JP2023527001A - 個別化されたリスクスコア分析のための方法及びシステム - Google Patents

個別化されたリスクスコア分析のための方法及びシステム Download PDF

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Abstract

患者のリスクスコアを生成及び提示する方法100は、(i)患者について得られた少なくとも複数のバイタルサインを含む該患者に関する複数の特徴を受信するステップ104と、(ii)トレーニングされたリスクモデルを使用して、リスクスコア分析に対する受信された複数の特徴の各々の重要度を特徴付けるステップ106と、(iii)初期リスクスコアを計算するステップ108と、(iv)1以上の欠落している特徴を識別するステップ110と、(v)初期リスクスコアの信頼範囲に対する識別された1以上の欠落した特徴の影響を含むリスクスコア信頼区間を計算するステップ110と、(vi)初期リスクスコア及び計算されたリスクスコア信頼区間から、リスクスコア範囲を計算するステップ112と、(vii)初期スコアに計算されたリスクスコア信頼区間をプラス及びマイナスしたものを含むリスクスコア範囲を提示するステップ118とを有する。

Description

[0001] 本開示は、概して、リスクスコア分析システムを使用して、信頼レベルを伴う改善された患者リスクスコアを生成及び提示するための方法及びシステムを対象とする。
[0002] 臨床意思決定支援ツールは、ケア中の重要な時期に、的を絞った関連情報を医療提供者に提供するように設計されている。これらのツールは、医療診断をガイドすると共に治療判断を通知するもので、医療提供者の成績を向上させることを示している。現在の多くの臨床意思決定支援ツールは、機械学習(ML)ベースの臨床支援システムを有している。これらのMLベースのツールは、患者の転帰を予測する際に規則ベースのシステムよりも勝ることを示している。
[0003] 一部のMLベースのツールは、1以上の入力特徴(フィーチャ)の観点から見た結果のリスクを示す患者固有のリスクスコアを有する。機械学習リスクスコアの解釈は、臨床意思決定及びケアの移行をサポートする能力にとり極めて重要であり、したがって、リスクスコア予測の確実性のレベルを定量化することは、誤報率を減らし、臨床医の解釈を更に勇気づける。
[0004] リスクスコアを有する多くのMLベースのツールは、確実性に関係なくリスクスコアを出力するか、又はスコアを全く出力しないかのいずれかである。機械学習モデル内で不確実性を定量化するための代替方法が存在するが、これらは、モデルの(認識論的)不確実性及びデータの(偶然的)不確実性を描写することに焦点を当てるものであり、特徴の重要性の解釈に関係するものではない。
[0005] 対照的に、確実性又は不確実性も通知すると共に、不確実性尺度を特徴の重要性及び出力スコアへの寄与にも関係付けるMLベースのツールは、臨床的前後関係(コンテキスト)を提供し、したがって、臨床ワークフローへのリスクスコアの組み込みを強化して、悪化のリスクがある患者を特定すると共に適切なレベルのケアを決定することにより医療意思決定を支援する潜在能力を有する。
[0006] 機械学習患者リスクスコアモデル内での不確実性を定量化及び通知するMLベースの臨床支援方法及びシステムに対する継続した需要が存在する。本明細書における様々な実施形態及び実装は、リスクスコア分析システムを使用して患者のリスクスコアを生成及び提示するように構成された方法及びシステムを対象とするものである。該システムは、患者に関する複数の特徴(フィーチャ)を受信し、その場合において、該複数の特徴は第1の時点において該患者について得られた複数のバイタルサインを含む。該システムは、リスクスコア分析システムのトレーニングされたリスクモデルを使用して、リスクスコア分析に対する第1の時点で受信された複数の特徴の各々の重要性を特徴付ける。該システムは、受信された患者に関する複数の特徴から、初期リスクスコアを計算する。次いで、該システムは、トレーニングされたリスクモデルを使用して、各々が複数の受信された特徴では見付けられない特徴を含む1以上の欠落している特徴を識別(特定)し、ここで、該1以上の欠落している特徴の各々は患者のリスクスコアの計算に関連するものである。該システムは、トレーニングされたリスクモデル及び識別された1以上の欠落した特徴を使用して、初期リスクスコアの信頼範囲に対する識別された1以上の欠落した特徴の影響を含むリスクスコア信頼区間を計算し、次いで、初期リスクスコア及び計算されたリスクスコア信頼区間からリスクスコア範囲を計算する。該システムは、リスクスコア分析システムのユーザインターフェースを介してユーザに対し、計算されたリスクスコア信頼区間をプラス及びマイナスした初期スコアを有するリスクスコア範囲、及び識別された1以上の欠落した特徴の1以上を提示する。
[0007] 広くは、一実施形態において、リスクスコア分析システムを使用して患者のリスクスコアを生成及び提示するための方法が提供される。該方法は:(i)前記リスクスコア分析システムにおいて前記患者に関する複数の特徴を受信するステップであって、該複数の特徴が第1の時点において前記患者に関して取得された少なくとも複数のバイタルサインを含む、ステップと;(ii)前記リスクスコア分析システムのトレーニングされるリスクモデルを使用して、リスクスコア分析に対する前記第1の時点での前記受信された複数の特徴の各々の重要度を特徴付けるステップと;(iii)前記患者に関する前記受信された複数の特徴から、初期リスクスコアを計算するステップと;(iv)前記トレーニングされるリスクモデルを使用して、各々が前記受信された複数の特徴では見付からない特徴を含む1以上の欠落した特徴を識別するステップであって、該1以上の欠落した特徴の各々が前記患者のリスクスコアの計算に関連する、ステップと;(v)前記トレーニングされるリスクモデル及び前記識別された1以上の欠落した特徴を使用して、前記初期リスクスコアの信頼範囲に対する該識別された1以上の欠落した特徴の影響を含むリスクスコア信頼区間を計算するステップと;(vi)前記初期リスクスコア及び前記計算されたリスクスコア信頼区間から、リスクスコア範囲を計算するステップと;(vii)前記リスクスコア分析システムのユーザインターフェースを介してユーザに、初期スコアに前記計算されたリスクスコア信頼区間をプラス及びマイナスしたものを含むリスクスコア範囲、及び前記識別された1つ以上の欠落した特徴のうちの1つ以上を提示するステップと;を有する。
[0008] 一実施形態によれば、当該方法は:前記リスクスコア範囲を予め定められたリスクスコア閾値と比較するステップと;前記トレーニングされるリスクモデルにより、前記リスクスコア範囲が前記予め定められたリスクスコア閾値外にある場合、前記リスクスコアが確実であると決定するか、又は前記リスクスコア範囲が前記予め定められたリスクスコア閾値内にある場合、前記リスクスコアが不確実であると決定するステップと;前記ユーザインターフェースを介して前記ユーザに、前記リスクスコアが確実であるか不確実であるかの決定を提示するステップと;を更に有する。
[0009] 一実施形態によれば、前記リスクスコアが予め定められた期間にわたり安定していた場合、前記リスクスコア範囲が前記予め定められたリスクスコア閾値内であっても、該リスクスコアは確実であると決定される。
[0010] 一実施形態によれば、前記複数の特徴のうちの予め定められた1以上が予め定められた期間にわたり安定していた場合、前記リスクスコア範囲が前記予め定められたリスク閾値内であっても、前記リスクスコアは確実であると決定される。
[0011] 一実施形態によれば、当該方法は:前記リスクスコア分析システムにおいて、前記患者に関する第2の複数の特徴を受信するステップであって、該第2の複数の特徴が前記第1の時点に続く第2の時点において前記患者に関して取得された少なくとも複数のバイタルサインを含む、ステップと;前記受信された第2の複数の特徴を用いて、前記初期リスクスコア、前記リスクスコア信頼区間及び前記リスクスコア範囲を更新するステップと;前記リスクスコア分析システムのユーザインターフェースを介してユーザに、両方の計算された初期リスクスコア及び両方の計算されたリスクスコア範囲を含む更新されたリスクスコア範囲を提示するステップと;を更に有する。
[0012] 一実施形態によれば、前記リスクスコア信頼区間は2以上の欠落した特徴の影響を含み、前記提示されたリスクスコア範囲は該リスクスコア範囲に対する前記2以上の欠落した特徴の各々の影響の指標を含む。
[0013] 一実施形態によれば、前記識別された1以上の欠落した特徴のうちの前記1以上の提示は、前記リスクスコア分析に対する各々の欠落した特徴の重要度の識別を含む。
[0014] 一実施形態によれば、当該方法は前記リスクスコア分析システムの前記トレーニングされるリスクモデルをトレーニングするステップを更に有し、該トレーニングするステップは:複数の連続する時点にわたり複数の患者に関して取得された複数の特徴を含むトレーニングデータセットを受信するステップであって、前記複数の患者の各々に関する前記複数の特徴の各々は、前記複数の連続する時点の各々において当該患者に関して取得された少なくとも複数のバイタルサインを含み、前記トレーニングデータセットが前記複数の患者の各々に関する転帰を含む、ステップと;前記受信されたトレーニングデータセットをトレーニングのために処理して、処理されたトレーニングデータセットを生成するステップと;前記処理されたトレーニングデータセットを使用して、前記リスクスコア分析システムの前記リスクモデルをトレーニングして、所与の時点におけるリスクスコアに対する特徴の重要度を認識し、及び/又は所与の時点におけるリスクスコアの信頼範囲に対する特徴の影響を認識することにより、トレーニングされたリスクモデルを生成するステップと;を有する。
[0015] 一実施形態によれば、所与の時点におけるリスクスコアに対する特徴の重要度は、該時点における該特徴のシャープレイ値に基づくものである。
[0016] 他の態様によれば、患者リスクスコア分析システムが提供される。該患者リスクスコア分析システムは:患者に関する複数の受信された特徴から信頼区間を有したリスクスコアを生成するように構成されたトレーニングされたリスクモデルであって、前記複数の受信された特徴が第1の時点において前記患者に関して取得された少なくとも複数のバイタルサインを含むリスクモデルと;(i)前記トレーニングされたリスクモデルを使用して、リスクスコア分析に対する前記第1の時点における前記受信された複数の特徴の各々の重要度を特徴付け、(ii)前記患者に関する前記受信された複数の特徴から、初期リスクスコアを計算し、(iii)前記トレーニングされたリスクモデルを使用して、各々が前記複数の受信された特徴では見付からない特徴を含む1以上の欠落した特徴を識別し、ここで、該1以上の欠落した特徴の各々は前記患者のリスクスコア計算に関連するものであり、(iv)前記トレーニングされたリスクモデル及び前記識別された1以上の欠落した特徴を使用して、前記初期リスクスコアの信頼範囲に対する前記識別された1以上の欠落した特徴の影響を含むリスクスコア信頼区間を計算し、及び(v)前記初期リスクスコア及び前記計算されたリスクスコア信頼区間から、リスクスコア範囲を計算する、ように構成されたプロセッサと;前記初期スコアに前記計算されたリスクスコア信頼区間をプラス及びマイナスしたものを含むリスクスコア範囲、及び前記識別された1以上の欠落した特徴のうちの1以上をユーザに提供するように構成されたユーザインターフェースと;を有する。
[0017] 上述した概念と以下でより詳細に説明する追加の概念との全ての組み合わせ (そのような概念が相互に矛盾しない限り)は、本明細書に開示される発明の主題の一部であると考えられることを理解されたい。特に、本開示の最後に現れる請求項に記載の主題の全ての組み合わせは、本明細書に開示される本発明の主題の一部であると考えられる。参照により組み込まれる任意の開示にも現れ得る本明細書で明示的に使用される用語は、本明細書で開示される特定の概念と最も一致する意味が与えられるべきであることも理解されたい。
[0018] 様々な実施形態のこれら及び他の態様は、以下に記載される実施形態から明らかになり、これら実施形態を参照して解明されるであろう。
[0019] 図面において、同様の参照文字は、概して、異なる図を通して同一の部品を指す。様々な実施形態を実施化する特徴及び方法を示す図は、添付の請求項の範囲内に入る他の可能な実施形態を限定するものと解釈されるべきではない。また、図面は必ずしも実寸通りではなく、様々な実施形態の原理を示す際に、代わりに概して強調されている。
[0020] 図1は、一実施形態による患者リスクスコアを生成及び提示するための方法のフローチャートである。 [0021] 図2は、一実施形態によるリスク分析システムの概略図である。 [0022] 図3は、一実施形態による患者リスクスコアモデルをトレーニングするための方法のフローチャートである。 [0023] 図4は、一実施形態による患者リスクスコアを生成及び提示するための方法のフローチャートである。 [0024] 図5は、一実施形態によるリスクスコア信頼区間で生成され提示されたリスクスコアのグラフである。 [0025] 図6は、一実施形態による経時的な個別化された特徴の重要度の幾つかのグラフを示す。 [0026] 図7は、一実施形態によるフラグ付けされた欠落している特徴の指示情報の表現である。 [0027] 図8は、一実施形態による現時点でリスクスコア分析に関係する上位の特徴の決定軌跡を示すグラフである。 [0028] 図9は、一実施形態による一群の低リスク退院患者に対してマッピングされた患者の決定経路を示すグラフである。 [0029] 図10は、一実施形態による一群の高リスクICU移送患者に対してマッピングされた患者の決定経路を示すグラフである。 [0030] 図11は、一実施形態によるアルゴリズム性能尺度を示すグラフである。
[0031] 本開示は、患者のリスクスコアを生成及び提示するように構成されたシステム及び方法の様々な実施形態を説明するものである。より一般的には、出願人は、機械学習患者リスクスコアモデル内の不確実性を定量化及び通知するための方法及びシステムを提供することが有益であることを認識及び理解した。したがって、出願人は、スコアモデルを用いて患者の不確実性を定量化及び通知するためのリスクスコア分析システム及び方法を提供する。該システムは、患者に関する複数の特徴(特徴情報)を受信し、該複数の特徴は第1の時点で患者について得られた複数のバイタルサインを含む。該システムは、上記リスクスコア分析システムのトレーニングされたリスクモデルを使用して、リスクスコア分析に対する第1の時点で受信された複数の特徴の各々の重要性(重要度)を特徴付ける。該システムは、受信された患者に関する複数の特徴から、初期リスクスコアを計算する。次いで、該システムは、トレーニングされたリスクモデルを使用して、複数の受信された特徴には見られない特徴を各々が含む1以上の欠落している特徴を識別(特定)し、ここで、該1以上の欠落している特徴の各々は患者のリスクスコアの計算に関連するものである。該システムは、トレーニングされたリスクモデル及び上記の識別された1以上の欠落した特徴を使用して、該識別された1以上の欠落した特徴の初期リスクスコアの信頼範囲に対する影響を含むリスクスコア信頼区間を計算する。次いで、該システムは、初期リスクスコア及び計算されたリスクスコア信頼区間から、リスクスコア範囲を計算する。該システムは、リスクスコア分析システムのユーザインターフェースを介してユーザに対し、最初スコアに計算されたリスクスコア信頼区間をプラス及びマイナスしたものを含むリスクスコア範囲、及び識別された1以上の欠落した特徴の1以上を提示する。
[0032] 一実施形態によれば、本明細書に記載され又はそれ以外で想定されるシステム及び方法は、幾つかの限定するものでない実施形態においては、Intellivue Guardianベッドサイドモニター若しくはCentral Station(共にオランダ国のKoninklijke Philips NVから入手可能)、又は任意の適切な電子健康記録システム等の、疾患病期分類及び/又は早期警告スコアリングを組み込んだ既存の市販製品の改良として実施化することができる。
[0033] 図1を参照すると、該図は、一実施形態における患者リスクスコア分析システムを使用して患者リスクスコアを生成及び通知するための方法100のフローチャートである。図に関連して説明される方法は、例示としてのみ提供されるもので、当該開示の範囲を限定するものではないと理解されたい。当該患者リスクスコア分析システムは、本明細書に記載され又はそれ以外で想定されるシステムのいずれかであり得る。該患者リスクスコア分析システムは、単一のシステム又は複数の異なるシステムであり得る。
[0034] 当該方法のステップ102において、患者リスクスコア分析システムが設けられる。図2に示される患者リスクスコア分析システムの一実施形態200を参照すると、例えば、該システムは、1以上のシステムバス212を介して相互接続された、プロセッサ220、メモリ230、ユーザインターフェース240、通信インターフェース250及び記憶部260のうちの1以上を有する。図2は幾つかの点で抽象化をなすものであり、システム200の構成要素の実際の構成は図示されているものとは異なり一層複雑であり得ることが理解されるであろう。更に、リスクスコア分析システム200は、本明細書で説明され又はそれ以外で想定されるシステムのいずれかであり得る。リスクスコア分析システム200の他の要素及び構成要素は、本明細書の他の場所において開示され及び/又は想定される。
[0035] 当該方法のステップ104において、上記リスクスコア分析システムは、リスクスコア分析がなされるであろう患者に関する情報を受信する。一実施形態によれば、該情報は患者に関する複数の特徴を含む。該複数の特徴は、第1の時点において患者に関して又は該患者から取得されたバイタルサイン情報を含む。例えば、該バイタルサイン情報は、心拍数、血圧、呼吸数、酸素飽和度及びその他等の生理的バイタルサイン;及び/又は心拍数、呼吸数、無呼吸、SpO、侵襲的動脈圧、非侵襲的血圧及びその他等の生理学的データを含み得る。一実施形態によれば、該情報は、多くの他の種類の医療情報の中でも、これらに限定されるものではないが、人口統計学的情報、バイタルデータ等の生理学的測定値、物理的所見、及び/又は診断を含む患者に関する医療情報を含むこともできる。一例として、該医療情報は、年齢、性別及びその他等の患者の人口統計;心疾患、精神障害、慢性閉塞性肺疾患及びその他等の診断又は投薬状態に関する詳細な情報を含み得る。他の多くの種類の医療情報も可能である。したがって、該受信される情報は、患者のリスクスコア分析に関連する如何なる情報でもあり得る。
[0036] 一実施形態によれば、当該患者リスクスコア分析システムは、複数の特徴を取得又は受信できる電子医療記録データベースと通信することができる。該電子医療記録データベースは、ローカル又はリモートのデータベースであり得、患者リスクスコア分析システム200と通信する。一実施形態によれば、該患者リスクスコア分析システムは、オプションとしてシステム200と直接的及び/又は間接的に通信する電子医療記録データベース若しくはシステム270を備える。他の実施形態によれば、該患者リスクスコア分析システムは、前記複数の特徴を、当該情報を患者から直接取得する機器又は医療専門家から取得又は受信できる。
[0037] 当該方法のステップ106において、該システムは、トレーニングされたリスクモデルを利用して、第1の時点におけるリスクスコア分析に対する前記受信された複数の特徴のうちの1以上の重要度又は寄与度を特徴付ける。該リスクスコア分析システムのトレーニングされた患者リスクモデルのトレーニングは、本明細書の他の場所で説明される。
[0038] ほんの一実施形態によれば、個別化される特徴重要度(IFI)は、シャープレイ値に基づくものであって、以下の式:
Figure 2023527001000001
及び加法的特性:
Figure 2023527001000002
により生成され、ここで、
Figure 2023527001000003
は所与の特徴Iの寄与度、すなわち、個別化された特徴の重要度であり;Sはリスクスコアモデルに使用される特徴の連合/全サブセットであり;Fは全ての特徴の集合であり;fS∪{i}は当該特徴が存在してトレーニングされたモデルであり;fは当該特徴が差し控えられてトレーニングされたモデルであり;xは集合Dの入力特徴の値であり;
Figure 2023527001000004
は当該モデルの期待される予測であり;
Figure 2023527001000005
であり;Mは入力特徴の数fである。しかしながら、個別化された特徴重要度を生成する他の方法も可能である。
[0039] 当該方法のステップ108において、該患者リスクスコア分析システムは、受信された患者に関する複数の特徴から、初期リスクスコアを計算する。該初期リスクスコアは、患者データ等の入力を分析し、スコア又は他の同様の分析を生成するように構成された任意のアルゴリズムを使用して計算できる。特に、該患者リスクスコア分析システムは、如何なるアルゴリズムも利用でき、モデルに依存しない。したがって、当該システムは、一群の数値入力を取り込み、1つの又は一群の数値出力を計算する如何なるアルゴリズムも利用できる。一実施形態によれば、患者データを分析し、初期リスクスコアを生成するように構成された多種多様なアルゴリズムが存在する。
[0040] 当該方法のステップ110において、該患者リスクスコア分析システムは、トレーニングされたリスクモデルを使用して、各々が前記受信された複数の特徴には見付けられない特徴を含む1以上の欠落している特徴(欠落特徴)を識別する。一実施形態によれば、該1以上の欠落特徴の各々は、患者リスクスコア計算に関連するもので、したがって、該欠落特徴は患者リスクスコア計算又は分析の確実性又は不確実性に影響するものである。一実施形態によれば、識別される欠落特徴の数は、トレーニングされたリスクモデル及び/又は予め定められた設定、境界若しくは閾値に依存し得る。
[0041] 当該方法のステップ112において、該リスクスコア分析システムは、トレーニングされたリスクモデル及び識別された1以上の欠落特徴を使用して、初期リスクスコアの信頼範囲に対する該識別された1以上の欠損特徴の影響を含むリスクスコア信頼区間(SCI)を計算する。一実施形態によれば、該リスクスコア信頼区間は、IFIを使用することにより前記加法的特性を利用する。例えば、リスクスコアのための信頼区間の単位幅を得るために、全ての欠落特徴からのIFIの標準偏差を合計することができる。このように、リスクスコアの不確実性を、各時点において、各患者に関し、個々の入力特徴に割り当てることができる。
[0042] 一実施形態によれば、帰属する欠落特徴によりもたらされるリスクを、初期リスクスコアから減算することができる。欠落特徴の変化を、信頼区間の下限及び上限を計算するために追加できる。一実施形態によれば、倍率(スケーリング因子)は、感度及び特異性を最適化することにより又は他の最適化方式により、信頼区間の下限及び上限を最適化できる。
[0043] 当該方法のステップ112において、該患者リスクスコア分析システムは、初期リスクスコア及び計算されたリスクスコア信頼区間を使用してリスクスコア範囲を計算する。例えば、リスクスコア範囲は、該リスクスコア範囲の両側にリスクスコア信頼区間を有する初期リスクスコアを含み得る。計算されたリスクスコア信頼区間に初期リスクスコアを含むリスクスコア範囲の実施形態は、本明細書の他の場所で説明される。
[0044] 当該方法のステップ118において、該患者リスクスコア分析システムは、初期スコアに計算されたリスクスコア信頼区間をプラス及びマイナスしたもの含むリスクスコア範囲を、ユーザインターフェースを介してユーザに提示する。一実施形態によれば、該システムは、識別された1以上の欠落特徴の1以上もユーザインターフェースを介してユーザに提示する。
[0045] 一実施形態によれば、当該方法はステップ104に戻って患者に関する第2の複数の特徴を受信する。該第2の複数の特徴は、第1の時点に続く第2の時点において該患者について得られた少なくとも複数のバイタルサインを含む。本明細書の他の箇所で説明されるように、該複数の特徴は患者に関する多種多様な異なる情報を含み得る。
[0046] 当該方法は、ステップ106、108、110及び112を繰り返し、受信された第2の複数の特徴を使用して、初期リスクスコア、リスクスコア信頼区間及びリスクスコア範囲を更新する。次いで、当該方法のステップ118において、該システムは、ユーザインターフェースを介して、計算された両初期リスクスコア及び計算された両リスクスコア範囲を含む更新されたリスクスコア範囲をユーザに提示する。
[0047] 当該方法のオプションとしてのステップ114において、該患者リスクスコア分析システムはリスクスコア範囲を予め定められたリスクスコア閾値と比較する。該予め定められたリスクスコア閾値は、トレーニングされたリスクモデルにより、ユーザにより、又は当該リスクスコア分析システム内の他のパラメータ若しくは設定により決定できる。
[0048] 当該方法のオプションとしてのステップ116において、該患者リスクスコア分析システムのトレーニングされたリスクモデルは、リスクスコア範囲が予め定められたリスクスコア閾値外にある場合、該リスクスコアは確実であると決定する。一実施形態によれば、該患者リスクスコア分析システムのトレーニングされたリスクモデルは、リスクスコア範囲が予め定められたリスクスコア閾値内にある場合、該リスクスコアは不確実であると決定する。
[0049] 一実施形態によれば、信頼区間がリスクスコア閾値の外側にある場合、当該システムは予測が不確実であると決定する。それ以外の場合、該システムはリスクスコアが確実であると決定し得る。一実施形態によれば、当該システムは、不確実であると見なされる全てのケースの分類予測を棄権し得る。このアプローチは、不確実なケースにフラグ付けすることに関し最も厳格であり得、したがって、医師の解釈を可能な限り奨励するように設計できる。
[0050] 他の実施形態によれば、リスクスコアが過去の予め定められた時間枠にわたり安定しており、且つ、信頼区間が予め定義された又はそれ以外で予め定められた範囲内にある場合、当該システムは、リスクスコア閾値を含み得るという事実にもかかわらず、リスクスコアは確実であると決定できる。
[0051] 他の実施形態によれば、リスクスコア及び1以上の上位の寄与する特徴が過去の予め定義された又はそれ以外で予め定められた時間枠にわたって安定しており、且つ、信頼区間が予め定義された又はそれ以外で予め定められた範囲内にある場合、当該システムは、リスクスコアの閾値を含み得るという事実にもかかわらず、リスクスコアは確実であると決定できる。
[0052] 他の実施形態によれば、当該リスクスコア分析システムは、リスクスコアの値に基づいて、リスクスコア信頼区間計算における各特徴に異なるリスクスコア区間を割り当てることができる。例えば、区間は、リスクスコア閾値を上回る、リスクスコア閾値値を下回る、及びその他等のビンに割り当てることができる。
[0053] 一実施形態によれば、入力特徴が過去の予め定義された又はそれ以外で予め定められた時間枠にわたり安定している場合、その値を更に繰り越して、リスクスコアにおける該入力特徴の基底リスクを調整し、信頼区間への該入力特徴の寄与を除去することができる。
[0054] 当該方法のステップ118に戻ると、該システムは、ユーザインターフェースを介して、リスクスコアが確実であるか又は不確実であるかの決定をユーザに提示する。
[0055] 図3を参照すると、一実施形態において、該図はリスク分析システムのリスクモデルをトレーニングするための方法300のフローチャートである。該方法のステップ310において、当該システムは、複数の患者に関するトレーニングデータを含むトレーニングデータセットを受信する。該トレーニングデータは、他の多くの種類の医療情報の中でも、これらに限定されるものではないが、人口統計、バイタルデータ等の生理学的測定値、身体的所見及び/又は診断を含む複数の患者の各々に関する医療情報を含み得る。一例として、該医療情報は、年齢、性別等の患者の人口統計;心疾患、精神障害、慢性閉塞性肺疾患等の診断若しくは投薬状態;心拍数、血圧、呼吸数、酸素飽和度等の生理的バイタルサイン;及び/又は心拍数、呼吸数、無呼吸、SpO、侵襲的動脈圧、非侵襲的血圧等の生理学的データに関する詳細な情報を含み得る。他の多くの種類の医療情報も可能である。一実施形態によれば、当該トレーニングデータは、各患者の1以上の転帰に関する指標又は情報を含むこともできる。
[0056] このトレーニングデータは、1以上のデータベースに保存し及び/又は該データベースから受信することができる。該データベースは、ローカル及び/又はリモートデータベースであり得る。例えば、当該患者リスク分析システムはトレーニングデータのデータベースを有し得る。
[0057] 一実施形態によれば、当該患者リスク分析システムは、受信されたトレーニングデータを処理するように構成されたデータプリプロセッサ又は同様の構成要素若しくはアルゴリズムを有し得る。例えば、該データプリプロセッサはトレーニングデータを分析して、ノイズ、バイアス、エラー及びその他の潜在的な問題を除去する。該データプリプロセッサは、入力データを分析して低い品質のデータも除去し得る。他の多くの形式のデータ前処理、又はデータポイントの識別及び/又は抽出も可能である。
[0058] 当該方法のステップ320において、該システムは受信されたトレーニングデータから患者の特徴を抽出する。このことは、データセットから特徴を抽出するための任意の方法を含む、特徴の識別、抽出及び/又は処理のための種々の実施形態により達成できる。当該患者リスク分析システムの特徴機能ステップ又はモジュールの結果 は、患者に関する医療情報及び臨床状態に関連する一群の患者の特徴であり、したがって、分類器をトレーニングするために利用できるトレーニングデータセットを含む。
[0059] 当該方法のステップ330において、該システムは機械学習アルゴリズムをトレーニングし、該機械学習アルゴリズムは、前述したように又はそれ以外で想定されるように、患者情報を分析する際に利用されるアルゴリズムであろう。該機械学習アルゴリズムは、機械学習アルゴリズムをトレーニングするための既知の方法に従い、上記抽出された特徴を使用してトレーニングされる。一実施形態によれば、該アルゴリズムは、上記の処理されたトレーニングデータセットを使用して、所与の時点におけるリスクスコアに対する特徴の重要度を認識し、及び/又は所与の時点におけるリスクスコアの信頼範囲に対する特徴の影響を認識するようにトレーニングされ、トレーニングされたリスクモデルを生成する。
[0060] 当該方法のステップ330にしたがって、該リスク分析システムは、前述され又はそれ以外で想定されるようにリスク分析を生成するために利用できるトレーニングされたアルゴリズム若しくはモデル又は分類器を有する。該トレーニングされた分類器は、一度だけトレーニングされて分類に使用されるというように静的なものであり得る。他の実施形態によれば、該トレーニングされた分類器は、後に利用可能なトレーニングデータを使用して更新又は再トレーニングされるというように、一層動的なものであり得る。該更新又は再トレーニングは、常時のものであり得るか又は周期的であり得る。
[0061] 当該方法のステップ340において、トレーニングされたアルゴリズムは、患者の特徴のその後の分析のためにローカルに又はリモートに保存できる。
[0062] 図2を参照すると、該図は患者リスク分析システム200の概略図である。システム200は、本明細書に記載され又はそれ以外で想定されるシステムのいずれかであり得、本明細書に記載され又はそれ以外で想定される構成要素のいずれかを有し得る。図2は、幾つかの点で抽象化を構成し、システム200の構成要素の実際の構成は、図示されているものとは異なり一層複雑であり得ることが理解されるであろう。
[0063] 一実施形態によれば、システム200は、メモリ230又は記憶部260に格納された命令を実行し、又はそれ以外でデータを処理して、例えば、当該方法の1以上のステップを実行することができるプロセッサ220を備える。プロセッサ220は1以上のモジュールから形成され得る。プロセッサ220は、これらに限定されるものではないが、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、複数のマイクロコントローラ、回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、単一のプロセッサ、又は複数のプロセッサを含む任意の適切な形態をとることができる。
[0064] メモリ230は、不揮発性メモリ及び/又はRAMを含む任意の適切な形態をとることができる。メモリ230は、例えばL1、L2若しくはL3キャッシュ又はシステムメモリ等の様々なメモリを含み得る。したがって、メモリ230は、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、フラッシュメモリ、リードオンリーメモリ(ROM)、又は他の同様のメモリデバイスを含み得る。メモリは、とりわけ、オペレーティングシステムを格納できる。上記RAMは上記プロセッサによりデータの一時的な格納のために使用される。一実施形態によれば、オペレーティングシステムは、上記プロセッサにより実行されると、システム200の1以上の構成要素の動作を制御するコードを含み得る。上記プロセッサが本明細書に記載される機能の1以上をハードウェアで実施する実施形態において、他の実施形態において斯様な機能に対応するものと説明されるソフトウェアは省略できる。
[0065] ユーザインターフェース240は、ユーザとの通信を可能にするための1以上の装置を含み得る。該ユーザインターフェースは、情報が通知され及び/又は受信されることを可能にする任意の装置又はシステムとすることができ、ディスプレイ、マウス、及び/又はユーザコマンドを受けるためのキーボードを含み得る。一部の実施形態において、ユーザインターフェース240は、通信インターフェース250を介して遠隔端末に提供できるコマンドラインインターフェース又はグラフィックユーザインターフェースを含み得る。該ユーザインターフェースは、当該システムの1つ以上の他の構成要素と共に配置され得るか、又は当該システムから離れて配置されると共に有線及び/又は無線通信ネットワークを介して通信する。
[0066] 通信インターフェース250は、他のハードウェア装置との通信を可能にするための1以上の装置を含み得る。例えば、通信インターフェース250は、イーサネット(登録商標)プロトコルに従って通信するように構成されたネットワークインターフェースカード(NIC)を含み得る。更に、通信インターフェース250は、TCP/IPプロトコルに従って通信するためのTCP/IPスタックを実装できる。通信インターフェース250のための様々な代替の若しくは追加のハードウェア又は構成は明らかであろう。
[0067] 記憶部260は、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、又は同様の記憶媒体等の1以上のマシン可読記憶媒体を含み得る。様々な実施形態において、記憶部260は、プロセッサ220による実行のための命令、又はプロセッサ220が演算できるデータを格納できる。例えば、記憶部260は、システム200の様々な動作を制御するためのオペレーティングシステム261を格納できる。
[0068] 記憶部260に格納されるものとして説明される様々な情報は、メモリ230に追加的に又は代替的に格納されてもよいことは明らかであろう。この点に関して言うと、メモリ230は記憶部を構成すると見なすこともでき、記憶部260はメモリと見なすこともできる。種々の他の構成も明らかであろう。更に、メモリ230及び記憶部260は、両方とも、非一時的マシン可読媒体であると見なすことができる。本明細書で使用される場合、非一時的という用語は、一時的な信号を除外するが、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの両方を含む全ての形式の記憶部を含むと理解される。
[0069] システム200は、記載された各構成要素の1つを含むものとして示されているが、様々な構成要素は様々な実施形態では複製されてもよい。例えば、プロセッサ220は、本明細書に記載の方法を独立して実行するように構成された、又は複数のプロセッサが協働して本明細書に記載の機能を達成するように本明細書に記載の方法のステップ若しくはサブルーチンを実行するように構成された複数のマイクロプロセッサを含むことができる。更に、システム200の1以上の構成要素がクラウドコンピューティングシステムで実施化される場合、様々なハードウェア構成要素は別個の物理システムに属し得る。例えば、プロセッサ220は、第1のサーバに第1のプロセッサを含み、第2のサーバに第2のプロセッサを含み得る。他の多くの変形及び構成も可能である。
[0070] 一実施形態によれば、システム200の記憶部260は、本明細書に記載され又はそれ以外で想定される方法の1以上の機能又はステップを実行するための1以上のアルゴリズム、モジュール及び/又は命令を記憶できる。例えば、当該システムは、他の命令又はデータの中でも、電子医療記録システム270、トレーニングデータセット280、データ処理命令262、トレーニング命令263、トレーニングされたリスクモデル264、及び/又はレポート命令265を含み得る。
[0071] 一実施形態によれば、電子医療記録システム270は、前記複数の特徴を取得又は受信できる電子医療記録データベースである。該電子医療記録データベースは、ローカルな又はリモートのデータベースであり得、患者リスクスコア分析システム200と通信する。一実施形態によれば、当該患者リスクスコア分析システムは、オプションとしてシステム200と直接的及び/又は間接的に通信する電子医療記録データベース又はシステム270を備える。
[0072] 一実施形態によれば、トレーニングデータセット280は、ローカルな若しくはリモートなデータベースであって患者リスクスコア分析システム200と通信するデータベースに格納され得るデータセットである。一実施形態によれば、当該患者リスクスコア分析システムはトレーニングデータセット280を有する。該トレーニングデータセットは、他の多くの種類の医療情報の中でも、これらに限定されるものではないが、人口統計、バイタルデータ等の生理学的測定値、身体的所見、及び/又は診断を含む各患者に関する医療情報を含むことができる。一実施形態によれば、該トレーニングデータは、各患者の1以上の転帰に関する表示又は情報を含み得る。
[0073] 一実施形態によれば、データ処理命令262は、当該システムにリスクモデル264をトレーニングするために使用される入力データを取り込み及び処理するように指示する。データ処理命令262は、当該システムに、例えば他の多くの可能なソースの中でも電子医療記録システム270等から、必要に応じて該システムにより使用される入力データ又は医療データを受信又は取り込むように指示する。前述したように、該入力データは多種多様なソースからの多種多様な入力タイプを含むことができる。
[0074] 一実施形態によれば、データ処理命令262は、当該システムに、入力データを処理して、分類器をトレーニングするために使用される複数の患者の医療情報に関連する複数の特徴を生成するようにも指示する。このことは、特徴の識別、抽出及び/又は処理のための様々な実施形態により達成できる。特徴の処理の結果は、患者のリスク分析に関連する一連の特徴であり、したがって、リスクモデル264をトレーニングするために利用できるトレーニングデータセットを含む。
[0075] 一実施形態によれば、トレーニング命令263は当該システムに処理されたデータを利用してリスクモデル264をトレーニングするように指示する。該リスクモデルは、供給された入力データのタイプを利用し、リスク分析を生成するのに十分は如何なる機械学習アルゴリズム、分類器又はモデルとすることもできる。このように、当該システムは、患者のリスク予測を生成するように構成されたトレーニングされたリスクモデル264を備える。
[0076] 一実施形態によれば、レポート命令265は、当該システムに、生成されたリスクスコア範囲を含むレポートを生成し、ユーザインターフェースを介してユーザに供給するように指示する。一実施形態によれば、該リスクスコア範囲は、計算されたリスクスコア信頼区間の表示を伴う初期スコアを含む。一実施形態によれば、当該システムは、識別された1以上の欠落している特徴のうちの1以上もユーザインターフェースを介してユーザに提示する。
[0077] 一実施形態によれば、レポート命令265は当該システムに上記レポートを該システムのディスプレイ上に表示するように指示する。該表示は、患者、前記パラメータ、患者に関する入力データ、及び/又は患者のリスクに関する情報を含み得る。他の情報も可能である。代替的に、該レポートは、有線及び/又は無線通信により他の装置に伝達されてもよい。例えば、当該システムは、上記レポートを携帯電話、コンピュータ、ラップトップ、ウェアラブルデバイス、及び/又は該レポートの表示及び/又は他の通知を可能にするように構成された他の任意の装置に通知することもできる。
[0078] 図4を参照すると、該図は、一実施形態において患者リスクスコア分析システムを使用して患者リスクスコアを生成及び通知するための方法400のフローチャートである。この図に関連して説明される方法は、例示としてのみ提供されるもので、本開示の範囲を限定するものではないと理解されたい。該患者リスクスコア分析システムは、本明細書で説明され又はそれ以外で想定されるシステムのいずれかであり得る。
[0079] 一実施形態によれば、リスクスコアモデル(「AIリスクスコアモデル」)は、本明細書で説明され又はそれ以外で想定されるトレーニングデータセット(「入力特徴」)を使用してトレーニングされる。入力データは、当該リスクスコアモデルのトレーニングデータセットとして機能するように、本明細書で説明され又はそれ以外で想定されるように前処理され及び加工される(「データの前処理及び加工」)。結果としてのトレーニングデータセット(「加工された特徴」)は、リスクスコアモデル(「AIリスクスコアモデル」)をトレーニングするために利用され、該モデルはリスクスコアを生成するために利用され得る。該リスクスコアモデルは、例えば、リスクスコア分析に対する患者の特徴の重要度又は寄与度を識別するように構成された特徴重要度エンジンを有し得る。トレーニングされたモデルによれば、当該リスクスコア分析システムを利用して、個々の患者に対するリスクスコア及び信頼区間を生成できる。したがって、患者に関する患者特徴を受信したら、該リスクスコアモデルは、当該リスクスコア分析に対する第1の時点における受信された患者特徴の1以上の重要度を決定する。該モデルは、各々が複数の受信された特徴では見付けられない特徴を含む、1以上の欠落特徴を識別することもできる。次いで、該システムは、初期リスクスコア及び識別(特定)された1以上の欠落特徴から、リスクスコア信頼区間を計算できり。オプションとして、これは、本明細書に記載され又はそれ以外で想定されるように、リスクスコア判断を決定するために利用できる。
[0080] 当該システムは、ユーザに対し、少なくともリスクスコア及び該リスクスコアの信頼区間を含む出力を提供する。該システムは、リスクスコア判断(「アルゴリズム判断」)及び/又は識別された欠落特徴の1以上の識別情報(「欠落特徴のフラグ付け」)も提供できる。
[0081] 例1
[0082] 以下に論じられるものは、当該患者リスク分析システムがどの様に利用され得るかについての2つの例である。これらの例は限定するものではないと理解されたい。例えば、患者のリスクスコアは、患者ケアの様々な異なる状態、イベント、結果、又は他の側面に対して提供できる。以下に説明されるものは、急性心不全患者に対する本明細書に記載され又はそれ以外で想定される方法及びシステムの適用である。急性心不全患者に適用される場合、本明細書に記載の方法及びシステムにより提供される個別化されたリスクスコアの解釈は、臨床上の決定及びケアの移行を支援する。
[0083] 急性心不全は、様々な症状を伴う複雑な疾患である。機械学習のリスクスコアの解釈は、臨床上の意思決定及びケアの移行をサポートする能力にとり極めて重要である。個別化された特徴重要度(IFI)は、リスクスコアの変化を臨床的特徴に帰属させると共に、患者に対する判断軌跡を異なる臨床的判断を受けた患者のサブグループのものに対して対比させるのに役立つように設計及び適用された。スコア信頼区間(SCI)は、予測の確実性のレベルを定量化するために開発及び適用されたもので、誤警報率を低下させると共に臨床医の解釈を更に勇気づける。
[0084] この研究は、87%が自宅退院し(クラス0)、13%がICUに移送されるか病院内で死亡した(クラス1)2014年から2018年の間の20,640人の成人患者を含む米国の25の病院からの遡及的データに基づくものであった。この分析において、IFIはシャープレイ値に基づくものであり、これに基づいて、SCIは入力特徴が欠落している場合にスコアの変動を捕捉するように設計された。これらの方法は、病棟におけるAHF患者に対して以前に開発されたリスクスコアに適用されたが、それらは任意のリスクスコアに適用できる。
[0085] 図5~図11を参照すると、図5に示されるように、SCIは在院の開始時には広かったが、終了に向かって、より多くの臨床測定値が利用可能になるにつれ狭くなり、リスクスコアが終了時には相対的に確実であることを示した。図6を参照すると、IFI値は、選択された特徴がリスクスコアをどの様に変化させるかを示している。最新の時点における意思決定を支援するために、図7に示されるように、最上位の欠落している特徴が催促される。図8に示されるように、判断軌跡は上位の特徴がリスクスコアをどの様に駆動するかを示し、この患者は、図9に示されるように、退院のリスクがより高く、図10に示されるようにICU転送に類似している。図11は、SCIが意思決定から不確実なケースを破棄することにより、リスクスコアの性能を改善することを示している。したがって、IFIはリスクスコアを臨床測定値に割り当て、SCIは誤報率を減少させる。臨床的前後関係を提供することにより、これらは、臨床ワークフローへの遠隔医療の組み込みを向上させる可能性を有する。
[0086] 図5を参照すると、リスクスコア(実線)は、急性心不全患者の悪化の程度を反映し、退院(点線で示される閾値未満)又はICUへの格上げ(閾値以上)を予測する。該リスクスコアは、新たな入力臨床特徴が利用可能になるたびに更新される(ドット)。SCIがリスクスコアに重ねて表示されている(明るい領域)。一実施形態によれば、SCI領域が閾値を含む場合、当該スコアは不確実であると見なされる。
[0087] 図6を参照すると、IFIが、選択された入力特徴について経時的に示されている。各特徴のランキングは、最新の時点での患者のIFIに従ってタイトルの括弧内に示され、より重要な特徴ほど高いランクが付けられる。左側の軸(灰色)はIFI値(灰色の線)を示し、これらは、全ての入力特徴にわたって合計されるとリスクスコアに等しくなる。右側の軸(黒)は、実際の特徴の値(黒の線)を示す。水平の青い点線は、事前に選択されたトレーニング群の所与の特徴のIFI値の標準偏差を示している。幾つかの特徴の値は、実際の値が欠落している場合に帰属させられ、対応するIFI値が埋められる。選択された特徴(タイトル):Respiratory_Rate_max_24H:過去24時間における最大呼吸数;BP_systolic_min_12_H:過去12時間における最小収縮期血圧;がプロットされている。他の可能性のある特徴は:SI_mean_12_H:過去12時間におけるショック指数(SI)の平均;Bun_Creat_Ratio:BUN-クレアチニン比;及びFluid_Balance_24_H:過去24時間における体液バランス;を含む。
[0088] 図7を参照すると、最新の時点における高IFIの欠落している特徴が識別される。
[0089] 図8を参照すると、最後の時点について、決定軌跡が、入力特徴が図5のスコアにどの様に足し合わさるかを示している。特徴は、最新の時点での所与の患者のIFI値によりランク付けされ、最も重要なものが一番上に表示される。上位10個の寄与する特徴が示されている。垂直線は、事前に選択されたトレーニング群から導出された各患者サブグループの予想されるリスクスコアを示している。患者の決定経路が、全てのAHF患者を表すグループに対してマッピングされている。上部のパネルは選択された特徴がリスクスコアに寄与した値を示し、下部のパネルは決定軌跡の他の視覚化を示している。
[0090] 図9を参照すると、患者の決定経路が、比較のための低リスクの退院患者のグループに対してマッピングされている。図10を参照すると、患者の決定経路が、比較のために高リスクのICU移送患者のグループに対してマッピングされている。
[0091] 図11を参照すると、一実施形態において、SCIあり(実線)及びSCIなし(点線)のアルゴリズム性能尺度が、入院からの(正の時間)及び処分に先行する(負の時間)選択された時間について示されている。SCIにより不確実であると見なされたケースは、意思決定から破棄される。SCIは、クラスの有病率は保持されたまま、所見のテスト群のランダムに選択された20%に対して評価された。上のパネルは感度及び特異度を示し、下のパネルは陽性適中率(PPV)、陰性適中率(NPV)、及び精度を示している。
[0092] 急性心不全に加えて、本明細書に開示され又はさもなければ想定される方法、システム及び装置は、多種多様な他の患者スコア、分析、状態又は他の状況に関して利用できる。リスクスコア分析を利用する、又はリスクスコアから利益を得ることができる如何なる分析も、このシステムの要素又は焦点となり得る。
[0093] 単なる一例として、本明細書に開示され又はそれ以外で想定される方法、システム及び装置は、早期悪化指数に関連するリスクスコア分析に利用でき、その場合、一般的な患者の悪化が検出され、当該システムは患者が何時一層高レベルのケアを伴うユニット、場所又は治療に転送されるべきかを予測できる。
[0094] 更に他の例として、本明細書に開示され又はそれ以外で想定される方法、システム及び装置は、血行動態安定指数に関連するリスクスコア分析に利用でき、その場合、当該システムは、ショック等の血行動態不安定に対して患者が何時投薬又は他の介入治療を必要とするかを予測できる。
[0095] これらの例は、本明細書に開示され又はそれ以外で想定される方法、システム及び装置の単なる可能な例として認識されるべきであり、したがって限定するものでない例である。
[0096] 一実施形態によれば、当該患者リスクスコア分析システムは、分類器をトレーニングするために使用される入力データ内の数千又は数百万のデータポイントを処理し、受信された複数の患者の特徴を処理及び分析するように構成される。例えば、特徴の識別及び抽出並びにその後のトレーニング等の自動化されたプロセスを使用して、機能的で熟練したトレーニングされた分類器を生成することは、入力データからの数百万のデータポイント及び生成された特徴を処理する必要がある。このことは、数百万又は数十億のデータポイント及び数百万又は数十億の計算から新しいトレーニングされた分類器を生成するために、数百万又は数十億の計算を必要とし得る。その結果、トレーニングされた各分類器は、機械学習アルゴリズムの入力データ及びパラメータに基づいて新たな別個のものとなり、したがって、当該リスクスコア分析システムの機能を改善する。このように、機能的で熟練したトレーニングされた分類器を生成することは、人間の脳が生涯又は複数の生涯で達成できない量の計算及び分析を伴うプロセスを含む。
[0097] 更に、当該患者リスクスコア分析システムは、患者の特徴を継続的に受信し、分析を実行し、患者に関してユーザに提供されるレポートを介して定期的又は継続的な更新を提供するように構成できる。このことは、レポートを最適化するために、何千又は何百万ものデータポイントを継続的に分析することを必要とし、人間の脳が生涯で達成できない量の計算及び分析を必要とする。
[0098] 改善された患者リスクスコア分析を提供することにより、この新規な患者リスクスコア分析システムは、従来技術のシステムと比較して、患者リスク分析に多大なプラスの効果をもたらす。臨床環境でのほんの一例として、患者のリスクスコアを信頼区間で改善できるシステムを提供することにより、当該システムは治療の決定を容易にし、生存転帰を改善し、これにより救命につながる。
[0099] 本明細書で規定及び使用される全ての定義は、辞書の定義、参照により組み込まれる文書の定義、及び/又は定義された用語の通常の意味を支配するものと理解されるべきである。
[0100] 本明細書及び請求項で使用される単数形は、そうでないと明示しない限り、「少なくとも1つ」を意味すると理解されるべきである。
[0101] 本明細書及び請求項で使用される語句「及び/又は」は、そのように結合された要素の「いずれか又は両方」、すなわち、ある場合には結合的に存在し、他の場合には分離的に存在する要素を意味すると理解されるべきである。「及び/又は」で列挙された複数の要素は、同じように、すなわち、そのように結合された要素の「1以上」と解釈されるべきである。「及び/又は」句により具体的に識別される要素以外の他の要素が、これらの具体的に識別された要素に関連するか又は関連しないかにかかわらず、オプションとして存在し得る。
[0102] 本明細書及び請求項で使用される場合、「又は」は、上記で定義された「及び/又は」と同じ意味を有すると理解されるべきである。例えば、リスト内の項目を分離する場合、「又は」又は「及び/又は」は内包的であると、すなわち、複数の又はリストアップされた要素のうちの1つのみの内包のみならず、2以上も含み、オプションとして追加のリストアップされていない項目も含むと解釈されるものとする。「のうちの1つのみ」又は「のうちの正確に1つ」、又は請求項に使用される場合の「からなる」等の、そうでないと明確に示される用語のみが、複数の又はリストアップされた要素のうちの正確に1つの要素の内包を示す。一般的に、本明細書で使用される「又は」という用語は、「どちらか」、「のうちの1つ」、「のうちの1つのみ」又は「のうちの正確に1つ」等の排他性の用語により先行される場合にのみ、排他的代替(すなわち、「一方又は他方であるが、両方ではない」)を示すと解釈されるものとする。
[0103] 本明細書及び請求項で使用される場合、1以上の要素のリストを参照する「少なくとも1つ」という語句は、当該要素のリストにおける要素の任意の1以上から選択される少なくとも1つの要素を意味するものであって、必ずしも該要素のリスト内に具体的に掲載された各々の及び全ての要素の少なくとも1つを含むものではなく、該要素のリスト内の要素の如何なる組み合わせも除外するものではない。この定義は、当該「少なくとも1つ」という語句が参照する要素のリスト内で具体的に識別される要素以外の要素が、これらの具体的に識別される要素に関係するか関係しないかに拘わらず、オプションとして存在することも許容する。
[0104] また、明確にそうでないと示されない限り、本明細書の請求項に記載される2以上のステップ又は動作を含む如何なる方法においても、該方法のステップ又は動作の順序は、該方法のステップ又は動作が記載される順序に必ずしも限定されるものではないと理解されるべきである。
[0105] 請求項において、及び上記明細書において、「有する」、「含む」、「担持する」、「有する」、「含む」、「関与する」、「保持する」、「からなる」等の全ての移行句は、開放型のもの、すなわち、含むが限定されるものではないことを意味すると理解されるべきである。「からなる」及び「から本質的になる」という移行句のみが、各々、閉鎖型又は半閉鎖型の移行句であるものとする。
[0106] 以上、本明細書において幾つかの発明の実施形態を説明及び図示してきたが、当業者は、機能を実行し、及び/又は結果及び/又は説明した利点のうちの1つ又は複数を得るための様々な他の手段及び/又は構成を容易に想起するであろう。このような変形及び/又は修正の各々は、本明細書に記載された本発明の実施形態の範囲内にあるとみなされる。より一般的には、当業者は、本明細書に記載された全てのパラメータ、寸法、材料、及び構成が例示的であることを意味し、実際のパラメータ、寸法、材料、及び/又は構成は、本発明の教示が使用される特定の用途に依存することを容易に理解するであろう。当業者は、本明細書に記載された特定の本発明の実施形態に対する多くの均等物を、通常の実験のみを使用して認識し、又は確認することができるであろう。したがって、前述の実施形態は例としてのみ提示されており、添付請求項の範囲及びその均等物の範囲内で、本発明の実施形態は、具体的に説明及び請求項に記載された以外の方法で実施できることを理解されたい。本開示の発明の実施形態は、本明細書に記載の個々のフィーチャ、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法を対象とする。更に、このようなフィーチャ、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法の2以上の如何なる組み合わせも、これらフィーチャ、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法が相互に矛盾していない限り、本開示の発明の範囲内に含まれる。

Claims (15)

  1. リスクスコア分析システムを使用して患者のリスクスコアを生成及び提示するための方法であって、前記方法は、
    前記リスクスコア分析システムにおいて前記患者に関する複数の特徴を受信するステップであって、該複数の特徴が第1の時点において前記患者に関して取得された少なくとも複数のバイタルサインを含む、ステップと、
    前記リスクスコア分析システムのトレーニングされるリスクモデルを使用して、リスクスコア分析に対する前記第1の時点での受信された前記複数の特徴の各々の重要度を特徴付けるステップと、
    前記患者に関する前記受信された複数の特徴から、初期リスクスコアを計算するステップと、
    前記トレーニングされるリスクモデルを使用して、各々が前記受信された複数の特徴には見付からない特徴を含む1以上の欠落した特徴を識別するステップであって、該1以上の欠落した特徴の各々が前記患者のリスクスコアの計算に関連する、ステップと、
    前記トレーニングされるリスクモデル及び識別された前記1以上の欠落した特徴を使用して、前記初期リスクスコアの信頼範囲に対する該識別された1以上の欠落した特徴の影響を含むリスクスコア信頼区間を計算するステップと、
    前記初期リスクスコア及び計算された前記リスクスコア信頼区間から、リスクスコア範囲を計算するステップと、
    前記リスクスコア分析システムのユーザインターフェースを介してユーザに、初期スコアに前記計算されたリスクスコア信頼区間をプラス及びマイナスしたものを含むリスクスコア範囲、及び前記識別された1つ以上の欠落した特徴のうちの1つ以上を提示するステップと
    を有する、方法。
  2. 前記リスクスコア範囲を予め定められたリスクスコア閾値と比較するステップと、
    前記トレーニングされるリスクモデルにより、前記リスクスコア範囲が前記予め定められたリスクスコア閾値外にある場合、前記リスクスコアが確実であると決定するか、又は前記リスクスコア範囲が前記予め定められたリスクスコア閾値内にある場合、前記リスクスコアが不確実であると決定するステップと、
    前記ユーザインターフェースを介して前記ユーザに、前記リスクスコアが確実であるか不確実であるかの決定を提示するステップと、
    を更に有する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記リスクスコアが予め定められた期間にわたり安定していた場合、前記リスクスコア範囲が前記予め定められたリスクスコア閾値内であっても、該リスクスコアが確実であると決定される、請求項2に記載の方法。
  4. 前記複数の特徴のうちの予め定められた1以上が予め定められた期間にわたり安定していた場合、前記リスクスコア範囲が前記予め定められたリスク閾値内であっても、前記リスクスコアが確実であると決定される、請求項2に記載の方法。
  5. 前記リスクスコア分析システムにおいて、前記患者に関する第2の複数の特徴を受信するステップであって、該第2の複数の特徴が前記第1の時点に続く第2の時点において前記患者に関して取得された少なくとも複数のバイタルサインを含む、ステップと、
    前記受信された第2の複数の特徴を用いて、前記初期リスクスコア、前記リスクスコア信頼区間及び前記リスクスコア範囲を更新するステップと、
    前記リスクスコア分析システムのユーザインターフェースを介してユーザに、両方の計算された初期リスクスコア及び両方の計算されたリスクスコア範囲を含む更新されたリスクスコア範囲を提示するステップと
    を更に有する、請求項1に記載の方法。
  6. 前記リスクスコア信頼区間は2以上の欠落した特徴の影響を含み、前記提示されたリスクスコア範囲が該リスクスコア範囲に対する前記2以上の欠落した特徴の各々の影響の指標を含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記識別された1以上の欠落した特徴のうちの前記1以上の提示が、前記リスクスコア分析に対する各々の欠落した特徴の重要度の識別を含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記リスクスコア分析システムの前記トレーニングされるリスクモデルをトレーニングするステップを更に有し、該トレーニングするステップが、
    複数の連続する時点にわたり複数の患者に関して取得された複数の特徴を含むトレーニングデータセットを受信するステップであって、前記複数の患者の各々に関する前記複数の特徴の各々は、前記複数の連続する時点の各々において当該患者に関して取得された少なくとも複数のバイタルサインを含み、前記トレーニングデータセットが前記複数の患者の各々に関する転帰を含む、ステップと、
    前記受信されたトレーニングデータセットをトレーニングのために処理して、処理されたトレーニングデータセットを生成するステップと、
    前記処理されたトレーニングデータセットを使用して、前記リスクスコア分析システムの前記リスクモデルをトレーニングして、所与の時点におけるリスクスコアに対する特徴の重要度を認識し、及び/又は所与の時点におけるリスクスコアの信頼範囲に対する特徴の影響を認識することにより、トレーニングされたリスクモデルを生成するステップと
    を有する、請求項1に記載の方法。
  9. 所与の時点におけるリスクスコアに対する特徴の重要度が、該時点における該特徴のシャープレイ値に基づくものである、請求項8に記載の方法。
  10. 患者に関する複数の受信された特徴から信頼区間を有したリスクスコアを生成するトレーニングされたリスクモデルであって、前記複数の受信された特徴が第1の時点において前記患者に関して取得された少なくとも複数のバイタルサインを含むリスクモデルと、
    (i)前記トレーニングされたリスクモデルを使用して、リスクスコア分析に対する前記第1の時点における前記受信された複数の特徴の各々の重要度を特徴付け、(ii)前記患者に関する前記受信された複数の特徴から、初期リスクスコアを計算し、(iii)前記トレーニングされたリスクモデルを使用して、各々が前記複数の受信された特徴には見付からない特徴を含む1以上の欠落した特徴を識別し、ここで、該1以上の欠落した特徴の各々は前記患者のリスクスコア計算に関連するものであり、(iv)前記トレーニングされたリスクモデル及び前記識別された1以上の欠落した特徴を使用して、前記初期リスクスコアの信頼範囲に対する前記識別された1以上の欠落した特徴の影響を含むリスクスコア信頼区間を計算し、及び(v)前記初期リスクスコア及び前記計算されたリスクスコア信頼区間から、リスクスコア範囲を計算する、プロセッサと、
    前記初期スコアに前記計算されたリスクスコア信頼区間をプラス及びマイナスしたものを含むリスクスコア範囲、及び前記識別された1以上の欠落した特徴のうちの1以上をユーザに提示するユーザインターフェースと
    を有する、患者リスクスコア分析システム。
  11. 前記プロセッサは、更に、前記リスクスコア範囲を予め定められたリスクスコア閾値と比較し、前記トレーニングされたリスクモデルは、前記リスクスコア範囲が前記予め定められたリスクスコア閾値外にある場合に前記リスクスコアは確実であると決定する一方、前記リスクスコア範囲が前記予め定められたリスクスコア閾値内にある場合に前記リスクスコアは不確実であると決定し、前記ユーザインターフェースは、更に、前記リスクスコアが確実であるか又は不確実であるかの決定を提示する、請求項10に記載の患者リスクスコア分析システム。
  12. 前記リスクスコアが予め定められた期間にわたり安定していた場合、前記リスクスコア範囲が前記予め定められたリスクスコア閾値内であっても、該リスクスコアが確実であると決定される、請求項11に記載の患者リスクスコア分析システム。
  13. 前記複数の特徴のうちの予め定められた1以上が予め定められた期間にわたり安定していた場合、前記リスクスコア範囲が前記予め定められたリスク閾値内であっても、前記リスクスコアは確実であると決定される、請求項11に記載の患者リスクスコア分析システム。
  14. 前記プロセッサは、更に、
    前記患者に関する第2の複数の特徴を受信し、ここで、該第2の複数の特徴は前記第1の時点に続く第2の時点において前記患者に関して取得された少なくとも複数のバイタルサインを含み、
    前記受信された第2の複数の特徴を用いて、前記初期リスクスコア、前記リスクスコア信頼区間及び前記リスクスコア範囲を更新し、
    前記ユーザインターフェースが、更に、両方の計算された初期リスクスコア及び両方の計算されたリスクスコア範囲を含む更新されたリスクスコア範囲を提示する、
    請求項10に記載の患者リスクスコア分析システム。
  15. 前記リスクスコア信頼区間は2以上の欠落した特徴の影響を含み、前記提示されたリスクスコア範囲が該リスクスコア範囲に対する前記2以上の欠落した特徴の各々の影響の指標を含む、請求項10に記載の患者リスクスコア分析システム。
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