JP2023532455A - メトロロジ方法及び装置並びにコンピュータプログラム - Google Patents

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Abstract

興味対象パラメータの測定を向上させる方法が開示される。本方法は、基板上の1つ以上のターゲットに関連する、興味対象パラメータの複数の測定値を含むメトロロジデータであって、各測定値が、上記1つ以上のターゲットのうちのターゲット、及びそのターゲットを測定するために使用される測定条件の異なる測定組み合わせに関連する、メトロロジデータ、並びに上記1つ以上のターゲットのための非対称性に関連する非対称性メトリックデータを取得することを含む。上記測定組み合わせにわたる興味対象パラメータのための共通の真の値が存在するとの仮定に基づいて、興味対象パラメータのための真の値を非対称性メトリックデータに関連付ける上記測定組み合わせの各々のためのそれぞれの関係を決定する。これらの関係を使用して興味対象パラメータの測定を向上させる。【選択図】図9

Description

関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、2020年7月9日に出願され、全体が本明細書において参照により組み込まれる、米国特許出願第63/049,897号の優先権を主張する。
[0002] 本発明は、例えば、リソグラフィ技術によるデバイスの製造において使用可能なメトロロジのための方法及び装置、並びにリソグラフィ技術を用いてデバイスを製造する方法に関する。
[0003] リソグラフィ装置は、所望のパターンを、基板上、通常は基板のターゲット部分上に与える機械である。リソグラフィ装置は、例えば、集積回路(IC)の製造において使用することができる。その場合、代替的にマスク又はレチクルと呼ばれるパターニングデバイスを用いて、ICの個々の層上に形成される回路パターンを生成してもよい。このパターンは、基板(例えばシリコンウェーハ)上のターゲット部分(例えば、1つ又は幾つかのダイの一部を包含する)上に転写することができる。パターンの転写は、一般的に、基板上に設けられる放射感応性材料(レジスト)の層上への結像による。一般に、単一の基板は、連続してパターン形成される隣接するターゲット部分のネットワークを含む。リソグラフィプロセスでは、例えば、プロセス制御及び検証のために、作成された構造の測定を頻繁に行うことが望ましい。クリティカルディメンジョン(CD(critical dimension))を測定するためにしばしば使用される、走査電子顕微鏡、及びオーバーレイ、デバイス内の2つの層のアライメントの確度の測度を測定するための専用ツールを含む、このような測定を行うための様々なツールが知られている。オーバーレイは、2つの層の間のミスアライメントの程度に関して記述されてもよく、例えば、1nmの測定オーバーレイへの言及は、2つの層に1nmのミスアライメントが生じている状況を記述してもよい。
[0004] 近年、リソグラフィ分野で使用するための様々な形態のスキャトロメータが開発されている。これらのデバイスは、ターゲット上に放射ビームを誘導し、及び散乱線の1つ又は複数の特性(例えば、波長の関数としての単一の反射角の強度、反射角の関数としての1つ若しくは複数の波長の強度、又は反射角の関数としての偏光)を測定することによって、それからターゲットの興味対象の特性を決定することができる「スペクトル」を取得する。興味対象の特性の決定は、様々な技術、例えば、厳密結合波分析又は有限要素法などの反復的手法によるターゲットの再構築、ライブラリ検索、及び主成分分析によって行われ得る。
[0005] 従来のスキャトロメータによって使用されるターゲットは、比較的大きい、例えば、40μm×40μmの格子であり、測定ビームは、格子よりも小さいスポットを生成する(すなわち、格子がアンダーフィルされる)。これは、ターゲットの数学的再構築を、それを無限と見なすことができるので、単純化する。しかし、ターゲットのサイズを、例えば、それらを、スクライブライン内ではなく、プロダクトフィーチャの中に位置付けることができるよう、例えば、10μm×10μm以下に低減するために、格子が測定スポットよりも小さくされるメトロロジが提案されている(すなわち、格子がオーバーフィルされる)。通例、このようなターゲットは、0次回折(鏡面反射に対応する)がブロックされ、より高次のものだけが処理される暗視野スキャトロメトリを用いて測定される。暗視野メトロロジの例は、文書全体が本明細書において参照により組み込まれる国際特許出願国際公開第2009/078708号及び国際公開第2009/106279号に見出すことができる。この技術のさらなる発展が、特許公報米国特許第20110027704A号、米国特許第20110043791A号、及び米国特許第20120242940A号に記載されている。全てのこれらの出願の内容も本明細書において参照により組み込まれる。回折次数の暗視野検出を用いた回折ベースのオーバーレイは、より小さなターゲットに対するオーバーレイ測定を可能にする。これらのターゲットは照明スポットよりも小さくなることができ、ウェーハ上のプロダクト構造によって取り囲まれていてもよい。ターゲットは、1つの像において測定することができる複数の格子を含むことができる。
[0006] 周知のメトロロジ技術では、オーバーレイ測定結果は、-1次及び+1次の回折次数強度を別々に取得するために、ターゲットを回転させるか、又は照明モード若しくは結像モードを変更しつつ、ターゲットを特定の条件下で2回測定することによって取得される。所与のターゲットに関する強度非対称性、これらの回折次数強度の比較は、ターゲットにおける非対称性である、ターゲット非対称性の測定を提供する。ターゲットにおけるこの非対称性は、オーバーレイ(2つの層の望ましくないミスアライメント)の指標として使用することができる。
[0007] 周知の暗視野像ベースのオーバーレイ測定は、高速且つ計算的に非常に単純であるが(一旦較正されれば)、それらは、層ミスアライメント(すなわち、オーバーレイエラー及び/又は意図的なバイアス)が測定強度非対称性の唯一の原因であるという仮定に依存し得る。重ね合わされた格子の一方又は両方の内部の任意のプロセス効果などの、測定強度非対称性への任意の他の寄与もまた、1次の(及び他のより高次の)次数の強度非対称性への寄与を生じさせる。プロセス効果に起因し、オーバーレイに関連しないこの強度非対称性の寄与は、明らかにオーバーレイ測定を乱し、不正確なオーバーレイ測定を与える。測定されたアライメントターゲット又はマークにおける非対称性のゆえに同様の問題がアライメント測定に生じる。ターゲットの最下部又は下部格子における非対称性はプロセス効果の一般的な形態である。それは、例えば、下部格子が最初に形成された後に行われる、化学機械研磨(CMP(chemical-mechanical polishing))などのウェーハ処理ステップに由来し得る。
[0008] 従って、オーバーレイ及び/又はアライメント測定の確度を向上させることが望まれる。
[0009] 第1の態様では、興味対象パラメータの測定を向上させる方法であって、基板上の1つ以上のターゲットに関連する、興味対象パラメータの複数の測定値を含むメトロロジデータを取得することであって、各測定値が、上記1つ以上のターゲットのうちのターゲット、及びそのターゲットを測定するために使用される測定条件の異なる測定組み合わせに関連する、取得することと、上記1つ以上のターゲットのための非対称性に関連する非対称性メトリックデータを取得することと、上記測定組み合わせにわたる興味対象パラメータのための共通の真の値が存在するとの仮定に基づいて、興味対象パラメータのための真の値を非対称性メトリックデータに関連付ける上記測定組み合わせの各々のためのそれぞれの関係を決定することと、上記関係のうちの1つ以上を使用して興味対象パラメータの測定を向上させることと、を含む方法を提供する。
[0010] 別の態様では、コンピュータプログラム担体は、好適なプロセッサ制御装置上で実行されたとき、プロセッサ制御装置に第1の態様の方法を遂行させるプロセッサ可読命令を含むコンピュータプログラム、及びこのようなコンピュータプログラムを含む。プロセッサ制御装置は、メトロロジ装置又はリソグラフィ装置、或いはそれのためのプロセッサを備えてもよい。
[0011] 本発明のさらなる特徴及び利点、並びに本発明の様々な実施形態の構造及び動作が以下において添付の図面を参照して詳細に説明される。本発明は、本明細書において説明される特定の実施形態に限定されないことに留意されたい。このような実施形態は本明細書において単に例示の目的のために提示されるにすぎない。当業者には、本明細書に包含される教示に基づいて追加の実施形態が明らかであろう。
[0012] 添付の図面を参照して、これより、本発明の実施形態を単なる例として説明する。
図1は、リソグラフィ装置を本発明の一実施形態により描く。 図2は、リソグラフィックセル又はクラスタを本発明の一実施形態により描く。 図3(a)は、第1のペアの照明アパーチャを用いた、本発明の実施形態による、ターゲットの測定に使用される暗視野スキャトロメータの模式図である。 図3(b)は、所与の照明方向に関するターゲット格子の回折スペクトルの詳細である。 図3(c)は、回折に基づくオーバーレイ測定用のスキャトロメータを使用する際に、さらなる照明モードを提供する第2のペアの照明アパーチャである。 図3(d)は、第1及び第2のペアのアパーチャを組み合わせた第3のペアの照明アパーチャである。 図4は、多重格子ターゲットの周知の形態及び基板上の測定スポットのアウトラインを描く。 図5は、図3のスキャトロメータにおいて取得された図4のターゲットの像を描く。 図6は、図3のスキャトロメータを使用し及び本発明の実施形態を形成するために適応可能なオーバーレイ測定方法のステップを示すフローチャートである。 図7は、2つのバイアスを有するターゲットからの複数の波長測定データからオーバーレイ及び非対称性メトリックを決定する原理を説明する非対称性空間におけるプロットである。 図8は、オーバーレイの推定におけるエラーを生じさせ得るこのような測定に関する問題を説明する非対称性空間におけるプロットである。 図9は、この問題が、異なるターゲットのためのオーバーレイの推定においてどのように異なるエラーを生じさせ得るのかを示す非対称性空間におけるプロットである。
[0013] 本発明の実施形態を詳細に記載する前に、本発明の実施形態が実施され得る環境例を提示することが有益である。
[0014] 図1は、リソグラフィ装置LAを模式的に描く。この装置は、放射ビームB(例えば、UV放射又はDUV放射)を調節するように構成された照明光学系(イルミネータ)ILと、パターニングデバイス(例えば、マスク)MAを支持するように構築され、及び特定のパラメータに従って、パターニングデバイスを正確に位置決めするように構成された第1のポジショナPMに接続されたパターニングデバイスサポート又はサポート構造(例えば、マスクテーブル)MTと、基板(例えば、レジストコートウェーハ)Wを保持するように構築され、及び特定のパラメータに従って、基板を正確に位置決めするように構成された第2のポジショナPWに接続された基板テーブル(例えば、ウェーハテーブル)WTと、パターニングデバイスMAによって放射ビームBに付与されたパターンを基板Wのターゲット部分C(例えば、1つ又は複数のダイを包含する)上に投影するように構成された投影光学系(例えば、屈折投影レンズ系)PSとを包含する。
[0015] 照明光学系は、放射の誘導、整形、又は制御を行うための、屈折、反射、磁気、電磁、静電又は他のタイプの光学コンポーネント、又はそれらの何れかの組み合わせなどの様々なタイプの光学コンポーネントを包含してもよい。
[0016] パターニングデバイスサポートは、パターニングデバイスの配向、リソグラフィ装置の設計、及び例えばパターニングデバイスが真空環境で保持されるか否かなどの他の条件に依存したやり方で、パターニングデバイスを保持する。パターニングデバイスサポートは、機械的、真空、静電又は他のクランプ技術を用いて、パターニングデバイスを保持することができる。パターニングデバイスサポートは、必要に応じて固定されてもよく、又は移動可能であってもよいフレーム又はテーブルでもよい。パターニングデバイスサポートは、例えば投影系に対してパターニングデバイスが所望の位置にあることを確実にすることができる。本明細書における「レチクル」又は「マスク」という用語の使用は、より一般的な用語である「パターニングデバイス」と同義であると見なすことができる。
[0017] 本明細書で使用される「パターニングデバイス」という用語は、基板のターゲット部分にパターンを生成するために、その断面にパターンを有した放射ビームを付与するために使用することができるあらゆるデバイスを指すと広く解釈されるものとする。放射ビームに付与されるパターンは、例えば、パターンが、位相シフトフィーチャ、又はいわゆるアシストフィーチャを包含する場合には、基板のターゲット部分の所望のパターンに正確に対応しない場合があることに留意されたい。一般に、放射ビームに付与されるパターンは、集積回路などのターゲット部分に生成されるデバイス内の特定の機能層に対応する。
[0018] パターニングデバイスは、透過型又は反射型でもよい。パターニングデバイスの例は、マスク、プログラマブルミラーアレイ、及びプログラマブルLCDパネルを包含する。マスクは、リソグラフィにおいてよく知られており、及びバイナリ、レベンソン型(alternating)位相シフト、及びハーフトーン型(attenuated)位相シフトなどのマスクタイプ、並びに様々なハイブリッドマスクタイプを包含する。プログラマブルミラーアレイの一例は、小型ミラーのマトリックス配置を採用し、各小型ミラーは、入射する放射ビームを異なる方向に反射するように個々に傾斜させることができる。これらの傾斜ミラーは、ミラーマトリックスによって反射される放射ビームにパターンを付与する。
[0019] ここに描かれるように、本装置は、透過型のものである(例えば、透過型マスクを用いる)。代替的に、本装置は、反射型のものであってもよい(例えば、上述のタイプのプログラマブルミラーアレイを用いる、又は反射マスクを用いる)。
[0020] リソグラフィ装置は、基板の少なくとも一部が、投影系と基板との間の空間を満たすために、比較的高い屈折率を有する液体(例えば水)によって覆われてもよいタイプのものであってもよい。液浸液は、リソグラフィ装置の他の空間、例えば、マスクと投影系との間に与えられてもよい。投影系の開口数を増加させる液浸技術が、当該分野においてよく知られている。本明細書で使用される「液浸」という用語は、基板などの構造が、液体中に沈められなければならないことを意味するのではなく、単に、液体が、露光中に、投影系と基板との間に位置することを意味する。
[0021] 図1を参照して、イルミネータILは、放射源SOから放射ビームを受ける。放射源及びリソグラフィ装置は、例えば放射源がエキシマレーザである場合に、別個のエンティティでもよい。そのような場合には、放射源は、リソグラフィ装置の一部を形成するとは見なされず、及び放射ビームは、例えば適切な誘導ミラー及び/又はビームエキスパンダを含むビームデリバリシステムBDを用いて、放射源SOからイルミネータILへと渡される。他のケースでは、放射源は、例えば放射源が水銀ランプである場合に、リソグラフィ装置の一体化部分であってもよい。放射源SO及びイルミネータILは、必要であればビームデリバリシステムBDと共に、放射システムと呼ばれる場合がある。
[0022] イルミネータILは、放射ビームの角度強度分布を調整するように構成されたアジャスタADを含んでもよい。一般に、少なくともイルミネータの瞳面内の強度分布の外側及び/又は内側半径範囲(通常、それぞれσ-outer及びσ-innerと呼ばれる)を調整することができる。加えて、イルミネータILは、インテグレータIN及びコンデンサCOなどの様々な他のコンポーネントを含んでもよい。イルミネータを用いて、放射ビームが、その断面に所望の均一性及び強度分布を持つように調節してもよい。
[0023] 放射ビームBは、パターニングデバイスサポート(例えばマスクテーブルMT)上に保持されるパターニングデバイス(例えばマスク)MAに入射し、及びパターニングデバイスによってパターン形成される。パターニングデバイス(例えばマスク)MAを横断した後、放射ビームBは、ビームの焦点を基板Wのターゲット部分C上に合わせる投影光学系PSを通過し、それによってターゲット部分C上のパターンの像を投影する。第2のポジショナPW及び位置センサIF(例えば、干渉デバイス、リニアエンコーダ、2Dエンコーダ又は静電容量センサ)を用いて、例えば異なるターゲット部分Cを放射ビームBのパス内に位置決めするように、基板テーブルWTを正確に移動させることができる。同様に、例えばマスクライブラリの機械検索後に、又はスキャン中に、第1のポジショナPM及び別の位置センサ(図1では明確に描かれていない)を用いて、放射ビームBのパスに対してパターニングデバイス(例えばマスク)MAを正確に位置決めすることができる。
[0024] パターニングデバイス(例えば、マスク)MA及び基板Wは、マスクアライメントマークM、M及び基板アライメントマークP、Pを用いてアライメントされ得る。図示されるような基板アライメントマークは、専用ターゲット部分を占有するが、これらは、ターゲット部分間の空間に位置してもよい(これらは、スクライブラインアライメントマークとして知られている)。同様に、2つ以上のダイがパターニングデバイス(例えば、マスク)MA上に設けられる状況では、マスクアライメントマークは、ダイ間に位置してもよい。小さなアライメントマーカも、デバイスフィーチャの中でも、ダイ内に包含されてもよく、その場合、マーカが可能な限り小さく、及び隣接するフィーチャとは異なる結像又はプロセス条件を必要としないことが望ましい。アライメントマーカを検出するアライメントシステムを以下にさらに記載する。
[0025] この例におけるリソグラフィ装置LAは、2つの基板テーブルWTa、WTb及びそれらの間で基板テーブルを交換することができる2つのステーション(露光ステーション及び測定ステーション)を有する、いわゆるデュアルステージ型のものである。一方の基板テーブル上の基板が露光ステーションで露光されている間に、別の基板が、測定ステーションの他方の基板テーブル上にロードされ、様々な準備ステップが行われ得る。準備ステップは、レベルセンサLSを使用した基板の表面制御のマッピング、及びアライメントセンサASを用いた基板上のアライメントマーカの位置の測定を包含し得る。これは装置のスループットの大幅な増加を可能にする。
[0026] 図示の装置は、例えば、ステップモード又はスキャンモードを含む、種々のモードで用いることができる。リソグラフィ装置の構築及び動作は当業者によく知られており、本発明の理解のためにさらに説明される必要はない。
[0027] 図2に示すように、リソグラフィ装置LAは、リソグラフィックセルLC、或いはリソセル又はクラスタと呼ばれる、リソグラフィシステムの一部を形成する。リソグラフィックセルLCは、基板に対して露光前及び露光後プロセスを行うための装置も包含し得る。従来、これらは、レジスト層を堆積させるスピンコータSC、露光されたレジストを現像するためのデベロッパDE、冷却プレートCH、及びベークプレートBKを包含する。基板ハンドラ又はロボットROは、入出力ポートI/O1、I/O2から基板を持ち上げて異なるプロセス装置間で移動させ、次にリソグラフィ装置のローディングベイLBに届ける。大抵の場合トラックと総称されるこれらのデバイスは、それ自体が監視制御システムSCS(これは、リソグラフィ制御ユニットLACUにより、リソグラフィ装置も制御する)によって制御されるトラック制御ユニットTCUの制御下にある。従って、異なる装置を動作させることにより、スループット及び処理効率を最大化することができる。
[0028] 本発明の実施形態での使用に適したメトロロジ装置を図3(a)に示す。ターゲットT、及びターゲットを照明するために用いられる測定放射の回折光線を図3(b)により詳細に示す。図示されたメトロロジ装置は、暗視野メトロロジ装置として知られる種類のものである。メトロロジ装置は、スタンドアローンデバイスでもよいし、又は例えば測定ステーションでリソグラフィ装置LAに、若しくはリソグラフィックセルLCに組み込まれてもよい。装置全体を通して幾つかの分岐を有する光軸を点線Oによって表す。この装置では、光源11(例えばキセノンランプ)によって放出された光は、レンズ12、14、及び対物レンズ16を含む光学系によって、ビームスプリッタ15を介して基板W上に誘導される。これらのレンズは、4F配置のダブルシーケンスで配置される。異なるレンズ配置は、それが基板の像を検出器上に依然として提供し、同時に、空間周波数フィルタリングのための中間瞳面のアクセスを可能にするならば、使用することができる。従って、放射が基板に入射する角度範囲は、本明細書で(共役)瞳面と呼ばれる基板面の空間スペクトルを示す面内の空間強度分布を定義することによって選択することができる。具体的には、これは、対物レンズ瞳面の後方投影像である面内で、レンズ12と14との間に適切な形態のアパーチャプレート13を挿入することによって行うことができる。図示例では、アパーチャプレート13は、異なる形態(13N及び13Sと表示される)を有し、異なる照明モードが選択されることを可能にする。本例の照明系は、オフアクシス照明モードを形成する。第1の照明モードでは、アパーチャプレート13Nが、単なる説明目的で「北」と指定された方向から、オフアクシスを提供する。第2の照明モードでは、アパーチャプレート13Sを用いて、「南」と表示された反対方向から同様の照明が提供される。生じた像を分離するための光学くさびと組み合わせた2つの反対方向からの同時照明及び検出を可能にするものなど、異なるアパーチャを用いて、他の照明モードが可能である。所望の照明モード外の任意の不必要な光は所望の測定信号と干渉することになるので、瞳面の残りの部分は望ましくは暗い。
[0029] 図3(b)に示されるように、ターゲットTは、基板Wが対物レンズ16の光軸Oに対して垂直な状態で設置される。基板Wはサポート(図示せず)によって支持されてもよい。軸Oから外れた角度からターゲットTに衝突する測定放射Iは、0次光線(実線0)と、2つの1次光線(一点鎖線+1及び二点鎖線-1)とを生じさせる。なお、オーバーフィルされた小ターゲットの場合、これらの光線は、メトロロジターゲットT及び他のフィーチャを含む基板のエリアをカバーする多くの平行光線の1つにすぎない。プレート13のアパーチャが、(有用な量を受け入れるのに必要な)有限幅光を有するので、入射光線Iは、実際には、ある角度範囲を占有し、及び回折光線0及び+1/-1は、若干広がる。小ターゲットの点像分布関数に従って、各次数+1及び-1は、ある角度範囲にわたり、さらに広がる(図示されるような単一の理想光線ではない)。なお、ターゲットの格子ピッチ及び照明角度は、対物レンズに入る1次光線が中心光軸と厳密にアライメントされるように、設計又は調整することができる。図3(a)及び3(b)に図示される光線は、単に図中でそれらをより簡単に区別することができるように、若干オフアクシスに示される。
[0030] 基板W上のターゲットTによって回折された少なくとも0次及び+1次が、対物レンズ16によって収集され、ビームスプリッタ15を通して戻るように誘導される。図3(a)に戻り、第1及び第2の照明モードの両方が、北(N)及び南(S)と表示された正反対のアパーチャを指定することによって図示される。測定放射の入射光線Iが光軸の北側からのものである場合、すなわち、第1の照明モードが、アパーチャプレート13Nを用いて適用される場合、+1回折光線(+1(N)と表示される)が、対物レンズ16に入る。対照的に、第2の照明モードが、アパーチャプレート13Sを用いて適用される場合、-1回折光線(-1(S)と表示される)が、レンズ16に入る回折光線である。
[0031] 第2のビームスプリッタ17は、回折ビームを2つの測定分岐に分割する。第1の測定分岐では、光学系18は、0次及び1次回折ビームを用いて、第1のセンサ19(例えば、CCD又はCMOSセンサ)上にターゲットの回折スペクトル(瞳面像)を形成する。像の処理が次数を比較及び対比させることができるように、各回折次数は、センサ上の異なる点に当たる。センサ19によって捕捉された瞳面像は、メトロロジ装置の焦点を合わせる、及び/又は1次ビームの強度測定を規格化するために使用することができる。瞳面像は、再構築などの多数の測定目的に使用することもできる。
[0032] 第2の測定分岐では、光学系20、22は、センサ23(例えば、CCD又はCMOSセンサ)上に、ターゲットTの像を形成する。第2の測定分岐では、開口絞り21が、瞳面と共役な面内に設けられる。開口絞り21は、センサ23上に形成されるターゲットの像が、-1又は+1次ビームのみから形成されるように、0次回折ビームをブロックするように機能する。センサ19及び23によって捕捉された像は、その像を処理するプロセッサPU(これの機能は、行われる測定の特定のタイプに依存する)に出力される。なお、ここでは「像」という用語は、広い意味で使用される。そのため、-1次及び+1次の一方のみが存在する場合、格子ラインの像は形成されない。
[0033] 図3に示されるアパーチャプレート13及び視野絞り21の特定の形態は、単なる例である。別の本発明の実施形態では、ターゲットのオンアクシス照明が用いられ、及びオフアクシスアパーチャを有した開口絞りを用いて、実質的にたった1つの1次回折光がセンサに送られる。さらに他の実施形態では、1次ビームの代わりに、又は1次ビームに加えて、2次、3次及びそれより高次のビーム(図3では不図示)を測定で使用することができる。
[0034] 測定放射をこれらの異なるタイプの測定に適応できるようにするためには、アパーチャプレート13は、ディスク(これは、所望のパターンを適所に持ってくるために回転する)の周囲に形成される幾つかのアパーチャパターンを含んでいてもよい。なお、アパーチャプレート13N又は13Sは、ある方向(セットアップに応じてX又はY)に配向された格子を測定することのみに使用される。直交格子の測定の場合、90°及び270°を通るターゲットの回転が実施されてもよい。異なるアパーチャプレートが、図3(c)及び(d)に示される。これらの使用、並びに装置の多数の他のバリエーション及び適用例が、上述の以前に公表された特許出願公開に記載されている。
[0035] 図4は、周知の慣例に従って基板上に形成された(複合)ターゲットを描く。本例におけるターゲットは、全てが、メトロロジ装置のメトロロジ放射照明ビームによって形成される測定スポット31内に入ることになるよう、共に近接して位置付けられた4つの格子32~35を含む。従って、4つの格子は、全て同時に照明され、同時にセンサ19及び23上に結像される。オーバーレイ測定専用の例では、格子32~35は、それら自体が、基板W上に形成される半導体デバイスの異なる層においてパターン形成される、上に重なる部分格子によって形成される複合格子である。格子32~35は、複合格子の異なる部分が形成される層間のオーバーレイの測定を容易にするために、異なってバイアスされたオーバーレイオフセットを有していてもよい。オーバーレイバイアスの意味は以下において図7を参照して説明される。格子32~35はまた、入ってくる放射をX及びY方向に回折するために、図示されるように、それらの配向が異なっていてもよい。一例では、格子32及び34は、それぞれ、+d、-dのバイアスを有したX方向格子である。格子33及び35は、それぞれオフセット+d及び-dを有したY方向格子である。これらの格子の個別の像は、センサ23によって捕捉される像において識別することができる。これは単にターゲットの一例にすぎない。ターゲットは、4つよりも多数若しくは少数の格子、又は単一の格子のみを含んでもよい。
[0036] 図5は、図3の装置において図4のターゲットを用いて、図3(d)のアパーチャプレート13NW又は13SEを用いて、センサ23上に形成され、及びセンサ23によって検出され得る像の一例を示す。瞳面像センサ19は異なる個々の格子32~35を分解することはできないが、像センサ23はそれを行うことができる。暗い長方形は、センサ上の像のフィールドを表し、その中で、基板上の照明スポット31が、対応する円形エリア41に結像される。これの中で、長方形エリア42~45は、小ターゲット格子32~35の像を表す。ターゲットがプロダクトエリア内に位置する場合、プロダクトフィーチャはこのイメージフィールドの周辺においても目に見える場合がある。イメージプロセッサ及びコントローラPUは、パターン認識を用いて、これらの像を処理することによって、格子32~35の個別の像42~45を識別する。このように、像は、センサフレーム内のある特定の場所で非常に厳密にアライメントされる必要はなく、これは、測定装置全体としてのスループットを大きく向上させる。
[0037] 格子の個別の像が識別されると、これらの個々の像の強度は、例えば識別されたエリア内の選択されたピクセル強度値の平均値又は総計を求めることによって、測定することができる。像の強度及び/又は他の特性は、互いに比較することができる。これらの結果を組み合わせて、リソグラフィプロセスの異なるパラメータを測定することができる。オーバーレイ精度は、そのような重要なパラメータの一例である。
[0038] 図6は、例えば、出願国際公開第2011/012624号に記載される方法を使用して、どのように、コンポーネント格子32~35を含有する2つの層間のオーバーレイ(すなわち、望ましくなく、意図的でないオーバーレイミスアライメント)が測定されるかを図示する。この測定は、+1次及び-1次暗視野像におけるそれらの強度を比較し(他の対応するより高次の、例えば+2及び-2次の強度を比較することもできる)、強度非対称性の測度を取得することによって明らかとなる、ターゲット非対称性を通して行われる。ステップS1では、図2のリソグラフィックセルなどの、リソグラフィ装置を通じて、基板、例えば、半導体ウェーハを1回以上処理し、格子32~35を包含するターゲットを作製する。S2では、図3のメトロロジ装置を使用して、格子32~35の像を1次回折ビームのうちの一方(例えば、-1)のみを使用して取得する。ステップS3では、照明モードを変更すること、又は結像モードを変更することによって、或いはメトロロジ装置の視野において基板Wを180°回転させることによって、いずれにせよ、他方の1次回折ビーム(+1)を使用して、格子の第2の像を取得することができる。その結果、+1回折放射が第2の像で捕捉される。なお、上述したように、これらの第1及び第2の像は2つの反対方向の同時照明から同時に取得されてもよい。
[0039] なお、各像において1次回折放射の半分のみを包含することによって、ここで言及される「像」は、従来の暗視野顕微鏡像ではない。ターゲットの個々のターゲットラインは分解されない。各ターゲットは、単に、ある強度レベルのエリアによって表される。ステップS4では、それから強度レベルが測定される関心領域(ROI(region of interest))が、各コンポーネントターゲットの像内で識別される。
[0040] 個々のターゲットそれぞれのROIを識別し、その強度を測定すると、次に、ターゲットの非対称性、及び従って、オーバーレイを決定することができる。これは、ターゲット32~35ごとに+1次及び-1次に関して取得された強度値を比較し、それらの強度非対称性、例えば、それらの強度の任意の差を識別するステップS5において(例えば、プロセッサPUによって)行われる。「差」という用語は、減算のみを指すことを意図したものではない。差は、比率の形式で計算されてもよい。ステップS6では、多数のターゲットに関して測定された強度非対称性を、これらのターゲットの任意の既知の加えられたオーバーレイバイアスの知識と共に使用し、ターゲットTの付近のリソグラフィプロセスの1つ以上の性能パラメータを計算する。本明細書において説明される適用では、2つ以上の異なる測定条件又は「レシピ」を使用した測定が含まれることになる。大きな興味対象の性能パラメータはオーバーレイである。後述するように、新規の方法は、リソグラフィプロセスの他の性能パラメータが計算されることも可能にする。これらは、リソグラフィプロセスの向上のためにフィードバックし、及び/又は図6自体の測定及び計算プロセスを向上させるために使用することができる。
[0041] 上述された先行出願では、上述された基本的方法を用いたオーバーレイ測定の品質を向上させるための様々な技術が開示されている。これらの技術はここではさらに詳細に説明されない。それらは、これより説明される、本出願において新たに開示される技術と組み合わせて使用されてもよい。
[0042] ターゲット内の下部格子非対称性又は他の望ましくない非対称性などのプロセス効果は、オーバーレイが強度非対称性に依存するという仮定に基づくオーバーレイ測定に影響を及ぼすことが知られている。ターゲットの下部格子における構造的非対称性はプロセス効果の一般的な形態である。それは、例えば、第1の構造が最初に形成された後に行われる、化学機械研磨(CMP)などの基板処理ステップに由来し得る。しかし、これは単にプロセス効果の単一の例にすぎないことを理解されたい。これらのプロセス効果の結果、ターゲットの全体的なターゲット非対称性は、ターゲットオーバーレイ(及び任意の意図的なバイアス)に加えて、プロセス効果に起因するオーバーレイの寄与を含むことになる。オーバーレイが、2つのバイアスされた格子及び単一の照明条件(例えば、波長及び/又は偏光或いはこれらの組み合わせ)のみを使用して図6の方法によって測定される場合、プロセス効果は、オーバーレイと区別することができず、結果として、オーバーレイ測定が信頼性を欠くものとなる。
[0043] ゼロオフセットを有し、プロセス効果の強度非対称性Aを持たない「理想的な」ターゲットに関する、オーバーレイOVと強度非対称性Aとの間のプロットは、オーバーレイと非線形の周期的関係(例えば、正弦曲線関係)を有する。正弦曲線変動の周期Pは、もちろん適宜のスケールに変換される、格子の周期又はピッチPに対応する。正弦曲線の形は、この例では、純粋なものであるが、実際の状況では、高調波を包含し得る。
[0044] 上述のとおり、単一の測定に依存するのではなく、バイアス格子(既知の加えられたオーバーレイバイアスを有する)を使用して、オーバーレイを測定することができる。このバイアスは、測定強度非対称性に対応したオーバーレイのウェーハ上較正として機能する、それが生成されたパターニングデバイス(例えば、レチクル)で定義された既知の値を有する。ステップS1~S5では、強度非対称性測定値A+d及びA-dが、それぞれ、加えられたバイアス+d及び-dを有する格子に関して取得される。バイアスを知っていることにより、OVを計算することができる。
[0045] 上述のプロセス効果の問題に対処するための方法が、本明細書において参照により組み込まれる国際公開第2015018625A1号に記載されている。グラフ的に表現すると(ただし、もちろん、本方法はアルゴリズム的に行われてもよい)、この方法は、1つを超える測定条件下で複合ターゲットを測定し、これらの測定を非対称性空間におけるグラフ上にプロットすることによってオーバーレイを計算することを本質的に記述する。このような状況において、非対称性空間は、各測定条件に関する、正にバイアスされた(+d)ターゲットからの強度非対称性測定値(A+d測定値)対負にバイアスされた(-d)ターゲットからの強度非対称性測定値(A-d測定値)のプロットを含む。回帰が非対称性空間プロット上の各点(ただし、必ずしも原点でない)を通してフィッティングされ、オーバーレイが(例えば、線形フィッティングにおいて)回帰の傾きから推定される。国際公開第2015018625A1号に記載された方法は、A+d測定値とA-d測定値との間の関係は実質的に線形であるという仮定に依存する。しかし、本明細書において説明されるコンセプトは、線形モデルを使用する方法に限定されず、非線形の拡張モデルが代わりに使用され、比較されてもよい。
[0046] 完璧なターゲットについては、このプロットは原点を通ることになり、以前の方法は、これを真実であると仮定した。例えば、このような方法では、単一の波長測定が単一の点としてプロットされ、回帰は、この点と原点とを通るようプロットされ、この線の傾きからオーバーレイが決定される。国際公開第2015018625A1号は、原点を回帰に含めないことによって、オーバーレイのためのより優れた推定が達成され得、原点からの回帰のオフセット(本明細書において、原点までの距離(distance-to-origin)又はDTO値と呼ばれる)はプロセス効果を指示することを教示した。このような方法は、2つ以上の測定条件の各々を関連付ける点は、非対称性空間内でプロットされたときに、実質的に、オーバーレイを指示する回帰上に乗る測定値を与えることになる(すなわち、全てが、実質的に、オーバーレイを表す傾きを有する同じ線上に乗る)という仮定に基づき得る。DTOは、追加のメトリック又はプロセス非対称性メトリックとして使用されてもよく、データセットごとに、プロット原点から線までの最短距離、すなわち、プロット原点までの、グラフ上の点を通る最良適合線に対して90°を成す最短距離を有し得る。DTOは、ターゲットのフィーチャ又はプロセス非対称性の有用な指標であり、実際のオーバーレイとほぼ独立している。
[0047] 図7は、現在理解されているとおりのコンセプトを図示している。原点O及び黒色の測定点を通るようプロットされた実線OV=0は、プロセス効果或いは任意のオーバーレイ又はバイアスを有しない完璧なターゲットを表す。点線OV>0は、第1の方向にオーバーレイ又はバイアスを有する以外は完璧なターゲットについての回帰であり、鎖線OV<0は、第2の方向にオーバーレイ又はバイアスを有する以外は完璧なターゲットについての回帰である(これらのために測定点は示されていない)。灰色の測定点を通るよう回帰された実線OV’=0は、完璧でないが、任意のオーバーレイ又はバイアスを有しないターゲット(例えば、プロセス非対称性を有する)を表す。すなわち、それは、線OV=0の完璧でないバージョンである。線OV=0及びOV’=0の傾きが同じであるため、国際公開第2015018625A1号の方法は、他の非対称性及びプロセス効果と切り離して、完璧でないターゲットからオーバーレイを決定することを可能にすると理解された。DTOメトリックはこれらの他の非対称性及びプロセス効果の指示メトリックである。
[0048] 国際公開第2015018625A1号に記載されたものなどの方法は、数個以上の測定条件又は波長/偏光における測定を使用して、ロバストな回帰、ひいては、オーバーレイを決定することを記載している。線形回帰では、2つの測定のみが必要とされるはずであるが、実際には、一部の測定条件に関連する非対称性空間内の点はオーバーレイ線から著しく逸脱し得、及び/又はA+d/A-d回帰は特定の測定条件セット又はターゲットについて実質的に非線形になり得る。しかし、デバイス製造の間にオーバーレイを監視するとき、良好な適合、ひいては、信頼性のあるオーバーレイ値を確実にするために、異なる測定条件に各々関連する、10種、20種、又はそれより多くの全種類の測定を測定することは法外に時間がかかるであろう。それゆえ、典型的には、(例えば、2つ又は3つの測定条件の)小さい部分セットが生産監視のために選定される。ここで、測定条件の部分セットは測定レシピと呼ばれてもよい。しかし、測定品質はターゲットのためのこれらの測定条件の異なる部分セットに関して変動し、最適な部分セットはターゲットによって異なる。それゆえ、生産監視のために使用される測定条件又は測定レシピの部分セットの慎重な選択が、スタックごとに、又はターゲットごとに重要である。このような選択は、較正段階における特定のターゲット/スタックのために行われるより包括的な測定セットからの回帰を基準として使用してもよい。
[0049] ターゲットのための測定レシピを最適化するための現在の方法は、他のターゲット/レシピの知識を用いずにターゲットごとに行われている。現在、異なるターゲット/レシピからの情報を組み合わせるというコンセプトは存在しない。これらの現在の方法について、発明者らは、単一のターゲットは非常に良好なKPI(そのターゲットのために最適化されたレシピを指示する)を示すが、依然として、誤ったオーバーレイ(又はアライメント)値を測定し得ることを観察した。それゆえ、共通のウェーハ領域内の(例えば、異なるターゲット、同じターゲットの、及び/又は異なる照明特性に関連する領域からの)、従って、同じオーバーレイを測定するはずである異なるオーバーレイ測定が、実際には著しい測定間変動を示すことが観察された。さらに、最適化された測定レシピを用いて測定された異なるターゲット(又はそれらの領域)からの測定値も著しいターゲット間変動を示す。現在の多波長最適化方法ではあまり正確でないターゲット非対称性モードが存在する。同様の挙動が、アライメントにおいて異なるスタックタイプにわたって観察された。ここでは、互いに物理的に接近した(例えば、<10μmの分離)ターゲットについて、測定アライメントにおける1nmを超えるターゲット間変動が見出された。
[0050] 図8は、この不具合についての(オーバーレイにおける)可能な根本原因を図示する。位相及び振幅の非対称性の組み合わせが原因になり得ることが提案される。細い点線LPは完璧なターゲットを表す。上述された方法は、非オーバーレイターゲット非対称性は、回帰のシフトのみを生じさせ、傾きの変化を生じさせないという仮定に基づいており、これは実線の期待回帰LEXPによって表されている。観察されたことは、他の非対称性モード(例えば、ターゲットの「重心」のシフト)が、(例えば、観察された線LOBによって表されるとおりの)回帰の位相非対称性及び回転をもたらすことである。この回転は、オーバーレイについての異なる間違った値をもたらすことになる(全ての3本の線は、ゼロオーバーレイを有するターゲットに関連する)。
[0051] さらに、この回転及びシフトはターゲット設計ごとに異なり得ることが観察される。図9に、これが図示されている。同図は、点線OVによって表される同じ(ゼロ)真のオーバーレイを有する4つのターゲットについての4つの回帰T1、T2、T3、T4を示している。見ることができるように、これらのターゲットの各々についての回帰は異なる傾き及びDTOを有する。
[0052] これらの問題に対処するために、測定値間の測定された興味対象パラメータ(例えば、オーバーレイ又は位置)の差が最小化されるよう、測定レシピを最適化し、及び/又は1つ以上のターゲットからの複数の測定値にわたる補正を決定するための方法が提案される。各測定値は、ターゲット、及びそのターゲットを測定するために使用される測定条件の異なる測定組み合わせに関連し得る。組み合わせは、各測定を取得するために、ターゲット、測定条件、又はその両方に関して変動してもよい。例えば、ターゲットごとに1つの測定値が存在してもよい。代替的に、ターゲットごとに非対称内容の異なるサンプリングを取得するために、ターゲットごとに1つを超える測定値、例えば、ターゲットごとに、異なる測定レシピ又は測定条件を使用して取得される測定値が存在してもよい。測定は、1つのターゲットのみ(例えば、1つを超える測定レシピを用いる)、又は1つを超えるターゲット(例えば、ターゲットごとに1つ以上の測定レシピを用いる)からもたらされてもよい。また、(例えば、レシピごとの)異なる測定値が同じターゲットの異なる領域から取得されてもよく、例えば、ターゲットは複数のセクション又は領域に細分される。
[0053] この方法では、全ての測定値は同じでなければならず、任意の変動は他の非対称性に起因すると仮定される。従って、興味対象パラメータのための真の値は全ての測定値について共通であると仮定される。それゆえ、複数の測定は、同じ近傍又は共通ウェーハ領域内に全てが配置された(例えば、ターゲット数が1つを超える)ターゲットから取得されなければならない。このように、全ての測定値及び全てのターゲットが、同じオーバーレイを有することが期待されてもよい。複数ターゲットの実施形態では、複数のターゲットの各ターゲットは期待オーバーレイ以外の態様の点で互いに異なってもよく、このため、それらの非オーバーレイ非対称性は異なってもよい。
[0054] 本方法はまた、アライメントにも適用可能であり、このために、オーバーレイの全ての言及は位置のために代用され得る。特定のアライメントの実施形態が後述されることになる。
[0055] 本明細書において開示されるコンセプトは、所与の測定レシピ又は設定について、ターゲットの測定オーバーレイは、ターゲットに関連するプロセス非対称性メトリック又は非オーバーレイ非対称性メトリックへの著しい線形依存性を示すという観察に基づく。このようなプロセス非対称性メトリックは、例えば、興味対象パラメータがオーバーレイであるときには、すでに説明されたとおりのDTOであってもよい。しかし、ターゲットにおける非オーバーレイ非対称性(又はアライメント設定では、任意のターゲット非対称性(単数又は複数))の程度を定量化する任意の他のプロセス非対称性メトリックが使用されてもよい。それゆえ、本方法は、真のオーバーレイをプロセス非対称性メトリックに関連付ける関係(例えば、後述される線形例のための比例定数、ただし、より複雑な関係を記述する他の関数も可能である)を見出すことを含む。真のオーバーレイは知られていないため、本方法は、同じ真のオーバーレイ(例えば、ウェーハ上の同じ近傍内にある)を有することが期待される測定からの測定オーバーレイ値の間の、レシピ間、ターゲット間(複数のターゲットが測定されるとき)、及び任意選択的に、偏光間の差を最小化する最適化を遂行することに基づく。同じ近傍内は、例えば、1.5mm又は1mm以下分離されていてもよい(例えば、10μm~1.5mmの分離距離を有する)。
[0056] それゆえ、オーバーレイの例では、全てのターゲットが以下の関係を満たすことが提案される:
OVreal=OVmeas n,P+Cn,p*DTOn,P (1)
ここで、OVrealは真のオーバーレイであり、OVmeas n,Pは測定オーバーレイであり、Cは定数であり、DTOは、上述されたとおりの原点までの距離(又は他の非オーバーレイ非対称性メトリック)である。n及びPはターゲット及び偏光を指し、これにより、現実のオーバーレイを除く全てのパラメータはターゲット及び測定条件に依存する(例えば、ここで、異なる測定条件は、波長、帯域幅、偏光、入射角のうちの1つ以上に関して変動してもよい)。OVrealは、最適化される測定条件のために一定であると仮定される(例えば、全て、特定の領域又は相互距離内にある)。しかし、式(1)によって定義される相関を確立するために、ウェーハ上にはこのような領域が複数存在する。上述されたように、ここで説明されるものなどの線形関係は単なる一例にすぎず、本提案の方法は、オーバーレイと(非オーバーレイ)非対称性メトリックとの間の他の予測可能な関係を使用してもよい。式(1)には、1つの非オーバーレイ非対称性メトリックのみが挙げられているが、式(1)は、1つを超える非オーバーレイ非対称性メトリックを含むように拡張することができることが理解される。
[0057] 主要な仮定は、現実のオーバーレイOVrealの変動はゼロでなければならないということである(ターゲットが互いに十分に接近していることを条件とする)。しかし、ウェーハの異なる領域からもたらされる複数の測定オーバーレイ値が存在する。従って、OVrealの変動が小さくなるよう(最小化されるよう)CN,Pを見出す最適化が提案される。これは、特定の場所上における全ての個々のOV値の差を最小化することによって実現することができる(例えば、3つのターゲットは、2つの偏光について、全ての差が使用される場合には15個のこのような差をもたらす)。
[0058] 上述された従来技術の較正回帰(例えば、20個の波長を用いる)は、ターゲットごと、及び(例えば、2つの偏光状態の)偏光ごとに遂行されてもよいことに留意されたい。同様の処理が、本明細書において開示される方法のために使用されてもよく、ターゲットごとに加えて、測定条件ごとに、異なるデータセット及び最適化問題が課される。
[0059] 次に、最適化、及びそれがどのように解かれ得るのかに関するさらなる詳細を説明する。式1は、一般化形式、

に言い換えられてもよい。ここで、yは興味対象パラメータのための真の値であり、xは興味対象パラメータのための測定値であり、cは、見出されるべき定数であり、zは、オーバーレイの例においてDTO項であってもよい非対称性オフセット項であり、n∈{1,2,3,...,N}であり、Nは測定条件(例えば、ターゲット/偏光の組み合わせ)の総数である。例えば、Nは、2つの偏光及び3つの異なるマーク若しくはマークタイプの例については、6であってもよい。
[0060] 全てのN個の式は、全ての列ベクトルを行方向に連結することによって単一の式に結合することができ、次式を与える:
[0061] 最適化問題は(フロベニウスノルムを用いて)次式として課されてもよい:

ここで、

行列は、全てのオーバーレイ差を計算するために使用される(及び任意選択的に、推定残差の重み付けを包含する/提供することもできるであろう)。N=6の例については、行列

は、6つの行、及び可能な差の各々ごとに1列の、15個の列を有することになる(全数未満の可能な差について計算することが可能であり、その場合には、列の数はより少なくなるであろう)。
[0062] この最適化問題を展開することで次式を与える:
[0063] 未知の

に関する費用関数の勾配は次式に等しく:

上式は以下の恒等式を用いる:
[0064] 最適化問題を解くことは、決定された勾配を用いて、例えば、最急降下アルゴリズムによって、達成されてもよい。
[0065] 一実施形態では、本提案の較正は、ターゲット依存比例定数C(又は他の関係関数)を決定するために使用されてもよい。これは、次に、記憶し、その後、それぞれのターゲットタイプ又は測定設定(例えば、生産設定におけるもの)からの興味対象パラメータの測定を補正するために使用することができる。
[0066] 別の実施形態では、上述の方法は、ターゲット又はターゲットタイプごとの測定レシピ最適化において使用されてもよい。このような方法は、上述のように、最適化を遂行し、比例定数/他の関係を決定するが、次に、最適化の結果を使用して、好ましい測定レシピ(例えば、測定された興味対象パラメータにおけるターゲット間の(及び任意選択的に、偏光間の)変動を最小化するもの)を決定してもよい。このような方法では、決定された関係が、生産設定における測定を補正するために実際には使用されないことがあってもよい(ただし、依然としてこれを行うことはできる)。ターゲットのために最適化された測定レシピは、何れの場合にも測定値が高確度のものになるよう最適化されてもよい。
[0067] 測定レシピを最適化するための方法は、より多数の波長(例えば、10個超、20個超、又は30個超)のうちから、ターゲット又はターゲットタイプごとに、好ましい部分セットの(例えば、3つ又は2つなどの、6つより少数の)波長を決定することに基づく方法を含んでもよい。これらの多くの波長を使用した単一のターゲットの測定点は、非対称性空間においてプロットされたときに、ターゲットごとに線形傾向を示すことになるが、それらは、全てが、正確に同じ線上に乗ることはないことを理解されたい。これは、異なる測定部分セット(例えば、波長ペア)を通る回帰ごとに、異なる傾きが取得されること(及び従って、異なる測定オーバーレイが実効的に推定されること)を意味する。これは、ターゲットT1のための回帰が、特定の波長ペアに関連する2つの測定点を通るように示された、図9から明らかである。異なる波長ペアを通る回帰は、著しく異なる傾き、及びその非対称性指標(例えば、DTO)への異なる線形依存性CN,Pをもたらし得ることが容易に分かる。
[0068] (例えば、DTOのような)非対称性指標は、通例、測定条件(例えば、波長、帯域幅、偏光、入射角)依存パラメータであるため、各測定条件(例えば、波長の部分セット又はペア)は異なるそれぞれのCN,Pを有することになる。同様に、アライメントにおける非対称性メトリックも測定設定に依存し、測定設定ごとに固有の重みが学習されなければならない。それゆえ、式1の上述の最適化は、候補測定設定(例えば、波長ペア/部分セット及びターゲット若しくはターゲット/偏光の組み合わせ)の全ての組み合わせに関して定数Cを最適化するという観点から遂行されてもよい。候補測定設定は、使用される波長のうちの、例えば、2つ又は3つの波長の一部又は全ての可能な組み合わせを含んでもよい。本方法は、次に、どの波長ペア/部分セットが、ターゲット/偏光にわたる最小のオーバーレイ(又は他の興味対象パラメータ)の変動をもたらすのかを決定することを含んでもよい。これを推定するための方法は、測定データはどの波長部分セットについて(例えば、式(1)によって記述されるとおりの)期待モデルに一致するのか、及び/又はどの波長部分セットが測定値間の興味対象パラメータの差を最良に最小化するのかを決定することを含んでもよい。これは、オーバーレイ変動と非対称性メトリックとの間の関係は、波長のどの部分セットについて、(本明細書において説明される線形の例については)最も線形になるのか、(線形でない場合には)モデルに最も密接に一致するのか、又は測定値間の興味対象パラメータの差を最良に最小化するのかを決定することを含んでもよい。
[0069] 本開示の範囲内ではあるが、組み合わせの数は、(少なくとも現在の処理速度によれば)最適化において力ずくで解くのに手に負えないか、又は実行不可能であり得ることが明らかである。具体例として、N=6であり(例えば、3つのターゲット及び2つの偏光)、測定波長の数が33個である場合には、このとき、ターゲット/偏光ペア(すなわち、測定部分セットは2である)の各々について最適波長ペアを計算するべき組み合わせの総数は(33*32/2)^6個になる。これは1016個の組み合わせの規模のものである。
[0070] 従って、これに対処するための1つの方法は、N個のターゲット/偏光ペアの部分セットを、同じ最適波長ペアを有するように固定又は拘束することによって、組み合わせの数を制限することを含んでもよい。これは、例えば、それらのそれぞれのスイング曲線の評価に基づいて(例えば、その類似度に基づいて)行われてもよい。スイング曲線は波長に対する測定パラメータのプロットを含んでもよい。このようなスイング曲線プロットのために適した測定パラメータとしては、例えば、強度、信号強度、スタック感度、又はオーバーレイ感度を挙げることができる。このようなスイング曲線は当技術分野において周知であり、例えば、個々に、ターゲットごとにターゲットのためのレシピ選択を最適化するために使用されてもよい。
[0071] ターゲット/偏光ペアごとに1つ以上のスイング曲線をプロットすることによって(例えば、それぞれの異なる上記測定パラメータのための2つ以上の曲線がプロットされ、ロバストネスについて比較されてもよい)、それらは、同様の応答シグネチャを呈し、最適化されたレシピが同じになるか、又は少なくとも、1つのこのようなターゲット/偏光ペアのために最適化されたレシピが、類似していると見なされるターゲット/偏光ペアのために良好な性能を示すことになるほど十分に類似すると推論若しくは仮定することができる組み合わせを見出すために、比較されてもよい。類似度の比較は、任意の好適な類似度メトリックに従って、又はさらには観察によって評価されてもよい。共にグループ化される組み合わせの数は、組み合わせの最小限の低減を図るために事前に決定されてもよく、純粋にそれらの類似度に基づいてもよく、又はハイブリッドアプローチであってもよい。グループ内のターゲット/偏光ペアの数は制限されてもよいか、又は制限されなくてもよい。具体例として、6つのターゲット/偏光ペアが、類似したターゲット/偏光ペアの3つのグループにグループ化される場合には、このとき、組み合わせの数は(33*32/2)^3になり、これは、10の規模のものである。しかし、これは依然として大きな数である。組み合わせの数は、より少数の波長を考慮することによってさらに低減されてもよいが、これは理想的でない。
[0072] 最適化をより扱いやすくするための他の方法は、シミュレーテッドアニーリング技術及び/又は局所探索などの組み合わせ最適化技術を使用することであってもよい。このような方法は当技術分野において周知であり、さらに開示されない。
[0073] より実際的なアプローチは、すでに使用されているレシピ編成、及びホリスティックメトロロジ認定(HMQ(holistic metrology qualification))と呼ばれる最適化フローに基づいてもよい。本方法は、複数の照明設定(波長、及び他のレシピ設定、例えば、偏光、アパーチャ)における、ターゲット/場所の、後続の低密度、その後、高密度のサンプリングに基づいて最適な(単/多波長)レシピを見出すことを目指す。フローの詳細は変動してもよいが、一例では、HMQは、利用可能な全波長スペクトル(又は多数の波長)を用いて、比較的少数のターゲットに対して事前選択ステップを遂行することを含んでもよい。例えば、このステップで測定されるターゲットの数は、20個未満、より具体的には、3つ~15個であってもよい。波長の数は(例えば)30個超であってもよい。波長のより性能の良い部分セット(例えば、10個~20個、又は約15個の波長を含む)が最適化ステップのために選択される。最適化ステップは、選択された(例えば、約15個の)波長を用いて高密度の数のターゲットを測定することを含んでもよい。例えば、ターゲットの数は、50個超、70個超、90個超、又は約100個であってもよい。最適化は、異なる照明条件下での測定が確度及びロバストネスに関して評価される、評価を含む。この評価ステップは実際のオーバーレイ値のための基準オーバーレイ値を使用してもよい。実際のオーバーレイ値は、通例、知られていないため、基準を決定するための以前の方法は、特許出願国際公開第2015/018625号に記載されるものを含む。この方法の結果が、最適化された測定レシピになる。
[0074] 本明細書において開示される較正は、基準オーバーレイ値として使用するためのマルチターゲット基準を決定するために使用されることが提案される。レシピ最適化の主目標は、ターゲット非対称性による影響が最も少ないターゲット-レシピの組み合わせを見出すことである。マルチターゲット基準を使用することによって、ターゲットの変形の効果が緩和され、従って、最良一致の2波長レシピも、ターゲット変形に及ぼす影響が最も少なくなることになる。
[0075] 本方法は、上述された技術を使用して設定ウェーハ上のこのマルチターゲット基準を決定すること、すなわち、任意選択的に複数のターゲットについての複数の測定条件の測定の差を最小化するよう関係項を最適化し、最適化の結果を使用して真のオーバーレイを計算することを含んでもよい。これは、ターゲットごとの真のオーバーレイ値を決定することになる。次に、各波長部分セットを用いて測定を遂行することによって(何れも以前の段落又は他所で説明されたとおりの2段階方法で)各測定波長部分セットを評価する、HMQフロー又は同様のものが遂行されてもよい。次に、実際のオーバーレイ基準に最良に一致させられたターゲットのための測定値をもたらす波長部分セットを、そのターゲットのための最適化測定レシピとして選択することができる。これを全てのターゲットのために繰り返すことができる。生産中に選択された測定レシピの性能は、DTO、スタック感度等などの標準指標を用いて監視されてもよい。従って、さらなる利点は、オーバーレイ基準の決定以外、既存のフロー全体が不変であることである。
[0076] 上述の説明はオーバーレイに関してコンセプトを説明したが、コンセプトはアライメントにも適用可能であることを理解されたい。このような実施形態では、同じ近傍内の1つ又は複数のターゲット(アライメントマーク)の全ての測定値のための真のアライメント位置ALrealが1つだけ存在するという同じ基本仮定が適用可能であってもよい。また、DTOの決定の代わりに使用されてもよいアライメントのための非対称性メトリックAsymn,Pも存在する。このような非対称性メトリックは、例えば、色間非対称性メトリック、強度差メトリック(2つの相補回折次数の差)、オーバーレイ測定のために使用されてもよいスキャトロメータなどの別の装置を使用して遂行される(下部格子)非対称性測定、外部アルゴリズム(例えば、クラマース・クローニッヒタイプの推論方式)からのマーク変形推定、又は波長に関する回折次数強度差若しくは比の導関数などの導出推定値を含んでもよい。このような例では、式(1)は次式になる:
ALreal=ALmeas n,P+Cn,P*Asymn,P (8)
ここで、ALmeas n,Pは測定アライメント値である。
[0077] 以上においては、単一の非対称性観測可能量のみが説明されているが、また、マークごとに複数の非対称性観測可能量(例えば、回折次数の間の強度差若しくは比、及び/又は波長に関するその導関数)が採用されてもよく、重みが非対称性観測可能量タイプごとに固有に学習される。Cn,Pを決定するための最適化は設定又は較正ウェーハ上で遂行することができる。重みを推定するための目的関数は、事前情報によって動機付けられた様々な正則化技術、例えば、物理方程式に動機付けられたティホノフ正則化を組み込んでもよい。同様に、どの波長の組み合わせを使用するべきか、及び採用するべき波長の数の選定もまた、事前知識及び/又は測定不確実性/ノイズ/バイアスによって動機付けられてもよい。複数の非対称性メトリック及び/又は正則化の使用はまた、上述されたオーバーレイの実施形態(及び他の興味対象パラメータ)にも適用可能である。
[0078] (それぞれのマークタイプのために)決定されたCn,Pは、生産中に測定アライメントを補正するために使用することができる。複数のターゲットを使用した最適化の利点は、ウェーハ変形項が存在しないこと、及び良好な分離感度をもたらす、著しく異なるCn,P値を生成することができることである。加えて、又は代替的に、最適化は、上述されたオーバーレイの実施形態と類似的にアライメント測定レシピ(波長部分セット)を評価するために使用することができる、真のアライメント基準を計算するために使用されてもよい。
[0079] 上述されたターゲットは、測定の目的のために特に設計され、形成されたメトロロジターゲットであるが、他の実施形態では、特性は、基板上に形成されたデバイスの機能部分であるターゲット上で測定されてもよい。多くのデバイスは規則的な格子状構造を有する。用語「ターゲット格子」及び「ターゲット」は、本明細書で使用するとき、構造が、特に、遂行される測定のために提供されていることを必要としない。さらに、メトロロジターゲットのピッチPはスキャトロメータの光学系の限界解像度に近いが、ターゲット部分Cにおいてリソグラフィプロセスによって作られた典型的なプロダクトフィーチャの寸法よりもはるかに大きくてもよい。実際には、ターゲット内のオーバーレイ格子のライン及び/又はスペースは、プロダクトフィーチャと寸法が同様のより小さい構造を含むように作られてもよい。
[0080] 基板上に実現されたとおりのターゲット、及びパターニングデバイスの物理的格子構造に関連して、一実施形態は、基板上のターゲットを測定し、及び/又は測定を分析し、リソグラフィプロセスに関する情報を取得する方法を記述する機械可読命令の1つ以上のシーケンスを包含するコンピュータプログラムを含んでもよい。このコンピュータプログラムは、例えば、図3の装置におけるユニットPU及び/又は図2の制御ユニットLACU内で実行されてもよい。また、このようなコンピュータプログラムが内部に記憶されたデータ記憶媒体(例えば、半導体メモリ、磁気又は光ディスク)が提供されてもよい。例えば、図3に示されるタイプの、既存のメトロロジ装置がすでに稼働しており、及び/又は使用されている場合には、本発明は、プロセッサに、本明細書において開示された方法を遂行させるための、更新されたコンピュータプログラムの提供によって実施することができる。
[0081] 以上において開示された実施形態は、回折ベースのオーバーレイ測定(例えば、図3(a)に示される装置の第2の測定分岐を使用して行われる測定)に関して説明されているが、原理的には、同じモデルを瞳ベースのオーバーレイ測定(例えば、図3(a)に示される装置の第1の測定分岐を使用して行われる測定)のために使用することができる。従って、本明細書において説明されるコンセプトは回折ベースのオーバーレイ測定及び瞳ベースのオーバーレイ測定に等しく適用可能であることを理解されたい。
[0082] 本発明に係るさらなる実施形態を、以下の番号が付された条項に記載する。
1. 興味対象パラメータの測定を向上させる方法であって、
基板上の1つ以上のターゲットに関連する、興味対象パラメータの複数の測定値を含むメトロロジデータを取得することであって、各測定値が、1つ以上のターゲットのうちのターゲット、及びそのターゲットを測定するために使用される測定条件の異なる測定組み合わせに関連する、取得することと、
1つ以上のターゲットのための非対称性に関連する非対称性メトリックデータを取得することと、
測定組み合わせにわたる興味対象パラメータのための共通の真の値が存在するとの仮定に基づいて、興味対象パラメータのための真の値を非対称性メトリックデータに関連付ける測定組み合わせの各々のためのそれぞれの関係を決定することと、
関係のうちの1つ以上を使用して興味対象パラメータの測定を向上させることと
を含む方法。
2. 関係が線形であり、比例定数によって記述される、条項1に記載の方法。
3. 1つ以上のターゲットが、全て互いの1.5mm以内に配置された、複数のターゲット、及び/又は1つ以上のターゲットのターゲットセクションを含む、条項1又は2に記載の方法。
4. メトロロジデータが、1つ以上のターゲットの各々のために、興味対象パラメータのための2つ以上の測定値を含み、ターゲットごとの各測定値が、異なる測定条件に関連する、条項1~3の何れか一項に記載の方法。
5. 異なる測定条件が、測定値を取得するために使用される測定放射の異なる偏光条件に関連する、条項4に記載の方法。
6. 測定組み合わせにわたる興味対象パラメータのための測定値の差を最小化するために測定組み合わせごとの関係を決定する最適化を遂行することを含む、条項1~5の何れか一項に記載の方法。
7. 関係のうちの1つ以上を使用して興味対象パラメータの測定を向上させることが、関係を使用して、対応するターゲットからの、及び/又は対応する測定組み合わせに関連する興味対象パラメータの後続の測定を補正することを含む、条項1~6の何れか一項に記載の方法。
8. 関係のうちの1つ以上を使用して興味対象パラメータの測定を向上させることが、関係を使用して、対応するターゲットからの、及び/又は対応する測定組み合わせに関連する興味対象パラメータの後続の測定において使用される測定照明のための測定レシピを決定することを含む、条項1~7の何れか一項に記載の方法。
9. 測定レシピを決定することが、複数の波長からターゲット及び/又は測定組み合わせごとの測定波長の好ましい部分セットを決定するための較正を遂行することを含む、条項8に記載の方法。
10. 測定波長の部分セットが2つ又は3つの波長の数を有する、条項9に記載の方法。
11. 方法が、
複数の波長のうちから波長の候補部分セットを識別することと、
測定組み合わせ及び候補部分セットにわたる興味対象パラメータのための測定値の差を最小化するために、測定組み合わせ及び波長の候補部分セットごとの関係を決定する最適化を遂行することと、
どの波長部分セットが測定組み合わせにわたる興味対象パラメータの最小変動をもたらすのか、及び/又は測定データはどの波長部分セットについて期待モデルに最良に一致するのかを決定することと、
を含む、条項9又は10に記載の方法。
12. ターゲットのためのそれぞれの応答プロファイルの類似度に基づいてターゲットの1つ以上の部分セットを、測定波長の同じ好ましい部分セットを有するよう固定又は拘束することによって、最適化される測定組み合わせの数を制限することを含む、条項11に記載の方法。
13. 関係のうちの1つ以上を使用して、興味対象パラメータの真の値を表す基準値を決定することと、
各候補部分セットを使用してターゲットのための興味対象パラメータの測定値を基準値と比較することによって、複数の波長のうちからの波長の候補部分セットを評価することと、
を含む、条項9又は10に記載の方法。
14. 測定組み合わせ又はターゲットごとに、興味対象パラメータの測定値が基準値に最良に一致させられる波長の候補部分セットを好ましい部分セットとして選択することを含む、条項13に記載の方法。
15. 興味対象パラメータがオーバーレイである、条項1~14の何れか一項に記載の方法。
16. 興味対象パラメータが、アライメント位置である、条項1~14の何れか一項に記載の方法。
17. 好適な装置上で実行されたとき、条項1~16の何れか一項に記載の方法を遂行するように動作可能なプログラム命令を含むコンピュータプログラム。
18. 条項17のコンピュータプログラムを含む非一時的コンピュータプログラム担体。
19. 条項18の非一時的コンピュータプログラム担体と、
非一時的コンピュータプログラム担体上に含まれるコンピュータプログラムを実行するように動作可能なプロセッサと、
を備える処理機構。
20. アライメントセンサと、
パターニングデバイスを支持するためのパターニングデバイスサポートと、
基板を支持するための基板サポートと、
条項19に記載の処理機構と、
を備えるリソグラフィ装置。
21. 基板のためのサポートと、
測定放射を用いて構造を照明するための光学系と、
構造によって散乱された測定放射を検出するための検出器と、
条項19に記載の処理機構と、
を備えるメトロロジ装置。
[0083] 光リソグラフィの状況における本発明の実施形態の使用に対する具体的な言及を上記で行ったが、本発明は、他の適用例、例えば、インプリントリソグラフィにおいて使用されてもよく、及び状況が許せば、光リソグラフィに限定されないことが認識されるだろう。インプリントリソグラフィにおいて、パターニングデバイスにおけるトポグラフィが、基板上に形成されるパターンを定義する。パターニングデバイスのトポグラフィは、基板に供給されたレジストの層に押し付けることができ、そこで、レジストが、電磁放射、熱、圧力、又はそれらの組み合わせを加えることによって硬化される。パターニングデバイスは、レジストの硬化後に、レジストから抜け、レジスト内にパターンを残す。
[0084] 本明細書で使用される「放射」及び「ビーム」という用語は、紫外線(UV)(例えば、約365、355、248、193、157、又は126nmの波長を有する)及び極端紫外線(EUV)(例えば、5~20nmの範囲の波長を有する)を包含するあらゆるタイプの電磁放射、並びにイオンビーム又は電子ビームなどの粒子ビームを対象に含める。
[0085] 「レンズ」という用語は、状況が許せば、屈折、反射、磁気、電磁及び静電光学コンポーネントを包含する様々なタイプの光学コンポーネントの何れか1つ又は組み合わせを指す場合がある。
[0086] 具体的な実施形態の上記の記載により、他の人々が、当該技術分野の知識を適用することによって、様々な適用例に、そのような具体的な実施形態を、過度の実験なしに、本発明の一般的概念から逸脱することなく、容易に修正及び/又は適応させることができる、本発明の一般的性質がくまなく明らかとなるであろう。従って、このような適応及び修正は、本明細書に提示される教示及びガイダンスに基づいた、開示された実施形態の均等物の意味及び範囲内であることが意図される。本明細書における表現又は用語は、例示による説明を目的としたものであり、及び限定を目的としたものではないので、本明細書の用語又は表現は、本教示及びガイダンスに鑑みて当業者によって解釈されるものである。
[0087] 本発明の範囲(breadth and scope)は、上記の例示的実施形態の何れによっても限定されるものではなく、以下の特許請求の範囲及びそれらの均等物によってのみ定義されるものである。

Claims (14)

  1. 興味対象パラメータの測定を向上させる方法であって、
    基板上の1つ以上のターゲットに関連する、前記興味対象パラメータの複数の測定値を含むメトロロジデータを取得することであって、各測定値が、前記1つ以上のターゲットのうちのターゲット、及びそのターゲットを測定するために使用される測定条件の異なる測定組み合わせに関連する、取得することと、
    前記1つ以上のターゲットのための非対称性に関連する非対称性メトリックデータを取得することと、
    前記測定組み合わせにわたる前記興味対象パラメータのための共通の真の値が存在するとの仮定に基づいて、前記興味対象パラメータのための真の値を前記非対称性メトリックデータに関連付ける前記測定組み合わせの各々のためのそれぞれの関係を決定することと、
    前記関係のうちの1つ以上を使用して前記興味対象パラメータの測定を向上させることと、
    を含む方法。
  2. 前記関係が線形であり、比例定数によって記述される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記1つ以上のターゲットが、全て互いの1.5mm以内に配置された、複数のターゲット、及び/又は1つ以上のターゲットのターゲットセクションを含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記メトロロジデータが、前記1つ以上のターゲットの各々のために、前記興味対象パラメータのための2つ以上の測定値を含み、ターゲットごとの各測定値が、異なる測定条件に関連する、請求項1~3の何れか一項に記載の方法。
  5. 前記測定組み合わせにわたる前記興味対象パラメータのための前記測定値の差を最小化するために前記測定組み合わせごとの前記関係を決定する最適化を遂行することを含む、請求項1~4の何れか一項に記載の方法。
  6. 前記関係のうちの前記1つ以上を使用して前記興味対象パラメータの測定を向上させることが、前記関係を使用して、対応するターゲットからの、及び/又は対応する測定組み合わせに関連する前記興味対象パラメータの後続の測定を補正することを含む、請求項1~5の何れか一項に記載の方法。
  7. 前記関係のうちの前記1つ以上を使用して前記興味対象パラメータの測定を向上させることが、前記関係を使用して、対応するターゲットからの、及び/又は対応する測定組み合わせに関連する前記興味対象パラメータの後続の測定において使用される測定照明のための測定レシピを決定することを含む、請求項1~6の何れか一項に記載の方法。
  8. 測定レシピを決定することが、複数の波長からターゲット及び/又は測定組み合わせごとの測定波長の好ましい部分セットを決定するための較正を遂行することを含む、請求項7に記載の方法。
  9. 測定波長の前記部分セットが2つ又は3つの波長の数を有する、請求項8に記載の方法。
  10. 前記方法が、
    前記複数の波長のうちから波長の候補部分セットを識別することと、
    前記測定組み合わせ及び候補部分セットにわたる前記興味対象パラメータのための前記測定値の差を最小化するために、測定組み合わせ及び波長の候補部分セットごとの前記関係を決定する最適化を遂行することと、
    どの波長部分セットが前記測定組み合わせにわたる前記興味対象パラメータの最小変動をもたらすのか、及び/又は測定データがどの波長部分セットについて期待モデルに最良に一致するのかを決定することと、
    を含む、請求項8又は9に記載の方法。
  11. 前記関係のうちの1つ以上を使用して、前記興味対象パラメータの前記真の値を表す基準値を決定することと、
    各候補部分セットを使用してターゲットのための前記興味対象パラメータの測定値を前記基準値と比較することによって、前記複数の波長のうちからの波長の候補部分セットを評価することと、
    を含む、請求項8又は9に記載の方法。
  12. 好適な装置上で実行されたとき、請求項1~11の何れか一項に記載の方法を遂行するように動作可能なプログラム命令を含むコンピュータプログラムを含む非一時的コンピュータプログラム担体と、
    前記非一時的コンピュータプログラム担体上に含まれる前記コンピュータプログラムを実行するように動作可能なプロセッサと、
    を備える処理機構。
  13. アライメントセンサと、
    パターニングデバイスを支持するためのパターニングデバイスサポートと、
    基板を支持するための基板サポートと、
    請求項12に記載の処理機構と、
    を備えるリソグラフィ装置。
  14. 基板のためのサポートと、
    測定放射を用いて構造を照明するための光学系と、
    前記構造によって散乱された前記測定放射を検出するための検出器と、
    請求項12に記載の処理機構と、
    を備えるメトロロジ装置。
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