JP2023535817A - 流体噴霧器 - Google Patents

Abstract

前面と、後面と、前面から後面まで延びる本体軸とを有する本体を備える流体噴霧器。本体は、本体の前面に配置された第１の流体出口と、第１の流体入口と、第１の流体入口を第１の流体出口に接続する第１の流体通路と、を備える。第１の流体出口は、弓形スリットを画定する。本体は、本体の前面に配置された第２の流体出口と、第２の流体入口と、第２の流体入口を第２の流体出口に接続する第２の流体通路と、を更に備える。吸引面を有する棚は、本体の前面から突出している。第２の流体出口は、第１の流体出口と棚との間に位置する。噴霧器は、噴霧流体を利用する装置及び方法に使用することができる。

Description

本発明は、流体を微細な液滴の噴霧液又はミストに変換する噴霧器に関する。本発明は更に、そのような噴霧器を含む装置及び使用方法に関する。噴霧器は、消毒剤、化学試薬、及び様々なコーティングを含む様々な流体を供給することができる。

噴霧器は、流体を液滴の微細な噴霧液又はミストに変換するデバイスである。噴霧器のサイズ及び形状は、所望の用途及び／又は送達システムに依存し得る。長年にわたる用途には、流動接触分解プロセスにおける液体炭化水素供給原料の送達、化学殺虫剤の供給、及び表面コーティングの適用が挙げられてきた。

噴霧器は、例えば、プライマー、塗料、及び／又はクリアコートなどの液体コーティング媒体をビークル部品に塗布するためにビークルリペアボディショップで使用することができる、ハンドヘルド式液体スプレーガンに現在利用されている。典型的には、スプレーガンは、固体金属又はプラスチックで作成され、プラットフォームとスプレーヘッドアセンブリとを含む。スプレーヘッドアセンブリは、液体を供給するためのノズルと、液体がノズルを出ていくときに液体を霧化するための１つ以上の霧化空気出口と、霧化された液体を所望の噴霧パターンに成形するための２つ以上の成形空気出口と、を含む。スプレーガンは、プラットフォーム内の空気供給マニホールドからスプレーヘッドアセンブリ内の霧化空気出口（単数又は複数）及び成形空気出口に空気を分配する一連の内部通路を含む。この技術による流体の霧化は、空気霧化、空気噴霧、エアアシスト又はエアブラスト霧化と呼ばれることがあり、そのような技術を使用する例示的なスプレーガンは、例えば、国際公開第２０１８／１０４８７０号に開示されており、図１に示されている。スプレーガンは、製造するのに費用がかかり、かつ維持するのに時間がかかることがある専門的なツールである。ユーザは、典型的には、所望の噴霧パターンを得るために、霧化空気出口と成形空気出口との複雑な組み合わせを手動で調整する方法を学習するための専門訓練を受ける。

本開示は、簡略化されているが洗練された設計を使用して、流体を霧化し、かつ成形する噴霧器を提供する。本開示の噴霧器は、使用者が、ビークル部品へのプライマー、塗料、及び／又はクリアコートなどの液体コーティング媒体の塗布を含む様々な用途で使用するための噴霧流体の平坦な扇形パターンを効率的に作り出すことを可能にする。本開示の流体噴霧器は、現在のハンドヘルド式液体スプレーガンと対比した場合に、空気消費を低減し、騒音発生を低減し、電力消費を低減し、かつ／又はコーティング転写効率を高めることができる。本開示の噴霧器は、上述したような現在のハンドヘルド式液体スプレーガンに関連する欠点のいくつかに対処するように設計されているが、本明細書に開示される噴霧器は、流体の霧化を必要とする他のデバイス及び／又は用途のために容易に構成することができることを理解されたい。

一実施形態では、本開示は、前面と、後面と、前面から後面まで延びる本体軸とを含む本体を備える噴霧器を提供する。本体は、本体の前面に配置された第１の流体出口と、第１の流体入口と、第１の流体入口を第１の流体出口に接続する第１の流体通路と、を備える。第１の流体出口は、弓形スリットを画定する。本体は、本体の前面に配置された第２の流体出口と、第２の流体入口と、第２の流体入口を第２の流体出口に接続する第２の流体通路と、を更に備える。棚は、本体の前面から突出している。第２の流体出口は、第１の流体出口と棚との間に位置する。

別の実施形態では、本開示は、噴霧器と、第１の流体入口に流体接続された第１の流体源と、第２の流体入口に流体接続された第２の流体源とを備える噴霧装置を提供する。

更なる実施形態では、本開示は、噴霧装置を使用する方法を提供し、この方法は、噴霧器を基材の前に配置することと、第１の流体出口を通して第１の流体を供給することと、第２の流体出口を通して第２の流体を供給することと、第２の流体の少なくとも一部分を霧化して、噴霧流体の平坦な扇形パターンを生成することと、噴霧流体で基材をコーティングすることと、を含む。

また更なる実施形態では、本開示は、噴霧装置を用いて平坦な扇形噴霧を生成する方法を提供し、この方法は、第１の流体出口からガスを供給することと、第２の流体出口に隣接する棚上に負圧を生成することと、第２の流体出口から流体を供給して霧化することと、を含む。

用語「含む」及びその変化形は、これらの用語が本明細書及び特許請求の範囲において現れるところでは、限定的な意味を有するものではない。このような用語は、記述される１つの工程若しくは要素、又は複数の工程若しくは要素の群が含まれることを示唆するが、いかなる他の１つの工程若しくは要素、又は複数の工程若しくは要素の群も除外されないことを示唆すると理解される。用語「～からなる（consisting of）」は、「～からなる（consisting of）」という語句に続くものに限定される。したがって、語句「からなる」は、列挙された要素が必要又は必須であり、他の要素が存在し得ないことを示す。「から本質的になる」は、この語句の前に列挙されるあらゆる要素を含み、これらの列挙された要素に関して本開示で特定した作用若しくは機能に干渉又は寄与しない他の要素に限定されることを意味する。したがって、語句「から本質的になる」は、列挙された要素が必要又は必須であるが、他の要素は任意であり、列挙された要素の作用若しくは機能に実質的に影響を及ぼすか否かに応じて存在してもよい、又は、しなくてもよいことを示す。

本出願では、「ａ」、「ａｎ」、及び「ｔｈｅ」などの用語は、単数の実体のみを指すことを意図するものではなく、一般分類を含み、その一般分類の具体例は、例示のために使用し得る。用語「ａ」、「ａｎ」及び「ｔｈｅ」は、語句「少なくとも１つ」及び「１つ以上」と互換的に使用される。列挙に後続する「～のうちの少なくとも１つ」及び「～のうちの少なくとも１つを含む」という語句は、列挙内の項目のうちのいずれか１つ、及び、列挙内の２つ以上の項目のいずれかの組み合わせを指す。

用語「又は」は、特に内容に別段の明示がない限り、概して「及び／又は」を含むその通常の意味で使用される。

用語「及び／又は」は、列挙された要素のうちの１つ若しくは全て、又は列挙された要素のうちの任意の２つ以上の組み合わせを意味する。

更に本明細書では、端点による数値範囲の記載は、その範囲内に包含される全ての数及びその端点を含む（例えば、１～５は、１、１．５、２、２．７５、３、３．８０、４、５などを含む）。

本明細書全体にわたる「いくつかの実施形態」への言及は、実施形態に関して記載された特定の特徴、構成、組成、又は特性が、本開示の少なくとも１つの実施形態に含まれていることを意味する。したがって、本明細書を通して様々な箇所でのこのような語句の出現は、必ずしも本開示の同一の実施形態を指しているわけではない。更に、特定の特徴、構成、組成、又は特性は、１つ以上の実施形態において任意の適切な方法で組み合わせてもよい。

「好ましい」及び「好ましくは」という語は、特定の状況下で特定の恩恵を与える得る本開示の実施形態について言及するが、同じ又は他の状況下では、他の実施形態が好ましいこともある。更には、１つ以上の好ましい実施形態の記載は、他の実施形態が有用ではないことを示唆するものではなく、本開示の範囲から他の実施形態を排除することを意図するものではない。

「上」、「底」、「前」、及び「後」という用語は、空間における特定の向きを適用することを意味しない相対的な用語である。

「圧力」という用語は、別段の記載がない限り、ゲージ圧（すなわち、環境大気圧に対する流体圧力の測定値）を指す。環境大気圧より高い流体圧力は、正圧を示し、環境大気圧より低い流体圧力は、負圧を示す。負圧状態はまた、「真空」、「部分真空」、又は「吸引状態」と呼ばれることがある。

「静水圧」という用語は、重力に起因して、流体内の所与の点において平衡状態にある流体によって及ぼされる圧力を指す。静水圧は、増加する流体重量が上から下向きの力を及ぼすため、表面から測定される深さに比例して増加する。静水圧は、噴霧器に接続された流体源として作用する液体リザーバの効果を説明するために使用することができる。リザーバ内の流体の高さ、したがって重量は、噴霧器に入る流体に原動力を与える。

用語「流体」は、例えば、固体、液体、ガス、又はそれらの組み合わせを含む、１つ以上の流動性材料を指す。流体は、単一の材料、又は同一若しくは異なる相の２つ以上の材料の組み合わせ（例えば、溶媒及び固体粒子のスラリー）であってもよい。ビークル修理に使用される液体スプレーガンの場合、流体は、塗料、プライマー、ベースコート、ラッカー、ワニス、及び類似の塗料様材料、並びに、接着剤、シーラー、フィラー、パテ、粉末コーティング、ブラスト粉末、研磨スラリー、離型剤、及び鋳物用ドレッシングなどの他の材料を含むことができる。

本開示の上記の概要は、開示されるそれぞれの実施形態、又は本開示の全ての実装形態を説明することを意図していない。以下の説明は、例示的な実施形態をより具体的に例示する。

本明細書の全体を通じて添付の図面を参照するが、図中、同様の参照符号は、同様の要素を示す。

現在のエアアシスト液体スプレーガンの斜視図である。 本出願の流体噴霧器の一実施形態の斜視図である。 図２の流体噴霧器の正面図である。 図２の流体噴霧器の側断面図である。 図２の流体噴霧器を含む噴霧装置の断面図である。 図２の流体噴霧器の上面断面図である。 図２の流体噴霧器の前部分の側断面図である。 側壁を有する図２の流体噴霧器の正面斜視図である。 図８の流体噴霧器の上面断面図である。 本出願の流体噴霧器の別の実施形態の概略斜視図である。 図１０の流体噴霧器の概略正面図である。 本出願の流体噴霧器の更に別の実施形態の斜視図である。 本出願の流体噴霧器の別の実施形態の斜視図である。 本出願の流体噴霧器の別の実施形態の斜視図である。 図１４の流体噴霧器の側断面図である。 図１４の流体噴霧器の上面図である。 本出願の流体噴霧器の別の実施形態の斜視図である。 本出願の流体噴霧器の別の実施形態の斜視図である。

図を参照するとき、１００の倍数を外したときに同様の参照番号（例えば、２０、２２０、及び３２０）は、同様の要素を示す。特に指示がない限り、本文書における全ての図及び図面は、縮尺どおりではなく、本発明の異なる実施形態を例示する目的で選択される。特に、様々な部材の寸法は、例示的な用語でしか記述されておらず、様々な部材の寸法間の関係は、指示がない限り、図面から推測されるべきではない。

図２～図４は、本出願の流体噴霧器１０の第１の実施形態を示す。噴霧器１０は、前面１４と、後面１６と、前面１４から後面１６まで延びる本体軸２とを有する本体１２を含む。第１の流体通路１８は、本体１２内に配置され、本体１２の前面１４に配置された第１の流体出口２０と、第１の流体入口２２とを備える。第１の流体出口２０は、弓形スリット２３を画定する。少なくとも１つの実施形態では、弓形という用語は、少なくとも１つの次元においてアーチ状である形状又は壁を指す。「弓形スリット」という用語は、弓形形状又は壁の内部に形成された１つ以上の孔を指すことができる。少なくとも１つの実施形態では、本体軸２は、弓形スリットに少なくとも平行な平面を形成することができる。本体軸２は、弓形スリットと交差してもよく、又は更に弓形スリットを二等分してもよい、本体軸に平行であってもよい。少なくとも１つの実施形態では、スリットは、細長いパターンを生成するように配置された複数の開口部を含む細長い開口部であってもよい。スリットは、楕円形、長方形、スタジアム形、又は超楕円形を含むことができる。弓形スリット２３は、セグメント化された曲線を含む任意の曲線／アーチ形状によって画定することができる。少なくとも１つの実施形態では、弓形スリット２３は、本体軸２から半径方向に分岐することができる。

第２の流体通路２４もまた、本体１２内に配置され、本体１２の前面１４に配置された第２の流体出口２６と、第２の流体入口２８とを備える。

少なくとも１つの実施形態では、壁２５は、第１の流体通路１８を第２の流体通路２４から分離することができる。壁２５は、壁２５の一方の側が第１の流体通路１８に流体連通し、壁２５の反対側が第２の流体通路２４に流体連通するように、本体１２と一体的に形成することができる。少なくとも１つの実施形態では、壁２５の縁部は、第１の流体出口２０及び第２の流体出口２６の一部を形成することができる。少なくとも１つの実施形態では、壁２５は、前面１４を越えて著しく突出しない。棚２９は、前面１４から突出している。少なくとも１つの実施形態では、棚２９は、本明細書で説明するように、第２の流体通路２４からの流体の霧化及び／又は成形を修正するように構成することができる。第２の流体出口２６は、第１の流体出口２０と棚２９との間に位置する。

第１の流体出口２０は、概して、第１の端部４３と、第２の端部４４と、上部４０と、底部４２とを備え、上部４０及び底部４２はそれぞれ、第１の流体出口２０の第１の端部４３から第２の端部４４まで延びる。第１の流体出口２０の第１の端部４３、第２の端部４４、上部４０、及び底部４２は、第１の流体を噴霧器１０から供給することができる弓形スリット２３を画定する。上部４０及び底部４２と第１の端部４３及び第２の端部４４との交差部に形成された角部は、四角形であってもよく、丸みを帯びていてもよく、又はこれらの組み合わせであってもよい。好ましい実施形態では、図４に示すように、角部の各々は、四角形の又は鋭い角部で生じる可能性がある二次流れを低減又は除去するように、丸みを帯びている。二次流れは、噴霧流体噴霧パターンの均一性を乱す可能性がある渦（eddies）及び渦（vortices）を生成する可能性がある。

図２～図４における第１の流体出口２０の第１の端部４３、第２の端部４４、上部４０、及び底部４２は特徴がないが、他の実施形態では、第１の端部４３、第２の端部４４、上部４０、及び底部４２のうちの１つ以上は、１つ以上の特徴（例えば、溝、仕切り、渦発生器、ピラー／ポスト、及び様々なテクスチャ）を含むことができる。一実施形態では、第１の流体出口２０の第１の端部４３、第２の端部４４、上部４０、及び底部４２のうちの少なくとも１つは、１つ以上の溝を備える。

図２に示すように、第１の流体出口２０を備える本体１２の前面１４の一部分は、第１の流体出口２０の上部４０及び底部４２の中点が第１の端部４３及び第２の端部４４よりも更に外側に突出するように、本体軸２に沿って外側に突出し、したがって弓形スリット２３を形成する。図２の本体１２の前面１４は部分的に球形である（例えば、球の２つの連続した四分円から構成される）が、本体の前面は、第１の流体出口を含む部分が弓形スリットを提供する限り、任意の構成をとることができることを理解されたい。例えば、代替実施形態では、図１２の流体噴霧器３１０によって示されるように、前面３１４は、円筒の一部を形成し、第１の流体出口３２０の上部３４０及び底部３４２は、円筒の円周に沿った弧によって画定される。別の実施形態では、本体の前面は、第１の流体出口の上部及び底部の中点が図２に示すよりも第１及び第２のｓｅｎｄｓからまた更に外側に突出するように、長円形球（例えば、楕円体）の一端によって形成することができる。弓形スリットの曲率は、特に限定されず、円形又は非円形の弧を形成することができる。図２～図４に示すような好ましい実施形態では、弓形スリットの曲率は、本体軸２に沿って延び、かつ棚２９に直交する平面に対して対称である。

少なくとも１つの実施形態では、本開示の一態様は、本体１２が追加の弁、エアホーン、ニードル弁を含まないものとすることができ、これは、構造を単純化し、信頼性を向上させ、射出成形を可能にする。

いくつかの実施形態では、曲率にかかわらず、第１の流体出口２０は、図４に示すように、本体軸２に実質的に直交する平面４上に矩形形状を投影する。本明細書で使用されるとき、「実質的に直交する」という用語は、平面４が本体軸２と少なくとも８５度であり、かつ９５度以下である角度を形成することを意味する。本明細書で使用されるとき、「矩形形状」という用語は、平行な辺の第２の組に直交する平行な辺の第１の組を有する４辺多角形を意味する。２組の平行な辺は、同じ長さであってもよい（すなわち、正方形を形成する）。好ましい実施形態では、平行な辺の一方の組は、平行な辺の他方の組よりも長い。辺は、規則的又は不規則（例えば、湾曲した鋸歯パターン、湾曲した正弦波パターン、離散化された又は階段状の曲線パターン、及びこれらの組み合わせ）であってもよく、多角形の角部は、四角形であってもよく、丸みを帯びていてもよく、又はこれらの組み合わせであってもよい。

図２～図４に示す第１の流体出口２０は、単一の途切れていないスリットを形成する。他の実施形態では、第１の流体出口を２つ以上のセクションに分割して、複数の開口部を形成することができる。開口部は、様々な又は均一な形状及び／又はサイズであってよい。各セクションを構成する壁は、特徴がなくてもよい。あるいは、セクションを構成する１つ以上の壁は、１つ以上の特徴（例えば、溝、ピラー／ポスト、及び様々なテクスチャ）を含むことができる。

第１の流体出口の寸法は、用途に応じて変化し得るが、いくつかの好ましい実施形態では、第１の流体出口は、その高さよりも長い。いくつかの実施形態では、流体出口の長さは、その高さの少なくとも１．０１～１００倍の大きさであり、より具体的には、その高さの１０～３０倍の大きさである。長さは、本明細書で使用されるとき、第１の流体出口２０の上部４０又は底部４２のいずれか大きい方に沿って第１の端部４３から第２の端部４４まで測定したときの弓形長さである。高さは、本明細書で使用されるとき、第１の流体出口２０の上部４０と底部４２との間の平均距離である。

第１の流体出口２０は、第１の流体通路１８によって第１の流体入口２２に流体接続されている。第１の流体入口２２は、本体１２の表面上に配置され、直接又は間接的に、のいずれかで第１の流体源に接続する。第１の流体入口２２の位置は、特に限定されないが、概して、流体源が流体の霧化及び供給を妨げないように配置されている。一実施形態では、図４に示すように、第１の流体入口２２は、本体１２の後面１６に配置されている。代替実施形態では、第１の流体入口は、本体１２の前面１４に配置されている。更に他の実施形態では、第１の流体入口は、本体１２の前面１４及び後面１６の両方の一部分に配置されている。

第１の流体入口２２の形状は、特に限定されない。しかしながら、第１の流体入口２２を含む本体の部分は、典型的には、直接又は間接的に、のいずれかで外部の第１の流体源に取り付けられるように構成されている。少なくとも１つの実施形態では、接続機構１７を後面１６に近接して配置することができる。接続機構１７は、本体１２を流体アクチュエータ（例えば、スプレーガン、又は図５の第１の流体アクチュエータ１０６）に解放可能に取り付けるように構成することができる。図に示すように、接続機構１７は、ツイストロック取付具であるが、ねじ込み、バヨネット式、押込み嵌め、スナップロック、クイック接続、圧縮嵌合、ホースバーブ、超音波溶接、スピン溶接、オーバーモールド、又は圧着式接続等の他の構成も可能である。例えば、図１２は、外部棚を有する押込み嵌めである接続機構３１７を示す。図１３は、内部ねじ込み接続である接続機構４１７を示す。図１４は、接続機構５１７を示し、図１７は、接続機構６１７を示し、これらは外部ねじ込み接続である。図４の例示的な実施形態では、第１の流体入口２２は、第１の流体源のハウジングのスロット、又は第１の流体源から第１の流体を供給するために使用される導管（例えば、配管）のスロットなどの相補的な取り付け手段と嵌合するように構成されたタブ３８を備える。

第１の流体通路１８は、第１の流体入口２２を第１の流体出口２０と流体接続する。第１の流体通路１８は、本体内で任意の好適な形状又は経路をとることができる。いくつかの実施形態では、第１の流体通路の少なくとも一部分は、全体にわたって一定の断面積を有する円筒形空洞である。代替実施形態では、第１の流体通路の少なくとも一部分は、第１の流体通路の断面積が第１の流体入口から第１の流体出口まで変化する円筒形空洞である。好ましい実施形態では、図４に示すように、第１の流体通路１８の少なくとも一部分は、断面積が第１の流体入口２２から第１の流体出口２０まで減少する円筒形空洞であり、したがって、圧力を減少させ、第１の流体が第１の流体出口２０を出る速度を増加させる。

第２の流体出口２６は、第１の流体出口２０と棚２９との間の本体１２の前面１４上に配置されている。第２の流体出口２６は、上部４９と、底部５０と、第１の端部５１と、第２の端部５２と、を備え、これらは共に開口部２７を画定する。第２の流体出口２６の寸法は、用途に応じて変化し得るが、典型的には、第２の流体出口２６の長さは、第１の流体出口２０の長さ以下であり、この長さは、第２の流体出口２６の上部４９又は底部５０のいずれか大きい方に沿って第１の端部５１から第２の端部５２まで測定される。好ましい実施形態では、第２の流体出口２６の長さは、第２の流体出口２６の上部４９と底部５０との間の平均距離よりも大きい。しかしながら、第２の流体出口２６の形状は、特に限定されない。いくつかの実施形態では、図２～図４に示すものと同様に、第２の流体出口２６の開口部２７は、第１の流体出口２０に関して説明したものと同様の弓形スリットである。代替実施形態では、開口部２７は、規則的又は不規則な楕円形、長方形、又は半円形の形状であってもよい。いくつかの実施形態では、第２の流体出口２６は、本体軸２に実質的に直交する平面４上に矩形形状を投影する。

いくつかの実施形態では、図２～図４に示すように、第２の流体出口２６の第１の端部５１、第２の端部５２、上部４９、及び底部５０は、特徴がない。他の実施形態では、第１の端部５１、第２の端部５２、上部４９、及び底部５０のうちの１つ以上は、１つ以上の特徴（例えば、溝、仕切り、渦発生器、ピラー／ポスト、及び様々なテクスチャ）を含む。一実施形態では、第２の流体出口２６の第１の端部５１、第２の端部５２、上部４９、及び底部５０のうちの少なくとも１つは、１つ以上の溝を備える。

図２～図４に示す第２の流体出口２６は、単一の途切れていないスリットを形成するが、他の実施形態では、第２の流体出口は、２つ以上のセクションに分割して、複数の開口部を生成することができる（例えば、図１０及び図１１に示す噴霧器）。開口部は、様々な又は均一な形状及び／又はサイズであってよい。各セクションを構成する壁は、特徴がなくてもよい。あるいは、セクションを構成する１つ以上の壁は、１つ以上の特徴（例えば、溝、ピラー／ポスト、及び様々なテクスチャ）を含むことができる。

第２の流体出口２６及び第１の流体出口２０は、図４に示すように、前面上で同一平面上にあってもよく、又は位置合わせされていてもよい。しかしながら、第２の流体出口２６は、第１の流体出口２０の後方又は前方にあってもよいことを理解されたい。

第２の流体出口２６は、第２の流体通路２４によって第２の流体入口２８に流体接続されている。第２の流体入口２８の位置は、特に限定されないが、第２の流体入口２８は、概して、第２の流体源が第１の流体源又は本体１２の前面１４からの流体の霧化及び供給と干渉しないように配置されている。一実施形態では、図４に示すように、第２の流体入口２８は、本体１２の前面１４に配置されている。代替実施形態では、第２の流体入口は、本体１２の後面１６に配置されている。更に他の実施形態では、第２の流体入口は、本体１２の前面１４及び後面１６の両方の一部分に配置されている。

第２の流体入口２８の形状は、特に限定されない。しかしながら、第２の流体入口２８を含む本体１２の部分４６は、典型的には、直接又は間接的に、のいずれかで第２の流体源と嵌合するように構成されている。図４に示す実施形態では、第２の流体入口２８は、第２の流体源のハウジング又は第２の流体源から第２の流体を供給するために使用される導管（例えば、配管）への第２の流体入口２８の挿入を可能にする、本体１２のテーパ部分４６に配置されている。テーパ部分４６上の溝４８は、噴霧器１０を第２の流体源に固定するために、例えば、ハウジング又は導管上のフランジと係止することができる。テーパ部分４６は、噴霧器１０を第２の流体源に接続するための１つの例示的な手段にすぎない。第２の流体入口２８を含む本体は、ねじ切り、スナップ嵌め、圧入、クイックディスコネクト、圧縮嵌合、ホースバーブ、超音波溶接、スピン溶接、及びオーバーモールドを含む他の既知の取り付け手段のために容易に構成することができる。

第２の流体通路２４は、第２の流体入口２８を第２の流体出口２６に流体接続する。第２の流体通路２４は、本体１２内で任意の好適な形状又は経路をとることができる。いくつかの実施形態では、図４に示すように、第２の流体通路２４の少なくとも一部分は、全体にわたって一定の断面積を有する円筒形空洞である。代替実施形態では、第２の流体通路２４の少なくとも一部分は、第２の流体通路２４の断面積が第２の流体入口２８から第２の流体出口２６まで変化する円筒形空洞である。いくつかの実施形態では、第２の流体通路２４の少なくとも一部分は、断面積が第２の流体入口２８から第２の流体出口２６まで減少する円筒形空洞であり、したがって、圧力を減少させ、第２の流体が第２の流体出口２６を出る速度を増加させる。

棚２９は、本体１２の前面１４から突出し、前面１４に隣接する固定端３２と、反対側の自由端３４と、を備える。棚２９は、図４に示すように、本体１２と一体的に形成することができる。あるいは、棚２９は、別個に形成され、溶接、スナップ嵌め、圧入、熱かしめ、及びオーバーモールドを含む任意の好適な技術によって本体１２に取り付けられてもよい。

棚２９の形状は、好ましくは、流体が、第２の流体出口２６から出る場所に関係なく、棚２９を横切って同じ距離を移動し、したがって均一な流体の流れを提供するように設計されている。必要な特徴ではないが、このような構成は、噴霧流体のより均一なパターンを提供する。一実施形態では、図２～図４に示すように、棚２９の自由端３４は、本体１２の前面１４の周りに延び、かつ第１の流体出口２０の弓形スリット２３の形状に概ね従う、弓形縁部３１を形成する。代替実施形態では、図１２の実施形態に示すように、棚３２９は、三角形などの多角形形状を形成することができる。

棚２９は、流体出口２０、２６に面する側に吸引面３０を有する。吸引面３０は、特徴がないもの（例えば、滑らか）、テクスチャ加工されているもの（例えば、三次元構造）、又はこれらの組み合わせであってもよい。いくつかの実施形態では、吸引面３０の少なくとも一部分は、ディンプル、溝又はチャネル、ピラー又はポスト、渦発生器、四面体、及びそれらの組み合わせなどの三次元構造を含む。三次元構造は、ランダムに、又は規則的なパターンで配置されていてもよい。いくつかの実施形態では、三次元構造は、吸引面の少なくとも一部分にランダムに配置され、吸引面の少なくとも１つの他の部分に規則的なパターンで配置されていてもよい。テクスチャ加工は、付加的なせん断力及びテクスチャ加工された表面に近接する流れの三次元性を誘発することができる。表面と近接する流体との間のこの相互作用が存在することが知られているので、それは、動作中の乱流流体流を増大させるために使用することができる。乱流混合の利点としては、改善された液滴分散、より微細な霧化、及び混合相速度場の拡散を挙げることができるが、これらに限定されない。

吸引面は、本体軸２に対して平行であってもよく、又は角度を有していてもよい。図４を参照すると、吸引面軸５８は、固定端３２の中点から棚２９の反対側の自由端３４の中点まで延びる。いくつかの実施形態では、吸引面軸５８及び本体軸２は、典型的には－２０～２０度の範囲の角度を形成する。好ましい実施形態では、吸引面軸５８は、本体軸２に実質的に平行である。本明細書で使用されるとき、「実質的に平行」という用語は、２つの軸５８と２との間に形成される角度が－１０～１０度の範囲であることを意味する。

図２～図４に示す実施形態では、吸引面３０は、平面である。しかしながら、代替実施形態では、吸引面は、平面ではない。例えば、吸引面は、凸状、凹状、又は波状の構成を呈することができる。

吸引面３０の固定端３２は、流体噴霧器のサイズ及び用途に応じて、第１の流体出口２０から任意の好適な距離に配置することができる。いくつかの実施形態では、吸引面３０と第２の流体出口２６の底部５０との間の距離は、本体軸に直交する方向に測定したとき、第１の流体出口２０の底部４２と第２の流体出口２６の上部４９との間の距離以下である。より特定の実施形態では、吸引面３０と第２の流体出口２６の底部５０との間の距離は、本体軸に直交する方向に測定したとき、第１の流体出口２０の底部４２と第２の流体出口２６の上部４９との間の距離未満である。いくつかのコーティング用途では、本体軸２に直交する方向に測定した第１の流体出口２０の底部４２と吸引面３０との間の距離６８は、０ｍｍより大きく、かつ３０ｍｍ以下である。１つ以上の実施形態では、この距離６８は、少なくとも０．５ｍｍであり、かつ２ｍｍ以下である。

棚の長さは、真空圧力に大きな影響を与え、霧化により小さな影響を与えることができる。少なくとも１つの実施形態では、棚２９の寸法は、特に限定されず、噴霧器のサイズ及び特定の用途に応じて変化する。いくつかのコーティング用途では、棚２０は、固定端３２の中点から反対側の自由端３４の中点まで測定したとき、０．５～５０ｍｍの範囲の長さ６０を有する。少なくとも１つの実施形態では、吸引面３０から棚２５上の第１の流体出口底部レッジまでの高さの差（距離６８）。距離６８は、第２の流体が強い負圧状態にある領域／境界を画定することができる。少なくとも１つの実施形態では、本体１２は、少なくとも１の、長さ６０と距離６８との比で機能することができる。長さ６０と距離６８との比は、３～５などの１～６（両端の値を含む）の範囲であってもよい。

図８及び図９は、噴霧流体が噴霧装置から出るときの噴霧流体の噴霧角度８２を調整するために使用することができる２つの任意選択の壁７０、７２を有する図２～図４の噴霧器１０を示す。噴霧器１１０は、流体出口２０の第１の端部４３に隣接して棚２９上に配置された第１の壁７０と、第１の流体出口２０の第２の端部４４に隣接して棚２９上に配置された第２の壁７２と、を備える。いくつかの実施形態では、第１の壁７０及び第２の壁７２のそれぞれは、本体軸２と、少なくとも５、１０、２０、３０、５０、又は７０度であり、かつ９０、８０、又は７０度以下である角度７８、８０それぞれを形成する。いくつかの実施形態では、第１の壁７０及び第２の壁７２の各々は、本体軸２と５～９０度の範囲の角度７８、８０それぞれを形成する。壁７０、７２は、０、４０、６０、１００、又は１４０度より大きく、かつ１８０、１６０、又は１４０度以下である噴霧角度８２を生成するように配置することができる。いくつかの実施形態では、噴霧角度８２は、０度超～１８０度以下の範囲である。少なくとも１つの実施形態では、噴霧角度８２は、０度～２７０度以下の範囲である。

壁７０、７２は、噴霧器の本体１２と一体的に形成することができる。あるいは、壁７０、７２は、別個に形成され、溶接、スナップ嵌め、圧入、熱かしめ、及びオーバーモールドを含む任意の好適な技術によって本体１２に取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、噴霧角度は、製造中に特定の噴霧器のために設定され、したがって、ある範囲の噴霧角度及びパターンをカバーするために、異なる壁角度を有する複数の噴霧器を必要とする。好ましい実施形態では、噴霧器の壁７０、７２は、単一のデバイスがある範囲の噴霧角度及びパターンに対応できるように調整可能である。例えば、壁７０、７２は、壁７２も調整する必要なく角度が維持されるように、壁７０の調整が壁７２の移動をもたらすように、移動可能であってもよい。

図８及び図９の壁７０、７２は特徴がないが、他の実施形態では、壁７０、７２は、１つ以上の特徴（例えば、溝、仕切り、ピラー／ポスト、及び様々なテクスチャｎ）を含んでもよい。いくつかの実施形態では、壁は、平面である。他の実施形態では、壁は、噴霧流体の拡散を増加させるために、本体軸２から外向きにわずかに湾曲している。

本出願の噴霧器は、射出成形、圧縮成形、機械加工、３Ｄ印刷、鍛造、鋳造、及びそれらの組み合わせを含む、多数の既知の技術を使用して、２つ以上の部品から組み立てる、又は単一材料から一体的に形成することができる。噴霧器を作製するために、任意の好適な材料（単数又は複数）、例えば、ポリプロピレン、ナイロン、ポリテトラフルオロエチレン、又はアセタール等の熱可塑性樹脂、黄銅及びステンレス鋼等の金属、酸化アルミニウム等のセラミック、並びにそれらの組み合わせを使用してもよい。

図５は、図２～図４に示した噴霧器を用いた噴霧装置１００を例示する。上述の噴霧器１０に加えて、装置１００は、第１の流体６４を有する第１の流体源１０２と、第２の流体６６を有する第２の流体源１０４と、を含む。前述の取り付け機構を使用して、第１の流体源１０２は、第１の流体入口２２に流体接続され、第２の流体源１０４は、第２の流体入口２８に流体接続されている。取り付けは、好ましくは解放可能であるが、いくつかの実施形態では、恒久的であってもよい。

第１の流体源１０２及び第２の流体源１０４は、噴霧器１０の第１の流体入口２２及び第２の流体入口２８それぞれに直接又は間接的に（例えば、導管を介して）取り付けることができる任意の好適な容器、リザーバ、又はハウジングを備えてもよい。第１の流体源１０２及び第２の流体源１０４はそれぞれ、再使用可能又は使い捨てであってもよく、流体を事前充填されてもよく、又は現場で充填可能であってもよい。

いくつかの実施形態では、第１の流体源１０２及び第２の流体源１０４のうちの少なくとも１つは、加圧されている。いくつかの実施形態では、第１の流体源１０２は、加圧されている。いくつかの実施形態では、第２の流体源１０４は、加圧されていない。他の実施形態では、第２の流体源１０４は、静水圧以外の手段によって加圧されていない（例えば、第２の流体源１０４は、噴霧器の垂直上方に配置されている）。

いくつかの実施形態では、第１の流体６４は、ガス（例えば、空気、窒素、酸素、及び蒸気）である。いくつかの実施形態では、第２の流体６６は、液体（例えば、塗料、ラッカー、ステイン、ワニス、及び水）である。好ましい実施形態では、第１の流体６４は、ガス、より具体的には加圧ガスであり、第２の流体６６は、液体である。

噴霧装置は、装置内の流体の流れを管理するための１つ以上のアクチュエータを任意選択的に含んでもよい。図５に示すように、第１の流体アクチュエータ１０６は、第１の流体源１０２から第１の流体入口２２への流体６４の流れを管理する。同様に、第２の流体アクチュエータ１０８は、第２の流体源１０４から第２の流体入口２８への流体６６の流れを管理する。第１の流体アクチュエータ１０６及び第２の流体アクチュエータ１０８は、同じタイプ又は異なるタイプのものであってもよい。例示的なアクチュエータとしては、ハンドトリガ、ニードル弁、ボール弁、ポペット弁、クロススリット弁、ドーム弁、ダックビル弁、アンブレラ弁、及びこれらの組み合わせが挙げられる。

本出願の噴霧装置は、流体の霧化を伴う様々な用途で使用することができる。一実施形態では、噴霧装置は、基材をコーティングするために使用される。噴霧器１０は、基板（図示せず）の前に配置されている。第１の流体６４は、第１の流体出口２０を通って導かれ、第２の流体６６は、第２の流体出口２６を通って導かれる。第２の流体６６の少なくとも一部分は、第１の流体６４によって霧化されて、噴霧流体の平坦な扇形パターンを生成する。次に、基材が噴霧流体でコーティングされる。

噴霧装置は、例えば、プライマー、塗料、及び／又はクリアコートなどの液体コーティング媒体をビークル部品に塗布するためにビークルリペアボディショップで使用することができる。このような用途では、第１の流体は、典型的には、加圧空気などのガスである。第２の流体は、典型的には、加圧されていてもよいが加圧される必要はない液体である。いくつかの実施形態では、第２の流体は、静水圧以外の手段によって加圧されていない。

噴霧装置及びその中に含まれる噴霧器は、場合によっては、コアンダ効果を利用するように設計されている。この効果は、図６及び図７に示されており、第１の流体６４は、加圧ガスであり、第２の流体６６は、液体である。加圧ガスは、第１の流体出口２０を通って放出されると、吸引面３０に向かって偏向し、第２の流体出口２６に隣接して低圧ゾーン６２を生成する。低圧ゾーン６２は、第２の流体出口２６を通して低圧ゾーン６２及び加圧ガスの経路内に液体を引き込む、又は引き込むのを助ける。液体に対する加圧ガスのせん断力は、液体の霧化をもたらす。

低圧ゾーン６２は、多くの場合、第２の流体出口２６を通して第２の流体６６を引き込むのに十分であるが、第２の流体６６は、静水圧下にある、かつ／又は外部空気源によって加圧されている間に供給されてもよいことを理解されたい。例えば、いくつかの実施形態では、第２の流体源１０４は、動作中に噴霧器１０の上方に持ち上げられていてもよい。そのような場合、第２の流体出口からの液体の供給は、コアンダ効果と、噴霧器１０の上方の第２の流体源１０４の位置から生じる静水圧の両方によって影響を受ける。他の実施形態では、液体は、例えば、ポンプ又は外部空気源によって加圧されていてもよい。

噴霧流体の成形は、図６に示すように、霧化された液体を平坦な扇形パターンに広げる第１の流体出口２０の弓形スリット２３によって促進される。弧８２の長さによって表される平坦な扇形パターンのサイズは、図９に示すように、第１の流体出口２０の寸法、第２の流体出口２６の寸法、及び／又は任意選択の第１の壁７０及び第２の壁７２の位置によって影響を受ける。

成形及び霧化の機能が１つの空気流に組み合わされているので、本開示の噴霧器は、複数の空気流の調整を必要とする従来の空気霧化、空気噴霧、エアアシスト又はエアブラスト霧化方法よりもはるかに単純である。更に、噴霧器流体を成形するために加圧空気の１つ以上の別個の流れの必要がなく、したがって、加圧空気消費量を半分にまで低減する。

本開示の噴霧器の他の変形形態は、本出願の範囲内である。例えば、図１０及び図１１は、本出願の流体噴霧器の別の実施形態を示す。噴霧器２１０は、本体２１２と、本体２１２の前面２１４に配置された第１の流体出口２２０及び第２の流体出口２２６と、前面２１４から突出する棚２２９とを含む、図２～図４の噴霧器１０に関して既に上述したものと同じ特徴の多くを含む。第１の流体出口２２０は、弓形スリット２２３を画定する。第２の流体出口２２６は、第１の流体出口２２０と棚２２９との間に位置する。噴霧器２１０はまた、第１の流体入口２２２と、第２の流体入口２２８と、を含む。接続機構２１７は、第１の流体入口２２２に近接又は隣接することができる。少なくとも１つの実施形態では、前面２１４の一部分は、準半球形又はドーム形であってもよい。

噴霧器２１０は、本体２１２の全体形状において、より具体的には、第２の流体出口２２６の構造において、噴霧器１０とは異なる。図１０及び図１１に示すように、第２の流体出口２２６は、複数の開口部２０７に分割されている。開口部は全て、同じ形状及びサイズであるが、開口部は、形状及び／又はサイズが異なってもよいことを理解されたい。

図１３は、噴霧器４１０を示す。噴霧器４１０は、第１の流体出口４２０及び第２の流体出口４２６が壁４２５によって分離されており、スカラップ状部分が内部に形成されていることを除いて、噴霧器１１０と同様に構成することができる。スカラップ状とは、境界を形成する連続した一連の円形セグメント又は角張った突起部のうちの１つを意味することができる。

噴霧器４１０は、前面４１４と、後面と、前面１４から後面まで延びる本体軸２とを有する本体４１２を有することができる。第１の流体通路は、本体１２内に配置され、本体１２の前面１４に配置された第１の流体出口４２０と、第１の流体入口とを備える。第１の流体出口４２０は、弓形スリットを画定する。第１の流体出口４２０は、（半球の一部分によって画定される）上部４４０と、（壁４２５によって画定される）底部４４２と、を有することができる。

第２の流体出口４２６は、上部４２８と、底部４５０と、を有することができる。上部４２８は、壁４２５によって画定することができる。底部４５０は、棚４２９及び吸引面４３０によって画定することができる。上部４２８及び／又は底部４４２は、第１の流体及び／又は第２の流体の流出速度を変更するように構成することができる凹部４０３を有することができる。少なくとも１つの実施形態では、上部４２８の突出部分は、底部４５０に当接又は接触することができ、棚４２９は、凹部に形成された開口部４０５を形成する。噴霧器１１０と同様に、噴霧器４１０はまた、堆積される流体の結果として生じるパターンを調整するためにユーザによって調整可能であってもよい、第１の壁４７０及び第２の壁４７２を含むことができる。

図１４～図１６は、噴霧器５１０が棚５２９の吸引面５３０上に空気調整機構５３３、５３５を含むことができることを除いて、噴霧器１１０と同様の噴霧器５１０を示す。例えば、噴霧器５１０は、前面５１４と、後面５１６とを有する本体５１２を有することができる。本体５１２は、後面に近接して形成された接続機構５１７を有することができる。

第１の流体通路５１８及び第２の流体通路５２４は、本体５１２から形成することができる。壁５２５は、第１の流体通路５１８と第２の流体通路５２４とを分離することができる。第１の流体出口５２０は、前面５１４から形成することができ、第１の流体通路５１８に流体結合することができる。第２の流体出口５２６は、第２の流体通路５２４に流体結合することができる。本体５１２はまた、前面５１４を越えて延びる棚を含むことができる。少なくとも１つの実施形態では、棚は、棚５２９を本体５１２に接続する接続部分５３７を有することができる。例えば、接続部分５３７は、開口部が壁５２５と（入口に近接する）本体５１２の外面との間に形成されるように、棚５２９から角度が付けられている。

空気調整機構５３３、５３５は、棚５２９の表面から隆起した突起部であってもよい。少なくとも１つの実施形態では、空気調整機構５３３、５３５は、棚の一部分又は全体に沿って連続していてもよい。少なくとも１つの実施形態では、空気調整機構５３３、５３５は、２つの壁５７０、５７５の間のアーチの一部分又は全体に延びることができる。少なくとも１つの実施形態では、空気調整機構５３３、５３５は、壁５２５と同じ高さであってもよく、又は壁５２５の高さよりわずかに下にあってもよい。空気調整機構５３３、５３５は、組み合わされた流体混合物の一方又は両方の流れ励起ヘルムホルツ共鳴を生成するように構成することができる。ヘルムホルツ共鳴は、第１の流体と第２の流体との間の霧化及び混合プロセスを変更することができると考えられる。図に示すように、空気調整機構５３３は、より大きな隆起アーチであり、空気調整機構５３５は、より小さな隆起アーチである。

図１７は、本体６１２を有する噴霧器６１０を示す。噴霧器６１０は、空気調整機構６３３が異なることを除いて、噴霧器５１０と同様である。図に示すように、空気調整機構６３３は、棚６２９の吸引面６３０を越えて延びる複数の隆起ディンプルである。少なくとも１つの実施形態では、空気調整機構６３３は、窪んだディンプルであってもよい。空気調整機構６３３は、１列又は２列に配置することができ、第１及び第２の流体の流れに基づいて少なくとも部分的に半径方向に位置合わせされていてもよい。

図１８は、本体７１２を有する噴霧器７１０を示す。噴霧器７１０は、棚７２９の吸引面７３０上の空気調整機構７３３、７３５が、その中に形成されたチャネル又はトラフ７３５を更に有することができることを除いて、噴霧器５１０と同様である。例えば、空気調整機構７３５は、複数のチャネル７３７をその中に形成することができることを除いて、アーチ状の形状であってもよい。空気調整機構７３３はまた、空気調整機構７３５と同じ輪郭に従うアーチ状の形状であってもよく、その中に形成された複数のチャネル７３９を有してもよい。少なくとも１つの実施形態では、チャネル７３７は、チャネル７３９と位置合わせされていない。

したがって、本開示は、とりわけ、噴霧器、そのような噴霧器を含むシステム、及びそのような噴霧器を利用する方法を提供する。本開示の様々な特徴及び利点は、以下の特許請求の範囲に記載されている。

Claims (20)

1. 前面と、後面と、前記前面から前記後面まで延びる本体軸とを含む本体であって、
   前記本体の前記前面に配置された第１の流体出口であって、弓形スリットを画定する、第１の流体出口と、第１の流体入口と、前記第１の流体入口を前記第１の流体出口に接続する第１の流体通路と、
   前記本体の前記前面に配置された第２の流体出口と、第２の流体入口と、前記第２の流体入口を前記第２の流体出口に接続する第２の流体通路と、
   前記本体の前記前面から突出する棚と、
   を備え、
   前記第２の流体出口が、前記第１の流体出口と前記棚との間に位置する、
   本体、
   を備える、噴霧器。
2. 前記第１の流体出口が、前記弓形スリットを共に画定する、第１の端部と、第２の端部と、上部と、底部と、を備える、請求項１に記載の噴霧器。
3. 前記棚上に配置された第１の壁及び第２の壁を更に備え、前記第１の壁が、前記第１の流体出口の前記第１の端部に隣接し、前記第２の壁が、前記第１の流体出口の前記第２の端部に隣接する、請求項２に記載の噴霧器。
4. 前記第１の壁及び前記第２の壁の各々が、前記本体軸と５～９０度の範囲の角度を形成する、請求項３に記載の噴霧器。
5. 前記第１の流体出口又は前記第２の流体出口の前記上部、前記底部、前記第１の端部、及び前記第２の端部のうちの少なくとも１つが、溝を備える、請求項２から４のいずれか一項に記載の噴霧器。
6. 前記溝が、スカラップ状である、請求項５に記載の噴霧器。
7. 前記第１の流体出口が、２つ以上のセクションに分割されている、請求項１から６のいずれか一項に記載の噴霧器。
8. 前記第２の流体出口が、２つ以上のセクションに分割されている、請求項１から７のいずれか一項に記載の噴霧器。
9. 前記棚が、前記本体の前記前面に隣接する固定端と、反対側の自由端とを有し、前記棚が、吸引面と、前記棚の前記固定端の中点から前記自由端の中点まで延びる吸引面軸とを更に備え、前記吸引面軸と前記本体軸とが、－２０～２０度の範囲の角度を形成する、請求項１から８のいずれか一項に記載の噴霧器。
10. 前記吸引面と前記第２の流体出口の前記底部との間の距離が、前記本体軸に直交する方向に測定したとき、前記第１の流体出口の前記底部と前記第２の流体出口の前記上部との間の前記距離以下である、請求項９に記載の噴霧器。
11. 前記吸引面の少なくとも一部分が、テクスチャ加工された表面を含む、請求項９又は１０に記載の噴霧器。
12. 前記テクスチャ加工された表面が、前記第１の流体又は前記第２の流体のうちの少なくとも１つのヘルムホルツ共鳴を生成するように構成されている、請求項１１に記載の噴霧器。
13. 請求項１から１２のいずれか一項に記載の噴霧器と、
    前記第１の流体入口に流体接続された第１の流体源と、
    前記第２の流体入口に流体接続された第２の流体源と、
    を備える、噴霧装置。
14. 前記第１の流体源が、ガスを含み、前記第２の流体源が、液体を含む、請求項１３に記載の噴霧装置。
15. 前記第１の流体源が、加圧されている、請求項１３又は１４に記載の噴霧装置。
16. 前記第２の流体源が、静水圧以外の手段によって加圧されていない、請求項１３から１５のいずれか一項に記載の噴霧装置。
17. 請求項１３に記載の噴霧装置を使用する方法であって、
    前記噴霧器を基材の前に配置することと、
    前記第１の流体出口を通して第１の流体を供給することと、
    前記第２の流体出口を通して第２の流体を供給することと、
    前記第２の流体の少なくとも一部分を霧化して、噴霧流体の平坦な扇形パターンを生成することと、
    前記噴霧流体で前記基材をコーティングすることと、
    を含む、方法。
18. 前記第１の流体が、加圧されており、前記第２の流体が、静水圧以外の手段によって加圧されていない、請求項１７に記載の方法。
19. 前記第１の流体が、ガスであり、前記第２の流体が、液体である、請求項１７又は１８に記載の方法。
20. 請求項１３に記載の装置を用いて平坦な扇形噴霧を生成する方法であって、
    前記第１の流体出口からガスを供給することと、
    前記第２の流体出口に隣接する前記棚上に負圧を生成することと、
    前記第２の流体出口から流体を供給して霧化することと、
    を含む、方法。

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