JP2023536430A - 適応型の温度プロファイリングを含む気化器装置 - Google Patents

適応型の温度プロファイリングを含む気化器装置 Download PDF

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Abstract

気化可能材料(102)を気化させるように構成された加熱素子(245)と、第1のパフの持続時間、および第1のパフと第1のパフに続く第2のパフとの間の間隔を検出するように構成されたセンサ(213)と、少なくとも第1のパフの持続時間、および第1のパフと第2のパフとの間の間隔に基づいて、加熱素子の温度を調整するように構成された制御装置(204)とを含む、装置(200)が開示される。追加的に、それぞれの連続するパフによって一貫した総粒子状物質(TPM)が送達されるように、第1のパフの持続時間、および/または第1のパフと第2のパフとの間の間隔が所定の値から偏差していることに応答して、加熱素子の温度を調整することを含む、方法が開示される。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、“ADAPTIVE TEMPERATURE PROFILING”と題する2020年7月24日に出願されたギリシャ国特許出願第20200100441号明細書と、“Vaporizer Device Including Adaptive Temperature Profiling”と題する2020年7月28日に出願された米国仮出願第63/057,696号明細書との優先権を主張し、それらの開示内容全体を、参照により本明細書に援用するものとする。
技術分野
本明細書で説明される対象は、一般的には気化器装置に関し、より具体的には、気化器装置のための適応型の温度プロファイリングに関する。
背景
気化器、電子気化器装置、またはe気化器装置とも称することができる気化器装置は、気化器装置のユーザによるエアロゾルの吸入によって、1つまたは複数の活性成分を含有するエアロゾル(例えば、空気または他の何らかの気体キャリアの静止したまたは移動する質量中に懸濁された蒸気相および/または凝縮相の材料)を送達するために使用可能である。例えば、電子ニコチン送達システム(electronic nicotine delivery system:ENDS)は、バッテリによって給電され、喫煙の体験をシミュレートするために使用することができるが、タバコまたは他の物質の燃焼を伴わないという気化器装置の類を含む。気化器は、薬剤の送達における処方医療での使用と、タバコ、ニコチン、およびその他の植物ベースの物質の消費との両方のために人気が高まっている。気化器装置は、携行可能であり、自給式であり、かつ/または使用するのに便利であり得る。
気化器装置の使用において、ユーザは、口語では「蒸気」と称されるエアロゾルを吸入する。エアロゾルは、加熱素子によって生成され得る。加熱素子は、気化可能材料を気化(例えば、液体または固体を少なくとも部分的に気相に移行)させる。気化可能材料は、液体、溶液、固体、ペースト、ワックス、および/または、特定の気化器装置と共に使用されるために適した任意の他の形態であり得る。気化器と共に使用される気化可能材料は、カートリッジ(例えば、気化器装置における気化可能材料を収容する分離可能な部分)内に提供され得る。このカートリッジは、ユーザがエアロゾルを吸入するための出口(例えば、マウスピース)を含む。
気化器装置によって生成された吸入可能なエアロゾルを受容するために、ユーザは、特定の例ではパフを行うことによって、ボタンを押すことによって、かつ/または任意の他のアプローチによって、気化器装置を作動させてもよい。本明細書で使用されるパフとは、気化させられた気化可能材料と空気体積とが混合して吸入可能なエアロゾルが生成されるように空気体積を気化器装置内へと引き込むような、ユーザによる吸入を意味し得る。
気化器装置が気化可能材料から吸入可能なエアロゾルを生成するアプローチは、気化チャンバ(例えば、ヒータチャンバ)内で気化可能材料を加熱して気化可能材料を気相(または蒸気相)に変換するステップを含む。気化チャンバとは、気化器装置内のある領域または容積を意味し得、その領域または容積の内部では、熱源(例えば、伝導性、対流性、および/または放射性の熱源)が気化可能材料の加熱を引き起こして空気と気化可能材料との混合物を生成させ、気化器装置のユーザが気化可能材料を吸入するための蒸気が形成される。
いくつかの実施形態では、気化可能材料は、リザーバからウィッキング要素(例えば、ウィック)を介して気化チャンバ内へと引き込まれ得る。気化可能材料の気化チャンバ内への引き込みは、少なくとも部分的に、ウィックによってもたらされる毛管作用に起因し得る。なぜなら、ウィックは、当該ウィックに沿って気化可能材料を気化チャンバの方向に引き寄せるからである。
気化器装置は、気化器に設けられた1つまたは複数の制御装置、電子回路(例えば、センサ、加熱素子)、および/またはこれらに類するものによって制御可能である。気化器装置は、外部の制御装置(例えば、スマートフォンのようなコンピューティング装置)と無線通信することもできる。
概要
本対象の特定の態様では、気化可能材料の一貫した吸入可能用量の送達に関連する課題は、本明細書で説明される特徴、または当業者によって理解されるであろう同等/等価のアプローチのうちの1つまたは複数を包含することによって対処可能である。本対象の態様は、気化器装置における適応型の温度プロファイリングのための方法およびシステムに関する。適応型の温度プロファイリングは、総粒子状物質(TPM)の形態で測定されるような気化可能材料からの一貫した量の揮発物が、それぞれの連続するパフによって送達されることを保証するだろう。
1つの態様では、加熱素子と、センサと、制御装置とを含む装置が提供される。加熱素子は、気化可能材料を加熱するように構成可能である。センサは、第1のパフの持続時間と、第1のパフと第1のパフに続く第2のパフとの間の間隔とを検出するように構成可能である。制御装置は、少なくとも、第1のパフの持続時間と、第1のパフと第2のパフとの間の間隔とに基づいて、加熱素子の温度を調整するように構成可能である。
いくつかの変形形態では、以下の特徴のうちの1つまたは複数を、任意の実行可能な組み合わせにオプションとして含めることができる。加熱素子は、第1のパフの間、第1の温度に調整可能であり、第2のパフの間、第2の温度に調整可能である。
いくつかの変形形態では、加熱素子は、第2のパフの間、及び、少なくとも第2のパフに続く第3のパフの間、第2の温度に維持可能である。
いくつかの変形形態では、加熱素子は、第3のパフに続いて第3の温度にさらに調整可能である。
いくつかの変形形態では、制御装置は、平坦な総粒子状物質(TPM)プロファイルを達成するために加熱素子の温度を調整することができる。
いくつかの変形形態では、平坦なTPMプロファイルは、第1のパフによる第1のTPMと、第2のパフによる第2のTPMとを送達することに相当することができる。第1のTPMおよび第2のTPMは、所定のTPM範囲内にあり得る。
いくつかの変形形態では、所定のTPM範囲は、3.5ミリグラム~5ミリグラムの間であり得る。
いくつかの変形形態では、第1のTPMおよび第2のTPMは、対応するパフによって送達されるエアロゾル中に含まれる揮発物の質量に相当することができる。
いくつかの変形態様では、制御装置は、少なくとも、装置の電源の出力電圧、および/または電源からの電力が加熱素子に供給されるときのデューティサイクルを調節することによって、加熱素子の温度を調整することができる。
いくつかの変形形態では、加熱素子は、気化可能材料を含む気化可能材料インサートを受容するように構成された気化可能材料受容部に隣接して配置可能である。
いくつかの変形形態では、気化可能材料インサートは、1つまたは複数の穿孔を含むことができ、1つまたは複数の穿孔は、装置の空気流路に沿って移動する空気が、気化可能材料インサート内に含まれている気化可能材料を通過することを許容するように構成されている。
別の態様によれば、適応型の温度プロファイリングのための方法が提供される。当該方法は、気化器装置の気化可能材料区画内へと気化可能材料を受容するステップであって、気化可能装置は空気流路と適応型の加熱システムとをさらに含み、空気流路は気化可能材料区画に沿って延在しており、適応型の加熱システムが、気化可能材料を加熱するように構成された加熱素子と、第1のパフの持続時間、および第1のパフと第1のパフに続く第2のパフとの間の間隔を検出するように構成されたセンサと、少なくとも第1のパフの持続時間、および第1のパフと第2のパフとの間の間隔に基づいて、加熱素子の温度を調整するように構成された制御装置とを含む、ステップと、ユーザに送達するためのエアロゾルを生成するために、加熱素子によって気化可能材料を加熱するステップと、第1のパフの持続時間、および/または第1のパフと第2のパフとの間の間隔が所定の値から偏差していることに応答して、加熱素子の温度を調整するステップと、を含むことができる。
いくつかの変形形態では、以下の特徴のうちの1つまたは複数を、任意の実行可能な組み合わせにオプションとして含めることができる。加熱素子は、第1のパフの間、第1の温度に調整可能であり、第2のパフの間、第2の温度に調整可能である。
いくつかの変形形態では、加熱素子は、第2のパフの間、及び、少なくとも第2のパフに続く第3のパフの間、第2の温度に維持可能である。
いくつかの変形形態では、加熱素子は、第3のパフに続いて第3の温度にさらに調整可能である。
いくつかの変形形態では、制御装置は、平坦な総粒子状物質(TPM)プロファイルを達成するために加熱素子の温度を調整することができる。
いくつかの変形形態では、平坦なTPMプロファイルは、第1のパフによる第1のTPMと、第2のパフによる第2のTPMとを送達することに相当することができる。第1のTPMおよび第2のTPMは、所定のTPM範囲内にあり得る。
いくつかの変形形態では、所定のTPM範囲は、3.5ミリグラム~5ミリグラムの間であり得る。
いくつかの変形形態では、第1のTPMおよび第2のTPMは、対応するパフによって送達されるエアロゾル中に含まれる揮発物の質量に相当することができる。
いくつかの変形態様では、制御装置は、少なくとも、装置の電源の出力電圧、および/または、電源からの電力が加熱素子に供給されるときのデューティサイクルを調節することによって、加熱素子の温度を調整することができる。
いくつかの変形形態では、気化可能材料区画内に気化可能材料インサートが配置される前に、気化可能材料を含んでいる気化可能材料インサートに1つまたは複数の穿孔を形成することができる。1つまたは複数の穿孔は、空気流路に沿って移動する空気が、気化可能材料インサート内に含まれている気化可能材料を通過することを許容するように構成可能である。
本明細書で説明される対象の1つまたは複数の変形形態の詳細は、添付の図面および以下の説明に記載されている。本明細書で説明される対象の他の特徴および利点は、明細書および図面と、特許請求の範囲とから明らかになるであろう。本開示に後続する特許請求の範囲は、保護される対象の範囲を規定することが意図されている。
本明細書に組み込まれており、かつ本明細書の一部を成している添付の図面は、本明細書で開示される対象の特定の態様を示しており、その説明と併せて、開示される実施形態に関連する原理のうちのいくつかを説明するために役立つ。
本対象の実装形態に一致する気化器装置の一例を示すブロック図である。 本対象の実装形態に一致する気化器装置および気化器カートリッジの一例を示す概略図である。 本対象の実装形態に一致する気化器装置の別の例を示すブロック図である。 本対象の実装形態に一致する気化可能材料インサートの一例の斜視図である。 本対象の実装形態に一致する気化可能材料インサートの別の例の斜視図である。 本対象の実装形態に一致する気化可能材料インサートの別の例の斜視図である。 本対象の実装形態に一致する温度プロファイルの一例を示すグラフである。 本対象の実装形態に一致する適応型の温度プロファイリングのためのプロセスの一例を示すフローチャートである。 本対象の実装形態に一致する適応型の温度プロファイリングのためのプロセスの一例を示すフローチャートである。 本対象の実装形態に一致する可変温度プロファイルグラフの一例を示すグラフである。 本対象の実装形態に一致する気化可能材料インサートの種々の例について、パフの回数の関数としての総粒子状物質(TPM)を示すグラフである。 本対象の実装形態に一致する気化可能材料インサートの種々の例について、パフの回数の関数としての総粒子状物質(TPM)を示す別のグラフである。 本対象の実装形態に一致する気化可能材料インサートの種々の例について、パフの回数の関数としての総粒子状物質(TPM)を示す別のグラフである。
同様の参照符号は、そうすることが実用的である場合には、同様の構造、特徴、または要素を指す。
詳細な説明
本対象の実施形態は、ユーザによる吸入のための1つまたは複数の材料の気化に関する方法、装置、物品、およびシステムを含む。例示的な実施形態は、気化器装置と、気化器装置を含むシステムとを含む。以下の説明および特許請求の範囲において使用される「気化器装置」という用語は、自給式の装置、2つ以上の分離可能な部分(例えば、バッテリおよび他のハードウェアを含む気化器本体と、気化可能材料を含むカートリッジと)を含む装置、および/またはこれらに類するもののうちのいずれかを意味する。本明細書で使用される「気化器システム」は、気化器装置のような1つまたは複数のコンポーネントを含むことができる。本対象の実施形態に一致する気化器装置の例は、電子気化器、電子ニコチン送達システム(ENDS)、および/またはこれらに類するものを含む。一般的に、そのような気化器装置は、材料の吸入可能用量を提供するために(対流、伝導、放射、および/またはそれらのいくつかの組み合わせなどによって)気化可能材料を加熱する手持ち式の装置である。気化器装置と共に使用される気化可能材料は、カートリッジ(例えば、気化器のうちの、リザーバ内または他の容器内で気化可能材料を収容する部分)内に提供され得、このカートリッジは、空になると補充可能であり得るか、または同種もしくは異種の追加的な気化可能材料を収容する新しいカートリッジを使用することができるように使い捨て可能であり得る。気化器装置は、カートリッジを使用する気化器装置、カートリッジを使用しない気化器装置、またはカートリッジの有無にかかわらず使用可能な多用途型の気化器装置であり得る。例えば、気化器装置は、加熱チャンバ内に気化可能材料を直接的に受容するように構成された加熱チャンバ(例えば、加熱素子によって材料が加熱されるオーブンまたは他の領域)、および/または気化可能材料を収容するためのリザーバまたはこれに類するものを含むことができる。
いくつかの実施形態では、気化器装置は、液状の気化可能材料(例えば、活性成分および/または不活性成分が溶液中に懸濁または含有されているキャリア溶液、または気化可能材料自体の液状形態)、ペースト、ワックス、および/または固体の気化可能材料と共に使用されるように構成され得る。固体の気化可能材料は、気化可能材料として植物材料の一部を放出する植物材料(例えば、植物材料の一部は、ユーザによる吸入のために気化させられた後、廃棄物として残留する)を含み得る。または、固体の気化可能材料は、オプションとして、固体材料の全てが最終的に吸入のために気化され得るような、気化可能材料それ自体の固体形態であってもよい。液状の気化可能材料も同様に、完全に気化可能であってもよく、吸入に適した材料の全てが気化した後に残留する液状材料の一部を含んでもよい。
図1Aのブロック図を参照すると、気化器装置100は、電源112(例えば、再充電可能なバッテリであり得るバッテリ)と、制御装置104(例えば、ロジックを実行可能なプロセッサ、回路等)とを含むことができる。制御装置104は、アトマイザ141への熱供給を制御するために使用される。アトマイザ141は、気化可能材料102を(固体、液体、溶液、懸濁液、少なくとも部分的に未処理の植物材料の一部等のような)凝縮された形態から気相へと変換させる。制御装置104は、本対象の特定の実施形態に一致する1つまたは複数のプリント回路基板(PCB)の一部であり得る。気化可能材料102が気相に変換された後、この気相の気化可能材料102の少なくとも一部が凝集して、エアロゾルの一部として少なくとも気相と部分的かつ局所的な平衡状態にある粒子状物質が形成され得、この粒子状物質は、気化器装置100上でのユーザの1回のパフまたは吸引の間に気化器装置100によって提供される吸入可能用量の一部または全部を構成し得る。気化器装置100によって生成されたエアロゾル中の気相と凝縮相との間の相互作用は、エアロゾルの1つまたは複数の物理的パラメータに影響を与える可能性のある、周囲温度、相対湿度、化学作用、(気化器の内側と、人間または他の動物の気道内との両方における)空気流路内の流動条件、および/または気相またはエアロゾル相の気化可能材料102と他の空気流との混合のような要因に起因して、複雑かつ動的であり得ることが理解されるべきである。いくつかの気化器装置、特に、揮発性の気化可能材料を送達するように構成された気化器装置では、吸入可能用量が主として気相で存在し得る(例えば、凝縮相の粒子の形成は、非常に限定的であり得る)。
気化器装置100内のアトマイザ141は、気化可能材料102を気化させるように構成可能である。気化可能材料102は、液体であり得る。気化可能材料102は、例えば、原液、懸濁液、溶液、混合物、および/またはこれらに類するものを含む。アトマイザ141は、ウィッキング要素(例えば、ウィック)を含む得、このウィッキング要素は、加熱素子(図1Aには図示せず)を含むアトマイザ141の部分へと所定量の気化可能材料102を搬送するように構成される。
例えば、ウィッキング要素は、気化可能材料102を収容するように構成されたリザーバ140から気化可能材料102を引き寄せるように構成され得、これにより、加熱素子から供給される熱によって気化可能材料102が気化され得る。ウィッキング要素は、オプションとして、空気がリザーバ140に進入して、除去された気化可能材料102の体積に置き換わることを可能にし得る。本対象のいくつかの実施形態では、毛管作用は、加熱素子による気化のために気化可能材料102をウィック内に引き寄せ得、そして、空気がウィックを通ってリザーバ140に戻って、リザーバ140内の圧力を少なくとも部分的に均等化し得る。圧力を均等化するために空気をリザーバ140内へと戻すことを可能にする他の方法も、本対象の範囲内にある。
本明細書で使用される「ウィック」または「ウィッキング要素」という用語は、毛管圧力を介して流体運動を引き起こすことができる任意の材料を含む。
加熱素子は、伝導ヒータ、放射ヒータ、および/または対流ヒータのうちの1つまたは複数を含むことができる。加熱素子のタイプの1つとしては抵抗加熱素子であり、抵抗加熱素子は、この加熱素子の1つまたは複数の抵抗セグメントを電流が通過する際に電力を熱の形態で放散するように構成された(金属または合金、例えばニッケル-クロム合金、または非金属抵抗のような)材料を含み得る。本対象のいくつかの実施形態では、アトマイザ141は、加熱素子を含むことができ、この加熱素子は、抵抗性のコイルまたは他の加熱素子を含む。この抵抗性のコイルまたは他の加熱素子は、ウィッキング要素の周囲に巻き付けられているか、ウィッキング要素の内部に配置されているか、ウィッキング要素のバルク形状に一体化されているか、ウィッキング要素と熱的接触するように押し付けられているか、他の形式でウィッキング要素に熱を供給するように配置されており、これにより、ウィッキング要素によってリザーバ140から引き出された気化可能材料102が、その後のユーザによる吸入のために気相および/または凝縮相(例えば、エアロゾル粒子または液滴)に気化される。他のウィッキング要素、加熱素子、および/またはアトマイザアセンブリ構造も可能である。
追加的にまたは代替的に、特定の気化器装置は、気化可能材料102の加熱を介して気相および/またはエアロゾル相の気化可能材料102の吸入可能用量を生成するように構成されてもよい。気化可能材料102は、(ワックスまたはこれに類するもののような)固相の材料、または植物材料(例えば、タバコの葉および/またはタバコの葉の一部)であってもよい。そのような気化器装置では、抵抗加熱素子は、気化可能材料102が配置されるオーブンまたは他の加熱チャンバの壁の一部であってもよく、さもなければ、そのような壁に組み込まれたり熱的に接触したりしてもよい。代替的に、気化可能材料102を通過または通流する空気を加熱して気化可能材料102の対流加熱を引き起こすために、抵抗加熱素子を使用することができる。さらに他の例では、植物材料の直接的な伝導加熱が、オーブンの壁から内側への伝導のみによって発生するのではなく、植物材料の質量の内部から発生するように、抵抗加熱素子が、植物材料と緊密に接触するように配置され得る。
空気入口からアトマイザ141(例えば、ウィッキング要素および加熱素子)を通過する空気流路に沿って空気を通流させるために、加熱素子は、気化器装置100のマウスピース130上でのユーザのパフ(例えば、吸引、吸入等)に関連して作動され得る。オプションとして、空気は、空気入口から1つまたは複数の凝縮領域または凝縮チャンバを通ってマウスピース130内の空気出口へと流通し得る。空気流路に沿って移動する流入空気は、アトマイザ141に亘ってまたはアトマイザ141を通って移動する。アトマイザ141において、気相の気化可能材料102がこの空気中に混入される。加熱素子は、制御装置104を介して作動され得る。制御装置104は、オプションとして、本明細書で論じられる気化器本体110の一部であり得、電流を電源112から抵抗加熱素子を含む回路に流通させる。抵抗加熱素子を含む回路は、オプションとして、本明細書で論じられる気化器カートリッジ120の一部であり得る。本明細書で述べたように、混入された気相の気化可能材料102は、空気流路の残りの部分を通過する際に凝縮され得、これにより、エアロゾル形態の気化可能材料102の吸入可能用量が、ユーザが吸入するための空気出口(例えば、マウスピース130)から流出し得る。
センサ113のうちの1つまたは複数によって生成された1つまたは複数の信号に基づくパフの自動検出によって、加熱素子が作動し得る。センサ113およびセンサ113によって生成される信号は、以下のうちの1つまたは複数を含み得る。すなわち、周囲圧力に対する空気流路に沿った圧力を検出するために(またはオプションとして絶対圧力の変化を測定するために)配置された圧力センサ、気化器装置100の運動センサ(例えば、加速度計)、気化器装置100の流量センサ、気化器装置100の容量性の唇センサ、1つまたは複数の入力装置116(例えば、気化器装置100のボタンまたは他の触覚制御装置)を介したユーザと気化器装置100との間の相互作用の検出、気化器装置100と通信するコンピューティング装置からの信号の受信、および/またはパフが発生しているまたは差し迫っていることを特定するための他のアプローチ、のうちの1つまたは複数を含み得る。
本明細書で論じられるように、本対象の実施形態に一致する気化器装置100は、気化器装置100と通信するコンピューティング装置(またはオプションとして2つ以上の装置)に(例えば、無線接続または有線接続などを介して)接続されるように構成可能である。この目的で、制御装置104は、通信ハードウェア105を含み得る。制御装置104は、メモリ108を含んでもよい。通信ハードウェア105は、ファームウェアを含んでもよく、かつ/または、通信のための1つまたは複数の暗号化プロトコルを実行するためのソフトウェアによって制御され得る。
コンピューティング装置は、気化器装置100も含まれている気化器システムの1つのコンポーネントであり得、気化器装置100の通信ハードウェア105との無線通信チャネルを構築することができる通信のため独自のハードウェアを含むことができる。例えば、気化器システムの一部として使用されるコンピューティング装置は、(スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ、スマートウォッチのようなその他の携帯機器、またはこれらに類するもののような)汎用のコンピューティング装置を含むことができる。汎用のコンピューティング装置は、ユーザが気化器装置100と相互作用することを可能にするためのユーザインターフェースを生成するソフトウェアを実行する。本対象の他の実施形態では、気化器システムの一部として使用されるそのような装置は、リモコン、または1つまたは複数の物理的またはソフトな(例えば、スクリーン上または他のディスプレイ装置上で構成可能であって、かつタッチセンシティブスクリーンとの、またはマウス、ポインタ、トラックボール、カーソルボタン、またはこれらに類するもののような他の入力装置とのユーザ相互作用を介して選択可能である)インターフェース制御を有する他の無線または有線の装置のような、ハードウェアの専用の部分であり得る。気化器装置100は、1つまたは複数の出力部117またはユーザに情報を提供するための装置を含むこともできる。例えば、出力部117は、気化器装置100の状態および/または動作モードに基づいてユーザにフィードバックを提供するように構成された1つまたは複数の発光ダイオード(LED)を含むことができる。
コンピューティング装置が抵抗加熱素子の作動に関する信号を提供するという例、または種々の制御または他の機能を実施するためにコンピューティング装置が気化器装置100に結合されているという他の例では、コンピューティング装置は、ユーザインターフェースおよび基礎となるデータ処理を提供するための1つまたは複数のコンピュータ命令セットを実行する。一例では、1つまたは複数のユーザインターフェース要素とのユーザ相互作用がコンピューティング装置によって検出されることにより、コンピューティング装置は、蒸気/エアロゾルの吸入可能用量を生成するための動作温度に到達するように加熱素子を作動させるよう、気化器装置100に通知することができる。気化器装置100の他の機能は、気化器装置100と通信するコンピューティング装置上でのユーザとユーザインターフェースとの間の相互作用によって制御され得る。
気化器装置100の抵抗加熱素子の温度は、多くの要因に依存し得る。これらの要因として、抵抗加熱素子に供給される電力量および/または電力が供給されるときのデューティサイクル、気化器装置100の他の部分および/または環境への熱伝導、ウィッキング要素および/またはアトマイザ141全体からの気化可能材料102の気化に起因する潜熱損失、及び空気流(例えば、ユーザが気化器装置100上で吸入する際に加熱素子またはアトマイザ141全体にわたって移動する空気)に起因する対流熱損失が含まれる。本明細書で述べたように、加熱素子を確実に作動させるため、または加熱素子を所望の温度まで加熱するために、気化器装置100は、本対象のいくつかの実施形態では、ユーザがいつ吸入しているかを特定するためにセンサ113(例えば、圧力センサ)からの信号を利用し得る。センサ113は、空気流路内に配置され得、かつ/または空気が気化器装置100に進入するための入口と、結果として生じた蒸気および/またはエアロゾルをユーザが吸入するために介する出口とを備える空気流路に(例えば、導通路または他の通路によって)接続され得る。これにより、センサ113は、空気入口から空気出口まで気化器装置100を通過する空気と同時に変化(例えば、圧力変化)を感知する。本対象のいくつかの実施形態では、加熱素子は、ユーザのパフに関連して、例えばパフの自動検出によって、または空気流路内の(圧力変化のような)変化を検出するセンサ113によって作動し得る。
センサ113は、制御装置104(例えば、プリント回路基板アセンブリまたは他の種類の回路基板)に配置されてもよく、結合(例えば、物理的にまたは無線接続を介して電気的または電子的に接続可能)されてもよい。測定を正確に実施するために、かつ気化器装置100の耐久性を維持するために、空気流路を気化器装置100の他の部分から分離するための十分な弾性を有するシール127を設けることが有益であり得る。ガスケットであり得るこのシール127は、センサ113を少なくとも部分的に取り囲むように構成可能であり、これにより、気化器装置100の内部回路とセンサ113との接続部が、センサ113のうちの、空気流路に曝される部分から分離される。カートリッジベースの気化器の一例では、シール127は、気化器本体110と気化器カートリッジ120との間の1つまたは複数の電気接続部の一部を分離することもできる。気化器装置100内のシール127のこのような配置は、蒸気相または液相の水や、気化可能材料102などの他の流体等のような環境要因との相互作用から結果的に生じる、気化器のコンポーネントへの潜在的な破壊的影響を緩和するために、かつ/または気化器装置100内の指定された空気流路からの空気の漏出を低減するために役立ち得る。気化器装置100の回路を通過する、かつ/または気化器装置100の回路に接触する望ましくない空気、液体、または他の流体は、圧力読み取り値の改変のような種々の望ましくない影響を引き起こす可能性があり、かつ/または気化器装置100の一部における水分や、過剰な気化可能材料102等のような望ましくない材料の蓄積を結果的にもたらす可能性がある。そして、このような望ましくない材料の蓄積により、圧力信号の弱化、センサ113または他のコンポーネントの劣化、および/または気化器装置100の寿命の短縮が結果的にもたらされる可能性がある。シール127での漏れにより、気化器装置100のうちの、吸入されることが望ましくない可能性のある材料を収容する部分、またはそのような材料から構成されている部分を通過した空気を、ユーザが吸入する結果となる可能性もある。
いくつかの実施形態では、気化器本体110は、制御装置104と、電源112(例えば、バッテリ)と、1つまたは複数のセンサ113と、(電源112を充電するためのコンタクトのような)充電コンタクトと、シール127と、カートリッジ受容部118とを含む。このカートリッジ受容部118は、種々の取り付け構造のうちの1つまたは複数を介して気化器本体110に結合されるための気化器カートリッジ120を受容するように構成されている。いくつかの例では、気化器カートリッジ120は、気化可能材料102を収容するためのリザーバ140を含む。マウスピース130は、吸入可能用量をユーザに送達するためのエアロゾル出口を有する。気化器カートリッジ120は、ウィッキング要素と加熱素子とを有するアトマイザ141を含んでもよい。代替的に、ウィッキング要素および加熱素子のうちの一方または両方が、気化器本体110の一部であってもよい。アトマイザ141の任意の部分(例えば、加熱素子および/またはウィッキング要素)が気化器本体110の一部である実施形態では、気化器装置100は、気化器カートリッジ120内のリザーバ140から気化器本体110内に含まれるアトマイザ141の部分へと気化可能材料102を供給するように構成され得る。
非液状の材料を加熱することによって液体ではない気化可能材料102の吸入可能用量を生成する気化器装置100のためのカートリッジベースの構成も、本対象の範囲内にある。例えば、気化器カートリッジ120は、1つまたは複数の抵抗加熱素子の一部と直接的に接触するように処理および形成された植物材料の質量を含むことができる。気化器カートリッジ120は、制御装置104と、電源112と、1つまたは複数の受容部コンタクト125aおよび125bとを含む気化器本体110に、機械的かつ/または電気的に結合されるように構成され得る。1つまたは複数の受容部コンタクト125aおよび125bは、1つまたは複数の対応するカートリッジコンタクト124aおよび124bに接続されるように、かつ1つまたは複数の抵抗加熱素子と共に1つの回路を完成させるように構成されている。
電源112が気化器本体110の一部であり、かつ加熱素子が気化器カートリッジ120内に配置されていて、かつ気化器本体110に結合されるように構成されているという気化器装置100の実施形態では、気化器装置100は、制御装置104(例えば、プリント回路基板、マイクロコントローラ、またはこれらに類するもの)と、電源112と、加熱素子(例えば、アトマイザ141の内部の加熱素子)とを含む1つの回路を完成させるための電気的な接続特徴部(例えば、回路を完成させるための手段)を含むことができる。これらの特徴部は、気化器カートリッジ120の底面に設けられた1つまたは複数のコンタクト(本明細書ではカートリッジコンタクト124aおよび124bと称される)と、気化器装置100のカートリッジ受容部118の底部付近に配置された少なくとも2つのコンタクト(本明細書では受容部コンタクト125aおよび125bと称される)とを含み得る。これにより、カートリッジコンタクト124aおよび124bと、受容部コンタクト125aおよび125bとは、気化器カートリッジ120がカートリッジ受容部118内に挿入されて結合されたときに電気接続を形成する。これらの電気接続によって完成された回路は、加熱素子に電流を供給することを可能にし得、さらに、加熱素子の抵抗率の温度係数に基づいて加熱素子の温度を特定および/または制御する際に使用するための、加熱素子の抵抗測定のような追加的な機能のために使用され得る。
本対象のいくつかの実施形態では、カートリッジコンタクト124aおよび124bと、受容部コンタクト125aおよび125bとは、少なくとも2つの方向のうちのいずれかの方向で電気的に接続されるように構成可能である。換言すれば、気化器装置100の動作のために必要とされる1つまたは複数の回路は、カートリッジコンタクト124aが受容部コンタクト125aに電気的に接続されるように、かつカートリッジコンタクト124bが受容部コンタクト125bに電気的に接続されるように、気化器カートリッジ120をカートリッジ受容部118内へと(気化器カートリッジ120が気化器本体110のカートリッジ受容部118内に挿入される軸線を中心として)第1の回転方向で挿入することによって完成され得る。さらに、気化器装置100の動作のために必要とされる1つまたは複数の回路は、カートリッジコンタクト124aが受容部コンタクト125bに電気的に接続されるように、かつカートリッジコンタクト124bが受容部コンタクト125aに電気的に接続されるように、気化器カートリッジ120をカートリッジ受容部118内へと第2の回転方向で挿入することによって完成され得る。
気化器カートリッジ120を気化器本体110に結合するための取り付け構造の一例では、気化器本体110は、カートリッジ受容部118の内面から内側に突出する1つまたは複数の戻り止め(例えば、ディンプル、突起等)、カートリッジ受容部118内に突出する部分を含むように形成された(金属、プラスチック等のような)追加的な材料、および/またはそれらに類するものを含む。気化器カートリッジ120の1つまたは複数の外面は、対応する凹部(図1Aには図示せず)を含み得、これらの対応する凹部は、気化器本体110のカートリッジ受容部118内へと気化器カートリッジ120が挿入されると、そのような戻り止めまたは突起部分に嵌合および/またはそうでなければスナップすることができる。(例えば、気化器本体110のカートリッジ受容部118内へと気化器カートリッジ120を挿入することによって)気化器カートリッジ120と気化器本体110とが結合されると、気化器本体110の戻り止めまたは突起は、気化器カートリッジ120の凹部に嵌合し得、かつ/またはそうでなければ、気化器カートリッジ120の凹部の内部で保持され得、組み立てられたときに気化器カートリッジ120が適所に保持される。そのようなアセンブリは、カートリッジコンタクト124aおよび124bと、受容部コンタクト125aおよび125bとの間の良好なコンタクトを保証するために、気化器カートリッジ120を適所に保持するための十分なサポートを提供し得、その一方で、ユーザが、気化器カートリッジ120をカートリッジ受容部118から係止解除するために気化器カートリッジ120を適度な力で引っ張った場合には、気化器本体110から気化器カートリッジ120を取り外すことを可能にする。
いくつかの実施形態では、気化器カートリッジ120、または少なくとも気化器カートリッジ120のうちの、カートリッジ受容部118内に挿入されるように構成された気化可能材料挿入可能端部122は、気化器カートリッジ120がカートリッジ受容部118内に挿入される軸線を横切る非円形の断面を有し得る。例えば、非円形の断面は、略矩形、(例えば、略長円形の形状を有する)略楕円形、2組の平行または略平行な向かい合う辺を有しているが矩形ではない(例えば、平行四辺形のような形状を有する)非矩形、または少なくとも2次の回転対称性を有する他の形状であり得る。この文脈における略形状とは、記載された形状との基本的な類似性は明らかであるが、その問題となっている形状の側面が完全に直線状である必要がなく、頂点が完全に鋭角である必要がないということを表す。本明細書で言及される任意の非円形の断面の説明では、断面形状の縁部または頂点のうちの両方または一方を丸み付けることが想定されている。
カートリッジコンタクト124aおよび124bと、受容部コンタクト125aおよび125bとは、種々の形態をとることができる。例えば、一方または両方のコンタクトセットは、導電ピン、タブ、ポスト、ピンまたはポストのための受容孔、および/またはこれらに類するものを含むことができる。いくつかの種類のコンタクトは、気化器カートリッジ120上のコンタクトと、気化器本体110上のコンタクトとの間のより良好な物理的かつ電気的なコンタクトを容易にするために、ばねまたは他の特徴部を含むことができる。電気的なコンタクトは、オプションとして金メッキ可能であり、かつ/または他の材料を含むことができる。
図1Bは、気化器本体110およびカートリッジ受容部118の実施形態を示し、このカートリッジ受容部118内には気化器カートリッジ120を着脱可能に挿入することができる。図1Bは、気化器本体110内に挿入されるように配置された気化器カートリッジ120を示す気化器装置100の平面図を示す。ユーザが気化器装置100上でパフを行うと、気化器カートリッジ120の外面と、気化器本体110上のカートリッジ受容部118の内面との間を空気が通過し得る。次いで、空気は、カートリッジの気化可能材料挿入可能端部122内へと引き込まれ、加熱素子およびウィックを含有または収容する気化チャンバを通過し、そして、吸入可能なエアロゾルをユーザに送達するためのマウスピース130の出口を通って排出され得る。気化器カートリッジ120のリザーバ140は、気化器カートリッジ120の内部の気化可能材料102の水位が見えるように、全体的または部分的に半透明の材料から形成されてもよい。マウスピース130は、気化器カートリッジ120の分離可能なコンポーネントであってもよく、気化器カートリッジ120の他のコンポーネントと一体的に形成されてもよい(例えば、リザーバ140および/またはこれに類するものとの一体的な構造として形成されてもよい)。
カートリッジ受容部118内における気化器カートリッジ120の少なくとも2つの回転方向が可能となるように、気化器カートリッジ120と気化器本体110との間の電気接続が可逆的であるということに関する上記の説明に加えてさらに、気化器装置100のいくつかの実施形態では、気化器カートリッジ120の形状、または少なくとも気化器カートリッジ120のうちの、カートリッジ受容部118内に挿入されるように構成された気化可能材料挿入可能端部122の形状は、少なくとも2次の回転対称性を有してもよい。換言すれば、気化器カートリッジ120、または少なくとも気化器カートリッジ120のうちの気化可能材料挿入可能端部122は、気化器カートリッジ120がカートリッジ受容部118内に挿入される軸線を中心として180°の回転対称であり得る。そのような構成では、気化器装置100の回路は、気化器カートリッジ120のどの対称方向が発生しているかに関係なく、同一の動作をサポートすることができる。
いくつかの実施形態では、気化器装置は、植物特有のフレーバー芳香物および他の生成物を蒸気として抽出するために、例えば植物の葉または他の植物成分としての起源を有する材料のような非液状の可燃性材料を加熱するように構成可能である。これらの植物材料を切り刻んで、タバコを含み得る種々の植物製品と混合して均質化された構成物を生成することができ、このケースでは、ニコチンおよび/またはニコチン化合物が、そのような気化器装置のユーザに対してエアロゾルの形態で生成および送達され得る。この均質化された構成物は、加熱されたときに生成される蒸気密度およびエアロゾルを高めるために、限定するわけではないがプロピレングリコールおよびグリセロールのような気化可能液体を含み得る。そのような構成物を気化可能材料と称してもよい。有害または有害可能性のある望ましくない成分(harmful or potentially harmful constituent:HPHC)が生成されるのを避けるために、この種類の気化器装置は、温度制御手段を有するヒータからの恩恵を受ける。温度が燃焼レベル未満で維持されるように上記で説明したような植物の葉または均質化された構成物を加熱するそのような気化器装置は、一般的に、非燃焼加熱式(heat not burn:HNB)装置と称される。
HNB気化器装置の一類型は、過熱および関連するHPHCの形成を防止するために比較的厳格な温度制御を利用するという点で比較的高性能である。マイクロプロセッサを含む電子回路を典型的に必要とするそのような高性能性は、加熱される気化可能材料の本来的な非一様性と、関連して空間的に一貫しない熱特性とが理由となって、HNB気化器装置において困難になり得る。いくつかの既存のソリューションは、HNB気化器装置の内部の局所的な温度を制御することができず、その結果、気化可能材料中にHPHCおよび過温度領域が生成される確率が高くなる。
いくつかの実施形態では、非液状の可燃性材料を加熱するために、気化器装置は、気化可能材料インサートを受け入れる区画を含み得る。この区画は、気化可能材料インサートを加熱した結果として形成される蒸気をユーザが吸入することを可能にするために、気化器装置によって加熱することができる非液状の可燃性材料を収容する。気化可能材料インサートは、1つまたは複数の非液状の気化可能材料を収容するように構成された内部チャンバを形成するジャケットを含むことができる。非液状の気化可能材料の例は、タバコ、カンナビス、および/またはこれらに類するものを含むことができる。いくつかの実施形態では、ジャケットは、非液状の気化可能材料を完全にまたは実質的に収容することができる。
気化可能材料インサートまたはパウチと共に使用されるように構成された気化器装置では、毎回のパフ中に気化可能材料インサートに同じ加熱温度を適用することは、一貫性のない量の揮発物を有するエアロゾルが気化可能材料から生成される結果をもたらし得る。ユーザに送達されるエアロゾル中の揮発物の量は、総粒子状物質(total particulate matter:TPM)の形態で測定可能であり、この総粒子状物質(TPM)は、気化可能材料中における活性成分および不活性成分を含む揮発物の総質量に相当する。気化可能材料インサートに対して同じ加熱温度を適用することは、連続するパフにわたる総粒子状物質(TPM)の減少を引き起こし得る。この現象は、気化可能材料中に存在する揮発物の量の不均一な消耗が原因である可能性がある。エアロゾルを生成するために気化可能材料が加熱されると、非液状の気化可能材料の揮発物が消耗され、これにより、ヒータ近傍の利用可能な揮発物の割合がより低くなる可能性がある。
非液状の可燃性材料の気化可能材料インサートと共に使用されるように構成された現在利用可能な気化器装置は、所定の予想されるパフ持続時間に基づいて所定の間隔で動作温度を上昇させることができる。すなわち、従来の気化器装置では、それぞれのパフの持続時間または連続するパフ間の時間量に関係なく、動作温度に対して固定の調整が適用され得る。したがって、ユーザが種々の持続時間および/または種々の時間間隔でパフを行った場合には、気化器装置は、揮発物を過剰に消耗するか、または揮発物の消耗が不足する可能性があり、その結果、装置の性能が低下し、一貫性のない総粒子状物質(TPM)の送達が行われ、かつ/または気化可能材料内のタバコ揮発物が依然として利用可能であるにもかかわらず装置の性能が悪化することとなる。
気化器装置によって生成されたエアロゾル中に存在する揮発物の量の一貫性は、気化器装置の動作温度または加熱温度を調整することによって達成可能である。その結果、平坦化された総粒子状物質(TPM)プロファイルを得ることができ、この平坦化された総粒子状物質(TPM)プロファイルでは、連続するパフにわたって総粒子状物質の急騰および急落が最小限であることが観察される。その代わりに、平坦化された総粒子状物質プロファイルによれば、それぞれの連続するパフに関連する総粒子状物質が実質的に同じである。このことは、ユーザに送達される揮発物の量が一貫していることを示す。平坦化された総粒子状物質プロファイルは、例えば、パフ間隔(例えば、連続するパフ間の第1の時間量)と、パフ持続時間(例えば、それぞれの個々のパフの長さに相当する第2の時間量)とに基づいて動的に達成可能である。パフ持続時間がより短くなると、結果として温度上昇がより少なくなり、パフセッションがより長くなる可能性がある。したがって、パフの持続時間が予想よりも短い(例えば、閾値よりも小さい)場合、または現在のパフと前回のパフとの間の間隔が予想よりも長い(例えば、閾値よりも大きい)場合には、気化器装置は、その後の温度上昇の程度を低減するように構成され得る。
図2は、例えばタバコ、カンナビス、および/またはこれらに類するもののような非液状の可燃性材料を収容する気化可能材料インサート220と共に使用されるように構成された気化器装置200の一例を示す。図2のブロック図を参照すると、気化器装置200は、電源212(例えば、再充電可能なバッテリであり得るバッテリ)と、制御装置204(例えば、ロジックを実行可能なプロセッサ、回路等)とを含み得る。制御装置204は、気化可能材料を(固体、液体、溶液、懸濁液、少なくとも部分的に未処理の植物材料の一部等のような)凝縮された形態から気相へと変換させるための加熱素子への熱供給を制御するために使用される。制御装置204は、1つまたは複数のプリント回路基板(PCB)の一部であり得る。気化可能材料が気相に変換された後、この気相の気化可能材料の少なくとも一部が凝集して、エアロゾルの一部として少なくとも気相と部分的かつ局所的な平衡状態にある粒子状物質が形成され得る。この粒子状物質は、気化器装置200上でのユーザの1回のパフまたは吸引の間に気化器装置200によって提供される吸入可能用量の一部または全部を構成し得る。
加熱素子は、伝導ヒータ、放射ヒータ、および/または対流ヒータのうちの1つまたは複数を含むことができる。加熱素子の1つの種類は、抵抗加熱素子であり、抵抗加熱素子は、この加熱素子の1つまたは複数の抵抗セグメントを電流が通過する際に電力を熱の形態で放散するように構成された(金属または合金(例えば、ニッケル-クロム合金)、または非金属のような)材料から形成されている。本対象のいくつかの実施形態では、アトマイザ241は、加熱素子245を含み得る。この加熱素子245は、気化可能材料インサート220の内部の気化可能材料に熱を供給するように構成された抵抗性のコイルおよび/または他の種類の加熱素子245を含み得る。加熱素子245は、気化可能材料インサート220の周囲に巻き付けられているか、気化可能材料インサート220の内部に配置されているか、気化可能材料インサート220のバルク形状に一体化されているか、気化可能材料インサート220と熱的接触するように押し付けられているか、または他の形式で気化可能材料インサート220に対して相対的に配置されている。加熱素子245は、その後の気相および/または凝縮相(例えば、エアロゾル粒子または液滴)の形態でのユーザによる吸入のために、気化可能材料を気化させるために十分な熱を供給する。他の加熱素子および/またはアトマイザアセンブリ構造も可能である。
気化器装置200内のアトマイザ241は、気化可能材料の加熱を介して気相および/またはエアロゾル相の気化可能材料の吸入可能用量を生成するように構成され得る。気化可能材料は、(ワックスまたはこれに類するもののような)固相の材料、または植物材料(例えば、タバコの葉および/またはタバコの葉の一部)であり得る。そのような気化器装置では、抵抗加熱素子を、オーブンの壁の、または気化可能材料が導入される他の加熱チャンバの壁の一部とすることができる。または、そうでなければそのような壁に組み込まれ得、またはそのような壁と熱的に接触され得る。代替的に、気化可能材料を通過または通流する空気を加熱して気化可能材料の対流加熱を引き起こすために、抵抗加熱素子を使用することができる。さらに他の例では、植物材料の直接的な伝導加熱がオーブンの壁から内側への伝導のみによって発生するのではなく、植物材料の質量の内部から発生するように、抵抗加熱素子を植物材料と緊密に接触するように配置され得る。
センサ213のうちの1つまたは複数によって生成された1つまたは複数の信号に基づくパフの自動検出によって、加熱素子245が作動し得る。センサ213は、例えば、以下のうちの1つまたは複数を含み得る。すなわち、種々の圧力(例えば、空気流路に沿った圧力、周囲圧力、絶対圧力、および/またはこれらに類するもの)を検出するように構成された圧力センサ、気化器装置200の運動を検出するように構成された運動センサ(例えば、加速度計)、空気流路に沿った空気流量を検出し、それに応答して加熱素子を作動させるように構成された流量センサ、パフが差し迫っているまたは発生していることを検出するように構成された容量性センサ、のうちの1つまたは複数を含み得る。容量性センサは、パフが発生しているまたは差し迫っていることを特定するための1つまたは複数のアプローチ、例えば、気化器装置200のマウスピースとユーザの唇との接触の検出、1つまたは複数の入力装置216(例えば、気化器装置200のボタンまたは他の触覚制御装置)を介したユーザと気化器装置200との間の相互作用の検出、気化器装置200と通信するコンピューティング装置からの信号の受信、または他の適切なアプローチを使用することができる。
センサ213は、制御装置204(例えば、プリント回路基板アセンブリまたは他の種類の回路基板)に配置されてもよく結合されてもよい(例えば、物理的にまたは無線接続を介して電気的または電子的に接続されてもよい)。測定を正確に実施するために、かつ気化器装置200の耐久性を維持するためには、空気流路を気化器装置200の他の部分から分離するための十分な弾性を有するシールを設けることが有益であり得る。ガスケットであり得るこのシールは、センサ213を少なくとも部分的に取り囲むように構成可能であり、これにより、気化器装置200の内部回路とセンサ213との接続部が、センサ213のうちの、空気流路に曝される部分から分離される。気化可能材料インサートベースの気化器の一例では、シールは、気化器本体210と気化可能材料インサート220との間の1つまたは複数の電気接続部の一部を分離することもできる。気化器装置200内のシールのこのような配置は、環境要因との相互作用から結果的に生じる、気化器コンポーネントへの潜在的な破壊的影響を緩和するために、かつ/または気化器装置200内の指定された空気流路からの空気の漏出を低減するために役立つことができる。気化器装置200の回路を通過する、かつ/または気化器装置200の回路に接触する望ましくない空気、液体、または他の流体は、圧力読み取り値の改変のような種々の望ましくない影響を引き起こす可能性があり、かつ/または気化器装置200の一部における水分や、過剰な気化可能材料等のような望ましくない材料の蓄積を結果的にもたらす可能性があり、そこで、このような望ましくない材料の蓄積により、圧力信号の弱化、センサ213または他のコンポーネントの劣化、および/または気化器装置200の寿命の短縮が結果的にもたらされる可能性がある。シールでの漏れにより、気化器装置200のうちの、吸入されることが望ましくない可能性のある材料を収容する部分、またはそのような材料から構成されている部分を通過した空気を、ユーザが吸入する結果となる可能性もある。
本明細書で論じられるように、本対象のいくつかの実施形態では、気化器装置200は、気化器装置200と通信するコンピューティング装置(またはオプションで2つ以上の装置)に(例えば、無線接続または有線接続などを介して)接続されるように構成可能である。この目的で、制御装置204は、通信ハードウェア205を含むことができる。制御装置204は、メモリ208を含むこともできる。通信ハードウェア205は、ファームウェアを含むことができ、かつ/またはコンピューティング装置との通信のための1つまたは複数の暗号化プロトコルを実行するためのソフトウェアによって制御可能である。
いくつかの実施形態では、気化器本体210は、制御装置204と、電源212(例えば、バッテリ)と、1つまたは複数のセンサ213と、(電源212を充電するためのコンタクトのような)充電コンタクトと、気化可能材料インサート受容部218とを含み、この気化可能材料インサート受容部218は、種々の取り付け構造のうちの1つまたは複数を介して気化器本体210に結合されるための気化可能材料インサート220を受容するように構成されている。いくつかの例では、気化器カートリッジは、吸入可能用量をユーザに送達するためのエアロゾル出口を有するマウスピースを含む。気化器本体210は、加熱素子を有するアトマイザ241を含むことができるか、または代替的に、加熱素子が、気化器カートリッジまたは気化可能材料インサート220の一部であってもよい。
固体の材料を加熱することによって固体の気化可能材料の吸入可能用量を生成する気化器装置200のためのインサートベースの構成は、本対象の範囲内にある。例えば、気化可能材料インサート220は、1つまたは複数の抵抗加熱素子の一部と直接的に接触するように処理および形成された植物材料の質量を含むことができる。
電源212が気化器本体210の一部であり、かつ加熱素子が気化器カートリッジまたは気化可能材料インサート220内に配置されていて、かつ気化器本体210に結合されるように構成されているという気化器装置200の実施形態では、気化器装置200は、制御装置204(例えば、プリント回路基板、マイクロコントローラ、またはこれらに類するもの)と、電源212と、加熱素子(例えば、アトマイザ241の内部の加熱素子)とを含む1つの回路を完成させるための電気的な接続特徴部(例えば、回路を完成させるための手段)を含むことができる。これらの電気接続によって完成された回路は、加熱素子への電流の供給を可能にすることができ、さらに、加熱素子の抵抗率の温度係数に基づいて加熱素子の温度を特定および/または制御する際に使用するための、加熱素子の抵抗測定のような追加的な機能のために使用可能である。
いくつかの実施形態では、気化器装置200は、加熱されると吸入可能なエアロゾルを形成する固体の気化可能材料を収容する気化可能材料インサート220を受容するように構成可能である。例えば、気化可能材料インサート220は、気化器カートリッジに関して本明細書で説明される特徴および/または機能のうちの任意の1つまたは複数を含むことができる。気化器装置200は、気化可能材料インサート220を加熱するように、かつ吸入可能なエアロゾルを生成するように構成された加熱システムを含むことができる。例えば、加熱システムは、加熱素子と、少なくとも1つの圧縮プレートと、空気流路とを含むことができる。以下でより詳細に説明するように、加熱システムは、気化可能材料インサート220を受容し、気化可能材料インサート220を少なくとも1つの加熱素子上へと圧縮し、ユーザによる吸入のために1つまたは複数の空気流路内へと吸入可能なエアロゾルを分配するように構成可能である。
気化可能材料インサート220の気化可能材料にわたって熱が均一に分配されることを含む多くの利点を提供する、気化器装置200のそのような加熱システムの種々の実施形態が、本明細書で説明される。この結果、吸入可能なエアロゾルの生成の改善、吸入可能なエアロゾルを生成するためのエネルギ消費量の削減(例えば、平均温度の低減)、および気化可能材料のより効率的かつ効果的な消費をもたらすことが可能となる。
上述のように、いくつかの実施形態では、気化器装置200は、タバコのような非液状の可燃性材料を加熱するように構成されている。例えば、気化器本体210は、少なくとも1つの気化可能材料インサート220を受け入れる気化可能材料インサート受容部218を含むことができる。少なくとも1つの気化可能材料インサート220は、気化器本体210によって加熱され、それにより、気化可能材料インサート220を加熱した結果として形成される吸入可能な蒸気を生成するように構成されている。
いくつかの実施形態では、気化器装置200の加熱システムは、気化可能材料インサート220を加熱するように構成された加熱素子を含む、気化チャンバまたは気化可能材料インサート受容部218を含む。加熱システムは、気化可能材料インサート220を加熱素子上へと圧縮するように構成された少なくとも1つの圧縮プレートをさらに含んでもよい。空気流路は、気化可能材料インサート220の周りに含まれる気化区画を通って延在してもよい。
いくつかの実施形態では、気化可能材料インサート220は、使用後のヒータの洗浄が不必要になるように、蒸気堆積物からヒータを保護するように構成された非蒸気透過性の(タバコ紙のような)バリアを含んでもよい。加熱システムおよび気化可能材料インサート220の種々の実施形態は、以下でより詳細に説明される。
図3A~図3Cは、気化可能材料インサート220の種々の例を示し、これらの気化可能材料インサート220は、気化可能材料インサート220のジャケットに沿って少なくとも1つの穿孔または通気孔330を含んでもよい。例えば、図3Bおよび図3Cは、気化可能材料インサート220のジャケット頂面に沿ってそれぞれ異なる密度の少なくとも1つの通気孔330を含む、それぞれ異なる空気流構成を示す。少なくとも1つの通気孔330の数を変化させてもよく、かつ/または気化可能材料インサート220は、図3Aのようにジャケット頂面において、またはジャケット底面および/または1つまたは複数の側面において穿孔を含まなくてもよい。
いくつかの実施形態では、気化器装置200の加熱システムは、円筒状の加熱素子を含んでもよい。円筒状の加熱素子は、円筒形状を有する気化可能材料インサート220を効率的かつ効果的に加熱するように構成され得る。他の実施形態では、加熱素子は、ヒータ表面および/または円筒体に対してわずかな角度を有することができる。この角度は、気化可能材料インサート220が加熱素子上へと挿入されるときの加熱素子表面と気化可能材料インサート220との間のコンタクトを増加させ得、これにより、気化器装置200の性能が改善される。他の加熱素子の形状および構成も、本開示の範囲内にある。
図4Aは、本対象の実装形態に一致する温度プロファイルの一例を示すグラフを示す。図4Aに示されているように、温度プロファイルは、Tで表される開始温度(例えば、第1のパフPの第1の目標温度)と、Tで表される一定温度段階の温度(例えば、第2の目標温度)と、Tで表される最終温度(例えば、第3の目標温度)と、Pで表される第Nのパフとを含む4つの変数によって定義された固定の形状を示し得る。第NのパフPは、第2のパフPに続く任意の回数目のパフであり得ることを理解されたい。さらに、第2のパフおよび第NのパフPは、一定温度段階の期間に及び得、第2のパフPは、一定温度段階の開始をマーキングし、第NのパフPは、一定温度段階の終了をマーキングする。この一定温度段階の間、気化器装置200(例えば、加熱素子245)の温度は、第2の温度Tに維持され得る。
平坦な総粒子状物質(TPM)プロファイルを達成するため、ひいては気化可能材料からユーザへの一貫した量の揮発物の送達を達成するために、変数T,T,T,およびPは、順次に、かつある程度独立して、調整され得る。例えば、気化器装置200は、気化可能材料インサート220内に含まれる気化可能材料からの揮発物の一貫した送達を達成するために、図4Aに示されている温度プロファイルの例に従って動作するように構成され得る。図4Aに示されている温度プロファイルに従って加熱素子245の温度を調整することにより、それぞれのパフによって送達される総粒子状物質が所定の総粒子状物質(TPM)範囲内にあることが保証され得る。例えば、それぞれの連続するパフによって送達される総粒子状物質(例えば、揮発物の質量)が3.5ミリグラム~5ミリグラム(または他の所定のTPM範囲)の間に留まることを保証するために、図4Aに示されている温度プロファイルに従って加熱素子245の温度が調整され得る。
図4Bは、平坦な総粒子状物質(TPM)プロファイルを達成するために、変数T,T,T,およびNの値を決定するためのプロセスの一例を示すフローチャートを示す。図4Bに示されているように、第1の目標温度Tの値は、種々異なる値の第1の目標温度Tで動作する気化器装置200を用いた1回または複数回のテストを実行し、それぞれのテストごとに測定された総粒子状物質(TPM)の値に基づいて第1の目標温度Tの値を調整することによって決定され得る。例えば、総粒子状物質が第1の閾値(例えば、3.5ミリグラムまたは別の値)未満であることをテストが示した場合には、第1の目標温度Tの値を増加させることができ、総粒子状物質が第2の閾値(例えば、5ミリグラムまたは別の値)よりも大きいことをテストが示した場合には、第1の目標温度Tの値を低減させることができる。第1の閾値(例えば、3.5ミリグラムまたは別の値)と、第2の閾値(例えば、5ミリグラムまたは別の値)とによって、所定の総粒子状物質(TPM)範囲が画定され得る。気化器装置200は、それぞれの連続するパフによって送達される総粒子状物質(例えば、揮発物の質量)が所定の総粒子状物質(TPM)範囲の間に留まることを保証する温度プロファイル(例えば、温度T,T,およびTを含む)に従って動作するように構成され得る。したがって、総粒子状物質が第1の閾値よりも大きいが第2の閾値よりも小さい場合には、第1の目標温度Tの値を低減させることができ、かつ/または第1のパフP中に第1の目標温度Tが達成されなかった場合には、電力上限を増加させることができる。調整された第1の目標温度Tで動作する気化器装置200を用いて追加的なテストを実施することができ、図4Aに示されているように、第1の目標温度Tがさらに調整され得る。第1の目標温度Tの最終的な値は、総粒子状物質が第1の閾値よりも大きく第2の閾値よりも小さい値であって、かつ第1のパフP中に第1の目標温度が達成されるような値に相当し得る。
再び図4Bを参照すると、第2の目標温度Tおよび第NのパフPの値は、種々異なる値の第2の目標温度Tで動作する気化器装置200を用いた1回または複数回のテストを実行し、それぞれのテストごとに測定された総粒子状物質(TPM)の値に基づいて第2の目標温度Tの値を調整することによって決定され得る。例えば、総粒子状物質が第1の閾値(例えば、3.5ミリグラムまたは別の値)未満であることをテストが示した場合には、第2の目標温度Tの値を増加させることができ、総粒子状物質が第2の閾値(例えば、5ミリグラムまたは別の値)よりも大きいことをテストが示した場合には、第2の目標温度Tの値を低減させることができる。総粒子状物質が第1の閾値よりも大きいが第2の閾値よりも小さい場合には、第5のパフ(または別のパフ)の総粒子状物質(TPM)が第1の閾値(例えば、3.5ミリグラムまたは別の値)よりも大きくなければ、第2の目標温度Tの値を増加させることができる。調整された第2の目標温度Tで動作する気化器装置200を用いて追加的なテストを実施することができ、図4Aに示されているように、第2の目標温度Tがさらに調整され得る。第2の目標温度Tの最終的な値は、総粒子状物質が第1の閾値よりも大きく第2の閾値よりも小さい値であって、かつ第5のパフ(または別のパフ)に関連する総粒子状物質が第1の閾値よりも大きいような値に相当し得る。さらに、第NのパフPの値Nは、総粒子状物質が第1の閾値(例えば、3.5ミリグラムまたは別の値)を下回るようなパフに相当し得る。
図4Bは、第3の目標温度Tの値を決定するためのプロセスも示し、このプロセスは、種々異なる値の第3の目標温度Tで動作する気化器装置200を用いた1回または複数回のテストを実行するステップと、それぞれのテストごとに測定された総粒子状物質(TPM)の値に基づいて第3の目標温度Tの値を調整するステップとを含み得る。例えば、図4Bに示されているように、第(N-15)のパフの総粒子状物質が第1の閾値(例えば、3.5ミリグラムまたは別の値)未満であることをテストが示した場合には、第3の目標温度Tの値を増加させることができ、第(N-15)のパフの総粒子状物質が第2の閾値(例えば、5ミリグラムまたは別の値)よりも大きいことをテストが示した場合には、第3の目標温度Tの値を低減させることができる。第3の目標温度Tの最終的な値は、第(N-15)のパフの総粒子状物質が第2の閾値よりも小さいような値に相当し得る。
図4Cには、第1の目標温度T、第2の目標温度T、および第3の目標温度Tの値を決定するためのプロセスの一般化されたバージョンが示されている。図4Aに示されている温度プロファイルの例は、例えば、実験室設定においてパフ機械を用いて実験的に決定可能であることを理解されたい。結果として生じる温度プロファイルおよび/または対応する式が、気化器装置200のような気化器装置にロードされ得る。気化器装置は、それぞれの連続するパフ中における一貫した総粒子状物質(TPM)の送達を維持するために、パフ持続時間、パフ間隔、およびパフの総回数のような1つまたは複数のパラメータを追跡するように構成され得る。場合により、ユーザに送達される総粒子状物質(TPM)が気化器装置自体によっては測定されないことを理解されたい。その代わりに、総粒子状物質の送達における一貫性は、平坦な総粒子状物質プロファイルに関連する温度プロファイルに従って気化器装置を動作させることによって達成され得る。例えば、気化器装置200の制御装置204は、加熱素子245が、第1のパフPの間には第1の目標温度Tであるように、第2のパフPから第NのパフPまでは第2の目標温度Tであるように、第NのパフPの後には第3の目標温度Tであるように、電源212の出力電圧を調節することができ、かつ/または電源212からの電力が加熱素子245に供給されるときのデューティサイクルを調節することができる。上記で説明したように、一貫した総粒子状物質(TPM)に関連するT,T,T,およびNの値は、例えば気化器装置200の外部で実験的に決定され得る。
本対象のいくつかの実装形態では、気化器装置200に適用される温度プロファイルは、気化器装置200の周囲の周囲圧力に基づいて選択可能および/または変更可能である。気化可能材料の沸点は、例えば高度の変化および/またはこれに類するものによって引き起こされる周囲圧力の変化に起因して変化する可能性がある。したがって、気化器装置200は、周囲圧力を測定するように構成可能である。さらに、気化器装置200は、少なくとも周囲圧力に基づいて複数の温度プロファイルのうちの1つを選択することができる。これらの温度プロファイルの各々は、対応する周囲圧力において気化可能材料から一貫した量の揮発物(例えば、総粒子状物質(TPM))を送達するために最適化されている。代替的にかつ/または追加的に、気化器装置200は、気化可能材料を加熱する際に気化器装置200に適用される温度プロファイルを、周囲圧力に基づいて変更することができる。例えば、気化器装置200は、加熱素子245が、現在の周囲圧力において気化可能材料から一貫した量の揮発物(例えば、総粒子状物質(TPM))を送達するために最適な温度で動作するように、気化器装置200に適用される温度プロファイルによって指定される温度を増加(または低減)させることができる。
図5A~図5Dは、検証テストと、気化可能材料インサート220の種々の実施形態のテストとの例示的な結果を示すグラフを提供する。図5Aは、気化器装置200のための可変温度プロファイルの例示的なグラフである。グラフは、15回のパフにわたる動作温度を示す。最適な温度プロファイルを得るために、図4Aに示されているプロセスの5~10回の実行にわたってベースラインテスト(B1)が実施された。15回のパフにわたって送達される予想される総粒子状物質(TPM)は、60ミリグラムであり、対応する総粒子状物質曲線が早期のピークおよび安定した減少を示すことが予想された。ベースライン測定のために、3秒の予熱時間および30ワットの電力上限を用いて摂氏280度で5~10回の運転が実施された。気化可能材料インサート220は、側壁に12個の通気孔を有するように構成されており、12個の通気孔の各々は、1ミリメートルの直径を有するものであった。約700パスカルの抵抗温度検出器(RTD)設定によるバイパス流量が使用された。
ベースライン総粒子状物質プロファイルが得られると、1回のパフ当たりの発火温度を最適化してベースラインテストB1の総粒子状物質プロファイルを平坦化するために、可変温度テスト(B2)が実行された。目標は、1300ジュール未満の総エネルギ消費量で、1回のパフ当たり3.5ミリグラムを超える総粒子状物質(TPM)を達成することであった。3秒の予熱時間および30ワットの電力上限を用いて、1回の運転当たりの可変温度を使用して運転が実施された。気化可能材料インサート220からのエアロゾルの通気について調査が行われた。通気孔がより多くなるほど、エアロゾルの通気がより良好になるであろうことが予想された。可変温度テストB2で得られた最適化された加熱プロファイルを使用して、2つの異なる通気孔構成の各々について5回の運転が実施された。約700パスカルの抵抗温度検出器(RTD)設定による注入流量が使用された。
図5Bは、ベースラインテストと、種々の通気孔構成を用いたテストと、可変温度を用いたテストとの結果を示す。第2のパフPでは、観察された総粒子状物質(TPM)は、5ミリグラム~9ミリグラムの間の範囲に及んでいた。第2のパフPでは、ベースライン構成(例えば、約9ミリグラム)に対して最高の総粒子状物質が観察され、次いで、ゼロ個の通気孔の構成(例えば、約8.5ミリグラム)、82個の通気孔の構成(例えば、約8ミリグラム)、42個の通気孔の構成(例えば、約8ミリグラム)、および可変温度の構成(例えば、約5ミリグラム)が観察された。図5Bから見て取れるように、可変温度の構成は、約4ミリグラム~約5ミリグラムの間での変化が最小である最も一貫した総粒子状物質に関連している。
図5Bのグラフを参照すると、ベースライン測定は、それぞれ1mmの直径を有する12個の通気孔を有する気化可能材料インサート220を用いて摂氏280度で実施された8回の反復を含んでいた。ゼロ個の通気孔を有する構成、42個の通気孔を有する構成、および84個の通気孔を有する構成の測定は、ベースライン温度プロファイルを使用して実施された7回の反復をそれぞれ含んでいた。可変温度の測定は、以前のテストから選択された最適な温度プロファイルで実施された5回の反復を含んでいた。
図5Cは、気化可能材料インサート220の別の構成についての総粒子状物質プロファイルのグラフである。図5Cにおけるテストおよびグラフ化された構成は、正方形のフォームファクタと外側のジャケットとを有する圧縮された気化可能材料の煉瓦状の塊またはブロックである。圧縮された気化可能材料の煉瓦状の塊は、テンショナの間に配置および保持されたメッシュ上に載置されている。圧縮された気化可能材料の煉瓦状の塊は、メッシュ上に着座しており、空気によって取り囲まれている。5つの構成C1~C5がテストされた。構成C1は、摂氏280度および摂氏300度の動作温度と、最高の動作温度とでテストされた。構成C2~C5は、摂氏300度の動作温度でテストされた。
図5Dは、気化可能材料インサート220のさらに別の構成についてのTPMプロファイルのグラフである。図5Dにおけるテストおよびグラフ化された構成は、円筒状のフィルタを収容するように構成された円筒状のジャケットであり、円筒状のフィルタは、ユーザの近位に位置し、かつ気化可能材料のベッドに隣接しており、気化可能材料は、ユーザの遠位に位置するフィルタに隣接している。円筒状のジャケットのベッドおよびフィルタ部分は、ジャケットの外径に巻き付けられた加熱コイルを有し、加熱コイルは、銅製のストラップおよびねじを備える銅製のバスバーによってジャケットに固定されている。プロピレングリコールおよび植物性グリセリン(propylene glycol and vegetable glycerin:PG VG)を含む溶液中に懸濁された液状の気化可能材料によって、フィルタを浸漬することができる。この気化可能材料インサート構成は、フィルタにPG VGを添加した後の1分間(「同日中」)テストされ、かつフィルタにPG VGを添加した後の1日間(「一晩中」)テストされた。さらに、テストは、IQOSタバコおよびPhils American Blendタバコを使用して実施され、両方のテストは、フィルタにPG VGを添加した後の数分間実施された(それぞれ“IQOS”および“Phil”)。
気化可能材料インサート220の好ましい機械的予負荷について追加的な調査が実施された。機械的予負荷がより大きくなるほど、加熱素子と気化可能材料インサート220との間の熱的接触がより良好になり、ひいては総粒子状物質が多くなるであろうことが予想されたが、エネルギ消費量は、機械的予負荷が小さい場合のエネルギ消費量よりも多くなることが予想された。ばねの選択によって可能となるような10ニュートンおよび30ニュートンの2つの異なる予負荷設定の各々について5回の運転が実施された。この調査のためにも、可変温度テストB2で得られた最適化された加熱プロファイルが使用された。約700パスカルの抵抗温度検出器(RTD)設定による注入流量が使用された。これらのテストおよび結果から見て取れるように、適応型の温度プロファイリングを使用することにより、最低の動作温度における最も一貫した総粒子状物質の送達が達成された。1回のパフ当たりの加熱を、最後のパフの持続時間に基づいて変化させることにより、気化器システムは、それぞれのパフによる一貫した総粒子状物質の送達を保証することが可能となり、より低い温度で動作することが可能となり、それにより、ユーザがHPHCに曝露する可能性が低減される。
用語法
ある特徴または要素が、別の特徴または要素の「上」にあるものとして本明細書で言及される場合、その特徴または要素は、他の特徴または要素の上に直接的に接していてもよいし、または介在する特徴および/または要素が存在してもよい。対照的に、ある特徴または要素が、別の特徴または要素の「上に直接的に接して」いるものとして言及される場合、介在する特徴または要素は存在しない。また、ある特徴または要素が、別の特徴または要素に「接続されている」、「取り付けられている」、または「結合されている」ものとして言及される場合、その特徴または要素は、他の特徴または要素に直接的に接続されても、取り付けられても、または結合されてもよいし、または介在する特徴または要素が存在してもよいことも理解されるであろう。対照的に、ある特徴または要素が、別の特徴または要素に「直接的に接続されている」、「直接的に取り付けられている」、または「直接的に結合されている」ものとして言及される場合、介在する特徴または要素は存在しない。
1つの実施形態に関して説明または図示されてはいるが、そのように説明または図示された特徴および要素を他の実施形態に適用することができる。また、別の特徴に「隣接して」配置された構造または特徴に関する言及は、隣接する特徴と重なり合う部分またはその下にある部分を有する可能性があることも、当業者には理解されるであろう。
本明細書で使用される用語法は、特定の実施形態および実装形態を説明する目的であるに過ぎず、限定することを意図するものではない。例えば、本明細書で使用される単数形の不定冠詞および定冠詞は、文脈による別段の明確な指示がない限り、複数形も同様に含むことを意図している。
上記の説明および特許請求の範囲では、複数の要素または特徴の、接続詞で結ばれたリストに続いて「~のうちの少なくとも1つ」または「~のうちの1つまたは複数」のような語句が現れる場合がある。「および/または」という用語が、2つ以上の要素または特徴のリスト内に現れる場合もある。その語句が使用されている文脈によって暗示的または明示的に否定されない限り、そのような語句は、列挙された要素または特徴のいずれかを個別に意味すること、または他の挙げられた要素または特徴のいずれかと組み合わせられた、挙げられた要素または特徴のいずれかを意味することを意図している。例えば、「AおよびBのうちの少なくとも1つ」、「AおよびBのうちの1つまたは複数」、および「Aおよび/またはB」という語句は、「Aのみ、Bのみ、またはAおよびB共に」を意味することをそれぞれ意図している。3つ以上の項目を含むリストについても同様の解釈が意図されている。例えば、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、およびCのうちの1つまたは複数」、および「A、B、および/またはC」という語句は、「Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびB共に、AおよびC共に、BおよびC共に、またはAおよびBおよびC共に」を意味することをそれぞれ意図している。上記および特許請求の範囲における「に基づく」という用語の使用は、挙げられていない特徴または要素も許容可能となるように、「に少なくとも部分的に基づく」を意味することを意図している。
「前方」、「後方」、「下」、「下方」、「下側」、「上方」、「上側」、およびこれらに類するもののような空間的に相対的な用語は、本明細書では、図面に示されているある要素または特徴と、別の要素または特徴との関係を説明するための記述を容易にする目的で使用される場合がある。空間的に相対的な用語は、図面に示されている方向に加えて、使用中または動作中の装置の種々の方向を包含することを意図していることが理解されるであろう。例えば、図中の装置が反転された場合には、他の要素または特徴の「下」または「下部」として説明されていた要素は、他の要素または特徴の「上方」に方向付けられることになるだろう。したがって、「下」という例示的な用語は、上および下の両方の方向を包含することができる。装置は、別様に(90度回転させられて、または他の方向に)方向付けられる可能性があり、本明細書で使用される空間的に相対的な記述も、それに応じて解釈される可能性がある。同様に、「上流」、「下流」、「垂直」、「水平」、およびこれらに類するものは、別段の具体的な指示がない限り、本明細書では説明の目的でのみ使用されている。
本明細書では、(ステップを含む)種々の特徴/要素を説明するために「第1の」および「第2の」という用語が使用される場合があるが、これらの特徴/要素は、文脈による別段の指示がない限り、それらの用語によって限定されるべきではない。これらの用語は、ある1つの特徴/要素を、別の特徴/要素から区別するために使用される場合もある。したがって、本明細書で提供される教示から逸脱することなく、以下で論じられる第1の特徴/要素を、第2の特徴/要素と称することができ、同様に、以下で論じられる第2の特徴/要素を、第1の特徴/要素と称することができる。
実施例において使用される場合を含めて、明細書および特許請求の範囲において使用される全ての数字は、別段の明白な指定がない限り、「約」または「ほぼ」という用語が、たとえその用語が明示的に記載されていなくても前置きされているかのように読み取ることができる。程度および/または位置を説明する場合、この「約」または「ほぼ」という語句は、その記載されている値および/または位置が、これらの値および/または位置の予想される妥当な範囲内にあることを示すために使用される場合がある。例えば、数値は、記載された値(または値の範囲)の±0.1%、記載された値(または値の範囲)の±1%、記載された値(または値の範囲)の±2%、記載された値(または値の範囲)の±5%、記載された値(または値の範囲)の±10%等の値を有することができる。本明細書で与えられる任意の数値は、文脈による別段の指示がない限り、その値の付近の値または近似的な値を含むものとも理解されるべきである。例えば、「10」という値が開示されている場合には、「約10」も開示されている。本明細書で挙げられる任意の数値範囲は、その中に包含される全ての部分範囲を含むことを意図している。また、ある値が開示されている場合、当業者が適切に理解するように、「その値以下」、「その値以上」、およびそれらの値の間の可能な範囲も開示されていることが理解されよう。例えば、「X」という値が開示されている場合、「X以下」および「X以上」(例えば、Xは1つの数値である)も開示されている。また、本出願全体を通して、データが多くの異なる形式で提供されており、このデータが終了点および開始点を表し、これらのデータ点の任意の組み合わせに対する範囲に及ぶことも理解されよう。例えば、ある特定のデータ点「10」と、ある特定のデータ点「15」とが開示されている場合、10および15よりも大きい、10および15以上、10および15未満、10および15以下、および10および15に等しいということも、10と15との間と同様に、開示されているものと見なされることが理解されよう。また、2つの特定の単位の間にあるそれぞれの単位も開示されていることも理解されよう。例えば、10および15が開示されている場合、11,12,13,および14も開示されている。
種々の例示的な実施形態が上記で説明されているが、本明細書の教示から逸脱することなく、種々の実施形態に対して任意の数の変更を行うことができる。例えば、記載された種々の方法ステップが実施される順序は、代替的な実施形態において変更される場合も多く、他の代替的な実施形態では、1つまたは複数の方法ステップが完全に省略される場合もある。装置およびシステムの種々の実施形態のオプションの特徴は、いくつかの実施形態には含まれていてもよいし、他の実施形態には含まれていなくてもよい。したがって、前述の説明は、主として例示する目的で提供されているものであって、特許請求の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
本明細書で説明される対象の1つまたは複数の態様または特徴は、デジタル電子回路、集積回路、特別に設計された特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、および/またはこれらの組み合わせの形態で実現可能である。これらの種々の態様または特徴は、少なくとも1つのプログラミング可能なプロセッサを含むプログラミング可能なシステム上で実行可能および/または解釈可能な1つまたは複数のコンピュータプログラムの形態での実装を含むことができ、このプログラミング可能なプロセッサは、データおよび命令をストレージシステム、少なくとも1つの入力装置、および少なくとも1つの出力装置との間で送受信するように結合された専用または汎用のものであり得る。プログラミング可能なシステムまたはコンピューティングシステムは、クライアントおよびサーバを含むことができる。クライアントおよびサーバは、一般的には相互に遠隔した位置にあり、典型的には通信ネットワークを介して相互作用する。クライアントとサーバとの関係は、個々のコンピュータ上で実行され、かつクライアント-サーバの関係を相互に有するコンピュータプログラムに基づいて発生する。
プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、アプリケーション、コンポーネント、またはコードとも称することができるこれらのコンピュータプログラムは、プログラミング可能なプロセッサのための機械命令を含み、手続き型の高水準言語、オブジェクト指向プログラミング言語、関数型プログラミング言語、論理型プログラミング言語、および/またはアセンブリ言語/機械言語で実装可能である。本明細書で使用される「機械可読媒体」という用語は、機械命令を機械可読信号として受信する機械可読媒体を含む、プログラミング可能なプロセッサに機械命令および/またはデータを提供するために使用される、例えば磁気ディスク、光ディスク、メモリ、およびプログラマブルロジックデバイス(PLD)のような任意のコンピュータプログラム製品、機器、および/または装置を指す。「機械可読信号」という用語は、機械命令および/またはデータをプログラミング可能なプロセッサに供給するために使用される任意の信号を指す。機械可読媒体は、例えば非一時的ソリッドステートメモリまたは磁気ハードディスクドライブまたは任意の等価のストレージ媒体のように、そのような機械命令を非一時的に格納することができる。代替的または追加的に、機械可読媒体は、例えばプロセッサキャッシュ、または1つまたは複数の物理的なプロセッサコアに関連する他のランダムアクセスメモリのように、そのような機械命令を一時的に格納することができる。
本明細書に含まれる実施例および図面は、本対象を実施することができる特定の実施形態を限定ではなく例示として示す。言及したように、本開示の範囲から逸脱することなく、構造的および論理的な置換および変更を行うことができるように、他の実施形態を利用することができ、かつ他の実施形態を特定の実施形態から導出することができる。本発明の対象のそのような実施形態は、本明細書では、2つ以上が実際に開示されている場合、個別的または集合的に「発明」という用語で呼ばれる場合があるが、これは単なる便宜に過ぎず、本出願の範囲を任意の単一の発明または発明概念に自発的に限定することを意図したわけではない。したがって、本明細書では特定の実施形態が例示および説明されてきたが、提示された特定の実施形態の代わりに、同じ目的を達成することを企図する任意の構成を使用することができる。本開示は、種々の実施形態の任意および全ての適応形態または変形形態を網羅することを意図している。上記の実施形態の組み合わせ、および本明細書では具体的には説明されていない他の実施形態は、上記の説明を精査すれば当業者には明らかであろう。本明細書および特許請求の範囲における「に基づく」という用語の使用は、挙げられていない特徴または要素も許容可能となるように、「に少なくとも部分的に基づく」を意味することを意図している。
本明細書で説明される対象は、所望の構成に応じてシステム、装置、方法、および/または物品の形態で具現化可能である。前述の説明に記載された実施形態は、本明細書で説明される対象に一致する全ての実施形態を表しているわけではない。むしろ、前述の説明に記載された実施形態は、説明される対象に関連する態様に一致するいくつかの例に過ぎない。本明細書ではいくつかの変形形態が詳細に説明されてきたが、他の変更または追加が可能である。特に、本明細書に記載される特徴および/または変形形態に加えて、さらなる特徴および/または変形形態を提供することができる。例えば、本明細書で説明される実施形態は、開示される特徴の種々の組み合わせおよび組み合わせの構成要素、および/または本明細書で開示される複数のさらなる特徴の組み合わせおよび組み合わせの構成要素を対象とすることができる。さらに、添付の図面に図示され、かつ/または本明細書で説明される論理フローは、所望の結果を達成するために必ずしも提示された特定の順序または連続する順序を要求するわけではない。他の実施形態も、以下の特許請求の範囲内にあり得る。

Claims (21)

  1. 気化可能材料を気化させるように構成された加熱素子と、
    第1のパフの持続時間と、前記第1のパフと前記第1のパフに続く第2のパフとの間の間隔と、を検出するように構成されたセンサと、
    少なくとも前記第1のパフの前記持続時間と、前記第1のパフと前記第2のパフとの間の前記間隔とに基づいて、前記加熱素子の温度を調整するように構成された制御装置と
    を含む、装置。
  2. 前記加熱素子は、前記第1のパフの間、第1の温度に調整され、前記第2のパフの間、第2の温度に調整される、
    請求項1記載の装置。
  3. 前記加熱素子は、前記第2のパフの間、及び、少なくとも前記第2のパフに続く第3のパフの間、前記第2の温度に維持される、
    請求項2記載の装置。
  4. 前記加熱素子は、前記第3のパフに続いて第3の温度にさらに調整される、
    請求項3記載の装置。
  5. 前記制御装置は、平坦な総粒子状物質(TPM)プロファイルを達成するために前記加熱素子の温度を調整する、
    請求項1から4までのいずれか1項記載の装置。
  6. 前記平坦なTPMプロファイルは、前記第1のパフによる第1のTPMと、前記第2のパフによる第2のTPMとを送達することに相当し、
    前記第1のTPMおよび前記第2のTPMは、所定のTPM範囲内にある、
    請求項5記載の装置。
  7. 前記所定のTPM範囲は、3.5ミリグラム~5ミリグラムの間である、
    請求項6記載の装置。
  8. 前記第1のTPMおよび前記第2のTPMは、対応するパフによって送達されるエアロゾル中に含まれる揮発物の質量に相当する、
    請求項6または7記載の装置。
  9. 前記制御装置は、少なくとも、前記装置の電源の出力電圧、および/または、前記電源からの電力が前記加熱素子に供給されるときのデューティサイクルを調節することによって、前記加熱素子の温度を調整する、
    請求項1から8までのいずれか1項記載の装置。
  10. 前記加熱素子は、前記気化可能材料を含む気化可能材料インサートを受容するように構成された気化可能材料受容部に隣接して配置されている、
    請求項1から9までのいずれか1項記載の装置。
  11. 前記気化可能材料インサートは、1つまたは複数の穿孔を含み、
    前記1つまたは複数の穿孔は、前記装置の空気流路に沿って移動する空気が前記気化可能材料インサート内に含まれている前記気化可能材料を通過することを許容するように構成されている、
    請求項10記載の装置。
  12. 気化器装置の気化可能材料区画内へと気化可能材料を受容するステップであって、前記気化可能装置は空気流路と適応型の加熱システムとをさらに含み、前記空気流路は前記気化可能材料区画に沿って延在しており、前記適応型の加熱システムが、
    前記気化可能材料を加熱するように構成された加熱素子と、
    第1のパフの持続時間と、前記第1のパフと前記第1のパフに続く第2のパフとの間の間隔とを検出するように構成されたセンサと、
    少なくとも前記第1のパフの前記持続時間と、前記第1のパフと前記第2のパフとの間の前記間隔とに基づいて、前記加熱素子の温度を調整するように構成された制御装置と
    を含むステップと、
    ユーザに送達するためのエアロゾルを生成するために、前記加熱素子によって前記気化可能材料を加熱するステップと、
    前記第1のパフの前記持続時間、および/または、前記第1のパフと前記第2のパフとの間の前記間隔が所定の値から偏差していることに応答して、前記加熱素子の温度を調整するステップと
    を含む、方法。
  13. 前記加熱素子は、前記第1のパフの間、第1の温度に調整され、前記第2のパフの間、第2の温度に調整される、
    請求項12記載の方法。
  14. 前記加熱素子は、前記第2のパフの間、及び、少なくとも前記第2のパフに続く第3のパフの間、前記第2の温度に維持される、
    請求項13記載の方法。
  15. 前記加熱素子は、前記第3のパフに続いて第3の温度にさらに調整される、
    請求項14記載の方法。
  16. 前記制御装置は、平坦な総粒子状物質(TPM)プロファイルを達成するために前記加熱素子の温度を調整する、
    請求項12から15までのいずれか1項記載の方法。
  17. 前記平坦なTPMプロファイルは、前記第1のパフによる第1のTPMと、前記第2のパフによる第2のTPMとを送達することに相当し、
    前記第1のTPMおよび前記第2のTPMは、所定のTPM範囲内にある、
    請求項16記載の方法。
  18. 前記所定のTPM範囲は、3.5ミリグラム~5ミリグラムの間である、
    請求項17記載の方法。
  19. 前記第1のTPMおよび前記第2のTPMは、対応するパフによって送達されるエアロゾル中に含まれる揮発物の質量を含む、
    請求項17または18項記載の方法。
  20. 前記制御装置は、少なくとも、前記気化器装置の電源の出力電圧、および/または、前記電源からの電力が前記加熱素子に供給されるときのデューティサイクルを調節することによって、前記加熱素子の温度を調整する、
    請求項12から19までのいずれか1項記載の方法。
  21. 前記気化可能材料区画内に気化可能材料インサートが配置される前に、前記気化可能材料を含んでいる前記気化可能材料インサートに1つまたは複数の穿孔が形成され、
    前記1つまたは複数の穿孔は、前記空気流路に沿って移動する空気が前記気化可能材料インサート内に含まれている前記気化可能材料を通過することを許容するように構成されている、
    請求項12から20までのいずれか1項記載の方法。
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