JP2023516766A - ジャイロスタビライザアセンブリ - Google Patents

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Abstract

【解決手段】本発明は、少なくとも部分真空を維持するためのチャンバ(3)を画定するハウジング(2)と、部分真空下でスピン軸(Z)を中心として回転する、チャンバ(3)内に取り付けられたフライホイール(4)と、フライホール(4)が支持され、かつ、スピン軸(Z)を中心とするフライホイールの回転のためにハウジング内に取り付けられ、シャフト(5)の一方の端部領域に配置された第1スピン軸受(6)およびシャフト(5)の反対の端部領域に配置された第2スピン軸受(7)によって回転可能に支持されるフライホイールシャフト(5)と、潤滑剤リザーバ(9)からスピン軸受(6,7)に潤滑剤を供給するように構成される潤滑システム(8)と、を備える船舶用のジャイロスタビライザアセンブリ(1)に関する。リザーバ(9)は、ハウジング(2)内またはハウジング(2)上に配置され、重力下でスピン軸受(6,7)から潤滑剤を回収し、第1および第2スピン軸受(6,7)は、部分真空の下での動作のためにハウジング(2)内に配置される。本発明はまた、ジャイロスタビライザアセンブリ(1)を含む乗り物、特に船舶に関する。【選択図】図1

Description

本発明は、ジャイロスタビライザアセンブリに関し、特に、ジャイロスタビライザアセンブリの軸受のための潤滑システムに関する。
本発明のジャイロスタビライザアセンブリは、典型的には、船舶で使用するために設計され、この例示的な文脈で本発明を説明することが便利であろう。しかしながら、本発明のジャイロスタビライザアセンブリは、そのような特定の実施形態に限定されず、他の固定および浮遊構造部、他の乗り物および/またはカメラマウントなど、多くの他の用途で使用するために設計されうることが理解されるであろう。
本明細書における背景に関する以下の議論は、決して、そのような背景が先行技術であること、またはそのような背景がオーストラリアもしくは他の国の当該分野において周知または共通の一般知識の一部を形成していること、を認めるものとして見なされるべきではない。
船舶用のジャイロスタビライザアセンブリの構造および動作は、一般に十分に理解されており、これらの装置は、商業用および娯楽用の船舶においてますます採用されるようになってきている。ジャイロスタビライザアセンブリは、典型的には、3つの回転自由度のうちの2つを可能にするジンバルフレームに取り付けられた回転するフライホイールを備え、フレームは船舶内に堅固に取り付けられる。フライホイールが回転運動に拘束される特定の方法により、回転するフライホイールの角運動量がフライホイールの歳差振動と組み合わされて、風および/または波によって引き起こされる船舶の動的ローリング運動に直接対抗する、時間とともに変化する大きなトルクを発生させることができる。何もしなくても、船舶のローリング運動は、フライホイールの角運動量と結合し、振動する歳差運動を引き起こす。次に、これが、角運動量と結合して安定化トルクを発生させ、船舶の望ましくない回転運動(波によるローリング運動など)に直接対抗する。ジンバルを特定の方法で構成することにより、機能するためにさらなる介入を必要としない、自然に発生するジャイロダイナミクスの物理を利用したロール安定化装置が作成される。船舶用のジャイロスタビライザアセンブリの例は、本出願人の同時係属中のオーストラリア特許出願AU2017216483A1に記載されており、その内容は、直接参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
ジャイロスタビライザのフライホイールの外側リムの速度が高いため、ジンバルフレームは、フライホイールが真空内で回転できるように排気される、フライホイールを囲むチャンバを含むことが多い。これにより、フライホイールの空気抵抗が減少し、フライホイールの回転数(rpm)を維持するために必要な電力が削減される。また、回転するフライホイールへの空気抵抗によって発生する熱が減少し、効率が向上する。フライホイールを回転軸周りに配置および保持するために用いられるスピン軸受は、高負荷および高回転数の両方にさらされ、熱や騒音が発生する。スピン軸受とスピンモータは、通常、スピンシャフトが真空チャンバから出る部分の真空チャンバの密閉に関連する問題を避けるため、真空チャンバ内に配置される。しかしながら、スピン軸受が真空チャンバ内にあると、軸受への潤滑や軸受の冷却が困難になるうる。特に、スピン軸受およびフライングホイールシャフトの内部を冷却することは、これらが回転しており、冷媒ジャケットとの接触によって容易に冷却できないため、困難になりうる。
同時係属中のオーストラリア特許出願AU2017216483A1は、軸受を潤滑および冷却するためのオイル潤滑システムを有する構成を記載しており、この構成では、軸受へのオイル流量を選択して、潤滑と、軸受によって発生した熱の油への交換との両方を提供できる。オイル潤滑システムは、騒音の低減し、軸受の寿命を延ばし、軸受の内部から熱を取り除くことができるため、望ましい。このシステムでは、オイルは、レーシングカーの「ドライブサンプ」ポンプ構成に類似した構成で、1つ以上の排油ポンプによってサンプ(sump)から吸い上げられる。排油ポンプを作動させるため、フライホイールシャフトに回転シャフトシールによって、フライホイールを囲む真空室から上部軸受チャンバおよび下部軸受チャンバを分離している。1つのシーツは上部軸受チャンバの下方にあり、もう1つのシールは下部軸受チャンバの上方にあり、上部軸受チャンバおよび下部軸受チャンバは、それらの間のドレンラインによって一体化(manifolded)されている。この構成により、フライホイールは、部分真空または真空に近い状態において、空気抵抗が大幅に減少または排除される十分に低い圧力で回転し、軸受ハウジング(同じ圧力で動作するように一体化されている)は、排油ポンプがスピン軸受にオイルを効果的に供給するのに十分な高い圧力で作動する。
しかしながら、AU2017216483A1に記載される構成は、真空チャンバおよび軸受チャンバのための二重真空圧管理システムを必要とし、回転シャフトシール部品が高い接触面速度による回転抵抗を受けるという欠点を有し、これは磨耗につながり、メンテナンスおよび/またはその後の交換に関連するコストが発生するだけでなく、所望のフライホイール回転数(rpm)を維持するためのより高い電力要件にもつながる。
したがって、上記の欠点の1つ以上を実質的に克服または改善する新規のジャイロスタビライザ構成を提供することが望ましい。この点に関して、軸受を潤滑および冷却するためにオイル潤滑システムを採用し、より単純な新規なジャイロスタビライザ構成を提供することが望ましい。
1つの広い側面によれば、本発明は、
動作圧力を維持するためのチャンバを画定するハウジングと、
動作圧力の下でスピン軸を中心として回転する、チャンバ内に取り付けられたフライホイールと、
フライホイールシャフトであって、フライホールが支持され、かつ、スピン軸を中心とするフライホイールの回転のために、当該シャフトの両端領域に配置される第1スピン軸受および第2スピン軸受によってハウジング内に取り付けられるフライホイールシャフトと、
リザーバから第1および第2スピン軸受に潤滑剤を供給または循環するように構成された第1および第2スピン軸受のための潤滑システムと、
を備えるジャイロスタビライザアセンブリを提供する。
潤滑剤リザーバは、ハウジング内またはハウジング上に配置され、重力下で第1および第2スピン軸受から潤滑剤を回収する。第1および第2スピン軸受は、動作圧力の下で、または動作圧力の下での使用/動作(例えば、動作圧力が使用時にのみ適用される場合)のために、ハウジング内に配置される。
このように、本発明は、フライホイールチャンバの動作圧力からスピン軸受を分離または隔離する回転シャフトシールが必要とされない、ジャイロスタビライザアセンブリのかなり単純な構成または構造を提供することができる。これには、二重真空圧管理システムの必要性がなくなり、構成要素の数と故障の可能性を減らすことで構成が単純化され、それによってジャイロスタビライザアセンブリの信頼性と堅牢性が向上するという利点を有する。特に、この構成では、摩耗しやすい回転シャフトシールの必要性がなくなり、シールの維持および/または交換の時間および費用が節約される。シャフトシールは通常、かなりの回転抵抗を発生させるため、新しい構成では、フライホイールの回転数(rpm)を維持するために必要な電力も削減され、高い接触面速度に対抗するシャフトシールの能力によって課されるフライホイールの回転数の制限も取り除くことができる。
好ましい実施形態では、第1および第2スピン軸受は、第1および第2軸受に供給、循環または送られる潤滑剤が、重力下でリザーバに戻るためにそれぞれの軸受から排出されるようにハウジング内に構成および配置される。これ点に関して、潤滑剤は動作圧力および動作温度の下で液体であることが理解されよう。潤滑剤は、典型的には、合成オイルのようなオイルを含む。
本文書を通じて使用される「スピン軸受」という用語は、スピン軸を中心として回転する、好ましくは自由回転するようにフライホイールシャフトを取り付けるまたは支持するように設計された軸受への言及として理解されるであろう。したがって、「スピン軸受」という用語は、回転軸受として理解され、流体軸受および転がり軸受を含む、様々な回転軸受設計を含むと理解される。
好ましい実施形態では、第1および第2スピン軸受は、転がり軸受として構成され、例えば、転がり軸受の内輪がフライホイールシャフトに堅固に取り付けられて当該シャフトとともに回転し、外輪がハウジングに対して堅固に固定されている。代替の実施形態として、第1および第2スピン軸受は、滑り軸受、例えば滑り流体軸受として構成されてもよい。
好ましい実施形態では、動作圧力は、フライホイールが取り付けられるチャンバが真空チャンバを形成するように、少なくとも部分真空である。フライホイールおよび軸受を含むチャンバを少なくとも部分真空(例えば、0.5バール未満、好ましくは0.25バール未満)に置くことは、これによりフライホイールの空力抵抗が減少し、フライホイール回転数(rpm)を維持するために必要な電力が減少すると同時に、回転するフライホイールへの空気抵抗によって発生する熱が減少するため、好ましい。このようにして、ジャイロスタビライザアセンブリ内の真空チャンバ全体が、1つの真空圧で動作する単一のチャンバを形成する。真空圧は、空気抵抗とそれによる発熱を大幅に低減または除去するために、十分低くする必要がある。試験と経験から、動作圧力は好ましくは約0.2バール以下であるべきである。
好ましい実施形態では、潤滑システムは、潤滑剤がリザーバから軸受に循環され、その後リザーバに戻る潤滑剤回路を備える。これに関して、潤滑システムは、潤滑剤をリザーバから第1および第2スピン軸受に循環させる少なくとも1つのポンプを備える。少なくとも1つのポンプは、好ましくは容積式ポンプの形態であり、ポンプは、望ましくはリザーバ内の潤滑剤がポンプの入口で正の圧力水頭(pressure head)を提供するように構成される。この目的のために、ポンプは、リザーバ内の潤滑剤に沈められるように配置されてもよい。あるいは、ポンプは、ポンプ入口がリザーバに保持される潤滑剤のレベルよりも下に間隔を置いたレベルでリザーバと流体連通している状態で、ハウジング内またはハウジング上に配置されてもよい。この構成は、同時係属中の出願AU2017216483A1で知られている潤滑システムを大幅に簡素化できる。すなわち、潤滑剤(例えばオイル)の脱気のためのサンプまたは回収タンクと、サンプからの脱気されたオイルのための別個のリザーバとの両方を、サンプからリザーバにオイルを戻すためのオイル戻りポンプと、リザーバからスピン軸受にオイルを供給するための供給ポンプとの両方とともに採用するのではなく、本発明の構成は、供給ポンプの入口の前にオイルを脱気するための別のタンクの必要性を排除することが可能になり、したがって、別の戻りポンプの必要性も排除することが可能となる。すなわち、オイルの脱気は、オイルのサンプまたは回収タンクも形成するリザーバにおいて行うことが望ましい。すなわち、リザーバは、オイルの汚染物質の沈殿槽、脱気槽、および冷却槽として機能してもよい。
好ましい実施形態では、潤滑システムは、第1および第2軸受のそれぞれを狙って潤滑剤を供給または噴射する潤滑剤供給出口、特に潤滑剤噴射口を備える。したがって、潤滑システムは、「オイルジェット」システムを備えてもよい。オイルの流量は、潤滑と、軸受で発生する熱のオイルへの交換との両方を提供するように選択することが望ましい。噴射口を介したオイルの噴射により、スピン軸受の転動体または摺動体に十分な速度と圧力でオイルを当てることができ、境界層のオイルと混ざり合い、効果的な潤滑を行うとともに、冷却効果も得られる。したがって、潤滑剤(すなわちオイル)をリザーバから第1および第2スピン軸受に供給するためのポンプは、オイル供給出口を通じて必要な速度でオイルを駆動するために必要な背圧を準備(prime)および供給できるように設計されている。必要な圧力と流量を供給するポンプを慎重に選択することによって、ポンプは、オイルを、オイル回路内の1つ以上のフィルタおよび/または1つ以上の熱交換器を通し、そしてオイル供給出口を通して循環させるために、必要な条件を満たすように配置およびサイズを調整できる。
好ましい実施形態では、潤滑システムは、スピン軸受のための冷却システムを形成してもよい。特に、オイルは、第1および第2軸受から熱を運び出すための冷却剤として作用してもよい。この目的のために、オイル回路は、好ましくは、オイルが第1および第2スピン軸受に供給される前にオイルから熱を除去するための1つ以上の熱交換器を含む。この点に関して、ハウジングの壁は、オイルが重力下でリザーバに戻るとき、および/または、オイルがリザーバからスピン軸受に循環されるとき、任意にハウジングの壁(例えばウォータジャケット)に設けられた冷却媒体によって、および/または、任意に壁に形成されたフィン要素によって、オイルの熱交換器を形成してもよい。この熱は、加熱された冷却水として(例えば船外に)排出できる。潤滑剤(オイル)を軸受に供給する時点で脱気することは、必要な混合を行うために境界層に進入するのに十分な速度の指向性噴流を供給するために供給口が確実に機能し、また熱交換器を通じた熱伝達を向上させるので有益である。オイルは、通常、再噴射の前に濾過する必要がある。
本発明のジャイロスコープアセンブリには、フライホイールシャフトの水平方向と鉛直方向との両方が想定されており、それぞれに、潤滑剤(例えばオイル)を各スピン軸受に供給し、潤滑剤を回収して再適用するという点で、潤滑に関する課題が提供される。
好ましい実施形態では、フライホイールシャフトは、概ね鉛直なスピン軸を中心として回転するように、ハウジング内に概ね鉛直な向きに取り付けられている。したがって、第1および第2軸受は、それぞれ、上部スピン軸受および下部スピン軸受を形成する。フライホイールシャフトを鉛直にすると、ハウジングを鉛直に近い自然な安定点を有する振り子として設定できるため、好ましい。つまり、ジャイロスコープアセンブリの歳差角がストロークの中央付近で「中心」を保つようにするための余分な機構が不要になる。上部および下部軸受から戻るオイルは、真空チャンバのよりも下のハウジングの下部領域またはベースにある共通のリザーバまたはサンプに導かれる。リザーバ内のオイルは、リザーバ内またはリザーバに隣接して配置された少なくとも1つのポンプによって掃気され、その後循環されてもよい。
好ましい実施形態では、潤滑システムは、ジャイロスコープアセンブリの動作位置に関係なくスピン軸受への潤滑剤の潤滑を確実にするために、異なる位置に配置され、ポンプ入口と流体連通する、リザーバからの2つ以上の出口ポートを含む。すなわち、動作中にジャイロスコープアセンブリが(例えば振り子として)スイングまたは移動するときに、リザーバ内のオイルが移動しても、潤滑オイルが常に効果的にポンピングまたは循環されるようにリザーバからの出口を配置することが可能である。例えば、動作中にハウジングが±70度揺れたり回転したりすると、リザーバ内のオイルが1つの出口ポートから離れる可能性がある。2つ以上の出口ポートを異なる位置(例えばリザーバの異なる側)に設け、ポンプの入口と連通させることにより、リザーバからの少なくとも1つの出口ポートがいつでも浸水するようにして、オイルを効果的に循環させることができる。
好ましい実施形態では、ジャイロスコープアセンブリは、フライホイールシャフトとともに回転するようフライホイールシャフトにしっかりとまたは堅固に取り付けられ、重力下で上部スピン軸受から流れ落ちるオイルを受けるために上部スピン軸受よりも下に配置された、ディスク状部材などの部材を備える。したがって、この部材は、フライホイールチャンバを取り囲むハウジングの内壁へと半径方向外向きに分配し、重力下でリザーバに戻すように設計されている。この点に関し、フライホイールシャフトとともに回転するディスク部材の高速回転により、オイルは遠心力によって半径方向外向きに加速され、ハウジングの内壁に到達し、重力下でリザーバに流れ落ちる。あるいはまた、またはそれに加えて、フライホイールは、例えばシャフトの近傍に、重力下で上部スピン軸受から流れ落ちるオイルを回収し、リザーバに戻るように導くためのチャネルを規定する、フライホイールを貫通する1つ以上のチャネルを含んでもよい。フライホイールの回転安定性の必要性から、複数のチャネル流路は、同一であり、スピン軸の周りに対称的に配置されることが望ましい。しかし、フライホイールには高い応力がかかるため、このようなチャネルは場合によっては実用的でないこともある。ディスプ部材および/またはフライホイールを貫通するチャネルがない場合、上部スピン軸受からの潤滑オイルは、フライホイール上に直接流れ落ち、フライホイールの外側リムを越えてハウジングの壁へと半径方向外向きに流れ、ハウジングのベースにあるオイルリザーバに流れ込む。
好ましい実施形態において、ジャイロスコープアセンブリは、スピン軸を中心としたフライホイールの回転を駆動するためのスピンモータを備える。一実施形態では、スピンモータは、チャンバ内に取り付けられる。代替の実施形態では、スピンモータは、チャンバの外側に取り付けられ、磁気シールカップリング(magnetic sealed coupling)またはシャフト接続(shaft connection)のいずれかを介してフライホイールチャフに結合される。チャンバの外側に取り付けられたスピンモータにシャフト接続が必要な場合、これにも回転シャフトシールが必要になる。しかし、この場合の利点は、スピンモータをフライホイールシャフトに接続するシャフトは、比較的小さなトルクを伝達するだけでよく、したがって比較的小さな直径にできることである。これにより、シールの接触面の速度が制限され(所定の回転数で周長が減少すると、速度が低下し)、シール容量が限界となる前に可能な回転数が大幅に拡張され、シールの回転抵抗が減少する。対照的に、現在の構成の回転シャフトシールは、各回転数サイクルで完全に反転するジャイロトルクに耐えなければならないフライホイールシャフトに設けられている。そのため、シャフトの直径と円周が非常に大きくなり、接触面の速度が高くなり、摩耗が進み、シール寿命を延ばすという技術的な課題が生じる。
別の態様によれば、本発明は、少なくとも部分真空を維持するためのチャンバを画定するハウジングと、部分真空下でスピン軸を中心として回転する、チャンバ内に取り付けられたフライホイールと、フライホールが支持され、かつ、スピン軸を中心とするフライホイールの回転のためにハウジング内に取り付けられ、シャフトの一方の端部領域に配置された第1回転軸受およびシャフトの反対の端部領域に配置された第2回転軸受によって回転可能に支持されるフライホイールシャフトと、潤滑剤リザーバから回転軸受に潤滑剤を供給するように構成される潤滑システムと、を備える船舶用のジャイロスタビライザアセンブリを提供する。リザーバはハウジング内またはハウジング上に配置され、重力下で軸受から潤滑剤を回収する。第1および第2回転軸受は、部分真空下で、または部分真空下での使用/動作(例えば、使用時にのみ真空が適用される場合など)のために、ハウジング内に配置される。
上記のように、船舶用ジャイロスタビライザの構造および動作は一般にかなりよく理解されているため、本明細書は、フライホイール、フライホイールシャフト、ジンバル軸受などのジャイロスタビライザアセンブリのすべての構成要素について詳細な説明を提供することを目的としていない。むしろ、本明細書は、それらの構成要素の説明または解説のために、当業者に他の刊行物を案内する。
別の態様によれば、本発明は、上記の実施形態のいずれかによる発明のジャイロスタビライザアセンブリを含むまたは組み込んだ、ボートなどの船舶を提供する。
本明細書を通じて使用される「ジャイロスタビライザアセンブリ」という用語は、船舶などの乗り物、または(波によるローリング運動のような)望ましくない回転運動を受ける何らかの他の装置に、そのような望ましくない運動を打ち消し、および/または低減するために組み込まれるかまたは設置されうるジャイロスタビライザアセンブリ装置またはジャイロスタビライザユニットを指す者として理解されるであろう。
本発明およびその利点をより完全に理解するために、本発明の例示的な実施形態は、添付の図面を参照して以下の説明でより詳細に説明され、その中で、同様の参照符号は同様の部品を指定する。
図1は、本発明の好ましい実施形態によるジャイロスタビライザアセンブリの模式的な側面断面図である。 図2は、本発明の別の好ましい実施形態によるジャイロスタビライザアセンブリの模式的な側面断面図である。 図3は、本発明のさらに好ましい実施形態によるジャイロスタビライザアセンブリの模式的な側面断面図である。 図4は、本発明のさらに別の好ましい実施形態によるジャイロスタビライザアセンブリの模式的な側面断面図である。 図5は、本発明のさらに別の好ましい実施形態によるジャイロスタビライザアセンブリの模式的な側面断面図である。
添付の図面は、本発明のさらなる理解を提供するために含まれ、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成するものである。図面は、本発明の特定の実施形態を示し、その説明とともに、本発明の原理を説明するのに役立つ。本発明の他の実施形態および付随する利点の多くは、以下の詳細な説明を参照してよりよく理解されるようになると、容易に理解されるであろう。
商業的に実現可能な実施形態において有用または必要であり得る共通および/またはよく理解された要素は、実施形態のより抽象化された見方を促進するために必ずしも描かれていないことが理解されよう。さらに、図面の要素は、必ずしも互いに一定の縮尺で描かれていないことに留意されたい。また、方法の実施形態における特定の動作またはステップは、特定の発生順序で説明または描かれることがあるが、当業者は、順序に関するそのような特異性が実際には必要でないことを理解するであろう。
図面の図1を参照すると、好ましい実施形態によるジャイロスタビライザアセンブリ1が示されている。ジャイロスタビライザアセンブリ1は、動作圧力として部分真空(partial vacuum)V(例えば約0.2バール以下)を維持する真空チャンバ3を画定するハウジング2と、当該動作圧力の下で概ね鉛直なスピン軸または回転軸Zを中心に回転するように真空チャンバ3内に取り付けられた概ね鉛直な向きのフライホイールシャフト5と一体またはそれに固定されたフライホイール4と、有する。フライホイール4が固定および支持されているフライホイールシャフト5は、スピン軸Zを中心としたフライホイール4の回転のため、シャフト5の両端領域に配置された上部および下部回転軸受6,7(「スピン軸受」ともいう)介してハウジング2に取り付けられている。この実施形態では、上部および下部軸受6,7は、シャフト5に確実に固定された内輪とハウジング2に確実に固定された外輪との間に転動体(例えば鋼球)が保持されて移動可能な転がり軸受の形態である。フライホイールシャフト5およびスピン軸Zの鉛直配向は、ハウジング2を、鉛直に近い自然な安定点を有するピボット軸Xを中心とする振り子として設定または取り付けることを可能とする。その結果、ジャイロスコープアセンブリ1の歳差角が中間ストロークの中央付近で中心を保つようにするための機構が不要になる。ジャイロスコープアセンブリ1は、スピン軸Zを中心にフライホイール4の回転を駆動するための電気駆動モータまたはスピンモータ(図示せず)を備え、スピンモータはハウジング2内またはハウジング2上に取り付けられる。
ジャイロスタビライザアセンブリ1は、オイルリザーバ9から上部および下部軸受6,7のそれぞれにオイルOを循環させるように構成された軸受6,7のための潤滑システム8(オイルベース)をさらに含む。潤滑システム8は、オイルOがオイルリザーバ9から各スピン軸受6,7に循環され、その後リザーバ9に戻るオイル回路10を提供する。オイル回路10は、ハウジング2の内部および/または外部の両方においてラインまたは導管を備えてもよく、それを通してオイルOがオイルリザーバ9から各軸受6,7に送られまたは供給される。上部および下部軸受6,7は、軸受6,7に循環または送られたオイルOが、重力下でリザーバ9に戻るためにそれぞれの軸受6,7から排出されるように、ハウジング2内に構成および配置されている。これに関して、潤滑システム8は、リザーバ9から上部および下部軸受6,7にオイルを循環または送るための少なくとも1つのポンプ11を含む。少なくとも1つのポンプ11は、歯車ポンプのような容積式ポンプであり、リザーバ9内のオイルOがポンプの入口12で正の圧力水頭を提供するように配置されている。この目的のために、ポンプは、ポンプの入口12がリザーバ9に保持されるオイルのレベルLよりも下に間隔を置いたレベルでリザーバ9と流体連通している状態で、ハウジング2内またはハウジング2上に配置されている。スピン軸Zの鉛直配向は、上部および下部軸受6,7から戻るオイルOが共通のリザーバ9(またはサンプ)に導かれることを意味する。ハウジング2内に設けられた上部および下部軸受6,7が動作圧力Vの下で、軸受6,7からの戻りのラインまたは導管14を介してオイルを重力下で回収するために、リザーバ9は、真空チャンバ3より下方のハウジング2のベース13に配置されている。このように、真空チャンバ3は、1つの圧力Vで動作する単一のチャンバである。これは、フライホイール4の空力抵抗を低減して、フライホイールの回転数(rpm)を維持するために必要な電力と、回転するフライホイール4に対する空気抵抗によって発生する熱との両方を低減するだけでなく、上部および下部スピン軸受6,7をフライホイールチャンバ3の動作圧力Vから隔離するための回転シャフトシールが必要ない、より単純な構成のジャイロスタビライザアセンブリ1ももたらすことを意味する。
さらに図1を参照すると、フライホイール4は、重力下で上部スピン軸受6から流れ落ちるオイルを集めてリザーバ9に戻るように導くための流路を形成する、シャフト5の近傍にフライホイール4を貫通するチャネル15を有することが分かるであろう。フライホイール4を貫通するそのようなチャネル15がない場合、上部スピン軸受6からの潤滑オイルは、フライホイール4上に直接流れ落ち、遠心作用の下でフライホイールの外周リムを越えて半径方向外向きに流れ、ハウジング2のベース13内のオイルリザーバ9に流れるであろう。
オイル潤滑システム8は、少なくとも1つのポンプ11によって上部および下部スピン軸受6,7のそれぞれにオイルを狙って供給または噴射するオイル噴射口16を含む。オイルの流量は、潤滑と、軸受6,7で発生した熱のオイルへの交換との両方を提供するように選択される。したがって、オイル潤滑システム8は、オイルが冷却材として作用して軸受から熱を運び出すスピン軸受6,7の冷却システムも形成する。特に、噴射口16を介したオイルの噴射により、オイルが十分な速度と圧力で軸受6,7の転動体に向けられ、境界層のオイルと混ざり合い、効果的な潤滑と冷却効果が得られる。この目的のために、オイル回路10は、典型的には、オイルOが上部および下部軸受6,7に送られる前に、オイルから熱を除去する熱交換器を含む。この点に関して、チャンバ3を囲むハウジング2の壁17は、その壁17の内面にオイルがフライホイール4の遠心作用によって「飛ばされる」ことになるが、オイルが重量下でリザーバ9に戻る際に、任意に、壁17に設けられた冷却媒体(例えば、ウォータージャケットの方式で)および/または壁17に形成されたフィン要素(図示せず)を介して、オイルOのための熱交換器を形成するか、または熱交換器として作用しうる。オイル回路10は、典型的には、噴出口16で再噴射する前にオイルを濾過するための1つ以上のフィルタ(図示せず)も含む。
図面の図2を参照すると、別の好ましい実施形態によるジャイロスタビライザアセンブリ1が示されている。この実施形態は、図1に示されるジャイロスタビライザアセンブリ1とほとんど同じ特徴を有する。しかしながら、この実施形態では、フライホイール4を貫通するチャネル15が設けられていないため、フライホイール4のより大きな回転安定性が保証される。代わりに、ディスク部材18は、重力下で上部軸受6から流れ落ちるオイルを受けるために、フライホイール4より上方で上部スピン軸受6よりも下方で、フライホイールシャフト5とともに回転するようフライホイールシャフト5に堅固に取り付けられている。このように、ディスク部材18は、そのオイルをフライホイールチャンバ3を囲むハウジング2の内壁17へと半径方向外向きに分配し(「飛ばし」)、重力の作用下でリザーバ9に戻すように動作する。この点に関して、フライホイールシャフト5とともに回転するディスク部材18の高い回転数により、オイルは遠心力によって半径方向外向きに加速され、ハウジング2の壁17の内側に到達し、重力下でリザーバ9に流れ落ちる。
ここで図面の図3を参照すると、さらに好ましい実施形態によるジャイロスタビライザアセンブリ1が示されている。この実施形態は、図2に示されるジャイロスタビライザアセンブリ1とほとんど同じ特徴を有するが、フライホイールチャンバ3を囲む壁17へとイルを半径方向外向きに分配するためのディスク状部材18を備えていない。代わりに、この場合、フライホイール4自体がオイルOを壁17に「飛ばす」ように動作する。図2の第2の実施形態との別の相違点は、転がり軸受の代わりに、上部および下部回転軸受6,7が滑り動圧軸受として設けられているという事実にある。これらの軸受は、転がり軸受よりも構造が簡単であり、典型的に、より抵抗コストで耐久性に優れている。オイルは、図1および図2の実施形態の場合と同様に、オイル回路10のラインまたは導管を介して、上部および下部の滑り動圧スピン軸受に供給される。
図面の図4参照すると、さらに別の好ましい実施形態によるジャイロスタビライザアセンブリ1が示されている。この実施形態は、フライホイール4が実質的に均一な断面を有する(すなわち、フライホイールシャフト5に隣接する厚さが減少していない)という点で、図3に示される実施形態とは異なる。この構成は、所定の直径に対してフライホイール4をより重くするのに役立ち、効率は劣るが、角運動量を増加させる。これは、ジャイロスタビライザアセンブリ1が船外機に組み込まれる場合など、サイズに制約がある(すなわち、直径に制約がある)場合に有用である。この構成はまた、ジャイロスタビライザアセンブリ1が動作していない(すなわち停止している)ときに、オイルがフライホイールの上側に溜まるのを防止する。
最後に、ここで図面の図5を参照すると、さらに別の好ましい実施形態によるジャイロスタビライザアセンブリ1が示されている。この実施形態は、フライホイールシャフト5がディスク部材18を有さず、フライホイールシャフト5が中空であるか、またはオイル回路10から潤滑オイルOを受けて上部および下部軸受6,7のそれぞれの内輪を冷却するための中央チャネル19を有しているという点で、図2に示される実施形態とは異なる。この点、図1を参照して説明したように、この実施形態における上部および下部スピン軸受6,7は、シャフト5にしっかりと固定された内輪とハウジングにしっかりと固定された外輪との間で転動体(例えば鋼球)が保持されて移動可能な転がり軸受である。したがって、例えば噴射口16を介してフライホイールシャフト5の中央チャネル19を循環するオイルは、シャフト5にしっかりと固定された内輪を冷却するように作用することができる。
本明細書では、本発明の特定の実施形態が例示され、説明されているが、当業者であれば様々な代替および/または同等の実施形態が存在することが理解されよう。各例示的な実施形態は例示に過ぎず、範囲、適用性、または構成を何ら限定することを意図していないことを理解されたい。むしろ、上述の概要および詳細な説明は、少なくとも1つの例示的な実施形態を実施するための便利なロードマップを当業者に提供し、添付の請求項およびそれらの法的同等物に規定される範囲から逸脱せずに、例示的な実施形態に記載される要素の機能および構成において様々な変更がなされ得ることが理解されよう。一般に、本出願は、本明細書で論じた特定の実施形態のあらゆる適応または変形を網羅することを意図している。
また、本文書で使用される「備える(comprise)」、「備える(comprising)」、「含む(include)」、「含む(including)」、「含む(contain)」、「含む(containing)」、「有する(have)」、「有する(having)」という用語およびそれらの変形は、文脈が別段の指示をしない限り、本明細書に記載されるプロセス、方法、デバイス(device)、装置(apparatus)またはシステムが、記載された特徴、完全体、部分、要素またはステップに限定されず、明示的に記載されていないおよび/またはそのようなプロセス、方法、デバイス、装置またはシステムに固有のものである他の特徴、完全体、部分、要素またはステップを含みうるように、包括的(すなわち非排他的)な意味で理解されることを意図していることも理解されるであろう。さらに、本明細書で使用される用語「1つの(a)」および「1つの(an)」は、明示的に別段の記載がない限り、1つ以上を意味するものとして理解されることが意図される。さらに、「第1」、「第2」、「第3」などの用語は、単にラベルとして使用されており、それらの対象に対して数値的な要件を課したり、または重要性の順位を確立したりすることは意図していない。さらに、上記の説明で使用される「下」および「上」などの位置的用語への言及は、図に描かれた実施形態の文脈で捉えられるものであり、本発明をその用語の文字通りの解釈に限定するものとしてではなく、むしろ適切な文脈で当業者によって理解されるであろうものとして捉えられるものである。
1 ジャイロスタビライザアセンブリ
2 ハウジング
3 真空チャンバ
4 フライホイール
5 フライホイールシャフト
6 上部軸受
7 下部軸受
8 潤滑システム
9 リザーバ
10 オイル回路
11 ポンプ
12 ポンプの入口
13 ハウジングのベース
14 戻りラインまたは導管
15 チャネル
16 噴射口
17 ハウジングの壁
18 ディスク状部材
19 シャフト内のチャネル
Z シャフトの回転軸またはスピン軸
V 部分真空
X ピボット軸
O オイル
L リザーバのオイルのレベル

Claims (15)

  1. 動作圧力を維持するためのチャンバを画定するハウジングと、
    前記動作圧力の下でスピン軸を中心として回転する、前記チャンバ内に取り付けられたフライホイールと、
    フライホイールシャフトであって、前記フライホールが支持され、かつ、前記スピン軸を中心とする前記フライホイールの回転のために、当該シャフトの両端領域に配置される第1および第2スピン軸受によって前記ハウジング内に取り付けられるフライホイールシャフトと、
    リザーバから前記第1および第2スピン軸受に潤滑剤を供給するように構成された前記第1および第2スピン軸受のための潤滑システムと、
    を備え、
    前記リザーバは、前記ハウジング内または前記ハウジング上に配置され、重力下で前記第1および第2スピン軸受から前記潤滑剤を回収し、
    前記第1および第2スピン軸受は、前記動作圧力を受けるように前記ハウジング内に配置される、ジャイロスタビライザアセンブリ。
  2. 前記潤滑システムは、前記潤滑剤を前記第1および第2スピン軸受に循環させるための少なくとも1つのポンプを備え、
    前記少なくとも1つのポンプは、前記リザーバ内の前記潤滑剤が前記ポンプの入口で圧力水頭を提供するように構成されている請求項1に記載のジャイロスタビライザアセンブリ。
  3. 前記ポンプが、前記リザーバにおいて潤滑剤に沈められるように配置されるか、または、前記ポンプが、前記ポンプの前記入口が前記リザーバに保持される潤滑剤のレベルよりも下に間隔を置いたレベルで前記リザーバと流体連通している状態で、前記ハウジング内もしくは前記ハウジング上に配置される請求項2に記載のジャイロスタビライザアセンブリ。
  4. 前記ポンプは、容積式ポンプである請求項2または3に記載のジャイロスタビライザアセンブリ。
  5. 前記潤滑システムが、前記第1および第2スピン軸受のそれぞれを狙って潤滑剤を供給または噴射する潤滑剤供給出口、特に噴射口を含む請求項1から4のいずれかに記載のジャイロスタビライザアセンブリ。
  6. 前記第1および第2軸受は、前記第1および第2軸受に循環された潤滑剤が、それぞれの軸受から排出され、重力下で前記リザーバに戻るように、前記ハウジング内に構成および配置される請求項1から5のいずれかに記載のジャイロスタビライザアセンブリ。
  7. 前記フライホイールシャフトは、概ね鉛直なスピン軸を中心として回転するために前記ハウジング内に概ね鉛直な向きで取り付けられ、
    前記第1および第2軸受は、それぞれ、上部スピン軸受および下部スピン軸受を含む請求項1からの6のいずれかに記載のジャイロスタビライザアセンブリ。
  8. 前記フライホイールシャフトにそれとともに回転するように堅固に取り付けられ、前記上部スピン軸受から流れ落ちる潤滑剤を受けるために前記上部スピン軸受よりも下に配置され、その潤滑剤を重力下で前記リザーバに戻すために前記チャンバを囲む前記ハウジングの内壁へと半径方向外向きに分配するディスク状部材などの部材をさらに備える請求項7に記載のジャイロスタビライザアセンブリ。
  9. 前記ハウジングの壁は、前記潤滑剤が重力下で前記リザーバに戻るときに、任意に、当該壁に設けられた冷却媒体によって、および/または、任意に、前記壁に形成されたフィン要素によって、前記潤滑剤のための熱交換器を形成する請求項1から8のいずれかに記載のジャイロスタビライザアセンブリ。
  10. 前記スピン軸を中心とする前記フライホイールの回転を駆動するためのスピンモータを備え、前記スピンモータは前記チャンバ内に取り付けられている請求項1から9のいずれかに記載のジャイロスタビライザアセンブリ。
  11. 前記スピン軸を中心とする前記フライホイールの回転を駆動するためのスピンモータを備え、前記スピンモータは前記チャンバの外側に取り付けられ、磁気シールカップリングまたはシャフト接続のいずれかにより前記ホイールシャフトに結合される請求項1から9のいずれかに記載のジャイロスタビライザアセンブリ。
  12. 前記フライホイールが取り付けられた前記チャンバが真空チャンバを形成するように、前記動作圧力は部分真空である請求項1から11のいずれかに記載のジャイロスタビライザアセンブリ。
  13. 前記潤滑剤は、動作圧力および動作温度の下で液体であり、典型的に合成オイルなどのオイルを含む請求項1から12のいずれかに記載のジャイロスタビライザアセンブリ。
  14. 少なくとも部分真空を維持するためのチャンバを画定するハウジングと、
    部分真空下でスピン軸を中心として回転する、チャンバ内に取り付けられたフライホイールと、フライホールが支持され、かつ、スピン軸を中心とするフライホイールの回転のためにハウジング内に取り付けられ、シャフトの一方の端部領域に配置された第1回転軸受およびシャフトの反対の端部領域に配置された第2回転軸受によって回転可能に支持されるフライホイールシャフトと、
    潤滑剤リザーバから前記スピン軸受に潤滑剤を供給するように構成される潤滑システムと、
    を備え、
    前記リザーバはハウジング内またはハウジング上に配置され、重力下で前記回転軸受から潤滑剤を回収し、
    前記第1および第2回転軸受は、部分真空下での動作のために、ハウジング内に配置される船舶用のジャイロスタビライザアセンブリ。
  15. 請求項1から14のいずれかに記載のジャイロスタビライザアセンブリを備える船舶、特にボートまたはモータヨット。
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