[関連出願への相互参照]
この出願は、2020年4月24日付で中国国家知的所有権管理局に出願された"現地フロー検出ベースのパケット処理方法及び装置"と題する中国特許出願番号第202010332211.0号に基づく優先権を主張し、その内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
[技術分野]
この出願は、通信分野に関し、特に、現地フロー検出ベースのパケット処理方法及び装置に関する。
データ通信ネットワークにおいては、現地フロー検出技術は、例えば、データ通信ネットワークの遅延及びパケット損失の検出等のデータ通信ネットワークの性能検出のために使用されてもよい。現地フロー検出技術は、例えば、現地フロー情報遠隔測定法(in-situ flow information telemetry, iFIT)技術又は帯域内運用管理及び保守(in-band operation administration and maintenance, iOAM)技術であってもよい。
あるネットワークにおいて、検出領域は、現地フロー検出を実行する必要があるネットワーク範囲を決定するために指定されてもよい。その検出領域の中のノードは、現地フロー検出のための現地フロー検出情報を伝送する必要がある。現時点では、複数のベアラプロトコルがその検出領域の中に展開されている場合に、その検出領域の性能検出のために現地フロー検出技術を使用することは不可能である。したがって、上記の問題を解決するために、解決方法が必要となる。
この出願の複数の実施形態は、現地フロー検出ベースのパケット処理方法及び装置を提供し、それによって、複数のベアラプロトコルがある検出領域の中に展開されている場合に、性能検出のために、依然として、現地フロー検出技術を使用することが可能である。
第1の態様によれば、この出願のある1つの実施形態は、現地フロー検出ベースのパケット処理方法を提供する。現時点では、複数のベアラプロトコルが展開されている検出領域の場合には、性能検出のために、現地フロー検出技術を使用することは不可能である。このことは、複数の異なるベアラプロトコルは、複数の異なるパケットカプセル化フォーマットに対応するということが理由である。複数のベアラプロトコルが展開されている検出領域の中で、現地フロー検出情報を搬送するパケットを伝送するときに、パケットの再カプセル化が必要になると、そのパケットの中で搬送されている現地フロー検出情報は削除される。したがって、検出領域全体にわたって現地フロー検出情報を伝送することは不可能である。結果として、検出領域の性能検出のために現地フロー検出技術を使用することは不可能である。この出願のこの実施形態において、第2のノードからの第1のパケットを受信した後に、検出領域の中の第1のノードは、その第1のパケットに基づいて、第2のパケットを取得することが可能である。第1のパケットの第1のパケットヘッダは、第1の現地フロー検出情報を含み、第1のパケットは、第1のベアラプロトコルを使用することによってカプセル化されるパケットである。第1のノードは、第2のベアラプロトコルを使用することによって、第1のパケットを再カプセル化してもよい。その第1のパケットを再カプセル化するときに、第1のノードは、第1の現地フロー検出情報を削除せず、第2のベアラプロトコルを使用することによってカプセル化されるパケットに第1の現地フロー検出情報を追加して、第1の現地フロー検出情報を含む第2のパケットを取得する。第2のパケットを取得した後に、第1のノードは、第3のノードに第2のパケットを転送することが可能であり、それによって、その検出領域の中で、第1の現地フロー検出情報を含む第2のパケットを継続して伝送し続ける。この出願のこの実施形態における解決方法においては、その検出領域の中で第1のベアラプロトコル及び第2のベアラプロトコルが展開されている場合であっても、第1の現地フロー検出情報は、そのパケットの再カプセル化に起因して削除されることはなく、検出領域全体にわたって伝送されてもよいということを知ることが可能である。したがって、その検出領域の中で第1のベアラプロトコル及び第2のベアラプロトコルが展開されている場合であっても、検出領域の性能検出のために、現地フロー検出技術を使用することが可能である。
ある1つの実装において、前記第1のベアラプロトコルは、インターネットプロトコルバージョン4 IPv4プロトコル、インターネットプロトコルバージョン6 IPv6プロトコル、マルチプロトコルラベルスイッチングMPLSプロトコル、仮想ローカルエリアネットワークVLANプロトコル、汎用ルーティングカプセル化GREプロトコル、ネットワークサービスヘッダNSHプロトコル、又はセグメントルーティングオーバーインターネットプロトコルバージョン6 SRv6プロトコルである。第1のベアラプロトコルは、第2のベアラプロトコルとは異なる。
ある1つの実装において、前記第1の現地フロー検出情報は、検出領域を検出するための性能パラメータを示し、前記検出領域は、第1の領域及び第2の領域を含み、前記第2のノードは、前記第1の領域に属し、前記第3のノードは、前記第2の領域に属し、前記第1のノードは、前記第1の領域及び前記第2の領域を横断するノードである。この出願のこの実施形態において、第1の現地フロー検出情報を搬送する第1のパケットが、第1の領域及び第2の領域を横断して伝送されるときに、第1の領域及び第2の領域を横断するノードとして機能する第1のノードは、第1の現地フロー検出情報を削除しなくてもよく、それによって、その検出領域全体にわたって、第1の現地フロー検出情報を伝送することが可能であるということを知ることが可能である。
ある1つの実装において、前記第1のノードは、サービス機能プロキシSF proxyであり、前記第3ノードは、サービス機能SFデバイスである。
ある1つの実装において、前記第1のノードが、前記SF proxyであり、且つ、前記第3ノードが、前記SFデバイスであるときに、前記第1のノードは、さらに、前記第3のノードが返送する第3のパケットを受信してもよく、前記第3のパケットは、前記第1の現地フロー検出情報を含み、前記第3のパケットは、前記第2のベアラプロトコルを使用することによってカプセル化されるパケットである。前記第1のノードは、前記第3のパケットに基づいて、第4のパケットを生成し、前記第4のパケットは、前記第1の現地フロー検出情報を含み、前記第4のパケットは、前記第1のベアラプロトコルを使用することによってカプセル化されるパケットである。前記第1のノードは、ネクストホップノードに前記第1のパケットを送信する。このシナリオにおいて、第1のパケットは、送信プロセスの中でSFデバイスを通過する場合があるが、第1の現地フロー検出情報は失われず、それによって、ネクストホップノードに第1の現地フロー検出情報を継続して伝送し続けることが可能である。
ある1つの実装において、SRv6ネットワークは、前記第1の領域の中に展開され、IPv4ネットワークは、前記第2の領域の中に展開され、前記第1のパケットは、サービス機能チェーンSFC情報を搬送するSRv6パケットであり、前記第2のパケットは、前記SFC情報を搬送するIPv4パケットである。この場合には、SRv6ネットワーク及びIPv4ネットワークがその検出領域の中に展開されているときに、検出領域の性能検出のために、依然として、現地フロー検出技術を使用することが可能である。
ある1つの実装において、IPv4ネットワークは、前記第1の領域の中に展開され、SRv6ネットワークは、前記第2の領域の中に展開され、前記第1のパケットは、SFC情報を搬送するIPv4パケットであり、前記第2のパケットは、前記SFC情報を搬送するSRv6パケットである。この場合には、SRv6ネットワーク及びIPv4ネットワークが検出領域の中に展開されているときに、検出領域の性能検出のために、依然として、現地フロー検出技術を使用することが可能である。
ある1つの実装において、MPLSネットワークは、前記第1の領域の中に展開され、IPv4ネットワークは、前記第2の領域の中に展開され、前記第1のパケットは、MPLSパケットであり、前記第2のパケットは、IPv4パケットである。この場合には、MPLSネットワーク及びIPv4ネットワークがその検出領域の中に展開されているときに、検出領域の性能検出のために、依然として、現地フロー検出技術を使用することが可能である。
ある1つの実装において、レイヤ3仮想プライベートネットワークL3VPNは、前記第1の領域の中に展開される。
ある1つの実装において、前記検出領域は、第3の領域をさらに含み、前記MPLSネットワークは、前記第3の領域の中に展開され、前記第3のノードは、前記第2の領域及び前記第3の領域を横断するノードである。この場合には、MPLSネットワーク及びIPv4ネットワークがその検出領域に展開されているときに、検出領域の性能検出のために、依然として、現地フロー検出技術を使用することが可能である。
ある1つの実装において、前記L3VPNは、前記第3の領域の中に展開される。
ある1つの実装において、前記第1の領域は、第1の自律システムASであり、前記第1のノードは、前記第1のASの自律システム境界ルータASBRである。前記第3の領域は、第2のASであり、前記第3のノードは、前記第2のASのASBRである。
ある1つの実装において、IPv4ネットワークは、前記第1の領域の中に展開され、MPLSネットワークは、前記第2の領域の中に展開され、前記第1のパケットは、IPv4パケットであり、前記第2のパケットは、MPLSパケットである。この場合には、MPLSネットワーク及びIPv4ネットワークがその検出領域の中に展開されているときに、検出領域の性能検出のために、依然として、現地フロー検出技術を使用することが可能である。
ある1つの実装において、L3VPNは、前記第2の領域の中に展開される。
ある1つの実装において、前記第1の現地フロー検出情報は、iFIT現地フロー検出情報又はiOAM現地フロー検出情報を含む。
第2の態様によれば、この出願のある1つの実施形態は、第1のノードを提供する。第1のノードは、通信インターフェイス及びその通信インターフェイスに接続されるプロセッサを含む。第1のノードは、通信インターフェイス及びプロセッサによって、第1の態様の複数の実装のうちのいずれか1つにしたがった方法を実行するように構成される。
第3の態様によれば、この出願のある1つの実施形態は、第1のノードを提供する。第1のノードは、メモリ及びプロセッサを含む。メモリは、プログラムコードを格納するように構成され、そのプロセッサは、プログラムコードの中の命令を実行して、第1のノードが、第1の態様のそれらの複数の実装のうちのいずれか1つにしたがった方法を実行することを可能とする、ように構成される。
第4の態様によれば、この出願のある1つの実施形態は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、命令を格納する。それらの命令がコンピュータによって実行されるときに、そのコンピュータが、第1の態様のそれらの複数の実装のうちのいずれか1つにしたがった方法を実行することを可能とする。
この出願の複数の実施形態又は従来技術における複数の技術的解決方法をより明確に説明するために、以下の記載は、複数の実施形態又は従来技術を説明するための複数の添付の図面を簡単に説明する。以下の説明におけるそれらの複数の添付の図面は、この出願の複数の実施形態のうちのいくつかを示し、そして、当業者は、さらに、創造的な努力を行うことなく、それらの添付の図面から他の図面を導き出すことが可能であるということが明らかである。
この出願のある1つの実施形態にしたがったネットワークアーキテクチャの概略的な図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがったある1つの例示的な適用シナリオの概略的な図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがった他の例示的な適用シナリオの概略的な図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがった現地フロー検出ベースのパケット処理方法のシグナリング相互作用の図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがったある1つの可能なSRv6パケットの構成の概略的な図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがった他の可能なSRv6パケットの構成の概略的な図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがったさらに別の可能なSRv6パケットの構成の概略的な図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがったある1つの可能なIPv4パケットの構成の概略的な図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがった他の可能なIPv4パケットの構成の概略的な図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがったさらに別の可能なIPv4パケットの構成の概略的な図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがった現地フロー検出ベースのパケット処理方法のシグナリング相互作用の図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがったある1つの可能なMPLSパケットの構成の概略的な図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがったiFIT現地フロー検出情報の構成の概略的な図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがったiOAM現地フロー検出情報の構成の概略的な図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがった現地フロー検出ベースのパケット処理方法の概略的なフローチャートである。
この出願のある1つの実施形態にしたがった第1のノードの構成の概略的な図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがった第1のノードの構成の概略的な図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがった第1のノードの構成の概略的な図である。
この出願の複数の実施形態は、現地フロー検出ベースのパケット処理方法を提供し、それによって、複数のベアラプロトコルが検出領域の中に展開されている場合に、性能検出のために、依然として、現地フロー検出技術を使用することが可能である。
理解を容易にするために、最初に、現地フロー検出技術を簡単に説明する。
現地フロー検出技術は、パケットの中で搬送される現地フロー検出情報を使用することによって、ネットワークの中のサービスフローに対して特徴マーキングを実行することが可能であり、特徴マーキングは、また、カラーリングと称されてもよい。サービスフローが通過するノードは、制御管理デバイスに、タイムスタンプ及びパケットの数等の収集されているデータを報告し、それによって、制御管理デバイスは、さらに、その報告されているデータに基づいて、ネットワーク遅延及びパケット損失状態を計算する。
ネットワークにおいて、検出領域は、現地フロー検出を実行する必要があるネットワーク範囲を決定するために指定されてもよい。一般的に、その検出領域の中のノードは、現地フロー検出のために現地フロー検出情報を伝送する必要があり、制御管理デバイスに、現地フロー検出によって得られる対応する情報を送信する。その検出領域のうちの検出範囲は、例えば、複数のネットワークシナリオ又はサービスタイプに基づいて、複数の方式によって決定されてもよい。例えば、検出領域として、そのネットワークの中のコアネットワーク部分を指定し、又は、ビデオサービス及び音声サービスのために、複数の異なる範囲の検出領域を指定する。その検出領域は、ヘッドノード(英文: head node)、テールノード(英文: end node)、及びホップバイホップパスノード(英文: path node)の3つのタイプのノードを含む。ホップバイホップパスノードは、また、通過ノードと称されてもよい。ヘッドノード、テールノード、及びパスノードは、例えば、そのネットワークの中の対応するネットワークノードであってもよい。サービスフローの場合には、その検出領域の中で指定されている検出範囲の中でそのサービスフローを伝送する1番目のネットワークノードをそのサービスフローを伝送するヘッドノードとして使用してもよい。その検出領域の中で指定されている検出範囲の中でサービスフローを伝送する最後のネットワークノードをそのサービスフローを伝送するテールノードとして使用してもよい。ヘッドノードとテールノードとの間でサービスフローを伝送する各々のノードは、ホップバイホップパスノードとなる。現地フロー検出情報は、ヘッドノードによって追加され、そして、テールノードにおいて削除されてもよい。
その次に、現地フロー検出のある1つの可能なネットワークアーキテクチャを説明する。図1は、この出願のある1つの実施形態にしたがったネットワークアーキテクチャの概略的な図である。ネットワーク100は、制御管理デバイス及び複数のネットワークノードを含む。複数のネットワークノードは、複数のサービスフローの伝送のために、通信リンクによって互いに接続される。図1に示されているように、ある検出領域の中のヘッドノード、通過ノード1、通過ノード2、テールノードは、複数の通信リンクによって接続される。その図に示されているノードのほかに、検出領域は、示されていない他のノードをさらに含んでもよい。テールノードは、さらに、通信リンクによって外部ノードに接続されてもよい。ヘッドノードは、他のデバイスからのサービスフローを受信してもよく、そのサービスフローは、ヘッドノード、通過ノード1、通過ノード2、及びテールノードを介して、その外部ノードに到達してもよい。制御管理デバイスは、例えば、集中型コントローラ、ネットワーク管理システム、又はトラフィック分析のためのトラフィック分析デバイスであってもよい。制御管理デバイスは、ある1つのデバイスであってもよく、又は、複数のデバイスのセットであってもよい。制御管理デバイスは、特定の物理デバイスに統合される機能モジュールであってもよく、又は、この出願における制御管理デバイスが実装する機能を実装するように構成される物理デバイスであってもよい。
この出願において、検出領域は、制御管理デバイスが決定してもよく、その検出領域は、制御管理デバイスが決定する検出範囲となる。代替的に、検出領域は、その検出領域の中の各々の転送デバイスにおいて個別に構成されて、ある1つの検出領域を形成してもよい。その検出領域の中の伝送経路において、その検出領域の中のヘッドノードとテールノードとの間に位置するネットワークノードは、例えば、図1の中の通過ノード1及び通過ノード2等の通過ノードとなる。
現時点では、制御管理デバイスは、その検出領域の中の各々のノードにおいて現地フロー検出技術を展開して、その検出領域の中の伝送遅延及びパケット損失を検出してもよい。
検出領域の中の伝送遅延は、ヘッドノードとテールノードとの間のエンドトゥエンド伝送遅延を含んでもよい。検出領域の中の各々のノードは、遅延検出操作を周期的に実行してもよい。具体的には、ある1つの現地フロー検出期間において、ヘッドノードは、カラーリングのために、複数の受信したパケットからパケットを選択してもよい。ヘッドノードは、そのパケットに、伝送遅延を検出することを示す現地フロー検出情報を追加し、そして、ヘッドノードがそのパケットを受信する時間点を示すタイムスタンプT1を制御管理デバイスに報告してもよい。そのパケットを受信した後に、その検出領域の中のテールノードは、外部ノードにそのパケットを転送し、そして、テールノードが外部ノードにそのパケットを転送する時間点を示すタイムスタンプT2を制御管理デバイスに報告してもよい。制御管理デバイスは、ヘッドノードが報告するタイムスタンプT1及びテールノードが報告するタイムスタンプT2に基づいて、計算によって、その現地フロー検出期間の中でのその検出領域の中のエンドトゥエンド伝送遅延がT2-T1であるということを知ることが可能である。カラーリングのためにあるパケットを選択するときに、ヘッドノードは、例えば、指定されている5つの情報を含むパケットにカラーリングする、といったように、そのパケットの特徴に基づいて、そのパケットにカラーリングしてもよい。それらの5つの情報は、発信元インターネットプロトコル(Internet Protocol, IP)アドレス、宛先IPアドレス、プロトコルタイプ、発信元ポート番号、及び宛先ポート番号を含んでもよい。
その検出領域の中でのパケット損失測定の具体的な実装の際に、ある1つの現地フロー検出期間において、ヘッドノードは、ある特定の規則にしたがって、サービスフローの中のパケットを交互にカラーリングし、そして、制御管理デバイスに、それらのカラーリングされているパケットに関する情報を報告してもよい。テールノードは、その現地フロー検出期間の中で受信しているカラーリングされているパケットに関する情報を計算し、そして、制御管理デバイスにその情報を報告する。制御管理デバイスは、ヘッドノード及びテールノードが報告する情報に基づいて、その検出領域の中のパケットフローのパケット損失状態を決定する。例えば、ヘッドノードは、ある1つの現地フロー検出期間の中で10個のパケットにカラーリングし、そして、制御管理デバイスに、カラーリングされているパケットの数(すなわち、10)を報告する。テールノードは、その現地フロー検出期間の中で9個のカラーリングされているパケットのみを受信し、そのテールノードは、制御管理デバイスに、受信しているカラーリングされているパケットの数(すなわち、9)を報告する。制御管理デバイスは、ヘッドノード及びテールノードが報告する数に基づいて、その検出領域の中でサービスフローを伝送するプロセスにおいてパケット損失が発生しているということを決定してもよい。
現時点では、現地フロー検出技術は、いくつかの限界に直面している。具体的には、その検出領域の中には、1つのみのベアラプロトコルを展開することが可能である。その検出領域の中に複数のベアラプロトコルを展開する場合には、例えば、エンドトゥエンドの性能検出のために、現地フロー検出技術を使用することは不可能であるといったように、性能検出のために現地フロー検出技術を使用することは不可能である。このことは、複数の異なるベアラプロトコルが複数の異なるパケットカプセル化フォーマットに対応するということが理由である。複数のベアラプロトコルが展開されている検出領域の中で、現地フロー検出情報を搬送するパケットを伝送するときに、そのパケットの再カプセル化が必要となると、そのパケットの中で搬送される現地フロー検出情報が削除される。すなわち、検出領域全体にわたってその現地フロー検出情報を伝送することは不可能である。それに対応して、その現地フロー検出情報を受信しないノードは、対応する現地フロー検出操作を実行しない。
その検出領域の中にベアラプロトコルを展開することは、また、その検出領域の中でベアラプロトコルをサポートするネットワークを展開することであると考えることが可能である。例えば、セグメントルーティングオーバーインターネットプロトコルバージョン6(Segment Routing over Internet Protocol Version 6, SRv6)プロトコルがその検出領域の中に展開されているということは、SRv6ネットワークが検出領域の中に展開されているということを示す。
理解を容易にするために、以下の記載は、複数の特定の適用シナリオを参照して、上記の現地フロー検出技術のそれらの限界を説明する。現地フロー検出技術のそれらの限界は、以下の2つの適用シナリオには限定されない。それに対応して、この出願の複数の実施形態によって提供される方法は、以下の2つの適用シナリオには限定されない。
図2は、この出願のある1つの実施形態にしたがったある1つの例示的な適用シナリオの概略的な図である。図2は、SRv6プロトコルのサービス機能チェーン(service function chain, SFC)シナリオを示している。
図2に示されているシナリオにおいて、SRv6ネットワークは、入り口(ingress)プロバイダーエッジ(provider edge, PE)デバイスingress PEと出口(egress)PEデバイスegress PEとの間に展開され、インターネットプロトコルバージョン4(Internet Protocol Version 4, IPv4)ネットワークは、サービス機能フォワーダ(Service Function Forwarder, SFF)デバイスSFFとサービス機能(service function, SF)デバイスSFとの間に展開される。カスタマーエッジ(customer edge, CE)デバイスCE1は、カスタマーエッジデバイスCE2にIPv4パケットを送信し、そのパケットは、転送プロセスの中でSFデバイスを通過する。
複数のシナリオのうちのいくつかにおいて、検出領域として、入口PEと出口PEとの間のネットワークを指定してもよく、その検出領域の性能検出のために、現地フロー検出技術を使用する。その次に、その検出領域の中でパケットを伝送するプロセスについて、現地フロー検出技術の限界を説明する。
ステップ1: CE1からのIPv4パケットを受信した後に、入口PEは、IPv4パケットを再カプセル化して、SRv6パケットとするとともに、現地フロー検出情報をカプセル化して、そのSRv6パケットとして、現地フロー検出情報を受信して現地フロー検出操作を実行するノードを示す。
この出願のこの実施形態において、SRv6パケットは、例えば、サービス機能経路(service function path, SFP)又はサービス機能チェーンのデータ等のサービス機能チェーンの関連する情報を搬送してもよい。具体的には、SFCヘッダの中でSFCの関連する情報を搬送してもよい。SRv6パケットの場合には、セグメントルーティングヘッダ(segment routing header, SRH)の中でSFCヘッダを搬送してもよい。
この出願のこの実施形態において、SRv6のSRHは、SID-1を含んでもよい。SID-1は、サービス機能デバイスSFのセグメント識別子(segment identifier, SID)である、すなわち、SRv6パケットが転送プロセスの中でそのSFを通過するということを示す。サービス機能チェーンのシナリオにおいて、SFFによってSFにSRv6パケットを転送してもよい。SID-1は、さらに、サービスチェーンタイプを識別してもよい。具体的には、SID-1は、動的なサービスチェーン又は静的なサービスチェーンを識別してもよい。
複数の実施形態のうちのいくつかにおいて、SFによって転送されるサービスフローのすべてが、同じトンネルを通じて転送される場合に、SID-1は、静的なサービスチェーンを識別する。例えば、複数の異なるサービスフローが複数の異なるトンネルを通じて転送されるといったように、サービスフローのすべてが同じトンネルを通じて転送されるわけではない場合には、SID-1は、動的なサービスチェーンを識別する。
ステップ2: 入口PEは、SFFに、カプセル化されているSRv6パケットを送信する。
ステップ3: SFFは、受信したSRv6パケットを再カプセル化して、IPv4パケットを取得し、そして、SFにそのIPv4パケットを送信する。
SRv6パケットを再カプセル化するときに、SFFは、そのSRv6パケットから現地フロー検出情報を削除する。言い換えると、SFFがSFに送信するIPv4パケットは、現地フロー検出情報を含まない。
SRv6パケットを受信した後に、SFFは、そのSRv6パケットからSFCヘッダを削除し、SRv6パケットを再カプセル化して、IPv4パケットとし、そして、SFにそのIPv4パケットを送信してもよい。
この出願のこの実施形態において、複数の異なるサービスフローは複数の異なるSFCヘッダに対応してもよいので、SID-1が動的なサービスチェーンを識別する場合に、SFFは、さらに、SFCヘッダをローカルにバッファリングしてもよい。この場合には、サービスフローのすべては、同じSFCヘッダに対応し、SFCヘッダは、静的な構成によってSFFの中で構成されてもよいので、SID-1が静的なサービスチェーンを識別する場合に、SFFは、SFCをバッファリングする必要はない。
ステップ4: SFは、受信したIPv4パケットに基づいて、対応する処理を実行し、それらの処理の後に、SFFにIPv4パケットを返送する。
SFは、IPv4パケットを処理し、例えば、そのIPv4パケットに対してセキュリティ検出を実行して、そのIPv4パケットが攻撃パケットであるか否かを決定してもよい。
ステップ5: SFFは、受信したIPv4パケットを再カプセル化して、SRv6パケットとし、そして、出口PEにSRv6パケットを送信し、SFFが出口PEに送信するSRv6パケットは、現地フロー検出情報を含まない。
SRv6パケットへとIPv4パケットを再カプセル化するときに、SFFは、SRv6パケットへとSFCヘッダをカプセル化する必要がある。したがって、SFFは、対応するSFCヘッダを取得することが可能である。具体的には、SID-1が動的なサービスチェーンを識別する場合に、SFFは、ステップ3を実行するときに、そのIPv4パケットに対応するSFCヘッダをバッファリングする。したがって、SFFは、ステップ3においてバッファリングされているSFCヘッダを取得し、そして、そのSFCヘッダに基づいて、IPv4パケットを再カプセル化して、SRv6パケットとしてもよい。SID-1が静的なサービスチェーンを識別する場合に、そのSID-1は、サービスパケットのすべてが、同じSFCヘッダを使用するということを示す。この場合には、SFFは、SFFにおいて静的に構成されるSFCヘッダを取得し、そして、その取得したSFCヘッダに基づいて、IPv4パケットを再カプセル化して、SRv6パケットとしてもよい。
ステップ6: 出口PEは、受信したSRv6パケットを再カプセル化して、IPv4パケットとし、そして、CE2にIPv4パケットを送信する。
この出願のこの実施形態において、SFFが出口PEに送信するSRv6パケットのSRHは、End.DT4 SIDを含んでもよい。End.DT4 SIDは、レイヤ3仮想プライベートネットワーク(layer 3 virtual private network, L3VPN)を識別する。SRv6パケットを受信した後に、出口PEは、そのEnd.DT4 SIDに基づいて、ローカルVPN ルートを探索して、そのパケットを継続して転送し続ける。
上記の説明から、現地フロー検出情報は、検出領域全体にわたって伝送されるわけではないということを知ることが可能である。このことは、ステップ3において、SFFが、受信したSRv6パケットを再カプセル化するときに、そのSRv6パケットから現地フロー検出情報を削除するということが理由である。言い換えると、SFFと出口PEとの間のノードのいずれもが、現地フロー検出情報を受信しない。したがって、現地フロー検出情報に基づいて、対応する検出操作を実行することは不可能である。
図2に示されているシナリオにおいて、SFプロキシ(proxy)は、SFFによって実行され、SFFが実行する上記のステップは、具体的には、SFプロキシが実行してもよい。
図2は、理解を容易にするように示されているにすぎず、この出願の複数の実施形態に対する限定を構成するものではないということに留意するべきである。複数の実施形態のうちのいくつかにおいて、代替的に、SFFとSFとの間に、IPv6ネットワーク、仮想ローカルエリアネットワーク(virtual local area network, VLAN)、マルチプロトコルラベルスイッチング(Multi-protocol Label Switching, MPLS)ネットワーク、汎用ルーティングカプセル化(generic routing encapsulation, GRE)ネットワーク、又はネットワークサービスヘッダ(network service header, NSH)ネットワークを展開してもよい。このことは、この出願の実施形態において特には限定されない。
SFFとSFとの間にIPv6ネットワークを展開する場合に、ステップ3において、SFFは、SRv6パケットを再カプセル化して、IPv6パケットを取得する必要があり、ステップ4において、SFFが受信するパケットは、また、IPv6パケットであり、ステップ5において、SFFは、受信したIPv6パケットを再カプセル化して、SRv6パケットとし、そして、出口PEにそのSRv6パケットを送信する。
SFFとSFとの間にVLANを展開する場合に、ステップ3において、SFFは、SRv6パケットを再カプセル化して、VLANカプセル化パケットを取得する必要があり、ステップ4において、SFFが受信するパケットは、また、VLANカプセル化パケットであり、ステップ5において、SFFは、受信したVLANカプセル化パケットを再カプセル化して、SRv6パケットとし、そして、出口PEにそのSRv6パケットを送信する。
SFFとSFとの間にMPLSネットワークを展開する場合に、ステップ3において、SFFは、SRv6パケットを再カプセル化して、MPLSパケットを取得する必要があり、ステップ4において、SFFが受信するパケットは、また、MPLSパケットであり、ステップ5において、SFFは、受信したMPLSパケットを再カプセル化して、SRv6パケットとし、そして、出口PEにそのSRv6パケットを送信する。
SFFとSFとの間にGREネットワークを展開する場合に、ステップ3において、SFFは、SRv6パケットを再カプセル化して、GREパケットを取得する必要があり、ステップ4において、SFFが受信するパケットは、また、GREパケットであり、ステップ5において、SFFは、受信したGREパケットを再カプセル化して、SRv6パケットとし、そして、出口PEにそのSRv6パケットを送信する。
SFFとSFとの間にNSHネットワークを展開する場合に、ステップ3において、SFFは、SRv6パケットを再カプセル化して、NSHパケットを取得する必要があり、ステップ4において、SFFが受信するパケットは、また、NSHパケットであり、ステップ5において、SFFは、受信したNSHパケットを再カプセル化して、SRv6パケットとし、そして、出口PEにそのSRv6パケットを送信する。
図3は、この出願のある1つの実施形態にしたがった他の例示的な適用シナリオの概略的な図である。図3はAS間VPNシナリオの概略的な図である。
図3に示されているシナリオにおいて、CE3とCE4との間でデータを交換するときに、VPNを使用する必要がある。PE1及び自律システム境界ルータ(autonomous system boundary router, ASBR)ASBR1は、自律領域100(AS100)に属する。ASBR1は、また、AS100の中のPEデバイスである。L3VPNは、AS100の中に展開され、MPLSネットワーク又はSR-MPLSネットワークは、AS100の中に展開される。PE2及びASBR2は、AS200に属する。ASBR2は、また、AS200の中のPEデバイスである。L3VPNは、AS200の中に展開され、MPLSネットワーク又はSR-MPLSネットワークは、AS200の中に展開される。
ASBR1とASBR2との間にはいかなるMPLSネットワークも展開されず、ASBR1とASBR2との間にIPv4ネットワークを展開する。ASBR1は、ASBR2がASBR1に接続されているCEデバイスであると考え、ASBR2は、また、ASBR1がASBR2に接続されているCEデバイスであると考える。VPNインスタンスを作成した後に、ASBR1は、外部境界ゲートウェイプロトコル(External Border Gateway Protocol, EBGP)によってASBR2にIPv4ルートを宣伝する。同様に、VPNインスタンスを作成した後に、ASBR2は、EBGPによってASBR1にIPv4ルートを宣伝する。
複数のシナリオのうちのいくつかにおいて、検出領域として、PE1とPE2との間のネットワークを指定してもよく、その検出領域の性能検出のために、現地フロー検出技術を使用する。その次に、検出領域の中でパケットを伝送するプロセスについて、現地フロー検出技術の限界を説明する。
ステップ1: CE3は、PE1にIPv4パケットを送信する。
ステップ2: PE1からのIPv4パケットを受信した後に、PE1は、IPv4パケットをカプセル化して、MPLSパケットとするとともに、現地フロー検出情報をカプセル化して、そのMPLSパケットとして、現地フロー検出情報を受信して現地フロー検出操作を実行するノードを示す。
この出願のこの実施形態において、MPLSパケットは、さらに、L3VPNのパブリックネットワークラベル及びプライベートネットワークラベルを搬送する。
ステップ3: PE1は、ASBR1にMPLSパケットを送信する。
ステップ4: ASBR1は、受信したMPLSパケットを再カプセル化して、IPv4パケットとし、そして、ASBR2にIPv4パケットを送信する。
MPLSパケットを再カプセル化するときに、ASBR1は、MPLSパケットから現地フロー検出情報を削除する。言い換えると、ASBR1がASBR2に送信するIPv4パケットは、現地フロー検出情報を含まない。
ステップ5: ASBR2は、ASBR1が送信するIPv4パケットを受信し、そして、IPv4パケットを再カプセル化して、プライベートネットワークラベル及びパブリックネットワークラベルを含むMPLSパケットを取得する。
ステップ6: ASBR2は、PE2に、再カプセル化されているMPLSパケットを送信し、ASBR2がPE2に送信するMPLSパケットは、現地フロー検出情報を含まない。
ステップ7: PE2は、MPLSパケットを再カプセル化して、IPv4パケットとし、そして、CE4にそのIPv4パケットを送信する。
上記の説明から、現地フロー検出情報は、検出領域全体にわたって伝送されるわけではないということを知ることが可能である。このことは、ステップ4において、ASBR1が、受信したMPLSパケットを再カプセル化するときに、そのMPLSパケットから現地フロー検出情報を削除するということが理由である。言い換えると、AS200の中のいかなるノードも、現地フロー検出情報を受信しない。したがって、現地フロー検出情報に基づいて、対応する検出操作を実行することは不可能である。
上記の説明に基づいて、実際の適用においては、現地フロー検出技術を使用して、複数のベアラプロトコルが展開されている検出領域の性能を検出するという要求が存在するということを知ることが可能である。一方で、現在の現地フロー検出技術は、その要求を満たすことは不可能である。この観点から、この出願の複数の実施形態は、現地フロー検出ベースのパケット処理方法を提供し、それによって、複数のベアラプロトコルが検出領域の中に展開されている場合に、性能検出のために、依然として、現地フロー検出技術を使用することが可能である。
以下の記載は、図2及び図3に示されている複数の適用シナリオを参照して、この出願の複数の実施形態によって提供されるパケット処理方法を個別に説明する。
最初に、図2に示されている適用シナリオを参照して、この出願の複数の実施形態によって提供されるパケット処理方法を説明する。
図4は、この出願のある1つの実施形態にしたがった現地フロー検出ベースのパケット処理方法のシグナリング相互作用の図である。図4に示されている方法100は、例えば、以下のS101乃至S108によって実装されてもよい。
S101: 入口PEは、CE1からのパケット1を受信し、そのパケット1は、IPv4パケットである。
この出願のこの実施形態において、パケット1は、IPv4パケットである。言い換えると、パケット1は、IPv4プロトコルを使用することによってカプセル化されるパケットである。
S102: 入口PEは、パケット1を再カプセル化して、パケット2を取得し、そのパケット2は、SRv6パケットであり、そのパケット2は、現地フロー検出情報1を含む。
この出願のこの実施形態において、パケット1を再カプセル化するときに、検出領域のヘッドノードとして機能する入口PEは、パケットヘッダに現地フロー検出情報1を追加して、パケット2を取得する。現地フロー検出情報1は、検出領域の検出のための性能パラメータを示す。その検出領域は、入口PEと出口PEとの間のネットワークを含む。この出願のこの実施形態において、現地フロー検出情報1は、iFIT現地フロー検出情報であってもよく又はiOAM現地フロー検出情報であってもよい。
パケット2の構成については、図5a乃至図5cの以下の説明を参照するべきである。本明細書においては、詳細は説明されない。
S103: 入口PEは、SFFにパケット2を送信する。
S104: SFFは、受信したパケット2を再カプセル化して、パケット3を取得し、そのパケット3は、IPv4パケットであり、そのパケット3は、現地フロー検出情報1を含む。
パケット3は、IPv4プロトコルを使用することによってカプセル化されるパケットである。パケット2を再カプセル化してパケット3を取得するときに、SFFは、パケット2から現地フロー検出情報1を単純に削除するのではなく、むしろ、パケット2から得られる現地フロー検出情報1をカプセル化して、パケット3とする。具体的には、パケット2を再カプセル化するときに、SFFは、パケットヘッダに現地フロー検出情報1を追加して、現地フロー検出情報1を含むパケット3を取得してもよい。
パケット3の構成については、図6a乃至図6cの以下の説明を参照するべきである。本明細書においては、詳細は説明されない。
S105: SFFは、SFにパケット3を送信する。
S106: SFは、SFFに、パケット3に基づいて得られるパケット4を送信し、パケット4は、現地フロー検出情報1を含む。
パケット3を受信した後に、SFは、パケット3に対して対応する処理を実行する。その次に、SFは、パケット3に基づいてパケット4を取得し、そして、SFFにそのパケット4を送信する。具体的には、SFがパケット3に基づいてパケット4を取得する特定の実装の際に、例えば、SFは、パケット3の中の発信元メディアアクセス制御(media access control, MAC)アドレス又は宛先MACアドレス等のフィールドを修正して、パケット4を取得してもよい。この出願のこの実施形態において、パケット4は、IPv4パケットであり、パケット4は、現地フロー検出情報1を含む。
S107: SFFは、パケット4に基づいてパケット5を取得する。
パケット4を受信した後に、SFFは、SRv6プロトコルを使用することによって、パケット4を再カプセル化する。パケット4を再カプセル化するときに、SFFは、SRv6プロトコルを使用することによって再カプセル化されるパケットに、パケット4の中の現地フロー検出情報1を追加して、パケット5を取得する。具体的には、SFFは、SRv6プロトコルを使用することによって再カプセル化されるパケットヘッダに、現地フロー検出情報1を追加して、パケット5を取得する。
S108: SFFは、出口PEにパケット5を送信する。
パケット5は現地フロー検出情報1を含むので、出口PEとSFFとの間のノード及び出口PEの双方は、現地フロー検出情報1を含むパケット5を受信することが可能である。
上記の説明から、検出領域全体にわたって現地フロー検出情報1を伝送することが可能であるということを知ることが可能である。したがって、現地フロー検出情報1を受信するノードのすべては、現地フロー検出操作を実行することが可能であり、それによって、SRv6プロトコル及びIPv4プロトコルの2つのベアラプロトコルが検出領域の中に展開されている場合に、その検出領域の性能検出のために、依然として、現地フロー検出技術を使用することが可能である。
方法100の場合には、複数の実施形態のうちのいくつかにおいて、図2に示されている検出領域は、領域A及び領域Bを含んでもよい。領域Aの中に展開されるベアラプロトコルは、SRv6プロトコルであり、領域Bの中に展開されるベアラプロトコルは、IPv4プロトコルである。領域Aは、入口PE及びSFFを含むか、又は、領域Aは、出口PE及びSFFを含み、且つ、領域Bは、SFF及びSFを含む。
図5aは、ある1つの可能なSRv6パケットの構成の概略的な図である。
図5aに示されているSRv6パケットは、ETH、IPv6基本ヘッダ、SRH、ペイロードのフィールドを含む。
詳細は、以下のようになる。
ETHフィールドは、レイヤ2イーサネットヘッダを搬送する。ETHは、発信元MACアドレス、宛先MACアドレス、及びプロトコルタイプを搬送してもよい。
IPv6 basic headerは、Pv6基本ヘッダである。本明細書においては、IPv6基本ヘッダの中に具体的に含まれているフィールドを詳細には説明しない。
SRHフィールドは、SRH基本ヘッダ、セグメントリスト、及び随意的なタイプ長さ値(type length value, TLV)を含む。具体的には、SRH基本ヘッダは、SRH基本拡張ヘッダである。本明細書においては、SRH基本ヘッダの中に具体的に含まれているフィールドを詳細には説明しない。セグメントリストは、パケット転送経路を示すセグメント識別子のリストを搬送する。随意的なTLVは、拡張フィールドとして使用されてもよい。この出願のこの実施形態において、随意的なTLVの中で、現地フロー検出情報1を搬送してもよい。
図5bは、現地フロー検出情報1がiFIT現地フロー検出情報である場合のSRv6パケットの構成を示している。
図5bにおいて、フロー指示インジケータ(flow instruction indicator, FII)フィールド、フロー指示ヘッダ(flow instruction header, FIH)フィールド、及びフロー指示拡張ヘッダ(flow instruction extension header, FIEH)フィールドは、iFIT情報を形成する。以下の記載は、FIIフィールド、FIHフィールド、FIEHフィールドを簡単に説明する。
1. FIIフィールドは、主として、そのフィールドの後に続く複数バイトのデータがiFIT情報であるということを識別するためのフィールドである。例えば、そのFIIフィールドは、
iFIT検出ヘッダを識別するためのタイプフィールド、
FIHフィールド及びFIEHフィールドの長さを識別するための長さフィールド、及び、
予約されているフィールドである予約フィールド、
のフィールド情報を含んでもよい。
2. FIHフィールドは、また、現地フロー検出ヘッダ又はフロー検出ヘッダと称されてもよい。そのフィールドは、主として、iFIT検出に関連する情報を搬送する。例えば、FIHフィールドは、
iFIT検出トラフィックの各々に割り当てられる全地球的に一意の識別子であるフロー識別子(英文: Flow ID)、
Lフラグビット、すなわち、パケット損失(英文: packet loss)検出カラーフラグであって、例えば、Lフラグビットの値"1"は、パケット損失が収集されるということを示し、Lフラグビットの値"0"は、パケット損失が収集されないということを示す、Lフラグビット、
Dフラグビット、すなわち、遅延(英文: delay)測定カラーフラグであって、例えば、Dフラグビットの値"1"は、タイムスタンプが収集されるということを示し、Dフラグビットの値"0"は、タイムスタンプが収集されないということを示す、Dフラグビット、
iFIT検出結果及び検出コンテンツの範囲を送信する必要があるノードの範囲にマーキングするヘッダタイプインジケータ(header type indicator, HTI)であって、例えば、複数の異なるマーキング値は、2つのエンドノード以外でiFITに対応可能であるパスノードを検出するか否か及びFIEHフィールドが有効であるか否か等を判別するためのマーキング値であってもよい、ヘッダタイプインジケータ、及び、
予約されているフラグビットとして使用されてもよいRフラグビット、
のフィールド情報を含んでもよい。
3. FIEHフィールドは、また、フロー拡張検出ヘッダ又は拡張現地フロー検出ヘッダと称されてもよい。拡張フィールドとして、このフィールドは、主として、iFIT検出に関連する他の情報を搬送する。例えば、FIEHフィールドは、
フロー識別子のビット幅を拡張するためのフロー識別子拡張Flow ID Ext、
逆方向フロー(英文: reverse flow)にマーキングするためのVフラグビットであって、例えば、そのVフラグビットの値"0"は、現在のフローが順方向フローであるということを示し、受信端は、逆方向フローを自動的に作成してもよく、Vフラグビットの値"1"は、現在のフローが逆方向フローであるということを示し、受信端は、それ以上逆方向フローを自動的に作成せず、Vフラグビットは、図1には示されていない随意的なフィールドである、Vフラグビット、及び、
期間(英文: Period)であって、複数の異なる値は、複数の異なる検出期間を示し、例えば、検出期間は、1秒、10秒、30秒、1分、又は10分であってもよい、期間、
のフィールド情報を含んでもよい。
図5cは、現地フロー検出情報1がiOAM現地フロー検出情報である場合のSRv6パケットの構成を示している。
図5cに示されているように、iOAM現地フロー検出情報は、SRH-TLVタイプフィールド、iOAMタイプフィールド、iOAM HDR LENフィールド、iOAMの随意的な且つデータ空間のフィールド、RESERVEDフィールドを含む。
詳細は、以下のようになる。
SRH-TLVタイプフィールドは、iOAMカプセル化を識別する、すなわち、そのフィールドの後に続く複数のバイトのデータがiOAM情報であるということを識別するためのフィールドである。
iOAMタイプフィールドは、iOAMタイプを示す。
iOAM HDR LENフィールドは、iOAMヘッダの長さを識別するためのフィールドである。
iOAMの随意的な且つデータ空間のフィールドは、iOAMの随意的な且つデータのフィールドであり、対応する現地フロー検出操作を実行するノードを示す指示情報を搬送する。
RESERVEDフィールドは、予約されているフィールドである。
図6aは、ある1つの可能なIPv4パケットの構成の概略的な図である。
図6aにおいて、IPv4パケットは、ETH、IPv4ヘッダ、及びペイロードのフィールドを含む。現地フロー検出情報1は、IPv4ヘッダの中に位置していてもよい。ある1つの例では、現地フロー検出情報1は、IPv4ヘッダの随意的な(options)フィールドの中に位置していてもよい。詳細は、以下のようになる。
ETHフィールドは、レイヤ2イーサネットヘッダを搬送する。ETHは、発信元メディアアクセス制御(media access control, MAC)アドレス、宛先MACアドレス、及びプロトコルタイプを搬送してもよい。
本明細書においては、IPv4ヘッダの中のフィールドは、詳細には説明されない。
この出願のこの実施形態において、図6aに示されている現地フロー検出情報1は、iFIT現地フロー検出情報であってもよく又はiOAM現地フロー検出情報であってもよい。
iFIT現地フロー検出情報については、図5bにおけるiFIT現地フロー検出情報の説明を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
現地フロー検出情報1がiOAMの現地フロー検出情報であるときは、理解のために図6bを参照するべきである。図6bは、現地フロー検出情報1がiOAMの現地フロー検出情報である場合のIPv4パケットの構成を示している。
図6bに示されているように、iOAM現地フロー検出情報は、IPv4ヘッダの随意的なフィールドの中に位置していてもよい。具体的には、iOAM現地フロー検出情報は、随意的なタイプフィールド、随意的な長さフィールド、RESERVEDフィールド、iOAMタイプフィールド、及び随意的なデータフィールドを含む。詳細は、以下のようになる。
随意的なタイプフィールドは、iOAMカプセル化タイプの随意的なヘッダを示す。
随意的な長さフィールドは、iOAMヘッダ全体の長さを示す。
RESERVEDは、予約されているフィールドである。
iOAMタイプフィールドは、iOAMタイプを示す。
随意的なデータフィールドは、iOAMの随意的な且つデータのフィールドであり、対応する現地フロー検出操作を実行するノードを示す指示情報を搬送する。
図6cは、さらに別の可能なIPv4パケットの構成の概略的な図である。
図6cにおいて、IPv4パケットは、ETH、IPv4ヘッダ、伝送制御プロトコル(Transmission Control Protocol, TCP)/ユーザデータグラムプロトコル(User Datagram Protocol, UDP)、プローブマーク(probe mark)、現地フロー検出ヘッダ、及びペイロードのフィールドを含む。
本明細書においては、ETH、IPv4ヘッダ、及びTCP/UDPは、詳細には説明されない。
プローブマークフィールドは、後に続く複数のバイトのデータが現地フロー検出データであるということを示し、プローブマークフィールドは、例えば、8バイトを含んでもよい。
現地フロー検出情報1がiFIT現地フロー検出情報であるときに、プローブマークフィールドは、例えば、図5bに示されているFIIフィールドに対応してもよく、現地フロー検出ヘッダは、例えば、図5bに示されているFIHフィールド及びFIEHフィールドを含んでもよい。FIIフィールド、FIHフィールド、及びFIEHフィールドについては、図5bの上記の説明を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
現地フロー検出情報1がiOAM現地フロー検出情報であるときに、プローブマークフィールド及び現地フロー検出ヘッダの具体的なカプセル化形式は、この出願のこの実施形態においては特に限定されない。ある1つの例では、プローブマークフィールドは、例えば、図5cに示されているSRH-TLVタイプフィールドに対応してもよく、現地フロー検出ヘッダは、例えば、iOAMタイプフィールド、iOAM HDR LENフィールド、iOAMの随意的な且つデータ空間のフィールド、及び図5cに示されているRESERVEDフィールドを含んでもよい。
以下の記載は、図3に示されている適用シナリオを参照して、この出願の複数の実施形態によって提供されるパケット処理方法を説明する。
図7は、この出願のある1つの実施形態にしたがった現地フロー検出ベースのパケット処理方法のシグナリング相互作用図である。図7に示されている方法200は、例えば、以下のS201乃至S207によって実装されてもよい。
S201: PE1は、CE3からのパケット6を受信し、そのパケット6は、IPv4パケットである。
S202: PE1は、パケット6を再カプセル化して、パケット7とし、そのパケット7は、MPLSパケットであり、そのパケット7は、現地フロー検出情報2を含む。
この出願のこの実施形態において、パケット7は、L3VPNのパブリックネットワークラベル及びプライベートネットワークラベルを含む。
この出願のこの実施形態において、検出領域は、PE1とPE2との間のネットワークを含む。パケット6を再カプセル化するときに、検出領域のヘッドノードとして機能するPE1は、パケットヘッダに現地フロー検出情報2を追加して、パケット7を取得する。現地フロー検出情報2は、iFIT現地フロー検出情報であってもよく又はiOAM現地フロー検出情報であってもよい。
パケット7の構成については、図8a及び図8bの以下の説明を参照するべきである。本明細書においては、詳細は説明されない。
S203: PE1は、ASBR1にパケット7を送信する。
S204: ASBR1は、受信したパケット7を再カプセル化して、パケット8を取得し、そのパケット8は、IPv4パケットであり、そのパケット8は、現地フロー検出情報2を含む。
パケット8は、IPv4プロトコルを使用することによってカプセル化されるパケットである。パケット7を再カプセル化してパケット8を取得するときに、ASBR1は、パケット7から現地フロー検出情報2を単純に削除するのではなく、むしろ、パケット7から得られる現地フロー検出情報2をカプセル化して、パケット8とする。具体的には、パケット7を再カプセル化するときに、ASBR1は、パケットヘッダに現地フロー検出情報2を追加して、現地フロー検出情報2を含むパケット8を取得してもよい。
パケット8の構成については、図6a乃至図6cの上記の説明を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
S205: ASBR1は、ASBR2にパケット8を送信する。
S206: ASBR2は、受信したパケット8を再カプセル化して、パケット9を取得し、そのパケット9は、MPLSパケットであり、そのパケット9は、現地フロー検出情報2を含む。
パケット9は、MPLSプロトコルを使用することによってカプセル化されるパケットである。パケット8を再カプセル化してパケット9を取得するときに、ASBR2は、パケット8から現地フロー検出情報2を単純に削除するのではなく、むしろ、パケット8から得られる現地フロー検出情報2をカプセル化して、パケット9とする。具体的には、パケット8を再カプセル化するときに、ASBR2は、パケットヘッダに現地フロー検出情報2を追加して、現地フロー検出情報2を含むパケット9を取得してもよい。
パケット9の構成は、パケット7の構成と同じである。詳細については、図8a及び図8bの以下の説明を参照するべきである。
S207: ASBR2は、PE2にパケット9を送信する。
パケット7、パケット8、パケット9は、すべて、現地フロー検出情報2を搬送しているので、検出領域全体にわたって、その現地フロー検出情報2を伝送することが可能である。したがって、現地フロー検出情報2を受信するノードのすべては、現地フロー検出操作を実行することが可能であり、それによって、MPLSプロトコル及びIPv4プロトコルの2つのベアラプロトコルが検出領域の中に展開されている場合に、その検出領域の性能検出のために、依然として、現地フロー検出技術を使用することが可能である。
図3に示されている適用シナリオにおいて、
方法200の場合に、複数の実施形態のうちのいくつかにおいて、図3に示されているネットワーク領域は、領域C、領域D、及び領域Eを含んでもよいということに留意するべきである。領域Cの中に展開されているベアラプロトコルは、MPLSプロトコルであり、領域Dの中に展開されているベアラプロトコルは、IPv4プロトコルであり、領域Eの中に展開されているベアラプロトコルは、MPLSプロトコルである。領域Cは、PE1及びASBR1を含み、領域Dは、ASBR1及びASBR2を含み、領域Eは、ASBR2及びPE2を含む。
図8aは、ある1つの可能なMPLSパケットの構成の概略的な図である。
図8aに示されているMPLSパケットは、ETH、SRラベル、VPNラベル、現地フロー検出ヘッダ、及びペイロードという複数のフィールドを含む。詳細は、以下のようになる。
ETHフィールドは、レイヤ2イーサネットヘッダを搬送する。ETHは、発信元MACアドレス、宛先MACアドレス、及びプロトコルタイプを搬送してもよい。
SRラベルは、パブリックネットワークラベルを搬送する。
VPNラベルは、プライベートネットワークラベルを搬送する。
現地フロー検出ヘッダは、図8bに示されているiFIT現地フロー検出情報又は図8cに示されているiOAM現地フロー検出情報を搬送してもよい。
図8bに示されているiFITの現地フロー検出情報は、FIIフィールド、FIHフィールド、及びFIEHフィールドを含む。
詳細は、以下のようになる。
FIIフィールドは、主として、そのフィールドの後に続く複数のバイトのデータがiFIT情報であるということを識別するためのフィールドである。例えば、FIIフィールドは、
フロー指示インジケータラベル(English: FII Label)であって、デフォルトの値は、iFIT検出フローを識別するように構成されてもよい、フロー指示インジケータラベル、
優先度EXPフラグビットであって、その優先度EXPフラグビットは、外側MPLSラベルヘッダの中のいくつかの関連する情報に基づいて決定されてもよい、優先度EXPフラグビット、
ラベルがスタックボトムにあるか否かをマーキングするためのSフラグビットであって、例えば、1の値は、そのラベルがスタックボトムにあるということを示し、0の値は、そのラベルがスタックボトムにはないということを示す、Sフラグビット、及び、
有効期間(time to live, TTL)フラグビットであって、そのTTLフラグビットは、また、外側MPLSラベルヘッダの中のいくつかの関連する情報に基づいて決定されてもよい、TTLフラグビット、
のフィールド情報を含んでもよい。
FIHフィールド及びFIEHフィールドについては、図5bの上記の説明を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
図8cに示されているiOAM現地フロー検出情報は、iOAMインジケータラベル(Indicator Label)フィールド、iOAMタイプフィールド、iOAM HDR LENフィールド、iOAMの随意的な且つデータ空間のフィールド、及びRESERVEDフィールドを含む。詳細は、以下のようになる。
iOAMインジケーターラベルフィールドは、iOAMカプセル化を識別する、すなわち、そのフィールドの後に続く複数のバイトのデータがiOAM情報であるということを識別するためのフィールドである。
iOAMタイプフィールドは、iOAMタイプを示す。
iOAM HDR LENフィールドは、iOAMヘッダの長さを識別するためのフィールドである。
iOAMの随意的な且つデータ空間のフィールドは、iOAMの随意的な且つデータのフィールドであり、対応する現地フロー検出操作を実行するノードを示す指示情報を搬送する。
RESERVEDフィールドは、予約されているフィールドである。
この出願のある1つの実施形態は、さらに、現地フロー検出ベースのパケット処理方法300を提供する。図9は、この出願のある1つの実施形態にしたがった現地フロー検出ベースのパケット処理方法の概略的なフローチャートである。以下の記載は、図9を参照してその方法を説明する。図9に示されている方法300は、例えば、以下のS301及びS302によって実装されてもよい。
S301: 第1のノードは、第2のノードからの第1のパケットを受信し、第1のパケットの第1のパケットヘッダは、第1の現地フロー検出情報を含み、第1のパケットは、第1のベアラプロトコルを使用することによってカプセル化されるパケットである。
S302: 第1のノードは、第1のパケットに基づいて、第2のパケットを取得し、第2のパケットの第2のパケットヘッダは、第1の現地フロー検出情報を含み、第2のパケットは、第2のベアラプロトコルを使用することによってカプセル化されるパケットであり、第1のベアラプロトコル及び第2のベアラプロトコルは、異なるベアラプロトコルである。
S303: 第1のノードは、第3のノードに第2のパケットを転送する。
方法300は、上記の複数の実施形態の中で言及されている方法100においてSFFが実行するステップを実装するのに使用されてもよく、方法300は、代替的に、上記の複数の実施形態の中で言及されている方法200においてASBR1又はASBR2が実行するステップを実行するのに使用されてもよい。
複数の実施形態のうちのいくつかにおいて、上記の複数の実施形態の中で言及されている方法100においてSFFが実行するステップを実装するのに方法300を使用することが可能であるときに、第1のノードは、図2に示されているSFFに対応し、第2のノードは、図2に示されている入口PEに対応し、第1のパケットは、方法100におけるパケット2に対応し、第1のベアラプロトコルは、SRv6プロトコルであり、第1の現地フロー検出情報は、方法100における現地フロー検出情報1である。第2のパケットは、方法100におけるパケット3に対応し、第2のベアラプロトコルは、IPv4プロトコルである。第3のノードは、方法100におけるSFである。
複数の実施形態のうちのいくつかにおいて、上記の複数の実施形態の中で言及されている方法100においてSFFが実行するステップを実装するのに方法300を使用することが可能であるときに、第1のノードは、図2に示されているSFFに対応し、第2のノードは、図2に示されているSFに対応し、第1のパケットは、方法100におけるパケット4に対応し、第1のベアラプロトコルは、IPv4プロトコルであり、第1の現地フロー検出情報は、方法100における現地フロー検出情報1である。第2のパケットは、方法100におけるパケット5に対応し、第2のベアラプロトコルは、SRv6プロトコルであり、第3のノードは、図2に示されている出口PEに対応する。
上記の複数の実施形態の中で言及されている方法200においてASBR1が実行するステップを実装するのに方法300を使用することが可能であるときに、第1のノードは、図3に示されているASBR1に対応し、第2のノードは、図3に示されているPE1に対応し、第1のパケットは、方法200におけるパケット7に対応し、第1のベアラプロトコルは、MPLSプロトコルであり、第1の現地フロー検出情報は、方法200における現地フロー検出情報2である。第2のパケットは、方法200におけるパケット8に対応し、第2のベアラプロトコルは、IPv4プロトコルである。第3のノードは、方法200におけるASBR2である。
上記の複数の実施形態の中で言及されている方法200においてASBR2が実行するステップを実装するのに方法300を使用することが可能であるときに、第1のノードは、図3に示されているASBR2に対応し、第2のノードは、図3に示されているASBR1に対応し、第1のパケットは、方法200におけるパケット8に対応し、第1のベアラプロトコルは、IPv4プロトコルであり、第1の現地フロー検出情報は、方法200における現地フロー検出情報2である。第2のパケットは、方法200におけるパケット9に対応し、第2のベアラプロトコルは、MPLSプロトコルである。第3のノードは、方法200におけるPE2である。
ある1つの実装において、第1のベアラプロトコルは、IPv4プロトコル、IPv6プロトコル、MPLSプロトコル、VLANプロトコル、GREプロトコル、NSHプロトコル、又はSRv6プロトコルである。第2のベアラプロトコルは、IPv4プロトコル、IPv6プロトコル、MPLSプロトコル、VLANプロトコル、GREプロトコル、NSHプロトコル、又はSRv6プロトコルである。
ある1つの実装において、第1の現地フロー検出情報は、検出領域を検出するための性能パラメータを示し、検出領域は、第1の領域及び第2の領域を含み、第2のノードは、第1の領域に属し、第3のノードは、第2の領域に属し、第1のノードは、第1の領域及び第2の領域を横断するノードである。
上記の複数の実施形態の中で言及されている方法100においてSFFが実行するステップを実装するのに方法300を使用することが可能であるときに、検出領域は、図2に示されている検出領域であり、第1の領域は、入口PE及びSFFを含んでもよい、すなわち、上記で言及されている領域Aに対応してもよく、第2の領域は、SFF及びSFを含んでもよい、すなわち、上記で言及されている領域Bに対応してもよい。第1のノードは、図2に示されているSFFに対応し、第2のノードは、図2に示されている入口PEに対応し、第3のノードは、図2に示されているSFに対応する。この場合には、複数の実施形態のうちのいくつかにおいて、第1のノードは、さらに、第3のノードが返送する第3のパケットを受信するように構成されてもよく、第3のパケットは、第1の現地フロー検出情報を含み、第3のパケットは、第2のベアラプロトコルを使用することによってカプセル化されるパケットである。第1のノードは、第3のパケットに基づいて、第4のパケットを生成し、第4のパケットは、第1の現地フロー検出情報を含み、第4のパケットは、第1のベアラプロトコルを使用することによってカプセル化されるパケットである。第1のノードは、ネクストホップノードに第1のパケットを送信する。本明細書において言及されている第3のパケットは、方法100におけるパケット4に対応し、第1の現地フロー検出情報は、方法100における現地フロー検出情報1に対応し、第4のパケットは、方法100におけるパケット5に対応する。第1のベアラプロトコルは、IPv4プロトコルであり、第2のベアラプロトコルは、SRv6プロトコルである。
ある1つの実装において、SRv6ネットワークは、第1の領域の中に展開され、IPv4ネットワークは、第2の領域の中に展開され、第1のパケットは、SFC情報を搬送するSRv6パケットであり、第2のパケットは、SFC情報を搬送するIPv4パケットである。第1の領域は、図2に示されている入口PE及びSFFを含む、すなわち、第1の領域は、上記で言及されている領域Aに対応する。第2の領域は、図2に示されているSFF及びSFを含む、すなわち、第2の領域は、上記で言及されている領域Bに対応する。
ある1つの実装において、IPv4ネットワークは、第1の領域の中に展開され、SRv6ネットワークは、第2の領域の中に展開され、第1のパケットは、SFC情報を搬送するIPv4パケットであり、第2のパケットは、SFC情報を搬送するSRv6パケットである。第1の領域は、図2に示されているSFF及びSFを含む、すなわち、第1の領域は、上記で言及されている領域Bに対応する。第2の領域は、図2に示されているSFF及び出口PEを含む、すなわち、第2の領域は、上記で言及されている領域Aに対応する。
ある1つの実装において、上記の複数の実施形態の中で言及されている方法200においてASBR1が実行するステップを実装するのに方法300を使用することが可能であるときに、その検出領域は、図3に示されている検出領域である。MPLSネットワークは、第1の領域の中に展開され、IPv4ネットワークは、第2の領域の中に展開され、第1のパケットは、MPLSパケットであり、第2のパケットは、IPv4パケットである。第1の領域は、図3に示されているPE1及びASBR1を含んでもよい、すなわち、第1の領域は、上記で言及されている領域Cに対応してもよい。第2の領域は、図3に示されているASBR1及びASBR2を含んでもよい、すなわち、第2の領域は、上記で言及されている領域Dを含んでもよい。この場合には、第1のパケットは、方法200におけるパケット7に対応してもよく、第2のパケットは、方法200におけるパケット8に対応してもよい。
ある1つの実装において、レイヤ3仮想プライベートネットワークL3VPNは、第1の領域の中に展開される。
ある1つの実装において、検出領域は、第3の領域をさらに含み、MPLSネットワークは、第3の領域の中に展開され、第3のノードは、第2の領域及び第3の領域を横断するノードである。第3の領域は、図3に示されているASBR2及びPE2を含んでもよい、すなわち、第3の領域は、上記で言及されている領域Eに対応してもよい。この場合には、第3のノードは、ASBR2である。
ある1つの実装において、L3VPNは、第3の領域の中に展開される。
ある1つの実装において、第1の領域は、第1の自律システムであり、第1のノードは、第1の自律システムのASBRである。第3の領域は、第2の自律システムであり、第3のノードは、第2の自律システムのASBRである。すなわち、上記で言及されている領域C及び領域Dの双方は、自律システムであり、第1のノードは、図3に示されているASBR1に対応し、第3ノードは、図3に示されているASBR2に対応する。
ある1つの実装において、上記の複数の実施形態の中で言及されている方法200においてASBR2が実行するステップを実装するのに方法300を使用することが可能であるときに、IPv4ネットワークは、第1の領域の中に展開され、MPLSネットワークは、第2の領域の中に展開され、第1のパケットは、IPv4パケットであり、第2のパケットは、MPLSパケットである。この場合には、第1の領域は、図3に示されているASBR1及びASBR2を含んでもよい、すなわち、第1の領域は、上記で言及されている領域Dに対応する。第2の領域は、図3に示されているASBR2及びPE2を含んでもよい、すなわち、第2の領域は、上記で言及されている領域Eに対応してもよい。この場合には、第1のノードは、方法200におけるASBR2に対応してもよく、第1のパケットは、方法200におけるパケット8に対応してもよく、第2のパケットは、方法200におけるパケット9に対応してもよい。
ある1つの実装において、L3VPNは、第2の領域の中に展開される。
ある1つの実装において、第1の現地フロー検出情報は、iFIT現地フロー検出情報又はiOAM現地フロー検出情報を含む。
方法300の具体的な実装については、上記の複数の実施形態における方法100及び方法200の関連する説明を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
加えて、この出願のある1つの実施形態は、さらに、第1のノード1000を提供する。図10は、この出願のある1つの実施形態にしたがった第1のノードの構成の概略的な図である。第1のノード1000は、トランシーバーユニット1001及び処理ユニット1002を含む。トランシーバーユニット1001は、方法100に対応する実施形態においてSFFが実行する送信操作及び受信操作を実行するように構成される。処理ユニット1002は、方法100に対応する実施形態においてSFFが実行する送信操作及び受信操作以外の操作を実行するように構成される。代替的に、トランシーバーユニット1001は、方法200に対応する実施形態においてASBR1が実行する送信操作及び受信操作を実行するように構成される。処理ユニット1002は、方法200に対応する実施形態においてASBR1が実行する送信操作及び受信操作以外の操作を実行するように構成される。代替的に、トランシーバーユニット1001は、方法200に対応する実施形態においてASBR2が実行する送信操作及び受信操作を実行するように構成される。処理ユニット1002は、方法200に対応する実施形態においてASBR2が実行する送信操作及び受信操作以外の操作を実行するように構成される。例えば、第1のノード1000が方法100におけるSFFである場合に、トランシーバーユニット1001は、入口PEからのパケット2を受信するステップ及びSFにパケット3を送信するステップを実行するように構成され、処理ユニット1002は、パケット2に基づいてパケット3を取得するステップを実行するように構成される。
加えて、この出願のある1つの実施形態は、さらに、第1のノード1100を提供する。図11は、この出願のある1つの実施形態にしたがった第1のノードの構成の概略的な図である。第1のノード1100は、通信インターフェイス1101及びその通信インターフェイス1101に接続されるプロセッサ1102を含む。通信インターフェイス1101は、方法100に対応する実施形態においてSFFが実行する送信操作及び受信操作を実行するように構成される。プロセッサ1102は、方法100に対応する実施形態においてSFFが実行する送信操作及び受信操作以外の操作を実行するように構成される。代替的に、通信インターフェイス1101は、方法200に対応する実施形態においてASBR1が実行する送信操作及び受信操作を実行するように構成される。プロセッサ1102は、方法200に対応する実施形態においてASBR1が実行する送信操作及び受信操作以外の操作を実行するように構成される。代替的に、通信インターフェイス1101は、方法200に対応する実施形態においてASBR2が実行する送信操作及び受信操作を実行するように構成される。プロセッサ1102は、方法200に対応する実施形態においてASBR2が実行する送信操作及び受信操作以外の操作を実行するように構成される。例えば、第1のノード1100が方法100におけるSFFである場合に、通信インターフェイス1101は、入口PEからのパケット2を受信するステップ及びSFにパケット3を送信するステップを実行するように構成され、プロセッサ1102は、パケット2に基づいて、パケット3を取得するステップを実行するように構成される。
加えて、この出願のある1つの実施形態は、さらに、第1のノード1200を提供する。図12は、この出願のある1つの実施形態にしたがった第1のノードの構成の概略的な図である。第1のノード1200は、メモリ1201及びプロセッサ1202を含む。メモリ1201は、プログラムコードを格納するように構成され、プロセッサ1202は、そのプログラムコードの中の命令を実行して、第1のノード1200が、方法100に対応する実施形態においてSFFが実行するステップを実行することを可能とし、第1のノード1200が、方法200に対応する実施形態においてASBR1が実行するステップを実行することを可能とし、又は、第1のノード1200が、方法200に対応する実施形態においてASBR2が実行するステップを実行することを可能とする、ように構成される。
加えて、この出願のある1つの実施形態は、さらに、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。そのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、命令を格納する。それらの命令がコンピュータによって実行されるときに、そのコンピュータが、方法100に対応する実施形態においてSFFが実行するステップを実行することを可能とするか、方法200に対応する実施形態においてASBR1が実行するステップを実行することを可能とするか、又は、方法200に対応する実施形態においてASBR2が実行するステップを実行することを可能とする。
この出願の明細書、特許請求の範囲、及び添付の図面において、(存在する場合には)"第1の"、"第2の"、"第3の"、及び"第4の"等の語は、複数の同様の対象を判別することを意図しているが、必ずしも特定の順番又は順序を示すことを意図してはいない。そのような方法によって呼ばれるデータは、適切な状況下で交換可能であり、それによって、本明細書において説明されている複数の実施形態は、本明細書において示され又は説明されている内容以外の順序で実装されてもよいということを理解するべきである。加えて、"含む"、"有する"の語、及びその他の変形語は、非排他的包含関係を対象とすることを意図している。例えば、ステップ又はユニットのリストを含むプロセス、方法、システム、製品、又はデバイスは、必ずしも、それらの明示的に列記されているステップ又はユニットには限定されず、むしろ、明示的には列記されていないか又はそのようなプロセス、方法、製品、又はデバイスに固有の他のステップ又はユニットを含んでもよい。
当業者は、使いやすく且つ簡潔な説明のために、上記のシステム、装置、及びユニットの詳細な動作プロセスについては、上記の方法の実施形態における対応するプロセスを参照するべきであるということを明確に理解することが可能である。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
この出願によって提供される複数の実施形態のうちのいくつかにおいて、他の方式によって、それらの開示されているシステム、装置、及び方法を実装してもよいということを理解するべきである。例えば、説明されている装置の実施形態は、例であるにすぎない。例えば、複数のユニットへの分割は、論理的な機能の分割であるにすぎない。実際の実装の際には、他の分割方式が存在してもよい。例えば、複数のユニット又は構成要素を組み合わせ又は一体化して、他のシステムとしてもよく、或いは、複数の特徴のうちの一部を無視してもよく又は実行しなくてもよい。加えて、複数のインターフェイスのうちのいくつかによって、示され又は説明されている相互結合又は直接的な結合又は通信接続を実装してもよい。電子的な形態、機械的な形態、又はその他の形態によって、複数の装置又はユニットの間の間接的な結合又は通信接続を実装してもよい。
個別の部分として説明されている複数のユニットは、物理的に分離していてもよく又は物理的に分離していなくてもよく、複数のユニットとして示されている複数の部分は、複数の物理的なユニットであってもよく又は複数の物理的なユニットでなくてもよく、言い換えると、1つの場所に位置していてもよく、或いは、複数のネットワークユニットにわたって分散していてもよい。実際の要件に基づいて、それらの複数のユニットのうちの一部又はすべてを選択して、複数の実施形態の複数の解決方法の目的を達成してもよい。
加えて、この出願の複数の実施形態における複数の機能的なユニットを一体化して、1つの処理ユニットとしてもよく、或いは、それらの複数のユニットの各々は、物理的に単独で存在していてもよく、或いは、2つ又はそれ以上のユニットを一体化して、1つのユニットとしてもよい。一体化されているユニットは、ハードウェアの形態で実装されてもよく、又は、ソフトウェアサービスユニットの形態で実装されてもよい。
一体化されたユニットが、ソフトウェアサービスユニットの形態で実装され、そして、独立した製品として販売され又は使用されるときに、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体の中にその一体化されたユニットを格納してもよい。そのような理解に基づいて、この出願のそれらの複数の技術的解決方法は、本質的に、或いは、従来の技術に寄与する部分又はそれらの複数の技術的解決方法のうちのいくつかは、ソフトウェア製品の形態で実装されてもよい。コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体の中に格納され、いくつかの命令を含み、それらのいくつかの命令は、この出願の複数の実施形態における複数の方法の複数のステップのうちのすべて又は一部を実行するように、(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワークデバイス等であってもよい)コンピュータデバイスに指示する。上記の記憶媒体は、プログラムコードを格納することが可能であるUSBフラッシュドライブ、取り外し可能なハードディスク、読み取り専用メモリ(ROM, Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM, Random Access Memory)、磁気ディスク、又は光ディスク等のさまざまな媒体を含む。
当業者は、上記の1つ又は複数の例において、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はそれらのいずれかの組み合わせによって、本発明によって説明されているサービスを実装してもよいということを認識するはずである。それらのサービスがソフトウェアによって実装されるときに、それらのサービスは、コンピュータ読み取り可能な媒体の中に格納されてもよく、或いは、コンピュータ読み取り可能な媒体の中に1つ又は複数の命令又はコードとして伝送されてもよい。コンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータ記憶媒体及び通信媒体を含む。通信媒体は、一方の場所から他の場所へのコンピュータプログラムの伝送を容易にするいずれかの媒体を含む。記憶媒体は、汎用コンピュータ又は専用コンピュータにアクセス可能ないずれかの利用可能な媒体であってもよい。
上記の複数の具体的な実装において、本発明の目的、技術的解決方法、及び有益な効果をさらに詳細に説明してきた。上記の説明は、本発明の具体的な実装であるにすぎないということを理解するべきである。
上記の複数の実施形態は、この出願のそれらの複数の技術的解決方法を説明することを意図しているにすぎず、この出願を限定することを意図してはいない。この出願は、上記の複数の実施形態を参照して詳細に説明されているが、当業者が、さらに、上記の複数の実施形態の中に記載されているそれらの複数の技術的解決方法に変更を行い、又は、それらの複数の技術的解決方法の複数の技術的特徴のうちのいくつかに対して等価な置換を行うことが可能であるということを、当業者は理解するはずである。一方で、これらの修正又は置換により、対応する技術的解決方法の本質は、この出願の上記の複数の実施形態のそれらの複数の技術的解決方法の範囲から離れることはない。
[関連出願への相互参照]
この出願は、2020年4月24日付で中国国家知的所有権管理局に出願された"現地フロー検出ベースのパケット処理方法及び装置"と題する中国特許出願番号第202010332211.0号に基づく優先権を主張し、その内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
[技術分野]
この出願は、通信分野に関し、特に、現地フロー検出ベースのパケット処理方法及び装置に関する。
データ通信ネットワークにおいては、現地フロー検出技術は、例えば、データ通信ネットワークの遅延及びパケット損失の検出等のデータ通信ネットワークの性能検出のために使用されてもよい。現地フロー検出技術は、例えば、現地フロー情報遠隔測定法(in-situ flow information telemetry, iFIT)技術又は帯域内運用管理及び保守(in-band operation administration and maintenance, iOAM)技術であってもよい。
あるネットワークにおいて、検出領域は、現地フロー検出を実行する必要があるネットワーク範囲を決定するために指定されてもよい。その検出領域の中のノードは、現地フロー検出のための現地フロー検出情報を伝送する必要がある。現時点では、複数のベアラプロトコルがその検出領域の中に展開されている場合に、その検出領域の性能検出のために現地フロー検出技術を使用することは不可能である。したがって、上記の問題を解決するために、解決方法が必要となる。
この出願の複数の実施形態は、現地フロー検出ベースのパケット処理方法及び装置を提供し、それによって、複数のベアラプロトコルがある検出領域の中に展開されている場合に、性能検出のために、依然として、現地フロー検出技術を使用することが可能である。
第1の態様によれば、この出願のある1つの実施形態は、現地フロー検出ベースのパケット処理方法を提供する。現時点では、複数のベアラプロトコルが展開されている検出領域の場合には、性能検出のために、現地フロー検出技術を使用することは不可能である。このことは、複数の異なるベアラプロトコルは、複数の異なるパケットカプセル化フォーマットに対応するということが理由である。複数のベアラプロトコルが展開されている検出領域の中で、現地フロー検出情報を搬送するパケットを伝送するときに、パケットの再カプセル化が必要になると、そのパケットの中で搬送されている現地フロー検出情報は削除される。したがって、検出領域全体にわたって現地フロー検出情報を伝送することは不可能である。結果として、検出領域の性能検出のために現地フロー検出技術を使用することは不可能である。この出願のこの実施形態において、第2のノードからの第1のパケットを受信した後に、検出領域の中の第1のノードは、その第1のパケットに基づいて、第2のパケットを取得することが可能である。第1のパケットの第1のパケットヘッダは、第1の現地フロー検出情報を含み、第1のパケットは、第1のベアラプロトコルを使用することによってカプセル化されるパケットである。第1のノードは、第2のベアラプロトコルを使用することによって、第1のパケットを再カプセル化してもよい。その第1のパケットを再カプセル化するときに、第1のノードは、第1の現地フロー検出情報を削除せず、第2のベアラプロトコルを使用することによってカプセル化されるパケットに第1の現地フロー検出情報を追加して、第1の現地フロー検出情報を含む第2のパケットを取得する。第2のパケットを取得した後に、第1のノードは、第3のノードに第2のパケットを転送することが可能であり、それによって、その検出領域の中で、第1の現地フロー検出情報を含む第2のパケットを継続して伝送し続ける。この出願のこの実施形態における解決方法においては、その検出領域の中で第1のベアラプロトコル及び第2のベアラプロトコルが展開されている場合であっても、第1の現地フロー検出情報は、そのパケットの再カプセル化に起因して削除されることはなく、検出領域全体にわたって伝送されてもよいということを知ることが可能である。したがって、その検出領域の中で第1のベアラプロトコル及び第2のベアラプロトコルが展開されている場合であっても、検出領域の性能検出のために、現地フロー検出技術を使用することが可能である。
ある1つの実装において、前記第1のベアラプロトコルは、インターネットプロトコルバージョン4 IPv4プロトコル、インターネットプロトコルバージョン6 IPv6プロトコル、マルチプロトコルラベルスイッチングMPLSプロトコル、仮想ローカルエリアネットワークVLANプロトコル、汎用ルーティングカプセル化GREプロトコル、ネットワークサービスヘッダNSHプロトコル、又はセグメントルーティングオーバーインターネットプロトコルバージョン6 SRv6プロトコルである。第1のベアラプロトコルは、第2のベアラプロトコルとは異なる。
ある1つの実装において、前記第1の現地フロー検出情報は、検出領域を検出するための性能パラメータを示し、前記検出領域は、第1の領域及び第2の領域を含み、前記第2のノードは、前記第1の領域に属し、前記第3のノードは、前記第2の領域に属し、前記第1のノードは、前記第1の領域及び前記第2の領域を横断するノードである。この出願のこの実施形態において、第1の現地フロー検出情報を搬送する第1のパケットが、第1の領域及び第2の領域を横断して伝送されるときに、第1の領域及び第2の領域を横断するノードとして機能する第1のノードは、第1の現地フロー検出情報を削除しなくてもよく、それによって、その検出領域全体にわたって、第1の現地フロー検出情報を伝送することが可能であるということを知ることが可能である。
ある1つの実装において、前記第1のノードは、サービス機能プロキシSF proxyであり、前記第3のノードは、サービス機能SFデバイスである。
ある1つの実装において、前記第1のノードが、前記SF proxyであり、且つ、前記第3のノードが、前記SFデバイスであるときに、前記第1のノードは、さらに、前記第3のノードが返送する第3のパケットを受信してもよく、前記第3のパケットは、前記第1の現地フロー検出情報を含み、前記第3のパケットは、前記第2のベアラプロトコルを使用することによってカプセル化されるパケットである。前記第1のノードは、前記第3のパケットに基づいて、第4のパケットを生成し、前記第4のパケットは、前記第1の現地フロー検出情報を含み、前記第4のパケットは、前記第1のベアラプロトコルを使用することによってカプセル化されるパケットである。前記第1のノードは、ネクストホップノードに前記第1のパケットを送信する。このシナリオにおいて、第1のパケットは、送信プロセスの中でSFデバイスを通過する場合があるが、第1の現地フロー検出情報は失われず、それによって、ネクストホップノードに第1の現地フロー検出情報を継続して伝送し続けることが可能である。
ある1つの実装において、SRv6ネットワークは、前記第1の領域の中に展開され、IPv4ネットワークは、前記第2の領域の中に展開され、前記第1のパケットは、サービス機能チェーンSFC情報を搬送するSRv6パケットであり、前記第2のパケットは、前記SFC情報を搬送するIPv4パケットである。この場合には、SRv6ネットワーク及びIPv4ネットワークがその検出領域の中に展開されているときに、検出領域の性能検出のために、依然として、現地フロー検出技術を使用することが可能である。
ある1つの実装において、IPv4ネットワークは、前記第1の領域の中に展開され、SRv6ネットワークは、前記第2の領域の中に展開され、前記第1のパケットは、SFC情報を搬送するIPv4パケットであり、前記第2のパケットは、前記SFC情報を搬送するSRv6パケットである。この場合には、SRv6ネットワーク及びIPv4ネットワークが検出領域の中に展開されているときに、検出領域の性能検出のために、依然として、現地フロー検出技術を使用することが可能である。
ある1つの実装において、MPLSネットワークは、前記第1の領域の中に展開され、IPv4ネットワークは、前記第2の領域の中に展開され、前記第1のパケットは、MPLSパケットであり、前記第2のパケットは、IPv4パケットである。この場合には、MPLSネットワーク及びIPv4ネットワークがその検出領域の中に展開されているときに、検出領域の性能検出のために、依然として、現地フロー検出技術を使用することが可能である。
ある1つの実装において、レイヤ3仮想プライベートネットワークL3VPNは、前記第1の領域の中に展開される。
ある1つの実装において、前記検出領域は、第3の領域をさらに含み、前記MPLSネットワークは、前記第3の領域の中に展開され、前記第3のノードは、前記第2の領域及び前記第3の領域を横断するノードである。この場合には、MPLSネットワーク及びIPv4ネットワークがその検出領域に展開されているときに、検出領域の性能検出のために、依然として、現地フロー検出技術を使用することが可能である。
ある1つの実装において、前記L3VPNは、前記第3の領域の中に展開される。
ある1つの実装において、前記第1の領域は、第1の自律システムASであり、前記第1のノードは、前記第1のASの自律システム境界ルータASBRである。前記第3の領域は、第2のASであり、前記第3のノードは、前記第2のASのASBRである。
ある1つの実装において、IPv4ネットワークは、前記第1の領域の中に展開され、MPLSネットワークは、前記第2の領域の中に展開され、前記第1のパケットは、IPv4パケットであり、前記第2のパケットは、MPLSパケットである。この場合には、MPLSネットワーク及びIPv4ネットワークがその検出領域の中に展開されているときに、検出領域の性能検出のために、依然として、現地フロー検出技術を使用することが可能である。
ある1つの実装において、L3VPNは、前記第2の領域の中に展開される。
ある1つの実装において、前記第1の現地フロー検出情報は、iFIT現地フロー検出情報又はiOAM現地フロー検出情報を含む。
第2の態様によれば、この出願のある1つの実施形態は、第1のノードを提供する。第1のノードは、通信インターフェイス及びその通信インターフェイスに接続されるプロセッサを含む。第1のノードは、通信インターフェイス及びプロセッサによって、第1の態様の複数の実装のうちのいずれか1つにしたがった方法を実行するように構成される。
第3の態様によれば、この出願のある1つの実施形態は、第1のノードを提供する。第1のノードは、メモリ及びプロセッサを含む。メモリは、プログラムコードを格納するように構成され、そのプロセッサは、プログラムコードの中の命令を実行して、第1のノードが、第1の態様のそれらの複数の実装のうちのいずれか1つにしたがった方法を実行することを可能とする、ように構成される。
第4の態様によれば、この出願のある1つの実施形態は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、命令を格納する。それらの命令がコンピュータによって実行されるときに、そのコンピュータが、第1の態様のそれらの複数の実装のうちのいずれか1つにしたがった方法を実行することを可能とする。
この出願の複数の実施形態又は従来技術における複数の技術的解決方法をより明確に説明するために、以下の記載は、複数の実施形態又は従来技術を説明するための複数の添付の図面を簡単に説明する。以下の説明におけるそれらの複数の添付の図面は、この出願の複数の実施形態のうちのいくつかを示し、そして、当業者は、さらに、創造的な努力を行うことなく、それらの添付の図面から他の図面を導き出すことが可能であるということが明らかである。
この出願のある1つの実施形態にしたがったネットワークアーキテクチャの概略的な図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがったある1つの例示的な適用シナリオの概略的な図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがった他の例示的な適用シナリオの概略的な図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがった現地フロー検出ベースのパケット処理方法のシグナリング相互作用の図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがったある1つの可能なSRv6パケットの構成の概略的な図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがった他の可能なSRv6パケットの構成の概略的な図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがったさらに別の可能なSRv6パケットの構成の概略的な図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがったある1つの可能なIPv4パケットの構成の概略的な図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがった他の可能なIPv4パケットの構成の概略的な図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがったさらに別の可能なIPv4パケットの構成の概略的な図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがった現地フロー検出ベースのパケット処理方法のシグナリング相互作用の図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがったある1つの可能なMPLSパケットの構成の概略的な図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがったiFIT現地フロー検出情報の構成の概略的な図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがったiOAM現地フロー検出情報の構成の概略的な図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがった現地フロー検出ベースのパケット処理方法の概略的なフローチャートである。
この出願のある1つの実施形態にしたがった第1のノードの構成の概略的な図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがった第1のノードの構成の概略的な図である。
この出願のある1つの実施形態にしたがった第1のノードの構成の概略的な図である。
この出願の複数の実施形態は、現地フロー検出ベースのパケット処理方法を提供し、それによって、複数のベアラプロトコルが検出領域の中に展開されている場合に、性能検出のために、依然として、現地フロー検出技術を使用することが可能である。
理解を容易にするために、最初に、現地フロー検出技術を簡単に説明する。
現地フロー検出技術は、パケットの中で搬送される現地フロー検出情報を使用することによって、ネットワークの中のサービスフローに対して特徴マーキングを実行することが可能であり、特徴マーキングは、また、カラーリングと称されてもよい。サービスフローが通過するノードは、制御管理デバイスに、タイムスタンプ及びパケットの数等の収集されているデータを報告し、それによって、制御管理デバイスは、さらに、その報告されているデータに基づいて、ネットワーク遅延及びパケット損失状態を計算する。
ネットワークにおいて、検出領域は、現地フロー検出を実行する必要があるネットワーク範囲を決定するために指定されてもよい。一般的に、その検出領域の中のノードは、現地フロー検出のために現地フロー検出情報を伝送する必要があり、制御管理デバイスに、現地フロー検出によって得られる対応する情報を送信する。その検出領域のうちの検出範囲は、例えば、複数のネットワークシナリオ又はサービスタイプに基づいて、複数の方式によって決定されてもよい。例えば、検出領域として、そのネットワークの中のコアネットワーク部分を指定し、又は、ビデオサービス及び音声サービスのために、複数の異なる範囲の検出領域を指定する。その検出領域は、ヘッドノード(英文: head node)、テールノード(英文: end node)、及びホップバイホップパスノード(英文: path node)の3つのタイプのノードを含む。ホップバイホップパスノードは、また、通過ノードと称されてもよい。ヘッドノード、テールノード、及びパスノードは、例えば、そのネットワークの中の対応するネットワークノードであってもよい。サービスフローの場合には、その検出領域の中で指定されている検出範囲の中でそのサービスフローを伝送する1番目のネットワークノードをそのサービスフローを伝送するヘッドノードとして使用してもよい。その検出領域の中で指定されている検出範囲の中でサービスフローを伝送する最後のネットワークノードをそのサービスフローを伝送するテールノードとして使用してもよい。ヘッドノードとテールノードとの間でサービスフローを伝送する各々のノードは、ホップバイホップパスノードとなる。現地フロー検出情報は、ヘッドノードによって追加され、そして、テールノードにおいて削除されてもよい。
その次に、現地フロー検出のある1つの可能なネットワークアーキテクチャを説明する。図1は、この出願のある1つの実施形態にしたがったネットワークアーキテクチャの概略的な図である。ネットワーク100は、制御管理デバイス及び複数のネットワークノードを含む。複数のネットワークノードは、複数のサービスフローの伝送のために、通信リンクによって互いに接続される。図1に示されているように、ある検出領域の中のヘッドノード、通過ノード1、通過ノード2、テールノードは、複数の通信リンクによって接続される。その図に示されているノードのほかに、検出領域は、示されていない他のノードをさらに含んでもよい。テールノードは、さらに、通信リンクによって外部ノードに接続されてもよい。ヘッドノードは、他のデバイスからのサービスフローを受信してもよく、そのサービスフローは、ヘッドノード、通過ノード1、通過ノード2、及びテールノードを介して、その外部ノードに到達してもよい。制御管理デバイスは、例えば、集中型コントローラ、ネットワーク管理システム、又はトラフィック分析のためのトラフィック分析デバイスであってもよい。制御管理デバイスは、ある1つのデバイスであってもよく、又は、複数のデバイスのセットであってもよい。制御管理デバイスは、特定の物理デバイスに統合される機能モジュールであってもよく、又は、この出願における制御管理デバイスが実装する機能を実装するように構成される物理デバイスであってもよい。
この出願において、検出領域は、制御管理デバイスが決定してもよく、その検出領域は、制御管理デバイスが決定する検出範囲となる。代替的に、検出領域は、その検出領域の中の各々の転送デバイスにおいて個別に構成されて、ある1つの検出領域を形成してもよい。その検出領域の中の伝送経路において、その検出領域の中のヘッドノードとテールノードとの間に位置するネットワークノードは、例えば、図1の中の通過ノード1及び通過ノード2等の通過ノードとなる。
現時点では、制御管理デバイスは、その検出領域の中の各々のノードにおいて現地フロー検出技術を展開して、その検出領域の中の伝送遅延及びパケット損失を検出してもよい。
検出領域の中の伝送遅延は、ヘッドノードとテールノードとの間のエンドトゥエンド伝送遅延を含んでもよい。検出領域の中の各々のノードは、遅延検出操作を周期的に実行してもよい。具体的には、ある1つの現地フロー検出期間において、ヘッドノードは、カラーリングのために、複数の受信したパケットからパケットを選択してもよい。ヘッドノードは、そのパケットに、伝送遅延を検出することを示す現地フロー検出情報を追加し、そして、ヘッドノードがそのパケットを受信する時間点を示すタイムスタンプT1を制御管理デバイスに報告してもよい。そのパケットを受信した後に、その検出領域の中のテールノードは、外部ノードにそのパケットを転送し、そして、テールノードが外部ノードにそのパケットを転送する時間点を示すタイムスタンプT2を制御管理デバイスに報告してもよい。制御管理デバイスは、ヘッドノードが報告するタイムスタンプT1及びテールノードが報告するタイムスタンプT2に基づいて、計算によって、その現地フロー検出期間の中でのその検出領域の中のエンドトゥエンド伝送遅延がT2-T1であるということを知ることが可能である。カラーリングのためにあるパケットを選択するときに、ヘッドノードは、例えば、指定されている5つの情報を含むパケットにカラーリングする、といったように、そのパケットの特徴に基づいて、そのパケットにカラーリングしてもよい。それらの5つの情報は、発信元インターネットプロトコル(Internet Protocol, IP)アドレス、宛先IPアドレス、プロトコルタイプ、発信元ポート番号、及び宛先ポート番号を含んでもよい。
その検出領域の中でのパケット損失測定の具体的な実装の際に、ある1つの現地フロー検出期間において、ヘッドノードは、ある特定の規則にしたがって、サービスフローの中のパケットを交互にカラーリングし、そして、制御管理デバイスに、それらのカラーリングされているパケットに関する情報を報告してもよい。テールノードは、その現地フロー検出期間の中で受信しているカラーリングされているパケットに関する情報を計算し、そして、制御管理デバイスにその情報を報告する。制御管理デバイスは、ヘッドノード及びテールノードが報告する情報に基づいて、その検出領域の中のパケットフローのパケット損失状態を決定する。例えば、ヘッドノードは、ある1つの現地フロー検出期間の中で10個のパケットにカラーリングし、そして、制御管理デバイスに、カラーリングされているパケットの数(すなわち、10)を報告する。テールノードは、その現地フロー検出期間の中で9個のカラーリングされているパケットのみを受信し、そのテールノードは、制御管理デバイスに、受信しているカラーリングされているパケットの数(すなわち、9)を報告する。制御管理デバイスは、ヘッドノード及びテールノードが報告する数に基づいて、その検出領域の中でサービスフローを伝送するプロセスにおいてパケット損失が発生しているということを決定してもよい。
現時点では、現地フロー検出技術は、いくつかの限界に直面している。具体的には、その検出領域の中には、1つのみのベアラプロトコルを展開することが可能である。その検出領域の中に複数のベアラプロトコルを展開する場合には、例えば、エンドトゥエンドの性能検出のために、現地フロー検出技術を使用することは不可能であるといったように、性能検出のために現地フロー検出技術を使用することは不可能である。このことは、複数の異なるベアラプロトコルが複数の異なるパケットカプセル化フォーマットに対応するということが理由である。複数のベアラプロトコルが展開されている検出領域の中で、現地フロー検出情報を搬送するパケットを伝送するときに、そのパケットの再カプセル化が必要となると、そのパケットの中で搬送される現地フロー検出情報が削除される。すなわち、検出領域全体にわたってその現地フロー検出情報を伝送することは不可能である。それに対応して、その現地フロー検出情報を受信しないノードは、対応する現地フロー検出操作を実行しない。
その検出領域の中にベアラプロトコルを展開することは、また、その検出領域の中でベアラプロトコルをサポートするネットワークを展開することであると考えることが可能である。例えば、セグメントルーティングオーバーインターネットプロトコルバージョン6(Segment Routing over Internet Protocol Version 6, SRv6)プロトコルがその検出領域の中に展開されているということは、SRv6ネットワークが検出領域の中に展開されているということを示す。
理解を容易にするために、以下の記載は、複数の特定の適用シナリオを参照して、上記の現地フロー検出技術のそれらの限界を説明する。現地フロー検出技術のそれらの限界は、以下の2つの適用シナリオには限定されない。それに対応して、この出願の複数の実施形態によって提供される方法は、以下の2つの適用シナリオには限定されない。
図2は、この出願のある1つの実施形態にしたがったある1つの例示的な適用シナリオの概略的な図である。図2は、SRv6プロトコルのサービス機能チェーン(service function chain, SFC)シナリオを示している。
図2に示されているシナリオにおいて、SRv6ネットワークは、入り口(ingress)プロバイダーエッジ(provider edge, PE)デバイスingress PEと出口(egress)PEデバイスegress PEとの間に展開され、インターネットプロトコルバージョン4(Internet Protocol Version 4, IPv4)ネットワークは、サービス機能フォワーダ(Service Function Forwarder, SFF)デバイスSFFとサービス機能(service function, SF)デバイスSFとの間に展開される。カスタマーエッジ(customer edge, CE)デバイスCE1は、カスタマーエッジデバイスCE2にIPv4パケットを送信し、そのパケットは、転送プロセスの中でSFデバイスを通過する。
複数のシナリオのうちのいくつかにおいて、検出領域として、入口PEと出口PEとの間のネットワークを指定してもよく、その検出領域の性能検出のために、現地フロー検出技術を使用する。その次に、その検出領域の中でパケットを伝送するプロセスについて、現地フロー検出技術の限界を説明する。
ステップ1: CE1からのIPv4パケットを受信した後に、入口PEは、IPv4パケットを再カプセル化して、SRv6パケットとするとともに、現地フロー検出情報をカプセル化して、そのSRv6パケットとして、現地フロー検出情報を受信して現地フロー検出操作を実行するノードを示す。
この出願のこの実施形態において、SRv6パケットは、例えば、サービス機能経路(service function path, SFP)又はサービス機能チェーンのデータ等のサービス機能チェーンの関連する情報を搬送してもよい。具体的には、SFCヘッダの中でSFCの関連する情報を搬送してもよい。SRv6パケットの場合には、セグメントルーティングヘッダ(segment routing header, SRH)の中でSFCヘッダを搬送してもよい。
この出願のこの実施形態において、SRv6のSRHは、SID-1を含んでもよい。SID-1は、サービス機能デバイスSFのセグメント識別子(segment identifier, SID)である、すなわち、SRv6パケットが転送プロセスの中でそのSFを通過するということを示す。サービス機能チェーンのシナリオにおいて、SFFによってSFにSRv6パケットを転送してもよい。SID-1は、さらに、サービスチェーンタイプを識別してもよい。具体的には、SID-1は、動的なサービスチェーン又は静的なサービスチェーンを識別してもよい。
複数の実施形態のうちのいくつかにおいて、SFによって転送されるサービスフローのすべてが、同じトンネルを通じて転送される場合に、SID-1は、静的なサービスチェーンを識別する。例えば、複数の異なるサービスフローが複数の異なるトンネルを通じて転送されるといったように、サービスフローのすべてが同じトンネルを通じて転送されるわけではない場合には、SID-1は、動的なサービスチェーンを識別する。
ステップ2: 入口PEは、SFFに、カプセル化されているSRv6パケットを送信する。
ステップ3: SFFは、受信したSRv6パケットを再カプセル化して、IPv4パケットを取得し、そして、SFにそのIPv4パケットを送信する。
SRv6パケットを再カプセル化するときに、SFFは、そのSRv6パケットから現地フロー検出情報を削除する。言い換えると、SFFがSFに送信するIPv4パケットは、現地フロー検出情報を含まない。
SRv6パケットを受信した後に、SFFは、そのSRv6パケットからSFCヘッダを削除し、SRv6パケットを再カプセル化して、IPv4パケットとし、そして、SFにそのIPv4パケットを送信してもよい。
この出願のこの実施形態において、複数の異なるサービスフローは複数の異なるSFCヘッダに対応してもよいので、SID-1が動的なサービスチェーンを識別する場合に、SFFは、さらに、SFCヘッダをローカルにバッファリングしてもよい。この場合には、サービスフローのすべては、同じSFCヘッダに対応し、SFCヘッダは、静的な構成によってSFFの中で構成されてもよいので、SID-1が静的なサービスチェーンを識別する場合に、SFFは、SFCをバッファリングする必要はない。
ステップ4: SFは、受信したIPv4パケットに基づいて、対応する処理を実行し、それらの処理の後に、SFFにIPv4パケットを返送する。
SFは、IPv4パケットを処理し、例えば、そのIPv4パケットに対してセキュリティ検出を実行して、そのIPv4パケットが攻撃パケットであるか否かを決定してもよい。
ステップ5: SFFは、受信したIPv4パケットを再カプセル化して、SRv6パケットとし、そして、出口PEにSRv6パケットを送信し、SFFが出口PEに送信するSRv6パケットは、現地フロー検出情報を含まない。
SRv6パケットへとIPv4パケットを再カプセル化するときに、SFFは、SRv6パケットへとSFCヘッダをカプセル化する必要がある。したがって、SFFは、対応するSFCヘッダを取得することが可能である。具体的には、SID-1が動的なサービスチェーンを識別する場合に、SFFは、ステップ3を実行するときに、そのIPv4パケットに対応するSFCヘッダをバッファリングする。したがって、SFFは、ステップ3においてバッファリングされているSFCヘッダを取得し、そして、そのSFCヘッダに基づいて、IPv4パケットを再カプセル化して、SRv6パケットとしてもよい。SID-1が静的なサービスチェーンを識別する場合に、そのSID-1は、サービスパケットのすべてが、同じSFCヘッダを使用するということを示す。この場合には、SFFは、SFFにおいて静的に構成されるSFCヘッダを取得し、そして、その取得したSFCヘッダに基づいて、IPv4パケットを再カプセル化して、SRv6パケットとしてもよい。
ステップ6: 出口PEは、受信したSRv6パケットを再カプセル化して、IPv4パケットとし、そして、CE2にIPv4パケットを送信する。
この出願のこの実施形態において、SFFが出口PEに送信するSRv6パケットのSRHは、End.DT4 SIDを含んでもよい。End.DT4 SIDは、レイヤ3仮想プライベートネットワーク(layer 3 virtual private network, L3VPN)を識別する。SRv6パケットを受信した後に、出口PEは、そのEnd.DT4 SIDに基づいて、ローカルVPN ルートを探索して、そのパケットを継続して転送し続ける。
上記の説明から、現地フロー検出情報は、検出領域全体にわたって伝送されるわけではないということを知ることが可能である。このことは、ステップ3において、SFFが、受信したSRv6パケットを再カプセル化するときに、そのSRv6パケットから現地フロー検出情報を削除するということが理由である。言い換えると、SFFと出口PEとの間のノードのいずれもが、現地フロー検出情報を受信しない。したがって、現地フロー検出情報に基づいて、対応する検出操作を実行することは不可能である。
図2に示されているシナリオにおいて、SFプロキシ(proxy)は、SFFによって実行され、SFFが実行する上記のステップは、具体的には、SFプロキシが実行してもよい。
図2は、理解を容易にするように示されているにすぎず、この出願の複数の実施形態に対する限定を構成するものではないということに留意するべきである。複数の実施形態のうちのいくつかにおいて、代替的に、SFFとSFとの間に、IPv6ネットワーク、仮想ローカルエリアネットワーク(virtual local area network, VLAN)、マルチプロトコルラベルスイッチング(Multi-protocol Label Switching, MPLS)ネットワーク、汎用ルーティングカプセル化(generic routing encapsulation, GRE)ネットワーク、又はネットワークサービスヘッダ(network service header, NSH)ネットワークを展開してもよい。このことは、この出願の実施形態において特には限定されない。
SFFとSFとの間にIPv6ネットワークを展開する場合に、ステップ3において、SFFは、SRv6パケットを再カプセル化して、IPv6パケットを取得する必要があり、ステップ4において、SFFが受信するパケットは、また、IPv6パケットであり、ステップ5において、SFFは、受信したIPv6パケットを再カプセル化して、SRv6パケットとし、そして、出口PEにそのSRv6パケットを送信する。
SFFとSFとの間にVLANを展開する場合に、ステップ3において、SFFは、SRv6パケットを再カプセル化して、VLANカプセル化パケットを取得する必要があり、ステップ4において、SFFが受信するパケットは、また、VLANカプセル化パケットであり、ステップ5において、SFFは、受信したVLANカプセル化パケットを再カプセル化して、SRv6パケットとし、そして、出口PEにそのSRv6パケットを送信する。
SFFとSFとの間にMPLSネットワークを展開する場合に、ステップ3において、SFFは、SRv6パケットを再カプセル化して、MPLSパケットを取得する必要があり、ステップ4において、SFFが受信するパケットは、また、MPLSパケットであり、ステップ5において、SFFは、受信したMPLSパケットを再カプセル化して、SRv6パケットとし、そして、出口PEにそのSRv6パケットを送信する。
SFFとSFとの間にGREネットワークを展開する場合に、ステップ3において、SFFは、SRv6パケットを再カプセル化して、GREパケットを取得する必要があり、ステップ4において、SFFが受信するパケットは、また、GREパケットであり、ステップ5において、SFFは、受信したGREパケットを再カプセル化して、SRv6パケットとし、そして、出口PEにそのSRv6パケットを送信する。
SFFとSFとの間にNSHネットワークを展開する場合に、ステップ3において、SFFは、SRv6パケットを再カプセル化して、NSHパケットを取得する必要があり、ステップ4において、SFFが受信するパケットは、また、NSHパケットであり、ステップ5において、SFFは、受信したNSHパケットを再カプセル化して、SRv6パケットとし、そして、出口PEにそのSRv6パケットを送信する。
図3は、この出願のある1つの実施形態にしたがった他の例示的な適用シナリオの概略的な図である。図3はAS間VPNシナリオの概略的な図である。
図3に示されているシナリオにおいて、CE3とCE4との間でデータを交換するときに、VPNを使用する必要がある。PE1及び自律システム境界ルータ(autonomous system boundary router, ASBR)ASBR1は、自律領域100(AS100)に属する。ASBR1は、また、AS100の中のPEデバイスである。L3VPNは、AS100の中に展開され、MPLSネットワーク又はSR-MPLSネットワークは、AS100の中に展開される。PE2及びASBR2は、AS200に属する。ASBR2は、また、AS200の中のPEデバイスである。L3VPNは、AS200の中に展開され、MPLSネットワーク又はSR-MPLSネットワークは、AS200の中に展開される。
ASBR1とASBR2との間にはいかなるMPLSネットワークも展開されず、ASBR1とASBR2との間にIPv4ネットワークを展開する。ASBR1は、ASBR2がASBR1に接続されているCEデバイスであると考え、ASBR2は、また、ASBR1がASBR2に接続されているCEデバイスであると考える。VPNインスタンスを作成した後に、ASBR1は、外部境界ゲートウェイプロトコル(External Border Gateway Protocol, EBGP)によってASBR2にIPv4ルートを宣伝する。同様に、VPNインスタンスを作成した後に、ASBR2は、EBGPによってASBR1にIPv4ルートを宣伝する。
複数のシナリオのうちのいくつかにおいて、検出領域として、PE1とPE2との間のネットワークを指定してもよく、その検出領域の性能検出のために、現地フロー検出技術を使用する。その次に、検出領域の中でパケットを伝送するプロセスについて、現地フロー検出技術の限界を説明する。
ステップ1: CE3は、PE1にIPv4パケットを送信する。
ステップ2: PE1からのIPv4パケットを受信した後に、PE1は、IPv4パケットをカプセル化して、MPLSパケットとするとともに、現地フロー検出情報をカプセル化して、そのMPLSパケットとして、現地フロー検出情報を受信して現地フロー検出操作を実行するノードを示す。
この出願のこの実施形態において、MPLSパケットは、さらに、L3VPNのパブリックネットワークラベル及びプライベートネットワークラベルを搬送する。
ステップ3: PE1は、ASBR1にMPLSパケットを送信する。
ステップ4: ASBR1は、受信したMPLSパケットを再カプセル化して、IPv4パケットとし、そして、ASBR2にIPv4パケットを送信する。
MPLSパケットを再カプセル化するときに、ASBR1は、MPLSパケットから現地フロー検出情報を削除する。言い換えると、ASBR1がASBR2に送信するIPv4パケットは、現地フロー検出情報を含まない。
ステップ5: ASBR2は、ASBR1が送信するIPv4パケットを受信し、そして、IPv4パケットを再カプセル化して、プライベートネットワークラベル及びパブリックネットワークラベルを含むMPLSパケットを取得する。
ステップ6: ASBR2は、PE2に、再カプセル化されているMPLSパケットを送信し、ASBR2がPE2に送信するMPLSパケットは、現地フロー検出情報を含まない。
ステップ7: PE2は、MPLSパケットを再カプセル化して、IPv4パケットとし、そして、CE4にそのIPv4パケットを送信する。
上記の説明から、現地フロー検出情報は、検出領域全体にわたって伝送されるわけではないということを知ることが可能である。このことは、ステップ4において、ASBR1が、受信したMPLSパケットを再カプセル化するときに、そのMPLSパケットから現地フロー検出情報を削除するということが理由である。言い換えると、AS200の中のいかなるノードも、現地フロー検出情報を受信しない。したがって、現地フロー検出情報に基づいて、対応する検出操作を実行することは不可能である。
上記の説明に基づいて、実際の適用においては、現地フロー検出技術を使用して、複数のベアラプロトコルが展開されている検出領域の性能を検出するという要求が存在するということを知ることが可能である。一方で、現在の現地フロー検出技術は、その要求を満たすことは不可能である。この観点から、この出願の複数の実施形態は、現地フロー検出ベースのパケット処理方法を提供し、それによって、複数のベアラプロトコルが検出領域の中に展開されている場合に、性能検出のために、依然として、現地フロー検出技術を使用することが可能である。
以下の記載は、図2及び図3に示されている複数の適用シナリオを参照して、この出願の複数の実施形態によって提供されるパケット処理方法を個別に説明する。
最初に、図2に示されている適用シナリオを参照して、この出願の複数の実施形態によって提供されるパケット処理方法を説明する。
図4は、この出願のある1つの実施形態にしたがった現地フロー検出ベースのパケット処理方法のシグナリング相互作用の図である。図4に示されている方法100は、例えば、以下のS101乃至S108によって実装されてもよい。
S101: 入口PEは、CE1からのパケット1を受信し、そのパケット1は、IPv4パケットである。
この出願のこの実施形態において、パケット1は、IPv4パケットである。言い換えると、パケット1は、IPv4プロトコルを使用することによってカプセル化されるパケットである。
S102: 入口PEは、パケット1を再カプセル化して、パケット2を取得し、そのパケット2は、SRv6パケットであり、そのパケット2は、現地フロー検出情報1を含む。
この出願のこの実施形態において、パケット1を再カプセル化するときに、検出領域のヘッドノードとして機能する入口PEは、パケットヘッダに現地フロー検出情報1を追加して、パケット2を取得する。現地フロー検出情報1は、検出領域の検出のための性能パラメータを示す。その検出領域は、入口PEと出口PEとの間のネットワークを含む。この出願のこの実施形態において、現地フロー検出情報1は、iFIT現地フロー検出情報であってもよく又はiOAM現地フロー検出情報であってもよい。
パケット2の構成については、図5a乃至図5cの以下の説明を参照するべきである。本明細書においては、詳細は説明されない。
S103: 入口PEは、SFFにパケット2を送信する。
S104: SFFは、受信したパケット2を再カプセル化して、パケット3を取得し、そのパケット3は、IPv4パケットであり、そのパケット3は、現地フロー検出情報1を含む。
パケット3は、IPv4プロトコルを使用することによってカプセル化されるパケットである。パケット2を再カプセル化してパケット3を取得するときに、SFFは、パケット2から現地フロー検出情報1を単純に削除するのではなく、むしろ、パケット2から得られる現地フロー検出情報1をカプセル化して、パケット3とする。具体的には、パケット2を再カプセル化するときに、SFFは、パケットヘッダに現地フロー検出情報1を追加して、現地フロー検出情報1を含むパケット3を取得してもよい。
パケット3の構成については、図6a乃至図6cの以下の説明を参照するべきである。本明細書においては、詳細は説明されない。
S105: SFFは、SFにパケット3を送信する。
S106: SFは、SFFに、パケット3に基づいて得られるパケット4を送信し、パケット4は、現地フロー検出情報1を含む。
パケット3を受信した後に、SFは、パケット3に対して対応する処理を実行する。その次に、SFは、パケット3に基づいてパケット4を取得し、そして、SFFにそのパケット4を送信する。具体的には、SFがパケット3に基づいてパケット4を取得する特定の実装の際に、例えば、SFは、パケット3の中の発信元メディアアクセス制御(media access control, MAC)アドレス又は宛先MACアドレス等のフィールドを修正して、パケット4を取得してもよい。この出願のこの実施形態において、パケット4は、IPv4パケットであり、パケット4は、現地フロー検出情報1を含む。
S107: SFFは、パケット4に基づいてパケット5を取得する。
パケット4を受信した後に、SFFは、SRv6プロトコルを使用することによって、パケット4を再カプセル化する。パケット4を再カプセル化するときに、SFFは、SRv6プロトコルを使用することによって再カプセル化されるパケットに、パケット4の中の現地フロー検出情報1を追加して、パケット5を取得する。具体的には、SFFは、SRv6プロトコルを使用することによって再カプセル化されるパケットヘッダに、現地フロー検出情報1を追加して、パケット5を取得する。
S108: SFFは、出口PEにパケット5を送信する。
パケット5は現地フロー検出情報1を含むので、出口PEとSFFとの間のノード及び出口PEの双方は、現地フロー検出情報1を含むパケット5を受信することが可能である。
上記の説明から、検出領域全体にわたって現地フロー検出情報1を伝送することが可能であるということを知ることが可能である。したがって、現地フロー検出情報1を受信するノードのすべては、現地フロー検出操作を実行することが可能であり、それによって、SRv6プロトコル及びIPv4プロトコルの2つのベアラプロトコルが検出領域の中に展開されている場合に、その検出領域の性能検出のために、依然として、現地フロー検出技術を使用することが可能である。
方法100の場合には、複数の実施形態のうちのいくつかにおいて、図2に示されている検出領域は、領域A及び領域Bを含んでもよい。領域Aの中に展開されるベアラプロトコルは、SRv6プロトコルであり、領域Bの中に展開されるベアラプロトコルは、IPv4プロトコルである。領域Aは、入口PE及びSFFを含むか、又は、領域Aは、出口PE及びSFFを含み、且つ、領域Bは、SFF及びSFを含む。
図5aは、ある1つの可能なSRv6パケットの構成の概略的な図である。
図5aに示されているSRv6パケットは、ETH、IPv6基本ヘッダ、SRH、ペイロードのフィールドを含む。
詳細は、以下のようになる。
ETHフィールドは、レイヤ2イーサネットヘッダを搬送する。ETHは、発信元MACアドレス、宛先MACアドレス、及びプロトコルタイプを搬送してもよい。
IPv6 basic headerは、Pv6基本ヘッダである。本明細書においては、IPv6基本ヘッダの中に具体的に含まれているフィールドを詳細には説明しない。
SRHフィールドは、SRH基本ヘッダ、セグメントリスト、及び随意的なタイプ長さ値(type length value, TLV)を含む。具体的には、SRH基本ヘッダは、SRH基本拡張ヘッダである。本明細書においては、SRH基本ヘッダの中に具体的に含まれているフィールドを詳細には説明しない。セグメントリストは、パケット転送経路を示すセグメント識別子のリストを搬送する。随意的なTLVは、拡張フィールドとして使用されてもよい。この出願のこの実施形態において、随意的なTLVの中で、現地フロー検出情報1を搬送してもよい。
図5bは、現地フロー検出情報1がiFIT現地フロー検出情報である場合のSRv6パケットの構成を示している。
図5bにおいて、フロー指示インジケータ(flow instruction indicator, FII)フィールド、フロー指示ヘッダ(flow instruction header, FIH)フィールド、及びフロー指示拡張ヘッダ(flow instruction extension header, FIEH)フィールドは、iFIT情報を形成する。以下の記載は、FIIフィールド、FIHフィールド、FIEHフィールドを簡単に説明する。
1. FIIフィールドは、主として、そのフィールドの後に続く複数バイトのデータがiFIT情報であるということを識別するためのフィールドである。例えば、そのFIIフィールドは、
iFIT検出ヘッダを識別するためのタイプフィールド、
FIHフィールド及びFIEHフィールドの長さを識別するための長さフィールド、及び、
予約されているフィールドである予約フィールド、
のフィールド情報を含んでもよい。
2. FIHフィールドは、また、現地フロー検出ヘッダ又はフロー検出ヘッダと称されてもよい。そのフィールドは、主として、iFIT検出に関連する情報を搬送する。例えば、FIHフィールドは、
iFIT検出トラフィックの各々に割り当てられる全地球的に一意の識別子であるフロー識別子(英文: Flow ID)、
Lフラグビット、すなわち、パケット損失(英文: packet loss)検出カラーフラグであって、例えば、Lフラグビットの値"1"は、パケット損失が収集されるということを示し、Lフラグビットの値"0"は、パケット損失が収集されないということを示す、Lフラグビット、
Dフラグビット、すなわち、遅延(英文: delay)測定カラーフラグであって、例えば、Dフラグビットの値"1"は、タイムスタンプが収集されるということを示し、Dフラグビットの値"0"は、タイムスタンプが収集されないということを示す、Dフラグビット、
iFIT検出結果及び検出コンテンツの範囲を送信する必要があるノードの範囲にマーキングするヘッダタイプインジケータ(header type indicator, HTI)であって、例えば、複数の異なるマーキング値は、2つのエンドノード以外でiFITに対応可能であるパスノードを検出するか否か及びFIEHフィールドが有効であるか否か等を判別するためのマーキング値であってもよい、ヘッダタイプインジケータ、及び、
予約されているフラグビットとして使用されてもよいRフラグビット、
のフィールド情報を含んでもよい。
3. FIEHフィールドは、また、フロー拡張検出ヘッダ又は拡張現地フロー検出ヘッダと称されてもよい。拡張フィールドとして、このフィールドは、主として、iFIT検出に関連する他の情報を搬送する。例えば、FIEHフィールドは、
フロー識別子のビット幅を拡張するためのフロー識別子拡張Flow ID Ext、
逆方向フロー(英文: reverse flow)にマーキングするためのVフラグビットであって、例えば、そのVフラグビットの値"0"は、現在のフローが順方向フローであるということを示し、受信端は、逆方向フローを自動的に作成してもよく、Vフラグビットの値"1"は、現在のフローが逆方向フローであるということを示し、受信端は、それ以上逆方向フローを自動的に作成せず、Vフラグビットは、図1には示されていない随意的なフィールドである、Vフラグビット、及び、
期間(英文: Period)であって、複数の異なる値は、複数の異なる検出期間を示し、例えば、検出期間は、1秒、10秒、30秒、1分、又は10分であってもよい、期間、
のフィールド情報を含んでもよい。
図5cは、現地フロー検出情報1がiOAM現地フロー検出情報である場合のSRv6パケットの構成を示している。
図5cに示されているように、iOAM現地フロー検出情報は、SRH-TLVタイプフィールド、iOAMタイプフィールド、iOAM HDR LENフィールド、iOAMの随意的な且つデータ空間のフィールド、RESERVEDフィールドを含む。
詳細は、以下のようになる。
SRH-TLVタイプフィールドは、iOAMカプセル化を識別する、すなわち、そのフィールドの後に続く複数のバイトのデータがiOAM情報であるということを識別するためのフィールドである。
iOAMタイプフィールドは、iOAMタイプを示す。
iOAM HDR LENフィールドは、iOAMヘッダの長さを識別するためのフィールドである。
iOAMの随意的な且つデータ空間のフィールドは、iOAMの随意的な且つデータのフィールドであり、対応する現地フロー検出操作を実行するノードを示す指示情報を搬送する。
RESERVEDフィールドは、予約されているフィールドである。
図6aは、ある1つの可能なIPv4パケットの構成の概略的な図である。
図6aにおいて、IPv4パケットは、ETH、IPv4ヘッダ、及びペイロードのフィールドを含む。現地フロー検出情報1は、IPv4ヘッダの中に位置していてもよい。ある1つの例では、現地フロー検出情報1は、IPv4ヘッダの随意的な(options)フィールドの中に位置していてもよい。詳細は、以下のようになる。
ETHフィールドは、レイヤ2イーサネットヘッダを搬送する。ETHは、発信元メディアアクセス制御(media access control, MAC)アドレス、宛先MACアドレス、及びプロトコルタイプを搬送してもよい。
本明細書においては、IPv4ヘッダの中のフィールドは、詳細には説明されない。
この出願のこの実施形態において、図6aに示されている現地フロー検出情報1は、iFIT現地フロー検出情報であってもよく又はiOAM現地フロー検出情報であってもよい。
iFIT現地フロー検出情報については、図5bにおけるiFIT現地フロー検出情報の説明を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
現地フロー検出情報1がiOAMの現地フロー検出情報であるときは、理解のために図6bを参照するべきである。図6bは、現地フロー検出情報1がiOAMの現地フロー検出情報である場合のIPv4パケットの構成を示している。
図6bに示されているように、iOAM現地フロー検出情報は、IPv4ヘッダの随意的なフィールドの中に位置していてもよい。具体的には、iOAM現地フロー検出情報は、随意的なタイプフィールド、随意的な長さフィールド、RESERVEDフィールド、iOAMタイプフィールド、及び随意的なデータフィールドを含む。詳細は、以下のようになる。
随意的なタイプフィールドは、iOAMカプセル化タイプの随意的なヘッダを示す。
随意的な長さフィールドは、iOAMヘッダ全体の長さを示す。
RESERVEDフィールドは、予約されているフィールドである。
iOAMタイプフィールドは、iOAMタイプを示す。
随意的なデータフィールドは、iOAMの随意的な且つデータのフィールドであり、対応する現地フロー検出操作を実行するノードを示す指示情報を搬送する。
図6cは、さらに別の可能なIPv4パケットの構成の概略的な図である。
図6cにおいて、IPv4パケットは、ETH、IPv4ヘッダ、伝送制御プロトコル(Transmission Control Protocol, TCP)/ユーザデータグラムプロトコル(User Datagram Protocol, UDP)、プローブマーク(probe mark)、現地フロー検出ヘッダ、及びペイロードのフィールドを含む。
本明細書においては、ETH、IPv4ヘッダ、及びTCP/UDPは、詳細には説明されない。
プローブマークフィールドは、後に続く複数のバイトのデータが現地フロー検出データであるということを示し、プローブマークフィールドは、例えば、8バイトを含んでもよい。
現地フロー検出情報1がiFIT現地フロー検出情報であるときに、プローブマークフィールドは、例えば、図5bに示されているFIIフィールドに対応してもよく、現地フロー検出ヘッダは、例えば、図5bに示されているFIHフィールド及びFIEHフィールドを含んでもよい。FIIフィールド、FIHフィールド、及びFIEHフィールドについては、図5bの上記の説明を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
現地フロー検出情報1がiOAM現地フロー検出情報であるときに、プローブマークフィールド及び現地フロー検出ヘッダの具体的なカプセル化形式は、この出願のこの実施形態においては特に限定されない。ある1つの例では、プローブマークフィールドは、例えば、図5cに示されているSRH-TLVタイプフィールドに対応してもよく、現地フロー検出ヘッダは、例えば、iOAMタイプフィールド、iOAM HDR LENフィールド、iOAMの随意的な且つデータ空間のフィールド、及び図5cに示されているRESERVEDフィールドを含んでもよい。
以下の記載は、図3に示されている適用シナリオを参照して、この出願の複数の実施形態によって提供されるパケット処理方法を説明する。
図7は、この出願のある1つの実施形態にしたがった現地フロー検出ベースのパケット処理方法のシグナリング相互作用図である。図7に示されている方法200は、例えば、以下のS201乃至S207によって実装されてもよい。
S201: PE1は、CE3からのパケット6を受信し、そのパケット6は、IPv4パケットである。
S202: PE1は、パケット6を再カプセル化して、パケット7とし、そのパケット7は、MPLSパケットであり、そのパケット7は、現地フロー検出情報2を含む。
この出願のこの実施形態において、パケット7は、L3VPNのパブリックネットワークラベル及びプライベートネットワークラベルを含む。
この出願のこの実施形態において、検出領域は、PE1とPE2との間のネットワークを含む。パケット6を再カプセル化するときに、検出領域のヘッドノードとして機能するPE1は、パケットヘッダに現地フロー検出情報2を追加して、パケット7を取得する。現地フロー検出情報2は、iFIT現地フロー検出情報であってもよく又はiOAM現地フロー検出情報であってもよい。
パケット7の構成については、図8a及び図8bの以下の説明を参照するべきである。本明細書においては、詳細は説明されない。
S203: PE1は、ASBR1にパケット7を送信する。
S204: ASBR1は、受信したパケット7を再カプセル化して、パケット8を取得し、そのパケット8は、IPv4パケットであり、そのパケット8は、現地フロー検出情報2を含む。
パケット8は、IPv4プロトコルを使用することによってカプセル化されるパケットである。パケット7を再カプセル化してパケット8を取得するときに、ASBR1は、パケット7から現地フロー検出情報2を単純に削除するのではなく、むしろ、パケット7から得られる現地フロー検出情報2をカプセル化して、パケット8とする。具体的には、パケット7を再カプセル化するときに、ASBR1は、パケットヘッダに現地フロー検出情報2を追加して、現地フロー検出情報2を含むパケット8を取得してもよい。
パケット8の構成については、図6a乃至図6cの上記の説明を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
S205: ASBR1は、ASBR2にパケット8を送信する。
S206: ASBR2は、受信したパケット8を再カプセル化して、パケット9を取得し、そのパケット9は、MPLSパケットであり、そのパケット9は、現地フロー検出情報2を含む。
パケット9は、MPLSプロトコルを使用することによってカプセル化されるパケットである。パケット8を再カプセル化してパケット9を取得するときに、ASBR2は、パケット8から現地フロー検出情報2を単純に削除するのではなく、むしろ、パケット8から得られる現地フロー検出情報2をカプセル化して、パケット9とする。具体的には、パケット8を再カプセル化するときに、ASBR2は、パケットヘッダに現地フロー検出情報2を追加して、現地フロー検出情報2を含むパケット9を取得してもよい。
パケット9の構成は、パケット7の構成と同じである。詳細については、図8a及び図8bの以下の説明を参照するべきである。
S207: ASBR2は、PE2にパケット9を送信する。
パケット7、パケット8、パケット9は、すべて、現地フロー検出情報2を搬送しているので、検出領域全体にわたって、その現地フロー検出情報2を伝送することが可能である。したがって、現地フロー検出情報2を受信するノードのすべては、現地フロー検出操作を実行することが可能であり、それによって、MPLSプロトコル及びIPv4プロトコルの2つのベアラプロトコルが検出領域の中に展開されている場合に、その検出領域の性能検出のために、依然として、現地フロー検出技術を使用することが可能である。
図3に示されている適用シナリオにおいて、
方法200の場合に、複数の実施形態のうちのいくつかにおいて、図3に示されているネットワーク領域は、領域C、領域D、及び領域Eを含んでもよいということに留意するべきである。領域Cの中に展開されているベアラプロトコルは、MPLSプロトコルであり、領域Dの中に展開されているベアラプロトコルは、IPv4プロトコルであり、領域Eの中に展開されているベアラプロトコルは、MPLSプロトコルである。領域Cは、PE1及びASBR1を含み、領域Dは、ASBR1及びASBR2を含み、領域Eは、ASBR2及びPE2を含む。
図8aは、ある1つの可能なMPLSパケットの構成の概略的な図である。
図8aに示されているMPLSパケットは、ETH、SRラベル、VPNラベル、現地フロー検出ヘッダ、及びペイロードという複数のフィールドを含む。詳細は、以下のようになる。
ETHフィールドは、レイヤ2イーサネットヘッダを搬送する。ETHは、発信元MACアドレス、宛先MACアドレス、及びプロトコルタイプを搬送してもよい。
SRラベルは、パブリックネットワークラベルを搬送する。
VPNラベルは、プライベートネットワークラベルを搬送する。
現地フロー検出ヘッダは、図8bに示されているiFIT現地フロー検出情報又は図8cに示されているiOAM現地フロー検出情報を搬送してもよい。
図8bに示されているiFITの現地フロー検出情報は、FIIフィールド、FIHフィールド、及びFIEHフィールドを含む。
詳細は、以下のようになる。
FIIフィールドは、主として、そのフィールドの後に続く複数のバイトのデータがiFIT情報であるということを識別するためのフィールドである。例えば、FIIフィールドは、
フロー指示インジケータラベル(English: FII Label)であって、デフォルトの値は、iFIT検出フローを識別するように構成されてもよい、フロー指示インジケータラベル、
優先度EXPフラグビットであって、その優先度EXPフラグビットは、外側MPLSラベルヘッダの中のいくつかの関連する情報に基づいて決定されてもよい、優先度EXPフラグビット、
ラベルがスタックボトムにあるか否かをマーキングするためのSフラグビットであって、例えば、1の値は、そのラベルがスタックボトムにあるということを示し、0の値は、そのラベルがスタックボトムにはないということを示す、Sフラグビット、及び、
有効期間(time to live, TTL)フラグビットであって、そのTTLフラグビットは、また、外側MPLSラベルヘッダの中のいくつかの関連する情報に基づいて決定されてもよい、TTLフラグビット、
のフィールド情報を含んでもよい。
FIHフィールド及びFIEHフィールドについては、図5bの上記の説明を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
図8cに示されているiOAM現地フロー検出情報は、iOAMインジケータラベル(Indicator Label)フィールド、iOAMタイプフィールド、iOAM HDR LENフィールド、iOAMの随意的な且つデータ空間のフィールド、及びRESERVEDフィールドを含む。詳細は、以下のようになる。
iOAMインジケーターラベルフィールドは、iOAMカプセル化を識別する、すなわち、そのフィールドの後に続く複数のバイトのデータがiOAM情報であるということを識別するためのフィールドである。
iOAMタイプフィールドは、iOAMタイプを示す。
iOAM HDR LENフィールドは、iOAMヘッダの長さを識別するためのフィールドである。
iOAMの随意的な且つデータ空間のフィールドは、iOAMの随意的な且つデータのフィールドであり、対応する現地フロー検出操作を実行するノードを示す指示情報を搬送する。
RESERVEDフィールドは、予約されているフィールドである。
この出願のある1つの実施形態は、さらに、現地フロー検出ベースのパケット処理方法300を提供する。図9は、この出願のある1つの実施形態にしたがった現地フロー検出ベースのパケット処理方法の概略的なフローチャートである。以下の記載は、図9を参照してその方法を説明する。図9に示されている方法300は、例えば、以下のS301乃至S303によって実装されてもよい。
S301: 第1のノードは、第2のノードからの第1のパケットを受信し、第1のパケットの第1のパケットヘッダは、第1の現地フロー検出情報を含み、第1のパケットは、第1のベアラプロトコルを使用することによってカプセル化されるパケットである。
S302: 第1のノードは、第1のパケットに基づいて、第2のパケットを取得し、第2のパケットの第2のパケットヘッダは、第1の現地フロー検出情報を含み、第2のパケットは、第2のベアラプロトコルを使用することによってカプセル化されるパケットであり、第1のベアラプロトコル及び第2のベアラプロトコルは、異なるベアラプロトコルである。
S303: 第1のノードは、第3のノードに第2のパケットを転送する。
方法300は、上記の複数の実施形態の中で言及されている方法100においてSFFが実行するステップを実装するのに使用されてもよく、方法300は、代替的に、上記の複数の実施形態の中で言及されている方法200においてASBR1又はASBR2が実行するステップを実行するのに使用されてもよい。
複数の実施形態のうちのいくつかにおいて、上記の複数の実施形態の中で言及されている方法100においてSFFが実行するステップを実装するのに方法300を使用することが可能であるときに、第1のノードは、図2に示されているSFFに対応し、第2のノードは、図2に示されている入口PEに対応し、第1のパケットは、方法100におけるパケット2に対応し、第1のベアラプロトコルは、SRv6プロトコルであり、第1の現地フロー検出情報は、方法100における現地フロー検出情報1である。第2のパケットは、方法100におけるパケット3に対応し、第2のベアラプロトコルは、IPv4プロトコルである。第3のノードは、方法100におけるSFである。
複数の実施形態のうちのいくつかにおいて、上記の複数の実施形態の中で言及されている方法100においてSFFが実行するステップを実装するのに方法300を使用することが可能であるときに、第1のノードは、図2に示されているSFFに対応し、第2のノードは、図2に示されているSFに対応し、第1のパケットは、方法100におけるパケット4に対応し、第1のベアラプロトコルは、IPv4プロトコルであり、第1の現地フロー検出情報は、方法100における現地フロー検出情報1である。第2のパケットは、方法100におけるパケット5に対応し、第2のベアラプロトコルは、SRv6プロトコルであり、第3のノードは、図2に示されている出口PEに対応する。
上記の複数の実施形態の中で言及されている方法200においてASBR1が実行するステップを実装するのに方法300を使用することが可能であるときに、第1のノードは、図3に示されているASBR1に対応し、第2のノードは、図3に示されているPE1に対応し、第1のパケットは、方法200におけるパケット7に対応し、第1のベアラプロトコルは、MPLSプロトコルであり、第1の現地フロー検出情報は、方法200における現地フロー検出情報2である。第2のパケットは、方法200におけるパケット8に対応し、第2のベアラプロトコルは、IPv4プロトコルである。第3のノードは、方法200におけるASBR2である。
上記の複数の実施形態の中で言及されている方法200においてASBR2が実行するステップを実装するのに方法300を使用することが可能であるときに、第1のノードは、図3に示されているASBR2に対応し、第2のノードは、図3に示されているASBR1に対応し、第1のパケットは、方法200におけるパケット8に対応し、第1のベアラプロトコルは、IPv4プロトコルであり、第1の現地フロー検出情報は、方法200における現地フロー検出情報2である。第2のパケットは、方法200におけるパケット9に対応し、第2のベアラプロトコルは、MPLSプロトコルである。第3のノードは、方法200におけるPE2である。
ある1つの実装において、第1のベアラプロトコルは、IPv4プロトコル、IPv6プロトコル、MPLSプロトコル、VLANプロトコル、GREプロトコル、NSHプロトコル、又はSRv6プロトコルである。第2のベアラプロトコルは、IPv4プロトコル、IPv6プロトコル、MPLSプロトコル、VLANプロトコル、GREプロトコル、NSHプロトコル、又はSRv6プロトコルである。
ある1つの実装において、第1の現地フロー検出情報は、検出領域を検出するための性能パラメータを示し、検出領域は、第1の領域及び第2の領域を含み、第2のノードは、第1の領域に属し、第3のノードは、第2の領域に属し、第1のノードは、第1の領域及び第2の領域を横断するノードである。
上記の複数の実施形態の中で言及されている方法100においてSFFが実行するステップを実装するのに方法300を使用することが可能であるときに、検出領域は、図2に示されている検出領域であり、第1の領域は、入口PE及びSFFを含んでもよい、すなわち、上記で言及されている領域Aに対応してもよく、第2の領域は、SFF及びSFを含んでもよい、すなわち、上記で言及されている領域Bに対応してもよい。第1のノードは、図2に示されているSFFに対応し、第2のノードは、図2に示されている入口PEに対応し、第3のノードは、図2に示されているSFに対応する。この場合には、複数の実施形態のうちのいくつかにおいて、第1のノードは、さらに、第3のノードが返送する第3のパケットを受信するように構成されてもよく、第3のパケットは、第1の現地フロー検出情報を含み、第3のパケットは、第2のベアラプロトコルを使用することによってカプセル化されるパケットである。第1のノードは、第3のパケットに基づいて、第4のパケットを生成し、第4のパケットは、第1の現地フロー検出情報を含み、第4のパケットは、第1のベアラプロトコルを使用することによってカプセル化されるパケットである。第1のノードは、ネクストホップノードに第1のパケットを送信する。本明細書において言及されている第3のパケットは、方法100におけるパケット4に対応し、第1の現地フロー検出情報は、方法100における現地フロー検出情報1に対応し、第4のパケットは、方法100におけるパケット5に対応する。第1のベアラプロトコルは、IPv4プロトコルであり、第2のベアラプロトコルは、SRv6プロトコルである。
ある1つの実装において、SRv6ネットワークは、第1の領域の中に展開され、IPv4ネットワークは、第2の領域の中に展開され、第1のパケットは、SFC情報を搬送するSRv6パケットであり、第2のパケットは、SFC情報を搬送するIPv4パケットである。第1の領域は、図2に示されている入口PE及びSFFを含む、すなわち、第1の領域は、上記で言及されている領域Aに対応する。第2の領域は、図2に示されているSFF及びSFを含む、すなわち、第2の領域は、上記で言及されている領域Bに対応する。
ある1つの実装において、IPv4ネットワークは、第1の領域の中に展開され、SRv6ネットワークは、第2の領域の中に展開され、第1のパケットは、SFC情報を搬送するIPv4パケットであり、第2のパケットは、SFC情報を搬送するSRv6パケットである。第1の領域は、図2に示されているSFF及びSFを含む、すなわち、第1の領域は、上記で言及されている領域Bに対応する。第2の領域は、図2に示されているSFF及び出口PEを含む、すなわち、第2の領域は、上記で言及されている領域Aに対応する。
ある1つの実装において、上記の複数の実施形態の中で言及されている方法200においてASBR1が実行するステップを実装するのに方法300を使用することが可能であるときに、その検出領域は、図3に示されている検出領域である。MPLSネットワークは、第1の領域の中に展開され、IPv4ネットワークは、第2の領域の中に展開され、第1のパケットは、MPLSパケットであり、第2のパケットは、IPv4パケットである。第1の領域は、図3に示されているPE1及びASBR1を含んでもよい、すなわち、第1の領域は、上記で言及されている領域Cに対応してもよい。第2の領域は、図3に示されているASBR1及びASBR2を含んでもよい、すなわち、第2の領域は、上記で言及されている領域Dを含んでもよい。この場合には、第1のパケットは、方法200におけるパケット7に対応してもよく、第2のパケットは、方法200におけるパケット8に対応してもよい。
ある1つの実装において、レイヤ3仮想プライベートネットワークL3VPNは、第1の領域の中に展開される。
ある1つの実装において、検出領域は、第3の領域をさらに含み、MPLSネットワークは、第3の領域の中に展開され、第3のノードは、第2の領域及び第3の領域を横断するノードである。第3の領域は、図3に示されているASBR2及びPE2を含んでもよい、すなわち、第3の領域は、上記で言及されている領域Eに対応してもよい。この場合には、第3のノードは、ASBR2である。
ある1つの実装において、L3VPNは、第3の領域の中に展開される。
ある1つの実装において、第1の領域は、第1の自律システムであり、第1のノードは、第1の自律システムのASBRである。第3の領域は、第2の自律システムであり、第3のノードは、第2の自律システムのASBRである。すなわち、上記で言及されている領域C及び領域Dの双方は、自律システムであり、第1のノードは、図3に示されているASBR1に対応し、第3のノードは、図3に示されているASBR2に対応する。
ある1つの実装において、上記の複数の実施形態の中で言及されている方法200においてASBR2が実行するステップを実装するのに方法300を使用することが可能であるときに、IPv4ネットワークは、第1の領域の中に展開され、MPLSネットワークは、第2の領域の中に展開され、第1のパケットは、IPv4パケットであり、第2のパケットは、MPLSパケットである。この場合には、第1の領域は、図3に示されているASBR1及びASBR2を含んでもよい、すなわち、第1の領域は、上記で言及されている領域Dに対応する。第2の領域は、図3に示されているASBR2及びPE2を含んでもよい、すなわち、第2の領域は、上記で言及されている領域Eに対応してもよい。この場合には、第1のノードは、方法200におけるASBR2に対応してもよく、第1のパケットは、方法200におけるパケット8に対応してもよく、第2のパケットは、方法200におけるパケット9に対応してもよい。
ある1つの実装において、L3VPNは、第2の領域の中に展開される。
ある1つの実装において、第1の現地フロー検出情報は、iFIT現地フロー検出情報又はiOAM現地フロー検出情報を含む。
方法300の具体的な実装については、上記の複数の実施形態における方法100及び方法200の関連する説明を参照するべきである。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
加えて、この出願のある1つの実施形態は、さらに、第1のノード1000を提供する。図10は、この出願のある1つの実施形態にしたがった第1のノードの構成の概略的な図である。第1のノード1000は、トランシーバーユニット1001及び処理ユニット1002を含む。トランシーバーユニット1001は、方法100に対応する実施形態においてSFFが実行する送信操作及び受信操作を実行するように構成される。処理ユニット1002は、方法100に対応する実施形態においてSFFが実行する送信操作及び受信操作以外の操作を実行するように構成される。代替的に、トランシーバーユニット1001は、方法200に対応する実施形態においてASBR1が実行する送信操作及び受信操作を実行するように構成される。処理ユニット1002は、方法200に対応する実施形態においてASBR1が実行する送信操作及び受信操作以外の操作を実行するように構成される。代替的に、トランシーバーユニット1001は、方法200に対応する実施形態においてASBR2が実行する送信操作及び受信操作を実行するように構成される。処理ユニット1002は、方法200に対応する実施形態においてASBR2が実行する送信操作及び受信操作以外の操作を実行するように構成される。例えば、第1のノード1000が方法100におけるSFFである場合に、トランシーバーユニット1001は、入口PEからのパケット2を受信するステップ及びSFにパケット3を送信するステップを実行するように構成され、処理ユニット1002は、パケット2に基づいてパケット3を取得するステップを実行するように構成される。
加えて、この出願のある1つの実施形態は、さらに、第1のノード1100を提供する。図11は、この出願のある1つの実施形態にしたがった第1のノードの構成の概略的な図である。第1のノード1100は、通信インターフェイス1101及びその通信インターフェイス1101に接続されるプロセッサ1102を含む。通信インターフェイス1101は、方法100に対応する実施形態においてSFFが実行する送信操作及び受信操作を実行するように構成される。プロセッサ1102は、方法100に対応する実施形態においてSFFが実行する送信操作及び受信操作以外の操作を実行するように構成される。代替的に、通信インターフェイス1101は、方法200に対応する実施形態においてASBR1が実行する送信操作及び受信操作を実行するように構成される。プロセッサ1102は、方法200に対応する実施形態においてASBR1が実行する送信操作及び受信操作以外の操作を実行するように構成される。代替的に、通信インターフェイス1101は、方法200に対応する実施形態においてASBR2が実行する送信操作及び受信操作を実行するように構成される。プロセッサ1102は、方法200に対応する実施形態においてASBR2が実行する送信操作及び受信操作以外の操作を実行するように構成される。例えば、第1のノード1100が方法100におけるSFFである場合に、通信インターフェイス1101は、入口PEからのパケット2を受信するステップ及びSFにパケット3を送信するステップを実行するように構成され、プロセッサ1102は、パケット2に基づいて、パケット3を取得するステップを実行するように構成される。
加えて、この出願のある1つの実施形態は、さらに、第1のノード1200を提供する。図12は、この出願のある1つの実施形態にしたがった第1のノードの構成の概略的な図である。第1のノード1200は、メモリ1201及びプロセッサ1202を含む。メモリ1201は、プログラムコードを格納するように構成され、プロセッサ1202は、そのプログラムコードの中の命令を実行して、第1のノード1200が、方法100に対応する実施形態においてSFFが実行するステップを実行することを可能とし、第1のノード1200が、方法200に対応する実施形態においてASBR1が実行するステップを実行することを可能とし、又は、第1のノード1200が、方法200に対応する実施形態においてASBR2が実行するステップを実行することを可能とする、ように構成される。
加えて、この出願のある1つの実施形態は、さらに、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。そのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、命令を格納する。それらの命令がコンピュータによって実行されるときに、そのコンピュータが、方法100に対応する実施形態においてSFFが実行するステップを実行することを可能とするか、方法200に対応する実施形態においてASBR1が実行するステップを実行することを可能とするか、又は、方法200に対応する実施形態においてASBR2が実行するステップを実行することを可能とする。
この出願の明細書、特許請求の範囲、及び添付の図面において、(存在する場合には)"第1の"、"第2の"、"第3の"、及び"第4の"等の語は、複数の同様の対象を判別することを意図しているが、必ずしも特定の順番又は順序を示すことを意図してはいない。そのような方法によって呼ばれるデータは、適切な状況下で交換可能であり、それによって、本明細書において説明されている複数の実施形態は、本明細書において示され又は説明されている内容以外の順序で実装されてもよいということを理解するべきである。加えて、"含む"、"有する"の語、及びその他の変形語は、非排他的包含関係を対象とすることを意図している。例えば、ステップ又はユニットのリストを含むプロセス、方法、システム、製品、又はデバイスは、必ずしも、それらの明示的に列記されているステップ又はユニットには限定されず、むしろ、明示的には列記されていないか又はそのようなプロセス、方法、製品、又はデバイスに固有の他のステップ又はユニットを含んでもよい。
当業者は、使いやすく且つ簡潔な説明のために、上記のシステム、装置、及びユニットの詳細な動作プロセスについては、上記の方法の実施形態における対応するプロセスを参照するべきであるということを明確に理解することが可能である。本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
この出願によって提供される複数の実施形態のうちのいくつかにおいて、他の方式によって、それらの開示されているシステム、装置、及び方法を実装してもよいということを理解するべきである。例えば、説明されている装置の実施形態は、例であるにすぎない。例えば、複数のユニットへの分割は、論理的な機能の分割であるにすぎない。実際の実装の際には、他の分割方式が存在してもよい。例えば、複数のユニット又は構成要素を組み合わせ又は一体化して、他のシステムとしてもよく、或いは、複数の特徴のうちの一部を無視してもよく又は実行しなくてもよい。加えて、複数のインターフェイスのうちのいくつかによって、示され又は説明されている相互結合又は直接的な結合又は通信接続を実装してもよい。電子的な形態、機械的な形態、又はその他の形態によって、複数の装置又はユニットの間の間接的な結合又は通信接続を実装してもよい。
個別の部分として説明されている複数のユニットは、物理的に分離していてもよく又は物理的に分離していなくてもよく、複数のユニットとして示されている複数の部分は、複数の物理的なユニットであってもよく又は複数の物理的なユニットでなくてもよく、言い換えると、1つの場所に位置していてもよく、或いは、複数のネットワークユニットにわたって分散していてもよい。実際の要件に基づいて、それらの複数のユニットのうちの一部又はすべてを選択して、複数の実施形態の複数の解決方法の目的を達成してもよい。
加えて、この出願の複数の実施形態における複数の機能的なユニットを一体化して、1つの処理ユニットとしてもよく、或いは、それらの複数のユニットの各々は、物理的に単独で存在していてもよく、或いは、2つ又はそれ以上のユニットを一体化して、1つのユニットとしてもよい。一体化されているユニットは、ハードウェアの形態で実装されてもよく、又は、ソフトウェアサービスユニットの形態で実装されてもよい。
一体化されたユニットが、ソフトウェアサービスユニットの形態で実装され、そして、独立した製品として販売され又は使用されるときに、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体の中にその一体化されたユニットを格納してもよい。そのような理解に基づいて、この出願のそれらの複数の技術的解決方法は、本質的に、或いは、従来の技術に寄与する部分又はそれらの複数の技術的解決方法のうちのいくつかは、ソフトウェア製品の形態で実装されてもよい。コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体の中に格納され、いくつかの命令を含み、それらのいくつかの命令は、この出願の複数の実施形態における複数の方法の複数のステップのうちのすべて又は一部を実行するように、(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワークデバイス等であってもよい)コンピュータデバイスに指示する。上記の記憶媒体は、プログラムコードを格納することが可能であるUSBフラッシュドライブ、取り外し可能なハードディスク、読み取り専用メモリ(ROM, Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM, Random Access Memory)、磁気ディスク、又は光ディスク等のさまざまな媒体を含む。
当業者は、上記の1つ又は複数の例において、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はそれらのいずれかの組み合わせによって、本発明によって説明されているサービスを実装してもよいということを認識するはずである。それらのサービスがソフトウェアによって実装されるときに、それらのサービスは、コンピュータ読み取り可能な媒体の中に格納されてもよく、或いは、コンピュータ読み取り可能な媒体の中に1つ又は複数の命令又はコードとして伝送されてもよい。コンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータ記憶媒体及び通信媒体を含む。通信媒体は、一方の場所から他の場所へのコンピュータプログラムの伝送を容易にするいずれかの媒体を含む。記憶媒体は、汎用コンピュータ又は専用コンピュータにアクセス可能ないずれかの利用可能な媒体であってもよい。
上記の複数の具体的な実装において、本発明の目的、技術的解決方法、及び有益な効果をさらに詳細に説明してきた。上記の説明は、本発明の具体的な実装であるにすぎないということを理解するべきである。
上記の複数の実施形態は、この出願のそれらの複数の技術的解決方法を説明することを意図しているにすぎず、この出願を限定することを意図してはいない。この出願は、上記の複数の実施形態を参照して詳細に説明されているが、当業者が、さらに、上記の複数の実施形態の中に記載されているそれらの複数の技術的解決方法に変更を行い、又は、それらの複数の技術的解決方法の複数の技術的特徴のうちのいくつかに対して等価な置換を行うことが可能であるということを、当業者は理解するはずである。一方で、これらの修正又は置換により、対応する技術的解決方法の本質は、この出願の上記の複数の実施形態のそれらの複数の技術的解決方法の範囲から離れることはない。
本発明のある1つの例にしたがって、本願は、さらに、以下の実施形態を提供する。
実施形態1:
現地フロー検出ベースのパケット処理方法であって、
第2のノードからの第1のパケットを第1のノードによって受信するステップであって、前記第1のパケットの第1のパケットヘッダは、第1の現地フロー検出情報を含み、前記第1のパケットは、第1のベアラプロトコルを使用することによってカプセル化されるパケットである、ステップと、
前記第1のノードによって、前記第1のパケットに基づいて、第2のパケットを取得するステップであって、前記第2のパケットの第2のパケットヘッダは、前記第1の現地フロー検出情報を含み、前記第2のパケットは、第2のベアラプロトコルを使用することによってカプセル化されるパケットであり、前記第1のベアラプロトコル及び前記第2のベアラプロトコルは、異なるベアラプロトコルである、ステップと、
前記第1のノードによって、第3のノードに前記第2のパケットを転送するステップと、を含む、
方法。
実施形態2:
前記第1のベアラプロトコルは、インターネットプロトコルバージョン4 IPv4プロトコル、インターネットプロトコルバージョン6 IPv6プロトコル、マルチプロトコルラベルスイッチングMPLSプロトコル、仮想ローカルエリアネットワークVLANプロトコル、汎用ルーティングカプセル化GREプロトコル、ネットワークサービスヘッダNSHプロトコル、又はセグメントルーティングオーバーインターネットプロトコルバージョン6 SRv6プロトコルであり、
前記第2のベアラプロトコルは、前記IPv4プロトコル、前記IPv6プロトコル、前記MPLSプロトコル、前記VLANプロトコル、前記GREプロトコル、前記NSHプロトコル、又は前記SRv6プロトコルである、実施形態1に記載の方法。
実施形態3:
前記第1の現地フロー検出情報は、検出領域を検出するための性能パラメータを示し、前記検出領域は、第1の領域及び第2の領域を含み、前記第2のノードは、前記第1の領域に属し、前記第3のノードは、前記第2の領域に属し、前記第1のノードは、前記第1の領域及び前記第2の領域を横断するノードである、実施形態1又は2に記載の方法。
実施形態4:
前記第1のノードは、サービス機能プロキシSF proxyであり、前記第3のノードは、サービス機能SFデバイスである、実施形態1乃至3のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態5:
前記第3のノードが返送する第3のパケットを前記第1のノードによって受信するステップであって、前記第3のパケットは、前記第1の現地フロー検出情報を含み、前記第3のパケットは、前記第2のベアラプロトコルを使用することによってカプセル化されるパケットである、ステップと、
前記第1のノードによって、前記第3のパケットに基づいて、第4のパケットを生成するステップであって、前記第4のパケットは、前記第1の現地フロー検出情報を含み、前記第4のパケットは、前記第1のベアラプロトコルを使用することによってカプセル化されるパケットである、ステップと、
前記第1のノードによって、ネクストホップノードに前記第1のパケットを送信するステップと、をさらに含む、実施形態4に記載の方法。
実施形態6:
SRv6ネットワークは、前記第1の領域の中に展開され、IPv4ネットワークは、前記第2の領域の中に展開され、前記第1のパケットは、SRv6パケットであり、前記第2のパケットは、IPv4パケットである、実施形態3乃至5のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態7:
IPv4ネットワークは、前記第1の領域の中に展開され、SRv6ネットワークは、前記第2の領域の中に展開され、前記第1のパケットは、IPv4パケットであり、前記第2のパケットは、SRv6パケットである、実施形態3又は4に記載の方法。
実施形態8:
MPLSネットワークは、前記第1の領域の中に展開され、IPv4ネットワークは、前記第2の領域の中に展開され、前記第1のパケットは、MPLSパケットであり、前記第2のパケットは、IPv4パケットである、実施形態3に記載の方法。
実施形態9:
前記第1の領域は、レイヤ3仮想プライベートネットワークL3VPNサービスを搬送する、実施形態8に記載の方法。
実施形態10:
前記検出領域は、第3の領域をさらに含み、前記MPLSネットワークは、前記第3の領域の中に展開され、前記第3のノードは、前記第2の領域及び前記第3の領域を横断するノードである、実施形態8又は9に記載の方法。
実施形態11:
前記第3の領域は、前記L3VPNサービスを搬送する、実施形態10に記載の方法。
実施形態12:
前記第1の領域は、第1の自律システムASであり、前記第1のノードは、前記第1のASの自律システム境界ルータASBRであり、
前記第3の領域は、第2のASであり、前記第3のノードは、前記第2のASのASBRである、実施形態10又は11に記載の方法。
実施形態13:
IPv4ネットワークは、前記第1の領域の中に展開され、MPLSネットワークは、前記第2の領域の中に展開され、前記第1のパケットは、IPv4パケットであり、前記第2のパケットは、MPLSパケットである、実施形態3に記載の方法。
実施形態14:
前記第2の領域は、L3VPNサービスを搬送する、実施形態13に記載の方法。
実施形態15:
前記第1の現地フロー検出情報は、
現地フロー情報遠隔測定法iFIT現地フロー検出情報、又は、帯域内運用管理及び保守iOAM現地フロー検出情報、を含む、実施形態1乃至14のうちのいずれか1つに記載の方法。
実施形態16:
第1のノードであって、
通信インターフェイスと、
前記通信インターフェイスに接続されるプロセッサと、を含み、
前記第1のノードは、前記通信インターフェイス及び前記プロセッサを使用することによって、請求項1乃至15のうちのいずれか1つに記載の方法を実行するように構成される、
第1のノード。
実施形態17:
第1のノードであって、当該第1のノードは、メモリ及びプロセッサを含み、
前記メモリは、プログラムコードを格納するように構成され、
前記プロセッサは、前記プログラムコードの中の命令を実行して、当該第1のノードが、実施形態1乃至15のうちのいずれか1つにしたがった方法を実行することを可能とするように構成される、第1のノード。
実施形態18:
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、当該コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、命令を格納し、そして、前記命令がコンピュータによって実行されるときに、前記コンピュータが、実施形態1乃至15のうちのいずれか1つにしたがった方法を実行することを可能とする、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
実施形態19:
現地フロー検出ベースのパケット処理装置であって、当該装置は、第1のノードの中で使用され、
第2のノードからの第1のパケットを受信するように構成される受信ユニットであって、前記第1のパケットの第1のパケットヘッダは、第1の現地フロー検出情報を含み、前記第1のパケットは、第1のベアラプロトコルを使用することによってカプセル化されるパケットである、受信ユニットと、
前記第1のパケットに基づいて、第2のパケットを取得するように構成される処理ユニットであって、前記第2のパケットの第2のパケットヘッダは、前記第1の現地フロー検出情報を含み、前記第2のパケットは、第2のベアラプロトコルを使用することによってカプセル化されるパケットであり、前記第1のベアラプロトコル及び前記第2のベアラプロトコルは、異なるベアラプロトコルである、処理ユニットと、
第3のノードに前記第2のパケットを転送するように構成される送信ユニットと、を含む、
装置。
実施形態20:
前記第1のベアラプロトコルは、インターネットプロトコルバージョン4 IPv4プロトコル、インターネットプロトコルバージョン6 IPv6プロトコル、マルチプロトコルラベルスイッチングMPLSプロトコル、仮想ローカルエリアネットワークVLANプロトコル、汎用ルーティングカプセル化GREプロトコル、ネットワークサービスヘッダNSHプロトコル、又はセグメントルーティングオーバーインターネットプロトコルバージョン6 SRv6プロトコルであり、
前記第2のベアラプロトコルは、前記IPv4プロトコル、前記IPv6プロトコル、前記MPLSプロトコル、前記VLANプロトコル、前記GREプロトコル、前記NSHプロトコル、又は前記SRv6プロトコルである、実施形態19に記載の装置。
実施形態21:
前記第1の現地フロー検出情報は、検出領域を検出するための性能パラメータを示し、前記検出領域は、第1の領域及び第2の領域を含み、前記第2のノードは、前記第1の領域に属し、前記第3のノードは、前記第2の領域に属し、前記第1のノードは、前記第1の領域及び前記第2の領域を横断するノードである、実施形態19又は20に記載の装置。
実施形態22:
前記第1のノードは、サービス機能プロキシSF proxyであり、前記第3のノードは、サービス機能SFデバイスである、実施形態19乃至21のうちのいずれか1つに記載の装置。
実施形態23:
前記受信ユニットは、さらに、前記第3のノードが返送する第3のパケットを受信するように構成され、前記第3のパケットは、前記第1の現地フロー検出情報を含み、前記第3のパケットは、前記第2のベアラプロトコルを使用することによってカプセル化されるパケットであり、
前記処理ユニットは、さらに、前記第3のパケットに基づいて、第4のパケットを生成するように構成され、前記第4のパケットは、前記第1の現地フロー検出情報を含み、前記第4のパケットは、前記第1のベアラプロトコルを使用することによってカプセル化されるパケットであり、
前記送信ユニットは、さらに、ネクストホップノードに前記第1のパケットを送信するように構成される、実施形態22に記載の装置。
実施形態24:
SRv6ネットワークは、前記第1の領域の中に展開され、IPv4ネットワークは、前記第2の領域の中に展開され、前記第1のパケットは、SRv6パケットであり、前記第2のパケットは、IPv4パケットである、実施形態21乃至23のうちのいずれか1つに記載の装置。
実施形態25:
IPv4ネットワークは、前記第1の領域の中に展開され、SRv6ネットワークは、前記第2の領域の中に展開され、前記第1のパケットは、IPv4パケットであり、前記第2のパケットは、SRv6パケットである、実施形態21又は22に記載の装置。
実施形態26:
MPLSネットワークは、前記第1の領域の中に展開され、IPv4ネットワークは、前記第2の領域の中に展開され、前記第1のパケットは、MPLSパケットであり、前記第2のパケットは、IPv4パケットである、実施形態25に記載の装置。
実施形態27:
前記第1の領域は、レイヤ3仮想プライベートネットワークL3VPNサービスを搬送する、実施形態26に記載の装置。
実施形態28:
前記検出領域は、第3の領域をさらに含み、前記MPLSネットワークは、前記第3の領域の中に展開され、前記第3のノードは、前記第2の領域及び前記第3の領域を横断するノードである、実施形態26又は27に記載の装置。
実施形態29:
前記第3の領域は、前記L3VPNサービスを搬送する、実施形態28に記載の装置。
実施形態30:
前記第1の領域は、第1の自律システムASであり、前記第1のノードは、前記第1のASの自律システム境界ルータASBRであり、
前記第3の領域は、第2のASであり、前記第3のノードは、前記第2のASのASBRである、実施形態28又は29に記載の装置。
実施形態31:
IPv4ネットワークは、前記第1の領域の中に展開され、MPLSネットワークは、前記第2の領域の中に展開され、前記第1のパケットは、IPv4パケットであり、前記第2のパケットは、MPLSパケットである、実施形態21に記載の装置。
実施形態32:
前記第2の領域は、L3VPNサービスを搬送する、実施形態31に記載の装置。
実施形態33:
前記第1の現地フロー検出情報は、
現地フロー情報遠隔測定法iFIT現地フロー検出情報、又は、帯域内運用管理及び保守iOAM現地フロー検出情報、を含む、実施形態19乃至32のうちのいずれか1つに記載の装置。
実施形態34:
コンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されるときに、実施形態1乃至15のうちのいずれか1つに記載の方法を実装する、コンピュータプログラム製品。