JP2023533809A - ねじ継手 - Google Patents

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ハスカンプ,アダム
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Abstract

Figure 2023533809000001
【課題】
ねじ継手において、ねじ山どうしの干渉が大きくなり、ピンをさらにボックス内にねじ込むのに必要なトルクが大きくなるという問題がある。
【解決手段】
本発明は、石油及びガス産業において使用される管状ねじ継手に関する。ピン(100)を有する第1の管状部材(1)と、ボックス(200)を有する第2の管状部材(2)とを備える管状ねじ継手であって、ピンは、第1の管状部材の端部であり、その半径方向外側に面する表面に、テーパー状の雄ねじ山(150)を含む雄ねじ山ゾーンを含む。ボックスは、第2の管状部材の端部であり、その半径方向内側に面する表面に、テーパー状の雌ねじ山(250)を含む雌ねじ山ゾーンを含む。雄ねじ山と雌ねじ山は、継手が組み立てられた状態にあるときには、互いに係合するように構成されている。雄ねじ山と雌ねじ山はそれぞれ台形であり、山頂、谷底、圧力側フランク、及びスタッブフランクを備える。雄ねじ山と雌ねじ山の両方において、圧力側フランク及びスタッブフランクのうちの少なくとも一方が負に傾斜している。雄ねじ山の端部から延びる雄ねじの第1の部分は、第1の部材の長手方向軸線に対して第1のテーパーを有する。その端部から延びる雌ねじ山の第1の部分は、第2の部材の長手方向軸線に対して第2のテーパーを有し、雄ねじ山の第1の部分と雌ねじ山の第1の部分とは、継手が組み立てられた状態にあるときに、互いに係合するように構成されている第2のテーパーは、ねじ山が組み立てられた状態において、ねじ山の端部に向かって収束するように、第1のテーパーとは異なる。
【選択図】図1

Description

本発明は、石油及びガス産業において使用される管状ねじ継手に関する。継手は、ピンを有する第1の管状部材と、ボックスを有する第2の管状部材とを備える。ピンとボックスには、互いに対向するテーパー状のねじ山があり、ピンをボックス内にねじ込むことで、両者を組み立てることができる。ピンをボックス内にねじ込んでいくに連れて、ねじ山どうしの干渉が大きくなり、ピンをさらにボックス内にねじ込むのに必要なトルクが大きくなる。本発明の特定のねじ継手は、ある具体的な軸線方向位置において、対応する組み立て量に対して、より低いレベルのトルクを達成することができるという特徴を有する。このような継手は、例えば、大口径の管の場合には典型的であるように、管状部材がその直径に対して壁厚が薄いという場合には、特に有利である。また、現場で使用できる機器が、適用され得るトルクについて限界があるという場合にも有益である。
本発明によれば、請求項1によって定義される管状ねじ継手が提供される。
好ましい一実施形態は、ピンを有する第1の管状部材と、ボックスを有する第2の管状部材とを備える管状ねじ継手を提供する。
ピンは、第1の管状部材の端部であり、その半径方向外側に面する表面に、テーパー状の雄ねじ山を含む雄ねじ山ゾーンを含む。ボックスは、第2の管状部材の端部であり、その半径方向内側に面する表面に、テーパー状の雌ねじ山を含む雌ねじ部を含む。雄ねじ山と雌ねじ山は、継手が組み立てられた状態にあるときには、互いに係合するように構成されている。
ピンは末端、すなわち自由端を有する。特に、ピンの末端は、第1の管状部材からある距離に位置する、ピンの端部である。つまり、ピンの末端は、前記第1の管状部材との取り付け位置から離れた位置にある端部である。
当技術分野で知られているように、テーパー状ねじ山とは、円錐形の表面上にあるため、3次元的に螺旋形状を形成するものである。
ねじ山のフランク同士が干渉するように筒状部材どうしを係合させると、組み立てられた状態になる。例えば、楔状ねじ山を用いた継手の場合、互いに対向する両フランク(圧力側フランクとスタッブフランク)が干渉することで、組み立てられた状態となる。トルクショルダー面が軸線方向に接している継手の場合、トルクショルダーどうしが当接しているときに、組み立てられた状態になる。
雄ねじ山と雌ねじ山はそれぞれ台形であり、山頂、谷底、圧力側フランク、及びスタッブフランクを備える。
好ましくは、雄ねじ山と雌ねじ山の両方において、圧力側フランクとスタッブフランクのうちの少なくとも一方が、負に傾斜している(すなわち、両方のねじが負に傾斜した圧力側フランク及び/又は両方のねじが負の傾斜を有するスタッブフランクを有する)。当該技術分野においては従来の慣習であるが、負に傾斜したフランクは、ねじ山の基部と比較して、ねじ山頂の幅を大きくする傾向があるものである。両フランクが正に傾斜している場合、ねじ山の断面は谷底よりも山頂で狭くなる。一方のフランクが負に傾斜し、もう一方が正に傾斜している場合、そのねじ山はかぎ状のねじ山になる。両フランクが負に傾斜している場合、ねじの断面は、蟻継ぎ形になる。本発明では、かぎ状ねじ山と蟻継ぎ形
ねじ山の両方が想定される。
雄ねじ山の端部まで延びる、雄ねじ山の第1の部分は、第1の部材の長手方向軸線に対して第1のテーパーを有する。同様に、雌ねじ山の端部まで延びる、雌ねじ山の第1の部分は、第2の部材の長手方向軸線に対して第2のテーパーを有する。管状部材の長手方向軸線は、もちろん、管の長さ方向(すなわち、管状部材の半径に垂直な方向)である。
雄ねじ山の第1の部分と雌ねじ山の第1の部分とは、継手が組み立てられた状態にあるときには、互いに係合するように構成される。
第2のテーパーは、第1のテーパーとは異なる。このように、第1の部分において、ねじ山はねじ山の端部に向かって収束することができる。ねじ山が収束するにつれて、好ましくは雄ねじ山と雌ねじ山の圧力側フランクである負に傾斜したフランクの干渉は、第1の部分において減少させることができる。このようにして、第1の部分によって画定される領域において、管状部材の壁が担う必要があるトルクを減少させることができる。
例えば、雄ねじ山の第1の部分は、雄ねじ山の残りの部分よりも、ピンの末端に近くてもよい。この場合、ねじ山がピンの終端に向かって収束するような第2のテーパーが第1のテーパーよりも大きければ、負に傾斜したフランクどうしの間の干渉を、ピンの末端に向かって減少させることができる。
これは、さまざまな文脈でメリットをもたらすことができる。例えば、ねじ山は、テーパー状になっているため、ピンの末端に向かって壁の厚さが薄くなる場合がある。負に傾斜したフランクどうしの間の干渉が減少することにより、この第1の管状部材の狭窄部に担持されるトルクを減少させることができる。
さらに、楔状ねじ山の例(後述)では、雄ねじ山は軸線方向に山幅が減少し、ピンの末端で最も狭くなる(すなわち幅が狭くなる)ように変化する。第2のテーパーを第1のテーパーよりも大きくして、ピンの末端に向かってねじ山が収束するようにすれば、ねじ山が狭くなるにつれて、負のフランクの係合による雄ねじ山への応力が小さくなる。このようにして、ピンの末端に近い雄ねじ山の端部が保護され得る。
また、楔状ねじ山の例では、雌ねじ山の幅が変化し、ボックスの末端で最も狭くなる(つまり幅が狭くなる)。第2のテーパーが第1のテーパーより小さく、ねじ山がボックスの末端に向かって収束する場合、ねじ山が狭くなるにつれて、負のフランクの係合による雌ねじ山への応力が小さくなる。このようにして、ボックスの末端に近い雌ねじ山の端部が保護され得る。
好ましい実施形態では、継手は少なくとも1つのシールゾーンを含む。
ピンは、その半径方向外側に面する表面に、雄型シール面を含む雄型シールゾーンを有し、ボックスは、その半径方向内側に面する表面に、雌型シール面を含む雌型シールゾーンを有する。雄型シール面と雌型シール面とは、継手が組み立てられた状態にあるときに、互いに半径方向に干渉するように配置される。
シール性能を最大限に発揮させるためには、2つのシール面どうしの間の干渉が小さすぎてはならない。というのは、これでは大きな圧力に対するシールが得られないからである。ただし、2つのシール面どうしの干渉が大きすぎると、シール面の変形(塑性変形又はカジリ)を招き、時とともに性能を低下させるので、あまり大きくならないようにしなければならない。
シールゾーンを設ける場合、第2のテーパーを第1のテーパーと異なるものとし、ねじ山がシールゾーンに向かって収束するようにすることが好ましい。ピンの端部にシールゾーンを設ける場合、第2のテーパーが第1のテーパーより大きいことが好ましい。箱の末端にシールゾーンを設ける場合、第2のテーパーは第1のテーパーより小さいことが好ましい。つまり、負に傾斜したフランク同士の干渉は、シールゾーンに向かうにつれて減少していくことになる。負に傾斜したフランク同士の干渉が大きいほど、ねじ込みの際にねじ山どうしが互いに向かって、半径方向に引っ張られることになる。シールゾーン付近では、シール面どうしの干渉が過度に大きくなり、望ましくない変形を引き起こすという弊害がある。しかし、ねじ山のテーパーが上述のように構成されていると、第1の部分における負に傾斜した圧力側フランク及び/又はスタッブフランク(好ましくは、圧力側フランク)の干渉がシール面付近で少なくなるので、シール面どうしの間の干渉の望ましくない増加を少なくする及び/又は回避することができる。
当技術分野で知られているように、シールゾーンは、内部、外部、ねじ山の2つの部分又はステップのどうしの間に設けることができ、又はこれらのオプションのいくつかの組み合わせに設けることができる。
いくつかの実施形態では、内部シールゾーンは、ねじ山ゾーンとピンの末端との間に配置される。内部シールゾーンを設ける場合、雄ねじ山の第1の部分は、雄ねじ山の他の部分よりもピンの末端に近くてもよい。雌ねじ山の第1の部分は、雌ねじ山の他の部分よりもピンの末端に近くてもよい。第2のテーパーは、第1のテーパーよりも大きく、ねじ山が内部シールゾーンに向かって収束するようになっている。
いくつかの実施形態では、外部シールゾーンは、ねじ山ゾーンとボックスの末端との間に配置される。外部シールゾーンを設ける場合、雄ねじ山の第1の部分は、雄ねじ山の他の部分よりもボックスの末端に近くにあってよい。雌ねじ山の第1の部分は、雌ねじ山の他の部分よりもボックスの末端に近くにあってよい。第2のテーパーは、第1のテーパーよりも大きく、ねじ山が外部シールゾーンに向かって収束するようになっている。
場合によっては、ピンとボックスはそれぞれ2つのねじ山ゾーンを持ち、軸線方向のそれらの間に、シールゾーンが存在し得る。そのような場合、ねじ山ゾーンのうちの第1のものの第1の部分において、第2のテーパーが第1のテーパーより大きく、ねじ山がシールゾーンに向かって収束することが好ましい。第1のねじ山ゾーンのねじ山の第1の部分は、そのねじ山の残りの部分よりもシールゾーンに近い。任意選択的に、ねじ山ゾーンのうちの第2のものにおいて、ねじ山は、シールゾーンに向かって(すなわち、第1の部分の収束方向と反対方向に)収束していてもよい。第2のねじ山ゾーンのねじ山の第1の部分は、そのねじ山の残りの部分よりもシールゾーンに近い。
本発明は、特に、ねじ継手のねじ山が、楔状ねじ山である場合に適用される。楔状ねじ山の場合、雄ねじ山はその長さに沿ってピンの末端に向かって狭くなるように軸線方向の幅が変化し、雌ねじ山はその長さに沿ってボックスの末端に向かって狭くなるように軸線方向の幅が変化する。
楔状ねじ山が存在する場合、各ねじ山の両フランクが係合し、存在するあらゆる半径方向の干渉に加え、軸線方向にも干渉する。
一般的に、楔状ねじ山は非楔状ねじ山よりも高いトルクを実現する。楔状ねじ山が使用される実施形態では、組み立て中に楔状ねじ山の軸線方向の干渉を利用して、好適なレベルにまでトルクを増加させることができるため、トルクショルダーを任意選択的に省略す
ることができる。
雄ねじ山と雌ねじ山の両方において、圧力側フランクとスタッブフランクがともに負に傾斜していることが好ましい。すなわち、雄ねじ山、雌ねじ山ともに、好ましいねじ山形状は、いわゆる蟻継ぎ形である。
楔状ねじ山接続には蟻継ぎ形ねじ山形状が一般的に用いられ、楔状ねじ山を有するすべての実施形態に好ましいねじ山形状である。
蟻継ぎ形の楔状ねじ山を持つ継手では、圧力側フランクとスタッブフランクの両方が負に傾斜しており、半径方向だけでなく軸線方向にも干渉が生じるため、ねじ山どうしの間に、相当大きな干渉が生じる可能性がある。このようなねじ山がシール面の近くで終端する場合、シール面どうしの間の干渉が、結果として望ましくないほど増加することがある。したがって、本発明は、そのような状況において特に有利であるが、それは、ねじ山どうしの干渉が、シールゾーンに隣接する(「隣接する」とは、それぞれのねじ山の残りの部分よりもシールゾーンに近いことを意味する)第1の部分のねじ山のテーパーによって、シール面の近くで減少し得るからである。さらに、フランクとフランクとの接触によるカジリを低減できるという更なる利点もある。
大口径のパイプは、一般的に直径の割に壁が薄い。そのため、高いトルクがかかると、特にピンやボックスのテーパー部分が変形したり、潰れたりする欠点を有し得る。したがって、本発明のトルク低減効果は、このようなパイプに特に適用される。これらのパイプは、ボックス部材の外径が18インチ以上のパイプであることが特徴である。あるいは、または上記に加えて、ピン部材を有するパイプの外径を、パイプ本体の厚み(パイプ本体の厚みは、ピンやボックスから離れた位置で測定され、例えば、パイプの中点での厚み)で割った値(D/t)が、少なくとも25であるパイプとして特徴付けられてもよい。
上記のねじ山テーパーの議論は、雄ねじ山と雌ねじ山のそれぞれの第1の部分に関するものである。第1の部分は、ねじ山の端部まで延びている。第1の部分は、ねじ山全体であってもよい。しかし、そうであるという必要はない。なお、テーパーの差は、ねじ山の全体にわたっている必要はない。実際には、ねじ山が少なくとも第1の部分と第2の部分を含み、第1の部分にはテーパーの差が存在し、第2の部分ではねじ山が、互いに一致するテーパーを有することが好ましい。
具体的には、好ましい実施形態では、雄ねじ山の第1の部分まで延びる部分が、雄ねじ山の第2の部分である。前記雄ねじ山の第2の部分に対応する前記雌ねじ山の部分は、前記雌ねじ山の第2の部分である。雄ねじ山の第2の部分は、雌ねじ山の第2の部分と同じテーパーを有する。
雄ねじ山の第1の部分と雌ねじ山の第1の部分との間にテーパーの差があっても、雄ねじ山の第2の部分のと雌ねじ山の第2の部分との間ではテーパーを一致させるためには、雄ねじ山はその長さ方向に一定のテーパーを持ち、雌ねじ山のテーパーが変化することが好ましい。すなわち、雄ねじ山の第1の部分は雄ねじ山の第2の部分と同じテーパーを有するが、雌ねじ山の第1の部分は雌ねじ山の第2の部分とは異なるテーパーを有する。任意選択的に、いずれかのねじ山の第1の部分及び第2の部分は、集合的に、そのねじ山の軸線方向長さの少なくとも75%、好ましくは100%を形成する。
上記よりは好ましくはないものとしては、雌ねじ山はその長さに沿って一定のテーパーを有するが、雄ねじ山のテーパーは変化するというケースがある。すなわち、雌ねじ山の第1の部分は雌ねじ山の第2の部分と同じテーパーを有するが、雄ねじ山の第1の部分は
雄ねじ山の第2の部分とは異なるテーパーを有する。
雄ねじ山に沿ったテーパーが一定であることが好ましい理由は、雌ねじ山のテーパーを大きくすれば、ボックス内のクリティカルセクションが高くなり、接続の効率が向上するからである(接続の効率とは、管本体断面に対するねじ山の最小のクリティカルセクションの比率であり、接続性能を制限するものである)。
ねじ山の収束は、負に傾斜したねじ山のフランクどうしの間の干渉を軽減するが、一つのねじ山の谷底と、対向するねじ山の山頂とが干渉する場合、ねじ山の収束は、その山頂と谷底との干渉を好ましくない形で増大させ得る。
また、ねじ山のうちの第1のもの(すなわち、雄ねじ山と雌ねじ山のうちの一方)が、第2のねじ山(すなわち、雄ねじ山と雌ねじ山のうちの他方)の谷底と干渉する山頂を有する場合、第1のねじ山は、完全部分と不完全部分とを含む。
完全部分では、第1のねじ山の高さは一定である。完全部分では、第1のねじ山の山頂が、第2のねじ山の谷底に接触する。
これに対し、不完全部分は、第1のねじ山の高さが完全部分におけるねじ山の高さよりも小さくなるように形成されている。
特に、不完全部分は、ピンとボックスが組み立てられたときに、雄ねじ山と雌ねじ山のうちの一方の谷底が、雄ねじ山と雌ねじ山のうちの他方の山頂からある距離に位置するように構成されてもよい。
例えば、不完全部分を機械加工又は他の手法で切削加工して、ねじ山の高さを低くすることで、山頂と、それに対向する谷底との干渉を少なくし得る。
不完全部分では、第1のねじ山頂と第2のねじ山の谷底との間にクリアランスがあってもよいが、これは必須ではない。しかし、第1のねじ山の不完全部分のフランクは、その全長にわたって、第2のねじ山のフランクと係合することが好ましい。
完全部分において第1のねじ山の山頂が第2のねじ山の谷底に接触するとき、完全部分及び不完全部分の両方において、第1のねじ山の谷底と第2のねじ山の山頂との間にクリアランスが設けられることが好ましい。
後述するように、第1のねじの不完全部分の山頂は、円筒面を画定してもよく、若しくは円錐面を画定してもよく、又は雌ねじ山の不完全部分の山頂は、第1のねじの端部に最も近い位置にある円錐面まで延びる、円筒面を画定する。
以下に示すように、不完全部分は、第1の部分の一部又は全部であってもよい。このように、第1の部分は、例えばシールゾーンに向かって、ねじ山どうしの間の収束領域を提供することができる。ねじ山が収束することによって生じる、谷底への山頂の干渉の望ましからざる増加は、ねじ山の高さ(その山頂が、それと対向する谷底と干渉するねじ山の高さ)の減少によって、軽減及び/又は回避され得る。
ねじ山は、その高さを減少させて円筒面を画定することができるが、いくつかのねじ山のテーパーは、これが不完全部分におけるねじ山のターンの、スタッブフランクの接触面積の減少を多くしすぎる結果となるようなものであってもよい。したがって、追加的又は代わりに、ねじ山の高さを減少させて円錐面を画定することもできる。
任意の実施形態に適用可能な好ましいシールゾーン構成では、雄型シール面及び雌型シール面のうちの一方は丸みを帯びた面であり、雄型シール面及び雌型シール面のうちの他方は円錐形の面である。そのため、シールゾーンでのピンやボックスの変形は、丸みを帯びたシール面を中心とした回動動作となるため、多少の変形があってもシール効果を維持することができる。特に大口径のパイプの場合、比較的薄い壁を有するので、変形量も大きくなるため、上記の点は重要である。
本発明をより良く理解するために、また、どのように本発明を実施することができるかを示すために、次に、あくまでも例示として、添付の図面を参照することができる。
本発明に係るねじ継手の一実施形態の断面の半分を示す図である。 図1のねじ継手のシールゾーンの拡大図である。 図1のねじ継手のねじ山の完全部分の拡大図である。 図1のねじ継手のねじ山の不完全部分の拡大図である。 本発明の範囲に属する代替的な構成を示す図である。 円錐形と円筒形の山頂の任意選択的構成を示す図である。
図1~図4から分かるように、第1実施形態のねじ継手は、第1管状部材1の端部に形成されたピン100と、第2管状部材2の端部に形成されたボックス200とを備える。
本発明は、様々な大きさの管状部材に適用可能であるが、ボックス部材200の外径は、少なくとも18インチであることが好ましい。あるいは、または上記に加えて、ピン部材を有するパイプの外径を、パイプ本体の厚み(パイプ本体の厚みは、ピンやボックスから離れた位置で測定され、例えば、パイプの中点での厚み)で割った値(D/t)が、少なくとも25であるパイプとして特徴付けられてもよい。
ピン100は、好ましくは、第1の管状部材1のスウェージ加工された端部に形成される。有利なことには、これにより、シールゾーン40におけるピン100の厚さをより大きくすることができる。これは、シールを加工するための余分な材料を提供し、その結果、クリティカルセクションにおける構造的能力を提供することができる。
第1の管状部材1の内径は、くり抜かれていることが好ましい。
ピン100とボックス200のそれぞれは、その上に、ねじ山領域20とシールゾーン40とが形成されている。ねじ山ゾーン20は、シールゾーン40まで延びている。シールゾーン40は、ねじ山ゾーン20からピン110の末端まで延びている。
ピン100は、ねじ領域20において、その半径方向外側に面する表面に、テーパー状の雄ねじ山150を備える。ボックス200は、ねじ領域20のその半径方向内側に面する表面に、テーパー状の雌ねじ山250を備える。
雄ねじ山150と雌ねじ山250は、互いに係合するように構成されている。このように、ピン100をボックス200にねじ込んで、ねじ山ゾーン20とシールゾーン40とを、位置揃えさせることができる。
ねじ山ゾーン20は、ねじ山150、250の両方が、一貫した高さ(例えば、山頂から谷底まで)を有する完全部分24と、ねじ山150、250のうちの少なくとも一方が、完全部分24におけるねじ山高さよりも低いねじ山高さを有する不完全部分28とを含む。
ねじ山ゾーン24の完全部分の断面は、図3に見ることができる。完全部分24において、各ねじ山150、250は、圧力側フランク152、252と、スタッブフランク156、256と、山頂154、254と、谷底158、258とを含む。このねじ山は台形ねじ山と呼ぶことができる。当技術分野で知られているように、ねじ山150、250のプロファイルは、台形と呼ばれるものでありながらも、丸みを帯びた及び/又は面取りされたコーナーを含み得る。
より詳細には、ねじ山150、250は、好ましくは、蟻継ぎ形ねじ山として形成される。つまり、両ねじ山150、250の圧力側フランク152、252及びスタッブフランク156、256は、負に傾斜している。ねじ山150、250のフランクの負の傾斜の結果、ねじ山の基部よりも山頂154、254でより大きい軸線方向の幅を有するねじ山形状になる。
完全部分24では、雌ねじ山250の山頂254が雄ねじ山150の谷底158に接触し、雌ねじ山250の谷底258と雄ねじ山150の山頂との間にクリアランス50が設けられている。クリアランス50は、0.004~0.016インチの範囲内、好ましくは0.008インチであってよい。
雄ねじ山150と雌ねじ山250は、いわゆる楔状ねじ山として構成されている。すなわち、雄ねじ山150は、ピン100の末端110に向かって狭くなるように、その長さに沿って軸線方向の幅が変化し、雌ねじ山250は、ボックス210の末端に向かって狭くなるようにその長さに沿って軸線方向の幅が変化している。各ねじ山のピッチは一定で、ねじ山の幅が狭いほど、各ねじ山の後続のターンどうしの間の軸線方向の間隔が大きくなるようになっている。別の言い方をすれば、各ねじ山について、圧力側フランクのピッチを第1の一定値とし、スタッブフランクのピッチを第1の一定値とは異なる第2の一定値とする。
ピン100がボックス200にねじ込まれると、当初は、軸線方向にわずかな重なりしかなく、ねじ山150、250は、対向するねじ山のターンどうしの間の空間を容易に通過する。ピン100がボックス200にさらにねじ込まれ、ねじ山150、250どうしの重なり合いがより大きくなると、ねじ山150、250の両方の圧力側フランク及びスタッブフランクの間に係合が生じるまで、ねじ山の軸線方向幅及び軸線方向間隔が、次第に類似するようになる。その時点でさらにねじ込む動作を行うと、ねじ山150、250どうしの間で軸線方向の干渉が生じ、ピン100をボックス200にさらにねじ込むのに必要なトルクが大幅に増加する。
楔状ねじ山150、250は、組み立て時にトルクを急激に増加させる機構を提供したため、ピン100に、ボックス200の対応するトルクショルダーに接触するトルクショルダーを設けないことが好ましい。
ピン100は、その半径方向外側に面する表面に、図2により詳細に示される雄型シールゾーン40を備える。雄型シールゾーン40は、ねじ山ゾーン20からピン110の末端まで延びている。
雄型シールゾーン40は、ピン100のノーズ105を画定してもよい。雄型シールゾーン40は、その半径方向外側に面する表面に雄型シール面120を備える。雌型シールゾーン40は、継手が組み立てられた状態にあるとき、雄型シールゾーン40に対向する。ボックス200の雌型シールゾーン40は、その半径方向内側に面する表面に、雌型シール面220を備える。雄型シール面120及び雌型シール面220は、継手が組み立て
られた状態にあるとき、互いに半径方向に干渉するように配置される。
雄型シール面120及び雌型シール面220は、干渉によってシールを形成することが可能な、任意の形状をとり得る。ただし、雄型シール面120が丸みを帯びた面であり、雌型シール面220が円錐面であることが好ましい(その逆も可能ではある)。
円錐面は、好ましくは、雌型管状部材2の長手方向軸線に対して5~15度の角度を有し、より好ましくは、7~12度の角度を有し、最も好ましくは9度の角度を有する。
好ましい実施形態では、シールゾーン40において、雄型シール面120の軸線方向両側に位置するピン面108及び109は、雌型シール面220の軸線方向両側に位置するボックス面208及び209から、径方向に間隔を空けている。このようにして、半径方向に干渉する雄型シール面120及び雌型シール面220の両側で、ピン100とボックス200との間に隙間が形成される。最も好ましくは、雄型面108は雄ねじ山150の端部まで延び、雌型面208は雌ねじ山250の端部まで延びている。
第1実施形態では、雄ねじ山と雌ねじ山は、相補的ではあるが、同一のテーパーを有してはいない。
雄ねじ山150の第1の部分310は、第1の部材1の長手方向軸線に対して第1のテーパーAを有し、雌ねじ山250の第1の部分410は、第2の部材2の長手方向軸線に対して第2のテーパーBを有している。第2のテーパーBは、第1のテーパーAよりも大きく、ねじ山がシールゾーン40に向かって収束している。これにより、負のフランク152、156、252、256の、シールゾーン40に向かっての係合を弱めることができる。雄ねじ山150の第1の部分310と、雌ねじ山250の第1の部分410とは、継手が組み立てられた状態にあるときに互いに係合するように構成される。
任意選択的に、雄ねじ山150全体は、第1の部材1の長手方向軸線に対して第1のテーパーAを有し、雌ねじ山250全体は、第2部材2の長手方向軸線に対して第2のテーパーBを有する。しかし、雄ねじ山150が第2の部分320を含み、雌ねじ山250が第2の部分420を含み、雄ねじ山150の第2の部分320及び雌ねじ山250の第2の部分420が共に、同じテーパーを有することが好ましい。好ましくは、ねじ山150、250の両方は、第2の部分320、420において、第1のテーパーAに等しいテーパーを有する。このように、ねじ山150、250の第1の部分310、410は、平行なテーパーを有し、ねじ山150、250の第2の部分320、420は、収束したテーパーを有する。
図1~図4に示す好ましい実施形態では、雄ねじ山150の第1の部分310は、雄ねじ山150の第2の部分310よりも、ピン100の末端110に近い位置にある。雌ねじ山250の第2の部分420は、雌ねじ山150の第1の部分よりも、ボックス200の末端210に近い位置にある
好ましくは、第1の部分310における雄ねじ山150と、第1の部分410における雌ねじ山250との間のテーパーの差は、1回転あたり0.002~0.006インチの範囲内であり、最も好ましくは1回転あたり0.004インチである。
好ましくは、第1の部分310、410の軸線方向長さは、少なくとも2インチ、好ましくは少なくとも3インチである。
第1のテーパーは1回転あたり0.038~0.042インチの範囲内であってもよく
、第2のテーパーは1回転あたり0.040~0.044インチの範囲内であってもよい。
上述したように、ねじ山ゾーン20は、完全部分24と不完全部分28とを備える。雌ねじ山250は、ボックス200の末端210に近い遠位端と、遠位端と反対側の近位端とを含む。図1~図4の実施形態では、不完全部分は、雌ねじ山250の近位端にある。
不完全部分28において、ねじ山150、250の少なくとも一方は、完全部分24におけるねじ山高さよりも低いねじ山高さを有する。図1~図4に示す実施形態では、雄ねじ山の高さは、ねじ山の末端における任意のランアウトを除いて、ねじ全体に沿って一定である。ランアウトとは、ねじの高さが徐々にゼロになることである。ねじ山の端部のランアウトは、対向するねじ山と係合しないことが好ましい。これに対し、雌ねじ山の高さは、完全部分24では一定であるが、不完全部分28では減少している。
換言すれば、雌ねじ山250は、完全部分24において第1の高さを有し、不完全部分28において第2の高さ以下の高さを有する。第2の高さは、第1の高さよりも小さい。いくつかの実施形態では、不完全部分28の少なくとも1つのフランクは、その全長に沿って、対向するフランクに接触する。
好ましくは、不完全部分は、少なくとも0.5インチ、好ましくは少なくとも1.2インチの軸線方向長さを有する。
ねじ山150、250は収束するテーパーを有し、フランクどうしの干渉を低減するが、その低減量は、シールゾーン40に向かって増加する。そのため、雌ねじ山250の高さがその領域で維持されると、雌ねじ山250の山頂254と雄ねじ山150の谷底158との間の干渉が、シールゾーン40に向かって増加することになる。不完全部分28を設けることで、ねじ山が収束することで生じる干渉の増加を回避することができる。好ましくは、不完全部分28において、雌ねじ山250の山頂254は、雄ねじ山150の谷底158から離間している。
不完全部分28を形成するには、多くの方法がある。しかしながら、簡単な機械加工操作を用いて雌ねじ山250を単に切削し、不完全部分28における山頂254が円筒面を画定するようにしてもよい。すなわち、山頂254は、不完全部分においては、一定の半径を有していてもよい。
別の簡単な機械加工操作により雌ねじ山250を単に切削し、不完全部分28の山頂254に、円錐面を画定させてもよい。すなわち、山頂254は、不完全部分において軸線方向に直線的なテーパーを有する表面を画定してもよい。
いくつかの実施形態では、円筒形アプローチと円錐形アプローチとを組み合わせてもよい。好ましくは、不完全部分28における雌ねじ山250の山頂254は、軸線方向に延びる円筒面から円錐面へと形成された表面を画定し、円筒面は雌ねじ山250の近位端に最も近い位置にある。
さらに、ねじ継手の求めに応じて、円筒部及び円錐部を複数設けてもよい。
図4を参照すると、不完全部分28のねじ継手を通る断面を見ることができる。この図では、雌ねじの3つのターンをX、Y、Zとして図示する。
ターンXにおける雌ねじ山250の高さは、完全部分24における雌ねじ山250の高
さよりも低くてもよい。雌ねじ山250の山頂254は、依然として雄ねじ山150の谷底158に接触する。しかしながら、不完全部分28のターンXについての雌ねじ山250の山頂254と雄ねじ山150の谷底158との間の干渉は、完全部分24の任意のターンについての雌ねじ山250の山頂254と雄ねじ山150の谷底158との間の干渉より小さい。
ターンYにおける雌ねじ山250の高さは、完全部分24における雌ねじ山250の高さより小さい。ここで、雌ねじ山250の山頂254と雄ねじ山150の谷底158との間には、クリアランスが存在する。
好ましくは、ターンX及びYの山頂は両方とも円筒面の一部であるため、雌ねじ山250上では同じねじ山高さを有する。しかし、ターンXは、対向する雄ねじ山の谷底と干渉し、ターンYは、対向する雄ねじ山の谷底のテーパーにより、その雄ねじ山の谷底とは干渉しない。
ターンZから分かるように、雌ねじ山250のターンX及びYの山頂254によって画定される円筒面が、もう1ターン続くとすると、ターンZのスタッブフランク252と、雄ねじ山150の、それに対向するスタッブフランク152との間の接触領域は、比較的小さくなるであろう。そこで、円筒面を継続するのではなく、円錐面が使用される。このように、表面を円錐形にすることで、山頂から谷底へのクリアランスを確保しつつ、フランクとフランクとの接触を十分に確保することができる。
すなわち、ターンZにおける雌ねじ山250の山頂254は、完全部分24における雌ねじ山250の高さよりも低く、円錐面を含んでいる。ここで、雌ねじ山250の山頂254と雄ねじ山150の谷底158との間には、クリアランスが存在する。
図4は、円筒面の終端と円錐面の開始端とを有するターンZを示す。しかしながら、山頂254が純粋に円錐形である、雌ねじ山250の(雌ねじ山250の近位端における)ターンが存在してもよい。
図4に描かれた実施形態では、雄ねじ山の高さは、ねじの末端の不完全部分を除いて、ねじ山全体に沿って一定である。不完全部分に円錐形の面を設けることで、ねじ山の端部のランアウトをなくすことが可能になる。ただし、それが好ましい場合には、ランアウトを設けることができる。円筒面しかない場合(すなわち、円錐面がない場合)には、ランアウトを使用してもよい。いずれの場合も、ランアウトは、対向するねじ山と係合しないことが好ましい。ランアウトを設ける場合、ねじ山は、好ましくは、円筒面及び円錐面を有する領域全体で係合する(すなわち、不完全部分は、好ましくは不完全な係合部分となる)。
図1~図4は、具体的な一実施形態を示したものである。その実施形態では、オプションの好ましい組み合わせが描かれている。本発明は、そのように限定されるというものではない。蟻継ぎ形という、具体的なねじ山形状を採用しているが、実際には、片方のねじ山フランクが負に傾斜していればよい。さらに、本実施形態は、シールゾーン40が位置するピン100の末端110に向かって収束するねじ山150、250を含み、雄ねじ山150は、第1の部分310及び第2の部分320全体にわたって一定のテーパーを有する一方、雌ねじ山250は、第2の部分420よりも第1の部分410において大きいテーパーを有している。さらに、雌ねじ山の山頂254は、雄ねじ山の谷底158と干渉する。
シールゾーン40を含むことは必須ではないが、それを設ける場合は、ねじ山150、
250の内部側又は外部側であってよい(下記参照)。シールゾーン40が設けられる場合、ねじ山150、250はシールゾーン40に向かって収束していることが好ましい。
シールゾーン40は、2段のねじ山の、2つの段どうしの間に設けてもよい。この場合、ねじ山のそれらの段の一方又は両方が、シールゾーン40に向かって収束してもよい。
雌ねじ山250の山頂254が、雄ねじ山150の谷底158に接触することは必須ではない。その逆も可能である。しかしながら、雌ねじ山250の山頂254が完全部分24において雄ねじ山150の谷底158に接触する場合、不完全部分28においてより小さな高さを有するのは、円筒形及び/又は円錐形の表面を形成する雌ねじ山250の山頂254である。同様に、雄ねじ山150の山頂154が完全部分24において雌ねじ山250の谷底258に接触する実施形態では、不完全部分28においてより低い高さを有するのは、円筒形及び/又は円錐形の表面を形成するための雄ねじ山150の山頂154である。
図5a~図5iは、本発明によるねじ継手の代替的な、好ましい構成の、非網羅的な選択を示している。これらのねじ継手には、少なくとも1つの負に傾斜したフランク(圧力側フランク又はスタッブフランク)を有する雄ねじ山と雌ねじ山がそれぞれ含まれる。ねじ山は、それぞれの部材の長手方向軸線に対してテーパー角A又はBを有するテーパー状である。テーパーBはテーパーAより大きい。
図5aでは、シールゾーンが存在しない。雌ねじ山全体が、雄ねじ山全体のテーパーAよりも大きなテーパーBを有している。
図5bでは、ピンの端部にシールゾーン40がある。雌ねじ山全体は、雄ねじ山全体のテーパーAよりも大きなテーパーBを有し、ねじ山がシールゾーン40に向かって収束している。
図5cでは、ボックスの端部にシールゾーン40がある。雄ねじ山全体は、雌ねじ山全体のテーパーAよりも大きなテーパーBを有し、ねじ山がシールゾーン40に向かって収束している。
図5dでは、シールゾーンが存在しない。雌ねじ山の第1の部分410は、雄ねじ山全体(第1の部分310と第2の部分320の両方)のテーパーAよりも大きいテーパーBを有する。雌ねじ山の第2の部分420は、雄ねじ山のテーパーAと等しいテーパーAを有する。
図5eでは、ピンの端部にシールゾーン40がある。雌ねじ山の第1の部分410は、雄ねじ山全体のテーパーAよりも大きなテーパーBを有し(第1の部分310と第2の部分320の両方において)、ねじ山がシールゾーン40に向かって収束している。第1の部分310は、第2の部分320よりもシールゾーンに近い。雌ねじ山の第2の部分420は、雄ねじ山のテーパーAと等しいテーパーAを有する。
図5fでは、ボックスの端部にシールゾーン40がある。雄ねじ山の第1の部分310は、雌ねじ山全体(第1の部分410と第2の部分420の両方において)のテーパーAよりも大きなテーパーBを有し、ねじ山がシールゾーン40に向かって収束する。第1の部分410は、第2の部分420よりもシールゾーンに近い。雄ねじ山の第2の部分320は、雌ねじ山のテーパーと等しいテーパーAを有する。
図5gでは、シールゾーンが存在しない。雌ねじ山の第1の部分は、雄ねじ山全体のテ
ーパーAよりも大きいテーパーBを有する。雌ねじ山の第2の部分は、雄ねじ山のテーパーAと同じテーパーAを有する。
図5hと図5iでは、シールゾーンを、その末端に担持する部材(ピン又はボックス)は、2つの異なるテーパー部分を有するねじ山を有している。これらの場合、シールを担持する部材のねじ山のテーパーは、遠位部分よりもシールゾーンに近接した部分で低くなっている。
図5hでは、ピンの端部にシールゾーン40がある。雄ねじ山の第1の部分310は、雌ねじ山全体(第1の部分410と第2の部分420の両方において)のテーパーBよりも大きなテーパーAを有し、ねじ山がシールゾーン40に向かって収束する。第1の部分310は、第2の部分320よりもシールゾーン40に近い。雄ねじ山の第2の部分320は、雌ねじ山のテーパーBと等しいテーパーBを有する。
図5iでは、ボックスの端部にシールゾーン40がある。雌ねじ山の第1の部分4100は、雄ねじ山全体(第1の部分310と第2の部分320の両方において)のテーパーBよりも大きなテーパーAを有し、ねじ山がシールゾーン40に向かって収束する。第1の部分410は、第2の部分420よりもシールゾーン40に近い。雌ねじ山の第2の部分420は、雄ねじ山のテーパーBと等しいテーパーBを有する。
上述したように、第1のねじ山の不完全部分28の山頂は、円筒面を画定してもよく、若しくは円錐面を画定してもよく、又は雌ねじ山の不完全部分の山頂は、第1のねじの端部に最も近い位置にある円錐面まで延びる、円筒面を画定する。これらの選択肢を図6に示す。
図6Aでは、円筒形の表面で形成された不完全部分を見ることができる。
図6Bでは、円錐形の表面で形成された不完全部分を見ることができる。
図6Cでは、円筒形の表面に続いて円錐形の表面が形成された不完全部分が見られ、2つの表面はXで示される軸線方向の位置で会合する。

Claims (14)

  1. ピンを有する第1の管状部材と、ボックスを有する第2の管状部材とを備える管状ねじ継手であって、前記ピンは、前記第1の管状部材の端部であり、その半径方向外側に面する表面に、テーパー状の雄ねじ山を含む雄ねじ山ゾーンを含み;前記ボックスは、前記第2の管状部材の端部であり、その半径方向内側に面する表面に、テーパー状の雌ねじ山を含む雌ねじ山ゾーンを含み;前記雄ねじ山と雌ねじ山とは、前記継手が組み立てられた状態にあるときには互いに係合するように構成され;前記雄ねじ山と前記雌ねじ山とは、それぞれ台形であり、かつ山頂、谷底、圧力側フランク、及びスタッブフランクを備え;前記雄ねじ山及び前記雌ねじ山の両方で、前記圧力側フランク及び前記スタッブフランクのうちの少なくとも一方は、負に傾斜しており;その端部から延びる前記雄ねじ山の第1の部分は、前記第1の部材の長手方向軸線に対する第1のテーパーを有し;その端部から延びる前記雌ねじ山の第1の部分は、前記第2の部材の長手方向軸線に対する第2のテーパーを有し、前記雄ねじ山の前記第1の部分と、前記雌ねじ山の前記第1の部分とは、前記継手が組み立てられた状態にあるときには互いに係合するように構成され;かつ前記第2のテーパーは、組み立てられた状態にあるときには前記ねじ山が前記ねじの端部に向かって収束するように、前記第1のテーパーと異なっている、管状ねじ継手。
  2. 前記雄ねじ山の前記第1の部分は、前記雄ねじ山の残りの部分よりも、前記ピンの末端の近くにある、請求項1に記載の管状ねじ。
  3. 前記ピンが、その半径方向外側に面する表面に、雄型シール面を含む雄型シールゾーンを備え;前記ボックスが、その半径方向内側に面する表面に、雌型シール面を含む雌型シールゾーンを備え;前記雄型シール面及び前記雌型シール面は、組み立てられた状態にあるときには半径方向に互いに干渉するように配置され;かつ前記第2のテーパーは、組み立てられた状態にあるときには前記ねじ山が前記シールゾーンに向かって収束するように、前記第1のテーパーとは異なっている、請求項1又は2に記載の管状ねじ。
  4. 前記雄型シールゾーンは、前記雄ねじ山と前記ピンの前記末端との間に位置し;前記雌ねじ山は、前記ボックスの末端に最も近い遠位端部と、前記遠位端部に対向する近位端部とを備え;前記雌ねじ山は、完全部分と、前記雌ねじ山の前記近位端部にある不完全部分とを含み;かつ前記雌ねじ山の前記不完全部分の前記山頂は、円筒面又は円錐面を画定するか、又は前記雌ねじ山の前記不完全部分の前記山頂は、前記雌ねじ山の前記近位端部に最も近い円錐面へと延びる円筒面を画定する、請求項3に記載の管状ねじ。
  5. 前記完全部分では、前記雌ねじ山の前記山頂が前記雄ねじ山の前記谷底に接触し、前記雌ねじ山の前記谷底と前記雄ねじ山の前記山頂との間には、クリアランスが存在する、請求項4に記載の管状ねじ。
  6. 前記雌型シールゾーンは、前記雌ねじ山と前記ボックスの前記末端との間に位置し;前記雄ねじ山は、前記ピンの前記末端に最も近い遠位端部と、前記遠位端部に対向する近位端部とを備え;前記雄ねじ山は、完全部分と、前記雄ねじ山の前記近位端部にある不完全部分とを備え;かつ前記雄ねじ山の前記不完全部分の前記山頂は、円筒面又は円錐面を画定するか、又は前記雄ねじ山の前記不完全部分の前記山頂は、前記雄ねじ山の前記近位端部の最も近くにある円錐面へと延びる円筒面を画定する、請求項3に記載の管状ねじ。
  7. 前記完全部分では、前記雄ねじ山の前記山頂が、前記雌ねじ山の前記谷底に接触し、前記雄ねじ山の前記谷底と前記雌ねじ山の前記山頂との間には、クリアランスが存在する、請求項6のいずれかに記載の管状ねじ。
  8. 前記不完全部分は、前記対向するねじ山の前記完全部分に接触し、前記不完全部分の前記端部には、ランアウトが設けられ、前記ランアウトは、前記対向するねじ山に係合しない、請求項3~6のいずれか一項に記載の管状ねじ。
  9. 前記雄ねじ山は、前記ピンの前記末端に向かって狭くなるように、その長さに沿って軸線方向の幅が変化し;かつ前記雌ねじ山は、前記ボックスの前記末端に向かって狭くなるように、その長さに沿って軸線方向の幅が変化する、請求項1~8のいずれか一項に記載の管状ねじ。
  10. 前記雄ねじ山と前記雌ねじ山の両方において、前記圧力側フランクと前記スタッブフランクとが共に負に傾斜している、請求項1~9のいずれか一項に記載の管状ねじ。
  11. 前記ボックス部材の外径が、少なくとも18インチである、前記請求項1~10のいずれか一項に記載の管状ねじ。
  12. 前記雄ねじ山の前記第1の部分に延びる前記雄ねじ山の部分が、前記雄ねじ山の第2の部分であり;前記雄ねじ山の前記第2の部分に対応する前記雌ねじ山の部分が、前記雌ねじ山の第2の部分であり;かつ前記雄ねじ山の前記第2の部分は、前記雌ねじ山の前記第2の部分と同じテーパーを有する、請求項1~11のいずれか一項に記載の管状ねじ。
  13. 前記雄ねじ山の前記第1の部分は、前記雄ねじ山の前記第2の部分と同じテーパーを有する、請求項1~12のいずれか一項に記載の管状ねじ。
  14. 前記雄型シール面及び前記雌型シール面のうちの一方が丸みを帯びた面であり、前記雄型シール面及び前記雌型シール面の他方が円錐面である、請求項1~13のいずれか一項に記載の管状ねじ。
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