JP2023534236A - 感度を改善するために組み合わされたサンプルを使用するキット及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】対象から得られる組み合わされたサンプル中の検体を検出するための新規な方法等を提供する。【解決手段】組み合わされたサンプル採取のタイプを使用して検体を検出するための方法が開示される。特に、第1のサンプルは、バイオエアロゾルサンプルと組み合わされる。第1のサンプルを採取し、且つバイオエアロゾルサンプルと組み合わせるための部品を含むキットも開示される。【選択図】図4
Description
本出願は、2020年7月13日に提出された米国仮特許出願第63/051116号明細書に対する優先権及びその利益を主張し、この開示は、その全体が参照により本明細書に援用される。
本開示は、概して、医療に関する。より詳細には、本開示は、組み合わされたスワブサンプル採取及びバイオエアロゾルサンプル採取方法を使用して、検体を検出するための方法に関する。本開示は、組み合わされたスワブサンプル採取及びバイオエアロゾルサンプル採取方法を使用して、検体を検出するためのキットにも関する。
臨床及び検査室での検査は、サンプル中の検体を検出するために使用される。臨床での検査は、多くの場合、感染及び疾患を決定するために使用される。正確な検査は、伝染及び伝播を予防するのに重要である。多くの場合、病原体感染が検出されるのは、感染後であるが、感染した個人が症状を見せる前である「空白時間」後である。多くの分析試験は、感度及び/又は空白時間中の感度に欠けており、偽陰性結果をもたらすことがある。個人が試験して陰性である場合、個人は、職場復帰する許可を与えられ得る。試験が陰性であることは、個人がマスク着用及びソーシャルディスタンシングなどの防御手段を減らすか又は取り外すことも引き起こし得る。従って、偽陰性結果は、予防が行われ得るであろう場合に伝染を招くことがある。感染の経過の初期に行われる試験の偽陰性結果を回避する機能は、伝染を減らすことができる。最適以下のサンプル採取は、検査の総合的な感度を減少させることがあり、偽陰性試験結果をもたらすことがある。
臨床及び検査室での検査は、患者からのサンプルの採取を必要とする。種々のサンプルを患者から採取することができ、様々なサンプルのタイプを採取するために特有のサンプル採取方法が存在する。これらは、例えば、組織(生検材料)、血液、唾液、痰、鼻咽頭スワブ、口咽頭(咽喉)スワブ、咽喉洗液、脊髄液及び尿を含む。呼吸器病原体検査について、鼻咽頭スワビングは、最適なサンプル採取方法である。口咽頭スワブは、呼吸器病原体検査のための採取のための別の許容される方法である。特に、疾病管理センター(CDC)は、鼻咽頭スワブ及び口咽頭スワブを、両方とも採取される場合に1本のチューブ内で組み合わせることを推奨している。しかし、鼻咽頭スワブ及び口咽頭スワブの両方の採取は、患者に苦痛を感じさせるものであり、医療関係者をリスクにさらすことがある。他には、COVID-19を検出するために唾液サンプルと鼻咽頭サンプルとをペアにしたものがある(Jamal et al.Clin Infect Dis.2021 Mar 15;72(6):1064-1066を参照されたい;2020年6月25日オンラインで公開)。Torrettaらは、COVID-19検査について報告されたすべての現在利用可能な診断技術の一覧を提供している(Torretta et al.Ear Nose Throat J.2021 Apr;100(2_suppl):131S-138Sを参照されたい;2020年8月31日オンラインで公開)。先行技術は、サンプルを組み合わせること、ペアにすること及び比較することを開示しているが、各サンプルのタイプは、別々に検査される。
採取サンプル及び採取方法は、サンプル中の検出される検体の量が不十分なことから、性能が落ちることがある。これは、結果として、検出しようとする検体の量が検出不可になることがある。不十分な量の採取サンプルは、偽陰性結果の報告をもたらすことにもなり、この場合、患者は、検体を有するが、サンプルは、検出されるのに十分な検体を含有しない。これらの問題に対処するために、サンプルは、多くの場合、採取後、検査されるサンプルの一部における検体の量を濃縮するためにさらに処理される。
検出されることになる検出可能なレベルの検体を得るための1つの方法は、より多くのサンプルを採取することである。これは、特定の場合に不都合又は不可能なものとなり得る。サンプル処理は、検出される検体を濃縮するためにも実行され得る。別の方法は、試験試薬インキュベーション時間をより長く実行すること、検出試薬の濃度を増加させること及びサイクルをより多く且つより長く実行することなど、試験の感度を増加させるように試みることである。サンプル処理は、試験を行い且つ試験結果を得るのに必要とされる時間をかなり増やす。より多くの試薬を必要とすることは、検査の費用を増加させる。
従って、サンプル中の検体の検出を改善するための方法が必要とされている。本開示は、様々なサンプル採取方法を使用して採取されるサンプルを組み合わせることにより、これを実現する。
本開示は、概して、医療に関する。より詳細には、本開示は、組み合わされたサンプル採取のタイプを使用して病原体を検出するための方法に関する。
一態様において、方法は、第1のサンプルを採取すること;バイオエアロゾルサンプルを採取すること;第1のサンプルをバッファー中に取り込むことであって、バッファーは、第1の溶出液バッファーを形成するために、第1のサンプルの少なくとも一部をバッファー中に溶出させる、取り込むこと;第1の溶出液バッファーの少なくとも一部をバイオエアロゾルサンプルと接触させることであって、第1の溶出液バッファーは、組み合わされたサンプルを形成するために、バイオエアロゾルサンプルの少なくとも一部を溶出させる、接触させること;及び検体について、組み合わされたサンプルを分析することを含む。
別の態様において、本開示は、キットに関し、キットは、スワブ、唾液採取バイアル、痰採取バイアル及び洗浄液採取部品の少なくとも1つ;バイオエアロゾル採取デバイス;バッファー;並びにキットを使用するための説明書を含む。
特に定義されない限り、本明細書で使用される技術用語及び科学用語は、すべて本開示が属する当技術分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載されるものと類似の又は均等な任意の方法及び材料は、本開示を実施又は検査するために使用され得るが、好ましい方法及び材料が以下に記載される。
組み合わされたサンプルを使用して検体を検出するためのキット及び方法が開示される。特に、キット及び方法は、対象から得られた第1のサンプルを、対象から得られたバイオエアロゾルサンプルと組み合わせる。サンプルは、医療従事者によって又は医療従事者の補助を受けて若しくは受けずに対象によって対象から採取することができる。第1のサンプルは、溶出され、溶出液は、次いで、組み合わされたサンプルを形成するために、バイオエアロゾルサンプル採取デバイスの内容物を溶出させるために使用される。組み合わされたサンプルは、次いで、分析される。
第1のサンプルは、スワブサンプル、唾液サンプル、痰サンプル、吸引液サンプル、洗浄液サンプル及びその組み合わせから選択される。スワブサンプルは、鼻スワブ、鼻咽頭スワブ、口咽頭スワブ、咽喉スワブ、中鼻甲介スワブ及びその組み合わせを含む。洗浄液は、鼻洗浄液、口洗浄液、鼻咽頭洗浄液、口咽頭洗浄液、副鼻洞洗浄液、気管洗浄液、気管支肺胞洗浄液、肺洗浄液及びその組み合わせを含む。吸引液サンプルは、鼻吸引液、鼻咽頭吸引液、口咽頭吸引液、咽喉吸引液、気管吸引液及びその組み合わせを含む。
一実施形態において、バイオエアロゾルサンプルは、バイオエアロゾル採取デバイスを使用して採取され、対象は、バイオエアロゾル採取デバイス内に空気を送り込む(吹き出すこと、呼吸すること、鼻歌を歌うこと、歌うこと、話すこと及びその組み合わせにより)。空気は、入口を通してバイオエアロゾルサンプル採取デバイスに入り込む。空気は、バイオエアロゾル採取デバイス内に配置された採取基部に運ばれ、空気サンプル中に含有される検体が捕捉される。バイオエアロゾル採取デバイスは、採取基部を通過した後に空気をバイオエアロゾル採取デバイスの外に通過させることができる出口も含む。第1のサンプルの採取及び溶出/抽出後である。第1のサンプルからの溶出液は、次いで、バイオエアロゾルサンプル採取デバイス内に取り込まれ、バイオエアロゾルサンプル採取デバイスの採取基部によって捕捉された検体は、組み合わされたサンプルを形成するために溶出される。次いで、第1のサンプルからの検体及びバイオエアロゾル採取デバイスサンプルからの検体を含有する組み合わされたサンプルが分析される。増幅(ポリメラーゼ連鎖反応)、免疫学的検定、質量分析及びその組み合わせなどの適した分析方法が本明細書に記載される。別の実施形態において、バイオエアロゾル採取デバイスの採取基部は、溶出/抽出バッファーを含有するバイアル内に置かれ、次いで、第1のサンプルは、バイオエアロゾル採取基部と同じバイアル内に置かれ、バイオエアロゾル採取基部及び第1のサンプルの両方は、同じバイアル内で一緒に溶出/抽出される。抽出/溶出後、組み合わされたサンプルの一部が分析される。
一実施形態において、バイオエアロゾルサンプルは、マスク又はマスクインサートを使用して採取され、対象は、対象によって排出される(通常の呼吸、強制的な呼吸、咳をすること、話すこと、くしゃみをすること及びその組み合わせによる)空気中に含有される検体がマスクインサートに接触し、マスクインサートによって捕捉されるのに十分な期間にわたりマスクを着用する。第1のサンプルの採取後、第1のサンプルは、第1のサンプル中に含有される検体を溶出/抽出するために溶出バッファー中に置かれる。第1のサンプルからの溶出液は、次いで、マスクインサートの捕捉基部によって採取される検体を溶出させるために使用され、マスクインサートの採取基部によって捕捉された検体は、第1のサンプルとの組み合わされたサンプルを形成するために溶出される。次いで、第1のサンプルからの検体及びマスクインサートサンプルからの検体を含有する組み合わされたサンプルが分析される。増幅(ポリメラーゼ連鎖反応)、免疫学的検定、質量分析及びその組み合わせなどの適した分析方法が本明細書に記載される。
一実施形態において、バイオエアロゾルサンプルは、バイオエアロゾル採取デバイスを使用して採取され、対象は、バイオエアロゾル採取デバイス内に空気サンプルを送り込む。バイオエアロゾル採取サンプルは、対象がバイオエアロゾル採取デバイス内に吹き入れること、バイオエアロゾル採取デバイス内に咳をすること、バイオエアロゾル採取デバイス内に向かって鼻歌を歌うこと、バイオエアロゾル採取デバイス内に向かって話すこと、バイオエアロゾル採取デバイス内に向かって歌うこと及び他の方法によって対象が息サンプルをバイオエアロゾル採取デバイスの入口に向かって送ることを可能にすることが理解されるべきである。特に、対象は、空気をバイオエアロゾル採取デバイスの入口に送り込む。バイオエアロゾル採取デバイスは、吐き出された空気サンプルを、バイオエアロゾル採取デバイス中に含有される採取媒体(又は本明細書では「捕捉基部」とも称される基部)に送るように構成され、採取基部は、対象によって吐き出された息中に含有される検体を捕らえて、引きつけ、採取する。バイオエアロゾル採取デバイスは、採取基部のポジショニングを動かし、且つ/又はそれに影響を及ぼし得るであろう圧力差を回避するために、空気サンプルが出口を通り抜けることができるようにも構成される。一実施形態において、バイオエアロゾルサンプルは、入口;捕捉基部;及び出口を含む中空ハウジングを含むバイオエアロゾル採取デバイスを使用して採取される。採取基部は、対象のバイオエアロゾルサンプルが採取基部を通り抜け、その上を流れ、且つ/又はそれに向かって流れるようにバイオエアロゾル採取デバイスに配置され、バイオエアロゾルサンプル中に含有される検体は、採取基部によって捕捉される。採取基部は、バイオエアロゾル採取デバイスから取り外すこともできる。採取基部を取り外すことにより、バイオエアロゾル採取デバイスの他の部品を再利用することができる。バイオエアロゾル採取デバイスが再利用される場合、デバイスは、消毒され、滅菌されて、新しい採取基部がバイオエアロゾル採取デバイス内に置かれる。採取基部を取り外すことにより、さらに採取基部を保存、輸送、処理、検査及びその組み合わせのためにバイアル内に置くこともできる。採取基部をバイアルに移動させるとき、採取基部のコンタミネーションを回避するか又は最小限にするために、スワブ、ピンセット及び/又は探針などの道具は、採取基部をバイオエアロゾル採取デバイスから動かし、バイアル内に入れるために使用することができる。スワブサンプルを採取するために使用されるスワブは、採取基部をバイオエアロゾル採取デバイスからバイアル内に移動させるために使用され得、次いで、スワブは、採取基部を有する同じバイアル内に置かれ得る。代わりに、スワブサンプルを採取するために使用されるスワブは、採取基部をバイオエアロゾル採取デバイスからバイアル内に移動させるために使用され得、次いで、スワブは、異なる(第2の)バイアル内に置かれる。加えて又は代わりに、バイオエアロゾル採取デバイスは、いかなる道具も用いずに又は道具を最小限に使用して、バイオエアロゾル採取デバイス内のその位置から採取基部を切り離すように構成することができる。例えば、バイオエアロゾル採取デバイスは、デバイスが臨床医に届いたとき、採取基部がバイオエアロゾル採取デバイスに確実に「ロックされている」ように「ロック機構」を含み得る。対象がバイオエアロゾルサンプルをバイオエアロゾル採取デバイスに提供した後、臨床医は、デバイスに対して動作(ひねる動作、引っ張る動作及び同種のものなど)を実行し、バイオエアロゾル採取デバイスからの採取基部を切り離し、採取基部をバイオエアロゾル採取デバイスから移動させることができる。本明細書に記載されるように、バイアルは、溶液(輸送媒体、保存媒体、溶出バッファー、抽出バッファー及びその組み合わせ)を含み得るか又は空であり得る。バイアルは、乾燥剤も含み得る。
いくつかの実施形態において、バイオエアロゾルサンプルは、呼気飛沫採取デバイスを使用して採取される。呼気飛沫サンプルを採取するための適した方法は、例えば、マスク及びマスクインサートなどの飛沫採取デバイスを含む。
バイオエアロゾル採取デバイス及び呼気飛沫採取デバイスの捕捉基部(例えばマスクインサート)は、適切には、合成繊維、天然繊維及びその組み合わせで作製される。捕捉基部を形成するために使用される繊維は、疎水性繊維、親水性繊維及びその組み合わせを含む。疎水性繊維は、例えば、ポリラクトン、ポリ(カプロラクトン)、ポリ(L-乳酸)、ポリ(グリコール酸)、類似のコポリマー、ポリ(アクリル酸アルキル)、ポリブタジエン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリエチレン(テレフタラート)、ポリスルホン、ポリカーボネート、ポリ(塩化ビニル)及びその組み合わせを含む。親水性繊維は、例えば、直鎖ポリ(エチレンイミン)、セルロース、酢酸セルロース及び他のグラフトセルロース誘導体、ポリ(ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリビニルピロリドン、ポリ(アクリル酸)、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(酢酸ビニル)、ポリ(アクリルアミド)、タンパク質、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(スチレンスルホン酸)及びその組み合わせを含む。他の適した繊維材料は、例えば、アクリロニトリル/ブタジエンコポリマー、セルロース、酢酸セルロース、キトサン、コラーゲン、DNA、フィブリノーゲン、フィブロネクチン、ナイロン、ポリ(アクリル酸)、ポリ(クロロスチレン)、ポリ(ジメチルシロキサン)、ポリ(エーテルイミド)、ポリ(エーテルスルホン)、ポリ(アクリル酸エチル)、ポリ(エチル酢酸ビニル)、ポリ(エチル-コ-酢酸ビニル)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(エチレンテレフタラート)、ポリ(乳酸-コ-グリコール酸)、ポリ(メタクリル酸)塩、ポリ(メタクリル酸メチル)、ポリ(メチルスチレン)、ポリ(スチレンスルホン酸)塩、ポリ(スチレンスルホニルフルオリド)、ポリ(スチレン-コ-アクリロニトリル)、ポリ(スチレン-コ-ブタジエン)、ポリ(スチレン-コ-ジビニルベンゼン)、ポリ(酢酸ビニル)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(ビニリデンフルオリド)、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ポリアミック酸(PAA)、ポリアミド、ポリアニリン、ポリベンゾイミダゾール、ポリカプロラクトン、ポリカーボネート、ポリジメチルシロキサン-コ-ポリエチレンオキシド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレン、ポリエチレンイミン、ポリイミド、ポリイソプレン、ポリ乳酸、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリウレタン、ポリビニルピロリドン、タンパク質、SEBSコポリマー、絹及びスチレン/イソプレンコポリマーを含む。例えば、ポリ(ビニリデンフルオリド)-ブレンド-ポリ(メタクリル酸メチル)、ポリスチレン-ブレンド-ポリ(ビニルメチルエーテル)、ポリ(メタクリル酸メチル)-ブレンド-ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(メタクリル酸ヒドロキシプロピル)-ブレンドポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(ヒドロキシ酪酸)-ブレンド-ポリ(エチレンオキシド)、タンパク質ブレンド-ポリエチレンオキシド、ポリ乳酸-ブレンド-ポリビニルピロリドン、ポリスチレン-ブレンド-ポリエステル、ポリエステル-ブレンド-ポリ(メタクリル酸ヒドロキシエチル)、ポリ(エチレンオキシド)-ブレンドポリ(メタクリル酸メチル)、ポリ(ヒドロキシスチレン)-ブレンド-ポリ(エチレンオキシド)などのポリマーブレンドである。捕捉基部を形成するために使用される繊維材料は、検体(検体を含有する担体を含む)が捕捉基部のある部分から捕捉基部の別の部分に運ばれるようにするように選択され得る。捕捉基部を形成するために使用される繊維材料は、検体(検体を含有する担体を含む)が捕捉基部のある部分から捕捉基部の外に出て、分析基部及び/又は採取バイアルに達するように選択され得る。
別の適した捕捉基部は、エレクトレット(熱エレクトレット及び小繊維化エレクトレットフィルムを含む)であり得る。特に適したエレクトレットは、ポリプロピレン及びポリ乳酸を含む。エレクトレットは、半永久的な電荷又は配向分極を有する誘電材料である。エレクトレットは、市販で入手可能な原料から得ることができる。エレクトレットは、材料を加熱し、同時に電場に曝露し、それにより材料中の多くの双極子が好ましい方向に配向するようになることによって製作することができる。加熱後、材料は、「凍結させる」と、長期間、その電気双極子の場所を保つことができる。エレクトレットを製作するための適した材料は、例えば、硬質ゴム、ナフタレン、ポリメタクリル酸メチル及び多くのポリマーなどの有機材料並びに硫黄、石英、ガラス、ステアタイト及びいくつかのセラミックなどの無機材料を含む、熱エレクトレットを作るために直ちに使用することができる材料を含む。エレクトレット繊維膜が特に適している。ポリフッ化ビニリデン(PVDF)/ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)NPエレクトレットナノファイバー膜は、エレクトロスピニングによって形成することができる。van Turnhout(米国特許第3,998,916号明細書)に開示される小繊維化エレクトレットフィルムも適している。1つの採取方法は、KanzerのPCT/US2007/061082に開示されている。Kanzerは、着用者によって吐き出された病原体を閉じ込める、マスクに取り付けられた生体サンプル採取材料を有するフィルタリングフェースマスクを開示している。別の適したマスクは、Angadjivandの米国特許第6,119,691号明細書で開示されている。Angadjivandは、エレクトレットフィルター材料を有するマスクを開示している。
採取基部は、免疫クロマトグラフィー試験基部、金コロイド試験基部及びその組み合わせであり得る。基部は、例えば、量子ドット標識試験基部、金コロイド標識試験基部、セレニウムコロイド標識試験基部、アップコンバージョンリン光標識試験基部、ナノ希土類蛍光複合体標識試験基部、時間分解能クロマトグラフィー試験基部、化学発光試験基部及び他の試験基部を含むことができる。
採取基部は、多層基部でもあり得る。多層採取基部は、追加の層によってすべての側面が保護されている内側の採取基部を有する。内側の採取層は、検出される検体を採取するための高表面積を有する材料から作製される。内側の採取基部は、保護層から切り離し且つ/又は分離することもできる。保護層及び内側の採取基部は、層についての特定の目的(例えば、保護及びサンプル採取)のために設計された様々な材料から作製することができる。例えば、内側の採取基部は、波形の両面ポリエステルのスワブ材料であり得る。内側の採取基部は、採取した検体量を保持するために試薬でコーティングすることができる。内側の採取基部及び/又は保護層(複数可)は、検体を安定化するために試薬でコーティングすることもできる。保護層は、空気透過性タッチ保護コーティングであり得る。
本開示の方法は、スワブを使用して得られたサンプルをバイオエアロゾル採取デバイスと組み合わせる。別の実施形態において、本開示の方法は、スワブサンプル及びバイオエアロゾルサンプルを第3のサンプル採取方法と組み合わせることができる。適した第3のサンプルは、例えば、唾液、痰、鼻洗浄液、口洗浄液、口スワブ、口咽頭スワブ、気管支肺胞洗浄液、血液、尿、便及びその組み合わせを含む。方法は、スワブサンプルを得ること、バイオエアロゾルサンプルを得ること、第3のサンプルを得ること、スワブ溶出液を形成するためにスワブサンプルを溶出させること、組み合わされた溶出液を形成するために、バイオエアロゾルサンプルを溶出させるために、スワブ溶出液の少なくとも一部を使用すること、組み合わされた溶出液を分析すること及び第3のサンプルを分析することを含む。
別の実施形態において、組み合わされたスワブサンプル溶出液及びバイオエアロゾルサンプル溶出液(本明細書では「組み合わされたサンプル」とも称される)は、無菌輸送容器中に置かれる。組み合わされたスワブサンプル溶出液及びバイオエアロゾルサンプル溶出液は、次いで、検査室での試験のための施設で分析するために保存及び/又は輸送することができる。採取後、サンプルは、輸送媒体を含有する無菌輸送容器中に置くことができる。適した輸送媒体は、例えば、ウイルス輸送媒体(VTM)、汎用輸送材料(UTM)、Amies輸送媒体及び無菌生理食塩水を含む。輸送媒体は、例えば、RNase阻害剤、DNase阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、保存剤、安定化剤、銀含有抗菌剤及び抗菌ポリペプチドなどの抗菌添加剤、リドカインなどの麻酔化合物、ネオマイシンなどの抗生物質、血栓形成化合物、シドノンイミン及びNO複合体などの一酸化窒素遊離化合物、殺菌性化合物、殺真菌性化合物、静菌性化合物、他の医薬品化合物、接着剤、芳香剤、匂い吸収化合物、保存剤並びにデオキシリボ核酸、リボ核酸及びヌクレオチド類似体を含む核酸を含むことができる。
別の実施形態において、スワブは、第1のバイアル内に置かれ、バイオエアロゾル採取基部は、第2のバイアル内に置かれる。別の実施形態において、スワブ及びバイオエアロゾル採取基部は、同じバイアル内に置かれる。スワブ及び/又はバイオエアロゾル採取基部が置かれるバイアルは、輸送媒体をさらに含有することができる。適した輸送媒体は、生理食塩水、リン酸緩衝生理食塩水、HEPES、トリス緩衝生理食塩水、水、市販で入手可能な輸送媒体(COPAN Diagnostics、(Murrietta、CA)から市販で入手可能なUTMウイルス輸送媒体など)及びその組み合わせを含む。
特に適した溶出バッファーは、非イオン性界面活性剤を含む。適した界面活性剤は、TRITON X100、TRITON X100還元型、TRITON X114、TRITON X45、Nereid、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)、NP-40、ポリソルベート、CHAPS(3-[(3-コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-1-プロパンスルホン酸)、DOC、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド(CTAB)、Brij52及びその組み合わせを含む。溶出バッファーは、界面活性剤を含む約0.25%の生理食塩水~約0.9%の生理食塩水の溶液であり得る。溶出バッファーは、pHバッファー、塩、キレート剤及びその組み合わせをさらに含むことができる。本明細書で使用されるように、「溶出する」及び「抽出する」は、サンプルから検体の少なくとも一部を取り出すことを説明するために使用される。例えば、サンプルがスワブを使用して採取される場合、溶出バッファーは、サンプルの少なくとも一部をスワブから取り出す。溶出バッファーは、検体の成分を検出することができるようにする方法で検体を破壊することもできる。例えば、溶出バッファーは、微生物のDNA又はRNAをバッファー中に移動させることができるように、微生物の膜が破壊されるようにすることができ、次いで、微生物のDNA及び/又はRNAは、対象から得られたサンプル中の微生物の存在を確定するために検出することができる。
当技術分野で知られている、本開示のサンプルを分析するためのいかなる方法も、組み合わされたサンプルを分析するのに適している。適した方法は、例えば、DNA及びRNA増幅方法(例えば、PCR、RT-PCR、qPCR、ループ介在等温増幅(LAMP))、例えばラテラルフローアッセイ(迅速ラテラルフロー)、バーティカルフローアッセイ、光学イムノアッセイ法(例えばBiostar,Inc.、Boulder、CO)、ウエスタンブロット解析、直接蛍光抗体アッセイ、抗原酵素免疫測定法及び酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)などの免疫学的検定法、例えば高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、ガスクロマトグラフィーなどのクロマトグラフィー、キャピラリフェレーシス、2D及び3Dゲル電気泳動、質量分析並びにその組み合わせを含む。
組み合わされたサンプルは、ラテラルフローアッセイ及びバーティカルフローアッセイなどのデバイスにより分析することができる。ラテラルフローアッセイ及びバーティカルフローアッセイは、1つ以上の捕捉ゾーン:サンプル中のすべての抗体の存在を検出するコントロールライン及び検出される検体と特異的に反応する試験ラインを含有するストリップを使用する。
別の実施形態において、組み合わされたサンプルは、抗原試験を使用して分析することができる。当技術分野で知られているように、抗原試験は、試験デバイス上において、サンプル中に含有される抗原に結合するであろう抗体を含有する。別の実施形態において、組み合わされたサンプルは、抗体試験で分析することができる。当技術分野で知られているように、抗体試験は、試験デバイス上において、サンプル中に含有される抗体に結合するであろう抗原を含有する。抗原及び抗体試験の両方において、抗体及び抗原の結合が手がかりとなって、対象が感染していることを示す結果が目に見えるようになる。
分析は、Cobas Amplicor(Roche Molecular Diagnostics、Pleasanton、CA)などの市販で入手可能なプラットフォームを使用して自動化することができる。
輸送容器中に置かれると、採取され、組み合わされたサンプルは、後の分析まで保存することができるか又は分析のために処理することができる。処理は、溶解、抽出及び採取されたサンプルから病原体を検出するための他の知られている処理ステップを含むことができる。
分析は、ポイントオブケアプラットフォーム及び/又はオフサイトハイスループットプラットフォームを使用することができる。
検体は、微生物、生体分子及び化学分子を含む。検出される特に適した微生物は、病原体である。本明細書で使用されるように、「病原体」は、例えば、細菌、真菌及びウイルスなどの微生物を指す。用語「病原体」は、ウイロイド、プリオン及びタンパク質も指す。
適した検体は、使用者によって排出されたガス及び空気中のエアロゾル飛沫中に含有される。適した検体は、微生物、化学物質、タンパク質、核酸及びその組み合わせを含む。適した微生物は、細菌及びウイルスを含む。
特に適した微生物は、病原体を含む。用語「病原体」は、直接又は間接的に疾患を引き起こす細菌、ウイルス及び他の微生物を指すためにその通常の意味のとおりに使用される。例示的な病原体は、例えば、エルシニア(Yersinia)、クレブシエラ(Klebsiella)、プロビデンシア(Providencia)、エルウィニア(Erwinia)、エンテロバクター(Enterobacter)、サルモネラ(Salmonella)、セラチア(Serratia)、アエロバクター(Aerobacter)、エシェリキア(Escherichia)、シュードモナス(Pseudomonas)、シゲラ(Shigella)、ビブリオ(Vibrio)、エロモナス(Aeromonas)、ストレプトコッカス(Streptococcus)、スタフィロコッカス(Staphylococcus)、ミクロコッカス(Micrococcus)、モラクセラ(Moraxella)、バチルス(Bacillus)、クロストリジウム(Clostridium)、コリネバクテリウム(Corynebacterium)、エベルセラ(Eberthella)、フランシセラ(Francisella)、ヘモフィルス(Haemophilus)、バクテロイデス(Bacteroides)、リステリア(Listeria)、エリジペロスリックス(Erysipelothrix)、アシネトバクター(Acinetobacter)、ブルセラ(Brucella)、パスツレラ(Pasteurella)、フラボバクテリウム(Flavobacterium)、フゾバクテリウム(Fusobacterium)、ストレプトバチルス(Streptobacillus)、カリマトバクテリウム(Calymmatobacterium)、レジオネラ(Legionella)、トレポネーマ(Treponema)、ボレリア(Borrelia)、レプトスピラ(Leptospira)、アクチノミセス(Actinomyces)、ノカルジア(Nocardia)、リケッチア(Rickettsia)、ミクロコッカス(Micrococcus)、マイコバクテリウム(Mycobacterium)、ナイセリア(Neisseria)、カンピロバクター(Campylobacter)、例えば乳頭腫ウイルス、パルボウイルス、アデノウイルス、ヘルペスウイルス、ワクチンウイルス、アレナウイルス、コロナウイルス、ライノウイルス、呼吸器合胞体ウイルス、インフルエンザウイルス、ピコルナウイルス、パラミクソウイルス、レオウイルス、レトロウイルス、ラブドウイルス、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)などの病原ウイルス、条虫(Taenia)、ヒメノレプシス(Hymenolepsis)、裂頭条虫(Diphyllobothrium)、エキノコッカス(Echinococcus)、肥大吸虫(Fasciolopsis)、異形吸虫(Heterophyes)、メタゴニムス(Metagonimus)、クロノルキス(Clonorchis)、ファスキオラ(Fasciola)、肺吸虫(Paragonimus)、住血吸虫(Schistosoma)、蟯虫(Enterobius)、鞭虫(Trichuris)、回虫(Ascaris)、鉤虫(Ancylostoma)、アメリカ鉤虫(Necator)、糸状虫(Wuchereria)、ブルギア(Brugia)、ロア糸状虫(Loa)、オンコセルカ(Onchocerca)、ドラクンクルス(Dracunculus)、ネグレリア(Naegleria)、アカントアメーバ(Acanthamoeba)、プラズモディウム(Plasmodium)、トリパノゾーマ(Trypanosoma)、リーシュマニア(Leishmania)、トキソプラズマ(Toxoplasma)、エントアメーバ(Entamoeba)、ジアルジア(Giardia)、イソスポラ(Isospora)、クリプトスポリジウム(Cryptosporidium)、エンテロシトゾーン(Enterocytozoon)、ストロンギロイデス(Strongyloides)、旋毛虫(Trichinella)、例えば白癬、ヒストプラスマ症、ブラストミセス症、アスペルギルス症、クリプトコックス症、スポロトリクム症、コクシジオイデス症、パラコクシジオイデス症、ムコール症、カンジダ症、皮膚真菌症、プロトテカ症、粃糠疹、菌腫、パラコクシジオイドミコーシス、フェオフィホ真菌症、シュードアレシェリア症、砂毛症を引き起こす真菌、ニューモシスティス、アデノウイルス、コロナウイルス(コロナウイルス229E、コロナウイルスHKU1、コロナウイルスNL63、コロナウイルスOCL43)、ヒトメタニューモウイルス、ヒトライノウイルス、エンテロウイルス、インフルエンザA型、インフルエンザB型、中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)、パラインフルエンザウイルス1型、パラインフルエンザウイルス2型、パラインフルエンザウイルス3型、パラインフルエンザウイルス4型、呼吸器合胞体ウイルス、パラ百日咳菌(Bordetella parapertussis)、百日咳菌(Bordetella pertussis)、肺炎クラミジア(Chlamydia pneumonia)、肺炎マイコプラスマ(Mycoplasma pneumoniae)及びその組み合わせを含む。
特に適した化学物質は、ケトン、ニコチン、コカイン、オピオイド、マリファナ、ベンゾジアゼピン、アンフェタミン、バルビツール酸及びその組み合わせを含む。
サンプルは、タンパク質、DNA及びRNAについて分析することもできる。
サンプルは、複数の異なる検体について同時に分析することができる(例えば、マルチプレックスアッセイ)。例えば、本開示の方法は、マルチプレックスアッセイにおいて上又は下気道サンプル中のSARS-CoV-2、インフルエンザAウイルス及びインフルエンザBウイルスからRNAを検出し、区別するのに特に適している。
[実施例]
[実施例1]
本実施例は、様々なサンプル採取方法及びサンプル採取方法の組み合わせの検査について概説する。
[実施例1]
本実施例は、様々なサンプル採取方法及びサンプル採取方法の組み合わせの検査について概説する。
1.デバイス:マスクインサート
使用事例:エッセンシャルワーカー
検出:複数の部位での痰対PCRによる(口+NP)スワブ対PCRによるバイオエアロゾル
検査した病原体:COVID+TB
組み入れ基準:陽性が疑われること
科学的な必要性:エッセンシャルワーカーを保護するために、COVID+TBについてスクリーニングするため、より長い採取期間の及び非局所的なサンプル採取について検査する。
バイオエアロゾル採取のための行動:採取基部を備えた標準的なサージカルマスクを着用する。通常どおり話し、咳をし、呼吸する。
採取時間:最低4時間
サンプルの取り扱い:POC従事者は、バイオエアロゾルサンプルコレクターをマスクから取り外し、それを5mL Eppendorf中に置く。1mLのUTM。10秒間の力学的振動、30回転させ、バッファー中のサンプルを取得する。
2.デバイス:マスクインサート
使用事例:エッセンシャルワーカー
検出:複数の部位でのPCRによる(口+NP)スワブ対PCRによるバイオエアロゾル
検査した病原体:呼吸器群
組み入れ基準:任意の持続時間の咳又は息切れ又は咽喉痛
科学的な必要性:エッセンシャルワーカーを保護するために、呼吸器病原体群についてスクリーニングするため、より長い採取期間の及び非局所的なサンプル採取について検査する。
バイオエアロゾル採取のための行動:採取基部を備えた標準的なサージカルマスクを着用する。通常どおり話し、咳をし、呼吸する。
採取時間:最低4時間
サンプルの取り扱い:POC従事者は、バイオエアロゾルサンプルコレクターをマスクから取り外し、それを5mL Eppendorf中に置く。1mLのUTM。10秒間の力学的振動、30回転させ、バッファー中のサンプルを取得する。
3.デバイス:ブローチューブ
使用事例:一般集団
検出:複数の部位でのPCRによる(口+NP)スワブ対PCRによるバイオエアロゾル対痰
検査した病原体:COVID+TB(単一の溶出プロトコールを決定する必要がある)
組み入れ基準:陽性が疑われること
科学的な必要性:理想的にはCOVIDの症状発症の-2日目~+7日目において、迅速なバイオエアロゾル採取対NPスワブ採取方法を比較する。TBについては、痰である。
バイオエアロゾル採取のための行動:深い息×20、咳×10、20まで数える。
採取時間:10~15分間
サンプルの取り扱い:POC従事者は、バイオエアロゾルサンプルコレクターを取り外し、それを5mL Eppendorf中に置く。1mLのUTM。10秒間の力学的振動、30回転させ、バッファー中のサンプルを取得する。
4.デバイス:ブローチューブ
使用事例:一般集団
検出:複数の部位でのPCRによる(口+NP)スワブ対PCRによるバイオエアロゾル
検査した病原体:呼吸器群
組み入れ基準:任意の持続時間の咳又は息切れ又は咽喉痛
科学的な必要性:理想的には呼吸器疾患群の症状発症の-2日目~+7日目において、迅速なバイオエアロゾル採取対NPスワブ採取方法を比較する。
バイオエアロゾル採取のための行動:深い息×20、咳×10、20まで数える。
採取時間:10~15分間
サンプルの取り扱い:POC従事者は、バイオエアロゾルサンプルコレクターを取り外し、それを5mL Eppendorf中に置く。1mLのUTM。10秒間の力学的振動、30回転させ、バッファー中のサンプルを取得する。
5.デバイス:ブローチューブ
使用事例:一般集団
検出:複数の部位でのPCRによる(口+NS)スワブ+バイオエアロゾル対PCRによるNPスワブ
検査した病原体:COVID+TB
組み入れ基準:陽性が疑われること
科学的な必要性:COVIDの症状発症の-2日目~+7日目において、NPスワブ採取方法と迅速なバイオエアロゾル採取との組み合わせを比較する。
バイオエアロゾル採取のための行動:深い息×20、咳×10、20まで数える。
採取時間:10~15分間
サンプルの取り扱い:POC従事者は、バイオエアロゾルサンプルコレクターを取り外し、それを5mL Eppendorf中に置く。1mLのUTM。10秒間の力学的振動、30回転させ、バッファー中のサンプルを取得する。
6.デバイス:ブローチューブ
使用事例:一般集団
検出:複数の部位でのPCRによる(口+NS)スワブ+バイオエアロゾル対PCRによるNPスワブ
検査した病原体:呼吸器群
組み入れ基準:任意の持続時間の咳又は息切れ又は咽喉痛
科学的な必要性:理想的には呼吸器群の症状発症の-2日目~+7日目において、NPスワブ採取方法と迅速なバイオエアロゾルサンプルとの組み合わせを比較する。
バイオエアロゾル採取のための行動:深い息×20、咳×10、20まで数える。
採取時間:10~15分間
サンプルの取り扱い:POC従事者は、バイオエアロゾルサンプルコレクターを取り外し、それを5mL Eppendorf中に置く。1mLのUTM。10秒間の力学的振動、30回転させ、バッファー中のサンプルを取得する。
7.デバイス:ブローチューブ
使用事例:一般集団
検出:複数の部位でのPCRによる(口+NP)スワブ対迅速な検出試験(RDT)によるバイオエアロゾル(目視及び読み取り装置で)
検査した病原体:COVID
組み入れ基準:陽性が疑われること
科学的な必要性:理想的には呼吸器群の症状発症の-2日目~+7日目において、迅速なバイオエアロゾルサンプルのみのRDTによる定性的検査対リファレンスPCRにより検査した定量的NPスワブ採取を比較する。
バイオエアロゾル採取のための行動:深い息×20、咳×10、20まで数える。
採取時間:10~15分間
サンプルの取り扱い:患者が行動を実行する。POCは、必要な溶出/抽出バッファーをバイオエアロゾル基部に滴下した。
8.デバイス:ブローチューブ
使用事例:一般集団
検出:複数の部位でのPCRによる(口+NP)スワブ対RDTによるNSスワブ+バイオエアロゾル(目視及び読み取り装置で)
検査した病原体:COVID
組み入れ基準:陽性が疑われること
科学的な必要性:理想的には呼吸器群の症状発症の-2日目~+7日目において、NSサンプルと組み合わせた迅速なバイオエアロゾルサンプルのRDTによる定性的検査対リファレンスPCRにより検査した定量的NPスワブ採取を比較する。
バイオエアロゾル採取のための行動:深い息×20、咳×10、20まで数える。
採取時間:10~15分間
サンプルの取り扱い:患者は、バイオエアロゾル採取行動をデバイスにおいて実行する。POC従事者は、NSスワブで患者からスワブを取り、通常どおりRDT溶出/抽出バッファー中に溶出させる。POCは、RDTにより検査するために、必要な溶出/抽出バッファーをバイオエアロゾル基部に滴下する。
本明細書に記載される実施形態は、バイオエアロゾル採取デバイスを使用して得られたサンプルを、スワブ採取方法を使用して採取されたサンプルと組み合わせることを含むが、バイオエアロゾル採取デバイスを使用して得られたサンプルは、それのみで分析され得る(第2のサンプルと組み合わせることなく)ことが理解されるべきである。有利には、本開示の方法は、増幅、抗体、抗原及び他の紙ベースの試験などの多様な試験で使用することができる密度のウイルス量を入手可能にする。本開示の方法は、バイオエアロゾル採取デバイスを使用して採取されたサンプルがスワブサンプルと組み合わされた場合、サンプルの組み合わせがウイルス量の利用可能性を本質的に増加させるため、特に有利である。
本開示の方法は、有利には、検査の感度を総合することを可能にし、偽陰性試験結果を減らすことができる。特に、呼気飛沫サンプルをスワブサンプルと組み合わせることにより、試験感度を最大にし、サンプルを分析するために使用する検査資源の量を減らすことができる。さらに、バイオエアロゾル採取デバイスを使用するバイオエアロゾルサンプル及び放たれたウイルスを、異なる採取方法を使用して採取された他のサンプルと組み合わせることは、有利には、検査することができる採取されたウイルス量を増やし、それにより試験感度を増加させる。バイオエアロゾル採取デバイスを使用して採取されたバイオエアロゾルサンプル及び放たれたウイルスを、スワブ採取方法を使用して採取されたサンプルと組み合わせることは、有利には、例えば唾液サンプルと比較して、上部気道からのサンプル採取に特有のいかなるシグナル減少も解決することもできる。バイオエアロゾル採取デバイスを、スワブ採取を使用して採取されたサンプルと組み合わせることは、有利には、下流の試験の取り扱いを促進することもできる。バイオエアロゾル採取デバイスを、スワブ採取を使用して採取されたサンプルと組み合わせることは、有利には、少なくとも2つの異なるサンプル採取方法を使用して採取された病原体量を増加させることができるため、偽陰性を減らすこともできる。
Claims (19)
- 対象から得られる組み合わされたサンプル中の検体を検出するための方法であって、
第1のサンプルを採取すること;
バイオエアロゾルサンプルを採取すること;
前記第1のサンプルをバッファー中に取り込むことであって、前記バッファーは、第1の溶出液バッファーを形成するために、前記第1のサンプルの少なくとも一部を前記バッファー中に溶出させる、取り込むこと;
前記第1の溶出液バッファーの少なくとも一部を前記バイオエアロゾルサンプルと接触させることであって、前記第1の溶出液バッファーは、組み合わされたサンプルを形成するために、前記バイオエアロゾルサンプルの少なくとも一部を溶出させる、接触させること;及び
前記検体について、前記組み合わされたサンプルを分析すること
を含む方法。 - 前記バイオエアロゾルサンプルは、飛沫採取デバイスを使用して採取される、請求項2に記載の方法。
- 前記飛沫採取デバイスは、マスク、マスクインサート、呼気飛沫採取ストリップ、エレクトレットフィルター材料及びその組み合わせから選択される、請求項3に記載の方法。
- 前記バイオエアロゾル採取は、バイオエアロゾル採取デバイスを使用するものであり、前記対象は、前記バイオエアロゾル採取デバイス内に吹き入れること、前記バイオエアロゾル採取デバイス内に咳をすること、前記バイオエアロゾル採取デバイス内に向かって鼻歌を歌うこと、前記バイオエアロゾル採取デバイス内に向かって話すこと及びその組み合わせを行う、請求項1に記載の方法。
- 前記バイオエアロゾルサンプルは、前記対象によって吐き出された病原体を閉じ込めることができる材料を使用して採取される、請求項2に記載の方法。
- 前記第1のサンプルは、スワブサンプル、唾液サンプル、痰サンプル、吸引液サンプル、洗浄液サンプル及びその組み合わせから選択される、請求項1に記載の方法。
- 前記分析は、増幅、イムノアッセイ及びその組み合わせから選択される、請求項1に記載の方法。
- 前記分析は、ポリメラーゼ連鎖反応を含む、請求項7に記載の方法。
- 前記分析は、ラテラルフロー分析、バーティカルフロー分析及びその組み合わせから選択される、請求項1に記載の方法。
- 前記組み合わされたサンプルは、前記組み合わされたサンプルの少なくとも一部をラテラルフローアッセイ、バーティカルフローアッセイ及びその組み合わせに取り込むことによって分析される、請求項1に記載の方法。
- 前記検体は、病原体である、請求項1に記載の方法。
- バイオエアロゾル採取デバイスは、採取基部を含み、及び前記採取基部は、前記バイオエアロゾル採取デバイスからバイアル内に移動される、請求項1に記載の方法。
- 前記バイアルは、バッファーを含む、請求項12に記載の方法。
- 前記バイアルは、前記第1の溶出液バッファーを含む、請求項12に記載の方法。
- キットであって、
スワブ、唾液採取バイアル、痰採取バイアル及び洗浄液採取部品の少なくとも1つ;
バイオエアロゾル採取デバイス;
バッファー;並びに
前記キットを使用するための説明書
を含むキット。 - 分析デバイスをさらに含む、請求項15に記載のキット。
- 前記分析デバイスは、ラテラルフローアッセイ、バーティカルフローアッセイ及びその組み合わせからなる群から選択される、請求項16に記載のキット。
- 前記バイオエアロゾル採取デバイスは、マスクインサートである、請求項15に記載のキット。
- 前記バイオエアロゾル採取デバイスは、ブローチューブデバイスである、請求項15に記載のキット。
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