JP2023515200A - バジルの育成中の赤色及び遠赤色光比率 - Google Patents

バジルの育成中の赤色及び遠赤色光比率 Download PDF

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Abstract

本発明は、(i)制御可能なスペクトルパワー分布を有する園芸光(101)を提供するように構成される照明システム(100)と、(ii)園芸光(101)のスペクトルパワー分布を制御するように構成される制御システム(300)とを含む、園芸照明構成(1000)であって、園芸照明構成(1000)の動作モードにおいて、園芸照明構成(1000)は、連続してオン期間(D)及びオフ期間(N)が適用されるオンオフスケジュールに従って園芸光(101)を提供するように構成され、園芸光(101)は、400~600nmの範囲から選択される波長を含む第1の園芸光(1011)、600~700nmの範囲から選択される波長を含む赤色光(1012)、及び700~800nmの範囲から選択される波長を含む遠赤色光(1013)のうちの1つ以上を含み、オン期間(D)は、12~20時間の範囲で継続し、オフ期間(N)は、4~12時間の範囲で継続し、オン期間(D)は、オン期間(D)の終わりにエンドオブデイ期間(EOD)を含み、エンドオブデイ期間(EOD)は、0.5~4時間の範囲で継続し、エンドオブデイ期間(EOD)前のオン期間(D)の実質的な部分中に、赤色光(1012)と遠赤色光(1013)の比I600-700nm/I700-800nmとして定義される、R/Fr比は、4~20の範囲から選択され、エンドオブデイ期間(EOD)の実質的な部分中に、R/Fr比は、0.1~4の範囲から選択される、園芸照明構成(1000)を提供する。

Description

本発明は、園芸照明構成(horticulture lighting arrangement)及び斯かる園芸照明構成を含む園芸システム(horticulture system)に関する。本発明はさらに、(斯かる園芸照明構成又は園芸システムを用いて)植物、特にバジル植物に園芸光(horticulture light)を提供する方法に関する。
産業用植物育成施設及び斯かる植物育成施設を使用する方法は、当技術分野において知られている。US2018/0206422は、例えば、少なくとも1つの植物種の植物を育成するための産業用植物育成施設であって、成長室を囲むハウジングと、成長室内に位置付けられる複数のラックであって、各ラックは、1つ以上のトレイを受け入れるように構成される、複数のラックと、複数のラック内に配置される複数のトレイであって、複数のトレイは、少なくとも1つの植物種の複数の植物を受け入れるように構成され、複数のトレイは、成長培地を受け入れるように構成される、複数のトレイと、トレイに、栄養素を含み、pHを有する成長培地を提供するように構成される流体システムであって、流体システムは、植物種のための所定の栄養素濃度及び所定のpHに従って栄養素濃度及びpHを適合させるように構成される、流体システムと、成長室内に温度及び湿度を提供するように構成される気候システムであって、気候システムは、植物種のための所定の温度及び所定の湿度に従って成長室内の温度及び湿度を適合させるように構成される、気候システムと、光スペクトル及び光強度を提供するように構成される複数の発光ダイオード(LED)ベースの照明デバイスであって、光スペクトルは、光合成有効放射(PAR)を含み、LEDベースの照明デバイスは、植物種のための所定の光強度及び/又は所定の光スペクトルに従って光強度及び/又は光スペクトルを適合させるように構成される、複数の発光ダイオード(LED)ベースの照明デバイスと、成長室内に二酸化炭素濃度を提供するように構成される二酸化炭素システムであって、二酸化炭素システムは、植物種のための所定の二酸化炭素濃度に従って二酸化炭素濃度を適合させるように構成される、二酸化炭素システムと、トレイを輸送するための輸送システムとを備える、産業用植物育成施設を述べている。
植物は、光合成のプロセスを使用して、光、CO及びHOを炭水化物(糖)に変換する。これらの糖は、燃料代謝プロセス及びバイオマス形成のために使用される。このバイオマス形成には、茎伸長、葉面積の増加、開花、果実形成等が含まれ得る。光合成は、クロロフィル等、1つ以上の植物光受容体が関与し得る。光受容体は、光周性、光屈性及び光形態形成等、植物と放射の間の他の相互作用にも関与し得る。光周性(photoperiodism)とは、(例えば、開花を誘発するために)放射の周期性を感知及び測定する植物の能力を指す。光屈性(phototropism)とは、放射に放射に向かう及び/又は放射から離れる植物の成長運動を指す。光形態形成(photomorphogenesis)とは、放射の波長及び強度に応じた形態変化を指す。
クロロフィルa及びクロロフィルbの2つの重要な吸収ピークは、それぞれ、赤色領域及び青色領域内、特に625~675nm及び425~475nmに位置し得る。さらに、近紫外領域(300~400nm)及び遠赤色領域(700~800nm)に他の局所的なピークもあり得る。主光合成活性は、波長領域400~700nm内で起こるように思われる。この範囲内の放射は、光合成有効放射(photosynthetically active radiation;PAR)と呼ばれる。
園芸照明の文脈において、近紫外線は、300~400nmのスペクトル範囲から選択される1つ以上の波長として定義され、青色は、400~500nmのスペクトル範囲から選択される1つ以上の波長として定義され、白色は、400~700nmのスペクトル範囲から選択される波長として定義され(青色、緑色及び赤色の波長の組み合わせ等、これらの選択された波長が一緒に白色光を構成し得る)、緑色は、500~600nmのスペクトル範囲から選択される1つ以上の波長として定義され、赤色は、600~700nmのスペクトル範囲から選択される1つ以上の波長として定義され、深赤色(deep-red)は、640~700nmのスペクトル範囲から選択される1つ以上の波長として定義され、遠赤色(far-red)は、700~800nmのスペクトル範囲から選択される1つ以上の波長として定義される。斯くして、深赤色は、赤色のサブレンジである。
植物における感光プロセスは、受容体の一種であるフィトクロムにも特に関連し得る。フィトクロム活性は、葉の拡張、隣接知覚、陰影回避、茎伸長、種子発芽及び開花誘導等の異なる応答を導き得る。フィトクロムは、1つ以上の(外部)シグナルに依存して、例えば、1つ以上の特定の放射波長に曝されると、又は温度変化に曝露されると、その(コンフォメーション(conformational))状態を変化させ得る。例えば、植物は、光を吸収すると他のコンフォメーション状態に切り替わり、それぞれ、約660nmの赤色及び約730nmの遠赤色に感度ピークを有し得る、2つのコンフォメーション状態、Pr及びPfrを有するフィトクロムを含み得る。
園芸において、光強度は、単位面積当たりの毎秒光子数(μmol/秒/m、molは、6・1023個の光子に相当)を指す、光合成光量子束密度(photosynthetic photon flux density;PPFD)で測定され得る。実際には、例えばインターライティング(inter-lighting)を適用する場合、使用される赤色PPFDは、典型的には200μmol/秒/mであってもよく、青色:赤色の比は、典型的には1:7であってもよい(赤色は、特に625~675nmから選択され、青色は、特に400~475nmから選択される)。特に、光合成光量子束密度は、約10%の青色と約90%の赤色を含んでもよい。PPFDは、フォトダイオードから決定される、又は光電子増倍管で直接測定されることができる。PPFDにおける面積は、(複数の)光源が配置されている空間の局所受光(植物)面積(local light receiving (plant) area)を指す。多層システムの場合、これは多層構成に含まれる関連層の面積として定義されてもよく、この場合、PPFDは、各層に対して個々に推定されてもよい(さらに以下も参照)。面積は、一実施形態では、制御ユニットに手動で供給される値であってもよく、又は、一実施形態では、制御ユニットによって(例えばセンサを用いて)評価されてもよい。
植物の成長は、光強度だけでなく、植物が曝される光のスペクトル組成、持続時間、及びタイミング等のパラメータにも依存し得る。これらのパラメータの観点における2つ以上のパラメータ値の組み合わせは、植物(又は作物)を育成するための「光レシピ(light recipe)」と呼ばれる。
発光ダイオード(LED)は、以下のような園芸照明における様々な役割を果たすことができる。(1)補助照明(Supplemental lighting):例えば、作物価格がより高くなり得る秋期、冬期、及び春期中に(例えばトマトの)生産を増加するために又は作物生産を延長するために自然昼光を補助する照明。(2)光周期性照明(Photoperiodic lighting):多くの植物にとって光の周期的持続時間(periodic duration)は重要である。例えば、24時間サイクル内の明期と暗期の相対比率及び持続時間は、多くの植物の開花反応に影響を及ぼす。補助照明を用いてこれらの比率及び/又は持続時間を操作することは、開花時期の調整を容易にし得る。(3)人工照明(Artificial lighting):自然の太陽光から独立した園芸システムにおける栽培のための照明。(4)分化照明(Differentiation lighting):例えば組織培養の文脈において、細胞分化を促進するために選択される照明。
例えば、北部地域、又は人工かつ良好に制御された条件に完全に依存するいわゆる「都市農業」若しくは「垂直農業」等、植物が自然の太陽光から得る光が不十分な状況では、成長(葉及び果実)、熟成、及び収穫前調整(pre-harvest conditioning)のために植物に光を供給する必要があるようである。
食料生産に利用可能な空間は、不足してきている。したがって、より持続可能(エネルギ及び水の最小限の使用)になりながら、より小さな占有面積によりより高い収量を産出するために、生産方法の革新が必要とされ得る。植物農場等の閉鎖環境における食料生産は、これらの要求を満たす方法である。(植物工場、垂直農場又は都市農場としても知られる)植物農場では、食料は複数の層で育てられてもよく、これは、屋外での成長又は温室での成長と比較して、利用可能な空間をはるかに良好に使用する。これは、植物農場では、自然の太陽光がすべての植物には到達できず、かなりの割合の光が人工照明によりもたらされる必要があり得ることを意味する。植物農場では、常に最適である光処理(light treatment)を(植物に)施すことへのニーズがある。同時に、エネルギ消費を低減するために、光源によって生成される光が可能な限り効率的に使用されることが望ましい。植物農場では、単位面積当たりの生産量が、露地での生産量よりもはるかに高くなり得る。水の使用は最小限に抑えられる。植物の病害及び害虫は、より容易に予防されることができる。
「園芸(horticulture)」という用語は、人が利用するための(集約型の)植物栽培に関連し、そのアクティビティは非常に多種多様であり、食糧用植物(果物、野菜、キノコ、料理用ハーブ)及び非食糧用作物(花、樹木及び低木、芝草、ホップ、ブドウ、医療用ハーブ)を取り込んでいる。園芸は、植物を育てる芸術、科学、技術、及び事業を扱う農業の分野である。これには、薬用植物、果実、野菜、堅果、種子、ハーブ、スプラウト、キノコ、藻類、花、海藻、並びに草及び装飾用樹木及び植物等の非食糧用作物の栽培が含まれ得る。本明細書では、用語「植物(plant)」は、薬用植物、野菜、ハーブ、スプラウト、キノコ、堅果を作る植物、種子を作る植物、花を作る植物、果実を作る植物、草及び装飾用樹木等の非食糧用作物等から選択される、本質的にあらゆる種を指すために使用される。
本明細書では、用語「植物」は、植物発育(plant development)の本質的にすべての段階について使用される。用語「植物部位(plant part)」は、根、茎、葉、(もしあれば)果実、(もしあれば)花等を指してもよい。
用語「作物(crop)」は、例えば、食糧、家畜飼料、燃料として、又は任意の他の経済的目的で収穫されるために育成される植物種又は品種を指すために使用されてもよい。用語「作物」はまた、複数の作物に関連してもよい。用語「植物」はまた、種子(seed)、又は苗(seedling)を指してもよい。斯くして、用語「植物」は、一般に、種子から(成熟した)植物までの段階のいずれかを指してもよい。用語「植物」はまた、複数の(異なる)植物を指してもよい。
本明細書では、用語「園芸光(horticulture light)」は、特に、400~475nmの第1の波長領域及び625~675nmの第2の波長領域のうちの1つ以上における1つ以上の波長を有する光を指してもよい。これらの波長領域において提供される相対エネルギ(ワット)は、状況に依存してもよく、例えば、植物のタイプ及び/又は成長相(growth phase)に依存してもよい。したがって、レシピは、植物の1つ以上のタイプについて、オプションとして時間の関数として、園芸光における光の異なる波長の比率を定義してもよい。特に、用語「園芸光」は、PAR波長領域(400~700nmの光合成有効領域)を指してもよい。用語「園芸光」はまた、水耕栽培用途で植物に適用される光に使用されてもよい。
上記は、中でも、(人工)園芸光全般に適用されてもよい。本発明では、中でも、さらに特定の園芸光レシピが提案される。また、本発明では、中でも、さらに特定の園芸照明構成が提案される。光レシピは、ある実施形態では、特に、「昼(day)」又は「明期(light period)」としても示され得る、園芸光が提供される、オン時間(on-time)、及び、「夜(night)」又は「暗期(dark period)」としても示され得る、本質的に園芸光が提供されない、オフ時間(off-time)を含んでもよい。
バジリコ(Basilicum (Ocimum basilicum))、すなわち、「バジル(Basil)」は、料理用ハーブとして使用される熱帯植物である。ハーブの中でも、最も高価で、最も広く販売されているハーブの一つである。また、10℃よりも低い温度に非常に敏感である植物でもある。アドバイスとしては、バジルを12℃まで保存することである。それよりも低い温度での保存は、小さな点で始まる葉表面の黒変を示す葉の急速な腐敗を誘発するようである。生産物はすぐに販売できなくなり、これは、スーパーマーケット及び消費者にとって多大な無駄を意味し得る。バジルのいわゆる「耐低温性(chilling resistance)」を高めるために、唯一の信頼性の高いソリューションは、12℃よりも低い温度でバジルを保存しないことであるように思われる。低温順化(cold acclimation)が適用されてもよい。しかしながら、すべてのバジル種で必ずしも成功するとは限らないことが観察された。(スーパーマーケットにおける)18℃等、より高い温度でバジルを保存することは、水分損失及び萎れ(wilting)により、低温条件(chilling condition)下で保存された場合と同様の速さでバジルを腐敗させる。いずれの場合も、理想的な約12℃を除き、好ましい冷たい温度又は暖かい温度はない。しかしながら、一般的にクーラは作物ごとに設計されておらず、通常は単一温度の冷蔵庫がすべてのハーブに使用されるだけである。しかしながら、他の生産物は、一般的にバジルに好ましい温度以外の温度で輸送及び/又は保存される。したがって、残念ながら、この植物は他のハーブとは独立した輸送及び処理を必要とするようであり、困難且つ高価なものになる。バジルへの低温効果(chilling effect)を回避するソリューションは、生産チェーンを大幅に改善するであろう。
したがって、本発明の一態様は、好ましくはさらに上述した不利な点のうちの1つ以上を少なくとも部分的に取り除く、代替的な園芸システム及び/又は構成及び/又は方法を提供することである。本発明は、従来技術の不利な点の少なくとも1つを克服若しくは改善すること、又は有用な代替物を提供することを目的として有してもよい。
したがって、第1の態様において、本発明は、(i)制御可能なスペクトルパワー分布を有する園芸光を(バジル植物(Basil plant)又は「バジル栽培品種(Basil cultivar)」に)提供するように構成される照明システムと、(ii)園芸光のスペクトルパワー分布を制御するように構成される制御システムとを含む、園芸照明構成(horticulture lighting arrangement)を提供する。特定の実施形態において、園芸照明構成の動作モードにおいて、園芸照明構成は、連続して(consecutively)オン期間(D)及びオフ期間(N)が適用されるオンオフスケジュール(on-off schedule)に従って園芸光を提供するように構成される。特に、ある実施形態において、園芸光は、400~600nmの範囲から選択される波長を含む第1の園芸光、600~700nmの範囲から選択される波長を含む赤色光、及び700~800nmの範囲から選択される波長を含む遠赤色光のうちの1つ以上を含む。さらに、ある実施形態において、オン期間は、12~20時間の範囲で継続し、オフ期間は、4~12時間の範囲で継続してもよい。さらに、特に、オン期間は、オン期間の終わりにエンドオブデイ期間(end-of-day period)(EOD)を含む。ある実施形態において、エンドオブデイ期間は、約0.5~4時間の範囲から選択される等、少なくとも約0.25時間の範囲で継続する。さらに、特に、ある実施形態において、エンドオブデイ期間前のオン期間の少なくとも一部中に、赤色光と遠赤色光の比I600-700nm/I700-800nmとして定義される、R/Fr比は、4~20の範囲から選択される。さらに、特に、ある実施形態において、エンドオブデイ期間の少なくとも一部中に、R/Fr比は、0.1~4の範囲から選択される。ある実施形態において、オン期間(D)の少なくとも一部中のR/Fr比は、エンドオブデイ期間(EOD)の少なくとも一部中のR/Fr比よりも大きい。したがって、特に、本発明は、ある実施形態において、(i)制御可能なスペクトルパワー分布を有する園芸光を提供するように構成される照明システムと、(ii)園芸光のスペクトルパワー分布を制御するように構成される制御システムとを含む、園芸照明構成であって、園芸照明構成の動作モードにおいて、園芸照明構成は、連続してオン期間及びオフ期間が適用されるオンオフスケジュールに従って園芸光を提供するように構成され、(i)園芸光は、400~600nmの範囲から選択される波長を含む第1の園芸光、600~700nmの範囲から選択される波長を含む赤色光、及び700~800nmの範囲から選択される波長を含む遠赤色光のうちの1つ以上を含み、(ii)オン期間は、12~20時間の範囲で継続し、オフ期間は、4~12時間の範囲で継続し、オン期間は、オン期間の終わりにエンドオブデイ期間を含み、エンドオブデイ期間は、特に0.5~4時間の範囲から選択される、少なくとも約0.25時間の範囲で継続し、(iii)エンドオブデイ期間前のオン期間の少なくとも一部中に、赤色光と遠赤色光の比I600-700nm/I700-800nmとして定義される、R/Fr比は、4~20の範囲から選択され、エンドオブデイ期間の少なくとも一部中に、R/Fr比は、0.1~4の範囲から選択される、園芸照明構成を提供する。
R/Fr比の定義において、用語「I600-700nm」は、600~700nmの範囲から選択される波長範囲における光子のμmol/m/sの観点での園芸光における赤色光成分の光強度を指し、用語「I700-800nm」は、700~800nmの範囲から選択される波長範囲における光子のμmol/m/sの観点での園芸光における遠赤色光成分の光強度を指す。園芸光のR/Fr比は、照明システム、照明デバイス又は照明装置によって生成され、植物に照射される光の特性であることに留意されたい。
請求された耐低温性効果(chilling resistance effect)を生み出すために、「オン期間の少なくとも一部(at least part of the on-period)」及び「エンドオブデイ期間の少なくとも一部(at least part of the end-of-day period)」という表現は、当該期間の少なくとも50%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%を意味する、当該期間の実質的な部分(substantial part)と解釈されるべきである。ある実施形態において、上記の表現は、本質的に(essentially)当該期間の全体の持続時間(entire duration)、すなわち、本質的に全体のオン期間(entire on-period)又は本質的に全体のエンドオブデイ期間(entire end-of-day period)を指す。
斯かる構成及び/又は本明細書で述べられる方法(さらに以下も参照)により、耐低温性が改善されることができるようである。遠赤色光の実質的な線量が適用される時間の長さが変えられたいくつかの実験により、エンドオブデイオプションが耐低温性への良好な効果を有し、比較的エネルギフレンドリなソリューションであり得ることが示された。本発明者らは、遠赤色光の実質的な線量が適用されるエンドオブデイ時間期間(end-of-day time period)には好ましい範囲があることを見出した。一方において、遠赤色光の実質的な線量が適用される時間期間を増加させることは、本質的に耐低温性をさらに改善しない可能性があり、よりエネルギを消費するソリューションにつながる。他方において、遠赤色光の実質的な線量が適用される時間期間を実質的に縮めることは、耐低温性への効果がより小さい又は効果がない可能性がある。用語「耐低温性(chilling resistance)」は、特に、収穫されたバジル植物、特にその葉の耐低温性を指す。
上述のように、本発明は、とりわけ、園芸照明構成を提供する。斯かる園芸照明構成は、少なくとも照明システムを含む。照明システムは、1つ以上の光源、特に複数の光源を含んでもよい。さらに、照明システムによって生成される光は、スペクトルパワー分布及びスペクトルパワーのうちの1つ以上において、特に少なくともスペクトルパワー分布において制御可能であってもよい。照明システムは、1つ以上の動作モードにおいて、植物によって成長、ボルティング(bolt)、成熟(mature)等するために使用されることができる光を提供するように構成される。したがって、光は、本明細書において、「園芸光(horticulture light)」とも示される(以下も参照)。
特に、園芸光は、(a)400~600nmの範囲から選択される波長を含む第1の園芸光、(b)600~700nmの範囲から選択される波長を含む赤色光、及び(c)700~800nmの範囲から選択される波長を含む遠赤色光のうちの1つ以上を含んでもよい。第1の園芸光及び赤色光は、ある実施形態において、一緒にPAR光を提供してもよい。
したがって、園芸照明構成は、特に、制御可能なスペクトルパワー分布を有する、園芸光を提供するように構成される照明システムを含む。
園芸光は、特に、バジル植物に提供される。このバジル植物は、バジル栽培品種を含んでもよい。また、用語「バジル植物(Basil plant)」は、複数のバジル植物を指してもよい。
特に、斯かる園芸照明構成はまた、制御システムを含んでもよい。斯かる制御システムは、特に、園芸光のスペクトルパワー分布を制御するように構成されてもよい。とりわけ、これは、経時的なスペクトルパワー分布の制御を可能にしてもよい。上述のように、特定の光レシピは、(バジル植物の)改善された耐低温性を達成するために有益であるようである。制御システムは、照明システムに含まれてもよく、又は照明システムの外部に構成されてもよい。特に、制御システムは、照明システムに機能的に結合される。本発明はまた、照明システム自体及び/又は制御システム自体も提供する。
ある実施形態において、園芸照明構成の動作モードにおいて、園芸照明構成は、連続してオン期間及びオフ期間が適用されるオンオフスケジュールに従って園芸光を提供するように構成される。したがって、光レシピは、連続して実行される一連のオン期間及びオフ期間を含んでもよい。このようにして、昼夜リズム(day-night rhythm)が模倣されてもよい。オン期間及びオフ期間のセットは一緒に24時間継続してもよいが、より短く又はより長く継続してもよい。特に、最短サイクルは16時間であってもよく、最長サイクルは32時間であってもよい。一般に、サイクルは約24時間であってもよい。24時間サイクルは、温室内の植物が経験する概日サイクル(diurnal cycle)とアラインされてもよい。特に、植物が実質的に人工光のみを用いて閉鎖(日光のない)環境で育成される植物農場において、サイクルは概日サイクルから逸脱してもよい。さらに、一般に、サイクルの持続時間は、植物の成長にわたって本質的に同じである。したがって、ある実施形態において、制御システムは、照明システムが、連続してオン期間及びオフ期間が適用されるオンオフスケジュールに従って園芸光を提供するように、照明システムを制御するように構成されてもよい。
特定の実施形態において、オン期間は、12~20時間の範囲で継続し、オフ期間は、4~12時間の範囲で継続してもよい。特に、ある実施形態において、オン期間は、14~19時間の範囲で継続し、オフ期間は、5~10時間の範囲で継続する。これは、合理的な時間に(in a reasonable time)バジル植物の良好な収量を提供することができる。
一般に、オン期間中のスペクトルパワー分布は、全体のオン期間にわたって本質的に同じであってもよい。しかしながら、本発明では、オン期間の終わりに、遠赤色において実質的な寄与又は寄与の増加があってもよい。したがって、オン期間の終わりに、園芸光のスペクトルパワー分布が、オン期間の先行する部分中の園芸光のスペクトルパワー分布と異なる、エンドオブデイ期間があってもよい。
さらに、このエンドオブデイ期間は、合計で12~20時間の範囲で継続してもよいオン期間の約0.5~4時間のオーダー(order)で継続してもよい。したがって、エンドオブデイ期間に先行するデイ期間(day period)は、8~19.5時間のオーダーで継続してもよい。しかしながら、特に、ある実施形態において、先行するデイ期間は、特に少なくとも約10時間、さらに特に少なくとも約12時間継続してもよい。したがって、ある実施形態において、オン期間は、オン期間の終わりにエンドオブデイ期間を含み、エンドオブデイ期間は、少なくとも1時間等、0.5~4時間の範囲で継続する。エンドオブデイ期間の終了後に、オフ期間が開始されてもよい。したがって、特に、オン期間は、エンドオブデイ期間の終端とともに終了する。言い換えれば、オフ期間は、エンドオブデイ期間の終端時に開始されてもよい。
上述のように、エンドオブデイ期間中に、遠赤色の寄与は、オン期間の先行する部分中よりも実質的に大きくてもよい。これは、耐低温性を実質的に増加させるようである。エンドオブデイ期間に先行するオン期間中に、何らかの遠赤色があってもよいが、必ずしもそうである必要はない。しかしながら、特に、本質的に全体のオン期間中に、何らかの遠赤色園芸光があり、エンドオブデイ期間中に(実質的に)増加された寄与を有する。さらに、一般に、本質的に全体のオン期間中に、何らかの赤色園芸光が園芸光に含まれるが、必ずしもそうである必要はない。しかしながら、本明細書における多くの実施形態において、全体のオン期間中に、赤色及び遠赤色園芸光がある。増加した耐低温性は、特に、エンドオブデイ期間に先行するオン期間の部分中に相対的に低い遠赤色寄与を有し、オン期間のエンドオブデイ部分(end-of-day part)中に相対的に高い遠赤色寄与を有する場合に得られる。特定の実施形態において、エンドオブデイ期間前のオン期間の少なくとも一部中に、赤色光と遠赤色光の比I600-700nm/I700-800nmとして定義される、R/Fr比は、4~20の範囲から選択され、エンドオブデイ期間の少なくとも一部中に、R/Fr比は、0.1~4の範囲から選択される。特に、特定の実施形態において、エンドオブデイ期間前のオン期間の(本質的に)全体の部分中に、赤色光と遠赤色光の比I600-700nm/I700-800nmとして定義される、R/Fr比は、4~20の範囲から選択され、エンドオブデイ期間の(本質的に)全体の部分中に、R/Fr比は、0.1~4の範囲から選択される。特に、エンドオブデイ期間におけるR/Fr比は、エンドオブデイ期間に先行するオン期間の部分中のR/Fr比よりも、少なくとも20%等、少なくとも10%小さい。
したがって、ある実施形態において、オン期間における8~19.5時間中に、園芸光は、赤色光と遠赤色光の比I600-700nm/I700-800nmが4~20の範囲から選択されて提供されてもよく、オン期間のエンドオブデイ部分における0.5~4時間中に、園芸光は、赤色光と遠赤色光の比I600-700nm/I700-800nmが0.1~4の範囲から選択されて提供されてもよい。
特に、ある実施形態において、エンドオブデイ期間は、少なくとも1時間の範囲で継続する。より短い期間、特に約0.5時間よりも短い期間は、耐低温性への効果が低すぎる可能性がある。耐低温性及びエネルギ効率の観点での最良の結果は、エンドオブデイ期間が、少なくとも1~3.5時間、特に1~3時間の範囲で継続する、例えば、少なくとも約1.5時間継続する場合に得られることができる。
したがって、ある実施形態において、オン期間の終わりにおけるエンドオブデイ期間(EOD)中に、園芸光に対する700~800nmの範囲から選択される波長を有する遠赤色光の相対的な寄与は、エンドオブデイ期間(EOD)前のオン期間中の遠赤色光の相対的な寄与よりも大きい。
(全体の)オン期間中に、園芸光は、(400~600nmの範囲から選択される波長を含む)第1の園芸光、(600~700nmの範囲から選択される波長を含む)赤色光、及び(700~800nmの範囲から選択される波長を含む)遠赤色光のうちの1つ以上を含んでもよい。ある実施形態において、エンドオブデイ期間中に、園芸光は、本質的に遠赤色光から成ってもよい。代替的な実施形態において、エンドオブデイ期間中に、園芸光は、遠赤色光から成るだけでなく、第1の園芸光及び赤色光のうちの1つ以上、特に少なくとも赤色光、さらに特に第1の園芸光及び赤色光を含んでもよい。例えば、ある実施形態において、1つ以上の光源の第1のセットは、第1の園芸光及び赤色光(及び任意選択的に何らかの遠赤色光)を提供するように構成され、1つ以上の光源の第2のセットは、遠赤色光(及び任意選択的に何らかの赤色光)を提供するように構成される。したがって、特定の実施形態において、エンドオブデイ期間の一部中に、第1の園芸光、赤色光、及び遠赤色光が提供される。
特定の実施形態において、エンドオブデイ期間前のオン期間の少なくとも一部中の園芸光は、400~500nmの波長範囲において光子の5~20%、500~600nmの波長範囲において光子の0~30%、600~700nmの波長範囲において光子の50~95%、及び700~800nmの波長範囲において光子の0~6%を含み、光子のこれらさまざまな寄与は、合計で100%を超えない。代替的に又は追加的に、ある実施形態において、エンドオブデイ期間の少なくとも一部中の園芸光は、400~500nmの波長範囲において光子の0~10%、500~600nmの波長範囲において光子の0~15%、600~700nmの波長範囲において光子の0~80%、及び700~800nmの波長範囲において光子の20~100%を含み、光子のこれらさまざまな寄与は、合計で100%を超えない。
したがって、ある実施形態において、オン期間における8~19.5時間中に、400~500nmの波長範囲において光子の5~20%、500~600nmの波長範囲において光子の0~30%、600~700nmの波長範囲において光子の50~95%、及び700~800nmの波長範囲において光子の0~6%を含み、光子のこれらさまざまな寄与は、合計で100%を超えない、園芸光が提供されてもよく、オン期間の終わりにおける0.5~4時間中に、400~500nmの波長範囲において光子の0~10%、500~600nmの波長範囲において光子の0~15%、600~700nmの波長範囲において光子の0~80%、及び700~800nmの波長範囲において光子の20~100%を含み、光子のこれらさまざまな寄与は、合計で100%を超えない、園芸光が提供されてもよい。
したがって、本発明はまた、特に、(一態様において)(i)制御可能なスペクトルパワー分布を有する園芸光を(バジル植物に)提供するように構成される照明システムと、(ii)園芸光のスペクトルパワー分布を制御するように構成される制御システムとを含む、園芸照明構成であって、園芸照明構成の動作モードにおいて、園芸照明構成は、連続してオン期間及びオフ期間が適用されるオンオフスケジュールに従って園芸光を提供するように構成され、(i)園芸光は、400~600nmの範囲から選択される波長を含む第1の園芸光、600~700nmの範囲から選択される波長を含む赤色光、及び700~800nmの範囲から選択される波長を含む遠赤色光のうちの1つ以上を含み、(ii)オン期間は、12~20時間の範囲で継続し、オフ期間は、4~12時間の範囲で継続し、オン期間は、オン期間の終わりにエンドオブデイ期間を含み、エンドオブデイ期間は、0.5~4時間の範囲で継続し、(iii)(a)エンドオブデイ期間前のオン期間の少なくとも一部中の園芸光は、400~500nmの波長範囲において光子の5~20%、500~600nmの波長範囲において光子の0~30%、600~700nmの波長範囲において光子の50~95%、及び700~800nmの波長範囲において光子の0~6%を含み、異なる波長範囲からの光子の総寄与(aggregate contribution)は、100%を超えず、(b)エンドオブデイ期間の少なくとも一部中の園芸光は、400~500nmの波長範囲において光子の0~10%、500~600nmの波長範囲において光子の0~15%、600~700nmの波長範囲において光子の0~80%、及び700~800nmの波長範囲において光子の20~100%を含み、異なる波長範囲からの光子の総寄与は、100%を超えない、園芸照明構成を提供する。
特定の実施形態において、園芸照明構成は、オン期間中に、照明システムから少なくとも30cmの距離で(特定の実施形態において最大100cmで)少なくとも50μmol/m/sの範囲から選択される平均強度を有する園芸光を提供するように構成される。さらなる特定の実施形態において、園芸照明構成は、オン期間中に、照明システムから少なくとも30cmの距離で(特定の実施形態において最大100cmで)100~600μmol/m/sの範囲から選択される平均強度を有する園芸光を提供するように構成される。30cmの距離は、典型的には、園芸光を生成する照明装置と、例えば、植物が育てられる基材(substrate)との間の最小距離である。距離は、特に、園芸光が出射し得る斯かる照明器具の発光面又は出口窓に対して測定される。特定の実施形態において、これは、例えば、発光ダイオードのレンズ又は照明デバイスハウジングの光透過性カバーであってもよい。
収量及びエネルギ効率の観点で、最良の結果は、園芸照明構成が、オン期間中に、照明システムから少なくとも30cmの距離で(特定の実施形態において最大100cmで)150~450μmol/m/sの範囲から選択される平均強度を有する園芸光を提供するように構成される実施形態において得られ得る。
オフ期間中に、照明システムから少なくとも30cmの距離で約10μmol/m/s以下、さらに特に照明システムから少なくとも30cmの距離で(特定の実施形態において最大100cmで)約5μmol/m/s以下等、実質的に園芸光はなくてもよい。特に、オフ期間中に、400~800nmの範囲から選択される波長を有する光は、植物がその上又はその中で育てられる基材レベルにおいて、約5μmol/m/s以下等、約10μmol/m/s以下の平均強度を有する。
ある実施形態において、エンドオブデイ期間前のオン期間中の園芸光のスペクトルパワー分布は、本質的に一定である。さらなる実施形態において、エンドオブデイ期間前のオン期間中の園芸光のスペクトルパワーは、本質的に一定である。ある実施形態において、エンドオブデイ期間中の園芸光のスペクトルパワー分布は、本質的に一定である。さらなる実施形態において、エンドオブデイ期間中の園芸光のスペクトルパワーは、本質的に一定である。
赤色光及び遠赤色光で(複数の)植物を照射する場合、一般に、(複数の)植物キャノピを通る遠赤色光の伝搬長さは、赤色光の場合よりも長いようである。これは、葉が遠赤色光よりも赤色光をよく吸収することに起因し得る。これは、植物が成長し、経時的にキャノピサイズが大きくなると、植物のより下の葉では、R/Fr比が、同じ照射条件であっても、減少する可能性があることを意味する。したがって、植物全体の平均で同じR/Fr比を得るために、R/Fr比は、成長期間の早期の段階では低く設定され、キャノピがより密集している可能性がある成長期間の後期の段階では大きく設定されてもよい。したがって、ある実施形態では、動作モードにおいて、エンドオブデイ期間中の園芸光に対する遠赤色光の寄与は、(i)1つ以上の(バジル)植物の成長時間(growth time)、成長段階(growth phase)又は年齢(age)、及び(ii)(1つ以上の(バジル)植物の)キャノピ密度(canopy density)のうちの1つ以上の関数として制御されてもよい。代替的に又は追加的に、ある実施形態では、動作モードにおいて、エンドオブデイ期間中の園芸光のスペクトルパワーは、(i)1つ以上の(バジル)植物の成長時間、成長段階又は年齢、及び(ii)(1つ以上の(バジル)植物の)キャノピ密度のうちの1つ以上の関数として制御されてもよい。
1つ以上の植物が、キャノピ密度を定義してもよい。裸地指数(bare soil index)、キャノピ影指数(canopy shadow index)等、異なる方法がキャノピ密度を定義するために使用されてもよい。しかしながら、光の反射又は透過等、キャノピ密度を感知する(sense)ために光学センサが使用されてもよい。特に、これらの実施形態は、(複数の)植物の上方からの照射に関連してもよい。
さらに他の実施形態において、園芸光を生成するように構成される光源は、(複数の)植物の上方に設けられるだけでなく、(将来の)キャノピ内等、より低い位置にも設けられてもよい。代替的に又は追加的に、光源は、基材の頂部のレベルくらい等、(複数の)植物の下方から園芸光を生成するようにも構成されてもよい。また、このような実施形態において、R/Fr比及び/又はスペクトルパワーは、それぞれの光源の高さに依存するようにされてもよい。したがって、ある実施形態において、照明システムは、遠赤色光の少なくとも一部を生成するように構成される第1の光生成デバイスを含み、第1の光生成デバイスは、(動作中に遠赤色光が出射する)発光面を含み、動作モードにおいて、エンドオブデイ期間中の園芸光に対する遠赤色光の寄与が、(バジル)植物のための基材から上方の園芸光生成デバイスの発光面の第1の高さ(h1)の関数として制御される。代替的に又は追加的に、動作モードにおいて、エンドオブデイ期間中の園芸光生成デバイスの園芸光のスペクトルパワーは、(バジル)植物のための基材から上方の発光面の第1の高さ(h1)の関数として制御される。
特定の実施形態において、園芸照明構成は、遠赤色光を含む第1のデバイス光を生成するように構成される第1の光生成デバイスと、第1の園芸光及び赤色光のうちの1つ以上を含む第2のデバイス光を生成するように構成される第2の光生成デバイスとを含む。用語「第1の光生成デバイス(first light generating device)」は、複数の(異なる)第1の光生成デバイスを指してもよい。代替的に又は追加的に、用語「第2の光生成デバイス(second light generating device)」は、複数の(異なる)第2の光生成デバイスを指してもよい。
ある実施形態において、第2のデバイス光における遠赤色光のスペクトルパワーは、第1のデバイス光における遠赤色光のスペクトルパワーよりも低い、例えば、少なくとも5倍低い、特に少なくとも10倍低い。
ある実施形態において、400~800nmの波長範囲におけるスペクトルパワーの少なくとも70%、さらに特に少なくとも80%は、第1のデバイス光について700~800nmの波長範囲にあり、400~800nmの波長範囲におけるスペクトルパワーの少なくとも70%、さらに特に少なくとも80%は、第2のデバイス光について400~700nmの波長範囲にある。
したがって、ある実施形態において、第1のデバイス光は、本質的に遠赤色光から成ってもよく、第2のデバイス光は、遠赤色光の比較的小さな寄与のみを有してもよい(又は本質的に寄与がなくてもよい)。
代替的に又は追加的に、ある実施形態において、第1のデバイス光に対する遠赤色光の寄与は、第2のデバイス光に対する遠赤色光の寄与よりも高い、例えば、特に少なくとも10倍高い等、少なくとも5倍高い。本明細書において、用語「寄与(contribution)」は、特に、(関連するスペクトル範囲における)光子の数を指してもよい。さらに、特に、ある実施形態では、エンドオブデイ期間(EOD)前のオン期間(D)中に、第1のデバイス光及び第2のデバイス光を含む園芸光に対する第1のデバイス光の寄与は、10%未満であり、エンドオブデイ期間(EOD)の少なくとも一部中に、第1のデバイス光及び第2のデバイス光を含む園芸光に対する第1のデバイス光の寄与は、少なくとも20%である。
ある実施形態において、各昼夜サイクルは、本明細書で述べられるエンドオブデイ照射(end-of-day irradiation)を含んでもよい。しかしながら、良好な結果は、(バジル)植物の成長期間の一部中にのみ斯かるEOD照射が適用される場合にも得られることができるようである。したがって、例えば最初の数週間、オン期間は、オン期間の終わりに特定のEOD照射を有さない。斯くして、園芸光は、エンドオブデイ期間に先行する期間における園芸光に関連して本明細書で述べられるようなものであってもよい。しかしながら、(バジル)植物の成長期間の最後の数週間において、本明細書で述べられるEOD照射が適用される。したがって、特定の実施形態において、園芸照明構成は、(動作モードにおいて、)(i)育成期間tの第1の部分中、全体のオン期間中に、少なくとも4のR/Fr比を有する園芸光を適用する、及び(ii)育成期間tの第2の部分中、エンドオブデイ期間(EOD)の少なくとも一部中に、0.1~4の範囲から選択されるR/Fr比を有する園芸光を適用するように構成される。これは、少なくとも3週間の育成期間tにわたってバジル植物を育成するための方法において有用であり得る。このような動作モードにより、所望の耐低温性が達成され得る一方で、エネルギ消費はさらに低減され得る。
本明細書では、上記のような園芸照明構成を含む園芸システムも開示される。用語「園芸システム(horticulture system)」は、本明細書では特に、植物農場(plant farm)、植物工場(plant factory)、垂直農場(vertical farm)、都市農場(city farm)及び/又は気候セル(climate cell)を指してもよい。ある実施形態において、園芸システムは、気候セルを含んでもよい。
ある実施形態において、園芸システム及び/又は園芸照明構成は、照明装置を含んでもよく、特に、照明装置は、園芸光を提供するための光源を含む。さらなる実施形態において、照明装置は、デバイスハウジングを有する、デバイスを含んでよく、光源は、ハウジング内に(少なくとも部分的に)配置される。用語「照明装置(lighting apparatus)」はまた、複数の(異なる)照明装置を指してもよい。
用語「光源(light source)」は、本明細書では、発光ダイオード(LED)、共振空洞発光ダイオード(RCLED:resonant cavity light emitting diode)、垂直共振器型レーザダイオード(VCSEL:vertical cavity laser diode)、エッジ放射レーザ(edge emitting laser)等、半導体発光デバイスを指してもよい。用語「光源」はまた、パッシブマトリクス(PMOLED)又はアクティブマトリクス(AMOLED)等の有機発光ダイオードを指してもよい。ある実施形態では、光源は、(LED又はレーザダイオード等の)固体光源、特にLEDを含んでもよい。用語「LED」はまた、複数のLEDを指してもよい。さらに、用語「光源」はまた、ある実施形態では、いわゆるチップオンボード(COB:chips-on-board)光源を指してもよい。用語「COB」は、特に、封入されても接続されてもいないが、PCB等、基板上に直接載置される半導体チップの形態のLEDチップを指す。したがって、複数の半導体光源が、同じ基板上に構成されてもよい。ある実施形態では、光源はCOBであり、COBは、単一の照明モジュールとして一緒に構成されるマルチLEDチップであってもよい。用語「光源」はまた、2~2000個の(固体)光源等、複数の光源に関連してもよい。
ある実施形態において、400~800nmのサブレンジから選択される波長を有する光を提供するように構成される光源は、特に、400~800nmのスペクトル範囲内のパワーの少なくとも50%、例えば特に少なくとも70%、例えば少なくとも80%、ましては例えば少なくとも90%が、当該サブレンジ内にある光源である。ある実施形態において、光源は、示されたサブレンジ内にピーク波長を有する、すなわち、400~800nmの範囲内の最大ピークが当該サブレンジ内にある光源光を生成するように構成される光源である。
青色光は、特に、特に青色LED等、青色光源を用いて提供されてもよいが、任意選択的に、青色発光材料を用いる、特にUV LED等、UV光源が選択されてもよい。したがって、ある実施形態において、光源は、青色光源を含んでもよい。
緑色光は、特に、緑色光源、特に緑色LEDを用いて提供されてもよいが、任意選択的に、緑色発光材料を用いる、青色光源、特に青色LED、又はUV光源、特にUV LEDが選択されてもよい。したがって、ある実施形態において、光源は、緑色光源を含んでもよい。
赤色光は、特に、赤色光源、特に赤色LEDを用いて提供されてもよいが、任意選択的に、赤色発光材料を用いる、UV光源、特にUV LED、又は青色光源、特に青色LEDが選択されてもよい。同様に、これは、遠赤色及び深赤色に適用されてもよい。したがって、ある実施形態において、光源は、赤色光源を含んでもよい。
白色光は、特に、白色光源、特に白色LEDを用いて提供されてもよいが、任意選択的に、適切な発光材料を用いる、UV光源、特にUV LED、又は青色光源、特に青色LEDが選択されてもよい。白色光を生成するように構成される光源は、特に、当業者に知られているように、放出される光が白色光である光源である。これは、特に、約2000~20000K、特に2700~2000Kの間の相関色温度(CCT:correlated color temperature)を有し、特にBBL(黒体軌跡(black body locus))から約15SDCM(等色標準偏差(standard deviation of color matching))以内、特にBBLから約10SDCM以内、さらに特にBBLから約5SDCM以内の光に関する。
特に、本明細書で提供される異なるタイプの光は、異なるタイプの光に対応する上述した波長範囲内にピーク波長を有する光源を用いて提供される。
照明装置が複数の光源を含む実施形態では、複数の光源のうちの2つ以上のサブセットが、光強度の観点で独立して制御可能であってもよい。またさらに、サブセットのうちの2つ以上は、異なるスペクトル分布を有する光を提供してもよい。このような実施形態では、園芸光の強度及びスペクトル分布が制御可能であってもよい。したがって、2つ以上のサブセットは、ある実施形態において、異なるスペクトル分布を有する光を提供するように構成されてもよい。
さらに、特定の実施形態において、照明装置は、少なくとも100cm等、照明装置から少なくとも30cmの距離で、特に少なくとも100μmol/m/s等、少なくとも50μmol/m/sの範囲から選択される平均強度を有する園芸光を提供するように構成されてもよい。特に、照明装置は、照明装置から少なくとも30cmの距離で平均強度を有する園芸光を提供するように構成されてもよい。さらに、照明装置は、予め定められた時間期間(例えば、1日あたりのある時間)中に平均強度を有する園芸光を提供するように構成されてもよい。
ある実施形態において、園芸システムは、園芸照明構成(の少なくとも一部)を含んでもよい。園芸システムは、特に、植物をホスティングする(host)ために構成されてもよい。特に、園芸システムは、植物を支持するための支持体を含んでもよい。したがって、ある実施形態において、動作中に、植物は、園芸システム内に配置されてもよい。特に、用語「園芸システム」は、特に植物が制御された条件下で育成される、より特に植物が本質的に自然の太陽光を受けない、植物をホスティングするためのストラクチャを指してもよい。さらに、園芸システムは、気候セルの場合等、気候化(climatize)されてもよい。
さらなる実施形態において、気候セルは、植物支持体と照明装置とを含んでもよく、制御システムは、気候セルの内部又は外部に構成されてもよい。
園芸システムは、複数層で食物を育成するために構成されてもよく、これにより、露地栽培又は温室での栽培と比較して、利用可能なスペースがはるかに良好に利用される。これは、自然の太陽光が園芸システム内のすべての植物には到達できず、かなりの割合の光が人工照明によりもたらされる必要があり得ることを意味する。したがって、本発明は、特に、植物が実質的に人工光を受ける、特に本質的に人工光のみを受ける園芸システムに関する。
使用時に、園芸システムは、植物を有する植物支持体、又は種子を有する植物支持体、又は苗を有する植物支持体等を含んでもよい。したがって、使用時に、園芸システムは、植物を有する植物支持体、又は種子を有する植物支持体、又は苗を有する植物支持体等を含んでもよい。用語「支持体(support)」又は「植物支持体(plant support)」は、植物をその中で、その上で、又はそれに沿って等成長させるために使用されることができる、(粒状)基材((particulate) substrate)、(水耕栽培における)水性基材(aqueous substrate)、土壌、(ワイヤ作物(wire crop)のための)ワイヤ等のうちの1つ以上を指してもよい。
ある実施形態において、園芸システム及び/又は園芸照明構成は、センサを含んでもよい。
さらなる実施形態において、センサは、パラメータ、特に、栄養素(nutrient)、葉サイズ(leaf size)、植物温度(plant temperature)、植物葉温度(plant leaf temperature)、植物根温度(plant root temperature)、植物茎長さ(plant stem length)、植物果実サイズ(plant fruit size)等を含む群から選択される植物関連パラメータ、又は、特に、温度、湿度、(園芸システム内、特に園芸システム内の)ガス組成、及び(自然の太陽光も適用される場合)自然太陽光強度を含む群から選択される環境パラメータを感知するように構成されてもよい。さらなる実施形態において、センサは、CCDカメラ等、カメラを含んでもよい。用語「センサ(sensor)」は、複数のセンサを指してもよい。特に園芸システムは、複数の(空間的に分離された)(光)センサを含んでもよい。
さらなる実施形態において、センサは、(i)植物の葉の数及び/又は外観及び/又は色、(ii)植物のキャノピの面積及び/又は色、並びに(iii)植物の花の数及び/又は外観のうちの1つ以上を感知するように構成されてもよい。
ある実施形態において、センサは、植物関連パラメータを監視し、関連するセンサ信号を(制御システムに)提供するように構成されてもよく、特に、制御システムは、センサ信号に依存して園芸システムを制御するように構成されてもよい。とりわけ、制御システムは、センサ信号に依存して園芸光のスペクトル分布及び/又は強度を制御してもよい。
さらなる実施形態において、センサは、周囲光を感知し、関連する光センサ信号を(制御システムに)提供するように構成される光センサを含んでもよく、特に、制御システムは、光センサ信号に基づいて園芸光及び/又は補助光を提供する(照明システムに提供させる)ように構成されてもよい。したがって、ある実施形態において、園芸光は、光センサ信号(又は別のセンサ信号)に依存して提供されてもよい。
ある実施形態において、(複数の)センサのフィードバック信号に基づいて、園芸光の(所定の)スペクトル分布及び/又はスペクトルパワーが提供されてもよい。
したがって、さらなる態様において、本発明は、(バジル植物のための)園芸システムであって、屋内施設(indoor facility)と、本明細書で述べられる園芸照明構成とを含む、園芸システムを提供する。園芸照明構成は、特に、(バジル植物の育成のために)屋内施設に園芸光を提供するように構成されてもよい(上記も参照)。特定の実施形態において、園芸システムは、特定の実施形態では成長基材から上方の発光面の異なる第1の高さ(h1)に構成される、上述した複数の第1の光生成デバイス又は照明装置を含み、動作モードにおいて、エンドオブデイ期間中の園芸光に対する遠赤色光の寄与が、基材から上方の発光面の第1の高さ(h1)の関数として制御される。用語「発光面(light emitting surface)」の代わりに、また、用語「最終窓(final window)」又は「出口窓(exit window)」又は「出口面(exit surface)」が適用されてもよい(上記も参照)。第2の光生成デバイスは、植物の上方に構成されてもよく、又は、特定の実施形態において、(基材から上方の)異なる高さに構成されてもよい。
ある実施形態において、園芸システム、又は園芸照明構成は、制御システムを含んでもよい。制御システムは、園芸システム(の一部)を制御するように構成されてもよい。さらなる実施形態において、制御システムは、照明システム、(複数の)照明デバイス及び/又は照明装置を制御するように構成されてもよい。さらなる実施形態において、制御システムは、センサを制御するように構成されてもよい。
(成長中の)植物が受ける条件は、一般的に、成長レシピ(growth recipe)で定義されてもよい。したがって、制御システムは、動作中に、植物に成長レシピを受けさせるように構成されてもよい。成長レシピは、所定の園芸光設定、例えば、園芸光強度を定義する、光レシピを含んでもよい。これは、光レシピがまた、経時的な所定の園芸光強度を定義することを含んでもよい。代替的に又は追加的に、光レシピは、パラメータ、特にセンサを用いて決定されるパラメータの関数として所定の園芸光強度を定義してもよい。さらなる実施形態において、パラメータは、栄養素、葉サイズ、植物温度、植物葉温度、植物根温度、植物茎長さ、植物果実サイズ等を含む群から選択される植物関連パラメータを含んでもよい。さらなる実施形態において、パラメータは、温度、湿度、(園芸システム内、特に園芸システム内の)ガス組成、及び(自然の太陽光も適用される場合)自然太陽光強度を含む群から選択される環境パラメータを含んでもよい。「光レシピ(light recipe)」は、一般に、照明パラメータのセットを示す。光レシピは、植物の葉における等、又は植物の根における等、特に植物の部分における、課された温度等、他のパラメータも含むレシピに含まれてもよい。
ある実施形態において、制御システムは、(i)植物の葉の数及び/又は外観及び/又は色、(ii)植物のキャノピの面積及び/又は色、並びに(iii)植物の花の数及び/又は外観のうちの1つ以上の関数として園芸光のスペクトル組成を制御するように構成されてもよい。
ある実施形態において、制御システムは、園芸照明構成及び園芸システムの他の態様を制御するように構成されてもよい。特に、制御システムは、園芸システムの温度、湿度、灌漑、栄養供給、園芸光の光強度、空気温度、空気組成、空気流量等のうちの1つ以上を含む空気条件等のうちの1つ以上を制御するように構成されてもよい。制御システムは、構成内の異なるロケーションにおいてこれらの条件のうちの1つ以上を制御するように構成されてもよい。
ある実施形態において、制御システムは、センサを制御するように構成されてもよい。ある実施形態において、制御システムは、本発明の方法を実行する(園芸システムに実行させる)ように構成されてもよい(下記参照)。さらなる態様において、本発明はさらに、照明装置又は光生成デバイス自体を提供してもよい。さらなる態様において、本発明はさらに、センサ自体を提供してもよい。さらなる態様において、本発明はさらに、園芸照明構成自体を提供してもよい。
さらなる態様において、本発明は、バジル植物に園芸光を提供する方法を提供する。斯かる方法は、バジル植物(又はバジル栽培品種)を栽培するための方法に含まれてもよい。特に、方法は、本明細書で述べられる園芸照明構成及び/又は本明細書で述べられる園芸システムで適用されてもよい。とりわけ、方法は、制御モード中に、連続してオン期間及びオフ期間が適用されるオンオフスケジュールに従ってバジル植物に園芸光を提供することを含んでもよい。上述したように、特に、園芸光は、400~600nmの範囲から選択される波長を含む第1の園芸光、600~700nmの範囲から選択される波長を含む赤色光、及び700~800nmの範囲から選択される波長を含む遠赤色光のうちの1つ以上を含む。さらに、上述したように、特に、オン期間は、ある実施形態において、12~20時間の範囲で継続してもよく、オフ期間は、ある実施形態において、4~12時間の範囲で継続してもよい。さらに、特にオフ期間を開始する前に、オン期間は、オン期間の終わりにエンドオブデイ期間を含む。
バジル植物の耐低温性(の増加)を得るために、エンドオブデイ期間前のオン期間の少なくとも一部中に、赤色光と遠赤色光の比I600-700nm/I700-800nmとして定義される、R/Fr比は、4~20の範囲から選択され、エンドオブデイ期間の少なくとも一部中に、R/Fr比は、0.1~4の範囲から選択される。したがって、特に、本発明はまた、ある実施形態において、バジル植物に園芸光を提供する方法であって、当該方法は、制御モード中に、連続してオン期間及びオフ期間が適用されるオンオフスケジュールに従ってバジル植物に園芸光を提供することを含み、(I)園芸光は、400~600nmの範囲から選択される波長を含む第1の園芸光、600~700nmの範囲から選択される波長を含む赤色光、及び700~800nmの範囲から選択される波長を含む遠赤色光のうちの1つ以上を含み、(ii)オン期間は、12~20時間の範囲で継続し、オフ期間は、4~12時間の範囲で継続し、オン期間は、オン期間の終わりにエンドオブデイ期間を含み、(iii)エンドオブデイ期間前のオン期間の少なくとも一部中に、特にエンドオブデイ期間前の全体のオン期間中に、赤色光と遠赤色光の比I600-700nm/I700-800nmとして定義される、R/Fr比は、4~20の範囲から選択され、エンドオブデイ期間の少なくとも一部中に、特に全体のエンドオブデイ期間中に、R/Fr比は、0.1~4の範囲から選択され、オン期間(D)の少なくとも一部中のR/Fr比は、エンドオブデイ期間(EOD)の少なくとも一部中のR/Fr比よりも大きい、方法を提供する。
特定の実施形態において、オン期間は、14~19時間の範囲で継続してもよく、及び/又は、オフ期間は、5~10時間の範囲で継続してもよい。さらに、特にある実施形態において、エンドオブデイ期間は、1~3時間の範囲で継続してもよい。
特定の実施形態において、エンドオブデイ期間の一部中に、第1の園芸光、赤色光、及び遠赤色光が提供される。さらに、ある実施形態において、エンドオブデイ期間は、0.5~4時間の範囲で継続する。特定の実施形態において、バジル植物は、シナモン(Cinnamon)、ドリー(Dolly)、エミリー(Emily)、及びレモン(Lemon)から成る群から選択されるバジル栽培品種であってもよい。特にこれらの栽培品種で、本明細書で述べられる方法を用いた耐低温性の(実質的な)増加が得られた。
ある実施形態において、方法は、(動作モードにおいて)オン期間中に、少なくとも50μmol/m/sの範囲から選択される平均強度でバジル植物に園芸光を提供することを含んでもよい。さらなる特定の実施形態において、方法は、バジル植物に100~600μmol/m/sの範囲から選択される平均強度でオン期間中に(動作モードにおいて)園芸光を提供することを含んでもよい。特に、ある実施形態において、方法は、バジル植物に150~450μmol/m/sの範囲から選択される平均強度でオン期間中に(動作モードにおいて)園芸光を提供することを含んでもよい。これらの強度は、植物が受ける強度であり、例えば、植物がその上又はその中で成長する基材のロケーションにおける強度によって近似されてもよい。
特定の実施形態において、エンドオブデイ期間前のオン期間の少なくとも一部中の園芸光は、400~500nmの波長範囲において光子の5~20%、500~600nmの波長範囲において光子の0~30%、600~700nmの波長範囲において光子の50~95%、及び700~800nmの波長範囲において光子の0~6%を含んでもよく、異なる波長範囲からの光子の総寄与は100%を超えない。代替的に又は追加的に、特に、エンドオブデイ期間の少なくとも一部中の園芸光は、400~500nmの波長範囲において光子の0~10%、500~600nmの波長範囲において光子の0~15%、600~700nmの波長範囲において光子の0~80%、及び700~800nmの波長範囲において光子の20~100%を含んでもよく、異なる波長範囲からの光子の総寄与は100%を超えない。
上述したように、ある実施形態において、方法はさらに、(動作モードにおいて)エンドオブデイ期間中の園芸光に対する遠赤色光の寄与を、(i)1つ以上の植物の成長時間、成長段階又は年齢、及び(ii)(1つ以上の植物によって定義される)キャノピ密度のうちの1つ以上の関数として制御することを含んでもよい。代替的に又は追加的に、方法はさらに、(動作モードにおいて)エンドオブデイ期間中の園芸光に対する遠赤色光の寄与を、植物がその上又はその中で成長する基材から上方又は成長される植物のキャノピから上方の園芸光が生成される高さの関数として制御することを含んでもよい。したがって、特定の実施形態において、方法はさらに、(動作モードにおいて)エンドオブデイ期間中の園芸光に対する遠赤色光の寄与を、遠赤色光が提供されるバジル植物のキャノピに対する位置の関数として制御することを含んでもよい。
さらに、上述したように、遠赤色に富んだ光(far-red enriched light)は、エンドオブデイ期間中に提供されてもよく、又は、代替的に、全成長期間の一部(特に最後の部分)におけるエンドオブデイ期間中にのみ提供されてもよい。したがって、特定の実施形態において、方法は、育成期間tにわたってバジル植物を育成することを含み、tは少なくとも3週間であり、方法はさらに、(i)育成期間tの第1の部分中、全体のオン期間中に、少なくとも4のR/Fr比を有する園芸光を適用することと、(ii)育成期間tの第2の部分中、エンドオブデイ期間(EOD)の少なくとも一部中に、0.1~4の範囲から選択されるR/Fr比を有する園芸光を適用することとを含んでもよい。
ある実施形態において、方法は、補足園芸光(supplemental horticulture light)、例えば、遠赤色光を植物に提供することを含み、補足園芸光は、補足波長範囲(supplemental wavelength range)、例えば、遠赤色波長範囲の光強度の最小レベル(及び最大レベル)が、本明細書で示されるオン期間及びエンドオブデイ期間中に植物に提供されるように提供されてもよい。これはまた、本明細書において、「補足制御モード(supplemental controlling mode)」としても示され得る。この補足制御モードは、園芸照明構成のオンオフスケジュールが植物に遠赤色光を提供しない又はほとんど提供しない既知の方法を補足するのに特に有用である。
ある実施形態において、方法は、特に制御モード中に、植物に園芸光を提供することを含んでもよい。さらなる実施形態において、園芸光は、≧50μmol/m/s、例えば≧100μmol/m/s、例えばさらに特に≧150μmol/m/s、例えば特に50~1000μmol/m/sから選択される、さらに特に150~1000μmol/m/sの範囲から選択される(植物上での)平均強度を有してもよい。さらなる実施形態において、第1の園芸光は、200~1000μmol/m/sの範囲から選択される平均強度を有してもよい。ある実施形態において、強度は、≦800μmol/m/s、例えば≦600μmol/m/s、例えば200~600μmol/m/sの範囲から、例えば特に200~525μmol/m/sの範囲から選択される。
特に、示された光強度は、1日あたり4~14時間のオフ期間(暗又は夜)が後続する、1日あたり10~20時間のオン期間(明又は昼)にわたって提供されてもよい。
(成長中の)植物が受ける条件は、一般的に、成長及び/又は光レシピで定義されてもよい(上記参照)。したがって、方法は、植物に成長及び/又は光レシピを受けさせることを含んでもよい。
ある実施形態において、方法は、(i)植物の葉の数及び/又は外観及び/又は色、(ii)植物のキャノピの面積及び/又は色、並びに(iii)植物の花の数及び/又は外観の関数として園芸光のスペクトル組成を制御することを含んでもよい。
したがって、ある実施形態において、方法は、(i)植物の葉の数及び/又は外観及び/又は色、(ii)植物のキャノピの面積及び/又は色、並びに(iii)植物の花の数及び/又は外観のうちの1つ以上を感知することを含んでもよい。
さらにさらなる態様において、本発明はまた、園芸照明システムに機能的に結合される又は含まれる、コンピュータ、特に本明細書で述べられる制御システム上で実行された場合、園芸照明システムに本発明の方法を実行させる、コンピュータプログラムプロダクトを提供する。
それゆえ、本発明はさらに、例えば(園芸照明システムに機能的に結合される)コンピュータにロードされた場合、本明細書で述べられる方法を実行することが可能なコンピュータプログラムプロダクトを提供する。またさらなる態様では、本発明は、コンピュータプログラムプロダクトを記憶している記録担体(又はUSBスティック、CD、DVD等のデータ担体)を提供する。
本明細書で言及される光子のパーセンテージは、400~800nmのスペクトル範囲の光子の総数に関する。したがって、例えば、「園芸光の光子のn%(n% of the photons of the horticulture light)」というフレーズ及び同様のフレーズは、400~800nmの範囲から選択される波長を有する(園芸光の)すべての光子のうち、n/100が具体的に示されたサブレンジにあることを示す。これは、本明細書で述べられる照明装置又は光生成デバイスによって提供され得る園芸光等、園芸光が、UV放射等、他の放射も提供することを排除するものではない。しかしながら、本明細書で述べられる発明について、光子の数は、400~800nmの範囲の光子の総数に関する。他でも示されるように、「本質的に(essentially)」は、とりわけ、少なくとも90%、例えば少なくとも95%を指してもよい。
本明細書においてPPFDとして示される、(園芸光の)強度は、フォトダイオードから決定される、又は光電子増倍管で直接測定されることができる。PPFDにおける面積は、特に、(複数の)光源が配置されている空間の局所受光(植物)面積を指す。多層システムの場合、これは多層構成に含まれる関連層の面積であり、この場合、PPFDは、各層に対して個々に推定されてもよい(さらに以下も参照)。面積は、一実施形態では、制御ユニットに手動で供給される値であってもよく、又は、一実施形態では、制御ユニットによって(例えばセンサを用いて)評価されてもよい。「少なくとも150μmol/m/s(at least 150 μmol/m2/s)」のようなフレーズ及び同様のフレーズにおける面積(m)は、特に、根成長培地面を指してもよい。用語「根成長培地面(root growth medium surface)」は、水耕栽培用途における液面を指してもよく、又は、土壌等の基材(substrate)の最上層(top layer)を指してもよい。例えば、用語「根成長培地面」は、「テーブルレベル(table level)」、すなわち、植物が作られるレベルを指してもよい。特に、「少なくとも150μmol/m/s」というフレーズ及び同様のフレーズは、植物が受ける強度を指す。したがって、(園芸システム内で)光を受けることができる植物の任意の部分(すなわち、特に、少なくとも基材の上方にある部分)は、斯かる線量(dose)を受け得る。例えば、植物の上側の部分及び植物の(それでも光によってアクセス可能な)下側の部分で1平方メートル当たりに受けられる毎秒の光子の数が測定されてもよい。こうして、線量が計算されることができる。植物で受けられる線量は、根成長培地面で受けられる線量によって近似されてもよい。示された強度が、根成長培地面又はテーブルレベル(植物がない場合)で受けられる場合、植物もまた、少なくとも斯かる強度を受けるであろう。特に、用語「根成長培地面」は、水平平坦(平均)面(horizontal planar (average) surface)を指してもよい。
用語「モード(mode)」はまた、「制御モード(controlling mode)」として示されてもよい。システム、又は装置、又はデバイス(以下もさらに参照)は、「モード」又は「動作モード(operation mode)」又は「動作のモード(mode of operation)」又は「制御モード」においてアクションを実行してもよい。同様に、方法において、アクション、又は段階、又はステップは、「モード」又は「動作モード」又は「動作のモード」又は「制御モード」において実行されてもよい。これは、システム、又は装置、又はデバイスが、別の制御モード、又は複数の他の制御モードを提供するように適合されてもよいことを排除するものではない。同様に、これは、モードを実行する前に及び/又はモードを実行した後に、1つ以上の他のモードが実行されてもよいことを排除するものではない。しかしながら、ある実施形態では、少なくとも制御モードを提供するように適合される、制御システム(以下もさらに参照)が利用可能であってもよい。他のモードが利用可能である場合、斯かるモードの選択は、特に、ユーザインターフェースを介して実行されてもよいが、センサ信号又は(時間)スキームに依存してモードを実行する等、他のオプションも可能であり得る。動作モードは、ある実施形態では、単一の動作モード(すなわち、「オン」であり、さらなる調整可能性(tunability)なし)においてのみ動作することができるシステム、又は装置、又はデバイスを指してもよい。
「制御する(controlling)」という用語及び同様の用語は、特に、要素(ここでは、園芸システム又はその1つ以上の要素)の挙動(behavior)を決定する又は作動(running)を監督することを少なくとも指す。したがって、本明細書では、「制御する」及び同様の用語は、例えば、測定、表示、作動、開放、シフト、温度変更等のような、挙動を要素に課すこと(要素の挙動を決定する、又は要素の作動を監督すること)などを指す場合がある。そのほか、「制御する」という用語及び同様の用語は加えて、モニタリングを含んでもよい。したがって、「制御する」という用語及び同様の用語は、要素に挙動を課すことを含んでもよく、また、要素に挙動を課し、要素を監視することを含んでもよい。要素の制御は、「コントローラ(controller)」としても示され得る、制御システムを用いて行われることができる。斯くして、制御システム及び要素は、少なくとも一時的に、又は恒久的に、機能的に結合されてもよい。要素は、制御システムを含んでもよい、ある実施形態では、制御システム及び要素は物理的に結合されなくてもよい。制御は、有線及び/又は無線制御を介して行われることができる。用語「制御システム(control system)」はまた、特に機能的に結合され、それらのうちの例えば1つの制御システムが、マスタ制御システムであってもよく、1つ以上の他の制御システムが、スレーブ制御システムであってもよい、複数の異なる制御システムを指してもよい。制御システムは、ユーザインターフェースを含んでもよく、又はユーザインターフェースに機能的に結合されてもよい。ユーザインターフェースデバイスの例としては、とりわけ、手動作動ボタン、ディスプレイ、タッチスクリーン、キーパッド、音声起動入力デバイス、オーディオ出力、インジケータ(例えば、ライト)、スイッチ、ノブ、モデム、及びネットワーキングカードが挙げられる。特に、ユーザインターフェースデバイスは、ユーザインターフェースが機能的に結合される、又はユーザインターフェースが機能的に含まれているデバイス、装置又はシステムにユーザが指示することを可能にするように構成されてもよい。ユーザインターフェースは、特に、手動作動ボタン、タッチスクリーン、キーパッド、音声起動入力デバイス、スイッチ、ノブ等、並びに/又はオプションとしてモデム、及びネットワーキングカード等を含んでもよい。ユーザインターフェースは、グラフィカルユーザインターフェースを含んでもよい。用語「ユーザインターフェース(user interface)」はまた、リモートコントロール等、リモートユーザインターフェースを指してもよい。リモートコントロールは、別個の専用デバイスであってもよい。しかしながら、リモートコントロールはまた、システム、デバイス又は装置を(少なくとも)制御するように構成されるアプリを有するデバイスであってもよい。ユーザインターフェースは、特に、制御システムに機能的に結合される、又は制御システムに含まれてもよい。
基本的に、方法に関連して述べられたものと同じ実施形態は、園芸システム、特に園芸装置にも適用され得る。園芸システム、特に照明装置は、特に、本明細書で述べられる方法及び/又は本明細書で述べられる園芸照明システムにおいて使用されてもよい。
本発明により、例えば、収穫されたバジル植物、特にそれらの葉の耐低温性が改善されることができる。
ここで、実施形態が、対応する参照符号が対応する部分を示す添付の概略図を参照して、単なる例として述べられる。
図1A~1Eは、いくつかの実施形態及び態様を概略的に示す。概略図は必ずしも縮尺どおりではない。 図2A~2Bは、キャノピ遮光に起因して生じる及び植物密度に依存するキャノピR:FR比の変化を示す。図2Aの左側は測定方法を示し、図2Aの右側は2つの異なる植栽密度に対する植物成長の関数としてのR:FR比の値を示す。図2Bは、バジリコキャノピの写真を示す。 図3A~3Cは、バジリコ栽培品種レモンでの実験セットアップ及びテスト結果を示す。 図4A及び4Bは、それぞれバジリコ栽培品種シナモン及びドリーでのテスト結果を示す。 図5A及び5Bは、バジリコ栽培品種ピッコリーノでのテスト結果を示す。 図6は、バジリコ栽培品種エミリーでのテスト結果を示す。
図1Aは、園芸照明構成1000の一実施形態を概略的に示している。構成1000は、植物1、例えば、バジル植物1に園芸光101を提供するように構成される照明システム100であって、園芸光101は制御可能なスペクトルパワー及びスペクトルパワー分布を有する、照明システム100と、園芸光101のスペクトルパワー及びスペクトルパワー分布を制御するように構成される制御システム300とを含む。
園芸照明構成1000は、1つ以上の光生成デバイスを含む。ここで、一例として、園芸照明構成1000は、第1の光生成デバイス110及び第2の光生成デバイス120を含む。前者は、第1のデバイス光111を生成するように構成され、後者は、第2のデバイス光121を生成するように構成される。園芸光101は、第1のデバイス光111及び第2のデバイス光121のうちの1つ以上を含んでもよい。
園芸照明構成1000は、特に、(園芸照明構成1000の動作モードにおいて)連続してオン期間D及びオフ期間Nが適用されるオンオフスケジュールに従って園芸光101を提供するように構成されてもよい。
園芸光101は、400~600nmの範囲から選択される波長を含む第1の園芸光1011、600~700nmの範囲から選択される波長を含む赤色光1012、及び700~800nmの範囲から選択される波長を含む遠赤色光1013のうちの1つ以上を含む。概略的に示されるように、この実施形態において、第1の光生成デバイス110は、遠赤色光1013を含む第1のデバイス光111を生成するように構成され、第2の光生成デバイス120は、第1の園芸光1011及び赤色光1012のうちの1つ以上を含む第2のデバイス光121を生成するように構成される。他の実施形態も可能であり得る。例えば、第1のデバイス光111は、(いくらかの)赤色光1012も含んでもよく、第2のデバイス光121は、(いくらかの)遠赤色光1013も含んでもよい。
オン期間Dは、ある実施形態において、12~20時間の範囲で継続してもよい。オフ期間Nは、ある実施形態において、4~12時間の範囲で継続してもよい。特に、オン期間Dは、オン期間Dの最後にエンドオブデイ期間EODを含む。このエンドオブデイ期間EODは、ある実施形態において、0.5~4時間の範囲で継続する。さらに、エンドオブデイ期間EOD前のオン期間Dの少なくとも一部中に、赤色光1012と遠赤色光1013の比I600-700nm/I700-800nmとして定義される、R/Fr比は、特に、4~20の範囲から選択されてもよい。さらに、ある実施形態において、エンドオブデイ期間EODの少なくとも一部中に、R/Fr比は、0.1~4の範囲から選択されてもよい。特に、エンドオブデイ期間EODは、ある実施形態において、少なくとも1時間の範囲で継続する。
したがって、特定の実施形態において、エンドオブデイ期間EOD前のオン期間D中に、(第1のデバイス光111及び第2のデバイス光121のうちの1つ以上を含む)園芸光101に対する第1のデバイス光111の寄与は、10%未満であってもよく、エンドオブデイ期間EODの少なくとも一部中に、(第1のデバイス光111及び第2のデバイス光121のうちの1つ以上を含む)園芸光101に対する第1のデバイス光111の寄与は、少なくとも20%であってもよい。
上述したように、EOD期間中に遠赤色光があるという事実は、赤色光等、他のタイプの光の存在を排除するものではない。同様に、EOD期間に先立つオン期間部分中に(一緒にPAR光であってもよい)第1の園芸光及び赤色光のうちの1つ以上があるという事実は、遠赤色光等、他のタイプの光の存在を排除するものではない。したがって、ある実施形態において、エンドオブデイ期間の一部中に、第1の園芸光1011、赤色光1012、及び遠赤色光1013が提供される。
参照符号h1は、基材20(又は、水、土等、平均的な基材表面)から上方の高さを示す。この高さ又は距離は、光生成デバイスの発光面115又は出口面から測定される。距離は、参照符号dで示され、これは、植物1の上方に構成される光生成デバイス110、120について、高さh1と同じである。
図1Aはまた、特に植物のための、例えば、より特にバジル植物1のための園芸システム2000の一実施形態を概略的に示している。園芸システム2000は、特に、屋内施設2100を含む。さらに、園芸システム2000は、本明細書で定義されるような園芸照明構成1000を含む。ある実施形態において、園芸照明構成1000は、特に、特に(バジル)植物1の育成のために、屋内施設2100に園芸光101を提供するように構成されてもよい。
ある実施形態において、園芸システム2000は、基材20から上方の発光面115(又は出口面)の異なる第1の高さh1に構成される、複数の光生成デバイス110を含む(例えば、図1Aにおいて、(複数の)植物1の上方及び隣の光生成デバイス110参照)。上述したように、ある実施形態において、照明システム100は、特に遠赤色光1013の少なくとも一部を生成するように構成されてもよい、第1の光生成デバイス110を含んでもよい。第1の光生成デバイス110は、動作中に遠赤色光1013が出射する、発光面115(上記も参照)を含んでもよい。動作モードにおいて、エンドオブデイ期間EOD中の園芸光101に対する遠赤色光1013の寄与は、基材20から上方の発光面115の第1の高さh1の関数として制御されてもよい。したがって、ある実施形態において、方法は(さらに)、(動作モードにおいて)エンドオブデイ期間EOD中の園芸光101に対する遠赤色光1013の寄与を、遠赤色光1013が提供されるバジル植物1のキャノピに対する対応する光生成デバイス110の位置の関数として制御することを含んでもよい。
特に、園芸照明構成1000は、照明システム100の光生成デバイス110、120から少なくとも30cmの距離dにおいて、少なくとも50μmol/m/sの範囲から選択される、特に100~600μmol/m/sの範囲から選択される平均強度で園芸光101をオン期間D中に提供するように構成される。
さらに、ある実施形態において、エンドオブデイ期間前のオン期間Dの少なくとも一部中の園芸光101は、400~500nmの波長範囲において光子の5~20%、500~600nmの波長範囲において光子の0~30%、600~700nmの波長範囲において光子の50~95%、及び700~800nmの波長範囲において光子の0~6%を含んでもよく、異なる波長範囲からの光子の総寄与は100%を超えない。さらに、ある実施形態において、エンドオブデイ期間EODの少なくとも一部中の園芸光101は、400~500nmの波長範囲において光子の0~10%、500~600nmの波長範囲において光子の0~15%、600~700nmの波長範囲において光子の0~80%、及び700~800nmの波長範囲において光子の20~100%を含んでもよく、異なる波長範囲からの光子の総寄与は100%を超えない。
上述したように、動作モードにおいて、エンドオブデイ期間EOD中の園芸光101に対する遠赤色光1013の寄与は、1つ以上の植物1の成長時間、成長段階又は年齢、及び(1つ以上の植物1によって定義される)キャノピ密度のうちの1つ以上の関数として制御される。キャノピ密度を推定するやり方は、例えば、影測定(shadow measurement)である。
図1B~1Cは、昼夜園芸照明スキームの非限定的な数の実施形態を概略的に示し、Dは、園芸光を提供すること(昼期間(day-period))を示し、Nは、園芸光を本質的に提供しないこと(夜期間(night period))を示している。主に成長させるために使用される園芸光101は、成長光GLとして示されてもよい。この園芸光101は、400~600nmの範囲から選択される波長を含む第1の園芸光1011、及び600~700nmの範囲から選択される波長を含む赤色光1012のうちの1つ以上を含んでもよい。しかしながら、任意選択的に、図1Cも参照すると、この成長光は、(700~800nmの範囲から選択される波長を含む)遠赤色光1013を含んでもよい。昼期間の本質的に最後の部分中に、(追加の)遠赤色光1013が提供されてもよい。これは、成長光が提供される時間と時間的に部分的に重なってもよいが、必ずしもそうである必要はない。遠赤色EOD期間の後、夜期間Nが開始されてもよい。
したがって、図1B~1Cは、(バジル植物に)園芸光を提供する方法の一実施形態を概略的に示し、当該方法は、制御モード中に、連続してオン期間D及びオフ期間Nが適用されるオンオフスケジュールに従って(バジル植物1に(図1A参照))園芸光101を提供することを含む。園芸光101は、400~600nmの範囲から選択される波長を含む第1の園芸光1011、600~700nmの範囲から選択される波長を含む赤色光1012、及び700~800nmの範囲から選択される波長を含む遠赤色光1013のうちの1つ以上を含む。さらに、オン期間Dは、12~20時間の範囲で継続してもよく、オフ期間Nは、4~12時間の範囲で継続してもよく、オン期間Dは、オン期間Dの最後にエンドオブデイ期間EODを含む。さらに、エンドオブデイ期間前のオン期間Dの少なくとも一部中に、赤色光1012と遠赤色光1013の比I600-700nm/I700-800nmとして定義される、R/Fr比は、4~20の範囲から選択され、エンドオブデイ期間EODの少なくとも一部中に、R/Fr比は、0.1~4の範囲から選択される。特に、エンドオブデイ期間EODは、0.5~4時間の範囲で継続してもよい。
図1B~1Cに概略的に示されるように、エンドオブデイ期間EODの一部中に、第1の園芸光1011、赤色光1012、及び遠赤色光1013が(も)提供されてもよい。同様に、何らかの遠赤色光1013も、EODに先立つ昼期間の一部中に利用可能であってもよい。
図1B~1Cは、単一のサイクルしか示していない。斯かるサイクルは、1つ以上の週、特に複数の週中に(連続して)繰り返されてもよい(図1Eも参照)。
図1Dは、園芸光101の一実施形態のスペクトルパワー分布を概略的に示している。無論、完全に他のスペクトルパワー分布も可能であり得る。ここでは、一例として、青色及び/又は緑色、特に少なくとも青色の強度を有してもよい、第1の園芸光1011、赤色の強度を有してもよい、赤色光1012、及び遠赤色の強度を有してもよい、遠赤色光1013を含む、本明細書で述べられる本質的にすべてのタイプの園芸光が利用可能である。昼期間中に、園芸光のスペクトルパワー分布は、EODに先行する期間からEOD期間に移行する際に実質的に変化してもよい。
EOD光が適用されるか否かは、植物の成長段階、成長時間又は年齢にも依存してもよい。これは、図1Eに非常に概略的に示されている。したがって、育成期間tにわたってバジル植物を育成することを含む方法の実施形態が概略的に示され、tは、ある実施形態では、少なくとも3週間であってもよく、方法はさらに、育成期間tの第1の部分中、全体のオン期間D中に、少なくとも4のR/Fr比を有する園芸光101を適用することと(概略的に第1の3日間D参照)、育成期間tの第2の部分中、エンドオブデイ期間EODの少なくとも一部中に、0.1~4の範囲から選択されるR/Fr比を有する園芸光101を適用することと(概略的に第2の3日間D参照)を含んでもよい。バーの高さ及びバーの幅は、縮尺通りではなく、概略的にすぎない。
バジリコ(Basilicum)(Ocimum basilicum L.)は、香りを提供することができる、料理用ハーブである。人々は、味を調整するために新鮮な葉の香りを料理に利用する。保存過程時、バジルは、温度が12℃以下になる場合に容易に冷害(chilling injury)に見舞われる。冷害は、葉の黒い斑点、萎れ及び香りの喪失として確認される。本発明は、とりわけ、エネルギが節約され、植物に望ましくない生理学的変化を誘導する遠赤色暴露を不要とすることが達成するような最適な光シーケンスでバジル植物の育成中にバジル植物に耐低温性を誘導するための遠赤色光の利用を最適化する方法に関する。
長日(18h)に対して(versus)短日光周期(<15h)を適用することにより、耐低温性が改善される場合もある。しかしながら、長日光周期が、生産者にとって最も有益である。なぜなら、生産者は、自身が設置した照明システムを(使用時間の観点で)最も有益に活用できるからである。一方、一日中遠赤色を適用することにより、バジリコの耐低温性は改善されるであろうが、(遠赤色へのこの長期曝露の下で)バジリコは伸びすぎる可能性がある。
成長及び光利用効率を最適化するために高密度に植栽する場合、植物キャノピの自然な遮光が起こり、その結果、成長の終わりに向かって植物に対する低R:FR比を可能にする。それゆえ、遠赤色の動的な投与(dynamic dosing)は、育成中の遠赤色光のエネルギ利用を減らすためにキャノピに起因する自然なR:FR変動を考慮してもよい。カメラ又はセンサを用いた光制御は、植物の葉に対するR:FR線量を維持するために光レベル(赤色又は遠赤色)の直接の調整を可能にする。
とりわけ、シナモン、ドリー、エミリー、及びレモン栽培品種がテストされた。これらはいずれも、特に、少なくとも14時間、さらに特に少なくとも16時間等、比較的日に長く適用された場合に耐低温性の向上を示した。シナモン栽培品種は、遠赤色に極めて反応しやすいようであった。
実験的証拠
R:FR範囲の決定
0.1~4の低R:FR範囲という範囲についての裏付けは、以下の通り、以下の考察に基づいて与えられる。遠赤色波長は、植物に陰(shade)の存在を知らせ、植物及び葉の特定の挙動をトリガすることが知られている。農場で植物を育成する場合、面積あたりの植物数の観点等での植物密度は、植物の成長に伴ってキャノピにおける陰の作成(creation)につながる可能性がある。図2Bは、キャノピトップの下の陰の作成に対するキャノピサイズの影響を示している。図2Bの左側の写真は、図2Aの左側に示される位置C(カメラ位置)で撮影されたものである。図2Bの右側の写真は、図2Aの左側の下方位置S(センサ位置)として示される基材近傍の位置で撮影されたものである。キャノピにおける光透過を測定する場合、第1に注目すべきことは、センシング位置を作物の中に下げていくと(図2A左側の下方位置S参照)、光合成有効放射光レベル(400~700nmの範囲の波長をカバーする、PAR光)が大きく減少することである。この減少は、植物密度が高いほど強く、急激である。第2に注目すべきことは、強度のこの減少は、(700~800nmの範囲にある)遠赤色光についてかなり小さいことである。これは、700nmを超える波長の葉吸収は低く、葉透過は高いためである。これは、植物キャノピが成長していくに伴い、バジリコキャノピによって知覚されるR:FR比は、特にキャノピのより低い位置で、経時的に変わることを意味する。図2Aの右側は、2つの異なる植栽密度について、キャノピの下部(bottom)で測定されたR:FR比の変化を植物の成長(横軸は成長日数の観点で時間を表す)の関数として示している。
最先端の園芸照明装置は、少量の遠赤色(5%~7%)を含み、その結果、10以上のR:FR比を提供し得る。本発明者らは、これらの条件下で育成されるバジリコは、冷え(chilling)に対してセンシティブであることを見出した。耐低温性を大幅に向上させるために、本発明者らは、R:FR比が低くされる必要がある、すなわち、遠赤色の量が増加される必要があることを見出した。育成中にキャノピに自然に発生する陰は、植栽密度に依存して6又は4の下葉の事実上のR:FR比(図2Aの右側参照)をもたらす。高植栽密度で育成される収穫されたバジリコ植物の下葉、すなわち、増加された遠赤色が存在するかなりの影期間を経験した葉は、耐低温性の向上を示すことが判明した。それゆえ、本発明者らは、4のR:FR比に相当する園芸光における追加の遠赤色の量を、バジリコの耐低温性効果を実現するための最小量として考える。それゆえ、耐低温性に有意な効果を与えるために、R:FR比は4以下であるべきである。遠赤色LED等、現在利用可能な遠赤色光源のほとんどは、スペクトルの赤色部分、すなわち、遠赤色LEDのスペクトル分布の赤色波長に向かう尾部(tail)にもそのスペクトルパワーの一部を有するので、遠赤色LEDによって提供される少量の赤色が常にあり、したがって、園芸光のR:FR比で表される遠赤色の最大量は、達成可能な最小R:FR比である、0.1である。
バジルの耐低温性へのエンドオブデイ遠赤色の効果:栽培品種レモン(Lemon)
バジル栽培品種「レモン」がこの実験で使用された。種子は1000植物/mの密度で土壌トレイに手蒔きされた。種子が蒔かれると、種子トレイはプラスチックフィルムで覆われ、湿度を100%に保ち、20℃の暗闇に置かれて発芽を促した。播種から2日後、苗は育成セルに移され、赤色-青色LEDスペクトル(RB 180)を用いた180μmol/m/sの園芸光の下、18時間の光周期で照らされた。温度は24℃、相対湿度70%であった。灌水は、固定ebb-floodシステム(fixed ebb-flood system)を使用して、24時間ごとに適用された。播種から7日後、プラスチックフィルムが剥がされた。播種から12日後、植物は7×7cmのロックウールブロックに移植され、植物密度は、100植物/mとした。
(DRW Fr群とも称される)対照群の植物は、18時間のオン期間中に232μmol/m/sの光強度及び深赤色+白色+遠赤色スペクトルを有する対照園芸光(DRW Fr 232μmol:青色11%、緑色18%、赤色71%、遠赤色7%)で照らされた。対照園芸光は、10のR:FR比を有した。(EOD Fr群とも称される)実験群の植物は、オン期間の最初の17時間中に対照群と同じ園芸光条件(horticulture light condition)、及び、オン期間の最初の17時間のDRW Frと1時間のオーバーラップを有する3時間のエンドオブデイ中に164μmol/m/sの強度の追加遠赤色を含む動的EOD-Fr光レシピを使用して照らされ、追加遠赤色は、1のR:Fr比を有効にし、19及び20時間目にのみ、0.1のR:Fr比を有効にした、遠赤色供給(far red ration)が後続した。図3Aは、対照群及びEOD Fr群で使用された園芸光レシピを示している。移植から16日後、上記のような照明条件を与えた後、植物は収穫され、収穫物の一部はストレージ(storage)に保管され、日持ち(shelf life)及び耐低温性を測定した。対照群に対して実験群で使用された総追加遠赤色光は、バジリコの全体の育成サイクル中に合計で28モルであった。
バジリコ葉のオーバラルビジュアルクォリティ(OVQ:overal visual quality)が、対照群10サンプル及び実験群10サンプルについて保存中に測定された。オーバラルビジュアルクォリティ(OVQ)測定のコンセプトは、Kaderらによる論文「Systems for Scoring Quality of Harvested Lettuce」に述べられており、http://ucce.ucdavis.edu/files/datastore/234-417.pdfで入手可能である。サンプルは4℃、相対湿度65%で保存された。オーバラルビジュアルクォリティが2~3日ごとに取られ、2~9のスケールに従って採点した。顧客受入閾値(customer acceptance threshold)は、同じスケールでスコア6に設定された。サンプルがこのスコアを下回る場合、販売不可能と判断されるが、それでも評価は継続された。結果が図3B(グラフ)及び図3C(写真)に示されている。図3Cは、DRW Frの下で育成された植物は保存5日目からすでに始まる著しい冷害(葉の黒化)を受けているのに対し、EOD Frで処理された植物は冷害を示していないことを示している。
バジルの耐低温性へのエンドオブデイ遠赤色の効果:栽培品種シナモン(Cinnamon)及びドリー(Dolly)
栽培品種シナモン及びドリーがこの実験に使用された。光設定は、栽培品種レモンに関して上述した実験と同じであった。保存中のオーバラルビジュアルクォリティ(OVQ)に関する結果が、シナモンについて図4Aに示され、ドリーについて図4Bに示されている。
比R:Fr~4を有するエンドオブデイ遠赤色の効果
栽培品種ピッコリーノ(Piccolino)がこの実験に使用された。これらの植物の対照(control)は、15時間のオン期間に300μmol/m/sの光強度及び深赤色+白色+Frスペクトルを有する園芸光(DRW Fr:青色11%、緑色18%、赤色71%、遠赤色7%)で照らされた。対照園芸光は、10のR:FR比を有した。実験EOD-Fr光レシピは、オン期間の最初の14時間中に対照群と同じ園芸光条件を含み、50μmol/m/sの強度の3時間の遠赤色光が、4のR:Fr比を有効にして、15時間目にエンドオブデイ期間に先行するDRW Frとの1時間のオーバーラップを有し、16、17時間目にのみ、0.1のR:Fr比を有効にした、遠赤色光が後続するように加えられた。
処理群(treatment groups)、すなわち、対照群及びEOD-Fr群の各々からの一部の植物は、24℃の育成温度で収穫され、処理群の各々からの他の植物は、24℃で育成されるものの、16℃の低温で収穫された。ピッコリーノ栽培品種は、他のバジリコ栽培品種よりも温度に対してセンシティブであることが知られている。結果は、収穫温度は冷害に穏やかな効果(mild effect)を有し、EOD Fr適用の有意な効果が両方の場合で観察されることを示している。結果は、図5A(収穫温度24℃)及び図5B(収穫温度16℃)に示されている。
バジリコCVエミリー(Basilicum CV Emily)の耐低温性への遠赤色の収穫前適用の効果
栽培品種「エミリー」は、上述した栽培品種レモンと同様に育成された。しかしながら、植物は、最終的な育成環境に移植された後、150μmol/m/sの強度で青色11%、緑色18%、赤色71%、遠赤色1%を有する深赤色+白色スペクトルDRWの園芸光に曝された。対照園芸光は70のR:Fr比を有し、1日16時間のオン期間の光周期で適用された。育成中に追加遠赤色を受けない、対照群とは別に、収穫前3週間の期間中、全体のオン期間中に追加の180μmol/m/sの遠赤色光を受ける第2の群、及び、収穫前1週間の期間中のみ、全体のオン期間中に追加の180μmol/m/sの遠赤色光を受ける第3の群も存在させた。(DRWに加えた)追加遠赤色の結果、R:Fr比は0.65となった。図6の結果は、5~6日で(耐低温性に起因する)日持ちの大きな向上があることを示している。これはまた、1週間の収穫前遠赤色処理で、3週間の収穫前遠赤色処理とほぼ同然であることを示している。これは、耐低温性は、特に収穫前の最後の週に形成されることを示唆している。斯かる週において、適用された追加遠赤色の総量は70モルである。比較して、先に述べたEOD遠赤色実験は28モルを使用した。
それゆえ、遠赤色LEDはエネルギ消費の面でそれほど効率的でないため、エネルギを節約するために収穫前1週間の「全日(whole day)」遠赤色よりも耐低温性を高めるためにEOD遠赤色コンセプトを使用することがより有利である。エンドオブデイ期間の持続時間は、耐低温性の増大を達成するための最小持続時間と、(遠赤色LEDについて比較的高い)エネルギ消費及び遠赤色の結果としての植物の伸長を考慮した最大持続時間との間のトレードオフである。

Claims (15)

  1. (i)制御可能なスペクトルパワー分布を有する園芸光を提供するように構成される照明システムと、(ii)前記園芸光のスペクトルパワー分布を制御するように構成される制御システムとを含む、園芸照明構成であって、当該園芸照明構成の動作モードにおいて、当該園芸照明構成は、連続してオン期間及びオフ期間が適用されるオンオフスケジュールに従って園芸光を提供するように構成され、
    前記園芸光は、400~600nmの範囲から選択される波長を含む第1の園芸光、600~700nmの範囲から選択される波長を含む赤色光、及び700~800nmの範囲から選択される波長を含む遠赤色光のうちの1つ以上を含み、
    前記オン期間は、12~20時間の範囲で継続し、前記オフ期間は、4~12時間の範囲で継続し、前記オン期間は、前記オン期間の終わりにエンドオブデイ期間を含み、前記エンドオブデイ期間は、0.5~4時間の範囲で継続し、
    前記エンドオブデイ期間前の前記オン期間の実質的な部分中に、600~700nmの範囲から選択される波長範囲における光子のμmol/m/sの観点での赤色光の光強度と700~800nmの範囲から選択される波長範囲における光子のμmol/m/sの観点での遠赤色光の光強度の比として定義される、R/Fr比は、4~20の範囲から選択され、前記エンドオブデイ期間の実質的な部分中に、R/Fr比は、0.1~4の範囲から選択され、前記オン期間の前記実質的な部分中のR/Fr比は、前記エンドオブデイ期間の前記実質的な部分中のR/Fr比よりも大きい、園芸照明構成。
  2. 前記エンドオブデイ期間の一部中に、第1の園芸光、赤色光、及び遠赤色光が提供され、前記エンドオブデイ期間は、少なくとも1時間の範囲で継続する、請求項1に記載の園芸照明構成。
  3. 当該園芸照明構成は、前記オン期間中に、前記照明システムから少なくとも30cmの距離で100~600μmol/m/sの範囲から選択される平均強度を有する園芸光を提供するように構成され、(a)前記エンドオブデイ期間前の前記オン期間の前記実質的な部分中の園芸光は、400~500nmの波長範囲において光子の5~20%、500~600nmの波長範囲において光子の0~30%、600~700nmの波長範囲において光子の50~95%、及び700~800nmの波長範囲において光子の0~6%を含み、(b)前記エンドオブデイ期間の前記実質的な部分中の園芸光は、400~500nmの波長範囲において光子の0~10%、500~600nmの波長範囲において光子の0~15%、600~700nmの波長範囲において光子の0~80%、及び700~800nmの波長範囲において光子の20~100%を含む、請求項1又は2に記載の園芸照明構成。
  4. 前記動作モードにおいて、前記エンドオブデイ期間中の園芸光に対する遠赤色光の寄与が、(i)1つ以上の植物の成長時間、及び(ii)1つ以上の植物のキャノピ密度のうちの1つ以上の関数として制御される、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の園芸照明構成。
  5. 前記照明システムは、遠赤色光の少なくとも一部を生成するように構成される第1の光生成デバイスを含み、前記第1の光生成デバイスは、発光面を含み、前記動作モードにおいて、前記エンドオブデイ期間中の園芸光に対する遠赤色光の寄与が、基材から上方の前記発光面の第1の高さの関数として制御される、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の園芸照明構成。
  6. 当該園芸照明構成は、遠赤色光を含む第1のデバイス光を生成するように構成される第1の光生成デバイスと、第1の園芸光及び赤色光のうちの1つ以上を含む第2のデバイス光を生成するように構成される第2の光生成デバイスとを含み、前記エンドオブデイ期間前の前記オン期間中に、前記第1のデバイス光及び前記第2のデバイス光のうちの1つ以上を含む園芸光に対する前記第1のデバイス光の寄与は、10%未満であり、前記エンドオブデイ期間の少なくとも前記実質的な部分中に、前記第1のデバイス光及び前記第2のデバイス光のうちの1つ以上を含む園芸光に対する前記第1のデバイス光の寄与は、少なくとも20%である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の園芸照明構成。
  7. 前記オン期間は、14~19時間の範囲で継続し、前記オフ期間は、5~10時間の範囲で継続し、前記エンドオブデイ期間は、1~3時間の範囲で継続する、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の園芸照明構成。
  8. 園芸システムであって、当該園芸システムは、屋内施設と、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の園芸照明構成とを含み、前記園芸照明構成は、前記屋内施設に園芸光を提供するように構成される、園芸システム。
  9. 当該園芸システムは、前記基材から上方の前記発光面の異なる第1の高さに構成される、請求項5に記載の複数の第1の光生成デバイスを含み、前記動作モードにおいて、前記エンドオブデイ期間中の園芸光に対する遠赤色光の寄与が、前記基材から上方の前記発光面の前記第1の高さの関数として制御される、請求項8に記載の園芸システム。
  10. バジル植物に園芸光を提供する方法であって、当該方法は、制御モード中に、連続してオン期間及びオフ期間が適用されるオンオフスケジュールに従ってバジル植物に園芸光を提供することを含み、
    前記園芸光は、400~600nmの範囲から選択される波長を含む第1の園芸光、600~700nmの範囲から選択される波長を含む赤色光、及び700~800nmの範囲から選択される波長を含む遠赤色光のうちの1つ以上を含み、
    前記オン期間は、12~20時間の範囲で継続し、前記オフ期間は、4~12時間の範囲で継続し、前記オン期間は、前記オン期間の終わりにエンドオブデイ期間を含み、前記エンドオブデイ期間は、0.5~4時間の範囲で継続し、
    前記エンドオブデイ期間前の前記オン期間の実質的な部分中に、600~700nmの範囲から選択される波長範囲における光子のμmol/m/sの観点での赤色光の光強度と700~800nmの範囲から選択される波長範囲における光子のμmol/m/sの観点での遠赤色光の光強度の比として定義される、R/Fr比は、4~20の範囲から選択され、前記エンドオブデイ期間の実質的な部分中に、R/Fr比は、0.1~4の範囲から選択され、前記オン期間の前記実質的な部分中のR/Fr比は、前記エンドオブデイ期間の前記実質的な部分中のR/Fr比よりも大きい、方法。
  11. 前記エンドオブデイ期間の一部中に、第1の園芸光、赤色光、及び遠赤色光が提供される、請求項10に記載の方法。
  12. 前記エンドオブデイ期間は、少なくとも1時間の範囲で継続し、バジル植物は、シナモン、ドリー、エミリー、及びレモンから成る群から選択されるバジル栽培品種である、請求項10又は11に記載の方法。
  13. 当該方法は、前記オン期間中に、少なくとも50μmol/m/sの範囲から選択される平均強度でバジル植物に園芸光を提供することを含み、(a)前記エンドオブデイ期間前の前記オン期間の前記実質的な部分中の園芸光は、400~500nmの波長範囲において光子の5~20%、500~600nmの波長範囲において光子の0~30%、600~700nmの波長範囲において光子の50~95%、及び700~800nmの波長範囲において光子の0~6%を含み、(b)前記エンドオブデイ期間の前記実質的な部分中の園芸光は、400~500nmの波長範囲において光子の0~10%、500~600nmの波長範囲において光子の0~15%、600~700nmの波長範囲において光子の0~80%、及び700~800nmの波長範囲において光子の20~100%を含む、請求項10乃至12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 当該方法は、育成期間tにわたってバジル植物を育成することを含み、tは少なくとも3週間であり、当該方法は、(i)前記育成期間tの第1の部分中、全体のオン期間中に、少なくとも4のR/Fr比を有する園芸光を適用することと、(ii)前記育成期間tの第2の部分中、前記エンドオブデイ期間の少なくとも前記実質的な部分中に、0.1~4の範囲から選択されるR/Fr比を有する園芸光を適用することとを含む、請求項10乃至13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 当該方法は、前記エンドオブデイ期間中の園芸光に対する遠赤色光の寄与を、バジル植物のキャノピに対する遠赤色光が提供される位置の関数として制御することを含む、請求項10乃至14のいずれか一項に記載の方法。
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