JP2023518218A - 興奮毒性を治療するためのデザイナー細胞外小胞 - Google Patents

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Abstract

興奮毒性を経験するCNSの傷害領域を選択的に標的化することができるグルタミン酸受容体(例えば、mGluR4及びmGluR8)で機能化されたデザイナー細胞外小胞(EV)が本明細書に開示される。mGluR4及びmGluR8装飾EVは、豊富な神経毒性及び興奮毒性と関連する細胞外グルタミン酸の顕著な増加と共に、CNSの傷害領域に優先的にアンカーする。したがって、グルタミン酸受容体装飾は、CNSのグルタミン酸リッチ領域におけるホーミングの強化につながり得る。【選択図】図1A

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2020年3月17日に出願された米国仮特許出願第62/990,783号の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
配列表
本出願は、2021年3月16日に作成された「321501-2470 Sequence Listing_ST25」と題されるASCII.txtファイルとして電子形式で出願された配列表を含む。配列表の内容は、その全体が本明細書に組み込まれる。
興奮毒性とは、グルタミン酸及び同様の物質などの神経伝達物質による過度の刺激によって神経細胞が損傷又は死滅される病理学的プロセスである。これは、NMDA受容体及びAMPA受容体などの興奮毒性神経伝達物質グルタミン酸塩についての受容体(グルタミン酸受容体)がグルタミン酸ストームによって過剰に活性化されるときに起こる。興奮毒性は、脊髄傷害、脳卒中、外傷性脳傷害、聴力損失(騒音性過剰曝露又は中毒性難聴を通じて)、並びに多発性硬化症、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、パーキンソン病、アルコール依存症又はアルコール離脱、及び特に過度に急速なベンゾジアゼピン離脱、及びハンチントン病などの中枢神経系(CNS)の神経変性疾患に関与し得る。
本明細書に開示されるのは、興奮毒性を経験するCNSの傷害領域を選択的に標的化することができるグルタミン酸受容体(GluR)で機能化されたデザイナー細胞外小胞(EV)である。いくつかの実施形態では、GluRは、代謝調節型グルタミン酸受容体(mGluR)である。例えば、いくつかの実施形態では、mGluRは、代謝調節型グルタミン酸受容体-1(mGluR1)、代謝調節型グルタミン酸受容体-3(mGluR3)、代謝調節型グルタミン酸受容体-4(mGluR4)、代謝調節型グルタミン酸受容体-7(mGluR7)、代謝調節型グルタミン酸受容体-8(mGluR8)、又はそれらの任意の組み合わせである。いくつかの実施形態では、GluRは、イオン促進性グルタミン酸受容体(iGluR)である。iGluRは、主にCNS1内のシナプス前及びシナプス後細胞膜上に見出され、AMPA受容体、NMDA受容体及びカイニン酸受容体に分けられる。これらのサブファミリーは、合成アゴニスト、AMPA(α-アミノ-3-ヒドロキシル-5-メチル-4-イソオキサゾール-プロピオン酸塩)、NMDA(N-メチル-d-アスパラギン酸塩)、及びカイニン酸(カイニン酸塩)についての親和性に従って命名される。デルタ受容体ファミリーは、配列相同性によってiGluRファミリーに分類されている。
いくつかの実施形態では、GluRは、例えば、融合タンパク質として発現されるエクソソーム又はリソソーム膜貫通タンパク質に連結される。
GluRで装飾されたEVは、豊富な神経毒性及び興奮毒性と関連する細胞外グルタミン酸塩の顕著な増加と共に、CNSの傷害領域に優先的に固定される。したがって、GluR装飾は、CNSのグルタミン酸塩リッチ領域におけるホーミングの強化につながり得る。
開示されるGluR装飾EVは、CNSの傷害領域に多種多様な分子カーゴを送達するために使用され得る。例えば、それらを使用して、血管新生促進性、神経新生促進性、又は抗炎症性分子カーゴを脳に選択的に送達して、血管原性及び神経原性修復プロセスを促進し、並びに傷害後の炎症反応を調節することができる。
いくつかの実施形態では、開示されるGluR装飾EVは、分子ビーコンプローブ又は他のタイプのイメージング剤の標的送達を達成するための診断用途に使用され得る。
いくつかの実施形態では、開示されるGluRで装飾されたEVはまた、グルタミン酸除去剤としての役割を果たし得、脳の傷害領域における遊離グルタミン酸塩の有毒濃度を減少させるのに役立ち、脳組織の回復を助ける。例えば、いくつかの実施形態では、GluRで装飾されたEVは、それが受容体に自然に結合するため、遊離グルタミン酸塩のシンクとして作用することができる。これらの実施形態では、対象に与えられるGluR装飾されたEVの投薬量は、所望の速度でグルタミン酸塩を除去するように最適化され得る。
本発明の1つ以上の実施形態の詳細は、添付の図面及び以下の説明に明示されている。本発明の他の特徴、目的、及び利点は、明細書及び図面、並びに特許請求の範囲から明らかであろう。
療法用途のためのデザイナー細胞外小胞のナノスケールエンジニアリングを示す。 前神経デザイナーEV特徴付けを示す。図2Aは、初代マウス胚線維芽細胞(PMEF)に由来し、ASCL1、BRN2、及びMYT1L(すなわち、ABMカクテル)という前神経因子でロードされたデザイナーEVの透過電子顕微鏡写真を示す。図2Bは、1mL当たり100億粒子程度の粒子濃度(*p値=0.018)を有する、PMEFのナノトランスフェクションから24時間後のピークを示す、前神経デザイナーEV遊離の動態を示す。図2Cは、これらの前神経デザイナーEV内に詰め込まれた遺伝子コピーの数が、3つの因子全てについてドナー細胞に送達されたものよりも約3桁高いこと(*p値=0.021)を示す。図2Dは、前神経デザイナーEVが、培養中のPMEFによって成功裏に捕捉され、治療から48時間後の取り込みの際にピーク(*p値≦0.036)を有することを示す。図2Eは、処理から24時間後に蛍光標識された(赤色)神経新生促進EVを組み込んだPMEF細胞の蛍光画像である。 mGluR8又は偽ベクターでトランスフェクトしたドナー細胞の共焦点画像を示し、mGluR8トランスフェクトした細胞に対してのみ、細胞膜(緑色及び白色)並びにトランスフェクトしたグルタミン酸受容体(赤色)の正の共局在を示す。 偽又はmGluR8トランスフェクトされたドナー細胞に由来するEVの共焦点画像を示し、GlutR8トランスフェクトされた細胞に由来するEVは、標的化受容体(赤色)とのEV膜(緑色)の共局在を示す。 mGluR8機能化EVのウェスタンブロットは、偽(対照)-EVと比較して、正のタンパク質発現を示す。 各受容体又は偽ベクターをコードするプラスミドを用いたナノトランスフェクションから24時間後に、mGRM4及びPMEFに由来するmGRM8で機能化されたデザイナーEVの特徴付けを示し、粒子濃度は、1mL当たり数十億個のEVの範囲内にあり、平均粒子濃度は、約230nmである。 脳を標的とする機能化されたデザイナーEVを示す。図4Aは、mGluR8又は偽(対照)EVで機能化された蛍光標識デザイナーEVの鼻腔内送達後の脳のインビボイメージングを示し、治療から24時間後の脳における機能化EVの有意により高い蓄積を示す。図4B及び図4Cは、蛍光標識(赤色)偽又はmGluR8-EVで、鼻腔内滴下から24時間後に、及びそれぞれの蛍光強度定量化(n=3、*p値=0.0083)で治療された動物の脳の小脳及び脳梁(矢状切断)の免疫蛍光画像を示す。 デザイナーEVにおける代謝調節型グルタミン酸受容体(mGluR4及びmGluR8)の相対的発現の特徴付けを示し、これらの受容体は、神経原性デザイナーEVを機能化するために使用される。 非機能化デザイナーEVに対すると比較してmGluR8で機能化されたデザイナーEVで治療されたマウスの脳内でより高い蓄積を示す鼻腔内送達から24時間後のデザイナーEV生体内分布を示し、これらは、身体から除去されるにつれて、肝組織内に蓄積する。 インビボ由来(皮膚細胞をドナー細胞として使用する)ABM及び対照デザイナーEVに対するインビトロ由来(PMEFをドナー細胞として使用する)EVについての収量の比較を示し、有意により高い数のEVがインビボで産生されることを示す。 トランスフェクションから24時間後の、ドナー細胞内の遺伝子コピーの数に対するデザイナーEV内の神経原性因子ACL1、BRN2、及びMYT1L(ABM)の分子負荷の効率を示す。 mGluR8機能化EV(赤色)及び対照-EV(緑色)を組み込んだ初代ニューロンの免疫蛍光画像を示し、治療から7時間後の各タイプの試料についてのズームイン領域と共に、シナプス後領域(シナプス後タンパク質染色、PSD-95)(紫色)におけるGluR-8EVの優先的な蓄積を示す。 神経細胞体及び神経細胞突起における緑色(偽EV)又は赤色(mGluR8-EV)蛍光強度の定量化(n=3、*p値=0.024)を示す。 治療から8時間後の初代マウス胚性ニューロンによるmGluR4及びmGLuR8機能化デザイナーEVの取り込みを示す。 治療から7日後に早くも対照EVに曝露されたPMEFと比較して、ABM負荷EVに曝露されたPMEFが、神経前変換を、神経細胞マーカーであるTuj1(緑色)についての免疫反応性の増加による証拠として示すことを示唆する長期培養研究の方法を示す。これらのデータは、EVからレシピエント細胞へのプラスミドDNA移行の程度が、直接的なエレクトロポレーションと比較して、同じ桁内にあることを示唆している。さらに、線維芽細胞培養におけるTuj1免疫反応性の誘導は、ABM負荷EVを使用して、非神経細胞における前神経応答/変換を駆動する可能性があることを示唆する。 治療から7日及び14日間のTuj1蛍光強度の定量化(n=3、*p-値=0.043、**p-値=0.004)を示す。
本開示をより詳細に記載する前に、本開示が、記載される特定の実施形態に限定されず、そのため、当然ながら、変動し得ることが理解されるべきである。本明細書で使用される用語は、単に特定の実施形態を記載する目的のためであり、本開示の範囲が添付の特許請求の範囲によって限定されるために限定することが意図されないことも理解されるべきである。
値の範囲が提供される場合、文脈が別段の明確な指示をしない限り、各介在値は、下限の単位の10分の1まで、その範囲の上限と下限との間に、その記載された範囲内の任意の他の記載された値又は介在値が本開示内に包含されることが理解される。これらのより小さい範囲の上限及び下限は、独立して、より小さい範囲に含まれてもよく、記載された範囲内の任意の具体的に除外された限界に従うことを条件として、本開示内にまた、包含される。記載された範囲が限界の一方又は両方を含む場合、それらの含まれる限界のいずれか又は両方を除外する範囲がまた、本開示に含まれる。
別段の定義がない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載される方法及び材料と同様又は同等の任意の方法及び材料は、本開示の実施又は試験においても使用され得るが、好ましい方法及び材料が、これより記載される。
本明細書で引用される全ての刊行物及び特許は、各個々の刊行物又は特許が、参照により組み込まれることが具体的かつ個別に示されるかのように、参照により本明細書に組み込まれ、刊行物が引用される方法及び/又は材料を開示し、説明するために、参照により本明細書に組み込まれる。いかなる刊行物の引用も、出願日前のその開示のためにあり、本開示が事前の開示に基づいてかかる刊行物の前に日付を付ける権利がないことを認めるものと解釈されるべきではない。さらに、提供される公開日は、独立して確認する必要があり得る実際の公開日とは異なる場合がある。
当業者に本開示を読む際に明らかになるように、本明細書に記載及び図示される個々の実施形態の各々は、本開示の範囲又は趣旨から逸脱することなく、他のいくつかの実施形態のいずれかの特徴から容易に分離され得るか、又はそれらと組み合わされ得る別個の構成要素及び特徴を有する。任意の列挙された方法は、列挙されたイベントの順序、又は論理的に可能な任意の他の順序で実行され得る。
本開示の実施形態は、別段の指示がない限り、当該技術分野の範囲内にある、化学、生物学などの技法を用いる。
以下の実施例は、本明細書で開示及び特許請求される方法及びプローブの使用をどのように実行するかについての完全な開示及び記載を当業者に提供するように提示される。数値(例えば、量、温度など)に関して精度を保証するように努力がなされてはいるが、いくらかの誤差及び偏差が考慮されるべきである。別段の指定がない限り、部は重量部であり、温度は℃であり、圧力は大気圧又はほぼ大気圧である。標準温度及び圧力は、20℃及び1気圧と定義される。
本開示の実施形態が詳細に記載される前に、別段の指示がない限り、本開示は、特定の材料、試薬、反応材料、製造プロセスなどに限定されるものではなく、したがって、変化し得ることを理解されたい。また、本明細書で使用される用語は、単に特定の実施形態を記載するためのものであり、限定することを意図するものではないことも理解されたい。また、本開示では、ステップが、論理的に可能な異なる順序で実行され得ることも可能である。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が明示的に別様に示さない限り、複数参照を含むことに留意する必要がある。
「細胞外小胞」及び「EV」という用語は、脂質二重層又はミセルによって含有される細胞からの流体、マクロ分子、溶質、及び代謝産物からなる約10nm~10μmのサイズの小胞を指すように本明細書で使用される。場合によっては、EVは、細胞由来EVである。「EV」という用語は、細胞由来のEVに見られる生物活性分子を含有するように操作された脂質小胞も含む。これらの用語は、エクソソーム及びエクトソームの両方を包含する。エクソソームは、多胞体(MVB)のエクソサイトーシスで遊離する。エクトソームは、形質膜で構築され、かつ形質膜から遊離する小胞である。場合によっては、EVは、約20nm~10μm、20nm~1μm、20nm~500nm、30nm~100nm、30nm~160nm、又は80~160nmのサイズである。いくつかの実施形態では、EVは、約20~150nmのサイズのエクソソームである。
さらに、以下の用語は、以下の定義を有するものとする。特定の用語が本明細書で以下に定義されない場合、その用語は、当業者による文脈内でのその典型的な使用の範囲内で意味を有するものとされることが理解される。
「対象」という用語は、投与又は治療の標的である任意の個体を指す。対象は、脊椎動物、例えば、哺乳動物であり得る。したがって、対象は、ヒト又は獣医患者であり得る。「患者」という用語は、臨床医、例えば、医師の治療下にある対象を指す。
「治療的に有効な」という用語は、使用される組成物の量が、疾患又は障害の1つ以上の原因又は症状を軽減するのに十分なものであることを指す。かかる軽減は、低減又は改変を必要とするだけであり、排除である必要はない。
「薬学的に許容される」という用語は、健全な医学的判断の範囲内で、合理的なベネフィット/リスク比に相応する、過度の毒性、刺激、アレルギー応答、又は他の問題又は合併症がなく、ヒト及び動物の組織と接触して使用するのに好適な化合物、材料、組成物、及び/又は剤形を指す。
「治療する」、「治療している」、及び「治療」などの用語は、本明細書で使用される場合、本発明に従って細胞組成物を使用して改善され得る疾患状態、病態、又は欠乏症のリスクにさらされているか、又はそれに悩まされている患者に利益を提供する任意の作用を指す。病態を治療することは、少なくとも1つの症状を軽減又は抑制すること、疾患状態又は病態の影響の発症における予防又は発症の遅延を含む疾患状態又は病態の影響の進行の遅延などを通じて、病態を改善することを含む。本出願において、治療は、脊髄傷害又は脳卒中の影響を低減することを含み得、かかる傷害の影響を逆転及び/又は阻害すること、神経変性疾患が改善するように、かつ/又は進行若しくは悪化しないように、神経変性疾患を逆転、改善、阻害かつ/又は安定させることを含む。「予防的」という用語は、特定の結果、多くの場合、疾患状態及び/又は病態の進行及び/又は悪化が生じる可能性を「低減する」方法を記載するために使用される。
「自己由来EV」という用語は、EVが投与される対象又は患者由来の細胞から得られるEVの集団を記載するために使用される。
細胞外小胞
興奮毒性を経験するCNSの傷害領域を選択的に標的化することができる、GluRで機能化されたデザイナー細胞外小胞(EV)が本明細書に開示される。
エクソソーム及びマイクロベシクルは、サイズ及び表面タンパク質マーカーを含む、それらの生物発生プロセス及び生物物理学的特性に基づいて異なるEVである。エクソソームは、40~150nmのサイズの均質な小さい粒子であり、それらは通常、エンドサイトーシスリサイクリング経路に由来する。エンドサイトーシスでは、形質膜でエンドサイトーシス小胞が形成され、融合されて初期のエンドソームが形成される。これらは成熟し、腔内小胞が小胞内腔になる後期エンドソームとなる。リソソームと融合する代わりに、これらの多胞体は、形質膜と直接融合し、エクソソームを細胞外空間に遊離する。エクソソーム生物発生、タンパク質カーゴソート、及び遊離は、輸送に必要なエンドソームソート複合体(ESCRT複合体)、並びにAlix及びTsg101などの他の関連タンパク質を含む。対照的に、マイクロベシクルは、形質膜からの膜小胞の外向きの出芽及び分裂を通じて直接産生され、したがって、それらの表面マーカーは、起点の膜の組成に大きく依存する。さらに、それらは、直径150~1000nmの範囲の、細胞外小胞のより大きく、より多くの異種性の集団を構成する傾向がある。しかしながら、両方のタイプの小胞は、機能的mRNA、miRNA及びタンパク質を受容細胞に送達することが示されている。
いくつかの実施形態では、開示されるEVは、EVを産生するのに十分な条件下及び時間で、細胞培地中でドナー細胞を培養し、培地から当該EVを単離することによって得られ得る。
いくつかの実施形態では、ドナー細胞は、自己由来である。他の実施形態では、ドナー細胞は、同種異系である。例えば、これらは、組織生検から単離された細胞(例えば、皮膚)、又は一致するドナーからの特定の臓器に由来する他の細胞であり得る。
いくつかの実施形態では、ドナー細胞は、皮膚細胞(例えば、線維芽細胞、ケラチノサイト、皮膚幹細胞)、脂肪細胞、樹状細胞、末梢血単核細胞(PBMC)、膵細胞(例えば、胆管上皮細胞)、肝細胞(liver cell)(例えば、肝細胞(hepatocyte))、免疫細胞(例えば、T細胞、マクロファージ、骨髄由来サプレッサー細胞)、内皮細胞、又は椎間板細胞を含むが(これらに限定されない)EVを産生することができる任意の細胞であり得る。
米国特許出願第2014/0356382号に記載されるように、「細胞から産生された(e)xosomeは、任意の好適な方法によって培養培地及び/又は細胞組織から収集することができる。典型的には、EVの調製物は、遠心分離、濾過又はこれらの方法の組み合わせによって、細胞培養物又は組織上清から調製され得る。例えば、EVは、差動遠心分離、すなわち、より大きい粒子をペレット化するための低速(<2,0000g)遠心分離、続いて、EVをペレット化するための高速(>100,000g)遠心分離、適切なフィルター(例えば、0.22μmフィルター)、勾配超遠心分離(例えば、スクロース勾配を用いた)、又はこれらの方法の組み合わせを用いたサイズ濾過、によって調製され得る。」EVの内容物、すなわち、脂質二重層が除去又は排除され、得られた内容物は人工EVを操作するように使用されてもよいことに留意されたい。
さらに、米国特許出願第2014/0356382号に記載されるように、外因性タンパク質及び/若しくはペプチド並びに/又は他のカーゴは、エレクトロポレーション又はトランスフェクション試薬の使用を含むいくつかの異なる技術によってEVに導入することができる。エレクトロポレーション状態は、生物学的カーゴの電荷及びサイズに応じて変化し得る。典型的な電圧は、20V/cm~1000V/cm、例えば、20V/cm~100V/cmの範囲内にあり、容量は、典型的には、25μF~250μF、例えば、25μF~125μFの範囲にある。EVを抗体と共にロードするためには、150mV~250mVの範囲の電圧、特に、200mVの電圧が好ましい。代替的に、EVは、トランスフェクション試薬を使用して、外因性タンパク質及び/又はペプチドをロードしてもよい。EVのサイズが小さいにもかかわらず、従来のトランスフェクション剤を、タンパク質及び/又はペプチドを用いたEVのトランスフェクションに使用してもよい。EVはまた、目的の治療用タンパク質又はペプチドを発現する核酸構築物で宿主細胞を形質転換又はトランスフェクションすることによって、EVが細胞から産生されるときに治療用タンパク質又はペプチドがEVに取り込まれるように、ロードされてもよい。
例示的な実施形態では、本明細書に開示されるEV産生細胞は、細胞及びそのEVを産生する能力に応じて、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、若しくは14日間、又は約1、2、3、4、5、6、7、8週間、又は約1、2、3、4、5、又は6か月間培養される。EV産生細胞は、当業者によって容易に決定される、好適な培地中で培養され、かつ条件下で増殖され得る。細胞培養条件は、細胞型によって異なり得、以下に提示される実施例は、好適な培地及び条件を示す。
EVは、様々な時間間隔(例えば、EVの産生速度に応じて、約2、4、6、8又は3、6、9、12日間以上の間隔)で採取され得る。EVの例示的な収率は、本明細書で別途説明されるように、増殖性及び非増殖性神経細胞の約24時間~7日間の培養期間中で、少なくとも約1ngEV/100万細胞、少なくとも約10ngEV/100万細胞、少なくとも約50ngEV/100万細胞、少なくとも約100ngEV/100万細胞、少なくとも約500ngEV/100万細胞、少なくとも約750ngEV/100万細胞、少なくとも約800ngEV/100万細胞、少なくとも約900ngEV/100万細胞、少なくとも約1.0μgEV/100万細胞、少なくとも約1.5μgEV/100万細胞、少なくとも約2.0μgEV/100万細胞、少なくとも約2.5μgEV/100万細胞、少なくとも、例えば、約3.0μgEV/100万細胞、少なくとも約5.0μgEV/100万細胞、及び少なくとも約10.0μgEV/100万細胞の範囲であり得る。
ある特定の実施形態では、EVは、超遠心分離又は差動遠心分離、又は任意のこれらの組み合わせによって採取及び収集され、かつ、任意選択で、収集されたペレット化EVは、好適な培地で洗浄される。例えば、EVの調製物は、遠心分離、濾過、又はこれらの方法の組み合わせによって、細胞培養物又は組織上清から調製され得る。いくつかの実施形態では、EVは、差動遠心分離、すなわち、より大きい粒子をペレット化するための低速(<2,0000g)遠心分離、続いて、EVをペレット化するための高速(>100,000g)遠心分離、適切なフィルターによるサイズ濾過(例えば、0.22μmフィルター)、勾配超遠心分離(例えば、スクロース勾配による)、又はこれらの方法の組み合わせによって調製され得る。EVは、差動遠心分離、マイクロ及び超濾過、ポリマー沈殿、マイクロ流体分離、免疫捕捉、及びサイズ排除クロマトグラフィーによって精製され得る。EVを単離かつ精製するためのこれらの及び/又は関連する方法は、Thery,et al.,Current Protocols in Cell Biology,(2006) 3.221-3.22.29,copyright 2006 by John Wiley & Sons,Inc.;Sokolova,et al.,Colloids and Surfaces B:Biointerfaces,2011,87,146-150、Wiklander,et al.,Journal of Extracellular Vesicles,2015,4,26316,pp.1-13、及びBoing,et al.,Journal of Extracellular Vesicles,2014,3,23430,pp.1-11により記載されている。電界高周波及び音響などの他の単離方法が開発され得る。
グルタミン酸受容体
開示されるデザイナー細胞外小胞(EV)は、興奮毒性を経験するCNSの傷害領域を選択的に標的化することができるグルタミン酸受容体(GluR)で機能化される。いくつかの実施形態では、GluRは、代謝調節型グルタミン酸受容体(mGluR)である。例えば、いくつかの実施形態では、mGluRは、代謝調節型グルタミン酸受容体-1(mGluR1)、代謝調節型グルタミン酸受容体-3(mGluR3)、代謝調節型グルタミン酸受容体-4(mGluR4)、代謝調節型グルタミン酸受容体-7(mGluR7)、代謝調節型グルタミン酸受容体-8(mGluR8)、又はそれらの任意の組み合わせである。いくつかの実施形態では、GluRは、イオン促進性グルタミン酸受容体(iGluR)である。iGluRは、主にCNS1内のシナプス前及びシナプス後細胞膜上に見出され、AMPA受容体、NMDA受容体及びカイニン酸受容体に分けられる。これらのサブファミリーは、合成アゴニスト、AMPA(α-アミノ-3-ヒドロキシル-5-メチル-4-イソオキサゾール-プロピオン酸塩)、NMDA(N-メチル-d-アスパラギン酸塩)、及びカイニン酸(カイニン酸塩)についての親和性に従って命名される。デルタ受容体ファミリーは、配列相同性によってiGluRファミリーに分類されている。
したがって、いくつかの実施形態では、ドナー細胞は、ドナー細胞内でGluRを発現することができる導入遺伝子で修飾される。いくつかの実施形態では、発現制御配列に作動可能に連結されたGluR遺伝子を含むポリヌクレオチドは、ドナー細胞に送達される。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、DNAベクター内にある。ウイルスベクター及び非ウイルスベクターなどのDNAベクターは、当該技術分野で既知であり、開示されるデザイナーEVを産生することができるドナー細胞を産生するために使用され得る。いくつかの実施形態では、非ウイルスベクターは、組換え細菌プラスミドである。いくつかの実施形態では、非ウイルスベクターは、pCDNA3バックボーンを有する。いくつかの実施形態では、ベクターは、内部リボソーム進入部位(IRES)を含む。
開示される組成物及び方法に使用するためのGluRのためのマウス及びヒト核酸配列及びアミノ酸配列の例を、以下に提供する。
いくつかの実施形態では、マウス代謝調節型グルタミン酸受容体4(mGluR4)は、以下のORF核酸配列を有する:
ATGTCCGGGAAGGGAGGCTGGGCCTGGTGGTGGGCCCGGCTGCCCCTCTGCCTACTCCTCAGCCTTTATGGCTCCTGGGTGCCTTCATCCCTAGGAAAGCCCAAGGGTCACCCCCACATGAACTCTATCCGTATCGATGGAGACATCACCCTGGGAGGCCTGTTTCCCGTCCACGGTCGCGGCTCCGAGGGCAAGGCCTGCGGCGAGTTGAAGAAGGAGAAAGGTATCCACCGGCTGGAGGCCATGCTCTTTGCCCTGGACCGCATCAACAACGACCCGGACCTACTGCCCAACATCACGTTGGGCGCCCGCATTCTGGACACCTGCTCAAGGGATACCCACGCCCTGGAGCAGTCCCTGACCTTTGTGCAGGCGCTCATCGAGAAGGACGGCACGGAGGTCCGCTGCGGCAGCGGGGGCCCACCCATCATCACCAAGCCTGAACGAGTGGTGGGTGTCATCGGAGCTTCGGGGAGCTCCGTCTCGATCATGGTGGCCAACATCCTCCGCCTCTTCAAGATCCCCCAGATCAGCTACGCCTCCACGGCTCCCGACTTGAGTGATAACAGCCGCTATGACTTCTTCTCCCGGGTCGTGCCCTCGGACACATACCAGGCCCAGGCCATGGTGGACATCGTCCGGGCCCTCAAGTGGAACTATGTGTCCACGCTGGCCTCAGAGGGTAGCTACGGCGAGAGCGGCGTGGAGGCCTTTATCCAGAAGTCCCGAGAGAACGGAGGCGTGTGCATTGCCCAGTCGGTGAAGATTCCACGGGAACCCAAGACCGGGGAGTTTGACAAGATCATCAAACGCCTTCTGGAAACGTCCAATGCCAGAGCCATCATCATCTTTGCCAACGAGGATGATATCAGGAGGGTGCTGGAGGCAGCGCGCAGGGCCAACCAGACCGGCCACTTCTTTTGGATGGGTTCTGATAGCTGGGGCTCCAAGAGCGCCCCCGTGCTGCGCCTTGAGGAAGTGGCTGAAGGTGCAGTCACCATTCTTCCCAAGAGGACGTCTGTGCGAGGGTTTGACCGATACTTCTCCAGCCGCACGCTTGACAACAACAGGCGCAACATCTGGTTTGCTGAGTTCTGGGAGGACAACTTCCATTGCAAGTTGAGCCGCCACGCGCTCAAGAAGGGAAGCCACATCAAGAAGTGCACCAACCGAGAGCGCATCGGGCAGGACTCGGCCTACGAACAGGAGGGGAAGGTGCAGTTTGTGATCGACGCCGTGTACGCCATGGGCCATGCTCTGCACGCCATGCATCGTGACCTGTGTCCCGGCCGCGTAGGACTCTGCCCTCGAATGGACCCTGTGGATGGCACCCAGCTGCTTAAGTACATCAGAAACGTCAACTTCTCAGGCATCGCCGGGAACCCGGTGACCTTCAACGAGAACGGAGACGCGCCAGGGCGTTATGACATCTACCAGTACCAACGTCGCAACGGCTCGGCTGAGTACAAGGTCATCGGCTCATGGACAGACCACTTGCACCTCAGAATAGAGCGGATGCAGTGGCCAGGGAGTGGCCAGCAGCTGCCACGCTCCATCTGCAGCCTGCCCTGCCAGCCAGGCGAGCGGAAGAAGACGGTGAAGGGCATGGCTTGCTGCTGGCACTGCGAGCCCTGCACGGGGTACCAGTACCAGGTGGACCGCTACACCTGTAAGACCTGCCCCTATGACATGCGGCCCACGGAGAACCGCACGAGCTGCCAGCCCATACCCATTGTCAAGTTGGAGTGGGACTCACCCTGGGCTGTGCTGCCCCTCTTCCTGGCTGTGGTGGGCATTGCTGCCACGCTGTTCGTGGTGGTCACTTTTGTGCGCTACAACGACACTCCGATCGTCAAGGCCTCGGGCCGGGAGCTGAGCTACGTCCTGCTGGCGGGCATCTTTCTCTGCTATGCCACCACCTTCCTCATGATCGCAGAGCCTGACCTGGGGACCTGTTCACTCCGCCGCATCTTCCTGGGGCTTGGCATGAGCATCAGCTACGCGGCCCTGCTGACCAAGACCAACCGCATCTACCGCATCTTTGAGCAGGGCAAGCGGTCGGTCAGCGCCCCACGGTTCATCAGCCCCGCCTCGCAGCTGGCCATCACCTTCGTCCTCATCTCGCTGCAGTTGCTTGGCATCTGCGTGTGGTTCGTGGTGGACCCCTCCCACTCGGTGGTGGACTTCCAGGACCAGCGGACACTTGACCCCCGCTTCGCCCGGGGTGTGCTCAAGTGTGACATCTCGGACCTGTCGCTCATCTGCCTCCTGGGCTACAGCATGCTGCTGATGGTCACGTGTACTGTGTATGCCATCAAGACTCGAGGCGTGCCTGAGACCTTCAATGAGGCCAAGCCCATCGGCTTCACCATGTACACCACCTGCATCGTCTGGCTGGCCTTCATCCCCATCTTTTTTGGCACCTCGCAGTCGGCTGACAAGGTAACCTCTGAGGCCCTGCCCGTGGAATTCAGCCCGCCATTGCTGGCACATAAT(配列番号1)。
いくつかの実施形態では、マウス代謝調節型グルタミン酸受容体4(mGluR4)は、次のアミノ酸配列を有する:
MSGKGGWAWWWARLPLCLLLSLYGSWVPSSLGKPKGHPHMNSIRIDGDITLGGLFPVHGRGSEGKACGELKKEKGIHRLEAMLFALDRINNDPDLLPNITLGARILDTCSRDTHALEQSLTFVQALIEKDGTEVRCGSGGPPIITKPERVVGVIGASGSSVSIMVANILRLFKIPQISYASTAPDLSDNSRYDFFSRVVPSDTYQAQAMVDIVRALKWNYVSTLASEGSYGESGVEAFIQKSRENGGVCIAQSVKIPREPKTGEFDKIIKRLLETSNARAIIIFANEDDIRRVLEAARRANQTGHFFWMGSDSWGSKSAPVLRLEEVAEGAVTILPKRTSVRGFDRYFSSRTLDNNRRNIWFAEFWEDNFHCKLSRHALKKGSHIKKCTNRERIGQDSAYEQEGKVQFVIDAVYAMGHALHAMHRDLCPGRVGLCPRMDPVDGTQLLKYIRNVNFSGIAGNPVTFNENGDAPGRYDIYQYQRRNGSAEYKVIGSWTDHLHLRIERMQWPGSGQQLPRSICSLPCQPGERKKTVKGMACCWHCEPCTGYQYQVDRYTCKTCPYDMRPTENRTSCQPIPIVKLEWDSPWAVLPLFLAVVGIAATLFVVVTFVRYNDTPIVKASGRELSYVLLAGIFLCYATTFLMIAEPDLGTCSLRRIFLGLGMSISYAALLTKTNRIYRIFEQGKRSVSAPRFISPASQLAITFVLISLQLLGICVWFVVDPSHSVVDFQDQRTLDPRFARGVLKCDISDLSLICLLGYSMLLMVTCTVYAIKTRGVPETFNEAKPIGFTMYTTCIVWLAFIPIFFGTSQSADKVTSEALPVEFSPPLLAHN(配列番号2)。
いくつかの実施形態では、マウス代謝調節型グルタミン酸受容体8(mGluR8)は、以下のORF核酸配列を有する:
ATGGTTTGTGAGGGAAAGCGCTCAACCTCTTGCCCTTGTTTCTTCCTTTTGACTGCCAAGTTCTACTGGATCCTCACAATGATGCAAAGAACTCACAGCCAGGAGTATGCGCATTCCATCCGCCTGGATGGGGACATCATTTTGGGGGGTCTTTTTCCTGTTCATGCCAAGGGAGAAAGAGGGGTGCCTTGTGGGGACCTGAAGAAGGAAAAGGGCATCCACAGACTTGAGGCCATGCTTTATGCAATCGACCAGATTAATAAGGACCCCGATCTCCTCTCCAATATCACTCTGGGTGTCCGGATCCTTGACACATGTTCCAGGGACACCTATGCTTTGGAGCAGTCACTAACCTTCGTGCAGGCACTGATAGAGAAAGACGCGTCTGACGTGAAGTGTGCTAATGGAGACCCACCCATATTCACCAAGCCCGACAAGATTTCTGGTGTCATAGGTGCTGCAGCAAGCTCCGTGTCCATCATGGTGGCTAACATTTTAAGACTTTTTAAGATACCTCAGATTAGCTATGCATCTACAGCCCCAGAGCTAAGTGACAACACCAGGTATGATTTCTTTTCTCGGGTGGTCCCGCCTGACTCCTACCAAGCCCAAGCCATGGTGGACATTGTGACAGCCCTGGGATGGAATTATGTGTCAACACTGGCTTCCGAGGGGAACTATGGAGAGAGTGGTGTTGAGGCCTTCACTCAGATCTCAAGGGAGATTGGTGGTGTTTGCATTGCTCAATCACAGAAAATCCCACGTGAACCAAGACCTGGAGAATTCGAAAAAATTATCAAACGCCTGCTGGAGACACCCAACGCTCGCGCAGTGATTATGTTTGCCAATGAGGATGACATCAGGAGGATATTGGAAGCAGCAAAAAAATTAAACCAGAGTGGGCATTTTCTATGGATTGGCTCAGATAGTTGGGGATCCAAAATAGCACCTGTCTATCAGCAGGAGGAGATCGCCGAAGGAGCTGTGACAATTTTGCCCAAAAGAGCATCAATTGATGGGTTTGACCGATACTTTAGAAGCCGAACTCTTGCCAATAATCGAAGAAATGTGTGGTTTGCAGAATTTTGGGAGGAGAATTTTGGATGCAAATTAGGATCACATGGGAAGAGGAACAGTCATATAAAGAAATGCACAGGGCTGGAGCGAATTGCACGGGATTCATCTTACGAACAAGAAGGAAAGGTTCAATTTGTAATTGATGCAGTGTATTCCATGGCTTATGCACTGCACAACATGCACAAAGAACTCTGCCCTGGTTACATAGGCCTTTGCCCAAGGATGGTTACCATCGATGGGAAAGAGCTACTGGGTTACATCAGGGCCGTGAATTTTAATGGCAGCGCTGGTACACCTGTCACTTTTAATGAGAATGGAGATGCTCCGGGACGCTACGATATCTTCCAATATCAGATAAACAACAAAAGTACAGAATACAAAATCATCGGCCACTGGACCAATCAACTTCACCTAAAAGTGGAAGACATGCAGTGGGCTAATAGAGAGCACACGCACCCAGCATCTGTCTGCAGCCTGCCGTGCAAGCCTGGGGAGAGGAAGAAAACCGTGAAAGGGGTCCCTTGCTGCTGGCACTGTGAACGCTGCGAGGGTTATAACTACCAGGTGGACGAACTCTCCTGTGAACTCTGCCCTTTGGATCAGAGACCAAACATCAACCGCACTGGCTGCCAGAGGATTCCCATCATCAAGTTGGAGTGGCATTCACCCTGGGCCGTGGTACCTGTGTTCATAGCAATATTGGGAATCATTGCCACCACCTTTGTGATTGTGACCTTTGTCCGCTATAATGACACACCAATCGTGAGAGCTTCTGGGCGGGAACTTAGTTATGTGCTCCTAACGGGGATTTTTCTCTGTTACTCAATCACTTTTTTGATGATTGCGGCACCTGACACAATCATCTGCTCTTTCCGAAGGATCTTCCTGGGACTTGGTATGTGTTTCAGCTATGCAGCACTTTTGACCAAAACAAACCGTATCCACCGAATATTCGAGCAAGGGAAGAAATCTGTCACAGCACCTAAGTTCATCAGCCCAGCATCCCAGCTGGTGATCACCTTCAGCCTCATCTCCGTACAGCTCCTTGGAGTGTTTGTGTGGTTTGTCGTGGATCCCCCCCACACCATCATTGACTATGGAGAACAGCGAACACTGGATCCCGAGAACGCCAGGGGAGTGCTCAAGTGTGACATTTCCGATCTGTCACTCATTTGTTCACTGGGATACAGTATCCTCCTGATGGTCACTTGTACTGTTTATGCCATTAAAACCAGAGGGGTTCCAGAAACGTTCAATGAAGCCAAACCTATTGGATTTACCATGTACACCACGTGCATCATTTGGTTAGCTTTCATTCCCATCTTTTTTGGTACAGCCCAGTCAGCAGAAAAGATGTACATCCAGACAACAACACTTACTGTCTCCATGAGTTTAAGTGCTTCAGTGTCTCTGGGAATGCTCTATATGCCCAAAGTTTATATTATAATTTTTCATCCAGAGCAGAACGTTCAAAAACGCAAGAGAAGCTTCAAGGCTGTGGTCACGGCCGCTACCATGCAAAGCAAACTGATCCAAAAGGGAAATGACAGACCAAACGGCGAGGTGAAAAGTGAACTCTGTGAGAGTCTTGAAACCAACAGTAAGTCATCTGTAGACTTTCAGATGGTCAAGAGCGGGAGCACTTCC(配列番号3)。
いくつかの実施形態では、マウス代謝調節型グルタミン酸受容体8(mGluR8)は、以下のアミノ酸配列を有する:
MVCEGKRSTSCPCFFLLTAKFYWILTMMQRTHSQEYAHSIRLDGDIILGGLFPVHAKGERGVPCGDLKKEKGIHRLEAMLYAIDQINKDPDLLSNITLGVRILDTCSRDTYALEQSLTFVQALIEKDASDVKCANGDPPIFTKPDKISGVIGAAASSVSIMVANILRLFKIPQISYASTAPELSDNTRYDFFSRVVPPDSYQAQAMVDIVTALGWNYVSTLASEGNYGESGVEAFTQISREIGGVCIAQSQKIPREPRPGEFEKIIKRLLETPNARAVIMFANEDDIRRILEAAKKLNQSGHFLWIGSDSWGSKIAPVYQQEEIAEGAVTILPKRASIDGFDRYFRSRTLANNRRNVWFAEFWEENFGCKLGSHGKRNSHIKKCTGLERIARDSSYEQEGKVQFVIDAVYSMAYALHNMHKELCPGYIGLCPRMVTIDGKELLGYIRAVNFNGSAGTPVTFNENGDAPGRYDIFQYQINNKSTEYKIIGHWTNQLHLKVEDMQWANREHTHPASVCSLPCKPGERKKTVKGVPCCWHCERCEGYNYQVDELSCELCPLDQRPNINRTGCQRIPIIKLEWHSPWAVVPVFIAILGIIATTFVIVTFVRYNDTPIVRASGRELSYVLLTGIFLCYSITFLMIAAPDTIICSFRRIFLGLGMCFSYAALLTKTNRIHRIFEQGKKSVTAPKFISPASQLVITFSLISVQLLGVFVWFVVDPPHTIIDYGEQRTLDPENARGVLKCDISDLSLICSLGYSILLMVTCTVYAIKTRGVPETFNEAKPIGFTMYTTCIIWLAFIPIFFGTAQSAEKMYIQTTTLTVSMSLSASVSLGMLYMPKVYIIIFHPEQNVQKRKRSFKAVVTAATMQSKLIQKGNDRPNGEVKSELCESLETNSKSSVDFQMVKSGSTS(配列番号4)。
いくつかの実施形態では、ヒト代謝調節型グルタミン酸受容体4(mGluR4)は、以下のORF核酸配列を有する:
ATGCCTGGGAAGAGAGGCTTGGGCTGGTGGTGGGCCCGGCTGCCCCTTTGCCTGCTCCTCAGCCTTTACGGCCCCTGGATGCCTTCCTCCCTGGGAAAGCCCAAAGGCCACCCTCACATGAATTCCATCCGCATAGATGGGGACATCACACTGGGAGGCCTGTTCCCGGTGCATGGCCGGGGCTCAGAGGGCAAGCCCTGTGGAGAACTTAAGAAGGAAAAGGGCATCCACCGGCTGGAGGCCATGCTGTTCGCCCTGGATCGCATCAACAACGACCCGGACCTGCTGCCTAACATCACGCTGGGCGCCCGCATTCTGGACACCTGCTCCAGGGACACCCATGCCCTCGAGCAGTCGCTGACCTTTGTGCAGGCGCTCATCGAGAAGGATGGCACAGAGGTCCGCTGTGGCAGTGGCGGCCCACCCATCATCACCAAGCCTGAACGTGTGGTGGGTGTCATCGGTGCTTCAGGGAGCTCGGTCTCCATCATGGTGGCCAACATCCTTCGCCTCTTCAAGATACCCCAGATCAGCTACGCCTCCACAGCGCCAGACCTGAGTGACAACAGCCGCTACGATTTCTTCTCCCGCGTGGTGCCCTCGGACACGTACCAGGCCCAGGCCATGGTGGACATCGTCCGTGCCCTCAAGTGGAACTATGTGTCCACAGTGGCCTCGGAGGGCAGCTATGGTGAGAGCGGTGTGGAGGCCTTCATCCAGAAGTCCCGTGAGGACGGGGGCGTGTGCATCGCCCAGTCGGTGAAGATACCACGGGAGCCCAAGGCAGGCGAGTTCGACAAGATCATCCGCCGCCTCCTGGAGACTTCGAACGCCAGGGCAGTCATCATCTTTGCCAACGAGGATGACATCAGGCGTGTGCTGGAGGCAGCACGAAGGGCCAACCAGACAGGCCATTTCTTCTGGATGGGCTCTGACAGCTGGGGCTCCAAGATTGCACCTGTGCTGCACCTGGAGGAGGTGGCTGAGGGTGCTGTCACGATCCTCCCCAAGAGGATGTCCGTACGAGGCTTCGACCGCTACTTCTCCAGCCGCACGCTGGACAACAACCGGCGCAACATCTGGTTTGCCGAGTTCTGGGAGGACAACTTCCACTGCAAGCTGAGCCGCCACGCCCTCAAGAAGGGCAGCCACGTCAAGAAGTGCACCAACCGTGAGCGAATTGGGCAGGATTCAGCTTATGAGCAGGAGGGGAAGGTGCAGTTTGTGATCGATGCCGTGTACGCCATGGGCCACGCGCTGCACGCCATGCACCGTGACCTGTGTCCCGGCCGCGTGGGGCTCTGCCCGCGCATGGACCCTGTAGATGGCACCCAGCTGCTTAAGTACATCCGAAACGTCAACTTCTCAGGCATCGCAGGGAACCCTGTGACCTTCAATGAGAATGGAGATGCGCCTGGGCGCTATGACATCTACCAATACCAGCTGCGCAACGATTCTGCCGAGTACAAGGTCATTGGCTCCTGGACTGACCACCTGCACCTTAGAATAGAGCGGATGCACTGGCCGGGGAGCGGGCAGCAGCTGCCCCGCTCCATCTGCAGCCTGCCCTGCCAACCGGGTGAGCGGAAGAAGACAGTGAAGGGCATGCCTTGCTGCTGGCACTGCGAGCCTTGCACAGGGTACCAGTACCAGGTGGACCGCTACACCTGTAAGACGTGTCCCTATGACATGCGGCCCACAGAGAACCGCACGGGCTGCCGGCCCATCCCCATCATCAAGCTTGAGTGGGGCTCGCCCTGGGCCGTGCTGCCCCTCTTCCTGGCCGTGGTGGGCATCGCTGCCACGTTGTTCGTGGTGATCACCTTTGTGCGCTACAACGACACGCCCATCGTCAAGGCCTCGGGCCGTGAACTGAGCTACGTGCTGCTGGCAGGCATCTTCCTGTGCTATGCCACCACCTTCCTCATGATCGCTGAGCCCGACCTTGGCACCTGCTCGCTGCGCCGAATCTTCCTGGGACTAGGGATGAGCATCAGCTATGCAGCCCTGCTCACCAAGACCAACCGCATCTACCGCATCTTCGAGCAGGGCAAGCGCTCGGTCAGTGCCCCACGCTTCATCAGCCCCGCCTCACAGCTGGCCATCACCTTCAGCCTCATCTCGCTGCAGCTGCTGGGCATCTGTGTGTGGTTTGTGGTGGACCCCTCCCACTCGGTGGTGGACTTCCAGGACCAGCGGACACTCGACCCCCGCTTCGCCAGGGGTGTGCTCAAGTGTGACATCTCGGACCTGTCGCTCATCTGCCTGCTGGGCTACAGCATGCTGCTCATGGTCACGTGCACCGTGTATGCCATCAAGACACGCGGCGTGCCCGAGACCTTCAATGAGGCCAAGCCCATTGGCTTCACCATGTACACCACTTGCATCGTCTGGCTGGCCTTCATCCCCATCTTCTTTGGCACCTCGCAGTCGGCCGACAAGCTGTACATCCAGACGACGACGCTGACGGTCTCGGTGAGTCTGAGCGCCTCGGTGTCCCTGGGAATGCTCTACATGCCCAAAGTCTACATCATCCTCTTCCACCCGGAGCAGAATGTGCCCAAGCGCAAGCGCAGCCTCAAAGCCGTCGTTACGGCGGCCACCATGTCCAACAAGTTCACGCAGAAGGGCAACTTCCGGCCCAACGGAGAGGCCAAGTCTGAGCTCTGCGAGAACCTTGAGGCCCCAGCGCTGGCCACCAAACAGACTTACGTCACTTACACCAACCATGCAATC(配列番号5)。
いくつかの実施形態では、ヒト代謝調節型グルタミン酸受容体4(mGluR4)は、以下のアミノ酸配列を有する:
MPGKRGLGWWWARLPLCLLLSLYGPWMPSSLGKPKGHPHMNSIRIDGDITLGGLFPVHGRGSEGKPCGELKKEKGIHRLEAMLFALDRINNDPDLLPNITLGARILDTCSRDTHALEQSLTFVQALIEKDGTEVRCGSGGPPIITKPERVVGVIGASGSSVSIMVANILRLFKIPQISYASTAPDLSDNSRYDFFSRVVPSDTYQAQAMVDIVRALKWNYVSTVASEGSYGESGVEAFIQKSREDGGVCIAQSVKIPREPKAGEFDKIIRRLLETSNARAVIIFANEDDIRRVLEAARRANQTGHFFWMGSDSWGSKIAPVLHLEEVAEGAVTILPKRMSVRGFDRYFSSRTLDNNRRNIWFAEFWEDNFHCKLSRHALKKGSHVKKCTNRERIGQDSAYEQEGKVQFVIDAVYAMGHALHAMHRDLCPGRVGLCPRMDPVDGTQLLKYIRNVNFSGIAGNPVTFNENGDAPGRYDIYQYQLRNDSAEYKVIGSWTDHLHLRIERMHWPGSGQQLPRSICSLPCQPGERKKTVKGMPCCWHCEPCTGYQYQVDRYTCKTCPYDMRPTENRTGCRPIPIIKLEWGSPWAVLPLFLAVVGIAATLFVVITFVRYNDTPIVKASGRELSYVLLAGIFLCYATTFLMIAEPDLGTCSLRRIFLGLGMSISYAALLTKTNRIYRIFEQGKRSVSAPRFISPASQLAITFSLISLQLLGICVWFVVDPSHSVVDFQDQRTLDPRFARGVLKCDISDLSLICLLGYSMLLMVTCTVYAIKTRGVPETFNEAKPIGFTMYTTCIVWLAFIPIFFGTSQSADKLYIQTTTLTVSVSLSASVSLGMLYMPKVYIILFHPEQNVPKRKRSLKAVVTAATMSNKFTQKGNFRPNGEAKSELCENLEAPALATKQTYVTYTNHAI(配列番号6)。
いくつかの実施形態では、ヒト代謝調節型グルタミン酸受容体8(mGluR8)は、以下のORF核酸配列を有する:
ATGGTATGCGAGGGAAAGCGATCAGCCTCTTGCCCTTGTTTCTTCCTCTTGACCGCCAAGTTCTACTGGATCCTCACAATGATGCAAAGAACTCACAGCCAGGAGTATGCCCATTCCATACGGGTGGATGGGGACATTATTTTGGGGGGTCTCTTCCCTGTCCACGCAAAGGGAGAGAGAGGGGTGCCTTGTGGGGAGCTGAAGAAGGAAAAGGGGATTCACAGACTGGAGGCCATGCTTTATGCAATTGACCAGATTAACAAGGACCCTGATCTCCTTTCCAACATCACTCTGGGTGTCCGCATCCTCGACACGTGCTCTAGGGACACCTATGCTTTGGAGCAGTCTCTAACATTCGTGCAGGCATTAATAGAGAAAGATGCTTCGGATGTGAAGTGTGCTAATGGAGATCCACCCATTTTCACCAAGCCCGACAAGATTTCTGGCGTCATAGGTGCTGCAGCAAGCTCCGTGTCCATCATGGTTGCTAACATTTTAAGACTTTTTAAGATACCTCAAATCAGCTATGCATCCACAGCCCCAGAGCTAAGTGATAACACCAGGTATGACTTTTTCTCTCGAGTGGTTCCGCCTGACTCCTACCAAGCCCAAGCCATGGTGGACATCGTGACAGCACTGGGATGGAATTATGTTTCGACACTGGCTTCTGAGGGGAACTATGGTGAGAGCGGTGTGGAGGCCTTCACCCAGATCTCGAGGGAGATTGGTGGTGTTTGCATTGCTCAGTCACAGAAAATCCCACGTGAACCAAGACCTGGAGAATTTGAAAAAATTATCAAACGCCTGCTAGAAACACCTAATGCTCGAGCAGTGATTATGTTTGCCAATGAGGATGACATCAGGAGGATATTGGAAGCAGCAAAAAAACTAAACCAAAGTGGGCATTTTCTCTGGATTGGCTCAGATAGTTGGGGATCCAAAATAGCACCTGTCTATCAGCAAGAGGAGATTGCAGAAGGGGCTGTGACAATTTTGCCCAAACGAGCATCAATTGATGGATTTGATCGATACTTTAGAAGCCGAACTCTTGCCAATAATCGAAGAAATGTGTGGTTTGCAGAATTCTGGGAGGAGAATTTTGGCTGCAAGTTAGGATCACATGGGAAAAGGAACAGTCATATAAAGAAATGCACAGGGCTGGAGCGAATTGCTCGGGATTCATCTTATGAACAGGAAGGAAAGGTCCAATTTGTAATTGATGCTGTATATTCCATGGCTTACGCCCTGCACAATATGCACAAAGATCTCTGCCCTGGATACATTGGCCTTTGTCCACGAATGAGTACCATTGATGGGAAAGAGCTACTTGGTTATATTCGGGCTGTAAATTTTAATGGCAGTGCTGGCACTCCTGTCACTTTTAATGAAAACGGAGATGCTCCTGGACGTTATGATATCTTCCAGTATCAAATAACCAACAAAAGCACAGAGTACAAAGTCATCGGCCACTGGACCAATCAGCTTCATCTAAAAGTGGAAGACATGCAGTGGGCTCATAGAGAACATACTCACCCGGCGTCTGTCTGCAGCCTGCCGTGTAAGCCAGGGGAGAGGAAGAAAACGGTGAAAGGGGTCCCTTGCTGCTGGCACTGTGAACGCTGTGAAGGTTACAACTACCAGGTGGATGAGCTGTCCTGTGAACTTTGCCCTCTGGATCAGAGACCCAACATGAACCGCACAGGCTGCCAGCTTATCCCCATCATCAAATTGGAGTGGCATTCTCCCTGGGCTGTGGTGCCTGTGTTTGTTGCAATATTGGGAATCATCGCCACCACCTTTGTGATCGTGACCTTTGTCCGCTATAATGACACACCTATCGTGAGGGCTTCAGGACGCGAACTTAGTTACGTGCTCCTAACGGGGATTTTTCTCTGTTATTCAATCACGTTTTTAATGATTGCAGCACCAGATACAATCATATGCTCCTTCCGACGGGTCTTCCTAGGACTTGGCATGTGTTTCAGCTATGCAGCCCTTCTGACCAAAACAAACCGTATCCACCGAATATTTGAGCAGGGGAAGAAATCTGTCACAGCGCCCAAGTTCATTAGTCCAGCATCTCAGCTGGTGATCACCTTCAGCCTCATCTCCGTCCAGCTCCTTGGAGTGTTTGTCTGGTTTGTTGTGGATCCCCCCCACATCATCATTGACTATGGAGAGCAGCGGACACTAGATCCAGAGAAGGCCAGGGGAGTGCTCAAGTGTGACATTTCTGATCTCTCACTCATTTGTTCACTTGGATACAGTATCCTCTTGATGGTCACTTGTACTGTTTATGCCATTAAAACGAGAGGTGTCCCAGAGACTTTCAATGAAGCCAAACCTATTGGATTTACCATGTATACCACCTGCATCATTTGGTTAGCTTTCATCCCCATCTTTTTTGGTACAGCCCAGTCAGCAGAAAAGATGTACATCCAGACAACAACACTTACTGTCTCCATGAGTTTAAGTGCTTCAGTATCTCTGGGCATGCTCTATATGCCCAAGGTTTATATTATAATTTTTCATCCAGAACAGAATGTTCAAAAACGCAAGAGGAGCTTCAAGGCTGTGGTGACAGCTGCCACCATGCAAAGCAAACTGATCCAAAAAGGAAATGACAGACCAAATGGCGAGGTGAAAAGTGAACTCTGTGAGAGTCTTGAAACCAACACTTCCTCTACCAAGACAACATATATCAGTTACAGCAATCATTCAATC(配列番号7)。
いくつかの実施形態では、ヒト代謝調節型グルタミン酸受容体8(mGluR8)は、以下のアミノ酸配列を有する:
MVCEGKRSASCPCFFLLTAKFYWILTMMQRTHSQEYAHSIRVDGDIILGGLFPVHAKGERGVPCGELKKEKGIHRLEAMLYAIDQINKDPDLLSNITLGVRILDTCSRDTYALEQSLTFVQALIEKDASDVKCANGDPPIFTKPDKISGVIGAAASSVSIMVANILRLFKIPQISYASTAPELSDNTRYDFFSRVVPPDSYQAQAMVDIVTALGWNYVSTLASEGNYGESGVEAFTQISREIGGVCIAQSQKIPREPRPGEFEKIIKRLLETPNARAVIMFANEDDIRRILEAAKKLNQSGHFLWIGSDSWGSKIAPVYQQEEIAEGAVTILPKRASIDGFDRYFRSRTLANNRRNVWFAEFWEENFGCKLGSHGKRNSHIKKCTGLERIARDSSYEQEGKVQFVIDAVYSMAYALHNMHKDLCPGYIGLCPRMSTIDGKELLGYIRAVNFNGSAGTPVTFNENGDAPGRYDIFQYQITNKSTEYKVIGHWTNQLHLKVEDMQWAHREHTHPASVCSLPCKPGERKKTVKGVPCCWHCERCEGYNYQVDELSCELCPLDQRPNMNRTGCQLIPIIKLEWHSPWAVVPVFVAILGIIATTFVIVTFVRYNDTPIVRASGRELSYVLLTGIFLCYSITFLMIAAPDTIICSFRRVFLGLGMCFSYAALLTKTNRIHRIFEQGKKSVTAPKFISPASQLVITFSLISVQLLGVFVWFVVDPPHIIIDYGEQRTLDPEKARGVLKCDISDLSLICSLGYSILLMVTCTVYAIKTRGVPETFNEAKPIGFTMYTTCIIWLAFIPIFFGTAQSAEKMYIQTTTLTVSMSLSASVSLGMLYMPKVYIIIFHPEQNVQKRKRSFKAVVTAATMQSKLIQKGNDRPNGEVKSELCESLETNTSSTKTTYISYSNHSI(配列番号8)。
いくつかの実施形態では、開示されるデザイナーEVは、配列番号2、4、6、又は8に対して、少なくとも65%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%の配列同一性を有するGluRで機能化される。
ドナー細胞におけるGluRの発現のための市販の構築物の例としては、mGluR4(NM_001013385;Mouse Tagged ORF Clone;OriGene Technologies,Inc.,CAT#:MR210868)、mGluR8(NM_008174;Mouse Tagged ORF Clone;OriGene Technologies,Inc.,CAT#:MR211148)、Metabotropic Glutamate Receptor 4(mGluR4)(NM_000841;Human Tagged ORF Clone;OriGene Technologies,Inc.,CAT#:RC223673)及びMetabotropic Glutamate Receptor 8(mGluR8)(NM_000845;Human Tagged ORF Clone;OriGene Technologies,Inc.,CAT#:RC210813)が挙げられる。
いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、遺伝子銃、かかる送達に好適な微粒子若しくはナノ粒子、エレクトロポレーションによるトランスフェクション、三次元ナノチャネルエレクトロポレーション、組織ナノトランスフェクションデバイス、かかる送達に好適なリポソーム、又は深部局所組織ナノ電気注入デバイスを介して細胞内で、EVのためにドナー細胞に送達される。いくつかの実施形態では、ウイルスベクターを使用することができる。しかしながら、他の実施形態では、ポリヌクレオチドはウイルス送達されない。
エレクトロポレーションは、細胞膜の透過性を増加させるために電場が細胞に印加され、カーゴ(例えば、再プログラミング因子)を細胞に導入することを可能にする技術である。エレクトロポレーションは、細胞に外来DNAを導入するための一般的な技術である。
膜貫通ドメイン
いくつかの実施形態では、GluRは、例えば、融合タンパク質として発現されるエクソソーム又はリソソーム膜貫通タンパク質に連結される。エクソソームを生成するための設計戦略は、Liu C,et al.Theranostics.2019 9(4):1015-1028に記載されており、これは、融合タンパク質をエクソソームに誘導するために使用することができる膜貫通タンパク質の教示のために参照により組み込まれる。したがって、いくつかの実施形態では、膜貫通タンパク質は、CD63、CD9、CD81、CD53、CD82、CD37(テトラスパニン)、Alix(エンドソーム関連タンパク質)、フロチリン-1(脂質ラフト関連タンパク質)、TSG101(ESCRT-I複合体の成分)、ARRDC(タンパク質のアレスチンファミリー)、パルミトイル化tdTomato(NH2末端でEV膜標識のためのパルミトイル化シグナルと融合したタンデムダイマートマト)、ラクトアドヘリンC1C2ドメイン(膜糖タンパク質)、EGF VIII(膜貫通糖タンパク質)、PDGFR TMドメイン(細胞表面チロシンキナーゼ受容体)、HIV-1 Nef(mut)(細胞外小胞内に遊離する)、VSVG(水疱性口内炎ウイルス糖タンパク質)、LAMP2B(リソソーム関連膜糖タンパク質2)、LAMP1(リソソーム関連膜糖タンパク質1)、ALIX-1(ESCRT-IIIサブユニットSNF7と相互作用することによりMVBと関連付けられる細胞質タンパク質)、HSP70(熱ショックタンパク質)、HSP90(熱ショックタンパク質)、MHC(膜に固定される)、SCAMP(分泌キャリア関連膜タンパク質18)、ApoE(アポリポタンパク質E)、及びWWタグ(ユビキチン化をもたらしかつエクソソームにロードされるLードメイン含有タンパク質Ndfip1によって認識される)からなる群から選択される。
APC標的化リガンドをエクソソームに誘導するのに好適な膜貫通タンパク質をコードする核酸配列を含むポリヌクレオチドもまた開示される。このタイプのタンパク質の例としては、テトラスパニンCD9、CD63、及びCD81が挙げられる。
したがって、いくつかの実施形態では、膜貫通タンパク質は、CD9であり、以下のアミノ酸配列を含む:MPVKGGTKCIKYLLFGFNFIFWLAGIAVLAIGLWLRFDSQTKSIFEQETNNNNSSFYTGVYILIGAGALMMLVGFLGCCGAVQESQCMLGLFFGFLLVIFAIEIAAAIWGYSHKDEVIKEVQEFYKDTYNKLKTKDEPQRETLKAIHYALNCCGLAGGVEQFISDICPKKDVLETFTVKSCPDAIKEVFDNKFHIIGAVGIGIAVVMIFGMIFSMILCCAIRRNREMV(配列番号9)、又は配列番号9に対して少なくとも65%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、若しくは99%の配列同一性を有するアミノ酸配列。したがって、いくつかの実施形態では、APC標的化リガンドをコードする核酸配列は、以下の核酸配列によってコードされる:
GACCAGCCTACAGCCGCCTGCATCTGTATCCAGCGCCAGGTCCCGCCAGTCCCAGCTGCGCGCGCCCCCCAGTCCCGCACCCGTTCGGCCCAGGCTAAGTTAGCCCTCACCATGCCGGTCAAAGGAGGCACCAAGTGCATCAAATACCTGCTGTTCGGATTTAACTTCATCTTCTGGCTTGCCGGGATTGCTGTCCTTGCCATTGGACTATGGCTCCGATTCGACTCTCAGACCAAGAGCATCTTCGAGCAAGAAACTAATAATAATAATTCCAGCTTCTACACAGGAGTCTATATTCTGATCGGAGCCGGCGCCCTCATGATGCTGGTGGGCTTCCTGGGCTGCTGCGGGGCTGTGCAGGAGTCCCAGTGCATGCTGGGACTGTTCTTCGGCTTCCTCTTGGTGATATTCGCCATTGAAATAGCTGCGGCCATCTGGGGATATTCCCACAAGGATGAGGTGATTAAGGAAGTCCAGGAGTTTTACAAGGACACCTACAACAAGCTGAAAACCAAGGATGAGCCCCAGCGGGAAACGCTGAAAGCCATCCACTATGCGTTGAACTGCTGTGGTTTGGCTGGGGGCGTGGAACAGTTTATCTCAGACATCTGCCCCAAGAAGGACGTACTCGAAACCTTCACCGTGAAGTCCTGTCCTGATGCCATCAAAGAGGTCTTCGACAATAAATTCCACATCATCGGCGCAGTGGGCATCGGCATTGCCGTGGTCATGATATTTGGCATGATCTTCAGTATGATCTTGTGCTGTGCTATCCGCAGGAACCGCGAGATGGTCTAGAGTCAGCTTACATCCCTGAGCAGGAAAGTTTACCCATGAAGATTGGTGGGATTTTTTGTTTGTTTGTTTTGTTTTGTTTGTTGTTTGTTGTTTGTTTTTTTGCCACTAATTTTAGTATTCATTCTGCATTGCTAGATAAAAGCTGAAGTTACTTTATGTTTGTCTTTTAATGCTTCATTCAATATTGACATTTGTAGTTGAGCGGGGGGTTTGGTTTGCTTTGGTTTATATTTTTTCAGTTGTTTGTTTTTGCTTGTTATATTAAGCAGAAATCCTGCAATGAAAGGTACTATATTTGCTAGACTCTAGACAAGATATTGTACATAAAAGAATTTTTTTGTCTTTAAATAGATACAAATGTCTATCAACTTTAATCAAGTTGTAACTTATATTGAAGACAATTTGATACATAATAAAAAATTATGACAATGTCAAAAAAAAAAAAAAA(配列番号10)、又はストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で配列番号10からなる核酸配列にハイブリダイズする核酸配列。
いくつかの実施形態では、膜貫通タンパク質は、CD63であり、以下のアミノ酸配列を含む:MAVEGGMKCVKFLLYVLLLAFCACAVGLIAVGVGAQLVLSQTIIQGATPGSLLPVVIIAVGVFLFLVAFVGCCGACKENYCLMITFAIFLSLIMLVEVAAAIAGYVFRDKVMSEFNNNFRQQMENYPKNNHTASILDRMQADFKCCGAANYTDWEKIPSMSKNRVPDSCCINVTVGCGINFNEKAIHKEGCVEKIGGWLRKNVLVVAAAALGIAFVEVLGIVFACCLVKSIRSGYEVM(配列番号11)、又は配列番号11に対して少なくとも65%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、若しくは99%の配列同一性を有するアミノ酸配列。したがって、いくつかの実施形態では、APC標的化リガンドをコードする核酸配列は、以下の核酸配列によってコードされる:ATGGCGGTGGAAGGAGGAATGAAATGTGTGAAGTTCTTGCTCTACGTCCTCCTGCTGGCCTTTTGCGCCTGTGCAGTGGGACTGATTGCCGTGGGTGTCGGGGCACAGCTTGTCCTGAGTCAGACCATAATCCAGGGGGCTACCCCTGGCTCTCTGTTGCCAGTGGTCATCATCGCAGTGGGTGTCTTCCTCTTCCTGGTGGCTTTTGTGGGCTGCTGCGGGGCCTGCAAGGAGAACTATTGTCTTATGATCACGTTTGCCATCTTTCTGTCTCTTATCATGTTGGTGGAGGTGGCCGCAGCCATTGCTGGCTATGTGTTTAGAGATAAGGTGATGTCAGAGTTTAATAACAACTTCCGGCAGCAGATGGAGAATTACCCGAAAAACAACCACACTGCTTCGATCCTGGACAGGATGCAGGCAGATTTTAAGTGCTGTGGGGCTGCTAACTACACAGATTGGGAGAAAATCCCTTCCATGTCGAAGAACCGAGTCCCCGACTCCTGCTGCATTAATGTTACTGTGGGCTGTGGGATTAATTTCAACGAGAAGGCGATCCATAAGGAGGGCTGTGTGGAGAAGATTGGGGGCTGGCTGAGGAAAAATGTGCTGGTGGTAGCTGCAGCAGCCCTTGGAATTGCTTTTGTCGAGGTTTTGGGAATTGTCTTTGCCTGCTGCCTCGTGAAGAGTATCAGAAGTGGCTACGAGGTGATG(配列番号12)、又はストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で、配列番号12からなる核酸配列にハイブリダイズする核酸配列。
したがって、いくつかの実施形態では、膜貫通タンパク質は、CD81であり、以下のアミノ酸配列を含む:MGVEGCTKCIKYLLFVFNFVFWLAGGVILGVALWLRHDPQTTNLLYLELGDKPAPNTFYVGIYILIAVGAVMMFVGFLGCYGAIQESQCLLGTFFTCLVILFACEVAAGIWGFVNKDQIAKDVKQFYDQALQQAVVDDDANNAKAVVKTFHETLDCCGSSTLTALTTSVLKNNLCPSGSNIISNLFKEDCHQKIDDLFSGKLYLIGIAAIVVAVIMIFEMILSMVLCCGIRNSSVY(配列番号13)、又は配列番号13に対して少なくとも65%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、若しくは99%の配列同一性を有するアミノ酸配列。したがって、いくつかの実施形態では、APC標的化リガンドをコードする核酸配列は、以下の核酸配列によってコードされる:GGCCAGAGAGCGAGCGCGCAACGGCGGCGACGGCGGCGACCCCACCGCGCATCCTGCCAGGCCTCCGGCGCCCAGCGCCCCACGCGCCCCCGCGCCCCCGCGCCCCCGCGCCCCTTTCTTCGCGCCCCCGCCCCTCGGCCCGCCAGGCCCCCTTGCCGGCCACCCGCCAGGCCCCGCGCCGGCCCGCCCGCCGCCCAGGACCGGCCCGCGCCCCGCAGGCCGCCCGCCGCCCGCGCCGCCATGGGAGTGGAGGGCTGCACCAAGTGCATCAAGTACCTGCTCTTCGTCTTCAATTTCGTCTTCTGGCTGGCTGGAGGCGTGATCCTGGGTGTGGCCCTGTGGCTCCGCCATGACCCGCAGACCACCAACCTCCTGTATCTGGAGCTGGGAGACAAGCCCGCGCCCAACACCTTCTATGTAGGCATCTACATCCTCATCGCTGTGGGCGCTGTCATGATGTTCGTTGGCTTCCTGGGCTGCTACGGGGCCATCCAGGAATCCCAGTGCCTGCTGGGGACGTTCTTCACCTGCCTGGTCATCCTGTTTGCCTGTGAGGTGGCCGCCGGCATCTGGGGCTTTGTCAACAAGGACCAGATCGCCAAGGATGTGAAGCAGTTCTATGACCAGGCCCTACAGCAGGCCGTGGTGGATGATGACGCCAACAACGCCAAGGCTGTGGTGAAGACCTTCCACGAGACGCTTGACTGCTGTGGCTCCAGCACACTGACTGCTTTGACCACCTCAGTGCTCAAGAACAATTTGTGTCCCTCGGGCAGCAACATCATCAGCAACCTCTTCAAGGAGGACTGCCACCAGAAGATCGATGACCTCTTCTCCGGGAAGCTGTACCTCATCGGCATTGCTGCCATCGTGGTCGCTGTGATCATGATCTTCGAGATGATCCTGAGCATGGTGCTGTGCTGTGGCATCCGGAACAGCTCCGTGTACTGAGGCCCCGCAGCTCTGGCCACAGGGACCTCTGCAGTGCCCCCTAAGTGACCCGGACACTTCCGAGGGGGCCATCACCGCCTGTGTATATAACGTTTCCGGTATTACTCTGCTACACGTAGCCTTTTTACTTTTGGGGTTTTGTTTTTGTTCTGAACTTTCCTGTTACCTTTTCAGGGCTGACGTCACATGTAGGTGGCGTGTATGAGTGGAGACGGGCCTGGGTCTTGGGGACTGGAGGGCAGGGGTCCTTCTGCCCTGGGGTCCCAGGGTGCTCTGCCTGCTCAGCCAGGCCTCTCCTGGGAGCCACTCGCCCAGAGACTCAGCTTGGCCAACTTGGGGGGCTGTGTCCACCCAGCCCGCCCGTCCTGTGGGCTGCACAGCTCACCTTGTTCCCTCCTGCCCCGGTTCGAGAGCCGAGTCTGTGGGCACTCTCTGCCTTCATGCACCTGTCCTTTCTAACACGTCGCCTTCAACTGTAATCACAACATCCTGACTCCGTCATTTAATAAAGAAGGAACATCAGGCATGCTA(配列番号14)、又はストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で、配列番号14からなる核酸配列にハイブリダイズする核酸配列。
カーゴ
開示されるGluR装飾EVは、CNSの傷害領域に多種多様な分子カーゴを送達するために使用され得る。例えば、それらを使用して、血管新生促進性、神経新生促進性、抗炎症性、又は神経保護分子カーゴを脳に選択的に送達して、血管原性及び神経原性修復プロセスを促進し、並びに傷害後の炎症反応を調節することができる。
いくつかの実施形態では、GluR装飾EVは、追加の療法(例えば、温熱療法、光線療法など)を可能にする化学カップリング(例えば、表面装飾)のカプセル化又はセラノスティクス用途のいずれかを介して、他のナノ構造(例えば、金ナノ粒子、磁性ナノ粒子、量子ドット、カーボンナノチューブ)とカップリングされる。
いくつかの実施形態では、開示されるGluR装飾EVは、核酸又はタンパク質、造影剤/イメージング剤(例えば、磁性ナノ粒子、プラズモニック金ナノ粒子、量子ドット)などのための分子プローブを含む、広範囲の診断剤の標的化送達を達成するために診断用途に使用され得る。
医薬組成物
開示されるEVのうちの1つ以上及び薬学的に許容される担体の治療的に有効な量を含有する医薬組成物を開示する。開示されるEVを含有する製剤は、例えば、溶液、懸濁液、乳剤、徐放性製剤、錠剤、カプセル剤、粉末、座薬、クリーム、軟膏、ローション、エアロゾル、パッチなどの液体、固体、半固体又は凍結乾燥粉末形態、好ましくは、正確な投与量の単純投与に好適な単位剤形の形態をとってもよい。
医薬組成物は、典型的には、従来の薬学的担体及び/又は賦形剤を含み、他の薬剤、担体、アジュバント、添加剤などを追加的に含み得る。1つ以上の賦形剤に対するEVの重量パーセンテージ比は、約20:1~約1:60、又は約15:1~約1:45、又は約10:1~約1:40、約9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2:1又は1:1~約1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:15、1:20、1:25、1:30、又は1:35であり得、好ましくは、約20:1、19:1、18:1、17:1、16:1、15:1、14:1、13:1、12:1、11:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、又は5:1である。いくつかの実施形態では、開示される組成物は、約1μg~約1g以上の総EV、約500μg約500mg、約1mg~約500mgの総EV、約5~約500mg、約10~約500mg、約25~約500mg、約50mg~約350mg、約75mg~約450mg、約50mg~約450mg、又は約75mg~約325mg、又は約100mg~約650mgの総EVを含み、任意選択で、1つ以上の好適な薬学的担体、添加剤、及び/又は賦形剤を含んでもよい。
非経口投与のための注射可能な組成物(例えば、静脈内、筋肉内、クモ膜下腔内脳脊髄液、又は鼻腔内)は、典型的には、EV及び任意選択で追加の構成要素を、例えば、滅菌生理食塩水などの好適な静脈内溶液中に含有する。組成物はまた、水性乳剤中の懸濁液として製剤化されてもよい。
液体組成物は、例えば、生理食塩水、デキストロース水溶液、グリセロール、又はエタノールなどの担体中に、EVを含む医薬組成物、及び任意の医薬アジュバントを溶解又は分散させて、溶液又は懸濁液を形成することによって調製され得る。経口液体調製物での使用のために、組成物は、水又は通常の生理食塩水中での水和に好適な液体形態又は乾燥形態のいずれかで供給される溶液、懸濁液、乳剤、又はシロップとして調製され得る。鼻腔内、気管内、又は肺内投与の場合、組成物は、鼻、気管、及び/又は肺内に噴霧され得る液体組成物として提供され得る。
経口投与の場合、かかる賦形剤は、医薬品グレードのマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、滑石、セルロース、グルコース、ゼラチン、スクロース、炭酸マグネシウムなどを含む。必要に応じて、組成物は、少量の湿潤剤、乳化剤、又は緩衝液などの非毒性補助物質を含有してもよい。
組成物を経口投与のための固体調製物の形態で用いる場合、調製物は、錠剤、顆粒、粉末、カプセルなどであってもよい。錠剤製剤においては、組成物は、典型的には、添加剤、例えば、医療用調製物の製造に典型的に使用される、糖又はセルロース調製物などの賦形剤、デンプンペースト又はメチルセルロースなどの結合剤、充填剤、崩壊剤、及び他の添加剤と共に製剤化される。
かかる剤形を調製するための方法は、当業者に既知であるか、又は明白であり、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences(17th Ed.,Mack Pub.Co.1985)を参照されたい。投与される組成物は、本発明に従って、患者又は対象を含む、生物学的システムにおける療法的使用のための薬学的に有効な量の選択された化合物の量を含有する。
静脈内製剤は、本明細書に記載のEV、等張媒体、及びEVの凝集を防止する1つ以上の物質を含み得る。例示的な静脈内/くも膜下腔内/脳脊髄液製剤は、生理食塩水(例えば、正常な生理食塩水(NS);約0.91%w/vのNaCl、約300mOsm/L)及び/又は0.18%の生理食塩水中のデキストロース4%、並びに、任意選択で、1%、2%又は3%のヒト血清アルブミンを含み得る。加えて、EVは、本発明に従って、内容物及び組成物で使用される内容物を得るために破壊され得る。
例示的な実施形態では、本発明の製剤は、脊髄傷害、脳卒中、外傷性脳傷害及び/又は神経変性疾患の治療に使用するための、約100ng、200ng、300ng、400ng、500ng、600ng、700ng、800ng、900ng、1.0μg、1.5μg、2.0μg、2.5μg、3.0μg、5.0μg、10.0μg、15.0μg、20.0μg、100μg、又はそれ超のEV/mlの静脈内/髄腔内/脳脊髄内流体培地を含む、約50ngEV/mlの静脈内/髄腔内/脳脊髄内流体培地を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、静脈内製剤は、約0.1μgのEV/ml培地、約0.2μgのEV/ml静脈内培地、約0.3μgのEV/ml静脈内培地、約0.4μgのEV/ml静脈内培地、約0.5μgのEV/ml静脈内培地、約0.6μgのEV/ml静脈内培地、約0.7μgのEV/ml静脈内培地、約0.8μgのEV/ml静脈内培地、約0.9μgのEV/ml静脈内培地、約1.0μgのEV/ml静脈内培地、約1.5μgのEV/ml静脈内培地、約2.0μgのEV/ml静脈内培地、約2.5μgのEV/ml静脈内培地、例えば、少なくとも約3.0μgのEV/ml静脈内培地、例えば、少なくとも約5.0μgのEV/ml静脈内培地、約10.0μgのEV/ml静脈内培地、15.0μgのEV/ml静脈内培地、又は約20.0μEV/ml以上の静脈内培地を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、少なくとも25mgのEV、少なくとも50mgのEV、少なくとも60mgのEV、少なくとも75mgのEV、少なくとも100mgのEV、少なくとも150mgのEV、少なくとも200mgのEV、少なくとも250mgのEV、少なくとも300mgのEV、約350mgのEV、約400mgのEV、約500mgのEV、約750mgのEV、約1g(1,000mg)以上のEVを、単独で又は治療的に有効な量の少なくとも1つの追加の生物活性剤と組み合わせて含む剤形であり、この薬剤は、脊髄傷害、脳卒中、外傷性脳傷害及び/又は神経変性疾患の治療に有用であり得る。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、約10mg~約750mg、約25mg~約650mg、又は約30mg~約500mg、又は約35mg~約450mg、最も多くの場合、約50~約500mgのEVを含む。
いくつかの実施形態では、静脈内製剤は、本明細書に記載のEVと、等張培地と、EVの凝集を防止する1つ以上の物質と、を含む。したがって、静脈内製剤は、生理食塩水(例えば、正常な生理食塩水(NS);約0.91%w/vのNaCl、約300mOsm/L)及び/又は0.18%生理食塩水中のデキストロース4%、並びに、任意選択で、1%、2%又は3%のヒト血清アルブミンを含有し得る。
いくつかの実施形態では、開示されるEVを含む組成物は、1つ以上の神経栄養剤をさらに含む。組成物は、白血病抑制因子(LIF)、脳由来神経栄養因子(BDNF)、上皮増殖因子(EGF)、塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)、FGF-6、グリア由来神経栄養因子(GDNF)、顆粒球コロニー刺激因子(GCSF)、肝細胞増殖因子(HGF)、IFN-γ、インスリン様増殖因子結合タンパク質(IGFBP-2)、IGFBP-6、IL-1ra、IL-6、IL-8、単球走化性タンパク質(MCP-1)、単核食細胞コロニー刺激因子(M-CSF)、神経栄養因子(NT3)、組織メタロプロテアーゼ阻害物質(TIMP-1)、TIMP-2、腫瘍壊死因子(TNFーβ)、血管内皮増殖因子(VEGF)、VEGF-D、ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子受容体(uPAR)、骨形成タンパク質4(BMP4)、IL1-a、IL-3、レプチン、幹細胞因子(SCF)、ストロマ細胞由来因子1(SDF-1)、血小板由来増殖因子BB(PDGFBB)、トランスフォーミング増殖因子ベータ(TGFβ-1)及びTGFβー3からなる群から選択される1つ以上の薬剤をさらに含み得る。
いくつかの実施形態では、開示されるEVは、ヒドロゲルなどの生体適合性足場内又は上に含まれる。好適なヒドロゲルとしては、体温で固化又は設定される温度依存性ヒドロゲル、例えば、PLURONICS(商標);イオンによって架橋されるヒドロゲル、例えば、アルギン酸ナトリウム;可視光又は紫外線のいずれかへの曝露によって設定されるヒドロゲル、例えば、アクリレート末端基を有するポリエチレングリコールポリ乳酸コポリマー;及びpHの変化時に設定又は固化されるヒドロゲル、例えば、TETRONICS(商標)が挙げられる。これらの異なるヒドロゲルを形成するために使用することができる材料の例としては、イオン的に架橋されるアルギン酸、ポリホスファゼン、及びポリアクリレートなどの多糖類、又は温度の変化によって固化されるポリ(オキシエチレン)-ポリ(オキシプロピレン)ブロックポリマーであるPLURONICS(商標)(POLOXAMERS(商標)としても知られている)、又はpHの変化によって固化されるエチレンジアミンのポリ(オキシエチレン)-ポリ(オキシプロピレン)ブロックポリマーであるTETRONICS(商標)(別名POLOXAMINES(商標)としても知られている)などのブロックコポリマーが挙げられる。
好適なヒドロゲルにはまた、膀胱、腸管、血液、及び脳を含むがこれらに限定されない組織に由来する未定義の細胞外マトリックス由来ヒドロゲルが含まれる。
いくつかの実施形態では、開示されるEVは、コラーゲン、フィブリン、シルク、アガロース、アルギン酸塩、ヒアルロナン、キトサン、乳酸-グリコール酸共重合体、ポリ乳酸、又はポリグリコール酸等の生分解性ポリエステル、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリエーテルスルホン、ペプチドベースの生体材料、グリコースアミノグリカン、フィブロネクチン、ラミニン、又はこれらの任意の組み合わせを含む生体適合性骨格内又は上に含有される。
場合によっては、ヒドロゲルは、海藻から単離された炭水化物ポリマーであるアルギン酸のアニオン塩をカルシウムカチオンなどのイオンと架橋させることによって生成される。ヒドロゲルの強度は、カルシウムイオン又はアルギン酸塩の濃度の増加のいずれかにより増加する。例えば、米国特許第4,352,883には、ヒドロゲルマトリックスを形成するための、水中、室温で、アルギン酸塩の二価のカチオンとのイオン架橋が記載されている。
EVは、アルギン酸溶液と混合され、溶液は、すでに埋め込まれた支持構造に送達され、次いで、生理学的濃度のカルシウムイオンのインビボでの存在のために、短時間で固化する。代替的に、溶液は、埋め込み前に支持構造に送達され、カルシウムイオンを含有する外部溶液中で固化される。
一般に、これらのポリマーは、荷電側基を有する水、若しくは水性アルコール溶液、又はそれらの一価イオン塩に少なくとも部分的に可溶性である。カチオン、例えば、ポリ(ホスファゼン)、ポリ(アクリル酸)、及びポリ(メタクリル酸)と反応することができる酸性側基を有するポリマーの多くの例がある。酸性基の例としては、カルボン酸基、スルホン酸基、及びハロゲン化(好ましくは、フッ素化)アルコール基が挙げられる。アニオンと反応し得る塩基性側基を有するポリマーの例としては、ポリ(ビニルアミン)、ポリ(ビニルピリジン)、及びポリ(ビニルイミダゾール)がある。
ポリホスファゼンは、交互に単結合及び二重結合によって分離された窒素原子及びリン原子からなる骨格を有するポリマーである。各リン原子は、2つの側鎖に共有結合している。使用可能なポリホスファゼンは、酸性であり、二価又は三価のカチオンと塩架橋を形成することができる大部分の側鎖を有する。酸性側鎖の例としては、カルボン酸基及びスルホン酸基がある。
生体侵食性ポリホスファゼンは、少なくとも2つの異なるタイプの側鎖、多価カチオンと塩架橋を形成することができる酸性側基、及びインビボ条件下で加水分解する側基、例えば、イミダゾール基、アミノ酸エステル、グリセロール、及びグルコシルを有する。生体侵食性又は生体分解性ポリマー、すなわち、所望の用途(通常は、インビボ療法)で許容される期間内に溶解又は分解するポリマーは、約25℃~38℃の温度を有するpH6~8の生理学的溶液に曝露されると、約5年未満、最も好ましくは約1年未満で分解する。側鎖の加水分解は、ポリマーの浸食をもたらす。加水分解側鎖の例としては、非置換及び置換イミジゾール、並びに側鎖がアミノ結合を介してリン原子に結合したアミノ酸エステルがある。
様々なタイプのポリホスファゼンの合成及び分析のための方法が、米国特許第4,440,921号、同第4,495,174号、及び同第4,880,622号に記載されている。上述の他のポリマーを合成するための方法は、当業者に既知である。例えば、Concise Encyclopedia of Polymer Science and Engineering,J.I.Kroschwitz,editor(John Wiley and Sons,New York,N.Y.,1990)を参照されたい。ポリ(アクリル酸)、アルギン酸、及びPLURONICS(商標)などの多くのポリマーが市販されている。
荷電側基を有する水溶性ポリマーは、ポリマーが酸性側基を有する場合は多価カチオン、又は塩基性側基を有する場合は多価アニオンのいずれかの反対電荷の多価イオンを含有する水溶液と反応させることによって架橋される。ポリマーを酸性側基と架橋させてヒドロゲルを形成するためのカチオンとしては、銅、カルシウム、アルミニウム、マグネシウム、及びストロンチウムなどの二価及び三価カチオンが挙げられる。これらのカチオンの塩の水溶液をポリマーに添加して、軟質で高度に膨潤したヒドロゲルを形成する。
ポリマーを架橋してヒドロゲルを形成するためのアニオンとしては、低分子量ジカルボキシレートイオン、テレプタレートイオン、硫酸イオン、及び炭酸イオンなどの二価及び三価アニオンが挙げられる。これらのアニオンの塩の水溶液をポリマーに加えて、カチオンに関して記載されるように、柔らかく、高度に膨潤したヒドロゲルを形成する。
抗体のヒドロゲルへの継代を防止するが、栄養素の侵入を可能にする目的で、ヒドロゲル中の有用なポリマーサイズは、10,000D~18,500Dの範囲にある。
温度に依存する、又は熱に敏感なヒドロゲルは、いわゆる「逆ゲル化」特性を有し、すなわち、それらは、室温又はそれ未満で液体であり、より高い温度、例えば、体温まで温められたときには、ゲルである。したがって、これらのヒドロゲルは、液体として室温以下で容易に適用することができ、体温まで温めると半固体ゲルを自動的に形成する。結果として、これらのゲルは、支持構造が最初に患者に埋め込まれ、次いで、ヒドロゲル-EV組成物で充填されるときに、特に有用である。かかる温度依存性ヒドロゲルの例としては、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンF-108、F-68、及びF-127、ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)、並びにN-イソプロピルアクリルアミドコポリマーなどのPLURONICS(商標)(BASF-Wyandotte)がある。
これらのコポリマーは、標準的な技術によって操作して、多孔性、分解速度、遷移温度、及び剛性の程度などのそれらの物理特性に影響を与えることができる。例えば、塩の存在下及び非存在下での低分子量糖類の添加によって、典型的な熱感受性ポリマーのより低い臨界溶液温度(LCST)に影響が及ぼされる。さらに、これらのゲルを、4℃での分散により5~25%(W/V)の範囲の濃度で調製すると、粘度及びゲル-ソル遷移温度が影響を受け、ゲル-ゾル遷移温度は、濃度に反比例している。
米国特許第4,188,373号には、水性組成物中でPLURONIC(商標)ポリオールを使用して熱ゲル化水溶液系を提供することが記載されている。米国特許第4,474,751号、同第’752号、同第’753号、及び同第4,478,822号には、熱硬化性ポリオキシアルキレンゲルを利用する薬物送達系が記載されており、これらの系では、ゲル遷移温度及び/又はゲルの剛性の両方を、pH及び/若しくはイオン強度の調整によって、並びにポリマーの濃度によって修正することができる。
pH依存性ヒドロゲルは、特定のpH値未満で、又は特定のpH値超で、液体であり、特定のpH、例えば、7.35~7.45、ヒト体内の細胞外流体の正常なpH範囲に曝露される場合、ゲルである。したがって、これらのヒドロゲルは、液体として埋め込まれた支持構造に容易に送達され、体内pHに曝露されると半固体ゲルを自動的に形成することができる。かかるpH依存性ヒドロゲルの例としては、エチレンジアミンのTETRONICS(商標)(BASF-Wyandotte)ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンポリマー、ポリ(ジエチルアミノエチルメタクリレート-g-エチレングリコール)、及びポリ(2-ヒドロキシメチルメタクリレート)がある。これらのコポリマーは、標準的な技法によって操作されて、それらの物理的特性に影響を与え得る。
可視光又は紫外光のいずれかによって固化されるヒドロゲルは、米国特許第5,410,016号に記載されるように、水溶性領域、生分解性領域、及び少なくとも2つの重合可能領域を含むマクロマーから作製され得る。例えば、ヒドロゲルは、コア、コアの各末端の伸長部、及び各伸長部のエンドキャップを含む生分解性の重合可能マクロマーから開始することができる。コアは、親水性ポリマーであり、伸長部は、生分解性ポリマーであり、エンドキャップは、可視光又は紫外光、例えば、長波長紫外光への曝露時にマクロマーを架橋することができるオリゴマーである。
かかる光で固化されたヒドロゲルの例としては、ポリエチレンオキシドブロックコポリマー、アクリレート末端基を有するポリエチレングリコールポリ乳酸コポリマー、及び両方の末端で、アクリレートでキャップされた10Kポリエチレングリコールグリコリドコポリマーが挙げられる。PLURONIC(商標)ヒドロゲルと同様に、これらのヒドロゲルを含むコポリマーは、標準的な技術によって操作されて、分解速度、結晶度の違い、及び剛性の程度などのそれらの物理的特性を修正することができる。
方法
開示されるGluR機能化デザイナーEVの適用は、CNS傷害を伴う多種多様な状態に翻訳され得る。CDCによると、脳卒中は、米国における長期障害の主な原因であり、年間795,000件超が報告され、推定年間費用は340億ドルである。虚血性脳卒中は、最も高い発症率(約87%)を有し、著しい細胞死(例えば、血管、神経細胞)及び炎症をもたらす。現在、虚血性脳卒中に対するFDA承認の治療は1つのみであり、血流の迅速な回復のみに限定された急性措置である。しかしながら、その実施は最初の4.5時間に制限されており、したがって、95%超の患者がそれについては適格ではない。したがって、組織損傷を減弱させ、かつ脳卒中後の修復を補助するための有効な療法の必要性が依然として存在する。
したがって、有効量の本明細書に開示されるデザイナーEVの集団を含有する組成物を対象に投与することを含む、CNSで対象を治療する方法も開示される。
いくつかの実施形態では、CNS傷害は、脊髄傷害、脳卒中、外傷性脳傷害、又はアルツハイマー病、パーキンソン病、パーキンソン関連障害、ハンチントン病、プリオン病、運動ニューロン疾患(MND)、脊髄小脳失調症(SCA)若しくは脊髄性筋萎縮症(SMA)、又は多発性硬化症(MS)などの神経変性疾患である。
いくつかの実施形態では、デザイナーEVは、グルタミン酸スカベンジング剤として機能し、脳の傷害領域における有害濃度の遊離グルタミン酸を減少させるのに役立ち、脳組織の回復を補助する。いくつかの実施形態では、デザイナーEVは、血管原性及び神経原性修復プロセスを促進するために、血管新生促進、神経新生促進、又は抗炎症分子カーゴなどの療法用カーゴを含有すると共に、傷害後の炎症反応を調節する。
「脊髄傷害」という用語は、脊髄の正常な運動、自律神経又は感覚機能に一時的又は永続的な変化をもたらす脊髄傷害を記載するために使用される。損傷は、多くの場合、スポーツ傷害、滑落事故、又は自動車事故などの身体外傷に起因するが、また、二分脊椎症、フリードリヒ運動失調症、及び/又は横断性骨髄炎などの疾患に起因し得る。機能喪失をもたらす脊髄の傷害は、脊髄の完全な切断の結果である必要はない。脊髄及びその神経根が損傷している場所に応じて、傷害の症状及び程度は、疼痛から失禁、麻痺まで、大きく異なり得る。脊髄傷害は、不完全な傷害から、完全な機能喪失をもたらす完全な傷害までの様々なレベルで記載されている。脊髄傷害は、対麻痺又は四肢麻痺を引き起こす可能性がある。
脊髄傷害の従来の治療は、脊椎を安定化させ、脊髄損傷と関連する炎症を制御して、さらなる損傷を防ぐことから始まる。他の介入は、傷害の場所及び程度に応じて大きく異なる場合がある。従来の療法を使用する多くの場合、脊髄傷害は、特に、傷害が日常生活の活動を妨げる場合に、実質的な長期的な物理療法及びリハビリテーションを必要とする。
脊髄傷害は、その原因に基づいて、血流の不足による、機械的な力、毒性、及び虚血の3つのタイプに分類され得る。脊髄損傷は、一次障害及び二次傷害に分けられ得る。一次傷害は、元の傷害(身体外傷、毒素への曝露、又は虚血)においてすぐに発生する細胞死によって引き起こされ、二次傷害は、元の傷害によって引き起こされ、さらなる組織損傷が引き起こされる結果としてのカスケードによって引き起こされる。これらの二次傷害経路には、炎症、膨潤、神経伝達物質の欠乏/不均衡、虚血及び細胞死の結果が含まれる。本発明は、完全及び不完全な傷害、虚血、放射線異常を伴わない脊髄傷害、中心性脊髄症候群、前方脊髄症候群、ブラウン・セカール症候群、後方脊髄症候群、脊髓癆及び脊髄円錐などを含む、全ての形態の脊髄傷害を治療するために使用され得る。
「脳卒中」という用語は、脳への血流が悪いことが細胞死をもたらす場合に起こる、脳血管発作(CVA)、脳血管傷害(CVI)、又は脳卒中を記載するために使用される。脳卒中には主な2つのタイプ、血流不足による虚血性脳卒中及び出血による出血性脳卒中がある。これら両方のタイプの脳卒中によって、脳の一部が正常に機能しなくなる。脳卒中の兆候及び症状には、体の一方側が動かない、感じられない、理解できない、話すことができない、目が回る感覚がある、片側が視力を失うなどが含まれ得る。脳卒中が発生してすぐに、兆候や症状が現れることがよくある。症状が1~2時間未満続く場合に、それは、一過性脳虚血発作として知られている。出血性脳卒中はまた、重度の頭痛と関連している場合がある。脳卒中の症状は、持続的であり得る。脳卒中の長期的な合併症には、肺炎又は膀胱制御の喪失が含まれる場合がある。脳卒中の主なリスク要因は、高血圧である。他の危険因子には、とりわけ、タバコ喫煙、肥満、高血中コレステロール、糖尿病、過去の一過性脳虚血発作(TIA)、及び心房細動などが含まれる。虚血性脳卒中は、典型的には、血管の閉塞によって引き起こされる。出血性脳卒中は、脳への直接的な出血又は脳の周囲の空間への出血によって引き起こされる。脳動脈瘤のために、出血する場合がある。虚血性脳卒中及び出血性脳卒中の両方が、本発明に従って治療される。
「外傷性脳傷害」(TBI)という用語は、スキル内での脳の移動によって引き起こされる脳への傷害、又は異物によって引き起こされる脳への傷害を記載するために使用される。TBIの原因には、転倒、自動車の衝突、又は物体に衝突されること、物体に衝突することが含まれ得る。TBIはまた、頭蓋骨に侵入する貫通物体によって引き起こされる場合があり、頭蓋骨に侵入する異物によって引き起こされる脳への傷害である。原因には、銃器による傷害や鋭利な物体による攻撃が含まれる場合がある。TBIは、脳震盪、意識喪失の期間(昏睡)、又は健忘症を引き起こす場合がある。TBIは、認知機能(例えば、注意及び記憶)、運動機能(例えば、四肢脱力、協調運動障害及び平衡感覚障害)、感覚(例えば、聴覚、視覚、知覚障害、並びに触覚及び感情(例えば、抑うつ、不安、攻撃性、衝動制御、人格変化))のうちの1つ以上を障害し得る。
「神経変性疾患」という用語は、中枢神経系への損傷によって引き起こされ、患者の脳及び/又は脊髄の損傷領域への本発明による神経細胞の移植を通じて損傷を低減及び/又は軽減することができる疾患を記載するために本明細書を通じて使用される。本発明による神経細胞及び方法を使用して治療され得る例示的な神経変性疾患としては、パーキンソン病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症(ルー・ゲーリック病)、アルツハイマー病、リソソーム蓄積症(例えば、Folkerth,J.Neuropath.Exp.Neuro.,58,9,Sep.,1999)によって記載される「白質病」又はグリア/脱髄疾患)、テイ・サックス病(βヘキソサミミダーゼ欠損症)、他の遺伝性疾患、多発性硬化症、虚血、事故、環境への侵襲などによって引き起こされる脳傷害又は外傷、脊髄損傷、運動失調症及びアルコール依存症が挙げられる。加えて、本発明は、そうでなければ患者の脳内の部位への血流又は虚血の欠如によって、又は脳及び/又は脊髄への身体的傷害から生じた、患者の脳卒中又は心臓発作の中枢神経系への影響を低減及び/又は排除するために使用され得る。神経変性疾患という用語はまた、例えば、自閉症、及び統合失調症などの関連する神経疾患(他にも多数あるが)を含む神経発達障害を含む。
医薬組成物を含む本明細書に開示される組成物は、局所治療又は全身治療が所望されるかどうか、及び治療される領域に応じて、いくつかの方法で投与され得る。
対象を治療する方法は、本明細書に記載の有効量のEVと、任意選択で、少なくとも1つの追加の生物活性剤(例えば、神経変性疾患、脳卒中及び/又は脊髄傷害の治療に有用な薬剤)とを含む薬学的組成物の投与を伴う。例えば、組成物は、治療的に有効な投薬量が、患者1日当たり約0.01、0.1、1、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90若しくは100mg/kg、又は、いくつかの実施形態では、開示されるEVの100、110、120、130、140、150、160、170、180、190若しくは200mg/kg超を、これらの組成物を受ける患者に投与され得るように製剤化され得る。
対象に投与されるEVの用量は、10μg未満、25μg未満、50μg未満、75μg未満、0.10mg未満、0.25mg未満、0.5mg未満、1mg未満、2.5mg未満、5mg未満、10mg未満、15mg未満、20mg未満、50mg未満、75mg未満、100mg未満、500mg未満、750mg未満、1g未満又は1g超であり得る。投与は、多数の投与経路によるものであり得るが、静脈内、くも膜下腔内、鼻腔内及び/又は脳脊髄液は、多くの場合、投与経路として使用される。
いくつかの実施形態では、開示されるEVは、脳卒中又は外傷から24時間後以内に投与される。しかしながら、いくつかの実施形態では、EVは、脳卒中又は外傷から少なくとも1、2、3、又は4週間後に投与される。いくつかの実施形態では、開示されるEVは、1、2、3、又はそれ以上の日間隔を置いて、複数回投与で投与される。神経変性疾患の症例などの場合によっては、EVは、疾患の経過にわたって連続的に(例えば、1、2、3、又は4週間に1回)投与される。
EVは、神経変性プロセスに関与するペプチド又はペプチド翻訳産物を標的とする、小分子、アンチセンスオリゴヌクレオチド、siRNA、ペプチド、タンパク質、抗体をロードしてもよい。
ある特定の実施形態では、開示されるEVは、追加の生物活性剤をロードするか、又は追加の生物活性剤、特に神経変性疾患の治療に有用な薬剤と共に同時投与される。
「同時投与された」、「同時投与」又は「併用療法」という用語は、有効量の少なくとも2つの活性化合物/組成物が、神経傷害及び/又は神経変性疾患を治療するために使用される療法を記載するために使用される。同時投与という用語は、好ましくは、対象へのEV及び少なくとも1つの追加の活性化合物の同時投与を含むが、化合物/組成物が患者に同時に投与される必要はなく、単に有効量の個々の化合物/組成物が同時に患者内に存在するだけのものである。したがって、同時投与という用語には、EV及び生体活性剤が、ほぼ同時に(同時に)、又は約1~数分~約8時間、約30分~約6時間、約1時間~約4時間、又は最長1日又は実質的にそれ以上を含む本明細書に別様に記載される他の化合物/組成物よりもはるかに早く、投与される、投与が含まれる。
EVと共にロード又は同時投与され得る薬剤としては、例えば、アルツハイマー病のためのアリセプト、ナメンダ、ドネペジル、エクセロン、ラザジン、グランタミン、リバスチグミン、メマンチン、エルゴロイド、ナムザリック、及びそれらの混合物、パーキンソン病のためのビペリデン、アポモルフィン、トリヘキシフェニジル、カルビドパ/レボドパ、ラサグリン、ベラドナ、レボドパ、ベンズトロピン、エンタカポン、セレギリン、リバスチグミン、プラミペキソール、ロチゴチン、ブロモクリプチン、ペルゴリド、ロピニロール、カルビドパ/エンタカポン/レボドパ、アマンタジン、トルコポン、トリヘキシフェニジル及びそれらの混合物、ハンチントン病の治療のためのテトラベナジン、ハロペリドール、クロルプロマジン、オランザピン、フルオキセチン、セルトラリン、ノルトリプチリン、ベンゾジアゼピン、パロキセチン、ベンラファキシン、ベータブロッカー、リチウム、バルプロ酸、カルバマゼピン、ボツリヌストキシン及びそれらの混合物、運動ニューロン疾患の治療のための抗コリン薬、抗けいれん薬、抗鬱薬、ベンゾジアゼピン、充血除去剤、筋弛緩薬、鎮痛薬、刺激薬及びそれらの混合物、脊髄性筋萎縮症の治療のための脊髄小脳失調症及びリルゾールの治療のための選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)、選択的ノルエピネフリンーセロトニン再取り込み阻害薬(SNRI)、アセタゾラミド、バクロフェン、クロナゼパム、フルナリジン、ガバペンチン、メクリジン、メマンチン、オンダンセトロン、スコポラミン、モダフィニル、アルモダフィニル、ピルジスチグミン、セレギリン、ベンラファキシン、デスベンラファキシン、ブスピロン、リルゾール、ベレニクリン、メマンチン、バクロフェン、チザニジン、サインバルタ、リリカ、アセタゾラミド、カルバマゼピン、クロナゼパム、イソニアジド、ドロキシドパ、エフェドリン、フルドロコルチゾン、ミドドリン、レボドパ、プラミペキソール、フルオキセチン、nーアセチルシステイン、バクロフェン、ダントロレンナトリウム、ジアゼパム、ロピニロール、チザニジン、トリヘキシフェニジル、クロナゼピン、フルナラジン、レベチラセタム、プリミドン、トピラマート、バルプロ酸、フェニトイン、4-アミノピリジン及びそれらの混合物が挙げられてもよい。脳卒中の治療のための薬剤としては、とりわけ、アスピリン、血栓溶解剤(アルテプラーゼ)及び血小板凝集阻害剤(クロピドグレル)などのサリチル酸塩が挙げられる。
より一般的には、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)及び他の抗炎症剤が、本明細書に記載の神経変性疾患の治療に使用され得る。
本明細書に記載のEVの活性は、当該技術分野において知られている方法によって評価され得る。治療での使用に必要とされるEVの量は、EVが調製される特定の細胞だけでなく、投与経路、治療される病態の性質、並びに患者の年齢及び病態によっても変化し得、最終的には、担当医師又は臨床医師の裁量により得る。しかしながら、概して、用量は、1日当たりの体重の約0.01mg/kg~約10mg/kgの範囲内であり得る。
疾患関連タンパク質及びその生物学的活性断片の活性及び発現を調節することによって生じる脊髄傷害、脳卒中、外傷性脳傷害及び/又は神経変性疾患を治療するための本発明の方法において有用なEVを特定することを、様々なスクリーニング技術のうちのいずれかにおいてEV活性をスクリーニングすることによって行うことができる。スクリーニングは、EV全体又はその内容に対して行われ得る。かかるスクリーニング試験で用いられる断片は、溶液中で遊離する、固体支持体に付着される、細胞表面に担持される、又は細胞内に位置することができる。疾患関連タンパク質、EV及び/又はEVの1つ以上の構成要素間の生物活性のブロッキング若しくは低減、又は結合複合体の形成は、当該技術分野で利用可能な方法によって測定され得る。
本発明のいくつかの実施形態を記載した。それにもかかわらず、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、様々な変更が行われ得ることを理解されたい。したがって、他の実施形態は、以下の特許請求の範囲内にある。
実施例1:
mGluR4/mGluR8で装飾されたEVをC57BL6マウスに鼻腔内送達した実験により、かかる装飾戦略が脳組織へのホーミングに好ましいことが示唆される。グリア及びニューロンの一次共培養物を用いたインビボ研究は、さらに、曝露からほんのわずか(すなわち、約8時間)後にニューロンによるmGluR4/mGluR8装飾EVの選択的取り込み、続いての約24時間後のニューロン及びグリアによるより広範囲の取り込みを示す。mGluR4/mGluR8装飾は、これらのEVの脳組織への作用範囲を縮小するのに役立つ(オフターゲットの副作用を最小限に抑える)ようにみえるが、脳卒中イベントなどの神経組織傷害は、脳卒中傷害が豊富な神経毒性及び興奮毒性と関連する細胞外グルタミン酸の顕著な増加につながるという事実に起因して、mGluR4/mGluR8装飾EVを主に脳卒中の影響を受ける領域にさらに導くのに役立つと本発明者らは考えている。
図1A及び図1Bは、治療用途のためのデザイナー細胞外小胞のナノスケールエンジニアリングを示す。
Figure 2023518218000002

図2A~図2Eは、前神経デザイナーEVの特徴を示す。図2Aは、初代マウス胚線維芽細胞(PMEF)に由来し、ASCL1、BRN2、及びMYT1L(すなわち、ABMカクテル)という前神経因子でロードされたデザイナーEVの透過電子顕微鏡写真を示す。図2Bは、1mL当たり100億粒子程度の粒子濃度(*p値=0.018)を有する、PMEFのナノトランスフェクションから24時間後のピークを示す、前神経デザイナーEV遊離の動態を示す。図2Cは、これらの前神経デザイナーEV内に詰め込まれた遺伝子コピーの数が、3つの因子全てについてドナー細胞に送達されたものよりも約3桁高いこと(*p値=0.021)を示す。図2Dは、前神経デザイナーEVが、培養中のPMEFによって成功裏に捕捉され、治療から48時間後の取り込みの際にピーク(*p値≦0.036)を有することを示す。図2Eは、処理から24時間後に蛍光標識された(赤色)神経新生促進EVを組み込んだPMEF細胞の蛍光画像である。
図3Aは、mGluR8又は偽ベクターでトランスフェクトしたドナー細胞の共焦点画像を示し、mGluR8トランスフェクト細胞に対してのみ、細胞膜(緑色及び白色)並びにトランスフェクトグルタミン酸受容体(赤色)の正の共局在を示す。図3B及び図3Cは、偽又はmGluR8トランスフェクトドナー細胞に由来するEVの共焦点画像を示し、GlutR8トランスフェクト細胞に由来するEVは、EV膜(緑色)の標的化受容体(赤色)との共局在を示す。図3Dは、偽(対照)-EVと比較して、タンパク質発現が正であることを示すmGluR8機能化EVのウェスタンブロットである。
図4A~図4Cは、脳を標的とする機能化デザイナーEVを示す。図4Aは、mGluR8又は偽(対照)EVで機能化された蛍光標識デザイナーEVの鼻腔内送達後の脳のインビボイメージングを示し、治療から24時間後の脳における機能化EVの有意により高い蓄積を示す。図4B及び図4Cは、蛍光標識(赤色)偽又はmGluR8-EVで、鼻腔内滴下から24時間後に、及びそれぞれの蛍光強度定量化(n=3、*p値=0.0083)で治療された動物の脳の小脳及び脳梁(矢状切断)の免疫蛍光画像を示す。
実施例2:
図3E及び図3Fは、各受容体又は偽ベクターについてコードするプラスミドでのナノトランスフェクションから24時間後に、PMEFに由来するmGRM4及びmGRM8で機能化したデザイナーEVの特徴を示し、粒子濃度は、1mL当たり数十億のEVの範囲であり、平均粒子は、約230nmである。
図5は、デザイナーEVにおける代謝調節型グルタミン酸受容体(mGluR4及びmGluR8)の相対的発現の特徴を示しており、これらの受容体は、神経原性デザイナーEVを機能化するために使用される。
図6A及び図6Bは、鼻腔内送達から24時間後のデザイナーEV生体内分布を示し、非機能化デザイナーEVと比較して、mGluR8で機能化されたデザイナーEVで治療したマウスの脳内でより高い蓄積が示され、それらが身体から除去されると、これらは肝組織内に蓄積される。
図7A及び図7Bは、インビボ由来(ドナー細胞としてPMEFを使用する)対するインビトロ由来(ドナー細胞として皮膚細胞を使用する)ABM及び対照デザイナーEVについての収率の比較を示し、有意により高い数のEVがインビボで産生されることを示す。
図8A及び図8Bは、トランスフェクションから24時間後の、ドナー細胞内の遺伝子コピーの数に対するデザイナーEV内の神経原性因子ACL1、BRN2、及びMYT1L(ABM)の分子負荷の効率を示す。
図9Aは、mGluR8機能化EV(赤色)及び対照-EV(緑色)を組み込んだ一次ニューロンの免疫蛍光画像を示し、治療から7時間後の試料のタイプ(底部)ごとにズームイン領域を有する、シナプス後領域(シナプス後タンパク質染色、PSD-95)(紫色)におけるGluR-8EVの優先的な蓄積を示す。図9Bは、緑色(偽EV)又は赤色(mGluR8-EVの定量化を示す。
図10は、治療から8時間後の初代マウス胚性ニューロンによるmGluR4及びmGLuR8機能化デザイナーEVの取り込みを示す。
図11Aは、長期培養研究が、治療から7日後に早くも対照EVに曝露されたPMEFと比較して、神経細胞マーカーであるTuj1(緑色)の免疫反応性の増加による証拠として、ABMロードEVに曝露されたPMEFが、前神経細胞転換を示すことをどのように示唆するかを示す。これらのデータは、EVからレシピエント細胞へのプラスミドDNA移行の程度が、直接的なエレクトロポレーションと比較して、同じオーダーの範囲内にあることを示唆している。さらに、線維芽細胞培養におけるTuj1免疫反応性の誘導は、ABM負荷EVを使用して、非神経細胞における前神経応答/変換を駆動する可能性があることを示唆する。図11Bは、治療後7日間及び14日間のTuj1蛍光強度(n=3、*p値=0.043、**p値=0.004)の定量化を示す。
別段定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、開示される発明が属する分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書で引用される刊行物及びそれらが引用されている資料は、参照により具体的に組み込まれている。
当業者であれば、本明細書に記載の本発明の特定の実施形態に対する多くの等価物を認識するか、又は通常の実験を超えない実験を使用して確認することができるであろう。かかる均等物は、以下の特許請求の範囲によって包含されることが意図される。

Claims (14)

  1. グルタミン酸受容体(GluR)を発現するように操作されたドナー細胞から産生される細胞外小胞(EV)を含む、組成物。
  2. 前記ドナー細胞が、自己由来である、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記ドナー細胞が、皮膚細胞である、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 前記EVが、治療又は診断カーゴをカプセル化する、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記治療カーゴが、血管新生促進性、神経新生促進性、又は抗炎症性分子カーゴを含む、請求項4に記載の組成物。
  6. 前記診断カーゴが、分子ビーコンを含む、請求項4に記載の組成物。
  7. 前記GluRが、代謝調節型グルタミン酸受容体(mGluR)である、請求項1~6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 前記mGluRが、代謝調節型グルタミン酸受容体-4(GRM1)、代謝調節型グルタミン酸受容体-4(GRM3)、代謝調節型グルタミン酸受容体-4(GRM4)、代謝調節型グルタミン酸受容体-4(GRM7)、又は代謝調節型グルタミン酸受容体-8(GRM8)である、請求項7に記載の組成物。
  9. 前記GluRが、イオンチャネル型グルタミン酸受容体(iGluR)である、請求項1~6のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 前記iGluRが、AMPA受容体、NMDA受容体、又はカイニン酸受容体である、請求項9に記載の組成物。
  11. 興奮毒性をもたらすCNS傷害を有する対象を治療する方法であって、有効量の、請求項1~10のいずれか一項に記載の組成物を、前記対象に投与することを含む、方法。
  12. 前記CNS傷害が、脊髄傷害、脳卒中、外傷性脳傷害、又は神経変性疾患を含む、請求項11に記載の方法。
  13. 前記神経変性疾患が、アルツハイマー病、パーキンソン病、パーキンソン関連障害、ハンチントン病、プリオン病、運動ニューロン病(MND)、脊髄小脳失調症(SCA)又は脊髄性筋萎縮症(SMA)である、請求項12に記載の方法。
  14. 興奮毒性をもたらすCNS傷害を有する患者又は対象を治療するための医薬品の製造における、請求項1~13のいずれか一項に記載の組成物の使用。
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