JP2023183881A - 画像処理方法、画像処理プログラム、画像処理装置、画像表示システム、画像印刷システム及び画像解析システム並びに印刷物の製造方法 - Google Patents

画像処理方法、画像処理プログラム、画像処理装置、画像表示システム、画像印刷システム及び画像解析システム並びに印刷物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】各画素に対してxyz直交座標系のz方向に2次Bスプライン基底関数を適用する際の処理時間が短い画像処理方法、画像処理プログラム、画像処理装置、画像表示システム、画像印刷システム及び画像解析システム並びに印刷物の製造方法を提供する。【解決手段】画像処理方法は、xy直交座標系で2次元画像を構成する複数の画素の夫々に、各画素が有する画素値のxyz直交座標系での各基準点を設定S10し、複数の画素のうちの一部の画素で構成される複数の集合体のそれぞれに対し、各集合体の中央に位置する注目画素を中心としてxy直交座標系にガウシアンフィルタ処理を適用S20し、2次元画像から特定される統計値を基本幅として、各画素に対してxyz直交座標系のz軸に沿って2次Bスプライン基底関数を適用S40し、複数の注目画素の夫々が有する画素値を2次Bスプライン基底関数が適用された乗算値分布の各最大値に置き換えるS50。【選択図】図5

Description

本発明は、画像処理方法、画像処理プログラム、画像処理装置、画像表示システム、画像印刷システム及び画像解析システム並びに印刷物の製造方法に関する。
デジタルカメラ等の撮像装置を用いて撮影された画像には、ノイズを含まれることが知られている。特に、暗所で撮影された画像ほど多くのノイズが発生し易い。ここで、図1A~1Cは、ノイズが含まれる画像を示す図であって、図1Aは元画像の例、図1Bはごま塩ノイズが含まれる画像の例、図1Cはガウシアンノイズが含まれる画像の例である。
画像にノイズが多いほど、その画質及び認識率は低下する。高性能で大型の撮像素子を備えるデジタルカメラで撮影すると、画像におけるノイズの発生率を低下させることができるが、その発生率を0%にすることは難しい。そのため、デジタルカメラ等の撮像装置を用いて撮影された画像の画質や認識率を向上させるためには、ノイズの除去又は低減が必要となる。
一般的なノイズの除去又は低減の方法としては、ローパスフィルタとしてガウシアンフィルタを用いて撮影された画像をぼかす画像処理方法(非特許文献1参照)が提案されている。ガウシアンフィルタは、元画像からノイズを低減できる一方で、エッジをぼかす。エッジがぼかされると,解像感が低下することに伴い画質も低下する。つまり、非特許文献1に提案されている方法は、ノイズの低減とエッジの保存とを両立することが難しい。
また、近年では、正規分布の重み付きガウシアンフィルタであるバイラテラルフィルタを利用した画像処理方法(非特許文献2参照)が利用されている。バイラテラルフィルタは、元画像に対するエッジの保存性には優れる一方で、ノイズの低減性の効果が低い。そして、バイラテラルフィルタは、そのパラメータを著生することによりノイズを低減することが可能となるが、同時にエッジをぼかしてしまう。つまり、非特許文献2に提案されている方法は、ノイズの低減とエッジの保存とを両立することが難しい。
さらに、これらのフィルタ以外にも、アダプティブバイラテラルフィルタ(非特許文献3参照)やノンローカルミーンフィルタ(非特許文献4参照)があるが、いずれのフィルタもノイズの除去とエッジの保存とを両立することはできない。
非特許文献1~4の各フィルタを用いた方法によっては両立することができなかったノイズの低減とエッジの保存とを両立する方法として、以下のような画像処理方法が提案されている。この画像処理方法は、ガウシアンフィルタと高速M推定法とを組み合わせた画像用高速M推定ガウシアンフィルタ(以下、FMGFIという。)を用いた画像処理方法(非特許文献5参照)である。この画像処理方法は、高速M推定法の特性によりスパイクノイズの除去や段差の保存が可能となるため、ノイズの除去とエッジの保存とを両立することが可能となる。
ここで、図2A~2Cは、それぞれ非特許文献3の画像処理方法を用いて図1Bのノイズを含む画像を画像処理して出力した画像であって、図2Aは基本幅BWを1に設定して出力された画像の例、図2Bは基本幅BWを21に設定して出力された画像の例、及び、図2Cは基本幅BWを51に設定して出力された画像の例である。図2B(基本幅BW=21)の場合はノイズの除去とエッジの保存との両立ができているものの、図2A(基本幅BW=1)の場合はエッジの保存ができているもののノイズの除去ができておらず、図2C(基本幅BW=51)の場合はノイズの除去ができているもののエッジの保存ができていないことがわかる。
D.Chowdhury, S.K.Das, S.Nandy, A.Chakraborty, R.Goswami、A.Chakraborty著、2019 International Conference on Opto-Electronics and Applied Optics (Optronix)「An Atomic Technique For Removal Of Gaussian Noise From A Noisy Gray Scale Image Using LowPass-Convoluted Gaussian Filter」、2019年3月18日発行、pp.1-6 S.Parism, P.Kornprobst, J.Tumblin, F.Durand著、Bilateral Filtering、「Theory and Applications Foundations and Trends in Computer Graphics and Vision」、 Vol.4, No.4, pp.1-74,2009. X.Changzhen, C.Licong, P.Yigui著、2010 International Conference on Measuring Technology and Mechatronics Automation「An Adaptive Bilateral Filtering Algorithm and Its Application in Edge Detection」、pp.440-443, 2010. A.Buades, B.Coll, J.M.Morel著、A non-local algorithm for image denoising, 2005 IEEE Computer Society Conference on Computer Vision and Pattern Recognition (CVPR'05), Vol. 2, pp. 60-65, 2005. 近藤 雄基、吉田 一朗、沼田 宗敏、輿水 大和著、精密工学会誌(2020年86巻12号)「高速M推定法を用いたエッジ保存ノイズ除去フィルタの研究」、公益社団法人 精密工学会、2020年12月1日発行、p.1034-1041
前述のとおり、非特許文献5で提案されている画像用高速M推定ガウシアンフィルタを用いた画像処理方法は、ノイズの除去とエッジの保存とを両立することを可能にすることができる。そして、この両立を可能にするためには、図2B(基本幅BW=21)のように、2次Bスプライン基底関数の基本幅BWを適切な値に設定しなければならない。
しかしながら、非特許文献3には、2次Bスプライン基底関数の基本幅BWを適切な値に設定する具体的な方法までは提案されていないため、基本幅BWを手動により(作業者による基本幅BWを変更しながら観察して決定することにより)設定する必要があった。
本発明は、各画素に対してxyz直交座標系のz軸に沿って2次Bスプライン基底関数を適用する際の基本幅を手動で設定する方法に比べて、処理時間が短い画像処理方法の提供を目的の1つとする。
第1態様の画像処理方法は、
xy直交座標系で2次元画像を構成する複数の画素のそれぞれに、各画素が有する画素値のxyz直交座標系での各基準点を設定する第1工程と、
前記複数の画素のうちの一部の画素で構成される複数の集合体のそれぞれに対し、各集合体の中央に位置する注目画素を中心としてxy直交座標系にガウシアンフィルタ処理を適用する第2工程と、
前記2次元画像から特定される統計値を基本幅として、各画素に対してxyz直交座標系のz軸に沿って2次Bスプライン基底関数を適用する第3工程と、
複数の前記注目画素のそれぞれが有する画素値を前記2次Bスプライン基底関数が適用された乗算値分布の各最大値に置き換える第4工程と、
を含む。
第2態様の画像処理方法は、
xy直交座標系で2次元画像を構成する複数の画素のそれぞれに、各画素が有する画素値のxyz直交座標系での各基準点を設定する第1工程と、
前記複数の画素のうちの一部の画素で構成される複数の集合体のそれぞれに対し、各集合体の中央に位置する注目画素を中心としてxy直交座標系にガウシアンフィルタ処理を適用する第2工程と、
前記注目画素及び該注目画素に隣接する複数の周辺画素から特定される各集合体の統計値を各基本幅として、各画素に対してxyz直交座標系のz軸に沿って2次Bスプライン基底関数を適用する第3工程と、
複数の前記注目画素のそれぞれが有する画素値を前記2次Bスプライン基底関数が適用された乗算値分布の各最大値に置き換える第4工程と、
を含む。
第3態様の画像処理方法は、
第2態様の画像処理方法であって、
前記統計値は、前記注目画素及び前記複数の周辺画素から特定される各集合体の統計値に設定されている。
第1態様の画像処理プログラムは、
コンピュータに、
xy直交座標系で2次元画像を構成する複数の画素のそれぞれに、各画素が有する画素値のxyz直交座標系での各基準点を設定する第1機能、
前記複数の画素のうちの一部の画素で構成される複数の集合体のそれぞれに対し、各集合体の中央に位置する注目画素を中心としてxy直交座標系にガウシアンフィルタ処理を適用する第2機能、
前記2次元画像から特定される統計値を基本幅として、各画素に対してxyz直交座標系のz軸に沿って2次Bスプライン基底関数を適用する第3機能、及び、
複数の前記注目画素のそれぞれが有する画素値を前記2次Bスプライン基底関数が適用された乗算値分布の各最大値に置き換える第4機能、
を実行させる。
第2態様の画像処理プログラムは、
コンピュータに、
xy直交座標系で2次元画像を構成する複数の画素のそれぞれに、各画素が有する画素値のxyz直交座標系での各基準点を設定する第1機能、
前記複数の画素のうちの一部の画素で構成される複数の集合体のそれぞれに対し、各集合体の中央に位置する注目画素を中心としてxy直交座標系にガウシアンフィルタ処理を適用する第2機能、
前記注目画素及び該注目画素に隣接する複数の周辺画素から特定される各集合体の統計値を各基本幅として、各画素に対してxyz直交座標系のz軸に沿って2次Bスプライン基底関数を適用する第3機能、及び、
複数の前記注目画素のそれぞれが有する画素値を前記2次Bスプライン基底関数が適用された乗算値分布の各最大値に置き換える第4機能、
を実行させる。
第3態様の画像処理プログラムは、
第2態様の画像処理プログラムであって、
前記統計値は、前記注目画素及び前記複数の周辺画素から特定される各集合体の標準偏差に設定されている。
一態様の画像処理装置は、
第1態様~第3態様のいずれか一態様の画像処理プログラムが記憶される記憶部と、
当該記憶部と通信可能に設定され、前記画像処理プログラムに従い、前記第1機能、前記第2機能、前記第3機能及び前記第4機能を実行する実行部と、
を備える。
一態様の画像表示システムは、
一態様の画像処理装置と、
前記実行部により2次元画像に前記第1機能、前記第2機能、前記第3機能及び前記第4機能が実行されて出力された出力画像を表示する表示装置と、
を備える。
一態様の画像印刷システムは、
一態様の画像処理装置と、
前記実行部により2次元画像に前記第1機能、前記第2機能、前記第3機能及び前記第4機能が実行されて出力された出力画像を媒体に印刷する印刷装置と、
を備える。
一態様の画像解析システムは、
一態様の画像処理装置と、
対象物を撮影する撮影装置であって、前記画像処理装置と通信可能に設定され、撮影した前記対象物の2次元画像を前記画像処理装置に送信する撮影装置と、
前記実行部により前記対象物の2次元画像に前記第1機能、前記第2機能、前記第3機能及び前記第4機能が実行されて出力された出力画像を用いて前記対象物の形状を解析する解析装置と、
を備える。
一態様の印刷物の製造方法は、
一態様の画像印刷システムを用いて、
媒体に前記出力画像を印刷する。
第1態様の画像処理方法は、各画素に対してxyz直交座標系のz軸に沿って2次Bスプライン基底関数を適用する際の基本幅を手動で設定する方法に比べて、処理時間が短い。
第2態様の画像処理方法は、2次元画像全体から特定される統計値を基本幅として、各画素に対してxyz直交座標系のz軸に沿って2次Bスプライン基底関数を適用する方法に比べて、複数の画素のそれぞれに対する最適な画像処理を行うことができる。
第3態様の画像処理方法は、簡単な統計値を用いて複数の画素のそれぞれに対する最適な画像処理を行うことができる。
第1態様の画像処理プログラムは、各画素に対してxyz直交座標系のz軸に沿って2次Bスプライン基底関数を適用する際の基本幅を手動で設定する方法に比べて、処理時間が短い。
第2態様の画像処理プログラムは、2次元画像全体から特定される統計値を基本幅として、各画素に対してxyz直交座標系のz軸に沿って2次Bスプライン基底関数を適用する方法に比べて、複数の画素のそれぞれに対する最適な画像処理を行うことができる。
第3態様の画像処理プログラムは、簡単な統計値を用いて複数の画素のそれぞれに対する最適な画像処理を行うことができる。
一態様の画像処理装置は、各画素に対してxyz直交座標系のz軸に沿って2次Bスプライン基底関数を適用する際の基本幅を手動で設定する画像処理装置に比べて、処理時間が短い。
一態様の画像表示システムは、各画素に対してxyz直交座標系のz軸に沿って2次Bスプライン基底関数を適用する際の基本幅を手動で設定する画像表示システムに比べて、画像処理の開始から表示が完了するまでの時間が短い。
一態様の画像印刷システムは、各画素に対してxyz直交座標系のz軸に沿って2次Bスプライン基底関数を適用する際の基本幅を手動で設定する画像印刷システムに比べて、画像処理の開始から印刷終了までの時間が短い。
一態様の画像解析システムは、各画素に対してxyz直交座標系のz軸に沿って2次Bスプライン基底関数を適用する際の基本幅を手動で設定する画像解析システムに比べて、画像処理の開始から画像解析の終了までの時間が短い。
一態様の印刷物の製造方法は、各画素に対してxyz直交座標系のz軸に沿って2次Bスプライン基底関数を適用する際の基本幅を手動で設定する画像印刷システムを用いて媒体に出力画像を印刷する方法に比べて、画像処理の開始から印刷終了までの時間が短い。
デジタルカメラを用いて撮影したオリジナルの画像(元画像)の例を示す。 ごま塩ノイズを含む画像(図1Aの画像にごま塩ノイズが付与された画像)の例を示す。 ガウシアンノイズを含む画像(図1Aの画像にガウシアンノイズが付与された画像)の例を示す。 画像用高速M推定ガウシアンフィルタを用いた画像処理方法により出力された画像であって、基本幅BW=1に設定して出力された画像の例を示す。 画像用高速M推定ガウシアンフィルタを用いた画像処理方法により出力された画像であって、基本幅BW=21に設定して出力された画像の例を示す。 画像用高速M推定ガウシアンフィルタを用いた画像処理方法により出力された画像であって、基本幅BW=51に設定して出力された画像の例を示す。 第1実施形態の画像表示システムの概略図である。 第1実施形態の画像処理プログラムに記憶されているabwFMGFIのアルゴリズムに用いられる2次Bスプライン基底関数の特徴を説明するための図である。 第1実施形態のabwFMGFIのアルゴリズムを示す図である。 第1実施形態の第1ステップS10により行われる処理を簡易的に示した図である。 第1実施形態の第1ステップS10により行われる処理を具体的に説明するための図であって、図1Aの元画像を1次元分拡張した鳥瞰図の例である。 第1実施形態の第1ステップS10により行われる処理を具体的に説明するための図であって、図1Aの元画像を1次元分拡張した鳥瞰図の他の例である。 第1実施形態の第1ステップS10により行われる処理を3次元的に示した図である。 第1実施形態の第2ステップS20により行われる処理を簡易的に示した図である。 第1実施形態の第2ステップS20におけるガウス関数の値の例を示す。 第1実施形態の第2ステップS20において各画素領域(3×3)にGFを適用する際の模式図を示す。 第1実施形態の第3ステップS30において第4ステップS40の前処理として行われる基本幅BWの決定、及び、第4ステップS40において第3ステップS30で決定した基本幅BWに基づいて対応する基準値に対する2次Bスプライン基底関数の適用を説明するための模式図である。 第1実施形態の第4ステップS40において、第3ステップS30で決定した基本幅BWに基づいて基準値に対する2次Bスプライン基底関数の適用を説明するための模式図である。 第1実施形態の第5ステップS50において、第1ステップS10~第4ステップS40の処理の後に、z方向に対する乗算値分布より出力値の算出を説明するための模式図である。 第1実施形態の第5ステップS50で行われる出力値の算出において、対象の画素領域にノイズが含まれない場合の出力値の導出過程を説明するための模式図である。 第1実施形態の第5ステップS50で行われる出力値の算出において、対象の画素領域の注目画素がノイズの場合の出力値の導出過程を説明するための模式図である。 第1実施形態の第5ステップS50で行われる出力値の算出において、対象の画素領域の周辺画素にノイズが含まれる場合の出力値の導出過程を説明するための模式図である。 第1実施形態の第5ステップS50で行われる出力値の算出において、対象の画素領域の注目画素及び周辺画素がエッジの場合であって周辺画素にノイズが含まれるときの出力値の導出過程を説明するための模式図である。 ごま塩ノイズの除去実験に使用する12種類のサンプル画像を示す図である。 第1実施形態を一般的なフィルタと比較するためのごま塩ノイズの除去実験の結果を示す画像であって、第1のサンプル画像の元画像、ノイズを付与した画像及びノイズを付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態を一般的なフィルタと比較するためのごま塩ノイズの除去実験の結果を示す画像であって、第2のサンプル画像の元画像、ノイズを付与した画像及びノイズを付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態を一般的なフィルタと比較するためのごま塩ノイズの除去実験の結果を示す画像であって、第3のサンプル画像の元画像、ノイズを付与した画像及びノイズを付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態を一般的なフィルタと比較するためのごま塩ノイズの除去実験の結果を示す画像であって、第4のサンプル画像の元画像、ノイズを付与した画像及びノイズを付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態を一般的なフィルタと比較するためのごま塩ノイズの除去実験の結果を示す画像であって、第5のサンプル画像の元画像、ノイズを付与した画像及びノイズを付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態を一般的なフィルタと比較するためのごま塩ノイズの除去実験の結果を示す画像であって、第6のサンプル画像の元画像、ノイズを付与した画像及びノイズを付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態を一般的なフィルタと比較するためのごま塩ノイズの除去実験の結果を示す画像であって、第7のサンプル画像の元画像、ノイズを付与した画像及びノイズを付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態を一般的なフィルタと比較するためのごま塩ノイズの除去実験の結果を示す画像であって、第8のサンプル画像の元画像、ノイズを付与した画像及びノイズを付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態を一般的なフィルタと比較するためのごま塩ノイズの除去実験の結果を示す画像であって、第9のサンプル画像の元画像、ノイズを付与した画像及びノイズを付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態を一般的なフィルタと比較するためのごま塩ノイズの除去実験の結果を示す画像であって、第10のサンプル画像の元画像、ノイズを付与した画像及びノイズを付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態を一般的なフィルタと比較するためのごま塩ノイズの除去実験の結果を示す画像であって、第11のサンプル画像の元画像、ノイズを付与した画像及びノイズを付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態を一般的なフィルタと比較するためのごま塩ノイズの除去実験の結果を示す画像であって、第12のサンプル画像の元画像、ノイズを付与した画像及びノイズを付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態を一般的なフィルタと比較するためのごま塩ノイズの除去実験において、各フィルタの各サンプル画像のRMSE値の一覧を示す表である。 第1実施形態をFMGFIと比較するためのごま塩ノイズの除去実験の結果を示す画像であって、第1のサンプル画像の元画像、ノイズを付与した画像及びノイズを付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態をFMGFIと比較するためのごま塩ノイズの除去実験の結果を示す画像であって、第2のサンプル画像の元画像、ノイズを付与した画像及びノイズを付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態をFMGFIと比較するためのごま塩ノイズの除去実験の結果を示す画像であって、第3のサンプル画像の元画像、ノイズを付与した画像及びノイズを付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態をFMGFIと比較するためのごま塩ノイズの除去実験の結果を示す画像であって、第4のサンプル画像の元画像、ノイズを付与した画像及びノイズを付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態をFMGFIと比較するためのごま塩ノイズの除去実験の結果を示す画像であって、第5のサンプル画像の元画像、ノイズを付与した画像及びノイズを付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態をFMGFIと比較するためのごま塩ノイズの除去実験の結果を示す画像であって、第6のサンプル画像の元画像、ノイズを付与した画像及びノイズを付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態をFMGFIと比較するためのごま塩ノイズの除去実験の結果を示す画像であって、第7のサンプル画像の元画像、ノイズを付与した画像及びノイズを付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態をFMGFIと比較するためのごま塩ノイズの除去実験の結果を示す画像であって、第8のサンプル画像の元画像、ノイズを付与した画像及びノイズを付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態をFMGFIと比較するためのごま塩ノイズの除去実験の結果を示す画像であって、第9のサンプル画像の元画像、ノイズを付与した画像及びノイズを付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態をFMGFIと比較するためのごま塩ノイズの除去実験の結果を示す画像であって、第10のサンプル画像の元画像、ノイズを付与した画像及びノイズを付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態をFMGFIと比較するためのごま塩ノイズの除去実験の結果を示す画像であって、第11のサンプル画像の元画像、ノイズを付与した画像及びノイズを付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態をFMGFIと比較するためのごま塩ノイズの除去実験の結果を示す画像であって、第12のサンプル画像の元画像、ノイズを付与した画像及びノイズを付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態をFMGFIと比較するためのごま塩ノイズの除去実験において、各フィルタの各サンプル画像のRMSE値の一覧を示す表である。 第1実施形態を一般的なフィルタと比較するためのエッジの保存実験の結果を示す画像であって、第1のサンプル画像の元画像、グリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像及びグリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態を一般的なフィルタと比較するためのエッジの保存実験の結果を示す画像であって、第2のサンプル画像の元画像、グリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像及びグリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態を一般的なフィルタと比較するためのエッジの保存実験の結果を示す画像であって、第3のサンプル画像の元画像、グリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像及びグリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態を一般的なフィルタと比較するためのエッジの保存実験の結果を示す画像であって、第4のサンプル画像の元画像、グリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像及びグリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態を一般的なフィルタと比較するためのエッジの保存実験の結果を示す画像であって、第5のサンプル画像の元画像、グリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像及びグリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態を一般的なフィルタと比較するためのエッジの保存実験の結果を示す画像であって、第6のサンプル画像の元画像、グリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像及びグリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態を一般的なフィルタと比較するためのエッジの保存実験の結果を示す画像であって、第7のサンプル画像の元画像、グリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像及びグリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態を一般的なフィルタと比較するためのエッジの保存実験の結果を示す画像であって、第8のサンプル画像の元画像、グリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像及びグリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態を一般的なフィルタと比較するためのエッジの保存実験の結果を示す画像であって、第9のサンプル画像の元画像、グリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像及びグリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態を一般的なフィルタと比較するためのエッジの保存実験の結果を示す画像であって、第10のサンプル画像の元画像、グリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像及びグリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態を一般的なフィルタと比較するためのエッジの保存実験の結果を示す画像であって、第11のサンプル画像の元画像、グリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像及びグリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態を一般的なフィルタと比較するためのエッジの保存実験の結果を示す画像であって、第12のサンプル画像の元画像、グリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像及びグリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態を一般的なフィルタと比較するためのエッジの保存実験において、各フィルタの各サンプル画像のRMSE値の一覧を示す表である。 第1実施形態をFMGFIと比較するためのエッジの保存実験の結果を示す画像であって、第1のサンプル画像の元画像、グリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像及びグリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態をFMGFIと比較するためのエッジの保存実験の結果を示す画像であって、第2のサンプル画像の元画像、グリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像及びグリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態をFMGFIと比較するためのエッジの保存実験の結果を示す画像であって、第3のサンプル画像の元画像、グリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像及びグリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態をFMGFIと比較するためのエッジの保存実験の結果を示す画像であって、第4のサンプル画像の元画像、グリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像及びグリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態をFMGFIと比較するためのエッジの保存実験の結果を示す画像であって、第5のサンプル画像の元画像、グリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像及びグリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態をFMGFIと比較するためのエッジの保存実験の結果を示す画像であって、第6のサンプル画像の元画像、グリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像及びグリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態をFMGFIと比較するためのエッジの保存実験の結果を示す画像であって、第7のサンプル画像の元画像、グリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像及びグリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態をFMGFIと比較するためのエッジの保存実験の結果を示す画像であって、第8のサンプル画像の元画像、グリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像及びグリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態をFMGFIと比較するためのエッジの保存実験の結果を示す画像であって、第9のサンプル画像の元画像、グリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像及びグリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態をFMGFIと比較するためのエッジの保存実験の結果を示す画像であって、第10のサンプル画像の元画像、グリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像及びグリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態をFMGFIと比較するためのエッジの保存実験の結果を示す画像であって、第11のサンプル画像の元画像、グリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像及びグリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態をFMGFIと比較するためのエッジの保存実験の結果を示す画像であって、第12のサンプル画像の元画像、グリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像及びグリッド(又は格子若しくはエッジ)を付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す図である。 第1実施形態をFMGFIと比較するためのエッジの保存実験において、各フィルタの各サンプル画像のRMSE値の一覧を示す表である。 第1実施形態をFMGFIと比較するためのフィルタ処理時間の測定実験において、PCのスペック等を示す表である。 第1実施形態をFMGFIと比較するためのフィルタ処理時間の測定実験の結果を示す表である。 第2実施形態の画像印刷システムの概略図である。 第3実施形態の画像解析システムの概略図である。 第3実施形態の画像解析のアルゴリズムを示す図である。
≪概要≫
以下、複数の実施形態及びこれらの複数の変形例について説明する。まず、以下に記載する各実施形態について、これらの記載順で説明する。次いで、複数の変形例について説明する。本明細書では、異なる実施形態等で参照する各図面において、同等の機能を有する構成要素に対して同じ符号又は同じような符号を付する点に留意されたい。
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実施形態 具体的なアプリケーション
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第1実施形態 画像表示システム
第2実施形態 画像印刷システム
第3実施形態 画像解析システム
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≪第1実施形態≫
以下、第1実施形態の画像表示システム10の機能、構成及び作用、並びに、第1実施形態の効果について、図面を参照しつつこれらの記載順で説明する。
<第1実施形態の画像表示システムの機能、構成及び作用>
図3は、本実施形態の画像表示システム10の概略図である。画像表示システム10は、カメラ20(撮影装置の一例)と、ディスプレイ30(表示装置の一例)と、画像処理エンジン40(画像処理装置の一例)とを備えている。
〔カメラ及びディスプレイ〕
カメラ20は、一例としてCCDカメラである。カメラ20は、対象物(一例として、図1Aに示される人物像)を撮影する機能と、撮影した対象物の2次元画像又はそのデータを画像処理エンジン40に送信する機能とを有する。そのため、カメラ20は、画像処理エンジン40と通信可能に設定されている。
ディスプレイ30は、カメラ20から送信された2次元画像(元画像)に、後述する画像処理エンジン40を構成する演算部42(コンピュータ及び実行部の一例)よって画像処理がなされた2次元画像(出力画像)を表示する機能を有する。画像処理エンジン40による具体的な画像処理については後述する。
〔画像処理エンジン〕
画像処理エンジン40は、図1に示されるように、演算部42と、入力部44と、記憶部46と、出力部48とを有する。画像処理エンジン40は、2次元画像(元画像)に後述する画像処理を適用して、元画像からノイズの除去をした2次元画像(処理画像)を出力する機能を有する。また、本実施形態では、元画像は一例としてカメラ20が撮影した2次元画像であり、画像処理エンジン40が画像処理をしてノイズが除去された2次元画像は一例としてディスプレイ30に出力されて表示される。
入力部44は、外部からの入力信号を受け取る機能を有する。本実施形態の場合は、一例として、カメラ20が外部、外部からの入力信号はカメラ20が撮影した元画像のデータ(2次元画像のデータ)に相当する。出力部48は、画像処理エンジン40に入力されたデータに演算部42が画像処理を適用した結果を外部に出力する機能を有する。本実施形態の場合は、一例として、ディスプレイ30が外部、結果は画像処理エンジン40が元画像に画像処理を適用してノイズが除去された画像(処理画像)のデータに相当する。
演算部42は、一例として、CPU(Central Processing Unit)である。演算部42は、画像処理を行う機能(入力された元画像に画像処理を適用する機能)と、画像処理エンジン40の全体の制御を行う機能とを有する。ここで、図3における実線の矢印はデータの流れを示し、破線の矢印は制御の流れを示す。
演算部42が画像処理を行うためには、その処理の手順を記述したプログラムが必要であるが、そのプログラムは記憶部46の収納されている。ここで、演算部42が画像処理を行うためのプログラムを、画像処理プログラム46P(図3参照)とする。
〔画像処理方法:abwFMGFIを用いた画像処理方法〕
次に、本実施形態の画像処理方法、すなわち、記憶部46に収容されている画像処理プログラム46Pのアルゴリズム(処理フロー)について図面を参照しながら説明する。ここで、本実施形態の画像処理方法とは、非特許文献5に開示されているFMGFIを用いた画像処理方法に、後述する基本幅BWの自動決定アルゴリズムを備えたものである。以下の説明では、本実施形態の画像処理方法を、abwFMGFI(このうちの「abw」は「with an Automatic Determination Algorithm for Basic Width」の意味を有する。)とする。
以下、abwFMGFIに関連する高速M推定法の概要及びabwFMGFIを発明した趣旨の概要について説明してから、画像処理プログラム46Pに記憶されているabwFMGFIのアルゴリズムについて説明する。
〈abwFMGFIに関連する高速M推定法の概要及びabwFMGFIを発明した趣旨〉
ロバスト推定法の一つである高速M推定法は,2次Bスプライン基底関数を損失関数として用い、損失関数の総和が最大となる評価値を求める手法である。ここで、図4は、2次Bスプライン基底関数の特徴を説明するための図である。この図に示されるように、2次Bスプライン基底関数は、中央の基本幅BWの範囲内の重み関数が2次関数と一致し,基本幅BWの範囲外の重み関数は0に収束する特徴がある。つまり、データにノイズが含まれなければ、2次Bスプライン基底関数の中央の基本幅BWの範囲内のみが計算に使用されることになる。その結果、2次Bスプライン基底関数は2次関数としてのみ機能する。そうすると、データにノイズが含まれていない場合、高速M推定法の推定値は,最小2乗法の推定値と一致することになる。
次に、高速M推定法とガウシアンフィルタ(以下、GFとする。)とを組み合わせて画像処理を行った場合の出力値について説明する。GFは重みの値が1の重み付き最小2乗法と考えることができる。そのため、高速M推定法とGFとを組み合わせた画像処理を行った場合の出力値は、画像にノイズが含まれない場合にはGFの出力値と一致する傾向がある。これに対して、注目する画素(注目画素)がノイズであり、かつ、その値が注目画素の周辺の画素(周辺画素)と大幅に異なる場合、ノイズに対する乗算値分布と周辺画素に対する乗算値分布との2つの乗算値分布が形成される。そして、ノイズに対する乗算値分布の値の総和よりも周辺画素における乗算値の総和の方が大きくなる傾向があるため、出力値は周辺画素のみから算出され、ノイズの影響を受けない又は受け難い。注目画素がエッジの場合、画素値に応じてエッジに隣接する2つの乗算値分布が形成される。この際,GFの性質により、注目画素を含むエッジの方が乗算値の総和が大きくなる傾向にある。そのため、出力値は注目画素を含むエッジ側の画素値となり易い。その結果、高速M推定法とGFとを組み合わせた画像処理によれば、エッジが保存されることが期待される。そして、ノイズの除去とエッジの保存とを両立させるためには、基本幅BWの設定が極めて重要となる。
〈abwFMGFIのアルゴリズム〉
図5は、画像処理プログラム46Pに記憶されているabwFMGFIのアルゴリズムである。abwFMGFIの処理フローは、以下の5つのステップ(第1ステップS10~第5ステップS50)がこれらの記載順で行われる。なお、第1ステップS10及び第2ステップS20は、abwFMGFIの前提となるFMGFIを実現するための工程に相当する。
(第1ステップ)
図6Aは、第1ステップS10(第1工程の一例)により行われる処理を簡易的に示した図である。図6B~図6Dは、それぞれ、第1ステップS10により行われる処理を具体的に説明するための図である。第1ステップS10は、元画像のx座標、y座標、画素値zに相当するセルに基準点を設定するステップである。
FMGFIでは、画像のx方向及びy方向に加え、画素値z方向にフィルタを適用することから、例えば2次元グレースケール画像の場合には3次元配列が必要となる。つまり、2次元グレースケール画像を3次元配列にするため、1次元拡張処理を行う必要がある。
ここで、図6B及び図6Cは、それぞれ図1Aの元画像を1次元分拡張した鳥瞰図である。また、図6Dは、図6Aの図を3次元的に示した図であって、元画像のx座標、y座標、画素値zに相当する各セルにそれぞれ設定された基準点を示す図である。
なお、第1ステップS10は、画像処理エンジン40を構成する演算部42(図3参照)により行われるフィルタ処理の一プロセスであるが、本実施形態では演算部42による第1ステップS10を行う機能を第1機能とする。
(第2ステップ)
図7Aは、第2ステップS20により行われる処理を簡易的に示した図である。第2ステップS20(第2工程の一例)は、第1ステップS10で設定した基準点を中心として、xy方向にGFを適用するステップである。通常のGFでは、正規化したガウス関数と画素値とを畳み込むことで値を出力する。しかしながら、本ステップで用いられるFMGFIでは、正規化前のガウス関数の値を、該当するセルの値に加算する。
ここで、図7Bは各画素領域(3×3)、(5×5)及び(7×7)(集合体の一例)にガウス関数の値の例を示し、図7Cは一例として画素領域(3×3)にGFを適用する際の模式図を示す。
なお、第2ステップS20は、演算部42(図3参照)により行われるフィルタ処理の一プロセスであるが、本実施形態では演算部42による第2ステップS20を行う機能を第2機能とする。
(第3ステップ)
第3ステップS30は、第3ステップS30において次のステップ(第4ステップS40)の前処理として行われる基本幅BWを決定するステップであり、図8はその説明のための模式図である。ここで、第3ステップS30と後述する第4ステップS40との組み合わせは、第3工程の一例である。ここで、第3ステップS30と第4ステップS40との組み合わせは、演算部42(図3参照)により行われるフィルタ処理の一プロセスであるが、本実施形態では演算部42による当該組み合わせを行う機能を第3機能とする。
本ステップを行う趣旨は、以下のとおりである。ノイズを含む画像にFMGFIを適用する場合、基本幅BWの大きさによりFMGFIの適用結果は大きく異なる。基本幅BWが大きいほど、元画像の視覚的なノイズは低減されるとともにエッジがぼかされる傾向にある。これに対して、基本幅BWが小さいほど、元画像の画素値を保持する傾向にあるためノイズが除去されない。このようなノイズを含む画像にFMGFIを適用する場合の特性から、FMGFIにおいてノイズの除去とエッジの保存とを両立するためには、基本幅BWを最適な値に設定する必要がある。
しかしながら、前述の非特許文献5に開示されている従来のFMGFIでは、基本幅BWを最適な値に設定する具体的な方法が提示されていない。仮に、人間(一例として設計者)が基本幅BWの値を決定し、その結果を人間が判断することで基本幅BWを決定することになれば、人間の作業時間に起因する処理時間がかかるという問題がある。
そこで、本ステップでは、最適な基本幅BWを自動的に決定する。
次に、前述のノイズを含む画像にFMGFIを適用する場合の特性を考慮して、本願の発明者が考え出した、最適な基本幅BWを自動的に決定するための方法について説明する。
この方法の具体的な思想は、「画像におけるフィルタ幅範囲内にノイズが含まれる場合にノイズを除去するためには基本幅BWを自動的に大きくできればよい。これに対して、フィルタ幅範囲内にノイズが含まれない場合には基本幅BWを自動的に小さくできればよい。」というものである。
そして、「自動的に」基本幅BWを決定する方法は、元画像により特定される統計値を用いて行う。本実施形態では、統計値の一例を標準偏差とする。標準偏差は,図8に示されるように、フィルタ幅範囲内の注目画素と周辺画素とから計算する。そして、abwFMGFIは、標準偏差を各画素に対して計算するため、基本幅BWを各画素に対して決めることができる。また、2次Bスプライン基底関数は、左右対称(基準値に対して一方と他方とがz方向において対称)の関係にあるため、片側の半分の基本幅BWとして標準偏差の1/2の値を用いる。この場合、基本幅BWは整数とし、標準偏差の1/2の値が少数の場合には四捨五入をする。図8の中段の2つの図は、フィルタ幅範囲内にノイズを含む場合と、含まない場合とにおける、基本幅BWを算出する際のイメージ図を示す。図8に示されるように、本ステップでは基本幅BWを画素毎に求めることにより、ノイズの有無により基本幅BWを可変し、自動で決定することができる。ここで、図8の例では、中段の左側の図ではフィルタ幅範囲内にノイズを含むため,基本幅BWは21 levelと大きく、右側の図ではフィルタ幅範囲内にノイズを含まないため、基本幅BWが2 levelと小さい結果となっている。
以上のとおりであるから、本ステップを行った結果、フィルタ幅範囲内にノイズが含まれる場合には基本幅BWが大きくなるためデノイジング性能(ノイズの除去性能)を向上させることができる。これに対して、フィルタ幅範囲内にノイズが含まれない場合には基本幅BWが小さくなるため、元画像の再現性を高めることができる。つまり、本ステップにより、最適な基本幅BWを自動的に決定してFMGFIの元画像への自動的な適用を実現可能とすることができる。
(第4ステップ)
図9は、第3ステップS30で決定した基本幅BWに基づいて対応する基準値に対して2次Bスプライン基底関数を適用する模式図である。第4ステップS40は、第3ステップS30で決定した基本幅BWに基づいて2次Bスプライン基底関数をz軸に沿って適用するステップである。ここで、2次Bスプライン基底関数の適用は、ボックス線形フィルタを一例として3回畳み込むことで実現される。ボックス線形フィルタの重み関数の値は1であり、幅は基本幅BWの2倍である。また、畳み込み積分処理は、整数で計算する。図8における中段及び下段の図は、第3ステップS30で決定した各基本幅BWに基づいて、2次Bスプライン基底関数を適用する際のイメージ図を示す。なお、例えばMATLAB(米国MathWorks社が商標登録出願中)等の数値解析ソフトウェアを用いてabwFMGFIを実装する際は、第3ステップS30を予め実行し、3回のボックス線形フィルタの値をテーブル化することで、第1ステップS10、第2ステップS20及び後述する第5ステップS50を同時に演算することが可能となる。これにより、本実施形態では、更なる高速化を図ることができる。
前述のとおり、本ステップでは、「2次Bスプライン基底関数の適用は、ボックス線形フィルタを一例として3回畳み込むことで実現される」が、「3回畳み込むこと」の技術的意義は、以下のとおりである。具体的には、ボックス線形フィルタを1回畳み込んだ場合、矩形の形状の重み関数で畳み込んだことと等価になる。また、ボックス線形フィルタを2回畳み込んだ場合、三角形の形状の重み関数で畳み込んだことと等価になる。すなわち、ボックス線形フィルタを1~2回畳み込んだ場合には、2次Bスプライン基底関数の形をした重み関数と等価にすることができない。これに対して、本ステップのように、ボックス線形フィルタを3回畳み込んだ場合、2次Bスプライン基底関数の形の重み関数と等価となる。ここで、ボックス線形フィルタを4回以上畳み込んだ場合であっても、2次Bスプライン基底関数の形の重み関数を導くことができる。しかしながら、畳み込む回数が3回の場合、4回以上の場合に比べて、2次Bスプライン基底関数の形の重み関数を導くための時間(計算速度)が4回以上の場合に比べて指数関数(10)的に高速化できる。
以上が、「3回畳み込むこと」の技術的意義である。なお、本ステップでは、「2次Bスプライン基底関数の適用は、ボックス線形フィルタを一例として3回畳み込むことで実現される」としたが、高速化の点を考慮しなければ、4回以上畳み込んでもよい。
(第5ステップ)
第5ステップS50(第4工程の一例)は、第4ステップS40において2次Bスプライン基底関数の適用後に、z方向に対する乗算値分布より出力値を算出するステップである。ここで、図10Aは、第5ステップS50において、第1ステップS10~第4ステップS40の処理の後に、z方向に対する乗算値分布より出力値の算出を説明するための模式図である。ここで、第5ステップS50は、演算部42(図3参照)により行われるフィルタ処理の一プロセスであるが、本実施形態では演算部42による第5ステップS50を行う機能を第4機能とする。
本ステップでは、図10Aに示されるように、xy座標毎にz方向に対する乗算値が最大となる画素値zを出力値とする。すなわち、複数の画素のそれぞれが有する画素値を2次Bスプライン基底関数が適用された各最大値に置き換える。ここで、複数の画素値zにおいて乗算値が同一となった場合は乗算値が同一となった画素値zのみに任意の幅のボックスフィルタを1回適用し、乗算値が最大となった画素値zを出力値とする。さらに、複数の画素値zにおいて乗算値が同一となった場合は、元画像の該当画素値に最も近い画素値zを出力する。
なお、本ステップにおいて上記のようにする理由は、以下の「フィルタ幅範囲内のノイズ及びエッジの有無による基本幅BW及び出力値の導出過程」に基づく。
「フィルタ幅範囲内のノイズ及びエッジの有無による基本幅BW及び出力値の導出過程」
図10B~図10Eは、ノイズ及びエッジの有無による、フィルタ幅範囲内の画素値、決定した基本幅BW、2次Bスプライン基底関数適用後の乗算値分布及び出力値を示す図である。具体的には、以下のとおりである。
図10Bは、「対象の画素領域にノイズが含まれない場合」の出力値の導出過程を説明するための模式図である。この場合、注目画素及び周辺画素にノイズが含まれないため、画素値のばらつき具合が小さくなり標準偏差が小さくなることから、基本幅BWは小さくなる傾向がある。注目画素に対する周辺画素の影響は小さく、注目画素がそのまま出力される可能性が高い。
したがって、「対象の画素領域にノイズが含まれない場合」に上記の思想に基づく本ステップを適用することにより、元画像の高い再現性を達成することができる。
図10Cは、「対象の画素領域の注目画素がノイズの場合」の出力値の導出過程を説明するための模式図である。この場合、注目画素がノイズであるため、画素値のばらつき具合が大きくなり標準偏差は大きくなることから、基本幅BWは大きくなる傾向がある。注目画素に対する周辺画素の影響は大きく、注目画素に対する乗算値より周辺画素に対する乗算値の方が大きくなる傾向がある。そのため、出力値は周辺画素のみから計算されることになる。
したがって、「対象の画素領域の注目画素がノイズの場合」に上記の思想に基づく本ステップを適用することにより、ノイズを除去することができる。
図10Dは、「対象の画素領域の周辺画素にノイズが含まれる場合」の出力値の導出過程を説明するための模式図である。この場合、周辺画素にノイズが含まれるため、画素値のばらつき具合が大きくなり標準偏差は大きくなることから、基本幅BWは大きくなる傾向がある。ノイズに対する周辺画素の影響は大きく、ノイズに対する乗算値より周辺画素に対する乗算値の方が大きくなる傾向がある。そのため、出力値は周辺画素のみから計算され、ノイズの影響を受けない。
したがって、「対象の画素領域の周辺画素にノイズが含まれる場合」に上記の思想に基づく本ステップを適用することにより、元画像の高い再現性を達成することができる。
図10Eは、「対象の画素領域の注目画素及び周辺画素がエッジの場合であって周辺画素がノイズのとき」の出力値の導出過程を説明するための模式図である。注目画素及び周辺画素がエッジの場合、画素値のばらつき具合が大きくなり標準偏差は大きくなることから、基本幅BWは大きくなる傾向がある。各エッジを構成する画素の影響は大きく、z方向に2つの山から成る乗算値分布が形成される。GFの特性より、注目画素を含むエッジ側を構成する画素値の方が乗算値が大きくなるため、注目画素を含むエッジ側の出力値が得られることになる。
したがって、「対象の画素領域の注目画素及び周辺画素がエッジの場合であって周辺画素がノイズのとき」に上記の思想に基づく本ステップを適用することにより、エッジを保存することができる。
以上が、本実施形態の画像表示システム10の機能、構成及び作用についての説明である。
<第1実施形態の効果>
次に、本実施形態の効果について、以下に説明する複数の実験結果を参照しながら説明する。
〔第1の効果〕
本効果は、本実施形態がNLMF、GF、MF、BF及びABFよりもノイズ(ごま塩ノイズ)に対するノイズ除去性能の点で優れていることである。
(ごま塩ノイズの除去実験の方法)
本実験では、ごま塩ノイズを付与した各サンプル画像に対する各フィルタのデノイジング性能(ノイズ除去性能)を比較する。ごま塩ノイズは元画像のランダムに選んだ一部の画素の画素値を、0 level又は255 levelに置換することで付与する。本実験ではサンプル画像の全画素に対するノイズの割合が0.5%になるように、ごま塩ノイズを付与する。デノイジング性能は、目視と二乗平均平方根誤差(RMSE)とを用いて比較する。本実験でのRMSEは、元画像とフィルタ適用後の画像の画素値との差から算出する。RMSEは値が低いほど、元画像の再現度が高いとみなせる。元画像の再現度が高いことは、デノイジング性能とエッジ保存性能とが高いといえる。本実験で用いるフィルタは、abwFMGFI、NLMF(ノンローカルミーンフィルタ)、GF、MF(メディアンフィルタ)、BF(バイラテラルフィルタ)、ABF(アダプティブバイラテラルフィルタ)、FMGFIである。本実験に使用するサンプル画像は、図11Aに示されるように、1種類の幾何学的画像と11種類の写真画像との合計12種類の画像である。各サンプル画像のサイズは、256×256画素である。各フィルタのサイズは3×3画素である。実験では実装のミスを避けるため,NLMF、GF、MF、BF及びABFの実装にはOpenCV4.5.3及び2.4.13の関数(以下の2つのURL(URL1及びURL2)を参照)を使用する。各フィルタのパラメータ値は、前述の非特許文献5の場合と同じ設定を用いる。FMGFIの基本幅BWは、1、3、5、11、21及び51 levelを用いる。
・URL1:<https://docs.opencv.org/2.4/modules/imgproc/doc/filtering.html>
・URL2:<https://docs.opencv.org/2.4/modules/photo/doc/denoising.html>
(ごま塩ノイズの除去実験の結果及び考察)
以下、本実施形態(abwFMGFI)のフィルタ適用結果と、一般的に用いられているフィルタであるNLMF、GF、MF、BF及びABFのフィルタ適用結果とを比較する。ここで、図11B~図11Mは、各サンプル画像の元画像、ノイズを付与した画像及びノイズを付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す。また、図11Nの表は、各フィルタ後の各サンプル画像のRMSE値の一覧を示す。図11Nの表では、ノイズを除去しきれていない又はエッジがぼけている画像に関するRMSE値に下線を付して示している。
図11B~図11Mの目視での評価から、以下のことが確認できる。
・abwFMGFIのみがすべてのサンプル画像においてノイズの除去とエッジの保存とを両立していることが確認できる。
・MFはノイズ除去できているものの、エッジがぼかされている。GFはノイズを低減することができるが除去できてはおらず、画像全体を強くぼかしている。
・NLMF、BF及びABFによる結果は元画像に対する変化が少なく、ノイズを除去できていない。
また、図11Nの表から、以下のことが確認できる。
・abwFMGFIのRMSE値は、MFを適用した“milkdrop”を除いて最も低い。しかし,MFを適用した“milkdrop”は、目視での評価において画像全体がぼけており、また、abwFMGFIとのRMSE値の偏差は-1.7%と小さい。この結果より、RMSE値だけではMFが高いデノイジング性能を有するとはいえない。
以上より、abwFMGFIは、NLMF、GF、MF、BF及びABFよりもごま塩ノイズに対するデノイジング性能が高いといえる。すなわち、本実施形態は、比較形態である他のフィルタ(NLMF、GF、MF、BF及びABF)に比べて、エッジの保持性能を有しつつ、ごま塩ノイズに対するノイズの除去性能に優れるといえる。
以上が、第1の効果についての説明である。
〔第2の効果〕
本効果は、本実施形態がFMGFIよりもノイズ(ごま塩ノイズ)に対するノイズ除去性能の点で優れていることである。本効果については、第1の効果の確認した実験と同じような実験により確認する。
本実施形態(abwFMGFI)のフィルタ適用結果と、比較形態であるFMGFIのフィルタ適用結果を比較する。図12A~図12Lに各サンプル画像の元画像、ノイズを付与した画像及びノイズを付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す。図12Mの表に、各フィルタ後の各サンプル画像のRMSE値を示す。図12Mの表では、ノイズを除去しきれていない又はエッジがぼけている画像に関するRMSE値に下線を付している。
図12A~図12Lの目視での評価から、以下のことが確認できる。
・abwFMGFIとFMGFI(基本幅BW=11、21 level)は全てのサンプル画像においてノイズの除去とエッジの保存との両立が確認できる。
・FMGFI(基本幅BW=1 level)によるフィルタリング結果は、全てのサンプル画像においてノイズが残っている。FMGFI(基本幅BW=3、5 level)は“Geometric pattern”ではノイズが除去できているものの、それ以外のサンプル画像ではノイズが残っている。
・FMGFI(基本幅BW=51 level)はエッジをぼかす。
また、図12Mの表から、以下のことが確認できる。
・abwFMGFIはデノイジング性能が確認できたフィルタの中でRMSE値が最も低い。
以上より、本実施形態(abwFMGFI)はこの実験におけるいずれの基本幅BWのFMGFIよりも、ごま塩ノイズに対するデノイジング性能が高いといえる。
以上が、第2の効果についての説明である。
〔第3の効果〕
本効果は、本実施形態がNLMF、GF、MF、BF及びABFよりもエッジの保存性能の点で優れていることである。
(エッジの保存実験の方法)
本実験では、グリッドを付与した各サンプル画像に対する各フィルタのエッジの保存性能を比較する。グリッドは元画像の一部の列又は行を全て1 levelに置き換えることで付与する。本実験では太さ3画素、間隔16画素のグリッドを行と列それぞれに付与する。本実験で用いる各フィルタ、フィルタの条件及びサンプル画像は、前述の第1の効果の確認実験の場合と同じである。本実験では、評価に目視とRMSE値とを用いる。この場合において、RMSE値は、グリッドを付与した画像とグリッドを付与した画像にフィルタ適用した画像との画素値の差から算出する。
(エッジの保存実験の結果及び考察)
本実施形態(abwFMGFI)のフィルタ適用結果と、一般的に用いられているフィルタであるNLMF、GF、MF、BF及びABFのフィルタ適用結果とを比較する。図13A~図13Lは、各サンプル画像にグリッドを付与した画像及びグリッドを付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す。図13Mの表には、各フィルタを適用した後の各サンプル画像のRMSE値を示す。この表では、エッジが凸凹している又はぼけている画像に関するRMSE値に下線を付している。
図13A~図13Lの目視での評価から、以下のことが確認できる。
・abwFMGFI、NLMF及びABFは、エッジの保存が確認できる。
・GFとBFはエッジをぼかし、MFは格子の交点を膨張させる。
また、図13Mの表から、以下のことが確認できる。
・abwFMGFIはデノイジング性能が確認できたフィルタの中でRMSE値が最も低い。
以上より、abwFMGFIのエッジの保存性能は、NLMF及びABFと同程度のレベルであり、GF、MF及びBFよりも高いといえる。
以上が、第3の効果についての説明である。
〔第4の効果〕
本効果は、本実施形態がFMGFIよりもエッジの保存性能の点で優れていることである。本効果については、第3の効果の確認した実験と同じような実験により確認する。
本実施形態(abwFMGFI)のフィルタ適用結果と、FMGFIのフィルタ適用結果とを比較する。図14A~図14Lは、各サンプル画像にグリッドを付与した画像及びグリッドを付与した画像に各フィルタを適用した画像を示す。図14Mの表には、各フィルタを適用した後の各サンプル画像のRMSE値を示す。この表では、エッジが凸凹している又はぼけている画像に関するRMSE値に下線を付している。
図14A~図14Lの目視での評価から、以下のことが確認できる。
・全てのサンプル画像において、abwFMGFI及びFMGFI(基本幅BW=21 level)はエッジの保存性能が高いことが分かる。さらに比較すると、abwFMGFIの方がFMGFI(基本幅BW=21 level)よりもエッジを保存できていることが確認できる。
・FMGFI(基本幅BW=1 level)は、全てのサンプル画像においてエッジを凹凸させる。
・FMGFI(基本幅BW=3、5、11 level)は “Geometric pattern”ではエッジを保存できているものの、それ以外のサンプル画像ではエッジを凸凹させる。また、FMGFI(基本幅BW=51 level)は、全てのサンプル画像においてエッジをぼかす。
また、図14Mの表から、以下のことが確認できる。
・abwFMGFIは、いずれの基本幅BWのFMGFIよりもRMSE値が低い。
以上より、abwFMGFIは、FMGFIよりもエッジの保存性能に優れているといえる。
以上が、第4の効果についての説明である。
〔第5の効果〕
本効果は、本実施形態(abwFMGFI)がFMGFIよりも処理速度の点で優れていることである。
(処理速度の測定実験の方法)
本実験では、abwFMGFIのフィルタと、比較形態としてFMGFIのフィルタとを、それぞれ10回ずつ適用した際にかかる処理時間の平均(以下、平均処理時間という。)を比較する。本実験に用いる画像のサイズは256×256画素である。本実験における各フィルタの条件は、前述のごま塩ノイズの除去実験の場合と同様である。図15Aの表は、本実験で用いたPC(Personal Computer)のスペックと、プログラミング言語とを示す。
(処理速度の測定実験の結果及び考察)
本実施形態(abwFMGFI)の平均処理時間と、比較形態(FMGFI)の平均処理時間との実験結果を比較する。図15Bの表は、abwFMGFIの平均処理時間と、FMGFIの平均処理時間を示す。FMGFIの平均処理時間は,基本幅BWが大きくなるにつれて長くなる。abwFMGFIの平均処理時間は、FMGFIの基本幅BWが21 levelの条件の場合と51 levelの条件の場合の間である。
図15Bの表の結果だけ見ると、処理速度の点において、abwFMGFIがFMGFIに対して優位とはならないように思われるが、FMGFIの場合は、複数の基本幅BWを手動で設定し、この条件のもとで処理された画像を判断者が目視で判断する必要がある。そして、実際のところ、目視とRMSE値を用いた最適な基本幅BWの選定には画像毎に少なくとも5分程度の時間を要する。
これに対して、abwFMGFIの場合は、基本幅BWを自動で決定することができ、フィルタの適用も1度だけであることから、図15Aの表の条件では図15Bの表の結果(0.359秒)の時間を要するだけである。
したがって、abwFMGFIは、FMGFIより手間もかからず、処理時間も短い。なお、目視観察を行うことにより各画素領域に対する各基本幅BWを作業者が決定してFMGFIを適用すれば、abwFMGFIと同等の品質を得ることができるとも思われるが、これについては現実的ではない。この方法は作業者による各基本幅BWの決定を含むため、作業者によるばらつきにより品質が安定するとはいえないためである。
以上が第1実施形態の効果についての説明である。また、以上が第1実施形態についての説明である。
≪第2実施形態≫
次に、第2実施形態の画像印刷システム10Aの機能、構成及び作用、並びに、第2実施形態の効果について、図16を参照しつつこれらの記載順で説明する。
<第2実施形態の画像印刷システムの機能、構成及び作用>
図16は、本実施形態の画像印刷システム10Aの概略図である。画像印刷システム10Aは、第1実施形態の画像処理システム10のディスプレイ30に換えてプリンター30A(印刷装置の一例)を備えている。本実施形態において、第1実施形態と異なる点は以上である。
〔プリンター〕
プリンター30Aは、画像処理エンジン40を構成する演算部42により2次元画像に第1機能、第2機能、第3機能及び第4機能が実行されて出力された出力画像を媒体に印刷する機能を有する。プリンター30Aは、この機能を発揮する構成を有していれば、その方式は問わない。
<第2実施形態の効果>
本実施形態は、図3及び図16に示されるように、前述の第1実施形態の画像処理エンジン40を備えている。したがって、本実施形態の画像印刷システム10Aは、FMGFIにより画像処理を行う画像印刷システム(図示省略)に比べて、画像処理の開始から印刷終了までの時間が短い。これに伴い、本実施形態の画像印刷システム10Aも用いた印刷物の製造方法は、FMGFIにより画像処理を行う画像印刷システムを用いた印刷物の製造方法に比べて、画像処理の開始から印刷終了までの時間が短い。
本実施形態のその他の効果は、第1実施形態の効果に基づく。すなわち、本実施形態の画像印刷システム10Aは、NLMF、GF、MF、BF及びABFにより画像処理を行う画像処理システム(図示省略)に比べて、例えば、ノイズが除去されかつエッジが保存された画像を印刷することができるといえる。
以上が、第2実施形態についての説明である。
≪第3実施形態≫
次に、第3実施形態の画像解析システム10Bの機能、構成及び作用、並びに、第3実施形態の効果について、図17A及び図17Bを参照しつつこれらの記載順で説明する。
<第3実施形態の画像解析システムの機能、構成及び作用>
図17Aは、本実施形態の画像解析システム10Bの概略図である。画像解析システム10Bは、第1実施形態の画像処理システム10の画像解析エンジン40に換えて画像解析エンジン40B(解析装置の一例)を備えている。さらに、ディスプレイ30に換えて報知部30Bを備えている。本実施形態において、第1実施形態と異なる点は以上である。
〔画像解析エンジン〕
画像解析エンジン40Bは、図3及び図17に示されるように、第1実施形態の画像解析エンジン40の記憶部46に、画像解析プログラム46Qと、認証用画像データODとが収容されている。
画像解析プログラム46Qは、一例として、演算部42により画像処理プログラム46Pに基づきabwFMGFIによる画像処理がなされた出力画像と、認証用画像データODに基づく画像とを解析して両者が一致するか否かを判断するためのプログラムである。
認証用画像データODは、例えば、カメラ20で撮影される画像が顔の画像である場合、その顔を以前撮影した画像のデータである。
以上のとおりであるから、画像解析エンジン40Bは、演算部42により対象物の2次元画像(本実施形態の場合は、一例としてカメラ20で撮影された顔の画像)に第1機能、第2機能、第3機能及び第4機能が実行されて出力された出力画像と、記憶部46に収容されている認証用画像データODとを用いて対象物の形状を解析し、両者が一致するか否かを判断する機能を有する。
ここで、図17Bは、画像処理プログラム46Pと画像解析プログラム46Qとを協業させた場合のアルゴリズムを示す。この図に示されるように、本アルゴリズム(処理フロー)では、カメラ20が顔画像を撮影し(ステップS100)、次いで演算部42が画像処理プログラム46Pを用いてステップS100で取得した顔画像にabwFMGFIによる画像処理を行い(ステップS110)、次いで演算部42がabwFMGFIに基づく画像処理がなされた出力画像と、記憶部46に収容されている認証用画像データODとを比較して(ステップS120)、両者が一致するか否かを判断し(ステップS130)、ステップS130で肯定判断がなされる場合には報知部30Bが一致する旨を報知し、否定判断がなされる場合には報知部30Bが一致しない旨を報知する。
<第3実施形態の効果>
本実施形態の画像解析エンジン40Bは、図3及び図17Aに示されるように、前述の第1実施形態の画像処理エンジン40を含んでいる。
したがって、本実施形態の画像解析システム10Bは、FMGFIにより画像処理を行う画像解析システム(図示省略)に比べて、画像処理の開始から画像解析終了までの時間が短い。また、本実施形態の画像解析システム10Bは、ノイズが除去されかつエッジが保存された画像により画像認証をできることから、NLMF、GF、MF、BF及びABFにより画像処理を行う画像解析システム(図示省略)に比べて、正確な画像解析又は画像認証を行うことができる。
本実施形態のその他の効果は、第1実施形態の効果に基づく。
以上が、第3実施形態についての説明である。
≪複数の変形例≫
以上のとおり、本発明について前述の複数の実施形態を例として説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。本発明の技術的範囲には、例えば、後述する複数の変形例も含まれる。
各実施形態では、abwFMGFIの適用を、2次元画像(元画像)の全範囲に対し、定められた画像領域(図7Cの例では3×3)に適用するとして説明した。しかしながら、画像領域については、ソフトウェア上でユーザーが選択可能にしてもよい。例えば、元画像のエッジ部分を含む画像領域にのみ各実施形態の画像処理を適用するようにしてもよい。
各実施形態では、基準値BWを算出する際に用いる統計値(画像の統計的情報)を各フィルタ幅範囲内の標準偏差として説明した。しかしながら、統計値はそのフィルタ幅範囲内の画素値のばらつき、分布等の特徴を明確にできるパラメータであれば標準偏差でなくてもよい。例えば、統計値は、画素値の範囲、四方位範囲、絶対値平均その他の計算により得られる値であればよい。また、統計値として標準偏差を用いて基準値BWを算出する場合、基準値BWは標準偏差の1/2の値、すなわち、係数を1/2としたが、標準偏差以外の統計値を用いる場合には、この係数を各実施形態の場合と異なる係数としてもよい。
また、第1実施形態では、画像表示システム10の構成要素にカメラ20が含まれるとして説明した。しかしながら、カメラ20は必須の構成要素ではない。
また、第2実施形態では、画像印刷システム10Aの構成要素にカメラ20が含まれるとして説明した。しかしながら、カメラ20は必須の構成要素ではない。例えば、入力部44にabwFMGFIによる画像処理の対象となる画像データが入力されればよい。
また、第3実施形態では、画像解析システム10Bの構成要素にカメラ20及び報知部30Bが含まれるとして説明した。しかしながら、カメラ20及び報知部30Bは必須の構成要素ではない。例えば、入力部44にabwFMGFIによる画像処理の対象となる画像データが入力されればよく、報知部30Bは外部装置(画像解析システム10B以外の構成要素)であってもよい。
また、第3実施形態では、画像解析システム10BがabwFMGFIを適用する対象がカメラ20で撮影した画像であるとして説明した(図17B参照)。しかしながら、abwFMGFIを適用する対象は、認証用画像データODに基づく画像であってもよい。また、abwFMGFIを適用する対象は、両者(カメラ20で撮影した画像及び認証用画像データODに基づく画像)であってもよい。さらに、いずれか一方又は両方に対してabwFMGFIを適用するかを、ユーザーに選択可能としてもよい。
≪付記≫
以上のとおり、本発明について各実施形態を参照して説明したが、本発明の画像処理方法を、前述の第1態様の画像処理方法よりも更にシンプルに表現すると、以下のように特定することができる。

(第1態様の画像処理方法を更にシンプルにした発明)
ガウシアンフィルタ処理が適用された2次元画像の複数の画素の画素値に対し、当該2次元画像から特定される統計値を基本幅として前記2次元画像の直交方向に2次Bスプライン基底関数を適用し、
前記複数の画素の各画素値を前記2次Bスプライン基底関数が適用された各最大値に置き換える、
画像処理方法。

また、本発明の画像処理方法を、前述の第1態様の画像処理プログラムよりも更にシンプルに表現すると、以下のように特定することができる。

(第1態様の画像処理プログラムを更にシンプルにした発明)
コンピュータに、
ガウシアンフィルタ処理が適用された2次元画像の複数の画素の画素値に対し、当該2次元画像から特定される統計値を基本幅として前記2次元画像の直交方向に2次Bスプライン基底関数を適用させる機能と、
前記複数の画素の各画素値を前記2次Bスプライン基底関数が適用された各最大値に置き換えさせる機能と、
を実行させる、
画像処理プログラム。
10 画像表示システム
10A 画像印刷システム
10B 画像解析システム
20 カメラ(撮影装置の一例)
30 ディスプレイ(表示装置の一例)
30A プリンター(印刷装置の一例)
30B 報知部
40 画像処理エンジン(画像処理装置の一例)
40B 画像解析エンジン(画像解析装置の一例)
42 演算部(実行部の一例)
44 入力部
46 記憶部
46P 画像処理プログラム
46Q 画像解析プログラム
48 出力部
OD 認証用画像データ
S10 第1ステップ(第1工程の一例)
S20 第2ステップ(第2工程の一例)
S30 第3ステップ(第3工程の一部の一例)
S40 第4ステップ(第3工程の残りの一部の一例)
S50 第5ステップ(第4工程の一例)

Claims (11)

  1. xy直交座標系で2次元画像を構成する複数の画素のそれぞれに、各画素が有する画素値のxyz直交座標系での各基準点を設定する第1工程と、
    前記複数の画素のうちの一部の画素で構成される複数の集合体のそれぞれに対し、各集合体の中央に位置する注目画素を中心としてxy直交座標系にガウシアンフィルタ処理を適用する第2工程と、
    前記2次元画像から特定される統計値を基本幅として、各画素に対してxyz直交座標系のz軸に沿って2次Bスプライン基底関数を適用する第3工程と、
    複数の前記注目画素のそれぞれが有する画素値を前記2次Bスプライン基底関数が適用された乗算値分布の各最大値に置き換える第4工程と、
    を含む画像処理方法。
  2. xy直交座標系で2次元画像を構成する複数の画素のそれぞれに、各画素が有する画素値のxyz直交座標系での各基準点を設定する第1工程と、
    前記複数の画素のうちの一部の画素で構成される複数の集合体のそれぞれに対し、各集合体の中央に位置する注目画素を中心としてxy直交座標系にガウシアンフィルタ処理を適用する第2工程と、
    前記注目画素及び該注目画素に隣接する複数の周辺画素から特定される各集合体の統計値を各基本幅として、各画素に対してxyz直交座標系のz軸に沿って2次Bスプライン基底関数を適用する第3工程と、
    複数の前記注目画素のそれぞれが有する画素値を前記2次Bスプライン基底関数が適用された乗算値分布の各最大値に置き換える第4工程と、
    を含む画像処理方法。
  3. 前記統計値は、前記注目画素及び前記複数の周辺画素から特定される各集合体の統計値に設定されている、
    請求項2に記載の画像処理方法。
  4. コンピュータに、
    xy直交座標系で2次元画像を構成する複数の画素のそれぞれに、各画素が有する画素値のxyz直交座標系での各基準点を設定する第1機能、
    前記複数の画素のうちの一部の画素で構成される複数の集合体のそれぞれに対し、各集合体の中央に位置する注目画素を中心としてxy直交座標系にガウシアンフィルタ処理を適用する第2機能、
    前記2次元画像から特定される統計値を基本幅として、各画素に対してxyz直交座標系のz軸に沿って2次Bスプライン基底関数を適用する第3機能、及び、
    複数の前記注目画素のそれぞれが有する画素値を前記2次Bスプライン基底関数が適用された乗算値分布の各最大値に置き換える第4機能、
    を実行させる、
    画像処理プログラム。
  5. コンピュータに、
    xy直交座標系で2次元画像を構成する複数の画素のそれぞれに、各画素が有する画素値のxyz直交座標系での各基準点を設定する第1機能、
    前記複数の画素のうちの一部の画素で構成される複数の集合体のそれぞれに対し、各集合体の中央に位置する注目画素を中心としてxy直交座標系にガウシアンフィルタ処理を適用する第2機能、
    前記注目画素及び該注目画素に隣接する複数の周辺画素から特定される各集合体の統計値を各基本幅として、各画素に対してxyz直交座標系のz軸に沿って2次Bスプライン基底関数を適用する第3機能、及び、
    複数の前記注目画素のそれぞれが有する画素値を前記2次Bスプライン基底関数が適用された乗算値分布の各最大値に置き換える第4機能、
    を実行させる、
    画像処理プログラム。
  6. 前記統計値は、前記注目画素及び前記複数の周辺画素から特定される各集合体の統計値に設定されている、
    請求項5に記載の画像処理プログラム。
  7. 請求項4~6のいずれか一項に記載の画像処理プログラムが記憶される記憶部と、
    当該記憶部と通信可能に設定され、前記画像処理プログラムに従い、前記第1機能、前記第2機能、前記第3機能及び前記第4機能を実行する実行部と、
    を備える画像処理装置。
  8. 請求項7に記載の画像処理装置と、
    前記実行部により2次元画像に前記第1機能、前記第2機能、前記第3機能及び前記第4機能が実行されて出力された出力画像を表示する表示装置と、
    を備える画像表示システム。
  9. 請求項7に記載の画像処理装置と、
    前記実行部により2次元画像に前記第1機能、前記第2機能、前記第3機能及び前記第4機能が実行されて出力された出力画像を媒体に印刷する印刷装置と、
    を備える画像印刷システム。
  10. 請求項7に記載の画像処理装置と、
    対象物を撮影する撮影装置であって、前記画像処理装置と通信可能に設定され、撮影した前記対象物の2次元画像を前記画像処理装置に送信する撮影装置と、
    前記実行部により前記対象物の2次元画像に前記第1機能、前記第2機能、前記第3機能及び前記第4機能が実行されて出力された出力画像を用いて前記対象物の形状を解析する解析装置と、
    を備える画像解析システム。
  11. 請求項9に記載の画像印刷システムを用いて、
    媒体に前記出力画像を印刷する、
    印刷物の製造方法。

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