ここで、例解的な実施形態の詳細な説明を、様々な図を参照して説明する。本説明は、可能な実装形態の詳細な例を提供するが、詳細は、例示的であることを意図しており、決して本出願の範囲を限定するものではないことに留意されたい。以下の詳細な説明では、本明細書に開示される実施形態及び/又は実施例の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が記載されている。しかしながら、このような実施形態及び実施例は、本明細書に記載される具体的な詳細の一部又は全部を伴わずに実施され得ることが理解されるであろう。他の例では、以下の説明を不明瞭にしないように、周知の方法、手順、構成要素及び回路は詳細に説明されていない。更に、本明細書に具体的に記載されていない実施形態及び実施例は、本明細書に明示的、暗黙的及び/又は本質的に(集合的に「提供される」)記載、開示又は他の方法で提供される実施形態及び他の実施例の代わりに、又はそれらと組み合わせて実施することができる。
図1Aは、1つ以上の開示された実施形態が実装され得る例示的な通信システム100を示す図である。通信システム100は、音声、データ、ビデオ、メッセージング、ブロードキャストなどのコンテンツを複数の無線ユーザに提供する複数のアクセスシステムであり得る。通信システム100は、複数の無線ユーザが、無線帯域幅を含むシステムリソースの共有を通じて、そのようなコンテンツにアクセスすることを可能にし得る。例えば、通信システム100は、符号分割多重アクセス(code division multiple access、CDMA)、時分割多重アクセス(time division multiple access、TDMA)、周波数分割多重アクセス(frequency division multiple access、FDMA)、直交FDMA(orthogonal FDMA、OFDMA)、シングルキャリアFDMA(single-carrier FDMA、SC-FDMA)、ゼロテールユニークワードDFT-Spread OFDM(zero-tail unique-word DFT-Spread OFDM、ZT UW DTS-s OFDM)、ユニークワードOFDM(unique word OFDM、UW-OFDM)、リソースブロックフィルタ処理OFDM、フィルタバンクマルチキャリア(filter bank multicarrier、FBMC)などの、1つ以上のチャネルアクセス方法を採用し得る。
図1Aに示されるように、通信システム100は、無線送/受信ユニット(WTRU)102a、102b、102c、102dと、RAN104/113と、CN106/115と、公衆交換電話網(public switched telephone network、PSTN)108と、インターネット110と、他のネットワーク112とを含み得るが、開示される実施形態は、任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、及び/又はネットワーク要素を企図していることが理解されよう。WTRU102a、102b、102c、102dの各々は、無線環境において動作し、かつ/又は通信するように構成された任意のタイプのデバイスであり得る。例として、それらのいずれも「局」及び/又は「STA」と称され得るWTRU102a、102b、102c、102dは、無線信号を送信及び/又は受信するように構成され得、ユーザ機器(user equipment、UE)、移動局、固定又は移動加入者ユニット、加入ベースのユニット、ページャ、セルラ電話、携帯情報端末(personal digital assistant、PDA)、スマートフォン、ラップトップ、ネットブック、パーソナルコンピュータ、無線センサ、ホットスポット又はMi-Fiデバイス、モノのインターネット(Internet of Things、IoT)デバイス、ウォッチ又は他のウェアラブル、ヘッドマウントディスプレイ(head-mounted display、HMD)、車両、ドローン、医療デバイス及びアプリケーション(例えば、遠隔手術)、工業用デバイス及びアプリケーション(例えば、工業用及び/又は自動処理チェーンコンテキストで動作するロボット及び/又は他の無線デバイス)、家電デバイス、商業用及び/又は工業用無線ネットワークで動作するデバイスなどを含み得る。WTRU102a、102b、102c、及び102dのいずれも、互換的にUEと称され得る。
通信システム100はまた、基地局114a、及び/又は基地局114bを含み得る。基地局114a、114bの各々は、CN106/115、インターネット110、及び/又は他のネットワーク112など、1つ以上の通信ネットワークへのアクセスを容易にするために、WTRU102a、102b、102c、102dのうちの少なくとも1つと無線でインターフェース接続するように構成された、任意のタイプのデバイスであり得る。例として、基地局114a、114bは、基地局トランシーバ(base transceiver station、BTS)、ノードB、eNodeB、ホームノードB、ホームeNodeB、gNB、NR NodeB、サイトコントローラ、アクセスポイント(access point、AP)、無線ルータなどであり得る。基地局114a、114bは各々単一の要素として示されているが、基地局114a、114bは、任意の数の相互接続された基地局及び/又はネットワーク要素を含み得ることが理解されるであろう。
基地局114aは、基地局コントローラ(base station controller、BSC)、無線ネットワークコントローラ(radio network controller、RNC)、リレーノードなど、他の基地局及び/又はネットワーク要素(図示せず)も含み得る、RAN104/113の一部であり得る。基地局114a及び/又は基地局114bは、セル(図示せず)と称され得る、1つ以上のキャリア周波数で無線信号を送信及び/又は受信するように構成され得る。これらの周波数は、認可スペクトル、未認可スペクトル、又は認可及び未認可スペクトルの組み合わせであり得る。セルは、比較的固定され得るか又は経時的に変化し得る特定の地理的エリアに無線サービスのカバレッジを提供し得る。セルは更にセルセクタに分割され得る。例えば、基地局114aと関連付けられたセルは、3つのセクタに分割され得る。したがって、一実施形態では、基地局114aは、3つのトランシーバ、すなわち、セルのセクタ毎に1つを含み得る。一実施形態では、基地局114aは、多重入力多重出力(multiple-input multiple output、MIMO)技術を用いることができ、セルのセクタ毎に複数のトランシーバを利用することができる。例えば、ビームフォーミングを使用して、所望の空間方向に信号を送信及び/又は受信し得る。
基地局114a、114bは、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102c、102dのうちの1つ以上と通信し得、これは、任意の好適な無線通信リンク(例えば、無線周波数(radio frequency、RF)、マイクロ波、センチメートル波、マイクロメートル波、赤外線(infrared、IR)、紫外線(ultraviolet、UV)、可視光など)であり得る。エアインターフェース116は、任意の好適な無線アクセス技術(radio access technology、RAT)を使用して確立され得る。
より具体的には、上記のように、通信システム100は、複数のアクセスシステムであり得、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC-FDMAなどの1つ以上のチャネルアクセススキームを採用し得る。例えば、RAN104/113内の基地局114a、及びWTRU102a、102b、102cは、ユニバーサル移動体通信システム(Universal Mobile Telecommunications System、UMTS)地上無線アクセス(UMTS Terrestrial Radio Access、UTRA)などの無線技術を実装し得、これは広帯域CDMA(wideband CDMA、WCDMA)を使用してエアインターフェース115/116/117を確立し得る。WCDMAは、高速パケットアクセス(High-Speed Packet Access、HSPA)及び/又は進化型HSPA(HSPA+)などの通信プロトコルを含み得る。HSPAは、高速ダウンリンク(Downlink、DL)パケットアクセス(High-Speed Downlink Packet Access、HSDPA)及び/又は高速アップリンクパケットアクセス(High-Speed UL Packet Access、HSUPA)を含み得る。
一実施形態では、基地局114a及びWTRU102a、102b、102cは、進化型UMTS地上無線アクセス(Evolved UMTS Terrestrial Radio Access、E-UTRA)などの無線技術を実装し得、これは、ロングタームエボリューション(LTE)及び/又はLTE-Advanced(LTE-A)及び/又はLTE-Advanced Pro(LTE-APro)を使用してエアインターフェース116を確立し得る。
一実施形態では、基地局114a及びWTRU102a、102b、102cは、NR無線アクセスなどの無線技術を実装することができ、この技術は、New Radio(NR)を使用してエアインターフェース116を確立することができる。
一実施形態では、基地局114a及びWTRU102a、102b、102cは、複数の無線アクセス技術を実装し得る。例えば、基地局114a及びWTRU102a、102b、102cは、例えば、デュアル接続性(dual connectivity、DC)原理を使用して、LTE無線アクセス及びNR無線アクセスを一緒に実装し得る。したがって、WTRU102a、102b、102cによって利用されるエアインターフェースは、複数のタイプの基地局(例えば、eNB及びgNB)に/から送信される複数のタイプの無線アクセス技術及び/又は送信によって特徴付けられ得る。
他の実施形態では、基地局114a及びWTRU102a、102b、102cは、IEEE802.11(すなわち、無線フィデリティ(Wireless Fidelity、WiFi)、IEEE802.16(すなわち、Worldwide Interoperability for Microwave Access(WiMAX))、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000EV-DO、暫定規格2000(IS-2000)、暫定規格95(IS-95)、暫定規格856(IS-856)、汎欧州デジタル移動電話方式(Global System for Mobile communications、GSM)、GSM Evolution(Enhanced Data rates for GSM Evolution、EDGE)、GSM EDGE(GERAN)などの無線技術を実装し得る。
図1Aの基地局114bは、例えば、無線ルータ、ホームノードB、ホームeNode B又はアクセスポイントであってもよく、事業所、家庭、車両、キャンパス、工業施設、(例えば、ドローンによる使用のための)空中回廊、道路などの場所などの局所的エリアにおける無線接続を容易にするために、任意の好適なRATを利用することができる。一実施形態では、基地局114b及びWTRU102c、102dは、IEEE802.11などの無線技術を実装して、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network、WLAN)を確立することができる。一実施形態では、基地局114b及びWTRU102c、102dは、IEEE802.15などの無線技術を実装して、無線パーソナルエリアネットワーク(wireless personal area network、WPAN)を確立することができる。更に別の実施形態では、基地局114b及びWTRU102c、102dは、セルラベースのRAT(例えば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE-A、LTE-APro、NRなど)を利用して、ピコセル又はフェムトセルを確立することができる。図1Aに示すように、基地局114bは、インターネット110への直接接続を有し得る。したがって、基地局114bは、CN106/115を介してインターネット110にアクセスする必要がない場合がある。
RAN104/113は、CN106/115と通信し得、これは、音声、データ、アプリケーション、及び/又はボイスオーバインターネットプロトコル(voice over internet protocol、VoIP)サービスをWTRU102a、102b、102c、102dのうちの1つ以上に提供するように構成された、任意のタイプのネットワークであり得る。データは、異なるスループット要件、待ち時間要件、エラー許容要件、信頼性要件、データスループット要件、モビリティ要件などの様々なサービス品質(quality of service、QoS)要件を有し得る。CN106/115は、呼制御、支払い請求サービス、移動体位置ベースのサービス、プリペイド呼、インターネット接続性、ビデオ配信などを提供し、かつ/又はユーザ認証などの高レベルセキュリティ機能を実行し得る。図1Aには示されていないが、RAN104/113及び/又はCN106/115は、RAN104/113と同じRAT又は異なるRATを採用する他のRANと、直接又は間接的に通信し得ることが理解されよう。例えば、NR無線技術を利用し得るRAN104/113に接続されていることに加えて、CN106/115はまた、GSM、UMTS、CDMA2000、WiMAX、E-UTRA、又はWiFi無線技術を採用して別のRAN(図示せず)と通信し得る。
CN106/115はまた、PSTN108、インターネット110、及び/又は他のネットワーク112にアクセスするために、WTRU102a、102b、102c、102dのためのゲートウェイとしての機能を果たし得る。PSTN108は、基本電話サービス(plain old telephone service、POTS)を提供する公衆交換電話網を含み得る。インターネット110は、相互接続されたコンピュータネットワーク及びデバイスのグローバルシステムを含み得、これらは、伝送制御プロトコル(transmission control protocol、TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(datagram protocol、UDP)、及び/又はTCP/IPインターネットプロトコルスイートのインターネットプロトコル(internet protocol、IP)などの、共通通信プロトコルを使用する。ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有及び/又は操作される、有線及び/又は無線通信ネットワークを含み得る。例えば、ネットワーク112は、RAN104/113と同じRAT又は異なるRATを採用し得る、1つ以上のRANに接続された別のCNを含み得る。
通信システム100におけるWTRU102a、102b、102c、102dのいくつか又はすべては、マルチモード能力を含んでもよい(例えば、WTRU102a、102b、102c、102dは、異なる無線リンクを介して異なる無線ネットワークと通信するための複数のトランシーバを含み得る)。例えば、図1Aに示されるWTRU102cは、セルラベースの無線技術を用いることができる基地局114a、及びIEEE802無線技術を用いることができる基地局114bと通信するように構成され得る。
図1Bは、例示的なWTRU102を示すシステム図である。図1Bに示されるように、WTRU102は、とりわけ、プロセッサ118、トランシーバ120、送/受信要素122、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、ディスプレイ/タッチパッド128、非リムーバブルメモリ130、リムーバブルメモリ132、電源134、全地球測位システム(global positioning system、GPS)チップセット136、及び/又は他の周辺機器138を含み得る。WTRU102は、一実施形態との一貫性を有しながら、前述の要素の任意の部分的組み合わせを含み得ることが理解されよう。
プロセッサ118は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと関連付けられた1つ以上のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)回路、任意の他のタイプの集積回路(integrated circuit、IC)、状態機械などであり得る。プロセッサ118は、信号コーディング、データ処理、電力制御、入力/出力処理、及び/又はWTRU102が無線環境で動作することを可能にする任意の他の機能性を実行し得る。プロセッサ118は、送/受信要素122に結合され得るトランシーバ120に結合され得る。図1Bは、プロセッサ118及びトランシーバ120を別個のコンポーネントとして示すが、プロセッサ118及びトランシーバ120は、電子パッケージ又はチップにおいて一緒に統合され得ることが理解されよう。
送/受信要素122は、エアインターフェース116を介して基地局(例えば、基地局114a)に信号を送信するか又は基地局(例えば、基地局114a)から信号を受信するように構成され得る。例えば、一実施形態では、送/受信要素122は、RF信号を送信及び/又は受信するように構成されたアンテナであり得る。一実施形態では、送/受信要素122は、例えば、IR、UV、又は可視光信号を送信及び/又は受信するように構成されたエミッタ/検出器であり得る。更に別の実施形態では、送/受信要素122は、RF信号及び光信号の両方を送信及び/又は受信するように構成され得る。送/受信要素122は、無線信号の任意の組み合わせを送信及び/又は受信するように構成され得ることが理解されよう。
送/受信要素122は、単一の要素として図1Bに示されているが、WTRU102は、任意の数の送/受信要素122を含み得る。より具体的には、WTRU102は、MIMO技術を用い得る。したがって、一実施形態では、WTRU102は、エアインターフェース116を介して無線信号を送受信するための2つ以上の送/受信要素122(例えば、複数のアンテナ)を含み得る。
トランシーバ120は、送/受信要素122によって送信される信号を変調し、送/受信要素122によって受信される信号を復調するように構成され得る。上記のように、WTRU102は、マルチモード能力を有し得る。したがって、トランシーバ120は、例えば、NR及びIEEE802.11などの複数のRATを介してWTRU102が通信することを可能にするための複数のトランシーバを含み得る。
WTRU102のプロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、及び/又はディスプレイ/タッチパッド128(例えば、液晶ディスプレイ(liquid crystal display、LCD)表示ユニット若しくは有機発光ダイオード(organic light-emitting diode、OLED)表示ユニット)に結合され得、これらからユーザ入力データを受信することができる。プロセッサ118はまた、ユーザデータをスピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、及び/又はディスプレイ/タッチパッド128に出力し得る。更に、プロセッサ118は、非リムーバブルメモリ130及び/又はリムーバブルメモリ132などの任意のタイプの好適なメモリから情報にアクセスし、当該メモリにデータを記憶し得る。非リムーバブルメモリ130は、ランダムアクセスメモリ(random-access memory、RAM)、読み取り専用メモリ(read-only memory、ROM)、ハードディスク又は任意の他のタイプのメモリ記憶デバイスを含み得る。リムーバブルメモリ132は、加入者識別モジュール(subscriber identity module、SIM)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(secure digital、SD)メモリカードなどを含み得る。他の実施形態では、プロセッサ118は、サーバ又はホームコンピュータ(図示せず)上など、WTRU102上に物理的に配置されていないメモリから情報にアクセスし、当該メモリにデータを記憶し得る。
プロセッサ118は、電源134から電力を受け取り得、WTRU102内の他の構成要素に電力を分配し、かつ/又はその電力を制御するように構成され得る。電源134は、WTRU102に電力を供給するための任意の好適なデバイスであり得る。例えば、電源134は、1つ以上の乾電池(例えば、ニッケルカドミウム(nickel-cadmium、NiCd)、ニッケル亜鉛(nickel-zinc、NiZn)、ニッケル金属水素化物(nickel metal hydride、NiMH)、リチウムイオン(lithium-ion、Li-ion)など)、太陽電池、燃料電池などを含み得る。
プロセッサ118はまた、GPSチップセット136に結合され得、これは、WTRU102の現在の場所に関する場所情報(例えば、経度及び緯度)を提供するように構成され得る。GPSチップセット136からの情報に加えて又はその代わりに、WTRU102は、基地局(例えば、基地局114a、114b)からエアインターフェース116を介して場所情報を受信し、かつ/又は2つ以上の近くの基地局から受信されている信号のタイミングに基づいて、その場所を決定し得る。WTRU102は、一実施形態との一貫性を有しながら、任意の好適な位置判定方法によって位置情報を取得し得ることが理解されよう。
プロセッサ118は、他の周辺機器138に更に結合され得、他の周辺機器138には、追加の特徴、機能性、及び/又は有線若しくは無線接続性を提供する1つ以上のソフトウェア及び/又はハードウェアモジュールが含まれ得る。例えば、周辺機器138には、加速度計、電子コンパス、衛星トランシーバ、(写真及び/又はビデオのための)デジタルカメラ、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus、USB)ポート、振動デバイス、テレビジョントランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(frequency modulated、FM)無線ユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、インターネットブラウザ、仮想現実及び/又は拡張現実(Virtual Reality/Augmented Reality、VR/AR)デバイス、アクティビティトラッカなどが含まれ得る。周辺機器138は、1つ以上のセンサを含み得、センサは、ジャイロスコープ、加速度計、ホール効果センサ、磁力計、方位センサ、近接センサ、温度センサ、時間センサ、ジオロケーションセンサ、高度計、光センサ、タッチセンサ、磁力計、気圧計、ジェスチャセンサ、生体認証センサ、及び/又は湿度センサのうちの1つ以上であり得る。
WTRU102は、(例えば、UL(例えば、送信用)及びダウンリンク(例えば、受信用)の両方のための特定のサブフレームと関連付けられた)信号のいくつか又はすべての送信及び受信が並列及び/又は同時であり得る、全二重無線機を含み得る。全二重無線機は、ハードウェア(例えば、チョーク)又はプロセッサを介した信号処理(例えば、別個のプロセッサ(図示せず)又はプロセッサ118を介した)信号処理のいずれかを介した自己干渉を低減及び又は実質的に排除するための干渉管理ユニット139を含み得る。一実施形態では、WTRU102は、(例えば、UL(例えば、送信用)又はダウンリンク(例えば、受信用)のいずれかのための特定のサブフレームと関連付けられた)信号のいくつか又はすべてのうちのどれかの送信及び受信のための半二重無線機を含み得る。
図1Cは、一実施形態によるRAN104及びCN106を示すシステム図である。上記のように、RAN104は、E-UTRA無線技術を用いて、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信することができる。RAN104はまた、CN106と通信し得る。
RAN104は、eNode-B160a、160b、160cを含み得るが、RAN104は、一実施形態との一貫性を有しながら、任意の数のeNode-Bを含み得ることが理解されよう。eNode-B160a、160b、160cは各々、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信するための1つ以上のトランシーバを含み得る。一実施形態では、eNode-B160a、160b、160cは、MIMO技術を実装し得る。したがって、eNode-B160aは、例えば、複数のアンテナを使用して、WTRU102aに無線信号を送信し、かつ/又はWTRU102aから無線信号を受信することができる。
eNode-B160a、160b、160cの各々は、特定のセル(図示せず)と関連付けられ得、UL及び/又はDLにおいて、無線リソース管理決定、ハンドオーバ決定、ユーザのスケジューリングなどを処理するように構成され得る。図1Cに示すように、eNode-B160a、160b、160cは、X2インターフェースを介して互いに通信することができる。
図1Cに示されるCN106は、モビリティ管理エンティティ(mobility management entity、MME)162、サービングゲートウェイ(serving gateway、SGW)164、及びパケットデータネットワーク(packet data network、PDN)ゲートウェイ(又はPGW)166を含み得る。前述の要素のそれぞれは、CN106の一部として図示されているが、これらの要素のいずれも、CNオペレータ以外のエンティティによって所有及び/又は運用され得ることが理解されるであろう。
MME162は、S1インターフェースを介して、RAN104におけるeNode-B162a、162b、162cの各々に接続され得、制御ノードとして機能し得る。例えば、MME162は、WTRU102a、102b、102c、ベアラアクティブ化/非アクティブ化のユーザを認証し、WTRU102a、102b、102cの初期アタッチ中に特定のサービングゲートウェイを選択する役割を果たし得る。MME162は、RAN104と、GSM及び/又はWCDMAなどの他の無線技術を採用する他のRAN(図示せず)との間で切り替えるための制御プレーン機能を提供し得る。
SGW164は、S1インターフェースを介してRAN104におけるeNode B160a、160b、160cの各々に接続され得る。SGW164は、概して、ユーザデータパケットをWTRU102a、102b、102cに/からルーティングし、転送することができる。SGW164は、eNode B間ハンドオーバ中にユーザプレーンをアンカする機能、DLデータがWTRU102a、102b、102cに利用可能であるときにページングをトリガする機能、WTRU102a、102b、102cのコンテキストを管理及び記憶する機能などの他の機能を実行することができる。
SGW164は、PGW166に接続され得、PGW166は、WTRU102a、102b、102cとIP対応デバイスとの間の通信を容易にするために、インターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供し得る。
CN106は、他のネットワークとの通信を容易にし得る。例えば、CN106は、WTRU102a、102b、102cと従来の地上回線通信デバイスとの間の通信を容易にするために、PSTN108などの回路交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供し得る。例えば、CN106は、CN106とPSTN108との間のインターフェースとして機能するIPゲートウェイ(例えば、IPマルチメディアサブシステム(IMS)サーバ)を含むか、又はそれと通信し得る。更に、CN106は、他のサービスプロバイダによって所有及び/又は操作される他の有線及び/又は無線ネットワークを含み得る他のネットワーク112へのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供し得る。
WTRUは、無線端末として図1A~図1Dに記載されているが、特定の代表的な実施形態では、そのような端末は、通信ネットワークとの(例えば、一時的又は永久的に)有線通信インターフェースを使用し得ることが企図される。
代表的な実施形態では、他のネットワーク112は、WLANであり得る。
インフラストラクチャ基本サービスセット(Basic Service Set、BSS)モードのWLANは、BSSのアクセスポイント(AP)及びAPと関連付けられた1つ以上のステーション(station、STA)を有し得る。APは、配信システム(Distribution System、DS)若しくはBSSに入る、かつ/又はBSSから出るトラフィックを搬送する別のタイプの有線/無線ネットワークへのアクセス又はインターフェースを有し得る。BSS外から生じるSTAへのトラフィックは、APを通って到達し得、STAに配信され得る。STAからBSS外の宛先への生じるトラフィックは、APに送信されて、それぞれの宛先に送信され得る。BSS内のSTA間のトラフィックは、例えば、APを介して送信され得、ソースSTAは、APにトラフィックを送信し得、APは、トラフィックを宛先STAに配信し得る。BSS内のSTA間のトラフィックは、ピアツーピアトラフィックとしてみなされ、かつ/又は参照され得る。ピアツーピアトラフィックは、ソースSTAと宛先STAとの間で(例えば、間で直接的に)、直接リンクセットアップ(direct link setup、DLS)で送信され得る。特定の代表的な実施形態では、DLSは、802.11e DLS又は802.11zトンネル化DLS(tunneled DLS、TDLS)を使用し得る。独立BSS(Independent BSS、IBSS)モードを使用するWLANは、APを有さない場合があり、IBSS内又はそれを使用するSTA(例えば、STAの全部)は互いに直接通信し得る。通信のIBSSモードは、本明細書では、場合によっては、「アドホック」通信モードと称され得る。
802.11acインフラストラクチャ動作モード又は同様の動作モードを使用するときに、APは、一次チャネルなどの固定チャネル上にビーコンを送信し得る。一次チャネルは、固定幅(例えば、20MHz幅の帯域幅)又はシグナリングを介して動的に設定される幅であり得る。一次チャネルは、BSSの動作チャネルであり得、APとの接続を確立するためにSTAによって使用され得る。いくつかの代表的な実施形態では、例えば、802.11システムにおいて、衝突回避を備えたキャリア感知多重アクセス(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance、CSMA/CA)が実装され得る。CSMA/CAの場合、APを含むSTA(例えば、すべてのSTA)は、一次チャネルを感知し得る。一次チャネルが特定のSTAによってビジーであると感知され/検出され、かつ/又は判定される場合、特定のSTAはバックオフされ得る。1つのSTA(例えば、1つのステーションのみ)は、所与のBSSにおける任意の所与の時間に送信し得る。
高スループット(High Throughput、HT)STAは、例えば、一次20MHzチャネルと隣接又は非隣接20MHzチャネルとの組み合わせを介して、通信のための40MHz幅のチャネルを使用して、40MHz幅のチャネルを形成し得る。
非常に高いスループット(Very High Throughput、VHT)STAは、20MHz、40MHz、80MHz、及び/又は160MHz幅のチャネルをサポートし得る。40MHz及び/又は80MHzチャネルは、連続する20MHzチャネルを組み合わせることによって形成され得る。160MHzチャネルは、8つの連続する20MHzチャネルを組み合わせることによって又は80+80構成と称され得る2つの連続していない80MHzチャネルを組み合わせることによって、形成され得る。80+80構成の場合、チャネル符号化後、データは、データを2つのストリームに分割し得るセグメントパーサを通過し得る。逆高速フーリエ変換(Inverse Fast Fourier Transform、IFFT)処理及び時間ドメイン処理は、各ストリームで別々に行われ得る。ストリームは、2つの80MHzチャネルにマッピングされ得、データは、送信STAによって送信され得る。受信STAの受信機では、80+80構成に対する上記で説明される動作を逆にされ得、組み合わされたデータは、媒体アクセス制御(Medium Access Control、MAC)に送信され得る。
サブ1GHzの動作モードは、802.11af及び802.11ahによってサポートされる。チャネル動作帯域幅及びキャリアは、802.11n及び802.11acで使用されるものと比較して、802.11af及び802.11ahで低減される。802.11afは、TVホワイトスペース(TV White Space、TVWS)スペクトルにおいて、5MHz、10MHz及び20MHz帯域幅をサポートし、802.11ahは、非TVWSスペクトルを使用して、1MHz、2MHz、4MHz、8MHz、及び16MHz帯域幅をサポートする。代表的な実施形態によれば、802.11ahは、マクロカバレッジエリア内のMTCデバイスなど、メータタイプの制御/マシンタイプ通信をサポートし得る。MTCデバイスは、例えば、特定の、かつ/又は限定された帯域幅のためのサポート(例えば、そのためのみのサポート)を含む限定された能力を有し得る。MTCデバイスは、(例えば、非常に長いバッテリ寿命を維持するために)閾値を超えるバッテリ寿命を有するバッテリを含み得る。
複数のチャネル、並びに802.11n、802.11ac、802.11af、及び802.11ahなどのチャネル帯域幅をサポートし得るWLANシステムは、一次チャネルとして指定され得るチャネルを含む。一次チャネルは、BSSにおけるすべてのSTAによってサポートされる最大共通動作帯域幅に等しい帯域幅を有し得る。一次チャネルの帯域幅は、最小帯域幅動作モードをサポートするBSSで動作するすべてのSTAの中から、STAによって設定され、かつ/又は制限され得る。802.11ahの例では、一次チャネルは、AP及びBSSにおける他のSTAが2MHz、4MHz、8MHz、16MHz、及び/又は他のチャネル帯域幅動作モードをサポートする場合であっても、1MHzモードをサポートする(例えば、それのみをサポートする)STA(例えば、MTCタイプデバイス)に対して1MHz幅であり得る。キャリア感知及び/又はネットワーク割り当てベクトル(Network Allocation Vector、NAV)設定は、一次チャネルの状態に依存し得る。例えば、APに送信する(1MHz動作モードのみをサポートする)STAに起因して一次チャネルがビジーである場合、周波数帯域の大部分がアイドルのままであり、利用可能であり得るとしても、利用可能な周波数帯域全体がビジーであるとみなされ得る。
米国では、802.11ahにより使用され得る利用可能な周波数帯域は、902MHz~928MHzである。韓国では、利用可能な周波数帯域は917.5MHz~923.5MHzである。日本では、利用可能な周波数帯域は916.5MHz~927.5MHzである。802.11ahに利用可能な総帯域幅は、国のコードに応じて6MHz~26MHzである。
図1Dは、一実施形態によるRAN113及びCN115を示すシステム図である。上記のように、RAN113は、NR無線技術を採用して、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信し得る。RAN113はまた、CN115と通信し得る。
RAN113は、gNB180a、180b、180cを含み得るが、RAN113は、一実施形態との一貫性を有しながら、任意の数のgNBを含み得ることが理解されよう。gNB180a、180b、180cは各々、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信するための1つ以上のトランシーバを含み得る。一実施形態では、gNB180a、180b、180cは、MIMO技術を実装し得る。例えば、gNB180a、108bは、ビームフォーミングを利用して、gNB180a、180b、180cに信号を送信し、かつ/又はそれらから信号を受信することができる。したがって、gNB180aは、例えば、複数のアンテナを使用して、WTRU102aに無線信号を送信し、かつ/又はWTRU102aから無線信号を受信することができる。一実施形態では、gNB180a、180b、180cは、キャリアアグリゲーション技術を実装し得る。例えば、gNB180aは、複数のコンポーネントキャリアをWTRU102a(図示せず)に送信し得る。これらのコンポーネントキャリアのサブセットは、未認可スペクトル上にあり得、残りのコンポーネントキャリアは、認可スペクトル上にあり得る。一実施形態では、gNB180a、180b、180cは、多地点協調(Coordinated Multi-Point、CoMP)技術を実装し得る。例えば、WTRU102aは、gNB180a及びgNB180b(及び/又はgNB180c)からの協調送信を受信することができる。
WTRU102a、102b、102cは、拡張可能なヌメロロジーと関連付けられた送信を使用して、gNB180a、180b、180cと通信することができる。例えば、OFDMシンボル間隔及び/又はOFDMサブキャリア間隔は、無線送信スペクトルの異なる送信、異なるセル、及び/又は異なる部分に対して変化し得る。WTRU102a、102b、102cは、(例えば、様々な数のOFDMシンボルを含む、かつ/又は様々な長さの絶対時間が持続する)様々な又はスケーラブルな長さのサブフレーム又は送信時間間隔(transmission time interval、TTI)を使用して、gNB180a、180b、180cと通信し得る。
gNB180a、180b、180cは、スタンドアロン構成及び/又は非スタンドアロン構成でWTRU102a、102b、102cと通信するように構成され得る。スタンドアロン構成では、WTRU102a、102b、102cは、他のRAN(例えば、eNode-B160a、160b、160cなど)にアクセスすることなく、gNB180a、180b、180cと通信し得る。スタンドアロン構成では、WTRU102a、102b、102cは、モビリティアンカポイントとしてgNB180a、180b、180cのうちの1つ以上を利用することができる。スタンドアロン構成では、WTRU102a、102b、102cは、未認可バンドにおける信号を使用して、gNB180a、180b、180cと通信することができる。非スタンドアロン構成WTRU102a、102b、102cは、gNB180a、180b、180cと通信し、これらに接続する一方で、eNode-B160a、160b、160cなどの別のRANとも通信し、これらに接続することができる。例えば、WTRU102a、102b、102cは、1つ以上のgNB180a、180b、180c及び1つ以上のeNode-B160a、160b、160cと実質的に同時に通信するためのDC原理を実装し得る。非スタンドアロン構成では、eNode-B160a、160b、160cは、WTRU102a、102b、102cのモビリティアンカとして機能し得、gNB180a、180b、180cは、WTRU102a、102b、102cをサービスするための追加のカバレッジ及び/又はスループットを提供し得る。
gNB180a、180b、180cの各々は、特定のセル(図示せず)と関連付けられ得、無線リソース管理決定、ハンドオーバ決定、UL及び/又はDLにおけるユーザのスケジューリング、ネットワークスライシングのサポート、デュアルコネクティビティ、NRとE-UTRAとの間のインターワーキング、ユーザプレーン機能(User Plane Function、UPF)184a、184bへのユーザプレーンデータのルーティング、アクセス及びモビリティ管理機能(Access and Mobility Management Function、AMF)182a、182bへの制御プレーン情報のルーティングなどを処理するように構成され得る。図1Dに示すように、gNB180a、180b、180cは、Xnインターフェースを介して互いに通信し得る。
図1Dに示されるCN115は、少なくとも1つのAMF182a、182b、少なくとも1つのUPF184a、184b、少なくとも1つのセッション管理機能(Session Management Function、SMF)183a、183b、及び場合によってはデータネットワーク(Data Network、DN)185a、185bを含み得る。前述の要素の各々は、CN115の一部として示されているが、これらの要素のいずれも、CNオペレータ以外のエンティティによって所有及び/又は操作され得ることが理解されよう。
AMF182a、182bは、N2インターフェースを介してRAN113におけるgNB180a、180b、180cのうちの1つ以上に接続され得、制御ノードとして機能し得る。例えば、AMF182a、182bは、WTRU102a、102b、102cのユーザ認証、ネットワークスライスのためのサポート(例えば、異なる要件を有する異なるプロトコルデータユニット(protocol data unit、PDU)セッションの処理)、登録のSMF183a、183bの選択、登録エリアの管理、非アクセス層(non-access stratum、NAS)シグナル伝達の終了、モビリティ管理などの役割を果たし得る。ネットワークスライシングは、WTRU102a、102b、102cを利用しているサービスのタイプに基づいて、WTRU102a、102b、102cのCNサポートをカスタマイズするために、AMF182a、182bによって使用され得る。例えば、異なるネットワークスライスは、高信頼低遅延(ultra-reliable low latency、URLLC)アクセスに依存するサービス、高速大容量(enhanced massive mobile broadband、eMBB)アクセスに依存するサービス、マシンタイプ通信(machine type communication、MTC)アクセスのためのサービス、及び/又は同様のものなどの異なる使用事例のために確立され得る。AMF162は、RAN113と、LTE、LTE-A、LTE-A Pro、及び/又はWiFiなどの非3GPPアクセス技術などの他の無線技術を採用する他のRAN(図示せず)との間で切り替えるための制御プレーン機能を提供し得る。
SMF183a、183bは、N11インターフェースを介して、CN115におけるAMF182a、182bに接続され得る。SMF183a、183bはまた、N4インターフェースを介して、CN115におけるUPF184a、184bに接続され得る。SMF183a、183bは、UPF184a、184bを選択及び制御し、UPF184a、184bを通るトラフィックのルーティングを構成することができる。SMF183a、183bは、WTRU/UE IPアドレスを管理して割り当てること、PDUセッションを管理すること、ポリシー執行及びQoSを制御すること、ダウンリンクデータ通知を提供することなど、他の機能を実施し得る。PDUセッションタイプは、IPベース、非IPベース、イーサネットベースなどであり得る。
UPF184a、184bは、N3インターフェースを介して、RAN113におけるgNB180a、180b、180cのうちの1つ以上に接続され得、これは、WTRU102a、102b、102cとIP対応デバイスとの間の通信を容易にするために、インターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供し得る。UPF184、184bは、パケットをルーティングして転送すること、ユーザプレーンポリシーを執行すること、マルチホームPDUセッションをサポートすること、ユーザプレーンQoSを処理すること、ダウンリンクパケットをバッファすること、モビリティアンカリングを提供することなど、他の機能を実施し得る。
CN115は、他のネットワークとの通信を容易にし得る。例えば、CN115は、CN115とPSTN108との間のインターフェースとして機能するIPゲートウェイ(例えば、IPマルチメディアサブシステム(IMS)サーバ)を含むか、又はそれと通信し得る。更に、CN115は、他のサービスプロバイダによって所有及び/又は操作される他の有線及び/又は無線ネットワークを含み得る他のネットワーク112へのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供し得る。一実施形態では、WTRU102a、102b、102cは、UPF184a、184bへのN3インターフェース、及びUPF184a、184bとDN185a、185bとの間のN6インターフェースを介して、UPF184a、184bを通じてローカルデータネットワーク(local Data Network、DN)185a、185bに接続され得る。
図1A~図1D、及び図1A~図1Dの対応する説明を鑑みると、WTRU102a-d、基地局114a~b、eNode-B160a~c、MME162、SGW164、PGW166、gNB180a~c、AMF182a~ab、UPF 184a-b、SMF 183a-b、DN185a~b、及び/又は本明細書に記載の任意の他のデバイスのうちの1つ以上に関して本明細書に記載の機能のうちの1つ以上又はすべては、1つ以上のエミュレーションデバイス(図示せず)によって実行され得る。エミュレーションデバイスは、本明細書に説明される機能の1つ以上又はすべてをエミュレートするように構成された1つ以上のデバイスであり得る。例えば、エミュレーションデバイスを使用して、他のデバイスを試験し、かつ/又はネットワーク及び/若しくはWTRU機能をシミュレートし得る。
エミュレーションデバイスは、ラボ環境及び/又はオペレータネットワーク環境における他のデバイスの1つ以上の試験を実装するように設計され得る。例えば、1つ以上のエミュレーションデバイスは、通信ネットワーク内の他のデバイスを試験するために、有線及び/又は無線通信ネットワークの一部として完全に若しくは部分的に実装され、かつ/又は展開されている間、1つ以上若しくはすべての機能を実行し得る。1つ以上のエミュレーションデバイスは、有線及び/又は無線通信ネットワークの一部として一時的に実装/展開されている間、1つ以上若しくはすべての機能を実行し得る。エミュレーションデバイスは、試験を目的として別のデバイスに直接結合され得、かつ/又は地上波無線通信を使用して試験を実行し得る。
1つ以上のエミュレーションデバイスは、有線及び/又は無線通信ネットワークの一部として実装/展開されていない間、すべてを含む1つ以上の機能を実行し得る。例えば、エミュレーションデバイスは、1つ以上のコンポーネントの試験を実装するために、試験実験室での試験シナリオ、並びに/又は展開されていない(例えば、試験用の)有線及び/若しくは無線通信ネットワークにおいて利用され得る。1つ以上のエミュレーションデバイスは、試験機器であり得る。RF回路(例えば、1つ以上のアンテナを含み得る)を介した直接RF結合及び/又は無線通信は、データを送信及び/又は受信するように、エミュレーションデバイスによって使用され得る。
本明細書において提供される例は、例えば適用され得るものと同じ又は異なる原理を使用する他の無線技術への主題の適用性を制限するものではない。
本明細書で説明するように、無線送信受信ユニット(WTRU)は、ユーザ機器(UE)の一例であり得る。したがって、UE及びWTRUという用語は、本明細書において等しい範囲で使用され得る。更に、IEEE 802.11などの無線技術が使用されるWLAN環境で使用される場合、UEはステーション(station、STA)とも呼ばれ得る。
WLANシステムの概要
インフラストラクチャ基本サービスセット(Basic Service Set、BSS)モードにおけるWLANは、BSSのアクセスポイント(Access Point、AP)と、APに関連付けられている1つ以上のステーション(STA)を有する。APは通常、トラフィックをBSS内及び/又はBSS外に搬送する、配信システム(DS)又は別のタイプの有線/無線ネットワークへのアクセス又はインターフェースを有する。BSSの外側から発信されたSTAへのトラフィックは、APを経由して到着し、STAに配信される。STAからBSSの外側の宛先へのトラフィックは、APに送信され、それぞれの宛先に配信される。BSS内のSTA間のトラフィックは、APを介して送信され得、ソースSTAは、APにトラフィックを送信し、APは、トラフィックを宛先STAに配信する。
IEEE 802.11acインフラストラクチャ動作モードを使用すると、APは固定チャネル(通常はプライマリチャネル)でビーコンを送信することができる。このチャネルは20MHz幅とすることができ、BSSの動作チャネルである。このチャネルは、STAがAPとの接続を確立するためにも使用される。IEEE 802.11システムにおける基本的なチャネルアクセスメカニズムは、衝突回避を伴う搬送波感知多重アクセス(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance、CSMA/CA)である。この動作モードでは、APを含むすべてのSTAがプライマリチャネルを感知する。チャネルがビジー状態であることが検出された場合、STAはバックオフする。したがって、1つのみのSTAは、所与のBSSにおける任意の所与の時間に送信し得る。
IEEE 802.11nでは、高スループット(High Throughput、HT)STAは、通信に40MHz幅のチャネルを使用することもできる。これは、プライマリ20MHzチャネルと隣接する20MHzチャネルとを結合して、40MHz幅の連続するチャネルを形成することによって達成される。
IEEE 802.11acでは、超高スループット(Very High Throughput、VHT)STAは、20MHz幅、40MHz幅、80MHz幅、及び160MHz幅のチャネルをサポートすることができる。40MHz及び80MHzのチャネルは、上述したIEEE 802.11nと同様に、連続する20MHzチャネルを結合することによって形成される。160MHzのチャネルは、8つの連続する20MHzチャネルを結合することによって、又は2つの連続しない80MHzチャネルを結合することによって(80+80構成とも呼ばれ得る)、形成することができる。80+80構成の場合、データは、チャネル符号化の後、セグメントパーサを通過して2つのストリームに分割される。逆高速フーリエ変換(Inverse Fast Fourier Transform、IFFT)及び時間領域の処理が、各ストリームに対して個別に行われる。次にストリームは2つのチャネルにマッピングされ、データが送信される。受信機では、この機構は逆になり、合わせたデータはMACに送信される。
スペクトル効率を改善するために、IEEE 802.11acでは、例えばダウンリンク直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency-division Multiplexing、OFDM)シンボルの間など、同じシンボルの時間枠における複数のSTAへのダウンリンクのマルチユーザ多入力多出力(Multi-User Multiple Input Multiple Output、MU-MIMO)送信のコンセプトを導入している。ダウンリンクMU-MIMOの使用の可能性は、現在IEEE 802.11ahでも検討されている。ダウンリンクMU-MIMOは、IEEE 802.11acで使用されるとき、複数のSTAへの波形送信の複数のSTA干渉に同じシンボルタイミングを使用するので、ダウンリンクMU-MIMOは問題ではないことに注意することが重要である。しかしながら、APとのMU-MIMO伝送に関与するすべてのSTAが同じチャネル又は同じ帯域を使用しなければならず、これにより動作帯域幅は、APとのMU-MIMO伝送に含まれるSTAによってサポートされる最小のチャネル帯域幅に制限される。
IEEE 802.11ax物理層プロトコルデータユニット(Physical Layer Protocol Data Unit、PPDU)
IEEE 802.11axには、IEEE 802.11デバイスの高効率(High Efficiency、HE)動作を可能にする物理層仕様及び媒体アクセス制御層仕様が定義されている。IEEE 802.11axは、IEEE 802.11acの後のWi-Fiの次の主世代と考えられている。IEEE 802.11axでは、より小さいサブキャリア間隔を有する新しいヌメロロジーを定義した。IEEE 802.11axでは、より優れたスペクトラム効率を達成するために、ダウンリンク/アップリンク(Downlink/Uplink、DL/UL)OFDMAが導入されている。
IEEE 802.11axでは、4つのPPDUフォーマットがサポートされている。
a.高効率シングルユーザPPDU(High Efficiency Single User PPDU、HE SU PPDU):このPPDUフォーマットは、シングルユーザ送信のために使用される。HE SU PPDUのフォーマットについては図2を参照されたい。
b.高効率マルチユーザPPDU(HE MU PPDU):このPPDUフォーマットは、PPDUがトリガフレームの応答でない場合に、1つ以上のユーザへの送信のために使用される。高効率信号フィールド-B(High Efficiency Signal Field-B、HE-SIG-B)フィールドは、図3のPPDUフォーマットに示されている。
c.高効率拡張範囲シングルユーザPPDU(High Efficiency Extended Range Single User PPDU、HE ER SU PPDU):このPPDUフォーマットは、拡張された範囲でのSU送信のために使用される。このフォーマットでは、HE-SIG-Aフィールドが、他のHE PPDUフォーマットにおける高効率信号フィールド-A(High Efficiency Signal Field-A、HE-SIG-A)フィールドの2倍の長さである。HE ER SU PPDUフォーマットについては図4を参照されたい。
d.高効率トリガベースPPDU(High Efficiency Trigger-Based PPDU、HE TB PPDU):このPPDUフォーマットは、APからのトリガフレーム、又はトリガ応答スケジューリング(Triggered Response Scheduling、TRS)制御サブフィールドを伝えるフレームに対する応答である送信に使用される。HE TB PPDUの高効率-ショートトレーニングフィールド(High Efficiency- Short Training Field、HE-STF)フィールドの持続時間は8μsであり、これは他のHE PPDUフォーマットのHE-STFフィールドの2倍のサイズである。HE TB PPDUのフォーマットについては図5を参照されたい。
レガシー信号(Legacy Signal、L-SIG)フィールド、HE-SIG-Aフィールド、及びHE-SIG-Bフィールドは、PPDUの物理(PHY)層制御情報を伝える。L-SIGフィールドは、すべてのSTAがL-SIGフィールドを認識できるように、レガシーヌメロロジー及びフォーマットを有する。HE-SIG-Aフィールド及びHE-SIG-Bフィールドは、HE STAによって認識される。L-SIGフィールドは表1に示してある。異なるPPDUフォーマットのHE-SIG-Aフィールドは、表2に示してある。
IEEE 802.11be PPDUの設計
IEEE標準化委員会は、超高スループット検討グループ(Extremely High Throughput Study Group、EHT SG)で開発されたプロジェクト認可要求(Project Authorization Request、PAR)及び標準規格開発基準(Criteria for Standards Development、CSD)に基づいて、IEEE 802.11beタスクグループ(Task Group、TG)を承認した。
SIGフィールド
IEEE 802.11beのタスクグループ(TGbe)は、超高スループット(EHT)PPDUが図6に示したようなプリアンブル構造を有することに合意した。U-SIG(Universal Signalフィールド)は、バージョンに依存しないビットとバージョンに依存するビットを含む。バージョンに依存しないフィールドのビットは、異なる世代/PHYバージョン間で静的な位置及びビット定義を有する。バージョンに依存しないビットは、PHYバージョン識別子、UL/DLフラグ、BSSカラー、及び送信機会(transmit opportunity、TXOP){期間、帯域幅情報など}を含むことができる。バージョンに依存するビットは、PPDUタイプを含むことができる。EHT-SIGの共通フィールドと組み合わせて、バージョンに依存するフィールドは、変調・符号化方式(Modulation and Coding Scheme、MCS)、空間時間ストリーム数、ガードインターバル+超高スループット+ロングトレーニングフィールド(Guard Interval+Extreme High Throughput+Long training Field、GI+EHT-LTF)サイド、符号化なども含むことができる。ユーザ固有フィールドは、MU構成において使用することができる。IEEE 802.11beでは、SUとMUに対して別々のPPDUフォーマットを有さず、SUとMUの両方に対して単一のPPDUフォーマットを有することができる。
目的/課題の記述
目的/課題1:MACプロトコルデータユニット(MPDU)とコードワード(Codeword、CW)の整合
HARQメカニズムを可能にするため、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)再送信ユニット及び確認応答ユニットを明確に定義する必要がある。現在の規格では、MAC層フレーム(すなわちMPDU)の最後にフレームチェックシーケンス(frame check sequence、FCS)が挿入される。STAは、FCSを確認して、MPDUを正しく受信したかどうかを判定し、確認応答で応答することができる。MPDUは、MAC層でアグリゲートされ、PHY層に渡され得る。現在利用可能な設計では、PHY層は、MPDUの境界を認識することなくチャネル符号化を実行することができる。しかしながら、HARQ合成は、PHY層のチャネル符号化手順に依存するコードワード(CW)に基づいてもよい。したがって、MPDUとコードワードが整合されておらず、これによりHARQの再送信及び確認応答において問題が発生する可能性がある。
目的/課題2:スクランブラ及び失敗したセクションの識別
IEEE 802.11axのデータフィールドスクランブラ及び手順を図7に示す。スクランブラを含むPHY層の動作は、図8に示されている。スクランブルは、前方誤り訂正(forward error correction、FEC)処理の前に実行される。
アグリゲーションMACプロトコルデータユニット(Aggregated MAC Protocol Data Unit、A-MPDU)に対しては、7ビットのシードを使用してスクランブルが実行され、MPDUをスクランブルするために使用されるビット列(スクランブルシーケンス)は、A-MPDU内のMPDUの位置に依存する。これは、MPDUの最初のビットがスクランブラにシフトされたときのスクランブラ状態x1,...,x7によって決定される。
1回目のHARQ送信では、受信機は、SERVICEフィールドと、A-MPDUの先頭からのオフセットd(ビット単位)に基づいて、FECデコーダの出力ビットをデスクランブルし、MPDUを抽出し、FCSチェックを行うことができる。しかしながら、HARQ再送信の受信では、受信機は、元のA-MPDUのオフセットd及びスクランブラシードから導かれる、FEC出力に関連するスクランブラ状態を記憶していなければ、(HARQ結合処理後の)FEC出力ビットをデスクランブルすることはできない。
受信機が、元のA-MPDUの符号化されていないビットのセクションをスクランブルするために使用されたスクランブルシーケンスを再構築できるようにするために、シグナリングが必要である。
非HARQ受信の場合、対数尤度比(log-likelihood ratio、LLR)ソフトビット用のバッファのサイズは、CWサイズ(例えばいくつかのCW)に関連する。HARQ受信では、1つ以上のA-MPDU内の複数の失敗したCWに対応するために、バッファのサイズを大きくする必要がある。A-MPDUの最大長(サイズ)を処理するのに十分な大きさのHARQバッファを設計することは不可能であり得る。CWの13~26%のみが格納を必要とすると推定されており、HARQバッファは最悪のケースを処理するためのサイズを有する必要はない。
送信機が、HARQ再送信セクションを元のA-MPDUの位置に関連付けるためには、2つの方法がある。
1.元のA-MPDUのセクション位置(オフセットd、例えば、バイト位置、CW位置)に基づく方法:
この場合、受信機は、失敗したセクションのdと、A-MPDUのスクランブルシード、又は失敗したセクションの先頭でのスクランブラ状態を記憶しておく必要があると考えられる。再送信では、送信機は、元のA-MPDU内の再送信セクションの位置をシグナリングする必要があり、これにより、
のオーバーヘッドと、元のA-MPDUを識別するための別のオーバーヘッドが発生する。
受信機が(初期)スクランブラ状態を記憶しないことを選択した場合、この情報は再送信の際に送信機によってシグナリングされなければならない。
2.失敗したセクションを識別するために受信機によってシグナリングされる識別子に基づく方法:
受信機は、HARQフィードバック/ブロック確認応答(block acknowledgement、BA)に識別子を含めることができ、この識別子を再送信のシグナリングにおいて使用することができる。識別子のサイズは、
であり、この場合、再送信のシグナリングオーバーヘッドはより小さい。受信機が(初期)スクランブラ状態を記憶しないことを選択した場合、この情報は再送信の際に送信機によってシグナリングされなければならない。
上の方法2の場合、受信機は、元のA-MPDUにおける失敗したセクションの位置を追跡する必要がないことに留意されたい。受信機がスクランブラ状態を保持しない場合、送信機は、再送信されるセクション毎にスクランブラ状態(又は位置d+初期スクランブラシード)をシグナリングする必要がある。
上記の方法は、送信機が、再送信されるデータと元の送信との関連性を識別する方法(元のA-MPDUのオフセット又は受信機によって指定される番号に基づく)を説明している。しかしながら、正しく受信されたMPDUのみをフィードバックし得る方法1における受信機のHARQフィードバックは、すでに提案されている。このような場合、送信機は、受信機がLLRバッファを割り当てて、欠落したMPDUを含むセクションのLLRを格納したかどうかを認識しない。送信機が再送信を行うとき、受信機がLLRをバッファリングしていない場合には、自己復号可能な再送信が好ましい。このような方法はすでに提案されている。再送信のMCSは、潜在的に独立している可能性がある。しかしながら、再送信では1回目の送信と同じスクランブラシードを使用しなければならず、これは再送信されるセクション毎に個別にシグナリングされる必要がある。
上記のいずれの方法においても、受信機がスクランブラ状態情報を保持する必要がないように、受信機によって保持される必要のある状態情報を減らし、任意選択的に、自己復号可能な再送信を可能にすることが望ましい。また、送信機が、すべての再送信されるHARQセクション、又は再送信されるA-MPDUにおける追加の新しいMPDUにおいて使用できるただ1つの(初期)スクランブラ状態をシグナリングするように、シグナリングオーバーヘッドを減らすことも望ましい。
目的/課題3:HARQバッファの状態
HARQ送信のためには、送信機側と受信機側の両方にHARQバッファが必要である。HARQ発信元は、再送信を計画することができるように、失敗した送信が受信機側でバッファリングされたかどうかを認識することが重要である。例えば、失敗した送信がバッファリングされなかった場合、発信元は自己復号可能なバージョンを再送信することができる。HARQ発信元が受信機のバッファの状態を認識するためのメカニズム及び方法が提供されるべきである。
提案する解決策
実施形態1:MACプロトコルデータユニット(MPDU)とコードワード(CW)の整合
本明細書に開示されている方法の有用性は、無線デバイスの特定の層に限定される必要はない。したがって、MPDU及びA-MPDUなどの構造は、それぞれ、プロトコルデータユニット及び複数のPDUのフレームとみなすことができる。以下の説明では、MPDU及びA-MPDUを含む実施形態の例が具体例として使用されているが、コンセプトは、そのような特定の層に限定される必要はない。本明細書に開示されている方法及び手順は、目的/課題1に対処するために使用され得る。この実施形態では、MPDU境界をコードワード境界に整合させるためのいくつかの方法が開示される。
アグリゲーションMPDU(A-MPDU)がMAC層からPHY層に渡され、PHY層において、符号化手順によって複数のコードワードが導入され得るものと想定する。MPDUとCWの境界を整合させるために、IEEE 802.11のパラメータに以下の変更のうちの1つ以上が必要であり得る。
a.TXVECTORパラメータは、A-MPDUフレームにおけるMPDU長さ(サイズ)を含むことができる。TXVECTORパラメータは、デバイス内でMAC層からPHY層に渡される内部ベクトルである。このベクトルは、PPDU送信を可能にするために必要なPHY層パラメータを設定する。本明細書における方法では、TXVECTORパラメータは、A-MPDU長のみならず、個々の各MPDU長(サイズ)も含む。
b.HARQ SIGは、RXVECTORパラメータがMPDUの長さ(サイズ)値を適切に設定できるように、MPDUの長さ(サイズ)を含むことができる。RXVECTORパラメータは、デバイス内で物理層からMAC層に渡される内部ベクトルである。このベクトルは、受信されるPPDUパラメータに関する情報を伝える。本明細書における方法では、RXVECTORパラメータは、A-MPDU長のみならず、個々の各MPDU長(サイズ)も含む。
上の手順では、MPDUの長さ又はサイズが言及されている。しかしながら、これをHARQユニットの長さ又はサイズに置き換えてもよい。HARQユニットとは、例えばMPDUなど、再送信及び/又は確認応答のための単位を意味し得る。なお、MPDU_lengthはバイト単位で表される。
方法I
この方法では、情報ブロックが適用され得る単位として、MPDUを使用することができる。一例においては、MPDUは、低密度パリティ検査(low-density parity-check、LDPC)符号化手順を実行するために使用される単位であり、この手順は、A-MPDU内のすべてのMPDUに対して繰り返され得る。このようにして、各MPDUは、自身の情報ブロック長、例えばLDPCコードワード長(CW長又は情報ブロック長)を有することができる。本明細書で使用されるとき、コードワードという用語は、情報ブロックと同義である。
シングルユーザ(SU)送信のための例示的な手順を以下に示す。一例については図9を参照されたい。図9では、3つのMPDUが3つの異なる長さ又はサイズを有する。902として示されたMPDU1は長さ1を有し、904として示されたMPDU2は長さ2を有し、MPDU3として示されたMPDU3は長さ3を有する。方法1の手順は以下を含む。
a.k番目のMPDUについて、以下の式を使用して、MPDUのOFDMシンボルの初期数を計算する。なおMPDU_Length
kは、「IEEE P802.11ax(登録商標)/D3.0,Amendment 6:Enhancements for High Efficiency WLAN(2018)」の公開されている技術において表されている、アグリゲーションMACプロトコルデータユニット(A-MPDU)のエンドオブフレーム(EOF)前のパディング(APEP)_lengthに代わるものとして使用されている。上記のD3.0修正第6版において、MPDU_Length
kはAPEP_lengthを置き換えるために使用される。
b.上記D3.0修正第6版に示されるように、N
SYM,init,k個のOFMDシンボル内で伝えることのできる情報ビット数N
lpd,kを計算する。なお計算においてN
SYM,initがN
SYM,init,kに置き換えられる。
c.上記D3.0修正第6版に示されるように、N
SYM,init,k個のOFMDシンボル内で伝えることのできる符号化ビット数N
avbits,kを計算する。なお計算においてN
SYM,initがN
SYM,init,kに置き換えられる。
d.LDPC Extra Symbol Segmentフィールドを、N
SYM,init,kに基づいてMPDU毎に設定することができる。LDPCコードワード長及びLDPCコードワード数は、MPDU毎に選択して計算することができる。また、短縮やパンクチャリングなどの他のLDPCパラメータ及び手順は、MPDU毎に計算及び実行することができる。
この方法では、各MPDUは整数個のOFDMシンボルを使用し得る。別のMPDUの境界が、CWの境界とOFDMシンボルの境界と整合し得る。A-MPDUフレームにおいて定義されるMPDUデリミタを省くことができ、一部のシグナリングをPHY層シグナリングに移行させることができる。
PHY層シグナリングを、以下のサブフィールドの1つ以上を含むように修正することができる。
a.より多くのLDPC Extra Symbol Segmentフィールドを伝えることができ、それぞれがMPDUに関連していることができる。1つの方法では、1つのLDPC Extra Symbol Segmentフィールドを、必須のSIGフィールド(例えばU-SIGフィールド又はEHT SIGフィールド)に含めることができる。残りのLDPC Extra Symbol Segmentフィールドは、Extra SIGフィールドにおいて伝えることができる。これらのパラメータは、任意選択的にTXVECTORパラメータに含めることができる。
b.より多くのPre-FEC Padding Factorフィールドを伝えることができ、それぞれがMPDUに関連していることができる。言い換えれば、各MPDUは、整数個のOFDMシンボルを有することができる。各MPDUの最後において、HARQ実施のためのパケット拡張(パケットビットパディング)を適用することができる。そのMPDUのPre-FEC Padding Factorフィールドは、そのMPDUのパケット拡張(パケットビットパディング)を示すことができる。1つの方法では、1つの追加のPre-FEC Padding Factorフィールドを、必須のSIGフィールド(例えばU-SIGフィールド又はEHT SIGフィールド)に含めることができる。追加のPre-FEC Padding Factorフィールドは、Extra SIGフィールドにおいて伝えることができる。なお、このフィールドは、MPDU毎のパケット拡張(パケットビットパディング)を有効にし、LDPC及びブロック畳み込み符号(Block Convolution Code、BCC)の両方に適用され得ることに留意されたい。これらのパラメータは、任意選択的にTXVECTORパラメータに含めることができる。
方法II
この方法では、A-MPDU内のMPDUのうち、最大の長さ又はサイズを有するMPDUを、情報ブロックの計算を行う単位長さ又は単位サイズとして使用することができる。一例においては、MPDUのサイズを、LDPC誤り訂正パラメータを計算するための単位サイズとして使用することができる。A-MPDU内のすべてのMPDUのうち、MPDUの最大長又は最大サイズを、MPDU_max_lengthと表すことができる。残りのMPDUは、MPDU_max_lengthになるようにパディングすることができる。A-MPDU内のすべてのMPDUに対して、例示したLDPC誤り訂正符号化手順を繰り返すことができる。このようにして、各MPDUが、同じ情報ブロック長(例えばLDPCコードワード長(CW長))を有することができる。
一例を図10に示す。A-MPDUは、様々なサイズ又は長さの3つのMPDUを含むことができる。1002として示されたMPDU1は長さ1を有し、1004として示されたMPDU2は長さ2を有し、1006として示されたMPDU3は長さ3を有する。MPDU3が最大長を有し得る。MAC層は、MPDU1にビットパディング1008を追加し、MPDU2にビットパディング1010を追加することができる。ビットパディングは、MPDUの長さ又はサイズにビットパディングを加えたものが、MPDU_max_length(すなわちMPDU3のサイズ又は長さ)に等しくなるように、各MPDUに追加される。その後、MPDU及びそれぞれのビットパディングがPHY層に渡される。PHYでは、LDPC誤り訂正符号化手順を、方法Iに示したようにMPDU_max_lengthに基づいて行うことができる。パディング長、パディング前のMPDU長などのパディング情報を、MACヘッダ若しくはPHYヘッダ、又は各MPDUの前のデリミタにおいてシグナリングすることができる。
マルチユーザ(MU)送信を使用することができる場合には、手順は以下に示すようにすることができる。
a.AP(又は1つ以上のSTAに送信することができる他のタイプのSTA)が、M個のユーザへのMU送信をスケジューリングすることができ、各ユーザはA-MPDUを準備することができる。m番目のユーザ及びk番目のMPDUのMPDU長さを表すために、MPDU_lengthmkが使用される。m=1,...,M及びkの範囲は、ユーザ依存とすることができる。
b.APは、すべてのMPDU_lengthmkを調べ、全ユーザの中からMPDU_max_lengthを見つけることができる。
c.APは、各MPDUをMPDU_max_lengthまでパディングし、元のMPDU長又はパディング長を、MACヘッダ、PHYヘッダ、又はA-MPDUフレーム内のデリミタにおいてシグナリングすることができる。
d.ユーザmについて、APは、方法Iで説明したように、各MPDUに対してLDPC誤り訂正符号化手順を実行することができる。
1つの方法では、上述したパディングは、エンドオブフレーム(EOF)パディングの前に実行することができる。1つの方法では、パディングは、MPDU_lengthがEOFパディング前及び本明細書に定義されているパディング手順の前のMPDUの長さを指すように、EOF前パディングなどのMACパディングと一緒に実行することができる。
方法III
この方法では、LDPC誤り訂正パラメータを計算するための単位として、A-MPDUの合計長、すなわちAPEP_lengthを使用することができる。計算は、上述したD3.0修正第6版に定義されているLDPC符号化手順に従うことができる。LDPCコードワード長LLDPC及び初期LDPCコードワード数NCW0が得られる。コードワード境界に基づいて、情報ブロック又はCWの境界がMPDU境界と整合するように、短縮手順とともにPHY層整合パディングを実行することができる。整合するようにパディングされた情報ビットに対してLDPC符号化手順を実行することができる。
図11は、方法IIIの使用例である。図11の具体例では、MPDUは様々なサイズ(長さ)を有する。1102として示されているMPDU1は初期長1を有し、1104として示されているMPDU2は初期長2を有し、1104として示されているMPDU3は初期長3を有する。これら3つのMPDUに関連付けられる、コードワード(CW)として表記された複数の元の情報ブロックが、1120として示されている。各MPDUに対してビットパディングを行うことができる。MPDU1に対してビットパディング1112を行うことができ、MPDU2に対してビットパディング1114を行うことができ、MPDU3に対してビットパディング1116を行うことができる。結果の一例として、3つの情報ブロック又はCWのグループ1122がMPDU1+パディング1112を表す結果となり、2つの情報ブロック又はCWの第2のグループ1124がMPDU2+パディング1114を表す結果となり、4つの情報ブロック又はCWの第3のグループ1126がMPDU3+パディング1116を表す結果となり得る。様々なMPDUは、情報ブロック(CW)の境界と対応する(整合される)ようにパディングされていることに留意されたい。
SU送信の場合の例示的な整合パディング手順を以下に示す(A-MPDU内のK個のMPDUと想定する)。
1.上述したD3.0修正第6版に示されているAPEP_lengthを使用して、PPDUの初期OFDMシンボル数を計算する。
2.上述したD3.0修正第6版に示されている計算に従って、1つのLDPCコードワード長L
LDPCを選択して符号化し、LDPCコードワードの初期数をN
CW,0として計算する。各LDPCコードワードの情報ビット長はR・L
LDPCであり、Rは符号化率である。
3.MPDU_length
kを有するk番目のMPDU(k=1,...,K)について、MPDUのLDPCコードワードの個数を計算する。
a.
4.k番目のMPDU(k=1,...,K)について、符号化の前にデータビットにパディングされる短縮ビットの数N
shrt,kを計算する。短縮ビットは、LDPC符号化処理において使用される。LDPC符号化器は、K個の情報ビットをN個の符号化ビットに符号化する。未処理ビット/情報ビットがKより小さい場合、符号化器は0を挿入してKにする。これらの挿入されたビットが短縮ビットと呼ばれる。符号化後、短縮ビットは除去される。短縮ビットの数は次のように計算することができる。
a.N
shrt,k=max(0,N
CW,k・R・L
LDPC)-8MPDU_length
k)
b.短縮ビットは、すべてのN
CW,k個のコードワードに均等に分散されてよく、最初のN
shrt,k mod N
CW,k個のコードワードがMPDU内の残りのコードワードより1ビット多く短縮される。
5.k番目のMPDUについて、短縮ビットを除去した後の符号化ビット数を計算する。
a.N
cb,k=N
CW,k・L
LDPC-N
shrt,k
6.すべてのMPDUについて、MPDUに基づく手順を繰り返す。MPDUの符号化ビットの推定合計数を、以下の式を使用して計算する。
a.
7.OFDMシンボルの更新された推定数を以下のように計算することができる。N
cbpsは、OFDMシンボルあたりの符号化ビット数である。
a.
8.最後のOFDMシンボルに残っている符号化ビット数は以下である。
a.N
excess=mod(N
cb,N
cbps)
9.事前FECパディング係数初期値又はa
initは、以下のように計算することができる。
a.
b.ここでN
CBPS,shortは、割り当てられたリソースユニット(resource unit、RU)あたりのシンボルあたりの符号化ビット数を4で割った値である。
10.上述したD3.0修正第6版において定義されている手順に従って、最後のOFDMシンボルにおける事前FECパディングセグメントを考慮して、PPDU全体の情報ビット数N
pld及び利用可能な符号化ビット数N
avbitsを計算する。次に、最後のMPDUの情報ビット数N
pld,last及び利用可能な符号化ビット数N
avbits,lastを次のように計算する。
a.
b.
11.N
pld,last及びN
avbits,lastを使用して、最後のMPDUにおいて短縮を実行する。
12.パンクチャリングを実行する。1つの方法では、パンクチャリングされたビットは、すべてのMPDUにわたってすべてのCWに均等に分配されてもよい。1つの方法では、パンクチャリングは、MPDU毎に実行することができる。
13.上述したD3.0修正第6版に従ってN
SYM及び係数を計算して符号化手順を継続する。
マルチユーザ(MU)送信の場合、以下の手順を使用することができる。
すべてのユーザについて、上のステップ1~7に定義されている手順に従って、次のユーザ毎のパラメータを計算する。
a.ユーザ毎の初期OFDMシンボル数NSYS,init,u
符号化パケット持続時間が最大のユーザを求め、ユーザの値としてNSYS,init及びainitを設定する(上述したD3.0修正第6版に定義されている手順に従う)。
全ユーザの最後のMPDUについて、NSYS,init及びainitを使用して、上のステップ8~11で説明したようにビットパディング及び短縮を実行する。
上述したD3.0修正第6版に従ってNSYM及び係数を計算して符号化手順を継続する。
情報ブロック/コードワード長の選択
この方法では、LDPC誤り訂正符号ワード長などの情報ブロック長の選択を行うことができる。図12は、MPDUと情報ブロック(CW)の境界整合符号化手順による情報ブロック(例えばLDPCコードワード長)選択の一例を示している。LDPCの例を使用するこの例では、3つの異なるLDPCコードワード長(情報ブロック長)が使用される。予め定義された/所定のコードワード長選択基準を設定することができる。例えば、MPDUとCWの境界整合パディング/短縮ビット数が最小になる情報ブロック長(コードワード長)を選択することができる。コードワード長の選択後、前述した方法に示したように符号化手順を実行することができる。
図12には、3つの異なるMPDUサイズが示されている。1202として示されたMPDU1は初期長1を有し、1204として示されたMPDU2は初期長2を有し、1204として示されたMPDU3は初期長3を有する。3つの異なる情報ブロック(CW)長のセットも示されている。第1のCWセット1240は、第2のCWセット1260及び第3のCWセット1280と比較され得る。各CWセットは、異なる長さ及び情報ブロック(CW)数を有する。一例では、CWセット1280の個々のCWの長さが、各MPDUに適用する追加ビットパディングを決定するための基準として選択される。ビットパディング1212をMPDU1に適用することができ、ビットパディング1214をMPDU2に適用することができ、ビットパディング1216をMPDU3に適用することができる。結果の一例として、3つのCWのグループ1222がMPDU1+パディング1212を表す結果となり、3つのCWの第2のグループ1224がMPDU2+パディング1214を表す結果となり、4つのCWの第3のグループ1226がMPDU3+パディング1216を表す結果となり得る。
整合パディングのビット数を最小にする方法
1.可能なLDPCコードワード長L
LDPC,m m=1,...,M(Mは定義されているLDPCコードワード長の可能な数)のすべてを調べ、k番目のMPDUのLDPCコードワードの数を計算する。
a.
2.k番目のMPDU(k=1,...,K)について、符号化の前にデータビットにパディングする短縮ビットの数N
shrt,k,mを計算する。
b.N
shrt,k,m=max(0,N
CW,k,m・R・L
LDPC,m)-8MPDU_length
k)
3.LDPCコードワード長mに対する短縮ビットの合計数を計算する。
4.最小のN
shrt,mを有するm番目のLDPCコードワードの長さを選択する。
方法I、方法II、方法III、及びコードワード長選択として上述した実施形態1のコンセプト及び特徴は、情報ブロック長の単位と整合する1つ以上のパディングされたMPDUサイズを有するA-MPDUを構築するために、組み合わせることができる。更に、上記のコンセプトは、層にとらわれずに適用することができる。すなわち、特定の構造層に関係なく、情報ブロック(コードワード)長を選択し、データブロックユニット(プロトコルデータユニット)のサイズを決定し、データユニットサイズと情報ブロック長の倍数の整合を適用することができる。したがって、プロトコルデータユニット(PDU)サイズのデータユニットを上記の方法において使用して、送信されるPDUのフレーム内の複数のPDUを構築することができる。図13は、複数のPDUの構築されたフレーム内のPDUのサイズを、無線伝送のための誤り訂正符号の対応する情報ブロックの長さに整合させる方法の一例である。
図13では、1305において、無線局(STA)又はアクセスポイント(AP)などの無線デバイスは、誤り訂正符号に対応する情報ブロック長を決定することができる。本明細書で上述したように、情報ブロック長は、コードワード長とも呼ばれ得る。情報ブロックは、誤り訂正符号のパラメータを符号化するために使用することができる。1310において、無線デバイスは、複数のPDUのフレームのPDUのうちの少なくとも1つにパディングビットを挿入して、パディングされたPDUサイズを、決定された情報ブロック長の整数倍に整合させることができる。例えば、図11の例に示されるように、パディングビット1112は、情報ブロック長(コードワード長)に対応するように、第1のPDU(例えばMPDU1)に追加/付加/連結することができる。図11の例では、パディングビット1112は、CW1112の整数倍に対応するように、第1のPDUに追加されている。図11の例では、CWの整数倍は、1122において3である。しかしながら、PDUに追加されるパディングビットによって、他のCWの整数倍が生じてもよい。パディングビットを挿入するこの動作は、本質的に、パディングされたPDUサイズを、整数個の情報ブロック長(CW長)のサイズとなるように整合させるものである。
図13に戻り、1315において、PDUサイズをCW長の整数倍に整合させる1310における動作を、複数のPDUのフレーム内の残りのPDUに対して必要に応じて適用されるように繰り返す、又は継続することができる。したがって、複数PDUのフレーム内の各PDUサイズを、同様に、決定された情報ブロック長の整数倍に整合させることができる。例えば、図11において、次のPDU(例えばMPDU2)を、整数個(1124のように2つのCW)のPDUサイズを生成するために、ビット1114によってパディングすることができる。ビット1116の同様のパディングを、必要に応じて、次のPDU(例えばMPDU3)に適用して、次のPDUサイズ(MPDU3のサイズなど)をCWの整数倍のサイズに整合させることができる。図11の例では、次のPDU(MPDU3など)のサイズ及びパディングビット1116が、1126のように4つのCW長になるように整合される。なお1310及び1315における動作は、単一の境界整合プロセス又は複数ステップの境界整合プロセスとみなされ得ることに留意されたい。送信される複数のPDUの構築された(結果の)フレーム(送信されるA-MPDUなど)内の1つ以上のPDUが、整数個の情報ブロックに整合させるためのパディングビットを必要としないこともあり得る。
図13に戻り、1320において、無線デバイスは任意選択で、該当する場合、送信されるPDUの構築されたフレーム内の各PDUサイズを、無線デバイス内の異なる構造層にシグナリングすることができる。例えば、このシグナリングは、無線デバイス内の媒体アクセス制御層から物理層にパラメータにおいて転送することができる。したがって、無線デバイスは、複数のPDUの構築されたフレーム内の各結果のPDUのサイズを示すことによって、PDUの構築されたフレームの送信を準備するためのメカニズムを適切に使用することができる。送信される構築されたフレーム内の各結果のPDUサイズ(パディングされたPDUサイズ)は、元のPDU長と、上述したように情報ブロック全体の長さに整合させるための任意のパディングビット(すなわち必要に応じて追加されるパディングビット)との合計である。いくつかの例では、元のPDU長が、送信されるフレームで使用するための情報ブロック/コードワード長に等しくなるようにパディングビットを必要としないこともある。
図13では、1325において、無線デバイスは、決定された情報ブロック長を有する誤り訂正符号によって符号化された複数のPDUの構築されたフレーム(A-MPDUフレームなど)を、無線受信機に送信することができる。この動作は、無線デバイスによって、構築されたマルチPDUフレームを、IEEE 802.11又は別の標準規格に基づく無線ネットワークなどのネットワーク上の無線受信機に伝達するために使用される。送信される情報は、構築されたマルチPDUフレームのみならず、構築され送信されたマルチPDUフレーム内の受信PDUを誤り訂正するために受信機によって使用され得る関連する情報ブロック(コードワード)を含むことができる。
一実施形態では、情報ブロック長は、誤り訂正符号の低密度パリティ検査符号の単位長として使用される長さに相当する。情報ブロック長は、複数のPDUの構築されたフレーム内の各PDUサイズを構築するための単一の情報ブロック長とすることができる。1つの特定の例では、少なくとも1つのPDUにパディングビットを挿入する結果として、送信されるPDUの構築されたフレーム内の各PDUが等しいサイズであるようにパディングビットが加えられ得る。1つの特定の実施形態の例では、複数のPDUのうちの少なくとも1つのPDUにパディングビットを挿入することは、A-MPDUフレーム内の少なくとも1つのMPDUにパディングビットを挿入することであってもよい。
一実施形態では、PDUの構築されたフレーム内の各PDUサイズのシグナリングは、無線デバイス内の1つの層から別の層にシグナリングされるパラメータにおいて行うことができる。一例では、PDUの構築されたフレームの各PDUサイズのシグナリングは、無線デバイス内のMAC層からPHY層へのシグナリングとすることができ、TXVECTORパラメータを使用して達成することができる。一実施形態では、図13の方法における無線デバイスは、PDUの構築されたフレーム内の各PDUサイズを無線送信のプリアンブルの中でシグナリングすることによって、LDPC符号などの誤り訂正符号によって符号化されたPDUの構築されたフレームを、無線デバイスと同じネットワーク上の受信機に送信することができる。別の実施形態では、誤り訂正符号によって符号化されたマルチPDUフレームを受信機に無線送信することは、無線送信のプリアンブルにおいてExtra Symbol Segmentフィールドも使用することによって達成することができる。Extra Symbol Segmentフィールドは、低密度パリティ検査Extra Symbol Segmentフィールドとすることができる。別の実施形態では、誤り訂正符号によって符号化された複数のPDUの構築されたフレームを受信機に送信することは、無線送信のプリアンブルにおいてpre-forward error correction padding factor(事前FEC(前方誤り訂正)パディング係数)フィールドも送信することによって達成することができる。なおPDUの構築されたフレームの無線送信は、無線通信システムにおけるSTA又はAPを使用して達成され得ることに留意されたい。
実施形態2:スクランブラ及び失敗セクションの識別
ここに開示される方法及び手順は、目的/課題2に対処するために使用され得る。上述したように、本明細書に開示されている方法の有用性は、無線デバイスの特定の層に限定される必要はない。したがって、MPDU及びA-MPDUなどの構造は、それぞれ、プロトコルデータユニット及び複数のPDUのフレームとみなすことができる。以下の説明では、MPDU及びA-MPDUを含む実施形態の例が具体例として使用されるが、コンセプトは特定の層に限定される必要はない。
以下のセクションで説明するCWと称されている情報ブロックは、各グループがフィードバック及び再送信のための単位であるようなCWのグループ(CWグループ)とすることもできる。各CW又はCWグループは、受信したビットの正しさを検証するための追加のCRCを有することができる。
目的/課題の記述には、送信機/受信機がフィードバック及び再送信において失敗したセクションを識別するための2つの方法が明らかにされており、最初の方法は、元のA-MPDUにおけるオフセットdに基づくものであり、2番目の方法は、HARQバッファサイズに比例する番号付け空間を有する、受信機によって指定される識別子(HARQシーケンス番号)に基づくものである。
最初の方法では、再送信において、元のMPDUの識別情報及びオフセットdをシグナリングする必要がある。2番目の方法(フィードバックがない場合、送信機はバックオフして元のA-MPDUを再送信する)では、再送信においてHARQシーケンス番号をシグナリングし、この番号から受信機は、コンテキスト(例えば、スクランブラ状態、HARQバッファへのポインタ、CWサイズ、HARQシーケンス番号に関連付けられるCWの前後のMPDUに組み立てられていない復号化ビット)を導く。
図14に例を示し、2番目の方法を説明する。図14は、受信機(Rx)によって提供されるHARQシーケンス番号の例である。この方法は、MPDUと情報ブロック(CW)境界整合に依存しないが、一般的なものとするために整合しない例として説明されている。この例では、最初のHARQ送信1402において、CW1、CW2、CW3、CW5、CW6、CW7、CW9、及びCW11が復号される。トラフィック識別子x(TID x)及びMPDU Nは、CW1、CW2、及びCW3の部分に関連付けられている。TID y及びMPDU Mは、CW6及びCW7の部分に関連付けられている。TID z及びMPDU Lは、CW9の部分に関連付けられている。受信機は、それぞれの復号されたCWを使用してMPDU N、MPDU M、MPDU Lを組み立て、このことを送信機へのブロック確認応答(BA)1405に反映させる。BA1405は、図14では、第1のHARQ送信1402に関連するフィードバック1404として示されている。BA1405は、MPDUの確認応答のためのビットマップである。
フィードバック1404において、受信機は、CWのためのHARQビットマップ1406を追加し、HARQビットマップ1406では、各ビットは、正常に受信されたMPDU(すなわちMPDU N、MPDU M、MPDU L)のいずれにも関連していないCWに関連付けられているが、(任意選択で)前後両方のCWが、正常に受信されたMPDUによって占有されているCW(例えばCW8)を除く。例えばCW8は、2つの正常に受信されたMPDU(MPDU M及びMPDU L)の間に存在するため、HARQビットマップ1306において対応するビットを有さない。
受信機は、HARQビットマップ1406の前に、開始HARQシーケンス番号h 1407を識別する。上の例では、失敗したCW(CW4、CW8、CW10)には、それぞれ受信機によってHARQシーケンス番号h、h+1、h+2が割り当てられる。それぞれ項目1410、1411、1412を参照されたい。CW5及びCW11のように、成功したCWであるが成功したMPDUによって占有されていないCW(図14においてHARQシーケンス番号なしで1414として示されている)は、HARQシーケンス番号によって識別されないが、復号されたビットは、再組立のために受信機にローカルに格納される。CW3、CW6、CW7、及びCW9など、成功したMPDUによって部分的に占有されている成功したCWでは、HARQ CWビットマップのビットは、成功したMPDUに関連付けられておらず、HARQ CWビットマップのCW関連ビットの前又は後にローカルに格納されて、CW(ローカルに格納されている成功したCWからの情報ビット、又はHARQシーケンス番号を有する失敗したCW)にリンクされる。HARQ CWビットマップ1406において、「N」及び「Y」の表記はNo及びYesであり、単にCWの確認応答を示す。実際には、デジタル表記などの別の表記を使用してもよい。フィードバック1404には、2セットの確認応答が存在する。第1のセットはMPDUレベルの確認応答(MPDUのビットマップ1405)であり、第2のセットはCWレベルの確認応答(CWのビットマップ1406)である。MPDUレベルの確認応答では、従来のIEEE 802.11 BAのメカニズム及びフォーマットを使用することができる。CWレベルの確認応答1406は、成功のMPDUレベル確認応答によってカバーされていないCWの確認応答を伝える。HARQ開始元/送信機は、HARQフィードバック1404を受信することにより、失敗したCWを識別することができる。この例では、失敗したCWは、CW4、CW8、及びCW10である。HARQ開始元/送信機は、失敗したCWを再送信し、HARQシーケンス番号範囲を[h,h+k]と示すことができる。ここで、k+1は失敗したCWの総数である。
CWのHARQビットマップ1406では、各ビットの状態は、成功したMPDUによって占有されていないCWの状態をシグナル伝達することができる。あるいは、よりコンパクトなビットマップの場合、各ビットは、成功したMPDUによって占有されていないCWの状態をシグナリングし、そのCWは、成功したMPDUによって占有されている2つのCWの間の唯一のCWではない。
例えば、送信機は、「MPDUのビットマップ」に基づいて、MPDU MとMPDU Lとの間に成功していないMPDUがあることを認識しており、CW8はMPDU MとMPDU Lとの間の唯一のCWであるため、HARQビットマップにおいてCW8の状態をシグナリングしなくてよい。送信機は、明示的なシグナリングなしでCWの失敗を導くことができる。
上の例では、HARQビットマップは、CW4、CW5、CW10、及びCW11の状態を識別している。送信機は、CW4が、成功したMPDU(フィードバック1404のBA内の「MPDUのビットマップ」1405において識別される)によって占有されていない最初のCWであるため、HARQビットマップ1406の最初のビットがCW4に関連付けられていることを理解する。送信機は、CW10が、成功したMPDUによって占有されていない4番目のCWであり、CW10の前に、ビットマップ内のビットを必要としないCW8が存在するため、HARQビットマップ1406内の3番目のビットがCW10を識別していることを認識する。
図14の代替の第2のHARQ送信1408では、送信機は、HARQシーケンス番号h~h+kに基づいて、再送信されるCWを識別する。受信機は、HARQシーケンス番号に関連付けられるコンテキストを使用して、HARQバッファに格納されているLLRを見つけ、CWを結合して復号する。成功した場合、受信機はHARQシーケンス番号のコンテキストを使用して、再組み立てのためにCWの前又は後のビットを見つける。
HARQビットマップ1406は、MPDUに組み立てることができず、かつ受信機がLLRをバッファリングした、又は部分的なMPDUを復号したCWのセットの状態のみをシグナリングすることができる。受信機は、すべての失敗したCWのLLRをバッファリングするためのメモリ容量を持っていないことがある。バッファリングされていないCWについては、それらはHARQビットマップ1406において識別されない。送信機は、CWの位置がHARQビットマップ1406において明示的又は暗黙的に識別されたCWに対応する失敗したMPDUを識別して、HARQ再送信を行う。CWの位置が、HARQビットマップ1406によって明示的又は暗黙的に識別されたCWに対応しない失敗したMPDUについては、送信機はHARQ再送信を行わなくてよい。この場合のビットマップは、正常に復号されたMPDUを含まないすべてのCWのサブセットの状態を表してもよく、短縮ビットマップとして示される。短縮ビットマップにおけるPPDU内のCW位置を示すために、フィードバックにおいてシグナリングを提供することができる。例えば、ビットマップは、CW10及びCW11に対応する2ビットのみを有する。フィードバック内のシグナリングは、ビットマップの開始位置をCW10として示し、長さは2である。送信機は、この短縮ビットマップによって明示的にシグナリングされないCW(例えばCW4、CW5、及びCW8)を、これらのCWに対して受信機によって格納されないソフトビットとして解釈する。バッファリングされたソフトビットを有さないこれらのCW(例えばCW4、CW5、及びCW8)に含まれるMPDUについては、送信機は、CWのHARQ再送信を実行する代わりに、MPDUのHARQ再送信を実行することができる。バッファリング又は復号されたCWの異なる部分を表すために、フィードバックには複数の短縮ビットマップが存在してもよい。
上の段落の方法に代わる方法は、ブロック確認応答(Block Acknowledge、BA)としてフィードバックを送ることである。成功したMPDUを含まず、受信機によってバッファリングされている(いない)CWの位置は、BAとともに明示的にシグナリングされる。例えば、追加シグナリングは、PPDU内のすべてのCWのビットマップとすることができ、対応するCWがバッファリングされていないことを示すためにビット値が1に設定され、対応するCWが復号されたか、復号されないがバッファリングされていることを示すためにビット値が0に設定される。1つの代替形態では、追加のシグナリングは、バッファリングされていない失敗したCWのCWインデックスのリストとすることができる。
あるいは、受信機からのフィードバックは、各フィールドがCWの状態に対応するフィールドの集合とすることができる。各フィールドは、成功、失敗したがバッファリングされている、失敗してバッファリングされていないなど、複数の値を有することができる。例えば、CWの2ビットフィールドの場合、「10」は、CW(及びその中のMPDU)が復号されたことをシグナリングし、「01」は、CWが復号されていないがHARQ再送信結合のためにそのソフトビットがバッファリングされていることをシグナリングし、「00」は、CWが復号されておらずソフトビットがバッファリングされていないことをシグナリングすることができる。
上記の実施形態では、依然として、受信機は、失敗したセクション/CWに関連付けられるコンテキストにおいてスクランブラ状態を保持する必要がある。
図15は、送信機Txからのデータビット及びスクランブルシーケンスを使用するLDPC出力の2つの図を示している。図15に示したように、LDPC符号化器は線形であるため、スクランブラの順序を逆にすることができる。すなわち、符号化の後にスクランブルを行い、復号の前にデスクランブルを行うことができる。図15の構成1510は、現在の標準における送信手順を示しており、MAC層から来るデータビットが最初にスクランブルされる。スクランブルは線形演算であるため、データビットがスクランブルシーケンスと加算されると表現することができる。スクランブルシーケンスは、所与のスクランブルシードを使用して、すべての0ビットをスクランブラに渡すことによって生成することができる。次に、その加算値、すなわちスクランブルされたビットをLDPC符号化器に入力する。一方、図15の構成1520では、データビットとスクランブルシーケンスが別々にLDPC符号化器に渡され、LDPC符号化器の出力において加算が実行される。この2つの演算は、同じ入力(すなわちデータビット)から同じ出力が生成されるという意味において等価である。
この性質に基づき、受信機が元のA-MPDUにおけるスクランブラ状態を記憶している必要なしに、CW/セクションのHARQ再送信を、異なるスクランブルシーケンスを使用して送ることができる。
図16は、受信機RxにおけるFECとスクランブラの逆の順序の可能性を示すブロック図である。図16において、n番目のHARQ送信において受信された対数尤度比要素n’(LLRn’)を事前にデスクランブルした後、前のLLRと組み合わせて復号し、場合によってはHARQバッファに格納することができる。事前デスクランブルは、ソフトデマッパからのLLRn’と符号化されたスクランブルシーケンスに基づく。符号化されたスクランブルシーケンスは、以前のHARQ送信とは異なるシードを使用してよいスクランブルシーケンスを符号化することによって生成される。事前デスクランブル演算は、例えば、符号化されたスクランブルシーケンスにおける対応するビットが1である場合、LLRn’の符号を反転させる演算とすることができる。
上記のメカニズムに基づき、受信機(Rx)はもはやスクランブラ状態を記憶する必要がなく、送信機は、異なるスクランブラ開始(scrambler initiations)を有する異なる前のA-MPDUからの複数のHARQ再送信セクションから構成される可能性のある再送信A-MPDU全体に対して単一のスクランブルシードをシグナリングすることができる。単一のスクランブルシードは、ペイロードではなくPPDUヘッダにおいてシグナリングすることができる。
あるいは、再送信される各HARQセクションを、HARQシーケンス番号又はHARQ(再)送信の識別子から導かれるスクランブルシードに基づいてスクランブルすることができる。この代替形態では、スクランブルシードの追加のオーバーヘッドは必要ない。
あるいは、FEC符号化器の後にスクランブルシーケンスを適用してもよい。これにより、HARQ再送信が、元の送信のスクランブルシーケンスに依存しないものとなる。更に、ペイロードの外側でネットワーク割り当てベクトル(network allocation vector、NAV)をシグナリングする新しい修正として、サードパーティのSTAは、NAVを観察するために意図しないPPDUを復号する必要がもはやない。FEC後のスクランブルにより、所望の信号と比較してFECによって提供される処理利得を有さない干渉がランダム化される。
あるいは、スクランブルシーケンスは、BSSの識別情報に基づき、場合によっては他の量と合わせて、最終的なスクランブルシーケンスを構築することができる。スクランブルは、FEC符号化の前又は後に実行することができる。
実施形態3:バッファ制限HARQ送信
HARQバッファのネゴシエーション
上述したように、本明細書に開示されている方法の有用性は、無線デバイスの特定の層に限定される必要はない。したがって、MPDU及びA-MPDUなどの構造は、それぞれ、プロトコルデータユニット及び複数のPDUのフレームとみなすことができる。以下の説明では、MPDU及びA-MPDUを含む実施形態の例が具体例として使用されるが、コンセプトは特定の層に限定される必要はない。1つの方法では、HARQ発信元及びHARQ応答機は、HARQ送信の前にHARQバッファサイズをネゴシエートすることができる。ネゴシエーションは、能力ベースかつ静的とすることができる。例えば、HARQバッファ関連情報を、アソシエーション時にHARQ能力情報要素において送信することができる。
1つの方法では、HARQバッファのネゴシエーションは、HARQ送信又はHARQ送信のシーケンス又はTXOPの前とすることができる。例えば、HARQバッファのネゴシエーションは、ブロックACK追加(add block acknowledge、ADDBA)要求/応答フレーム交換を通じた既存のブロックACKネゴシエーションの一部とすることができる。この場合、ネゴシエートされたHARQバッファサイズを、ブロックACKフレーム交換セッションに適用することができ、又はHARQバッファネゴシエーションは、新たに定義された制御/管理フレームを使用する1つ以上のHARQプロセスの前とすることができる。
HARQバッファ関連情報は、以下を含むことができる。
a.バッファサイズ
b.トラフィックID(TID)毎のバッファサイズ
c.送信バッファサイズ及び受信バッファサイズ
サイズは、利用可能な実際のバッファサイズの量子化された値であってもよい。あるいは、いくつかのレベルのバッファサイズを事前に定義することができる。デバイスは、実際のデバイスバッファサイズが固定レベル値のすぐ上であるようなレベルを示すことができる。
バッファ指示情報を有するHARQフィードバック
HARQ発信元が、特定の失敗したHARQユニットがバッファリングされているかどうかを結論することが困難であることがある。この実施形態では、HARQ発信元が再送信を適切に実行することができるように、バッファ指示情報をHARQフィードバックに含めることができる。
HARQ受信機/応答機は、以下の場合、受信したHARQユニットをバッファリングしないことを選択することができる。
a.受信機が、HARQユニットをバッファリングするのに十分な能力を有することができない
b.受信機が、HARQユニットにおける強い衝突又は高い干渉を検出することができる
c.受信機が、HARQユニットの受信信号対干渉・雑音比(receive Signal-to-Interference-plus-Noise Ratio、SINR)が予め定義された/所定の閾値以下であることを検出することができる
1つの方法では、HARQ-ACKビットマップ及びHARQバッファ指示情報ビットマップの両方を、HARQフィードバック/ACKに含めることができる。両方のビットマップは、固定長/サイズを有することができる。ビットマップのサイズは、予め定義する、既定する、又はネゴシエートすることができる。例えば、発信元と応答機との間でHARQセッションが確立されるときに、サイズをネゴシエートすることができる。HARQ-ACKビットマップは、HARQユニットが正常に復号されたかどうかを示すことができる。HARQバッファ指示情報ビットマップは、HARQユニットがバッファリングされているかどうかを示すことができる。例えば、HARQフィードバック/ACKは、8つのHARQユニットに対する確認応答を伝えることができ、HARQユニット1、3、5が正常に復号されず、HARQユニット1及び3がバッファリングされている。この場合、HARQ-ACKビットマップを8ビット長の[10101000]とすることができ、HARQバッファ指示情報ビットマップを[10100000]とすることができる。
1つの方法では、HARQ-ACKビットマップ及びHARQバッファ指示情報ビットマップの両方を、HARQフィードバック/ACKに含めることができる。HARQ-ACKビットマップは、HARQユニットが正常に復号されたかどうかを示すことができ、固定長を有することができる。HARQ-ACKビットマップのサイズは、予め定義する、既定する、又はネゴシエートすることができる。例えば、発信元と応答機との間でHARQセッションが確立されるときに、サイズをネゴシエートすることができる。HARQバッファ指示情報ビットマップは、HARQユニットがバッファリングされているかどうかを示すことができる。HARQバッファ指示情報ビットマップのサイズは、HARQ-ACKビットマップの値に依存することができる。例えば、HARQフィードバック/ACKは、8つのHARQユニットに対する確認応答を伝えることができ、HARQユニット1、3、5が正常に復号されず、HARQユニット1及び3がバッファリングされている。この場合、HARQ-ACKビットマップを8ビット長の[10101000]とすることができ、HARQバッファ指示情報ビットマップを、失敗したHARQユニットに対応する[110]とすることができる。
発信元は、失敗したHARQユニット(例えば上の例におけるユニット1、3、5)を再送信する必要があり得る。しかしながら、バッファリングされ得ないHARQユニット(上の例におけるユニット5)は、そのユニットに対する合成が不可能であり得るため、自己復号化可能なバージョンで送信され得る、かつ/又は、より低いMCSを使用して送信され得る。
HARQバッファの解像度
この方法では、HARQバッファサイズはSTAに対して固定されていてもよいが、STAは格納される値の解像度を選択し、HARQバッファの使用量を調整できるようにすることができる。例えば、HARQバッファのサイズはMビットであってもよい。HARQバッファを使用して、ソフトデコードされた値(すなわちLLR)を格納することができる。各LLR値が、それを表すのに8ビットを使用する場合、バッファを使用してM/8個のLLR値を格納することができる。各LLR値が、それを表すのに6ビットを使用する場合、バッファを使用してM/6個のLLR値を格納することができる。LLR値の解像度が異なると、HARQユニットの格納容量も異なり得る。提案する方式では、HARQバッファの解像度を、HARQバッファのサイズとともに発信元と応答機の間で交換することができる。
1つの方法では、HARQバッファの解像度を、セクション「HARQバッファのネゴシエーション」で紹介したHARQバッファネゴシエーションプロセスの一部とすることができる。
1つの方法では、複数の解像度レベルを予め定義する、既定する、又はネゴシエートすることができる。発信元は、1つの解像度レベルを使用してHARQ送信をバッファリングする必要があることを示すことができる。発信元は、受信機のHARQバッファサイズ及び提示する解像度レベルに基づいて計算し、送信されるパケットサイズを調整することができる。応答機は発信元の指示に従い、バッファ解像度を設定することができる。HARQバッファ解像度は、HARQ送信の前に交換されるHARQネゴシエーションフレームにおいて伝えることができる。又は、HARQ送信と一緒にMACヘッダ/PHYヘッダにおいて伝えることができる。
1つの方法では、応答機/受信機がHARQバッファ解像度を下げ、それを発信元に報告できるようにすることができる。例えば、応答機/受信機は、HARQユニットnの検出に失敗し、それをHARQバッファ解像度mで格納することができる。応答機/受信機は、この情報をHARQフィードバックにおいて発信元に報告することができる。
1つの方法では、QoSパラメータに基づいて複数の解像度レベルを予め定義する、既定する、又はネゴシエートすることができる。例えば、高い信頼性が要求されるトラフィックは、より高い解像度を使用することができる。
以下の文書は参考資料として含まれ、本明細書に示されるように参照により組み込まれている。
[1]IEEE Std 802.11(商標)-2016:Wireless LAN Medium Access Control(MAC)and Physical Layer(PHY)Specifications
[2]「IEEE P802.11ax(商標)/D3.0,Amendment 6:Enhancements for High Efficiency WLAN」,2018
上記では特徴及び要素が特定の組み合わせにおいて提供されているが、当該技術分野の通常の技術を有する者には、各特徴若しくは各要素を単独で使用する、又は他の特徴及び要素との任意の組み合わせにおいて使用できることが理解されるであろう。本開示は、本出願に記載されている特定の実施形態の観点において限定されるものではなく、これらの実施形態は、様々な態様の例示として意図されるものである。当業者には明らかなように、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、多くの修正及び変形を行うことができる。本出願の説明において使用されているいかなる要素、動作、又は指示も、そのように明示的に提示されていない限り、本発明にとって重要又は本質的であると解釈されるべきではない。本明細書に列挙したものに加えて、本開示の範囲内の機能的に等価な方法及び装置が、上述した説明から、当業者には明らかであろう。そのような修正及び変形は、添付の請求項の範囲に入ることが意図されている。本開示は、添付の請求項の条項によってのみ限定されるものであり、かかる請求項が権利を有する等価物の完全な範囲とともに、限定されるものである。本開示は、特定の方法又はシステムに限定されないことを理解されたい。
前述した実施形態は、簡潔さのために、赤外線対応装置(すなわち赤外線放射装置及び受信機)の用語及び構造に関連して記載されている。しかしながら、記載されている実施形態は、これらのシステムに限定されるものではなく、他の形態の電磁波、又は音響波などの非電磁波を使用する他のシステムにも適用することができる。
また、本明細書で使用されている用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としており、本発明を制限することを意図していないことを理解されたい。本明細書で使用されるとき、用語「ビデオ」又は用語「画像」は、スナップショット、単一画像、及び/又は経時的に表示される複数の画像のいずれかを意味し得る。別の例として、本明細書で言及される場合、用語「ユーザ機器」及びその省略形「UE」、用語「リモート」は、(i)無線送受信ユニット(WTRU)、(ii)WTRUの複数の実施形態のいずれか、(iii)特にWTRUの一部若しくはすべての構造及び機能を有するように構成された無線対応及び/若しくは有線対応(例えばテザリング可能)デバイス、(iii)WTRUのすべての構造及び機能より少ない構造及び機能を有するように構成された無線対応及び/若しくは有線対応デバイス、又は(iv)その他、を意味し得る、又は含み得る。本明細書に記載されている任意のWTRUを代表し得る例示的なWTRUの詳細が、図1A~図1Dに関連して本明細書に提供されている。
更に、本明細書に提供されている方法は、コンピュータ又はプロセッサによって実行されるようにコンピュータ可読媒体に組み込まれたコンピュータプログラム、ソフトウェア、又はファームウェアにおいて実施され得る。コンピュータ可読媒体の例には、電子信号(有線又は無線接続を介して送信される)及びコンピュータ可読記憶媒体が含まれる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内部ハードディスク及びリムーバブルディスクなどの磁気媒体、磁気光学媒体及びCD-ROMディスク及びデジタル多用途ディスク(digital versatile disk、DVD)などの光学媒体が挙げられるが、これらに限定されない。ソフトウェアと関連付けられたプロセッサを使用して、WTRU、UE、端末、基地局、RNC又は任意のホストコンピュータにおいて使用するための無線周波数トランシーバを実装し得る。
上に提供されている方法、装置、及びシステムの変形が、本発明の範囲から逸脱することなく可能である。適用可能な多種多様な実施形態に鑑み、説明されている実施形態は例示に過ぎず、以下の請求項の範囲を制限するようには解釈すべきではないことを理解されたい。例えば、本明細書に提供されている実施形態は、ハンドヘルド装置を含み、この装置は、任意の適切な電圧を提供するバッテリなどの任意の適切な電圧源を含み得る、又はそのような電圧源を用いて利用され得る。
更に、上に提供されている実施形態では、処理プラットフォーム、コンピューティングシステム、コントローラ、及びプロセッサを含む他のデバイスが言及されている。これらのデバイスは、少なくとも1つの中央処理装置(「CPU」)及びメモリを含み得る。コンピュータプログラミングの技術分野における当業者の慣例によれば、動作、及び演算又は命令の記号表現の言及は、様々なCPU及びメモリによって実行され得る。そのような動作及び演算又は命令は、「実行される」、「コンピュータによって実行される」、又は「CPUによって実行される」と言及されることがある。
当該技術分野における通常の技術を有する者には、動作及び記号的に表現された演算又は命令が、CPUによる電気信号の操作を含むことが理解されるであろう。電気システムは、電気信号の結果的な変換又は減少を引き起こすことができるデータビットを表し、メモリシステムのメモリ位置にデータビットを維持し、それによってCPUの動作及び他の信号の処理を再構成又は別の方法で変更する。データビットが維持されるメモリ位置は、データビットに対応する、又はデータビットを表す特定の電気的特性、磁気的特性、光学的特性、又は有機的特性を有する物理的位置である。実施形態は、上述したプラットフォーム又はCPUに限定されず、他のプラットフォーム及びCPUが、提供される方法をサポートし得ることを理解されたい。
データビットは、磁気ディスク、光ディスク、及びCPUによって読み取り可能な任意の他の揮発性(例えばランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM))又は不揮発性(例えば読み取り専用メモリ(Read-Only Memory、ROM))大容量記憶システムを含むコンピュータ可読媒体上に保持されてもよい。コンピュータ可読媒体は、処理システム上に排他的に存在するか、又は処理システムに対してローカル又はリモートであり得る複数の相互接続された処理システム間で分散された、協調的又は相互接続されたコンピュータ可読媒体を含んでもよい。実施形態は、上述したメモリに限定されず、他のプラットフォーム及びメモリが、提供される方法をサポートし得ることを理解されたい。
例示的な実施形態において、本明細書に記載されている動作、プロセスなどのいずれも、コンピュータ可読媒体に格納されたコンピュータ可読命令として実装されてもよい。コンピュータ可読命令は、移動体、ネットワーク要素、及び/又は任意の他のコンピューティングデバイスのプロセッサによって実行され得る。
システムの態様のハードウェア実装とソフトウェア実装の間には、ほとんど区別がない。ハードウェアを使用するかソフトウェアを使用するかは、一般に(ただし特定の状況ではハードウェアとソフトウェアの間の選択が重要になることがある)、コスト対効率のトレードオフを表す設計上の選択である。本明細書に記載されているプロセス及び/又はシステム及び/又は他の技術が効果的であり得る様々なビークル(例えばハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェア)が存在し得、好ましいビークルは、プロセス及び/又はシステム及び/又は他の技術が配備される状況によって変化し得る。例えば、実装者が、速度及び正確性が最重要であると判断した場合、実装者は、主にハードウェア及び/又はファームウェアのビークルを選択することができる。柔軟性が最重要である場合、実装者は、主にソフトウェア実装を選択することができる。あるいは、実装者は、ハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアの何らかの組み合わせを選択してもよい。
前述の詳細な説明では、ブロック図、フローチャート、及び/又は例の使用を通じて、デバイス及び/又はプロセスの様々な実施形態を示した。そのようなブロック図、フローチャート、及び/又は例が1つ以上の機能及び/又は動作を含む限り、そのようなブロック図、フローチャート、又は例の中の各機能及び/又は各動作は、広範なハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの実質的に任意の組み合わせによって、個別にかつ/又は集合的に実装されてよいことが当業者には理解されるであろう。一実施形態において、本明細書に記載されている主題のいくつかの部分は、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuits、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Arrays、FPGA)、デジタル信号プロセッサ(digital signal processors、DSP)、及び/又は他の集積形式を介して実装されてもよい。しかしながら、本明細書に開示されている実施形態のいくつかの態様は、その全体又は一部が、1つ以上のコンピュータ上で動作する1つ以上のコンピュータプログラムとして(例えば1つ以上のコンピュータシステム上で動作する1つ以上のプログラムとして)、1つ以上のプロセッサ上で動作する1つ以上のプログラムとして(例えば1つ以上のマイクロプロセッサ上で動作する1つ以上のプログラムとして)、ファームウェアとして、又はこれらの実質的に任意の組み合わせとして、集積回路において等価的に実施され得ること、並びに、回路を設計すること、及び/又は、ソフトウェア及び/若しくはファームウェアのコードを書くことが、この開示に照らして当業者の技術の範囲内であることが、当業者には認識されるであろう。更に、本明細書に記載されている主題のメカニズムが、様々な形態のプログラム製品として配布され得ること、及び、本明細書に記載されている主題の例示的な実施形態が、配布を実際に行うために使用される特定のタイプの信号担持媒体にかかわらず適用されることが、当業者には理解されるであろう。信号担持媒体の例としては、フロッピーディスク、ハードディスクドライブ、CD、DVD、デジタルテープ、コンピュータメモリなどの記録可能型媒体、並びに、デジタル及び/又はアナログ通信媒体(例えば光ファイバケーブル、導波管、有線通信リンク、無線通信リンクなど)などの伝送型媒体が挙げられ、ただしこれらに限定されない。
本明細書に記載されている方法でデバイス及び/又はプロセスを説明し、その後、エンジニアリング手法を使用して、そのような説明されたデバイス及び/又はプロセスをデータ処理システムに統合することが、当該技術分野において一般的であることが、当業者には認識されるであろう。すなわち、本明細書に記載されているデバイス及び/又はプロセスの少なくとも一部が、合理的な量の実験を介してデータ処理システムに統合され得る。典型的なデータ処理システムは、一般に、システムユニットハウジング、ビデオ表示装置、揮発性及び不揮発性メモリなどのメモリ、マイクロプロセッサ及びデジタル信号プロセッサなどのプロセッサ、オペレーティングシステム、ドライバ、グラフィックユーザインターフェイス及びアプリケーションプログラムなどの計算エンティティ、タッチパッド若しくはスクリーンなどの1つ以上の対話デバイス、並びに/又は、フィードバックループ及び制御モータ(例えば、位置及び/又は速度を感知するフィードバック、コンポーネント及び/又は量を移動及び/又は調節する制御モータ)などの制御システム、のうちの1つ以上を含み得ることが、当業者には認識されるであろう。典型的なデータ処理システムは、データコンピューティング/通信システム及び/又はネットワークコンピューティング/通信システムに典型的に見られるような、任意の適切な市販の構成要素を利用して実施され得る。
本明細書に記載されている主題は、場合によっては、異なる他の構成要素内に含まれるか、又は、異なる他の構成要素に接続されている、異なる構成要素を示していることがある。そのような図示されたアーキテクチャは単なる例であり、実際には、同じ機能を達成する他の多くのアーキテクチャが実施され得ることを理解されたい。概念的には、同じ機能を達成するための構成要素の任意の配置は、所望の機能が達成され得るように、効果的に「関連付けられる」。したがって、特定の機能を達成するために組み合わされた本明細書における任意の2つの構成要素は、アーキテクチャ又は介在する構成要素に関係なく、所望の機能が達成されるように、互いに「関連付けられている」とみなすことができる。同様に、そのように関連付けられた任意の2つの構成要素は、所望の機能を達成するために互いに「動作可能に接続されている」、又は「動作可能に結合されている」とみなすこともでき、そのように関連付けることができる任意の2つの構成要素は、所望の機能を達成するために互いに「動作可能に結合可能」であるとみなすこともできる。動作可能に結合可能の具体例としては、物理的に嵌合可能かつ/若しくは物理的に相互作用する構成要素、及び/又は、無線で相互作用可能かつ/若しくは無線で相互作用する構成要素、及び/又は、論理的に相互作用するかつ/若しくは論理的に相互作用可能な構成要素が挙げられ、ただしこれらに限定されない。
本明細書における実質的に任意の複数形及び/又は単数形の用語の使用に関して、当業者は、文脈及び/又は用途に適切であるように、複数形から単数形に、かつ/又は単数形から複数形に変換することができる。本明細書では、明瞭にする目的で、様々な単数形/複数形の並べ換えが明示的に記載され得る。
一般に、本明細書、特に添付の請求項(例えば添付の請求項の本体)において使用されている用語は、一般に「非限定」用語として意図されることが当業者には理解されるであろう(例えば、用語「含んでいる」は、「含んでいるがそれらに限定されない」と解釈するべきであり、用語「有する」は、「を少なくとも有する」と解釈するべきであり、用語「含む」は、「含むがそれらに限定されない」と解釈するべきである)。更に、導入された請求項の特定の数の記載が意図される場合、そのような意図は請求項に明示的に記載されており、そのような記載がない場合、そのような意図は存在しないことが、当業者には理解されるであろう。例えば、1つの項目のみが意図される場合、「単一」という用語又は類似する言葉が使用され得る。理解を助けるために、以下の添付の請求項及び/又は本明細書の説明は、請求項の記載を導入するために「少なくとも1つの」及び「1つ以上の」という導入句の使用を含み得る。しかしながら、このような句の使用は、不定冠詞「a」又は「an」による請求項の記載の導入が、そのような導入された請求項の記載を含む任意の特定の請求項を、1つのそのような記載のみを含む実施形態に制限することを意味するものと解釈すべきではなく、たとえ同じ請求項に、導入句「1つ以上の」又は「少なくとも1つの」及び「a」又は「an」などの不定冠詞が含まれていても同様である(例えば「a」及び/又は「an」は「少なくとも1つの」又は「1つ以上」を意味するものと解釈すべきである)。請求項の記載を導入するために使用される定冠詞の使用も同様である。更に、導入された請求項の特定の数の記載が明示的に記載されている場合でも、かかる記載は少なくとも記載された数を意味するものと解釈されるべきであることが、当業者には認識されるであろう(例えば、他の修飾語なしの「2つの記載」という単純な記載は、少なくとも2つの記載、又は2つ以上の記載を意味する)。更に、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つ」に類似する表記が使用される場合、一般に、そのような構造は、当業者がその表記を理解するであろう意味として意図される(例えば、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、A及びBを一緒に、A及びCを一緒に、B及びCを一緒に、並びに/又は、A、B、及びCを一緒に、有するシステムを含み、ただしこれらに限定されない)。「A、B、又はCのうちの少なくとも1つ」に類似する表記が使用される場合、一般に、そのような構造は、当業者がその表記を理解するであろう意味として意図される(例えば、「A、B、又はCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、A及びBを一緒に、A及びCを一緒に、B及びCを一緒に、並びに/又は、A、B、及びCを一緒に、有するシステムを含み、ただしこれらに限定されない)。説明、請求項、又は図面のいずれにおいても、2つ以上の代替的な用語を提示する実質的に任意の離接的な語及び/又は句は、用語の一方、用語のいずれか、又は両方の用語を含む可能性を企図するものと理解されるべきであることが、当業者には更に理解されるであろう。例えば、「A又はB」という句は、「A」若しくは「B」又は「A及びB」の可能性を含むものと理解されたい。更に、本明細書で使用される、複数の項目のリスト及び/又は複数の項目のカテゴリのリストが後ろに続く用語「~のいずれか」は、項目及び/又は項目のカテゴリの、「のいずれか」、「の任意の組み合わせ」、「の任意の複数」、及び/又は「の任意の複数の組み合わせ」を、個別に、又は他の項目及び/又は他の項目のカテゴリとの組み合わせにおいて、含むことを意図している。更に、本明細書で使用される、用語「セット」は、ゼロを含む任意の数の項目を含むことを意図している。更に、本明細書で使用される、用語「数」は、ゼロを含む任意の数を含むことを意図している。
更に、本開示の特徴又は態様がMarkush群の観点から説明されている場合、当業者には、本開示がそれによってMarkush群の任意の個々のメンバー又はメンバーのサブグループの観点からも説明されることが認識されるであろう。
当業者には理解されるように、書面による説明を提供するという観点など、あらゆる目的のために、本明細書に開示されるすべての範囲は、その任意の可能な部分範囲及び部分範囲の組み合わせも包含している。任意の列挙された範囲は、同じ範囲が、少なくとも等しい2分の1、3分の1、4分の1、5分の1、10分の1などに分解されることを十分に説明して可能にするものとして、容易に認識することができる。非限定的な例として、本明細書に記載されている各範囲は、下位3分の1、中央の3分の1、及び上位3分の1などに容易に分解され得る。また、当業者には理解されるように、「まで」、「少なくとも」、「より大きい」、「より小さい」等のすべての言葉は、言及された数を含み、かつ、上述したように更に部分範囲に分解され得る範囲を意味する。最後に、当業者には理解されるように、範囲は個々の要素を含む。したがって、例えば、1~3個のセルを有するグループは、1個、2個、又は3個のセルを有するグループを指す。同様に、1~5個のセルを有するグループは、1個、2個、3個、4個、又は5個のセルを有するグループを指し、以下同様である。