JP2023539896A - Sars-cov-2感染を治療するためのifnar2アゴニストとしてのイミダゾナフチリジンおよびイミダゾピリドピリミジン - Google Patents

Sars-cov-2感染を治療するためのifnar2アゴニストとしてのイミダゾナフチリジンおよびイミダゾピリドピリミジン Download PDF

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Abstract

本開示は、ウイルス性疾患、特に、COVID-19の治療または予防に使用するためのインターフェロンαおよびβ受容体サブユニット2(IFNAR2)のアゴニストに関する。特定の実施形態では、COVID-19は、肺炎または急性呼吸窮迫症候群(ARDS)に関連する。他の態様において、治療される対象は、体外式膜型人工肺、機械的換気、非侵襲的換気、酸素療法または抗ウイルス治療もしくはステロイド治療を受けている。

Description

発明の分野
本開示は、ウイルス性疾患、特に、COVID-19の治療または予防に使用するためのインターフェロンαおよびβ受容体サブユニット2(IFNAR2)のアゴニストに関する。特定の実施形態では、COVID-19は、肺炎または急性呼吸窮迫症候群(ARDS)に関連する。他の態様において、患者は、体外式膜型人工肺、機械的換気、非侵襲的換気、酸素療法または抗ウイルス薬治療もしくはステロイド治療を受けている。
配列表
本願は、ASCII形式で電子的に提出された配列表を含み、その全体が参照により本明細書の一部とされる。2021年8月16日に作成された当該ASCIIコピーは、PU66973_SL.txtの名称で、15,852バイトのサイズである。
COVID-19は、2019年11月に中国で発生した後、2020年1月30日に「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に指定された。執筆時点で、世界で216,664,634症例と4,505,400人の死亡が報告されている。
感染病原体は、ヒトからヒトへの伝染で広がるコロナウイルス(当初は2019-nCoV2、最近ではSARS-CoV-2(重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2)と呼称)と特定されている。ヒトに対して病原性のある他のコロナウイルスは、2つの顕著な例外、すなわち、重症急性呼吸器症候群(SARS)コロナウイルス(SARS-CoV)と中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルス(MERS-CoV)を除けば、伴う臨床症状は軽度である。
コロナウイルスは、長さ26~32kbのエンベロープ型一本鎖ポジティブセンスRNAゲノムからなる。コロナウイルスは、系統学的類似性によって、α(例えば、229EおよびNL-63)、β(例えば、SARS-CoV-2、SARS-CoV、MERS-CoVおよびOC43)、γおよびδの4つのカテゴリーに分類される。SARS-CoV-2は、SARS-CoVと79%の配列同一性を有するが、SARS-CoV-2ゲノムの特定の領域はSARS-CoVに対する保存の度合いがより高いか低いということも報告されている。
構造的に、SARS-CoV-2は、スパイク(S)糖タンパク質、小さなエンベロープ(E)糖タンパク質、膜(M)糖タンパク質およびヌクレオカプシド(N)タンパク質を含む4つの主要構造タンパク質と、いくつかの付属タンパク質を有する。スパイク糖タンパク質(すなわち、S糖タンパク質)は、ウイルスの外側に見られる分子量約150kDaの膜貫通型タンパク質である。Sタンパク質は、ウイルス表面に突出したホモ三量体を形成し、下気道細胞に発現するアンジオテンシン変換酵素2(ACE2)と引き合うことにより、エンベロープウイルスが宿主細胞に結合するのを促進する。この糖タンパク質は、宿主細胞のフリン様プロテアーゼによって2つのサブユニット、すなわちS1とS2に切断される。S1部分は構成される受容体結合ドメインで宿主ウイルスの感染範囲と細胞指向性を決定し、S2は伝達感染宿主細胞でのウイルス融合を媒介する働きをする。
Nタンパク質として知られるヌクレオカプシドタンパク質は、小胞体-ゴルジ領域に局在するSARS-CoV-2の構造成分であり、構造的にはウイルスの核酸物質と結合している。このタンパク質はRNAと結合しているため、ウイルスゲノム、ウイルス複製サイクル、およびウイルス感染に対する宿主細胞の細胞応答に関連するプロセスに関与している。Nタンパク質はまた極度にリン酸化されており、ウイルスRNAに対する親和性を高める構造変化につながることが示唆されている(Structure of severe acute respiratory syndrome coronavirus 2 (Schoeman D. et al. Virol. J. 2019; 16:69 “Coronavirus envelope protein: current knowledge”および図1参照))。
SARS-CoV-2ウイルスのもう一つの重要な部分は、膜タンパク質(すなわち、Mタンパク質)であり、最も豊富な構造タンパク質であり、ウイルスエンベロープの形状を決定する役割を担っている。このタンパク質は、他の総ての構造タンパク質と結合し得る。Mタンパク質との結合は、ヌクレオカプシドタンパク質(すなわち、Nタンパク質)の安定化に役立ち、内部ビリオンの中でNタンパク質-RNA複合体を安定化させることにより、ウイルスの組み立ての完了を促す。最後の構成要素はエンベロープタンパク質(すなわち、Eタンパク質)であり、SARS-CoV-2の構造の中で最も小さなタンパク質であり、このウイルスの産生と成熟に役割を果たす。
コロナウイルスは、膜に結合したスパイクタンパク質(Sタンパク質)を利用して、宿主細胞表面の受容体に結合し、細胞内に侵入する。宿主細胞への侵入後、RNAゲノムは宿主のリボソーム機構によって2つの大きなポリペプチドに翻訳される。このポリペプチドは、コロナウイルスのメインプロテアーゼ(3C様)とパパイン様プロテアーゼという2つのプロテアーゼによって処理され、ウイルスの複製とパッケージングに必要なタンパク質が生成される。SARS-CoV-2は、宿主細胞に侵入するために、下気道細胞(例えば、肺のII型肺胞細胞(AT2))、食道上部細胞および層状上皮細胞、並びにその他の細胞、例えば、回腸・大腸の吸収性腸細胞、胆管細胞、心筋細胞、腎臓近位尿細管細胞および膀胱尿路上皮細胞で高発現するアンジオテンシンI変換酵素2(ACE2)受容体に結合する。そのため、このウイルスに感染した患者は、急性呼吸困難症候群(ARDS)につながる肺炎などの呼吸器系の問題だけでなく、心臓、腎臓および消化器系にも障害をきたす。
執筆の時点で、世界中からのSARS-CoV-2の48,635のコロナウイルスゲノムが解析されている(Daniele Mercatelli, Federico M. Giorgi. Geographic and Genomic Distribution of SARS-CoV-2 Mutations. Frontiers in Microbiology, 2020; 11 DOI: 10.3389/fmicb.2020.01800)。総ての変異は、L株またはクレードと呼称されている武漢ゲノム(NC_045512.2)を参照して解析され、アノテーションされている。
L(武漢の原株)、S(LからSへのアミノ酸変化-ORF8:L84S変異にちなむ)、G(スパイクタンパク質のDからGへのアミノ酸変化-S:D614G変異にちなむ)、V(GからVへのアミノ酸変化-ORF3a:G251V変異にちなむ)およびO(他のクレードのこれらのいずれの基準も満たさない配列)と呼称されるいくつかのクレード(株)が同定されている。クレードGは、GH(ORF3a:Q57H変異を特徴とする)およびGR(N:RG203KR変異を有する)という2つの派生クレードを含んでなる。一般に、クレードGとGRはヨーロッパに多く、SとGHはアメリカ大陸に主として見られる。Lクレードは、アジアからの配列がほとんどである。現在、SARS-CoV-2ゲノムの配列のうち、クレードGとその派生後代であるクレードGHとGRが最も多く、全世界の配列の74%を占めている。スパイクD614GとヌクレオカプシドRG203KRの両変異を持つGRクレードは、世界のSARS-CoV-2ゲノム集団の最も多い代表的なものである。原ウイルス株であるクレードLは、配列決定されたゲノムの7%を占め続けており、クレードSとVは、世界の配列データセットに同様の頻度を持っている。
複数のグループがSARS-CoV-2ゲノムの可変性が比較的低いことを確認しているが、異なる国に見られる異なる致死率または伝染速度が、異なるクレード間の病原性の違いと関連しているかどうかは明らかでない。
本発明は、宿主の免疫応答のエンハンサーとして働く化合物に関する。これらの化合物は、これらのタンパク質の1種または2種以上の発現および/または活性を上方調節し、それにより、ウイルス防御および/または治療をもたらす。
第1の態様において、本発明は、ヒトコロナウイルスに感染しているかまたはヒトコロナウイルス感染のリスクがある対象における風邪(common cold)の治療または予防に使用するための本明細書に記載されるような本発明の化合物またはその薬学上許容可能な塩を提供する。
別の態様において、本発明は、SARS-CoVに感染しているかまたはSARS-CoV感染のリスクがある対象におけるSARSの治療または予防に使用するための本明細書に記載されるような本発明の化合物またはその薬学上許容可能な塩を提供する。
別の態様において、本発明は、MERS-CoVに感染しているかまたはMERS-CoV感染のリスクがある対象におけるMERSの治療または予防に使用するための本明細書に記載されるような本発明の化合物またはその薬学上許容可能な塩を提供する。
別の態様において、本発明は、SARS-CoV-2に感染しているかまたはSARS-CoV-2感染のリスクがある対象におけるCOVID-19の治療または予防に使用するための本明細書に記載されるような本発明の化合物またはその薬学上許容可能な塩を提供する。
別の態様において、本発明は、ヒトライノウイルスに感染しているかまたはヒトライノウイルス感染のリスクがある対象におけるヒトライノウイルスの治療または予防に使用するための本明細書に記載されるような本発明の化合物またはその薬学上許容可能な塩を提供する。
別の態様において、本発明は、インフルエンザウイルスに感染しているかまたはインフルエンザウイルス感染のリスクがある対象におけるインフルエンザウイルスの治療または予防に使用するための本明細書に記載されるような本発明の化合物またはその薬学上許容可能な塩を提供する。
別の態様において、本発明は、ヒトメタニューモウイルスに感染しているかまたはヒトメタニューモウイルス感染のリスクがある対象におけるヒトメタニューモウイルスの治療または予防に使用するための本明細書に記載されるような本発明の化合物またはその薬学上許容可能な塩を提供する。
別の態様において、本発明は、パラインフルエンザウイルスに感染しているかまたはパラインフルエンザウイルス感染のリスクがある対象におけるパラインフルエンザウイルスの治療または予防に使用するための本明細書に記載されるような本発明の化合物またはその薬学上許容可能な塩を提供する。
別の態様において、本発明は、ヒト呼吸器合胞体ウイルスに感染しているかまたはヒト呼吸器合胞体ウイルス感染のリスクがある対象におけるヒト呼吸器合胞体ウイルスの治療または予防に使用するための本明細書に記載されるような本発明の化合物またはその薬学上許容可能な塩を提供する。
別の態様において、本発明は、SARS-CoV-2に感染しているかまたはSARS-CoV-2感染のリスクがある対象におけるCOVID-19の治療または予防に使用するための、式(I)の構造:
[式中、
は、CHおよびNからなる群から選択され;
は、5員ヘテロアリール環であり、前記5員ヘテロアリール環は、N、SおよびOから選択される1~3個のヘテロ原子を有していてもよく、前記5員ヘテロアリール環はまた、1~3個の独立したR基で置換されていてもよく;
は、(C-C)アルキル、(C-C)アルコキシ、ハロおよび(C-C)アリールから選択され、前記R基は、1~3個のR基で置換されていてもよく;
は、(C-C)アルキル、(C-C)アルコキシ、ハロ、(C-C)アリールおよび(C-C)シクロアルキルから選択され、前記R基は、1~3個のR基で置換されていてもよく;
は、水素、(C-C)アルキルおよびハロから選択され;かつ
は、ハロまたはC-Cアルキルである。]
を有するヒトインターフェロンαおよびβ受容体サブユニット2(IFNAR2)(配列番号10、配列番号11)もしくはIFNAR2変異体(例えば、配列番号12、配列番号13)のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩を提供する。
別の態様において、本発明は、SARS-CoV-2に感染しているかまたはSARS-CoV-2感染のリスクがある対象におけるCOVID-19の治療または予防に使用するための、
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-(プロパン-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
5-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール;
2-[2-シクロプロピル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-メチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[9-メチル-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-エトキシ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-エチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-フェニル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[9-クロロ-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-(ジフルオロメトキシ)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[4-クロロ-2-(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
8-(フラン-2-イル)-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン;
2-{2,4-ジメチルイミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル}-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール;
2-[2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2,4-ビス(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;および
2-[4-フェニル-2-(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
から選択される、IFNAR2(配列番号10、配列番号11)もしくはIFNAR2変異体(例えば、配列番号12、配列番号13)のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩を提供する。
1つの実施形態では、本発明は、COVID-19の治療または予防に使用するための、
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-(プロパン-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
5-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール;
2-[2-シクロプロピル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-メチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[9-メチル-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-エトキシ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-エチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-フェニル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[9-クロロ-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-(ジフルオロメトキシ)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[4-クロロ-2-(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
8-(フラン-2-イル)-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン;
2-{2,4-ジメチルイミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル}-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール;
2-[2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2,4-ビス(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;および
2-[4-フェニル-2-(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
から選択される、IFNAR2(配列番号10、配列番号11)もしくはIFNAR2変異体(例えば、配列番号12、配列番号13)のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩を提供する。
本発明はまた、COVID-19の治療または予防のための医薬の製造における、
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-(プロパン-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
5-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール;
2-[2-シクロプロピル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-メチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[9-メチル-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-エトキシ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-エチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-フェニル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[9-クロロ-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-(ジフルオロメトキシ)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[4-クロロ-2-(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
8-(フラン-2-イル)-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン;
2-{2,4-ジメチルイミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル}-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール;
2-[2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2,4-ビス(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;および
2-[4-フェニル-2-(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
から選択される、IFNAR2(配列番号10、配列番号11)もしくはIFNAR2変異体(例えば、配列番号12、配列番号13)のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩の使用も提供する。
1つの実施形態では、対象は、SARS-CoV-2に感染している。SARS-CoV-2に感染している対象を特定する方法は、当技術分野で公知であり、現在臨床使用されている。1つの実施形態では、検体、例えば、鼻腔および咽頭検体のハイスループットシークエンシングまたはリアルタイム逆転写酵素ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)アッセイを使用して活性のあるSARS-CoV-2感染を有する対象を特定することができる。
1つの態様において、本発明は、対象においてウイルス感染を治療する方法であって、治療上有効な量の、本明細書に記載されるような本発明の化合物またはその薬学上許容可能な塩を投与することを含んでなる方法を提供する。関連の実施形態において、ウイルス感染は、ヒトコロナウイルス、SARS-CoV、MERS-CoVまたはSARS-CoV-2である。
1つの態様において、本発明は、有効量の本明細書に記載されるような化合物またはその薬学上許容可能な塩を投与することを含んでなる、対象における疾患を治療する方法を提供する。関連の実施形態において、ウイルス感染はヒトコロナウイルスであり、生じる疾患は風邪であり;ウイルス感染はSARS-CoVであり、生じる疾患はSARSであり;ウイルス感染はMERS-CoVであり、生じる疾患はMERSであり;あるいは、ウイルス感染はSARS-CoV-2であり、疾患はCOVID-19である。
1つの態様において、本発明は、SARS-CoV-2に感染しているかまたはSARS-CoV-2感染のリスクがある対象におけるCOVID-19を治療または予防する方法であって、式(I)の構造:
[式中、
は、CHおよびNからなる群から選択され;
は、5員ヘテロアリール環であり、前記5員ヘテロアリール環は、N、SおよびOから選択される1~3個のヘテロ原子を有していてもよく、前記5員ヘテロアリール環はまた、1~3個の独立したR基で置換されていてもよく;
は、(C-C)アルキル、(C-C)アルコキシ、ハロおよび(C-C)アリールから選択され、前記R基は、1~3個のR基で置換されていてもよく;
は、(C-C)アルキル、(C-C)アルコキシ、ハロ、(C-C)アリールおよび(C-C)シクロアルキルから選択され、前記R基は、1~3個のR基で置換されていてもよく;
は、水素、(C-C)アルキルおよびハロから選択され;かつ
は、ハロまたはC-Cアルキルである。]
を有する、治療上有効な量のIFNAR2(配列番号10、配列番号11)もしくはそのIFNAR2変異体(例えば、配列番号12、配列番号13)のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩を投与することを含んでなる方法を提供する。
別の態様において、本発明は、COVID-19を有する対象を、治療上有効な量の、
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-(プロパン-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
5-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール;
2-[2-シクロプロピル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-メチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[9-メチル-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-エトキシ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-エチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-フェニル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[9-クロロ-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-(ジフルオロメトキシ)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[4-クロロ-2-(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
8-(フラン-2-イル)-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン;
2-{2,4-ジメチルイミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル}-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール;
2-[2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2,4-ビス(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;および
2-[4-フェニル-2-(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
から選択されるIFNAR2(配列番号10、配列番号11)もしくはIFNAR2変異体(例えば、配列番号12、配列番号13)のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩で治療する方法を提供する。
1つの実施形態では、対象はヒトである。
さらに、本発明は、本明細書に記載の方法に従って治療される対象を特定する方法であって、対象由来の検体をSARS-CoV-2 RNAの存在に関してアッセイする工程を含んでなる方法を提供する。いくつかの実施形態では、この方法は、L株SARS-CoV-2 RNA、S株SARS-CoV-2 RNA、G株SARS-CoV-2 RNA、GH株SARS-CoV-2 RNA、GR株SARS-CoV-2 RNA、V株SARS-CoV-2 RNAまたはO株SARS-CoV-2 RNAを特定することができる。SARS-CoV-2 RNAが検出されるいくつかの実施形態では、その方法は、本明細書に記載されるような治療工程をさらに含んでなり得る。
特定の実施形態では、本発明は、COVID-19を有する患者、例えば、高リスクカテゴリーの患者および二次病態を有する患者の特定の集団の治療を提供する。特定の実施形態では、患者は、肺炎または急性呼吸窮迫症候群を有する。付加的な実施形態では、患者は、さらに体外式膜型人工肺、機械的換気、非侵襲的換気、酸素療法または抗ウイルス薬治療もしくはステロイド治療を受けている。
1つの実施形態では、本明細書に記載の使用および方法は、L株(クレード)、S株(クレード)、G株(クレード)、GH株(クレード)、GR株(クレード)、V株(クレード)、O株(クレード)、GK株(クレード)、GRY株(クレード)またはGV株(クレード)のSARS-CoV-2から選択されるSARS-CoV-2の株(クレード)に感染している患者の治療のためのものである。
1つの実施形態では、本明細書に記載の使用および方法は、L株(クレード)のSARS-CoV-2に感染している患者の治療のためのものである。別の実施形態では、本明細書に記載の使用および方法は、S株(クレード)のSARS-CoV-2に感染している患者の治療のためのものである。別の実施形態では、本明細書に記載の使用および方法は、G株(クレード)のSARS-CoV-2に感染している患者の治療のためのものである。別の実施形態では、本明細書に記載の使用および方法は、GH株(クレード)のSARS-CoV-2に感染している患者の治療のためのものである。別の実施形態では、本明細書に記載の使用および方法は、GR株(クレード)のSARS-CoV-2に感染している患者の治療のためのものである。別の実施形態では、本明細書に記載の使用および方法は、V株(クレード)のSARS-CoV-2に感している患者の治療のためのものである。別の実施形態では、本明細書に記載の使用および方法は、O株(クレード)のSARS-CoV-2に感染している患者の治療のためのものである。別の実施形態では、本明細書に記載の使用および方法は、GK株(クレード)のSARS-CoV-2に感染している患者の治療のためのものである。別の実施形態では、本明細書に記載の使用および方法は、GRY株(クレード)のSARS-CoV-2に感染している患者の治療のためのものである。別の実施形態では、本明細書に記載の使用および方法は、GV株(クレード)のSARS-CoV-2に感染している患者の治療のためのものである。
1つの実施形態では、本明細書に記載の使用および方法は、SARS-CoV-2の任意の変異体、例えば、アルファ(B.1.1.7)、ベータ(B.1.351、B.1.351.2、B.1.351.3、B.1.427およびB.1.429)、デルタ(B.1.617.2、AY.1、AY.2、AY.3)、イータ(B.1.525)、ガンマ(P.1、P.1.1、P.1.2)およびイオタ(B.1.526)変異体に感染している患者の治療のためのものである。1つの実施形態では、本明細書に記載の使用および方法は、SARS-CoV-2のアルファ(B.1.1.7)変異体に感染している患者の治療のためのものである。1つの実施形態では、本明細書に記載の使用および方法は、SARS-CoV-2のベータ(B.1.351、B.1.351.2、B.1.351.3、B.1.427およびB.1.429)変異体に感染している患者の治療のためのものである。1つの実施形態では、本明細書に記載の使用および方法は、SARS-CoV-2のベータ(B.1.351)変異体に感染している患者の治療のためのものである。1つの実施形態では、本明細書に記載の使用および方法は、SARS-CoV-2のベータ(B.1.351.2)変異体に感染している患者の治療のためのものである。1つの実施形態では、本明細書に記載の使用および方法は、SARS-CoV-2のベータ(B.1.351.3)変異体に感染している患者の治療のためのものである。1つの実施形態では、本明細書に記載の使用および方法は、SARS-CoV-2のベータ(B.1.427)変異体に感染している患者の治療のためのものである。1つの実施形態では、本明細書に記載の使用および方法は、SARS-CoV-2のベータ(B.1.429)変異体に感染している患者の治療のためのものである。1つの実施形態では、本明細書に記載の使用および方法は、SARS-CoV-2のデルタ(B.1.617.2、AY.1、AY.2、AY.3)変異体に感染している患者の治療のためのものである。1つの実施形態では、本明細書に記載の使用および方法は、SARS-CoV-2のデルタ(B.1.617.2)変異体に感染している患者の治療のためのものである。1つの実施形態では、本明細書に記載の使用および方法は、SARS-CoV-2のデルタ(AY.1)変異体に感染している患者の治療のためのものである。1つの実施形態では、本明細書に記載の使用および方法は、SARS-CoV-2のデルタ(AY.2)変異体に感染している患者の治療のためのものである。1つの実施形態では、本明細書に記載の使用および方法は、SARS-CoV-2のデルタ(AY.3)変異体に感染している患者の治療のためのものである。1つの実施形態では、本明細書に記載の使用および方法は、SARS-CoV-2のイータ(B.1.525)変異体に感染している患者の治療のためのものである。1つの実施形態では、本明細書に記載の使用および方法は、SARS-CoV-2のガンマ(P.1、P.1.1、P.1.2)変異体に感染している患者の治療のためのものである。1つの実施形態では、本明細書に記載の使用および方法は、SARS-CoV-2のガンマ(P.1)変異体に感染している患者の治療のためのものである。1つの実施形態では、本明細書に記載の使用および方法は、SARS-CoV-2のガンマ(P.1.1)変異体に感染している患者の治療のためのものである。1つの実施形態では、本明細書に記載の使用および方法は、SARS-CoV-2のガンマ(P.1.2)変異体に感染している患者の治療のためのものである。1つの実施形態では、本明細書に記載の使用および方法は、SARS-CoV-2のイオタ(B.1.526)変異体に感染している患者の治療のためのものである。
別の実施形態では、対象は、SARS-CoV-2に感染しておらず、従って、その使用はCOVID-19の予防のためのものである。このような予防的使用に好適な対象には、高リスクカテゴリーの対象、医療従事者およびSARS-CoV-2に感染している対象の濃厚接触者が含まれる。
図1は、SARS-CoV-2キャプシドを示す図である。 図2は、21番染色体上のIFNAR2遺伝子座における関連シグナルを示す、COVID-19入院に関する領域関連プロットを示す図である。 図3は、COVID-19入院リスクと制御性T細胞上のIFNAR2 eQTLの共局在プロットを示し、これらの形質について負の相関があることを示す図である。 図4は、21番染色体上のIFNAR2遺伝子座における関連シグナルを示す、流行性耳下腺炎リスクに関する領域関連プロットを示す図である。 図5は、21番染色体上のIFNAR2遺伝子座における関連シグナルを示す、帯状疱疹リスクに関する領域関連プロットを示す図である。 図6は、21番染色体上のIFNAR2遺伝子座における関連シグナルを示す、口唇ヘルペスリスクに関する領域関連プロットを示す図である。 図7は、流行性耳下腺炎リスクとCD4+ナイーブT細胞上のIFNAR2 eQTLの共局在プロットを示し、これらの形質について負の相関があることを示す図である。 図8は、帯状疱疹リスクとCD4+ナイーブT細胞上のIFNAR2 eQTLの共局在プロットを示し、これらの形質について負の相関があることを示す図である。 図9は、口唇ヘルペスリスクとCD4+ナイーブT細胞上のIFNAR2 eQTLの共局在プロットを示し、これらの形質について負の相関があることを示す図である。 図10は、IFNAR2 cDNA(配列番号12)の配列を、コードされるアミノ酸配列(配列番号13)およびアスタリスク()で示されるミスセンス変異体rs1051393の位置とともに示す図である。 図11は、Calu-3細胞におけるSARS-CoV-2に対する例1および例9の化合物の抗ウイルス活性を示す図である。各図(図11(A)および図11(B))は、2つの独立した実験の結果を並べて示す図である。 図12は、気液界面で培養した初代ヒト気管支細胞における、2日目、4日目、7日目、9日目および11日目の様々な時点での、SARS-CoV-2に対する例1の化合物の抗ウイルス活性を示す図である。 図13は、A549-hACE2細胞におけるSARS-CoV-2リポーターウイルスに対する例1の化合物の抗ウイルス活性を示す図である。 図14は、A549-hACE2細胞におけるSARS-CoV-2リポーターウイルスに対する例9の化合物の抗ウイルス活性を示す図である。
定義
「アルキル」は、1~14個の炭素原子、いくつかの実施形態では1~6個の炭素原子を有する一価飽和脂肪族ヒドロカルビル基を指す。「(C-C)アルキル」は、x~y個の炭素原子を有するアルキル基を指す。この用語には、例として、メチル(CH)、エチル(CHCH)、nプロピル(CHCHCH)、イソプロピル((CHCH)、nブチル(CHCHCHCH)、イソブチル((CHCHCH)、secブチル((CH)(CHCH)CH)、tブチル((CHC)、n-ペンチル(CHCHCHCHCH)およびネオペンチル((CHCCH)などの直鎖および分岐ヒドロカルビル基が含まれる。
「アルキニル」は、少なくとも1つの三重結合を含む直鎖一価炭化水素基または分岐一価炭化水素基を指す。「アルキニル」という用語は、1つの三重結合と1つの二重結合を有するヒドロカルビル基を含むことも意味する。例えば、(C-C)アルキニルは、エチニル、プロピニルなどを含むことを意味する。
「アルコキシ」は、Oアルキル基を指し、アルキルは本明細書で定義されている。アルコキシには、例として、メトキシ、エトキシ、nプロポキシ、イソプロポキシ、nブトキシ、tブトキシ、secブトキシおよびnペントキシが含まれる。
「アシル」は、HC(O)基、アルキルC(O)基、アルケニルC(O)基、アルキニルC(O)基、シクロアルキルC(O)基、アリールC(O)基、ヘテロアリールC(O)基および複素環式C(O)基を指す。アシルには、「アセチル」基CHC(O)が含まれる。
「アシルオキシ」は、アルキル-C(O)O-基、アルケニル-C(O)O-基、アルキニル-C(O)O-基、アリール-C(O)O-基、シクロアルキル-C(O)O基、ヘテロアリールC(O)O基および複素環式C(O)O基を指す。
「アミノ」は、-NR2122基を指し、R21およびR22は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、複素環式、-SO-アルキル、-SO-アルケニル、-SO-シクロアルキル、-SO-アリール、-SO-ヘテロアリールおよび-SO-複素環式から独立に選択され、R21およびR22は、それらに結合している窒素と一緒になって複素環式基を形成していてもよい。R21が水素であり、R22がアルキルである場合には、アミノ基は、本明細書ではアルキルアミノと呼称される場合もある。R21およびR22がアルキルである場合には、アミノ基は、本明細書ではジアルキルアミノと呼称される場合もある。一置換アミノという場合には、両方ではなくR21またはR22のいずれかが水素であることを意味する。二置換アミノという場合には、R21もR22も水素でないことを意味する。
「アリール」または「アリール環」は、環ヘテロ原子を含まず、単環(例えば、フェニル)または複数の縮合環(例えば、ナフチルまたはアントリル)を有する6~14員の芳香環を指す。環ヘテロ原子を持たない芳香環および非芳香環を有する縮合、架橋およびスピロ環系を含む多環系では、「アリール」または「Ar」という用語は、連結点が芳香族炭素原子である場合に当てはまる(例えば、5,6,7,8テトラヒドロナフタレン-2-イルは、その連結点が芳香族フェニル環の2位であるのでアリール基である)。
「シクロアルキル」は、環ヘテロ原子を持たず、単環または縮合、架橋およびスピロ環系を含む多環を有する、3~14個の炭素原子の飽和または部分的に飽和の環式基を指す。環ヘテロ原子を持たない芳香族および非芳香環を有する多環系では、「シクロアルキル」という用語は、連結点が非芳香族炭素原子にある場合に当てはまる(例えば、5,6,7,8,-テトラヒドロナフタレン-5-イル)。「シクロアルキル」という用語は、シクロヘキセニルなどのシクロアルケニル基を含む。シクロアルキル基の例としては、例えば、アダマンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、シクロオクチル、シクロペンテニルおよびシクロヘキセニルが挙げられる。複数のビシクロアルキル環系を含むシクロアルキル基の例は、ビシクロヘキシル、ビシクロペンチル、ビシクロオクチルなどである。このようなビシクロアルキル多環構造を以下に例示し、名称を記す。
ビシクロヘキシル、および
ビシクロヘキシル
「(C-C)シクロアルキル」は、3~8個の炭素原子を有するシクロアルキル基を指す。
「スピロシクロアルキル」は、環式環構造中または2~9個の炭素原子を有するアルキレン基中の共通する炭素原子における2個の水素原子の置換によって形成される3~10員の環式置換基を指し、以下の構造で例示されるように、波線で示される結合に連結している、ここに示される基は、スピロシクロアルキル基で置換されている。
「縮合シクロアルキル」は、シクロアルキル環構造中の異なる炭素原子における2個の水素原子の置換によって形成される3~10員の環式置換基を指し、以下の構造で例示されるように、ここに示されるシクロアルキル基は、縮合シクロアルキル基で置換されている炭素原子に結合した波線で示される結合を含む。
「ハロ」または「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを指す。
「ハロアルコキシ」は、1~5個のハロ基でのアルコキシ基の置換(例えば、アルコキシ基が少なくとも2個の炭素原子を有する場合)またはいくつかの実施形態では1~3個のハロ基でのアルコキシ基の置換(例えば、トリフルオロメトキシ)を指す。
「ヒドロキシ」または「ヒドロキシル」は、-OH基を指す。
「ヘテロアリール」および「ヘテロアリール環」は、環内に1~6個のヘテロ原子を含む4~7員の芳香環構造を指し、ヘテロ原子は、酸素、窒素および硫黄から選択される。ヘテロアリールおよびヘテロアリール環には、単環(例えば、イミダゾリル)および多環系(例えば、ベンズイミダゾール-2-イルおよびベンズイミダゾール-6-イル)が含まれる。芳香族および非芳香環を有する縮合、架橋およびスピロ環系を含む多環系では、「ヘテロアリール」という用語は、少なくとも1つの環ヘテロ原子が存在し、連結点が芳香環の原子にある場合に当てはまる(例えば、1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-6-イルおよび5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-3-イル)。より具体的には、ヘテロアリールという用語には、限定されるものではないが、ピリジル、フラニル、チエニル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イソキサゾリル、ピロリル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、プリニル、フタラジル、ナフチルピリジル(naphthylpryidyl)、ベンゾフラニル、テトラヒドロベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、ジヒドロインドリル、インダゾリル、インドリニル、ベンゾキサゾリル、キノリル、イソキノリル、キノリジル、キアナゾリル(quianazolyl)、キノキサリル、テトラヒドロキノリニル、イソキノリル、キナゾリノニル、ベンズイミダゾリル、ベンズイソキサゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾピリダジニル、プテリジニル、カルバゾリル、カルボリニル、フェナントリジニル、アクリジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノキサジニル、フェノチアジニルおよびフタルイミジルが含まれる。
「複素環式」または「複素環」または「ヘテロシクロアルキル」または「ヘテロシクリル」は、3~14個の原子および窒素、硫黄、リンまたは酸素から選択される1~4個のヘテロ原子を有する飽和または部分飽和環式基を指し、単環ならびに縮合、架橋およびスピロ環系を含む多環系が含まれる。芳香環および/または非芳香環を有する多環系では、「複素環式」、「複素環」、「ヘテロシクロアルキル」または「ヘテロシクリル」という用語は、少なくとも1つの環ヘテロ原子が存在し、連結点が非芳香環の原子にある場合に当てはまる(例えば、1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-3-イル、5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-6-イルおよびデカヒドロキノリン-6-イル)。1つの実施形態では、複素環式基の窒素、リンおよび/または硫黄原子は、場合により酸化されてNオキシド、ホスフィナンオキシド、スルフィニル、スルホニル部分を提供する。より具体的には、ヘテロシクリルには、限定されるものではないが、テトラヒドロピラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、3-ピロリジニル、2-ピロリドン-1-イル、モルホリニルおよびピロリジニルが含まれる。炭素原子数を示す接頭辞(例えばC-C10)は、ヘテロ原子の数を除いたヘテロシクリル基部分の炭素原子の総数を指す。
複素環およびヘテロアリール基の例としては、限定されるものではないが、アゼチジン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、ピリドン、インドリジン、イソインドール、インドール、ジヒドロインドール、インダゾール、プリン、キノリジン、イソキノリン、キノリン、フタラジン、ナフチルピリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、カルバゾール、カルボリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナントロリン、イソチアゾール、フェナジン、イソキサゾール、フェノキサジン、フェノチアジン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピペリジン、ピペラジン、インドリン、フタルイミド、1,2,3,4テトラヒドロイソキノリン、4,5,6,7テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン、チアゾール、チアゾリジン、チオフェン、ベンゾ[b]チオフェン、モルホリン、チオモルホリン(チアモルホリンとも呼称)、ピペリジン、ピロリジンおよびテトラヒドロフラニルが含まれる。
「化合物」および「化学部分」は、本明細書で使用する場合、本明細書に開示される一般式、それらの一般式の任意の亜属、および一般式および亜属式内の化合物の任意の形態に包含される化合物を指し、化合物のラセミ体、立体異性体、および互変異性体を含む。
「オキソ」は、(=O)基を指す。
「オキサゾリジノン」は、以下の構造のいずれかに例示されるように、ヘテロ原子として1個の窒素と1個の酸素を含み、さらに2個の炭素を含み、その2個の炭素のうちの1個がカルボニル基で置換された5員複素環を指し、ここで示されるオキサゾリジノン基は親分子に結合しており、親分子との結合が波線で示される。
「ラセミ体」は、鏡像異性体の混合物を指す。本発明の1つの実施形態では、本明細書に記載の化合物またはそれらの薬学上許容可能な塩は、言及されるキラル炭素の総てが1つの配置にある1つの鏡像異性体が鏡像異性体的に富化されている。一般に、鏡像異性体的に富化された化合物または塩という場合には、指定された鏡像異性体が、化合物または塩の総ての鏡像異性体の総重量の50重量%以上を占めることを示すことを意味する。
化合物の「溶媒和物」は、化学量論量または非化学量論量の溶媒に結合された上記に定義されるような化合物を指す。化合物の溶媒和物には、あらゆる形態のその化合物の溶媒和物が含まれる。特定の実施形態では、溶媒は、揮発性、非毒性、および/または微量でヒトへの投与に許容可能なものである。好適な溶媒和物には水が含まれる。
「立体異性体」は、1種または2種以上の立体中心のキラリティが異なる化合物を指す。立体異性体には、鏡像異性体およびジアステレオマーが含まれる。
「互変異性体」は、エノールケトとイミンエナミン互変異性体のようにプロトンの位置が異なる化合物の別の形態、またはピラゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール、トリアゾールおよびテトラゾールなどの環NH部分と環=N部分の両方に結合した環原子を含むヘテロアリール基の互変異性形を指す。
「薬学上許容可能な塩」は、当技術分野で周知の様々な有機および無機対イオンから誘導される薬学上許容可能な塩を指し、単に例として、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウムおよびテトラアルキルアンモニウム、ならびに分子が塩基性官能基を含む場合には、有機または無機酸の塩、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、酒石酸塩、メシル酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩およびシュウ酸塩が含まれる。好適な塩としては、P. Heinrich Stahl, Camille G. Wermuth (編), Handbook of Pharmaceutical Salts Properties, Selection, and Use; 2002に含まれるものが挙げられる。
実線で示される単結合に隣接して破線がある場合、その破線はその位置の任意の二重結合を表す。同様に、実線または実線の円で示される環構造内に破線の円がある場合、破線の円は、当業者に知られているように、環の周りに任意の置換があるかどうかを考慮して、適切な原子価に従って配置された1~3個の任意の二重結合を表す。例えば、下記の下の構造の破線は、その位置の二重結合またはその位置の単結合を示し得る。
同様に、下記の環Aは、二重結合のないシクロヘキシル環であってもよいし、またはフェニル環の適切な原子価をなお表す任意の位置に配置された3個の二重結合を有するフェニル環である可能性もある。同様に、下記の環Bにおいて、X1~X5のいずれかは、C、CHまたはCH、NまたはNHから選択されてよく、破線の円は、環Bが、シクロヘキシルもしくはフェニル環、または二重結合を持たないN含有複素環、または1~3個の二重結合が、適切な原子価をなお表す任意の位置に配列したN含有ヘテロアリール環であってもよいことを意味する。
アリール環またはヘテロアリール環などの芳香環を有する特定の化合物または一般式が示されている場合、二重結合の特定の芳香族の位置は、化合物ごとまたは式ごとに異なる位置に示されていても、同等の位置が混ざったものであることが当業者には理解されるであろう。例えば、以下の2つのピリジン環(AおよびB)では、二重結合は異なる位置に示されているが、それらは同じ構造および化合物であることが知られている。
特に示されない限り、本明細書で明確に定義されていない置換基の命名法は、官能基の末端部分を命名し、その後、連結点に向かって隣接する官能基を命名することによりなされる。例えば、置換基「アリールアルキルオキシカルボニル」は、基(アリール)(アルキル)OC(O)を指す。「C(R」などの用語では、2つのR基は同じであってもよいし、またはRが2つ以上の可能な同一性を有するものとして定義されている場合には、それらは異なっていてもよいと理解されるべきである。さらに、特定の置換基は-Rとして描かれ、ここで、「-」は親分子に隣接する結合を示し、Rは官能基の末端部分である。同様に、上記の定義は、許容されない置換パターン(例えば、5個のフルオロ基で置換されたメチル)を含むことを意図していないと理解される。そのような許容されない置換パターンは、当業者には周知である。
「SARS-CoV-2」は、中国国家微生物学データセンターに受託番号NMDC10013002として寄託された配列のいずれか1つとRNAレベルで90%を超える配列同一性を有するか、またはGlobal Initiative on Sharing All Influenza Data(GISAID)に参照番号NC_045512.2 SARS-CoV-3 Wuhanゲノムとして寄託された配列のいずれか1つとRNAレベルで90%を超える配列同一性を有するベータコロナウイルスである(Coronaviridae Study Group of the International Committee on Taxonomy of Viruses, 2020)。別の実施形態では、SARS-CoV-2コロナウイルスは、中国国家微生物データセンターに受託番号NMDC10013002として寄託された配列のいずれか1つと、または参照番号NC_045512.2 SARS-CoV-3 Wuhanゲノム(GISAID)とRNAレベルで95%を超える配列同一性を有する。他の実施形態では、SARS-CoV-2コロナウイルスは、中国国家微生物データセンターに受託番号NMDC10013002として寄託された配列のいずれか1つまたは参照番号NC_045512.2 SARS-CoV-3 Wuhanゲノム(GISAID)とRNAレベルで96%を超える配列同一性、97%を超える配列同一性、98%を超える配列同一性または99%を超える配列同一性を有する。SARS-CoV-2の定義は、L、S、G、GH、GR、VおよびOクレードを含むSARS-CoV-2の全株を網羅することを意図する(Sクレードは8782位にT、28144位にCを有し、Lクレードは8782位にC、28144位にTを有し;Gクレードは23403位にGを有し(A23403G)、GHクレードは25563位にTを有し(G25563T)、GRクレードは28881位にGGG開始の代わりにAACを有し(GGG28881AAC)、クレードVは26144位にTを有し(ORG2a:G251V);Oは、クレードL、S、G、GH、GRまたはVによって定義されない配列のバリエーションおよび突然変異を有し、符番は2019-nCoV-2の参照ゲノム(NC_045512)に関連する)。注目すべきは、SARS-CoV-2ゲノムの実際のRNA塩基はU-ウラシル-であるが、元のNCBI NC_045512.2参照ゲノム表記と一致するように、ここでは遺伝的事象を特徴付けるためにTを使用する)。SARS-CoV-2の定義はまた、以下のようなアミノ酸変化を有するSARS-CoV-2クレードも包含する:クレードS(ORF8:L84S変異)、クレードG(S:D614G変異)、クレードGH(ORF3a:Q57H変異)、クレードGR(S:D614GおよびN:RG203KR変の両方)、クレードV(ORF3a:G251V変異)、ならびにクレードO(他のクレードのこれらの基準のいずれにも一致しない配列および変異)。
クエリー核酸配列とサブジェクト核酸配列の間の「同一性パーセント」は、ペアワイズBLASTNアライメントを行った後、サブジェクト核酸配列がクエリー核酸配列と100%のクエリーカバレッジを有する場合にBLASTNアルゴリズムにより算出されるパーセンテージとして表される「同一性」値である。クエリー核酸配列とサブジェクト核酸配列の間のこのようなペアワイズBLASTNアラインメントは、低複雑性領域のフィルターをオフにして、National Center for Biotechnology Instituteのウェブサイト上で利用可能なBLASTNアルゴリズムのデフォルト設定を使用することにより行われる。重要なこととして、クエリー配列は、本明細書で同定される核酸配列により記載され得る。
クエリーアミノ酸配列とサブジェクトアミノ酸配列の間の「同一性パーセント」は、ペアワイズBLASTPアライメントを行った後、サブジェクトアミノ酸配列がクエリーアミノ酸配列と100%のクエリーカバレッジを有する場合にBLASTPアルゴリズムによりが算出されるパーセンテージとして表される「同一性」値である。クエリーアミノ酸配列とサブジェクトアミノ酸配列の間のこのようなペアワイズBLASTPアラインメントは、低複雑性領域のフィルターをオフにして、National Center for Biotechnology Instituteのウェブサイト上で利用可能なBLASTPアルゴリズムのデフォルト設定を使用することにより行われる。重要なこととして、クエリー配列は、本明細書で同定されるアミノ酸配列により記載され得る。
「COVID-19」は、SARS-CoV-2のいずれかの株またはクレードに感染している患者が示す症状(例えば、https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/symptoms-testing/symptoms.html)の集合体を指す。症状としては、一般に、咳、発熱および息切れ(呼吸困難)が含まれる。
「対象」は哺乳類を指し、ヒトおよび非ヒト哺乳類を含む。いくつかの実施形態では、対象は、ヒトである。他の実施形態では、対象は、イヌ、ネコ、ウマ、ウシおよび家畜などの動物である。
患者における疾患の「治療」は、1)素因がある、もしくはまだ疾患の症状を示していない患者において、疾患が発生しないように防ぐこと、2)疾患の抑制もしくは発症の阻止、または3)疾患の改善もしくは退縮を指す。
「COVID-19の治療」は、SARS-CoV-2のウイルス量の減少、および/またはSARS-CoV-2のウイルス価の減少、および/または疾患の症状の重症度もしくは持続時間の減少を指す。ウイルス量は、患者の検体から適切な定量的RT-PCRアッセイによって測定することができる。1つの実施形態では、検体は、上気道または下気道からの検体(鼻咽頭または口腔咽頭スワブ、喀痰、下気道吸引液、気管支肺胞洗浄液、気管支生検、経気管支生検および鼻咽頭洗浄液/吸引液もしくは鼻吸引液など)、唾液または血漿であり得る。より特定の実施形態では、検体は唾液である。多数の定量的RT-PCRアッセイのプロトコールは、https://www.who.int/emergencies/diseases/novel-coronavirus-2019/technical-guidance/laboratory-guidanceに公開されている。さらに、Cormanおよび共同研究者は、このようなアッセイで使用するためのプライマーおよびプローブを公開している(Corman et al., European communicable disease bulletin, 2020, DOI: 10.2807/1560-7917)。1つの実施形態では、COVID-19 RdRp/He1アッセイが使用される。これは、臨床検体で検証されており、ゲノムRNAで1.8TCID50/mL、in vitro RNA転写物で11.2RNAコピー/反応という検出限界を有している(Chan et al., J Clin Microbiol., 2020, doi:10.1128/JCM.00310-20)。ウイルス力価は、当技術分野で周知のアッセイによって測定され得る。
1つの実施形態では、COVID-19の治療は、1人の患者において、治療前(ベースライン)と治療期間の終了時に採取した同一起源の検体から同一のアッセイで測定したウイルス量(RNAコピー/mL)が少なくとも5倍、10倍、50倍、100倍、500倍または1000倍減少することを指す。別の実施形態では、COVID-19の治療は、同じアッセイで測定された30人の患者からの同一起源の検体からの平均ウイルス量(RNAコピー/mL)が、治療期間の終了時にベースラインの少なくとも5倍、10倍、50倍、100倍、500倍または1000倍減少している状況を指す。
1つの実施形態では、COVID-19の治療は、治療期間の終了時にウイルス量が19 RdRp/He1アッセイの検出限界以下まで減少していることを指す。
「COVID-19の予防」は、「予防する」という語の通常の意味に従って解釈される。
「高リスク」対象および「高リスク」カテゴリーには、以下の対象:60歳以上の対象;喫煙者、心臓病、肺疾患、糖尿病、癌、肥満または高血圧を含む慢性病態を持つ対象;癌または自己免疫疾患、例えば、関節リウマチ、全身性紅斑性狼瘡、多発性硬化症および炎症性腸疾患の治療を受けている対象;移植を受けている対象;HIV陽性者などの免疫不全患者が含まれ、寮、福祉施設、老人ホーム、リハビリテーションセンターなどの共同住宅に住んでいる人、約6フィート(2メートル)の間隔がなく、および/またはフェイスマスクもしくはシールドで保護されずに10、25、50、100、500、1000人以上の集会に参加した者、ならびにSARS-CoV-2およびCOVID-19症例が多い地域へ行ったか、そこから来たか、もしくはそこを通過した者を含む。
「濃厚接触者」および「SARS-CoV-2に感染している対象の濃厚接触者」は、(i)感染者と同じ世帯に住む者、(ii)感染者と直接または物理的に接触した者、(iii)感染者が最初に症状を訴えた日以降に、感染者の2メートル以内に15分を超えて留まっていた者と定義される。
SARS-CoV-2に感染している対象の特定
SARS-CoV-2に感染している対象は、対象から得られた検体におけるSARS-CoV-2のウイルスRNAの検出により特定することができる。限定されることを意図しないが、検体は、上気道または下気道由来の検体(鼻咽頭または口咽頭スワブ、痰、下気道穿刺液、気管支肺胞洗浄および鼻咽頭洗浄液/吸引液もしくは鼻腔吸引液など)であり得る。ハイスループットシークエンシングまたはリアルタイム逆転写酵素ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)アッセイなど、RNA検出の既知のいずれの方法も使用可能である。1つの実施形態では、この方法は、以下の工程:
a)検体からRNAを単離する工程;
b)RNAの逆転写;
c)プローブの存在下でのフォワードおよびリバースプライマーでの増幅;ならびに
d)プローブの検出
ここで、サイクル閾値の成長曲線が40サイクル以内に閾値を超えた場合、SARS-CoV-2の存在が確認される、
を含んでなる。
より具体的な実施形態では、工程c)は以下を用いる:
別の実施形態では、工程c)は以下を用いる:
これらのプライマーおよびプローブは、Integrated DNA Technologies(カタログ番号10006606)およびBioSearch Technologies(カタログ番号KIT-nCoV-PP1-1000)から市販されている。これらのプライマーを用いてリアルタイム逆転写酵素ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)アッセイを実施するための詳細な説明はCDC(https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-nCoV/lab/index.html)により公開されている。
よって、1つの実施形態では、本発明は、対象においてCOVID-19を治療する方法であって、対象から得られた検体からSARS-CoV-2のウイルスRNAを検出する方法、およびウイルスRNAが検出された場合に、本明細書に記載されるようにCOVID-19を治療する工程を含んでなる方法を含んでなる。
1つの態様において、本発明は、対象においてSARS-CoV-2を検査し、その対象においてSARS-CoV-2感染を治療する方法を提供し、その方法は、以下の工程:
a)対象に由来する検体からRNAを単離する工程;
b)RNAの逆転写;
c)プローブの存在下、フォワードおよびリバースプライマーでの増幅;ならびに
d)プローブの検出
ここで、対象は、サイクル閾値の成長曲線が40サイクル以内に閾値を超えた場合、SARS-CoV-2感染を有すると定義される;
を含んでなり;
e)SARS-CoV-2感染対象への治療上有効な量の、
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-(プロパン-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
5-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール;
2-[2-シクロプロピル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-メチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[9-メチル-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-エトキシ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-エチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-フェニル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[9-クロロ-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-(ジフルオロメトキシ)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[4-クロロ-2-(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
8-(フラン-2-イル)-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン;
2-{2,4-ジメチルイミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル}-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール;
2-[2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2,4-ビス(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;および
2-[4-フェニル-2-(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
から選択される化合物またはその薬学上許容可能な塩の注射を含んでなる。この方法の特定の実施形態では、対象はヒトであり、検体ならびに/またはプライマーおよびプローブは上記の通りである。治療もまた本明細書に記載されるように実施することができる。
いくつかの実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象の特定方法は、対象が、L株SARS-CoV-2 RNA、S株SARS-CoV-2 RNA、G株SARS-CoV-2 RNA、GH株SARS-CoV-2 RNA、GR株SARS-CoV-2 RNA、V株SARS-CoV-2 RNAまたはO株SARS-CoV-2 RNAに感染しているかどうか特定することができる。本明細書に記載の方法は、対象がS株、L株、G株、GH株、GR株、V株またはO株に感染しているかどうかを特定するために、増幅されたcDNAをシークエンシングする追加の工程を含み得る。
別の実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、対象から採取された血液サンプルにおいてSARS-CoV-2抗原またはSARS-CoV-2に対する対象抗体の検出により特定することができる。1つの実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、対象から採取された血液サンプルでのSARS-CoV-2抗原の検出により特定することができる。好適ないずれのアッセイも使用可能である。このような血清学的アッセイを実施するためのキットは、例えば、BiomericaおよびPharmactからすでに市販されている。認可された血清学検査の性能に関する詳細は、https://www.fda.gov/medical-devices/coronavirus-disease-2019-covid-19-emergency-use-authorizations-medical-devices/eua-authorized-serology-test-performanceで入手できる。
1つの実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象を特定するためのアッセイは、
a)SARS-CoV-2由来の少なくとも1つの固定化された抗原に対象からの血液を接触させること;および
b)固定化された抗原に対する対象抗体と固定化された抗原の間で形成された複合体の検出
ここで、工程b)で複合体が検出される場合に対象はSARS-CoV-2に感染していると特定される、
を含んでなる。
このアッセイの特定の実施形態では、SARS-CoV-2からの抗原は、N-タンパク質およびSタンパク質またはそれらのフラグメントから選択される。より具体的な実施形態では、SARS-CoV-2由来の抗原は、N-タンパク質、Sタンパク質のS1ドメインおよびSタンパク質のS2ドメインから選択される。1つの実施形態では、アッセイは、2つ以上の抗原を含んでなる。
1つの実施形態では、工程a)の後、工程b)の前に固定化抗原を洗浄する工程が存在する。
1つの実施形態では、検出工程b)は、形成された複合体を同じ1または複数の抗原を認識する1または複数の標識抗体に接触させること、次いで、その標識を検出することを含んでなる。より具体的な実施形態では、複合体は、標識抗体の添加後、標識の検出前に洗浄される。
1つの実施形態では、標識は有色生成物を生成することができ、標識の視覚的検出を可能とする。
1つの実施形態では、このアッセイは、ラテラルフローアッセイである。より具体的な実施形態では、ラテラルフローアッセイは、ディップスティック上に抗原が固定化されている。
1つの実施形態では、本発明は、対象においてSARS-CoV-2を検査し、対象においてSARS-CoV-2感染を治療する方法を提供し、この方法は、以下の工程:
a)SARS-CoV-2由来の少なくとも1つの固定化された抗原を対象からの血液と接触させること;および
b)固定化された抗原に対する対象抗体と固定化された抗原の間で形成された複合体を検出すること
ここで、工程b)で複合体が検出される場合に対象はSARS-CoV-2に感染していると特定される;
c)SARS-CoV-2感染を有する対象を治療上有効な量の、
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-(プロパン-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
5-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール;
2-[2-シクロプロピル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-メチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[9-メチル-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-エトキシ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-エチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-フェニル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[9-クロロ-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-(ジフルオロメトキシ)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[4-クロロ-2-(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
8-(フラン-2-イル)-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン;
2-{2,4-ジメチルイミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル}-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール;
2-[2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2,4-ビス(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;および
2-[4-フェニル-2-(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
から選択される化合物またはその薬学上許容可能な塩で治療すること
を含んでなる。
1つの実施形態では、本発明は、対象においてSARS-CoV-2を検査し、対象においてSARS-CoV-2感染を治療する方法を提供し、この方法は、以下の工程:
c)SARS-CoV-2由来の少なくとも1つの固定化された抗原を対象からの血液と接触させること;および
d)固定化された抗原に対する対象抗体と固定化された抗原の間で形成された複合体を検出すること;
工程b)で複合体が検出された場合に対象はSARS-CoV-2に感染していると特定される;および
c)SARS-CoV-2感染を有する対象を治療上有効な量の、
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’,2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール;および
2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
から選択される化合物、またはその薬学上許容可能な塩で治療すること
を含んでなる。
1つの実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象を特定するためのアッセイは、
a)SARS-CoV-2由来の抗原を認識する固定化抗体を対象からの血液と接触させること;および
b)SARS-CoV-2由来の抗原と前記抗原を認識する固定化抗体の間で形成された複合体の検出
を含んでなり、工程b)で複合体が検出された場合に対象はSARS-CoV-2に感染していると特定される。
この方法の特定の実施形態では、対象はヒトであり、アッセイは上記のように実施される。治療もまた本明細書に記載されるように実施することができる。
このアッセイの特定の実施形態では、SARS-CoV-2由来の抗原は、N-タンパク質およびSタンパク質またはそのフラグメントから選択される。より具体的な実施形態では、SARS-CoV-2由来の抗原は、N-タンパク質、Sタンパク質のS1ドメインおよびSタンパク質のS2ドメインから選択される。1つの実施形態では、アッセイは2種以上の固定化抗体を含んでなり、各抗体は異なる抗原を認識する。
1つの実施形態では、工程a)の後、工程b)の前に固定化抗体を洗浄する工程が存在する。
1つの実施形態では、検出工程b)は、工程a)で形成された複合体を同じ1または複数の抗原を認識する標識抗体と接触させること、次いで、その標識を検出することを含んでなる。より具体的な実施形態では、工程b)は、標識の検出前に洗浄する工程を含んでなる。
1つの実施形態では、標識は有色生成物を生成することができ、標識の視覚的検出を可能とする。
1つの実施形態では、このアッセイは、ラテラルフローアッセイである。より具体的な実施形態では、ラテラルフローアッセイは、ディップスティック上に抗原が固定化されている。
1つの実施形態では、本発明は、SARS-CoV-2感染を検査し、治療する方法を提供し、この方法は、以下の工程:
a)SARS-CoV-2由来の抗原を認識する固定化抗体を対象からの血液と接触させること;および
b)SARS-CoV-2由来の抗原と前記抗原を認識する固定化抗体の間で形成された複合体を検出すること、
ここで、工程b)で複合体が検出された場合に対象はSARS-CoV-2に感染していると特定される;および
c)SARS-CoV-2感染を有する対象を治療上有効な量の、
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-(プロパン-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
5-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール;
2-[2-シクロプロピル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-メチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[9-メチル-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-エトキシ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-エチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-フェニル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[9-クロロ-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-(ジフルオロメトキシ)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[4-クロロ-2-(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
8-(フラン-2-イル)-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン;
2-{2,4-ジメチルイミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル}-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール;
2-[2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2,4-ビス(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;および
2-[4-フェニル-2-(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
から選択される化合物または薬学上許容可能な塩で治療すること
を含んでなる。この方法の特定の実施形態では、対象はヒトである、アッセイは上記のように実施される。治療もまた本明細書に記載されるように実施することができる。
本発明の1つの態様において、本発明は、SARS-CoV-2感染を検査し、治療する方法を提供し、この方法は、以下の工程:
c)SARS-CoV-2由来の抗原を認識する固定化抗体を対象からの血液と接触させること;および
d)SARS-CoV-2由来の抗原と前記抗原を認識する固定化抗体の間で形成した複合体を検出すること、
ここで、工程b)で複合体が検出された場合に対象はSARS-CoV-2に感染していると特定される;および
SARS-CoV-2感染を有する対象を治療上有効な量の、COVID-19の予防に使用するための
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’,2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール;および
2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
から選択される化合物またはその薬学上許容可能な塩で治療すること
を含んでなる。
1つの実施形態では、本開示は、SARS-CoV-2感染患者を検査し、治療する方法であって、a)SARS-CoV-2感染患者が配列番号12に示されるようなrs1051393対立遺伝子を保持することを決定する検査を行う工程;およびb)本発明による化合物を投与し、それにより、SARS-CoV-2感染患者が治療される工程を含んでなる方法を提供する。本方法の別の実施形態では、化合物はアゴニストまたはIFNAR2活性のその他の刺激剤であり得る。
1つの実施形態では、本開示は、SARS-CoV-2感染患者を検査し、治療する方法であって、a)SARS-CoV-2感染患者がCD4+ナイーブT細胞において、軽症または無症状のSARS-CoV-2感染患者からのCD4+ナイーブT細胞の平均IFNAR2遺伝子転写産物レベルよりも低いレベルのIFNAR2遺伝子転写産物を有するかどうかを決定する検査を行うこと;およびb)本発明による化合物を投与し、それによりSARS-CoV-2感染患者が治療される工程を含んでなる方法を提供する。本開示の実施形態では、配列番号10もしくは配列番号12に示される全遺伝子転写産物、またはこれらの一部が検出さ得る。IFNAR2に対応するその他の非cDNA転写産物、またはその一部も検出可能である(例えば、hnRNA、フラグメント、およびイントロン、エキソンに対応する部分など)。本方法の別の実施形態では、IFNAR2のアゴニストが投与可能であり、あるいは、IFNAR2活性を刺激する別の分子が投与可能である。本方法の別の実施形態では、化合物は、IFNAR2活性のアゴニストまたはその他の刺激剤であり得る。
1つの実施形態では、本開示は、SARS-CoV-2感染患者を検査し、治療する方法であって、a)SARS-CoV-2感染患者がCD4+ナイーブT細胞において、軽症または無症状のSARS-CoV-2感染患者からのCD4+ナイーブT細胞の平均IFNAR2タンパク質レベルよりも低いレベルのIFNAR2タンパク質を有するかどうかを決定する検査を行う工程、およびb)本発明による化合物を投与し、それにより、SARS-CoV-2感染患者が治療される工程を含んでなる方法を提供する。本開示の実施形態では、配列番号11もしくは配列番号13に示されるタンパク質、またはこれらの一部が検出され得る。IFNAR2のその他の部分もまた検出可能である(例えば、トリプシン化、抗体認識などを介する)。本方法の別の実施形態、および本明細書に記載のものでは、IFNAR2のアゴニストが投与可能であり、あるいは、IFNAR2活性を刺激する別の分子が投与可能である。
1つの実施形態では、本開示は、SARS-CoV-2感染患者を治療する方法であって、a)IFNAR2のアゴニストを投与し、それにより、SARS-CoV-2感染患者が治療される工程を含んでなる方法を提供する。本方法の別の実施形態では、IFNAR2のアゴニストが投与可能であり、あるいは、IFNAR2活性を刺激する別の分子が投与可能である。このような分子は低分子であり得、IFNAR2経路の上流または下流アクチベーター、構成的活性タンパク質、または過剰発現タンパク質が本明細書に記載の方法において有用である。
予防的使用
本発明の1つの態様において、本発明は、COVID-19の予防に使用するための
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-(プロパン-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
5-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール;
2-[2-シクロプロピル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-メチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[9-メチル-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-エトキシ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-エチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-フェニル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[9-クロロ-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-(ジフルオロメトキシ)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[4-クロロ-2-(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
8-(フラン-2-イル)-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン;
2-{2,4-ジメチルイミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル}-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール;
2-[2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2,4-ビス(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;および
2-[4-フェニル-2-(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
から選択される化合物またはその薬学上許容可能な塩を提供する。
本発明の1つの態様において、本発明は、COVID-19の予防に使用するための
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’,2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール;および
2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
から選択される化合物、またはその薬学上許容可能な塩を提供する。
1つの実施形態では、対象からの検体は、SARS-CoV-2 RNAが検査されており、SARS-CoV-2 RNAが検出されなかったものである。別の実施形態では、対象からの検体は、SARS-CoV-2 RNAが検査されていないものである。より具体的な実施形態では、対象は、高リスクカテゴリー者(本明細書に定義される通り)、医療従事者またはSARS-CoV-2に感染した患者の濃厚接触者(本明細書に定義される通り)である。
本発明の1つの態様において、SARS-CoV-2感染リスクのある対象においてCOVID-19を予防する方法が提供され、この方法は、SARS-CoV-2感染リスクのある対象に治療上有効な量の、
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’,2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール;および
2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
から選択される化合物またはその薬学上許容可能な塩を投与することを含んでなる。より具体的な実施形態では、対象は、高リスクカテゴリー者(本明細書に定義される通り)、医療従事者またはSARS-CoV-2に感染している対象の濃厚接触者(本明細書に定義される通り)である。
治療的使用
本発明の1つの態様において、COVID-19の治療に使用するための
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-(プロパン-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
5-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール;
2-[2-シクロプロピル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-メチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[9-メチル-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-エトキシ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-エチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-フェニル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[9-クロロ-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-(ジフルオロメトキシ)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[4-クロロ-2-(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
8-(フラン-2-イル)-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン;
2-{2,4-ジメチルイミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル}-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール;
2-[2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2,4-ビス(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;および
2-[4-フェニル-2-(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
から選択される化合物またはその薬学上許容可能な塩が提供される。
本発明の1つの態様において、本発明は、COVID-19の治療に使用するための
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’,2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール;および
2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
から選択される化合物またはその薬学上許容可能な塩を提供する。
1つの実施形態では、治療は、症状の発症の24時間以内、またはSARS-CoV-2感染陽性と判定されて24時間以内に、例えば本明細書で定義される方法を用いて開始される。
1つの実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、上記で定義されたように高リスクカテゴリー者である。
1つの実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象のCOVID-19は、肺炎に関連する。より具体的な実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、MuLBSTAスコア≧12、またはCURB-65スコア≧2またはPSIスコア≧70を有する。その他の実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、以下の基準:脈拍≧125/分、呼吸数>30/分、血中酸素飽和度≦93%、PaO/FiO比<300mmHg、末梢血リンパ球数<0.8109/L、収縮期血圧<90mmHg、体温<35または≧40℃、動脈pH<7.35、血中尿素窒素≧30mg/dl、動脈酸素分圧<60mmHg、胸水、肺浸潤>24~48時間以内の肺野の50%のうち1または2以上を満たす。
1つの実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象のCOVID-19は、急性呼吸窮迫症候群に関連する。より具体的な実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、Murrayスコア≧2を有する。別の実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、PaO/FiO比≦200mmHgを有する。より具体的な実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、PaO/FiO比≦100mmHgを有する。別の実施形態では、対象は、補正分時呼気量≧10L/分を有する。別の実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、呼吸器系コンプライアンス≦40mL/cm HOを有する。別の実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、呼吸終末陽圧≧10cm HOを有する。
特定の実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、体外式膜型人工肺または機械的換気を受けているか、または鼻カニューレもしくは簡易マスクを介して酸素補給を受けている。機械的換気が使用される場合、これは、低い一回換気量(<6mL/kg理想体重)および気道圧(プラトー圧<30cmHO)の使用を含む。鼻カニューレを介する酸素補給の場合、2~6L/分で送達することができる。簡易マスクによる酸素補給の場合、5~10L/分で送達することができる。
特定の実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、抗ウイルス治療またはステロイド治療を受けている。より具体的な実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、抗ウイルス薬を受けている。さらにより具体的な実施形態では、抗ウイルス薬は、オセルタミビル、レムデシビル、ガンシクロビル、ロピナビル、リトナビルおよびザナミビルから選択される。1つの実施形態では、患者は、オセルタミビル(12時間おきに75mgの経口投与)を受けている。別の実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、ガンシクロビル(12時間おきに0.25gの静脈内投与)を受けている。別の実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、ロピナビル/リトナビル(400/100mg1日2回の経口投与)を受けている。
さらなる実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、100mgレムデシビルの毎日の静脈内投与を受けている。
特定の実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、ステロイド治療を受けている。より具体的な実施形態では、ステロイドは、デキサメタゾン、プレドニゾン、メチルプレドニゾンおよびヒドロコルチゾンから選択される。
1つの実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、デキサメタゾン(6mg1日1回の経口または静脈内投与)を受けている。
1つの実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、プレドニゾン(40mg毎日、2回の分割用量)を受けている。
1つの実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、メチルプレドニゾン(32mg毎日、2回の分割用量)を受けている。
1つの実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、ヒドロコルチゾン(160mg毎日、2~4回の分割用量)を受けている。
1つの実施形態では、上記ステロイドのいずれかで治療を受けている対象は、機械的換気または酸素補給を受けている対象である。特定の実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、回復期血漿療法、中和mAbおよび/またはポリクローナルAb療法を受けている。発症後少なくとも3週間、退院後4日後にABO適合ドナーから血液を採取し、アフェレーシスにより血漿を調製する。
1つの実施形態では、血漿は、SARS-CoV-2ウイルスを用いたプラーク還元中和試験により測定した場合に1:640以上の中和抗体価を有する。1つの実施形態では、回復期血漿の用量は、200mLである。
JAK1/STAT経路の活性化を含むインターフェロンα(IFNα)経路の活性化による抗ウイルス応答は、ヒトパピローマウイルスタンパク質E6およびE7によって阻害されることが記載されており(Stanley, M., Clinical Microbiology Rev. 25:2 215-222 (2012)参照)、特定のウイルス感染を治療し、ウイルス感染により引き起こされ得る結果としての症状を改善するために有効な抗ウイルスアプローチである可能性としてJAK1/STAT経路の活性化の回復/上方調節を示唆する。特定の理論に縛られるものではないが、JAK1/STAT経路を活性化する、またはIFNAR2のアゴニストである化合物は、種々の病原性ウイルスを治療するために有効な療法につながると期待される。特定の実施形態では、病原性ウイルスは、コロナウイルス、ピコルナウイルス、トガウイルス、フラビウイルス、フィロウイルス、パラミクソウイルス、ブニヤウイルス、ポリオーマウイルス、アデノウイルス、ヘパドナウイルス科ヘルペスウイルス、オルソミクソウイルス、ニューモウイルスおよびポックスウイルスからなる群から選択されるウイルス科のウイルスである。
本発明の別の実施形態において、ウイルス感染を治療するための化合物および方法が提供される。
本発明の別の実施形態において、ウイルス感染を治療するための化合物および方法が提供され、前記ウイルス感染は、ヒトコロナウイルス、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV)、中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)および重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)を含むコロナウイルス科からの1種または2種以上のウイルスを含んでなる。これらのウイルスにより引き起こされる疾患は、SARS(SARS-CoV)、MERS(MERS-CoV)およびCOVID-19(SARS-CoV-2)である。本発明の別の実施形態において、ウイルス感染、およびそのようなウイルス感染により引き起こされる疾患を治療するための化合物および方法が提供され、ここで、ウイルス感染はSARS-CoVであり、結果として生じる疾患はSARSであり;ウイルス感染はMERS-CoVであり、結果として生じる疾患はMERSであり;あるいは、ウイルス感染はSARS-CoV-2であり、その疾患はCOVID-19である。
本発明の別の実施形態において、ウイルス感染、およびそのようなウイルス感染により引き起こされる疾患を治療するための化合物および方法が提供され、前記ウイルス感染は、トガウイルス科の1種または2種以上のウイルスを含んでなる。
本発明の別の実施形態において、ウイルス感染を治療するための化合物および方法が提供され、前記ウイルス感染は、ライノウイルス、ポリオウイルス、コクサッキーウイルス、エンテロウイルス、手足口病ウイルス、A型肝炎ウイルスおよびノロウイルスからなる群から選択されるピコルナウイルス科の1種または2種以上のウイルスを含んでなる。
本発明の別の実施形態において、ウイルス感染、およびそのようなウイルス感染により引き起こされる疾患を治療するための化合物および方法が提供され、前記ウイルス感染は、限定されるものではないがB型肝炎ウイルスを含むヘパドナウイルス科の1種または2種以上のウイルスを含んでなる。
本発明の別の実施形態において、ピコルナウイルス科のウイルス、特に、A型、B型およびC型ヒトライノウイルス(HRV)による感染からのウイルスを処理するための化合物および方法が提供される。
本発明の別の実施形態において、ウイルス感染を治療するための化合物および方法が提供され、前記ウイルス感染は、東部ウマ脳炎ウイルス、西部ウマ脳炎ウイルス、ベネズエラウマ脳炎ウイルス、チクングニアウイルス、ロスリバーウイルス、セムリキフォレストウイルスおよびシンドビスウイルスからなる群から選択されるトガウイルス科の1種または2種以上のウイルスを含んでなる。
本発明の別の実施形態において、ウイルス感染を治療するための化合物および方法が提供され、前記ウイルス感染は、フラビウイルス科の1種または2種以上のウイルスを含んでなる。
本発明の別の実施形態において、ウイルス感染を治療するための化合物および方法が提供され、前記ウイルス感染は、デング熱ウイルス、黄熱病ウイルス、日本脳炎ウイルス、セントルイス脳炎ウイルス、西ナイルウイルス、ダニ媒介性脳炎ウイルス、ジカウイルスおよびC型肝炎ウイルスからなる群から選択されるフラビウイルス科の1種または2種以上のウイルスを含んでなる。
本発明の別の実施形態において、ウイルス感染を治療するための化合物および方法が提供され、前記ウイルス感染は、フィロウイルス科の1種または2種以上のウイルスを含んでなる。
本発明の別の実施形態において、ウイルス感染を治療するための化合物および方法が提供され、前記ウイルス感染は、マールブルグウイルスおよびエボラウイルスからなる群から選択されるフィロウイルス科の1種または2種以上のウイルスを含んでなる。
本発明の別の実施形態において、ウイルス感染を治療するための化合物および方法が提供され、前記ウイルス感染は、前記ウイルス感染は、パラミクソウイルス科の1種または2種以上のウイルスを含んでなる。
本発明の別の実施形態において、ウイルス感染を治療するための化合物および方法が提供され、前記ウイルス感染は、流行性耳下腺炎ウイルス、パラインフルエンザウイルス、ニューカッスル病ウイルス、麻疹ウイルス、ニパウイルス、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)、メタニューモウイルスおよびインフルエンザウイルスからなる群から選択されるマイナス鎖RNAウイルスの1種または2種以上のウイルスを含んでなる。特定の実施形態では、ウイルス感染は流行性耳下腺炎ウイルスであり、ウイルス感染により引き起こされる疾患は流行性耳下腺炎である。特定の実施形態では、本発明は、パラミクソウイルス科のウイルス、特に、3型ヒトパラインフルエンザウイルス3(PIV3)による感染の治療に使用するためのIFNAR2のアゴニスト化合物を提供する。
本発明の別の実施形態において、ウイルス感染を治療するための化合物および方法が提供され、前記ウイルス感染は、ブニヤウイルス科の1種または2種以上のウイルスを含んでなる。
本発明の別の実施形態において、ウイルス感染を治療するための化合物および方法が提供され、前記ウイルス感染は、オルソブニヤウイルス、フレボウイルス、ハンタウイルスおよびナイロウイルスからなる群から選択されるブニヤウイルス科の1種または2種以上のウイルスを含んでなる。
本発明の別の実施形態において、ウイルス感染を治療するための化合物および方法が提供され、前記ウイルス感染は、ポリオーマウイルス科の1種または2種以上のウイルスを含んでなる。
本発明の別の実施形態において、ウイルス感染を治療するための化合物および方法が提供され、前記ウイルス感染は、JCウイルスおよびBKウイルスからなる群から選択されるポリオーマウイルス科の1種または2種以上のウイルスを含んでなる。
本発明の別の実施形態において、ウイルス感染を治療するための化合物および方法が提供され、前記ウイルス感染は、アデノウイルス科の1種または2種以上のウイルスを含んでなる。
本発明の別の実施形態において、ウイルス感染を治療するための化合物および方法が提供され、前記ウイルス感染は、ヘルペスウイルス科の1種または2種以上のウイルスを含んでなる。
本発明の別の実施形態において、ウイルス感染により引き起こされる疾患またはウイルス感染に関連する疾患を治療するための化合物および方法が提供され、前記ウイルス感染は、HHV-1(HSV-1)、HHV-2(HSV-2)、HHV-3(VZV)、HHV-4(EBV)、HHV-5(CMV)、HHV-8(KSV)およびBウイルスからなる群から選択されるヘルペスウイルス科の1種または2種以上のウイルスを含んでなる。特定の実施形態では、疾患は、単純ヘルペス1(HSV-1)ウイルス感染により引き起こされる口唇ヘルペス、ならびにHSV-1により引き起こされる性器ヘルペスおよび/または単純ヘルペス2(HSV-2)により引き起こされる性器ヘルペスから選択される。
本発明の別の実施形態において、ウイルス感染を治療するための化合物および方法が提供され、前記ウイルス感染は、オルソミクソウイルス科の1種または2種以上のウイルスを含んでなる。
本発明の別の実施形態において、ウイルス感染により引き起こされる疾患またはウイルス感染に関連する疾患を治療するための化合物および方法が提供され、前記ウイルス感染は、A型インフルエンザウイルスおよびB型インフルエンザウイルスからなる群から選択されるオルソミクソウイルス科の1種または2種以上のウイルスを含んでなる。1つの実施形態では、疾患がA型インフルエンザウイルスから選択される。1つの実施形態では、疾患は、B型インフルエンザウイルスから選択される。
本発明の別の実施形態において、ウイルス感染を治療するための化合物および方法が提供され、前記ウイルス感染は、前記ウイルス感染は、ニューモウイルス科の1種または2種以上のウイルスを含んでなる。
本発明の別の実施形態において、ウイルス感染により引き起こされる疾患またはウイルス感染に関連する疾患を治療するための化合物および方法が提供され、前記ウイルス感染は、ヒトメタニューモウイルス(MPV)およびヒト呼吸器合胞体ウイルス(RSV-AおよびRSV-B)からなる群から選択されるニューモウイルス科の1種または2種以上のウイルスを含んでなる。1つの実施形態では、疾患は、ヒトメタニューモウイルス(MPV)から選択される。1つの実施形態では、疾患は、ヒト呼吸器合胞体ウイルス(RSV-AおよびRSV-B)から選択される。1つの実施形態では、疾患は、RSV-Aである。1つの実施形態では、疾患は、RSV-Bである。
本発明の別の実施形態において、ウイルス感染を治療するための化合物および方法が提供され、前記ウイルス感染は、ポックスウイルス科の1種または2種以上のウイルスを含んでなる。
本発明の別の実施形態において、ウイルス感染を治療するための化合物および方法が提供され、前記ウイルス感染は、サル痘および天然痘ウイルス(痘瘡)からなる群から選択されるポックスウイルス科の1種または2種以上のウイルスを含んでなる。
本発明の別の実施形態において、ウイルス感染を治療および予防するための化合物および方法が提供され、前記ウイルス感染は、パピローマウイルス科の1種または2種以上のウイルスを含んでなる。ヒトパピローマウイルス(HPV)は、ヒトに感染し得るパピローマウイルス科のウイルスである。
別の態様において、本発明は、コロナウイルスに感染しているかまたはコロナウイルス感染のリスクがある対象におけるコロナウイルス感染に関連する疾患の治療または予防に使用するためのIFNAR2(配列番号10、配列番号11)もしくはIFNAR2変異体(例えば、配列番号12、配列番号13)のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩を提供し、IFNAR2またはIFNAR2変異体のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩は、コロナウイルス感染に関連する疾患の治療または予防に使用するための
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-(プロパン-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
5-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール;
2-[2-シクロプロピル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-メチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[9-メチル-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-エトキシ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-エチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-フェニル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[9-クロロ-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-(ジフルオロメトキシ)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[4-クロロ-2-(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
8-(フラン-2-イル)-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン;
2-{2,4-ジメチルイミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル}-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール;
2-[2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2,4-ビス(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;および
2-[4-フェニル-2-(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
から選択される。
本発明はまた、COVID-19の治療または予防のための医薬の製造における、
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-(プロパン-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
5-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール;
2-[2-シクロプロピル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-メチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[9-メチル-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-エトキシ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-エチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-フェニル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[9-クロロ-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-(ジフルオロメトキシ)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[4-クロロ-2-(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
8-(フラン-2-イル)-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン;
2-{2,4-ジメチルイミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル}-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール;
2-[2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2,4-ビス(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;および
2-[4-フェニル-2-(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
から選択されるIFNAR2(配列番号10、配列番号11)のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩の使用を提供する。
ある実施形態では、コロナウイルスは、SARS、MERSまたはSARS-CoV-2である。
1つの態様において、SARS-CoV-2に感染しているかまたはSARS-CoV-2感染のリスクがある対象においてCOVID-19を治療または予防する方法が提供され、その方法は、治療上有効な量の、
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-(プロパン-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
5-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール;
2-[2-シクロプロピル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-メチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[9-メチル-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-エトキシ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-エチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-フェニル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[9-クロロ-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2-(ジフルオロメトキシ)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[4-クロロ-2-(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
8-(フラン-2-イル)-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン;
2-{2,4-ジメチルイミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル}-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール;
2-[2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-[2,4-ビス(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;および
2-[4-フェニル-2-(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
から選択される化合物またはその薬学上許容可能な塩を投与することを含んでなる。
1つの態様において、SARS-CoV-2に感染しているかまたはSARS-CoV-2感染のリスクがある対象においてCOVID-19を治療または予防する方法が提供され、その方法は、治療上有効な量の、
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’,2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール;および
2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
から選択される化合物またはその薬学上許容可能な塩を投与することを含んでなる。
1つの実施形態では、本方法は、治療上有効な量の、
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’,2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール;および
2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
から選択される化合物またはその薬学上許容可能な塩を投与することを含んでなり、
対象は、SARS-CoV-2感染のリスクがあり、この方法は、SARS-CoV-2感染のリスクがある対象におけるCOVID-19の予防を含んでなる。特定の実施形態では、対象は、SARS-CoV-2に感染している患者の濃厚接触者、高リスクカテゴリー者または医療従事者である。
1つの実施形態では、本方法は、治療上有効な量の、
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’,2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール;および
2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
から選択される化合物または薬学上許容可能な塩を投与することを含んでなり、
対象は、SARS-CoV-2に感染しており、この方法は、SARS-CoV-2に感染している対象においてCOVID-19を治療することを含んでなる。特定の実施形態では、対象は、対象から得られた検体におけるSARS-CoV-2のウイルスRNAの検出により、SARS-CoV-2に感染していると特定されている。
1つの実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、SARS-CoV-2のL株、S株、G株、GH株、GR株、V株またはO株から選択される株(クレード)のSARS-CoV-2に感染している。特定の実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、SARS-CoV-2のL株に感染している。特定の実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、SARS-CoV-2のS株に感染している。特定の実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、SARS-CoV-2のG株に感染している。特定の実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、SARS-CoV-2のGH株に感染している。特定の実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象はSARS-CoV-2のGR株に感染している。特定の実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、SARS-CoV-2のV株に感染している。特定の実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、SARS-CoV-2のO株に感染している。
1つの実施形態では、本方法は、治療上有効な量の、
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’,2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール;および
2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
から選択される化合物またはその薬学上許容可能な塩を投与することを含んでなり、SARS-CoV-2に感染している対象のCOVID-19は、肺炎に関連する。特定の実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象のCOVID-19は、急性呼吸窮迫症候群に関連する。
1つの実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、外式膜型人工肺、機械的換気、非侵襲的換気または酸素療法を受けている。
1つの実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、抗ウイルス治療および/またはステロイド治療を受けている。特定の実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、抗ウイルス薬を受けている。別の特定の実施形態では、抗ウイルス薬は、レムデシビル、ガンシクロビル、ロピナビル、オセルタミビル、リトナビルおよびザナミビルから選択される。1つの実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、100mgレムデシビルの毎日の静脈内投与を受けている。特定の実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、ステロイド治療を受けている。別の特定の実施形態では、ステロイドは、デキサメタゾン、プレドニゾン、メチルプレドニゾンおよびヒドロコルチゾンから選択される。1つの実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、デキサメタゾン(6mg1日1回の経口または静脈内投与)を受けている。1つの実施形態では、ステロイド治療を受けている対象は、機械的換気または酸素補給を受けている患者である。特定の実施形態では、SARS-CoV-2に感染している対象は、回復期血漿療法、中和mAbおよび/またはポリクローナルAb療法を受けている。
1つの実施形態では、本方法は、治療上有効な量の、
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’,2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール;および
2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
から選択される化合物、またはその薬学上許容可能を投与することを含んでなり、前記化合物またはその薬学上許容可能な塩は吸入により投与される。
化合物
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基は以下の構造を有する。
2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基は以下の構造を有する。
2-[2-(プロパン-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基は以下の構造を有する。
5-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール遊離塩基は以下の構造を有する。
2-[2-シクロプロピル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基は以下の構造を有する。
2-[2-メチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基は以下の構造を有する。
2-[9-メチル-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基は以下の構造を有する。
2-[2-エトキシ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基は以下の構造を有する。
2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基は以下の構造を有する。
2-[2-エチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基は以下の構造を有する。
2-[2-フェニル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基は以下の構造を有する。
2-[9-クロロ-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基は以下の構造を有する。
2-[2-(ジフルオロメトキシ)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基は以下の構造を有する。
2-[4-クロロ-2-(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基は以下の構造を有する。
8-(フラン-2-イル)-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン遊離塩基は以下の構造を有する。
2-{2,4-ジメチルイミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル}-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基は以下の構造を有する。
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール遊離塩基は以下の構造を有する。
2-[2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基は以下の構造を有する。
2-[2,4-ビス(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基は以下の構造を有する。
2-[4-フェニル-2-(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基は以下の構造を有する。
以下の例および合成スキームは、上記化合物の製造および使用法をより詳しく説明するのに役立つ。これらの例は、本発明の範囲を何ら限定するものではなく、むしろ説明のために示されるものであることと理解される。以下の例および合成スキームにおいて、以下の略語は次の意味を有する。略語が定義されていない場合、その略語は一般的に受け入れられている意味を有する。
本明細書に記載の化合物は、以下の合成スキームおよび例に従って作製することができる。
一般合成スキーム
一般的なIII型の1,8-ナフチリジンは、一般式Iの対応する1,6-ビスアミノピリジンおよび一般式IIの対応するジケトンから作製することができる。例えば、当業者は、好適な溶媒(例えば、酢酸)および熱(例えば、80℃)の存在下、I(Y=Y=H)をII(X=X=CF)で処理すると、対応するナフチリジンIII(Y=Y=H;X=X=CF)が得られることを認識するであろう。同様に、溶媒(ジフェニルエーテル)および熱(例えば、130℃で5時間、次いで210℃で16時間)の存在下、I(Y=Y=H)をII(X=OEt、X=CF)で処理すると、III(X=OH、X=CF、Y=Y=H)が得られる。当業者は、これが多くの異なる置換の一般式IIIの分子の作製に向けた一般的なアプローチを構成することを認識するであろう。
加熱しながら(例えば、80℃)、溶媒(例えば、DMF)中、一般式IIIの対応する1,8-ナフチリジンをアルキル化剤(例えば、α-ブロモピルビン酸塩)で処理すると、一般式IV(式中、アルキル化剤としてα-エチルブロモピルビン酸塩が使用される場合にはY=COEt)の三環式構造を得ることができる。当業者は、この変換において別のアルキル化剤(好ましくは、例えば、α-ブロモアセトフェノンまたは2-ブロモ-1-(フラン-2-イル)エタノンを含むα-ハロケトン)が使用してそれぞれY=フェニルまたはフリルの式IVの化合物を得ることができることを認識するであろう。また、当業者は、アルキル化剤を用いてY=COEtの一般式IVの分子を得る場合に、エステル官能基はいくつかの他の構造(例えば、オキサゾールまたはオキサジアゾールを含む)のいずれかに変換され得ることを認識するであろう。例えば、加熱しながら(例えば、80℃)、溶媒(例えば、エタノール)中、ヒドラジンで処理し、次いでギ酸エステル(例えば、トリメチルオルトギ酸エステル)を酸(例えば、p-トルエンスルホン酸)に曝すと、一般式Vの分子が得られる。あるいは、一般式IV(Y=COEt)の分子は、低温(例えば、-78℃)で溶媒(例えば、トルエン)中、還元剤(例えば、DIBALH)で処理することにより対応するアルデヒドに容易に変換され得る。続いての対応するオキサゾールへの変換(例えば、TOSMIC試薬処理による)は、当業者に周知のプロトコールを用いて容易に達成することができる。当業者は、エステル官能基は、標準的な条件を用いて多くの他の複素環式環に変換可能であることを認識するであろう。
当業者は、一般式IVまたはV(式中、XまたはXの一方または両方=OH)の分子は、加熱しながら(例えば、80℃)、溶媒(例えば、アセトニトリル)中、ハロゲン化試薬(例えば、POClまたはPOBr)で処理することで対応するハロゲン化物(例えば、XまたはXまたは両方=ClまたはBr)に変換して、例えば、一般式VIまたはVIIの分子を得ることができることを認識するであろう。アリールハロゲン化物VIおよびVIIは、周知の化学法(例えば、鈴木、Stille、根岸またはSNAR置換化学法)を用いて変換して、XまたはXの一方または両方がアルキル、アリール、アミノ、ヒドロキシルまたはヘテロアリール官能基で置換されていてもよい一般式IVまたはVの分子を得ることができる。例えば、一般式VIの分子を、溶媒(例えば、ジオキサン)中、ビニルボロン酸(例えば、シクロペンテニルボロン酸)、塩基(例えば、炭酸カリウム)および触媒(例えば、PdCl(dppf)-CHCl)を含む鈴木の条件を用いて処理し、次いで、対応するオレフィンを水素雰囲気下、溶媒(例えば、THF)中、触媒(例えば、パラジウム炭素)で還元すると、X=シクロペンチルの一般式IVまたはVの分子を得ることができる。
当業者はさらに、追加のコア構造、例えば、一般式VIIIの分子が類似の化学法を用いて作製できることを認識するであろう。例えば、溶媒中、一般式Iの化合物を電子不足トリアジン(例えば、2,4,6-トリス(トリフルオロメチル)-1,3,5-トリアジン)で処理し、次いで、上記と類似の方法でアルキル化および誘導体化を行うと一般式VIIIの分子が得られる。一方、一般式VIIIの分子は、関連のコア構造に関して上記されたものと類似の方法で官能基化することができる。
一般式IVおよびVIIIの分子の直接的官能基化によるそれぞれIXおよびX(例えば、Y=ClまたはBr)の取得は、IVまたはVIIIを溶媒(例えば、DMFまたはクロロホルム)中、ハロゲン化試薬(例えば、NCSまたはNBS)で直接処理することで達成することができる。当業者は、Y=BrまたはClのIXおよびXでは、いくつかのさらなる変換が可能であることを認識するであろう。例えば、加熱しながら(例えば、60℃)、溶媒(例えば、THF)中、触媒(例えば、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム)および有機金属試薬(例えば、ジメチル亜鉛)を含む根岸の条件下でIX(Y=Br)を処理すると、Y=Meの一般構造IXの分子が得られる。

例1
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
工程A:5,7-ビス(トリフルオロメチル)-1,8-ナフチリジン-2-アミン
酢酸(80mL)に溶解させたピリジン-2,6-ジアミン(12g、110mmol)および1,1,1,5,5,5-ヘキサフルオロペンタン-2,4-ジオン(25.2g、121mmol)の混合物を窒素下で1時間、120℃で加熱した。室温に冷却した後、反応混合物を濃縮し、次いで、氷水で希釈した。得られた固体を濾過し、水で洗浄して5,7-ビス(トリフルオロメチル)-1,8-ナフチリジン-2-アミン(23.98g、85mmol、収率78%)を灰色の固体として得た。ES LC-MS m/z=282.10 (M+H)+。
工程B:2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボン酸エチル
20gの5,7-ビス(トリフルオロメチル)-1,8-ナフチリジン-2-アミンのN,N-ジメチルホルムアミド(80mL)溶液に、3-ブロモ-2-オキソプロパン酸エチル(22.4mL、177mmol)(2.5当量)を加え、この反応混合物を68℃、窒素下で3時間加熱した。この混合物を室温に冷却し、多量の水(large quality of water)で希釈し、得られた固体を濾過し、水で洗浄して2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボン酸エチル(13.55g、35.9mmol、収率32.7%)を黄褐色固体として得た、収率50.5%。ES LC-MS m/z=378.20 (M+H)+。
工程C:2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボヒドラジド
2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボン酸エチル(25.5g、67.6mmol)およびヒドラジン(42.4mL、1352mmol)のエタノール(200mL)溶液を65℃で2時間撹拌した。この混合物を室温に冷却し、沈殿を濾別し、水で洗浄して2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボヒドラジド(20.2g、55.6mmol、収率82%)を得た。ES LC-MS m/z=364.20 (M+H)+。
工程D:2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボヒドラジド(19.5g、53.7mmol)およびトシル酸(5.11g、26.8mmol)のトリメチルオルトギ酸エステル(5.93mL、53.7mmol)溶液を、70℃で4時間加熱しながら撹拌した。この溶液を室温に冷却し、ほとんどの溶媒を蒸発させた。得られたスラリーを濾過し、濾過ケーキを水で洗浄して2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール(12.4g、33.2mmol、収率61.9%)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δppm 8.00 (dd, 1 H) 8.14 (d, J=9.76 Hz, 1 H) 8.53 (s, 1 H) 9.23 (s, 1 H) 9.46 (s, 1 H);)。ES LC-MS m/z=374.15 (M+H)+。
例2
2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
工程A:7-アミノ-4-(トリフルオロメチル)-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン
4,4,4-トリフルオロ-3-オキソブタン酸エチル(14.2g、77mmol)および2,6-ジアミノピリジン(6g、55mmol)のジフェニルエーテル(80mL)混合液を2時間130℃に、次いで、18時間190℃に加熱した。この反応物を室温まで冷却し、ヘキサンで希釈し、固体を濾過し、乾燥させて標題化合物を得た(12.2g、97%)。LC-MS: ESI (M + H)+ m/z =230.13。
工程B:2-オキソ-4-(トリフルオロメチル)-1,2-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]-1,8-ナフチリジン-8-カルボン酸エチル
7-アミノ-4-(トリフルオロメチル)-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン(12.2g、53.2mmol)の無水DMF(180mL)懸濁液に、3-ブロモ-2-オキソプロパン酸エチル(11.4g、58.6mmol)を加え、この混合物を窒素下、60℃で18時間加熱した。溶媒を真空除去し、残渣を酢酸エチルと水とで分液した。水層を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を乾燥させ(MgSO)、真空濃縮した。残渣をジクロロメタン中でトリチュレーションし、固体を濾過し、乾燥させて標題化合物を得た(5.97g、34%収率)。LC-MS: ESI (M + H)+ m/z =326.19。
工程C:8-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン
2-オキソ-4-(トリフルオロメチル)-1,2-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]-1,8-ナフチリジン-8-カルボン酸エチル(2g、6.2mmol)のエタノール懸濁液に、ヒドラジン(3.9g、123mmol)を加え、この反応物を窒素下で18時間加熱還流した。この反応物を室温に冷却し、固体を濾過し、乾燥させた。固体をオルトギ酸トリエチル(25mL)に懸濁させ、p-トルエンスルホン酸一水和物(0.59g、3.1mmol)を加え、この反応物を2時間85℃に加熱した。この反応混合物を冷却せずに濾過し、固体を乾燥させて標題化合物を得た(1.48g、収率75%)。LC-MS: ESI (M + H)+ m/z =321.94。
工程D:2-クロロ-8-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]-1,8-ナフチリジン
8-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]-1,8-ナフチリジン-2(1H)-オン(1.28g、4.0mmol)およびオキシ三塩化リン(13mL)の混合物を窒素下で1時間100℃に加熱した。POClを真空除去し、水を用いて残渣を5分間撹拌し、溶液はpH紙を青くするまで炭酸カリウムで中和した。この溶液をジクロロメタンで抽出し、有機層を乾燥させ(MgSO)、真空濃縮した。残渣をエーテルでトリチュレーションし、固体を濾過し、乾燥させて標題化合物を得た(774mg、収率57%)。LC-MS: ESI (M + H)+ m/z =340.12。
工程E:2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
2-クロロ-8-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]-1,8-ナフチリジン(85mg、0.25mmol)およびPdCl(dppf)-CHCl(20mg、0.025mmol)の無水ジオキサン(2mL)混合液を窒素で脱気した。この溶液に、臭化シクロペンチル亜鉛を0.5MのTHF(0.6mL)溶液として加え、この反応物を密閉試験管内で1時間80℃に、次いで、100で1時間加熱した。この反応物を水で処理し、得られた混合物を酢酸エチルと水とで分液した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空濃縮した。残渣を20~100%ヘキサン/酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して標題化合物を得た(5mg、収率5%)。LC-MS: ESI (M + H)+ m/z =374.29。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δppm 9.43 (s, 1 H), 9.13 - 9.29 (m, 1 H), 8.03 (s, 1 H), 7.79 - 7.95 (m, 2 H), 3.45 - 3.68 (m, 1 H), 2.15 (br. s., 2 H), 1.82 - 2.08 (m, 3 H), 1.60 - 1.81 (m, 2 H), 1.23 (br. s., 1 H)。
例3
2-[2-(プロパン-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
2-クロロ-8-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]-1,8-ナフチリジンから例2、工程Eに記載したものと同様の方法で作製した。LC-MS: ESI(M + H)+ m/z =348.25。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δppm 9.43 (s, 1 H), 9.23 (s, 1 H), 8.05 (s, 1 H), 7.78 - 7.96 (m, 2 H), 3.37 - 3.48 (m, 1 H), 1.33 - 1.50 (m, 6 H)。
例4
5-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール
工程A:2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルバルデヒド
窒素下-78℃、撹拌している2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボン酸エチル(500mg、1.325mmol)のジクロロメタン(15mL)溶液に、DIBAL-H(1.0M溶液)(3.98mL、3.98mmol)を30分かけて滴加した。-78℃で2時間後、この反応を-78℃にてメタノールでクエンチした。次に、この反応混合物を0℃に温め、ロシェルの塩の飽和溶液(100mL)で処理した。得られた混合物をDCMで抽出した(形成したエマルションをセライトで濾過して白色のガム状沈殿を除去した)。合わせた抽出液を真空濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0~5%MeOH/DCM)により精製し、2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルバルデヒド(293mg、0.835mmol、収率63.0%)を淡褐色固体として得た。ES LC-MS m/z=334.20 (M+H)+
工程B:5-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール
2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルバルデヒド(100mg、0.300mmol)およびTOSMIC試薬(58.6mg、0.300mmol)のメタノール(4mL)混合液に、KCO(41.5mg、0.300mmol)を加えた。この溶液を2時間還流し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を氷水に注ぎ、DCMで抽出した。有機層を1%HCl、次いで水で順次洗浄し、濃縮乾固した。粗材料をシリカゲルクロマトグラフィー(0~5%MeOH/DCM)により精製し、5-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール(84.1mg、0.215mmol、収率71.5%)を黄色固体として得た: 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δppm 7.80 (s, 1 H) 7.93 (dd, J=9.85, 1.85 Hz, 1 H) 8.08 (d, J=9.76 Hz, 1 H) 8.47 (s, 1 H) 8.57 (s, 1 H) 8.96 (s, 1 H); ES LC-MS m/z=373.22 (M+H)+
例5
2-[2-シクロプロピル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
N,N-ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解させた2-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール(34mg、0.100mmol)およびPd(PhP)(11.57mg、10.01μmol)の混合物に、臭化シクロプロピル亜鉛(II)(0.400mL、0.200mmol)を滴加した。この反応混合物を窒素下、60℃で45分間加熱し、粗反応混合物を逆相HPLCにより精製し、2-[2-シクロプロピル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール(11.6mg、0.032mmol、収率31.9%)を黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: ppm 1.18 - 1.32 (m, 2 H) 1.31 - 1.41 (m, 2 H) 2.52 - 2.62 (m, 1 H) 7.84 (s, 2 H) 8.12 (s, 1 H) 9.17 (s, 1 H) 9.42 (s, 1 H); ES LC-MS m/z=346.24 (M+H)+
例6:2-[2-メチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
2-クロロ-8-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]-1,8-ナフチリジンから例2、工程Eに記載したものと同様の方法で作製した。LC-MS: ESI (M + H)+ m/z =320.22。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δppm 9.42 (s, 1 H), 9.16 (s, 1 H), 8.06 (s, 1 H), 7.82 - 7.96 (m, 2 H), 2.84 (s, 3 H)。
例7
2-[9-メチル-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
工程A:2-(9-ブロモ-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール
2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール(1.5g、4.02mmol)およびNBS(1.431g、8.04mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(4mL)溶液を加熱しながら60℃で1時間撹拌した。水を加え、沈殿を濾過して2-(9-ブロモ-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾールを得た(1.69g、3.55mmol、収率88%)。ES LC-MS m/z=452.13 (Br79, M+H)+。ES LC-MS m/z=454.10 (Br81, M+H)+
工程B:2-[9-メチル-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
2-(9-ブロモ-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール(100mg、0.221mmol)、2,4,6-トリメチル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリボリナン(278mg、0.221mmol)、PdCl(dppf)-CHCl付加物(18.06mg、0.022mmol)および炭酸ナトリウム(0.332mL、0.664mmol、1.0M溶液)のN,N-ジメチルアセトアミド(5.0mL)溶液を60℃で1時間加熱した。この粗反応混合物を逆相HPLCにより精製し、2-[9-メチル-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾールを得た(7.2mg、0.018mmol、収率7.99%): 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δppm 3.35 (s, 3 H) 7.91 (d, J=9.76 Hz, 1 H) 8.08 (d, J=9.76 Hz, 1 H) 8.50 (s, 1 H) 9.43 (s, 1 H); ES LC-MS m/z=388.24 (M+H)+
例8
2-[2-エトキシ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
2-クロロ-8-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]-1,8-ナフチリジン(例2、工程D)(50mg、0.15mmol)のエタノール(1mL)溶液に、ナトリウムエトキシド(21重量%のエタノール溶液、0.07mL、0.18mmol)を加え、反応物を室温で45分間、次いで、50℃で30分間撹拌した。この反応物を室温に冷却し、酢酸エチルに注ぎ、水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空濃縮した。残渣を、50~100%ヘキサン/酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標題化合物を得た(19mg、収率31%)。 LC-MS: ESI (M + H)+ m/z =349.83。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δppm 9.42 (s, 1 H), 9.21 (s, 1 H), 7.72 - 7.90 (m, 2 H), 7.56 (s, 1 H), 4.71 (q, J=7.0 Hz, 2 H), 1.46 (t, J=7.0 Hz, 3 H)。
例9
2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール
工程A:2,4-ビス(トリフルオロメチル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7-アミン
ピリジン-2,6-ジアミン(1.5g、13.75mmol)のAcOH(64.8mL)溶液を0℃に冷却し、2,4,6-トリス(トリフルオロメチル)-1,3,5-トリアジン(3.89mL、13.75mmol)の滴加で処理した。水浴を外し、反応物を一晩80℃に加熱した。室温に冷却した後、溶媒を減圧下で除去し、残渣をDCMに採取し、1N NaOHで塩基性化した。合わせた有機液を飽和NaHCO(3回)で洗浄し、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して2,4-ビス(トリフルオロメチル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7-アミン(3.77g、13.36mmol、収率97%)を赤色固体として得た。ES LC-MS m/z=283.11 (M+H)+
工程B:2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’,2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-カルボン酸エチル
2,4-ビス(トリフルオロメチル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7-アミン(2.0g、7.09mmol)のDMF(33.2mL)溶液を、臭化ピルビン酸エチル(2.230mL、17.72mmol)で処理した。反応物を一晩80℃に加熱した。黒色反応物を減圧下で濃縮して大部分のDMFを除去した。残渣をHOで希釈し、固体を濾過して2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’,2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-カルボン酸エチル(2.45g、6.48mmol、収率91%)を褐色固体として得た。ES LC-MS m/z=379.14 (M+H)+
工程C:2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’,2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-カルボヒドラジド
2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’,2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-カルボン酸エチル(0.5g、1.322mmol)およびヒドラジン(0.830mL、26.4mmol)のEtOH(5.78mL)溶液を30分間加熱還流した。この反応物を減圧下で濃縮して2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’,2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-カルボヒドラジド(.481g、1.321mmol、収率100%)を暗赤色/褐色油状物として得た。ES LC-MS m/z =365.1 (M+H)+
工程D:2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’,2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール
2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’,2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-カルボヒドラジド(.481g、1.321mmol)、TsOH(0.100g、0.528mmol)およびオルトギ酸トリエチル(8.80mL、52.8mmol)の溶液を窒素下、80℃で一晩加熱した。室温に冷却した後、溶媒を減圧下で除去し、残渣を水で処理した。この溶液をEtOAcで抽出した。合わせた抽出液をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をDMF中に採取し、逆相クロマトグラフィー(10~90%ACN/HO+ギ酸)により精製し、次いで、凍結乾燥させて2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’,2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール(0.0436g、0.117mmol、収率8.82%)を固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δppm 9.51 (s, 3 H), 9.39 (s, 1 H), 8.07 - 8.28 (m, 2 H), ES LC-MS m/z=375.2 (M+H)+
例10
2-[2-エチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
2-クロロ-8-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]-1,8-ナフチリジンから例2、工程Eに記載したものと同様の方法で作製した。LC-MS: ESI (M + H)+ m/z =334.18。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δppm 9.43 (s, 1 H), 9.20 (s, 1 H), 8.05 (s, 1 H), 7.79 - 7.96 (m, 2 H), 3.13 (q, J=7.4 Hz, 2 H), 1.43 (t, J=7.5 Hz, 3 H)。
例11
2-[2-フェニル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
2-クロロ-8-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]-1,8-ナフチリジン(50mg、0.15mmol)、PdCl(dppf)-CHCl(12mg、0.015mmol)、フェニルボロン酸(21mg、0.18mmol)および酢酸カリウム(58mg、0.59mmol)のジオキサン(1.5mL)溶液を窒素で脱気し、密閉試験管で1時間100℃に加熱した。この反応物を室温に冷却し、酢酸エチルに注ぎ、水で洗浄した。有機層を半量に濃縮し、混合物を濾過し、固体を乾燥させて標題化合物を得た(42mg、収率70%)。LC-MS: ESI (M + H)+ m/z =382.11。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δppm 9.57 (s, 1 H), 9.45 (s, 1 H), 8.49 - 8.77 (m, 3 H), 7.86 - 8.02 (m, 2 H), 7.49 - 7.80 (m, 3 H)。
例12
2-[9-クロロ-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール(165mg、0.442mmol)および1-クロロピロリジン-2,5-ジオン(236mg、1.768mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(4mL)溶液を60℃で2時間撹拌した。水を加え、沈殿を濾別して2-[9-クロロ-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾールを得た(145mg、0.338mmol、収率76%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δppm 7.99 (dd, 1 H) 8.11 (d, J=9.87 Hz, 1 H) 8.55 (s, 1 H) 9.50 (s, 1 H); ES LC-MS m/z=408.24 (M+H)+
例13
2-[2-(ジフルオロメトキシ)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
8-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-2-オール(50mg、0.156mmol)、2-クロロ-2,2-ジフルオロ酢酸ナトリウム(59.3mg、0.389mmol)およびCsCO(71.0mg、0.218mmol)の混合物をN,N-ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解させ、窒素下90℃で2時間加熱した。この反応混合物を逆相HPLCにより精製し、2-[2-(ジフルオロメトキシ)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール(22.2mg、0.057mmol、収率36.5%)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: ppm 7.89 - 7.93 (m, 3 H) 8.45 (t, 1 H) 9.46 (s, 1 H) 9.52 (s, 1 H) ; ES LC-MS m/z=372.23 (M+H)+
例14
2-[4-クロロ-2-(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
工程A:7-アミノ-2-(1-メチルエチル)-1,8-ナフチリジン-4(1H)-オン
ピリジン-2,6-ジアミン(5g、45.8mmol)および4-メチル-3-オキソペンタン酸エチル(11.09mL、68.7mmol)のジフェニルエーテル(50mL)溶液を150℃で一晩維持し、次いで、さらに24時間250℃に温めた。この混合物を室温に冷却し、生成物を5時間かけて結晶化した。上清を注ぎ出し、固体をDCM/MeOHでトリチュレーションし、固体を真空濾過により回収して7-アミノ-2-イソプロピル-1,8-ナフチリジン-4(1H)-オン(3.3g、16.24mmol、収率35.4%)を黄色固体として得た。LC-MS: ESI (M + H)+ m/z =222.45。
工程B:2-(1-メチルエチル)-4-オキソ-1,4-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]-1,8-ナフチリジン-8-カルボン酸エチル
7-アミノ-2-(1-メチルエチル)-1,8-ナフチリジン-4(1H)-オン(2.8g、13.8mmol)の無水DMF(40mL)溶液に、3-ブロモ-2-オキソプロパン酸エチル(4.0g、20.7mmol)を加え、この反応物を60℃で18時間撹拌した。この反応物を室温に冷却し、酢酸エチルに注ぎ、水、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空濃縮した。残渣をエーテルでトリチュレーションし、濾過し、固体を乾燥させた。濾液を真空濃縮し、残渣を0~10%酢酸エチル/メタノールで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。溶出液を濾過した固体と合わせ、標題化合物を得た(800mg、収率19%)。LC-MS: ESI (M + H)+ m/z =299.82。
工程C:2-(1-メチルエチル)-8-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)イミダゾ[1,2-a]-1,8-ナフチリジン-4(1H)-オン
2-(1-メチルエチル)-4-オキソ-1,4-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]-1,8-ナフチリジン-8-カルボン酸エチル(922mg、3.1mmol)のエタノール(25mL)溶液に、ヒドラジン(1.9mL、61.6mmol)を加え、この反応物を一晩85℃に加熱した。反応物を室温に冷却し、溶媒を真空除去し、残渣を乾燥させた。この残渣にオルトギ酸トリエチル(20mL)およびp-トルエンスルホン酸 一水和物(586mg、3.1mmol)を加え、この反応物を1時間110℃に加熱した。この反応物を室温に冷却し、酢酸エチルに注ぎ、飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空濃縮した。残渣をエーテルでトリチュレーションし、固体を濾過し、乾燥させて標題化合物を得た(175mg、収率19%)。LC-MS: ESI (M + H)+ m/z =296.24。
工程D:2-[4-クロロ-2-(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
2-(1-メチルエチル)-8-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)イミダゾ[1,2-a]-1,8-ナフチリジン-4(1H)-オン(175mg、0.59mmol)およびオキシ三塩化リン(4mL)の混合物を30分間100℃に加熱した。この反応物を室温に冷却し、揮発成分を真空除去した。残渣を水とともに10分間撹拌し、炭酸カリウムで中和した。溶液をジクロロメタンで2回抽出し、有機層を乾燥させ(MgSO)、真空濃縮した。残渣を50~100%ヘキサン/酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標題化合物を得た(54mg、収率29%)。LC-MS: ESI (M + H)+ m/z =314.25。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δppm 9.41 (s, 1 H), 9.14 (s, 1 H), 7.93 - 8.04 (m, 1 H), 7.86 - 7.93 (m, 1 H), 7.83 (d, J=9.8 Hz, 1 H), 3.21 - 3.31 (m, 1 H), 1.27 - 1.46 (m, 6 H)。
例15
8-(フラン-2-イル)-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン
工程A:5,7-ビス(トリフルオロメチル)-1,8-ナフチリジン-2-アミン
ピリジン-2,6-ジアミン(10g、91mmol)および1,1,1,5,5,5-ヘキサフルオロペンタン-2,4-ジオン(19g、91mmol)のHPO(100mL)混合液を95℃で一晩撹拌した。室温に冷却した後、この混合物を氷/水混合物に注いだ。水酸化アンモニウムを添加して水相のpHを7に調整した。生じた固体を真空濾過により回収し、水で洗浄し、減圧下で乾燥させた。粗生成物をEtOH中で再結晶させ、5,7-ビス(トリフルオロメチル)-1,8-ナフチリジン-2-アミン(8g、28mmol、収率30%)を緑色固体として得た: ES LC-MS m/z=282 (M+H)+
工程B:8-(フラン-2-イル)-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン
5,7-ビス(トリフルオロメチル)-1,8-ナフチリジン-2-アミン(100mg、0.356mmol)および2-ブロモ-1-(フラン-2-イル)エタノン(88mg、0.427mmol)の混合物をEtOH(5mL)中で一晩還流した。この混合物を室温に冷却し、EtOHを減圧下で除去した。残渣をEtOAc(15mL)中に採取し、飽和NaHCO(10mL)で洗浄した。有機相をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル中0~10%のEtOAc)で精製し、8-(フラン-2-イル)-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン(50mg、0.13mmol、収率38%)を黄色固体として得た:1H NMR (300 MHz, CDCl3) δppm 8.79 (s, 1H), 8.11 (s, 1H), 7.98-7.87 (m, 2H), 7.58 (s, 1H), 7.02 (d, 1H), 6.59 (d, 1H); ES LC-MS m/z=372.0 (M+H)+
例16
2-{2,4-ジメチルイミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル}-1,3,4-オキサジアゾール
工程A:5,7-ジメチル-1,8-ナフチリジン-2-アミン
ピリジン-2,6-ジアミン(2g、18.3mmol)、ペンタン-2,4-ジオン(1.83、18.3mmol)およびHSO(0.25mL)の氷酢酸(10mL)混合液を8時間還流した。室温に冷却した後、この混合物を氷/水の混合物に注いだ。水酸化アンモニウムを添加して水相のpHを7に調整した。生じた褐色固体を濾取し、水で洗浄し、乾燥させ、EtOH中で再結晶させ、5,7-ジメチル-1,8-ナフチリジン-2-アミン(1g、5.7mmol、32%)を褐色固体として得た: 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δppm 8.04 (d, 1H), 6.91 (s, 1H), 6.74 (d, 1H), 6.59 (s, br, 2H), 2.49 (s, 3H), 2.48 (s, 3H); ES LC-MS m/z =174.0 (M+H)+
工程B:2,4-ジメチルイミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボン酸エチル
5,7-ジメチル-1,8-ナフチリジン-2-アミン(900mg、5.2mmol)および3-ブロモ-2-オキソプロパン酸エチル(1.15g、5.7mmol)の混合物を窒素下で一晩、EtOH(10mL)中で還流した。室温に冷却した後、この混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(シリカゲル、20%~50%のEtOAc/石油エーテル)により精製し、2,4-ジメチルイミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボン酸エチル(420mg、1.56mmol、収率30%)を黄色固体として得た: ES LC-MS m/z=270.0 (M+H)+
工程C:2,4-ジメチルイミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボヒドラジド
2,4-ジメチルイミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボン酸エチル(420mg、1.56mmol)のEtOH(5mL)溶液に、0℃でヒドラジン水和物(780mg、15.6mmol)を加えた。この混合物を室温で一晩撹拌した。生じた黄色固体を真空濾過により回収し、EtOHで洗浄し、減圧下で乾燥させて2,4-ジメチルイミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボヒドラジド(300mg、1.17mmol、収率75%)を黄色固体として得、これをそれ以上精製せずに次の工程で使用した。ES LC-MS m/z=256.1 (M+H)+
工程D:2-{2,4-ジメチルイミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル}-1,3,4-オキサジアゾール
2,4-ジメチルイミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボヒドラジド(200mg、0.78mmol)およびオルトギ酸トリメチル(166mg、1.57mmol)の混合物をEtOH(5mL)中で一晩還流した。室温に冷却した後、この混合物を真空濃縮した。残渣をEtOH中で再結晶させ、2-{2,4-ジメチルイミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル}-1,3,4-オキサジアゾール(60mg、0.22mmol、収率29%)を淡黄色固体として得た: 1H NMR (300 MHz, CD3OD) δppm 9.10-9.08 (m, 2H), 7.96 (d, 1H), 7.54 (d, 1H), 7.36 (s, 1H), 2.68 (s, 6H)。ES LC-MS m/z=266.1 (M+H)+
例17
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール
工程A:2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボン酸エチル
5,7-ビス(トリフルオロメチル)-1,8-ナフチリジン-2-アミン(1.5g、5.34mmol)および3-ブロモ-2-オキソプロパン酸エチル(1.25g、6.4mmol)の混合物をEtOH(15mL)中で4時間還流した。室温に冷却した後、黄色固体を真空濾過により回収し、EtOHで洗浄して2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボン酸エチル(745mg、1.97mmol、37%)を黄色固体として得た: 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δppm 9.15 (s, 1H), 8.14 (s, 1H), 7.94-7.92 (m, 2H), 4.52 (q, 2H), 1.48 (t, 3H); ES LC-MS m/z =378.1 (M+H)+
工程B:2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボン酸
2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボン酸エチル(400mg、1.06mmol)のTHF(15mL)および水(15mL)の溶液に、水酸化リチウム一水和物(223mg、5.31mmol)を加えた。この混合物を室温で1時間撹拌した。THFを減圧下で除去した。水層を1M HClの添加によりpH2~3に酸性化し、EtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボン酸(320mg、0.92mmol、粗収率86%)をそれ以上精製せずに次の工程で使用した。
工程C:N-(2,2-ジメトキシエチル)-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボキサミド
2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボン酸(220mg、0.64mmol)のDMF(20mL)溶液に、DIPEA(177mg、1.32mmol)、TBTU(205mg、0.64mmol)および2,2-ジメトキシエタンアミン(67mg、0.64mmol)を加えた。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。水を加え、水相をEtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して残渣を得た。この粗生成物をカラムクロマトグラフィー(20%のEtOAc/石油エーテル)で精製し、N-(2,2-ジメトキシエチル)-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボキサミド(220mg、80%)を白色固体として得た。ES LC-MS m/z =436.1 (M+H)。
工程D:N-(2-オキソエチル)-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボキサミド
N-(2,2-ジメトキシエチル)-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボキサミド(200mg、0.46mmol)のDCM(20mL)溶液に、室温でトリフルオロ酢酸(262.2mg、2.3mmol)を加えた。この混合物を室温で2時間撹拌した。この溶液を飽和NaHCOで洗浄した。水相をEtOAc(10mL×2)で抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮してN-(2-オキソエチル)-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボキサミド(120mg、0.31mmol、収率67%)を得、これをそれ以上精製せずに次の工程で使用した。
工程E:2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール
N-(2-オキソエチル)-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボキサミド(120mg、0.3mmol)のDCM(20mL)溶液に、室温でペルクロロエタン(141mg、0.6mmol)、PPh(157.2mg、0.6mmol)およびEtN(151.5mg、1.5mmol)を加えた。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、20%~50%のEtOAc/石油エーテル)で精製し、2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール(40mg、0.09mmol、収率35%)を得た:1H NMR (300 MHz, CD3OD) δppm 9.15 (s, 1H), 8.35 (s, 1H), 8.09-8.05 (m, 2H), 7.99 (m, 1H), 7.40 (d, 1H); ES LC-MS m/z=372.0 (M+H)+
例18
2-[2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
工程A:7-アミノ-4-(トリフルオロメチル)-1,8-ナフチリジン-2-オール
ピリジン-2,6-ジアミン(500mg、4.58mmol)および4,4,4-トリフルオロ-3-オキソブタン酸エチル(886mg、4.81mmol)の混合物を、ピリジン-2,6-ジアミンが完全に溶解するまで加熱した。この混合物を0℃に冷却し、濃HSO(8mL、150mmol)を滴加した。次に、この反応混合物を60℃で12時間静置し、砕氷に注ぎ、20%NaOH水溶液で塩基性化した。沈殿を濾過し、水で洗浄して(866mg、収率82.9%)の7-アミノ-4-(トリフルオロメチル)-1,8-ナフチリジン-2-オールを黄色固体として得た。ES LC-MS m/z=230.02 (M+H)+
工程B:2-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボン酸メチル
7-アミノ-4-(トリフルオロメチル)-1,8-ナフチリジン-2-オール(1g、4.36mmol)および3-ブロモ-2-オキソプロパン酸メチル(1.185g、6.55mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)混合液を窒素下、60℃で8時間加熱した。室温に冷却した後、この反応混合物を水で希釈し、濾液を濾去し、水で洗浄して560mg(収率41.2%)の2-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボン酸メチルを黄色固体として得た。ES LC-MS m/z=326.03 (M+H)+
工程C:2-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボヒドラジド
エタノール(8mL)中に溶解させた2-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボン酸メチル(305mg)の溶液に、20当量のヒドラジン(640μl、20.39mmol)を加え、この反応混合物を窒素下で4時間還流した。この混合物を室温に冷却し、真空中で濃縮乾固して2-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボヒドラジド(228mg)を黄色固体として得た。ES LC-MS m/z=312.09 (M+H)+
工程D:8-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-2-オール
100mgの2-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボヒドラジドおよびTsOH(40mg、0.210mmol)(40重量%)のオルトギ酸トリエチル(4mL、24.02mmol)混合液を80℃で1時間加熱した。この混合物を室温に冷却し、逆相HPLCで精製し、8-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-2-オール(20mg、0.059mmol、収率1.35%)を淡褐色固体として得た。ES LC-MS m/z=322.22 (M+H)+
工程E:2-[2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
室温でN,N-ジメチルホルムアミド(3mL)中に溶解させた8-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-2-オール(100mg、0.311mmol)の溶液に、POCl(0.058mL、0.623mmol)を滴加した。この反応混合物を80℃で5時間撹拌し、室温に冷却し、水で希釈した。褐色沈殿を濾去し、逆相HPLCで精製し、2-[2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール(8.3mg、0.023mmol、収率7.46%)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: ppm 7.91 (dd, J=9.76, 1.76 Hz, 1 H) 7.98 - 8.02 (m, 1 H) 8.29 (s, 1 H) 9.16 (s, 1 H) 9.44 (s, 1 H); ES LC-MS m/z=340.16 (M+H)+
例19
2-[2,4-ビス(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
工程A:7-アミノ-2-イソプロピル-1,8-ナフチリジン-4(1H)-オン
ピリジン-2,6-ジアミン(15.0g、137mmol)および4-メチル-3-オキソペンタン酸エチル(30.6mL、190mmol)をジフェニルエーテル(150mL)に加えた。この混合物を150℃で4時間加熱した。次に、この混合物を230℃に加熱し、ショートパスコンデンサーを用いて余分な4-メチル-3-オキソペンタン酸エチルを留去した。約30分後、ショートパスコンデンサーを還流冷却器に置き換え、混合物を230℃で一晩加熱し続けた。この混合物を室温に冷却した。固体が沈殿し始めた。エチルエーテル、次いで、ヘキサンを自由流動固体が得られるまで加えた。この混合物を氷浴中で0℃に冷却し、固体を濾取した。固体を冷エーテルで洗浄し、乾燥させて標題化合物(14.3g、47%)を黄褐色固体として得た。ES LC-MS m/z=204 (M+H)+
工程B:5-ブロモ-7-イソプロピル-1,8-ナフチリジン-2-アミン
7-アミノ-2-イソプロピル-1,8-ナフチリジン-4(1H)-オン(6.00g、29.5mmol)をアセトニトリル(60mL)中でスラリーとし、オキシ臭化リン(16.1g、56.1mmol)を加えた。発熱が見られた。この混合物を3時間80℃に加熱し、次いで、室温に冷却し、一晩撹拌した。この混合物を氷に注ぎ、飽和重炭酸ナトリウムで塩基性とした。この混合物を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、残渣を真空下で乾燥させて標題化合物(5.2g、60%)を錆色の固体として得た。ES LC-MS m/z=266, 268 (M+H)+
工程C:4-ブロモ-2-イソプロピルイミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボン酸エチル
5-ブロモ-7-イソプロピル-1,8-ナフチリジン-2-アミン(5.3g、20mmol)およびブロモピルビン酸エチル(5.01mL、39.8mmol)のエタノール(200mL)溶液を80℃で2時間加熱した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(13.9mL、80.0mmol)を加え、反応物を80℃で2時間加熱し続けた。この混合物を室温に冷却し、濃縮した。残渣をジクロロメタン中0%~30%の酢酸エチルの勾配で溶出するシリカクロマトグラフィーにより精製した。画分を濃縮して標題化合物(2.83g、39%)を淡黄色固体として得た。ES LC-MS m/z=362, 364 (M+H)+
工程D:4-ブロモ-2-イソプロピルイミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボン酸リチウム
4-ブロモ-2-イソプロピルイミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボン酸エチル(2.8g、7.7mmol)をテトラヒドロフラン(20mL)およびメタノール(20mL)に溶解させた後、水酸化リチウム一水和物(0.39g、9.3mmol)の水(20mL)溶液を加えた。この混合物を室温で一晩撹拌し、濃縮した。残渣をトルエンとともに2回共蒸発させ、濃縮して標題化合物(2.79g、>99%)を黄褐色固体として得た。ES LC-MS m/z=334, 336 (M+H)+
工程E:4-ブロモ-2-イソプロピルイミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボヒドラジド
塩化チオニル(50mL、685mmol)を4-ブロモ-2-イソプロピルイミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボン酸リチウム(2.7g、7.5mmol)に加え、この混合物を80℃で1時間加熱した。この混合物を濃縮し、残渣をトルエンとともに2回共蒸発させた。残渣をテトラヒドロフラン(40mL)に溶解させ、ヒドラジン(4.7mL、150mmol)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(3.91mL、22.39mmol)のテトラヒドロフラン(40mL)撹拌溶液に加えた。室温で1時間撹拌した後、この混合物を濃縮し、残渣を水でクエンチし、混合物をジクロロメタンで2回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して標題化合物を得た(2.43g、純度82%、77%)。ES LC-MS m/z=348, 350 (M+H)+
工程F:2-(4-ブロモ-2-イソプロピルイミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール
4-ブロモ-2-イソプロピルイミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-カルボヒドラジド(2.43g、5.72mmol)、p-トルエンスルホン酸一水和物(1.09g、5.72mmol)およびオルトギ酸トリエチル(95mL、570mmol)を80℃で2時間加熱した。この混合物を室温に冷却し、濃縮した。残渣をジクロロメタン中0%から100%酢酸エチルへの勾配で溶出するシリカクロマトグラフィーにより精製した。画分を濃縮して標題化合物(1.4g、65%)を淡黄色固体として得た。ES LC-MS m/z=358, 360 (M+H)+
工程G:2-(2-イソプロピル-4-(プロパ-1-エン-2-イル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール
2-(4-ブロモ-2-イソプロピルイミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール(75mg、0.19mmol)、リン酸カリウム(164mg、0.771mmol)、トリフルオロ(プロパ-1-エン-2-イル)ホウ酸カリウム(57.0mg、0.385mmol)およびPdCl(dppf)-CHCl付加物(15.7mg、0.019mmol)の1,4-ジオキサン(2mL)および水(0.500mL)の溶液を、窒素で5分間脱気し、90℃で3時間加熱した。この混合物を室温に冷却し、水でクエンチした。この混合物を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、残渣をジクロロメタン中0%から100%酢酸エチルへの勾配で溶出するシリカクロマトグラフィーにより精製した。画分を濃縮して標題化合物(40mg、61%)を灰白色固体として得た。ES LC-MS m/z=320 (M+H)+1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δppm 9.40 (s, 1 H), 9.12 (s, 1 H), 7.86 (d, 1 H), 7.69 (d, 1 H), 7.52 (s, 1 H), 5.61 (t, 1 H), 5.15 (s, 1 H), 3.18 - 3.31 (m, 1 H), 2.22 (s, 3 H), 1.39 (d, 6 H)。
工程H:2-[2,4-ビス(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
2-(2-イソプロピル-4-(プロパ-1-エン-2-イル)イミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール(32mg、0.100mmol)、10% パラジウム炭素(Degussa)(10.66mg、10.02μmol)および酢酸(0.011mL、0.200mmol)のエタノール(1mL)およびテトラヒドロフラン(1mL)の溶液を、バルーン圧下で5時間水素化した。触媒をセライトで濾去し、濾液を濃縮した。残渣をジクロロメタン中0%から100%酢酸エチルへの勾配で溶出するシリカクロマトグラフィーにより精製した。画分を濃縮して標題化合物(23mg、71%)を白色固体として得た。LC-MS m/z=322 (M+H)+1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δppm 9.39 (s, 1 H), 9.10 (s, 1 H), 8.10 (d, 1 H), 7.70 (d, 1 H), 7.55 (s, 1 H), 3.66 - 3.90 (m, 1 H), 3.21 - 3.31 (m, 1 H), 1.31 - 1.43 (m, 12 H)。
例20
2-[4-フェニル-2-(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
2-(4-ブロモ-2-イソプロピルイミダゾ[1,2-a][1,8]ナフチリジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール(51mg、0.13mmol)、リン酸三カリウム(111mg、0.524mmol)、フェニルボロン酸(31.9mg、0.262mmol)およびPdCl(dppf)-CHCl付加物(10.7mg、0.013mmol)の1,4-ジオキサン(2mL)および水(0.500mL)の溶液を、窒素を用いて5分間脱気した後、90℃で3時間加熱した。この混合物を室温に冷却し、水でクエンチした。この混合物を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、残渣をジクロロメタン中0%から100%酢酸エチルへの勾配で溶出するシリカクロマトグラフィーにより精製した。画分を濃縮して標題化合物を得た(32mg、69%)。LC-MS m/z=356 (M+H)+1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δppm 9.41 (s, 1 H), 9.18 (s, 1 H), 7.67 (d, 2 H), 7.55 - 7.66 (m, 6 H), 3.35 (s, 1 H), 1.43 (d, 6 H)。
例示的化合物は1または2以上の塩基性基を含み、好適な酸で処理することにより薬学上許容可能な酸付加塩を形成することができる。好適な酸としては、薬学上許容可能な無機酸および薬学上許容可能な有機酸が含まれる。このような酸付加塩は、場合により有機溶媒などの好適な溶媒中で、塩基性基を適当な酸を反応させて塩を得ることにより形成することができ、この塩は結晶化および濾過を含む様々な方法により単離することができる。
1つの実施形態では、化合物は、
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基;
2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基;
2-[2-(プロパン-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基;
5-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール遊離塩基;
2-[2-シクロプロピル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基;
2-[2-メチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基;
2-[9-メチル-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基
2-[2-エトキシ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基;
2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基;
2-[2-エチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基;
2-[2-フェニル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基;
2-[9-クロロ-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基;
2-[2-(ジフルオロメトキシ)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基;
2-[4-クロロ-2-(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基;
8-(フラン-2-イル)-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン遊離塩基;
2-{2,4-ジメチルイミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル}-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基;
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール遊離塩基;
2-[2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基;
2-[2,4-ビス(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基;および
2-[4-フェニル-2-(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基
から選択され、本明細書に従って使用される。
1つの実施形態では、
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基;
2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’,2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基;および
2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基
から選択される化合物が本明細書に従って使用される。
1つの実施形態では、本明細書に記載の使用および方法は、2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾールまたはその薬学上許容可能な塩を使用する。より具体的な実施形態では、これらの使用および方法は、2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基を用いる。
1つの実施形態では、本明細書に記載の使用および方法は、2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’,2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾールまたはその薬学上許容可能な塩を用いる。より具体的な実施形態では、これらの使用および方法は、2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’,2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基を使用する。
1つの実施形態では、本明細書に記載の使用および方法は、2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾールまたはその薬学上許容可能な塩を使用する。より具体的な実施形態では、これらの使用および方法は、2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール遊離塩基を用いる。
医薬組成物/投与経路/用量
本明細書に記載の化合物、より詳しくは、2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾールまたはその薬学上許容可能な塩;2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’,2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾールまたはその薬学上許容可能な塩;2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾールまたはその薬学上許容可能な塩は、便利ないずれの経路によって投与してもよい。特定の実施形態では、これらの化合物またはそれらの薬学上許容可能な塩は、吸入、経口、非経口または鼻腔内投与することができる。
1つの実施形態では、化合物または薬学上許容可能な塩は、化合物または薬学上許容可能な塩および薬学上許容可能な賦形剤を含有する医薬組成物で投与される。
1つの実施形態では、化合物または薬学上許容可能な塩は、経口もしくは非経口投与に、または鼻腔内もしくは吸入投与に適合した医薬組成物に調合される。
経口投与に適合した医薬製剤は、カプセル剤もしくは錠剤;散剤もしくは顆粒;水性もしくは非水性液中の溶液もしくは懸濁液;可食フォームもしくはホイップ;または水中油型液体エマルションまたは油中水型液体エマルションなどの離散単位として提供することができる。
鼻腔内投与に適合した医薬製剤は、例えば20~500ミクロンの範囲の粒径を有する粗粉末を含んでなってよく、鼻吸引を行う方法、すなわち鼻に近づける粉末の容器からの鼻腔を通した急速吸入により投与される。鼻腔スプレーまたは点鼻薬として投与するための、担体が液体である好適な製剤としては、化合物またはその薬学上許容可能な塩の水溶液または油溶液が含まれる。
吸入による投与に適合した医薬製剤には、微粒子ダストまたはミストが含まれ、これらは様々なタイプの定量加圧エアロゾル、ネブライザーまたは通気器によって生成され得る。
非経口投与に適合した医薬製剤には、水性および非水性の無菌注射液が含まれ、これは酸化防止剤、緩衝剤、静菌剤および製剤を意図するレシピエントの血液と等張にする溶質;ならびに懸濁剤および増粘剤を含み得る水性および非水性の無菌懸濁液を含み得る。製剤は、単位用量または複数用量容器、例えば密封アンプルおよびバイアルで提供してもよく、使用直前に無菌液体担体、例えば注射用水を加えるだけのフリーズドライ(凍結乾燥)状態で保存することができる。注射液および懸濁液は、無菌の粉末、顆粒および錠剤から調製することができる。
本明細書に記載された製剤は、特に上述した成分に加えて、対象とする製剤のタイプに関して当該技術分野で慣用されている他の薬剤を含むことができ、例えば、経口投与に適したものは香味剤を含み得ると理解されたい。
本発明はまた、本発明の化合物またはその薬学上許容可能な塩と1種または2種以上の他の薬学上活性な薬剤とを一緒にまたは別々に投与することができる単位医薬組成物も提供する。1つの実施形態では、医薬組成物は、本明細書に記載されるような化合物またはその薬学上許容可能な塩と、1種または2種以上の抗ウイルス薬とを含む。1つの実施形態では、医薬組成物は、
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’,2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール;および
2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
から選択される化合物またはその薬学上許容可能な塩と、1種または2種以上の抗ウイルス薬またはステロイドとを含む。
1つの実施形態では、医薬組成物は、本明細書に記載の化合物またはその薬学上許容可能な塩と、1種または2種以上の他の抗ウイルス薬とを含む。1つの実施形態では、医薬組成物は、
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’,2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール;および
2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
から選択される化合物またはその薬学上許容可能な塩と、1種または2種以上の他の抗ウイルス薬とを含む。
1つの実施形態では、抗ウイルス薬は、オセルタミビル、レムデシビル、ガンシクロビル、ロピナビル、リトナビルおよびザナミビルからなる群から選択される。1つの実施形態では、医薬組成物は単一の抗ウイルス薬を含む。より具体的な実施形態では、単一の抗ウイルス薬はレムデシビルである。
1つの実施形態では、医薬組成物は、本明細書に記載されるような化合物またはその薬学上許容可能な塩と、1種または2種以上のステロイドとを含む。1つの実施形態では、医薬組成物は、
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’,2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール;および
2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
から選択される化合物またはその薬学上許容可能な塩と、1種または2種以上のステロイドとを含む。
1つの実施形態では、1種または2種以上のステロイドは、デキサメタゾン、プレドニゾン、メチルプレドニゾンおよびヒドロコルチゾンからなる群から選択される。1つの実施形態では、医薬組成物は、単一のステロイドを含む。より具体的な実施形態では、単一のステロイドはデキサメタゾンである。
適当な用量は当業者には容易に認識される。本明細書に記載されるような化合物または
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’,2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール;および
2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
選択される化合物またはその薬学上許容可能な塩が第2の治療薬と併用される場合、各化合物の用量は、その化合物が単独で使用される場合とは異なることがある。
生物学的データ
SARS-CoV、SARS-Co-V2およびMERS-CoV阻害プロトコールおよびIFN経路への影響
SARS-CoVおよびSARS-CoV-2用のIFNコンピテントVero(CCL-81)細胞およびIFNコンピテントCalu-3細胞はAmerican Type Culture Collectionから購入し、T225(Corning Life Sciences)フラスコにて、10%ウシ胎仔血清(FBS、Hyclone、GE Life Sciences)、1%L-グルタミン、10mM HEPES(Sigma Aldrich)、1%非必須アミノ酸(ThermoFisher Scientific)および1%ペニシリン/ストレプトマイシン(Corning)を添加した最小必須培地(MEM、Corning Life Sciences)中で培養した。MERS-CoV用のIFNコンピテントMRC5細胞(Garijo, R. et al. Scientific Reports 2016, 6, article No. 24722 “Constrained Evolvability of Interferon Suppression in an RNA Virus”)は、T225(Corning)フラスコにて、10%牛胎児血清(FBS、Hyclone)を添加した最小必須培地(MEM、Corning Life Sciences)中で培養する。サブコンフルエント培養は3日ごとに継代、分割し、16~19代を超えないようにする。0.25%トリプシン/0.5mM EDTA溶液(Sigma Aldrich)を用いて細胞を剥離し、処理24時間前に用量反応試験ためにアッセイプレートに播種する。全血はNew York Blood Centerから購入し、Ficoll Paque Plus(GE Healthcare)を用いてヒトPBMCを単離する。CD14陽性単球を、ヒトCD14マイクロビーズ(Miltenyi Biotec)を用いてさらに単離する。細胞をマクロファージに分化させるために、当業者は、Cellular Signalling, Vol. 16, Issue 3, pp 365-374 (March 2004)で使用されている方法を参照することができる。
抗ウイルス活性を試験するための細胞に基づく感染アッセイ:
感染性ウイルスを用いた実験は、国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)または同様の施設など、適切なバイオコンテインメント条件下で実施する。ウイルス原株は総てこのような施設で調製し、特性評価する。細胞は、例えば自動Multidrop Combiディスペンサー(ThermoFisher Scientific)を用いて、処理の20~24時間前に384ウェルイメージングプレート(Aurora)または96ウェルプレート(Greiner Bio-One)に適切な密度で播種する。
本明細書に記載の化合物は、各細胞株において、1~10μMから開始し、2倍または3倍の段階希釈で少なくとも2反復の8~10用量で個別に試験する。各用量は、HP D300デジタルディスペンサー(Hewlett Packard)を用いて、100%DMSO中の10mM原液からアッセイウェルに直接添加する。各ウェルの最終DMSO濃度は1%に正規化する。各プレートにおいて、16ウェルはウイルス感染させず、正規化のための「ウイルスなし」の対照として用いる(0%ウイルス感染)。さらに16ウェルは、ウイルスに感染しているが1%DMSOでのみ処理し、正規化のための高感染対照として用いる(100%ウイルス感染)。処理2時間後、アッセイプレートをバイオセーフティレベル(BSL)-3または4に移し、適切な多重感染度(MOI)で供試コロナウイルスを接種する。MOIは、細胞の平均倍加時間(16時間)に基づいて計算することができ、アッセイのエンドポイントにおいて60~80%の感染率を達成するように選択する。ウイルス接種後、アッセイプレートは5%CO、37℃で20、24または48時間インキュベートする。ウイルスタンパク質の発現を検出するために、SARS-CoV-2に感染した細胞を4%パラホルムアルデヒドで36時間固定する。その後、細胞をリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で3回洗浄し、1%ウシ血清アルブミン(BSA)で室温にて1時間ブロッキングする。次に、細胞をSARS-CoV-2の一次抗体標的NPタンパク質([1:1000希釈]、Zhengli Shi教授より好意により提供)とともに1時間インキュベートする。その後、細胞を再びPBSで3回洗浄し、二次抗体(Goat Anti-Rabbit IgG H&L(Cy3(登録商標))[1:200希釈])(Abcam、USA)とともに1時間インキュベートする。抗ウイルス活性の評価のために、核をヘキスト33342色素(Beyotime、中国)で染色し、蛍光顕微鏡で画像を取得する(Xia, H. et al., Virol. Sinica (2020) 35:355-358参照)。
IFNアゴニスト活性を有する化合物は、IFNコンピテント細胞株ではIFNレベルおよびインターフェロン刺激遺伝子(ISG)レベルの増加を示すが、IFNインコンピテント細胞株(すなわち、Vero細胞)では示さないと考えられる。対照として、Toll様受容体(TLR)リガンドなどの病原体関連分子パターン(PAMP)は、IFNコンピテント細胞(Calu-3)ならびにIFN欠損細胞(Vero)を刺激するために使用することができ、IFNコンピテント細胞においてのみIFNシグナル伝達の活性化を達成するはずである。ISGレベルは、RT-qPCRまたはDNAマイクロアレイ分析によって決定することができる。あるいは、固定するのではなく、IFN受容体を介した活性化の証拠としてJAK/STATリン酸化を調べるために、SDS-PAGEおよびウエスタンブロット向けに細胞溶解物を準備することもできる。作用機序(MOA)をさらに解明するために、本明細書に記載されるような検出方法で抗ウイルス効果およびISG誘導を無効にすることを意図して、JAK阻害剤を本発明の化合物と併用することができる。
本発明の化合物によるIFN経路に及ぼす影響を評価するためのインターフェロン刺激遺伝子(ISG)の評価
2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾールもしくはその薬学上許容可能な塩、または2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾールもしくはその薬学上許容可能な塩などの本発明の化合物がIFN経路に及ぼす影響は、マウス、シリアハムスター、アフリカミドリザルまたはアカゲザルなどの動物モデルにおけるISGの変化を測定することにより調べることができる。
抗ウイルスISGを同定するためのいくつかの発見に基づくスクリーニングは、通常、完全なライフサイクル(例えば、侵入、脱殻、ゲノム複製、粒子集合、排出)を経ることができる感染性ウイルスを使用して、ウイルス複製に対するISGの効果を決定するように設計されている。あるいは、複製は、複製能はあるが感染性ウイルスを産生できないように遺伝学的に設計されたウイルスゲノムであるレプリコンを用いてウイルス産生がない状態でアッセイすることができる。
ISGは、SARSまたはMERSサブゲノムレプリコンに対する活性の誘導によって試験される(Ge, F. et al., Virology, 2007 Mar 30: 360(1): 150-158 “Derivation of a novel SARS-coronavirus replicon cell line and its application for anti-SARS drug screening”)。GBP1、IFI6、IFI27、IRF1、IRF9、ISG20、MX1、OAS1、PKRおよびビペリンを含むいくつかのISGは、レプリコン活性を有意に低減することができる。ビペリン、ISG20およびPKRならびにそれらの酵素活性は、デングウイルスおよび西ナイルウイルスなどの様々な感染性ウイルスのウイルス活性に必要である。ビペリン、ISG20、IFITM2およびIFITM3は完全な感染力のあるデング熱ウイルス(DENV)に対する抗ウイルス物質であることが判明しており、IFITMタンパク質は、このようなウイルスにおける結合、侵入、またはヌクレオキャプシドの脱殻の標的となり、いくつかのウイルスの初期生活環のステップを標的とする思われることが提案されている。ZAP、ISG20、IFIT1and ISG15 ISGはまた、抗アルファウイルスエフェクターとしても特定されている。このような任意のISG、ならびにOas1b、Mx1、Pkr、(Ifit3、Isg15、Mda5、Rig-I、Socs1、Stat1、Cxcl10,Ifit3、Isg15、Socs1およびUsp18はまた、IFN経路に及ぼす本発明の化合物の影響を評価し、本発明の化合物のIFN-アゴニスト特性を確認するために動物においてモニタリングすることができる。
例えば、最近、アデノ随伴ウイルス(AAV)を介したhACE2発現に基づきSARS-CoV-2のマウスモデルが開発された。このAAC-hACE2マウスモデルは、ウイルス複製を補助し、マウスはヒト患者のCOVID-19と同様の病理所見を呈する(Osraelow B. et al., “Mouse model of SARS-CoV-2 reveals inflammatory role of type I interferon signalling” in J. Exp. Med. (2020) 217(12)”e20201231参照)。本発明の化合物がこのAAV-ACE2マウスモデルにおいてISGに及ぼす変化および効果は、本発明の化合物がSARS-CoV-2のIFN経路に及ぼす影響を評価および定量化するために用いることができる。
本発明の化合物によるウイルス量に対する影響を評価するための定量的RT-PCRアッセイ
総ウイルスmRNAは、Kit extraction Nucleospin DX virusまたはQiagen RNeasy単離キットを用い、説明書に従って細胞内または培地から単離する。RNA定量は、SuperScript III Platinum One-Step Qauntitative RT-PCRシステム(Invitrogen 1732-020)を用い、以下のプライマーを用いて実施する。
これらのプライマーおよびプローブは、Integrated DNA Technologies(カタログ番号10006606)およびBioSearch Technologies(カタログ番号KIT-nCoV-PP1-1000)から市販されている。これらのプライマーを用いたリアルタイム逆転写酵素ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)アッセイを行うための詳細な説明はCDCにより公開されている(https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-nCoV/lab/index.html)。対照/非処理サンプルに対するSARS-CoV2 RNAの倍数変化は、GAPDHまたはアクチンを参照遺伝子として、2ΔΔCT法により算出することができる。
ウイルス量に対する化合物の影響の動物モデル評価
本明細書に記載の化合物が動物のウイルス量に及ぼす影響を評価するのに適切な動物モデルには、SARS-CoV-2コンピテントであることが知られているゴールデンシリアハムスター、アフリカミドリザルおよびアカゲザルがある。各動物は、SARS-CoV-2、SARS-CoVまたはMERSに感染している。アカゲザルの場合、8匹の成体アカゲザルに、気管内、鼻腔内、眼球および経口経路を組み合わせて、総量2.6×10 TCID50のSARS-CoV-2分離株nCoV-WA1-202018を接種する。
6~10週齢の雄および雌のシリアハムスター。リン酸緩衝生理食塩水(PBS)を用いてウイルス原株を所望の濃度に希釈し、接種した用量を確認するためにバックタイトレーションを行う。100μLのSARS-CoV-2に10のプラーク形成単位を含むダルベッコの改変イーグル培地(DMEM)を、腹腔内ケタミン(200mg/kg)およびキシラジン(10mg/kg)の麻酔下で経鼻接種する。モック感染動物には100μLのPBSを投与する。動物は、病気の臨床的徴候について1日2回モニタリングする。それらの体重と生存率を接種後14日間(dpi)モニタリングする。各群5匹を2dpi、4dpi、および7dpiに犠死させ、ウイルス学的および組織病理学的分析を行う。残りの動物は14dpiで犠死させる。剖検時の血液および主要臓器組織を2つに分け、一方は10%PBS緩衝ホルマリンで直ちに固定し、他方は使用するまで-80℃で直ちに凍結させる。
6匹(または同等数)の成体アフリカミドリザルに、気管内(i.t.)および鼻腔内(i.n.)の複合経路(用量を等分)でSARS-CoV-2のイタリア分離株(SARS-CoV-2/INMI1分離株/2020/イタリア)5.0×10PFUを投与する。例えば3匹のコホートは5dpiで安楽死させ、残りの例えば3匹は無期限に保持する。総ての動物から血液を0、2、3、4および5日目にサンプリングし、5dpiを過ぎて保持する動物には7、9、12、15および21日目と続ける。
次に、動物を2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾールもしくはその薬学上許容可能な塩、または2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾールもしくはその薬学上許容可能な塩など、本明細書に記載されるような化合物で処理した。上記のようなプラークアッセイまたはRT-qPCRを行って、化合物で処理しなかった動物と比較して、経時的にウイルス量を定量する。2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾールもしくはその薬学上許容可能な塩、または2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾールもしくはその薬学上許容可能な塩などの本発明の化合物によるウイルス量への影響は、ウイルスmRNAの減少に基づいて決定することができる。対照/非処理サンプルに対するSARS、MERSおよび/またはSARS-CoV2 RNAの倍率変化は、GAPDHまたはアクチンを参照遺伝子として、2ΔΔCT法により算出することができる。
細胞における予想される活性は、本発明の化合物による細胞浸透を示す。また、出願者は、いくつかの重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)株の分離株から、コードヌクレオチド配列およびアミノ酸配列の比較を行う。これらは、中国、香港、オーストラリア、日本(一部、クルーズ船対象)および米国(15株)を含む多様な地理的位置から収集される。また、様々な菌株を細胞実験および動物実験に使用し、ウイルス量の減少(有効性)およびISG誘導(MOA)の転帰を検証する。このようなデータは、本発明の化合物がインターフェロン経路の下流でISGに影響を与えること、およびそのような影響がウイルスの総ての株にわたって存在することを示す。
例21
ヒトの遺伝的エビデンス
患者におけるCOVID-19重症度のゲノムワイド関連研究(GWAS)のメタ解析により、図2に示すように、ヒト21番染色体上でp<510-8の認知されるゲノムワイド統計閾値に達する関連シグナルが確認された。図2は、21番染色体上のCOVID-19入院に関する領域関連プロットであり、x軸はヒトゲノムビルドGRCh37/hg19上の物理的位置を示し、y軸はCOVID-19リスクとの関連についてのp値の-log10を示す。図2の各ドットは、その領域で関連性を検証した遺伝子変異のそれぞれを表し、その領域のヒト遺伝子は下のパネルに描かれている。この所見は、図2に示される遺伝子座(遺伝子領域)が、COVID-19関連入院の感受性に役割を果たしていることを示す。
つまり、図2において、分析した形質は「COVID-19入院」で、「症例」はCOVID-19診断または陽性判定で入院している個人であり、「対照」はCOVID-19診断を報告していない個人である。
インターフェロンαおよびβ受容体サブユニット2(IFNAR2)のアミノ酸配列を変化させる共通の遺伝子変異が、この関連性の信用セット上にあることが判明した。この変異体は、21番染色体の34614255位(ヒトゲノムビルドGRCh37/hg19の)に位置するrs1051393(dbSNP識別子)で、COVID-19リスク増加対立遺伝子「G」の頻度は、ヨーロッパ集団では0.32である。この変異体は、NM_207585.2:c.28T>G、NP_997468.1:p.Phe10Valとも記載することができる。また、この変異体は、図10および配列番号12および配列番号13に記載されている。考え合わせると、これはIFNAR2がこの遺伝的関連に機能的に関与している可能性が最も高い遺伝子であることを意味する。
次に、このCOVID-19のGWAS関連シグナルと発現定量形質座(eQTL)研究のデータとの共局在化解析を行い、このCOVID-19関連の基礎にある可能性のある遺伝子をさらに検討した。この解析により、COVID-19入院リスクの上昇に関連する遺伝子変異体は、複数の組織におけるIFNAR2の発現量(この遺伝子の発現に変わるものとしてmRNA量を用いる)とも関連していることが明らかになった。この相関は、Tリンパ球および単球など、IFNAR2の免疫機能に関連する複数の細胞タイプのeQTLで観察された。このeQTLデータ解析により、図3に示すように、COVID-19入院リスクの増加は、IFNAR2発現の低下と相関していることが示された。図3は、COVID-19と21番染色体上の制御性T細胞eQTLとの間の共局在を示す。図3において、x軸は、IFNAR2発現に対する各遺伝子変異体の効果(Zスコアとして測定)を示し、y軸は、COVID-19リスクに対する各遺伝子変異体の効果[Zスコアとして測定]を示す。Zスコアが正の場合は、遺伝子変異体が形質の値を増加させることを示す、また、その逆もあることを示す。プロット上の各ドットは、その領域で検証された1つの遺伝子変異を表す。図の上のHhyは、COVID-19とeQTLの関連付けの間の共局在の極めて高い[Hhy=98%]事後確率を示す)。この所見から、IFNAR2アゴニストでIFNAR2機能を高めると、COVID-19の重症度に対して治療効果があることが示される。
さらに関連データから、同じ遺伝子座が、流行性耳下腺炎(ムンプスウイルス感染により引き起こされる)、帯状疱疹(帯状疱疹ウイルス感染により引き起こされる)、口唇ヘルペス(1型単純ヘルペスウイルス(HSV-1)感染により引き起こされる)のような他のウイルス性疾患に対する感受性にも関連していることが明らかになった。図4、図5および図6は、21番染色体上に示されたウイルス性疾患の領域関連プロットである。これらの図は、図2について上記したのと同じ構造を有し、左端のY軸は、対応するウイルス形質のリスクとの関連についてのp値の-log10を示すことが異なる。eQTL共局在化分析により、これらのウイルス疾患のリスクの増加と複数の組織におけるIFNAR2発現の減少との間の相関が指摘された。図7、図8および図9は、示されたウイルス性疾患のリスクと21番染色体上のCD4ナイーブT細胞eQTLとの間の共局在化を示す。これらの図は、図3について上記したのと同じ構造を有し、Y軸が対応するウイルス性疾患のリスクについてのZスコアを示すことが異なる。これらの所見から、IFNAR2作動アプローチは、流行性耳下腺炎、帯状疱疹および口唇ヘルペスに対して治療利益を与えることが示される。
例22
ヒトライノウイルスに対する活性を試験するための細胞に基づく感染アッセイ
本発明の化合物を、エンドポイントとして細胞変性作用(CPE)および細胞傷害性を用いて試験する。CPEアッセイでは、ヒト上皮細胞、例えば、HeLa Ohio(European Collection of Authenticated Cell Culturesカタログ番号84121901)を、ジメチルスルホキシドで希釈した適切な濃度範囲の化合物の不在下または存在下、ヒトライノウイルス、例えばHRV-16株11757(American Type Culture Collection VR-283)に、0.01などの低い感染多重度で感染させる。細胞を33℃および5%COで5日間インキュベートする。抗ウイルス応答を惹起する化合物は、感染により誘発されるCPEからヒト上皮細胞を保護し、細胞生存率は、代謝的に活性な細胞の指標であるATPの発光検出に基づくCellTiter-Glo(登録商標)試薬(CTG)(Promega Corporation、マディソン、Wl)を使用して測定する。化合物処理のみの効果による細胞傷害性は、非感染ヒト上皮細胞を用いたCTGアッセイを用いて並行して測定する。CPEを50%阻害する化合物の濃度(EC50)および細胞傷害性を引き起こす化合物の濃度(CC50)は、非線形回帰分析を用いて決定することができる。
例23
インフルエンザウイルスに対する活性を試験するための細胞に基づく感染アッセイ
本発明の化合物は、エンドポイントとして細胞変性作用(CPE)および細胞傷害性を用いて試験する。CPEアッセイでは、ヒト上皮細胞、例えば、A549(American Type Culture Collection CCL-185)を、ジメチルスルホキシドで希釈した適切な濃度範囲の化合物の不在下または存在下、例えば、A/PR/8/34株(American Type Culture Collection VR-1469)などのインフルエンザウイルスに、0.01などの低い感染多重度で感染させる。細胞を37℃および5%COで5日間インキュベートする。抗ウイルス応答を惹起する化合物は、感染により誘発されるCPEからヒト上皮細胞を保護し、細胞生存率は、代謝的に活性な細胞の指標であるATPの発光検出に基づくCellTiter-Glo(登録商標)(CTG)(Promega Corporation、マディソン、Wl)を使用して測定する。化合物処理のみの効果による細胞傷害性は、非感染ヒト上皮細胞を用いたCTGアッセイを用いて、並行して測定する。CPEを50%阻害する化合物の濃度(EC50)および細胞傷害性を引き起こす化合物の濃度(CC50)は、非線形回帰分析を用いて決定することができる。
例24
呼吸器合胞体ウイルスに対する活性を試験するための細胞に基づく感染アッセイ
本発明の化合物は、エンドポイントとして細胞変性作用(CPE)および細胞毒性を用いて試験する。CPEアッセイでは、ヒト上皮細胞、例えば、HEp-2細胞(European Collection of Authenticated Cell Culturesカタログ番号85011430)を、ジメチルスルホキシドで希釈した適切な濃度範囲の化合物の不在下または存在下、例えば、A2株(European Collection of Authenticated Cell Culturesカタログ番号0709161v)などのヒト呼吸器合胞体ウイルスに、低い感染多重度で感染させる。細胞を37℃および5%COで5日間インキュベートする。抗ウイルス応答を惹起する化合物は、感染により誘発されるCPEからヒト上皮細胞を保護し、細胞生存率は、代謝的に活性な細胞の指標であるATPの発光検出に基づくCellTiter-Glo(登録商標)試薬(CTG)(Promega Corporation、マディソン、Wl)を使用して測定する。化合物処理のみの効果による細胞傷害性は、非感染ヒト上皮細胞を用いたCTGアッセイを用いて、並行して測定する。CPEを50%阻害する化合物の濃度(EC50)および細胞傷害性を引き起こす化合物の濃度(CC50)は、非線形回帰分析を用いて決定することができる。
例25
方法:
ウイルスおよび細胞:本研究で使用したCalu-3細胞株は、American Type Culture Collection(ATCC、HTB-55)から入手した親株Calu-3と比較して高い増殖率を示すクローン分離株である。Calu-3は、20%の熱不活化ウシ胎仔血清(FBS)、1%MEM-非必須アミノ酸溶液(Gibco)および1X Antibiotic-Antimycotic溶液(Gibco)を添加したイーグル最小必須培地(EMEM、ATCC)中、37℃、5%COで維持した。SARS-CoV-2(βCoV/KOR/KCDC03/2020)は、Korea Centers for Disease Control and Prevention(KCDC)から提供され、Vero E6細胞で増殖させた。ウイルス力価は、Vero細胞でのプラークアッセイにより決定した。SARS-CoV-2を用いた総ての実験は、KNIHのガイドラインに従い、韓国パスツール研究所で、KCDCにより使用を認められた実験室で強化バイオセーフティレベル3(BSL-3)の封じ込め手順を用いて行われた。
試薬:レムデシビル(HY-104077)はMedChemExpress(モンマス・ジャンクション、NJ)から購入し、原液溶液を10mMの濃度でジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解した。抗SARS-CoV-2 Nタンパク質抗体は、Sino Biological Inc(北京、中国)から購入した。Alexa Fluor 488ヤギ抗ウサギIgG(H+L)二次抗体およびヘキスト33342は、Molecular Probesから購入した。パラホルムアルデヒド(PFA)(32%水溶液)および正常ヤギ血清は、それぞれElectron Microscopy Sciences(ハットフィールド、PA)およびVector Laboratories,Inc(バーリンガム、CA)より購入した。
免疫蛍光による用量反応曲線(DRC)分析
各薬物について、10点3倍用量反応曲線(DRC)を作成した。Calu-3細胞を、実験の24時間前に、黒色の384ウェル、μClearプレート(Greiner Bio-One)において、上記の培地を用い、2.0×10細胞/ウェルで播種した。0.0025~50μMの範囲の化合物濃度で10点DRCを作成した。ウイルス感染のため、プレートをBSL-3封じ込め施設に移し、SARS-CoV-2を0.03の感染多重度で添加した。感染後24時間(hpi)に4%パラホルムアルデヒド(PFA)で細胞を固定し、0.25%トリトンX-100溶液で透過処理を施した。抗SARS-CoV-2ヌクレオキャプシド(N)一次抗体、488コンジュゲートヤギ抗ウサギIgG二次抗体およびヘキスト33342を免疫蛍光のために細胞に処理した。Operettaハイスループットイメージングデバイス(Perkin Elmer)で取得した画像を、Columbusソフトウェア(Perkin Elmer)を用いて解析し、細胞数および感染率を定量した。抗ウイルス活性は、各アッセイプレートにおいて、感染対照(0.5%DMSO)に対して正規化した。細胞生存率は、各ウェルの核を数え、モック対照に対して正規化することで測定した。DRCは、Prism7ソフトウェア(GraphPad)を用いて作成した。IC50値は、非線形回帰分析-log[阻害剤]対応答-可変勾配(4パラメータ)を用いて算出した。総てのIC50値およびCC50値は3反復で測定した。2つのDRCグラフは、2つの独立した実験から作成した。
結果:DRCグラフを図11に示す。例1(化合物O)および例9(化合物P)を3反復で抗SARS-CoV-2活性について試験した。各化合物は独立に2回試験し、その結果、並べて示す2つのグラフが得られた。各化合物のIC50およびCC50値は、各グラフのX軸の下に示す。例1(化合物O)および例9(化合物P)はいずれも、Calu-3細胞においてSARS-CoV-2に対する抗ウイルス活性を示し、活性はμMの範囲であった。これらの実験でCalu-3細胞において毒性を示した化合物はなかった。
本明細書で使用する場合、化合物Oは、例1の2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾールに相当する。
本明細書で使用する場合、化合物Pは、例9の2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾールに相当する。
例26
例1(化合物O)は、10mMのDMSO溶液として受け取り、4℃で保存した。GS-441524(Remdesivirの主要代謝物)は、乾燥粉末としてCarbosynth(英国)から購入し、10mMのDMSOで可溶化し、4℃で保存した。培地中の化合物溶液は、最終DMSO濃度を0.1%として、示された濃度で処理当日に新しく調製した。
SARS-CoV-2 B.1.1.7(hCoV-19/Belgium/rega-12211513/2020;EPI_ISL_791333、2020-12-21)は、2020年12月にベルギーに帰国した健常対象から採取された鼻咽頭スワブから単離したものである。このウイルスをVeroE6細胞(P2_20210129原株)で2回継代し、MinIONプラットフォーム(Oxford Nanopore; Vrancken B, Wawina-Bokalanga T, Vanmechelen B et al. Accounting for population structure reveals ambiguity in the Zaire Ebolavirus reservoir dynamics. PLoS Negl Trop Dis. 2020 Mar 4;14(3):e0008117)で配列決定を行った。
HAEC-ALI培養物を用いたSARS-CoV-2実験は、従前に記載されている(Do TND, Donckers K, Vangeel L et al. A robust SARS-CoV-2 replication model in primary human epithelial cells at the air liquid interface to assess antiviral agents. Antiviral Res. 2021 Aug;192:105122)。この実験のために、健常ドナーからのMucilAIR気管支挿入物を、気液界面セットアップでEpithelix(カタログ番号EP01MD バッチ番号MD0802)から受領した。総ての細胞培養は、37℃および5%COの細胞培養インキュベーターで行った。到着後、挿入物を250μLの予温MucilAir培地(Epithelix、カタログ番号EP04MM)で洗浄し、使用前に6日間MucilAir培地で維持した。実験当日、まずHAECを異なる濃度の化合物を含む基本培地で1時間前処理した後、先端側を100μLのSARS-CoV-2接種液(2×10 TCID50/挿入物)に1時間半曝し、その後接種液を除去した。MucilAir培地による最初の先端洗浄を24時間後(感染後1日目(p.i.))に行ったが、このサンプルは分析のために保持しなかった。0~7日目まで1日おきに、その後の先端洗浄液(250μL)を採取し、HAEC培養の基底側における化合物含有培地を更新した。洗浄液は分析用に-80℃で保存した。7~11日目まで1日おきに先端洗浄を液を採取し、HAEC培養物の基底側の培地は、化合物を含まない新鮮な培地またはDMSOに置き換えた。洗浄液は分析用に-80℃で保存した。
RT-qPCRを用いた分析では、まずCells-to-cDNA(商標)II細胞溶解バッファーキット(Thermo Fisher Scientific、カタログ番号AM8723)を用いて先端洗浄液を処理し、vRNAを準備した。簡単に述べれば、5μLの洗浄液を50μLの溶解バッファーに加え、室温(RT)で10分間、その後75℃で15分間インキュベートした。RTqPCRの前に、150μLのヌクレアーゼフリー水を混合物に追加した。並行して、対応するウイルス原株の10倍連続希釈液を、RT-qPCRの標準として使用したものと同様に処理した。挿入物当たりのTCID50相当量(TCID50e/挿入物)で表されるウイルスRNA量は、iTaqユニバーサルプローブワンステップキット(Bio-Rad、カタログ番号1725141)を用いてRT-qPCRにより定量し、市販のN遺伝子用プライマーミックス(フォワードプライマー5’GACCCCAAAATCAGCGAAAT-3’、リバースプライマー5’-TCTGGTTACTGCCAGTTGAATCTG-3’)およびIDT Technologies製プローブ(5’-FAM-ACCCCGCATTACGTTTGGTGGACC-BHQ1-3’)(カタログ番号10006606)により定量した。反応液(最終容量:20μL)は、10μLのワンステップ反応ミックス2X、0.5μLの逆転写酵素、1.5μLのプライマーおよびプローブミックス、4μLのヌクレースフリー水および4μLのウイルスRNAからなった。RT-qPCRは、Lightcycler 96サーモサイクラー(Roche)で実行し、50℃で15分、95℃で2分で開始し、95℃で3秒、55℃で30秒の45サイクルを続けた。定量下限(LLOQ)は、標準曲線のうち、まだ直線範囲にあり、Ct値が最も高いサンプルで決定する。
本研究における総ての統計的比較は、GraphPad Prism(GraphPad Software,Inc.)で行った。統計的有意性は、通常の一元配置ANOVAを、一重併合分散のサイダック一重比較検定とともに用いて決定した。0.05以上のP値を統計的に有意と見なした。図中の「ns」はp>0.05を示す。アスタリスクは、p<0.05、**p<0.01、***p<0.001、****p<0.0001の統計的有意水準を示す。
異なる時点における異なる挿入物の洗浄液のvRNAを図12に示す。総ての時点において、3μMのGS-441524および10μMの例1の化合物による統計的に有意な阻害が存在する。また、3μMの例1(4~11日目)および1.1μMの例1(9日目)でも統計的に有意な阻害があり、例1はμM範囲で使用するとSARS-CoV-2に対して抗ウイルス性があることを示す。0.37μM以下の例1では、阻害作用は認められなかった。VCはウイルス対照であり、化合物を含まない(ウイルスのみ)。
例1および例9の化合物をA549-hACE2 SARS-CoV-2ナノルシフェラーゼアッセイで試験した。
A549-hACE2細胞を感染の24時間前に黒色壁、透明底の96ウェルプレートに20,000細胞/ウェル/100μLの密度で播種した。陽性対照としてMedChem Expressレムデシビルを含めた。化合物は100%DMSO(1:3)で希釈し、10~0.002mM(最終10~0.002μM)の1000倍の用量応答とした。総ての条件を3反復で実施した。BSL3で、培地を除去し、細胞を100μLのSARS-CoV-2 nLUC(MOI 0.008)に37℃で1時間感染させた後、ウイルスを除去し、ウェルを感染培地(DMEM、4%FBS、1×抗生物質/抗真菌剤)で洗浄して(150μL)、薬物の用量応答を含む感染培地(100μL)を添加した。プレートは37℃で48時間インキュベートした。NanoGloアッセイは感染48時間後に行った。姉妹プレートは薬剤に曝したが感染させず、処理後48時間後にCellTiter-Gloアッセイで細胞毒傷害性を測定した。
例1および例9の化合物は、弱い活性(IC50>1μMおよびCC50>10μM)であった。データの解析のために、有効性は、式100(1-(「100%阻害」-「実験」)/(「100%阻害」-「0%阻害」))を用いて阻害率%(SARS-CoV-2の阻害率%を指す)として表され、ここで、「100%阻害」値はアッセイプレート9からの「DMSOウイルスなし対照」ウェルの平均である。プレート9のみを使用する場合の注意点として、これはプレート1~8の「DMSOウイルスなしの対照」ウェルに誤ってウイルスが添加されたアッセイエラーのよるものであった。「阻害率0%」の値は、対応する各プレートのDMSO+ウイルスウェルの平均値である。阻害率の計算は、統計解析とグラフ化のためにGraphpad Prism 8.0.0に転送した。
パーセント細胞傷害性は、式100(1-(「100%細胞傷害性」-「実験」)/(「100%細胞傷害性」-「0%細胞傷害性」)を用いて計算し、ここで「100%細胞傷害性」の値は、対応する各プレートの「DMSO細胞なし対照」ウェルの平均であり、「0%阻害」の値は対応する各プレートのDMSO+ウイルスウェルの平均である。細胞傷害性の計算は、統計解析とグラフ化のためにGraphpad Prism 8.0.0に転送した。
各化合物について、阻害と細胞傷害性のデータを、非線形回帰を用いてグラフ化した。非線形回帰分析は、式「log(阻害剤対応答-可変勾配(4パラメータ))」を、式:Y=下限値+(上限値-下限値)/(1+10^((LogIC50-X)ヒル勾配))とともに用いて実行した。
図13および図14では、平均値が示され、エラーバーは標準偏差である。総てのデータ点は3反復である。
図13は、例1の化合物の抗ウイルス活性を示す。例1、IC50=1.709μM。CC50>10μM。これは、例1の化合物が、A549-hACE2細胞においてμM範囲で使用した場合、SARS-CoV-2レポーターウイルスに対して抗ウイルス活性を有することを示す。
図14は、例9の化合物の抗ウイルス活性を示す。例9、IC50は不定(トッププラトーに到達していない)。CC50>10μM。真のIC50値は算出できなかったが、図14から、この化合物は、A549-hACE2細胞においてμM範囲で使用した場合、SARS-CoV-2レポーターウイルスに対して抗ウイルス活性を有することが分かる。
配列表
配列番号1:N1フォワードプライマー
5’ GACCCCAAAATCAGCGAAAT 3’
配列番号2:N1リバースプライマー
5’ TCTGGTTACTGCCAGTTGAATCTG 3’
配列番号3:N1プローブ配列
5’ FAM-ACCCCGCATTACGTTTGGTGGACC-BHQ-1 3’
配列番号4:N2フォワードプライマー
5’ TTACAAACATTGGCCGCAAA 3’
配列番号5:N2リバースプライマー
5’ GCGCGACATTCCGAAGAA 3’
配列番号6:N2プローブ配列
5’ FAM-ACAATTTGCCCCCAGCGCTTCAG-BHQ-1 3’
配列番号7:コロナウイルスOC43 3CLおよび229Eプロテアーゼ酵素アッセイ用のFRET基質ペプチド
FAM-VARLQSGFG-TAMRA
配列番号8:SARSコロナウイルス3CLプロテアーゼ酵素アッセイ用のFRET基質ペプチド
FAM-KTSAVLQSGFRKME-TAMRA
配列番号9:SARS-コロナウイルス-2 3CL プロテアーゼ酵素アッセイ用のFRET基質ペプチド
ESATLQSGLRKAK
配列番号10:ヒトインターフェロンαおよびβ受容体サブユニット2(IFNAR2)DNA遺伝子ID:3455
ATGCTTTTGAGCCAGAATGCCTTCATCTTCAGATCACTTAATTTGGTTCTCATGGTGTATATCAGCCTCGTGTTTGGTATTTCATATGATTCGCCTGATTACACAGATGAATCTTGCACTTTCAAGATATCATTGCGAAATTTCCGGTCCATCTTATCATGGGAATTAAAAAACCACTCCATTGTACCAACTCACTATACATTGCTGTATACAATCATGAGTAAACCAGAAGATTTGAAGGTGGTTAAGAACTGTGCAAATACCACAAGATCATTTTGTGACCTCACAGATGAGTGGAGAAGCACACACGAGGCCTATGTCACCGTCCTAGAAGGATTCAGCGGGAACACAACGTTGTTCAGTTGCTCACACAATTTCTGGCTGGCCATAGACATGTCTTTTGAACCACCAGAGTTTGAGATTGTTGGTTTTACCAACCACATTAATGTGATGGTGAAATTTCCATCTATTGTTGAGGAAGAATTACAGTTTGATTTATCTCTCGTCATTGAAGAACAGTCAGAGGGAATTGTTAAGAAGCATAAACCCGAAATAAAAGGAAACATGAGTGGAAATTTCACCTATATCATTGACAAGTTAATTCCAAACACGAACTACTGTGTATCTGTTTATTTAGAGCACAGTGATGAGCAAGCAGTAATAAAGTCTCCCTTAAAATGCACCCTCCTTCCACCTGGCCAGGAATCAGAATCAGCAGAATCTGCCAAAATAGGAGGAATAATTACTGTGTTTTTGATAGCATTGGTCTTGACAAGCACCATAGTGACACTGAAATGGATTGGTTATATATGCTTAAGAAATAGCCTCCCCAAAGTCTTGAATTTTCATAACTTTTTAGCCTGGCCATTTCCTAACCTGCCACCGTTGGAAGCCATGGATATGGTGGAGGTCATTTACATCAACAGAAAGAAGAAAGTGTGGGATTATAATTATGATGATGAAAGTGATAGCGATACTGAGGCAGCGCCCAGGACAAGTGGCGGTGGCTATACCATGCATGGACTGACTGTCAGGCCTCTGGGTCAGGCCTCTGCCACCTCTACAGAATCCCAGTTGATAGACCCGGAGTCCGAGGAGGAGCCTGACCTGCCTGAGGTTGATGTGGAGCTCCCCACGATGCCAAAGGACAGCCCTCAGCAGTTGGAACTCTTGAGTGGGCCCTGTGAGAGGAGAAAGAGTCCACTCCAGGACCCTTTTCCCGAAGAGGACTACAGCTCCACGGAGGGGTCTGGGGGCAGAATTACCTTCAATGTGGACTTAAACTCTGTGTTTTTGAGAGTTCTTGATGACGAGGACAGTGACGACTTAGAAGCCCCTCTGATGCTATCGTCTCATCTGGAAGAGATGGTTGACCCAGAGGATCCTGATAATGTGCAATCAAACCATTTGCTGGCCAGCGGGGAAGGGACACAGCCAACCTTTCCCAGCCCCTCTTCAGAGGGCCTGTGGTCCGAAGATGCTCCATCTGATCAAAGTGACACTTCTGAGTCAGATGTTGACCTTGGGGATGGTTATATAATGAGATGA
配列番号11:ヒトインターフェロンαおよびβ受容体サブユニット2(IFNAR2)アミノ酸配列
MLLSQNAFIFRSLNLVLMVYISLVFGISYDSPDYTDESCTFKISLRNFRSILSWELKNHSIVPTHYTLLYTIMSKPEDLKVVKNCANTTRSFCDLTDEWRSTHEAYVTVLEGFSGNTTLFSCSHNFWLAIDMSFEPPEFEIVGFTNHINVMVKFPSIVEEELQFDLSLVIEEQSEGIVKKHKPEIKGNMSGNFTYIIDKLIPNTNYCVSVYLEHSDEQAVIKSPLKCTLLPPGQESESAESAKIGGIITVFLIALVLTSTIVTLKWIGYICLRNSLPKVLNFHNFLAWPFPNLPPLEAMDMVEVIYINRKKKVWDYNYDDESDSDTEAAPRTSGGGYTMHGLTVRPLGQASATSTESQLIDPESEEEPDLPEVDVELPTMPKDSPQQLELLSGPCERRKSPLQDPFPEEDYSSTEGSGGRITFNVDLNSVFLRVLDDEDSDDLEAPLMLSSHLEEMVDPEDPDNVQSNHLLASGEGTQPTFPSPSSEGLWSEDAPSDQSDTSESDVDLGDGYIMR
配列番号12:ヒトインターフェロンαおよびβ受容体サブユニット2(IFNAR2)rs1051393、c.28T>G、p.Phe10Val核酸配列
ATGCTTTTGAGCCAGAATGCCTTCATCTTCAGATCACTTAATTTGGTTCTCATGGTGTATATCAGCCTCGTGTTTGGTATTTCATATGATTCGCCTGATTACACAGATGAATCTTGCACTTTCAAGATATCATTGCGAAATTTCCGGTCCATCTTATCATGGGAATTAAAAAACCACTCCATTGTACCAACTCACTATACATTGCTGTATACAATCATGAGTAAACCAGAAGATTTGAAGGTGGTTAAGAACTGTGCAAATACCACAAGATCATTTTGTGACCTCACAGATGAGTGGAGAAGCACACACGAGGCCTATGTCACCGTCCTAGAAGGATTCAGCGGGAACACAACGTTGTTCAGTTGCTCACACAATTTCTGGCTGGCCATAGACATGTCTTTTGAACCACCAGAGTTTGAGATTGTTGGTTTTACCAACCACATTAATGTGATGGTGAAATTTCCATCTATTGTTGAGGAAGAATTACAGTTTGATTTATCTCTCGTCATTGAAGAACAGTCAGAGGGAATTGTTAAGAAGCATAAACCCGAAATAAAAGGAAACATGAGTGGAAATTTCACCTATATCATTGACAAGTTAATTCCAAACACGAACTACTGTGTATCTGTTTATTTAGAGCACAGTGATGAGCAAGCAGTAATAAAGTCTCCCTTAAAATGCACCCTCCTTCCACCTGGCCAGGAATCAGAATCAGCAGAATCTGCCAAAATAGGAGGAATAATTACTGTGTTTTTGATAGCATTGGTCTTGACAAGCACCATAGTGACACTGAAATGGATTGGTTATATATGCTTAAGAAATAGCCTCCCCAAAGTCTTGAATTTTCATAACTTTTTAGCCTGGCCATTTCCTAACCTGCCACCGTTGGAAGCCATGGATATGGTGGAGGTCATTTACATCAACAGAAAGAAGAAAGTGTGGGATTATAATTATGATGATGAAAGTGATAGCGATACTGAGGCAGCGCCCAGGACAAGTGGCGGTGGCTATACCATGCATGGACTGACTGTCAGGCCTCTGGGTCAGGCCTCTGCCACCTCTACAGAATCCCAGTTGATAGACCCGGAGTCCGAGGAGGAGCCTGACCTGCCTGAGGTTGATGTGGAGCTCCCCACGATGCCAAAGGACAGCCCTCAGCAGTTGGAACTCTTGAGTGGGCCCTGTGAGAGGAGAAAGAGTCCACTCCAGGACCCTTTTCCCGAAGAGGACTACAGCTCCACGGAGGGGTCTGGGGGCAGAATTACCTTCAATGTGGACTTAAACTCTGTGTTTTTGAGAGTTCTTGATGACGAGGACAGTGACGACTTAGAAGCCCCTCTGATGCTATCGTCTCATCTGGAAGAGATGGTTGACCCAGAGGATCCTGATAATGTGCAATCAAACCATTTGCTGGCCAGCGGGGAAGGGACACAGCCAACCTTTCCCAGCCCCTCTTCAGAGGGCCTGTGGTCCGAAGATGCTCCATCTGATCAAAGTGACACTTCTGAGTCAGATGTTGACCTTGGGGATGGTTATATAATGAGATGA
配列番号13:ヒトインターフェロンαおよびβ受容体サブユニット2(IFNAR2)rs1051393、c.28T>G、p.Phe10Valアミノ酸配列
MLLSQNAFIFRSLNLVLMVYISLVFGISYDSPDYTDESCTFKISLRNFRSILSWELKNHSIVPTHYTLLYTIMSKPEDLKVVKNCANTTRSFCDLTDEWRSTHEAYVTVLEGFSGNTTLFSCSHNFWLAIDMSFEPPEFEIVGFTNHINVMVKFPSIVEEELQFDLSLVIEEQSEGIVKKHKPEIKGNMSGNFTYIIDKLIPNTNYCVSVYLEHSDEQAVIKSPLKCTLLPPGQESESAESAKIGGIITVFLIALVLTSTIVTLKWIGYICLRNSLPKVLNFHNFLAWPFPNLPPLEAMDMVEVIYINRKKKVWDYNYDDESDSDTEAAPRTSGGGYTMHGLTVRPLGQASATSTESQLIDPESEEEPDLPEVDVELPTMPKDSPQQLELLSGPCERRKSPLQDPFPEEDYSSTEGSGGRITFNVDLNSVFLRVLDDEDSDDLEAPLMLSSHLEEMVDPEDPDNVQSNHLLASGEGTQPTFPSPSSEGLWSEDAPSDQSDTSESDVDLGDGYIMR

Claims (58)

  1. SARS-CoV-2に感染しているかまたはSARS-CoV-2感染のリスクがある対象におけるCOVID-19の治療または予防に使用するための、式(I)の構造:
    [式中、
    は、NおよびCHからなる群から選択され;
    は、5員ヘテロアリール環であり、前記5員ヘテロアリール環は、N、SおよびOから選択される1~3個のヘテロ原子を有していてもよく、前記5員ヘテロアリール環はまた、1~3個の独立したR基で置換されていてもよく;
    は、(C-C)アルキル、(C-C)アルコキシ、ハロおよび(C-C)アリールから選択され、前記R基は、1~3個のR基で置換されていてもよく;
    は、(C-C)アルキル、(C-C)アルコキシ、ハロ、(C-C)アリールおよび(C-C)シクロアルキルから選択され、前記R基は、1~3個のR基で置換されていてもよく;
    は、水素、(C-C)アルキルおよびハロから選択され;かつ
    は、ハロまたはC-Cアルキルである。]
    を有する、ヒトインターフェロンαおよびβ受容体サブユニット2(IFNAR2)(配列番号10、配列番号11)もしくはIFNAR2変異体(配列番号12、配列番号13)のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩。
  2. が、1~3個のR基で置換されていてもよい(C-C)アルキルから選択され;かつ
    が、1~3個のR基で置換されていてもよい(C-C)アルキルから選択される、SARS-CoV-2に感染しているかまたはSARS-CoV-2感染のリスクがある対象においてCOVID-19の治療または予防に使用するための請求項1に記載のIFNAR2のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩。
  3. がハロである、SARS-CoV-2に感染しているかまたはSARS-CoV-2感染のリスクがある対象においてCOVID-19の治療または予防に使用するための請求項1に記載のIFNAR2のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩。
  4. SARS-CoV-2に感染しているかまたはSARS-CoV-2感染のリスクがある対象においてCOVID-19の治療または予防に使用するための、式(II)の構造:
    「式中、
    は、NおよびCHからなる群から選択され;
    は、OおよびSからなる群から選択され;かつ
    は、トリフルオロメチルおよびシクロペンチルからなる群から選択される。]
    を有する、請求項1に記載のIFNAR2(配列番号10、配列番号11)もしくはIFNAR2変異体(配列番号12、配列番号13)のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩。
  5. がOである、SARS-CoV-2に感染しているかまたはSARS-CoV-2感染のリスクがある対象においてCOVID-19の治療または予防に使用するための請求項4に記載のIFNAR2のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩。
  6. 以下の構造:
    を有する、SARS-CoV-2に感染しているかまたはSARS-CoV-2感染のリスクがある対象においてCOVID-19の治療または予防に使用するための請求項4に記載のIFNAR2のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩。
  7. 以下の構造:
    を有する、SARS-CoV-2に感染しているかまたはSARS-CoV-2感染のリスクがある対象においてCOVID-19の治療または予防に使用するための請求項4に記載のIFNAR2のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩。
  8. 以下の構造:
    を有する、SARS-CoV-2に感染しているかまたはSARS-CoV-2感染のリスクがある対象においてCOVID-19の治療または予防に使用するための請求項4に記載のIFNAR2のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩。
  9. 以下の化合物:
    2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
    2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
    2-[2-(プロパン-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
    5-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール;
    2-[2-シクロプロピル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
    2-[2-メチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
    2-[9-メチル-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
    2-[2-エトキシ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
    2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール;
    2-[2-エチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
    2-[2-フェニル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
    2-[9-クロロ-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
    2-[2-(ジフルオロメトキシ)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
    2-[4-クロロ-2-(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
    8-(フラン-2-イル)-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン;
    2-{2,4-ジメチルイミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル}-1,3,4-オキサジアゾール;
    2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール;
    2-[2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
    2-[2,4-ビス(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;および
    2-[4-フェニル-2-(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
    から選択される、IFNAR2(配列番号10または配列番号11)もしくはIFNAR2変異体(配列番号12、配列番号13)のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩。
  10. SARS-CoV-2に感染しているかまたはSARS-CoV-2感染のリスクがある対象においてCOVID-19の治療または予防に使用するための、以下の化合物:
    2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
    2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’,2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール;および
    2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
    から選択される、IFNAR2(配列番号10または配列番号11)もしくはIFNAR2変異体(配列番号12、配列番号13)のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩。
  11. 前記使用が、SARS-CoV-2感染のリスクがある対象におけるCOVID-19の予防である、請求項1に記載の使用のためのIFNAR2のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩。
  12. 前記対象が、SARS-CoV-2に感染している患者の濃厚接触者;高リスクカテゴリー者;または医療従事者である、請求項2に記載の使用のためのIFNAR2のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩。
  13. 前記使用が、SARS-CoV-2に感染している対象におけるCOVID-19の治療である、請求項1に記載の使用のためのIFNAR2のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩。
  14. 前記対象が、前記対象から得られた検体におけるSARS-CoV-2のウイルスRNAの検出によりSARS-CoV-2に感染していると特定されている、請求項4に記載の使用のためのIFNAR2のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩。
  15. 前記SARS-CoV-2に感染している対象が、SARS-CoV-2のL株、S株、G株、GH株、GR株、V株およびO株から選択されるSARS-CoV-2の株(クレード)に感染している、請求項5に記載の使用のためのIFNAR2のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩。
  16. 前記SARS-CoV-2に感染している対象が、SARS-CoV-2のL株に感染している、請求項6に記載の使用のためのIFNAR2のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩。
  17. 前記SARS-CoV-2に感染している対象が、SARS-CoV-2のS株に感染している、請求項6に記載の使用のためのIFNAR2のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩。
  18. 前記SARS-CoV-2に感染している対象が、SARS-CoV-2のG株に感染している、請求項6に記載の使用のためのIFNAR2のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩。
  19. 前記SARS-CoV-2に感染している対象が、SARS-CoV-2のGH株に感染している、請求項6に記載の使用のためのIFNAR2のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩。
  20. 前記SARS-CoV-2に感染している対象が、SARS-CoV-2のGR株に感染している、請求項6に記載の使用のためのIFNAR2のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩。
  21. 前記SARS-CoV-2に感染している対象が、SARS-CoV-2のV株に感染している、請求項6に記載の使用のためのIFNAR2のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩。
  22. 前記SARS-CoV-2に感染している対象が、SARS-CoV-2のO株に感染している、請求項6に記載の使用のためのIFNAR2のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩。
  23. 前記SARS-CoV-2に感染している対象のCOVID-19が、肺炎に関連している、請求項4~13のいずれか一項に記載の使用のためのIFNAR2のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩。
  24. 前記SARS-CoV-2に感染している対象のCOVID-19が、急性呼吸窮迫症候群に関連している、請求項4~13のいずれか一項に記載の使用のためのIFNAR2のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩。
  25. 前記SARS-CoV-2に感染している対象が、体外式膜型人工肺、機械的換気、非侵襲的換気または酸素療法を受けている、請求項4~15のいずれか一項に記載の使用のためのIFNAR2のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩。
  26. 前記SARS-CoV-2に感染している対象が、抗ウイルス治療および/またはステロイド治療を受けている、請求項4~16のいずれか一項に記載の使用のためのIFNAR2のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩。
  27. 前記SARS-CoV-2に感染している対象が、抗ウイルス薬を受けている、請求項17に記載の使用のためのIFNAR2のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩。
  28. 前記抗ウイルス薬が、レムデシビル、ガンシクロビル、ロピナビル、オセルタミビル、リトナビルおよびザナミビルから選択される、請求項18に記載の使用のためのIFNAR2のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩。
  29. 前記化合物または薬学上許容可能な塩が、吸入により投与される、請求項1~28のいずれか一項に記載の使用のためのIFNAR2のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩。
  30. SARS-CoV-2に感染しているかまたはSARS-CoV-2感染のリスクがある対象におけるCOVID-19を治療または予防する方法であって、式(I)の構造:
    [式中、
    は、CHおよびNからなる群から選択され;
    は、5員ヘテロアリール環であり、前記5員ヘテロアリール環は、N、SおよびOから選択される1~3個のヘテロ原子を有していてもよく、前記5員ヘテロアリール環はまた、1~3個の独立したR基で置換されていてもよく;
    は、(C-C)アルキル、(C-C)アルコキシ、ハロおよび(C-C)アリールから選択され、前記R基は、1~3個のR基で置換されていてもよく;
    は、(C-C)アルキル、(C-C)アルコキシ、ハロ、(C-C)アリールおよび(C-C)シクロアルキルから選択され、前記R基は、1~3個のR基で置換されていてもよく;
    は、水素、(C-C)アルキルおよびハロから選択され;かつ
    は、ハロまたはC-Cアルキルである。]
    を有する、治療上有効な量のIFNAR2(配列番号10、配列番号11)もしくはIFNAR2変異体(配列番号12、配列番号13)のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩を投与することを含んでなる、前記方法。
  31. が、1~3個のR基で置換されていてもよい(C-C)アルキルから選択され;かつ
    が、1~3個のR基で置換されていてもよい(C-C)アルキルから選択される、前記IFNAR2もしくはIFNAR2変異体のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩を投与することを含んでなる、請求項30に記載のSARS-CoV-2に感染しているかまたはSARS-CoV-2感染のリスクがある対象においてCOVID-19を治療または予防する方法。
  32. がハロである、前記IFNAR2もしくはIFNAR2変異体のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩を投与することを含んでなる、請求項30に記載のSARS-CoV-2に感染しているかまたはSARS-CoV-2感染のリスクがある対象を治療または予防する方法。
  33. 請求項1に記載のIFNAR2もしくはIFNAR2変異体のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩が、式(II)の構造:
    [式中、
    は、NおよびCHからなる群から選択され;
    は、OおよびSからなる群から選択され;かつ
    は、トリフルオロメチルおよびシクロペンチルからなる群から選択される。]
    を有する、請求項30に記載のSARS-CoV-2に感染しているかまたはSARS-CoV-2感染のリスクがある対象においてCOVID-19を治療または予防する方法。
  34. がOである、式(II)のIFNAR2もしくはIFNAR2変異体のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩を投与することを含んでなる、請求項33に記載のSARS-CoV-2に感染しているかまたはSARS-CoV-2感染のリスクがある対象においてCOVID-19を治療または予防する方法。
  35. 以下の化合物:
    である前記IFNAR2もしくはIFNAR2変異体のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩を投与することを含んでなる、請求項33に記載のSARS-CoV-2に感染しているかまたはSARS-CoV-2感染のリスクがある対象においてCOVID-19を治療または予防する方法。
  36. 以下の化合物:
    である前記IFNAR2もしくはIFNAR2変異体のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩を投与することを含んでなる、請求項33に記載のSARS-CoV-2に感染しているかまたはSARS-CoV-2感染のリスクがある対象においてCOVID-19を治療または予防する方法。
  37. 以下の化合物:
    である前記IFNAR2もしくはIFNAR2変異体のアゴニスト化合物またはその薬学上許容可能な塩を投与することを含んでなる、請求項33に記載のSARS-CoV-2に感染しているかまたはSARS-CoV-2感染のリスクがある対象においてCOVID-19を治療または予防する方法。
  38. 以下の化合物:
    2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
    2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
    2-[2-(プロパン-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
    5-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール;
    2-[2-シクロプロピル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
    2-[2-メチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
    2-[9-メチル-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
    2-[2-エトキシ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
    2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール;
    2-[2-エチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
    2-[2-フェニル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
    2-[9-クロロ-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
    2-[2-(ジフルオロメトキシ)-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
    2-[4-クロロ-2-(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
    8-(フラン-2-イル)-2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン;
    2-{2,4-ジメチルイミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル}-1,3,4-オキサジアゾール;
    2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3-オキサゾール;
    2-[2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
    2-[2,4-ビス(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;および
    2-[4-フェニル-2-(プロパン-2-イル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
    から選択される化合物またはその薬学上許容可能な塩を投与することを含んでなる、SARS-CoV-2に感染しているかまたはSARS-CoV-2感染のリスクがある対象におけるCOVID-19を治療または予防する方法。
  39. 治療上有効な量の、
    2-[2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール;
    2-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)イミダゾ[1’,2’:1,6]ピリド[2,3-d]ピリミジン-8-イル)-1,3,4-オキサジアゾール;および
    2-[2-シクロペンチル-4-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]1,8-ナフチリジン-8-イル]-1,3,4-オキサジアゾール
    から選択される化合物またはその薬学上許容可能な塩を投与することを含んでなる、SARS-CoV-2に感染しているかまたはSARS-CoV-2感染のリスクがある対象におけるCOVID-19を治療または予防する方法。
  40. 前記対象が、SARS-CoV-2感染のリスクを有し、前記方法が、SARS-CoV-2感染のリスクがある対象におけるCOVID-19の予防を含んでなる、請求項38に記載の方法。
  41. 前記対象が、SARS-CoV-2に感染している患者の濃厚接触者;高リスクカテゴリー者;または医療従事者である、請求項38に記載の方法。
  42. 前記対象が、SARS-CoV-2に感染しており、前記方法が、前記SARS-CoV-2に感染している対象におけるCOVID-19を治療することを含んでなる、請求項38に記載の方法。
  43. 前記対象が、前記対象から得られた検体におけるSARS-CoV-2のウイルスRNAの検出によりSARS-CoV-2に感染していると特定されている、請求項42に記載の方法。
  44. 前記SARS-CoV-2に感染している対象が、SARS-CoV-2のL株、S株、G株、GH株、GR株、V株およびO株から選択されるSARS-CoV-2の株(クレード)に感染している、請求項42に記載の方法。
  45. 前記SARS-CoV-2に感染している対象が、SARS-CoV-2のL株に感染している、請求項44に記載の方法。
  46. 前記SARS-CoV-2に感染している対象が、SARS-CoV-2のS株に感染している、請求項44に記載の方法。
  47. 前記SARS-CoV-2に感染している対象が、SARS-CoV-2のG株に感染している、請求項44に記載の方法。
  48. 前記SARS-CoV-2に感染している対象が、SARS-CoV-2のGH株に感染している、請求項44に記載の方法。
  49. 前記SARS-CoV-2に感染している対象が、SARS-CoV-2のGR株に感染している、請求項44に記載の方法。
  50. 前記SARS-CoV-2に感染している対象が、SARS-CoV-2のV株に感染している、請求項44に記載の方法。
  51. 前記SARS-CoV-2に感染している対象が、SARS-CoV-2のO株に感染している、請求項44に記載の方法。
  52. 前記SARS-CoV-2に感染している対象におけるCOVID-19が、肺炎に関連している、請求項44~51のいずれか一項に記載の方法。
  53. 前記SARS-CoV-2に感染している対象におけるCOVID-19が、急性呼吸窮迫症候群に関連している、請求項44~51のいずれか一項に記載の方法。
  54. 前記SARS-CoV-2に感染している対象が、体外式膜型人工肺、機械的換気、非侵襲的換気または酸素療法を受けている、請求項44~53のいずれか一項に記載の方法。
  55. 前記SARS-CoV-2に感染している対象が抗ウイルス治療および/またはステロイド治療を受けている、請求項44~53のいずれか一項に記載の方法。
  56. 前記SARS-CoV-2に感染している対象が抗ウイルス薬を受けている、請求項55に記載の方法。
  57. 前記抗ウイルス薬がレムデシビル、ガンシクロビル、ロピナビル、オセルタミビル、リトナビルおよびザナミビルから選択される、請求項56に記載の方法。
  58. 前記化合物または薬学上許容可能な塩が、吸入により投与される、請求項44~57のいずれか一項に記載の方法。
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EA201490610A1 (ru) * 2011-10-21 2014-09-30 ГЛАКСОСМИТКЛАЙН ЭлЭлСи Соединения и способы усиления врожденных иммунных ответов

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