JP2023507871A - 圧縮アイボックスを提供するための光学系および方法 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023507871000001
システムは、1つまたは複数の導波路と、1つまたは複数の導波路と結合された複数の格子セットとを含む。格子セットからの格子の複数の組み合わせは、画像光を、非圧縮アイボックスを形成する複数のサブアイボックスを通って伝搬するよう案内するように構成可能である。システムはまた、格子の1つまたは複数の組み合わせを、非圧縮アイボックスのサイズよりも小さいサイズを有する圧縮アイボックスを形成する1つまたは複数のサブアイボックスを通って伝搬するよう画像光を案内するために、回折状態で動作するよう選択的に構成するように構成されたコントローラを含む。
【選択図】図15A

Description

本開示は、一般に光学系に関し、より具体的には光学系および圧縮アイボックスを提供するための方法に関する。
ニアアイディスプレイ(「NED」)は、航空、エンジニアリング、科学的調査、医療デバイス、コンピュータゲーム、ビデオ、スポーツ、訓練、およびシミュレーションなどの様々な用途において広く使用されている。NEDは、仮想現実(「VR」)デバイス、拡張現実(「AR」)デバイス、および/または混合現実(「MR」)デバイスとして機能することができる。NEDは、ARデバイスおよび/またはMRデバイスとして機能するとき、ユーザの視点から少なくとも部分的に透明であり、ユーザは、周囲の現実世界の環境を観察することができる。そのようなNEDは、光学的に透明なNEDとも称される。NEDは、VRデバイスとして機能するとき、ユーザが、NEDによって供給されるVR像に実質的に没頭するように、不透明である。NEDは、光学的に透明なデバイスとしての機能とVRデバイスとしての機能との間で切り替え可能であり得る。
回折結合構造を用いる瞳複製(または瞳拡大)導波路表示システムは、有望なNED設計であり、可能性として、眼鏡のフォームファクタ、適度に大きな視界(「FOV」)、高い透過率、および大きなアイボックスを提供することができる。瞳複製導波路表示システムは、画像光を生成する表示要素(たとえば電子ディスプレイ)、および導波路表示システムによってもたらされるアイボックスに画像光を案内する導波路(または光ガイド)を含む。回折格子は、光導波路に対して、インカップリング要素およびアウトカップリング要素として結合され得る。導波路はまた、ディスプレイ要素によって生成された仮想画像が現実世界の画像または透明な画像と重ね合わされるように、画像光と現実世界からの光とを組み合わせるARおよび/またはMRの結合器としても機能し得る。
本開示の一態様に従い、システムが提供される。システムは、1つまたは複数の導波路と、1つまたは複数の導波路と結合された複数の格子セットとを含む。格子セットからの格子の複数の組み合わせは、画像光を、非圧縮アイボックスを形成する複数のサブアイボックスを通って伝搬するよう案内するように構成可能である。システムはまた、格子の1つまたは複数の組み合わせを、非圧縮アイボックスのサイズよりも小さいサイズを有する圧縮アイボックスを形成する1つまたは複数のサブアイボックスを通って伝搬するよう画像光を案内するために、回折状態で動作するよう選択的に構成するように構成されたコントローラを含む。
実施形態によっては、コントローラは、格子の残りの1つまたは複数の組み合わせを非回折状態で動作するよう選択的に構成するようにさらに構成され得る。
実施形態によっては、システムは、視標追跡デバイスが、眼の瞳の視標追跡情報を得るように構成されていることをさらに含み得、コントローラは視標追跡デバイスと結合されており、視標追跡情報に基づいて格子の1つまたは複数の組み合わせを回折状態で動作するよう選択的に構成するように構成されている。
実施形態によっては、視標追跡情報は、眼の瞳のサイズ、眼の瞳の位置、眼の瞳の視線方向、または眼の瞳の運動方向のうちの少なくとも1つを含み得る。
実施形態によっては、圧縮アイボックスのサイズは眼の瞳のサイズと少なくとも同程度であり得、圧縮アイボックスの場所は眼の瞳の位置に対応する。
実施形態によっては、格子の1つまたは複数の組み合わせは1つまたは複数の直接切り替え可能格子を含み得る。
実施形態によっては、システムは、1つまたは複数の電圧を1つまたは複数の直接切り替え可能格子に供給するように構成された1つまたは複数の電源であって、コントローラが、1つまたは複数の電源を、1つまたは複数の直接切り替え可能格子を回折状態で動作するよう構成するために、1つまたは複数の電圧を供給するよう制御するように構成されている、1つまたは複数の電源をさらに備え得る。
実施形態によっては、格子の1つまたは複数の組み合わせは1つまたは複数の間接切り替え可能格子を含み得る。
実施形態によっては、システムは、1つまたは複数の間接切り替え可能格子と光学的に結合された1つまたは複数の偏光スイッチであって、コントローラが、1つまたは複数の偏光スイッチを、画像光が1つまたは複数の間接切り替え可能格子に入射する前の画像光の偏光を変化させるために、切り替え状態で動作するよう、または画像光が1つまたは複数の間接切り替え可能格子に入射する前の画像光の偏光を維持するために、非切り替え状態で動作するよう制御するように構成されている、1つまたは複数の偏光スイッチをさらに備え得る。
実施形態によっては、格子の1つまたは複数の組み合わせは1つまたは複数の直接切り替え可能格子および1つまたは複数の間接切り替え可能格子を含み得る。
実施形態によっては、システムは、1つまたは複数の電圧を1つまたは複数の直接切り替え可能格子に供給するように構成された1つまたは複数の電源であって、コントローラが、1つまたは複数の電源を、1つまたは複数の直接切り替え可能格子を回折状態で動作するよう構成するために、1つまたは複数の電圧を供給するよう制御するように構成されている、1つまたは複数の電源と、1つまたは複数の間接切り替え可能格子と光学的に結合された1つまたは複数の偏光スイッチであって、コントローラが、1つまたは複数の偏光スイッチを、画像光が1つまたは複数の間接切り替え可能格子に入射する前の画像光の偏光を変化させるために、切り替え状態で動作するよう、または画像光が1つまたは複数の間接切り替え可能格子に入射する前の画像光の偏光を維持するために、非切り替え状態で動作するよう制御するように構成されている、1つまたは複数の偏光スイッチと、をさらに備え得る。
実施形態によっては、複数のサブアイボックスは少なくとも部分的に重なり合っていてもよい。
実施形態によっては、複数の格子セットのうちの少なくとも1つは、積層構成または交互配置構成のうちの少なくとも一方で配列された格子を含み得る。
実施形態によっては、複数の格子セットのうちの少なくとも1つは、変動する傾斜角を有する格子を含み得る。
実施形態によっては、1つまたは複数の導波路と結合された複数の格子セットはインカップリング格子セットおよびアウトカップリング格子セットを含み得、格子セットからの格子の1つまたは複数の組み合わせのうちの少なくとも1つは、インカップリング格子セットからのインカップリング格子およびアウトカップリング格子セットからのアウトカップリング格子を含む。
実施形態によっては、コントローラは、格子の1つまたは複数の組み合わせを、画像光の所定の視野を、圧縮アイボックスを形成する1つまたは複数のサブアイボックスの各々に向けて送るために、回折状態で動作するよう選択的に構成するように構成され得る。
実施形態によっては、非圧縮アイボックスを通って伝搬する画像光の第1の視野は、圧縮アイボックスを通って伝搬する画像光の第2の視野と実質的に同じであり得る。
実施形態によっては、システムは、ニアアイディスプレイ、ヘッドアップディスプレイ、またはヘッドマウンテッドディスプレイの構成要素であり得る。
本開示の別の態様に従い、システムが提供される。システムは、画像光を放射するように構成された光源を含む。システムはまた、光源と光学的に結合された複数の光偏向要素を含む。システムは、複数の光偏向要素のうちの1つまたは複数の光偏向要素を、画像光を、複数のサブアイボックスのうちの1つまたは複数のサブアイボックスを通って伝搬するよう案内するために、偏向状態で動作するよう選択的に構成するように構成されたコントローラであって、複数のサブアイボックスが非圧縮アイボックスを規定し、1つまたは複数のサブアイボックスが、非圧縮アイボックスのサイズよりも小さいサイズを有する圧縮アイボックスを規定する、コントローラをさらに含む。
実施形態によっては、コントローラは、視標追跡情報に基づいて、1つまたは複数の光偏向要素を、画像光を圧縮アイボックスへ案内するために、偏向状態で動作するよう選択的に構成するように構成され得る。
本明細書において、本発明の1つまたは複数の態様または実施形態に組み込むために適するものとして説明される特徴はいずれも、本開示のありとあらゆる態様および実施形態にわたって一般化可能であることを意図されていることは理解されるであろう。本開示の他の態様も、当業者によって、本開示の説明、請求項、および図面を考慮して理解され得る。以上の一般的な説明および以下の詳細な説明は単なる例示および説明のためのものにすぎず、請求項の限定ではない。
添付の図面は、様々な本開示の実施形態に係る例示の目的のために提供されており、本開示の範囲を限定すること意図されていない。
ニアアイディスプレイ(「NED(near-eye display)」)において実施される従来の導波路光学系の概略図を例示する。 本開示の一実施形態に係る、異なる時間インスタンスにおける圧縮アイボックスを提供するように構成された光学系の概略図を例示する。 本開示の一実施形態に係る、異なる時間インスタンスにおける圧縮アイボックスを提供するように構成された光学系の概略図を例示する。 本開示の一実施形態に係る、コントローラの概略図を例示する。 本開示の一実施形態に係る、1次元(「1D」)瞳複製およびアイボックス圧縮を提供するように構成された導波路ディスプレイアセンブリの概略図を例示する。 本開示の一実施形態に係る、2次元(「2D」)瞳複製およびアイボックス圧縮を提供するように構成された導波路ディスプレイアセンブリの概略図を例示する。 本開示の一実施形態に係る、図2Aおよび図2Bに示される光学系のブロック図を概略的に例示する。 本開示の一実施形態に係る、図4Aに示される光学系によって提供される第1の圧縮アイボックスを概略的に例示する。 本開示の一実施形態に係る、図4Aに示される光学系によって提供される第2の圧縮アイボックスを概略的に例示する。 本開示の実施形態に係る、圧縮アイボックスを提供するための様々な方式を例示する図である。 本開示の実施形態に係る、圧縮アイボックスを提供するための様々な方式を例示する図である。 本開示の実施形態に係る、圧縮アイボックスを提供するための様々な方式を例示する図である。 本開示の実施形態に係る、圧縮アイボックスを提供するための様々な方式を例示する図である。 本開示の実施形態に係る、圧縮アイボックスを提供するための様々な方式を例示する図である。 本開示の実施形態に係る、圧縮アイボックスを提供するための様々な方式を例示する図である。 本開示の様々な実施形態に係る、複数の格子セットの様々な配列の概略図を例示する。 本開示の様々な実施形態に係る、複数の格子セットの様々な配列の概略図を例示する。 本開示の様々な実施形態に係る、複数の格子セットの様々な配列の概略図を例示する。 本開示の様々な実施形態に係る、複数の格子セットの様々な配列の概略図を例示する。 本開示の一実施形態に係る、導波路ディスプレイアセンブリの概略図を例示する。 本開示の一実施形態に係る、回折状態および非回折状態における格子の概略図をそれぞれ例示する。 本開示の一実施形態に係る、回折状態および非回折状態における格子の概略図をそれぞれ例示する。 本開示の別の実施形態に係る、非回折状態および回折状態における格子の概略図をそれぞれ例示する。 本開示の別の実施形態に係る、非回折状態および回折状態における格子の概略図をそれぞれ例示する。 本開示の別の実施形態に係る、回折状態および非回折状態における格子の概略図をそれぞれ例示する。 本開示の別の実施形態に係る、回折状態および非回折状態における格子の概略図をそれぞれ例示する。 本開示の別の実施形態に係る、回折状態および非回折状態における格子の概略図をそれぞれ例示する。 本開示の別の実施形態に係る、回折状態および非回折状態における格子の概略図をそれぞれ例示する。 本開示の一実施形態による、別々の時間インスタンスにおける圧縮アイボックスを供給するように構成された光学系の概略図である。 本開示の一実施形態による、別々の時間インスタンスにおける圧縮アイボックスを供給するように構成された光学系の概略図である。 本開示の一実施形態による、別々の時間インスタンスにおける圧縮アイボックスを供給するように構成された光学系の概略図である。 本開示の別の実施形態による、別々の時間インスタンスにおける圧縮アイボックスを供給するように構成された光学系の概略図である。 本開示の別の実施形態による、別々の時間インスタンスにおける圧縮アイボックスを供給するように構成された光学系の概略図である。 本開示の別の実施形態による、別々の時間インスタンスにおける圧縮アイボックスを供給するように構成された光学系の概略図である。 本開示の別の実施形態による、圧縮アイボックスを供給するように構成された光学系の概略図である。 本開示の別の実施形態による、圧縮アイボックスを供給するように構成された光学系の概略図である。 本開示の別の実施形態による、圧縮アイボックスを供給するように構成された光学系の概略図である。 本開示の別の実施形態による、圧縮アイボックスを供給するように構成された光学系の概略図である。 本開示の別の実施形態による、圧縮アイボックスを供給するように構成された光学系の概略図である。 本開示の別の実施形態による、圧縮アイボックスを供給するように構成された光学系の概略図である。 本開示の別の実施形態による、圧縮アイボックスを供給するように構成された光学系の概略図である。 本開示の別の実施形態による、圧縮アイボックスを供給するように構成された光学系の概略図である。 本開示の別の実施形態による、圧縮アイボックスを供給するように構成された光学系の概略図である。 本開示の別の実施形態による、圧縮アイボックスを供給するように構成された光学系の概略図である。 本開示の別の実施形態による、圧縮アイボックスを供給するように構成された光学系の概略図である。 本開示の別の実施形態による、圧縮アイボックスを供給するように構成された光学系の概略図である。 本開示の一実施形態による、圧縮アイボックスを供給するための方法を示す流れ図である。 本開示の別の実施形態による、圧縮アイボックスを供給するための方法を示す流れ図である。 本開示の別の実施形態による、圧縮アイボックスを供給するための方法を示す流れ図である。 本開示の一実施形態による、NEDを含むシステムの概略図である。 本開示の一実施形態による、図18に示されたNEDの半分を示す断面図である。 本開示の一実施形態による、NEDを含むシステムの概略ブロック図である。
本開示に従う実施形態が、添付の図面を参照して説明される。図面は例示の目的のための単なる例にすぎず、本開示の範囲を限定することを意図されていない。可能なときには、同じ、または同様の部分に言及するために、同じ参照符号が図面全体を通して用いられ、それらの詳細な説明は省略され得る。
さらに、本開示において、開示される実施形態、および開示される実施形態の特徴は組み合わせられ得る。説明される実施形態は、本開示の実施形態のうちの、全てではないが、一部である。本開示の実施形態に基づいて、当業者は、本開示に従う他の実施形態を導き出すことができる。例えば、変更、適合、置換、追加、または他の変形が本開示の実施形態に基づいて行われ得る。本開示の実施形態のこのような変形は依然として本開示の範囲に含まれる。したがって、本開示は、開示された実施形態に限定されない。代わりに、本開示の範囲は添付の請求項によって定義される。
本明細書で使用するとき、用語「結合する(couple)」、「結合される(coupled)」、「結合(coupling)」、または同様のものは、光結合、機械結合、電気結合、電磁気結合、またはこれらの組み合わせを包含し得る。2つの光学要素の間の「光結合」は、2つの光学要素が光学的に直列に配列されており、一方の光学要素から出力された光が他方の光学要素によって直接または間接的に受光され得る構成を指す。光学的直列(optical series)とは、1つの光学要素から出力された光が他の光学要素のうちの1つまたは複数によって透過されるか、反射されるか、回折されるか、変換されるか、変更されるか、あるいは他の仕方で処理または操作され得るような、光路内における複数の光学要素の光学的位置付けを指す。実施形態によっては、複数の光学要素が配列された順番は複数の光学要素の全体の出力に影響を及ぼし得るか、または影響を及ぼし得ない。結合は直接結合または間接結合(例えば、中間要素を通じた結合)であり得る。
語句「AまたはBのうちの少なくとも1つ」は、Aのみ、Bのみ、あるいはAおよびBなどの、AおよびBの全ての組み合わせを包含し得る。同様に、語句「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびB、AおよびC、BおよびC、あるいはAおよびBおよびCなどの、A、B、およびCの全ての組み合わせを包含し得る。語句「Aおよび/またはB」は、語句「AまたはBのうちの少なくとも1つ」のものと同様の仕方で解釈され得る。例えば、語句「Aおよび/またはB」は、Aのみ、Bのみ、あるいはAおよびBなどの、AおよびBの全ての組み合わせを包含し得る。同様に、語句「A、B、および/またはC」は、語句「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」のものと同様の意味を有する。例えば、語句「A、B、および/またはC」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびB、AおよびC、BおよびC、あるいはAおよびBおよびCなどの、A、B、およびCの全ての組み合わせを包含し得る。
第1の要素が、第2の要素に、第2の要素上に、第2の要素において、または少なくとも部分的に第2の要素内に「付着させられる」、「提供される」、「形成される」、「取り付けられる」、「装着される」、「固定される」、「接続される」、「接合される」、「記録される」、または「配設される」ように説明されるとき、第1の要素は、堆積、コーティング、エッチング、接合、接着、螺合、プレス嵌め、スナップ嵌め、締め付け等などの、任意の好適な機械的または非機械的な仕方を用いて、第2の要素に、第2の要素上に、第2の要素において、または少なくとも部分的に第2の要素内に「付着させられ得る」、「提供され得る」、「形成され得る」、「取り付けられ得る」、「装着され得る」、「固定され得る」、「接続され得る」、「接合され得る」、「記録され得る」、または「配設され得る」。加えて、第1の要素は第2の要素と直接接触し得るか、または中間要素が第1の要素と第2の要素との間に存在し得る。第1の要素は、左側、右側、前側、後側、上側、または下側などの、第2の要素の任意の好適な側に配設され得る。
第1の要素が、第2の要素の「上に(on)」配設または配列されるように示されるか、または説明されるとき、用語「上に(on)」は、単に第1の要素と第2の要素との間の例示的な相対的な向きを指示するために使用されるに過ぎない。説明は、図に示される基準座標系に基づき得るか、あるいは図に示される現在の像または例示的な構成に基づき得る。例えば、図に示される像が説明されるとき、第1の要素は、第2の要素の「上に(on)」配設されるように説明され得る。用語「上に(on)」は、必ずしも、第1の要素が鉛直の重力方向において第2の要素の上方にあることを暗示するとは限らないことが理解される。例えば、第1の要素および第2の要素のアセンブリが180度回転させられたとき、第1の要素は第2の要素の「下に(under)」あり得る(または第2の要素は第1の要素の「上に(on)」あり得る)。それゆえ、図が、第1の要素が第2の要素の「上に(on)」ある様子を示すとき、構成は単なる例示の例にすぎないことが理解される。第1の要素は第2の要素に対して任意の好適な向きで(例えば、第2の要素の上(over)もしくは上方(above)、第2の要素の下方(below)もしくは下(under)、第2の要素の左側(left)、第2の要素の右側(right)、第2の要素の後側(behind)、第2の要素の前側(front)等に)配設または配列され得る。
本明細書において使用される用語「プロセッサ」は、中央処理装置(「CPU(central processing unit)」)、グラフィック処理装置(「GPU(graphics processing unit)」)、特定用途向け集積回路(「ASIC(application-specific integrated circuit)」)、プログラマブル論理デバイス(「PLD(programmable logic device)」)、またはこれらの任意の組み合わせなどの、任意の好適なプロセッサを包含し得る。以上に列挙されていない他のプロセッサも用いられ得る。プロセッサは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組み合わせとして実施され得る。
用語「コントローラ」は、デバイス、回路、光学要素等を制御するための制御信号を生成するように構成された任意の好適な電気回路、ソフトウェア、またはプロセッサを包含し得る。「コントローラ」は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組み合わせとして実施され得る。例えば、コントローラはプロセッサを含み得るか、またはプロセッサの部分として含まれ得る。
用語「非一時的コンピュータ可読媒体」は、データ、信号、または情報を記憶、転送、通信、同報通信、または伝送するための任意の好適な媒体を包含し得る。例えば、非一時的コンピュータ可読媒体としては、メモリ、ハードディスク、磁気ディスク、光ディスク、テープ等を挙げることができる。メモリとしては、リードオンリーメモリ(「ROM(read-only memory)」)、ランダムアクセスメモリ(「RAM(random-access memory)」)、フラッシュメモリ等を挙げることができる。
図1は、ニアアイディスプレイ(「NED」)において実施される従来の導波路(またはライトガイド)光学系100の概略図を例示する。光学系100は導波路ディスプレイシステム100とも称され得る。図1に示されるように、導波路ディスプレイシステム100は、画像光107を放射するように構成された光源アセンブリ105と、画像光107を、導波路ディスプレイシステム100によって提供されるアイボックス120を通って伝搬するよう案内するように構成された導波路110とを含む。「画像光」は、コンピュータ生成(または仮想)画像に関連付けられた光を指す。導波路ディスプレイシステム100は、導波路110に(例えば、導波路110の表面に)配設されたインカップリング要素111(例えば、回折インカップリング要素)を含む。インカップリング要素111は、光源アセンブリ105によって生成された画像光107を導波路110の内側の内部全反射(「TIR(total internal reflection)」)経路内へ結合するように構成され得る。導波路ディスプレイシステム100はまた、導波路110に(例えば、導波路110の表面に)配設されたアウトカップリング要素112(例えば、回折アウトカップリング要素)を含む。アウトカップリング要素112は、画像光107をアイボックス120に向けて導波路110外へ結合するように構成され得る。アイボックス120は、ユーザの眼125の眼の瞳130が、光源アセンブリ105から導波路110によって送られる仮想画像の全景を知覚することができる空間内の領域である。アイボックス120は、眼の瞳130の可能な位置の全てまたは大部分と重なり合う。「瞳拡大」と称されるこの特徴は、他の観察機器(例えば、双眼鏡、顕微鏡、または望遠鏡)によって提供される、運動する眼の瞳の特性ではなく、ユーザによって知覚されるとおりの完全な現実像の効果を生み出す。導波路110は導波路瞳拡大素子とも称される。
アイボックス120のパラメータ(例えば、位置、サイズ、深度)は、ニアアイディスプレイ(「NED」)の望ましい視野(「FOV(field of view)」)および望ましいアイレリーフによって影響を受ける。FOVは、ユーザの眼によって見られたときの画像の角サイズ(例えば、画像の対角線の角サイズ)として定義される。アイレリーフは眼の瞳とNEDの最も近くの構成要素との間の距離である。アイボックスのサイズは、多くの場合、FOVおよび/またはアイレリーフが増大するにつれて減少する。大きいアイボックスは、ユーザが、光源アセンブリ105によって生成された画像を見失うことなく、より広い範囲内で眼の瞳130を運動させることを可能にし、異なるユーザ間の瞳孔間距離(「IPD(interpupillary distance)」)のばらつきに対するより良好な適応をもたらす。典型的なIPD値は、ユーザの年齢、性別、および他の生理学的因子に応じて、51mm~77mmの範囲に及ぶ。大きいアイボックスは、広い範囲内の眼球運動、および異なるユーザ間のIPDのばらつきに対するより良好な適応を提供するが、導波路110からアウトカップリングされた画像光はアイボックス120全体にわたって分布させられる。それゆえ、アイボックス120において提供される平均光強度は低くなり得、眼の瞳130によって知覚される画像の明るさは低くなり得る。他方で、眼の瞳130の区域はアイボックス120の小部分を占有するのみである。平均的な成人ユーザの眼の瞳のサイズは、(例えば、暗闇にいるときに)拡大しているときには、直径4~8ミリメートル(「mm」)の範囲内で変動し、(例えば、明るい光の中で)縮小しているときには、直径2~4mmの範囲内で変動し得る。換言すれば、眼の瞳のサイズは画像光の光強度(または明るさ)に応じて2~8mmの範囲内で変動し得る。したがって、眼の瞳130は、アイボックス120を通って伝搬する画像光の小部分を受光するのみである。アイボックス120を通って伝搬する画像光のかなりの部分は眼の瞳130によって受光され得ず、失われ得る。したがって、導波路ディスプレイシステム100は電力効率が低くなり得る。
本開示は、眼の瞳によって受光される画像光の強度を増大させ、眼の瞳の外側における画像光の損失を低減し、導波路ディスプレイシステムの電力効率を増大させるように構成された導波路ディスプレイシステムを含むシステム(例えば、光学系)を提供する。導波路ディスプレイシステムは、導波路(もしくは導波路スタック)、および導波路と結合された複数の格子セット(例えば、格子のセット)を含み得る。複数の格子セットは、導波路と結合された、インカップリング要素、アウトカップリング要素、または(含まれる場合には)方向転換要素のうちの少なくとも1つに含まれ得る。例えば、インカップリング要素、アウトカップリング要素、および方向転換要素の各々は、格子セット、例えば、インカップリング格子セット、アウトカップリング格子セット、および方向転換/フォールディング格子セットを含み得る。各格子セットは1つまたは複数の格子を含み得る。格子セットからの格子の複数の組み合わせは、画像光を、非圧縮アイボックスを形成する複数のサブアイボックスを通って伝搬するよう誘導するように構成可能であり得る。導波路ディスプレイシステムはまた、格子の(複数の組み合わせ未満の)1つまたは複数の組み合わせを、画像光を、1つまたは複数のサブアイボックスを通って伝搬するよう案内するために、回折状態で動作するよう選択的に構成するように構成されたコントローラを含み得る。1つまたは複数のサブアイボックスは、非圧縮アイボックスのサイズよりも小さいサイズ、および非圧縮アイボックスのFOVと実質的に同じである視野(「FOV」)を有する圧縮アイボックスを形成し得る。格子セット内の格子は同じ平面または異なる平面内に配設され得、例えば、格子は積層されるか、交互配置構成で並んで配設されるか、または互いに部分的に重なり合って並んで配設され得る。
インカップリング要素、アウトカップリング要素、または方向転換要素のうちの少なくとも1つに含まれる格子セットは切り替え可能格子セットまたは非切り替え可能格子セットであり得る。切り替え可能格子セットは、少なくとも1つが切り替え可能格子であり得る、1つまたは複数の格子を含み得る。実施形態によっては、切り替え可能格子セット内に含まれる格子の全てが切り替え可能格子であり得る。実施形態によっては、切り替え可能格子セットは少なくとも1つの切り替え可能格子および少なくとも1つの非切り替え可能格子を含み得る。切り替え可能格子は、例えば、コントローラによって、格子が入射光を回折し得る、回折状態で動作することと、格子が、無視し得る程度の回折を伴って、または回折を伴わずに入射光を透過し得る、非回折状態で動作することとの間で直接または間接的に制御され得る、または切り替えられ得る。少なくとも1つの切り替え可能格子が、画像光を回折するために回折状態で動作するとき、切り替え可能格子セットは回折状態で動作し得る。少なくとも1つの切り替え可能格子が非回折状態で動作し、全ての他の格子も非回折状態で動作するとき、切り替え可能格子セットは非回折状態で動作し得る。切り替え可能格子セット内に含まれる少なくとも1つの切り替え可能格子が回折状態と非回折状態との間で切り替えられるとき、切り替え可能格子セットは、回折状態と非回折状態との間で切り替えられると言及される。
非切り替え可能格子セットは、各々が非切り替え可能格子であり得る、1つまたは複数の格子を含み得る。非切り替え可能格子は、例えば、コントローラによって、格子が入射光を回折し得る、回折状態で動作することと、格子が、無視し得る程度の回折を伴って、または回折を伴わずに入射光を透過し得る、非回折状態で動作することとの間で直接または間接的に制御され得ない、または切り替えられ得ない。代わりに、非切り替え可能格子は、所定の波長範囲および所定の入射角範囲内の画像光のために回折状態で動作するように固定的に構成され得る。議論を簡単にするために、以下の説明において、切り替え可能格子セット内に含まれる全ての格子は、切り替え可能格子であると想定される。非切り替え可能格子セットは1つまたは複数の非切り替え可能格子を含み得、切り替え可能格子を含まなくてもよい。
実施形態によっては、導波路と結合された複数の格子セットは、1つまたは複数の切り替え可能格子セット、1つまたは複数の非切り替え可能格子セット、またはこれらの組み合わせを含み得る。議論の便宜のために、特に断りのない限り、導波路と結合されており、図に示される複数の格子セットの全ては、切り替え可能格子セットであると想定される。ただし、実施形態によっては、例示または開示された格子セットのうちの少なくとも1つは非切り替え可能格子セットであってもよい。それゆえ、議論を簡単にするために、用語「切り替え可能格子セット」は以下の説明において単に「格子セット」と称され得る。
実施形態によっては、格子セットから選択される格子の組み合わせは、インカップリング要素内に含まれる1つまたは複数の格子(例えば、インカップリング格子セット)、アウトカップリング要素内に含まれる1つまたは複数の格子(例えば、アウトカップリング格子セット)、および(光学系が方向転換要素を含む場合には)方向転換要素内に含まれる1つまたは複数の格子(例えば、方向転換格子セット)によって形成され得る。複数の格子が、インカップリング要素、アウトカップリング要素、または方向転換要素のうちの少なくとも1つに含まれるときには、インカップリング要素、アウトカップリング要素、および/または方向転換要素からの異なる格子を選択することによって格子の複数の組み合わせが形成され得る。格子が、回折状態で動作するように制御または構成されるとき、格子の組み合わせは、回折状態で動作するように制御または構成され得る。例えば、組み合わせに含まれる格子の各々が回折状態で動作するとき、格子の組み合わせは回折状態で動作し得る。格子が、非回折状態で動作するように制御または構成されるとき、格子の組み合わせは、非回折状態で動作するように制御または構成され得る。例えば、組み合わせに含まれる格子の各々が非回折状態で動作するとき、格子の組み合わせは非回折状態で動作し得る。
光学系に含まれる複数の格子セット(または格子の複数の組み合わせ)が、回折状態で動作するように制御または構成されるときには、複数の格子セットは、回折を介して、光源アセンブリから受光された画像光を、非圧縮アイボックスを形成する複数のサブアイボックスを通って伝搬するよう案内し、集中させ得る。コントローラは、複数の格子セットから選択された(複数の組み合わせのうちの)格子の組み合わせを、画像光をサブアイボックスへ案内するために、回折状態で動作するように選択的に構成または制御し、その一方で、残りの1つまたは複数の格子(または格子の残りの1つまたは複数の組み合わせ)を非回折状態で動作するように構成または制御し得る。換言すれば、異なる格子セットから(例えば、インカップリング格子セット、アウトカップリング格子セット、および光学系が方向転換格子セットを含む場合には、方向転換格子セットから)選択される格子の組み合わせはサブアイボックスに対応し得る(またはサブアイボックスを提供し得る)。特定の時間インスタンスまたは持続時間において、格子の(複数の組み合わせの全てよりも少数であり得る)1つまたは複数の組み合わせは、画像光を、圧縮アイボックスを形成し得る1つまたは複数のサブアイボックスへ案内するために、回折状態で動作するように選択的に構成され得る。圧縮アイボックスを通って伝搬する画像光の視野(「FOV」)は、非圧縮アイボックスを通って伝搬する画像光のFOVと実質的に同じであり得る。
複数のサブアイボックスはサブアイボックスアレイ(例えば、1次元(「1D」)アレイまたは2次元(「2D」)アレイ)状に配列され得る。すなわち、非圧縮アイボックスは、サブアイボックスアレイ全体から選択されるサブアイボックスのアレイを含み得る。実施形態によっては、サブアイボックスアレイの区域(例えば、サブアイボックスの全ての総区域)は非圧縮アイボックスの区域と実質的に同じであり得る。実施形態によっては、サブアイボックスのうちの少なくとも2つは互いに少なくとも部分的に重なり合っていてもよい。実施形態によっては、サブアイボックスは互いに重なり合っていなくてもよい。すなわち、サブアイボックスは、重なり合わない構成で配列されていてもよい。実施形態によっては、サブアイボックスのサイズは実質的に同じであり得る。実施形態によっては、サブアイボックスのうちの少なくとも2つ(例えば、全て)のサイズは異なり得る。実施形態によっては、サブアイボックスの形状は同じであり得る。実施形態によっては、サブアイボックスのうちの少なくとも2つ(例えば、全て)の形状は異なり得る。実施形態によっては、サブアイボックスのサイズは固定され得る(または非調整可能であり得る)。サブアイボックスは同じ形状およびサイズを有し得るか、あるいは形状およびサイズの異なる組み合わせを有し得る。サブアイボックスは全て重なり合っていないか、全て、隣接したものと重なり合っているか、あるいは重なり合っていないサブアイボックスおよび重なり合ったサブアイボックスの組み合わせを含み得る。
実施形態によっては、切り替え可能格子は、外部界、例えば、切り替え可能格子内に含まれるか、または切り替え可能格子と結合された電極に印加される外部電界を介して、回折状態と非回折状態との間で直接切り替え可能であり得る。直接切り替え可能格子は、能動液晶(「LC(liquid crystal)」)に基づいて製作された能動格子などの、能動格子であり得る。能動格子は、向きなどの、物理および/または光学特性を外部界(例えば、外部電界)によって変化させることができる、分子を含む。能動格子は偏光感受型(もしくは偏光選択型)であり得るか、または偏光非感受型(もしくは偏光非選択型)であり得る。能動および偏光感受型(もしくは選択型)格子の例としては、限定するものではないが、ホログラフィック高分子分散液晶(「H-PDLC(holographic polymer-dispersed liquid crystal)」)格子、能動LCを提供された(例えば、充填された)表面レリーフ格子、Pancharatnam-Berry位相(「PBP(Pancharatnam-Berry phase)」)格子、能動LCに基づく偏光体積ホログラム(「PVH(polarization volume hologram)」)等を挙げることができる。能動および偏光非感受型(もしくは偏光非選択型)格子の例としては、直交した配向方向を有する2つの積層された能動および偏光選択型LC格子を挙げることができる。実施形態によっては、直接切り替え可能格子が回折状態で動作するときには、直接切り替え可能格子の回折効率は、例えば、コントローラによって制御されるとおりの、直接切り替え可能格子に印加される外部電界を変化させることを介して調節可能であり得る。
実施形態によっては、切り替え可能格子は、切り替え可能格子に結合された(コントローラによって制御され得る)偏光スイッチを介して回折状態と非回折状態との間で間接的に切り替え可能であり得る。間接切り替え可能格子は、能動および偏光感受型(もしくは偏光選択型)格子、あるいは受動および偏光感受型(もしくは偏光選択型)格子であり得る。受動および偏光選択型格子の例としては、例えば、受動LCに基づく偏光体積ホログラム(「PVH」)格子、受動LCを提供された(例えば、充填された)表面レリーフ格子を挙げることができる。受動格子は、通常動作時に外部界(例えば、外部電界)にさらしたときに、向きなどの、物理および/または光学特性が実質的に不変のままである、分子を含み得る。
間接切り替え可能格子の偏光感受性(または偏光選択性)のゆえに、間接切り替え可能格子は、第1の偏光を有する画像光を回折するか、あるいは無視し得る程度の回折を伴って、または回折を伴わずに、第1の偏光とは異なる第2の偏光を有する画像光を透過し得る。第1の偏光が直線偏光であるときには、第2の偏光は、第1の偏光と直交する直線偏光であり得る。2つの偏光を表現する2つのベクトルの内積が実質的に0であるとき、2つの偏光は直交する。第1の偏光が円偏光であるときには、第2の偏光は、第1の偏光の掌性と反対の掌性を有する円偏光であり得る。それゆえ、間接切り替え可能格子の光入射側に配設された偏光スイッチが、画像光が間接切り替え可能格子に入射する前の画像光の偏光を制御する(例えば、切り替える、または維持する)ように構成されているとき、間接切り替え可能格子は、第1の偏光を有する画像光のために回折状態で、または第2の偏光を有する画像光のために非回折状態で動作するように構成され得る。
偏光スイッチは、コントローラによって、画像光が間接切り替え可能格子に入射する前の画像光の偏光を切り替えるか、または維持するために、切り替え状態または非切り替え状態で動作するように制御され得る。本開示において、間接切り替え可能格子が、コントローラによって、回折状態または非回折状態で動作するように制御または構成されると説明されるとき、それは、関連偏光スイッチが、コントローラによって、画像光が間接切り替え可能格子に入射する前の画像光の偏光を変化させる(例えば、切り替える)か、または維持するように制御または構成され、これにより、間接切り替え可能格子が、間接切り替え可能格子に入射する画像光が第1の偏光を有するときには、画像光を回折するか、あるいは間接切り替え可能格子に入射する画像光が、第1の偏光と直交する第2の偏光を有するときには、無視し得る程度の回折を伴って、または回折を伴わずに、画像光を透過するようにすることを意味する。
実施形態によっては、間接切り替え可能格子の光入射側に配設された偏光スイッチを切り替え状態または非切り替え状態で動作するように制御するために、コントローラは、偏光スイッチと電気結合された電源を制御し得る。コントローラは、電源から偏光スイッチへ出力される電圧を制御し得、これにより、偏光スイッチを、切り替え状態(第1の電圧が偏光スイッチに供給されたとき)、または非切り替え状態(第2の電圧が偏光スイッチに供給されたとき)で動作するように制御する。切り替え状態では、偏光スイッチは、画像光が間接切り替え可能格子に入射する前の画像光の偏光を、例えば、第1の偏光から第2の偏光へ、または第2の偏光から第1の偏光へ変化させる、または切り替え得る。非切り替え状態では、偏光スイッチは、画像光が間接切り替え可能格子に入射する前の画像光の偏光(例えば、第1の偏光または第2の偏光)を維持し得る。偏光スイッチを通じて間接切り替え可能格子に入射する画像光の偏光を制御することによって、間接切り替え可能格子は、第1の偏光を有する入射光のために回折状態で動作するか、または第2の偏光を有する入射光のために非回折状態で動作するように構成され得る。
導波路と結合された格子は、コントローラによって、回折状態で、または非回折状態で動作するように、個々に、または独立して制御または構成され得る。本開示の実施形態によれば、光学系が動作している期間中の異なる時間インスタンスにおいて、導波路と結合された複数の切り替え可能格子のうちの全てよりも少数(例えば、アウトカップリング要素内に含まれる切り替え可能格子のうちの全てよりも少数)は、コントローラによって、回折状態で動作するように選択的に制御または構成され得る。導波路と結合された残りの1つまたは複数の切り替え可能格子は、コントローラによって、非回折状態で動作するように選択的に制御または構成され得る。第1の切り替え可能格子を回折状態で動作するように選択的に制御するために、コントローラは、前の時間インスタンスまたは持続時間における第1の切り替え可能格子の状態に応じて、第1の切り替え可能格子を非回折状態から回折状態へ切り替えるか、または回折状態を維持し得る。第2の切り替え可能格子を非回折状態で動作するように選択的に制御するために、コントローラは、前の時間インスタンスまたは持続時間における第2の切り替え可能格子の状態に応じて、第2の切り替え可能格子を回折状態から非回折状態へ切り替えるか、または第2の切り替え可能格子の非回折状態を維持し得る。
実施形態によっては、インカップリング要素(例えば、インカップリング格子セット)、アウトカップリング要素(例えば、アウトカップリング格子セット)、および/または(含まれる場合には)方向転換要素(例えば、方向転換/フォールディング格子セット)内に含まれるものから選択される格子の複数の組み合わせは、実質的に同じFOVの画像光をそれぞれのサブアイボックスへ案内するために、回折状態で動作するように制御または構成され得る。それゆえ、画像光が案内され、集中させられる異なるサブアイボックスの間のゴースト効果、歪み、および干渉が抑制され得る。実施形態によっては、インカップリング要素、アウトカップリング要素、および/または(含まれる場合には)方向転換要素内に含まれるものから選択される格子の組み合わせによって(圧縮アイボックスを形成し得る)サブアイボックスへ案内される画像光のFOVは、非圧縮アイボックスへ案内される画像光のFOVと実質的に同じであり得る。実施形態によっては、非圧縮アイボックスへ案内される画像光のFOVは、光源アセンブリによって出力される画像光のFOVと実質的に同じであり得る。すなわち、格子の組み合わせによって(圧縮アイボックスを形成し得る)サブアイボックスへ案内される画像光のFOVは、光源アセンブリによって出力される画像光のFOVと実質的に同じであり得る。実施形態によっては、格子の組み合わせによって(圧縮アイボックスを形成し得る)サブアイボックスへ案内される画像光のFOVは、光源アセンブリによって出力される画像光のFOVとは異なり得る(例えば、拡げられる、または拡大され得る)。
光学系が動作しているとき、光源アセンブリによって放射された画像光は、(例えば、コントローラによって)インカップリング要素、アウトカップリング要素、または方向転換要素のうちの少なくとも1つに含まれる1つまたは複数の格子を回折状態で動作するように選択的に構成すること、ならびにインカップリング要素、アウトカップリング要素、または方向転換要素のうちの少なくとも1つに含まれる残りの1つまたは複数の格子を非回折状態で動作するように選択的に構成することを通じて、非圧縮アイボックスの部分を通って、すなわち、非圧縮アイボックス内に含まれるサブアイボックスのうちの1つまたは複数(例えば、全てよりも少数)へ伝搬するよう案内され、集中させられ得る。サブアイボックスのうちの1つまたは複数(例えば、全てよりも少数)は圧縮アイボックスを形成し得る。それゆえ、光学系が動作している間、圧縮アイボックスのサイズは非圧縮アイボックスのサイズよりも小さいものであり得る。圧縮アイボックスのサイズ、場所、および/または形状は、圧縮アイボックスを形成するサブアイボックスの数および位置に従って変動し得る。圧縮アイボックスの場所は眼の瞳の位置と動的に整列させられ得る。
圧縮アイボックスのサイズは眼の瞳のサイズと同程度であり得る(例えば、眼の瞳のサイズと同じであるか、または眼の瞳のサイズよりも若干大きい)。平均的な成人ユーザの眼の瞳のサイズは、(例えば、暗闇にいるときに)拡大しているときには、直径4~8ミリメートル(「mm」)の範囲内で変動し、(例えば、明るい光の中で)縮小しているときには、直径2~4mmの範囲内で変動し得る。換言すれば、眼の瞳のサイズは画像光の光強度(または明るさ)に応じて2~8mmの範囲内で変動し得る。実施形態によっては、眼の瞳のサイズは眼の瞳の画像から測定され得る。それゆえ、実施形態によっては、圧縮アイボックスのサイズは2~8mmの範囲内であり得る。実施形態によっては、圧縮アイボックスのサイズは、特定の時間インスタンスにおいて測定または決定された眼の瞳のサイズ、特定の時間インスタンスにおいて測定または決定された眼の瞳の位置、将来の時間インスタンスのために推定された眼の瞳の予測サイズ、あるいは将来の時間インスタンスのために推定された眼の瞳の予測位置のうちの少なくとも1つに基づいて、2~8mm(例えば、5~8mm)の範囲内で動的に調整され得る。
圧縮アイボックスのサイズは非圧縮アイボックスのサイズよりも小さいものであり得る。例えば、圧縮アイボックスのサイズは、非圧縮アイボックスのサイズの5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、または90%であり得る。実施形態によっては、圧縮アイボックスのサイズは、非圧縮アイボックスのサイズの、5%~30%、5%~50%、5%~70%、5%~80%、または5%~90%の範囲内であり得る。実施形態によっては、圧縮アイボックスのサイズは、眼の瞳のサイズの、1.0~1.5倍、1.5~2.0倍、2.0~2.5倍等であり得る。実施形態によっては、圧縮アイボックスの場所は眼の瞳の位置に対応し得る。実施形態によっては、圧縮アイボックスを通って伝搬する画像光は、光源アセンブリによって出力される画像光のFOVと実質的に同じであるFOVを有し得る。
実施形態によっては、圧縮アイボックスのサイズは、光学系が動作している期間の大部分にわたって、非圧縮アイボックスのものよりも小さいものであり得るが、画像光を、非圧縮アイボックス内に含まれるサブアイボックスの全てへ案内するために、格子セットの全てが回折状態で動作するように構成されるときには、圧縮アイボックスのサイズは、非圧縮アイボックスのものと実質的に同じになるように依然として一時的に調整され得ることが理解される。
実施形態によっては、切り替え可能格子が、回折状態で動作するように制御または構成されるとき、切り替え可能格子は、「活動化される」または回折状態になっていると言及され得る。切り替え可能格子が、非回折状態で動作するように制御または構成されるとき、切り替え可能格子は、「非活動化される」または非回折状態になっていると言及され得る。非活動化状態では、切り替え可能格子は、無視し得る程度の回折を伴って、または回折を伴わずに、画像光を、切り替え可能格子を透過させ得る。導波路と結合された、インカップリング要素、アウトカップリング要素、または方向転換要素のうちの少なくとも1つに含まれる複数の格子は、コントローラによって、光源アセンブリから受光された画像光を、様々な対応するサブアイボックスを通って伝搬するよう案内し、集中させるための格子の様々な組み合わせを形成するように、個々に、独立して、または選択的に制御または活動化され得る。格子の組み合わせ内の1つまたは複数の格子が、回折を介して、画像光を対応するサブアイボックスへ案内し、集中させるように活動化されるとき、サブアイボックスは、活動化されると言及され得る。格子の組み合わせ内の1つまたは複数の格子が、画像光が、回折を介して、対応するサブアイボックスへ案内され、集中させられないよう、非活動化されるとき、サブアイボックスは、非活動化されると言及され得る。
実施形態によっては、コントローラは、眼の瞳の視標追跡情報に基づいて、圧縮アイボックスの場所、形状、および/またはサイズを動的に制御または調整し得る。すなわち、コントローラは、異なる視標追跡情報に基づいて、格子の異なる組み合わせを、画像光を異なる対応するサブアイボックスへ案内し、集中させるように動的および/または選択的に制御または構成し得る。圧縮アイボックスの場所、形状、および/またはサイズの動的調整は、コントローラによって、リアルタイムに、ほぼリアルタイムに、または所定の時間間隔で遂行され得る。異なる時間インスタンスにおいて、眼が運動するのに従い、コントローラは視標追跡デバイスまたはシステムから(例えば、視標追跡デバイスまたはシステム内に含まれる光センサによってリアルタイムに取り込まれた画像データに基づいて)リアルタイム視標追跡情報を得ることができる。視標追跡デバイスまたはシステムは、好適な方法(画像データを取り込むことに限定されない)で視標追跡情報を得るための1つまたは複数の好適な要素(光センサのみに限定されない)を含み得る。異なる時間インスタンスにおいて、コントローラは、導波路に結合された格子の異なる組み合わせを、回折を介して、所定のFOVの画像光を、異なる1つまたは複数の対応するサブアイボックスによって形成された異なる圧縮アイボックスへ案内し、集中させるために、回折状態で動作するように選択的および/または動的に構成し得る。異なる残りの格子(または格子の組み合わせ)は、画像光が、無視し得る程度の回折を伴って、または回折を伴わずに格子を透過され得るよう、非回折状態で動作するように動的および/または選択的に制御または構成され得る。
実施形態によっては、視標追跡情報は、限定するものではないが、眼の瞳のサイズ、眼の瞳の位置、眼の瞳の運動方向、および/または眼の瞳の視線方向(例えば、眼の瞳の注視方向)を含み得る。例えば、眼の瞳のサイズは、現在の時間インスタンスのための眼の瞳の測定サイズ、または将来の、もしくは後続の時間インスタンスのための眼の瞳の予測サイズのうちの少なくとも一方を含み得る。実施形態によっては、測定サイズは、コントローラまたは視標追跡システムによって、眼の瞳の画像データに基づいて推定または測定され得る。実施形態によっては、眼の瞳の予測サイズは現在のサイズおよび/または履歴サイズに基づいて予測または推定され得る。実施形態によっては、予測サイズは眼の瞳の現在の画像データおよび/または履歴画像データに基づいて推定され得る。実施形態によっては、眼の瞳の位置は、眼の瞳の実際の現在の位置、または眼の瞳の予測位置のうちの少なくとも一方を含み得る。現在の位置は眼の瞳の現在の画像データに基づいて測定または推定され得る。眼の瞳の予測位置は、眼の瞳の現在の位置、履歴位置、または運動方向のうちの少なくとも1つに基づいて推定され得る。
実施形態によっては、眼の瞳の運動方向は、眼の瞳の実際の現在の運動方向、または眼の瞳の予測運動方向のうちの少なくとも一方を含み得る。眼の瞳の現在の運動方向は眼の瞳の現在の画像データおよび/または眼の瞳の履歴画像データに基づいて決定または推定され得る。予測運動方向は、眼の瞳の現在の運動および/または履歴運動に基づいて(例えば、眼の瞳の現在の画像データおよび/または履歴画像データに基づいて)推定された眼の瞳の運動の予測軌跡であり得る。視線方向は、実際の現在の視線方向、または予測視線方向のうちの少なくとも一方を含み得る。実際の現在の視線方向は眼の瞳の現在の画像データに基づいて決定され得る。予測視線方向は、現在の視線方向、履歴視線方向、またはユーザの注意を引き付け得る画像の特定の部分においてユーザに表示されるべきコンテンツ等のうちの少なくとも1つに基づいて推定または予測され得る。コントローラは、様々な視標追跡情報を決定または予測するための様々な計算アルゴリズムを実行し得る。実施形態によっては、画像解析アルゴリズム、人工知能、および機械学習アルゴリズム(畳み込みニューラルネットワークに基づくアルゴリズムなど)が、コントローラによって、視標追跡情報を識別または予測するために実行され得る。コントローラは、少なくとも1つの種類の視標追跡情報、例えば、眼の瞳のサイズ、眼の瞳の位置、眼の瞳の運動方向、または眼の瞳の視線方向のうちの少なくとも1つに基づいて、圧縮アイボックスの場所、形状、および/またはサイズを動的に調整し得る。議論の目的のために、以下の説明では、眼の瞳の位置が視標追跡情報の一例として用いられ得る。
実施形態によっては、視標追跡システムまたはデバイスは、眼の瞳の画像データを得るように構成された光センサを含み得る。実施形態によっては、視標追跡システムは画像データをコントローラへ伝送し得、コントローラは画像データを、視標追跡情報を得るために解析し得る。コントローラは、圧縮アイボックスの場所、形状、またはサイズのうちの少なくとも1つを調整するために、視標追跡情報に基づいて切り替え可能格子の切り替えを制御し得る(例えば、直接切り替え可能格子に印加される電界を制御すること、または間接切り替え可能格子と結合された偏光スイッチに印加される電界を制御することを含む)。
実施形態によっては、視標追跡システムは、視標追跡情報を決定するように構成され得る、内部プロセッサを含み得る。実施形態によっては、プロセッサは、視標追跡情報を決定する、または得るために、光センサによって得られた画像データを解析し得る。プロセッサは上述の様々な種類の視標追跡情報を決定し得る。実施形態によっては、プロセッサは視標追跡情報をコントローラに提供し得、コントローラは、圧縮アイボックスの場所、形状、またはサイズのうちの少なくとも1つを調整するために視標追跡情報に基づいて切り替え可能格子の切り替えを制御し得る。実施形態によっては、視標追跡システムのプロセッサは、圧縮アイボックスの場所、形状、またはサイズのうちの少なくとも1つを調整するために、視標追跡情報に基づいて切り替え可能格子の切り替えを制御し得る(例えば、直接切り替え可能格子に印加される電界、または間接切り替え可能格子と結合された偏光スイッチに印加される電界を制御することを含む)。本明細書において、コントローラによって遂行されるように説明される機能または制御について、実施形態によっては、機能または制御の一部または全ては視標追跡システムのプロセッサによって遂行され得る。実施形態によっては、コントローラは省略され得る。議論の目的のために、コントローラが、様々な機能および制御を遂行するように説明される。
実施形態によっては、視標追跡情報に基づいて、コントローラは、導波路に結合された1つまたは複数の格子(例えば、格子のうちの全てよりも少数)(例えば、アウトカップリング要素内に含まれる格子のうちの全てよりも少数)を、光源アセンブリから受光された画像光を、1つまたは複数の対応するサブアイボックスを通って伝搬するよう案内し、集中させるように選択的に制御または構成し得る。コントローラは残りの1つまたは複数の格子を非回折状態で動作するように選択的に制御または構成し得る。画像光が案内され、集中させられる1つまたは複数の(全てよりも少数の)サブアイボックスは圧縮アイボックスを形成し得る。それゆえ、圧縮アイボックスは、非圧縮アイボックスのものよりも小さいサイズを有し得る。圧縮アイボックスのサイズは少なくとも眼の瞳のサイズを覆い得る。例えば、実施形態によっては、圧縮アイボックスのサイズは、眼の瞳のサイズと少なくとも同程度である(例えば、眼の瞳のサイズと同じであるか、または眼の瞳のサイズよりも若干大きい)サイズを有し得る。圧縮アイボックスの場所は眼の瞳の位置と動的に整列させられ得る。
実施形態によっては、圧縮アイボックスを通って伝搬する画像光のFOVは、非圧縮アイボックスを通って伝搬する画像光のFOVと実質的に同じであり得る。それゆえ、圧縮アイボックス内に配置された眼の瞳は、光源アセンブリによって生成された画像の全コンテンツを観察し得る。圧縮アイボックスは、非圧縮アイボックスよりも小さいサイズを有するため、圧縮アイボックスを通して眼の瞳へ送られる画像光の光強度は、非圧縮アイボックス全体を通して眼の瞳へ送られる画像光の光強度と比べて増大させられ得る(例えば、圧縮アイボックスを通して眼の瞳によって受光される光はより高い明るさを有し得る)。眼の瞳の外側の領域へ案内される画像光の損失、および眼の瞳の周りの望ましくない照明が低減され得る。その結果、光源アセンブリの電力消費が著しく低減され得、その一方で、導波路ディスプレイシステムの電力効率が著しく改善され得る。低減された電力消費は、より小さい光源アセンブリおよびより小さい電力供給が用いられることを有効にし得、これがひいては光学系の全体的フォームファクタを低減する。他方で、(例えば、少なくとも、画像の角サイズを決定する全FOVを受光する)非圧縮アイボックスに関連付けられる利点が圧縮アイボックスによって維持され得、ゴースト効果、歪み、および干渉が抑制され得る。
実施形態によっては、本開示はまた、画像光を放射するように構成された光源を含むシステムを提供する。システムはまた、光源と光学的に結合されており、画像光を(非圧縮アイボックスまたは圧縮アイボックスであり得る)アイボックスへ案内するように構成された複数の格子を含む。システムは、複数の格子のうちの1つまたは複数の格子を、画像光を、複数のサブアイボックスのうちの1つまたは複数のサブアイボックスを通って伝搬するよう案内するために、回折状態で動作するよう選択的に構成するように構成されたコントローラをさらに含む。複数のサブアイボックスは非圧縮アイボックスを規定し、1つまたは複数のサブアイボックス(複数のサブアイボックスのうちの全てよりも少数)は、非圧縮アイボックスのサイズよりも小さいサイズを有する圧縮アイボックスを規定する。
図2Aおよび図2Bは、本開示の実施形態に係る、異なる時間インスタンスにおける眼の瞳130の位置と整列させられた圧縮アイボックス255を提供するように構成されたシステム(例えば、光学系)またはデバイス200の概略図を例示する。光学系200は導波路ディスプレイシステム200とも称され得る。図2Aは、第1の時間インスタンスにおける圧縮アイボックス255を提供する光学系200を例示する。光学系200は、VR、AR、および/またはMR適用物のためのNEDにおいて実施され得る。本明細書において開示される様々な光学デバイス、要素、構成、および方法は、圧縮アイボックス255を提供するために光学系200において実施され得る。図2Aに示されるように、光学系200は、光源アセンブリ211、導波路210、コントローラ260、および視標追跡システム270を含み得る。他の実施形態では、光学系200は、図2Aに示されない追加の要素を含み得るか、または図2Aに示される1つまたは複数の要素を省略し得る。
光源アセンブリ211は光源212および光コンディショニングシステム213を含み得る。実施形態によっては、光源212は、画像光を生成するように構成され得る。光コンディショニングシステム213は、光源212によって生成された画像光をコンディショニングし、コンディショニングされた画像光205を導波路210に向けて出力するように構成された1つまたは複数の光学構成要素を含み得る。光源212は、例えば、レーザダイオード、垂直共振器面発光レーザ、発光ダイオード、またはこれらの組み合わせを含み得る。実施形態によっては、光源212は、液晶ディスプレイ(「LCD(liquid crystal display)」)パネル、シリコン上の液晶(「LCoS(liquid-crystal-on-silicon)」)ディスプレイパネル、有機発光ダイオード(「OLED(organic light-emitting diode)」)ディスプレイパネル、マイクロ発光ダイオード(「micro-LED(micro light-emitting diode)」)ディスプレイパネル、デジタル光処理(「DLP(digital light processing)」)ディスプレイパネル、レーザ走査プロジェクタ、超光度ダイオード(「SLED(super luminous diode)」)走査プロジェクタ、またはこれらの組み合わせなどの、ディスプレイパネルであり得る。実施形態によっては、光源212は、OLED表示パネルまたはマイクロLED表示パネルなどの、自発光型パネルであり得る。実施形態によっては、光源212は、LCDパネル、LCoS表示パネル、またはDLP表示パネルなどの、外部ソースによって照明される表示パネルであり得る。外部ソースの例は、レーザ、LED、OLED、またはこれらの組み合わせを含み得る。実施形態によっては、コントローラ260は、光コンディショニングシステム213を、光源212によって生成された画像光をコンディショニングするように制御し得、これは、例えば、画像光を透過すること、減衰させること、拡大すること、コリメートすること、偏光させること、および/または画像光の伝搬方向を調整することを含み得る。光源アセンブリ211は画像光205を導波路210に向けて出力し得る。
光学系200は、導波路210の第1の部分に配設されているか、または導波路210の第1の部分と結合されている1つまたは複数のインカップリング要素231、ならびに導波路210の第2の部分に配設されているか、または導波路210の第2の部分と結合されている1つまたは複数のアウトカップリング要素235を含み得る。例示の目的のために、図2Aには、1つのインカップリング要素231および1つのアウトカップリング要素235が示されている。第1の部分および第2の部分は導波路210の異なる部分に配置され得る。インカップリング要素231は、光源アセンブリ211から出力された画像光205を、内部全反射(「TIR」)を通して導波路210の内側で伝搬する画像光215として導波路210内へ結合するように構成され得る。議論の目的のために、画像光215の視野(「FOV」)は、画像光205のFOVと同じであると想定される。ただし、実施形態によっては、画像光205および215のFOVは異なり得る。アウトカップリング要素235は、TIRを通して導波路210の内側で伝搬する画像光215を、眼の瞳130の位置と動的に整列させられる、圧縮アイボックス255を通って伝搬する画像光225として導波路210外へ結合するように構成され得る。画像光225のFOVは画像光215および画像光205のFOVと同じであり得る。それゆえ、光学系は圧縮アイボックス255を通して全FOVの画像光を眼の瞳130へ案内し得る。実施形態によっては、画像光225のFOVは画像光215のFOVよりも大きいものであり得る(または拡大される)。
導波路210は、現実世界環境に面する第1の表面もしくは側面210-1、および眼の瞳130に面する反対側の第2の表面もしくは側面210-2を含み得る。実施形態によっては、インカップリング要素231またはアウトカップリング要素235のうちの少なくとも一方(例えば、各々)は第1の表面210-1または第2の表面210-2に導波路210の一部として一体形成され得る。実施形態によっては、インカップリング要素231およびアウトカップリング要素235のうちの少なくとも一方(例えば、各々)は別個に形成され、導波路210の第1の表面210-1または第2の表面210-2に配設され得る(例えば、該表面に取り付けられている)。実施形態によっては、インカップリング要素231およびアウトカップリング要素235のうちの一方は別個に形成され、導波路210の第1の表面210-1または第2の表面210-2に配設され得(例えば、該表面に取り付けられており)、インカップリング要素231およびアウトカップリング要素235のうちの他方は第1の表面210-1または第2の表面210-2に導波路210の一部として一体形成され得る。例示の目的のために、図2Aは、インカップリング要素231およびアウトカップリング要素235が導波路210の第1の表面210-1および第2の表面210-2にそれぞれ配設されている様子を示す。
実施形態によっては、光学系200は、光源アセンブリ211によって生成された画像光を方向転換させる、折り返す、および/または拡大するように構成された追加の要素を含み得る。例えば、図2Aに示されるように、光学系200は、導波路210の内側で伝搬する画像光215を所定の方向に案内するように構成された1つまたは複数の方向転換要素233(方向転換要素233が任意選択的なものであり得ることを指示するために点線の枠によって表現されている)を含み得る。実施形態によっては、方向転換要素233はアウトカップリング要素235の反対側の導波路210の場所に配列され得る。図示されていないが、実施形態によっては、方向転換要素233およびアウトカップリング要素235は導波路210の同じ表面の異なる場所に配設され得る。実施形態によっては、方向転換要素233は導波路210の第1の表面210-1または第2の表面210-2に配設され得る。実施形態によっては、方向転換要素233は別個に形成され、導波路210の第1の表面210-1または第2の表面210-2に配設され得る(例えば、該表面に取り付けられている)。実施形態によっては、方向転換要素233は第1の表面210-1または第2の表面210-2に導波路210の一部として一体形成され得る。実施形態によっては、複数の機能、例えば、画像光215をアウトカップリングすること、方向転換させること、折り返すこと、および/または拡大することが、単一の要素、例えば、アウトカップリング要素235に組み合わせられ得る。アウトカップリング要素235が、方向転換要素によって提供される機能も遂行するように構成されているときには、方向転換要素233は省略され得る。導波路210、インカップリング要素231、およびアウトカップリング要素235は、例示の目的のために、平坦な表面210-1および210-2を有するように示されているが、実施形態によっては、本明細書において開示される導波路、インカップリング要素、アウトカップリング要素、および方向転換要素のうちの任意のものは1つまたは複数の湾曲した表面または湾曲した形状を含み得る。
インカップリング要素231、アウトカップリング要素235、または方向転換要素233のうちの少なくとも1つは回折要素であり得る。実施形態によっては、インカップリング要素231、アウトカップリング要素235、または方向転換要素233のうちの少なくとも1つは、LCを充填された表面レリーフ格子(「SRG(surface relief grating)」)、H-PDLC格子、体積ホログラム、偏光選択型格子、偏光体積ホログラム(「PVH」)、メタ表面格子、またはこれらの任意の組み合わせなどの、1つまたは複数の回折格子を含む回折要素であり得る。インカップリング要素231内に含まれる回折格子はインカップリング格子と称され得る。アウトカップリング要素235内に含まれる回折格子はアウトカップリング格子と称され得る。方向転換要素233内に含まれる回折格子はフォールディングまたは方向転換格子と称され得る。インカップリング格子の周期は、インカップリング格子が、回折を介して、画像光205を、内部全反射(「TIR」)を通して導波路210の内側で伝搬する画像光215として結合し得るように構成され得る。アウトカップリング格子の周期は、アウトカップリング格子が、回折を介して、TIRを通して導波路210の内側で伝搬する画像光215を導波路210外へ結合し得るように構成され得る。例えば、アウトカップリング格子は、内部全反射条件がもはや満足されず、画像光215が導波路210外へ回折されるよう、画像光215を回折し得る。
方向転換要素233は、TIRを通して導波路210の内側で伝搬する画像光215を第1の方向(例えば、図2Aにおけるx軸方向)に拡大するように構成され得る。方向転換要素233は、拡大された画像光215をアウトカップリング要素235へ方向転換させるように構成され得る。アウトカップリング要素235は、方向転換要素233によって案内された画像光215を導波路210外へ結合し、画像光215を第2の方向(例えば、図2Aにおけるy軸方向)に拡大し得る。それゆえ、画像光215(または画像光205)の2次元(「2D」)拡大が達成され得る。
導波路210は、画像光215がTIRを通して導波路210の内側で伝搬するのを促進するように構成された1種または複数種の材料を含み得る。導波路210は、例えば、プラスチック、ガラス、および/またはポリマーを含み得る。導波路210は比較的小さいフォームファクタを有し得る。例えば、導波路210は、おおよそ、x軸次元に沿って幅50mm、y軸次元に沿って長さ30mm、およびz軸次元に沿って厚さ0.5~1mmであり得る。導波路210、インカップリング要素231、アウトカップリング要素235、および方向転換要素233で導波路ディスプレイアセンブリを形成し得る。実施形態によっては、導波路ディスプレイアセンブリはまた、光源アセンブリ211を含み得る。本開示の導波路ディスプレイアセンブリを用いることで、物理的ディスプレイおよび電子機器がNEDの前方本体の脇に移動され得、現実世界環境の実質的に全く遮るもののない像が達成され得、これがARユーザ体験を向上させる。
光学系200は、導波路210に結合された複数の格子セットを含み得る。複数の格子セットは、導波路210に結合された、インカップリング要素231、アウトカップリング要素235、または方向転換要素233のうちの少なくとも1つに含まれ得る。例えば、インカップリング要素231はインカップリング格子セットを含み得、アウトカップリング要素235はアウトカップリング格子セットを含み得、方向転換要素233は方向転換/折り返し格子セットを含み得る。各格子セットは1つまたは複数の格子を含み得る。導波路210に結合された複数の格子セットは、上述されたように、(少なくとも1つの切り替え可能格子を含む)切り替え可能格子セットまたは(全ての非切り替え可能格子を含む)非切り替え可能格子セットのうちの少なくとも一方を含み得る。切り替え可能格子または切り替え可能格子セットは、上述されたように、直接切り替え可能であるか、または間接的に切り替え可能であり得る。例示および議論の目的のために、インカップリング要素231、アウトカップリング要素235、および方向転換要素233内に含まれる格子は、直接切り替え可能格子であると想定される。
インカップリング要素231内に含まれる1つまたは複数の格子から選択される少なくとも1つの格子、およびアウトカップリング要素235内に含まれる1つまたは複数の格子から選択される少なくとも1つの格子によって、格子の組み合わせが形成され得る。実施形態によっては、格子の組み合わせはまた、方向転換要素233内に含まれる1つまたは複数の格子から選択される少なくとも1つの格子を含み得る。インカップリング要素231、アウトカップリング要素235、および/または方向転換要素233から異なる格子を選択することによって、格子の様々な組み合わせが形成され得る。実施形態によっては、コントローラ260が選択を遂行し得る。すなわち、コントローラ260は、(格子の選択された組み合わせを形成する)1つまたは複数の格子を回折状態で動作するように選択的に制御または構成し、残りの1つまたは複数の格子を非回折状態で動作するように選択的に制御または構成し得る。回折状態で動作する(格子の選択された組み合わせを形成する)1つまたは複数の格子は、光源アセンブリ211から出力された画像光205を、対応するサブアイボックスを通って伝搬するように案内し、集中させ得る。
インカップリング要素231、アウトカップリング要素235、および/または方向転換要素233内に含まれる格子によって形成された格子の複数の組み合わせは、回折を介して、光源アセンブリ211から受光された画像光205を、複数のサブアイボックスを通って伝搬するように案内し、集中させ得る。実施形態によっては、格子の各組み合わせは、光源アセンブリ211から受光された画像光205をサブアイボックスへ案内し、集中させ得る。複数のサブアイボックスはサブアイボックスアレイ(例えば、1Dアレイまたは2Dアレイ)状に配列され得、非圧縮アイボックス250を形成する。サブアイボックスアレイの区域は非圧縮アイボックス250の区域と実質的に同じであり得る。非圧縮アイボックス250の特性は導波路ディスプレイアセンブリの物理特性によって決定され得る。実施形態によっては、非圧縮アイボックス250は、8mm以上および50mm以下の幅、ならびに/あるいは6mm以上および60mm以下の高さを有し得る。本明細書において開示される非圧縮アイボックスのサイズは上述の例示的なサイズに限定されない。非圧縮アイボックスは、本開示の技術の適用に応じて、任意の好適なサイズを有し得る。
回折状態で動作する格子の選択された組み合わせは、非圧縮アイボックス250全体を通って伝搬する画像光のFOVと実質的に同じであり得るFOVを有する画像光225をサブアイボックスへ案内し得る。実施形態によっては、回折状態で動作する格子の選択された組み合わせは、画像光215(または画像光205)のFOVと実質的に同じである、または該FOVよりも大きいFOVを有する画像光225をサブアイボックスへ案内し得る。複数の格子セットによって形成された複数の組み合わせは、回折を介して、光源アセンブリ211から受光された画像光205を、実質的に同じFOVを有する複数のサブアイボックスを通って伝搬するように案内し、集中させ得る。それゆえ、画像光が案内され、集中させられる異なるサブアイボックスの間のゴースト効果、歪み、および干渉が抑制され得る。実施形態によっては、眼の瞳130へ案内される画像光225は、60度以上および150度以下の対角線FOVを有し得る。
コントローラ260は、光源アセンブリ211、視標追跡システム270、インカップリング要素231、アウトカップリング要素235、および方向転換要素233などの、光学系200内に含まれる1つまたは複数の他の要素またはデバイスと(例えば、有線および/または無線通信を通じて)通信可能に結合され得る。コントローラ260は、通信可能に結合されたデバイスまたは要素からの信号またはデータを受信し得、光学デバイスまたは要素の動作状態を制御し得る。
視標追跡システム270は、眼125の眼の瞳130の1つまたは複数の画像(または画像データ)を取り込むように構成された、カメラなどの、光センサ(または撮像センサ)265を含み得る。実施形態によっては、視標追跡システム270は、光センサ265と有線または無線結合された内部プロセッサ280を含み得る。実施形態によっては、内部プロセッサ280は光センサ265の動作を制御し得る。実施形態によっては、内部プロセッサ280は光センサ265からの画像データを受信し得る。内部プロセッサ280は、様々なステップまたは機能を遂行するための視標追跡システム270内に含まれる非一時的コンピュータ可読媒体(図示せず)内に記憶されたコンピュータ実行可能コードまたは命令(例えば、ソフトウェアコード)を実行し得る。例えば、内部プロセッサ280は、1つまたは複数の取り込まれた画像(または画像データ)を解析または処理し、眼の瞳130に関連する視標追跡情報を得ることができる。内部プロセッサ280は、ハードウェア構成要素(例えば、回路、ゲート)、ソフトウェア構成要素(コード、命令)、またはその両方を含み得る。任意の好適なプロセッサが用いられ得る。視標追跡システム270はまた、視標追跡情報を得るべく眼の瞳130の画像を取り込むことを目的として(眼の瞳130を含む)眼125を照明するための光(例えば、赤外光)を放射するように構成された光源を含み得る。例示を簡単にするために、光源は図2Aに示されていない。光センサは、視標追跡システムによって視標追跡を実施するための単なる一例にすぎないことが留意される。導波路の非圧縮アイボックス内の眼の瞳の場所(もしくは位置)および/またはサイズを予測するための他の好適な技術が、光センサの代わりに、または光センサに加えて、視標追跡システムにおいて実施され得る。例えば、眼の瞳に関連するデータは光センサ以外のセンサを通じて得られてもよい。人工知能および/または機械学習アルゴリズムなどのアルゴリズムが、光センサ以外のセンサによって測定されたデータに基づいて(または光センサによって得られたデータと組み合わせて)、眼の瞳の履歴視標追跡情報、その他に基づいて、視標追跡情報(例えば、位置および/または眼の瞳のサイズを含む)を予測するために実施され得る。
実施形態によっては、コントローラ260は視標追跡システム270とは別個の要素またはデバイスとして提供され得る。実施形態によっては、コントローラ260は視標追跡システム270の一体の部分であり得る(例えば、コントローラ260は内部プロセッサ280であり得る)。例示の目的のために、コントローラ260は視標追跡システム270とは別個のデバイスとして示されている。コントローラ260は、インカップリング要素231、アウトカップリング要素235、方向転換要素233、ならびに/あるいはインカップリング要素231、アウトカップリング要素235、または方向転換要素233のうちの少なくとも1つと光学的に結合された他の光学要素のうちの少なくとも1つなどの、光学系200内に含まれる他の要素、デバイス、またはセンサを制御するように構成され得る。図2Aに示される破線は、コントローラ260と様々な他のシステム、デバイス、要素、またはセンサとの間の接続を概略的に表現する。
実施形態によっては、コントローラ260は、眼の瞳130の視標追跡情報に基づいて、導波路210内に含まれるか、または導波路210と結合された様々な光学要素(例えば、格子または格子セット)を、光源アセンブリ211によって生成された画像光205を圧縮アイボックス255に向けて誘導するよう(例えば、案内し、集中させるよう)制御するように構成され得る。導波路ディスプレイアセンブリ(導波路210、インカップリング要素231、およびアウトカップリング要素235を含む)は圧縮アイボックス255を通して画像光205の全FOVを眼の瞳130へ送り得る。圧縮アイボックス255は、導波路ディスプレイアセンブリによって提供される非圧縮アイボックス250の1つまたは複数のサブアイボックスによって形成され得る。圧縮アイボックス255の位置は、全FOVの画像光が眼の瞳130によって受光され得るよう、眼の瞳130の位置と動的に整列させられ得る。その結果、ユーザは、光源アセンブリ211によって生成された(画像光205の形態の)画像の全コンテンツを知覚することができる。
眼の瞳130が、位置が非圧縮アイボックス250内で変化させられるよう運動または回転させられたとき、コントローラ260は、圧縮アイボックス255の場所が眼の瞳130の新たな位置と整列させられるよう圧縮アイボックス255の場所、形状、および/またはサイズを調整するために、導波路210内に含まれる、または導波路210と結合された1つまたは複数の光学要素(例えば、格子)を動的および選択的に制御し得る。圧縮アイボックス255のサイズは非圧縮アイボックス250のサイズよりも小さいものであり得、眼の瞳130のサイズと少なくとも同程度であり得る(例えば、眼の瞳130のサイズと同じであるか、または眼の瞳130のサイズよりも若干大きい)。実施形態によっては、圧縮アイボックスの形状および/またはサイズはまた、眼の瞳130の形状および/またはサイズに基づいて動的に調整され得る。
実施形態によっては、視標追跡システム270の内部プロセッサ280は、眼の瞳130の取り込まれた画像データに基づいて視標追跡情報を決定し得る。例えば、内部プロセッサ280は、眼の瞳130の取り込まれた画像データに基づいて、眼ごとに最大6自由度の眼の瞳130の位置および/または運動(すなわち、3D位置、ロール、ピッチ、およびヨー)を決定または検出し得る。任意の好適な画像処理および/または顔認識アルゴリズムが用いられ得る。実施形態によっては、内部プロセッサ280は、取り込まれた画像データに基づいて眼の瞳130のサイズを決定し得る。実施形態によっては、内部プロセッサ280は、様々な決定された視標追跡情報を包含する信号またはデータをコントローラ260へ伝送し得る。代替的に、プロセッサ280は画像データをコントローラ260へ伝送し得、コントローラ260は、眼の瞳130に関連する視標追跡情報を得るために画像データの解析を遂行し得る。
実施形態によっては、コントローラ260は、視標追跡情報に基づいて、インカップリング要素231、アウトカップリング要素235、または方向転換要素233のうちの少なくとも1つに含まれる格子を、光源アセンブリ211によって放射された画像光205を、眼の瞳130と動的に整列させられ得る、圧縮アイボックス255へ誘導および/または案内するように制御し得る。上述されたように、コントローラ260は、例えば、眼の瞳130のサイズ、眼の瞳130の位置、眼の瞳130の運動方向、眼の瞳130の視線方向、またはこれらの任意の好適な組み合わせを含む、リアルタイム視標追跡情報に基づいて、圧縮アイボックス255のサイズ、形状、および/または場所を動的に調整し得る。例えば、異なる時間インスタンスにおいて、リアルタイムに得られた視標追跡情報に基づいて、コントローラ260は、インカップリング要素231、アウトカップリング要素235、または方向転換要素233のうちの少なくとも1つに含まれる異なる格子(例えば、格子の異なる組み合わせ)を、所定のFOVの画像光を非圧縮アイボックス250の異なるサブアイボックスへ案内し、集中させるよう、動的に構成し得、これにより、異なる場所における、ならびに/あるいは異なるサイズおよび/または形状を有する圧縮アイボックスを動的に提供する。
実施形態によっては、光学系200は、積層構成で配設された複数の導波路210を含み得る(図2Aには示されていない)。複数の導波路210のうちの少なくとも1つ(例えば、各々)は、画像光205を、圧縮アイボックス255を形成する、1つまたは複数のサブアイボックスに向けて(例えば、1つまたは複数のサブアイボックスを通って伝搬するよう)案内し、集中させるように構成され得る、1つまたは複数の回折要素(例えば、インカップリング要素、アウトカップリング要素、および/または方向転換要素)と結合されているか、または1つまたは複数の回折要素を含み得る。実施形態によっては、積層構成で配設された複数の導波路210は、多色画像光225(例えば、フルカラー画像光)を出力するように構成され得る。
実施形態によっては、光学系200は1つまたは複数の光源アセンブリ211および/または1つまたは複数の導波路210を含み得る。実施形態によっては、光源アセンブリ211のうちの少なくとも1つ(例えば、各々)は、原色(例えば、赤色、緑色、もしくは青色)に対応する特定の波長帯域、および所定のFOV(もしくはFOVの所定の部分)の単色画像光を放射するように構成され得る。実施形態によっては、光学系200は、例えば、赤色、緑色、および青色光を任意の好適な順序でそれぞれインカップリングし、その後、アウトカップリングすることによって、成分色画像(例えば、原色画像)を送るように構成された3つの異なる導波路210を含み得る。3つの導波路210のうちの少なくとも1つ(例えば、各々)は1つまたは複数の格子セットと結合され得る。実施形態によっては、導波路ディスプレイアセンブリは、例えば、赤色および緑色光の組み合わせ、ならびに緑色および青色光の組み合わせを任意の好適な順序でそれぞれインカップリングし、その後、アウトカップリングすることによって、成分色画像(例えば、原色画像)を送るように構成された2つの異なる導波路を含み得る。実施形態によっては、光源アセンブリ211のうちの少なくとも1つ(例えば、各々)は、所定のFOVを有する多色画像光(例えば、フルカラー画像光)を放射するように構成され得る。
図2Bは、(図2Aに描かれた時間インスタンスとは異なる)第2の時間インスタンスにおける異なる場所における圧縮アイボックス255を提供する光学系200を例示する。図2Bに示されるように、眼の瞳130が非圧縮アイボックス250内の第2の位置へ運動したとき、視標追跡システム270またはコントローラ260は、眼の瞳130の新たに獲得された画像データに基づいて、例えば、眼の瞳130の位置の変化を含む、視標追跡情報の変化(例えば、新たな視標追跡情報)を決定または検出し得る。視標追跡情報の変化(例えば、眼の瞳130の位置の変化、または眼の瞳130の新たな位置)に基づいて、コントローラ260は、インカップリング要素231、アウトカップリング要素235、または方向転換要素233のうちの少なくとも1つに含まれる1つまたは複数の格子(例えば、格子の異なる組み合わせ)を、回折を介して、画像光205を、眼の瞳130の変化した位置に対応する異なる場所に配置された圧縮アイボックス255を形成する、異なるサブアイボックスに向けて案内し、集中させるように選択的に構成または制御し得る。実施形態によっては、圧縮アイボックス255のサイズおよび/または形状はまた、眼の瞳130の視標追跡情報に基づいて変化させられ得る。眼の瞳130の位置が視標追跡情報の一例として用いられているが、眼の瞳130の位置の代わりに、または眼の瞳130の位置と組み合わせて、他の種類の視標追跡情報(例えば、眼の瞳130のサイズ、視線方向、および/または運動方向)が、圧縮アイボックスの場所、形状、および/またはサイズを調整するための基礎として用いられてもよい。加えて、これらの種類の視標追跡情報の任意の好適な組み合わせが、圧縮アイボックス255を動的にレンダリングするための基礎として用いられ得る。
図2Cは、本開示の一実施形態に係る、コントローラ260の概略図を例示する。コントローラ260は、プロセッサもしくは処理ユニット241、記憶デバイス242、および入力/出力インターフェース243を含み得る。プロセッサ241は、中央処理装置、グラフィック処理装置、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路、プログラマブル論理デバイス、複合プログラマブル論理デバイス、フィールドプログラマブルゲートアレイ等などの、任意の好適なプロセッサを含み得る。プロセッサ241は、ユーザの眼の瞳130のサイズ、位置(または場所)、運動方向(例えば、並進および/または回転運動方向)、ならびに/あるいは視線方向などの、視標追跡情報を得るべく、視標追跡システム270(例えば、光源および/または光センサ265)を制御するために特別にプログラムされ得る。プロセッサ241は、視標追跡情報に基づいて、インカップリング要素231、アウトカップリング要素235、または方向転換要素233のうちの少なくとも1つに含まれる切り替え可能格子を、光源アセンブリ211からの画像光205を、ユーザの眼の瞳130の位置に対応する場所に配置された、圧縮アイボックス255を通って伝搬するよう案内し、集中させるように動的に制御するように構成され得る。
記憶デバイス242は、データ、信号、情報、またはコンピュータ可読コードもしくは命令を記憶するように構成され得る。記憶デバイス242は、磁気ディスク、光ディスク、フラッシュメモリ、リードオンリーメモリ(「ROM」)、またはランダムアクセスメモリ(「RAM」)等などの、非一時的コンピュータ可読記憶媒体を含み得る。プロセッサ241は記憶デバイス242にアクセスし、データまたは命令を記憶デバイス242から取得し得る。実施形態によっては、記憶デバイス242は、視標追跡システム270によって提供された画像データを記憶し得る。実施形態によっては、プロセッサ241は画像データを取得し得、視標追跡情報を得るために画像データを処理または解析し得る。実施形態によっては、プロセッサ241は視標追跡情報を記憶デバイス242から取得し得、視標追跡情報に基づいて、光学系200内に含まれる様々な光学要素を、画像光を圧縮アイボックス255へ案内するように制御し得る。実施形態によっては、記憶デバイス242は、インカップリング要素231、アウトカップリング要素235、または方向転換要素233のうちの少なくとも1つに含まれる格子セットの現在の動作状態および/または履歴動作状態を記憶し得る。プロセッサ241は、インカップリング要素231、アウトカップリング要素235、または方向転換要素233のうちの少なくとも1つに含まれる格子セットの次の動作状態を決定する際に、現在の動作状態および/または履歴動作状態を取得し得る。
入力/出力インターフェース243は任意の好適なデータまたは信号インターフェースであり得る。入力/出力インターフェース243は、有線または無線通信のために構成されたインターフェースであり得る(それゆえ、入力/出力インターフェース243は通信インターフェースとも称され得る)。実施形態によっては、入力/出力インターフェース243は、信号またはデータを受信および伝送するように構成されたトランシーバを含み得る。実施形態によっては、入力/出力インターフェース243は、視標追跡システム270、インカップリング要素231、アウトカップリング要素235、方向転換要素233、ならびに/あるいは電圧を能動格子または偏光スイッチに供給するための1つまたは複数の電源と通信するように構成され得る。入力/出力インターフェース243は、視標追跡システム270、インカップリング要素231、アウトカップリング要素235、方向転換要素233、および/または電源から(または視標追跡システム270、インカップリング要素231、アウトカップリング要素235、方向転換要素233、および/または電源へ)データもしくは信号を受信し得る(またはデータもしくは信号を伝送し得る)。実施形態によっては、入力/出力インターフェース243は視標追跡システム270以外の別の外部デバイスとデータを通信し得る。
図3Aは、本開示の一実施形態に係る、(例えば、水平方向320-1における)1次元(「1D」)瞳複製(もしくは瞳拡大)およびアイボックス圧縮を提供するように構成された導波路ディスプレイアセンブリ300Aの概略図を例示する。例示の目的のために、水平方向320-1および鉛直方向320-2は、以下において、ユーザの眼の位置との関係で定義され得る。導波路ディスプレイアセンブリ300Aは、画像光312を放射するように構成された光源アセンブリ311a、および、アイボックス(図3Aには示されていない)を通って伝搬するよう画像光を誘導するように構成された導波路310aを含み得る。インカップリング要素331aおよびアウトカップリング要素335aが導波路310aの同じ表面または異なる表面に配設され得る。例示の目的のために、図3Aは、インカップリング要素331aおよびアウトカップリング要素335aが導波路310aの同じ表面に配設されている様子を示す。インカップリング要素331aは、光源アセンブリ311aによって放射された画像光312を導波路310a内へ結合するように構成され得る。画像光312は、TIRを通してアウトカップリング要素335aに向かって導波路310aの内側で伝搬し得る。アウトカップリング要素335aは、TIRを通して導波路310aの内側で伝搬する画像光312をアイボックスに向けて導波路310a外へ結合するように構成され得る。
実施形態によっては、インカップリング要素331aまたはアウトカップリング要素335aのうちの少なくとも一方(例えば、各々)は、格子セットを含み得る、回折要素であり得る。各格子セットは1つまたは複数の格子を含み得る。各格子セットは切り替え可能格子セットまたは非切り替え可能格子セットであり得る。切り替え可能格子セットは少なくとも1つの切り替え可能格子を含み得る。実施形態によっては、インカップリング要素331a(またはアウトカップリング要素335a)は、全ての切り替え可能格子、全ての非切り替え可能格子、あるいは少なくとも1つの切り替え可能格子および少なくとも1つの非切り替え可能格子の組み合わせを含み得る。例示の目的のために、図3Aは、1つの格子がインカップリング要素331a内に含まれ(それゆえ、インカップリング要素331aはインカップリング格子331aとも称される)、1つの格子がアウトカップリング要素335a内に含まれる(それゆえ、アウトカップリング要素335aはアウトカップリング格子335aとも称される)様子を示す。実施形態によっては、インカップリング格子331aまたはアウトカップリング格子335aのうちの少なくとも1つは透過または反射格子であり得る。実施形態によっては、インカップリング格子331aまたはアウトカップリング格子335aのうちの少なくとも1つは、直接切り替え可能格子(例えば、能動格子)あるいは間接切り替え可能格子(例えば、受動および偏光感受型格子、あるいは能動および偏光感受型格子)であり得る。インカップリング格子331aまたはアウトカップリング格子335aのうちの少なくとも一方が間接切り替え可能格子であるときには、偏光スイッチが間接切り替え可能格子の光入射側に配設され得る。例示的な間接切り替え可能格子および例示的な偏光スイッチが以下において図9Aおよび図9Bに関連して説明される。
インカップリング格子331aの格子ベクトルKinは、2π/dの大きさを有するように構成され得る。ここで、dは格子の周期である。格子ベクトルKinの方向はインカップリング格子331aの周期性の方向のものであり得る。アウトカップリング格子335aの格子ベクトルKoutは、2π/dの大きさを有するように構成され得る。ここで、dはアウトカップリング格子335aの周期である。格子ベクトルKoutの方向はアウトカップリング格子335aの周期性の方向のものであり得る。格子ベクトル(例えば、Kin、Kout)は入射画像光に対する格子の回折効果を指示し得る。図3Aに示される実施形態では、格子ベクトルKinおよびKoutは実質的に平行(または逆平行)であり得る。
実施形態によっては、インカップリング格子331aおよびアウトカップリング格子335aは両方とも、鉛直に延びる格子特徴を有するように構成され得る。インカップリング格子331aは、光源アセンブリ311aから受光された画像光312の光路を水平方向320-1に沿って曲げるように構成され得、アウトカップリング格子335aは、受光された画像光312の光路を水平方向320-1に沿って曲げるように構成され得、これにより、光源アセンブリ311aから受光された画像光312を水平方向320-1に拡大する。すなわち、導波路310a、インカップリング格子331a、およびアウトカップリング格子335aの組み合わせは、1D瞳拡大、および上述されたアイボックス圧縮を提供し得る。実施形態によっては、TIRを通して導波路310aの内側で伝搬する画像光312は、インカップリング格子331aからアウトカップリング格子335aへ進行する際に画像光312の偏光を変化させ得ない(または実質的に変化させ得ない)。
実施形態によっては、TIRを通して導波路310aの内側で伝搬する画像光312は、インカップリング格子331aからアウトカップリング格子335aへ進行する際に画像光312の偏光を変化させ得る。実施形態によっては、画像光312が導波路310aの内側で伝搬する際に生じ得る画像光312の偏光状態の変化を抑制または低減するために、導波路310aは偏光補正フィルム351aを含み得る。実施形態によっては、偏光補正フィルム351aは、画像光312が導波路310aの内側で伝搬する際に、画像光312の偏光状態を保存するように構成され得る。実施形態によっては、偏光補正フィルム351aは、特定の導波路構成のために構成された複合補償フィルム(例えば、偏光補正異方性プレート)を含み得る。実施形態によっては、偏光補正フィルム351aは導波路310aの表面に隣接して、または該表面上に配設され得、画像光312の伝搬区域を少なくとも部分的に覆い得る。実施形態によっては、インカップリング格子331aおよびアウトカップリング格子335aのうちの1つまたは複数が間接切り替え可能格子であるときには、導波路ディスプレイアセンブリ300Aはまた、2D瞳拡大、および上述されたアイボックス圧縮を提供するために間接切り替え可能格子と結合された1つまたは複数の偏光スイッチを含み得る。
図3Bは、本開示の一実施形態に係る、例えば、水平方向320-1および鉛直方向320-2の両方における、2次元(「2D」)瞳複製(もしくは瞳拡大)およびアイボックス圧縮を提供するように構成された導波路ディスプレイアセンブリ300Bの概略図を例示する。導波路ディスプレイアセンブリ300Bは、画像光314を放射するように構成された光源アセンブリ311b、および、アイボックス(図示せず)を通って伝搬するよう画像光314を誘導するように構成された導波路310bを含み得る。図3Bに示される光源アセンブリ311bのサイズは、図3Aに示される光源アセンブリ311aのものと比べて鉛直方向において低減され得る。導波路310bは、インカップリング要素331b、方向転換要素333、およびアウトカップリング要素335bと結合され得る。インカップリング要素331bは、光源アセンブリ311bによって放射された画像光314を導波路310b内へ結合するように構成され得る。画像光314はTIRを通して方向転換要素333およびアウトカップリング要素335bに向かって導波路310bの内側で伝搬し得る。方向転換要素333は、画像光314をアウトカップリング要素335bへ案内するように構成され得る。アウトカップリング要素335bは、画像光314をアイボックスに向けて導波路310b外へ結合するように構成され得る。
実施形態によっては、インカップリング要素331b、方向転換要素333、およびアウトカップリング要素335bは導波路310bの同じ表面または異なる表面に配設され得る。例示の目的のために、図3Bは、インカップリング要素331b、方向転換要素333、およびアウトカップリング要素335bが導波路310bの同じ表面に配設されている様子を示す。実施形態によっては、インカップリング要素331b、アウトカップリング要素335b、および方向転換要素333の各々は、格子セットを含む回折要素であり得る。各格子セットは1つまたは複数の格子を含み得る。例示の目的のために、図3Aは、1つの格子がインカップリング要素331b内に含まれ(それゆえ、インカップリング要素331bはインカップリング格子331bとも称される)、1つの格子が方向転換要素333内に含まれ(それゆえ、方向転換要素333は方向転換格子333とも称される)、1つの格子がアウトカップリング要素335a内に含まれる(それゆえ、アウトカップリング要素335aはアウトカップリング格子335aとも称される)様子を示す。実施形態によっては、インカップリング格子331b、方向転換格子333、およびアウトカップリング格子335bのうちの少なくとも1つは透過または反射格子であり得る。インカップリング格子331b、方向転換格子333、またはアウトカップリング格子335bのうちの少なくとも1つは、直接切り替え可能格子(例えば、能動格子)あるいは間接切り替え可能格子(例えば、受動および偏光感受型格子、または能動および偏光切り替え可能格子)であり得る。
格子ベクトルKinおよびKoutは、インカップリング格子331aおよびアウトカップリング格子335aに関連して上述されたKinおよびKoutと同様の、インカップリング格子331bおよびアウトカップリング格子335bに関連付けられた格子ベクトルであり得る。実施形態によっては、方向転換格子333は、2π/dの大きさを有する格子ベクトルKfoldに関連付けられ得る。ここで、dは格子のピッチである。実施形態によっては、インカップリング格子331bは、鉛直に延びる格子特徴を有するように構成され得、アウトカップリング格子33bは、水平に延びる格子特徴を有するように構成され得る。方向転換格子333は、水平方向に対して所定の角度を成す方向に延びる格子特徴を有するように構成され得る。方向転換格子333は、1つの方向(例えば、水平方向)に伝搬する画像光314を、直交方向(例えば、鉛直方向)に伝搬する画像光として回折するように構成され得る。それゆえ、方向転換格子333は、水平方向320-1に沿った第1のビーム拡大を提供するように構成され得、アウトカップリング格子335bは、鉛直方向320-2に沿った第2の直交したビーム拡大を提供するように構成され得る。すなわち、方向転換格子333は単一の導波路内における2Dビーム拡大を有効にし得る。その結果、導波路310b、インカップリング要素331b、方向転換要素333、およびアウトカップリング要素335bの組み合わせは、2D瞳拡大、および上述されたアイボックス圧縮を提供し得る。
実施形態によっては、インカップリング格子331b、方向転換格子333、またはアウトカップリング格子335bのうちの少なくとも1つは偏光感受型格子であり得る。実施形態によっては、TIRを通して導波路310bの内側で伝搬する画像光314は、インカップリング格子331bから方向転換格子333およびアウトカップリング格子335bへ進行する際に画像光314の偏光を変化させ得ない。実施形態によっては、TIRを通して導波路310bの内側で伝搬する画像光314は、インカップリング格子331bから方向転換格子333およびアウトカップリング格子335bへ進行する際に画像光314の偏光を変化させ得る。実施形態によっては、画像光314が導波路310bの内側で伝搬する際に生じ得る画像光314の偏光状態の変化を抑制または低減するために、導波路310bは偏光補正フィルム351を含み得る。実施形態によっては、偏光補正フィルム351は、画像光314が導波路310bの内側で伝搬する際に、画像光314の偏光状態を保存するように構成され得る。実施形態によっては、偏光補正フィルム351は、特定の導波路構成のために構成された複合補償フィルム(例えば、偏光補正異方性プレート)を含み得る。実施形態によっては、偏光補正フィルム351は導波路310bの表面に隣接して、または該表面上に配設され得、画像光314の伝搬区域を少なくとも部分的に覆い得る。実施形態によっては、インカップリング格子331b、方向転換格子333、およびアウトカップリング格子335bのうちの1つまたは複数が間接切り替え可能格子であるときには、導波路ディスプレイアセンブリ300Bはまた、2D瞳拡大、および上述されたアイボックス圧縮を提供するために間接切り替え可能格子と結合された1つまたは複数の偏光スイッチを含み得る。
図4Aは、本開示の一実施形態に係る、図2Aおよび図2Bに示される光学系200のブロック図を概略的に例示する。例示の目的のために、光学系200内に含まれる1つまたは複数の導波路および光源アセンブリは図4Aに示されていない。図4Aに概略的に例示されるように、光学系200は、導波路210に結合された複数の格子セット450、460、および470を含み得る。例えば、格子セット450(格子450-1、450-2、...、450-mを含む)はインカップリング要素231内に含まれ得、格子セット460(格子460-1、460-2、...、460-nを含む)はアウトカップリング要素235内に含まれ得、格子セット470(格子470-1、470-2、...、470-pを含む)は方向転換要素233内に含まれ得る。それゆえ、格子セット450、460、および470は、インカップリング格子セット450、アウトカップリング格子セット460、および方向転換/フォールディング格子セット470とそれぞれ称され得る。(例えば、アウトカップリング要素235が、方向転換要素233によって提供される機能を含むときに)方向転換要素233が省略されるときには、格子セット470は省略され得るか、またはアウトカップリング要素235内に含まれ得る。数m、n、およびpは、特定の適用に応じた、任意の好適な正の整数であり得る。議論の目的のために、各格子は、切り替え可能格子であると想定される。
図4Aに示されるように、コントローラ260は、インカップリング要素231から選択される(例えば、格子450-1、450-2、...、450-mから選択される)1つまたは複数の格子、アウトカップリング要素235から選択される(例えば、格子460-1、460-2、...、460-nから選択される)1つまたは複数の格子、および方向転換要素233から選択される(例えば、格子470-1、470-2、...、470-pから選択される)1つまたは複数の格子を含む格子の組み合わせを回折状態で動作するように選択的に制御または構成し、残りの1つまたは複数の格子を非回折状態で動作するように選択的に制御または構成し得る。回折状態で動作する格子の組み合わせは、回折を介して、光源アセンブリ211から受光された画像光を、導波路を通ってサブアイボックスに向かって伝搬するように案内し、集中させ得る。格子450-1がインカップリング格子セット450から選択され、格子460-1がアウトカップリング格子セット460から選択され、格子470-1が方向転換格子セット470から選択されるとき、格子(450-1、460-1、および470-1)の組み合わせは、回折を介して、光源アセンブリ211から受光された画像光を、導波路を通って第1のサブアイボックスに向かって伝搬するように案内し、集中させ得る。インカップリング格子セット450、アウトカップリング格子セット460、および方向転換格子セット470から異なる格子を選択することを通じて、格子のN個の組み合わせを得ることができる。Nは任意の好適な正の整数であり得る。格子のN個の組み合わせはN個の数のサブアイボックスに対応し得る。
例示の目的のために、図4Aは、格子の組み合わせ(例えば、450-1、460-1、および470-1)が、回折を介して、光源アセンブリ211から受光された画像光を、導波路を通って第1のサブアイボックス420-1に向かって伝搬するように案内し、集中させ得る様子を示す。格子の組み合わせ(例えば、450-2、460-2、および470-2)は、回折を介して、光源アセンブリ211から受光された画像光を、導波路を通って第2のサブアイボックス420-2に向かって伝搬するように案内し、集中させ得る。格子の組み合わせ(例えば、450-3、460-3、および470-3)は、回折を介して、光源アセンブリ211から受光された画像光を、導波路を通って第(N-1)のサブアイボックス420-(N-1)に向かって伝搬するように案内し、集中させ得る。格子の組み合わせ(450-m、460-n、および470-p)は、回折を介して、光源アセンブリ211から受光された画像光を、導波路を通って第Nのサブアイボックス420-Nに向かって伝搬するように案内し、集中させ得る。
N個の数のサブアイボックスは非圧縮アイボックス420を形成し得る。実施形態によっては、(全てよりも少数であり得る)1つまたは複数の活動化されたサブアイボックスは圧縮アイボックス410を形成し得る。圧縮アイボックス410を通って伝搬する画像光は眼の瞳130によって受光され得る。圧縮アイボックス410は、非圧縮アイボックス420のサイズよりも小さいサイズを有し得る。実施形態によっては、格子の複数の組み合わせが、画像光を複数のサブアイボックスへ案内するように選択的に構成されるときには、圧縮アイボックス420は複数のサブアイボックスによって形成され得る。例示の目的のために、図4Aおよび図4Bは、第1のサブアイボックス420-1が活動化され、その一方で、残りの1つまたは複数のサブアイボックスが非活動化されるときに、第1のサブアイボックス420-1が圧縮アイボックス410(第1の圧縮アイボックスと称される)を形成し得る様子を示す。図4Aおよび図4Cは、第1のサブアイボックス420-1および第2のサブアイボックス420-2が活動化され、その一方で、残りの1つまたは複数のサブアイボックスが非活動化されるときに、第1のサブアイボックス420-1および第2のサブアイボックス420-2が別の圧縮アイボックス410(第2の圧縮アイボックスと称される)を形成し得る様子を示す。議論の目的のために、図4Bおよび図4Cは、8つのサブアイボックスが非圧縮アイボックス420を形成し得る様子を示す。
コントローラ260は、眼の瞳130の動的に得られた変化する視標追跡情報に基づいて、異なる時間インスタンスまたは持続期間において格子の異なる組み合わせを、画像光を、(異なる圧縮アイボックスを形成する)異なるサブアイボックスへ案内するように動的に構成し得る。例えば、圧縮アイボックス410の場所、形状、またはサイズのうちの少なくとも1つは、変化する視標追跡情報(例えば、眼の瞳130のサイズ、位置、視線方向、および/または運動方向の変化)に基づいて動的に調整され得る。調整は、リアルタイムに得られた視標追跡情報に基づいてリアルタイムに遂行され得る。視標追跡情報は、視標追跡システム270によって得られ、コントローラ260へ伝送されてもよいか、または視標追跡システム270によって獲得され、コントローラ260へ伝送された眼の瞳130の画像データに基づいてコントローラ260によって得られてもよい。議論の便宜のために、以下の説明では、インカップリング要素、アウトカップリング要素、および(含まれる場合には)方向転換要素から選択される格子の各組み合わせが、画像光を異なるサブアイボックスへ案内するように構成されると想定される。
図5A~図5Fは、本開示の実施形態に係る、眼の瞳130の位置と動的に整列させられる圧縮アイボックス525を提供するための様々な方式を例示する。例示および議論を簡単にするために、図5A~図5Fでは、眼の瞳130の位置の変化が視標追跡情報の変化の一例として例示されている。任意の他の好適な種類の視標追跡情報が、眼の瞳130の位置の代わりに、または眼の瞳130の位置と組み合わせて、圧縮アイボックスの場所、形状、および/またはサイズを調整するための基礎として用いられ得ることが理解される。例示の目的のために、図5A~図5Fに示されるように、非圧縮アイボックスは、550と標識された区域によって表現されており、各サブアイボックスは円によって表現されている。複数のサブアイボックスはサブアイボックスアレイ状に配列され得、サブアイボックスアレイの区域は非圧縮アイボックス550の区域と実質的に同じであり得る。非圧縮アイボックス550は任意の好適な形状を有し得、サブアイボックスは任意の好適な形状を有し得る。サブアイボックスは、互いに少なくとも部分的に重なり合うように示されている。実施形態によっては、サブアイボックスは互いに重なり合っていなくてもよい。サブアイボックスは、同じ形状およびサイズを有するように示されている。実施形態によっては、サブアイボックスのうちの少なくとも2つ(例えば、全て)は異なる形状を有し得る。実施形態によっては、サブアイボックスのうちの少なくとも2つ(例えば、全て)は異なるサイズを有し得る。圧縮アイボックス525は濃い灰色の範囲によって呈示されている。圧縮アイボックス525は1つまたは複数のサブアイボックスを含み得る。
図5Aは、第1の時間インスタンスにおいて、視標追跡システム270またはコントローラ260が、眼の瞳130の画像データに基づいて、眼の瞳130(黒色点によって表現されている)がサブアイボックス555-1内の第1の場所(または位置)にある、例えば、サブアイボックス555-1の中心またはその付近にある様子を検出または決定し得る様子を示す。コントローラ260は、サブアイボックス555-1に対応する(例えば、以上において図4Aに関連して説明されたとおりの)格子の第1の組み合わせを、光源アセンブリから受光された画像光をサブアイボックス555-1を通って伝搬するよう案内し集中させるために、回折状態で動作するように選択的に制御または構成し得る。コントローラ260は、残りの1つまたは複数の格子(または格子の残りの1つまたは複数の組み合わせ)を(空の、または網掛けのない白色のサブアイボックスによって指示されるように)非回折状態で動作するように選択的に制御または構成し得る。すなわち、コントローラ260は、圧縮アイボックス525を形成するために、サブアイボックス555-1を選択的に活動化するか、またはサブアイボックス555-1を活動化状態であるまま維持し得る。コントローラ260は、残りの1つまたは複数のサブアイボックスが前の時間インスタンスまたは期間内で活動化状態であった場合には、非圧縮アイボックス550内に含まれる残りの1つまたは複数のサブアイボックスを選択的に非活動化し得るか、あるいは残りの1つまたは複数のサブアイボックスが前の時間インスタンスまたは期間内で非活動化状態であった場合には、残りの1つまたは複数のサブアイボックスを非活動化状態のまま維持し得る。
図5Bは、第2の時間インスタンスにおいて、視標追跡システム270またはコントローラ260が、眼の瞳130の現在(または新たに)獲得された画像データに基づいて、眼の瞳130が、サブアイボックス555-1と、隣接したサブアイボックス555-2との間の重なり領域内の第2の場所(または位置)に配置されていることを検出または決定し得る様子を示す。コントローラ260は、サブアイボックス555-1および555-2にそれぞれ対応する格子の2つの組み合わせを、光源アセンブリから受光された画像光を、隣接したサブアイボックス555-1および555-2を通って伝搬するよう案内し、集中させるために、回折状態で動作するように選択的に制御または構成し得る。コントローラ260は、残りの1つまたは複数の格子、または1つまたは格子の複数の組み合わせを非回折状態で動作するように選択的に構成し得る。すなわち、コントローラ260は、圧縮アイボックス525を形成するために、隣接したサブアイボックス555-1および555-2を選択的に活動化し得る。それゆえ、眼の瞳130が2つの隣接したサブアイボックスの重なり領域内にあるときに、開口(カットオフ)効果が抑制され得る。実施形態によっては、サブアイボックス555-1および555-2に対応する格子の2つの組み合わせは、光源アセンブリから受光された画像光を、実質的に同じ回折効率をもってサブアイボックス555-1および555-2を通って伝搬するよう回折するように構成され得る。すなわち、サブアイボックス555-1および555-2を通って伝搬する画像光の光強度は実質的に同じであり得る。
図5Cは、第3の時間インスタンスにおいて、視標追跡システム270またはコントローラ260が、眼の瞳130の現在(または新たに)獲得された画像データに基づいて、眼の瞳130が、重なり領域付近にあるが、まだ該領域内にはないサブアイボックス555-1内の第3の場所(または位置)に配置されていることを検出または決定し得る様子を示す。コントローラ260は、格子の2つの組み合わせを、光源アセンブリから受光された画像光を、それぞれサブアイボックス555-1および555-2を通って伝搬するよう案内し、集中させるために、回折状態で動作するように選択的に制御または構成し得る。サブアイボックス555-1および555-2で圧縮アイボックス525を形成し得る。コントローラ260は、残りの1つまたは複数の格子、または1つまたは格子の複数の組み合わせを非回折状態で動作するように選択的に構成し得る。2つのサブアイボックスを通って伝搬する画像光の光強度が実質的に同じである、図5Bに示される第2の時間インスタンスとは異なり、図5Cに示される第3の時間インスタンスでは、2つのサブアイボックスを通って伝搬する画像光の光強度は、より暗い、およびより明るい色によって示されるように、異なり得る。すなわち、サブアイボックス555-1および555-2に対応する格子セットの2つの組み合わせは、光源アセンブリから受光された画像光を、異なる回折効率をもってサブアイボックス555-1および555-2を通って伝搬するよう回折し得る。例えば、図5Cに示されるように、眼の瞳130により近いサブアイボックス555-1を通って伝搬する画像光の光強度は、眼の瞳130からより遠く離れたサブアイボックス555-2を通って伝搬する画像光の光強度よりも高いものであり得る。
図5Dは、第4の時間インスタンスにおいて、視標追跡システム270またはコントローラ260が、眼の瞳130の現在(または新たに)獲得された画像データに基づいて、眼の瞳130が、サブアイボックス555-1、555-2、555-3、および555-4の中心まで実質的に等しい距離を有する、第4の場所(または位置)に配置されていることを検出または決定し得る様子を示す。コントローラ260は、対応する格子の4つの異なる組み合わせを、光源アセンブリから受光された画像光をそれぞれ4つのサブアイボックス555-1、555-2、555-3、および555-4を通って伝搬するよう案内し集中させるために、回折状態で動作するように選択的に制御または構成し得る。コントローラ260は、残りの1つまたは複数の格子、または1つまたは格子の複数の組み合わせを非回折状態で動作するように選択的に構成または制御し得る。すなわち、コントローラ260はサブアイボックス555-1、555-2、555-3、および555-4を、圧縮アイボックス525を形成するよう選択的に活動化し、その一方で、残りの1つまたは複数のサブアイボックスを非活動化し得る。
実施形態によっては、コントローラ260は、格子の4つの組み合わせを、光源アセンブリから受光された画像光を、実質的に同じ回折効率でサブアイボックス555-1、555-2、555-3、および555-4を通って伝搬するよう回折するように選択的に制御または構成し得る。すなわち、サブアイボックス555-1、555-2、555-3、および555-4を通って伝搬する画像光の光強度は、図5Dにおいて実質的に同じ色によって示されるように、実質的に同じであり得る.実施形態によっては、格子セットの4つの組み合わせは、光源アセンブリから受光された画像光を、異なる回折効率でサブアイボックス555-1、555-2、555-3、および555-4を通って伝搬するよう回折し得る。実施形態によっては、サブアイボックス555-1、555-2、555-3、および555-4を通って伝搬する画像光の光強度は、眼の瞳130から、サブアイボックス555-1、555-2、555-3、および555-4を表現する円の中心までの距離の関数であり得る。例えば、サブアイボックスを通って伝搬する画像光の光強度は眼の瞳130からサブアイボックスの中心までの距離に反比例し得る。実施形態によっては、距離が短いほど、サブアイボックスを通って伝搬する画像光の光強度は大きい(または高い)。換言すれば、コントローラ260は、格子の組み合わせを、眼の瞳130からの距離に反比例する回折効率で画像光を回折するように制御または構成し得、格子セットの組み合わせに対応するサブアイボックスを表現する円の中心により近い。それゆえ、眼の瞳130からサブアイボックスの中心までの距離に応じて、サブアイボックス555-1、555-2、555-3、および555-4を通って伝搬する画像光の光強度は同じであり得るか、または異なり得る。
図5Eは、第5の時間インスタンスにおいて、視標追跡システム270またはコントローラ260が、眼の瞳130の現在(または新たに)獲得された画像データに基づいて、眼の瞳130が、矢印570によって指示される水平方向に運動していると決定または予測し得る様子を示す。コントローラ260は、格子の1つまたは複数の組み合わせを、画像光を1つまたは複数のサブアイボックスへ回折するために、回折状態で動作するように選択的に制御または構成し得る。例示の目的のために、圧縮アイボックス525を形成する、3つのサブアイボックス555-1、555-2、および555-5が活動化されるように示されている。すなわち、コントローラ260は、格子の3つの異なる組み合わせを、回折を介して、画像光を、3つのサブアイボックス555-1、555-2、および555-5を通って伝搬するよう案内し、集中させるために、回折状態で動作するように制御し得る。3つのサブアイボックス555-1、555-2、および555-5は眼の瞳130の運動方向570に沿って配置され得る。コントローラ260は、残りの1つまたは複数の格子、または1つまたは格子の複数の組み合わせを非回折状態で動作するように選択的に制御または構成し得る。すなわち、コントローラ260はサブアイボックス555-1、555-2、および555-5を、圧縮アイボックス525を形成するよう活動化し、その一方で、残りの1つまたは複数のサブアイボックスを非活動化し得る。
実施形態によっては、コントローラ260は、サブアイボックス555-1、555-2、および555-5に対応する格子の3つの組み合わせを、画像光を、実質的に同じ回折効率でサブアイボックス555-1、555-2、および555-5を通って伝搬するよう回折するように制御または構成し得る。すなわち、サブアイボックス555-1、555-2、および555-5を通って伝搬する画像光の光強度は実質的に同じであり得る。実施形態によっては、コントローラ260は、サブアイボックス555-1、555-2、および555-5に対応する格子の3つの組み合わせを、画像光を、異なる回折効率でサブアイボックス555-1、555-2、および555-5を通って伝搬するよう回折するように制御または構成し得る。すなわち、サブアイボックス555-1、555-2、および555-5のうちの少なくとも2つを通って伝搬する画像光の光強度は異なり得る。例えば、光強度は運動方向570に沿って次第に低減し得、例えば、サブアイボックス555-5における画像光の光強度はサブアイボックス555-2における画像光の光強度よりも大きいものであり得、サブアイボックス555-2における画像光の光強度は、サブアイボックス555-1へ案内される画像光の光強度よりも大きいものであり得る。
実施形態によっては、コントローラ260は、格子の対応する3つの組み合わせを、回折状態で動作することを開始するよう順次制御することによって、サブアイボックス555-1、555-2、および555-5を順次活動化し得る。サブアイボックス555-1、555-2、および555-5の活動化の間の時間間隔は、特定の適用に基づいて構成または設定され得る、任意の好適な値であり得る。実施形態によっては、コントローラ260は、格子セットの3つの組み合わせを回折状態で動作するように実質的に同時に制御することによって、サブアイボックス555-1、555-2、および555-5を実質的に同時に活動化し得る。
実施形態によっては、コントローラ260は、図5Eに示されるように、水平方向の運動方向570に沿って配置された2つ以上のサブアイボックスを選択的に活動化し得る。同様に、運動方向570が鉛直方向のものであるときには、コントローラ260は、鉛直方向における2つ以上のサブアイボックスに対応する格子の2つ以上の組み合わせを、画像光を2つ以上のサブアイボックスに向けて案内し、集中させるために、選択的に活動化し得る。実施形態によっては、運動方向570は、視標追跡システム270またはコントローラ260によって、眼の瞳130の現在の画像データに基づいて得ることができる、眼の瞳130の現在の運動方向であり得る。実施形態によっては、運動方向470は、視標追跡システム270またはコントローラ260によって、眼の瞳130の現在の運動方向および眼の瞳130の履歴運動方向もしくは位置に基づいて推定される予測方向(または予測軌跡)であり得る。例えば、コントローラ260は、眼の瞳130の運動方向を予測するために、2つ以上の一連の画像または画像フレーム(例えば、現在の画像フレームおよび前の画像フレーム)を解析し得る。コントローラ260は、眼の瞳130が予測運動方向に沿ってサブアイボックスへ実際に運動する前に、予測運動方向に基づいてサブアイボックスを活動化し得る。これは光学系200のユーザ体験を改善し得る。予測は、視標追跡システム270のメモリまたはコントローラ260の記憶デバイス内に記憶されたコンピュータ可読命令またはコード(例えば、ソフトウェアコード)の形で具現され得る好適なアルゴリズムに基づいてコントローラ260によって遂行され得る。
図5Fは、第6の時間インスタンスにおいて、視標追跡システム270またはコントローラ260が、眼の瞳130の現在獲得された画像データに基づいて、眼の瞳130が、矢印575によって指示される方向(例えば、対角方向)に運動していると予測または決定し得る様子を示す。運動方向575は、水平でも鉛直でもない任意の運動方向を表現する。コントローラ260は、運動方向575に沿ったサブアイボックス555-1および555-6を選択的に活動化し、その一方で、残りの1つまたは複数のサブアイボックスを選択的に非活動化し得る。すなわち、コントローラ260は、格子の2つ以上の組み合わせを、回折を介して、光源アセンブリから受光された画像光をサブアイボックス555-1および555-6へ案内し、集中させるために、回折状態で動作するように選択的に制御し得る。実施形態によっては、コントローラ260は、サブアイボックス555-1および555-6を順次に、または実質的に同時に活動化し得る。サブアイボックス555-1および555-6を通って伝搬する画像光の光強度は実質的に同じであり得るか、または異なり得る(例えば、運動方向575に沿って次第に減少する)。図示されていないが、運動方向475に沿った2つを超えるサブアイボックスが実質的に同時に、または順次に活動化されてもよい。
図5A~図5Fには示されていないが、サブアイボックスの活動化はまた、眼の瞳130の画像データから測定された眼の瞳130のサイズにも基づき得る。例えば、低照度の状況では、眼の瞳のサイズは大きくなり得る(拡大し得る)。したがって、実施形態によっては、圧縮アイボックス525が、眼の瞳130のサイズと少なくとも同程度である(例えば、眼の瞳130のサイズと同じであるか、または眼の瞳130のサイズよりも若干大きい)サイズを有するよう、より多くのサブアイボックスが活動化され得る。実施形態によっては、サブアイボックスの活動化(ひいては、圧縮アイボックス525の場所、形状、および/またはサイズ)の調整は、眼の瞳130のサイズおよび眼の瞳130の位置、眼の瞳130のサイズおよび眼の瞳130の運動方向、眼の瞳130のサイズおよび眼の瞳130の視線方向、眼の瞳130の位置および眼の瞳130の運動方向、眼の瞳130の位置および眼の瞳130の視線方向等などの、2つ以上の種類の視標追跡情報の組み合わせに基づき得る。これらの種類の視標追跡情報の任意の好適な組み合わせが、圧縮アイボックスを動的にレンダリングするための基礎として用いられ得る。
図6A~図6Dは、本開示の様々な実施形態に係る、導波路に結合された回折要素(例えば、インカップリング要素、アウトカップリング要素、および/または方向転換要素)内に含まれ得る複数の格子の様々な配列を概略的に例示する。例えば、配列は、図2Aおよび図2Bに示されるインカップリング要素231、アウトカップリング要素235、および方向転換要素233内に含まれる格子に、図3Aおよび図3Bに示されるインカップリング要素331a(もしくは331b)、アウトカップリング要素335a(もしくは335b)、および方向転換要素333内に含まれる格子に、あるいは図4に示される格子に適用可能であり得る。格子は少なくとも1つの(例えば、全ての)切り替え可能格子を含み得る。切り替え可能格子の詳細な説明は上述の説明を参照することができる。
図6Aは、本開示の一実施形態に係る、複数の格子の配列を概略的に例示する。図6Aに示されるように、複数の格子は積層され得る。図6Aでは、回折要素605が複数の格子611-1、611-2、および611-3のスタックを含み得る。格子の数は、2つ、4つ、5つ、6つ等などの、任意の好適な数であり得る。格子611-1、611-2、および611-3は、インカップリング要素(例えば、図2Aに示されるインカップリング要素231)、アウトカップリング要素(例えば、図2Aに示されるアウトカップリング要素235)、または方向転換要素(例えば、図2Aに示される方向転換要素233)内に含まれる格子を表現し得る。例えば、実施形態によっては、図6Aに示される格子は、インカップリング要素内に含まれ得る、図4Aに示される格子450-1、450-2、...、450-mを表現し得る。実施形態によっては、図6Aに示される格子は、アウトカップリング要素内に含まれ得る、図4Aに示される格子460-1、460-2、...、460-nを表現し得る。実施形態によっては、図6Aに示される格子は、方向転換要素内に含まれ得る、図4Aに示される格子470-1、470-2、...、470-pを表現し得る。したがって、回折要素605は、インカップリング要素、アウトカップリング要素、または方向転換要素を表現し得る。例えば、導波路に結合されたインカップリング要素、アウトカップリング要素、および方向転換要素の各々は、図6Aに示される積層構成で配列された複数の格子を有し得る。
格子は例示の目的のために長方形プレートによって概略的に表現されている。格子は、導波路、例えば、図2Aおよび図2Bに示される導波路210の同じ表面または異なる表面に配設され得る。コントローラ260は、(図6Aに示される構成を有し得る)インカップリング要素内に含まれる格子、(図6Aに示される構成を有し得る)アウトカップリング要素内に含まれる格子、および(含まれる場合には、図6Aに示される構成を有し得る)方向転換要素内に含まれる格子から格子の1つまたは複数の組み合わせを選択し得る。コントローラ260は、格子の選択された組み合わせを回折状態で動作するように構成し、その一方で、残りの1つまたは複数の格子、または格子の1つまたは複数の組み合わせを、非回折状態で動作するよう構成し得る。回折状態で動作する格子の選択された組み合わせは、回折を介して、光源アセンブリからの画像光を1つまたは複数のサブアイボックスへ案内し、集中させ得る。サブアイボックスは、非圧縮アイボックス内に含まれるサブアイボックスのアレイのうちの1つであり得る。実施形態によっては、1つまたは複数のサブアイボックスは圧縮アイボックスを形成し得る。非圧縮アイボックス、サブアイボックス、および圧縮アイボックスの詳細な説明は上述の説明を参照することができる。
実施形態によっては、光学系が、互いに積層された複数の導波路を含むときには、複数の格子は複数の導波路に配設され得る。導波路のうちの少なくとも1つ(例えば、各々)は、(図6Aに示される構成を有し得る)インカップリング要素、(図6Aに示される構成を有し得る)アウトカップリング要素、および(含まれる場合には、図6Aに示される構成を有し得る)方向転換要素と結合され得る。コントローラ260は、導波路と結合された、インカップリング要素内に含まれる格子、アウトカップリング要素内に含まれる格子、および(含まれる場合には)方向転換要素内に含まれる格子から格子の組み合わせを選択し得る。
図6Bは、本開示の別の実施形態に係る、交互配置構成で配列された異なる格子の部分格子を有する複数の格子の配列を概略的に例示する。複数の格子は、インカップリング要素内に含まれるインカップリング格子、アウトカップリング要素内に含まれるアウトカップリング格子、または方向転換要素内に含まれる方向転換格子であり得る。格子のうちの少なくとも1つ(例えば、各々)は複数の部分格子を含み得る。複数の格子の異なる部分格子は交互配置格子アレイ610(回折要素610とも称される)の形で配列され得る。交互配置格子アレイ610は、インカップリング要素、アウトカップリング要素、または方向転換要素内に含まれる格子を表現し得る。実施形態によっては、インカップリング要素内に含まれ得る、図4Aに示される格子450-1、450-2、...、450-mは交互配置格子アレイ610の形で配列され得る。実施形態によっては、アウトカップリング要素内に含まれ得る、図4Aに示される格子460-1、460-2、...、460-nは交互配置格子アレイ610の形で配列され得る。実施形態によっては、方向転換要素内に含まれ得る、図4Aに示される格子470-1、470-2、...、470-pは交互配置格子アレイ610の形で配列され得る。
図6Bに示される交互配置構成では、異なる格子に属する部分格子は単一の層またはプレート内に交互配置され得る。交互配置格子アレイ610は、混合された様態で多数の行および多数の列の形で配設された複数の部分格子によって形成された格子マトリックスを含み得る。格子マトリックス内の2つの隣接した部分格子は異なる格子に属し得る。例えば、図6Bに示されるように、部分格子621-1は第1の格子(例えば、図4Aに示される格子450-1、460-1、または470-1)に属し得る。行方向に部分格子621-1に隣接して配設された部分格子622-1は第2の格子(例えば、図4Aに示される格子450-2、460-2、または470-2)に属し得る。行方向に部分格子622-1に隣接して配設された部分格子623-1は第3の格子(例えば、図4Aに示される格子450-3、460-3、または470-3)に属し得る。交互配置構成は行および列内で繰り返され得る。図6Bにおいて同じ塗りつぶしパターンで例示された部分格子は同じ格子に属し得る。格子マトリックスは交互配置格子マトリックスと称され得る。
実施形態によっては、図6Bに示される交互配置格子アレイ610内において、同じ格子に属する任意の2つの部分格子は同じ行または同じ列内に互いに隣接して配置され得ない。実施形態によっては、他の交互配置構成では、同じ格子に属する2つの部分格子は、同じ行内、または同じ列内のどちらかに互いに隣接して配置され得る。実施形態によっては、異なる格子に属する部分格子は格子マトリックス内でランダムに分布させられ得る。実施形態によっては、同じ格子に属する部分格子は、同じ行内、または同じ列内に配設され得る。このような実施形態では、異なる格子は、行を成して、または列を成して並んで配設され得る。実施形態によっては、同じ格子内の異なる部分格子は、画像光の所定のFOVの異なる部分を対応するサブアイボックスへ送るように構成され得る。コントローラ260は、(図6Bに示される構成を有し得る)インカップリング要素、(図6Bに示される構成を有し得る)アウトカップリング要素、および(含まれる場合には、図6Bに示される構成を有し得る)方向転換要素から格子の1つまたは複数の組み合わせを選択し得る。コントローラ260は、格子の選択された1つまたは複数の組み合わせを回折状態で動作するように構成し、その一方で、残りの1つまたは複数の格子、または格子の1つまたは複数の組み合わせを、非回折状態で動作するよう構成し得る。回折状態で動作する格子の1つまたは複数の組み合わせは、回折を介して、光源アセンブリからの画像光を1つまたは複数のサブアイボックスへ案内し、集中させ得る。実施形態によっては、1つまたは複数のアイボックスは圧縮アイボックスを形成し得る。
図6Cは、本開示の別の実施形態に係る、複数の格子の配列を概略的に例示する。複数の格子は、インカップリング要素(例えば、インカップリング要素231)、アウトカップリング要素(例えば、アウトカップリング要素235)、または方向転換要素(例えば、方向転換要素233)であり得る、回折要素670を形成するか、または回折要素670内に含まれ得る。例えば、実施形態によっては、インカップリング要素内に含まれ得る、図4Aに示される格子450-1、450-2、...、450-mは、図6Cに示される構成で配列され得る。実施形態によっては、アウトカップリング要素内に含まれ得る、図4Aに示される格子460-1、460-2、...、460-nは、図6Cに示される構成で配列され得る。実施形態によっては、方向転換要素内に含まれ得る、図4Aに示される格子470-1、470-2、...、470-pは、図6Cに示される構成で配列され得る。
図6Cに示される回折要素670内に含まれる格子は、図6Aに示される積層構成、および図6Bに示される交互配置構成の組み合わせである構成で配設され得る。例示の目的のために、図6Cは、回折要素670が、互いに積層された図6Bからの2つ以上の格子(例えば、格子611-1および格子611-2)を含み得る様子を示す。図6Aからの2つ以上の積層された格子は交互配置格子アレイ610をさらに積層され得る。実施形態によっては、図6Aに示される積層構成からの追加の格子が回折要素670内に含まれ得る。実施形態によっては、交互配置格子アレイ610と同様の追加の交互配置格子アレイが回折要素670内に含まれ得る。コントローラ260は、(図6Cに示される構成を有し得る)インカップリング要素、(図6Cに示される構成を有し得る)アウトカップリング要素、および(含まれる場合には、図6Cに示される構成を有し得る)方向転換要素から格子の1つまたは複数の組み合わせを選択し得る。コントローラ260は、格子の選択された1つまたは複数の組み合わせを回折状態で動作するように構成し、その一方で、残りの1つまたは複数の格子、または格子の1つまたは複数の組み合わせを、非回折状態で動作するよう構成し得る。回折状態で動作する格子の1つまたは複数の組み合わせは、回折を介して、光源アセンブリからの画像光を1つまたは複数のサブアイボックスへ案内し、集中させ得る。実施形態によっては、1つまたは複数のアイボックスは圧縮アイボックスを形成し得る。
図6Dは、本開示の別の実施形態に係る、複数の格子の配列を概略的に例示する。複数の格子は、インカップリング要素(例えば、インカップリング要素231)、アウトカップリング要素(例えば、アウトカップリング要素235)、または方向転換要素(例えば、方向転換要素233)であり得る、回折要素680を形成するか、または回折要素680内に含まれ得る。例えば、実施形態によっては、インカップリング要素内に含まれ得る、図4Aに示される格子450-1、450-2、...、450-mは、図6Dに示される構成で配列され得る。実施形態によっては、アウトカップリング要素内に含まれ得る、図4Aに示される格子460-1、460-2、...、460-nは、図6Dに示される構成で配列され得る。実施形態によっては、方向転換要素内に含まれ得る、図4Aに示される格子470-1、470-2、...、470-pは、図6Dに示される構成で配列され得る。
回折要素680内に含まれる格子は交互配置格子アレイのスタックの形で配列され得る。交互配置格子アレイのスタックは、互いに積層された2つ以上の交互配置格子アレイ(各々、交互配置格子アレイ610と同様であり得る)を含み得る。例示の目的のために、図6Dでは、2つの交互配置格子アレイ685および687が、互いに積層されるように示されている。追加の交互配置格子アレイが含まれ得る。コントローラ260は、(図6Dに示される構成を有し得る)インカップリング要素、(図6Dに示される構成を有し得る)アウトカップリング要素、および(含まれる場合には、図6Dに示される構成を有し得る)方向転換要素から格子の1つまたは複数の組み合わせを選択し得る。コントローラ260は、格子の選択された1つまたは複数の組み合わせを回折状態で動作するように構成し、その一方で、残りの1つまたは複数の格子、または格子の1つまたは複数の組み合わせを、非回折状態で動作するよう構成し得る。回折状態で動作する格子の1つまたは複数の組み合わせは、回折を介して、光源アセンブリからの画像光を1つまたは複数のサブアイボックスへ案内し、集中させ得る。実施形態によっては、アイボックスは圧縮アイボックスを形成し得る。
図7は、本開示の一実施形態に係る、光源アセンブリから受光された画像光の全視野(「FOV」)を圧縮アイボックスへ送るように構成された導波路ディスプレイアセンブリ700を概略的に例示する。導波路ディスプレイアセンブリ700は、光学系200などの、本明細書において開示される任意の光学系において実施され得る。換言すれば、画像光の全FOVを圧縮ボックスへ送るための例示的な構造および機構は、本明細書において開示される任意の他の光学系または導波路ディスプレイアセンブリ(もしくは導波路ディスプレイシステム)に適用可能であり得る。
図7に示されるように、導波路ディスプレイアセンブリ700は、導波路710、導波路710と結合された(例えば、導波路710の表面に配設された)インカップリング要素711、および導波路710と結合された(例えば、導波路710の表面に配設された)アウトカップリング要素712を含み得る。実施形態によっては、導波路ディスプレイアセンブリ700はまた、方向転換要素(図示せず)を含み得る。インカップリング要素711、アウトカップリング要素712、および(含まれる場合には)方向転換要素の各々は格子セットを含み得る。インカップリング要素711、アウトカップリング要素712、および(含まれる場合には)方向転換要素の各々において、格子は、図6A~図6Dに示される構成のうちの任意のもので配列され得る。議論の目的のために、インカップリング要素711は、単一の格子を含むと想定され、アウトカップリング要素712は、切り替え可能格子である単一の格子を含むと想定される。
実施形態によっては、導波路ディスプレイアセンブリ700はまた、入力視野(「FOV」)を有する画像光706を導波路710へ出力するように構成された光源アセンブリ705を含み得る。インカップリング要素711は、画像光706を、内部全反射(「TIR」)を通して導波路710の内側で伝搬する画像光716として導波路710内へ結合するように構成され得る。議論の目的のために、画像光716のFOVは、光源アセンブリ705によって生成された画像光706のFOVと実質的に同じであると想定される。実施形態によっては、図示されていないが、画像光716のFOVは画像光706のFOVよりも小さいものであり得る。
画像光716はTIRを通してアウトカップリング要素712に向かって導波路710に沿って伝搬し得る。コントローラ260(図7には示されていない)は、アウトカップリング要素712内に含まれる切り替え可能格子と結合され得る。コントローラ260は、(インカップリング要素711内に含まれる格子と共に格子の組み合わせを形成し得る)アウトカップリング要素712内に含まれる格子を回折状態で動作するように選択的に制御または構成し、(インカップリング要素内に含まれる格子と共に格子の1つまたは複数の残りの1つまたは複数の組み合わせを形成し得る)アウトカップリング要素712内に含まれる残りの1つまたは複数の格子を非回折状態で動作するように選択的に制御または構成し得る。回折状態で動作するアウトカップリング要素712の格子は、回折を介して、画像光716を画像光726として導波路710外へ結合し得る。画像光726はサブアイボックス725を通って伝搬し得る。サブアイボックス725は圧縮アイボックスを形成するか、または圧縮アイボックスの一部を形成し得る。サブアイボックス725は非圧縮アイボックス720の一部である。
画像光726のFOVは画像光716のFOV(および画像光706のFOV)と実質的に同じであり得る。すなわち、アウトカップリング要素712内の各格子は、回折状態で動作するように構成されたとき、画像光716(または画像光706)の全FOVを対応するサブアイボックスへ送り得る。例えば、アウトカップリング要素712内に含まれる各格子は、連続的なFOVを提供するために、連続的に変動する傾斜角(φ0、φ1、φ2)を有するように構成されている。各格子において、複数の格子は、格子の異なる部分が、全FOVの異なる部分に対応する画像光716の異なる部分(または光ビーム)を異なる回折効率をもって回折し得るよう、異なる角度選択性を有するように構成され得る。例えば、アウトカップリング要素712内に含まれる各格子は、FOVの対応する部分に関連付けられた光ビームに、FOVの他の部分に関連付けられた光ビームよりも高い回折効率を提供するように構成され得る。
例示の目的のために、図7は、画像光716の全FOVを非圧縮アイボックス720の(圧縮アイボックスを形成し得るか、または圧縮アイボックスの一部であり得る)サブアイボックス725へ送るための格子750の例示的な構成を示す。格子750は、変動する(例えば、連続的に変動する)傾斜角を有する、開示された切り替え可能格子であり得る。例えば、格子750の傾斜角は図7におけるy軸方向に連続的に変動し得る(例えば、増大する)。例示の目的のために、画像光716のFOVは3つの部分、FOV-1、FOV-2、およびFOV-3に分割され得る。画像光716のFOVの3つの部分、FOV-1、FOV-2、およびFOV-3は画像光716のFOVの左側部分、中心部分、および右側部分にそれぞれ対応し得る。格子750は、第1の部分750-1、第2の部分750-2、および第3の部分750-3を含み得る。実施形態によっては、第1の部分750-1、第2の部分750-2、および第3の部分750-3は、異なる傾斜角を有するように構成され得る。コントローラ260が、格子750を回折状態で動作するように制御または構成するとき、第1の部分750-1は、FOV-1に関連付けられた第1の光ビームに、FOV-2に関連付けられた第2の光ビーム、またはFOV-3に関連付けられた第3の光ビームよりも高い回折効率を提供し得る。例えば、第1の部分750-1によって、FOV-2およびFOV-3に関連付けられた光ビームに提供される回折効率は、無視し得る程度のものであり得る。それゆえ、第1の部分750-1は主として画像光716のFOV-1をサブアイボックス725へ送り得る。
同様に、格子750の第2の部分750-2は、FOV-2に関連付けられた第2の光ビームに、FOV-1に関連付けられた第1の光ビーム、またはFOV-3に関連付けられた第3の光ビームよりも高い回折効率を提供し得る。例えば、第2の部分750-2によって、FOV-1およびFOV-3に関連付けられた光ビームに提供される回折効率は、無視し得る程度のものであり得る。それゆえ、第2の部分750-2は主として画像光716のFOV-2をサブアイボックス725へ送り得る。
格子750の第3の部分750-3は、FOV-3に関連付けられた第3の光ビームに、FOV-1に関連付けられた第1の光ビーム、またはFOV-2に関連付けられた第2の光ビームよりも高い回折効率を提供し得る。例えば、第3の部分750-3によって、FOV-1およびFOV-2に関連付けられた光ビームに提供される回折効率は、無視し得る程度のものであり得る。それゆえ、第3の部分750-3は主として画像光716のFOV-3をサブアイボックス725へ送り得る。それゆえ、格子705は、コントローラ260によって、画像光716(または画像光706)の全FOVをサブアイボックス725へ送るように構成または制御され得る。圧縮アイボックス725を通って伝搬する画像光726は、非圧縮アイボックス720を通って伝搬する画像光のFOVと実質的に同じであるFOVを有し得る。その結果、圧縮アイボックス725へ送られる画像コンテンツは、非圧縮アイボックス720へ送られる画像コンテンツと実質的に同じであり得る。
図7に示される格子750は、他の図に示され、本明細書において説明される任意の格子であり得る。アウトカップリング要素712内に含まれる複数の格子の配列は、図6A~図6Dに示されるものなどの、他の図に示される任意の配列であり得る。実施形態によっては、光学系700は、互いに積層された複数の導波路を含み得る。導波路と結合された、または導波路に配設されたアウトカップリング要素は複数の格子を含み得る。格子の各々は、光源アセンブリ705から受光された画像光の全FOVを対応するサブアイボックスへ案内するように構成され得る。
図8Aおよび図8Bは、本開示の一実施形態に係る、回折状態および非回折状態における回折光学要素(または回折要素)801の概略図をそれぞれ例示する。回折光学要素801は、コントローラ260によって制御される直接切り替え可能格子であり得る。電源840が回折光学要素801と電気結合され得る。電源840は、電界を回折光学要素801に提供するように構成され得る。コントローラ260は(例えば、有線または無線接続を通じて)電源840と電気結合され得、電源840の電圧および/または電流の出力を制御するように構成され得る。図8Aおよび図8Bに示される回折光学要素801は、本明細書において開示される光学要素、デバイス、およびシステムにおいて、例えば、図2A、図2B、図3A、図3B、図4、図6A~図6D、および図7、ならびに他の後の図に示される、またはそれらに関連して説明されるものなどの、圧縮アイボックスを提供するための、上述され、他の図に示された格子として実施され得る。上述されたように、直接切り替え可能格子は、能動偏光感受型格子、または能動偏光非感受型格子であり得る。例示の目的のために、回折光学要素801は能動偏光感受型格子として示されている。コントローラ260が電源840を、電界を回折光学要素801内に生成するよう制御するとき、回折光学要素801は回折状態と非回折状態との間で直接切り替え可能であり得る。
図8Aおよび図8Bに示されるように、回折光学要素801は、互いに反対側に(例えば、向かい合って)配列された上部基板810および下部基板815を含み得る。実施形態によっては、上部基板810または下部基板815のうちの少なくとも一方(例えば、各々)は、インジウムスズ酸化物(「ITO」)電極などの、電界を回折光学要素801に供給するための透明電極を基板の表面(例えば、内面)に提供され得る。電源840は、電界を回折光学要素801に提供するための電圧を供給するべく、透明電極と電気結合され得る。
実施形態によっては、回折光学要素801は、上部基板810と向かい合った下部基板815の表面に配設された(例えば、該表面に接合された、または該表面上に形成された)表面レリーフ格子(「SRG」)805を含み得る。SRG805は、複数の溝806を規定または形成する(ミクロンレベルまたはナノレベルのサイズを有する)複数の微小構造805aを含み得る(図8Aおよび図8Bにおいて、微小構造805aはベタの黒色の長手方向構造として概略的に例示されており、溝806はベタの黒色部分の間の白色部分として示されている)。SRG805内に含まれる溝806の数はSRG805の格子周期およびサイズによって決定され得る。溝806は光学異方性材料850を少なくとも部分的に提供され得る(例えば、充填されている)。光学異方性材料850の分子820は細長い形状(図8Aおよび図8Bにおいて白色の棒によって表現されている)を有し得る。分子820は溝806内に配向され得、例えば、ホメオトロピックに配向され得るか、一様に配向され得るか、またはその両方であり得る。光学異方性材料850は、SRG805の溝806の溝方向(例えば、y軸方向、長さ方向、または長手方向)に沿った第1の主屈折率(例えば、n AN)を有し得る。光学異方性材料850は、SRG805の溝方向と垂直な面内方向(例えば、x軸方向、幅方向、または横方向)に沿った第2の主屈折率(例えば、n AN)を有し得る。
溝806が、実質的に長方形のプリズム形状、または長手形状を有するとき、溝方向は、例えば、溝の長さの方向であり得る。いくつかの実施形態では、溝806は他の形状を有し得る。実施形態によっては、溝方向は、他の好適な方向であると定義され得る。光学異方性材料850は、外部界、例えば、電源840によって提供される外部電界によって方向変更可能なLC配向子を有する能動液晶(「LC」)などの、能動光学異方性材料であり得る。光学異方性材料850の分子820はLC分子820とも称され得る。能動LCは正または負の誘電異方性を有し得る。
SRG805は、非晶質もしくは液晶性ポリマー、またはLC特性を有するもの(反応性メソゲン(「RM(reactive mesogen)」))を含む架橋性モノマーなどの、有機材料に基づいて製作され得る。実施形態によっては、SRG805は、メタ表面の製造のために用いられる金属または酸化物などの、無機材料に基づいて製作され得る。SRG805の材料は等方性または異方性のものであり得る。実施形態によっては、SRG805は光学異方性材料850のための配向を提供し得る。すなわち、SRG805は、光学異方性材料850を配向させるための配向層または配向構造として機能し得る。実施形態によっては、光学異方性材料850の分子820は、機械的力(例えば、引張)、光(例えば、光配向を通じて)、電界、磁界、またはこれらの組み合わせなどの、好適な配向方法によってSRG805の溝806内に配向され得る。例示の目的のために、図8Aおよび図8Bは、SRG805が、周期的な長方形プロファイルを有するバイナリ非傾斜格子であり得る様子を示す。すなわち、SRG805の溝806の断面プロファイルは周期的な長方形形状を有し得る。実施形態によっては、SRG805は、微小構造805aが傾斜角をもって傾斜しているバイナリ傾斜格子であり得る。実施形態によっては、SRG805の傾斜角は(例えば、図7に示されるものと同様に)連続的に変動し得る。実施形態によっては、SRG805の溝806の断面プロファイルは、適用に応じて、非長方形、例えば、正弦曲線、三角形、平行四辺形(例えば、微小構造805aが傾斜しているとき)、または鋸歯状であり得る。
実施形態によっては、光学異方性材料850の配向はSRG805以外の1つまたは複数の配向構造(例えば、配向層)によって提供され得る。配向構造が基板810および/または815に配設され得る(例えば、2つの配向層が2つの基板810および815のそれぞれの反対の表面に配設され得る)。実施形態によっては、2つの基板810および815に配設された配向構造は、平行平面配向を提供するように構成され得る。実施形態によっては、2つの基板810および815に配設された配向構造は、ハイブリッド配向を提供するように構成され得る。例えば、2つの基板810および815のうちの一方に配設された配向構造は、平面配向を提供するように構成され得、他方の基板810または815に配設された配向構造は、ホメオトロピック配向を提供するように構成され得る。実施形態によっては、光学異方性材料850の配向は、基板810および/または815に配設されたSRG805および1つまたは複数の配向構造(例えば、配向層)の両方によって提供され得る。例えば、光学異方性材料850の配向は、上部基板810に配設されたSRG805および配向層の両方によって提供され得る。
議論の目的のために、図8Aに示されるように、光学異方性材料850は、ネマチック液晶(「NLC(nematic liquid crystal)」)などの、正の異方性を有する能動LCを含み得る。光学異方性材料850のLC分子820は溝方向(例えば、y軸方向)に複数の溝806内に一様に配向され得る。第2の主屈折率(例えば、n AN)はSRG805の屈折率nと実質的に一致し得、第1の主屈折率(例えば、n AN)はSRG805の屈折率nと一致しなくてもよい。回折光学要素801は直線偏光依存性を有し得る。例えば、図8Aを参照すると、SRG805の溝方向(例えば、y軸方向)に偏光した直線偏光到来光830が回折光学要素801に入射したとき、n ANとnとの屈折率差のゆえに、到来光830は回折光学要素801内における屈折率の周期的な変調を経験し得る。その結果、回折光学要素801は到来光830を光835として回折し得る。屈折率n ANおよびnの間の実質的一致のゆえに、回折光学要素801は、SRG805の溝方向(例えば、y軸方向)と垂直な面内方向(例えば、x軸方向)に偏光した直線偏光到来光にとっては実質的に光学的に均一なプレートとして機能し得る(図8Aおよび図8Bには示されていない)。すなわち、回折光学要素801は、溝方向と垂直な面内方向に直線偏光した到来光を回折し得ない。むしろ、回折光学要素801は、溝方向と垂直な面内方向に偏光した到来光を、無視し得る程度の回折を伴って、または回折を伴わずに透過し得る。
実施形態によっては、回折光学要素801は、外部界、例えば、電源840によって提供される外部電界によって回折状態(または活動化状態)と非回折状態(または非活動化状態)との間で直接切り替え可能であり得る、能動格子であり得る。例えば、回折光学要素801は、上部および下部基板810および815に配設された電極(例示を簡単にするために図8Aおよび図8Bには示されていない)を含み得、電源840は、電界を回折光学要素801に提供するために電極と電気結合され得る。コントローラ260は電源840の出力(例えば、電圧および/または電流)を制御し得る。議論の目的のために、電圧が、回折光学要素801に提供される電界に影響を及ぼすためにコントローラ260によって制御され得る、電源840の出力の一例として用いられる。電源840によって出力される電圧を制御することによって、コントローラ260は、回折状態と非回折状態との間での回折光学要素801の切り替えを制御し得る。例えば、コントローラ260は、回折光学要素801を回折状態と非回折状態との間で切り替えるために電源840によって回折光学要素801の電極に供給される電圧を制御し得る。回折光学要素801が回折状態で動作するとき、実施形態によっては、コントローラ260は、回折光学要素801の回折効率を調整するために電源840によって回折光学要素801の電極に供給される電圧を調整し得る。
実施形態によっては、コントローラ260は、電源840によって回折光学要素801に供給される電圧を閾値電圧以下になるよう制御することによって、回折光学要素801を回折状態(または活動化状態)で動作するように構成し得る。実施形態によっては、閾値電圧は回折光学要素801の物理パラメータによって決定され得る。電圧が閾値電圧以下であるときには、供給電圧によって生成される電界は、LC分子820を向け直すのに不十分であり得る。実施形態によっては、コントローラ260は、供給電圧を、LC分子820を電界の方向と平行になるよう向け直すために半波長板の閾値電圧よりも高くなるように(および十分に高くなるように)制御することによって、回折光学要素801を非回折状態(または非活動化状態)で動作するように構成し得る。
図8Aに示されるように、コントローラ260が電源840を、SRG805の溝方向(例えば、y軸方向)に偏光した直線偏光到来光830のために閾値電圧以下である電圧を供給するように制御するとき(例えば、電源840が実質的に0の電圧を供給するとき)、屈折率n ANおよびnの間の差のゆえに、光830は、回折光学要素801を通って伝搬する間に回折光学要素801内における屈折率の周期的な変調を経験し得る。その結果、光830は回折光学要素801によって光835として回折され得る。すなわち、コントローラ260は電源840を、閾値電圧以下である電圧を供給するように制御し得、これにより、回折光学要素801を、直線偏光到来光830を回折するために、回折状態で動作するように構成する。実施形態によっては、回折状態で動作する回折光学要素801によって、溝方向に偏光した到来光830に提供される屈折率nの変調(すなわち、n ANとnとの間の差)は、非回折状態で動作する回折光学要素801によって光830に提供される変調よりも大きいものであり得る。回折状態で動作するとき、回折光学要素801の回折効率は調節可能(または調整可能)であり得る。コントローラ260は、回折光学要素801の回折効率を調節するために供給電圧の大きさを調節し得る(または調整し得る)。
図8Bに示されるように、電圧が回折光学要素801に供給されたとき、(例えば、z軸方向に沿った)電界が、2つの反対に配設された基板810および815の間に生成され得る。電圧が閾値電圧よりも高く、次第に増大させられるとき、正の誘電異方性を有するLC分子820は、電界によって向け直されるように傾き得る(例えば、次第に電界方向と平行に向くようになり得る)。電圧が変化するにつれて、SRG805の溝方向(例えば、y軸方向)に偏光した直線偏光到来光830のために、回折光学要素801によって光830に提供される屈折率nの変調(すなわち、n ANとnとの差)はそれに応じて変化し得、これがひいては、回折光学要素801によって光830に提供される回折効率を変化させ得る。
電圧が十分に高いときには、図8Bに示されるように、正の誘電異方性を有するLC分子820の配向子は、電界方向(例えば、z軸方向)と平行になるように向け直され得る。屈折率n ANおよびnの間の実質的一致のゆえに、回折光学要素801は、SRG805の溝方向に偏光した到来光830にとっては実質的に光学的に均一なプレートとして機能し得る。すなわち、回折光学要素801は、SRG805の溝方向に偏光した光830のために非回折状態で動作し得る。非回折状態で動作するとき、回折光学要素801は光830を画像光890として、無視し得る程度の回折を伴って、または回折を伴わずに回折光学要素801を透過させ得る。
図8Aおよび図8Bに示される実施形態では、回折光学要素801は、回折光学要素801が、電源840によって供給される電圧が閾値電圧以下であるときには、回折状態で動作し、電圧が閾値電圧よりも十分に高いときには、非回折状態で動作するように構成されている。他の実施形態では、LC分子820の初期の向きを異なって構成することによって、回折光学要素801は、回折光学要素801が、電源840によって供給される電圧が閾値電圧よりも十分に高いときには、回折状態で動作し、電源840によって供給される電圧が閾値電圧以下であるときには、非回折状態で動作するように構成され得る。
図9Aおよび図9Bは、本開示の一実施形態に係る、非回折状態および回折状態における回折光学要素901の概略図をそれぞれ例示する。回折光学要素901は間接切り替え可能格子であり得る。偏光スイッチ970が回折光学要素901の光入射側に配設され得る。電源980が、偏光スイッチ970内の電界を提供するために偏光スイッチ970と電気結合され得る。コントローラ260は、偏光スイッチ970内の電界を制御するために電源980の出力を制御し得る。
間接切り替え可能回折光学要素901は、本明細書において開示される様々な光学要素、デバイス、およびシステムにおいて、例えば、図2A、図2B、図3A、図3B、図4、図6A~図6D、および図7、ならびに他の後の図に示される、またはそれらに関連して説明される格子などの、圧縮アイボックスを提供するための、上述され、他の図に示された格子として実施され得る。間接切り替え可能回折光学要素901は、偏光感受型(もしくは選択型)である能動格子であり得るか、または偏光感受型(もしくは選択型)である受動格子であり得る。間接切り替え可能回折光学要素901は直線偏光依存型(または直線偏光選択型もしくは感受型)あるいは円偏光依存型(または円偏光選択型もしくは感受型)であり得る。例示の目的のために、間接切り替え可能回折光学要素901は直線偏光依存型として示されている。例えば、回折光学要素901は、第1の偏光を有する直線偏光を回折し、第1の偏光と直交する第2の偏光を有する直線偏光を透過するように構成され得る。回折光学要素901は直接切り替え可能でないため、コントローラ260は、回折光学要素901に入射する画像光の偏光を制御することによって、回折光学要素901を、第1の偏光を有する画像光のために回折状態で動作するよう、または第2の偏光を有する画像光のために非回折状態で動作するよう間接的に切り替え得る。回折光学要素901に入射する画像光の偏光を制御するために、コントローラ260は、回折光学要素901の光入射側に配設された偏光スイッチ970を制御し得る。偏光スイッチ970は、画像光が回折光学要素901に入射する前の画像光の偏光を制御し得る。
回折光学要素901は、図8Aおよび図8Bに示される回折光学要素801内に含まれるものと同様または同じである要素を含み得る。例えば、回折光学要素901は、基板810および815と同様であり得る、互いに反対に配列された上部基板910および下部基板915を含み得る。回折光学要素901は、上部基板910と向かい合った下部基板915の表面に配設された(例えば、該表面に接合された、または該表面上に形成された)SRG905を含み得る。SRG905は、図8Aおよび図8Bに示されるSRG805の一実施形態であり得、図9Aおよび図9BはSRG805の断面図を示す。SRG905は、SRG805内に含まれる溝806と同様であり得る、複数の溝906を規定または形成する複数の微小構造905aを含み得る。SRG905の溝906のうちの少なくとも1つ(例えば、各々)は、光学異方性材料850と同様であり得る、光学異方性材料950を少なくとも部分的に提供され得る(例えば、充填されている)。図8Aおよび図8Bに示される分子820と同様であり得る、光学異方性材料950の分子920はSRG905の溝906内に配向され得る。SRG805と同様に、SRG905は、光学異方性材料950の分子920を配向させるための配向構造として機能し得る。
光学異方性材料950が能動または方向変更可能LCを含むときには、回折光学要素901は、回折光学要素801と同様に、能動型になり得る。上述されたように、能動および偏光感受型(もしくは選択型)格子は依然として間接的に切り替え可能であり得る。光学異方性材料950が受動または非方向変更可能LCを含むときには、回折光学要素901は受動型になり得る。受動または非方向変更可能LCは外部界(例えば、電界)によって直接切り替え可能になり得ない。受動LCを有する受動および偏光感受型格子は偏光スイッチ970を通じて間接的に切り替え可能であり得る。受動LCは、例えば、重合性プレポリマー組成物または重合性LC前駆体から重合される光学異方性ポリマーを含み得る。実施形態によっては、重合性LC前駆体は、LC分子のものと同様の光学特性を有する重合性分子であるRMを含み得る。
光学異方性材料950は、SRG905の複数の溝906の溝方向(例えば、y軸方向)に沿った第1の主屈折率(例えば、n AN)、およびSRG905の溝方向と垂直な面内方向(例えば、x軸方向)に沿った第2の主屈折率(例えば、n AN)を有し得る。議論の目的のために、図9Aおよび図9Bでは、分子920は溝方向(例えば、y軸方向)に溝906内に一様に配向され得る。第2の主屈折率(例えば、n AN)はSRG905の屈折率nと実質的に一致し得、第1の主屈折率(例えば、n AN)はSRG905の屈折率nと一致しなくてもよい。
実施形態によっては、コントローラ260は、回折光学要素901の光入射側に配設された偏光スイッチ970を、画像光が回折光学要素901に入射する前の画像光の偏光を変化させるか、または維持するように制御し得る。回折光学要素901に入射する画像光の偏光が切り替えられるか、または維持されるとき、回折光学要素901は、入射光が第1の偏光を有するときには、回折状態で動作するか、または入射光が第2の偏光を有するときには、非回折状態で動作し得る。
コントローラ260は、偏光スイッチ970に印加される電界を制御し得る。例えば、コントローラ260は、偏光スイッチ970と電気結合された電源980を、異なる電圧を偏光スイッチ970に供給するように制御し得る。異なる電圧が偏光スイッチ970に供給されるとき、偏光スイッチ970は、切り替え状態または非切り替え状態で動作するように構成され得る。例えば、偏光スイッチ970に供給される電圧が所定の電圧値以下であるとき(例えば、0の電圧が供給されるとき)、偏光スイッチ970は、図9Aに示されるように、切り替え状態で動作し得る。所定の電圧値よりも高い電圧が偏光スイッチ970に供給されるとき(例えば、5V、10Vなどの、0でない電圧が供給されるとき)、偏光スイッチ970は非切り替え状態で動作し得る。切り替え状態では、偏光スイッチ970は、図9Aに示されるように、画像光925の偏光を第1の偏光926(例えば、y軸方向の偏光)から第2の偏光931(例えば、x軸方向の偏光)へ切り替える。非切り替え状態では、図9Bに示されるように、偏光スイッチ970は、光925が回折光学要素901に入射する前の光925の第1の偏光926を維持し得る。
偏光スイッチ970は任意の好適な偏光スイッチであり得る。実施形態によっては、偏光スイッチ970は、90°ねじれネマチック液晶(「TNLC(twist-nematic liquid crystal)」)セルなどの、LCベースの偏光スイッチを含み得る。TNLCセルは、LC配向子の実質的に直交する配向方向を提供する光入射面および光出射面を有し得る。TNLCセルの光入射面によって提供される配向方向は、TNLCセルに入射する直線偏光925の偏光方向(例えば、第1の偏光926)と実質的に平行に向けられ得、これにより、TNLCセルが切り替え状態で動作するときには、光925の偏光を約90°だけ回転させるか、またはTNLCセルが非切り替え状態で動作するときには、TNLCセルに入射する光925の偏光を維持する。実施形態によっては、TNLCセルは、図9Aに示されるように、電源980によって供給される電圧がTNLCセルの所定の電圧値以下であるときには、切り替え状態で動作するか、または図9Bに示されるように、電圧が、LC配向子を電界方向に沿って向け直すための所定の電圧値よりも高い(および十分に高い)ときには、非切り替え状態で動作し得る。
実施形態によっては、偏光スイッチ970は切り替え可能半波長板(「SHWP(switchable half-wave plate)」)を含み得る。切り替え状態で動作するSHWPは、直線偏光到来光925の偏光を、直交した偏光に切り替えるように構成され得る。非切り替え状態で動作するSHWPは直線偏光到来光925の偏光を維持し得る。実施形態によっては、SHWPはLC層を含み得、外部電界(例えば、電圧)が、LCの向きを変化させるためにLC層に印加され得、これにより、偏光スイッチ970を、切り替え状態で、または非切り替え状態で動作するように制御する。例えば、SHWPは、図9Aに示されるように、外部から印加される電圧がLC層の所定の電圧値以下であるときには、切り替え状態で動作するか、または図9Bに示されるように、外部から印加される電圧が、LC配向子を電界方向に沿って向け直すための所定の電圧値よりも高い(および十分に高い)ときには、非切り替え状態で動作し得る。
議論の目的のために、図9Aおよび図9Bに示される偏光スイッチ970は、TNLCセルを含むと想定される。TNLCセルの光入射面によって提供される配向方向は光925の偏光方向(例えば、y軸方向)と平行であり得る。電源980は、電界を提供するためにTNLCセル内に含まれる電極と電気結合され得る。コントローラ260は電源980と電気結合され得、電源980の出力(例えば、電圧および/または電流)を制御し得る。以下の説明では、電圧が電源980の制御パラメータの一例として用いられる。
例えば、図9Aに示されるように、印加電圧が閾値電圧よりも低いときには(例えば、電圧が0であるときには)、TNLCセルは切り替え状態で動作し得る。第1の偏光926を有する画像光925の偏光方向は、偏光スイッチ970を出ていく際に、TNLCセルのねじれた構造によって約90°だけ回転させられ得る。それゆえ、偏光スイッチ970内に含まれるTNLCセルは到来光925の偏光を第1の偏光926(例えば、図9Aにおけるy軸方向の偏光)から、第1の偏光926と垂直な第2の偏光931(例えば、図9Aにおけるx軸方向の偏光)へ切り替え得る。すなわち、第1の偏光926を有する画像光925は、偏光スイッチ970、第2の偏光931を有する画像光925として存在し得る。光学異方性材料950の屈折率n ANとSRG905のnとの間の実質的一致のゆえに、回折光学要素901は光930にとっては実質的に光学的に均一なプレートとして機能し得る。すなわち、回折光学要素901は、第2の偏光931を有する画像光925のために非回折状態で動作し得る。回折光学要素901は画像光925を、無視し得る程度の回折を伴って、または回折を伴わずに、第2の偏光931を有する画像光930として回折光学要素901を透過させ得る。すなわち、回折光学要素901の回折効果は、第2の偏光931を有する画像光925のために実質的に0であり得る。
偏光スイッチ970内に含まれるTNLCセルのねじれた構造は、電源980によって提供される外部界などの、外力のゆえにねじれがなくなり得る。その結果、偏光スイッチ970を通って伝搬する画像光925の偏光は影響を受けない、または維持され得る。図9Bに示されるように、印加電圧が所定の電圧値よりも高い(および十分に高い)ときには、TNLCセルは非切り替え状態で動作し得る。電源980が電圧を電極に提供したとき、電極を有する2つの反対に配設された基板の間に電界が生成され得る。TNLCセル内のLC分子は電界によって向け直され、電界が、十分に強くなるよう増大させられたとき、電界方向と平行になるように傾き得る(例えば、次第に平行になっていく)。それゆえ、TNLCセルのねじれた構造はねじれがなくなり得、TNLCセルは、第1の偏光926を有する画像光925を、偏光に影響を及ぼすことなく透過し得る。屈折率n ANおよびnの間の差のゆえに、回折光学要素901を通って伝搬する画像光925は回折光学要素901内で屈折率の周期的な変調を経験し得る。その結果、回折光学要素901は、第1の偏光926を有する画像光925を、第1の偏光926を有する画像光945として回折し得る。
TNLCセルの切り替え時間は約3~5ミリ秒(「ms」)であり得る。実施形態によっては、回折光学要素901の切り替え速度をさらに増大させるために、FLCに基づくSHWPなどの、強誘電性液晶(「FLC(ferroelectric liquid crystal)」)に基づく偏光スイッチが採用され得る。切り替え時間は、マイクロ秒(「μs」)のオーダー、例えば、100μs未満に低減され得る。さらに、回折光学要素901が外部偏光スイッチ970を通じて回折状態と非回折状態との間で間接的に切り替えられるときには、回折光学要素901内に含まれ得る電極は省略され得、これにより、望ましくない光吸収、および屈折率の変更が著しく抑制され得る。
図9Aおよび図9Bに示される間接切り替え可能回折光学要素901および偏光スイッチ970は、本明細書において説明され、図2A、図2B、図3A、図3B、図4、図6A~図6D、および図7、ならびに後の図などの、他の図に示される任意の格子セットまたは格子アレイにおいて実施され得る。例えば、任意の他の図に示される格子が、間接的に切り替え可能である受動格子または間接的に切り替え可能である能動格子であるときには、格子は、格子の光入射側に配設された偏光スイッチと結合され、コントローラ260によって制御され得る。偏光スイッチは、格子の入射光の偏光を制御し得、これにより、格子を、第1の偏光を有する画像光のために回折状態で動作するか、または第2の偏光を有する画像光のために非回折状態で動作するように間接的に制御する。
例えば、図6Aに示される回折要素605内に含まれる格子611-1、611-2、および611-3が間接切り替え可能格子を含むときには、1つまたは複数の偏光スイッチ(偏光スイッチ970と各々同様であり得る)が格子611-1、611-2、および611-3と結合され得、これにより、間接切り替え可能格子は、入射光が第1の偏光を有するときには、回折状態で動作することと、入射光が第2の偏光を有するときには、非回折状態で動作することとの間で切り替えられ得る。
実施形態によっては、図6Bに示される回折要素610(交互配置格子アレイ610とも称される)は1つまたは複数の間接切り替え可能格子を含み得る。1つまたは複数の偏光スイッチ(偏光スイッチ970と各々同様であり得る)が、1つまたは複数の間接切り替え可能格子を切り替えるために回折要素610と結合され得る。実施形態によっては、交互配置構成内に含まれる各間接切り替え可能格子が個々の偏光スイッチと結合され得る。実施形態によっては、偏光スイッチはまた、交互配置された回折要素610内の格子アレイに対応する、アレイ構成で配列され得る。
実施形態によっては、図6Cに示される回折要素670は1つまたは複数の間接切り替え可能格子を含み得る。1つまたは複数の偏光スイッチ(偏光スイッチ970と各々同様であり得る)が、1つまたは複数の間接切り替え可能格子を切り替えるために回折要素670と結合され得る。例えば、格子611-1および611-2が間接切り替え可能格子を含むときには、格子611-1および611-2の各々に対応する偏光スイッチは、間接切り替え可能格子に対応する複数の個々の偏光スイッチを各々有し得る。交互配置格子アレイ610が間接切り替え可能格子を含むときには、対応する偏光スイッチは、交互配置格子アレイ610内の格子アレイに対応する個々の偏光スイッチのアレイを含む偏光スイッチアレイを含み得る。
実施形態によっては、図6Dに示される回折要素680は1つまたは複数の間接切り替え可能格子を含み得る。1つまたは複数の偏光スイッチ(偏光スイッチ970と各々同様であり得る)が、1つまたは複数の間接切り替え可能格子を切り替えるために回折要素680と結合され得る。例えば、交互配置格子アレイ685および687の両方が間接切り替え可能格子を含むときには、2つの偏光スイッチアレイが格子アレイ685および687とそれぞれ結合され得る。各偏光スイッチアレイは、格子アレイ685および687内に含まれる間接切り替え可能格子に対応する複数の個々の偏光スイッチを含み得る。
実施形態によっては、図2Aおよび図2Bに示されるインカップリング要素231、アウトカップリング要素235、または方向転換要素233のうちの少なくとも1つが1つまたは複数の間接切り替え可能格子を含むときには、1つまたは複数の偏光スイッチ(偏光スイッチ970と各々同様であり得る)が、1つまたは複数の間接切り替え可能格子を切り替えるためにインカップリング要素231、アウトカップリング要素235、または方向転換要素233のうちの少なくとも1つと結合され得る。実施形態によっては、図3Aおよび図3Bに示されるインカップリング要素331a(もしくは331b)、アウトカップリング要素335a(もしくは335b)、または方向転換(もしくはフォールディング)要素333のうちの少なくとも1つが1つまたは複数の間接切り替え可能格子を含むときには、1つまたは複数の偏光スイッチ(偏光スイッチ970と各々同様であり得る)が、1つまたは複数の間接切り替え可能格子を切り替えるためにインカップリング要素331a(もしくは331b)、アウトカップリング要素335a(もしくは335b)、または方向転換(もしくはフォールディング)要素333のうちの少なくとも1つと結合され得る。実施形態によっては、図4Aに示される格子450-1~450-m、460-1~460-n、および470-1~470-pからの少なくとも1つの格子が間接切り替え可能格子を含むときには、少なくとも1つの格子は、間接切り替え可能格子を切り替えるために少なくとも1つの偏光スイッチ(例えば、偏光スイッチ970)と結合され得る。実施形態によっては、図7に示されるインカップリング要素711またはアウトカップリング要素712のうちの少なくとも一方が間接切り替え可能格子を含むときには、偏光スイッチが、間接切り替え可能格子を切り替えるためにインカップリング要素711またはアウトカップリング要素712のうちの少なくとも一方と結合され得る。
図10Aおよび図10Bは、本開示の一実施形態に係る、回折状態および非回折状態における透過型間接切り替え可能格子1005の概略図をそれぞれ例示する。コントローラ260は偏光スイッチ1020を通じて格子1005を間接的に切り替え得る。電源1021が偏光スイッチ1020と電気結合され得る。コントローラ260は、偏光スイッチ1020を制御するために電源1021を制御し得る。偏光スイッチ1020は偏光スイッチ970と同様であり得る。間接切り替え可能格子を間接的に切り替えるために偏光スイッチを制御することの詳細な説明は、図9Aおよび図9Bに関連して与えられた上述の説明を参照することができる。偏光スイッチ1020は格子1005の光入射側に配設され得る。偏光スイッチ1020は、格子1005に入射する画像光の偏光を切り替えるか、または維持するように構成され得、これにより、格子1005を、入射画像光が第1の偏光を有するときには、回折状態で動作するか、または入射画像光が第2のものを有するときには、非回折状態で動作するように間接的に切り替える。
図10Cおよび図10Dは、本開示の一実施形態に係る、回折状態および非回折状態における反射型間接切り替え可能格子1050の概略図をそれぞれ例示する。偏光スイッチ1020は格子1050の光入射側に配設され得る。コントローラ260は、偏光スイッチ1020を制御するために電源1021を制御し得る。偏光スイッチ1020は、格子1050に入射する画像光の偏光を切り替えるか、または維持し得る。格子1050に入射する画像光の偏光を切り替えるか、または維持することによって、コントローラ260は格子1050を、入射画像光が第1の偏光を有するときには、回折状態で動作することと、入射画像光が第2の偏光を有するときには、非回折状態で動作することとの間で間接的に切り替え得る。格子1005または1050に入射する画像光の第1および第2の偏光は、直交する直線偏光、または反対の掌性を有する円偏光であり得る。例示の目的のために、第1および第2の偏光は、図10A~図10Dにおいて、反対の掌性を有する円偏光として示されている。
図10A~図10Dに示される実施形態では、コントローラ260は、電源1021によって偏光スイッチ1020に供給される電圧を制御し得る。偏光スイッチ1020の切り替え状態および非切り替え状態を制御するために電圧を制御することの説明は、偏光スイッチ970に関する上述の説明を参照することができる。間接切り替え可能格子1005および1050は、圧縮アイボックスを提供するための、上述され、他の図に示されたものを含む、本明細書において開示される様々なデバイス、システム、およびアセンブリにおいて実施され得る。格子1005および1050は円偏光選択型(または感受型、依存型)であり得、能動型または受動型であり得る。コントローラ260は、画像光の偏光を格子1005および1050に入射するよう制御するために偏光スイッチ1020を制御し得、これにより、格子1005および1050を、回折状態または非回折状態で動作するように制御する。
実施形態によっては、図10Aおよび図10Bに示される間接切り替え可能透過型格子1005は透過型PVH格子であり得、図10Cおよび図10Dに示される間接切り替え可能反射型格子1050は反射型PVH格子であり得る。PVH格子は、3次元(「3D」)方位パターンで配列された光学異方性分子(例えば、LC分子)を有するPVH層(またはフィルム)を含み得る。PVH層は、ブラッグ回折を介して入射画像光を回折するように構成され得る。PVH層は、PVH層内の螺旋のねじれの掌性に基づいて、左旋PVHまたは右旋PVHと称され得る。PVH層は、PVH層内の螺旋のねじれの掌性と同じである掌性を有する円偏光を主として回折し、PVH層内の螺旋のねじれの掌性と反対である掌性を有する円偏光を主として透過するように構成され得る。例えば、左旋PVH層は、左旋円偏光した(「LHCP(left-handed circularly polarized)」)光を主として回折し、右旋円偏光した(「RHCP(right-handed circularly polarized)」)光を主として透過するように構成され得る。右旋PVH層は、RHCP光ビームを主として回折し、LHCP光を主として透過するように構成され得る。議論の目的のために、図10Aおよび図10Bに示される格子1005は右旋透過PVH層を含み得、図10Cおよび図10Dに示される格子1050は右旋反射PVH層を含み得る。
実施形態によっては、偏光スイッチ1020はSHWPを含み得る。図10Aに示されるように、コントローラ260は、電源1021から偏光スイッチ1020に供給される電圧を所定の電圧値よりも(十分に)高くなるよう制御することにより、偏光スイッチ1020を非切り替え状態で動作するよう制御し得る。偏光スイッチ1020は、非切り替え状態では、RHCP光1025を、RHCP光1030として、掌性に影響を与えることなく透過し得る。右掌性の透過型PVH層を含む格子1005は、RHCP光1030を、例えばa+1番目の順序のLHCP光1040として、主として前方に回折し得る。すなわち、右掌性の透過型PVH層は、RHCP光1030を回折して、偏光の掌性を左掌性に切り替え得る。図10Bに示されるように、コントローラ260は、電源1021から偏光スイッチ1020に供給される電圧を所定の電圧値以下になるよう制御することにより、偏光スイッチ1020を切り替え状態で動作するよう制御し得る。偏光スイッチ1020は、切り替え状態では、RHCP光1025の掌性を左掌性へと反転し得る。したがって、偏光スイッチ1020から出力される画像光1035はLHCP光1035になり得る。右掌性の透過型PVH層を含む格子1005は、LHCP光1035を、LHCP光1045として、主として0番目の順序に透過し得る。すなわち、右掌性の透過型PVH層は、LHCP光1035を、偏光の掌性に影響を与えることなく透過し得る。
図10Cに示されるように、コントローラ260は、電源1021から偏光スイッチ1020に供給される電圧を所定の電圧値よりも(十分に)高くなるよう制御することにより、偏光スイッチ1020を非切り替え状態で動作するよう制御し得る。偏光スイッチ1020は、非切り替え状態の動作では、RHCP光1025を、RHCP光1030として、掌性に影響を与えることなく透過し得る。右掌性の反射型PVH層を含む格子1050は、RHCP光1030を、例えばa+1番目の順序のRHCP光1060として、主として後方に回折し得る。図10Dに示されるように、コントローラ260は、電源1021から偏光スイッチ1020に供給される電圧を所定の電圧値以下になるよう制御することにより、偏光スイッチ1020を切り替え状態で動作するよう制御し得る。偏光スイッチ1020は、切り替え状態で動作するとき、RHCP光1025の掌性を反転して、RHCP光1025をLHCP光1035として透過し得る。右掌性の透過型PVH層を含む格子1050は、LHCP光1035を、LHCP光1065として、主として0番目の順序に透過し得る。
例示的光学システムは、1つまたは複数の導波路を含み、リアルタイムで取得されたユーザの視標追跡情報(例えば眼の瞳の位置)を基に、別々の時間インスタンスにおいて、導波路に結合された様々な回折要素(回折光学要素)を制御して、種々の圧縮アイボックスに画像光を案内するためのものであり、これを説明する。議論のために、1つまたは複数の導波路が、ユーザの種々の視標追跡情報を基に、別々の時間インスタンスにおいて、種々の圧縮アイボックスを形成する種々のサブアイボックスに画像光を案内するように構成されているとき、画像光の偏光は、1つまたは複数の導波路の内部を伝搬する間に影響されないと見なされる。実施形態によっては、画像光が1つまたは複数の導波路の内部を伝搬している間に、画像光の偏光が変化する可能性がある。画像光の偏光が1つまたは複数の導波路の内部で変化するとき、望ましくない(またはゴースト)画像光を阻止するために、それぞれの導波路に、またはそれぞれの導波路に隣接して、偏光補正膜および浄化偏光子が配設されてよい。偏光補正膜は、画像光が導波路の内部を伝搬するとき、画像光の偏光状態を維持するように構成され得る。
例示のために、図11A~図12Cおよび図14A~図16Cに示されるものなどのアイボックス圧縮の原理を説明する(または圧縮アイボックスを提供する)ための例として、1次元(「1D」)瞳拡大およびアイボックス圧縮(例えばx軸方向におけるもの)に関する様々な導波路ディスプレイアセンブリが使用される。実施形態によっては、案内された画像光を90°方向転換する追加の回折光学要素(例えば折り畳み要素または方向転換要素)を導入することにより、2次元(「2D」)瞳拡大およびアイボックス圧縮(例えばx軸方向とy軸方向との両方におけるもの)が実現され得る。2D瞳拡大およびアイボックス圧縮(例えばx軸方向とy軸方向との両方におけるもの)のための例示の導波路ディスプレイアセンブリが、図13A~図13Dに示されている。図11A~図12Cおよび図14A~図16Cに示される実施形態には、2Dの瞳拡大およびアイボックス圧縮を実現するための方向転換要素が(図には示されていないが)含まれ得る。実施形態によっては、図11A~図12Cおよび図14A~図16Cに示されるアウトカップリング要素が折り畳み機能を含み得て、方向転換要素が省略され得る。したがって、図11A~図12Cおよび図14A~図16Cにおけるアイボックス圧縮の原理を説明するために1D瞳拡大が使用されるが、図11A~図12Cおよび図14A~図16Cに含まれる光学システムは、2Dの瞳拡大およびアイボックス圧縮を提供することができる。例示のために、瞳拡大およびアイボックス圧縮用の導波路ディスプレイアセンブリは、直線偏光選択性格子または直線偏光依存性格子を含むと見なされる。実施形態によっては、瞳拡大およびアイボックス圧縮用の導波路ディスプレイアセンブリはまた、直線偏光選択性格子または直線偏光依存性格子を含む導波路ディスプレイアセンブリに関する同じ設計原理に従って、回転偏光選択性格子または回転偏光依存性格子などの他の適切な偏光選択性格子または偏光依存性格子を含むように構成され得る。
図11A~図11Cは、本開示の一実施形態による、別々の時間インスタンスにおいて圧縮アイボックスを供給するように構成された光学システム1100の概略図を示す。光学システム1100は、本明細書で開示されて他の図に示された他の光学システムに含まれるものと同一または類似の要素を含み得る。他の図に示される特徴は、議論を簡単にするために以下では明示的に説明されなくても、図11A~図11Cに示される実施形態に適用可能であり得る。同一または類似の要素または特徴の説明は、図2A~図10Dに関連して提供されたものを含めて、上記の対応する説明を参照することができる。光学システム1100は、光源アセンブリ(図示せず)、導波路1101、コントローラ260、および視標追跡システム270を含み得る。光源アセンブリは、図2Aおよび図2Bに示された光源アセンブリ211など他の図に示されたものを含む、本明細書で開示した任意の光源アセンブリでよい。導波路1101は、導波路210などの他の図に示されたものを含めて、本明細書で開示された導波路のうちの任意のものでよい。
導波路1101には、インカップリング要素(図示せず)およびアウトカップリング要素1135が結合され得る。インカップリング要素は、図2Aおよび図2Bに示されたインカップリング要素231などの他の図に示されたものを含めて、本明細書で開示されたインカップリング要素のうちの任意のものでよい。インカップリング要素は、1つまたは複数のインカップリング格子を含むインカップリング格子セットを含み得る。インカップリング格子セットは、全ての切り替え可能格子、全ての切り替え不能格子、あるいは少なくとも1つの切り替え可能格子および少なくとも1つの切り替え不能格子を含み得る。インカップリング格子セットが直接切り替え可能格子を含むとき、直接切り替え可能格子を切り替えるために、直接切り替え可能格子に含まれる電極に電圧を供給するように、インカップリング格子セットに対して電源が電気的に結合され得る。インカップリング格子セットが間接切り替え可能格子を含むとき、格子の、第1の偏光を有する入射光用の回折状態の動作と、第1の偏光とは異なる第2の偏光を有する入射光用の非回折状態の動作とを切り替えるために、間接切り替え可能格子に対して偏光スイッチが結合され得る。
アウトカップリング要素1135は、図2Aおよび図2Bに示されたアウトカップリング要素235などの他の図に示されたものを含めて、本明細書で開示されたアウトカップリング要素のうちの任意のものでよい。アウトカップリング要素1135は、1つまたは複数のアウトカップリング格子を含むアウトカップリング格子セットを含み得る。議論のために、アウトカップリング要素1135はアウトカップリング格子セット1135とも称され得る。アウトカップリング格子セット1135は、全ての切り替え可能格子、全ての切り替え不能格子、あるいは少なくとも1つの切り替え可能格子および少なくとも1つの切り替え不能格子を含み得る。議論のために、アウトカップリング要素1135に含まれるアウトカップリング格子のうちの全てが、切り替え可能格子と見なされる。アウトカップリング要素1135は、導波路1101の第1の面1101-1または第2の面1101-2に配設され得る。図11A~図11Cでは、例示のために、アウトカップリング要素1135は導波路1101の第2の面1101-2に配設されるように示されている。
光源アセンブリは、所定のFOVを有する画像光を放射するように構成され得る。光源アセンブリによって生成された画像光が、インカップリング要素によって画像光1120として結合されてよく、導波路1101の内部をTIRによって伝搬し得る。画像光1120のFOVは、光源アセンブリによって生成された画像光のFOVと実質的に同じでよい。アウトカップリング要素1135は、導波路1101からの画像光1120を、回折によって、圧縮アイボックス1155の方へ案内して集中させるように構成され得る。実施形態によっては、圧縮アイボックス1155を通って伝搬する画像光のFOVは、導波路1101の内部を伝搬する画像光1120または光源アセンブリによって生成された画像光のFOVと実質的に同じでよい。
図11A~図11Cにおいて、アウトカップリング要素1135は複数のアウトカップリング格子1135-1、1135-2、および1135-3を含み得、そのうち少なくとも1つ(例えばそれぞれ)が直接切り替え可能格子でよい。アウトカップリング格子の数は3に限定されず、2、4、5、6などの任意の適切な数であり得る。直接切り替え可能格子は、図8Aおよび図8Bに示された回折光学要素801でよい。アウトカップリング格子1135-1、1135-2、および1135-3は、図6A~図6Dに示された任意の適切な構成を有し得る。図11A~図11Cでは複数のアウトカップリング格子1135-1、1135-2、および1135-3は互いに積み重ねて示されているが、他の実施形態では、アウトカップリング格子は並んで(例えば上記で説明されたように交互配置構成に)配設され得る。アウトカップリング格子1135-1、1135-2、および1135-3には電源1180が電気的に結合されてよく、電源1180は、コントローラ260によって、それぞれのアウトカップリング格子1135-1、1135-2、および1135-3を入射光に対して回折状態または非回折状態で動作するよう独立して切り替えるための電圧を別個に供給するように制御され得る。
アウトカップリング格子1135-1、1135-2、および1135-3の各々が、回折状態で動作するとき、画像光1120を、対応するサブアイボックス通って伝搬するよう案内して集中させるように構成され得る。複数のアウトカップリング格子1135-1、1135-2、および1135-3の全てが回折状態で動作するとき、複数のアウトカップリング格子は、画像光1120を、例えば3つのサブアイボックスといった複数のサブアイボックスを通って伝搬するよう案内して集中させ得る。複数のサブアイボックスが非圧縮アイボックス1150を形成し得る。アウトカップリング格子のうち1つまたは複数(実施形態によっては一部)が、画像光1120を、1つまたは複数(実施形態によっては一部)の対応するサブアイボックス通って伝搬するよう案内して集中させるように回折状態で動作するとき、1つまたは複数のサブアイボックスによって圧縮アイボックス1155が形成され得る。
図11A~図11Cに示される実施形態では、アウトカップリング格子1135-1、1135-2、および1135-3の各々が別々のサブアイボックスに対応し得る。アウトカップリング格子1135-1、1135-2、および1135-3のうちの1つが活性化されるとき、対応するサブアイボックスが活性化され、この1つのサブアイボックスによって圧縮アイボックス1155が形成され得る。アウトカップリング格子1135-1、1135-2、および1135-3のうちの2つ以上が、同時に、またはある期間内で順次に活性化されるとき、2つ以上のサブアイボックスが活性化され得、これらの2つ以上のサブアイボックスによって圧縮アイボックス1155が形成され得る。圧縮アイボックス1155のサイズは、眼の瞳130のサイズと少なくとも実質的に同程度でよく(またはこれよりも少し大きくてよく)、非圧縮アイボックス1150のサイズよりも小さくてよい。
アウトカップリング要素1135の中の複数のアウトカップリング格子1135-1、1135-2、および1135-3は、コントローラ260によって、個々に、かつ/または独立して制御され得る。コントローラ260は、アウトカップリング格子1135-1、1135-2、および1135-3のうちの1つまたは複数を、回折状態で動作するよう、個々に、かつ/または独立して選択的に制御するかまたは構成してよく、残りの1つまたは複数のアウトカップリング格子を、非回折状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよい。例えば、コントローラ260は、アウトカップリング格子1135-1、1135-2、および1135-3に供給する電圧を独立して制御するように電源1180(複数の給電ユニットまたは出力端子を含み得る)を制御し得、それによってアウトカップリング格子1135-1、1135-2、および1135-3の回折状態または非回折状態を独立して制御する。
実施形態によっては、視標追跡システム270は、眼の瞳130に関する視標追跡情報を得て、コントローラ260に視標追跡情報を伝送し得るように構成され得る。実施形態によっては、視標追跡システム270は、眼の瞳130に関する画像データをコントローラ260に伝送してよく、コントローラ260は、画像データを分析して視標追跡情報を得てよい。議論のために、以下の議論では、眼の瞳130に関する視標追跡情報の一例として、眼の瞳130の位置が使用される。上記で説明された他のタイプの視標追跡情報(例えば眼の瞳130のサイズ、運動方向、または視線方向)のうちのいずれか1つ、または任意の組み合わせが、圧縮アイボックスを動的にレンダリングするための基準として、眼の瞳130の位置と組み合わせて、またはその代わりに使用され得る。これらのタイプの視標追跡情報の任意の適切な組み合わせが、圧縮アイボックスを動的にレンダリングするための基準として使用され得る。また、議論のために、視標追跡情報は、コントローラ260が、視標追跡システム270から受け取った画像データを分析することによって得られるものと称されることがある。
コントローラ260は、視標追跡情報を基に、アウトカップリング要素1135に含まれるアウトカップリング格子1135-1、1135-2、および1135-3のうちの1つまたは複数を、回折状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよく、アウトカップリング要素1135に含まれる残りの1つまたは複数のアウトカップリング格子を、非回折状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよい。回折状態で動作するように制御された1つまたは複数のアウトカップリング格子は、画像光1120を圧縮アイボックス1155に案内して集中させ得る。非回折状態で動作するように制御された、残りの1つまたは複数のアウトカップリング格子は、画像光1120に対して、実質的に、光学的に均一な板として機能し得る。すなわち、非回折状態で動作するアウトカップリング格子は、入射光を、無視できる程度の回折またはゼロ回折で透過し得る。コントローラ260は、アウトカップリング格子を回折状態または非回折状態で動作するよう選択的に制御するために、アウトカップリング格子を回折状態から非回折状態に切り替えるか、または非回折状態から回折状態に切り替えてよく、あるいは以前の時間インスタンスまたは持続時間におけるアウトカップリング格子の状態に依拠して、アウトカップリング格子の回折状態または非回折状態を維持してよい。
圧縮アイボックス1155の場所、形状、および/またはサイズは、コントローラ260によって、リアルタイムの視標追跡情報を基に動的に変化され得る。図11A~図11Cは、眼の瞳130の位置が変化するとき、圧縮アイボックス1155が種々の場所に位置付けられ得る様子を示すものである。図11Aを参照して、第1の時間インスタンスにおいて、視標追跡システム270またはコントローラ260は、光センサ265によって取り込まれた眼の瞳130に関する画像データを基に、眼の瞳130が非圧縮アイボックス1150の内部の第1の位置にあることを検知するかまたは判定してよい。コントローラ260は、眼の瞳130の位置情報を基に、第1のアウトカップリング格子1135-1を回折状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよく、残りのアウトカップリング格子1135-2および1135-3を非回折状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよい。回折状態で動作するアウトカップリング格子1135-1は、導波路1101からの画像光1120を画像光1125として結合し得る。アウトカップリング格子1135-1は、画像光1125を、非圧縮アイボックス1150のうちの対応する第1のサブアイボックスに案内して集中させ得る。実施形態によっては、第1のサブアイボックスが圧縮アイボックス1155を形成し得る。
非回折状態で動作するアウトカップリング格子1135-2および1135-3は、画像光1125を、無視できる程度の回折またはゼロ回折で透過し得る。圧縮アイボックス1155のサイズおよび場所は、眼の瞳130の視標追跡情報における変化(例えば眼の瞳130のサイズの変化、眼の瞳130の位置の変化、眼の瞳130の運動方向における変化、および/または眼の瞳130の視線方向における変化)が検知されるまで、第1の期間にわたって維持され得る。
図11Bを参照して、第2の時間インスタンスにおいて、視標追跡システム270またはコントローラ260は、光センサ265によって取り込まれた眼の瞳130に関する画像データを基に、眼の瞳130が非圧縮アイボックス1150の内部の第2の位置まで移動したこと、または第2の位置の方へ移動中であることを検知するかまたは判定してよい。コントローラ260は、眼の瞳130の新規の位置情報を基に、第2のアウトカップリング格子1135-2を回折状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよく、残りのアウトカップリング格子1135-1および1135-3を非回折状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよい。非回折状態で動作するアウトカップリング格子1135-1は、画像光1120を、アウトカップリング格子1135-2の方へ、無視できる程度の回折またはゼロ回折で透過し得る。回折状態で動作するアウトカップリング格子1135-2は、導波路1101からの画像光1120を画像光1126として結合し、画像光1126を、非圧縮アイボックス1150のうちの対応する第2のサブアイボックスへと案内して集中させ得る。非回折状態で動作するアウトカップリング格子1135-3は、画像光1126を、無視できる程度の回折またはゼロ回折で透過し得る。第2のサブアイボックスは第1のサブアイボックスとは異なるものでよく、圧縮アイボックス1155を形成し得る。
第2の時間インスタンスにおける圧縮アイボックス1155の形状、場所、および/またはサイズのうちの少なくとも1つは、第1の時間インスタンスにおける圧縮アイボックス1155のサイズ、形状、および/または場所のうちの少なくとも1つとは異なり得る。例えば、第2の時間インスタンスでは、場所とサイズとの両方が第1の時間インスタンスにおけるものとは異なる可能性がある。実施形態によっては、第1の時間インスタンスと第2の時間インスタンスとで、圧縮アイボックス1155のサイズは同一のままでよく、圧縮アイボックス1155の場所は異なってよい。圧縮アイボックス1155のサイズおよび場所は、眼の瞳130の視標追跡情報における変化が検知されるまで、第2の期間にわたって維持され得る。
図11Cを参照して、第3の時間インスタンスにおいて、視標追跡システム270またはコントローラ260は、光センサ265によって取り込まれた眼の瞳130に関する画像データを基に、眼の瞳130が非圧縮アイボックス1150の内部の第3の位置まで移動したこと、または第3の位置の方へ移動中であることを検知するかまたは判定してよい。コントローラ260は、眼の瞳130の新規の位置情報を基に、第3のアウトカップリング格子1135-3を回折状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよく、第1のアウトカップリング格子1135-1および第2のアウトカップリング格子1135-2を非回折状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよい。非回折状態で動作するアウトカップリング格子1135-1および1135-2は、画像光1120を、無視できる程度の回折またはゼロ回折で透過し得る。回折状態で動作するアウトカップリング格子1135-3は、導波路1101からの画像光1120を画像光1127として結合し、画像光1127を、非圧縮アイボックス1150のうちの対応する第3のサブアイボックスへと案内して集中させ得る。第3のサブアイボックスは第2のサブアイボックスとは異なるものでよく、圧縮アイボックス1155を形成し得る。
第3の時間インスタンスにおける圧縮アイボックス1155の形状、場所、および/またはサイズのうちの少なくとも1つは、第2の時間インスタンスにおける圧縮アイボックス1155のサイズ、形状、および/または場所のうちの少なくとも1つとは異なり得る。例えば、第3の時間インスタンスでは、場所とサイズとの両方が、第2の時間インスタンスにおける対応する場所やサイズとは異なる可能性がある。実施形態によっては、第3の時間インスタンスでは、第2の時間インスタンスと比較して、圧縮アイボックス1155のサイズは同一であり得、場所は異なり得る。圧縮アイボックス1155のサイズおよび場所は、眼の瞳130の視標追跡情報における変化が検知されるまで、第3の期間にわたって維持され得る。
実施形態によっては、圧縮アイボックス1155を通って伝搬する画像光1125、1126、または1127のFOVは、非圧縮アイボックス1150を通って伝搬する画像光のFOVと実質的に同じであり得る。その結果、圧縮アイボックス1155に送られる画像内容は、非圧縮アイボックス1150に送られる画像内容と実質的に同じであり得る。実施形態によっては、画像光1125、1126、または1127は、光源アセンブリによって生成された画像光のFOVと実質的に同じFOVを有し得る。その結果、ユーザの眼は、光源アセンブリ211によって生成された画像の全内容を知覚し得る。
例示のために、図11A~図11Cは、ある時間インスタンスにおいて、コントローラ260が、アウトカップリング格子1135-1、1135-2、および1135-3のうちの1つを回折状態で動作するよう選択的に制御し、残りのアウトカップリング格子を非回折状態で動作するよう選択的に制御することにより、画像光1120を、導波路1101から、1つのサブアイボックスを含む圧縮アイボックスに案内して集中させ得る様子を示すものである。実施形態によっては、コントローラ260は、アウトカップリング格子のうちの2つ以上(例えば1135-1と1135-3、1135-2と1135-3、または1135-1と1135-2)を回折状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成し、残りのアウトカップリング格子を非回折状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成し得る。回折状態で動作する2つ以上のアウトカップリング格子は、導波路1101の内部をTIRによって伝搬する画像光1120を、少なくとも眼の瞳130の領域をカバーする2つ以上の対応するサブアイボックスの方へ案内して集中させ得る。圧縮アイボックス1155は、2つ以上のサブアイボックスによって形成され得る。2つ以上のサブアイボックスの場所は(よって圧縮アイボックス1155の場所は)、眼の瞳130の位置に対応し得る。2つ以上のサブアイボックスは同時に活性化されてよく、ある期間内で順次に活性化されてもよい。2つ以上のサブアイボックスにおける光強度は均一(例えば実質的に同じ)でよく、異なってもよい。
図12A~図12Cは、本開示の一実施形態による、別々の時間インスタンスにおいて圧縮アイボックスを供給するように構成された光学システム1200の概略図を示す。光学システム1200は、本明細書で開示された光学システム200または1100などの他の光学システムに含まれるものに類似の要素を含み得る。他の図に示される特徴は、議論を簡単にするために以下では明示的に説明されなくても、図12A~図12Cに示される実施形態に適用可能であり得る。同一または類似の要素の説明は、図2A~図11Cに関連して提供されたものを含めて、上記の説明を参照することができる。光学システム1200は、コントローラ260、視標追跡システム270、および電源1180を含み得る。光学システム1200は導波路1201を含み得、これは、導波路210または導波路1101など開示された導波路の任意の一実施形態でよい。光学システム1200は、所定のFOVを有する画像光を導波路1201の方へ放射するように構成された光源アセンブリ(図示せず)を含み得る。光源アセンブリから放射された画像光を、画像光1220として導波路1201に結合するように構成されたインカップリング要素(図示せず)が、導波路1201に結合され得る。画像光1220は、導波路1201の内部をTIRによって伝搬し得る。画像光1220のFOVは、光源アセンブリから放射された画像光のFOVと実質的に同じでよい。光源アセンブリおよびインカップリング要素の説明は、上記の説明を参照することができる。
アウトカップリング要素1235は、導波路1201からの画像光1220を圧縮アイボックス1255に対して結合するように構成されて導波路1201に結合され得る。アウトカップリング要素1235は、導波路1201の第1の面1201-1または第2の面1201-2に配設され得る。例示のために、アウトカップリング要素1235は、導波路1201の第2の面1201-2に配設されるものとして示されている。実施形態によっては、アウトカップリング要素1235はアウトカップリング格子セット(議論のために1235と称されることもある)を含み得る。アウトカップリング格子セット1235は複数のアウトカップリング格子を含み得る。それぞれのアウトカップリング格子が複数のサブ格子を含み得る。複数のアウトカップリング格子の複数のサブ格子の全てが、図6Bに示される実施形態に類似して、交互配置の格子配列に、互いに混合して交互配置され得る。アウトカップリング要素1235に含まれる少なくとも1つ(例えばそれぞれ)の格子が、直接切り替え可能格子であり得る。格子の交互配置構成の詳細な説明は上記の説明を参照することができる。
例えば、アウトカップリング要素1235は、それぞれが複数のサブ格子を含んでいる複数のアウトカップリング格子を含み得る。例えば、アウトカップリング要素1235は、複数のサブ格子1231-1、...、1231-nを含む第1のアウトカップリング格子を含み得る。アウトカップリング要素1235は、複数のサブ格子1231-1、...、1232-nを含む第2のアウトカップリング格子を含み得る。アウトカップリング要素1235は、複数のサブ格子1233-1、...、1233-nを含む第3のアウトカップリング格子を含み得る。第1のアウトカップリング格子に含まれるサブ格子1231-1、1231-2、...、1231-nは、交互配置構成(例えばマトリックス構成)で種々の場所に分配され得る。第2のアウトカップリング格子に含まれるサブ格子1232-1、1232-2、...、1232-nは、交互配置構成(例えばマトリックス構成)で種々の場所に分配され得る。第3のアウトカップリング格子に含まれるサブ格子1233-1、1233-2、...、1233-nは、交互配置構成(例えばマトリックス構成)で種々の場所に分配され得る。アウトカップリング格子の数は3に限定されず、2、4、5、6などの任意の適切な数であり得る。サブ格子の数「n」は任意の適切な数でよい。同一のアウトカップリング格子に属するサブ格子は、導波路1201の内部をTIRによって同一のサブアイボックスまで伝搬する画像光1220のFOVの種々の部分を送るように構成され得る。実施形態によっては、同一のアウトカップリング格子に属するサブ格子が、同一のサブアイボックスに対して画像光1220の波長スペクトルの別々の部分を送るように構成され得る。
コントローラ260は、アウトカップリング要素1235に含まれるアウトカップリング格子のうちの1つまたは複数(例えばそれぞれ)を、例えば直接切り替えによって、回折状態または非回折状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよい。アウトカップリング格子の直接切り替えを制御するための、コントローラ260と電源1180および格子との間の接続は、破線1280によって概略的に表されている。アウトカップリング要素1235の複数のアウトカップリング格子は、コントローラ260によって、回折状態で動作して、導波路1201の内部をTIRによって伝搬する画像光1220を複数のサブアイボックスの方へ案内するよう、個々に、または独立して制御可能であり得る。例えば、図12A~図12Cに示される実施形態では、第1のアウトカップリング格子は第1のサブアイボックスに対応し得、第2のアウトカップリング格子は第2のサブアイボックスに対応し得、第3のアウトカップリング格子は第3のサブアイボックス対応し得る、などである。アウトカップリング格子の全てが、回折状態で動作するようにコントローラ260によって制御されるとき、導波路1201の内部をTIRによって伝搬する画像光1220は、非圧縮アイボックス1250を形成する複数のサブアイボックスへと案内して集中され得る。
視標追跡システム270に含まれる光センサ265が、眼の瞳130に関連する画像データを得てよい。実施形態によっては、視標追跡システム270は、例えば内部プロセッサ280によって画像データを分析して、眼の瞳130に関連する視標追跡情報を得てよい。実施形態によっては、視標追跡システム270がコントローラ260に画像データを伝送してよく、コントローラ260は、画像データを分析して視標追跡情報を得てよい。コントローラ260は、視標追跡情報を基に、アウトカップリング要素1235に含まれるアウトカップリング格子のうちの1つまたは複数を回折状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよく、画像光1220を、回折によって、圧縮アイボックス1255を形成する1つまたは複数のサブアイボックスへと案内して集中させる。
アウトカップリング要素1235に含まれて選択的に制御される1つまたは複数のアウトカップリング格子は、インカップリング要素から選択された1つまたは複数のインカップリング格子を有する格子の1つまたは複数の組み合わせを形成し得る。実施形態によっては、コントローラ260が、アウトカップリング要素1235に含まれるアウトカップリング格子を回折状態で動作するよう選択的に制御し、アウトカップリング要素1235に含まれる残りの1つまたは複数のアウトカップリング格子を非回折状態で動作するよう選択的に制御するとき、回折状態で動作する1つまたは複数のアウトカップリング格子が、インカップリング要素に含まれる1つまたは複数のインカップリング格子と共に格子の組み合わせを形成し得る。したがって、格子の組み合わせは、コントローラ260によって、回折状態で動作するよう選択的に制御され得、格子の残りの1つまたは複数の組み合わせは、コントローラ260によって、非回折状態で動作するよう選択的に制御され得る。回折状態で動作する格子の組み合わせは、画像光1220を、1つのアイボックスによって形成され得る圧縮アイボックス1255へと案内し得る。コントローラ260がアウトカップリング要素1235に含まれる2つ以上のアウトカップリング格子を回折状態で動作するよう選択的に制御するとき、コントローラ260によって、格子の2つ以上の組み合わせが回折状態で動作するよう選択的に制御される。回折状態で動作する2つ以上のアウトカップリング格子(または1つまたは複数のインカップリング格子を有する2つ以上のアウトカップリング格子によって形成された格子の組み合わせ)は、画像光1220を、圧縮アイボックス1255を形成する2つ以上のサブアイボックスへと案内し得る。図12A~図12Cの以下の説明では、アウトカップリング要素1235からの1つのアウトカップリング格子は(よって、光学システム1200における、アウトカップリング格子と1つまたは複数のインカップリング格子とによって形成された、格子の1つの組み合わせは)、各時間インスタンスにおいて、回折状態で動作するよう選択的に制御されると見なされる。
図12Aを参照して、第1の時間インスタンスにおいて、視標追跡システム270またはコントローラ260は、眼の瞳130の画像データを基に、眼の瞳130が非圧縮アイボックス1250の内部の第1の位置にあることを検知するかまたは判定して、サブ格子1231-1、1231-2、...、1231-nを含む第1のアウトカップリング格子を回折状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよく、サブ格子1232-1、1232-2、...、1232-nを含む第2のアウトカップリング格子、およびサブ格子1233-1、1233-2、...、1233-nを含む第3のアウトカップリング格子を、非回折状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよい。回折状態で動作する第1のアウトカップリング格子(1231-1、1231-2、...、1231-nを含む)は、導波路1201からの画像光1220を、回折によって、画像光1225として結合し得る。第1のアウトカップリング格子は、画像光1225を、非圧縮アイボックス1250の第1のサブアイボックスを通って伝搬するよう案内して集中させ得る。第1のサブアイボックスは圧縮アイボックス1255を形成し得る。圧縮アイボックス1255の場所は眼の瞳130の場所に対応し得る。非回折状態で動作する、第2のアウトカップリング格子(1232-1、1232-2、...、1232-nを含む)および第3のアウトカップリング格子(1233-1、1233-2、...、1233-nを含む)は、画像光1220に対して、実質的に、光学的に均一な板として機能し得る。第2のアウトカップリング格子および第3のアウトカップリング格子は、画像光1220の、導波路1201の内部のTIR経路を維持し得る。圧縮アイボックス1255のサイズおよび場所は、眼の瞳130の視標追跡情報における変化が検知されるまで、第1の期間にわたって維持され得る。
図12Bを参照して、第2の時間インスタンスにおいて、視標追跡システム270またはコントローラ260は、光センサ265によって取得された眼の瞳130の画像データを基に、眼の瞳130が非圧縮アイボックス1250の内部の第2の位置の方へ移動中であること、または第2の位置まで移動したことを検知するかまたは判定してよい。コントローラ260は、眼の瞳130の新たに取得された位置情報を基に、第2のアウトカップリング格子(1232-1、1232-2、...、1232-nを含む)を回折状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよく、第1のアウトカップリング格子(1231-1、1231-2、...、1231-nを含む)、および第3のアウトカップリング格子(1233-1、1233-2、...、1233-nを含む)を非回折状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよい。例えば、コントローラ260は、第1のアウトカップリング格子を回折状態から非回折状態に切り替え、第2のアウトカップリング格子を非回折状態から回折状態に切り替え、第3のアウトカップリング格子の非回折状態を維持してよい。回折状態で動作する第2のアウトカップリング格子は、回折によって、導波路1201からの画像光1220を画像光1226として結合し得る。第2のアウトカップリング格子は、画像光1226を、非圧縮アイボックス1250の第2のサブアイボックスに集中させ得る。第2のサブアイボックスは圧縮アイボックス1255を形成し得る。第2の時間インスタンスにおける第2のサブアイボックスは、図12Aに示された第1の時間インスタンスにおける第1のサブアイボックスとは異なり得る。
圧縮アイボックス1255の場所は眼の瞳130の新規の場所に対応し得る。非回折状態で動作する、第1のアウトカップリング格子および第3のアウトカップリング格子は、画像光1220に対して、実質的に、光学的に均一な板として機能し得る。第1のアウトカップリング格子および第3のアウトカップリング格子は、画像光1220の、導波路1201の内部のTIR経路を維持し得る。圧縮アイボックス1255のサイズおよび場所は、眼の瞳130の視標追跡情報における変化が検知されるまで、第2の期間にわたって維持され得る。
図12Cを参照して、第3の時間インスタンスにおいて、視標追跡システム270またはコントローラ260は、光センサ265によって取得された眼の瞳130の画像データを基に、眼の瞳130が非圧縮アイボックス1250の内部の第3の位置の方へ移動中であること、または第3の位置まで移動したことを検知するかまたは判定してよい。コントローラ260は、眼の瞳130の位置情報を基に、第3のアウトカップリング格子(1233-1、1233-2、...、1233-nを含む)を回折状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよく、第2のアウトカップリング格子(1232-1、1232-2、...、1232-nを含む)、および第1のアウトカップリング格子(1231-1、1231-2、...、1231-nを含む)を、非回折状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよい。例えば、コントローラ260は、第2のアウトカップリング格子を回折状態から非回折状態に切り替え、第3のアウトカップリング格子を非回折状態から回折状態に切り替え、第1のアウトカップリング格子の非回折状態を維持してよい。回折状態で動作する第3のアウトカップリング格子は、導波路1201からの画像光1220を画像光1227として結合し得る。第3のアウトカップリング格子は、画像光1227を、回折によって、非圧縮アイボックス1250の第3のサブアイボックスを通って伝搬するよう集中させ得る。第3のサブアイボックスは、第2の時間インスタンスにおける第2のサブアイボックスとは異なり得る。第3のサブアイボックスは圧縮アイボックス1255を形成し得る。圧縮アイボックス1255の場所は眼の瞳130の新規の場所に対応し得る。
非回折状態で動作する、第1のアウトカップリング格子および第2のアウトカップリング格子は、画像光1220に対して、実質的に、光学的に均一な板として機能し得る。第1のアウトカップリング格子および第2のアウトカップリング格子は、画像光1220の、導波路1201の内部のTIR経路を維持し得る。圧縮アイボックス1255のサイズおよび場所は、眼の瞳130の視標追跡情報における変化が検知されるまで、第3の期間にわたって維持され得る。
実施形態によっては、圧縮アイボックス1255を通って伝搬する画像光1225、1226、または1227のFOVは、非圧縮アイボックス1250を通って伝搬する画像光のFOVと実質的に同じであり得る。その結果、圧縮アイボックス1255に送られる画像内容は、非圧縮アイボックス1250に送られる画像内容と実質的に同じであり得る。実施形態によっては、画像光1225、1226、または1227は、光源アセンブリによって生成された画像光のFOVと実質的に同じFOVを有し得る。その結果、ユーザの眼は、光源アセンブリ211によって生成された画像の全内容を知覚し得る。
例示のために、図12A~図12Cは、各時間インスタンスにおいて、第1のアウトカップリング格子、第2のアウトカップリング格子、および第3のアウトカップリング格子のうちの1つが、回折状態で動作するよう選択的に制御または構成され、残りの1つまたは複数のアウトカップリング格子が、非回折状態で動作するよう選択的に制御または構成される様子を示す。すなわち、それぞれの時間インスタンスにおいて、画像光1220は、1つのサブアイボックスによって形成された圧縮アイボックスへと案内されて集中され得る。実施形態によっては、アウトカップリング要素1235に含まれる2つ以上のアウトカップリング格子が(よってインカップリング要素およびアウトカップリング要素1235からの格子の2つ以上の組み合わせが)、回折状態で動作するよう一緒に(例えば同時に)または順次に、選択的に制御または構成されてよく、画像光1220を、2つ以上の近隣の(または隣接する)圧縮アイボックスを形成するサブアイボックスへと案内して集中させる。2つ以上のサブアイボックスにおける光強度は、実質的に同じでよく、または異なってもよい。
図12A~図12Cでは、アウトカップリング要素1235は、直接切り替え可能アウトカップリング格子を含むものとして示されるが、いくつかの実施形態では、アウトカップリング要素1235は格子配列に配置された間接切り替え可能アウトカップリング格子を含み得る。そのような実施形態では、アウトカップリング要素1235には偏光スイッチ(例えば偏光スイッチ970)の配列が結合され得る。実施形態によっては、偏光スイッチは、アウトカップリング格子(またはサブ格子)の入射光の偏光を制御するための間接切り替え可能アウトカップリング格子(またはサブ格子)に対応し得る。そのような実施形態では、電源1180が、偏光スイッチに、偏光スイッチの切り替え状態または非切り替え状態を制御するための電圧を供給し得る。実施形態によっては、アウトカップリング要素1235は、交互配置構成に配置された、少なくとも1つの直接切り替え可能アウトカップリング格子と少なくとも1つの切り替え不能アウトカップリング格子とを含み得る。
実施形態によっては、図6Dに示された構成に類似して、光学システム1200には、それぞれがアウトカップリング格子の交互配置構成(アウトカップリング要素1235の構成に類似のもの)を有する2つ以上のアウトカップリング要素が含まれ得る。2つ以上のアウトカップリング要素は、互いに積み重ねられて導波路1201の同一の面に配設されてよく、導波路1201の別々の面に配設されてもよい。2つ以上のアウトカップリング要素は、直接切り替え可能アウトカップリング格子、間接切り替え可能アウトカップリング格子、または両方を含み得る。間接切り替え可能アウトカップリング格子が含まれているとき、交互配置構成に配置された1つまたは複数の偏光スイッチが、対応するアウトカップリング要素に結合され得る。
図13A~図13Dは、本開示の一実施形態による、別々の時間インスタンスにおいて圧縮アイボックスを供給するように構成された光学システム1300の概略図を示す。光学システム1300は、他の図に示されるものなどの開示された光学システムのうちの任意の一実施形態であり得る。光学システム1300は、本明細書で開示された光学システム200、1100、または1200などの他の光学システムに含まれるものに類似の要素を含み得る。他の図に示される特徴は、議論を簡単にするために以下では明示的に説明されなくても、図13A~図13Dに示される実施形態に適用可能であり得る。同一または類似の要素の説明は、図2A~図12Cに関連して提供されたものを含めて、上記の説明を参照することができる。
光学システム1300は、2Dの瞳拡大(または瞳レプリカ作成)およびアイボックス圧縮をもたらすように構成され得る。光学システム1300は導波路1310を含み得る。導波路1310の詳細な説明は、上記で提供された他の導波路の説明を参照することができる。光源アセンブリ(図示せず)から受け取った所定のFOVを有する画像光を導波路1310に結合するように構成されたインカップリング要素1331が、導波路1310の面に配設され得る。インカップリング要素1331はインカップリング格子セット(議論のために1331と称されることもある)を含み得る。インカップリング格子セット1331は1つまたは複数のインカップリング格子を含み得る。インカップリング格子セット1331に含まれるインカップリング格子は、全ての切り替え可能格子、全ての切り替え不能格子、あるいは少なくとも1つの切り替え可能格子と少なくとも1つの切り替え不能格子との組み合わせを含み得る。切り替え可能格子は(例えば図8Aおよび図8Bに示されるように)直接切り替え可能でよく、または(例えば図9A~図10Dに示されるように)間接切り替え可能でもよい。間接切り替え可能格子が含まれているとき、1つまたは複数の偏光スイッチがインカップリング要素1331に結合され得る。実施形態によっては、インカップリング格子セット1331は、図6A~図6Dに示されたものなどの適切な構成に配置されたインカップリング格子の積層を含み得る。
図13A~図13Dに示された、圧縮アイボックスおよび2D瞳拡大をもたらすための構成は、それだけではないが、図11A~図11C、図12A~図12C、図14A、図14B、15A~図15C、および図16A~図16Cに示された光学システムを含めて、本明細書で開示された他の光学システムに適用可能であり得る。それらの光学システムには方向転換要素が含まれ得るが、例示を簡単にするために示されていない。あるいは、それらの光学システムに含まれるアウトカップリング要素には案内機能が含まれ得る。したがって、本明細書で開示された他の光学システムでは2D瞳拡大も提供される。
導波路1310の面にアウトカップリング要素1335が配設され得る。アウトカップリング要素1335はアウトカップリング格子セット(議論のために1335と称されることもある)を含み得る。アウトカップリング格子セット1335は1つまたは複数のアウトカップリング格子を含み得る。アウトカップリング格子セット1335のアウトカップリング格子は、全ての切り替え可能格子、全ての切り替え不能格子、あるいは少なくとも1つの切り替え可能格子および少なくとも1つの切り替え不能格子を含み得る。例示のために、2つのアウトカップリング格子1335bおよび1335dが示されている。アウトカップリング格子の数は2に限定されず、1、3、4、5、6などであり得る。議論のために、2つのアウトカップリング格子1335bおよび1335dは切り替え可能格子と見なされる。切り替え可能格子は(例えば図8Aおよび図8Bに示されるように)直接切り替え可能でよく、または(例えば図9A~図10Dに示されるように)間接切り替え可能でもよい。間接切り替え可能格子が含まれているとき、1つまたは複数の偏光スイッチがアウトカップリング格子1335に結合され得る。実施形態によっては、アウトカップリング格子セット1335は、図6A~図6Dに示されたものなどの適切な構成に配置された切り替え可能アウトカップリング格子の積層を含み得る。
導波路1310の面に、方向転換要素(または折り畳み要素)1333が配設され得る。実施形態によっては、方向転換要素の機能がアウトカップリング要素1335に含まれて、方向転換要素1333が省略されることがある。方向転換要素1333は方向転換/折り畳み格子セット(議論のために1333と称されることもある)を含み得る。方向転換/折り畳み格子セット1333は、1つまたは複数の方向転換/折り畳み格子を含み得る。折り畳み要素1133の折り畳み格子は、全ての切り替え可能格子、全ての切り替え不能格子、あるいは少なくとも1つの切り替え可能格子および少なくとも1つの切り替え不能格子を含み得る。例示のために、2つの折り畳み格子1333aおよび1333cが示されている。方向転換/折り畳み格子セット1333における折り畳み格子の数は2に限定されず、1、3、4、5、6などであり得る。議論のために、2つの折り畳み格子1333aおよび1333cは切り替え可能格子と見なされる。切り替え可能格子は(例えば図8Aおよび図8Bに示されるように)直接切り替え可能でよく、または(例えば図9A~図10Dに示されるように)間接切り替え可能でもよい。間接切り替え可能格子が含まれているとき、1つまたは複数の偏光スイッチが方向転換/折り畳み格子セット1333に結合され得る。実施形態によっては、方向転換/折り畳み格子セット1333は、図6A~図6Dに示されたものなどの適切な構成に配置された切り替え可能格子の積層を含み得る。
図13A~図13Dに示される光学システム1300は、2Dアイボックス圧縮をもたらすように構成され得る。図13A~図13Dに示される実施形態では、方向転換要素1333は、(例えば画像光をサブアイボックスに案内することによって)第1の方向(例えばx軸方向)における瞳拡大をもたらすように構成され得る。方向転換要素1333は、導波路1310の内部で第1の伝搬方向に伝搬する画像光を、第1の伝搬方向と異なる(例えば、第1の伝搬方向に対して直交する)第2の伝搬方向へと方向転換し得る。アウトカップリング要素1335は、(例えば画像光をサブアイボックスに案内することによって)第1の方向に対して垂直な第2の方向(例えばy軸方向)における瞳拡大をもたらすように構成され得る。実施形態によっては、格子1333a、1333c、1335b、または1335dのうちの少なくとも1つ(例えばそれぞれ)が、外部場(例えば電界)によって直接切り替え可能な直接切り替え可能格子でよい。実施形態によっては、格子1333a、1333c、1335b、または1335dのうちの少なくとも1つ(例えばそれぞれ)が、格子の光入射側に配設された偏光スイッチによって間接切り替え可能な間接切り替え可能格子でよい。議論のために、図13A~図13Dに示される格子1333a、1333c、1335b、および1335dは、直接切り替え可能格子と見なされる。直接切り替え可能格子に電界を供給するための電源は、図13A~図13Dには示されていない。実施形態によっては、方向転換要素1333の折り畳み格子1333aおよびアウトカップリング要素1335のアウトカップリング格子1335bは、導波路1310の第1の層(例えば第1の面)に配設され得る。方向転換要素1333の折り畳み格子1333cおよびアウトカップリング要素1335のアウトカップリング格子1335dは、導波路1310の第2の層(例えば第2の面)に配設され得る。格子1333a、1333c、1335b、および1335dの他の構成が使用され得る。
図13A~図13Dに示されるように、複数のサブアイボックスをもたらすために、格子1333a、1333c、1335b、および1335dの種々の組み合わせが活性化され得る。複数のサブアイボックスは、全て活性化されたとき非圧縮アイボックス1350を形成する。議論のために、インカップリング要素1331は、1つのインカップリング格子を含むと見なされ、これは、格子の全ての異なる組み合わせに含まれている。実施形態によっては、図13Aに示されるように、第1の時間インスタンスにおいて、視標追跡システム270またはコントローラ260(図13Aには示されていない)は、眼の瞳(図示せず)の画像データを基に、眼の瞳が第1の位置にあることを検知するかまたは判定し得る。コントローラ260は、眼の瞳の位置情報を基に、方向転換要素1333の折り畳み格子1333aおよびアウトカップリング要素1335のアウトカップリング格子1335bを含む格子の組み合わせを回折状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよく、方向転換要素1333の折り畳み格子1333cおよびアウトカップリング要素1335のアウトカップリング格子1335dを含む残りの格子を非回折状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよい。したがって、導波路1310の内部をTIRによって伝搬する画像光は、格子1333aおよび1335bによって、導波路1310から非圧縮アイボックス1350のサブアイボックスを通って伝搬するように結合され得る。このサブアイボックスは、眼の瞳の第1の位置に対応する圧縮アイボックス1351を形成し得る。圧縮アイボックス1351のサイズおよび/または場所は、視標追跡システム270またはコントローラ260によって眼の瞳の視標追跡情報における変化(例えば眼の瞳のサイズの変化、眼の瞳の位置の変化、眼の瞳の運動方向における変化、および/または眼の瞳の視線方向における変化)が検知されるまで、第1の期間にわたって維持され得る。
図13Bに示されるように、第2の時間インスタンスにおいて、視標追跡システム270またはコントローラ260は、現在取得された眼の瞳の画像データを基に、眼の瞳が非圧縮アイボックス1350の内部の第2の位置の方へ移動中であること、または第2の位置まで移動したことを検知するかまたは判定してよい。コントローラ260は、方向転換要素1333の折り畳み格子1333cおよびアウトカップリング要素1335のアウトカップリング格子1335bを含む格子の組み合わせを回折状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよく、方向転換要素1333の折り畳み格子1333aおよびアウトカップリング要素1335のアウトカップリング格子1335dを含む残りの格子を非回折状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよい。したがって、導波路1310の内部をTIRによって伝搬する画像光は、格子1333cおよび1335bによって、導波路1310から非圧縮アイボックス1350の第2のサブアイボックスを通って伝搬するように結合され得る。第2のアイボックスは、眼の瞳の第2の位置に対応する圧縮アイボックス1352を形成し得る。圧縮アイボックス1352のサイズおよび/または場所は、視標追跡システム270またはコントローラ260によって眼の瞳の視標追跡情報における変化が検知されるまで、第2の期間にわたって維持され得る。
図13Cに示されるように、第3の時間インスタンスにおいて、視標追跡システム270またはコントローラ260は、現在取得された眼の瞳の画像データを基に、眼の瞳が非圧縮アイボックス1350の内部の第3の位置の方へ移動中であること、または第3の位置まで移動したことを検知するかまたは判定してよい。コントローラ260は、方向転換要素1333の折り畳み格子1333aおよびアウトカップリング要素1335のアウトカップリング格子1335dを含む格子の組み合わせを回折状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよく、方向転換要素1333の折り畳み格子1333cおよびアウトカップリング要素1335のアウトカップリング格子1335bを含む残りの格子を非回折状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよい。したがって、導波路1310の内部をTIRによって伝搬する画像光は、格子1333aおよび1335dによって、導波路1310から非圧縮アイボックス1350の第3のサブアイボックスを通って伝搬するように結合され得る。第3のサブアイボックスは、眼の瞳の第3の位置に対応する圧縮アイボックス1353を形成し得る。圧縮アイボックス1353のサイズおよび/または場所は、視標追跡システム270またはコントローラ260によって眼の瞳の視標追跡情報における変化が検知されるまで、第3の期間にわたって維持され得る。
図13Dに示されるように、第4の時間インスタンスにおいて、視標追跡システム270またはコントローラ260は、現在取得された眼の瞳の画像データを基に、眼の瞳が非圧縮アイボックス1350の内部の第4の位置の方へ移動中であること、または第4の位置まで移動したことを検知するかまたは判定してよい。コントローラ260は、方向転換要素1333の折り畳み格子1333cおよびアウトカップリング要素1335のアウトカップリング格子1335dを含む格子の組み合わせを回折状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよく、方向転換要素1333の折り畳み格子1333aおよびアウトカップリング要素1335のアウトカップリング格子1335bを含む残りの格子を非回折状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよい。したがって、導波路1310の内部をTIRによって伝搬する画像光は、格子1333cおよび1335dによって、導波路1310から非圧縮アイボックス1350の第4のサブアイボックスを通って伝搬するように結合され得る。第4のサブアイボックスは、眼の瞳の第4の位置に対応する圧縮アイボックス1354を形成し得る。圧縮アイボックス1354のサイズ、形状、および/または場所は、視標追跡システム270またはコントローラ260によって眼の瞳の視標追跡情報における変化が検知されるまで、第4の期間にわたって維持され得る。
実施形態によっては、圧縮アイボックス1351、1352、1353、または1354を通って伝搬する画像光は、非圧縮アイボックス1350を通って伝搬する画像光のFOVと実質的に同じFOVを有し得る。その結果、圧縮アイボックス1351、1352、1353、または1354に送られる画像内容は、非圧縮アイボックス1350に送られる画像内容と実質的に同じであり得る。実施形態によっては、圧縮アイボックス1351、1352、1353、または1354を通って伝搬する画像光は、光源アセンブリによって生成された画像光のFOVと実質的に同じFOVを有し得る。その結果、ユーザの眼は、光源アセンブリ211によって生成された画像の全内容を知覚し得る。
例示のために、図13A~図13Dは、それぞれの時間インスタンスにおいて、方向転換要素1333における1つの折り畳み格子とアウトカップリング要素1335における1つのアウトカップリング格子とを含む格子の組み合わせが回折状態で動作するように構成され、方向転換要素1333およびアウトカップリング要素1335に含まれる残りの格子(または格子の組み合わせ)が非回折状態で動作するように構成される様子を示す。すなわち、それぞれの時間インスタンスにおいて、回折状態で動作する格子の組み合わせが、導波路1310からの画像光を結合して、アウトカップリングされた画像光を、1つのサブアイボックスを含む圧縮アイボックスへと案内して集中させ得る。実施形態によっては、方向転換要素1333から複数の折り畳み格子が選択されてよく、かつ/またはアウトカップリング要素1335から複数のアウトカップリング格子が選択されてよく、格子の2つ以上の組み合わせを形成する。格子の2つ以上の組み合わせは、一緒に(例えば同時に)、または順次に(例えばオーバーラップする期間を通じて)回折状態で動作して、画像光を、2つ以上のサブアイボックスへと案内するように構成され得る。圧縮アイボックスは2つ以上のサブアイボックスによって形成され得る。圧縮アイボックスのサイズおよび/または場所は、コントローラ260によって、現在取得された眼の瞳の画像データ(または眼の瞳の現在取得された視標追跡情報)を基に、動的に変化され得る。
図14Aおよび図14Bは、本開示の一実施形態による、別々の時間インスタンスにおいて圧縮アイボックスを供給するように構成された光学システム1400の概略図を示す。光学システム1400は、本明細書で開示された光学システム200、1100、1200、または1300などの他の光学システムに含まれるものに類似または同一の要素を含み得る。他の図に示される特徴は、議論を簡単にするために以下では明示的に説明されなくても、図14Aおよび図14Bに示される実施形態に適用可能であり得る。同一または類似の要素の説明は、図2A~図13Dに関連して提供されたものを含めて、上記の説明を参照することができる。例えば、光学システム1400は、視標追跡システム270、コントローラ260、および導波路1410を含み得る。
導波路1410は、インカップリング格子セットを含むインカップリング要素1431(議論のために1431とも称される)を含み得る。インカップリング格子セット1431は1つまたは複数のインカップリング格子を含み得る。議論のために、各インカップリング格子は間接切り替え可能格子と見なされる。それぞれの間接切り替え可能格子が、図9A~図10Dに示された間接切り替え可能格子であり得る。例えば、インカップリング格子セット1431は、第1のインカップリング格子1431Aおよび第2のインカップリング格子1431Bを含み得る。第1の格子1431Aおよび第2の格子1431Bのうちの少なくとも1つ(例えばそれぞれ)が、間接切り替え可能格子であり得る。実施形態によっては、図14Aに示されるように、第1のインカップリング格子1431Aは導波路1410の第1の面1410-1に配設されてよく、第2のインカップリング格子1431Bは導波路1410の第2の面1410-2に配設されてよい。実施形態によっては、第1のインカップリング格子1431Aおよび第2のインカップリング格子1431Bは、互いに積み重ねられて、導波路1410の同一の面(例えば第1の面1410-1または第2の面1410-2)に配設されてよい。
導波路1410は、アウトカップリング格子セットを含むアウトカップリング要素1435(議論のために1435とも称される)を含み得る。アウトカップリング格子セット1435は1つまたは複数のアウトカップリング格子を含み得る。アウトカップリング格子のうちの少なくとも1つ(例えばそれぞれ)が、間接切り替え可能格子であり得る。それぞれの間接切り替え可能格子が、図9A~図10Dに示された間接切り替え可能格子であり得る。例えば、アウトカップリング格子セット1435は、第1のアウトカップリング格子1435Aおよび第2のアウトカップリング格子1435Bを含み得る。第1のアウトカップリング格子1435Aおよび第2のアウトカップリング格子1435Bのうちの少なくとも1つ(例えばそれぞれ)が、間接切り替え可能格子であり得る。図14Aに示されるように、第1のアウトカップリング格子1435Aは導波路1410の第1の面1410-1に配設されてよく、第2のアウトカップリング格子1435Bは導波路1410の第2の面1410-2に配設されてよい。実施形態によっては、第1のアウトカップリング格子1435Aおよび第2のアウトカップリング格子1435Bは、互いに積み重ねられて、導波路1410の同一の面(例えば第1の面1410-1または第2の面1410-2)に配設されてよい。
実施形態によっては、インカップリング格子セット1431は、1431Aまたは1431Bなどの1つのインカップリング格子を含んでよく、または追加の格子を含んでもよい。追加のインカップリング格子は、インカップリング格子1431Aおよび/または1431Bと積み重ねられてよい。実施形態によっては、アウトカップリング要素1435は、1435Aまたは1435Bなどの1つのアウトカップリング格子を含んでよく、または追加のアウトカップリング格子を含んでもよい。追加のインカップリング格子は、アウトカップリング格子1435Aおよび/または1435Bと積み重ねられてよい。実施形態によっては、光学システム1400には、1つまたは複数の方向転換(または折り畳み)要素(図示せず)が含まれ得る。
インカップリング要素1431のインカップリング格子1431Aおよび1431Bは、それぞれ、例えば直交する直線偏光、または逆の掌性を有する回転偏光といった別々の偏光を有する画像光を回折するように構成され得る。例えば、入射光が第1の偏光1470Aを有するとき、インカップリング格子1431Aは、第1の偏光1470Aを有する入射光に対して回折状態で動作し得、インカップリング格子1431Bは、第1の偏光1470Aを有する入射光に対して非回折状態で動作し得る。入射光が、(第1の偏光1470Aに対して直交するか、または第1の偏光1470Aの掌性と反対の掌性を有する)第2の偏光1470Bを有するとき、インカップリング格子1431Aは、第2の偏光1470Bを有する入射光に対して非回折状態で動作し得、インカップリング格子1431Bは、第2の偏光1470Bを有する入射光に対して回折状態で動作し得る。アウトカップリング要素1435のアウトカップリング格子1435Aおよび1435Bは、それぞれ、例えば直交する直線偏光、または逆の掌性を有する回転偏光といった別々の偏光を有する画像光を回折するように構成され得る。例えば、入射光が第1の偏光1470Aを有するとき、アウトカップリング格子1435Aは、第1の偏光1470Aを有する入射光に対して回折状態で動作し得、アウトカップリング格子1435Bは、第1の偏光1470Aを有する入射光に対して非回折状態で動作し得る。入射光が、(第1の偏光に対して直交するか、または第1の偏光の掌性と反対の掌性を有する)第2の偏光1470Bを有するとき、アウトカップリング格子1435Aは、第2の偏光1470Bを有する入射光に対して非回折状態で動作し得、アウトカップリング格子1435Bは、第2の偏光1470Bを有する入射光に対して回折状態で動作し得る。
議論および例示のために、インカップリング要素1431のインカップリング格子1431Aおよびアウトカップリング要素1435のアウトカップリング格子1435Aは同一の偏光感度(または選択性)を有すると見なされ、インカップリング要素1431のインカップリング格子1431Bおよびアウトカップリング要素1435のアウトカップリング格子1435Bは同一の偏光感度(または選択性)を有すると見なされる。インカップリング要素1431およびアウトカップリング要素1435の動作状態(回折状態または非回折状態)は、インカップリング要素1431の光入射側に配設された偏光スイッチ1452を制御するコントローラ260によって制御され得る。すなわち、間接切り替え可能インカップリング要素1431およびアウトカップリング要素1435は、インカップリング要素1431の入射光の偏光を(よってアウトカップリング要素1435の入射光の偏光を)切り替えることによって、回折状態または非回折状態で動作するように切り替えられ得る。コントローラ260は、偏光スイッチ1452の動作状態、すなわち入射光の偏光を切り替える切り替え状態または偏光に影響を与えることなく入射光を透過する非切り替え状態を制御し得る。
光学システム1400は光源アセンブリ1411を含み得る。コントローラ260は、光源アセンブリ1411を、非偏光画像光を放射するように制御するかまたは構成してよい。光学システム1400は、光源アセンブリ1411と導波路1410との間に配設された偏光子1451を含み得る。偏光子1451は、光源アセンブリ1411によって放射された非偏光画像光を、偏光子1451の透過軸に依拠して、第1の偏光1470Aまたは第2の偏光1470Bのうちの1つを有する偏光画像光1403Aに変換するように構成され得る。例示および議論のために、画像光1403Aは第1の偏光1470Aを有すると見なされる。画像光1403Aは、光源アセンブリ1411によって放射された画像光のFOVと実質的に同じであり得る所定のFOVを有してよい。
光学システム1400は、偏光子1451と導波路1410との間に配設された偏光スイッチ1452も含み得る。偏光スイッチ1452は、インカップリング要素1431の光入射側に配設される。偏光スイッチ1452は、本明細書で開示されて図9Aおよび図9Bに示された偏光スイッチ970、または図10A~図10Dに示された偏光スイッチ1020などの任意の偏光スイッチの一実施形態でよい。コントローラ260は、偏光スイッチ1452に電界を供給するために、偏光スイッチ1452の電極と電気的に接続された電源(図示せず)を制御し得る。コントローラ260は、電源から偏光スイッチ1452に供給される電圧を制御することにより、偏光スイッチ1452が切り替え状態または非切り替え状態で動作するように制御する。コントローラ260は、偏光スイッチ1452の動作状態(切り替え状態または非切り替え状態)を制御することにより、インカップリング要素1431に入射する画像光の偏光を(よってアウトカップリング要素1435に入射する画像光の偏光を)間接的に制御し得る。したがって、コントローラ260は、インカップリング要素1431およびアウトカップリング要素1435に含まれる格子の動作状態(回折状態または非回折状態)を制御し得る。コントローラ260は、(例えば有線または無線の接続を介して)光源アセンブリ1411および偏光スイッチ1452(例えば偏光スイッチ1452と結合された電源)と電気的に結合されてよい。コントローラ260と他の要素との間の有線または無線の電気的接続および通信は、例示を簡単にするために、図14Aおよび図14Bには示されていない。
議論のために、図14Aおよび図14Bでは、偏光子1451は、非偏光画像光を、第1の偏光1470A(例えばy軸方向の直線偏光)を有する直線偏光画像光1403Aに変換するように構成された直線偏光子と見なされる。図14Aに示されるように、第1の時間インスタンスにおいて、視標追跡システム270またはコントローラ260は、眼の瞳130の画像データを基に、眼の瞳130が非圧縮アイボックス1450の内部の第1の場所にあることを検知するかまたは判定してよい。コントローラ260は、偏光スイッチ1452を非切り替え状態で動作するように制御し得る。その結果、第1の偏光1470Aを有する画像光1403Aは、第1の偏光1470Aを有する画像光1405Aとして偏光スイッチ1452を透過し得る。画像光1405Aは画像光1403Aのものと同じFOVを有し得る。インカップリング格子1431Aおよびアウトカップリング格子1435Aが、第1の偏光1470Aを有する画像光を回折するように構成されており、インカップリング格子1431Bおよびアウトカップリング格子1435Bが、第1の偏光1470Aを有する画像光を透過するように構成されているので、第1の偏光1470Aを有する画像光1405Aは、インカップリング格子1431Bおよびインカップリング格子1431Aを導波路1410の方へ透過し得る。インカップリング格子1431Aは、第1の偏光1470Aを有する画像光1405Aを、回折によって導波路1410に結合し得る。インカップリングされた画像光は、第1の偏光1470Aを有する画像光1415Aと表される。実施形態によっては、画像光1415Aは、画像光1405AのFOVと実質的に同じFOVを有し得る。第1の偏光を有する画像光1415Aは、導波路1410内を、TIRによって、アウトカップリング要素1435の方へ伝搬し得る。
アウトカップリング格子1435Bは、第1の偏光1470Aを有してアウトカップリング格子1435Bに入射する画像光1415Aに対して、光学的に均一な板として機能し得る。例えば、アウトカップリング格子1435Bは、第1の偏光1470Aを有してアウトカップリング格子1435Bに入射する画像光1415AのTIR経路を維持し得る。アウトカップリング格子1435Aは、第1の偏光1470Aを有する画像光1415Aを、導波路1410から回折によって結合し得る。アウトカップリングされた画像光は、第1の偏光1470Aを有する画像光1425Aと表され得る。アウトカップリング格子1435Aは、画像光1425Aを、非圧縮アイボックス1450の第1のサブアイボックスの方へ案内して集中させ得る。第1のサブアイボックスは、眼の瞳130の第1の場所に対応する圧縮アイボックス1455を形成し得る。圧縮アイボックス1455の場所、形状、および/またはサイズは、視標追跡システム270またはコントローラ260によって眼の瞳130の視標追跡情報における変化が検知されるまで、第1の期間にわたって維持され得る。
図14Bを参照して、第2の時間インスタンスにおいて、視標追跡システム270またはコントローラ260は、光センサ265によって取り込まれた眼の瞳130に関連する画像データを基に、眼の瞳130が第2の位置の方へ移動中であること、または第2の位置まで移動したことを検知するかまたは判定してよい。コントローラ260は、偏光スイッチ1452を切り替え状態で動作するように制御し得る。偏光スイッチ1452は、画像光1403Aの偏光を切り替えて、第2の偏光1470Bを有する画像光1405Bを出力し得る。インカップリング格子1431Bおよびアウトカップリング格子1435Bが、第2の偏光1470Bを有する入射光に対して回折状態で動作するように構成されており、インカップリング格子1431Aおよびアウトカップリング格子1435Aが、第2の偏光1470Bを有する入射光に対して非回折状態で動作するように構成されているので、インカップリング格子1431Bは、第2の偏光1470Bを有する画像光1405Bを、導波路1410内のTIRに回折によって結合し得る。インカップリングされた画像光は、第2の偏光1470Bを有する画像光1415Bと表される。実施形態によっては、画像光1415Bは、画像光1405BのFOVと実質的に同じFOVを有し得る。
インカップリング格子1431Aおよびアウトカップリング格子1435Aは、第2の偏光1470Bを有する画像光1415Bに対して光学的に均一な板として機能し得る。例えば、インカップリング格子1431Aおよびアウトカップリング格子1435Aは、それぞれ、第2の偏光1470Bを有してインカップリング格子1431Aおよびアウトカップリング格子1435Aに入射する画像光1415BのTIR経路を維持し得る。アウトカップリング格子1435Bは、第2の偏光1470Bを有する画像光1415Bを、導波路1410から回折によって結合し得る。アウトカップリングされた画像光は、第2の偏光を有する画像光1425Bと表される。アウトカップリング格子1435Bは、画像光1425Bを、第1の時間インスタンスにおける第1のサブアイボックスとは別の第2のサブアイボックスを通って伝搬するように案内して集中させ得る。アウトカップリング格子1435Aは、第2の偏光1470Bを有してアウトカップリング格子1435Aに入射する画像光1425Bを、第2のサブアイボックスの方へ透過し得る。第2のサブアイボックスは、眼の瞳130の第2の場所に対応する圧縮アイボックス1455を形成し得る。圧縮アイボックス1455の場所、形状、および/またはサイズは、視標追跡システム270またはコントローラ260によって眼の瞳130の視標追跡情報における変化が検知されるまで、第2の期間にわたって維持され得る。
図14Aおよび図14Bに示される実施形態では、眼の瞳130は、視標追跡システム270によって動的に監視され得る。眼の瞳130に関する視標追跡情報は、動的に更新され得る。視標追跡情報における変化が検知されたとき、圧縮アイボックス1455の場所、形状、および/またはサイズのうちの少なくとも1つが、現在取得された視標追跡情報を基に変化され得る。コントローラ260は、インカップリング要素1431およびアウトカップリング要素1435からの格子の種々の組み合わせが、画像光を、種々の場所および/または種々のサイズの圧縮アイボックス1455へと導くよう互いに機能し得るように、画像光1405Aまたは1405Bの偏光を変化させるように、偏光スイッチ1452を動的に制御し得る。
実施形態によっては、圧縮アイボックス1455を通って伝搬する画像光1425Aまたは1425BのFOVは、非圧縮アイボックス1450を通って伝搬する画像光のFOVと実質的に同じであり得る。その結果、圧縮アイボックス1455に送られる画像内容は、非圧縮アイボックス1450に送られる画像内容と実質的に同じであり得る。実施形態によっては、圧縮アイボックス1455を通って伝搬する画像光1425Aまたは1425Bは、光源アセンブリ1411によって生成された画像光のFOVと実質的に同じFOVを有し得る。その結果、ユーザの眼は、光源アセンブリ1411によって生成された画像の全内容を知覚し得る。
図15A~図15Cは、本開示の一実施形態による、別々の時間インスタンスにおいて圧縮アイボックスを供給するように構成された光学システム1500の概略図を示す。光学システム1500は、本明細書で開示された光学システム200、1100、1200、1300、または1400などの他の光学システムに含まれるものに類似または同一の要素を含み得る。他の図に示される特徴は、議論を簡単にするために以下では明示的に説明されなくても、図15A~図15Cに示される実施形態に適用可能であり得る。同一または類似の要素の説明は、図2A~図14Bに関連して提供されたものを含めて、上記の説明を参照することができる。例えば、光学システム1500は、視標追跡システム270およびコントローラ260を含み得る。光学システム1500は、画像光を圧縮アイボックス1555に案内するかまたは導くように構成された導波路積層1501を含み得る。導波路積層1501は、互いに積み重ねられた複数の導波路を含み得る。少なくとも1つ(例えばそれぞれ)の導波路が、インカップリング要素およびアウトカップリング要素に対して結合され得る。実施形態によっては、導波路積層1501は、導波路に結合された複数の格子セットを含み得る。複数の導波路に結合された複数のインカップリング要素および複数のアウトカップリング要素には、複数の格子セットが含まれ得る。インカップリング要素およびアウトカップリング要素のうちの少なくとも1つ(例えばそれぞれ)が、上記で説明されて他の図に示された、1つまたは複数の間接切り替え可能格子および1つまたは複数の偏光スイッチを含む格子セットを含み得る。
図15Aに示されるように、光学システム1500は光源アセンブリ1511を含み得る。コントローラ260は、光源アセンブリ1511を、所定のFOVを有する画像光を放射するように制御するかまたは構成してよい。導波路積層1501は、光源アセンブリ1511から受け取った画像光を、眼の瞳130の位置に対応する圧縮アイボックス1555に案内するように構成され得る。圧縮アイボックス1555は、非圧縮アイボックス1550の1つまたは複数のサブアイボックスによって形成され得る。非圧縮アイボックス1550は、導波路積層1501に含まれる格子によってもたらされ得る。圧縮アイボックス1555のサイズは非圧縮アイボックス1550のサイズよりも小さくてよい。例示のために、1つのアウトカップリング要素が、全ての時間インスタンスにおいて、選択的に、回折状態に構成されると見なされるので、図15A~図15Cに示される圧縮アイボックス1555は1つのサブアイボックスによって形成されると見なされる。複数のインカップリング要素および/または複数のアウトカップリング要素が回折状態で動作するように構成されているとき、2つ以上のサブアイボックスが活性化され得、2つ以上のサブアイボックスによって圧縮アイボックス1555が形成され得る。
導波路積層1501は、互いに積み重ねられた複数の導波路を含み得る。例示のために、3つの導波路1510A、1510B、および1510Cが示されている。2、4、5、6などの他の適切な導波路の数が使用され得る。実施形態によっては、導波路内で導波が生じるように、導波路はエアギャップによって分離され得る。実施形態によっては、近隣の導波路間のエアギャップは、導波路よりも屈折率が低い材料(例えば液状接着剤)を少なくとも部分的に充填されてよい。導波路(1510A、1510B、および1510C)のうちの少なくとも1つ(例えばそれぞれ)が、インカップリング要素(1531A、1531B、または1531C)およびアウトカップリング要素(1535A、1535B、または1535C)と結合され得る。インカップリング要素(1531A、1531B、または1531C)は、光源アセンブリから受け取った画像光1511を導波路に結合するように構成され得る。画像光は、導波路の内部をTIRによって伝搬し得る。アウトカップリング要素(1535A、1535B、または1535C)は、導波路の内部を伝搬した画像光を、導波路から圧縮アイボックス1555通って伝搬するよう結合するように構成され得る。導波路(1510A、1510B、または1510C)は、導波路に配設された対応するインカップリング要素(1531A、1531B、または1531C)およびアウトカップリング要素(1535A、1535B、または1535C)を有する導波路ディスプレイアセンブリを形成し得る。図15A~図15Cに示された実施形態では、光学システム1500は3つの導波路ディスプレイアセンブリを含み得る。
図15A~図15Cに示されるように、別々の時間インスタンスにおいて、3つの導波組立体のうちの1つまたは複数に含まれるインカップリング要素(1531A、1531B、または1531C)およびアウトカップリング要素(1535A、1535B、または1535C)は、光源アセンブリ1511から受け取った画像光を、種々の場所(および/または種々のサイズ)の圧縮アイボックス1555まで案内するように、コントローラ260によって選択的に制御または構成され得る。インカップリング要素(1531A、1531B、または1531C)のうちの少なくとも1つ(例えばそれぞれ)およびアウトカップリング要素(1535A、1535B、または1535C)が、1つまたは複数の間接切り替え可能格子を含む格子セットを含み得る。インカップリング要素(1531A、1531B、および1531C)およびアウトカップリング要素(1535A、1535B、および1535C)の、1つまたは複数の間接切り替え可能格子の間接切り替えは、コントローラ260によって制御され得る1つまたは複数の偏光スイッチによって制御され得る。議論および例示を簡単にするために、インカップリング要素(1531A、1531B、および1531C)およびアウトカップリング要素(1535A、1535B、および1535C)の各々が、1つの間接切り替え可能格子を有すると見なされる。いくつかの実施形態では、インカップリング要素(1531A、1531B、および1531C)およびアウトカップリング要素(1535A、1535B、および1535C)の各々が、図6A~図6Dに示された構成のうちの任意のものに配置された2つ以上の格子を含み得ることが理解される。
偏光スイッチ(例えば1552A、1552B、または1552C)は、対応するインカップリング要素(例えば1531A、1531B、または1531C)の光入射側に配設されてよい。画像光は、偏光スイッチを通過してからインカップリング要素に入射し得る。偏光スイッチ(例えば1552A、1552B、または1552C)は、コントローラ260によって、切り替え状態または非切り替え状態で動作するように制御され得る。コントローラ260に制御された偏光スイッチ(例えば1552A、1552B、または1552C)が、対応するインカップリング要素に入射する画像光の偏光を制御してよく、それによって、インカップリング要素(例えば1531A、1531B、または1531C)を、回折状態または非回折状態で動作するように切り替える。
実施形態によっては、アウトカップリング要素(例えば1535A、1535B、および1535C)のうちの少なくとも1つ(例えばそれぞれ)が、偏光スイッチ(例えば1557A、1557B、または1557C)に関連付けられ得る。例えば、偏光スイッチ1557Aがアウトカップリング要素1535Bに関連付けられてよく、偏光スイッチ1557Bがアウトカップリング要素1535Cに関連付けられてよい。偏光スイッチ1557Cは、アウトカップリング要素に関連付けられなくてよい。実施形態によっては偏光スイッチ1557Cが省略され得る。アウトカップリング要素1535Aは、偏光スイッチに関連付けられなくてよい。実施形態によっては、アウトカップリング要素1535Aは、導波路1501Aとアウトカップリング要素1535Aとの間に配設された偏光スイッチに関連付けられ得る。例示を簡単にするために、アウトカップリング要素1535Aに関連付けられ得る偏光スイッチは省略されている。
導波路積層1501のインカップリング要素(例えば1531A、1531B、および1531C)およびアウトカップリング要素(例えば1535A、1535B、および1535C)に含まれる格子は、同一の偏光または異なる偏光を有する画像光を回折するように構成され得る。議論のために、図15A~図15Cにおいて、導波路積層1501のインカップリング要素(例えば1531A、1531B、および1531C)およびアウトカップリング要素(例えば1535A、1535B、および1535C)に含まれる格子は、例えば直線偏光であり得る第1の偏光1570-1といった同一の偏光を有する画像光は回折して、例えば第1の偏光1570-1と直交する第2の偏光1570-2といった異なる偏光を有する画像光は、無視できる程度の回折またはゼロ回折で透過するように構成され得る。すなわち、導波路積層1501のインカップリング要素(例えば1531A、1531B、および1531C)およびアウトカップリング要素(例えば1535A、1535B、および1535C)は、同一の偏光選択性を有するように構成され得る。例示の偏光として直線偏光1570-1および1570-2が使用される。実施形態によっては、逆の掌性を有する回転偏光が、それぞれ第1の偏光1570-1および第2の偏光1570-2として使用され得る。
光源アセンブリ1511は、例えばコントローラ260によって、非偏光画像光を放射するように構成または制御され得る。光学システム1500は、光源アセンブリ1511と導波路積層1501との間に配設された偏光子1551を含み得る。偏光子1551は、非偏光画像光を、第1の偏光1570-1または第2の偏光1570-2を有する偏光画像光1503Bに変換するように構成され得る。議論のために、図15A~図15Cにおいて、第1の偏光1570-1はy軸方向の直線偏光と見なされ、第2の偏光1570-2はx軸方向の直線偏光と見なされる。偏光子1551は、非偏光画像光を、第2の偏光1570-2(例えばx軸方向の偏光)を有する直線偏光画像光1503Bに変換するように構成された直線偏光子でよい。
図15Aを参照して、第1の時間インスタンスにおいて、視標追跡システム270またはコントローラ260は、光センサ265によって取り込まれた画像データを基に、眼の瞳130が第1の位置にあることを検知するかまたは判定してよい。コントローラ260は、眼の瞳130の位置情報を基に、偏光スイッチ1552A、1552B、および1557Aを、切り替え状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよい。コントローラ260は、偏光スイッチ1552C、1557B、および1557Cを、非切り替え状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してもよい。例示のために、切り替え状態で動作する偏光スイッチは黒色で塗りつぶされた長方形として表されており、非切り替え状態で動作する偏光スイッチは白色の長方形(または塗りつぶされていない長方形)として表されている。
切り替え状態で動作する偏光スイッチ1552Aは、偏光子1551から受け取った、第2の偏光1570-2を有する画像光1503Bを、第1の偏光1570-1を有する画像光1505Aとして透過するように構成され得る。インカップリング要素1531Aは、第1の偏光1570-1を有する画像光は回折して、第2の偏光1570-2を有する画像光は透過するように構成されているので、第1の偏光1570-1を有する画像光1505Aを、回折によって、導波路1510Aに結合し得る。インカップリングされた画像光は、第1の偏光1570-1を有する画像光1515Aと表され得、導波路1510Aの内部をTIRによってアウトカップリング要素1535Aの方へ伝搬し得る。実施形態によっては、画像光1515Aは、画像光1505AのFOVと実質的に同じFOVを有し得る。アウトカップリング要素1535Aは、第1の偏光1570-1を有する画像光1515Aを、導波路1510Aから回折によって結合し得る。アウトカップリングされた画像光は、第1の偏光1570-1を有する画像光1525Aと表され得る。アウトカップリング要素1535Aは、第1の偏光1570-1を有する画像光1525Aを、眼の瞳130の第1の位置に対応する圧縮アイボックス1555を形成し得る第1のサブアイボックスの方へ案内して集中させ得る。
導波路積層1501のアウトカップリング側において切り替え状態で動作する偏光スイッチ1557Aは、第1の偏光1570-1を有する画像光1525Aを第2の偏光1570-2を有する画像光1526Bに変換し得る。アウトカップリング要素1535Bが、第1の偏光1570-1を有する画像光は回折して、第2の偏光1570-2を有する画像光は透過するように構成されているので、第2の偏光1570-2を有して偏光スイッチ1557Aから出力された画像光1526Bは、導波路1510Bおよびアウトカップリング要素1535Bを通って、無視できる程度の回折またはゼロ回折で伝わり得る。アウトカップリング要素1535Bから出力された画像光は、第2の偏光1570-2を有する画像光1527Bと表され得る。非切り替え状態で動作する偏光スイッチ1557Bは、第2の偏光1570-2を有する画像光1527Bを、画像光1527Bの偏光に影響を与ることなく透過し得る。偏光スイッチ1557Bから出力された画像光は、第2の偏光1570-2を有する画像光1528Bと表され得る。
アウトカップリング要素1535Cが、第1の偏光1570-1を有する画像光は回折して、第2の偏光1570-2を有する画像光は透過するように構成されているので、第2の偏光1570-2を有する画像光1528Bは、導波路1510Cおよびアウトカップリング要素1535Cを通って、無視できる程度の回折またはゼロ回折で伝わり得る。アウトカップリング要素1535Cから出力された画像光は、第2の偏光1570-2を有する画像光1529Bと表され得る。非切り替え状態で動作する偏光スイッチ1557Cは、第2の偏光1570-2を有する画像光1529Bを、第1のサブアイボックスの方へ、偏光に影響を与えることなく透過し得る。第1のサブアイボックスは、眼の瞳130の第1の位置に対応する圧縮アイボックス1555を形成し得る。偏光スイッチ1557Cによって出力された画像光は、第2の偏光1570-2を有する画像光1530Bと表され得る。圧縮アイボックス1555の場所、形状、および/またはサイズは、視標追跡システム270またはコントローラ260によって眼の瞳130の視標追跡情報における変化が検知されるまで、第1の期間にわたって維持され得る。
実施形態によっては、導波路積層1501のインカップリング側において、第1の偏光1570-1を有する画像光1505Aの一部1506Aは、インカップリング要素1531Aによって、導波路1510Aの中をTIRによって伝搬するように結合されなくてもよい。むしろ、画像光1505Aの一部1506Aは、導波路1510Aを通って導波路1510Bの方へ伝わり得る。切り替え状態で動作する偏光スイッチ1552Bは、第1の偏光1570-1を有する画像光1505Aの一部1506Aを、第2の偏光1570-2を有する画像光1506Bに変換し得る。インカップリング要素1531Bが、第1の偏光1570-1を有する画像光は回折して、第2の偏光1570-2を有する画像光は透過するように構成されているので、第2の偏光1570-2を有して偏光スイッチ1552Bから出力された画像光1506Bは、インカップリング要素1531Bによって、導波路1510Bに、導波路1510Bの中をTIRによって伝搬するように結合されなくてもよい。むしろ、画像光1506Bは、インカップリング要素1531Bおよび導波路1510Bを通って導波路1510Cの方へ伝わり得る。非切り替え状態で動作する偏光スイッチ1552Cは、第2の偏光1570-2を有する画像光1506Bを、偏光に影響を与ることなく透過し得る。インカップリング要素1531Cが、第1の偏光1570-1を有する画像光は回折して、第2の偏光1570-2を有する画像光は透過するように構成されているので、第2の偏光1570-2を有して偏光スイッチ1552Cから出力された画像光1506Bは、インカップリング要素1531Cによって、導波路1510Cに、導波路1510Cの中をTIRによって伝搬するように結合されなくてもよい。むしろ、第2の偏光1570-2を有する画像光1506Bは、インカップリング要素1531Cおよび導波路1510Cを透過し得る。
図15Bを参照して、第2の時間インスタンスにおいて、視標追跡システム270またはコントローラ260は、光センサ265によって取り込まれた眼の瞳130に関連する画像データを基に、眼の瞳130が第2の位置の方へ移動中であること、または第2の位置まで移動したことを、検知するかまたは判定してよい。コントローラ260は、偏光スイッチ1552A、1557A、および1557Cを、非切り替え状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよく、偏光スイッチ1552B、1552C、および1557Bを、切り替え状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよい。非切り替え状態で動作する偏光スイッチ1552Aは、光源アセンブリ1511から第2の偏光1570-2を有して放射された直線偏光画像光1503Bを、偏光に影響を与えることなく透過し得る。偏光スイッチ1552Aから出力された画像光は、第2の偏光1570-2を有する直線偏光画像光1505Bと表され得る。
インカップリング要素1531Aが、第1の偏光1570-1を有する画像光は回折して、第2の偏光1570-2を有する画像光は透過するように構成されているので、第2の偏光1570-2を有する画像光1505Bは、インカップリング要素1531Aによって、導波路1510Aに、導波路1510Aの中をTIRによって伝搬するように結合されなくてもよい。むしろ、第2の偏光1570-2を有する画像光1505Bは、インカップリング要素1531Aおよび導波路1510Aを、導波路1510Bの方へ伝わり得る。切り替え状態で動作する導波路1510Bにおいてインカップリング要素1531Bに結合された偏光スイッチ1552Bは、導波路1510Aから受け取った第2の偏光1570-2を有する画像光1505Bを、第1の偏光1570-1を有する画像光1505Cに変換し得る。
インカップリング要素1531Bは、第1の偏光1570-1を有する画像光は回折して、第2の偏光1570-2を有する画像光は透過するように構成されているので、画像光1505Cを導波路1510Bに結合し得る。インカップリングされた画像光は、第1の偏光1570-1を有する画像光1515Bと表され得、導波路1510Bの内部をTIRによって伝搬し得る。画像光1515Bは、画像光1505C、1505B、および/または1503Bと同一のFOVを有し得る。第1の偏光1570-1を有する画像光1515Bは、アウトカップリング要素1535Bによって、第1の偏光1570-1を有する画像光1517Aとして導波路1510Bから結合され得る。画像光1517Aは画像光1515Bのものと同じFOVを有し得る。アウトカップリング要素1535Bは、第1の偏光1570-1を有する画像光1517Aを、第2のサブアイボックスを通って伝搬するように案内して集中させ得る。第2のサブアイボックスは、第1の時間インスタンスにおける第1のサブアイボックスとは異なり得る。第2のサブアイボックスは、眼の瞳130の第2の位置に対応する圧縮アイボックス1555を形成し得る。
切り替え状態で動作する偏光スイッチ1557Bは、第1の偏光1570-1を有してアウトカップリング要素1535Bから出力された画像光1517Aを、第2の偏光1570-2を有する画像光1518Bに変換し得る。アウトカップリング要素1535Cが、第1の偏光1570-1を有する画像光は回折して、第2の偏光1570-2を有する画像光は透過するように構成されているので、第2の偏光1570-2を有する画像光1518Bは、導波路1510Cおよびアウトカップリング要素1535Cを通って、偏光スイッチ1557Cの方へ、伝わり得る。アウトカップリング要素1535Cから出力された画像光は、第2の偏光1570-2を有する画像光1519Bと表され得る。非切り替え状態で動作する偏光スイッチ1557Cは、画像光1519Bを、画像光1521Bとして、第2のサブアイボックスの方へ偏光に影響を与ることなく透過し得る。第2のサブアイボックスは、眼の瞳130の第2の位置に対応する圧縮アイボックス1555を形成し得る。圧縮アイボックス1555の場所は眼の瞳130の新規の位置に対応し得、圧縮アイボックス1555のサイズは眼の瞳130のサイズを少なくともカバーし得る。圧縮アイボックス1555の場所、形状、またはサイズのうちの少なくとも1つが、第1の時間インスタンスにおけるものとは異なり得る。圧縮アイボックス1555の場所、形状、および/またはサイズは、視標追跡システム270またはコントローラ260によって眼の瞳130の視標追跡情報における変化が検知されるまで、第2の期間にわたって維持され得る。
導波路積層1501のインカップリング側に戻って、図15Bに示されるように、画像光1505Cの一部1506Cは、導波路1510Bに、導波路1510Bの中をTIRによって伝搬するように結合されなくてよい。むしろ、画像光の一部1506C(画像光1506Cとも称される)は、導波路1510Bを通って、導波路1510Cにおいてインカップリング要素1531Cに結合された偏光スイッチ1552Cの方へ伝わり得る。切り替え状態で動作する偏光スイッチ1552Cは、第1の偏光1570-12を有する画像光1506Cを、第2の偏光1570-2を有する画像光1507Cに変換し得る。インカップリング要素1531Cが、第1の偏光1570-1を有する画像光は回折して、第2の偏光1570-2を有する画像光は透過するように構成されているので、第2の偏光1570-2を有する画像光1507Cは、インカップリング要素1531Cによって、導波路1510Cに、導波路1510Cの中をTIRによって伝搬するように結合されなくてよい。むしろ、第2の偏光1570-2を有する画像光1507Cは、インカップリング要素1531Cおよび導波路1510Cを通って伝わり得る。
図15Cを参照して、第3の時間インスタンスにおいて、視標追跡システム270またはコントローラ260は、光センサ265によって取り込まれた眼の瞳130の画像データを基に、眼の瞳130が非圧縮アイボックス1550の内部の第3の位置まで移動したこと、または第3の位置の方へ移動中であることを検知するかまたは判定してよい。コントローラ260は、眼の瞳130の位置情報を基に、偏光スイッチ1552A、1552B、1557A、および1557Bを、非切り替え状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよく、偏光スイッチ1552Cおよび1557Cを、切り替え状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよい。非切り替え状態で動作する偏光スイッチ1552Aは、光源アセンブリ1551から第2の偏光1570-2を有して放射された直線偏光画像光1503Bを、第2の偏光1570-2を有する直線偏光画像光1505Bとして、偏光に影響を与えることなく透過し得る。
インカップリング要素1531Aが、第1の偏光1570-1を有する画像光は回折して、第2の偏光1570-2を有する画像光は透過するように構成されているので、第2の偏光1570-2を有する画像光1505Bは、インカップリング要素1531Aによって、導波路1510Aに、導波路1510Aの中をTIRによって伝搬するように結合されなくてよい。むしろ、第2の偏光1570-2を有する画像光1505Bは、インカップリング要素1531Aおよび導波路1510Aを、導波路1510Bの方へ伝わり得る。非切り替え状態で動作する偏光スイッチ1552Bは、第2の偏光1570-2を有して導波路1510Bから出力された画像光1505Bを、偏光に影響を与ることなく透過し得る。インカップリング要素1531Bが、第1の偏光1570-1を有する画像光は回折して、第2の偏光1570-2を有する画像光は透過するように構成されているので、第2の偏光1570-2を有して偏光スイッチ1552Bから出力された画像光1505Bは、インカップリング要素1531Bによって、導波路1510Bに、導波路1510Bの中をTIRによって伝搬するように結合されなくてよい。むしろ、第2の偏光1570-2を有して偏光スイッチ1552Bから出力された画像光1505Bは、インカップリング要素1531Bおよび導波路1510Bを通って、導波路1510Cの方へ、無視できる程度の回折またはゼロ回折で伝わり得る。
切り替え状態で動作する偏光スイッチ1552Cは、第2の偏光1570-2を有する画像光1505Bを第1の偏光1570-1を有する画像光1565Aに変換し得る。インカップリング要素1531Cは、第1の偏光1570-1を有する画像光は回折して、第2の偏光1570-2を有する画像光は透過するように構成されているので、偏光1570-1を有する画像光1565Aを、第1の偏光1570-1を有する画像光1575Aとして、導波路1510Cに結合し得る。画像光1575Aは、TIRによって、導波路1510Cの内部を、アウトカップリング要素1535Cの方へ伝搬し得る。アウトカップリング要素1535Cは、導波路1510Cからの第1の偏光1570-1を有する画像光1575Aを、回折によって、第1の偏光1570-1を有する画像光1585Aとして結合するように構成され得る。アウトカップリング要素1535Cは、第1の偏光1570-1を有する画像光1585Aを、第3のサブアイボックスを通って伝搬するように案内して集中させ得る。第3のサブアイボックスは、第2の時間インスタンスにおける第2のサブアイボックスとは異なり得る。第3のサブアイボックスは、眼の瞳130の第3の位置に対応する圧縮アイボックス1555を形成し得る。
切り替え状態で動作する偏光スイッチ1557Cは、第1の偏光1570-1を有する画像光1585Aを、第2の偏光1570-2を有する画像光1595Bに変換し得る。第2の偏光1570-2を有する画像光1595Bは、圧縮アイボックス1555を通って伝搬し得る。圧縮アイボックス1555の場所は眼の瞳130の位置に対応し得、圧縮アイボックス1555のサイズは眼の瞳130のサイズを少なくともカバーし得る。圧縮アイボックス1555の場所、形状、またはサイズのうちの少なくとも1つが、第2の時間インスタンスにおけるものとは異なり得る。圧縮アイボックス1555の場所、形状、および/またはサイズは、視標追跡システム270またはコントローラ260によって眼の瞳130の視標追跡情報における変化が検知されるまで、第3の期間にわたって維持され得る。
実施形態によっては、圧縮アイボックス1555を通って伝搬する画像光1530B、1521B、または1595BのFOVは、非圧縮アイボックス1550を通って伝搬する画像光のFOVと実質的に同じであり得る。その結果、圧縮アイボックス1555に送られる画像コンテンツは、非圧縮アイボックス1550に送られる画像コンテンツと実質的に同じであり得る。実施形態によっては、圧縮アイボックス1555を通って伝搬する画像光1530B、1521B、または1595Bは、光源アセンブリ1511によって生成された画像光のFOVと実質的に同じFOVを有し得る。その結果、ユーザの眼は、光源アセンブリ1511によって生成された画像の全コンテンツを知覚し得る。
図15A~図15Cを参照して、光学システム1500は、光源アセンブリ1511によって生成された画像光のFOVと実質的に同じFOVおよび同じ偏光(例えば第2の偏光1570-2)を有する画像光を、圧縮アイボックス1555を通して、眼の瞳130へ動的に送ってよい。圧縮アイボックス1555の位置は、眼の瞳130の変化する位置に対して動的に位置合わせされ得る。圧縮アイボックス1555のサイズは、非圧縮アイボックス1550のサイズよりも小さい。眼の瞳130の視標追跡情報の一例として、位置情報が使用される。圧縮アイボックス1555の動的レンダリングは、眼の瞳130の位置の代わりの、またはこれと組み合わせた、眼の瞳130のサイズ、眼の瞳130の視線方向、および/または眼の瞳130の運動方向など、他のタイプの視標追跡情報のうちのいずれか1つ、または任意の組み合わせに基づき得る。これらのタイプの視標追跡情報の任意の適切な組み合わせが、圧縮アイボックスを動的にレンダリングするための基準として使用され得る。
実施形態によっては、間接切り替え可能なインカップリング要素およびアウトカップリング要素は、導波路積層におけるそれぞれの導波路に配設されなくてもよい。むしろ、間接切り替え可能なインカップリング要素およびアウトカップリング要素は、図16A~図16Cに示されるように、それぞれ対応する偏光スイッチと積み重ねられて共通の(例えば1つの)導波路に取り付けられ得る。図16A~図16Cは、本開示の一実施形態による、別々の時間インスタンスにおいて圧縮アイボックスを供給するように構成された光学システム1600の概略図を示す。光学システム1600は、上記で説明されて他の図に示された光学システム200、1100、1200、1300、1400、または1500などの他の光学システムに含まれるものに類似または同一の要素を含み得る。他の図に示された特徴は、議論を簡単にするために以下では明示的に説明されなくても、図16A~図16Cに示される実施形態に適用可能であり得る。同一または類似の要素の説明は、図2A~図15Cに関連して提供されたものを含めて、上記の説明を参照することができる。例えば、光学システム1600は、視標追跡システム270およびコントローラ260を含み得る。
図16A~図16Cに示されるように、光学システム1600は、所定のFOVを有する画像光を放射するように構成された光源アセンブリ1611、および1つの導波路1610を含み得る。導波路1610は、導波路1610の第1の面1610-1または第2の面1610-2に配設されたインカップリング要素1631を含み得る。インカップリング要素の数は1に限定されず、2、3、4、5、6などの任意の適切な数であり得る。例えば、いくつかの実施形態では、導波路1610は、互いに積み重ねられた複数のインカップリング要素を含み得る。インカップリング要素1631は、1つまたは複数の直接切り替え可能格子、1つまたは複数の間接切り替え可能格子(この場合、1つまたは複数の間接切り替え可能格子には1つまたは複数の偏光スイッチが結合され得る)、1つまたは複数の切り替え不能格子、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。
導波路1610は、対応する偏光スイッチと共に積み重ねられた複数のアウトカップリング要素1635A、1635B、および1635Cを含み得る。アウトカップリング要素と偏光スイッチとの積層は、導波路1610の第1の面1610-1または第2の面1610-2に配設され得る。アウトカップリング要素の数は3に限定されず、2、4、5、6などの任意の適切な数であり得る。少なくとも1つ(例えばそれぞれ)のアウトカップリング要素が、1つまたは複数の間接切り替え可能格子を含み得る。アウトカップリング要素に含まれる間接切り替え可能格子の切り替えは、アウトカップリング要素に入射する画像光の偏光を制御することによって実現され得る。アウトカップリング要素に入射する画像光の偏光の制御は、対応する偏光スイッチを制御することによって実現され得る。
インカップリング要素1631とアウトカップリング要素1635A、1635B、および1635Cとは、導波路1610の同一の面または別々の面に配設されてよい。実施形態によっては、アウトカップリング要素1635A、1635B、および1635Cのうちの少なくとも1つ(例えばそれぞれ)が、対応するアウトカップリング要素の、画像光が入射する光入射側に配設され得る偏光スイッチと結合されてよい。アウトカップリング要素と光学的に結合される偏光スイッチの数は、アウトカップリング要素の数と同じでも、より少なくても、より多くてもよい。例示のために、図16A~図16Cは、アウトカップリング要素1635A、1635B、および1635Cが、それぞれ偏光スイッチ1657A、1657B、および1657Cに結合されている様子を示す。
実施形態によっては、光学システム1600は、アウトカップリング要素1635Cと眼の瞳130との間に配設された追加の偏光スイッチ1657Dを含み得る。偏光スイッチ1657Dは、別々の時間インスタンスまたは期間において、同じ偏光の画像光を眼の瞳130にレンダリングするために含まれ得る。実施形態によっては、別々の時間インスタンスまたは期間において異なる偏光の画像光が眼の瞳130に送られ得るように、偏光スイッチ1657Dが省略されてよい。例示のために、図16A~図16Cには、互いから空隙で分離された複数のアウトカップリング要素および偏光スイッチが示されている。実施形態によっては、アウトカップリング要素と偏光スイッチとが、空隙なく互いに直接接触して結合され得る。
実施形態によっては、光源アセンブリ1611は非偏光画像光を放射するように構成され得る。光学システム1600は、光源アセンブリ1611と導波路1610との間に配設された偏光子1651を含み得る。偏光子1651は、非偏光画像光を、偏光子1651の透過軸に依拠して、第1の偏光1670-1または第1の偏光1670-1に対して直交する第2の偏光1670-2を有する偏光画像光1605に変換するように構成され得る。議論のために、図16A~図16Cにおいて、第1の偏光1670-1はy軸方向の直線偏光と見なされ、第2の偏光1670-2はx軸方向の直線偏光と見なされる。偏光子1651は、非偏光画像光を、第1の偏光1670-1(例えばy軸方向の偏光)を有する直線偏光画像光1605に変換するように構成された直線偏光子と見なされる。画像光1605は所定のFOVを有し得る。実施形態によっては、逆の掌性を有する回転偏光が、それぞれ第1の偏光1670-1および第2の偏光1670-2として使用され得る。
議論のために、インカップリング要素1631ならびにアウトカップリング要素1635A、1635B、および1635Cは、同じ偏光選択性を有するものと見なされる。例えば、インカップリング要素1631ならびにアウトカップリング要素1635A、1635B、および1635Cは、第1の偏光1670-1を有する画像光は回折して、第2の偏光1670-2を有する画像光は無視できる程度の回折またはゼロ回折で透過するように構成され得る。コントローラ260は、偏光スイッチ1657A、1657B、1657C、および1657Dの各々を、画像光がアウトカップリング要素に入射する前の画像光の偏光を切り替えるための切り替え状態または維持するための非切り替え状態で動作するよう、選択的に制御するかまたは構成してよく、それによって、それぞれのアウトカップリング要素を、第1の偏光1670-1を有する画像光に対して回折状態で動作するか、または第2の偏光1670-2を有する画像光に対して非回折状態で動作するように、間接的に制御するかまたは構成する。
コントローラ260は、光学システム1600に含まれる、視標追跡システム270および偏光スイッチ1657A、1657B、1657C、および1657Dなどの他の要素に対して通信可能に結合され得る。例えば、コントローラ260は、偏光スイッチに電界を供給するために、偏光スイッチ1657A、1657B、1657C、および1657Dに関連した1つまたは複数の電源にも通信可能に結合され得る。コントローラ260と他の要素との間の接続は、有線でも無線でもよく、例示を簡単にするために図16A~図16Cには示されていない。コントローラ260は、(例えば電気的に接続された電源を制御することにより)偏光スイッチを制御して、対応するアウトカップリング要素を、第1の偏光1670-1を有する画像光に対して回折状態で動作するか、または第2の偏光1670-2を有する画像光に対して非回折状態で動作するよう、間接的に構成し得る。
図16Aを参照して、第1の時間インスタンスにおいて、視標追跡システム270またはコントローラ260は、光センサ265によって取り込まれた眼の瞳130の画像データを基に、眼の瞳130が第1の位置にあることを検知するかまたは判定してよい。コントローラ260は、眼の瞳130の位置情報を基に、偏光スイッチ1657A、1657C、および1657Dを非切り替え状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよく、偏光スイッチ1657Bを切り替え状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよい。例示のために、切り替え状態で動作する偏光スイッチは黒色で塗りつぶされた長方形として表されており、切り替え状態で動作する偏光スイッチは白色の長方形(または塗りつぶされていない長方形)として表されている。インカップリング要素1631は、第1の偏光1670-1を有する画像光1605を、第1の偏光1670-1を有する画像光1615として導波路1610に結合し得る。第1の偏光1670-1を有する画像光1615は、導波路1610内を、TIRによって、アウトカップリング要素の積層の方へ伝搬し得る。非切り替え状態で動作する偏光スイッチ1657Aは、偏光スイッチ1657Aに入射する画像光1615の偏光に影響を与えなくてよい。偏光スイッチ1657Aは、画像光1615を、第1の偏光1670-1を有する画像光1625Aとしてアウトカップリング要素1635Aへと透過し得る。
アウトカップリング要素1635Aは、第1の偏光1670-1を有する画像光は回折して、第2の偏光1670-2を有する画像光は透過するように構成されているので、導波路1610からの、偏光1670-1を有する画像光1625Aを、回折によって結合し得る。アウトカップリングされた画像光は、第1の偏光1670-1を有する画像光1625Bと表され得る。アウトカップリング要素1635Aは、第1の偏光1670-1を有する画像光1625Bを、非圧縮アイボックス1650の第1のサブアイボックスを通って伝搬するように案内して集中させ得る。第1のサブアイボックスは、眼の瞳130の第1の位置に対応する圧縮アイボックス1655を形成し得る。切り替え状態で動作する偏光スイッチ1657Bは、第1の偏光1670-1を有する画像光1625Bを、第2の偏光1670-2を有する画像光1625Cに変換し得る。アウトカップリング要素1635Bは、第1の偏光1670-1を有する画像光は回折し、第2の偏光1670-2を有する画像光は透過するように構成されているので、第2の偏光1670-2を有する画像光1625Cを、第2の偏光1670-2を有する画像光1625Dとして、偏光スイッチ1657Cの方へ、無視できる程度の回折またはゼロ回折で透過し得る。
非切り替え状態で動作する偏光スイッチ1657Cは、第2の偏光1670-2を有する画像光1625Dを、第2の偏光1670-2を有する画像光1625Eとして、アウトカップリング要素1635Cの方へ透過し得る。アウトカップリング要素1635Cは、第1の偏光1670-1を有する画像光は回折し、第2の偏光1670-2を有する画像光は透過するように構成されているので、第2の偏光1670-2を有する画像光1625Eを、第2の偏光1670-2を有する画像光1625Fとして、無視できる程度の回折またはゼロ回折で透過し得る。非切り替え状態で動作する偏光スイッチ1657Dは、第2の偏光1670-2を有する画像光1625Fを、第2の偏光1670-2を有する画像光1625Gとして、眼の瞳130の第1の位置に対応する圧縮アイボックス1655を形成する第1のサブアイボックスの方へ透過し得る。圧縮アイボックス1655の場所、形状、および/またはサイズは、視標追跡システム270またはコントローラ260によって眼の瞳130の視標追跡情報における変化が検知されるまで、第1の期間にわたって維持され得る。
図16Bを参照して、第2の時間インスタンスにおいて、視標追跡システム270またはコントローラ260は、光センサ265によって取得された眼の瞳130の現在取得された画像データを基に、眼の瞳130が第2の位置まで移動したこと、または第2の位置の方へ移動中であることを、検知するかまたは判定してよい。コントローラ260は、偏光スイッチ1657A、1657B、および1657Cを、切り替え状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよく、偏光スイッチ1657Dを、非切り替え状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよい。インカップリング要素1631は、第1の偏光1670-1を有する画像光1605を、回折によって導波路1610に結合し得る。第1の偏光1670-1を有する画像光1615は、導波路1610内を、TIRによって、アウトカップリング要素の積層の方へ伝搬し得る。
偏光スイッチ1657Aに画像光1615が入射するとき、切り替え状態で動作する偏光スイッチ1657Aは、第1の偏光1670-1を有する画像光1615を、第2の偏光1670-2を有する画像光1626Aに変換し得る。アウトカップリング要素1635Aは、第1の偏光1670-1を有する画像光は回折し、第2の偏光1670-2を有する画像光は透過するように構成されているので、第2の偏光1670-2を有する画像光1626Aを、第2の偏光1670-2を有する画像光1626Bとして、偏光スイッチ1657Bの方へ、無視できる程度の回折またはゼロ回折で透過し得る。切り替え状態で動作する偏光スイッチ1657Bは、第2の偏光1670-22を有する画像光1626Bを、第1の偏光1670-1を有してアウトカップリング要素1635Bに向かう画像光1626Cに変換し得る。
アウトカップリング要素1635Bは、第1の偏光1670-1を有する画像光は回折して、第2の偏光1670-2を有する画像光は透過するように構成されているので、アウトカップリング要素1635Bからの出力である、偏光1670-1を有する画像光1626Cを、回折によって結合し得る。アウトカップリングされた画像光は、第1の偏光1670-1を有する画像光1626Dと表され得る。アウトカップリング要素1635Bは、第1の偏光1670-1を有する画像光1626Dを、第1の時間インスタンスにおける第1のサブアイボックスとは別の第2のサブアイボックスの方へ伝搬するように案内して集中させ得る。第2のサブアイボックスは、眼の瞳130の第2の位置に対応する圧縮アイボックス1655を形成し得る。
切り替え状態で動作する偏光スイッチ1657Cは、第1の偏光1670-1を有する画像光1626Dを、第2の偏光1670-2を有する画像光1626Eに変換し得る。アウトカップリング要素1635Cは、第1の偏光1670-1を有する画像光は回折し、第2の偏光1670-2を有する画像光は透過するように構成されているので、第2の偏光1670-2を有する画像光1626Eを、第2の偏光1670-2を有する画像光1626Fとして、無視できる程度の回折またはゼロ回折で透過し得る。非切り替え状態で動作する偏光スイッチ1657Dは、第2の偏光16702を有する画像光1626Fを、第2の偏光1670-2を有する画像光1626Gとして、圧縮アイボックス1655を形成する第2のサブアイボックスの方へ透過し得る。圧縮アイボックス1655の場所は、第2のインスタンスにおける眼の瞳130の新規の位置に対応し得、第1の時間インスタンスにおける圧縮アイボックス1655の場所とは異なり得る。第2の時間インスタンスにおける圧縮アイボックス1655の場所、形状、またはサイズのうちの少なくとも1つが、第1の時間インスタンスにおけるものとは異なり得る。圧縮アイボックス1655の場所、形状、および/またはサイズは、視標追跡システム270またはコントローラ260によって眼の瞳130の視標追跡情報における変化が検知されるまで、第2の期間にわたって維持され得る。
図16Cを参照して、第3の時間インスタンスにおいて、視標追跡システム270またはコントローラ260は、現在取得された眼の瞳130の画像データを基に、眼の瞳130が第3の位置まで移動したこと、または第3の位置の方へ移動中であることを、検知するかまたは判定してよい。コントローラ260は、眼の瞳130の位置情報を基に、偏光スイッチ1657A、1657C、および1657Dを切り替え状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよく、偏光スイッチ1657Bを非切り替え状態で動作するよう選択的に制御するかまたは構成してよい。
インカップリング要素1631は、第1の偏光1670-1を有する画像光1605を、回折によって導波路1610に結合し得る。第1の偏光1670-1を有する画像光1615は、導波路1601内を、TIRによって、アウトカップリング要素の積層の方へ伝搬し得る。偏光スイッチ1657Aに画像光1615が入射するとき、切り替え状態で動作する偏光スイッチ1657Aは、第1の偏光1670-1を有する画像光1615を、第2の偏光1670-2を有してアウトカップリング要素1635Aに向かう画像光1627Aに変換し得る。アウトカップリング要素1635Aは、第1の偏光1670-1を有する画像光は回折し、第2の偏光1670-2を有する画像光は透過するように構成されているので、第2の偏光1670-2を有する画像光1627Aを、第2の偏光1670-2を有する画像光1627Bとして、無視できる程度の回折またはゼロ回折で透過し得る。
非切り替え状態で動作する偏光スイッチ1657Bは、アウトカップリング要素1635Aから受け取った第2の偏光1670-2を有する画像光1627Bを、第2の偏光1670-2を有する画像光1627Cとして透過し得る。アウトカップリング要素1635Bは、第1の偏光1670-1を有する画像光は回折し、第2の偏光1670-2を有する画像光は透過するように構成されているので、第2の偏光1670-2を有する画像光1627Cを、第2の偏光1670-2を有する画像光1627Dとして、無視できる程度の回折またはゼロ回折で透過し得る。切り替え状態で動作する偏光スイッチ1657Cは、アウトカップリング要素1635Bから受け取った第2の偏光1670-2を有する画像光1627Dを、第1の偏光1670-1を有する画像光1627Eに変換し得る。
アウトカップリング要素1635Cは、第1の偏光1670-1を有する画像光は回折して、第2の偏光1670-2を有する画像光は透過するように構成されているので、導波路1601からの、偏光1670-1を有する画像光1627Eを、回折によって結合し得る。アウトカップリングされた光は、第1の偏光1670-1を有する画像光1627Fと表され得る。アウトカップリング要素1635Cは、第1の偏光1670-1を有する画像光1627Fを、第2の時間インスタンスにおける第2のサブアイボックスとは別の第3のサブアイボックスの方へ伝搬するように案内して集中させ得る。第3のサブアイボックスは、眼の瞳130の第3の位置に対応する圧縮アイボックス1655を形成し得る。
切り替え状態で動作する偏光スイッチ1657Dは、第1の偏光1670-1を有する画像光1627Fを、第2の偏光1670-2を有する画像光1627Gに変換し得る。第2の偏光1670-2を有する画像光1627Gは、圧縮アイボックス1655を形成する第3のサブアイボックスを通って伝搬し得る。圧縮アイボックス1655Cの場所は眼の瞳130の位置に対応し得る。第3の時間インスタンスにおける圧縮アイボックス1655の場所、形状、またはサイズのうちの少なくとも1つが、第2の時間インスタンスにおけるものとは異なり得る。圧縮アイボックス1655の場所、形状、および/またはサイズは、視標追跡システム270またはコントローラ260によって眼の瞳130の視標追跡情報における変化が検知されるまで、第3の期間にわたって維持され得る。
実施形態によっては、圧縮アイボックス1655を通って伝搬する画像光1625G、1626G、または1627GのFOVは、非圧縮アイボックス1650を通って伝搬する画像光のFOVと実質的に同じであり得る。その結果、圧縮アイボックス1655に送られる画像コンテンツは、非圧縮アイボックス1650に送られる画像コンテンツと実質的に同じであり得る。実施形態によっては、圧縮アイボックス1655を通って伝搬する画像光1625G、1626G、または1627Gは、光源アセンブリ1611によって生成された画像光のFOVと実質的に同じFOVを有し得る。その結果、ユーザの眼は、光源アセンブリ1611によって生成された画像の全コンテンツを知覚し得る。
図16A~図16Cに示されるように、光学システム1600によって動的に供給され得る画像光は、非圧縮アイボックス1650を通って伝搬する画像光のFOVと実質的に同じFOVを有して圧縮アイボックス1655を通って伝搬し、また眼の瞳130と同じ偏光(例えば第2の偏光1670-2)を有して、眼の瞳130の変化する場所に対応する異なる場所の圧縮アイボックス1655を通って伝搬する。圧縮アイボックス1655の場所、形状、および/またはサイズは、眼の瞳130の変化する場所に対応するよう動的に変化され得る。上記の説明では、眼の瞳130の視標追跡情報の一例として、位置情報が使用されている。代わりに、またはそれに加えて、圧縮アイボックス1655の動的レンダリングは、眼の瞳130の位置の代わりの、またはこれと組み合わせた、眼の瞳130のサイズ、眼の瞳130の視線方向、および/または眼の瞳130の運動方向など、他のタイプの視標追跡情報のうちのいずれか1つ、または任意の組み合わせに基づき得る。これらのタイプの視標追跡情報の任意の適切な組み合わせが、圧縮アイボックスを動的にレンダリングするための基準として使用され得る。
図17Aは、本開示の一実施形態による、圧縮アイボックスを提供するための方法1700を示す流れ図である。方法1700は、コントローラ260、または視標追跡システム270の内部プロセッサ280によって実行され得る。議論のために、様々なプロセス、ステップ、および方法は、コントローラ260によって実行されるものとして説明され得る。方法1700は、眼の瞳の視標追跡情報を判定するステップ(ステップ1705)を含み得る。例えば、視標追跡システム270の光センサ265は、眼の瞳130の画像データを、例えばリアルタイムで取り込み得る。視標追跡システム270またはコントローラ260の内部プロセッサ280は、画像データを分析して、眼の瞳130の視標追跡情報を得るかまたは決定してよい。眼の瞳130の画像データを分析することから、様々な視標追跡情報が得られる。実施形態によっては、視標追跡情報を判定するステップは、例えば人工知能アルゴリズムまたは他の適切な技術によって、眼の瞳のサイズ、眼の瞳の位置、眼の瞳の視線方向、または眼の瞳の運動方向のうちの少なくとも1つを予測するステップを含み得る。上記に列挙された視標追跡情報の予測は、眼の瞳の画像データ、または例えば、眼の瞳の視標追跡情報の履歴データを含む他のセンサデータ(光センサ以外のセンサによって得られたデータ)に基づき得る。
方法1700は、視標追跡情報を基に、1つまたは複数の導波路と結合された複数の格子セットに含まれる格子の1つまたは複数の組み合わせを、回折状態で動作するよう選択的に構成して、画像光を、複数のサブアイボックスのうちの1つまたは複数のサブアイボックス通って伝搬するように案内させるステップであって、複数のサブアイボックスが非圧縮アイボックスを画定し、複数のサブアイボックスのうちの1つまたは複数のサブアイボックスが、非圧縮アイボックスよりもサイズが小さい圧縮アイボックスを規定する、ステップ(ステップ1710)も含み得る。例えば、導波路と結合された複数の格子セットは、インカップリング要素に含まれるインカップリング格子セット、アウトカップリング要素に含まれるアウトカップリング格子セット、および方向転換要素(含まれる場合)に含まれる方向転換格子セットを含み得る。各格子セットが1つまたは複数の格子を含み得る。コントローラ260は、視標追跡情報を基に、インカップリング要素からの1つまたは複数の格子(またはインカップリング格子セット)、アウトカップリング要素からの1つまたは複数の格子(またはアウトカップリング格子セット)、および方向転換要素からの1つまたは複数の格子(または含まれる場合には方向転換格子セット)を含む1つまたは複数の格子(または格子の1つまたは複数の組み合わせ)を、回折状態で動作するよう選択的に構成するかまたは制御してよい。回折状態で動作する1つまたは複数の選択された格子は、所定のFOVを有する画像光を、回折によって、圧縮アイボックスの方へ案内して集中させ得る。ステップ1705および1710は、コントローラ260によって、眼の瞳130のリアルタイム視標追跡情報を基に、圧縮アイボックスの場所、形状、および/またはサイズをリアルタイムで動的に調整するために、繰り返し動的に実行され得る。例えば、ある時間インスタンスにおいて視標追跡情報の変化が検知または判定された場合は常に、圧縮アイボックスの場所、形状、およびサイズのうちの1つまたは複数を変化させるためにステップ1710が実行され得る。
方法1700は、他の図に関連して上記で説明されたものなどの他のステップまたはプロセスを含み得る。例えば、方法1700は、コントローラ260によって、残りの1つまたは複数の格子あるいは複数の格子に含まれる格子の1つまたは複数の組み合わせ(例えばインカップリング要素、アウトカップリング要素、および方向転換要素(含まれる場合)に含まれるもの)を、非回折状態で動作するよう選択的に構成するかまたは制御するステップを含み得る。実施形態によっては、複数の格子のうちの格子は直接切り替え可能格子でよく、1つまたは複数の直接切り替え可能格子を含み得る。格子を、回折状態または非回折状態で動作するよう制御するかまたは構成するステップは、直接切り替え可能格子に対して電気的に結合された電源を制御して、格子を回折状態(または非回折状態)で動作するよう構成するための、所定の閾値電圧よりも(十分に)高い電圧、または格子を非回折状態(または回折状態)で動作するよう構成するための、所定の閾値電圧以下の電圧を供給させるステップを含み得る。
実施形態によっては、格子セットの格子は間接切り替え可能格子でよい。間接切り替え可能格子は偏光感受性または偏光選択性でよい。間接切り替え可能格子を回折状態または非回折状態で動作するよう制御するかまたは構成するステップは、格子に結合された偏光スイッチを、画像光が格子に入射する前の画像光の偏光を変化させるための切り替え状態、または画像光が格子に入射する前の画像光の偏光を維持するための非切り替え状態で動作するように制御するステップを含み得る。格子に入射する画像光の偏光の制御することにより、間接切り替え可能格子は、第1の所定の偏光を有する画像光用の回折状態、または第1の所定の偏光とは異なる第2の偏光を有する画像光用の非回折状態で動作するように制御され得る。第2の偏光は、第1の所定の偏光に対して直交するものでよく、または第1の所定の偏光の掌性と反対の掌性を有するものでもよい。圧縮アイボックスを通って伝搬する画像光が眼の瞳によって受け取られ得るように、圧縮アイボックスの場所は眼の瞳の位置に対応し得、圧縮アイボックスのサイズは眼の瞳のサイズを少なくともカバーし得る。圧縮アイボックスを用いると、眼の瞳によって受け取られる画像光の強度が増加され得る。光学システムの電力効率が改善され得る。
図17Bは、本開示の別の実施形態による、圧縮アイボックスを提供するための方法1750を示す流れ図である。方法1750は、開示された光学システムに含まれる1つまたは複数の構成要素によって実行され得る。方法1750は、画像光を生成するステップ(ステップ1755)を含み得る。例えば、光源は画像光を生成し得る。実施形態によっては、画像光は仮想画像または表示画像を表し得る。実施形態によっては、光源は、コントローラによって、所定の光学的性質を有する画像光を生成するように制御され得る。方法1750は、複数の格子のうちの1つまたは複数の格子を、回折状態で動作するよう選択的に構成して、画像光を、複数のサブアイボックスのうちの1つまたは複数のサブアイボックスを通って伝搬するように案内させるステップであって、複数のサブアイボックスが非圧縮アイボックスを画定し、複数のサブアイボックスのうちの1つまたは複数のサブアイボックスが、非圧縮アイボックスよりもサイズが小さい圧縮アイボックスを規定する、ステップ(ステップ1760)も含み得る。例えば、上記で論じられたように、コントローラは、インカップリング要素(例えばインカップリング格子セット)、アウトカップリング要素(例えばアウトカップリング格子セット)、または方向転換要素(例えば方向転換格子セット)のうちの少なくとも1つに含まれる1つまたは複数の直接切り替え可能格子ならびに/あるいは1つまたは複数の間接切り替え可能格子を回折状態で動作するよう選択的に構成して、画像光を、圧縮アイボックスを規定する1つまたは複数のサブアイボックス通って伝搬するように案内させてよい。1つまたは複数のサブアイボックスは、非圧縮アイボックスを規定する複数のアイボックスの一部でよい。圧縮アイボックスのサイズは非圧縮アイボックスのサイズよりも小さくてよい。実施形態によっては、複数の格子のうちの1つまたは複数の格子を回折状態で動作するよう選択的に構成して、画像光を、圧縮アイボックスを規定する1つまたは複数のサブアイボックスを通って伝搬するように案内させるステップは、複数の格子のうちの1つまたは複数の格子を回折状態で動作するよう選択的に構成して、視標追跡情報を基に、画像光を、圧縮アイボックスを規定する1つまたは複数のサブアイボックスを通って伝搬するように案内させるステップを含み得る。方法1750は、視標追跡システムによって視標追跡情報を得るステップも含み得る。実施形態によっては、視標追跡情報を得るステップは、眼の瞳の画像データを得るステップと、この画像データを分析して、眼の瞳のサイズ、眼の瞳の位置、眼の瞳の視線方向、または眼の瞳の運動方向のうちの少なくとも1つを得るステップとを含み得る。実施形態によっては、視標追跡情報を得るステップは、眼の瞳のサイズ、眼の瞳の位置、眼の瞳の視線方向、または眼の瞳の運動方向のうちの少なくとも1つ予測するステップを含み得る。実施形態によっては、方法1750は、複数の格子のうちの残りの1つまたは複数の格子を非回折状態で動作するよう選択的に構成して、画像光を無視できる程度の回折で透過させるステップをさらに含み得る。
圧縮アイボックスを提供するための、開示された光学デバイスおよび方法は、ニアアイディスプレイ(「NED」)の中に実装され得る。図18は、本開示の一実施形態による、NED 1820を含むシステム1800の概略図を示す。システム1800は人工現実システムでよい。人工現実は、ユーザ(または視聴者)に提示される前に人為的に調整される現実の一形態であり、例えば、仮想現実(「VR」)、拡張現実(「AR」)、混合現実(「MR」)、ハイブリッド現実(「HR」)、またはそれらのいくつかの組み合わせおよび/または派生物を含み得る。人工現実システムは、コンピュータベースの画像ソースによって視聴者に仮想画像が提供されるVRシステムと、「仮想の」要素またはコンピュータで生成された要素に現実世界の画像が部分的に埋め込まれるARシステムと、画像の中で仮想の要素が現実世界の要素と組み合わされるMRシステムまたはHRシステムとを含み得る。したがって、人工現実のコンテンツは、デバイスで生成されたコンテンツおよび/またはシステムで生成されたコンテンツである完全に仮想のコンテンツを含み得る。実施形態によっては、人工現実のコンテンツは、ユーザに(例えばデバイスの透明または半透明の部分を通して)直接見える現実世界のコンテンツと組み合わせた仮想コンテンツを含み得る。実施形態によっては、人工現実のコンテンツは、1つまたは複数のシステムカメラによって取り込まれた現実世界のコンテンツと組み合わされて頭部装着型デバイスによってユーザに表示される仮想コンテンツを含み得る。人工現実のコンテンツは、ビデオ、音響、触覚フィードバック、またはそれらのいくつかの組み合わせを含み得る。人工現実のコンテンツは、1つのチャネルまたは複数のチャネル(視聴者に対する3次元視覚効果を生成するステレオビデオなど)でユーザに提示され得る。加えて、人工現実は、例えば人工現実におけるコンテンツを生成するように使用され、かつ/または人工現実で使用される(例えば人工現実におけるアクティビティを実行する)アプリケーション、製品、付属品、サービス、またはそれらのいくつかの組み合わせにも関連付けられ得る。
図18に示されるように、システム1800は、コンピュータデバイス1810-1または1810-2(以下、総体として「クライアントデバイスまたはコンピュータデバイス1810」と称される)と、(有線または無線の接続によって)互いに通信可能に結合されたネットワーク1830とを含み得る。コンピュータデバイス1810は、デスクトップコンピュータ、ワークステーション、またはネットワークサーバ1810-1もしくは携帯機器1810-2を含み得る。システム1800は、NED 1820を装着している視聴者に、デバイスの音響出力、視覚出力、触覚出力、および/または他の感覚出力を提供し得る。NED 1820に供給されるコンテンツは、コンピュータデバイス1810のうちの任意のものによって生成され、NED 1820によって、現実世界に対して調整または修正され得る。システム1800は、例えばVRシステム、ARシステム、MRシステム、HRシステム、あるいはそれらのいくつかの組み合わせおよび/または派生物を含み得る。コントローラ260は、コンピュータデバイス1810に含まれてよく、またはNED 1820に含まれてもよい。
VR構成では、NED 1820は、ユーザに、コンピュータで生成されて事前記録されたコンテンツを表示し、ユーザの現実世界の環境の視野を遮ってよい。MR構成では、NED 1820は、現実世界と仮想コンテンツとの任意の混合を提供し得る。AR構成では、NED 1820は、コンピュータで生成された追加のコンテンツと共に、現実世界の体験を(例えば現実世界からの実際の像を表示することによって)提供し得る。例えば、仮想コンテンツが現実世界の視野に(例えば光学的シースルーまたはビデオシースルーによって)投影され得て、ユーザはARまたはMRを体験し得る。NED 1820は、開示された光学システムのうち任意のものを含み得、かつ/または開示された方法を実行して、圧縮アイボックスによってユーザの眼に画像光を供給し得る。
人工現実システム1800は、本開示に基づくNEDを含む様々なプラットホーム上で実施され得、例えば自動車もしくは航空機のフロントガラスもしくはバックミラー、眼鏡もしくはバイザーのレンズ、ヘルメット、および/または帽子として、多くの形態で実施され得る。図18に示されるように、NED 1820は、フレーム1826、右側ディスプレイシステム1822R、および左側ディスプレイシステムを1822L含み得る。フレーム1826は、ユーザの身体部分(例えば頭部)に(例えば両眼に近接して)右側ディスプレイシステム1822Rおよび左側ディスプレイシステムを1822L取り付けるように構成された適切なタイプの取り付け構造を含み得る。フレーム1826は、ユーザにメディアコンテンツを表示するように構成され得る1つまたは複数の光学要素に結合されてよい。実施形態によっては、フレーム1826は眼鏡のフレームを表すことがある。右側ディスプレイシステム1822Rおよび左側ディスプレイシステム1822Lは、ユーザが、NED 1820によって提示されたコンテンツを見ること、および/または現実世界の対象物の画像を見ることを可能にするように構成され得る(例えば、右側ディスプレイシステム1822Rおよび左側ディスプレイシステム1822Lの各々がシースルーの光学要素を含み得る)。実施形態によっては、右側ディスプレイシステム1822Rおよび左側ディスプレイシステム1822Lは、光(例えば仮想画像に対応する画像光)を生成してユーザの眼に案内するように構成された任意の適切なディスプレイアセンブリ(図示せず)を含み得る。実施形態によっては、NED 1820は投影システムを含み得る。例示のために、図18は、投射システムが、フレーム1826に結合された光源アセンブリ(例えばプロジェタ)1824を含み得る様子を示す。
図19は、本開示の一実施形態による、図18に示されたNED 1820の半分の断面図を示す。図19に示されるように、NED 1820にはコントローラ260および視標追跡システム270が含まれ得る。例示のために、図19は、左側ディスプレイシステム1822Lに関連する断面図を示す。図19に示されるように、左側ディスプレイシステム1822Lは、ユーザの眼125用の導波路ディスプレイアセンブリ1828を含み得る。参照番号1855は非圧縮アイボックスを指示する。非圧縮アイボックス1855の1つまたは複数のサブアイボックスによって形成され得る圧縮アイボックスは、図19には示されていない。導波路ディスプレイアセンブリ1828は、本明細書に開示されて他の図に示されたように、導波路と、導波路に結合された少なくとも1つのインカップリング要素と、導波路に結合された少なくとも1つのアウトカップリング要素とを含み得る。実施形態によっては、導波路ディスプレイアセンブリ1828は、本明細書に開示されて他の図に示された少なくとも1つの方向転換要素も含み得る。導波路ディスプレイアセンブリ1828は、コントローラ260によって、光源アセンブリ1824から放射された画像光を、視標追跡システム270から供給された視標追跡情報を基に、ユーザの眼の瞳130の位置に対応する圧縮アイボックスに導くように制御され得る。例示のために、図19は、一方の眼125に関連した一方の導波路ディスプレイアセンブリ1828を示す。実施形態によっては、図19に示された導波路ディスプレイアセンブリ1828から分離した、これに類似の別の導波路ディスプレイアセンブリが、コントローラ260によって、光源アセンブリ1824から放射された画像光をユーザの他方の眼の位置に対応する圧縮アイボックスに導くように制御され得る。実施形態によっては、一方の眼用の導波路ディスプレイアセンブリ1828は、他方の眼用の導波路ディスプレイアセンブリ1828から分離されるかまたは部分的に分離されてよい。実施形態によっては、1つの導波路ディスプレイアセンブリ1828が、画像光を、ユーザの両眼125用の圧縮アイボックスに案内するように構成され得る。
実施形態によっては、NED 1820は、導波路ディスプレイアセンブリ1828と眼125との間に配設された1つまたは複数の光学要素を含み得る。光学要素は、例えば、導波路ディスプレイアセンブリ1828から出力された画像光の収差の補正、画像光の拡大、または別のタイプの光学調整を実行するように構成され得る。1つまたは複数の光学要素の例は、開口、フレネルレンズ、凸レンズ、凹レンズ、フィルタ、画像光に影響を与える他の適切な光学要素、またはそれらの組み合わせを含み得る。実施形態によっては、NED 1820には、現実世界の対象物によって反射された画像光の透過率を動的に調整することによって、NED 1820を、VRデバイスとARデバイスとの間、またはVRデバイスとMRデバイスとの間で切り替え得る、適応調光要素1832が含まれ得る。実施形態によっては、適応調光要素1832は、AR/MRデバイスとVRデバイスとの間の切り換えと併せて、AR/MRデバイスにおいて、実際の物体と仮想物体(または実際のコンテンツと仮想コンテンツ)の輝度の差を軽減するように使用され得る。
図20は、本開示の一実施形態による、NEDを含むシステム2000の概略ブロック図を示す。実施形態によっては、システム2000は、図18に示されたシステム1800の一実施形態でよく、またはシステム1800の部品として含まれてもよい。実施形態によっては、システム200は、他の図に示された他の光学システムの一実施形態でよく、または他の図に示された他の光学システムに含まれるものでもよい。システム2000は、光学要素、デバイス、または他の図に示された特徴もしくは本明細書に開示されて図には示されていない特徴を含み得る。システム2000は、図18および図19に示されたNED 1820などの本明細書に開示された任意のNEDであり得るNED 2080を含み得る。NED 2080は導波路ディスプレイアセンブリ2010を含み得る。導波路ディスプレイアセンブリ2010は、他の図に示された任意の実施形態でよい。導波路ディスプレイアセンブリ2010は、本明細書に開示されたように、1つまたは複数の導波路、1つまたは複数のインカップリング要素、1つまたは複数のアウトカップリング要素、ならびに/あるいは1つまたは複数の方向転換要素を含み得る。導波路ディスプレイアセンブリ2010は任意の特徴、要素、または他の図に示されたデバイス、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。
NED 2080は、1つまたは複数の位置センサ2012および1つまたは複数の慣性測定ユニット2014(「IMU 2014」)も含み得る。IMU 2014は、位置センサ2012のうちの1つまたは複数から受け取った測定信号に基づいてNED 2080の初期位置に対するNED 2080の推定された位置を指示する速い較正データを生成するように構成された電子デバイスを含み得る。システム2000は光源アセンブリ2011を含み得る。光源アセンブリ2011は、本明細書に開示された光源アセンブリのうちの任意のものでよい。光源アセンブリ2011は、導波路ディスプレイアセンブリ2010に画像光を放射するように構成され得る。導波路ディスプレイアセンブリ2010は、上記で説明されたように、画像光を、圧縮アイボックスを通してユーザの眼の瞳に案内するように構成され得る。システム2000は、上記で説明された視標追跡システム270およびコントローラ260を含み得る。実施形態によっては、視標追跡システム270は、視標追跡のためにユーザの眼を照明する光(例えば赤外線)を放射するための光源(図示せず)を含み得る。システム2000は、システムレベルの入出力インターフェース2050を含み得る。NED 2080は、入出力インターフェース2050と、図18に示されたネットワーク1830とによって、外部コンピュータデバイスと通信し得る。実施形態によっては、入出力インターフェース2050は、モデムおよび/または無線周波数RFのハードウェアおよびソフトウェア(例えばRFのアンテナ、フィルタ、増幅器など、およびデジタル、アナログ、デジタル-アナログ変換器、アナログ-デジタル変換器、デジタル信号プロセッサなど)を含む有線インターフェースまたは無線インターフェースを含み得る。
本開示は、ユーザの眼の瞳の位置と動的に位置合わせされ得る圧縮アイボックスを提供するための光学システムおよび方法を提供するものである。光学システムは、1つまたは複数の導波路と、1つまたは複数の導波路に結合された複数の格子セットとを含み得る。複数の格子セットは、画像光を1つまたは複数の導波路に結合するように構成された少なくとも1つのインカップリング格子セットと、1つまたは複数の導波路からの画像光を結合するように構成された少なくとも1つのアウトカップリング格子セットとを含み得る。実施形態によっては、複数の格子セットは、少なくとも1つの方向転換/折り畳み格子セットも含み得る。各格子セットが1つまたは複数の格子を含み得る。複数の格子セットは、画像光を、非圧縮アイボックスを形成する複数のサブアイボックスを通って伝搬するよう案内するように構成可能であり得る。実施形態によっては、光学システムには、複数の格子セットから選択された1つまたは複数の格子(または格子の1つまたは複数の組み合わせ)を回折状態で動作するよう選択的に構成して、画像光を、非圧縮アイボックスの1つまたは複数のサブアイボックスを通って伝搬するように案内させ、複数の格子セットのうちの残りの1つまたは複数の格子(または格子の1つまたは複数の組み合わせ)は非回折状態で動作するよう選択的に構成するように構成されたコントローラも含まれ得る。画像光を伝搬させる1つまたは複数のサブアイボックスは圧縮アイボックスを形成し得、これのサイズは、眼の瞳のサイズと少なくとも同程度であり、非圧縮アイボックスのサイズよりも小さい。圧縮アイボックスの場所は眼の瞳の場所に対応し得る。実施形態によっては、光学システムは、眼の瞳の視標追跡情報を供給するように構成された視標追跡システムも含み得る。
開示された光学システムおよび方法は、圧縮アイボックスを通って眼の瞳に送られる画像光の光強度を増加し得、眼の瞳の外部の領域に案内される画像光の損失および眼の瞳のまわりの望ましくない照明を低減し得るものである。その結果、光学システムの電力効率がかなり改善され得る。加えて、1つまたは複数のサブアイボックスを通って伝搬する画像光が実質的に同じFOVを有し得、これは非圧縮アイボックスを通って伝搬する画像光のFOVと同じであり得る。その結果、1つまたは複数のサブアイボックスの間の、ゴースト効果、歪み、および干渉が抑制され得、圧縮アイボックスに送られる画像コンテンツが、非圧縮アイボックスに送られる画像コンテンツと実質的に同じになり得る。実施形態によっては、別々の時間インスタンスまたは期間において1つまたは複数のサブアイボックスを通って伝搬する画像光が、実質的に同じFOVを有し得、これは、導波路に結合された光源アセンブリから放射された画像光のFOVと同じであり得る。したがって、1つまたは複数のサブアイボックスによって形成された圧縮アイボックスの内部にある眼の瞳は、光源アセンブリによって生成された画像の全コンテンツを知覚し得る。
前述の実施形態の変形形態も、本開示の範囲内に含まれる。圧縮アイボックスを提供するためのシステムおよび方法の上記の説明では、サブアイボックスのサイズおよび/または形状は一定であると見なされている。実施形態によっては、サブアイボックスのサイズおよび/または形状は、可変または調整可能でよい。例えば、コントローラ260は、測定または判定された眼の瞳130のサイズを基に、サブアイボックスのサイズを動的に調整するために回折状態で動作するように構成された回折要素(例えばインカップリング要素、アウトカップリング要素、および/または方向転換要素)の部分のサイズを動的に調整し得る。例えば、眼の瞳130のサイズがより小さくなるかまたはより大きくなるとき、それに応じてサブアイボックスのサイズが調整され得る。したがって、圧縮アイボックスを形成するサブアイボックスの数を増減する(例えば、回折状態で動作するように構成された格子の組み合わせの数を制御する)ことにより、または(上記で説明されたように)各サブアイボックスのサイズを増減することにより、あるいは両方の方法を組み合わせることによって、圧縮アイボックスが動的に調整され得る。
実施形態によっては、インカップリング要素の積層、アウトカップリング要素の積層、または方向転換要素の積層は、1つまたは複数の切り替え可能格子と1つまたは複数の切り替え不能格子との組み合わせを含み得る。例えば、図11A~図11Cに示された光学システム1100では、インカップリング要素は切り替え不能格子を含み得る。実施形態によっては、アウトカップリング要素1135の格子の積層には1つまたは複数の切り替え不能格子が含まれ得る。実施形態によっては、図12A~図12Cに示された光学システム1200では、インカップリング要素は切り替え不能格子を含み得る。実施形態によっては、交互配置されたアウトカップリング要素1235には1つまたは複数の切り替え不能格子が含まれ得る。実施形態によっては、図13A~図13Dに示された光学システム1300では、インカップリング要素1331、アウトカップリング要素1335、または方向転換要素1333のうちの少なくとも1つが、少なくとも1つの切り替え不能格子を含み得る。実施形態によっては、図14Aおよび図14Bに示された光学システム1400では、インカップリング要素1431またはアウトカップリング要素1435のうちの少なくとも1つが、少なくとも1つの切り替え不能格子を含み得る。実施形態によっては、図15A~図15Cに示された光学システム1500では、インカップリングインカップリング要素1531A、1531B、1531Cのうちの少なくとも1つが、少なくとも1つの切り替え不能格子を含み得る。実施形態によっては、光学システム1500では、アウトカップリング要素1535A、1535B、1535C、または1535Dのうちの少なくとも1つに、少なくとも1つの切り替え不能格子が含まれ得る。実施形態によっては、図16A~図16Cに示された光学システム1600では、インカップリング要素1631は少なくとも1つの切り替え不能格子を含み得る。光学システム1600では、アウトカップリング要素1635A、1635B、または1635Cのうちの少なくとも1つに、少なくとも1つの切り替え不能格子が含まれ得る。
実施形態によっては、格子(またはインカップリング要素もしくはアウトカップリング要素)の積層は、少なくとも1つの直接切り替え可能格子と少なくとも1つの間接切り替え可能格子との組み合わせを含み得る。例えば、図16A~図16Cに示された光学システム1600では、直接切り替え可能アウトカップリング要素(または格子)は、間接切り替え可能アウトカップリング要素1635A、1635B、および1635Cと積み重ねられてよい。実施形態によっては、アウトカップリング要素1635A、1635B、および1635Cのうちの1つが直接切り替え可能アウトカップリング要素によって置換され得る。実施形態によっては、図15A~図15Cに示された光学システム1500では、直接切り替え可能アウトカップリング要素(または格子)は、間接切り替え可能アウトカップリング要素1535A、1535B、および1535Cと積み重ねられてよい。実施形態によっては、図14Aおよび図14Bに示された光学システム1400では、直接切り替え可能インカップリング要素(または格子)は、間接切り替え可能インカップリング格子1431Aまたは1431Bと積み重ねられてよい。実施形態によっては、直接切り替え可能アウトカップリング要素(または格子)は、間接切り替え可能アウトカップリング格子1435Aまたは1435Bと積み重ねられてよい。
実施形態によっては、図13A~図13Dに示された光学システム1300に含まれるインカップリング要素1331、アウトカップリング要素1335、または方向転換要素1333のうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの直接切り替え可能格子と少なくとも1つの間接切り替え可能格子との組み合わせを含み得る。実施形態によっては、図12A~図12Cに示された光学システム1200では、アウトカップリング要素1235の格子の配列は、少なくとも1つの直接切り替え可能格子および少なくとも1つの間接切り替え可能格子を含み得る。実施形態によっては、図11A~図11Cに示された光学システム1100では、アウトカップリング要素1135に含まれるアウトカップリング格子の積層は、少なくとも1つの直接切り替え可能格子と少なくとも1つの間接切り替え可能格子との組み合わせを含み得る。実施形態によっては、図2A、図2B、および図4に示された光学システムでは、インカップリング要素231、アウトカップリング要素235、および/または方向転換要素233のうちの少なくとも1つが、少なくとも1つの直接切り替え可能格子と少なくとも1つの間接切り替え可能格子との組み合わせを含み得る。
実施形態によっては、図12A~図12Cに示された光学システム1200には、1つまたは複数の格子が積層構成に配置されて、次いで、図6Cに示された構成に類似して、交互配置のアウトカップリング要素1235と積み重ねられたものが含まれ得る。言い換えれば、図11Aおよび図12Aに表された実施形態または特徴は、1つの光学システムに組み合わされ得る。
実施形態によっては、図15A~図15Cに示されるように、各導波路(1510A、1510B、または1510C)が、アウトカップリング要素と偏光スイッチとの積層、インカップリング要素と偏光スイッチとの積層、または両方と結合され得る。実施形態によっては、各導波路と結合されたアウトカップリング要素の各積層は、図16Aに示されたアウトカップリング要素の積層に類似の構成を有し得る。実施形態によっては、各導波路と結合されたアウトカップリング要素の各積層が、少なくとも1つの交互配置された間接切り替え可能格子配列と少なくとも1つの偏光スイッチ配列との積層構成を有し得る。実施形態によっては、各導波路と結合されたアウトカップリング要素の各積層が、図6Dに示された構成に類似の、互いに積み重ねた2つ以上の交互配置された間接切り替え可能格子の配列を含み得る。実施形態によっては、各導波路と結合されたインカップリング要素の各積層は、図6A~図6Dに示された格子の積層に類似の構成を有し得る。図15Aに示された光学システム1500では、実施形態によっては、画像光を3つの導波路1510A、1510B、および1510Cに案内するために共通のインカップリング要素が使用され得る。例えば、インカップリング要素に含まれるインカップリング格子の積層が、別々の導波路に関連付けられ得る。
実施形態によっては、図14A~図16Cに示されたインカップリング要素(またはインカップリング格子)またはアウトカップリング要素(またはアウトカップリング格子)のうちの少なくとも1つが、図6Bに示された構成に類似の交互配置の格子配列を含み得る。実施形態によっては、図14A~図16Cに示された光学システムには、交互配置の格子配列を有する少なくとも1つの追加のインカップリング要素(またはインカップリング格子)および/または少なくとも1つの追加のアウトカップリング要素(またはアウトカップリング格子)が含まれ得る。実施形態によっては、交互配置の格子配列は、全ての切り替え可能格子、全ての切り替え不能格子、あるいは少なくとも1つの切り替え可能格子と少なくとも1つの切り替え不能格子との組み合わせを含み得る。実施形態によっては、交互配置の格子配列は、全ての直接切り替え可能格子、全ての間接切り替え可能格子、あるいは少なくとも1つの直接切り替え可能格子と少なくとも1つの間接切り替え可能との組み合わせを含み得る。
本開示では、圧縮アイボックスのサイズは非圧縮アイボックスのサイズよりも小さいと説明されている。これは1つの例示的実施形態である。開示された光学システムおよび格子では、時間インスタンスによっては、画像光を複数のサブアイボックス(すなわち非圧縮アイボックス)に案内するために、導波路と結合された複数の格子のうちの全てが活性化される可能性がある。よって、ある特定の時間インスタンスまたは期間において、圧縮アイボックスのサイズが非圧縮アイボックスのサイズと同じになり得る。
圧縮アイボックスを提供するための開示された導波路ディスプレイアセンブリおよび方法は、ユーザの眼の瞳の位置と動的に位置合わせされ得、例えばニアアイディスプレイ(「NED」)、ヘッドアップディスプレイ(「HUD」))、頭部装着型ディスプレイ(「HMD」)、スマートフォン、ラップトップコンピュータ、またはテレビなどの様々なシステムに実装され得る。加えて、開示された導波路ディスプレイシステムは、ユーザの眼の瞳の位置と動的に位置合わせする圧縮アイボックスを提供するための機構を説明する例示のためのものである。ユーザの眼の瞳の位置と動的に位置合わせする圧縮アイボックスを提供するための機構は、開示された導波路ディスプレイシステム以外の任意の適切なディスプレイシステムに適用可能であり得る。本明細書に示されて開示された偏光選択性格子は例示のためのものである。偏光選択性格子に関して本明細書で説明されたものと同一または類似の設計原理に従って、圧縮アイボックスを提供するために、任意の適切な偏光選択性要素が使用され、かつ構成され得る。例えば、偏光選択性要素は、サブ波長構造、液晶、光屈折性ホログラフィ材料、またはそれらの組み合わせを含む、偏光選択性格子またはホログラフィ要素を含み得る。実施形態によっては、偏光選択性格子に関して本明細書で説明されたものと同一または類似の設計原理に従って、圧縮アイボックスを提供するために、偏光選択性要素も実装されて構成され得る。実施形態によっては、偏光非選択性要素および偏光選択性要素は、光偏向要素と称されることがある。実施形態によっては、光偏向要素は、回折格子、縦続接続反射器、角柱面要素、および/またはホログラフィ反射器の配列、またはそれらの組み合わせを含み得る。
例えば、いくつかの実施形態では、開示された光学システムは、1つまたは複数の導波路と、1つまたは複数の導波路に結合された複数の光偏向要素とを含み得る。画像光を、非圧縮アイボックスを形成する複数のサブアイボックス通って伝搬するように案内する(例えば偏向させる)ために、光偏向要素の複数の組み合わせが構成可能であり得る。開示された導波路ディスプレイアセンブリは、光偏向要素の1つまたは複数の組み合わせを、偏向状態で動作するよう選択的に構成して、画像光を、非圧縮アイボックスよりもサイズが小さい圧縮アイボックスを形成する1つまたは複数のサブアイボックスを通って伝搬するよう案内させる(例えば偏向させる)ように構成されたコントローラも含み得る。コントローラは、光偏向要素の1つまたは複数の残りの組み合わせを非偏向状態で動作するよう選択的に構成して、画像光を、無視できる程度の偏向で透過させるようにさらに構成され得る。
実施形態によっては、開示された光学システムは、画像光を放射するように構成された光源を含み得る。この光学システムは、光源に対して光学的に結合された複数の光偏向要素も含み得る。光学システムはコントローラをさらに含み得、コントローラは、複数の光偏向要素のうちの1つまたは複数の光偏向要素を偏向状態で動作するよう選択的に構成して、画像光を、複数のサブアイボックスのうちの1つまたは複数のサブアイボックスを通って伝搬するよう案内させる(例えば偏向させる)ように構成されている。複数のサブアイボックスが非圧縮アイボックスを規定してよく、1つまたは複数のサブアイボックスが、非圧縮アイボックスよりもサイズが小さい圧縮アイボックスを規定してよい。コントローラは、1つまたは複数の残りの光偏向要素を非偏向状態で動作するよう選択的に構成して、画像光を、無視できる程度の偏向で透過させるようにさらに構成され得る。
図17Cは、本開示の一実施形態による、圧縮アイボックスを提供するための方法1780を示す流れ図である。方法1780は、画像光を生成するステップ(ステップ1785)を含み得る。画像光は仮想画像を表し得る。方法1780は、複数の光偏向要素のうちの1つまたは複数の光偏向要素を偏向状態で動作するよう選択的に構成して、画像光を、複数のサブアイボックスのうちの1つまたは複数のサブアイボックスを通って伝搬するように案内させるステップであって、複数のサブアイボックスが非圧縮アイボックスを画定し、複数のサブアイボックスのうちの1つまたは複数のサブアイボックスが、非圧縮アイボックスよりもサイズが小さい圧縮アイボックスを規定する、ステップ(ステップ1790)も含み得る。方法1780は追加のステップを含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、開示された方法は、複数の光偏向要素のうちの1つまたは複数の光偏向要素を、偏向状態で動作するよう選択的に構成して、画像光を、視標追跡情報を基に、圧縮アイボックスを規定する1つまたは複数のサブアイボックスを通って伝搬するように案内させる(例えば偏向させる)ステップを含み得る。実施形態によっては、開示された方法は、視標追跡システムによって視標追跡情報を得るステップを含み得る。実施形態によっては、視標追跡情報を得るステップは、眼の瞳の画像データを得るステップと、画像データを分析して、眼の瞳のサイズ、眼の瞳の位置、眼の瞳の視線方向、または眼の瞳の運動方向のうちの少なくとも1つを得るステップとを含み得る。実施形態によっては、視標追跡情報を得るステップは、眼の瞳のサイズ、眼の瞳の位置、眼の瞳の視線方向、または眼の瞳の運動方向のうちの少なくとも1つ予測するステップを含み得る。実施形態によっては、開示された方法は、複数の光偏向要素のうちの1つまたは複数の残りの光偏向要素を非偏向状態で動作するよう選択的に構成して、画像光を、無視できる程度の偏向で透過させる(例えば、非偏向状態で動作する1つまたは複数の残りの光偏向要素は、入射してくる画像光の伝搬方向を変化させなくてよい)ステップも含み得る。
本開示の実施形態の前述の説明は、例示のために提示されたものである。これは、網羅的であること、または本開示を開示された明確な形態に限定することを意図するわけではない。当業者なら、上記の開示に照らして、修正形態および変形形態が可能であることを理解することができる。
この説明のいくつかの部分では、本開示の実施形態が、情報に対する操作のアルゴリズムや記号表現によって説明されていることがある。これらの操作は、機能的、計算的、または論理的に説明されているが、コンピュータプログラムまたは同等の電気回路、マイクロコード等によって実施され得る。その上、時には、これらの操作の機構をモジュールと称するのが、一般性を損なうことなく好都合であることが判明している。説明された操作および関連するモジュールは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはその任意の組み合わせで具現され得る。
本明細書に説明されたステップ、操作、またはプロセスのうちの任意のものが、1つまたは複数のハードウェアおよび/またはソフトウェアのモジュールを、単独で、または他のデバイスとの組み合わせで用いて、実行または実施され得る。一実施形態では、ソフトウェアモジュールは、説明されたステップ、操作、またはプロセスのうちの任意のものまたは全てを実行するためにコンピュータプロセッサによって実行され得るコンピュータプログラムコードを含有しているコンピュータ可読媒体を含むコンピュータプログラム製品を用いて実施される。実施形態によっては、ハードウェアモジュールは、デバイス、システム、光学要素、コントローラ、電気回路、論理ゲートなどのハードウェアコンポーネントを含み得る。
本開示の実施形態は、本明細書の操作を実行するための装置にも関係し得る。この装置は、特定の目的のために特別に構築され得、かつ/またはコンピュータに記憶されたコンピュータプログラムによって選択的に活性化または再構成される汎用コンピュータデバイスを含み得る。そのようなコンピュータプログラムは、コンピュータシステムバスに結合され得る、非一時的かつ有体のコンピュータ可読記憶媒体、または電子的命令を記憶するのに適する任意のタイプの記録媒体に記憶されてよい。非一時的コンピュータ可読記録媒体は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、読取り専用メモリ(「ROM」)、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、電気的プログラム可能読取り専用メモリ(「EPROM」)、電気的消去可能プログラム可能読取り専用メモリ(「EEPROM」)、レジスタ、ハードディスク、半導体ディスクドライブ、スマートメディアカード(「SMC」)、セキュアデジタルカード(「SD」)、フラッシュカードなどの、プログラムコードを記憶することができる任意の媒体であり得る。その上、明細書に説明されたあらゆるコンピュータシステムが、1つのプロセッサを含むものでよく、または計算能力を強化するために複数のプロセッサを採用するアーキテクチャでもよい。プロセッサは、中央処理装置(「CPU」)、グラフィック処理ユニット(「GPU」)、あるいはデータを処理し、かつ/またはデータを基に計算を実行するように構成された任意の処理デバイスでよい。プロセッサは、ソフトウェアコンポーネントとハードウェアコンポーネントとの両方を含み得る。例えば、プロセッサは、特定用途向け集積回路(「ASIC」)、プログラム可能論理回路(「PLD」)、またはその組み合わせなどのハードウェアコンポーネントを含み得る。PLDは、結合プログラム可能論理回路(「CPLD」)、フィールドプログラマブルゲートアレイなど(「FPGA」)でよい。
本開示の実施形態は、本明細書に説明された計算プロセスによって生成される製品にも関係し得る。そのような製品は、計算プロセスに由来する情報を含み得、この情報は、非一時的かつ有体のコンピュータ可読記憶媒体に記憶され、コンピュータプログラム製品の任意の実施形態、または本明細書で説明した他のデータの組み合わせを含み得る。
さらに、図面に示された1つの実施形態が1つの要素を示すとき、この実施形態または図には示されていないが本開示の範囲内に入る別の実施形態は、複数のそのような要素を含み得ることが理解される。同様に、図面に示された1つの実施形態が複数のそのような要素を示すとき、この実施形態または図には示されていないが本開示の範囲内に入る別の実施形態は、そのような要素を1つだけ含む可能性もあることが理解される。図面に示された要素の数は例示のみを目的としており、実施形態の範囲を限定するものと解釈されるべきでない。その上に、他に断らない限り、図面に示された実施形態は相互排除ではなく、任意の適切なやり方で組み合わされ得る。例えば、1つの図/実施形態に示された要素は、別の図/実施形態に示されていなくても、この、別の図/実施形態に含まれる可能性がある。本明細書に開示された、1つまたは複数の光学層、フィルム、板、または要素を含む任意の光学デバイスにおいて、図に示された層、フィルム、板、または要素の数は、例示のみを目的とするものである。図示されていないが本開示の範囲内に入る他の実施形態では、同一または別の図/実施形態に示された、同一または別の層、フィルム、板、または要素は、積層を形成するために、様々なやり方で組み合わされてよく、または繰り返されてよい。
例示的実装形態を例証するために様々な実施形態が説明されてきた。当業者なら、開示された実施形態を基に、本開示の範囲から逸脱することなく、様々な他の変更形態、修正形態、再配置、および置換を構成するであろう。したがって、本開示は、上記の実施形態を参照しながら詳細に説明されているが、前述の実施形態に限定されることはない。本開示は、本開示の範囲から逸脱することなく、他の同等の形態で具現され得る。本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲において規定される。

Claims (15)

  1. 1つまたは複数の導波路と、
    前記1つまたは複数の導波路と結合された複数の格子セットであって、
    前記格子セットからの格子の複数の組み合わせが、画像光を、非圧縮アイボックスを形成する複数のサブアイボックスを通って伝搬するよう案内するように構成可能である、複数の格子セットと、
    格子の1つまたは複数の組み合わせを、前記非圧縮アイボックスのサイズよりも小さいサイズを有する圧縮アイボックスを形成する1つまたは複数のサブアイボックスを通って伝搬するよう前記画像光を案内するために、回折状態で動作するよう選択的に構成するように構成されたコントローラと、
    を備える、システム。
  2. 前記コントローラが、格子の残りの1つまたは複数の組み合わせを非回折状態で動作するよう選択的に構成するようにさらに構成されている、請求項1に記載のシステム。
  3. 視標追跡デバイスが、眼の瞳の視標追跡情報を得るように構成されていることをさらに含み、
    前記コントローラが前記視標追跡デバイスと結合されており、前記視標追跡情報に基づいて格子の前記1つまたは複数の組み合わせを前記回折状態で動作するよう選択的に構成するように構成されており、好ましくは、前記視標追跡情報が、前記眼の瞳のサイズ、前記眼の瞳の位置、前記眼の瞳の視線方向、または前記眼の瞳の運動方向のうちの少なくとも1つを含み、好ましくは、前記圧縮アイボックスの前記サイズが前記眼の瞳の前記サイズと少なくとも同程度であり、前記圧縮アイボックスの場所が前記眼の瞳の前記位置に対応する、請求項1または2に記載のシステム。
  4. 格子の前記1つまたは複数の組み合わせが1つまたは複数の直接切り替え可能格子を含み、好ましくは、1つまたは複数の電圧を前記1つまたは複数の直接切り替え可能格子に供給するように構成された1つまたは複数の電源をさらに備え、
    前記コントローラが、前記1つまたは複数の電源を、前記1つまたは複数の直接切り替え可能格子を前記回折状態で動作するよう構成するために、前記1つまたは複数の電圧を供給するよう制御するように構成されている、請求項1から3のいずれか一項に記載のシステム。
  5. 格子の前記1つまたは複数の組み合わせが1つまたは複数の間接切り替え可能格子を含み、好ましくは、前記1つまたは複数の間接切り替え可能格子と光学的に結合された1つまたは複数の偏光スイッチをさらに備え、
    前記コントローラが、前記1つまたは複数の偏光スイッチを、前記画像光が前記1つまたは複数の間接切り替え可能格子に入射する前の前記画像光の偏光を変化させるために、切り替え状態で動作するよう、または前記画像光が前記1つまたは複数の間接切り替え可能格子に入射する前の前記画像光の前記偏光を維持するために、非切り替え状態で動作するよう制御するように構成されている、請求項1から4のいずれか一項に記載のシステム。
  6. 格子の前記1つまたは複数の組み合わせが1つまたは複数の直接切り替え可能格子および1つまたは複数の間接切り替え可能格子を含み、好ましくは、
    1つまたは複数の電圧を前記1つまたは複数の直接切り替え可能格子に供給するように構成された1つまたは複数の電源であって、前記コントローラが、前記1つまたは複数の電源を、前記1つまたは複数の直接切り替え可能格子を前記回折状態で動作するよう構成するために、前記1つまたは複数の電圧を供給するよう制御するように構成されている、1つまたは複数の電源と、
    前記1つまたは複数の間接切り替え可能格子と光学的に結合された1つまたは複数の偏光スイッチであって、前記コントローラが、前記1つまたは複数の偏光スイッチを、前記画像光が前記1つまたは複数の間接切り替え可能格子に入射する前の前記画像光の偏光を変化させるために、切り替え状態で動作するよう、または前記画像光が前記1つまたは複数の間接切り替え可能格子に入射する前の前記画像光の前記偏光を維持するために、非切り替え状態で動作するよう制御するように構成されている、1つまたは複数の偏光スイッチと、
    をさらに備える、請求項1から5のいずれか一項に記載のシステム。
  7. 前記複数のサブアイボックスが少なくとも部分的に重なり合っている、請求項1から6のいずれか一項に記載のシステム。
  8. 前記複数の格子セットのうちの少なくとも1つが、積層構成または交互配置構成のうちの少なくとも一方で配列された格子を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載のシステム。
  9. 前記複数の格子セットのうちの少なくとも1つが、変動する傾斜角を有する格子を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載のシステム。
  10. 前記1つまたは複数の導波路と結合された前記複数の格子セットがインカップリング格子セットおよびアウトカップリング格子セットを含み、
    前記格子セットからの格子の前記1つまたは複数の組み合わせのうちの少なくとも1つが、前記インカップリング格子セットからのインカップリング格子および前記アウトカップリング格子セットからのアウトカップリング格子を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載のシステム。
  11. 前記コントローラが、格子の前記1つまたは複数の組み合わせを、前記画像光の所定の視野を、前記圧縮アイボックスを形成する前記1つまたは複数のサブアイボックスの各々に向けて送るために、前記回折状態で動作するよう選択的に構成するように構成されている、請求項1から10のいずれか一項に記載のシステム。
  12. 前記非圧縮アイボックスを通って伝搬する前記画像光の第1の視野が、前記圧縮アイボックスを通って伝搬する前記画像光の第2の視野と実質的に同じである、請求項1から11のいずれか一項に記載のシステム。
  13. ニアアイディスプレイ、ヘッドアップディスプレイ、またはヘッドマウンテッドディスプレイの構成要素である、請求項1から12のいずれか一項に記載のシステム。
  14. 画像光を放射するように構成された光源と、
    前記光源と光学的に結合された複数の光偏向要素と、
    前記複数の光偏向要素のうちの1つまたは複数の光偏向要素を、複数のサブアイボックスのうちの1つまたは複数のサブアイボックスを通って伝搬するよう前記画像光を案内するために、偏向状態で動作するよう選択的に構成するように構成されたコントローラであって、前記複数のサブアイボックスが非圧縮アイボックスを規定し、前記1つまたは複数のサブアイボックスが、前記非圧縮アイボックスのサイズよりも小さいサイズを有する圧縮アイボックスを規定する、コントローラと、
    を備えるシステム。
  15. 前記コントローラが、視標追跡情報に基づいて、前記1つまたは複数の光偏向要素を、前記画像光を前記圧縮アイボックスへ案内するために、前記偏向状態で動作するよう選択的に構成するように構成されている、請求項14に記載のシステム。
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