JP2023513348A - 滅菌ステーションを備える充填機 - Google Patents

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Abstract

個々のパッケージ(4)を形成、充填、及び封止するように構成された充填機(10)が提供されている。充填機は、滅菌ステーション(100)を含み、この滅菌ステーションは、気体滅菌薬の流れを、前記滅菌ステーション(100)中を通過する即時充填可能の包装容器(4)の開口端部の方へ向かってもたらすように構成されている。充填機は、少なくとも1つの清浄空気供給部(150)と、少なくとも1つの清浄空気供給部に配置された少なくとも1枚のバッフルプレート(138)とを含み、空気供給部(150)は、清浄空気のストリームを即時充填可能の包装容器(4)の方へ向けるように構成されており、同様に、清浄空気供給部(150)は、少なくとも1本の分配管(150)を含み、及び、分配管(150)は水平方向に延在し、水平方向は、充填機(10)中を通るパッケージの流れの方向である。【選択図】 図3

Description

本発明は、充填機、特に、個々のパッケージを形成、充填、及び密封するために構成されている充填機に関する。本発明はまた、そのような充填機のための方法に関する。
食品業界では、飲料及び他の製品は、紙又は板紙ベースのパッケージ内に詰められることが多い。液状食品を対象としているパッケージは、紙又は板紙のコア層と、少なくともパッケージの内側を形成するコア層の側面上の、熱可塑性材料の外側液密層とを含む、包装用積層体から生産されることが多い。
よく存在するパッケージの1つのタイプは、いわゆる即時充填可能(ready-to-fill)パッケージである。そのような即時充填可能パッケージは、上述したもののような包装用積層体のスリーブとして提供され、充填前にスリーブの底端部が封止される。上方端部は、スリーブの上方端部を形成して封止することによってか、又は上方部分を、例えばポリマートップ(polymer top)の形で作ることによってかのいずれかによって、形成され得る;上方端部/部分は、開口/閉鎖手段、例えばねじ蓋を備えていてもよい。
同様に本明細書で説明する本発明と一緒に使用され得る別のタイプのパッケージは、最上部の部分(下向きに配置されている)が封止され、且つ充填用に底部の部分が開口した、上下逆さまの形態で生産される。一般に、下向きにされている最上部の部分は、ポリマートップとして生産される。
生産中のパッケージのタイプとは無関係に、開口式包装材料スリーブが、充填機の送り込みステーションにおいて受け取られ、その後、スリーブの一方の端部が封止される;半仕上げのパッケージは、この時点で、即時充填可能の形状を有する。しかしながら、衛生包装をもたらすために、さらなるプロセスが必要とされる。下流のステーションにおいて、開口したスリーブは、少なくとも内側が滅菌されて、パッケージ内に保存される製品の保存可能期間を延ばす。所望の保存可能期間に依存して、並びに冷蔵保存環境内で又は室温でパッケージが流通及び保管されるかどうかに依存して、異なるレベルの滅菌が得られ得る。滅菌は、気体滅菌薬(gaseous sterilization agent)、例えばH2O2を使用して実施される。
パッケージの滅菌後、さらに、製品充填用の充填ゾーン、開口端部を封止するための封止ゾーン、及び典型的に、同様に、パッケージを最終的に形成するための最終形成ゾーンへ輸送される。
パッケージの輸送は、搬送経路に沿って案内される一連のキャリヤによって達成される。搬送経路は、好ましくは、充填機中を連続的に通してあり、次々と来るパッケージが充填機及び全ての必要なステーションを通って動くようにする。
即時充填可能パッケージの滅菌後、パッケージは後続のステーションによって充填及び封止されるため、衛生状態を維持することが重要である。それゆえ、充填機のこれらのステーションは、既に滅菌したパッケージの再汚染を最小限にすることを保証するために、衛生ゾーンに設置される。
上述の充填機では、衛生室内の即時充填可能パッケージ用の輸送システムは、i)衛生室内の低温環境、及びii)冷却水によって輸送システムを潤滑にすることに起因して、比較的低温に保たれている。
滅菌プロセスの最中、H2O2気体の露点は、即時充填可能パッケージの内側面全体でのH2O2の凝縮を確実にするために、非常に高い必要がある。結果として、気体の高い露点はまた、輸送システムに並びにパッケージの外側表面に、相当量の凝縮したH2O2を生じる。
そのため、輸送システム上の及びパッケージの外側表面上の凝縮されたH2O2は、充填機を通って輸送される。凝縮膜は、輸送システム全体を巡って動く間にゆっくりと蒸発し、H2O2の放出は、充填機の開口部から;ブランクが充填機へ送り込まれる送り込み用開口部から、並びに形成され、充填され、及び密封されたパッケージが充填機から送り出される送り出し(outfeed)用開口部から生じる。
さらに、これにより、充填機全体に、その上、H2O2曝露に対応するように特別に設計されてはいない機械部品が存在し得る領域にも、相当な濃度のH2O2を生じるであろう。これは、例えばそのような部品を腐食させたり、又は寿命を短くしたりする恐れがある。
別の問題は、機械のダウンタイムに関連する。機械が停止している間、充填機へのアクセスは、好ましくは、H2O2が蒸発し且つ換気されるまで、許可されるべきではなく、遅延時間を生じる。
H2O2のような気体薬剤(gaseous agent)などの滅菌薬の使用に関連する上述の不都合な点を鑑みて、滅菌プロセス中に、輸送システムでの及びパッケージの外側表面でのH2O2の凝縮を減らすものの、依然としてパッケージの内側には、制御され且つ十分に高い濃度の滅菌薬を維持する必要性がある。
本発明の目的は、少なくとも部分的に、従来技術の上記で特定した限界の1つ以上を克服することにある。特に、目的は、即時充填可能パッケージの必要な滅菌を保証できる一方で、気体滅菌薬の望まれない凝縮及び蒸発を減らす充填機を提供することにある。
これらの目的を解決するために、充填機が提供される。充填機は、個々のパッケージを形成、充填、及び封止するように構成されており、それにより、充填機は滅菌ステーションを含み、この滅菌ステーションは、気体滅菌薬の流れを、前記滅菌ステーション中を通過する即時充填可能の包装容器の開口端部の方へ向かってもたらすように構成されている。充填機は、さらに、少なくとも1つの清浄空気供給部を含み、清浄空気供給部は、即時充填可能の包装容器の前記開口端部の下方の垂直位置に配置され、且つ清浄空気、好ましくはろ過済み又は無菌空気のストリームを、即時充填可能の包装容器の方へ向けるように構成されている。好ましくは、清浄空気供給部は、気体滅菌薬の1つ以上の供給部の位置にわたって、機械方向に延在する。
清浄空気供給部は、少なくとも1本の分配管を含んでもよく、それにより、清浄空気は、効果的に分配されてもよい。
分配管は水平方向に延在してもよく、水平方向は、充填機中を通るパッケージの流れの方向である。
分配管は、分配管の長手方向に分配された複数の出口孔を備えてもよい。出口孔は、即時充填可能の包装容器の方へ向かって上向き及び内向きに向けられている。
充填機は、さらに、少なくとも1つの清浄空気供給部の垂直方向の上方に配置された少なくとも1枚のバッフルプレートを含んでもよい。好ましくは水平方向に配置されるバッフルプレートは、清浄空気のいくつかのジェットが平面的なジェットに合流されるため、好都合である。バッフルプレートはまた、バッフルプレートの上方の気体環境を、バッフルプレートの下方の清浄空気環境から物理的分離して、それら2つの混合を回避する。それゆえ、バッフルプレートの上方の気体の希釈が回避され、それゆえ、気体ジェット、すなわち気体供給部の周りに高濃度の気体を維持することが可能になり、ジェット、それゆえパッケージ中の気体が希釈されない。この一部は、サイド6の行14~17に説明されているが、ここではプレートが重要である。
さらに、清浄空気ジェットは、バッフルプレートの方へ向けられて、いわゆる「壁面付着」を達成し、それにより、壁面ジェットが生み出される。これらの壁面ジェットは、バッフルプレートの長方形のジェット様の構造として作用し、それにより、バッフルプレート間の開口面を保護する。この開口面の保護は、垂直方向における、気体供給ノズルからの気体の流れを減少させ、且つそれにより、水平方向の気体の流れをより多く下流の保持セクションの方へ向け、それにより、気体環境中にパッケージを維持するのを支援する。
バッフルプレート間に垂直方向に向けられる気体の流れが少量であると、中心面により集中することが分かっており、それにより、パッケージキャリヤの表面のより広い部分の周りでの流れが、そのため、清浄空気流によって希釈されて、これらの領域で高い濃度の気体となるのを回避する。
充填機は、即時充填可能パッケージの一方の側に配置された第1の分配管と、即時充填可能パッケージの反対側に配置された第2の分配管とを含んでもよい。
清浄空気供給部は、好ましくはバッフルプレートによって、即時充填可能パッケージの方へ向かって清浄空気の平面的なジェットをもたらすように構成されてもよい。
充填機は、気体滅菌薬を複数の即時充填可能パッケージへ供給するための複数の指標(index)位置を含み得、1本以上の分配管の形の清浄空気供給部は、前記指標位置にわたって延在する。
清浄空気供給部は、下流の換気手段のために、空気供給システムに接続されてもよい。
第2の態様によれば、即時充填可能パッケージを滅菌するための方法が提供される。方法は、即時充填可能パッケージの内部の方へ向かって気体滅菌薬を供給する第1のステップと、即時充填可能パッケージの外側表面の方へ向かって清浄空気の流れ、好ましくはろ過済み及び/又は無菌空気をもたらす第2のステップとを含む。
即時充填可能パッケージの外側表面の方へ向かって清浄空気の流れをもたらすステップは、複数の清浄空気ジェットをバッフルプレートの方へ向けて、清浄空気の平面的なジェットをもたらすことを含み得る。
本発明のさらに他の目的、特徴、態様及び利点は、以下の詳細な説明並びに図面から明らかになる。
ここで、本発明の実施形態を、例として、添付の概略図を参照して、説明する。
ある実施形態による充填機の概略図である。 ある実施形態による充填機の一部を形成する滅菌ステーションの概略的な等角図である。 ある実施形態による充填機の一部を形成する滅菌ステーションの断面図である。 ある実施形態による充填機の一部を形成する分配管の概略的な等角図である。 ある実施形態による方法の概略図である。 動作中の、ある実施形態による充填機の一部を形成する滅菌ステーションのシミュレーショングラフである。
図1を参照すると、充填機10が概略的に示されている。以下のテキストで説明する充填機は、包装材料のチューブの底端部を閉鎖し、且つ滅菌及び充填後に、最終的にその上方端部を閉鎖することによって、カートンベースのパッケージを生産するように構成されているが、充填機10はまた、他のタイプのパッケージ、例えば本出願の背景技術の説明で簡単に説明したプラスチックトップ(plastic top)パッケージを生産するように構成され得る。
パッケージ4を形成、充填、及び密封するように構成されている充填機10は、ブランクの包装材料2が受け取られる送り込みステーション12を有する。ブランク2は、当業界でよく知られており且つ背景技術の説明で既に簡単に説明したように、一般に、カートンベースの包装材料のスリーブとして生産される。送り込みステーション12は、底部封止ステーション14の上流に配置され、底部封止ステーションでは、ブランク2がチューブ形状に直立にされており、底部封止ステーション14において、各ブランクの底端部は、半仕上げのパッケージを形成するために、封止されて、閉鎖されて封止された1つの底端部を有する一方で、パッケージの上方端部は依然として開口しているようにする。
半仕上げのパッケージは、滅菌ステーション100へ輸送され、そこでは、生きている微生物量が減少される。背景技術の説明で説明したように、滅菌レベルは、ユーザの目的に依存して、様々とし得る。包装材料の滅菌は、気体滅菌薬、好ましくはH2O2(過酸化水素)を用いる処理によって、成し遂げられる。
滅菌ステーション100は、上流の供給ステーション110を含み、気体滅菌薬の流れをもたらす。通気ステーション120が供給ステーション110の下流に配置されている。
滅菌ステーション100の下流には衛生室が設けられる。衛生室は、充填機のさらなるステーションを含む。滅菌ステーション100のすぐ下流には、充填ステーション30が配置されている。ここでは、即時充填可能パッケージが、所望の製品内容物を充填される。充填後、パッケージは、事前折り畳みステーション32へ輸送され得、そこでは、開口パッケージの上方部分が所望の形状に形成される。事前に成形した後、パッケージは、加熱ステーション34へ輸送され、そこでは、包装材料のヒートシール可能な材料が高温まで加熱される。パッケージの上方端部が高温になることによって、加熱ステーション34の直後に配置されている封止ステーション36にパッケージが入るときに、上方端部の封止を容易にする。
ひとたび封止されたら、パッケージ4は、もはや、衛生室を出るときに、衛生状態を必要としない。充填機10の最後には送り出しステーション16が配置されており、送り出しステーションは、完成したパッケージ4を充填機10から下流の設備へと送出し、保管し、及び/又は輸送するように構成されている。
滅菌ステーション100は、さらに、図2に示されている。図面に示すように、滅菌ステーション100は、トンネルの形状を有する。即時充填可能パッケージ(図示せず)は、図面の左側から滅菌ステーション100内へ送られる。即時充填可能パッケージは、複数の連続的なカセットを含むコンベヤーによって輸送される;各カセットは、即時充填可能パッケージを運んでいる。説明のために、コンベヤー、並びにカセット及びそこに入れられている包装容器は、図示されていない(これらの機械部品は、図3に示され得る)。
カセットを含む、このタイプのコンベヤーは、当業界でよく知られており、本明細書ではさらに説明しない。
図2に示すように、滅菌ステーション100は、複数枚のバッフルプレート132を備えている。2枚の垂直なバッフルプレート132が、滅菌ユニット100の入口側に設けられており、トンネルの底部分からトンネルの上方部分まで延在している。バッフルプレート132は、機械方向において隔たりがあり、及びこれらのバッフルプレート132間の空間が、滅菌ステーション100の入口セクション134の機能を果たす。
入口セクション134の下流に、供給セクション110が配置されている。供給セクション110の目的は、気体滅菌薬の流れ、好ましくはH2O2をもたらして、即時充填可能パッケージの内面、並びに外面を滅菌することである。背景技術の説明で上述したように、H2O2気体の露点は、即時充填可能パッケージの内側面でのH2O2の凝縮を確実にする。
滅菌ステーション100、及び特に供給セクション110は、好ましくは、連続的なトンネルとして設けられ、ここでは、高くて比較的均一な濃度の気体滅菌薬の大気が、垂直方向に上方の気体処理部分に生み出されて、パッケージ内に、制御された均等な気体分布を確立し、必要な滅菌効果を得る。下記で説明するように、これは、垂直方向に下方の部分において、コンベヤー上での大量の凝縮を引き起こすことなく、達成される。
垂直方向のバッフルプレート136が、供給セクション110の上方部分に設けられる。供給セクション110のバッフルプレート136は、水平方向に配置されたバッフルプレート138から上向きに延在する。水平方向のバッフルプレート138は離間されて、カセット及び即時充填可能パッケージが、水平方向のバッフルプレート138間を通過できるようにする。
供給セクション110の垂直方向のバッフルプレート136は、トンネル内の空間を4つの異なる指標位置に分割する。好ましい実施形態では、各指標位置は、好ましくは垂直方向のバッフルプレート136の長手方向位置に配置された気体供給チューブ140に関連付けられる。それゆえ、4個の即時充填可能パッケージが同時にそれら指標位置に位置決めされ、それにより、気体供給チューブ140が、気体滅菌薬を即時充填可能パッケージの内部の方へ向かって供給するために、起動される。しかしながら、いくつかの実施形態では、気体供給チューブ140のうちの1つ以上が、例えば気体保持ステーションによって置き換えら得る、つまり、この位置では気体供給が行われない。コンベヤー上の滅菌薬の量を減らすために、分配管150が設けられる。これらの分配管150について、図3を参照してさらに説明する。
再度図2を参照して説明すると、指標位置のすぐ下流には、保持セクション112がある;ここでは、一定の時間、凝縮が行われることができる。
別の実施形態では、H2O2は、下流の保持セクション112に配置されたUV光源と併せて、滅菌薬として使用される。それにより、初期の気体濃度は、この変形例では、低い、例えば35%のH2O2と比べて3%のH2O2とし得るが、気体の露点は遥かに高く、凝縮の量は、35%のH2O2の場合と比べてかなり増加する。
通気ステーション120は、即時充填可能パッケージから全ての滅菌薬を蒸発させる目的で、保持セクション112の下流に配置される。
ここで図3を参照すると、供給セクション110の断面が示されている。即時充填可能パッケージ4は、即時充填可能パッケージ4の垂直方向延在部全体のほとんどに沿って延在するカセット5によって運ばれる。次に、カセット5は、カセット5の底部分に接続されるコンベヤー(図示せず)によって駆動される。
気体供給チューブ140は下向きにされ、それにより、滅菌薬が即時充填可能パッケージ4に入ることができるようにして、内部が滅菌されるようにする。ある程度の滅菌薬がまた、パッケージ4の外側面で、並びにカセットで凝縮する。カセット5の各側に配置され且つ水平方向に、すなわち充填機中を通るパッケージの流れの方向に延在する分配管150が、カセット5上及びコンベヤー上の滅菌薬の量を減らすのを支援する。分配管150は、清浄空気供給部を形成し、これは、即時充填可能の包装容器の開口端部の下方の垂直位置で水平方向に延在し、且つ清浄空気、好ましくはろ過済み及び/又は無菌空気のストリームを、包装容器の方へ向けるように構成されている。
発想は、コンベヤー/カセット5の各側に1本ずつで2本の清浄空気供給部用の分配管150を導入することであり、分配管は、水平方向に延在し、且つ垂直方向に、すなわち充填機中を通るパッケージの流れに対して直角の方向において、水平方向のバッフルプレート138のわずかに下方に配置される。これらの分配管150は、出口孔152の列を備えて設計される(図4参照)。分配管150と、分配管150の垂直方向の上方に配置された関連のバッフルプレート138との間の距離は、2~100mmの範囲にある。
分配管150は、指標位置に沿って延在して、4個のカセット5が同時に清浄空気に曝されるようにする。
分配管150のさらなる詳細を図4に示している。出口孔152の典型的な寸法は、直径4mm及び中心間距離12mmを含み得るが、他の寸法も考えられる。
出口孔152は、水平方向のバッフルプレート138の方へ向かって角度をつけて配置され(図3参照)、それにより、図3の矢印によって示すように、パッケージの移動方向、コンベヤー及びパッケージ外面に沿って、平面的なジェットを生み出す。清浄空気のこの平面的なジェットは、水平方向のバッフルプレート138の上方に存在する気体の均一で高い濃度に影響を及ぼすことなく、コンベヤー及び即時充填可能の包装容器の外側表面の近くの滅菌薬、例えばH202の濃度を低くする。
導入された空気の流れは、極めて少なくてもよい。これは、入口空気ジェットが供給セクション110のトンネルの下方部分から空気を取り込み、それにより、気体の希釈効果をさらに高めるためである。これはまた、作られた平面的な空気ジェットの速度が極めて遅いため、高く制御された濃度が、供給セクション110の上方部分に維持され得ること意味する。
分配管150用の清浄空気の供給は、好ましくは、換気手段122用の空気供給システムと一体化されてもよい。ヒータが空気供給システムに接続された後に分岐される場合、2つの利益が得られる。まず第一に、清浄空気は比較的暖かいため、これも水平方向のバッフルプレート138の加熱、並びにカセット5上での及び包装容器4の外側表面上での凝縮膜の蒸発のさらなる強化に寄与する。これは、システムのロバスト性の向上、且つまた、配管系内の衛生状態を維持するのを支援する。
ここで図5を参照すると、即時充填可能パッケージ4を滅菌するための方法200が、概略的に示されている。方法200は、即時充填可能パッケージの内部の方へ向かって気体滅菌薬を供給する第1のステップ202、及び清浄空気の流れを即時充填可能パッケージ4の外側表面の方へ向かってもたらす第2のステップ204を含む。好ましくは、即時充填可能パッケージ4の外側表面の方へ向かって清浄空気の流れをもたらすステップ204は、清浄空気の平面的なジェットをもたらすために、複数の清浄空気ジェットをバッフルプレート138の方へ向けることを含む。
ここで図6a~cを参照すると、気体滅菌薬、この場合H2O2が、一連の即時充填可能パッケージ4の開口端部の方へ向かって供給されているシミュレーション中の充填機10が示されている。各即時充填可能パッケージ4は、上述のようなカセット5によって運ばれる。図6aに示すように、滅菌は、4つの指標位置で発生する。
図6aは、滅菌薬が漏れて即時充填可能パッケージ4の辺り一帯に分配されている図6cのシミュレーションと比較すると、滅菌薬が即時充填可能パッケージ4内に集中していることを示している。図6aの充填機10と図6cの機械との違いは、図6aでは、2つの分配管150の形の清浄空気供給部が、清浄空気のジェットを即時充填可能パッケージ4の方へ向かってもたらしていることである。
図6bでは、図6aの充填機10が断面で示されており、分配管150の効果をさらに示している。
上記の説明から、本発明の様々な実施形態を説明及び図示したが、本発明はそれらに限定されず、以下の特許請求の範囲で定義される主題の範囲内の他の方法で供されてもよい。

Claims (8)

  1. 個々のパッケージ(4)を形成、充填、及び封止するように構成された充填機(10)であって、滅菌ステーション(100)を含み、この滅菌ステーションは、気体滅菌薬の流れを、前記滅菌ステーション(100)中を通過する即時充填可能の包装容器(4)の開口端部の方へ向かってもたらすように構成されている、充填機において、
    前記充填機は、さらに、少なくとも1つの清浄空気供給部(150)と、前記少なくとも1つの清浄空気供給部の上方に配置された少なくとも1枚のバッフルプレート(138)とを含み、前記空気供給部(150)は、清浄空気のストリームを前記即時充填可能の包装容器(4)の方へ向けるように構成されており、
    前記清浄空気供給部(150)は、少なくとも1本の分配管(150)を含み、及び前記分配管(150)は水平方向に延在し、前記水平方向は、前記充填機(10)中を通るパッケージの流れの方向であることを特徴とする、充填機。
  2. 前記分配管(150)は、前記分配管(150)の長手方向に分配された複数の出口孔(152)を備える、請求項1に記載の充填機。
  3. 前記出口孔(152)は、前記即時充填可能の包装容器(4)の方へ向かって、上向き及び内向きに向けられている、請求項2に記載の充填機。
  4. 前記即時充填可能パッケージ(4)の一方の側に配置された第1の分配管(150)と、前記即時充填可能パッケージ(4)の反対側に配置された第2の分配管(150)とを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の充填機。
  5. 前記清浄空気供給部(15)は、清浄空気の平面的なジェットを前記即時充填可能パッケージ(4)の方へ向かってもたらすように構成されている、請求項1~4のいずれか1項に記載の充填機。
  6. 気体滅菌薬を複数の即時充填可能パッケージ(4)に供給するために複数の指標位置を含み、1本以上の分配管(150)の形の前記清浄空気供給部は、前記指標位置にわたって延在する、請求項1~5のいずれか1項に記載の充填機。
  7. 前記清浄空気供給部(150)は、下流の換気手段(122)のために、空気供給システムに接続されている、請求項1~6のいずれか1項に記載の充填機。
  8. 即時充填可能パッケージ(4)を滅菌するための方法であって、前記即時充填可能パッケージ(4)の内部の方へ向かって気体滅菌薬を供給すること(202)、及び前記即時充填可能パッケージ(4)の外側表面の方へ向かって清浄空気の流れをもたらすこと(204)を含み、前記即時充填可能パッケージ(4)の前記外側表面の方へ向かって前記清浄空気の流れをもたらすこと(204)は、複数の清浄空気ジェットをバッフルプレート(138)の方へ向けて、清浄空気の平面的なジェットをもたらすことを含む、方法。
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