JP2023503726A - 量子コンピュータ装置 - Google Patents

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Abstract

本開示によれば、カーボンナノチューブと、カーボンナノチューブに量子的に近接して配置された超伝導基板であって、適切な物理的条件下で超伝導状態を呈し、超伝導状態は、カーボンナノチューブに対して直交する方向に有意なスピン三重項成分を有する対相関行列を有する、該超伝導基板と、カーボンナノチューブの中心円筒軸に実質的に沿った縦磁場を提供するように配置された磁石と、を含む、量子コンピュータ装置が提供される。また、本開示によれば、少なくとも3つの基板であって、各基板が超伝導材料から構成され、かつ、各基板が超伝導状態にある、該基板と、電子の閉軌道が強いスピン-軌道結合相互作用を受ける材料から作製され、かつ、基板に量子的に近接している非超伝導構造体と、を含み、全ての基板の秩序パラメータ間の位相差の和が、少なくともπである、量子コンピュータ装置が提供される。【選択図】図3A

Description

本開示の主題は、量子コンピュータ装置の分野に関し、特に、量子ビットを格納する、操作する、及び相互作用させるための装置に関する。
低次元トポロジカル超伝導体は、トポロジー系のエッジでマヨラナ・フェルミオン準粒子を支持するユニークな物質状態である。これらのゼロエネルギーエッジモードは、それら自体の反粒子であり、非アベール交換統計量を有し、したがって、量子演算をサポートする量子計算装置を実現するための魅力的なプラットフォームを提供する。マヨラナ・ゼロモードは、誘起されたゼーマンスピン分裂を有する1次元(1D)半導体ナノワイヤのエッジで、初めて予測され、観測された。
また、1Dトポロジカル超伝導は、ナノワイヤの代わりにカーボンナノチューブ(CNT)を使用して実現することができる。カーボンナノチューブは、グラフェンの小径円筒状同素体であり(直径dが1nmのオーダ)、非常に優れた電子バンド構造及び輸送特性を有する。カーボンナノチューブは、ナノワイヤとは対照的に直径dが非常に小さいので、真の1Dトポロジーを有する。さらに、ナノチューブは炭素原子のみから構成されているため、再現性が高く、かつ、均一な量子特性を有する。
これらの特性から、カーボンナノチューブは、1Dマヨラナ・フェルミオンのためのプラットフォームとして好まれている。図1は、一般的な従来技術のナノチューブデバイス100の構成を概念的に示す。従来技術のューブデバイス100は、半導体ナノワイヤにおいてマヨラナ・フェルミオン準粒子を実現するためにもともと使用されているものと同じ構成、すなわち、不活性支持構造体101上に薄いs波超伝導体102が取り付けられており、それに近接してカーボンナノチューブ103が配置された構成に基づいている。磁石120が、横ゼーマン磁場121(B)を提供する。基準軸10は、ナノチューブ103の長手方向の対称軸がz方向であり、横ゼーマン磁場121(B)の磁束方向がx方向であることを示す。カーボンナノチューブ103の電子g因子は低いので、適切なゼーマン分裂を達成するためには、ゼーマン磁場121の強度は、10Tのオーダで非常に高くすることが必要である。ゼーマン磁場121の強度を高くすることは、第1に、高強度の磁場の生成は容易でない、第2に、高強度の磁場は、基板102内の超伝導を非常に抑制する傾向がある、という、実用上の課題を提起する。
本開示の主題は、ゼーマン分裂を必要としない、したがって、ゼーマン分裂を達成するために必要とされる強い横磁場が不要な、トポロジカルマヨラナ・ゼロモードを有する量子コンピューティングデバイスを提供することである。従来技術によって教示及び実施されるようなゼーマン分裂の代わりに、本開示の主題の実施形態は、以下に説明され、図2に示されるように、スピン-軌道結合効果、及び、カーボンナノチューブの中心軸に沿った誘導縦磁束に依存する。本開示の主題の実施形態によって提供される縦磁場は、ゼーマン分裂に必要とされる従来技術の横磁場よりもはるかに弱く、一般的には約1桁(または1Tのオーダで)小さいので、生成がはるかに容易であり、また、基板の超伝導への悪影響がはるかに少ない。
そのため、本開示の主題の一態様によれば、
量子コンピュータ装置であって、
(a)中心円筒軸を有するカーボンナノチューブであって、連続回転下で、中心円筒軸を中心として実質的に対称である、該カーボンナノチューブと、
(b)カーボンナノチューブに量子的に近接して配置された超伝導基板であって、適切な物理的条件下で超伝導状態を呈し、超伝導状態は、カーボンナノチューブに対して直交する方向に有意なスピン三重項成分を有する対相関行列を有する、該超伝導基板と、
(c)カーボンナノチューブの中心円筒軸に実質的に沿った縦磁場を提供するように配置された磁石と、を含む、量子コンピュータ装置が提供される。
とりわけ、量子コンピュータ装置であって、
中心円筒軸を有するカーボンナノチューブであって、連続回転下で、中心円筒軸を中心として実質的に対称である、該カーボンナノチューブと、
カーボンナノチューブに量子的に近接して配置された超伝導基板であって、適切な物理的条件下で超伝導状態を呈し、超伝導状態は、カーボンナノチューブに対して直交する方向に有意なスピン三重項成分を有する対相関行列を有する、該超伝導基板と、
カーボンナノチューブの中心円筒軸に実質的に沿った縦磁場を提供するように配置された磁石と、を含む、量子コンピュータ装置が提供される。
本開示の量子コンピュータ装置は、カーボンナノチューブに量子的に近接して設けられた外部ゲートと、外部ゲートに電気的に接続された調節可能な電圧源と、をさらに含み得る。
超伝導基板は、単層であり得る。
超伝導基板は、遷移金属ジカルコゲナイドから構成され得る。
遷移金属ジカルコゲナイドは、二セレン化ニオブ及び二硫化モリブデンからなる群から選択され得る。
超伝導基板は、重元素から構成され得る。重元素は、鉛及び金からなる群から選択され得る。
電圧源は、カーボンナノチューブが半金属状態を呈するようにカーボンナノチューブの化学ポテンシャルを調節するように動作し得る。
本開示の主題の別の態様によれば、
量子コンピュータ装置であって、
少なくとも3つの基板であって、各基板が超伝導材料から構成され、かつ、各基板が超伝導状態にある、該基板と、
電子の閉軌道が強いスピン-軌道結合相互作用を受ける材料から作製され、かつ、基板に量子的に近接している非超伝導構造体と、を含み、
全ての基板の秩序パラメータ間の位相差の和が、少なくともπである、量子コンピュータ装置が提供される。
本開示の量子コンピュータ装置は、
2つ以上のループであって、各ループが超伝導体材料から構成され、かつ、一対の基板の間に跨っており、基板の各々が少なくとも1つのループによって別の基板に接続され、互いに接続された基板はその各々の秩序パラメータ間に位相差を有する、該ループと、
ループを通る磁場を発生させるように構成された少なくとも1つの磁場源と、さらに含み得る。
ループの各々は、約10μm超の半径、例えば約20μm超の半径、または例えば約30μm超の半径を有する内接円を画定し得る。
磁場の強度は、例えばループの半径に依存して、約10μT以下、例えば約1μT以下であり得る。
基板は、電流が流される超伝導体材料と接触し得る。超伝導体材料(すなわち、基板と接触する超伝導体材料)は、基板の材料とは異なり得る。
基板の各々は、アルミニウム、ニオブ、鉛、及び超伝導遷移金属ジカルコゲナイドからなる群から選択される超伝導体材料から作製され得る。
基板の各々は、同一の材料から作製され得る。
非超伝導構造体は、テルル化水銀、ヒ化インジウム、アンチモン化インジウム、二セレン化ニオブ、鉛、及び超伝導遷移金属ジカルコゲナイドからなる群から選択される材料から作製され得る。
非超伝導構造体は、細長いナノ構造体を含み得る。細長いナノ構造体は、炭素から作製され得る。細長いナノ構造体は、ナノチューブであってもよいし、または、ナノファイバであってもよい。
基板は、非超伝導構造体の同じ側に配置され得る。
基板の少なくとも一部は、不活性支持構造体によって互いに分離され得る。
本開示の量子コンピュータ装置は、基板を4つ以上含み得る。
本明細書に開示される主題をよりよく理解し、それが実際にどのように実施され得るかを例示するために、本実施形態は、添付図面を参照して、非限定的な例としてのみ説明される。
従来技術の量子コンピュータ装置におけるカーボンナノチューブ及びその支持構造体を示す概略図であり、ゼーマン分裂を誘起するために、磁石が、カーボンナノチューブの長手方向に対して直交する横磁場を提供するように配置されていることを特徴とする。 本開示の主題の実施形態による量子コンピュータ装置におけるカーボンナノチューブ及びその支持構造体を示す概略図であり、磁石が、カーボンナノチューブの長手方向軸に対して平行な縦磁場を提供するように配置されていることを特徴とする。 本開示の主題による量子コンピュータ装置の構成要素の例を示す概略図である。 本開示の主題による量子コンピュータ装置の構成要素の例を示す概略図である。
図示の簡略化及び明確化のために、図示されている要素は必ずしも一定の縮尺で描かれておらず、いくつかの要素の寸法が他の要素と比較して誇張されている場合がある。加えて、対応する要素または類似する要素を示すために、参照番号が図面間で繰り返し使用される。
図2は、本開の主題の一実施形態による、カーボンナノチューブ203及びその補助要素を含む量子コンピュータ装置200を概念的に示す。量子コンピュータ装置200は、不活性支持構造体201と、該構造体201上に取り付けられた薄い超伝導基板202と、該基板202に量子的に近接して設けられたカーボンナノチューブ203とを含む。量子コンピュータ装置200は磁石220と、外部ゲート204とをさらに含む。磁石220は、カーボンナノチューブ203の中心円筒軸の方向に沿って、縦磁場221を提供する。基準軸10は、縦磁場221(B)の磁束方向が、ナノチューブ203の中心円筒軸に対して平行なz方向であることを示す。外部ゲート204は、カーボンナノチューブ203に量子的に近接して設けられており、かつ、調節可能な電圧源V205に電気的に接続されている。
カーボンナノチューブに関する「縦(longitudinal)」という用語は、本明細書では、ナノチューブの中心円筒軸の方向、ナノチューブの中心円筒軸の方向に実質的に沿って延びこと、または、ナノチューブの中心円筒軸の方向に対して実質的に平行であることを意味する。一方、カーボンナノチューブに関する「横(transverse)」という用語は、本明細書では、中心円筒軸に対して実質的に直交する方向を意味する。本明細書では、「中心円筒軸」という用語は、連続回転下で、該軸を中心として、ナノチューブが実質的に対称となる軸を意味する。すなわち、ナノチューブの中心円筒軸は、ナノチューブの「対称軸」である。
本明細書では、「量子的に近接する」という用語は、一方の構造体の物理的特性または状態が、他方の構造体の量子力学的特性または状態に対して、検出可能な影響を与えることができるような、2つの構造体の互いに近接した相対的位置関係を意味する。
量子コンピュータ装置の構成要素という文脈における「超伝導基板」という用語は、本明細書では、適切な物理的条件下で超伝導状態になる基板を意味し、また、量子コンピュータ装置が機能的に動作モードにあるときに、適切な物理的条件下に置かれることによって超伝導状態になる材料から構成される基板を意味する。
(例えば、外部ゲート204上の電圧V205によって)カーボンナノチューブ203の電子回転対称性が破れているという条件下で縦磁場221が、カーボンナノチューブ203の電子スピン-軌道結合と結合すると、カーボンナノチューブ203は半金属状態を呈する。そして、カーボンナノチューブ203が、そのクーパー対波動関数に有意なスピン三重項成分を有する超伝導基板(例えば、超伝導基板202)に量子的に近接している場合、カーボンナノチューブ203内にp波トポロジカルギャップが開き、それによって、その端に、マヨラナ・フェルミオン準粒子をホストすることができる。
本開示の主題の様々な実施形態では、超伝導基板202は、基板202の平面内でスピン偏極された電子のペアリングを助長する強いスピン-軌道結合を示す。これらの実施形態では、超伝導基板202は、カーボンナノチューブ203に対して直交する方向に有意なスピン三重項成分を有する対相関行列を有する。関連する実施態様では、超伝導基板202は、遷移金属ジカルコゲナイド(TMD)から構成される。遷移金属ジカルコゲナイド(TMD)は、強いイシングスピン-軌道結合を示し、面外方向を指す三重項成分を有する。これは必然的に、長手方向軸が超伝導基板202の表面に対して平行であるナノチューブ203に対して直交する。別の実施形態は、超伝導基板202は、鉛(Pb)や金(Au)などの重元素から構成される。関連する実施形態では、超伝導基板202に薄膜が用いられる。別の関連する実施形態では、薄膜は単層である。別の関連する実施態様では、遷移金属ジカルコゲナイド(TMD)は、二硫化ニオブ(NbSe)及び二硫化モリブデン(MoS)を含む。
本開の主題のさらなる実施形態では、電圧源205は、カーボンナノチューブ203の化学ポテンシャルを調整してカーボンナノチューブ203が半金属状態を呈するように調節され、これにより、カーボンナノチューブ203にトポロジーギャップが開き、カーボンナノチューブ203の端にマヨラナ・フェルミオン準粒子をホストすることができる。
図3Aは、量子コンピュータ装置300の別の例を示す。量子コンピュータ装置300は、超伝導材料から構成され、超伝導状態にある3つ以上の基板302を含む。基板302は、非超伝導構造体304上に、量子的に近接して配置される。非超伝導構造体は、とりわけ、強いスピン-軌道結合を示す閉軌道を有する電子によって特徴付けられる材料から作製される。いくつかの例によれば、非超伝導構造体は、非超伝導金属及び/または従来の半導体から構成することができる。基板302の秩序パラメータ間の位相差の和は、少なくともπである。基板302の強いスピン-軌道結合に起因して、基板302の位相差は、非超伝導構造体304の両端にマヨラナ・フェルミオン準粒子を生じさせる。スピン-軌道結合相互作用は、それが、例えば、量子コンピュータ装置が動作するときの値よりも大きい値を有するスピン-軌道パラメータによって特徴付けられる場合には、「強い」と見なすことができる。
基板302は、任意の適切な超伝導材料から作製することができる。非限定的な例としては、アルミニウム、ニオブ、鉛、及び超伝導遷移金属ジカルコゲナイドが挙げられる。3つ以上の基板302は、全て同一の材料から作製してもよいし、互いに異なる材料から作製してもよい。
非超伝導構造体304は、任意の適切な材料から作製することができる。非限定的な例としては、テルル化水銀、ヒ化インジウム、アンチモン化インジウム、二セレン化ニオブ、鉛、及び超伝導遷移金属ジカルコゲナイドが挙げられる。いくつかの例によれば、非超伝導構造の材料は、基板302の材料とは異なる。別の例によれば、非超伝導構造の材料は、基板302の材料と同一である。
いくつかの例によれば、基板302に必要とされる位相差を容易にするために、超伝導材料のループ306が設けられる。各ループ306は、各基板302が少なくとも1つのループ306と接触するように、2つの基板302の間に跨っている。ループ306を通る磁場を生成するために、磁場源308が設けられる。ループ306は、基板302に必要とされる位相差を生じさせるために必要な磁束が比較的低く、例えば約1μTになるように、例えば約30μmの大きな直径を有し得る。
別の例によれば、例えば図3Bに示すように、非超伝導構造体304は、細長いナノ構造体から構成される。いくつかの例によれば、細長いナノ構造体は、図示したようなカーボンナノチューブであり得る。別の例(図示せず)によれば、細長いナノ構造体は、カーボンナノファイバであり得る。基板302は、2つ以上の互いに平行な層から構成され、層間に不活性支持構造体310が配置される。図3Aを参照して上述した実施例と同様に、基板302に必要とされる位相差を容易にするために、超伝導材料のループ306を設けることができ、位相差を生じさせるために必要な小さな磁場を生成するために、磁場源が設けられる。和が少なくともπである位相差を有する基板302の秩序パラメータが生成されると、マヨラナ・フェルミオン準粒子がナノ構造体の長手方向の両端に生じる。
図3A及び図3Bを参照して上述した実施例は一例であり、基板302の秩序パラメータの位相差が別の適切な手段によって生成される量子コンピュータ装置を提供することもできる。例えば、いくつかの変形例によれば、図3A及び図3Bを参照して上述したような量子コンピュータ装置300は、ループ306及び磁場源308を備えなくてもよい。基板302に必要とされる位相差を有する秩序パラメータを生成するために、基板は、例えば、当技術分野でよく知られているように、電流が流される一片の超伝導体材料、例えば、ファイバによって互いに接続してもよい。
図3A及び図3Bを参照して上述した実施例は、3つの基板302を含むが、量子コンピュータ装置300は、基板の秩序パラメータ間の位相差の和が少なくともπである限り、4つ以上の基板、例えば、4つ、5つ、または6つの基板を含んでもよいことを理解されたい。
本発明が属する技術分野の当業者であれば、本明細書に開示された主題の範囲から逸脱することなく、必要な変更を加えて、様々な変更、変形、及び修正を行うことができることを容易に理解するであろう。

Claims (27)

  1. 量子コンピュータ装置であって、
    少なくとも3つの基板であって、各基板が超伝導材料から構成され、かつ、各基板が超伝導状態にある、該基板と、
    電子の閉軌道が強いスピン-軌道結合相互作用を受ける材料から作製され、かつ、前記基板に量子的に近接している非超伝導構造体と、を含み、
    全ての前記基板の秩序パラメータ間の位相差の和が、少なくともπである、量子コンピュータ装置。
  2. 請求項1に記載の量子コンピュータ装置であって、
    2つ以上のループであって、各ループが超伝導体材料から構成され、かつ、一対の前記基板の間に跨っており、前記基板の各々が少なくとも1つの前記ループによって別の前記基板に接続され、互いに接続された前記基板はその各々の秩序パラメータ間に位相差を有する、該ループと、
    前記ループを通る磁場を発生させるように構成された少なくとも1つの磁場源と、さらに含む、量子コンピュータ装置。
  3. 請求項2に記載の量子コンピュータ装置であって、
    前記ループの各々は、10μm超の半径を有する内接円を画定する、量子コンピュータ装置。
  4. 請求項3に記載の量子コンピュータ装置であって、
    前記ループの各々は、20μm超の半径を有する内接円を画定する、量子コンピュータ装置。
  5. 請求項4に記載の量子コンピュータ装置であって、
    前記ループの各々は、30μm超の半径を有する内接円を画定する、量子コンピュータ装置。
  6. 請求項2~5のいずれかに記載の量子コンピュータ装置であって、
    前記磁場の強度は、10μT以下である、量子コンピュータ装置。
  7. 請求項6に記載の量子コンピュータ装置であって、
    前記磁場の強度は、1μT以下である、量子コンピュータ装置。
  8. 請求項1に記載の量子コンピュータ装置であって、
    前記基板は、電流が流される超伝導体材料と接触している、量子コンピュータ装置。
  9. 請求項8に記載の量子コンピュータ装置であって、
    前記超伝導体材料は、前記基板の材料とは異なる、量子コンピュータ装置。
  10. 請求項1~9のいずれかに記載の量子コンピュータ装置であって、
    前記基板の各々は、アルミニウム、ニオブ、鉛、及び超伝導遷移金属ジカルコゲナイドからなる群から選択される超伝導体材料から作製される、量子コンピュータ装置。
  11. 請求項1~10のいずれかに記載の量子コンピュータ装置であって、
    前記基板の各々は、同一の材料から作製される、量子コンピュータ装置。
  12. 請求項1~11のいずれかに記載の量子コンピュータ装置であって、
    前記非超伝導構造体は、テルル化水銀、ヒ化インジウム、アンチモン化インジウム、二セレン化ニオブ、鉛、及び超伝導遷移金属ジカルコゲナイドからなる群から選択される材料から作製される、量子コンピュータ装置。
  13. 請求項1~11のいずれかに記載の量子コンピュータ装置であって、
    前記非超伝導構造体は、細長いナノ構造体を含む、量子コンピュータ装置。
  14. 請求項13に記載の量子コンピュータ装置であって、
    前記細長いナノ構造体は、炭素から作製される、量子コンピュータ装置。
  15. 請求項13または14に記載の量子コンピュータ装置であって、
    前記細長いナノ構造体は、ナノチューブである、量子コンピュータ装置。
  16. 請求項13または14に記載の量子コンピュータ装置であって、
    前記細長いナノ構造体は、ナノファイバである、量子コンピュータ装置。
  17. 請求項1~16のいずれかに記載の量子コンピュータ装置であって、
    前記基板は、前記非超伝導構造体の同じ側に配置される、量子コンピュータ装置。
  18. 請求項1~16のいずれかに記載の量子コンピュータ装置であって、
    前記基板の少なくとも一部は、不活性支持構造体によって互いに分離されている、量子コンピュータ装置。
  19. 請求項1~18のいずれかに記載の量子コンピュータ装置であって、
    前記基板を4つ以上含む、量子コンピュータ装置。
  20. 量子コンピュータ装置であって、
    中心円筒軸を有するカーボンナノチューブであって、連続回転下で、前記中心円筒軸を中心として実質的に対称である、該カーボンナノチューブと、
    前記カーボンナノチューブに量子的に近接して配置された超伝導基板であって、適切な物理的条件下で超伝導状態を呈し、前記超伝導状態は、前記カーボンナノチューブに対して直交する方向に有意なスピン三重項成分を有する対相関行列を有する、該超伝導基板と、
    前記カーボンナノチューブの前記中心円筒軸に実質的に沿った縦磁場を提供するように配置された磁石と、を含む、量子コンピュータ装置。
  21. 請求項20に記載の量子コンピュータ装置であって、
    前記カーボンナノチューブに量子的に近接して設けられた外部ゲートと、
    前記外部ゲートに電気的に接続された調節可能な電圧源と、をさらに含む、装置。
  22. 請求項21に記載の量子コンピュータ装置であって、
    前記カーボンナノチューブは、化学ポテンシャルを有し、
    前記電圧源は、前記カーボンナノチューブが半金属状態を呈するように前記化学ポテンシャルを調節するように動作する、量子コンピュータ装置。
  23. 請求項20~22のいずれかに記載の量子コンピュータ装置であって、
    前記超伝導基板は、単層である、量子コンピュータ装置。
  24. 請求項20~23のいずれかに記載の量子コンピュータ装置であって、
    前記超伝導基板は、遷移金属ジカルコゲナイドから構成される、量子コンピュータ装置。
  25. 請求項24に記載の量子コンピュータ装置であって、
    前記遷移金属ジカルコゲナイドは、二セレン化ニオブ及び二硫化モリブデンからなる群から選択される、量子コンピュータ装置。
  26. 請求項20~25のいずれかに記載の量子コンピュータ装置であって、
    前記超伝導基板は、重元素から構成される、量子コンピュータ装置。
  27. 請求項26に記載の量子コンピュータ装置であって、
    前記重元素は、鉛及び金からなる群から選択される、量子コンピュータ装置。
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