JP2023530688A - パウチと該パウチの成形装置、及び該パウチを含む二次電池の製造方法 - Google Patents

Abstract

本発明のパウチの成形装置は、互いに連結された第１安着部と第２安着部を含み、電極組立体が搭載されると、前記第１安着部と第２安着部が電極組立体の上側面と下側面を覆うように折り畳まれ、前記第１安着部と第２安着部のシーリング部同士が当接した状態で密封されるパウチを製造するパウチの成形装置であって、上面から一定の深さに凹んだ第１溝が形成され、前記第１溝の底面から第２溝がさらに凹んだ下型；及び前記第１溝に進入する片面に平面部が形成され、前記第２溝に進入する突出部が前記平面部から突出した上型；を含み、前記上型と下型の間にパウチシートが置かれた状態で上型と下型の圧着が行われると、前記平面部が加圧する部分で前記第１安着部と前記第２安着部が成形され、前記突出部が加圧する部分で前記第１安着部と前記第２安着部の間を連結し、電極組立体が搭載されるときに、前記電極組立体の側面と平行な面を形成する側壁部が形成されるように成形することを特徴とする。

Description

本出願は、２０２０年６月２６日に出願された韓国特許出願第１０－２０２０－００７８７５９号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は、本明細書の一部として含まれる。

本発明は、二次電池のパウチ、前記パウチを成形する成形装置、及び前記パウチを含む二次電池の製造方法に関し、より詳しくは、パウチシートの成形可能な範囲内で側壁部を成形して、より厚い厚さを有する電極組立体も搭載可能なパウチを成形する成形装置、前記成形装置で製造されたパウチ及び前記パウチを含む二次電池の製造方法に関する。

携帯機器及び電気自動車の分野などで、高効率の二次電池に対して需要が急激に増加している。そのような二次電池の中でも、エネルギー密度が高くて相対的に高電圧を維持することができ、自己放電率の低いリチウム二次電池が常用化されて広く使用されており、性能向上のための研究開発が活発に行われている。

二次電池は、缶、パウチなどのようなケース内に電極組立体と電解質が内蔵する構造を有する。電極組立体は、正極、分離膜、負極が繰り返し積層された構造を有し、一般的には、正極、分離膜、負極が積層された状態でくるくる巻かれてケース内に内蔵する巻取型、一定のサイズに正極、分離膜、負極が切断された状態で積層が行われるスタック型（積層型）に区分され得る。

前記巻取型電極組立体は、螺旋状に巻かれる構造上、円筒型電池には搭載が好適であるのに対し、角型又はパウチ型電池には空間活用度において不利であり、逆にスタック型電極組立体は、電極と分離膜の切断時にサイズの調節が可能であるので、ケースに合う角形状が容易に得られるが、製造過程が相対的に複雑となり、外部衝撃に相対的に脆弱な欠点がある。そして、巻取型とスタック型の利点を取り合わせるように、スタック・アンド・フォールディング（Ｓｔａｃｋ＆Ｆｏｌｄｉｎｇ）方式が開発されたことがある。スタック・アンド・フォールディング方式は、フォールディング分離膜上にＣタイプバイセル（正極／分離膜／負極／分離膜／正極の積層構造を有するバイセル）と、Ａタイプバイセル（負極／分離膜／正極／分離膜／負極の積層構造を有するバイセル）とを載せて前記バイセルを折り畳んで製造が行われる。

そして、前記のように様々な方式で製造される電極組立体は、缶又はパウチのようなケースに搭載が行われる。

このうち、パウチは、アルミニウム材の金属層と高分子材料の樹脂層とが積層して製造され、シート状に提供されると、成形装置を介して一定の形状を有するように加工が行われる。

すなわち、従来のパウチに電極組立体の搭載が示された図１ａ、従来のパウチが開かれた状態及び閉まった状態の断面が示された図１ｂを参照すれば、六面体形状の電極組立体１が搭載されるパウチ２は、電極組立体１の下面が安着する第２安着部４と、電極組立体１の上面を覆う第１安着部３とを含み、開放された状態で電極組立体１が搭載されると、電極組立体１の上側面と下側面を覆うように第１安着部３と第２安着部４は折り畳まれ、閉まった状態になる。

閉まった状態になると、第１安着部３と第２安着部４のシーリング部３ｂ、４ｂ同士が当接することになり、当接した状態で熱と圧力が加えられ、パウチ２の密封が行われる。この際、前記第１安着部３と第２安着部４の溝３ａ、４ａは、電極組立体１に搭載できる深さを有するように提供される。

そして、このような構造のパウチは、平たいパウチシートを加工して製造される。すなわち、従来のパウチ成形装置の断面が示された図１ｃを参照すれば、従来のパウチの成形装置は、上型７と下型６を含み、前記下型６は、両側に２つの溝６ａ、６ｂがそれぞれ設けられ、２つの溝６ａ、６ｂの間には、突起６ｃによって区画される構造を有する。

そして、前記下型６の上で上昇下降が行われる上型７は、前記下型６の溝６ａ、６ｂに進入できる２つのコア７を有し、前記コア７の間に下型６の突起６ｃが進入できるようにホール７ａが形成された形状を有する。

したがって、下型６の上にパウチシートが安着した状態で上型７が下降し、前記パウチシートを加圧すると、下型６の溝６ａ、６ｂと突起６ｃの形状に沿って図１ｂに示された形態のようにパウチ２として成形される。

このようなパウチ２は、中間で折曲点（Ｃ）に沿って折り畳みが行われ、内部に電極組立体１を収納することができる。前記折曲点（Ｃ）は、図１ａで折り畳む部分５となる。

一方、前述のように、前記パウチ２は、金属層と樹脂層が積層された構造を有する。よって、上型７と下型６の間で成形が行われるときに、金属層の延伸（ｅｌｏｎｇａｔｉｏｎ）に限界があり、延伸が行われる部分（ｄ）のサイズを増やすことができないので、第１安着部の溝３ａとシーリング部３ｂとの間の間隔（ｔ）及び第２安着部の溝４ａとシーリング部４ｂとの間の間隔は制限されるしかない。

したがって、パウチの成形条件のために、パウチに搭載される電極組立体１の厚さも制約された。このような制約条件のために、より大きな容量のパウチ型二次電池は、電極組立体の厚さを増やさず、面積を増やす形態として提供されてきた。

しかし、高容量の二次電池の必要性が漸次増大するにつれて、より厚い厚さの電極組立体を搭載できるパウチ及び前記パウチを製造できる成形装置が求められた。

本発明は、漸次増大する高容量の二次電池の要求に合わせて、より厚い厚さの電極組立体を搭載できるパウチ及び前記パウチを製造できる成形装置、そして、前記パウチを含む二次電池の製造方法の提供を主目的とする。

前述のような目的を達なするための本発明は、パウチ及び前記パウチを製造できる成形装置、そして、前記パウチを含む二次電池の製造方法を提供する。

本発明に係るパウチの成形装置は、互いに連結された第１安着部と第２安着部を含み、電極組立体が搭載されると、第１安着部と第２安着部が電極組立体の上側面と下側面を覆うように折り畳まれ、第１安着部と第２安着部のシーリング部同士が当接した状態で密封されるパウチを製造するパウチの成形装置であって、上面から一定の深さに凹んだ第１溝が形成され、前記第１溝の底面から第２溝がさらに凹んだ下型；及び前記第１溝に進入する片面に平面部が形成され、前記第２溝に進入する突出部が前記平面部から突出した上型；を含み、前記上型と下型の間にパウチシートが置かれた状態で上型と下型の圧着が行われると、前記平面部が加圧する部分で第１安着部と第２安着部が成形され、前記突出部が加圧する部分で前記第１安着部と第２安着部との間を連結して電極組立体が搭載されるときに前記電極組立体の側面と平行な面を形成する側壁部が形成されるように成形することを特徴とする。

前記パウチは、アルミニウム材の金属層と高分子材料の樹脂層とが積層して構成され、前記平面部からの突出部の突出高さは、前記金属層の延伸率によって決定される。

前記第２溝は、第１溝の中央に位置し、前記突出部は、平面部の中央に位置する。

そして、前記第１溝に進入する上型の角部と前記突出部の角部は、所定の曲率で丸みを帯びており、前記第１溝が形成される下型の角部は、所定の曲率で丸みを帯びている。

さらに、本発明で提供されるパウチは、互いに連結された第１安着部と第２安着部を含み、電極組立体が搭載されると、第１安着部と第２安着部が電極組立体の上側面と下側面を覆うように折り畳まれ、第１安着部と第２安着部のシーリング部同士が当接した状態で密封されるパウチにおいて、電極組立体の上部又は下部の何れか一方を覆う第１安着部；電極組立体の上部又は下部の他方を覆って一側辺が前記第１安着部のある一辺と連結される第２安着部；及び一側辺は前記第１安着部の一辺と連結され、他側辺は前記第２安着部と連結される側壁部；を含み、前記側壁部は、第１安着部及び第２安着部のそれぞれで折り畳まれてよく、パウチの内側面と外側面の両方で平坦な平面状に形成されてよい。この際、前記側壁部は、第１安着部及び第２安着部と垂直になるように折り畳まれてよい。

前記第１安着部と第２安着部のそれぞれは、側壁部で連結された辺を除いた残りの辺からシーリング部が延びて形成され、電極組立体が搭載されて折り畳みが行われるときに、前記第１安着部のシーリング部と第２安着部のシーリング部は密封が行われる。

前記第１安着部と第２安着部が平行になるように折り畳まれるときに、前記第１安着部のシーリング部と第２安着部のシーリング部の密封が行われるように、前記第１安着部のシーリング部と第２安着部のシーリング部は、側壁部の長さに応じて第１安着部及び第２安着部から延びる長さが決定される。

前記第１安着部と側壁部が連結される角及び前記第２安着部と側壁部の角には、凹状に凹んだ形状を有するように段差部が形成されてよい。

さらに、本発明は、前記のような構成を有するパウチを含む二次電池の製造方法をさらに提供する。

本発明に係る二次電池の製造方法は、互いに連結された第１安着部と第２安着部を含み、電極組立体が搭載されると、第１安着部と第２安着部が電極組立体の上側面と下側面を覆うように折り畳まれ、第１安着部と第２安着部のシーリング部同士が当接した状態で密封されるパウチ及び前記パウチに電解液とともに電極組立体が内蔵する二次電池の製造方法であって、パウチを成形するパウチ成形段階（Ｓ１０）及び成形されたパウチに電極組立体と電解液を内蔵し、パウチのシーリング部を密封する密封段階（Ｓ２０）を含み、前記パウチ成形段階（Ｓ１０）は、上面から一定の深さに凹んだ第１溝及び前記第１溝の底面から第２溝がさらに凹んだ下型の上にパウチシートを安着させる段階（Ｓ１１）；前記第１溝に進入する片面に平面部が形成され、前記第２溝に進入する突出部が前記平面部から突出した上型で前記パウチシートを加圧して成形する段階（Ｓ１２）；及び互いに向き合う第１安着部及び第２安着部と前記第１安着部及び第２安着部を連結する側壁部とを形成するように成形されたパウチシートを折り畳む段階（Ｓ１３）；を含むことを特徴とする。

この際、前記側壁部は、内側面と外側面の両側面がすべて平坦な平面状を有するように成形される。

成形されたパウチシートを折り畳む段階（Ｓ１３）においては、前記側壁部が第１安着部及び第２安着部と垂直になるように折り畳まれる。

前記のような構成を有する本発明のパウチは、第１安着部と第２安着部との間を連結する平面状の側壁部が形成され、側壁部の長さを調節することにより、より厚い厚さの電極組立体を搭載することができる。

すなわち、従来のパウチは、金属層の延伸が制限され、搭載可能な電極組立体の厚さが制限されたが、本願発明のパウチにおいて、側壁部は、上型と下型の間で延伸が行われない平面を有するので、前記平面の長さを調節することにより、より厚い電極組立体の搭載が可能である。

そして、上型と下型の角部は丸みを帯びており、パウチシートが突き刺されるか押されるかによる変形の発生を減らすことができる。

従来のパウチに電極組立体の搭載が示された斜視図。 従来のパウチが開かれた状態及び閉まった状態（折り畳まれた状態）の断面が示された断面図。 従来のパウチ成形装置の断面が示された断面図である。 本発明の実施形態によるパウチ成形装置の断面が示された断面図である。 図２のパウチ成形装置で製造されたパウチ内に電極組立体の搭載が示された断面図である。 従来のパウチに電極組立体が搭載された断面と本発明のパウチにより厚い電極組立体が搭載された断面が示された図である。

以下、添付した図に基づいて、本発明に対して、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳しく説明する。しかし、本発明は、様々な異なる形態に具現されてよく、ここで説明する実施形態に限定されない。

本発明を明確に説明するために、説明と関係ない部分は省略し、明細書全体を介して同一又は類似の構成要素に対しては同一の参照符号を付ける。

また、本明細書及び特許請求の範囲に用いられる用語や単語は、通常的かつ辞典的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者自らは発明を最良の方法で説明するために用語の概念を適宜定義することができるとの原則に即して、本発明の技術的思想に適合する意味と概念に解釈されなければならない。

本発明は、パウチ及び前記パウチを製造できる成形装置、そして、前記パウチを含む二次電池の製造方法を提供し、以下、添付された図を参照して、本発明の好ましい実施形態をより詳しく説明する。

（第１実施形態）
本発明は、パウチの成形装置を第１実施形態として提供する。本発明に係るパウチの成形装置は、互いに連結された第１安着部１１と第２安着部１２を含み、電極組立体１が搭載されると、第１安着部１１と第２安着部１２が電極組立体１の上側面と下側面を覆うように折り畳まれ、第１安着部１１と第２安着部１２のシーリング部１１ａ、１２ａ同士が当接した状態で密封されるパウチ１０を製造できるように構成される。

図２は、本発明の実施形態によるパウチ成形装置の断面が示された断面図である。図２に示されたように、本願発明の成形装置は、下型２０と上型３０を含んで構成される。

前記下型２０は、平たい下面を有し、上面には、一定の深さに第１溝２１が形成され、前記第１溝２１の底面には、第２溝２２が形成される。

前記第２溝２２に基づいて前記第１溝２１の一側には、パウチ１０の第１安着部１１が成形され、第１溝２１の他側には、第２安着部１２が成形される。そして、前記第２溝２２が位置する部分には、パウチ１０の側壁部１３が形成される。よって、製造されるパウチ１０の第１安着部１１と第２安着部１２のサイズ（面積）によって、前記第１溝２１の面積が決定される。同様に、前記第１安着部１１と第２安着部１２を連結する側壁部１３のサイズによって第２溝２２の面積が決定される。

ただし、前記第１溝２１の深さと第２溝２２の深さは、パウチ１０に含まれる金属層の延伸率によって決定され得る。すなわち、前記パウチ１０として成形されるパウチシートは、アルミニウム材の金属層と高分子材料の樹脂層とが積層して構成されるので、前記金属層の損傷を防止するために、第１溝２１と第２溝２２の深さ（平面部が進入する高さ及び平面部からの突出部の突出高さ）は、前記金属層の延伸率によって決定される。

さらに、前記上型３０は、下型２０の第１溝２１に進入する片面に平面部３１が形成され、前記第２溝２２に進入する突出部３２が前記平面部３１からさらに突出した構造を有する。図２では、第１溝２１と第２溝２２に進入する平面部３１と突出部３２のみ示されたが、前記平面部３１と突出部３２は一体に形成され、上下に昇降可能に連結される滑走装置及びパウチのシーリング部１１ａ、１２ａを加圧する部分（未図示）をさらに含んで構成され得る。

したがって、前記上型３０と下型２０の間に平たいパウチシートが置かれると、前記上型３０が下型２０に下降して（又は、下型が上型に上昇して）上型３０と下型２０の間でパウチシートの圧着が行われる。

圧着が行われた後、上型３０と下型２０が分離すると、前記パウチシートで平面部３１が加圧する部分には第１安着部１１と第２安着部１２が形成され、前記突出部３２が加圧する部分で前記第１安着部１１と第２安着部１２の間を連結して電極組立体１が搭載されるときに、前記電極組立体１の側面と平行な面を形成する側壁部１３が形成される。

この際、前記第１溝２１に進入する上型３０の角部と前記突出部３２の角部は、所定の曲率で丸みを帯びており、前記第１溝２１が形成される下型２０の角部も所定の曲率で丸みを帯びている。これは、角部で圧力が集中される場合、圧着時に発生可能なパウチシートの損傷を防止するためである。このような曲率も、パウチシートの金属層の延伸率によって決定され得る。

（第２実施形態）
本発明は、第１実施形態によるパウチの成形装置で製造できるパウチを第２実施形態として提供する。

図３は、図２のパウチ成形装置で製造されたパウチ１０内に電極組立体１の搭載が示された断面図である。図を参照すれば、この実施形態で提供されるパウチ１０は、互いに連結された第１安着部１１と第２安着部１２を含み、電極組立体１が搭載されると、第１安着部１１と第２安着部１２が電極組立体１の上側面と下側面を覆うように折り畳まれ、第１安着部１１と第２安着部１２のシーリング部１１ａ、１２ａ同士が当接した状態で密封が行われる構造を有する。

この際、前記第１安着部１１は、電極組立体１の上部又は下部の何れか一方を覆い、第２安着部１２は、電極組立体１の上部又は下部の他方を覆う。

そして、一側辺は、前記第１安着部１１の一辺と連結され、他側辺は前記第２安着部１２と連結される側壁部１３を介して前記第１安着部１１と第２安着部１２は連結される構造を有する。

前記側壁部１３は、第１安着部１１及び第２安着部１２と垂直になるように折り畳まれてよく、パウチ１０の内側面と外側面がすべて平坦な平面状に形成される。

すなわち、従来の構造では、第１安着部３と第２安着部４との連結地点に折曲点（Ｃ）が形成され、パウチの外側に突出される部分を有するので、平坦面が形成されないが、本願発明の構造では、側壁部１３の両端で第１安着部１１と第２安着部１２の折曲が行われるので、このような折曲点（Ｃ）が削除され、パウチ１０の内側面と外側面がすべて平坦な平面状を有することができる。よって、本願発明のパウチ１０は、従来の構造に比べてよりきれいな外観を有することができる。

ちなみに、本発明に記載の「垂直」という表現は、正確な直角のみを意味するものではなく、２つの構成要素間に折れが発生したときに略直角に隣接した状態を意味するということを留意しなければならない。

図４を参照すれば、本願発明によるパウチ成形装置によりパウチを成形する場合、従来に比べて顕著に厚い電極組立体が収容可能なパウチを作製することができ、電極組立体の厚さが厚くなるほど、側壁部１３は、第１安着部１１及び第２安着部１２と垂直した形で立つようになる。

したがって、本願発明によるパウチが、従来に比べて顕著に垂直した形になる。よって、このような状態を表現するために垂直という単語を用いたので、本明細書において垂直という単語がただ９０度直角のみを意味すると解釈されてはならない。

例えば、側壁部が第１安着部又は第２安着部で折り畳まれたときに、電極組立体の増加された厚さに応じて８０度又は１００度で折れた場合でも、本願発明によるパウチとして見なすことができると、垂直に折り畳まれた範疇として見なされなければならない。

また、本発明において、側壁部が「平坦な平面」として形状を有するという意味は、すべての地点で曲率半径が無限大で曲率が０である完全に平坦面の状態のみを意味するものではなく、従来の技術に比べて全体的に折れる地点や曲げられた形状ではないという意味として理解されなければならない。

また、パウチは、薄い金属層と樹脂層を積層して製造されて可撓性（Ｆｌｅｘｉｂｉｌｉｔｙ）を有するので、外力によって形態の変形が容易に行われ得る。よって、全体的に曲げや折れなく製造されたとすると、一部しわが寄るか、少し屈曲部が発生した場合もまた、「平坦な平面」の範疇内にあるものとして見なされなければならない。

さらに、従来の構造と同様に、前記第１安着部１１と第２安着部１２のそれぞれは、側壁部１３で連結された辺を除いた残りの辺からシーリング部１１ａ、１２ａが延びて形成され、電極組立体１が搭載されて折り畳みが行われるときに、前記第１安着部１１のシーリング部１１ａと第２安着部１２のシーリング部１２ａとは、互いに当接した状態で接合が行われて密封される。

この際、前記シーリング部１１ａ、１２ａは、側壁部１３の長さだけ互いに接着が行われるように十分な長さを有するように構成される。すなわち、前記第１安着部１１と第２安着部１２が平行になるように折り畳まれたときに、前記第１安着部のシーリング部１１ａと第２安着部のシーリング部１２ａの密封が行われるように、前記第１安着部のシーリング部１１ａと第２安着部のシーリング部１２ａは、側壁部１３の長さに応じて第１安着部１１及び第２安着部１２のそれぞれから延びる長さが決定される。

一方、前記第１安着部１１と側壁部１３が連結される角及び前記第２安着部１２と側壁部１３の角には、凹状に凹んだ形状を有するように段差部１４が形成されてよい。前記段差部１４は、前記成形装置で成形が行われるときに、金属層に積層された樹脂層が熱硬化性樹脂の場合、突出部３２と第２溝２２により加圧される地点で硬化が発生すると、その地点から外れて第１安着部１１と第２安着部１２が折曲されることにより形成され得る。よって、パウチシートの樹脂層が熱硬化性ではなく熱可塑性を有すると、前記段差部１４は形成されないことがある。

前記のような構成を有する本発明のパウチ１０は、第１安着部１１と第２安着部１２との間を連結する側壁部１３が形成され、側壁部１３の長さを調節することにより、より厚い厚さの電極組立体１を搭載することができる。

従来のパウチに電極組立体が搭載された断面と、本発明のパウチにより厚い電極組立体が搭載された断面とが示された図４に示されたように、従来のパウチ２は、金属層の延伸が制限され、搭載可能な電極組立体１の厚さが制限されたが、本願発明のパウチ１０において、側壁部１３は、上型３０と下型２０の間で延伸が行われない平面を有するので、前記平面の長さを調節することにより、より厚い電極組立体の搭載が可能である。

（第３実施形態）
本発明は、第２実施形態によるパウチを含む二次電池の製造方法を第３実施形態として提供する。

この実施形態による二次電池の製造方法は、パウチを成形するパウチ成形段階（Ｓ１０）、及び成形されたパウチに電極組立体と電解液を内蔵し、パウチのシーリング部を密封する密封段階（Ｓ２０）を含んで構成される。

この際、前記パウチ成形段階（Ｓ１０）は、上面から一定の深さに凹んだ第１溝２１及び前記第１溝２１の底面から第２溝２２がさらに凹んだ下型２０の上にパウチシートを安着させる段階（Ｓ１１）、及び前記第１溝２１に進入する片面に平面部３１が形成され、前記第２溝２２に進入する突出部３２が前記平面部３１から突出した上型３０で前記パウチシートを加圧して成形する段階（Ｓ１２）を有する。この際、前記パウチシートの加圧成形が行われるときに、側壁部として形成される部分は、内側面と外側面の両側面がすべて平坦な平面状を有するように成形が行われる。

そして、成形されたパウチを折り畳む段階（Ｓ１３）を含む。この段階においては、互いに向き合う第１安着部１１及び第２安着部１２と、前記第１安着部１１及び第２安着部１２を連結する側壁部１３とが形成されるようにパウチシートを折り畳む。

この際、成形されたパウチシートを折り畳む段階（Ｓ１３）においては、前記側壁部１３が第１安着部１１及び第２安着部１２のそれぞれと垂直になるように折り畳まれる。

このように製造されたパウチ内に電極組立体１及び電解液が内蔵すると、パウチのシーリング部に熱と圧力を加えて密封段階（Ｓ２０）が行われる。

以上、本発明は、たとえ限定された実施形態と図によって説明されたが、本発明はこれにより限定されず、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者により本発明の技術思想と以下に記載する特許請求の範囲の均等範囲内で様々な実施が可能である。

１ 電極組立体
１０ パウチ
１１ 第１安着部
１２ 第２安着部
２０ 下型
２１ 第１溝
２２ 第２溝
３０ 上型
３１ 平面部
３２ 突出部

Claims (13)

1. 互いに連結された第１安着部と第２安着部を含み、電極組立体が搭載されると、前記第１安着部と前記第２安着部が前記電極組立体の上側面と下側面を覆うように折り畳まれ、前記第１安着部と前記第２安着部のシーリング部同士が当接した状態で密封されるパウチを製造するパウチの成形装置であって、
   上面から一定の深さに凹んだ第１溝が形成され、前記第１溝の底面から第２溝がさらに凹んだ下型と、
   前記第１溝に進入する片面に平面部が形成され、前記第２溝に進入する突出部が前記平面部から突出した上型と、を含み、
   前記上型と前記下型の間にパウチシートが置かれた状態で前記上型と前記下型の圧着が行われると、前記平面部が加圧する部分で前記第１安着部と前記第２安着部が成形され、前記突出部が加圧する部分で前記第１安着部と前記第２安着部の間を連結し、電極組立体が搭載されるときに前記電極組立体の側面と平行な面を形成する側壁部が形成されるように成形することを特徴とするパウチの成形装置。
2. 前記パウチは、アルミニウム材の金属層と高分子材料の樹脂層とが積層して構成され、
   前記平面部からの前記突出部の突出高さは、前記金属層の延伸率によって決定されることを特徴とする、請求項１に記載のパウチの成形装置。
3. 前記第２溝は、前記第１溝の中央に位置し、前記突出部は、前記平面部の中央に位置することを特徴とする、請求項１または２に記載のパウチの成形装置。
4. 前記第１溝に進入する前記上型の角部と前記突出部の角部は、所定の曲率で丸みを帯びていることを特徴とする、請求項３に記載のパウチの成形装置。
5. 前記第１溝が形成される上型下型の角部は、所定の曲率で丸みを帯びていることを特徴とする、請求項３に記載のパウチの成形装置。
6. 互いに連結された第１安着部と第２安着部を含み、電極組立体が搭載されると、前記第１安着部と前記第２安着部が電極組立体の上側面と下側面を覆うように折り畳まれ、前記第１安着部と前記第２安着部のシーリング部同士が当接した状態で密封されるパウチであって、
   電極組立体の上部又は下部の何れか一方を覆う前記第１安着部と、
   電極組立体の上部又は下部の他方を覆い、一側辺が前記第１安着部のある一辺と連結される前記第２安着部と、
   一側辺は、前記第１安着部の一辺と連結され、他側辺は、前記第２安着部と連結される側壁部と、を含み、
   前記側壁部は、前記第１安着部及び前記第２安着部のそれぞれで折り畳まれ、パウチの内側面と外側面がすべて平坦な平面状に形成されることを特徴とするパウチ。
7. 前記側壁部は、前記第１安着部及び前記第２安着部と垂直になるように折り畳まれ得ることを特徴とする、請求項６に記載のパウチ。
8. 前記第１安着部と前記第２安着部のそれぞれは、前記側壁部で連結された辺を除いた残りの辺からシーリング部が延びて形成され、
   電極組立体が搭載されて折り畳みが行われるときに、前記第１安着部のシーリング部と前記第２安着部のシーリング部は密封が行われることを特徴とする、請求項６または７に記載のパウチ。
9. 前記第１安着部と前記第２安着部が平行になるように折り畳まれたときに、前記第１安着部のシーリング部と前記第２安着部のシーリング部の密封が行われるように、前記第１安着部のシーリング部と前記第２安着部のシーリング部は、側壁部の長さに応じて前記第１安着部及び前記第２安着部から延びる長さが決定されることを特徴とする、請求項８に記載のパウチ。
10. 前記第１安着部と前記側壁部が連結される角及び前記第２安着部と前記側壁部の角には、凹状に凹んだ形状を有するように段差部が形成されることを特徴とする、請求項６～９のいずれか一項に記載のパウチ。
11. 互いに連結された第１安着部と第２安着部を含み、電極組立体が搭載されると、前記第１安着部と前記第２安着部が電極組立体の上側面と下側面を覆うように折り畳まれ、前記第１安着部と前記第２安着部のシーリング部同士が当接した状態で密封されるパウチ及び前記パウチに電解液とともに電極組立体が内蔵する二次電池の製造方法であって、
    パウチを成形するパウチ成形段階（Ｓ１０）及び成形されたパウチに電極組立体と電解液を内蔵してパウチのシーリング部を密封する密封段階（Ｓ２０）を含み、
    前記パウチ成形段階（Ｓ１０）は、
    上面から一定の深さに凹んだ第１溝及び前記第１溝の底面から第２溝がさらに凹んだ下型の上にパウチシートを安着させる段階（Ｓ１１）と、
    前記第１溝に進入する片面に平面部が形成され、前記第２溝に進入する突出部が前記平面部から突出した上型で前記パウチシートを加圧して成形する段階（Ｓ１２）と、
    互いに向き合う前記第１安着部及び前記第２安着部と前記第１安着部及び前記第２安着部を連結する側壁部とを形成するように成形されたパウチシートを折り畳む段階（Ｓ１３）と、を含むことを特徴とする二次電池の製造方法。
12. 前記側壁部は、内側面と外側面の両側面がすべて平坦な平面状を有するように成形されることを特徴とする、請求項１１に記載の二次電池の製造方法。
13. 成形されたパウチシートを折り畳む段階（Ｓ１３）において、前記側壁部は、前記第１安着部及び前記第２安着部と垂直になるように折り畳まれることを特徴とする、請求項１２に記載の二次電池の製造方法。

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