JP2023530075A - 複合材料の剥離方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は複合材料を剥離液に浸漬することによって前記複合材料を剥離する方法であって、前記複合材料は金属基材と、前記金属基材の片面または両面に塗布されたコーティングとを含み、前記コーティングはポリマーバインダーを含み、前記ポリマーバインダーは水性コポリマーを含む方法を提供する。強塩基を含む剥離液を使用することにより、高効率かつ極めて迅速な方法で複合材料を完全に剥離することができる。さらに、本明細書に開示された剥離方法は複雑な分離工程や金属基材の汚染や腐食を回避し、優れた材料回収を可能にする。電池用電極の剥離方法の応用が本明細書に開示される。【選択図】図3

Description

本発明は材料のリサイクル方法の分野に関するものである。特に、本発明は金属基材と、金属基材の片面または両面に塗布されたコーティングと、を含む複合材料の剥離方法に関する。
急激な都市化、技術革新の急速な進展およびこれらに伴う製品の頻繁な置き換えまたは消耗品の廃棄によって、製品の寿命が短くなり、および/または廃棄物が過剰に発生するようになってきた。廃棄物の過剰発生に伴い、人体への悪影響、環境への悪影響、資源の枯渇などの問題が深刻化し、様々な廃棄物処理の手段を用いて、これらの問題を解決することが世界的に急がれている。
リサイクルは廃棄物削減の階層構造における重要な構成要素であり、廃棄物から貴重な材料を回収して再利用することを目的としている。材料のリサイクルは、天然資源の保護や、原材料の採取に伴うエネルギー消費量の削減(ひいては生産コストの削減)や、温室効果ガスやSO排出量の削減による環境負荷の軽減をもたらす。このように、材料リサイクルには大きなメリットがあるため、高効率な材料リサイクル方法を開発することはサーキュラーエコノミーを実現する上で最も重要なことである。
「複合材料」という用語は、片面または両面にコーティングが塗布された金属基材を指し、コーティングはポリマーバインダーを含む。ポリマーバインダーは、コーティングと金属基材との間の接着を担っている。金属基材へのコーティングは、様々な技術的用途において性能要求を満たすために表面特性を変化させる方法である。コーティングの用途として、接着、バリア形成、耐スクラッチ性、耐摩耗性、耐薬品性、濡れ性、生体適合性がある。金属基材へのコーティングは、電池製造、膜技術、包装材料、プリント回路基板、配線またはケーブル、および生物医学的用途において頻繁に採用されてきた。金属基材からコーティングを分離することは、材料リサイクルに大きく関わる技術である。
しかしながら、耐用年数に達した製品または製造工程中に不合格となった製品を直ちにリサイクルする場合、製品内に含まれる複合材料をリサイクル中にコーティングと金属基材とに分離することはいくつかの困難を伴う。
ある点では、複合材料はコーティング-金属基材の界面よりは、コーティングのバルク内で剥離する可能性がある。コーティングはその一部が金属基材上にそのまま残って、金属基材から十分に剥離しない恐れがある。これは、剥離プロセスで直接回収できないコーティング材料の望ましくない損失と、その後の分離プロセスの導入を必要とする残存するコーティングによる高レベルの不純物を有する再生金属基材とを生じさせる。
別の点では、金属基材からのコーティングの剥離は非常に非効率的であり、最大で数時間かかる可能性がある。複合材料を過激な剥離条件に持続的にさらすことは、複合材料内の材料、特に金属基材の腐食、溶解、および損傷、並びに副反応生成物の生成等の副反応を引き起こす恐れがある。
ポリフッ化ビニリデン(PVDF)のような、コーティング-金属基材の接着を担う一般的に使用されるポリマーバインダーは、水に対して不溶性であると言うマイナス面がある。実際、ポリマーバインダーは、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)のようないくつかの特定の有機溶媒にしか溶解できない。NMPは可燃性および毒性であるので、特定の取り扱いを必要とする。NMPの蒸気を回収するためのNMP回収装置を乾燥工程に設置する必要がある。このような回収装置を設置するためには、大きな設備投資を必要とするので、製造工程に大きなコストを発生させることになる。したがって、製造工程で水分にさらされることがあまり懸念されない用途では、最も一般的な水などのより安価で環境に優しい水性溶媒を利用したポリマーバインダーの使用が、回収システムの大きな資本コストを削減できるので、本発明では好ましいと考えられる。
水性コーティングに好適に使用されるポリマーバインダーは、水中での優れた分散性と安定性を示し、極めて強いコーティング-金属基材接着を促進させることが可能である。しかし、このようなポリマーバインダーを使用した場合、コーティングと金属基材とが非常に強く接着するため、水性コーティングと金属基材との剥離が非常に困難である。これらの水性バインダーの特性をより最適化するために、様々な異なるモノマーに由来する構造単位を含むコポリマーが採用されてきたが、これらのコポリマーバインダーをコーティングに使用した場合、剥離において依然としてかなりの課題がある。
複合材料の剥離は、コーティング-金属基材界面において、コーティング内のポリマーバインダーと金属基材との間の結合破壊および/または破断を介して達成される。従って、高速で高回収率で高安全性だが、使用する追加材料の量が少なく、必要なコストが低い状態で剥離を発生させるためには、コーティング内のポリマーバインダーと金属基材との間の結合をより効率的に破断および/または破壊することが重要な目的である。
複合材料を完全に剥離する方法の開発が試みられてきた。KR特許出願公開No.20130099568Aには、金属表面に被覆されたポリマー膜を含む複合材料を、電磁誘導を利用してポリマーを炭化させることにより分離する方法が開示されている。まず、金属-ポリマー複合材料は誘導加熱時に単位面積当たりの磁気密度の最大影響を受け、金属表面の電子の動きをより活発にするように、ポリマー-金属複合材料を誘導炉に装入する前処理が行われる。誘導加熱により、金属-ポリマー複合材料は500~900℃に加熱され、ポリマーと金属表面との結合力が弱まり、熱分解を誘引し、金属表面に被覆されたポリマーの炭化が起こり、容易に分離できるようになる。この方法は、誘導加熱を採用することで大幅な省エネルギーを実現している。しかし、この提唱された方法は、ポリマーの再生が不可能なポリマーの炭化をもたらす。さらに、ポリマーの分解の過程で、危険または有毒な汚染物質が生成される可能性がある。
上記の課題を考慮すると、コーティングと金属基材との界面における複合材料の高効率かつ完全な剥離を達成するための統一的かつ単純な方法を開発する必要性が常にあり、複合材料のコーティングはポリマーバインダーを含み、ポリマーバインダーはコポリマーである。本明細書に開示される複合材料の剥離方法は、複合材料のコーティング中のコポリマーバインダーと金属基材との間の効果的な結合破壊および/または破断を達成するために開発されたものである。従って、これらの品質を満たす剥離方法はコポリマーバインダーを含む複合材料に適用可能である。このような方法は複雑な分離工程と金属基材の汚染の両方を回避し、優れた材料回収率を可能にし、短時間で複合材料の剥離を達成可能にする。
KR特許出願公開No.20130099568A
前記のニーズは本明細書に開示される様々な態様および実施形態によって満たされる。一つの態様において、本明細書で提供されるのは、複合材料を剥離液に浸漬することによって複合材料を剥離する方法であり、複合材料が金属基材と金属基材の片面または両面に塗布されたコーティングとを含み、コーティングはコポリマーバインダーを含む。
いくつかの実施形態において、金属基材は、ステンレス鋼、チタン、ニッケル、アルミニウム、銅、白金、金、銀、クロム、ジルコニウム、タングステン、モリブデン、スズ、バナジウム、亜鉛、カドミウム、鉄、コバルト、鉛、およびそれらの合金からなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、剥離液は剥離剤と水性溶媒とを含む。
いくつかの実施形態では、剥離剤は塩基である。いくつかの実施形態では、塩基は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化ルビジウム、酸化セシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される。
本明細書で提供される方法を用いて達成される複合材料の剥離は、非常に早く簡単であり、回収不可能なコーティング材料の損失、コーティング材料の損傷、または金属基材への不純物導入という点で不利益を受けない。
別の態様では、本発明の用途の1つとして、前述の方法が電池電極の剥離に採用され、複合材料が電池電極であり、金属基材が集電体であり、コーティングが電極層である。本明細書で提供されるのは、電極を剥離液に浸漬することによって電池電極を剥離する方法であって;電極が、集電体と、集電体の片面または両面に塗布された、電極層とを含み;電極層がコポリマーバインダーを含む方法である。
電池電極を電極層-集電体界面で剥離させるための本発明の剥離液の簡単な利用は、剥離を完全に達成するための時間を大幅に短縮し、貴重な材料を最大限に回収し、集電体の汚染をなくすことができ、続く下流工程を必要としない。さらに、本明細書に開示する方法は、電極層内の集電体および/または電極活物質の腐食の懸念もなく、カソードとアノード両方の剥離に適用できることが分かった。
図1は、複合材料の一実施形態の簡略図である。 図2は、提唱された複合材料のコーティング-金属基材界面構造の概略図である。 図3は本明細書に開示される複合材料を剥離するための工程と、複合材料の剥離に続く、複合材料構成要素すなわちコーティングと金属基材とを抽出するためのその後のさらなる処理とを示す一実施形態のフローチャートである。 図4は剥離液に両面被覆カソードを浸漬した後の、例2の回収されたカソード層および集電体を示し、剥離液は0.1Mの水酸化ナトリウムおよび脱イオン水(DI水)を含み、両面カソードはコポリマーバインダーを含んでいる。 図5は比較例1の回収されたカソードを示し、剥離液が0.1Mの水酸化ナトリウムおよびDI水を含み、両面被覆カソードがポリマーバインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)を含む。
(発明の詳細な説明)
一態様において、本明細書で提供されるのは、複合材料を剥離液に浸漬することによって複合材料を剥離する方法であって;複合材料が、金属基材と、金属基材の片面または両面に塗布されたコーティングとを含み;コーティングが、コポリマーバインダーを含む方法である。
別の態様において、本明細書で提供されるのは、電極を剥離液に浸漬することによってリチウムイオン電池電極を剥離する方法であって;電極が、集電体と、集電体の片面または両面に被覆された電極層とを含み;電極層がコポリマーバインダーを含む方法である。
用語「電極」は、「カソード」または「アノード」を指す。
用語「正極」は、カソードと互換的に使用される。同様に、用語「負極」は、アノードと互換的に使用される。
用語「バインダー」または「バインダー材料」は、材料を所定の位置に保持し、それらを導電性金属基材上に接着して複合材料を形成するために使用される化学化合物、化合物の混合物、またはポリマーを指す。いくつかの実施形態において、バインダーは、電極材料および/または導電剤を所定の位置に保持し、それらを導電性金属部分上に接着して電極を形成するために使用される化学化合物、化合物の混合物、またはポリマーを指す。いくつかの実施形態において、電極は、いかなる導電剤も含まない。
用語「導電剤」は良好な導電性を有する材料を指す。そのため、電極の導電性を改善するために、電極形成時に導電剤はしばしば電極活物質と混合される。いくつかの実施形態において、導電剤は化学的に活性である。いくつかの実施形態において、導電剤は化学的に不活性である。
用語「複合材料」は金属基材の片面または両面に塗布されたコーティングを有する金属基材を指し、金属基材およびコーティングはそれぞれ1つ以上の層を含み得る。複合材料の文脈における「構成要素」という用語は金属基材およびコーティングを指す。
用語「ポリマー」は、同じ種類または異なる種類のモノマーを重合することによって調製される化合物を指す。総称「ポリマー」は、用語「ホモポリマー」および用語「コポリマー」を包含する。
用語「水性ポリマー」は水などの水性溶媒に分散して溶液またはコロイド系を形成可能なポリマーを指し、コロイド系中のポリマーは容易に自己凝集しない。
用語「ホモポリマー」は、同じ種類のモノマーの重合によって調製されたポリマーを指す。
用語「コポリマー」は、2以上の異なる種類のモノマーの重合によって調製されたポリマーを指す。
用語「ポリマーバインダー」はポリマーの性質を有するバインダーを指す。用語「コポリマーバインダー」はポリマーバインダーを指し、バインダーは具体的にはコポリマーである。
本明細書で使用される用語「不飽和」は、1つ以上の不飽和の単位を有する部分を指す。
用語「アルキル」または「アルキル基」は、飽和、非分枝または分枝脂肪族炭化水素から水素原子を除去することで得られる一般式C2n+1を有する一価の基を指し、nは整数、または1~20の整数、または1~8の整数を意味する。アルキル基の例として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、2-メチル-1-プロピル、2-メチル-2-プロピル、2-メチル-1-ブチル、3-メチル-1-ブチル、2-メチル-3-ブチル、2,2-ジメチル-1-プロピル、2-メチル-1-ペンチル、3-メチル-1-ペンチル、4-メチル-1-ペンチル、2-メチル-2-ペンチル、3-メチル-2-ペンチル、4-メチル-2-ペンチル、2,2-ジメチル-1-ブチル、3,3-ジメチル-1-ブチル、2-エチル-1-ブチル、ブチル、イソブチル、t-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、およびオクチル等の(C-C)アルキル基が挙げられるが、限定されない。長鎖のアルキル基としては、ノニル基およびデシル基が挙げられる。アルキル基は、無置換でもよく、または1つ以上の適切な置換基で置換されていてもよい。さらに、アルキル基は、分枝または非分枝でもよい。いくつかの実施形態において、アルキル基は、少なくとも2、3、4、5、6、7、または8個の炭素原子を含む。
用語「シクロアルキル」または「シクロアルキル基」は、単環または複数の縮合環を有する飽和または不飽和環状非芳香族炭化水素ラジカルを指す。シクロアルキル基の例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、およびシクロヘプチル等の(C-C)シクロアルキル基、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、およびシクロヘプテニル等の(C-C)シクロアルケニル基、並びに環式および二環式テルペンが挙げられるが、限定されない。シクロアルキル基は、非置換であっても、1つまたは2つの適切な置換基で置換されていてもよい。さらに、シクロアルキル基は、単環式または多環式でもよい。いくつかの実施形態において、シクロアルキル基は、少なくとも5、6、7、8、9、または10個の炭素原子を含む。
用語「アルコキシ」は、酸素原子を介して主要な炭素鎖に結合した、先に定義したようなアルキル基を指す。アルコキシ基のいくつかの非限定的な例として、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等が挙げられる。上記で定義されたアルコキシは、置換または非置換でもよく、置換基は、重水素、ヒドロキシ、アミノ、ハロ、シアノ、アルコキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、メルカプト、ニトロ等であってもよいが、限定されない。
用語「アルケニル」は、1つ以上の炭素-炭素二重結合を含む不飽和の直鎖、分枝鎖、または環状炭化水素ラジカルを指す。アルケニル基の例として、エテニル、1-プロペニル、および2-プロペニルが挙げられるがこれらは限定されず;1つ以上のラジカルの炭素原子で任意に置換されていてもよい。
用語「アリール」または「アリール基」は、水素原子を除去することによって単環式または多環式芳香族炭化水素から得られる有機ラジカルを指す。アリール基の非限定的な例としては、フェニル基、ナフチル基、ベンジル基、トラニル(tolanyl)、セキシフェニル、フェナントレニル、アントラセニル、コロネニル(coronenyl)、およびトラニルフェニル(tolanylphenyl)が挙げられる。アリール基は、非置換、または1つ以上の適切な置換基で置換されてもよい。さらに、アリール基は、単環式または多環式でもよい。いくつかの実施形態において、アリール基は、少なくとも6、7、8、9、または10個の炭素原子を含む。
用語「脂肪族」は、C~C30アルキル基、C~C30アルケニル基、C~C30アルキニル基、C~C30アルキレン基、C~C30アルケニレン基、またはC~C30アルキニレン基を指す。いくつかの実施形態において、アルキル基は、少なくとも2、3、4、5、6、7、または8個の炭素原子を含む。
用語「芳香族」は、任意でヘテロ原子または置換基を含む芳香族炭化水素環を含む基を指す。このような基の例としては、フェニル、トリル、ビフェニル、o-テルフェニル、m-テルフェニル、p-テルフェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、ピレニル、トリフェニレニル、およびそれらの誘導体が挙げられるが、限定されない。
化合物または化学部位を説明するために使用される用語「置換」は、化合物または化学部位の少なくとも1つの水素原子が第2の化学部位で置き換えられていることを意味する。置換基の例としては、ハロゲン;アルキル;ヘテロアルキル;アルケニル;アルキニル;アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシル;アルコキシル;アミノ;ニトロ;チオール;チオエーテル;イミン;シアノ;アミド;ホスホナート;ホスフィナート(phosphinato);カルボキシル;チオカルボニル;スルホニル;スルホンアミド;アシル;ホルミル;アシロキシ;アルコキシカルボニル;オキソ;ハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル);単環式または縮合もしくは非縮合多環式であり得る炭素環式シクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシル)または単環式または縮合もしくは非縮合多環式であり得るヘテロシクロアルキル(例えば、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニルまたはチアジニル);炭素環式または複素環式、単環式または縮合若しくは非縮合の多環式アリール(例えば、フェニル、ナフチル、ピロリル、インドリル、フラニル、チオフェニル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、キノリニル、イソキノリニル、アクリジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチオフェニルまたはベンゾフラニル);アミノ(一級、二級または三級);o-低級アルキル;o-アリール、アリール;アリール-低級アルキル;-COCH;-CONH;-OCHCONH;-NH;-SONH;-OCHF;-CF;-OCF;-NH(アルキル);-N(アルキル);-NH(アリール);-N(アルキル)(アリール);-N(アリール);-CHO;-CO(アルキル);-CO(アリール);-CO(アルキル);および-CO(アリール);が挙げられるが、限定されず、さらに、このような部分は、縮合環構造または架橋、例えば-OCHO-によって任意に置換されてもよい。これらの置換基は、任意に、このような基から選択される置換基でさらに置換されてもよい。本明細書に開示されるすべての化学基は、他に規定されない限り、置換され得る。
用語「ハロゲン」または「ハロ」は、F、Cl、BrまたはIを指す。
用語「モノマー単位」は、単一モノマーによってポリマーの構造に与えられる構成単位を指す。
用語「構造単位」は、ポリマー中の同じモノマー種によって与えられる全モノマー単位を指す。
用語「酸塩基」は、酸が塩基と反応したときに形成される酸性塩を指す。いくつかの実施形態において、酸のプロトンは、金属カチオンで置き換えられる。いくつかの実施形態において、酸のプロトンは、アンモニウムイオンで置き換えられる。
用語「プラネタリーミキサー」は、均質な混合物を生成するために異なる材料を混合または撹拌するために使用できる装置を指し、容器内で遊星運動を行うブレードからなる。いくつかの実施形態において、プラネタリーミキサーは、少なくとも1つのプラネタリーブレードおよび少なくとも1つの高速分散ブレードを含む。プラネタリーブレードおよび高速分散ブレードは、それぞれの軸で回転し、連続的に容器の周りをも回転する。回転速度は、分あたりの回転の単位(rpm)で表すことができ、回転体が1分間に完了する回転数を指す。
用語「超音波発生装置(ultrasonicator)」とは、超音波エネルギーを与えて試料中の粒子を撹拌することができる装置を指す。本明細書に開示されるスラリーを分散させることができる任意の超音波発生装置を本明細書で使用することができる。超音波発生装置のいくつかの非限定的な例としては、超音波浴、プローブ型超音波発生装置、および超音波フローセルが挙げられる。
用語「超音波浴」は、超音波エネルギーが超音波浴の容器の壁を介して液体試料に伝達される器具を指す。
用語「プローブ型超音波発生装置」は、直接超音波処理を行うために媒体中に浸漬される超音波プローブを指す。用語「直接超音波処理」は、超音波が処理液に直接結合されることを意味する。
用語「超音波フローセル」または「超音波リアクターチャンバー」は、フロースルーモードで超音波処理を実施することができる器具を指す。いくつかの実施形態において、超音波フローセルは、シングルパス、マルチパス、または再循環構成である。
用語「塗布」は、表面上に物質を敷くまたは広げる行為を指す。
用語「集電体」は、電極層と接触し、二次電池の放電または充電中に電極に流れる電流を伝導することができる、任意の導電性層を指す。集電体のいくつかの非限定的な例としては、単一の導電性金属層または基材、およびカーボンブラック系コーティング層等の導電性コーティング層を上に有する単一の導電性金属層または基材を挙げることができる。導電性金属層または基材は、三次元ネットワーク構造を有する箔または多孔質体の形態であってよい。いくつかの実施形態において、三次元多孔質集電体は、コンフォーマルカーボン層で被覆されている。
用語「電極層」は、集電体と接触し、電気化学的に活性な材料を含むコーティングを指す。いくつかの実施形態では、電極層は集電体上にコーティングを施すことによって作られる。いくつかの実施形態では、電極層は集電体の片面または両面に位置する。他の実施形態では、三次元多孔質集電体は電極層でコンフォーマルに被覆される。したがって、電極は複合材料であり、集電体は金属基材であり、電極層はコーティングである。
用語「室温」は、約18℃~約30℃、例えば、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、または30℃の室内温度を指す。いくつかの実施形態において、室温は、約20℃±1℃または±2℃または±3℃の温度を指す。他の実施形態において、室温は、約22℃または約25℃の温度を指す。
用語「固形分」は、蒸発後に残る不揮発性材料の量を指す。
用語「剥離強度」は、互いに結合している集電体と電極活物質コーティングとを分離するために必要な力の量を指す。これは、このような2つの材料間の結合強度を示す指標であり、通常N/cmで表される。
用語「粘着強度」は、互いに結合している集電体とポリマーバインダーコーティングとを分離するために必要な力の量を指す。これは、このような2つの材料間の接着強さの指標であり、通常N/cmで表される。
用語「Cレート」は、セルまたは電池の充電速度または放電速度を指し、その総蓄電容量の用語でAhまたはmAhで表される。例えば、1Cのレートは1時間で全蓄電エネルギーを使用することを意味し;0.1Cは1時間で10%のエネルギーを使用すること、または10時間で全エネルギーを使用することを意味し;5Cは12分で全エネルギーを使用することを意味する。
用語「アンペアアワー(Ah)」は、電池の蓄電容量を規定するのに使用される単位を指す。例えば、1Ah容量の電池は1アンペアの電流を1時間、または0.5Aの電流を2時間供給することができる。したがって、1アンペアアワー(Ah)は、3,600クーロンの電荷に相当する。同様に、用語「ミリアンペアアワー(mAh)」も、電池の蓄電容量の単位を指し、アンペアアワーの1/1,000である。
用語「電池サイクル寿命」は、公称容量が初期定格容量の80%未満に減少する前に、電池が行うことができる完全な充電/放電サイクルの数を指す。
用語「容量」は、電池等の電気化学セルが保持できる電荷の総量を指す、電気化学セルの特性である。容量は一般にアンペアアワーの単位で表される。用語「比容量」は、電池等の電気化学セルの単位重量当たりの容量出力を指し、通常、Ah/kgまたはmAh/gの単位で表される。
以下の説明において、本明細書に開示されるすべての数値は、「約」または「おおよそ」という言葉がそれらに関連して使用されているかどうかに関わらず、概略値である。これらの数値は、1パーセント、2パーセント、5パーセント、または、場合によっては10~20パーセント変動し得る。下限値R、および上限値Rを有する数値範囲が開示されるときは常に、その範囲内に入るあらゆる数値が具体的に開示される。特に、以下の範囲内の数値が具体的に開示される:R=R+k(R-R)、kは0パーセント~100パーセントの範囲の変数である。さらに、上記で定義された2つのR数によって定義されるあらゆる数値範囲も具体的に開示される。
本明細書において、単数形のすべての語句は複数形の語句を含み、その逆もまた同様である。
本明細書に記載の「複合材料」は、金属基材の片面または両面に塗布されたコーティングを有する金属基材を指し、その金属基材およびコーティングはそれぞれ1つ以上の層を含むことができ、コーティングはポリマーバインダーを含む。いくつかの実施形態において、ポリマーバインダーはコポリマー、すなわち、コポリマーバインダーである。図1は、100で表される複合材料の簡略図である。複合材料100は金属基材101の片面に塗布されたコーティング102を有する金属基材101を含む。金属基材にコーティングを塗布すること、すなわち複合材料を形成することは、様々な用途の性能要件を満たすために金属基材の表面特性の変化を引き起こす上で最も一般的に使用される技術の一つである。コーティングは保護(例えば耐化学物質、腐食、スクラッチ、および摩耗など)、接着、濡れ性改善、または生体適合性などを含む様々な目的で頻繁に利用されてきた。
複合材料内のコーティングと金属基材との間の接着は、コーティングに含まれるポリマーバインダーとコーティングが塗布される金属基材の表面との間の相互作用を介して達成される。最も一般的には水である水性溶媒と相溶性のあるコポリマーバインダーは、コーティングを金属基材に強く接着させることができる。したがって、本発明において、このようなコポリマーバインダーを取り込むことが好ましい。さらに、これらのコポリマーバインダーは、水中での良好な分散性および安定性を達成することができるので、これらのコポリマーバインダーを含む水系コーティングは、形成、貯蔵、および利用において良好な加工性を有するであろう。
いくつかの実施形態において、基材は、金属基材である。いくつかの実施形態において、基材は、ステンレス鋼、チタン、ニッケル、アルミニウム、銅、白金、金、銀、クロム、ジルコニウム、タングステン、モリブデン、スズ、バナジウム、亜鉛、カドミウム、鉄、コバルト、鉛、およびそれらの合金からなる群から選択される。
金属基材は、金属基材の表面にコーティングを塗布する前に、ある期間、大気にかなりの頻度でさらされる。大気は、主に酸素、水、並びにいくつかの有機物および無機物を含む。金属基材を大気中の自然に存在する酸素に曝すと、金属基材の表面に金属酸化物が生じることは避けられない。例えば、金属アルミニウムは大気中の酸素と自然に非常に反応しやすく、露出したアルミニウムの表面上で酸化アルミニウムの形成を開始する。この酸化アルミニウムは、中に含まれるアルミニウムがさらに酸化されることを防ぎ、その結果、アルミニウムは良好な耐腐食性を有する。金属基材表面の金属酸化物が大気中の水分と接触すると、金属酸化物のヒドロキシル化が起こり、金属酸化物の表面がヒドロキシル(-OH)基豊富となる。
金属基材表面のヒドロキシル基は、より電気陰性なO原子と共有結合したH原子、および最外電子殻に孤立電子対を有する電気陰性O原子とから成る。ヒドロキシル基の中で、水素原子はO、N、またはFなどの電気陰性度の高い原子を含む他の分子と水素結合を形成することができ、酸素原子は同様にO、N、またはFなどの電気陰性度の高い原子に結合している他の分子の水素原子から水素結合を受け入れることができる。
一方、基材の金属部分は、例えば金属基材表面上に生じた金属酸化物中に、部分的に正に荷電した金属種(Mδ+)の形態で金属基材表面に依然として存在する。
図2は、200で表される複合材料の提唱されたコーティング-金属基材界面構造の模式図を示す。金属基材201の表面上には、金属酸化物のヒドロキシル(-OH)基、部分的に正に荷電した金属種(Mσ+)、および酸素(O)原子が存在する。コーティング202内および/またはコーティング202の表面に含まれるコポリマーバインダーは、カルボン酸基含有モノマーに由来する構造単位を含む。カルボン酸基含有モノマーに由来する構造単位は、この場合、カルボン酸塩基を含み、カルボン酸塩基はカルボン酸基の塩である。
コポリマーバインダー中に存在する酸素(O)原子および水素(H)原子は、金属基材表面のヒドロキシル基のOおよび/またはH原子ならびに金属酸化物中のO原子と、水素結合形成によって相互作用し易い。また、コポリマーバインダー内に含まれるカルボン酸塩基のアニオン、この場合COO、と、金属基材表面のMδ+種との間には、イオン-双極子相互作用が働く。それ故、水素結合および/またはイオン-双極子引力は、コーティングと金属基材との間で形成され、これらの2種類の相互作用は、コーティングの金属基材表面への付着に大きくおよび有意に寄与している。
本明細書に開示されるコポリマーバインダーは、様々な用途のために、極めて強力なコーティング-金属基材接着を提供するように配合される。しかし、この強力な粘着力は、複合材料を含む製品がその有用性若しくは寿命の終わりに達したとき、または生産中に製品の不合格品が発生したときに、その後のリサイクル工程におけるコーティングと結びつく金属基材からのコーティングの分離において、さらなる課題を提起する。
複合材料中の金属基材からのコーティングの剥離は、コーティング中に含まれるコポリマーバインダーと金属基材表面との間の結合の破壊および/または破断を介して達成される。様々な特定の特性を示す異なる組成のコポリマーは、金属基材からコーティングを分離するために異なるアプローチを必要とするであろう。したがって、本発明の方法は、本明細書に開示される水性コポリマーバインダーと金属基材表面との間の結合を破壊および/または破断することによって複合材料を剥離するために特に開発されたものである。
本発明は複合材料を剥離液に浸漬することによって複合材料を剥離する方法であって、複合材料が金属基材と、金属基材の片面または両面に塗布されたコーティングとを含み、コーティングがコポリマーバインダーを含む方法を提供する。
いくつかの実施形態において、複合材料の剥離は、コーティング-金属基材界面に沿って生じる。
いくつかの実施形態において、剥離液は、剥離剤と水性溶媒とを含む。いくつかの実施形態において、剥離剤は水溶性の強塩基である。いくつかの実施形態において、水性溶媒は、水のみからなる。
剥離液内において、強塩基はアルカリもしくはアルカリ土類金属酸化物、アルカリもしくはアルカリ土類金属水酸化物、またはそれらの組合せであり得る。水酸化物の場合、前記強塩基は水性溶媒中で解離し、強塩基中の構成イオンを放出する。酸化物の場合は、代わりに酸化物が水と反応し、再びイオンを形成する。
これらのイオンはコポリマーバインダーと金属基材表面との間の界面に入ることができる。イオンは、コポリマーバインダーと金属基材との間の水素結合およびイオン-双極子相互作用を破壊する。剥離液中に存在する水性溶媒(例えば水)もまた、コーティング中のコポリマーバインダーと金属基材表面との間のイオン-双極子相互作用に破壊をもたらす。これらの水性溶媒分子は、さらにコポリマーを溶媒和するように作用し、溶媒和殻(水の場合は水和殻)を作り、コーティングのコポリマーバインダーと金属基材との間の静電相互作用の強度を著しく低下させる。
いくつかの実施形態において、カルボン酸基のような水中で解離することができるポリマー内のいくつかの官能基は水中で完全に解離されない。強塩基はさらに解離していない官能基を中和するように作用し、カルボン酸官能基が存在する場合にはカルボキシラートアニオンなどの対応するアニオンが形成されることになるであろう。このようなアニオン、例えばカルボキシラートへの水の吸引力は、未解離の官能基への水の吸引力よりも強い。これらの解離性官能基のイオン化に伴い、イオン化した官能基の水中での溶媒和効果が大きくなると、それゆえポリマーと金属基材との間の相互作用がより効果的に減少することになる。したがって、コーティングの剥離につながる。
従って、本明細書に開示された方法は、剥離液の使用を介してコーティングと金属基材表面との間の水素および/またはイオン-双極子相互作用を破壊および/または破断することによって複合材料の剥離を達成することに向けられ、ここでコーティングはコポリマーバインダーを含む。この方法は簡単であり複雑な分離工程を必要としない。提唱された方法はコーティング-金属基材界面での複合材料の完全な剥離を保証し、金属基材を汚染しないため、優れた材料回収を可能にし、複合材料の剥離を高い効率と速度で達成することを可能にするものである。
非イオン化コポリマー官能基は、イオン-双極子相互作用によって金属基材表面と相互作用しない。剥離液として水性溶媒を単独で使用すると、これらの非イオン化コポリマー官能基への水性溶媒の溶媒和が顕著に低下し;コーティング内のこれらのコポリマー官能基と金属基材表面との間の相互作用、主に水素結合が破壊されないことが多く、複合材料の完全な剥離が可能となる程度には減少しないため、金属基材からコーティングを完全に剥離することにおいて不十分となり得る。
従って、複合材料の優れた剥離性能を達成するために、剥離剤および水性溶媒の両方を剥離液として併用する。いくつかの実施形態において、剥離液は剥離剤と水性溶媒とを含む。
いくつかの実施形態において、剥離剤は強塩基である。いくつかの実施形態において、剥離剤はアルカリまたはアルカリ土類金属水酸化物である。いくつかの実施形態において、剥離剤はアルカリまたはアルカリ土類金属酸化物である。いくつかの実施形態において、剥離剤は水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化ルビジウム、酸化セシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、またはそれらの組合せである。
いくつかの実施形態において、水性溶媒は、主成分として水を含み、水に加えて、微量成分としてアルコール、低級脂肪族ケトン、低級アルキルアセタート等の揮発性溶媒を含む溶液である。いくつかの実施形態において、水性溶媒中の水の割合は、約51重量%~約100重量%、約51重量%~約95重量%、約51重量%~約90重量%、約51重量%~約85重量%、約51重量%~約80重量%、約51重量%~約75重量%、約51重量%~約70重量%、約55重量%~約100重量%、約55重量%~約95重量%、約55重量%~約90重量%、約55重量%~約85重量%、約55重量%~約80重量%、約60重量%~約100重量%、約60重量%~約95重量%、約60重量%~約90重量%、約60重量%~約85重量%、約60重量%~約80重量%、約65重量%~約100重量%、約65重量%~約95重量%、約65重量%~約90重量%、約65重量%~約85重量%、約70重量%~約100重量%、約70重量%~約95重量%、約70重量%~約90重量%、約70重量%~約85重量%、約75重量%~約100重量%、約75重量%~約95重量%または約80重量%~約100重量%である。
いくつかの実施形態において、水性溶媒中の水の割合は、50重量%を超え、55重量%を超え、60重量%を超え、65重量%を超え、70重量%を超え、75重量%を超え、80重量%を超え、85重量%を超え、90重量%を超えまたは95重量%を超える。いくつかの実施形態において、水性溶媒中の水の割合は、55重量%未満、60重量%未満、65重量%未満、70重量%未満、75重量%未満、80重量%未満、85重量%未満、90重量%未満または95重量%未満である。いくつかの実施形態において、水性溶媒は水のみからなり、すなわち、水性溶媒中の水の割合は100重量%である。
水のいくつかの非限定的な例としては、水道水、ボトル入り水、精製水、純水、蒸留水、DI水、DO、およびそれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態において、水性溶媒は脱イオン水である。コーティング-金属基材表面界面において、水はコーティングのコポリマーバインダーおよび金属基材表面の周りに溶媒和殻を形成するために、剥離液の一部として適用されてもよい。これは、コーティング中のコポリマーバインダーと金属基材表面との間の相互作用を破壊することを助け、その結果、複合材料の完全な剥離を生じさせる。
水性溶媒の微量成分(すなわち水以外の溶媒)としては、任意の水混和性溶媒または揮発性溶媒を使用することができる。水混和性溶媒または揮発性溶媒のいくつかの非限定的な例として、アルコール、低級脂肪族ケトン、低級アルキルアセタート、およびそれらの組み合わせが挙げられる。アルコールの添加は、剥離剤の溶解性を向上させ、水の凝固点を低下させることができる。アルコールのいくつかの非限定的な例として、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n-プロパノール、tert-ブタノール、n-ブタノール、およびそれらの組み合わせ等のC-Cアルコールが挙げられる。低級脂肪族ケトンのいくつかの非限定的な例として、アセトン、ジメチルケトン、メチルエチルケトン(MEK)、およびそれらの組み合わせが挙げられる。低級アルキルアセタートのいくつかの非限定的な例として、エチルアセタート(EA)、イソプロピルアセタート、プロピルアセタート、ブチルアセタート(BA)、およびそれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態において、水性溶媒は、アルコール、低級脂肪族ケトン、低級アルキルアセタート、またはそれらの組み合わせを含まない。
界面活性剤は剥離速度を向上させるために、剥離液の添加剤として使用されてきた。しかしながら、界面活性剤を剥離液に添加すると、得られた溶液において不純物をもたらし、製品純度が低下するなどして、界面活性剤を除去するための分離装置の開発に時間と資金がかかる。さらに、界面活性剤は放出されると環境に有害であり、一部はさらに健康上のリスクをもたらす可能性がある。従って、いくつかの実施形態において、界面活性剤は剥離液に添加されない。いくつかの実施形態において、剥離液はカチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、および両性界面活性剤を含有しない。
いくつかの実施形態において、脂肪酸塩;アルキルスルファート;ポリオキシアルキレンアルキルエーテルアセタート;アルキルベンゼンスルホナート;ポリオキシアルキレンアルキルエーテルスルファート;高級脂肪酸アミドスルホナート;N-アシルサルコシン塩;アルキルホスファート;ポリオキシアルキレンアルキルエーテルホスファート塩;長鎖スルホスクシナート;長鎖N-アシルグルタマート;アクリル酸、無水物、エステル、ビニルモノマーおよび/またはオレフィンおよびそれらのアルカリ金属、アルカリ土類金属および/またはアンモニウム塩誘導体を含むポリマーおよびコポリマー;ポリカルボン酸の塩;ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物;アルキルナフタレンスルホン酸;ナフタレンスルホン酸;アルキルナフタレンスルホナート;それらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩またはアミン塩などの酸およびナフタレンスルホナートのホルマリン縮合物;メラミンスルホン酸;アルキルメラミンスルホン酸;メラミンスルホン酸のホルマリン縮合物;アルキルメラミンスルホン酸のホルマリン縮合物;メラミンスルホナートのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩およびアミン塩;リグニンスルホン酸;およびリグニンスルホナートのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩およびアミン塩を含むアニオン性界面活性剤は剥離液に添加されない。
いくつかの実施形態において、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロリド、およびセチルトリメチルアンモニウムブロミドなどのアルキルトリメチルアンモニウム塩;ジアルキルジメチルアンモニウム塩;トリアルキルメチルアンモニウム塩;テトラアルキルアンモニウム塩;アルキルアミン塩;ベンザルコニウム塩;アルキルピリジニウム塩;およびイミダゾリウム塩を含むカチオン性界面活性剤は剥離液に添加されない。
いくつかの実施形態において、ポリオキシアルキレンオキシド付加アルキルエーテル;ポリオキシアルキレンスチレンフェニルエーテル;多価アルコール;一価脂肪酸のエステル化合物;ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル;ポリオキシアルキレン脂肪酸エーテル;ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル;グリセリン脂肪酸エステル;ポリオキシアルキレンヒマシ油;ポリオキシアルキレン水素化ヒマシ油;ポリオキシアルキレンソルビトール脂肪酸エステル;ポリグリセリン脂肪酸エステル;アルキルグリセリンエーテル;ポリオキシアルキレンコレステリルエーテル;アルキルポリグルコシド;ショ糖脂肪酸エステル;ポリオキシアルキレンアルキルアミン;ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンブロックポリマー;ソルビタン脂肪酸エステル;および脂肪酸アルカノールアミドを含む非イオン性界面活性剤は剥離液に添加されない。
いくつかの実施形態において、2-ウンデシル-N,N-(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)-2-イミダゾリンナトリウム塩、2-ココイル-2-イミダゾリニウムヒドロキシド-1-カルボキシエチルオキシ二ナトリウム塩;イミダゾリン系両性界面活性剤;2-ヘプタデシル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタインおよび他のベタイン系性界面活性剤;N-ラウリルグリシン、N-ラウリルβ-アラニン、N-ステアリルβ-アラニン、ラウリルジメチルアミノオキシド、オレイルジメチルアミノオキシド、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン;ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン、および2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインを含む両性界面活性剤は剥離液に添加されない。
いくつかの実施形態において、複合材料は金属基材と、金属基材の片面または両面に塗布されたコーティングとを含む。
いくつかの実施形態において、コーティングはポリマーバインダーを含む。コーティング中のポリマーバインダーの目的は、複合材料内のコーティングと金属基材との間の粘着力を提供することである。いくつかの実施形態において、ポリマーバインダーは水性コポリマーを含む。
いくつかの実施形態において、コポリマーは構造単位(a)を含み、構造単位(a)は、カルボン酸基含有モノマー、カルボン酸塩基含有モノマー、スルホン酸基含有モノマー、スルホン酸塩基含有モノマー、ホスホン酸基含有モノマー、ホスホン酸塩基含有モノマー、およびそれらの組み合わせからなる群より選択されるモノマーから得られる。いくつかの実施形態において、酸塩基は酸基の塩である。いくつかの実施形態において、酸塩基含有モノマーはアルカリ金属カチオンを含む。アルカリ金属カチオンを形成するアルカリ金属の例としては、リチウム、ナトリウム、およびカリウムが挙げられる。いくつかの実施形態において、酸塩基含有モノマーはアンモニウムカチオンを含む。いくつかの実施形態において、構造単位(a)は塩基含有モノマーと酸基含有モノマーとの組み合わせから得られてもよい。
いくつかの実施形態において、カルボン酸基含有モノマーは、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、2-ブチルクロトン酸、ケイ皮酸、マレイン酸、マレイン酸無水物、フマル酸、イタコン酸、イタコン酸無水物、テトラコン酸(tetraconic acid)またはそれらの組合せである。特定の実施形態において、カルボン酸基含有モノマーは、2-エチルアクリル酸、イソクロトン酸、cis-2-ペンテン酸、trans-2-ペンテン酸、アンゲリカ酸、チグリン酸、3,3-ジメチルアクリル酸、3-プロピルアクリル酸、trans-2-メチル-3-エチルアクリル酸、cis-2-メチル-3-エチルアクリル酸、3-イソプロピルアクリル酸、trans-3-メチル-3-エチルアクリル酸、cis-3-メチル-3-エチルアクリル酸、2-イソプロピルアクリル酸、トリメチルアクリル酸、2-メチル-3,3-ジエチルアクリル酸、3-ブチルアクリル酸、2-ブチルアクリル酸、2-ペンチルアクリル酸、2-メチル-2-ヘキセン酸、trans-3-メチル-2-ヘキセン酸、3-メチル-3-プロピルアクリル酸、2-エチル-3-プロピルアクリル酸、2,3-ジエチルアクリル酸、3,3-ジエチルアクリル酸、3-メチル-3-ヘキシルアクリル酸、3-メチル-3-tert-ブチルアクリル酸、2-メチル-3-ペンチルアクリル酸、3-メチル-3-ペンチルアクリル酸、4-メチル-2-ヘキセン酸、4-エチル-2-ヘキセン酸、3-メチル-2-エチル-2-ヘキセン酸、3-tert-ブチルアクリル酸、2,3-ジメチル-3-エチルアクリル酸、3,3-ジメチル-2-エチルアクリル酸、3-メチル-3-イソプロピルアクリル酸、2-メチル-3-イソプロピルアクリル酸、trans-2-オクテン酸、cis-2-オクテン酸、trans-2-デセン酸、α-アセトキシアクリル酸、β-trans-アリールオキシアクリル酸、α-クロロ-β-E-メトキシアクリル酸、またはそれらの組み合わせである。いくつかの実施形態において、カルボン酸基含有モノマーは、メチルマレイン酸、ジメチルマレイン酸、フェニルマレイン酸、ブロモマレイン酸、クロロマレイン酸、ジクロロマレイン酸、フルオロマレイン酸、ジフルオロマレイン酸、ノニル水素マレアート、デシル水素マレアート、ドデシル水素マレアート、オクタデシル水素マレアート、フルオロアルキル水素マレアート、またはそれらの組合せである。いくつかの実施形態において、カルボン酸基含有モノマーは、マレイン酸無水物、メチルマレイン酸無水物、ジメチルマレイン酸無水物、アクリル酸無水物、メタクリル酸無水物、メタクロレイン、塩化メタクリロイル、フッ化メタクリロイル、臭化メタクリロイル、またはそれらの組み合わせである。
いくつかの実施形態において、カルボン酸塩基含有モノマーはアクリル酸塩、メタクリル酸塩、クロトン酸塩、2-ブチルクロトン酸塩、ケイ皮酸塩、マレイン酸塩、無水マレイン酸塩、フマル酸塩、イタコン酸塩、無水イタコン酸塩、テトラコン酸塩、またはそれらの組合せである。特定の実施形態において、カルボン酸塩基含有モノマーは2-エチルアクリル酸塩、イソクロトン酸塩、cis-2-ペンテン酸塩、trans-2-ペンテン酸塩、アンゲリカ酸塩、チグリン酸塩、3,3-ジメチルアクリル酸塩、3-プロピルアクリル酸塩、trans-2-メチル-3-エチルアクリル酸塩、cis-2-メチル-3-エチルアクリル酸塩、3-イソプロピルアクリル酸塩、trans-3-メチル-3-エチルアクリル酸塩、cis-3-メチル-3-エチルアクリル酸塩、2-イソプロピルアクリル酸塩、トリメチルアクリル酸塩、2-メチル-3,3-ジエチルアクリル酸塩、3-ブチルアクリル酸塩、2-ブチルアクリル酸塩、2-ペンチルアクリル酸塩、2-メチル-2-ヘキセン酸塩、trans-3-メチル-2-ヘキセン酸塩、3-メチル-3-プロピルアクリル酸塩、2-エチル-3-プロピルアクリル酸塩、2,3-ジエチルアクリル酸塩、3,3-ジエチルアクリル酸塩、3-メチル-3-ヘキシルアクリル酸塩、3-メチル-3-tert-ブチルアクリル酸塩、2-メチル-3-ペンチルアクリル酸塩、3-メチル-3-ペンチルアクリル酸塩、4-メチル-2-ヘキセン酸塩、4-エチル-2-ヘキセン酸塩、3-メチル-2-エチル-2-ヘキセン酸塩、3-tert-ブチルアクリル酸塩、2,3-ジメチル-3-エチルアクリル酸塩、3,3-ジメチル-2-エチルアクリル酸塩、3-メチル-3-イソプロピルアクリル酸塩、2-メチル-3-イソプロピルアクリル酸塩、trans-2-オクテン酸塩、cis-2-オクテン酸塩、trans-2-デセン酸塩、α-アセトキシアクリル酸塩、β-trans-アリールオキシアクリル酸塩、α-クロロ-β-E-メトキシアクリル酸塩、またはそれらの組み合わせである。いくつかの実施形態において、カルボン酸塩基含有モノマーは、メチルマレイン酸塩、ジメチルマレイン酸塩、フェニルマレイン酸塩、ブロモマレイン酸塩、クロロマレイン酸塩、ジクロロマレイン酸塩、フルオロマレイン酸塩、ジフルオロマレイン酸塩、またはそれらの組合せである。
いくつかの実施形態において、スルホン酸基含有モノマーはビニルスルホン酸、メチルビニルスルホン酸、アリルビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2-スルホエチルメタクリル酸、2-メチルプロパ-2-エン-1-スルホン酸、2-アクリルアミド-2-メチル-1-プロパンスルホン酸、3-アリルオキシ-2-ヒドロキシ-1-プロパンスルホン酸、アリル水素スルファート、ビニル水素スルファート、またはそれらの組合せである。
いくつかの実施形態において、スルホン酸塩基含有モノマーはビニルスルホン酸塩、メチルビニルスルホン酸塩、アリルビニルスルホン酸塩、アリルスルホン酸塩、メタリルスルホン酸塩、スチレンスルホン酸塩、2-スルホエチルメタクリル酸塩、2-メチルプロパ-2-エン-1-スルホン酸塩、2-アクリルアミド-2-メチル-1-プロパンスルホン酸塩、3-アリルオキシ-2-ヒドロキシ-1-プロパンスルホン酸塩、アリルスルファート塩、ビニルスルファート塩、またはそれらの組み合わせである。
いくつかの実施形態において、ホスホン酸基含有モノマーはビニルホスホン酸、アリルホスホン酸、ビニルベンジルホスホン酸、アクリルアミドアルキルホスホン酸、メタクリルアミドアルキルホスホン酸、アクリルアミドアルキルジホスホン酸、アクリロイルホスホン酸、2-メタクリロイルオキシエチルホスホン酸、ビス(2-メタクリロイルオキシエチル)ホスホン酸、エチレン2-メタクリロイルオキシエチルホスホン酸、エチル-メタクリロイルオキシエチルホスホン酸、アリル水素ホスファート、ビニル水素ホスファート、またはそれらの組合せである。
いくつかの実施形態において、ホスホン酸塩基含有モノマーはビニルホスホン酸の塩、アリルホスホン酸の塩、ビニルベンジルホスホン酸の塩、アクリルアミドアルキルホスホン酸の塩、メタクリルアミドアルキルホスホン酸の塩、アクリルアミドアルキルジホスホン酸の塩、アクリロイルホスホン酸の塩、2-メタクリロイルオキシエチルホスホン酸の塩、ビス(2-メタクリロイルオキシエチル)ホスホン酸の塩、エチレン2-メタクリロイルオキシエチルホスホン酸の塩、エチル-メタクリロイルオキシエチルホスホン酸の塩、アリルホスファート塩、ビニルホスファート塩、またはその組み合わせである。
いくつかの実施形態において、コポリマー内の構造単位(a)の割合は、コポリマー性バインダー中のモノマー単位の総モル数に基づいて、約30モル%~約80モル%、約35モル%~約80モル%、約40モル%~約80モル%、約45モル%~約80モル%、約50モル%~約80モル%、約55モル%~約80モル%、約60モル%~約80モル%、約65モル%~約80モル%、約30モル%~約75モル%、約30モル%~約70モル%、約35モル%~約70モル%、約40モル%~約70モル%、約45モル%~約70モル%、約50モル%~約70モル%、約55モル%~約70モル%、約60モル%~約70モル%、約35モル%~約65モル%、約40モル%~約65モル%、約45モル%~約65モル%、約50モル%~約65モル%、約55モル%~約65モル%、約40モル%~約60モル%、約45モル%~約60モル%、約50モル%~約60モル%、約40モル%~約55モル%、または約45モル%~約55モル%である。
いくつかの実施形態において、コポリマー内の構造単位(a)の割合は、コポリマーバインダー中のモノマー単位の総モル数に基づいて、80モル%未満、77.5モル%未満、75モル%未満、72.5モル%未満、70モル%未満、67.5モル%未満、65モル%未満、62.5モル%未満、60モル%未満、57.5モル%、55モル%未満、52.5モル%未満、50モル%未満、47.5モル%未満、45モル%未満、42.5モル%未満、40モル%未満、37.5モル%未満、または35モル%未満である。いくつかの実施形態において、コポリマー内の構造単位(a)の割合は、コポリマーバインダー中のモノマー単位の総モル数に基づいて、30モル%を超え、32.5モル%を超え、35モル%を超え、37.5モル%を超え、40モル%を超え、42.5モル%を超え、45モル%を超え、47.5モル%を超え、50モル%を超え、52.5モル%を超え、55モル%を超え、57.5モル%を超え、60モル%を超え、62.5モル%を超え、65モル%を超え、67.5モル%を超え、70モル%を超え、72.5モル%を超え、または75モル%を超える。
いくつかの実施形態において、コポリマーはアミド基含有モノマー、ヒドロキシル基含有モノマー、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されるモノマーから得られる構造単位(b)をさらに含む。
いくつかの実施形態において、アミド基含有モノマーは、アクリルアミド、メタクリルアミド、N-メチルメタクリルアミド、N-エチルメタクリルアミド、N-n-プロピルメタクリルアミド、N-イソプロピルメタクリルアミド、イソプロピルアクリルアミド、N-n-ブチルメタクリルアミド、N-イソブチルメタクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、N,N-ジメチルメタクリルアミド、N,N-ジエチルアクリルアミド、N,N-ジエチルメタクリルアミド、N-メチロールメタクリルアミド、N-(メトキシメチル)メタクリルアミド、N-(エトキシメチル)メタクリルアミド、N-(プロポキシメチル)メタクリルアミド、N-(ブトキシメチル)メタクリルアミド、N,N-ジメチルメタクリルアミド、N,N-ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、N,N-ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、N,N-ジメチロールメタクリルアミド、ジアセトンメタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、メタクリロイルモルホリン、N-ヒドロキシルメタクリルアミド、N-メトキシメチルアクリルアミド、N-メトキシメチルメタクリルアミド、N,N’-メチレン-ビス-アクリルアミド(MBA)、N-ヒドロキシメチルアクリルアミド、またはそれらの組合せである。
いくつかの実施形態において、ヒドロキシル基含有モノマーは、ヒドロキシル基を有するC~C20アルキル基またはC~C20シクロアルキル基含有メタクリラートである。いくつかの実施形態において、ヒドロキシル基含有モノマーは、2-ヒドロキシエチルアクリラート、2-ヒドロキシエチルメタクリラート、2-ヒドロキシプロピルアクリラート、2-ヒドロキシプロピルメタクリラート、2-ヒドロキシブチルメタクリラート、3-ヒドロキシプロピルアクリラート、3-ヒドロキシプロピルメタクリラート、4-ヒドロキシブチルメタクリラート、5-ヒドロキシペンチルアクリラート、6-ヒドロキシヘキシルメタクリラート、1,4-シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリラート、3-クロロ-2-ヒドロキシプロピルメタクリラート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリラート、アリルアルコール、またはそれらの組み合わせである。
いくつかの実施形態において、コポリマー内の構造単位(b)の割合は、コポリマーバインダー中のモノマー単位の総モル数に基づいて、約5モル%~約35モル%、約7.5モル%~約35モル%、約10モル%~約35モル%、約12.5モル%~約35モル%、約15モル%~約35モル%、約17.5モル%~約35モル%、約20モル%~約35モル%、約22.5モル%~約35モル%、約25モル%~約35モル%、約27.5モル%~約35モル%、約30モル%~約35モル%、約10モル%~約30モル%、約12.5モル%~約30モル%、約15モル%~約30モル%、約17.5モル%~約30モル%、約20モル%~約30モル%、約22.5モル%~約30モル%、約25モル%~約30モル%、約10モル%~約25モル%、約12.5モル%~約25モル%、または約15モル%~約25モル%である。
いくつかの実施形態において、コポリマー内の構造単位(b)の割合は、コポリマーバインダー中のモノマー単位の総モル数に基づいて、35モル%未満、32.5モル%未満、30モル%未満、27.5モル%未満、25モル%未満、22.5モル%未満、20モル%未満、17.5モル%未満、15モル%未満、12.5モル%未満、または10モル%未満である。いくつかの実施形態において、コポリマー内の構造単位(b)の割合は、コポリマーバインダー中のモノマー単位の総モル数に基づいて、5モル%を超え、7.5モル%を超え、10モル%を超え、12.5モル%を超え、15モル%を超え、17.5モル%を超え、20モル%を超え、22.5モル%を超え、25モル%を超え、27.5モル%を超え、または30モル%を超える。
いくつかの実施形態において、コポリマーはニトリル基含有モノマー、エステル基含有モノマー、エポキシ基含有モノマー、フッ素含有モノマー、およびそれらの組み合わせから成る群より選択されるモノマーから得られる構造単位(c)をさらに含む。
いくつかの実施形態において、ニトリル基含有モノマーは、α,β-エチレン性不飽和ニトリルモノマーを含む。いくつかの実施形態において、ニトリル基含有モノマーは、アクリロニトリル、α-ハロゲノアクリロニトリル、α-アルキルアクリロニトリル、またはそれらの組み合わせである。いくつかの実施形態において、ニトリル基含有モノマーは、α-クロロアクリロニトリル、α-ブロモアクリロニトリル、α-フルオロアクリロニトリル、メタクリロニトリル、α-エチルアクリロニトリル、α-イソプロピルアクリロニトリル、α-n-ヘキシルアクリロニトリル、α-メトキシアクリロニトリル、3-メトキシアクリロニトリル、3-エトキシアクリロニトリル、α-アセトキシアクリロニトリル、α-フェニルアクリロニトリル、α-トリルアクリロニトリル、α-(メトキシフェニル)アクリロニトリル、α-(クロロフェニル)アクリロニトリル、α-(シアノフェニル)アクリロニトリル、ビニリデンシアニド、またはその組み合わせである。
いくつかの実施形態において、エステル基含有モノマーは、C~C20アルキルアクリラート、C~C20アルキル(メタ)アクリラート、シクロアルキルアクリラート、またはそれらの組合せである。いくつかの実施形態において、エステル基含有モノマーは、メチルアクリラート、エチルアクリラート、n-プロピルアクリラート、イソプロピルアクリラート、n-ブチルアクリラート、sec-ブチルアクリラート、tert-ブチルアクリラート、ペンチルアクリラート、ヘキシルアクリラート、ヘプチルアクリラート、オクチルアクリラート、3,3,5-トリメチルヘキシルアクリラート、2-エチルヘキシルアクリラート、ノニルアクリラート、デシルアクリラート、ラウリルアクリラート、n-テトラデシルアクリラート、オクタデシル(oxtadecyl)アクリラート、シクロヘキシルアクリラート、フェニルアクリラート、メトキシメチルアクリラート、メトキシエチルアクリラート、エトキシメチルアクリラート、エトキシエチルアクリラート、ペルフルオロオクチルアクリラート、ステアリルアクリラート、またはそれらの組合せである。いくつかの実施形態において、エステル基含有モノマーは、シクロヘキシルアクリラート、シクロヘキシルメタクリラート、イソボルニルアクリラート、イソボルニルメタクリラート、3,3,5-トリメチルシクロヘキシルアクリラート、またはそれらの組み合わせである。いくつかの実施形態において、エステル基含有モノマーは、メチルメタクリラート、エチルメタクリラート、n-プロピルメタクリラート、イソプロピルメタクリラート、n-ブチルメタクリラート、sec-ブチルメタクリラート、tert-ブチルメタクリラート、イソブチルメタクリラート、n-ペンチルメタクリラート、イソペンチルメタクリラート、ヘキシルメタクリラート、へプチルメタクリラート、オクチルメタクリラート、2-エチルヘキシルメタクリラート、ノニルメタクリラート、デシルメタクリラート、ラウリルメタクリラート、n-テトラデシルメタクリラート、ステアリルメタクリラート、2,2,2-トリフルオロエチルメタクリラート、フェニルメタクリラート、ベンジルメタクリラート、またはそれらの組み合わせである。
いくつかの実施形態において、エポキシ基含有モノマーは、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、アリル2,3-エポキシプロピルエーテル、ブテニルグリシジルエーテル、ブタジエンモノエポキシド、クロロプレンモノエポキシド、3,4-エポキシ-1-ブテン、4,5-エポキシ-2-ペンテン、3,4-エポキシ-1-ビニルシクロヘキサン、1,2-エポキシ-4-ビニルシクロヘキサン、3,4-エポキシシクロヘキシルエチレン、エポキシ-4-ビニルシクロヘキセン、1,2-エポキシ-5,9-シクロドデカジエン、またはそれらの組み合わせである。
いくつかの実施形態において、エポキシ基含有モノマーは、3,4-エポキシ-1-ブテン、1,2-エポキシ-5-ヘキセン、1,2-エポキシ-9-デセン、グリシジルアクリラート、グリシジルメタクリラート、グリシジルクロトナート、グリシジル2,4-ジメチルペンテノアート、グリシジル4-ヘキセノアート、グリシジル4-ヘプテノアート、グリシジル5-メチル-4-ヘプテノアート、グリシジルソルバート、グリシジルリノレアート、グリシジルオレアート、グリシジル3-ブテノアート、グリシジル3-ペンテノアート、グリシジル-4-メチル-3-ペンテノアート、またはそれらの組合せが挙げられる。
いくつかの実施形態において、フッ素含有モノマーはC~C20アルキル基含有アクリラート、メタクリラート、またはそれらの組み合わせであり、モノマーは少なくとも1つのフッ素原子を含んでいる。いくつかの実施形態において、フッ素含有モノマーはペルフルオロドデシルアクリラート、ペルフルオロn-オクチルアクリラート、ペルフルオロn-ブチルアクリラート、ペルフルオロヘキシルエチルアクリラートおよびペルフルオロオクチルエチルアクリラートなどのペルフルオロアルキルアクリラート;ペルフルオロドデシルメタクリラート、ペルフルオロn-オクチルメタクリラート、ペルフルオロn-ブチルメタクリラート、ペルフルオロヘキシルエチルメタクリラートおよびペルフルオロオクチルエチルメタクリラートなどのペルフルオロアルキルメタクリラート;ペルフルオロドデシルオキシエチルアクリラートおよびペルフルオロデシルオキシエチルアクリラートなどのペルフルオロオキシアルキルアクリラート;ペルフルオロドデシルオキシエチルメタクリラートおよびペルフルオロデシルオキシエチルメタクリラートなどのペルフルオロオキシアルキルメタクリラート、またはそれらの組合せである。いくつかの実施形態において、フッ素含有モノマーは、少なくとも1つのC~C20アルキル基と少なくとも1つのフッ素原子とを含むカルボキシラートであり;カルボキシラートは、クロトナート、マラート、フマラート、イタコナート、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、フッ素含有モノマーはフッ化ビニル、トリフルオロエチレン、トリフルオロクロロエチレン、フルオロアルキルビニルエーテル、ペルフルオロアルキルビニルエーテル、ヘキサフルオロプロピレン、2,3,3,3-テトラフルオロプロペン、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、2-フルオロアクリラート、またはこれらの組合せである。
いくつかの実施形態において、コポリマー内の構造単位(c)の割合は、コポリマーバインダー中のモノマー単位の総モル数に基づいて、約10モル%~約60モル%、約10モル%~約55モル%、約10モル%~約50モル%、約10モル%~約45モル%、約10モル%~約40モル%、約10モル%~約35モル%、約10モル%~約30モル%、約15モル%~約60モル%、約15モル%~約55モル%、約15モル%~約50モル%、約15モル%~約45モル%、約15モル%~約40モル%、約15モル%~約35モル%、約15モル%~約30モル%、約20モル%~約50モル%、約20モル%~約45モル%、約20モル%~約40モル%、約20モル%~約35モル%、または約20モル%~約30モル%である。
いくつかの実施形態において、コポリマー内の構造単位(c)の割合は、コポリマーバインダー中のモノマー単位の総モル数に基づいて、60モル%未満、57.5モル%未満、55モル%未満、52.5モル%未満、50モル%未満、47.5モル%未満、45モル%未満、42.5モル%未満、40モル%未満、37.5モル%、35モル%未満、32.5モル%未満、30モル%未満、27.5モル%未満、25モル%未満、22.5モル%未満、20モル%未満、17.5モル%未満、または15モル%未満である。いくつかの実施形態において、コポリマー内の構造単位(c)の割合は、コポリマーバインダー中のモノマー単位の総モル数に基づいたモル単位で、10モル%を超え、12.5モル%を超え、15モル%を超え、17.5モル%を超え、20モル%を超え、22.5モル%を超え、25モル%を超え、27.5モル%を超え、30モル%を超え、32.5モル%を超え、35モル%を超え、37.5モル%を超え、40モル%を超え、42.5モル%を超え、45モル%を超え、47.5モル%を超え、50モル%を超え、52.5モル%を超え、または55モル%を超える。
他の実施形態では、コポリマーはオレフィンから得られる構造単位をさらに含んでもよい。少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を有する任意の炭化水素が、特定の制限なくオレフィンとして使用されてもよい。いくつかの実施形態において、オレフィンはC~C20脂肪族化合物、C~C20芳香族化合物またはビニル性不飽和を含む環状化合物、C~C40ジエン、およびそれらの組合せを含む。いくつかの実施形態において、オレフィンは、スチレン、エチレン、プロピレン、イソブチレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセン、3-メチル-1-ブテン、シクロブテン、3-メチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、4,6-ジメチル-1-ヘプテン、4-ビニルシクロヘキセン、ビニルシクロヘキサン、ノルボルネン、ノルボルナジエン、エチリデンノルボルネン、シクロペンテン、シクロヘキセン、ジシクロペンタジエン、シクロオクテンまたはその組み合わせである。いくつかの実施形態において、コポリマーはオレフィンから得られる構造単位を含んでいない。いくつかの実施形態において、コポリマーは、スチレン、エチレン、プロピレン、イソブチレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセン、3-メチル-1-ブテン、シクロブテン、3-メチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、4,6-ジメチル-1-ヘプテン、4-ビニルシクロヘキセン、ビニルシクロヘキサン、ノルボルネン、ノルボルナジエン、エチリデンノルボルネン、シクロペンテン、シクロヘキセン、ジシクロペンタジエンまたはシクロオクテン由来の構造単位を含まない。
共役ジエン基含有モノマーはオレフィンとして構成される。いくつかの実施形態において、共役ジエン基含有モノマーはC~C40ジエン;1,3-ブタジエン、1,3-ペンタジエン、1,4-ヘキサジエン、1,5-ヘキサジエン、1,7-オクタジエン、1,9-デカジエン、イソプレン、ミルセン、2-メチル-1,3-ブタジエン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、2-クロロ-1,3-ブタジエンのような脂肪族共役ジエンモノマー;置換直鎖共役ペンタジエン、置換側鎖共役ヘキサジエン;およびそれらの組合せを含む。いくつかの実施形態において、コポリマーはC~C40ジエン;1,3-ブタジエン、1,3-ペンタジエン、1,4-ヘキサジエン、1,5-ヘキサジエン、1,7-オクタジエン、1,9-デカジエン、イソプレン、ミルセン、2-メチル-1,3-ブタジエン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、2-クロロ-1,3-ブタジエン等の脂肪族共役ジエンモノマー;置換直鎖共役ペンタジエン;または置換側鎖共役ヘキサジエンから得られる構造単位を含まない。
他の実施形態では、コポリマーは芳香族ビニル基含有モノマーに由来する構造単位をさらに含んでもよい。いくつかの実施形態において、芳香族ビニル基含有モノマーはスチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン、またはそれらの組み合わせである。いくつかの実施形態において、コポリマーは芳香族ビニル基含有モノマーに由来する構造単位を含んでいない。いくつかの実施形態において、コポリマーは、スチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエンまたはジビニルベンゼンから得られる構造単位を含んでいない。
いくつかの実施形態において、金属基材は箔、シートまたはフィルムの形態であり得る。いくつかの実施形態において、金属基材はステンレス鋼、チタン、ニッケル、アルミニウム、銅、白金、金、銀、クロム、ジルコニウム、タングステン、モリブデン、スズ、バナジウム、亜鉛、カドミウム、鉄、コバルト、鉛、およびそれらの合金からなる群から選択される。いくつかの実施形態において、金属基材は2つ以上の層を含むことができ、各層の材料はステンレス鋼、チタン、ニッケル、アルミニウム、銅、白金、金、銀、クロム、ジルコニウム、タングステン、モリブデン、スズ、バナジウム、亜鉛、カドミウム、鉄、コバルト、鉛、およびそれらの合金からなる群から選択される。いくつかの実施形態において、金属基材は2層構造を有する。いくつかの実施形態において、金属基材は3層以上の層を有する。いくつかの実施形態において、金属基材は1つの層のみを有する。いくつかの実施形態において、金属基材における各層の材料は同じである。いくつかの実施形態において、金属基材における各層の材料は異なるか、または部分的に異なる。
いくつかの実施形態において、金属基材が2つ以上の層を含む場合、金属基材は絶縁材料の層を含む。いくつかの実施形態において、絶縁材料はポリカルボナート、ポリアクリラート、ポリアクリロニトリル、ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエポキシ、ポリ(アクリロニトリルブタジエンスチレン)、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリ(ビニルエステル)、ポリ塩化ビニル、ポリエーテル、ポリフェニレンオキシド、セルロースポリマー、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されるポリマー系材料である。金属基材が絶縁材料の層を含む場合、コーティングは基材の外側の金属層上にコーティングされる。
いくつかの実施形態において、金属基材は炭素質材料の層で被覆される。このような炭素質材料の層はコーティング層の一部であろう。いくつかの実施形態において、金属基材は炭素質材料の層で被覆されない。
複合材料を剥離液に浸漬する時間が不十分である場合、剥離液に含まれる剥離剤および水性溶媒は、複合材料の完全な剥離が可能となる程度に、コーティングと金属基材表面との間に最初に形成される結合を不安定化、破壊および破断するための十分な時間を持たない虞がある。しかし、複合材料を剥離液に長時間浸漬すると、剥離液に含まれる剥離剤(例えば、強塩基)との複合材料の接触時間が長くなるため、金属基材の腐食が発生する可能性がある。剥離に要する時間は特に限定されないが、完全な剥離が生じるように十分に長い時間、かつ金属基板の腐食が生じないように十分に短い時間であることが望ましい。
いくつかの実施形態において、複合材料は約1秒~約120分、約5秒~約120分、約10秒~約120分、約20秒~約120分、約30秒~約120分、約45秒~約120分、約60秒~約120分、約75秒~約120分、約90秒~約120分、約105秒~約120分、約120秒~約120分、約30秒~約90分、約30秒~約75分、約30秒~約60分、約30秒~約45分、約30秒~約30分、約30秒~約20分、約30秒~約10分、約30秒~約5分、約60秒~約90分、約60秒~約75分、約60秒~約60分、約60秒~約45分、約60秒~約30分、約60秒~約20分、約60秒~約10分、約60秒~約5分、約120秒~約60分、約120秒~約45分、約120秒~約30分、約120秒~約20分、約120秒~約10分、または約120秒~約5分の時間、剥離液に浸漬される。
いくつかの実施形態において、複合材料は120分未満、105分未満、90分未満、75分未満、60分未満、45分未満、30分未満、20分未満、10分未満、5分未満、1分未満、45秒未満、30秒未満、20秒未満、または10秒未満の時間、剥離液に浸漬される。いくつかの実施形態において、複合材料は1秒を超え、5秒を超え、10秒を超え、20秒を超え、30秒を超え、45秒を超え、60秒を超え、75秒を超え、90秒を超え、105秒を超え、120秒を超え、5分を超え、10分を超え、20分を超え、または30分を超える時間、剥離液に浸漬される。
剥離の温度は特に限定されないが、温度は完全な剥離を達成するために極めて長い時間を必要とするほど低温ではなく、健康および安全上のリスクをもたらすほど高温ではないことが望ましい。
いくつかの実施形態において、複合材料は約10℃~約90℃、約15℃~約90℃、約20℃~約90℃、約25℃~約90℃、約30℃~約90℃、約35℃~約90℃、約40℃~約90℃、約45℃~約90℃、約50℃~約90℃、約55℃~約90℃、約60℃~約90℃、約65℃~約90℃、約70℃~約90℃、約75℃~約90℃、約20℃~約75℃、約25℃~約75℃、約30℃~約75℃、約35℃~約75℃、約40℃~約75℃、約45℃~約75℃、約50℃~約75℃、約55℃~約75℃、約60℃~約75℃、約25℃~約60℃、約30℃~約60℃、約35℃~約60℃、約40℃~約60℃、または約45℃~約60℃の温度で剥離液に浸漬される。
いくつかの実施形態において、複合材料は90℃未満、85℃未満、80℃未満、75℃未満、70℃未満、65℃未満、60℃未満、55℃未満、50℃未満、45℃未満、40℃未満、35℃未満、または30℃未満の温度で剥離液に浸漬される。いくつかの実施形態において、複合材料は10℃を超え、15℃を超え、20℃を超え、25℃を超え、30℃を超え、35℃を超え、40℃を超え、45℃を超え、50℃を超え、55℃を超え、60℃を超え、65を超え℃、または70℃を超える温度で剥離液に浸漬される。
所定の量の複合材料の浸漬に使用される剥離液の量が不十分である場合、複合材料の完全な剥離が行われない。その結果、金属基材の表面にコーティングの大部分が依然として沈着または付着している場合がある。剥離液の使用量が多すぎても、剥離性能に関しては特に不都合はないが、原料の浪費となり、さらに、溶剤再利用のための処理工程をさらに必要とする不必要なコンタミネーションされたまたは汚染された水性溶剤廃棄物が発生する可能性がある。従って、複合材料に対する剥離液の比率は、存在する全ての複合材料の剥離を可能にするのに十分であることと、さらに、コスト上の理由から複合材料に対する剥離剤の過度に大きな比率の使用は推奨されないこととを除いて、剥離液に対する複合材料の比率に特に制限はない。
いくつかの実施形態において、複合材料の剥離を達成するために複合材料を剥離液に浸すと、複合材料の剥離液に対する重量比は約0.01%~約50%、約0.02%~約50%、約0.05%~約50%、約0.1%~約50%、約0.2%~約50%、約0.5%~約50%、約1%~約50%、約2%~約50%、約5%~約50%、約10%~約50%、約15%~約50%、約20%~約50%、約25%~約50%、約30%~約50%、約0.01%~約25%、約0.02%~約25%、約0.05%~約25%,約0.1%~約25%,約0.2%~約25%、約0.5%~約25%、約1%~約25%、約2%~約25%,約5%~約25%、約10%~約25%、約0.1%~約15%、約0.2%~約15%、約0.5%~約15%、約1%~約15%、約2%~約15%、約5%~約15%、約0.1%~約5%、約0.2%~約5%、約0.5%~約5%、約1%~約5%、または約2%~約5%である。
いくつかの実施形態において、複合材料の剥離を達成するために複合材料を剥離液に浸すと、複合材料の剥離液に対する重量比は、50%未満、45%未満、40%未満、35%未満、30%未満、25%未満、20%未満、15%未満、10%未満、5%未満、2%未満、1%未満、0.5%未満、0.2%未満、0.1%未満、または0.05%未満である。いくつかの実施形態において、複合材料の剥離を達成するために複合材料を剥離液に浸すと、複合材料の剥離液に対する重量比は、0.01%を超え、0.02%を超え、0.05%を超え、0.1%を超え、0.2%を超え、0.5%を超え、1%を超え、2%を超え、5%を超え、10%を超え、15%を超え、20%を超え、25%を超え、30%を超え、35%を超え、または40%を超える。
剥離剤の目的は、コーティングに含まれるコポリマーバインダーと金属基材表面との間のイオン-双極子相互作用および水素結合相互作用を妨害および破断することである。コーティングと金属基材との間の相互作用を効率的に破壊し、引いては複合材料の剥離を引き起こすために、剥離液中には十分な濃度の剥離剤が必要である。コーティング内のコポリマーバインダーと金属基材表面との間の相互作用の破壊を誘発するためには、比較的低濃度の剥離剤が適切である。複合材料の浸漬のために低濃度の剥離剤を使用することは、金属基材および複合材料の他の取り得る金属構成要素の腐食の可能性を低減し、および/または高濃度の剥離剤の使用から生じ得る副反応を緩和させる。
いくつかの実施形態において、剥離液中の剥離剤の濃度は、約0.05M~約2M、約0.1M~約2M、約0.15M~約2M、約0.2M~約2M、約0.25M~約2M、約0.3M~約2M、約0.4M~約2M、約0.5M~約2M、約0.05M~1M、約0.1M~約1M、約0.15M~約1M、約0.2M~約1M、約0.25M~約1M、約0.3M~約1M、約0.4M~約1M、約0.5M~約1M、約0.05M~約0.5M、約0.1M~約0.5M、約0.15M~約0.5M、約0.2M~約0.5M、または約0.25M~約0.5Mである。
いくつかの実施形態において、剥離液中の剥離剤の濃度は2M未満、1.8M未満、1.6M未満、1.4M未満、1.2M未満、1M未満、0.8M未満、0.6M未満、0.5M未満、0.4M未満、0.3M未満、または0.25M未満である。いくつかの実施形態において、剥離液中の剥離剤の濃度は0.05Mを超え、0.1Mを超え、0.15Mを超え、0.2Mを超え、0.25Mを超え、0.3Mを超え、0.4Mを超え、0.5Mを超え、0.6Mを超え、0.8Mを超え、1Mを超え、または1.2Mを超える。
いくつかの実施形態において、コーティングの表面密度は、約1mg/cm~約50mg/cm、約2.5mg/cm~約50mg/cm、約5mg/cm~約50mg/cm、約7.5mg/cm~約50mg/cm、約10mg/cm~約50mg/cm、約12.5mg/cm~約50mg/cm、約15mg/cm~約50mg/cm、約17.5mg/cm~約50mg/cm、約20mg/cm~約50mg/cm、約25mg/cm~約50mg/cm、約30mg/cm~約50mg/cm、約1mg/cm~約30mg/cm、約2.5mg/cm~約30mg/cm、約5mg/cm~約30mg/cm、約7.5mg/cm~約30mg/cm、約10mg/cm~約30mg/cm、約12.5mg/cm~約30mg/cm、約15mg/cm~約30mg/cm、約17.5mg/cm~約30mg/cm、約20mg/cm~約30mg/cm、約1mg/cm~約20mg/cm、約2.5mg/cm~約20mg/cm、約5mg/cm~約20mg/cm、約7.5mg/cm~約20mg/cm、約10mg/cm~約20mg/cm、約12.5mg/cm~約20mg/cm、約1mg/cm~約15mg/cm、約2.5mg/cm~約15mg/cm、約5mg/cm~約15mg/cm、約7.5mg/cm~約15mg/cm、または約10mg/cm~約15mg/cmである。
いくつかの実施形態において、コーティングの表面密度は、50mg/cm未満、45mg/cm未満、35mg/cm未満、30mg/cm未満、25mg/cm未満、20mg/cm未満、17.5mg/cm未満、15mg/cm未満、12.5mg/cm未満、10mg/cm未満、7.5mg/cm、5mg/cm未満、または2.5mg/cm未満である。いくつかの実施形態において、コーティングの表面密度は、1mg/cmを超え、2.5mg/cmを超え、5mg/cmを超え、7.5mg/cmを超え、10mg/cmを超え、12.5mg/cmを超え、15mg/cmを超え、17.5mg/cmを超え、20mg/cmを超え、25mg/cmを超え、30mg/cmを超え、35mg/cm超え、または40mg/cmを超える。
いくつかの実施形態において、コーティングの密度は、約0.5g/cm~約7.5g/cm、約1g/cm~約7.5g/cm、約1.5g/cm~約7.5g/cm、約2g/cm~約7.5g/cm、約2.5g/cm~約7.5g/cm、約3g/cm~約7.5g/cm、約3.5g/cm~約7.5g/cm、約4g/cm~約7.5g/cm、約4.5g/cm~約7.5g/cm、約5g/cm~約7.5g/cm、約0.5g/cm~約5g/cm、約1g/cm~約5g/cm、約1.5g/cm~約5g/cm、約2g/cm~約5g/cm、約2.5g/cm~約5g/cm、約3g/cm~約5g/cm、約0.5g/cm~約2.5g/cm、約1g/cm~約2.5g/cm、または約1.5g/cm~約2.5g/cmである。
いくつかの実施形態において、コーティングの密度は、7.5g/cm未満、7g/cm未満、6.5g/cm未満、6g/cm未満、5.5g/cm未満、5g/cm未満、4.5g/cm未満、4g/cm未満、3.5g/cm未満、3g/cm未満、2.5g/cm未満、2g/cm未満、または1.5g/cm未満である。いくつかの実施形態において、コーティングの密度は、0.5g/cmを超え、1g/cmを超え、1.5g/cmを超え、2g/cmを超え、2.5g/cmを超え、3g/cmを超え、3.5g/cmを超え、4g/cmを超え、4.5g/cmを超え、5g/cmを超え、5.5g/cmを超え、6g/cmを超え、または6.5g/cmを超える。
いくつかの実施形態において、複合材料の剥離を達成するために複合材料が剥離液に浸漬されている間、複合材料-剥離液混合物は攪拌される。いくつかの実施形態において、プラネタリー攪拌ミキサー、攪拌ミキサー、ブレンダー、超音波発生装置、またはこれらの組み合わせが、複合材料-剥離液混合物を攪拌するために使用される。他の実施形態では、複合材料が剥離液に浸漬されている間、複合材料-剥離液混合物は攪拌されない。
いくつかの実施形態において、複合材料-剥離液混合物は、約10rpm~約3000rpm、約20rpm~約3000rpm、約50rpm~約3000rpm、約100rpm~約3000rpm、約200rpm~約3000rpm、約250rpm~約3000rpm、約300rpm~約3000rpm、約400rpm~約3000rpm、約500rpm~約3000rpm、約600rpm~約3000rpm、約750rpm~約3000rpm、約900rpm~約3000rpm、約1200rpm~約3000rpm、約1500rpm~約3000rpm、約10rpm~約1000rpm、約20rpm~約1000rpm、約50rpm~約1000rpm、約100rpm~約1000rpm、約200rpm~約1000rpm、約250rpm~約1000rpm、約300rpm~約1000rpm、約400rpm~約1000rpm、約500rpm~約1000rpm、約10rpm~約750rpm、約20rpm~約750rpm、約50rpm~約750rpm、約100rpm~約750rpm、約200rpm~約750rpm、約250rpm~約750rpm、約300rpm~約750rpm、約10rpm~約500rpm、約20rpm~約500rpm、約50rpm~約500rpm、約100rpm~約500rpm、または約200rpm~約500rpmの速度で攪拌される。
いくつかの実施形態において、複合材料-剥離液混合物は、3000rpm未満、2500rpm未満、1500rpm未満、1200rpm未満、900rpm未満、750rpm未満、600rpm未満、500rpm未満、400rpm未満、300rpm未満、または250rpm未満の速度で攪拌される。いくつかの実施形態において、複合材料-剥離液混合物は、10rpmを超え、20rpmを超え、50rpmを超え、100rpmを超え、200rpmを超え、250rpmを超え、300rpmを超え、400rpmを超え、500rpmを超え、600rpmを超え、または750rpmを超える速度で攪拌される。
いくつかの実施形態において、複合材料-剥離液混合物は、約1秒~約120分、約5秒~約120分、約10秒~約120分、約20秒~約120分、約30秒~約120分、約45秒~約120分、約60秒~約120分、約75秒~約120分、約900秒~約120分、約105秒~約120分、約120秒~約120分、約30秒~約90分、約30秒~約75分、約30秒~約60分、約30秒~約45分、約30秒~約30分、約30秒~約20分、約30秒~約10分、約30秒~約5分、約60秒~約90分、約60秒~約75分、約60秒~約60分、約60秒~約45分、約60秒~約30分、約60秒~約20分、約60秒~約10分、約60秒~約5分、約120秒~約60分、約120秒~約45分、約120秒~約30分、約120秒~約20分、約120秒~約10分、または約120秒~約5分の時間、撹拌される。
いくつかの実施形態において、複合材料-剥離液混合物は、120分未満、105分未満、90分未満、75分未満、60分未満、45分未満、30分未満、20分未満、10分未満、5分未満、1分未満、45秒未満、30秒未満、20秒未満、または10秒未満の時間、攪拌される。いくつかの実施形態において、複合材料-剥離液混合物は、1秒を超え、5秒を超え、10秒を超え、20秒を超え、30秒を超え、45秒を超え、60秒を超え、75秒を超え、90秒を超え、105秒を超え、120秒を超え、5分を超え、10分を超え、20分を超え、または30分を超える時間、攪拌される。
いくつかの実施形態において、プラネタリー攪拌ミキサーは、少なくとも1つのプラネタリーブレードと少なくとも1つの高速分散ブレードとを含む。特定の実施形態において、プラネタリーブレードの回転速度は、約20rpm~約200rpm、約20rpm~約150rpm、約30rpm~約150rpm、または約50rpm~約100rpmである。特定の実施形態において、分散ブレードの回転速度は、約1,000rpm~約4,000rpm、約1,000rpm~約3,500rpm、約1,000rpm~約3,000rpm、約1,000rpm~約2,000rpm、約1,500rpm~約3,000rpm、または約1,500rpm~約2,500rpmである。
特定の実施形態において、超音波発生装置は、超音波浴、プローブ型超音波発生装置、または超音波フローセルである。いくつかの実施形態において、超音波発生装置は、約10W/L~約100W/L、約20W/L~約100W/L、約30W/L~約100W/L、約40W/L~約80W/L、約40W/L~約70W/L、約40W/L~約60W/L、約40W/L~約50W/L、約50W/L~約60W/L、約20W/L~約80W/L、約20W/L~約60W/L、または約20W/L~約40W/Lの電力密度で操作される。特定の実施形態において、超音波発生装置は、10W/Lを超え、20W/Lを超え、30W/Lを超え、40W/Lを超え、50W/Lを超え、60W/Lを超え、70W/Lを超え、80W/Lを超えまたは90W/Lを超える電力密度で操作される。
いくつかの実施形態において、超音波発生装置は、約100W~約1000W、約200W~約1000W、約300W~約1000W、約400W~約1000W、約500W~約1000W、約500W~約900W、約500W~約800W、約500W~約700W、または約500W~約600Wの電力で動作する。いくつかの実施形態において、超音波発生装置は、1000W未満、900W未満、800W未満、700W未満、600W未満、500W未満、400W未満、または300W未満の電力で動作する。いくつかの実施形態において、超音波発生装置は、100Wを超え、200Wを超え、300Wを超え、400Wを超え、500Wを超え、600Wを超え、700Wを超え、または800Wを超える電力で動作する。
いくつかの実施形態において、複合材料を剥離液へ浸漬した後、剥離後の複合材料-剥離液混合物のpHは、約10~約14、約10.25~約14、約10.5~約14、約10.75~約14、約11~約14、約11.25~約14、約11.5~約14、約11.5~約13.75、約11.5~約13.5、約11.5~約13.25、約11.5~約13、約11.5~約12.75、または約11.5~約12.5である。
いくつかの実施形態において、複合材料を剥離液へ浸漬した後、剥離後の複合材料-剥離液混合物のpHは14未満、13.75未満、13.5未満、13.25未満、13未満、12.75未満、12.5未満、12.25未満、12未満、11.75未満、または11.5未満である。いくつかの実施形態において複合材料を剥離液へ浸漬した後、剥離後の複合材料-剥離液混合物のpHは10を超え、10.25を超え、10.5を超え、10.75を超え、11を超え、11.25を超え、11.5を超え、11.75を超え、12を超え、12.25を超え、または12.5を超える。
いくつかの実施形態において、複合材料を剥離液へ浸漬した後、複合材料は2つ以上の層に剥離される。いくつかの実施形態において、複合材料を剥離液へ浸漬した後、複合材料はコーティング層と金属基材層とに剥離される。
いくつかの実施形態において、剥離後の複合材料-剥離液混合物は、剥離液からコーティング層と金属基材層とを分離するためにふるい分けされる。いくつかの実施形態において、剥離後の複合材料-剥離液混合物のふるい分けのために、ろ過、ふるい分け、デカンテーション、またはそれらの組合せを使用してもよい。
図3は、本明細書に開示される複合材料を剥離するための方法300の工程と、コーティングおよび金属基材材料の抽出のためのその後のさらなる処理とを示す実施形態のフローチャートである。本発明における金属基材のかなり低い腐食および溶解傾向のため、抽出された剥離液は、さらなる再利用のために必ずしも精製を受ける必要はない。抽出された剥離液は、他の複合材料の剥離に再利用することができる。これは、材料が繰り返し再生および再利用されるクローズドループ回収プロセスの形成を可能とし、継続的にループ構成に関与し、サーキュラーエコノミーの形成を助ける。
いくつかの実施形態において、回収された剥離された複合材料は、中に含まれるそれらの各成分をさらに抽出するために、追加の分離および/または抽出プロセスに付されてもよい。いくつかの実施形態において、回収されたコーティング層および金属基材層は、コーティングおよび金属基材成分をさらに抽出するために、追加の分離および/または抽出プロセスに付されてもよい。
本発明の方法は電池における電極の剥離を達成する際に特に適用可能であり、その電極は複合材料であり、そのうちの電極層および集電体は、それぞれコーティングおよび金属基材である。
いくつかの実施形態において、電池は一次電池または二次電池であってよい。電池のいくつかの非限定的な例として、アルカリ電池、アルミニウム空気電池、リチウム電池、リチウム空気電池、マグネシウム電池、固体電池、酸化銀電池、亜鉛空気電池、アルミニウムイオン電池、鉛畜電池、リチウムイオン電池、マグネシウムイオン電池、カリウムイオン電池、ナトリウムイオン電池、ナトリウム空気電池、ケイ素空気電池、亜鉛イオン電池、およびナトリウム硫黄電池が挙げられる。
電極内では、活物質粒子と導電剤とを集電体に付着させ、連続した電気伝導パスを形成するために、バインダーを使用することができる。本明細書で開示するコポリマーバインダーは優れた接着性を有するため、このようなコポリマーバインダーを使用することができる。電極層と集電体との間だけでなく、電極層構成要素間の接着性も良好であるため、このようなコポリマーバインダーを使用することにより、集電体と電極材料との間のインピーダンスや界面抵抗を低減し、それによって、イオン輸送速度や電子輸送速度を向上させることができる。さらに、開示されたコポリマーは水素結合およびイオン-双極子相互作用を通じて水と容易に相互に作用し、コポリマーバインダーは水中で優れた分散性および安定性を有し、水系スラリーの使用による電極層の形成において良好な処理性を可能にする。
電池をリサイクルする際に集電体から電極層を剥離する現行の方法には、焼成する場合に要求される高温および発生する有害物質、または浸出する場合に発生する危険で有害な化学物質などの欠点がある。
反対に、本明細書に開示される剥離方法は、集電体と集電体の片面または両面に塗布された電極層とを含む電極であって、電極層が本発明で開示するコポリマーバインダーを含む電極を、安全性への懸念または環境負荷なく、剥離液の簡単な使用によって効果的に剥離させることができる。また、剥離処理も高効率である。
図4は剥離液へ両面被覆カソードを浸漬した後の、例2の回収されたカソード層および集電体を示し、カソードはコポリマーバインダーを含み、剥離液が濃度0.1Mの水酸化ナトリウムとDI水とを含む。カソード層はアルミニウム集電体から完全に剥離され、アルミニウム集電体の変色や孔食は観察されず、アルミニウム集電体の著しい腐食がないことが示される。
図5は、比較例1の回収されたカソードであって、剥離液に浸漬される両面被覆カソードが、ポリマーバインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)を含むカソードを表す。ここで用いられる剥離液は、0.1M濃度の水酸化ナトリウムおよびDI水を含む。アルミニウム集電体からのカソード層の剥離は、剥離液に浸漬されてもカソード層がアルミニウム集電体上に強く接着しているため、成功しないことが示される。これは、電極の剥離を達成するための本発明で開示された剥離剤の使用は、PVDFのような非水性ポリマーバインダーを含む電極には適用できないことを示す。
集電体は、カソード活物質の電気化学反応によって発生した電子を収集する、または電気化学反応に必要な電子を供給するように作用する。いくつかの実施形態において、集電体は、箔、シートまたはフィルムの形態とすることができる。いくつかの実施形態において、集電体は金属である。いくつかの実施形態において、集電体はステンレス鋼、チタン、ニッケル、アルミニウム、銅、白金、金、銀、クロム、ジルコニウム、タングステン、モリブデン、スズ、バナジウム、亜鉛、カドミウム、鉄、コバルト、鉛、およびこれらの合金から成る群から選択される。いくつかの実施形態において、集電体は1つの層のみを有する。いくつかの実施形態において、集電体は2層構造を有する。いくつかの実施形態において、集電体は3層以上の層を有する。いくつかの実施形態において、各層の材料は同じであってもよく、異なっていてもよく、または部分的に異なっていてもよい。
いくつかの実施形態において、集電体が2つ以上の層を含む場合、集電体は絶縁材料の層を含む。いくつかの実施形態において、絶縁材料は、ポリカルボナート、ポリアクリラート、ポリアクリロニトリル、ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエポキシ、ポリ(アクリロニトリルブタジエンスチレン)、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリ(ビニルエステル)、ポリ塩化ビニル、ポリエーテル、ポリフェニレンオキシド、セルロースポリマー、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されるポリマー材料である。集電体が絶縁材料の層を含む場合、コーティングは集電体の外側の金属層上にコーティングされる。
いくつかの実施形態において、集電体は炭素質材料の層でコーティングされる。このような炭素質材料の層は、コーティング層の一部であろう。いくつかの実施形態においては、集電体は炭素質材料の層でコーティングされていない。
集電体の厚さは、電池内で集電体が占める体積、必要とされる電極活物質の量、引いては電池の容量に影響を与える。特定の実施形態において、集電体は約5μm~約50μm、約10μm~約50μm、約15μm~約50μm、約20μm~約50μm、約25μm~約50μm、約5μm~約30μm、約10μm~約30μm、約15μm~約30μm、約20μm~約30μm、約5μm~約20μm、約5μm~約15μm、約10μm~約30μm、約10μm~約25μm、または約10μm~約20μmの厚みを有する。
いくつかの実施形態において、集電体は50μm未満、45μm未満、40μm未満、35μm未満、30μm未満、25μm未満、20μm未満、15μm未満、または10μm未満の厚さを有する。いくつかの実施形態において、集電体は5μmを超え、10μmを超え、15μmを超え、20μmを超え、25μmを超え、30μmを超え、35μmを超え、40μmを超え、または45μmを超える厚さを有する。
いくつかの実施形態において、電極は、カソードまたはアノードであってよい。いくつかの実施形態において、電極層は、電極活物質をさらに含む。
いくつかの実施形態において、電極活物質はカソード活物質であり、カソード活物質は、LiCoO、LiNiO、LiNiMn、LiCoNi、Li1+zNiMnCo1-x-y、LiNiCoAl、LiV、LiTiS、LiMoS、LiMnO、LiCrO、LiMn、LiMnO、LiFeO、LiFePO、およびそれらの組合せからなる群から選択され、各xは独立して0.1~0.9であり;各yは独立して0~0.9であり;各zは独立して0~0.4である。特定の実施形態において、上記一般式中の各xは、独立して0.1、0.125、0.15、0.175、0.2、0.225、0.25、0.275、0.3、0.325、0.35、0.375、0.4、0.425、0.45、0.475、0.5,0.525、0.55、0.575、0.6、0.625、0.65、0.675、0.7、0.725、0.75、0.775、0.8、0.825、0.85、0.875および0.9から選択され;上記一般式中の各yは、独立して0、0.025、0.05、0.075、0.1、0.125、0.15、0.175、0.2、0.225、0.25、0.275、0.3、0.325、0.35、0.375、0.4、0.425、0.45、0.475、0.5、0.525、0.55、0.575、0.6、0.625、0.65、0.675、0.7、0.725、0.75、0.775、0.8、0.825、0.85、0.875および0.9から選ばれ;上記一般式中の各zは、独立して0、0.025、0.05、0.075、0.1、0.125、0.15、0.175、0.2、0.225、0.25、0.275、0.3、0.325、0.35、0.375および0.4から選ばれる。いくつかの実施形態において、上記一般式中の各x、yおよびzは、独立して、0.01の間隔を有する。
特定の実施形態において、カソード活物質は、LiCoO、LiNiO、LiNiMn、Li1+zNiMnCo1-x-y(NMC)、LiNiCoAl、LiV、LiTiS、LiMoS、LiMnO、LiCrO、LiMn、LiFeO、LiFePO、LiCoNi、およびそれらの組み合わせからなる群から選択され、各xは独立して0.4~0.6であり;各yは独立して0.2~0.4であり;各zは独立して0~0.1である。他の実施形態において、カソード活物質は、LiCoO、LiNiO、LiV、LiTiS、LiMoS、LiMnO、LiCrO、LiMn、LiFeO、またはLiFePOではない。さらなる実施形態において、カソード活物質は、LiNiMn、Li1+zNiMnCo1-x-y、LiNiCoAlまたはLiCoNiではなく、ここで、各xは独立して0.1~0.9であり;各yは独立して0~0.45であり;各zは独立して0~0.2である。特定の実施形態において、カソード活物質は、Li1+xNiMnCoAl(1-a-b-c)であり;-0.2≦x≦0.2、0≦a<1、0≦b<1、0≦c<1、およびa+b+c≦1である。いくつかの実施形態において、カソード活物質は、一般式Li1+xNiMnCoAl(1-a-b-c)を有し、0.33≦a≦0.92、0.33≦a≦0.9、0.33≦a≦0.8、0.4≦a≦0.92、0.4≦a≦0.9、0.4≦a≦0.8、0.5≦a≦0.92、0.5≦a≦0.9、0.5≦a≦0.8、0.6≦a≦0.92または0.6≦a≦0.9;0≦b≦0.5、0≦b≦0.4、0≦b≦0.3、0≦b≦0.2、0.1≦b≦0.5、0.1≦b≦0.4、0.1≦b≦0.3、0.1≦b≦0.2、0.2≦b≦0.5、0.2≦b≦0.4、または0.2≦b≦0.3;0≦c≦0.5、0≦c≦0.4、0≦c≦0.3、0.1≦c≦0.5、0.1≦c≦0.4、0.1≦c≦0.3、0.1≦c≦0.2、0.2≦c≦0.5、0.2≦c≦0.4、または0.2≦c≦0.3である。いくつかの実施形態において、カソード活物質は、一般式LiMPOを有し、Mは、Fe、Co、Ni、Mn、Al、Mg、Zn、Ti、La、Ce、Sn、Zr、Ru、Si、Ge、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、カソード活物質は、LiFePO、LiCoPO、LiNiPO、LiMnPO、LiMnFePO、LiMnFe(1-x)PO、およびそれらの組み合わせからなる群から選択され;0<x<1である。いくつかの実施形態において、カソード活物質は、LiNiMnであり;0.1≦x≦0.9および0≦y≦2である。特定の実施形態において、カソード活物質は、xLiMnO・(1-x)LiMOであり、Mは、Ni、Co、Mnおよびそれらの組み合わせからなる群から選択され;0<x<1である。いくつかの実施形態において、カソード活物質は、Li(PO、またはLiVPOFである。特定の実施形態において、カソード活物質は、一般式LiMSiOを有し、Mは、Fe、Co、Mn、Ni、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。
特定の実施形態において、カソード活物質は、Co、Cr、V、Mo、Nb、Pd、F、Na、Fe、Ni、Mn、Al、Mg、Zn、Ti、La、Ce、Sn、Zr、Ru、Si、Ge、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されるドーパントでドープされる。いくつかの実施形態において、ドーパントは、Co、Cr、V、Mo、Nb、Pd、F、Na、Fe、Ni、Mn、Mg、Zn、Ti、La、Ce、Ru、Si、またはGeではない。特定の実施形態において、ドーパントは、Al、Sn、またはZrではない。
いくつかの実施形態において、カソード活物質は、LiNi0.33Mn0.33Co0.33(NMC333)、LiNi0.4Mn0.4Co0.2、LiNi0.5Mn0.3Co0.2(NMC532)、LiNi0.6Mn0.2Co0.2(NMC622)、LiNi0.7Mn0.15Co0.15、LiNi0.7Mn0.1Co0.2、LiNi0.8Mn0.1Co0.1(NMC811)、LiNi0.92Mn0.04Co0.04、LiNi0.8Co0.15Al0.05(NCA)、LiNiO(LNO)、またはそれらの組み合わせである。
他の実施形態において、カソード活物質は、LiCoO、LiNiO、LiMnO、LiMn、またはLiMnOではない。さらなる実施形態において、カソード活物質は、LiNi0.33Mn0.33Co0.33、LiNi0.4Mn0.4Co0.2、LiNi0.5Mn0.3Co0.2、LiNi0.6Mn0.2Co0.2、LiNi0.7Mn0.15Co0.15、LiNi0.7Mn0.1Co0.2、LiNi0.8Mn0.1Co0.1、LiNi0.92Mn0.04Co0.04、またはLiNi0.8Co0.15Al0.05ではない。
特定の実施形態において、カソード活物質は、コアおよびシェル構造を有するコア-シェル複合材料を含む、またはコア-シェル複合材料であり、コアおよびシェルは、それぞれ独立して、Li1+xNiMnCoAl(1-a-b-c)、LiCoO、LiNiO、LiMnO、LiMn、LiMnO、LiCrO、LiTi12、LiV、LiTiS、LiMoS、LiCoNi、LiMnNi、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されるリチウム遷移金属酸化物を含み;ここで、-0.2≦x≦0.2、0≦a<1、0≦b<1、0≦c<1、およびa+b+c≦1である。特定の実施形態において、上記一般式中の各xは、独立して、-0.2、-0.175、-0.15、-0.125、-0.1、-0.075、-0.05、-0.025、0、0.025、0.05、0.075、0.1、0.125、0.15、0.175および0.2から選択され;上記一般式中の各aは、独立して、0、0.025、0.05、0.075、0.1、0.125、0.15、0.175、0.2、0.225、0.25、0.275、0.3、0.325、0.35、0.375、0.4、0.425、0.45、0.475、0.5、0.525、0.55、0.575、0.6、0.625、0.65、0.675、0.7、0.725、0.75、0.775、0.8、0.825、0.85、0.875、0.9、0.925、0.95および0.975から選択され;上記一般式中の各bは、独立して、0、0.025、0.05、0.075、0.1、0.125、0.15、0.175、0.2、0.225、0.25、0.275、0.3、0.325、0.35、0.375、0.4、0.425、0.45、0.475、0.5、0.525、0.55、0.575、0.6、0.625、0.65、0.675、0.7、0.725、0.75、0.775、0.8、0.825、0.85、0.875、0.9、0.925、0.95および0.975から選択され;上記一般式中の各cは、独立して、0、0.025、0.05、0.075、0.1、0.125、0.15、0.175、0.2、0.225、0.25、0.275、0.3、0.325、0.35、0.375、0.4、0.425、0.45、0.475、0.5、0.525、0.55、0.575、0.6、0.625、0.65、0.675、0.7、0.725、0.75、0.775、0.8、0.825、0.85、0.875、0.9、0.925、0.95、および0.975から選択される。いくつかの実施形態において、上記一般式中の各x、a、bおよびcは、独立して、0.01の間隔を有する。他の実施形態において、コアおよびシェルは、それぞれ独立して、2つ以上のリチウム遷移金属酸化物を含む。いくつかの実施形態において、コアまたはシェルの一方は、1つのリチウム遷移金属酸化物のみを含み、他方は、2つ以上のリチウム遷移金属酸化物を含む。コアおよびシェル中のリチウム遷移金属酸化物または酸化物は、同じであってもよく、またはそれらは異なっても、または部分的に異なってもよい。いくつかの実施形態において、2つ以上のリチウム遷移金属酸化物は、コアに均一に分布している。特定の実施形態において、2つ以上のリチウム遷移金属酸化物は、コアに均一に分布していない。いくつかの実施形態において、カソード活物質は、コア-シェル複合材料ではない。
いくつかの実施形態において、コアおよびシェル中のリチウム遷移金属酸化物の各々は、独立して、Co、Cr、V、Mo、Nb、Pd、F、Na、Fe、Ni、Mn、Al、Mg、Zn、Ti、La、Ce、Sn、Zr、Ru、Si、Ge、およびそれらの組み合わせからなる群より選択されるドーパントでドープされる。特定の実施形態において、コアおよびシェルはそれぞれ独立して、2つ以上のドープされたリチウム遷移金属酸化物を含む。いくつかの実施形態において、2つ以上のドープされたリチウム遷移金属酸化物は、コアおよび/またはシェルに均一に分布している。特定の実施形態において、2つ以上のドープされたリチウム遷移金属酸化物は、コアおよび/またはシェルに均一に分布していない。
いくつかの実施形態において、カソード活物質は、リチウム遷移金属酸化物を含むコアおよび遷移金属酸化物を含むシェルを含むコア-シェル複合材料を含む、またはコア-シェル複合材料である。特定の実施形態において、リチウム遷移金属酸化物は、Li1+xNiMnCoAl(1-a-b-c)、LiCoO、LiNiO、LiMnO、LiMn、LiMnO、LiCrO、LiTi12、LiV、LiTiS、LiMoS、LiCoNi、LiMnNi、およびそれらの組み合わせからなる群から選択され;-0.2≦x≦0.2、0≦a<1、0≦b<1、0≦c<1、およびa+b+c≦1である。特定の実施形態において、上記一般式中のxは、独立して、-0.2、-0.175、-0.15、-0.125、-0.1、-0.075、-0.05、-0.025、0、0.025、0.05、0.075、0.1、0.125、0.15、0.175および0.2から選択され;上記一般式の各aは、独立して、0、0.025、0.05、0.075、0.1、0.125、0.15、0.175、0.2、0.225、0.25、0.275、0.3、0.325、0.35、0.375、0.4、0.425、0.45、0.475、0.5、0.525、0.55、0.575、0.6、0.625、0.65、0.675、0.7、0.725、0.75、0.775、0.8、0.825、0.85、0.875、0.9、0.925、0.95および0.975から選択され;上記一般式中の各bは、独立して、0、0.025、0.05、0.075、0.1、0.125、0.15、0.175、0.2、0.225、0.25、0.275、0.3、0.325、0.35、0.375、0.4、0.425、0.45、0.475、0.5、0.525、0.55、0.575、0.6、0.625、0.65、0.675、0.7、0.725、0.75、0.775、0.8、0.825、0.85、0.875、0.9、0.925、0.95および0.975から選択され;上記一般式中の各cは、独立して、0、0.025、0.05、0.075、0.1、0.125、0.15、0.175、0.2、0.225、0.25、0.275、0.3、0.325、0.35、0.375、0.4、0.425、0.45、0.475、0.5、0.525、0.55、0.575、0.6、0.625、0.65、0.675、0.7、0.725、0.75、0.775、0.8、0.825、0.85、0.875、0.9、0.925、0.95、および0.975から選択される。いくつかの実施形態において、上記一般式中の各x、a、bおよびcは、独立して、0.01の間隔を有する。いくつかの実施形態において、遷移金属酸化物は、Fe、MnO、Al、MgO、ZnO、TiO、La、CeO、SnO、ZrO、RuO、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。特定の実施形態において、シェルは、リチウム遷移金属酸化物および遷移金属酸化物を含む。
いくつかの実施形態において、コアの直径は、約1μm~約15μm、約3μm~約15μm、約3μm~約10μm、約5μm~約10μm、約5μm~約45μm、約5μm~約35μm、約5μm~約25μm、約10μm~約45μm、約10μm~約40μm、約10μm~約35μm、約10μm~約25μm、約15μm~約45μm、約15μm~約30μm、約15μm~約25μm、約20μm~約35μm、または約20μm~約30μmである。特定の実施形態において、シェルの厚さは、約1μm~約45μm、約1μm~約35μm、約1μm~約25μm、約1μm~約15μm、約1μm~約10μm、約1μm~約5μm、約3μm~約15μm、約3μm~約10μm、約5μm~約10μm、約10μm~約35μm、約10μm~約20μm、約15μm~約30μm、約15μm~約25μm、または約20μm~約35μmである。特定の実施形態において、コアおよびシェルの直径または厚さの比は、15:85~85:15、25:75~75:25、30:70~70:30、または40:60~60:40の範囲内である。特定の実施形態において、コアおよびシェルの体積または重量比は、95:5、90:10、80:20、70:30、60:40、50:50、40:60、または30:70である。
いくつかの実施形態において、電極活物質はアノード活物質であり、アノード活物質は、天然黒鉛微粒子、合成黒鉛微粒子、ハードカーボン、ソフトカーボン、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、Sn微粒子、SnO、SnO、LiTi12微粒子、Si微粒子、Si-C複合微粒子、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される。
特定の実施形態において、アノード活物質は、金属元素または非金属元素でドープされる。いくつかの実施形態において、金属元素は、Fe、Ni、Mn、Al、Mg、Zn、Ti、La、Ce、Sn、Zr、Ruおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、非金属元素は、B、Si、Ge、N、P、F、S、Cl、I、Se、またはそれらの組み合わせである。
いくつかの実施形態において、アノード活物質は、コアおよびシェル構造を有するコア-シェル複合材料を含む、またはコア-シェル複合材料であり、コアおよびシェルは、それぞれ独立して、天然黒鉛微粒子、合成黒鉛微粒子、ハードカーボン、ソフトカーボン、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、Sn微粒子、SnO、SnO、LiTi12微粒子、Si微粒子、Si-C複合微粒子、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。
特定の実施形態において、コア-シェル複合材料は、炭素質材料を含むコアおよび炭素質材料コアを被覆するシェルを含む。いくつかの実施形態において、炭素質材料は、ソフトカーボン、ハードカーボン、天然黒鉛微粒子、合成黒鉛微粒子、メソカーボンマイクロビーズ、キッシュ黒鉛、熱分解カーボン、メソフェーズピッチ、メソフェーズピッチ系のカーボンファイバー、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。特定の実施形態において、シェルは、天然黒鉛微粒子、合成黒鉛微粒子、ハードカーボン、ソフトカーボン、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、Sn微粒子、SnO、SnO、LiTi12微粒子、Si微粒子、Si-C複合微粒子、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。
特定の実施形態において、アノード活物質は、金属元素または非金属元素でドープされない。いくつかの実施形態において、アノード活物質は、Fe、Ni、Mn、Al、Mg、Zn、Ti、La、Ce、Sn、Zr、Ru、B、Si、Ge、N、P、F、S、Cl、I、またはSeをドープされない。
いくつかの実施形態において、電極層は、電極特性を向上させるための他の添加剤をさらに含んでもよい。いくつかの実施形態において、添加剤は導電剤、界面活性剤、分散剤、及び柔軟性向上添加剤を含んでもよい。
いくつかの実施形態において、電極層は、導電剤をさらに含む。導電剤は、電極の導電性を高めるためのものである。任意の適切な材料が導電剤として作用することができる。いくつかの実施形態では、導電剤は炭素質材料である。いくつかの非限定的な例として、炭素、カーボンブラック、グラファイト、膨張黒鉛、グラフェン、グラフェンナノプレートレット、カーボンファイバー、カーボンナノファイバー、黒鉛化炭素フレーク、カーボンチューブ、カーボンナノチューブ、活性炭、Super P(登録商標)、0次元KS6、1次元蒸気成長炭素繊維(VGCF)、メソポーラスカーボン、およびそれらの組合せが挙げられる。
いくつかの実施形態において、電極層はリチウム塩をさらに含む。リチウム塩は電極層のイオン伝導度を増加させ、それによって電極の抵抗を減少させるのに役立ち得る。いくつかの実施形態において、リチウム塩はリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(LiTFSI)、リチウムヘキサフルオロホスファート(LiPF)、リチウムフルオロボラート(LiBF)、リチウムメタボラート(LiBO)、リチウムペルクロラート(LiClO)、硝酸リチウム(LiNO)、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド(LiFSI)、ヨウ化リチウム(LiI)、リチウムテトラクロロアルミナート(LiAlCl)、リチウムジフルオロ(オキサラート)ボラート(LiBF)、リチウムビス(オキサラート)ボラート(LiBOB)、リチウムアセタート(LiAc)、およびこれらの組み合わせから成る群から選択される。
いくつかの実施形態において、電極層はイオン伝導性ポリマーをさらに含む。イオン伝導性ポリマーは電極層のイオン伝導性を高めるのに役立ち、それによって電極の抵抗を低減させることができる。いくつかの実施形態において、イオン伝導性ポリマーはポリエーテル、ポリカルボナート、ポリアクリラート、ポリシロキサン、ポリホスファゼン、ポリエチレン誘導体、アルキレンオキシド誘導体、ホスファートポリマー、ポリ-リシン、ポリエステルスルフィド、ポリビニルアルコール、ポリビニリデンフロライド、1以上のイオン解離性基を含有するポリマー、それらのコポリマー、およびそれらの組み合わせから成る群から選択される。いくつかの実施形態において、イオン伝導性ポリマーはポリアクリロニトリル(PANs)、ポリエチレンカルボナート(PECs)、ポリアクリルアミド(PAMs)、ポリエチレングリコール(PEGs)、ポリエチレンオキシド(PEOs)、ポリヒドロキシエチルメタクリラート(P(HEMAs))、ポリホスホナート(PPhs)、ポリシロキサン、ポリアミド(PAs)、ポリジラクトン、ポリジエステル、ポリファスファゼン(PPHOSs)、ポリウレタン(PUs)、これらのコポリマー、およびこれらの組み合わせから成る群から選択される。
いくつかの実施形態において、電極層は無機固体電解質をさらに含む。無機固体電解質は電極層のイオン伝導度を高め、それによって電極の抵抗を減少させるのに役立ち得る。いくつかの実施形態では、無機固体電解質は硫黄およびリンを含むLPS硫化物、例えば、LiS-P;Li4-xGe1-x(LGPS、xは0.1~2);Li10±1MP12(M=Ge、Si、Sn、Al、X=S、Se);Li3.833Sn0.833As0.166;LiSnS;B-LiS;xLiS-(100-x)P(xは70~80);LiS-SiS-LiN;LiS-P-LiI;LiS-SiS-LiI;LiS-B-LiI;Li10SnP12;LiPSX Argyrodite(Xはハロゲン);LI3.25Ge0.250.75などのチオ-LISICON化合物;LiSX(XはClまたはBr)などのアンチペロブスカイト;リチウム-リン-ヨウ素-酸素硫化物;リチウム-リン-酸素硫化物;リチウム-亜鉛-ゲルマニウム硫化物;リチウム-ゲルマニウム-硫化物;(La,Li)TiOなどのLLTO系化合物;LiLaCaTa12;LiLaANb12(AはCaおよび/またはSr);LiNdTeSbO12;LiBO2.50.5;LiSiAlO;LAGP化合物(Li1+xAlGe2-x(PO、ここで0≦x≦1、0≦y≦1);Al-TiO-PなどのLiO-LATP化合物;Li1+xAlTi2-x(PO(ここで0≦x≦1、0≦y≦1);Li1+xTi2-xAlSi(PO3-y(ここで0≦x≦1、0≦y≦1;LiAlZr2-x(PO(ここで0≦x≦1、0≦y≦1);LiTiZr2-x(PO(ここで0≦x≦1、0≦y≦1);LISICON型固体電解質;LIPON化合物(Li3+yPO4-xNx、ここで0≦x≦1、0≦y≦1);ペロブスカイト化合物((La,Li)TiO);LiTi(POなどのNASICON化合物;LiOX(XはClまたはBr)等のアンチペロブスカイト;リチウム-アルミニウム-チタン-ケイ素リン酸塩(LATSP);リチウム-アルミニウム酸化物;リチウム-バナジウム-ゲルマニウム酸化物;リチウム-亜鉛-ゲルマニウム酸化物;リチウム-ランタン-ジルコニウム酸化物などのリチウム充填ガーネット;リチウム-ランタン-ジルコニウム-アルミニウム酸化物;リチウム-ランタン-ジルコニウム-タンタル酸化物;LiN;リチウム-アルミニウム塩化物;およびこれらの組合せなどから成る群から選ばれる。
本発明で適用されるコポリマーバインダーは、集電体に対して強い粘着力を示す。コポリマーバインダーが集電体に対して良好な粘着強度を有することは、電池電極の作製において電極層の集電体への結合力を促進し、分離を防止し、電極の機械的安定性を向上させるために重要である。いくつかの実施形態において、コポリマーバインダーと集電体との間の粘着強度は、約2N/cm~約6N/cm、約2N/cm~約5.8N/cm、約2N/cm~約5.6N/cm、約2N/cm~約5.4N/cm、約2N/cm~約5.2N/cm、約2N/cm~約5N/cm、約2N/cm~約4.8N/cm、約2N/cm~約4.6N/cm、約2N/cm~約4.4N/cm、約2N/cm~約4.2N/cm、約2N/cm~約4N/cm、約2N/cm~約3.9N/cm、約2N/cm~約3.8N/cm、約2N/cm~約3.7N/cm、約2N/cm~約3.6N/cm、約2N/cm~約3.5N/cm、約2N/cm~約3.4N/cm、約2N/cm~約3.3N/cm、約2N/cm~約3.2N/cm、約2N/cm~約3.1N/cm、約2N/cm~約3N/cm、約2.1N/cm~約6N/cm、約2.2N/cm~約6N/cm、約2.3N/cm~約6N/cm、約2.4N/cm~約6N/cm、約2.5N/cm~約6N/cm、約2.6N/cm~約6N/cm、約2.7N/cm~約6N/cm、約2.8N/cm~約6N/cm、約2.9N/cm~約6N/cm、約3N/cm~約6N/cm、約3.1N/cm~約6N/cm、約3.2N/cm~約6N/cm、約3.3N/cm~約6N/cm、約3.4N/cm~約6N/cm、約3.5N/cm~約6N/cm、約約3.6N/cm~約6N/cm、約3.7N/cm~約6N/cm、約3.8N/cm~約6N/cm、約3.9N/cm~約6N/cm、約4N/cm~約6N/cm、約2.5N/cm~約5.5N/cm、約2.5N/cm~約5N/cm、約2.5N/cm~約4.5N/cm、約2.5N/cm~約4N/cm、約2.5N/cm~約3.5N/cm、約3N/cm~約5N/cm、約2.2N/cm~約4.2N/cmまたは約2.2N/cm~約5.2N/cmである。
いくつかの実施形態において、コポリマーバインダーと集電体との間の粘着強度は、6N/cm未満、5.8N/cm未満、5.6N/cm未満、5.4N/cm未満、5.2N/cm未満、5N/cm未満、4.8N/cm未満、4.6N/cm未満、4.4N/cm未満、4.2N/cm未満、4N/cm未満、3.9N/cm未満、3.8N/cm未満、3.7N/cm未満、3.6N/cm未満、3.5N/cm未満、3.4N/cm未満、3.3N/cm未満、3.2N/cm未満、3.1N/cm未満、3N/cm未満、2.9N/cm未満、2.8N/cm未満、2.7N/cm未満、2.6N/cm未満、2.5N/cm未満、2.4N/cm未満、2.3N/cm未満または2.2N/cm未満である。いくつかの実施形態において、コポリマーバインダーと集電体との間の粘着強度は、2N/cmを超え、2.1N/cmを超え、2.2N/cmを超え、2.3N/cmを超え、2.4N/cmを超え、2.5N/cmを超え、2.6N/cmを超え、2.7N/cmを超え、2.8N/cmを超え、2.9N/cmを超え、3N/cmを超え、3.1N/cmを超え、3.2N/cmを超え、3.3N/cmを超え、3.4N/cmを超え、3.5N/cmを超え、3.6N/cmを超え、3.7N/cmを超え、3.8N/cmを超え、3.9N/cmを超え、4N/cmを超え、4.2N/cmを超え、4.4N/cmを超え、4.6N/cmを超え、4.8N/cmを超え、5N/cmを超え、5.2N/cmを超え、5.4N/cmを超え、5.6N/cmを超えまたは5.8N/cmを超える。
また、本発明で適用されるコポリマーバインダーは、電極において、電極層の集電体への強い粘着力を発現させることができる。電極層が集電体に対して良好な剥離強度を有することは、電極の機械的安定性および電池のサイクル性に大きく影響するため、重要である。したがって、電極は、電池製造の厳しさに耐えるために十分な剥離強度を有することが望ましい。
いくつかの実施形態において、集電体と電極層との間の剥離強度は、約1.0N/cm~約8.0N/cm、約1.0N/cm~約6.0N/cm、約1.0N/cm~約5.0N/cm、約1.0N/cm~約4.0N/cm、約1.0N/cm~約3.0N/cm、約1.0N/cm~約2.5N/cm、約1.0N/cm~約2.0N/cm、約1.2N/cm~約3.0N/cm、約1.2N/cm~約2.5N/cm、約1.2N/cm~約2.0N/cm、約1.5N/cm~約3.0N/cm、約1.5N/cm~約2.5N/cm、約1.5N/cm~約2.0N/cm、約1.8N/cm~約3.0N/cm、約1.8N/cm~約2.5N/cm、約2.0N/cm~約6.0N/cm、約2.0N/cm~約5.0N/cm、約2.0N/cm~約3.0N/cm、約2.0N/cm~約2.5N/cm、約2.2N/cm~約3.0N/cm、約2.5N/cm~約3.0N/cm、約3.0N/cm~約8.0N/cm、約3.0N/cm~約6.0N/cm、または約4.0N/cm~約6.0N/cmの範囲である。
いくつかの実施形態において、集電体と電極層との間の剥離強度は、1.0N/cm以上、1.2N/cm以上、1.5N/cm以上、2.0N/cm以上、2.2N/cm以上、2.5N/cm以上、3.0N/cm以上、3.5N/cm以上、4.5N/cm以上、5.0N/cm以上、5.5N/cm以上、6.0N/cm以上、6.5N/cm以上、7.0N/cm以上または7.5N/cm以上である。いくつかの実施形態において、集電体と電極層との間の剥離強度は、8.0N/cm未満、7.5N/cm未満、7.0N/cm未満、6.5N/cm未満、6.0N/cm未満、5.5N/cm未満、5.0N/cm未満、4.5N/cm未満、4.0N/cm未満、3.5N/cm未満、3.0N/cm未満、2.8N/cm未満、2.5N/cm未満、2.2N/cm未満、2.0N/cm未満、1.8N/cm未満、または1.5N/cm未満である。
いくつかの実施形態では、カソード電極層およびアノード電極層の各々の表面密度は独立して、約1mg/cm~約50mg/cm、約2.5mg/cm~約50mg/cm、約5mg/cm~約50mg/cm、約7.5mg/cm~約50mg/cm、約10mg/cm~約50mg/cm、約12.5mg/cm~約50mg/cm、約15mg/cm~約50mg/cm、約17.5mg/cm~約50mg/cm、約20mg/cm~約50mg/cm、約25mg/cm~約50mg/cm、約30mg/cm~約50mg/cm、約1mg/cm~約30mg/cm、約2.5mg/cm~約30mg/cm、約5mg/cm~約30mg/cm、約7.5mg/cm~約30mg/cm、約10mg/cm~約30mg/cm、約12.5mg/cm~約30mg/cm、約15mg/cm~約30mg/cm、約17.5mg/cm~約30mg/cm、約20mg/cm~約30mg/cm、約1mg/cm~約20mg/cm、約2.5mg/cm~約20mg/cm、約5mg/cm~約20mg/cm、約7.5mg/cm~約20mg/cm、約10mg/cm~約20mg/cm、約12.5mg/cm~約20mg/cm、約1mg/cm~約15mg/cm、約2.5mg/cm~約15mg/cm、約5mg/cm~約15mg/cm、約7.5mg/cm~約15mg/cm、または約10mg/cm~約15mg/cmである。
いくつかの実施形態では、カソード電極層およびアノード電極層の各々の表面密度は独立して、50mg/cm未満、45mg/cm未満、35mg/cm未満、30mg/cm未満、25mg/cm未満、20mg/cm未満、17.5mg/cm未満、15mg/cm未満、12.5mg/cm未満、10mg/cm未満、7.5mg/cm未満、5mg/cm未満、または2.5mg/cm未満である。いくつかの実施形態では、カソード電極層およびアノード電極層の各々の表面密度は、独立して1mg/cmを超え、2.5mg/cmを超え、5mg/cmを超え、7.5mg/cmを超え、10mg/cmを超え、12.5mg/cmを超え、15mg/cmを超え、17.5mg/cmを超え、20mg/cmを超え、25mg/cmを超え、30mg/cmを超え、35mg/cmを超え、40mg/cmを超える。
いくつかの実施形態では、カソード電極層およびアノード電極層の各々の密度は独立して、約0.5g/cm~約7.5g/cm、約1g/cm~約7.5g/cm、約1.5g/cm~約7.5g/cm、約2g/cm~約7.5g/cm、約2.5g/cm~約7.5g/cm、約3g/cm~約7.5g/cm、約3.5g/cm~約7.5g/cm、約4g/cm~約7.5g/cm、約4.5g/cm~約7.5g/cm、約5g/cm~約7.5g/cm、約0.5g/cm~約5g/cm、約1g/cm~約5g/cm、約1.5g/cm~約5g/cm、約2g/cm~約5g/cm、約2.5g/cm~約5g/cm、約3g/cm~約5g/cm、約0.5g/cm~約2.5g/cm、約1g/cm~約2.5g/cm、または約1.5g/cm~約2.5g/cmである。
いくつかの実施形態では、カソード電極層およびアノード電極層の各々の密度は独立して7.5g/cm未満、7g/cm未満、6.5g/cm未満、6g/cm未満、5.5g/cm未満、5g/cm未満、4.5g/cm未満、4g/cm未満、3.5g/cm未満、3g/cm未満、2.5g/cm未満、2g/cm未満、または1.5g/cm未満である。いくつかの実施形態では、カソード電極層およびアノード電極層の各々の密度は独立して0.5g/cmを超え、1g/cmを超え、1.5g/cmを超え、2g/cmを超え、2.5g/cmを超え、3g/cmを超え、3.5g/cmを超え、4g/cmを超え、4.5g/cmを超え、5g/cmを超え、5.5g/cmを超え、6g/cmを超え、または6.5g/cmを超える。
いくつかの実施形態において、剥離されるべき電極を含む電池はまず1つ以上の電池片に分解され、前記1つ以上の電池片は1つ以上の電極片を含んでいる。結果として得られる電池片の最小サイズはその片を確実にふるい分け可能とするために、剥離後の複合材料-剥離液混合物のふるい分けに使用されるふるいの穴サイズよりも大きくすることが望ましいことを除いて、電池を分解するために使用される方法に特に制限はない。いくつかの実施形態では、クラッシャー、ミル、またはカッターを使用して電池を分解する。いくつかの実施形態では、電池を分解するためにウォータージェットが使用される。いくつかの実施形態では、分解前に例えば液体窒素を用いた電池の低温処理が実施される。いくつかの実施形態では、電池は最初に放電される。いくつかの実施形態では、電池は塩溶液に浸漬されることによって放電される。他の実施形態において、電池を分解するためにウォータージェットが使用される場合、および/または電池の分解の前に電池の低温処理が行われる場合、電池の放電は必要ない。
いくつかの実施形態では、電極の剥離を達成するために電池片が剥離液に浸漬される時、電池片の剥離液に対する重量比は約0.01%~約50%、約0.02%~約50%、約0.05%~約50%、約0.1%~約50%、約0.2%~約50%、約0.5%~約50%、約1%~約50%、約2%~約50%、約5%~約50%、約10%~約50%、約15%~約50%、約20%~約50%、約25%~約50%、約30%~約50%、約0.01%~約25%、約0.02%~約25%、約0.05%~約25%、約0.1%~約25%、約0.2%~約25%、約0.5%~約25%、約1%~約25%、約2%~約25%、約5%~約25%、約10%~約25%、約0.1%~約15%、約0.2%~約15%、約0.5%~約15%、約1%~約15%、約2%~約15%、約5%~約15%、約0.1%~約5%、約0.2%~約5%、約0.5%~約5%、約1%~約5%、または約2%~約5%である。
いくつかの実施形態では、電極の剥離を達成するために電池片が剥離液に浸漬される時、電池片の剥離液に対する重量比は50%未満、45%未満、40%未満、35%未満、30%未満、25%未満、20%未満、15%未満、10%未満、5%未満、2%未満、1%未満、0.5%未満、0.2%未満、0.1%未満、または0.05%未満である。いくつかの実施形態では、電極の剥離を達成するために電池片が剥離液に浸漬されるとき、電池片の剥離液に対する重量比は0.01%を超え、0.02%を超え、0.05%を超え、0.1%を超え、0.2%を超え、0.5%を超え、1%を超え、2%を超え、5%を超え、10%を超え、15%を超え、20%を超え、25%を超え、30%を超え、35%を超え、または40%を超える。
他の実施形態では、電極片は、分解後、剥離の前に、電池片の残りの部分から分離される。いくつかの実施形態では、電極片を電池片の残りの部分から分離した後、電極片のみが剥離に供される。
いくつかの実施形態では、電極の剥離を達成するために電極片のみが剥離液に浸される時、電極片の剥離液に対する重量比は約0.01%~約50%、約0.02%~約50%、約0.05%~約50%、約0.1%~約50%、約0.2%~約50%、約0.5%~約50%、約1%~約50%、約2%~約50%、約5%~約50%、約10%~約50%、約15%~約50%、約20%~約50%、約25%~約50%、約30%~約50%、約0.01%~約25%、約0.02%~約25%、約0.05%~約25%、約0.1%~約25%、約0.2%~約25%、約0.5%~約25%、約1%~約25%、約2%~約25%、約5%~約25%、約10%~約25%、約0.1%~約15%、約0.2%~約15%、約0.5%~約15%、約1%~約15%、約2%~約15%、約5%~約15%、約0.1%~約5%、約0.2%~約5%、約0.5%~約5%、約1%~約5%、または約2%~約5%である。
いくつかの実施形態では、電極の剥離を達成するために電極片のみが剥離液に浸漬される時、電極片の剥離液に対する重量比は50%未満、45%未満、40%未満、35%未満、30%未満、25%未満、20%未満、15%未満、10%未満、5%未満、2%未満、1%未満、0.5%未満、0.2%未満、0.1%未満、または0.05%未満である。いくつかの実施形態では、電極の剥離を達成するために電極片のみが剥離液に浸漬されるとき、電極片の剥離液に対する重量比は0.01%を超え、0.02%を超え、0.05%を超え、0.1%を超え、0.2%を超え、0.5%を超え、1%を超え、2%を超え、5%を超え、10%を超え、15%を超え、20%を超え、25%を超え、30%を超え、35%を超え、または40%を超える。
コポリマーバインダーを含む電極の剥離における本発明の方法の利用によって、100%の剥離成功率、格別に高い回収率(>99%)、および短時間での集電体からの電極剥離と言う結果になる(<60s)。
いくつかの実施形態では、電極の剥離は電極層-集電体界面に沿って発生する。剥離成功率は集電体からの電極層の剥離の程度を指す。成功率は次の式によって計算される。
Figure 2023530075000002
剥離反応後、剥離液中に存在する電極層の質量が剥離に成功した電極層の質量に相当する。そして、集電体上に塗布されたままの電極層の質量が集電体上に残存する電極層の質量となり、この残存する電極層を手動で削り取り、削り取った内容物の質量を測定することにより測定することができる。電極層が集電体から完全に剥離する本発明の場合、剥離成功率は100%である。それ以外の場合、電極層が集電体から剥離していない場合または電極層が集電体から部分的に剥離して集電体上に電極層の可視の付着物が残っている場合は、成功率は100%未満である。
回収率とは剥離液への浸漬前の電極の初期重量を基準とした、回収に成功した回収された電極層および集電体の重量の和の割合を指す。回収率は成功率が75%を超える場合にだけ算出される。何故なら、この数値以下では剥離は効果がないと判断され、工業背景において検討する価値があるほど経済的に実行可能でないためである。回収率は電極中の貴重な金属材料の腐食の程度および/または貴重な金属材料の剥離液への溶解の程度を反映する。本明細書で開示された方法は高い回収率もたらし、集電体のような金属電極材料の腐食または剥離液への溶解の程度が無視できることを示す。
本発明は使用されるコポリマーバインダーの組成を考慮し、集電体から電極層を剥離するために使用できる簡便な方法を提供する。電極層と集電体との分離は電池のリサイクルにおける重要な工程を構成するため、本明細書に開示された方法は電池のリサイクルにおける需要を満たす上で技術的な解決策を提示する。本発明の方法は複雑な分離プロセスおよび集電体の汚染の両方を回避し優れた材料回収(すなわち、高い回収率)を可能にする。
本発明で開示される方法は、下層の集電体を損傷することなく、電池中の集電体から電極層を剥離するのに必要な時間を大幅に短縮する。電極と剥離液との接触時間が短くなれば、集電体および電極活物質や金属から成る他の電極材料の腐食を回避できる可能性がある。例えば、アルミニウム集電体を含む電極が強塩基含有剥離液に浸漬された場合、より短い接触時間はアルミニウム集電体の表面に形成された自然酸化膜が腐食に対する十分な保護を達成することを可能にする。
本発明の方法は包装材料を剥離液へ浸漬することによって包装材料の剥離を達成するためにも適用でき、包装材料は金属と金属の片面または両面に被覆されたコーティング層とを含み、コーティングはコポリマーバインダーを含む。
コーティング層は金属、プラスチック、紙、場合によってはボール紙を含むことができる。金属およびコーティング層は包装材料を強塩基含有剥離液で処理することにより、互いに分離される。本明細書に開示される方法は包装に使用される個々の材料成分の回収およびリサイクルをもたらすために、広範囲の包装材料、特に食品包装および飲料包装の剥離に利用され得る。
以下の例は、本発明の実施形態を例示するために提示されるが、本発明を示された特定の実施形態に限定することを意図するものではない。反対に示されない限り、すべての部およびパーセンテージは重量である。すべての数値は概算である。数値範囲が与えられている場合、記載された範囲外の実施形態は依然として本発明の範囲内に入り得ることを理解されたい。各例に記載された特定の詳細は、本発明の必要な特徴として解釈されるべきではない。
(例)
剥離後の電極-剥離液混合物のpH値を電極式pH計(ION2700、Eutech Instruments)で測定した。
回収率とは、剥離液へ浸漬する前の電極の初期重量に基づく、回収した電極層と集電体との重量の和の割合を指す。
剥離成功率は集電体から電極層がどの程度剥離したかを示すものである。剥離成功率は次の式によって計算できる。
Figure 2023530075000003
従って、剥離反応の完了または中止後、剥離液中に存在する電極層を回収して剥離に成功した電極層の質量を求め、(もしあれば)電極上に残った電極層材料を手動で削り取り、集電体上に残った電極層の質量を求めた。
乾燥したバインダー層の粘着強度を、引張試験機(DZ-106A、Dongguan Zonhow Test Equipment Co.Ltd.、中国から入手)で測定した。この試験は、集電体からバインダー層を180°の角度で剥離するために必要な平均の力をニュートンで測定する。集電体の平均粗さ深さ(Rz)は2μmである。集電体にコポリマーバインダーを塗布し、乾燥させて、厚さ10μm~12μmのバインダー層を得た。次に、塗布した集電体を25℃、湿度50%~60%の定温環境に30分間置いた。バインダー層の表面に、幅18mm、長さ20mmの粘着テープの片(3M;米国;モデル番号810)を貼り付けた。バインダー片を試験機にはさみ、テープをそれ自体の上に180度で折り返し、可動ジョーに入れ、室温で、毎分300mmの剥離速度で引っ張った。測定した最大剥離力を粘着強度とした。測定を3回繰り返し、平均値を求めた。
乾燥した電極層の剥離強度を、引張試験機(DZ-106A、Dongguan Zonhow Test Equipment Co.Ltd.、中国から入手)で測定した。この試験は、集電体から電極層を180°の角度で剥離するのに必要な平均の力をニュートンで測定する。集電体の平均粗さ深さ(Rz)は2μmである。カソード電極層の表面に、幅18mm、長さ20mmの帯状の粘着テープ片(3M;米国;モデル番号810)を貼り付けた。このカソード片を試験機にはさみ、テープをそれ自体の上に180度で折り返し、可動式ジョーに入れ、室温で、毎分200mmの剥離速度で引っ張った。測定した最大剥離力を剥離強度とした。測定を3回繰り返し、平均値を求めた。
(例1)
パウチ型フルリチウムイオン電池の組み立て
A)コポリマーバインダーの調製
蒸留水380gを含む丸底フラスコに、水酸化ナトリウム(NaOH)18.15gを添加した。混合物を80rpmで30分間撹拌し、第1の懸濁液を得た。
36.04gのアクリル酸を第1の懸濁液に添加した。混合物をさらに80rpmで30分間攪拌し、第2の懸濁液を得た。
19.04gのアクリルアミドを10gのDI水に溶解し、アクリルアミド溶液を調製した。その後、29.04gのアクリルアミド溶液を第2の懸濁液に添加した。混合物をさらに55℃に加熱し、80rpmで45分間撹拌し、第3の懸濁液を得た。
12.92gのアクリロニトリルを第3の懸濁液に添加した。混合物をさらに80rpmで10分間攪拌し、第4の懸濁液を得た。
さらに、0.015gの水溶性フリーラジカル開始剤(過硫酸アンモニウム、APS;Aladdin Industries Corporation、中国から入手)を3gのDI水に溶解し、0.0075gの還元剤(亜硫酸水素ナトリウム;Tianjin Damao Chemical Reagent Factory、中国から入手)を1.5gのDI水に溶解した。3.015gのAPS溶液、および1.5075gの亜硫酸水素ナトリウム溶液を第4の懸濁液に添加した。混合物を200rpm、55℃で、24時間撹拌し、第5の懸濁液を得た。
完全に反応した後、第5の懸濁液の温度を25℃に下げた。3.72gのNaOHを400gのDI水に溶解した。その後、403.72gの水酸化ナトリウム溶液を第5の懸濁液に滴下しpHを7.3に調整し第6の懸濁液を調製した。第6の懸濁液を200μmのナイロンメッシュを用いて濾過しバインダー材料を調製した。バインダー材料の固形分は9.00重量%であった。コポリマーバインダーと集電体との間の粘着強度は3.27N/cmであった。例1のコポリマーバインダーの成分、およびそれらの各割合を、以下の表1に示す。
B)正極の調製
導電剤(Super P(登録商標);Timcal Ltd、ボーディオ、スイスより入手)12gと、バインダー材料100g(固形分9.00重量%)とをオーバーヘッドスターラー(R20、IKA)を用いて撹拌しながら脱イオン水74g中に分散させることによって、第1の混合物を調製した。添加後、25℃で約30分間、1,200rpmの速度で第1の混合物をさらに攪拌した。
その後、NMC532(Shandong Tianjiao New Energy Co.,Ltd、中国から入手)276gを、25℃で、オーバーヘッドスターラーで攪拌しながら、第1の混合物中に添加し、第2の混合物を調製した。次いで、第2の混合物を約10kPaの圧力下で1時間脱気した。次いで、第2の混合物を25℃で約60分間、1,200rpmの速度でさらに撹拌し、均質化したカソードスラリーを調製した。
均質化したカソードスラリーを、集電体である16μmの厚さを有するアルミニウム箔の両面に、ドクターブレードコーターを用いて、ギャップ幅120μmで塗布した。アルミニウム箔上に塗布した80μmのスラリーを、電熱炉によって85℃で乾燥させ、カソード電極層を作製した。乾燥時間は約120分であった。次いで、電極をプレスしてカソード電極層の厚さを34μmまで減少させた。集電体上のカソード電極層の表面密度は、16.00mg/cmであった。
C)負極の調製
黒鉛(BTR New Energy Materials Inc.、Shenzhen、広東、中国)93重量%を、1重量%カルボキシメチルセルロース(CMC、BSH-12、DKS Co. Ltd.、日本)およびバインダーである3重量%SBR(AL-2001、NIPPON A&L INC.、日本)、および導電剤である3重量%カーボンブラックと、脱イオン水中で混合して負極スラリーを調製した。アノードスラリーの固形分は51.5重量%であった。スラリーを8μmの厚さを有する銅箔の両面にドクターブレードコーターを用いて約120μmのギャップ幅で塗布した。銅箔上に塗布したスラリーを熱風乾燥機により約85℃で120分間乾燥させ、負極を得た。次いで、電極をプレスしてアノード電極層の厚さを60μmに減少させ、アノード電極層の表面密度を10mg/cmだった。
D)パウチ型電池の組み立て
乾燥後、得られたカソードコーティングおよびアノードコーティングを用いて、5.2cm×8.5cmおよび5.4cm×8.7cmの大きさの長方形の片に切断することで、カソードシートおよびアノードシートをそれぞれ作製した。カソードシートおよびアノードシートを交互に重ね、25μmの厚さを有する多孔質ポリエチレンセパレータ(Celgard,LLC、米国)で仕切って、パウチ型電池を調製した。電解液は、LiPF(1M)を、体積比1:1:1のエチレンカルボナート(EC)、エチルメチルカルボナート(EMC)およびジメチルカルボナート(DMC)の混合液に溶解させたものを用いた。水分および酸素の含有量が<1ppmの高純度アルゴン雰囲気中で、セルを組み立てた。電解液を充填した後、パウチセルを真空封止し、次いで、標準形状のパンチ器具を使用して機械的にプレスした。
次いで、組み立てたパウチ型電池を、実際の使用パターンを模して、3.0V~4.2Vで1Cの定電流レートでの繰り返し充放電サイクルに供した。実セル容量は約5Ahであった。800サイクル後、公称容量は初期定格容量の80%未満に低下した。
電池のリサイクル
A)パウチ型電池の放電および分解
使用したリチウムイオン電池(0.5kg)を、6%NaCl溶液に12時間浸漬することによって完全に放電させた。放電後、カッターを用いてリチウムイオン電池を機械的に分解し電極を回収した。電極を約2cm~約4cmの平均長さを有する小片に切断した。
B)剥離液の調製
無水水酸化ナトリウム(Sigma-Aldrich、米国)2.00gをDI水1000gに添加し、0.05Mの濃度の剥離液を調製した。
C)カソードの剥離液への浸漬
5.07gのカソードを25℃で加熱した1000gの剥離液の入った容器に入れた。カソード層をアルミニウム箔から剥離した。カソード層が完全に剥離したことを確認すると、水酸化ナトリウムとDI水を含む剥離液を、メッシュ幅4mmの篩を通過させることにより除去し、カソード層およびアルミニウム箔を回収した。剥離液は、さらに電極の剥離に再利用することが可能であった。回収したカソード層とアルミニウム箔を大気圧下、80℃、5時間オーブンで乾燥させ、99.56%の回収率を得た。剥離成功率および剥離後のカソード材料の回収率を測定し、以下の表1に示す。
例2~4のパウチ型フルリチウムイオン電池の組み立て
例1に記載の方法により、パウチ型リチウムイオン電池を作製した。次いで、組み立てたパウチ型電池を、例1と同様の方法で繰り返しサイクルに供した。
例2の電池のリサイクル
A)パウチ型電池の放電および分解
使用したリチウムイオン電池を例1に記載された同様の方法で放電させ分解した。
B)剥離液の調製
1000gのDI水に4.00gの無水水酸化ナトリウム(Sigma-Aldrich、米国)を添加し、0.10M濃度の剥離液を調製した。
C)カソードの剥離液への浸漬
上記剥離液を用いた以外は例1に記載の方法でカソードを浸漬し剥離を行った。剥離成功率および剥離後のカソード材料の回収率を測定し下記表1に示した。
例3の電池のリサイクル
A)パウチ型電池の放電および分解
使用したリチウムイオン電池を例1に記載された同様の方法で放電させ分解した。
B)剥離液の調製
DI水1000gに無水水酸化ナトリウム8.00g(Sigma-Aldrich、米国)を添加し、0.20M濃度の剥離液を調製した。
C)カソードの剥離液への浸漬
上記剥離液を用いた以外は例1に記載の方法でカソードを浸漬し剥離を行った。剥離成功率および剥離後のカソード材料の回収率を測定し下記表1に示した。
例4の電池のリサイクル
A)パウチ型電池の放電および分解
使用したリチウムイオン電池を例1に記載された同様の方法で放電させ分解した。
B)剥離液の調製
DI水1000gに無水水酸化ナトリウム20.0g(Sigma-Aldrich、米国)を添加し、0.50M濃度の剥離液を調製した。
C)カソードの剥離液への浸漬
上記剥離液を用いた以外は例1に記載の方法でカソードを浸漬し剥離を行った。剥離成功率および剥離後のカソード材料の回収率を測定し下記表1に示した。
例5~7のパウチ型フルリチウムイオン電池の組み立て
例2に記載の方法により、パウチ型リチウムイオン電池を作製した。次いで、組み立てたパウチ型電池を、例2と同様の方法で繰り返しサイクルに供した。
例5の電池のリサイクル
剥離液を50℃に加熱した以外は、例2と同様にして、電池のリサイクルを行った。剥離成功率および剥離後のカソード材料の回収率を測定し下記表1に示した。
例6の電池のリサイクル
剥離液を90℃に加熱した以外は、例2と同様にして、電池のリサイクルを行った。剥離成功率および剥離後のカソード材料の回収率を測定し下記表1に示した。
例7の電池のリサイクル
A)パウチ型電池の放電および分解
使用したリチウムイオン電池を、例2に記載された同様の方法で、放電させ分解した。
B)剥離液の調製
無水水酸化カリウム(Sigma-Aldrich、米国)5.61gをDI水1000gに添加し、濃度0.10Mの剥離液を調製した。
C)カソードの剥離液への浸漬
上記剥離液を用いた以外は、例2に記載の方法でカソードを浸漬し剥離を行った。剥離成功率および剥離後のカソード材料の回収率を測定し下記表1に示した。
例8のポリマーバインダーの調製
ポリマーバインダーの調製において、第1の懸濁液の調製で水酸化ナトリウムを26.46g添加し、第2の懸濁液の調製でアクリル酸を51.02g添加し、第3の懸濁液の調製でアクリルアミドを10.78g添加し、第4の懸濁液の調製でアクリロニトリルを8.05g添加した以外は、例2に記載の方法でパウチ型リチウムイオン電池を作製した。次いで、組み立てたパウチ型電池を、例2と同様の方法で繰り返しサイクルに供した。
例9のポリマーバインダーの調製
ポリマーバインダーの調製において、第1の懸濁液の調製で水酸化ナトリウムを18.37g添加し、第2の懸濁液の調製でアクリル酸を36.44g添加し、第3の懸濁液の調製でアクリルアミドを15.82g添加し、第4の懸濁液の調製でアクリロニトリルを15.03g添加した以外は、例2に記載の方法でパウチ型リチウムイオン電池を作製した。次いで、組み立てたパウチ型電池を、例2と同様の方法で繰り返しサイクルに供した。
例10のポリマーバインダーの調製
ポリマーバインダーの調製において、第1の懸濁液の調製で水酸化ナトリウムを18.37g添加し、第2の懸濁液の調製でアクリル酸を36.44g添加し、第3の懸濁液の調製でアクリルアミドを20.13g添加し、第4の懸濁液の調製でアクリロニトリルを11.81g添加した以外は、例2に記載の方法でパウチ型リチウムイオン電池を作製した。次いで、組み立てたパウチ型電池を、例2と同様の方法で繰り返しサイクルに供した。
例8~10のパウチ型フルリチウムイオン電池の組み立て
A)正極の作成
例8~10で調製したバインダー材料をそれぞれ個別に用いて例8~10のカソードをそれぞれ製造した以外は、例2に記載の方法で正極を作製した。
B)負極の作製
例2に記載の方法により負極を作製した。
C)パウチ型電池の組み立て
例2に記載の方法によりパウチ型リチウムイオン電池を作製した。そして、組み立てたパウチ型電池を例2と同様の方法で繰り返しサイクルに供した。
例11のパウチ型フルリチウムイオン電池の組み立て
276gのNMC532を同重量のLCOに置き換えた以外は、例2に記載の方法により、パウチ型リチウムイオン電池を作製した。次いで、組み立てたパウチ型電池を、例2と同様の方法で繰り返しサイクルに供した。
例12のパウチ型フルリチウムイオン電池の組み立て
276gのNMC532を同重量のLFP(Tianjin Sitelan Energy Technology Co. Ltd.,中国)に置き換えた以外は、例2に記載の方法によりパウチ型リチウムイオン電池を作製した。次いで、組み立てたパウチ型電池を例2と同様の方法で繰り返しサイクルに供した。
例13のパウチ型フルリチウムイオン電池の組み立て
ポリマーバインダーの調製において、第2の懸濁液の調製でアクリル酸36.04gを2-エチルアクリル酸50.08gに置き換えた以外は、例2に記載の方法でパウチ型リチウムイオン電池を作製した。次いで、組み立てたパウチ型電池を例2と同様の方法で繰り返しサイクルに供した。
例14のパウチ型フルリチウムイオン電池の組み立て
ポリマーバインダーの調製において、第2の懸濁液の調製でアクリル酸36.04gをビニルスルホン酸54.08gに置き換えた以外は、例2に記載の方法でパウチ型リチウムイオン電池を作製した。次いで、組み立てたパウチ型電池を例2と同様の方法で繰り返しサイクルに供した。
例8~14の電池のリサイクル
例2と同様にして電池のリサイクルを行った。剥離成功率および剥離後のカソード材料の回収率を測定し以下の表1に示した。
例15のポリマーバインダーの調製
ポリマーバインダーの調製において、第1の懸濁液の調製で水酸化ナトリウムを10.68g添加し、第2の懸濁液の調製でアクリル酸を22.60g添加し、第3の懸濁液の調製でアクリルアミドを6.47g添加し、第4の懸濁液の調製でアクリロニトリルを32.20g添加した以外は、例4に記載の方法でパウチ型リチウムイオン電池を作製した。次いで、組み立てたパウチ型電池を例4と同様の方法で繰り返しサイクルに供した。
例16のポリマーバインダーの調製
ポリマーバインダーの調製において、第1の懸濁液の調製で水酸化ナトリウムを14.32g添加し、第2の懸濁液の調製でアクリル酸を29.16g添加し、第3の懸濁液の調製でアクリルアミドを12.22g添加し、第4の懸濁液の調製でアクリロニトリルを23.08g添加した以外は、例4に記載の方法でパウチ型リチウムイオン電池を作製した。次いで、組み立てたパウチ型電池を例4と同様の方法で繰り返しサイクルに供した。
例15~16のパウチ型フルリチウムイオン電池の組み立て
A)正極の作成
例15~16で調製したバインダー材料をそれぞれ個別に用いて例15~16のカソードをそれぞれ製造した以外は、例4に記載の方法で正極を作製した。
B)負極の作成
例4に記載の方法により負極を作製した。
C)パウチ型電池の組み立て
例4に記載の方法によりパウチ型リチウムイオン電池を作製した。次いで、組み立てたパウチ型電池を例4と同様の方法で繰り返しサイクルに供した。
例15~16の電池のリサイクル
例4と同様にして電池のリサイクルを行った。剥離成功率および剥離後のカソード材料の回収率を測定し以下の表1に示した。
比較例1のパウチ型フルリチウムイオン電池の組み立て
A)正極の作製
500mL丸底フラスコ中で、ポリマーバインダーであるポリフッ化ビニリデン、PVDF(Solef(登録商標)5130、Solvay S.A.、ベルギーから入手)10gを、N-メチル-2-ピロリドン、NMP(≧99%、Sigma-Aldrich、米国)250gに、オーバーヘッドスターラーで500rpmで約3時間撹拌させながら分散させて、第1の懸濁液を調製した。
その後、15gのSuper P(登録商標)を第1の懸濁液に添加し、1,200rpmで30分間撹拌し、第2の懸濁液を得た。
オーバーヘッドスターラーで攪拌しながら、225gのNMC532を第2の懸濁液に25℃で分散させ、第3の懸濁液を調製した。次いで、約10kPaの圧力下で1時間、第3の懸濁液を脱気した。第3の懸濁液を25℃で約90分間、1,200rpmの速度でさらに攪拌し、均質化されたカソードスラリーを調製した。
均質化したカソードスラリーを集電体である厚さ16μmのアルミニウム箔の両面に、ドクターブレードコーターを用いて、ギャップ幅120μmで塗布した。アルミニウム箔上に塗布された80μmのスラリーを85℃の電熱式オーブンにより乾燥させてカソード電極層を形成した。乾燥時間は約120分であった。その後、電極をプレスして、カソード電極層の厚さを34μmまで減少させた。
B)負極の作製
例2と同様の方法で、負極を作製した。
C)パウチ型電池の組み立て
例2と同様の方法で、パウチ型電池を組み立てた。次いで、組み立てたパウチ型電池を、例2と同様の方法で繰り返しサイクルに供した。
比較例1の電池のリサイクル
剥離が完全でなかった場合、10分後に反応を中止した以外は、例2と同様に電池のリサイクルを行った。剥離成功率および剥離後のカソード材料の回収率を測定し、以下の表2に示す。
比較例2のパウチ型フルリチウムイオン電池の組み立て
パウチ型リチウムイオン電池を例2に記載の方法により作製した。次いで、組み立てたパウチ型電池を例2と同様の方法で繰り返しサイクルに供した。
比較例2の電池のリサイクル
剥離液の調製において、剥離剤を添加せず、1000gのDI水のみを添加した以外は、例2と同様の方法で電池のリサイクルを実施した。剥離が完全でなかった場合、10分後に反応を中止した。剥離成功率および剥離後のカソード材料の回収率を測定し以下の表2に示す。
比較例3のパウチ型フルリチウムイオン電池の組み立て
コポリマーバインダーの調製において、第1の懸濁液の調製で水酸化ナトリウムを7.45g添加し、第2の懸濁液の調製でアクリル酸を16.77g添加し、第3の懸濁液の調製でアクリルアミドを7.19g添加し、第4の懸濁液の調製でアクリロニトリルを35.95g添加した以外は、例2に記載の方法でパウチ型リチウムイオン電池を作製した。次いで、組み立てたパウチ型電池を例2と同様の方法で繰り返しサイクルに供した。
比較例4のパウチ型フルリチウムイオン電池の組み立て
ポリマーバインダーの調製において、第1の懸濁液の調製で水酸化ナトリウムを30.51g添加し、第2の懸濁液の調製でアクリル酸を58.31g添加し、第3の懸濁液の調製ではアクリルアミドを添加せず、第4の懸濁液の調製でアクリロニトリルを10.73g添加した以外は、例2に記載の方法でパウチ型リチウムイオン電池を作製した。次いで、組み立てたパウチ型電池を例2と同様の方法で繰り返しサイクルに供した。
比較例5のパウチ型フルリチウムイオン電池の組み立て
ポリマーバインダーの調製において、第1の懸濁液の調製で水酸化ナトリウムを24.44g添加し、第2の懸濁液の調製でアクリル酸を47.38g添加し、第3の懸濁液の調製でアクリルアミドを25.16g添加し、第4の懸濁液の調製ではアクリロニトリルを添加しなかった以外は、例2に記載の方法でパウチ型リチウムイオン電池を作製した。次いで、組み立てたパウチ型電池を例2と同様の方法で繰り返しサイクルに供した。
比較例6のパウチ型フルリチウムイオン電池の組み立て
ポリマーバインダーの調製において、第1の懸濁液の調製で水酸化ナトリウムを16.35g添加し、第2の懸濁液の調製でアクリル酸を32.80g添加し、第3の懸濁液の調製でアクリルアミドを28.76g添加し、第4の懸濁液の調製でアクリロニトリルを8.05g添加した以外は、例2に記載の方法でパウチ型リチウムイオン電池を作製した。次いで、組み立てたパウチ型電池を、例2と同様の方法で繰り返しサイクルに供した。
比較例7のパウチ型フルリチウムイオン電池の組み立て
ポリマーバインダーの調製において、第1の懸濁液の調製で水酸化ナトリウムを10.28g添加し、第2の懸濁液の調製でアクリル酸を21.87g添加し、第3の懸濁液の調製でアクリルアミドを3.59g添加し、第4の懸濁液の調製でアクリロニトリルを34.89g添加した以外は、例2に記載の方法でパウチ型リチウムイオン電池を作製した。次いで、組み立てたパウチ型電池を、例2と同様の方法で繰り返しサイクルに供した。
比較例8のパウチ型フルリチウムイオン電池の組み立て
ポリマーバインダーの調製において、第1の懸濁液の調製で水酸化ナトリウムを4.21g添加し、第2の懸濁液の調製でアクリル酸を10.93g添加し、第3の懸濁液の調製でアクリルアミドを21.57g添加し、第4の懸濁液の調製でアクリロニトリルを29.52g添加した以外は、例2に記載の方法でパウチ型リチウムイオン電池を作製した。次いで、組み立てたパウチ型電池を、例2と同様の方法で繰り返しサイクルに供した。
比較例3~8の電池のリサイクル
剥離が完全でなかった場合、10分後に反応を中止した以外は例2と同様に電池のリサイクルを行った。剥離成功率および剥離後のカソード材料の回収率を測定し以下の表2に示す。
Figure 2023530075000004
Figure 2023530075000005
本発明は限られた数の実施形態に関して説明されてきたが、ある実施形態の具体的な特徴は本発明の他の実施形態によるべきでない。いくつかの実施形態において、方法は、本明細書で言及されていない多数の工程を含み得る。他の実施形態において、方法は、本明細書に列挙されていないあらゆる工程を含まない、または実質的に含まない。記載された実施形態からの変更および改良が存在する。添付の特許請求の範囲は、本発明の範囲において、すべてのこれらの改良および変更を網羅することを意図する。

Claims (21)

  1. 複合材料を剥離液に浸漬することによって前記複合材料を剥離する方法であって;前記複合材料が、金属基材と、前記金属基材の片面または両面に塗布されたコーティングとを含み、前記コーティングはコポリマーバインダーを含み;前記コポリマーバインダーはカルボン酸基含有モノマー、スルホン酸基含有モノマー、ホスホン酸基含有モノマー、カルボン酸塩基含有モノマー、スルホン酸塩基含有モノマー、ホスホン酸塩基含有モノマー、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されるモノマーから得られる構造単位(a)を含む、前記方法。
  2. 前記剥離液が剥離剤と水性溶媒とを含み;前記剥離液中の前記剥離剤の濃度が約0.05~2Mである請求項1に記載の方法。
  3. 前記剥離剤は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化ルビジウム、酸化セシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される請求項2に記載の方法。
  4. 前記水性溶媒は水である請求項2に記載の方法。
  5. 前記水性溶媒が主成分としての水と微量成分とを含み、前記水性溶媒中の水の割合が51重量%より大きく100重量%より小さく、
    前記微量成分がメタノール、エタノール、イソプロパノール、n-プロパノール、tert-ブタノール、n-ブタノール、アセトン、ジメチルケトン、メチルエチルケトン、エチルアセタート、イソプロピルアセタート、プロピルアセタート、ブチルアセタート、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される請求項2に記載の方法。
  6. 前記コポリマー内の前記構造単位(a)の割合が、前記コポリマーバインダー中のモノマー単位の総モル数に基づいて、約30モル%~約80モル%である請求項1に記載の方法。
  7. 前記カルボン酸基含有モノマーが、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、2-ブチルクロトン酸、ケイ皮酸、マレイン酸、マレイン酸無水物、フマル酸、イタコン酸、イタコン酸無水物、テトラコン酸(tetraconic acid)、2-エチルアクリル酸、イソクロトン酸、cis-2-ペンテン酸、trans-2-ペンテン酸、アンゲリカ酸、チグリン酸、3,3-ジメチルアクリル酸、3-プロピルアクリル酸、trans-2-メチル-3-エチルアクリル酸、cis-2-メチル-3-エチルアクリル酸、3-イソプロピルアクリル酸、trans-3-メチル-3-エチルアクリル酸、cis-3-メチル-3-エチルアクリル酸、2-イソプロピルアクリル酸、トリメチルアクリル酸、2-メチル-3,3-ジエチルアクリル酸、3-ブチルアクリル酸、2-ブチルアクリル酸、2-ペンチルアクリル酸、2-メチル-2-ヘキセン酸、trans-3-メチル-2-ヘキセン酸、3-メチル-3-プロピルアクリル酸、2-エチル-3-プロピルアクリル酸、2,3-ジエチルアクリル酸、3,3-ジエチルアクリル酸、3-メチル-3-へキシルアクリル酸、3-メチル-3-tert-ブチルアクリル酸、2-メチル-3-ペンチルアクリル酸、3-メチル-3-ペンチルアクリル酸、4-メチル-2-ヘキセン酸、4-エチル-2-ヘキセン酸、3-メチル-2-エチル-2-ヘキセン酸、3-tert-ブチルアクリル酸、2,3-ジメチル-3-エチルアクリル酸、3,3-ジメチル-2-エチルアクリル酸、3-メチル-3-イソプロピルアクリル酸、2-メチル-3-イソプロピルアクリル酸、trans-2-オクテン酸、cis-2-オクテン酸、trans-2-デセン酸、α-アセトキシアクリル酸、β-trans-アリールオキシアクリル酸、α-クロロ-β-E-メトキシアクリル酸、メチルマレイン酸、ジメチルマレイン酸、フェニルマレイン酸、ブロモマレイン酸、クロロマレイン酸、ジクロロマレイン酸、フルオロマレイン酸、ジフルオロマレイン酸、ノニル水素マレアート、デシル水素マレアート、ドデシル水素マレアート、オクタデシル水素マレアート、フルオロアルキル水素マレアート、マレイン酸無水物、メチルマレイン酸無水物、ジメチルマレイン酸無水物、アクリル酸無水物、メタクリル酸無水物、メタクロレイン、塩化メタクリロイル、フッ化メタクリロイル、臭化メタクリロイル、およびそれらの組合せからなる群から選択される請求項1に記載の方法。
  8. 前記カルボン酸塩基含有モノマーは、アクリル酸塩、メタクリル酸塩、クロトン酸塩、2-ブチルクロトン酸塩、ケイ皮酸塩、マレイン酸塩、無水マレイン酸塩、フマル酸塩、イタコン酸塩、無水イタコン酸塩、テトラコン酸塩、2-エチルアクリル酸塩、イソクロトン酸塩、cis-2-ペンテン酸塩、trans-2-ペンテン酸塩、アンゲリカ酸塩、チグリン酸塩、3,3-ジメチルアクリル酸塩、3-プロピルアクリル酸塩、trans-2-メチル-3-エチルアクリル酸塩、cis-2-メチル-3-エチルアクリル酸塩、3-イソプロピルアクリル酸塩、trans-3-メチル-3-エチルアクリル酸塩、cis-3-メチル-3-エチルアクリル酸塩、2-イソプロピルアクリル酸塩、トリメチルアクリル酸塩、2-メチル-3,3-ジエチルアクリル酸塩、3-ブチルアクリル酸塩、2-ブチルアクリル酸塩、2-ペンチルアクリル酸塩、2-メチル-2-ヘキセン酸塩、trans-3-メチル-2-ヘキセン酸塩、3-メチル-3-プロピルアクリル酸塩、2-エチル-3-プロピルアクリル酸塩、2,3-ジエチルアクリル酸塩、3,3-ジエチルアクリル酸塩、3-メチル-3-ヘキシルアクリル酸塩、3-メチル-3-tert-ブチルアクリル酸塩、2-メチル-3-ペンチルアクリル酸塩、3-メチル-3-ペンチルアクリル酸塩、4-メチル-2-ヘキセン酸塩、4-エチル-2-ヘキセン酸塩、3-メチル-2-エチル-2-ヘキセン酸塩、3-tert-ブチルアクリル酸塩、2,3-ジメチル-3-エチルアクリル酸塩、3,3-ジメチル-2-エチルアクリル酸塩、3-メチル-3-イソプロピルアクリル酸塩、2-メチル-3-イソプロピルアクリル酸塩、trans-2-オクテン酸塩、cis-2-オクテン酸塩、trans-2-デセン酸塩、α-アセトキシアクリル酸塩、β-trans-アリールオキシアクリル酸塩、α-クロロ-β-E-メトキシアクリル酸塩、メチルマレイン酸塩、ジメチルマレイン酸塩、フェニルマレイン酸塩、ブロモマレイン酸塩、クロロマレイン酸塩、ジクロロマレイン酸塩、フルオロマレイン酸塩、ジフルオロマレイン酸塩、およびそれらの組合せからなる群から選択される請求項1に記載の方法。
  9. 前記スルホン酸基含有モノマーが、ビニルスルホン酸、メチルビニルスルホン酸、アリルビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2-スルホエチルメタクリル酸、2-メチルプロパ-2-エン-1-スルホン酸、2-アクリルアミド-2-メチル-1-プロパンスルホン酸、3-アリルオキシ-2-ヒドロキシ-1-プロパンスルホン酸、アリル水素スルファート、ビニル水素スルファート、およびそれらの組合せからなる群から選択される請求項1に記載の方法。
  10. 前記スルホン酸塩基含有モノマーはビニルスルホン酸塩、メチルビニルスルホン酸塩、アリルビニルスルホン酸塩、アリルスルホン酸塩、メタリルスルホン酸塩、スチレンスルホン酸塩、2-スルホエチルメタクリル酸塩、2-メチルプロパ-2-エン-1-スルホン酸塩、2-アクリルアミド-2-メチル-1-プロパンスルホン酸塩、3-アリルオキシ-2-ヒドロキシ-1-プロパンスルホン酸塩、アリルスルファート塩、ビニルスルファート塩、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される請求項1に記載の方法。
  11. 前記ホスホン酸基含有モノマーが、ビニルホスホン酸、アリルホスホン酸、ビニルベンジルホスホン酸、アクリルアミドアルキルホスホン酸、メタクリルアミドアルキルホスホン酸、アクリルアミドアルキルジホスホン酸、アクリロイルホスホン酸、2-メタクリロイルオキシエチルホスホン酸、ビス(2-メタクリロイルオキシエチル)ホスホン酸、エチレン2-メタクリロイルオキシエチルホスホン酸、エチル-メタクリロイルオキシエチルホスホン酸、アリル水素ホスファート、ビニル水素ホスファート、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される請求項1に記載の方法。
  12. 前記ホスホン酸塩基含有モノマーはビニルホスホン酸塩、アリルホスホン酸の塩、ビニルベンジルホスホン酸の塩、アクリルアミドアルキルホスホン酸の塩、メタクリルアミドアルキルホスホン酸の塩、アクリルアミドアルキルジホスホン酸の塩、アクリロイルホスホン酸の塩、2-メタクリロイルオキシエチルホスホン酸の塩、ビス(2-メタクリロイルオキシエチル)ホスホン酸の塩、エチレン2-メタクリロイルオキシエチルホスホン酸の塩、エチル-メタクリロイルオキシエチルホスホン酸の塩、アリルホスファート塩、ビニルホスファート塩、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  13. 前記コポリマーが構造単位(b)をさらに含み、構造単位(b)はアミド基含有モノマー、ヒドロキシル基含有モノマー、およびそれらの組み合わせからなる群より選択されるモノマーから得られる請求項1に記載の方法。
  14. 前記コポリマー中の前記構造単位(b)の割合が、前記コポリマーバインダー中のモノマー単位の総モル数に基づいて、約5モル%~約35モル%である請求項13に記載の方法。
  15. 前記アミド基含有モノマーが、アクリルアミド、メタクリルアミド、N-メチルメタクリルアミド、N-エチルメタクリルアミド、N-n-プロピルメタクリルアミド、N-イソプロピルメタクリルアミド、イソプロピルアクリルアミド、N-n-ブチルメタクリルアミド、N-イソブチルメタクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、N,N-ジメチルメタクリルアミド、N,N-ジエチルアクリルアミド、N,N-ジエチルメタクリルアミド、N-メチロールメタクリルアミド、N-(メトキシメチル)メタクリルアミド、N-(エトキシメチル)メタクリルアミド、N-(プロポキシメチル)メタクリルアミド、N-(ブトキシメチル)メタクリルアミド、N,N-ジメチルメタクリルアミド、N,N-ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、N,N-ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、N,N-ジメチロールメタクリルアミド、ジアセトンメタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、メタクリロイルモルホリン、N-ヒドロキシルメタクリルアミド、N-メトキシメチルアクリルアミド、N-メトキシメチルメタクリルアミド、N,N’-メチレン-ビス-アクリルアミド(MBA)、N-ヒドロキシメチルアクリルアミド、およびそれらの組合せからなる群から選択される請求項13に記載の方法。
  16. 前記コポリマーが構造単位(c)をさらに含み、構造単位(c)は、ニトリル基含有モノマー、エステル基含有モノマー、エポキシ基含有モノマー、フッ素含有モノマー、およびそれらの組み合わせからなる群より選択されるモノマーから得られる請求項1または13に記載の方法。
  17. 前記コポリマー中の前記構造単位(c)の割合が、前記コポリマーバインダー中のモノマー単位の総モル数に基づいて、約10モル%~約60モル%である、請求項16に記載の方法。
  18. 前記ニトリル基含有モノマーは、アクリロニトリル、α-ハロゲノアクリロニトリル、α-アルキルアクリロニトリル、α-クロロアクリロニトリル、α-ブロモアクリロニトリル、α-フルオロアクリロニトリル、メタクリロニトリル、α-エチルアクリロニトリル、α-イソプロピルアクリロニトリル、α-n-ヘキシルアクリロニトリル、α-メトキシアクリロニトリル、3-メトキシアクリロニトリル、3-エトキシアクリロニトリル、α-アセトキシアクリロニトリル、α-フェニルアクリロニトリル、α-トリルアクリロニトリル、α-(メトキシフェニル)アクリロニトリル、α-(クロロフェニル)アクリロニトリル、α-(シアノフェニル)アクリロニトリル、ビニリデンシアニド、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される請求項16に記載の方法。
  19. 前記金属基材は、箔、シート、フィルム、またはそれらの組み合わせの形態であり、前記金属基材はステンレス鋼、チタン、ニッケル、アルミニウム、銅、白金、金、銀、クロム、ジルコニウム、タングステン、モリブデン、スズ、バナジウム、亜鉛、カドミウム、鉄、コバルト、鉛、およびそれらの合金からなる群から選択される請求項1に記載の方法。
  20. 前記金属基材は三次元ネットワーク構造を有する多孔質体の形態であり、前記金属基材はステンレス鋼、チタン、ニッケル、アルミニウム、銅、白金、金、銀、クロム、ジルコニウム、タングステン、モリブデン、スズ、バナジウム、亜鉛、カドミウム、鉄、コバルト、鉛、およびそれらの合金からなる群から選択される請求項1に記載の方法。
  21. 前記剥離液に対する前記複合材料の重量比が約0.01%~約50%であり、前記複合材料を約10℃~約90℃の温度で前記剥離液に浸漬する請求項1に記載の方法。
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