JP2023504200A - 多層ガラスパッチアンテナ - Google Patents

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Abstract

5GHzのWLAN/Wi-Fi及びDSRC周波数帯での使用に適したアンテナが、車両ウインドウと一体にされる。車両ウインドウは、外側透明プライと、内側透明プライを含み、外側透明プライと内側透明プライは、中間層によって互いに結合される。内側透明プライと中間層は、アンテナ基材として機能する。第1の導電層が、外側透明プライの内面に形成され、結合スロットを有する第2の導電層が、内側透明プライの外面に形成される。アンテナは、結合スロットを横切る同軸ケーブル又はマイクロストリップラインによって励起される。

Description

本願は、2019年12月6日に出願された「多層ガラスパッチアンテナ」と題する米国仮特許出願第62/944,669号の優先権を主張し、その全体を本明細書に援用する。
本明細書に開示する発明は、パッチアンテナに関し、更に詳細には、積層窓ガラスに埋込まれ、コネクティッド車両通信のための電磁信号を受信及び/又は送信する多層パッチアンテナに関する。
フロントウインドウ及びリアウインドウ等の自動車のガラス材又は窓ガラス(glazing)において、AM、FM、TV、DAB(デジタル音声信号)、RKE(リモートキーレスエントリー)等の無線周波数の波の受信及び/又は送信のためのアンテナが、しばしば、ガラス材に支持され又は組込まれる。かかるアンテナは、銀又は銅等の導電ラインをガラス材透明体の上に印刷することによって、又は、金属ワイヤ又はストリップを車両用ガラス材の透明層と透明層の間に積層させることによって形成されている。かかるアンテナは、車両の空気力学的性能の利点を提供し、また、車両の美的に心地よい流線形の外観をもたらす。
近年、自動車産業は、無線周波数信号及びその他の通信チャネルを介して通信することが可能である車両を開発した。かかる車両は、しばしば、「コネクティッドカー」と称される。新しい車両モデルは、安全性の向上や、車両から車両への(V2V)通信及び車両からインフラへの(V2I)通信のための専用短距離通信(DSRC:Dedicated Short Range Communication)無線を可能にする特徴等のオプションの特徴の種類が増えている。現在、自動車産業は、アシスト運転から自律運転に移行している。セルラー、WLAN(無線LAN)、又はDSRCの何れかによる新しい車接続の各々は、それぞれの通信チャネルをサポートするアンテナを必要とする。幾つかの場合、6つものアンテナをセルラーサービスのために必要とし、更に、6つのDSRCアンテナをV2V及びV2Iの通信のために必要とする。車両で利用可能な空間によって収容することができるアンテナを設計することは、大きな課題を提起する。アンテナを車両のガラス材に組込むことにより、向上した美観、簡素化されたアンテナの包装、軽減された重量、盗難及び破損の抑止、水の侵入やその他の問題が発生する傾向がある車体の孔の廃止の利点をもたらす。従って、高周波(例えば、2GHzよりも高い)で作動することが可能であり且つ車両の外部から又は車の室内に突出することなしに車両に取付けることができるアンテナの要望がある。
米国特許出願公開第2018/0037007号明細書 米国特許第7,126,549号明細書
特許文献1は、全地球航法衛星システム(GNSS)の適用例のための積層ガラスの内面に取付けられたパッチアンテナを示している。特許文献2は、衛星デジタル音声ラジオサービス(SDARS)用の積層ガラスの内枠の内面に取付けられたパッチアンテナを記載している。これらのパッチアンテナは両方とも、透明体の内面に取付けられ、パッチアンテナの特徴である狭帯域を提供する。加えて、これらの設計は、比較的高価で低損失な基材材料を必要とし、車両用ガラス材の曲率のため、基材は、ガラス材に適切に固着されないことがある。更に、アンテナパッチは、美観の理由により黒色塗料で覆われた透明体の内面の1つに印刷される。かかる設計により、商業的な量での生産においてアンテナ基板とパッチの整列がいっそう問題になる。
コネクティッド車両通信の急速な成長により、車両にさらに多くのアンテナを統合する必要性が生じている。したがって、車両の表面に取付けられるDSRC、Wi-Fi、WLAN及びBluetooth(登録商標)用のアンテナが、車両の外部から延びていないこと、又は、内部の客室内に突出していないことの要望がある。加えて、かかるアンテナが、標準設備等の既存の車両部品によって最小コストで収容されることの実用上の要望がある。さらに、かかるアンテナが車両の美観又は外観を維持すること、及び、既存のガラス構造及び製造プロセスへの限定的な変更しか必要としないことも重要である。さらに、Wi-Fi及びDSRCの周波数帯域全体にわたって受信及び送信することができる広帯域特性を有する単一のアンテナの要望もある。
本明細書に開示する発明は、5GHzWLAN/Wi-Fi、DSRC、V2V及びV2I通信に適したスロット結合ガラスパッチアンテナを開示する。開示するパッチアンテナは、車両用積層窓ガラスに埋込まれ、複数のアンテナ給電方法を有する。アンテナは、広帯域インピーダンス整合と周波数同調能力を有する。
積層ガラス材は、内側プライと外側プライを含む。内側プライ及び外側プライは、中間層によって互いに結合され、中間層は、好ましくは、標準的なポリビニルブチラール(PVB)又はそれと類似したプラスチック材料のものである。外側プライは、ガラス材の外側を定める外面と、内面を有する。内側プライは、ガラス材の内部に面する外面と、ガラス材の内側を定め且つ車両の内部に面する内面を有する。パッチアンテナは、第1の導電性要素と第2の導電性要素を含む。第2の導電性要素は、第1の導電性要素から離間し、第1の導電性要素と実質的に平行であり、第1の導電性要素に重なる。アンテナの第1の導電性要素は、外側プライの内面に配置され、アンテナの第2の導電性要素は、内側プライの内面に配置される。
第1の導電性要素は、パッチアンテナの放射要素であり、第2の導電性要素は、パッチアンテナの接地平面である。接地平面は、更に、放射要素と整列し且つそれから間隔をあけたアンテナ結合スロットを含み、アンテナ結合スロットは、アンテナ給電領域を構成する。アンテナ結合スロットが電磁波によって励起されれば、スロット内の場の分布は、1組の直交モードによって構成される。長くて薄いスロットでは、かかるモードの電場の振幅は、スロットの長さの整数倍の正弦波周期を有し、これらのモードの組を他のモードの組よりも優先的に励起させる。
パッチアンテナは、マイクロストリップ給電ラインによって励起される。このアンテナ給電法は、薄いアンテナ給電基材を内側プライの下に必要とし、給電基材は、その底部にエッチングされたマイクロストリップ給電ラインを有する。パッチアンテナは、同軸ケーブルによって給電されてもよく、同軸ケーブルの接地部は、スロットの一方の側に近い接地平面に接続され、同軸ケーブルの中心導体は、スロットを横切るように延び、スロットの他方の側に接続される。同軸ケーブルによる直接給電するとき、アンテナ全体は、ガラスの一部であり、追加のアンテナ給電ネットワークを必要としない。加えて、パッチアンテナは、窓ガラスの周囲に埋込まれてもよく、これにより、信頼性の高い高速データ通信のために車両のアンテナをパッケージにするいっそう柔軟性を提供する。
開示する発明をより完全に理解するために、添付の図面により詳細に図示し且つ本発明の例として以下に記載する実施形態をここで参照すべきである。
本明細書で開示した発明を具体化し且つフロントウインドウ、リアウインドウ及びサイドウインドウに含まれるアンテナを有する車両の平面図である。 図1に示す複数のアンテナのうちの1つの第1の実施形態の一部分の、図1の線2-2における断面図である。 図1及び図2に示すパッチアンテナの実施形態の分解図である。 本明細書に開示した発明によるパッチアンテナの第2の実施形態の分解図である。 第1の導電層と、矩形のスロットを含む第2の導電層を示す、本明細書に開示したパッチアンテナの平面図である。 第2の導電層のスロットにおける電界分布を示す図である。 本明細書に開示した発明の好ましい実施形態の選択された寸法を特定する平面図である。 図7で特定した本発明の好ましい実施形態の寸法の一覧表である。 本明細書に開示した発明を具体化し且つフロントウインドウ内に形成されたアンテナを有する車両の平面図である。 開示した発明を具体化する図7~図9に示すアンテナの、シミュレーションした周波数応答及び測定した周波数応答を示すグラフである。 5GHzのWi-Fi及びDSRC周波数及び5度の仰角で得られた、開示したパッチアンテナの垂直利得パターンを示すグラフである。 5GHzのWi-Fi及びDSRC周波数及び0度の仰角における、開示したパッチアンテナの垂直利得パターンを示すグラフである。
図1は、車両10を示し、車両10は、フロントウインドウ12と、リアウインドウ14と、2つのサイドウインドウガラス材16を有している。フロントウインドウ12及びリアウインドウ14は、隠しバンド32を含むのがよく、隠しバンド32は、不透明インクをガラスの上にスクリーン印刷し、引き続いて、窓ガラスの周囲を焼成することによって付けられる。隠しバンド32の目的は、ガラスの縁の近くに位置するアンテナ要素及び他の装置を隠すことにある。アンテナ20の視認性を最小にするために、アンテナ20は、フロントウインドウ12内に、好ましくは、隠しバンド32のシルエット又は塗り領域内に形成される。図1の現在の好ましい実施形態は、アンテナ20がフロントウインドウ12内に形成されていることを示しているけれども、アンテナ20は、リアウインドウ14、サイドウインドウガラス材16又は車両10の任意その他のガラス材やサンルーフ内に配置されてもよい。アンテナ20はまた、建物等の非車両用窓に形成されてもよい。
図2は、図1の線2-2におけるフロントウインドウ12内のアンテナ20の部分断面図である。フロントウインドウ12は、積層されたガラス材又は窓ガラスであり、内側透明プライ34と、外側透明プライ30を含む。透明プライは、ガラスで構成されるのがよい。内側プライ34及び外側プライ30は、中間層36によって互いに結合される。好ましくは、中間層36は、ポリビニルブチラール又はそれと類似する材料で作られる。外側プライ30は、フロントウインドウ12の外側の、即ち、外向きの表面を構成する外面130(従来、1番表面と称されている)を有する。また、外側プライ30は、外面130の反対側において外側プライ30に配置された内面132(従来、2番表面と称されている)を有する。内側プライ34は、外側透明プライ30の内面132と対向するように、車両の客室から離れる方向に向けられ且つガラス材12の内部に向けられた外面134(従来、3番表面と称されている)を有する。また、内側透明プライ34は、車両の客室に面するように、ガラス材の内側の、即ち、内向きの表面を構成する内面136(通常、4番表面と称されている)を有する。中間層36は、内面132と外面134の間に位置している。
図1及び2に示すように、ガラス材12は、ペイントバンド等の隠しバンド32を含むのがよく、隠しバンド32は、不透明インクを外側プライ30の内面132の周囲にスクリーン印刷し、次いで、外側プライ30の周囲を焼成することによって、外側プライ30に付けられる。隠しバンド32は、ガラス材12の昼光開口部(DLO)の境界を定める閉じた内縁38を有する。隠しバンド32は、後述するように、開示するフロントウインドウのアンテナ要素及びガラス材12の外周近くに含まれる他の装置をカバーするのに十分に広い。
ガラス材12は、更に、第1の導電層22と、第2の導電層24を含む。第1の導電層22は、外側プライ30の内面132上の隠しバンド32の上に配置され、第2の導電層24は、内側プライ34の内面136の上に配置される。第2の導電層24は、第1の導電層と実質的に平行であり、第1の導電層22から離間している。中間層36及び内側プライ34は、第1の導電層22及び第2の導電層24のための誘電基材として作用する。
第1の導電層22及び第2の導電層24は、例示として本明細書で更に図示する他の仕方で実施されてもよい。第1の導電層22及び第2の導電層24は、導電性塗料で構成されてもよいし、スパッタリング又は蒸着によって堆積させた金属膜で構成されてもよいし、非導電性パネルにメッシュ加工された銀ペーストスクリーンで構成されてもよい。更に、第1の導電層22及び第2の導電層24は、強化ガラス窓等の単一層非導電パネルの表面の上に形成されてもよいし、ガラス層又はプラスチック層の多層積層透明体の任意の層の面に形成されてもよい。第1の導電層22及び第2の導電層24はまた、内部又は外部のガラス繊維パネル等の非導電体パネルの表面に結合されてもよい。
第1の導電層22をしばしば、「パッチ」と称する。開示する実施形態では、パッチ(第1の導電層22)は、アンテナの主放射要素である。第1の導電層22は、任意の所定の輪郭形状を有し、かかる輪郭形状は、例えば、矩形、円形、三角形又は楕円形である。開示する実施形態の例では、矩形の輪郭形状が好ましい。第2の導電層24は、電気接地平面として作用する。第1の導電層22は、第2の導電層24、中間層36及び内側プライ34と協働して、パッチアンテナを構成する。第2の導電層24は更に、スロット42を有する。スロット42は、種々の輪郭形状を有することができ、かかる輪郭形状は、例えば、直線状の、L字形状の、又はU字形状のスロットである。エネルギーが、第2の導電層24のスロット42の中を通って電磁的に結合される。第1の導電層22の中心が、パッチアンテナの最大磁場の位置であるので、スロット42は、好ましくは、第1の導電層22の中心に対して向きが決められる。最大結合を達成するために、スロット42は、好ましくは図5に示すように、第1の導電層22の2つの放射縁46、48と平行である。開示する電磁結合スロット42を有するパッチアンテナは、アンテナを通すためのフロントウインドウ12の孔の必要を回避する点で有利である。孔を有する車両用ガラス材及びその他のガラス窓の製造は、コスト、歩留まり、信頼性に関する困難を伴う。
スロット42を電磁波によって励起させるとき、スロット42内の電界分布は、一組の直交モードに従って記述することができる。スロット42が比較的長く且つ狭いとき、直交モードの組の電場の振幅は、図6に示すように、スロットの長さの整数倍に従った正弦波形の周期を有する。比較的長く且つ薄い(即ち、狭い)スロットでは、これらのモードの1つの組を他のモードに対して優先して励起させることができる。作動の頻度も重要である。図6は、奇数モード(即ち、TE10モード及びTE30モード)の電界分布の振幅が、スロット42の中心のところで最大値を得ることを示す。これとは逆に、偶数モード(即ち、TE20モード及びTE40モード)は、スロット42の中心のところで最小値を得る。スロット42を中間で励起させると、TE10モード及びTE30モードは最大値であり、したがって、これらのモードへの強い結合を利用可能にする。それと同時に、TE20モード及びTE40モードは最小値であり、その結果、これらのモードへの結合は0に近い。
図3を参照すると、開示するパッチアンテナは、薄い基材40の底面にエッチングされたマイクロストリップライン44によって給電される。パッチアンテナは、2つの非常に類似した結合メカニズムによって励起される。1つは、マイクロストリップライン44とスロット42の間の結合メカニズムであり、第2の結合メカニズムは、スロット42と第1の導電層22の間の結合メカニズムである。マイクロストリップライン44の特性インピーダンス及びマイクロストリップライン44の幅は、スロット42への電磁結合に影響を及ぼす。最大結合のために、マイクロストリップライン44は、スロット42に対する所定の向きに配置され、即ち、マイクロストリップライン44の長手方向寸法が、スロット42の長辺側の縁と縁の間の中点として定められるスロット42の長手方向中心線に対して直角の向きに配置される。マイクロストリップライン44が、スロット42の長手方向中心線に対して直角の向きから離れて傾くとき(即ち、マイクロストリップライン44が傾斜角度を形成するとき)、又は、マイクロストリップライン44がスロット42の一方の端(即ち、長辺と長辺の間に形成されたスロット42の幅の端)の近くに、つまり、反対側の端から遠くに配置されるとき、パッチアンテナの基本TE10モードへの結合が減少する。
本明細書で開示するパッチアンテナは、追加のアンテナ給電基材40を含む。フロントウインドウ12の外側プライ30及び内側プライ34の曲率により、フロントウインドウ12は、アンテナ給電基材40を容易に収容することができない。加えて、第1の導電層22は、フロントウインドウ12の内側に埋込まれており、しばしば、美観を向上させるために、隠しバンド32によって覆われており、隠しバンド32は、マイクロストリップライン44と第1の導電層22の間の好ましい整列をより困難にする。したがって、商業的製造のコスト及び設備のために、他の設計の方が好ましいことがときどきある。
好ましい変形実施形態を図4に示す。図4の実施形態では、パッチアンテナは、中心導体54及び外側シールド52を有する同軸ケーブル50を使用して、結合スロット42から電力が直接供給される。中心導体54は、スロット42の上を延び、第2の導電層24上の半田パッド56のところでスロット42の最も遠い側に直流式に接続される。外側シールド52は、第2の導電層24上の半田パッド58のところでスロット42の近い側に直流式に接続される。同軸ケーブル50及びスロット42は、電磁エネルギーを第1の導電層22に伝達し、電磁エネルギーを第1の導電層22から受入れる。本明細書に開示する本発明の利点は、アンテナの有利な電気的特性を物理的構成部品と組合せることにあり、その結果、アンテナを、既存の製造プロセスを用いる現在のフロントウインドウ設計又はその他の透明体設計にいっそう容易に組込むことができる。本明細書に開示するアンテナの別の利点は、アンテナの外部にある電子回路への導電性接続によって、より容易かつ便利に接続されることである。
図7は、別の好ましいパッチアンテナを示し、本実施形態の説明のための寸法を含んでいる。第1の導電層22、第2の導電層24、及びスロット42はすべて、図8に一覧にした寸法に従って、相対的に寸法決めされている。第1の導電層22の長さLpは、パッチアンテナの共振周波数を決定する。第1の導電層22の幅Wpは、パッチアンテナの共振抵抗に影響を及ぼし、パッチの幅が広いほど、より低い抵抗しか生じさせない。パッチアンテナの結合レベルは、主に、U字形結合スロット42の全長Ls=Ls1+Ls2+Ls3と、後方放射レベルによって決定される。したがって、スロット42は、インピーダンス整合に必要とされるよりも長くすべきでない。また、スロット42の幅Wsは、結合レベルに影響を及ぼすが、スロット長さLsの程度よりもずっと小さい程度に過ぎない。スロット長さ(Ls)に対するスロット幅(Ws)の好ましい比率は、典型的には、1/10である。
図4~図7に示し且つ図8において特定される寸法を有するパッチアンテナの実施形態を、図9に示すように、コンバーチブル車のフロントウインドウの上に製造した。パッチアンテナは、フロントウインドウの第3のバイザー領域の底部に配置された。図10は、実際の測定結果とFEKOシミュレーションツールを使用して得られたシミュレーション結果の間のリターンロス(S11)の比較のプロットである。アンテナに配送される電力のうち、リターンロスS11は、どれだけの電力がアンテナから反射され、どれだけの電力がアンテナによって「受取られ」且つ放射されるかの測定値である。図10は、リターンロスが、5.1~6.1GHzの周波数範囲において、-10dBよりも少ないことを示す。このことは、アンテナがUNII、ISM、IEEE802.11a及び802.11ac、無線ローカルエリアネットワーク(RLAN)、固定無線アクセスシステム(FWA)、5.18~5.85GHzのWiMAX及びMESH無線ネットワーク、及び5.85~5.925GHzのDSRC帯域で使用できることを意味する。
車両アンテナ利得パターンを、屋外アンテナ範囲で測定した。図11は、5.3GHz、5.6GHz、5.85GHzのそれぞれの周波数における垂直偏波の車両アンテナ放射パターンを示す。仰角は5度である。パッチアンテナの最大利得は約0dBiであり、車両の前方に差し向けられる。方位角平面における半電力のビーム幅は、約70度である。
図12は、仰角0度における垂直偏波の車両アンテナ放射パターンを示す。パッチアンテナの最大利得は、約3dBiであり、車両の前方に向けられる。フロントウインドウに埋込まれたパッチアンテナにおいて、仰角が大きいほど、最大利得を有するパッチアンテナがブロードサイドに向かい、したがって、0度と5度の仰角における測定データだけを示す。また、アンテナの利得とビーム幅は、車両のフロントウインドウの角度に依存する。アンテナは、垂直平面から離れて傾斜したフロントウインドウよりも垂直方向のフロントウインドウにおいて、いっそう良好に機能する。フロントウインドウアンテナは、後方向又は横方向よりも、前向き車両方向のいっそう良好な範囲を提供する。アンテナは、地上波方向における全方向遠方場放射パターンを有するダイバーシティシステムのためにフロントウインドウ、リアウインドウ及びサイドウインドウに埋込まれてもよい。
本明細書で開示する本発明のいくつかの好ましい実施形態を図示し且つ説明するけれども、当業者は、特許請求の範囲に記載され且つ本明細書に開示する発明の精神から逸脱することなしに採用される様々な変更例を認識するであろう。

Claims (21)

  1. パッチアンテナを含むガラス材であって、
    互いに反対側に配置された第1の面及び第2の面を含む内側透明プライと、
    互いに反対側に配置された第1の面及び第2の面を含む外側透明プライと、
    前記内側透明プライの第1の面と前記外側透明プライの第2の面の間に位置する中間層と、
    外周縁を有し且つ前記外側透明プライの第2の面と前記中間層の間に位置する第1の導電層と、
    外周縁を有し且つ前記内側透明プライの第2の面に位置する第2の導電層と、有し、
    前記第2の導電層は、前記第2の導電層の外周縁の内側に位置する開口を有し、
    前記第2の導電層は、前記第1の導電層の外周縁が前記第2の導電層の外周縁の内側に整列するように、且つ、前記第2の導電層の開口が、前記第1の導電層の外周縁の内側に整列するように、前記第1の導電層に対して横方向に整列し、
    前記第2の導電層の開口は、その縁部に付与される電気信号が前記第1の導電層に電磁的に結合されるように、前記第1の導電層から間隔をあける、ガラス材。
  2. 前記第1の導電層は、前記パッチアンテナの主放射要素である、請求項1に記載のガラス材。
  3. 前記第2の導電層は、前記パッチアンテナの電気接地要素である、請求項2に記載のガラス材。
  4. 前記中間層及び前記内側透明プライは、前記パッチアンテナのための誘電基材を構成する、請求項2に記載のガラス材。
  5. 前記第2の導電層の開口は、その中心が第1の導電層の中心と整列するように、第1の導電層に対して横方向に整列する、請求項1に記載のガラス材。
  6. 前記第2の導電層の開口内の最大電磁場が、前記開口の中心に生じ、前記第1の導電層の最大磁場が、第1の導電層の中心に生じる、請求項5に記載のガラス材。
  7. エネルギーが、前記第2の導電層の開口と前記第1の導電層の間で電磁的に結合される、請求項5に記載のガラス材。
  8. 前記第2の導電層の開口は、基本TE10周波数モードの波長の半分と等しい長さを有するスロットである、請求項5に記載のガラス材。
  9. 前記スロットは、矩形、L字形、又はU字形である、請求項8に記載のガラス材。
  10. 前記スロットは、互いに直交するように配向された偶数モードと奇数モードの組をサポートする、請求項8に記載のガラス材。
  11. 前記奇数モードは、前記スロットの中心で生じる最大電磁場強度を有する、請求項10に記載のガラス材。
  12. 前記パッチアンテナは、外側シールドによって包囲された中心導体を有する同軸ケーブルを含み、前記同軸ケーブルの外側シールドは、前記スロットの一方の側に連結され、前記同軸ケーブルの中心導体は、前記スロットの反対の側に連結される、請求項8に記載のガラス材。
  13. 前記同軸ケーブル及び前記スロットは、電磁エネルギーを前記第1の導電層に伝達し、電磁エネルギーを前記第1の導電層から受入れる、請求項12に記載のガラス材。
  14. 前記第1の導電層の長さにより、前記パッチアンテナの共振周波数を決定し、前記第1の導電層の幅は、前記パッチアンテナの共振抵抗に影響を及ぼす、請求項1に記載のガラス材。
  15. 前記スロットの長さにより、前記パッチアンテナの結合レベル及び後方放射レベルを決定する、請求項8に記載のガラス材。
  16. 前記パッチアンテナのバンド幅は、5.18~5.85GHzのIEEE802.11a/ac規格に基づくWi-Fi、及び、5.85~5.925GHzのDSRC帯域をカバーする、請求項2に記載のガラス材。
  17. 前記パッチアンテナは、前記内側透明プライの第2の面に配置される基材にエッチングされたマイクロストリップラインによって給電される、請求項2に記載のガラス材。
  18. 前記パッチアンテナは、2つの結合ステージによって励起され、2つの結合ステージは、前記マイクロストリップラインと前記スロットの間の結合ステージと、前記スロットと前記第1の導電層の間の結合ステージである、請求項17に記載のガラス材。
  19. 前記マイクロストリップラインの特性インピーダンス及び前記マイクロストリップラインの幅は、前記スロットとの結合に影響を及ぼす、請求項18に記載のガラス材。
  20. 前記マイクロストリップラインは、前記スロットの中心線に対して直角の向きに配置される、請求項18に記載のガラス材。
  21. 前記パッチアンテナは、地上波方向において全方向遠距離場放射パターンを有するダイバーシティアンテナシステムを構成するように、フロントウインドウ、リアウインドウ、又はサイドウインドウに埋込まれる、請求項2に記載のガラス材。
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