次世代モバイル無線通信システム(5G)またはニューレディオ(NR)は、多様なユースケースのセットおよび多様な展開シナリオのセットをサポートする。後者は、低い周波数(6GHz未満)および非常に高い周波数(10GHzまで)の両方でのデプロイメント(展開)を含む。
NRフレーム構造およびリソースグリッド: NRは、ダウンリンク(DL)(すなわち、ネットワークノード、gNB、または基地局からユーザ装置またはUEへ)、および、アップリンク(UL)(すなわち、UEからgNBへ)の両方において、CP-OFDM(サイクリックプレフィックス直交周波数分割多重化)を使用する。離散フーリエ変換(DFT)拡散OFDMもアップリンクでサポートされる。時間領域では、NRダウンリンクおよびアップリンクは、各1msの等しいサイズのサブフレームに編成される。サブフレームは、それぞれが等しい持続時間の複数のスロットにさらに分割される。スロット長は、サブキャリア間隔に依存する。Δf=(15×2u)kHzのサブキャリア間隔の場合、サブフレームごとに1つのスロットのみが存在し、各スロットは14個のOFDMシンボルからなる。
NRにおけるデータスケジューリングは、典型的には、スロットベースで行われ、14個のシンボルのスロットを使用する例が図1に示されており、ここで、最初の2つのシンボルは、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を含み、残りは、物理共有データチャネルを含み、これはPDSCH(物理ダウンリンク共有チャネル)またはPUSCH(物理アップリンク共有チャネル)のいずれかである。
NRでは、異なるサブキャリア間隔値がサポートされる。サポートされるサブキャリア間隔値(別のヌメロロジーとも呼ばれる)は、Δf=(15×2u)kHzによって与えられ、ここでu∈{0,1,2,3,4}であり、Δf=(15×2u)kHzは基本サブキャリア間隔である。サブキャリア間隔コンフィギュレーション(構成)uのためのミリ秒(ms)単位のスロット持続時間は、1/(2u)msによって与えられる。
周波数領域において、システム帯域幅は、それぞれ12個の連続するサブキャリアに対応するリソースブロック(RB)に分割される。リソースブロック(RB)は、システム帯域幅の一端から0で始まる番号が付けられる。基本的なNR物理時間-周波数リソースグリッドが図2に示されており、14個のシンボルのスロット内の1つのリソースブロック(RB)のみが示されている。1つのOFDMシンボル間隔中の1つのOFDMサブキャリアは、1つのリソース要素(RE)を形成する。
ダウンリンク(DL)のPDSCH送信は、動的にスケジュール可能であり、すなわち、各スロットにおいて、gNBは、どのUEデータが送信されるべきで、どのRB上でデータが送信されるべきかに関するダウンリンク制御情報(DCI)を、PDCCH(物理ダウンリンク制御チャネル)を介し送信するか、または、周期的なPDSCH送信がDCIによってアクティブ化または非アクティブ化される、半永続的スケジュール(SPS)のいずれかが、適用されうる。DCIフォーマット1_0、DCIフォーマット1_1、およびDCIフォーマット1_2を含むDL PDSCHスケジューリングのために、NRにおいて異なるDCIフォーマットが定義される。
同様に、アップリンク(UL)PUSCH送信はまた、PDCCH中で搬送されるDCI中のアップリンクグラントを用いて動的に、または半永続的にスケジューリングされてもよい。NRは、2つのタイプの半永続的アップリンク送信、すなわち、タイプ1構成グラント(CG)およびタイプ2構成グラントをサポートし、タイプ1構成グラントは、無線リソース制御(RRC)によって構成され、アクティブ化され、タイプ2構成グラントは、RRCによって構成されるが、DCIによってアクティブ化/非アクティブ化される。PUSCHをスケジューリングするためのDCIフォーマットは、DCIフォーマット0_0、DCIフォーマット0_1、およびDCIフォーマット0_2を含む。
マルチビームを用いた送信: NR周波数範囲2(FR2)では、複数の無線周波数(RF)ビームが、gNBおよびUEにおいて信号を送信および受信するために使用され得る。gNBからの各DLビームについて、典型的には、DLビームから信号を受信するための関連する最良のUEからの受信(Rx)ビームが存在する。DLビームおよび関連するUE Rxビームは、ビームペアを形成する。ビームペアは、NRにおけるいわゆるビーム管理プロセスによって特定することができる。
DLビームは、周期的に、半静的に、または非周期的のいずれかで、ビーム内で送信される、関連するDL基準信号(RS)によって、特定される。この目的のためのDL RSは、同期信号(SS)および物理ブロードキャストチャネル(PBCH)ブロック(SSB)、または、チャネル状態情報RS(CSI-RS)であり得る。各DL RSについて、UEは、DLビームに関連する最良のRxビームを決定するためにRxビームスイープを行うことができる。各DL RSに対する最良のRxビームは、次いで、UEによって記憶される。すべてのDL RSを測定することによって、UEは、DL送信のために使用すべき最良のDLビームを決定し、gNBに報告することができる。
相反原理を用いると、同じビームペアをULにおいて使用して、UL信号をgNBに送信することもでき、これはしばしばビームコレスポンデンス(対応)と呼ばれる。
一例が図3に示されており、gNBは、CSI-RSにそれぞれ関連付けられる2つのDLビームを使用する送信ポイント(TRP)からなる。DLビームの各々は、最良のUE Rxビームに関連付けられ、すなわち、Rxビーム#1は、CSI-RS #1を有するDLビームに関連付けられ、Rxビーム#2は、CSI-RS #2を有するDLビームに関連付けられる。
UEの移動または環境の変化により、UEのための最良のDLビームは、経時的に変化しることがあるため、異なるDLビームが、異なる時間において使用され得る。PDSCHにおけるDLデータ送信のために使用されるDLビームは、PDSCHをスケジューリングするか、またはSPSの場合にPDSCHをアクティブ化する対応するDCIにおける送信構成インジケータ(TCI)フィールドによって示され得る。TCIフィールドは、DLビームに関連するDL RSを含むTCI状態を示す。DCIでは、対応するHARQ(ハイブリッド自動再送要求)アクノレッジメント、すなわち、ACKまたはNACK(A/N)を搬送するためのPUCCHリソースが示される。PUCCHを搬送するためのULビームは、PUCCHリソースのためにアクティブ化されたPUCCH空間関係によって決定される。PUSCH送信の場合、ULビームは、PUSCH送信に関連する1つまたは複数のSRSリソースを指すサウンディング基準信号(SRS)リソースインジケータ(SRI)によって、間接的に示される。SRSリソースは、周期的、半永続的な、または非周期的であり得る。各SRSリソースは、SRS空間関係に関連付けられるが、ここでDL RS(または別の周期的SRS)が特定される。PUSCHのためのULビームは、SRS空間関係によって暗黙的に示される。
空間関係
空間関係は、NRにおいて、PUCCH、PUSCHまたはSRSなどのULチャネルまたは信号と、CSI-RS、SSB、またはSRSなどのDL(またはUL)基準信号(RS)との間の空間関係を指すために使用される。ULチャネルまたは信号がDL RSに空間的に関連する場合、UEは、直前にDL RSを受信する際に使用された同じビームでULチャネルまたは信号を送信すべきであることを意味する。より正確には、UEは、DL RSの受信のために使用される同じ空間領域送信フィルタを用いて、ULチャネルまたは信号を送信すべきである。
ULチャネルまたは信号がUL SRSに空間的に関連する場合、UEは、SRSを送信するために使用されるものと同じ空間領域送信フィルタをULチャネルまたは信号の送信に適用すべきである。
PUCCHの場合、UEのために最大64個の空間関係を構成することができ、空間関係のうちの1つは、各PUCCHリソースのための媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)によってアクティブ化される。
図4は、UEがNRにおいて構成され得るPUCCH空間関係情報要素(IE)であり、それは、SSBインデックス、CSI-RSリソース識別情報(ID)、およびSRSリソースID、ならびに経路損失RS、閉ループインデックスなどのいくつかの電力制御パラメータのうちの1つを含む。
用法(usage)「非コードブック」が構成された、周期的および半永続的なSRSリソースまたは非周期的SRSごとに、その関連付けられるDL CSI-RSは、RRCで構成される。用法「コードブック」が構成された非周期的SRSリソースごとに、関連付けられるDL RSは、MAC CEによってアクティブ化されたSRS空間関係において、特定される。図5に、SSBインデックス、CSI-RSリソース識別情報(ID)、およびSRSリソースIDのうちの1つが構成される例を示す。
PUSCHの場合、その空間関係は、対応するDCI中のSRIによって示される対応するSRSリソースの空間関係によって定義される。
NRにおけるアップリンク電力制御: アップリンク電力制御は、それらが適切な信号レベルでgNBによって受信されることを保証するために、PUSCH、PUCCH、またはSRSのための適切な送信電力を決定するために使用される。送信電力は、伝搬経路上のチャネル減衰の量、gNB受信機における雑音および干渉レベル経験、およびPUSCHまたはPUCCHの場合のデータレートに依存する。
NRにおけるアップリンク電力制御は、2つの部分、すなわち、開ループ電力制御および閉ループ電力制御からなる。オープン(開)ループ電力制御は、経路損失推定と、目標受信電力、チャネル/信号帯域幅、変調および符号化方式(MCS)、分数電力制御係数などを含むいくつかの他の要因とに基づいて、アップリンク送信電力を設定するために使用される。
クローズド(閉)ループ電力制御は、gNBから受信される明示的な電力制御コマンドに基づく。電力制御コマンドは、典型的には、実際の受信信号レベルでのgNBにおけるいくつかのUL測定値に基づいて決定される。電力制御コマンドは、実際の受信信号レベルと目標受信信号レベルとの間の差を含むことができる。NRでは、累積的または非累積的な閉ループ電力調整のいずれかがサポートされる。各ULチャネルまたは信号に対して、最大2つのクローズドループをNRで構成することができる。所与の期間における閉ループ電力調整は、電力制御調整状態とも呼ばれる。
FR2におけるマルチビーム送信では、経路損失推定は、ULチャネルまたは信号のために使用されるアップリンク送信および受信ビームペアに対応するビームフォーミング利得も反映する必要がある。これは、対応するダウンリンクビームペアを介して送信されるダウンリンクRS上の測定値に基づいて経路損失を推定することによって達成される。この目的のためのDL RSは、DL経路損失RSと呼ばれる。DL経路損失RSは、CSI-RSまたはSSBであり得る。図3に示す例では、ビーム#1においてUL信号が送信される場合、CSI-RS#1が経路損失RSとして設定されてもよい。同様に、ビーム#2においてUL信号が送信される場合、CSI-RS#2は、経路損失RSとして設定されてもよい。
インデックスkを有する経路損失RSに関連付けられるULビームペアにおいて送信されるべきULチャネルまたは信号(たとえば、PUSCH、PUCCH、またはSRS)の場合、サービングセルのキャリア周波数の帯域幅部分(BWP)内のスロット内の送信機会におけるその送信電力および閉ループインデックスI(I=0,1)は:
ここで、PCMAX(i)は、ULチャネルまたは信号に対する送信機会iにおけるサービングセルのキャリア周波数に対する、構成されたUE最大出力電力である。Popen-loop(i,k)は開ループ電力調整値であり、Pclosed-loop(i,l)は閉ループ電力調整値である。Popen-loop(i,k)は、以下に与えられる:
ここで、POは、ULチャネルまたは信号の公称目標受信電力であり、セル特有部分PO,cellおよびUE特有部分PO,UEを含み、PRB(i)は、送信機会iにおけるチャネルまたは信号によって占有されるRBの個数に関連する電力調整値であり、PL(k)は、インデックスkを有する経路損失RSに基づく経路損失推定値であり、アルファαは、分数経路損失補償係数であり、Δ(i)は、MCSに関連する電力調整値である。Pclosed-loop(i,l)は、以下に与えられる:
ここで、δ(i,l)は、送信機会iおよび閉ループlにおけるULチャネルまたは信号に関連するDCIフォーマットに含まれる送信電力制御(TPC)コマンド値であり、Σm=0
M δ(m,l)は、送信機会i-i0でのTPCコマンド以降において、そのチャネルまたは信号および関連する閉ループlに対してUEが受信するTPCコマンド値の合計である。
電力制御パラメータPO、PRB(i)、アルファ、PL、Δ(i)、δ(i,l)は、一般に、ULチャネルまたは信号(たとえば、PUSCH、PUCCH、およびSRS)ごとに別個に構成され、異なるULチャネルまたは信号に対しては異なり得ることに留意されたい。
SRSのための電力制御: SRSのために、経路損失RSおよび他の電力制御パラメータ(たとえば、PO、αなど)が、SRSリソースセットごとに構成される。NRのリリース16では、経路損失RSのリストがSRSリソースセットのために構成されることがあり、1つの経路損失RSが媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)によってアクティブ化/選択される。サービングセル中の各帯域幅部分(BWP)について、NR中の「コードブック」または「非コードブック」のいずれかに設定された用法を用いて構成された1つのSRSリソースセットのみが存在し得ることに留意されたい。
SRS閉ループ電力制御の場合、UEは、SRSのための専用閉ループを有することができ、または同じサービングセルにおいてPUSCHの閉ループを使用することができる。これは、3つのオプション、すなわち、SRSのための専用閉ループ、PUSCHのための第1の閉ループ、およびPUSCHのための第2の閉ループのうちの1つを選択するために、各SRSリソースセット中の上位レイヤパラメータsrs-PowerControlAdjustmentStatesによって構成される。閉ループがPUSCHと共有される場合、PUSCHのためのPclosed-loop(i,l)は、SRSリソースセットにおいて送信されるSRSにも適用される。
SRSのために構成された専用閉ループの場合、δ(m,l)は、UEのためのDCIフォーマット2_3で受信されるTPCコマンドに対応する。DCIの2ビットTPCコマンドフィールドとdB単位の電力調整値との間のマッピングを(表1)に示す。
デフォルト経路損失RS: 経路損失RSがSRSリソースセットで構成されておらず、SRS_SpatialRelationInfoがSRSリソースで構成されていないが、UEがenableDefaultBeamPlForSRSを構成されている場合であって、CORESETがアクティブDL BWPで構成されている場合には、最も小さいインデックスを有する制御リソースセット(CORESET)のTCI状態において、または、アクティブDL BWPでCORESETが構成されていない場合には、最も小さいIDを有するアクティブPDSCH TCI状態において、経路損失RSは、クエイザイコロケーテッド(’QCL)-TypeDを用いる周期的なRSリソースである。
PUSCHの電力制御: PUSCHの場合、PO=PO,nominal_PUCCH + PO,UE_PUSCHであり、ここで、PO=PO,nominal_PUCCHは、セル固有であり、RRCで構成され、PO,UE_PUSCHは、UE固有であり、動的に選択される。動的にスケジュールされるPUSCHの場合、図6に示すように、UEは、P0-PUSCH-Alphaセットのリストと、SRI-PUSCH-PowerControl情報要素のリストと、を有するRRCによって構成される。1つのSRI-PUSCH-PowerControlは、DCI内のSRIフィールド(例えば、DCIフォーマット0_1、0_2)によって選択される。SRI-PUSCH-PowerControl IEのそれぞれは、PUSCH経路損失RS ID、閉ループインデックス、およびP0-PUSCH-AlphaSet IDからなり、P0-PUSCH-AlphaSetは、PO,UE_PUSCH、およびαを含む。δ(i,l)は、同一のDCIにおける2ビットTPCコマンドフィールドにおいて示され、このフィールド値とdB値との間のマッピングは、(表1)に示されている。
NRのリリース16では、超信頼性低遅延通信(URLLC)トラフィックのための各SRIに対して、追加の1つまたは2つのセットのP0-PUSCH-r16が構成され得る。1つのセットは、SRIがUL DCIフォーマット0_1またはDCIフォーマット0_2に存在し、SRIに関連付けられるP0またはURLLCのために構成されたP0のセットがPUSCHのために使用されるべきかどうかが、UL DCIの「開ループ電力制御パラメータセットインジケーション」フィールドにおいて動的に示され得る場合に、構成され得る。2つのセットが構成される場合があり、これは、UL DCI中にSRIが存在せず、2つのP0-PUSCH-r16セットのうちの1つと、最初のP0-PUSCH-AlphaSetとが、UL DCI中の「開ループ電力制御パラメータセットインジケーション」フィールド中で動的に示され得る場合である。
PUSCH送信がSRIフィールドを含まないDCIフォーマットによってスケジューリングされる場合、または、SRI-PUSCHPowerControlがUEに提供されない場合、UEは、最初のP0-PUSCH-AlphaSetの値から、PO,UE_PUSCHと、αを決定する。
PUSCHをスケジューリングするDCIにおけるTPCコマンドフィールドに加えて、UEのグループのためのPUSCH電力制御は、TPC-PUSCH無線ネットワーク一時識別子(RNTI)によってスクランブルされたCRCを用いるDCIフォーマット2_2によってもサポートされ、複数のUEのための電力調整が同時にシグナリングされ得る。
(表1): SRSのためのPUSCHまたはDCIフォーマット2_3のためのDCIフォーマット0_0、0_1、0_2、2_2におけるTPCコマンドフィールドの絶対値および累積値へのマッピング。
構成されたグラントを用いるPUSCHの場合、PO,αおよび閉ループインデックスは、RRCによって半静的に構成される。RRCで構成される経路損失RSを用いる構成されたグラント(CG)の場合、当該RSは、経路損失推定のために使用され、そうでない場合、CG PUSCHをアクティブ化するDCIにおいて示される経路損失RSが、経路損失推定のために使用される。
デフォルト経路損失RS: PUSCH送信がDCIフォーマット0_0によってスケジューリングされ、UEが、サービングセルのBWP中で最小のインデックスを有するPUCCHリソースのためのPUCCH-SpatialRelationInfoを構成される場合、UEは、PUSCHのための同じ経路損失RSリソースを、最小のインデックスを有するPUCCHリソース中のPUCCH送信のために使用する。
PUSCHをスケジューリングするDCIフォーマット0_1またはDCIフォーマット0_2にSRIフィールドが存在しない場合、または、SRI-PUSCH-PowerControlがUEに提供されない場合、または、DCIフォーマット0_0によってスケジューリングされ、PUCCH-SpatialRelationInfoが構成されないPUSCHの場合、経路損失RSは、最小のインデックス値を有するPUSCH-PathlossReferenceRS-Idに含まれる経路損失RSである。
PUSCH送信がDCIフォーマット0_0によってスケジューリングされ、UEがPUCCHリソースについてPUCCH-SpatialRelationInfoを構成されていない場合、および、UEがenableDefaultBeamPlForPUSCH0_0を構成されている場合、UEは、サービングセルのBWPにあり、経路損失RSは、TCI状態における「QCL-TypeD」またはプライマリセルのアクティブDL BWP内で最小のインデックスを有するCORESETのQCL仮定を用いる、周期的RSリソースである。
PUCCHのための電力制御: PUCCHについて、PO=PO,nominal_PUCCH + PO,UE_PUCCH、かつ、α=1であり、ここで、PO,nominal_PUCCHは、RRCで構成されたセル固有パラメータであり、PO,UE_PUCCHは、UE固有パラメータであり、これらは、PUCCHリソースが異なれば、異なり得る。UEは、最大で8個のPO,UE_PUCCH(それぞれがP0-PUCCH-Idを有する)のリストと、最大で8個の経路損失RS(それぞれがPUCCH-PathlossReferenceRS-Idを有する)のリストと、を構成される。各PUCCHリソースについて、PUCCH空間関係(すなわち、PUCCH-SpatialRelationInfo)がアクティブ化され、ここで、閉ループインデックス、経路損失RS(対応するリストからのもの)、および、PO,UE_PUCCH(対応するリストからのもの)が構成される。
PUCCHの閉ループ電力調整の場合、最大2つの制御ループが構成され得る。アキュムレーション(積算)は常に有効である。PUCCH HARQ A/NのためのTPCコマンドは、DCIがTPC-PUCCH-無線ネットワーク一時識別子(RNTI)でスクランブルされるとき、対応するPDSCHをスケジューリングするDCIフォーマット1_0、1_1、および1_2のいずれかにおいて、またはDCIフォーマット2_2において、受信され得る。DCIにおけるTPCフィールド値とdBにおける電力補正値との間のマッピングを表2に示す。
(表2): DCIフォーマット1_0またはDCIフォーマット1_1またはDCIフォーマット1_2またはDCIフォーマット2_2におけるTPCコマンドフィールドと、PUCCHの累積δ(m,l)値とのマッピング:
デフォルト経路損失RS: PUCCH空間関係が構成されていないが、経路損失RSのリストがPUCCHのために構成されている場合、当該リスト中の最初のもの中の経路損失RSが使用される。
経路損失RSのリストとPUCCH-SpatialRelationInfoのリストとの両方とも構成されていないが、UEがenableDefaultBeamPlForPUCCHを構成されている場合、経路損失RSは、プライマリセルのアクティブDL BWPにおいて最小のインデックスを有するCORESETのTCI状態において「QCL-TypeD」を有する、周期的RSリソースである。
マルチ送信受信ポイント(TRP)へのUL送信: NRのリリース16のために、3GPP(登録商標)では、複数の送信ポイントを用いるPDSCH送信が導入されており、送信信頼性を向上させるために、トランスポートブロックが複数のTRPを介して送信され得る。
NRのリリース17では、図7に示されるように、PUCCHまたはPUSCHを異なるTRPに向けて、同時にまたは異なる時間に、送信することによって、複数のTRPでULエンハンスメントを導入することが提案されている。
1つのシナリオでは、各々が異なるTRPに向かう複数のPUCCH/PUSCH送信は、単一のDCIによってスケジュールされ得る。たとえば、PUCCHリソースについて複数の空間関係がアクティブ化されてもよく、PUCCHリソースは、PDSCHをスケジューリングするDCI中でシグナリングされ得る。次いで、PDSCHに関連するHARQ A/Nは、PUCCHによって搬送され、PUCCHは、スロット内または複数のスロットにわたって複数回反復され、各反復は、異なるTRPに向かう。PDSCHがDCIによってスケジューリングされ、対応するHARQ A/NがPUCCHにおいて送信され、PUCCHは、一方がTRP #1に向かって、他方がTRP #2に向かって、時間的に2回繰り返される例が、図8に示されている。各TRPは、PUCCH空間関係に関連付けられる。
PUSCH反復の一例が図9に示されており、同一のTBに対する2つのPUSCH反復が単一のDCIによってスケジュールされ、各PUSCH機会は異なるTRPに向かう。各TRPは、UL DCIにおいてシグナリングされるSRIまたはUL TCI状態に関連付けられる。
DL TCI状態: 同じ基地局の異なるアンテナポートからいくつかの信号を送信することができる。これらの信号は、ドップラーシフト/スプレッド、平均遅延スプレッド、または平均遅延などの同じ大規模特性を有することができる。その場合、これらのアンテナポートは、準同一配置(QCL: クエイザイコロケーテッド)であると言われる。
2つのアンテナポートが、あるパラメータ(例えば、ドップラー拡散)に関してQCLであることをUEが知っている場合、UEは、アンテナポートのうちの1つに基づいてそのパラメータを推定し、他のアンテナポート上で信号を受信するためにその推定を適用することができる。
例えば、TCI状態は、トラッキングRS(TRS)に対するCSI-RSと、PDSCH復調基準信号(DM RS)と、の間のQCL関係を示すことができる。UEがPDSCH DM RSを受信するとき、UEは、DMRS受信を支援するために、TRS上で既に行われた測定を使用することができる。
QCLに関してどのような仮定がなされ得るかについての情報は、ネットワークからUEにシグナリングされる。NRでは、送信元(ソース)RSと送信先(ターゲット)RSとの間のQCL関係が4タイプほど定義されている:
タイプA:{ドップラーシフト、ドップラースプレッド、平均遅延、遅延スプレッド}
タイプB:{ドップラーシフト、ドップラースプレッド}
タイプC:{平均遅延、ドップラーシフト}
タイプD:{空間Rx パラメータ}
動的ビームおよび送信ポイント(TRP)インジケーションの場合、UEは、UE能力に応じて、FR2におけるPDSCHのための最大で128個の送信構成インジケータ(TCI)状態と、周波数範囲1(FR1)における最大で8個の送信構成インジケータ(TCI)状態とを、RRCシグナリングを介して、構成される。各TCI状態は、QCL情報、すなわち、1つまたは2つのDL RSを含み、各RSは、QCLタイプに関連付けられる。TCI状態は、UEへのPDSCH送信のための、使用可能なDLビーム/TRPのリストとして解釈され得る。
PDSCH送信の場合、最大で8つのTCI状態またはTCI状態のペアがアクティブ化され、UEは、PDSCH受信のためのアクティブ化されたTCI状態のうちの1つまたは2つのDCI中のTCIコードポイントによって動的に示される。UEは、検出されたDCIを伴うPDCCHにおける「送信構成インジケーション」フィールドの数値に従ってTCI状態を使用して、PDSCHアンテナポートの準同一配置を判定する。
UL TCI状態: NRにおけるULビームインジケーションのために空間関係を使用する現存の方法は、扱いにくく、柔軟性がない。複数のパネルを備えたUEのためのULビーム選択を容易にするために、UL高速パネル選択のための統一されたTCIフレームワークが評価され、NRのリリース17に導入されことになった。DLと同様に、TCI状態がDLビーム/TRPを示すために使用される場合、TCI状態は、UL送信(すなわち、PUSCH、PUCCH、およびSRS)のために使用されるULパネルおよびビームを選択するために、使用され得る。
UL TCI状態は、いくつかの可能な方法でUEのための上位レイヤ(すなわち、RRC)によって構成されることが想定される。1つのシナリオでは、UL TCI状態は、DL TCI状態とは切り離されて構成され、各アップリンクTCI状態は、空間関係を示すために、DL RS(たとえば、NZP CSI-RSまたはSSB)またはUL RS(たとえば、SRS)を含み得る。UL TCI状態は、同じUL TCI状態がPUSCH、PUCCH、およびSRSのために使用され得るように、ULチャネル/信号ごとに、またはBWPごとに構成され得る。代替的に、同じTCI状態のリストが、DLとULの両方に使用されてもよく、したがって、UEは、ULとDLビームインジケーションの両方のためのTCI状態の単一のリストを構成される。この場合のTCI状態の単一のリストは、ULチャネル/信号ごとに、またはBWP情報要素ごとに構成されてもよい。
電力ヘッドルーム報告: UEにおけるアップリンク電力の利用可能性または電力ヘッドルーム(PHR)は、gNBに提供される必要がある。PHRレポートは、UEがPUSCH上でデータを送信するようにスケジュールされるとき、UEからgNBに送信される。PHRレポートは、周期的に、または現在のPHRと最後のレポートとの間の差が構成可能な閾値よりも大きいときなど、特定の条件が満たされたときに、トリガされ得る。
NRにおいて定義される2つの異なるタイプの電力ヘッドルームレポート、すなわち、タイプ1およびタイプ3が存在する。タイプ1の電力ヘッドルーム報告は、キャリア上でのPUSCHのみの送信を仮定する電力ヘッドルームを反映する。PHRは、PCMAXと、PUSCHのために使用されたであろう送信電力との間の差の尺度である。負のPHRは、キャリアごとの送信電力が、PUSCHのための電力ヘッドルーム報告時に、PCMAXによって制限されることを示す。
タイプ1のPHRは、PHRレポートを搬送する実際のPUSCH送信に基づくか、または、PHRレポートのトリガからPHRレポートを搬送する対応するPUSCHまでの時間が、UEにとって、実際のPUSCHに基づいてPHR演算を完了するには短すぎる場合には、基準PUSCH送信(別名、仮想PHR)に基づくことができる。基準PUSCHのための電力制御パラメータは、事前に決定される。
タイプ3の電力ヘッドルーム報告は、ULキャリアスイッチングのために使用されるが、ここで、PUSCH送信のためにはまだ構成されていないが、SRS送信のためにのみ構成されている、キャリアのために、PHRが報告される。同様に、タイプ3のPHRは、実際のSRS送信または基準SRS送信のいずれかに基づくことができる。
マルチTRPの電力制御のための改善されたシステムおよび方法が必要とされる。
以下に記載される実施形態は、当業者が実施形態を実施し、実施形態を実施する最良の形態を示すことを可能にする情報を表す。添付の図面に照らして以下の説明を読むと、当業者は、本開示の概念を理解し、本明細書で特に対処されないこれらの概念の適用を認識するであろう。これらの概念およびアプリケーションは、本開示の範囲内にあることを理解されたい。
無線ノード: 本明細書で使用される場合、「無線ノード」は、無線アクセスノードまたは無線通信デバイスのいずれかである。
無線アクセスノード: 本明細書で使用される場合、「無線アクセスノード」または「無線ネットワークノード」または「無線アクセスネットワークノード」は、無線で信号を受信および/または送信するように動作するセルラー通信ネットワークの無線アクセスネットワーク(RAN)における任意のノードである。無線アクセスノードのいくつかの実例は、限定はされないが、3GPP(登録商標)ロングタームエボリューション(LTE)ネットワークにおける基地局(たとえば、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))の第5世代(5G)のNRネットワークにおける新無線(NR)の基地局(gNB)または拡張または発展型ノードB(eNB))、高電力またはマクロ基地局、低電力基地局(たとえば、マイクロ基地局、ピコ基地局、ホームeNBなど)、中継ノード、基地局の機能の一部を実装するネットワークノード(たとえば、gNBセントラルユニット(gNB-CU)を実装するネットワークノードまたはgNB分散ユニット(gNB-DU)を実装するネットワークノード)、または何らかの他の種類の無線アクセスノードの機能の一部を実装するネットワークノードを含む。
コアネットワークノード: 本明細書で使用される場合、「コアネットワークノード」は、コアネットワーク機能を実装するノードまたは任意のコアネットワークにおける任意の種類のノードである。コアネットワークノードとしては、例えば、モビリティ管理エンティティ(MME)、パケットデータネットワークゲートウェイ(P-GW)、サービス能力公開機能(SCEF)、ホーム加入者サーバ(HSS)などがある。コアネットワークノードのいくつかの他の実例は、アクセスアンドモビリティ管理機能(AMF)、ユーザプレーン機能(UPF)、セッション管理機能(SMF)、認証サーバー機能(AUSF)、ネットワークスライス選択機能(NSSF)、ネットワーク公開機能(NEF)、ネットワーク機能(NF)リポジトリ機能(NRF)、ポリシー制御機能(PCF)、ユニファイドデータ管理(UDM)などを実装するノードを含む。
通信デバイス: 本明細書で使用される場合、「通信デバイス」は、アクセスネットワークへのアクセスを有する任意のタイプのデバイスである。通信デバイスのいくつかの例は、限定はしないが、モバイルフォン、スマートフォン、センサデバイス、メータ、車両、家電、医療機器、メディアプレーヤ、カメラ、または任意のタイプのコンシューマ電子機器、たとえば、限定はしないが、テレビ、ラジオ、照明装置、タブレットコンピュータ、ラップトップ、またはパーソナルコンピュータ(PC)を含む。通信デバイスは、無線または有線のコネクションを介してボイスおよび/またはデータを通信することを可能にする、携帯型、ハンドヘルド型、コンピュータ内蔵型、または車両搭載型のモバイル端末であってもよい。
無線通信デバイス: 1つのタイプの通信デバイスは、無線通信デバイスであり、無線ネットワーク(たとえば、セルラーネットワーク)にアクセスする(すなわち、それによってサービスを提供される)任意のタイプの無線デバイスであり得る。無線通信デバイスのいくつかの例は、3GPP(登録商標)ネットワーク中のユーザ装置デバイス(UE)、マシンタイプコミュニケーション(MTC)デバイス、およびモノのインターネット(IoT)デバイスを含むが、これらに限定されない。そのような無線通信デバイスは、モバイルフォン、スマートフォン、センサデバイス、メータ、車両、家電、医療機器、メディアプレーヤ、カメラ、または任意のタイプのコンシューマ電子機器、たとえば、限定はしないが、テレビ、ラジオ、照明装置、タブレットコンピュータ、ラップトップ、またはPCであり得るか、またはそれらに統合され得る。無線通信デバイスは、無線コネクションを介してボイスおよび/またはデータを通信することを可能にする、携帯型、ハンドヘルド型、コンピュータ内蔵型、または車両搭載型の移動デバイスであり得る。
ネットワークノード: 本明細書で使用される「ネットワークノード」は、RANの一部であるか、またはセルラー通信ネットワーク/システムのコアネットワークにおける任意のノードである。
本明細書では、3GPP(登録商標)セルラ通信システムに焦点をあてて説明しているため、3GPP(登録商標)用語や3GPP(登録商標)用語に類似した用語がしばしば用いられることに留意されたい。しかしながら、本明細書で開示される概念は、3GPP(登録商標)システムに限定されない。
本明細書の説明では、「セル」という用語が参照され得るが、特に5G NR概念に関しては、セルの代わりにビームが使用されることがあり、したがって、本明細書で説明する概念がセルとビームの両方に等しく適用可能であることに注意することが重要であることに留意されたい。
図10は、本開示の実施形態が実装され得るセルラー通信システム1000の一実施形態を示す。本明細書で説明する実施形態によれば、セルラー通信システム1000は、次世代RAN(NG-RAN)および5Gコア(5GC)を含む5Gシステム(5GS)である。この例では、RANは、基地局1002-1および1002-2を含み、5GSにおいて、NR基地局(gNB)と、オプションで、対応する(マクロセル)セル1004-1および1004-2を制御する次世代eNB(ng-eNB)(たとえば、5GCに接続されたLTE RANノード)とを含む。基地局1002-1および1002-2は、本明細書では一般に、集合的に基地局1002と呼ばれ、個別に基地局1002と呼ばれる。同様に、(マクロセル)セル1004-1および1004-2は、本明細書では一般に集合的に(マクロセル)セル1004と呼ばれ、個別に(マクロセル)セル1004と呼ばれる。RANはまた、対応するスモールセル1008-1~1008-4を制御するいくつかの低電力ノード1006-1~1006-4を含み得る。低電力ノード1006-1から1006-4は、小型基地局(ピコまたはフェムト基地局など)または遠隔無線ヘッド(RRH)などとすることができる。特に、図示されていないが、スモールセル1008-1から1008-4のうちの1つまたは複数は、代替的に、基地局1002によって提供されてもよい。低電力ノード1006-1から1006-4は、本明細書では一般に、集合的に低電力ノード1006と呼ばれたり、個別に低電力ノード1006と呼ばれたりする。同様に、スモールセル1008-1~1008-4は、本明細書では一般に、集合的にスモールセル1008と呼ばれ、個々にスモールセル1008と呼ばれる。セルラー通信システム1000はまた、5Gシステム(5GS)において5GCと呼ばれるコアネットワーク1010を含む。基地局1002(およびオプションでローパワーノード1006)は、コアネットワーク1010に接続される。
基地局1002および低電力ノード1006は、対応するセル1004および1008内の無線通信デバイス1012-1~1012-5にサービスを提供する。無線通信デバイス1012-1~1012-5は、本明細書では一般に、集合的に無線通信デバイス1012と呼ばれ、個々に無線通信デバイス1012と呼ばれる。以下の説明では、無線通信デバイス1012は、多くの場合、UEであるが、本開示はそれに限定されない。
図11は、コアネットワーク機能(NF)から構成される5Gネットワークアーキテクチャとして表される無線通信システムを示し、任意の2つのNF間の相互作用は、ポイントツーポイントリファレンスポイント/インターフェースによって表される。図11は、図10のシステム1000についての1つの特定の実装として見ることができる。
アクセス側から見ると、図11に示される5Gネットワークアーキテクチャは、RAN 1002またはアクセスネットワーク(AN)ならびにAMF 1100のいずれかに接続された複数のUE1012を備える。典型的には、R(AN)1002は、基地局、たとえば、eNBまたはgNBなどを備える。コアネットワークから見ると、図11に示す5GC NFは、NSSF 1102、AUSF 1104、UDM 1106、AMF 1100、SMF 1108、PCF 1110、およびアプリケーション機能(AF)1112を含む。
5Gネットワークアーキテクチャのリファレンスポイント表現は、規範的標準化における詳細なコールフローを開発するために使用される。N1リファレンスポイントは、UE 1012とAMF 1100との間でシグナリングを搬送するように定義される。AN 1002とAMF 1100との間、およびAN 1002とUPF 1114との間を接続するための基準点は、それぞれN2およびN3として定義される。AMF 1100とSMF 1108との間に基準点N11があり、これは、SMF 1108がAMF 1100によって少なくとも部分的に制御されることを意味する。N4は、SMF 1108およびUPF 1114によって使用され、その結果、UPF 1114は、SMF 1108によって生成された制御信号を使用して設定されることができ、UPF 1114は、その状態をSMF 1108に報告することができる。N9は、異なるUPF1114間のコネクションのための基準点であり、N14は、それぞれ異なるAMF1100間を接続する基準点である。PCF 1110がAMF 1100およびSMF 1108にそれぞれポリシーを適用するので、N15およびN7が定義される。AMF 1100がUE 1012の認証を行うためには、N12が必要である。UE 1012のサブスクリプションデータは、AMF 1100およびSMF 1108に必要であるため、N8およびN10が定義される。
5GCネットワークは、UPとCPを分離することを目的としている。UPは、ユーザトラフィックを搬送し、サイクリックプレフィックス(CP)は、ネットワークにおいてシグナリングを搬送する。図11では、UPF 1114はUP内にあり、他のすべてのNF、すなわちAMF 1100、SMF 1108、PCF 1110、AF 1112、NSSF 1102、AUSF 1104、およびUDM 1106はCP内にある。UPとCPを分離することは、各プレーンリソースが独立してスケーリングされることを保証する。また、UPFは、分散方式でCP機能とは別個に設置されてもよい。このアーキテクチャでは、UPFは、低遅延を必要とするいくつかのアプリケーションのためにUEとデータネットワーク間のラウンドトリップ時間(RTT)を短縮するために、UEに非常に近い位置に配置されてもよい。
コア5Gネットワークアーキテクチャは、モジュール化された機能から形成される。例えば、AMF 1100およびセッション管理機能(SMF)1108は、CPにおける独立した機能である。分離されたAMF 1100およびSMF 1108は、独立した進化およびスケーリングを可能にする。図11に示すように、PCF 1110とAUSF 1104のような他のCP機能を分離することができ、モジュール化された機能設計により、5GCネットワークは様々なサービスを柔軟にサポートすることができる。
各NFは、別のNFと直接的に相互作用する。中間介在機能を使用して、あるNFから別のNFにメッセージをルーティングすることができる。CPでは、2つのNF間のインタラクション(対話)のセットがサービスとして定義され、その再使用が可能である。このサービスは、モジュラリティのサポートを可能にする。ユーザプレーンは、異なるUPF間の転送動作などの対話をサポートする。
図12は、図11の5Gネットワークアーキテクチャで使用されるポイントツーポイントリファレンスポイント/インターフェースの代わりに、CP内のNF間のサービスベースインターフェースを使用する5Gネットワークアーキテクチャを示す。しかし、図11を参照して上述されたNFは、図12に示されるNFに対応する。NFが他の認可済みNFに提供するサービスなどは、サービスベースインターフェースを介して、認可済みNFに公開されてもよい。図12において、サービスベースのインターフェースは、文字「N」によって示され、その後にNFの名前、例えば、AMF 1100のサービスベースのインターフェースのNamf、およびSMF 1108のサービスベースのインターフェースのNsmfなどが続く。図12のNEF 1200およびNRF 1202は、上述の図11には示されていない。しかしながら、図11に明示的に示されていないが、図11に示されているすべてのNFは、必要に応じて、図12のNEF 1200およびNRF 1202と相互作用することができることを明らかにすべきである。
図11および図12に示されるNFのいくつかの特性は、以下の方法で説明され得る。AMF 1100は、UEベースの認証、認可、モビリティ管理などを提供する。UE 1012は、多元接続技術を使用しても、AMF 1100が無線アクセス技術から独立しているので、基本的に単一のAMF 1100に接続される。SMF 1108は、セッション管理を担当し、インターネットプロトコル(IP)アドレスをUEに割り当てる。また、データ転送のためにUPF 1114を選択し、制御する。UE 1012が複数のセッションを有する場合、異なるSMF1108を各セッションに割り当てて、それらを個別に管理し、場合によってはセッションごとに異なる機能を提供することができる。AF 1112は、サービス品質(QoS)をサポートするために、ポリシー制御を担当するPCF 1110にパケットフローに関する情報を提供する。この情報に基づいて、PCF 1110は、AMF 1100およびSMF 1108を適切に動作させるためのモビリティおよびセッション管理に関するポリシーを決定する。認証サーバ機能(AUSF)1104は、UEまたは同様のもののための認証機能をサポートし、したがって、UEの認証のためのデータまたは同様のものを格納し、一方、UDM 1106は、UE 1012のサブスクリプションデータを格納する。データネットワーク(DN)は、5GCネットワークの一部ではなく、インターネットアクセスまたはオペレータサービスなどを提供する。
NFは、専用ハードウェア上のネットワーク要素として、専用ハードウェア上で実行されるソフトウェアインスタンスとして、または、適切なプラットフォーム、例えば、クラウドインフラストラクチャ上にインスタンス化される仮想化された機能として、実装可能である。
上述のように、PHRレポートは、キャリアごとであり、ビームベースの動作を明示的には考慮していない。既存のNRでは、UL電力制御およびPHRレポートは、1つまたは複数のビームを用いた単一のTRPへのUL送信を考慮する。閉ループ電力制御の場合、DCIで搬送される送信電力制御(TPC)コマンドは、1つの閉ループのためのものである。マルチ(複数の)TRP送信の場合、UL電力制御をどのように行うかが問題となる。より具体的には、複数のTRP間で閉ループをどのように区別するか、および各TRPに対して1つずつある複数のTPCコマンドをDCI内でどのように示すかが問題である。同様に、PHRについては、複数のTRPについてPHRを報告するかどうか、およびどのように報告するかが問題である。
マルチTRPに対するアップリンク送信のための電力制御のためのシステムおよび方法が提供される。図13は、マルチTRPの電力制御を可能にするために無線デバイスによって実行される方法を示す。いくつかの実施形態によれば、無線デバイスは、ダウンリンク制御情報(DCI)において、第1の送信電力制御(TPC)コマンドと、第2のTPCコマンドと、第1の閉ループに関連付けられる第1のTRPへの物理チャネルの第1の送信および第2の閉ループに関連付けられる第2のTRPへの物理チャネルの第2の送信を示すインジケーションと、を受信すること(ステップ1300)と、それぞれ第1のTPCコマンドと第2のTPCコマンドとに基づいて第1の送信電力および第2の送信電力を決定すること(ステップ1302)と、第1の送信電力および第2の送信電力をそれぞれ第1のUL送信および第2のUL送信に適用すること(ステップ1304)と、のうちの少なくとも1つを実行する。このようにして、本開示のいくつかの実施形態は、単一のDCIによってスケジュールされる異なる複数のTRPへの複数のUL送信のためのシンプルなシグナリングを用いて、TRP電力制御ごとに、より正確にすることを可能にする。
図14は、複数のTRPの電力制御を可能にするために基地局によって実行される方法を示す。いくつかの実施形態によれば、基地局は、無線デバイスに対して、それぞれ、第1および第2のTRPに関連付けられる第1および第2の電力制御閉ループのコンフィギュレーション(構成)を送信すること(ステップ1400)と、DCIにおいて、それぞれ、第1の送信電力制御(TPC)コマンドと、第2のTPCコマンドと、第1のTRPへの物理チャネルの第1のUL送信および第2のTRPへの物理チャネルの第2のUL送信をそれぞれ示すインジケーションと、を無線デバイスに送信すること(ステップ1402)と、第1のTRPで第1の送信電力を用いられた第1のUL送信と、第2のTRPで第2の送信電力を用いられた第2のUL送信とを受信すること(ステップ1404)と、のうちの少なくとも1つを実行する。このようにして、本開示のいくつかの実施形態は、単一のDCIによってスケジュールされた異なる複数のTRPへの複数のUL送信のためのシンプルなシグナリングを用いて、TRP電力制御ごとに、より正確にすることを可能にする。
議論を簡単にするために、2つのTRPが以下の議論において考慮されるが、この原理は、3つ以上のTRPに容易に拡張され得ることに留意されたい。
UEからの異なるTRPへのチャネルは一般に異なるので、UL電力制御のための異なるTRPに対して異なる閉ループが必要とされる。各TRPはまた、受信のために異なるビームを有してもよく、したがって、各TRPのために2つ以上の閉ループが必要とされ得る。TRPは、UL送信のための空間関係またはTCI状態を通じてUEに暗黙的に示され、複数の空間関係/UL TCI状態は、同一のTRPに関連付けられ得ることに留意されたい。
TRPは、標準規格の一部ではなく、「TCI状態」、「空間関係」、またはSRIが、標準規格の一部として使用されてもよく、その場合、それらは、あるTRPを示すための均等物であることに留意されたい。
シグナリングを容易にし、gNBと、TPCコマンドがそのUEの閉ループ用であるUEと、の間の一貫性を維持するために、一実施形態によれば、UL内のすべてのTRPに関連する閉ループは、一緒にインデックス付けされる。例えば、1つのTRPにつき2つずつ、最大で4つの閉ループが2つのTRPに対して構成されてもよい。次いで、複数のTRPをサポートするために、PUSCH、PUCCH、およびSRSのために指定された既存の閉ループインデックス範囲が拡張され得る。NRにおける閉ループの個数は、PUCCHのためのPUCCH-PC-AdjustmentStates、PUSCHのためのPUSCH-PC-AdjustmentStates、およびSRSのためのsrs-PowerControlAdjustmentStatesとして指定されることに留意されたい。
図15は、PUSCHのための3つ以上の閉ループインデックスの構成を示す例を示す。PUSCHの閉ループの個数を2個を超えて拡張するために、1つのオプションは、図15に示されるように、候補値として「twoStates」または「fourStates」を有することができるPUSCH-PowerControl情報要素の一部として、新しいフィールド「xPUSCH-PC-AdjustmentStates」を導入することである。図15は、2つの潜在的に構成可能な値(すなわち、2つまたは4つの状態)を有する「xPUSCH-PC-AdjustmentStates」を示すが、他のいくつかの実施形態によれば、他の整数値(例えば、3、5、6、7、8など)も構成可能な値である。「xPUSCH-PC-AdjustmentStates」がPUSCH-PowerControlに存在し、「4つの状態(fourStates)」に設定されるとき、UEは、PUSCHのために4つの電力制御状態(すなわち、4つの閉ループ)を維持する。さらに、いくつかの実施形態によれば、PUSCHに適用される閉ループインデックスは、図15に示される「SRI-PUSCH-PowerControl」で与えられる閉ループインデックス「SRI-PUSCH-ClosedLoopIndex」を介してSRIによって示されるので、「SRI-PUSCH-ClosedLoopIndex」の範囲は、2を超えるように拡張される。例えば、UEがPUSCHのために4つの閉ループを維持するように構成されるとき、「SRI-PUSCH-ClosedLoopIndex」の範囲は、i0およびi1に加えてインデックスi2およびi3を含むことによって4個に拡張される。DCIスケジューリングPUSCHにおいて第1のSRIを介して第1のSRSリソースが示されるとき、そのSRSの空間関係は、第1のTRPに向けて第1のPUSCHを送信するために使用される。第1のSRSリソースに対応する「SRI-PUSCH-PowerControl」で与えられる「SRI-PUSCH-ClosedLoopIndex」は、第1のTRPに向かう第1のPUSCHのために使用される。
代替実施形態によれば、PUSCH-PowerControl情報要素に、2つの可能な値「twoStates」または「fourStates」を有する「xPUSCH-PC-AdjustmentStates」を含める代わりに、4つの閉ループ専用のフィールドが、PUSCH-PowerControl情報要素にオプションで存在することができる。このオプションフィールドが構成されると、UEは、PUSCHのための4つの閉ループを維持する。
図16は、PUCCHのための3つ以上の閉ループインデックスの構成を示す例を示す。PUCCHの閉ループの個数を3つ以上に拡張するために、1つのオプションは、図16Aに示されるように、候補値として「twoStates」または「fourStates」を有することができるPUCCH-PowerControl情報要素の一部として、新しいフィールド「xPUCCH-PC-AdjustmentStates」を導入することである。図16Bは、2つの潜在的に取りうる構成可能な値(すなわち、2つまたは4つの状態)を有する「xPUCCH-PC-AdjustmentStates」を示すが、いくつかの他の実施形態によれば、他の整数値(例えば、3、5、6、7、8など)もまた潜在的に取りうる構成可能な値である。「xPUCCH-PC-AdjustmentStates」がPUCCH-PowerControlに存在し、「fourStates(4つの状態)」に設定されているとき、UEは、PUCCHのために4つの電力制御状態(すなわち、4つの閉ループ)を維持する。さらに、いくつかの実施形態によれば、PUCCHに適用される閉ループインデックスは、図16Bに示される「PUCCH-SpatialRelationInfo」で与えられる閉ループインデックス「closedLoopIndex」を介してPUCCHのためにアクティブ化される空間関係によって示されるので、「closedLoopIndex」の範囲は2を超えて拡張される。例えば、UEがPUCCHのために4つの閉ループを維持するように構成されるとき、「closedLoopIndex」の範囲は、図16Bに示されるように、i0およびi1に加えてインデックスi2およびi3を含むことによって、4に拡張される。第1の空間関係がPUCCHのためにアクティブ化されるとき、その空間関係は、第1のTRPに向けて第1のPUCCHを送信するために使用される。PUCCHのためにアクティブ化された第1の空間関係に対応する「PUCCH-SpatialRelationInfo」で与えられた「closedLoopIndex」は、第1のTRPに向かう第1のPUCCHのために使用される。
代替の実施形態によれば、PUCCH-PowerControl情報要素に2つの可能な値「twoStates」または「fourStates」を有する「xPUCCH-PC-AdjustmentStates」を含める代わりに、4つの閉ループ専用のフィールドが、オプションで、PUCCH-PowerControl情報要素に存在してもよい。このオプションフィールドが構成されると、UEは、PUCCHのための4つの閉ループを維持する。
複数のTRPのためのPUCCH UL電力制御: この実施形態によれば、単一のDCIによってスケジュールされたPDSCHのためのHARQ A/Nを搬送するPUCCHが、同じPUCCHリソースまたは異なるPUCCHリソースのいずれかにおいて、異なるTRPに向かって複数回繰り返されると仮定する。各TRPについて、1つまたは複数の閉ループ電力制御が、PUCCH送信のためにUEおよびgNBにおいて維持される。TRPへの各PUCCH送信について、開ループ電力制御パラメータは、PUCCHが送信される対応するPUCCHリソースのためにアクティブ化されるPUCCH空間関係において指定される。複数のPUCCH空間関係は、PUCCHリソースに対してアクティブ化され得ることに留意されたい。
この実施形態によれば、複数のTPCコマンドが、PDSCHをスケジューリングするDL DCI(例えば、DCIフォーマット1_1またはDCIフォーマット1_2)に含まれる。各TPCコマンドは、PUCCH送信のための関連付けられるPUCCH空間関係において指定された閉ループに関連付けられる。第1および第2のTPCコマンドは、DL DCI中で示される第1および第2のPUCCH空間関係にそれぞれ関連付けられる。
一実施形態によれば、DL DCI中のTPCコマンドの個数は、PUCCH-PowerControl IE中の、PUCCHのために構成された閉ループの個数によって決定され得る。例えば、1つまたは2つの閉ループが構成される場合、1つのTPCコマンドが含まれ、3つまたは4つの閉ループが構成される場合、2つのTPCコマンドが含まれる。
別の実施形態によれば、DL DCI中のTPCコマンドの数は、すべてのPUCCHリソースのうちのPUCCHリソースごとにアクティブ化されるPUCCH空間関係の最大個数によって決定され得る。例えば、1つの空間関係のみがアクティブ化される場合、1つのTPCコマンドが使用され、少なくとも1つのPUCCHリソースについて2つの空間関係がアクティブ化される場合、2つのTPCコマンドが使用される。
さらに別の実施形態によれば、DL DCI中のTPCコマンドの個数は、DCI中で示され得るPUCCHリソースの最大個数によって決定され得る。例えば、1つのPUCCHリソースのみを示すことができる場合には1つのTPCコマンドが示され、2つのPUCCHリソースを示すことができる場合には2つのTPCコマンドが示される。
PDSCHがDL DCIによってスケジュールされ、PUCCHを搬送する対応するHARQ A/Nが2回繰り返され、一方がTRP#1に向かい、他方がTRP#2に向かう例が図17に示されている。図17は、2つのTPCコマンドをシグナリングする例を示し、これは、2つのTRPに向かう2つのPUCCH送信の各々に対して1つずつ存在する。反復(繰り返し)の回数は、DCI内のPRIフィールドによって示される対応するPUCCHリソースのためにアクティブ化されたPUCCH空間関係の個数によって示される。この例では、それぞれが1つのTRPに関連付けられる2つのPUCCH空間関係がPUCCHリソースに対してアクティブ化される。2つのTPCコマンド、すなわちTPC#1およびTPC#2が、DL DCIに含まれ、TPC#1は第1の空間関係に関連付けら、TPC#2は第2の空間関係に関連付けられている。代替的に、2つのPUCCHリソースがDCI中で示されてもよく、各PUCCHリソースが異なる空間関係を用いてアクティブ化される。
別の実施形態によれば、単一のDCIによってスケジュールされたPDSCHのためのハイブリッド自動再送要求(HARQ) A/Nを搬送するPUCCHが、異なるTRPに向かって複数回繰り返し送信され、開ループ電力制御パラメータまたはそのような開ループ電力制御パラメータのインジケータがTCI状態で指定されると仮定される。複数のTCI状態は、PUCCHリソースに対してアクティブ化され得ることに留意されたい。実施形態の一変形例では、TCI状態は、専用アップリンクTCI状態であり得る。実施形態の別の変形例では、TCI状態は、アップリンクとダウンリンクとの間で統合することができる(すなわち、同じTCI状態をアップリンクまたはダウンリンク送信に向けて使用することができる)。
詳細な実施形態によれば、複数のTPCコマンドが、PDSCHをスケジューリングするDL DCIに含まれ、PDSCHは、2つのTCI状態を示すDL DCI(すなわち、2つのTCI状態を示すDL DCI中のTCIフィールド中のコードポイント)を用いて、スケジューリングされ得る。この場合、2つのTCI状態は、統合アップリンク/ダウンリンクTCI状態として使用され、PUCCH送信のための開ループ電力制御パラメータおよび閉ループインデックスは、統合TCI状態において指定される。DL DCIに含まれる各TPCコマンドは、DCI内で示される統合TCI状態のうちの1つにおいて指定される閉ループインデックスに関連付けられる。第1および第2のPUCCH送信のための第1および第2のTPCコマンドは、それぞれ、DL DCI中で示される第1および第2の統合TCI状態に関連付けられる。
一実施形態によれば、DL DCI内のTPCコマンドの個数は、DL DCIのTCIフィールド(すなわち、送信構成インジケーションフィールド)内のコードポイントのうちのいずれか1つにおいてアクティブ化される統合アップリンク/ダウンリンクTCI状態の最大個数によって、決定され得る。すなわち、DL DCIのTCIフィールド中の少なくとも1つのコードポイントが、2つの統合アップリンク/ダウンリンクTCI状態をアクティブ化した場合、DL DCI中に2つのTPCコマンドが存在する。DL DCIのTCIフィールド中のコードポイントのいずれもが、2つの統合アップリンク/ダウンリンクTCI状態をアクティブ化されていない場合、DL DCI中に単一のTPCコマンドが存在する。
第2の例が図18に示されており、PDSCHがDL DCIによってスケジュールされ、PUCCHを搬送する対応するHARQ A/Nが2回繰り返され、一方がTRP#1に向かい、他方がTRP#2に向かう。図18は、2つのTPCコマンドをシグナリングする第2の例を示し、これは、2つのTRPに向かう2つのPUCCH送信の各々について1つずつ存在する。PUCCH繰り返し(反復)の回数は、DL DCIにおけるTCIフィールドによって示される統合アップリンク/ダウンリンクTCI状態の個数によって示される。図18のこの例では、2つの統合アップリンク/ダウンリンクTCI状態がDL DCIにおいて示され、PUCCH反復のそれぞれは、統合アップリンク/ダウンリンクTCI状態のうちの1つを使用して送信され、1つのTRPに関連付けられる。2つのTPCコマンド、すなわち、TPC#1およびTPC#2がDL DCIに含まれ、TPC#1は第1の統合アップリンク/ダウンリンクTCI状態に関連し、TPC#2は第2の統合アップリンク/ダウンリンクTCI状態に関連する。
一実施形態によれば、対応するPDSCHのためのHARQ A/Nを搬送するPUCCHの場合、PUCCHのためのTCI状態は、PDSCHをスケジューリングするDCI内のTCIフィールドにおいて示されるものと同じであり、すなわち、PUCCHのTCI状態は、対応するPDSCHのTCI状態に従う。
複数のTRPのためのPUSCH UL電力制御: この実施形態によれば、それぞれがDCI中のSRIによって示される複数のTRPへのPUSCH送信をスケジューリングする場合、複数のTPCコマンドがUL DCIに含まれる(たとえば、DCIフォーマット0_1およびDCIフォーマット0_2)。第1および第2のTPCコマンドは、DCIにおいて示される第1および第2のSRIにそれぞれ関連付けられる。各SRIについて、開ループ電力制御パラメータは、RRCによって構成された対応するSRI-PUSCH-PowerControl情報要素内で指定される。
代替実施形態によれば、複数のTRPへのPUSCH送信をスケジュールする場合、UL DCI(たとえば、DCIフォーマット0_1およびDCIフォーマット0_2)中に複数のTPCコマンドが含まれ、それぞれが、UL DCI中の統合アップリンク/ダウンリンクTCI状態または専用アップリンクTCI状態によって示される(すなわち、この場合、2つの統合アップリンク/ダウンリンクTCI状態またはUL DCI中の2つの専用アップリンクTCI状態のいずれかがある)。実施形態の一変形例では、第1および第2のTPCコマンドは、DCI内で示される第1および第2の統合アップリンク/ダウンリンクTCI状態に関連付けられる。実施形態の別の変形例では、第1および第2のTPCコマンドは、DCI内で示される第1および第2の専用アップリンクTCI状態に関連付けられる。
一実施形態によれば、UL DCI中のTPCコマンドの個数は、DCIのために構成されたSRIの個数によって決定され得る。
別の実施形態によれば、UL DCI中のTPCコマンドの個数は、PUSCHのために構成された閉ループの個数によって決定され得る。例えば、1つまたは2つの閉ループが構成される場合、1つのTPCコマンドが含まれ、3つまたは4つの閉ループが構成される場合、2つのTPCコマンドが含まれる。
別の実施形態によれば、UL DCI中のTPCコマンドの個数は、UL DCIのTCIフィールド(すなわち、送信構成インジケーションフィールド)中のコードポイントのうちのいずれか1つにおいてアクティブ化される統合アップリンク/ダウンリンクTCI状態または専用アップリンクTCI状態の最大個数によって決定され得る。すなわち、UL DCIのTCIフィールド中の少なくとも1つのコードポイントが、2つの統合アップリンク/ダウンリンクTCI状態または2つのアップリンクTCI状態がアクティブ化されている場合、UL DCI中には2つのTPCコマンドが存在する。UL DCIのTCIフィールド中のコードポイントのいずれも、2つの統合アップリンク/ダウンリンクTCI状態または2つの専用TCI状態がアクティブ化されていない場合、UL DCI中に単一のTPCコマンドが存在する。
図19に、2つのSRIおよび2つのTPCコマンドを有するUL DCIによってスケジュールされた同一のTBについての複数のPUSCH送信が示されている。図19は、2つのTPCコマンドをシグナリングする例を示し、2つのTRPに向かう2つのPUSCH送信の各々について1つずる存在する。PUSCH送信オケージョン(機会)の個数は、UL DCI内のSRIの個数によって示される。この例では、2つのPUSCH送信が示され、それぞれが1つのTRPに関連付けられる。2つのTPCコマンド、すなわちTPC#1およびTPC#2が、UL DCIに含まれ、TPC#1は第1のSRIに関連付けられ、TPC#2は第2のSRIに関連付けられる。
図20に、同一のTBに対する複数のPUSCH送信が、2つの統合アップリンク/ダウンリンクTCI状態(または代替的に2つの専用アップリンクTCI状態)および2つのTPCコマンドを有するUL DCIによって、スケジュールされる第2の例を示す。図20は、2つのTPCコマンドをシグナリングする第2の例を示し、これは、2つのTRPに向かう2つのPUSCH送信の各々について1つずつある。PUSCH送信機会の個数は、UL DCIにおいて示される統合アップリンク/ダウンリンクTCI状態(または代替的に2つの専用アップリンクTCI状態)の個数によって示される。この例では、2つのPUSCH送信が示され、それぞれが1つのTRPに関連付けられる。2つのTPCコマンド、すなわち、TPC#1およびTPC#2は、UL DCIに含まれ、TPC#1は第1の統合アップリンク/ダウンリンクTCI状態(または、第1の専用アップリンクTCI状態)に関連付けられ、TPC#2は第2の統合アップリンク/ダウンリンクTCI状態(または、第2の専用アップリンクTCI状態)に関連付けられる。
DCIフォーマット2_2のPUCCH/PUSCHに対するTPCコマンド: 複数のUEにTPCコマンドを送信するための既存のDCIフォーマット2_2において、TPCコマンドは、UEのグループの各々に割り当てられる。TPCコマンドは、DCIのCRCがTPC-PUSCH-RNTIによってスクランブルされる場合にはPUSCH用であり、TPC-PUCCH-RNTIによってスクランブルされる場合にはPUCCH用である。UEのためのPUCCH(またはPUSCH)TPCコマンドは、UEがPUCCH(またはPUSCH)のための2つの閉ループを用いて構成される場合、1ビットの閉ループインジケータを伴い得る。DCIは、異なるTRPを区別しない。
すべてのTRPの間で閉ループのインデックスを一緒にすることで、複数のTRPのためのDCIフォーマット2_2のシンプルな拡張は、すべてのTRPにわたってPUCCHまたはPUSCHのために構成される閉ループの個数に応じて、閉ループインジケータのビット幅を1ビットから複数ビットへと増加させること、である。例えば、4つの閉ループが構成される場合、2ビットが閉ループインジケータに使用され得る。
別の実施形態によれば、DCIフォーマット2_2の各ブロックは、閉ループにそれぞれ関連する複数のTPCコマンドを含むことができる。ブロック内のTPCコマンドの個数は、RRCによって構成されるか、または構成された閉ループの個数によって決定され得る。図21に例を示す。ここでは、2つの閉ループが、すべてのTRPにわたってPUSCH(またはPUCCH)用に構成されている。図21は、拡張DCIフォーマット2_2においてUEに関連するブロックに複数のTPCコマンドを含める例を示す。
DCIフォーマット2_3におけるSRSのためのTPCコマンド: SRSのためのTPCコマンドを1つまたは複数のUEに送信するための既存のDCIフォーマット2_3において、1つまたは複数のTPCコマンドをUEに割り当てることができる。SRSに対して単一の閉ループが仮定されており、したがって閉ループインジケータは存在しない。複数のTRPへのSRS送信の場合、2つ以上の閉ループが必要である。複数のTRPへのSRS送信をサポートするために、閉ループインジケータは、SRSのために複数の閉ループを構成されるUE用のDCIフォーマット2_3に、導入され得る。閉ループインジケータのビット数は、構成される閉ループの個数によって決定される。例えば、2つの閉ループが構成される場合、1ビットが使用され得る。
別の実施形態によれば、DCIフォーマット2_3の各ブロックは、SRSの閉ループにそれぞれ関連付けられる複数のTPCコマンドを含むことができる。ブロック内のTPCコマンドの個数は、構成される閉ループの個数によって決定されてもよいし、または、構成されてもよい。
UL TCI状態を伴うUL電力制御: 所与のULチャネル(すなわち、PUCCH、PUSCH、またはSRS)について、PUCCHおよびSRSについての空間関係、およびPUSCHについてのSRIを使用する代わりに、UL TCI状態がULビームインジケーションのために導入される場合、それぞれのUL TCI状態は、電力制御パラメータのセットに関連付けられ得る。所与のUL TCI状態の場合、電力制御パラメータの異なるセットが、PUCCH、PUSCH、およびSRSに関連付けられ得る。電力制御パラメータの各セットは、PO,α、経路損失RS、および閉ループインデックスのうちの1つまたは複数を含み、電力制御状態IDをもつ「電力制御状態」と見なされ得る。PO, α、経路損失RS、または閉ループインデックスの各々は、対応するパラメータの、構成されたリストからのものである。たとえば、PO,α、経路損失RS、または閉ループインデックスのリストは、PUSCH(またはPUCCH、SRS)のために構成され得る。
1つのシナリオでは、UL TCI状態は、DL TCI状態と同じであり、すなわち、同じTCI状態は、DLとULの両方によって共有される。いくつかの実施形態によれば、経路損失RS(および/または場合によっては閉ループインデックス)などのすべてのULチャネルに共通のいくつかの電力制御パラメータが、UL TCI状態に含まれ得る。上記の実施形態に続いて、経路損失RS(および/または閉ループインデックス)は、「UL状態ID」を有する1つのマッピングを使用するか、またはそれは、UL TCI状態のID(UL TCI ID)または経路損失RSのID(pathloss RS ID)に従う。そして、POとαは、IDを有する「電力制御状態」として、一緒にマッピングされる。代替例は、「UL状態」の代わりに「電力制御状態」に閉ループインデックスを持たせることである。次いで、UL状態は、UL PWBごとに構成され、ULチャネル/信号と共有され、「電力制御状態」は、ULチャネル/信号ごとに構成され得る。
PUSCHの場合、DCI内で、SRIフィールドは、現在のところ、UL空間関係、経路損失RS、ならびに閉ループインデックスおよび電力制御状態を含む「UL送信状態」を示すために、使用される。1つの問題は、必要とされるそのような状態の個数が増加し得ることである。特に、2つのTRP送信のために2つのSRIフィールドが必要とされる場合である。一実施形態によれば、UL送信状態は、2つのUL空間関係、2つの経路損失RS、2つの閉ループインデックス、ならびにPOおよびαの1つのセットを含むように定義される。これは、DCIにおいて1つのSRIフィールドとして示される。次いで、別のデルタ「SRI」フィールドは、第1のTRPに対して選択されたものに対するPOおよびα値を示す。これらの相対値は、「デルタ電力制御状態」内に構成され、例えば、アルファ_デルタがTRP1のアルファに対して相対的であり、P0_デルタがP0からTRP1に対して相対的である。
複数のTRPについてのPHRレポート: PHRレポートが、異なるTRPに向かって繰り返し送信されるべきPUSCH上で搬送されるべきであるとき、異なる送信電力が、異なるPUSCH機会について決定され得る。実際のPUSCHに基づくPHR演算の場合、PUSCHを搬送するPHRが異なるTRPに対して繰り返し送信される場合、PHRを演算するためにどのPUSCH機会が使用されるべきかが問題となる。PUSCHの繰り返し送信が2つのTRPに対してスケジュールされる例を図22に示す。図22は、2つのTRPに対する異なるパワー(電力)ヘッドルームの例を示している。
一実施形態によれば、複数のPHRが計算され、各PHRは、TRPへのPUSCH機会に関連付けられる。最大PHRまたは最小PHRのいずれかが報告される。別の実施形態によれば、複数のPHRの平均値が報告される。さらに別の実施形態によれば、すべてのTRPへのPRHが報告される。
複数のTPCのジョイント符号化: この実施形態によれば、電力制御ループが依存すると仮定する。これは、経路損失の主な原因が、UEに近いところでの伝搬に起因する場合に起こり得る。この場合、例えば、第1のTRPに向かう電力の増加は、第2のTRPに向かう電力の増加も生じさせる可能性が高いだろう。一例は、UEが建物の地下室に移動していることである。この実施形態によれば、この仮定は、ジョイント符号化または同等に、電力間に何らかの依存性を導入することによって、シグナリングオーバヘッドを圧縮するために利用される。
例えば、PUCCHについて、対応する表を以下に見ることができる。1つの追加のTPCビットが付加されているため、組合せのうちのいくつかが削除され、それによって、2つの独立したTPCコマンドフィールドを有する場合と比較して、1ビット分だけDCIペイロードが削減される。例えば、TRP#2への電力が3dB増加すると同時にTRP#1への電力が1dB減少する組合せが削除される。単一のTRPのみへのPUCCH送信の場合、表の最初の2つの列における最初の4つのエントリが適用され、これは既存のPUCCHテーブルに対応する。同様の考え方をPUSCHに適用することができる。表3: ジョイント符号化および圧縮を用いたTPCコマンドフィールドのマッピング
TRPごとの別個の電力制御をサポートするUEインジケーション: この実施形態によれば、マルチTRP送信に関連するアップリンクにおける電力制御をUEがどのようにサポートすることができるかについてのインジケーションが、UEからネットワークへのUE能力シグナリングを介して、シグナリングされる。UEは、TRPごとの別個の閉ループ電力制御をサポートしないが、UEは、UL M-TRP送信をサポートすることを依然として示しつつ、同じ閉ループインデックスおよび/または開ループ電力調整を適用する。UEは、別個の開ループ電力調整をサポートすることも、別個の電力ヘッドルーム報告をサポートすることができる。
ULにおいてM-TRPをサポートしていることを示す1つの例は、UEが、異なるCORESETPoolIndex値に関連するPUSCH/PUCCH/SRSのサポートを示すことであり、ここで、異なるCORESETPoolIndex値は、異なるTRPを表しており、TRPごとのPUCCH/PUSCHのための異なるTPCループを介した閉ループ電力制御の最大個数は、能力シグナリングを介して示され、TRPごとの電力ヘッドルーム報告の最大個数も示される。ULにおいてM-TRPをサポートする別の例は、PUSCH/PUCCH同時並行送信のための複数のUL TCI/SRIをサポートすることに関連する。
UE能力シグナリングに依存して、UEごと、TRPごと、UCIごとに、3つの異なるレベルの電力制御が、PUSCH、PUCCH、または電力ヘッドルーム報告のために、UEに対して構成され得る。RRCパラメータの例は「perTCIPuschPowerControl」、「perTCIPUCCHPowerControl」、「perTCIPHRReport」である。UEは、ネットワークが、PUSCH/PHR/PUCCHに対して、異なるレベルの組合せではなく、同じレベルの電力制御を構成することを期待することができる。
図23は、本開示のいくつかの実施形態による無線アクセスノード2300の概略ブロック図である。オプションの機能は、破線のボックスで表される。無線アクセスノード2300は、たとえば、本明細書で説明される基地局1002またはgNBの機能のすべてまたは一部を実装する基地局1002または1006またはネットワークノードであり得る。図示されるように、無線アクセスノード2300は、制御システム2302を有し、これは1つまたは複数のプロセッサ2304(例えば、中央演算処理装置(CPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)等)、メモリ2306、およびネットワークインターフェース2308を有する。1つまたは複数のプロセッサ2304は、本明細書では、プロセッシング(処理)回路とも呼ばれる。さらに、無線アクセスノード2300は、1つまたは複数のアンテナ2316に結合された1つまたは複数の送信機2312と1つまたは複数の受信機2314とを各々が含む1つまたは複数の無線部2310を含み得る。無線部2310は、無線インターフェース回路と呼ばれてもよく、またはその一部であってもよい。いくつかの実施形態によれば、無線部2310は、制御システム2302の外部にあり、例えば、有線コネクション(例えば、光ケーブル)を介して制御システム2302に接続される。しかしながら、いくつかの他の実施形態によれば、無線部(複数可)2310および潜在的にアンテナ(複数可)2316は、制御システム2302と一体化される。1つ以上のプロセッサ2304は、本明細書に記載するように、無線アクセスノード2300の1つ以上の機能を提供するように動作する。ある実施形態によれば、上記の機能は、例えばメモリ2306に記憶され、1つまたは複数のプロセッサ2304によって実行されるソフトウェアで実現される。
図24は、本開示のいくつかの実施形態による無線アクセスノード2300の仮想化された実施形態を示す概略ブロック図である。この説明は、他のタイプのネットワークノードにも同様に適用できる。さらに、他のタイプのネットワークノードは、同様の仮想化アーキテクチャを有することができる。やはり、オプション機能は、破線のボックスによって表される。
本明細書で使用されるように、「仮想化された」無線アクセスノードは、無線アクセスノード2300の機能の少なくとも一部が、(例えば、ネットワーク(複数可)内の物理処理ノード(複数可)上で実行される仮想マシン(複数可)を介して)仮想コンポーネント(複数可)として実装される、無線アクセスノード2300の実装である。図示のように、この例示では、無線アクセスノード2300は、上記で説明したように、制御システム2302および/または1つまたは複数の無線部2310を含み得る。制御システム2302は、例えば光ケーブル等を介して無線部2310に接続されてもよい。無線アクセスノード2300は、(1つまたは複数の)ネットワーク2402に結合された、またはその一部として含まれた1つまたは複数の処理ノード2400を含む。存在する場合、制御システム2302または無線部は、ネットワーク2402を介して処理ノード2400に接続される。各処理ノード2400は、1つ以上のプロセッサ2404(例えば、CPU、ASIC、FPGA、および/または、類似物)、メモリ2406、およびネットワークインターフェース2408を有する。
この例示では、本明細書で説明する無線アクセスノード2300の機能2410は、1つまたは複数の処理ノード2400において実装されるか、または任意の所望の方法で1つまたは複数の処理ノード2400と制御システム2302および/または無線部2310とにわたって分散される。いくつかの特定の実施形態によれば、本明細書に記載する無線アクセスノード2300の機能2410の一部または全部は、プロセッシング(処理)ノード2400によってホストされる仮想環境に実装される1つまたは複数の仮想マシンによって実行される仮想コンポーネントとして実装される。当業者によって理解されるように、処理ノード2400と制御システム2302との間の追加のシグナリングまたは通信は、所望の機能2410のうちの少なくともいくつかを実行するために使用される。特に、いくつかの実施形態によれば、制御システム2302は含まれなくてもよく、そのケースでは、無線部2310は、適切なネットワークインターフェースを介して処理ノード2400と直接的に通信する。
いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、本明細書で説明する実施形態のいずれかによる、仮想環境内の無線アクセスノード2300の機能2410のうちの1つまたは複数を実装する無線アクセスノード2300またはノード(たとえば、処理ノード2400)の機能を少なくとも1つのプロセッサに実行させる命令を含むコンピュータプログラムが提供される。いくつかの実施形態によれば、前述のコンピュータプログラムプロダクトを有するキャリアが提供される。キャリアは、電気信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体(例えば、メモリなどの非一時的なコンピュータ可読媒体)のうちの1つである。
図25は、本開示のいくつかの他の実施形態による無線アクセスノード2300の概略ブロック図である。無線アクセスノード2300は1以上のモジュール2500を有し、その各々はソフトウェアで実現される。モジュール2500は、本明細書に記載する無線アクセスノード2300の機能性を提供する。この説明は、図24の処理ノード2400にも同様に適用可能であり、ここでは、モジュール2500は、処理ノード2400のうちの1つにおいて実装されてもよく、または多数の処理ノード2400にわたって分散されてもよく、および/または処理ノード2400および制御システム2302にわたって分散されてもよい。
図26は、本開示のいくつかの実施形態による無線通信デバイス2600の概略ブロック図である。図示のように、無線通信デバイス2600は、1つまたは複数のプロセッサ2602(たとえば、CPU、ASIC、FPGAなど)、メモリ2604、ならびに、1つまたは複数のアンテナ2612に結合され、1つまたは複数の送信機2608と、1つまたは複数の受信機2610とを各々が含む1つまたは複数のトランシーバ(送受信機)2606を含む。送受信機2606は、当業者によって理解されるように、アンテナ2612とプロセッサ2602との間で通信される信号を調整するように構成され、アンテナ2612に接続された、無線フロントエンド回路を含む。プロセッサ2602は、本明細書ではプロセッシング(処理)回路とも呼ばれる。送受信機2606は、本明細書では、無線回路とも呼ばれる。いくつかの実施形態によれば、上記で説明した無線通信デバイス2600の機能は、たとえば、メモリ2604に記憶され、(1つまたは複数の)プロセッサ2602によって実行されるソフトウェアで完全にまたは部分的に実装され得る。無線通信デバイス2600は、たとえば、1つまたは複数のユーザインターフェース構成要素(たとえば、ディスプレイ、ボタン、タッチスクリーン、マイクロフォン、スピーカなどを含む入力/出力インターフェース、および/または無線通信デバイス2600への情報の入力を可能にするための、および/または無線通信デバイス2600からの情報の出力を可能にするための任意の他の構成要素、電源(たとえば、蓄電池および関連する電力回路)など、図26に示されない追加の構成要素を含み得ることに留意されたい。
いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、本明細書で説明する実施形態のいずれかによる無線通信デバイス2600の機能を少なくとも1つのプロセッサに実行させる命令を含むコンピュータプログラムが提供される。いくつかの実施形態によれば、前述のコンピュータプログラムプロダクトを有するキャリアが提供される。キャリアは、電気信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体(例えば、メモリなどの非一時的なコンピュータ可読媒体)のうちの1つである。
図27は、本開示のいくつかの他の実施形態による無線通信デバイス2600の概略ブロック図である。無線通信デバイス2600は、1つまたは複数のモジュール2700を含み、その各々は、ソフトウェアで実装される。(1つまたは複数の)モジュール2700は、本明細書で説明する無線通信デバイス2600の機能を提供する。
図28に関して、一実施形態によれば、通信システムは、RANなどのアクセスネットワーク2802を備える3GPP(登録商標)タイプのセルラーネットワークなどの電気通信ネットワーク2800と、コアネットワーク2804とを含む。アクセスネットワーク2802は、ノードB、eNB、gNB、または他のタイプの無線アクセスポイント(AP)などの複数の基地局2806A、2806B、2806Cを備え、それぞれが対応するカバレッジエリア2808A、2808B、2808Cを定義する。それぞれの基地局2806A、2806B、2806Cは、有線または無線コネクション2810を介してコアネットワーク2804に接続可能である。カバレッジエリア2808cに位置する第1のUE 2812は、対応する基地局2806cと無線で接続されるか、またはページングされるように構成されている。カバレッジエリア2808A内の第2のUE 2814は、対応する基地局2806Aに無線で接続可能である。この例では、複数のUE2812、2814が示されているが、開示された実施形態は、単一のUEがカバレッジエリア内に存在する状況や、単一のUEが対応する基地局2806に接続している状況にも、等しく適用可能である。
電気通信ネットワーク2800は、それ自体がホストコンピュータ2816に接続され、これは、スタンドアロンサーバ、クラウド実施サーバ、分散サーバのハードウェアおよび/またはソフトウェアにおいて、またはサーバファームにおける処理リソースとして、具現化され得る。ホストコンピュータ2816は、サービスプロバイダの所有権または制御下にあってもよいし、サービスプロバイダによって、またはサービスプロバイダの代わりに運用されてもよい。通信ネットワーク2800とホストコンピュータ2816との間のコネクション2818および2820は、コアネットワーク2804からホストコンピュータ2816まで直接的に延びてもよく、あるいは任意の中間ネットワーク2822を介してもよい。中間ネットワーク2822は、パブリック、プライベート、またはホストされたネットワークのうちの1つ、またはその複数の組合せであってもよく、中間ネットワーク2822は、もしあれば、バックボーンネットワークまたはインターネットであってもよく、特に、中間ネットワーク2822は、2つ以上のサブネットワーク(図示せず)を含んでもよい。
図28の通信システムは、全体として、コネクティッド状態のUE2812、2814とホストコンピュータ2816との間のコネクティビティを実現する。コネクティビティ(接続性)は、オーバーザトップ(OTT)コネクション2824として記述されてもよい。ホストコンピュータ2816および接続されたUE2812、2814は、アクセスネットワーク2802、コアネットワーク2804、任意の中間ネットワーク2822、および仲介者として考えられるさらなるインフラストラクチャ(図示せず)を使用して、OTTコネクション2824を介してデータ通信および/またはシグナリングするように構成される。OTTコネクション2824は、OTTコネクション2824が通過するように参加している通信デバイスが、アップリンク通信およびダウンリンク通信のルーティング(経路指定)に気付かないという意味でトランスペアレントでありうる。たとえば、基地局2806は、接続されたUE 2812に転送される(たとえば、ハンドオーバされる)ためにホストコンピュータ2816から発信されるデータをもつ着信ダウンリンク通信の過去のルーティングについて知らされる必要はない。同様に、基地局2806は、UE 2812からホストコンピュータ2816へ向かう発信されるアップリンク通信の将来のルーティングを認識する必要はない。
ここで、図29を参照して、前の段落で論じたUE、基地局、およびホストコンピュータの実施形態による例示的な実施形態を説明する。通信システム2900において、ホストコンピュータ2902は、通信システム2900の別の通信デバイスのインターフェースとの有線または無線コネクションをセットアップおよび維持するように構成された通信インターフェース2906を含むハードウェア2904を備える。ホストコンピュータ2902は、記憶および/またはプロセッシング(処理)能力を有することができる処理回路2908をさらに有する。特に、処理回路2908は、命令を実行するように適合された1つ以上のプログラマブルプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらの組合せ(図示せず)を含んでもよい。ホストコンピュータ2902はさらにソフトウェア2910を有し、それがホストコンピュータ2902に記憶されるか、またはアクセス可能であり、処理回路2908によって実行可能である。ソフトウェア2910は、ホストアプリケーション2912を有する。ホストアプリケーション2912は、UE2914およびホストコンピュータ2902で終端されるOTTコネクション2916を介して接続するUE2914などのリモートユーザにサービスを提供するように動作可能であってもよい。リモートユーザにサービスを提供する際に、ホストアプリケーション2912は、OTTコネクション2916を使用して送信されるユーザデータを提供してもよい。
通信システム2900は、さらに、通信システム内に設けられ、ホストコンピュータ2902およびUE2914と通信することを可能にするハードウェア2920を有する基地局2918を有する。ハードウェア2920は、通信システム2900の別の通信デバイスのインターフェースとの有線または無線コネクションをセットアップおよび維持するための通信インターフェース2922、ならびに基地局2918によってサービスされるカバレッジエリア(図29には示されていない)に位置するUE2914との少なくとも無線コネクション2926をセットアップおよび維持するための無線インターフェース2924を有してもよい。通信インターフェース2922は、ホストコンピュータ2902へのコネクション2928を容易にするように構成されてもよい。コネクション2928は、直接的なものであってもよいし、通信システムのコアネットワーク(図29には示されていない)を通過するものであってもよいし、および/または通信システムの外部の1つ以上の中間ネットワークを通過するものであってもよい。図示の実施形態によれば、基地局2918のハードウェア2920は、命令を実行するように適合された1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらの組合せ(図示せず)を有することができる処理回路2930をさらに有する。さらに、基地局2918は、内部に記憶されるか、または外部コネクションを介してアクセス可能なソフトウェア2932を有する。
通信システム2900は、すでに言及されたUE2914をさらに有する。UE2914のハードウェア2934は、UE2914が現在位置するカバレッジエリアにサービスを提供する基地局との無線コネクション2926をセットアップおよび維持するように構成された無線インターフェース2936を有することができる。UE2914のハードウェア2934は、命令を実行するように適合された1つ以上のプログラマブルプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらの組合せ(図示せず)を有することができる処理回路2938をさらに有する。UE2914はさらにソフトウェア2940を有し、これらはUE2914内に記憶されるかアクセス可能であり、また処理回路2938によって実行可能である。ソフトウェア2940は、クライアントアプリケーション2942を有する。クライアントアプリケーション2942は、ホストコンピュータ2902のサポートを受けて、UE2914を介して人間または非人間のユーザにサービスを提供するように動作可能である。ホストコンピュータ2902において、実行中のホストアプリケーション2912は、UE2914で終了するOTTコネクション2916およびホストコンピュータ2902を介して実行中のクライアントアプリケーション2942と通信してもよい。ユーザにサービスを提供する際に、クライアントアプリケーション2942は、ホストアプリケーション2912から要求データを受信し、要求データに応答してユーザデータを提供してもよい。OTTコネクション2916は、リクエストデータとユーザデータの両方を伝送してもよい。クライアントアプリケーション2942は、ユーザと対話して、ユーザが提供するユーザデータを生成してもよい。
図29に示されるホストコンピュータ2902、基地局2918、およびUE2914は、それぞれ、図28のホストコンピュータ2816、基地局2806A、2806B、2806Cのうちの1つ、およびUE2812、2814のうちの1つと同様または同一であり得ることに留意されたい。すなわち、これらのエンティティの内部動作は、図29に示されるようなものであってもよいし、これとは独立したものであってもよいし、周囲のネットワークトポロジは図28のものであってもよい。
図29では、OTTコネクション2916は、基地局2918を介したホストコンピュータ2902とUE2914との間の通信を、いかなる中間デバイスも明示的に参照することなく、また、これらの装置を介したメッセージの正確なルーティングを示すために、抽象的に描かれている。ネットワークインフラストラクチャは、UE2914から、またはホストコンピュータ2902を動作するサービスプロバイダから、あるいはその両方から隠すように構成されうる、ルーティングを決定してもよい。OTTコネクション2916がアクティブな間、ネットワークインフラストラクチャは、(たとえば、ロードバランシングの考慮またはネットワークの再構成に基づいて)ルーティングを動的に変更する決定をさらに行うことができる。
UE2914と基地局2918との間の無線コネクション2926は、本開示全体を通じて説明される実施形態の教示に従う。様々な実施形態のうちの1つまたは複数は、無線コネクション2926が最後の区間を形成するOTTコネクション2916を使用して、UE2914に提供されるOTTサービスの性能を改善する。より正確には、これらの実施形態の教示は、たとえば、データレート、待ち時間、電力消費などを改善し、それによって、たとえば、ユーザ待ち時間の低減、ファイルサイズの緩和された制限、より良好な応答性、バッテリ寿命の延長などの利点を提供し得る。
測定手順は、データレート、待ち時間、および1つまたは複数の実施形態が改善する他の要因を監視する目的で提供され得る。さらに、測定結果のばらつきに応じて、ホストコンピュータ2902とUE2914との間でOTTコネクション2916を再構成するための任意のネットワーク機能があってもよい。OTTコネクション2916を再構成するための測定手順および/またはネットワーク機能は、ホストコンピュータ2902のソフトウェア2910およびハードウェア2904、またはUE2914のソフトウェア2940およびハードウェア2934、あるいはその両方で実装されてもよい。いくつかの実施形態によれば、センサ(図示せず)は、OTTコネクション2916が通過する通信デバイス内に、またはそれに関連して配備されてもよく、センサは、上で例示した監視量の値を供給することによって、または他の物理量の値を供給することによって、測定手順に関与してもよく、それから、ソフトウェア2910、2940が、監視量を計算または推定してもよい。OTTコネクション2916の再構成は、メッセージフォーマット、再送信設定、好適なルーティングなどを含むことができ、再構成は、基地局2918に影響を及ぼす必要はなく、基地局2918にとって未知または知覚不可能であり得る。このようなプロシージャおよび機能性は、当技術分野で公知であり、実践されているものであってもよい。いくつかの実施形態によれば、測定は、ホストコンピュータ2902のスループット、伝搬時間、レイテンシなどの測定を容易にする独自のUEシグナリングを有することができる。測定は、ソフトウェア2910および2940が、伝搬時間、誤り等を監視しながら、OTTコネクション2916を使用して、メッセージ、特に、空のまたは「ダミー」メッセージを送信させるという点で実施されてもよい。
図30は、一実施形態による、通信システムにおいて実施される方法を示すフローチャートである。通信システムは、ホストコンピュータ、基地局、およびUEを含み、これらは図28および図29に関連して説明されたものであってもよい。本開示を簡単にするために、図30を参照する図面のみがこのセクションに含まれる。ステップ3000において、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。ステップ3000のサブステップ3002(オプションであってもよい)において、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。ステップ3004において、ホストコンピュータは、ユーザデータをUEに運ぶ送信を開始する。ステップ3006(オプションであってもよい)において、基地局は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、ホストコンピュータが開始した送信において搬送されたユーザデータをUEに送信する。ステップ3008(オプションであってもよい)において、UEは、ホストコンピュータによって実行されるホストアプリケーションに関連付けられるクライアントアプリケーションを実行する。
図31は、一実施形態による、通信システムにおいて実施される方法を示すフローチャートである。通信システムは、ホストコンピュータ、基地局、およびUEを含み、これらは図28および図29に関連して説明されたものであってもよい。本開示を簡単にするために、図31を参照する図面のみがこのセクションに含まれる。本方法のステップ3100において、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。オプションのサブステップ(図示せず)では、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによってユーザデータを提供する。ステップ3102において、ホストコンピュータは、ユーザデータをUEに運ぶ送信を開始する。送信された信号は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示にしたがって、基地局を介して渡されてもよい。ステップ3104(任意であってもよい)において、UEは、送信信号により搬送されるユーザデータを受信する。
図32は、一実施形態による、通信システムにおいて実施される方法を示すフローチャートである。通信システムは、ホストコンピュータ、基地局、およびUEを含み、これらは図28および図29に関連して説明されたものであってもよい。本開示を簡単にするために、図32を参照する図面のみがこのセクションに含まれる。ステップ3200(オプションであってもよい)において、UEは、ホストコンピュータによって提供された入力データを受信する。これに加えて、またはこれに代えて、ステップ3202において、UEは、ユーザデータを提供する。ステップ3200のサブステップ3204(オプションであってもよい)において、UEは、クライアントアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。ステップ3202のサブステップ3206(オプションであってもよい)において、UEは、ホストコンピュータによって提供されて受信される入力データに応答してユーザデータを提供するクライアントアプリケーションを実行する。ユーザデータを提供する際に、実行されたクライアントアプリケーションは、ユーザから受け取ったユーザ入力をさらに考慮してもよい。ユーザデータが提供された特定の方法にかかわらず、UEは、サブステップ3208で、ユーザデータのホストコンピュータへの送信を開始する。本方法のステップ3210において、ホストコンピュータは、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、UEから送信されたユーザデータを受信する。
図33は、一実施形態による、通信システムにおいて実施される方法を示すフローチャートである。通信システムは、ホストコンピュータ、基地局、およびUEを含み、これらは図28および図29に関連して説明されたものであってもよい。本開示を簡単にするために、図33を参照する図面のみがこのセクションに含まれる。ステップ3300(オプションであってもよい)において、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局は、UEからユーザデータを受信する。ステップ3302(オプションでよい)において、基地局は、受信されたユーザデータのホストコンピュータへの送信を開始する。ステップ3304(任意であってもよい)において、ホストコンピュータは、基地局によって開始された送信において搬送されるユーザデータを受信する。
本明細書で開示される任意の適切なステップ、方法、特徴、機能、または利益は、1つまたは複数の機能ユニット、または1つまたは複数の仮想装置のモジュールを介して実行されてもよい。各仮想装置は、いくつかのこれらの機能ユニットを備えてもよい。これらの機能ユニットは、1つまたは複数のマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラを含むことができる処理回路、ならびにデジタルシグナルプロセッサ(DSP)、専用デジタルロジックなどを含むことができる他のデジタルハードウェアを介して実装されてもよい。処理回路は、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光記憶デバイスなどの1つまたは複数のタイプのメモリを有することができる、メモリに格納されたプログラムコードを実行するように構成することができる。メモリに格納されたプログラムコードは、1つまたは複数の通信および/またはデータ通信プロトコルを実行するためのプログラム命令、ならびに本明細書で説明される技術のうちの1つまたは複数を実行するための命令を有する。いくつかの実装形態では、処理回路は、本開示の1つまたは複数の実施形態に従って、それぞれの機能ユニットに対応する機能を行わせるために、使用されてもよい。
図中のプロセスは、本開示の特定の実施形態によって実行される動作の特定の順序を示してもよいが、そのような順序は例示的であることを理解されたい(例えば、代替の実施形態は、異なる順序で動作を実行してもよく、特定の動作を組み合わせてもよく、特定の動作をオーバーラップしてもよいなど)。
実施形態
グループAの実施形態
実施形態1: 複数の送信受信ポイント、複数のTRPの電力制御を可能にするための無線デバイスによって実行される方法であって、複数の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)送信電力制御(TPC)コマンドを受信すること(1300)と、ここで、TPCコマンドの各々が、TRPのうちの1つに関連付けられており、複数の物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)TPCコマンドを受信すること(1302)と、ここで、TPCコマンドの各々が、複数のTRPのうちの1つに関連付けられており、ダウンリンク制御情報(DCI)において、第1のTPCコマンド、および第2のTPCコマンド、ならびにそれぞれ第1のアップリンク(UL)送信、および第2のUL送信のための第1の空間関係および第2の空間関係を受信すること(1304)と、それぞれ第1の空間関係および第2の空間関係に基づき第1の送信電力および第2の送信電力を推定すること(1306)と、それぞれ、第1の送信電力および第2の送信電力を第1のUL送信および第2のUL送信に適用すること(1308)と、のうちの少なくとも1つを備える、方法。
実施形態2: 複数のTRPが、空間関係および/またはサウンディング基準信号、SRS、リソースインジケータ、SRI、または送信構成インジケータ、TCI状態によって識別される、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態3: 複数のPUCCH TPCコマンドを受信することが、複数のTRPへの複数のPUCCH送信をトリガするDL DCIにおいて複数のPUCCH TPCコマンドを受信することを含む、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態4: 複数のPUSCH TPCコマンドを受信することが、複数のTRPに向けて複数のPUSCH送信をスケジュールするUL DCIにおいて複数のPUSCH TPCコマンドを受信することを含む、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態5: 第1および第2の空間関係が、第1および第2のDLまたはUL基準信号に関連付けられる、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態6: 第1および第2のDLまたはUL基準信号がCSI-RS、SSB、またはSRSのうちの1つである、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態7: 第1および第2のDLまたはUL基準信号が異なる、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態8: DCIが、DCIフォーマット1_1またはDCIフォーマット1_実施形態2のうちの1つのDL DCIである、前述の実施形態のいずれかの方法。
実施形態9: 第1および第2のUL送信がそれぞれ第1および第2のPUCCH送信である、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態10: 第1および第2の空間関係が1つまたは複数のPUCCHリソースに関連付けられる、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態11: DCIが、DCIフォーマット0_1またはDCIフォーマット0_実施形態2のうちの1つのUL DCIである、前述の実施形態のいずれかの方法。
実施形態12: 第1および第2のUL送信がそれぞれ第1および第2のPUSCH送信である、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態13: 第1および第2の空間関係が、DCIにおいて示される第1および第2のSRIにそれぞれ関連付けられる、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態14: 方法が、第1および第2の送信電力にそれぞれ基づいて第1および第2のPHRを計算することと、第1および第2のPUSCH送信におけるPHRレポートにおいて、第1のPHRと、第2のPHRと、第1および第2のPHRの最大値と、第1および第2のPHRの最小値と、第1および第2のPHRの両方と、のうちの一つをレポートすることとをさらに含む、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態15: 第1および第2の空間関係が、DCIにおいて示される第1および第2のUL TCI状態にそれぞれ関連付けられる、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態16: 第1および第2の空間関係が、それぞれ第1および第2の組の電力制御パラメータに関連付けられる、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態17: 第1および第2の送信電力を推定することが、それぞれ第1および第2の組の電力制御パラメータに基づいて第1および第2の開ループ電力調整を計算することと、それぞれ第1および第2のTPCコマンドに基づいて第1および第2の閉ループ電力調整を計算することとを含む、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態18: 第1および第2の空間関係が、それぞれ第1および第2のTRPに関連付けられる、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態19: 第1および第2のTPCコマンドが一緒に符号化される、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態20: DCI中のTPCコマンドの数が、DCI中に示されるTCI状態の個数と、ULキャリアの対応するBWP中で構成されるすべてのPUCCHリソースについてアクティブ化される空間関係(またはUL TCI状態)の最大個数によって決定される、DCI中のTPCコマンドフィールドの個数と、DCI中で示されるSRI(またはUL TCI状態)の個数、ULキャリアの対応するBWP中で構成されるPUSCH送信に関連するSRI(またはUL TCI状態)の最大個数と、からなるグループのうちの1つまたは複数に基づいて決定される、前述の実施形態のいずれかの方法。
実施形態21: 異なるTRPに関連する閉ループが共同でインデックス付けされる、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態22: DCIフォーマット2_2および/またはDCIフォーマット2_3におけるグループベースTPCコマンドについて、無線デバイスのための各々のブロックは、1つまたは複数のTPCコマンドと、関連する閉ループインジケータとを含むことができる、前述の実施形態のいずれかに記載の装置。
実施形態23: 閉ループインジケータのビット数が、対応するPUSCH、PUCCH、またはSRSのために構成された閉ループの最大個数に基づく、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態24: PHRレポートが実際のPUSCHに基づいており、複数のTRPに向かって繰り返されるPUSCH上で搬送されるとき、複数のPHRが計算される、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態25: 各計算されたPHRが、1つのPUSCH機会に基づいてTRPになり、複数の計算されたPHRの最小、最大、または平均のうちの少なくとも1つを報告する、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態26: ユーザデータを提供することと、ユーザデータを、送信を介して基地局にホストコンピュータに転送することとをさらに含む、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
グループBの実施形態
実施形態27: 複数の送信受信ポイント(TRP)の電力制御を可能にするための基地局によって実行される方法であって、前記方法は、 複数のPUCCH TPCコマンドを無線デバイスに送信すること(1400)と、ここで、複数のTPCコマンドのそれぞれは、複数のTRPのうちの一つに関連付けられておリ、 複数のPUSCH TPCコマンドを無線デバイスに送信すること(1402)と、ここで、複数のTPCコマンドのそれぞれは、複数のTRPのうちの一つに関連付けられておリ、 DCIにおいて、第1のTPCコマンドおよび第2のTPCコマンドと、それぞれ第1のUL送信および第2のUL送信のための第1の空間関係および第2の空間関係とを無線デバイスに送信すること(1404)と、 第1の空間関係および第2の空間関係にそれぞれ基づいて、第1の送信電力および第2の送信電力を推定すること(1406)と、 それぞれ第1の送信電力および第2の送信電力を用いて、第1のUL送信および第2のUL送信を受信すること(1408)と のうちの少なくとも1つを備える方法。
実施形態28: 複数のTRPが、空間関係および/またはサウンディング基準信号、SRS、リソースインジケータ、SRI、または送信構成インジケータ、TCI状態によって識別される、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態29: 複数のPUCCH TPCコマンドを送信することが、複数のTRPに向けて複数のPUCCH送信をトリガするDL DCIにおいて複数のPUCCH TPCコマンドを送信することを含む、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態30: 複数のPUSCH TPCコマンドを送信することが、複数のTRPに向けて複数のPUSCH送信をスケジューリングするUL DCIにおいて複数のPUSCH TPCコマンドを送信することを含む、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態31: 第1および第2の空間関係が、第1および第2のDLまたはUL基準信号に関連付けられる、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態32: 第1および第2のDLまたはUL基準信号がCSI-RS、SSB、またはSRSのうちの1つである、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態33: 第1および第2のDLまたはUL基準信号が異なる、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態34: DCIが、DCIフォーマット1_1またはDCIフォーマット1_実施形態2のうちの1つのDL DCIである、前述の実施形態のいずれかの方法。
実施形態35: 第1および第2のUL送信がそれぞれ第1および第2のPUCCH送信である、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態36: 第1および第2の空間関係が1つまたは複数のPUCCHリソースに関連付けられる、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態37: DCIが、DCIフォーマット0_1またはDCIフォーマット0_実施形態2のうちの1つのUL DCIである、前述の実施形態のいずれかの方法。
実施形態38: 第1および第2のUL送信がそれぞれ第1および第2のPUSCH送信である、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態39: 第1および第2の空間関係が、DCIにおいて示される第1および第2のSRIにそれぞれ関連付けられる、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態40: 本方法は、第1および第2のPHRが第1および第2の送信電力に基づいてそれぞれ計算されることと、第1および第2のPUSCH送信におけるPHRレポートにおいて、第1のPHRと、第2のPHRと、第1および第2のPHRの最大値と、第1および第2のPHRの最小値と、または、第1および第2のPHRの両方と、のうちの一つを受信することと、をさらに有する、先行する実施形態のいずれかの方法。
実施形態41: 第1および第2の空間関係が、DCIにおいて示される第1および第2のUL TCI状態にそれぞれ関連付けられる、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態42: 第1および第2の空間関係が、それぞれ、第1および第2の組の電力制御パラメータに関連付けられる、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態43: 第1および第2の送信電力を推定することが、それぞれ第1および第2の組の電力制御パラメータに基づいて第1および第2の開ループ電力調整を計算すること、を含み、第1および第2の閉ループ電力調整がそれぞれ第1および第2のTPCコマンドに基づいている、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態44: 第1および第2の空間関係が、それぞれ第1および第2のTRPに関連付けられる、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態45: 第1および第2のTPCコマンドが一緒に符号化される、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態46: DCI中のTPCコマンドの個数が、DCI中に示されるTCI状態の個数と、ULキャリアの対応するBWP中で構成されるすべてのPUCCHリソースについてアクティブ化される空間関係(またはUL TCI状態)の最大個数によって決定されるDCI中のTPCコマンドフィールドの個数と、DCI中で示されるSRI(またはUL TCI状態)の個数と、ULキャリアの対応するBWP中で構成されるPUSCH送信に関連するSRI(またはUL TCI状態)の最大個数と、からなるグループのうちの1つまたは複数に基づいて決定される、前述の実施形態のいずれかの方法。
実施形態47: 異なるTRPに関連する閉ループが共同でインデックス付けされる、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態48: DCIフォーマット2_2および/またはDCIフォーマット2_3におけるグループベースのTPCコマンドについて、無線デバイスのための各々のブロックは、1つ以上のTPCコマンドおよび関連する閉ループインジケータを含むことができる、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態49: 閉ループインジケータのビット数が、対応するPUSCH、PUCCH、またはSRSのために構成された閉ループの最大個数に基づく、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態50: PHRレポートが実際のPUSCHに基づいており、複数のTRPに向かって繰り返されるPUSCH上で搬送されるとき、複数のPHRが計算される、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態51: 各計算されたPHRが、1つのPUSCH機会に基づいてTRPになり、複数の計算されたPHRの最小、最大、または平均のうちの少なくとも1つを報告する、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
実施形態52: ユーザデータを取得することと、ユーザデータをホストコンピュータまたは無線デバイスに転送することとを更に含む、前述の実施形態のいずれかに記載の方法。
グループCの実施形態
実施形態53: 複数の送信受信ポイント(TRP)の電力制御を可能にするための無線デバイスであって、グループAの実施形態のいずれかのステップのいずれかを実行するように構成された処理回路と、無線デバイスに電力を供給するように構成された電源回路とを備える、無線デバイス。
実施形態54: 複数の送信受信ポイント(TRP)の電力制御を可能にするための基地局であって、グループBの実施形態のいずれかのステップのいずれかを実行するように構成された処理回路と、基地局に電力を供給するように構成された電源回路とを備える、基地局。
実施形態55: 複数の送信受信ポイント(TRP)の電力制御を可能にするためのユーザ装置(UE)であって、無線信号を送受信するように構成されたアンテナと、アンテナおよび処理回路に接続され、アンテナと処理回路との間で通信される信号を調整するように構成された無線フロントエンド回路と、グループAの実施形態のいずれかのステップのいずれかを実行するように構成された処理回路と、処理回路に接続され、処理回路によって処理されるべきUEへの情報の入力を可能にするように構成された入力インターフェースと、処理回路に接続され、処理回路によって処理されたUEから情報を出力するように構成された出力インターフェースと、処理回路に接続され、UEに電力を供給するように構成された蓄電池とを備える、UE。
実施形態56: ユーザデータを提供するように構成された処理回路と、ユーザ装置(UE)への送信のためにセルラーネットワークにユーザデータを転送するように構成された通信インターフェースとを備えるホストコンピュータを含む通信システムであって、セルラーネットワークは、無線インターフェースおよび処理回路を有する基地局を備え、基地局の処理回路は、グループBの実施形態のいずれかのステップのいずれかを実行するように構成される。
実施形態57: 基地局をさらに含む、前の実施形態の通信システム。
実施形態58: UEをさらに含み、UEは、基地局と通信するように構成される、前の2つの実施形態の通信システム。
実施形態59: ホストコンピュータの処理回路が、ホストアプリケーションを実行し、それによってユーザデータを提供するように構成され、UEが、ホストアプリケーションに関連付けられるクライアントアプリケーションを実行するように構成された処理回路を備える、前の3つの実施形態の通信システム。
実施形態60: ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ装置と、UEとを含む通信システムにおいて実装される方法であって、前記方法は、 前記ホストコンピュータにおいて、ユーザデータを提供することと、 前記ホストコンピュータにおいて、前記基地局を備えるセルラーネットワークを介して前記UEに前記ユーザデータを搬送する伝送を開始することと を備え、前記基地局は、前記グループBの実施形態のいずれかのステップのいずれかを実行する、方法。
実施形態61: 前記実施形態の方法は、前記基地局において、前記ユーザデータを送信することをさらに含む。
実施形態62: ユーザデータが、ホストアプリケーションを実行することによってホストコンピュータにおいて提供され、方法は、UEにおいて、ホストアプリケーションに関連付けられるクライアントアプリケーションを実行することをさらに含む、前述の2つの実施形態の方法。
実施形態63: 基地局と通信するように構成されたユーザ装置、UEであって、無線インターフェースと、前の3つの実施形態の方法を実行するように構成された処理回路とを備える、UE。
実施形態64: ユーザデータを提供するように構成された処理回路と、ユーザデータをセルラーネットワークに転送してユーザ装置(UE)に送信するように構成された通信インターフェースとを備えるホストコンピュータを含む通信システムであって、UEは、無線インターフェースおよび処理回路を備え、UEの構成要素は、グループAの実施形態のいずれかのステップのいずれかを実行するように構成される、通信システム。
実施形態65: 前記セルラーネットワークは、前記UEと通信するように構成された基地局をさらに含む、前述の実施形態の通信システム。
実施形態66: 先の2つの実施形態の通信システムであって、ホストコンピュータの処理回路は、ホストアプリケーションを実行し、それによってユーザデータを提供するように構成され、UEの処理回路は、ホストアプリケーションに関連付けられるクライアントアプリケーションを実行するように構成される。
実施形態67: ホストコンピュータ、基地局、およびユーザ装置、UEを含む通信システムにおいて実装される方法であって、前記方法は、 前記ホストコンピュータにおいて、ユーザデータを提供することと、 前記ホストコンピュータにおいて、前記基地局を備えるセルラーネットワークを介して前記UEに前記ユーザデータを搬送する伝送を開始することと を備え、前記UEは、前記グループAの実施形態のいずれかのステップのいずれかを実行する、方法。
実施形態68: UEにおいて、基地局からユーザデータを受信することをさらに備える、前の実施形態の方法。
実施形態69: ユーザ装置、UEから基地局への伝送に由来するユーザデータを受信するように構成された通信インターフェースを備える、ホストコンピュータを含む通信システムであって、UEは、無線インターフェースおよび処理回路を備え、UEの処理回路は、グループAの実施形態のいずれかのステップのいずれかを実行するように構成される、通信システム。
実施形態70: UEをさらに含む、前の実施形態の通信システム。
実施形態71: 基地局をさらに含み、基地局は、UEと通信するように構成された無線インターフェースと、UEから基地局への伝送によって搬送されるユーザデータをホストコンピュータに転送するように構成された通信インターフェースとを備える、前の2つの実施形態の通信システム。
実施形態72: 先の3つの実施形態の通信システムであって、ホストコンピュータの処理回路は、ホストアプリケーションを実行するように構成され、UEの処理回路は、ホストアプリケーションに関連付けられるクライアントアプリケーションを実行するように構成され、それによってユーザデータを提供する。
実施形態73: ホストコンピュータの処理回路が、ホストアプリケーションを実行し、それによって要求データを提供するように構成され、UEの処理回路が、ホストアプリケーションに関連付けられるクライアントアプリケーションを実行し、それによって要求データに応じてユーザデータを提供するように構成される、前の4つの実施形態の通信システム。
実施形態74: ホストコンピュータ、基地局、およびユーザ装置、UEを含む通信システムにおいて実装される方法であって、前記方法は、 前記ホストコンピュータにおいて、前記UEから前記基地局に送信されたユーザデータを受信することを含み、前記UEは、前記グループAの実施形態のいずれかのステップのいずれかを実行する、方法。
実施形態75: 前記実施形態の方法は、前記UEにおいて、前記ユーザデータを前記基地局に提供することをさらに含む。
実施形態76: 先の2つの実施形態の方法であって、UEにおいて、クライアントアプリケーションを実行し、それによって、送信されるべきユーザデータを提供することと、ホストコンピュータにおいて、クライアントアプリケーションに関連付けられるホストアプリケーションを実行することとをさらに備える、方法。
実施形態77: 前の3つの実施形態の方法であって、UEにおいて、クライアントアプリケーションを実行することと、UEにおいて、クライアントアプリケーションへの入力データを受信することとをさらに備え、入力データは、クライアントアプリケーションに関連するホストアプリケーションを実行することによってホストコンピュータにおいて提供され、送信されるユーザデータは、入力データに応答してクライアントアプリケーションによって提供される、方法。
実施形態78: ユーザ装置(UE)から基地局への伝送に由来するユーザデータを受信するように構成された通信インターフェースを備えるホストコンピュータを含む通信システムであって、基地局は、無線インターフェースおよび処理回路を備え、基地局の処理回路は、グループBの実施形態のいずれかのステップのいずれかを実行するように構成される。
実施形態79: 基地局をさらに含む、前の実施形態の通信システム。
実施形態80: UEをさらに含み、UEは、基地局と通信するように構成される、前述の2つの実施形態の通信システム。
実施形態81: ホストコンピュータの処理回路が、ホストアプリケーションを実行するように構成され、UEが、ホストアプリケーションに関連付けられるクライアントアプリケーションを実行するように構成され、それによって、ホストコンピュータによって受信されるべきユーザデータを提供する、先の3つの実施形態の通信システム。
実施形態82: ホストコンピュータ、基地局、およびユーザ装置、UEを含む通信システムにおいて実装される方法であって、前記方法は、前記ホストコンピュータにおいて、前記基地局から、前記基地局が前記UEから受信した伝送に由来するユーザデータを受信することを含み、前記UEは、前記グループAの実施形態のいずれかのステップのいずれかを実行する、方法。
実施形態83: 基地局において、UEからユーザデータを受信することをさらに備える、前の実施形態の方法。
実施形態84: 基地局において、ホストコンピュータへの受信されたユーザデータの送信を開始することをさらに含む、前述の2つの実施形態の方法。
本開示では、以下の略語の少なくともいくつかを用いることができる。略語間に不一致がある場合、それが上記でどのように使用されるかが優先されるべきである。以下に複数回列挙される場合、第1の列挙は、その後の任意の列挙よりも優先されるべきである。
3GPP(登録商標): 第三世代パートナーシッププロジェクト
5G: 第5世代
5GC: 第5世代コア
5GS: 第5世代システム
AF: アプリケーション機能
AMF: アクセスおよびモビリティ機能
AN: アクセスネットワーク
AP: アクセスポイント
ASIC: 特定用途向け集積回路
AUSF: 認証サーバ機能
BWP: 帯域幅パート
CE: 制御エレメント
CG: 設定済みグラント
CORESET: 制御リソースセット
CP: サイクリックプレフィックス
CP-OFDM: サイクリックプレフィックス直交周波数分割多重化
CPU: 中央演算処理装置
CSI-RSチャネル状態情報基準信号
DCI: ダウンリンク制御情報
DFT: 離散フーリエ変換
DL: ダウンリンク
DMRS: 復調基準信号
DN: データネットワーク
DSP: デジタル信号プロセッサ
eNB: 拡張型または進化型ノードB
FPGA: フィールドプログラマブルゲートアレイ
FR1: 周波数範囲1
FR2: 周波数範囲2
gNB: ニューレディオ(新無線)基地局
gNB-CU: 新無線基地局セントラルユニット
gNB-DU: 新無線基地局分散ユニット
HARQ: ハイブリッド自動再送要求
HSS: ホーム加入者サーバ
ID: 識別情報
IE: 情報要素
IoT: モノのインターネット
IP: インターネットプロトコル
LTE: ロングタームエボリューション
MAC: 媒体アクセス制御
MCS: 変調および符号化方式
MME: モビリティ管理エンティティ
MTC: マシンタイプ通信
M-TRP: マルチ送信受信ポイント
NEF: ネットワーク公開機能
NF: ネットワーク機能
NG-RAN: 次世代無線アクセスネットワーク
NR: ニューレディオ(新無線)
NRF: ネットワーク機能リポジトリ機能
NSSF: ネットワークスライス選択機能
OFDM: 直交周波数分割多重方式
OTT: オーバーザトップ
PBCH: 物理ブロードキャストチャネル
PC: パーソナルコンピュータ
PCF: ポリシー制御機能
PDCCH: 物理ダウンリンク制御チャネル
PDSCH: 物理ダウンリンク共有チャネル
P-GW: パケットデータネットワークゲートウェイ
PHR: 電力ヘッドルーム
PUSCH: 物理アップリンク共有チャネル
QCL: 準同一配置
QoS: サービス品質
RAM: ランダムアクセスメモリ
RAN: 無線アクセスネットワーク
RB: リソースブロック
RE: リソース要素
RF: 無線周波数
RTI: 無線ネットワーク仮識別子情報
ROM: 読み取り専用メモリ
RRC: 無線リソース制御
RRH: リモート無線ヘッド
RS: 基準信号
RTT: ラウンドトリップ時間
Rx: 受信
SCFE: サービスケイパビリティ公開機能
SMF: セッション管理機能
SPS: セミパーシステント(半永続)スケジュール
SRI: 信号リソースインジケータ
SRS: サウンディング基準信号
SS: 同期信号
SSB: 同期信号ブロック
TCI: 送信構成インジケータ
TP: 送信ポイント
TPC: 送信電力制御
TRP: 送信受信ポイント
TRS: トラッキング基準信号
UDM: 統合データ管理機能
UE: ユーザ装置
UL: アップリンク
UPF: ユーザプレーン機能
URLLC: 超信頼性低遅延通信
当業者は、本開示の実施形態に対する改良および修正を認識するであろう。全てのそのような改良および修正は、本明細書に開示された概念の範囲内にあると考えられる。