基地局とユーザ機器との間の非地上波ネットワークリンクに対するダウンリンク送信とアップリンク送信との間の時間を拡張するデバイスの方法及び装置が説明される。以下の説明では、本発明の実施形態の完全な説明を提供するために、数多くの具体的な詳細が記載される。しかしながら、本発明の実施形態は、これらの具体的な詳細を伴わずとも実践することができる点が、当業者には明らかとなるであろう。他の例では、本説明の理解を妨げることがないように、周知の構成要素、構造及び技術は、詳細には示されていない。
本明細書中での「いくつかの実施形態」又は「実施形態」への言及は、その実施形態に関連して説明される特定の機構、構造、又は特性を、本発明の少なくとも1つの実施形態に含めることができることを意味する。本明細書の様々な箇所に出てくる、語句「いくつかの実施形態では」は、必ずしも全てが同じ実施形態に言及しているものではない。
以下の説明及び請求項において、「結合している」及び「接続されている」と共にこれらの派生語が使用される場合がある。これらの言葉は、互いに同義語として意図されていないことを理解すべきである。「結合している」は、相互に物理的又は電気的に直接接触しているかもしれず、していないかもしれない2つ以上の要素が、互いに協働し、又は相互作用することを示すために使用される。「接続されている」は、相互に結合している2つ以上の要素間の通信の確立を示すために使用される。
以下の図で示されるプロセスは、ハードウェア(例えば、回路機構、専用論理など)、ソフトウェア(汎用コンピュータシステム、又は専用機械上で実行されるものなど)、又は両方の組み合わせを含む、処理論理によって実行される。それらのプロセスは、いくつかの逐次動作の観点から以下で説明されるが、説明される動作の一部は、異なる順序で実行することができる点を理解するべきである。更には、一部の動作は、逐次的にではなく、並列して実行することができる。
「サーバ」、「クライアント」、「デバイス」という用語は、サーバ、クライアント及び/又はデバイスに特定のフォームファクタよりも、一般的にデータ処理システムに言及することを意図している。
基地局とユーザ機器との間の非地上波ネットワークリンクに対するダウンリンク送信とアップリンク送信との間の時間を拡張するデバイスの方法及び装置が説明される。いくつかの実施形態では、非地上波ネットワーク(NTN)は、ユーザ機器(UE)と基地局(BS)との間の無線通信システムの一部として衛星システムを利用するタイプの無線通信システムである。NTNシステムにおけるタイミングに対して、タイミング関係は、衛星ベースのシステムを介してデータを通信する際に関与するより長い遅延のために異なる。いくつかの実施形態では、及びNRリリース16NTN研究において、タイミング関係は、オフセットKoffsetを導入することによって達成され、ここで、PUSCHタイミングは、
である。ここで、K2は、DCIによって指示され、μPUSCH及びμPDCCHはそれぞれ、PUSCH及びPDCCHのためのサブキャリア間隔である。いくつかの実施形態では、Koffsetは、衛星からの大きい伝搬遅延をカウントするために使用され、ここで、Koffsetは、スロット単位である。しかしながら、課題は、タイミングアドバンス(TA)に基づいて時間関係を判定することであり得る。例えば、及びいくつかの実施形態では、Koffsetを計算する必要があり、また、追加のスロットオフセットの後に適切なULスロットを保証する必要がある。加えて、正確な差分TAを導出する能力が低いUEを含むNTNシステムでは、K1及びK2を介してスケジューリングされたPUCCH/PUSCHが、適切なタイミングで次世代NodeB(Next Generation NodeB、gNB)において受信され得ることを保証する際の課題が存在する。この実施形態では、既存のK1及びK2値範囲は小さい可能性があり、小さいK1及びK2値は、正確な差分TA取得の能力が低いUEには適していない場合がある。UE特有の時間オフセットの導入により、PUSCH又はPUCCHのアップリンク送信のためのスロットは、K1及びK2の既存の範囲で、アップリンクスロットであることが保証されない。したがって、NTNに対して、K1及びK2の範囲を拡張することが好ましい。
いくつかの実施形態では、時間オフセットKoffsetが、NTNに対して導入され、UE送信タイプの既存のタイミング(例えば、DCIスケジューリングされたPUSCH、RARスケジューリングされたPUSCH、PUCCH、MAC CEアクションタイミング、非周期的SRS、並びにCRI-RS基準リソース)の上に追加される。例えば、及びいくつかの実施形態では、時間オフセットKoffsetは、透過衛星のサービスリンクフルTAとフィーダリンクTAとの合計に基づいて計算される。別の例として、及びいくつかの実施形態では、
である。別の実施形態では、異なる衛星システムに対して、Koffsetは、異なって計算されてもよく、例えば、再生衛星のサービスリンクフルTAに基づいて計算される。
いくつかの実施形態では、既存のK1値は、0~15スロットの範囲であり得、既存のK2値は、0~32スロットの範囲であり得る。例えば、及びいくつかの実施形態では、NTNは、大きいセルサイズ及び/又は大きい差分TA値を有し得る。この例では、不正確な差分TA値は、UEの能力に起因し得る。いくつかの実施形態では、スケーリングファクタがK1、K2値に適用され得、これらは各UEのための単一のスケーリングファクタ値であり、K1及びK2のための異なるスケーリングファクタが存在し得る。加えて、選択されたスケーリングファクタは、UE能力に依存し得る。例えば、及びいくつかの実施形態では、高い能力のUEに対して、スケーリング構成は必要とされないか、又は構成されたスケーリングファクタは1であり得る。代替として、低い能力のUEに対して、構成は、1よりも大きい単一のスケーリングファクタを含むことができる。別の実施形態では、スケーリングファクタをK4に適用することができる。
図1は、いくつかの実施形態に係る、簡略化された例示的な無線通信システムを示す。図1のシステムは、考えられ得るシステムの単なる一例であり、本開示の特徴は、所望に応じて、様々なシステムのうちのいずれかにおいて実装され得ることに留意されたい。
図に示すように、例示的な無線通信システムは、基地局102Aを含み、基地局102Aは、伝達媒体を介して、1つ以上のユーザデバイス106A、106Bなど~106Nと通信する。ユーザデバイスの各々は、本明細書では、「ユーザ機器」(UE)と称され得る。したがって、ユーザデバイス106は、UE又はUEデバイスと称される。
基地局(BS)102Aは、ベーストランシーバ局(base transceiver station、BTS)又はセルサイト(cellular base station、「セルラ基地局」)であってもよく、UE106A~106Nとの無線通信を可能にするハードウェアを含んでもよい。
基地局の通信領域(又は、カバレッジ領域)は、「セル」と称され得る。基地局102A及びUE106は、(例えば、WCDMA、又はTD-SCDMAエアインタフェースに関連付けられた)GSM、UMTS、LTE、LTEアドバンスト(LTE-Advanced、LTE-A)、5G新無線(5G New Radio、5G NR)、HSPA、3GPP2 CDMA2000(例えば、1xRTT、1xEV-DO、HRPD、eHRPD)などの、無線通信技術又は電気通信規格とも称される様々な無線アクセス技術(Radio Access Technology、RAT)のうちのいずれかを使用して、伝達媒体を介して通信するように構成され得る。基地局102AがLTEのコンテキストにおいて実装される場合、基地局102Aは、代替として、「eNodeB」又は「eNB」と称されることがあることに留意されたい。基地局102Aが5G NRのコンテキストにおいて実装される場合、基地局102Aは、代替として、「gNodeB」又は「gNB」と称されることがあることに留意されたい。
図に示すように、基地局102Aはまた、ネットワーク100(例えば、様々な可能性の中でもとりわけ、セルラサービスプロバイダのコアネットワーク、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network、PSTN)などの電気通信ネットワーク、及び/又はインターネット)と通信するように装備されてもよい。したがって、基地局102Aは、ユーザデバイス間の通信、及び/又は、ユーザデバイスとネットワーク100との間の通信を容易にすることができる。特に、セルラ基地局102Aは、音声、SMS、及び/又はデータサービス等の様々な電気通信能力をUE106に提供することができる。
同一の又は異なるセルラ通信規格に従って動作する基地局102及び他の同様の基地局(基地局102B...102Nなど)は、したがって、1つ以上のセルラ通信規格を介して、地理的エリアにわたってUE106A~106N及び同様のデバイスに連続性のある又はほぼ連続性のある重複するサービスを提供することができる、セルのネットワークとして提供され得る。
したがって、図1に示すように、基地局102Aは、UE106A~106Nについて「サービングセル」として機能することができ、各UE106はまた、信号を、「近隣のセル」と称され得る(基地局102B~102N及び/又は任意の他の基地局によって提供され得る)1つ以上の他のセルから(可能な場合、これらの通信範囲内で)受信することが可能である。このようなセルはまた、ユーザデバイス間の通信、及び/又はユーザデバイスとネットワーク100との間の通信を容易にすることが可能である。このようなセルは、「マクロ」セル、「マイクロ」セル、「ピコ」セル、及び/又はサービスエリアサイズの様々な他の粒度のいずれかを提供するセルを含んでもよい。例えば、図1に示す基地局102A~102Bは、マクロセルであってもよく、基地局102Nは、マイクロセルであってもよい。他の構成も可能である。
いくつかの実施形態では、基地局102Aは、次世代基地局、例えば、5G新無線(5G NR)基地局、又は「gNB」であってよい。いくつかの実施形態では、gNBは、従来の進化型パケットコア(Evolved Packet Core、EPC)ネットワーク及び/又はNRコア(NR Core、NRC)ネットワークに接続され得る。加えて、gNBセルは、1つ以上の遷移及び受信点(Transition and Reception Point、TRP)を含むことができる。加えて、5G NRに従って動作することが可能であるUEは、1つ以上のgNB内の1つ以上のTRPに接続されてもよい。
UE106は、複数の無線通信規格を使用して通信することが可能であり得ることに留意されたい。例えば、UE106は、少なくとも1つのセルラ通信プロトコル(例えば、GSM、(例えば、WCDMA又はTD-SCDMAエアインタフェースに関連付けられた)UMTS、LTE、LTE-A、5G NR、HSPA、3GPP2 CDMA2000(例えば、1xRTT、1xEV-DO、HRPD、eHRPD)など)に加えて、無線ネットワーキング(例えば、Wi-Fi)及び/又はピアツーピア無線通信プロトコル(例えば、Bluetooth、Wi-Fiピアツーピアなど)を使用して通信するように構成され得る。UE106は、加えて又は代替として、1つ以上のグローバルナビゲーション衛星システム(Global Navigational Satellite System、GNSS、例えば、GPS又はGLONASS)、1つ以上のモバイルテレビ放送規格(例えば、ATSC-M/H又はDVB-H)、及び/又は、所望であれば、任意の他の無線通信プロトコルを使用して通信するように構成され得る。(3つ以上の無線通信規格を含む)無線通信規格の他の組み合わせもまた、可能である。
図2A及び図2Bは、いくつかの実施形態に係る、非地上波ネットワーク(NTN)を介してユーザ機器(UE)デバイスと通信する基地局(BS)を示している。図2Aは、5Gコアネットワーク210Aと通信することができるユーザ機器206A、又は(デバイス対デバイス又はサイドリンクとしても知られる)直接通信における別のユーザ機器206Bを示している。いくつかの実施形態では、UE206Aは、サービスリンク204Aを介して衛星202と通信することができ、衛星202は、フィーダリンク208A及び次世代ノードB(gnB)212Aを介して5Gコアネットワーク210Aと通信する。
いくつかの実施形態では、サイドリンク通信は、デバイス間の直接通信を容易にするために、専用のサイドリンクチャネル及びサイドリンクプロトコルを利用することができる。例えば、デバイス間の実際のデータ送信のためにサイドリンク制御チャネル(sidelink control channel、PSCCH)を使用することができ、サイドリンク制御情報(sidelink control information、SCI)を搬送するために物理サイドリンク共有チャネル(physical sidelink shared channel、PSSCH)を使用することができ、HARQフィードバック情報のために物理サイドリンクフィードバックチャネル(physical sidelink feedback channel、PSFCH)を使用することができ、同期のために物理サイドリンクブロードキャストチャネル(physical sidelink broadcast channel、PSBCH)を使用することができる。
別の実施形態では、図2Bは、5Gコアネットワーク210Bと通信することができるUE206C、又は直接通信する別のUE206Dを示している。いくつかの実施形態では、UE206Cは、サービスリンク204Bを介してgnB212Bである衛星と通信することができ、gnB212Bは、フィーダリンク208Bを介して5Gコアネットワーク210Bと通信する。
加えて、サイドリンク通信は、車両対車両(V2V)、車両対インフラストラクチャ(V2I)、車両対人間(V2P)、車両対ネットワーク(V2N)、及び他のタイプの直接通信間の通信のために使用され得る。
図1に戻ると、いくつかの実施形態によれば、UE106A~Nのいずれかはまた、アップリンク及びダウンリンク通信を介して基地局102Aと通信することができる。UEはそれぞれ、携帯電話、ハンドヘルドデバイス、コンピュータ、若しくはタブレットなどのセルラ通信能力を有するデバイス、又は実質上任意のタイプの無線デバイスであってもよい。UE106A~Nは、メモリに記憶されたプログラム命令を実行するように構成されているプロセッサを含んでもよい。UE106A~Nは、そのような記憶された命令を実行することによって、本明細書に記載の方法の実施形態のうちのいずれかを実行することができる。代替として又はそれに加えて、UE106A~Nは、本明細書に記載の方法の実施形態のうちのいずれか、又は本明細書に記載の方法の実施形態のうちのいずれかの任意の部分を実行するように構成されている、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array、FPGA)などのプログラム可能ハードウェア要素を含んでもよい。
UE106A~Nは、1つ以上の無線通信プロトコル又は技術を使用して通信するための1つ以上のアンテナを含むことができる。いくつかの実施形態では、UE106A~Nは、例えば、単一の共用無線機を使用するCDMA2000(1xRTT/1xEV-DO/HRPD/eHRPD)若しくはLTEを使用して、及び/又は単一の共用無線機を使用するGSM若しくはLTEを使用して、通信するように構成され得る。共用無線機は、無線通信を実行するために、単一のアンテナに結合してもよく、又は(例えば、MIMOについて)複数のアンテナに結合してもよい。一般に、無線機は、ベースバンドプロセッサ、(例えば、フィルタ、ミキサ、発振器、増幅器などを含む)アナログRF信号処理回路、又は(例えば、デジタル変調及び他のデジタル処理のための)デジタル処理回路の任意の組み合わせを含み得る。類似して、無線機は、上記のハードウェアを使用して1つ以上の受信及び送信チェーンを実装してもよい。例えば、UE106A~Nは、上記で説明した技術などの複数の無線通信技術間で、受信及び/又は送信チェーンの1つ以上の部分を共用することができる。
いくつかの実施形態では、UE106A~Nは、UEがそれを用いて通信するように構成されている各無線通信プロトコルに対して(例えば、別個のアンテナ及び他の無線機構成要素を含む)別個の送信及び/又は受信チェーンを含んでもよい。更なる可能性として、UE106A~Nは、複数の無線通信プロトコル間で共用される1つ以上の無線機、及び単一の無線通信プロトコルにより独占的に使用される1つ以上の無線機を含んでもよい。例えば、UE106A~Nは、LTE若しくは5G NR(又は、LTE若しくは1xRTT、又はLTE若しくはGSM)のいずれかを使用して通信するための共用無線機、並びにWi-Fi及びBluetoothの各々を使用して通信するための別個の無線機を含んでもよい。他の構成も可能である。
図3-UEのブロック図
図3は、いくつかの実施形態に係る、通信デバイス106の例示的な簡略化されたブロック図を示す。図3の通信デバイスのブロック図は、可能な通信デバイスの単なる一例であることに留意されたい。実施形態によれば、通信デバイス106は、他のデバイスの中でもとりわけ、ユーザ機器(UE)デバイス、モバイルデバイス若しくは移動局、無線デバイス若しくは無線局、デスクトップコンピュータ若しくはコンピューティングデバイス、モバイルコンピューティングデバイス(例えば、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、又はポータブルコンピューティングデバイス)、タブレット、及び/又はデバイスの組み合わせであってもよい。図に示すように、通信デバイス106は、コア機能を行うように構成された構成要素のセット300を含んでもよい。例えば、構成要素のこのセットは、様々な目的のための部分を含み得るシステムオンチップ(System On Chip、SOC)として実装されてもよい。代替として、構成要素のこのセット300は、様々な目的での別個の構成要素又は構成要素のグループとして実装されてもよい。構成要素のセット300は、通信デバイス106の様々な他の回路に(例えば、直接又は間接的に通信可能に)結合されてもよい。
例えば、通信デバイス106は、(例えば、NANDフラッシュ310を含む)様々なタイプのメモリと、(例えば、コンピュータシステム、ドック、充電ステーション、マイクロフォン、カメラ、キーボードなどの入力デバイス、スピーカなどの出力デバイスなどに接続するための)コネクタI/F320などの入出力インタフェースと、通信デバイス106と一体化されてもよく又は通信デバイス106の外部にあってもよいディスプレイ360と、5G NR、LTE、GSMなどのためのセルラ通信回路330と、近中距離無線通信回路329(例えば、Bluetooth(登録商標)及びWLAN回路)と、を含み得る。いくつかの実施形態では、通信デバイス106は、例えばイーサネットのためのネットワークインタフェースカードなどの有線通信回路(図示せず)を含み得る。
セルラ通信回路330は、図に示すように、アンテナ335及び336などの1つ以上のアンテナに(例えば、通信可能に、直接又は間接的に)結合し得る。近中距離無線通信回路329はまた、図に示すように、アンテナ337及び338などの1つ以上のアンテナに(例えば、通信可能に、直接又は間接的に)結合することができる。代替として、近中距離無線通信回路329は、アンテナ337及び338に(例えば、直接又は間接的に通信可能に)結合することに加えて又はこの代わりに、アンテナ335及び336に(例えば、直接又は間接的に通信可能に)結合していてもよい。近中距離無線通信回路329及び/又はセルラ通信回路330は、多重入出力(Multiple-Input Multiple Output)(MIMO)構成などにおける複数の空間ストリームを受信及び/又は送信するための複数の受信チェーン及び/又は複数の送信チェーンを含み得る。
いくつかの実施形態では、以下で更に説明するように、セルラ通信回路330は、複数の無線アクセス技術(RAT)のための(例えば、通信可能に、直接又は間接的に含む及び/又は結合されている。専用プロセッサ及び/又は無線機)専用受信チェーン(例えば、LTEのための第1の受信チェーン、及び5G NRのための第2の受信チェーン)を含んでもよい。加えて、いくつかの実施形態では、セルラ通信回路330は、特定のRATに専用の無線機間で切り替えられ得る単一の送信チェーンを含み得る。例えば、第1の無線機は、第1のRAT、例えばLTEに専用であってもよく、専用受信チェーン、及び追加の無線機、例えば第2の無線機と共用される送信チェーンと通信してもよく、第2の無線機は、第2のRAT、例えば5G NRに専用であってもよく、専用受信チェーン及び共用される送信チェーンと通信してもよい。
通信デバイス106はまた、1つ以上のユーザインタフェース要素を含む、及び/又は1つ以上のユーザインタフェース要素との使用のために構成され得る。ユーザインタフェース要素は、(タッチスクリーンディスプレイであってもよい)ディスプレイ360、(分離キーボードであってもよく、又はタッチスクリーンディスプレイの一部分として実装されてもよい)キーボード、マウス、マイクロフォン、及び/若しくはスピーカ、1つ以上のカメラ、1つ以上のボタン、並びに/又は情報をユーザに提供すること及び/又はユーザ入力を受信若しくは解釈することが可能である様々な他の要素のうちのいずれかなどの様々な要素のうちのいずれかを含んでもよい。
通信デバイス106は、1つ以上のUICC(単数又は複数)(Universal Integrated Circuit Card、ユニバーサル集積回路カード(単数又は複数))カード345などの、SIM(Subscriber Identity Module、加入者識別モジュール)機能を含む1つ以上のスマートカード345を更に含んでもよい。
図に示すように、SOC300は、通信デバイス106のためのプログラム命令を実行し得るプロセッサ(単数又は複数)302と、グラフィック処理を行って、表示信号をディスプレイ360に提供し得る表示回路304と、を含んでもよい。プロセッサ(単数又は複数)302は、メモリ管理ユニット(Memory Management Unit、MMU)340に結合されていてもよく、MMU340は、アドレスをプロセッサ(単数又は複数)302から受信し、これらのアドレスを、メモリ(例えば、メモリ306、読み出し専用メモリ(Read Only Memory、ROM)350、NANDフラッシュメモリ310)、並びに/又は、表示回路304、近距離無線通信回路229、セルラ通信回路330、コネクタI/F320、及び/若しくはディスプレイ360などの、他の回路若しくはデバイス内の位置に変換するように構成され得る。MMU340は、メモリ保護及びページテーブル変換又はセットアップを実行するように構成されていてもよい。いくつかの実施形態では、MMU340は、プロセッサ(単数又は複数)302の一部分として含まれていてもよい。
上記のように、通信デバイス106は、無線及び/又は有線通信回路を使用して通信するように構成され得る。通信デバイス106はまた、ユーザ機器デバイス及び基地局のための物理ダウンリンク共有チャネルスケジューリングリソースを判定するように構成され得る。更に、通信デバイス106は、無線リンクからCCをグループ化して選択し、選択されたCCのグループから仮想CCを判定するように構成され得る。無線デバイスはまた、CCのグループのアグリゲートリソースマッチングパターンに基づいて物理ダウンリンクリソースマッピングを実行するように構成され得る。
本明細書に記載されているように、通信デバイス106は、通信デバイス106及び基地局のための物理ダウンリンク共有チャネルスケジューリングリソースを判定するための上記の特徴を実装するためのハードウェア構成要素及びソフトウェア構成要素を含み得る。通信デバイス106のプロセッサ302は、例えば、メモリ媒体(例えば、非一時的コンピュータ可読メモリ媒体)に記憶されたプログラム命令を実行することによって、本明細書に記載の特徴のうちの一部又は全部を実装するように構成され得る。代替として(又は加えて)、プロセッサ302は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などのプログラム可能ハードウェア要素として、又は特定用途向け集積回路(ASIC)として構成され得る。代替として(又は加えて)、通信デバイス106のプロセッサ302は、他の構成要素300、304、306、310、320、329、330、340、345、350、360のうちの任意の1つ以上と共に、本明細書に記載の特徴のうちの一部又は全部を実装するように構成され得る。
加えて、本明細書に記載されているように、プロセッサ302は、1つ以上の処理要素を含み得る。したがって、プロセッサ302は、プロセッサ302の機能を実行するように構成されている1つ以上の集積回路(Integrated Circuit、IC)を含み得る。加えて、各集積回路は、プロセッサ(単数又は複数)302の機能を実行するように構成されている回路(例えば、第1の回路、第2の回路など)を含んでもよい。
更に、本明細書に記載されているように、セルラ通信回路330及び近距離無線通信回路329はそれぞれ、1つ以上の処理要素を含むことができる。換言すれば、1つ以上の処理要素は、セルラ通信回路330内に含められてもよく、同様に、1つ以上の処理要素は、近距離無線通信回路329内に含まれ得る。したがって、セルラ通信回路330は、セルラ通信回路330の機能を実行するように構成された1つ以上の集積回路(IC)を含んでもよい。加えて、各集積回路は、セルラ通信回路230の機能を実行するように構成された回路(例えば、第1の回路、第2の回路など)を含んでもよい。同様に、近距離無線通信回路329は、近距離無線通信回路32の機能を実行するように構成された1つ以上のICを含んでもよい。加えて、各集積回路は、近距離無線離通信回路329の機能を実行するように構成された回路(例えば、第1の回路、第2の回路など)を含んでもよい。
図4-基地局のブロック図
図4は、いくつかの実施形態による基地局102の例示的なブロック図を示す。図4の基地局は、単に、可能な基地局の一例であることに留意されたい。図に示すように、基地局102は、基地局102のためのプログラム命令を実行することができるプロセッサ(単数又は複数)404を含んでもよい。プロセッサ(単数又は複数)404はまた、メモリ管理ユニット(MMU)440に結合されてもよく、メモリ管理ユニット440は、プロセッサ(単数又は複数)404からアドレスを受信して、それらのアドレスをメモリ(例えば、メモリ460及び読み出し専用メモリ(ROM)450)内の場所又は他の回路若しくはデバイスに変換するように構成されてもよい。
基地局102は、少なくとも1つのネットワークポート470を含んでもよい。ネットワークポート470は、電話網に結合し、図1及び図2における上記のように、電話網へのアクセスをUEデバイス106などの複数のデバイスに提供するように構成され得る。
ネットワークポート470(又は追加のネットワークポート)はまた、又は代替として、例えば、セルラサービスプロバイダのコアネットワーク等のセルラネットワークに結合するように構成されていてもよい。コアネットワークは、モビリティ関連サービス及び/又は他のサービスを、UEデバイス106等の複数のデバイスに提供することができる。一部の場合には、ネットワークポート470は、コアネットワークを介して電話網に結合することができ、及び/又はコアネットワークは、(例えば、セルラサービスプロバイダによってサービスを提供される他のUEデバイス間で)電話網を提供することができる。
いくつかの実施形態では、基地局102は、次世代基地局、例えば、5G新無線(5G NR)基地局、又は「gNB」であってもよい。このような実施形態では、基地局102は、従来型進化型パケットコア(EPC)ネットワーク及び/又はNRコア(NRC)ネットワークに接続されてもよい。加えて、基地局102は、5G NRセルとみなされてもよく、1つ以上の遷移及び受信ポイント(TRP)を含んでもよい。加えて、5G NRに従って動作することが可能であるUEは、1つ以上のgNB内の1つ以上のTRPに接続されてもよい。
基地局102は、少なくとも1つのアンテナ434、可能な場合、複数のアンテナを含んでもよい。少なくとも1つのアンテナ434は、無線送受信機として動作するように構成されてもよく、無線機430を介してUEデバイス106と通信するように更に構成されてもよい。アンテナ434は、通信チェーン432を介して無線機430と通信する。通信チェーン432は、受信チェーン、送信チェーン、又はその両方であってもよい。無線機430は、5G NR、LTE、LTE-A、GSM、UMTS、CDMA2000、Wi-Fiなどを含むがこれらには限定されない様々な無線通信規格を介して通信するように構成され得る。
基地局102は、複数の無線通信規格を使用して無線通信するように構成することができる。場合によっては、基地局102は、複数の無線機を含むことができ、複数の無線機は、基地局102が複数の無線通信技術に従って通信することを可能にすることができる。例えば、1つの可能性として、基地局102は、LTEに従って通信を実行するためのLTE無線機、並びに5G NRに従って通信を実行するための5G NR無線機を含んでもよい。このような場合、基地局102は、LTE基地局及び5G NR基地局の両方として動作することが可能であってもよい。別の可能性として、基地局102は、マルチモード無線機を含んでもよく、マルチモード無線機は、複数の無線通信技術(例えば、5G NR及びWi-Fi、LTE及びWi-Fi、LTE及びUMTS、LTE及びCDMA2000、UMTS及びGSMなど)のうちのいずれかに従って、通信を実行することが可能である。
本明細書に以下に更に説明するように、BS102は、本明細書に記載の特徴を実装する、又はそれらの実装をサポートするためのハードウェア及びソフトウェア構成要素を含むことができる。基地局102のプロセッサ404は、例えば、メモリ媒体(例えば、非一時的コンピュータ可読メモリ媒体)に記憶されたプログラム命令を実行することによって、本明細書に記載の方法のうちの一部又は全部を実装する又はこれらの実装をサポートするように構成され得る。代替として、プロセッサ404は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などのプログラム可能ハードウェア要素として、又は特定用途向け集積回路(ASIC)として、又はこれらの組み合わせとして構成されてもよい。代替として(又は加えて)、BS102のプロセッサ404は、他の構成要素430、432、434、440、450、460、470のうちの1つ以上と共に、本明細書に記載の特徴のうちの一部又は全てを実装する又はこれらの実装をサポートするように構成され得る。
加えて、本明細書に記載されているように、プロセッサ(単数又は複数)404は、1つ以上の処理要素から構成されてもよい。換言すれば、1つ以上の処理要素は、プロセッサ(単数又は複数)404内に含まれ得る。したがって、プロセッサ(単数又は複数)404は、プロセッサ(単数又は複数)404の機能を実行するように構成されている1つ以上の集積回路(IC)を含むことができる。加えて、各集積回路は、プロセッサ(単数又は複数)404の機能を実行するように構成された回路(例えば、第1の回路、第2の回路など)を含むことができる。
更に、本明細書に記載されているように、無線機430は、1つ以上の処理要素から構成されてもよい。換言すれば、1つ以上の処理要素は、無線機430内に含まれ得る。したがって、無線機430は、無線機430の機能を実行するように構成されている1つ以上の集積回路(IC)を含むことができる。加えて、各集積回路は、無線機430の機能を実行するように構成されている回路(例えば、第1の回路、第2の回路など)を含んでもよい。
図5:セルラ通信回路のブロック図
図5は、いくつかの実施形態によるセルラ通信回路の例示的な簡略化されたブロック図を示す。図5のセルラ通信回路のブロック図は、可能なセルラ通信回路の単なる一例であることに留意されたい。実施形態によると、セルラ通信回路330は、上述した通信デバイス106などの通信デバイスに含まれてもよい。上記のように、通信デバイス106は、他のデバイスの中でもとりわけ、ユーザ機器(UE)デバイス、モバイルデバイス若しくは移動局、無線デバイス若しくは無線基地局、デスクトップコンピュータ若しくはコンピューティングデバイス、モバイルコンピューティングデバイス(例えば、ラップトップ、ノートブック、若しくはポータブルコンピューティングデバイス)、タブレット、及び/又はデバイスの組み合わせであってもよい。
セルラ通信回路330は、(図3に)示すように、アンテナ335a~b及び336などの1つ以上のアンテナに(例えば、直接又は間接的に通信可能に)結合していてもよい。いくつかの実施形態では、セルラ通信回路330は、複数のRATのための(例えば、専用プロセッサ及び/若しくは無線機を含む、かつ/又は専用プロセッサ及び/若しくは無線機に通信可能に、直接若しくは間接的に結合されている)専用受信チェーン(例えば、LTEのための第1の受信チェーン、及び5G NRのための第2の受信チェーン)を含み得る。例えば、図5に示すように、セルラ通信回路330は、モデム510及びモデム520を含んでもよい。モデム510は、第1のRAT、例えば、LTE又はLTE-Aなどに従った通信のために構成されてもよく、モデム520は、第2のRAT、例えば、5G NRなどに従った通信のために構成され得る。
図に示すように、モデム510は、1つ以上のプロセッサ512、及びプロセッサ512と通信するメモリ516を含み得る。モデム510は、無線周波数(Radio Frequency、RF)フロントエンド530と通信してもよい。RFフロントエンド530は、無線信号を送信及び受信するための回路を含み得る。例えば、RFフロントエンド530は、受信回路(receive circuitry、RX)532及び送信回路(transmit circuitry、TX)534を含み得る。いくつかの実施形態では、受信回路532は、アンテナ335aを介して無線信号を受信するための回路を含み得るダウンリンク(downlink、DL)フロントエンド550と通信してもよい。
類似して、モデム520は、1つ以上のプロセッサ522、及びプロセッサ522と通信するメモリ526を含み得る。モデム520は、RFフロントエンド540と通信してもよい。RFフロントエンド540は、無線信号を送信及び受信するための回路を含むことができる。例えば、RFフロントエンド540は、受信回路542及び送信回路544を含み得る。いくつかの実施形態では、受信回路542は、アンテナ335bを介して無線信号を受信するための回路を含み得るDLフロントエンド560と通信してもよい。
いくつかの実施形態では、スイッチ570は、送信回路534をアップリンク(uplink、UL)フロントエンド572に結合し得る。加えて、スイッチ570は、送信回路544をULフロントエンド572に結合し得る。ULフロントエンド572は、アンテナ336を介して無線信号を送信するための回路を含み得る。したがって、セルラ通信回路330が(例えば、モデム510を介してサポートされるように)第1のRATに従って送信するための命令を受信したときに、スイッチ570は、モデム510が第1のRATに従って信号を(例えば、送信回路534及びULフロントエンド572を含む送信チェーンを介して)送信することを可能にする第1の状態に切り替えられてもよい。類似して、セルラ通信回路330が(例えば、モデム520を介してサポートされるように)第2のRATに従って送信するための命令を受信したときに、スイッチ570は、モデム520が第2のRATに従って信号を(例えば、送信回路544及びULフロントエンド572を含む送信チェーンを介して)送信することを可能にする第2の状態に切り替えられてもよい。
本明細書に説明するように、モデム510は上記の特徴、又はユーザ機器デバイス及び基地局に対する周期リソース部分を選択するための、並びに本明細書に説明する様々な他の技法を実装するハードウェア及びソフトウェア構成要素を含み得る。プロセッサ512は、例えば、メモリ媒体(例えば、非一時的コンピュータ可読メモリ媒体)に記憶されたプログラム命令を実行することによって、本明細書に記載の特徴のうちの一部又は全部を実装するように構成することができる。代替として(又は加えて)、プロセッサ512は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などのプログラム可能ハードウェア要素として、又は特定用途向け集積回路(ASIC)として構成されてもよい。代替として(又は加えて)、プロセッサ512は、他の構成要素530、532、534、550、570、572、335、及び336のうちの1つ以上と併せて、本明細書に記載の特徴のうちの一部又は全部を実装するように構成することができる。
加えて、本明細書に記載されているように、プロセッサ512は、1つ以上の処理要素を含み得る。したがって、プロセッサ512は、プロセッサ512の機能を実行するように構成されている1つ以上の集積回路(IC)を含み得る。加えて、各集積回路は、プロセッサ512の機能を実行するように構成された回路(例えば、第1の回路、第2の回路など)を含み得る。
本明細書で説明するように、モデム520は、UEと基地局との間の無線リンク上で周期的リソースを選択するための上記の機能、並びに本明細書で説明する様々な他の技法を実装するためのハードウェア及びソフトウェア構成要素を含み得る。プロセッサ522は、例えば、メモリ媒体(例えば、非一時的コンピュータ可読メモリ媒体)に記憶されたプログラム命令を実行することによって、本明細書に記載の特徴のうちの一部又は全部を実装するように構成することができる。代替として(又は加えて)、プロセッサ522は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などのプログラム可能ハードウェア要素として、又は特定用途向け集積回路(ASIC)として構成され得る。代替として(又は加えて)、プロセッサ522は、他の構成要素540、542、544、550、570、572、335、及び336のうちの1つ以上と共に、本明細書に記載の特徴のうちの一部又は全部を実装するように構成され得る。
加えて、本明細書に記載されているように、プロセッサ522は、1つ以上の処理要素を含み得る。したがって、プロセッサ522は、プロセッサ522の機能を実行するように構成された1つ以上の集積回路(IC)を含んでもよい。加えて、各集積回路は、プロセッサ522の機能を実行するように構成された回路(例えば、第1の回路、第2の回路など)を含んでもよい。
NTNにおけるタイミング関係
地上波ネットワーク(TN)では、タイミングは、NTNと比較して異なり得る。例えば、TNの場合、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)受信タイミングにおいて、ダウンリンク制御情報(DCI)は、スロットオフセットK0を示し、ここで、PDSCHに割り当てられるスロットは、
である。加えて、DCIスケジューリングされた物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信タイミングの場合、DCIは、スロットオフセットK2を示し、PUSCHのために割り当てられたスロットは、
である。いくつかの実施形態では、K0もK2もNTNにおける更なるオフセットを必要としない。
更に、ランダムアクセス応答(RAR)は、スケジューリングされたPUSCH送信タイミング(例えば、Msg3)を許可し、RARメッセージは、n+K2+ΔであるPUSCHのために割り当てられたスロットであるスロットnで終了し、ここで、Δの値は、μPUSCHに依存し得る(以下の表1を参照)。
更に、DCIスケジューリングされたPUCCH送信タイミングにおいて、DCIは、スロットオフセットK1を示す。したがって、スロットnにおけるPDSCH受信の場合、PUCCHに割り当てられるスロットは、n+K1である。図6は、受信タイミング及び送信タイミングのいくつかの実施形態の図である。図6において、PDSCH受信タイミング600は、K0608がDCI602とPDSCH 604との間の時間ギャップであり、K1610がPDSCH 604受信とPUCCH606送信との間の時間ギャップであることを示している。更に、PUSCH送信タイミング614は、K2がDCI602とPUSCH616との間の時間ギャップであることを示している。
加えて、TNシステムにおいて、媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)アクションタイミングに対して、MAC-CEコマンドを搬送するPDSCHに対応するHARQ-ACKは、スロットnで送信される。対応する動作時間は
であり、ここで、
はサブフレームあたりのスロット数である。非周期的サウンディング基準信号(SRS)送信タイミング及びCSI基準リソースタイミングのための同様のタイミング。
更なる実施形態では、K0及びK1は、DCIフォーマット1_0、1_1、又は1_2において検索され、ここで、K0はDCIとPDSCHとの間の時間ギャップであり、K1はPDSCH受信とPUCCH送信との間の時間ギャップである。いくつかの実施形態では、DCIフォーマット1_0において、K1は1~8スロットの間にあり、DCIフォーマット1_1において、K1はPUCCH SCS(「dl-DataToUL-ACK」IE)における0~15スロットの間の値のうちの1つであり、DCIフォーマット1_2において、K1はPUCCH SCS(「dl-DataToUL-ACK-ForDCIFormat1_2」IE)における0~15スロットの値のうちの1つである。更に、PDSCH受信とPUCCH送信との間の最大ギャップは、15スロットである。別の実施形態では、K2はDCIフォーマット0_0、0_1、又は0_2において検索され、K2はDCIとPUSCHとの間の時間ギャップである。いくつかの実施形態では、DCIフォーマット0_0、0_1、及び0_2において、K2はPUCCH SCS(「PUSCH-TimeDomainResourceAllocation」又は「PUSCH-TimeDomainResourceAllocationNew」IE)における0~32スロットの値のうちの1つである。
NTNシステムにおけるタイミングに対して、タイミング関係は、衛星ベースのシステムを介してデータを通信する際に関与するより長い遅延のために異なる。いくつかの実施形態では、NRリリース16NTN研究において、タイミング関係は、オフセットKoffsetを導入することによって達成され、ここで、PUSCHタイミングは、
である。ここで、K2は、DCIによって指示され、μPUSCH及びμPDCCHはそれぞれ、PUSCH及びPDCCHのためのサブキャリア間隔である。いくつかの実施形態では、Koffsetは、衛星からの大きい伝搬遅延をカウントするために使用され、Koffsetは、スロット単位である。この実施形態では、Koffsetは、伝搬遅延のラウンドトリップ測定値である。別の実施形態では、同様のオフセットが、RAR許可スケジューリングされたPUSCH、PUCCH、SRS送信に適用される。例えば、及びいくつかの実施形態では、CSI基準リソースタイミングに対して、アップリンクスロットn’におけるCSI報告のためのチャネル状態情報(CSI)基準リソースが、単一のダウンリンクスロット
によって与えられ、ここで、
μDL及びμULはそれぞれ、DL及びULのためのサブキャリア間隔構成であり、
はCSI報告のタイプに依存する。加えて、MAC CEアクションタイミングは、
であり、ここで、nはMAC CEコマンドを搬送するPDSCHのためのHARQ-ACK時間であり、
は、サブキャリア間隔μに対するサブフレームあたりのスロット数である。いくつかの実施形態では、MAC CEアクションタイミングは、TNに対して3マイクロ秒であるが、この時間はNTNにおいてより大きくなり得る。
いくつかの実施形態では、NTNシステムにおいて、課題は、タイミングアドバンス(TA)に基づいて時間関係を決定することであり得る。いくつかの実施形態では、タイミングアドバンスは、アップリンク送信において、gNBがアップリンクデータを時間通りに受信するように、伝搬遅延を補償するためにUEがより早くデータを送信することを意味する。例えば、及びいくつかの実施形態では、Koffsetを計算する必要があり、また、追加のスロットオフセット後に適切なULリソースを保証する必要がある。加えて、正確な差分TAを導出する能力が低いUEを含むNTNシステムでは、K1及びK2を介してスケジューリングされたPUCCH/PUSCHが、適切なタイミングで次世代NodeB(gNB)において受信され得ることを保証する際の課題が存在する。いくつかの実施形態では、高い能力を有するUEは、正確な差分TAを導出することができるが、低い能力を有するUEは、正確な差分TAを導出することができない。この実施形態では、既存のK1及びK2値範囲は小さい可能性があり、小さいK1及びK2値は、正確な差分TA取得の能力が低いUEには適していない場合がある。UE特有の時間オフセットの導入により、PUSCH又はPUCCHのアップリンク送信のためのスロットは、K1及びK2の既存の範囲で、アップリンクスロットであることが保証されない。したがって、いくつかの実施形態では、UEは、NTNに対してK1及びK2の範囲を拡張することができる。更に、DCIシグナリングオーバーヘッドを増加させることなく、K1及びK2値範囲を増加させることが有用であり得る。加えて、NTNでは、システムは、Koffsetをサイドリンク送信に適用し、NTNに対して構成された許可タイプ1においてパラメータを構成することができる。
更なる実施形態では、K4のためのスケーリングファクタ(S)が適用され得る。いくつかの実施形態では、可能なスケーリングファクタは、{1、2、4、8、16}又は異なる値のうちの1つであり得る。K1又はK2又はK4のためのスケーリングファクタと同様に、スケーリングファクタの値は、セル/ビームサイズに依存し得、及び/又はUE能力に依存し得る。いくつかの実施形態では、ネットワークは、各UEに対して単一のスケーリングファクタ値を構成及び/又は選択する。更なる実施形態では、ネットワーク(例えば、基地局)は、スケーリングファクタをUEにシグナリングする。例えば、及びいくつかの実施形態では、シグナリングは、専用RRCシグナリング、例えば、「SL-ConfigDedicatedNR-r16」であり得る。別の実施形態では、PDSCH受信とPUCCH送信との間の実際の時間ギャップは、S・K1スロットであり得る。
図7は、NTNタイミング関係700のいくつかの実施形態の図である。図7では、タイミング関係は、スロットタイミング702A~Dを含む。いくつかの実施形態では、gnB DL702Aは、TNのためのスケジューリングされたPUSCH704を含み、これは、Koffset708を用いてNTNのためにNTNスケジューリングされたPUSCH706に対してシフトされる。加えて、UL DL702Bは、TA710の後に開始する。UE DL702Bのスロット0において、DCIが受信され、スケジュールされたPUSCHが、K2から2スロットの遅延後に開始する。UE UL702Cは、スロット10~13の4スロットの伝搬遅延を有する。更に、gnB UL702Dは、大きい伝搬遅延716に起因して、スロット10において受信されたPUSCHである。
いくつかの実施形態では、追加の時間オフセットKoffsetがNTNのために導入され、ここで、この時間オフセットはスロット単位である。加えて、この時間オフセットは、UE送信タイプ(例えば、DCIスケジューリングされたPUSCH、RARスケジューリングされたPUSCH、PUCCH、MAC CEアクションタイミング、非周期的SRS、並びにCRI-RS基準リソース)の既存のタイミングの上にある。図8A及び図8Bは、Koffsetを判定し、UL及びDLのための異なるタイミングを判定するためにKoffsetを使用するプロセスのいくつかの実施形態のフロー図である。
いくつかの実施形態では、基地局は、図8Aに示されるようにプロセス800を実行する。図8Aでは、プロセス800は、ブロック802において、ランダムアクセスプリアンブル受信に基づいてタイミングアドバンスを判定する。一実施形態では、プロセス800は、Koffsetを計算するために使用される情報を収集する。この実施形態では、Koffsetは、タイミングアドバンス(TA)から導出される。基地局は、受信されたPRACHからTAを計算することができる。ブロック804において、プロセス800は、判定されたTAに基づいてKoffsetを判定する。いくつかの実施形態では、Koffsetの判定は、NTNアーキテクチャのタイプに基づく。いくつかの実施形態では、時間オフセットKoffsetは、gnBが地上にある透過衛星のサービスリンクフルTAとフィーダリンクTAとの合計に基づいて計算される。例えば、及びいくつかの実施形態では、gNBが地上にあるとき、
であり、ここで、TAservicelinkは共通TAと差分TAとの合計であるフルTAである。別の例では、gNBが衛星上にあるとき、時間オフセットは、
であり、ここで、TAservicelinkはフルサービスリンクTAである。別の実施形態では、異なる衛星システムに対して、Koffsetは異なって計算され得る。
プロセス800は、ブロック806において、Koffsetに基づいてUL受信のための候補スロットを判定する。いくつかの実施形態では、UL受信のための候補スロットは、式
を使用して計算されるPUSCHタイミングに基づく。加えて、又は代わりに、ブロック806において、いくつかの実施形態では、プロセス800は、Koffsetを使用してPUCCH又はSRSタイミングを判定することができる。この実施形態では、プロセス800は、PUCCH及び/又はSRSタイミングのためにKoffsetを適用する(例えば、PUCCH及び/又はSRSタイミング値のためのTN計算にKoffsetを加える)。ブロック808において、プロセス800は、利用可能な候補スロットが存在するかどうかを判定する。いくつかの実施形態では、プロセス800は、候補スロットフォーマットの時分割複信(TDD)構成に基づいて、候補スロットが利用可能であると判定する。例えば、及び一実施形態では、プロセス800は、少なくとも候補スロットフォーマットのTDD構成に基づいて、候補スロットがアップリンクスロットであるか、ダウンリンクスロットであるか、ハイブリッドスロットであるか、フレキシブルスロットであるかを判定する。候補スロットが、ハイブリッドスロット内のアップリンクシンボルに対応するアップリンク受信を伴うアップリンクスロット又はハイブリッドスロットのうちの1つである場合、候補スロットは利用可能である。代替として、候補スロットが、ダウンリンクスロット、ハイブリッドスロット内のアップリンクシンボルに対応しないアップリンク受信を伴うハイブリッドスロット、又はフレキシブルスロットのうちの1つである場合、候補スロットは利用不可能である。候補スロットが利用可能である場合、実行は以下のブロック812に進み、ここで、プロセス800は、最初に判定された候補スロットをULスロットとして選択し、実行はブロック814に進む。利用可能である候補スロットが存在しない場合、実行はブロック810に進み、ここで、プロセスは、ULスロットのための次の利用可能な候補スロットを選択する。いくつかの実施形態では、追加の時間オフセットを用いて、対応する候補スロットが利用可能でない可能性がある。この実施形態では、プロセス800は、示されたULスロット(時間オフセットを含む)の後にUL送信のための第1の利用可能なスロットを選択する。いくつかの実施形態では、UL送信は、MAC CEアクションタイミングが影響を受けない、DCIスケジューリングされたPUSCH、RARスケジューリングされたPUSCH、PUCCH、又は非周期的SRSに対して実行され得る。実行は、下記のブロック814に進む。
プロセス800は、ブロック814において、Koffsetを使用してMAC CEアクションタイミングを更に調整する。いくつかの実施形態では、プロセス800は、式
を使用してMAC CEアクションタイミングを計算する。この実施形態では、Xは、gNB能力に応じて3より小さくなり得る。代替として、XはKoffsetに依存し得、ここで、Koffsetが大きいほどX値は小さくなる。加えて、合計
は定数であってもよく、又は定数によって上限が規定されてもよい。更に、X値は、gNBによって(例えば、SIBにおいて)ブロードキャストされ得る。
図8Bでは、プロセス850は、UEによって実行される。図8Bは、ブロック852において、基地局からタイミングアドバンス情報を受信するプロセス850によって開始する。いくつかの実施形態では、Koffsetの判定は、NTNアーキテクチャのタイプに基づく。いくつかの実施形態では、プロセス850は、Koffsetを計算するための情報を収集する。この実施形態では、Koffsetは、NWからのRAR(ランダムアクセス応答)メッセージ内のTAコマンドからのTAから導出される。ブロック854において、プロセス850は、判定されたTAに基づいてKoffsetを判定する。いくつかの実施形態では、時間オフセットKoffsetは、gnBが地上にある透過衛星のサービスリンクフルTAとフィーダリンクTAとの合計に基づいて計算される。例えば、及びいくつかの実施形態では、gNBが地上にあるとき、
であり、ここで、TAservicelinkは共通TAと差分TAとの合計であるフルTAである。別の例では、gNBが衛星上にあるとき、時間オフセットは、
であり、ここで、TAservicelinkはフルサービスリンクTAである。別の実施形態では、異なる衛星システムに対して、Koffsetは異なって計算され得る。
プロセス850は、ブロック856において、CSI-RS基準リソースタイミング及びKoffsetに基づいて候補スロットを判定する。いくつかの実施形態では、CSI基準リソースタイミング、CSI基準リソースは、ダウンリンクスロットにおいて、
として与えられ、ここで、nは、CSI報告の時間スロットであり、
はCSI報告のタイプに依存する。ブロック858において、プロセス850は、利用可能な候補スロットが存在するかどうかを判定する。いくつかの実施形態では、プロセス850は、候補スロットフォーマットのTDD構成に基づいて、候補スロットが利用可能であると判定する。例えば、及び一実施形態では、プロセス850は、少なくとも候補スロットフォーマットのTDD構成に基づいて、候補スロットがアップリンクスロットであるか、ダウンリンクスロットであるか、ハイブリッドスロットであるか、フレキシブルスロットであるかを判定する。候補スロットが、ハイブリッドスロット内のダウンリンクシンボルに対応するダウンリンク受信を伴うダウンリンクスロット又はハイブリッドスロットのうちの1つである場合、候補スロットは利用可能である。代替として、候補スロットが、アップリンクスロット、ハイブリッドスロット内のダウンリンクシンボルに対応しないダウンリンク受信を伴うハイブリッドスロット、又はフレキシブルスロットのうちの1つである場合、候補スロットは利用不可能である。利用可能な候補スロットが存在する場合、実行は以下のブロック862に進み、ここで、プロセス850は候補スロットを使用する。利用可能である候補スロットが存在しない場合、実行はブロック860に進み、ここで、プロセス850はDLのための別のスロットを選択する。いくつかの実施形態では、追加の時間オフセットを用いて、対応するDLスロットが利用可能でない可能性がある。この実施形態では、プロセス860は、示されたDLスロット(時間オフセットを含む)の前にDL送信のために以前に利用可能なスロットを選択する。代替として、プロセス850は、次の利用可能なスロットをDLスロットとして選択することができる。
図9A~図9Dは、ダウンリンク(DL)とアップリンク(UL)との間の1つ以上の時間ギャップを拡張するプロセスのいくつかの実施形態のフロー図である。図9Aは、スケーリングファクタ及びKoffsetを使用してUL送信のためのスロットを判定するいくつかの実施形態のフロー図である。いくつかの実施形態では、UEがプロセス900を実行する。図9では、プロセス900は、ブロック902において、無線リソース制御(RRC)信号を介してK値のためのスケーリングファクタを受信することによって開始する。いくつかの実施形態では、スケーリングファクタは、K1、K2、又はK4のうちの1つ以上のためのであり得る。いくつかの実施形態では、既存のK1、K2値は、独立して、0~15スロット(K1)又は0~32スロット(K2)の範囲であり得る。いくつかの実施形態では、スケーリングファクタは{1,2,4,8,16}のうちの1つであるが、スケーリングファクタは異なる値を含んでもよい。例えば、及びいくつかの実施形態では、NTNは、大きいセルサイズ及び/又は大きい差分TA値を有し得る。この例では、不正確な差分TA値は、正確な又は不正確な差分TAを導出するUEの能力に起因し得る。いくつかの実施形態では、スケーリングファクタ(単数又は複数)の値は、セル及び/又はビームサイズに依存し得る。例えば、及びいくつかの実施形態では、セルサイズが大きいほど、スケーリングファクタ値は大きくなる。加えて、各UEに対して単一のスケーリングファクタ値が存在することができ、又は、異なるK値に対して異なるスケーリングファクタが存在することができる。加えて、選択されたスケーリングファクタは、UE能力に依存し得る。例えば、及びいくつかの実施形態では、高い能力のUEに対して、スケーリング構成は必要とされないか、又は構成されたスケーリングファクタは1であり得る。代替として、低い能力のUEに対して、構成は、1よりも大きい単一のスケーリングファクタを含むことができる。
ブロック904において、プロセス900は、RRC信号を介してKoffsetを判定する。いくつかの実施形態では、プロセス900は、専用RRC信号を介してネットワークからシグナリングすることによってKoffsetを受信し、専用RRC信号は、スケーリングファクタを通信するために使用されるRRC信号と同じ又は異なるRRC信号であり得る。ブロック906において、プロセス900は、K値の指示を有するDCIを受信する。この実施形態では、DCIは、K値(例えば、K1、K2、又はK4)のうちのどれがスケーリングファクタでスケーリングされるべきかの指示を含む。プロセス900は、ブロック908において、スケーリングファクタ及び指示されたK値を使用して新しいK値を計算する。いくつかの実施形態では、プロセス900は、既存のK値をスケーリングファクタにより乗算することによって、新しいK値を計算する。例えば、及び一実施形態では、K値がK1である場合、プロセス900はK1
’=S*K1を計算する。新しいK値は、K2及び/又はK4に対して同様に計算することができる。ブロック910において、プロセスは、新しいK値及びKoffsetを使用してUL送信のためのスロットを判定する。
図9Aでは、プロセス900は、RRCメッセージを使用して送信されるスケーリングファクタを適用する。代替的な実施形態では、適用されるスケーリングファクタは、スケーリングファクタがRRC信号だけでなくDCIを介してUEに通信される場合、より動的であり得る。図9Bは、スケーリングファクタ及びKoffsetを使用してUL送信のためのスロットを判定するいくつかの実施形態のフロー図であり、ここで示されたスケーリングファクタはDCIを介して通信される。いくつかの実施形態では、UEがプロセス920を実行する。図9Bでは、プロセス920は、ブロック922において、無線リソース制御(RRC)信号を介してK値のためのスケーリングファクタセットを受信することによって開始する。いくつかの実施形態では、スケーリングファクタセットは、K1、K2、又はK4のうちの1つ以上のために使用され得る。いくつかの実施形態では、既存のK1、K2値は、独立して、0~15スロット(K1)又は0~32スロット(K2)の範囲であり得る。いくつかの実施形態では、スケーリングファクタセットは、{1,2,4,8,16}などのスケーリングファクタセットであり得るが、スケーリングファクタセットは、異なる値を含み得る。ブロック924において、プロセス920は、RRC信号を介してKoffsetを判定する。いくつかの実施形態では、プロセス920は、専用RRC信号を介してネットワークからシグナリングすることによってKoffsetを受信し、専用RRC信号は、スケーリングファクタを通信するために使用されるRRC信号と同じ又は異なるRRC信号であり得る。
ブロック926において、プロセス920は、K値及びスケーリングファクタの指示を有するDCIを受信する。いくつかの実施形態では、DCIは、K値(例えば、K1、K2、又はK4)のうちのどれがスケーリングファクタを用いてスケーリングされるべきかの指示を含む。加えて、DCIは、このK値を用いてどのスケーリングファクタを使用すべきかの指示を含むことができ、ここで、スケーリングファクタは、上記のブロック922で説明したように、UEに送信されたスケーリングファクタセットから選択される。異なるK値及び/又は異なるUEに対して異なるスケーリングファクタが存在し得る。例えば、及びいくつかの実施形態では、NTNは、大きいセルサイズ及び/又は大きい差分TA値を有し得る。この例では、不正確な差分TA値は、正確な又は不正確な差分TAを導出するUEの能力に起因し得る。いくつかの実施形態では、スケーリングファクタセットのためのスケーリングファクタ(単数又は複数)の値は、セル及び/又はビームサイズに依存し得る。例えば、及びいくつかの実施形態では、セルサイズが大きいほど、スケーリングファクタ値は大きくなる。加えて、選択されたスケーリングファクタは、UE能力に依存し得る。例えば、及びいくつかの実施形態では、高い能力のUEに対して、スケーリング構成は必要とされないか、又は構成されたスケーリングファクタは1であり得る。代替として、低い能力のUEに対して、構成は、1よりも大きい単一のスケーリングファクタを含むことができる。
プロセス920は、ブロック928において、示されたスケーリングファクタ及び指示されたK値を使用して新しいK値を計算する。いくつかの実施形態では、プロセス920は、既存のK値をスケーリングファクタにより乗算することによって、新しいK値を計算する。例えば、一実施形態では、K値がK1である場合、プロセス920はK1
’=S*K1を計算する。新しいK値は、K2及び/又はK4に対して同様に計算することができる。ブロック930において、プロセスは、新しいK値及びKoffsetを使用してUL送信のためのスロットを判定する。
図9A及び図9Bでは、プロセス900及び920は、基地局からUEに送信された情報に基づいてULスロットを判定するUEプロセスを表している。基地局では、対応するプロセスが、UL通信の受信のためのULスロット情報を判定する。図9Cは、スケーリングファクタ及びKoffsetを使用して基地局のためのUL送信用のスロットを判定するいくつかの実施形態のフロー図である。いくつかの実施形態では、基地局がプロセス940を実行する。図9Cでは、プロセス940は、ブロック942において、UEのためのスケーリングファクタ及びKoffsetを判定することによって開始する。いくつかの実施形態では、プロセス940は、上記の図9Aで説明したように、NTN特性及びUE特性に基づいてスケーリングファクタを判定する。ブロック944において、プロセス940は、1つ以上のRRC信号を介してUEにスケーリングファクタ及びKoffsetを送信する。いくつかの実施形態では、プロセス940は、同じ又は異なるRRC信号においてスケーリングファクタ及びKoffsetを送信することができる。
プロセス940は、ブロック946において、K値の指示を有するDCIを送信する。いくつかの実施形態では、プロセス940は、スケーリングのためにどのK値を選ぶべきかを選択する。いくつかの実施形態では、どのK値が含まれるかはDCIフォーマットに依存する。例えば、及び一実施形態では、基地局がDLスケジューリングのためのDCIフォーマットを有するDCIを送信する場合、DCIはK1を含むことになる。ULスケジューリングの場合、DCIフォーマットはK2を含み得る。これらの実施形態では、プロセス940は、DCIにおいて示すためにK1、K2、又はK4のうちの1つ以上を選択する。ブロック948において、プロセス940は、少なくともスケーリングファクタ、K値、及び/又はKoffsetに基づいて、UEからのUL送信の受信用のスロットを判定する。一実施形態では、ULスロットの判定は、UL送信のタイプ(例えば、PUCCH、PUSCH、及び/又は別のタイプのUL送信に依存する。例えば、及び一実施形態では、PUCCHの場合、ULスロットは式n+K1
’を使用して判定され、ここで、K1
’はK1のスケーリングされた値である。代替として、PUSCHの場合、ULスロットは式
を使用して判定され、ここでK2
’は、上記で示された値であるK2のスケーリングされた値である。同様に、PSFCHとPUCCHとの間の時間ギャップは、K4
’+Koffsetであり、ここで、K4
’はK4のスケーリングされた値である。
上記の図9Bでは、UEは、スケーリングファクタセットを受信し、UEによってどのファクタが使用されるかは、基地局から送信されるDCI内で示される。図9Dは、スケーリングファクタ及びKoffsetを使用して基地局のためのUL送信用のスロットを判定するいくつかの実施形態のフロー図であり、ここで、示されたスケーリングファクタはDCIを通して通信される。いくつかの実施形態では、基地局がプロセス960を実行する。図9Dでは、プロセス960は、ブロック962において、スケーリングファクタセットを判定して、RRC信号を介して基地局からUEに送信することによって開始する。いくつかの実施形態では、スケーリングファクタセットは、K1、K2、又はK4のうちの1つ以上のために使用され得る。いくつかの実施形態では、既存のK1、K2値は、独立して、0~15スロット(K1)又は0~32スロット(K2)の範囲であり得る。いくつかの実施形態では、スケーリングファクタセットは、{1,2,4,8,16}などのスケーリングファクタセットであり得るが、スケーリングファクタセットは、異なる値を含み得る。
ブロック964において、プロセス960は、Koffsetを判定して、RRC信号を介してUEに送信する。いくつかの実施形態では、プロセス960は、図8Aにおいて上述したように、NTNアーキテクチャのタイプに基づいてKoffsetの値を判定する。いくつかの実施形態では、プロセス960は、専用RRC信号を介してネットワークからシグナリングすることによってKoffsetを送信し、専用RRC信号は、スケーリングファクタを通信するために使用されるRRC信号と同じ又は異なるRRC信号であり得る。プロセス960は、ブロック966において、UEのUL送信のためのスケーリングファクタ及びK値を判定する。いくつかの実施形態では、プロセス960は、スケーリングのためにどのK値を選ぶべきかを選択する。どのK値がDCIに含まれるかは、上記の図9Aで説明したように、DCIフォーマッティングに依存する。これらの実施形態では、プロセス960は、DCIにおいて示すために、K1、K2、又はK4のうちの1つ以上を選択する。加えて、スケーリングファクタは、スケーリングファクタセットから選択され、判定されたK値及び/又は受信UEに合わせて調整され得る。プロセス960は、ブロック968において、K値及び判定されたスケーリングファクタの指示を送信する。ブロック970において、プロセス960は、少なくともスケーリングファクタ、K値、及び/又はKoffsetに基づいて、UEからのUL送信の受信用のスロットを判定する。一実施形態では、ULスロットの判定は、UL送信のタイプ(例えば、PUCCH、PUSCH、及び/又は別のタイプのUL送信)に依存する。例えば、及び一実施形態では、PUCCHの場合、ULスロットは式n+K1
’を使用して判定され、ここで、K1
’はK1のスケーリングされた値である。代替として、PUSCHの場合、ULスロットは式
を使用して判定され、ここでK2
’は、上記で示された値であるK2のスケーリングされた値である。同様に、PSFCHとPUCCHとの間の時間ギャップは、K4
’+Koffsetであり、ここで、K4
’はK4のスケーリングされた値である。
いくつかの実施形態では、DCIフォーマット3_0は、時間ギャップK3及びK4を含み、ここで、時間ギャップK_3は、DCI 3_0受信と最初のPSCCH/PSSCH送信との間の時間ギャップであり、時間ギャップK4は、最後のPSFCH受信とPUCCH送信との間の時間ギャップである。NTNでは、K3の上部に追加のKoffsetが存在しなくてもよいが、KoffsetをK4に適用することができる。図10は、いくつかの実施形態に係る、NTNにおけるサイドリンクのタイミング関係1000の例示的なブロック図である。図10では、タイミング関係は、DCI 3_0 1002とPSCCH/PSSCH 1004との間、及びPSFCH 1006とPUCCH 1008との間の時間ギャップを示している。いくつかの実施形態では、時間ギャップK31010は、この時間ギャップがDCI 3_0 1002とPSCCH/PSSCH 1004との間のギャップに対して十分であるため、NTNに対して調整されない。代替として、PSFCH 1006とPUCCH 1008との間の時間ギャップK41012が、NTNにおいてKoffsetだけ増加される。加えてKoffsetは、NTNにおけるPUSCH送信の場合と同じであっても異なっていてもよい。
更なる実施形態では、UEは、タイプ1の構成された許可構成用のタイミング関係においてKoffsetを使用することができる。図11A及び図11Bは、NTNにおけるタイプ1の構成された許可構成用のタイミング関係の例示的なブロック図である。図11Aでは、時間領域オフセット1104は、Koffsetを含むことができ、ここで、時間領域オフセットは、基準時間1102(例えば、SFN=0)から構成された許可1108へのオフセットである。いくつかの実施形態では、構成された許可1108は、周期性値1106によって分離される。いくつかの実施形態では、Koffsetは、構成された許可構成に含まれる。別の実施形態では、別個のKoffsetパラメータは、構成された許可構成内にある。例えば、及びいくつかの実施形態では、Koffsetを含む、構成された許可のためのスロット番号を判定するために、以下の式が使用される。
[(SFN×numberOfSlotsPerFrame×numberOfSymbolsPerSlot)+(slot number in the frame×numberOfSymbolsPerSlot)+symbol number in the slot]=(timeReferenceSFN×numberOfSlotsPerFrame×numberOfSymbolsPerSlot+timeDomainOffset×numberOfSymbolsPerSlot+Koffset×numberOfSymbolsPerSlot+S+N×periodicity)modulo(1024×numberOfSlotsPerFrame×numberOfSymbolsPerSlot)。
更なる実施形態では、ネットワークは、Koffsetを構成された許可構成における「TimeDomainOffset」に組み合わせる。例えば、及びいくつかの実施形態では、「timeDomainOffset」範囲に対して、下限は、衛星タイプ(例えば、LEO、GEO、HAPS)に依存する。例えば、及びいくつかの実施形態では、タイプ1の構成された許可構成では、構成された許可時間と基準時間(例えば、SFN=0)との間の時間ギャップを示すための「timeDomainOffset」のフィールドが存在する。時間ギャップは、Koffsetを含むように、NTNに対してよりも大きくてもよい。
別の実施形態では、ネットワークは、各送信においてKoffsetを含むことができる。図11Bでは、時間領域オフセット1112は、各送信において別個の値としてKoffsetを含むことができ、ここで、時間領域オフセットは、Koffset1120を構成された許可1118に加えたときの、基準時間1114(例えば、SFN=0)からのオフセットである。いくつかの実施形態では、構成された許可1118は、周期性値1116によって分離される。
図12は、タイプ1の構成された許可構成のために、Koffsetに対してスケーリングを判定して適用するプロセス1300のいくつかの実施形態のフロー図である。いくつかの実施形態では、UEがプロセス1200を実行する。図13では、ブロック1202において、プロセス1200はタイミング情報を受信し、ここでタイミング情報はKoffsetを含まない。いくつかの実施形態では、プロセス1200は、専用RRCメッセージを介してネットワークからシグナリングすることによってKoffsetを受信する。プロセス1200は、ブロック1204において、図11Bで説明したように、タイプ1の構成された許可構成にKoffsetを適用する。
上述されたものの諸部分は、専用論理回路などの論理回路で、又はプログラムコード命令を実行する、マイクロコントローラ若しくは他の形態のプロセッシングコアで実行することができる。したがって、上記の議論によって教示される処理は、機械実行可能命令などのプログラムコードで実行することができ、このプログラムコードは、これらの命令を実行するマシンに特定の機能を実行させる。この関連では、「マシン」は、中間形態(又は「抽象」)命令を、プロセッサ固有命令に変換するマシン(例えば、「仮想マシン」(例えば、Java仮想マシン)、インタープリタ、共通言語ランタイム、高級言語仮想機械などの、抽象的実行環境)、並びに/あるいは、汎用プロセッサ及び/又は専用プロセッサなどの、命令を実行するように設計された、半導体チップ上に配置される電子回路(例えば、トランジスタで実装される「論理回路」)とすることができる。上記の考察によって教示されるプロセスはまた、プログラムコードを実行することなく、それらのプロセス(又は処理の一部分)を実行するよう設計された、電子回路によって(機械の代わりに、又は機械と組み合わせて)実行することもできる。
本発明はまた、本明細書で説明される動作を実行するための装置にも関する。この装置は、必要とされる目的のために特別に構築することができ、又は、コンピュータ内に記憶されたコンピュータプログラムによって選択的に起動若しくは再構成されている汎用コンピュータも含み得る。そのようなコンピュータプログラムは、限定するものではないが、フロッピーディスク、光ディスク、CD-ROM、及び磁気光ディスクを含めた任意のタイプのディスク、読み出し専用メモリ(ROM)、RAM、EPROM、EEPROM、磁気若しくは光カード、又は電子命令の記憶に好適な任意のタイプの媒体などの、それぞれがコンピュータシステムバスに結合される、コンピュータ可読記憶媒体内に記憶することができる。
機械読取可能な媒体は、機械(例えばコンピュータ)によって読取可能な型で情報を記憶又は転送するための任意の方式を含む。例えば、機械読取可能な媒体は、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス等を含む。
製造品を使用して、プログラムコードを記憶することができる。プログラムコードを記憶する製造品は、限定するものではないが、1つ以上のメモリ(例えば、1つ以上のフラッシュメモリ、ランダムアクセスメモリ(スタティック、ダイナミック、若しくはその他のもの))、光ディスク、CD-ROM、DVD ROM、EPROM、EEPROM、磁気若しくは光カード、又は電子命令の記憶に適したその他の種類の機械可読媒体として具体化されてもよい。プログラムコードはまた、伝搬媒体中に具体化されるデータ信号によって(例えば、通信リンク(例えば、ネットワーク接続)を介して)、遠隔コンピュータ(例えば、サーバ)から要求側コンピュータ(例えば、クライアント)にダウンロードすることもできる。
上記の「発明を実施するための形態」は、コンピュータメモリ内部のデータビット上での動作の、アルゴリズム及びシンボリックな表現の観点から提示されている。これらのアルゴリズムの説明及び表現は、データ処理技術の当業者によって、その作業内容の本質を他の当業者に最も効果的に伝えるために使用されるツールである。アルゴリズムとは、本明細書では、また概して、所望の結果をもたらす、自己矛盾のない動作のシーケンスであると考えられる。それらの動作は、物理量の物理的操作を必要とするものである。通常は、必須ではないが、これらの量は、記憶、転送、組み合わせ、比較、及び他の方式での操作が可能な、電気信号若しくは磁気信号の形態を取る。主として一般的な使用の理由から、これらの信号を、ビット、値、要素、記号、文字、用語、数字などと称することが、好都合な場合があることが判明している。
しかしながら、これらの用語、及び同様の用語の全ては、適切な物理量と関連付けられるものであり、これらの量に適用される便宜的な標識にすぎない点に留意するべきである。特に具体的な記述がない限り、上記の議論から明らかであるように、説明全体を通して、「送信する」、「受信する」、「検出する」、「判定する」、「通信する」、「送信する」、「割り当てる」、「ランク付けする」、「デクリメントする」、「選択する」、「適用する」、「シグナリングする」などの用語を利用する議論は、コンピュータシステムのレジスタ若しくはメモリ内の物理(電子)量として表されるデータを操作して、コンピュータシステムメモリ又はレジスタ、あるいは他のそのような情報記憶装置、送信デバイス、又は表示デバイス内の物理量として同様に表される他のデータへと変換する、コンピュータシステム又は同様の電子コンピューティングデバイスの、動作並びにプロセスを指すことが理解されよう。
本明細書で提示されるプロセス及び表示は、いずれかの特定のコンピュータ若しくは他の装置に、固有に関連するものではない。様々な汎用システムを、本明細書での教示に従ったプログラムで使用することができ、又は、説明される動作を実行するための、より特殊化された装置を構築することが、好都合であると判明する場合もある。様々なこれらのシステムに関して必要とされる構造は、以下の説明から明らかであろう。更には、本発明は、いずれかの特定のプログラミング言語に関連して説明されるものではない。様々なプログラミング言語を使用して本明細書に述べられるような本発明の教示を実施することが可能であることが理解されるであろう。
個人特定可能な情報の使用は、ユーザのプライバシーを維持するための業界又は政府の要件を満たす又は超えるとして一般に認識されているプライバシーポリシ及びプラクティスに従うべきであることに十分に理解されたい。特に、個人特定可能な情報データは、意図されない又は許可されていないアクセス又は使用のリスクを最小限に抑えるように管理及び取り扱いされるべきであり、許可された使用の性質はユーザに明確に示されるべきである。
前述の説明は、本発明のいくつかの例示的な実施形態を説明しているにすぎない。当業者は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、種々の改変がなされ得ることを、このような議論、添付の図面及び特許請求の範囲から容易に認識する。