JP2023526913A - 喫煙物品を特定する方法及びシステム - Google Patents

Abstract

本発明は、エアロゾル生成物品（１）を認証する方法に関し、－エアロゾル生成物品（１）の少なくとも１個の消耗品区画分を撮像及び処理するステップと、－現在のデジタル化された画像と、物品（１）の製造中に登録された基準画像の相関を求めるステップと、－相関結果と所定の相関基準とに基づいて、当該物品（１）が真正品であるか否かを判定するステップを含んでいる。本発明はまた、前記エアロゾル生成物品（１）の個々の基材部分（１４’）の確率的配置を撮像し解析する画像処理及び画像相関手段を含む２Ｄ及び／又は３Ｄ撮像器（１１０）を有するエアロゾル生成装置（１００）を含むエアロゾル生成システムにも関する。本発明はまた、インライン撮像システム（２１００）を含むエアロゾル生成物品（１）製造機械（３１００）にも関する。【選択図】図１

Description

本発明はタバコの分野に関し、特に再構成タバコ、及びエアロゾル生成物品に関する。本発明は更に、喫煙装置、特に電気加熱式ｅ液体システム又は電気加熱式エアロゾル生成システムに関する。

近年、エアロゾル生成消耗物品に基づく電子タバコが人気を博している。主に、以下の２つの種類、すなわち液体気化器と加熱式タバコ吸入器がある。加熱式たばこ吸入器は「加熱非燃焼」システム（ＨＮＢ）と称される。加熱式たばこ吸入器は、エアロゾル形成剤、香味料、及び多くの場合ニコチンを含む液体燃焼剤を加熱して吸入可能なエアロゾルを供給する電子タバコと比較して、より本格的なタバコ風味を提供するものである。ＨＮＢシステムの動作原理は、加熱中に気化するエアロゾル形成物質（グリセリン及び／又はプロピレングリコールなど）を含むタバコ材料を加熱し、タバコ材料からニコチンやフレーバー成分を抽出する蒸気を生成することである。タバコ物質は、従来のタバコの通常の燃焼温度よりも低い２００～４００℃に加熱される。吸入装置は、通常、手持ち式の加熱器であり、棒状の消耗物品を受容すべく構成されている。

エアロゾル生成物品の不正取引は、それが標準的なタバコ、ｅ液体、又はＨＮＢ物品であっても、偽造品は特に品質が劣悪な場合があり、ｅ液体又はＨＮＢ消耗物品であれば所定の喫煙システムに適していない恐れがあるため問題である。エアロゾル生成消耗物品が真正品であるか否かを識別すべく、特定の機器で使用中又は以前に使用されたことが検出されるように、物品に関する情報を含むコード又は同等の目印が物品の外面に配置されていてよい。これにより、消耗物品の真正性を確認することができ、真正でないことが確認された場合、用いる加熱システムへの電力供給を停止できる。ＨＮＢ物品等の消耗物品上のコードを正確に認証するには、適正な物品が拒絶されないように、認識確率が極めて高くなければならない。しかし、既存の証印は、中に含まれ得る情報の密度が低いため限界があり、大多数の既知の証印は特定の光学機器を使用せずとも例えば単に肉眼でコードを視認するだけで容易に複製できる１次元又は２次元バーコード等の古典的コードに依存している。

認証可能なエアロゾル生成物品を提供する各種の試みが従来技術において既に提案されている。例えば、米国特許出願公開第２０１９０００８２０６Ａ１号明細書は、喫煙物品の種類を表し、パターン又は１／２次元バーコードの形式をとり得る証印を喫煙物品の外面上に含む喫煙物品を開示している。証印は、より小さいサイズの点として印刷することにより生成される異なる階調レベルを含んでいる。これらの証印は容易に検出可能且つ再現可能であり、わずかな密度の情報しか含まないか、又は許容できない程度にサイズが大きくなり得る。米国特許出願公開第２０１９０００８２０６Ａ１号明細書に記述されたシステムは、特定の赤外線吸収帯を有する等の光学特性がセンサモジュールで使用されるＬＥＤに合致する必要がある印刷証印に依存する。追加的な工程として証印を物品に印刷する必要があるという事実により、製造工程が複雑になり、且つエアロゾル生成装置に要求されるように加熱器の近傍のような厳しい環境におけるインクの安定性に関する問題がある。

米国特許出願公開第２０１６０３０２４８８Ａ１号明細書に、外面上に証印を含む喫煙物品を記述している。証印は１次元／２次元バーコードの形式をとり得る。当該コードは、識別可能なスペクトルシグネチャを含んでいるが、スプレーによる層の形成を必要とし、分光器を必要とする。また、スペクトルにより生成される署名は、１ｐｐｍ～１０００ｐｐｍの範囲にあり得る濃度に依存するため、精度の制御が困難である。スペクトルシグネチャに基づくタガントはまた、タガントの信頼性を低下させるスペクトル測定及び解釈並びに較正の問題に紐付けられ、そのようなタガントの安定性に関わる問題が生じ得る。製造中にスプレー層を追加することで、制御された仕方で化学物品を取り扱って適用する必要があるため、工程がより複雑になる。

国際公開第２０１９１２９３７８Ａ１号パンフレットに、消耗品に関する情報を含む証印を含む吸入器用のエアロゾル生成消耗品物品を記述している。証印は感熱性成分で形成されている。消耗物品は過酷な条件下で使用されるため、これらの種類の証印の安定性に疑問がある。また、証印は、肉眼で容易に見える単純な読み取り可能なコードの形式であるため、コードは容易に複製でき、偽造防止タガントとしての用途はほとんど無いと思われる。

従って、ＨＮＢ、電子タバコ吸入及び喫煙物品等のエアロゾル生成物品の認証を可能にする改良された技術が必要とされている。特に、認証品質を向上させ、物品の偽造を困難にすべく、はるかに高い情報密度を含むコードに基づく認証が好適と思われる。更に、従来技術のあらゆる証印よりもはるかに簡素、且つ印刷又は接着層の追加を必要としない、又は消耗物品への追加的な支持部等の組み込み要素を必要としない認証方法が必要とされている。また、消耗物品の製造工程中、証印の製造に液体又は気体の化学物品を用いることを避けなければならない。

本発明の発明者らは、エアロゾル生成消耗品上又は内に添加された、又は組み込まれた証印の使用を必要としない認証方法を提供することにより、上述の問題に対する解決策を見出した。提案する解決策は、エアロゾル生成物品に固有の複雑な幾何学的特性に依存し得るエアロゾル生成物品の消耗品区画分の組成物の確率的配置の撮像及び認識に基づいており、消費時に消耗品を認識し得る固有の利用可能な基準を提供することを可能にする。これにより、エアロゾル生成消耗品の安価且つ極めて安全な個別認識を行うことができる。実際、エアロゾル生成物品の基材の確率的配置を模倣及び複製することは極めて困難であり、人の指紋検出の場合と同程度に安全なセキュリティレベルを可能にする。

第１の態様において、本発明は、前記エアロゾル生成物品の少なくとも１個の消耗品区画に確率的配置で配置された個々の基材部分で形成された消耗品基材を含むエアロゾル生成物品を認証する方法に関し、本方法は、以下のステップ、すなわち
ａ）画像処理手段及び画像相関手段を含む撮像器を提供するステップと、
ｂ）エアロゾル生成用物品の前記少なくとも１個の消耗品区画の消耗品基材を撮像して前記撮像器により内部の消耗品基材の２Ｄ及び／又は３Ｄ画像を形成するステップと、
ｃ）前記画像処理手段により、前記２Ｄ及び／又は３Ｄ画像を処理して前記消耗基材の個々の基材部分の確率的配置を表すデジタル化された２Ｄ及び／又は３Ｄ画像を、前記画像が前記消耗品区画内の個々の基材部分の確率的配置の特徴的光学情報を含むように形成するステップと、
ｄ）前記画像相関手段により、前記現在のデジタル化された画像と、前記消耗品区画内の前記消耗品基材の製造中に登録された基準画像の相関を求め、前記基準画像が前記消耗品区画内の個々の基材部分の確率的配置の特徴的光学情報も含むようするステップと、
ｅ）先の相関結果と所定の相関基準に基づいて、エアロゾル生成物品が真正品であるか否かを判定するステップを含んでいる。

本発明の撮像ステップ及び画像処理方法により、エアロゾル生成機及びエアロゾル生成装置に容易に実装可能な簡単且つ極めて信頼性の高い方法を提供することができる。

一実施形態において、撮像器が認証装置のキャビティ内に設けられていて、前記キャビティは、キャビティ開口部及び前記開口部の反対側のキャビティ終端により画定される。エアロゾル生成物品が、前記消耗品区画が前記撮像器の近傍に配置されるように、前記キャビティ内に導入される。撮像器をキャビティ終端の近傍に配置することにより、撮像器用に大きい場所を必要としない。キャビティ内に導入された物品の先端を照明すべく照明光源を撮像器の近傍に設けることができるため、撮像器を小型化でき、且つ巨大な光学的開口部を必要としない。

一実施形態において、認証装置はエアロゾル生成装置であり、キャビティは前記エアロゾル生成装置の加熱キャビティである。撮像器がキャビティ終端に配置されていることにより、物品の消費中における撮像器の加熱損傷を回避できる。

一実施形態において、エアロゾル生成物品は、近位端及び遠位端を有する細長い形状を有し、前記消耗品区画は遠位端を含み、消耗品基材の２Ｄ及び／又は３Ｄ画像は、物品の消耗品区画の前記遠位端の画像である。細長い形状を有する物品により、そのような撮像器が前記キャビティ終端の近傍に配置され得るため、撮像器の容易な配置が可能になる。

一実施形態において、消耗品区画は、前記遠位端にシーム終端部が設けられた接着シームを有し、本方法は以下の更なるステップ、すなわち
－前記シーム終端部の角度位置θを検出するステップと
－前記シーム終端部の検出された角度位置θを用いて前記消耗品の遠位端の角度補正画像を提供するステップを含んでいる。

シーム又は糊着或いは接着端の角度位置の撮像を利用する利点は、角度基準が提供されるため、認識及び相関計算の速度が大幅に向上することである。これにより、画像処理及び相関時間に長時間要する正確な角度調整を画像処理アルゴリズムに依存する必要がなくなる。

一実施形態において、前記消耗品基材はタバコ、特にタバコカットフィラー及び／又は再構成タバコを含んでいる。タバコは、組成物のサイズがｍｍ未満、典型的には０．１～０．５ｍｍの繊維又はカットフィラー部分であるため、本発明のシステム及び方法を用いて特に容易に検出することができる。本発明の装置及び方法はまた、スパゲッティ状の形又は粒子或いは無秩序な形状の部分であり得るタバコ繊維の微細サイズの微小成分の検出も可能にする。個々のタバコ繊維は、本発明の画像相関方法で検出及び利用可能な微細表面構造を有していてよい。

一実施形態において、消耗品基材は挿入部を含み、本方法は、前記遠位端における前記挿入部の存在及び２次元方向を識別するステップを含んでいる。エアロゾル生成タバコの内部に挿入部を設けることの利点は、その終端の特定の形状及び／又は位置を消耗品の消耗品区画分の先端に設けることである。従って、シーム又は糊着又は接着端の撮像及び角度位置を利用することにより、画像相関処理の目的で明確に画定された形状及び／又は角度基準が提供されるため、認識及び相関計算の速度が大幅に向上させることができる。

一実施形態において、前記挿入部は、前記消耗品の前記少なくとも１個の層内又は層上に配置された導電糸である。導電糸を用いることにより、物品の偽造が更に複雑になるため、より高いセキュリティレベルを提供することができる。更に、本明細書で説明する画像相関処理は、導電糸の存在の電気的検知に関連する追加的検知と組み合わせてもよい。

一実施形態において、前記特徴的光学情報は、紫外線及び／又は可視光及び／又は赤外線の透過及び／又は反射特徴を含んでいる。一実施形態において、前記特徴的光学情報は、強度及び／又は光学コントラスト分布も含んでいても、又は偏光特徴を含んでいてもよい。

異なる波長及び／又は偏光方向を用いることにより、上述のような相関プロセスの信頼性を高めることができる。物品の先端の照明光ビームの特定の波長及び／又は偏光状態を用いて物品の消耗品区画分の特定の光学的特性を提供することができる。そのような光学的特性は、吸収及び／又は反射特性であってよいが、色彩効果又はこれらの効果の組み合わせであってもよい。

一実施形態において、前記基準画像及び前記現在のデジタル化画像の前記光学情報は少なくとも二つの異なる波長帯域で検出される。少なくとも２個の波長を用いることにより、上述のような相関方法の信頼性を更に向上させることができる。

第２の態様において、本発明は、２Ｄ及び／又は３Ｄ撮像器を含むエアロゾル生成装置と、前記エアロゾル生成物品の少なくとも１個の消耗品区画に確率的配置で配置された個々の基材部分で形成された基材を含むエアロゾル生成物品であって近接端及び遠位端を有するエアロゾル生成物品を含むエアロゾル生成システムにより達成される。

前記撮像器は、画像処理手段及び画像相関手段を含み、
－前記撮像器により、前記遠位端での前記消耗品基材内における個々の基材部分の確率的配置の２Ｄ及び／又は３Ｄ画像を形成し、
－前記２Ｄ及び／又は３Ｄ画像を処理して前記消耗品基材の個々の基材部分の確率的配置を表すデジタル化された２Ｄ及び／又は３Ｄ画像であって前記消耗品区画における個々の基材部分の確率的配置の特徴的光学情報を含む画像を形成し、
－前記現在のデジタル化された画像と、前記消耗品区画内の前記消耗品基材の製造中に登録された基準画像であって前記消耗品区画における個々の基材部分の確率的配置の特徴的光学情報も含んでいる基準画像の相関を求め、
－先の相関結果及び所定の相関基準に基づいてエアロゾル生成物品が真正品であるか否かを判定すべく構成されている。

エアロゾル生成システムの撮像器により、エアロゾル生成装置内に容易に実装できる簡単且つ極めて信頼性の高いシステムを提供することができる。類似又は同一の撮像器消耗品の製造、搬送及び包装する製造機械内又は機械上に組み込むことにより、製造工程中に撮影された画像と物品の消費時に撮影された画像の相関を簡単且つ迅速に求めて当該物品が真正品であるか否かを直截な仕方で判定できる。

一実施形態において、前記撮像器は、紫外線及び／又は可視光及び／又は赤外線及び／又は偏光検出及び／又はマイクロ波及び／又は容量及び／又は熱検出手段を含んでいる。撮像は、光学的検出手段だけでなく、検出方法の複製を更に複雑にして検出の信頼性が向上させる非光学的検出手段により実現されてもよい。エアロゾル生成消耗品の識別方法の信頼性を更に大幅に向上させる少なくとも１個の非光学的検出と少なくとも１個の光学的検出の組み合わせを提供することもできる。

本発明はまた、複数のエアロゾル生成物品を含むように構成され、上述のように透明パッケージ底層を含み、前記エアロゾル生成装置の遠位端を前記底層と接触するように整列させ、前記透明底層により撮像システムが前記遠位端を撮像できるようにする消耗品パッケージにも関連する。少なくとも１個の透明底部を有するパッケージを提供することにより、消耗品製造機械に簡単な撮像システムを実装することが可能になり、その理由はそのような撮像システムを、透明層従って消耗品の先端に面するように機械に配置され得るからである。これにより、個々の物品の個々の認識と、パッケージにより提供される情報を紐付け可能な識別方法を提供することができる。一変形例において、消耗品製造機の包装部に配置された撮像包装システムはまた、個々の物品もパッケージ外部又は内部に存在する情報として撮像する場合がある。前記情報は、透明層の近傍に配置され得る証印又は任意の記号又はシンボルであってよい。前記パッケージは、任意の種類のパッケージであってよく、任意の外形を有していてよい。

本発明はまた、加工された物品を誘導する分配システムと、前記物品を包装する包装部を含む、エアロゾル生成物品製造機械にも関する。当該機械は、本方法を実行すべく構成された少なくとも１個のインライン撮像システムを含んでいる。前記少なくとも１個のインライン撮像システムは、前記分配システム及び／又は前記包装部に配置される。

消耗物品の先端の画像を検出及び処理する光学系を含む、本発明のエアロゾル生成装置の一実施形態の概略図を示す。 エアロゾル生成用物品の典型的な終端面であって物品の基材の組成物の無秩序な配置を表す終端面を示す。 本発明による画像の検出及び相関方法の一実施形態を模式的に示す。 消耗品の繊維の配置の確率分布の典型的なクラスの種類を模式的に示す。 エアロゾル生成用物品の終端面の典型的な前処理画像を表す模式図を示す。 商品化されたエアロゾル生成製品の終端面のサンプル画像及び処理済みサンプル画像を示す。 消耗品の終端部を可視化すべく透明な底層を含む、新規且つ視覚的に魅力的なパッケージを模式的に示す。 図２３ａのパッケージの透明な底部の少なくとも一部の画像を生成すべく配置されたカメラシステムを示す。 デュアルスペクトル帯域検出構成に依存する、本発明の方法の一実施形態のブロック図を示す。 エアロゾル生成物品を加工する製造機械の一部を示す。当該機械は、物品を搬送及び包装するユニットを含み、物品の先端を撮像する少なくとも１個の撮像装置を含んでいる。

本発明について特定の実施形態の観点から添付図面を参照しながら説明するが、本発明はこれらに限定されない。説明する図面は模式的に過ぎず、非限定的である。図面において、いくつかの要素の大きさは、例示目的で誇張され、原寸大に描かれていない場合がある。寸法及び相対寸法は、本発明を実施するための実際の縮小に対応していない。

本発明についてタバコを主成分とする消耗物品に関する以下の複数の例を挙げて説明するが、本発明の範囲がタバコを主成分とする消耗物品に限定して解釈すべきではなく、喫煙品、加熱非燃焼品、ｅ液体カートリッジ及びカトマイザー等、加熱時に吸入可能なエアロゾルを生成可能なエアロゾル生成基材を含む任意のエアロゾル生成消耗物品を包含するものとする。本発明のエアロゾル生成物品１、又は複数の物品を本明細書では消耗品と定義する。

本明細書で用いる用語「エアロゾル生成材料」は、エアロゾルを形成可能な揮発性化合物を加熱時に放出可能な材料を指す。本明細書に記述するエアロゾル生成用物品のエアロゾル生成材料から生成されたエアロゾルは視認可能であってもなくてもよく、蒸気（例：室温で通常は液体又は固体である気体状態にある物質の微粒子）だけでなく気体及び凝縮蒸気の液滴も含んでいてよい。

用語「ラッパー」は広義に、エアロゾル生成材料の電荷を保護及び含有すると共に、これらを扱うことを可能にする任意の構造又は層として定義される。ラッパーはエアロゾル生成材料と接触し得る内面を有し、エアロゾル生成材料から離れた外面を有している。ラッパー１６は好適には、紙等のセルロースを主成分とする材料を含んでいてよいが、生分解性ポリマー製であっても、ガラス又はセラミック製であってもよい。ラッパー１６は、多孔質材料であって、滑らかな又は粗い外面５を有していてよく、柔軟な材料又は硬い材料であってよい。

製造されたエアロゾル生成消耗物品１は、任意の規則的又は不規則的な形状の断面を有していてよく、例えば、長手方向軸に垂直な平面で画定される楕円形又は円形の断面を有していてよい。

本明細書で用いる用語「高画質画像」又は「処理済み画像」は、単純又は複雑な画像処理技術により修正された画像を意味し、２Ｄ及び／又は３Ｄ画像の特徴を抽出又は強化或いは相関を求める任意の公知の画像処理技術であってよい。いかなる画像処理技術又は相関技術を限定するものではない。本発明における画像処理技術は、単純なコントラスト増強技術であっても、例えば銀行業務又は指紋認識で用いるような任意の高セキュリティ検出システムで用いられるような極めて高度の画像処理システムであってよい。本明細書で用いる「テンプレート」は、別の処理済み画像との比較又は相関に用いる処理済み基準画像又は基準フレームを意味する。

本明細書で用いる用語「組成物」は、エアロゾル生成物質、例えばタバコの繊維の詳細な成分を指すが、粉末等を主成分とする消耗品の場合は粒子であってよい。エアロゾル形成基材は個々の基材部分で作られ、安定した支持部に設けられていてよい。このような支持部は、粉末、顆粒、小片又はシート、或いは少なくとも消耗品の先端において確率的配置とも称する無秩序な２Ｄ及び／又は３Ｄ配置をなす任意の材料の形式であってよい。

本書で用いる用語「終端」又は「終端部」は、製造工程中、又は消費前或いは消費中に画像が撮影される物品の先端又は部分を意味する。

図１に、製造されたエアロゾル生成消耗物品の例示的な一実施形態を示す。物品１は好適には、但し必須ではなく、仮想長手軸Ｚに沿って延在し（図１７～２２）、物品１の吸い口側に第１の先端１２と、前記第１の先端の反対側の、終端又は終端部としても定義される第２の先端１４を有している。先端１４は好適には、図１に示すように、終端組成物１４’が占める小さな体積で示すような、終端面又は当該先端付近の体積である。本発明の撮像システム及び方法により撮像される終端部の深さは、前記終端１４に垂直に画定され、１ｍｍ未満であっても、又は１ｍｍ超、例えば２～３ｍｍであってもよい。撮像システムは、撮像対象面積の関数として選択できる角度開口Ωを有している。複数の変形例において、開口は、先端１４の全体又は一部のみを覆っていてよい。複数の実施形態において、光学系は、可変焦点を提供可能な角度開口Ωに適応すべく構成されていてよい。消耗品１の終端部は好適には非閉鎖終端であり、エアロゾル物質１０が前記終端１４に対向する検出システム１１０により観察又は検出され得ることを意味する。複数の実施形態において、更に詳述するように、エアロゾル物質１０の分布が、光学的、電気的、超音波、又は熱的検出手段のいずれかにより検出できる。従って、終端は必ずしも開放終端でなくてもよく、光学的に透明か否かに依らず、任意の層により少なくとも部分的に閉じられた終端であってよく、当該層を介して検出手段が、図１７～２２に示すように、エアロゾル物質、例えばタバコを主成分とするエアロゾル物質の繊維の２Ｄ及び／又は３Ｄ分布を検出することができる。消耗物品１は、物品１のラッパー１６に追加されたか又は組み込まれた閉鎖ウインドウを有していてよい。このような変形例は図示していない。

第１の態様において、本発明はエアロゾル生成物品１を認証する方法に依存し、前記エアロゾル生成物品１は確率的配置で配置された個々の基材部分で形成された消耗品基材１０を含んでいる。

一般的な態様において、本発明の方法は、製造工程における個々のエアロゾル生成物品１の識別に基づいている。識別は、必ずしも光学的技術ではない画像処理及び画像認識技術により行われる。製造工程中、物品１は、本明細書で説明するパッケージへの導入中又は導入後にも検出できる。物品１の消費前、又は物品１の試験工程中、好適にはエアロゾル生成物品１００に配置又は関連付けられた撮像システム１１０が物品１の終端部の少なくとも１個の画像を生成する。当該終端部の処理済み画像は、製造工程中に撮影された当該終端部の画像又は処理済み画像と比較される。

より正確には、本発明の方法は図３に模式的に示され、以下のステップ、すなわち
－画像処理手段及び画像相関手段を含む撮像器１１０を提供するステップと、
－エアロゾル生成物品１の前記少なくとも１個の消耗品区画１０’内の消耗品基材を撮像して前記撮像器１１０により内部の消耗品基材の２Ｄ及び／又は３Ｄ画像を形成するステップと、
－前記画像処理手段により、前記２Ｄ及び／又は３Ｄ画像を処理して、前記消耗基材１０の個々の基材部分の確率的配置を表すデジタル化された２Ｄ及び／又は３Ｄ画像であって前記消耗品区画内の個々の基材部分の確率的配置の特徴的光学情報を含む画像を形成するステップと、
－前記画像相関手段により、前記現在のデジタル化された画像と、前記消耗品区画内の前記消耗品基材の製造中に登録された基準画像であって前記消耗品区画内の個々の基材部分の確率的配置の特徴的光学情報をも含む基準画像の相関を求めるステップと、
－先の相関結果及び所定の相関基準に基づいて、エアロゾル生成物品１が真正品であるか否かを判定するステップを含んでいる。

相関ステップは典型的に、基準として用いるテンプレートの生成を含んでいる。当該テンプレートは単純なテンプレートであっても、又は基準特徴の密なネットワークを含むテンプレートであってもよい。例えば、消耗物品１の終端１４の処理済み画像は、多数の直線又は曲線１４ｅ或いは領域１４ａ～１４ｄを含むフレームに変換され、これらの線の本数、太さ及び／又は方向が相関処理における基準として用いられる。このような基準テンプレートの一例を図１１、１２に示す。

本発明の方法は好適には、光学、容量、超音波、熱画像検出技術、又はこれらの組み合わせに関する。

複数の変形例において、所定の基準に基づき、例えば比較ステップが充分に信頼できないと判断される基準に至った場合に、画像相関処理は少なくとも２回繰り返されてよい。比較基準は、消耗品の種類毎に設定され、消耗品基材１０の組成物の統計的特性に応じて大幅に異なる場合がある。比較基準はまた、機械学習技術に依存する場合もある。

確率的画像センサ１１０は一般に、ファインディングやシーキング等の画像演算を含むピクチャ操作、数え上げを行う強力なＤＳＰに関連付けられている。

画像の前処理において、照明の変動を補うための試みとして、センサの画像取得処理で表される異なる不規則性を区別する、事前操作画像処理ステップを実行することが好適である。典型的な前処理ステップの例は、
－画像座標系が正しいことを保証すべく再サンプリングを行うステップ、
－センサのノイズが偽情報を持ち込まないようにノイズ削減を行うステップ、
－関連情報が検出できることを保証すべくコントラスト強調するステップ（例：図１７－１８）、
－局所的に適当なスケールで画像構造を強調するスケール空間表現である。

前処理ステップは好適には、前処理済み画像の二値化を含んでいる。複数の変形例において、サンプル画像と製造画像の相関処理で色の濃淡を比較する場合がある。

前処理のステップは好適には、線又は隆起部を減少させる間引きステップも含んでいてよい。「間引きアルゴリズム」を用いることにより、２値画像のスケルトン版を形成しながら、例えば基材１０の隆起部構造の接続性を維持することができる。このようなスケルトン画像を用いて微細部を抽出することができる。

画像から抽出する典型的な特徴として、線、エッジ、隆起部、及びコーナー、ブロブ、点等の局所的な注目点がある。特徴抽出技術は２Ｄ及び３Ｄ画像処理の分野で公知のため、本明細書では詳細に説明しない。本明細書に全文を引用した刊行物を以下に列挙する。
－Ｒ．Ｓｚｅｌｉｓｋｉ，Ｃｏｍｐｕｔｅｒ ｖｉｓｉｏｎ：Ａｌｇｏｒｉｔｈｍｓ ａｎｄ Ａｐｐｌｉｃａｔｉｏｎｓ，Ｓｐｒｉｎｇｅｒ Ｖｅｒｌａｇ，２０１０，ＩＳＢＮ ９７８－１８４８８２９３４３、
－Ｊ．Ｒ．Ｐａｒｋｅｒ、Ａｌｇｏｒｉｔｈｍｓ ｆｏｒ ｉｍａｇｅ ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ ａｎｄ Ｃｏｍｐｕｔｅｒ Ｖｉｓｉｏｎ（２ｎｄ ｅｄ．），Ｗｉｌｅｙ，２０１１，ＩＳＢＮ ９７８－０４７０６４３８５３、
－Ｎ．Ｍａｒｋ，Ａ．Ａｇｕａｄｏ，Ｆｅａｔｕｒｅ Ｅｘｔｒａｃｔｉｏｎ ａｎｄ Ｉｍａｇｅ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ ｆｏｒ Ｃｏｍｐｕｔｅｒ Ｖｉｓｉｏｎ （４ｔｈｅ ｅｄ．），Ａｃａｄｅｍｉｃ Ｐｒｅｓｓ，２０１９，ＩＳＢＮ ９７８－０１２８１４９７６８

膨大な数の可能な特徴抽出技術のうち一例は以下のものである。特徴抽出のステップにおいて、ピクチャ内の各エッジ画素の近傍をフィルタリングすることにより微妙な微細部を強調又は除去することができる。このような特徴抽出の最も一般的且つ好適な技術は、交差数（Ｃｎ）を用いるものである。交差数は、数と特定の特徴を紐付ける、画像処理における公知の数体系である。例えば、隆起部の終端にＣｎ＝１、通常の隆起部にＣｎ＝２、隆起部の分岐にＣｎ＝３を割り当てることができる。

前処理及び特徴抽出の後で、処理のある時点で、どの画像点又は画像領域が更なる処理に関連するかを決定する必要がある。このような決定は、物品１の基材組成物１４’の典型的な統計分布の公知の特性に基づいて行われる。

テンプレートの生成後、製造工程中に撮影された、基準画像又は生産画像として定義される画像と、消耗物品１の消費前又は消費中に撮影されたサンプル画像の特徴を照合する必要がある。照合は、形状、深さ、面積、又は強度効果を比較することにより行われてよい。照合は典型的に、微細部、線又は隆起部或いは白黒領域、３Ｄ特徴（例えばある画素での深さ）、分岐の個数、又はこれらの組み合わせのうち少なくとも１個の相関に基づいて行われる。２Ｄ画像と３Ｄ画像の照合は公知の技術であり、本明細書では詳細に説明しない。

複数の変形例において、画像の照合は、平均色又は平均強度の比較により実行されてもよい。例えば、特定の確率分布で、繊維の密度は中央部よりもラッパー１６の近傍で大きくなる場合がある。画像処理方法はそのような情報を図１４に示すように、例えばコントラスト、色又は強度が異なる２個の帯域で変換することができ、変換された画像は次いで相関テストステップで簡単なテンプレートとして用いられる。

本発明で可能な検出と撮像技術との生じ得る主な一般的差異について以下に簡単に述べる。

光学技術は、消耗物品１の終端１４の高画質画像を提供する光源及び検出器の使用に基づいている。画像は２Ｄ及び／又は３Ｄ画像であってよい。使用するカメラ１１０の種類は、レンズ又は対物レンズ等の結像光学系１１２、或いは結像処理手段に接続されたカーブミラー及び結像検出器（当該結像処理手段の一部が当該結像検出器に組み込まれていてよい）を含む特定の種類のコンピュータ化されたカメラである。

光源は、ＣＷ又はパルスＬＥＤ或いは半導体レーザー若しくは紫外又は赤外光源等であってよい。発した光ビームが光導波路を用いて前記端部に伝送される光源を設けることにより、光を消耗物品１の終端部に送ることができる。このような複数の変形例は本明細書では図示していない。撮像光学系１１２がレンズ、ミラー、プリズム、又は消耗物品１の終端部との間で光を伝送すべく構成された任意の光学部品を含んでいてよいことが理解されよう。

複数の光学的実施形態において、光はエアロゾル生成物質の終端の少なくとも一部から反射される。反射及び／又は拡散された光は、入射した照射光ビームと、タバコ繊維等のエアロゾル生成物質の組成物１０のエッジ、谷部及び表面形状との相互作用により提供される。前記組成物１０はまた、成分が確率分布している粉末又は任意の物質の形式であってよい。使用する波長及び消耗品１の基材１０の特定の特性に基づいて、入射光が特定の深さまで基材１０を貫通できることが理解されよう。複数の変形例において、消耗品１は、フィルタ及び／又はウインドウにより撮像システム１１０から分離されていてよい。このように可能な、但し必須ではない光学的分離要素は、図１に太線で模式的に示すように、消費される前に消費物１が押し付けられるウインドウを形成するように配置されていてよい。

少なくとも導電性又は誘電性である任意の物質を測定及び認識できる容量結合に基づく容量検出方法を採用してもよい。

特定の周波数の音波を送信して当該周波数を当該音波の反射に調整することによりエアロゾル生成物質の成分を認識できるため超音波撮像技術も利用できる。

光学的手法と同様であるが熱の影響が検出される点が異なる熱撮像も採用されてよい。エアロゾル生成装置内の加熱器を用いて熱源を生成して赤外線画像を提供することができる。

本明細書では一般に、任意の画像処理技術、例えば高速フーリエ変換技術を用いてよいことが理解されよう。画像内の特徴的特性を検出する画像処理技術は過去に、主に高画質写真の分野で広範に開発されており、本明細書では更に説明しない。

いくつかの典型的且つ非排他的な特徴抽出技術について以下に述べる。

エアロゾル生成物質の成分は典型的にｍｍ、又はｍｍ未満、或いはマイクロメートル規模の要素である。エアロゾル生成物品１の基材１０の組成物１４’の確率分布は、主に暗い隆起部及び／又は領域のエッジ、及び明るい線及び／又は領域の谷部の形状及び分布に基づくいくつかの典型的なクラスに概ね分類される。
－弧状分布（図４）、すなわち弧の形の分布、
－テントアーチ分布（図５）、すなわち弧にピークを有する分布、
－ループやダブルループ分布（図６、８）、すなわちループやループの一部を含む分布、
－窪み付きループ（図９）、すなわち中央領域や形状があるループ状の分布、
－渦巻き分布（図７）、すなわち中心の周りに角張った形状を有する分布、
－又は上述の分布の組み合わせ或いは無秩序分布（図１０）。

典型的な特徴抽出技術として、但し非排他的に、微細部抽出、隆起部及び谷部検出、方向抽出が挙げられる。当該技術について以下に簡単に説明する。

微細部抽出：当該技術は、特定の画像抽出方針に依存し、分布する小さい特徴の検出に基づいている。このような技術は、典型的に１０～１００μｍのマイクロメーターレベルの構造を検出可能な画像システムを必要とする場合がある。微細部は、エッジ又は隆起部の先端、或いは小さい点若しくは例えばタバコ繊維の表面の詳細状況であってよい。例えば、隆起部の湾曲、又は幅及びエッジの破断、エッジの分岐等を検出することができる。このような特徴は偽の詳細状況を含む可能性があるため、前記前処理ステップ中に画像から除去されてよい。微細部検出技術は、異なる画像認識分野、主にセキュリティ分野及びロボット撮像で使用され、例えば本明細書に全文を引用している以下の刊行物に記述されている。
Ｂ．Ｎａｇｐａｌ ｅｔ ａｌ．，Ａｎａｌｙｓｉｓ ｏｆ ｆｉｎｇｅｒｐｒｉｎｔ ｒｅｃｏｇｎｉｔｉｏｎ ｍｅｔｈｏｄｓ ｉｎ ｂｉｏｍｅｔｒｉｃ ｓｅｃｕｒｉｔｙ ｓｙｓｔｅｍ，ＩＪＥＡＴ，ＩＳＳＮ ２２４９－８９５９，ｖｏｌ－Ｉ；Ｉｓｓｕｅ １，ｏｃｔ ２０１５，ｐｐ．８３－８６

複数の変形例において、図１７、１９、２１の画像のコントラスト強調ピクチャである図１８、２０、２２に示すように、グレー領域を除去して極めてコントラストの高い白黒画像を提供すべく簡単なコントラスト強調技術を用いる場合がある。

エッジ検出：エアロゾル生成物質要素の分布におけるエッジの主な特性は、エッジ上で暗レベルが顕著な部位が確率分布の簡単且つ信頼性が高い第１の情報を提供して相応に、すなわち更なる複雑な画像処理無しに使用できることである。

方向検出：特徴の相対方向を検出することができる。例えば、特定の形状を有するループに対するエッジ又は点を検出することができる。

一実施形態において、撮像器１１０は、認証装置１００のキャビティ２００に設けられている。当該キャビティ２００は、キャビティ開口２０２、及び前記開口２０２の反対側のキャビティ終端２０４により画定される。エアロゾル生成物品１は、前記消耗品区画が前記撮像器１１０の近傍に配置されるようにキャビティ２００内に導入される。

一実施形態において、認証装置はエアロゾル生成装置１００であり、キャビティ２００は当該エアロゾル生成装置１００の加熱キャビティである。

一実施形態において、エアロゾル生成物品１は、近位端１２及び遠位端１４を有する細長い形状を有し、前記消耗品区画１０’は遠位端１４を含み、消耗品基材の２Ｄ及び／又は３Ｄ画像は当該物品の消耗品区画の前記遠位端１４の画像である。撮像システムの焦点面は遠位端１４に一致していてよいが、例えば使用する波長に依存して遠位端の近傍に位置していてよいことが理解されよう。複数の実施形態において、例えば二つの異なる波長を用いることにより、撮像システムは、エアロゾル生成物品１内に、及び前記遠位端１４の近傍に少なくとも２個の異なる断面の２Ｄ又は３Ｄ画像を提供することができる。

一実施形態において、消耗品区画１０’は、前記遠位端１４にシーム終端部を設ける少なくとも１個の接着シームを有し、本方法は以下の更なるステップ、すなわち
－前記シーム終端部のＸ－Ｙ平面内の角度位置θを検出するステップと、
－前記シーム終端部の検出された角度位置θを用いて前記消耗物品１の遠位端１４の角度補正済み画像を提供するステップを含んでいる。

一実施形態において、前記消耗品基材１０はタバコ、特にタバコカットフィラー及び／又は再構成タバコを含んでいる。

一実施形態において、消耗品基材１０は挿入部Ｉ（図１３）を含み、本方法は、前記遠位端１４（図１３）における前記挿入部Ｉの存在及び２次元（Ｘ－Ｙ）方向を識別するステップを含んでいる。

一実施形態において、前記挿入部Ｉは、前記消耗物品１の前記少なくとも１個の層内又は層上に配置された導電糸である。

一実施形態において、前記特徴光学情報は、紫外線及び／又は可視光及び／又は赤外線の透過及び／又は反射特徴を含んでいる。

一実施形態において、前記特徴光学情報は強度分布を含んでいる。

一実施形態において、前記特徴光学情報は偏光特徴を含んでいる。

一実施形態において、前記基準画像及び前記サンプルのデジタル化画像の前記光学情報は少なくとも二つの異なる波長帯域で検出される。

図２４に、２波長帯域検出システム及び方法の場合に可能な画像処理及び相関ステップのブロック図である。異なる波長を用いることにより、相関検出を大幅に向上させることができる。複数の変形例において光学的撮像技術を、消耗物品１の終端部の他の撮像又は検出技術と組み合わせてもよい。

複数の実施形態において、画像処理撮像器１１０は、消耗物品１の変形を補正できる処理アルゴリズムを含んでいてよい。図１７、１９及び２１の典型的な例で示すように、少なくともタバコ基材の場合に、繊維１４’の統計的配置は同一のままであることが分かる。実際、図１９に、横方向の力Ｆを加えることにより変形させた図１７のサンプルを示す。前記変形力に垂直な別の力を加えることにより、サンプル１は図２１に示すように初期形状を取り戻す。繊維１４’は柔軟であるため、その統計的分布はほぼ同一のままである。これはまた、画像処理技術を用いることにより、変形したサンプル（図１９）の形状をアルゴリズムを用いることにより補正して、変形していないサンプルと等価な再構成画像を提供できることも示唆している。

また、画像処理技術により消耗品の角度方向を補正することも可能である。要求される相関確率、及び相関テストの速度に依存して、撮像器１１０は１０、１００、１０００又は１００００回の角度相関テストを行うことができるため、装置１００内の消耗品１の角度方向を一切必要としないシステムを提供することができる。相関処理を大幅に高速化すべく、シームの境界又は消耗品内部の挿入物の方向等の角度基準を用いてもよい。一例として、Ｔ字型の挿入部を図１３に示す。

複数の有利な実施形態において、画像を取得し、それらを処理して基準テンプレートを実現する上述のステップは、消耗物品１のインライン処理中に実行されても、又は図２５、２６により詳細に記述するように包装工程中に包装画像処理システムにより実行されてもよい。

第２の態様において本発明は、２Ｄ及び／又は３Ｄ撮像器１１０を含むエアロゾル生成装置１００と、近位端１２及び遠位端１４を有する消耗物品１を含むエアロゾル生成物品１を含むエアロゾル生成システムを提供する。

撮像器１１０は、前記消耗物品１の遠位端１４を撮像及び解析する画像処理手段及び画像相関手段を含んでいる。前記消耗品基材１０は、前記遠位端１４を照射したならば前記撮像器１１０により前記確率的配置を読み取れるように、自身の組成物１４’の確率的配置を有している。

一実施形態において、前記撮像器１１０は、紫外線及び／又は可視光及び／又は赤外線及び／又は偏光検出手段を含んでいる。

複数の実施形態において、撮像器１１０は容量、又は超音波、或いは熱撮像器である。複数の変形例において、撮像器１１０は、前記検出技術のうち少なくとも二つを実行すべく構成されていてよい。

一実施形態において、前記撮像器１１０は、マルチスペクトル帯域光学撮像器である。複数の変形例において、前記撮像器１１０は、前記遠位端１４の近傍の異なる平面で画像を生成可能にする可変焦点システムを含んでいてよい。

本明細書において、検出方法及び検出システムは肉眼では全く見えない特徴を検出すべく構成できることが一般に理解されよう。また、識別処理の信頼性を向上させるべく多岐にわたる粒子又は物質がエアロゾル生成物質に混入させてよいことも理解されよう。例えば、光拡散粒子をエアロゾル生成物質１０の少なくとも一部に混入させてもよい。このように添加された粒子又は物質は、消耗物品１に均質に分布してはならず、消耗品１の遠位端１４に集中していてよい。

本発明の別の態様は、興味深い魅力的な設計態様を有するだけでなく、エアロゾル生成物質（１）の消耗品区画分の個々の基材部分１４’の確率的配置を検出することも同時に可能にする新たなパッケージ１０００に関連する。

図２３ａに模式的に示す消耗品１を包装するためのパッケージ１０００は、エアロゾル生成物品１の遠位端１４を整列させるべく少なくとも１個の透明なパッケージ底層１４００を含んでいる。好適には、物品１は前記底層１４００に接触した状態で配置されている。透明な底層１４００により、図２３ｂに示すように撮像システム２０００により前記遠位端１４の少なくとも１個を撮像することができる。

パッケージ１０００は、パッケージ１０００を開封して物品１を導入する典型的な二つの部分１００２、１００４を含んでいる。透明な底層１４００の異なる変形例が考えられる。底層１４００は、パッケージの内側又は外側に折り畳める折り畳み層１２００の一部であってよい。

パッケージ１０００は特に、物品１の出所を追跡する際に興味深い。実際、物品１は製造処理中に識別できるが、パッケージの封止の前後に識別されてもよい。図２３ｂの実行の例に示すように撮像システム２０００は単一の画像内で物品の全ての終端１４を撮像してもよい。複数の変形例において、カメラは、検出及び識別速度を速めるべく、異なるパッケージの異なる底層、例えば５個のパッケージ１０００等を同時に撮像してよい。撮像システム２０００は、複数の物品の遠位端１４の各々の拡大画像も提供すべく構成されていてよい。

本発明はまた、エアロゾル生成物品１を製造する製造機械３１００にも関する。そのような製造機械３１００は典型的に、加工された物品１を、典型的には横方向に動き、その動きを図２５に記号Ｖで示すシステムである包装部３０２０に対向する出口側として画定される終端部３００２に向けて誘導する複数のチャネル（Ａ～Ｅ）を含む分配システム３０００を含んでいる。本発明はまた、物品１の先端１４を撮像及び認識する少なくとも１個のインライン撮像システム２１００を更に含むような機械にも関する。より正確には、そのような撮像システム２１００は、本明細書で記述するように、前記消耗基材１０の個々の基材部分の確率的配置を表すデジタル化された２Ｄ及び／又は３Ｄ画像を形成すべく構成されている。エアロゾル生成物質の使用に際して、本明細書に記述するように、エアロゾル生成物品１の遠位端のデジタル化された画像を、製造機械３１００による製造中に登録された前記消耗品区画内の前記消耗品基材１０の基準画像と比較する。複数の実施形態において、各チャネル（Ａ～Ｅ）は、インライン撮像システム２１００と関連付けられていてよい。複数の変形例において、撮像システム２１００は、前記出口側３００２に位置する全ての先端１４の画像を、同時に及び／又は単一フレームで撮影すべく構成されていてよい。

本発明はまた、図２５、２６に示すように、包装部３０２０のレベルに配置された包装撮像システム２０００を含む、エアロゾル生成物品１を製造する機械３１００の一実施形態にも関する。チャネルＡ～Ｅからパッケージ１０００への物品１の流れＦＬ及び導入の詳細は図示していない。包装撮像システム２０００はまた、本明細書で記述するように、前記消耗品基材１０の個々の基材部分の確率的配置を表すデジタル化された２Ｄ及び／又は３Ｄ画像を形成すべく２Ｄ及び／又は３Ｄ画像を検出すべく配置されている。

複数の実施形態において、前記インライン撮像システム２１００及び／又は前記包装撮像システム２０００は、物品１の２個以上の先端１４を撮像すべく構成されていてよい。複数の変形例において、包装撮像システム２０００は、図２６に示すように、物品１の先端１４の完全な組の画像を撮影すべく構成されていてよい。好適には、前記包装機３１００により撮影された先端１４の画像は、図２６の実施形態に示すように、物品の包装が完了する前に撮影される。複数の変形例において、完成したパッケージは、透明な底部（図２３ａ）を有していてよく、前記画像は図２３ｂに示すように前記透明な底部を通して撮影されていてよい。

一変形例において、消耗品製造機の包装部に配置された撮像包装システムは、個々の物品及びパッケージの外側又は内側の一部に存在する情報も撮像すべく構成されていてよい。前記情報は、透明層の近傍に配置されてよい証印又は任意の印又は記号であってよい。前記パッケージは任意の種類のパッケージであってよく、任意の外形を有していても、又は任意の材料で作られていてもよい。

異なる個数及び／又は種類の撮像システム２０００、２１００が、前記製造機械３０００内の異なる構成に従い配置されていてよいことが理解されよう。例えば、前記撮像システム２０００、２１００の少なくとも一部が前記チャネルＡ～Ｅに内蔵されていても、及び／又は前記包装部３０２０と一体化されていてもよい。

Claims (15)

1. エアロゾル生成物品（１）を認証する方法であって、前記エアロゾル生成物品（１）が、前記エアロゾル生成物品（１）の少なくとも１個の消耗品区画に確率的配置で配置された個々の基材部分（１４’）で形成された消耗品基材（１０）を含み、
   前記方法が以下のステップ、すなわち
   －画像処理手段及び画像相関手段を含む撮像器（１１０）を提供するステップと、
   －前記エアロゾル生成用物品の前記少なくとも１個の消耗品区画（１０’）の前記消耗品基材（１０）を撮像して前記撮像器（１１０）により内部の消耗品基材の２Ｄ及び／又は３Ｄ画像を形成するステップと、
   －前記画像処理手段により、前記２Ｄ及び／又は３Ｄ画像を処理して前記消耗基材（１０）の個々の基材部分の確率的配置を表すデジタル化された２Ｄ及び／又は３Ｄ画像を、前記画像が前記消耗品区画（１０’）内の前記個々の基材部分の確率的配置の特徴的光学情報を含むように形成するステップと、
   －前記画像相関手段により、前記現在のデジタル化された画像と、前記消耗品区画（１０’）内の前記消耗品基材（１０）の製造中に登録された基準画像の相関を求め、前記基準画像が前記消耗品区画（１０’）内の前記個々の基材部分の確率的配置の特徴的光学情報も含むようにするステップと、
   －先の相関結果及び所定の相関基準に基づいて、前記エアロゾル生成物品（１）が真正品であるか否かを判定するステップを含む方法。
2. 前記撮像器（１１０）が認証装置（１００）のキャビティ（２００）内に設けられていて、前記キャビティ（２００）が、キャビティ開口（２０２）及び前記開口（２０２）の反対側のキャビティ終端（２０４）により画定され、エアロゾル生成物質（１）が、前記消耗品区画（１０’）が前記撮像器（１１０）の近傍に配置されるように前記キャビティ内に導入される、請求項１に記載の方法。
3. 前記認証装置がエアロゾル生成装置であり、前記キャビティ（２００）が前記エアロゾル生成装置（１００）の加熱キャビティである、請求項２に記載の方法。
4. 前記エアロゾル生成物品（１）が、近位端（１２）及び遠位端（１４）を有する細長い形状を有し、前記消耗品区画（１０’）が前記遠位端を含み、前記消耗品基材（１０）の前記２Ｄ及び／又は３Ｄ画像が前記物品（１）の前記消耗品区画の前記遠位端（１４）の画像である、請求項１～３のいずれか１項に記載の方法。
5. 前記エアロゾル生成物品（１）の前記消耗品区画が、前記遠位端（１４）にシーム終端部が設けられた接着シームを有し、前記方法が以下の更なるステップ、すなわち
   －前記シーム終端部の角度位置（θ）を検出するステップと
   －前記シーム終端部の検出された角度位置（θ）を用いて前記エアロゾル生成物品（１）の前記遠位端（１４）の角度補正画像を提供するステップを含んでいる、請求項１～４のいずれか１項に記載の方法。
6. 前記消耗品基材（１０）がタバコ、特にタバコカットフィラー及び／又は再構成タバコを含んでいる、請求項１～５のいずれか１項に記載の方法。
7. 消耗品基材（１０）が挿入部（Ｉ）を含み、前記方法が、前記遠位端（１４）における前記挿入部（Ｉ）の存在及び２次元（Ｘ－Ｙ）方向を識別するステップを含んでいる、請求項６に記載のエアロゾル生成物品（１）を識別する方法。
8. 前記挿入部（１５）が、前記エアロゾル生成物品（１）の前記少なくとも１個の層内又は層上に配置された導電糸である、請求項７に記載のエアロゾル生成物品（１）を識別する方法。
9. 前記特徴光学情報が、紫外線及び／又は可視光及び／又は赤外線の透過及び／又は反射特徴を含んでいる、請求項１～８のいずれか１項に記載の方法。
10. 前記特徴的光学情報が、強度及び／又は光コントラスト及び／又は偏光分布を含んでいる、請求項１～８のいずれか１項に記載の方法。
11. 前記基準画像及び前記現在のデジタル化画像の前記光学情報が、少なくとも二つの異なる波長帯域で検出される、請求項１～１０のいずれか１項に記載の消耗品の特定方法。
12. ２Ｄ及び／又は３Ｄ撮像器（１１０）を含むエアロゾル生成装置（１００）と、前記エアロゾル生成物品（１）の少なくとも１個の消耗品区画に確率的配置で配置された個々の基材部分（１４’）で形成された基材（１０）を含むエアロゾル生成物品（１）とを含み、前記エアロゾル生成物品（１）が近位端（１２）及び遠位端（１４）を有しているエアロゾル生成システム
    において、
    前記撮像器（１１０）が画像処理手段及び画像相関手段を有し、
    －前記撮像器（１１０）により、その前記遠位端（１４）で前記消耗品基材（１０）内の前記個々の基材部分（１４’）の確率的配置の２Ｄ及び／又は３Ｄ画像を形成し、
    －前記２Ｄ及び／又は３Ｄ画像を処理して、前記消耗品基材（１０）の個々の基材部分（１４’）の確率的配置を表すデジタル化された２Ｄ及び／又は３Ｄ画像を、前記画像が前記消耗品区画（１０’）における前記個々の基材部分（１４’）の確率的配置の特徴的光学情報を含むように形成し、
    －前記現在のデジタル化された画像と、前記消耗品区画（１０’）内の前記消耗品基材（１０）の製造中に登録された基準画像であって前記消耗品区画（１０’）における個々の基材部分（１４’）の確率的配置の特徴的光学情報も含む基準画像との相関を求め、
    －先の相関結果及び所定の相関基準に基づいて前記エアロゾル生成物品（１）が真正品であるか否かを判定すべく構成されているシステム。
13. 前記撮像器（１１０）が、紫外線及び／又は可視光及び／又は赤外線及び／又は偏光検出及び／又はマイクロ波及び／又は容量及び／又は熱検出手段を含んでいる、請求項１２に記載のエアロゾル生成システム。
14. 請求項１２又は１３に記載の複数のエアロゾル生成物品（１）を含むように構成された消耗品パッケージ（１０００）であって、透明パッケージ底層（１４００）を含み、前記エアロゾル生成装置（１）の前記遠位端（１４）を前記底層（１４００）と接触するように整列させ、前記透明底層（１４００）により撮像システム（２０００）が前記遠位端（１４）を撮像できるようにする、消耗品パッケージ（１０００）。
15. 加工された物品（１）を誘導する分配システム（３０００）と、前記物品（１）を包装する包装部（３０２０）を含む、エアロゾル生成物品（１）製造機械（３１００）であって、請求項１～１１のいずれか１項に記載の方法を実行すべく構成された少なくとも１個のインライン撮像システム（２１００）を含み、前記少なくとも１個のインライン撮像システム（２１００）が前記分配システム（３０００）及び／又は前記包装部（３０２０）に配置されている機械（３１００）。

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