JP2023515812A - 圧力に基づいた質量流量比率制御用の方法及び装置 - Google Patents

圧力に基づいた質量流量比率制御用の方法及び装置 Download PDF

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Abstract

単一の質量流を望ましい比率の二次フローに分割するシステム及び方法である。システム及び方法は、層流要素及び2つの圧力センサを含む二次フロー用の経路を含む。流量と層流要素の上流及び下流の圧力との非線形関係は、流量との線形関係を有する上流及び下流圧力から構成された関数に変換することができる。この変換は、流体種及び流量比率コントローラ内への流量の情報が存在していない場合にも、圧力センサからの信号を使用した流量比率制御アプリケーションを許容している。

Description

関連出願
本出願は、2020年2月25日付けで出願された米国特許出願第16/800,363号の継続である。上述の特許出願の教示内容は、引用により、そのすべてが本明細書に包含される。
半導体装置の製造は、しばしば、真空チャンバなどの加工ツールへの1ダースほどに多くのガスの慎重な同期化及び正確に計測された供給を必要としている。様々なガスが製造プロセスにおいて使用されており、且つ、半導体装置が洗浄、研摩、酸化、マスキング、エッチング、ドーピング、金属化、などされる多くの別個の加工ステップが必要とされ得る。使用されるステップ、その特定のシーケンス、及び関与する材料のいずれもが、特定の装置の作成に寄与している。
相応して、ウエハ製造施設は、一般に、化学気相蒸着、プラズマ堆積、プラズマエッチング、スパッタリング、及びその他の類似のガス製造プロセスが実行されるエリアを含むように編成されている。例えば、化学気相蒸着リアクタ、真空スパッタリング装置、プラズマエッチャ、又はプラズマエンハンスト化学蒸着などの加工ツールには、様々なプロセスガスを供給しなければならない。純粋なガスを汚染されていない正確に計量された量においてツールに供給しなければならない。
通常のウエハ製造設備においては、ガスは、タンク内に保存されており、これらのタンクは、パイプ又はコンジットを介してガスボックスに接続されている。ガスボックスは、汚染されていない正確に計量された量の純粋な不活性又は反応ガスを製造設備のタンクからプロセスツールに供給している。ガスボックス又はガス計量システムは、弁、圧力レギュレータ、及びトランスデューサ、質量流量コントローラ、及び濾過装置/浄化装置などのガス計量ユニットを有する複数のガス経路を含む。それぞれのガス経路は、別個のガスのソースへの接続のためにその独自の入口を有しているが、すべてのガス経路は、プロセスツールへの接続のために単一の出口に収束している。
組み合わせられたプロセスガスを複数のプロセスチャンバ又はその他の目的地に分割することが望ましい場合がある。このようなケースにおいては、ガスボックスの単一の出口は、二次流路又はラインを通じて複数の場所に接続されている。流量比率コントローラ(FRC)は、二次フローラインにおける二次フローの相対比率を計測及び制御するように使用されており、且つ、既知の正確な値の二次流量によるプロセスチャンバへの流体の正確な供給を保証している。
既存の流量比率コントローラは、二次フローの相対比を計測及び制御するために熱流量センサを使用しており、その理由は、熱流量センサが熱センサ信号と流量及び低圧力降下特性との線形応答を有するという事実に起因している。但し、熱流量センサは、その精度が時間に伴って減少するようにするゼロドリフトの傾向を有する。これに加えて、熱流量センサが高温に曝されると、熱流量センサが損傷し、且つその精度を更に低減する特定のガス中における望ましくない化学反応が生成され得る。
単一の質量流を望ましい比率の二次フローに分割するために圧力に基づいた流量センサを使用するシステム及び方法に対するニーズが存在している。圧力に基づいた流量センサは、熱流量センサにおいて見出される問題を欠き得るが、その圧力センサ信号と流量との関係が非常に非線形であり、ひいては、流量比率制御用途において使用されるガス特性の知識を必要としている。
入口フローを二次フローに分割するシステムは、入口フローを受け取るように構成された入口チャネルを有する。また、システムは、入口に接続された二次フローラインを有する。システムのそれぞれの二次フローラインは、二次フローを二次流量で搬送するように構成された流路と、上流圧力を表す上流圧力信号を提供するように構成された上流圧力センサと、下流圧力を表す下流圧力信号を提供するように構成された下流圧力センサと、二次流量と上流圧力及び下流圧力の関数との線形応答を生成するように構成された、上流圧力センサの下流の且つ下流圧力センサの上流の流路内の、圧力降下要素と、制御信号に基づいて二次フローを制御するように構成された弁と、を含む。いくつかの実施形態において、弁は、二次フローラインの下流の圧力センサの下流の流路内に配置することができる。いくつかの実施形態において、システムは、入口フローの温度を計測するように構成された温度センサを更に含む。
また、システムは、上流圧力信号及び下流圧力信号に基づいて二次流量の比率を算出するように構成されたコントローラを含む。システムのコントローラは、算出された二次流量の比率及び二次流量の望ましい比率に基づいて制御信号を弁に送信することにより、二次流量の望ましい比率を取得するように更に構成されている。
二次フローラインの圧力降下要素は、層流要素であってよい。層流要素は、環、結束されたチューブ、波板、又は多層板の1つであってよい。また、圧力降下要素は、圧縮された層流要素であってもよい。また、二次フローラインの圧力降下要素は、ノズル又はオリフィスであってもよい。
いくつかの実施形態において、単一の圧力センサを圧力センサの下流の二次フローラインの流路内に配置された弁を有するすべての二次フローライン用の上流圧力センサとして使用することができる。
上流圧力及び下流圧力の関数は、次式であってよく、
f(Pu,Pd)=Pu-Pd
ここで、f(Pu,Pd)は、この関数であり、Puは、上流圧力であり、且つ、Pdは、下流圧力である。二次流量は、次式によって判定することができる。
Q=k*f(Pu,Pd)
ここで、Qは、二次流量であり、且つ、kは、圧力降下要素の寸法、流体特性、及び流体温度の関数である。いくつかのこのような実施形態においては、k=k(∈,d,L,mw,r,μ,T)であり、ここで、∈、d、及びLは、圧力降下要素の寸法であり、mw、r、及びμは、流体特性であり、且つ、Tは、流体温度である。
二次流量は、変数Pu、Pd、及びQを有する較正点から構成された3Dマップに基づいて判定することができるが、ここで、Qは、二次流量であり、Puは、上流圧力であり、且つ、Pdは、下流圧力である。
入口フローを望ましい比率の二次フローに分割する方法は、入口において入口フローを受け取るステップと、入口フローを入口に接続された二次フローラインに分割するステップと、を有する。方法によって利用されているそれぞれの二次フローラインは、二次フローを二次流量で搬送するように構成された流路と、上流圧力を表す上流圧力信号を提供するように構成された上流圧力センサと、下流圧力を表す下流圧力信号を提供するように構成された下流圧力センサと、二次流量と上流圧力及び下流圧力の関数との線形応答を生成するように構成された、上流圧力センサの下流の且つ下流圧力センサの上流の流路内の、圧力降下要素と、制御信号に基づいて二次フローを制御するように構成された弁と、を含む。流量比率制御用の方法は、上流圧力信号及び下流圧力信号に基づいて二次流量の比率をコントローラによって判定するステップと、算出された二次流量の比率及び二次流量の望ましい比率に基づいてコントローラによって制御信号を弁に送信することにより、二次流量の望ましい比率を取得するステップと、を更に有する。
以上の内容については、同一の参照符号が異なる図の全体を通じて同一の部分を参照している添付図面において示されている例示用の実施形態に関する以下の更に具体的な説明から明らかとなろう。図面は、必ずしも縮尺が正確ではなく、その代わりに、実施形態を例示することに重点が置かれている。
質量流量コントローラの組から単一の質量流を受け取る既存の流量比率コントローラを示す概略図である。 熱流量センサのセンサ出力と計測場所における流量との関係を示すグラフである。 層流要素を有するチャネルにおけるガスN2の上流圧力、下流圧力、及び流量の関係を示す3次元グラフである。 圧力に基づいた流量比率コントローラの例示用の一実施形態を示す概略図である。 本発明の例示用の一実施形態において圧力降下要素として使用され得るいくつかの層流要素の図である。 ガスN2及びSF6用の層流要素を有するチャネルにおける上流圧力及び下流圧力の関数と流量との関係を示すグラフの組である。 圧力センサを利用して単一の質量流を望ましい比率の二次フローに分割する方法の例示用の一実施形態を示すフローチャートである。 圧力に基づいた流量比率コントローラの第1の更なる例示用の実施形態を示す概略図である。 圧力に基づいた流量比率コントローラの第2の更なる例示用の実施形態を示す概略図である。
以下、例示用の実施形態について説明する。開示されている装置、システム、及び方法の1つの特定の使用は、汚染されていない正確に計量された量のプロセス及びパージガスを半導体加工ツール、チャンバ、及び/又はその他のシステム、装置、及び機器に供給するガス計量システムと共に使用するためのものである。この開示されている装置、システム、及び方法は、任意の上流の質量流量コントローラの性能を妨げることなしに動作するという利益を提供している。この開示されている装置、システム、及び方法は、単一の質量流が圧力センサを使用して望ましい比率の二次フローに分割されることを許容するという利益を提供している。装置、システム、及び方法は、相対的に大きな上流圧力又はフローを構成する1つ又は複数のガスの知識を必要とすることなしに、ガス又は液体の単一のフローを望ましい比率の既知の正確な相対値の複数の二次フローに分割するという利益を提供している。
図1は、比較のために示されている質量流量コントローラの組101から単一の質量流103を受け取る既存の流量比率コントローラ100を示す概略図である。質量流量コントローラの組101は、流量比率コントローラ100の入口ライン又はマニホルド104内への流体102のフローを制御している。流体は、ガスタンクなどの既存のガス保存装置から引き出されたプロセスガス及びパージガスの両方を含む混合物であってよい。図示されてはいないが、流体102は、フィルタ、浄化装置、及び圧力トランスデューサ及びコントローラなどの更なるコンポーネントによって監視及び制御することができる。質量流102は、入口104によって受け取られる入口フロー103を形成している。その他の実施形態においては、入口フローは、単一の質量流量コントローラ、ガス保存コンテナ、又はその他のソースから受け取られた単一の流体102から構成されている。入口フローは、流量Qにおいて入口104に移動している。ガス102及び質量流量コントローラ101の数は、可変であってよい。ガス102は、任意の潜在的なソース又はガス保存装置に由来し得る。個々のガス102の特性が既知である場合にも、混合物103の特性及び入口流量Qは、異なる処理レシピに起因して未知であり得る。
入口104は、二次フローライン105a,105b,…,105Nに接続されている。入口フローは、二次フローに分割されている。二次フローは、二次流量Q,Q,…,Qにおいて二次フローライン105の流路内を移動している。流量比率コントローラは、自身が動作しているシステムのニーズに応じて任意の数の二次フローライン及び二次フローを有することができる。二次フローライン105における二次流量Q,Q,…,Qの合計は、式
Figure 2023515812000002
において表現されているように、入口流量Qと等しくなければならない。
二次流量Q,Q,…,Qと入口流量Qとの比率は、次式として定義することが可能である。
=Q/Q
ここで、rは、二次フローラインiの流量比率である。二次流量Q,Q,…,Qと入口流量Qとの比率が判定可能となったら、これらを正確に制御することができる。二次フローの比率は、計測された二次流量を通知する信号を提供するそれぞれの二次フローライン105上の流量センサ106によって提供される信号に基づいて判定されている。
二次フローは、それぞれの二次フローライン105に配置された弁107によって制御することができる。コントローラは、流量センサ106によって提供される信号を受け取るように、二次フローの現時点の比率を判定するように、且つ、二次フローの望ましい比率を得るために弁107が二次フローライン105における二次フローを変更するようにする制御信号を弁107の少なくとも1つに送信するように、プログラミングされている。コントローラは、ホストコントローラから又はユーザーインターフェイスを通じて、二次流量の望ましい比率、即ち、質量流量比率設定点(rspi,i=1,2…N)を受け取るようにプログラミングすることができる。
コントローラは、流量センサ106によって提供される計測された二次フローを通知する信号を受け取るように且つ二次フローラインにおける二次フローの流量比率を算出するようにプログラミングされている。また、コントローラは、PID又はその他のフィードバック制御アルゴリズムなどのフィードバック制御アルゴリズムを使用して二次流量の算出された比率と二次流量の望ましい比率との差に基づいて制御信号を算出するようにプログラミングされている。また、コントローラは、算出された制御信号を弁107の少なくとも1つに送信するようにプログラミングされている。制御信号は、少なくとも1つの二次フローを調節するように弁107の少なくとも1つに指示している。コントローラは、制御信号を弁107の少なくとも1つに送信することにより、二次流量の実際の比率が二次流量の望ましい比率と等しくなる時点まで二次フローライン105の少なくとも1つを通じて二次流量を調節している。
入口質量流量を有する入口104において受け取られている流体又は流体の混合物に関する事前の知識が存在していない場合には、流量比率を算出するために、流量センサ106の信号とこれらが監視している二次流量との関係は、線形である必要がある。線形関数f(x)は、f(k*x)=k*f(x)及びf(x1+x2)=f(x1)+f(x2)という特性を有しており、ここで、kは、定数である。これらの特性は、流体103の特性に関する知識を伴うことなしに二次流量比率を隔離及び算出するために使用される数学的計算にとって必須である。
=f1(x1)であり、ここで、Qは、二次フローライン105aにおける二次フローの流量であり、且つ、f1(x1)が流量センサ106aによって提供される信号x1の線形関数であり、且つ、Q=f2(x2)であり、ここで、Qは、二次フローライン105bにおける二次フローの流量であり、且つ、f2(x2)が流量センサ106bの信号x2の異なる線形関数である場合には、2つの二次流量Q及びQの比率rは、以下の式として表現することができる。
r=Q/Q=f1(x1)/f2(x2)
関数f1(x1)及びf2(x2)の線形特性に起因して、上述の式は、次式として変換することが可能である。
r=f1(x1)/f2(x2)=f1(y1*x0)/f2(y2*x0)=y1*f1(x0)/y2*f2(x0)=(y1/y2)*k0
ここで、x0は、定数であり、従って、k0=f1(x0)/f2(x0)は、定数である。y1=x1/x0及びy2=x2/x0は、変換されたセンサ信号である。関数f1(x0)及びf2(x0)は、いずれも、流体特性に基づいた同一の変数を含む。関数f1(x0)は、k0を生成するために関数f2(x0)によって除算されていることから、関数f1(x0)及びf2(x0)において見出される未知の流体特性に基づいた変数は、相殺し、且つ、もはや、流量比率rを算出するために必要とはされない。従って、流量比率Q/Qは、変換されたセンサ信号y1/y2の比率と等価である。この関係は、流量センサ106によって提供される信号に基づいた二次流量の比率の判定を許容している。二次流量の比率は、入口104におけるガス又は流体103及び/又は入口流量Qに関する事前情報が存在していない場合にも判定することができる。
図1に描かれているものなどの流量比率コントローラにおいては、二次流量の比率を判定するために使用される変換の数学的制限が、流量センサ106の信号と二次フローライン105においてこれらが計測しているフローとの線形応答を有する流量センサ106の使用を必要としている。流量比率コントローラにおいて通常使用されている熱流量センサは、このような線形応答を有する。
図2は、熱流量センサのセンサ出力と計測場所における流量との関係201を示すグラフ200である。熱流量センサは、グラフ200において示されているように、計測された流量に線形関数201によって関係付けられているセンサ出力を有する。これに加えて、熱流量センサは、流量比率制御を必要とする特定の状況において有益である低圧力降下をも有する。但し、熱流量センサの使用には、欠点が存在している。具体的には、熱流量センサは、その計測において長期ドリフトがあり、これが、熱流量センサを使用する流量比率コントローラに不正確性を導入している。また、熱流量センサに対する高温は、HBr及びCl2などの特定の反応性ガス種との組合せにおいて使用された場合に望ましくない化学反応を生成し得る。この反応は、熱センサの正確性を更に減少させ得る。
圧力に基づいた質量流量計測技法及びセンサは、熱に基づいた質量流量センサに対する代替肢を提供している。圧力センサを使用する流量比率コントローラは、ゼロドリフト、腐食耐性、及び高温での性能の観点において既存の熱に基づいた流量比率コントローラよりも良好な性能を有し得る。但し、圧力に基づいた質量流量計測は、通常、圧力センサ出力と流量とに高度に非線形な関係を有する。この関係は、極めて複雑になる可能性があり、且つ、重要な変数として流体特性を含み得る。例えば、絞られていないフロー状態におけるノズルの流量(Q)は、以下の式によって判定される。
Figure 2023515812000003
ここで、C’は、吐出係数であり、Aは、ノズルの喉面積であり、Puは、ノズルの上流の圧力であり、Pdは、ノズルの下流の圧力であり、Rは、一般ガス定数であり、Tは、流体温度であり、Mは、流体分子量であり、γは、ガスの比熱比である。この且つその他の高度に非線形な関係に起因して、圧力センサからの計測を使用して流量比率を直接的に判定するためには、流体特性が必要とされている。但し、層流要素などの圧力降下要素が、フローを搬送しているチャネル内に配置されている場合には、これが、要素の上流の圧力、要素の下流の圧力、及び流量の新しい関係を生成する。
質量流量比率制御用途においては、入口フローのガス特性は、流量比率コントローラにとって既知でない場合がある。これらの特性は、限定を伴うことなしに、二次フローチャネルのそれぞれにおける絶対二次流量を判定するために必要とされるガスの比熱、ガスの分子量、及びガスの粘度を含む。また、入口質量流は、少なくとも2つの成分の未知の混合物から構成され得る。
二次流量は、以下の式によって一般的に判定することができる。
Q=f(∈,d,L,mw,r,μ,T,Pu,Pd)
ここで、Qは、二次流量であり、f()は、圧力降下要素(∈,d,L)の寸法、流体特性(mw,r,μ)、流体温度(T)、上流圧力(Pu)、及び下流圧力(Pd)の関数である。層流要素の場合には、関数f()は、次式の形態を有することが可能である。
Q=f(∈,d,L,mw,r,μ,T,Pu,Pd)=k(∈,d,L,mw,r,μ,T)*(Pu-Pd
ここで、k()は、圧力、即ち、Pu及びPd、を有していない関数である。換言すれば、流量Qに対する上流圧力及び下流圧力の影響をその他の要因から分離することができる。
図3は、層流要素を有するチャネルにおけるガスN2の上流圧力、下流圧力、及び流量の関係301を示す3次元グラフ300である。グラフ300は、チャネルQにおける要素の上流の圧力Pu、要素の下流の圧力Pd、及び流量の関係301を表示しており、且つ、特定のデータポイント302を含む。Q、Pu、及びPdの関係301は、依然として高度に非線形である。
Q=k(∈,d,L,mw,r,μ,T)*(Pu-Pd
ここで、k(∈,d,L,mw,r,μ,T)は、層流要素(∈,d,L)の形状大きさ、流体特性(mw,r,μ)、及びガス温度Tに依存した関数である。関数k(∈,d,L,mw,r,μ,T)の場合に、∈は、それが多孔性媒体である場合には、層流要素の空隙率であり、dは、環バイパスの又は結束されたチューブの層流要素の内径であり、且つ、Lは、層流要素の長さである。但し、k()の変数のすべては、流量比率コントローラの二次フローラインに跨って一定に維持することが可能であり、従って、k()は、ガス温度が固定されていると仮定することにより、数学的定数として取り扱うことができる。k()が定数である場合には、層流要素を有するチャネルにおける流量は、要素の上流の圧力の二乗と要素の下流の圧力の二乗との差に線形で関係付けられている。以下の例示用のベクトル変換シーケンスを使用することにより、流量Qに線形で関係付けられている2つの圧力Pu及びPdからベクトル変数を導出することができる。2つのベクトルは、次式のように定義することが可能である。
(1)変更された圧力ベクトル
Figure 2023515812000004
Figure 2023515812000005
これは、上流圧力及び下流圧力のスカラー変数を有する列ベクトルであり、ここで、[ ]’は、ベクトル転置演算子である。そして、
(2)変換ベクトル
Figure 2023515812000006
Figure 2023515812000007
これは、スカラー定数関数k(∈,d,L,mw,r,μ,T)の行ベクトルである。Q、Pu、及びPdの関係は、上述の2つのベクトルを使用して次式として書き換えることが可能である。
Q=k(∈,d,L,mw,r,μ,T)*(Pu-Pd
Q=[k(∈,d,L,mw,r,μ,T),-k(∈,d,L,mw,r,μ,T)]・[Pu,Pd]’
Figure 2023515812000008
ここで、・は、行列/ベクトル用のドット積演算子である。書き換えられた流量Qは、二次フローチャネルのそれぞれの上流圧力Pu及び下流圧力Pdから導出された変更済みの圧力ベクトル
Figure 2023515812000009
との線形関係を有する。換言すれば、圧力に基づいた流量比率コントローラにおける圧力降下要素としての層流要素の使用は、流量Qと変更済みの圧力ベクトル変数
Figure 2023515812000010
との線形応答を提供している。これは、未知の入口流体の質量流量比率制御を許容している。
図4は、圧力に基づいた流量比率コントローラ400の例示用の一実施形態を示す概略図である。図4の流量比率コントローラ400は、マルチチャネルガス供給の一部であることが可能であり、且つ、例えば、ガス供給装置(例えば、ガスタンク)からのいくつかのプロセスガス及びパージガスを含む個別のガス又は複数のガスの混合物を選択的に受け取っている。流量比率コントローラ400は、それぞれの二次フローライン405を通じた二次フローの比率を判定し且つ正確に制御するために圧力センサ406,408から圧力信号を受け取るように構成されている。流量比率コントローラ400は、温度センサ411からガス温度信号を取得するように構成することができる。温度センサ411は、入口フローの温度を表すガス温度信号を提供するように構成されている。代替の実施形態において、温度センサ411は、二次フローライン405のそれぞれに配置することができると共に、二次フローの温度を表すガス温度信号を提供することができる。1つ又は複数の提供される温度信号は、流量比率コントローラ400の較正プロセスにおいてk(∈,d,L,mw,r,μ,T)を正規化するために使用することができる。
流量比率コントローラ400及び関連する方法は、相対的に高い上流圧力を必要とすることなしに且つガス特性の知識を必要とすることなしに、ガス又は液体の単一の質量流を既知の正確な相対値の且つ二次流量の望ましい比率を有する複数の二次フローに分割するという利益を提供している。圧力センサ406,408は、それぞれ、圧力降下要素409の上流において計測された圧力及び下流の圧力を表す信号を生成している。
入口404は、二次フローライン405a,405b,…,405Nに接続されている。流体403の入口フローは、二次フローライン405の経路において流量Q,Q,…,Qで移動する二次フローに分割されている。入口404における入口フローの入口流量Qは、二次フローライン405における二次流量Q,Q,…,Qの合計に等しく、
Figure 2023515812000011
である。流量比率コントローラは、自身が動作しているシステムのニーズに応じて、任意の数の二次フローライン405を有することができる。二次フローラインの出口は、それぞれ、唯一のプロセスツール内の処理チャンバ又は2つ以上のプロセスツール内の場所などの等しい数の場所に接続することができる。二次フローラインの出口は、システムによって必要とされている任意の装置又は目的地に接続することができる。
それぞれの二次フローライン405a,405b,…,405Nは、その経路において、圧力降下要素409a,409b,…,409Nと、圧力降下要素409の上流に配置された上流圧力センサ406a,406b,…,406Nと、圧力降下要素409の下流に配置された下流圧力センサ408a,408b,…,408Nと、を含む。上流圧力センサ406は、圧力降下要素の上流の圧力に対応する且つそれぞれの二次フローライン405の変数Puiの入力として使用され得る信号を生成している。下流圧力センサ408は、圧力降下要素の下流の圧力に対応する且つそれぞれの二次フローライン405の変数Pdiの入力として使用され得る信号を生成している。従って、二次フローライン405における二次流量Q,Q,…,Qは、圧力信号(Pui-Pdi)又はベクトル
Figure 2023515812000012
の関数に次式として線形で関係付けられている。
Qi=ki(∈i,di,Li,mw,r,μ,T)・(Pui-Pdi)、又は、
Figure 2023515812000013
これらの線形関係は、二次フローライン405における二次流量Q,Q,…,Qと入口流量との比率、即ち、r=Q/Q、が圧力センサ406i及び408iによって提供される信号を使用して判定されることを許容している。これは、入口404における流体403、流体403の特性、及び流体403の絶対真流量Qに関する事前の情報なしでも可能である。流体403は、いくつかの成分流体の混合物であってよく、且つ、成分流体は、既知又は未知であってよい。
コントローラ410は、メモリ及びプロセッサを有するマイクロプロセッサなどのコンピュータであってよい。或いは、この代わりに、コントローラ410は、数学的プロセスを実行する能力を有する任意の類似の装置であってもよい。コントローラ410は、上流圧力センサ406及び下流圧力センサ408によって提供される信号を受け取るようにプログラミングされている。コントローラ410は、それぞれの二次フローライン405について変換済みのセンサ応答ベクトル
Figure 2023515812000014
を導出するために上流圧力センサ406及び下流圧力センサ408からの信号を使用するように更にプログラミングされている。変換済みのセンサ応答ベクトル
Figure 2023515812000015
は、その二次フローラインにおける二次フローの流量Q,Q,…,Qとの線形関係を有する。コントローラ410は、二次フローライン405の二次流量Q,Q,…,Qの比率を判定するために変換済みのセンサ応答ベクトル
Figure 2023515812000016
を使用するように構成されている。二次流量の比率は、すべての二次フローライン405a,405b,…,405Nの二次流量Q,Q,…,Qと入口流量Qとから判定することが可能であり、ここで、次式のとおりである。
Figure 2023515812000017
それぞれの二次フローライン405は、自身が配置されている二次フローライン405における二次流量Q,Q,…,Qを制御するように構成された弁407を含む。弁407は、圧力流量センサ406及び408の上流又は下流に配置することができる。コントローラ410は、二次フローのターゲット比率又は望ましい比率を取得するために、弁407を制御するための制御信号を送信するように構成することができる。コントローラ410は、圧力センサ406及び408からの圧力信号に基づいて二次流量Q,Q,…,Qの現時点の比率を判定するように構成することができる。コントローラ410は、この後に、制御信号を弁407の少なくとも1つに送信することができると共に、制御信号に応答して、弁407の少なくとも1つがその二次フローライン405の二次フローを変更することになる。コントローラ410は、制御信号を弁407の少なくとも1つに送信することにより、二次流量の比率が望ましい比率と等しくなる時点まで少なくとも1つの二次フローライン405の二次フローを調節している。
コントローラ410は、二次流量の望ましい比率又は流量比率設定点を受け取るように構成することができる。コントローラ410は、現時点の二次流量Q,Q,…,Q、二次流量の現時点の比率、二次流量のターゲット比率、即ち、質量流量比率設定点(rspi,i=1,2,…,N)、二次流量のターゲット比率を生成することになる二次流量Q,Q,…,Q、及び二次流量のターゲット比率を誘発することになる弁407の少なくとも1つに送信される制御信号を判定するために、二次流量Q,Q,…,Qと圧力流量センサ406及び408からの信号との開示されている数学的関係の任意のものを使用することができる。コントローラ410は、二次フローチャネルのそれぞれにおける流量比率を望ましい流量比率設定点に調節するために、二次流量の算出された比率s及び二次フローの望ましい比率に基づいて二次フローチャネルにおけるそれぞれの弁に制御信号を算出し且つ送信するフィードバック制御モジュールを含むことができる。また、コントローラ410は、入口流量Qを算出するように構成することもできる。
流量比率コントローラ400は、流量、ひいては、流量比率を計測するために2つの圧力センサ406及び408を使用していることから、既存の熱質量流量比率コントローラとの比較において、いくつかの利点を有する。第1に、二次流量と圧力センサ406及び408の変換済みの信号との線形の関係を利用して圧力に基づいて質量流量比率制御を実行する能力を提供している。第2に、圧力に基づいた流量センサは、従来技術の熱に基づいた流量センサよりも安定している。また、圧力に基づいた流量センサは、熱に基づいた流量センサよりも大きな腐食耐性を有する。更には、圧力に基づいた流量センサは、熱に基づいた流量センサよりも高温適用において優れている。
一実施形態において、圧力降下要素409は、層流要素である。二次流量Qに対する線形関係を有する上流圧力及び/又は下流圧力から構成された(Pu-Pd)と等価な関数が存在している限り、層流要素以外のその他の圧力降下要素409を流量比率コントローラ400において使用することができる。例示用の一代替肢は、二次流量がノズルの上流の圧力に直接的に線形で関係付けられている臨界ノズル/オリフィスである。但し、臨界ノズルによって誘発され得る大きな圧力降下は、流量比率コントローラのいくつかの用途においては懸念となり得る。圧力降下要素409としての層流要素の使用の利益の1つは、臨界ノズル/オリフィスとの比較において小さな圧力降下を有するという点にある。
図8A及び図8Bは、圧力に基づいた流量比率コントローラ800の2つの更なる例示用の実施形態を示す概略図である。図8Aにおいては、流量比率コントローラ800Aは、二次フローチャネル805i(i=a,b,…,N)のそれぞれに、いずれもフロー制御弁807iの上流である上流圧力センサ806i、下流圧力センサ808i、及び圧力降下要素809iを有する。すべての上流圧力センサ806iは、入口804に連通して接続されていることから、計測値間の圧力差は、非常に小さいものとなり得る。従って、上流圧力センサ806iの数を低減することが可能であり、この結果、流量比率コントローラ800の費用が節約される。例えば、図8Bの流量比率コントローラ800Bは、すべての二次フローチャネル805iの上流圧力計測を提供する唯一の上流圧力センサ806を有する。上流圧力センサ806の数は、流量比率コントローラ800におけるこれらの二次フローチャネル805間の上流圧力の差に応じて1~Nの範囲で変更することができる。両方の流量比率コントローラ800A及び800Bは、温度センサ811からガス温度信号を取得するように構成することができる。
図5は、本発明の一実施形態における圧力降下要素として使用され得るいくつかの層流要素の図である。いくつかの異なるタイプの層流要素を圧力降下要素として使用することができる。層流要素の潜在的なタイプは、波形層流要素501、結束チューブ層流要素502、及び環層流要素503を含む。その他の層流要素は、焼結多孔性金属フィルタ又はその他の多孔性媒体などの平行板層流要素及び圧縮された層流要素を含む。層流要素は、優れた一貫性を伴って正確に設計されている。また、層流要素は、低い圧力範囲においても、流量、上流圧力、及び下流圧力の関係を保持している。それぞれの層流要素は、フローが要素の内部を通じて移動するように強制する外郭ケース500a、500b、500cを含む。それぞれの層流要素の内部は、要素を通じて移動する流体中において層流を誘発する1つ又は複数の障害物を含む。波形層流要素501の場合に、その内部は、隆起した又は凹入した層状金属プレート504によって充填されている。結束チューブ層流要素502の場合には、その内部は、その長さがフロー方向に対して平行であるチューブ505によって充填されている。環層流要素503の場合には、その内部は、外郭ケース500cと中央円筒体506との間にリング形状のギャップ507を生成していて、長さがフロー方向に対して平行である中実円筒体506を含む。二次フローラインにおいて層流を誘発する能力を有する限り、限定を伴うことなしに図5に示されているものを含む層流要素の任意の変形及び構造を本発明によって利用することができる。
図6は、ガスN2及びSF6用の層流要素を有するチャネルにおける上流圧力及び下流圧力の関数と流量との関係を示すグラフの組である。図6の生成に使用されたデータを収集するために、環層流要素600をチャネルにおいて圧力降下要素として使用しており、環層流要素600の上流及び下流には、圧力センサが配置されていた。チャネルにおける流体のフローを質量流量コントローラを使用して制御した。グラフ601は、流体がN2ガスであった際のチャネルにおける流量と環層流要素600(Pu)の上流において計測された圧力及び環層流要素600(Pd)の下流において計測された圧力の関数(Pu-Pd)との関係603を示している。ポイント605は、関係603を導出するために使用された実験データポイントである。グラフ602は、流体がSF6ガスであった際のチャネルにおける流量と環層流要素600の上流において計測された圧力(Pu)及び環層流要素600の下流において計測された圧力(Pd)の関数(Pu-Pd)との関係604を示している。ポイント606は、関係604を導出するために使用された実験データポイントである。両方のグラフ601及び602から、関数(Pu-Pd)は、チャネルにおける流量との線形関係を有することが明らかである。この線形関係に起因して、流量比率コントローラは、未知のガス又はガス混合物から構成された未知の流体の二次フローの比率を判定及び制御するために、環層流要素600の上流において計測された圧力(Pu)及び環層流要素600の下流において計測された圧力(Pd)に対応する信号を使用することができる。強い線形関係603及び604は、図4に示されているように流量比率制御において環層流要素600などの圧力降下要素を使用した際に正確な流量比率計測及び制御を許容している。
いくつかの実施形態においては、それぞれの二次フローチャネルは、流量比率制御用途のための流量計測を提供するために較正する必要がある。次の流量計算式のためのi番目の二次フローチャネル(i=1,2,…,N)におけるk(∈,d,L,mw,r,μ,T)の係数を判定するために、N2などの較正ガスを使用することができる。
Qi=ki(∈i,di,Li,mw,r,μ,T)・(Pui-Pdi)、又は、
Figure 2023515812000018
較正プロセスにおいては、(Pui,Pdi,Qi)の複数の較正点を動作範囲全体について収集することができる。これに加えて、入口フロー及び/又は二次フローのTを判定するために、温度センサを使用することができる。k(∈,d,L,mw,r,μ,T)の係数を判定するために較正点を使用することができる。
代替フロー計算方法は、較正の際にそれぞれの二次フローチャネルについて図3に示されているように変数Pui、Pdi、Qiの3Dマップを構築するステップを伴っている。流量比率コントローラ410,810は、i番目のフローチャネルについて計測された上流圧力Pui及び下流圧力Pdiに基づいて流量Qiを判定するためにルックアップテーブルとして3Dマップを使用することができる。入口ガスが未知のガスである場合には、流量比率コントローラ400,800は、入口ガスを較正ガス(例えば、N2)として取り扱うことが可能であり、且つ、較正ガスとしての二次流量Qiと、次いで、対応する流量比率rと、を算出するために、較正済みの係数ki(∈i,di,Li,mw,r,μ,T)又は(Pui,Pdi,Qi)の3Dマップを使用することができる。それぞれの二次フローラインにおける流量Qiは、変更済みの圧力ベクトル
Figure 2023515812000019
との線形関係を有していることから、対応する流量比率rは、算出された流量Qiが実際のガスではなく較正ガスに基づいている場合にも正確である。
図7は、入口フローを圧力センサを利用して望ましい比率の二次フローに分割する方法の例示用の一実施形態を示すフローチャート700である。フローチャート700において示されている方法は、図4、図8A、及び図8Bによって示されている方式で構成された圧力降下要素、弁、圧力センサ、コントローラ、及びその他の要素を有する流量比率コントローラを使用して実行することができる。第1ステップ701は、入口フローを入口チャネルにおいて受け取るというものである。入口における入口フロー、流体特性、及び流量を有する流体は、未知であってよい。次のステップ702において、入口フローが二次フローに分割されている。二次フローは、入口に接続された二次フローラインの経路によって搬送されている。二次フローは、二次フローラインにおいて二次流量で移動している。それぞれの二次フローラインについて、以下のステップ703及び704が実行されており、ステップ703において、第1圧力センサが、二次フローラインにおいて圧力降下要素の上流で圧力を計測することになり、且つ、ステップ704において、第2圧力センサが、二次フローラインにおいて圧力降下要素の下流で圧力を計測することになる。
次のステップ705は、コントローラによって実行されており、コントローラは、流量及び二次流量の比率を判定するために圧力降下要素の上流及び下流において計測された圧力を使用している。これは、二次フローラインチャネルにおける層流要素に起因して可能であり、二次流量は、上流及び下流圧力の関数に、具体的には、一実施形態においては(Pu-Pd)に、線形で関係付けられている。最後のステップ706において、コントローラは、二次フローラインにおける二次流量の少なくとも1つを制御して二次流量の規定された又は望ましい比率を取得するために、制御信号を算出し且つ二次フローラインに配置された弁の少なくとも1つに送信している。コントローラは、ステップ706を完了させるためにフィードバック制御アルゴリズムを使用することができる。制御信号が弁の少なくとも1つを制御する方式は、二次流量の判定された比率及び二次流量の望ましい比率に依存している。フローチャート700において示されている方法は、流量比率コントローラの動作の際に連続的に実行することができると共に、高度な正確性を有する二次流量の望ましい比率のシーケンスを実現するために使用することができる。
以上、例示用の実施形態について具体的に図示及び記述したが、当業者は、添付の請求項によって包含される実施形態の範囲を逸脱することなしに、これらにおいて形態及び詳細の様々な変更が実施され得ることを理解するであろう。

Claims (23)

  1. 単一の質量流を二次フローに分割するシステムであって、
    入口フローを受け取るように構成された入口と、
    前記入口に接続された二次フローラインであって、それぞれの二次フローラインは、
    二次フローを二次流量で搬送するように構成された流路、
    上流圧力を表す上流圧力信号を提供するように構成された上流圧力センサ、
    下流圧力を表す下流圧力信号を提供するように構成された下流圧力センサ、
    前記二次流量と前記上流圧力及び前記下流圧力の関数との線形応答を生成するように構成された、前記上流圧力センサの下流の且つ前記下流圧力センサの上流の前記流路内の、圧力降下要素、及び、
    制御信号に基づいて前記二次流量を制御するように構成された弁、
    を含む二次フローラインと、
    前記上流圧力信号及び前記下流圧力信号に基づいて二次フローの比率を算出するように構成され、且つ、前記算出された比率及び二次流量の望ましい比率に基づいて前記制御信号を前記弁に送信することによって前記二次流量の望ましい比率を取得するように更に構成されたコントローラと、
    を有するシステム。
  2. 前記圧力降下要素は、層流要素である請求項1に記載のシステム。
  3. 前記圧力降下要素は、圧縮された層流要素である請求項1に記載のシステム。
  4. 前記層流要素は、環、結束されたチューブ、波板、又は多層板の1つである請求項2に記載のシステム。
  5. 前記圧力降下要素は、フローノズル又はオリフィスである請求項1に記載のシステム。
  6. 前記入口フローの温度を計測するように構成された温度センサを更に有する請求項1に記載のシステム。
  7. 前記弁は、前記上流圧力センサの上流の前記二次フローラインの前記流路内に配置されている請求項1に記載のシステム。
  8. 前記弁は、前記圧力センサの下流の前記二次フローラインの前記流路内に配置されている請求項1に記載のシステム。
  9. 単一の圧力センサがすべての二次フローライン用の前記上流圧力センサとして使用されている請求項8に記載のシステム。
  10. 前記上流圧力及び前記下流圧力の前記関数は、次式のとおりであり
    f(Pu,Pd)=Pu-Pd
    ここで、f(Pu,Pd)は、前記関数であり、Puは、前記上流圧力であり、且つ、Pdは、前記下流圧力である請求項1に記載のシステム。
  11. 前記二次流量は、次式によって算出することが可能であり、
    Q=k*f(Pu,Pd)
    ここで、Qは、前記二次流量であり、f(Pu,Pd)は、前記上流圧力及び前記下流圧力の前記関数であり、且つ、kは、前記圧力降下要素の寸法、流体特性、及び流体温度の関数である請求項1に記載のシステム。
  12. k=k(∈,d,L,mw,r,μ,T)であり、ここで、∈、d、及びLは、前記圧力降下要素の寸法であり、mw、r、及びμは、前記流体特性であり、且つ、Tは、前記流体の温度である請求項11に記載のシステム。
  13. 前記二次流量は、変数Pu、Pd、及びQを有する較正点から構成された3Dマップに基づいて判定することが可能であり、ここで、Qは、前記二次流量であり、Puは、前記上流圧力であり、且つ、Pdは、前記下流圧力である請求項1に記載のシステム。
  14. 単一の質量流を望ましい比率の二次フローに分割する方法であって、
    入口において入口フローを受け取るステップと、
    前記入口フローを前記入口に接続された二次フローラインに分割するステップであって、それぞれの二次フローラインは、
    二次フローを二次流量で搬送するように構成された流路、
    上流圧力を表す上流圧力信号を提供するように構成された上流圧力センサ、
    下流圧力を表す下流圧力信号を提供するように構成された下流圧力センサ、
    前記二次流量と前記上流圧力及び前記下流圧力の関数との線形応答を生成するように構成された、前記上流圧力センサの下流の且つ前記下流圧力センサの上流の前記流路内の、圧力降下要素、及び、
    制御信号に基づいて前記二次流量を制御するように構成された弁、
    を含む、ステップと、
    コントローラにより、前記上流圧力信号、前記下流圧力信号に基づいて二次流量の比率を算出するステップと、
    前記コントローラにより、前記算出された比率及び二次流量の望ましい比率に基づいて前記制御信号を前記弁に送信することによって前記二次流量の望ましい比率を取得するステップと、
    を有する方法。
  15. 前記圧力降下要素は、層流要素である請求項14に記載の方法。
  16. 前記圧力降下要素は、圧縮された層流要素である請求項14に記載の方法。
  17. 前記層流要素は、環、結束されたチューブ、波板、又は多層板の1つである請求項15に記載の方法。
  18. 温度センサを使用して前記入口フローの温度を計測するステップを更に有する請求項14に記載の方法。
  19. 単一の圧力センサがすべての二次フローライン用の前記上流圧力センサとして使用されている請求項14に記載の方法。
  20. 前記上流圧力及び前記下流圧力の前記関数は、次式のとおりであり、
    f(Pu,Pd)=Pu-Pd
    f(Pu,Pd)は、前記関数であり、Puは、前記上流圧力であり、且つ、Pdは、前記下流圧力である請求項14に記載の方法。
  21. 前記二次流量は、次式によって判定することが可能であり、
    Q=k*f(Pu,Pd)
    ここで、Qは、前記二次流量であり、f(Pu,Pd)は、前記上流圧力及び前記下流圧力の前記関数であり、且つ、kは、前記圧力降下要素の寸法、流体特性、及び流体温度の関数である請求項14に記載の方法。
  22. k=k(∈,d,L,mw,r,μ,T)であり、ここで、∈、d、及びLは、前記圧力降下要素の寸法であり、mw、r、及びμは、前記流体特性であり、且つ、Tは、前記流体の温度である請求項21に記載の方法。
  23. 変数Pu、Pd、及びQを有する較正点から構成された3Dマップを生成するステップを更に有し、ここで、Qは、前記二次流量であり、Puは、前記上流圧力であり、且つ、Pdは、前記下流圧力であって、且つ、前記コントローラは、前記3Dマップに基づいて判定され得る前記二次流量を判定する請求項14に記載の方法。
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