JP2023525343A - ワークの付加製造のための粉末材料の加工方法およびシステム - Google Patents

ワークの付加製造のための粉末材料の加工方法およびシステム Download PDF

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Abstract

ワーク(22)の付加製造のための粉末材料を加工する方法は、以下のステップを含む。a)加工される粉末材料からなる粉末床(20)を受容するための装置(15)と、粉末床(20)の横方向に異なる位置にエネルギービーム(13)を向けるように調整されたビーム発生装置(12)とを提供するステップ。b)粉末材料を粉末床(20)に層状に塗布するステップ。c)粉末床(20)内の面(30、30a、30b、30c)にエネルギービーム(13)を照射し、面(30、30a、30b、30c)は順次照射される所定数nの2次元に配置された点P1・・・Pnから構成されるステップ。ステップc)中の走査方略を改善するために、面の照射中に少なくとも1回、順次照射された2点Pi、Pi+1が互いに離間して、両次元でそれぞれ少なくとも1つの照射される別の点P1・・・Pi-1、Pi+2・・・Pnが、順次照射された両点Pi、Pi+1の間に位置するようにされている。

Description

本発明は、ワークの付加製造のための粉末材料の加工方法に関する。特に、本発明は、粉末材料を予熱する方法、および粉末材料を溶融する方法に関する。
さらに、本発明は、このような粉末材料の加工方法を実施するためのシステムに関する。
3Dプリントなどの付加製造法は、体積要素を互いに接合して3次元構造のワークを形成すること、特に、層状造形によって特徴付けられる。この場合、特に、粉末床内の粉末材料をエネルギービームにより、材料の個々の粉末粒子を点ごと、および、層ごとに、選択的に融合させて、強固な3次元構造に結合する方法が用いられる。材料の固化は、焼結、即ち、レーザービームまたは電子ビームによる粉末粒子の部分的な融解または完全な溶融、および、それに続く凝固によって行うことができる。以下では、「溶融」という用語は、この両方を意味するものと理解されたい。
粉末材料、特に、金属粉末を、電子ビームを用いた選択的溶融(選択的電子ビーム溶融;SEBM)またはレーザーを用いた選択的溶融(選択的レーザー溶融;SLM)によって加工すると、複雑な形状や構造をより高速かつ精密な操作性と高度な自動化で製造することができる。
しかしながら、複雑な形状はプロセス管理の大きな課題でもあり、これは粉末床上でエネルギービームを横方向に誘導する公知の走査方略では部分的にしか対処できないことがある。
一般的な走査方略は、エネルギービームを平行な経路に沿って誘導することに基づいている。この場合、コーナーやテーパーなど、ワークの形状の非対称性はエネルギー的に考慮されていない。このことは、ワークの特定の領域における熱および/または荷電粒子の蓄積につながり、その結果、プロセス条件や材料特性に予期せぬ変化が生じて、製造されるワークの品質が損なわれる可能性がある。これは、レーザービーム法においても電子ビーム法においても製造時の温度勾配が大きいために、完成品に歪み現象や残留応力が発生するためである。一方、プロセス条件や材料特性を監視すると、頻繁にプロセスが中断されることになる。
選択的電子ビーム溶融(SEBM)の場合は、さらに別の問題もある。粉末材料を電子ビームで加工すると、例えば、金属粉末粒子は導電性が小さい酸化物層に囲まれていることが多いため、衝突する電子によって、照射された粉末床が空間的および時間的に限定されて静電的に帯電する。それゆえ、金属粉末粒子も内部が導電性であっても、電子ビームが当たると帯電することがある。
帯電は超臨界レベルに達して、電子ビームの衝突領域に静止している粉末粒子をまとめて加工領域外へと加速する、即ち、融合プロセスが開始する前に粉末床から電子ビームシステムの他の領域に分布することがある。その結果、材料が十分な焼結度に達する前に粉末床から排出されて、材料の損失およびプロセスの中断を招く。
粉末排出による異常や材料損失を避けるために、従来技術により、粉末材料の層が塗布された後で、これをより少ないエネルギー、特に、より少ない電子流で平行な経路に沿って照射することによって予熱して、個々の粉末粒子を最終製品より小さい付着力で結合することが知られている。
第2のステップである溶融ステップで初めて、粉末粒子は、それぞれ生成される3次元構造の輪郭層において電子ビームにより横方向に選択的に溶融されて、ワークの後の使用目的のために十分な、個々の粉末粒子間の3次元構造の安定性が形成される。
溶融ステップでは、レーザービームと電子ビームのいずれを使用するかにかかわらず、エネルギービームが平行な経路に沿って最上粉末層に向けられて溶融浴を形成し、次に、この溶融浴は照射パターンに従って直線的に一緒に移動する。
公知の方法の多くの欠点は、不均一な温度場に起因し、不均一な温度場は、また、走査方略によるものである。
したがって、本発明の目的は、走査方略に関して改善された、ワークの付加製造のための粉末材料を加工する方法を提供することにある。好ましくは、それによって、ワークの不均一性も低減させることができる。本発明の目的は、さらに、粉末材料を加工するための対応するシステムを提供することにある。
上記の課題は、ワークの付加製造のための粉末材料を加工する方法であって、
a)加工される粉末材料からなる粉末床を受容するための装置と、
粉末床の横方向に異なる位置にエネルギービームを向けるように調整されたビーム発生装置と、
を提供するステップと、
b)粉末材料を粉末床に層状に塗布するステップと、
c)粉末床内の面にエネルギービームを照射し、面は順次照射される所定数nの2次元に配置された点P1・・・Pnから構成されるステップと、
を含む方法において、
d)面の照射中に少なくとも1回、順次照射された2つの点Pi、Pi+1が互いに離間して、両次元でそれぞれ少なくとも1つの照射される別の点P1・・・Pnが、順次照射された2つの点Pi、Pi+1の間に位置するようにされていることを特徴とする方法によって解決される。
本発明者らは、公知の粉末加工プロセスでは、エネルギービームは、通常、互いに平行な経路に沿って粉末表面に向けられることを認識した(図2a参照)。さらに、本発明者らは、それによって投入されるエネルギーが処理される箇所の周辺に強く集中することを認識した。粉末表面の1点に照射することにより、エネルギーは熱伝導によって近隣の領域にも伝わりはする。しかしながら、非常に多くのプロセスが真空中および負圧下で行われるため、放熱は主として粉末に限られている。これに対して、線形照射では、既に加熱されている領域にさらにエネルギーが導入され、そこでは溶融浴内の熱伝導がより効果的になるために、局所的なホットスポットが形成される。それゆえ、公知の方法では、粉末排出や制御できない溶融などの影響を避けるために、しばしばエネルギー投入がないか非常に少ない状態で作業されるため処理時間が長くなる。
本発明による方法は、上記の不均一な温度分布の問題を、エネルギーが点状に分布して投入され、それによって局所的な熱および電荷の蓄積が回避されるような方法で解決する。このために面内の被照射点が順次照射され、その際に被照射点のグリッド上で、直接隣接しない点が少なくとも1回、好ましくは20回以上、順次照射されるようにする。表面の点は、それらのグリッド内部で1列ごとおよび1行ごとに直接順次照射されるのではない。その代わりに、両次元で最初にグリッドの点が省略され、後の照射走査の過程で照射される。
上記の順次照射された2点の間隔により、両次元で少なくとも1回、順次照射された両点Pi、Pi+1の間に、それぞれ少なくとも1つの照射される別の点P1・・・Pnが位置するが、この間隔は従来の走査方略と比べて絶対的な下限と見なされる。この方法の利点は、特に面内部で順次照射された2点間の間隔が大きく選択されるほど効果的であることは言うまでもない。
それゆえ好ましくは、ステップd)は、被照射面内にあるすべての点によって形成されるグリッドの両次元で順次照射された2つの点Pi、Pi+1の間に、それぞれ少なくとも1点、好ましくは少なくとも5点、さらに好ましくは少なくとも10点、さらに好ましくは少なくとも20点が位置することを、少なくとも10回以上、好ましくは20回以上、さらに好ましくは50回以上含んでいる。この場合、最初に省略される照射すべき点の数はグリッドの両次元で異なってよく、例えばx方向では少なくとも5点、y方向では少なくとも10点であってよい。
このようにすることで、被照射面をより均一に加熱することができる。これは、導入された熱エネルギーは、点状にあちらこちらにジャンプして分布する照射により、それぞれ照射された点の周囲に分布する時間が長くなり、直接隣接する照射によって局所的に過剰なエネルギーが投入されることがなくなるためである。
本発明による点または点状とは、偏向コイル、座標テーブルの移動、または、類似の装置により、能動的に移動させることなく、エネルギービームによって照射される箇所とみなされる。
粉末床の被照射面内で、可能な有限数の点が決定される。照射される点の分布のための好適な境界条件は、例えば、面の各点を少なくとも1回または正確に1回照射することである。
好ましくは、順次照射された2点Pi、Pi+1の間隔の少なくとも10%、好ましくは少なくとも30%、さらに好ましくは少なくとも60%が、それに続いて順次照射された点Pi+1、Pi+2の間隔と互いに異なるようにされている。
順次照射される3点Pi、Pi+1、Pi+2のうち、それぞれ2点間の間隔が互いに異なる場合、照射ステップに不規則性がもたらされ、それは被照射面の内部に局所的に集中したエネルギー過剰が生じることを追加的に妨げる。この場合、間隔は、1次元のみで前の間隔と異なることも、両次元で異なることもある。とりわけ、次の間隔の量は、前の間隔と、10%以上、好ましくは30%以上、さらに好ましくは60%以上、異なっていてよい。
このような点状に離間した照射に対して、点を選択するための極めて多様なアルゴリズムが考えられることは言うまでもない。これらのアルゴリズムは、被照射面の形状も考慮することができるが、必ずしもそうする必要はない。
しかしながら、好ましくは、ステップc)で照射される次の点Pi+1の選択は、ランダム、疑似ランダム、または、準ランダムに行われるようにされている。
面内の照射対象点の全体から、連続的に照射する点を、ランダムに、擬似ランダムに、または、準ランダムに選択すること(以下、確率的照射とも略す)により、連続する点の少なくとも一部の点の上記間隔を自動的に得ることができる。このように、粉末表面を点ごとに照射し、次の点の選択をランダム成分で行うことにより、あらかじめ具体的な分布計画に従うことなく、投入エネルギーをより均一に分布させることが可能となる。
照射の開始点は、粉末床の被照射面の内部の任意の点であってよい。この場合、次に照射される点の決定にはランダムな要素が含まれる。このランダムな選択は、古典的な意味でのランダムであってもよいが、乱数発生器または類似の機能を用いた擬似ランダムまたは準ランダムにとどめることもできる。
したがって照射すべき点の選択と順序の基準は、公知の準ランダム順または擬似ランダム順の1つ、例えば、メルセンヌ・ツイスター、順列合同生成器、キャリー付き乗算、フィボナッチ生成器、算術乱数生成器、WELL乱数生成器、XORシフト、ブロック暗号またはストリーム暗号、暗号ハッシュ関数、ファンデルコルプト列、加法漸化式、ハルトン列、ハマースレイ集合、ソボル列、ファウレ列、ニーダーライター列、ポワソンディスクサンプリング、および/または、類似の決定論的な低不一致数列であってよい。
準ランダム点列は、ここでは連続的に照射された点の密度分布がより均一であり、これがランダム列または疑似ランダム列に比べ、より均一に展開されるという利点も有する。
好ましくは、ステップc)は、エネルギービームによって粉末床に導入されるエネルギー投入量が、粉末材料を完全に溶融するのに十分ではない加熱ステップの一部であるようにされている。
既に説明したように、完全な溶融プロセスには十分でない温度上昇しかもたらさない加熱ステップは、先行技術から知られている。このような加熱ステップは、通常、より広い面積で使用され、局所的に限定して使用されることはないため、本発明による離間した照射方略は、これに特に適している。
本発明の一実施形態では、予熱ステップでエネルギービームによる離間した照射が適用される。これにより、予熱ステップで熱および電場(SEBMの場合)が均一化される。特に電子ビームで予熱すると、プロセス安定性が大幅に向上する。離間照射で予熱することにより、電荷の蓄積が妨げられ、ひいては静電気による粉末排出の傾向が抑えられる。
加熱ステップは、予熱ステップ、中間加熱ステップ、および/または、後加熱ステップであってよい。
本明細書では、予熱ステップは、まだ粉末状の材料が、より少ないエネルギー投入(1点におけるより短い照射時間またはより少ない放射エネルギー)によって、より高いエネルギー投入量を用いる本来の溶融プロセスのために、特に予熱ステップのエネルギー投入により粉末材料がまだ最終ワークに固化しないように準備される任意のプロセスステップと理解されたい。
必要に応じて、予熱ステップの後、表面の一部が既に溶融した後に、溶融ステップに要する時間のために、粉末床の温度を再度加熱して表面の一部をさらに溶融させる必要がある場合がある。これは中間加熱ステップと理解されたい。
後加熱ステップは、凝固後に必要に応じて、層の特定の面部分または面全体にエネルギーを加えることによって、実際のワークに制御されたテンパリングを施すすべてのプロセスステップと理解されたい。
好ましくは、加熱ステップは、2段加熱プロセスを含むようにされている。
加熱ステップは、多段プロセスであってよい。第1段階では、所望の造形温度を達成し、または、維持するために、エネルギービームによって広い面にエネルギーを導入する。第2段階では、後続の溶融領域で局所的により強く焼結させたり、固まっていない粉末上の張出しや構造部分を機械的に支持したりするために、形状に応じて焼結させる。特に広い面の場合、多段加熱プロセスは、局所的な冷却による温度変動を防ぐことができる。第2段階は、第1段階の直後に行うことも、溶融と並行して行うことも、溶融後に新しい粉末床を塗布する前に行うこともできる。特に面状の予熱ステップは確率的照射で実施することも、経路に沿った古典的なラスタースキャンで実施することもできる。
局所的な予熱、特に局所的に強化された焼結により、より高度な粉末リサイクルを達成でき、完成したワークのブラストや開梱を容易にすることができる。
好ましくは、ステップc)は溶融浴を形成し、好ましくは、形成された溶融浴が誘導されないようにされている。
本発明の別の実施形態では、粉末材料を溶融するために離間照射を使用する。溶融時に熱場を制御することにより、温度ピークが回避されて局所的な合金変化を防止する。微細構造を変化させることによって、材料特性を改善したり、必要に応じて制御したりすることができる。微細構造は、ワークの材料特性に実質的に関与し、硬さ、強度、弾性率などの特性値に影響を与える。完結した溶融浴が小さいと、凝固速度が速くなり、その結果として多種多様な相特性、および/または、より微細な微細構造が生じる。
それゆえ、エネルギー投入量を制御することにより、気孔、表面の凹凸、ワーク特性のばらつきを回避することができる。別の利点は、ランダム化された照射パターンが形状に依存しないことである。確率的照射によって大小の断面を均等にカバーでき、断面積の変化による不均一を回避することができる。
好ましくは、形成された溶融浴は誘導されないようにされている。
統計的に点状に溶融すると、誘導されない溶融浴が形成される。即ち、溶融の中心の横方向移動が起こらない。横方向の移動がないために、溶融進路に沿った材料輸送が回避されるため、溶融浴の流体力学的な制御が容易になる。
エネルギービームによる単段または多段加熱プロセスは、溶融プロセスに先行し、または溶融プロセスに重畳させることができる。後者は、例えば、点状溶融と面状予熱を素早く交互に行うことで実現できる。
別の実施形態で、次の点を選択するための追加の条件、例えば、以前に照射された点を中心とする特定の半径は照射してはならないという条件があってもよい。また、走査制御アルゴリズムが、照射すべき点におけるエネルギー投入の量や、所定のエネルギー投入が行われるべき頻度を考慮することもできる。例えば、被照射面の周縁部で強い照射を発生させ、または、エネルギーモデルに基づいて不均一に照射することなどが可能である。
順次照射された2点を互いに近づけすぎると、発生した両溶融浴が互いに結合して、溶融浴間で物質輸送が起こる。そのため、合金変化やムラ、組織の粗大化などの欠点が生じる。したがって、順次照射された2点間の局所的な最小間隔を定義することができる。好適には、順次照射された2点Pi、Pi+1が互いに離間して、両次元でそれぞれ少なくとも2つの照射される別の点P1・・・Pi-1、Pi+2・・・Pnが、順次照射された両点Pi、Pi+1の間に配置されている。
そのため、照射された点を中心とする時間的な最小間隔も定義できる。溶融浴は完全に固まるか、少なくとも部分的に固まるまで、環境パラメータやビームパラメータに応じて、数ミリ秒を要する。この間は、局所な最小間隔の内部にある点は照射すべきではない。即ち、照射順で後続の点、または、さらに後続の点である被照射点は、先行の点などの最小間隔以内にあってはならないという付帯条件が課される。この場合、時間的な最小間隔は、この付帯条件が幾つの後続点に適用されるかを定義する。
また、次の点までの空間的な最大間隔を定義することができる。ビームのジャンプ幅が小さいと、溶融浴はより均一になり、表面構造がより均質になる。空間的な最大間隔は、重畳する機能や、被照射面をサブ面またはセルに分割することによって実現できる。これらのサブ面またはセルは、完全にまたは特定の割合で照射することができ、その際に最初にいずれか1つのサブ面またはセル内の照射すべき点が、本発明の方法に従って照射され、次いで、別のサブ面またはセルが照射されるようにすることができる。
本発明による方法の好適な実施形態では、ランダム関数にエネルギー依存関数を重畳させる。
エネルギー依存モデルにより、局所的な条件や、先行の粉末床で既に照射された点の位置およびそれらの残留エネルギーを考慮することによって、とりわけエネルギーおよび/または温度を考慮することができる。これにより、エネルギー投入量の需要に応じた制御と、ワーク全体にわたる微細構造のより良い調整が可能になる。加えて、エネルギーに依存した統計的照射により、ワーク内部の微細構造を可変に調整することができる。
エネルギー投入量の需要に応じた制御を実現するために、空間的および時間的関連でエネルギー状態を照会できるように、製造すべきワークのモデルが作成される。このモデルを使って、エネルギーを供給すべき領域が特定される。次にこの特定の領域で、正確に調整されたエネルギー量がエネルギービームによってランダムに導入される。
このエネルギーモデルは、特に電場、熱場、ワークの形状、設置空間の形状、および/または、粉末床の材料組成、ガス空間、並びに、プロセスチャンバー内の圧力に関するデータを含んでいる。製造中の層において先行の点の位置、予想される熱伝達を考慮した互いの間隔、および粉末材料の層厚を考慮することができる。前の位置のエネルギー効果も考慮して、前の位置で溶融した領域から新しい粉末層への熱伝達を計算することができる。
溶融した点の位置に加えて、ビームパラメータも調整することができ、特に保持時間、レンズ電流、および/または、ビーム強度を変更することができる。これらのパラメータは、例えばランプによって点ごとに可変調整することもできる。
調整したエネルギー投入量と需要指向の制御によって、熱と物質の重畳効果を的確に利用することができる。温度ピークや蒸発による顕著な材料損失を回避し、当初の化学組成を維持することができる。
好ましくは、次に照射すべき点の選択は、ランダム、疑似ランダム、または、準ランダムに、且つ、エネルギー投入量、特に、エネルギーバランスまたは熱バランスに依存して行なわれる。
照射すべき点の順番および/または対応するビームパラメータは、既に製作開始前に計算して確定でき、または、製作中、特に、照射すべき各新規粉末床の前に、または、現在の点が照射されている間に、点ごとに決定することができる。それによってリアルタイムに計測されたデータも含めることができる。
好ましくは、照射される2点Pi、Pi+1間の経路が露光されるようにされている。
計算された照射すべき点に接近するために、ビームは点間の経路を通過するために一定の時間を必要とする。この時間は、使用するビーム技術によって異なる。電子ビームは1°/μsのオーダーで偏向させることができるが、レーザーは偏向ミラーの慣性のため、はるかに長い時間がかかる。本発明による方法では、照射すべき点間の経路を露光することもできる。一般に、連続的に投入されるエネルギービームの方が、静的状態が生じるため、パルス状のエネルギービームよりも好ましいとされている。
点間の時間は、予め設定でき、または、通過しなければならない経路の長さに応じて、できるだけ短くすることができ、または、これらの組み合わせを選択することができる。しかしながら、経路上の各点が照射される時間は、ランダムに決定されてビームが保持される点よりも、はるかに短い。その結果として、保持された点でのエネルギー投入量が著しく大きくなる。そのため、ここでは、意図的に照射される表面上の点と、短時間で通過するだけの中間スペースとの違いを言葉で強調するためにのみ、経路を露光するとも言う。
点間の経路の長さは、できるだけ短くすることができ、または、一定の時間内で自由に選択でき、および/または、特定の幾何学的形状、特に、円弧を有することができる。経路の長さ、および/または、時間は、各点についてそれぞれ独立に、例えば、最短経路と円弧状経路を交互に選択することができる。最上粉末層の被照射面の中心部にエネルギーが蓄積することを複数の交差経路によって回避するために、断面の周縁部にも同量のエネルギーが導入されるように、点間の経路を適合させることができる。
好ましくは、エネルギービームは電子ビームである。
本発明の好適な実施形態では、粉末材料は真空または負圧下で加工され、プロセスは補助ガスを用いない。好適には、ヘリウムなどの追加のガスはプロセスチャンバーに導入されない。本発明による方法において形成された均質な熱場および電場により、ガスを導入することによりプロセスの追加的な安定化を図る必要はない。このようにすることによりプロセスチャンバー内の補助ガスに付随する短所、例えば、ビーム拡張、システムおよび運転中の追加コスト、並びに、追加の汚染などを回避することができる。
好ましくは、本発明による方法における加速電圧は、90kV~150kVであり、特に100kV以上、好ましくは120kV以上である。
好ましくは、ビーム出力は、少なくとも100Wであり、最大で100kWである。
好ましくは、粉末材料は、チタン、銅、ニッケル、アルミニウム、および/または、それらの合金、特に、チタン、6重量%のアルミニウム、および、4重量%のバナジウムからなる合金Ti-6Al-4Vを含む。
好ましくは、粉末材料は、平均粒径D50が10μm~150μmである。
電子ビーム装置で粉末材料を加工するためのシステムに関して、本発明によるシステムは、加工される粉末材料からなる粉末床を受容するための装置と、粉末床の横方向に異なる位置にエネルギービームを向けるように調整されたビーム発生器とを備え、システムは、本発明による方法を実施するように設計されている。
本発明による方法および本発明によるシステムを用いて製造されたワークは、特に航空宇宙産業においては、タービンブレード、ポンプホイールおよびヘリコプターのトランスミッションマウントとして、自動車産業においては、ターボチャージャーのホイールおよびホイールスポークとして、医療技術においては、整形外科用インプラントおよび人工関節として、熱交換器として、並びに、工具および金型製造において使用される。
以下に、本発明の実施形態例について、図面を参照しながらより詳細に説明する。
図1は、粉末容器を備えた本発明によるシステムの概略図である。 図2は、異なる照射方略の模式図である。 図3は、ランダム化された点列を作成するための模式図である。 図4は、確率的照射による予熱ステップの模式図である。 図5は、確率的照射による溶融ステップの模式図である。 図6は、確率的照射による多段予熱の模式図である。 図7は、特定の領域でエネルギー投入量を意図的に増減させる確率的照射の模式図である。 図8は、被照射面をより小さいセルに分割した照射の模式図である。 図9は、図8に示すセルをさらにサブセルに分割した照射の模式図である。
図1は、電子ビーム13を発生するための電子ビーム発生装置12が配置されたプロセスチャンバー11を有する電子ビームシステム10を示す。
本実施形態例では、任意選択の偏向装置14、例えば、磁気光学ユニットを備えた電子ビーム発生装置12が、昇降プレートと受容フレームを備えた昇降テーブル15の上方に配置されている。受容フレームは、加工される粉末材料からなる粉末床20を受容する、空間的に限定された粉末容器として機能する。
受容フレームの上方には、スキージ(図示せず)を有する粉末塗布装置16が配置され、昇降テーブル上を移動できる。粉末塗布装置16は、粉末材料のための図示しない容器を有しており、ここから移動動作により粉末床21に材料をそれぞれ固まっていない最上層21として平らに塗布することができる。
電子ビームを粉末床20に対して相対的に移動させることは、電子ビームを偏向装置14内で偏向させるか、または昇降テーブルを移動させることによって実現できる。
さらに、粉末床20内にはベースプレート17があり、その上でワーク22が層ごとに形成される。
制御ユニット23は、製造プロセス全体を制御するために、1つ以上の信号伝送路を介して、電子ビームシステム10の主要な構成要素、特に、電子ビーム発生装置12および磁気光学ユニット14と接続されている。
本発明による別のシステムは、真空中、大気中、または、過圧下にある、並びに補助ガスを用いるレーザービームシステムを含む。
図2は、粉末床20内の粉末材料を照射するための異なる方略を示している。
図2aには、従来技術による照射方略が示されている。ここでは照射面30の内部で直線的に走査される。即ち、溶融ステップではビーム、ひいては溶融浴は、図2aに概略的に示された平行な経路31に沿って誘導される。この場合、材料は経路に沿って運ばれ、エネルギーは非常に高密度に投入される。局所的に集中したエネルギー投入による熱の蓄積は、予熱ステップでも溶融ステップでも、粉末の排出やそれによって発生するプロセスの中断、並びに不均一なエネルギー投入量によるワーク内の欠陥などの欠点につながる。
図2b、図2c、図2d、図2eは、本発明による照射方略を示している。
図2bは、確率的に分布した点照射を示す。次に照射される点の位置はランダムに選択され、あらかじめ定義された照射面上のどの点にあってもよい。エネルギービームは定義された点に一定時間照射され、その後、次の点にジャンプして照射する。
別の実施形態では、次の点を選択するための追加の条件、例えば、以前に照射された点を中心とするある半径(最小間隔)は、点列の次のステップでは照射してはならない、エネルギーモデルに基づいて表面の周縁部でより強い照射が行われる、などが存在してもよい。
図2c、図2d、図2eには、図2bに示すように、確率的に分布した点を一定時間照射し、その点の間の経路も照射する本発明の実施形態が示されている。
図2cでは、このために照射する2点間の最短経路が選択されている。そのためには、ある点を特定のビームパラメータで一定時間照射し、ビームは次に照射すべき点に向けられる。これは、技術的に可能な限り短い時間内、即ち、数マイクロ秒以内の時間幅、所定の時間内、または、特定の速度で行うことができる。エネルギー投入量は、可変速度と照射時間によって異なるが、照射される点におけるエネルギー投入量は著しく大きい。
図2dに示された実施形態では、最短経路ではなく、円弧状の経路が選択される。これにより、保持点の位置に加えて、照射面の内部のエネルギー分布に影響を与え、より照射の少ない領域、特に周縁部に経路を配置する可能性が開かれる。
図2eには、点間の経路を自由に選択でき、時間および/または速度によってのみ設定される実施形態が略示されている。経路の選択は、同様に、ランダムに、または、エネルギーモデルに基づいて行うことができる。
図3は、本発明の一実施形態によるランダムな点列を作成するための模式図である。
被照射面30は離散化アルゴリズムにより点P1~P9の集合に変換される。点P1~P9の集合は、面30全体を溶融するために溶融すべきすべての点を含んでいる。図3では、点P1~P9の集合を円形の領域で表現している。この点P1~P9の集合が点列Aに移される。この点列Aから置換えによって点列Bが形成される。
A={P1,P2,P3,P4,P5,P6,P7,P8,P9}
B={P5,P3,P9,P6,P8,P1,P2,P7,P4}
点列Bにおける点の順序が、連続して溶融される点の順序を示す。その結果、各点に対して下表に示すような時点が生じる。
点 P1 P2 P3 P4 P5 P6 P7 P8 P9
時点 t5 t3 t9 t6 t8 t1 t2 t7 t4
特に、第1の点列Aから第2の点列Bへのランダムな置換えは、以下のように実現できる。
1.乱数発生器によって0から1の間の乱数X∈[0,1]を作成する。
2.この乱数Xに第1列の要素の数を乗じて切り上げる。
3.乗じられた数の場所にある第1列の点が、第2列に付加されて、第1列から取り除かれる。
4.上記のステップ1~3を第1列が空になるまで繰り返す。
特に有利なことに、本発明による走査方略は、予熱ステップでエネルギービームを誘導するために使用できる。
図4は、加熱面30aを模式的に示しており、その内部でエネルギービームによるエネルギー投入によって粉末床が加熱される。加熱面30aは、形状および大きさは任意とすることができるが、本実施形態では正方形であり、1つのエネルギービームの偏向場40内に完全に入っている。加熱面30aの内部では、エネルギービームは確率的に選択された順序で保持点P1~Pnの上を誘導される。エネルギービームは、時間tにこのようにして決定された第1保持点P1に移動し、この点で定義された保持時間Δt1だけ滞留する。続いてエネルギービームはより高速で、好ましくは最大速度で位置P2に偏向されて、そこで定められた保持時間Δt2にわたり保持される。1回の加熱ステップで、この手順はすべての保持点P1~Pnに対して少なくとも1回適用される。
典型的には、保持点P1~Pnはグリッド間隔42の規則的なグリッド41で加熱面30aに、それが完全に埋まるように配置される。集合{P1,P2,・・・,Pn}からの保持点Piと、これに直接隣接する点との間のグリッド間隔は、任意に調整できる。好ましくは、グリッド間隔は集光ビームの直径の範囲内にあり、正規分布ビーム強度の場合、標準偏差は0.5~2である。
予熱ステップ中のビームパラメータは、エネルギービームが材料を溶融相に移行させることなく、粉末床を局所的に加熱し、好ましくは焼結するように選択されている。好ましくは、エネルギービームは、予熱ステップ中はデフォーカスされて使用される。エネルギービームが電子ビームの場合、ビーム電流は、粉末材料、ビーム径、加速電圧に応じて、好適には20~100mAであり、各保持点の保持時間は1~100μsである。別の実施形態では、ビーム電流は300mAであり、保持時間Δt1~Δtnは0.1~10μsの間で変化し、通常はデフォーカスされたビームが加熱に使用される。
加熱面、点保持時間、および、ビームパラメータは、付加製造されるワークの層ごとに変更することができる。
図5は、好ましくは1つのエネルギービームの偏向場40内に完全に入っている、エネルギービームで溶融すべき面30cに確率的点照射を行う実施形態を示す。この溶融面30cは、例えば、付加製造される3Dワークの断面データから取得することができる。溶融面30c内でエネルギービームは、所定の数の保持点P1~Pn上を誘導されて、粉末床がこれらの箇所で少なくとも短時間局所的に溶融される。保持点の間では、エネルギービームは高速で、好ましくは最大速度で、偏向される。好ましくは、エネルギービームは、溶融ステップ中はフォーカスされる。保持点は、溶融面30cの内部の任意の位置を割り当てることができ、好適にはグリッド41上に配置される。溶融面30cが完全に溶融するために、グリッド41は例示的に規則的に設計されて、一定のグリッド幅42を有し、正規分布ビーム強度で標準偏差は0.5~2である。
溶融ステップの一実施形態では、保持点P1~Pnの位置は、確率的に設定された順序で正確に1回制御され、エネルギービームはそれぞれの保持点で定められた滞留時間Δt1~Δtnだけ滞留する。好ましくは、電子ビームのビーム電流は5mA~50mAで、滞留時間は1~100μsの範囲で可変である。
本発明による別の実施形態では、保持点P1~Pnの位置は、確率的に設定された順序で少なくとも1回、好ましくは1回限りの移動の場合のように低いビーム電流と保持時間で制御され、ビーム電流および/または保持時間は反復回数が増加するにつれて減少する。
溶融面、点保持時間、および、ビームパラメータは、付加製造されるワークの層ごとに変えることができる。
図6は、確率的スポット照射による多段式予熱の実施形態を示す。
予熱プロセスは、例えば、直接連続して実施される2つの予熱ステップからなる。第1の予熱ステップでは、図6aに示すように、第1加熱面30aが加熱され、第2の予熱ステップでは、図6bに示すように、第2加熱面30bが加熱される。この場合、第2加熱面30bが、第1加熱面30aの中に完全に入っていることが有意義である。
一実施形態では、第1加熱面30aは、1つのエネルギービームの偏向場40全体に広がっている。第2加熱面30bは、付加製造されるワークの3D形状を考慮し、製造中の層の溶融されるワーク断面30cよりも定義された間隔だけ大きいことが好ましい。
エネルギー投入は、第1加熱面の内部では保持点P11~P1n上を誘導され、第2加熱面の内部では保持点P21~P2m上を誘導されるエネルギービームによって行われ、保持点の順序は確率的に設定されている。
一実施形態では、第1加熱面30aの予熱は、好ましくは強くデフォーカスされたビームにより、高い出力投入量で起こり、第2加熱面30bの加熱は、好ましくは弱くデフォーカスされたビームにより、低い出力投入量で起こる。
本発明の別の実施形態では、少なくとも2つの予熱ステップが、主に予熱のために使用されない少なくとも1つのプロセスステップと交互に行われる。
図7は、均質なエネルギー場を実現するために、確率的なスポット照射を制御しながら予熱を行なう例を示している。表面30を全面に一定のビームパラメータで統一的なグリッドで照射すると、エネルギーが低温の外側領域へ散逸するために、加熱面の内部に不均一な温度場が生じる。加熱面の中心部と周縁部近傍の間の温度差は、通常、数10~数100K程度である。
図7aは、保持点の位置を決定するグリッド41のグリッド間隔42が、間接的に温度勾配に比例するように設計されている、本発明による実施形態を示す。保持点は確率的な順序で制御される。グリッド41の密度は、単位面積当たりの保持点の数によって、局所的な出力投入、ひいては温度場を定義する。
図7bには、局所的な出力投入がビームパラメータによって設定される別の実施形態が概略的に示されている。この場合、グリッド41は一定のグリッド幅42を有する。温度の低い領域の保持点は、温度の高い領域の保持点に対して、少なくとも次のいずれか1つの変化を示す。即ち、(a)ビーム出力が高い、(b)保持時間が長い、(c)繰り返し回数が多い。
別の実施形態において、上述した複数の実施形態は、エネルギーモデルによって、領域の総滞留時間が温度場の追加的な制御をもたらすように重畳することができる。
別の実施形態では、図7aと図7bに概略を示した照射シーケンスを、適合したビームパラメータを用いて溶融ステップで使用することができる。
以上のステップを層ごとに繰り返し、3D構造が完成する。
図8は、溶融面30をセル3に分割した本発明による別の実施形態を示している。この分割は、図8に示すように、同じ種類の六角形で構成することができる。しかしながら、溶融面は、互いに異なる他の幾何学的形状(例えば、正方形、円など)に分割することもでき、それらの大きさも互いに異なっていてよい。
最初のステップで、溶融面30をセル3に分割する。各セルは、プロセスの過程で照射される点によって完全に満たされている。セルが照射される順序は、照射される点の順序と同じように、ランダム、擬似ランダム、準ランダム、または、特定の順序で行われてよい。最初のセルC1の各点P1.nが照射されると同時に、ビームは次のセルCnにジャンプし、そこで照射すべきすべての点を照射する。
別の実施形態では、1つのセル内のある割合の点のみが照射され、ビームは1つ以上の他のセルにジャンプし、続いて最初のセルに戻って残りの点を照射するようにプロセスを設計することもできる。
この手順を、すべてのセル内のすべての点が露光されるまで繰り返す。
図9は、特に粉末床の予熱に適した、本発明による方法を示している。
全加熱面30aがセルF1~Fnに分割される。続いてこれらのセルF1-Fnはサブセルに分割される。各セルは、プロセス中に照射される点Fn.n.1-Fn.n.nで完全に満たされている。余熱および/または後加熱において、ビームは点Fn.n.1-Fn.n.nをランダムに、または、一定の順序で照射する。サブセルFn.n.nのすべての点が照射された後で、ビームは次のサブセルFn.n.n+1にジャンプする。この場合、サブセルF1-nのすべてのサブセルを順次照射することも、最初にn番目のすべてサブセルを照射することも可能である。セルおよび/またはサブセルの順序は、ランダムにまたは順序に従っていてもよい。
P、P1、P2・・・Pn 照射される点
10 電子ビームシステム
11 プロセスチャンバー
12 電子ビーム発生装置
13 電子ビーム
14 磁気光学ユニット
15 昇降テーブル
16 粉末塗布装置
17 ベースプレート
20 粉末床
21 最上粉末層
22 ワーク
23 制御ユニット
24 信号伝送路
30 照射面
30a 加熱面
30b 輪郭適合加熱面
30c 溶融面
31 直線経路
32 照射される2点間の経路
40 偏向場
41 グリッド
42 グリッド間隔
50 一定の出力投入で照射される点
51 可変な出力投入で照射される点

Claims (10)

  1. ワーク(22)の付加製造のための粉末材料の加工方法であって、
    a)加工される粉末材料からなる粉末床(20)を受容するための装置(15)と、
    粉末床(20)の横方向に異なる位置にエネルギービーム(13)を向けるように調整されたビーム発生装置(12)と、
    を提供するステップと、
    b)粉末材料を粉末床(20)に層状に塗布するステップと、
    c)粉末床(20)内の面(30;30a、30b、30c)にエネルギービーム(13)を照射し、面(30、30a、30b、30c)は順次照射される所定数nの2次元に配置された点P1・・・Pnから構成されるステップと、を含む方法において、
    前記面(30、30a、30b、30c)の照射中に少なくとも1回、順次照射された2点Pi、Pi+1が互いに離間して、両次元でそれぞれ少なくとも1つの照射される別の点P1・・・Pi-1、Pi+2・・・Pnが、順次照射された2つの点Pi、Pi+1の間に位置するようにされていることを特徴とする方法。
  2. 順次照射された2点Pi、Pi+1の間隔の少なくとも10%、好ましくは少なくとも30%が、その後に順次照射された点Pi+1、Pi+2のそれらの間隔と互いに異なることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. ステップc)で照射される次の点Pi+1の選択は、ランダム、疑似ランダム、または、準ランダムに行われることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記ステップc)は、エネルギービームによって粉末床に導入されるエネルギー投入量が、粉末材料を完全に溶融するのに十分でない加熱ステップの一部であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記加熱ステップは、2段加熱プロセスを含むことを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  6. 前記ステップc)は溶融浴を形成し、好ましくは形成された溶融浴が誘導されないことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 次に照射される点の選択が、ランダムに、疑似ランダムに、または、準ランダムに、エネルギー投入量の関数として、特にエネルギーバランスまたは熱バランスとして実施される、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. a)照射される点P1・・・Pnの順序は、ワーク(22)を製作する前に決定され、
    または
    b)照射される点P1・・・Pnの順序は、ワーク(22)の製作中に層ごとに決定され、
    または
    c)現在の点Piが照射されている間または照射された後に、次に照射すべき点P1・・・Pnの計算が行われる、
    ことを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 照射される2点Pi、Pi+1の間の経路が露光されることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. ワーク(22)の付加製造のための粉末材料を加工するためのシステムであって
    a)加工される粉末材料からなる粉末床(20)を受容するための装置(15)と、
    b)粉末床(20)の横方向に異なる位置にエネルギービーム(13)を向けるように調整されたビーム発生装置(12)と、
    を有し、
    c)該システムは、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法を実施するように設計されている、
    ことを特徴とするシステム。
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