JP2023515396A - 気管気管支空気刺激装置を制御するためのシステムおよび方法 - Google Patents

気管気管支空気刺激装置を制御するためのシステムおよび方法 Download PDF

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Abstract

対象に接続することを目的とした気管気管支空気刺激装置(10)のための自動制御システムであって、刺激装置(10)は、対象の弛緩呼息の間に、各パルスが圧力ユニット(13)の出力に対応している陰圧パルスのセットを発生するように構成された圧力ユニット(13)と、圧力ユニット(13)を対象の呼吸器系に接続するように構成された接続組立体(11、12)とを備え、制御システムは、各パルスが圧力ユニット(13)によって発生された後に、前記パルスに対応する対象の呼吸器系に印加される内部負圧(P)を測定するように構成された圧力センサ(15)と、測定された内部負圧(P)の絶対値を所定の閾値(S)とリアルタイムで比較し、比較結果に基づいて、更新された出力値に対応するその後の内部負圧(P)の絶対値が閾値(S)の絶対値未満になるように圧力ユニット(13)に適用される更新された出力値を決定するように構成された計算モジュール(32)と、次のパルスの発生前に更新された出力値を圧力ユニット(13)に適用するように構成された制御モジュール(33)と、を備えるシステム。【選択図】図1

Description

本発明は、特に呼吸器疾患を有する対象のための気管気管支空気刺激装置の分野に関する。より詳細には本発明は、対象に接続することを目的とした気管気管支空気刺激装置のための自動制御システム、および気管気管支空気刺激装置を制御するための方法に関する。本発明は限定されるものではないが、有能な操作者または医師によって定期的に支援されない対象にとって特に有利であると分かった。
健康な個人の場合、肺は数ミリメートルの厚さの非常に流動的な標準粘度を有する粘液と呼ばれる「膜」で覆われている。この粘液の機能は、肺細胞を肺によって吸い込まれた空気と直接接触させないようにすることによりそれらを守ることである。この粘液の再生は、気管支の表面に位置している運動性線毛によって確実になされる。これらの線毛は気道の近位部分に向かって拍動し(その動きは振動性と言われる)、このようにして、粘液の凝固相に捉えられた、繊毛層の上を滑る吸い込まれた粒子を排除する。粘液線毛クリアランス(すなわち、所与の物質を流体から除去する組織、器官または生物の能力)として知られているそのような運動力学は、気管において約5mm/分の速度で行われ、およそ20分ごとの粘液層の再生を保証する。この粘液線毛クリアランスは粘液が咽頭に向かって排除されるのを可能にし、そこで粘液は咳と共に吐き出されるか飲み込まれる。
異なる病状により、粘液の蓄積を特徴とする閉塞性呼吸器疾患または閉塞性肺症候群が生じる。粘液のそのような蓄積の結果として、特に気管支樹における流速の制限および空気抵抗の上昇が生じ、これらは潜在的に深刻な感染の発生に寄与する。閉塞性呼吸器疾患は、ほとんどの場合に気管支、肺または胸膜疾患の結果として生じる気管支拡張症(BDとしても知られている)に対応する慢性疾患に起因し得る。
気管支拡張症は、局所性またはびまん性であり得、小中規模の気管支の拡張を特徴とし、過剰感染を反映する豊富な粘液膿性喀痰を伴うことが多い。気管支拡張症の考えられ得る原因は複数あり、嚢胞性線維症、COPD(例えば肺気腫または慢性気管支炎)、例えば深刻な幼児期感染(例えば喘息もしくは細気管支炎)、線毛機能不全、気管支狭窄、肺結核の結果、または先天性もしくは後天性Ig欠損症(A、GまたはM)が挙げられる。
粘液の循環および排出を促進するために、これまでに異なる解決法が使用されてきた。例えば粘液溶解薬および粘液調整剤の使用は周知である。しかしながら、そのような解決法は単に部分的なものであり、過剰感染を回避するのを可能にするものにすぎない。従って、それらは理学療法セッションにより補完されることが多いが、それは対象にとって外傷性となる場合があり、粘液の粘性や弾性が高すぎる場合に効率が制限される場合もある。
対象の気管気管支の空気を刺激するように構成された刺激装置を用いた他の解決法も存在する。そのような刺激装置は、陽圧パルスまたは陰圧パルスのいずれか(陰圧パルスは「負圧」としても知られている)の圧力パルスを発生するように構成された圧力ユニット、および圧力ユニットを対象の呼吸器系に接続するように構成された、好ましくは対象の口に挿入される先端が付いた、チューブなどの接続手段を備える。本発明の枠組みの中では「対象の呼吸器系」という表現は、咽頭、喉頭および気管支などの管を含む対象の気道、ならびに肺それ自体を差す。
そのような刺激装置の動作は、吸息段階の間に陽圧パルスの送達および呼息段階の間に陰圧パルスの送達を伴う。その目的は、粘液を気管支の壁から分離させるために、呼息段階の間に対象の咳を刺激することにある。しかしそのようなプロセスは、第一に、咳をすることは、特に粘液が十分に弾性でない場合に対象に身体的不快感を引き起こす場合があるという理由、および第二に、パルスの振幅が対象の健康に対して深刻な結果を有し得る肺虚脱を引き起こす可能性があるという理由により、実施するのが難しい。
より最近では、周囲圧力に戻る(すなわち対象が自身の口から前記接続手段を取り出した後に吸息する)段階と交互に、弛緩呼息段階の間に負圧を印加することにより、そのような刺激装置の使用を調整することが提案されている。本発明の範囲内では「弛緩呼息」とは、前記陰圧パルスを介して刺激装置によってサポートされる呼息を指す。そのようなプロセスは、有利には咳および肺虚脱を回避するのを可能にする。しかし粘液除去の効率に関して得られる結果はまだ最適なものではない。実際に咳は回避されるが、刺激装置の動作は、各弛緩呼息の間、対象の呼吸器系に印加される負圧の連続的な上昇を意味する。この上昇は患者に不快感を引き起こす可能性が高く、従って肺を最適に空にするのを妨げる。結果として遠位気道に到達することができず、付随する粘液を除去することができない。
本発明の目的は、対象の負圧への寛容性を考慮しながら(すなわち、咳を回避しながら)、可能な限り対象の肺を空にして刺激の効率を高める(すなわち、より大きい許容可能な負圧を印加する)ように、気管気管支空気刺激装置を用いて行われる、弛緩呼息の間に対象の呼息時間を最大化することを可能にするシステムおよび方法を提供することにより、先行技術の解決法の制限の全てまたはいくつかを克服することにある。刺激は負圧のリアルタイム制御により向上させる。
この目的のために、第1の態様によれば、本発明の主題は、対象に接続することを目的とした気管気管支空気刺激装置のための自動制御システムであって、当該刺激装置は、対象の弛緩呼息の間に各パルスが圧力ユニットの出力に対応している陰圧パルスのセットを発生するように構成された圧力ユニット、および圧力ユニットを対象の呼吸器系に接続するように構成された接続組立体を備え、本制御システムは、
・各パルスが圧力ユニットによって発生された後に、前記パルスに対応する対象の呼吸器系に印加される内部負圧を測定するように構成された圧力センサと、
・測定された内部負圧の絶対値を所定の閾値とリアルタイムで比較し、その比較結果に基づいて、更新された出力値に対応するその後の内部負圧の絶対値が閾値の絶対値未満になるように、圧力ユニットに適用される更新された出力値を決定するように構成された計算モジュールと、
・次のパルスの発生前に更新された出力値を圧力ユニットに適用するように構成された制御モジュールと、
を備えるシステムである。
「対象の呼吸器系」とは、咽頭、喉頭および気管支などの管を含む対象の気道のセットならびに肺それ自体を指す。
「弛緩呼息」とは、対象の肺からの空気の排出が前記パルスのみを用いて行われること、すなわち対象が自分自身の意思によって呼息していないことを指す。さらに「出力」とは、各陰圧パルスのために排出される空気の体積を表す量を指す。従ってそのような出力が増加/減少する場合、それは、負圧のための出力の増加/減少により排出される空気体積が増加/減少する状況に対応している。ここでは負圧が上昇すればそれは負圧の絶対値が増加すること、言い換えると、負圧が上昇した場合により低い圧力が対象に印加されることを意味する。
「内部負圧」とは、実際に対象によって感じられる圧力、すなわち対象の気道の入口における口内の圧力を指す。典型的には内部負圧の値は、当該装置の動作において-10ミリバール~-100ミリバールの範囲にある。内部負圧は、制御出力値により圧力ユニットによって発生される期待される陰圧パルスとは異なってもよい。実際には圧力ユニットの所与の出力値は、典型的には全出力値で-300ミリバールから最小出力値で0ミリバールまでの範囲の、理論上の陰圧を発生させるが、実際の陰圧は様々な特徴、特に管、呼息の段階および実際の対象の解剖学的構造によって影響を受ける。内部負圧は自動制御システムのための重要なパラメータである。
「リアルタイム」とは、(現在の陰圧パルスの間に)測定された内部負圧の絶対値と閾値との比較が、次の陰圧パルスのために圧力ユニットに送られる指令を修正するのに十分な程に迅速であることを意味する。12Hzの陰圧周波数では、比較は計算モジュールによって80ms未満で行わなければならない。6Hzの陰圧周波数では、比較は計算モジュールによって160ms未満で行わなければならない。内部負圧は、圧力ユニットの比較および制御のために100Hzのサンプリングレートで測定してもよい。
従って本システムは第一に、圧力ユニットによって印加される陰圧とは異なってもよい、対象によって感じられる実際の負圧が得られる前記内部負圧のリアルタイムでの測定に基づいている。計算モジュールはこの測定された内部負圧を使用してそれを閾値と比較し、次いで確実に次の陰圧パルスが閾値未満のままであるように出力値を決定する。
このようにして、パルスに関連づけられた内部負圧が閾値を超えている場合、この超過は少なくとも次のパルスには続かない。言い換えるとこれは、例えばその対象が咳をする必要性を感じたという理由で弛緩呼息が対象によって時期尚早に停止されないように、内部負圧が閾値を超えてあまりに長い間にわたって維持されるのを防止する。最終的に弛緩呼息は、対象が自身の肺に含まれている空気を完全に空にするような十分に長い期間にわたって行われ、これは弛緩呼息の間に粘液の排出を促進する。
さらに、閾値を超えない限り、そのようなシステムは内部負圧が低すぎるレベルであまりに長い間にわたって維持されるのを防止する。言い換えると、それは少な過ぎる体積の空気が対象の肺から除去されるのを防止し、このようにして弛緩呼息の間に粘液排出の効率を高める。
最後に、この自動制御システムを用いた場合、対象に印加される負圧は、弛緩呼息全体の間に、対象が咳をし始める閾値未満の許容値を決して超えない。
特定の実施形態では、本システムは、単独でまたは任意の技術的に可能な組み合わせに従って選択される以下の特徴のうちの1つ以上をさらに含んでいてもよい。
一実施形態によれば、本システムは、対象の弛緩呼息中であって各パルスが圧力ユニットによって発生された後に、前記パルスに関連づけられた測定された内部負圧の値を取得するように構成された取得モジュールをさらに備える。
一実施形態によれば、計算モジュールは、測定された内部負圧の絶対値が閾値の絶対値を超えているか否かを決定し、超えている場合に、圧力ユニットに適用される減少された出力値を決定するように構成されている。従ってこの比較により、閾値を超えていることを検出するのを可能にし、その結果これにより計算モジュールが当該刺激装置の動作を最適化するために適当な出力値を生成するのを保証する。
一実施形態によれば、計算モジュールは、前記減少された出力値に対応するその後の内部負圧の絶対値を、最後に測定された内部負圧と比較して10mbar~60mbarの値で減少させるように、測定された内部負圧の絶対値と閾値の絶対値との差の関数として減少された出力値を決定するように構成されている。そのような範囲の選択は有利には、対象がどんな呼吸器の不快感も感じず、従って当該刺激装置を使用し続けることができるように、内部負圧を十分に減少させる。言い換えると、対象は口から先端を取り出す必要性を感じないため、肺が空にされ続け、それにより肺からの空気の排出が高められる。またそのような特定の範囲を標的にすることで、当該刺激装置の動作を細かく制御するのを可能にする。
一実施形態によれば、減少された出力値は所定の出力値のセットの中から決定される。そのような構成により、減少された出力値を予めプログラムすることができるため、本システムの電子アーキテクチャを単純化することが可能になる。
一実施形態によれば、前記所定の値は圧力ユニットの最大出力の10分の1の倍数に実質的に等しい。そのような値の選択により、単純化された電子アーキテクチャを維持しながら良好な効率を得ることが可能になる。
一実施形態によれば、いくつかの減少された出力値が対象の弛緩呼息の間に計算モジュールによって決定される場合、前記値は経時的に一定の順序を形成する。そのような構成は、対象が常に同じ出力の減少に直面するので弛緩呼息の間にせかされないようにすることができる。結果として、対象は当該刺激装置とのよりスムーズな対話を有し、これにより快適さおよび得られる効率が高められる。
一実施形態によれば、計算モジュールは、測定された内部負圧の絶対値が閾値の絶対値を超えているか否かを決定し、超えていない場合は、圧力ユニットに適用される増加された出力値を決定するように構成されている。従ってその比較により、この場合は閾値に到達していないことを検出するのを可能にし、その結果これにより制御モジュールが当該刺激装置の動作を最適化するために適切なコマンドを生成することを保証する。
一実施形態によれば、計算モジュールは、前記増加された出力値に対応するその後の内部負圧を、最後に測定された内部負圧と比較して10mbar~60mbarの値で増加させるように、測定された内部負圧の絶対値と閾値の絶対値との差の関数として増加された出力値を決定するように構成されている。そのような範囲の選択は有利には、刺激装置が各パルスにより十分な空気が肺から排出されなくなるような低すぎる出力率で動作するのを防止する。言い換えると、このように進めることで、各弛緩呼息の間に空気の最適体積を排出することにより、閾値に到達するまで当該装置の性能および効率を高める。
一実施形態によれば、圧力ユニットは、対象の複数の弛緩呼息のために、連続的な呼息の第1のセットを第1の周波数で圧力ユニットによって発生されるパルスに関連づけ、かつ連続的な呼息の第2のセットを第1の周波数とは異なる第2の周波数で圧力ユニットによって発生されるパルスに関連づけるように構成されている。
一実施形態によれば、第1の周波数は12Hzに等しく、第2の周波数は6Hzに等しい。これらの周波数はそれぞれ粘液の液化力および排出力を高める。
一実施形態によれば、閾値は、性能(すなわち肺からの空気の最適な排出)と当該刺激装置の使用中に対象によって決定された快適さ限界とのバランスに対応する値である。そのような構成により、当該刺激装置の動作に関する対象の寛容性をより尊重することが可能になり、このようにして当該装置の長期間の使用、ひいては最適な効率を促進する。
一実施形態によれば、閾値は当該刺激装置の試験段階の間に決定された予め定められた値である。そのような構成により、試験段階が終わると医師の存在はもはや必要でなくなるため、当該刺激装置の使用に関して対象の自律性を高めることが可能になる。
第2の態様によれば、本発明の主題は、
・対象に接続することを目的とした気管気管支空気刺激装置であって、対象の弛緩呼息の間に各パルスが圧力ユニットの出力に対応している陰圧パルスのセットを発生するように構成された圧力ユニット、および圧力ユニットを対象の呼吸器系に接続するように構成された接続組立体を備える刺激装置と、
・上に記載されている自動制御システムと
を備える組立体である。
第3の態様によれば、本発明の主題は、内部負圧の測定値の関数として気管気管支空気刺激装置を自動的に制御するための方法であって、当該刺激装置は、対象の弛緩呼息の間に、各パルスが圧力ユニットの出力に対応している陰圧パルスのセットを発生するように構成された圧力ユニット、および圧力ユニットを対象の呼吸器系に接続するように構成された接続組立体を備え、
・各パルスが圧力ユニットによって発生された後に、前記パルスに対応する対象の呼吸器系に印加される内部負圧を測定する工程と、
・測定された内部負圧の絶対値を所定の閾値とリアルタイムで比較し、その比較結果に基づいて、更新された出力値に対応するその後の内部負圧の絶対値が閾値の絶対値未満になるように、圧力ユニットに適用される更新された出力値を決定する工程と、
・次のパルスの発生前に更新された出力値を圧力ユニットに適用する工程と
を含む方法である。
第4の態様によれば、本発明の主題は、プログラムがコンピュータによって実行された場合に本発明に係る方法の少なくとも計算工程を実施するための命令を含む、コンピュータプログラムである。
第5の態様によれば、本発明の主題は、その命令がコンピュータによって実行された場合に本発明に係る方法の少なくとも計算工程を実施するための命令を含む、非一時的コンピュータ可読媒体である。
本発明の特徴および利点は、気管気管支空気刺激装置を制御するためのシステムおよび方法の実施形態の以下の説明から明らかになるであろう。この説明は添付の図面を参照しながら単に例として与えられている。
本発明に係る気管気管支空気刺激装置および自動制御システムを備えた組立体の概略図である。 経時的弛緩呼息の間に連続的に発生される2種類のパルスを経時的に示すグラフである。 気管気管支空気刺激装置が先行技術に従って制御される場合の、弛緩呼息の間の内部負圧の経時的な変化を示すグラフである。 本発明に係る気管気管支空気刺激装置を制御するための方法の主要な工程を示す図である。 気管気管支空気刺激装置の自動制御に対応する本発明の第1の実施形態に係るシステムおよび方法について、弛緩呼息の間の内部負圧の経時的な変化を示すグラフであり、ここでは閾値を2回超えている。 気管気管支空気刺激装置の自動制御に対応する本発明の第2の実施形態に係るシステムおよび方法について、弛緩呼息の間の内部負圧の経時的な変化を示すグラフであり、ここでは内部負圧の振幅は閾値の前後で変動している。 図5の実施形態の変形を示すグラフであり、ここでは弛緩呼息の一部分のみが表されており、制御モジュールは弛緩呼息の前記部分の間に出力増加コマンドを生成する。 一定の内部負圧が対象に印加される状態での弛緩呼息の間の時間T(単位:秒)に対する圧力ユニットの出力値W(圧力ユニットの全出力の百分率として)を示すグラフである。いくつかのプラトーがW1、W2およびW3として識別されている。 自動制御システムを備えていない先行技術のシステムおよび方法について、弛緩呼息の間の内部負圧の経時的な変化(単位:秒)の実験測定値を示すグラフである。 気管気管支空気刺激装置の自動制御に対応する本発明の一実施形態に係るシステムおよび方法について、上側部分に弛緩呼息の間の内部負圧の経時的な変化(単位:秒)の実験測定値を示すグラフであり、ここでは内部負圧の振幅は一定に維持されている(ここでは-40mBar:点線)。この図の下側部分は、同じ時間軸で報告されている出力値を示す。矢印は閾値を超えている内部負圧の2回の発生と、その直後に圧力ユニットに適用される出力値の減少を示す。
図面では、各図で同一の参照符号は同一もしくは類似した要素を示す。明確性のために、図示されている要素は特に明記しない限り原寸に比例していない。さらにこれらの図は、特許請求の範囲を図示されている実施形態に限定するものではない。従って当然のことながら、添付の特許請求の範囲において言及されている特徴には参照符号が付されており、そのような符号は単に特許請求の範囲の了解度を高めるために含められおり、決して特許請求の範囲を限定しない。
本発明は、呼吸器疾患に罹患している対象への医療支援の分野の一部である。以下の説明はより具体的には、限定されるものではないが気管支拡張症に罹患している対象の症例に言及している。言い換えると対象は、自身の肺から気管支に蓄積された粘液を排出することの難しさに関する健康問題に直面している。当然ながら、対象が呼吸器の問題を軽減するための支援を必要としている場合に、別の病状に罹患している対象を考慮してもよい。
特に本発明は、風や気管支炎などの良性の病状に冒されている対象の症例にも適用可能である。
図1は、気管気管支空気刺激装置10を備える組立体を概略的に示す。
従来的には刺激装置10は、圧力ユニット13および前記圧力ユニット13を対象の呼吸器系に接続するための接続組立体を備える。そのような接続組立体は、対象の呼吸器系と刺激を行うために使用される装置10の他の要素との間の空気流の循環を可能にし、これらの要素については以下でより詳細に説明する。
非限定的な例によれば図1に示すように、柔軟性を維持して装置10に対する対象の位置決めを容易にするために、接続組立体は、例えばプラスチックで作られているチューブ11を含む。チューブ11は2つの端部を備え、これらのうちの一方には、接続組立体の一部として、対象の口に挿入される先端12が設けられている。他端は圧力ユニット13に接続されている。
圧力ユニット13は、対象の弛緩呼息の間に、陰圧パルスのセットを発生するように構成されており、各パルスは前記圧力ユニット13の出力に関連づけられている。陰圧パルスは、対象自身の肺の中の空気を排出するために対象の呼吸器系において負圧が生じている間のパルスに対応しており、この空気自体は、チューブの先端12が口の中の置かれる前に先に行われた吸息の結果である。別の言い方をすれば、陰圧パルスは、本明細書における非限定的な例では大気圧であるとみなされる、参照圧力よりも低い圧力に対応している。特に図面では、大気圧はP軸上の「0」値に対応していることに留意されたい。
当該出力は圧力ユニット13に関連づけられているが、それは刺激装置10それ自体の出力にも対応していることに留意されたい。従って「圧力ユニットの出力」および「当該刺激装置の出力」という表現は、本明細書では同じ意味を有する。
典型的には刺激装置10は、可能な限り多くの粘液を除去してセッションの効率を最適化するために、医療支援セッションの間に複数回の弛緩呼息を行うために対象によって使用される。従ってそのようなセッションは、連続した弛緩呼息を含み、2回の連続した弛緩呼息は、先端12を対象の口から取り出す吸息段階によって分離されている。例えば、セッションは10回の弛緩呼息を含み、異なる数の弛緩呼息が考慮され得ると理解される。
特定の実施形態によれば、圧力ユニット13は真空ポンプおよび電磁弁を備える。当業者はそれらのそれぞれの動作を十分に認識しており、従ってこれについて本明細書ではさらに説明しない。さらに、圧力ユニット13は、例えば異なる種類の弁を用いて、異なって構成されていてもよい。繰り返して言うが、当業者は代替形態を設計することができる。
また圧力ユニット13は、例えば1つ以上のプロセッサおよび記憶手段(磁気ハードディスク、電子メモリ、光ディスクなど)を備え、ここにはデータおよびコンピュータプログラム製品が、前記パルス発生の全てまたは一部を実施するために実行されるプログラムコード命令のセットの形態で記憶されている。代わりに、または加えて、発生ユニット13は、所定の特徴に従ってパルス発生の全てまたは一部を実施するのに適した1つ以上のプログラム可能な論理回路(FPGA、PLDなど)および/または1つ以上の専用集積回路(ASIC)および/または個別の電子部品のセットなどを備える。
言い換えると、圧力ユニット13は、真空ポンプおよび電磁弁などの手段に加えて、以下に記載するように所定の特徴に従ってパルスを発生するために、ソフトウェア(特定のコンピュータプログラム製品)および/またはハードウェア(FPGA、PLD、ASICなど)によって構成された手段のセットを備える。
図2は、対象の弛緩呼息の間に連続的に発生される2つのパルス21、22を概略的に示し、横軸上に時間を、縦軸上に各パルスに関連づけられた負圧(単位:ミリバール、典型的には負圧のピーク値は-10ミリバール~-80ミリバール、好ましくは-15ミリバール~-40ミリバール、より好ましくは-20ミリバール~-40ミリバール、さらにより好ましくは-30ミリバール~-40ミリバールの範囲である)を表すグラフに対応している。図2の表示は単に例示を目的として与えられており、すなわち、特に弛緩呼息の間のパルスの数は2つに限定されないことに留意されたい。
図2に示すように、各パルスは所定の持続期間の時間ウィンドウ23の間に発生され、パルスの持続期間は関連する時間ウィンドウの持続期間に満たない。このようにして、パルス持続期間とウィンドウ持続期間との比に等しい周期比が各時間ウィンドウのために定められる。
好ましくは図2に示すように、弛緩呼息の間に発生されるパルスにそれぞれ関連づけられた時間ウィンドウ23は、全て同じ持続期間である。このように進めることにより、粘液の効率的な除去を犠牲にすることなく、本発明の実施のために電子機器を、ひいては最終的にそのコストを単純化することが可能になる。
特定の実施形態によれば、圧力ユニット13は、少なくとも所定の周波数で、また少なくとも所定の周期比で、パルスを発生するように構成されている。例えば図2に示すように、両方のパルスの発生周波数は12Hzであり(故に各パルスに関連づけられた周波数ウィンドウの持続期間は1/12秒に等しい)、各パルスは0.3の周期比を有する。周波数および周期比のためのこのような各値により、チキソトロピーによってより強い液化力が得られるような、短く、かつ強力な負圧が生じる。あるいは2種類のパルスの発生周波数は6Hzであり、各パルスは0.6に等しい周期比に関連づけられている。周波数および周期比のためのこのような各値により、周波数および周期比がそれぞれ12Hzおよび0.3に等しい場合よりも低く、かつ長い負圧が生じる。従って、得られる液化力はあまり重要ではないが、これは、より長い期間にわたって空気と粘液との間に動態学的エネルギーを伝達させることにより、代わりに排出力を増加させることを可能にする。
さらに別の代替形態によれば、対象によって複数の弛緩呼息が行われる場合、前記呼息の一部は第1の周波数fで発生されるパルスに関連づけられ、それ以外の呼息は第1の周波数fとは異なる第2の周波数fで発生されるパルスに関連づけられ、所与の周波数に関連づけられた前記呼息は連続的である。非限定的な例では、第1の周波数fおよび第2の周波数fはそれぞれ12Hzおよび6Hzに等しい。さらにより具体的な例では、12Hzおよび6Hzの周波数はそれぞれ0.3および0.4の周期比に関連づけられている。これは、医療支援の全セッションの間、粘液を除去するだけでなく、それを排出することも可能にする。しかし、異なる周波数fおよびfならびに異なる周期比を有することも可能である。
特定の発生周波数の選択は、本発明を実施するための単に変形を構成している。また、より一般には、それが任意の所定の周波数に関連づけられていないパルス発生を考慮することができることは当業者には明らかであろう。同じように、0.3または0.6に等しい周期比の選択は単に本発明の実施の変形である。より一般には、周期比は0.3よりも高くてもよい。
刺激装置10は、この目的のために構成されるシステムによって制御され、以下により詳細に説明されている。刺激装置10を制御することにより、各パルスに関連づけられた出力を変化させ、従って対象の肺から排出される空気の体積の変動を制御するように、この装置10の出力を調整するという事実を指す。
図1に示すように本システムは、少なくとも各パルスが圧力ユニット13によって発生された後に、対象の呼吸器系に印加される内部負圧Pを測定するように構成された圧力センサ15を備える。内部負圧Pは、チューブ11の他端すなわち圧力ユニット13に取り付けられたチューブ11の端部における空気圧にも対応していることを理解しなければならない。そのような性質は、一方の対象の呼吸器系と、他方の刺激装置10との間での空気循環回路の閉鎖の結果である。
そのような圧力センサ15はそれ自体公知の設計のものである。一般的には圧力センサの特性は、専門の製造業者によって提供されている製品のカタログから圧力センサ15を選択することができる当業者に周知である。非限定的な例として、圧力センサ15は、+20ミリバール~-300ミリバールの値を含む測定範囲を有する、較正された圧力圧電センサである。
本実施形態では図1に示すように、圧力センサ15は、対象の口の中に挿入されるチューブの近くで、圧力ユニット13の内部に固定されて位置決めされている。但し、本明細書には詳述されていない他の例に従って、前記内部負圧Pを測定することができる限り、異なって位置決めされた圧力センサ15を有することも可能である。さらに圧力センサ15は、内部負圧を連続的に測定するように構成されていてもよい。
図3は、先行技術に従って、すなわち送達される出力の制御なしに動作させる刺激装置について、弛緩呼息の間の時間(横軸)の関数としての内部負圧Pの振幅(縦軸)を概略的に示す。典型的にはこれは、操作者(対象であってもよい)が例えば使用前に所定の出力プログラムを選択した状況であり、このプログラムは弛緩呼息の間の一定の出力動作に対応している。
この例では、各バーは陰圧パルスを発生する場合の内部負圧Pの振幅に対応しており、陰圧パルスが発生される持続期間を表す幅を有する。なお、これらのバーは、ここでは規則的に離間され、陰圧パルスが固定周波数で発生される構成に対応しており、各パルスは発生時間t(この例では、添字iは1~8である)に関連づけられている。図3に示すように内部負圧Pの振幅は、陰圧パルスが発生される度に絶対値で増加する。これは、肺の中の空気の体積が減少する一方、送達される出力が一定のままであるという事実によるものである。また、図3に示されている負圧は、1つのパルスのみに関連付けられた、すなわちそのような負圧が生じる任意の閉鎖システムから独立して関連づけられた負圧に対応しているため、内部負圧Pは図2に示されている負圧とは異なることに留意されたい。
本発明のシステムは、各弛緩呼息の間に当該出力を制御するための方法を行うことにより、例えば図3において観察されるような増加を制御することを目的としている。
この目的のために、本システムは圧力センサ15に加えて、複数のモジュール、すなわち取得モジュール31、計算モジュール32および制御モジュール33を備える。
各モジュール31、32、33は、1つ以上のプロセッサと、前記制御方法の全てまたは一部を実施するために実行されるプログラムコード命令のセットの形態でデータおよびコンピュータプログラム製品が記憶されている、記憶手段(磁気ハードディスク、電子メモリ、光ディスクなど)とを備える。代わりに、または加えて、各モジュール31、32、33は、制御方法の全てまたは一部を実施するのに適した1つ以上のプログラム可能な論理回路(FPGA、PLDなど)、および/または1つ以上の専用集積回路(ASIC)および/または個別の電子部品のセットなどを備える。
言い換えると、各モジュールは、制御方法の工程を実施するために、ソフトウェア(特定のコンピュータプログラム製品)および/またはハードウェア(FPGA、PLD、ASICなど)によって構成された手段のセットを備え、従って自動的に実行することができる。
好ましい実施形態によれば、図1に示すように、全てのモジュール、すなわち取得モジュール31、計算モジュール32および制御モジュール33は、特定の電子回路として圧力ユニット13に一体化されている。そのような一実施形態により、本制御システムおよび刺激装置10によって形成された組立体の緊密性を高めることも可能になる。
全てのモジュールを圧力ユニット13に一体化させるという選択は、本発明の実現の単に1つの変形である。一変形において、モジュール31、32、33の全てまたは一部は、圧力ユニット13の外部に位置決めされていてもよい。この目的のために、モジュール31、32、33が圧力ユニット13から遠隔に位置決めされている場合、他のモジュールならびに圧力ユニット13および圧力センサ15と通信するためのそれ自体公知の通信手段(有線もしくは無線通信手段)を備える。
非限定的な例として(図面には示さず)、全てのモジュール31、32、33は圧力ユニット13から遠隔に位置決めされており、刺激装置10、例えばより具体的には圧力ユニット13に物理的に接続されるように構成された単一のユニットに組み立てられている。
さらに別の例によれば、取得モジュール31および制御モジュール33はどちらも圧力ユニット13に一体化されており、計算モジュール32は後者から遠隔に位置決めされている。そのような構成において計算モジュール32は、刺激装置10の近くに位置決めされた1つ以上のコンピュータサーバ、またはクラウドコンピューティングソリューションに係る1つ以上の遠隔コンピュータサーバに一体化された計算手段に対応している。
図4は、刺激装置10を制御するための本発明に係る方法の主要工程を概略的に示す。
この方法では、本システムのモジュール31、32、33のそれぞれが特定の役割を担う。図4に示すように、本制御方法は最初に、対象の弛緩呼息の間に、圧力ユニット13を用いて陰圧パルスのセットを発生させる発生工程50を含む。前記制御方法は、前記セットのパルスの少なくともサブセットのために、
・パルスのサブセットの各パルス後に、圧力センサ15を用いて前記パルスに関連づけられた内部負圧Pを測定する工程51と、
・取得モジュール31を用いて、測定工程50の間に測定された内部負圧Pを取得する工程52と、
・測定された内部負圧Pと所定の閾値Sとを比較し、その比較結果に基づいて、更新された出力値から生じるその後の内部負圧Pが、絶対値において閾値Sの絶対値未満であるように、圧力ユニット13に適用される更新された出力値を決定する、工程53であって、前記比較および決定工程52が計算モジュール32を用いて行われる、工程と、
・制御モジュール33を用いて次のパルスの発生前に更新された出力値を圧力ユニット13に適用する工程54と、
をさらに含む。
上述のように、発生工程50の後の工程、すなわち内部負圧Pの測定工程51、内部負圧Pの取得工程52、測定された内部負圧Pと所定の閾値Sとの比較および更新された出力値の決定工程53ならびに更新された出力値の適用工程54は、陰圧パルスのセット全体のうちパルスの少なくともサブセットのために、前記サブセットの各パルスが発生された後に行う。これは、前記サブセットの各パルス後に、工程51、52、53および54が次のパルスの前に、すなわちリアルタイムで行われ、かつ次いで繰り返されることを意味する。
「少なくともサブセット」に関し、複数のパルスをグループ化しているサブセットを考慮することは、その和集合(代数学の観点から)が前記複数のパルスをグループ化する複数のサブセットを考慮することと等価であるという事実を指す。例えば純粋に説明のために、パルスのセットが{P、P、P、P}で表される場合、{P、P、P}に対応するサブセットは本発明の実施に関して、{P}および{P,P}にそれぞれ対応するサブセットの和集合と等価であるとみなす。
本明細書の残りでは、閾値Sが対象による刺激装置10の使用中に決定された快適さ限界に対応する値であることを、非限定的に考慮する。言い換えると、それは刺激装置10の動作に関する対象の寛容性閾値Sに対応している。典型的には、そのような寛容性閾値Sは、それを超えると陰圧パルスが十分に長い間にわたって続く場合に対象が呼吸器の不快感を感じ、吸息するために先端12を口から取り出すのを強いる、負圧のレベルを表す。例えばこの呼吸器の不快感は、胸部において対象によって感じられる不快な感覚を反映している。加えて、または代わりに、感じられる不快感は、対象が咳をする必要性を感じるという事実に関係している。従って、このようにして定められた閾値は各対象によって変わるものと理解できる。
特定の実施形態によれば、前記閾値Sは、刺激装置10の試験段階の間に、対象によって一人でまたは医師の助けを借りて決定された、予め定められた値である。このように進めることにより、試験段階が終わると医師の存在はもはや必要でなくなるため、刺激装置10の使用に関して対象の自律性が高められる。さらに対象が初めて刺激装置10を使用する場合に、閾値Sは例えば、以前にボランティアの対象に対して行われた試験キャンペーン中に決定された平均値に基づいて設定されていてもよい。
一般的に異なる種類の閾値を考慮してもよく、閾値の種類の選択は単に本発明の実施の変形を構成している。例えば、閾値Sは、対象の感情に従ってではなく、対象の肺に含まれる空気の最大体積の過去の測定値のみに基づいて定義された値に対応していてもよい。
好ましい実施形態では、閾値は-15ミリバール~-40ミリバール、好ましくは-20ミリバール~-40ミリバールの範囲である。
上に示されているように、本制御方法はパルスセット全体の少なくとも1つのサブセットのためにその工程を行い、そのようなサブセットの可能な例は以下でより詳細に説明する。また、図4に示されている工程の実施形態は、更新された出力値が減少された出力値に対応している例(図5)、内部負圧Pが閾値Sの前後で変動する例(図6)、更新された出力値が増加される出力値に対応している例(図7)を考慮しながら、以下でより詳細に説明する。
A)出力の減少のための特定の実施形態
特定の実施形態によれば、計算モジュール32は、比較および決定工程53中に、測定された内部負圧Pの絶対値が閾値Sの絶対値を超えているか否かを決定し、超えている場合に、圧力ユニット13に適用される減少された出力値を決定するように構成されている。例えば、閾値Sの絶対値を測定された内部負圧Pの絶対値から差し引き、生じた差がプラスである場合に、超過を検出する。生じた差を「比較結果」と呼ぶ。
より具体的な実施形態では、計算モジュール32は、その後の内部負圧Pが圧力ユニットの出力値の全範囲の1%~10%の値で減少された圧力ユニットの出力値に関連づけられるように、測定された内部負圧Pと閾値Sとの差の関数として減少された出力値を決定するように構成されている。例えば、前記差は比較53中に計算されて生じた差に等しい。そのような範囲の選択は、有利には、内部負圧Pを十分に減少させ、対象がどんな呼吸器の不快感も感じず、従って刺激装置10を使用し続けることができる。言い換えると、対象は、先端12を口から取り出す必要性を感じないため、自身の肺は空にされ続け、それにより粘液の排出が高められる。また、特定の範囲を標的にすることにより、刺激装置10の動作を本システムによって細かく制御することが可能になる。
一般に、制御モジュール33によって刺激装置10に適用されることを目的とした出力コマンドの設計(ソフトウェア/ハードウェア)は、閾値Sに対して特定の範囲を達成するために、当業者に公知の任意の方法に従って行うことができる。従って、前記出力コマンドを設計する特定の方法の選択は、本発明を実施するための単なる変形を構成している。
図5は、弛緩呼息の間の、時間(横軸)の関数として内部負圧Pの振幅(縦軸)を概略的に示し、ここでは圧力ユニット13の出力は粘液排出を最適化するために減少され、これは図3に示されている実施形態の改良に対応している。
図5に示すように、12回の陰圧パルスを弛緩呼息の間に固定周波数で発生させる。パルス発生時間はそれぞれt、t、...、t12で表されている。各パルスに関連づけられた内部負圧Pは、その長さが前記内部負圧Pの振幅を表すバーによって表されている。各バーの下には関連する振幅の値が記載されている。圧力ユニット13の出力は、パルスに関連づけられた内部負圧Pの振幅が-25ミリバールであるように最初に設定されている。閾値Sは-80ミリバールに設定されており、点線で表されている。閾値は対象に応じて、-70ミリバール、-60ミリバール、好ましくは-40ミリバール、より好ましくは-30ミリバールに調整してもよい。また計算モジュール32は、閾値Sに到達した場合に次のパルスに関連づけられた内部負圧Pが約-30ミリバールになるように、減少された出力値を発生させるように構成され、制御モジュール33により圧力ユニット13にさらに適用される。この減少された出力値は、他の更新された出力値が計算されない限り、当該プロセスの継続のために装置10の出力レベルを定める。次いで2つの減少された出力値が、それぞれ時間tおよびtで弛緩呼息全体の間に計算されること、ならびに
・時間tにおいて計算された減少された出力値が、-80ミリバールから-30ミリバールへの出力の減少に対応していること、
・時間tにおいて計算された減少された出力値が、-80ミリバールから-30ミリバールへの出力の減少に対応していることを観察することができる。対象の肺がパルス1~8の間に空になっていることに留意すべきである。これは圧力ユニットの同じ出力値が、異なり、かつ増加する内部負圧を生じさせることを説明している。
最終的に、弛緩呼息は閾値Sに再び到達することなく、時間t12で終了する。
もし減少された出力値が生成されていない場合、内部負圧Pが、tから、対象が生じた不快感にもはや耐えることができなくなるまで徐々に増加し続け、弛緩呼息がt12よりもかなり前に時期尚早に終了してしまうため、このように進めることは有利である。
図5の例では、出力減少制御が生じない限り、内部負圧Pは修正されていない増分で増加するとみなされることに留意すべきである。これは、本発明を実施するための単なる変形であることに留意することが重要である。特に減少された出力値の生成に関する、本発明に関して記載されている全ての実施形態は、増加される出力値に関する実施形態に適合可能であり、これについては以下でより詳細に説明する。
さらに図5の例では、測定51、取得52、比較および決定53、ならびに適用54工程が行われた陰圧パルスのサブセットは、時間tおよびtでそれぞれ発生させるパルスからなる。但し、呼息時間を最大化するために寄与する限り、前記サブセットの組成に関する他の実施形態が可能であることに留意すべきである。
例えば、閾値Sを最初に超えたら、弛緩呼息の間に再び超えることがないように、連続したパルス(例えば時間t、tなど)を有するサブセットを有することが可能である。図5の例と比較して、より大きく離間されている/より小さく離間されているパルス、ならびに、2回より多いまたは1回のみのパルスを有するサブセットを有することも可能である。
図6は図5の変形実施形態を概略的に示し、ここでは
・圧力ユニット13の出力は、パルスに関連づけられた内部負圧Pが-25ミリバールであるように最初に設定されており、
・計算モジュール32は、閾値Sに到達した場合に次のパルスに関連づけられた内部負圧Pが約-65ミリバールであるように、減少された出力値を決定するように構成されており、
・次のパルスを、内部負圧Pが閾値S未満である約-65ミリバールである状態で発生させ、
・次いで、圧力装置の出力値を、閾値Sを超える内部負圧Pに対応する出力値に再設定し、パルスを発生させ、
・閾値S未満およびそれを超える最後の2種類のパルスのサブセットを繰り返す。
従って、この例では、出力制御は、残りの弛緩呼息の間に刺激装置10の出力を減少させない局所的(すなわち一時的)制御であることが理解される。
図6に示すように、前記サブセットは、t、t、t、t10およびt12にそれぞれ関連づけられたパルスを含む。従って、内部負圧Pの振幅は閾値Sの前後で変動する。このように進めることは、対象が当該装置の動作に耐えることができ、出力を過剰に減少させることを必要としない場合に特に有利である。閾値Sの前後での変動は、弛緩呼息の持続期間のみだけでなく粘液を除去する出力をも最大化することにより、刺激装置10の使用を最適化する。
2回に1回発生させるパルスからなるサブセットの選択は、単に本発明の実施形態の1つの変形を表していることに留意されたい。一般的に、前記サブセットは、閾値Sの付近での変動の特定の期間に従って選択されたパルスから構成されていてもよい。
本明細書の残りは、サブセット構造の選択に関して上に記載されている全ての技術的特徴との互換性を維持する、出力の減少のための他の特定の実施形態に関する。
別の特定の実施形態によれば、比較および決定工程53中に決定された出力の減少は、所定の出力値のセットの中で決定された減少された出力値に対応している。例えば、前記所定の値は刺激装置10の最大出力の10分の1の倍数、すなわち90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%および10%に実質的に等しい。従って減少された出力値を予めプログラムすることができるので、制御モジュール33の電子アーキテクチャを単純化することが可能である。
特定の実施形態によれば、いくつかの減少された出力値が対象の弛緩呼息の間に計算モジュール32によって決定される場合に、前記値は経時的に一定の順序を形成する。言い換えると、出力の減少率は時間閾値Sを超えるたびに同じままである。例えば出力の減少は25%に設定されている。この例によれば、弛緩呼息段階が圧力ユニット13の全出力で開始する場合、前記刺激装置10は第1の閾値Sを超えた後にその最大出力の75%、次いで第2の閾値Sを超えた後にその最大出力の50%などで動作する。このように進めることにより、対象を刺激装置10の動作により容易に適応させることができるので、対象が弛緩呼息の間にせかされないにすることができる。さらに、そのような一実施形態は、出力の減少のために固定された値の選択に限定されず、前記出力の減少が閾値Sに関して特定の間隔を標的にする場合に適合可能であることに留意すべきである。
B)出力増加のための特定の実施形態
圧力ユニット13の出力の減少に関してセクションAに先に記載されている全ての特徴が、前記圧力ユニット13の出力を増加させるための実施形態に関する以下の説明に適合可能である。
特定の実施形態によれば、計算モジュール32は、測定された内部負圧Pの絶対値が閾値Sの絶対値を超えているか否かを決定し、超えていない場合には、圧力ユニット13に適用される増加される出力値を計算するように構成されている。例えば、閾値Sの絶対値を測定された内部負圧Pの絶対値から差し引き、生じた差がマイナスである場合に超過は検出されない。生じた差を「比較結果」と呼ぶ。
より具体的な実施形態では、計算モジュール32は、その後の内部負圧Pが圧力ユニットの出力値の全範囲の1%~10%の値で増加された圧力ユニットの出力値に関連づけられるように、測定された内部負圧Pと閾値Sとの差の関数として増加された出力値を決定するように構成されている。例えば前記差は、比較53の間に計算され生じた差に等しい。そのような範囲の選択は、有利には、刺激装置10が、十分でない空気が各パルスにより肺から排出されるような、低すぎる出力率で動作するのを防止する。言い換えると、このように進めることは、閾値Sに到達するまで、各弛緩呼息の間に十分でない粘液が排出されるのを回避することにより、装置10の効率を高める。
図7は、弛緩呼息の一部の間の、時間(横軸)の関数としての内部負圧Pの振幅(縦軸)を概略的に示し、ここでは図示されているパルスのいくつかに対して出力増加が制御され、閾値Sに1回のみ到達している。図7は、弛緩呼息の一部のみが表されている(4つの発生時間のみが示されている)こと以外は、図5に使用されているものと同様の構成に従って構築されていることに留意すべきである。
図7に示すように、4つの陰圧パルスが弛緩呼息の間に固定周波数で発生される。パルス発生時間はそれぞれt、t、tおよびtで表されている。圧力ユニット13の出力は最初に、パルスに関連づけられた内部負圧Pが-10ミリバールであるように設定されている。閾値Sは-80ミリバールに設定されている。また、計算モジュール32は、第1のパルスが発生されたら、増加された出力値を決定するように構成されている。この増加された出力値は、他の更新された出力値が決定されない限り当該プロセスの継続のために装置10の出力レベルを定める。従ってtからのパルスに関連づけられた内部負圧Pは、その結果-50ミリバールである。よって出力増加後の内部負圧Pは、時間tでは閾値S未満である-75ミリバールである。次いでこのプロセスは前記圧力ユニット13の出力を変えることなく継続する。閾値Sを超えたら、計算モジュール32は、例えば上に記載されている本実施形態(図7には図示せず)に従って減少された出力値を決定する。
なお、出力増加が生じていない場合、より後の時間tの後にのみ閾値Sに到達することになり、弛緩呼息段階の開始と比較して長過ぎる持続期間に対応している場合には、これを制限してもよい。
図7の例では、測定51、取得52、比較および決定53、ならびに適用54工程が行われた陰圧パルスのサブセットは、時間tで発生される単一パルスからなる。しかし、呼息時間を最大化することに寄与する限り、前記サブセットの組成に関する他の実施形態が可能である。
一般的に、セクションAで説明されているサブセットの組成に関する全ての考慮は、出力増加の事例に同様に当てはまる。言い換えると、出力増加後のパルスについて閾値未満を維持することを尊重することとは別に、前記サブセットが単一またはいくつかのパルスを含むか、連続的かまたは非連続的か、などは排除されない。
C)一定の内部負圧のための特定の実施形態
圧力ユニットの出力の減少に関するセクションAおよび圧力ユニットの出力増加に関するセクションBにおいて先に記載した特徴の組み合わせにより、本発明の特定の実施形態が可能になる。
本実施形態では、内部負圧Pの所定の値が選択され、典型的には-15ミリバール~-40ミリバールの範囲である。Pの正確な値は、解剖学的構造、病状、肺体積、咳への感受性などの対象の特性ならびに空気排出および/または粘液除去の効率に従って決定される。
次いで本システムを命令により実行して、圧力ユニットの出力値の調整により対象に内部負圧Pを送達する。図8に示すように時間に対する圧力ユニットの出力値を記録してもよい。
第1の段階では、空気の排出が容易であり、肺の中の空気の体積が大きいため、出力値は高くなる。
次いで出力値は、プラトーWplatまたは減少する出力値の連続したプラトー(例えば図8にW1、W2およびW3として示されている)に到達するまで減少する。空気排出および/または粘液除去はプラトーが長い場合、すなわち動作点(P;Wplat)が長時間にわたって安定している場合に最適であるということが観察された。
最終段階では出力値が再び減少し、これは弛緩呼息の終了に対応している。
従って、当該装置の有利な使用は、対象のために装置の最適な動作点を特定するために時間に対する圧力ユニットの出力値を記録することである。
別の有利な使用では、時間に対する圧力ユニットの出力値の連続した記録(例えば毎週または毎月)を比較して対象の状態を監視してもよい。同じ所定のPについてのWplatの減少は、対象の肺の状態の改善を意味する。
様々な実施形態について説明および図示してきたが、発明の詳細な説明はそれらに限定されるものとして解釈されるべきではない。特許請求の範囲によって定められている本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、当業者によってそれらの実施形態に対して様々な修正を行うことができる。
実施例1:自動制御システムを備えた気管気管支空気刺激装置と自動制御システムを備えていない気管気管支空気刺激装置との比較
この実施例は、2つの異なる治療セッションの間に同じ対象に対して行った。第1の治療セッションの間に、前記対象に自動制御システムを備えていない気管気管支空気刺激装置を装着させ、第2の治療セッションの間に、前記対象に自動制御システムを備えた気管気管支空気刺激装置を装着させた。
第1の治療セッション中、対象の弛緩呼息の間に圧力ユニットを用いて陰圧パルスのセットを発生させる。
図9は、弛緩呼息の一部の間の時間(横軸、秒)の関数としての内部負圧Pの振幅(縦軸、mBar)を示し、ここでは内部負圧は制御されず、閾値S(-30mBar、点線によって表されている)に何度も到達し、かつそれを超えた。
自動制御システムを用いない場合、閾値Sに到達した場合に圧力ユニットに対して補正が行われず、多くの超過事象が生じる。この場合、内部負圧はあまりに長い時間にわたって閾値を超えて維持される。不快感により咳をしなければならないために、弛緩呼息は対象によって時期尚早に(記録では9秒の時点であり、7秒未満の呼息に対応する)停止される。最終的に、対象が自身の肺に含まれている空気を完全に空にするような十分に長い期間にわたって弛緩呼息が行われない。従って、弛緩呼息の間に排出される粘液の量は最適なものではなく、治療は効率的ではなく、満足が行く粘液排出に達するために他の治療セッションが必要とされる。
第2の治療セッション中、対象の弛緩呼息の間に圧力ユニットを用いて陰圧パルスのセットを発生させる。
本発明の方法によれば、前記セッション中に、
・パルスのサブセットの各パルス後に圧力センサ15を用いて内部負圧Pを測定し、
・測定工程中に測定された内部負圧Pを、取得モジュール31を用いて取得し、
・測定された内部負圧Pを所定の閾値Sと比較し、比較結果に基づいて、更新された出力値から生じるその後の内部負圧Pが絶対値において閾値Sの絶対値未満であるような、圧力ユニット13に適用される更新された出力値を決定し、前記比較工程および決定工程は計算モジュール32を用いて行い、
・次のパルスの発生前に、更新された出力値を制御モジュール33を用いて圧力ユニット13に適用する。
内部負圧Pの測定工程、内部負圧Pの取得工程、測定された内部負圧Pと所定の閾値Sとの比較および更新された出力値の決定工程、ならびに更新された出力値の適用工程を次のパルス前に、すなわちリアルタイムで行い、次いで繰り返す。
図10は、上側部分では内部負圧Pの振幅(縦軸)を、および下側部分では圧力ユニットの出力値W(圧力ユニットの全出力の百分率として)を、どちらも弛緩呼息の一部の間の時間(横軸)の関数として示し、ここでは内部負圧が制御される。
測定された内部負圧Pの絶対値が閾値Sの絶対値を超える場合(-30mBar、点線によって表されている)、減少された出力値を決定し、リアルタイムで圧力ユニット13に適用すること(図10の矢印を参照)を観察することができる。これにより、閾値S未満に戻るような内部負圧Pのリアルタイムの減少が生じる。
この場合、内部負圧の超過は少なくとも次のパルスでは継続せず、従って内部負圧が閾値を超えてあまりに長い間にわたって維持されることを防止し、弛緩呼息が時期尚早に停止されないようにする。本発明の気管気管支空気刺激装置のための自動制御システムは、対象が自身の肺に含まれている空気を完全に空にするように、弛緩呼息を十分に長い期間(ここでは12秒超)にわたって行うのを可能にし、これにより弛緩呼息の間に粘液の排出を促進する。
気管気管支空気刺激装置を備えた自動制御システムを用いた場合は、最適な内部負圧がパルス全体にわたって一定に維持されるが、本制御システムを用いない場合は、最大内部負圧は大きく変動する。これにより、対象に高い呼吸器の不快感が生じ、治療セッションを時期尚早に停止する必要性を感じさせる場合がある。
図10に示すように、自動制御により、弛緩呼息の終了時の内部負圧Pの振幅が同じ弛緩呼息の開始時の内部負圧Pの振幅よりも小さくなるように、内部負圧Pの振幅を減少させる。これは通常の圧力に戻すために肺を整えることにより弛緩呼息のスムーズな終了を可能にし、対象が咳をする必要性を防止する。これに反して図9では、自動制御を用いない場合に、内部負圧Pの振幅は弛緩呼息全体にわたってほぼ一定に留まることを観察することができる。これにより、本発明の自動制御システムの支援により行われる弛緩呼息と比較して、対象にとって外傷性となるという結末に至る場合がある。

Claims (15)

  1. 対象に接続することを目的とした気管気管支空気刺激装置(10)のための自動制御システムであって、前記刺激装置(10)は、
    前記対象の弛緩呼息の間に、各パルスが圧力ユニット(13)の出力に対応している陰圧パルスのセットを発生するように構成された圧力ユニット(13)と、
    前記圧力ユニット(13)を前記対象の呼吸器系に接続するように構成された接続組立体(11、12)と、
    を備え、前記制御システムは、
    ・各パルスが前記圧力ユニット(13)によって発生された後に、前記パルスに対応する前記対象の呼吸器系に印加される内部負圧(P)を測定するように構成された圧力センサ(15)と、
    ・前記測定された内部負圧(P)の絶対値を所定の閾値(S)とリアルタイムで比較し、前記比較結果に基づいて、更新された出力値に対応するその後の内部負圧(P)の絶対値が前記閾値(S)の絶対値未満になるように、前記圧力ユニット(13)に適用される前記更新された出力値を決定するように構成された計算モジュール(32)と、
    ・前記更新された出力値を次のパルスの発生前に前記圧力ユニット(13)に適用するように構成された制御モジュール(33)と、
    を備えるシステム。
  2. 前記対象の弛緩呼息中であって各パルスが前記圧力ユニット(13)によって発生された後に、前記パルスに関連づけられた前記測定された内部負圧(P)の値を取得するように構成された取得モジュール(31)をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記計算モジュール(32)は、前記測定された内部負圧(P)の絶対値が前記閾値(S)の絶対値を超えているか否かを決定し、超えている場合に、前記圧力ユニット(13)に適用される減少された出力値を決定するように構成されている、前記請求項のいずれか1項に記載のシステム。
  4. 前記計算モジュール(32)は、前記減少された出力値に対応するその後の内部負圧(P)の絶対値を、最後に測定された内部負圧(P)と比較して10mbar~60mbarの値で減少させるように、前記測定された内部負圧(P)の絶対値と前記閾値(S)の絶対値との差の関数として前記減少された出力値を決定するように構成されている、請求項3に記載のシステム。
  5. 前記減少された出力値は、特に各所定の出力値が前記圧力ユニット(13)の最大出力の10分の1の倍数に実質的に等しくなるように、所定の出力値のセットの中から決定される、請求項3または4のいずれか1項に記載のシステム。
  6. 前記計算モジュール(32)は、前記測定された内部負圧(P)の絶対値が前記閾値(S)の絶対値を超えているか否かを決定し、超えていない場合に、前記圧力ユニット(13)に適用される増加された出力値を決定するように構成されている、前記請求項のいずれか1項に記載のシステム。
  7. 前記計算モジュール(32)は、前記増加された出力値に対応するその後の内部負圧(P)を、最後に測定された内部負圧(P)と比較して10mbar~60mbarの値で増加させるように、前記測定された内部負圧(P)の絶対値と前記閾値(S)の絶対値との差の関数として前記増加された出力値を決定するように構成されている、請求項6に記載のシステム。
  8. 前記圧力ユニット(13)は、前記対象の複数の弛緩呼息のために、連続的な呼息の第1のセットを第1の周波数(f)で前記圧力ユニット(13)によって発生されたパルスに関連づけ、連続的な呼息の第2のセットを前記第1の周波数(f)とは異なる第2の周波数(f)で前記圧力ユニット(13)によって発生されたパルスに関連づけるように構成されている、前記請求項のいずれかに記載のシステム。
  9. 前記第1の周波数(f)は12Hzに等しく、前記第2の周波数(f)は6Hzに等しい、請求項8に記載のシステム。
  10. 前記閾値(S)は前記対象によって前記刺激装置(10)の使用中に決定された快適さ限界に対応する値である、前記請求項のいずれかに記載のシステム。
  11. 前記閾値(S)は前記刺激装置(10)の試験段階の間に決定される予め定められた値である、前記請求項のいずれかに記載のシステム。
  12. ・対象に接続することを目的とした気管気管支空気刺激装置(10)であって、前記対象の弛緩呼息の間に、各パルスが圧力ユニット(13)の出力に対応している陰圧パルスのセットを発生するように構成された圧力ユニット(13)、および前記圧力ユニット(13)を前記対象の呼吸器系に接続するように構成された接続組立体(11、12)を備える刺激装置(10)と、
    ・前記請求項のいずれか1項に記載の自動制御システムと、
    を備える組立体。
  13. 内部負圧(P)の測定値の関数として気管気管支空気刺激装置(10)を自動的に制御するための方法であって、前記刺激装置(10)は、対象の弛緩呼息の間に、各パルスが圧力ユニット(13)の出力に対応している陰圧パルスのセットを発生するように構成された圧力ユニット(13)、および前記圧力ユニット(13)を前記対象の呼吸器系に接続するように構成された接続組立体(11、12)を備え、
    ・各パルスが前記圧力ユニット(13)によって発生された後に、前記パルスに対応する前記対象の呼吸器系に印加される内部負圧(P)を測定する工程(51)と、
    ・前記測定された内部負圧(P)の絶対値を所定の閾値(S)とリアルタイムで比較し、前記比較結果に基づいて、更新された出力値に対応するその後の内部負圧の絶対値(P)が前記閾値(S)の絶対値未満になるように、前記圧力ユニット(13)に適用される前記更新された出力値を決定する工程(53)と、
    ・次のパルスの発生前に前記更新された出力値を前記圧力ユニット(13)に適用する工程(54)と、
    を含む方法。
  14. プログラムがコンピュータによって実行された場合に、請求項13に記載の方法の少なくとも計算工程を実施するための命令を含むコンピュータプログラム。
  15. 命令がコンピュータによって実行された場合に、請求項13に記載の方法の少なくとも計算工程を実施するための前記命令を含む非一時的コンピュータ可読媒体。

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