JP2023526663A - インスリン送達システム、方法、及びデバイス - Google Patents

インスリン送達システム、方法、及びデバイス Download PDF

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Abstract

システムは、薬剤送達デバイスと通信し、制御ロジックを含む、コントローラを含む。制御ロジックは、食事ボーラスを計算することと、グルコースレベル、及びグルコースレベルが閾値を上回るか又は下回るかに少なくとも部分的に基づいて食事ボーラス補正を計算することと、食事ボーラス及び食事ボーラス補正に少なくとも部分的に基づいて、補正食事ボーラスを計算することと、を行うように動作する。

Description

本開示は、生理的グルコース濃度の制御に関する。より具体的には、本開示は、患者の生理的グルコース濃度を制御するための閉ループシステム及び方法に関する。
皮下インスリン補充療法は、糖尿病を制御するための最適なレジメンであることが証明されている。インスリンは、毎日複数回の注射又は注入ポンプのいずれかを介して投与され、投与量は、血中グルコース計によって1日数回行われる毛細管グルコース測定によって通知される。この従来の手法は、日々の(及び実際には瞬間的な)変動が大きくなる可能性があるため、不完全であることが知られている。更に、この手法は、繰り返し指を刺すこと、食物摂取の厳密な監視、及びインスリン送達の用心深い制御を必要とするため、患者にとって負担となり得る。
連続グルコースモニタ(CGM)などのグルコース測定デバイスの出現により、閉ループ人工膵臓(AP)システムを開発する可能性が生まれている。APシステムは、注入ポンプに指示を与えるコントローラで実行される投与/制御アルゴリズムでCGMによって提供されるグルコースデータを使用し、ポンプは患者に薬剤を投与する。
実施例1では、患者のグルコースを制御するためのシステムが開示されている。システムは、薬剤送達デバイスと通信するコントローラを含む。コントローラは、食事ボーラスを計算することと、グルコースレベル、及びグルコースレベルが閾値を上回るか又は下回るかに少なくとも部分的に基づいて食事ボーラス補正を計算することと、食事ボーラス及び食事ボーラス補正に少なくとも部分的に基づいて、補正食事ボーラスを計算することと、を行うように動作する、制御ロジックを含む。
実施例2では、グルコースレベルが閾値を下回り、かつインスリンオンボード(IOB)レベルが負である場合、食事ボーラス補正が、少なくとも部分的にIOBレベルに基づく、実施例1に記載のシステム。実施例2では、食事ボーラス補正は、(BG-目標)/Si-IOBによって計算することができる。
実施例3では、グルコースレベルが閾値を上回り、かつIOBレベルが正である場合、食事ボーラス補正が、少なくとも部分的にIOBレベルに基づく、先行実施例のいずれかに記載のシステム。実施例3では、食事ボーラス補正は、(BG-目標)/Si-IOBによって計算することができる。
実施例4では、グルコースレベルが閾値を上回り、かつIOBレベルが負である場合、食事ボーラス補正が、IOBを補正しない、先行実施例のいずれかに記載のシステム。実施例4では、食事ボーラス補正は、(BG-目標)/Siによって計算することができる。
実施例5では、グルコースレベルが閾値を下回り、かつIOBレベルが正である場合、食事ボーラス補正が、IOBを補正しない、先行実施例のいずれかに記載のシステム。実施例5では、食事ボーラス補正は、(BG-目標)/Siによって計算することができる。
実施例6では、IOBが、少なくとも部分的にミニボーラス補正に基づく、実施例2~5のいずれかに記載のシステム。
実施例7では、IOBが、少なくとも部分的に、食事ボーラス補正を計算する前の所定の期間にわたるインスリン送達に基づく、実施例2~6のいずれかに記載のシステム。
実施例8では、IOBが、線形減衰モデル、曲線モデル、又は2-コンパートメントモデルによって計算される、実施例2~7のいずれかに記載のシステム。
実施例9では、食事ボーラス補正が、少なくとも部分的に、グルコースレベルと目標グルコースレベルとの間の差に基づく、実施例1~8のいずれかに記載のシステム。
実施例10では、食事ボーラス補正が、少なくとも部分的に、インスリン感受性に基づく、実施例1~9のいずれかに記載のシステム。
実施例11では、食事ボーラスが、少なくとも部分的に、食事の炭水化物含有量及び炭水化物比率に基づく、実施例1~10のいずれかに記載のシステム。
実施例12では、計算された補正食事ボーラスに応じて、患者にインスリンを送達するように構成されている薬剤送達デバイスを更に備える、実施例1~11のいずれかに記載のシステム。
実施例13では、コントローラと通信しており、かつグルコースレベルを測定するように構成されている、グルコース測定デバイスを更に備える、実施例1~12のいずれかに記載のシステム。
実施例14では、方法が開示される。本方法は、食事ボーラスを計算することを含む。本方法は、少なくとも部分的に、グルコースレベル、グルコースレベルが閾値を上回るか又は下回るか、及び、インスリンオンボード(IOB)レベルが正であるか又は負であるかに基づいて食事ボーラス補正を計算することを更に含む。本方法は、食事ボーラス及び食事ボーラス補正に少なくとも部分的に基づいて、補正食事ボーラスを計算することを更に含む。
実施例15では、グルコースレベルが閾値を下回り、かつIOBレベルが負である場合、食事ボーラス補正が、少なくとも部分的にIOBレベルに基づく、実施例14に記載の方法。
実施例16では、グルコースレベルが閾値を上回り、かつIOBレベルが正である場合、食事ボーラス補正が、少なくとも部分的にIOBレベルに基づく、実施例14又は15に記載の方法。
実施例17では、グルコースレベルが閾値を上回り、かつIOBレベルが負である場合、食事ボーラス補正が、IOBを補正しない、実施例14~16のいずれかに記載の方法。
実施例18では、グルコースレベルが閾値を下回り、かつIOBレベルが正である場合、食事ボーラス補正が、IOBを補正しない、実施例14~17のいずれかに記載の方法。
実施例19では、食事ボーラス補正が、少なくとも部分的に、インスリン感受性、及び、グルコースレベルと目標グルコースレベルとの間の差に基づく、実施例14~18のいずれかに記載の方法。
実施例20では、非一時的コンピュータ可読媒体が、命令を含むものとして開示され、命令は、ハードウェアプロセッサに、食事ボーラスを計算することと、少なくとも部分的に、(1)グルコースレベル、(2)グルコースレベルが閾値を上回るか又は下回るか、及び(3)インスリンオンボード(IOB)レベルが正であるか又は負であるかに基づいて食事ボーラス補正を計算することと、食事ボーラス及び食事ボーラス補正に少なくとも部分的に基づいて、補正食事ボーラスを計算することと、を行わせる。
実施例21では、非一時的コンピュータ可読媒体が開示される。非一時的コンピュータ可読媒体は、実行されると、ハードウェアプロセッサに、実施例14~19の方法のステップを実行させる命令を含む。
本開示の特定の実施形態による、生理的グルコースを制御するためのシステムの概略図を示す。 本開示の特定の実施形態による、例示的なモデル予測制御アルゴリズムのブロック図を示す。 本開示の特定の実施形態による、食事ボーラスで送達されるべき薬物の量を決定する際に適用され得る、様々な例示のロジックを詳細に説明するフローチャートを示す。 本開示の特定の実施形態による方法のブロック図を示す。
本発明は様々な変更及び代替の形態の影響を受けるが、具体的な実施形態が例として図面内に示されており、下記に詳細に記載されている。しかしながら、その意図は、本開示を記載された特定の実施形態に限定することではなく、代わりに、添付の特許請求の範囲内に入る全ての修正、同等物、及び代替物を網羅することを意図する。
閉ループインスリン送達システムは、測定されたグルコースレベルに応じてインスリン送達を自動的に調整する。下記により詳細に説明するように、これらのシステムは、5~15分ごとなどの規則的な間隔で基礎インスリン送達速度を自動的に調整し、食事の炭水化物含有量及び食事前そのようななどの情報に少なくとも部分的に基づいて食事ボーラスを計算する。食事ボーラスを計算するとき、患者のグルコースレベルが低い場合、システムは負の補正を適用して食事ボーラスのサイズを低減させるように設計されている。しかしながら、システムは、患者のグルコースレベルが低い場合、食事前の基礎インスリン送達速度を低減するようにも設計されている。その結果、特定の状況では、システムは、複数の負の補正を適用し、これは、食後高血糖の可能性を増加させ得る。したがって、本開示の特定の実施形態は、閉ループシステムにおける投薬ボーラスを計算するためのシステム、方法、及びデバイスを対象とする。
システムハードウェア
図1は、生理的グルコースを制御するためのシステム10の例示的で代表的なブロック図を示す。システム10は、患者14に取り外し可能に結合される注入ポンプなどの薬剤送達デバイス12を含む。薬剤送達デバイス12は、薬剤を収容する少なくとも1つの薬剤リザーバ16を含む。一実施形態では、薬剤又は薬物は、例えば、レギュラーインスリンなどのインスリン、インスリンリスプロ及びインスリングラルギンなどのインスリン類似体、及びインスリン誘導体を含む。薬剤送達デバイス12は、薬剤送達デバイス12から患者14への流体経路を提供する注入セット18を介して、患者14に少なくとも1つの薬剤(例えば、インスリン)を送達することができる。注入セット18は、例えば、薬剤送達デバイス12から患者14内の皮下目的地への流体経路を提供することができる。薬剤送達デバイス12又は注入セット18は、患者の皮下組織に挿入するための針又はカニューレを含み得る。リザーバ16は、リザーバから患者への薬剤のポンピングを支援する別個のポンピングデバイス(例えば、プランジャ、アクチュエータ、モータ)に結合することができる。
システム10はまた、グルコース測定デバイス20などの分析物センサをも含む。グルコース測定デバイス20は、独立型デバイスであり得るか、又は歩行用デバイスであり得る。グルコース測定デバイスの一実施例は、連続グルコースモニタ(CGM)である。特定の実施形態では、グルコース測定デバイス20は、Dexcom G6シリーズ連続グルコースモニタなどのグルコースセンサであり得るが、任意の好適な連続グルコースモニタが使用され得る。グルコース測定デバイス20は、例示的に患者14によって装着され、患者14内の生理的空間(例えば、間質又は皮下空間)と通信し、又はそれを監視し、かつ患者14の分析物(例えば、グルコース)濃度を感知することができる、1つ以上のセンサを含む。いくつかの実施形態では、グルコース測定デバイス20は、間質液中のグルコース、例えば間質グルコース(IG)の濃度と関連付けられた値を報告する。グルコース測定デバイス20は、IG値を表す信号をシステム10の様々な他の構成要素に送信し得る。
システム10は、システム10にユーザデータを入力し、値を変更し、かつシステム10によって生成された情報、プロンプト、データなどを受信するために使用され得る、ユーザインターフェースデバイス22(以下「UI22」)を含む。特定の実施形態では、UI22は、システム10用に特別にプログラム化されたハンドヘルドユーザデバイスであり得るか、又は、薬剤送達デバイス12若しくは電話、タブレット、腕時計などの個人用スマートデバイス上で実行するアプリケーション若しくはアプリを介して実装され得る。UI22は、入力デバイス24(例えば、ボタン、スイッチ、アイコン)及びグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を表示するディスプレイ26を含み得る。ユーザは、入力デバイス24及びディスプレイ26と相互作用して、システム10に情報(例えば、英数字データ)を提供することができる。特定の実施形態では、入力デバイス24は、ディスプレイ26(例えば、タッチスクリーン)上のアイコン(例えば、動的アイコン)である。一実施例では、患者は、食事、運動の開始、運動の終了、緊急停止などのイベントを知らせるためにUI22を使用する。いくつかの実施形態では、UI22は、ディスプレイを備えたグラフィカルユーザインターフェース(GUI)であり、ここで、ユーザは、提示された情報、メニュー、ボタンなどと相互作用して、システム10から情報を受信し、かつシステム10に情報を提供する。
システム10は、コントローラ28も含む。コントローラ28は、薬剤送達デバイス12及びUI22とは別個のものとして示されているが、コントローラ28は、薬剤送達デバイス12若しくはUI22のいずれかに物理的に組み込まれ得るか、又は、リモートサーバによって実行され得る。代替的に、UI22及び薬剤送達デバイス12は各々、コントローラ28を含むことができ、システム10の制御は、2つのコントローラ28の間で分割され得る。システム10内のその物理的位置に関係なく、コントローラ28は、薬剤送達デバイス12、グルコース測定デバイス20、及びUI22に直接的又は間接的に通信可能に結合されるように示されている。
コントローラ28は、1つ以上の通信リンク32を介して、薬剤送達デバイス12、グルコース測定デバイス20、及び/又はUI22に通信可能に結合するために、1つ以上のインターフェース30を含むか、又は通信可能に結合され得る。例示的なインターフェース30は、有線及び無線の信号送信機及び受信機を含む。例示的な通信リンク32は、有線通信リンク(例えば、シリアル通信)、例えば、ブルートゥース(登録商標)、IEEE802.11、独自の無線プロトコルなどの短距離無線リンクなどの無線通信リンク、及び/又は同様のものなどを含む。「通信リンク」という用語は、少なくとも2つのデバイス間で少なくとも1つの方向に何らかのタイプの情報を通信する能力を指し得る。通信リンク32は、持続的通信リンク、断続的通信リンク、アドホック通信リンク及び/又は同様のものであり得る。情報(例えば、ポンプデータ、グルコースデータ、薬物送達データ、ユーザデータ)は、通信リンク32を介して送信され得る。薬剤送達デバイス12、グルコース測定デバイス20、及び/又はUI22はまた、1つ以上の通信リンク32を介して、システム10内の他のデバイスに通信可能に結合するための1つ以上のインターフェースを含み得る。
コントローラ28は、コントローラ28のメモリ36内に格納されたソフトウェア及び/又はファームウェアを実行し、1つ以上のインターフェース30に及び相互に通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサ34(例えば、マイクロプロセッサ)を含み得る。ソフトウェア/ファームウェアコードは、プロセッサによって実行されると、コントローラ28に本明細書に記載の制御アルゴリズムの機能を実施させる命令を含む。代替的に又は付加的に、コントローラ28は、1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、ハードワイヤードロジック、又はそれらの組み合わせを含み得る。メモリ36は、揮発性及び/又は不揮発性メモリの形態のコンピュータ可読記憶媒体を含むことができ、取り外し可能、取り外し不能、又はそれらの組み合わせとすることができる。実施形態では、メモリ36は、プロセッサ34に、本明細書で考察されるシステム構成要素の実施形態の態様を実施させ、並びに/又は方法の実施形態の態様、及び以下でより詳細に説明される制御ロジックを含む、本明細書で考察される手順を実行させるための実行可能命令38(例えば、コンピュータコード、機械使用可能命令など)を格納する。メモリ30、プロセッサ34、及びインターフェース36は、1つ以上のバスによって通信可能に結合され得る。コントローラ28のメモリ36は、プロセッサによってアクセス可能な任意の好適なコンピュータ可読媒体である。メモリは、単一の記憶デバイス又は複数の記憶デバイスであり得、コントローラ28の内部又は外部に配置され得、揮発性及び不揮発性の両方の媒体を含み得る。例示的なメモリには、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)又は他の光ディスクストレージ、磁気記憶デバイス、又はデータを格納するように構成され、かつコントローラ28によってアクセス可能な任意の他の好適な媒体が含まれる。
コントローラ28は、システム10の複数の構成要素から情報を受信し、かつその情報(例えば、ポンプデータ、グルコースデータ、薬物送達データ、ユーザデータ)を、薬剤送達デバイス12の動作を部分的に統制することができる少なくとも1つの薬物送達制御パラメータを決定する制御アルゴリズム(下記により詳細に説明するような)内に供給することができる。いくつかの特定の実施形態では、コントローラ28は、薬剤送達デバイス12からポンプデータを、グルコース測定デバイス20からグルコースデータを、及びUI22からユーザデータを受信し得る。受信されたポンプデータは、薬剤送達デバイス12によって患者14に送達された薬物投与量に対応する薬物送達データを含み得る。ポンプデータは、投与量が送達されるときに、又は所定のスケジュールで薬剤送達デバイス12によって供給され得る。コントローラ28によって受信されたグルコースデータは、グルコース測定デバイス20からのグルコース濃度データを含むことができる。グルコースデータは、時折又は事前定義された間隔(例えば、5分又は10分ごと)で、連続的な速度で供給され得る。
ポンプデータ、グルコースデータ、薬物送達データ、及びユーザデータは、コントローラ28に、取得されたときに提供されるか、事前定義されたスケジュールで提供されるか、又はメモリ36内でキューに入れられ、要求時にコントローラ28に提供され得る。ユーザデータは、UI22によって生成され、及び/又は訓練中に指示されるように患者14によって言明されたユーザ/患者プロンプトに応じて、UI22に入力され得る。いくつかの実施形態では、ポンプデータ、グルコースデータ、及び/又はユーザデータのうちの少なくとも一部は、コントローラ28と関連付けられたメモリ36から取り出され得、このデータの一部は、薬剤送達デバイス12内のメモリから取り出され得る。いくつかの実施形態では、UI22とのユーザ相互作用は最小限であり得、患者14は、コントローラ28によって実装されるアルゴリズムの実行を開始し、かつ食事及び/又は運動の告知を提供するように促される。他の実施形態では、コントローラ28によって実装されるアルゴリズムを初期化するために、様々な追加データを提供するようにユーザに促すことができる。
コントローラ28によって決定される少なくとも1つの薬物送達パラメータは、薬剤投与量(複数可)であり得、これは、薬剤送達デバイス12を介した患者14への薬物投与を少なくとも部分的に統制し得る。インスリン送達(例えば、速効型インスリン又は超速効型インスリンの送達)の場合、薬物送達パラメータは、基礎速度(例えば、24時間にわたる所定の時間変動インスリン流速を含む基礎プロファイル)、微量ボーラス用量(例えば、基礎速度に関して補正された用量)、及び/又は食事ボーラスであり得る。基礎送達は、食事後期間外で患者の血液中のグルコースレベルを所望のレベルに維持するために、患者が必要とする基礎速度でのインスリンの連続送達である。薬剤送達デバイス12は、基礎投与量で基礎送達を提供することができ、その後、基礎速度に平均化されるゼロ流量の期間が続く。一実施例では、薬剤送達デバイス12は、固定間隔で基礎投与量を供給し、基礎投与量は、所望の基礎速度に間隔の継続時間を乗算した値に等しい。食事を食べるなどの活動、又はユーザの代謝に影響を与える他の活動の変化により、ユーザはより多量のインスリンを必要とし得る。このより多量のインスリンは、本明細書ではボーラスと称される。食事ボーラスは、一般に短期間に供給される特定の量のインスリンである。インスリン送達デバイス12の性質は、ある期間にわたるインスリンの連続流として、又はある期間にわたって供給される一連のより小さい別個のインスリンボリュームとして、ボーラスを送達することを必要とし得る。消化器系が大量のグルコースを血流に供給するため、食事ボーラスは、グルコースレベルの維持を促進する。
一実施形態では、薬剤送達デバイス12に提供される薬物送達パラメータは、特定の量又はボリュームの薬剤を送達するようにポンプに要求する制御信号である。一実施形態では、薬物送達パラメータは、薬剤送達デバイス12が薬剤の量若しくはボリューム又はいくつかのポンプストロークに変換する、アナログ又はデジタル信号である。いくつかの実施形態では、薬物送達パラメータは、基礎インスリン投与量又は基礎インスリンプロファイルの現在値からの偏差である。偏差は、インスリンの量若しくはボリューム、又は基礎インスリン投与量の割合であり得る。したがって、システム10は、血糖制御を行うために初期起動後に患者14からの相互作用を最小限に抑えるか、又は全く必要としない、閉ループ設定で動作し得る。
本明細書における生理的グルコースという用語は、体内のグルコースの測定濃度を指す。いくつかの実施形態では、生理的グルコースは、血中グルコースと称されることもある血液中のグルコースの濃度であり得る。他の実施形態では、生理的グルコースは、血漿グルコースと称され得る血漿中のグルコースの濃度であり得る。血漿グルコースの測定では、血液の血球が除去されているため、血漿グルコースの測定値は通常、血中グルコースよりも10~12%高くなる。血漿グルコースと血中グルコースとの間の関係は、ヘマトクリットに依存し、患者ごとに、かつ経時的に変化することができる。本明細書ではPGと省略される生理的グルコースは、間質グルコース及び略称IGと称される間質液中のグルコース濃度を測定することにより、間接的に測定され得る。
MMPCアルゴリズム
特定の実施形態では、コントローラ28は、図2に概説され、人工膵臓アルゴリズムを実行するマルチモデル予測コントローラ(MMPC)100の形態の制御ロジックを有する。他の実施形態では、コントローラ28は、比例積分微分(PID)コントローラ又は他のタイプの閉ループ制御手法の形態の制御ロジックを有する。下記の説明ではMMPC100を使用するが、PIDコントローラなどの他の手法が、特許請求される発明に関連して使用され得る。
MMPC100は、グルコース測定デバイス20からグルコース濃度データを受信し、UI22からユーザデータを受信し、薬剤送達デバイス12が患者14に送達する薬剤の量を決定する。次いで、薬剤送達デバイス12は、注入セット18を介して、要求されたインスリン投与量を患者に送達する。
MMPC100は、複数の状態ベクトル及びそれらのモデルをモデル予測制御アルゴリズムと組み合わせる。MMPC100は、複数の状態ベクトルを伝搬し(図2のブロック110)、かつ過去のデータに最適に一致する状態ベクトル及びそのモデルを選択することにより、身体及び環境の変化に対する改善された適応性をコントローラ28に追加する。次に、選択状態ベクトル及びそのモデルをコントローラ28によって使用して、インスリン及びプラムリンタイドの次の基礎速度又は基礎投与量を決定し、所望の生理的グルコースレベルを達成するために患者に送達する(図2のブロック115)。複数の状態ベクトル及びそれらのモデルを使用すると、代謝、消化、活動の変化、又は他の変化に対するアルゴリズムの応答性が向上する。
特定の実施形態では、MMPC100は、モデル、グルコースデータ、及びカルマンフィルタ付きの共分散行列を使用して、各時間間隔で状態ベクトルの各々を伝搬する。いくつかの実施形態では、MMPC100はある期間にわたる各状態ベクトルの以前の値を保持し、各状態ベクトルが伝搬されて、各状態ベクトルの最新値を生成するにつれて、各状態ベクトルの最も古い値が上書きされる。各状態ベクトルは、一意のモデル及び一意の共分散行列と関連付けられている。MMPC100は、過去の期間におけるIGの状態変数がIGの測定値とどれだけ一致しているかに基づいて、最良の状態ベクトル及びそのモデルを選択する。次に、MMPC100は、選択状態ベクトル及びそのモデルを、モデル予測コントローラで使用する。MMPC100は、選択状態ベクトルを予測ホライズンに伝搬し、生理的グルコース値の予測セットを経時的に生成する。対応する時間における1組の予測グルコース値は、本明細書では予測軌道と称される。MMPC100は、生理的グルコース軌道及び目的関数を使用して、最適なインスリン軌道を決定する。
いくつかの実施形態では、最適なインスリン軌道は、本明細書では基礎偏差軌道と称される、基礎インスリン又は基礎プロファイルからの偏差の軌道である。これらの実施形態では、身体に送達されるインスリンの量は、事前定義された基礎インスリンに、インスリン軌道から決定された最適な基礎偏差を加えたものである。これらの実施形態では、モデル及び目的関数は、食事に対する身体の応答、及び事前定義された基礎インスリン速度を上回るか又は下回るインスリンレベルを考慮する。
予備インスリン速度、投与量、又は最適な基礎偏差は、第1の間隔のインスリン軌道の値から取得される。MMPC100は、速度又は投与量要求を薬剤送達デバイス12に渡す前に、この予備インスリン速度、投与量又は最適な基礎偏差を制限し得る。最適なインスリン軌道が基礎プロファイルからの偏差である実施形態では、投与量要求は、制限された基礎偏差と基礎プロファイルの合計である。制限されたインスリン速度、制限された投与量、又は制限された基礎偏差は、次いで、次の間隔でのインスリン速度又は投与量を決定するためのインスリン入力として、複数の状態ベクトルにフィードバックされる。
モデル
モデルには、患者の体内のPG及びIGのレベルを計算する制御ロジックによって実行される、1組の線形差分方程式が含まれる。いくつかの実施形態では、モデルは、体内のインスリン、炭水化物、及びグルコースの移動及び持続性を追跡する、8つのコンパートメントを含む。いくつかの実施形態では、モデルは、グルコースの外部源(炭水化物)及び基礎プロファイルとは異なるインスリンのレベルを考慮する。
インスリン、炭水化物、及びグルコースの移動及び持続性は、いくつかのモデルパラメータによって駆動され得る。計算されたPG値は、患者に送達され得るインスリンの次の微量ボーラス及び/又は食事ボーラスを決定するために使用され得る。計算されたIGは、測定されたIGと比較され得る。MMPCアルゴリズム100は、各々がモデルパラメータの一意の組み合わせを備えたモデルを有する、状態ベクトルの大きな組を備え得る。
モデルパラメータには、インスリン感受性(S)、インスリン時定数(k)、食事行動時定数(k)、センサ時定数(kSENSOR)、インスリンと炭水化物との比率(ICR)が含まれ得るが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、インスリン感受性(S)は、推定基礎インスリン必要量の関数であり、
Figure 2023526663000002
であり、ここで、Sは、少なくとも生理的グルコースに対するインスリンの効果を部分的に制御するモデルパラメータである。インスリンの推定基礎必要量(IEBN)は、総日投与量(TDD)及び総日基礎量(TDB)の関数である。インスリンと炭水化物との比率(ICR)は、血液から所与の量のグルコースを除去するのに必要なインスリンの量を反映している。インスリンの炭水化物に対する値は、食事ごとに異なり得る。すなわち、朝食については第1の値、昼食については第2の値、夕食については第3の値であり得る。モデルパラメータには、UI22での入力値、アルゴリズムでのプログラム値、又はコントローラ28によって読み取り可能なメモリ36の格納された値、若しくはこれらのオプションの組み合わせが含まれ得る。
目標グルコース
上述のように、コントローラによって実施される例示のMMPCアルゴリズム100は、基礎プロファイルからの最適な偏差を決定するときに目標生理的グルコース値(PGTGT)を使用する。いくつかの実施形態では、PGTGTは固定値である。他の実施形態では、PGTGTは、様々な条件が存在するか、又は様々なイベントが発生したときに、公称値又はプリセット値から修正される。目標生理的グルコース値は、UIの入力を介してシステム10に通信されるユーザデータに基づいて決定され得る。目標生理的グルコース値のそのような調整は、例えば、食事及び/又は運動の告知に応じて起こり得る。目標グルコース値の調整は、少なくとも部分的に目標修正式によって統制され得るか、又は特定の状況が存在するときに使用されるべき事前定義された値に基づき得る。また、目標値の調整は、条件又はイベントが発生した後もしばらく続き得る。調整は、この期間にわたる静的又は固定調整であり得るか、又は期間が経過するにつれて大きさが変化(例えば、大きさが直線的に減少)し得る。
上述のように、グルコース目標を使用して、基礎プロファイルからの最適偏差を決定することができる。目標生理的グルコース値は、食事及び運動の入力データに応じて変更することができる。基礎プロファイルの最適な偏差の決定の一部として、公称の目標グルコース値を、その公称値から調整することができる。例示的な公称の目標グルコース値は、5~6mmol/Lであるが、他の好適な値及び範囲(例えば、5~5.5mmol/L)が実装され得る。いくつかの実施形態では、MMPCアルゴリズム100が基礎プロファイルの最適な偏差を決定している間に患者14が運動を告知し、まだ運動を終了していない場合、目標グルコース値を調整することができる。他の実施形態では、現在の時間の事前定義された時間内に所定の期間にわたって運動期間が発生した場合、運動のために目標グルコース値を修正することができる。いくつかの実施形態では、患者14が最適な基礎偏差の決定の事前定義された期間内に食事を知らせた場合、食事データは、目標生理的グルコース値を変更し得る。
運動告知は、生理的グルコース目標値を、プリセット値又は公称値から運動目標値に修正し得る。いくつかの実施形態では、運動目標値は、プリセット又は公称目標値であり得るか、又はそれよりも約3mmol/L大きくあり得る。いくつかの実施形態では、プリセット又は公称目標値は、6mmol/L又は約6mmol/Lであり得、運動目標値は、9mmol/L又は約9mmol/Lであり得る。
食事告知又は食事データを式に入力して、食事に対する近接性に基づいて目標値を増加させることができる。この式は、食事が食事に時間的に近接した目標値により大きな影響を与えるように構成され得る。食事の消費からの時間が増加するにつれて、目標値は、より少ない程度に変更され得る。特定の事前定義された期間が経過した後、食事入力データは、もはや目標値調整の決定に影響を及ぼさない場合があり、かつプリセット又は公称目標値が使用され得る。目標生理的グルコース値に対する食事イベントの影響は、経時的に線形の様式に変化(例えば、減少)し得る。
上述の告知を考慮した後、MMPC100は、基礎速度を計算し(図2のブロック120)、その基礎速度を薬物送達デバイス12に送信する。
食事ボーラス
ここで図3に示されるフローチャート200を参照すると、生理的グルコース濃度を、食事中及び食事後に所望のレベル又は範囲に維持するように、患者14に食事ボーラスで送達されるべき薬物(例えば、インスリン)の量を決定するときに、様々なロジック規則が適用され得る。ブロック202において、現在のPG濃度がグルコース測定デバイス20から受信され、食事データがUI22から受信される。ブロック204において、コントローラ28は、少なくとも生理的グルコース濃度の変化速度(dPG/dt)を決定することができる。dPG/dtは、本明細書で説明される少なくとも1つの方法を含む任意の好適な方法によって決定され得る。食事ボーラスは、食事中の炭水化物の量(CHO)、インスリンと炭水化物との比率(ICR)、及びボーラス減衰因子(PCHO)から決定することができ、ここで、生理的グルコースが比較的低い場合、及び/又は値が減少している場合、ボーラス減衰因子は、食事ボーラスを低減させる。MMPCアルゴリズム100により提供される生理的グルコースの閉ループ制御は、正常血糖を維持する必要がある場合、食事ボーラスの低減を補うために、追加のインスリンを提供するための方法を提供することができる。
食事ボーラスを決定するとき、システム10は、グルコース測定デバイス20及びUI22のうちの少なくとも1つからの入力を用いて、食事ボーラス量を決定することができる。食事ボーラスの予備値は、食事の炭水化物含有量をインスリンと炭水化物との比率で除算した値であり得る。食事ボーラスの予備値は、コントローラ28によって決定された生理的グルコース値に基づいて減衰され得る。食事の炭水化物含有量は、UI22において明示的に入力され得るか、又はUI22において供給された食事データからコントローラ28によって推測され得る。インスリンと炭水化物との比率は、UI22において入力され、及び/又はコントローラ28によって読み取り可能であるメモリ36に格納され得る。食事の炭水化物含有量は、ユーザの定性的判断として、ユーザによって入力され得る。例えば、ユーザは、システム10のUI22を介して、食事のサイズを示し得る。いくつかの実施形態では、食事のサイズは、小、中、大、又はスナックなどの複数のカテゴリーから選択され得るが、これらに限定されない。
食事ボーラスは、食事の炭水化物含有量(CHO)、インスリンと炭水化物との比率(ICR)、及び減衰因子から計算され得る。減衰因子は、生理的グルコース濃度及び生理的グルコースの変化速度に依存し、ブロック206において事前定義された式から決定される。食事ボーラスは、ブロック208において決定される。
食事ボーラスアルゴリズムは、少量の食事の食事ボーラスを、大量の食事とは異なる方法で減衰させ得る。例えば、食事の炭水化物含有量が炭水化物閾値(CTHD)を超えると推定される場合、食事ボーラスは、炭水化物値(CHO)と減衰因子(ACHO)の積を、インスリンと炭水化物との比率(ICR)で除算したものとして計算され得る。
Figure 2023526663000003
この実施例を続けると、炭水化物含有量が同じ炭水化物閾値よりも少ないと推定される場合、食事ボーラス計算は次のように変更され得る。
Figure 2023526663000004
食事ボーラスの方程式は、所与のACHOのボーラス減衰の大きさが炭水化物閾値未満で一定になるように、減衰因子(ACHO)によって少量の食事の食事ボーラスの低減を修正する。ボーラス減衰の大きさは、炭水化物閾値を超える食事の炭水化物含有量に比例し、かつ同じ炭水化物閾値を下回る少量の食事の炭水化物閾値に比例する。いくつかの実施形態では、炭水化物閾値は70グラムであるが、他の好適な閾値が提供され得る。
減衰因子ACHOは、生理的グルコースと生理的グルコースの変化速度の関数である。減衰因子は、生理的グルコースの増加及び生理的グルコースの変化速度の増加の両方で増加する。減衰因子は、下限値及び上限値によって制限され得る。いくつかの実施形態では、減衰因子の下限は0.8である。いくつかの実施形態では、減衰因子の上限は1.0である。いくつかの実施形態では、減衰因子は、PG及びdPG/dtのスプラインフィットから表Iの値に決定することができる。
Figure 2023526663000005
いくつかの実施形態では、コントローラ28は、生理的グルコース(PG)値及び生理的グルコースの変化速度(dPG/dt)値の1組の線形補間から減衰因子を決定し得る。生理的グルコースは、CGMによって及び/又は選択状態ベクトルから決定された推定生理的グルコース(PG)であり得る。生理的グルコースの変化速度(dPG/dt)は、いくつかの様式で決定され得る。いくつかの実施形態では、PGの変化速度は60*(PG(t)-PG(t-dt))/dtであり、dtは20分であり、dPG/dtはmmol/L/hrの単位を有する。この実施例において、食事減衰(ACHO)は1.0~0.8の範囲であり、生理的グルコース濃度が低い(例えば、6.5mmol/L未満)場合と時間とともに減少する場合、減衰値はより低くなる。
ここで図3を参照すると、ブロック208からの減衰された食事ボーラスは、インスリンの総日投与量(TDD)に基づいて、ブロック210で制限され得る。いくつかの実施形態では、食事ボーラスは、所定の上限以下に制限される。食事ボーラスが所定の上限よりも大きい場合、食事ボーラスは所定の上限に等しく設定される。いくつかの実施形態では、上限はTDDの分数である。一実施形態では、上限はTDDの5分の1である。次いで、ブロック210から得られた制限された食事ボーラスは、ブロック214に渡される。ブロック214において、食事ボーラス及び食事ボーラス補正(直下で詳細に説明する)が組み合わされて(例えば、合計されて)、補正食事ボーラスが計算される。
食事ボーラス補正
上述のように、システム10は(例えば、コントローラ28によって実行されるMMPC100を介して)、患者のグルコースレベルが低い場合、食事の前に基礎速度を低減し得る。したがって、ブロック210からの食事ボーラスを補正すべきかどうか、及びその程度を決定するとき、ブロック212からの食事ボーラス補正を計算して、過度に補正するリスクを軽減することができる。例えば、食事ボーラス補正は、患者14の条件に応じて異なるシナリオにおいては別様に計算することができる。
特定の実施形態では、食事ボーラス補正計算は、患者のグルコースレベルに少なくとも部分的に基づく。患者のグルコースレベルは、現在のPG値又はMMPC100からの推定PG値であり得る。
患者のグルコースレベル自体に基づくことに加えて、食事ボーラス補正の計算は、患者のグルコースレベルが1つ以上の閾値を上回っているか又は下回っているかに基づくことができる。特定の実施形態では、閾値は、患者の目標グルコース値又は患者の目標グルコース範囲(例えば、上限閾値及び下限閾値を有する範囲)である。上述のように、閾値は、静的閾値又は動的閾値であり得、閾値は、食事の告知及び運動の告知などのユーザの告知を計上するように設定される。
更に、食事ボーラス補正計算は、患者のインスリンオンボード(IOB)レベルが正であるか又は負であるかに基づくことができ、これについては下記により詳細に説明する。
患者のグルコースレベルが閾値を上回っているシナリオでは、食事ボーラス補正は式1を使用して計算することができる。
式1:食事ボーラス補正=(BG-target)/Si-MAX(IOB,0)
ここで、BG=患者のグルコースレベル、
target=患者の目標グルコースレベル、
Si=患者のインスリン感受性、
MAX()=最大演算子、及び
IOB=患者のインスリンオンボードレベル。
式1を適用すると、患者のグルコースレベルが閾値を上回り、かつ患者のIOBレベルが正である場合、患者のIOBレベルは負の補正として使用される。別の言い方をすれば、IOBレベルは、式1の(BG-target)/Si構成要素から減算される。
逆に、患者のグルコースレベルが閾値を上回っているが、患者のIOBレベルが負である場合、患者のIOBレベルは食事ボーラス補正計算の一部として使用されない。これは、IOBレベルが負の場合、式1のMAX()構成要素がゼロを適用する(例えば、負の数を許容しない)ためである。
患者のグルコースレベルが閾値を下回り、かつ患者のIOBが正であるシナリオでは、食事ボーラス補正は式2を使用して計算することができる。
式2:食事ボーラス補正=(BG-target)/Si
式2を適用すると、患者のグルコースレベルが閾値を下回り、かつ患者のIOBレベルが正である場合、患者のIOBレベルは食事ボーラス補正計算の一部として使用されない。その結果、食事ボーラス補正は負の数になる。一例を示すと、患者のインスリン感受性が単位当たり40mn/dlと計算され、目標グルコースレベルが100mg/dl、患者の食事時のグルコースレベルが60mg/dlである場合、負の補正は-1単位になる。したがって、負の食事ボーラス補正が未補正食事ボーラスと組み合わされると、結果として得られる補正食事ボーラスは低下する。
患者のグルコースレベルが閾値を下回り、かつ患者のIOBが負であるシナリオでは、食事ボーラス補正は式3を使用して計算することができる。
式3:食事ボーラス補正=(BG-target)/Si-IOB
式3を適用すると、患者のグルコースレベルが閾値を下回り、かつ患者のIOBレベルが負である場合、患者のIOBレベルが食事ボーラス補正計算の一部として使用される。
負のIOBレベルは、患者がインスリン送達の中断を経験したことを示し得る。上記のシナリオで式3を適用する際、特定の実施形態では、負のIOBレベルによって式3が未補正の食事ボーラスに正の補正を適用することができないように、式3をゼロに制限することができる。大きい負のIOBレベルは、インスリン送達の長期中断の結果であり得る。
しかしながら、中断の特性(例えば、長さ、中断の原因)によっては、正の食事ボーラス補正が計算されて適用されるように、式3をゼロに制限しないことができる。正の食事ボーラス補正によって、長時間の中断の場合に、より多くのインスリンが送達されることになる。
特定の実施形態では、式1及び式3で上述したIOBレベルは、少なくとも部分的に、以前のインスリン送達に基づく。例えば、食事ボーラス補正を計算する前の所定の期間(例えば、3時間、4時間)にわたって送達されたインスリン送達を使用して、患者の現在の推定IOBレベルを計算することができる。更に、IOBレベルは、その期間中に行われた任意のミニボーラス送達を考慮に入れることができる。上述のように、MMPC100によってミニボーラスを計算して、少量の補正インスリン送達を行うことができる。これらのミニボーラスは、MMPC100によって、プログラムされた基礎速度と比較してより多くの用量が送達される場合、正の補正と考えることができ、MMPC100によって、プログラムされた基礎速度と比較してより少ない用量が送達される場合、負の補正と考えることができる。
一定期間にわたる様々な基礎速度、ボーラス、及びミニボーラスは、患者の現在の推定IOBレベルを計算する種々の方法への入力として使用することができる。いくつかの実施形態では、基礎速度、ボーラス、及びミニボーラスが単純に合計されて、現在の推定IOBレベルが計算される。いくつかの実施形態では、基礎速度、ボーラス、及びミニボーラスは、所与の送達の時間に基づいて異なる重みを与えられ、次いで合計されて、現在の推定IOBレベルが計算される。例えば、現在の推定IOBレベルは、線形減衰モデル、曲線モデル、又は2-コンパートメントモデルを使用して計算することができる。
上述のように、式1~式3は、患者のインスリン感受性を使用して食事ボーラス補正を計算する。インスリン感受性は、患者がインスリン送達にどのように反応するかを推定する構成要素である。インスリン感受性が高いということは、インスリン感受性がより低い患者と比較して、所与のインスリン投与量に対して患者のグルコースレベルがより大きく変化することを示している。インスリン感受性は典型的には、インスリンの単位当たりのmg/dlで表される。特定の実施形態では、インスリン感受性は、少なくとも部分的に、患者の総日投与量(TDD)について推定することができ、又はこれに基づくことができる。
要約すると、式1を使用して、2つのシナリオにおいて、すなわち、(1)患者のグルコースレベルが閾値よりも高く、患者のIOBレベルが正である場合、及び、(2)患者のグルコースレベルが閾値よりも高く、患者のIOBレベルが負である場合に、食事ボーラス補正を計算することができる。式2は、患者のグルコースレベルが閾値よりも低く、患者のIOBが正であるシナリオにおいて使用することができる。式3は、患者のグルコースレベルが閾値よりも低く、患者のIOBが負であるシナリオにおいて使用することができる。負のIOBレベルによって正の補正が行われないようにするなど、式3に更に制限を加えることができる。
図3に戻って参照すると、ブロック214において、食事ボーラス及び食事ボーラス補正が組み合わされて(例えば、合計されて)、補正食事ボーラスが計算される。次いで、計算された補正食事ボーラスは薬剤送達デバイス12に通信され、薬剤送達デバイス12は、計算された補正食事ボーラスの量のボーラスを患者14に送達する。
図4は、補正食事ボーラスを計算するためにシステム10によって実行することができる方法300のフローチャートを示す。方法300は、食事ボーラス(例えば、未補正食事ボーラス)を計算することを含む(図4のブロック302)。方法300はまた、少なくとも部分的に、グルコースレベル、グルコースレベルが閾値を上回るか又は下回るか、及び、IOBレベルが正であるか又は負であるかに基づいて食事ボーラス補正を計算することも含む(図4のブロック304)。方法300は、食事ボーラス及び食事ボーラス補正に少なくとも部分的に基づいて、補正食事ボーラスを計算することを更に含む(図4のブロック306)。
自動ボーラス
患者の安全を確保するために、システム10は(例えば、コントローラ28によって実行されるMMPC100を介して)、以前のインスリン送達の累積(例えば、推定IOB又はIOB様レベル)に基づいてインスリン送達を制限する様々な安全規則を実施することができる。しかしながら、これらの安全規則は、MMPC100が高グルコースレベルを補正することを阻止し得る。下記の説明は、MMPC100の特定の安全ガードレールへの「オフランプ」として自動インスリンボーラスを送達するための手法を提供する。これらの自動ボーラスは、上記の基礎速度及び微量ボーラスとは別のものであり、それらに追加される。自動ボーラスは、低血糖のリスクを増加させることなく、高血糖を正常化するのに役立つことができる。
特定の実施形態では、患者のグルコースレベルを正常化するのに必要なインスリンの量が閾値を超える場合、インスリンボーラスがトリガ又は開始される。特定の実施形態では、必要なインスリンの量は、インスリンのモデル予測量である。1つの特定の例では、αとして示される、グルコースレベルを正常化するために必要なインスリンの量は、次のように計算される。
α=(Carb_on_boardxCarb_sensitivity)-BOB+(G-Target_G)xSi-Control_IOB
ここで、Carb_on_board=摂取されたがまだ体内に完全に吸収されていない食事炭水化物の予測量、
Carb_sensitivity=炭水化物1グラムをカバーするのに必要なインスリンの量、
BOB=送達されたがまだ体内に完全に吸収されていないインスリンボーラスの予測量(例えば、ボーラスオンボード)、
G=現在の推定グルコースレベル、
Target_G=目標グルコースレベル、及び
Control_IOB=送達されたがまだ体内に完全に吸収されていない、基礎速度を上回る対照インスリンの予測量。
閾値は、様々な異なる種類の情報に基づくことができる。例えば、閾値は、とりわけ、患者の総日インスリン投与量、体重、及び/又は以前のグルコースレベルを考慮に入れることができる。グルコースレベルを正常化するのに必要なインスリンの量が閾値を超え(例えば、閾値を上回り)、一定時間そのままである場合、インスリンボーラスが患者14に自動的に送達される。特定の実施形態では、インスリンボーラスは、グルコースレベルを正常化するのに必要な等量のインスリンである。特定の実施形態では、インスリンボーラスは、グルコースレベルを正常化するのに必要な量のインスリンの一部である。
したがって、コントローラ28は、自動ボーラスの送達を計算して引き起こすように動作する制御ロジックを含むことができる。制御ロジックは、グルコースレベルを正常化するために必要なインスリンの量を計算するように動作する。グルコースレベルを正常化するために必要なインスリンの量は、少なくとも部分的に、摂取されたがまだ体内に完全に吸収されていない食事炭水化物の予測量、炭水化物1グラムをカバーするのに必要なインスリンの量、送達されたがまだ体内に完全に吸収されていないインスリンボーラスの予測量(例えば、ボーラスオンボード)、現在の推定グルコースレベル、目標グルコースレベル、及び、送達されたがまだ体内に完全に吸収されていない、基礎速度を上回る対照インスリンの予測量のうちの1つ以上に基づくことができる。制御ロジックは更に、グルコースレベルを正常化するために必要なインスリンの量を閾値と比較し、(瞬間的に又は一定期間にわたって)閾値を超えたことを判定するように動作する。閾値を超えたという判定に応答して、制御ロジックは、送達されるボーラス量を計算することができる。ボーラス量は、グルコースレベルを正常化するために必要なインスリンの量に基づくか、又はその関数であり得る。
要約
本開示から逸脱することなく、当業者によって様々な代替及び修正が考案され得る。特に、本開示はモデルベースのコントローラを使用して、最終的に適切な量のインスリンを決定して患者に送達するが、本開示の特徴は、他のタイプの制御アルゴリズム(例えば、比例積分微分(PID)制御アルゴリズム、ファジーロジック制御アルゴリズムなど)に適用することができる。具体的には、様々な基礎速度及び未補正食事ボーラスは、異なるタイプの制御アルゴリズムによって決定され得るが、食事ボーラス補正は、上記のアプローチの1つ以上を使用して計算することができる。
したがって、本開示は、そのような全ての代替、修正、及び変更を包含することを意図している。更に、本開示のいくつかの実施形態が図面に示され、及び/又は本明細書で考察されているが、本開示は、本開示が当技術分野が許容する範囲内で広範であり、かつ本明細書も同様に読まれることが意図されているので、それらに限定されることを意図していない。したがって、上記の説明は、限定するものとして解釈されるべきではなく、特定の実施形態の単なる例示として解釈されるべきである。

Claims (21)

  1. 患者のグルコースを制御するためのシステムであって、
    薬剤送達デバイスと通信し、制御ロジックを含む、コントローラを備え、前記制御ロジックが、
    食事ボーラスを計算することと、
    グルコースレベル、及び前記グルコースレベルが閾値を上回るか又は下回るかに少なくとも部分的に基づいて食事ボーラス補正を計算することと、
    前記食事ボーラス及び前記食事ボーラス補正に少なくとも部分的に基づいて、補正食事ボーラスを計算することと、を行うように動作する、システム。
  2. 前記グルコースレベルが前記閾値を下回り、かつインスリンオンボード(IOB)レベルが負である場合、前記食事ボーラス補正が、少なくとも部分的に前記IOBレベルに基づく、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記グルコースレベルが前記閾値を上回り、かつIOBレベルが正である場合、前記食事ボーラス補正が、少なくとも部分的に前記IOBレベルに基づく、請求項1~2のいずれか一項に記載のシステム。
  4. 前記グルコースレベルが前記閾値を上回り、かつIOBレベルが負である場合、前記食事ボーラス補正が、IOBを補正しない、請求項1~3のいずれか一項に記載のシステム。
  5. 前記グルコースレベルが前記閾値を下回り、かつIOBレベルが正である場合、前記食事ボーラス補正が、IOBを補正しない、請求項1~4のいずれか一項に記載のシステム。
  6. IOBが、少なくとも部分的にミニボーラス補正に基づく、請求項2~5のいずれか一項に記載のシステム。
  7. IOBが、少なくとも部分的に、前記食事ボーラス補正を計算する前の所定の期間にわたるインスリン送達に基づく、請求項2~6のいずれか一項に記載のシステム。
  8. IOBが、線形減衰モデル、曲線モデル、又は2-コンパートメントモデルによって計算される、請求項2~7のいずれか一項に記載のシステム。
  9. 前記食事ボーラス補正が、少なくとも部分的に、前記グルコースレベルと目標グルコースレベルとの間の差に基づく、請求項1~8のいずれか一項に記載のシステム。
  10. 前記食事ボーラス補正が、少なくとも部分的に、インスリン感受性に基づく、請求項1~9のいずれか一項に記載のシステム。
  11. 前記食事ボーラスが、少なくとも部分的に、食事の炭水化物含有量及び炭水化物比率に基づく、請求項1~10のいずれか一項に記載のシステム。
  12. 計算された前記補正食事ボーラスに応じて、前記患者にインスリンを送達するように構成されている前記薬剤送達デバイスを更に備える、請求項1~11のいずれか一項に記載のシステム。
  13. 前記薬剤送達デバイスに含まれる前記インスリンを更に備える、請求項12に記載のシステム。
  14. 前記コントローラと通信しており、かつ前記グルコースレベルを測定するように構成されている、グルコース測定デバイスを更に備える、請求項1~13のいずれか一項に記載のシステム。
  15. 方法であって、
    食事ボーラスを計算することと、
    グルコースレベル、
    前記グルコースレベルが閾値を上回るか又は下回るか、及び
    インスリンオンボード(IOB)レベルが正であるか又は負であるかに少なくとも部分的に基づいて食事ボーラス補正を計算することと、
    前記食事ボーラス及び前記食事ボーラス補正に少なくとも部分的に基づいて、補正食事ボーラスを計算することと、を含む、方法。
  16. 前記グルコースレベルが前記閾値を下回り、かつ前記IOBレベルが負である場合、前記食事ボーラス補正が、少なくとも部分的に前記IOBレベルに基づく、請求項15に記載の方法。
  17. 前記グルコースレベルが前記閾値を上回り、かつ前記IOBレベルが正である場合、前記食事ボーラス補正が、少なくとも部分的に前記IOBレベルに基づく、請求項15又は16に記載の方法。
  18. 前記グルコースレベルが前記閾値を上回り、かつ前記IOBレベルが負である場合、前記食事ボーラス補正が、IOBを補正しない、請求項15~17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記グルコースレベルが前記閾値を下回り、かつ前記IOBレベルが正である場合、前記食事ボーラス補正が、IOBを補正しない、請求項15~18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記食事ボーラス補正が、少なくとも部分的に、インスリン感受性、及び、前記グルコースレベルと目標グルコースレベルとの間の差に基づく、請求項15~19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 非一時的コンピュータ可読媒体が、命令を含み、前記命令が、ハードウェアプロセッサに、
    食事ボーラスを計算することと、
    少なくとも部分的に、(1)グルコースレベル、(2)前記グルコースレベルが閾値を上回るか又は下回るか、及び、(3)インスリンオンボード(IOB)レベルが正であるか又は負であるかに基づいて食事ボーラス補正を計算することと、
    前記食事ボーラス及び前記食事ボーラス補正に少なくとも部分的に基づいて、補正食事ボーラスを計算することと、を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体。
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