JP2023527731A - フェイスマスク - Google Patents

Abstract

フェイスマスク（１０ｃ）は、シールド（４２）及びフィルタキャリア（６０）を備える。シールド（４２）は、鼻孔及び口の呼吸部分である使用者の顔の下前部分を完全に覆うよう形状付けられ、かつ寸法が決められた本体（５０）を備える。シールドの本体（５０）は、下顎の下方で、ある距離だけ延び、シールドの本体（５０）の下周辺部（５１）から使用者の下顎または顎までの、開放空間（５３）を画定する。実施形態において、シールドの本体（５０）は、防水、透明、剛体または半剛体の材料で作られる。開口空間（５３）は、使用中に、下顎の下方におけるフェイスマスク（１０ｃ）の下部分で形成され、使用者の頸に向かって後方に開いている。開口空間（５３）は、使用中に、フィルタ（９０）を伴うフィルタキャリア（６０）によって完全に覆われ、そのためフィルタ（９０）及びフィルタキャリア（６０）の両方は、下顎の下方にあり、使用中に使用者の顔を覆わない。フィルタキャリア（６０）及びフィルタ（９０）は、シールドの本体（５０）によって前方から覆われる。このように、透明のシールドの本体（５０）は、使用者の顔を視認することを遮断するいかなる部品もなく、使用者の顔の前底部分を覆う。フィルタキャリア（６０）は、マスク（１０ｃ）を出入りして移動する空気がフィルタ（９０）を通過するよう、開口空間（５３）にわたって拡がるように形状付けられる。【選択図】図７

Description

本発明はフェイスマスクに関する。本発明は、空気、唾液、または粘液を介して伝染されるウィルスに対する防護が主に意図されるが、この使用に限定されない。本発明は、埃、煙、及び危険なガスに対する作業場の防護など、他の用途にも使用することができる。

現在のフェイスマスクは、完全に効果的ではなく、魅力がないという課題を有する。

本発明は、先行技術の欠点の少なくともいくつかを克服もしくは実質的に改善すること、または少なくとも代替を提供することを探る。

任意の先行技術情報が本明細書で参照された場合、このような参照は、豪州または任意の他の国において承認を構成せず、その情報は当技術分野における共通の一般知識の一部を形成することを、理解されたい。

本発明は、
使用者の顔の鼻孔及び口を含んだ下前部を覆うように形状付けられ、かつ寸法が決められた本体を備えたシールドであって、シールドの本体下周辺部から使用者の下顎または顎までの開放空間を画定し、下顎の下方で、ある距離まで拡がる、シールドと、
フィルタキャリアであって、シールドの本体の下部分に取付けられ、使用中に、マスクを出入りして移動する空気が、フィルタキャリアによって担持されたフィルタを通過するよう、使用者の下顎または顎と、シールドの本体の下周辺部との間の開放空間にわたって拡がる、フィルタキャリアと、
を備えたフェイスマスクを提供する。

１つの実施形態において、シールドの本体は、透明材料で作られる。

別の実施形態において、シールドの本体は、使用者の顔の輪郭に従うよう形状付けられた上周縁部を備える。シールドの本体の主な中間部分は、使用者の顔から離れるよう形状付けられる。

別の実施形態において、フィルタキャリアは、使用中に使用者の顎下または顎を伴って封止するための柔軟性のある上縁部と、シールドの本体の内面に従い、かつシールドの本体の内面を伴って封止する下縁部と、を備えた構造を備える。

別の実施形態において、シールドの本体は、その内面にわたって形成されたリップ突出部を備え、それはフィルタキャリアの下縁部の外形に従い、それによってフィルタキャリアの下縁部は、リップ突出部と当接して封止することができる。

別の実施形態において、フィルタキャリアは、上縁部と、離された構造ブリッジによって画定された下縁部との間の、いくつかの開口部を備える。これらのブリッジは、使用者が使用中に口を自由に動かせるよう柔軟性がある。

別の実施形態において、フィルタはこれらの開口部にわたって拡がって覆う。このフィルタは取外し可能である。

別の実施形態において、フィルタキャリアは、シールドの本体に取外し可能に取付けるために、フィルタキャリアの下部分に装着アームを含む。

別の実施形態において、フィルタキャリアは、シールドの本体に恒久的に装着される。

別の実施形態において、シールドの本体は、下周辺部における垂直取付けスロットと、垂直スロットの上方に離された水平取付けスロットとを含み、装着アームは、遠位端に水平突出部を伴うシールドの本体の下部分を受入れるチャネルを備え、この水平突出部は、シールドの本体への装着を提供する水平取付けスロットの中に挿入される。装着アームは、近位端に垂直突出部をさらに含み、フィルタキャリアがシールドの本体に対して側方に移動するのを防止するために、垂直スロットに受入れられる。

別の実施形態において、フィルタキャリアは、主本体及び保持器を含み、それらの間に接続手段を伴う。この保持器は、主本体から取外し可能であり、フィルタは主本体と保持器との間に取付けることができる。

別の実施形態において、主本体及び保持器は、規則的に離されたアパーチャを備え、主本体及び保持器におけるアパーチャは整合されない。

別の第１の態様によると、本発明は、カップ形状の本体を有するベースを備えたフェイスマスクを提供し、この本体は、使用者の顔の下前部分を覆うよう形状付けられ、かつ寸法が決められる。本体は透明であり、使用者の顔から離して形状付けられる。本体は、交換可能なフィルタパッドのための開口部を有する。

好ましくは、開口部は、使用中に使用者の唇よりも下に配設される。

好ましくは、開口部は、使用中に使用者の下顎に整合される。

代替として、開口部は、使用中に使用者の下顎の下にある。

好ましくは、本体は、使用者の顔の少なくとも前部分を伴って封止するための、弾力性のある封止ストリップを有する縁部を備える。

好ましくは、本体は、鼻及びお顔の呼吸部分を覆う。

好ましくは、周縁部は、鼻梁、頬、及び下顎の下から、呼吸部分周りにおける使用者の頭の輪郭に従って形状付けられる。

好ましくは、本体は、防水、透明、剛体または半剛体の材料で作られる。

好ましくは、本体は弾力性材料で作られる。

好ましくは、本体は、開口部周りのフィルタパッドのための、取付け手段を備える。

好ましくは、フェイスマスクは、開口部を覆うため、及びフィルタを防護するためのシールドをさらに備える。

好ましくは、本体は、本体にわたって形成された封止縁部を備え、封止縁部を伴って封止するためにシールドと係合する。

好ましくは、シールドは、ベースの本体の下部分を、封止縁部から下方に覆うよう形状付けられた、全体的に剛体または半剛体の本体を備える。

好ましくは、シールドは、本体に枢動可能に取付けられ、その通常の下降した位置から、開口部を覆わない上昇した位置まで、移動させることができる。

好ましくは、シールドは開口部から離される。

別の実施形態において、ベースの本体は、その下部セクションに、下方に延びたフランジ（２９）を備え、それは使用中に頸を防護し、かつ空気の流れを下方に導くためのシールドとして作用するよう、下顎の下に位置する。

好ましくは、フランジは柔軟性があり、頸の動きを可能にする。

好ましくは、ベースの本体の開口部は、複数の穴を有する穴開きセクションを備える。

好ましくは、シールドは、使用中に開口部の下方に配設されたバッフルを備え、それらはマスクを出入りする空気の移動速度を低減させるため、ならびに、マスクを出入りする粘液及び唾液の両方向の影響を止めるために、使用される。

好ましくは、シールドは、その下部セクションに、上方に延びたフランジを含み、それはベースの本体に向けて方向付けられる。このフランジは、空気の流れのための複数の離された穴を有し、追加のバッフルとして作用する。

好ましくは、フランジはベースの本体に係合し、かつ封止する。

好ましくは、フェイスマスクは、フランジの開口部にわたって設置されたフィルタパッドを、さらに備える。

好ましくは、シールドは、開口部の前部に組織膜を付けるための、取付け手段を含む。この組織膜は、水分、粘液、及び唾液を吸収するためのものである。

本発明は、カップ形状の本体を有するベースを備えた、フェイスマスクも提供する。この本体は、使用者の顔の下前部分を覆うよう形状付けられ、かつ寸法が決められる。本体は、交換可能なフィルタパッドのための開口部を有し、この開口部は、使用中に使用者の唇よりも下に配設される。

本発明の他の態様も開示される。

本発明の範囲内に区分され得る任意の他の形状にかかわらず、次に本発明の好ましい実施形態を、単なる例によって、添付の図面を参照して説明する。

フェイスマスクの側面図である。 フェイスマスクの斜視図である。 ベースの斜視図である。 ベースの側面図である。 フィルタパッドを示す図である。 ベースの本体にフィルタパッドを取付けた図である。 シールドを示す図である。 ベースの本体と封止係合したシールドの概略断面図である。 別の実施形態によるフェイスマスクを示す図である。 本発明の別の好ましい実施形態によるフェイスマスクの側面図である。 本発明の別の好ましい実施形態によるフェイスマスクの側断面図である。 別の実施形態によるフェイスマスクを示す図である。 図７のマスクにおける下部分の拡大図である。 図７のマスクの側面図である。 図７のマスクにおけるフィルタキャリアの分解組立図である。 シールドの本体へのフィルタキャリアの装着を示す、マスクの下部分の分解組立図である。 別の実施形態によるフェイスマスクを示す図である、 図１２のマスクにおける、フィルタキャリア及びシールドの本体の拡大断面図である。 フィルタ及びシールドの本体の内部におけるリップ突出部を示す図である。 フィルタを伴うフィルタキャリアの分解組立図である。

以下の説明では、異なる実施形態における同様または同じ参照番号は、同じまたは類似の特徴部を示すことに、留意されたい。

図１は、本発明の好ましい実施形態による、フェイスマスク１０を示す。フェイスマスク１０は、ベース１２、フィルタパッド１４、及びシールド１６を備える。

図２に示されるように、ベース１２は、カップ形状の本体２０を備え、それは、鼻及び口の呼吸部分である使用者の顔の下前部分を覆うよう形状付けられ、かつ寸法が決められる。本体２０は周縁部２２を備え、それは鼻梁、頬、及び下顎の下から、呼吸部分周りにおける使用者の頭の輪郭に従って形状付けられる。使用中、縁部２２を除いて、本体２０は使用者の顔から離して形状付けられる。実施形態における本体２０は、全体的に凸形状で、使用者の顔から離れて拡がる。縁部２２は、シリコンゲルまたはストリップなどの、弾力性のあるストリップを含み、使用者の皮膚を伴って封止をもたらし、かつ快適性を提供する。

実施形態において、本体２０は、防水、透明、剛体または半剛体の材料で作られる。本体２０は透明であり、使用者の顔が見えるようにして、社会的相互作用及び使用者の識別を向上させる。本体２０は防水であり、他の人からの唾液または粘液など、いかなる水分の浸入または吸収も防止する。本体２０は、剛体または半剛体材料から作られ、縁部を除いて、使用者の顔から離れるよう形状を維持する。材料はプラスチック、シリコン、または他の好適な材料とすることができる。材料は、好ましくは、使用者の手または他の人によって衝撃が与えられた場合に形状が戻るよう、弾力性がある。

本体２０は、その下部分に開口部２４を有し、それは使用中に使用者の口の下方にある。そのため開口部２４は、全体的に使用者の下顎または下顎の下方に整合される。本実施形態における開口部２４は、２つの部分に存在し、それらの間には構造ブリッジが伴う。フィルタパッド１４は、使用中に開口部２４にわたって拡がり、開口部２４を覆う。そのため開口部２４の縁部は、フィルタパッド１４のための、取付けポスト、スロット、フック、及びループパッチなどの取付け手段、または他の好適な取付け手段を含む。示された例における取付け手段は、内面における取付けポスト２５を備え、そこにフィルタパッド１４の縁部開口部が拡がることができる。

封止縁部またはリップ２６は、本体２０にわたって形成され、本体２０の側縁部間で、開口部２４の僅かに上方に拡がる。封止縁部２６は、以下で説明するように、フェイスシールド１６を伴って封止するためのものである。伸縮する耳掛け２８、または他の好適な耳もしくは頭部取付けストラップは、本体２０の側縁部に装着される。

フィルタパッド１４は、ウィルス、細菌、及び／または他の有害物質及びガスを濾過するよう適合される。実施形態において、フィルタパッド１４はＮ９５規格に準拠しており、その縁部には、取付けポスト２５に対応した取付け穴を備える。取付けポスト２５は、強くしっかりとした取付けを可能にする一方で、容易な取外し及び交換を可能にする。

図１及び図４は、シールド１６を示す。シールド１６は、ベースの本体２０の下部分を、封止縁部２６から下方に覆うよう形状付けられた、全体的に剛体または半剛体の本体を備える。このようにシールド１６は、通常位置においてフィルタパッド１４を覆う。シールド１６は、取付けポイント３２を備え、ベースの本体２２への枢動可能な取付けを可能にし、それはシールド１６を、通常の下降した位置から、フィルタパッド１４を覆わない上昇した位置まで、移動させることを可能にする。上昇した位置は、例えば使用者が他の人に話したいとき、及びシールドが使用者の声を遮断するのを防止したいとき、のためのものである。代替として、シールド１６は、枢動可能に取付けられる代わりに、取外して迅速に装着可能とすることができる。

シールド１６は、ベースの本体２０に延びた上フランジ３４を備える。フランジ３４は、シールド１６の通常位置において、封止縁部２６と係合し、かつ封止する。シールド１６は、好ましくは空気の流れを向上させるために、フィルタパッド１４から離すよう形状付けられる。

このように好ましい実施形態は、いくつかの利点を提供するフェイスマスクを提供する。主マスク本体は、マスクを通して明確に見える。これは、使用者を識別することを遮らない。このマスクは、必要に応じて、拭うか、または洗うことができる。唇の底部及び下方に位置されたフィルタの開口部を有することによって、使用者が識別されることを遮らない。マスクの縁部周りにはゲルが存在し、それは、マスクが使用者の顔に順応して、密封を作り出すのを可能にする。マスク本体は、下顎の下に押込まれ、周囲の人からのいかなる唾または飛沫も阻止するのに役立つ。マスク本体の内側には十分な容積が存在し、マスク及びフィルタを顔から離し、フィルタの結露及び濡れを軽減させる。フィルタの周りには固定ポイントがほとんどなく、それは、フィルタパッドを交換するための容易な設置を可能にする。

シールドは、調整可能な飛沫及び飛散シールドであり、透明なシールドである。このシールドは使用者及び周囲の人の両方を、飛沫から防護する。シールドは、容易に洗浄及び拭うことができ、再利用可能である。シールドを降ろしたとき、使用者のフィルタパッドが影響を及ぼされるのを防ぐ。これはパッドの寿命を延ばす。これは、携帯電話で話ができるよう、または危険の少ない状況にあるときに、使用者がシールドを上に摺動させるのを可能にする。ベースの本体における封止縁部、及びシールドフランジは、主マスクと飛散シールドとの間の封止を作り出す。

フィルタパッドは、交換可能なパッドである。使用者の要求次第で、パッドは、ウィルス、埃、炭素フィルタ、または他の使用のための用途に合うよう、交換することができる。パッドは、主マスク本体に固定された取付け用突起と並んだ、縁部における穴を有する。これは、フィルタパッドが容易に正確に位置付けられるのを可能にする。糊が付いたストリップを、フィルタを所定の位置に保持するために、フィルタの周辺の周りに提供することもできる。

図５は、フェイスマスク１０ａの別の実施形態を示す。本実施形態において、開口部２４は使用者の下顎の下に位置されるので、フィルタパッド１４も下顎の下に配設される。この場合のベースの本体２０ａは、鼻梁から下顎の底部までを覆うよう拡がり、シールド１４は省略される。他の使用において、フィルタパッド１４を省略してグリルと交換するか、または開放したままとすることができる。

本発明の好ましい実施形態を説明したが、当業者には、示された実施形態に対して変更を加えることができるのは明白である。

本体を半透明材料で作ることができ、透明である必要はない。シールドは選択肢であって、省略できる。シールドを、単一の位置にとどめるよう作ることもでき、可動とする必要はない。

理想的には、本体の内面は抗菌及び／または曇り止め処理を含む。耳掛けを省略すること、及び本体を、使用者の顔を封止して装着するよう適応することができる。フィルタパッドを、薄葉紙、布、スポンジ、または他の材料など、任意の通気性材料と交換することができる。

図６は、本発明の別の好ましい実施形態による、フェイスマスク１０ｂを示す。フェイスマスク１０ｂは、フェイスマスク１０と類似しており、やはりベース１２、フィルタパッド１４、及びシールド１６を備える。同様の部品は、同様の参照番号で示す。マスク１０と１０ｂとの間の、特徴の違いは、以下で説明する。

マスク１０ｂで、ベースの本体２０は、下部セクションにおいて下方に延びたフランジ２９を備え、それは下顎の下に位置する。このように、フランジ２９はシールドとして作用し、頸を防護して、さらには使用中に放出される空気の流れを下方に導く。フランジ２９は、好ましくは柔軟性があり、頸の動きを可能にする。

本実施形態におけるベースの本体の開口部２４ｂも、２つの大きい開口部の代わりに、ベースの本体２０の、より小さい複数の穴を有する穴開きセクションに変更される。より小さい穴により、開口部２４ｂは、部分的または遅い空気の流れを提供できる。

フィルタパッド１４のための取付け手段は、上記のマスク１０と同様である。

本実施形態のシールド１６は、使用中に開口部２４ｂの下方に配設されたバッフル５２を備え、それらはマスクを出入りする空気の移動速度を低減させるため、ならびに、マスクを出入りする粘液及び唾液の両方向の影響を止めるために、使用される。

本実施形態のシールド１６は、下部セクションにおいて上方に延びたフランジ５４も含み、それはベースの本体２０に向けて導かれる。フランジ５４は、好ましくはベースの本体２０と係合して封止し、フランジ２９から離して配設される。フランジ５４は、空気の流れのために、複数の離された穴を有し、それは追加のバッフルとして作用する。

別の代替の実施形態において、フィルタパッド１４を省略して、フランジ５４の開口部にわたって設置されたフィルタパッド６６と交換することができる。別の代替として、フィルタパッド６６は、フィルタパッド１４に対する追加のパッドとすることができる。

シールド１６は、開口部２４ｂの前で、バッフル５２の上方における組織膜６８のための、取付け手段も含むことができる。組織膜６８は、水分、粘液、及び唾液を吸収するために使用することができる。

マスク１０ｂにおけるシールドの特徴部を、図５に示されるマスク１０ａのために使用することもできる。

図７は、本発明の別の好ましい実施形態による、フェイスマスク１０ｃを示す。フェイスマスク１０は、シールド４２及びフィルタキャリア６０を備える。

シールド４２は、鼻孔及び口の呼吸部分である使用者の顔の下前部分を完全に覆うよう形状付けられ、かつ寸法が決められた、本体５０を備える。本体５０は上周縁部５２を備え、それは鼻梁から呼吸部分周りにおける使用者の頭の輪郭に従い、頬及び頬の下、及び下顎の下にわたって形状付けられる。シールドの本体５０は、下顎の下方で、ある距離だけ拡がり、シールドの本体５０の下周辺部５１から使用者の下顎または顎までの、開放空間５３を画定する。このように、シールド４２は、下周辺部５１が下顎の下方に離された下顎の下以外は、使用者の顔の輪郭に従う。

使用中、上周縁部５２を除いて、シールドの本体５０の主な中間部分は、使用者の顔から離して形状付けられる。実施形態における本体５０は、全体的に凸形状で、使用者の顔から離れて拡がる。上縁部５２は、シリコンゲルまたはストリップなどの、弾力性のあるストリップを含み、使用者の皮膚を伴って封止をもたらし、かつ快適性を提供することができる。

実施形態において、シールドの本体５０は、防水、透明、剛体または半剛体の材料で作られる。シールドの本体５０は透明であり、使用者の顔が見えるのを可能にし、社会的相互作用及び使用者の識別を向上させる。本体５０は防水であり、他の人からの唾液または粘液など、いかなる水分の浸入または吸収も防止する。本体５０は、剛体または半剛体材料から作られ、縁部を除いて、使用者の顔から離れるよう形状を維持する。材料はプラスチック、シリコン、または他の好適で柔らかい適合材料とすることができる。材料は、好ましくは、使用者の手または他の人によって衝撃が与えられた場合に形状が戻るよう、弾力性／柔軟性がある。マスク１０ｃは、使用者の顔に対して完全に透明にするために、透明なシリコンストラップ５５を含む。代替の実施形態において、本体５０は半透明かつ無色であるか、または図柄もしくはパターンを含むことができる。

開口空間５３は、下顎の下方におけるフェイスマスク１０ｃの下部分に使用中に形成され、使用者の頸に向かって後方に開いている。開口空間５３は、使用中に、フィルタ９０を伴うフィルタキャリア６０によって完全に覆われ、そのためフィルタ９０及びフィルタキャリア６０の両方は、下顎の下方にあり、使用中に使用者の顔を覆わない。フィルタキャリア６０及びフィルタ９０は、前からシールドの本体５０によって覆われる。このように、透明のシールドの本体５０は、使用者の顔を視認することを遮断するいかなる部品もなく、使用者の顔の前底部分を覆う。

フィルタキャリア６０は、マスク１０ｃを出入りして移動する空気がフィルタ９０を通過するよう、開口空間５３にわたって拡がるように形状付けられる。フィルタキャリア６０は、柔軟性があり、かつ使用者の下顎または顎を伴って封止するシートとして作用する上縁部６２と、シールドの本体５０の内側に従って封止する下縁部６４と、を有する柔軟性のあるグリル状構造６１を備える。本実施形態における下縁部６４は、湾曲して、上縁部６２の両端部から延びる。構造６１は、示される例では全体的に凸形に形状付けられるが、他の形態に形状付けることもできる。図１４に示されるように、シールドの本体５０は、その内面にわたって形成されたリップ突出部９２を含み、それは湾曲し、下縁部６４の外形に従う。それによって、下縁部６４は、リップ突出部９２に当接して封止できる。フィルタキャリア６０は、いくつかの開口部６６を備え、それらは、上縁部６２と下縁部６４との間に延びた、離された構造ブリッジ６８によって画定される。ブリッジ６８は、柔軟性があり、使用中に使用者が口を自由に動かすことを可能にする。フィルタ９０は、開口部６６にわたって拡がり、開口部６６を覆う。

図１０及び図１１で最もよく判るように、フィルタキャリア６０は、その下部分に、シールドの本体５０に取付けるための、装着アーム７０を含む。シールドの本体５０は、その下縁部における垂直取付けスロット８２と、垂直スロット８２の上方に離された水平取付けスロット８４と、を含む。装着アーム７０は、その遠位端で水平突出部７５を伴い、シールドの本体５０の下部分を受入れるチャネル７４を備える。水平突出部７５は、水平取付けスロット８４の中に挿入され、シールドの本体５０に対する装着を提供する。装着アーム７０は、その近位端で垂直突出部７６も含む。垂直突出部７６は、フィルタキャリア６０がシールドの本体５０に対して側方に移動するのを防止するために、垂直スロット８２に受入れられる。

図１０及び図１５は、フィルタキャリア６０の追加の詳細を示す。フィルタキャリア６０は、ブラケット１１０及び保持器１２０を含む。ブラケット１１０は、グリル状構造６１の下部分である主本体１１２と、装着アーム７０とを備える。保持器１２０は、構造６１の上部分を備え、主本体１１２の形状にしっかりと適合する。このように、主本体１１２及び保持器１２０の両方は、全体的に凸形のグリル状構造を備える。対応したアパーチャ１２１及び突出部１２２などの接続手段は、ブラケット１１０と保持器１２０との間に設けられる。

保持器１２０は、ブラケット１１０の主本体１１２から取外し可能であり、それによってフィルタ９０は、それらの間に設置／挟むことができ、フィルタ９０は開口部６６にわたって拡がり、覆う。フィルタ９０はアパーチャ９１を含み、その位置を保持する助けとなるよう、その中に突出部１２２を挿入することができる保持器１２０を主本体１１２に装着することで、フィルタ９０をフィルタキャリア６０に保持する。主本体１２０は、周辺リップを含むことができ、それは流体がフィルタの縁部から漏洩するのを防止するために、保持器１２０を伴って封止する。

フィルタキャリア６０は、装着アーム７０を介して、シールドの本体５０から容易に取外すことができる。これは、フィルタ９０を必要な際に取外し、交換することを可能にし、必要に応じて他のタイプのフィルタを、フィルタキャリア６０を用いて使用することもできる。

図１２及び図１３は、マスク１０ｃの変更実施形態であるマスク１０ｄを示す。この変更されたバージョンは、フィルタキャリア６０の主本体１１２ｂ及び保持器１２０ｂが両方とも、それらの中に形成された規則的に離されたアパーチャ１３０を伴う湾曲した平面セクションとして、形状付けられること以外、マスク１０ｃと非常に類似している。主本体１１２ｂ及び保持器１２０ｂにおけるアパーチャ１３０は、整合されておらず、フィルタ９０を通って移動する空気を、主本体１１２ｂと保持器１２０ｂとの間で方向を強制的に変化させ、効率的にバッフルを形成する。このバッフルは、液体がフィルタ９０を通って移動するのを防止する。これは、マスクに入る流体からも防護する。なぜなら開口部は、主シールドの背後でマスクの後部に面し、かつ使用者の頸に面するからである。このフィルタは洗浄可能かつ再利用可能であり、より多くの空気の流れを可能にする一方で、なおも使用者を防護する。

このように、提供されたマスクは、使用者の顔を遮ることなく、使用者の呼吸部分を覆う。フィルタもシールドの本体によって防護され、シールドの本体は、雨、ごみ、泥などからフィルタを防護するので、雨天などの厳しい気候中にマスクの使用を促進させる。

代替の実施形態において、フィルタキャリアを、シールドの本体の内面に恒久的に装着させることができ、装着アームを必要としない。フィルタキャリアは、その中にフィルタパッドを挿入するための頂部スロットを含むよう、形成することもできる。

Claims (26)

1. フェイスマスクであって、
   鼻孔及び口を含んだ使用者の顔の下前部を覆うように形状付けられ、かつ寸法が決められた本体を備えたシールドであって、前記シールドの本体は、下顎の下方のある距離まで拡がり、前記シールドの本体の下周辺部から使用者の下顎または顎までの開放空間を画定する、シールドと、
   使用中に、使用者の下顎または顎と、前記シールドの本体の下周辺部との間の開放空間にわたって拡がることによって、前記マスクを出入りして移動する空気がフィルタキャリアによって担持されたフィルタを通過するよう、前記シールドの本体の下部分に取付けられた、フィルタキャリアと、
   を備えたフェイスマスク。
2. 前記シールドの本体は透明材料で作られる、請求項１に記載のフェイスマスク。
3. 前記シールドの本体は、使用者の顔の輪郭に従うよう形状付けられた上周辺縁部を備え、前記シールドの本体の主な中間部分は、使用者の顔から離して形状付けられる、請求項１に記載のフェイスマスク。
4. 前記フィルタキャリアは、使用中に使用者の顎下または顎を伴って封止するよう柔軟性のある上縁部と、前記シールドの本体の内面に従い、かつ封止する下縁部と、を有する構造を備える、請求項１に記載のフェイスマスク。
5. 前記シールドの本体は、その内面にわたって形成されたリップ突出部を備え、それは前記フィルタキャリアの下縁部の外形に従い、それによって前記フィルタキャリアの下縁部は、前記リップ突出部と当接して封止することができる、請求項４に記載のフェイスマスク。
6. 前記フィルタキャリアは、上縁部と、離された構造ブリッジによって画定された下縁部と、の間のいくつかの開口部を備え、前記ブリッジは、使用中に使用者が口を自由に動かせるよう柔軟性がある、請求項４に記載のフェイスマスク。
7. 前記フィルタは前記開口部にわたって拡がって覆い、前記フィルタは取外し可能である、請求項６に記載のフェイスマスク。
8. 前記フィルタキャリアは、前記シールドの本体に対して取外し可能に取付けるために、前記フィルタキャリアの下部分に装着アームを含む、請求項１に記載のフェイスマスク。
9. 前記フィルタキャリアは、前記シールドの本体に恒久的に装着される、請求項１に記載のフェイスマスク。
10. 前記シールドの本体は、下周辺部で垂直取付けスロットと、前記垂直スロットの上方に離された水平取付けスロットとを含み、前記装着アームは、遠位端に水平突出部を伴う前記シールドの本体の下部分を受入れるチャネルを備え、前記水平突出部は、前記シールドの本体に装着を提供する前記水平取付けスロットの中に挿入され、前記装着アームは、近位端に垂直突出部をさらに含み、前記フィルタキャリアが前記シールドの本体に対して側方に移動するのを防止するために、前記垂直スロットに受入れられる、請求項８に記載のフェイスマスク。
11. 前記フィルタキャリアは、主本体及び保持器を含み、それらの間に接続手段を伴い、前記保持器は、前記主本体から取外し可能であり、前記フィルタは前記主本体と前記保持器との間に取付けることができる、請求項４に記載のフェイスマスク。
12. 前記主本体及び前記保持器は、規則的に離されたアパーチャを備え、前記主本体及び前記保持器における前記アパーチャは整合されない、請求項１１に記載のフェイスマスク。
13. フェイスマスクであって、カップ形状の本体を有するベースを備え、前記本体は使用者の顔の下前部分を覆うよう形状付けられ、かつ寸法が決められ、前記本体は透明であり、使用者の顔から離して形状付けられ、前記本体は、交換可能なフィルタパッドのための開口部を有する、フェイスマスク。
14. 前記本体は、前記開口部周りに、前記フィルタパッドのための取付け手段を備える、請求項１３に記載のフェイスマスク。
15. 前記開口部を覆うため、及びフィルタを防護するためのシールドをさらに備える、請求項１３に記載のフェイスマスク。
16. 前記本体は、前記本体にわたって形状された封止縁部を備え、前記封止縁部は前記シールドと係合して封止する、請求項１５に記載のフェイスマスク。
17. 前記シールドは、前記ベースの本体の下部分を、前記封止縁部から下方に覆うよう形状付けられた、全体的に剛体または半剛体の本体を備える、請求項１６に記載のフェイスマスク。
18. 前記シールドは、前記本体に枢動可能に取付けられ、その通常の下降した位置から、前記開口部を覆わない上昇した位置まで、移動させることができる、請求項１７に記載のフェイスマスク。
19. 前記シールドの本体は前記開口部から離される、請求項１５に記載のフェイスマスク。
20. 前記開口部を覆うための取付けられた、フィルタパッドをさらに備える、請求項１３に記載のフェイスマスク。
21. 前記ベースの本体は、その下部セクションに、下方に延びたフランジを備え、それは使用中に頸を防護し、かつ空気の流れを下方に導くためのシールドとして作用するよう、下顎の下に位置する、請求項１３に記載のフェイスマスク。
22. 前記フランジは柔軟性があり、頸の動きを可能にする、請求項２１に記載のフェイスマスク。
23. 前記ベースの本体の開口部は、複数の穴を有する穴開きセクションを備える、請求項１３に記載のフェイスマスク。
24. 前記シールドは、使用中に開口部の下方に配設されたバッフルを備え、前記バッフルは、前記マスクを出入りする空気の移動速度を低減させるため、ならびに、前記マスクを出入りする粘液及び唾液の両方向の影響を止めるために使用される、請求項１５に記載のフェイスマスク。
25. 前記シールドは、その下部セクションに、上方に延びたフランジを含み、それは前記ベースの本体に向けて方向付けられ、前記フランジは、空気の流れのための複数の離された穴を有し、追加のバッフルとして作用する、請求項２４に記載のフェイスマスク。
26. 前記シールドは、前記開口部の前部における組織膜のための、取付け手段を含み、前記組織膜は、水分、粘液、及び唾液を吸収するためのものである、請求項１３に記載のフェイスマスク。

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