JP2023531381A - 屈曲ジョイントを介して作動する制御可能レンズ - Google Patents

屈曲ジョイントを介して作動する制御可能レンズ Download PDF

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Abstract

本発明は、可変屈折力を備える制御可能レンズに関する。前記レンズは、第1及び第2のカバー部材(111,112)と、非流体ボディ(105)と、1つ又は複数のアクチュエータと、1つ又は複数の弾性要素(130,130a,130_1,130_2)と、を備え、前記非流体ボディ(105)は、透明で変形可能であり、前記第1及び第2の透明カバー部材の間に挟持され、前記第1及び第2の透明カバー部材及び前記非流体ボディがレンズを構成し、前記1つ又は複数のアクチュエータは、前記光軸と平行な方向に変位を提供するように配置され、前記1つ又は複数の弾性要素(130,130a,130_1,130_2)は、前記アクチュエータ変位要素を前記第1のカバー部材に接続し、前記1つ又は複数の弾性要素のそれぞれの少なくとも一部分は、前記第1の透明カバー部材と前記アクチュエータ変位要素との間の相対半径方向変位に応じて、弾性変形するように配置されている。【選択図】図4

Description

本発明は、コンパクトカメラで使用するための可変レンズなど、可変焦点距離を有するレンズに関する。
カメラやその他の電子デバイスでの可変焦点距離レンズの使用は、可変焦点距離を達成するためにレンズを変位させるためのモータで構成されたマルチレンズシステムをそのようなレンズが置き換えるかもしれないため、非常に興味深いものである。可変焦点距離レンズは、電子デバイスの性能を改善するために、及び/又は、サイズを縮小するために、使用される場合がある。レンズの波面誤差性能を低減するなど、可変レンズの性能と品質を改善する必要性が依然として存在する。
本発明の目的は、可変焦点距離レンズを改良することである。特に、本発明の目的は、適切なアクチュエータ機構を提供することであり、これは、収差及び波面誤差の発生を引き起こしうるメンブレンの変形を引き起こさない、アクチュエータの動きをレンズメンブレンに伝える方法を含む。
本発明の第1様態では、可変屈折力を備える制御可能レンズであって、前記制御可能レンズは、
第1のカバー部材及び第2のカバー部材と、
非流体ボディと、
1つ又は複数のアクチュエータと、
1つ又は複数の弾性要素と、
を備え、
前記第1及び第2のカバー部材のうち1つは透明であり、前記第1及び第2のカバー部材のうち他方は、透明又は反射性であり、
前記非流体ボディは、前記第1のカバー部材と前記第2のカバー部材との間に挟持され、透明で変形可能であり、前記第1及び第2のカバー部材及び前記非流体ボディが前記第1及び第2のカバー部材及び前記非流体ボディと交差する光軸を備えるレンズを構成し、
前記1つ又は複数のアクチュエータは、前記光軸と平行又は略平行な方向に変位するように配置されている複数のアクチュエータ変位要素を備え、
前記1つ又は複数の弾性要素は、前記アクチュエータ変位要素を前記第1のカバー部材に接続し、
前記1つ又は複数の弾性要素のそれぞれの弾性部材などの少なくとも一部分は、前記第1のカバー部材と前記アクチュエータ変位要素との間の相対半径方向変位に応じて、弾性変形するように配置されており、
前記1つ又は複数の弾性要素のそれぞれは、前記半径方向の第1の剛性と、前記光軸の方向の第2の剛性と、を備え、
前記第1の剛性は、前記第2の剛性よりも小さいことを特徴とする制御可能レンズが提供される。
弾性要素の剛性は、ばねの弾性係数などの弾性剛性又は粘弾性剛性であってもよい。剛性は、弾性要素の寸法と、材料のヤング率などの弾性素材特性の組み合わせによって与えられる。第1及び第2の剛性は、半径方向及び軸方向(光軸に沿った)の変形と、半径方向の変形を引き起こす半径方向の力又はトルク及び軸方向の変形を引き起こす軸方向の力と、の間の関係を与える。
好ましくは、カバー部材の曲げに応じて少なくとも半径方向に弾性的に変形するように設計することができる弾性接続要素によって、アクチュエータ出力をカバー部材、すなわちレンズメンブレンに接続することによって、アクチュエータによって生じるカバー部材の半径方向の伸びの変化は、弾性要素によって蓄積される。相対半径方向変位によって、相対半径方向変位の少なくとも一成分が、半径方向において光軸に対して垂直な方向を有することが理解される。
弾性要素は、半径方向に、すなわち光軸に向けて曲がるように設計された曲げ可能な形状を有する構造を備えるが、設計によって第1の又は半径方向の剛性が第2の又は軸方向の剛性よりも小さい場合、光軸に沿った軸方向では、構造は、曲げにくいか、曲げられないか、又はわずかな圧縮又は張力しか許容しない。
弾性変形は、光軸に向かう半径方向の変形、トルクによる回転方向の変形を含んでもよい。半径方向の変形は、0.1μmから250μmの範囲、0.1μmから50μmの範囲、0.5μmから50μmの範囲、1μmから25μmの範囲、2μmから500μmの範囲、5μmから500μmの範囲、5μmから250μmの範囲、7μmから150μmの範囲など、0.05μmから500μmの範囲の変形を含む。
第1のカバー部材は第1の透明カバー部材であり、第2のカバー部材は第2の透明カバー部材又は第2の反射カバー部材のいずれかである。あるいは、第1のカバー部材は、第1の透明カバー部材又は第1の反射カバー部材のいずれかであり、第2のカバー部材は、第2の透明カバー部材である。
一実施形態によれば、弾性要素のそれぞれは、光軸に外接する経路に接する軸周りのトルクに応じて、弾性変形するように配置されており、トルクは、第1のカバー部材とアクチュエータ変位要素との間の相対半径方向変位によって生成される。
好ましくは、弾性要素は、第1のカバー部材の曲げに起因する低い弾性抵抗で回転成分を支持することができる。
一実施形態によれば、各弾性要素は、第1のカバー部材に固定された第1の部分と、アクチュエータ変位要素に固定された又はアクチュエータ変位要素のうちの少なくとも1つに固定された第2の部分と、を有し、第1及び第2の部分は、相対半径方向変位に応じて弾性変形するように配置された弾性要素の部分などによって、弾性接続されている。
好ましくは、固定された接続は、アクチュエータの動きを第1のカバー部材に効率的に伝達することを可能にする堅固な接続を提供する。
第1及び第2の部分は、弾性変形するように配置された1つ又は複数の弾性要素の関連する弾性部分を介して弾性的に接続されてもよい。第1及び第2の部分は、例えば、第1透明カバー部材とアクチュエータ変位要素との間の相対半径方向変位に応じて、変形しないか又は変形が少ない部分などの、弾性要素のより剛性の高い部分を形成することができる。従って、第1及び第2の部分は、第1の透明カバー部材とアクチュエータ変位要素との間の相対半径方向変位に対するより低い弾性(高剛性)などの弾性に関して、弾性要素の弾性部分と区別することができる。
一実施形態によれば、弾性要素の第1の部分は、光軸に外接する経路に沿って分配され、第1のカバー部材に、その離れた場所で接続される。
例えば、1つ又は複数のアクチュエータは、第1の及び/又は第2のカバー部材の曲率の制御可能な変化を生成するために、第1のカバー部材の光軸に外接する経路に沿って力を生成するように配置されてもよい。
一実施形態によれば、弾性要素のそれぞれは、半径方向の第1のばね定数と光軸の方向の第2のばね定数とを備え、第1のばね定数は、第2のばね定数より小さい。
一実施形態によれば、制御可能レンズは、アクチュエータ変位要素を第2のカバー部材に接続する1つ又は複数の他の弾性要素を備える。
従って、制御可能レンズは、それぞれ第1及び第2のカバー部材に面するように配置された第1の弾性要素及び第2の弾性要素を備えることができる。
一実施形態によれば、各弾性要素は、弾性接着剤を含む。代替的又は追加的に、弾性要素は非金属材料又は粘弾性材料を含み、弾性接着剤はその一例である。
有利なことに、接着剤(グルー)又は接着剤(アドヒーシブ)は、弾性部品として、又は弾性ヒンジ、屈曲構造、及び他のばね要素などの他の種類の弾性部品と組み合わせて使用されてもよい。
一実施形態によれば、各弾性要素は、1つ又は複数のばね要素を含み、各ばね要素は第1の部分を含む。
一実施形態によれば、各弾性要素は支持体部材を含み、支持体部材は第2の部分を含む。支持体部材は、複数のアクチュエータ変位要素の為の及び/又は1つ又は複数の弾性要素のそれぞれの複数の弾性部分の為の共通支持体として備えられる。
従って、力分散サポート部材などの支持体部材は、複数のアクチュエータ変位要素及び/又はばね要素などの複数の弾性部分と接続してもよい。一実施形態によれば、ばね要素のそれぞれは、個別のばね要素として構造化される。従って、各ばね要素は、他のばね要素から独立して変形することができる。
一実施形態によれば、支持体部材は、ばね要素よりも光軸に半径方向において近くに位置している。
一実施形態によれば、制御可能レンズは、アクチュエータ変位要素を第1のカバー部材に接続する第1の弾性要素と、制御可能レンズによって構成されるその他のアクチュエータ変位要素を第2のカバー部材に接続する第2の弾性要素と、を備える。
一実施形態によれば、弾性要素のそれぞれは、1つ又は複数のばね要素と、第1の及び/又は第2の部分に接続される弾性接着剤などの弾性素材と、を備える。
好ましくは、ばね要素と他の弾性素材との組み合わせは、弾性要素の能力を改善して、半径方向の変形に応じて、及びレンズの円周に外接する軸の周りの回転などの回転に応じて、低い剛性を提供することができる。同時に、例えば光軸に沿って、アクチュエータ変位要素の変位方向に高い剛性を提供する。
本発明の第2様態は、前記第1の様態に記載の制御可能レンズを備える電子デバイスに関する。例えば、前記電子デバイスは、説明に記載されているカメラモジュール又はその他のデバイスであってもよい。
電子デバイスは、レンズの屈折力の制御可能な変化を生成するために、1つ又は複数のアクチュエータに電力を供給及び制御するための制御システムを備える。制御システムは、レンズの所定の屈折力の間でシフトするように構成されてもよい。制御システムは、制御信号又は電力信号を生成する為、またオプションとして、制御信号又は電力信号を決定するための測定データを取得する為、及び、測定データとレンズの所望の屈折力などの基準値に基づくフィードフォワード又はフィードバック制御アルゴリズムを使用してアクチュエータを制御する為に、配置された電子回路及び/又はデジタルプロセッサを含んでもよい。
本発明の第3様態は、撮像、光照射、光ビームスキャン、光検出、及びその他の目的の為の前記第1の様態に記載の制御可能レンズの使用に関する。
一般に、本発明の様々な態様及び実施形態は、本発明の範囲内で可能な任意の方法で組み合わせたり合わせることができる。本発明のこれら及び他の態様、特徴及び/又は利点は、以下に記載される実施形態を参照して明らかになり理解されるであろう。
以下、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
図1A~1Bは、制御可能可変焦点距離レンズを示す。 図1A~1Bは、制御可能可変焦点距離レンズを示す。 図2Aは、可変レンズの弾性要素の1つの変形能力を示す。 図2Bは、摺動接触に基づくアクチュエータと第1のカバー部材との間の接触のための代替解決策を示す。 図3A~3Cは、弾性要素の第1の例を示す。 図3A~3Cは、弾性要素の第1の例を示す。 図3A~3Cは、弾性要素の第1の例を示す。 図4A~4Dは、弾性要素の第2の例を示す。 図4A~4Dは、弾性要素の第2の例を示す。 図4A~4Dは、弾性要素の第2の例を示す。 図4A~4Dは、弾性要素の第2の例を示す。 図5は、可変レンズを含む電子デバイスを示す。 図6A~6Cは、弾性ヒンジ構造に基づく弾性要素の第3の例を示す。 図6A~6Cは、弾性ヒンジ構造に基づく弾性要素の第3の例を示す。 図6A~6Cは、弾性ヒンジ構造に基づく弾性要素の第3の例を示す。 図7は、ばね要素の更なる例を示す。 図8は、弾性要素の主な要件を示す。
図1A及び図1Bは、制御可能可変焦点距離レンズ100の側面図と上面図を示す。
レンズ100は、第1のカバー部材111及び第2のカバー部材112を含む。第1及び第2のカバー部材の少なくとも1つは、アクチュエータによって提供される力によって曲げられるように構成される。一例では、第1及び第2のカバー部材111、112の両方が、例えば、ガラス製又はプラスチック製のような、透明なカバー部材である。
2つの透明なカバー部材111、112の代わりに、第1及び第2のカバー部材のいずれかが、例えば、反射金属層を備える、反射性であってもよく、これによって、完全又は部分的な反射を提供し、入射光ビームが反射されて反対側の透明カバー部材に戻るようにする。便宜上、本明細書の例及び実施形態は、透明なカバー部材111、112を指す。
レンズ100は、第1及び第2の透明カバー部材111、112の間に挟まれた、透明で変形可能な非流体ボディ105を備える。非流体ボディ205は、第1及び第2のカバー部材111、112の内向きの表面に接する。
第1及び第2の透明カバー部材111、112及び非流体ボディ105は、第1及び第2の透明カバー部材及び非流体ボディと交差する光軸150を有するレンズを構成する。光軸は、第1及び第2の透明カバー部材111、112及び非流体ボディ105の中心を通り、カバー部材のうちの1つの平面に垂直な軸として定義されてもよい。光軸は、従来の光学的定義に従って定義されてもよい。
透明な変形可能な非流体レンズボディ105は、好ましくは弾性素材から作られる。レンズボディは非流体であるため、レンズボディからの漏れを防止するためにレンズボディをカプセル化するための流体密閉容器は必要ない。好ましい実施形態では、レンズボディは、シリコーン、ポリマーゲル、架橋又は部分架橋ポリマーのポリマーネットワーク、及び混和性油又はオイルの組み合わせなどの多くの異なる素材を含むソフトポリマーから構成されていてよい。非流体レンズボディの弾性係数は、300Paよりも大きくてもよく、それによって、通常の動作における重力による変形を回避する。非流体レンズボディの屈折率は、1.3より大きくてもよい。非流体ボディ205は、非流体ボディ105の境界での反射を低減するために、第1及び第2のカバー部材111、112の屈折率と等しい、実質的に等しい、又はそれに近い屈折率を有してもよい。
透明なカバー部材111、112は、アクリル、ポリオレフィン、ポリエステル、シリコーン、ポリウレタン、ガラスなどの多数の異なる材料から作られてよい。アクチュエータによって変形されるように配置された第1及び第2のカバー部材111,112のうちの少なくとも1つは、アクチュエータ121の作動によって曲げることを可能にするのに適した剛性を有する。一般的に、第1の及び/又は第2のカバー部材111,112は、必要な剛性を提供するために、5MPaから100GPaの範囲のヤング率を有する材料で形成されてもよい。例えば、ホウケイ酸ガラスのヤング率は、63GPa、溶融石英ガラスのヤング率は、72GPaである。
第1の及び/又は第2のカバー部材111、112の曲げは、少なくとも部分的には、レンズボディ105からの半径方向に変化する反力によるものであり、これは、カバー部材111、112のサグに影響を与え、従って、サグを変化させることなく単にレンズボディを垂直方向に圧縮するのではなく、屈折力に影響を与える。カバー部材の曲率に対するレンズボディ105の効果の完全な説明は、参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2019/002524号に記載されている。
レンズ100は、光軸150と平行又は実質的に平行な方向に変位するように配置された複数のアクチュエータ変位要素122を備える1つ又は複数のアクチュエータ121をさらに備える。
1つ又は複数のアクチュエータ121は、第1又は第2のカバー部材111、112の表面上の円など、光軸150を囲む経路151に沿って、第1又は第2のカバー部材111、112に力を生成するように配置される。1つ又は複数のアクチュエータは、変位要素が第1及び第2のカバー部材111、112の一方又は両方の図示のような外向きの表面又は内向きの表面に作用するように配置されてもよい。
例えば、アクチュエータ121は、経路151に沿っていくつかの点、ここでは8個の点において変位を加えるように配置される、線形圧電モータ又は電磁モータ、圧電作動カンチレバーアクチュエータ、形状記憶合金、線形スクリュードライブ、又は線形ボイスコイルアクチュエータなどの線形変位アクチュエータであってもよい。
一例では、弾性要素130は、例えば、経路151に沿って配置される、光軸を取り囲む接着剤のリング又はトロイドとして構成される。リングが軸方向に曲がらないか、又は実質的に曲がらないように、金属リング又は他の十分に硬い材料で作られたリングなどの力分散リングが、円形の接着剤リングの上に配置される。力分散リングは、支持体部材302によって具現化されてもよい(他の箇所の支持体部材の説明を参照)。2つ以上の変位要素(1つ以上のアクチュエータによって作動される)が配置されて、力分散リングを軸方向に変位させ、第1又は第2のカバー部材を曲げる。この例では、弾性接着剤から形成されるリング形状の弾性要素130は、0.1mmなどの0.05mmから0.2mmの範囲にある軸方向の厚さと、0.2mmなどの0.1mmから0.5mmの範囲にあるトロイドボディの幅(内側の半径と外側の半径との差、つまりリングの厚さ)とを備える。接着剤の剛性は、ヤング率で表すと、硬化又は固化したとき、25MPaなど、2~200MPaの範囲であってよい。
一例では、変位要素122が支持体190に対して変位するように、アクチュエータは静的支持体190に固定される。同様に、第2のカバー部材112が他のアクチュエータ121の他のアクチュエータ変位要素122によって作動されない限り、図2A~2Bに示される第2のカバー部材112などの、作動されていないカバー部材は、静的支持体190によって支持され得る。
1つ又は複数のアクチュエータが、第1及び第2のカバー部材111、112の内向きの表面に作用するように配置される例では、アクチュエータ121は、弾性要素を介してカバー部材の1つに接続され、アクチュエータ変位要素122は弾性要素を介して反対側のカバー部材に接続される。このようにして、アクチュエータの変位は両方のカバー部材の曲げを引き起こす。あるいは、アクチュエータ121、すなわち静止するように構成された部品は、静的支持体190に固定され、アクチュエータ変位要素122は、第1及び第2のカバー部材111、112のうちの一方の内向きの表面に接続される。アクチュエータ変位要素に接続されていないカバー部材は、静的支持体190に接続されてもよい。
アクチュエータは、第1のカバー部材111と第2のカバー部材112との間に配置されてもよく、すなわち、単に第1のカバー部材111と第2のカバー部材112との間に挟まれてもよい。
経路151は、非流体ボディ205が図示のように経路151によって取り囲まれるように、透明で変形可能な非流体ボディ205を取り囲んでもよい。しかし、経路151は、非流体ボディ205の延長部内に配置することもできる。アクチュエータ121は、第1又は第2のカバー部材111、112の縁に作用するように、又は縁に近接して位置するように配置することもできる。
アクチュエータ121は、経路151に沿ってカバー部材111、112の表面に対して垂直又は実質的に垂直な方向に変位を生成するように配置される。この文脈では、実質的に垂直とは、垂直からの偏差が最大で10~15度であることを意味してもよい。直線変位の方向とカバー部材の表面との間の角度の角度変動は、カバー部材の曲げに依存して生成される。
以下により詳細に説明するように、アクチュエータの動作は、アクチュエータによって提供される力、トルク、又は変位に応じて、第1の及び/又は第2のカバー部材の曲率を変化させる。このように、アクチュエータを制御することによって、曲げること、つまりレンズ100の屈折力、を制御することができる。アクチュエータが第1のカバー部材に接続して配置される場合、第2のカバー部材も曲がることができ、更に、カバー部材の厚さ又は剛性に依存して、その逆も可能である。アクチュエータが第1のカバー部材111に関連して配置されることも可能であるが、第1のカバー部材111は剛性が高く、第1のカバー部材111に作用するアクチュエータの変位により、主に第2のカバー部材112が曲げられる。この場合、第2のカバー部材112は、静的支持体190によって支持されてもよい。
尚、アクチュエータ121は、第1又は第2のカバー部材111、112のいずれかに作用するように配置することができる。アクチュエータ121が、第1及び第2のカバー部材121、122の両方に作用するように配置されることも可能であり、これにより、両方のカバー部材がアクチュエータ121の作用によって強制的に曲げられるように、もしかすると、どちらかの側のアクチュエータが独立して制御可能であるように、つまり、カバー部材の一方に加えられる変位/力が、他方に加えられる変位/力とは無関係であるようにするものである。
アクチュエータ121のアクチュエータ変位要素122は、弾性要素130を介して第1の透明カバー部材111に接続される。
弾性要素130は、第1の透明カバー部材111とアクチュエータ変位要素122との間の相対変位に応じて、弾性的に変形する。
一実施形態によれば、弾性要素130は、弾性接着剤などの弾性素材を含む。従って、アクチュエータ変位要素122のそれぞれとカバー部材121、122との間の弾性接続は、例えば、特定の量の接着剤を塗布してアクチュエータ変位要素122とカバー部材111、112との間の特定の距離及び向きが接着剤の硬化中に維持されることを確実にするなどの、接着プロセスを実行することによって達成され得る。
例えば、単一のアクチュエータ変位要素122をカバー部材121、122のうちの1つと接続する弾性接着剤から作られた単一の弾性要素130は、例えばバレル形状などの円筒形の要素として形成され、例えば、0.01mmから1mmの範囲の軸方向(光軸に沿った)の厚さ、及び、0.02mmから2mmの範囲の軸方向に垂直な(すなわち、半径方向の)幅又は半径を有してもよい。ヤング率で表した接着剤の剛性は、25MPaなど、2~200MPaの範囲であってよい。
一般に、弾性接着剤接続は、0.01~5.00mmの範囲の厚さ、0.02~2.00mmの半径方向の幅を有してよく、1~1000MPaの範囲のヤング率を有する接着剤から作られてもよい。
図2Aは、弾性要素130のうちの1つの変形能力を示す。静止xyz座標系は、例えば、弾性要素130が非変形状態にあるとき、弾性要素130の初期位置に対して定義され、この例では、z軸は光軸150と平行である。
左の図では、第1のカバー部材111は初期の曲率を有する。初期の曲率は、予め成形された曲率によるか、又はアクチュエータ変位要素122の初期の変位によるものであってもよい。第1のカバー部材111上の接触点281は、弾性要素130と第1のカバー部材111との間の界面において、xz座標x0,z0を持つ。
右図では、アクチュエータ121は、z軸に沿って距離ΔL1だけアクチュエータ変位要素122を移動又は延長するように制御されている。この変位により、第1のカバー部材111の曲がり又は追加の曲がりが生じ、光軸に向かう接触点281の半径方向の変位、つまり、ローカルxyz座標系のx軸に沿った変位によって、及び、z軸に沿った変位によって、接触点281がx0,z0からx1,z1に移動する。
第1の透明部材111の曲がりにより、弾性要素130と第1のカバー部材111との間の界面における表面は、y軸を中心に回転し、すなわち、一般には、光軸150に外接する経路151に接する軸の周りに回転する。
図示のように、弾性要素130は、第1の透明カバー部材111部材とアクチュエータ変位要素122との間の相対半径方向変位に応じて、ここではx軸に沿って、半径方向に弾性的に変形するように構成される。
更に、弾性要素130は、y軸又は接線軸の周りに作用するトルクTyに応じて、弾性的に変形するように構成される。トルクTyは、y軸周りの回転を含む第1の透明部材111の曲げにより、又は一般に、第1の透明カバー部材とアクチュエータ変位要素との間の相対変位により生成される。
好ましくは、弾性要素130は、半径方向の変形に応じて、及び接線軸、ここではy軸を中心とした回転などの回転に応じて、低い剛性を有する。第1の透明部材111の曲率に不適切な影響を与える可能性のある表面応力に晒されることなく第1の透明部材111を曲げることができるようにするためには、剛性が低いことが好ましく、これにより、修正された曲率は波面誤差を増加させる。望ましくないストレスは、例えば、半径方向及び接線軸又はy軸の周りに作用する弾性要素130からの力及びトルクによるものと考えられる。
一方、弾性要素は、アクチュエータ変位をカバー部材に伝達するために、アクチュエータ変位要素122の変位方向、すなわちz軸又は光軸150に沿って、高い剛性を有することが好ましい。
従って、一実施形態によれば、弾性要素は、半径方向に第1のばね定数k1を有し、光軸150の方向に第2のばね定数k2を有し、第1のばね定数k1は第2のばね定数k2より大きい。
以下の表は、第1又は第2の透明カバー部材111、112の生成された屈折力及び直径に関連する変形の大きさの例を示す。前記直径は、直径方向に対向するアクチュエータ変位要素122間の距離として指定することができる。曲げの高さは、湾曲したカバー部材111、112の頂点から変形していないカバー部材までの距離を指定する。
従って、表の値は、弾性要素130の半径方向及び回転方向の変形の例を示す。
弾性要素130は、第1又は第2の透明カバー部材に固定された第1の部分201(例えば、図2Aのカバー部材111に接触する表面)と、アクチュエータ変位要素に固定された第2の部分202(例えば、図2Aのアクチュエータ変位要素122に接触する表面)と、を有する構造として定義することができる。第1及び第2の部分201、202は、第1及び第2の部分201、202が例えば半径方向から光軸に向かって互いに対して弾性的に変位できるように、弾性的に接続される。弾性要素130は、シリコーン、ポリマー、金属、プラスチック、及び他の材料などの弾性素材からモノリシックに製造されてもよい。
図1B及び本明細書の他の例に示されるように、弾性要素130の第1の部分201は、光軸に外接する経路に沿って分布する分離した位置で第1の透明カバー部材に接続される。
一般に、1つ又は複数の弾性要素130は、所与の位置つまりアクチュエータ変位要素122の位置で半径方向の変形を可能にするように構成されるべきであり、他の位置での他の弾性要素130の変形とは無関係又は実質的に無関係である。従って、第1の部分201などの1つ又は複数の弾性要素130の少なくとも一部は、他の位置で第1の部分201とは独立して又は実質的に独立して変位するように配置されるべきである。明らかに、これは、図1Aのようにアクチュエータ変位要素122ごとに個別の弾性要素130が使用される場合に達成される。しかしながら、この目的は、弾性要素130が、対応する複数のアクチュエータ変位要素122に個々にかつ独立して接続されていない複数の第1の部分201など、複数の変形可能な部分で構成されるときにも達成される。
図2Bは、第1又は第2のカバー部材111、112における発生応力を回避するための代替解決策を示す。この代替解決策によれば、制御可能レンズ100は、弾性要素130の代わりに摺動接点239を備えて構成される。
摺動接点239は、アクチュエータ変位要素122と第1又は第2のカバー部材111、112との間の低摩擦接触によって実現されてもよい。低摩擦の接触は、第1又は第2のカバー部材111、112の表面に対して低摩擦又は十分に低摩擦を提供するアクチュエータ変位要素122の接触部分の材料などの、一対の低摩擦材料によって実現することができる。例としては、ポリエチレンやその他のプラスチック材料が挙げられる。従って、摺動接点239は、別個の要素によって構成される必要はなく、アクチュエータ変位要素122と第1又は第2のカバー部材111、112との間の直接接触から構成されてもよい。あるいは、摺動接触は、アクチュエータ変位要素122の端部に取り付けられた低摩擦材料によって実現されてもよい。
摺動接点304は、z軸に沿ったアクチュエータ変位要素122の変位ΔL1によりカバー部材が曲がるにつれて、摺動接点239が第1及び第2のカバー部材111、112の表面上を摺動できるように構成される。この例では、変位により、第1のカバー部材111の曲がり又は追加の曲がりが生じ、光軸に向かう接触点281の半径方向変位、すなわちローカルxyz座標系のx軸に沿った変位によって、及び、z軸に沿った変位によって、接触点281がx0,z0からx1,z1に移動する。図2Bに示されるように、曲げの間、摺動接点239はカバー部材の表面上を滑る。
図3A~3Cは、複数のばね要素301の形態の複数の変形可能部分で構成された弾性要素130の例を示す。
ばね要素301は、第1の部分201を備える。例えば、第1の部分201は、ばね要素を具現化するカンチレバー構造の端面によって具現化されてよい。第1又は第2のカバー部材111、112の曲げに応じて、カンチレバー構造が曲がる。カンチレバー構造の曲げは、カンチレバーの光軸への傾斜とカンチレバーの回転の組み合わせを含む。従って、カンチレバーばね301の曲げは、弾性要素130の要件を容易にし、半径方向の変形に応じた低い剛性と、接線軸又はy軸を中心とした回転などの回転に応じた低い剛性を提供する。
ばね要素301のそれぞれは、隣接するばね要素から分離され、ばね要素301のそれぞれが隣接するばね要素301から独立して又は実質的に独立して変形できるようにする。従って、ばね要素は、個々のばね要素として構成される。
弾性要素は支持体部材302を備える。主に図示されるように、アクチュエータ変位要素122は、支持体部材302の表面に作用するように配置される。従って、支持体部材302は、第2の部分202を備え、複数の変位要素122のための共通支持体として構成される。すなわち、複数の変位要素122は、支持体部材302に共同で作用するように配置される。すなわち、変位要素122の変位が一緒に支持体部材に伝達されるようにする。
代替的又は追加的に、第2の部分202を備える支持体部材302は、複数のばね要素301の為に共通支持体として構成されており、又は、一般に弾性要素130の複数の弾性部分(弾性接着部分など)は、支持体部材302上で一緒に作用するように配置される。すなわち、複数のばね要素301又は弾性部分は、支持体部材302に一緒に接続される。すなわち、ばね要素301又は弾性部分の反力が一緒に支持体部材に伝達されるようにする。
この例では、第2の部分202は、弾性要素130のより剛性の高い部分、すなわち、弾性要素130の弾性部分の半径方向弾性係数k1よりも高い弾性係数を少なくとも有する端部などの部分を構成する。同様に、第1の部分201は、弾性要素130のより剛性の部分を構成することもできる。
この例では、支持体部材302は、レンズ100のためのアパーチャを構成する穴を有するリング形状の構造として形成される。
図3A~3Cに示される弾性要素130は、モノリシックに形成され得る。別の例では、ばね要素301は、支持体部材とは異なる素材から作られる。
この例では、第1及び第2のカバー部材111、112はそれぞれ、上部の第1の弾性要素130及び下部の第2の弾性要素130aを介して独立して作動される。
図4A~4Dは、複数のばね要素301で構成される弾性要素130の別の例を示す。
図4B及び4Dに示されるように、ばね要素301は、U字形要素として形成される。ばね要素301の端部は、第1の部分201を含む。
ばね要素301のU字型設計により、接触点すなわち第1の部分201の半径方向移動及びy軸傾斜(図2参照)が可能になる。ばね要素301の断面厚さは、第1及び第2のばね定数k1、k2の所望の特性を達成するために、第1の部分201から第2の部分202まで変化し得る。ばね要素301の光軸150方向の厚さt(図4C)により、光軸方向のばね定数k2を径方向のばね定数k1よりも大きくすることができる。また、y軸まわりのねじりばね定数(図2参照)は、第2のばね定数k2に対して十分に低くすることができる。
カバー部材111、112が支持される第1の部分201の非対称設計及び中心から外れた位置は、y軸傾斜を容易にする。すなわち、第1の部分201が圧力を受けるとき、非対称設計は、カバー部材111、112の曲げによる傾斜を支持する。
図4Cは、弾性要素130が平坦な構造として形成され、第1の部分201を含む端部が外側に突き出ており、第1の部分201が弾性要素130の他の部分から光軸150の方向に離れていることを示している。突出した第1の部分201により、第1の及び/又は第2のカバー部材111、112を第1の部分201に接続することができる一方で、突出した第1の部分によってカバー部材と弾性要素130との間のクリアランスが提供される。
特に、突出した第1の部分201などのばね301の突出部分によって提供されるクリアランスは、カバー部材と支持体部材302の内周との間のクリアランスを依然として確保しながら、カバー部材111、112が曲がることを可能にし、最小のクリアランスはカバー部材が最大で発生する。
この例でも、ばね要素301は、個々のばね要素として構成されている。
この例では、複数の弾性要素130_1、130_2の内周がレンズ100のアパーチャを構成する穴を形成するように、複数の弾性要素130_1、130_2が配置される。
各弾性要素130は1つ又は複数のばね301を有してもよいものの、各弾性要素130は、この例では2つのばね301を備える。例えば、図3A~3Cに示されるように、単一の弾性要素130がレンズ100のアパーチャを構成する穴を形成するように構成される。
図3A~3Cと同様に、各弾性要素130は、支持体部材302を備える。アクチュエータ変位要素122は、弾性要素130の第2の部分202を介して支持体部材302に接続される。
従って、この例では、支持体部材302のそれぞれは、複数のばね要素301又は弾性要素130の弾性部分のための共通支持体として構成される。示されるように、アクチュエータ変位要素122は、支持体部材302と1対1で接続されるが、支持体部材302の各々は、代わりに、複数のアクチュエータ変位要素の為の共通支持体として構成することができる。
図4A~4Dに示される支持体部材130及び他の設計は、例えばMEMS構造として、射出成形、3D印刷、又はその他の方法によって、モノリシックに形成されてもよい。
支持体部材302を構成する弾性要素130の部分は、ばね要素301よりも半径方向で光軸150に近い位置にある。
図3A~3C及び図4A~4Dに示される弾性要素130は、下記のように構成されてもよい。つまり、弾性要素130は、1つ又は複数のばね要素301に加えて、第1の及び/又は第2の部分201、202に接続された弾性接着剤などの弾性素材も含み、第1の部分201が接着剤を介してアクチュエータ変位要素122に固定されるように、及び/又は、第2の部分202が第1又は第2のカバー部材111、112に固定されるようにしてもよい。第1の及び/又は第2の部分201、202を変位要素122及びカバー部材111、112とそれぞれ接続するために提供される、ばね要素301と接着剤などの弾性素材の組み合わせにより、カバー部材111、112の曲げに応じて、弾性要素130の変形能力を有利に改善することができ、これにより、カバー部材における応力の発生が低減される。
図6A~6Cは、弾性要素130の代替構成を示す。図6Aは、弾性要素130が、第2の部分202を備えるリング形状の構造を備えることを示す。図6A~6Bは、アクチュエータ変位要素122が第2の部分に固定されていることを主に示しているだけである。弾性要素は、ヒンジ構造として構成される複数のばね要素301を備える。ばね要素は、それらの第1の部分101を介して第1のカバー部材111に固定される。
図6Cは、ヒンジ軸を規定する方向に沿って薄い厚さを作り出すことによって形成されるヒンジ構造601、602の可能な構成を示す。図示のxyz座標系は、リング構造を介して第2の部分202に固定された表面202aに対して定義される。
従って、ばね要素301は、y軸の周り、又は光軸150に外接する経路151に接する軸の周りの回転を可能にする回転軸を画定する第1のヒンジ構造601を備える。第1のヒンジ構造601は、従って、第1の透明カバー部材111とアクチュエータ変位要素122との間のy軸周りの相対的な回転を支持する。換言すると、第1のヒンジ構造は、第1の透明カバー部材とアクチュエータ変位要素との間の相対変位によって生成されるy軸周りのトルクTyに応じて、弾性的に変形するように配置される。
ばね要素301は、z軸を中心とした回転を可能にし、それによって支持する回転軸を画定する第2のヒンジ構造602をさらに備える。y軸に沿ったばね要素301の伸長、z軸回転により、第2のヒンジ構造602は半径方向の動きを生成し、これにより、第1の透明カバー部材111とアクチュエータ変位要素122との間の相対半径方向変位を支持する。
第1及び第2のヒンジ構造601、602の回転剛性は、材料の剛性に依存するので、必要に応じて設計されるが、明らかに限界がある。同様に、ヒンジ軸に沿って十分に長い長さを有する第1及び第2のヒンジ構造601、602を設計することによって、ヒンジ構造はz軸方向に高い剛性を有するように設計することができる。
好ましくは、第1及び第2のヒンジ構造601、602によって提供されるy軸及びz軸の回転は、切り離された回転を提供する。
図7は、図6Cに相当する、第1及び第2のヒンジ構造601、602を備えるが、z軸に沿ってより低い高さを可能にする構成の別のばね構造301を示す。図7及び図6Cの2つの第2のヒンジ構造602は、z軸を中心とした回転なしに、ばね要素301の第1の部分201が半径方向に、つまりx方向に、変位することを可能にする。
図8は、弾性要素130に対する要件を要約している。従って、左側の図は、アクチュエータ121が力を発生させていない状態、つまりF=0の場合における、ばね要素301を含む弾性要素130又は弾性要素の一部を示す。従って、第1のカバー部材111は、アクチュエータによって曲率が変更されていない状態にある。
右の図では、アクチュエータ変位要素が作動して、ΔL1のz軸変位を引き起こす。z軸変位は、第1のカバー部材111の曲げによって少なくとも部分的に引き起こされる反力により、z方向に非ゼロの平衡力F1(すなわち、カバー部材の固定曲げ状態)を生成する。アクチュエータ121が発生するz軸変位により、第1のカバー部材111は誇張して示すように曲がる。曲げは、ΔL1のz軸変位に加えて、x軸に沿った第1の部分201の半径方向の変位及びy軸を中心とした第1の部分201の回転を引き起こす。本明細書に記載の弾性要素130の異なる例は、アクチュエータ変位要素122の変位に同じ反応を提供する、つまり、第1又は第2のカバー部材111の曲げを支持するための半径方向変位及び回転を提供する。
図5は、スマートフォン、タブレット、ラップトップやその他のデバイスの一部などの電子デバイス500の断面図を示す。デバイス500は、アパーチャ502を介して受け取られたイメージセンサ上に光を結像するように構成されたカメラモジュール501を備えてもよい。制御可能レンズ100は、カメラモジュール501の一部を形成し、オプションとして他のレンズ及び画像センサを形成する。電子デバイス500の例は、ポータブルコンピュータ、スマートフォン、時計、タブレット、カメラ、可変レンズを備えた眼鏡、距離を走査するように配置された測定装置、光ビームを走査することによって画像を作成するように配置された画像プロジェクタを含む。したがって、レンズ100は、撮像、光及び画像投影、光ビーム走査、光検出ライダー(Lidar)走査などの様々な目的に使用することができる。

Claims (16)

  1. 可変屈折力を備える制御可能レンズ(100)であって、前記制御可能レンズは、
    第1のカバー部材(111)及び第2のカバー部材(112)と、
    非流体ボディ(105)と、
    1つ又は複数のアクチュエータ(121)と、
    1つ又は複数の弾性要素(130、130a、130_1、130_2)と、
    を備え、
    前記第1及び第2のカバー部材のうち1つは透明であり、前記第1及び第2のカバー部材のうち他方は、透明又は反射性であり、
    前記非流体ボディ(105)は、前記第1のカバー部材と前記第2のカバー部材との間に挟持され、透明で変形可能であり、前記第1及び第2のカバー部材及び前記非流体ボディが前記第1及び第2のカバー部材及び前記非流体ボディと交差する光軸(150)を備えるレンズを構成し、
    前記1つ又は複数のアクチュエータ(121)は、前記光軸と平行又は略平行な方向に変位するように配置されている複数のアクチュエータ変位要素(122)を備え、
    前記1つ又は複数の弾性要素(130、130a、130_1、130_2)は、前記アクチュエータ変位要素を前記第1のカバー部材に接続し、
    前記1つ又は複数の弾性要素のそれぞれの少なくとも一部分は、前記第1のカバー部材と前記アクチュエータ変位要素(122)との間の相対半径方向変位に応じて、弾性変形するように配置されており、
    前記1つ又は複数の弾性要素のそれぞれは、前記半径方向の第1の剛性と、前記光軸の方向の第2の剛性と、を備え、
    前記第1の剛性は、前記第2の剛性よりも小さいことを特徴とする制御可能レンズ。
  2. 前記1つ又は複数の弾性要素のそれぞれは、前記光軸に外接する経路(151)に接する軸周りのトルク(Ty)に応じて、弾性変形するように配置されており、
    前記トルクは、前記第1のカバー部材と前記アクチュエータ変位要素との間の前記相対半径方向変位によって生成されることを特徴とする請求項1に記載の制御可能レンズ。
  3. 前記1つ又は複数の弾性要素のそれぞれは、前記第1のカバー部材に固定された少なくとも1つの第1の部分(201)と、前記アクチュエータ変位要素の少なくとも1つに固定された第2の部分(202)とを備え、
    前記第1及び第2の部分は、弾性的に接続されていることを特徴とする前記いずれかの請求項に記載の制御可能レンズ。
  4. 前記制御可能レンズは、前記1つ又は複数の弾性要素(130)の複数の前記第1の部分(201)を備え、
    前記第1の部分は、前記光軸に外接する経路(151)に沿って分配され、前記第1のカバー部材(101)に、その離れた場所で接続されることを特徴とする請求項3に記載の制御可能レンズ。
  5. 前記1つ又は複数の弾性要素のそれぞれは、前記半径方向の第1のばね定数(k1)と前記光軸の方向の第2のばね定数(k2)とを備え、
    前記第1のばね定数(k1)は、前記第2のばね定数(k2)より小さいことを特徴とする前記いずれかの請求項に記載の制御可能レンズ。
  6. 前記アクチュエータが静的支持体(190)に固定されることにより、前記アクチュエータ変位要素(122)は、前記静的支持体に対して変位することを特徴とする前記いずれかの請求項に記載の制御可能レンズ。
  7. 前記制御可能レンズは、前記アクチュエータ変位要素(122)を前記第2のカバー部材(112)に接続する1つ又は複数の他の弾性要素(130a)を含むことを特徴とする前記いずれかの請求項に記載の制御可能レンズ。
  8. 前記1つ又は複数の弾性要素のそれぞれが弾性接着剤であることを特徴とする前記いずれかの請求項に記載の制御可能レンズ。
  9. 前記1つ又は複数の弾性要素(130)のそれぞれは、1つ又は複数のばね要素(301)であり、
    それぞれのばね要素は、請求項3に記載の前記第1の部分(201)を備えることを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の制御可能レンズ。
  10. 前記ばね要素のそれぞれは、個別のばね要素として構成されることを特徴とする請求項9に記載の制御可能レンズ。
  11. 前記1つ又は複数の弾性要素のそれぞれは、複数の前記アクチュエータ変位要素(122)の為の及び/又は前記1つ又は複数の弾性要素のそれぞれの複数の前記弾性部分の為の共通支持体として備えられている支持体部材(302)を備え、
    前記支持体部材は、請求項3に記載の前記第2の部分(202)を備えることを特徴とする前記いずれかの請求項に記載の制御可能レンズ。
  12. 前記支持体部材は、前記ばね要素よりも前記光軸に半径方向において近くに位置していることを特徴とする請求項11に記載の制御可能レンズ。
  13. 前記制御可能レンズは、前記アクチュエータ変位要素を前記第1のカバー部材(111)に接続する第1の弾性要素(130)と、前記制御可能レンズによって構成されるその他のアクチュエータ変位要素を前記第2のカバー部材(112)に接続する第2の弾性要素(130a)と、を備えることを特徴とする前記いずれかの請求項に記載の制御可能レンズ。
  14. 前記1つ又は複数の弾性要素のそれぞれは、1つ又は複数のばね要素(301)と、前記第1の及び/又は第2の部分(201,202)に接続される弾性接着剤などの弾性素材と、を備えることを特徴とする前記いずれかの請求項に記載の制御可能レンズ。
  15. 請求項1~13のいずれか1項に記載の制御可能レンズ(100)を備える電子デバイス。
  16. 撮像、光照射、光ビームスキャン、光検出、及びその他の目的の為の請求項1~14のいずれか1項に記載の制御可能レンズ(100)の使用。
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