JP2023524218A - パルス化電気機械制御 - Google Patents

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Abstract

状態が許すときに電気機械のエネルギー効率を改善するために、電気機械のパルス化動作を促進する様々な方法、コントローラ、及び電気機械システムについて記述する。3次以上の次数の遷移トルクプロファイルを提供するために、パルス化出力レベルの間の選択された遷移が制御される。様々な実装形態において、3次、5次、又はこれらを超える次数の遷移プロファイルが使用される。このような遷移トルクプロファイルの使用は、エネルギー効率に優れたパルス遷移を提供しつつ、電気機械のNVH特性を改善することができる。【選択図】図3

Description

本出願は、2020年5月5日付で出願された米国特許出願第16/866,917号明細書の優先権を主張するものであり、この特許文献は、引用により、そのすべてが本明細書に包含される。
本出願は、一般に、電気機械制御に関する。更に詳しくは、エネルギー効率がより優れた方式による電気機械の動作を促進するために、選択された動作状態において電気機械の動作を滑らかにパルス化する制御方式及びコントローラ設計について記述する。
本明細書において使用されている「電気機械」という用語は、電気モーター及び発電機の両方を意味するべく広く解釈されるように意図されている。電気モーター及び発電機は、構造的に非常に類似している。いずれも、いくつかの極を有するステーターと、1つのローターと、を含む。電気機械は、モーターとして動作しているときは、電気エネルギーを機械的エネルギーに変換している。発電機として動作しているときは、電気機械は、機械エネルギーを電気エネルギーに変換している。
電気モーター及び発電機は、様々な用途において且つ様々な動作状態下において使用されている。一般に、多くの最近の電気機械は、相対的に高いエネルギー変換効率を有する。但し、大部分の電気機械のエネルギー変換効率は、その動作負荷に基づいて相当に変化し得る。多くの用途においては、電気機械は、様々な異なる動作負荷状態下で動作することが必要とされている。その結果、多くの電気機械は、特定の時点では、最高効率のレベルで又はその近傍で動作している一方で、その他の時点では、より低い効率レベルで動作している。
電池によって電力供給される電気車両は、様々な効率レベルで動作する電気機械の良好な例を提供する。通常の運転サイクルにおいて、電気車両は、加速、クルージング、減速、制動、コーナリング、などを実行する。特定のローター速度及び/又はトルクの範囲内において、電気機械は、最も効率的な動作ポイント、即ちその「スイートスポット」で又はその近傍で動作する。これらの範囲の外側では、電気機械の動作は、あまり効率的ではない。運転状態が変化すると、ローター速度及び/又はトルク要求が変化するのに伴って、電気機械は高い動作効率レベルと低い動作効率レベルとの間を遷移する。高効率動作領域内で運転サイクルのより大きな割合を動作させるように電気機械を製作することができれば、所与の電池電荷レベルにおける車両の範囲が広がることになろう。電池によって電力供給される電気車両の範囲が限られていることが、電気車両の使用における主要な商業的障害であることから、車両の動作範囲の拡張は非常に有利である。
従来の電気機械のエネルギー変換効率は全般的に良好ではあるが、動作状態のより広い範囲にわたってエネルギー変換効率を更に改善するための努力が続けられている。
条件が整っているときに、電気機械(例えば、電気モーター及び発電機)のエネルギー変換効率を改善するために電気機械のパルス化制御を促進する、様々な方法、コントローラ、及び電気機械システムについて記述されている。更に詳しくは、選択された動作条件下において、電気機械は、所望の平均出力を供給するために間欠的に駆動(パルス化)されている。電気機械のパルス化動作は、電気機械の出力が機械の所望の平均出力を超える第1出力レベルと、所望の平均出力未満である第2出力レベルとの間を交互に変動する。第1及び第2出力レベルは、電気機械及び電気機械を含むシステムの少なくとも1つが、所望の平均出力を供給するために連続方式によって電気機械を駆動するのに必要とされる第3出力レベルで動作するときに、パルス化動作において電気機械が本来有するものよりも高いエネルギー変換効率を有するように選択される。多くの実施形態において、第2出力レベルはゼロトルクである(或いは、実質的にゼロトルクである)。
パルス化出力レベル間の遷移の少なくともいくつかは、3次以上の次数の遷移プロファイルを提供するように制御される。様々な実装形態において、3次、5次、又は更に大きな次数の遷移プロファイルが使用される。このような遷移プロファイルの使用は、電気機械のNVH特性を改善することが可能であり、且つ/又は、その他の利益を提供し得る。
様々な実施形態において、異なる遷移プロファイルを異なる動作状態下で特定の電気機械内において使用することができる。例えば、異なる遷移プロファイルは、任意選択により、異なる動作速度において、異なるパルス化周波数において、且つ/又は、異なるパルス化出力レベルにおいて、使用することができる。また、これらは、遷移がゼロ出力レベルからターゲットパルス化出力レベルであるのか又はこの逆であるのか、電気機械がモーターとして動作しているのか又は発電機として動作しているのか、その他の設計考慮事項、及び/又は以上のものの任意のものの組合せに基づいて変化し得る。
いくつかの実施形態において、電気機械コントローラは、パルス化決定モジュール及びパルスコントローラを含む。パルス化決定モジュールは、所望の平均出力を供給するために、電気機械のパルス化動作が望ましい時点及び電気機械の連続動作が望ましい時点を判定する。パルスコントローラは、パルス化動作が望ましいとパルス化決定モジュールが判定するとき、電気機械のパルス化動作を制御する。いくつかの実施形態において、パルス化コントローラは、3次以上の次数の遷移プロファイルを使用して遷移を制御する遷移プロファイル生成器を含む。いくつかの実施形態においては、S字形状の遷移プロファイルが使用されている。
本発明及びその利点については、以下のとおりである添付図面との関連において提供されている以下の説明を参照することにより、十分に理解することができよう。
図1は、異なる動作状態下において電気モーターとして動作している状態の代表的な電気機械のエネルギー変換効率を示す代表的なトルク/速度/効率グラフである。 図2は、モーターとして動作している間にトルク需要に応答して電気機械に印加されるパルス化電流信号を示すグラフである。 図3は、本発明の非限定的な一実施形態による電気機械コントローラのブロック図である。 図4Aは、電気機械に提供される連続三相AC波形の図式的表現である。 図4Bは、図4Aの連続波形と同一のトルクを提供する類似のデューティサイクルを有するパルス化三相AC波形の異なる例である。 図4Cは、図4Aの連続波形と同一のトルクを提供する類似のデューティサイクルを有するパルス化三相AC波形の異なる例である。 図5は、固定された機械速度における機械トルクの関数としての代表的な電気機械システム効率を示すグラフである。 図6Aは、例示のための3次遷移トルクプロファイルの角躍度、角加速度、及びトルクプロファイルを示す一連の関係するグラフである。 図6Bは、例示のための3次遷移トルクプロファイルの角躍度、角加速度、及びトルクプロファイルを示す一連の関係するグラフである。 図6Cは、例示のための3次遷移トルクプロファイルの角躍度、角加速度、及びトルクプロファイルを示す一連の関係するグラフである。 図7Aは、例示のための5次遷移トルクプロファイル用の5次、4次、3次(角躍度)、角加速度、及びトルクプロファイルを示す一連の関係するグラフである。 図7Bは、例示のための5次遷移トルクプロファイル用の5次、4次、3次(角躍度)、角加速度、及びトルクプロファイルを示す一連の関係するグラフである。 図7Cは、例示のための5次遷移トルクプロファイル用の5次、4次、3次(角躍度)、角加速度、及びトルクプロファイルを示す一連の関係するグラフである。 図7Dは、例示のための5次遷移トルクプロファイル用の5次、4次、3次(角躍度)、角加速度、及びトルクプロファイルを示す一連の関係するグラフである。 図7Eは、例示のための5次遷移トルクプロファイル用の5次、4次、3次(角躍度)、角加速度、及びトルクプロファイルを示す一連の関係するグラフである。 図8Aは、パルスサイクルの望ましいオフ部分の期間がトルク遷移時間よりも短い状況における例示のための5次遷移トルクプロファイル用の5次、4次、3次、角加速度、及びトルクプロファイルを示す一連の関係するグラフである。 図8Bは、パルスサイクルの望ましいオフ部分の期間がトルク遷移時間よりも短い状況における例示のための5次遷移トルクプロファイル用の5次、4次、3次、角加速度、及びトルクプロファイルを示す一連の関係するグラフである。 図8Cは、パルスサイクルの望ましいオフ部分の期間がトルク遷移時間よりも短い状況における例示のための5次遷移トルクプロファイル用の5次、4次、3次、角加速度、及びトルクプロファイルを示す一連の関係するグラフである。 図8Dは、パルスサイクルの望ましいオフ部分の期間がトルク遷移時間よりも短い状況における例示のための5次遷移トルクプロファイル用の5次、4次、3次、角加速度、及びトルクプロファイルを示す一連の関係するグラフである。 図8Eは、パルスサイクルの望ましいオフ部分の期間がトルク遷移時間よりも短い状況における例示のための5次遷移トルクプロファイル用の5次、4次、3次、角加速度、及びトルクプロファイルを示す一連の関係するグラフである。 図9Aは、パルスサイクルの望ましいオン部分の期間がトルク遷移時間よりも短い状況における例示のための5次遷移トルクプロファイル用の5次、4次、3次、角加速度、及びトルクプロファイルを示す一連の関係するグラフである。 図9Bは、パルスサイクルの望ましいオン部分の期間がトルク遷移時間よりも短い状況における例示のための5次遷移トルクプロファイル用の5次、4次、3次、角加速度、及びトルクプロファイルを示す一連の関係するグラフである。 図9Cは、パルスサイクルの望ましいオン部分の期間がトルク遷移時間よりも短い状況における例示のための5次遷移トルクプロファイル用の5次、4次、3次、角加速度、及びトルクプロファイルを示す一連の関係するグラフである。 図9Dは、パルスサイクルの望ましいオン部分の期間がトルク遷移時間よりも短い状況における例示のための5次遷移トルクプロファイル用の5次、4次、3次、角加速度、及びトルクプロファイルを示す一連の関係するグラフである。 図9Eは、パルスサイクルの望ましいオン部分の期間がトルク遷移時間よりも短い状況における例示のための5次遷移トルクプロファイル用の5次、4次、3次、角加速度、及びトルクプロファイルを示す一連の関係するグラフである。
図面においては、しばしば、同一の構造的要素を表記するために、同一の参照符号が使用されている。また、図における描画は、図式的なものであり、且つ、その縮尺は正確ではないことを理解されたい。
本出願は、さもなければ連続方式で動作する、様々な電気機械(例えば、電気モーター及び発電機)のパルス化制御に関する。パルス化電気機械制御については、2019年3月14日付けで出願された米国特許出願第16/353,159号明細書及び同第16/353,166号明細書及び2020年3月13日付けで出願された米国特許出願第16/818,570号明細書において記述されている。上述の出願のそれぞれは、引用により、そのすべてが本明細書において包含される。包含された出願において記述されているように、電気機械のパルス化制御は、機械の動作エネルギー変換効率を改善するという利点を提供する。
パルス化が利用されているときは、電気機械の命令された出力は頻繁に変化している。パルス化制御の潜在的な欠点は、この頻繁な出力遷移が、電気機械によって生成される動作ノイズ、振動、及びハーシュネス(NVH)を増大させ得るという点にある。パルス化と関連するNVHの問題は、相対的に大きな電気時定数を有する電気機械において悪化する傾向を有しており、その理由は、機械の電気時定数が、パルス化が発生し得る周波数に対して実際的な制限を課し得るからである。パルス化周波数が、人間にとって一般的に知覚可能である周波数範囲内であると、NVHの懸念は、より大きくなる傾向を有する。従って、効果的且つ効率的な方式でパルス化遷移を管理することが望ましい。
本出願は、いくつかの電気機械パルス化用途において3次以上の次数のパルス遷移トルクプロファイルの使用を提案する。このような制御は、効率的な方式で遷移を管理しつつ、NVHの問題を軽減することを援助し得る。いくつかの実施形態においては、5次パルス遷移プロファイルが使用される。
図1を参照すると、異なる負荷及び速度状態下においてモーターとして動作している最中の例示のための電気機械効率マップ100が示されている。マップ10は、水平方向軸に沿った電気機械速度(RPM)の関数として垂直方向軸に沿ったトルク(N*m)をプロットしている。最大安定状態出力パワーが曲線102によって付与されている。
ピークトルク/速度曲線102の下方のエリアは、それぞれが動作効率百分率によってラベル付けされている複数の領域にマッピングされている。図示の特定の電気機械の場合には、以下の特性が明白である。
・その動作範囲の最も効率的な領域、すなわち「スイートスポット」領域は、104というラベルが付与されている動作領域であり、これは、一般に、約40~70N*mの範囲内のトルク出力を有する、4,500~6,000RPMの範囲内である。領域104内において、エネルギー変換効率は96%のレベルにあり、これにより、ここが「スイートスポット」となっており、モーターは、その最も効率的な動作範囲内で動作している。
・モーター速度が約6,000+RPMを超えて増大するのに伴って、効率は、出力トルクとは無関係に減少する傾向を有する。
・出力トルクが70N*mを超えて増大するか又は40N*M未満に降下するのに伴って、効率百分率は、いくつかの状況ではかなり大幅に、そのピークから減少する傾向を有する。例えば、モーターが約2,000RPM及び100N*mの出力トルクにおいて動作しているときは、効率は約86%である。トルク出力が約30N*m未満に降下したときは、モーター速度とは無関係に効率は低下し、ゼロ負荷ではゼロに近づく。
・任意の特定の電気機械速度に対応する最も効率的な出力トルクが存在し、このことは、最大効率曲線106によって図式的に示されている。
マップ100は、内部永久磁石同期電気機械用である。具体的には、これは、2010年型のトヨタプリウスに使用されているトラクションモーターから導出されたものである。マップ100は、内部永久磁石同期電気機械におけるものである。このマップ100は例示を目的としたものに過ぎず、且つ、決して限定として解釈されてはならないことを理解されたい。車両内で、又は他の用途に使用されるかどうかにかかわらず、任意の電気機械について類似のマップを生成することができる。
マップ100から観察され得るように、モーター動作している際には、電気機械は、一般に、スイートスポット104の速度及びトルク範囲内において動作している際に最も効率的である。動作状態が、モーターがそのスイートスポット104において又はその近傍において時間のより大きな割合を動作させるように制御され得る場合には、モーターの全体的なエネルギー変換効率を格段に改善することができる。
但し、実際的な観点からは、多くの運転状況は、モーターがスイートスポット104の速度及びトルク範囲の外側において動作することを強制している。電気車両はトランスミッション又はギアボックスを持たないことが一般的であり、従って、車輪回転レートに対する電気モーター回転レートの比率が固定されている。この場合、モーター速度は、車両が停止しているときのゼロと、高速道路速度でクルージングしているときのより大きなRPMとの間で変化し得る。また、トルク要件も、車両が加速しているのか、減速しているのか、上り坂を進行しているのか、下り坂を進行しているのか、水平な表面上において移動しているのか、制動しているのか、などのような要因に基づいて広く変化し得る。
また、図1において観察されるように、任意の特定の速度において、最大効率曲線106によって図式的に示されている、対応する最も効率的な出力トルクが存在する。概念的な立場からは、望ましいモータートルクが現時点のモーター速度用の最も効率的な出力トルク未満であるときには、所与の速度におけるそのピーク効率で又はその近傍では、ある時間の割合にわたって、そして低い又はゼロトルク出力レベルでは、その時間の残りの部分にわたってモーターを動作させるように、モーターをパルス化することにより、そのモーターの全体的な効率を改善することができる。このようにして生成される平均トルクは、電気機械に印加されるピーク効率トルクのデューティサイクルを制御することにより制御される。
電気機械は、発電機として機能するときにその効率を特徴付ける、類似の効率性マップを有することを理解されたい。
図2は、パルス化モーター動作の例を図式的に示すグラフ20である。この特定の例において、望ましいモータートルクは10Nmであるが、現時点の動作しているモーター速度における最も効率的なトルク出力は、50Nmである。従来の動作においては、モーターは、望ましいトルクがこの値に留まっている場合には、10Nmを連続的に生成することになろう。概念的に、モーターは、モーターが、ある時間の20%にわたってトルクの50Nmを供給し、次いで、時間の残りの80%にわたってノー(ゼロ)トルクを供給するようにすることにより、10Nmの正味平均トルクを供給するように、駆動させることができる。従って、モーターの正味の出力は、10Nmの動作需要を充足する。モーターは、10Nmを供給するときよりも50Nmを供給しているときに、より効率的に動作することから、モーターの全体的な効率は、概念的には、記述されている方式でモーターの動作をパルス化することによって改善することができる。
図2において、グラフ2は、垂直方向軸上に、(電気モーターとして機能している)電気機械12に対する合計印加電流を、水平方向軸上に時間をプロットしている。例示を目的として、印加電流のそれぞれのアンペアが出力トルクの1Nmを生成すると仮定する。この特定の例では、望ましいモーター出力トルクは、10Nmであり、これは、破線22によって表されているように、10アンペアの電流を必要とする。また、この例では、モーター用の最も効率的なトルク出力は、印加された50アンペアの電流に対応する50Nmである。
図2に示されている例では、モーターは、すべての5時間単位のうちの1時間単位の期間にわたって(24というラベルが付けられた)50Nmのモーター出力を生成しており、次いで、モーターは、介在する4時間単位においては、ターンオフされており(或いは、ゼロトルクを生成するように制御されており)、これは、20%のデューティサイクルに対応している。当然のことながら、デューティサイクルは、20%に限定されない。望ましいモーター出力が50Nmを超過しない限り、望ましいモーター出力を広い範囲の異なるデューティサイクルによって充足することができる。例えば、望ましいモーター出力が20Nmに変化した場合には、50Nmで動作しているモーターのデューティサイクルを40%に増大させることが可能であり、望ましいモーター出力が40Nmに変化した場合には、デューティサイクルを80%に増大させることが可能であり、望ましいモーター出力が5Nmに変化した場合には、デューティサイクルを10%に低減することが可能であり、以下同様である。一般に、パルス化モーター制御は、潜在的に、望ましいモータートルクがその最大効率曲線(即ち、図1の曲線106)未満に低下した任意の時点において有利に使用することができる。
その一方で、望ましいモータートルクが最大効率曲線以上にある場合には、モーターは、望ましいトルクを供給するために、従来の(連続又は非パルス)方式で動作させることができる。従って、パルス化動作は、モーターが所与のモーター速度におけるピーク効率トルク未満の平均トルクを供給することが必要とされる場合に、効率向上の機会を提供する。
本明細書において提供される電流、トルク値、及び時間スケールは、例示を目的としたものに過ぎず、決して限定を意図したものではないことに留意されたい。実際の電気機械パルス化用途においては、使用されるパルス持続時間は、任意の特定のシステムの設計ニーズに基づいて、幅広く変化し得る。但し、一般には、それぞれのパルスサイクルの周期のスケールは、例えば、20ミリ秒~2秒(0.5~5000Hz)などのように、10μ秒~10秒のレベルになるものと(即ち、0.5~100000Hzの範囲内の周波数においてパルス化するものと)予想されている。更には、様々な異なる電気機械が存在しており、それぞれの機械は、その独自の固有の効率特性を有する。
図2において、命令された駆動電流の遷移及び結果的に得られるトルクは、パルス化の利益を説明するのに有用なステップ関数として示されている。但し、実際には、電気機械の巻線への電圧の印加と、望ましいトルクを生成するために必要とされる鎖交磁束の蓄積との間には、時間ラグが存在することを理解されたい。従って、実際には、生成されるトルクパルスのプロファイルが、図2に描かれているように矩形となる可能性は低い。
図3は、電気機械12のパルス化動作を可能にする電気機械コントローラ10を有するシステムを示すブロック図である。電気機械12は、誘導モーター/機械、永久磁石支援型同期リラクタンス機械、IPM機械、及びその他のものを含む任意のタイプの電気機械であってよい。図示の電気機械12は、三相電気機械であるが、電気機械は、単相のみを含む任意の望ましい数の位相を利用するように設計され得ることを理解されたい。
電気機械コントローラ10は、パワーインバータ14、パルスコントローラ30、及びトルク制御決定モジュール32を含む。パワーインバータ14は、システムを通るエネルギーフローの方向に応じて、パワーインバータ又はパワー整流器として動作させることができる。
電気機械12がモーターとして動作しているとき、パワーインバータ14は、DC電源16に(それぞれ、位相A、B、及びC用の18A、18B、及び18Cとして表記された)三相化ACパワーを生成させる役割を担う。三相化入力パワーは、回転磁気力(RMF)を生成する電気機械12のステーターの巻線に印加されている。誘導モーターにおいては、この回転磁界が、ローター巻線に流れる電流を誘導し、この電流が、次いで、ローター磁界を誘導する。ローター及びステーター磁界の相互作用は、ローターの回転を生成する電磁力(EMF)を生成し、これが次いで、モーターシャフトを回転させる。回転するシャフトは、モーターの出力トルクを提供する。大部分の一般的な永久磁石モーターの場合には、ローター磁界は、永久磁石の磁界である。
3つの位相18A~18Cは、それぞれ、電流がいずれの方向に流れることができるかを通知する、両端に矢印を有する線で描かれている。モーターとして使用されているとき、電流は、電源16から、パワーインバータ14を通って電気機械12に流れる。発電機として使用されているときは、電流は、電気機械12から、パワーインバータ14を通って電源16に流れる。発電機として動作しているとき、パワーインバータ14は基本的にパワー整流器として動作するので、電気機械12から到来するACパワーは、電池又はコンデンサなどのDC電源に蓄積されるDCパワーに変換される。
パルスコントローラ30は、電気機械12への三相化入力電流18A~18Cを選択的にパルス化する役割を担う。従来の(即ち、連続的な)動作では、電気機械12に供給される三相化入力電流は、それぞれが相互の関係において位相が120°だけずれた、連続的な正弦波電流信号である。パルス化動作では、位相がずれた3つの正弦波電流信号18A~18Cが、本明細書において記述されている任意の方式を使用して、選択的にパルス化される。
図4A~図4Cを参照すると、電気機械に供給される/電気機械によって供給される連続的な且つパルス化された三相化電流の間の差を示すために、プロットが提供されている。それぞれにおいて、電流は垂直方向軸上にプロットされ、時間は水平方向軸上にプロットされている。
図4Aは、励起の際に電気機械12に供給される/電気機械12によって生成される、従来の正弦波三相化電流42a、42b、及び42cを示す。曲線42bによって表記された位相Bは、42aによって表記された位相Aから120度だけ遅れている。曲線42cによって表記された位相Cは、位相Bから120度だけ遅れている。正弦波周期は、τである。三相化電流42a、42b、及び42cは連続的であり(パルス化されていない)、且つ、指定された約50アンペアの最大振幅を有する。50アンペアは代表的な最大電流であるに過ぎず、また、最大電流は任意の値を有し得ることを理解されたい。
図4B及び図4Cは、それぞれ、異なるパルス化三相化正弦波電流波形の2つの例、44a、44b、及び44c並びに46a、46b、及び46cを示す。波形のそれぞれの組は、50%のデューティサイクル及び約100アンペアのピーク振幅を有することに留意されたい。
図4Aにおいて、正弦波波形44a、44b、及び44cの周期は、τであるが、正弦波波形はそれぞれ、オン及びオフ変調されている。図4Cのパルス化電流44a~c及び46a~cの間の差は、その個々の電流パルスの持続時間及びインターリーブされた「オフ」期間である。図4Bにおいて、電流パルス44a~cは、等しい長さの「オフ」期間でインターリーブされている。それぞれのオン及びオフ期間の長さは、2τである。図4Cにおいては、電流パルス46a~c及びインターリーブされた「オフ」期間は、再び等しい持続時間を有する。この場合、持続時間は、τ/2である。両方の例において、デューティサイクルは50%である。但し、「オン」及び「オフ」持続時間の周期の持続時間が異なっており、即ち、パルス変調の周波数が異なっている。パルス変調の周波数は、使用されている電気機械のタイプ、ノイズ及び振動考慮事項、現時点の動作しているローター速度、及びその他の要因に基づいて変化し得る。
モーターとして動作しているとき、図4B及び図4Cの励起電流は、図4Aの連続的に印加された三相化電流と同一の平均トルクを供給する(トルクが電流に比例するという仮定によるものであるが、この比例は、表面永久磁石タイプの電気機械ではよくみられる)。
図4B及び図4Cは、「オン」駆動パルスが等しく離隔している状態において、電気機械が、安定状態の望ましい出力レベルで動作する用途を示す。このような方式は、多くの状況で良好に機能するが、要件ではない。デューティサイクルは、50%である必要はなく、且つ、望ましい平均トルクにマッチングするように調節することができる。図4B及び図4Cでは、パルスの位相は、印加されるACパワーと同期されているが、いくつかの実施形態においては、パルスの位相は、印加されるACパワーの位相と同期される必要はない。従って、電気機械の駆動パルスの相対的なサイズ及び/又はタイミングは、望ましい平均トルクに平均化される限り、変更することができる。
図3を参照すると、電気機械の動作の際に、トルク変調決定モジュール32は、トルク需要を受け取っている。これに応答して、トルク変調決定モジュール32は、要求されているトルク需要が現時点の機械速度と関連する指定された「パルス化」閾値を超えるのか、又は閾値未満であるのかの判定を実施する。大部分の実施形態において、パルス化閾値は、電気機械12の速度の関数として変化する。いくつかの実施形態において、所与の速度用のパルス化閾値は、その速度用の電気機械12のピーク効率トルク又はその近傍に位置し得る。但し、これは要件ではない。任意の特定のモーター/発電機速度用の適切なパルス化閾値の判定に関与し得る、いくつかの要因が存在していることを理解されたい。電気機械又は電気機械を含む更に大きなシステムの正味動作効率は、更に詳しく後述するように、パルス化閾値の判定における1つの重要な要因である。但し、その他の要因(例えば、NVH軽減懸念)も、同様に考慮することができる。
トルク需要がパルス化閾値を超えるときは、トルク変調決定モジュール32は、連続モードにおいて動作するように電気機械12を制御する。この場合、トルク需要は、従来の方式で、インバータ制御信号39としてインバータ14に伝達されており、且つ、インバータ14は、望ましいトルクを供給するために、連続方式で電気機械の動作を制御する。
トルク需要がパルス化閾値未満であるときは、トルク変調決定モジュール32は、望ましいパルス化制御動作状態を判定する。望ましいパルス化制御動作状態は、33を介してパルスコントローラ30に伝達されており、次いで、パルスコントローラ30が、インバータ制御信号38を介してインバータ14の動作を制御している。これに関連して、パルス化動作状態は、パルス化制御が有効化されるかどうかの通知を含んでいてもよく、且つ、そうである場合には、(a)トルクオン期間にある際の望ましいターゲット出力レベル(しばしば、ターゲットパルストルクと呼称されている)、(b)望ましいパルス化デューティサイクル、及び(c)インバータがノートルク期間において起動状態において或いは起動停止された状態において留まるべきかどうかの通知を含み得る。実際に、電気機械、電気機械とその制御システムの組合せ、及び/又は電気機械/機械コントローラを含む更に大きなシステムの特性は、上述の効率マップなどの動作マップの生成を通じて特徴付けることができる。このようなマップに基づいて、任意の且つすべての動作状態用の最も効率的な動作状態(例えば、すべての可能な機械速度及び出力レベルの組合せ)を判定することができる。いくつかの実施形態において、この情報は、現時点の機械速度及び任意のその他の関連する制御パラメータに基づいて任意の命令された出力(例えば、トルク需要)用の適切な動作状態を判定するためにトルク変調決定モジュール32によって利用され得るルックアップテーブルなどのデータ構造内において保存することができる。その他の実施形態においては、トルク変調決定モジュールは、このような決定を実施するためにアルゴリズム的な又はその他の適切な方式を使用することができる。
パルスコントローラ30は、パルス化動作が要求されたときに電気機械12のパルス化のタイミングを制御/指示する役割を担っている。図示の例においては、パルスコントローラ30は、遷移プロファイル生成器34を含んでおり、この目的について次に説明することとする。
遷移制御
パルス化電気機械制御を実装するときは、小さな値(通常はゼロ)と、より大きなエネルギー効率を有するより大きな値との間で、命令されたトルクが頻繁に遷移し、また、この逆のこともある。最良の効率を目的として、遷移は、好ましくは、非常に迅速である。この利益については、図5を参照することによって理解することができる。図5は、様々なトルク需要(水平方向軸)における固定された速度においてモーターとして動作する電気機械のエネルギー変換効率(垂直方向軸)を図式的にプロットしたグラフである。小さなトルク/効率領域を通じた迅速な遷移が、全体的なエネルギー変換効率の極大化を支援することが明らかであろう。
図2に示されているパルス化制御の例においては、小さな(例えば、ゼロの)出力レベルと、より大きな駆動パルスレベルのと間の、及びこの逆における遷移は、ステップ関数として示されている。但し、実際には、多くの電気機械の場合に、このような突然の遷移は実現可能ではなく、機械のエネルギー変換効率に悪影響を及ぼし、且つ/又は、望ましくないNVHを生成し得る。
更に詳しくは、電圧がまずモーターの巻線に印加されると、鎖交磁束、即ち、磁化(λ dr)及びモーティブ(λ qs)の蓄積は、すべての誘導回路におけるように、印加電圧に遅れている。制御の目的が、可能な限り迅速にターゲットパルス化トルクに到達することである場合には、コントローラは、要求されているトルクを実現するために、i qsを増大させることにより、鎖交磁束の遅れを理論的に補償し得るであろう。これは、印加電流を増大させ、従って、モーター及びインバータ損失を増大させるという効果を有するが、損失を最小化させるというパルス化制御の目的に反している。従って、遷移が最小限の損失で実施されることを保証するために、遷移の際に印加される電流の振幅及び位相を制御することが望ましい。別の表現をすれば、遷移の際に、鎖交磁束は、好ましくは、トルク等式の最も効率的な全体的解決策を結果的にもたらすように、制御されている。
迅速且つ効率的な遷移は、ターゲットトルクをサポートするために必要とされる鎖交磁束の蓄積と関連する、相対的に小さな時定数を有するモーター/機械内において、相対的に容易に実現されている。但し、時定数が増大するのに伴って、遷移が実際に実現され得る速度は減少し、この結果、実際的なパルス化周波数が制限されている。例えば、いくつかの誘導モーターと関連する時定数は、0.5~20Hzのレベルの相対的に低い周波数におけるパルス化が望ましくなり得るように、十分に大きい。人間は、このような周波数範囲における振動に極めて敏感であり、これは、パルス化モーター制御においてNVHの問題を考慮するニーズを強調している。
迅速な遷移時間、エネルギー効率に優れた遷移、及びNVH懸念の軽減という競合する需要に対処するために、本開示は、特定の特性を有する遷移トルクプロファイルの使用を提案している。様々な好適な実施形態において、命令されたトルクは、滑らかに、但し、低速で、ゼロから遷移し、次いで、相対的に小さな効率エリアの大部分を通じて迅速に増大し、且つ、最後に、望ましいパルス化トルク(例えば、現時点の機械速度用のピーク効率トルクにおける又はその近傍の値)に低速で遷移している。いくつかの実施形態においては、これは、S字形状の遷移トルク印加プロファイルの使用を通じて実現されている。この方式は、いくつかの利点を有する。これらは、以下を含む。
1.この期間における損失を極小化するために、印加されるモーター位相電流を低レベルに制御しつつローター鎖交磁束λ drを蓄積するように、ゼロトルクからの滑らかな初期遷移が使用されている。
2.ローター磁束を蓄積するためのニーズとは独立的に、最小限の損失を目的として、相対的に低い効率のエリアの大部分を通じた変化のレートが最適化されている。
3.ターゲット動作パルス化トルクへの滑らかな遷移が、ピーク効率のものに近接した効率において発生している。
同一の(逆転された)方式が動作トルクからゼロトルク状態への遷移について使用されており、これが、モーター磁界内において保存されているエネルギーの整然とした抽出を促進している。
滑らかなS字形状の曲線を提供するための1つの方法は、3次遷移トルク要求プロファイル生成の使用を通じたものである。3次制御は、しばしば、様々な制御分野において「躍度」制御と呼称されているが、その理由は、物理学においては、躍度が位置の3次時間微分であるからである。同様に、角躍度も、角運動量の3次時間微分である。その他の実施形態においては、遷移トルクプロファイルを生成するために、5次以上などの更に高次の関数が使用されている。遷移においてパルスコントローラ30によって命令された特定のトルクプロファイルは、遷移プロファイル生成器34によって実施されている。任意の特定の動作状態において使用される特定の遷移トルクプロファイルは、任意の望ましい方法で判定することができる。いくつかの実施形態において、プロファイルは、遷移プロファイル生成器34によってアルゴリズム的にリアルタイムで生成されている。その他の実施形態においては、遷移プロファイル生成器が現時点の動作状態について適切な遷移トルクプロファイルを単純にルックアップし得るように、適切なルックアップテーブル又はその他の適切なデータ構造を提供することができる。
図6A~図6Cは、トルクプロファイル生成器34によって適用され得る躍度ベース遷移トルクプロファイルの一例を図式的に示している。更に詳しくは、図6Aは、例示のための遷移トルクプロファイルと関連する躍度プロファイル(3次プロファイルとも呼称される)を示すグラフである。図6Bは、結果的に得られた角加速度を示すグラフであり(2次プロファイル)、これは、図6Aにおいて示されている角躍度の時間との関係における積分である)。図6Cは、結果的に得られた遷移トルクプロファイルを示すグラフであり(1次プロファイル)、これは、図6Bにおいて示されている角加速度の時間との関係における積分である)。図6Aにおいて示されている躍度プロファイルは、図6Cにおいて示されているトルクの時間との関係における2次微分である(且つ、図示されていないが、角運動量の時間との関係における3次微分である)ことが明らかであろう。
図示の実施形態においては、トルクがまず適用された際に、角躍度が、第1値611に設定され、且つ、初期期間610にわたって一定に保持されている。図6Aを参照されたい。この時間においては、角加速度が、図6Bにおいて観察されるように、且つ、613というラベルが付与されているように、安定した状態において増大している。同時に、トルクも低速で増大している(615というラベルが付与されている)。初期期間610の後に、躍度が、ゼロ621に設定され、且つ、620というラベルが付与された第2期間にわたって一定に保持されている。この期間620においては、角加速度は、一定に留まっており(図6Bにおける623)、且つ、トルクは、相対的に迅速に増大している(図6Cの625)。トルクがターゲットパルストルクに接近した際に、躍度は、第3期間630にわたって負の第2値631に設定されている。この期間においては、角加速度が減少している(図6Bの633)。角加速度がゼロに到達した際に、ターゲットトルク636が実現されており、且つ、躍度が、パルスの持続時間にわたって延在する第4期間640にわたってゼロに設定されている。
パルス化制御のターゲットトルクからゼロ「オフ」期間への遷移は、逆の方式で実現することができる。遷移が開始されると、ポイント649において、躍度は負の値651に設定され、且つ、第5期間650にわたって一定に保持される。この期間においては、角減速度が、安定した方式で増大しており653、且つ、トルクが、低速による減少を開始している655。遷移の第5期間650の後に、躍度が、ゼロに設定され661、且つ、660というラベルが付与された第6期間にわたって一定に保持されている。この期間660においては、角減速度が一定に留まっており(図6Bの663)、且つ、トルクは、相対的に迅速に減少している(図6Cの665)。トルクがゼロに接近した際に、躍度が、第3期間670にわたって正の値671に設定されている。この期間においては、角減速度が減少している(図6Bの673)。適切に制御された場合に、角減速度及びトルクは、同時にゼロに到達することになり(ポイント682)、この時点において、躍度がゼロに設定されており、これにより、パルス化制御の「オフ」期間が開始される(680)。パルス化制御のオフ期間のために望ましい制御のタイプに応じて、インバータは、このステージにおいてターンオフすることも可能であり、或いは、ゼロトルクを制御する動作を維持することもできる。命令されたトルクは、次のパルスが制御される時点まで、ゼロに留まっており、この時点で、上記のプロセスが次のパルスについて反復される。
一般に、目的は、パルスにおいて供給される合計トルク(図6Cのトルクパルス曲線601の下方のエリア600)が、実質的にパルスの望ましい合計トルクと等しいことを保証するというものである。
図6A~図6Cの例は、特性が例示を目的にしたものであることが明らかであろう。肯定的な躍度設定の変化の相対的な大きさは、任意の特定の状況のニーズ及び設計目標を充足するように、幅広に変更することができる。図示の実施形態においては、躍度設定の変化の大きさは、すべての躍度遷移について同一であるものとして示されている。これは、既存のトルクレベルから離れる遷移、新しいターゲットトルクレベルに接近する遷移、及び中間の変化を含む。同様に、ゼロからターゲットトルクへの遷移及びターゲットトルクからゼロへの遷移の両方の躍度設定も、同一であるものとして示されている。これらは、いずれも要件ではない。むしろ、様々な遷移の相対的な大きさ(並びに、対応する持続時間)は、任意の特定のパルス化制御設計実装形態のニーズを充足するように変更することができる。実際に、任意の設計用の特定の値は、電気機械の時定数、NVH考慮事項、性能要件、などを含むいくつかの考慮事項に基づいたものとなる。
記述されている躍度に基づいたトルクプロファイル生成は、多くの用途においてNVHを格段に軽減することができるが、いくつかの状況においては、相対的に高次の制御を使用することにより、更なる改善を実現することができる。更に詳しくは、図示の躍度に基づいた制御の特徴は、図6Bにおいて観察されるように、結果的に得られる角加速度の突然の変化(即ち、計算に関連していうコーナー)が存在するという点にある。これらの突然の変化/コーナーは、異なる躍度レベルの間の遷移において発生しており、図6Bにおいては、地点607、617、627、637、647、657、667、及び677というラベルが付けられた地点である。実際に、加速度におけるこのような突然の変化は、知覚可能なNVHが生成される尤度を増大させ得る。角加速度における突然の変化を除去するための(且つ、これにより、NVHを更に軽減するための)1つの方法は、相対的に高次のプロファイル生成制御を利用するというものである。実際に、角加速度における突然の変化を完全に除去するために、5次以上のプロファイル生成を使用することができる。
図7A~図7Eには、5次プロファイル生成が図式的に示されている。更に詳しくは、図7Aは、5次トルクプロファイル生成器によって生成された代表的な5次プロファイルを示すグラフである。図7Bは、図示の5次プロファイルに対する対応する4次(四次)応答を示すグラフである(図7Aに示されている5次プロファイルの時間に基づいた積分)。図7Cは、結果的に得られた3次又は躍度(3次)プロファイルを示すグラフである(図7Bに示されている4次プロファイルの時間に基づいたインテグラル)。図7Dは、結果的に得られた角加速度を示すグラフである(図7Cにおいて示されている角躍度の時間に基づいた積分)。図7Eは、結果的に得られたトルクプロファイルを示すグラフである(図7Dに示されている角加速度の時間に基づいた積分)。図7Aにおいて示されている5次プロファイルは、図7Eにおいて示されているトルクの時間との関係における4次微分であ(り、且つ、図示されてはいない角運動量の5次時間微分であ)ることが明らかであろう。
5次プロファイル生成方式の顕著な特性は、定義により、角加速度における突然の変化(コーナー)又は不連続性がないという点にある(図7C)。突然の変化の欠如は、NVHの更なる低減を支援する傾向を有する。5次プロファイル生成よりも高次のプロファイル生成(例えば、6次、7次、など)は、不連続性又は突然の変化が角加速度において発生しない、従って、類似の目的のために使用され得る、という利点を共有するが、これらには、トルクプロファイル生成器を更に複雑なものにする傾向があることを理解されたい。
図7A~図7Eにおいて示されている5次トルクプロファイル生成例においては、5次設定における変化の大きさが、すべての5次遷移について同一である。上述の躍度遷移とまったく同様に、これは要件ではなく、遷移の相対的な大きさ及びタイミングは、任意の特定の実装形態のニーズ及び設計目標を充足するように幅広く変更することができる。一般に、目標は、パルスにおいて供給される合計トルク(図7Eのトルクパルス曲線701の下方のエリア700)が、実質的にパルスの望ましい合計トルクと等しいことを保証することである。
パルス化が有利であり且つ望ましい時点を判定する際に考慮されるべき、いくつかのその他の要因があり、それらのいくつかは、トルクプロファイル生成器34によって利用されている遷移制御方式(例えば、要求されているトルクのステップ変化、3次プロファイル生成、5次プロファイル生成、など)の影響を受ける場合がある。
これらの要因のいくつかのものの特性については、相対的に高次のトルクプロファイル生成の特性の理解を通じて理解することができる。例えば、パルス化デューティサイクルが遷移時間との関係において過剰に大きくなった場合には、パルス化制御は、命令されたトルクが決して実際にゼロに低減された状態にならない状況をもたらし得るであろう。図8A~図8Eには、このような状況が図式的に示されており、これは、パルス化デューティサイクルの「オフ」部分がトルク遷移時間よりも短い場合の5次トルクプロファイル生成の効果を示している。図8Eにおいて観察され得るように、命令されたトルクは、決して実際にゼロに到達していない。図5の効率マップにおいて観察され得るように、多くのモーターのエネルギー変換効率は、多くのモーター速度において、ピーク効率トルクから落ちるのが速すぎることはない。従って、このような状況では、わずかに相対的に低いトルクレベルにおける連続動作が、ピーク効率におけるパルス化動作よりもエネルギー効率的であり得る。このような動作領域においては、連続動作がパルス化動作よりも望ましい場合がある。このような判定は、電気機械の特徴付け/マッピングの一部分として実施することが可能であり、且つ、電気機械の任意の所与の動作状態について相対的にエネルギー効率的である且つ/又はさもなければ相対的に望ましいと考えられる方式を利用するように、機械の制御法則を設計することができる。
逆に、パルス化デューティサイクルが遷移時間との関係において過剰に小さくなった際には、命令されたトルクが実際に決してターゲットパルス化トルクに到達しない状況が発生し得る。図9A~図9Eには、この状況が図式的に示されている。このような状況においては、モーターの全体的なエネルギー変換効率は、連続動作が利用された場合のものよりも良好になる可能性が高い。但し、全体的なエネルギー効率が更に改善され得る様々な方法が存在し得る。例えば、いくつかの状況においては、相対的に長い期間のトルクパルスが生成されるように、パルス化周波数を低減することができる。これに加えて、又はこの代わりに、トルクプロファイル生成器によって実際に命令されたトルクレベルが実際に望ましいレベルに到達する(或いは、これに少なくとも近接する)ように、コントローラによって使用されているターゲットトルクをピーク効率トルクを超える値に増大することもできる。この場合にも、このような制御の相対的な影響については、電気機械の特徴付け/マッピングの際に判定することが可能であり、且つ、電気機械の任意の所与の動作状態について相対的にエネルギー効率的である且つ/又はさもなければ相対的に望ましいと考えられる方式を利用するように、機械の制御法則を設計することができる。
図3に示されている実施形態においては、パルスコントローラは、その機能の説明を促進するために、トルク変調決定モジュール32とは別個のコンポーネントとして示されている。但し、様々な実施形態において、パルスコントローラは、別個のコンポーネントとして、パワーコントローラ/インバータ14の一部として、又はその他の適切な形態において、トルク変調決定モジュール32を含む機械コントローラの一部分として実装することができる。代表的なパルスコントローラ30の基本的機能及び動作のいくつかについては、包含された米国特許出願第16/353,159号明細書及び同第16/353,166号明細書において記述されている。
パワーがパルス化される周波数は、トルク変調決定モジュール32又はパルスコントローラ30によって判定することができる。いくつかの実施形態において、パルス化周波数は、電気機械のすべての動作について固定することが可能である一方で、その他のものにおいては、機械速度、トルク要件、などのような動作状態に基づいて変化することもできる。例えば、いくつかの実施形態においては、パルス化周波数は、ルックアップテーブルの使用を通じて判定することができる。このような実施形態においては、現時点の機械動作状態用の適切なパルス化周波数は、機械の速度、トルク要件、などのような適切なインデックスを使用してルックアップすることができる。パルス化周波数は、トルク変調決定モジュール32、パルスコントローラ、又は機械コントローラ10のその他の適切なコンポーネントによって判定することができる。その他の実施形態においては、パルス化周波数は、必ずしも、任意の所与の動作状態について固定されてはおらず、且つ、パルスコントローラ30によって指示されるように変化することができる。このタイプの変形は、包含された特許出願におけるようにパルスの判定においてシグマ-デルタ変換を使用する際に一般的である。
電気機械12のパルス化動作中、インバータは、パルス中に起動され、理想的には、パルスとパルスの間で停止される。インバータを停止することは概念的に望ましく、その理由は、これにより、ノートルク期間におけるインバータ損失及びインバータにより誘発される損失の低減が促進されるからである。但し、インバータがノートルク期間(或いは、ノートルク期間の少なくとも一部分)においてゼロトルクを能動的に命令するようにすることが望ましい時点がある。この理由はいくつかある。理解するのが最も容易なものの1つは、逆BEMFに関係している。永久磁石モーターのBEMFがモーターによって使用される供給電圧16を超過すると、モーターの効率を大幅に低下させ得る制動トルクが生成される。弱め界磁は、通常、制動トルクを軽減又は除去するために使用される。モーターによって生成されたBEMFは、主には、モーター速度の関数である。従って、BEMFは、パルス化モーター制御のノートルク期間における問題を残したままである。弱め界磁はインバータによって印加されていることから、弱め界磁が望ましいモーターの動作状態において、パルス化制御のノートルク期間にインバータを停止することは、BEMFがこれらの期間にモーターを制動することを許し、これにより、モーターの全体的な効率を(しばしば、非常に大幅に)低減するという効果を有することになろう。これらの影響を軽減するために、インバータは好ましくは、BEMFが供給電圧を超過する動作領域におけるパルス化制御のノートルク期間に、ゼロトルクを命令する状態に置かれる。当然のことながら、パルス化動作のノートルク期間においてインバータをオン状態において維持することが望ましいその他の状況が存在し得る。様々な実施形態において、パルスコントローラ30又はトルク変調決定モジュール32は、望ましい際にターンオフするようにインバータ14を制御することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態についてのみ詳細に記述したが、本発明は、本発明の精神及び範囲を逸脱することなしに、多くのその他の形態において実装され得ることを理解されたい。例えば、3次以上の次数の関数生成がトルク遷移プロファイルの生成のために記述されているが、角加速度における不連続性を除去する又は角加速度における不連続性及びコーナーの両方を除去する滑らかなS字形状の遷移プロファイルがその他の方法で同様に生成され得ることを理解されたい。
上述の説明の大部分は、遷移の際のトルク制御に焦点を絞っており、従って、遷移トルクプロファイルの制御を参照している。モーター制御の当業者には理解されるように、同一の方式で電流を制御することにより(即ち、3次以上の次数の遷移プロファイルを使用することにより)、同一の又は類似した結果を実現することができる。従って、そうではないことが文脈により必要とされない限り、特許請求されている遷移管理は、コントローラによって実際に制御されているパラメータとは無関係に適用され得ることを理解されたい。
トルク変調決定モジュール、パルスコントローラ、遷移プロファイル生成器、インバータコントローラ、及びその他の制御要素を含む様々な記述されている機械コントローラコンポーネントは、様々な実施形態において、様々な異なるアーキテクチャにおいて実装、グループ化、及び構成することができる。例えば、いくつかの実施形態においては、パルス化制御システムは、モーターコントローラ又はインバータコントローラ内に内蔵されていてもよく、或いは、別個のコンポーネントとして提供されていてもよい。同様に、発電機の場合には、パルスコントローラは、発電機コントローラ又は整流器コントローラ内に内蔵されていてもよく、且つ、組み合わせられたモーター/発電機においては、パルスコントローラは、組み合わせられたモーター/発電機コントローラ又は組み合わせられたインバータ/整流器コントローラ内に内蔵されていてもよい。いくつかの実施形態において、記述されている制御機能は、プロセッサ上において実行されるソフトウェア又はファームウェアにおいてアルゴリズム的に実装されていてもよく、プロセッサは、例えば、汎用プロセッサ及びマイクロプロセッサ、DSP、などを含む任意の適切な形態を有し得る。
パルス化制御システムは、更に大きな制御システムの一部分であってもよい。例えば、車両用途においては、記述されている制御は、車両制御と関係する様々な機能を実行する車両コントローラ、パワートレインコントローラ、ハイブリッドパワートレインコントローラ、又はECU(Engine Control Unit)、などの一部分であってもよい。このような用途においては、車両又はその他の関連するコントローラなどは、必要とされている制御のすべてを実行する単一プロセッサの形態を有していてもよく、或いは、パワートレイン又は車両制御モジュールの一部分として一緒に配置された且つ車両内の様々な場所において分散された複数のプロセッサを含んでいてもよい。プロセッサ又は制御ユニットの任意のものによって実行される特定の機能は、幅広く変更することができる。
以上、本発明について、主にはモーター制御及び/又はインバータ/モーター制御に関連して説明した。但し、記述されている方式は、発電機及び/又は発電機/整流器制御に等しく適用可能であることを理解されたい。従って、モーター制御が記述されている際には常に、類似の技法が発電機制御に適用され得ることを理解されたい。従って、文脈により異なる解釈が必要でない限り、パルス化モーター制御、パルス化発電機制御、又はパルス化モーター/発電機制御の特徴の説明は、パルス化モーター制御、パルス化発電機制御、及び組み合わせられたモーター/発電機のパルス化制御に等しく適用されるものと理解されたい。
様々な異なる制御方式は、パルスコントローラ内において実装することができる。一般に、制御方式は、デジタル的に、アルゴリズム的に、アナログコンポーネントを使用することにより、又はハイブリッド方式を使用することにより、実装することができる。パルス生成器及び/又はモーターコントローラは、プロセッサ上において、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのプログラム可能なロジック上において、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの回路内において、デジタル信号プロセッサ(DSP)上において、アナログコンポーネントを使用することにより、或いは、ハードウェアの任意のその他の適切な断片を使用することにより、稼働するコードとして実装することができる。いくつかの実装形態において、記述されている制御方式は、インバータコントローラ内に内蔵されたデジタル信号プロセッサ(DSP)(並び/或いは、発電機に関連する整流器コントローラ及び/又は組み合わせられたインバータ/整流器コントローラ)上で実行されるオブジェクトコードに内蔵することができる。
様々な実施形態において、パルス化インバータ制御信号38を生成するために、パルス幅変調、データ変換、及びその他の技法を使用することができる。使用される変調のタイプとは無関係に、パルス化レベルの間の遷移を記述されている方式で管理することができる。同様に、記述されているパルス遷移管理は、使用されている機械の時定数及び/又はスイッチング周波数とは無関係に、パルス化制御が使用されている任意のタイプのモーター上において使用することができる。従って、本実施形態は、限定ではなく、例示を目的としたものであると見なされることを要し、且つ、本発明は、本明細書において付与されている詳細に限定されてはならず、添付の請求項及び均等物の範囲内で変更することができる。

Claims (24)

  1. 電気機械の動作を制御する方法において、
    所望の平均出力を供給するために前記電気機械のパルス化動作を制御するステップであって、前記パルス化動作は、前記電気機械に、前記所望の平均出力を超える第1出力レベルと、前記所望の平均出力未満である第2出力レベルとの間で交互に変化するようにさせる、ステップと、
    3次以上の次数の遷移プロファイルを使用して、前記出力レベル間における少なくともいくつかの遷移を制御するステップと、
    を有することを特徴とする方法。
  2. 電気機械の動作を制御する方法において、
    所望の平均出力を供給するために前記電気機械のパルス化動作を制御するステップであって、前記パルス化動作は、前記電気機械が前記所望の平均出力を超える第1出力レベルと前記所望の平均出力未満である第2出力レベルとの間において交互に変化するようにさせる、ステップと、
    S字形状の命令された遷移プロファイルを使用して、前記第2出力レベルから前記第1出力レベルへの遷移を制御するステップと、
    を有することを特徴とする方法。
  3. 請求項1又は2に記載の方法において、前記遷移プロファイルは、5次関数プロファイルであることを特徴とする方法。
  4. 請求項1又は2に記載の方法において、前記遷移プロファイルは、3次関数プロファイルであることを特徴とする方法。
  5. 請求項1又は2に記載の方法において、前記遷移プロファイルは、5次を超える次数を有するプロファイルであることを特徴とする方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法において、前記第2出力レベルは、ゼロトルクであることを特徴とする方法。
  7. 請求項6に記載の方法において、前記電気機械はインバータによって制御され、且つ、少なくともいくつかの動作状態において、前記インバータは、前記電気機械がゼロトルクを出力するようにされている時間の少なくとも一部分においてターンオフされていることを特徴とする方法。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の方法において、前記出力レベル間の前記遷移は、前記3次以上の次数の遷移プロファイルを使用して前記電気機械によって生成されている前記トルクを制御することにより、制御されていることを特徴とする方法。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の方法において、前記遷移プロファイルは、遷移トルクプロファイルであることを特徴とする方法。
  10. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の方法において、前記出力レベル間の前記遷移は、前記3次以上の次数の遷移プロファイルを使用して前記電気機械に供給されている電流を制御することにより、制御されていることを特徴とする方法。
  11. 請求項1乃至7又は10のいずれか1項に記載の方法において、前記遷移プロファイルは、遷移電流プロファイルであることを特徴とする方法。
  12. 請求項1に記載の方法において、
    前記第2出力レベルは、ゼロトルクであり、
    前記電気機械は、インバータによって制御され、且つ、
    少なくともいくつかの動作状態において、前記インバータは、前記電気機械がゼロトルクを出力するようにされている時間の少なくとも一部分においてターンオフされていることを特徴とする方法。
  13. 請求項1乃至12のいずれか1項に記載の方法において、前記第1出力レベルから前記第2出力レベルへの遷移は、第1遷移プロファイルに従って制御され、且つ、前記第2出力レベルから前記第1出力レベルへの遷移は、前記第1プロファイルとは異なる第2遷移プロファイルに従って制御され、前記第1及び第2遷移プロファイルの両方は、3次以上の次数の遷移プロファイルであることを特徴とする方法。
  14. 請求項1乃至13のいずれか1項に記載の方法を実行するように構成されていることを特徴とする電気機械コントローラ。
  15. 請求項14に記載の電気機械コントローラを含むことを特徴とする電気機械。
  16. 電気機械を制御するパワーコンバータの動作を制御するように構成された電気機械コントローラにおいて、
    所望の平均出力を供給するために、前記電気機械のパルス化動作が望ましい時点及び前記電気機械の連続動作が望ましい時点を判定するパルス化決定モジュールと、
    前記パルス化決定モジュールが前記電気機械の前記パルス化動作が望ましいと判定したときに前記電気機械の前記パルス化動作を制御するパルス化コントローラであって、前記パルス化動作は、前記電気機械が前記所望の平均出力を超える第1出力レベルと、前記所望の平均出力未満である第2出力レベルとの間において交互に変化するようにされており、3次以上の次数の遷移プロファイルを使用して前記第2出力レベルから前記第1出力レベルへの遷移を制御する遷移プロファイル生成器を含むパルスコントローラと、
    を有することを特徴とする電気機械コントローラ。
  17. 請求項16に記載の電気機械コントローラにおいて、前記遷移プロファイル生成器は、5次以上の次数の遷移プロファイルを使用して前記第2出力レベルから前記第1出力レベルへの遷移を制御することを特徴とする電気機械コントローラ。
  18. 請求項16又は17に記載の電気機械コントローラにおいて、前記遷移プロファイル生成器は、3次以上の次数の遷移プロファイルを使用して前記第1出力レベルから前記第2出力レベルへの遷移を更に制御することを特徴とする電気機械コントローラ。
  19. 請求項16乃至18のいずれか1項に記載の電気機械コントローラにおいて、前記第2出力レベルはゼロトルクであり、少なくともいくつかの動作状態においてパルス化しているときに、前記パワーコントローラは、前記電気機械がゼロトルクを出力するようにされている時間の少なくとも一部分においてターンオフされていることを特徴とする電気機械コントローラ。
  20. 請求項16乃至19のいずれか1項に記載の電気機械コントローラにおいて、前記遷移プロファイルは、遷移トルクプロファイルであることを特徴とする電気機械コントローラ。
  21. 請求項16乃至19のいずれか1項に記載の電気機械コントローラにおいて、前記遷移プロファイルは、遷移電流プロファイルであることを特徴とする電気機械コントローラ。
  22. 請求項16乃至21のいずれか1項に記載の電気機械コントローラを含むことを特徴とする電気機械。
  23. 請求項22に記載の電気機械において、前記電気機械は、誘導機械であることを特徴とする電気機械。
  24. 請求項22に記載の電気機械において、前記電気機械は、モーター、発電機、又はモーター/発電機であることを特徴とする電気機械。
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