[関連出願の相互参照]
[0001]本出願は、2020年3月27日に出願された「実用車両」(代理人整理番号:PLR-09-29163.01P-US)と題する米国仮特許出願第63/000,889号の優先権を主張し、その完全な開示は、参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
[開示の分野]
[0002]本出願は、実用車両に関し、より詳細には、付属品および他の構成部品を支持するための様々な構成を有する実用車両に関する。
[開示の背景]
[0003]実用車両および全地形型車両などのオフロード走行用に構成された車両は、車両の付属品または他の構成部品を支えることができるようにするために様々な構成を必要とすることがある。車両の用途に応じて、車両は、乗物の牽引(曳航)の大/重荷重、支持貨物またはその他の付属品、空輸移動、および貨物移送のための様々な装着部で構成されることが要求される場合がある。そのため、オフロード地形用に構成され、様々な装着点で大きな/重い荷重を支えることができる車両が必要とされている。
開示の概要
[0004]本開示の一実施形態において、実用車両は、複数の地面係合部材と、前フレーム部分および後フレーム部分を有するフレーム組立体と、フレーム組立体によって支持されるオペレータ領域とを含む。オペレータ領域は、フレーム組立体に取り外し可能に結合されるように構成された少なくとも1つのシートを含む。さらに、実用車両は、少なくとも1つのシートのショルダーベルト用に構成されたシートハーネスと、フレーム組立体によって支持された貨物プラットフォームとを含む。貨物プラットフォームは、貨物プラットフォームの前方範囲がオペレータ領域の後方に位置する第1の位置と、貨物プラットフォームの前方範囲がオペレータ領域内部に位置する第2の位置とを有する。第2の位置にあるとき、貨物プラットフォームはシートハーネスにわたって延びる。
[0005]本開示の別の実施形態において、実用車両は、複数の地面係合部材と、前フレーム部分および後フレーム部分を有するフレーム組立体と、フレーム組立体によって支持されるオペレータ領域と、を備える。オペレータ領域は、フレーム組立体に取り外し可能に結合されるように構成された少なくとも1つのシートと、少なくとも1つのシートのショルダーベルト用に構成されたシートハーネスとを含む。シートハーネスは、第1の位置と第2の位置との間で移動可能である。シートハーネスの一部分は、第1の位置と第2の位置との間の移動中に定着される。
[0006]本開示の更なる実施形態において、実用車両用フレーム構成部品は、実用車両のサスペンション組立体を支持するように構成された第1の装着場所と、実用車両の差動装置を支持するように構成された第2の装着場所と、実用車両のステアリング機構を支持するように構成された第3の装着場所と、移送中に荷重を受け、かつ/または実用車両を支持するように構成された取付け部材を支持するように構成された第4の装着場所と、を備える。
[0007]さらに、本開示の別の実施形態において、実用車両は、複数の地面係合部材と、複数の地面係合部材によって支持されるフレーム組立体と、フレーム組立体によって支持され、少なくとも1つの原動機、該原動機に動作可能に結合された1つの変速機を含むパワートレイン組立体とを備える。車両は、装着組立体を更にを備え、この装着組立体は、パワートレイン組立体をフレーム組立体上に支持するように構成され、フレーム組立体に結合するように構成された下装着部材と、下装着部材に結合されパワートレイン組立体の上部分に接触するように構成された上装着部材とを備える。
[0008]本開示のさらなる実施形態において、実用車両は、複数の地面係合部材と、複数の地面係合部材によって支持されたフレーム組立体と、フレーム組立体によって支持され、少なくとも1つの原動機、この原動機に動作可能に結合された変速機を備えるパワートレイン組立体と、フレーム組立体に動作可能に結合されたサスペンション組立体と、パワートレイン組立体およびサスペンション組立体に動作可能に結合された液圧組立体と、を備える。液圧組立体は、地面に対するサスペンション組立体の高さを選択的に調整するように構成される。液圧組立体は、ポンプを含み、このポンプは、原動機によって駆動され、サスペンション組立体に動作可能に結合される。
[0009]本発明の上記の特徴および他の特徴、ならびにそれらを達成する方法は、より明らかになり、本発明自体は、付随する図面と併せて行われる本発明の実施形態の以下の説明を参照することによって、よりよく理解されるであろう。
図1は、本開示の実用車両の左前方斜視図である。
図2は、図1の車両の右後方斜視図である。
図3は、図1の車両の左側面図である。
図4は、図1の車両の右側面図である。
図5は、図1の車両の上面図である。
図6は、図1の車両の正面図である。
図7は、図1の車両の背面図である。
図8は、図1の車両の上フレーム組立体および下フレーム組立体を含むフレーム組立体の左前方斜視図である。
図9は、図8のフレーム組立体の右後方斜視図である。
図10は、図8のフレーム組立体の分解図である。
図11は、図10のフレーム組立体の上フレーム組立体の左前方斜視図である。
図12は、直立位置および折り畳まれた位置の間の移動中の図11の上フレーム組立体の左側面図である。
図13は、図8のフレーム組立体の下フレーム組立体の前フレーム部分の左前方斜視図である。
図14は、図13の前フレーム部分の分解図である。
図15は、図13の前フレーム部分の前駆動装置装着部の左前方斜視図である。
図16は、図15の前駆動装置装着部の分解図である。
図17は、図1の車両の前駆動装置装着部および前サスペンション組立体の左前方斜視図である。
図18は、図17の前駆動装置装着部および前サスペンション組立体の右後方斜視図である。
図19は、図17の前駆動装置装着部の下面の左前方斜視図である。
図20は、図8の下フレーム組立体の前フレーム部分の取付け部材の左後方斜視図である。
図21は、図20の取付け部材の分解図である。
図22は、図8の下フレーム組立体の後フレーム部分の左前方斜視図である。
図23は、図22の後フレーム部分の分解図である。
図24は、図22の後フレーム部分のシートハーネス装着部の右後方斜視図であり、直立位置の第1のシートハーネス装着部および折り畳まれた位置の第2のシートハーネス装着部を示す。
図25は、図24のシートハーネス装着部の1つの分解図である。
図26は、図22の下フレーム組立体の後フレーム部分の取付け部材の左前方斜視図である。
図27は、図26の取付け部材の分解図である。
図28は、図22の後フレーム部分の後駆動装置装着部の右後方斜視図である。
図29は、図28の後駆動装置装着部の分解図である。
図30は、図28の後駆動装置装着部および図1の車両の後サスペンション組立体の左前方斜視図である。
図31は、図30の後駆動装置装着部および後サスペンション組立体の右後方斜視図である。
図32は、第1の実施形態における図22の後フレーム部分の荷台の左後方斜視図である。
図33は、第2実施形態におけるカーゴベッドの背面左側斜視図である。
図34は、図32の荷台に支持されるように構成されたスペアタイヤ装着組立体の分解図である。
図35は、図34のスペアタイヤ装着組立体の更なる分解図である。
図36は、図1の車両の背面図であり、スペアタイヤ、トレーラヒッチレシーバー、および後テールライトを示す。
図37は、図1の車両の電気組立体を支持する図8の下フレーム組立体の一部分の左前方斜視図である。
図38は、電気システムのバッテリを支持する図37の下フレーム組立体の一部分の左側面図である。
図39は、図38のバッテリおよびバッテリ装着組立体の左前方斜視図である。
図40は、図39のバッテリおよびバッテリ装着組立体の分解図である。
図41は、図1の車両のオペレータ領域の背面図である。
図42は、図1の車両のパワートレイン組立体の左前方斜視図である。
図43は、図42のパワートレイン組立体の左後方斜視図である。
図44は、図42のパワートレイン組立体の前駆動装置または前ギアケースに結合されたプロップシャフトの左後方斜視図である。
図45は、図42のパワートレイン組立体のエンジン装着組立体の左前方斜視図である。
図46は、図45のエンジン装着組立体の第1のエンジン装着部の左前方斜視図である。
図47は、図45のエンジン装着組立体の第2のエンジン装着部の左前方斜視図である。
図48は、図45のエンジン装着組立体の第3のエンジン装着部の左前方斜視図である。
図49は、図1の車両の第1実施形態の冷却組立体の左前方斜視図である。
図50は、図1の車両の第2の実施形態の冷却組立体の右後方斜視図である。
図51は、図49の冷却組立体の一部分の左前方斜視図である。
図52は、図1の車両の制動組立体の一部分の左前方斜視図である。
図53は、前サスペンション組立体および後サスペンション組立体の少なくとも1つのパラメータまたは条件を調整するように構成された調整システムの左前方斜視図である。
図54は、図1の実用車両の代替実施形態の左前方斜視図である。
図55は、図54の実用車両の右後方斜視図である。
図56は、2つのシートを有する図54の実用車両の代替実施形態の左前方斜視図である。
図57は、図56の実用車両の右後方斜視図である。
図58は、図54の実用車両の前フレーム部分の下側の左前方斜視図である。
図59は、図54の実用車両の前サスペンション組立体および後サスペンション組立体の左前方斜視図である。
図60は、図59の前サスペンション組立体および後サスペンション組立体の右後方斜視図である。
図61は、図59の前サスペンション組立体および後サスペンション組立体の上面図である。
図62は、図59の前サスペンション組立体の左前方斜視図である。
図63は、図59の後サスペンション組立体の右後方斜視図である。
図64は、図59の前サスペンション組立体および後サスペンション組立体用のサスペンションペイロード調整組立体の概略図である。
図65は、図54の実用車両の上面図であり、複数の取付け部材を示す。
図66は、図54の実用車両の一部分の左前方斜視図であり、さらに、図65の複数の取付け部材の一部分を示す。
図67は、不平衡状態にある図54の実用車両の上面図である。
図68は、平衡状態にある図54の実用車両の上面図である。
図69は、図54の実用車両の取付け部材の斜視図である。
図69Aは、図54の実用車両の第2の取付け部材の立面図である。
図69Bは、図69Aの第2の取付け部材の斜視図である。
図69Cは、図69Aの取付け部材の横断面図である。
図69Dは、図69の取付け部材の斜視図である。
図69Eは、図69Aの取付け部材の更なる斜視図である。
図69Fは、図69および図69Aの取付け部材と共に使用するように構成された軸受部材の立面図である。
図70は、図69の取付け部座の挿入部である。
図71は、図54の実用車両の上フレーム組立体の左前方斜視図である。
図72は、図71の上フレーム組立体のピボット組立体の斜視図である。
図73は、図72の線73-73に沿った図72のピボット組立体の横断面図である。
図74は、図54の実用車両の貨物領域上に位置された図64の上フレーム組立体の一部分の左後方斜視図である。
図75は、図66の貨物領域の左後方斜視図であり、少なくとも1つの担架またはキャリアを支持するように構成された拡張貨物表面を示す。
図76は、パワートレイン構成部品用の冷却組立体の左後方斜視図である。
図77は、図76の冷却組立体の上面図である。
図78は、図54の車両の付属品装着組立体の分解図である。
図79は、図78の付属品装着組立体の一部分の分解図である。
図80は、図54の実用車両の上面図であり、損傷検出組立体を含む。
図81は、図54の車両の一部分を予冷する方法であって、様々な動作モードにおけるノイズシグネチャを最小にする。
図82は、図54の実用車両のパワートレインの概略図である。[0098]対応する参照符号は、幾つかの図を通して対応する部分を示す。図面は本発明の実施形態を表すが、図面は必ずしも一定の縮尺ではなく、特定の特徴は本発明をより良く図示し説明するために誇張されてもよい。
図面の詳細な説明
[0099]以下に開示される実施形態は、網羅的であること、または以下の詳細な説明において開示される正確な形態に本発明を限定することを意図していない。むしろ、当業者がその教示を利用することができるように、実施形態が選択され、説明される。本開示は主に実用車両を対象としているが、本明細書に開示された特徴は、他の全地形型車両、オートバイ、雪上車、およびゴルフ荷車などの他のタイプの車両にも適用できることを理解されたい。
[00100]図1を参照すると、泥、岩、土、砂、および他の道またはオフロード条件を含む様々なオフロード地形を横断するように構成された実用車両両10の例示的実施形態が示されている。車両10は、実用車両(「UTV」)、全地形車両(「ATV」)、またはサイドバイサイド車両(「SxS」)と呼ばれ、様々な地形または表面を移動するように構成される。車両10は、軍事用、工業用、農業用、または娯楽用に構成することができる。
[00101]車両10は、前地面係合部材12および後地面係合部材14を含む複数の地面係合部材と、パワートレイン組立体15(図42)と、駆動系組立体16(図42)と、フレーム組立体20と、フレーム組立体20に結合された複数の本体パネル22と、フレーム組立体20の前フレーム部分28によって支持された前サスペンション組立体24と、フレーム組立体20の後フレーム部分30によって支持された後サスペンション組立体26と、フレーム組立体20の後フレーム部分30によって支持された後貨物領域32とを含む。図1に示すように、車両10は前後の接地部材12,14の間を縦中心線Lに沿って縦方向に延びている。より具体的には、図3に最もよく示されるように、フレーム組立体20は、接地面G上の前部および後部接地係合部材12、14によって支持され、フレーム組立体20は、縦中心線Lに沿って前部および後部フレーム部分28、30の間で縦に延びる。
[00102]フレーム組立体20は、下フレーム組立体34及び上フレーム組立体36を含む。上フレーム組立体36は、下フレーム組立体34の上方に延び、オペレータと少なくとも1人の乗客を支持するように構成されたオペレータ領域38の上境界を画定する。オペレータ領域38は、少なくとも1つのシート40、42を含み、これらのシートは、オペレータと乗客を同じ着座表面上で支持するように構成されたベンチシートであってもよいし、オペレータと乗客を個別に支持するように構成されたバケットシートであってもよい。本開示の実施形態では、シート40はオペレータ用の前シートを画定し、前乗客およびシート42は少なくとも2人の乗客用に構成された後シートを画定する。他の実施形態において、車両10はシート40のみを含むことができ、それによって、車両10の2人乗り実施形態を画定する。また、オペレータ領域38は、本明細書に更に開示されるように、ステアリングホイール、ゲージおよび/またはディスプレイ、ギアシフタ、アクセルペダル、ブレーキペダルなどのような様々なオペレータ入力装置を含むことができる。
[00103]図8-図31に関して、フレーム組立体20がさらに詳細に開示されている。フレーム組立体20は、下フレーム組立体34と上フレーム組立体36とを含み、これらは、ボルト、ネジくぎ、または他の類似の結合器などの取り外し可能な締結具によって互いに取り外し可能に結合される。より具体的には、図10で最も良く示されているように、下フレーム組立体34および上フレーム組立体36は、4つの縦装着位置44、46、48、50で互いに結合される。縦装着場所44は、オペレータ領域38の前方に位置され、縦装着場所46は、シート40に隣接して位置され、縦装着場所48は、シート42に隣接して位置され、縦装着場所50は、オペレータ領域38の後方に位置される。
[00104]図8-図12に最も良く示されるように、上フレーム組立体36は、前方直立部材52、中間直立部材54、および後方直立部材56を含む。前方直立部材52は、第1の縦延長部材58と結合するか又は一体的に形成される。少なくとも1つの(例示的に、複数の)前交差部材62が、第1の縦延長部材58および/または前方直立部材52の間に延びる。さらに、中間直立部材54および後方直立部材56は、第2の縦延長部材60と対になっているか又は一体に形成されている。少なくとも1つの(例示的に、複数の)後交差部材64は、第2の縦延長部材60の間に延びる。
[00105]さらに、図8-図12を参照すると、前直立部材52は、前方ピボット継手68を介して延長部材66に結合される。延長部材66は、一般に、前方ピボット継手68と前方結合器70との間に延びする直立部材である。前方結合器70は、上フレーム組立体36を下フレーム組立体34に結合するための長手方向取り付け位置44を画定する。第1の縦延長部材58は、第2のピボット継手72を介して後交差部材64に結合される。
[00106]図8-図12に示すように、中間直立部材54は、第2のピボット継手72にほぼ横方向に隣接する位置で第2の長手方向延長部材60と交差する。中間直立部材54は、クランプ74で終端する。クランプ74は、下フレーム組立体34のフレーム部材の周りに延び、縦装着場所46を画定するように構成される。
[00107]後方直立部材56は、下フレーム組立体34のフレーム部材の周りに延びるように構成された第2のクランプ76で終端する。第2のクランプ76は、延長部材78および延長部材82と結合する。より具体的には、図11に最も良く示されているように、第2のクランプ76は、それぞれ、延長部材82に結合されたエルボまたは湾曲結合器86を含む。延長部材82は、縦装着場所50を画定する結合器84で終端する。延長部材78は、延長部材82の一部分から延び、延長部材82の前方に延びる。延長部材78は、縦装着場所48を画定する結合器80で終端する。
[00108]動作中、および図12を参照すると、上フレーム組立体36がオペレータ領域38およびシート40、42を越えて延びないように、上フレーム組立体36を折り曲げることが望ましい状況があり得る。たとえば、車両10の移送中に、上フレーム組立体36を折り畳むか又は畳むことが望ましい場合がある。従って、上フレーム組立体36は、図12(図1-図11も参照)の実線に示されるような直立位置と、図12の破線に示されるような畳まれた位置との間を移動するように構成される。上フレーム組立体36を畳まれた位置に移動させるために、第2のクランプ76が解除されるか、開放されて、下フレーム組立体34から取り外される。次に、第2のクランプ76を前方に移動させ、中間の直立部材54に向かって移動させる。また、第1のクランプ74も、解除されるか、または開放されて、下フレーム組立体34から取り外される。クランプ74が開放されると、中間直立部材54、後方直立部材56、第2の縦延長部材60、および後方交差部材64は、第2の縦延長部材60が第1の縦延長部材58の下に位置するように、ピボット継手72を中心として前方直立部材52に向かって集合的に前方に旋回する。最後に、上フレーム組立体36は、ピボット継手68を中心に前方に旋回し、車両10のフード574上に載る。上フレーム組立体36が畳まれた位置にあるとき、クランプ76は、本明細書にさらに開示されるように、下フレーム組立体34の一部分の周りに結合されてもよく、それによって、上フレーム組立体36を畳まれた位置に確実に固定することができ、上フレーム組立体36を畳まれた位置に維持するための追加のロープ、ケーブル、または他の装置を必要としない。この畳まれた位置では、シート40およびシート42を含むオペレータ領域38は、透明のままであり、上フレーム組立体36が畳まれた位置にあるときに、人または貨物を支えるために使用することができる。さらに、畳まれた位置では、地面G(図3)に対する車両10の高さは60インチ未満であってもよい。
[00109]車両10の上フレーム組立体36および他の態様の更なる詳細は、2015年4月7日に発行された米国特許第8998253号(代理人整理番号:PLR-09-25274.01P)、ならびに「折り畳み式キャブフレーム」と題され、その完全な開示が参照により本明細書に明示的に組み込ま組み込まれる。
[00110]図13および図14を参照すると、下フレーム組立体34の前フレーム部分28が開示されている。前フレーム部分28は、メインフレーム部分90と、取り外し可能なサブフレーム組立体92と、前クリップ組立体94とを含む。メインフレーム部分90は、縦に延びる部材100を介して互いに結合された第1の直立部材96及び第2の直立部材98を含む。メインフレーム部分90は、シート支持組立体102を介してシート40(図1)を支持する。さらに、第2の直立部材98は、シート40の一部分、例えばそのシートバックを支持することができる。さらに、第2の直立部材98は、上フレーム組立体6(図11)の中間直立部材54のクランプ74と結合するための延長部104を含む。一実施形態において、延長部104は、第2の直立部材98から横に外方に延びる。
[00111]さらに図13および図14を参照すると、第1の直立部材96は、第1の交差部材106および第2の交差部材108を介して互いに結合される。また、複数の直立部材110は、少なくとも第2の交差部材108に結合されてもよい。交差部材108、110および/または直立部材110は、冷却システム、ステアリングシステムなどの構成部品など、車両10の構成部品を支持するように構成されてもよい。
[00112]図13および図14に示すように、サブフレーム組立体92は、メインフレーム部分90に取り外し可能に結合され、本体パネル22および/またはフード574の外方に位置された外骨格および/またはバンパー組立体として構成されてもよい。 より具体的には、サブフレーム組立体92は、直立部分112aと縦延長部分112bとから構成される前フレーム部材112を含む。例示的に、直立部分112aは、直立部分112aから後方に延びる横および縦延長部分112bに対して後方に傾斜してもよい。延長部分112bは、メインフレーム部分90と結合するように構成されている。
[00113]また、サブフレーム組立体92は、複数の交差部材、例えば交差部材114および交差部材116を含み、これらは前フレーム部材112に結合されている。また、サブフレーム組立体92は、フレーム部材120に結合されたバンパー118を含む。フレーム部材120は、交差部材116とブレース122との間に延びている。ブレース122は、前フレーム部材112の下端部を受け入れ、また、交差部材114の外端部も受ける。図13および図14にも示すように、サブフレーム組立体92はまた、牽引用途の為に構成されたヒッチ受信機または接続部124を含むことができる。
[00114]ブレース122は、装着部材130を支持するように構成され、例えば、取付け装着部および/または牽引装着部である。装着部材130は、フレーム組立体20の最前方範囲に位置される。さらに、装着部材130は、フレーム組立体20の上下範囲の間で垂直方向に中間に位置され、より具体的には、下フレーム組立体34の前フレーム部分28の上下範囲の間で垂直方向に中間に位置される。このようにして、装着部材130は、航空機旅行のために車両10を縛るなど、様々な移送オプションのために構成される。
[00115]装着部材130は、装着部材130における荷重の支持を増大させ、下フレーム組立体34全体に荷重を分布させることができるように、フレーム組立体20に一体化されていることが理解されよう。より具体的には、フレーム組立体20は、装着部材130における荷重を車両10の非構造部分によって支持するのではなく、フレーム組立体20自体が装着部材130において荷重を支持するように、装着部材130の場所まで延びている。例示的に、サブフレーム組立体92はメインフレーム部分90に直接結合されているので、装着部材130における荷重は、下フレーム組立体34の様々な構成部品によって支持されてもよい。
[00116]さらに図13および図14を参照すると、前クリップ組立体94は、メインフレーム部分90およびサブフレーム組立体92の両方に結合される。より具体的には、前クリップ組立体94は、サブフレーム組立体92のブラケット126およびメインフレーム部分90のフランジ128と結合する。例示的に、フロントクリップ組立体94は、フランジ132と結合するように構成されたフランジ128を含む。前クリップ組立体94は、互いに結合された複数の鋳造金属構成部品から構成されてもよいし、単一の鋳造構成部品として形成されてもよい。
[00117]図15および図16に最も良く示されるように、前クリップ組立体94は、第1の部材134、第2の部材136、支持プレート138、後ブラケット140、および前ブラケット142から構成される。第1の部材134および第2の部材136は、それぞれの前端部144、146とそれぞれの後端部148、150との間でほぼ縦に延びる。第1の部材134および第2の部材136は、互いにほぼ平行であり、支持プレート138、後ブラケット140、および前ブラケット142のそれぞれは、第1の部材134および第2の部材136の間を横に延び、それらに取り外し可能に結合される。
[00118]より具体的には、支持プレート138、後ブラケット140および前ブラケット142は、第1の部材134および第2の部材136の少なくとも内表面に結合される。前方ブラケット142は、支持プレート138の前方部分152の上方に配置され、後方ブラケット140は、支持プレート138の後方部分154の上方に配置される。このようにして、前ブラケット142および後ブラケット140は、第1の部材134および第2の部材136の部分と横に整列され、かつ支持プレート138の部分と垂直に整列される。また、支持プレート138は、第1の部材134および第2の部材136の部分と横に整列される。支持プレート138およびブラケット140、142は、パワートレイン組立体15、駆動系組立体16、前サスペンション組立体24、および/またはステアリングシステムの一部分など、車両10の追加構成部品を支持するか、またはその他の方法で結合するように構成されてもよい。
[00119]さらに図15および図16を参照すると、前クリップ組立体94は、それぞれの第1の部材134および第2の部材136の前方端部144、146に結合された装着部材156を含む。例示的に、装着部材156は、取り外し可能な締結具164(例えば、ボルトまたはネジ)を受容するように構成されたスリーブ162を有する支持部材160に結合された装着リングまたは他の取付け構造(例えば、ピン、ブラケットなど)158として構成されてもよい。支持部材160は、前クリップ組立体94の第1の部材134および第2の部材136のブラケット166内部に受容される。装着部材156は、大きな荷重を支持するように構成され、移送中に車両を支持するように構成されてもよい(例えば、航空機または他の移送手段に車両10を固定するために取付け部材として構成されてもよい)。装着部材130(図14)と同様に、装着部材156は、フレーム組立体20の一部分に一体化され、したがって、装着部材156における荷重は、下フレーム組立体34を介して分布されてもよい。さらに、装着部材156は、フレーム組立体20の最下範囲に位置され、したがって、車両10上の低い装着場所を必要とする用途に対して容易にアクセス可能である。
[00120]図17-図19を参照すると、フロントクリップ組立体94は、複数の孔または開口部を含む。本明細書に開示されるように、複数のそのような開口部は、車両10の追加の構成部品またはシステムのための壁穴を受け入れるか、または壁穴として作用するように構成される。しかしながら、前クリップ組立体94には、その重量を減少させるために他の開口部が存在する。より具体的には、第1の部材134および第2の部材136の各々は、ハーフシャフトまたは駆動軸172が貫通して延びることができるように構成された開口部170を含む。車両10の駆動系組立体16の前差動装置または駆動ギア174は、前クリップ組立体94の少なくとも支持プレート138上に支持され、ハーフシャフト172は、前差動装置174から前地面係合部材12まで延びる。例示的に、ハーフシャフト172は、前地面係合部材12のナックル176に動作可能に結合される。
[00121]図19に最も良く示されているように、前プレート178は、少なくとも前差動装置174を更に支持するために、支持プレート138の直下の位置で前クリップ組立体94に結合されてもよい。前プレート178は、前差動装置174にアクセスするために前プレート178を容易に取り外すことができるように、取り外し可能な締結具179を用いて、前クリップ組立体94および/または前フレーム部分28の他の構成部品に取り外し可能に結合することができる。このようにして、前プレート178は、前差動装置174を保護および支持するが、前差動装置174を整備または交換するための迅速なアクセスも提供する。一実施形態において、締結具179は、前プレート178を前クリップ組立体94に結合するために、第1の部材134および第2の部材136の下表面に延びる。代替の実施形態では、隔離装着部を使用して、前差動装置174を支持することができる。
[00122]前クリップ組立体94は、前サスペンション組立体24の少なくとも一部分を支持するようにさらに構成される。前サスペンション組立体24は、上制御アーム180と、各上制御アーム180に動作可能に結合されたセンサ181と、下制御アーム182と、ショックアブソーバ184(図1)と、リンクアーム187を介して上制御アーム180に動作可能に結合されたトーションバー185とから構成される。図17および図18に示すように、各センサ181は、上制御アーム180のブラケット189に結合され、上制御アーム180の移動を感知するように構成される。センサ181は、前サスペンション組立体24の両側に配置され、より具体的には、各上制御アーム180は、各上制御アーム180の移動を決定するための個々のセンサ181を含む。さらに本明細書に開示されるように、センサ181は、上制御アーム180の両方の動きの独立した測定を可能にし、サスペンション調整システムと協働することができる。前サスペンション組立体24は、前サスペンション組立体24内部の任意の場所に位置された追加のセンサを含むことができる。
[00123]また、トーションバー185は、第1の部材134および第2の部材136の上表面に結合されてもよい。上制御アーム180および下制御アーム182の外端部はナックル176に結合され、上制御アーム180および下部制御アーム182の内端部は前クリップ組立体94の第1の部材134および第2の部材136に結合される。例示的に、第1の部材134および第2の部材136の各々は、上制御アーム180の内端部を少なくとも部分的に受容するように構成された開口部186を含む。同様に、第1の部材134および第2の部材136の各々は、下制御アーム182の内端部を少なくとも部分的に受容するように構成された開口部188を含む。
[00124]図17-図19を更に参照すると、前クリップ組立体94の第1の部材134および第2の部材136はまた、ステアリングシステム192のステアリングアーム194を通過させるように構成された開口部190を含む。より具体的には、ステアリングアーム194の内端部は、ステアリング部材196(例えば、ラックおよびピニオン)に動作可能に結合され、ステアリングアーム194の外端部は、ナックル176に動作可能に結合される。ステアリング部材196は、前クリップ組立体94内に支持され、例示的に、第1の部材134と第2の部材136の内表面の間に支持される。そのため、ステアリングアーム194がステアリング部材196とナックル176との間に延びることを可能にするために、第1の部材134および第2の部材136は開口部190を含む。
[00125]少なくとも図17-図19に基づいて、フレーム組立体20の前クリップ組立体94は、車両10の複数の構成部品およびシステムを支持するように構成されることが理解され得る。たとえば、前クリップ組立体94は、装着部材156を支持し、前差動装置174を支持し、前サスペンション組立体24の支持構成部品およびステアリングシステム192の支持構成部品を支持するように構成される。上述の全ての構成部品およびシステムが前クリップ組立体94上で支持され、互いに干渉しないことを確実にするために、様々な構成部品が互いからオフセットされる。たとえば、ステアリングアーム194は、制御アーム180、182およびハーフシャフト172のほぼ縦後方に位置される。ハーフシャフト172は、上下の制御アーム180、182の中間に垂直に位置される。さらに、トーションバー185は、上制御アーム180から後方に延び、ステアリングアーム194、ハーフシャフト172、および上制御アーム180および下制御アーム182の上方に位置される。
[00126]前クリップ組立体94は、さらに、前フレーム部分28が障害物に当たった場合、またはそうでなければ損傷を受けた場合に、前クリップ組立体94が損傷を受けるが、メインフレーム部分90および/または下フレーム組立体34の他の構成部品への損傷が防止されるように、下フレーム組立体34の「破断」点を画定する。
[00127]図20および図21を参照すると、前フレーム部分28は、装着部材130および156と同様に、荷重を支持するように構成され、かつ車両10を移送するための取付け部として構成される装着部材を更に含む。例示的に、装着組立体200は、前フレーム部材112、具体的には上フレーム組立体36の延長部材66、縦延長部分112b、第1の直立部材96に結合される。より具体的には、装着組立体200は、延長部材66の前方結合器70の形状と相補的な形状を有する結合器202を含む。結合器202は、前方結合器70に取り外し可能な締結具で取り外し可能に結合されるように構成される。
[00128]また、装着組立体200は、第1の直立部材96と結合するように構成された受け器204を含み、より具体的には、第1の直立部材96の一部分を受けるように構成されてもよい。第1の直立部材96は、溶接、接着材、リベット、または任意の他の永久結合機構を介して、受け部204にしっかりと結合されてもよい。
[00129]装着組立体200は、ボルトまたはネジくぎなどの取り外し可能な締結具207を使用して縦延長部分112bと取り外し可能に結合されるように構成された結合器206を更に含む。結合器206は、受け器204および結合器202の前方に位置され、ほぼ水平に延びる。
[00130]さらに図20および図21を参照すると、装着組立体200は、結合器202、206および受け器204から上方に延びる本体部分208も含む。一実施形態では、本体部分208、結合器202、206、および受け器204は共に一体に形成される。本体部分208は、取付け部材として構成され、移送中にフレーム組立体20上の荷重を支持し、さらに/または車両10を固定するために使用することができる孔210を含む。
[00131]装着組立体200は、本体部分208から横に外方に延びる突出部212を含む。突出部212は、本体部分208と一体的に形成されてもよく、または本体部分208に取り外し可能に結合されてもよい。例示的に、突出部212は、突出部212のフランジ215上の開口部を通して受け入れられる締結具213を用いて、本体部分208に取り外し可能に結合される。締結具213の幾つかは、本体部分208を下フレーム組立体34の様々なフレーム部材と結合するように構成することも可能である。たとえば、図21に最も良く示されているように、締結具213は、同じ締結具を使用して3つの構成部品の全てを結合するために、結合器70、本体部分208、および突出部212のフランジ215を通って延びるように構成される。
[00132]突出部212は、取付けリングとして例示的に示されるが、別の構成で提供されてもよい取付け部材214で構成される。取付け部材214は、荷重を支持するように構成され、さらに/または移送中に車両10を固定するために使用されてもよい。装着組立体200は、下フレーム組立体34の一部であり、幾つかの異なるフレーム部材に直接結合されていることが理解されよう。従って、装着組立体200における任意の荷重は、下フレーム組立体34によって支持されてもよく、またはそれを通して分布されてもよい。このようにして、装着組立体200をフレーム組立体20に結合するために、車両10上に含まれる他のいかなる構造も必要ではない。
[00133]また、突出部212は、図12に示されるように、上フレーム組立体36が畳まれた位置にあるときに、上フレーム組立体36のクランプ76を受けるように構成される。より具体的には、クランプ76は、上フレーム組立体36が畳まれた位置にあるときに突出部212の周りに固定され、それによって、この位置を維持するために追加のケーブルまたはロープを必要とすることなく、上フレーム組立体36を折り畳まれた位置に確実に固定またはロックする。
[00134]次に、図22および図23を参照すると、後フレーム部分30が開示される。後フレーム部分30は、メインフレーム部分220と、貨物フレーム組立体222と、後クリップ組立体223とを含む。メインフレーム部分220は、複数の縦延長部材224と、複数の交差部材226と、後シート42(図1)を支持するように構成されたシート支持体228とを含む。より具体的には、交差部材226は、縦延長部材224の間で横に延び、互いにほぼ平行である。
[00135]縦延長部材224は、少なくとも、第1の縦延長部材224aと、第2の縦延長材224bと、第3の縦延長部材224cとを含む。一実施形態において、第2の縦延長部材224bは、第1の縦延長部材224aおよび第3の縦延長部材224cに関して地面表面G(図3)に対し垂直な高さに位置される。縦延長部材224の各々は、前フレーム部分28のメインフレーム部分90の相補型結合器と結合するように構成された結合器230を含む。第1の縦延長部材224aは、本明細書にさらに開示されるように、装着組立体に結合される。さらに、第2の縦延長部材224bは、上方に延びる結合器232を含み、結合器80,232が装着場所48(図8)を画定するように、上フレーム組立体36の結合器80と結合するように構成される。
[00136]第3の縦延長部材224cは、少なくとも第2の縦延長部材224bよりも後方の位置まで延び、交差部材234で互いに接合されてもよい。一実施形態において、第2の縦延長部材224bと交差部材226とは一体的に形成されてもよい。しかしながら、他の実施形態において、第2の縦延長部材224bは、交差部材234から取り外し可能に結合されてもよい。交差部材234は、後クリップ組立体23と結合するように構成された結合ブラケット236を含む。
[00137]図22-図25に示すように、メインフレーム部分220は、シート40、42用の肩ベルトを支持するためのシートハーネス組立体240を更に含む。シートハーネス組立体240は後シート42に隣接して示されているが、様々な実施形態では、前シート40もまた、シートハーネス組立体240を含み、したがって、本明細書に開示される本発明は、後シート42のみに限定されるものではない。一実施形態において、シートハーネス組立体240は、シート40、42の後方に位置し、シート40、42の上部分の下方に位置し、肩ベルトの動作のための様々な推奨事項に適合する高さである。
[00138]シートハーネス組立体240は、第2の縦延長部材224bに結合された交差部材242を含む。交差部材242は、複数のチューブまたはフレーム部材から構成されてもよいし、単一の構成部品として形成されてもよい。交差部材242は、シート40、42用の方ベルトまたはハーネスを受容するように構成された複数のハーネス装着部244を支持する。例示的なハーネス装着部244は、(図22-図23および図24の右側のハーネス装着部244に示されるように)ハーネス装着部244が直立位置にあってもよいように、または、(左側のハーネス装着部244を有する図24に示されるように)折り畳まれた位置または畳まれた位置に旋回可能に交差部材242に結合される。より具体的には、図25で最も良く示されているように、ハーネス装着部244の各々は、肩ベルト/ハーネス(図示せず)用のハーネス本体246と、フランジ250を含むハーネス本体246に結合されたアーム248とを含む。フランジ250は、バネ負荷ピンであってもよいピン254を受けるように構成された少なくとも1つの開口部252を含む。フランジ250およびピン254は、交差部材242上のブラケット256と嵌合するように構成される。ブラケット256は、孔252と整列してピン254も受ける孔259を含む。ピン254および孔252、259は、ハーネス本体246の位置を維持するための戻り止めシステムを集合的に規定する。孔258は、ハーネス本体246が回転軸Rおよび孔258を中心に旋回するように、回転軸Rと整列するように構成される。
[00139]このように、ハーネス本体246は、直立位置と折り畳まれた位置との間を移動するために、ブラケット256に対して旋回または回転するように構成される。ピン254がその着座/ロック位置から回転または引き出されると、ハーネス本体246は折り畳まれた位置に回転することができる。ハーネス本体246が所望の位置にあると、ピン254は、ハーネス本体246の位置を維持するためにロック位置まで回転される。図25に示されるように、孔258を通って延びるピン254は、ハーネス本体246の回転軸Rからオフセットされて、ハーネス本体246を様々な所望の位置にロックする能力を提供することが理解される。ハーネスマウント244を旋回させる能力は、シート40、42のいずれかが、例示的に後シート42が、車両10のための拡大された貨物容量を必要とする状況において取り外されたときに、後貨物領域32からオペレータ領域38まで平坦な表面が延びることを可能にする。肩ハーネスは、ハーネス本体246と共に回転することが理解されよう。たとえば、車両10が前シート40および後シート42の両方を含む場合、後シート42を車両10から取り外し、後シート42に対応するハーネス本体246を折り畳まれた位置に移動させて、貨物プラットフォーム266を前シート40に直接隣接する位置に延長することによって、後貨物領域32をオペレータ領域38内に延長することができる。しかしながら、車両10が前シート40のみを含む場合には、車両10の右側に沿って乗客シート40を取り外し、乗客シート用の対応するハーネス本体246を折り畳まれた位置に移動させることによって、後貨物領域32をオペレータ領域38内に延長することができる。このようにして、同様のより小さな貨物プラットフォームが、運転席40に沿って横に延びて、乗客席が取り外されたときに、貨物領域32の大きさを増大させることができる。
[00140]図22および図23を参照すると、貨物フレーム組立体222は、シートハーネス組立体240の後方の位置でメインフレーム部分220と結合するように構成される。貨物フレーム組立体222は、縦延長部材260と、後交差部材262を含む複数の交差部材とを含む。縦延長部材260および後交差部材262は、貨物および/または乗客を車両/または乗客を運ぶための荷台、プラットフォーム、または表面266(図1および図32)を支持するように構成される。
[00141]貨物フレーム組立体222は、さらに、縦延長部材260の横に外方に位置された外フレーム部材264と、エンジン装着部263と、後交差部材262とを含む。外フレーム部材264は、後ブラケット268と装着組立体270との間でほぼ縦に延びる。後ブラケット268は、例示的に、取付けリングである取付け部材272を含み、移送中に荷重および/または車両10を固定するように構成される。後ブラケット268は外フレーム部材264の一部分を画定するので、後ブラケット268の取付け部材272に加えられる荷重は、下フレーム組立体34によって支持される。
[00142]外フレーム部材264の前端部は、装着組立体270を含む。装着組立体270は、上フレーム組立体36の第1の縦延長部材224a、外フレーム部材264、および延長部材82に結合される。より具体的には、図26および図27に最も良く示されるように、装着組立体270は、延長部材82の結合器84の形状に相補的な形状を有する結合器274を含む。結合器274は、取り外し可能な締結具276を用いて結合器84に取り外し可能に結合されるように構成されている。
[00143]また、装着組立体270は、外フレーム部材264と結合するように構成された受け器278を含み、より具体的には、外フレーム部材264の一部分を受けるように構成されてもよい。外フレーム部材264は、溶接、接着材、リベット、または任意の他の永久的結合機構を介して、受け部278にしっかりと結合されてもよい。
[00144]装着組立体270は、第1の縦延長部材224aの結合器232に取り外し可能に結合されるように構成された結合器280を更に含む。結合器233、280は、ボルトまたはネジくぎのような取り外し可能な締結具と一緒に接合されてもよい。
[00145]さらに図26および27を参照すると、装着組立体270はまた、結合器274、280および受け器278から上方に延びる本体部分282を含む。一実施形態において、本体部分282、結合器274、280、および受け器278は共に一体に形成される。本体部分282は、取付け部材として構成され、移送中にフレーム組立体20上の荷重を支持し、および/または車両10を固定するために使用することができる孔284を含む。
[00146]装着組立体270は、本体部分282から横に外方に延びる突出部286を含む。突出部286は、本体部分282と一体的に形成されてもよく、または本体部分282に取り外し可能に結合されてもよい。突出部286は、開口チャネル288を含む。突出部286は、取付けリングとして例示的に示されるが、別の構成で提供されてもよい取付け部材290で構成される。取付け部材290は、取付け部材290を本体部分282に固定するために、突出部286のチャネル288内部に少なくとも部分的に受け入れられるピン締結具292と結合される。取付け部材290は、荷重を支持するように構成され、さらに/または、移送中に車両10を固定するために使用されてもよい。装着組立体270は、下フレーム組立体34の一部であり、幾つかの異なるフレーム部材に直接結合されていることが理解されよう。したがって、装着組立体270における荷重は、下フレーム組立体34を介して分布される。このようにして、装着組立体270をフレーム組立体20に結合するために、車両10上に含まれる他のいかなる構造も必要ではない。
[00147]少なくとも図1-図4、図8-図10、図13、図14、図22、図23、図32、図33、図37、および図38に示すように、下フレーム組立体34は、下フレーム組立体34から横に外方に延び、下フレーム組立体34のより下範囲に位置される追加の装着部材610を含むことができる。例示的に、装着部材610は、それぞれの前フレーム部分28および後フレーム部分30の縦延長部材100、224aから横に外方に延びる。したがって、装着部材610は、下フレーム組立体34に直接結合され、したがって、装着部材610における任意の荷重は、下フレーム組立体34を介して分布されてもよい。さらに、装着部材610の場所を使用して、移送中に車両10を取り付けたり、他の方法で固定したりすることができる。
[00148]次に図28-図31を参照すると、後クリップ組立体223がより詳細に開示される。後クリップ組立体223は、メインフレーム部分220および貨物フレーム組立体222の両方に結合される。より具体的には、後クリップ組立体223は、メインフレーム部分220のブラケット236(図23)および貨物フレーム組立体222のブラケット294(図23)と結合する。例示的に、ブラケット294は、後クリップ組立体223の上表面と結合するように構成され、ブラケット236は、後クリップ組立体223の前方範囲または一部分と結合するように構成される。後クリップ組立体223は、互いに結合された複数の鋳造金属構成部品から構成されてもよいし、単一の鋳造構成部品として形成されてもよい。
[00149]図28-図31に最も良く示されるように、後クリップ組立体223は、第1の部材296、第2の部材298、および前ブラケット300から構成される。第1の部材296および第2の部材298は、それぞれの前方端部302、304とそれぞれの後方端部306、308との間でほぼ縦に延びる。第1の部材296および第2の部材298は、一般に互いに平行であり、ブラケット300は、第1の部材296および第2の部材298の間で横に延び、それらに取り外し可能に結合される。第1の部材296および第2の部材298は、本明細書に更に開示されるように、駆動系組立体16の様々な構成部品を含む車両10の追加の構成部品を支持するように構成されてもよい。
[00150]ブラケット300は、第1の部材296および第2の部材298の少なくとも内表面に結合される。このようにして、ブラケット300は、第1の部材296および第2の部材298の一部分と横に整列される。ブラケット300は、第1の部材296および第2の部材298の延長部312と結合するための凹部分310を含むことができる。
[00151]さらに図28-図31を参照すると、後クリップ組立体223は、それぞれの第1の部材296および第2の部材298の前方端部302、304に結合された装着部材314を含む。例示的に、装着部材314は、取付け構造316を第1の部材296および第2の部材298に固定するために支持部材318に結合された装着リングまたは他の取付け構造(例えば、ピン、ブラケットなど)316として構成されてもよい。装着部材314は、大きな荷重を支持するように構成され、移送中に車両を支持するように構成されてもよい(例えば、航空機または他の移送手段に車両10を固定するために取付け部材として構成されてもよい)。装着部材130、156(図14)と同様に、装着部材314は、下フレーム組立体34の一部分に一体化され、したがって、装着部材314における荷重は、下フレーム組立体34を通して分布される。さらに、装着部材314は、フレーム組立体20の最下範囲に位置され、したがって、車両10上の低い装着場所を必要とする用途に対して容易にアクセス可能である。
[00152]後クリップ組立体223は、複数の孔又は開口部を含む。本明細書に開示されるように、複数のそのような開口部は、車両10の追加の構成部品またはシステムのための壁穴を受け入れるか、または壁穴として作用するように構成される。しかしながら、後クリップ組立体223には、その重量を減少させるために他の開口部が存在する。より具体的には、第1の部材296および第2の部材298の各々は、ハーフシャフトまたは駆動軸322が貫通して延びることができるように構成された開口部320を含む。車両10の駆動系組立体16の後差動装置または駆動ギア324は、第1の部材296および第2の部材298上に支持され、ハーフシャフト322は、後差動装置324から後地面係合部材14まで延びる。例示的に、ハーフシャフト322は、後地面係合部材14のナックル326に動作可能に結合される。
[00153]図28-図31に最も良く示されるように、後差動装置324は、第1の部材296および第2の部材298の内表面から内方に延びる突出部328に結合される。このようにして、また、後クリップ組立体223は支持プレートを含んでいなくてもよいので、後差動装置324は、後クリップ組立体223に結合されたときに、後クリップ組立体104から吊り下げられてもよい。
[00154]図30および図31を参照すると、後クリップ組立体223は、後サスペンション組立体26の少なくとも一部分を支持するように更に構成される。後サスペンション組立体26は、上制御アーム330と、上制御アーム330の各々に動作可能に結合されたセンサ331と、下制御アーム332と、ショックアブソーバ334(図1)と、リンクアーム337を介して上制御アーム330に動作可能に結合れたトーションバー335とから構成される。センサ331は、上制御アーム330の各々のブラケット339に結合され、上制御アーム330の動きを感知するように構成される。センサ331が後サスペンション組立体26の両側に位置され、より詳細には、上制御アーム330の各々が個々のセンサ331を含むことが、図30および図31から理解され得る。本明細書に更に開示されるように、センサ331は、それぞれの個々の上制御アーム330の動きの独立した測定を可能にし、サスペンション調整システムと協働することができる。追加のセンサは、後サスペンション組立体26上の任意の場所に含まれてもよい。
[00155]また、トーションバー335は、第1の部材296および第2の部材298の後方端部306、308に結合されてもよい。上制御アーム330および下部制御アーム332の外端部は、ナックル326に結合され、上制御アーム330および下制御アーム332の内端部は、後クリップ組立体223の第1の部材296および第2の部材298に結合される。例示的に、第1の部材296および第2の部材298の各々は、上制御アーム330の内端部を少なくとも部分的に受容するように構成された開口部340を含む。同様に、第1の部材296および第2の部材298の各々は、下制御アーム332の内端部を少なくとも部分的に受容するように構成された開口部342を含む。
[00156]少なくとも図30および図31に基づいて、フレーム組立体20の後クリップ組立体223は、車両10の複数の構成部品およびシステムを支持するように構成されることが理解される。たとえば、後クリップ組立体223は、装着部材314を支持し、後差動装置324を支持し、後サスペンション組立体26の構成部品を支持するように構成される。上述の全ての構成部品およびシステムが後クリップ組立体223上で支持され、互いに干渉しないことを保証するために、様々な構成部品が互いからオフセットされる。たとえば、ハーフシャフト322は、上制御アーム330及び下制御アーム332の中間に垂直に位置される。さらに、トーションバー335は、上制御アーム330から後方に延びており、ハーフシャフト322並びに上制御アーム330及び下制御アーム332の上方に位置されている。
[00157]図32および図33を参照すると、後貨物領域32が開示されている。後貨物領域32は、貨物プラットフォーム266、側壁344、およびテールゲート346を含むことができる。側壁344は、貨物プラットフォーム266から上方に延び、オペレータ領域38の縦に後方に位置する。例示的に、側壁344は、後シート42の後方に位置される。テールゲート346は、側壁344に対してほぼ垂直に位置される。テールゲート346は、図32に示されるような開放位置と、テールゲート346が上方に延びて貨物プラットフォーム266に対してほぼ垂直である閉鎖位置との間で回転するように構成される。
[00158]テールゲート346は、車両10の用途に応じて、様々な構成および実施形態を含むことができる。たとえば、図32に示されるように、テールゲート346は段部348を含むことができる。このような実施形態において、テールゲート346は、テールゲート346が貨物プラットフォーム266の下方に延びるように、閉鎖位置から約180°回転するように構成されてもよい。そのような位置にあるとき、段部348は、その上に立っている人が貨物領域32にアクセスすることをサポートするように構成される。
[00159]一実施形態において、貨物プラットフォーム266は、貨物および/または乗客をサポートするように構成され、シート349などの追加のシートを含むことができる。たとえば、乗客および/またはシート349がその中に位置するときに、貨物領域32の少なくとも一部分にわたって後上フレーム組立体350を含むことが望ましい場合がある。後上フレーム組立体350は、全体的に縦延長部材352および交差部材354を含む。縦延長部材352は、クランプ356によって上フレーム組立体36の交差部材64に取り外し可能に結合され、クランプ358を用いて側壁344に取り外し可能に結合されてもよい。従って、後上フレーム組立体350は、その用途に基づいて、必要に応じて、車両10に追加されてもよいし、車両10から取り外されてもよい。
[00160]さらに、図33に示されるように、貨物領域32の別の構成が開示される。例示的に、後貨物領域32の貨物空間を拡張したい場合には、後シート42を取り外してもよい。貨物プラットフォーム266がシート40のすぐ後方の位置まで延びるように、貨物プラットフォーム266をオペレータ領域38内に延ばすために、シートハーネス組立体240は、折り畳まれた位置(図24)まで回転できる。シートハーネス組立体240が折り畳まれた位置にあるとき、貨物プラットフォーム266は、地面G(図3)に対して一定の高さでオペレータ領域38内に延びることができる。より具体的には、側壁344は、図32に示される位置から取り外されてもよく、その代わりに、オペレータ領域38内部に位置されて、貨物プラットフォーム266を前方に延ばしてもよい。側壁344は、オペレータ領域38の右側と左側との間で横に延びてもよく、また、貨物プラットフォーム266の前方範囲において互いに縦に整列して位置し、貨物領域32の前方端部を画定してもよい。示されるように、(後シート42が取り外されるため)側壁344がオペレータ領域38内にある場合、側壁344は、上フレーム組立体36の一部分の下方に位置され、上フレーム組立体36のエンベロープ345(図9および図33)内にある。このようにして、側壁344は、後シート42が図32に示されているシート支持体228上の空間を占有するので、側壁344は、貨物プラットフォーム266の縦の長さを延ばすことによって利用可能なカーゴ空間を延ばす。
[00161]この延ばされた貨物領域32の長さは、貨物プラットフォーム266および側壁344によって形成され、側壁は、シート40の直接後方に位置される。この延ばされた貨物領域32は、担架またはストレッチャ359の長さを収容することができる。さらに、図33の構成における貨物プラットフォーム266および側壁344の横の幅は、2つの担架またはストレッチャ359を並べて配置するのに十分である。シートハーネス組立体240は折り畳まれた位置にあるので、側壁344はシートハーネス組立体240の上方に位置され、したがって、地面Gに対して貨物プラットフォーム266と同じ高さに位置されることが理解される。逆に、側壁344が貨物プラットフォーム266の高さよりも高いまたは低い高さに位置される場合、ストレッチャ359は傾斜しており、ストレッチャ359上で人を移送する助けにはならない。
[00162]さらに、ある既知のオフロード車両は、後シート42の後方に位置された後交差部材を含む。このような交差部材は、貨物領域32の長さを延ばして一定の高さを維持する能力を妨げる高さに位置することができる。したがって、車両10のフレーム組立体20は、貨物領域32が一定の高さで延ばされることを可能にするような交差部材を含まない。
[00163]更に図32および図33を参照すると、荷持領域32は、複数の装着部材または取付け部を含む。たとえば、側壁344および貨物プラットフォーム266は、その上に貨物を固定するために使用可能な複数の孔360を含む。さらに、取付け部材272は、貨物プラットフォーム266の最も後方の範囲に位置される。貨物領域32の構成は、本明細書に開示されたものに限定されず、貨物領域の任意の変形が企図される。
[00164]図34-図36を参照すると、貨物フレーム組立体222は、装着ブラケット362を更に含む。装着ブラケット362は、例示的に、付属品を受けるように構成された受け器364を含む。より具体的には、車両10はスペアタイヤ366をその上に支持するように構成されてもよい。スペアタイヤ366は、タイヤ368とホイール370とを含む。支持組立体372は、ホイール370に取り外し可能に結合され、受け器364と協働してスペアタイヤ366を支持するように構成される。例示的に、支持組立体372は、ホイール370に直接結合された第1のプレート374と、第1のプレート374および受け器364に結合されるように構成された第2のプレート376とを含む。第1のプレート374の後表面はホイール370に結合され、第1のプレート374の前表面は前方に延びるペグ378を含む。ペグ378は、本体部分380およびヘッド部分382を含む。
[00165]また、第1のプレート374の前方表面はブラケット386、スリーブ388、ピン390、レバー本体391、およびレバーまたは回転可能なアーム392から構成されるロック組立体384を含む。スリーブ388は、ブラケット386内に保持され、ピン390は、スリーブ388内に受容される。ピン390は、第1のプレート374および第2のプレート376を互いに結合するために、スリーブ388から延びて、ブラケット398の孔396を通して受け入れられる。ピン390がブラケット398内に受容されるべき所望の位置まで延ばされると、レバーアーム392は、スリーブ388に対するピン390の位置を確保するために、図35に示される水平位置から図34に示される垂直位置まで回転することができる。
[00166]第1のプレート374および第2のプレート376は、ペグ378を介して更に互いに結合される。より具体的には、第2のプレート376は、ペグ378の本体部分380を受け入れるように構成された凹部または溝394を含む。ペグ378のヘッド部分382は、第2のプレート376の前方に位置され、第1のプレート374を第2のプレート376上に保持する。
[00167]さらに図34および35を参照すると、第2のプレート376の前方表面は、受け器364内部に受容される管状部材400を含む。管状部材400および受け器364は、円形、長方形、または任意の他の所望の形状を含む任意の横断面形状を有することができる。管状部材400は、楔として構成され、管状部材400を受け部364内に更に固定する為に、チャネル402および開口部404を含むことができる。より具体的には、チャネル402は、管状部材400の第1の部分401と管状部材400の第2の部分403とを分離する。スペアタイヤ366が車両10に支持されるとき、締結具(図示せず)が部分401、403を貫通して延び、締結されたときに、第1の部分401および/または第2の部分403が互いに対して移動し、それによって受け器64に圧力を加えて受け器364内部の管状部材400をロックする。スペアタイヤ366を取り外すために、締結具を緩めて部分401、403を互いに接近させ、従って、受け器364上の圧力を解放して、管状部材400を受け器364から取り外すようにすることができる。
[00168]車両10は、追加の付属品を支持するために、車両10の右側と左側の両方に位置された追加の受け器364を更に含むことが明らかである(図3および図4)。受け器364は、対で示され、管状部材400の相補的な対を受けるように構成される。2つの受け器364および2つの管状部材400を有することによって、付属品または貨物からの荷重が管状部材400と受け器364との間に分布されるので、単一の受け器および単一の管状部材を使用する場合と比較して、付属品または貨物からのねじれ及び荷重を低減することができる。
[00169]図36を参照すると、スペアタイヤ366がテールゲート346上に支持されるとき、スペアタイヤ366は、縦中心線Lに沿ってテールゲート346のほぼ横中間点に位置決めされるが、スペアタイヤ366の他の位置も可能である。スペアタイヤ366の場所は、スペアタイヤ366が、その動作中に必要とされる車両10の他の構成部品を隠したりブロックしたりしないことを保証する。たとえば、スペアタイヤ366は、後尾灯410が完全に見えるように、後尾灯410の横中間に位置される。このようにして、後尾灯410はスペアタイヤ366のエンベロープの外側に位置される。後尾灯410は、締結具411によってテールゲート346に結合される。
[00170]後尾灯410は、車両10の様々な動作条件で使用することができるバーライト412を画定する。しかしながら、後尾灯410はまた、赤外(「IR」)ライト414を含んでもよい。IRライト414は、夜間使用中および車両10がブラックアウトモードで動作しているときなど、車両10の他の動作条件の間に使用することができる。したがって、後尾灯410は照明されているようには見えない(即ち、バーライト412は照明されない)が、IRライト414は、ナイトビジョン技術を使用する他の車両および/または他の車両のオペレータに対して可視である。後尾灯410はまた、IRライト414のほぼ反対側に位置された発光ダイオード(「LED」)416を含むことができる。例示的に、LED416は後尾灯410の外範囲に沿って位置され、一方、IRライト414は後尾灯410の内範囲に沿って位置される。
[00171]さらに図36を参照すると、スペアタイヤ366は、車両10の他の構成部品と干渉しない位置でテールゲート346に装着されている。たとえば、スペアタイヤ366は、トレーラヒッチ位置418の上方に配置され、トレーラーヒッチ場所418をブロックしたり隠したりしない。このようにして、車両10は、スペアタイヤ366を運搬するとともに、乗物の牽引貨物、他の車両等も運搬するように構成される。トレーラーヒッチ場所418は、装着部材314の上方に位置され、縦中心線Lに沿って置かれる。従って、トレーラヒッチ場所418は、ほぼ横中間の上制御アーム330である。トレーラーヒッチ場所418は、地面G(図3)に対して、ハーフシャフト322および下制御アーム332の高さよりも高く、トーションバー335の高さよりも低い垂直高さに位置される。トレーラーヒッチ場所418はまた、トーションバー335、ハーフシャフト322、および上制御アーム330および下制御アーム332の縦後方に位置されてもよい。このようにして、トレーラーヒッチ場所418は、車両10の他の構成部品によって隠されず、車両10の他の構成部品と干渉しない。電気接続は、牽引中に別の車両の電気システムに容易に接続するために、トレーラーヒッチ場所418で又はその近傍に位置されてもよい。
[00172]図36に更に示されるように、取付け部材または装着部材272は、スペアタイヤ366の外方横に、かつ車両10の左右の範囲に沿って位置される。従って、スペアタイヤ366はまた、装着部材272と干渉せず、従って、スペアタイヤ366は、装着部材272が貨物または移送車両10を支持するために使用されている場合であっても、車両10上に留まることができる。さらに、スペアタイヤ366は装着部材314の上方に配置され、装着部材314が車両10を移送するために使用されているとき、またはその他の方法で荷重を支持するときに、テールゲート346上に支持されてもよい。
[00173]さらに、下フレーム組立体34および上フレーム組立体36を含むフレーム組立体20の部分は、車両10の様々な構成部品または付属品を支持するように構成されることが理解され得る。たとえば、フレーム組立体20は、軍事兵器、レーダーまたは自律システム、センサ、および車両10および/またはその中で支持されるオペレータまたは乗客のための任意の他の構成部品を支持するように構成されてもよい。
[00174]図37-図41を参照すると、車両10の電気システム420が開示されている。電気システム420は、オペレータ領域38内の構成部品、ドライブライン組立体16、パワートレイン組立体15等のような車両10の多くの異なるシステムおよび構成部品と動作可能に結合されてもよい。電気システム420は、エンジン制御モジュール(「ECM」)422および変速機制御モジュール(「TCM」)424を含む。例示的に、ECM422およびTCM424は、車両10の右側に沿って位置され、本体パネル426によって支持されるが、他の実施形態では、ECM422およびTCM424は、車両10上の任意の場所に位置されてもよく、フレーム組立体20などの他の構成部品によって支持されてもよい。図37に示されるように、本体パネル426は、オペレータ領域38(例えば、シート40、42)の一部分と貨物フレーム組立体222との間に仕切りまたは壁を画定することができ、後シート42用のシート支持体228の直接後方に位置される。一実施形態において、ECM422は、車両10の右側に沿って後方かつ隣接する後シート42の後方の位置で本体パネル426内部に支持される。TCM424は、ECM422に対してほぼ垂直に位置され、本体パネル426内部または車両10の別の本体パネル内部に支持されてもよい。TCM424は、ECM422の外方横に位置されてもよい。このようにして、ECM422およびTCM424は、本明細書に更に開示されるように、パワートレイン組立体15のエンジンおよび変速機の近くに位置され、これは、ECM422がエンジンと結合し、TCM424が変速機と結合するのに必要な配線、ケーブル、または他の構成部品の長さを減少させる。
[00175]さらに図37を参照すると、電気システム420は、車両10の左側に沿った追加の電気構成部品を含むことができる。たとえば、追加の電気構成部品は、場所430で本体パネル426内部に支持されてもよく、場所432で本体パネルまたは他の車両部品(例えば、フレーム組立体20)によって支持されてもよい。一実施形態において、場所432は、車両10の左側の受け器364のほぼ上に位置される。
[00176]図38-図40を参照すると、電気システム420はまた、少なくとも1つのバッテリ434を含む。バッテリ434は、後シート42の少なくとも1つの下に位置されてもよく、より具体的には、シート支持体228の少なくとも1つの下に位置されてもよい。例示的には、バッテリ434は、メインフレーム部分220の第1の縦延長フレーム部材224a及び第2の縦延長フレーム部材224bに隣接して位置され、より具体的には、第1の縦延長フレーム部材224a及び第2の縦延長フレーム部材224bの内方に横に位置される。バッテリ434もまた、交差部材226の下方に位置される。このようにして、バッテリ434は、一般に、後フレーム部分30の少なくともメインフレーム部分220によって保護される。バッテリ434はまた、燃料/水分離器436に隣接して位置されてもよい。
[00177]図38-図41に示されるように、バッテリ装着組立体440が開示される。バッテリ装着組立体440は、支持プレート442と、第1のストラップ444(例えば、2つの第1のストラップ444)と、第2のストラップ446(例えば、2つの第2のストラップ446)とを含む。支持プレート442は、支持プレート442の延長部443を介して、メインフレーム部分220の第1の縦延長部材224aおよび第3の縦延長部材224cに結合される。支持プレート442は直立した部分壁448を含み、壁448の間でバッテリ434の下部分を支持するように構成される。第1のストラップ444は、バッテリ434の上部分にわたって延び、バッテリ434の縦側に沿って延びて、延長部443の上表面と結合するように構成される。このようにして、バッテリ434は、壁448および第1のストラップ444を備えた支持プレート442上に保持される。
[00178]支持プレート442はまた、支持プレート442の最後方壁を画定する直立ブラケット449を含む。ブラケット449は壁448の上方に延び、縦に中間のバッテリ434および燃料/水分離器436に位置される。第2のストラップ446は、燃料/水分離器436の形状と概ね相補的な形状を有し、燃料/水分離器436の少なくとも一部分の周りに延びて、燃料/水分離器436をブラケット449に固定する。このようにして、バッテリ装着組立体440は、バッテリ434と、燃料/水分離器436のような追加構成部品との両方を支持するように構成される。ブラケット449の構成により、燃料/水分離器436はバッテリ434の直接後方に位置される。
[00179]ここで図41を参照すると、電気システム420は、オペレータ領域38内に位置された複数のオペレータ制御部450を含む。オペレータ制御部450は、車両10のオペレータまたは乗客によって選択的に起動または停止されるように構成された入力部として画定することができる。たとえば、オペレータ制御部450は、プッシュボタン、てこ、ノブ、スイッチ、ケーブル等として画定された複数の入力部452を含むことができる。さらに、オペレータ制御部450は、ディスプレイまたはゲージ454を含むことができ、これは、様々な実施形態において、オペレータに情報を提供し、および/またはオペレータまたは乗客からの入力を受信するように構成されたタッチスクリーンディスプレイであってもよい。
[00180]オペレータ入力部452は、パワートレイン組立体15およびドライブライン組立体16の様々な態様を制御することができる。さらに、オペレータ入力部452は、サスペンション組立体24、26、動作モードなどの様々な態様を制御することができる。特に、オペレータ入力部452の1つは、入力部452aとして示され、オペレータが入力部452aで利用可能な入力を容易に選択または選択解除できるようにするために、ステアリングホイール456に最も近く位置される。たとえば、入力部452aは、車両10が手動モードで作動しているときにオペレータがアップシフトまたはダウンシフトすることを可能にするロッカースイッチとして構成することができる。そのため、オペレータの手は既にステアリングホイール456にあるので、変速機シフト選択を行うことが望まれるときにオペレータが入力部452aに隣接するステアリングホイール456にアクセスすることは容易かつ便利である。
[00181]車両10の用途に基づいて、車両10は、本明細書に記載されるブラックアウトモードまたはステルスで動作することが望ましい場合がある。ブラックアウトモードにあるとき、車両10は、可視光が照射されていない。その代わりに、車両10は、暗視技術だけで見ることができる赤外線ライトに依存している。従って、オペレータ入力部450は、可視光が照射されていないブラックアウトモードにあるときに、オペレータが(暗視技術を介して)任意のオペレータ制御部450を見ることができ、選択することができるように、IR光で構成される。さらに、車両10がブラックアウトモードで動作しているときに、ディスプレイ454またはその他でオペレータに通知を送信する必要がある場合、メッセージ(例えば、エラーコード/メッセージ)はIRコードであり、可視光で照射されない。このようにして、オペレータは、暗視技術を用いてメッセージを見ることができるが、その他の点ではメッセージは照明されない。
[00182]図42-図48を参照すると、パワートレイン組立体15およびドライブライン組立体16が開示される。パワートレイン組立体15は、原動機460および変速機462を含む。原動機460は、ディーゼル、天然ガスまたはガソリンの内燃エンジンであってもよい。代替的に、原動機460は、ハイブリッドエンジン、モータ/発電機、または前後の地面係合部材12、14に動力を提供するように構成された任意の他のタイプの推進装置であってもよい。例示的に、原動機460は、縦に延び、変速機462の長手方向後方に配置される。変速機462は、連続可変変速機またはシフト可能変速機とすることができる。一実施形態では、変速機462は、ゴムベルトまたは鋼ベルトの連続可変変速機とすることができる。変速機462はトランスアクスル変速機として例示的に示されており、自動変速機または手動変速機であってよい。変速機462および車両10のさらなる詳細は、2020年1月15日に出願された「POWERTRAIN FOR A UTILITY VEHICLE」と題する米国仮特許出願第62/961442号に開示されてもよく、その完全な開示は、参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
[00183]原動機460は、変速機462に動作可能に結合されている。たとえば、原動機460は、クランクシャフト(図示せず)及び変速機入力軸(図示せず)を介して変速機462に動作可能に結合されてもよい。変速機462は、出力部464を介してドライブライン組立体16に動作可能に結合される。より具体的には、出力部464は、出力部464から前方に延びる前支柱シャフト466に動作可能に結合される。前支柱シャフト466は、出力部464および前差動装置174の両方に回転可能に結合されており、その結果、原動機460からの動力は、変速機462の出力部464を介して前支柱シャフト466に伝達されて、車両10を移動させるために前地面係合部材12および半シャフト172に回転動力を提供する。
[00184]前支柱シャフト466の接続部または接合部467(例えば、Uジョイント)は、前差動装置174の切断組立体470に動作可能に結合されてもよい。例示的に、切断組立体470は、接合部467を介して前支柱シャフト466に回転可能に結合された入力シャフト472を含み、車両10の選択された動作モードに応じて前差動装置174を前支柱シャフト466に係合または係合解除するように構成される。より具体的には、切断組立体470は、スプライン付きカラー上を摺動して前差動装置174に係合または係合解除するように構成された電子ソレノイド(図示せず)を含んでもよい。したがって、車両10を全輪駆動または四輪駆動モードで動作させることが望ましい場合には、切断組立体470は、ソレノイドを前差動装置174を前支柱シャフト466に接続する位置までスライドさせてもよい。このようにして、変速機462からの回転動力は、前支柱シャフト466を介して前差動装置174に伝達されて、前地面係合部材12に動力を提供する。しかしながら、車両10を2輪駆動モードで動作させ、従って、前地面係合部材12に動力を提供しないことが望ましい場合には、切断組立体470は、ソレノイドを、前支柱シャフト466を前差動装置174から、分離または切断する位置までスライドさせてもよい。このようにして、変速機462からの動力は、前地面係合部材12に伝達されない。切断組立体470は、前差動装置174のハウジングから分離可能であってもよく、または前差動装置174のハウジングと一体であってもよい。
[00185]出力部464はまた、出力部464から後方に延びる後支柱シャフト468に動作可能に結合される。後支柱シャフト468は、原動機460からの動力が変速機462の出力部464を介して後支柱シャフト468に伝達されるように、出力部464および後差動装置324の両方に回転可能に結合されて、車両10を移動させるための半シャフト322および後地面係合部材14に回転動力を提供する。
[00186]駆動ライン組立体16の構成に基づいて、車両10は、1輪駆動モード、2輪駆動モード、3輪駆動モード、および4輪駆動モードのいずれかで選択的に動作されてもよい。一実施形態において、変速機462は、支柱シャフト466、468を同時に同じトルクで回転させるために、出力部464にロックされたスプールを備えて構成されたトランスアクスル変速機であってもよい。後支柱シャフト468は、電気ロックまたは手動ロックのいずれかで後差動装置324に動作可能に結合される。前支柱シャフト466は、電子的または手動で作動される切断組立体470に動作可能に結合されている。前差動装置174は、後差動装置324と同様に、電気式または手動式ロックを含むこともできる。このようにして、全ての地面係合部材12、14を同時に駆動することが可能であり、または地面係合部材12、14のうちの1つまたは幾つかを単に駆動することも可能である。
[00187]より具体的には、オペレータは、以下の駆動輪の組み合わせのいずれかから選択することができる。(1)1輪駆動モードであって、後差動装置324が開放され、切断組立体470が開放されているモード;(2)第1の2輪駆動モードであって、後差動装置324がロックされ、切断組立体470が開放されているモード;(3)第2の2輪駆動モードであって、後差動装置324が開放され、切断組立体470がロックされ、前差動装置174が開放されているモード;(4)第1の3輪駆動モードであって、後差動装置がロックされ、切断組立体470がロックされ、前差動装置174が開放されているモード;(5)第2の3輪駆動モードであって、後差動装置324が開放され、切断組立体470がロックされ、前差動装置174がロックされているモード;および(6)4輪駆動モードであって、後差動装置324、切断組立体470、および前差動装置174がロックされているモード。
[00188]一輪駆動モードでの駆動は、地面係合部材12,14が回転しているときに、車両の回転直径を減少させ、芝生および類似の表面に対する損傷を低減または排除するのに有益である。1つの前地面係合部材12および1つの後地面係合部材14による駆動は、車両の回転直径を更に減少させ、芝生または同様の表面に対する損傷を低減/排除しながら、追加の牽引力を提供する。後地面係合部材14の両方を用いた駆動は、後差動装置324がトルクを最小抵抗で車輪にシフトすることを防止することによって、付加的な牽引力を提供する。後地面係合部材14および1つの前地面係合部材12の両方による駆動は、2輪駆動モードでの動作に対して追加の牽引力を提供するが、操舵力を増大させない。前地面係合部材12および1つの後地面係合部材14の両方による駆動は、2輪駆動モードに対して追加の牽引力を提供し、低牽引力条件(例えば、雪)では、前地面係合部材12が車両10を牽引してもよく、一方、非駆動後地面係合部材14は車両10の後部を尾引きから守るための安定性を提供する。4輪駆動モードは、最高レベルの牽引力に対して、全ての地面係合部材12,14に全トルクを提供する。これらの動作モードのいずれかの間の選択は、任意のオペレータ入力部450(図41)(例えば、電気スイッチ、てこ、ケーブル、または本明細書に開示される入力装置の任意の組み合わせ)を介して行うことができる。本明細書に開示される車両10の動作モードおよび他の態様の更なる詳細は、2015年4月7日に発行された米国特許第8998253号(代理人整理番号:PLR-09-25274.01P)、表題「FOLDING CAB FRAME」、2016年9月13日に発行された米国特許第9440671号(代理人整理番号:PLR-09-25538.03P)、表題「VEHICLE」、2015年10月6日に発行された米国特許第9150182号(代理人整理番号:PLR-09-25538.05P)、表題「VEHICLE」、2017年3月14日に発行された米国特許第9592782号(代理人整理番号:PLR-09-25538.05P-01)、表題「VEHICLE」、2018年11月6日に発行された米国特許第10118477号(代理人整理番号:PLR-09-27423.02P)、表題「HYBRID UTILITY VEHICLE」、2019年5月16日に出願された米国特許出願第16/414217号(代理人整理番号:PLR-09-27423.03P)、表題「HYBRID UTILITY VEHICLE」、および2018年10月5日に出願された米国特許出願第16/152719号(代理人整理番号:PLR-09-28386.01P)、表題「HYBRID UTILITY VEHICLE」に開示することができ、これらの完全な開示は参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
[00189]さらに図42-図48を参照すると、下フレーム組立体34上でパワートレイン組立体15を支持するための装着組立体472が開示される。装着組立体472は、前装着組立体474と、中間装着組立体475と、後装着組立体476とを含む。前装着組立体474は、変速機462を下フレーム組立体34に固定するように構成され、フレームアーム478、支持アーム480、および装着ブラケット482を含む。装着ブラケット482は、メインフレーム部分220の第3の縦延長部材224cから延びるフレーム延長部484に取り外し可能に結合される。特に、取り外し可能な締結具486が、装着ブラケット482の孔488を通ってフレーム延長部484内に延びて、装着ブラケット482を第3の縦延長部材224cに結合する。第3の縦延長部材224cは、下フレーム組立体34の下範囲を画定するので、装着ブラケット482は、変速機462の下部分にほぼ隣接して位置される。
[00190]フレームアーム478は、取り外し可能な締結具490によって装着ブラケット482に結合され、装着ブラケット482から垂直に延びる。例示的に、フレームアーム478のフランジ492は、装着ブラケット482の一部の周りに延びて、それぞれの孔494、496が、締結具490を受けるように整列される。フレームアーム478の上端部は、取り外し可能な締結具502を受ける孔500を有する結合部分498を含む。図46に示されるように、孔500は、支持アーム480の孔504と整列して、締結具502を受け、フレームアーム478の上端部を支持アーム480の外端部に結合する。
[00191]支持アーム480は、内側に延び、変速機462のハウジングの上表面を覆っている。支持アーム480は、ボルトなどの取り外し可能な締結具を受けるように構成された複数の開口506を含む。締結具は、開口506およびボス508を貫通して、変速機462のハウジングの上表面内に延びる。したがって、支持アーム480は、変速機462が車両10内で縦方向に移動するのを防止することができる。しかしながら、変速機462をフレーム組立体20に固定するのはフレームアーム478及び装着ブラケット482である。このようにして、変速機462はフレーム組立体20に結合され、単に支持アーム480から垂れ下がるだけではない。
[00192]図47に最もよく示されているように、後装着組立体476は、原動機460の少なくとも後部分を下フレーム組立体34に固定するように構成され、平行なフレームアーム510、支持アーム512、および装着ブラケット514を含む。装着ブラケット514は、各装着ブラケット514の孔516を通って延びる取り外し可能な締結具(図示せず)によって、後フレーム部分30(図22)の一部分に取り外し可能に結合される。より具体的には、装着ブラケット514は、エンジンマウント263(図22)に結合される。図43に最もよく示されているように、各装着ブラケット514は、エンジンマウント263の場所に基づいて、原動機460のオイルパンの上方に位置されてもよい。
[00193]フレームアーム510は、取り外し可能な締結具520によって装着ブラケット514に結合され、装着ブラケット514からある角度で垂直前方に延びる。例示的に、各フレームアーム510のフランジ522は、それぞれの孔524、526が締結具522を受けるように整列されるように、対応する装着ブラケット514の一部分の周りに延びる。各フレームアーム510の上端部は、取り外し可能に又は一体的に支持アーム512に結合される。
[00194]支持アーム512は、フレームアーム510の間で且つ原動機460の上表面で延びる。支持アーム512は、原動機460の上の後表面に接触するように構成された接触表面513を含む。このように、支持アーム512は、原動機460が車両10内で縦方向に移動するのを防止することができる。しかしながら、原動機460をフレーム組立体20に固定するのは、フレームアーム510および装着ブラケット514である。このようにして、原動機460は、フレーム組立体20に結合される。
[00195]図48に関しては、中間装着組立体475が示される。中間装着組立体475は、変速機462の出力部464を下フレーム組立体34に固定するように構成され、支持アーム530および装着ブラケット532を含む。装着ブラケット532は、メインフレーム部分220の第3の縦延長部材224cから延びるフレーム延長部534(図45)に取り外し可能に結合される。特に、取り外し可能な締結具(図示せず)が、装着ブラケット532の孔536を貫通してフレーム延長部534内に延びて、装着ブラケット532を第3の縦延長部材224cに結合する。第3の縦延長部材224cが下フレーム組立体34の下範囲を画定するので、装着ブラケット532は、出力部464の下部分にほぼ隣接して位置される。
[00196]支持アーム530は、少なくとも1つの取り外し可能な締結具538によって装着ブラケット532に結合され、装着ブラケット532から上方に延びる。例示的に、支持アーム530のフランジ540は、装着ブラケット532の一部分の周りに延びて、それぞれの孔542、544が、締結具538を受けるように整列される。支持アーム530の内部分546は、フランジ540から横へ内方に延び、出力部464の一部分と結合するように構成されている。
[00197]図49-図51を参照すると、冷却組立体550が開示されている。図49の実施形態において、冷却組立体550は、少なくとも第1のラジエータまたは熱交換器552と、第2のラジエータ554と、冷媒リザーバ558と、複数の冷媒ライン560とを含む。ラジエータ552は、冷却組立体550の高温システムの一部であり、原動機460(図42)を冷却するように構成される。二次ラジエータ554は、冷却組立体550の低温システムの一部である。例示的に、ラジエータ552および二次ラジエータ554は、車両10の前方部分に位置され、前フレーム部分28によって支持される。二次ラジエータ554は、ラジエータ552の前方にあってもよく、ラジエータ552よりも小さくてもよく、その結果、ラジエータ552の上部分553は、二次ラジエータ554によって露出され、隠されない。ファン562は、ラジエータ552及び二次ラジエータ554の後方に位置され、前フレーム部分28に支持されている。ファン562は、周囲の空気Aを車両10の前部から引き出して、ラジエータ552および二次ラジエータ554を流れる冷却剤を冷却するように構成される。
[00198]ラジエータ554は、冷却液ライン564、566を介して少なくとも原動機460(図42)に流体的に結合されている。二次ラジエータ554は、水ポンプおよび/またはパワートレイン組立体15のターボチャージャー(図示せず)などの車両10の少なくとも1つの他の構成部品に、冷却剤ライン568、570を介して流体的に結合される。より具体的には、二次ラジエータ554が車両10のターボチャージャと流体的に結合されるとき、二次ラジエータ554は、ターボチャージャから原動機460に流れる充填された空気を冷却するように構成される。
[00199]冷却剤リザーバ558は、冷却剤ライン564、566、568、570のいずれかを介して、ラジエータ552および二次ラジエータ554に流体的に結合されてもよい。冷却剤リザーバ558は、その中に複数のチャンバを有してもよいし、または互いに結合された複数の冷却剤リザーバとして構成されてもよい。より具体的には、冷却剤リザーバ558は、少なくとも、原動機460のためのチャンバまたはリザーバと、二次ラジエータ554(例えば、ターボチャージャー)に流体的に結合された低温成分のためのチャンバとを含む。
[00200]冷却組立体550の一実施形態では、図50に示されるように、オイル冷却器556も設けられ、変速機用オイル462(図42)を冷却するように構成される。ファン572は、オイル冷却器556と共に位置されて、オイル冷却器556を通る空気の流れを促進する。より具体的には、オイル冷却器556が、ラジエータ552および二次ラジエータ554と共に前フレーム部分28に位置される場合、ラジエータ552を通る十分な空気の流れがなくて、原動機460を冷却することができないか、またはラジエータ552は、原動機460を十分に冷却することができるようにするために、そこを通る冷却周囲空気の減少した流れに適応するためにサイズを増大させなければならない。従って、オイル冷却器556は、ラジエータ552及び二次ラジエータ554から離れた位置に位置されて、ラジエータ552を適正に動作させ、そのサイズを最小にすることができる。従って、オイル冷却器556は、後フレーム部分30(図8)に支持され、外方横に面してもよい。しかしながら、この場所では、車両10の前部にあるような十分なRAM空気が存在しない可能性があり、したがって、ファン572は、オイル冷却器556を通して空気を吸引するために設けられる。
[00201]さらに、後フレーム部分30にオイル冷却器556を位置することによって、オイル冷却器556は変速機462に近くなり、したがって、オイル冷却器556と変速機462とを流体的に結合するラインまたは導管の長さを短くすることができる。オイル冷却器556と変速機462との間のより短いラインまたは導管は、ラインまたは導管における制限のリスクがより少ないことを意味してもよい。従って、より小さなラインまたは導管を同じ制限で使用することができる。
[00202]本明細書に開示されるように、冷却組立体550は、少なくとも3つの熱交換器552、554、556、および少なくとも2つのファン562、572を含む。具体的には、ラジエータ552、二次ラジエータ554、ファン562が前フレーム部分28に位置され、オイル冷却器556、ファン572が後フレーム部分30に位置されている。オイル冷却器556は、ラジエータ552および二次ラジエータ554の縦後方に位置し、ラジエータ552および二次ラジエータ554の横外方に位置する。より具体的には、ラジエータ552および二次ラジエータ554は、縦中心線Lに沿って位置され、一方、オイル冷却器556は、縦中心線Lの横外方に位置されてもよい。このようにして、オイル冷却器556は、ラジエータ552および二次ラジエータ554から縦および横にオフセットされる。
[00203]図51を参照すると、冷却組立体550がオイル冷却器556(図50)を含むか否か(図49)にかかわらず、本体パネル22は、車両10の前方で少なくともラジエータ552および二次ラジエータ554を通る空気の流れを促進するように構成される。本体パネル22は、メインフード部分576とメインフード部分576に結合されたフードスコップ(scoop)578とから構成されるフード組立体574を含む。フードスコップ578は、前方に面する開放端部579を含み、この開放端は、長方形または正方形の形状であり、後壁584に沿って垂直方向に縮小しながら横に拡大する。フードスコップ578の幾何学的形状は、フード組立体574上を流れるバイパス空気からの空気の捕捉および流れを促進し、そのような空気をラジエータ552、554に向けるようなものである。空気が開口579で捕捉されると、空気は、傾斜した後壁584を介して方向転換され、ラジエータ552、554の幅にわたって分配されて、ラジエータ552、554における冷却を最適化する。さらに、フードスコップ578の高さは、フードスコップ578がシュラウドとして作用して、フード組立体574に沿って流れるバイパス空気のできるだけ多くを捕捉することを可能にする。
[00204]フードスコップ578は、二次グリル580を含むが、この二次グリル580は、一次グリル582(図1)の上方に位置され、通常はラジエータ522をバイパスし、その代わりにそのような(Aとして示される)バイパス空気をラジエータ552内に導くメインフード部分576上を流れる空気を捕捉するように構成される。より具体的には、後壁584の角度付き形状は、入射周囲空気Aをラジエータ552の上部および露出部分553に向けて角度付けする。従って、一次グリル582を通って流れる空気は、概して、ラジエータ552および二次ラジエータ554に対して垂直であり、ラジエータ552を通って流れる前に、最初に二次ラジエータ554を通って流れる。しかしながら、二次グリル580を通って流れる空気Aは、一次グリル582で空気の上方を流れ、フードスコップ578は、空気Aを特にラジエータ552の上露出部分553に向けるように構成される。さらに、フードスコップ578からの空気はまた、二次ラジエータ554に導かれてもよい。
[00205]フードスコップ578を車両10に含めることによって、様々な付属品(例えば、ウィンチ、無人機キャリア、ブリーチング器具など)を車両10の前フレーム部分28に、より具体的にはラジエータ552、554の前に配置することができる。なぜなら、そのような付属品が一次グリル582を通る空気の流れを幾らか遮断したとしても、追加の空気がフードスコップ578を通して受け取られ、ラジエータ552、554での適切な冷却を確保するからである。フードスコップ578は、冷却組立体550がRAM空気に依存して冷却を提供する場合、より高い車速において特に有益である。
[00206]図52を参照すると、ブレーキ組立体590が開示されている。ブレーキ組立体590は、ブレーキペダル592と、入力ロッド594と、ブレーキブースタシステム596とを含む。ブレーキブースタシステム596は、ブレーキペダル592の前方に位置され、入力ロッド594を介してブレーキペダル592に動作可能に結合されている。より具体的には、オペレータがブレーキペダル592を押すと、ブレーキペダル592に加えられる制動力は、前および/または後の地面係合部材12、14に加えられる制動力を決定する。車両重量、地形条件、環境条件および他の要因に基づいて、車両10が移動を停止するかまたは静止したままであることを保証するために、ブレーキペダル592に大きな制動力を加えることが必要な場合がある。このように、ブレーキブースタシステム596は、特定の条件下でブレーキペダル592に大きな制動力を加えるためにオペレータが必要とする労力を低減するように構成されている。動作中、ブレーキブースタシステム596は、入力ロッド594を介して、オペレータによってブレーキペダル592に加えられた制動力を示す入力を受ける。オペレータからのブレーキ入力により、ブレーキブースタシステム596は、前および/または後の地面係合部材12,14に加えられる制動力を増大させるように構成され、これにより、オペレータは、制動結果を達成するためにブレーキペダル592に大きな力を加える必要がない。ブレーキブースタシステム596は、ブレーキマスタシリンダが通常ブレーキペダル592に対して位置される場所に位置されてもよい。
[00207]図53を参照すると、前サスペンション組立体24および後サスペンション組立体26は、サスペンション調整システム600に動作可能に結合されて示されている。一実施形態において、サスペンション調整システム600は、それぞれのショックアブソーバ184、334のパラメータを調整することによって、地面G(図3)に対するサスペンション組立体24、26の高さを調整するように構成されたライドハイトまたはライドレベリングシステムである。たとえば、前および後サスペンション組立体24、26のセンサ181、331(図17および30)は、サスペンション調整組立体600と(電気的またはその他の方法で、直接的または間接的に)通信して、少なくとも上制御アーム180、330の垂直移動(例えば、上下動)に関する情報を伝達するように構成される。
[00208]サスペンション調整システム600は、ショックリザーバ604に流体的に結合された中央リザーバ602を含む。一実施形態において、中央リザーバ602は、ショックリザーバ604のいずれか又はすべてに作動液を供給するように構成された作動液リザーバである。ショックリザーバ604は、トーションバー185、335に結合されてもよい。液圧マニホールド603は、中央リザーバ602およびショックアブソーバ184、334の両方に流体的に結合されて、中央リザーバ602からショックリザーバ604へ作動液を提供する。たとえば、液圧マニホールド603は、中央リザーバ602から作動流体を受け取ることができ、液圧導管またはラインを介して、ショックリザーバ604のいずれか又はすべての間に流体を分配するように構成される。ショックリザーバ604は、ポート606でショックアブソーバ184、334に流体的に結合され、ショックアブソーバ184、334の高さを、中央リザーバ602およびマニホールド603からの流体で調整するように構成される。より具体的には、液圧導管(図示せず)が、ポート606とショックアブソーバ184、334との間に延びて、作動流体をショックアブソーバ184、334へ/から流す。
[00209]コントローラは、各センサ181、331からの既知の複数の位置を有して、所定量の地上高さ(例えば、地面Gに対して12インチまたは14インチ)を有するライドハイトを達成することができる。各ショックアブソーバ184、334に対して、サスペンション調整システム600は、作動流体を圧送してサスペンション組立体24、26を上昇させるか、または作動流体を下サスペンション組立体24、26に落とすことができる。流体は、各ショックリザーバ604内のピストンを往復させて、ガス容積(例えば、窒素)を変化させ、したがって、各リザーバ604内のガス圧を変化させる。各ショックアブソーバ184、334にそれ自身のリザーバ604を提供し、マニホールド603における作動流体の分配を制御することによって、各ショックアブソーバ184、334の高さは、他のショックアブソーバ184、334から独立して調整されてもよい。
[00210]中央リザーバ602は、動作可能に原動機460(図42)に結合される。より具体的には、ポンプ608は、原動機460がポンプ608を駆動するように、ベルト618または他の接続機構を介して原動機460に動作可能に結合されてもよい。ベルト618は、交流発電機などの他の構成部品も駆動する曲りくねったベルトであってもよく、または別個の駆動ベルトであってもよい。より具体的には、ベルト618は、原動機460のクランクシャフト(図示せず)上の少なくとも駆動プーリ614と、ポンプ608に動作可能に結合された被駆動プーリ616との周りに巻き掛けられる。このようにして、原動機460および駆動プーリ614のクランクシャフトの回転は、ベルト618の回転を引き起こし、それが次に被駆動プーリ616を駆動してポンプ608を動作させる。
[00211]一実施形態において、被駆動プーリ616は電磁クラッチとして構成されるか、または電磁クラッチと共に構成される。電磁クラッチ駆動プーリ616をポンプ608に使用することにより、ポンプ608が原動機460に動作可能に結合されている場合であっても、ポンプ608を常に作動させる必要はない。その代わりに、ポンプ608は、ショックアブソーバー184、334の1つ以上を調整する必要がある場合にのみ動作すればよい。より具体的には、駆動プーリ616の電磁クラッチは、ベルト618を回転させることができるが、サスペンション調整システム600が入力を受けて前サスペンション組立体24および/または後サスペンション組立体26のパラメータを調整するまで、ベルト618と係合しない。このとき、電磁クラッチを作動させて、(原動機460によって駆動される)プーリ616およびベルト618がポンプ608を駆動して、中央リザーバ602からの作動流体がショックアブソーバ184、334のいずれかに分配されるようにすることができる。
[00212]ショックアブソーバ184、334の高さを調整することが望まれる場合には、様々な動作条件またはオペレータの選択に基づいて、ポンプ608を選択的または自動的に係合させることができる。たとえば、オペレータは、操作、地形または他の条件に基づいて、地面G(図3)に対して前サスペンション組立体24および後サスペンション組立体26のいずれかの部分の高さを上昇または低下させるために、サスペンション調整システム600と係合する入力452(図41)を選択することができる。さらに、車両10が(例えば、航空機を介して)移送される場合、車両10が本明細書に開示された種々の装着部材で固定されることを容易にするために、(例えば、下)前サスペンション組立体24および後サスペンション組立体26を調整することが望ましい場合がある。ポンプ608は原動機460に動作可能に結合されているので、ポンプ608は原動機460が動作しているときはいつでも作動させることができるが、ポンプ608はショックアブソーバ184、334の高さを調整するために作動させるだけでよい。従って、原動機460に追加の抵抗は生じず、より少ない熱が発生し、ポンプ608の寿命を延ばすことができる。
[00213]一実施形態において、ポンプ608は、エアコンコンプレッサ用の位置で原動機460に動作可能に結合されてもよい。しかしながら、中央リザーバ602を動作させるために原動機460上の他の/既存のポンプ(例えば、パワーステアリングポンプ)を使用することは、そのようなポンプが常に動作してオイル中に熱を発生する可能性があるため、あまり望ましくない可能性がある。さらに、ある種のポンプ(例えば、パワーステアリングポンプ)から十分な圧力を発生させることができない場合がある。
[00214]図54および図55を参照すると、図1-図7の多用車10の代替実施形態が、同様の構成部品/組立体を示す同様の参照記号とともに、実用車両10’として開示されている。実用車両10’は、少なくとも下フレーム組立体34’と上フレーム組立体36’とから構成されるフレーム組立体20’を含む。フレーム組立体20’は、オペレータ領域38およびシート40、42を支持する。下フレーム組立体34’は、前フレーム部分28’と後フレーム部分30’との間に延びる。下フレーム組立体34’の後フレーム部分30’は、後貨物領域32’を支持する。実用車両10’は、少なくとも前サスペンション組立体24’及び後サスペンション組立体26’を介してフレーム組立体20’にそれぞれ動作可能に結合された前地面係合部材12及び後地面係合部材14を含む。
[00215]図56および図57を参照すると、図54および図55の実用車両10’の代替実施形態が、類似の構成部品/組立体を示す類似の参照記号とともに、実用車両10’’として示されている。車両10’は少なくとも4つのシート、特に前シート40および後シート42を有するように示されているが、車両10’は2つのシート、特に前シート40のみを有するように示されている。したがって、車両10’’のオペレータ領域38’は車両10’のオペレータ領域38’よりも小さく、同様に、フレーム組立体20’’はフレーム組立体20’よりも小さい。より具体的には、下フレーム組立体34’’および上フレーム組立体36’’の長さは、図54および図55の下フレーム組立体34’および上フレーム組立体36’の長さよりも短い。本明細書に開示された構成部品および組立体は、車両10(図1-図7)および車両10’(図54および図55)に関して、車両10’’に等しく適用可能である。
[00216]図58を参照すると、下フレーム組立体34’の前フレーム部分28’が開示される。前フレーム部分28’は、取り外し可能なサブフレーム組立体92’および前クリップ組立体94’を含む。サブフレーム組立体92’は、メインフレーム部分90(図13および図14)に取り外し可能に結合され、本体パネル22および/またはフード574(図1)の外に位置された外骨格および/またはバンパー組立体として構成されてもよい。サブフレーム組立体92’は、前フレーム部材112の下端部および交差部材114の外端部を受けるブレース122’がブレース122(図13および図14)のそれよりも小さいサイズを有することができることを除いて、図13および図14のサブフレーム組立体92と同様である。ブレース122’はまた、装着部材130’を支持するように構成され、例示的に、取付け装着部および/または牽引装着部である。装着部材130’は、フレーム組立体20’の最前の範囲に位置される。さらに、装着部材130’は、フレーム組立体20’の上範囲と下範囲との間に垂直に位置され、より具体的には、下フレーム組立体34’の前フレーム部分28’の上範囲と下範囲との間に垂直に位置される。このようにして、装着部材130’は、航空機移動のために車両10’を縛るなど、様々な移送オプションのために構成される。
[00217]装着部材130’は、装着部材130’における荷重の支持を増大させ、下フレーム組立体34’全体に荷重を分散させる可能性があるように、フレーム組立体20’に一体化されていることが理解されよう。より具体的には、フレーム組立体20’は、装着部材130’の荷重を車両10’の非構造部分で支持するのではなく、フレーム組立体20’自体が装着部材130’の荷重を支持するように、装着部材130’の場所まで延びている。例示的に、サブフレーム組立体92’は、メインフレーム部分90(図13および図14)に直接結合されるので、装着部材130’における任意の荷重は、下フレーム組立体34’の様々な構成部品によって支持されてもよい。
[00218]さらに図58を参照すると、前クリップ組立体94’は、メインフレーム部分90(図13および図14)およびサブフレーム組立体92’の両方に結合される。前クリップ組立体94’は、装着リングまたは他の取付け構造(例えば、ピン、ブラケットなど)として構成することができる装着部材156’と、少なくとも前差動装置174を支持するように構成された前プレート178’とを除いて、一般に前クリップ組立体94(図13および図14)と同様である。
[00219]ブラケット126’は、ウインチまたは他の付属品または車両10’の構成部品を支持するように構成されており、ウインチまたは付属品を支持するように構成された略平面部分1000と、平面部分1000から下方に延びる少なくとも1つのアーム1002(例えば2つのアーム1002)とを含む。アーム1002は、接続部124に結合可能であり、さらに、前クリップ組立体94’の前方表面に沿って位置されたプレート1004に結合可能である。プレート1004は、複数の締結具1006を用いて前クリップ組立体94’に取り外し可能に結合されてもよい。スペアタイヤのような追加の付属品は、フレーム部材120の上端部に位置されたブラケット1100を介して車両10’に支持されてもよい。
[00220]次に図59-図64を参照すると、車両10’、10’’は、サスペンション調整システム600(図53)と同様のサスペンション調整システム600’を含み、同様の参照記号は同様の構成部品を示す。一実施形態において、サスペンション調整システム600’は、それぞれのショックアブソーバ184’、334’のパラメータを調整することによって、地面G(図3)に対するサスペンション組立体24’、26’の高さを調整するように構成されたライドハイトまたはライドレベリングシステムである。たとえば、前サスペンション組立体24’および後サスペンション組立体26’のセンサ181’、331’は、サスペンション調整組立体600’と(電気的またはその他の方法で;直接的または間接的に)情報交換して、少なくとも上制御アーム180’、330’の垂直移動(例えば、上下動)に関する情報を伝達するように構成される。
[00221]サスペンション調整システム600’は、ショックリザーバ604’に流体的に結合された中央リザーバ602’を含む。一実施形態において、中央リザーバ602’は、ショックリザーバ604’のいずれか又は全てに作動液を提供するように構成された作動液リザーバである。ショックリザーバ604’は、トーションバー185’、335’に結合されてもよい。中央リザーバ602’は、ショックアブソーバ184’、334’に流体的に結合されて、中央リザーバ602’からショックリザーバ604’に作動流体を提供する。ショックリザーバ604’は、ポート606’でショックアブソーバ184’、334’に流体的に結合され、ショックアブソーバ184’、334’の高さを、中央リザーバ602’およびマニホールド603’からの流体で調整するように構成される。より具体的には、液圧導管(図示せず)が、ポート606’とショックアブソーバ184’、334’との間に延びて、液圧流体をショックアブソーバ184’、334’に/から流す。
[00222]コントローラは、各センサ181’、331’からの既知の複数の位置を有して、所定量の地上高さ(例えば、地面Gに対して12インチまたは14インチ)を有するライドハイトを達成することができる。各ショックアブソーバ184’、334’、サスペンション調整システム600’は、作動流体をポンプで圧送してサスペンション組立体24’、26’を上昇させるか、または作動流体を下サスペンション組立体24’、26’に落とすことができる。流体は、各ショックリザーバ604’内のピストンを往復させて、ガス容積(例えば、窒素)を変化させ、したがって、各リザーバ604’内のガス圧を変化させる。各ショックアブソーバ184’、334’にそれ自身のリザーバ604’を設けることによって、各ショックアブソーバ184’、334’の高さは、他のショックアブソーバ184’、334’から独立して調整されてもよい。
[00223]中央リザーバ602’は、原動機460に動作可能に結合される。より具体的には、ポンプ608’は、原動機460がポンプ608’を駆動するように、ベルト(例えば、ベルト618’)または他の接続機構を介して原動機460に動作可能に結合されてもよい。ベルト618’は、交流発電機などの他の構成部品も駆動する曲りくねったベルトであってもよく、または別個の駆動ベルトであってもよい。より具体的には、ベルト618’は、原動機460のクランクシャフト(図示せず)上の少なくとも駆動プーリ614’と、ポンプ608’に動作可能に結合された被駆動プーリ616’との周りに巻き掛けられる。このようにして、原動機460および駆動プーリ614’のクランクシャフトの回転は、ベルト618’の回転を引き起こし、それが今度は駆動プーリ616’を駆動してポンプ608’を動作させる。
[00224]一実施形態において、被駆動プーリ616’は電磁クラッチとして構成されるか、または電磁クラッチと共に構成される。電磁クラッチ駆動プーリ616’をポンプ608’に使用することにより、ポンプ608’が原動機460に動作可能に結合されている場合であっても、ポンプ608’が常に作動される必要はない。その代わりに、ポンプ608’は、ショックアブソーバー184’、334’の1つ以上を調整する必要がある場合にのみ作動すればよい。より具体的には、駆動プーリ616’の電磁クラッチは、ベルト618’を回転させることができるが、サスペンション調整システム600’が入力を受けて前サスペンション組立体24’および/または後サスペンション組立体26’のパラメータを調整するまでベルト618’と係合しない。このとき、電磁クラッチは、(原動機460によって駆動される)プーリ616’およびベルト618’がポンプ608’を駆動するように作動されて、中央リザーバ602’からの作動流体がショックアブソーバ184’、334’のいずれかに分配されることを可能にする。
[00225]ショックアブソーバ184’、334’の高さを調整することが望まれる場合には、種々の動作条件またはオペレータの選択に基づいて、ポンプ608’を選択的または自動的に係合させることができる。たとえば、オペレータは、操作、地形または他の条件に基づいて、地面G(図3)に対して前サスペンション組立体24’および後サスペンション組立体26’のいずれかの部分の高さを上昇または低下させるために、サスペンション調整システム600’に係合する入力部452(図41)を選択することができる。さらに、車両10’が(例えば、航空機を介して)移送されている場合、車両10’が本明細書に開示された種々の装着部材で固定されることを容易にするために、前サスペンション組立体24’および後サスペンション組立体26’を調整することが望ましい場合がある。ポンプ608’は動作可能に原動機460に結合されているので、ポンプ608’は原動機460が動作しているときはいつでも作動させることができるが、ポンプ608’はショックアブソーバ184’、334’の高さを調整するために作動させるだけでよい。そのため、原動機460に追加の抵抗は生じず、より少ない熱が発生され、ポンプ608’の寿命を延ばすことができる。
[00226]次に図65および図66を参照すると、代替実施形態の装着部材610’が開示される。例示的に、車両10’は、下フレーム組立体34’の一部分に結合された少なくとも4つの装着部材610’を含む。装着部材610’として示される構成の、または他の構成もしくは実施形態を有する追加の装着部材は、フレーム組立体20’の他の部分に支持されてもよい。装着部材610’は、少なくとも航空機移送用に構成されており、ストラップ、ひも、ケーブル、または他のそのような構成部品(1008で示す)が、車両10’上の装着部材610’から航空機の床の取付け位置1010まで延びるようになっている。車両10’は、飛行中および着陸中の速度、ピッチおよびロールの変化中に車両10’が移動することを防止する方法で固定されなければならない。
[00227]典型的には、荷積み要員は、装着部材610’においてストラップ1008(例えば、ラチェットダウンストラップ)を使用するが、これは、いかなる測定可能または定量化可能な力によっても行うことができず、代わりに、荷積み要員は、ストラップ1008の張力を確認するために手に基づく張力を使用することができる。このように、これは手動プロセスであり、異なるストラップ1008と車両シフトの可能性との間にシステム内にスロップの余地を残す。しかしながら、車両10’はサスペンション調整システム600’を含むので、各装着部材610’における力は、移送中に検出され、監視されてもよい。さらに、警告(可聴、可視など)を使用して、移送中の車両10’の移動を示す装着部材610’のいずれかでの力の変化を様々な人員に警告することができる。
[00228]より具体的には、図64を参照すると、サスペンション調整システム600’は、本明細書に開示されるように、各サスペンション角部上のショックアブソーバ184’、334’に結合する液圧-ガスインターフェースリザーバ604’に流体的に結合された電子制御液圧バルブを介してエンジン結合液圧を使用する。ショックアブソーバ184’、334’は、内部的にオイルオーバーエアオーバーオイルを使用してシャーシのライドハイトを設定し、液圧マニホールド内の単一の圧力センサと各サスペンション角部の角度位置センサーを使用する。例示的に、ショックアブソーバ184’、334’は、ピストンまたは他の可動ディバイダ1016によって互いに分離されたガスリザーバまたは部分(例えば、窒素ガス)1012およびオイルリザーバまたは部分1014を含む。ガスリザーバ1012は、オイルライン1026を介して、リザーバ604’のガスリザーバまたは部分1018に流体的に結合される。ガスリザーバ1018は、同様に可動分割器1022によってリザーバ604’の油リザーバ1020から分離される。コントローラ(または複数のコントローラ)は、対応するショックアブソーバ184’、334’の各位置センサからの2つの既知の位置を有して、様々な最低地上高測定値(例えば、地面の表面G(図3)から12インチまたは14インチ)によるライド高を達成することができる。各角部に対して、システム600’は、作動流体を圧送して地面の表面Gに対してライド高を高くすることができ、または作動流体を排出または落として地面の表面Gに対してライド高を低くすることができる。システム600’は、任意の未知の角部重量と各リザーバ604’内の圧力とのバランスをとるために、各位置センサで要求された較正前位置に角部を移動させるようにすることができる。
[00229]調整システム600’は、車両10’上のディスプレイ454(図41)(例えば、7「アクセサリディスプレイ」)を使用して、「ペイロードモニタリング」画面に入り、それによって、ネットの前後および横の重量分布がユーザに提示される。一実施形態において、ディスプレイ454はまた、車両オーバーレイを示し、車両10’の各車輪角(例えば、地面係合部材12、14およびショックアブソーバ184’、334’(図65-図68の角部1、2、3および4を参照)によって表される各角部)における圧力を表す数を示してもよい。追加的または代替的に、X/Y軸/重心の図を使用して、総付加ペイロード値を示してもよい。ディスプレイ454は、サスペンション調整システム600’からの生の前処理された情報または完全に処理された情報をリアルタイムで利用する。
[00230]衝撃圧を各角部で知ることができるのは、この手順を最後の乗車高さ調整ステップに追従させることによって、またはその後にオペレータが車両内に存在する必要がなく、ローリングタイヤ(目標角部の高さを達成するために圧力を記憶する)を必要としない小さな再調整手順を有することによって明らかである。各角部における圧力が既知である場合、各衝撃バネの静的圧縮と比較した位置センサ角度の変化と、ショックアブソーバ184’、334’に付加されたペイロードを有するリザーバ604’内の窒素空気容積変化の量との間の数学的関係を知ることによって、任意のショックアブソーバ184’、334’に対する相対的付加重量を追跡することが可能である。様々な実施形態において、ディスプレイ454は、慣性測定ユニット(「IMU」)を利用して、潜在的な非レベル支持道路/平らな表面による車両10’の角部上の実際の重量の僅かな変化を考慮することができる。たとえば、そのような目的のために、少なくとも1つのIMUをディスプレイ454に組み込むことができる。
[00231]航空機移送中に、サスペンション調整システム600’を利用して、車両10’のペイロードを決定し、バランスさせ、かつ監視するために、ユーザは、最初に、各ショックアブソーバ184’、334’の乗車高さを調整し、次いで、ペイロードバランス処理の前に、すべての乗員を車両10’から退出させることができる。次に、ユーザは、バランス処理を開始するために入力を作動させる。一実施形態において、バランス処理が車両10’上で実行されるように、入力部がディスプレイ454上に存在してもよい。他の実施形態において、車両10’は、車両10’の一部に電気的に結合された別個のディスプレイ(例えば、コンピュータ)を使用して監視およびバランスされてもよく、このディスプレイはまた、車両10’の移送中の圧力の任意の変化に関する情報および警告を遠隔的に受信する可能性を許容し、全ての角部への圧力を測定値に設定/リセットすることができる。車両10’全体の重量の正味バランスを監視しながら、ユーザーが重量を追加する。たとえば、角部1が5lbの重量に相当する圧力を測定し、角部2、3および4はそれぞれ70から75 lbの重量に相当する圧力を測定する場合、車両10’はバランスがとれておらず、重量を角部1に加えてもよく、および/または他の方法で角部1、2、3、4のそれぞれに再配分して、移送中に車両10’をバランスさせてもよい。さらに、移送が発生する前に車両10’がバランスされていた場合、角部1での圧力のシフトは、車両10’が移送中に移動していることを示し、それによって、リアルタイムで、様々なオペレータに車両10’を再固定するように警告することができる。
[00232]図67および図68に示されるように、サスペンション調整システム600’およびディスプレイ454(または車両10’に電気的に結合された任意の他のコンピュータまたは監視装置)は、車両10’の質量中心1028(例えば、非積載状態の車両10’の質量中心)および非積載質量中心に対する車両10’の重量のバランスまたは不均衡を示すことができる。たとえば、図67に示されるように、過剰な重量または荷重は1029として示され、車両10’が不均衡であることを示す重心1028の後方に位置する。これはサスペンション調整システム600’を介して検出することができ、したがって、車両10’上の追加の重量1029が重心1028で均衡するように、重量を移動または再配分することができる(車両10’の均衡状態を示す図68参照)。
[00233]サスペンション調整システム600’はさらに、ロッククローリングモードなどの様々な動作モードの間に利用されてもよい。より具体的には、ロッククローリング環境下では、静摩擦および地面上の最大タイヤ圧力を維持することが最良であり得る。したがって、システム600’を利用して、地面係合部材12、14のうちの1つに対する圧力を意図的に増大させることが可能であり、これは、ある程度の地面クリアランスを損なうことになる。
[00234]図69および図70を参照すると、本明細書に記載されるように、車両10、10’、10’’は、複数の装着部材または取付け部材を含む。本明細書に開示され装着部材/取付け部材のいずれも、図69および図70に示される構成を有することができる。より具体的には、図20および図21の結合器206とは異なり、図61および図62の結合部材214は、挿入部材1030を含む。挿入部材1030は、(例えば、弓形または半円形の)輪郭形成された表面を有する下表面1032と、取付け部材214とは反対を向いている上表面1034とを含む。例示的に、上表面1034は、第1の突出部1036と、第2の突出部1038と、それらの間の受容領域1040とを含む。図20および21に最もよく示されるように、取付け部材214を突出部212に固定する突出部1036、1038のフランク結合器1042。リング214は、相補的な下表面1032によって挿入部材1030に対して依然として回転または移動することができる。しかしながら、リング214がいずれかの方向に引っ張られる場合、挿入部材1030は突出部1036、1038によって結合器1042に対して保持されるので、リング214の強度は維持される。
[00235]本明細書に開示される装着部材の様々な実施形態に加えて、車両10、10’、10’’は、装着部材214’’を含むことができ、この装着部材214’’は、約5000ポンドである装着部材214と比較して、少なくとも10,000ポンドである(図69A-図69Cおよび図69E)。装着部材214’は、フレーム組立体20’の一部分に結合された軸受部材1120に移動可能に結合されている。装着部材214’は、軸受部材1120に対して方向1124で360°回転するように構成され、方向1126で約280°関節動作するように構成される。装着部材214’は、軸受部材1120の軸受表面1123に対して関節形成または回転するように構成される。
[00236]軸受部材1120は、フレーム組立体20’の一部分において、クリアランスまたは摩擦嵌合によって少なくとも部分的に固定される。例示的に、軸受部材1120は、図69Cに最もよく示されるように、フレーム組立体20’の結合器、ブラケット、または他の部分に延びる軸受表面1122を含む。
[00237]少なくとも図69-図69Fの装着部材については、軸受部材1120に対して完全に回転する能力および関節形成する能力のために、装着部材214、214’の荷重は、常に軸受表面1123に対してである。これは標準的なピン(例えば、Dリング式取付けシャックル)とは異なる。なぜなら、荷重が異なる牽引方向でDリングのピン/フラットエッジと整列し始めたときに、作業荷重制限が低減されるので、必要以上の作業荷重制限定格の必要性が生じるためである。装着部材214および214’は、軸受表面1123の周りに完全に円周方向に接触しており、これにより、軸受表面1123および軸受部材1120上の荷重をより均一に分散させることができ、これにより、最終的に、装着部材214および214’を、従来の構成と比較して、全体のサイズおよび/または重量を低減することができる。さらに、図69-図69Fの装着部材214、214’に関しては、装着部材214、214’を牽引方向に整列させる能力により、牽引方向に関係なく一定の作業荷重限界が可能であるので、より小さく、より軽量の部材を使用することができる。
[00238]図71-図75を参照すると、上フレーム組立体36’が開示され、上フレーム組立体36(図11および図12)と同様の構成を有し、同様の参照符号は同様の構成部品を示す。具体的には、上フレーム組立体36’のピボット接合部68’、72’は、本体部分1046およびアーム部分1045を含む。本体部分1046は、上フレーム組立体36’が図11および図12に示される位置の間を移動するときに、上フレーム組立体36’の様々な部材が互いに対して回転することを可能にする図64がフレーム部材58、64に対して示されているが、本明細書の開示は、車両10、10’、10’’上の任意の場所の任意のピボット接合部に適用できることを理解されたい。
[00239]アーム部分1045は、本体部分1046に動作可能に結合されており、ポスト1048、キャップ1050、およびレバー1052を含む。ポスト1048は、本体部分1046に結合され、可動アーム1054を受けるように構成された内キャビティを含む。可動アーム1054の少なくとも一部分は、バネ1056によって囲まれ、可動アーム1054の遠位端部は、レバー1052を受けるように構成される。可動アーム1054は、キャップ1050内に延び、アーム部分1045を通って延び、可動アーム1054の近位端部は、上フレーム組立体36’に動作可能に結合された回転部材1060の凹部1058内部に受容される。このようにして、上フレーム組立体36’の様々なフレーム部材が延長位置または展開位置にあるとき、可動アーム1054の近位端部が凹部1058内に受け入れられるとき、その位置が維持される。しかしながら、上フレーム組立体36’を折り畳まれた位置に回転させることが望ましい場合、可動アーム1054は、オペレータがキャップ1050またはレバー1052のいずれかを引っ張り、バネ1056の力に打ち勝って可動アーム1054の近位端部を凹部1058から引き離すときに、凹部1058から引き出されてもよい。
[00240]キャップ1050および可動アーム1054の偶発的な移動を防止するために、回転防止機構1044が提供される。例示的に、回転防止機構1044は、キャップ1050とアーム部分1045との間の接続において画定される。回転防止機構1044は、キャップ1050からアーム部分1045の凹部1064内に延びるタブまたは戻り止め部1062として構成される。戻り止め部1062が凹部1064内に位置されると、キャップ1050はアーム部分1045に対して回転せず、それによって可動アーム1054の偶発的な移動を防止する。
[00241]図74および図75を参照すると、後上フレーム組立体350’は、図32の後上フレーム組立体350と同様であり、同様の参照符号は同様の構成部品を示す。後上フレーム組立体350’は、ピボット接合部72’を介して上フレーム組立体36’に旋回できるように結合され、後貨物領域32’上に延びる。様々な実施形態において、後上フレーム組立体350’は、上フレーム組立体36’から後テールゲート1070または車両10’の後部まで延びる。後貨物領域32’は、貨物プラットフォーム266’上の少なくとも1つのシート349’を支持するように構成することができ、後上フレーム組立体350’は、シート349’上に延びる。テールゲート1070に加えて、後貨物領域32’は、プラットフォーム266’上に支持された任意の貨物をさらに含む側壁344’を含むことができる。
[00242]例示的に、少なくとも図75に示されるように、後乗客シート42は、オペレータ領域38から取り外されてもよく、プラットフォーム延長部1072は、後乗客シート42の代わりにオペレータ領域38内部に位置されてもよい。一実施形態において、プラットフォーム延長部1072は、シート42が取り外されたときにシート42用のシートフレーム上および/または後乗客グラブバー1078上に支持されてもよい。プラットフォーム延長部1072は、貨物プラットフォーム266’がオペレータ領域38内に延びることを可能にする。たとえば、担架またはキャリア1074は、後乗客シート42を取り外し、担架1074をオペレータ領域38内に延ばすことによって、車両10’によって移送されてもよく、これは、プラットフォーム延長部1072によって可能である。しかしながら、使用されていないとき、プラットフォーム延長部1072は、ヒンジ1076に沿って折り畳まれ、テールゲート1070上に担持されてもよい。プラットフォーム延長部1072は、1つ以上のヒンジ1076に沿って一緒に移動可能に結合された複数のパネルから構成されてもよい。
[00243]次に図76および77を参照すると、オイル冷却器556がファン572とともに示されている。ファン572は、オイル冷却器556を通して周囲空気Aを車両10’、10’の後左から引き出すように構成される。ファン572およびオイル冷却器556の角度のために、空気Aはまた、エンジン460の一部分、ターボチャージャー、中間冷却器等のような種々のパワートレイン構成部品上を通過する。このようにして、オイル冷却器556およびファン572の位置および構成は、共にエンジンオイルを冷却するだけでなく、ファン572から放出された空気Aから他の様々なパワートレイン構成部品を冷却する。さらに、パワートレイン15の種々の構成部品を横切る空気Aの流れはまた、空気Aの流れがプラットフォーム266’の下側に沿って生じるので、後貨物領域32’の熱接触点を低減することができる。
[00244](同様の構成部品を同様の参照符号で示す)図78および図79を図34および図35と比較して参照すると、車両10’は、スペアタイヤ366をその上に支持するように構成されてもよい。支持組立体372’は、車輪370に取り外し可能に結合され、受け器364と協働してスペアタイヤ366を支持するように構成される。例示的に、支持組立体372’は、車輪370に直接結合された第1のプレート374’と、第1のプレート374’および受け器364に結合されるように構成された第2のプレート376’とを含む。第1のプレート374’の後表面は車輪370に結合され、第1のプレート374’の前表面は前方に延びるペグ378’を含む。ペグ378’は、本体部分380’およびヘッド部分382’を含む。
[00245]第1のプレート374’の前方表面はまた、ブラケット386’、スリーブ388’、ピン390’、レバー本体391’、およびレバーまたは回転可能アーム392’から構成されるロック組立体384’を含む。スリーブ388’はブラケット386’内に保持され、ピン390’はスリーブ388’内に受容される。ピン390’は、第1のプレート374’および第2のプレート376’を一緒に結合するために、スリーブ388’から延びて、ブラケット398’の開口部396’を通して受容されてもよい。ピン390’がブラケット398’内に受容されるべき所望の位置まで延ばされると、レバーアーム392’は、ピン390’の位置をスリーブ388’に対して固定するために、水平位置から垂直位置まで回転することができる。
[00246]第1のプレート374’および第2のプレート376’は、ペグ378’を介してさらに互いに結合される。より具体的には、第2のプレート376’は、ペグ378’の本体部分380’を受容するように構成された凹部または溝394’を含む。ペグ378’のヘッド部分382’は、第2のプレート376’の前方に配置されて、第1のプレート374’を第2のプレート376’上に保持する。
[00247]さらに図78および図79を参照すると、第2のプレート376’の前方表面は、受け器364内部に受けられる管状部材400’を含む。管状部材400’および受け器364は、円形、長方形、または任意の他の所望の形状を含む任意の横断面形状を有することができる。管状部材400’はくさび形として構成され、管状部材400’を受け器364内部に更に固定するためのチャネル402および開口部404を含むことができる。より具体的には、チャネル402は、管状部材400’の第1の部分401と管状部材400’の第2の部分403とを分離する。スペアタイヤ366が車両10’に支持されると、締結具1080が部分401、403を貫通して延び、締め付けられたときに、第1の部分401および/または第2の部分403が互いに対して移動し、それによって受け器364に圧力を加えて受け器364内部の管状部材400’をロックする。スペアタイヤ366を取り外すために、締結具1080を緩めて部分401、403を互いに接近させ、従って、受け器364上の圧力を解放して、管状部材400’を受け器364から取り外すことができるようにすることができる。
[00248]図80を参照すると、車両10’、10’’は、衝撃(ballistic)検出システム1082を含むことができる。より具体的には、様々なIMU 1084を車両10’に支持することができ、例示的に、少なくとも上フレーム組立体36’および下フレーム組立体34’の一部分に支持することができる。したがって、車両10’は、車両10’が損傷を維持する場合に役立つ遠隔操作のために構成され、遠隔制御される観点から損傷を管理および軽減することが必要である。具体的には、車両10’が衝撃損傷を受けているときを知ることが有用であり、したがって、センサを車両10’に追加して、車両10’への損傷を検出して指示し、そのような情報をオペレータに伝達するための可聴/可視フィードバックを提供することができる。
[00249]様々なサイズの車両の遠隔操作は軍で広く使用されているが、車両に加えられた損傷の理解は、しばしば効果的に伝達されない。システムは通常、電気システムの故障を報告する。ただし、かかる伝達は、非電気的損傷が発生しているかどうか(例えば、電気システムが検出しない損傷)、および車両内にどの程度の性能または寿命が存在するかを遠隔ユーザーが理解するのに役立たない可能性がある。従って、衝撃検出システム1082を介して、ユーザに対する損傷を検出して指示する能力と、車両機能性を維持する能力とが可能である。
[00250]車両10、10’、10’’の制御システムにより、車両10、10’、10’’は多くの故障を理解し、それらを信頼性をもって報告する能力を有する。さらに、性能分析を通じて、様々なサブシステム故障の入力およびそれらのドライバビリティへの相対的な影響を使用して、残りの車両の状態(例えば、パーセンテージとして)のマップを作成することが可能である。これは、ユーザに視覚的に(例えば、ヘルスバーまたは他のインジケータを介して)示すことができ、これは、1つまたは複数の故障が存在することをオペレータに伝えるグラフィックアイコンまたは故障が幾つ存在するかを示す十進法の値を単に見るよりも、戦闘状況における遠隔オペレータにとって有利である。
[00251]さらに、衝撃検出システム1082は、シャーシ/フレーム組立体20’のそのような部分上の衝撃損傷の衝撃シグネチャを検出するキーセクションフレーム組立体20’上に(音響センサ付きまたは音響センサなしの)加速度計を追加することによって、本体/シャーシ故障などの検出された電気的故障を引き起こさない損傷を検出する能力を有する。プラスチック要素(通常は本体パネル)に加えられた損傷は検出されない可能性が高いが、車両内に人がいない場合の遠隔操作モードではそれほど重要でない可能性もある。新たな活動中の故障とともに、これらの検出された衝撃事象は、(例えば、ディスプレイ454上の色付き点滅として)遠隔操作の視覚/音声フィードバックに送られて、ユーザに新たな損傷事象を示す。センサは、損傷の位置特定を容易にし、それをオペレータに通信することが可能である。
[00252]車両10’は軍事作戦用に構成されているので、車両10’はステルスモードで作動してもよい。エンジン460を含む車両10’用のパワートレイン15は、低速走行時に顕著な量のノイズ、特に低速走行時にそれに関連付けられるファンを生じる。従って、車両10’をステルスモードで動作させることが望ましい場合には、車両10’のノイズシグネチャを最小にするために、パワートレイン冷却組立体550または少なくともそれに関連するファンを止めることが必要である。ただし、パワートレイン15の動作には冷却が必要である。従って、ステルスモードにおいて冷却を最小にしながらパワートレイン15を効果的に動作させることができる方法が必要とされている。
[00253]図81に示されているように、ステルスモードを容易にするために予冷法を利用することが可能である。より具体的には、車両10’の動作の一部分にステルスモードが必要とされることをオペレータが知っている場合、オペレータは、将来のある時点でステルスモードを作動させる入力を選択してもよい(ステップ1090)。ステルスモードの作動は、ディスプレイ454上の入力を介して起こり得る。作動されると、冷却組立体550は、エンジン460などの様々なパワートレイン構成部品を予冷し始めることができる(ステップ1092)。
[00254]ステップ1094において、所定量の予冷(例えば、時間、温度など)の後、車両10’(例えば、ディスプレイ454を介して)は、ステルスモードが開始可能であることを示すことができ、ステルスモードでは、車両10’は、パワートレイン温度が最適範囲外で動作し、一方、冷却組立体550は、少なくともそのファンを作動させない。このようにして、車両10’は、ファンがオフであるがパワートレイン15が動作可能である間、最小ノイズシグネチャで動作することができる(ステップ1096)。より具体的には、ステルスモードが必要でないミッションの第1の部の間に、予冷が生じてパワートレイン効率を低下させる可能性があり、ステルスモードが開始されてファンの使用が最小限になるミッションの第2の部の間に、動作パワートレイン温度を通常よりも高く上昇させることができる(しかし、許容できない損傷が生じる前にファンおよび冷却組立体550をオンにする)。これは、最小ノイズシグネチャの臨界移動期間における最大時間量を与える。
[00255]図82を参照すると、車両10’は、本明細書に開示されたステルスモードで動作するために、様々な時点での最小ノイズシグネチャに対してハイブリッドパワートレインを含むことができる。ハイブリッドパワートレインでは、電気自動車(「EV」)モードもステルスモードでの動作を可能にし、航続距離拡大能力はエンジン460が必要に応じて使用されることを可能にする。さらに、並列機械的に結合されたドライブトレイン動力は、車両10’の運転中にトルク源が無効になった場合に、パワートレイン運転の継続を可能にする。より具体的には、センサが故障した場合に、エンジンおよびモータコントローラ内の動作モードを無効化して、エンジン/モータが二次トルクシステムのシャフトセンサを使用して動作を継続できるようにすることが可能である。
[00256]典型的な実施形態において、並列機械的トルク結合を有するハイブリッドパワートレインは、異なる動作モードならびに最大の性能および効率を可能にするために、独立してクラッチされたエンジンおよびモータから構成されてもよい。このようなシステムでは、各トルク源は、制御システムにある程度の冗長性を生成するそれ自身のシャフト位置センサを有する。このため、エンジンとモータ制御サブシステムとの間で共通のセンサ情報を共有することはない。
[00257]エンジンのクランクシャフト/カムシャフトおよび電気モータのようなドライブトレイントルク要素は、信頼性があり正確なトルクを生み出すために、シャフト位置に関する角度情報を必要とする。そのため、システムの損傷につながる可能性のあるシャフト位置の不正確さのより広いウィンドウが存在する可能性がある。しかしながら、図82に示されるように、エンジンクランク/カムセンサのような1つのサブシステムのシャフト位置センサが故障している場合、ECMは、モータエンコーダセンサからのシャフト位置を使用するように切り替わる。そうする際には、あるシャフト位置センサと他のシャフト位置センサとの事前の関係を(すなわち、ギアまたはベルト角度並進運動を介して)理解し、それらが(例えば、クラッチの脱係合および再係合を介して)変化しないようにすることが必要な場合がある。上記のことは、クラッチを係合させたままにすることの意味をオペレータが理解するとともに、直接クラッチ制御を用いて、またはシャフトを最小速度に維持することによって、特定のシステム設計に対して達成可能である。
[00258]本開示は、車両10、10’、および10’’の任意の実施形態に同様に関連する。
[00259]本発明は例示的な設計を有するものとして説明したが、本発明は、本開示の精神および範囲内でさらに修正されてもよい。したがって、本出願は、その一般原理を使用した本発明のあらゆる変形、使用、または適応をカバーすることを意図している。さらに、本出願は、本発明が関係する技術分野における既知のまたは慣習的な実施の範囲内にあるような本開示からの逸脱をカバーすることを意図している。