JP2023520449A - 呼吸努力を決定するシステム及び方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、被験者の呼吸努力を決定するためのシステム及び方法を提供する。該方法は、被験者が穏やかに呼吸していることを表す穏和信号、及び被験者が強いられて呼吸していることを表す強制信号を取得するステップを含む。次いで、穏和信号は第1の平均化ウインドウにわたって平滑化される一方、強制信号は第2の平均化ウインドウにわたって平滑化され、ここで、第1の平均化ウインドウは第2の平均化ウインドウよりも長い。該平滑化された穏和信号及び平滑化された強制信号に基づいて、呼吸努力を決定できる。

Description

本発明は、被験者の呼吸努力を決定するシステム及び方法に関する。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)及びその他の呼吸器疾患を有する被験者では、胸骨傍筋活動(例えば、第2肋間空間に配置された電極を使用した表面筋電図(EMG)から測定される)の評価が、被験者の呼吸努力の強度、タイミング及び持続時間を、呼吸筋負荷と呼吸筋能力との間のバランスの指標として推定するために有効であり得る。以前の研究から、穏やかな吸気中に発生する最大EMGレベルは、神経呼吸ドライブ(NRD)に関連していることが知られている。COPD患者では、急性増悪時に観察される肺過膨張の増加の間に、呼吸筋の負荷と能力との間のバランスに変化があり、これが神経呼吸ドライブに反映される(能力の低下と負荷の増加はNRDの増加をもたらす)。被験者におけるNRDを評価する一方法は、被験者の呼吸努力を測定することである。
呼吸努力の正規化されたバージョンを決定するために、鼻を介しての鋭い最大吸気が使用される。しかしながら、このような操作自体は大きなばらつきを有することが知られており、罹患した被験者の動機の欠如又は疼痛抑制により、潜在的に偏っている可能性がある。特に、疼痛関連抑制を伴う臨床応用(例えば、急性の被験者)及び高齢の被験者では、そのような完全な活性化を達成することは困難である。更に、被験者は最大吸気操作中に他の筋肉、例えば姿勢筋を動員する可能性があり、これは、測定の妨害として働き、最大操作の間に得られる最大RMS値を潜在的に上昇させる。
したがって、呼吸努力が取得される方法を改善する必要がある。
米国特許出願公開第2013310699号は、監視装置を使用して神経呼吸ドライブを測定することを含む、患者を監視する方法を開示している。
本発明は、請求項により定義される。
本発明の一態様による例によれば、被験者の呼吸努力を決定するためのシステムが提供され、該システムはプロセッサを有し、該プロセッサは:
被験者がリラックスして(穏やかに)呼吸していることを表す穏和信号を受信し;
被験者が強いられて(無理に)呼吸していることを表す強制信号を受信し;
前記穏和信号を第1の平均化ウインドウにわたって平滑化することに基づいて、平滑化された緩和信号を決定し;
前記強制信号を第2の平均化ウインドウにわたって平滑化することに基づいて、平滑化された強制信号を決定し、ここで、前記第1の平均化ウインドウは該第2の平均化ウインドウよりも長く;及び
前記平滑化された穏和信号及び前記平滑化された強制信号に基づいて、呼吸努力を決定する;
ように構成される。
当該システムは、前記穏和信号及び/又は前記強制信号を取得するための少なくとも2つの電極を更に含むことができる。
前記穏和信号は、被験者にリラックスした方法で呼吸するように求めると共に、前記電極からの信号を測定することにより取得される。前記強制信号は、被験者に無理に鋭い方法で吸気するように、すなわち鼻吸気(スニフ)するように求めることにより取得される。これら信号の各々に対して、平滑化関数が計算される。例えば、各信号の移動二乗平均平方根(RMS)を計算できる。リラックスした呼吸操作には一層長い時間が掛かるので、当該穏和信号の移動RMSには、より長い平均化ウインドウが適用され得る。強いられた呼吸操作は短くする必要があるため、より短い平均化ウインドウによる移動RMSが有利である。斯かる異なる平均化ウインドウの値は、平均的な被験者が吸気を行う(リラックスして及び強制されて)のに掛かる時間に依存するであろう。穏和信号及び強制信号に対して異なる平均化ウインドウを使用することにより、各信号に対して、望ましくないノイズを一層効果的に除去しながら情報の喪失無しで適切な平均化が実行される。
このように、平滑化された穏和信号及び平滑化された強制信号から、被験者の呼吸努力を決定することが可能となる。該平滑化された(例えば平均の)穏和信号及び平滑化された(例えば平均の)強制信号に基づいて呼吸努力を決定する多くの方法が存在する。例えば、当該信号を、呼吸努力を決定するために訓練されたニューラルネットワークに入力することができ、両信号のピーク値を比較することができ、両信号のスペクトル密度を比較することができ、等々である。
前記少なくとも2つの電極は、傍胸骨肋間筋から信号を受信するように構成できる。
傍胸骨筋の電気的活動を、呼吸(息)努力を推定するために使用できる。該電気的活動は、被験者の傍胸骨筋(胸骨の近く)上の第2肋間空間に2つの電極を配置することにより決定することができる。
前記プロセッサは、更に:
前記平滑化された穏和信号から複数のピーク値を取得し;
前記平滑化された強制信号から複数のピーク値を取得し;
前記平滑化された穏和信号の複数のピーク値の平均値を計算することに基づいて平均穏和ピーク値を決定し;
前記平滑化された強制信号の複数のピーク値の最大ピークに基づいて最大強制ピーク値を決定し;及び
前記平均穏和ピーク値を前記最大強制ピーク値により除算することに基づいて前記呼吸努力を決定する;
ように構成できる。
信号を平滑化することは、移動二乗平均平方根又は平均絶対値を計算することを含み得る。
当該システムはディスプレイを更に有することができ、該ディスプレイは:
前記穏和信号;
前記強制信号;
前記平滑化された強制信号;
前記平滑化された穏和信号;及び
前記呼吸努力;
のうちの1以上を表示するように構成される。
当該システムはユーザ入力インターフェースを更に有することができ、該ユーザ入力インターフェースは:
前記穏和信号に対して計算されるべき平滑化のタイプ;
前記強制信号に対して計算されるべき平滑化のタイプ;
前記第1の平均化ウインドウの持続時間;
前記第2の平均化ウインドウの持続時間;及び
前記穏和信号及び前記強制信号のうちの1以上に適用されるべきフィルタリングのタイプ;
のうちの1以上をユーザから受信するように構成される。
本発明は被験者の呼吸努力を決定するための方法も提供し、該方法は:
被験者がリラックスして呼吸していることを表す穏和信号を受信するテップ;
被験者が強いられて呼吸していることを表す強制信号を受信するステップ;
前記穏和信号を第1の平均化ウインドウにわたって平滑化するステップ;
前記強制信号を第2の平均化ウインドウにわたって平滑化するステップであって、前記第1の平均化ウインドウが該第2の平均化ウインドウよりも長いステップ;及び
前記平滑化された穏和信号及び前記平滑化された強制信号に基づいて呼吸努力を決定するステップ;
を有する。
例えば、上記穏和信号及び強制信号は、被験者の過去の評価から、又は被験者からリアルタイムで取得することができる。両信号の平滑化された値(例えば、平均値)は、異なる平均化ウインドウで計算され、前記呼吸努力は、該平滑化された強制信号及び該平滑化された穏和信号から計算される。
前記第1の平均化ウインドウは少なくとも0.2秒とすることができ、前記第2の平均化ウインドウは最大で0.2秒とすることができる。
人は毎分10~40呼吸のリラックスした速度で呼吸する傾向があり、より低い数値は一般的に高齢者に関連し、より高い数値は幼児に関連する。したがって、平均化の間に情報が失われないことを保証することを要する当該平均化ウインドウは、呼吸速度よりも小さくなければならない(例えば、0.5秒)。同様に、鼻吸気は典型的なリラックスした呼吸よりも短い時間内で行われるので、強制信号のための平均化ウインドウは、穏和信号のための第1の平均化ウインドウよりも小さくなければならない(最大で0.2秒)。
当該方法は、被験者上に配置された少なくとも2つの電極から該被験者が呼吸していることを表す信号を取得するステップ及び該信号をフィルタリングするステップを更に有することができる。
前記信号を平滑化するステップは、移動二乗平均平方根又は平均絶対値を計算するステップを有し得る。
前記呼吸努力を決定するステップは:
前記平滑化された穏和信号から複数のピーク値を得るステップ;
前記平滑化された強制信号から複数のピーク値を得るステップ;
前記平滑化された穏和信号の前記複数のピーク値の平均を計算することに基づいて平均穏和ピーク値を決定するステップ;
前記平滑化された強制信号の前記複数のピーク値の最大ピークに基づいて最大強制ピーク値を決定するステップ;及び
前記平均穏和ピーク値を前記最大強制ピーク値により除算することに基づいて前記呼吸努力を決定するステップ;
を有し得る。
当該方法は:
前記穏和信号に対して計算されるべき平滑化のタイプ;
前記強制信号に対して計算されるべき平滑化のタイプ;
前記第1の平均化ウインドウの持続時間;
前記第2の平均化ウインドウの持続時間;及び
前記穏和信号及び前記強制信号の1以上に適用されるべきフィルタリングのタイプ;
のうちの1以上をユーザから受信するステップを更に有し得る。
本発明はコンピュータプログラムも提供し、該コンピュータプログラムは、処理システム上で実行された場合に、上記で定義された方法を実施するためのコード手段を含む。
本発明の上記及び他の態様は、以下に記載される実施形態から明らかとなり、該実施形態を参照して解明されるであろう。
本発明をよりよく理解すると共に、本発明がどのように実施され得るかをより明確に示すために、例示のみとして、添付図面が参照される。
図1は、身体上のどこで呼吸筋活動を測定できるかを示している。 図2は、穏やかに呼吸する被験者からの信号を表す3つのグラフを示す。 図3は、呼吸する被験者のEMG信号を表す6つのグラフを示す。 図4は、呼吸努力が決定されるシステムの第1の例を示す。 図5は、呼吸努力を決定する方法の一例を示す。 図6は、ピークの特徴を表す3つのグラフを示す。 図7は、呼吸努力が決定されるシステムの第2の例を示す。
本発明を、図面を参照して説明する。
詳細な説明及び特定の例は、当該装置、システム及び方法の例示的実施形態を示しているが、説明のみを目的としており、本発明の範囲を限定することは意図していないことを理解されたい。本発明の装置、システム及び方法のこれら及び他のフィーチャ、態様及び利点は、以下の記載、添付請求項及び添付図面からよりよく理解されるであろう。図は概略的に過ぎず、実寸通りには描かれていないと理解されたい。また、同一又は同様の部分を示すために、全図を通して同様の参照番号が使用されていることも理解されたい。
本発明は、被験者の呼吸努力を決定するためのシステム及び方法を提供する。該方法は、被験者が穏やかに(リラックスして)呼吸していることを表す穏和信号、及び被験者が強いられて(無理に)呼吸していることを表す強制信号を得るステップを含む。次いで、上記穏和信号は第1の平均化ウインドウにわたって平滑化される一方、上記強制信号は第2の平均化ウインドウにわたって平滑化され、ここで、第1の平均化ウインドウは第2の平均化ウインドウよりも長い。このようにして、上記の平滑化された穏和信号及び平滑化された強制信号に基づいて、呼吸努力を決定できる。
図1は、呼吸筋活動を測定できる被験者104の身体上の位置の例を示す。胸骨(胸骨傍)の近傍において第2肋間空間に対称に配置された2つの筋電図(EMG)電極102を、当該測定に使用することができる。2つの電極102は単一のEMGパッチ内に取り付ける(又は該パッチ上に取り付ける)ことができ、これにより、順次の測定毎に(例えば、毎日)同じ呼吸筋群を評価するための斯かる2つの電極102の配置が容易になる。電極102は被験者104による吸気の間の傍胸骨内肋間筋の活性化による吸気呼吸努力を主に測定することが知られている。
2つのEMG電極102を介して、吸気中に第2肋間腔傍胸骨筋で測定された信号を、複数の測定が複数の日にわたって実行される場合はCOPD患者104の日々の悪化又は改善の指標として、及び退院後の再入院の予測因子としても使用できる。
しかしながら、第2肋間腔における呼吸筋活動からの信号は、心拍からの心電図(ECG)信号も含む。
図2は、呼吸中の被験者104からの信号を表す3つのグラフを示す。
上のグラフa)は、COPD患者104のリラックスした呼吸中の生のEMG及び ECG信号(除去されることを要する心臓の電気活動からの寄与分-ECG寄与分- を含む)を示す。該ECG寄与分は、周期的な強いピーク(既知のQRS群を形成する)により認識できる。
中央のグラフb)はRMS値を(y軸上にμVで)示しており、該値からは特定の1回の通常の呼吸204における最大RMSレベルが約20μVであることが分かる。この最大RMSレベルは、吸気傍胸骨筋の最大動員に対応する。グラフb)には、ECGのRMS信号ピーク202も見られる。
下のグラフc)は、被験者の鼻内の圧力を測定する流量センサ(フローセンサ)からの信号を示している。この信号における谷(負圧)は吸気を示している。
RMS信号の最大値がリラックスした呼吸フェーズで考察される場合、このRMS信号のレベルが被験者の皮下皮膚組織のレベルにより影響され得るという欠点が存在する。実験からは、被験者104がより肥満である場合、RMS値は典型的に一層低いことも分かっている。更に、EMGの振幅は電極102と筋肉との間の距離に伴い減少することも知られている。
この問題の解決策として、被験者104は一連の最大努力操作(例えば、1分間)を行なうこともでき、この操作中に最大RMSピークレベルの測定値を取ることができる。これにより、リラックスした呼吸中のRMSピークレベルの平均を、最大努力操作中のRMSピークレベルの最大値で除算する(正規化する)ことができる。この正規化の重要な利点は、最大のあり得る筋肉動員に対する呼吸筋動員のパーセンテージとして示される測定値をリラックスした呼吸中に得ることである。この結果(例えばパーセンテージ)を得ることにより、被験者104を改善又は悪化に関して評価するための閾値を一層容易に定義することができる。
中央のグラフb)における強調された領域204は、被験者104が吸気を行った時間を示す。吸気EMG信号204は、RMS信号における一層長い持続時間及び一層低い振幅によりECG信号202から区別される。ECG信号202は周期的であり、吸気EMG信号204と比較すると鋭いピークを有する。
図3は、被験者の呼吸のEMG信号を表す6つのグラフを示している。
第1のグラフa)は、EMG及びECG信号を示す。該信号は傍胸骨位置で測定されているので、ECG寄与分が著しい。x軸は時間を秒で示している。
第2のグラフb)は、ECG寄与分が除去されたトレース(「ECG除去EMG」) を示し、ここでは、ECG汚染の除去のために200Hzハイパスフィルタが使用されている。
第3のグラフc)は、ECGを除去したEMGのRMSを示し、ここで、該RMSの計算のために2つの平均化ウインドウ、すなわち、50ミリ秒の平均化ウインドウ及び1秒の平均化ウインドウが使用されている。
第4のグラフd)は、1秒の平均化ウインドウによるECGを除去したEMGのRMSを示している。
第5のグラフe)は、50msの平均化ウインドウによるECGを除去したEMGの RMSを示している。
第6のグラフf)は、最初の60秒に関しては1秒の平均化ウインドウによるECGを除去したEMGのRMSを、及び最後の60秒に関しては50msの平均化ウインドウによるECGを除去したEMGのRMSを示している。
リラックスした呼吸では1秒の平均化時間が好ましい。1秒のRMSは幾らかのECG(残留)汚染を除去し、1秒のRMSは穏和信号に対して一層明確に定まったピークレベル(ノイズの一層良好な平均化)を有するからである。例えば、穏和ピーク302aは、302bと比較して一層明確に定まったピーク及び一層低いノイズレベルを有している。
しかしながら、最後の60秒における鼻吸気(強制信号)の領域の場合、1秒の平均化によるRMS計算は、鼻吸気(スニフ)操作中のRMSレベルを低下させることが分かる。このことは、鼻吸気が、非常に短い時間にわたり強く活性化される胸骨傍呼吸筋のみを有する鋭い吸気操作であるという事実に関連している。更に、1秒のRMS計算の場合、長い持続時間の鼻吸気(例えば、約75秒における最初の鼻吸気操作)は、短い持続時間の鼻吸気(例えば、約115秒における最後の鼻吸気操作)と比較して、遙かに高いRMS値を生成することが分かる。このことは望ましくない。何故なら、その持続時間とは無関係である再現可能な最大鼻吸気レベル測定値を有することが好ましいからである。例えば、強制ピーク304aは、強制ピーク304bと比較すると、遙かに低いRMSピークレベルを有している。
したがって、リラックスした呼吸と鼻吸気操作との両方に対して最良の出力結果を提供するRMS平均化ウインドウのための可能な唯一の選択は存在しない。
リラックスした呼吸に対するRMS計算のための長い平均化ウインドウ及び鼻吸気操作に対するRMS計算のための短い平均化ウインドウを有することが望ましい。このように、リラックスした呼吸のためのRMS計算及び鼻吸気操作のためのRMS計算、すなわち、図3のグラフf)に示されるような、リラックスした呼吸に対する第1の(長い)平均化ウインドウ(例えば、1秒)によるRMS及び鼻吸気操作に対する第2の(短い)平均化ウインドウ(例えば、50ms)によるRMSを区別することが好ましい。
図4は、呼吸努力を決定するためのシステムの第1の例を示している。最初に、被験者の呼吸を表す信号402が取得される。該信号は、被験者104の電極102から、又は被験者104に関する事前に記録された履歴データから得ることができる。信号402は、被験者がリラックスして呼吸している、及び/又は被験者が無理して呼吸している期間をカバーし得る。信号402は、次いで、プロセッサ404により処理される。
オプションとして、信号402がまだフィルタリングされていない場合、該信号402は最初にECG除去ブロック406によりフィルタリングされ得る。これにより、フィルタ処理された穏和信号及びフィルタ処理された強制信号が生成される。EMG信号は傍胸骨領域で測定されるため、該信号にはECG汚染(ECG及びEMG)が存在するであろう。したがって、ECG除去ブロック406はEMG及びECG信号に対して使用され得、該ブロックでは以下の2つのタイプのECG除去技術が適用され得る。
(i)ECG寄与分は一般的に200Hzを超えると最小限になることが分かっているので、ECG寄与分を効果的に除去するために、ハイパスフィルタがスペクトルドメインにおいて例えば200Hzのカットオフ周波数で適用される、スペクトル的ECG除去;及び
(ii)ECG寄与分からP波及びT波を効果的に除去するためにハイパスフィルタが約20Hzのカットオフ周波数で適用されると共に、残りのQRS群が時間的マスキングにより除去される、時間的ECG除去。
上記スペクトル的ECG除去は、高いカットオフ周波数を有することによりECG信号の全てのスペクトル寄与分を除去する。上記時間的ECG除去は、周波数ドメインにおける一層高い周波数スペクトル成分は保持するが、ECGモデルに基づき、例えば、時間ゲーティングされたフィルタリング技術を使用して時間ドメインでの特徴的な形状に基づいて高周波QRS群を除去する。
これらの方法のどちらを使用するかは、当該アプリケーションに、すなわち、どの程度多くの寄与分を20~200Hzの範囲内に維持するかに、依存する。容易な実施化及び不整脈に対するロバストさのために、スペクトル的ECG除去を使用することができる。Rピークの検出及びECGモデルの構築が回避されるからである。
ECG除去ブロック406の出力は、当該EMG測定を妨げないようなレベルまでECG汚染がない信号を表す。吸気EMGブロックにおいて、このECG除去信号から吸気フェーズ408が選択される。
吸気フェーズ408は、被験者がリラックスして呼吸し又は鼻吸気を行うことに基づいて、少なくともリラックスした呼吸及び強いられた呼吸を含み得る。
吸気フェーズ408がリラックスした呼吸であることに基づいて、第1の(長い)平均化ウインドウ412による平滑化関数が当該EMG信号に適用されて、平滑化された穏和信号410を得る。吸気フェーズ408が強いられた呼吸(鼻吸気)であるに基づいて、第2の(短い)平均化ウインドウ416による平滑化関数が該EMG信号に適用されて、平滑化された強制信号414を得る。
吸気フェーズ408は、例えば、看護師が何時リラックスした呼吸を行うべきか及び何時鼻吸気を行うべきかを被験者104に伝えることに基づいて、又は自動鼻吸気検出器により決定できる。
吸気フェーズ408は、当該ECG除去信号のRMSにおける最大ピーク420を選択するためのガイドとして使用できる。リラックスした呼吸の間において、各呼吸サイクルにおけるピークが選択され、例えば1分間にわたる平均418が計算され得る。リラックスした呼吸の後、被験者104は鼻吸気を行うように求められる。各鼻吸気操作におけるピークが検出され、利用可能な全鼻吸気(例えば、1分内に実行された)の最大値420が計算され得る。計算される臨床的EMGパラメータは、例えば、鼻吸気操作から得られた最大ピーク値420で正規化された(除算された)リラックスした呼吸の平均ピーク値418に基づく呼吸努力422である。このようにして、改善又は悪化に関する被験者の評価のための、最大可能筋動員に対する呼吸筋動員のパーセンテージを表す尺度が得られる。
前記ECG及びEMG信号は、サンプルをブロックで又は例えば10秒若しくは1分のウインドウ内で収集するためにバッファリングすることができる。恐らくは、該バッファリングは、例えば各反復で10秒進められた1分間のデータの出力を可能にするために、以前の反復とのオーバーラップも含む。
前記ECG及びEMG信号は、代わりに、例えばメモリモジュールから受信され、更に処理され(異なる平均化ウインドウで)得る。これは、被験者の履歴データを分析するためのものであり得る。該受信される信号は、事前にフィルタリング(ECG信号を除去)することもできる。
オプションとして、吸気フェーズ408は、呼吸信号426を決定する呼吸ユニット424の助けを借りて決定される。例えば、胸部の傾斜を測定するために加速度計を被験者の胸部上に配置することができる。他の例として、患者の鼻内の圧力を測定する流量センサを使用することもできる。
被験者がリラックスして呼吸していること及び被験者が強制的に呼吸していることを表す呼吸信号426は、EMG信号402が得られる方法と同様の方法で得ることができる。強制呼吸信号及び穏和呼吸信号から複数のピークを得ることができる。これらピークの最大値(又はピークの方向に応じて最小値)は、強制呼吸信号における鼻吸気の質を表し得る。強制呼吸ピークの最大値(例えば、ピーク振幅)は、他の強制呼吸ピークの値、閾値、又は穏和呼吸ピークと比較され得る。
呼吸信号426は、該呼吸信号426の持続時間、最大値、最小値、及び/又はノイズに基づいて、EMG信号402が被験者104のリラックスした呼吸を表しているか又は強制的な呼吸を表しているかを判定するために使用することもできる。例えば、流量センサが呼吸信号426を決定するために使用される場合、リラックスした呼吸操作は鼻吸気よりも少ない流量を生じ、かくして、吸気フェーズ408を該流量センサの流量により判定できる。
自動鼻吸気検出モジュールを使用することもできる。該自動鼻吸気検出器は、呼吸信号426に基づいて及び/又はEMG信号402に基づいて、当該信号が穏和信号であるか又は強制信号であるかを検出できる。このことは、複数の被験者に対する事前較正、EMG信号402を生成した被験者104に対する較正、又はEMG信号の所定の閾値電圧(又はRMS電圧)を用いて行うことができる。
使用される前記平滑化関数及び対応する平均化ウインドウは、ユーザ(看護師)の好み、取得される信号402の質、及び/又は利用可能な処理機器/ソフトウェアに依存し得る。例えば、移動二乗平均平方根(RMS)を穏和信号及び強制信号の両方に対して使用でき、上記平均化ウインドウは、図3のグラフc)、d)、e)及びf)に示したように、該移動RMSの平均化ウインドウとなる。他の例として、当該信号に対して移動平均を計算でき、又は当該信号を近似するために曲線当てはめを使用することもできる。
最適な平均化ウインドウを決定するために、種々の平均化ウインドウで平滑化された一連の信号を計算し、互いに比較することができる。平均化ウインドウの適合性は、ユーザ(看護師等)の判断、又は実際の信号と平滑化された信号とのデータポイント間の平均差に依存し得る。
ユーザが特定のパラメータを入力するためのユーザ入力インターフェースも存在し得る。例えば、ユーザは、穏和信号及び強制信号のための平滑化関数のタイプ、第1及び第2の平均化ウインドウの持続時間、及び/又はECG除去技術、並びに必要とされる他のフィルタリング処理を入力することができる。
図5は、呼吸努力422を決定する方法の一例を示している。幾つかの研究から、鋭い最大吸気操作の完全に自動化された検出は実現することが実際には非常に困難であることが分かっているので、被験者による可能な最良の最大吸気操作を得るための手順において看護師(スポットチェックの呼吸努力測定を実行する)を「ガイド」することが好ましい。
強制ピーク502が、最初に、平滑化された強制信号414から識別され得る。次いで、強制ピーク502及び該強制ピークの特徴503に基づいて、一連の候補ピーク504が選択され得る。ユーザ(例えば、看護師)は、次いで、該ユーザの判断に基づいて、ユーザ入力506を介して上記候補ピークのうちの1つ又はユーザ識別ピーク508を選択できる。次いで、ユーザ識別ピーク508及び平滑化された穏和信号410を使用して、呼吸努力422を計算できる。
例えば、平滑化された穏和信号410から穏和ピークを識別でき、次いで、これら穏和ピークの平均値を決定できる。呼吸努力422は、例えば、ユーザ識別ピーク508の値により除算された平均穏和ピーク値として得ることができる。
また、有効な鼻吸気操作が実行された場合、前記「一連の」鼻吸気操作はユーザ(例えば、看護師)により中止させることができる。このように、被験者104が強制呼吸操作(鼻吸気)を行うのに費やされる時間を最小限に抑えることができる。
図6は、前記ピークの特徴503を表す3つのグラフを示す。
上のグラフa)は、ハイパスフィルタ処理された(>200Hz)EMG信号のRMS信号を示す。x軸は秒単位での時間に対応する。
中央のグラフb)は、低対高(L/H)周波数成分比を示し、ここで、低周波数成分はEMG信号の20Hzから200Hzまでにおいて計算される一方、高周波数成分はEMG信号の>200Hzから計算される。
下のグラフc)は、各吸気の持続時間を示す。
候補鼻吸気の選択は、候補鼻吸気操作の幾つかの特徴503の測定(例えば、スペクトルの鋭さ及び平坦さ)及び鼻吸気尺度の履歴のロギングに基づいて決定され得る。この全ての情報を看護師に(リアルタイムに)供給して、可能な最良の鼻吸気操作を選択し、良好な鼻吸気操作が得られた場合は鼻吸気セッションを中止させることができる。
例えば、候補鼻吸気を決定するために以下の特徴503を使用できる:
(i)この最大操作の間におけるEMG信号の(時間的)「鋭さ」に対応する鋭さの指標(例えば、最大操作は RMSの測定値の低い値で開始し、急速に高いRMS値に移行し、或る妥当な時定数で低いRMS測定値に戻るべきである)。例えば、鋭さ指標は、時間に対するRMS信号の一次導関数から決定できる。
(ii)この最大操作の間におけるEMG信号のスペクトルの「平坦さ」に対応するスペクトル平坦さ指標。該スペクトル平坦さは、2つの範囲の間の周波数成分の比較に基づくものである。吸気バーストの間において、EMGスペクトルは相当にフラットである。しかしながら、鼻吸気操作中に汚染(姿勢)筋肉の動員がある場合、スペクトルは一層多くの低周波数を含む。このように、スペクトルの平坦さ指標は、例えば、高周波成分(例えば、>200Hz)と低周波成分(例えば、20~200Hz)との間の比を測定することにより決定できる。不十分に行われる鼻吸気操作の間においては、この周波数比が低下することが分かる。これら周波数成分(高及び低)は、各周波数範囲の測定されたパワーから導出できる。
グラフb)の高対低パワー比における値は、いずれも、低周波成分に比べて高周波成分の割合が高いことを示しており、これは、鼻吸気の間において姿勢筋の動員が小さいことを示している。最初の3つの鼻吸気(75秒から95秒まで)は、最後の3つの鼻吸気(95秒から120秒まで)と比較して比が小さいことが分かる。したがって、最後の3つの鼻吸気は、姿勢筋からの汚染低周波数の割合が低いので、一層良好に実行されたと見なされる。
EMG信号の持続時間が下側のグラフに示され、ここでは、リラックスした呼吸(0 秒から60秒まで)の場合、呼吸の持続時間は鼻吸気操作(60秒から120秒まで)と比較して遙かに長い(鋭さが少ない)ことが明確に分かる。また、最後の4つの鼻吸気が、最初の2つの鼻吸気と比較して、一層鋭い(一層短い持続時間を有する)ことも分かる。
候補ピーク504は、各ピークのスペクトルの平坦さ指標及び鋭さ指標に基づいて選択できる(例えば、被験者が鼻吸気を行っている際にリアルタイムに)。このように、適切なフィードバックを看護師に通知でき、次の最大努力操作が、より良い方法で実行され得るようにする。例えば、操作が十分に強くなかった、十分に速く行われなかった (鋭さ)、又は操作が呼吸筋だけで行われなかった(例えば、姿勢筋も動員され、十分なスペクトルの平坦さが得られなかった)という自動的指示情報を看護師に通知して、被験者に更にフィードバックを供給することができる。
上記フィードバックは、例えば、ディスプレイ、スピーカ、対話型ユーザインターフェース又はそれらの任意の組み合わせ等の視聴覚出力装置により伝達することができる。供給される該フィードバックは、強制ピークがピークの鋭さ指標及び/又はスペクトル平坦さ指標に基づいて候補ピーク504として選択されたか、選択された候補ピーク504の数、強制ピーク502が何故候補ピーク504として選択されなかったか(例えば、時間が掛かりすぎた、姿勢筋を使用した、十分に強くなかった等)、並びに各ピークについて測定された特徴及びこれらの特徴が他の強制ピーク502の特徴とどのように比較されるか、を含み得る。以前の強制ピーク502に関するフィードバックも表示され得る。
候補ピーク504及び各ピークの上記フィードバックに基づいて、看護師は当該鼻吸気操作セッションを何時中止するかを決定できる。ここでも、この決定を容易にさせるために、看護師に何らかのガイダンスを提供できる。例えば、最後に実行された鼻吸気に関する何らかの情報を提示できる。他の例では、最後に実行された鼻吸気の振幅又は質の傾向を示して、もはや改善の余地がないことを容易に認識できるようにする。当該鼻吸気セッションの早期の中止により、被験者104に対する不必要なストレスを回避できる。
図7は、呼吸努力422を決定するためのシステムの第2の例を示す。例えば、電極102は、穏和フェーズRMSのピークレベルの平均418を得ることに焦点を当てて、数分間(例えば3分間)にわたりEMG信号402を記録できる。
平滑化された穏和信号410及び平滑化された強制信号414は示されているが、図が煩雑にならないように、図4の平均化ウインドウ(412及び416)は省略されている。
最初の数分間が経過したら、通常のリラックスした呼吸の平均418及び最大702が計算され、当該システムは、自動的に、該システムが最大努力操作(鼻吸気)の間におけるRMSピークを識別しようとするモードに入る。
平滑化された強制信号414から強制ピーク識別するために、穏和呼吸フェーズ(最大努力呼吸フェーズに先行する)から得られた情報を例えば以下のように使用することができる:
(i)最大操作の間におけるRMSピークレベルを、絶対閾値(最小)RMSピークレベルに対して、又はリラックスした呼吸の間におけるRMSピークレベルに対して比較する。例えば、最大努力吸気のRMS値は、リラックスした吸気の間におけるRMSピークレベルの最大値と比較して少なくとも25%高いと仮定する;及び
(ii)呼吸信号426を使用して、最大操作を、絶対(最小)呼吸レベル(圧力又は傾斜)に対して、又はリラックスした呼吸の間における呼吸ピークレベル704に対して検出する。例えば、最大努力圧力はリラックスした吸気の間における圧力ピークレベル704の最大値と比較して少なくとも25%高いと仮定する。代わりに、最大操作は、加速度計の傾きが、例えば、リラックスした吸気の間における傾きと比較して少なくとも25%高い場合に識別され得る。
候補ピークの選択は、穏和呼吸フェーズに基づくこともできる。EMG信号402の特徴503(例えば、鋭さ指標及びスペクトル平坦さ指標)を最大吸気操作中に考察して、被験者により行われた鼻吸気の質に関する情報を看護師に提供することができる。特徴503はディスプレイ706に出力でき、候補ピーク504の何れが呼吸努力422の計算に最適であるかを看護師が決定できるようにする。
更に、平滑化穏和信号410、穏和信号、平滑化強制信号414、強制信号、呼吸信号426及び/又はピーク候補504をディスプレイ706上に表示できる。このように、看護師は、ディスプレイ706上の情報に基づいてユーザ入力インターフェース506を介することにより、候補ピーク504に基づいてユーザ識別ピーク508を選択できる。代わりに、看護師は、該看護師の判断に基づき、被験者104により行われた操作の成果(例えば、音、持続時間)に基づいてユーザ識別ピーク508を選択することもできる。
当業者であれば、本明細書に記載の任意の方法を実行するためのプロセッサを容易に開発することができるであろう。このように、フローチャートの各ステップは、プロセッサにより実行される異なる動作を表すことができ、該処理プロセッサの対応するモジュールにより実行することができる。
前述したように、当該システムはデータ処理を実行するためにプロセッサを使用する。該プロセッサは、必要な種々の機能を果たすために、ソフトウェア及び/又はハードウェアを使用して種々の方法で実施化できる。該プロセッサは、通常、必要な機能を果たすためにソフトウェア(マイクロコード等)を使用してプログラムできる1以上のマイクロプロセッサを使用する。該プロセッサは、幾つかの機能を果たすための専用のハードウェア及び1以上のプログラムされたマイクロプロセッサ並びに他の機能を果たすための関連する回路の組み合わせとして実施化できる。
本開示の種々の実施形態に使用できる回路の例は、これらに限定されるものではないが、通常のマイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を含む。
種々の実施形態において、上記プロセッサは、RAM、PROM、EPROM及び EEPROM(登録商標)等の揮発性及び不揮発性コンピュータメモリ等の1以上の記憶媒体に関連し得る。該記憶媒体は、1以上のプロセッサ及び/又はコントローラ上で実行された場合に、必要な機能を果たす1以上のプログラムでコード化され得る。種々の記憶媒体は、プロセッサ又はコントローラ内に固定でき、又は記憶された1以上のプログラムをプロセッサにロードできるように可搬型であってもよい。
開示された実施形態に対する変形は、当業者によれば、請求項に記載の発明を実施する際に、図面、本開示及び添付の請求項を検討することにより、理解し、実行することができる。請求項において、「有する(含む)」という文言は他の要素又はステップを除外するものではなく、単数形は複数を除外するものではない。
単一のプロセッサ又は他のユニットは、請求項に記載された幾つかの項目の機能を果たすことができる。
特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これら手段の組み合わせが有利に使用できないことを示すものではない。
コンピュータプログラムは、他のハードウェアと共に又は他のハードウェアの一部として供給される光記憶媒体又はソリッドステート媒体等の適切な媒体により記憶/分配できるのみならず、インターネット又は他の有線若しくは無線通信システムを介して等のように、他の形態で分配することもできる。
「適合された」という用語が請求項又は説明で使用される場合、該「適合された」という用語は、「構成された」という用語と同等であることを意図していることに留意されたい。
請求項における如何なる参照記号も、当該範囲を限定するものと解釈されるべきではない。

Claims (13)

  1. 被験者の呼吸努力を決定するためのシステムであって、該システムはプロセッサを有し、該プロセッサが、
    被験者がリラックスして呼吸していることを表す穏和信号を受信し、
    被験者が強いられて呼吸していることを表す強制信号を受信し、
    前記穏和信号を第1の平均化ウインドウにわたって平滑化することに基づいて、平滑化された緩和信号を決定し、
    前記強制信号を第2の平均化ウインドウにわたって平滑化することに基づいて、平滑化された強制信号を決定し、ここで、前記第1の平均化ウインドウは該第2の平均化ウインドウよりも長く、及び
    前記平滑化された穏和信号及び前記平滑化された強制信号に基づいて、呼吸努力を決定する、
    システム。
  2. 前記穏和信号及び/又は前記強制信号を取得するための少なくとも2つの電極を更に有する、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記プロセッサが、更に、
    前記平滑化された穏和信号から複数のピーク値を取得し、
    前記平滑化された強制信号から複数のピーク値を取得し、
    前記平滑化された穏和信号の複数のピーク値の平均値を計算することに基づいて平均穏和ピーク値を決定し、
    前記平滑化された強制信号の複数のピーク値の最大ピークに基づいて最大強制ピーク値を決定し、及び
    前記平均穏和ピーク値を前記最大強制ピーク値により除算することに基づいて前記呼吸努力を決定する、
    請求項1又は2に記載のシステム。
  4. 前記信号を平滑化する動作が、移動二乗平均平方根又は移動平均絶対値を計算する動作を含む、請求項1から3の何れか一項に記載のシステム。
  5. 前記システムがディスプレイを更に有し、該ディスプレイが、
    前記穏和信号、
    前記強制信号、
    前記平滑化された強制信号、
    前記平滑化された穏和信号、及び
    前記呼吸努力
    のうちの1以上を表示する、請求項1から4の何れか一項に記載のシステム。
  6. 前記システムがユーザ入力インターフェースを更に有し、該ユーザ入力インターフェースが、
    前記穏和信号に対して計算されるべき平滑化のタイプ、
    前記強制信号に対して計算されるべき平滑化のタイプ、
    前記第1の平均化ウインドウの持続時間、
    前記第2の平均化ウインドウの持続時間、及び
    前記穏和信号及び前記強制信号のうちの1以上に適用されるべきフィルタリングのタイプ
    のうちの1以上をユーザから受信する、請求項1から5の何れか一項に記載のシステム。
  7. 被験者の呼吸努力を決定するための方法であって、
    少なくとも2つの電極から、被験者がリラックスして呼吸していることを表す穏和信号を受信するテップ、
    少なくとも2つの電極から、被験者が強いられて呼吸していることを表す強制信号を受信するステップ、
    前記穏和信号を第1の平均化ウインドウにわたって平滑化するステップ、
    前記強制信号を第2の平均化ウインドウにわたって平滑化するステップであって、前記第1の平均化ウインドウが該第2の平均化ウインドウよりも長い、平滑化するステップ、及び
    前記平滑化された穏和信号及び前記平滑化された強制信号に基づいて呼吸努力を決定するステップ
    を有する、方法。
  8. 前記第1の平均化ウインドウは少なくとも0.2秒であり、
    前記第2の平均化ウインドウが最大で0.2秒である、
    請求項7に記載の方法。
  9. 被験者上に配置された少なくとも2つの電極により前記穏和信号及び/又は前記強制信号を取得するステップを更に有する、請求項7又は8に記載の方法。
  10. 前記信号を平滑化するステップが、移動二乗平均平方根又は平均絶対値を計算するステップを含む、請求項7から9の何れか一項に記載の方法。
  11. 前記呼吸努力を決定するステップが、
    前記平滑化された穏和信号から複数のピーク値を得るステップ、
    前記平滑化された強制信号から複数のピーク値を得るステップ、
    前記平滑化された穏和信号の前記複数のピーク値の平均を計算することに基づいて平均穏和ピーク値を決定するステップ、
    前記平滑化された強制信号の前記複数のピーク値の最大ピークに基づいて最大強制ピーク値を決定するステップ、及び
    前記平均穏和ピーク値を前記最大強制ピーク値により除算することに基づいて前記呼吸努力を決定するステップ
    を有する、請求項7から10の何れか一項に記載の方法。
  12. 前記穏和信号に対して計算されるべき平滑化のタイプ、
    前記強制信号に対して計算されるべき平滑化のタイプ、
    前記第1の平均化ウインドウの持続時間、
    前記第2の平均化ウインドウの持続時間、及び
    前記穏和信号及び前記強制信号の1以上に適用されるべきフィルタリングのタイプ
    のうちの1以上をユーザから受信するステップを更に有する、請求項7から11の何れか一項に記載の方法。
  13. 処理システム上で実行された場合に、請求項7から12の何れか一項に記載の方法を実施するためのコード手段を有する、コンピュータプログラム。
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