JP2023525136A - ガンマ線源および中性子源、同時の、検出、識別、定量化および/または位置特定のための装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ガンマ線源(61)および/または中性子源(62)から粒子を受け取る機械式コリメータ(1)と、ガンマ線に対して実質的に透過性を有する中性子吸収材料と、中性子-ガンマ判別能力を有するシンチレーション結晶と位置敏感型光センサとを備えて機械式コリメータ(1)に結合される第1の検出器(2)と、第1の検出器(2)の後方に、機械式コリメータ(1)とは逆側の面に、ガンマ線または中性子-ガンマ線のシンチレーション結晶(3)および位置敏感型光センサを有する1つまたは複数の検出器ブロックと、検出器(2、3)に接続された処理・取得モジュール(4)とを備え、装置は、原子力安全、港湾安全、原子力の脅威および事故、ならびにハドロン治療および核医学に関する検査に使用するのに適している。

Description

発明の詳細な説明
〔発明の目的物〕
本発明の目的物は、例えば原子力安全、港湾安全、原子力の脅威および事故、医学および他の用途に関連する検査に使用するのに適した、中性子放射源およびガンマ線源の両方の検出、定量化、識別および空間的位置特定または可視化を同時に行うための携帯可能な装置である。
〔背景技術〕
放射線および放射性源の検出のためのほとんどの装置は、特定のタイプの放射線または亜原子粒子を測定するために最適化される。ガンマ線および中性子は、物質を透過する能力が高く、その結果、このタイプの放射線または粒子を放出して他の材料によって遮蔽または隠蔽され得る放射性源の検出および位置特定に特に有用である。
これは、例えば、水槽に貯蔵されている原子力発電所から使用済みウラン燃料棒に放出される放射線の場合である。貯蔵コントロール業務や不拡散検査業務においては、検査対象のガンマ線と中性子の双方を同時に測定・可視化できる仕組みが有益である。使用済燃料の不法取引の場合、当該燃料はガンマ線を吸収する材料によって隠蔽することができ、その結果、当局による検査中に隠蔽することができる。この意味で、ガンマ線および中性子の検出および識別、ならびにそれらの起源の位置特定の両方が、論文[A.Poitrasson-Riviere et al、Nucl.Instr.and Meth.in Phys.Res.A 797 (2015) 278-284]に記載されているように、識別を改善するのに役立ち得る。
あるいは、医療用途では、ガンマ線および中性子線は、陽子またはより重いイオンビームを用いた治療において非常に貴重な情報を提供することができる。この種の癌治療では、患者が受ける二次線量のかなりの割合が、治療中に生成される中性子によるものである。中性子およびガンマ線の空間的分布の共同監視は、この二次線量を定量化するため、および一次ハドロンビームの透過範囲を決定するために有用であり得る。
ガンマ線の検出のための最適化されたシステムおよび中性子の検出のために設計されたシステムが存在する。また例えば、文献US2012/0256094A1に記載されている装置のような装置があり、これらの装置は、両方のタイプ(ガンマ線および中性子)を同時に検出すること、および、空間的な位置特定の実行または放出源の空間的分布の画像化を可能にする。
既存のハイブリッドまたはデュアル中性子およびガンマ画像化システムは一般に、中性子の検出のための有機(液体またはプラスチック)シンチレータの使用に基づく。この検出技術は、エネルギーが数百keV以上(>200~300keV)の中性子の検出に適用可能である。これは、これらの装置が高速および中間エネルギー中性子にのみ敏感であり、低速中性子(eV付近の中性子エネルギー)または熱中性子(数十eVのエネルギー)の画像化能力を持たないことを意味する。この制限は、様々な用途における一連の欠点および難点を表す。
医療用途では、イオンビーム(陽子、カーボンなど)による腫瘍の治療中、中性子の生成は、患者が受ける線量を制御するという点で重大な局面である。この種の治療において生成される中性子は基本的に、熱または低エネルギー成分と、別の高速または高エネルギー寄与とを有する。
現在、全エネルギースペクトルにわたって中性子線量を測定するための装置が存在するが、これらの装置は中性子の空間的起源を画像化する能力を示さない。中性子の画像化能力を有するシステムが存在するが、前述のシステムと同様に、これらのシステムは、論文[L.Tagawa et al、Nucl.Instr.and Meth.in Phys.Res.A 936 (2019) 31-33]に記載されているシステムなどの高エネルギー中性子(高速中性子)範囲に適用可能である。ガンマ線および熱中性子および低速中性子の空間的分布を測定し、可視化することができる装置は、このタイプの治療を改善するために有用であり、不可欠である相補的情報を表す。
使用済核燃料または高度に敏感な材料(プルトニウム、ウラン)の禁制品の監視に関する安全検査において、熱中性子の検出および可視化は重要であり、なぜなら、この中性子エネルギー範囲は、その減衰または隠蔽のために、放射性試料を水素化材料(水、ポリエチレン)で遮蔽する際に支配的な範囲であるからである。上述の検出システムは主に、高速または高エネルギー中性子成分(>100~200keV)に敏感である。特に中性子の熱成分に敏感である、中性子およびガンマ線の同時検出のためのシステムは、既存の技術に関して著しい改善を示す。
中性子の検出のためのデュアル中性子-ガンマカメラの大部分に使用される有機シンチレータは、非常に低い固有の検出効率および可搬性を示す。上述の用途において、これは、それらの適用可能性を制限するさらなる欠点を示す。
デュアル中性子-ガンマカメラにおける有機シンチレータの使用における別の欠点は、有機シンチレータのエネルギー分解能が制限されていることに起因し、これはただちに、無機シンチレータを用いて得ることができるものよりも低いガンマ画像分解能をもたらす。これは、このタイプのシステムではコンプトン技術によって放射線画像が得られるからである。コンプトン散乱法によれば、角度または画像分解能は、最初のデュアル中性子-ガンマコンプトンカメラ[DHerzo et al、Nucl.Instr.and Methods、123 (1975) 587-597]に記載されているように、使用される検出器のエネルギー分解能に直接依存する。
一般に、記載された理由のために、記載されたシステムはサイズが大きく、これは、検査空間が制限される産業用途、または、可搬性を必要とする(プルトニウム禁制品)とともに、調査領域への唯一のアクセスが一般には非常に限定された自律性および負荷しか有さない無人航空任務によるものであり(福島におけるような)原子力事故を含む、原子力安全に関連する検査などのように、多くの場所においてシステムの適用可能性を制限する。
医療用途では、検出のためのシステムの容積もまた、重大な制限を示し得る。すなわち、陽子線および重イオン線を用いた臨床治療では、治療中に緊急援助が必要とされる場合、患者の迅速なアクセスおよび医療を妨げる可能性がある周囲の要素は許可されない。
有機シンチレータの制限されたエネルギー分解能およびその低い分光応答はまた、刊行物[X.Liang、et al、Nucl.Instr.Meth.in Phys.Res.A 951 (2020) 162964]に記載されているシステムの場合のように、ガンマ線放射同位体のタイプを識別および定量化するための能力をほとんどゼロにまたはゼロにする。
これらの制限の一部、特に放射性同位元素の識別、エネルギー分解能および画像分解能に言及するものは、論文[A.Giaz et al、Nucl.Instr.and Meth.in Phys.ResA 810 (2016) 132-139]に記載されているように、中性子-ガンマ判別能力を示し、高エネルギー分解能を示す無機シンチレータを使用することによって改善することができる。しかしながら、無機結晶に基づく既存のシステムは一般に、文書[C.M.Whitney et al、Nucl.Instr.Meth.in Phys.Res.A 784 (2015) 346-351]に記載されているシステムのような、中性子およびガンマ画像化のための符号化されたマスクコリメータを使用する。これらのコリメータは、重元素(タングステンまたは鉛およびカドミウム)を用いて製造されることを考えると、特に可搬性に関していくつかの欠点を有し、これは、無人航空検査または広い視野を有する小型で軽量の装置を必要とする他の同様の使用などの用途におけるそれらの使用を制限する。さらに、機械的コリメーションに基づくこのタイプのシステムは、開口が小さく、視野が比較的狭く、ガンマ線検出の効率が低い。これは、長い測定時間、または環境を特徴付けるために複数の測定を行う必要性を伴う。
代替的に、無人航空任務に適したデュアル中性子-ガンマ検出のための携帯可能で軽量のシステムが存在する。しかし、このタイプの現在のシステムは、本論文[S.Mochizuki、et al、Journal of Instrumentation(2017) 12 P11014]で使用されている、福島第一原発事故を取り巻く地域の空中検査のための装置のように、ガンマ画像化能力のみを有し、中性子画像化能力を有していない。ガンマ線および中性子に敏感な既存の携帯可能なシステムは、ガンマ線および中性子線の焦点を同時に可視化するための固有の空間分解能または角度分解能を欠いている[R.Pavlovsky et al、eprint arXiv:1908.06114 (2019)]。この後者の場合、線源の可視化および位置特定は、測定装置の位置、立体角の範囲内の立体角、および測定装置の各位置におけるカウント率に基づく統計的方法によって線源の位置を引き続き推定するために、測定装置を用いて領域の系統的走査を実行することを必要とする。この方法は、測定時間を増加させ、多くの場合、検出のためにシステムの位置を変更するために測定領域における介入を必要とするので、明らかな欠点を示す。
〔発明の説明〕
本発明の目的物である、ガンマ線源および中性子源を検出するための装置は、以下の手段によって、前段に記載された制限を回避することを可能にする:
単一の装置でおよび単一の測定でガンマ線と中性子の両方の検出、定量化、識別、および空間的位置特定の能力を組み合わせることができる、小さい容積(体積)(volume)、軽量、高度に携帯可能な装置、
放出する放射性同位元素のタイプが識別できてその存在が定量化できる、ガンマ線のための高分光分解能の装置、
ガンマ線と中性子放射源の両方のための画像の高画像分解能装置、
放射性同位元素を識別して広いガンマ線エネルギー範囲のための空間内のそれらの位置を提供するために、高効率かつ十分なエネルギー分解能でガンマ線を検出することが可能な装置、
中性子を検出し、主に熱中性子-低速中性子エネルギー範囲内の放射源の画像を提供することが可能な装置であって、数百keVのオーダーの中間エネルギーまで到達することさえ可能な装置。
本発明は、中性子の検出のための軽量な機械的コリメーションと、ガンマ線の検出のための電子(またはコンプトン)コリメーションとの特別な組み合わせからなり、したがって、中性子(中間、熱、および低速)源およびガンマ線放射源の画像を同時に提供することができる。これにより、フィールド環境または場所内の中性子源およびガンマ線源を、単一の固定された測定(測定姿勢または位置)内に同時に位置特定することができる。また、複数の個々の測定または測定姿勢を組み合わせて、放射源の空間的分布に関するより完全な情報を得ることができる。
既存の技術と比較した主な利点は熱中性子および低速中性子放射源の可視化に適した軽量で携帯可能な装置であることにあり、同時に、装置は、放射源のハイブリッド中性子-ガンマ画像が形成されてガンマ線放出同位体の性質が高分解能分光法によって識別されることを可能にする。
本発明において、中性子のための軽量な機械的コリメータの実装は、ガンマ線の可視化のためにコンプトン技術が適用されることを可能にする。これは、符号化されたマスクに基づく同様のシステムのものよりも著しく良好な検出効率および視野を得ることができるので、既存のシステムと比較して利点を示す。これにより、ある環境を特徴付けるために取られる測定の時間または測定の数を減らすことができる。
他の中性子-ガンマカメラとは異なり、本発明は主に、中性子スペクトルの熱成分および低速成分に敏感である。これは、本発明を、放射性材料、安全性および核の脅威を制御する分野、ならびに医療および工業用途において特に有用にする。
すなわち、ガンマ線源および中性子源の同時の、検出のための装置は、放射源からガンマ線粒子および/または中性子を受け取ることを含み、
中性子のための機械的コリメータであって、放射源の前に配置されるものであって、ガンマ線をあまり吸収せず、またはガンマ線に影響を及ぼさないものであって、好ましくは「ピンホール」タイプのコリメータであって、中性子放射源の検出のためのピンホールカメラとして作用する機械的コリメータと、
いくつかの検出容積によって形成され、放射源とは逆(反対)(opposite)側に、機械的コリメータの後方に配置される検出器モジュールであって、それらの検出容積のうちの少なくとも1つが中性子-ガンマ判別能力を示し、検出容積のうちの1つまたはいくつかが、ガンマまたは中性子相互作用によってエネルギーが蓄積(堆積)(deposited)された部位を位置特定するための空間的感度(感受性、感応性)(sensitivity)または能力を示し得る、検出器モジュール、すなわち、本発明の一局面では、中性子-ガンマ判別能力を有する検出器と、上述のものと一緒にガンマ線用のコンプトンカメラを形成する少なくとも1つのガンマ線検出器と、を備える検出器モジュールと、
検出器モジュールに接続された処理・取得モジュールであって、検出容積を時間的に一致するように同期させて、前記モジュール内で生成された信号を処理する能力を有する処理・取得モジュールと、
任意選択で、ガンマ線源および/または中性子放射源の再構成された画像または空間的位置を可視化することを可能にする可視化モジュールと、
を備える。
検出器モジュールと、処理・取得モジュールと、および任意選択的に、可視化モジュールとの間の通信は、配線によってまたは無線で実行することができる。
コンプトン検出器として作用するガンマ線検出器は、敏感な検出容積におけるいくつかのガンマ線相互作用の同時測定に基づく。前記相互作用において蓄積された位置およびエネルギーを測定することによって、記録された事象ごとに可能な放射線の入射方向の円錐を再構成することが可能であり、その開口は電磁放射線散乱のコンプトン法によって決定される。ガンマ線源の位置およびそのエネルギースペクトルを正確に再構成するために、多くのコンプトン画像化技術をこのデータに適用することができる。
そのために、位置およびエネルギーに敏感ないくつかのガンマ線検出器が通常使用される。中性子源を画像化するために必要とされるのは、中性子のためのコリメータと、システムの検出器の1つは中性子に敏感であることだけである。この装置は、少なくともコンプトンガンマ線画像化のために、時間的一致技術を用いて事象を記録しなければならないので、中性子/ガンマ判別能力を有する2つ以上の検出器を備える必要はない。
これは、エネルギー分解能パラメータ、効率および他の局面の観点から装置を最適化することを可能にする。さらに、すべての検出器の一部は中性子/ガンマの識別(確認)(identification)能力または判別(区別、弁別)(discrimination)能力を示すことができ、それは、中性子画像の鮮鋭度、または、このシステムを用いて得られる放射線画像および中性子画像における信号対バックグラウンド比に関して、システムの最適化を可能にすることができる。
可視化モジュールにおける中性子画像化は、機械的コリメータ、好ましくはピンホールタイプのコリメータの結果として達成され、好ましくは、低いガンマ線吸収能力を有するが高い中性子吸収能力を有する材料で製造される。リチウムドープポリエチレンなどのいくつかの適切な材料がある。すなわち、Liが同位体濃縮(富化)(enriched)されたポリエチレンは、中性子の吸収において二次放射が存在しないため、特に適している。他の代替物は、ホウ素化ポリエチレン、水素化リチウム、Liで濃縮された水素化リチウムなどを含む。
機械的コリメータは、検出器モジュール、すなわち、中性子-ガンマ判別能力を有する検出器に結合される。これにより、幾何学的形状は、中性子源の画像の光学的再構成のために最適化される。
機械的コリメータは、本質的にガンマ画像化に干渉(妨害)(interfere)しないという利点を有する。さらに、この機械的コリメータは、ピンホールコリメーション技術によってガンマ画像化に使用される機械的コリメータ(典型的にはタングステンまたは鉛で作られる)よりもはるかに軽量であるので、装置の可搬性を可能にする。
示されるように、中性子画像化のための機械的コリメータは好ましくはピンホールタイプのコリメータまたはピンホールカメラであり、この場合、中性子のための入口開口部を備える。あるいは、スリットタイプ、並列正孔タイプ、収束タイプ、発散タイプ、マルチピンホールタイプ、または符号化されたタイプの開口を有する中性子用の機械的コリメータも使用することができる。
本発明の別の局面では、機械的コリメータは、ピンホールタイプのコリメータであり、焦点距離(入口開口部と、第1の検出器が配置される後部との間の距離)を有し、これは中性子画像の有効視野および空間分解能を最適化することができるように機械的に変更することができる。
本発明の別の局面では、中性子のための機械的コリメータは、検出器モジュールから取り外されるか、または切り離されることができる。これにより、コリメータからの干渉なしにガンマ画像を再構成することができ、中性子検出効率を大幅に高めることができる。この局面においても、放射源周辺でいくつかの系統的測定が行われれば、代替技術統計を用いて中性子画像を再構成することが可能である。
本発明の別の局面では、検出モジュールにおいて、判別能力を有する敏感な容積は、ガンマ線および中性子を検出するための単一のモノリシック結晶または複数のシンチレーション結晶と、光センサによって生成された電気信号を増幅するために、処理・取得モジュールにおいて処理され得る電気パルスを形成するための単一の位置敏感型光センサまたは複数の光センサと、を備え得る。
このケースでは、光センサは、好ましくは画素化されたタイプの光センサであるか、または、敏感な容積(無機シンチレータ)内のガンマ線および中性子の相互作用点の位置に関する情報を識別または提供する能力を有する。
好ましくは、光センサは半導体型の光センサである。これは、位置敏感型光電子増倍管または光電子増倍管配列を使用する選択肢と比較して、より軽量でコンパクトな性質を達成する。半導体型光センサの使用のさらなる利点は、それらの低電力消費、低アンペア数および低動作電圧(従来の光電子増倍管によって必要とされる数百/数千ボルトと比較して数十ボルト)に起因し、これは、小さな容積および/または可搬性を必要とする用途におけるそれらの使用のための利点である。
上記のように、検出モジュールにおいて、検出容積の少なくとも1つは、中性子-ガンマ判別能力を有する検出器とすることができる。判別能力を有する検出器は、好ましくはモノリシックまたは画素化されたシンチレーション結晶である。さらに、それらは、位置敏感型光センサまたは光電子増倍管に光学的に結合される。
本発明の別の局面では、検出器モジュールは、2つ以上のガンマ線検出器を備える。複数の検出器は、2つ、3つ、またはそれ以上の異なる平面(好ましくは互いに平行)に配置することができる。これにより、1つの同じガンマ線の3つ以上の相互作用を時間的に一致させて記録することが可能になり、高エネルギー範囲(>5MeV)におけるガンマ画像のより良好な再構成、およびエネルギースペクトルのより良好な再構成、したがって放射線放出同位体の識別が可能になる。
同様に、入射ガンマ線の3つ以上の容積における検出は、特にガンマ線源、したがって最初のガンマ線エネルギーが未知である場合に、画像のより良好な再構成を可能にする。
本発明の別の局面では、検出モジュールにおいて、検出器容積間の距離は、ガンマ画像の分解能および効率の観点から検出器モジュールの出力を最適化するために、離散的にまたは連続的に、動的に変更されてもよく、これはより高い汎用性を提供し、装置の考えられる適用を拡張する。
本発明の別の局面では、検出モジュールは、ガンマ線源および中性子源の画像を示すためのデータ可視化表示を備え、RGBまたはRGB-D(赤緑色深度)タイプの光学カメラをさらに含み、これは、放射線画像が可視画像と融合されることを可能にし、任意のタイプの放射源の迅速な位置を可能にする。
本発明の別の局面では、システムは、機械視覚(マシンビジョン)方法で補完することができる。これらの方法、例えば、アルコ(Aruco)タイプのバイナリー標準(fiducial)マーカーは、例えば、検出のためのシステムの姿勢を推定することを可能にし、RGBカメラを使用して、実際の(3D)位置と、その投影されたまたは測定された(2D)画像との間の対応を提供する。
さらに、装置は、記録された放射源の3次元空間的分布を計算するために、これらの方法および複数の測定または姿勢の組み合わせを使用する。
本発明の別の局面では、さらに、装置は、視野のガンマ線画像、中性子画像、および熱マップと同様に、視野内の画像を対照させるために、熱カメラを備えることができる。
本発明の別の局面では、コリメータの開口部は、開口部の大きさの適切な縮小を可能にしてそれによって中性子画像のためのより大きな空間的分解能およびシステムのより大きな汎用性を可能にするような幾何学的形状を有する、挿入物またはレンズで補足することができる。
まとめると、本発明の装置の物体の小ささおよび軽量さは、装置が特定の医療環境に統合されなければならない医療用途のための基本的な優位性を表す、高い可搬性に変換される。可搬性は、装置が人間によって輸送され、操作される必要があり得る放射性物質を制御するための用途(原子力発電所のデコミッショニング、廃棄物監視、原子力災害)と同様に、無人飛行システムに搭載された安全および防御に関する検査にとっても極めて重要である。
したがって、本発明は、前の節で説明した技術的問題点に対する解決策を提案し、ガンマ線源と中性子源とを同時に検出するための装置を提供し、単一の測定によって両方のタイプの源を同時に位置特定することを可能にする。
〔図面の説明〕
成された説明を補足するために、およびその好ましい実用的な例示的な実施形態による本発明の特徴をよりよく理解するのを助けるために、以下が例示的かつ非限定的な方法で描写される前記説明の不可欠な部分として、1組の図面が添付される。
図1は、処理・取得モジュールに接続された、検出器モジュールに結合されたピンホール幾何学的形状を有する機械的コリメータの断面を示し、中性子源およびガンマ線源の同時の検出および位置特定の原理を図示する。
図2は、検出器モジュールに結合された機械的コリメータの断面を示し、機械的コリメータの重要なパラメータ(焦点距離F、入口開口部の直径D、およびコリメータの厚さT)を詳細に示す。
〔本発明の好適な実施形態〕
ガンマ線源および中性子源の同時検出のための装置の好ましい実施形態は、図1および図2を用いて以下に説明される。
図1に示されるように、好ましくは携帯可能である装置は、まず、ガンマ線放射源(61)および/または中性子源(62)であり得る放射源(61、62)の前に配置される機械的コリメータ(1)を備える。
検出可能であるために、放射源(61、62)は、空間内の任意の部位に配置することができる。しかしながら、同じ画像を得ることができるようにするために、放射源(61、62)は、好ましくはその視野内の機械的コリメータ(1)の前にあるべきであり、これは、以下に説明するように調整することができる。
機械的コリメータ(1)は、それが例えば、Liで濃縮されたポリエチレン、すなわち、好ましくはLiで同位体的に濃縮されたリチウムドープポリエチレン、または、natLiH、LiH、LiCO10B-(CHなどのような高中性子吸収率を有する他の軽量材料のような、高い中性子吸収能力を有するがガンマ線に対して本質的に透過性を有する材料に基づいていると仮定すると、中性子源(62)の画像化を可能にするものである。
機械的コリメータ(1)はピンホールタイプのコリメータであり、図1に示されるように、中性子は主に入口開口部(11)を通ってその内部にアクセスする。さらに、機械的コリメータ(1)は、その入口開口部(11)を通って入射しない中性子の大部分を遮断する。
装置はさらに、ガンマ線放射源(61)および中性子放射源(62)とは逆側の面で、機械的コリメータ(1)に結合され、図1にも示される、検出器モジュールを備える。検出器モジュールは一連の検出器容積を備え、それらのうちの1つは、中性子-ガンマ判別能力を有する第1の検出器(2)であり、さらに、モジュール内の他の能動的な検出器容積との粒子の相互作用位置に敏感である。第1の検出器(2)は、例えば、位置敏感型光電子増倍管または画素化されたシリコン光電子増倍管などの位置敏感型光センサに結合されたモノリシックまたは画素化されたシンチレータ結晶とすることができる。
機械的コリメータ(1)は、コリメーション入口開口部(11)を除いて、検出器モジュールを完全に包囲することができ、または図1に示される好ましい実施形態のように部分的に包囲することができ、第1の検出器(2)を包囲し、その構成は、中性子源(62)が装置の前部に配置されると仮定する。前記構成は容積が低減されることを可能にし、様々な検出器容積の平面が互いに近づけられることを可能にし、空間的分解能の特徴に関してより大きな汎用性を可能にする。
機械的コリメータ(1)と検出器モジュールの第1の検出器(2)との間の組み合わせは、中性子のためのピンホールカメラのように作用し、したがって、点源または空間的に分布された源であり得る中性子源(62)の反転光学画像化を可能にする。この動作はガンマ線用のアンガー(Anger)カメラの動作と同様であり、位置敏感な放射線検出器または放射線検出器の配列(アレイ)(array)に結合された重い材料(一般にタングステンまたは鉛)で製造されたピンホールタイプのコリメータが使用される。
この概念は図1に概略的に示されており、機械的コリメータ(1)の入口開口部(11)に入射する中性子のみが、実際に第1の検出器(2)において信号または相互作用を引き起こす様子が示されている。
機械的コリメータ(1)は、熱中性子(0.025eV)、低速中性子、および中間エネルギー(数百eV)までの間に含まれる全エネルギー範囲にわたって低エネルギー中性子を吸収するのに特に有効である。中性子吸収における、したがって中性子源(62)の画像化における機械的コリメータ(1)の有効性は、前記中性子のエネルギーおよび機械的コリメータ(1)の厚さに依存する。したがって、中性子用の機械的コリメータ(1)の厚さは、特定の用途ごとに最適化することができる。
機械的コリメータ(1)の厚さは、図2の文字Tによって示されている。機械的コリメータ(1)の前記厚さは、中性子源(62)の画像化が可能であるエネルギー範囲を決定する。一実施例として、2~3cmの厚さについて、画像化できる中性子のエネルギー範囲は、熱量値(thermal value)(eV)から中間エネルギー(数百eV)までの範囲である。
図2はまた、入口開口部(11)の焦点距離(F)および直径(D)などの、機械的コリメータ(1)の他の特徴的かつ調整可能な寸法を示す。これらのパラメータは、中性子画像化のためのシステムの空間的(角度)分解能、視野、および検出効率を調整または決定することを可能にする。本発明の一実施形態では、コリメータ(T)の厚さは、互いに嵌合する一連のコリメータによって調整または変更することができる。機械的コリメータ(1)の開口(D)およびその幾何学的形状は、図1に示す入口開口部(11)の内部に収容された挿入物またはレンズのシステムによって変更することができる。
本発明の第1の検出器(2)のケースでは、それは、特に熱中性子に敏感な、中性子-ガンマ判別能力を有する任意のシンチレータ結晶とすることができる。これらの特性を有する様々な結晶の中で、中性子エネルギースペクトルの熱ゾーンにおける反応Li+n=H+αの高い断面ゆえに、この使用には、Liで濃縮されたCLYC6型結晶が好ましく企図される。
第1の検出器(2)を用いて中性子またはガンマ粒子の事象を検出および定量化することができるように、装置は、図1にも示され、検出器モジュールに接続された処理・取得モジュール(4)を備える。中性子タイプの事象の識別およびガンマ線に関する判別は、従来の応答関数またはパルス形状分析技術を用いて行われる。
さらに、処理・取得モジュール(4)に接続された装置は、処理・取得モジュール(4)において取得された情報ならびにガンマ線源(61)および中性子源(62)の画像の可視化を可能にする可視化モジュール(5)を備える。
さらに、ガンマ画像化のために、検出器モジュールは、図1および図2に示されるように、第1の検出器(2)の後方に配置された、放射線相互作用位置に敏感なガンマ線検出器(3)を備える。検出モジュールにおける第1の検出器(2)とガンマ線検出器(3)との組み合わせは、機械的コリメータ(1)が電子コリメーションにおける電磁放射に実質的に干渉しないので、従来の電子またはコンプトンタイプのコリメーション技術によって、可視化モジュール(5)に示されるガンマ画像を得ることを可能にする。
機械的コリメータ(1)の厚さ(T)に応じて、前記コリメータは、特定のエネルギー値を超えるガンマ線に対して実質的に透過性を有する。厚さが2~3cmの例では、コリメータは、約250keVを超えるエネルギーについてはガンマ線に対して実質的に透過性を有する。これは、電子(コンプトン)コリメーション技術を用いて、他の要素を使用する必要なく、2つの検出容積(2、3)の結果として、およびこの処理において干渉しない機械的コリメータ(1)の結果として、ガンマ画像化を可能にするエネルギー範囲である。同様に、より低いエネルギー範囲では、機械的コリメータ(1)の効果を補正するためにフィルタまたは補正を適用することによって、ガンマ画像を得ることが可能である。
3~5cmの機械的コリメータ(1)の厚さ(T)に対して、100keVの中性子エネルギーに達する、より高いエネルギーを有する中性子源(62)を可視化することが可能である。この場合、機械的コリメータ(1)からの干渉なしに画像化が可能なガンマ線エネルギー範囲は、約400~500keV以降である。再度述べるが、より低いエネルギー範囲でも、機械的コリメータ(1)に起因する特定の補正を適用することによって、アーチファクト(人為結果)(artefact)のない画像を得ることは妥当である。
ガンマ線検出器(3)は、ガンマ画像化にのみ必要であるため、必ずしも中性子-ガンマ判別能力を示す必要はない。ガンマ線検出器(3)は、分光識別を改善するために、および、入射放射線のエネルギーを正確に決定するために、高エネルギー分解能を示し、これは、得られた画像のより高い分解能をもたらし、ガンマ線放出放射性同位元素の正確な識別をもたらす。
ガンマ線検出効率を高めるために、ガンマ線検出器(3)は、例えばハロゲン化ランタンLaBr(Ce)またはLaCl(Ce)結晶であり得る、4つの、好ましくはモノリシックな、結晶の配列を含む。各結晶は、好ましくは平行六面体幾何学的形状を有する。それは、同様に、モノリシック結晶または結晶の配列(画素化された結晶)を含むことができる。位置感度は、各結晶または画素化された結晶の配列を、画素化されたまたは位置敏感型光センサに結合することによって得られる。これは、画素化された光電子増倍管、または画素化されたシリコン光電子増倍管であり得る。
本発明の一局面では、装置は、2つ以上のガンマ線検出器(3)を備えてもよく、さらに、そのうちの1つまたはいくつかは熱中性子に敏感であってもよく、これにより、中性子検出効率を拡張することができ、ガンマ線および中性子の画像における信号対バックグラウンド比を改善することができる。さらに、ガンマ線検出器(3)のうちの1つは高速または高エネルギー中性子(keV~数十MeV)にも敏感であり得、したがって、装置は、高エネルギー中性子の存在を検出するのにも役立つ。
ガンマ線放射源(61)の画像はコンプトン技術を適用することによって画像化することができ、コンプトン円錐、例えば図1に示されるものは、検出器容積(2、3)において測定されたエネルギーから、および同じ検出器容積(2、3)において測定されたガンマ線の相互作用位置から、事象ごとに計算することができる。この円錐の開口は図1にθとして描かれており、放射線に対するコンプトン散乱法によって以下のように決定される:
Figure 2023525136000002
ここで、Eγ,iおよびEγ,fはそれぞれ入射ガンマ線および散乱ガンマ線のエネルギーであり、hはプランク定数であり、mは電子の質量(511keV)を表し、θは入射ガンマ線の方向と散乱ガンマ線との間に形成されるコンプトン散乱角に対応する。十分に厚い吸収体検出器の場合、Eγ,f=Eと仮定することができ、ここで、Eは、ガンマ線検出器(3)で測定されたエネルギーである。入射放射線エネルギーが未知である場合、良好な近似として、広いエネルギー範囲について、Eγ,i=E+Eと仮定することができ、ここで、Eは、第1の検出器(2)で測定されたエネルギーである。
画像化が実行され得るガンマエネルギー範囲を増加させるために、第1のガンマ線検出器(3)の後方に、連続する平面内に、追加のガンマ線検出器(3)を追加することが可能である。
ガンマ線源(61)の画像の再構成は、逆投影法、統計的最尤法、および学術文献に十分に記載されている他の同様の技術によって可能である。
最後に、本発明の目的物は、ガンマ線源(61)と中性子源(62)とを同時に検出するための方法であって:
検査対象の場所に装置を配置する工程と、
ガンマ線および中性子の複数の測定を取得する工程と、
RGBまたはRGB-Dカメラで、および、可能性としては機械視覚技術で補足して、記録された可視スペクトルの画像を取得する工程と、
中性子-ガンマ判別能力を有する第1の検出器(2)に記録された信号を判別して、その信号がガンマ線であるか中性子であるかを識別する工程と、
第1の検出器(2)に記録された信号で中性子源(62)を画像化する工程と、
検出器容積(2,3)に記録された信号を読み出する工程と、
検出器容積(2,3)に記録された信号を時間的に一致させてガンマ線源(61)を画像化する工程と、
その検出姿勢のためのRGBまたはRGB-Dカメラで記録された可視画像に、先行する工程で得られたガンマ線および中性子画像を重ね合わせる工程と、
検出のためのシステムの視野内のガンマ線源(61)および中性子源(62)の活性(activity)を定量化する工程と、
様々な姿勢で取得されたデータからガンマ線源(61)および中性子源(62)を3次元空間内で再構成する工程と、
を含む。
処理・取得モジュールに接続された、検出器モジュールに結合されたピンホール幾何学的形状を有する機械的コリメータの断面を示し、中性子源およびガンマ線源の同時の検出および位置特定の原理を図示する。 検出器モジュールに結合された機械的コリメータの断面を示し、機械的コリメータの重要なパラメータ(焦点距離F、入口開口部の直径D、およびコリメータの厚さT)を詳細に示す。

Claims (18)

  1. ガンマ線源(61)および中性子源(62)の、同時の、検出、識別、定量化および位置特定のための装置であって、
    ガンマ線に対して透過性を有する中性子のための機械的コリメータ(1)であって、前記ガンマ線源(61)および前記中性子源(62)の前に配置されるものであって、前記機械的コリメータ(1)は、ピンホール、スリット、平行ホール、収束、発散、多重ピンホールおよび符号化されたマスクタイプの機械的コリメータから選択されるタイプのものである、機械的コリメータと、
    検出モジュールであって、
    中性子検出能力および/または中性子-ガンマ判別能力を有する第1の検出器(2)であって、前記機械的コリメータ(1)に結合された第1の検出器と、
    1つ以上のガンマ線検出器(3)であって、前記第1の検出器(2)の後方に、前記機械的コリメータ(1)とは逆側の面に配置された、ガンマ線検出器と、
    を備える検出モジュールと、
    前記第1の検出器(2)および前記ガンマ線検出器(3)に関連する処理・取得モジュール(4)と、
    を備えることを特徴とする、装置。
  2. さらに、前記ガンマ線放射源(61)および/または前記中性子源(62)の空間的位置の再構成された画像を可視化するように構成された、前記処理・取得モジュール(4)に接続された可視化モジュール(5)を備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  3. さらに、前記検出モジュールは、光学RGBまたはRGB-D(Red Green Blue-Depth)カメラを備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  4. さらに、前記光学カメラは、アルコタイプの機械視覚素子を備えることを特徴とする、請求項3に記載の装置。
  5. さらに、前記機械的コリメータ(1)の焦点距離(F)を機械的に変更する機構を備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  6. さらに、前記機械的コリメータ(1)の幾何学的形状および/またはコリメーション(視準)(collimation)開口(D)を変更する機構を備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  7. さらに、前記第1の検出器(2)および/または前記ガンマ線検出器(3)に光学的に結合された1つ以上の光センサを備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  8. 前記第1の検出器(2)および/または前記ガンマ線検出器(3)に光学的に結合された前記光センサは、画素化された半導体型光センサであることを特徴とする、請求項7に記載の装置。
  9. 前記ガンマ線検出器(3)は、半導体光センサまたは1つ以上の画素化された光電子増倍管に結合された無機シンチレータ結晶を含むことを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  10. 前記機械的コリメータ(1)は、前記第1の検出器(2)から切り離すことができることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  11. 前記ガンマ線検出器(3)は、前記第1の検出器(2)から切り離すことができることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  12. さらに、前記第1の検出器(2)と前記ガンマ線検出器(3)との間の間隔を調整する機構を備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  13. 前記機械的コリメータ(1)は、natLiH、LiH、LiCOおよび10B-(CHから選択された材料で構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  14. 前記ガンマ線検出器(3)のうちの一つは、熱中性子(0.025eV)から低速中性子(eV)までの範囲で低エネルギー中性子にも敏感であることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  15. 前記ガンマ線検出器(3)のうちの一つは、中性子-ガンマ判別能力を有し、高エネルギー中性子(keVないし数十MeV)に敏感であることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  16. 前記ガンマ線検出器(3)は、異なる平面内に互いに平行な複数の検出器を備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  17. さらに、前記処理・取得モジュール(4)に関連する熱カメラを備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  18. 請求項1~17のいずれか1項に記載の装置を用いて、ガンマ線源および中性子源の、同時の、検出、識別、定量化および/または位置特定を行う方法であって、
    検査対象の場所に前記装置を配置する工程と、
    検出器モジュールにおいて特定の時間にわたってカウント率を取得する工程と、
    第1の検出器(2)に記録された信号を判別して、ガンマ線であるか中性子であるかを識別する工程と、
    前記第1の検出器(2)に記録された信号で中性子源(62)を画像化する工程と、
    ガンマ線事象として識別された、前記検出器モジュールに記録された信号を処理する工程と、
    検出器モジュールに記録された信号でガンマ線源(61)を画像化する工程と、
    光学画像および/または写真を取得する工程と、
    得られた画像を重ね合わせて、視覚基準に基づいて、前記装置の環境において前記源(61、62)を空間的に位置特定する工程と、
    前記検出器モジュールに記録された信号から中性子および/またはガンマ粒子を識別する工程と、
    記録された前記カウント率および得られた前記画像から前記中性子源(62)および前記ガンマ線源(61)の活性を定量化する工程と、
    を含むことを特徴とする、方法。
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