JP2023506397A - デジタル印刷プロセス及び結果として得られる梱包材料 - Google Patents

Abstract

白色領域（Ｗ）及び／又は着色領域（Ｃ）を含む画像（Ｉ）を梱包材料に印刷するためのデジタル印刷プロセスが、略白色の面を有する梱包材料を選択するステップと、梱包材料の面が略白色であることを考慮して、印刷手段に送られる印刷データを作成するステップであって、前記印刷データが、画像（Ｉ）を表す１つ又は複数の第１の画像領域（Ａ１）と、画像（Ｉ）が配置される１つ又は複数の第１の画像領域（Ａ１）の外側で、梱包材料の略白色の面に印刷される梱包外観（Ｌ）を表す１つ又は複数の第２の画像領域（Ａ２）と、を表す、作成するステップと、印刷データを使用して梱包材料の略白色の面に印刷手段によって印刷するステップと、を含む。【選択図】 図２

Description

本発明の分野は、梱包材料に対する印刷、特に段ボールなどの多層梱包材料に対する印刷、あるいはそのような材料に使用するための基材又はライナに対する印刷のためのデジタル印刷プロセス及びシステムに関する。

梱包において段ボールを使用することには、耐久性があって、リサイクル可能で、更に様々な重さのものを運び得る持続可能性の高い基材を使用する利点があり、それにより、段ボールは、極めて費用効果の高い梱包材料である。茶色の段ボールは、近年顧客に高く評価され、環境に優しい見た目と感触であることから使用されることが多い。

更に、段ボールは、（デジタル）インクジェット印刷などの既知の印刷技術を適用することによって高度にカスタマイズ可能であり、それによって、段ボールを追跡、個別化、短期間で経済的、などを可能にし得るものである。溶剤系又はＵＶ系インクジェットインクの代わりに、水系インクジェットインクを使用することが通常好ましく、その理由は、環境への配慮、リサイクル性、食品安全性などである。

茶色の段ボールに印刷するには、鮮やかな色（下に不透明又は白色を使用）及び白色の画像、線又はテキストを作成するために、不透明度の高い着色インク及び／又は白色インクを必要とするという欠点がある。インクジェット印刷では、プロセスカラーインクは、透明であることが好ましく、一次色の重なり合いで二次色の生成を可能にする。白色インクは、白色顔料（通常ＴｉＯ２）の使用を必要とし、インクキャリアと顔料との間の密度差に起因して、急速に沈殿する。更に、白色インクジェットインクは、所望の不透明度に達しなければならない場合、追加の印刷ステーション、又は更には複数の追加の印刷ステーションを必要とする。したがって、茶色の段ボールへのインクジェット印刷は、いくつかの問題を抱えている。

概要

本発明の実施形態の目的は、不透明度の高いインク及び白色インクの必要性をなくす、又は低減しつつ、良好な成果をもたらす、段ボールなどの梱包材料に印刷し得るデジタル印刷プロセスを実現することである。

本発明の第１の態様によれば、白色領域及び／又は着色領域を含む画像を梱包材料に印刷するデジタル印刷プロセスを提供する。本方法は、色座標Ｌａｂ＝（Ｌ＞７０、［－６＜ａ＜６］、［－６＜ｂ＜６］）、好ましくはＬａｂ＝（Ｌ＞８０、［－５＜ａ＜５］；［－５＜ｂ＜５］）、より好ましくはＬａｂ＝（Ｌ＞９０、［－４＜ａ＜４］、［－４＜ｂ＜４］）、最も好ましくはＬａｂ＝（９２，１，０）±７ΔＥ_７６の色を有する略白色の面の梱包材料を選択することを含む。梱包材料は、１つの略白色の面のみ、又は２つの略白色の面を有し得る。本方法は、不透明度の高いインク及び／又は白色インクの必要性をなくす、又は低減する目的で、梱包材料の面の色が略白色であることを考慮して、印刷手段に送られるべき印刷データを作成することを更に含む。例えば、印刷されるべき画像の１つ又は複数の部分が白色である場合、その１つ又は複数の部分が白色インクで印刷されないように、印刷データを作成してもよい。印刷データは、画像を表す１つ又は複数の第１の画像領域と、画像が配置されるべき１つ又は複数の第１の領域の外側で、梱包材料の略白色の面に印刷されるべき梱包外観を表す１つ又は複数の第２の画像領域と、を表す。次のステップにおいて、印刷手段は、印刷データを使用して梱包材料の略白色の面に印刷する。

例えば標準的な茶色の段ボールを使用する代わりに、白色の面を有する梱包材料、例えば少なくとも１つの白色の面を有する段ボールを使用すると、画像の白色又は淡色の領域を印刷する必要がなく、及び／又は不透明度の高いインク若しくは白色インクを必要としない修正色で印刷され得るので、鮮明な画像でありながら、不透明度の高いインク及び白色インクを全く使用しないか、又は極めて少量の使用でよいことが分かった。更に、非画像空間は、典型的な波形の茶色及び波形のパターンなど、梱包外観を模倣するパターンで満たされる。驚くべきことに、このような梱包外観を略白色の面に印刷することは、白色インク又は不透明度の高いインクを使用しないか、又は少量しか使用しないため、持続可能であり、環境に優しい（リサイクル性を向上する）ことが分かった。また、印刷プロセスを容易にし得る。実際、梱包材料の略白色の面に波形のテクスチャ／パターンなどの梱包外観を印刷する利点は、白色効果を生成するために、白色インクが必要ではないことである。更に、印刷機は、白色インク印刷ヘッドを必要とせず、白色インクのための要求の厳しいメンテナンスシステムを必要としないため、安価であり得る。また、印刷プロセスは、白色インクがないので、安定し、稼働時間を高くし得る。特に水系インクでは、非沈殿形成方法で、安定してインク中に適量の高濃度増白剤を有することは容易ではなく、非高濃度増白剤は不透明度がはるかに低い。これらインクの必要性をなくすことにより、印刷プロセスが改善される。また、多くの場合、インクの消費量を低減し得る。更に、ＵＶ硬化型インクを使用する場合、白色ＵＶインクは、上に載った着色インクによってＵＶ光が遮られる可能性があるため、硬化しにくい（結果として印刷物に悪臭が付着する可能性が高くなる）。また、白色ＵＶインクは通常、可視光に極めて近いＵＶ光を必要とし、取り扱い時にインクを不安定にする。したがって、着色ＵＶ硬化性インクのみを使用する利点は、良好に全体的に硬化させることができ、ＵＶインクの取り扱いが容易なことである。更に、同じ梱包材料上で多くの異なる梱包外観が可能であり、例えば少量の斑点から完全な茶色の波形の外観まで、様々な環境に優しい外観の変化が可能である。

梱包材料は、段ボール、折り曲げ段ボール、中実段ボール、あるいは段ボール、折り曲げ段ボール、中実段ボールなどの多層梱包材料の外層として含まれるべきライナ又は基材のいずれか１つであってもよい。略白色の面は、例えば、段ボール、折り曲げ段ボール又は中実段ボールの略白色の基材又はライナの略白色の面であってもよい。段ボールの場合、波形の内部基材は、茶色であってもよく、外部基材の少なくとも１つは、略白色であってもよい。印刷は、基材又はライナが段ボール材料に含まれる前に、基材又はライナに対して行われてもよく、又は印刷は、段ボール材料に対して行われてもよいことに留意されたい。

画像データのデザイナが、デザインを茶色ボード又は着色ボードに印刷することを意図していたので、デザインは、画像が必要とする白色領域を含んでもよい。特に、例えばバーコードの下地は、バーコードのコントラスト及び判読性を向上するために、通常白色にされる。また、例えばロゴを好適に着色するために、白色が通常、デザインに含まれるので、好適な着色が実現される。本発明の実施形態では、画像データは、梱包材料の略白色の面に対して実際に印刷されたときに、同じ最終結果をエミュレートするように、自動的に修正され得る。

梱包材料を、梱包ブランクに印刷する前又は後に切断してもよい。本発明の実施形態は、箱、トレイ、展示品などの梱包製品に成形されるように意図された梱包ブランクの作成に、特に有用である。特定の実施形態は、例えばＵＶ硬化性インクを使用しないことが望ましい食品梱包製品を製造することを意図している。

梱包材料は、略白色のコーティング又はフィルム又はシート材料を用いて、作成されても、例えばコーティングされても、又は積層してもよい。

本発明は、段ボール材料に特に有利であるが、フィルム、プラスチック（ＰＰ、ＰＥ、ＰＶＣ、ＰＥＴ、ＰＥＴＧ、ＰＡ、セロファン（再生セルロース）、紙、箔、ラミネート、再生可能資源由来の熱可塑性脂肪族ポリエステル（ポリラクチド（ＰＬＡ）など）などを含む可撓性のある梱包材料にも使用され、それによってプラスチックライナ、パウチ（例えば、種子用のパウチ）、シール、サンプルパック、収縮ホイル又はバッグなどの可撓性のある梱包を形成し得る。

例示的な一実施形態によれば、略白色の面の色の所定の範囲内にある色を有する画像の１つ又は複数の部分が、印刷されるべき部分として含まれないように、印刷データは、作成される。このようにして、第１の画像領域を印刷するために、白色インクの必要性がなくなる。好ましくは、印刷するステップは、略白色インクを使用しない。１つ又は複数の第２の画像領域の表面積は通常、１つ又は複数の第１の画像領域の表面積の少なくとも２倍、好ましくは少なくとも４倍大きい。

例えば、印刷データは、例えば茶色の段ボールに白色インクを使用して印刷することを意図した画像データに基づいて作成されてもよく、印刷データの作成は、略白色の面の色と同じ色を有する画像データの部分を除去すること、及び／又は略白色の面の色を考慮して、画像データの部分の色を変更することを含んでもよい。

例示的な一実施形態によれば、印刷データは、画像データ、つまり白色インクを使用して印刷するように通常は意図された画像データに基づいて作成され、作成は、ラスタ画像処理ステップを含み、ラスタ画像処理ステップの出力は、印刷データを得るために、梱包外観を有する１つ又は複数の背景画像を含むように修正され、白色インクを使用して印刷するように意図された画像データが背景画像の上に位置合わせされる。１つ又は複数の背景画像上に元の画像データを位置合わせすることにより、元の画像データの任意の白色領域は、対応する領域が印刷されず、梱包材料の略白色の面の色を使うことができるように、１つ又は複数の背景画像内の対応する領域を抜き合わせ（knock-out、ノックアウト）する。

別の例示的な実施形態によれば、印刷データは、画像データ、白色インクを使用して印刷するように通常は意図された画像データに基づいて作成され、作成は、ラスタ画像処理ステップを含み、ラスタ画像処理の出力は、印刷データを得るために、梱包外観を有する１つ又は複数の背景画像とマージされ、ラスタ画像処理ステップの出力は、１つ又は複数の背景画像をノックアウトする白色領域を含んでもよい。

好ましくは、ラスタ画像処理ステップは、名前の付いた色を、白色を表すＣＭＹＫ色に変換することを含む。このステップは、変換された画素が１つ又は複数の背景画像のノックアウトも引き起こすことができるように、修正するステップ又はマージするステップの前に実施される。

好ましくは、１つ又は複数の背景画像の使用は、印刷物の最大幅及び／又は最大長さに制限される。

例示的な一実施形態によれば、プロセスは、印刷データを視覚化することを更に含み、これにより、梱包材料の略白色の面に対する印刷の効果が検査され得る。例えば、コンピュータプログラムは、ラスタ画像処理の修正された出力、あるいは１つ又は複数の背景画像とマージされたラスタ画像処理の出力を視覚化してもよく、これにより、梱包材料の略白色の面に対する印刷の効果を検査し得る。

更に開発された実施形態では、梱包材料の面の色が測定されてもよく、この測定値は、印刷データを作成するときに考慮されてもよい。測定値が、梱包材料の面が略白色であることを示す場合、本発明の一実施形態を使用して、印刷データを作成し、そうでなければ、標準的なラスタ画像処理方法を使用して、印刷データを作成してもよい。このように、デザイナも印刷担当者も、設定を完全に自動的に決定し得るので、使用するべき設定を気にする必要がない。

好ましい実施形態によれば、１つ又は複数の第２の画像領域は、略白色ゾーンを実質的に含まない梱包外観を表す。このようにして、実際の梱包外観を生成することができ、消費者に、梱包が「梱包外観」材料で作られていると思わせる。

好ましい実施形態によれば、梱包外観が印刷される全領域において、同じ材料の印象が与えられるという意味で、梱包外観は、梱包材料、好ましくは略均質な梱包材料を表す。例えば、梱包外観は、厚紙、好ましくは茶色の厚紙、より好ましくは茶色の段ボールと、木材ベースの梱包材料（例えば、木製ケースの梱包外観）と、植物ベースの梱包材料（例えば、リードバスケットの梱包外観）と、繊維ベースの材料（例えば、ジュート繊維材料）と、ガラスベースの材料と、アルミ箔と、の梱包材料のうちのいずれか１つを表してもよい。

好ましい実施形態によれば、印刷データは、１つ又は複数の第２の画像領域について、写真又は走査画像データ、好ましくは、梱包材料の写真又は走査画像データ、より好ましくは、茶色の段ボール紙の写真又は走査画像データを含む。梱包材料の写真又は走査画像データを使用することによって、梱包に、現実的な方法で任意の既存の梱包材料の外観を与え得る。

例示的な一実施形態によれば、印刷データは、１つ又は複数の第２の画像領域について、好ましくは、Ｌａｂ＝（６３，９，２３）±１５ΔＥ_７６、より好ましくは、Ｌａｂ＝（６３，９，２３）±１２ΔＥ_７６、最も好ましくは、Ｌａｂ＝（６３，９，２３）±１０ΔＥ_７６の色範囲のＣＭＹＫ色値である色を用いて、略茶色の梱包外観を印刷するための印刷データを含む。

好ましい実施形態によれば、印刷は、インクジェット印刷、好ましくは水系インクを使用するインクジェット印刷を含む。好ましくは、インクジェット印刷は、シングルパス方式で実施される。好ましくは、インクジェット印刷は、ピエゾプリントヘッドを使用して実施される。

好ましい実施形態によれば、印刷データに含まれる少なくとも１つ又は複数の第２の画像領域の印刷は、ＣＭＹＫインクのセットを使用して行われる。好ましくは、ＣＭＹＫインクのセットは、水系インクのセットである。より好ましくは、すべての印刷データの印刷は、ＣＭＹＫインクのセットを使用して行われる。ＣＭＹＫインクのセットを使用して第２の画像領域、例えば茶色パターンを生成する利点は、プリンタに特色ステーションを追加する必要がないことである。このようにして、追加の着色ステーションのないシングルパスプリンタを使用し得る。

任意選択で、印刷データに含まれる１つ又は複数の第２の画像領域の印刷は、専用の特色を使用して行われる。この特色は、１つの顔料又は複数の顔料を含有するインクを使用して実現され得る。少量しかインクを使用しないことが、任意のインクから別のインクへの重ね合わせミスの可能性を少なくするので、このような解決策は、極めて鮮明な第２の画像領域を得ることが望ましい場合に使用され得る。

好ましい実施形態によれば、印刷データを作成することは、画像を表す画像データを含む画像ファイルを受け取ることと、梱包材料の面の色が略白色であることを考慮して前記画像ファイルの画像データを変更することと、変更した画像データを１つ又は複数の第２の画像領域の画像データと合成して、印刷データを得ることと、を含む。あるいは、画像データは、最初に、１つ又は複数の第２の画像領域の画像データと合成されてもよく、次に、印刷データを得るために、梱包材料の面が略白色であることを考慮して、合成画像データを変更してもよい。

画像データは、ソースファイル、例えばポータブルデータフォーマット（ｐｄｆ）ファイル若しくはポストスクリプト（ｐｓ）ファイル、又は既に上述したようにラスタ画像ファイル若しくはビットマップにおいて変更されてもよいことに留意されたい。言い換えれば、変更は、ソースファイルのラスタ画像処理の前、及び／又は間、及び／又は後に行われてもよい。

例示的な一実施形態によれば、印刷されるべき画像は、略白色のテキスト及び／又は図形を含み、印刷データを作成することは、画像梱包外観（Ｌ）を表す画素データを作成することを含み、前記画素データは、梱包外観が非画像領域を直接囲む領域に含まれるようなもの、並びに前記非画像領域がテキスト及び／又は図形を表すようなものである。言い換えれば、略白色のテキスト及び／又は図は印刷されないが、テキスト及び／又は図が、印刷された１つ又は複数の第２の画像領域によって区切られ、したがって区別可能であるように、テキスト及び／又は図を直接囲む１つ又は複数の第２の画像領域は、梱包外観パターンを使用して印刷される。

例示的な一実施形態によれば、本方法は、複数の梱包ブランクを作成することを意図しており、印刷ステップは複数回繰り返される。次いで、梱包材料を、印刷するステップの前又は後に切断して、複数の梱包ブランクを形成してもよい。

例示的な一実施形態によれば、同じ画像が複数の梱包ブランクに対して印刷され、第１の印刷データの１つ又は複数の第２の画像領域が、第２の印刷データの１つ又は複数の第２の画像領域とは異なるように、印刷データを作成するステップは、第１の梱包ブランク用の第１の印刷データと、第２の梱包ブランク用の第２の印刷データと、を含む。言い換えれば、例えば「梱包外観」のリアル感を追求するために、梱包外観を変更することができ、例えばわずかに修正することができる。任意選択で、異なる１つ又は複数の第２の画像領域は、梱包外観を表す背景画像を回転、ミラーリング、若しくは拡大縮小することによって、及び／又はわずかに異なる背景画像間で変化させることによって、作られてもよい。従来技術では、標準的な茶色の段ボールを使用する場合、２つの梱包製品（例えば、ボックス）は、決して同一ではなく、後続の梱包ブランクの１つ又は複数の第２の画像領域を印刷するために、異なる画像データを使用することによって、模倣され得る。異なる画像データは、梱包外観を表す画像データを回転又はミラーリングすることによって、単に作られてもよい。

上述したように、梱包材料は、第１及び第２の印刷データの印刷の前又は後に切断されて、第１及び第２の梱包ブランクを形成し得る。

また、後続の梱包ブランクに対して異なる画像を印刷することも可能であることに留意されたい。一般的には、後続のブランクを印刷するための印刷データは異なっていても、同じであってもよく、印刷データが異なる場合、１つ若しくは複数の第１の画像領域及び／又は１つ若しくは複数の第２の画像領域は、異なっていてもよい。このようにして、梱包製品を極めて可撓的に調整し得る。

例示的な一実施形態によれば、本方法は、複数の梱包ブランクを、箱、トレイ、展示品などの複数の梱包製品に折り曲げ、任意選択で接着するステップを更に含む。

例示的な一実施形態によれば、画像が配置されるべき１つ又は複数の第１の画像領域を除いて、形成されるべき梱包製品の外面全体に梱包外観を設けるように、印刷データは、作成されてもよい。例えば梱包製品を接着するために使用され、外面では見えないフラップ又は縁部には、梱包外観を設ける必要がないことに留意されたい。

例示的な一実施形態によれば、印刷するステップの前に、プライマが梱包材料上に塗布される。プライマは、色の濃度を高めることに好適な反応液であってもよい。プライマは、略白色の面全体に、又は印刷される必要があるその特定の領域に塗布され得る。このプライマは、印刷前に完全に乾燥していても、半乾きでもよく、又はまだ湿潤していてもよい（ウェットインウェット印刷）。

例示的な一実施形態によれば、印刷するステップの後、ワニスは、梱包材料の例えば、印刷領域に局所的に、又はその面全体に塗布される。

本発明の別の態様によれば、プログラムがコンピュータ上で実行されると、前述の実施形態のいずれか１つにおけるプロセスの作成ステップ及び／又は視覚化ステップを実施するコンピュータ実行可能命令を含む又は記憶する、コンピュータプログラム又はデジタル記憶媒体又はコンピュータプログラム製品を提供する。

本発明の更に別の態様によれば、前述の実施形態のいずれか１つにおけるプロセスに従って作られた印刷された梱包材料、及びそのような梱包材料を使用して、例えば箱、トレイ、展示品に成形された梱包製品を提供する。任意選択で、画像が配置される１つ又は複数の第１の画像領域を除いて、そのような梱包製品の外面全体に、梱包外観を設けてもよい。

添付の図面は、本発明の現在好ましい非限定的で例示的な実施形態を説明するために使用される。本発明の特徴及び目的の上記の利点及び他の利点は、添付の図面と併せて読むと、更に明らかになり、本発明は以下の詳細な説明から好適に理解されるであろう。
図１Ａは、例示的な一実施形態によるデジタル印刷プロセスを概略的に示す図である。 図１Ｂは、例示的な一実施形態によるデジタル印刷プロセスを概略的に示す図である。 図１Ｃは、例示的な一実施形態によるデジタル印刷プロセスを概略的に示す図である。 図１Ｄは、例示的な一実施形態によるデジタル印刷プロセスを概略的に示す図である。 図２は、例示的な一実施形態によるデジタル印刷システムの例示的な一実施形態のブロック図である。

図１Ａ～図１Ｃは、白色領域Ｗ及び着色領域Ｃを含む画像Ｉを、梱包材料に印刷するデジタル印刷プロセスを示している。梱包材料に印刷されるべき画像Ｉを図１Ａに示している。この図は、例えば標準的な茶色の梱包材料に白色インクを使用して印刷することを意図した画像ファイルに含まれる画像Ｉである。図示の例では、画像Ｉは、複数の画像領域、すなわち、略白色のテキスト領域「ＨＥＬＬＯ ＷＯＲＬＤ」と、着色パターン及び／又はテキスト及び／又はロゴを含む着色画像領域Ｃと、を含む。略白色のテキスト領域「ＨＥＬＬＯ ＷＯＲＬＤ」は、例えば、白色又は淡色であってもよい。

例示的な一実施形態によれば、本方法は、色座標Ｌａｂ＝（Ｌ＞７０、［－６＜ａ＜６］、［－６＜ｂ＜６］）、好ましくはＬａｂ＝（Ｌ＞８０、［－５＜ａ＜５］；［－５＜ｂ＜５］）、より好ましくはＬａｂ＝（Ｌ＞９０、［－４＜ａ＜４］、［－４＜ｂ＜４］）、最も好ましくはＬａｂ＝（９２，１，０）±７ΔＥ_７６で、例えば白色の着色を有する略白色の面の梱包材料を選択することを含む。例えば、「茶色」の面と白色の面を１つずつ有する段ボールが選択されてもよい。「略白色の面」という用語は、ここでは、梱包材料の１つの面全体が略白色であることを意味する。

図１Ａに示す画像Ｉを含む受け取った画像データに基づいて、梱包材料の面の色が略白色であることを考慮して、印刷データを作成する。作成した印刷データは、
画像Ｉを表す複数の第１の画像領域Ａ１（図１Ｃに示す印刷した梱包ブランクも参照されたい）と、
画像Ｉが配置されるべき１つ又は複数の第１の画像領域Ａ１の外側で、梱包材料の略白色の面に印刷されるべき梱包外観Ｌを表す第２の画像領域Ａ２（画像Ｉなしの梱包外観Ｌを示す図１Ｂ、及び印刷された梱包ブランクを示す図１Ｃを参照されたい）と、
を含む。

印刷データの作成後、印刷データを使用して、第１及び第２の画像領域Ａ１、Ａ２が印刷され、図１Ｃに示すように、印刷された梱包ブランクが結果として得られる。次に、印刷された梱包ブランクは、箱などの梱包製品に折り曲げられてもよい（図１Ｄ参照）。

元の画像データのデザイナは、デザインを茶色ボード又は着色ボードに印刷することを意図していたので、デザインは、白色領域を含んでもよく、画像は本来、白色インクを使用して印刷することを意図したものである。特に、例えばバーコードの下地は、バーコードのコントラスト及び判読性を向上するために、通常白色にされる。また、例えばロゴを好適に着色するために、白色が通常、デザインに含まれるので、好適な着色が実現される。

本発明の実施形態では、デザインが梱包材料の略白色の面に印刷されるということは、印刷担当者とデザイナとが、通常異なる人で、更に異なる企業でもあり、デザイナが、デザインが白色の面に印刷されることを知らない可能性があるため、デザインファイルに変更を加えることを、理想的にはデザイナに要求すべきではない。デザインファイルを印刷可能なファイルに変換するステップの１つは、ラスタ画像処理、つまりＲＩＰとして知られている。

元の画像データに対して行われるべき修正を自動化して、茶色ボード又は着色ボードで意図されたものと同じ効果を有するが、ここで、梱包材料の略白色の面に印刷するために、梱包外観を表す最初の１つ又は複数の背景画像を配置することによって、更にその１つ又は複数の背景画像の上に元の画像データを配置することによって、ＲＩＰの出力を修正することができる。したがって、１つ又は複数の背景画像の上に置かれる白色領域は、白色領域が置かれる背景画像が存在しないことになり、言い方を変えれば、白色領域が置かれる背景画像はノックアウトされ、その結果、印刷される必要のない領域が生じる。その結果、例えば、白色の背景を有するバーコードは、着色された背景がなく、白色インクが実際のバーコードの下に印刷されているかのように見える。このように別の画像が重ねられた背景画像データを使用しないプロセスは、ノックアウトとして知られている。

印刷データの「底部」として背景画像を含めることによる元の画像データの修正は、ＲＩＰ中又はＲＩＰ後に、例えば、印刷中にＲＩＰの出力データを１つ又は背景画像とマージすることとして、行われ得る。

ＲＩＰステップは、例えば「白色インク」と名付けられた名前の付いた色を、各ＣＭＹＫ％が０である白色を表すＣＭＹＫ色に変換することを更に含み得る。例えば、元の画像データは、複数の層を含んでもよく、１つの層は、例えば、「白色インク」と名付けられた色の画素を含んでいる。その場合、データを１つ又は複数の背景画像と合成するときに、ノックアウト効果を得るために、この層の画素の一部をＣＭＹＫ ００００（例えば、他の層が印刷されるべきデータを含まない層の領域）に変換し得る。

画像データは、背景画像の使用を、シート上の最大幅及び／又は最大長さに制限するように更に修正されてもよく、これにより、例えば箱を作成するときに、後で切り取られる場所に背景画像を印刷するような、インクの無駄がない。

ＲＩＰの修正された出力データ、あるいはＲＩＰの出力データと１つ又は複数の背景画像とのマージが視覚化されるコンピュータプログラムを作成することができ、これにより、実際の印刷が行われる前に、予想される印刷出力を視覚化し得る。

梱包外観Ｌは、例えば、梱包材料、より好ましくは茶色の段ボールの写真又は走査画像データが使用される標準的な茶色の梱包外観であってもよい。

略白色の面の色の所定の範囲内にある色を有する画像Ｉの１つ又は複数の部分が、印刷されるべき部分として含まれないように、印刷データは、作成されてもよい。例えば、画像Ｉの略白色のテキストＷは、第２の画像領域Ａ２の画素によって囲まれた非画像画素（すなわち、印刷する必要がない画素）として印刷データに含まれてもよい。一例では、印刷データは、茶色の段ボールに印刷するように意図された画像データに基づいて作成され、すなわち、白色テキストの画素は、白色で印刷されるべき白色画素として含まれ、印刷データの作成は、白色画素を非画像画素（すなわち、印刷する必要がない画素）に変更することを含む。

上述したように、１つの「茶色」の面と、１つの白色の面とを有する段ボールを、梱包材料として選択することができる。しかしながら、２つの白色の面を有する梱包材料を選択することも可能である。これにより、例えば、内側の高級な白色の外観と合成して、外側に環境に優しい外観を作り出すことができる。任意選択で、両面は印刷面であってもよい。

例えば標準的な茶色の段ボールを使用する代わりに、少なくとも１つの白色の面を有する段ボールを使用すると、画像の白色若しくは淡色の領域Ｗを印刷する必要性がなく、及び／又は不透明度の高いインク若しくは白色インクを必要としない適合色で印刷され得るので、鮮明な画像領域Ａ１でありながら、不透明度の高いインク及び白色インクを全く使用しないか、又は極めて少量の使用でよいことが分かった。更に、１つ又は複数の第２の画像領域Ａ２に、典型的な波形の茶色及び波形のパターンなど、任意の所望の梱包外観を与えることができる。更に、同じ梱包材料で多くの異なる梱包外観が可能である。例えば、白色の面を有する安価な品質の段ボール材料は、厚いフルート段ボールの写真又は走査画像データを、１つ又は複数の第２の画像領域Ａ２に印刷することによって、高価な外観を創造する厚いフルート段ボールの梱包外観を有することができる。

図２は、記憶手段１０と、印刷データを作成する印刷データ作成モジュール２０と、印刷手段３０と、を備えるデジタル印刷システムの例示的な一実施形態を詳細に示している。図２の例では、例えば図１Ａに示すような画像などの画像Ｉを印刷するためのソース画像データと、切断及び／又は折り線などの画像Ｉが印刷されるべき梱包ブランクに関する情報とを含む標準印刷ジョブが受け取られると仮定する。受け取られた印刷ジョブは、例えばｐｄｆ又はｐｓファイルを含んでもよい。

複数の異なる梱包外観画像Ｌ１、Ｌ２、Ｌ３が記憶手段１０に記憶され、ユーザインターフェースにより、ユーザは、第２の画像領域Ａ２で使用するために複数の梱包外観画像Ｌ１、Ｌ２、Ｌ３の中から選択し得る。

印刷データを作成するステップは、印刷ジョブのソース画像データを解釈することを含み得る。任意選択で、印刷ジョブの画像データに関連付けられた切断線又は切断十字などの指示を使用して、１つ又は複数の第１の画像領域及び１つ又は複数の第２の画像領域を決定してもよい。代替的に、又は追加的に、オペレータは、
ユーザが１つ若しくは複数の第１の画像領域Ａ１及び／又は１つ若しくは複数の第２の画像領域Ａ２を示し得るように構成されたユーザインターフェース、並びに／あるいは、
受け取った印刷ジョブに基づいて、適切な第１及び／又は第２の画像領域Ａ１、Ａ２を提案し、更に提案した第１及び／又は第２の画像領域Ａ１、Ａ２を、ユーザが修正し、及び／又は確認し得るように構成されたユーザインターフェースを与えられてもよい。

言い換えれば、印刷データを作成するステップは、ユーザ入力を必要とせずに完全に自動化されてもよく、あるいはユーザが第１及び／又は第２の画像領域Ａ１、Ａ２を示す、及び／又は確認し得るように部分的に自動化されてもよい。

ソース画像データは、白色の面の色を考慮して修正されてもよく、１つ又は複数の第２の画像領域Ａ２がソースファイルに追加されてもよく、その際、修正された画像ファイルは、１つ又は複数の第１及び第２の画像領域Ａ１、Ａ２を含むラスタ画像処理ファイル（ＲＩＰファイル）を得るように処理されたラスタ画像であってもよい。あるいは、ソース画像データは、最初にラスタ画像処理（ＲＩＰプロセス）で処理され、その際、１つ又は複数の第２の画像領域Ａ２の追加、及び１つ又は複数の第１の画像領域の修正が、ラスタ画像処理ファイルにおいて行われる。また、１つ又は複数の第２の画像領域Ａ２は、ＲＩＰ中に追加されてもよい。いくつかの可能な実装形態に関する更なる詳細については、上述の実施形態を参照されたい。

ラスタ画像処理ステップの後、ＲＩＰファイル又は修正されたＲＩＰファイルをスクリーニングして、印刷手段３０に送られる印刷データを生成し得る。

印刷手段３０は、例えばピエゾプリントヘッドを備えるインクジェット印刷手段であってもよい。好ましくは、印刷手段３０によるインクジェット印刷は、シングルパス方式で実施される。印刷データの印刷は、水系ＣＭＹＫインクのセットを使用して行われてもよい。印刷データに含まれる１つ又は複数の第２の画像領域Ａ２の印刷は、１つ又は複数の第１の画像領域Ａ１の印刷と同じＣＭＹＫインクで行われてもよい。あるいは、印刷データに含まれる１つ又は複数の第２の画像領域Ａ２の印刷は、専用の特色、例えば茶色の特色を使用して行われる。

印刷手段３０による印刷ステップは通常、複数回繰り返され、梱包材料は、複数の梱包ブランクを形成するために印刷ステップの前又は後に切断されてもよい。１つ又は複数の第１の画像領域Ａ１は、後続の印刷ステップにおいて同じであっても、異なってもよい。また、１つ又は複数の第２の画像領域Ａ２は、後続の印刷ステップにおいて同じであっても、異なってもよい。

当業者は、様々な上述のプロセスのステップがプログラムされたコンピュータによって実施され得ることを容易に認識するであろう。本明細書では、いくつかの実施形態はまた、機械又はコンピュータ可読であり、命令の機械実行可能プログラム又はコンピュータ実行可能プログラムを符号化するプログラム記憶装置、例えばデジタルデータ記憶媒体を範囲に含むことを意図しており、前記命令は、前記方法のステップの一部又は全部を実施する。プログラム記憶装置は、例えば、デジタルメモリ、磁気ディスク及び磁気テープなどの磁気記憶媒体、ハードドライブ、又は光学的に読み取り可能デジタルデータ記憶媒体であってもよい。実施形態はまた、上述の方法の前記ステップを実行するようにプログラムされたコンピュータを範囲に含むことを意図している。

本明細書における任意のブロック図は、本発明の原理を具現化する例示的な回路の概念図を表すことを、当業者は理解すべきである。同様に、任意のフローチャート、流れ図などは、コンピュータ可読媒体で実質的に表され、そのようなコンピュータ又はプロセッサが明示的に示されているか否かにかかわらず、コンピュータ又はプロセッサによって実行され得る様々なプロセスを表すことが理解されよう。

本発明の原理は特定の実施形態に関連して上記に記載されているが、その説明は単なる例としてなされたものであり、添付の特許請求の範囲によって決定される保護範囲の限定するものではないことを理解されたい。

Claims (32)

1. 白色領域（Ｗ）及び／又は着色領域（Ｃ）を含む画像（Ｉ）を梱包材料に印刷するデジタル印刷プロセスであって、
   色座標Ｌａｂ＝（Ｌ＞７０、［－６＜ａ＜６］、［－６＜ｂ＜６］）、好ましくはＬａｂ＝（Ｌ＞８０、［－５＜ａ＜５］；［－５＜ｂ＜５］）、より好ましくはＬａｂ＝（Ｌ＞９０、［－４＜ａ＜４］、［－４＜ｂ＜４］）、最も好ましくはＬａｂ＝（９２，１，０）±７ΔＥ_７６の色を有する略白色の面の梱包材料を選択するステップと、
   前記梱包材料の前記面が略白色であることを考慮して、印刷手段に送られる印刷データを作成するステップであって、前記印刷データが、
   前記画像（Ｉ）を表す１つ又は複数の第１の画像領域（Ａ１）と、
   前記画像（Ｉ）が配置される前記１つ又は複数の第１の画像領域（Ａ１）の外側で、前記梱包材料の前記略白色の面に印刷される梱包外観（Ｌ）を表す１つ又は複数の第２の画像領域（Ａ２）と
   を表す、作成するステップと、
   前記印刷データを使用して前記梱包材料の前記略白色の面に前記印刷手段によって印刷するステップと
   を含む、デジタル印刷プロセス。
2. 前記梱包材料が、略白色のコーティング若しくはフィルム若しくはシート材料で作成され、及び／又は、前記梱包材料が、２つの略白色の面を有し、及び／又は、前記略白色の面が、段ボール、折り曲げ段ボール又は中実段ボールの略白色の基材又はライナの略白色の面である、請求項１に記載のデジタル印刷プロセス。
3. 前記略白色の面の前記色の所定の範囲内にある色を有する前記画像の１つ又は複数の部分が、印刷される部分として含まれないように、前記印刷データが作成される、請求項１又は２に記載のデジタル印刷プロセス。
4. 前記印刷するステップが、略白色のインクを使用せず、更に、結果として得られた印刷された前記梱包材料が、印刷された白色インクを含まないように、前記ステップが実施される、請求項１～３のいずれか一項に記載のデジタル印刷プロセス。
5. 前記１つ又は複数の第２の画像領域の表面積が、前記１つ又は複数の第１の画像領域の表面積よりも少なくとも２倍大きく、好ましくは少なくとも４倍大きい、請求項１～４のいずれか一項に記載のデジタル印刷プロセス。
6. 前記印刷データが、白色インクを使用して印刷するように意図された画像データに基づいて作成され、更に、前記印刷データを前記作成するステップが、前記略白色の面の前記色と同じ色を有する前記画像データの部分を除去するステップ、及び／又は前記面が略白色であることを考慮して前記画像データの前記部分の色を変更するステップを含む、請求項１～５のいずれか一項に記載のデジタル印刷プロセス。
7. 前記印刷データが、白色インクを使用して印刷するように通常は意図された元の画像データに基づいて作成され、
   前記作成するステップが、ラスタ画像処理ステップを含み、前記ラスタ画像処理ステップの出力が、前記印刷データを得るために、前記梱包外観を有する１つ又は複数の背景画像を含むように修正され、前記元の画像データが前記背景画像上に位置合わせされることにより、背景画像領域が白色領域によってノックアウトされる、請求項１～６のいずれか一項に記載のデジタル印刷プロセス。
8. 前記印刷データが、白色インクを使用して印刷するように通常は意図された元の画像データに基づいて作成され、
   前記作成するステップが、ラスタ画像処理ステップを含み、前記ラスタ画像処理の前記出力が、前記梱包外観を有する１つ又は複数の背景画像とマージされ、前記ラスタ画像処理ステップの前記出力が、前記印刷データを得るために、前記マージ中に前記１つ又は複数の背景画像の対応する領域をノックアウトする白色領域を含み得る、請求項１～６のいずれか一項に記載のデジタル印刷プロセス。
9. 前記ラスタ画像処理ステップが、前記元の画像データ内の名前の付いた色を、白色を表すＣＭＹＫ色に変換するステップを含み、前記ラスタ画像処理ステップが、前記修正するステップ又は前記マージするステップの前に実施される、請求項７又は８に記載のデジタル印刷プロセス。
10. 前記１つ又は複数の背景画像の使用が、印刷される前記梱包材料の領域の最大幅及び／又は最大長さに制限される、請求項７～９のいずれか一項に記載のデジタル印刷プロセス。
11. 前記印刷データを視覚化することを更に含み、これにより、前記梱包材料の略白色の面に対する印刷の効果が検査され得る、請求項１～１０のいずれか一項に記載のデジタル印刷プロセス。
12. 前記１つ又は複数の第２の画像領域が、略白色ゾーンを実質的に含まない梱包外観を表す、請求項１～１１のいずれか一項に記載のデジタル印刷プロセス。
13. 前記印刷データが、前記１つ又は複数の第２の画像領域について、写真又は走査画像データ、好ましくは、梱包材料の写真又は走査画像データ、より好ましくは、茶色の段ボール紙又は折り曲げ段ボールの写真又は走査画像データを含む、請求項１～１２のいずれか一項に記載のデジタル印刷プロセス。
14. 前記印刷データが、１つ又は複数の第２の画像領域について、好ましくは、Ｌａｂ＝（６３，９，２３）±１５ΔＥ_７６、より好ましくは、Ｌａｂ＝（６３，９，２３）±１２ΔＥ_７６、最も好ましくは、Ｌａｂ＝（６３，９，２３）±１０ΔＥ_７６である色範囲の色座標を有する色を用いて、略茶色の梱包外観を印刷するための印刷データを含む、請求項１～１３のいずれか一項に記載のデジタル印刷プロセス。
15. 前記印刷するステップが、インクジェット印刷、好ましくは水系インクを使用するインクジェット印刷を含む、請求項１～１４のいずれか一項に記載のデジタル印刷プロセス。
16. 前記インクジェット印刷が、シングルパス方式で実施される、請求項１５に記載のデジタル印刷プロセス。
17. 前記インクジェット印刷が、ピエゾプリントヘッドを使用して実施される、請求項１５又は１６に記載のデジタル印刷プロセス。
18. 前記印刷データに含まれる前記少なくとも１つ又は複数の第２の画像領域を印刷するステップが、ＣＭＹＫインクのセットを使用して行われ、好ましくは、すべての前記印刷データを印刷するステップが、ＣＭＹＫインクのセットを使用して行われる、請求項１～１７のいずれか一項に記載のデジタル印刷プロセス。
19. 前記印刷データに含まれる前記１つ又は複数の第２の画像領域を前記印刷するステップが、専用の特色を使用して行われる、請求項１～１８のいずれか一項に記載のデジタル印刷プロセス。
20. 前記梱包材料が、段ボール、折り曲げ段ボール、中実段ボール、あるいは段ボール、折り曲げ段ボール、中実段ボールなどの多層梱包材料の外層として含まれるライナ又は基材のうちのいずれか１つである、請求項１～１９のいずれか一項に記載のデジタル印刷プロセス。
21. 前記印刷データを作成するステップが、
    前記画像を表す画像データを含む画像ファイルを受け取るステップと、
    前記梱包材料の前記面の色が略白色であることを考慮して、前記画像ファイルの前記画像データを変更するステップと、
    前記変更した画像データを前記１つ又は複数の第２の画像領域の画像データと合成して、前記印刷データを得るステップと
    を備える、請求項１～２０のいずれか一項に記載のデジタル印刷プロセス。
22. 印刷される前記画像が、略白色のテキスト及び／又は図形を含み、
    前記印刷データを作成するステップが、前記画像の梱包外観（Ｌ）を表す画素データを作成するステップを含み、前記画素データが、梱包外観が非画像領域を直接囲む領域に含まれるようなもの、並びに前記非画像領域が前記テキスト及び／又は図形を表すようなものである、請求項１～２１のいずれか一項に記載のデジタル印刷プロセス。
23. 前記印刷するステップが、複数回繰り返され、更に、前記梱包材料が、複数の梱包ブランクを形成するために前記印刷するステップの前又は後に切断される、前記複数の梱包ブランクを作成する、請求項１～２２のいずれか一項に記載のデジタル印刷プロセス。
24. 同じ前記梱包材料から切り出された前記複数の梱包ブランクに同じ画像を印刷するために、印刷データを作成する前記ステップが、第１の印刷データの前記１つ又は複数の第２の画像領域が第２の印刷データの前記１つ又は複数の第２の画像領域と異なるように、第１の梱包ブランク用の前記第１の印刷データ及び第２の梱包ブランク用の前記第２の印刷データを作成するステップを含み、前記梱包材料が、前記第１及び第２の印刷データの前記印刷の前又は後に切断されて、前記第１及び第２の梱包ブランクを形成し、任意選択で、異なる前記１つ又は複数の第２の画像領域が、前記梱包外観を表す背景画像を回転、ミラーリング、若しくは拡大縮小することによって、及び／又はわずかに異なる背景画像間で変化させることによって、得られ得る、請求項２３に記載のデジタル印刷プロセス。
25. 前記複数の梱包ブランクが、折り曲げられ、任意選択で接着されて、箱、トレイ、展示品などの複数の梱包製品を得る、請求項２３又は２４に記載のデジタル印刷プロセス。
26. 前記印刷データが、前記画像が配置される前記１つ又は複数の第１の画像領域を除いて、形成される前記梱包製品の外面全体に前記梱包外観を設けるように、作成される、請求項２５に記載のデジタル印刷プロセス。
27. コンピュータプログラム又はデジタル記憶媒体又はコンピュータプログラム製品であって、前記プログラムがコンピュータ上で実行されるときに、請求項１～２６のいずれか一項に記載の前記プロセスのうちの前記作成するステップ及び／又は前記視覚化するステップを実施するためのコンピュータ実行可能命令を備える、コンピュータプログラム又はデジタル記憶媒体又はコンピュータプログラム製品。
28. 請求項１～２６のいずれか一項に記載の前記プロセスによって得られる印刷された梱包材料。
29. 前記梱包外観が、略白色ゾーンを実質的に含まない、請求項２８に記載の印刷された梱包材料。
30. 箱、トレイ、展示品などの請求項２９に記載の前記印刷された梱包材料を使用して成形された梱包製品。
31. 前記画像が配置される前記１つ又は複数の第１の画像領域を除いて、前記外面全体に、前記梱包外観が設けられた、請求項３０に記載の梱包製品。
32. 前記梱包製品の前記梱包外観が、好ましくは、Ｌａｂ＝（６３，９，２３）±１５ΔＥ_７６、より好ましくは、Ｌａｂ＝（６３，９，２３）±１２ΔＥ_７６、最も好ましくは、Ｌａｂ＝（６３，９，２３）±１０ΔＥ_７６である色範囲の色座標を有する色を用いて、略茶色の梱包外観であり、及び／又は、前記梱包製品の前記梱包外観が、梱包材料の写真又は走査画像データを用いて得られる梱包外観である、請求項２９～３１のいずれか一項に記載の梱包製品。
    
    

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