JP2023168299A - ソール構造の発泡部品を製造する方法 - Google Patents

ソール構造の発泡部品を製造する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2023168299A
JP2023168299A JP2023078616A JP2023078616A JP2023168299A JP 2023168299 A JP2023168299 A JP 2023168299A JP 2023078616 A JP2023078616 A JP 2023078616A JP 2023078616 A JP2023078616 A JP 2023078616A JP 2023168299 A JP2023168299 A JP 2023168299A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
preformed part
autoclave
preformed
midsole
pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2023078616A
Other languages
English (en)
Inventor
マティアス ハルトマン,
Hartmann Matthias
パイラッシュ セルポン,
Sermpongs Pairush
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Puma SE
Original Assignee
Puma SE
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Puma SE filed Critical Puma SE
Publication of JP2023168299A publication Critical patent/JP2023168299A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C44/00Shaping by internal pressure generated in the material, e.g. swelling or foaming ; Producing porous or cellular expanded plastics articles
    • B29C44/34Auxiliary operations
    • B29C44/3469Cell or pore nucleation
    • B29C44/348Cell or pore nucleation by regulating the temperature and/or the pressure, e.g. suppression of foaming until the pressure is rapidly decreased
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
    • B29D35/00Producing footwear
    • B29D35/12Producing parts thereof, e.g. soles, heels, uppers, by a moulding technique
    • B29D35/122Soles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C44/00Shaping by internal pressure generated in the material, e.g. swelling or foaming ; Producing porous or cellular expanded plastics articles
    • B29C44/34Auxiliary operations
    • B29C44/3442Mixing, kneading or conveying the foamable material
    • B29C44/3446Feeding the blowing agent
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C44/00Shaping by internal pressure generated in the material, e.g. swelling or foaming ; Producing porous or cellular expanded plastics articles
    • B29C44/34Auxiliary operations
    • B29C44/3442Mixing, kneading or conveying the foamable material
    • B29C44/3446Feeding the blowing agent
    • B29C44/3453Feeding the blowing agent to solid plastic material
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
    • B29D35/00Producing footwear
    • B29D35/12Producing parts thereof, e.g. soles, heels, uppers, by a moulding technique
    • B29D35/14Multilayered parts
    • B29D35/142Soles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29LINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASS B29C, RELATING TO PARTICULAR ARTICLES
    • B29L2031/00Other particular articles
    • B29L2031/48Wearing apparel
    • B29L2031/50Footwear, e.g. shoes or parts thereof
    • B29L2031/504Soles

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)
  • Molding Of Porous Articles (AREA)

Abstract

【課題】ソール構造体の発泡部品を製造する方法を提供する。【解決手段】オートクレーブのキャビティ内に予備成形部品を配置し、予備成形部品の材料のガラス転移温度以上となるように予備成形部品を加熱し、およびオートクレーブを加圧することを含む。方法は、オートクレーブのキャビティに発泡剤を注入し、およびキャビティ内の圧力を下げることをさらに含み、発泡剤は予備成形部品を飽和させる超臨界流体になる。圧力の低下は、予備成形部品内の超臨界流体の核生成を引き起こし、予備成形部品の材料を膨張させ、かつ、結晶化させて、最終的な発泡部品が形成され、発泡部品が実質的に均一な密度を有する。【選択図】図1

Description

本開示は、概ね、金型を使用して履物具の一部を製造することに関し、より具体的には、履物具のソール構造の一部を製造することに関する。
一般に、履物具は、ユーザの足を受け入れるように構成された内部空間を画定するアッパーを含む。ソール構造は、通常、アッパーと支持面、例えば、地面との間に延びるようにアッパーの下端に取り付けられている。その結果、ソールは、通常、靴が着用されているとき、および/または使用しているときに、安定性とクッション性とをユーザに提供する。いくつかの実施例では、ソールは、アウトソール、ミッドソール、およびインソールなどの複数の構成要素を含む場合がある。アウトソールは、ソールの底面にトラクションを提供し、ミッドソールは、アウトソールとアッパーとの間を概ね延在するように、アウトソールのアッパー表面に取り付けられることができる。
多くの場合、例えば、ミッドソールのようなソール構造の少なくとも一部は、1つまたは複数の金型を使用して形成される発泡部品であり得る。従来のプロセスでは、このような発泡部品は、通常、射出成形プロセスまたは圧縮成形プロセスのいずれかを使用して形成される。射出成形プロセスでは、液体材料、典型的にはポリマー材料が金型キャビティに射出され、硬化されて発泡部品が形成される。圧縮成形プロセスでは、ブランクが金型に配置され、加熱して金型内でブランクを膨張させて発泡部品が形成される。しかしながら、そのような従来の成形プロセスでは、成形された部品の性能特性、例えば、クッション性、柔軟性、安定性、密度、重量が制限される可能性がある。また、場合によっては、特に圧縮成形プロセスでは、固着を防ぐために発泡部品と金型との間に離型剤を使用しなければならないが、これらの同じ離型剤は、アウトソールなどの他のソール構成要素の取り付けを阻害することもある。
本明細書で説明する履物具用の発泡部品を製造する方法は、超臨界流体を使用して金型キャビティ内で1つまたは複数のサブ構成要素から作製された予備成形部品、例えば、ブランクを膨張させることによって発泡部品を形成することを含むことができる。場合によっては、この方法は、膨張後の発泡部品の圧縮の必要性を排除することができ、離型剤を使用する必要性も排除することができる。
本開示の一態様によれば、ソール構造の発泡部品を製造する方法は、オートクレーブのキャビティ内に予備成形部品を配置し、予備成形部品の材料のガラス転移温度以上になるように予備成形部品を加熱し、およびオートクレーブを加圧することを含むことができる。オートクレープのキャビティ内には、発泡剤を注入することができる。発泡剤は、予備成形部品を飽和させる超臨界流体になることができる。オートクレーブのキャビティ内の圧力を下げて、予備成形部品内の超臨界流体の核生成を引き起こし、予備成形部品の材料を実質的に均一に膨張させ、かつ、結晶化させて、発泡部品を形成することができる。発泡部品成分は、実質的に、均一な密度を有することができる。
いくつかの実施形態では、予備成形部品間の膨張比は、1.4~1.8(両端値を含む)とすることができる。より具体的には、膨張比は約1.6とすることができる。場合によっては、離型剤が予備成形部品に塗布されない場合がある。
いくつかの実施形態では、本方法は、予備成形部品の材料を金型内に注入することによって予備成形部品を形成することをさらに含むことができる。予備成形部品の材料は液体状態であってもよく、これを金型内で硬化させて固体を形成することができる。場合によっては、予備成形部品の材料は熱可塑性ポリマーであり得る。
いくつかの実施形態では、本方法は、オートクレーブから発泡部品を取り出し、第2の構成要素を発泡部品に固定することをさらに含むことができる。第2の構成要素を固定することは、発泡部品と第2の構成要素との間に接着剤を塗布すること、または第2の構成要素を発泡部品上にオーバーモールドすることの少なくとも1つを含むことができる。場合によっては、発泡部品はミッドソールであってもよく、第2の構成要素はアッパーまたはミッドソールの少なくとも1つであってもよい。
いくつかの実施形態では、発泡部品は、発泡部品全体にわたって、概ね均一なサイズおよび分布を有する複数のセルを含むことができる。場合によっては、発泡部品成分の密度が約15%以下のばらつきを有することができる。発泡部品成分の平均密度は、約0.13g/cm未満であり得る。場合によっては、発泡部品のショアC 硬度は約6%以下のばらつきを有することができる。
いくつかの実施形態では、発泡剤は窒素ガスであり得る。いくつかの実施形態では、オートクレーブを加圧することは、オートクレーブのキャビティ内の圧力を第1の圧力から第2の圧力まで上昇させることを含むことができ、圧力を下げることは、オートクレーブのキャビティ内の圧力を第2の圧力から第3の圧力まで減少させることを含むことができる。第3の圧力は、第1の圧力以下とすることができる。
本開示の別の態様によれば、ソール構造を製造する方法は、予備成形部品を形成し、予備成形部品を発泡させてミッドソールを形成することを含むことができる。予備成形部品を発泡させることは、オートクレーブ内に予備成形部品を配置し、予備成形部品のガラス転移温度以上になるように予備成形部品を加熱し、およびオートクレーブを加圧することを含むことができる。予備成形部品を発泡させることは、予備成形部品を超臨界流体で飽和させ、およびオートクレーブ内の圧力を下げることも含むことができる。オートクレーブ内の圧力を下げると、予備成形部品内で超臨界流体の核生成が引き起こされ、予備成形部品の材料が膨張し、かつ、結晶化してミッドソールを形成することができる。ミッドソールの密度には、約15%以下のばらつきを有することができる。ミッドソールは、オートクレーブから取り出され、アウトソールをミッドソールの底面に固定してソール構造を形成することができる。いくつかの実施形態では、ミッドソールは、オートクレーブから取り出されたときに最終的なサイズにすることができる。
本開示のさらに別の態様によれば、ソール構造の発泡部品を製造する方法は、オートクレーブのキャビティ内に予備成形部品を配置することを含むことができる。予備成形部品は、予備成形部品の材料のガラス転移温度以上の第1の温度になるように加熱されることができる。オートクレーブは、オートクレーブ内の発泡剤が超臨界流体になるように、第1の温度に応じて選択される圧力まで加圧することができる。オートクレーブのキャビティ内の圧力を下げると、予備成形部品内で超臨界流体の核生成が引き起こされ、予備成形部品の材料が膨張し、かつ、結晶化して発泡部品が形成される。発泡部品は、オートクレーブ内で最終的なサイズになるまで膨張することができる。予備成形部品と発泡部品との間の膨張比は、約1.4~約1.8(両端値を含む)とすることができる。
いくつかの実施形態では、本方法は、オートクレーブ内に発泡剤を注入することをさらに含むことができる。発泡剤は窒素ガスであってよい。場合によっては、超臨界流体、例えば、超臨界状態の発泡剤を、所定の時間、予備成形部品に飽和させることができる。
本明細書に記載される履物具または履物具の一部の他の態様、ならびにそれらの特徴および利点を含むその製造方法は、図面および本明細書の詳細な説明を検討することにより当業者には明らかとなるであろう。したがって、履物具のそのような態様はすべて、詳細な説明および本発明の概要に含まれることが意図されている。
本開示の態様による履物具の上面および側面の斜視図である。 図1の履物具の外側側面図である。 図1の履物具の内側側面図である。 図1の履物具の上面図である。 アッパーが取り除かれ、ユーザの足の骨格構造が重ねられた図1の履物具の上面図である。 履物具のソールアセンブリを製造する方法におけるステップの概要を示すフローチャートである。 本開示の態様による履物具のソール構造の上面および内側側面の斜視図であり、ソール構造は、図6の方法を使用して製造することができる発泡部品として構成されたミッドソールを含む。 図7のソール構造の上面および外側側面の斜視図である。 図7のソール構造の部分底面図であり、アウトソールの一部がミッドソールから剥離され、その間の結合を示す。 図7のソール構造のミッドソールを形成するために使用することができる予備成形部品の外側側面図である。 図10の予備成形部品の内側側面図である。 図10の予備成形部品の上面図である。 図10の予備成形部品の底面図である。 図6の方法を使用して予備成形部品から製造することができる発泡部品を示す概略図である。 別の予備成形部品を示す内側側面図である。 図6の方法を使用して図15の世成形部品から製造することができる別の発泡部品を示す内側側面図である。 XVII-XVII線に沿って切断された図15の予備成形部品の詳細図である。 VXIII-VXIII線に沿って切断された図16の発泡部品の詳細図である。
以下の説明および添付の図は、靴の様々な実施形態または構成を開示する。実施形態は、ランニングシューズ、テニスシューズ、バスケットボールシューズなどのスポーツシューズを参照して開示されているが、靴の実施形態に関連する概念は、例えば、バスケットボールシューズ、クロストレーニングシューズ、フットボールシューズ、ゴルフシューズ、ハイキングシューズ、ハイキングブーツ、スキーおよびスノーボードブーツ、サッカーシューズおよびクリート、ウォーキングシューズ、ならびにトラッククリートを含む、広範囲の履物および履物のスタイルに適用され得る。靴の概念は、ドレスシューズ、サンダル、ローファー、スリッパ、およびヒールなど、非運動用とされる靴にも適用することができる。履物に加えて、本明細書に記載されている特定の概念は、ヘルメット、パディングまたは保護パッド、すね当て、および手袋などのアパレルまたは他の運動用具を含む他のタイプの物品にも適用して組み込むことができる。さらに、本明細書に記載された特定の概念は、クッション、バックパック、スーツケース、バックパックストラップ、ゴルフクラブ、または他の消費者製品もしくは工業製品に組み込まれてもよい。したがって、本明細書に記載されている概念は、様々な製品に利用することができる。
本明細書で使用される「約」という用語は、例えば、履物具または本明細書の開示の実施形態を含み得る他の製造品に使用される典型的な測定および製造手順、これらの手順における不注意なエラー、組成物または混合物の製造または方法の実施に使用される成分の製造、供給源、または純度の違いなどによって生じる可能性のある数値量の変動をいう。本開示全体を通して、「約」および「概ね」という用語は、その用語が先行する数値の±5%の範囲を意味する。
また、本明細書で使用される場合、特に限定または定義されない限り、「または」は、互いの代替としてのみ存在し得る構成要素の排他的なリストではなく、任意の様々な組み合わせで存在し得る構成要素または操作の非排他的なリストを示す。例えば、「A、B、またはC」のリストは、A、B、C、AとB、AとC、BとC、ならびにA、B、およびCの選択を示す。これと対応して、本明細書で使用される用語「または」は、「いずれか」、「いずれか1つ」、「いずれか1つのみ」、または「まさにその1つ」などの排他性の用語が先行する場合にのみ、排他的な選択肢を示すことを意図している。例えば、「A、B、またはCの1つ」というリストは、BおよびCではなくA、AおよびCではなくB、ならびにAおよびBではなくCの選択を示す。「1つまたは複数」(およびそのバリエーション)が先行し、リストされた要素を区切る「または」を含むリストは、リストされた要素のいずれかまたはすべての1つもしくは複数の選択を示す。例えば、「A、B、またはCのうちの1つまたは複数」および「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」という表現は、1つまたは複数のA、1つまたは複数のB、1つまたは複数のC、1つまたは複数のAおよび1つまたは複数のB、1つまたは複数のBおよび1つまたは複数のC、1つまたは複数のAおよび1つまたは複数のC、ならびに1つまたは複数のA、1つまたは複数のB、および1つまたは複数のCの選択を示す。同様に、「複数の」(およびそのバリエーション)で先行し、リストされた要素を区切る「または」を含むリストは、リストされた要素のいずれかまたはすべての複数の例の選択を示す。例えば、「A、B、またはCの複数」および「A、B、またはCの2つ以上」は、AとB、BとC、AとC、ならびにA、B、およびCの選択を示す。
また、本明細書で使用される場合、特に定義または限定されない限り、方向の用語は、特定の図または実施例の説明のための参照の便宜のために使用される。例えば、「下方(downward)」もしくは他の方向、または「下方(lower)」もしくは他の位置への言及は、特定の例又は図の態様を説明するために使用される場合があるが、すべての設置または構成において必ずしも同様の方向または形状を必要としない。
本明細書では、第1、第2、第3などの用語を使用して、様々な要素、構成要素、領域、層、および/または区画を説明することができる。これらの要素、構成要素、領域、層、および/または区画は、これらの用語によって限定されるべきではない。これらの用語は、1つの要素、構成要素、領域、層、またはセクションを別の領域、層、または区画から区別するためにのみ使用することができる。「第1」、「第2」、および他の数値の用語は、文脈によって明確に示されない限り、順序や順番を意味するものではない。したがって、以下に説明する第1の要素、構成要素、領域、層、または区画は、例示的な構成の教示から逸脱することなく、第2の要素、構成要素、領域、層、または区画と呼ぶことができる。
本開示は、アッパーもしくはソールまたはソール構造などの履物具または履物具の特定の構成要素、およびその製造方法を対象としている。アッパーは、編物構成要素、織布、不織布、レザー、メッシュ、スエード、または前述の材料の1つまたは複数の組み合わせを含む場合がある。編物構成要素は、糸を編むことによって作られ、織布は、糸を織ることによって作られ、不織布は、単一の不織布ウェブの製造によって作られてもよい。編物は、縦編み、横編み、平編み、丸編み、およびその他の適切な編み方によって形成された織物を含む。編物は、例えば、平編み構造、メッシュ編み構造、またはリブ編み構造を有していてもよい。織布には、例えば、平織り、綾織り、サテン織り、ドビン織り、ジャカード織り、二重織り、または二重布織りなどの多数の織り形態のいずれかによって形成された織物が含まれるが、これらに限定されない。不織布は、例えば、エアレイド法またはスパンレイド法で作られた織物を含む。アッパーは、第1の糸、第2の糸、または第3の糸などの様々な材料を含んでいてもよく、これらの材料は、様々な特性または様々な視覚的特性を有する場合がある。
いくつかの実施形態では、アッパーは、伸縮性と安定性の組み合わせを提供することができる内層と外層とを含んでいてもよい。内層および外層は、縫合、接着剤、溶接、または当該技術分野で知られているような他の接続方法によって互いに取り付けられてもよい。内層は、アッパーが複数の方向に伸縮する素材、例えば4方向伸縮性素材を使用することで、アッパーがぴったりとした履き心地と快適さとを両立し、ユーザの足にフィットするようにすることができる。アッパーに柔軟性を持たせ、ユーザの足によりよくフィットする層を設けることに加え、内層は、ユーザの足とアッパーとの間の摩擦または他の摩擦を減らし、より快適なアッパーを提供することができる。 外層は、弾力性のある織物材料から作られ、伸縮に耐えることができる。
場合によっては、アッパーは、ユーザの踵に結合され、実質的にユーザの踵を取り囲むヒールカップをさらに含んでもよい。ヒールカップは、剛性または半剛性の構造体であり、ユーザの足に追加のサポートを提供することができる。ヒールカップは、プラスチック、例えば、TPUまたは複合材料で作られてもよい。場合によっては、ヒールカップは透明または半透明である。
さらに、本開示は、アッパーに取り付けられたソール構造を有する履物具に関する。ソール構造は、アッパーに取り付けられるミッドソール、ミッドソールの下に取り付けられ、履物具の底部を画定するアウトソール、およびいくつかのソール要素を含む。いくつかの実施形態では、ミッドソールおよびアウトソールは、発泡体またはゴム材料から作られた一体構造であってもよく、地面に衝撃を与える際にユーザの足を緩和し、ユーザにトラクションを与える。他の実施形態では、ミッドソールおよびアウトソールは、同時成形されるか、または接着剤または他の接着剤によって一緒に接着され得る異なる構成要素を構成していてもよい。ミッドソールは、ユーザにクッション性を提供する発泡熱可塑性要素であってもよい。いくつかの特定の例として、ミッドソールは、熱可塑性ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル、ナイロン、ナイロンポリアミド、熱可塑性エラストマー、熱可塑性ポリアミドなどの1つまたは複数の熱可塑性材料から作製され得る。場合によっては、ミッドソールは、非熱可塑性材料を含む他の種類の材料を含むことができる。アウトソールは、トラクションと耐久性を高めるためにゴム素材であってもよい。場合によっては、ミッドソールは、調整されたクッション特性を提供するために、異なる密度を有する2つ以上の層を有する多密度ミッドソールであってもよい。さらに、アウトソールは、ミッドソールの底部に形成された対応する凹部内に収容され得る、1つまたは複数のアウトソール部から形成されてもよい。
図1~図5は、アッパー102およびソール構造104を含む履物具100の例示的な実施形態を示す。さらに詳細に説明するように、アッパー102はソール構造104と結合され、ソール構造104とともに、ユーザの足が挿入される内部空洞106(図4参照)を画定する。アッパー102は、また、内部空洞106内に配置されたインソール108(図4参照)を含む場合があり、インソール108は、履物具100の内面と接続され、または接触する場合がある。インソール108は、履物具100が着用されている間、ユーザの足に直接接する場合がある。いくつかの実施形態では、アッパーは、例えば、履物具100が着用されているときにユーザの足と履物具100との間の摩擦を低減させ、または吸湿発散特性を提供することによって、履物具100をより快適に着用することができるようにするライナー110を含む場合がある。ライナー110は、内部空洞106の全体または内部空洞106の一部のみを裏打ちする場合がある。他の実施形態では、ライナー110をアッパー102に固定するため、または履物具100に美的要素を提供するために、カラーまたはビンディング111が内部空洞106の開口部を囲む場合がある。さらに、ソール構造104は、ミッドソール112およびミッドソール112と結合され、ミッドソール112の概ね下方に配置されたアウトソール114を含む。アウトソール114は、地面に接触するように構成される履物具100の底面116を画定する。いくつかの実施形態では、ユーザに増大された牽引力を提供するために、ラグ(図示せず)または他の牽引要素が底面116に沿って設けられる場合がある。
履物具100は、概ね、前足領域120、中足領域122、および踵領域124を画定する。前足領域120は、概ね、つま先、および中足骨とつま先または指節骨とを連結する関節を含む足の一部を包む履物具100の一部に対応する。中足領域122は、前足領域120に近接し、かつ、隣接しており、概ね、足のブリッジとともに、土踏まずを包む履物具100の一部に対応する。踵領域124は、中足領域122に近接し、かつ、隣接しており、概ね、踵、または踵骨、足首、もしくはアキレス腱を含む、足の後方部分を包む履物具100の一部に対応する。
履物具100は、また、外側側面126(図2を参照)および内側側面128(図3を参照)を画定する。さらに、履物具100は、前足領域120の遠位端に位置するつま先端132から、つま先端132と反対側の踵領域124の遠位置に位置する踵端134まで延びる長手方向軸130(図3を参照)を画定する。長手方向軸130は、履物具100の中央部を画定し、外側側面126は長手方向軸130の一方の側から延在し、内側側面128は長手方向軸130の他方の側から延在する。換言すると、外側側面126と内側側面128とは、長手方向軸130に沿って互いに隣接している。特に、外側側面126は履物具100の外側部分に対応し、内側側面128は履物具100の内側部分に対応する。このように、左右の履物具は、対向する外側側面126および内側側面128を有し、内側側面128はユーザが履物具100を着用しているときに互いに最も近くなり、外側側面126は、ユーザが履物具100を着用しているときに互いに最も遠くなる側面として定義される。
前足領域120、中足領域122、踵領域124、内側側面128、および外側側面126は、履物具100の境界または領域を画定することを意図しており、集合的に、つま先端132から踵端134までの履物具100の全長にわたっている。本開示の態様は、前足領域120、中足領域122、踵領域124、内側側面128、または外側側面126のうちの1つまたは複数と併存する部分または要素を指し得ることを理解されたい。前足領域120は、つま先端132から履物具100の最も広い部分136、すなわち、ソール構造104の内側側面128と外側側面126との間の距離まで延びている。中足領域122は、履物具100の最も広い部分136から最も薄い部分138まで、すなわち、ソール構造104の内側側面128と外側側面126との間の距離まで延びている。踵領域124は、履物具100の最も薄い部分138から踵端134まで延びている。
外側側面126は、つま先端132が長手方向軸130と交差するところから始まり、前足領域120に沿って中足領域122に向かって外側に、すなわち、長手方向軸130から離れる方向に湾曲している。最も広い部分136で、外側側面126は内側に、すなわち、長手方向軸130に向かって最も薄い部分138に向かって湾曲し、中足領域122に入る。最も薄い部分138に達すると、外側側面126は外側に湾曲し、踵領域124内に延びる。その後、外側側面126は踵端134に向かって再び内側に湾曲し、踵端134が長手方向軸130と交差するところで終わる。
内側側面128は、つま先端132が長手方向軸130と交差するところから始まり、前足領域120に沿って中足領域122に向かって外側に、すなわち、長手方向軸130から離れる方向に湾曲している。最も広い部分136で、内側側面128は外側に、すなわち、長手方向軸130に向かって最も薄い部分138に向かって湾曲し、中足領域122に入る。最も薄い部分138に達すると、内側側面128は外側に湾曲し、踵領域124内に延びる。その後、内側側面128は踵端134に向かって再び内側に湾曲し、踵端134が長手方向軸130と交差するところで終わる。
前述の説明を考慮すれば、当業者には多くの変形が明らかであり、その個々の構成要素を多くの履物具に組み込むことができることを理解されたい。したがって、履物具100およびその構成要素の態様は、本明細書で説明される前足領域120、中足領域122、踵領域124、外側側面126、および/または内側側面128の境界を理解しながら、履物具100の一般的な領域または部分を参照して説明することができるが、これらは履物具間で変わりうる場合がある。さらに、履物具およびその個々の構成要素の態様は、履物具100の正確な領域または部分を参照して説明することもでき、本明細書の添付の特許請求の範囲には、本明細書で説明される前足領域120、中足領域122、踵領域124、外側側面126、および/または内側側面128のこれらの境界に関連する制限が組み込まれる場合がある。
引き続き図1~図5を参照すると、アッパーは、ユーザの足を少なくとも部分的に囲むように構成され、1つまたは複数の材料から作られ得る。図示される実施形態では、アッパー102はソール構造104の上に配置されてソール構造104に結合され、ユーザの足を受け入れて固定する内部空洞106を画定する。アッパー102は、足領域140および足首領域142によって画定される場合がある。一般に、足領域140は、ソール構造104から上方に、前足領域120および中足領域122を通って延び、いくつかの実施形態では、踵領域124に至る。足首領域142は主に踵領域124に位置するが、いくつかの実施形態では、足首領域142は、部分的に中足領域122内に延びていてもよい。
アッパー102は、内側側面128および外側側面126のそれぞれの全体に沿って延びるとともに、前足領域120の上部および踵領域124の周囲にも延びている。アッパーは、1つまたは複数の層から形成することができる。例えば、多くの従来のアッパーは、縫い目での接着またはステッチによって接合される複数の要素、例えば、織物、ポリマー発泡体、ポリマーシート、皮革、および合成皮革から形成される。様々な実施形態において、編物構成要素は、アッパーに異なる特性を提供し得る様々なタイプの糸を組み込んでもよい。他の実施形態では、アッパーは、それぞれが異なる特性、例えば、通気性または吸湿発散性の高める異なる材料の複数の層を組み込んでもよい。
アッパー102を構成する材料に関して、特定のタイプの糸が編物構成要素の領域に与える特定の特性は、糸の様々なフィラメントおよび繊維を形成する材料に少なくとも部分的に依存し得る。例えば、綿は編物素材に柔軟な効果、生分解性、または自然な美しさを与える可能性がある。エラスタンおよび伸縮性ポリエステルはそれぞれ、編物構成要素に所望の伸縮性および回復性を提供することができる。レーヨンは光沢があり吸湿性のある素材を、ウールは吸湿性が高い素材を、ナイロンは耐摩耗性のある耐久性のある素材を、ポリエステルは疎水性で耐久性のある素材を提供することができる。
編物構成要素の他の態様も、編物構成要素の特性に影響を与え、所望の特性を提供するために変えることができる。例えば、編物構成要素を形成する糸は、モノフィラメント糸もしくはマルチフィラメント糸を含んでもよく、または糸は、それぞれが2つ以上の異なる材料で形成されたフィラメントを含んでもよい。さらに、編物構成要素は、編物構成要素の領域に特定の特性を与えるために、特定の編みプロセスを使用して形成されてもよい。したがって、糸を形成する材料と糸の他の側面の両方を選択して、アッパー102の特定の領域にさまざまな特性を付与することができる。
アッパーの特定の特性を提供し、または高めるために、多くの特徴をアッパーに結合し、または含めることもできる。例えば、アッパー102は舌148を含むことができ、快適性を高めるために舌ライニングおよび/またはフォームパッドをさらに含むことができる。舌148は、アッパー102に取り付けられる別個の構成要素であってもよく、またはアッパー102の1つまたは複数の層と一体的に形成されてもよい。
さらに、アッパーは、ユーザがユーザの足にフィットするようにアッパーを調整することを可能にするテンションシステム、例えば、靴ひも150を含むこともできる。テンションシステムは、アッパーの中足領域および/または前足領域を通って延在することができ、取り付け構造によってアッパーに取り付けることができる。例えば、図示された実施形態では、アッパー102は、靴ひも150を摺動可能に受け入れるように構成された複数の穴152、例えば、パンチ穴またはアイレットを含み、靴ひも150を締めたり結んだりすることによって、ユーザが履物具100を足に固定することができる。他の実施形態では、テンションシステムは、靴ひものないテンションシステム、または当技術分野で知られている他の種類のテンションシステムであってもよい。
また、いくつかの実施形態では、他の要素、例えば、プラスチック材料、ロゴ、商標なども、接着剤または熱成形プロセスを使用してアッパー102の外面に塗布および固定されてもよい。いくつかの実施形態では、アッパー102に関連する特性、例えば、ステッチタイプ、ヤーンタイプ、または、異なるステッチタイプもしくはヤーンタイプに関連する特性、例えば、伸縮性、美的外観、厚さ、通気性、または耐擦り傷性を変えてもよい。
引き続き図1~図5を参照すると、アッパー102は、アッパー102と地面との間に延びるソール構造104と結合されている。ソール構造104は、ミッドソール112およびアウトソール114を含む。他の実施形態では、ソール構造は、ミッドソールとアッパーとの間に配置されるラスティングボード、プレート、またはストローベルボード(図示せず)を含む1つまたは複数の他の構成要素を含む場合もある。さらに、場合によっては、ソール構造は、接着剤または縫い目を介して踵領域でアッパーと結合し、ユーザの踵に追加のサポートを提供するヒールカップをさらに含むことができる。より具体的には、ヒールカップは、例えば、TPUまたは複合材などの硬質または半硬質の材料から作ることができ、これにより、ユーザが走ったり他の活動をしているときに必要に応じてヒールカップが撓んだり曲がったりするが、それ以外の場合にはユーザの踵をしっかりサポートすることができる。いくつかの実施形態では、ヒールカップは、半透明または透明なTPUで作ることができ、美的魅力を高めるために使用することができる。
ミッドソール112は、アッパー102とアウトソール114との間に延在するソール構造104の一部として定義される。すなわち、ミッドソール112は、例えば、ミッドソール112の上面でインソール108を介してアッパー102と結合することができ、ミッドソール112の下面でアッパー102とは反対側のアウトソール114と結合することができる。ミッドソール112は、ソール構造104の長さに沿って、前足領域120、中足領域122、および踵領域124の全体にわたって延びている。さらに、ミッドソール112は、外側側面126から内側側面128までソール構造104の幅を横切って延びている。しかしながら、他の実施形態では、ミッドソールは、前足領域120、中足領域122、および踵領域124のいずれかの部分を通って延びるだけの個別のミッドソール部分を含んでもよい。
ミッドソール112は、ユーザの足が地面を叩くことによって引き起こされる衝撃を緩和するように機能する。換言すると、ミッドソール112は、ユーザの足が地面と接触することによって生じる衝撃を吸収する。所望のクッション特性を提供するために、ミッドソール112の厚さ、例えば、底面116に垂直な方向に沿った寸法を変えることができ、例えば、踵領域124のように、より厚い領域はより大きなクッション特性および安定性を提供し、例えば、前足領域120のように、より薄い領域は小さいクッション特性および大きな柔軟性を提供する。
アウトソールは、履物具100が着用されたときに、外面、例えば、地面に少なくとも部分的に接触するソール構造104の一部として定義される。ミッドソール112と同様に、アウトソール114は、ソール構造104の長さに沿って、前足領域120、中足領域122、および踵領域124全体にわたって、かつ、ソール構造104の幅を横切って、外側側面126から内側側面128まで延びることができる。しかしながら、他の実施形態では、アウトソールは、前足領域120、中足領域122、及び踵領域124のいずれかの部分を通って延びるだけの個別のアウトソール部分を含んでもよい。いくつかの実施形態では、アウトソール114は、射出成型された熱可塑性材料、例えば、熱可塑性ポリウレタン、EVA、ポリオレフィンエラストマー、ゴム材料、またはそれらの混合物から製造されてもよく、これらの材料は、トラクションを高めることに加えて、地面との接触によって生じる磨耗に耐えることができる。
本開示は、超臨界発泡プロセスを使用して、ソール構造、特にミッドソールの発泡部品を形成または製造するための改良されたシステムおよび方法を提供する。より具体的には、本開示のシステムおよび方法は、発泡部品の膨張を制御する成形プロセスを提供し、膨張後に発泡部品を最終サイズにまで圧縮する必要をなくし、サイクル時間を短縮しながら製造プロセスのコストおよび複雑さを削減する。また、膨張を制御することにより、得られる発泡部品は、より均一な密度およびセルサイズを有し、同時に、全体の密度が低下し、弾力性および圧縮性が増加する。
図6は、ソール構造、例えばミッドソール、または履物具の別の部分の発泡部品を製造する方法200を示す。以下、様々なステップを参照しながら方法200を説明するが、すべてのステップが必要であるとは限らないことが理解される。また、ステップは以下に示す順序で実施されなくてもよく、いくつかのステップは同時に実施されてもよい。
以下で説明するように、方法200は、発泡部品を形成するための発泡プロセスにおいて膨張され得る予備成形部品を形成することによるステップ204で開始することができる。場合によっては、予備成形部品は、第1の材料を第1の金型のキャビティに注入することによって形成される単一の固体部品であってもよい。第1の材料は、熱可塑性材料、例えば、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、エチレンビニルアセテート(EVA)、ナイロン、ナイロンポリアミド、熱可塑性ポリエステルエラストマー(TPEE)、熱可塑性ポリアミド、ポリオレフィンエラストマー(POE)など、またはそれらの組み合わせを含み得る。例えば、第1の材料は、約70%のTPUと約30%のTPEEとの混合物、または約78%のEVAと約10%のTPEEと約12%のPOEとの混合物とすることができる。第1の材料は、第1の金型のキャビティ内に留まって、硬化し、または他の方法で固化して予備成形部品にすることができる。他の実施形態では、予備成形部品は、予備成形部品を形成するために、互いに結合される複数の予備成形サブ構成要素を含むことができる。
予備成形部品を形成するために使用される1つまたは複数の金型は、結果として得られる予備成形部品が最終発泡部品の実質的に小型化されたバージョンとなるようなサイズおよび形状になるように構成される。すなわち、以下により詳細に説明するように、予備成形部品は、形成される最終発泡部品と実質的に同じ幾何学的形状、例えば、外形、表面質感、もしくは突起、または凹部などの他の装飾的もしくは性能的要素を共有することができる。例えば、予備成形部品は、製造される最終発泡部品、例えば、履物具100のように履物具のソール構造で使用され得るミッドソールの、最終的な製造目的のサイズ、例えば、体積と比較して、ある倍率だけ縮小されてもよい。特に、予備成形部品のサイズは、最終的な、例えば、製品目的の最終的な発泡部品のサイズより、約70%小さく、約65%小さく、約60%小さく、約55%小さく、約50%小さく、約45%小さく、約40%小さく、約35%小さく、または約30%小さくてもよい。したがって、いくつかの実施形態では、予備成形部品の初期サイズは、発泡部品の所望する最終的なサイズよりも、約70%~約30%小さく、約65%~約35%小さく、または約60%~約40%小さくてもよい。さらに、いくつかの実施形態では、予備成形部品の初期サイズは、発泡部品の最終的なサイズよりも、約70%~約60%小さく、約50%~約40%小さく、または約30%~約20%小さくてもよい。したがって、予備成形部品の初期サイズと最終的な発泡部品のサイズとの間のスケールファクタは、予備成形部品のサイズを所定の量だけ縮小することができ、その結果、後述するステップ208の膨張または発泡プロセスで、予備成形部品を膨張させて発泡部品を形成することができる。
いくつかの実施形態では、予備成形部品は、発泡部品の最終的なサイズに対して、記載されたスケールファクタによって均一にスケールされてもよい。例えば、予備成形部品のスケーリングは、ソールアセンブリによって定義されるすべての座標軸に対して体積を均一にすることができる。しかしながら、いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるスケール係数がソールアセンブリ全体にわたって勾配を規定することもできる。例えば、ソールアセンブリのいくつかの部分は、ソールアセンブリの他の部分よりも体積が大きくても小さくてもよい。この点に関して、形成された最終的なソールアセンブリの質量特性は、予備成形部品の様々な部分に沿ったスケールファクタの大きさを決定する場合があり、発泡部品においてより大きな厚さまたは体積を有する領域を形成する予備成形部品の部分は、最終的な発泡部品においてより小さな厚さまたは体積を有する領域を形成する予備成形部品の部分よりも、よりスケールダウンされる場合がある。すなわち、いくつかの実施形態では、スケールファクタによって定義される勾配は、最終的な発泡部品の幾何学的特性、例えば、少なくとも1つの座標軸に沿って定義される厚さ、体積、または別の幾何学的特性と相関付けられ、より大きな幾何学的特性を規定する領域は、より小さな幾何学的特性を定義する領域よりもスケールダウンされる。また、いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるスケール係数は、一方向に、または1つの座標軸、例えば、y軸、またはユーザが歩く地面に垂直な座標軸、もしくは履物具100に関しては履物具100の底面に対して垂直である軸に沿って、予備成形部品をスケールダウンしてもよい。一方向に縮小されたサイズを有する予備成形部品は、その後、一方向に沿って拡張することができる。この点に関して、別の1つもしくは複数の方向または軸に沿った予備成形部品の膨張は、外部構造、例えば、金型またはオートクレーブの壁によって制限される場合がある。
予備成形部品を形成するか、または他の方法で予備成形部品を得た後、予備成形部品は、ステップ208で膨張または発泡プロセスを経て発泡部品を形成することができる。発泡プロセスは、ステップ212において予備成形部品をオートクレーブのキャビティ内に配置することによって開始することができる。オートクレーブのキャビティは、予備成形部品が配置されるオートクレーブの支持面、例えば、底面のみに接触するように、予備成形部品の体積よりも大きな体積を有する。したがって、場合によっては、オートクレーブは、同時に拡張できる複数の予備成形部品を受け入れるようなサイズにすることができる。また、予備成形部品をキャビティ内に配置する前に離型剤をキャビティに塗布することもできるが、予備成形部品はキャビティの壁によって圧縮されたり接触したりしないため、離型剤の塗布は必要ない。離型剤を含まないことにより、プロセスの複雑さとサイクル時間が低減され、後のステップで、発泡部品と他の構成要素との間の結合を、例えば、発泡部品がミッドソールである場合、ミッドソールとアウトソールの間、およびミッドソールとアッパーとの間の結合を改善することができる。
予備成形部品をオートクレーブ内に入れた状態で、ステップ216においてオートクレーブを加圧することができる。以下で詳細に説明するように、圧力は、オートクレーブに導入され、予備成形部品に吸収される超臨界流体の所望の膨張を達成するために選択され、その結果、圧力が解放される。さらに、発泡剤がオートクレーブ内で超臨界流体となるように、後のステップで使用される発泡剤に応じて特定の圧力を選択することもできる。例えば、オートクレーブのキャビティ内の圧力は、第1の圧力または初期圧力、例えば、大気圧から第2の圧力または最大圧力まで上昇させることができる。いくつかの実施形態では、第2の圧力は、初期圧力よりよりも上の約5メガパスカル(MPa)~約35MPaの間、より具体的には、約10MPa~約30MPaの間、約11MPa~約28MPaの間、約13MPa~約28MPaの間、約18MPa~約28MPaの間、約15MPa~約28MPaの間、または約15MPa~約20MPaの間であり得る。他の実施形態では、第2の圧力は、約10MPa未満、または約30MPaより大きくすることができる。
ステップ220では、オートクレーブを加熱して、予備備成形部品が少なくとも部分的に溶融状態になるように、予備成形部品の温度を予備成形部品の材料のガラス転移温度近傍またはそれ以上に上昇させることができる。予備成形部品が1つまたは複数以上の材料で作られている場合、温度は1つまたは複数以上の材料のいずれかまたはすべてのガラス転移温度近傍またはそれ以上であってもよい。例えば、場合によっては、オートクレーブは、膨張される特定の材料に応じて、約115℃と約180℃との間、またはそれ以上もしくはそれ以下で加熱することができる。より具体的には、オートクレーブは、約120℃と約160℃の間、約120℃と約150℃の間、または約120℃と約135℃の間で加熱することができる。
ステップ216および220で達成される特定の圧力および温度の組み合わせは、発泡剤、例えば、窒素、二酸化炭素、または別の気体もしくは気体の組み合わせが超臨界状態になるように選択することができる。超臨界状態では、発泡剤は液体または気体の物質状態では存在せず、固体でもない。さらに、後のステップにおける硬化時間や滞留時間を短縮するために、特定の温度を選択することができる。例えば、厚みのある部品は、所望の飽和量に対して同様の硬化時間または滞留時間を達成するために、薄い部品よりも高い温度を必要とする場合がある。
ステップ224では、超臨界流体、すなわち発泡剤をオートクレーブのキャビティに注入することができる。超臨界は、その後超臨界流体に移行する気体として注入することもでき、または超臨界流体をオートクレーブに直接注入することもできる。超臨界流体は、好ましくは窒素ガス(N)であるが、他の種類の流体、例えば、炭酸ガス(CO)、またはそれらの混合物であってもよい。超臨界流体は、オートクレーブのキャビティ内に所定時間、例えば、浸漬時間または滞留時間保持され、予備成形部品が超臨界流体で(完全に)飽和するように、超臨界流体が予備成形部品に吸収されるようにする。例えば、いくつかの実施形態における滞留時間は、約90分と約240分の間、約90分と約180分の間、約120分と約240分の間、約120分と約180分の間、約100分と約180分の間、または約90分未満、または約180分を超える範囲であり得る。超臨界流体が予備成形部品に浸透し飽和するのに必要な具体的な滞留時間は、オートクレーブ内の圧力および温度、予備成形部品のサイズ、ならびに予備成形部品の材料のいずれかに応じて変化し得る。いくつかの実施形態において、滞留時間は、予備成形部品の部分飽和または完全飽和を達成するように選択することができる。
いくつかの実施形態では、オートクレーブを加圧するステップ216、オートクレーブの温度を上昇させるステップ220、またはオートクレーブに超臨界流体を注入するステップ224のいずれかが同時に行われてもよい。
予備成形部品を飽和させた後、ステップ228において、オートクレーブ内の圧力を、例えば、第2の圧力から第3の圧力または最終圧力まで(急速に)下げることができる。第3の圧力は、初期圧力、第1の圧力と第2の圧力との間の中間圧力、または第1の圧力を下回る最低圧力と等しくすることができる。第2の圧力と第3の圧力との間の差は、所望の膨張比、例えば、予備成形部品の体積に対する発泡体部品の体積の比を達成するように選択することができる。例えば、場合によっては、圧力の変化は、約1.0と約1.2との間、約1.2と約1.4との間、約1.4と約1.6との間、約1.6と約1.8との間、約1.8と約2.0との間、約2.0より大きい、またはその間の任意の範囲の膨張比をもたらすことができる。圧力の変化は、所定の期間にわたって、または所定の速度で起こることがある。圧力の具体的な降下または降下速度は、予備成形成分の実質的に均一な膨張に影響を及ぼすように、例えば、得られる発泡部品全体にわたってほぼ均一なセルサイズおよび材料密度を形成するように選択することができる。また、実質的に均一な膨張を確保することにより、膨張中に寸法安定性が保持され、例えば、ステップ204で予備成形部品に形成された、より微細で複雑な細部、例えば、突起、凹部、またはテクスチャが、膨張後もそのままの状態で維持されることができる。したがって、予備成形部品に存在する装飾的または性能的特徴は、発泡部品にも存在する。いくつかの実施形態では、オートクレーブ内の圧力は、例えば、バルブの開度を制御することによって下げることができる。
特に、圧力の低下の結果として、予備成形部品内に含まれる超臨界流体が核生成および膨張を開始し、それによって予備成形部品を発泡させて発泡部品を形成する。超臨界流体の核生成により、予備成形部品内に超臨界流体で満たされた(閉じた)セルが形成され、このセルは圧力の低下とともに膨張し、それによって予備成形部品の体積を増大させる。セルは、形成された発泡部品全体にわたってほぼ均一なサイズおよび分布を有することができる。セルサイズ、例えば、平均セルサイズは、膨張されるポリマーの特定の組成および膨張比に依存し得る。また、セルサイズおよび分布がほぼ均一であるため、発泡部品全体の密度もほぼ均一である。また、圧力が低下すると、それに対応して予備成形部品の温度も低下する。温度の低下は、予備成形部品の温度がガラス転移温度未満に低下し、予備成形部品の材料を再凝固、例えば、結晶化させて発泡部品を形成し、それによってミッドソール内に超臨界流体、例えば、窒素または別の発泡剤のセル、すなわち、ポケットを形成することができる。同時に、セルは発泡部品内に固定され、発泡部品に高い反発性とクッション性を提供すると同時に、従来のプロセスで製造された発泡部品よりも軽量で密度が低い。さらに、発泡部品の再凝固により、オートクレーブから取り出した後の発泡部品は、最終的なサイズか、またはそれに近いサイズにすることができる。
さらに、ステップ232でオートクレーブから取り出されるとき、得られた発泡体成分は、最終的なサイズまたはそれに近いサイズであるため、方法200は、発泡部品を最終的な製造サイズに縮小するためのその後の圧縮ステップの必要性を排除することができる。具体的には、他の既知の超臨界発泡方法において、発泡部品が、典型的には、中間サイズ、例えば、2.0の膨張比まで発泡され、次いで、発泡体部品を圧縮して発泡部品を最終的なサイズ、例えば、1.8の膨張比まで減少させる圧縮金型に配置され、概ね、発泡部品が、圧縮金型から取り出されたときに最終的な発泡部品が再膨張しないことを確保するために一定期間圧縮金型に保持される。発泡部品が圧縮状態で保持される時間は温度によって異なるが、概ね500秒から550秒の間であり、複雑さ、コスト、サイクル時間の増加につながる。さらに、圧縮成形のステップでは、概ね、部品を損傷させる固着を防ぐために離型剤を金型に塗布する必要があるが、これは後のステップで他の部品をミッドソールに接着することを困難にする。さらに、圧縮によって発泡部品の外面や表皮にしわが寄ることがあり、これが最終部品に残ることがある。ステップ208での発泡プロセスに続いて発泡部品を最終的なサイズに圧縮する必要性をなくすことで、システムのコストと複雑さを削減することができる。関連して、発泡部品は、ステップ228に続くオートクレーブ内でその最終的なサイズまたはそれに近いサイズにあるため、外面または表皮のしわが減少または除去され、セルの分布およびサイズ、すなわち、体積または最大寸法は実質的に均一に維持される。
さらに、方法200を使用して製造された発泡部品は、従来の方法で製造された発泡部品よりも均一で低密度を示す。例えば、以下の表1に示されるように、後続の圧縮成形ステップを使用して製造される発泡部品(CM発泡体)は、約0.146g/cm(グラム/立方センチメートル)から約0.159g/cmの範囲の平均フルピース密度を有することができるが、発泡部品全体の局所的な密度は、平均密度の最大58.3%まで変化することができる。比較として、方法200を使用して製造される発泡部品(MN発泡体)は、約0.126g/cmのより低い平均密度を示し、発泡部品全体の局所密度は約15%以下、例えばプラスマイナス0.02g/cmのばらつきを有する。また、CM発泡部品概ね硬く、MN発泡部品と比較して、部品全体の硬度に大きなばらつき、例えば、51%もの高さを示し、例えば、6%以下(プラスマイナス2‘C)であった。より低い密度と硬度を示すことに加え、MN発泡部品は、サンプル間でこれらの特性により高い一貫性を示した。発泡部品の最終的な硬度および密度は、許容膨張比を調整することによって制御することができ、概ね許容膨張比が低いほど、より硬く、より密度の高い発泡体成分が得られることが理解される。
Figure 2023168299000002
[表1]後続の圧縮を行わずに製造された発泡部品(MN発泡体)と後続の圧縮ステップを使用して製造された発泡部品(CM発泡体)の密度および硬度を比較した試験結果
発泡ステップ208に続いて、ステップ232で発泡部品をオートクレーブから取り出すことができる。場合によっては、ステップ232におけるオートクレーブからの取り出しの前または後に、発泡部品を冷却させてもよいことが理解される。さらに、ステップ232でオートクレーブから取り出した後、ステップ236で1つまたは複数の第2の構成要素を発泡部品に固定してもよい。例えば、発泡部品がミッドソールである場合、第2の構成要素は、アウトソール、アッパー、プレート、他のクッション要素のようなミッドソールインサートのいずれかを含むことができる。第2の構成要素は、例えば、縫合、オーバーモールディング、または接着剤を介してなど、多くの方法で発泡部品に固定することができる。この点に関して、上述したように、方法200は離型剤を使用する必要がないため、発泡部品は、接着剤を使用して任意の第2の構成要素と強固な結合を形成することができ、場合によっては、発泡部品に残っている離型剤によって弱めることもできる。
次に図7~図9を参照すると、本開示の態様による例示的なソール構造304が図示されており、これは履物具に含めることができる。ソール構造104と同様に、ソール構造304は、概ね、前足領域320、中足領域322、および踵領域324を画定する。さらに、ソール構造304は、つま先端332から踵端334まで延びる長手方向軸330(図示せず、例えば、図4および図5の長手方向軸130参照)に沿って接合される外側側面326および内側側面328も画定する。
ソール構造304は、上部ミッドソール表面312bと反対側の下部ミッドソール表面312aを画定するミッドソール312を含む。さらに、ミッドソール312は、つま先端332および踵端334のそれぞれに、末端縁362、364を画定する。末端縁362、364は長手方向軸330に対してほぼ垂直に延び、末端縁362、364が外側および内側側面326、328、ならびに下部および上部ミッドソール表面312a、312bと交差する角を形成する。アウトソール314(図9参照)が下部ミッドソール表面312aに固定されてソール構造304の底面316を画定し、上面312bはアッパー302(図示せず)を受け入れて固定されるように構成されている。さらに、上部ミッドソール表面312bは、対応する形状のインサート369(図8参照)を受け入れるように構成された上面凹部367を画定しており、このインサートは踵領域324に追加のクッション性を提供することができる。
前足領域320では、ミッドソール312の厚さ、例えば、下部ミッドソール表面312aと上部ミッドソール表面312bとの間の下部ミッドソール表面312aの法線方向への距離が減少し、下部ミッドソール表面312aが、ほぼ最も幅の広い部分336からつま先端332の末端縁362まで、湾曲領域366に沿って上方に湾曲する。湾曲領域366におけるミッドソール312の薄さと対応する湾曲は、ソール構造304の柔軟性を向上させるのに役立つ。同様に、ミッドソール312の厚さは、踵領域324のほぼ中間点324aから踵端334の末端縁364まで、長手方向軸330に沿って移動するにつれて減少する。したがって、踵領域324は、一歩を踏み出すときにユーザの踵が最初に地面に着地する位置付近で、湾曲領域368を画定する。このようにして、湾曲領域368は、最初の接触時に増加したトラクションを提供することができ、ユーザの足が湾曲領域368に沿って効果的に転がることを可能にする。図示の実施形態では、湾曲領域368はほぼ一定の曲率を有する。しかしながら、他の実施形態では、曲率は、例えば、放物線に沿うように、湾曲領域の長さに沿って変化してもよい。関連して、湾曲領域368は、例えば、中足領域322に隣接して始まるように、踵端334またはつま先端332のいずれかにより近い位置から始まる場合もある。
ミッドソール312は、また、外側側面326および内側側面328のそれぞれに曲線状の凹部を画定する。より具体的には、図7に示されるように、内側側面328は、第1の内側凹部372および第2の内側凹部374を含む。第1の内側凹部372は、ソール構造304のほぼ最も薄い部分338からつま先端332まで延びている。第2の内側凹部374は、中足領域322と踵領域324とのほぼ交点から踵端334まで延びている。第1の内側凹部372および第2の内側凹部374のそれぞれは、下部ミッドソール表面312aの輪郭に概ね沿うように湾曲している。さらに、第1の内側凹部372および第2の内側凹部374のそれぞれの幅、例えば、ミッドソール312の厚さに対応する距離は、それぞれつま先端332および踵端334に向かうにつれて徐々に小さくなる。すなわち、第1の内側凹部372および第2の内側凹部374の局所的な幅の変化は、ミッドソール312の局所的な厚さの変化に対応する。また、第1の内側凹部372および第2の内側凹部374の各々は、それぞれの長さに沿って延びる複数のサブ溝372a、374aを含む。隣接する溝間の距離は、それぞれの凹部の幅によって変化する。
同様に、図8に示されるように、外側側面326は、また、第1の外側凹部376および第2の外側凹部378を含む。第1の外側凹部376は、サブ溝376aを有することを含めて、第1の内側凹部372と同様に配置され、第2の外側凹部378は、サブ溝378aを有することを含めて、第2の内側凹部374と同様に配置される。他の実施形態では、内側側面328および外側側面326は、より多くのまたはより少ない凹部を含んでもよく、あるいは全く含まなくてもよい。関連して、内側側面328および外側側面326は、互いに異なるように構成することができ、例えば、突起、凹部、またはテクスチャなどの他の設計的特徴を含むことができる。
ミッドソール312は、上述の方法200を使用して製造できる発泡部品とすることができる。この点に関して、図10~図13は、ミッドソール312の製造に使用できる予備成形部品412を示す。予備成形部品412は、ステップ204に従って形成され、次いで、ステップ208に従って発泡させて、ミッドソール312を形成することができる。上述したように、予備成形部品412は、ミッドソール312の実質的に縮小されたバージョンである。すなわち、予備成形部品412は、ミッドソール312と実質的に類似した、縮小された幾何学的形状を共有する。特に、予備成形部品412は、つま先端432と踵端434との間に延びる上面412bと反対側の底面412aを画定する。底面412aは、湾曲領域366、368と同様の湾曲領域466、468を画定し、上面412bは凹部460を含む。関連して、予備成形部品412は、また、それぞれが複数のサブ溝376a、478aを有する第1および第2の外側凹部476、478を含む外側側面426と、それぞれが複数のサブ溝372a、374aを有する第1および第2の内側凹部472、474を含む内側側面428とを画定する。これらの特徴は、ステップ232でオートクレーブから取り出されたときにミッドソール312上に存在するように、ステップ228でオートクレーブ内で予備成形部品312を膨張させる間、寸法的に安定したまま、たとえば均一な膨張を受ける。
また、オートクレーブから取り出した後、ステップ236でアウトソール314を接着剤によってミッドソール312に固定することができる。図9に示すように、方法200は剥離剤を必要としないため、ミッドソール312とアウトソール314との間の接着の破損が接着剤そのものではなく、ミッドソール312またはアウトソール314の一方の引き裂きに起因するような強力で弾力性のある接着を、ミッドソール312とアウトソール314との間に形成することができる。ここで、ミッドソール312の一部313は、アウトソール314がミッドソール312から剥がれたところでも、アウトソール314に接着されたままである。
次に、図14を参照すると、上述したような方法200は、多くの異なるタイプの衣料品、例えば、安全装置、運動用具、履物、下着など、および発泡部品を組み込んだ他のタイプの製造品、例えば、家具、車両部品、パッド付きマットなどに使用するための様々な発泡部品を形成するために使用することができる。したがって、図14に示されるように、予備成形部品504は、方法200またはその一部、特に、発泡ステップ208を用いて、対応する発泡部品508を形成するために膨張、すなわち、発泡させることができる。予備成形部品504および発泡部品508は、特定の用途によって要求される任意の形状を有することができる。
例えば、図15~図18は、別のミッドソール612、すなわち、発泡部品および方法200を使用してミッドソール612を形成するために使用することができる対応する予備成形部品712を示す。予備成形部品712は、ミッドソール612が膨張後に所望の最終的な形状になるように、材料の厚さの変化を考慮して成形することができる。特に、ミッドソール612は、概ね、つま先端632から踵端634に向かうにつれて、例えば、前足領域620から中足領域622を経て踵領域624に向かうにつれて、厚さ、例えば、底面612aと上面612bとの間の寸法が増加する。これに対応して、予備成形部品712も、また、つま先端632に対応するつま先端732から、踵端634に対応する踵端774へ、例えば、前足領域720から中足領域722を通って踵領域724へ向かうにつれて、概ね厚さが増加する。
発泡部品の所望の厚さが増加するにつれて、予備成形部品の膨張特性は、予備成形部品が最終的な発泡部品における特徴から逸脱する特徴を含むように変化し得る。すなわち、最終的な発泡部品に存在する特徴は、異なる材料の厚さから生じる異なる膨張特性を考慮して、予備成形部品では異なる形状にすることができる。場合によっては、他の要因もまた、最終的な発泡部品に所望の形状を形成するために必要とされる予備成形部品の形状に影響を及ぼすことがある。このような要因としては、例えば、予備成形部品の材料の種類、すなわち、化学組成,使用される超臨界流体の種類、または予備成形部品の発泡に使用される圧力および温度、ならびに最終的な発泡部品の所望の形状を挙げることができる。
例えば、図18に最もよく示されているように、ミッドソール612の踵領域624は、ミッドソール612の側面から外側に突出する複数の曲線状の隆起部674を含む。踵領域624におけるミッドソール612の厚みの増加を考慮して、予備成形部品712も対応する複数の隆起部774を含むが、これらは踵領域724の凹部領域776内に配置される(図17参照)。膨張時、例えば、ステップ208での発泡時、凹部776付近の材料厚さの増加により、凹部776内でより大きな膨張が生じ、凹部776はミッドソール612に見える同等の特徴を有さない。代わりに、ミッドソール612の結果として生じる隆起部674は、ミッドソール612の側面に沿って概ね連続した滑らかな表面から外側に延びる。
別の例として、ミッドソール612は、ユーザの足が通常最初に地面に接する踵端634(図116参照)に湾曲領域668を含む。これに対応して、材料の厚みが増加するため、予備成形部品712は、予備成形部品712の踵領域724を、例えば、内側側面から踵端734の周囲を回って外側側面まで延びるように包み込む周辺チャネル768を含む(図15参照)。ステップ208での膨張に続いて、チャネル768内の材料は、湾曲領域668の実質的に滑らかな表面を形成するように膨張することができる。
本明細書に記載された実施形態のいずれも、異なる実施形態と関連付けて開示された任意の構造または方法を含むように変更することができる。また、本開示は、具体的に示されたタイプの履物具に限定されない。さらに、本明細書に開示された実施形態のいずれかの履物具の態様は、任意のタイプの履物、衣料、または他の運動用具で機能するように変更されてもよい。
先に述べたように、本開示は特定の実施形態および例に関連して記載してきたが、本開示は必ずしもそのように限定されるものではなく、多数の他の実施形態、例、使用、変更、ならびに実施形態、例、および使用からの発展が、本明細書に添付された請求項によって包含されることが当業者であれば理解される。本明細書で引用された各特許および出版物の開示全体は、そのような各特許または出版物が参照として個別に組み込まれたように、本明細書に参照として組み込まれる。本発明の様々な特徴および利点は、以下の請求項に記載されている。
前述の説明を考慮すると、本開示の多数の変形は当業者にとって明らかである。したがって、本明細書の説明は、単に説明のためのものとして理解され、当業者が本発明を実行し、および使用することを可能にすることを目的として提示されたものである。添付された請求項の趣旨の範囲内にあるすべての変更に対する排他的権利は留保される。
本特許出願は、2022年7月5日に出願された米国仮特許出願63/358,327および2022年5月13日に出願された米国仮特許出願63/341,576の利益を主張するものであり、その全内容は、あらゆる目的のために、参照により本明細書に組み込まれる。

Claims (20)

  1. ソール構造の発泡部品を製造する方法であって、
    オートクレーブのキャビティ内に予備成形部品を配置し、
    前記予備成形部品の材料のガラス転移温度以上になるように、前記予備成形部品を加熱し、
    前記オートクレーブのキャビティに発泡剤を注入して、前記発泡剤が前記予備成形部品を飽和させる超臨界流体となるようにし、
    前記オートクレーブのキャビティ内の圧力を下げて前記予備成形部品内で前記超臨界流体の核生成を引き起こし、前記予備成形部品の前記材料を実質的に均一に膨張させ、かつ、結晶化させ、前記発泡部品の成分が、実質的に均一な密度を有する、方法。
  2. 前記予備成形部品と前記成形部品との間の膨張比は、約1.4~約1.8である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記膨張比は、約1.6である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記予備成形部品の前記材料を液体状態で金型に注入し、前記材料を硬化させて固形体を形成することにより、前記予備成形部品を形成することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記予備成形部品の前記材料は、熱可塑性ポリマーである、請求項4に記載の方法。
  6. 離型剤が前記予備成形部品に塗布されない、請求項1に記載の方法。
  7. 前記オートクレーブから前記発泡部品を取り出し、第2の構成要素を前記発泡部品に固定することをさらに含み、
    前記第2の構成要素の固定は、
    前記発泡部品と前記第2の構成要素との間に接着剤を塗布すること、または
    前記発泡部品の上に前記第2の構成要素をオーバーモールドすること、
    の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記発泡部品は前記ミッドソールであり、前記第2の構成要素は、アッパーまたはミッドソールの少なくとも1つである、請求項7に記載の方法。
  9. 前記発泡部品は、前記発泡部品全体にわたって、概ね均一なサイズおよび分布を有する複数のセルを含む、請求項1に記載の方法。
  10. 前記発泡部品の密度は、約15%以下のばらつきを有する、請求項1に記載の方法。
  11. 前記発泡部品の平均密度は、約0.13g/cm未満である、請求項10に記載の方法。
  12. 前記発泡部品のショアC硬度は、約6%以下である、請求項1に記載の方法。
  13. 前記発泡剤は、窒素ガスである、請求項1に記載の方法。
  14. 前記オートクレーブを加圧することは、前記オートクレーブの前記キャビティ内の圧力を第1の圧力から第2の圧力まで上昇させることを含み、
    前記圧力を下げることは、前記オートクレーブの前記キャビティ内の前記圧力を前記第2の圧力から第3の圧力まで減少させることを含む、請求項1に記載の方法。
  15. 前記第3の圧力は、前記第1の圧力以下である、請求項14に記載の方法。
  16. ソール構造体を製造する方法であって、
    予備成形部品を形成し、
    前記予備成形部品を発泡させてミッドソールを形成し、
    前記オートクレーブから前記ミッドソールを取り出し、
    前記ミッドソールの底面にアウトソールを固定する、ことを含み、
    前記予備成形部品の発泡は、
    オートクレーブ内に前記予備成形部品を配置し、
    前記予備成形部品のガラス転移以上になるように前記予備成形部品を加熱し、
    前記オートクレーブを加熱し、
    超臨界流体を有する前記予備成形部品を飽和させ、
    オートクレーブ内の前記圧力を下げて、前記予備成形部品内の前記超臨界流体の核生成を引き起こし、前記予備成形部品の材料を膨張させ、かつ、結晶化させてミッドソールを形成すること、を含み、
    前記ミッドソールの密度は、約15%以下のばらつきを有する、方法。
  17. 前記ミッドソールは、前記オートクレーブから取り出されるときに最終サイズとなる、請求項16に記載の方法。
  18. ソール構造体の発泡部品を製造する方法であって、
    オートクレーブのキャビティ内に予備成形部品を配置し、
    前記予備成形部品の材料のガラス転移温度である第1の温度以上になるように、前記予備成形部品を加熱し、
    前記オートクレーブ内の発泡剤が超臨界流体となるように、前記圧力が前記第1の温度に応じて選択されて前記オートクレーブを加圧し、
    前記キャビティ内の前記圧力を下げて前記予備成形部品内の前記超臨界流体の核生成を引き起こし、前記予備成形部品の材料を膨張させ、かつ、結晶化させて発泡部品を形成し、前記発泡部品は前記オートクレーブ内で最終サイズとなるように膨張し、前記予備成形部品と前記発泡部品との間の膨張比が約1.4~約1.8である、方法。
  19. 前記オートクレーブに前記発泡剤を注入することをさらに含み、
    前記発泡剤は、地租ガスである、請求項18に記載の方法。
  20. 前記超臨界流体が所定の時間、前記予備成形部品を飽和させることをさらに含む、請求項18に記載の方法。
JP2023078616A 2022-05-13 2023-05-11 ソール構造の発泡部品を製造する方法 Pending JP2023168299A (ja)

Applications Claiming Priority (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US202263341576P 2022-05-13 2022-05-13
US63/341,576 2022-05-13
US202263358327P 2022-07-05 2022-07-05
US63/358,327 2022-07-05
US18/093,077 US20230364835A1 (en) 2022-05-13 2023-01-04 Systems and methods for manufacturing an article of footwear
US18/093,077 2023-01-04

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023168299A true JP2023168299A (ja) 2023-11-24

Family

ID=86331270

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023078616A Pending JP2023168299A (ja) 2022-05-13 2023-05-11 ソール構造の発泡部品を製造する方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20230364835A1 (ja)
EP (1) EP4275876A1 (ja)
JP (1) JP2023168299A (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5158986A (en) * 1991-04-05 1992-10-27 Massachusetts Institute Of Technology Microcellular thermoplastic foamed with supercritical fluid
JP2003049018A (ja) * 2001-08-08 2003-02-21 Idemitsu Petrochem Co Ltd 発泡体、その製造方法および反射板
TWI614111B (zh) * 2015-12-16 2018-02-11 寶成工業股份有限公司 熱可塑高分子之發泡鞋底及熱可塑高分子之發泡鞋底的製作方法
US20200281314A1 (en) * 2018-09-07 2020-09-10 Skechers U.S.A., Inc. Ii Foamed sole components and method for making a sole with foamed sole components
CN114667079A (zh) * 2019-09-12 2022-06-24 耐克创新有限合伙公司 用于鞋类物品的缓冲元件
US20210114324A1 (en) * 2020-12-28 2021-04-22 Runhong Liu Process of making a sole having different properties

Also Published As

Publication number Publication date
EP4275876A1 (en) 2023-11-15
US20230364835A1 (en) 2023-11-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20220125158A1 (en) Articles of footwear with support structures
TWI646911B (zh) 具有編織組件之鞋類物件
CN103327843B (zh) 具有堆叠的拉伸构件的流体填充室
KR101905285B1 (ko) 안정화 구조체를 갖춘 유체 충전 챔버
CN102123623B (zh) 具有织物承拉构件的流体填充腔
US11083246B2 (en) Footwear with embroidery transition between materials
US20170273404A1 (en) Footwear upper with molded geometry
CN110996704B (zh) 具有带有鞋前部部分和鞋跟部分的针织部件的鞋类物品
CN111246766B (zh) 具有至少两层的物品
US10321738B2 (en) Footwear with embroidery transition between materials
EP4277490B1 (en) Article of footwear having a knitted upper and method to produce an upper
US20230364835A1 (en) Systems and methods for manufacturing an article of footwear
CN117047962A (zh) 用于制造鞋类物品的系统和方法
EP4179910A1 (en) Systems and methods for manufacturing a portion of an article of footwear from a mold
US20240188678A1 (en) Article of footwear having a frame and method of manufacturing a midsole member of an article of footwear
US20230225449A1 (en) Article of footwear having a frame
US20240156207A1 (en) Article of footwear having exchangeable pods
US20240198615A1 (en) Method for producing a sole structure for a shoe
WO2023233375A1 (en) Fastening mechanism for an article of footwear

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230803

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240116

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240612