JP2023531255A - 眼用レンズのための幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素、およびそのような幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を形成するための方法 - Google Patents

眼用レンズのための幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素、およびそのような幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を形成するための方法 Download PDF

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Abstract

眼用レンズであって、外面;内面;および、眼用レンズの外面および/または内面の少なくとも一方の曲率を変化させることによって形成された、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素;を備え、眼用レンズの表面上の1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、眼用レンズの予め定められた領域および予め定められた方向に、眼用レンズの1つ以上のパラメータに関数を適用することによって形成されている、眼用レンズ。【選択図】図2A

Description

(関連出願)
本出願は、2020年6月26日に出願された米国仮出願第63/044,460号、2020年8月21日に出願された国際出願第PCT/IB2020/057863号、および2020年10月15日に出願された米国仮出願第63/092,199号の優先権を主張する。これらの各優先権主張出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本開示は、2016年10月25日に出願された米国仮出願第62/412,507号の優先権を主張する、2017年10月25日に出願された国際出願第PCT/AU2017/051173号と、2019年6月28日に出願された米国仮出願第62/868,348号および2019年9月6日に出願された米国仮出願第62/896,920号の優先権を主張する、2020年6月26日に出願された国際出願第PCT/AU2020/056079号に関連している。これらの各関連出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
(技術分野)
本開示は、眼用レンズおよび/または屈折矯正手術システムに関する。より詳細には、本開示は、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する眼用レンズ、および1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を形成するための関連する方法に関する。
(背景)
本開示における背景の説明は、開示された実施形態の背景を説明するために含まれている。これは、本開示に示された実施形態および請求項の優先日において、参照された資料が公表され、知られ、または一般的な知識の一部であったことを認めるものではない。
眼の光学系は、眼の網膜上に像がフォーカスされるか否かを決定する。眼の網膜上にフォーカスされている画像は、通常、ピントが合っていると知覚される。眼の網膜上にフォーカスされていない(例えば、網膜の手前または後ろの)画像は、通常、画質が低下してぼやけていると知覚される。近視は、一般的に近眼と呼ばれる眼の光学的な疾患であり、軸上の像が網膜の手前にフォーカスしてしまうことになる。軸上の像とは、網膜の中心窩または中心窩領域(最も高い視力が得られる領域)と実質的に一致する像のことである。老眼とは、水晶体の調整能力が低下し、眼に近い距離がぼやけて見える眼の光学的な疾患である。
眼用レンズは、光学的な疾患の進行を矯正、減速、低減、および/または抑制するように設計されている場合がある。光学的な疾患に対処するために設計された多くの方策がある。正および/または負のデフォーカス、フォーカス、または予め定められた方向への光の転向(例えば、対称、非対称、および/または収差を含む)を生成する、1つ以上の光学要素の組み込みは、網膜像の品質を修正し、光学的な疾患への対処を支援することができる。
したがって、光学的な疾患(例えば、近視または老眼)の進行を矯正、減速、低減、および/または抑制するために、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する眼用レンズを提供する必要がある。本開示は、本明細書に開示されているこれらの問題およびその他の問題を解決することを目的とする。本開示は、本明細書に記載された例示的な眼用レンズおよび方法を使用することに対する1つ以上の利点を指摘することも目的とする。
(発明の概要)
本開示は、本明細書に記載された1つ以上の問題を克服および/または改善することを目的とする。
本開示は、少なくとも部分的には、近視の進行を矯正、減速、低減、および/または抑制するための眼用レンズおよび/または方法に向けられている。
本開示は、少なくとも部分的には、老眼を矯正するか、または実質的に矯正するための眼用レンズおよび/または方法に向けられている。
本開示は、少なくとも部分的には、正および/または負のデフォーカス、フォーカス、または予め定められた方向への光の転向(例えば、対称、非対称、および/または収差を含む)を生成することによって、光学的な疾患(例えば、近視または老眼)の進行を矯正、減速、低減、および/または抑制するために、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の1つ以上を利用する眼用レンズおよび/または方法に向けられている。
本開示は、少なくとも部分的には、眼用レンズの表面の曲率を変化させる(例えば、徐々に変化させる)ことによって形成された、眼用レンズの表面上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の1つ以上を利用する眼用レンズおよび/または方法に向けられている。
本開示は、少なくとも部分的には、平面の交点、またはレンズの予め定められた領域および予め定められた方向における眼用レンズの形状および/または特性の1つ以上のパラメータに変調関数を適用することのいずれかによって形成された眼用レンズの表面上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の1つ以上を備える眼用レンズに向けられている。眼用レンズの形状および/または特性に変調関数を適用するプロセスにより、選択されたパラメータが調整される。
いくつかの実施形態では、変調関数は、1つ以上のタイプの数学関数(例えば、対数関数、正弦関数、円錐関数、多項式、または任意の予め定められた表面パターン)を任意に組み合わせることによって生成されてもよい。例えば、周期的な数学関数を使用する場合、結果として得られる複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、互いに対して周期的であってよい。
いくつかの実施形態では、眼用レンズの1つ以上のパラメータは、幾何学的パラメータおよび/または非幾何学的パラメータを含んでもよい。例えば、設計のターゲットは、サジタルおよび/またはタンジェンシャル方向、および/または光学変調伝達関数(MTF)および/または光散乱特性を含む、予め定められた方向の光学パワーであってもよい。幾何学的パラメータの例には、曲率半径(幾何学的形状の任意の位置および/または領域にわたる)、半径方向および/または軸方向の厚さ、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素形状の曲率半径の中心座標を含み得る。非幾何学的パラメータには、例えば、屈折率を含み得る。
いくつかの実施形態では、眼用レンズの予め定められた領域は、レンズの1つ以上の表面の全体、またはレンズの1つ以上の表面の一部を含み得る。
いくつかの実施形態では、変調関数を適用するための予め定められた方向は、レンズの任意の空間方向(例えば、半径方向、角度方向、算術螺旋方向、斜め方向、正弦方向の1つ以上の任意の組み合わせ)を含み得る。
いくつかの実施形態では、関数は、予め定められた方向に連続的であってもよい。
いくつかの実施形態では、関数は、レンズ表面またはレンズ表面の一部の定義であってよい。
いくつかの実施形態では、複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、任意の形状、形態、または光学的構成を有してもよい。
いくつかの実施形態では、複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、任意の方向(例えば、半径方向、円周方向、水平方向、垂直方向、斜め方向、螺旋方向、またはこれらの方向の任意の組み合わせ)に分散されてもよい。
いくつかの実施形態では、複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、パワーの任意の組み合わせを有してもよい。
いくつかの実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の1つ以上は、デフォーカス、プリズム、光散乱、回折、拡散、分散、収差、光偏向、またはそれらの組み合わせうちの1つ以上の任意の組み合わせを生成するように構成されてもよい。
いくつかの実施形態では、個々の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、デフォーカス、プリズム、光散乱、回折、拡散、分散、収差、偏向、コントラスト変調、またはそれらの組み合わせうちの1つ以上の任意の組み合わせを生成するように構成されてもよい。例えば、単一の光学要素(または複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素)は、光の散乱、デフォーカス、およびフォーカスを提供するように構成されてもよい。
いくつかの実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の1つ以上は、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の特定のパラメータを調整および/または最適化することによって、ある程度目立たないように(例えば、容易に見えないように)構成されてもよい。
いくつかの実施形態では、眼用レンズの表面上に幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の1つ以上を含む眼用レンズは、CNC機械加工、または自由形状製造技術、または成形(例えば、全体または一部)技術を用いて製造されてもよい。
いくつかの実施形態では、眼用レンズは、眼鏡レンズ、コンタクトレンズ、レンズウェハ、光学フィルム、または前房もしくは後房の眼内レンズであってもよい。
本開示は、少なくとも部分的には、外面;内面;および、眼用レンズの1つ以上の表面上に形成された1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する眼用レンズに向けられている。ここで、眼用レンズの表面上の1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の要素は、眼用レンズの形状および/または特性の1つ以上のパラメータに1つ以上の変調関数を適用することによって形成され、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の要素は、予め定められた領域(例えば、眼用レンズの外面および/または内面の任意の場所)および予め定められた方向(例えば、リング形状、螺旋形状、および/または非環状形状)に形成される。
本開示は、少なくとも部分的には、眼用レンズの表面上に1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を形成する方法であって、眼用レンズの予め定められた領域(例えば、眼用レンズの外面および/または内面の任意の場所)および予め定められた方向(例えば、リング形状、螺旋形状、および/または非環状形状)に、眼用レンズの表面形状および/またはレンズ特性の1つ以上のパラメータを修正する変調関数を定義すること;および、眼用レンズの外面および/または眼用レンズの内面の少なくとも一方の曲率を変化させる変調関数を眼用レンズの1つ以上のパラメータ表面形状および/またはレンズ特性に適用することにより、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を形成すること、を含む方法に向けられている。
いくつかの実施形態では、眼用レンズは、複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有してもよい。
いくつかの実施形態では、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、予め定められた方向および/または予め定められた方向に垂直な方向に変化するパワープロファイルを有してもよい。
いくつかの実施形態では、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の端部において予め定められた方向に増加または減少し得るパワープロファイルを有してもよい。
いくつかの実施形態では、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、予め定められた方向に垂直な方向に増加または減少し得るパワープロファイルを有してもよい。
いくつかの実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素のサイズが、眼用レンズの中心から半径方向に延びる方向に増加してもよく、減少してもよく、および/または同じままであってもよい。
いくつかの実施形態では、変調機能は、眼用レンズの内面および/または外面または両面の1つ以上のパラメータ表面形状および/またはレンズ特性に適用され、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素に対応する1つ以上の窪み、ファセット、溝、またはラインを生成してもよい。
いくつかの実施形態では、変調機能は、眼用レンズの内面および/または外面または両面の1つ以上のパラメータ表面形状および/またはレンズ特性に適用され、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素に対応する1つ以上の隆起、リッジ、またはラインを生成してもよい。
いくつかの実施形態では、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、光学的な疾患(例えば、近視、遠視、乱視および/または老眼)の進行を矯正、減速、低減、および/または抑制するように構成されてもよい。
いくつかの実施形態では、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、正のデフォーカス、負のデフォーカス、フォーカス、偏向、分散、および/または予め定められた方向への光の転向(例えば、対称的に、非対称的に、少なくとも1方向の収差を含む、単焦点、および/または多焦点)の1つ以上の任意の組み合わせを生成するように構成されてもよい。
いくつかの実施形態では、変調関数は、例えば、符号関数、対数関数、正弦関数、円錐関数、多項式関数、および/または任意の予め定められた数学関数を含む、1つ以上の数学関数の任意の組み合わせによって生成されてもよい。
いくつかの実施形態では、変調関数は、周期関数であってもよく、結果として得られる1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が互いに対して周期的であってもよい。
いくつかの実施形態では、変調関数は、第1の周波数を有する正弦関数と第2の周波数を有する二乗関数の数学的組み合わせ(例えば、積)によって生成されてもよい。
いくつかの実施形態では、変調関数は、予め定められた領域における、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の数を定義するための、第1の周波数を有する正弦関数と第2の周波数を有する二乗関数の数学的組み合わせ(例えば、積)によって生成されてもよい。
いくつかの実施形態では、眼用レンズの1つ以上のパラメータは、幾何学的パラメータおよび/または非幾何学的パラメータの1つ以上の任意の組み合わせを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、眼用レンズの表面形状および/またはレンズ特性は、予め定められた方向(例えば、サジタル方向および/またはタンジェンシャル方向、および/または光学変調伝達関数(MTF)および/または光散乱関数)における光学パワーおよび/またはプリズムパワーおよび/またはプリズム方向の1つ以上の任意の組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施形態では、眼用レンズの表面形状および/またはレンズ特性の1つ以上のパラメータは、曲率半径(幾何学的形状の任意の位置および/または領域にわたる);半径方向および/または軸方向の厚さ;曲率半径の中心座標、表面の厚さ、および/または屈折率を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、予め定められた領域は、レンズの表面全体または眼用レンズの領域を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、予め定められた領域は、眼用レンズの内径と眼用レンズの外縁まで延びる外縁とによって定義される眼用レンズの部分を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、予め定められた領域は、内径と外径によって定義される眼用レンズの1つ以上の表面上のリングを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、予め定められた領域は、内径と対応する外径によって定義される、眼用レンズの1つ以上の表面上の複数の同心円状のリングを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、予め定められた領域は、内径と対応する外径によって定義されるリングを含み、予め定められた領域は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、または25の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、眼用レンズは、少なくとも2つ(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、または10)の同心円状のリング内に、同じ(または異なる)数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する同心円状のリングによって規定された少なくとも2つの予め定められた領域を有してもよく、一方のリング内の該幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の位置が、他方のリング内の該幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素と同相(または非同相)である。
いくつかの実施形態では、予め定められた方向は、眼用レンズの1つ以上の空間方向の任意の組み合わせ(例えば、半径方向、角度方向、算術螺旋方向、斜め方向、および/または正弦方向の1つ以上の任意の組み合わせ)を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、予め定められた方向は、半径方向、非半径方向、角度方向、および/または非角度(例えば、直線)方向の任意の組み合わせを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、変調関数は、予め定められた方向に連続的であってもよい。
いくつかの実施形態では、レンズ面形状を定義する、変調前の表面形状は、眼用レンズ表面または眼用レンズ表面の一部の定義であってもよい。
いくつかの実施形態では、変調関数が、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の形状、形態、パワー、構成、量、および/または位置の1つ以上の任意の組み合わせを定義するように選択されてもよい。
いくつかの実施形態では、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、半径方向、非半径方向、角度方向、非角度(例えば、直線)方向、円周方向、水平方向、垂直方向、斜め方向、および/または螺旋方向、または線形、三角形、四角形、円形、半円形、弓形、放射状、スポーク状、またはその他の所望の形態もしくは形状、またはそれらの組み合わせの1つ以上の任意の組み合わせで分布してもよい。
いくつかの実施形態では、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、パワープロファイルの任意の組み合わせを有してもよい。
いくつかの実施形態では、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、デフォーカス、プリズム、光散乱、回折、拡散、分散、収差、偏向、およびコントラスト、および光振幅変調の1つ以上の光学効果の任意の組み合わせを生成するように構成されてもよい。
いくつかの実施形態では、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素のいずれか1つが、光散乱、回折、および/または拡散の1つ以上の光学効果の任意の組み合わせと、パワープロファイルおよび/または光振幅変調(例えば、透明度の低下、異なる屈折率)の有無を生成するように構成されてもよい。
いくつかの実施形態では、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の特定のパラメータを調整および/または最適化することによって、ある程度または十分に目立たないように(例えば、容易に見えないように)構成されてもよい。
いくつかの実施形態では、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、1つ以上の空間平面の一部/部分であってもよい。
いくつかの実施形態では、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、平面と眼用レンズの内面または外面または両面との交差によって生成されてもよい。
いくつかの実施形態では、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する眼用レンズは、CNC機械加工、自由形状製造技術、成形、3次元印刷技術、レーザ(例えば、フェムト秒レーザ)、および/または他の適切な技術を用いて製造されてもよい。
いくつかの実施形態では、眼用レンズは、レンズウェハ、光学フィルム、または前房もしくは後房の眼内レンズの1つであってもよい。
いくつかの実施形態では、眼用レンズは、近視、遠視および/または乱視の進行を矯正、減速、低減、および/または抑制するように構成されてもよい。
いくつかの実施形態では、眼用レンズは、老眼を矯正するか、または実質的に矯正するように構成されてもよい。
本明細書に記載された主題の他の特徴および利点は、詳細な説明および図面、ならびに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
本明細書に記載された実施形態の側面は、添付の図面と併せて読むと、以下の詳細な説明から容易に理解することができる。
図1A、1B、1C、1D、および1Eは、第1の表面形状方程式によって定義される光学パワーを有する内面を備える眼用レンズの例示的な実施形態を示している。
図2A、2B、2C、2D、2E、2F、2G、2H、2I、2J、および2Kは、本明細書に記載されるように、眼用レンズの表面上に複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する眼用レンズの例示的な実施形態を示している。
図3は、本明細書に記載されるように、眼用レンズの表面上に複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する眼用レンズの例示的な実施形態を示している。
図4Aおよび4Bは、本明細書に記載されるように、眼用レンズの表面上に複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する眼用レンズの例示的な実施形態を示している。
図5は、本明細書に記載されるように、眼用レンズの表面上に複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する眼用レンズの例示的な実施形態を示している。
図6は、本明細書に記載されるように、眼用レンズの表面上に複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する眼用レンズの例示的な実施形態を示している。
図7は、本明細書に記載されるように、眼用レンズの表面上に複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する眼用レンズの例示的な実施形態を示している。
図8は、本明細書に記載されるように、眼用レンズの表面上に複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する眼用レンズの例示的な実施形態を示している。
図9A、9B、および9Cは、本明細書に記載されるように、眼用レンズの表面上に複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する眼用レンズの例示的な実施形態を示している。
図10A、10B、および10Cは、本明細書に記載されるように、眼用レンズの表面上に複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する眼用レンズの例示的な実施形態を示している。
図11は、本明細書に記載されるように、眼用レンズの表面上に複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する眼用レンズの例示的な実施形態を示している。
図12は、本明細書に記載されるように、眼用レンズの表面上に複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する眼用レンズの例示的な実施形態を示している。
図13は、本明細書に記載されるように、眼用レンズの表面上に複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する眼用レンズの例示的な実施形態を示している。
図14は、本明細書に記載されるように、眼用レンズの表面上に複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する眼用レンズの例示的な実施形態を示している。
図15A、15B、15C、15D、および15Eは、本明細書に記載されるように、眼用レンズの表面上に複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する眼用レンズの例示的な実施形態を示している。
図16A、16B、16C、16D、16E、および16Fは、本明細書に記載されるように、眼用レンズの表面上に複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する眼用レンズの例示的な実施形態を示している。
図17A、17B、および17Cは、本明細書に記載されるように、眼用レンズの表面上に複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する眼用レンズの例示的な実施形態を示している。
図18は、本明細書に記載されるように、眼用レンズの表面上に複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を設計/適用するためのプロセスの例示的な実施形態を示すフローチャートである。
図19A、19B、および19Cは、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素として、眼用レンズの一方または両方の表面上で使用され得る空間平面を説明するための異なる例示的な表面形状を含むデカルト座標系を示している。
図20Aおよび20Bは、異なるサイズの円形の外形を折衷し得る、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を生成するために、望ましい平面と、眼用レンズの内面、外面または両面を形成し得る球面の例示的部分との幾何学的交差を示している。
図21は、平面がベース形状に交差して、空間的に平坦な面、すなわちファセットを生成するプロセスを示している。
図22は、レンズの外面上の空間的に平坦な面によって生成された1つの幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有し、その幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素から網膜の手前に像を生成する眼用レンズと、その簡略化された光線の人間の眼球モデル内および網膜上の位置を示している。
図23は、レンズの内面上の空間的に平坦な面によって生成された1つの幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有し、その幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素から網膜の後ろに像を生成する眼用レンズと、その例示的な光線の簡略化された模式的な人間の眼球モデル内および網膜上の位置を示している。
図24A、24B、および24Cは、レンズの外面および内面上の空間平面によって生成された2つの幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有し、それらの幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素から網膜上の焦点とプリズム効果を生成する眼用レンズと、その例示的な光線の簡略化された人間の眼球モデル内および網膜上の位置を示している。
図25A、25B、25Cは、平面と、幾何学的に定義された平面形状を形成するLSRリング、および/またはほぼ楕円形の外形を有する外形光学要素との交差を示している。
図26は、レンズのLSRリングの外面上の空間平面によって生成された1つの幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有し、網膜の後ろに軸外焦点を形成する楕円形の外形を有するレンズ上に、光学的に負のパワーを有する領域の、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の構成を生成する眼用レンズと、その例示的な光線の人間の眼球モデル内および網膜上の位置を示している。
図27A、27B、27Cは、平面とベース形状との交差を示しており、ここでベース形状は、2つのLSR曲線と、幾何学的に定義された平坦な形状および/または外形の光学要素を含む。
図28は、図27の眼用システムの光学系を示すために、簡略化された眼球モデル内の光線追跡と焦点を示している。
図29Aは、レンズの外面およびレンズの外面と内面との間に幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を組み込んだ、眼用レンズの平面図および断面図を示している。
図29B~H、および図29I~Lは、一連の光学効果を生成する幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素のさらなる実施形態を示している。
以下の開示は、提供される主題の異なる特徴を実施するための、多くの異なる実施形態、または実施例を提供する。以下、本開示を簡略化するために、構成要素と配置の具体例を説明する。もちろん、これらは単なる例であって、限定することを意図したものではない。さらに、本開示では、様々な例で参照数字および/または文字を繰り返すことがある。この繰り返しは、単純化と明確化の目的のためであり、それ自体が議論されている様々な実施形態および/または構成の間の関係を決定づけるものではない。
詳細な説明で使用されている主題の見出しは、読者の参照を容易にするために含まれており、本開示または特許請求の範囲全体で見られる主題を限定するために使用されるべきではない。主題の見出しは、特許請求の範囲または特許請求の範囲の限定を解釈するために使用されるべきではない。
本開示で使用されている「約」という用語は、「おおよその」または「おおよそ」という用語と互換性があると理解される。
本開示で使用されている「備える」という用語およびその派生語(例えば、有する、含む)は、それが言及している特徴を包含しているとみなされ、特段の記載または暗示がない限り、追加の特徴の存在を排除することを意味しない。
本開示で使用されている「近視」または「近視性」という用語は、すでに近視性である眼、近視性になる前の眼、または近視に向かって進行している屈折疾患を有する眼を指すことを意図している。
本開示で使用されている「遠視」または「遠視性」という用語は、すでに遠視性である眼、遠視性になる前の眼、または遠視に向かって進行している屈折疾患を有する眼を指すことを意図している。
本開示で使用されている「乱視」または「乱視性」という用語は、すでに乱視性である眼、乱視である眼、または乱視に向かって進行している屈折疾患を有する眼を指すことを意図している。
本開示で使用されている「老眼」または「老視」という用語は、中間および近方物体に焦点を合わせる能力が低下した眼を指すことを意図している。
本開示で使用されている「眼用レンズ」という用語は、眼鏡レンズまたはコンタクトレンズまたは眼内レンズ(例えば、前房または後房の眼内レンズ)のうちの1つ以上を含むことを意図している。
本開示で使用されている「眼鏡レンズ」という用語は、レンズブランク、完成品、または実質的に完成した眼鏡レンズを含むことを意図している。
本開示で使用されている「幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素」という用語は、変調されたレンズおよび/またはレンズ面の中(例えば、レンズマトリックス内)または上の領域、またはエリア、またはゾーン、またはセクション、または部分、またはセグメントを指し、ここで、レンズおよび/または表面の中または上のこの領域、またはエリア、またはゾーン、またはセクション、または部分、またはセグメントにおけるレンズ表面形状および/またはレンズ特性を定義する表面形状および/または非幾何学的特性の1つ以上のパラメータが、数学関数(例えば、変調関数)の使用を介して変更され、無変調の、または変調前の(例えば、事前に変調された)ベースレンズおよび/またはベース面と比較して、異なる、または変更された(例えば、連続的に、または徐々に)、または変化した、または修正された形状および/または光学特性および/または光学効果を生じさせる。幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素」はまた、レンズおよび/または表面の中または上の領域、またはエリア、またはゾーン、またはセクション、または部分、またはセグメントにおいて、1つ以上の空間平面と無変調の、または変調前の(例えば、事前に変調された)ベースレンズおよび/またはベース面との交差によって生成されてもよく、空間的に平坦な「幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素」と呼ばれる。
本開示で使用されている「変調関数」という用語は、レンズの領域および方向に適用される眼用レンズのレンズ表面形状および/またはレンズ特性を定義する表面形状および/または非幾何学的特性の1つ以上の構成要素(またはパラメータ)を変更、修正、および/または調整するために用いられる、定義された形式および出力の有限範囲を有する数式または関数である。変調関数は、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を生成するために、眼用レンズまたは表面の1つ以上の領域でレンズ表面形状および/またはレンズ特性を定義する開始面形状および/またはレンズ特性に適用されて、無変調の、または変調前の(例えば、事前に変調された)ベースレンズまたは表面に対して実質的に異なる、または変更された(連続的にまたは徐々に)、または変化した、または修正された形状および/または光学特性または光学効果を生成してもよい。
「方向」という用語は、変調関数が適用される方向を指し、例えば、角、放射、垂直、水平、ジグザグ、正弦、スパイラル、ランダム、準ランダム、同心、曲線、直線、渦、螺旋、または眼用レンズ上の任意の点からの1つ以上の方向の組み合わせであってもよい。
「領域」という用語は、眼用レンズ、眼用レンズのマトリックス、および/または空間的に記述される眼用レンズの表面の任意部分、または部分、またはセクション、またはセグメント、またはゾーンである。
本開示で使用されている「変調範囲」という用語は、ベースレンズまたは無変調面のレンズ表面形状および/またはレンズ特性を定義する表面形状および/または非幾何学的特性の所定のパラメータの起点または値と、その所定のパラメータの終点または値とを定義する範囲であり、その範囲内でパラメータが変調および修正され得る。
本開示で使用されている「表面」という用語は、眼用レンズまたはベースレンズの外面または内面、あるいは生物の眼のレイヤーまたは表面を指す場合がある。
「プリズムレット」という用語は、眼用レンズの少なくとも一部、または幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の効果を指し、レンズおよび/または形状および/または素子の少なくとも一部を通過する光線は発散または収束してもよく、しなくてもよく、また光路から逸脱してもよい。
本開示は、老眼および/または近視および/または遠視および/または乱視などの眼の屈折異常を管理、治療または抑制するために、眼用レンズの表面または眼球表面上に形成された1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する、眼用レンズおよび屈折矯正手術の方法および設計に関するものである。近視の眼の場合、比較的均一なレンズパワーを有する光学レンズを使用することで、近視を減速させることは分かっていない。このような眼では、可変または不均一な光学面または特徴を有する光学レンズまたは表面が、近視の発症および進行を減速、低減、または阻止することができる可能性がある。同様に、遠視性の眼では、可変または不均一な光学面または特徴を有する光学レンズまたは表面が、遠視の発症および進行を低減、または阻止することができる可能性がある。老眼の眼の場合、比較的均一なレンズパワーを有する光学レンズを使用することで、特定の距離までしか良好な、または許容できる視力を得ることができないかもしれない。そのような眼に対して、可変または不均一な光学面を有する光学レンズが、遠距離、中距離、および/または近距離に対して良好な、または許容できる視力を提供できる可能性がある。眼によっては、複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する光学レンズが、遠距離、中距離、および/または近距離において良好な、または許容できる視力を提供することができる可能性がある。いくつかの実施形態では、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する眼用レンズは、眼鏡レンズ、コンタクトレンズ、光学フィルムおよび/または前房もしくは後房の眼内レンズであってよい。いくつかの実施形態では、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する表面は、眼用レンズの表面であってもよく、または生物の眼のレイヤーを含むものであってもよい。眼用レンズの表面または眼の表面上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、表面の1つ以上のパラメータを変更/修正または調整することによって形成され得る。いくつかの実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、レンズおよび/または表面の予め定められた領域および予め定められた方向における眼用レンズのレンズ表面形状および/またはレンズ特性を定義する表面形状および/または非幾何学的特性の1つ以上のパラメータに適用される、1つ以上の変調関数(例えば、数学関数)によって形成されてもよい。いくつかの実施形態では、眼用レンズのレンズ表面形状および/またはレンズ特性を定義する表面形状および/または非幾何学的特性の1つ以上のパラメータへの変調関数の適用は、光学要素の選択された方向に幾何学的に連続した表面(例えば、選択されたパラメータの変調)をもたらすことがある。
いくつかの実施形態では、変調関数は、1つ以上のタイプの数学関数(例えば、対数関数、正弦関数、円錐関数、多項式、または任意の予め定められた数学関数)を任意に組み合わせることによって生成されてもよい。例えば、周期関数を使用する場合、結果として得られる幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、互いに対して周期的であってよい。いくつかの実施形態では、結果として得られる幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、互いに対して非周期的であってもよく、単調であってもよく、非単調であってもよく、またはそれらの組み合わせであってもよい。
いくつかの実施形態では、レンズまたはレンズ表面または眼球表面の1つ以上のパラメータまたは構成要素は、所望の光学効果をもたらす所望の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素をもたらすように変調される、幾何学的パラメータおよび/または非幾何学的パラメータを含んでもよい。例えば、所望の光学効果は、サジタルおよび/またはタンジェンシャル方向、および/または光学変調伝達関数(MTF)および/または光散乱関数を含む、予め定められた方向の光学パワーであってもよい。幾何学的パラメータの例には、曲率半径(幾何学的形状の任意の位置および/または領域にわたる)、半径方向および/または軸方向の厚さ、光学要素形状の中心座標、および/または光軸の角度および方向を含み得る。非幾何学的パラメータには、例えば、屈折率を含み得る。
例えば、空間ベクトルに沿った眼用レンズまたは眼球表面の光学特性は、関数fと呼ばれることがあり、関数fはスカラーでなくてもよく、例えば、幾何学的パラメータおよび非幾何学的パラメータを含む1つ以上の変数の従属変数であるベクトルであってもよい。例えば、関数fは、任意の空間方向(すなわち、サジタルおよびタンジェンシャル)に沿ったレンズの光学パワーを表すプロファイルマップであってよい。いくつかの実施形態では、関数fは、光学変調伝達関数(MTF)であってもよく、または、デフォーカス、プリズム、光散乱、回折、拡散、分散、収差、偏差、およびコントラスト変調を誘導、または変化、または修正する関数であってもよい。一般に、関数fは、次のように記述することができる。
f(p1,p2,p3,…,pi,…pn)
ここでp1,p2,p3,…,pi,…pnは、fの異なる値に寄与するパラメータまたは変数である。
いくつかの実施形態では、関数fは、デカルト座標、円筒座標、および/または球座標を使用して定義され得る。いくつかの実施形態では、関数fは、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の生成方向に沿って連続的であってもよい。
いくつかの実施形態では、変調関数が適用される予め定められた領域は、実質的にレンズの表面全体またはレンズの一部(例えば、レンズの表面上の1つのリングまたは複数のリング)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、変調関数が適用される予め定められた領域は、外面または内面、あるいはその両方を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、変調関数が適用される予め定められた方向は、レンズの任意の空間方向(例えば、半径方向、角度方向、算術螺旋方向、斜め方向、正弦方向の1つ以上の任意の組み合わせ)を含み得る。
いくつかの実施形態では、変調関数は、予め定められた方向に連続的であってもよい。
いくつかの実施形態では、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、任意のサイズ、形状、形態、外形、または光学的構成を有してもよい。いくつかの実施形態では、複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、任意の方向(例えば、半径方向、円周方向、水平方向、垂直方向、斜め方向、螺旋方向、またはこれらの方向の任意の組み合わせ)に分散されてもよい。
いくつかの実施形態では、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、パワーの任意の組み合わせを有してもよい。いくつかの実施形態では、複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、正または負のデフォーカス、ゼロデフォーカス、プリズム、光散乱、回折、拡散、分散、収差、偏向、およびコントラスト、および振幅変調の1つ以上の光学効果の任意の組み合わせを生成するように構成されてもよい。例えば、単一の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素(または複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素)は、正または負のデフォーカス、ゼロデフォーカス、プリズム、光散乱、回折、拡散、分散、収差、偏向、コントラスト、および光振幅変調の1つ以上を提供するように構成されてもよい。
いくつかの実施形態では、複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、レンズ表面形状および/またはレンズ特性を定義する表面形状および/または非幾何学的特性の特定のパラメータを調整および/または最適化することによって、目立たないように(例えば、容易に見えないように)構成されてもよい。
いくつかの実施形態では、眼用レンズの表面上またはマトリックス内に複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する眼用レンズは、CNC機械加工または自由形状製造技術成形(例えば、キャスト成形、または射出成形)、またはレーザベース加工(例えば、フェムト秒または他の波長)、または材料を除去する二酸化炭素法、またはスタンピング、またはエンボス加工、または材料特性の変更、またはマイクロブラスト加工、またはリソグラフィー技術、または印刷法(例えば、インクジェット、または3D印刷、および/またはインクまたはポリマー硬化または蒸発または乾燥ステップまたはコーティングプロセス(例えば、真空またはスピン法または他の適切な技術)を使用する印刷法)を使用して、レンズ系の一部として使用される、レンズ、またはレンズ前駆体、またはフィルム、またはレイヤー上に直接製造されてもよい。
いくつかの実施形態では、人または人間の眼の1つ以上のレイヤー上の複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、屈折矯正手術を使用して生成されてもよい。
本説明で使用されるように、「変調」の表現は、所望の方向に沿って定義された領域内のパラメータに変調関数を適用するプロセスを指す。例えば、変調関数が適用されるレンズ表面形状および/またはレンズ特性を定義する表面形状および/または非幾何学的特性のパラメータは、レンズの屈折率であってもよく、また光透過率マスクの密度であってもよく、これは、レンズ特性(例えば、眼用レンズの材料)を定義する非幾何学的特性パラメータ(幾何学的パラメータでなく)として定義され得る。変調関数がこのパラメータ(例えば、レーザーエネルギーレベル、またはレーザーエネルギーの照射時間、またはプリントヘッドの移動速度、またはプリントされたレイヤーの厚さ)に適用されると、パラメータを変更/修正/変化させて、幾何学的に定義された形状および/または外形の要素、ならびにレンズの光学効果を生成、またはもたらすことができる。他のそのようなパラメータは、曲率半径、光軸の横方向の間隔の光学効果を有し得る曲率半径の座標位置、屈折率などの、1つ以上であってもよい。変調値範囲は、レンズのパラメータを変える、または変更する、または変化させることが望まれる範囲を指す。例えば、約200mmである眼用レンズの曲率半径を、約150mm~220mmに変更することが望ましい場合、曲率の変更範囲は、約-50~+20となり得る。いくつかの実施形態では、変調関数は、眼用レンズまたは表面の、レンズ表面形状および/またはレンズ特性を定義する表面形状および/または非幾何学的特性の1つ以上のパラメータに適用されて、変化/変更/修正された光学効果をレンズにもたらす、1つ以上の幾何学的に規定された形状および/または外形要素を生成する、定義された形式および入力の有限範囲を有する数学関数であってよい。変調された面の形状/特性は、変調関数を適用するプロセスが完了した後の最終的な形状/特性である。
図1Aは、外面101、内面102、中央ゾーン103、および眼用レンズ101の表面(例えば、内面102)上に幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を組み込むように設計された表面変調処理によって形成された領域104を有する周辺領域104を有するベースレンズを備える眼用レンズ100の例示的な実施形態の断面図および平面図を示している。図1Bは、眼用レンズ100の内面102の3次元図を示す。中央ゾーン103および周辺領域104(例えば、幾何学的に定義された形状および/または光学外形要素のない変調前の開始面)は、外面101、レンズ厚、および屈折率と組み合わせて、-2Dのレンズ100のベースパワーを形成している。変調のターゲットとなる領域104の球状ベース面は、例えば円筒座標系を用いて球面105に対して定義された開始幾何関数(例えば、レンズ表面形状および/またはレンズ特性を定義する表面形状および/または非幾何学的特性)を有してよい。したがって、(例えば、内面102の)開始面形状は、以下のように定義されてもよい。
Figure 2023531255000002
ここで、
Figure 2023531255000003
は、図1Bに示すように、関連パラメータr、zおよびθの単位ベクトルである。
いくつかの実施形態では、眼用レンズの外面は、開始面形状(レンズ表面形状および/またはレンズ特性を定義する表面形状および/または非幾何学的特性)によって定義されてもよい。いくつかの実施形態では、眼用レンズの外面および内面の両方が、それぞれ、開始面形状によって定義されてもよい。
説明する実施形態では、図1A、1B、1C、および1Dに示すように、変調関数によって変調される幾何学的球面レンズ100の開始面形状のパラメータは、曲率半径R106(例えば、図1Bを参照)である。「変調関数」が適用される眼用レンズの領域104は、rs(例えば、rs=約4mm(レンズの中心から))に等しい内径107からre(例えば、re=約15mm(レンズ中心から)に等しい外径108を有するものとして定義され、この例における「変調範囲」は、0~+2Rmとして定義することができる(ここで、0は無変調面を示し、2Rmは曲率半径Rに加算される最大値である;例えば、図1Dを参照)。図示されているように、「変調関数」の適用方向は、任意の点(例えば、
Figure 2023531255000004
)でレンズの中心から放射状の線に垂直である。別の言い方をすれば、変調の方向は、図1Dに示すように、ベクトル
Figure 2023531255000005
(例えば、R@r=rsからre、θ=0~2π;)の方向である。
図1Cは、開始形状のパラメータに適用される「変調関数」を定義しており、360度の周期間隔を有する正弦波(例えば、y=sin x)の数学関数によって生成される。変調関数は、変調範囲内の定義された領域にわたって、変調パラメータである曲率半径に適用され、RをR+(Rm*(1+sinθ))に変更してもよい(例えば、図1Dを参照)。その結果、変調された表面形状、
Figure 2023531255000006
は、次のようになる。
Figure 2023531255000007
図1Eは、周辺領域104に上述の表面変調プロセスを適用した後の、例示的な眼用レンズの中央部103および周辺部104の幾何学的表面121、サジタルパワーマップ122、およびタンジェンシャルパワーマップ123を示している。中央ゾーン103は、-2Dのベースパワーを有し(例えば、113-サジタルパワーマップを参照)、周辺領域104は、変調プロセス(例えば、単一の正弦サイクル)によって形成された幾何学的に定義された形状および/または光学外形要素を備え、0Dのパワー(例えば、114参照)を有し、+2Dの最大から最小のパワー差(例えば、図1E参照)を提供する。図示されているように、定義された領域での正弦変調は、幾何学的表面の連続性を維持しながら、光学パワーp値を変化させる。サジタルおよびタンジェンシャルパワーマップは、2方向におけるレンズの光学パワー値を表現するために用いられ、いくつかの実施形態では、光学ソフトウェア(例えば、Zemax)内で定義することができる。例えば、「タンジェンシャル」という用語は、タンジェンシャル平面で計算されたデータを指し、これは線と1つの点によって定義される平面で、線は対称軸、点はオブジェクト空間におけるフィールド点である。サジタル面は、タンジェンシャル面と直交する平面で、入射瞳の位置で対称軸とも交差する。
図1Aの眼用レンズは、波状のパワープロファイル(例えば、図1Eを参照)をもたらす環状領域および角度方向において曲率半径変調(例えば、図1Dを参照)の単一の正弦サイクルを生成する単純な環状形状の表面変調を表している。しかしながら、眼用レンズの着用者に他の望ましい光学効果を提供するために、眼用レンズに1つより多い、例えば、複数の、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を組み込むことが望ましい場合がある。したがって、少なくとも1つの変調関数を設計し、少なくとも1つの眼用レンズの幾何学的パラメータおよび/または非幾何学的パラメータに適用して、レンズ表面上に、またはベース面と連続性または不連続性を有して、またはレンズ面間に任意の構成または任意の配置を作成し、屈折、非屈折、回折、コントラスト変調、位相変調、メタサーフェス、光散乱、収差、ホログラフィック、拡散、光偏向(プリズム)、光振幅変調、またはそれらの1つ以上の光学特性の組合せを含む(ただし、これらに限定されない)、任意の所望の光学効果またはその組み合わせを生成するために、任意の領域、または任意の方向、または任意の範囲、または任意の寸法で、少なくとも1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を作成し得る。
図2~17は、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の異なる構成および配置を組み込んだ眼用レンズのいくつかの例示的な実施形態を示し、生成される光学効果を変更する、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の数、大きさ、形状、光学外形および分布を制御する変調関数の例示的な異なる形態を説明するいくつかの図を含んでいる。
図2Aは、眼用レンズの内面に変調のために定義された環状領域を有する眼用レンズの例示的な実施形態を示している。眼用レンズ200は、外面201、内面202、中央ゾーン203、および周辺領域204、205を有するベースレンズを備える。眼用レンズ200(図2A)の変調前の開始面形状202は、図1Aの変調前の内面形状と実質的に同様であってもよい。すなわち、開始面形状は、以下のように書かれてもよい。
Figure 2023531255000008
図2Aに図示されているように、変調された幾何学的パラメータ曲率半径R(図1Bの106)は、以下のように領域204にわたって変調されてもよく、R@r=rs~rm,θ=0~2π,図1の例のように、図2Aの眼用レンズの変調の方向209は、
Figure 2023531255000009
であり、「変調関数」は、y=sin xであってもよい。ここでxは、前に図1Dで示したように任意の角度値であってもよい。
図2の例では、領域204に所望の「変調関数」を生成するために、図2Cに示されるように、数学的符号関数(例えば、図2B参照)が数学的正弦関数224に適用されて、周期的方形波関数225を生成する。符号関数(図2B)は、次の式で数学的に記述できる。
Figure 2023531255000010
そして、この例における変調209の方向は、ベクトル
Figure 2023531255000011
(例えば、図2Aの209)に沿った角度であるため、符号関数(例えば、図2B参照)の引数xは、以下のように角度変数θ(212)の正弦関数に変更されてもよい。
Figure 2023531255000012
そして、符号関数にxを代入して、sign(x)の式は次のようになり、
Figure 2023531255000013
図2Cに示すような周期的な方形波関数225が得られる。例えば、図2Cに示すように、関数
Figure 2023531255000014
の新しい引数が
Figure 2023531255000015
の周波数を有する場合、符号関数の引数が正弦波なので、値は-1(222)と+1(220)の間の出力を生成し、ひいては符号関数の値は+1と-1が連続的に切り替わり、図2において:
Figure 2023531255000016
と示されているように、方形波関数225を生成し得る。図2Cの関数225にゼロ条件を追加して、-1と1の2つの出力値のみを生成してもよい。
Figure 2023531255000017
いくつかの実施形態では、正の出力を得るために、図2(D)に示すように、S(θ)に1の値を追加して、S(θ)+1とすることが望ましい場合がある。いくつかの実施形態では、0と1の出力値とするために、図2Eにプロットされているように、S(θ)+1を2で割ることが望ましい場合がある。
いくつかの実施形態では、図2Eに図示される周期的な方形波は、それ自体で「変調関数」として使用されてもよい。いくつかの実施形態では、図2Aのレンズの領域204内の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素のうちの、1つ以上を設計するために、
Figure 2023531255000018
の関数引数θは、係数ωを乗算して、周期間隔の数を、例えば以下のように、正弦波の周波数に基づいて変更(例えば、増加)することが可能であってもよい。
Figure 2023531255000019
は正弦波の周波数、Tsgnは周期間隔である。
しかしながら、図2Dおよび2Eに関して説明したステップに示されるように、方形波関数225は修正され、また別の「変調関数」として使用され、例えば、変調された領域204の表面形状、ひいては領域204のパワープロファイルを変更し得るさらなる実施形態を生成することができる。レンズパワープロファイルは、ベースパワー221の周りの値220および222を循環してもよく、図2Cに示すように、ベース面曲率と領域204内の複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素との間で、変調の方向に沿った表面曲率の鋭い不連続性、つまりパワープロファイルを生成し得る。いくつかの実施形態では、変調の方向において、ベース面と滑らかに、かつ連続する、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を形成することが望ましい場合がある。いくつかの実施形態では、領域204内の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、例えば周辺領域205内のベースレンズ面202と交差する(例えば、ぶつかる)ことなく、領域204の少なくとも一部について幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の間でベースレンズ面202の上(または下)に隆起したままであってもよく、それによって眼用レンズ200の着用者の屈折誤差を矯正し得るベースゾーン203、205のパワープロファイルに対して異なるパワープロファイルを有してもよい。
図2Fは、正弦成分関数240(Tsin)と組み合わされた図2Eの方形波関数(より低い周波数の正弦関数244(Tsgn)によって駆動される)を示す。図2Fに示されているように、正弦成分関数240(Tsin)の周波数は、方形波成分関数242(より低い周波数の正弦関数244(Tsgn)によって駆動される)に対して増加してもよく、関数の組み合わせは、例えば、各要素にわたって曲率半径の変化率の異なる複数のより小さな形状を提供することができ、したがって、表面外形および/または光学外形(例えば、パワープロファイルおよびベース面202との要素の連続性)も提供することができる。図2Gは、より高い周波数の正弦関数240と方形波関数242(より低い周波数の正弦関数244によって駆動される)の組み合わせによって形成される、図2Fに記載された周期関数のさらなる詳細を提供し、単一の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素264の一部を形成し得る単一の方形波サイクル(Tsgn)を示している。図2Gに図示されているように、変調プロセスは、断面プロファイル264に見られるように、要素の形状および外形の特徴を制御することができる。例えば、正弦関数240および/または方形波関数242の周波数は、周期的な「変調関数」を形成し、したがって、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の特徴および/または特性を形成するように組み合わせてもよい。図2Gに図示されているように、ベースレンズ面と光学要素264の大きさおよび外形との間の移行部の滑らかさは、例えば移行部(258、259、260および261)における曲率半径の変化率を含み、正弦関数240の周波数によって少なくとも部分的に制御されてもよく、さらに要素部分の長さ(例えば、262)および要素の間隔(例えば、263)は、方形波関数242の周波数によって少なくとも部分的に制御されてもよい。したがって、正弦関数240に適用される高い周波数条件は、約259から始まり約260で終わる移行部(要素264とベースレンズ面202との間の244)において、より急速な曲率半径の変化を生成し得る。逆に、正弦関数240のより低い周波数は、259における要素264と、例えば260におけるベースレンズ面202との間の移行部において、曲率半径のゆっくりとした緩やかな変化を生成し得る。図2Gにも図示されているように、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素264の大きさは、例えば領域262の長さおよび要素間(例えば、263)の間隔を含み、方形波関数242の周波数によって制御されてもよく、例えば、高い周波数が262および263の短い長さを生成してもよく、方形波関数242のより低い周波数が262および263のより長い長さを生成してもよい。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、例えば、複数の(および、例えばより小さな)要素を用いて設計され得るが、いくつかの実施形態では、所望の眼用レンズの適用は、より少ないおよび/またはより大きい、および/またはより起伏のある幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素、例えば、自由形状、および/またはより多様なパワープロファイル、および/または他の特性または眼用レンズの他の部分との相互作用(例えば、変調領域内であって、眼用レンズの変調されていない部分への移行のための滑らかで連続した表面の有無)が必要とされ得る。いくつかの実施形態では、図2Cの周期関数225における方形波周波数条件、fsgnを変更することによって、図2Aの眼用レンズの規定領域204における変調の方向209に沿った方形波(Tsgn、223)のサイズが制御されてもよく、これは、図2Gのより短いまたはより長い平面ピーク(例えば262)および平面トラフ(例えば263)が、例えば、レンズ上の領域内に形成された幾何学的に定義された形状および/または光学外形要素の数、サイズ、形状および外形を変更し、それによって得られる光学効果を制御するように設計され得ることを意味している。
図2Gに示すように、周期関数条件(例えば方形波関数条件242)と組み合わせて使用される正弦関数240の周波数(fsin)は、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素設計の部分間の移行部の表面曲率変化の比率(例えば、速いまたは遅い)を決定し得る。図2Fと、より詳細には図2Gに示すように、Tsgn=(2i+1)*Tsinという形式の2つの周期関数240および242の条件、すなわちfsinおよびfsgn(TsinおよびTsgn) ここでi=1,2,3・・・は、いくつかの実施形態では、素子のピーク258、259とトラフ260、261間の変調の方向に滑らかで連続した移行を可能にする。したがって、いくつかの実施形態では、「変調関数」は、図2Hに示されるように一般的に記述され、以下の式によってyおよびxとして記述され得る。
Figure 2023531255000020
ここで、
k = 1, 2, 3...
Tsgn= (2i+1)*Tsin ここで i= 1,2,3...
Figure 2023531255000021
図2Iは、環状領域204内に複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素(例えば265、266)を組み込んだ眼用レンズ200の変調後の内面形状202を示している。レンズ200は、中央ゾーン203、変調領域204、および外側周辺ゾーン205を有する。また、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の詳細(周波数、外形、表面の連続性、および深さを含む)を提供する、スライスセクション263aおよび断面263bの位置、および3次元スライバ断面図(263c)も示されている。図2Iのレンズ形状は、図2Aに示されるレンズ200と同様に構成されてもよく、例えば、中央ゾーン203を有し、変調された幾何学的パラメータは、領域203と外側周辺領域205との間の領域204にわたって方向
Figure 2023531255000022
(209)に以下のように変調される曲率半径R(図1Bの106)であり、R @ r =rs~rm, θ=0~2π,変調関数は、図2Cに記載されたような高い周波数の正弦関数224(例えば、方形波223を含まない)である。領域204内の複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素(例えば265、266)は、断面263bに図示されているように、レンズ内面202への凹み、または窪みとして示されてもよく、小さくかつ高湾曲であってもよく、高い収差を含むパワープロファイルを生成してもよい。このように、各形状(例えば265、266)の光学的効果は、例えば、網膜像面に焦点を合わせるために必要なよりも多くの、またはより少ないフォーカルパワーを有し、収差が少ない、または収差のない、または球面となり得る外形要素に比べて、像質(例えばMTFまたは像コントラスト)を低下させる場合がある。いくつかの実施形態では、変調領域(例えば図2Iに示すような環状領域204)に形成された複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素(例えば265、266)は、特定のアプリケーションにとって望ましい複合の光学効果を提供することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載された表面変調プロセスによって生成される眼用レンズは、所望の光学効果を提供する、少なくとも1つ以上の、例えば、複数の離間した幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素で満たされたレンズの少なくとも1つ以上の変調領域を備える眼用レンズをもたらすことができる。例えば、小さく、離間し、高湾曲で、収差を含む幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素265、266(図2I)の高い周波数は、着用者の眼の内部に形成される像の像質を集合的に低下させる場合がある。いくつかの実施形態では、例えば、近視抑制に使用される眼用レンズでは、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、周辺ゾーンの少なくとも一部に配置されてもよく、眼用レンズ上または眼用レンズ内に、視力優先ゾーンに並置された治療優先ゾーンを形成し、進行する近視の屈折異常を矯正してもよい。いくつかの実施形態では、治療優先ゾーンの少なくとも一部は、網膜面上に形成される網膜像のコントラストを低下させ得る、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を含んでもよい。いくつかの実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素によって形成される焦点は、網膜の後ろに遠視性デフォーカスを形成し、または網膜面の手前に近視性デフォーカスを形成することができる。いくつかの実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、少なくとも1つ以上の遠視性および/または近視性、またはピントの合った焦点を横切って延びるスルーフォーカス光分布を形成するように設計および形成されてもよい。いくつかの実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素によって形成される焦点は、軸外焦点および/または軸上焦点であってもよい。いくつかの実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、拡張された焦点深度に寄与し得る焦点を形成し、近視抑制用途、または近視、遠視もしくは乱視を含む屈折異常の矯正に有用であり得るか、または遠方、中間および近方焦点並びにその間のいずれかの焦点において、老眼屈折異常の矯正に有用であり得る。いくつかの実施形態では、光学外形プロファイルは、実質的に網膜像面の近くまたはその周囲に焦点を提供するように成形および/または形成されてもよいが、像質は、通常の焦点と比較して低下し得る。このように網膜像面またはその周囲の像質は、デフォーカスされないが収差を含み、例えば、デフォーカスまたは光散乱に伴う像からの典型的な網膜像の焦点と比較して低下したコントラストを提供する。いくつかの実施形態では、このタイプの光学効果は、例えば、約ゼロのディオプトリックパワーまたは他の光学原理で設計された位相変調外形要素によって、アフォーカルまたは実質的にアフォーカルである、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素によって生成され得る。
図2Jは、環状領域274内に複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素272A~272Hを組み込んだ眼用レンズの変調後の内面形状271の3次元スライバ断面図(270)を示している。レンズ270は、中央ゾーン273、変調領域274、および外側周辺ゾーン275を有する。また、外形、表面の連続性、および深さを含む、レンズ上に形成された幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素272Eの1つの3次元図を示す拡大図280も示されている。図2Jのレンズ形状は、例えば、図2Iに示されるレンズ200と同様に構成されてもよく、ここで、変調パラメータは、幾何学的パラメータ(例えば、方向
Figure 2023531255000023
(209)に領域204にわたって変調された曲率半径R)であり、次のように構成される。R @ r =rs~rm, θ=0~2π,しかし、図2Iに記載された変調された表面を生成するために使用される高い周波数の正弦関数240に加えて、図2H(最終の「変調関数」)に記載されているように、より低い周波数の周期的な方形波関数242が図2Jのレンズ面271を生成するために組み合わされてもよい。したがって、図2Iのレンズと同様に、図2Jのレンズ面のスライバ断面270は、図2Aで前述したレンズ内面202に基づく開始ベース内面形状を有してもよく、最終の変調された表面形状271は、図2Hの変調関数をパラメータRに適用して、曲率半径Rを、0~+2Rm、(ここで、0は無変調面を示し、2Rmは曲率半径Rに加えられる最大値である)の「変調範囲」において定義された領域274にわたって所望の方向
Figure 2023531255000024
、所望の周波数で修正することができる。図2Jに示す実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の新しい配置、例えば、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素264の表面外形を生成するために、「変調関数」の周波数(fsgn)は、例えば、図2Iのレンズ面202を形成するために使用した高い周波数の正弦関数240から図2Hに記載された周期的な「変調関数」に変更されてもよい。図2Jに示される内面271の3次元スライバ断面270に図示されているように、内面変調には、定義された領域274内に8つの幾何学的に規定された形状および/または外形の光学要素272A~272Hが形成されている。図2Jのレンズを記述する「変調関数」は、以下のように、より低い周波数条件を含んでもよい。
定義された領域内のサイクル数
Figure 2023531255000025
,最終な変調された表面形状は,以下のように記述することができる。
Figure 2023531255000026
ここで
Figure 2023531255000027
k=[1, 2, 3. . . ]。
Tsgn=(2i+1)*Tsin ここで、 i=[1,2,3…].そしてiは、レンズの周囲0から360度までのTsinの乗算を生成するための整数値である。
内面271のスライバ断面270の3次元図は、図2Jの眼用レンズの結果面の内面に埋め込まれた8個の要素272A~272Hのサンプルを示している。ウィンドウ280は、単一の形状/要素272Aを示しており、要素の形状、外形、およびベース内面271との交差に関する詳細を明らかにしている。要素272Aは、形状/要素が半径方向278よりも円周方向277に長いことを示す、ほぼ長方形の形状である。形状/要素は、比較的安定した曲率半径を有する部分279を有し、形状/要素の凹面をレンズ内面271に形成してもよい。形状/要素は、例えば、変調の方向281の位置275および276に示されるように、変調されていないベース面領域271と形状/要素272Aによって形成される要素面凹部284との間の緩やかな移行部282、283がベース面271との交差に沿って滑らかで連続した面を形成している。また、形状/要素272Aは、半径方向の285、286、および287において、ベース面271への鋭い戻り(不連続性)を形成している。
図2Kは、図2Jに示される例示的な眼用レンズ面271の内面271の形状の平面図288と、サジタルおよびタンジェンシャルパワーマップ289、290とを示している。平面図288に図示されているように、8つの幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素272A~272Hは、眼用レンズの中央ゾーン273と外側周辺ゾーン275との間に位置する変調領域274の内面271上に見られる。サジタルパワーマップ289、および含まれるディオプトリックスケールは、レンズベースパワーが約-2Dであり、8つの個々の要素がパワープロファイルにおいて実質的に同一であり得ることを示している。例えば、要素272Aの1つを考えると、要素は、中央部分291が0Dの比較的大きい正のパワーを有する一方、292および293における幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の周辺部分が中央部分291よりも比較的小さい正のパワーを有する、変化するパワープロファイルを有することができる。タンジェンシャルパワー290は、8つの形状/光学要素272A~272Hのパワーがパワープロファイルにおいて実質的に同一であってもよく、例えば、素子272Aの1つを考えると、素子は、例えば、約+13.3Dの内側部分294から約-19.3Dの外側部分295まで素子を横切って相対的に正のパワーで半径方向に減少する、強く変化するパワープロファイルを有してもよいことを明らかにしている。要素/形状の中心パワーは、296において、-19.3Dの外側要素部分295よりも比較的大きい正のピーク中心パワーを有してもよく、またベースパワーよりも比較的大きい正であってもよい。例示的な形状/要素272Aはまた、297で正のパワーが急激に増加し、ベースレンズ面と形状/要素272Aとの間の不連続点298で半径方向に正のパワーが減少してもよい。領域274内の複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素272A~Hの形状および/または外形は、例えば、パワープロファイルおよび/またはより高次の収差プロファイルを提供することができ、例えば、網膜像面に焦点を合わせるために必要なよりも大きい、または小さい焦点パワーを有し、少ない収差を含む、または球面でない外形要素と比べて、像質を低下させ得る光学特性をもたらし得る。いくつかの実施形態では、変調領域(例えば図2I、または2J~2Kに示すような環状領域274)に形成された複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、特定のアプリケーションにとって望ましい複合の光学効果を提供することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載された表面変調プロセスによって生成される眼用レンズは、所望の光学効果を提供する、少なくとも1つ以上の、例えば、複数の離間した幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素で満たされたレンズの少なくとも1つ以上の変調領域を備える眼用レンズをもたらすことができる。
変調された表面形状のさらなる制御は、周期関数の変調値範囲に追加の条件および条件を定義することによって達成されてもよく、例えば、いくつかの実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の特徴および/または特性は、例えば、関数サイクルの周波数、高さ、幅、長さ、変化率、移行などを含む、変調関数条件にさらに条件を適用することによって設計されてもよい。
図3は、環状領域304内に複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素306~311を有する眼用レンズの例示的な実施形態の眼用レンズ301の変調された内面形状302の平面図300A、サジタルパワーマップ300B、およびタンジェンシャルパワーマップ300Cを示している。レンズ301は、中央ゾーン303、変調領域304、および外側周辺ゾーン305を有する。図3のレンズ形状は、例えば、図2J/2Kのレンズ200と同様に構成されてもよく、変調された幾何学的パラメータは、領域204にわたって変調された曲率半径R(図1Bの106)であるが、図2Jのレンズと異なり、レンズ面302を形成し得る変調関数は、より低い周波数を有してもよく、例えば、6要素のみ(306~311)の少ない要素を形成してもよい。開始ベース内面形状(変調前)は、図2Aのレンズ内面203に基づいており、レンズ301の最終の変調された内面形状302(300Aの図3)は、図2Hの「変調関数」をパラメータR上のより低い周波数の条件に適用することによって形成され、Rを、0~+2Rm、(ここで、0は無変調面を示し、2Rmは曲率半径Rに加えられる最大値である)の「変調範囲」において定義された領域304にわたって所望の方向
Figure 2023531255000028
に修正することができる。いくつかの実施形態では、要素の数は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および/または10であってよい。
図3の実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素(306~311)の新しい配置を生成するために、「変調関数」の周波数(fsgn)は、図2J/2Kに記載されたレンズに適用されたより高い周波数からより低い周波数に変更されてもよい。「変調関数」、ひいては変調された表面形状302は、図3のレンズ面302上に、より少ない、例えば6個の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素306~311を形成するために、周波数条件「定義された領域内のサイクルの数
Figure 2023531255000029
」を、図2Hに記載された「変調関数」に置き換えることによって、パラメータRに適用する「変調関数」における周波数を変更する(例えば、減少させる)ことによって変えることができる。変調は、図3の眼用レンズ301の領域304内の内面302に埋め込まれた、6つの外形形成された光学要素306~311を有する内面302を形成している。例えば図2Jおよび図2Kに示される要素と同様に、要素306~311は、ほぼ長方形の形状である。要素311の1つを考えると、要素は、半径方向313よりも円周方向312の方が長く、比較的安定した曲率半径314を有する部分を有し、領域304内のレンズ内面302に凹面を形成している。幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素306~311は、変調318の方向に滑らかで連続した表面を形成してもよい。例えば、316と317での要素307を考えると、要素の表面が凹んだベース面319に徐々に外形形成される。また、形状/要素、例えば要素309も、320、321、および322において半径方向により鋭い移行部を形成する。サジタルパワーマップ300Bは、眼用レンズ301の変調領域304内に6つの幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素306~311を示している。300Bのディオプトリックスケールでは、レンズベースパワーは約-2Dであり、個々の要素306~311は、実質的に同一(または類似)のパワープロファイルである。例えば要素311の1つを考えると、要素は、0Dの比較的大きい正のピーク中心パワー323を有し、324および325での要素の端部が中央部分323よりも比較的小さい正のパワーである、変化するパワープロファイルを有することができる。タンジェンシャルパワー300Cは、6つの幾何学的に定義された形状/外形の光学要素306~311がパワープロファイルにおいて実質的に同一であってもよく、例えば、光学要素311を考えると、素子は、例えば、約+13.3Dの内側部分327から約-19.3Dの外側部分328まで素子を横切って相対的に正のパワーで半径方向に減少する、強く変化するパワープロファイルを有してもよい。要素/形状の中心パワー329は、ベースパワー(-2D)よりわずかに大きい、実質的に大きい、ほぼ同じ、またはわずかに小さい中心パワーを有してもよい。領域304内の他の要素と同様に、要素309もまた、330で正のパワーが急激に増加し、ベースレンズ面と形状/要素309との間の不連続部で半径方向に331で正のパワーが減少してもよい。領域304内の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素306~311の1つ以上は、例えば、パワープロファイルおよび/またはより高次の収差プロファイルを提供し、結果として、像質を大幅に低下させるか、またはいくらか低下させる光学特性をもたらす場合がある。図3に示されるレンズ面に形成される、より少ない形状/要素は、図2Kのレンズよりも低い充填率を提供することができ、網膜面における像質変化をより少なくするように設計でき、近視抑制用の眼用レンズを使用して進行性近視の視力、装着性、およびコンプライアンスを改善できる場合がある。
図4Aおよび4Bは、本明細書に記載されるように、眼用レンズの表面上に複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する眼用レンズ400の別の例示的な実施形態を示している。この例では、図3からの眼用レンズ301の表面に幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を形成するために使用された「変調関数」、変調パラメータ、および変調値範囲は、同じ方向に沿って適用されたが、3つの環状領域に異なる周波数で適用されている。
図4Aは、中央ゾーン403、外側環状周辺部409によって囲まれた4つの環状ゾーン404~408を有する内側周辺領域、を含むいくつかの環状領域を示す眼用レンズ400の変調された内面形状402の平面図を示している。図4Bは、ゾーン404、406、408においてそれぞれレンズ内面に適用される「変調関数」によって形成される、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素422、424、426を示すレンズ内面402のさらなる平面図400Aを示している。他のゾーン403、405、407、および409は変調されず、眼用レンズの着用者の屈折異常を矯正するためのベースパワープロファイルを形成するのに寄与するベース面形状を含んでもよい。また、図4Aの眼用レンズ400のサジタルパワーマップ400Bおよびタンジェンシャルパワーマップ400Cも示されている。図4Aに図示されているように、3つの変調領域404、406、408は、rs1とrm1、rs2とrm2、およびrs3とrm3の間に位置してもよく、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が生成される方法は、例えば図2J~2Kの例示的な実施形態において幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を生成した方法と同様であってもよい。例えば、曲率半径Rは、3つの定義された領域(404、406、408)のそれぞれにおいて、0から+2Rm、(ここで、0は無変調面を示し、2 Rmは曲率半径Rに加えられる最大値である)の変調範囲で所望の方向に
Figure 2023531255000030
(図2Aの209におけるように)所望の周波数で変調されてもよい。したがって、レンズ400の新しい内面形状402は、例えば図2Hに記載された一般的な「変調関数」に新しい周波数および角度条件を代入することによって生成されてもよく、例えば、角度は、変調の1周期のみを含む3つの領域すべてについて以下のように(例えば、
Figure 2023531255000031
)条件付けしてもよく、新しい変調された表面形状は以下のように記述されてもよい(r値は表面上にあってもよいと仮定する ; r<re (図4A))。
Figure 2023531255000032
図4Bに図示されているように、単一の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素422、424、426は、眼用レンズ面402の3つの領域404、406、408に形成されてもよく、ほぼ長方形の形状でレンズ内面に凹むまたは窪んでいてもよく、各光学要素間に実質的に同様の幅412および距離414を有するように構成されてもよく、実質的に異なる円周方向の大きさ416有してもよい。光学外形要素422は、中心448から最小の角度距離に及ぶが、最も外側の光学外形要素426は、最も広い角度距離に及ぶため、3つの光学外形要素はすべて異なる大きさとなり得る。サジタルパワーマップ400Bは、パワープロファイルが個々の要素に沿って実質的に変化することを示している(例えば、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素422の端部4221、4222は、中央部分4223よりも相対的に小さいパワー(例えば、より小さい負のパワー)を有する)。しかしながら、タンジェンシャルパワーマップ400Cでは、最内端部417と最外端部418における各光学要素(例えば要素426)のパワーが異なっており、各要素間および各素子422、424、426間でパワー差が半径方向に増加する(絶対パワー差)ことを示している。また、400Bでは、形状/要素(例えば要素424)は、427および428において、変調の方向に滑らかで連続した面を形成してもよいことが見てとれ、そこでは、緩やかな移行部(400Aおよび400Bにおいて灰色の領域429として示す)が、変調されていない表面領域402の間で形状/要素424によって形成される表面凹部434(400A)のベースまで滑らかに移行する。各光学要素(例えば424(400B))は、半径方向の433、435において、ベース面への鋭い戻り(不連続性)を形成してもよい。含まれるサジタルパワーマップ400Bおよびディオプトリックスケールは、レンズベースパワーが約-2Dであり、個々の要素がパワープロファイルにおいて実質的に同一であることを示し、例えば、要素424は、0Dの比較的大きい正の中心パワー444を有する、変化するパワープロファイルを有してもよく、427および428における幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の端部は中央部分444より比較的小さい正のパワーを有する。タンジェンシャルパワー400Cは、3つの光学要素のパワーもパワープロファイルにおいて実質的に同一であってもよく、例えば素子426を考えると、素子426は、例えば、約+40.9Dの内側部分418から約-47.7Dの外側部分417まで素子を横切って相対的に正のパワーで半径方向に減少する、強く変化するパワープロファイルを有してもよいことを明らかにしている。光学要素の中心パワーは、446において、外側要素部分417よりも比較的大きい正のピーク中心パワーを有してもよく、またベースパワー(-2D)よりも比較的大きい正であってもよい。形状/要素426もまた、418で正のパワーが急激に増加し、ベースレンズ面402と光学要素426との間の不連続部で半径方向に417で正のパワーが減少してもよい。3つの領域のそれぞれにおける要素の中心は、半径方向に整列しているが(すなわち、例えば、素子の中心432、434、436がレンズ400Aのレンズ中心448を通る半径方向の線465に沿って位置する場合、オフセットしていない)、いくつかの実施形態では、1つ以上の領域内の光学要素の中心が眼用レンズの異なる領域内の他の光学要素の中心と半径方向に整列しないように、1つ以上の領域にオフセットを適用することが望ましい場合がある。いくつかの実施形態では、眼用レンズの1つ以上の領域は、複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を含んでもよい。いくつかの実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、サイズが異なっていてもよい(または同じであってもよい)。いくつかの実施形態では、各領域の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、別の領域の形状または要素に対して半径方向に整列していない場合がある。いくつかの実施形態では、各領域の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、眼用レンズの領域内および別の領域に対してランダムに分布していてもよい。いくつかの実施形態では、各領域の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、要素が、例えば、市松模様、または六角形、または格子、または斜め、または同心円、または螺旋のパターン配置を形成するように、眼用レンズの領域内および別の領域に対して分布していてもよい。
図5は、例えば図4Aに記載されたのと同じ3つの環状領域に位置する眼用レンズの表面上に複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する眼用レンズ面の例示的な実施形態を示している。しかしながら、この例では、眼用レンズ500の内面502上の3つの環状領域504、506、508のそれぞれに、6つの幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が形成されてもよい。眼用レンズ500の変調された内面形状502の平面図500Aは、中央ゾーン503および外側環状周辺部509によって囲まれた5つの環状ゾーン504~508を有する内側周辺部分を含むいくつかの環状領域を示している。6つの幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素(例えば522、524、526)が、それぞれの変調ゾーンにおいて、レンズ内面に適用される「変調関数」によって、各領域504、506および508にそれぞれ形成されてもよい。他のゾーン503、505、507、および509は変調されなくてもよく、眼用レンズの着用者の屈折異常を矯正するためのベースパワープロファイルを形成するのに寄与するベース面形状を含むことができる。また、図5の眼用レンズ500のサジタルパワーマップ500Bおよびタンジェンシャルパワーマップ500Cも示されている。図4Aに図示されたレンズ400と同様に、500Aに図示された3つの変調領域504、506、508は、rs1とrm1、rs2とrm2、およびrs3とrm3の間に位置してもよく(図4Aに示すように)、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が生成される方法は、図2J~2Kの例示的な実施形態において幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を生成した方法と同様であってもよい。例えば、曲率半径(R)は、3つの定義された領域(図5の504、506および508)のそれぞれにおいて、0から+2Rm、(ここで、0は無変調面を示し、2 Rmは曲率半径Rに加えられる最大値である)の変調範囲で所望の方向に
Figure 2023531255000033
(図2Aの209におけるように)変調されてもよい。したがって、レンズ500の新しい内面形状502は、例えば、図2Hに記載された一般的な「変調関数」に新しい周波数および角度条件を代入することによって生成されてもよく、「変調関数」の周波数は、3つの領域504、506および508が領域ごとに6つの幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有するように(図4のように単一の要素ではなく)選択される。変調された表面形状は、以下のとおりであってもよい。
Figure 2023531255000034
500Aに図示されているように、6つの幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、眼用レンズ面502の3つの領域504、506、508のそれぞれに形成されてもよい。要素522、524、および526(図500A)は、ほぼ長方形の形状であってよく、レンズ内面502内に凹むまたは窪んでいてもよく、実質的に同様の幅512および各光学要素間の距離514を有するとともに、実質的に異なる円周方向の大きさ516を有するように構成されてもよい。光学外形要素(例えば要素522)は、中心548から最小の角度距離に及ぶが、最も外側の光学外形要素(例えば526)は、最も広い角度距離に及ぶため、3つの光学外形要素はすべて異なる大きさである。サジタルパワーマップ500Bは、パワープロファイルが個々の要素に沿って実質的に変化することを示している(例えば、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素522の端部5221、5222は、中央部分5223よりも相対的に小さいパワー(例えば、より小さい負のパワー)を有する)。しかしながら、タンジェンシャルパワーマップ500Cでは、最内端部518と最外端部517における各光学要素(例えば要素526)のパワーが異なっており、各要素間および各素子522、524および526間でパワー差が半径方向に増加する(例えば、絶対パワー差)ことを示している。また、500Bでは、形状/要素(例えば要素524)は、527および528で変調の方向に滑らかで連続した表面を形成してもよい。各光学要素(例えば524)は、半径方向の533、535において、ベース面への鋭い戻り(不連続性)を形成してもよい。含まれるサジタルパワーマップ500Bおよびディオプトリックスケールは、レンズベースパワーが約-2Dであり、個々の要素がパワープロファイルにおいて実質的に同一であることを示し、例えば、要素524は、0Dの比較的大きい正の中心パワー544を有する、変化するパワープロファイルを有してもよく、527および528における幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の端部は中央部分544より比較的小さい正のパワーを有する。タンジェンシャルパワー500Cは、3つの光学要素のパワーもパワープロファイルにおいて実質的に同一であってもよく、例えば素子526を考えると、素子は、例えば、約+40.9Dの内側部分518から約-47.7Dの外側部分517まで素子を横切って相対的に正のパワーで半径方向に減少する、強く変化するパワープロファイルを有してもよいことを明らかにしている。光学要素の中心パワーは、544において、外側要素部分517よりも比較的大きい正のピーク中心パワーを有してもよく、またベースパワー(-2D)よりも比較的大きい正であってもよい。形状/要素526もまた、518で正のパワーが急激に増加し、ベースレンズ面502と光学要素526との間の不連続部で半径方向に517で正のパワーが減少してもよい。3つの領域のそれぞれにおける要素の中心は、半径方向に整列しているが(すなわち、例えば、素子の中心542、544、546がレンズ中心548を通る半径方向の線565に沿って位置する場合、オフセットしていない)、いくつかの実施形態では、1つの領域内の光学要素の中心が眼用レンズの異なる領域内の他の光学要素の中心と半径方向に整列しないように、1つ以上の領域にオフセットを適用することが望ましい場合がある。
図6は、図5の眼用レンズ500に記載されたのと同じ3つの環状領域に位置する眼用レンズの表面上に複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する眼用レンズ面の別の例示的な実施形態を示している。しかしながら、図6の実施形態では、各環状領域に適用される変調関数は、眼用レンズ600の内面上に設計された幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の異なる配置をもたらす異なる条件を有してもよい。図6に示されるように、眼用レンズ600の変調された内面形状602の平面図600Aは、中央ゾーン603および外側環状周辺部609によって囲まれた5つの環状ゾーン604~608を有する内側周辺部分を含むいくつかの環状領域を示している。図4Aで前に示したように、図6の3つの変調領域604、606、および608は、rs1とrm1、rs2とrm2、およびrs3とrm3の間に位置してもよく、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が生成される方法は、図2J~2Kの例示的な実施形態において幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を生成した方法と同様であってもよく、例えば、曲率半径(R)は、0から+2Rm、(ここで0は無変調面を示し、2 Rmは曲率半径Rに加えられる最大値である)の変調範囲において、3つの定義された領域(604、606および608)の各々にわたって所望の方向
Figure 2023531255000035
(図2Aの209)に変調されてもよい。図6の実施形態では、「変調関数」の周波数は、3つの領域にわたって異なって適用されてもよく、例えば、第3(最も外側)の領域608の周波数条件は、他の2つの内側領域604、606に対して増加してもよく、結果として外側領域608に、内側の2つの領域604、606よりも多くの光学要素が形成されてもよい(それぞれ10対6および6素子)。さらに、第3の領域608に適用される「変調関数」の位相も、第3の領域608(例えば要素626a)内の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、例えば622aおよび624aのように、他の2つの領域604および606に形成される素子と比較して半径方向にオフセットする(例えば、同じ角度位置から開始しない)ように、他の領域とは異なっていてもよい。その結果、要素626aの中心(636)は、他の2つの要素(それぞれ622aおよび624a)の中心632および634のように、半径方向の線648に沿って外れない場合がある。図6に示される眼用レンズ600の内面602を生成するために用いられる変調関数に含まれる周波数および位相条件は、次のように書くことができる。
fsgn1=fsgn2≠fsgn3, Tsgn1=Tsgn2≠Tsgn3およびS1(θ)=S2(θ)≠S3(θ)
したがって、新しい表面形状602は、これらの新しい周波数および位相条件を「変調関数」に代入して形状を記述することによって生成されてもよく、以下のように記述されてもよい。
Figure 2023531255000036
変調された面602の平面図600Aに示すように、領域604および606内に生成された6つの幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素、並びに領域608に生成された10の要素(例えば光学要素622a、624a、および626a)はそれぞれほぼ長方形の形状であってもよく、眼用レンズ面のレンズ内面602に凹むまたは窪んでいてもよく、実質的に異なる円周方向の大きさ(616a~c)を有するが、同様の半径方向幅(612a~c)を有していてもよい。上述したように、領域604および606の光学要素は互いに位相が合っていてもよく、一方、外側領域608では光学要素は少なくとも部分的に半径方向にオフセットしていてもよく、数が増加している(それぞれ10対6)。最も内側の領域604内の光学外形要素(例えば要素622a)は、最小の角度距離616aに及ぶが、一方、最も外側の光学外形要素(例えば626a)は最も広い角度距離616cに及ぶので、3つの光学外形要素すべてが異なる大きさ(例えば面積および/また体積)であってもよい。サジタルパワーマップ600B、および含まれるディオプトリックスケールは、レンズベースパワーが約-2Dであり、個々の要素は、領域604、606および608内および全体にわたってパワープロファイルが実質的に同一であってもよいことを示している。領域606の例示的な要素624aは、パワープロファイルが個々の要素に沿って実質的に変化することを示している(例えば、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素624aの端部627、628は、例えば634で、相対的により大きい正の中央部分より相対的により小さいパワー(例えば、より小さい負のパワー)を有してもよく、このパワーは、例えば領域603によって提供されるベースパワーより大きくてもよい。しかしながら、タンジェンシャルパワーマップ600Cは、各光学要素のパワーを示している。例えば要素626aを考えると、最内端部618におけるパワーは、最外端部617におけるパワーと異なってもよく、さらに各素子にわたってパワーが半径方向に変化する(絶対パワー差)。いくつかの実施形態では、各光学要素のパワープロファイルは、タンジェンシャルパワーマップ600Cに示されるように、領域内の他の光学要素と同様であってもよい。いくつかの実施形態では、タンジェンシャルパワーの変化は、領域内および/または領域全体の要素間で同様でない場合もある。600Cに示すように、領域604、606および608内の光学要素のパワーは、パワープロファイルが同一でなくてもよく、例えば、素子626aは、例えば、約+40.9Dの内側部分618から約-47.7Dの外側部分617まで素子を横切って相対的に正のパワーで半径方向に減少する、強く変化するパワープロファイルを有してもよい。比較すると、最も内側の領域604からの例示的な要素622aは、内側部分620から外側部分621まで、あまり強く変化しないパワープロファイルを有していてもよい。600Aの眼用レンズの平面図に示されるように、形状/要素のそれぞれは、627および628において、変調の方向に滑らかで連続した面を形成してもよく、そこでは、緩やかな移行部627、628が、変調されていない表面領域602の間で形状/要素622aによって形成される表面凹部644のベースまで移行する。3領域内の光学要素は、635において半径方向により鋭い移行部を形成してもよい。
600Aに図示されているように、2つの領域604および608内の要素の中心は、半径方向に整列しているが(例えば、オフセットしていない)(例えば、要素622aおよび624aの中心632および634がレンズ中心647を通る半径方向の線648に沿って位置する場合)、一方で、最も外側の領域608の要素は、領域604および608内の要素と半径方向に整列していなくてもよい(例えば、オフセットしている)(例えば、要素626aの中心636がレンズ中心647を通る半径方向の線648に沿って位置しない場合)。いくつかの実施形態では、1つの領域内の光学要素の中心が眼用レンズの異なる領域内の他の光学要素の中心と半径方向に整列しないように、1つ以上の領域にオフセットを適用することが望ましい場合がある。例えば、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素のオフセットまたはランダムな分布は、より秩序だった規則的なパターン配置よりも、歪み、頭の動きに伴う動的な視覚障害、ハロー、ゴースト、または視覚の二重化、またはかすみ目、若しくはコントラスト視力の低下などの光学的悪影響を軽減または緩和する場合がある。
いくつかの実施形態では、眼用レンズの1つ以上の領域は、複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を含んでもよい。眼鏡レンズの表面上の領域間で幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の相対数を変更することにより、例えば近視抑制用途における改良された眼用レンズが提供され得る。レンズの近視抑制効果および/または装着性を向上させるために、例えばデフォーカスおよびプリズムを含む光学特性のより制御された分布を有する近視抑制用の改良された眼用レンズが必要とされ得る。例えば、レンズの中央領域に近い領域では、レンズのより外側または周辺領域と比較して、異なる数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素、異なるパワーおよび/またはパワープロファイルの幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が必要な場合がある。いくつかの実施形態では、レンズの装着性は、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の数を減らすこと、またはレンズのより外側の領域と比較して内側領域のパワーおよび/またはパワープロファイルを減らすことによって改善される場合がある。いくつかの実施形態では、レンズの装着性は、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の数を減らすこと、またはレンズのより低い(例えばレンズ中心の下)領域と比較して上部(例えばレンズ中心の上)領域のパワーおよび/またはパワープロファイルを減らすことによって改善される場合がある。いくつかの実施形態では、レンズの装着性は、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の数を減らすこと、またはレンズの象限(例えばレンズ中心から鼻側または側頭側の象限)におけるパワーおよび/またはパワープロファイルをレンズの他の象限(例えばレンズ中心から側頭側または鼻側の象限)と比較して減らすことによって改善される場合がある。いくつかの実施形態では、近視抑制効果は、形状および/または要素の数を変化させる(例えば、レンズ中心付近で増加させる)、またはレンズの他の領域と比較してレンズ中心に近い幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素のパワーおよび/またはパワープロファイルを変化させることによって改善される場合がある。いくつかの実施形態では、近視抑制効果は、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素のパワーおよび/またはパワープロファイルをレンズの領域にわたって(例えば、横方向または縦方向または斜め方向に)互い違いにすることによって改善される場合がある。いくつかの実施形態では、近視抑制効果は、例えば;デフォーカス、プリズムパワー、光散乱、回折、拡散、分散、収差、偏向、コントラスト、および光振幅変調など、レンズの領域にわたる幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の他の光学特性を変更することによって改善される場合がある。いくつかの実施形態では、異なる変調された光学特性を有する眼用レンズは、レンズ治療システムの一部を形成することができ、例えば、ユーザは、例えば、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、または1年間は近視進行を抑制するのに有効であるが、その後、近視進行を抑制する効果が低くなるか、または効果が失われる、屈折性デフォーカスを有する幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を提供する、例えば曲率半径などの幾何学的パラメータの変調を有する眼用レンズを最初に処方され得る。しかしながら、その後、異なる光学原理、例えば表面粗さのような光散乱パラメータの変調によって形成され、したがって異なる光学特性から異なるタイプの網膜像質をもたらし、したがって網膜受容体を代替的かつ効果的に刺激して近視抑制効果を更新し得る、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を組み込むことができるレンズ治療システムから、眼用レンズの第2のペアが処方され得る。いくつかの実施形態では、光学原理の任意の組み合わせが、眼の間またはペア内でタンデムまたはシーケンスで使用され、網膜受容体への光信号を周期的に変化させることができる。治療システムに用いられる変調された眼用レンズは、1日内の数時間という短い期間から、または1日以上、または数週間、または数ヶ月あるいはそれ以上の期間にわたって使用することができる。
図7は、本明細書に記載されるように、眼用レンズの表面上に幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する眼用レンズの別の例示的な実施形態の平面図を示している。図7の眼用レンズ700上の内面702を生成するために、図4からの眼用レンズ400の表面402上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を形成するために使用した変調関数、変調パラメータ、変調領域、および変調値範囲は同じ方向に沿って適用したが、変調領域の角度は、単一の環状領域内で単一の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を形成するように条件付けされている。図7に示されるように、単一の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素706を組み込んだ中央ゾーン703および内側周辺領域704と、領域703と同様に、眼用レンズの着用者の屈折異常を少なくとも部分的に矯正するためのベースレンズパワープロファイルを組み込むことができる外側領域705と、を含むいくつかの領域を組み込んだ眼用レンズ700の内面702の変調された形状の平面図700Aが示されている。レンズ内面形状703の平面図700Aは、ゾーン704内のレンズ内面に変調関数を適用することによって形成される、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素706の大きさ、形状および位置を示している。図7には、眼用レンズ700のサジタルパワーマップ700Bおよびタンジェンシャルパワーマップ700Cも示されている。図4Aに図示されているように、変調領域704は、rs1とrm1との間に位置してもよく、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を生成し得る方法は、図2J~2Kの例示的な実施形態において幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を生成した方法と同様であってもよく、例えば、曲率半径(R)は、0~+2Rm、(ここで0は無変調面を示し、2 Rmは曲率半径Rに加えられる最大値である)の変調範囲において、定義された領域704にわたって所望の方向
Figure 2023531255000037
(図2Aの209)に変調されている。したがって、新たな内面702は、定義された領域704に変調の1周期のみを含むように角度が条件付けされるように、図2Hに記載された一般的な「変調関数」に新たな角度条件を代入することによって生成されてもよい。単一の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素706は、形成され、ほぼ長方形の形状であってもよく、レンズ内面に凹むまたは窪んでいてもよい。サジタルパワーマップ700Bは、パワープロファイルが光学要素706に沿って実質的に変化することを示している(例えば、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素706の端部711、712は、中央部分713よりも相対的に小さいパワー(例えば、より小さい負のパワー)を有する)。しかしながら、タンジェンシャルパワーマップは、最内端部721と最外端部723における光学要素706のパワーが異なっていてもよく、パワー差が半径方向に変化する(絶対パワー差)ことを示している。700Aにおける要素706を考えると、要素は、724および725において、変調されていない表面領域703または705の間で形状/要素706によって形成される要素面713の中心まで、変調の方向に滑らかで連続した表面を形成するが、半径方向において735でより鋭い移行を形成してもよい。タンジェンシャルパワー700Cは、光学要素のパワーが、例えば、約+26.9Dの内側部分721から約-34.6Dの外側部分723まで素子を横切って相対的に正のパワーで半径方向に減少する、強く変化するパワープロファイルを有してもよいことを明らかにしている。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は大きくてもよく、レンズ面のいずれかの任意の領域に配置されてもよく、例えば、光学要素は、レンズ面の下側の部分においてレンズ面の面積の少なくとも10%以上を占めてもよい。いくつかの実施形態では、表面積カバレッジは、20%以上であってもよく、40%以上であってもよく、50%以上であってもよい。いくつかの実施形態では、大きくかつ下方に位置する幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、老眼の近用屈折異常を矯正するように設計されてもよく、ベースレンズ面よりも相対的に大きい正のパワープロファイルを有してもよい。いくつかの実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、累進パワープロファイルを形成する条件を有することができる変調関数によって形成されてもよい。いくつかの実施形態では、変調パラメータの変調の方向においてベースレンズ面と滑らかで連続した表面を形成し得る幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を形成することが望ましく、いくつかの実施形態では、光学要素の接合部の少なくとも一部、または少なくとも全ての部分、および光学要素の周りの任意の方向に、ベースレンズ面と滑らかで連続した表面を形成し得る幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を形成することが望ましい場合がある。
図8は、複数の環状領域に位置する眼用レンズの表面上に複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する眼用レンズ面の別の例示的な実施形態を示している。この例示的な実施形態は、同じ変調関数、変調パラメータ、および変調値範囲を、同じ円周方向の同じ開始面形状(ただし異なるベースパワー)に適用して、図4~7で前述したように、例示的な眼用レンズの表面上のターゲットとされた変調領域に幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を形成する。しかしながら、図8の実施形態では、変調前のレンズ面に適用される変調関数は、眼用レンズ800の内面上に設計された幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の異なる配置をもたらす異なる周波数条件を有してもよい。図8に示されるように、眼用レンズ800の内面802の変調された形状の平面図800Aは、中央ゾーン803と、変調されていないベースレンズ面の5つの環状ゾーンと互い違いに並ぶ複数、例えば6つの環状変調領域804~809を組み込んでいる。環状変調領域804~809はそれぞれ、複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を組み込み、変調されていないベース面の交互領域は、眼用レンズの着用者の屈折異常を少なくとも部分的に矯正するためにベースレンズパワープロファイルを組み込むことができる。レンズ内面形状803の平面図800Aは、領域804~809内のレンズ内面に適用される変調関数によって形成される、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の大きさ、形状および位置を示している。図9Aに図示されているように、図8のレンズ内面802上に今生成された6つの変調領域804~809は、rs1とrm1、rs2とrm2、およびrs6とrm6にいたるまでの間に位置してもよく、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が生成される方法は、図2J~2Kの例示的な実施形態において幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を生成した方法と同様であってもよく、例えば、曲率半径(R)は、0から+2Rm、(ここで0は無変調面を示し、2 Rmは曲率半径Rに加えられる最大値である)の変調範囲において、6つの定義された領域(804~809)の各々にわたって所望の方向
Figure 2023531255000038
(図2Aの209)に変調されてもよく、804~809の領域ごとに多くの要素を生成することができる。800Aに図示されているように、各領域内(例えば、800Aの領域808内の要素808aおよび808c)および領域全体(例えば、800Aの領域804~809内の要素804a~809a)内の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の大きさは、同様の形状、長さ(800Aの811)および幅(800Aの812)であり、したがって同様の面積および/または体積であってもよい。したがって、変調関数は、各領域内の異なる周波数条件によっても使用され得るので、各領域内の形状および/または要素の数は、例えば、最も内側の領域(例えば804)では等しい大きさのより少ない12個の要素を有し、最も外側の領域(例えば809)では等しい大きさの40個の要素を有するように、異なってもよい。重要なことは、環状領域の数および/または各領域に適用される変調関数の周波数値を選択して、充填率を増加/減少させることができる(例えば、所望の充填率を得るために)ことである。充填率は、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素(したがって、そこから得られる光学効果の程度)に充てられる眼用レンズ上の定義された領域の割合として、および例えば、眼用レンズのユーザーの屈折異常を矯正するベースレンズ屈折力に充てられる領域として定義され得る。図8に示される例では、結果として得られるレンズは、-3Dのベースパワープロファイルを有し、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の内部で比較的大きい正のパワーを有している。
サジタル(800B)およびタンジェンシャル(800C)パワーマップはまた、サジタル子午線における要素の光学特性が、全ての要素および領域(例えば、808aおよび804a)にわたって実質的に同一であってもよいが、タンジェンシャル子午線は各領域(例えば、808aおよび808c)において同様であってもよい。しかし、異なる領域内の要素は同一でなくてもよく、例えば、各要素にわたる絶対パワー変化差は、最も内側の領域804(例えば要素804a)内の最小の差から最も外側の領域809(例えば要素809a)内の最大の差まで変化してもよい。いくつかの実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の任意のパラメータまたは特性は、眼用レンズのユーザによって観察される光学効果を変更するために、集合的に、または個別に、またはそれらの任意の組み合わせで操作され得る。
本明細書の開示に基づき、本明細書に記載された方法論を用いて当業者によって容易に理解されるように、より一般的には、領域の数および/または領域内の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の数は、所望の充填率または所望の結果を得るために調整されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、領域(例えば、リング)内の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の数は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、10以下、15以下、20以下、25以下、30以下などであってもよい。いくつかの実施形態では、領域(例えば、リング)の数は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10であってもよい。いくつかの実施形態では、任意の数、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、10以下、15以下、20以下、25以下、30以下の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の任意の数の領域(例えば、リング)との組み合わせで存在し得る。いくつかの実施形態では、領域内の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素のパワーまたはパワープロファイル、または領域間の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素のパワーまたはパワープロファイルは、異なっていてもよく、または同じであってもよい。いくつかの実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の大きさは異なっていてもよく、または幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を含む各領域の大きさは異なっていてもよい。
図1~8の例示的な実施形態は、眼用レンズのユーザに所望の光学効果をもたらすために、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の異なる構成および配置を形成するために、眼用レンズの幾何学的または非幾何学的パラメータに適用され得る変調関数の使用を説明している。設計プロセスの一部として、変調プロセスは、光学設計の実装を容易にし得る幾何学的に設計された形状および/または外形の光学要素を制御し得る、いくつかの条件を定義していてもよい。そのような条件の1つは、定義された変調領域内における変調の方向であり、図1~8では、周方向
Figure 2023531255000039
(例えば、図2Aにおいて209として示されているように)に変調されているものとして説明でき、このように幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、本明細書の例示的な図に記載されているように、変調の方向にベースレンズ面と滑らかで連続した表面を形成していてもよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、他の方向、例えば、少なくとも半径方向
Figure 2023531255000040
(例えば、図1Aのように示されるように)、または変調される眼用レンズの領域のいずれかにおける円周方向および半径方向の両方(例えば、
Figure 2023531255000041
)に、少なくとも1つ以上の幾何学的または非幾何学的パラメータを変調することによって、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を生成することが望ましい場合がある。いくつかの実施形態では、変調関数における変調方向の制御は、円周方向および半径方向(または全て)の両方で形状および要素に沿ってそのパワーが連続的に変化する幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素をもたらし、ベースレンズ面と任意の(または全ての)方向で滑らかで連続した表面を形成する幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素ももたらし得る。
図9Aは、複数の変調された環状領域内において、円周方向および半径方向の両方向の曲率半径の変調によって形成された、眼用レンズの表面上の複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を備える眼用レンズの表面の平面図を示している。図9Bは、本明細書に示される眼用レンズの例示的な実施形態の変調されたレンズ内面の形状の平面図900A、サジタルパワーマップ900B、およびタンジェンシャルパワーマップ900Cを示している。図9Aのレンズ900は、内面902、着用者の屈折異常を矯正するために眼用レンズ900のパワープロファイルに寄与するベースレンズ面を組み込んだ中央ゾーン903、複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を組み込んだ複数の変調環状ゾーン904~909、および着用者の屈折異常を矯正するために眼用レンズのパワープロファイルに寄与し得る変調された環状ゾーン間で交互に配置されるベースレンズ面の複数の環状ゾーンを備える。図9Bの900Aに描かれているように、複数の変調された環状ゾーン904~909は、複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を組み込んでいる。変調された各環状ゾーン、例えば、rs1からre1までの間に定義された最も内側の領域904内において、複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を生成し得る変調プロセスは、変調関数を適用することによって、環状ゾーン904のベースレンズ面の曲率半径Rを、円周方向(例えば、
Figure 2023531255000042
)および半径方向(例えば、
Figure 2023531255000043
)の両方で、0から+2Rm、(ここで、0は無変調面を示し、2 Rmは曲率半径Rに加えられる最大値である)の定義された変調値範囲において変調する。変調関数は、残りの他の領域905~909におけるベースレンズの曲率半径を同様に変調して、各領域において同数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を生成するための条件を含んでもよく、各領域における各光学要素の大きさを条件付けるための特定の条件をさらに含んでもよい。例えば、図9Bの900Aに示されるように、最も内側および最も外側の変調された環状領域904および909は、それぞれ、互いに位相が一致するように設計された19個の光学外形要素を有している。すなわち、19個の光学外形要素のそれぞれの中心は同じ半径方向軸910に沿って整列していてもよいが、光学外形要素の大きさは、領域909内において領域904よりも(例えば、それぞれ要素909aおよび904a)大きくなり得る。各領域内の複数の光学外形要素は、円周方向および半径方向の両方向の曲率半径の変調によって生成され得るため(図9A)、表面形状900Aの平面図は、円周方向の位置911および912、並びに半径方向の位置913および914における領域908内の例示的な要素908pに対する表面形状の平面図で見られるように、光学要素とベースレンズ面との間の移行部は、両方向に滑らかで連続した表面であることを示している。図900Bに示される眼用レンズのサジタルパワーマップ900Bおよびタンジェンシャルパワーマップ900Cは、個々の要素(例えば、領域908の908p)が円周方向に変化するサジタルパワープロファイルを有し得ることを示しており、例えば、領域908に配置された幾何学的に画定された形状および/または外形の光学要素908pの端部911および914は、図2~8に記載された先の実施形態と同様に、中央部分913と比較して様々なパワーを有することができる。同様に、タンジェンシャルパワーマップ900Cは、個々の要素(例えば、領域908の908p)が、半径方向に変化するタンジェンシャルパワープロファイルを有し得ることを示しており(例えば、中央部分913と比較して領域908に位置する例示的な幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素908pの端部911および912)、変調が円周方向のみであり半径方向にない先の実施形態のレンズと異なる半径方向の要素の移行は、図2~8に前述したように、表面形状の鋭い移行を示してもよい。
図9Cは、中央光学ゾーン903(図9Bの900A)を通過する半径方向の子午線919(図9Bの900A)に沿ったタンジェンシャル900Dおよびサジタル900Eパワープロファイル、並びに図9Aに示されるような眼用レンズの各変調領域902~908に位置する6つの光学要素(例えば921~926)の中心をプロットしている。900D(図9C)に表示されたタンジェンシャルパワープロファイルから分かるように、子午線に沿った眼用レンズのベースレンズパワー(例えば919)は、約-3Dであり、半径方向における曲率半径の変調の追加により、例えば、図9Cの900Dの922Dと921Dの間で920に示されるように、半径方向に沿って、より連続的な変動(例えば、ベースパワーの上下に振動する)を有し得る、形成された形状および/または要素のパワーを示すタンジェンシャルパワーマップの断面を生成する。光学要素904は、要素長920にわたる、-3Dのベースレンズパワーを中心とする、約+12D~+17Dと約-18D~-22Dの範囲の間でのタンジェンシャルパワー変化の振動を示している。ベースパワー周辺のパワー変動は、レンズ領域を横切って徐々に増加し、領域909(図9Aに示される)の最も外側の要素909pは、ほぼ±60Dの変動を示す。また、図9Cの900Eにおいて、クリアな中央ゾーン903の後、領域904~909は、サジタルパワープロファイル断面919において約+1.5Dの付加パワー要素を含んでいることが分かる。ゾーン904に920Eとして示される、高い正のパワーの3つのピークは、このゾーンおよび他のゾーンの内部での半径方向の変調の結果である。
さらに、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素のパワーおよびパワープロファイルを変化させることが望ましい場合がある。いくつかの実施形態では、レンズ全体またはレンズの一部における円周方向および半径方向の両方における要素内のパワーの変動を制御することができ、光学設計者が特定の眼用レンズ用途のために像質を調整し、光信号を眼に送達することを可能にする。例えば、いくつかの実施形態では、眼用レンズのスルーフォーカス光分布は、眼用レンズの表面上の単一または複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素内の異なるパワー値の間で分散されて、網膜像面上に形成される像の光学コントラストを低下させ得る。一般的に、網膜像のコントラストを低下させるか、または特定の選択された空間周波数をフィルタリングする(例えば、低減、または増強、または除去する)眼用レンズは、近視抑制用途に有用となり得る。いくつかの実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、任意の(または全ての)方向に滑らかで連続した表面を形成してもよいが、ベースレンズ面には戻らず、例えば、ベースレンズ面の上方および、または下方の高さを維持する。図9Aに図示されているように、複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を組み込んだ変調された環状ゾーン904~909は、ベースレンズ面およびベースレンズのパワープロファイルの環状ゾーンと交互してもよく、本明細書に開示されるように、円周方向および/または半径方向に滑らかで連続した移行部を形成してもよい。いくつかの実施形態では、複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を組み込んだ変調された環状ゾーン904~909は、ベースレンズ面902を組み込まない環状ゾーンと交互してもよく、例えば、少なくとも1つ以上の交互ゾーンは、環状ゾーン904~909、および904~909間の交互の環状ゾーンを変調したプロセスと同様の変調プロセスも経てもよく、複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素も組み込むことができる。いくつかの実施形態では、変調プロセスは、幾何学的パラメータに適用されるときに変更されてもよく、例えば、同様の変調関数が、環状ゾーン904~909の間の交互の環状領域の1つ以上で曲率半径に適用されてもよいが、変調値範囲は、領域902~909に適用される変調範囲と異なっていてもよく(例えば、より少なく、より小さい範囲であり)、生成される複数の要素が、ゾーン904~909と比較してより少ない曲率変化を有してよく、それによって、例えば、ゾーン904~909内の複数の要素よりも少ないパワープロファイルを有してよいが、ベースレンズ面パワープロファイルよりも依然として大きくてもよい。いくつかの実施形態では、変調方向は、円周方向および/または半径方向であってよく、円周方向および/または半径方向、または任意の方向で、環状ゾーンの間に滑らかなおよび/または連続した移行部を形成してもよい。いくつかの実施形態では、環状ゾーン904~909およびその間の交互ゾーンの表面を変調し得る変調関数は、複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素よりも少ない、例えば、少なくとも1つの幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を生成するように条件付けされてもよい。いくつかの実施形態では、要素は完全なリングを形成してもよく、環状ゾーンレンズ面全体が要素によって占められてもよい。いくつかの実施形態では、ゾーン内または任意のゾーン内の少なくとも1つ以上の要素は、変調パラメータ(例えば曲率半径)の異なる変調範囲を有してよく、それによって、例えば、ゾーン904~909の間の交互の環状ゾーンを含む他のゾーンよりも曲率半径のより大きな変調範囲を有する、少なくとも1つのゾーン内に単一の環状要素を生成する。したがって、環状ゾーン904~909および/またはゾーン904~909の間の交互の環状ゾーンの1つ以上のゾーンは、眼用レンズのユーザの屈折異常を矯正するためのパワープロファイルを組み込むことができる、パワープロファイルまたは変調前のベースレンズ面の光学特性とは異なる(例えば、弱い強度または強い強度)変調(例えば曲率半径変調)を有する、1つ以上のゾーン、および/または任意のゾーン(例えば中央ゾーン903)を有してもよい。
いくつかの実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、定義された領域の光軸角度を変調することによって生成されてもよい。曲率半径と同様に、定義された領域の光軸は、このパラメータに「変調関数」を適用することによって変更され得る。いくつかの実施形態では、これにより、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素にプリズムパワーが含まれてもよい。いくつかの実施形態では、領域への変調関数の適用は、ベースレンズの光軸に対して、表面上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の1つ以上の光軸を(例えば、横方向または任意の方向に)シフトさせてもよい。光軸を変更するための任意の適切な技術を使用することができる。いくつかの実施形態では、所望の光学的および/または幾何学的特性を生成するために、曲率半径の中心座標がこのプロセスのパラメータとして使用され得る。同様に、他の任意の光学特性を操作して、本明細書に記載されるように、眼用レンズの幾何学的パラメータおよび/または非幾何学的パラメータの変調によって、眼用レンズの設計に所望の光学効果を導入することができる。これらの光学効果には、屈折、非屈折、回折、コントラスト変調、位相変調、光散乱、収差、ホログラフィック、拡散、光偏向(プリズム)、光振幅変調、またはそれらの1つ以上の光学特性の組合せが含まれ得る。
図10A~Cは、図8に先に示したのと同じ配置で、眼用レンズの表面に複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を生成するための変調関数によって変調された複数の環状ゾーンを有し、光学要素の大きさがほぼ同じで、各領域の素子数は異なり得る、眼用レンズの別の実施形態を記載している。図10A~Bは、図8に記載された眼用レンズを生成するために、前の変調に加えて使用される二次的な幾何学的パラメータ(ROC(曲率半径)中心位置)の変調を含まないで(図10A)、および変調を含むことによって(図10B)生成されるレンズ面の一部の形状の断面図である。
図10Cは、幾何学的表面の平面図を示し、変調後の眼用レンズ面のパワーマップを表示している。図10の眼用レンズは、図10Cに示されているように、したがって、着用者の屈折異常を矯正するための眼用レンズのパワープロファイルに寄与するベースレンズ面1002を含む中央ゾーン1003と、中央ゾーン1003を囲み、複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を組み込んだ6つの変調環状ゾーン1004~1009と、着用者の屈折異常を矯正するための眼用レンズのパワープロファイルに寄与し得る変調ゾーン1004~1009の間で交互するベースレンズ面の複数の環状ゾーンと、を備えてもよい。図10Aは、中央ゾーン1003と、最も内側の変調領域1004における1つの幾何学的に定義された形状および/または光学的外形要素の一部と、を含む、図8(ここで、ROC中心位置が変調されていない)で先に説明したような眼用レンズ1000の内面の一部の断面図を示している。中央ゾーン1003を含むベースレンズ面1001は、中心曲率半径Rを有し、角度方向(
Figure 2023531255000044
)に沿って円周方向に変調関数によって変調された変調曲率半径RM1を有する第1の環状変調後領域1004によって囲まれてもよい。変調領域1004に適用される変調関数は、例えば、光軸の横方向分離(LSR)技術を適用せずに、ROC中心位置パラメータの変調を含まなくてもよい。領域1004上の変調曲率RM1は、断面図において、図10Aに示されるように、眼用レンズの表面上の第1の領域1004内に生成された複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素1005のうちの1つを形成している。曲率RとRM1との交点に形成される接線1006(曲率半径Rを有する表面から)および1007(曲率半径RM1を有する表面から)は、視角1008を形成し、レンズ面上の光学的特徴の目立ち易さに関連し得る。例えば、角度が大きいほど、眼用レンズの着用者または観察者(例えば着用者によって着用された眼鏡を正面からみている)にとって、幾何学的に定義された形状および/または光学的外形要素がより目立つ場合がある。
図10Bは、図10Aと同様に、中央ゾーン1003と、最も内側の変調領域1004における1つの幾何学的に定義された形状および/または光学的外形要素1010の一部と、を含む、図8で先に説明したような眼用レンズ1000の内面の一部の断面図を示している。中央ゾーン1003を含むベースレンズ面1001は、中心曲率半径Rを有し、角度方向(
Figure 2023531255000045
)に沿って円周方向に変調関数によって変調された変調曲率半径RM2を有する第1の環状変調後領域1004によって囲まれてもよい。図10Bのレンズは、図10Aのレンズと同様のパラメータRの変調を利用するが、変調領域1004に適用される変調プロセスは、ROC中心位置パラメータの変調を含む。例えば、光軸の横方向分離(LSR)技術は変調関数に含まれる条件であり、変調領域1004に適用されてもよい。新たな変調曲率RM2は、図10Bに示される眼用レンズの表面上の第1の領域1004内に、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素1010を形成する。曲率RとRM2の交点に形成される接線1006(図10Aのベースレンズ面1006と同じ)および1014(曲率半径Rm1を有する面から)は、視角1016を形成している。図10Bに図示されているように、変調された曲率半径RM2の中心座標に適用されるLSR技術によって提供されるROC中心位置変調(例えば、1018として示される)は、図10Aの角度1008と比較して視角1016を減少させた。したがって、光軸パラメータを変調することにより、眼用レンズの表面に形成された幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が目立ちにくくなり、幾何学的に定義された形状および/または光学的外形要素を組み込んだ眼用レンズの装着性や美観を向上させることができる。一般に、2つの表面(例えば、微分可能な表面)の間の任意の接合部の可視性は、(例えば、数学的または他の方法で)モデル化されてもよいことが容易に理解されるべきである。
図10Cは、図10Bに記載された変調後の眼用レンズ面の幾何学的表面1000A、サジタルパワーマップ1000B、およびタンジェンシャルパワーマップ1000Cの平面図を示している。パワーマップから明らかなように、変調されたレンズ面1002は、6つの環状変調領域内に、曲率半径およびROC中心位置パラメータ(LSR)の変調を含む変調プロセスによって生成された、眼用レンズの表面上の複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を備えてもよい。しかしながら、前述のように、ROC中心位置パラメータ(LSR)パラメータの変調は、図10Aのレンズの角度1008(つまり、図8のレンズ800の第1の領域804内に生成される幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素と同じ視角)と比較して視角1016を大幅に減少させる場合があり、したがって、図10Cの平面図1000Bに示されるレンズ面1002の形状は、非常に低い視認性を有し、光学外形要素は目立たず、例えば、実質的に不可視となり得る。
したがって、複数の領域1004~1009(例えば、リング)内の複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の配置は、視認できないかもしれないが、図8の内面形状図800Aに示されるのと実質的に同じ位置に存在してもよい。図8と同様に、複数の比較的不可視の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素、例えば図10Bの平面図1000Aに図示された領域1004内の要素1010aは、図8の同様の要素と実質的に同一に配置されてよく、パワーマップによってのみ識別され得る。図10Cに示されるように、レンズ1000のパワーマップ(サジタル1000Bおよびタンジェンシャル1000C)は、各領域内の形状および/または要素の数が、最も内側の領域(例えば1004)内では少なく、最も外側の領域(例えば1009)内では最も多く、異なっており、図8の眼用レンズについて先に説明した幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素とほぼ同じ形状および大きさを示してもよい。図10Cの個々の要素は、変化するパワープロファイルを有することができるが、ROC中心位置パラメータLSRの変調を含む場合、ベースレンズと幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素との間のパワー差は、図8のベースレンズと幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素との間のパワー差(ROC中心位置パラメータ(LSR)が変調処理に含まれていない場合、800Bおよび800Cのそれぞれにおいて、サジタル(軸上の)パワー範囲が約3D、タンジェンシャル(軸上の)パワー範囲が約150Dであった)よりもはるかに小さい(1000Bおよび1000Cでは、サジタル(軸上の)パワー範囲が約0.7D、タンジェンシャル(軸上の)パワー範囲が約6D)場合がある。いくつかの実施形態では、ベースレンズと幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素との間の、この小さいパワー差は、わずかに眼に見えるか、不可視の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素をもたらし得る。いくつかの実施形態では、変調プロセスに光軸パラメータを包含することに起因する、ベースレンズと幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素との間のこの小さいパワー差は、眼へのスルーフォーカス光強度分布を改善(例えば、光損失を低減)し得る。いくつかの実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または光学的外形要素の低い視認性につながる減少した接線角は、例えば眼鏡レンズのような眼用レンズの製造に望ましい場合がある。いくつかの実施形態では、形状および/または光学要素と周囲のベースレンズ面との間のサジタル高さの差が大きい場合(例えば、外面に配置された正のパワーの要素についてはベースレンズ面よりも高く、または内面に配置された正のパワーの要素についてはレンズ面により凹んでいる場合)、レンズは、レンズ表面仕上げおよび/またはレンズ研磨および/またはレンズコーティングプロセスステップ(例えば、硬度、または傷防止、またはUVコーティング、または反射防止、または曇り防止、または光透過性フィルター)の間、または眼用レンズの着用者による使用中に、特定の製造上の欠陥およびレンズ歩留まりの低下または時間の経過とともに欠陥の発生を起こしやすくなる場合がある。しかしながら、例えば光軸変調を有する眼用レンズは、目に見えにくい幾何学的に定義された形状および/または光学的外形要素を生成してもよく、そのため、図10Aに示されているように、光軸変調を有しない高い視認性の形状または光学外形要素と比較して、要素を囲むベースレンズ面からの相対的に低いサジタル高さの差(レンズ外面または内面のいずれかまたは両方よりも高く隆起した場合、または低く凹んだ場合)を提供し得る。
図11は、図9(900A)に先に示したのと同じ配置で、眼用レンズの表面に複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を生成するための変調関数によって変調された複数の環状ゾーンを有し、光学要素の数が各領域内でほぼ同じで、各領域内の素子の大きさが異なり得る、眼用レンズの別の実施形態を記載している。図11は、変調後の眼用レンズ面の幾何学的表面1100A、サジタルパワーマップ1100B、およびタンジェンシャルパワーマップ1100Cの平面図を示している。図11のレンズは、したがって、着用者の屈折異常を矯正するための眼用レンズのパワープロファイルに寄与するベースレンズ面1100を含む中央ゾーン1103と、複数の(例えば6つ以上の)幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を組み込んだ6つの変調環状ゾーン1104~1109と、着用者の屈折異常を矯正するための眼用レンズのパワープロファイルに寄与し得る変調ゾーン1104~1109の間で交互するベースレンズ面の複数の環状ゾーンと、を備えてもよい。図11の例示的なレンズは、ベースレンズパワー、変調パラメータR、変調方向(例えば、円周方向および半径方向の両方)、変調領域、並びに表面上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の周波数、パワーおよび大きさを含む、図9Bに記載された眼用レンズをベースとするものである。しかしながら、図9Bのレンズとは異なり、図11のレンズは、ベースレンズの光軸に対する光軸の角度を変更する(例えば、光軸の横方向分離)変調プロセスにおいてROC中心位置パラメータ(LSR)の変調をさらに含み、図9Bに例示したものと比較して不可視の(または見え難い)幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を形成している。パワーマップ1100Bおよび1100Cから明らかなように、変調されたレンズ面は、曲率半径およびROC中心位置パラメータ(LSR)の変調を含む変調プロセスによって生成された、眼用レンズの表面上の複数の(例えば6つ以上の)幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を組み込む、6つの環状変調領域1104~1109によって囲まれた中央ゾーン1103を備えてもよい。しかしながら、前述したように、ROC中心位置パラメータ(LSR)の変調は、図9Bのレンズの角度に比べて、円周方向および接線方向の両方の視角を大幅に減少させ、図11に示すレンズ表面1100Aの形状は、非常に低い視認性を有し、光学外形要素は目立たない、例えば、ほとんど見えない場合がある。したがって、複数の領域1104~1109(例えば、リング)内の複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の配置は、視認できないかもしれないが、図9Bの内面形状図900Aに示されるのと同じ位置に存在してもよく、例えば、図9Bの900Aに示される素子908pは図11における1100Aの1108pに位置してもよい。レンズ1100のパワーマップ(サジタル1100Bおよびタンジェンシャル1100C)に示されるように、各領域内の形状および/または要素の数は同じ(例えば領域当たり6つ)であってもよく、各領域内で異なる形状および大きさを示してよい。例えば図9Bの眼用レンズについて先に述べたように、最も内側の領域(例えば1104)の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が最も小さい長さであり、最も外側の領域(例えば1109)の要素が最長であってもよい。図9Bの眼用レンズと同様に、図11のレンズのパワーマップ(サジタル1100Bおよびタンジェンシャル1100C)は、個々の要素が変化するパワープロファイルを有することを示しているが、図11のベースレンズと幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素との間のパワー差は、図9Bのベースレンズと幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素との間のパワー差(ROC中心位置パラメータ(LSR)が変調処理に含まれていない場合、サジタル(軸上の)パワー範囲が約3D、タンジェンシャル(軸上の)パワー範囲が約156Dであった)よりもはるかに小さい(サジタル(軸上の)パワー範囲が約0.7D、タンジェンシャル(軸上の)パワー範囲が約15D)場合がある。いくつかの実施形態では、ベースレンズと幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素との間の、この小さいパワー差は、わずかに眼に見えるか、不可視の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素をもたらし得る。いくつかの実施形態では、変調プロセスにROC中心位置パラメータ(LSR)を包含することに起因する、ベースレンズと幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素との間のこの小さいパワー差は、眼へのスルーフォーカス光強度分布を改善(例えば、輻輳を横切る光損失を低減)する。いくつかの実施形態では、ROC中心位置パラメータ(LSR)の変調は、領域の一部または複数の領域に適用されてもよい。いくつかの実施形態では、ROC中心位置パラメータ(LSR)の変調は、半径方向のみに適用されてもよい。いくつかの実施形態では、ROC中心位置パラメータ(LSR)の変調は、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素のアレイまたは選択パターンに適用されてもよい。
図12は、変調プロセスにおいて、非幾何学的パラメータ、例えば屈折率変化条件を変調することによって生成された、眼用レンズの表面上の複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を備える眼用レンズを説明する。図12は、バルク内(例えばレンズ1200の表面間)に形成された幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の大きさおよび位置の平面図1200A、変調後の眼用レンズ表面のサジタルパワーマップ1200Bおよびタンジェンシャルパワーマップ1200Cを示している。図12の例では、レンズ構成、変調プロセス、およびターゲットとする光学パワープロファイル、およびその光学効果は、図2Aおよび図2J/2Kに記載された先の例のレンズと同様であってもよいが、ただし、図2Eに示されるように、方形波周期変調関数を使用する変調プロセスにおいて、幾何学的パラメータR(例えば曲率半径)が屈折率Nの非幾何学的パラメータで置き換えられることがある。いくつかの実施形態では、変調関数は、周期的な方形波関数のみを含むか、または図2Hに記載された変調関数であってもよい。いくつかの実施形態では、屈折率の変化は、マスクの使用を含むか否かにかかわらず、表面材料またはバルク材料のレーザー(例えばフェムト秒レーザーまたは単一光子レーザー)によって達成されてもよい。いくつかの実施形態では、異なる屈折率の材料が、例えば添加プロセス(例えば印刷またはレンズコーティングの適用)によって、レンズ面上に堆積または添加されてもよい。したがって、図12のレンズは、いくつかの実施形態では、エネルギープロセスによってバルク材料の変化がなされる場合、変調の前と後で同じ表面形状を有することができる(例えば、表面形状は変調プロセスによって変化しなかった)。したがって、図12の眼用レンズ1200は、例えば、図2Aに示されるレンズ200の平面図と同様に構成されてもよく、ベースレンズ内面1202と、中央ゾーン1203と、眼用レンズ1200の領域1204内の表面間に幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を組み込むように設計された屈折率パラメータの変調によって形成された領域1204を有する周辺領域1204および1205と、を備えてもよい。レーザーは、先に説明したように、-2D~0Dの範囲のほぼ同一のサジタルパワープロファイルを有する幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素1206A~Hを形成する領域1204内のレンズマトリックスのバルクにおいて材料の屈折率を変更するため、開始面形状1202は、変調後の内面形状に実質的に同様のままであり、例えば、変化しないままであってもよい。図12Aに図示されているように、変調された非幾何パラメータ屈折率Nは、図2Aと同様に変調領域1204にわたって以下のように変調されてもよい。
Figure 2023531255000046
、変調の方向は円周方向であり、例えば、
Figure 2023531255000047
図2Eで先に説明したような変調関数を使用することができる。図2J/Kのように、同じ周波数条件が変調関数に含まれ、パラメータNに適用されたため、図2Kに記載された先の例のレンズと同じ周波数、分布およびパワープロファイルで8つの幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素1206A~1206Hが形成され得る。したがって、レンズの屈折材料をN、ベース材料の屈折率をN1、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の屈折率をN2; diff=N2-N1とすると、Nは、以下のように変調され得る。
Figure 2023531255000048
ここで、周波数は、図2Fと同じように、次のように書くことができる。
リング内のサイクル数
Figure 2023531255000049
であり、この例の「変調値範囲」は0~+diffであり、これは、パラメータNが、変調関数を介してこの範囲で変化し得ることを意味している。
図示されているように、8つの幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素1206A~1206Hが、眼用レンズの変調領域1204内に生成されてもよい。図12に示されるように、非幾何学的パラメータNを用いた変調プロセスによって眼用レンズに形成された幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素、並びに得られたサジタル(1200B)およびタンジェンシャル(1200C)パワーマップは、曲率半径の変調によって生成された図2K(289、290)の眼用レンズのそれらと実質的に同じであった。含まれるサジタルパワーマップ1200Bおよびディオプトリックスケールは、レンズベースパワーが約-2Dであり、個々の要素がパワープロファイルにおいて実質的に同一であることを示し、例えば、要素1206Aは、0Dの比較的大きい正のピーク中心パワー1210を有する、変化するパワープロファイルを有してもよく、1211および1212における幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の端部は中央部分1210より比較的小さい正のパワーを有する。タンジェンシャルパワー1200Cは、8つの形状/光学要素1206A~1206Hのパワーもパワープロファイルにおいて実質的に同一であってもよく、例えば、素子1206Aは、例えば、約+13.3Dの内側部分1214から約-19.3Dの外側部分1215まで素子を横切って半径方向に相対的にパワーが変化して、強く変化するパワープロファイルを有してもよいことを明らかにしている。要素/形状中心パワーは、1216において13.30Dの外側要素部分1214とは異なるピーク中心パワーを有していてもよく、またベースパワー(-2D)とも異なっていてもよい。1200Cの例示的な形状/要素1206Aは、ベースレンズ面と形状/要素1206Aとの間の境界において、1214および1215で半径方向にパワーを鋭く変化させてもよい。領域1204内の複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素1206A~Hにわたって形成される屈折率の変化は、例えば、パワープロファイルおよび/またはより高次の収差プロファイルを提供することができ、例えば、網膜像面に焦点を合わせるために必要なよりも大きい、または小さい焦点パワーを有することができ、少ない収差を含む、または球面でない外形要素と比べて、像質を低下させ得る光学特性をもたらし得る。いくつかの実施形態では、変調領域(例えば環状領域1204)に形成された複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、特定のアプリケーションにとって望ましい複合の光学効果を提供することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載された幾何学的および/または非幾何学的パラメータの変調プロセスによって生成される眼用レンズは、所望の光学効果を提供する、少なくとも1つ以上の、例えば、複数の離間した要素で満たされたレンズの少なくとも1つ以上の変調領域を備える眼用レンズをもたらすことができる。いくつかの実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、間隔を空けなくてもよく、また所望の光学効果を提供し得る任意のパターンで配置されてもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、幾何学的および/または非幾何学的パラメータの複数の変調を含んでもよい。例えば、フェムト秒レーザプロセスは、形成された幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の領域にわたって、レーザエネルギーおよび/またはエネルギー露光時間および/または移動速度または焦点パワーを変調することができる。定義された領域上および定義された方向で変調値範囲にわたって変調された1つ以上の変調されたレーザープロセッシングパラメータは、素子領域の少なくとも一部にわたって1つ以上の光学特性を変更することができ、例えば、低いレーザーエネルギー、または短い露光時間、または速い移動速度は、屈折率を変調するだけかもしれないが、レーザーエネルギーの変調を含むと、より大きな材料変化が誘発されるため、少なくとも部分的には、素子の光透過率を変化させることもでき、一方、露出時間がさらに長くなると、実質的な材料変化が生じ、要素の寸法が大きくなり、より高い度合いの光散乱を可能になる。
図13は、眼用レンズの表面上の複数の異なる構成の環状領域に配置された複数の異なる配置、形状およびサイズの幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を備える眼用レンズ表面の別の例示的な実施形態を示している。図13は、眼用レンズ1300の内面1301の変調された形状の平面図を示し、中央ゾーン1302と、変調されていないベースレンズ面の環状ゾーンと互い違いに並ぶ複数の環状変調領域1303~1313を組み込んでもよい。環状変調領域1303~1313は、眼用レンズの着用者の屈折異常を少なくとも部分的に矯正するために、中央ゾーン1302と同様のベースレンズパワープロファイルを組み込むことができる変調されていないベース面の交互領域によって間隔をおかれた、複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を組み込んでいてもよい。眼用レンズ1300の内面形状1301の平面図は、眼用レンズの内面の異なる環状領域における幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の大きさ、形状、位置および間隔の範囲を詳述している。幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を生成するために用いられる変調プロセスは、周期関数(例えば、少なくとも1つの選択されたパラメータ、例えば、11個の環状領域1303~1313におけるベースレンズ面の曲率半径を円周方向(例えば、
Figure 2023531255000050
)に定義された変調値範囲内で変調する変調関数として、図2Hに記載されたような関数)を適用することを含み得る。変調プロセスは、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素、および/またはそれらが生成される領域(例えば図13のこの例のレンズで説明した領域1303~1313)をさらに生成するステージを含んでもよく、これには要素、または領域番号、大きさ、分離、パターン、配置、充填係数、パワープロファイル、光学特性、および他の要素および領域に対する要素のオフセットが含まれる。
図13に図示されているように、例えば、領域1303~1313内の要素の長さは、円周方向の長さが徐々に増加する(1313Hの1315と同様)(例えば要素1303Hは1311Hより長さが短い)が、半径方向に同様の幅(1313Hの1316と同様)で、等距離に離れている。また、図13の平面図では、異なる変調関数、変調領域、変調方向および変調値範囲が使用されるため、領域1312および1313内に形成される要素は、領域1303~1311に形成される要素よりも径方向に共に広く、結果として領域1313は領域1312内の要素よりも広い要素を生成してもよく、両方の領域は残りの領域1303~1311よりも広い要素を有してもよいことも分かる。
異なる領域および/または領域内に位置する要素の相対的なオフセットまたは位相を制御するために、異なる変調関数が使用されてもよい。幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素間のオフセットまたは位相差は、領域間または領域内に位置する素子の中心の相対的な位置によって定義され得る。例えば、要素は、2つの要素の中心が半径方向の子午線に沿って整列していない可能性がある場合(例えば、異なる領域または円周方向の子午線および/または領域内の要素について)、オフセットしている、または位相がずれていると見なされ得る。図13では、要素の円周方向中心がレンズ1325の中心を通る子午線1324に沿って半径方向に整列しない場合があるため、例示的な要素1312Fおよび1312Gは、両方とも要素1313Dまたは1311Dと共にオフセットする場合がある。同様に、例えば、領域1303~1311および1313は、同じ数の素子を有してよく、素子は同位相であってよい(例えば、領域内の素子の中心は、レンズの光学中心1325を通る半径方向の子午線1324に沿って整列されてもよい)。いくつかの実施形態では、位相またはオフセットは、レンズ上の選択された基準点を通過するターゲット子午線(例えば、レンズまたは光学中心を通過するまたは通過しない、垂直または水平または角度の子午線)に対して定義されてよく、子午線は直線または曲線であってよく、図13に示されるように環状同心パターン(例えば、正方形、六角形、螺旋、スポーク状、または他の非環状、若しくは非同心配置、若しくはパターン)に構成されていない要素および領域に対して定義されてもよい。本明細書に記載された実施形態は、レンズ上の中心点を中心として同心である眼用レンズの領域を示しているが、非同心領域もまた利用され得ることが企図される。いくつかの実施形態では、領域はオーバーラップしていてもよい。したがって、変調プロセスは、異なる変調関数、変調領域、変調方向および変調値範囲を選択することによって、所望の光学効果を有するレンズ設計を生成する実質的な自由を設計者に提供し、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を構成するために眼用レンズの異なる表面に適用され、したがってそこから得られる光学効果の程度を目標としてもよい。
図14は、本明細書に記載されるように、眼用レンズの表面上に複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する眼用レンズの例示的な実施形態の3次元図および断面図を示している。異なる図1400A~1400Dは、図5に関して先に説明した眼用レンズの内面の低倍率および高倍率の図を示し、同じ変調プロセス、例えば、同じ開始レンズ形状に適用される同じ変調関数によって形成されてもよく、同じ円周方向およびパラメータ値範囲において同じ環状領域にわたって幾何学的パラメータ(曲率半径)を変調してもよい。1400Aに描かれているように、眼用レンズ1400は、外面1401および内面1402と、内面上に形成された複数(例えば、6つ)の間隔を置いて配置された幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素(1406A~F、1407A~Fおよび1408A~F)を組み込んだ3つの環状同心領域1406、1407および1408を備える周辺ゾーン1404によって囲まれた中央ゾーン1403と、を有している。図1400Dに描かれているように、領域1408内の例示的な要素1408Dは、1411の幅を有してもよく、レンズ端部の厚さ1412が1414でのレンズ厚よりも厚いことによって示されるように、レンズ面への窪みを形成していると見ることができる。いくつかの実施形態では、この例に記載されているような光学的外形要素は、レンズ1402の内面(例えば、凹面側)に埋め込まれていてもよく、いくつかの実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、外面または内面または両表面上に隆起していてもよい。いくつかの実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、眼用レンズの外面および内面の両方に存在してもよく、任意の表面上またはそれらの任意の組み合わせで変調された任意の領域または複数の領域内に埋め込まれ、および/または隆起していてもよい。例えば図12に前述したように、非幾何学的パラメータ(例えば屈折率)の変調は、レンズ面に適用される場合、または表面間の位置に適用される場合、表面形状を実質的に変更しない場合がある。さらに、いくつかの実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の最適な構成および配置は、用途に対して所望の光学特性および効果を提供するように、および/または製造工程またはステップのいずれかの容易さおよび/または効率および/またはコストに利益をもたらすように、または、例えば装着の容易さ、およびコンプライアンス、およびレンズ品質を含む、眼用レンズの製造者または販売者または着用者にとって重要な他のあらゆる特徴および特性を提供するように設計されてもよい。
図15は、本明細書に記載されるように、眼用レンズの内面上に複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する眼用レンズの例示的な実施形態を示している。この例では、変調関数は、数学的に正弦または方形波関数に由来するのではなく、非周期的な数学関数(例えば多項式)に由来し、図15Aにおいて数学的に説明されている。図15Bに示すように、眼用レンズ1500は、ベースレンズ曲率を有するベースレンズ内面1502、中央ゾーン1503と、rsからreの間の変調領域1504、および中央ゾーン1503および変調前の領域1504と同じベース曲率を有する外側周辺ゾーン1505を備える。
図15Aのこの数学関数は、数学的に周期的ではないので、この関数にプロセスを適用して、眼用レンズ変調プロセスで使用可能な変調関数を作成してもよい(例えば、非周期関数を、所望の変調方向に沿った周期関数に変換する)。関数を所望の変調方向に沿った周期関数に変換するため、数学関数の引数xに最初の変化を加えてもよい。
Figure 2023531255000051
ls は、x 軸に沿った起点を示す数学的条件であり、図15Aで述べた関数が最終的に「変調関数」に使用されると考えられる。パラメータlは,「変調関数」において数学関数が使用できる点ls以降の長さである。上記のように、引数xは、結果的に周期関数を生成するために、角度θの周期関数になるように修正される。
Figure 2023531255000052
上記において,Tは、それ自体の内部に完全な多項式サイクルを有する角度/ラジアン単位の円弧のサイズであり、l(1512)は、図15Aおよび15Bに示されるように使用される関数の長さであり、δは表面に周期的特徴を生成するθの角度関数であり;
Figure 2023531255000053
ここで、「round」は、除算結果を小さい方の整数に丸めるプログラミング関数である。
Figure 2023531255000054
したがって、引数xに上記の新しい値を使用すると、数学関数は、本明細書で開示される変調プロセスに適用可能な、図15Cに記載されたような「変調関数」となり得る。
一方、ターゲットとなる変調パラメータは、曲率半径Rであってもよく、rsからreまでの単一の環状変調領域1504において、0から+Rm までの変調値範囲にわたって、単一ベクトルに沿った変調方向に変調されてもよい
Figure 2023531255000055
。この例におけるベースレンズ面1502の開始面形状は、先の例(図1~14)と同様であってよく、以下のように示すことができる。
Figure 2023531255000056
ターゲットとなる幾何学的パラメータである曲率半径に「変調関数」(図15C)を適用した後、変調された表面形状は、以下の式で記述され、図15Cに示されるようになる。
Figure 2023531255000057
ここで
Figure 2023531255000058
また、xは次のように定義することができる。
Figure 2023531255000059
上式におけるTの値が異なると、変調領域1504の表面1502に形成される多項式パターン1515の繰り返し回数を変更することができる。例えば、T値を24度とした場合、ωは360/24=15に変化し、これは、図15Dの表面1502上の円周方向に沿って形成される同じ多項式パターンの繰り返しが、所定領域1504に15回存在し得ることを意味している。図15Dの図は、変調領域1504における幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素(例えば単一の素子1518)のサブ表面3次元スライバ断面1516(および図15Eにおける拡大図1517として)の凹状内面1502を上から見下ろす3次元図を示している。図15Dおよび15Eに示されるように、光学外形要素1518は、数学的に記述され、図15Cにプロットされた単一の多項式変調関数1515に一致する多項式表面曲率1526を有することができる。光学外形要素1518は、長さ1520にわたって1519で示される深さだけ凹状内面1502に凹み、1522および1523で変調方向1521に滑らかで連続した表面を示し、1525で変調領域1524の半径方向端部とベースレンズ面1502との間に鋭い不連続部を有してもよい。この例における例示的なレンズの変調パラメータの変化は、R~R+Rmであってもよく、ここで、Rは曲率半径のベース値であり、Rmは図15Cに示されるようにR値からR+Rmに動的に変化するために必要な最大変化量である。図15Dおよび図15Eのレンズにおける「変調値範囲」は、0~+Rmとして選択されてもよく、したがって、パラメータRは図15Cの「変調関数」を介してこの範囲によって変化してもよく、図15Dおよび15Eに示すように、複数の幾何学的に定義された形状および/または光学的外形要素(例えば1517)の構成を提供する。したがって、任意の種類の数学関数を、任意の数の条件とともに使用して、外面または内面のレンズ表面または表面間のバルクの任意の方向および領域で幾何学的および/または非幾何学的パラメータを変調し、任意の所望の光学原理またはその組み合わせを使用して任意の所望の光学効果を生成することができる。
図16Aは、中央ゾーン1603と、曲率半径以外の幾何学的パラメータを用いて生成された眼用レンズの表面1602上の周辺ゾーン1605によって囲まれた複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素1606A~1606Hを組み込む単一の環状変調領域1604と、を備える眼用レンズ1600の別の例示的な実施形態の平面図を示している。この例示的な実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素1606A~1606Hは、形状および/または光学要素にわたる光散乱特性の変化に影響し得る表面粗さパラメータを変調することによって生成されてもよい。
図16の例では、変調プロセスは、例えば図2J/2Kに記載された先の例のレンズと同様であってもよいが、ただし、幾何学的パラメータR(例えば曲率半径)が変調されず、例えば図2Eで先に示されたように、変調関数として周期的方形波関数を用いて別の幾何学的パラメータ(例えば表面粗さSR)が変調された。したがって、図16Aの新しい変調されたレンズ面1602は、例えば図2J/2Kに記載された先の例のレンズと同様の幾何学的に定義された形状および分布で形成された8個の光学要素を生成するために、パラメータSRに適用される変調関数の同じ周波数条件で同じ変調領域
Figure 2023531255000060
内で変調され得る。SRパラメータの変調値範囲は、全面の表面粗さをSR、ベース材料の表面粗さ(例えば平均表面粗さ)をSR1、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の表面粗さをSR2とすると定義することができ、diff=SR2-SR1、SRは以下のように変調される。
Figure 2023531255000061
ここで
Figure 2023531255000062
ここで、周波数は、図2Kと同じように、次のように書くことができる。
リング内のサイクル数
Figure 2023531255000063
であり、この例の「変調値範囲」は0~+diffであり、これは、パラメータSRが、変調関数を介してこの範囲で変化し得ることを意味している。
図16Aに示すように、幾何学的パラメータSRを用いた変調プロセスによって眼用レンズ表面1602上に形成された変調表面によって形成された幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素1606A~Hは、曲率半径の変調によって生成された眼用レンズ271上に幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素272A~Hから生じる、例えば、図2Kに示されるサジタル(289)およびタンジェンシャルパワー(290)マップとは異なる光学特性を提供してもよい。図16Aの実施形態では、変調パラメータSRの変調値範囲は、例えば、ベースレンズ面の表面粗さを、例えば±20umだけ変化させることができる。いくつかの実施形態では、表面粗さは、±17um、または±15um、または±12um、または±10um、または±7.5um、または±6um、または±5um、または±1um、または±500ナノメートル、または±250ナノメートル、または±150ナノメートル、または±100ナノメートル、または±50以下に変化してもよい。変調関数の周波数条件による変調方向に沿った変調領域内の変調パラメータSRの変調値範囲は、眼用レンズのユーザにとってターゲットとされる光散乱(迷光)の程度に基づいて選択されてもよく、例えば、1~10度の角度領域および/または1~5度の角度領域にわたって導入される狭いおよび/または広い角度の迷光の量は、400迷光単位未満であってもよいし、200迷光単位未満であってもよいし、または、150迷光単位未満であってもよいし、または、100迷光単位未満であってもよいし、または75迷光単位未満であってもよい。いくつかの実施形態では、幾何学的および/または非幾何学的パラメータを変調して、任意の形状の幾何学的に定義された形状および/または光学的外形要素を提供し、より狭い角度(例えば、5度未満、または2.5度未満、または1.5度未満、または1以下)およびより広い角度(例えば、角度1度より大きい、または2.5度より大きい、または5度より大きい、および/または1~5度、および/または2~4度、および/または2.5~5度、および/または5~15度より大きい)の両方にわたって光散乱レベル(迷光)を提供する。いくつかの実施形態では、幾何学的および/または非幾何学的パラメータを変調して、狭角の迷光の量よりも広角の迷光が多い光散乱レベル(迷光)を提供する、任意の形状の幾何学的に定義された形状および/または光学的外形要素を提供してもよく、例えば、狭角迷光に対する広角迷光の比が、約0.5より大きい、または約0.9より大きい、または約1より大きい、または約1.1より大きい、または約1.2より大きい、または約1.25より大きい、または約1.3より大きい、または約1.4より大きい、または約1.5より大きい、または約1.6より大きい、または約1.7より大きい、または約1.8より大きい、または約1.9より大きい、または約2より大きい、または約4より大きい、または約6より大きい、または約8より大きい、またはそれより高くてもよい。いくつかの実施形態では、より広角の迷光を生成する幾何学的に定義された形状および/または光学的外形要素は、より狭角の迷光を生じさせ得る幾何学的に定義された形状および/または光学的外形要素よりも、像コントラストの低減に有効であり、近視抑制により有効であり、および/またはより許容可能な視力および/または像質および/または装着性を提供し得る。いくつかの実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、眼用レンズによって形成される像または変調伝達関数のコントラストを低減する迷光または光振幅透過率低減のレベル、例えば、MTFにおける変化および/またはコントラスト低減が、10%より大きい、または12.5%より大きい、または15%より大きい、または17.5%より大きい、または20%より大きい、または25%より大きい、または30%より大きい、または35%より大きい、または40%より大きい、または45%より大きい、または50%より大きいことが望ましいことがある。いくつかの実施形態では、複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、ランダムに分散されてもよく、いくつかの実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、アレイに、または環状ゾーンに、または同心円ゾーンに、または非対称配置に、またはそれらの任意の他の組み合わせまたは適切な配置にパターン化されてもよい。いくつかの実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、複数の離散的なドット形状であってもよく、いくつかの実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、ドット形状でなくてもよく、例えば、図5、6、8、9B、10、11、13、または15、または16で描かれたパターンを含む、ドットではない任意の他の構成であってよい。
いくつかの実施形態では、変調された表面は、少なくとも2つ以上の変調パラメータの変調によって生成されてもよい。いくつかの実施形態では、第1の変調、および次に少なくとも1つの第2のまたは複数の変調を表面に順次適用して、より複雑な幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を、1つ以上の表面または表面の1つ以上の組み合わせ、および/または眼用レンズの表面間に提供してもよい。例えば、少なくとも1つ以上の幾何学的パラメータおよび/または非幾何学的パラメータが変調されてもよく、1つ以上の変調された光学特性(屈折、非屈折、回折、コントラスト変調、位相変調、光散乱、収差、ホログラム、拡散、光偏向(プリズム)、光振幅変調またはそれらの組み合わせ)をもたらしてもよい。いくつかの実施形態では、少なくとも1つ以上の変調は、1つ以上の変調値範囲における少なくとも1つ以上の幾何学的および非幾何学的パラメータを変調関数に適用することによって同時に実施され、その結果、少なくとも部分的には、重複部分を含む眼用レンズの部分または複数の部分に位置し得る、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素に含まれる1つ以上の光学効果または光学特性が変化または導入されてもよい。
図16Bは、中央ゾーン1613と、曲率半径以外の幾何学的パラメータを用いて生成された眼用レンズの表面1612上の周辺ゾーン1615によって囲まれた複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素1616A~1616Hを組み込む単一の環状変調領域1614と、を備える眼用レンズ1610の別の例示的な実施形態の平面図を示している。この例示的な実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素1616A~1616Hは、形状および/または光学要素にわたる光振幅透過率特性変化に影響し得る密度マスクを変調することによって生成されてもよい。
図16Bの例では、変調プロセスは、例えば図2J/2Kに記載された先の例のレンズと同様であってもよいが、ただし、幾何学的パラメータR(例えば曲率半径)が変調されず、図2Eで先に示されたように、変調関数として周期的方形波関数を用いて別の幾何学的パラメータ(例えば密度マスクDM)が変調された。したがって、図16Bの新しい変調されたレンズ面1612は、図2J/2Kに記載された先の例のレンズと同じ幾何学的に定義された形状および分布で形成された8個の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素1616A~1616Hを生成するために、パラメータDMに適用される変調関数の同じ周波数条件で同じ変調領域
Figure 2023531255000064
内で変調され得る。DMパラメータの変調値範囲は、全面の密度マスク値をDM、ベース材料の密度マスク(例えば平均DM)をDM1、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の密度マスクをDM2とすると定義することができ、diff = DM2 - DM1、DMは上述(例えば、図15に関する)と同様の方法で変調することができる。パラメータDMは、2値限界0(透過率100%)~1(透過率0%)の間の範囲にあり、変調関数を介してこの範囲で変化し得る。
図16Bに示すように、幾何学的パラメータDMを用いた変調プロセスによって眼用レンズ表面1612上に形成された変調表面によって形成された幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素1616A~Hは、曲率半径の変調によって生成された眼用レンズ271上に幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素272A~Hから生じる、図2Kに示されるサジタル(289)およびタンジェンシャルパワー(290)マップとは異なる光学特性を提供してもよい。図16Bの実施形態では、変調パラメータDMの変調値範囲は、例えば、ベースレンズ面の密度マスク光透過率を、例えば、0~1の間の光振幅透過率によって変化させてもよく、0は光透過率がない(すなわち光が遮断され)、1の値はベースレンズに対して素子によって光が遮断されないことを意味する。変調関数の周波数条件による変調方向に沿った変調領域内の変調パラメータDMの変調値範囲は、眼用レンズのユーザにとってターゲットとされる光透過率または光振幅変調の程度、例えば、視野にわたって変化する光透過率量に基づいて選択されてもよい。いくつかの実施形態では、光振幅は、任意の指定された変調領域にわたって、任意の指定された変調方向に、任意の指定された勾配によって変化してもよい。変調パラメータDMの変調領域、方向、および値の範囲は、任意の所望の像質および/またはコントラスト変化を提供するために、任意の空間周波数分布または光散乱にわたってMTFを変調し、所望の光透過率の程度に基づいて選択され得る。例えば、光振幅を変調する少なくとも1つの幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素のサイズおよび面積および分布(例えば、充填率)、または配置、またはパターン(例えば、ランダムまたはアレイ)、または光振幅透過率勾配は、所望の光学品質(例えばMTF)、したがって所望の像質を与えるために、眼用レンズ上または眼用レンズ内に生成されてもよい。いくつかの実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、1つ以上の光学効果を組み込むために、変調関数内の複数の変調パラメータによって変調されてもよく、例えば素子は、マスク密度パラメータおよび/または屈折率パラメータおよび/または光散乱パラメータおよび/または光偏向パラメータを変調することによって形成されてもよい。
図16Cは、図16Aおよび図16Bと同様に、図2Eに記載された変調関数が表面ステップの幾何学的パラメータに適用されて、領域1624上に示されるように(例えば、8つの)幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素1626A~Hを生成する、眼用レンズ1620の別の例示的な実施形態の平面図を示している。これらの幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、光の位相値を変化させ、眼用レンズの回折および/または屈折特性をもたらしてもよい。
図16Dは、眼用レンズ1630の別の例示的な実施形態の平面図を示しており、開始形状は、図1および図2に図示されたものと同様であってもよく、図2Eに記載された変調関数が、図2Aの角度方向209に沿って図2Aの204の領域上において図1Bの曲率半径106に適用されてもよい。この変調関数は、より低い周波数の正弦波条件(形状は方形波)のみを有し、領域1634上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素1631のサイズがより大きい、または実質的により大きい理由となり得る著しく高いTsgn値を有している。このようなレンズは、眼の内側の網膜の手前または後ろに部分的な焦点リングを生成し、1631と中央ゾーン1633の間でベース面とのみ連続し得る。
図16Eは、眼用レンズ1640の別の例示的な実施形態の平面図を示しており、開始形状は、図1および図2に示されたものと同様、または実質的に同様となり得る。なお、外面1642は、図1Bの曲率半径106に適用される変調関数で変調されてもよく、変調の方向および領域は、図1および図2と同様、または実質的に同様となり得る。しかしながら、変調関数は、数学的に不均等に調整され得る、各間隔の正方形の長さを変更した方形波であってもよい。このような変調は、変調領域1644内に不規則な幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素1641A~Cを生成することができる。
図16Fは、非環状(例えば水平の)領域1654において複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素1654-A~1654-Dからなる変調された外面形状1652を有する眼用レンズ1651の例示的な実施形態の断面図および平面図を示している。レンズ1651は、中央ゾーン1653、変調領域1654、および外側周辺ゾーン1655を有する。レンズ面1652の形状は、R~Rmの変調値範囲で単位ベクトルaxの方向の変調領域x1~x2、y1~y2にわたって変調パラメータ曲率半径Rに周期変調関数を適用することによって構成されてもよい。いくつかの実施形態では、変調関数は、周期的な方形波関数、またはサイン波関数であってもよい。いくつかの実施形態では、変調関数は、図2Hに記載されたようなものであってもよく、いくつかの実施形態では、変調関数は、任意の周期関数であってもよい。レンズ1651の最終的な変調された外面形状1652は、水平子午線における外面上に4つの幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素1654-A~1654-Dが形成されるように、「変調範囲」内の定義された領域1654にわたって所望の方向axに変調関数を適用することによって(すなわちパラメータRの周波数条件を有する周期方形波関数のRを修正して)形成されてもよい。いくつかの実施形態では、周波数条件、したがって定義された領域に形成される要素の数は、少なくとも1であってよく、2、3、4、5、6、7、8、9、および/または10以上であってもよい。いくつかの実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の新しい配置を生成するために、定義された領域の数が変更されてもよく、例えば、2つ以上の領域が定義されてもよく、したがって領域の数は少なくとも1であってもよく、2、3、4、5、6、7、8、9、および/または10以上であってもよい。いくつかの実施形態では、変調の方向は、水平方向、垂直方向、または角度方向、または任意の方向もしくはそれらの組み合わせであってもよい。
いくつかの実施形態では、光透過率を変調し得るマスクの密度および分布を定義するために、表面を記述し得る任意の数学関数、例えば、円錐関数、または多項式、またはゼルニケ波面、また超円錐関数等を使用することができる。いくつかの実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、眼用レンズによって形成される像のコントラストを低下させるレベルの光振幅透過率変化を提供することが望ましい場合がある。いくつかの実施形態では、複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、ランダムに分散されてもよく、いくつかの実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、アレイに、または環状ゾーンに、または同心円ゾーンに、または非対称配置に、またはそれらの任意の他の組み合わせまたは適切な配置にパターン化されてもよい。いくつかの実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、複数の離散的な円形またはスポット形状であってもよく、いくつかの実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光振幅変更光学要素は、任意の形状、例えば、少なくとも、同心であってもなくてもよい環状リングの一部または完全な環状リングを含む、丸くない他の構成でもよく、例えば図5、6、8、9B、10、11、13、または15に描かれたパターンであってもよい。いくつかの実施形態では、少なくとも1つ以上の形状は、開いた形状または閉じた形状またはセクタまたは細長い線または帯、または長方形または曲線または渦巻きまたは円弧であってよく、間隔を空けてもよく、結合または塊であってもよく、それらの任意の組み合わせであってもよい。
いくつかの実施形態では、変調された表面は、少なくとも2つの変調パラメータの変調によって生成されてもよい。いくつかの実施形態では、変調された表面は、少なくとも1つ以上の幾何学的パラメータの変調によって生成されてもよい。いくつかの実施形態では、変調された表面は、少なくとも1つ以上の非幾何学的パラメータの変調によって生成されてもよい。いくつかの実施形態では、変調された表面は、レンズの光学特性を変更し得る変調された幾何学的および非幾何学的パラメータを組み込むことができる、複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を備える新しい変調された表面を生成するために、少なくとも1つの幾何学的パラメータの変調によって、および少なくとも1つの非幾何学的パラメータの変調によって生成されてもよい。いくつかの実施形態では、眼用レンズは、少なくとも1つ以上の光学的原理に基づくことができる変調された表面、および/または変調された部分、および/または幾何学的に定義された形状および/または光学的外形要素を組み込んでもよい。いくつかの実施形態では、眼用レンズは、屈折および/または非屈折の光学効果を含み得る、変調された表面、および/または変調された部分、および/または幾何学的に定義された形状および/または光学的外形要素を組み込んでもよい。いくつかの実施形態では、眼用レンズは、屈折および光散乱の光学効果を提供し得る、変調された表面、および/または変調された部分、および/または幾何学的に定義された形状および/または光学的外形要素を組み込んでもよい。いくつかの実施形態では、眼用レンズは、屈折および光散乱および修正された光振幅透過率光学効果を提供し得る、変調された表面、および/または変調された部分、および/または幾何学的に定義された形状および/または光学的外形要素を組み込んでもよい。いくつかの実施形態では、眼用レンズは、屈折および/または光散乱および/または修正された光振幅透過率および/またはプリズム光偏向光学効果を提供し得る、変調された表面、および/または変調された部分、および/または幾何学的に定義された形状および/または光学的外形要素を組み込んでもよい。例えば、図2J、2Kのように、幾何学的パラメータ(例えば曲率半径)の変調によって生成された変調された表面は、図12のように非幾何学的パラメータによって(例えば材料特性屈折率によって)変調によってさらに変調されて、変調された幾何学的パラメータ(例えば、曲率半径、表面粗さ、光軸の横方向分離、厚さ、サジタル深さ)および非幾何学的パラメータ(例えば、屈折率、結果として得られるパワープロファイルを形成する特性および/または像質を変更し得る少なくとも1つ以上の光学特性、例えば屈折、非屈折、回折、コントラスト、位相、光散乱、収差、ホログラム、拡散、光偏向、光振幅変調またはその1つ以上の光学特性の組み合わせ)を組み込むことができる、複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を備える新しい変調された表面を生成してもよい。
いくつかの実施形態では、図2J、2Kのように、幾何学的パラメータ(例えば曲率半径)の変調によって生成された変調された表面は、図16Aのように別の幾何学的パラメータ(例えば表面粗さパラメータ)の変調によってさらに変調されて、変調された幾何学的パラメータ(例えば曲率半径Rおよび表面粗さSR)を組み込んで、複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を備える新たな変調された表面を生成し、像質を変更し得る屈折および光散乱光学特性を組み合わせることによって結果として得られる光学効果を形成してもよい。例えば、10度または15度または20度の視野、またはより広い視野にわたって所望の狭角(例えば屈折収差および/または迷光)および広角光散乱(迷光)の組み合わせを規定することにより像質が変更されてもよい。結果として得られる像質は、定義された空間周波数におけるMTF(コントラスト損失)など、より最適なおよび/またはターゲットとする像質を実現させることができる。小児および若年成人における眼軸伸長および近視の進行につながる眼球成長反応は、例えば、中間空間周波数にわたる像質によって制御されるなど、影響を受け得るという仮説が立てられているため、像のコントラストは、本明細書に開示するように制御された方法で変調することが望ましい光学特性となり得る。
いくつかの他の例では、図12のように、第1の非幾何学的パラメータ(例えば屈折率)の変調によって生成された変調された面は、図16Bのように、第2の非幾何学的パラメータ(例えば密度マスクDM)(光振幅透過率に影響する)の変調によってさらに変調されてもよく、所望の結果として得られる像コントラスト(例えば、10度または15度の視野またはより広い視野にわたる光の屈折および光の振幅の組み合わせ)を有する眼用レンズを形成するために、少なくとも2つの変調された光学特性(例えば屈折および光振幅透過率)を組み込むことができる、複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を備える新しい変調表面を形成してもよい。いくつかの実施形態では、幾何学的および非幾何学的パラメータ変調は、同じ複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素に対応することができる。いくつかの実施形態では、幾何学的および非幾何学的パラメータ変調は、同じ複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素に対応しなくてもよく、例えば、幾何学的および非幾何学的パラメータ変調要素は、離間する、または部分的に対応している、または少なくとも部分的にオーバーラップまたは結合している。いくつかの実施形態では、少なくとも1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、少なくとも部分的には、幾何学的パラメータおよび/または非幾何学的パラメータによって変調される。いくつかの実施形態では、変調された少なくとも1つ以上のパラメータは、同じ光学特性に影響を与えてもよく、またはいくつかの実施形態では、異なる光学特性に影響を与えてもよい。いくつかの実施形態では、変調された少なくとも1つ以上のパラメータは、同じ光学特性に影響を与えてもよく、またはいくつかの実施形態では、異なる光学特性に影響を与えてもよい。光学特性には、1つ以上の屈折、回折、コントラスト、光散乱、光偏向、収差、ホログラフィック、拡散、および/または位相または光振幅変調近視抑制要素またはこれらの要素の1つ以上の組み合わせのタイプ、配置、サイズ、大きさ、および/または強度が含まれ、個人の眼の近視進行速度に少なくとも部分的に基づいて、眼用レンズの領域にわたって変化してもよい。例えば、ターゲットとする像質を得るために、単一の光学特性を変化させるために単一の幾何学的パラメータを過度に変調することを制限することが、眼用レンズの着用者にとって望ましい場合がある。例えば、進行中の小児近視は、近視の像質および/または焦点位置を変化させるため、表面曲率パラメータRおよび/または表面粗さパラメータSRを変調することによって、屈折デフォーカス光学特性または光散乱光学特性を導入することにより抑制することができる。単一の光学特性原理を操作することによって、近視の進行を抑制し得る眼用レンズ設計は、望ましくない特性、例えば、視力、視覚品質、レンズの外観、装着快適性、歪み、および動的な眼または頭の動きによって悪化する歪みをもたらすことがあるため、必要な画像品質を実現するため、異なる手段または光学特性の組み合わせによって、着用者に気付かれにくい光学特性および像質の変化をもたらすことが望ましい場合がある。
いくつかの実施形態では、累進性近視の軸方向伸長を遅らせるために有効な網膜像質を形成し得る、少なくとも2つ以上の光学特性を提供し得る、少なくとも1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を組み込んだ眼用レンズが、設計および/または製造されてもよい。いくつかの実施形態では、少なくとも1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、任意の所望の形状であってもよく、ベースレンズに対して少なくとも1つ以上の異なる屈折率を有してもよく、および/または減少した光振幅透過率を有してもよく、および/または光散乱特性を有してもよく、および/または屈折パワープロファイルを有してもよく、および/または物体および/または着用者の眼が眼用レンズの光学部品に対して移動すると、より高次の収差パワープロファイルおよび/または光偏移効果を有してもよい。いくつかの実施形態では、少なくとも1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、例えば、ドーム形状を形成してもしなくてもよく、ベース面から隆起していない任意の形状またはドームが形成されてもよく、および/または表面間のレンズのマトリックス内に形成されてもよく、またはレンズコーティングプロセスの一部として形成されてもよく、またはレンズコーティングプロセスによって覆われるまたはコートされてもよい。いくつかの実施形態では、少なくとも1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、ドーム形状、例えば、ベース面から隆起してもよい任意の形状または要素を形成してもよく、および/または外面または内面の少なくとも一方に形成されてもよく、またはレンズコーティングプロセスの一部として形成されてもよく、またはレンズコーティングプロセスによって覆われるまたはコートされてもよく、または印刷プロセス(例えばインクジェット印刷または3D印刷)によって形成または覆われてもよい。いくつかの実施形態では、少なくとも1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、光透過率を約10%以上、または15%以上、または20%以上、または25%以上、または30%以上、または35%以上、または40%以上、または45%以上、または50%以上、または55%以上、または60%以上、または75%以上、または80%以上低減してもよく、および/または光を散乱してもよく、および/または狭角迷光に対する広角迷光の比が、約0.5より大きい、または約0.9より大きい、または約1より大きい、または約1.1より大きい、または約1.2より大きい、または約1.25より大きい、または約1.3より大きい、または約1.4より大きい、または約1.5より大きい、または約1.6より大きい、または約1.7より大きい、または約1.8より大きい、または約1.9より大きい、または約2より大きい、または約4より大きい、または約6より大きい、または約8より大きい、またはそれより高くてもよく、および/または約0.01以上、または約0.02以上、または約0.04以上、または約0.07以上、または約0.09、または約0.15、または約0.3以上、または約1以上、または1.5以上またはそれ以上だけ異なる屈折率を有していてよい。いくつかの実施形態では、1つ以上の光学原理または光学効果を組み込むことができる少なくとも1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、成形プロセスまたはレーザーまたはプリンタ(例えば、ポリマーが、硬化プロセス(例えばUV硬化プロセス)または2光子リソグラフィープロセス、またはスタンピング、またはエンボス加工、またはコーティングプロセス、または乾燥ステップおよび/または蒸発ステップを含み得るコーティングプロセスによって堆積および/または形成されている、インクジェットプリンタおよび/または3Dプリンタ)の少なくとも1つ以上によって生成されてもよい。
図17Aは、中央ゾーン1703と、幾何学的パラメータ(例えば曲率半径中心位置)を用いて生成された眼用レンズの表面1702上の周辺ゾーン1705によって囲まれた複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素1706を組み込む単一の環状変調領域1704と、を備える眼用レンズ1700の例示的な実施形態の内面の形状の平面図を示している。図17Aはまた、レンズ1700の断面を拡大図で示し、レンズ内面1702を凹ませた3次元スライバ断面1709を示している。図17Aのレンズは、図2Iに記載された表面変調眼用レンズ200をベースとしたものである。図2Iに記載されたレンズと同様に、図17Aに示された眼用レンズ1700は、領域1704内に複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素1706A~1706Wを生成するために、同様の変調された環状領域1704および変調方向、例えば単位ベクトル
Figure 2023531255000065
(図2Aの209と同様)上に適用された同様の高周波正弦変調関数(すなわち図2Fの関数240)を使用している。しかしながら、図17Aの眼用レンズ1700は、レンズの子午線の各々に沿って(プリズムパワーの光学特性に影響を与える)異なる変調値範囲にわたって異なる変調された幾何学的パラメータ(曲率半径中心位置)を使用する(プリズム角の光学特性に影響を与える)。
図17Bは、中央ゾーン1703、変調領域1704、および無変調ゾーン1703および1705内に曲率1702aを有する眼用レンズ内面1702の部分領域1705の形状の断面図を示す。説明したような正弦変調関数を使用して、1704aと1704bの間の領域1704内に変調前の曲率1702aから曲率半径中心位置パラメータを変調すると、傾斜する表面曲率を形成する場合があり(例えば曲率1707または1708が外側方向に、1710または1711が内側方向に)、プリズムパワーおよびプリズム角が生じる場合がある。したがって、例えば、曲率傾斜1708は、1707で示される曲率傾斜よりも大きな角度でより大きなプリズムパワーを生成させることができる。したがって、表面曲率傾斜1708(外向き)および1711(内向き)が大きくなると、プリズムパワーが大きくなり、プリズム角の方向への焦点のシフトまたは偏差が大きくなる。図{j}17Cは、中央ゾーン1703、周辺ゾーン1705、および第1の例の外向きプリズム角1719および第2の例の内向きプリズム角1720の距離の方向への曲率半径中心位置(傾斜)パラメータの変調によって生成された、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素1706を組み込む変調領域1704を含む眼用レンズ1700を通過する遠距離物体からの光線についての単純化した概略光線図(すなわち、眼の屈折要素を含まない)を示している。目の屈折要素を含まない)を図示したものである。図17Cに描かれているように、第1の光線群1713aは、遠方の単一の物体から発生し、光軸1714に平行であり、眼用レンズ1700のベースレンズパワープロファイルを組み込んだゾーン1703および1705と眼の光学系1715によって屈折(1713b)して光軸に沿って網膜面1717上に焦点1718を形成して着用者の遠方屈折異常を矯正する。第2の遠方光線群1716aは、ベースレンズ曲率半径1702aに対して第1の例の外向きに傾いた曲率半径1706または第2の例の内向きに傾いた曲率1710を有する幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素1706を組み込んだ変調された表面領域1704の一部を通過し(図17B)、傾いていない曲率1702aによって軸上焦点1718を形成した光線1713bに対して光線1716c(第1の例の場合)または1716b(第2の例の場合)を偏向させることによって、外向きおよび内向き曲率(傾斜)のそれぞれについて1722または1721で網膜上に焦点を形成してもよい。偏差例えば、1718から1721または1722への焦点の変位1719および1720は、変調値範囲および方向にわたって曲率傾斜パラメータ変調から生じるプリズムパワーおよび/またはプリズム角度に比例してもよい。したがって、図17Bに描かれたより大きな表面曲率傾斜、例えば1708(外向き)および1711(内向き)は、さらに大きなプリズムパワー、および例えば1723および1724に位置するプリズム角の方向への焦点の大きなシフトをもたらし得る。
眼用レンズの表面上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、変調の方向に滑らかで連続するように設計され得る。いくつかの実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、円周方向または半径方向または任意の方向または全方向またはそれらの任意の組み合わせで変調されて、その周囲表面がレンズベース面の変調されていない部分であるか、または周囲レンズ面との交差部が変調領域内であるときに、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の周囲レンズ表面との交差部でレンズ面の所望の外形を構成することができる。前述のように、変調関数は、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の任意の構成または特徴を制御するように定義されてもよく、例えば、方形波関数への正弦関数の追加は(例えば、図2Iに示すように)、変調方向に滑らかで連続する幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を眼用レンズの表面に形成するために必要または望ましい場合がある。いくつかの実施形態では、変調関数は、滑らかでない、および/または連続的でない可能性のある要素を生成するように定義されてもよい。
本明細書で先に開示されたようないくつかの実施形態では、複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、図18に概説した変調プロセスによって形成されてもよい。例えば、眼用レンズの幾何学的パラメータまたは非幾何学的パラメータまたはその組み合わせは、所望の光学品質および像質をもたらす所望の大きさおよび光学特性を有する幾何学的に定義された形状および/または光学的外形要素を組み込んだ新しく変調された表面形状を生成するように定義されたパラメータ値の範囲にわたって、数学関数に由来する異なる変調関数によって定義された領域および方向で順次変調されてもよい。いくつかの実施形態では、変調パラメータは、例えば、眼用レンズの表面上に少なくとも1つ以上の1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を形成するために単一方向に変調された曲率半径として定義され得る。例えば、ステップ1は、変調されるレンズ表面形状および/またはレンズ特性を定義する、変調前の表面形状および/または非幾何学的特性を決定することを含んでもよい。これは、パラメータが存在し、変更可能な数学的な数式である場合がある。ステップ2は、例えば、曲率半径、LSR、ROC中心位置、屈折率など、変調前の表面形状またはレンズ特性のパラメータを選択することを含んでもよい。次に、ステップ3は、変調されるパラメータの変調値範囲を設定することを含むことができ、例えば、曲率半径は、150mm~220mmの範囲で変調され得るので、変調値範囲は、-50mm~+20mmとなり得る。ステップ4は、変調前の表面形状および/またはレンズ特性が変調され得る領域と方向の両方を定義することを含んでもよい。ステップ5は、変調前の表面形状および/またはレンズ特性を変調し得る、定義された形状、パラメータ、値の範囲、領域および方向の1つ以上の任意の組み合わせを考慮して、変調関数(数学関数に由来する)を生成することを含んでもよい。ステップ6は、変調前の表面/レンズ特性に変調関数を適用して、所望の光学効果を提供する新しい幾何学的に定義された表面形状および/または外形の光学要素またはレンズ特性を生成することを含んでもよい。この新しい表面/レンズ特性は、「変調された表面形状/特性」と呼ばれることがある。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されたプロセスは、要素を生成するための変調関数を含むだけでなく、レンズ表面(またはレンズ表面の一部)を遡及的に記述するために使用されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、要素は、変調関数を使用せずに、点ごとに、または一連のつなぎ合わされた領域によって記述され、指定することができる。しかしながら、結果として得られる(例えば、最終的な)表面形状または光学特性は、指定された光学パラメータを有する要素を形成する任意のパラメータ(例えば、本明細書に記載されたパラメータを含む)の変調プロセスおよび/または変調関数によって記述され得る。
いくつかの実施形態では、図19Aに示されるように、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素1906は、図18で説明した変調プロセスを使用して生成されなくてもよく、幾何学的平面とベース面との交差によって作成されてもよく、実質的に平らであってもよい。
いくつかの実施形態では、1つの方向1903においてのみ平坦である、図19Aの線形状1902は、平坦部分でない軸1903の周りの線1902の回転によって表面1901を生成することができる。しかしながら、いくつかの実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、1つ以上の空間平面の一部であってもよい、曲率または形状の交差によって眼用レンズ表面上に生成されてもよい。
図19Bに示されるように、空間平面1904は、異なる形状1905a~d、1906、1907、1908を含むことができ、いくつかの形状が線1905a~dであってもよく、開いた外形を有し、平面1904上に位置してもよく、またはいくつかの異なる形状、例えば1906、1907、1908が接合部に形成された閉じた外形を有してもよい。いくつかの実施形態では、図19Cに示されるように、平坦部分1910は、軸が直角1913であるその法線軸1912の周りの1911(線形上)の回転により形成されてもよい。いくつかの実施形態では、外形形状は、開いていても閉じていてもよく、任意のサイズ、形状または組み合わせ、または複数の形状であってもよい。いくつかの実施形態では、外形形状は、少なくとも1つ以上の空間平面上にあって、任意の光学特性を付与するために、複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を眼用レンズの表面上に、幾何学的および/または非幾何学的形状の任意の配置および組み合わせで提供することができる。任意の光学特性には、1つ以上の屈折、回折、コントラスト、光散乱、光偏向、収差、ホログラフィック、拡散、および/または位相または光振幅変調近視抑制要素またはこれらの要素の1つ以上の組み合わせのタイプ、配置、サイズ、大きさ、および/または強度が含まれ、個人の眼の近視進行速度に少なくとも部分的に基づいて、眼用レンズの領域にわたって変化してもよい。
図20A~Bは、実質的に円形または円形の外形の幾何学的に定義された形状および/または異なるサイズの外形の光学要素をもたらす眼用レンズの外面の一部と平面との幾何学的交差によって形成された円形の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を備える眼用レンズの外面の概略図を示している(図20Aおよび図20B)。図20Aに示されるように、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2003は、平面2004が平面2004に垂直な方向の軸2005に沿って移動すると、実質的に円形または円形の外形2003を生成する、空間的に平坦な平面2004と実質的に球形または球状のベース面2002とを交差させることによって、眼用レンズ2002の球状ベース外面に形成されてもよい。軸2005に沿って移動している間、平面2004は、第1の交差位置2006から距離2007で停止するまで、第1の交差位置2006でベース面2002と最初に交差する。この例では、生成される実質的に円形または円形の外形2003のサイズは、ベース面2002との最初の交差位置2006の後、平面が軸2005に沿って移動する距離2007に比例している。図20Bは、図20Aの同じレンズの図を示すが、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2009は、図20Aの例における要素2003より小さい。より小さい幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2009は、空間平面2010が、平面2010とベース面2008との間の第1の交差位置2013から軸2012に沿って、図20Aの移動距離2007よりも小さい垂直距離2011を移動することによって形成されてもよい。
図21は、図20Aに記載されたのと同様に、平面2102が球面ベースレンズ面2101の一部と交差して、丸く平坦なファセット状の幾何学的に規定された形状および/または外形の光学要素2103を形成した眼用レンズ2101の表面のさらに拡大された3次元斜視図を示している。平面2102は、第1の交差位置2105でレンズ面2101と交差し、平面2102の内側に平坦部要素2103を形成することによって新しいレンズ表面形状2104を生成する距離を第1の交差位置で表面に垂直な軸を移動する一方、元の表面のベース形状2101と新しい表面形状2104からのレンズ体積の変化に等しい平面2102の外側に、第2の形状2106を生成(および除去)することができる。
図22は、レンズ上に少なくとも1つの平坦な幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2206を組み込んだ眼用レンズ2201の平面図および/または断面図を示している。幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、空間的に平坦な面であってもよく、本明細書に開示するように、レンズ外面上の平坦な平面の交差によって形成されてもよい。22の図は、例えば、角膜、眼球レンズ、頂点距離(眼鏡の場合)等の眼での使用において存在する眼用レンズおよび眼球光学系の他の構成要素を描かずに、レンズ2201に向けられ、そこから出射する光線のみを図示した簡略化された眼球モデルの概略光線図を含む。図22は、簡略化された眼球モデル系に入射し、そこから出射される多数の光線群のレイトレーシングを図式的に示したものである。レンズ2201は、眼の遠方屈折異常を矯正するためのベースパワープロファイルを有し、そのため、遠方の物体から光軸2214に平行に進む第1の光線群2205aを屈折させて、光線2205bを網膜像面2212上に軸上焦点2211を形成するように誘導してもよい。遠方の物体からの第2の光線群2208aは、光線2208bを向けられて網膜像面2212の後ろの像面2210に軸外焦点2209を形成し得る外面および眼球モデル光学系に位置する平坦な幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2206を通過する。幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2206の拡大ウィンドウ2207が2207に示されており、外面2202の曲率は、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2206の外形2206cを生成する空間的に平坦な面の一部に変化する。
図23は、レンズの内面2304上に少なくとも1つの幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2306を組み込んだ眼用レンズ2301の平面図および/または断面図を示している。幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2306は、空間的に平坦な面であり、変調プロセスを通じてではなく、本明細書に開示するように、レンズ内面上の平坦な平面の交差によって形成されてもよい。23の図は、例えば、角膜、眼球レンズ、頂点距離(眼鏡の場合)等の眼での使用において存在する眼用レンズおよび眼球光学系の他の構成要素を描かずに、レンズ2301に向けられ、そこから出射する光線のみを図示した簡略化された眼球モデルの概略光線図を含む。図23は、簡略化された眼球モデル系に入射し、そこから出射される多数の光線群のレイトレーシングを図式的に示したものである。レンズ2301は、眼の遠方屈折異常を矯正するためのベースパワープロファイルを有し、そのため、遠方の物体から光軸2314に平行に進む第1の光線群2305aを屈折させてもよく、光線2205bを誘導して網膜像面2312上に軸上焦点2311を形成してもよい。遠方の物体からの第2の光線群2308aは、内面および眼球モデル光学系に位置する平面の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2306を通過し、光線2308bを誘導して網膜像面2310の手前の像面2310に軸外焦点2309を形成し得る。幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2306の拡大ウィンドウ2307が2307に示されており、内面2304の曲率は、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2306を生成する空間的に平坦な面の一部に変化する。
図24は、レンズの外面と内面上にそれぞれ、平面の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2406および2408を組み込んだ、眼用レンズ2401の平面図および断面図を示している。幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、空間的に平坦な面であり、本明細書で先に述べたように、レンズ外面および内面上の平坦な平面の交差によって形成されてもよい。図24A~図24Cに示されるように、外面および内面に位置する平面の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、異なる大きさであり、少なくとも部分的には、整列して配置され、互いに相対的に傾いていてもよい(例えば、平行ではないことがある)。24Aの図は、例えば、角膜、眼球レンズ、頂点距離(眼鏡の場合)等の眼での使用において存在する眼用レンズおよび眼球光学系の他の構成要素を描かずに、レンズ2401に向けられ、そこから出射する光線のみを図示した簡略化された眼球モデルの概略光線図を含む。
図24Aに示すように、外面に位置する平坦な平面要素2406は、少なくとも部分的に、内面に位置する平坦な平面要素2408と直接整列して配置され、組み合わせは、眼用レンズ2401のその部分において屈折力を提供しない場合があり、例えば、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素のパワープロファイルは光を屈折させず、光線2407aは光線の屈折なしに両素子を通り抜けることがある。図24Bおよび24Cは、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2406および2408を生成する空間的に平坦な平面の一部に各表面の表面曲率が変化する眼用レンズの外面2402および内面2404上の平坦な表面の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の拡大されたウィンドウを示している。外面2402上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2406は、内面2404上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2408のサイズと異なるサイズであってよい。さらに、各表面上の少なくとも1つの幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2406および2408は、異なる幾何学的寸法および異なる光学的寸法であってもよく、外面平面2406の端部に入る光が内面平面2408の端部を通過しない場合があることを意味する。その結果、外面素子2406を通過した光は、少なくともユーザが主に遠方の物体を主要注視で見ているときは、眼用レンズの内面に配置された平面2408を通過せずに、ベースレンズ2401を通過することができる。図24Cは、外面および内面の平坦な平面表面の相対的な傾き(プリズム角2423)を、両表面に示される表面ベクトル軸(それぞれ2421、2422)に対する法線の角度で示したものである。その結果、屈折はしないものの相対的に傾きうる両表面の平面を通過して眼用レンズに入射する光線は、それぞれの平面の傾き量(プリズムパワー)と方向(プリズム角度)に基づいて偏位する場合がある。これら2つの幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2406および2408の組み合わせは、本開示において「プリズムレット」と呼ばれる。いくつかの実施形態では、プリズムレットは、レンズおよび眼球光学系の他の光学要素と組み合わされている間、ゼロ、プラス、マイナスまたは1つ以上の組合せのパワーを示すことができる。
図24Aは、簡略化された眼球モデル系に入射し、そこから出射される多数の光線群のレイトレーシングを図式的に示したものである。レンズ2401は、近視性の眼の遠方屈折異常を矯正するための-2Dのベースパワープロファイルを有し、そのため、遠方の物体から光軸2420に平行に進む第1の光線群2405aを屈折させて、網膜像面2412上に軸上焦点2411を形成してもよい。遠方の物体からの第2の光線群2407aは、外面上の平面の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2406を通過し、レンズの内面上に位置する平面の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2408を備えるレンズ光学眼システムを通って、網膜像面2412の手前に軸外焦点2413を形成してもよく、これは平面が屈折力を提供しない(すなわちそれらがレンズを通して平行なまま)場合があるためである。また、平面が互いに対して傾いていてもよいので、焦点は光軸2424から横方向にずれてもよく(図24C)、その結果、プリズムパワーによって光偏向構成が提供される。遠方の物体からの第3の光線群2409aは、外面および眼球モデル光学系に位置する平面の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2406を通過するが、内面に位置する平面の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2408は除外し、網膜像面2412の後ろの像面2417に軸外焦点2416を形成し得る。遠方の物体からの第4の光線群2410aは、外面上の光学要素2406を通過せず、内面および眼球モデル光学系に位置する平面の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2408を通ることを含むレンズ光学眼システムのみを通過し、網膜像面2412の手前の像面2414に軸外焦点2415を形成し得る。
眼用レンズの外面および/または内面の平面の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素のこの例示的な構成は、眼用レンズの着用者の使用時に、眼が眼鏡平面内に位置するレンズ光学系と独立して動くと、網膜に対する光分散および/または光偏向光学効果をもたらす場合がある。いくつかの実施形態では、眼用レンズが、例えば眼鏡レンズである場合に、眼球または頭部の動きに伴う複数の独立した光の偏向を生成するために、外面および内面の複数の平面の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が眼用レンズの表面上に組み込まれてもよい。いくつかの実施形態では、網膜上の光分散および/または光偏向光学効果は、少なくとも部分的には、全てが同じ方向であってもよいし、全てが同じ方向でなくてもよい。いくつかの実施形態では、網膜上の光分散および/または光偏向光学効果は、ランダムであってもよい。いくつかの実施形態では、網膜上の光分散および/または光偏向光学効果は、すべて同じ量であってもよく、またはすべて同じ量でなくてもよい。いくつかの実施形態では、網膜上の光分散および/または光偏向光学効果は、全ての視野角または視線方向または網膜位置にわたって一定であってよく、いくつかの実施形態では、網膜上の光分散および/または光偏向光学効果は、視線方向また網膜位置によって変化してもよい。さらに、いくつかの実施形態では、平面素子は、屈折部分を少なくとも部分的に含むか、または屈折部分を含まなくともよい、光分散および/または光偏向光学効果を提供するように構成されてもよい。図24Aに示される例のレンズでは、各表面上の2つの平面の大きさは同じでなくてもよく、この例では、外面平面は内面平面よりも大きく、平面は直接整列していない。従って、両平面の一部が重なり、遠方の物体から発生する光に対しては、光線が両平面を完全に通過する領域を有し、相対的な傾きに基づいて偏位または分散する可能性があるが、レンズによって屈折することはない。しかしながら、平面の大きさが異なるため、外面平面を通過する一部の光線が内面平面を通過せず、ベースレンズ内面の曲率を通過し、屈折するだけでなく、外面の傾きと表面の相対曲率に基づいて偏向する場合がある。いくつかの実施形態では、それぞれの平面の相対的な形状、傾き、位置および大きさは、ある平面が別の平面を完全に囲み、したがって、より大きな寸法の平面から、屈折(または他の任意の光学原理またはその組み合わせ)で光分散および/または光偏向光学効果を包囲するところから、または平面が、少なくとも部分的に、他の平面の一部と重なって屈折効果から解放されてもよい光分散および/または光偏向光学効果の部分を少なくとも部分的に提供するところまで、主要注視または任意の偏心注視または頭若しくは眼の動きにおいて重複する任意の可能な構成を提供するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、平面はまた、外面平面を通過するすべての光が内面平面を通過するように、2つのプレーンが実質的に直接整列し、実質的に同じ大きさであるように、主要注視で構成してもよい。しかし、この構成では、非主要注視のための、あるいは光軸に平行でない光線、例えば軸外光線は、光線角度および/またはレンズ厚により、一方の面は通過するが他方は通過せず、使用中の着用者の眼が眼鏡面内でレンズ光学系から独立して動くときに網膜に対して光分散および/または光偏向の光学的効果をもたらす場合がある。その結果、光線は、屈折効果の有無にかかわらず、偏向および/または分散する場合がある。眼用レンズ2401の外面および内面上の少なくとも1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の構成および位置は、使用中の着用者の眼が眼鏡面内でレンズ光学系から独立して動くときに網膜に対して光分散および/または光偏向光学効果をもたらし、異なるタイプの網膜神経節細胞、例えば中心-周囲ON-OFFおよびOFF-ONタイプの神経節細胞を差動的に刺激することが有用である。使用中の眼の動きまたは頭の動き、またはそれらの組み合わせに伴う、繰り返しの、および/または反復的な、および/または一定の、および/または一貫性のない光の偏向または分散は、進行性近視の子供、10代および若年成人の眼の成長のシグナル伝達を担う受容体細胞の有害なシグナル伝達を停止または減速させる可能性がある。
図25は、環状湾曲リング2503と、本明細書で先に説明した技術に従って形成された非円形(例えば楕円形)の平面の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2505とを組み込んだ眼用レンズ表面の3次元(図25A~B)および2次元(図25C)の図を示している。環状湾曲リング2503は、ベースレンズ上に予め形成されていてもよい。眼用レンズ2501のベースレンズ形状は、眼用レンズの非球面形状を示す。表面は、単一の環状体2504を含む。平面の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2505は、図20の例において本明細書で先に開示した技術に従って、単一の平面2506と環状曲線の幾何学的定義形状および/または外形の光学要素2503(図25B)の交差によって形成されてもよい。形成される要素2505は、その外形形状が円形でなくてもよく、例えば楕円形であってもよい。いくつかの実施形態では、平面の交差によって形成される幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の構成、例えば、大きさおよび/または形状は、変調プロセスを受けるレンズ面の表面形状に依存し得る。
図26は、先に図25で示した眼用レンズと眼球モデルを含む単純化された光学系を通過する遠方物体からの光線に対するレイトレースと焦点位置を示している。図26は、予め形成された外面2602を有する眼用レンズ2601の平面図および断面図を示している。表面にはすでに光学的LSR(横方向シフトリング)素子2605が含まれている。また、予め形成された表面形状に含まれるのは、図20において本明細書で先に開示したことに従って、空間的に平坦な平面と環状LSRリング2605との交差によって形成される1つの楕円形の平坦な幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2606である。模式的に示されるように、眼用レンズ2601は、眼に使用されると、光学設計に基づいて焦点および光学効果を形成し得る光学特性を有する光学系を形成する。説明を簡単にするために、図26に断面図で示すレイトレースは、簡略化したモデル眼を示し、例えば、角膜、眼球レンズ、頂点距離(眼鏡の場合)等の眼での使用において存在する眼用レンズおよび眼球光学系の他の構成要素を描かずに、レンズ2601に向けられ、そこから出射する光線のみを図示した簡略化された眼球モデルの概略光線図を含む。図26は、簡略化された眼球モデル系に入射し、そこから出射される多数の光線群のレイトレースを図式的に示したものである。レンズ2601は、眼の遠方屈折異常を矯正するためのベースパワープロファイルを有し、そのため、遠方の物体から光軸2620に平行に進む第1の光線群2609aを屈折させて、網膜面2612に焦点2611を形成してもよい。遠方の物体からの第2の光線群2610aは、環状リング2605を通過し、軸外焦点2613aおよび2613b(3Dでは焦点リングとも表される)を形成することができる。遠方の物体からの第3の光線群2607aは、平面2606を通過し、網膜像面2612の後ろの像面2615に単一の軸外焦点2614を形成する。
図27は、本明細書で先に開示した技術に従って、2つの環状LSRリング2703、2704と1つの平面の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2707とを組み込んだ眼用レンズの3次元(図27A~B)および2次元(図27C)図を示している。平面の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2707は、図20の例において本明細書で先に開示した技術に従って、単一の平面2708と2つの環状曲線LSRリング2703、2704(図27B)の交差によって形成されてもよい。平面の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2707は、空間的に平坦な平面2708と2つの環状LSR結合リング2703および2704との交差によって形成されてもよく、円形でなくてもよいが、不規則または任意の形状であり得る、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2707を生成することができる。
図28は、図27に示した眼用レンズの簡易眼球モデル内部のレイトレースと焦点位置を示している。図28は、眼用レンズ2801の平面図および断面図を示している。表面はLSRリング2804、2805を有し、予め定義された形状を有している。また、表面形状に含まれるのは、図20において本明細書で先に開示したことに従って、空間的に平坦な平面と2つの環状リング2804および2805との交差によって形成される2つの結合した平坦平面形状および/または外形の光学要素2806aおよび2806bである。模式的に示されるように、眼用レンズ2801は、眼に使用されると、光学設計に基づいて焦点および光学効果を形成し得る光学特性を有する光学系を形成する。説明を簡単にするために、図28に断面図で示すレイトレースは、簡略化したモデル眼を示し、例えば、角膜、眼球レンズ、頂点距離(眼鏡の場合)等の眼での使用において存在する眼用レンズおよび眼球光学系の他の構成要素を描かずに、レンズ2801に向けられ、そこから出射する光線のみを図示した簡略化された眼球モデルの概略光線図を含む。図28は、簡略化された眼球モデル系に入射し、そこから出射される多数の光線群のレイトレースを図式的に示したものである。レンズ2801は、眼の遠方屈折異常を矯正するためのベースパワープロファイルを有し、そのため、遠方の物体から光軸2820に平行に進む第1の光線群2809aを屈折させて、網膜面2812に焦点2811を形成してもよい。LSRリング2805、2804からの第2の光線群2808a、2810aは、異なる像面において軸外焦点2814および2813(3Dでは焦点リングとも表される)を形成してもよい。遠方の物体からの第3の光線群2807aは、平面2806aおよび2806bを通過し、網膜像面2812の後ろの像面2816に単一の軸外焦点2815を形成する。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される光学要素は、1つ以上の空間平面または平面の交差によって生成されてもよい。光学要素の接合部は、ベース形状と連続していてもよく、両者の間の接合部は、1つ以上の空間面とベースレンズ面との交点によって定義される形状を形成してもよい。
いくつかの実施形態では、光学要素の接合部は、必ずしも連続的である必要はなく、他の幾何学的形状によって混合されてもよく、接合部は設計者によって定義されてもよく、光学要素は依然として1つ以上の空間平面の一部であってもよい。いくつかの実施形態では、特定の形状に設計された場合に焦点深度を生成するために、回折素子と同様にプリズムレットを使用してもよい。いくつかの実施形態では、位相ステップが、眼用レンズの設計にも使用することができる。いくつかの実施形態では、光学要素は、眼のモデルと組み合わせて、網膜で平行光線を生成するように、光学パワープロファイルを生成するように設計されてもよい。いくつかの実施形態では、プリズムレットは、眼球モデルの内部の高いレベルの分散のために、有効な焦点を形成しない場合がある。
図29Aは、レンズの外面上に8つの幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2904a-hと、レンズの外面と内面との間に位置する8つの幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2905a-h(例えば、要素2904aおよび2905aについて断面で示すように)を組み込んだ眼用レンズ2901の平面図および断面図を示している。幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2904a~hは、空間的に平坦な面であってもよく、および/または本明細書で先に開示したようにベースレンズ外面上の平坦な平面の交差によって形成されてもよく、および/または例えば図18で詳述したように、変調関数プロセスを用いることによって形成されてもよい。レンズ面間のレンズバルクに配置された幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2905a-hは、例えば、本明細書で例えば図12を参照して説明したように、「変調関数」として方形波関数を用いて変調された屈折率パラメータNを定義することによって、非幾何学的パラメータを使用して生成されてもよい。変調関数に適用される周波数条件は、例えば図12を参照して説明したのと同じ形状、分布およびパワープロファイル(タンジェンシャルおよびサジタルパワーマップ)を形成したレンズバルク内の8つの光学要素で形成された図29のレンズの変調部をもたらす。いくつかの実施形態では、要素は、実質的に直接整列していてもよく、例えば、外面要素は、レンズマトリックス内の要素と対になっていてもよく、いくつかの実施形態では、2つの対応する要素は、直接整列していなくてもよく、例えば、外面要素は、レンズのバルク内の要素と対になっていなくてもよく、少なくとも部分的には、空間的に離間していても、空間的に重なりあっていてもよい。いくつかの実施形態では、いくつかの要素は整列され、いくつかの要素は整列されていなくともよい。いくつかの実施形態では、2つの要素は異なる大きさであってよく、いくつかの実施形態では、大きさは実質的に同じであってもよい。ある実施形態では、2つの要素は互いに平行であってよく、いくつかの実施形態では、要素は互いに対して傾斜していてもよい。いくつかの実施形態では、要素は、実質的に同じ光学効果を有していてもよく、例えば、両方とも、曲率、線曲率、平面、屈折率、位相差、および/またはプリズムに由来するような屈折特性を有していてもよい。いくつかの実施形態では、2つの要素は、1つの要素、例えば外面要素が屈折特性を有し、対の第2の要素が非屈折特性、光散乱特性、回折特性、および/または光透過率振幅特性を提供するなど、異なる光学特性を有してもよい。いくつかの実施形態では、要素は対になっていてもよく、いくつかの実施形態では、2つの要素は、少なくとも部分的には、間隔をあけて対になっていなくてもよい。図29Aに示されるように、外面に位置する平坦な平面要素2904a~hは、着用者が遠方を見るときにレンズの光学中心を通して見るときに、レンズマトリックスのバルクに位置する要素2905a~hで、少なくとも、定義された注視位置、例えば、主直視で、各素子の少なくとも一部について実質的に直接整列、例えば対になって光学的に協働して、配置されることがある。したがって、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の組み合わせは、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が各要素を通過する光を屈折させ得るので、眼用レンズ2901のその領域において、例えば屈折力などの変化した光学効果を提供することができる。ただし、図24A~Cの例で詳述したように、平面要素2904a~hと非幾何要素2905a~hは相対的に傾いていてもよく、例えば、要素が互いに平行でなくてもよい。さらに、少なくとも1つの幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素(例えば要素2904aおよび2905a)は、異なる幾何学的寸法であってもよいが、光学的に同じ寸法であってもよく、外面平面2904aの非常に端部に入る光も内面平面2905aの非常に端部を通過し得ること、および結果として外面要素2904aを通る光は、第2要素2905aを通ることなく、レンズを(主注視で)実質的に通過することはないことを意味している。しかしながら、いくつかの実施形態では、要素が光学的におよび/または非主要注視で受けた光線または眼用レンズに入る非平行光線から受けた光線に対して異なる寸法である場合、幾何学的に定義された少なくとも1つの要素の構成および位置は、眼用レンズ2901の外面、バルク、および/または内面上の形状および/または外形の光学要素は、光分散および/または光偏差および/または像サイズ変化、例えば拡大または縮小または歪みをもたらし得る。または、特に眼鏡レンズの場合、使用中の着用者の眼が眼用レンズのレンズ光学系とは無関係に動くときの網膜に対する他のそのような光学的影響をもたらし得る。このような構成は、異なるタイプの網膜神経節細胞、例えば、本明細書の他の箇所で説明したような中心-周囲のON-OFFタイプおよびOFF-ONタイプの神経節細胞を差動的に刺激するのに有用である。繰り返しの、および/または反復的な、および/または断続的な光偏向または光分散または像サイズ変更または歪曲信号は、特に眼球運動によって、進行性近視の子供、10代および若年成人の眼の成長のシグナル伝達を担う受容体細胞の有害なシグナル伝達を停止または減速させる可能性がある。
図29B~Hは、幾何学的または非幾何学的パラメータに由来する少なくとも1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素との組み合わせを通過する光線から生じる光学効果の範囲および/または組み合わせを生み出す、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の例示的な実施態様を示している。ここで、少なくとも1つ以上の要素の光学特性が非均質である場合、例えば、要素内の光学特性が非均質である場合、または少なくとも1つ以上の要素が、形状、寸法、分離、位置、配置または傾斜または光学特性または光線偏差または光透過率または光反射または光散乱不一致の要素の1以上の任意の組み合わせ間の差の結果として、全体または一部で少なくとも1以上の他の要素と組み合わさっているいくつかの実施形態がある。いくつかの実施形態では、要素は、幾何学的パラメータおよび/または非幾何学的パラメータの変調によって、および/または平面上に分布する形状の交差から形成されてもよく、および/または幾何学的または非幾何学的光学特性またはそれらの任意の組合せを形成してもよい。任意の光学原理が、または1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素と単独でまたは組み合わせて使用されてもよく、例えば、少なくとも1つ以上の幾何学的パラメータおよび/または非幾何学的パラメータが変調されてもよく、その結果、素子内および/または配列内の1つ以上の素子内の1つ以上の変調光学特性(屈折、非屈折、回折、コントラスト変調、位相変調、光散乱、収差、ホログラフィック、拡散、光偏向(プリズム)、光振幅変調、またはそれらの1つ以上の光学特性の任意の組合せ)が得られる場合がある。いくつかの実施形態では、少なくとも1つ以上の変調は、1つ以上の変調値範囲における少なくとも1つ以上の幾何学的および非幾何学的パラメータを変調関数に適用することによって順次または同時に実施され、その結果、眼用レンズの部分または複数の部分に位置し得る、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素に含まれる1つ以上の光学特性が得られる場合がある。
特定の実施形態では、「平均」よりも高い程度の近視抑制を有する近視抑制用の眼用レンズを提供すること、または予想されるよりも低い近視抑制を有する眼の近視抑制を改善することが望ましい場合がある。さらに、特定の実施形態では、レンズの装着性を改善するために、視覚的な質に影響を与えないことが望ましい場合がある。例えば、いくつかの実施形態では、屈折性デフォーカスまたは光散乱または光透過率変調または光偏向または他の望ましくない光学的副作用の増加により、レンズが長期間装着されず、効果が低くなる可能性がある程度に像質を低下させ、および/または近視さえ誘発される可能性がある。そのため、眼用レンズを用いた進行性近視の視力および装着性に悪影響を与えることなく、治療優先ゾーンの有効性を向上させることが望ましい場合がある。したがって、特定の実施形態では、眼の網膜で送られる光信号を「再モデル化」するために、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素および/または眼用レンズの1つ以上の治療優先ゾーンのいずれか1つを改良または「カスタマイズ」することが望ましい場合がある。したがって、いくつかの実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の1つ以上は、眼の網膜で再モデル化された光学信号を送るようにカスタマイズされてもよい。いくつかの実施形態では、眼用レンズは、眼の屈折異常を主に矯正するためのパワープロファイルを有する1つ以上の視力優先ゾーンと、眼の成長を変えるために眼の網膜における光信号を再モデル化するように設計された1つ以上の「カスタマイズされた」幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する1つ以上の治療優先ゾーンと、を備えてもよい。いくつかの実施形態では、眼の網膜における光信号を再モデル化して眼の成長を変えるように設計された1つ以上の「カスタマイズされた」幾何学的に定義された形状および/または外形の要素は、カスタマイズされていない要素に比べて眼の成長をさらに低減または遅らせるか、抑制または防止することができる。いくつかの実施形態では、眼の網膜における光信号を再モデル化して眼の成長を変えるように設計された1つ以上の「カスタマイズされた」幾何学的に定義された形状および/または外形の要素は、眼の成長を促進または刺激または進行させることができる。いくつかの実施形態では、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、屈折、非屈折、回折、コントラスト変調、位相変調、光散乱、収差、ホログラフィック、拡散、光偏向(プリズム)、光振幅変調特徴および/またはそれらの特徴の任意の組み合わせを組み込むことによってカスタマイズすることができる。いくつかの実施形態では、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、屈折、非屈折、回折、コントラスト変調、位相変調、光散乱、収差、ホログラフィック、拡散、光偏向(プリズム)、光振幅変調特徴および/または特徴の任意の組み合わせのどちらかを、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の内部または周囲または包囲または一部を取り込むまたは表面上またはその組み合わせに組み込むことによってカスタマイズすることができる。特定の実施形態では、眼用レンズは、網膜における1つ以上の焦点が近視性デフォーカスもしくは遠視性デフォーカスまたはその両方になるようにデフォーカスを再変換し得る1つ以上の「カスタマイズされた」幾何学的に定義された形状および/または外形の要素を備えてもよい。特定の他の実施形態では、1つ以上の治療優先ゾーンにおける1つ以上の「カスタマイズされた」幾何学的に定義された形状および/または外形の要素は、網膜像質を再モデル化することができる。いくつかの実施形態では、眼鏡レンズまたはコンタクトレンズなどの眼用レンズは、レンズレットまたはリングまたは形状または領域の形態であってもよい1つ以上の「カスタマイズされた」幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する1つ以上の治療優先ゾーンを含んでいてもよい。いくつかの他の実施形態では、眼鏡レンズまたコンタクトレンズなどの眼用レンズは、アレイまたはマスクに配置された光散乱要素および/または光振幅変調要素の形態であってもよく、相反する光信号を提供するように設計された1つ以上の「カスタマイズされた」幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を含む1つ以上の治療優先ゾーンを含んでいてよい。例えば、異なる光信号を、眼の網膜においてカスタマイズされていない幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素によって提供されるものと比較して、コントラストを変更または修正または制御し、および/または網膜受容体によるコントラストおよび/または近視誘導光信号および/または近視抑制光信号の検出を変更または修正または制御するように、設計されている。いくつかの他の実施形態では、眼鏡レンズまたはコンタクトレンズなどの眼用レンズは、アレイまたはマスクに配置された光散乱要素および/または光振幅変調要素の形態であってもよく、眼球の網膜で再モデル化された光信号を提供して散乱および/または光透過率変調を変更または修正または導入するように設計された1つ以上の「カスタマイズ」された幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を含む1つ以上の治療優先ゾーンを備えることができる。いくつかの実施形態では、眼用レンズは、近視性の眼の屈折異常を主に矯正するためのパワープロファイルを有する1つ以上の視力優先ゾーンと、眼の成長を変えるために眼の網膜で再モデル化された光信号を導入するように設計された1つ以上の「カスタマイズされた」幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する1つ以上の治療優先ゾーンと、を備えてもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を、より高いパワープロファイルまたはより収差のあるパワープロファイルで「カスタマイズ」することによって、再モデル化された光信号が網膜で送られる。特定の他の実施形態では、単位面積当たりの「カスタマイズされた」幾何学的に定義された要素の密度を変更または増加させることによって、網膜で再モデル化された光信号が送られる。特定の他の実施形態では、単位面積当たりの「カスタマイズされた」幾何学的に定義された要素の数を「カスタマイズされていない」に変更または増減することによって、網膜で再モデル化された光信号が送られる。いくつかの実施形態では、再モデル化された光信号は、要素を囲む光散乱領域および/または要素を囲む光振幅変調領域を有する、1つ以上の屈折ベースの幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を「カスタマイズ」することによって網膜で送れる。いくつかの実施形態では、カスタマイズ機能は、治療優先ゾーンの少なくとも一部内および/または要素の少なくとも一部内に分散され、および/または視覚優先ゾーンの少なくとも一部内に分散されてもよい。
特定の他の実施形態では、眼用レンズは、1つ以上の視力優先ゾーンと、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を備える1つ以上の治療優先ゾーンとを含んでよく、1つ以上の視力優先ゾーンおよび/または1つ以上の治療優先ゾーンは、眼の網膜で再モデル化された光学信号を送るように「カスタマイズ」されている。特定の実施形態では、再モデル化された光信号は、1つ以上の視力優先ゾーンまたは治療優先ゾーンの1つ以上および/または1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素がカスタマイズされていない眼用レンズによって送られる光信号と比較して増強または変更または変調または変更または強化される。いくつかの実施形態では、1つ以上の「カスタマイズされた」治療優先ゾーンを有する眼用レンズは、装着性を著しく損なうことなく眼の網膜での光信号を再モデル化するために、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の中または周りに、または隣接または接合または近位にまたは遠位に、または間隔を置いて、または重複または上にまたは下に、散在して配置されている1つ以上の特徴を組み込んでいてもよい。いくつかの実施形態では、特徴は、視覚優先ゾーンまたは治療優先ゾーンに含まれてもよく、および/または、眼の網膜で相反する光信号を提供するように設計された任意の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素に関連してもよく、網膜像面に到達する光信号、例えば網膜像質および/または変調伝達関数および/または像コントラストおよび/または網膜照明および/または網膜像面に到達する光信号の像にわたる均一性または均整度等を選択的に再モデル化してもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上の「カスタマイズされた」治療優先ゾーンまたは視力優先ゾーンは、マイクロサッカードおよび/または他の大きな眼球運動などの自然な眼球運動中に再モデル化された光信号に寄与することによって、より効果的に働くように、設計され得る。いくつかの実施形態では、再モデル化された光信号は、網膜受容体による近視成長刺激像の抑制、例えば検出を減少させるかまたは像質をさらに減少させてもよく、および/またはモデル化されていない光信号によって提供されるものよりも網膜受容体による近視抑制像の検出を強化するかまたは像質を向上させることができる。いくつかの実施形態では、再モデル化された光信号は、例えば、黄斑の周囲5度以内のより中心的な領域、または5~15度の間の傍窩または中周囲領域、または黄斑から15度以上の周辺網膜など、そのような光信号に対して異なる感度を有する可能性がある網膜の1つ以上の領域を差動的に目標とするように設計することができる。いくつかの実施形態では、光信号に対する網膜の感度が網膜内で局所的に変化し得るため、任意の領域方向がターゲットとされてよく、例えば、水平方向および/または垂直方向および/または角度方向がターゲットとされてよく、光信号の異なる変化の程度によって目標化され得る。したがって、近視抑制用の眼用レンズの有効性は、治療優先ゾーンの強度または充填率を実質的に変更または改変または増加させることなく、かつ、例えば、像質、頭部および/または眼の動きに伴う動的な像質および装着性を含む、視力優先ゾーンおよび/または治療優先ゾーンの像質をさらに損なうことなく、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素をカスタマイズすることによって改善し得る。
いくつかの実施形態では、視力優先ゾーンおよび/または治療優先ゾーンは、眼の網膜に再モデル化された光信号を提供することができる。いくつかの実施形態では、治療優先ゾーンにおいて例示的なアレイを形成する1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を環状領域で囲むことによってカスタマイズされてよく、少なくとも部分的には、環状領域は、カスタマイズされない視覚優先ゾーンおよび/または幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素いずれかと比較して修正または変動したコントラストの光学信号などの再モデル化された光学信号を提供し得る。変化したまたは相反する光信号は、例えば、中心窩から5~約15度の眼の傍中心窩領域の網膜受容体を標的とし、変化した視覚優先領域に囲まれていない幾何学的に定義された形状および/または光学的外形要素と比較して、網膜コントラスト検出、例えば像をより検出しにくくするように、約20%以上、約40%以上、約50%以上または約75%以上または約100%以上変化する場合がある。いくつかの実施形態では、再モデル化された光信号は、回転対称であってもよく、他の実施形態では、回転非対称であってもよく、水平方向および/または垂直方向および/または角度方向またはそれらの任意の組み合わせであってよい。いくつかの実施形態では、カスタマイズされ、再モデル化された光信号に寄与するレンズの面積の比率は、少なくとも1つ以上の要素の面積の約10%、または約30%以上、または約50%以上、または関連する要素の面積の約100%以上であってよい。いくつかの実施形態では、カスタマイズされ、変更され得る光信号は、空間周波数および/または像コントラストであってもよく、低空間周波数(<5サイクル/度)または中空間周波数(5~10サイクル/度)または高空間周波数(>10サイクル/度)であってもよい。いくつかの実施形態では、コントラストは、関連する要素および/または視覚優先ゾーンのコントラストよりも約10%以上、または25%以上、または約50%以上または約100%以上変化させてもよい。いくつかの実施形態では、「カスタマイズされた」視覚優先ゾーンは、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を、再モデル化された光学信号をもたらす環状領域で囲むことを含んでもよい。特定の実施形態では、環状領域は、網膜像のコントラストを約20%再モデル化するコントラスト低減機能を組み込んでもよい。いくつかの実施形態では、治療ゾーンの要素によって網膜受容体に提供される光信号は、治療ゾーンの要素を囲む視力優先ゾーンの環状領域が、傍小脳網膜上に約3度突き出す幅を有し、低い空間周波数範囲において約2倍から約40%の網膜像コントラストを提供する場合に、50%以上減少させることができる。いくつかの実施形態では、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を囲む「カスタマイズされた」視覚優先ゾーンは、表面粗さを変更することによって、または光散乱特徴若しくは他の任意のコントラスト低下光学設計を形成することによって形成されてもよい。したがって、治療優先ゾーンまたは視力優先ゾーンをそれぞれ変更することなく、近視抑制用の眼用レンズに組み込まれた治療優先ゾーンを形成する幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の効果を向上させることができる。そのため、装着性に影響する視覚障害を増加させることなく、より効果的な近視抑制を実現できる。例えば、本明細書に記載された眼用レンズは、視力優先ゾーンの1つ以上、および/またはレンズ上に位置する幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の一部において、軸方向の伸び、したがって近視の進行を変えるまたは遅らせるために眼の網膜で再モデル化された光学信号を提供する「カスタマイズされた」特徴を含んでいてもよい。再モデル化された光信号は、眼の網膜の1つ以上の領域において、デフォーカス、光散乱、光偏向、光透過率、または他の任意の光学特性などの光の特性の1つ以上の変更または変化または強化または低減をもたらし、屈折、非屈折、コントラスト変調、位相変調、光散乱、収差、ホログラフィック、光偏向(プリズム)、光振幅変調のうちの1つ以上を組み込んだ1つ以上の幾何学的パラメータおよび/または非幾何学的パラメータの変調により提供され得る。
図29Iは、中央視優先ゾーン2924と、周辺視優先ゾーン2926と複数の周辺治療優先ゾーン2927を組み込んだ周辺ゾーン2925とからなる眼用レンズ、眼鏡レンズ2921の断面図と平面図である。中央視優先ゾーン2924および周辺視優先ゾーン2926は、例えば若年進行性近視の2D近視性屈折を矯正するためのベースパワープロファイルを含む。ウィンドウ2930、2931、2932、2933は、眼鏡レンズ2921の4つの例示的な実施形態について、周辺ゾーン2925を介して分布する周辺視優先ゾーン2926および周辺治療優先ゾーン2927の光学構成の詳細を拡大して図示している。2930~2933に示す4つの実施形態のそれぞれは、治療優先ゾーンが、眼用レンズの外面2922に形成された幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の少なくとも1つによって形成されてもよく、視力優先ゾーンよりも約+3Dだけ相対的に大きい正のパワープロファイルを有していてもよいことを示している。いくつかの実施形態では、要素は、成形、例えばキャスト成形または射出成形によって、または印刷、例えばポリマーのインクジェット印刷または3D印刷によって形成されてもよく、硬化ステップを含んでもよい。図29の例示的な構成では、周辺視優先ゾーン2926は、少なくとも部分的に、各幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を取り囲む。したがって、周辺ゾーン2927は、複数の治療優先ゾーン例えば幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素によって覆われ、充填率比、例えば要素によって覆われる周辺ゾーンの割合は、ウィンドウ2930に従って構成された実施形態の場合、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2930bによって40%、ベースパワープロファイルを組み込む周辺視優先ゾーン2930aによって60%とみなされてもよい。したがって、眼鏡レンズの使用中に、焦点のずれの存在、網膜像質の変化、および/または視野に対応する着用者の網膜受容体への光信号の変化が、充填率に関連する量だけ変化し、網膜受容体によって近視抑制信号が検出されて近視が抑制され得る。したがって、網膜への近視抑制信号は、例えば、充填率を変更することによって、例えば、充填率を40%~45%以上、または50%以上に変更することによって信号を増加させ、所定の領域に対する幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の数を増やすことによって、または、例えば、所定の領域内の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の直径を増やすことによって、または要素自身のパワープロファイルを増やすことによって、大きさを増やすまたは間隔を縮めることによって変更することも可能である。いくつかの実施形態では、近視抑制信号を増加させるために充填率比の所望の増加を達成するために、1つ以上の要素2930bの直径を0.1mm以上、または0.2mm以上、または0.5mm以上増加させてもよく、または要素のパワープロファイルを+0.5D以上、または+1D以上増加させてもよく、または要素間のパワーの変化率を元のパワープロファイルより増加させてもよく、または要素間の間隔を0.2mm以上、または0.3mm以上縮めてもよい。これら全てのアプローチにおいて、周辺ゾーン2925における治療優先ゾーンの面積および/または強度の増加が達成されるかもしれないが、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を囲む視覚優先ゾーン2926の像質を犠牲にし、視覚および眼用レンズの装着性および装着への適合性に対する望ましくない影響の増加をもたらす場合がある。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される眼用レンズは、治療優先ゾーン内に配置された複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素をカスタマイズすることを可能にし、視力および装着性およびコンプライアンスに悪影響を与えることなく眼用レンズによって生成され網膜受容体で受信される光学信号の効果を高めることによって近視進行をより有効に治療および抑制することができる場合がある。治療優先ゾーンおよび/または治療優先ゾーン内に配置された幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の増加した効果は、充填率を実質的にまたは過度に同じ程度まで増加させることなく、および/または各幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素全体の強度および/またはパワー変化率を増加させることなく送られてもよく、したがって、レンズ装着における視覚品質および装着性およびコンプライアンスを維持することができる。いくつかの実施形態では、網膜に到達する近視抑制光信号を変化させる周辺治療優先ゾーン内のカスタマイズされた幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の効果は、少なくとも部分的には、治療優先ゾーンを囲む周辺視優先ゾーンを変更することによって強化されてもよいし、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を囲んでもよい。いくつかの実施形態では、網膜に到達する近視抑制光信号を変化させる複数の周辺治療優先ゾーンの有効性は、治療優先ゾーンまたは治療優先ゾーンアレイ内に配置された幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の1つ以上の一部を変更することによって強化されてもよい。いくつかの実施形態では、網膜に到達する近視抑制光信号は、像コントラストおよび/または像コントラストプロファイルおよび/または像偏差および/または光振幅であってもよい。例えば、ウィンドウ2930~2933は、近視抑制の治療に使用される幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素をカスタマイズする、強化された周辺視優先ゾーンのいくつかの例を示している。ウィンドウ2930および2931は、近視性の視力矯正のために網膜に焦点を合わせた像質を実質的に変更しないように、例えば迷光として適切な量の光散乱を導入し得るが、治療優先ゾーン2930b、2931bをそれぞれ構成する複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素のうちの1つ以上からの軸伸長を促す網膜受容信号が実質的に変更し得る小さな光散乱素子(2930a)と大きな光散乱素子(2931a)の存在することを例示している。いくつかの実施形態では、図29Iに断面図で描かれているように、小さな光散乱機構2930aおよび大きな光散乱機構2931は、一方または両方の表面または両表面の間の眼用レンズのバルク内に位置してもよく、レンズコーティングプロセスの一部として形成しても、レンズコーティング材料に粒子として組み込んでも、レンズコーティング下に層状にしてもよく、望ましい配置と効果を達成するために任意の適切なサイズ、形状および/または大きさであってよい。光散乱要素は、例えば、レーザー、例えばフェムト秒レーザーまたはCO2 レーザーを使用して、材料特性、例えば光透過率および/または屈折率および/または光散乱に変化を生じさせることによって生成されてもよい。いくつかの実施形態では、要素は、成形プロセスによって、またはスタンピング若しくはエンボス加工若しくは印刷例えばポリマーのインクジェット印刷若しくは3D印刷によって形成されてもよく、硬化ステップまたは乾燥若しくは蒸発ステップを含んでもよく、またはマイクロブラスト処理によるものを含む表面粗化または材料除去プロセスによって形成されてもよい。他の実施形態では、光学特性を提供するフィルムまたは層が、レンズ材料上またはレンズ材料に組み込まれてもよい。2930aおよび2931aの光散乱要素は、形状および/または要素を囲む視覚優先ゾーンに実質的に均等に分布してよく、それによって要素をカスタマイズし、治療優先ゾーンの有効性を高め得る網膜受容体に再モデル化された光信号を提供し得る。いくつかの実施形態では、光散乱要素の分布は、一方または両方の表面および/または表面の間、またはそれらの任意の組み合わせに配置されてもよい。いくつかの実施形態では、機構は均等に分布せず、むしろランダムに分布してもよい。いくつかの実施形態では、機構は、パターンまたはアレイで分布していてもよい。
図29Jに描かれたようないくつかの実施形態では、複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、眼用レンズの外面上の中央ゾーン2944および周辺ゾーン2945にわたって分布してもよく、光散乱機構は、外面上の周辺視優先ゾーン2946および周辺治療優先ゾーン2947の両方(2951aおよび2952a)または治療優先ゾーンの複数の形状/要素(2950b)に全体にわたって分布してもよい。いくつかの実施形態では、光散乱要素は、要素自体に一体であってもよいし、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素として作用してもよいし、形成してもよい。いくつかの実施形態では、治療優先ゾーンは、視力優先強化ゾーンと同じ表面上にあるか、異なる表面上にあるか、表面間にあるか、またはそれらの任意の組み合わせであってよい。いくつかの実施形態では、視力優先ゾーンは、治療優先ゾーンの周囲により局所的または集中的に配置された強化された光学的特徴を有していてもよい。例えば、図29Iは、ウィンドウ2930または2931に図示されているものと同様の単一の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の拡大図ウィンドウ2932および2933を示している。素子2932cは、進行性近視の近視性屈折異常の矯正に用いられる周辺視優先ゾーン2932aの-2Dパワーよりも+3D大きい正のパワーのパワープロファイルを有している。いくつかの実施形態では、1つ以上のまたはすべての素子のパワープロファイルは、ベースパワーよりも大きい負であってもよい。要素2932cの周囲には、近視性屈折異常を矯正するために-2Dのパワープロファイルも有し、2930または2931に示されるものに従った光散乱機構も組み込んだ周辺視優先ゾーン2932bの部分がある。強化された周辺視優先ゾーン2932bは、周辺視優先ゾーン2932a(光学設計機構なし)および2932bの他の領域に存在し得るよりも、単一の治療要素2932cの、少なくとも一部を直ちに囲む光散乱機構のより集中した分布を組み込むことができる。光学的特徴2932bは、周辺視優先ゾーンの他の領域と比較して、また治療優先ゾーンの要素の像質と比較して、異なる空間周波数(例えば低い空間周波数)に対して、例えば低減した像コントラストおよび/または低減した像コントラスト並びに非均一像コントラストのような、像質の制御された変化を与えるように構成され得る。いくつかの実施形態では、視力優先ゾーンの強化された部分および/または強化されたおよび/またはカスタマイズされた治療優先ゾーンまたはアレイ内のカスタマイズされた要素は、網膜受容体に再モデル化された光信号を提供し、眼用レンズのユーザが使用するときに、像質または像コントラスト検出または像抑制および/または像偏差および/または過渡像偏差および/または光振幅を変更することができる。
1つ以上の治療優先ゾーンを形成し得る複数のカスタマイズ要素の1つ以上を囲む周辺視力優先ゾーンの強化部分は、視力優先ゾーンからコントラストを変更し得る(例えば、コントラストをわずかに変更し、相反する光信号および/または再モデル化された光信号を提供する)光学設計を組み込んでいてもよい。いくつかの実施形態では、周辺視優先ゾーンの強化部分は、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を取り囲み、約1度以上、または約3度以上、または約5度以上、または8度以上、または10度以上の範囲の幅を有してよく、コントラストまたは約10%以上、または30%以上、または50%以上の平均コントラストおよび低または中または高の空間周波数を有してよく、その幅の両方が、少なくとも部分的に、環状体および環状体を通過する光によって形成される像質、例えば像コントラストは、治療優先ゾーンの像質、例えば像コントラストおよび/または空間周波数と異なり、相反する場合があり、視覚優先ゾーンの一部を占め、例えば、<50%、または<30%、または<15%、または<10%、または5%未満であり、残りの視力優先ゾーンのサイズに対して選択された部分の大きさが比較的小さいため、視力優先ゾーンから得られるベースパワーおよび/または屈折異常矯正および/または視力に臨床的に重要ではない影響を有効に与える場合がある。しかしながら、記載されたような周辺視優先ゾーンの強化された部分の存在は、治療優先ゾーンを実際に変更し、眼用レンズのユーザに提供される視力および装着性に対するいかなる悪影響も増加させずに、治療優先ゾーンから網膜に達する近視抑制光信号の効果を実質的に増加させる可能性がある。例えば、視力強化優先ゾーンの幅が治療優先ゾーンを囲む環状で約3度の範囲であり、コントラストが約50%である場合、治療優先ゾーン要素はさらに30%以上像質を低下させ、50%以上であってもよく、100%以上であってもよい。いくつかの実施形態では、治療ゾーン、例えば幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の一部は、網膜に近視抑制光学信号を送るための素子の有効性を高めるために、本明細書に記載されるような光学的特徴を組み込んでよい。その結果、眼用レンズは、例えば、眼鏡レンズの装着性または視力に悪影響を及ぼすことなく、像コントラスト損失を増加させ、および/または近視誘導光信号の網膜受容体検出を減少させ、および/または近視抑制光信号の網膜受容体を増加させる、より強力な治療優先ゾーンを有してもよい。
いくつかの実施形態では、領域2932bは、視力優先ゾーンの他の領域と比較して、約10%以上、または約20%以上、または約50%以上、コントラストを低下させることができる。いくつかの実施形態では、強化された視力優先ゾーン2932bを通過する光の低、中および/または高空間周波数は、約10%以上、または約20%以上、または約50%以上低減されてもよい。いくつかの実施形態では、周辺治療優先ゾーン2932cにおける少なくとも1つの幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の一部を囲む領域2932bにおける光散乱機構は、高次収差パワープロファイル、例えば、強化された周辺視優先ゾーン2933bとしてウィンドウ2933に示されるように球面収差パワープロファイルによって置換されてもよい。いくつかの実施形態では、少なくとも1つ以上の中央および/または周辺治療優先ゾーンの有効性を高めるために、中央または周辺視力優先ゾーンの少なくとも一部および/または治療優先ゾーンの任意の部分、または任意の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素に任意の他の光学原理を適用することができる。例えば、他の光学原理には、屈折、非屈折、回折、コントラスト変調、位相変調、光散乱、収差、ホログラフィック、拡散、光偏向(プリズム)、光振幅変調、またはそれらの1つ以上の光学特性の組合せが含まれ得る。
いくつかの実施形態では、例えば、図29Kの眼鏡レンズは、子供の近視性屈折を矯正するための-3Dのベースパワーを含む中央視力優先ゾーン2964と、同じく-3Dのパワープロファイルの、複数の環状周辺視力優先ゾーン2965と、+2.5Dの視力優先ゾーンよりも相対的に大きい正のパワーの、複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素によって形成された複数の環状周辺治療優先ゾーン2966とを有する。この構成では、眼鏡レンズの周辺視優先ゾーン(例えば拡大ウィンドウ2970に図示されている2970a~d)の複数の環状の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、環状治療優先ゾーン(例えば拡大ウィンドウ2970に図示されている2970g~j)の間で交互する。周辺視力優先ゾーン2970a~dは、強化された視力優先ゾーンであってもよく、網膜像質および/または近視誘導または近視抑制光信号の網膜受容体検出を変化させる治療優先ゾーン2970g~jの有効性を変え、それによって強化された視力優先ゾーンがない場合と比較して眼用レンズ2961の近視抑制効果を改善し、視力優先ゾーンを通じて視力に大きな影響を付与することがない、ここに開示される光学設計特性を組み込むことができる。いくつかの実施形態では、環状周辺視優先ゾーン2966全体が、光学設計特徴で強化されてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、拡大ウィンドウ2971に詳述されているように、環状周辺治療優先ゾーン2971cは、少なくとも部分的には、強化された視界優先ゾーン2971bの一部と接合されてもよく、一方、視界優先ゾーン2971aの残りの部分は2971bに示されている光学設計特徴によって強化されていなくてもよく、あるいは、いくつかの実施形態では、2971aはいかなる強化された光学設計特徴を組み込んでいなくともよい。いくつかの実施形態では、視力優先ゾーンは、治療優先ゾーンを取り囲むゾーン全体にわたって形成されてもよいし、治療優先ゾーンを取り囲む領域または治療優先ゾーンに取り囲まれて結合された領域に局在してもよい高次収差または累進パワープロファイルまたは収差パワープロファイル等の光学設計を導入し、それによって治療優先ゾーンを含む眼用レンズから網膜受容体に達する近視抑制光信号が増強され得ることによって、治療優先ゾーンの性能を向上させる。いくつかの実施形態では、視力優先ゾーン(複数可)の強化領域は、均等に分布していても、集中していても、視力優先ゾーンにのみ存在しても、治療優先ゾーンにのみ存在しても、両ゾーンの少なくとも一部であっても、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の少なくとも一部であってもよい。
図29Lに図示されているように、いくつかの実施形態では、強化された周辺視優先ゾーン2995(2980a、2981a)は、周辺ゾーン2996にわたって分布し、レンズ状であり、例えば、分離(2980)または結合(2981)のいずれかの環状および同心円状のリング配置に示されるように、規則的なパターンまたは配列に配置された丸い幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素2996(2980b、2981b)の少なくとも一部を囲む光学設計特徴を有してもよい。図面に記載できるように、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の任意の配置および大きさが、本明細書に開示されるように可能であり得る。代替の実施形態は、フィルターまたは屈折率の変化または添加材料またはコーティングまたは処理またはフィルムまたはフォトリソグラフィーの変化を含む、治療優先ゾーンに隣接または周囲の視覚優先ゾーンに光学的変化を導入することができる。また、変化は表面形状の変化や光学的変化のみ、またはそれらの組み合わせであってもよい。いくつかの実施形態では、治療ゾーンの直下の領域を含めて、どちらか一方または両方の表面を変更することができる。
請求項に記載の主題のさらなる利点は、請求項に記載の主題の特定の実施形態を説明する以下の例から明らかになるだろう。特定の実施形態では、以下のさらなる実施形態の1つまたは複数の(例えばすべてを含む)が、他の実施形態またはその一部のそれぞれを含んでもよい。
A例:
A1.眼用レンズであって、外面;内面;および、眼用レンズの1つ以上の表面上に形成された1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有し、ここで、眼用レンズの表面上の1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の要素は、眼用レンズの1つ以上のパラメータに1つ以上の変調関数を適用することによって形成され、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の要素は、予め定められた領域(例えば、眼用レンズの外面および/または内面の任意の場所)および予め定められた方向(例えば、リング形状、螺旋形状、および/または非環状形状)に形成される、眼用レンズ。
A2.眼用レンズは、複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する、A例のいずれかの眼用レンズ。
A3.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、予め定められた方向および/または予め定められた方向に垂直な方向に変化するパワープロファイルを有する、D例のいずれかの眼用レンズ。
A4.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、予め定められた方向の端部において減少するパワープロファイルを有する、A例のいずれかの眼用レンズ。
A5.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、予め定められた方向に対して垂直な方向に減少するパワープロファイルを有する、A例のいずれかの眼用レンズ。
A6.幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素のサイズが、眼用レンズの中心から半径方向に延びる方向に増加する、減少する、および/または同じままである、A例のいずれかの眼用レンズ。
A7.幾何学的パラメータの変調が、眼用レンズの外面および/または内面に適用され、レンズの外面および/または内面上に、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素に対応する1つ以上の窪みを生成する、A例のいずれかの眼用レンズ。
A8.幾何学的パラメータの変調が、眼用レンズの外面および/または内面に適用され、レンズの外面および/または内面上に、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素に対応する1つ以上の隆起を生成する、A例のいずれかの眼用レンズ。
A9.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、光学的な疾患(例えば、近視および/または老眼)の進行を矯正、減速、低減、および/または抑制するように構成されている、A例のいずれかの眼用レンズ。
A10.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、正のデフォーカス、負のデフォーカス、フォーカス、および/または予め定められた方向への光の転向(例えば、対称的に、非対称的に、少なくとも1方向の収差を含む、単焦点、および/または多焦点)の1つ以上の任意の組み合わせを生成するように構成される、A例のいずれかの眼用レンズ。
A11.変調関数が、例えば対数関数、正弦関数、円錐関数、多項式関数および/または任意の予め定義された数学関数を含む、1つ以上の数学関数の任意の組み合わせに由来する、A例のいずれかの眼用レンズ。
A12.変調関数が周期関数であり、結果として得られる1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が互いに対して周期的である、A例のいずれかの眼用レンズ。
A13.変調関数は、第1の周波数を有する正弦関数と第2の周波数を有する二乗関数との組み合わせ(例えば、積)に由来する、A例のいずれかの眼用レンズ。
A14.変調関数は、予め定められた領域における、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の数を定義するための、第1の周波数を有する正弦関数と第2の周波数を有する二乗関数の組み合わせ(例えば、積)に由来する、A例のいずれかの眼用レンズ。
A15.変調プロセスにおいて変調される1つ以上のパラメータは、幾何学的パラメータおよび/または非幾何学的パラメータのいずれか1つ以上の組み合わせを有する、A例のいずれかの眼用レンズ。
A16.変調プロセス中に変調された1つ以上の幾何学的および/または非幾何学的パラメータが、予め定められた方向(例えば、サジタルおよび/またはタンジェンシャルおよび/または光変調伝達関数(MTF)および/または光散乱関数)における光学パワー特性;屈折力、プリズムパワー;光軸角度および方向(例えば、光軸の横方向分離)の1以上の任意の組み合わせに影響する、A例のいずれかの眼用レンズ。
A17.予め定められた領域は、レンズの表面全体または眼用レンズの領域を含む、A例のいずれかの眼用レンズ。
A18.予め定められた領域は、眼用レンズの内径によって規定され、眼用レンズの外縁まで延びる眼用レンズの部分を含む、A例のいずれかの眼用レンズ。
A19.予め定められた領域は、内径と外径によって定義される眼用レンズの表面上のリングを含む、A例のいずれかの眼用レンズ。
A20.予め定められた領域は、内径と対応する外径によって定義される、眼用レンズの表面上の複数の同心円状のリングを含む、A例のいずれかの眼用レンズ。
A21.予め定められた変調領域は、内径と対応する外径によって定義されるリングを含み、予め定められた変調領域は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、または25の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する、A例のいずれかの眼用レンズ。
A22.眼用レンズは、少なくとも2つ(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、または10)の同心円状のリング内に、同じ(または異なる)数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する同心円状のリングによって規定された少なくとも2つの予め定められた変調領域を有し、一方のリング内の該幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の位置が、他方のリング内の該幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素と同相(または非同相)である、A例のいずれかの眼用レンズ。
A23.予め定められた方向は、眼用レンズの1つ以上の空間方向の任意の組み合わせ(例えば、半径方向、角度方向、算術螺旋方向、斜め方向、および/または正弦方向の1つ以上の任意の組み合わせ)を含む、A例のいずれかの眼用レンズ。
A24.予め定められた方向は、半径方向、非半径方向、角度方向、および/または非角度(例えば、直線)方向の任意の組み合わせを含む、A例のいずれかの眼用レンズ。
A25.変調関数が、予め定められた方向に連続的である、A例のいずれかの眼用レンズ。
A26.変調関数は、眼用レンズ表面または眼用レンズ表面の一部の定義である数学的表面形状に適用される、A例のいずれかに記載の眼用レンズ。
A27.変調関数が、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の形状、形態、パワー、構成、量、および/または位置の1つ以上の任意の組み合わせを定義するように選択される、A例のいずれかの眼用レンズ。
A28.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、半径方向、非半径方向、角度方向、非角度(例えば、直線)方向、円周方向、水平方向、垂直方向、斜め方向、および/または螺旋方向の1つ以上の任意の組み合わせで分布する、A例のいずれかの眼用レンズ。
A29.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、パワープロファイルの任意の組み合わせを有する、A例のいずれかの眼用レンズ。
A30.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、光散乱、回折、および/または拡散の1つ以上の任意の組み合わせと、パワープロファイルおよび/または光振幅変調(例えば、透明度の低下、異なる屈折率)の有無を生成するように構成される、A例のいずれかの眼用レンズ。
A31.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素のいずれか1つが、光散乱、回折、拡散の1つ以上の任意の組み合わせを生成するように構成される、A例のいずれかの眼用レンズ。
A32.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の特定のパラメータをさらに変調することによって、目立たないように(例えば、容易に見えないように)構成される、A例のいずれかの眼用レンズ。
A33.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する眼用レンズが、CNC機械加工、自由形状製造技術、3次元印刷技術、および/またはレーザ(例えば、フェムト秒レーザ)を用いて製造される、A例のいずれかの眼用レンズ。
A34.眼用レンズは、眼鏡レンズ、コンタクトレンズ、眼内レンズのいずれかである、A例のいずれかの眼用レンズ。
A35.眼用レンズは、近視の進行を矯正、減速、低減、および/または抑制するように構成されている、A例のいずれかの眼用レンズ。
A36.眼用レンズは、老眼を矯正するか、または実質的に矯正するように構成されている、A例のいずれかの眼用レンズ。
A37.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の接合部が、眼用レンズのベース形状に連続していない、A例のいずれかの眼用レンズ。
A38.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の接合部が、眼用レンズのベース形状に連続している、A例のいずれかの眼用レンズ。
B例:
B1.眼用レンズの表面上に1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を形成する方法であって、眼用レンズの予め定められた領域および予め定められた方向(例えば、リング形状、螺旋形状、および/または非環状形状)において眼用レンズの1つ以上のパラメータに変調関数を適用することにより、眼用レンズの1つ以上のパラメータを修正する変調関数を定義すること;および、眼用レンズの外面および/または内面の少なくとも一方の曲率の変化をもたらす、眼用レンズ内に1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を形成すること、を含む方法。
B2.眼用レンズは、複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する、B例のいずれかの方法。
B3.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、予め定められた方向および/または予め定められた方向に垂直な方向に変化するパワープロファイルを有する、B例のいずれかの方法。
B4.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、端部において予め定められた方向に減少するパワープロファイルを有する、B例のいずれかの方法。
B5.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、予め定められた方向に垂直な方向に減少するパワープロファイルを有する、B例のいずれかの方法。
B6.幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素のサイズが、前記眼用レンズの中心から半径方向に延びる方向に増加する、減少する、および/または同じままである、B例のいずれかの方法。
B7.変調関数が、眼用レンズの外面および/または内面のパラメータに適用され、レンズの外面および/または内面上に、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素に対応する1つ以上の窪みを生成する、B例のいずれかの方法。
B8.変調関数が、眼用レンズの外面および/または内面のパラメータに適用され、レンズの外面および/または内面上に、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素に対応する1つ以上の隆起を生成する、B例のいずれかの方法。
B9.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、光学的な疾患(例えば、近視および/または老眼)の進行を矯正、減速、低減、および/または抑制するように構成されている、B例のいずれかの方法。
B10.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、正のデフォーカス、負のデフォーカス、フォーカス、および/または予め定められた方向への光の転向(例えば、対称的に、非対称的に、少なくとも1方向の収差を含む、単焦点、および/または多焦点)の1つ以上の任意の組み合わせを生成するように構成される、B例のいずれかの方法。
B11.変調関数が、例えば対数関数、正弦関数、円錐関数、多項式関数および/または任意の予め定義された表面パターンを含む、1つ以上の数学関数の任意の組み合わせに由来する、B例のいずれかの方法。
B12.変調関数が周期関数であり、結果として得られる1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が互いに対して周期的である、B例のいずれかの方法。
B13.変調関数は、第1の周波数を有する正弦関数と第2の周波数を有する二乗関数との組み合わせ(例えば、積)である、B例のいずれかの方法。
B14.変調関数は、予め定められた領域における、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の数を定義するための、第1の周波数を有する正弦関数と第2の周波数を有する二乗関数の組み合わせ(例えば、積)に由来する、B例のいずれかの方法。
B15.変調された1つ以上のパラメータは、幾何学的パラメータおよび/または非幾何学的パラメータの1つ以上の任意の組み合わせを含む、B例のいずれかの方法。
B16.変調された1つ以上のパラメータが、予め定められた方向(例えば、サジタルおよび/またはタンジェンシャルおよび/または光学変調伝達関数(MTF)および/または光散乱関数)における光学パワー;屈折力、プリズムパワーおよび幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素形状の角度;光軸角度および方向(例えば、光軸の横方向分離)の1以上の任意の組み合わせに影響する、B例のいずれかの方法。
B17.予め定められた領域は、レンズの表面全体または眼用レンズの領域を含む、B例のいずれかの方法。
B18.予め定められた領域は、眼用レンズの内径によって規定され、用レンズの外縁まで延びる眼用レンズの部分を含む、B例のいずれかの方法。
B19.予め定められた領域は、内径と外径によって定義される眼用レンズの表面上のリングを含む、B例のいずれかの方法。
B20.予め定められた領域は、内径と対応する外径によって定義される、眼用レンズの表面上の複数の同心円状のリングを含む、B例のいずれかの方法。
B21.予め定められた領域は、内径と対応する外径によって定義されるリングを含み、予め定められた領域は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、または25の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する、B例のいずれかの方法。
B22.眼用レンズは、少なくとも2つ(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、または10)の同心円状のリング内に、同じ(または異なる)数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する同心円状のリングによって規定された少なくとも2つの予め定められた領域を有し、一方のリング内の該幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の位置が、他方のリング内の該幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素と同相(または非同相)である、B例のいずれかの方法。
B23.予め定められた方向は、眼用レンズの1つ以上の空間方向の任意の組み合わせ(例えば、半径方向、角度方向、算術螺旋方向、斜め方向、および/または正弦方向の1つ以上の任意の組み合わせ)を含む、B例のいずれかの方法。
B24.予め定められた方向は、半径方向、非半径方向、角度方向、および/または非角度(例えば、直線)方向の任意の組み合わせを含む、B例のいずれかの方法。
B25.変調関数が、予め定められた方向に連続的である、B例のいずれかの方法。
B26.変調前の表面形状が、眼用レンズ表面または眼用レンズ表面の一部の定義である、B例のいずれかに記載の方法。
B27.変調関数が、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の形状、形態、パワー、構成、量、および/または位置の1つ以上の任意の組み合わせを変更するように選択される、B例のいずれかの方法。
B28.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、半径方向、非半径方向、角度方向、非角度(例えば、直線)方向、円周方向、水平方向、垂直方向、斜め方向、および/または螺旋方向の1つ以上の任意の組み合わせで分布する、B例のいずれかの方法。
B29.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、パワープロファイルの任意の組み合わせを有する、B例のいずれかの方法。
B30.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、光散乱、回折、および/または拡散の1つ以上の任意の組み合わせと、パワープロファイルおよび/または光振幅変調(例えば、透明度の低下、異なる屈折率)の有無を生成するように構成される、B例のいずれかの方法。
B31.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素のいずれか1つが、光散乱、回折、拡散の1つ以上の任意の組み合わせを生成するように構成される、B例のいずれかの方法。
B32.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の特定のパラメータをさらに変調することによって、目立たないように(例えば、容易に見えないように)構成される、B例のいずれかの方法。
B33.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する眼用レンズが、CNC機械加工、自由形状製造技術、3次元印刷技術、および/またはレーザ(例えば、フェムト秒レーザ)を用いて製造される、B例のいずれかの方法。
B34.眼用レンズは、眼鏡レンズ、コンタクトレンズ、眼内レンズのいずれかである、B例のいずれかの方法。
B35.眼用レンズは、近視の進行を矯正、減速、低減、および/または抑制するように構成されている、B例のいずれかの方法。
B36.眼用レンズは、老眼を矯正するか、または実質的に矯正するように構成されている、B例のいずれかの方法。
B37.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の接合部が、眼用レンズのベース形状に連続していない、B例のいずれかの眼用レンズ。
B38.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の接合部が、眼用レンズのベース形状に連続している、B例のいずれかの眼用レンズ。
C例:
C1.眼用レンズであって、外面、内面、および1つ以上の空間平面と該眼用レンズの該外面または該内面の少なくとも一方との交差によって形成された1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する、眼用レンズ。
C2.眼用レンズが、老眼および/または近視および/または遠視を矯正する、および/または近視の進行を停止/減速させるように構成されている、C例のいずれかの眼用レンズ。
75.眼用レンズが、CNC機械加工、自由形状製造技術、3次元印刷技術、および/またはレーザ(例えば、フェムト秒レーザ)を用いて製造される、C例のいずれかの眼用レンズ。
1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の接合部が、眼用レンズのベース形状に連続していない、C例のいずれかの眼用レンズ。
1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の接合部が、眼用レンズのベース形状に連続している、C例のいずれかの眼用レンズ。
D例:
D1.眼用レンズであって、外面;内面;外面と内面との間に位置するレンズバルク;および、眼用レンズの1つ以上の表面上および/またはレンズバルク内に形成された1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有し、ここで、眼用レンズの表面上および/またはレンズバルク内の1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の要素は、眼用レンズの1つ以上のパラメータに1つ以上の変調関数を適用することによって形成され、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の要素は、予め定められた領域(例えば、眼用レンズの外面上および/または内面上および/またはレンズバルク内の任意の場所)および予め定められた方向(例えば、リング形状、螺旋形状、および/または非環状形状)に形成される、眼用レンズ。
D2.眼用レンズは、複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する、D例のいずれかの眼用レンズ。
D3.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、予め定められた方向および/または予め定められた方向に垂直な方向に変化するパワープロファイルを有する、D例のいずれかの眼用レンズ。
D4.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、予め定められた方向の端部において減少するパワープロファイルを有する、D例のいずれかの眼用レンズ。
D5.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、予め定められた方向に対して垂直な方向に減少するパワープロファイルを有する、D例のいずれかの眼用レンズ。
D6.幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素のサイズが、眼用レンズの中心から半径方向に延びる方向に増加する、減少する、および/または同じままである、D例のいずれかの眼用レンズ。
D7.幾何学的パラメータの変調が、眼用レンズの外面および/または内面に適用され、レンズの外面および/または内面上に、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素に対応する1つ以上の窪みを生成する、D例のいずれかの眼用レンズ。
D8.幾何学的パラメータの変調が、眼用レンズの外面および/または内面に適用され、レンズの外面および/または内面上に、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素に対応する1つ以上の隆起を生成する、D例のいずれかの眼用レンズ。
D9.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、光学的な疾患(例えば、近視および/または老眼)の進行を矯正、減速、低減、および/または抑制するように構成されている、D例のいずれかの眼用レンズ。
D10.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、正のデフォーカス、負のデフォーカス、フォーカス、および/または予め定められた方向への光の転向(例えば、対称的に、非対称的に、少なくとも1方向の収差を含む、単焦点、および/または多焦点)の1つ以上の任意の組み合わせを生成するように構成される、D例のいずれかの眼用レンズ。
D11.変調関数が、例えば対数関数、正弦関数、円錐関数、多項式関数および/または任意の予め定義された数学関数を含む、1つ以上の数学関数の任意の組み合わせに由来する、D例のいずれかの眼用レンズ。
D12.変調関数が周期関数であり、結果として得られる1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が互いに対して周期的である、D例のいずれかの眼用レンズ。
D13.変調関数は、第1の周波数を有する正弦関数と第2の周波数を有する二乗関数との組み合わせ(例えば、積)に由来する、D例のいずれかの眼用レンズ。
D14.変調関数は、予め定められた領域における、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の数を定義するための、第1の周波数を有する正弦関数と第2の周波数を有する二乗関数の組み合わせ(例えば、積)に由来する、D例のいずれかの眼用レンズ。
D15.変調プロセスにおいて変調される1つ以上のパラメータは、幾何学的パラメータおよび/または非幾何学的パラメータのいずれか1つ以上の組み合わせを有する、D例のいずれかの眼用レンズ。
D16.変調プロセス中に変調された1つ以上の幾何学的および/または非幾何学的パラメータが、予め定められた方向(例えば、サジタルおよび/またはタンジェンシャルおよび/または光変調伝達関数(MTF)および/または光散乱関数)における光学パワー特性;屈折力、プリズムパワー;光軸角度および方向(例えば、光軸の横方向分離)の1以上の任意の組み合わせに影響する、D例のいずれかの眼用レンズ。
D17.予め定められた領域は、レンズの表面全体または眼用レンズの領域を含む、D例のいずれかの眼用レンズ。
D18.予め定められた領域は、眼用レンズの内径によって規定され、眼用レンズの外縁まで延びる眼用レンズの部分を含む、D例のいずれかの眼用レンズ。
D19.予め定められた領域は、内径と外径によって定義される眼用レンズおよび/またはレンズバルクの表面上のリングを含む、D例のいずれかの眼用レンズ。
D20.予め定められた領域は、内径と対応する外径によって定義される、眼用レンズおよび/またはレンズバルクの表面上の複数の同心円状のリングを含む、D例のいずれかの眼用レンズ。
D21.予め定められた変調領域は、内径と対応する外径によって定義されるリングを含み、予め定められた変調領域は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、または25の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する、D例のいずれかの眼用レンズ。
D22.眼用レンズは、少なくとも2つ(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、または10)の同心円状のリング内に、同じ(または異なる)数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する同心円状のリングによって規定された少なくとも2つの予め定められた変調領域を有し、一方のリング内の該幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の位置が、他方のリング内の該幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素と同相(または非同相)である、D例のいずれかの眼用レンズ。
D23.予め定められた方向は、眼用レンズの1つ以上の空間方向の任意の組み合わせ(例えば、半径方向、角度方向、算術螺旋方向、斜め方向、および/または正弦方向の1つ以上の任意の組み合わせ)を含む、D例のいずれかの眼用レンズ。
D24.予め定められた方向は、半径方向、非半径方向、角度方向、および/または非角度(例えば、直線)方向の任意の組み合わせを含む、D例のいずれかの眼用レンズ。
D25.変調関数が、予め定められた方向に連続的である、D例のいずれかの眼用レンズ。
D26.変調関数は、眼用レンズ表面または眼用レンズ表面の一部の定義である数学的表面形状に適用される、D例のいずれかに記載の眼用レンズ。
D27.変調関数が、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の形状、形態、パワー、構成、量、および/または位置の1つ以上の任意の組み合わせを定義するように選択される、D例のいずれかの眼用レンズ。
D28.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、半径方向、非半径方向、角度方向、非角度(例えば、直線)方向、円周方向、水平方向、垂直方向、斜め方向、および/または螺旋方向の1つ以上の任意の組み合わせで分布する、D例のいずれかの眼用レンズ。
D29.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、パワープロファイルの任意の組み合わせを有する、D例のいずれかの眼用レンズ。
D30.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、光散乱、回折、および/または拡散の1つ以上の任意の組み合わせと、パワープロファイルおよび/または光振幅変調(例えば、透明度の低下、異なる屈折率)の有無を生成するように構成される、D例のいずれかの眼用レンズ。
D31.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素のいずれか1つが、光散乱、回折、拡散の1つ以上の任意の組み合わせを生成するように構成される、D例のいずれかの眼用レンズ。
D32.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の特定のパラメータをさらに変調することによって、目立たないように(例えば、容易に見えないように)構成される、D例のいずれかの眼用レンズ。
D33.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する眼用レンズが、CNC機械加工、自由形状製造技術、3次元印刷技術、および/またはレーザ(例えば、フェムト秒レーザ)を用いて製造される、D例のいずれかの眼用レンズ。
D34.眼用レンズは、眼鏡レンズ、コンタクトレンズ、眼内レンズのいずれかである、D例のいずれかの眼用レンズ。
D35.眼用レンズは、近視の進行を矯正、減速、低減、および/または抑制するように構成されている、D例のいずれかの眼用レンズ。
D36.眼用レンズは、老眼を矯正するか、または実質的に矯正するように構成されている、D例のいずれかの眼用レンズ。
D37.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の接合部が、眼用レンズのベース形状に連続していない、D例のいずれかの眼用レンズ。
D38.1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の接合部が、眼用レンズのベース形状に連続している、D例のいずれかの眼用レンズ。
本明細書中で開示および定義されている実施形態は、本文や図面に記載されている、または明らかになっている2つ以上の個々の特徴のすべての代替的な組み合わせにまで及ぶことが理解されるであろう。これらの異なる組み合わせのすべてが、本開示のさまざまな代替的側面を構成する。
以上、当業者が本開示の態様をよりよく理解できるように、いくつかの実施形態の特徴を概説した。当業者であれば、本開示を、本明細書で紹介されている実施形態の同じ目的を遂行するため、および/または同じ利点を達成するための他のプロセスおよび構造を設計または修正するための基礎として容易に使用できることを理解すべきである。また、当業者であれば、そのような同等の構造が本開示の精神と範囲を逸脱するものではなく、本開示の精神と範囲を逸脱することなく、本明細書に様々な変更、置換、改変を加えることができることを理解すべきである。

Claims (79)

  1. 眼用レンズであって、
    外面;
    内面;および
    該眼用レンズの1つ以上の表面に形成された、1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素;を備え、
    該眼用レンズの該表面上の該1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の要素は、該眼用レンズの1つ以上のパラメータに1つ以上の変調関数を適用することによって形成され、
    該1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の要素は、該眼用レンズの予め定められた領域(例えば、該眼用レンズの該外面および/または該内面の任意の場所)および予め定められた方向(例えば、リング形状、螺旋形状、および/または非環状形状)に形成されている、眼用レンズ。
  2. 前記眼用レンズは、複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する、請求項1に記載の眼用レンズ。
  3. 前記1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、予め定められた方向および/または予め定められた方向に垂直な方向に変化するパワープロファイルを有する、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  4. 前記1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、端部において予め定められた方向に減少するパワープロファイルを有する、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  5. 前記1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、予め定められた方向に対して垂直な方向に減少するパワープロファイルを有する、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  6. 前記幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素のサイズが、前記眼用レンズの中心から半径方向に延びる方向に増加する、減少する、および/または同じままである、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  7. 前記幾何学的関数が、前記眼用レンズの前記外面および/または内面に適用され、前記レンズの前記外面および/または内面上に、前記1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素に対応する1つ以上の窪みを生成する、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  8. 前記幾何学的関数が、前記眼用レンズの前記外面および/または内面に適用され、前記レンズの前記外面および/または内面上に、前記1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素に対応する1つ以上の隆起を生成する、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  9. 前記1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、光学的な疾患(例えば、近視および/または老眼)の進行を矯正、減速、低減、および/または抑制するように構成されている、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  10. 前記1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、正のデフォーカス、負のデフォーカス、フォーカス、および/または予め定められた方向への光の転向(例えば、対称的に、非対称的に、少なくとも1方向の収差を含む、単焦点、および/または多焦点)の1つ以上の任意の組み合わせを生成するように構成される、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  11. 前記関数が、例えば、対数関数、正弦関数、円錐関数、多項式関数、および/または任意の予め定められた表面パターンを含む、1つ以上の関数の任意の組み合わせである、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  12. 前記関数が周期関数であり、結果として得られる1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が互いに対して周期的である、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  13. 前記関数は、第1の周波数を有する正弦関数と第2の周波数を有する二乗関数との組み合わせ(例えば、積)である、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  14. 前記関数は、予め定められた領域における、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の数を定義するための、第1の周波数を有する正弦関数と第2の周波数を有する二乗関数の組み合わせ(例えば、積)である、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  15. 前記1つ以上のパラメータは、幾何学的パラメータおよび/または非幾何学的パラメータの1つ以上の任意の組み合わせを含む、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  16. 前記1つ以上のパラメータが、予め定められた方向の光学パワー(例えば、サジタルおよび/またはタンジェンシャル方向、および/または光学変調伝達関数(MTF)および/または光散乱関数);曲率半径(幾何学的形状の任意の位置および/または領域にわたる);半径方向および/または軸方向の厚さ;幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素形状の中心座標;光軸の角度と方向(例えば、光軸の横方向の間隔);および/または屈折率の1つ以上の任意の組み合わせを含む、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  17. 前記予め定められた領域は、前記レンズの表面全体または前記眼用レンズの領域を含む、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  18. 前記予め定められた領域は、前記眼用レンズの内径によって規定され、前記眼用レンズの外縁まで延びる前記眼用レンズの部分を含む、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  19. 前記予め定められた領域は、内径と外径によって定義される前記眼用レンズの表面上のリングを含む、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  20. 前記予め定められた領域は、内径と対応する外径によって定義される、前記眼用レンズの表面上の複数の同心円状のリングを含む、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  21. 前記予め定められた領域は、内径と対応する外径によって定義されるリングを含み、前記予め定められた領域は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、または25の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  22. 前記眼用レンズは、少なくとも2つ(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、または10)の同心円状のリング内に、同じ(または異なる)数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する同心円状のリングによって規定された少なくとも2つの予め定められた領域を有し、一方のリング内の該幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の位置が、他方のリング内の該幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素と同相(または非同相)である、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  23. 前記予め定められた方向は、前記眼用レンズの1つ以上の空間方向の任意の組み合わせ(例えば、半径方向、角度方向、算術螺旋方向、斜め方向、および/または正弦方向の1つ以上の任意の組み合わせ)を含む、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  24. 前記予め定められた方向は、半径方向、非半径方向、角度方向、および/または非角度(例えば、直線)方向の任意の組み合わせを含む、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  25. 前記関数が、予め定められた方向に連続的である、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  26. 前記関数が、眼用レンズ表面または眼用レンズ表面の一部の定義である、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  27. 前記関数が、前記1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の形状、形態、パワー、構成、量、および/または位置の1つ以上の任意の組み合わせを定義するように選択される、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  28. 前記1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、半径方向、非半径方向、角度方向、非角度(例えば、直線)方向、円周方向、水平方向、垂直方向、斜め方向、および/または螺旋方向の1つ以上の任意の組み合わせで分布する、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  29. 前記1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、パワープロファイルの任意の組み合わせを有する、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  30. 前記1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、光散乱、回折、および/または拡散の1つ以上の任意の組み合わせと、パワープロファイルおよび/または光振幅変調(例えば、透明度の低下、異なる屈折率)の有無を生成するように構成される、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  31. 前記1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素のいずれか1つが、光散乱、回折、拡散の1つ以上の任意の組み合わせを生成するように構成される、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  32. 前記1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、前記幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の特定のパラメータを調整および/または最適化することによって、目立たないように(例えば、容易に見えないように)構成される、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  33. 前記1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する眼用レンズが、CNC機械加工、自由形状製造技術、3次元印刷技術、および/またはレーザ(例えば、フェムト秒レーザ)を用いて製造される、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  34. 前記眼用レンズは、眼鏡レンズ、コンタクトレンズ、眼内レンズのいずれかである、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  35. 前記眼用レンズは、近視の進行を矯正、減速、低減、および/または抑制するように構成されている、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  36. 前記眼用レンズは、老眼を矯正するか、または実質的に矯正するように構成されている、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  37. 眼用レンズの表面に1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を形成するための方法であって、
    該眼用レンズの予め定められた領域および予め定められた方向(例えば、リング形状、螺旋形状、および/または非環状形状)に、該眼用レンズの1つ以上のパラメータを修正する関数を定義すること;および
    該眼用レンズの外面および/または内面の少なくとも一方の曲率を変化させる関数を該眼用レンズの該表面に適用することにより、該1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を形成すること、を含む方法。
  38. 前記眼用レンズは、複数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する、請求項37に記載の方法。
  39. 前記1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、予め定められた方向および/または予め定められた方向に垂直な方向に変化するパワープロファイルを有する、請求項37または請求項38に記載の方法。
  40. 前記1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、端部において予め定められた方向に減少するパワープロファイルを有する、請求項37から請求項39のいずれか一項に記載の方法。
  41. 前記1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素は、予め定められた方向に垂直な方向に減少するパワープロファイルを有する、請求項37から請求項40のいずれか一項に記載の方法。
  42. 前記幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素のサイズが、前記眼用レンズの中心から半径方向に延びる方向に増加する、減少する、および/または同じままである、請求項37から請求項41のいずれか一項に記載の方法。
  43. 前記幾何学的関数が、前記眼用レンズの前記外面および/または内面に適用され、前記レンズの前記外面および/または内面上に、前記1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素に対応する1つ以上の窪みを生成する、請求項37から請求項42のいずれか一項に記載の方法。
  44. 前記幾何学的関数が、前記眼用レンズの前記外面および/または内面に適用され、前記レンズの前記外面および/または内面上に、前記1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素に対応する1つ以上の隆起を生成する、請求項37から請求項43のいずれか一項に記載の方法。
  45. 前記1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、光学的な疾患(例えば、近視および/または老眼)の進行を矯正、減速、低減、および/または抑制するように構成されている、請求項37から請求項44のいずれか一項に記載の方法。
  46. 前記1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、正のデフォーカス、負のデフォーカス、フォーカス、および/または予め定められた方向への光の転向(例えば、対称的に、非対称的に、少なくとも1方向の収差を含む、単焦点、および/または多焦点)の1つ以上の任意の組み合わせを生成するように構成される、請求項37から請求項45のいずれか一項に記載の方法。
  47. 前記関数が、例えば、対数関数、正弦関数、円錐関数、多項式関数、および/または任意の予め定められた表面パターンを含む、1つ以上の関数の任意の組み合わせである、請求項37から請求項46のいずれか一項に記載の方法。
  48. 前記関数が周期関数であり、結果として得られる1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が互いに対して周期的である、請求項37から請求項47のいずれか一項に記載の方法。
  49. 前記関数は、第1の周波数を有する正弦関数と第2の周波数を有する二乗関数との組み合わせ(例えば、積)である、請求項37から請求項48のいずれか一項に記載の方法。
  50. 前記関数は、予め定められた領域における、幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の数を定義するための、第1の周波数を有する正弦関数と第2の周波数を有する二乗関数の組み合わせ(例えば、積)である、請求項37から請求項49のいずれか一項に記載の方法。
  51. 前記1つ以上のパラメータは、幾何学的パラメータおよび/または非幾何学的パラメータの1つ以上の任意の組み合わせを含む、請求項37から請求項50のいずれか一項に記載の方法。
  52. 前記1つ以上のパラメータが、予め定められた方向における光学パワー(例えば、サジタルおよび/またはタンジェンシャル方向、および/または光学変調伝達関数(MTF)および/または光散乱関数);曲率半径(幾何学的形状の任意の位置および/または領域にわたる);半径方向および/または軸方向の厚さ;幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素形状の中心座標;光軸の角度と方向(例えば、光軸の横方向の間隔);および/または屈折率の1つ以上の任意の組み合わせを含む、請求項37から請求項51のいずれか一項に記載の方法。
  53. 前記予め定められた領域は、前記レンズの表面全体または前記眼用レンズの領域を含む、請求項37から請求項52のいずれか一項に記載の方法。
  54. 前記予め定められた領域は、前記眼用レンズの内径によって規定され、前記眼用レンズの外縁まで延びる前記眼用レンズの部分を含む、請求項37から請求項53のいずれか一項に記載の方法。
  55. 前記予め定められた領域は、内径と外径によって定義される前記眼用レンズの表面上のリングを含む、請求項37から請求項54のいずれか一項に記載の方法。
  56. 前記予め定められた領域は、内径と対応する外径によって定義される、前記眼用レンズの表面上の複数の同心円状のリングを含む、請求項37から請求項55のいずれか一項に記載の方法。
  57. 前記予め定められた領域は、内径と対応する外径によって定義されるリングを含み、前記予め定められた領域は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、または25の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する、請求項37から請求項56のいずれか一項に記載の方法。
  58. 前記眼用レンズは、少なくとも2つ(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、または10)の同心円状のリング内に、同じ(または異なる)数の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する同心円状のリングによって規定された少なくとも2つの予め定められた領域を有し、一方のリング内の該幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の位置が、他方のリング内の該幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素と同相(または非同相)である、請求項37から請求項57のいずれか一項に記載の方法。
  59. 前記予め定められた方向は、前記眼用レンズの1つ以上の空間方向の任意の組み合わせ(例えば、半径方向、角度方向、算術螺旋方向、斜め方向、および/または正弦方向の1つ以上の任意の組み合わせ)を含む、請求項37から請求項58のいずれか一項に記載の方法。
  60. 前記予め定められた方向は、半径方向、非半径方向、角度方向、および/または非角度(例えば、直線)方向の任意の組み合わせを含む、請求項37から請求項59のいずれか一項に記載の方法。
  61. 前記関数が、予め定められた方向に連続的である、請求項37から請求項60のいずれか一項に記載の方法。
  62. 前記関数が、眼用レンズ表面または眼用レンズ表面の一部の定義である、請求項37から請求項61のいずれか一項に記載の方法。
  63. 前記関数が、前記1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の形状、形態、パワー、構成、量、および/または位置の1つ以上の任意の組み合わせを定義するように選択される、請求項37から請求項62のいずれか一項に記載の方法。
  64. 前記1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、半径方向、非半径方向、角度方向、非角度(例えば、直線)方向、円周方向、水平方向、垂直方向、斜め方向、および/または螺旋方向の1つ以上の任意の組み合わせで分布する、請求項37から請求項63のいずれか一項に記載の方法。
  65. 前記1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、パワープロファイルの任意の組み合わせを有する、請求項37から請求項64のいずれか一項に記載の方法。
  66. 前記1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、光散乱、回折、および/または拡散の1つ以上の任意の組み合わせと、パワープロファイルおよび/または光振幅変調(例えば、透明度の低下、異なる屈折率)の有無を生成するように構成される、請求項37から請求項65のいずれか一項に記載の方法。
  67. 前記1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素のいずれか1つが、光散乱、回折、拡散の1つ以上の任意の組み合わせを生成するように構成される、請求項37から請求項66のいずれか一項に記載の方法。
  68. 前記1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、前記幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の特定のパラメータを調整および/または最適化することによって、目立たないように(例えば、容易に見えないように)構成される、請求項37から請求項67のいずれか一項に記載の方法。
  69. 前記1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する眼用レンズが、CNC機械加工、自由形状製造技術、3次元印刷技術、および/またはレーザ(例えば、フェムト秒レーザ)を用いて製造される、請求項37から請求項68のいずれか一項に記載の方法。
  70. 前記眼用レンズは、眼鏡レンズ、コンタクトレンズ、眼内レンズのいずれかである、請求項37から請求項69のいずれか一項に記載の方法。
  71. 前記眼用レンズは、近視の進行を矯正、減速、低減、および/または抑制するように構成されている、請求項37から請求項70のいずれか一項に記載の方法。
  72. 前記眼用レンズは、老眼を矯正するか、または実質的に矯正するように構成されている、請求項37から請求項71のいずれか一項に記載の方法。
  73. 眼用レンズであって、外面、内面、および1つ以上の空間平面と該眼用レンズの該外面または該内面の少なくとも一方との交差によって形成された1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素を有する、眼用レンズ。
  74. 前記眼用レンズが、老眼および/または近視および/または遠視を矯正する、および/または近視の進行を停止/減速させるように構成されている、請求項73に記載の眼用レンズ。
  75. 前記眼用レンズが、CNC機械加工、自由形状製造技術、3次元印刷技術、および/またはレーザ(例えば、フェムト秒レーザ)を用いて製造される、請求項73または請求項74に記載の眼用レンズ。
  76. 前記1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の接合部が、前記眼用レンズのベース形状に連続していない、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  77. 前記1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素の接合部が、前記眼用レンズのベース形状に連続している、前記請求項のいずれか一項に記載の眼用レンズ。
  78. 前記1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、光学パワーを生成するように設計されており、眼球モデルと組み合わせて、網膜で像を形成することなくほぼ平行または平行に近い光線を生成する(プリズムのアフォーカル機能)、請求項1に記載の眼用レンズ。
  79. 前記1つ以上の幾何学的に定義された形状および/または外形の光学要素が、プリズムレットを形成し、そのゾーンまたはそれらのゾーンにおいて光分散を生じさせる、請求項1に記載の眼用レンズ。
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