JP2023512806A - 少なくとも2つの相互接続された化学プラントを備えるプロセスネットワークの表現の生成 - Google Patents

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Abstract

プロセスネットワークの問題固有の表現を、少なくとも2つの相互接続された化学プラントを有するプロセスネットワークを制御又はモニタリングすることを可能にするために生成するコンピュータ実装方法であって、プロセスネットワークの第1のデジタル表現を提供するステップであって、第1のデジタル表現は、各プラントのデジタルプロセス表現、プロセスネットワーク内に配置された他のプラント及びセンサ要素に対する各プラントの接続を含む、提供するステップと、第1のデジタル表現に基づいてグラフ構造を生成するステップであって、グラフ構造は、単位操作を表現する頂点、少なくとも物理化学量を表現する単位操作にリンクするエッジであって、少なくとも物理化学量を表現するエッジメタデータ及び測定可能タグを含む、エッジを含む、生成するステップと、グラフ構造に基づいて、折り畳み式グラフ構造を生成するステップであって、折り畳み式グラフ構造は、仮想単位操作を表現する頂点、少なくとも物理化学量を表現する仮想単位操作にリンクするエッジを含み、エッジは、観測可能物理化学量を表現するエッジメタデータ及び頂点に対するその関係を含む、生成するステップと、折り畳み式グラフ構造から平衡式のセットを導出するステップと、プロセスネットワークの操作をモニタリング及び/又は制御するために平衡式のセット及び物理化学量を提供するステップとを含む、コンピュータ実装方法が提案される。

Description

分野
本発明は、プロセスネットワークの問題固有の表現を、少なくとも2つのプラントを有するプロセスネットワークをモニタリング及び/又は制御することを可能にするために生成するシステム及びコンピュータ実装方法に関する。システムはさらに、問題固有の表現の使用事例に関する。
背景
化学生産は、特に、2つ以上の生産プラントが関わるとき、非常に複雑な環境である。化学プラントは、化学製品を生産するために複数のアセットを通常含む。純粋なコンポーネント又は混合物の複数のフィードが存在し、種々のステージで、エネルギーが提供されるか又は引き出される。複数のセンサは、モニタリング及び制御目的でそのようなプラント内に分配され、データを収集する。したがって、化学生産はデータヘビーな環境である。しかしながら、現在まで、相互接続されたプラントをモニタリングし制御することは難題である。プロセスエンジニアリングフローシートにおいて、シミュレータは、化学プラントをシミュレートするグラフ構造を含む。そのようなフローシートシミュレータにおけるモデルは、所与の問題を解くために通常構築され、他の問題に容易に移行することができない。特に、そのようなシミュレータは静的であり、容易に調整され得ない。さらに、モデル設計は面倒かつ時間がかかる。特に、フローシートモデルで使用される各ブロック/ノードは、おおむね固定されているがおそらくはパラメータ化された多数の未知数を有し、したがって、特定の数の仕様又はさらなる制約/方程式を必要とする。
単一プラントを記述するためにグラフ理論を使用することは、Preisig(Copmuter and Chem-ical Engineering,33(2009),598-604)によって提案された。
Preisig等 SIMS 2004,Copenhagen,Denmark,23-24 September 2004,pp 413-420及びComputers and Chemical Engineering 33(2009)598-604は、世界の物理ビューを実装することに関して構築されたモデラーを記載している。モデラーは、2レベルの改良を有するトポロジーの形態の抽象プロセス表現を構成する。最初に、物理トポロジーである、プロセスによって占められる空間及びその関連する環境の物理ビューが規定される。最初の改良は、プラント内に存在する種を付加することによってトポロジーの着色として見られる。最後に、第2の改良は、トポロジーの個々のコンポーネントの挙動を記述する変数及び方程式を付加する。Preisigによって説明されるモデラーは、構造的に解決可能なシミュレーション問題、すなわち、指数1の微分代数方程式を保証することを目指す。モデラーは、動的シミュレーション、最適化、及び制御設計を含む、問題についてのモデルを生成することを可能にする。それでも、プロセスの物理トポロジーを構築することは、自動プロセスではなく設計プロセスであり、そのことは、モデル化されるプロセスの深い理解を必要とする。
McCabe等は、化学エンジニアリングにおける単位操作(unit operations)の概念を説明している(「unit operations of chemical engineering」Mc Graw Hill, Oct.2004,7th edition)。既存のモデラーは、静的であり、ユーザー固有の問題に対して調節される方程式のセットを生成する。これらのモデルは、例えば、異なる最適化問題に自動的に適応可能であるという意味で、動的でない。さらに、プロセスコンポーネント間又は複数のプラント間の相互依存性は、捕捉するのが難しく、頑健でない結果につながる。本発明の目的は、2つ以上の相互接続されたプラントの問題固有の表現を、少なくとも2つのプラントを有するプロセスネットワークを制御することを可能にするために生成するシステム及び方法に関する。システムはさらに、問題固有の表現の使用事例に関する。
概要
提案される解決策は、プロセスシミュレーションのためのより柔軟性のあるアプローチを提供する。特に、プロセスは、モデル又は最適化がプロセスユーザーの固有のニーズに容易にカスタマイズされ得るようにマッピングされ調製される。さらに、古典的な平衡式ベースモデルを、データ駆動式モデル、例えば、物理法則に基づく厳密モデルで表現されない環境効果を捕捉するデータ駆動式モデルと組み合わせることによって正確度が向上する。提案される解決策は、下流及び上流プラントを含む化学生産パーク、精製所を含むエネルギー生成複合体等のプラントネットワーク内のプロセスをモニタリングする、プラニングする、又は制御するのに特に適する。提案される解決策は、より柔軟性のあるアプローチが、ネットワークノードを生成し、現在の条件に応じてネットワークモデルを適合させることを可能にする。例えば、ネットワーク内の1つのプラントが機能しなくなった場合、ネットワークモデルは、相応して適合され、プラントネットワークをモニタリングする又はさらに制御するために正確な予測をやはり提供することができる。
少なくとも2つの相互接続された化学プラントを有するプロセスネットワークのモデル表現を、プロセスネットワークを制御又はモニタリングすることを可能にするために生成するコンピュータ実装方法が提案され、方法は、
- プロセスネットワークのデジタル表現を提供するステップであって、デジタル表現は、
〇各プラントのデジタルプロセス表現、
〇プロセスネットワーク内に配置された他のプラント(記述においてマス又はエネルギーフローによって実現される)及びセンサ要素に対する各プラントの接続
を含む、提供するステップと、
- 第1のデジタル表現に基づいてグラフ構造を生成するステップであって、グラフ構造は、
〇単位操作を表現する頂点、
〇物理化学量を表現するエッジであって、物理化学量は、マスフロー、エネルギーフロー、及びコンポーネントフローを含み、エッジは頂点にリンクし、エッジは表現された物理化学量のそれぞれについて測定可能タグを含み、測定可能タグは、物理化学量がプロセスネットワーク内で測定され得るか又は物理化学量が測定され得ないかを示す、エッジ
を含む、生成するステップと、
- プロセスネットワーク内で測定され得る物理化学量を観測可能物理化学量として分類するステップと、
- 頂点の周りの平衡式から計算され得る物理化学量を観測可能物理化学量として分類するステップと、
- 観測不能物理化学量を有するエッジを折り畳み式頂点になるように折り畳むことによって、折り畳み式グラフ構造をグラフ構造に基づいて生成するステップであって、
- 折り畳み式グラフ構造は、
・仮想単位操作を表現する折り畳み式頂点、
・単位操作を表現する頂点
〇折り畳み式頂点及び/又は頂点にリンクする、観測可能物理化学量のみを表現するエッジ
を含む、生成するステップと、
- 各頂点の周りでそれぞれのマスフロー、エネルギーフロー、又はコンポーネントフローについて平衡式のセットを導出するステップであって、平衡式のセットはプラントネットワークをモデル化し、平衡式のセットは、モニタリング、制御、生産プラニング、予測モデルのために使用可能である、導出するステップと、
- 制御デバイス、モニタリング、生産プラニングデバイス、及び/又は予測モデル発生器に対して平衡式のセットを提供するステップと
を含む。
プロセスネットワークは、少なくとも2つの化学プラントのネットワークとして理解され得る。化学プラントは、その中で少なくとも1つの化学反応が起こるプラントである。少なくとも2つのプラントは相互接続され得る。この相互接続は、1つのプラントから別のプラントへのエネルギー交換によって、1つのプラントから別のプラントへのマス輸送によって、そして稀な場合には、エクスプレッションによって捕捉される、プラント間又はその制御システム間での情報の交換によって実現され得る。プロセスネットワークは1つのサイトに位置することができる。プロセスネットワークは、代替的に、少なくとも2つのサイトにわたって位置することができ、各サイトは、1つ又は複数の相互接続された化学プラントを含む。
各プラントのデジタルプロセス表現は、プラントの又は配管計装図(P&ID:Piping and instrumentation diagram)から導出された、P&ID表現とすることができる。
プロセスネットワークのデジタル表現は、プロセスから引き出されるオフライン測定値の種類及び場所、グラフ内のオンライン及び/又はオフラインデータと他の変数との既知の相関-すなわち、エクスプレッション/モデルをさらに含むことができる。
デジタル表現は、3つの主要な実現の形で提供することができる信号を含むこともできる:
・オンライン信号はプラント内に直接設置されたセンサによって提供され得る。
・デジタル表現は、オフライン信号、例えば、実験室データ及び専門家知識を含むこともできる。実験室データは、例えば、実験室においてオフラインで決定された濃度に関連することができる。
・デジタル表現はエクスプレッションを含むこともできる。エクスプレッションは、1つ又は複数の信号を別の物理量にリンクする関係である。
・デジタル表現はモデルを含むこともできる。モデルは、APIを介して入手可能とすることができ、任意の数の入手可能な信号を、物理量に関連することができる任意の数の新しい信号にリンクすることができる。
より詳細には、プロセスネットワークの第1のデジタル表現は、プラントコンポーネント、物理的寸法及びレイアウトのようなコンポーネント特徴、操作パラメータのような操作条件、プラントコンポーネント間の総マスフロー接続、場所及び測定量を含むセンサコンポーネント、並びに、化学特性に関連する化学データ、例えば、分子重量及び各プラントについての反応、熱力学に関する専門家知識、又は、低下した熱力学関係-液液分離器内のコンポーネントの既知の分離のようなものを含む、各プラントについてのスマート配管計装図を含むことができる。単位操作は、カラム、反応器、ポンプ、熱交換器、クリスタラー(cristaller)、及び、プラント内に設置され得る機器の既知の他のピースを表現することができる。単位操作は、輸送をさらに含むことができ、輸送はプラント間の接続を規定し、輸送は、パイプ、船、トラック、列車、フォークリフト、又は単位操作間で物質を移動させる任意の手段を備えることができる。固有の単位操作のプロセスステップを反映するモデルは、対応する頂点において反映され得る。このモデルは、厳密モデル、単純関数、或いは、データ駆動式モデル又はハイブリッドモデルとすることができる。これらのモデルは、入力パラメータとしてそれぞれの単位操作にリンクした物理量を必要とすることができる。特に、化学反応は単位操作において起こることができ、化学反応はモデル化され得る。特に、接続された2つのプラントのプロセスネットワークは、反応が起こる少なくとも1つの単位操作を含むことができ、対応する頂点は、接続された1つのエッジからの物理化学量を、接続された別のエッジ上の物理化学量に変換するモデルを含むことができる。
頂点は、頂点メタデータをさらに表現することができ、頂点メタデータは、それぞれの単位操作にリンクされた物理量、例えば、体積、直径、又は内部構造物に対するデータ-例えば、マルチチューブ反応器内のパイプの数及び形状を含む。
それぞれの単位操作にリンクした物理量を含む頂点メタデータを表現する頂点を設けることによって、それぞれの単位操作のプロセスステップに関連するモデルについての入力パラメータは、非常に効率的な方法で提供される。アクセスは加速される-その理由は、グラフ構造が、その関連する情報を含むように自己充足(self-containing)であるからである。加速されたアクセスは、方法ステップのより速い実行につながり、そのことは、次に、平衡式のセットがより速く提供されることを可能にする。これは、プロセスネットワークのモデルを生成するための時間の低減につながる。これは、モニタリング及び/又は制御するときの時間も低減する。短いラグタイムは、少なくとも2つの相互接続されたプラントを有するプロセスネットワークをモニタリング及び/又は制御するために極めて重要である。
グラフ構造において、エッジは単位操作をリンクすることである。エッジは、少なくとも物理化学量を表現することができる。少なくとも物理化学量を表現することは、単位操作に入力される/そこから出る保存された物理化学量のフローを含むことができる。保存された物理化学量は、保存則に従う物理化学量である。別の用語は保存量とすることができる。物理化学量は、変数及び制約を含むこともできる。保存された量は、自己充足システム内に保存される量に関連することができる。これらは、例えば、総マスフロー、エネルギーフロー、及びコンポーネントフローのような保存された物理量とすることができる。保存された量は、保存が物理則から導出され得る量に関連することができる。さらに、構成方程式は、保存された量、及び、エッジに沿ってこれらの方程式が変化しない、例えば、濃度の和が1に等しいという知識に関連する。したがって、エッジはさらに、構成則を含むことができる。
コンポーネントフローは、プロセスネットワーク内の特定のコンポーネントのマスフローに関連する。例えば、2つのコンポーネントx及びyを含む反応が新しいコンポーネントzをもたらすとき、反応器に入る総マスフローは、mass_total=mass_x+mass_yであり、一方、xについてのコンポーネントフローはmass_xである。
総マスフローは、例えば、全てのコンポーネントフローの和として理解され得る。エッジメタデータは、各エッジ上に含まれることもできる。エッジメタデータは物理化学量を含むことができ、信号として提供され得る。物理化学量は、保存された物理化学量を完全に記述するために必要とされる物理化学量をさらに含むことができる。物理化学量は、温度、圧力、重量、マス、エネルギー、濃度、濃度、活性を含むことができる。
測定可能タグは、エッジ上で各物理化学量に提供され得、物理化学量がセンサによってプロセスネットワーク内で測定され得るときに、タグは「測定される(measured)」であり得、物理化学量が測定され得ないときにタグは関連付けられないか又はタグ「未知(un-known)」が関連付けされ得る。測定された物理化学量は、センサ信号から直接提供され得る、又は、専門家知識若しくはエクスプレッションによってセンサ信号から導出され得る。物理化学量はオフライン又はオンラインで提供され得る。換言すれば、測定されるとは、物理化学量が、センサからのデータとしてのインライン測定値、オフラインデータ、例えば、実験室データ、専門家知識又はエクスプレッションからプロセスネットワークにおいて入手可能であることになることを意味する。
エクスプレッションは、オンライン又はオフラインデータと物理化学量との間の単純な数学的関係、例えば、単位変換とすることができる。
物理化学量は、選択された物理化学量がプロセスネットワークにおいて測定され得るときに観測可能と考えられ得る、頂点の周りで平衡式から計算され得る、又は、測定され計算され得る。物理量は、値が、物理法則によって他の測定された物理化学量から導出され得る場合、計算されると考えられる。平衡式は、それぞれの物理化学量の保存則に基づく。
折り畳み式グラフ構造、仮想単位操作を表現する頂点、少なくとも物理化学量を表現する仮想単位操作をリンクするエッジをグラフ構造に基づいて生成することであって、エッジが、観測可能物理化学量及び頂点に対するそれらの関係を表現するエッジメタデータを含む、生成することは、グラフ構造内の残りの全ての物理化学量が観測可能であることを保証する。可観測性は、解くことができる平衡式のセットを導出するために必須である。物理化学量が1つの頂点の出力パラメータ及び次の頂点の入力パラメータであるという頂点に対する関係が理解され得る。
エッジ上の観測可能物理化学量及び頂点に対するそれらの関係のみを有する折り畳み式グラフ構造をグラフ構造に基づいて生成することは、新しい頂点を生成するステップを含むことができ、これらは、仮想単位操作を表現する折り畳み式頂点であり、幾つかの単位操作を含むことができ、その頂点に接続された全ての選択された物理量は観測可能である。この新しい頂点は、その後、仮想単位操作として理解され得る。その新しい仮想単位操作のプロセスステップを反映する新しいモデルは、対応する頂点において生成され反映され得る。このモデルは、厳密モデル、単純関数、又は、データ駆動式モデル若しくはハイブリッドモデルとすることができる。これらのモデルは、入力パラメータとしてそれぞれの単位操作にリンクした物理量を必要とすることができる。比喩的に、これらの折り畳み式頂点は、単位除去エッジ(unit removing edge)を観測不能物理化学量と組み合わせ、1つの折り畳んだ頂点になるように対応する頂点を折り畳むことによって生成される。これは、反復され得る。
ここで、グラフ構造から導出される平衡式のセットは、解くことができ、したがって、グラフ構造は、任意の固有の問題について平衡式を抽出することを可能にする。これは、デジタル表現の複雑さを大幅に低減する。この低減された表現は、問題固有である-その理由は、折り畳み式グラフが問題固有の物理化学量を含むだけであるからである。これは、少なくとも2つの相互接続された化学プラントを有するプロセスネットワークを制御又はモニタリングすることを可能にする。プラントネットワークを完全に記述する平衡式のセットへの帰結並びにこれらの方程式及び物理化学量を設けることなしで、制御しモニタリングすることは可能でないことになる。計算時間は大幅に低減される-その理由は、平衡式のみが解かれる必要があるからである。これは、予測及び生産プラニングが使用可能であるように消化しやすい方法で複雑なプラントネットワークを記述することをさらに可能にする。
測定され決定され得る物理量は、冗長であるとラベル付けされ得る。第1のデジタル表現のレベルでエクスプレッションを規定することは有益であるとすることができる。これは、測定されるとラベル付けされ得る物理化学量の量を増加させる。これは、折り畳み式グラフを生成するための速度を上げる。これは、その後、平衡式のセット及び物理化学量が速く提供されることを可能にする。これは、モニタリング及び制御するときのラグタイムの低減につながる。短いラグタイムは、少なくとも2つの相互接続されたプラントを有するプロセスネットワークをモニタリング及び/又は制御するために極めて重要である。
第1のデジタル表現に基づいてグラフ構造を生成するステップは、全ての選択された物理化学量が、測定された物理化学量であるか、決定された物理化学量であるか、測定され決定された物理化学量であるか、又は、測定された物理化学量でも決定された物理化学量でもない物理化学量であるかに応じて、全ての選択された物理化学量にラベルを割り当てることによって、収束したグラフ構造を生成することをさらに含むことができる。後者は、観測不能としてラベル付けされ得る。
決定され測定され得る物理量は、冗長であるとラベル付けされ得る。そのようなラベルを設けることは、一貫性チェックを可能にする。
物理化学量が冗長であるとき、測定された物理化学量は、決定された物理化学量と比較され得る。測定された物理化学量を、決定されたそれぞれの物理化学量と比較することは、一貫性チェックとして記述され得る。
一貫性は、両方の物理化学量が同一であるとき確認されるだけである。同一とは、物理化学量がエラーマージン内で同一であること、又は、それぞれの選択された物理化学量間の残差が閾値より小さいとき、又は、それぞれの選択された量間の残差がランダムノイズを示すだけであるときを意味する。
ラベルは、折り畳み式グラフ構造に対する属性として設けられ得る。折り畳み式グラフのレベルでこれらのラベルを設けることは、情報を提供するために非常に効率的な方法である。これは、ラベル付き情報のアクセシビリティを加速する。加速されたアクセスは、方法ステップのより速い実行につながり、そのことは、次に、平衡式のセット及び物理化学量がより速く提供されることを可能にする。これは、モニタリング及び/又は制御するときのラグタイムの低減につながる。短いラグタイムは、少なくとも2つの相互接続されたプラントを有するプロセスネットワークをモニタリング及び/又は制御するために極めて重要である。
ラベルは、平衡式のセットに提供され得る。これらのラベルを平衡式のセットに提供することは、情報のアクセシビリティをさらに加速する。加速されたアクセスは、方法ステップのより速い実行につながり、そのことは、次に、平衡式のセットがより速く提供されることを可能にする。これは、モニタリング及び/又は制御するときのラグタイムの低減につながる。短いラグタイムは、少なくとも2つの相互接続されたプラントを有するプロセスネットワークをモニタリング及び/又は制御するために極めて重要である。本質的に、情報は、別個のデータベースにおいてルックアップ処理される必要はない。今日のデータベースは、しばしばクラウド環境にあり、これにより、データのオンサイト取り出しに比較して、アクセスが遅くなる。
ラベル付けのために、可観測性及び冗長性解析を実施することができる。冗長性及び可観測性解析は、Kretsovalis等(Comput.Chem. Engng, Vol12,No7,pp 671-687,and 689-703,1988)において開示されるアルゴリズムを適用することによって実施され得る。収束したグラフを生成するステップは、グラフに記憶され得る物理化学量間のエクスプレッションを規定することを含むことができる。グラフにエクスプレッションを記憶することは、収束したグラフから情報を取り出すための時間を低減する。
グラフ構造に基づいて折り畳み式グラフ構造を生成するステップは、観測不能物理化学量を含むエッジを頂点になるように折り畳むことによって先行され得る。グラフ構造を折り畳むことによって、新しい頂点が生成され得る。これらの新しい頂点は、第1のデジタル表現から導出された単位操作を反映する必要がない単位操作に関連する。仮想単位操作は、第1のデジタル表現から導出された単位操作を反映する必要がないか又は第1のデジタル表現から導出された単位操作を反映する単位操作とすることができる。
これは、全ての保存された量が、測定され選択された物理特性に基づいて導出され得るグラフにつながる。折り畳み式グラフは、全ての既知のデータから入手可能な最大情報を表現する。グラフは、導出されるシステムの構造可解性を依然として保証しながら、導出され得る平衡式の任意のセットの複雑さを低減するためにさらに折り畳まれ得る。これは、デジタル表現の複雑さを大幅に低減する。この低減された表現は問題固有である-その理由は、折り畳み式グラフが、問題固有の物理化学量を含むだけであるからである。これは、少なくとも2つの相互接続された化学プラントを有するプロセスネットワークを制御又はモニタリングすることを可能にする。プラントネットワークを完全に記述する平衡式のセットへの帰結及びこれらの方程式を設けることなしで、制御しモニタリングすることは可能でないことになる。計算時間は大幅に低減される-その理由は、平衡式のみが解かれる必要があるからである。これは、予測及び生産プラニングが可能であるように消化しやすい方法で複雑なプラントネットワークを記述することをさらに可能にする。
折り畳み式グラフ構造を生成することは、それぞれの保存された量についての折り畳み式グラフ構造、例えば、全マスフローについての折り畳み式グラフ構造及びエネルギーフローについての別個の折り畳み式グラフ構造を生成することを含むことができる。これは、それぞれの保存された量についての観測量(observables)が同一エッジ上にない場合に必要とされ得る。それぞれの保存された量について折り畳み式グラフ構造を生成することは、グラフ内の可能な最大情報を保存する。制御及び/又はモニタリングするために、可能な最大情報を維持することは有益である。
平衡式のシステムは、グラフに記憶され得る、又は、別個のデータベースに記憶され得る。
これは、プラントネットワークをモニタリング及び/又は制御するための要求が提供されるたびごとに、平衡式の新しいシステムが生成される必要がないという利点を有する。
グラフ構造に基づいて折り畳み式グラフ構造を生成するステップは、観測不能物理化学量を含むエッジを頂点になるように折り畳むことによって先行され得、観測可能物理化学量を含むエッジを頂点になるように、目的に基づいてさらに折り畳むことによって後続され得る。
或る固有の問題について、低減された情報のセットで十分である。これらの固有の問題は、グラフがさらに折り畳まれ得るというこの目的に基づく目的として規定され得る。折り畳むことは、新しい折り畳み式頂点になるような頂点及びエッジの統合(aggregation)によって実施され得る。この新しい折り畳み式頂点は、その後、折り畳み式の新しい単位操作として理解され得る。その新しい固有の単位操作のプロセスステップを反映する新しい折り畳み式モデルは、対応する折り畳み式頂点において生成され反映され得る。このモデルは、厳密モデル、単純関数、或いは、データ駆動式モデル又はハイブリッドモデルとすることができる。これらのモデルは、入力パラメータとしてそれぞれの単位操作にリンクした物理量を必要とすることができる。
さらに折り畳むことによって、不必要な情報が除去される。これは、複雑でないグラフをもたらす。その結果、平衡式のセットは、同様に複雑でないが、その固有の問題にとって十分である。
したがって、モニタリング及び/又は制御するための提供される平衡式のセットは解くのが速い。これは、モニタリング及び/又は制御するときのラグタイムの低減につながる。短いラグタイムは、少なくとも2つの相互接続されたプラントを有するプロセスネットワークをモニタリング及び/又は制御するために極めて重要である。そのような固有の問題は、2つの頂点間のエッジが制御及び/又はモニタリングするために重要でなく、第1の頂点への流入及び第2の頂点からの流出の平衡式のみが重要であるときに起こることができる。
収束したグラフ構造を生成する方法ステップは、トリガ信号を受信することをさらに含むことができ、収束したグラフ構造を生成する方法ステップは、トリガ信号の評価によって始動される。
トリガ信号は、ウォッチドッグデバイスによって提供され得る。ウォッチドッグデバイスは、プロセスネットワーク内の変化を検出するためにプロセスネットワークをモニタリングすることができる。プロセスネットワーク内の変化を検出すると、収束したグラフ構造を生成することが始動され得る。
プロセスネットワーク内の変化は、物理化学量の可観測性に対する変化をもたらす場合があり、一部の観測量は観測不能になる場合があり、そのことは、次に、解くことができない方程式システムにつながることになる。したがって、モニタリング及び/又は制御することは、使用可能であることになる。
収束したグラフ構造を生成する方法ステップが、トリガ信号の評価によって始動されるトリガ信号を受信することによって、全ての物理化学量が、測定された物理化学量であるか、決定された物理化学量であるか、測定され決定された物理化学量であるか、又は、測定された物理化学量でも決定された物理化学量でもない物理化学量であるかに応じて、全ての選択された物理化学量にラベルを割り当てることによって、これらの変化は、収束したグラフ構造を生成するステップにおいて反映されることになる。
物理化学量の可観測性の変化は、その後、生成された折り畳み式グラフ構造において反映されることになる。折り畳み式グラフ構造から平衡式のセットを導出するステップは、プロセスネットワークの変化も反映することになる。したがって、プロセスネットワークの変化は、設けられた平衡式のセットにおいても反映されることになる。この動的アプローチは、少なくとも2つの相互接続された化学プラントを有するプロセスネットワークを制御又はモニタリングすることを可能にするために、問題固有の表現を生成するより頑健な方法につながる。
プロセスネットワークのこれらの変化は、センサ故障又は他のエラーとすることができる。
第1の態様は、以下の項目において反映される:
1. 少なくとも2つの相互接続された化学プラントを有するプロセスネットワークのモデル表現を、プロセスネットワークを制御又はモニタリングすることを可能にするために生成するコンピュータ実装方法であって、
- プロセスネットワークのデジタル表現を提供するステップであって、デジタル表現は、
〇各プラントのデジタルプロセス表現、
〇プロセスネットワーク内に配置された他のプラント(記述においてマス又はエネルギーフローによって実現される)及びセンサ要素に対する各プラントの接続
を含む、提供するステップと、
- 第1のデジタル表現に基づいてグラフ構造を生成するステップであって、グラフ構造は、
〇単位操作を表現する頂点、
〇物理化学量を表現するエッジであって、物理化学量は、マスフロー、エネルギーフロー、及びコンポーネントフローを含み、エッジは頂点にリンクし、エッジは表現された物理化学量のそれぞれについて測定可能タグを含み、測定可能タグは、物理化学量がプロセスネットワーク内で測定され得るか又は物理化学量が測定され得ないかを示す、エッジ
を含む、生成するステップと、
- プロセスネットワーク内で測定され得る物理化学量を観測可能物理化学量として分類するステップと、
- 頂点の周りの平衡式から計算され得る物理化学量を観測可能物理化学量として分類するステップと、
- 観測可能として分類されない物理化学量を有するエッジを折り畳み式頂点になるように折り畳むことによって、折り畳み式グラフ構造をグラフ構造に基づいて生成するステップであって、
- 折り畳み式グラフ構造は、
・仮想単位操作を表現する折り畳み式頂点、
・単位操作を表現する頂点
〇折り畳み式頂点及び/又は頂点にリンクする、観測可能物理化学量のみを表現するエッジ
を含む、生成するステップと、
- 各頂点の周りでそれぞれのマスフロー、エネルギーフロー、又はコンポーネントフローについて平衡式のセットを導出するステップであって、平衡式のセットはプラントネットワークをモデル化し、平衡式のセットは、モニタリング、制御、生産プラニング、予測モデルのために使用可能である、導出するステップと、
- 制御デバイス、モニタリングデバイス、生産プランナーデバイス、及び/又は予測モデル発生器に対して平衡式の前記セットを提供するステップと
を含む、コンピュータ実装方法。
2. 頂点は、それぞれの単位操作にリンクした物理量を含む、頂点メタデータをさらに表現する、項目1に記載の方法。
3. 折り畳み式グラフ構造を生成することは、各物理化学量について折り畳み式グラフを生成することを含む、先行する項目のいずれか1項に記載の方法。
4. 折り畳み式グラフ構造から平衡式のセットを提供することは、それぞれの保存された量について平衡式のセットを提供することを含む、項目3に記載の方法。
5. エッジを折り畳むステップは、
- エッジを介して接続される少なくとも2つの頂点を選択すること、
- 少なくとも2つの頂点の間のエッジを折り畳み、それにより、仮想頂点を作成すること
によって後続される、先行する項目のいずれか1項に記載の方法。
6. 第1のデジタル表現に基づいてグラフ構造を生成するステップは、全ての物理化学量が、測定された物理化学量であるか、決定された物理化学量であるか、測定され決定された物理化学量であるか、又は、測定された物理化学量でも決定された物理化学量でもない物理化学量であるかに応じて、全ての物理化学量にラベルを割り当てることによって、収束したグラフ構造を生成することをさらに含む、先行する項目のいずれか1項に記載の方法。
7. トリガ信号を受信することをさらに含み、収束したグラフ構造を生成する方法ステップは、そのことを示すトリガ信号の評価によって始動される、項目7に記載の方法。
8. 少なくとも2つの相互接続された化学プラントを有するプロセスネットワークを制御又はモニタリングすることを可能にするために、プロセスネットワークの問題固有の表現を生成するシステムであって、
- 項目1~7のいずれか1項に記載の方法ステップを実施するために構成されるプロセッサ、
- プロセスネットワークの操作をモニタリング及び/又は制御する平衡式のセット
を備える、システム。
9. コンピュータ上で実行されると、方法項目1~7のいずれか1項に記載の方法ステップを実施するコンピュータプログラム製品。
10. 少なくとも2つの相互接続された化学プラントを有するプロセスネットワークのモデル表現を、プロセスネットワークを制御又はモニタリングすることを可能にするために生成するモデリングシステムであって、プロセッサ及び通信インターフェースを備え、プロセッサは、
- 通信インターフェースを介してプロセッサに、プロセスネットワークのデジタル表現であって、
〇各プラントのデジタルプロセス表現、
〇プロセスネットワーク内に配置された他のプラント(記述においてマス又はエネルギーフローによって実現される)及びセンサ要素に対する各プラントの接続
を含む、デジタル表現を提供するステップと、
- 第1のデジタル表現に基づいてグラフ構造をプロセッサにおいて生成するステップであって、グラフ構造は、
〇単位操作を表現する頂点、
〇物理化学量を表現するエッジであって、物理化学量は、マスフロー、エネルギーフロー、及びコンポーネントフローを含み、エッジは頂点にリンクし、エッジは表現された物理化学量のそれぞれについて測定可能タグを含み、測定可能タグは、物理化学量がプロセスネットワーク内で測定され得るか又は物理化学量が測定され得ないかを示す、エッジ
を含む、生成するステップと、
- プロセスネットワーク内で測定され得る物理化学量を観測可能物理化学量としてプロセッサによって分類するステップと、
- 頂点の周りの平衡式から計算され得る物理化学量を観測可能物理化学量としてプロセッサによって分類するステップと、
- 観測可能として分類されない物理化学量を有するエッジを折り畳み式頂点になるように折り畳むことによって、折り畳み式グラフ構造をグラフ構造に基づいてプロセッサによって生成するステップと、
- なお、折り畳み式グラフ構造は、
・仮想単位操作を表現する折り畳み式頂点、
・単位操作を表現する頂点
〇折り畳み式頂点及び/又は頂点にリンクする、観測可能物理化学量のみを表現するエッジ
を含み、
- 各頂点の周りでそれぞれのマスフロー、エネルギーフロー、又はコンポーネントフローについて平衡式のセットをプロセッサによって導出するステップであって、平衡式のセットはプラントネットワークをモデル化し、平衡式のセットは、モニタリング、制御、生産プラニング、予測モデルのために使用可能である、導出するステップと、
- 制御デバイス、モニタリングデバイス、生産プランナーデバイス、及び/又は予測モデル発生器に対して平衡式のセットを、通信インターフェースを介して提供するステップと
を実施するように構成される、モデリングシステム。
第2の態様において、少なくとも2つのプラントを有するプロセスネットワークをモニタリングする方法であって、
- 少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータについての要求を、入力インターフェースを介して受信するステップと、
- プロセスネットワークの折り畳み式グラフ構造から平衡式のシステムを、入力インターフェースを介して取り出すステップと、
- 測定された物理化学量に関連する履歴データ及び少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータに関連するメタデータを、データベースから取り出すステップと、
- 観測可能物理化学量に関連する現在データ及び観測可能物理化学量についてのメタデータを受信するステップと、
- 履歴データ及び現在データに基づいて平衡式のシステムを解くことによって、少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータについての値を決定するステップと、
- 少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータの値を、出力インターフェースを介して提供するステップと
を含む、方法。
プロセスネットワークの折り畳み式グラフ構造からの平衡式のシステムは、第1の態様からの項目1~7のいずれか1項に記載の方法によって導出される。
入力インターフェースは、物理的インターフェース(例えば、キーボード、マウス、タッチスクリーン、タッチパッド)又は非物理的インターフェース(例えば、関数コール、API)とすることができ、入力インターフェースは物理的インターフェースと非物理的インターフェースの組み合わせとすることもできる。
出力インターフェースは、物理的インターフェース(例えば、スクリーン、モニター)又は非物理的インターフェース(例えば、関数コール、API)とすることができ、出力インターフェースは物理的インターフェースと非物理的インターフェースの組み合わせとすることもできる。
観測可能物理化学量についてのメタデータは、観測可能物理化学量に関連するさらなる情報(例えば、センサの場所、タイムスタンプ)を指すことができる。
少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータは、モニタリングされることを意図される操作パラメータを指す。このプロセスネットワーク操作パラメータは、折り畳み式グラフ構造における任意の選択された観測可能物理量又はこれらの選択された観測可能物理化学量から導出され得る任意の性能メトリックとすることができる。少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータは、特定の時点における操作パラメータを反映することができ、これは、現在の操作パラメータ、そして、プロセスネットワークにおける特定の時点において、例えば、固有の単位操作とすることができる。少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータは、温度、濃度、総マスフロー、又はそこから導出される任意の性能メトリックとすることができる。
提案される方法は、普通なら可能でないであろう少なくとも2つのプラントを有するプロセスネットワークをモニタリングする高速かつ信頼性のある方法を提供する。提供される平衡式のセットは、適切なモデルを生成するときの複雑さを大幅に低減する。一番の関心事の量を指定することによって、モデルは、これらの量を観測するための複雑さが少ない実用に足るモデルに帰結することができる。したがって、計算時間は、大幅に低減される。その理由は、平衡式のみが解かれる必要があるからである。これは、モニタリングするときのラグタイムの低減につながる。短いラグタイムは、少なくとも2つの相互接続されたプラントを有するプロセスネットワークをモニタリング及び/又は制御するために極めて重要である。履歴データは、最近から履歴までのデータを指すことができ、実質的な定常試験を実施することができるのに十分なデータを意味する。
平衡式のシステムを提供するステップは、折り畳み式グラフ構造を提供することも含むことができる。それによって、平衡式のシステムは、現在の折り畳み式グラフ構造から生成され得る。これは、折り畳み式グラフ構造が変化する環境において有益であるとすることができる。
折り畳み式グラフから平衡式のシステムを提供することは、少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータの値がデータベースから観測量として直接取り出され得ないときに実施され得るだけである。これは、少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータの値を決定する速度を増加させる。その理由は、値が直接的であり得るからである。少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータに関連する観測量及びメタデータは、少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータの値を決定するために必要とされる観測量及びメタデータである。
観測可能物理化学量に関連する履歴データ及び少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータに関連するメタデータをデータベースから取り出すステップは、時系列データを取り出すことを含むことができる。
平衡式のシステムを解くことによって少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータについての値を決定することは、最適化問題として平衡式のセットを解くことによって実施され得る。最適化問題として平衡式のセットを解くことは、固有の平衡式においてゼロからの偏差を反映するエラーを最小化することを含む。平衡式のセットは、それぞれの保存された量について提供され得る。その後、エラーは、それぞれの保存された量について平衡式の各セットについて規定され得る。最適化問題は、その後、平衡式の全セットからの全てのエラーを最小化することである。
最適化問題として平衡式のセットを解くことは、観測可能物理化学量の不確実性が考慮されるという利点を有する。これらの不確実性は、例えば、センサノイズ、センサ故障、間違ったメタデータの結果とすることができる。その結果、方法はより頑健である。
方法は、選択された観測可能物理化学量及びデータベースからの少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータに関連するメタデータに対して定常試験を実施することをさらに含むことができる。
時系列データに対して定常試験を実施するアルゴリズムは、Levente等(AIChE Journal,2018,Vol.00,No.00,p 1-12)によって説明される。
平衡式の形態でプロセスネットワークを記述する概念はプロセスネットワークが定常状態にあるときに適用可能であるだけである。定常試験を適用することは定常状態のみが考慮されるという利点を有する。定常試験を適用することは、モニタリングされるシステムが現在、定常状態にあることを保証するさらなる利点を有する。プロセスネットワークの現在の状態が静的でないことを定常試験が明らかにする場合、信号が生成され得る。この信号は、アラーム信号とすることができ、プラントネットワーク制御センターに提供され得る。アラーム信号は、1つのプラントのシャットダウンするか又はプロセスネットワークのシャットダウンをトリガすることができる。定常試験は、ボラティリティ(volatility)(経済学からの典型的なモデル)又は活性(ハイパーlog-logアルゴリズムによってスケーラブルにされた、ほぼゼロ分散検定から導出されたカスタムメトリック)に基づく時系列解析を含む。さらなる試験は、履歴データセットから導出されたモデルに基づいて外れ値及び異常値を検出するために実施される。
観測量及び少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータに関連するメタデータを取り出すステップは、データリコンシリエーション及び/又はグロスエラー検出のステップをさらに含むことができる。データリコンシリエーション及び/又はグロスエラー検出のための方法は、例えば、Yuan Yuan等(AICHE Journal,Vol.61,No.10,p.3232-3248)に記載される。
データリコンシリエーションは、それぞれの観測可能物理化学量を決定又は測定するために使用されるセンサ信号上での変動又はノイズの結果とすることができる観測可能物理化学量上のランダムノイズに対処する。
データリコンシリエーションの使用は、プロセスネットワークの状態に関する正確かつ信頼性のある情報が抽出され、プロセスネットワークのもっともありそうな状態を表現する単一の一貫性のあるデータセットが抽出されるという利点を有する。
グロスエラー検出の使用は、プロセスネットワークの状態に関する正確かつ信頼性のある情報が抽出され、プロセスネットワークのもっともありそうな状態を表現する単一の一貫性のあるデータセットが抽出されるという利点も有する。
グロスエラー検出は、グロスエラーが、明らかになることができ、したがって、検出され得るというさらなる利点を有する。グロスエラーの検出はグロスエラー信号を生成することができる。グロスエラー信号はプロセスネットワークの制御センターに提供され得る。グロスエラー信号は、収束したグラフ構造を生成することをさらにトリガすることができる。グロスエラーの検出は、直接トリガ信号とすることができる。
代替的に、グロスエラー信号は、ウォッチドッグデバイスに提供され得、ウォッチドッグデバイスは、その後、トリガ信号を生成する。
一貫性チェックを実施するステップは、観測可能物理化学量に関連する取り出された履歴データ及び少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータに関連するメタデータが、一貫性があるか否かを評価することを可能にする。
一貫性は、両方の物理化学量が同一であるときに確認されるだけである。同一は、物理化学量がエラーマージン内で同一であること、又は、それぞれの選択された物理化学量間の残差が閾値より小さいとき又はそれぞれの選択量間の残差がランダムノイズを示すだけであるときを意味する。一貫性信号は、一貫性チェックの結果に応じて生成され得る。
一貫性チェックはウォッチドッグデバイスによって実施され得、一貫性信号は、トリガ信号として使用され得、トリガ信号は、その後、収束したグラフ構造を生成することをトリガするために使用され得る。
代替的に、一貫性チェック信号は、ウォッチドッグデバイスに提供され得、ウォッチドッグデバイスは、その後、トリガ信号を生成する。
トリガ信号は、ウォッチドッグデバイスによって提供され得る。ウォッチドッグデバイスは、プロセスネットワークの変化を検出するためにプロセスネットワークをモニタリングすることができる。プロセスネットワークの変化を検出すると、収束したグラフ構造を生成することが始動され得る。
第2の態様は、以下の項目においても反映される:
1. 少なくとも2つのプラントを有するプロセスネットワークをモニタリングする方法であって、
- 少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータについての要求を、入力インターフェースを介して受信するステップと、
- エッジ上の観測可能物理化学量及び頂点に対するその関係を有するプロセスネットワークの折り畳み式グラフ構造から平衡式のシステムを、入力インターフェースを介して取り出すステップと、
- 観測可能物理化学量に関連する履歴データ及び少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータに関連するメタデータをデータベースから取り出すステップと、
- 履歴データ及び現在データに基づいて平衡式のシステムを解くことによって、少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータについての値を決定するステップと、
- 少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータの値を、出力インターフェースを介して提供するステップと
を含む、方法。
2. 定常試験を実施するステップを含む、項目1に記載の方法。
3. データリコンシリエーション及び/又はグロスエラー検出のステップを含む、先行する項目のいずれか1項に記載の方法。
4. 一貫性チェックのステップを含む、先行する項目のいずれか1項に記載の方法。
5. 少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータは、少なくとも2つ以上のプロセスネットワーク操作パラメータを含む、先行する項目のいずれか1項に記載の方法。
6. 少なくとも2つ以上のプロセスネットワーク操作パラメータの値を、出力インターフェースを介して提供するステップを含む、項目5に記載の方法。
7. 観測可能物理化学量に関連する現在データ及び少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータに関連するメタデータを受信するステップをさらに実施する、先行する項目のいずれか1項に記載の方法。
8. 少なくとも2つのプラントを有するプロセスネットワークをモニタリングするシステムであって、
- 入力インターフェースであって、
〇少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータについての要求を受信し、
〇エッジ上の観測可能物理化学量及び頂点に対するその関係を有するプロセスネットワークの折り畳み式グラフ構造から平衡式のシステムを取り出し、
〇観測可能物理化学量に関連する履歴データ及び少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータに関連するメタデータをデータベースから取り出す
ためのものである、入力インターフェースと、
- 出力インターフェースであって、
〇少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータの値を提供する
ためのものである、出力インターフェースと、
- 項目1~7のいずれか1項に記載の方法ステップを実施するプロセッサと
を備える、システム。
9. コンピュータ上で実行されると、方法項目1~7のいずれか1項に記載の方法ステップを実施する、コンピュータプログラム製品。
第3の態様において、少なくとも2つのプラントを有するプロセスネットワークを制御する方法であって、
- 最適化される少なくとも1つのプロセスパラメータを指定することによって、少なくとも1つの最適化目的についての要求を、入力インターフェースを介して受信するステップと、
- エッジ上の観測可能物理化学量及び頂点に対するその関係を有するプロセスネットワークの折り畳み式グラフ構造から平衡式のシステムを、入力インターフェースを介して取り出すステップと、
- 観測可能物理化学量に関連する履歴データ及び最適化される少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータに関連するメタデータをデータベースから取り出すステップと、
- 平衡式のシステムを解くことによって、最適化される少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータについての値を決定するステップと、
- 少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータの値を、出力インターフェースを介して提供するステップと
を含む、方法。
プロセスネットワークの折り畳み式グラフ構造からの平衡式のシステムは、第1の態様からの項目1~7のいずれか1項に記載の方法によって導出される。
平衡式のシステムを提供するステップは折り畳み式グラフ構造を提供することを含むこともできる。それによって、平衡式のシステムは、現在の折り畳み式グラフ構造から生成され得る。これは、折り畳み式グラフ構造が頻繁に変化する環境において有益とすることができる。
平衡式のシステムを解くことによって、最適化される少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータについての値を決定するステップは、最適化目的関数を規定することによって先行され得る。最適化目的関数は、最適化される少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータについての値又は最適化される少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータについての値のターゲット値からの偏差とすることができる。
平衡式のシステムを解くことによって、最適化される少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータについての値を決定するステップは、その後、目的関数を最小にし、平衡式が最良に達成されることを制約として使用することによって、エッジ上の観測可能物理化学量及び頂点に対するその関係を有するプロセスネットワークの折り畳み式グラフ構造からの平衡式のシステムを解くことに帰着することができる。最適化問題についての解決策は、書籍(例えば、https://www.springer.com/de/book/9780387303031)に記載される。
観測可能物理化学量に関連する現在データ及び最適化される少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータに関連するメタデータを受信するステップは、プラントネットワークのプロセス制御において可能になる。
観測量及び最適化される少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータに関連するメタデータは、平衡式のシステムを解くことによって最適化される少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータについての値を決定するために必要とされる観測量及びメタデータである。
観測可能物理化学量に関連する履歴データ及び少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータに関連するメタデータをデータベースから取り出すステップは、時系列データを取り出すことを含むことができる。
平衡式のシステムを解くことによって最適化される少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータについての値を決定することは、最適化問題として平衡式のセットを解くことによって実施され得る。最適化問題として平衡式のセットを解くことは、固有の平衡式においてゼロからの偏差を反映するエラーを最小にすることを含む。平衡式のセットは、それぞれの保存された量について提供され得る。その後、エラーは、それぞれの保存された量について平衡式の各セットについて規定され得る。最適化問題は、その後、平衡式の全てのセットからの全てのエラー、すなわち、制約違反を最小にすることである。
最適化問題として平衡式のセットを解くことは、観測可能物理化学量の不確実性が考慮され得るという利点を有する。これらの不確実性は、例えば、センサノイズ、センサ故障、間違ったメタデータ-例えば、測定の間違ったユニットの結果とすることができる。その結果、方法はより頑健である。
方法は、選択された観測可能物理化学量及びデータベースからの、最適化される少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータに関連するメタデータに対して定常試験を実施することをさらに含むことができる。
時系列データに対して定常試験を実施するアルゴリズムは、Levente等(AIChE Journal,2018,Vol.00,No.00,p 1-12)によって説明される。
平衡式の形態でプロセスネットワークを記述する概念はプロセスネットワークが定常状態にあるときに適用可能であるだけである。定常試験を適用することは定常状態のみが考慮されるという利点を有する。定常試験を適用することは、モニタリングされるシステムが現在、定常状態にあることを保証する(ensure)さらなる利点を有する。プロセスネットワークの現在の状態が定常でないことを定常試験が明らかにする場合、信号が生成され得る。この信号は、アラーム信号とすることができ、プラントネットワーク制御センターに提供され得る。アラーム信号は、1つのプラントのシャットダウンをトリガするか又はプロセスネットワークのシャットダウンをトリガすることができる。定常試験は、ボラティリティ(経済学からの典型的なモデル)又は活性に基づく時系列解析を含んで、履歴データセットから導出された時定数のダイナミクスに基づいて外れ値及び異常値を検出する。
観測量及び最適化される少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータに関連するメタデータを取り出すステップは、データリコンシリエーション及び/又はグロスエラー検出のステップをさらに含むことができる。
データリコンシリエーション及び/又はグロスエラー検出のための方法は、例えば、Yuan Yuan等(AICHE Journal,Vol.61,No.10,p.3232-3248)に記載される。
データリコンシリエーションは、それぞれの観測可能物理化学量を決定又は測定するために使用されるセンサ信号上での変動又はノイズの結果とすることができる観測可能物理化学量上のランダムノイズに対処する。
データリコンシリエーションの使用は、プロセスネットワークの状態に関する正確かつ信頼性のある情報が抽出され、プロセスネットワークのもっともありそうな状態を表現する単一の一貫性のあるデータセットが抽出されるという利点を有する。
グロスエラー検出の使用は、プロセスネットワークの状態に関する正確かつ信頼性のある情報が抽出され、プロセスネットワークのもっともありそうな状態を表現する単一の一貫性のあるデータセットが抽出されるという利点も有する。
グロスエラー検出は、グロスエラーが、明らかになることができ、したがって、検出され得るというさらなる利点を有する。グロスエラーの検出はグロスエラー信号を生成することができる。
グロスエラー信号はプロセスネットワークの制御センターに提供され得る。
グロスエラー信号は、収束したグラフ構造を生成することをさらにトリガすることができる。
グロスエラー信号は、直接トリガ信号とすることができる。
代替的に、グロスエラー信号は、ウォッチドッグデバイスに提供され得、ウォッチドッグデバイスは、その後、トリガ信号を生成する。
一貫性チェックを実施するステップは、観測可能物理化学量に関連する取り出された履歴データ及び少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータに関連するメタデータが、一貫性があるか否かを評価することを可能にする。一貫性は、測定された物理化学量及び決定された物理化学量が同一であるときに確認されるだけである。同一、は、物理化学量がエラーマージン内で同一であること、又は、それぞれの選択された物理化学量間の残差が閾値より小さいとき、又は、それぞれの選択量間の残差がランダムノイズを示すだけであるときを意味する。一貫性信号は、一貫性チェックの結果に応じて生成され得る。
一貫性チェックはウォッチドッグデバイスによって実施され得、一貫性信号は、トリガ信号として使用され得、トリガ信号は、その後、収束したグラフ構造を生成することをトリガするために使用され得る。
代替的に、一貫性チェック信号は、ウォッチドッグデバイスに提供され得、ウォッチドッグデバイスは、その後、トリガ信号を生成する。
トリガ信号は、ウォッチドッグデバイスによって提供され得る。ウォッチドッグデバイスは、プロセスネットワークの変化を検出するためにプロセスネットワークをモニタリングすることができる。プロセスネットワークの変化を検出すると、収束したグラフ構造を生成することが始動され得る。最適化されるプロセスパラメータは、プラント出力、エネルギー消費、CO2排出を含むことができる。
平衡式のシステムについてさらなる制約目的を指定するステップは、さらに利用可能な情報が、最適化問題において使用され得るという利点を有する。さらなる情報を付加することは制御の信頼性を上げることになる。平衡式のシステムについてのさらなる制約的目的が、プラントネットワークの少なくとも1つのプラントを含むとき、これは、制約の評価下で平衡式のシステムを解くことによって、取り出された観測量から最適化目的についての最適化された操作パラメータを決定することが、データ駆動式モデル又はハイブリッドモデルによって提供されるさらなる制約をさらに含むことができるというさらなる利点を有する。データ駆動式モデルは、第4の態様の方法に従って生成され得る。プロセスネットワークは、物理的制限によって制限され得る。平衡式のシステムについてのさらなる制約的目的を付加することは、プロセスの物理的制限に関連し、これは、最適化ステップにおいて反映され得る。プロセスネットワークの物理的制限は、フィード能力、貯蔵能力、冷却能力、安全制約を含むことができる。
最適化される少なくとも1つのプロセスパラメータを指定することによる少なくとも1つの最適化目的は、最適化される少なくとも2つ以上のプロセスパラメータを含むことができる。
第3の態様は、以下の項目においても反映される:
1. 少なくとも2つのプラントを有するプロセスネットワークを制御する方法であって、
- 最適化される少なくとも1つのプロセスパラメータを指定することによって、少なくとも1つの最適化目的についての要求を、入力インターフェースを介して受信するステップと、
- エッジ上の観測可能物理化学量及び頂点に対するその関係を有するプロセスネットワークの折り畳み式グラフ構造から平衡式のシステムを、入力インターフェースを介して取り出すステップと、
- 観測可能物理化学量に関連する履歴データ及び最適化される少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータに関連するメタデータをデータベースから取り出すステップと、
- 平衡式のシステムを解くことによって、最適化される少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータについての値を決定するステップと、
- 最適化される少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータの値を、出力インターフェースを介して提供するステップと
を含む、方法。
2. 観測可能物理化学量に関連する現在データ及び最適化される少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータに関連するメタデータを受信するステップをさらに含む、項目1に記載の方法。
3. 観測量及びメタデータを取り出すことは、定常試験を実施するステップに続かれる、先行する項目のいずれか1項に記載の方法。
4. 観測量及びメタデータを取り出すことは、データリコンシリエーション及び/又はグロスエラー検出のステップを含む、先行する項目のいずれか1項に記載の方法。
5. 平衡式のシステムについてさらなる制約的目的を指定するステップをさらに含む、先行する項目のいずれか1項に記載の方法。
6. 平衡式のシステムについてさらなる制約的目的は、プラントネットワークの少なくとも1つのプラントのモデルを含む、先行する項目のいずれか1項に記載の方法。
7. プラントネットワークの少なくとも1つのプラントのモデルは、データ駆動式モデル及び厳密モデルに基づくデータ駆動式モデル及びハイブリッドモデルを含む、項目6に記載の方法。
8. モデルは、プラント又はプロセスネットワークの入力をプラント又はプロセスネットワークの出力に関連付ける、項目7に記載の方法。
9. 平衡式のシステムについてのさらなる制約的目的は、プロセスの物理的制限に関連する、項目5に記載の方法。
10. 最適化される少なくとも1つのプロセスパラメータを指定することによる少なくとも1つの最適化目的は、最適化される少なくとも2つ以上のプロセスパラメータを含む、先行する項目のいずれか1項に記載の方法。
11. 少なくとも2つのプラントを有するプロセスネットワークを制御するシステムであって、
- 入力インターフェースであって、
〇最適化される少なくとも1つのプロセスパラメータを指定することによって、少なくとも1つの最適化目的についての要求を受信し、
〇エッジ上の観測可能物理化学量及び頂点に対するその関係を有するプロセスネットワークの折り畳み式グラフ構造から平衡式のシステムを取り出す
ためのものである、入力インターフェースと、
- 出力インターフェースであって、
〇最適化される少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータについての値を提供する
ためのものである、出力インターフェースと、
- 項目1~10のいずれか1項に記載の方法ステップを実施するように構成されるプロセッサと
を備える、システム。
12. コンピュータ上で実行されると、方法項目1~10のいずれか1項に記載の方法ステップを実施する、コンピュータプログラム製品。
第4の態様において、互いに接続された少なくとも2つのプラントを有するプロセスネットワークをモニタリング及び/又は制御するハイブリッドモデルを生成する方法であって、
- エッジ上の観測可能物理化学量及び頂点に対するその関係を有するプロセスネットワークの折り畳み式グラフ構造から平衡式のシステムを提供するステップと、
- 訓練される少なくとも1つのプロセスパラメータ依存性を指定する少なくとも1つの目的を、入力インターフェースを介して受信するステップと、
- 互いに接続された少なくとも2つのプラントを有するプロセスネットワークの履歴データを、入力インターフェースを介して取り出すステップと、
- 平衡式のシステムを含むハイブリッドモデル、並びに、履歴データ及び訓練される少なくとも1つのプロセスパラメータ依存性を指定する少なくとも1つの目的に基づくデータ駆動式モデルを訓練するステップと、
- 訓練されたハイブリッドモデルを、出力インターフェースを介して提供するステップと
を含む、方法。
プロセスネットワークの折り畳み式グラフ構造からの平衡式のシステムは、第1の態様からの項目1~7のいずれか1項に記載の方法によって導出される。
互いに接続された少なくとも2つのプラントを有するプロセスネットワークの履歴データを取り出すことは、訓練される少なくとも1つのプロセスパラメータ依存性を指定する少なくとも1つの目的に関連する履歴データのみを取り出すことを含むことができる。これは、履歴データのフルセットと比較してデータセットの低減につながる。これは、入手可能なデータのサブセットのみが取り出されるため、データを取り出す時間を低減する。これは、次に、より速い訓練プロセスにつながる。
生産プロセス環境において、データ駆動式モデルの確実な訓練を可能にする大きいデータセットを提供することは難しい。必要とされるデータセットのサイズは、学習される依存性の数と共に増加する。訓練される少なくとも1つのプロセスパラメータ依存性を指定する少なくとも1つの目的を、入力インターフェースを介して受信するステップは、その問題に対処する。訓練される少なくとも1つのプロセスパラメータ依存性を指定する少なくとも1つの目的を受信することによって、訓練プロセスの範囲が制限され、したがって、低減された訓練データセットを用いて作業し、したがって、ハイブリッドモデルをより速く訓練することが可能である。
関連データを取り出す又は決定する1つの方法は、全ての観測量を用いてシステムを完全に記述する折り畳み式グラフ構造で始めることであることになる。次のステップで、測定された信号が除去され得る。次のステップで、選択された全ての物理量がラベル付けされ得る。これは、物理化学量の全てが観測可能のままである限り反復され得る。これによって、訓練される少なくとも1つのプロセスパラメータ依存性を指定する少なくとも1つの目的に従ってハイブリッドモデルを訓練するために最小のデータセットが必要とされる。
機械学習の場合、履歴データが提供される必要がある。このデータは、データベースから取り出され得る。各プラントについてのデータは、各プラント用の対応するデータベースに別々に記憶され得る。代替的に、全てのプラントについてのデータは、クラウドサービスとして提供され得るエンタープライズデータベースに記憶され得る。
履歴データは、測定された値及び/又は観測量についての時系列を含むことができる。一般に、履歴データは、生産プラント又は生産プラントのネットワークの種々の状態を含む。これらの状態は、とりわけ、定常状態、スタートアップ状態、シャットダウン状態、及びエラー状態を含むことができる。
方法は、観測可能物理化学量及びデータベースからの少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータに関連するメタデータに対して定常試験を実施するステップをさらに含むことができる。
平衡式の形態でプロセスネットワークを記述する概念はプロセスネットワークが定常状態にあるときに適用可能であるだけである。履歴データに定常試験を適用することは定常状態のみが考慮されるという利点を有する。
時系列データに対して定常試験を実施するアルゴリズムは、連続製造プロセスの状況で平均定常(mean stationary)を系統的に決定する統計的フレームワークを開示するLevente等(AIChE Journal,2018,Vol.00,No.00,p 1-12)によって説明される。
プラント又はプラントネットワークをモニタリング及び/又は制御するために、定常状態が主要な関心事である。その結果、生産プロセスの定常状態に関連する時系列データが決定される必要がある。
これは、定常又は事象解析によって行われ得る。定常データは、生産プロセスの定常状態に関連する。これは、時系列データを検査し、データを定常及び非定常に分類することを可能にし、非定常データは、ランプアップ状態、ランプダウン状態、オン/オフ状態、又はエラー状態に関連し、相応してラベル付けされ得る。特に、プロセスの幾つかのセグメントは、独立して解析され、ラベルはプラントレベルに結びつけられる。プロセスの或る部分は、実際には定常とすることができ、一方、他の部分は定常でないため、目標とする(targeted)少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータに応じて、定常性(stationarity)に対する制約が、プロセスの特定の部分について緩められ得る。時系列データは、その後、それらのラベルに従って分けられることになる。各ラベルについてのデータセットは、その後、それぞれの訓練及び試験データセットにさらに分けられ得る。平衡式は定常システムを必要とするため、定常データポイントのみが有用である。ここで、定常操作条件下で記録された全てのデータクラスタはフィルタリングされる。データセット内の任意の異常シャットダウン期間又は他の非定常セグメントは除去される。定常試験は、ボラティリティ(経済学からの典型的なモデル)又は活性に基づく時系列解析を含んで、履歴データセットから導出された時定数のダイナミクスに基づいて外れ値及び異常値を検出することができる。そのような定常性解析は、履歴データセットを、プロセスネットワークにおける通常操作条件を表現するデータに削減することを可能にする。これは、履歴データを、定常及び/又は循環定常(cyclic stationary)操作条件に制限する。
定常試験に続いて、履歴データセットは、データ検証及びデータリコンシリエーションによってさらに向上され得る。これは、履歴データセットをさらに強化する。最後に、強化された履歴データセットのみが、ハイブリッドモデルを訓練するために使用され得る。
履歴データをこうして調製することは、プロセスネットワークにおける真のプロセス条件を反映するクリーンなデータセットを提供する。非定常操作条件、グロスエラー、又はランダムエラーの任意の効果は低減される。結果として、そのようなクリーンなデータに基づいて訓練される任意のハイブリッドモデルは、そのような効果によって影響を受けないであろう。
訓練されたハイブリッドモデルを提供することは、物理化学法則に基づいて厳密モデルを提供すること、及び、履歴データに基づいてデータ駆動式モデルを提供することを含むことができる。
グラフ構造データベースからの柔軟性のあるモデルをデータ駆動式モデルと組み合わせて、ハイブリッドモデルにする主要な利点:
- 柔軟性のあるグラフ構造は、訓練されたモデルを維持しながら、エラーを考慮することを含んで、プロセスネットワークの現在の状態に対する厳密モデルの適合を可能にする。その結果、モデルを再訓練することは、プロセスネットワークにエラーがある場合でも、大幅に不必要であるままである。
- 厳密モデルは、季節的等の環境的影響を考慮できないため、データ駆動式部分は、厳密モデルに正確度を付加し、したがって、任意の欠陥(deficiency)を補正する。
- ハイブリッドモデルの入力/出力構造に応じて、グラフデータベース及び抽出されたモデルは、ハイブリッドモデルの入力部分上の抜けているデータポイントを計算するために使用され得る。
- モデリングアプローチは、さらにスケーラブルであり、複数のプラントから、フルフェアブント(Verbund)又はプラント複合体を介してバリューチェーンまで拡張され得る。
- ハイブリッドモデルが生成されると、ハイブリッドモデルは、全プロセスネットワークを、例えば、毎日、緊密に制御することを可能にする。
プロセスネットワークのコンポーネント間の依存性は、より正確な予測を可能にするベースグラフ構造によって容易に捕捉され得る。
ハイブリッドモデルの使用は、プロセスネットワークをどのように操作するかに関する推奨を提供することである。例えば、ハイブリッドモデルは、特定の目的のためにプラントフローに関する推奨を提供することができる。そのようなフローから、プラントレベルでの具体的な操作パラメータが決定され得る。さらに、ハイブリッドモデルは、リアルタイムセンサデータに基づいて異常を検出するために使用され得る。そのような場合、ハイブリッドモデルの出力は、リアルタイムセンサデータと比較され得る。有意の差がある場合、通知又はアラームが、影響を受けたプラント内でトリガされ得る又は根本原因解析のために使用され得る。
逆に、ハイブリッドモデル出力とリアルタイムセンサデータとの間で経時的に検出された任意の差は、モデルドリフトに関する指標を提供することができる。そのようなドリフトが検出される場合、モデルは、より最近の履歴データに基づいて再訓練され得る、又は、ベースグラフ構造の要素は、そのような変化を考慮する新しい厳密モデルを構築するために更新される。
以下の説明は、上記で概略説明したシステム、方法、コンピュータプログラム、コンピュータ可読記憶媒体に関する。特に、システム、コンピュータプログラム、及びコンピュータ可読記憶媒体は、上記で述べられ、以下でさらに説明される方法ステップを実施するように構成される。
本発明の文脈において、プラントは、特定の製品が作られる又はパワーが生み出される任意の施設を指すことができる。
本発明の文脈において、化学プラントは、化学プロセスに基づく、例えば、化学プロセスを使用してフィードストックを製品に変換する任意の製造施設を指す。ディスクリート製造と対照的に、化学製造は、連続又はバッチプロセスに基づく。したがって、化学プラントのそのようなモニタリング及び/又は制御は、時間依存性があり、したがって、大きい時系列データセットに基づく。化学プラントは、数秒ごとに測定データポイントを生成する1,000より多い数のセンサを含むことができる。そのような次元は、化学プラントを制御及び/又はモニタリングするシステム内で扱われる数テラバイトのデータをもたらす。小規模化学プラントは、1s~10sごとにデータポイントを生成する2、3千個のセンサを含むことができる。比較のために、大規模化学プラントは、1s~10sごとにデータポイントを生成する2、3万個、例えば、10,000~30,000のセンサを含むことができる。そのようなデータの状況を説明することは、数百ギガバイトから数テラバイトの取り扱いをもたらす。
化学プラントは、フィードストックを1つ又は複数の中間製品を介して製品に変換する1つ又は複数の化学プロセスによって製品を生産することができる。好ましくは、化学プラントは、バリューチェーンにおいて次のステップのためのフィードストックとして使用され得る製品を生産する収納施設(encapsulated facility)を提供する。化学プラントは、オイル及びガス施設、ガス清浄化プラント、二酸化炭素捕捉施設、液化天然ガス(LNG:liquefied natural gas)プラント、製油所、石油化学施設、又は化学施設のような大規模プラントとすることができる。例えば石油化学プロセス生産における上流化学プラントは、ナフサが処理されてエチレン及びプロピレンになることで始まるスチームクラッカー(steamcracker)を含む。これらの上流製品は、その後、ポリエチレン又はポリプロピレン等の下流製品を導出するためにさらなる化学プラントに提供され得、下流製品は、さらなる下流製品を導出する化学プラント用のフィードストックとして再び役立つことができる。化学プラントは、ディスクリート製品を製造するために使用され得る。一例において、1つの化学プラントは、ポリウレタンフォーム用の前駆体を製造するために使用され得る。そのような前駆体は、ポリウレタンフォームを含む分離プレート等の、ディスクリート製品の製造のために第2の化学プラントに提供され得る。
種々の中間製品を介して最終製品に至るバリューチェーン生産は、種々の場所で分散されるか或いはフェアブントサイト又は化学パーク内に統合され得る。そのようなフェアブントサイト又は化学パークは、相互接続された化学プラントのネットワークを備え、そこでは、1つのプラントで製造された製品は別のプラント用のフィードストックとして役立つことができる。
化学プラントは、幾つかを挙げると、熱交換器、反応器、ポンプ、パイプ、蒸留又は吸収カラム等の複数のアセットを含むことができる。化学プラントにおいて、一部のアセットは極めて重要であるとすることができる。極めて重要なアセットは、中断すると、プラント操作に大きく影響を及ぼすアセットである。これは、製造プロセスが劣化することにつながる可能性がある。製品品質の低下又はさらに製造の停止は、その結果であるとすることができる。最悪の場合のシナリオにおいて、火災、爆発、又は有毒ガス放出が、そのような中断の結果であるとすることができる。したがって、そのような極めて重要なアセットは、より精密なモニタリング及び/又は制御を必要とすることができ、他のアセットは、関係する化学プロセス及び化学物質に依存する。化学プロセス及びアセットをモニタリング及び/又は制御するために、複数のアクター及びセンサは化学プラントに埋め込まれ得る。そのようなアクター又はセンサは、例えば、個々のアセットの状態、個々のアクターの状態、化学物質の組成、又は化学プロセスの状態に関連する、プロセス又はアセット固有のデータを提供することができる。特に、プロセス又はアセット固有のデータは、以下のデータカテゴリ:
- フィードストック又は中間製品の組成等のプロセス操作データ
- フロー、材料温度等のプロセスモニタリングデータ
- 電流、電圧等のアセット操作データ、及び
- アセット温度、アセット圧力、振動等のアセットモニタリングデータ
のうちの1つ又は複数を含む。
第4の態様は、以下の項目にも反映される:
1. 互いに接続された少なくとも2つのプラントを有するプロセスネットワークをモニタリング及び/又は制御するハイブリッドモデルを生成する方法であって、
- エッジ上の観測可能物理化学量及び頂点に対するその関係を有するプロセスネットワークの折り畳み式グラフ構造から平衡式のシステムを提供するステップと、
- 訓練される少なくとも1つのプロセスパラメータ依存性を指定する少なくとも1つの目的を、入力インターフェースを介して受信するステップと、
- 互いに接続された少なくとも2つのプラントを有するプロセスネットワークの履歴データを、入力インターフェースを介して取り出すステップと、
- 平衡式のシステムを含むハイブリッドモデル、並びに、履歴データ及び訓練される少なくとも1つのプロセスパラメータ依存性を指定する少なくとも1つの目的に基づくデータ駆動式モデルを訓練するステップと、
- 訓練されたハイブリッドモデルを、出力インターフェースを介して提供するステップと
を含む、方法。
2. プロセスネットワークの履歴データに対して定常試験を実施するさらなるステップを含む、項目1に記載の方法。
3. データリコンシリエーション及び/又はグロスエラー検出のさらなるステップを含む、先行する項目のいずれか1項に記載の方法。
4. ハイブリッドモデルは、物理化学法則を反映する厳密モデルをさらに含む、先行する項目のいずれか1項に記載の方法。
5. 互いに接続された少なくとも2つのプラントを有するプロセスネットワークをモニタリング及び/又は制御するハイブリッドモデルを生成するシステムであって、
- 訓練される少なくとも1つのプロセスパラメータ依存性を指定する1つの目的を受信する入力インターフェースと、
- 訓練されたハイブリッドモデルを提供する出力インターフェースと、
- 項目1~4のいずれか1項に記載の方法を実施するように構成されるプロセッサと
を備える、システム。
6. コンピュータ上で実行されると、項目1~4のいずれか1項に記載の方法を実施する、コンピュータプログラム製品。
本開示は、本明細書で同様に開示したシステム、方法、コンピュータプログラム、コンピュータ可読非一時的媒体、コンピュータプログラム製品に適用される。したがって、システム、方法、コンピュータプログラム、コンピュータ可読不揮発性記憶媒体、又はコンピュータプログラム製品の間で区別されない。全ての特徴は、本明細書で開示する、システム、方法、コンピュータプログラム、コンピュータ可読非一時的記憶媒体、及びコンピュータプログラム製品に関連して開示される。
詳細な説明
図1は、第1のプラントA 10及び第2のプラントB 20を有する2つのプラントのプロセスネットワークを示し、2つのプラントは、製品輸送システム30によって相互接続される。
プラントA10の簡略化したフローチャートは図2に示される。この簡単なフローチャートは、第1のプラントAのデジタルプロセス表現である。
この場合、プラントは、簡略化されたアンモニア生産プラント100である。生成物供給部110はミキサー120にエダクトを提供し、パイプシステム130は、その後、混合されたエダクトのストリームを、反応が起こる反応器140に輸送する。熱交換器140は、分離する前に反応生成物を液化する。反応後、アンモニアは、セパレータ150において残留物から分離される。生成物は、生成物パイプ150を介して輸送システム30に提供される。残留物は、残留物パイプ170を介してスプリッターに提供され、スプリッターは残留物の一部分をミキサーに戻し、残留物の別の部分はさらなる場所に提供される。この例において、温度センサ180、圧力センサ190、及び体積流量センサ195は、残留物パイプ170上に設けられる。
図3は、第1のプラントのグラフ構造200を示す。このグラフ構造における各頂点2xxは単位操作を表現する。頂点210はミキサーの単位操作を表現し、頂点220は反応器の単位操作を表現し、頂点320は熱交換器の単位操作を表現し、頂点240はセパレータの単位操作を表現し、頂点250はスプリッターの単位操作を表現する。さらなる頂点260-環境頂点-が、グラフ構造に付加される。この頂点は、シンク及びソースとして役立ち、グラフ構造が自己充足システムを表現することを保証する。プラントを自己充足システムとして記述することは、物理学の保存則が適用されるという利点を有する。
エッジは頂点にリンクする。エッジは、少なくとも物理化学量及び少なくとも物理化学量を表現するメタデータ及び測定可能タグを表現する。
単位頂点(unit vertex)240の周りのエッジ415、425、435の場合、これらの物理化学量は、エッジ415上の選択された物理化学量として表現される頂点240に入る総マスフローが、頂点240から出るエッジ425及び435によって表現されるマスフローの和に等しいことを含む。
エッジ415、425、435は、少なくとも選択された物理量を表現するメタデータも含む。
エッジ415のメタデータにおいて表現される1つの物理化学量は、単位操作240に入る総マスフローである。435のメタデータにおいて表現される1つの物理化学量は、単位操作240から出るNH3のマスである。エッジ425のメタデータにおいて表現される1つの物理化学量は、組み合わされた残留物、この例では、N2及びH2のマスである。エッジ425のメタデータにおいて表現されるさらなる物理化学量は、温度センサ、圧力センサ190、及び流量センサ195からの値、すなわち、残留物の圧力P、温度T、及び体積流量Fである。
メタデータは測定可能タグも含む。エッジ425上で、P、T、及びFは、測定可能とタグ付けされることになる。
エッジ425によって表現されるさらなる物理化学的関係は、残留物についてのマスフローがP、T、及びFから決定され得る関係である。
この条件下で、エッジ415及びエッジ435によって表現されるマスフローのうちの1つのマスフローのみが、他のマスフローを決定するために測定されなければならない。
エッジ上のメタデータを使用して、全ての物理化学量を評価することによって、新しいグラフが生成され得る。そのような新しいグラフ構造の例は図4aに示される。
300は、頂点310~350を有するグラフを表現する。この例において、全てのエッジ上の1つの物理化学量(総マスフローを仮定する)は、複数の物理化学量を使用して、測定及び/又は決定される。
これは、この物理化学量が観測可能であることを意味する。
生成された折り畳み式グラフ構造400は、図4bに見られるように変化しない。
図5a及び5bは、1つの物理化学量が、エッジ515、555上で測定及び/又は決定されるだけであり、エッジ525、535、545上で未知のままである代替のグラフ構造を示し、その後、物理化学量が観測可能であるエッジを含むだけである折り畳み式グラフ構造600が生成される。
同一のグラフ構造400及び500で始まる物理化学量に応じて、折り畳み式グラフ構造は異なるとすることができる。したがって、各物理化学量についての、折り畳み式グラフが生成される。
図6は、プラントのネットワークを示し、各プラントは、グラフ構造2000、3000として示される。第1のプラント用のフィードは2100、2200として示される。川4000は、冷却用の水供給部として役立つ。冷却水は、単位操作を表現する頂点2300に提供される。生成物2900は、第1のプラントで生成される。廃棄物2800も第1のプラントで生成される。第1のプラントの廃棄物は、第2のプラント用のフィードとして役立つ。廃棄物は頂点3200に提供され、第2のフィード3500は第2のプラントに提供される。第2のプラントは、3800にて出力生成物を提供する。生成物2900から廃棄物2800への分配は、種々のプロセスパラメータに依存することができ、プロセスパラメータは、次に、3800における生成物出力に影響を及ぼす。この例において、訓練されるプロセスパラメータは、出力3800におけるマスフローに関連する。出力3800におけるマスフローは、川の水の温度の関数である。一般に、これは、厳密モデルによって解かれ得る関係ではない。この場合、ハイブリッドモデルは、第1のプラントの履歴データに基づいて訓練され得る。
図7は、第1の態様の方法5000を示す。
第1の方法ステップ5100にて、各プラントのデジタルプロセス表現、プロセスネットワーク内に配置された他のプラント及びセンサ要素に対する各プラントの接続を含むプロセスネットワークの第1のデジタル表現が提供される。各プラントのデジタルプロセス表現は図2によるものとすることができる。
ステップ5200にて、グラフ構造は第1のデジタル表現に基づいて生成される。グラフ構造は、
〇単位操作を表現する頂点
〇保存された量を表現する単位操作にリンクするエッジであって、物理化学量を表現するエッジメタデータを含む、エッジ、及び、測定可能タグ
を含む。
ステップ5300にて、折り畳み式グラフ構造は、
〇仮想単位操作を表現する頂点
〇少なくとも物理化学的関係を表現する仮想単位操作にリンクするエッジであって、観測可能物理化学量を表現するエッジメタデータを含む、エッジ、及び、ステップ5200にて生成されたグラフ構造に基づいて生成された頂点に対するその関係
を含む。
ステップ5400にて、平衡式のセットが折り畳み式グラフ構造から導出される。
ステップ5500にて、プロセスネットワークの操作をモニタリング及び/又は制御するための平衡式のセット及び物理化学量が提供される。
図8は、第2の態様の方法6000を示す。
ステップ6100にて、少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータについての要求が、入力インターフェースを介して受信される。
ステップ6200にて、折り畳み式グラフ構造からの平衡式のセット及び物理化学量が、入力インターフェースを介して取り出される。
ステップ6300にて、観測可能物理化学量に関連する履歴データ及び少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータに関連するメタデータがデータベースから取り出される。
ステップ6400にて、履歴データ及び現在データに基づいて平衡式のシステムを解くことによって、少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータについての値が決定される。
ステップ6500にて、少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータの値が出力インターフェースを介して提供される。
図9は、第3の態様の方法7000を示す。
ステップ7100にて、最適化される少なくとも1つのプロセスパラメータを指定することによって、少なくとも1つの最適化目的についての要求が入力インターフェースを介して受信される。
ステップ7200にて、折り畳み式グラフ構造から、平衡式のセット及び物理化学量が、入力インターフェースを介して受信される。
ステップ7300にて、観測可能物理化学量に関連する履歴データ、及び、最適化される少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータに関連するメタデータがデータベースから取り出される。
ステップ7400にて、平衡式のシステムを解くことによって、最適化される少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータについての値が決定される。
ステップ7500にて、最適化される少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータの値が、出力インターフェースを介して提供される。
図10は、第4の態様の方法8000を示す。
ステップ8100にて、折り畳式グラフ構造から、平衡式のセット及び物理化学量が、入力インターフェースを介して受信される。
ステップ8200にて、訓練される少なくとも1つのプロセスパラメータ依存性を指定する少なくとも1つの目的が、入力インターフェースを介して受信される。
ステップ8300にて、互いに接続された少なくとも2つのプラントを有するプロセスネットワークの履歴データが、入力インターフェースを介して取り出される。
ステップ8400にて、平衡式のシステム、並びに、履歴データ及び訓練される少なくとも1つのプロセスパラメータ依存性を指定する少なくとも1つの目的に基づくデータ駆動式モデルを含むハイブリッドモデルを訓練することが実施される。
ステップ8500にて、訓練されたハイブリッドモデルが出力インターフェースを介して提供される。

Claims (12)

  1. 少なくとも2つの相互接続された化学プラントを有するプロセスネットワークのモデル表現を、前記プロセスネットワークを制御又はモニタリングすることを可能にするために生成するコンピュータ実装方法であって、
    - 前記プロセスネットワークのデジタル表現を提供するステップであって、前記デジタル表現は、
    〇各プラントのデジタルプロセス表現、
    〇前記プロセスネットワーク内に配置された他のプラント(記述においてマス又はエネルギーフローによって実現される)及びセンサ要素に対する前記各プラントの接続
    を含む、提供するステップと、
    - 前記第1のデジタル表現に基づいてグラフ構造を生成するステップであって、前記グラフ構造は、
    〇単位操作を表現する頂点、
    〇物理化学量を表現するエッジであって、前記物理化学量は、マスフロー、エネルギーフロー、及びコンポーネントフローを含み、前記エッジは頂点にリンクし、前記エッジは表現された前記物理化学量のそれぞれについて測定可能タグを含み、前記測定可能タグは、前記物理化学量が前記プロセスネットワーク内で測定され得るか又は前記物理化学量が測定され得ないかを示す、エッジ
    を含む、生成するステップと、
    - 前記プロセスネットワーク内で測定され得る前記物理化学量を観測可能物理化学量として分類するステップと、
    - 頂点の周りの平衡式から計算され得る物理化学量を観測可能物理化学量として分類するステップと、
    - 観測可能として分類されない物理化学量を有するエッジを折り畳み式頂点になるように折り畳むことによって、折り畳み式グラフ構造を前記グラフ構造に基づいて生成するステップであって、
    - 前記折り畳み式グラフ構造は、
    ・仮想単位操作を表現する折り畳み式頂点、
    ・単位操作を表現する頂点
    〇折り畳み式頂点及び/又は頂点にリンクする、観測可能物理化学量のみを表現するエッジ
    を含む、生成するステップと、
    - 各頂点の周りでそれぞれのマスフロー、エネルギーフロー、又はコンポーネントフローについて平衡式のセットを導出するステップであって、平衡式の前記セットは前記プラントネットワークをモデル化し、平衡式の前記セットは、モニタリング、制御、生産プラニング、予測モデルのために使用可能である、導出するステップと、
    - 制御デバイス、モニタリングデバイス、生産プランナーデバイス、及び/又は予測モデル発生器に対して平衡式の前記セットを提供するステップと
    を含む、コンピュータ実装方法。
  2. 前記頂点は、前記それぞれの単位操作にリンクした物理量を含む、頂点メタデータをさらに表現する、請求項1に記載の方法。
  3. 折り畳み式グラフ構造を生成することは、各物理化学量について折り畳み式グラフを生成することを含む、先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
  4. 前記折り畳み式グラフ構造から平衡式のセットを提供することは、それぞれの保存された量について平衡式のセットを提供することを含む、請求項3に記載の方法。
  5. エッジを折り畳む前記ステップは、
    - エッジを介して接続される少なくとも2つの頂点を選択すること、
    - 前記少なくとも2つの頂点の間のエッジを折り畳み、それにより、仮想頂点を作成すること
    によって後続される、先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記第1のデジタル表現に基づいてグラフ構造を生成する前記ステップは、全ての物理化学量が、測定された物理化学量であるか、決定された物理化学量であるか、測定され決定された物理化学量であるか、又は、測定された物理化学量でも決定された物理化学量でもない物理化学量であるかに応じて、前記全ての物理化学量にラベルを割り当てることによって、収束したグラフ構造を生成することをさらに含む、先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
  7. トリガ信号を受信することをさらに含み、収束したグラフ構造を生成する前記方法ステップは、物理化学量が測定され得ないことを示す前記トリガ信号の評価によって始動される、請求項7に記載の方法。
  8. 少なくとも2つの相互接続された化学プラントを有するプロセスネットワークを制御又はモニタリングすることを可能にするために、プロセスネットワークの問題固有の表現を生成するシステムであって、
    - 請求項1~8のいずれか1項に記載の方法ステップを実施するために構成されるプロセッサ、
    - プロセスネットワークの操作をモニタリング及び/又は制御する平衡式の前記セットを提供するために出力インターフェース
    を備える、システム。
  9. コンピュータ上で実行されると、方法請求項1~8のいずれか1項に記載の方法ステップを実施するコンピュータプログラム製品。
  10. 少なくとも2つのプラントを有するプロセスネットワークをモニタリングする方法であって、
    - 少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータについての要求を、入力インターフェースを介して受信するステップと、
    - 折り畳み式グラフ構造から平衡式のセット及び物理化学量を、前記入力インターフェースを介して取り出すステップと、
    - 観測可能物理化学量に関連する履歴データ及び前記少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータに関連するメタデータをデータベースから取り出すステップと、
    - 前記履歴データ及び現在データに基づいて平衡式の前記システムを解くことによって、前記少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータについての値を決定するステップと、
    - 前記少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータの前記値を、出力インターフェースを介して提供するステップと
    を含む、方法。
  11. 少なくとも2つのプラントを有するプロセスネットワークを制御する方法であって、
    - 最適化される少なくとも1つのプロセスパラメータを指定することによって、少なくとも1つの最適化目的についての要求を、入力インターフェースを介して受信するステップと、
    - 折り畳み式グラフ構造から平衡式のセット及び物理化学量を、前記入力インターフェースを介して受信し前記入力インターフェースを介して取り出すステップであって、平衡式の前記セットは請求項1~7のいずれか1項に記載の方法に従って導出される、取り出すステップと、
    - データベース履歴データから、観測可能物理化学量に関連する履歴データ、及び、最適化される前記少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータに関連するメタデータを取り出すステップと、
    - 平衡式の前記システムを解くことによって、最適化される前記少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータについての値を決定するステップと、
    - 最適化される前記少なくとも1つのプロセスネットワーク操作パラメータの前記値を、前記出力インターフェースを介して提供するステップと
    を含む、方法。
  12. 互いに接続された少なくとも2つのプラントを有するプロセスネットワークをモニタリング及び/又は制御するハイブリッドモデルを生成する方法であって、
    - 折り畳み式グラフ構造から平衡式のセット及び物理化学量を、入力インターフェースを介して取り出すステップであって、平衡式の前記セットは請求項1~7のいずれか1項に記載の方法に従って導出される、取り出すステップと、
    - 訓練される少なくとも1つのプロセスパラメータ依存性を指定する少なくとも1つの目的を、入力インターフェースを介して受信するステップと、
    - 互いに接続された少なくとも2つのプラントを有する前記プロセスネットワークの履歴データを、入力インターフェースを介して取り出すステップと、
    - 平衡式の前記システム、並びに、前記履歴データ及び訓練される少なくとも1つのプロセスパラメータ依存性を指定する前記少なくとも1つの目的に基づくデータ駆動式モデルを含むハイブリッドモデルを訓練するステップと、
    - 前記訓練されたハイブリッドモデルを、出力インターフェースを介して提供するステップと
    を含む、方法。
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