JP2023155834A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】新規な表示演出を実行することが可能な遊技機を提供すること。【解決手段】待機保留表示の表示態様を変化させる先読み演出として、装飾図柄を仮停止した状態で待機保留表示の移動表示を実行する第1演出と、示唆表示の表示を行いながら少なくとも1つの装飾図柄を高速変動状態とする第2演出とを実行可能であり、第1演出における待機保留表示の移動表示の終了後であって装飾図柄を高速変動した状態において操作部の操作を促す操作促進表示の表示を行う。【選択図】図399

Description

本発明は、弾球遊技機(一般的に「パチンコ機」とも称する。)や回胴式遊技機(一般的に「パチスロ機」とも称する。)等の遊技機に関するものである。
表示演出を実行することが可能な遊技機が従来知られている(例えば、特許文献1)。
特開2001-137471号公報
しかしながら、演出にはまだまだ工夫の余地がある。
本発明は、そのような実情に鑑み、工夫が施された演出を実行可能な遊技機を提供することを目的とする。
[手段1]
始動条件の成立に基づいて当りに関する抽選情報を取得し、前記抽選情報に基づいて当りか否かの判定を実行する判定手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
所定の画像を表示可能な表示装置と、
遊技者が操作可能な操作手段と、
装飾図柄を前記表示装置に表示し、開始条件の成立に基づいて前記装飾図柄の変動表示を実行し、前記装飾図柄の変動表示の終了時に前記判定の結果を示す装飾図柄変動手段と、
前記始動条件の成立は満たされたものの前記開始条件の成立が満たされなかった場合には、所定数を上限として前記抽選情報を記憶する保留手段と、
前記開始条件の成立が満たされるよりも前に、前記保留手段によって記憶されている前記抽選情報に基づいて当りか否かの判定を行う事前判定手段と、
前記保留手段によって前記抽選情報が記憶されていることを保留表示として前記表示装置に表示する保留表示手段と、を備え、
前記装飾図柄の変動表示の態様として、前記装飾図柄の認識が困難もしくは不能である第1表示態様と、前記装飾図柄の認識が容易である第2表示態様とがあり、
前記表示装置に表示されている前記保留表示を移動することを可能とし、
前記操作手段の操作を促す操作促進表示の表示を可能とし、
前記演出には、第1演出と第2演出があり、
前記第1演出は、
前記表示装置に表示されている前記保留表示の移動を開始するとき、前記装飾図柄の変動表示の態様が前記第2表示態様であり、
前記表示装置に表示されている前記保留表示の移動が終了するときも、前記装飾図柄の変動表示の態様が前記第2表示態様であり、
前記表示装置に表示されている前記保留表示の移動が終了した後に所定時間が経過するまでは前記装飾図柄の変動表示の態様が前記第2表示態様である演出であり、
前記第2演出は、
前記表示装置に表示されている前記保留表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出によって表示される示唆表示が表示されているときに少なくともひとつの前記装飾図柄が前記第1表示態様とされ、
前記示唆表示の表示が終了して変化したあとの表示態様で前記保留表示が示されているときにはすべての前記装飾図柄が前記第1表示態様とされている演出であり、
前記表示装置に表示されている前記保留表示の移動が終了した後に前記所定時間が経過すると前記装飾図柄の変動表示の態様を前記第1表示態様とし、当該第1表示態様とされているときに前記操作促進表示の表示を可能とし、
前記演出に応じて所定の音を出力することを可能とし、
前記演出には前記第1演出および前記第2演出とは異なり、前記当りであることが確定する確定演出がある
ことを特徴とする。
本発明によれば、工夫が施された演出を実行可能な遊技機を提供することができる。
本発明の一実施形態であるパチンコ機の正面図である。 パチンコ機の右側面図である。 パチンコ機の左側面図である。 パチンコ機の背面図である。 パチンコ機を右前から見た斜視図である。 パチンコ機を左前から見た斜視図である。 パチンコ機を後ろから見た斜視図である。 本体枠から扉枠を開放させると共に、外枠から本体枠を開放させた状態で前から見たパチンコ機の斜視図である。 パチンコ機を扉枠、遊技盤、本体枠、及び外枠に分解して前から見た分解斜視図である。 パチンコ機を扉枠、遊技盤、本体枠、及び外枠に分解して後ろから見た分解斜視図である。 パチンコ機における外枠の正面図である。 外枠の右側面図である。 外枠を前から見た斜視図である。 外枠を後ろから見た斜視図である。 外枠を分解して前から見た分解斜視図である。 (a)は外枠における外枠側上ヒンジ部材の部位を、左枠部材を省略して下側から見た斜視図であり、(b)は(a)を分解して示す分解斜視図である。 (a)は外枠の外枠側上ヒンジ部材に対して本体枠の本体枠側上ヒンジ部材が取外されている状態を拡大して示す斜視図であり、(b)は外側上ヒンジ部材に本体側上ヒンジ部材が取付けられている状態を拡大して示す斜視図である。 外枠におけるロック部材の作用を示す説明図である。 パチンコ機における扉枠の正面図である。 扉枠の右側面図である。 扉枠の左側面図である。 扉枠の背面図である。 扉枠を右前から見た斜視図である。 扉枠を左前から見た斜視図である。 扉枠を後ろから見た斜視図である。 図19におけるA-A線で切断した断面図である。 図19におけるB-B線で切断した断面図である。 図19におけるC-C線で切断した断面図である。 扉枠を主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図である。 扉枠を主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。 (a)は扉枠における扉枠ベースユニットを前から見た斜視図であり、(b)は扉枠ベースユニットを後ろから見た斜視図である。 扉枠ベースユニットを主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図である。 扉枠ベースユニットを主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。 (a)は扉枠における演出操作ユニットの正面図であり、(b)は演出操作ユニットの右側面図である。 (a)は演出操作ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は演出操作ユニットを後ろから見た斜視図である。 演出操作ユニットを、操作ボタンの中心軸の延びている方向から見た説明図である。 図34(a)におけるD-D線で切断した断面図である。 図34(b)におけるE-E線で切断した断面図である。 (a)は図34(b)におけるF-F線で切断した断面図であり、(b)は(a)におけるA部の拡大図である。 演出操作ユニットを主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図である。 演出操作ユニットを主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。 (a)は操作ボタンを分解して前から見た分解斜視図であり、(b)は操作ボタンを分解して後ろから見た分解斜視図である。 演出操作ユニットの装飾基板ユニットを分解して前から見た分解斜視図である。 図37の演出操作ユニットの断面図において操作ボタンを押圧した状態を示す説明図である。 (a)は演出操作ユニットを操作ボタンの中心軸の延びている方向から見た図において操作ボタンの一部を切欠いて操作ボタンの第一ボタン装飾部やボタンフレーム等によって隠そうとしている部位を示す説明図であり、(b)は演出操作ユニットの断面図において操作ボタンの第一ボタン装飾部やボタンフレーム等によって隠そうとしている部位を示す説明図である。 (a)は演出操作ユニットの外観を前から見た斜視図で示す説明図であり、(b)は演出操作ユニットの外観を操作ボタンの中心軸の延びている方向から見た説明図である。 (a)は扉枠における扉枠左サイドユニットの正面図であり、(b)は扉枠左サイドユニットを前から見た斜視図であり、(c)は扉枠左サイドユニットを後ろから見た斜視図である。 扉枠左サイドユニットを分解して前から見た分解斜視図である。 扉枠左サイドユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。 図47(a)におけるL-L線で切断した断面図である。 (a)は扉枠における扉枠右サイドユニットの正面図であり、(b)は扉枠右サイドユニットを前から見た斜視図であり、(c)は扉枠右サイドユニットを後ろから見た斜視図である。 扉枠右サイドユニットを分解して前から見た分解斜視図である。 扉枠右サイドユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。 図51(a)におけるM-M線で切断した断面図である。 (a)は図51(a)におけるN-N線で切断した断面図であり、(b)は図51(a)におけるO-O線で切断した断面図である。 (a)は扉枠における扉枠トップユニットの正面図であり、(b)は扉枠トップユニットを前から見た斜視図であり、(c)は扉枠トップユニットを後ろから見た斜視図である。 扉枠トップユニットを分解して前から見た分解斜視図である。 扉枠トップユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。 図56におけるP-P線で切断した断面図である。 遊技盤の正面図である。 遊技盤を主な構成毎に分解して前から見た分解斜視図である。 遊技盤を主な構成毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。 表ユニットと裏ユニットを除いた遊技盤の正面図である。 図63の遊技盤を分解して前から見た分解斜視図である。 図63の遊技盤を分解して後ろから見た分解斜視図である。 遊技盤をパチンコ機に取付けた状態で機能表示ユニットの部位を正面から拡大して示す説明図である。 図63とは異なる形態の遊技パネルを、前構成部材、基板ホルダ、及び主制御ユニットと共に前から見た分解斜視図である。 図67を後ろから見た分解斜視図である。 主制御基板、払出制御基板及び周辺制御基板のブロック図である。 図69のつづきを示すブロック図である。 主基板を構成する払出制御基板とCRユニット及び度数表示板との電気的な接続を中継する遊技球等貸出装置接続端子板に入出力される各種検出信号の概略図である。 図69のつづきを示すブロック図である。 周辺制御MPUの概略を示すブロック図である。 液晶及び音制御部における音源内蔵VDP周辺のブロック図である。 パチンコ機の電源システムを示すブロック図である。 図75のつづきを示すブロック図である。 主制御基板の回路を示す回路図である。 停電監視回路を示す回路図である。 主制御基板と周辺制御基板との基板間の通信用インターフェース回路を示す回路図である。 払出制御部の回路等を示す回路図である。 払出制御入力回路を示す回路図である。 図81の続きを示す回路図である。 払出モータ駆動回路を示す回路図である。 CRユニット入出力回路を示す回路図である。 主制御基板との各種入出力信号、及び外部端子板への各種出力信号を示す入出力図である。 外部端子板の出力端子の配列を示す図である。 扉枠側液晶表示装置の表示領域の描画を行う液晶モジュール回路を示す回路図である。 主制御基板から払出制御基板へ送信される各種コマンドの一例を示すテーブルである。 主制御基板から周辺制御基板へ送信される各種コマンドの一例を示すテーブルである。 図89の主制御基板から周辺制御基板へ送信される各種コマンドのつづきを示すテーブルである。 主制御基板が受信する払出制御基板からの各種コマンドの一例を示すテーブルである。 主制御側電源投入時処理の一例を示すフローチャートである。 図92の主制御側電源投入時処理のつづきを示すフローチャートである。 主制御側タイマ割り込み処理の一例を示すフローチャートである。 周辺制御部電源投入時処理の一例を示すフローチャートである。 周辺制御部Vブランク割り込み処理の一例を示すフローチャートである。 周辺制御部1msタイマ割り込み処理の一例を示すフローチャートである。 周辺制御部コマンド受信割り込み処理の一例を示すフローチャートである。 周辺制御部停電予告信号割り込み処理の一例を示すフローチャートである。 LOCKN信号履歴作成処理の一例を示すフローチャートである。 接続不具合判定処理の一例を示すフローチャートである。 接続回復処理の一例を示すフローチャートである。 上皿側液晶用トランスミッタICのINIT端子に対して接続確認信号を出力するタイミングを説明するタイミングチャートである。 特別図柄及び特別電動役物制御処理(ステップS114)についてその手順を示すフローチャートである。 第一始動口通過処理(ステップS5232)についてその手順を示すフローチャートである。 第二始動口通過処理(ステップS5234)についてその手順を示すフローチャートである。 第一特別図柄プロセス処理(ステップS5238)についてその手順を示すフローチャートである。 第一特別図柄通常処理(ステップS5280)についてその手順を示すフローチャートである。 大当り判定処理(ステップS5305)についてその手順を示すフローチャートである。 (A)は、大当り判定テーブルを示す図であり、(B),(C)は、図柄決定テーブルを示す図である。 第一特別図柄停止図柄設定処理(ステップS5281)についてその手順を示すフローチャートである。 第一変動パターン設定処理(ステップS5282)についてその手順を示すフローチャートである。 第一特別図柄変動処理(ステップS5283)についてその手順を示すフローチャートである。 第一特別図柄停止処理(ステップS5284)についてその手順を示すフローチャートである。 普通図柄及び普通電動役物制御処理(ステップS116)についてその手順を示すフローチャートである。 ゲート部通過処理(ステップS5402)についてその手順を示すフローチャートである。 普通図柄通常処理(ステップS5403)についてその手順を示すフローチャートである。 本実施形態のパチンコ機を示した図であり、(A)と(B)は正面図、(C)は平面図、(D)と(E)は右側面図である。 本実施形態における動作態様と表示状態と発光演出状態とを示すタイムチャートである。 本実施形態における動作態様と表示状態と発光演出状態とを示すタイムチャートである。 本実施形態における、遊技盤側演出表示装置の表示態様と、枠可動体の移動状態と発光演出状態の、時間経過にともなう状態の変化を模式的に示した図である。 本実施形態における、遊技盤側演出表示装置の表示態様と、枠可動体の移動状態と発光演出状態の、時間経過にともなう状態の変化を模式的に示した図である。 本実施形態における表示領域の表示態様を示した図である。 本実施形態における表示領域の表示態様を示すタイムチャートである。 本実施形態における表示領域の表示態様を示した図である。 本実施形態における障害釘とパネル板を示した図である。 本実施形態における障害釘、パネル板、遊技球を示した図である。 本実施形態におけるパネル板と障害釘等を示した図である。 本実施形態におけるパネル板と障害釘等を示した図である。 本実施形態におけるパネル板と障害釘等を示した図である。 本実施形態におけるパネル板と障害釘等を示した図である。 本実施形態におけるパネル板と障害釘等を示した図である。 本実施形態におけるパネル板と障害釘等を示した図である。 本実施形態におけるパネル板と障害釘等を示した図である。 本実施形態における遊技盤を示した図である。 本実施形態における遊技盤を示した図である。 本実施形態における筐体の斜視図である。 本実施形態における筐体の斜視図である。 本実施形態における表示領域における表示例を示す図である。 本実施形態において表示領域に表示される自戦車の移動イメージ図である。 本実施形態において表示領域に表示される自戦車の移動イメージ図である。 本実施形態における遊技状態を説明する図である。 本実施形態における遊技状態の遷移図である。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における演出パターンのテーブルを示す図である。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における演出パターンのテーブルを示す図である。 本実施形態における演出パターンのテーブルを示す図である。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における演出パターンのテーブルを示す図である。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域に表示される画像を示す図である。 本実施形態における表示領域に表示される画像を示す図である。 本実施形態における表示領域に表示される画像を示す図である。 本実施形態における表示領域に表示される動画像を示す図である。 本実施形態における表示領域に表示される画像を示す図である。 本実施形態における表示画像の表示優先度を示す図である。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域に表示される画像を示す図である。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における表示領域に表示される画像を示す図である。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における表示領域に表示される画像を示す図である。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。 本実施形態における表示領域の表示例を示す図である。 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[1.パチンコ機の全体構造]
本発明の一実施形態であるパチンコ機1について、図面を参照して詳細に説明する。まず、図1乃至図10を参照して本実施形態のパチンコ機1の全体構成について説明する。図1は本発明の一実施形態であるパチンコ機の正面図である。図2はパチンコ機の右側面図であり、図3はパチンコ機の左側面図であり、図4はパチンコ機の背面図である。図5はパチンコ機を右前から見た斜視図であり、図6はパチンコ機を左前から見た斜視図であり、図7はパチンコ機を後ろから見た斜視図である。また、図8は本体枠から扉枠を開放させると共に、外枠から本体枠を開放させた状態で前から見たパチンコ機の斜視図である。図9はパチンコ機を扉枠、遊技盤、本体枠、及び外枠に分解して前から見た分解斜視図であり、図10はパチンコ機を扉枠、遊技盤、本体枠、及び外枠に分解して後ろから見た分解斜視図である。
本実施形態のパチンコ機1は、遊技店の島設備(図示しない)に設置される枠状の外枠2と、外枠2の前面を開閉可能に閉鎖する扉枠3と、扉枠3を開閉可能に支持していると共に外枠2に開閉可能に取付けられている本体枠4と、本体枠4に前側から着脱可能に取付けられると共に扉枠3を通して遊技者側から視認可能とされ遊技者によって遊技球が打込まれる遊技領域5aを有した遊技盤5と、を備えている。
パチンコ機1の外枠2は、図9及び図10等に示すように、上下に離間しており左右に延びている上枠部材10及び下枠部材20と、上枠部材10及び下枠部材20の両端同士を連結しており上下に延びている左枠部材30及び右枠部材40と、を備えている。上枠部材10、下枠部材20、左枠部材30、及び右枠部材40は、前後の幅が同じ幅に形成されている。また、上枠部材10及び下枠部材20の左右の長さに対して、左枠部材30及び右枠部材40の上下の長さが、長く形成されている。
また、外枠2は、左枠部材30及び右枠部材40の下端同士を連結し下枠部材20の前側に取付けられる幕板部材50と、上枠部材10の正面視左端部側に取付けられている外枠側上ヒンジ部材60と、幕板部材50の正面視左端側上部と左枠部材30とに取付けられている外枠側下ヒンジ部材70と、を備えている。外枠2の外枠側上ヒンジ部材60と外枠側下ヒンジ部材70とによって、本体枠4及び扉枠3が開閉可能に取付けられている。
パチンコ機1の扉枠3は、正面視の外形が上下に延びた四角形で前後に貫通している貫通口111を有した枠状の扉枠ベースユニット100と、扉枠ベースユニット100の貫通口111よりも下側で前面右下隅に取付けられており遊技球を遊技盤5の遊技領域5a内へ打込むために遊技者が操作可能なハンドルユニット300と、扉枠ベースユニット100の貫通口111よりも下側で前面下部に取付けられている皿ユニット320と、皿ユニット320の中央に取付けられており遊技領域5a内に遊技球が打込まれることで変化する遊技状態に応じて遊技者に参加型の演出を提示することが可能な演出操作ユニット400と、皿ユニット320の上側で扉枠ベースユニット100における貫通口111よりも左側の前面左部に取付けられている扉枠左サイドユニット530と、皿ユニット320の上側で扉枠ベースユニット100における貫通口111よりも右側の前面右部に取付けられている扉枠右サイドユニット550と、扉枠左サイドユニット530及び扉枠右サイドユニット550の上側で扉枠ベースユニット100における貫通口111よりも上側の前面上部に取付けられている扉枠トップユニット570と、を備えている。
パチンコ機1の本体枠4は、一部が外枠2の枠内に挿入可能とされると共に遊技盤5の外周を支持可能とされた枠状の本体枠ベース600と、本体枠ベース600の正面視左側の上下両端に取付けられ外枠2の外枠側上ヒンジ部材60及び外枠側下ヒンジ部材70に夫々回転可能に取付けられると共に扉枠3の扉枠側上ヒンジ部材140及び扉枠側下ヒンジ部材150が夫々回転可能に取付けられる本体枠側上ヒンジ部材620及び本体枠側下ヒンジ部材640と、本体枠ベース600の正面視左側面に取付けられる補強フレーム660と、本体枠ベース600の前面下部に取付けられており遊技盤5の遊技領域5a内に遊技球を打込むための球発射装置680と、本体枠ベース600の正面視右側面に取付けられており外枠2と本体枠4、及び扉枠3と本体枠4の間を施錠する施錠ユニット700と、本体枠ベース600の正面視上辺及び左辺に沿って後側に取付けられており遊技者側へ遊技球を払出す逆L字状の払出ユニット800と、本体枠ベース600の後面下部に取付けられている基板ユニット900と、本体枠ベース600の後側に開閉可能に取付けられ本体枠ベース600に取付けられた遊技盤5の後側を覆う裏カバー980と、を備えている。
本体枠4の払出ユニット800は、本体枠ベース600の後側に取付けられる逆L字状の払出ユニットベース801と、払出ユニットベース801の上部に取付けられており上方へ開放された左右に延びた箱状で図示しない島設備から供給される遊技球を貯留する球タンク802と、球タンク802の下側で払出ユニットベース801に取付けられており球タンク802内の遊技球を正面視左方向へ誘導する左右に延びたタンクレール803と、払出ユニットベース801における正面視左側上部の後面に取付けられタンクレール803からの遊技球を蛇行状に下方へ誘導する球誘導ユニット820と、球誘導ユニット820の下側で払出ユニットベース801から着脱可能に取付けられており球誘導ユニット820により誘導された遊技球を払出制御基板ボックス950に収容された払出制御基板951からの指示に基づいて一つずつ払出す払出装置830と、払出ユニットベース801の後面に取付けられ払出装置830によって払出された遊技球を下方へ誘導すると共に皿ユニット320における上皿321での遊技球の貯留状態に応じて遊技球を通常放出口850d又は満タン放出口850eの何れかから放出させる上部満タン球経路ユニット850と、払出ユニットベース801の下端に取付けられ上部満タン球経路ユニット850の通常放出口850dから放出された遊技球を前方へ誘導して前端から扉枠3の貫通球通路273へ誘導する通常誘導路861及び満タン放出口850eから放出された遊技球を前方へ誘導して前端から扉枠3の満タン球受口274へ誘導する満タン誘導路862を有した下部満タン球経路ユニット860と、を備えている。
本体枠4の基板ユニット900は、本体枠ベース600の後側に取付けられる基板ユニットベース910と、基板ユニットベース910の正面視左側で本体枠ベース600の後側に取付けられ内部に低音用の下部スピーカ921を有したスピーカユニット920と、基板ユニットベース910の後側で正面視右側に取付けられ内部に電源基板が収容されている電源基板ボックス930と、スピーカユニット920の後側に取付けられており内部にインターフェイス制御基板が収容されているインターフェイス制御基板ボックス940と、電源基板ボックス930及びインターフェイス制御基板ボックス940に跨って取付けられており内部に遊技球の払出しを制御する払出制御基板951が収容された払出制御基板ボックス950と、を備えている。
パチンコ機1の遊技盤5は、図9及び図10等に示すように、遊技球が打込まれる遊技領域5aの外周を区画し球発射装置680から発射された遊技球を遊技領域5aの上部に案内する外レール1001及び内レール1002を有した前構成部材1000と、前構成部材1000の後側に取付けられると共に遊技領域5aの後端を区画する平板状の遊技パネル1100と、を備えている。
本実施形態のパチンコ機1は、上皿321に遊技球を貯留した状態で、遊技者がハンドル302を回転操作すると、球発射装置680によってハンドル302の回転角度に応じた強さで遊技球が遊技盤5の遊技領域5a内へ打込まれる。そして、遊技領域5a内に打込まれた遊技球が、入賞口に受入れられると、受入れられた入賞口に応じて、所定数の遊技球が払出装置830によって上皿321に払出される。この遊技球の払出しによって遊技者の興趣を高めることができるため、上皿321内の遊技球を遊技領域5a内へ打込ませることができ、遊技者に遊技を楽しませることができる。
[2.外枠の全体構成]
パチンコ機1の外枠2について、図11乃至図16を参照して説明する。図11はパチンコ機における外枠の正面図であり、図12は外枠の右側面図である。また、図13は外枠を前から見た斜視図であり、図14は外枠を後ろから見た斜視図である。図15は、外枠を分解して前から見た分解斜視図である。図16(a)は外枠における外枠側上ヒンジ部材の部位を、左枠部材を省略して下側から見た斜視図であり、(b)は(a)を分解して示す分解斜視図である。外枠2は、遊技店等のパチンコ機1が設置される島設備(図示は省略)に取付けられるものである。
外枠2は、図示するように、上下に離間しており左右に延びている上枠部材10及び下枠部材20と、上枠部材10及び下枠部材20の両端同士を連結しており上下に延びている左枠部材30及び右枠部材40と、を備えている。上枠部材10、下枠部材20、左枠部材30、及び右枠部材40は、前後の幅が同じ幅に形成されている。また、上枠部材10及び下枠部材20の左右の長さに対して、左枠部材30及び右枠部材40の上下の長さが、長く形成されている。また、外枠2は、上枠部材10及び下枠部材20の左右両端面と、左枠部材30及び右枠部材40の左右方向の外側を向いた側面とが、同一面となるように組立てられている。
また、外枠2は、上枠部材10の正面視左端部側に取付けられている外枠側上ヒンジ部材60と、外枠側上ヒンジ部材60の下面に取付けられているロック部材66と、幕板部材50の正面視左端側上部と左枠部材30とに取付けられている外枠側下ヒンジ部材70と、を備えている。外枠2の外枠側上ヒンジ部材60と外枠側下ヒンジ部材70とによって、本体枠4及び扉枠3を開閉可能に取付けることができる。
また、外枠2は、左枠部材30及び右枠部材40の下端同士を連結し下枠部材20の前側に取付けられる幕板部材50と、幕板部材50の後側に取付けられていると共に両端が左枠部材30及び右枠部材40に夫々取付けられる幕板補強部材80と、幕板部材50の上面における左右中央から左寄りの位置に取付けられている平板状の左滑り部材81と、幕板部材50の上面における右端付近の位置に取付けられている平板状の右滑り部材82と、を備えている。幕板補強部材80は、中実の部材(例えば、木材、合板、等)によって形成されており、下枠部材20、左枠部材30、及び右枠部材40に、取付けられている。
更に、外枠2は、上枠部材10と左枠部材30、上枠部材10と右枠部材40、下枠部材20と左枠部材30、及び下枠部材20と右枠部材40を、夫々連結している連結部材85を備えている。また、外枠2は、右枠部材40の内側(左側面側)に取付けられており後述する施錠ユニット700の外枠用鉤703が係止される上鉤掛部材90及び下鉤掛部材91を、備えている。
[2-1.上枠部材]
外枠2の上枠部材10は、所定厚さの無垢(中実)の材料(例えば、木材、合板、等)によって形成されている。この上枠部材10は、左右両端における前後方向の中央に、上下に貫通しており左右方向中央側へ窪んだ係合切欠部11を備えている。この係合切欠部11内には、連結部材85の後述する左上連結部材85A及び右上連結部材85Bの上横固定部87が取付けられる。また、上枠部材10は、正面視左側端部の上面と前面に、一般面よりも窪んだ取付段部12を備えている。この取付段部12には、外枠側上ヒンジ部材60が取付けられる。
[2-2.下枠部材]
外枠2の下枠部材20は、所定厚さの無垢(中実)の材料(例えば、木材、合板、等)によって形成されている。この下枠部材20は、左右の長さ及び上下の厚さが、上枠部材10の左右の長さ及び上下の厚さと同じ寸法に形成されていると共に、前後の幅が、上枠部材10の前後の幅よりも長く形成されている。下枠部材20は、左右両端における前後方向の中央よりも後側寄りの位置に、上下に貫通しており左右方向中央側へ窪んだ係合切欠部21を備えている。この係合切欠部21内には、連結部材85の後述する左下連結部材85C及び右下連結部材85Dの下横固定部88が取付けられる。
また、下枠部材20は、左右両端の前面から後方へ窪んだ前端切欠部22を備えている。下枠部材20において、前端切欠部22の後端から下枠部材20の後面までの前後方向の幅が、上枠部材10の前後方向の幅と同じ寸法に形成されている。この下枠部材20は、外枠2に組立てた状態で、左右の前端切欠部22同士の間の部位が、幕板部材50内に挿入される。
[2-3.左枠部材及び右枠部材]
外枠2の左枠部材30及び右枠部材40は、一定の断面形状で上下に延びており、アルミ合金等の金属の押出形材によって形成されている。左枠部材30及び右枠部材40は、平面視において互いに対称の形状に形成されている。左枠部材30及び右枠部材40は、外枠2として組立てた時に、左右方向の外側となる側面において、前後方向中央に対して後寄りの位置から後端付近までの間に、内側へ窪んだ凹部31,41と、凹部31,41の反対側の側面から膨出しており内部が空洞に形成されている突出部32,42と、を備えている。この左枠部材30及び右枠部材40は、突出部32,42によって、強度・剛性が高められている。また、突出部32,42内には、連結部材85の後述する左上連結部材85A及び右上連結部材85Bの後側の下横固定部88が挿入されて取付けられる。
また、左枠部材30及び右枠部材40は、表面に上下に延びた複数の溝が形成されている。この複数の溝によって、パチンコ機1を遊技店等の島設備に設置したり運搬したりする等の際に、作業者の指掛りとなってパチンコ機1を持ち易くすることができると共に、パチンコ機1の外観の意匠性を高めることとができる。
[2-4.幕板部材]
外枠2の幕板部材50は、後側が開放された箱状に形成されている。幕板部材50は、上面における正面視左端付近に後方へ平板状に延出している後方延出部51と、後方延出部51の左端から遊技球が通過可能な大きさでU字状に切欠かれており上下に貫通している左排出孔52と、後方延出部51における左排出孔52の右側において遊技球が通過可能な大きさで上下に貫通している右排出孔53と、後方延出部51の後端を含む幕板部材50の上面の後端から上方へ平板状に延出している立壁部54と、立壁部54の上端付近から前方へ膨出しており前面が上方へ向かうに従って後方へ向かうように傾斜している返し部55と、を備えている。
幕板部材50は、後方延出部51の前側の上面と、後方延出部51の上面とに、外枠側下ヒンジ部材70が載置されるように、外枠側下ヒンジ部材70の後述する水平部71が取付けられる。また、幕板部材50の左排出孔52は、外枠2に組立てた状態で外枠側下ヒンジ部材70の後述する排出孔74と一致する位置に形成されている。また、右排出孔53は、外枠2に組立てた状態で外枠側下ヒンジ部材70よりも右側となる位置に形成されている。右排出孔53は、左排出孔52よりも大きく形成されている。
また、幕板部材50は、後方延出部51よりも右側の上面が、前端側が低くなるように傾斜している。また、幕板部材50は、上面における後方延出部51よりも右側の部位に左滑り部材81を取付けるための左取付部56と、上面における右端付近に右滑り部材82を取付けるための右取付部57と、を備えている。幕板部材50は、上面に、左滑り部材81及び右滑り部材82を介して本体枠4の下面が載置される。
この幕板部材50は、図示するように、前面に浅いレリーフ状の装飾が形成されている。また、幕板部材50は、図示は省略するが、箱状の内部が複数のリブによって格子状に仕切られており、強度・剛性が高められている。また、幕板部材50は、幕板補強部材80の前側半分を、内部に収容可能に形成されている。
[2-5.外枠側上ヒンジ部材]
外枠2の外枠側上ヒンジ部材60は、図示するように、水平に延びた平板状で外形が四角形の上固定部61と、上固定部61の前端から前方へ延出している平板状の前方延出部62と、前方延出部62の右端から前方へ向かうに従って前方延出部62の左右中央へ延びており上下に貫通している軸受溝63と、上固定部61の平面視左辺から下方へ延びている平板状の横固定部64と、前方延出部62の左端から前端を周って軸受溝63が開口している部位までの端辺から下方へ延びており横固定部64と連続している平板状の垂下部65と、を備えている(図16(b)等を参照)。
外枠側上ヒンジ部材60は、外枠2が組立てられた状態で、上固定部61が、上枠部材10の取付段部12の上面に載置されており、図示しないビスによって固定されている。また、前方延出部62は、上枠部材10の前端よりも前方へ延出している。また、横固定部64は、左枠部材30の外側側面の凹部31内に上側から挿入された状態で、ビスによって左枠部材30に固定されている。
この外枠側上ヒンジ部材60は、軸受溝63内に本体枠側上ヒンジ部材620の本体枠上ヒンジピン622を挿入させることで、外枠側下ヒンジ部材70と協働して本体枠4を開閉可能に支持することができる。この外枠側上ヒンジ部材60は、金属板をプレス成型により屈曲させて形成されている。
[2-6.ロック部材]
外枠2のロック部材66は、図16に示すように、左右が所定幅で前後に延びている帯板状のロック本体66aと、ロック本体66aの後端から右方へ突出している操作部66bと、ロック本体66aの後端から左方へ延びた後に斜め左前方へ延びている弾性変形可能な棒状の弾性部66cと、ロック本体66aの後端付近で上下に貫通している取付孔66dと、を備えている。このロック部材66は、合成樹脂によって形成されている。ロック部材66は、取付ビス67によって、外枠側上ヒンジ部材60における前方延出部62の下面に回動可能に取付けられる。
このロック部材66は、取付孔66dを通して、ロック本体66aの後端が、外枠側上ヒンジ部材60の前方延出部62における軸受溝63よりも後側の位置に取付けられる。また、ロック部材66を外枠側上ヒンジ部材60に取付けた状態では、ロック本体66aが、平面視で軸受溝63を遮ることができると共に、前端付近の右側面が、外枠側上ヒンジ部材60の垂下部65における軸受溝63の開口まで延びている部位と当接可能となるように前方へ延びている(図18を参照)。
また、ロック本体66aの後端から左方へ延びている弾性部66cの先端は、外枠側上ヒンジ部材60における垂下部65の内周面に当接している。このロック部材66は、弾性部66cの付勢力によって取付孔66dを中心に、前端が左方へ回動する方向に付勢されている。従って、通常の状態では、ロック部材66のロック本体66aの前端付近の右側面が、垂下部65に当接している(図18を参照)。この状態では、軸受溝63におけるロック本体66aよりも前側の部位に、本体枠側上ヒンジ部材620の後述する本体枠上ヒンジピン622を収容可能な空間が形成される。
このロック部材66は、操作部66bを操作することで、弾性部66cの付勢力に抗してロック本体66aを回動させることができる。そして、操作部66bの操作によって、ロック本体66aを、その前端が左方へ移動する方向へ回動させることで、平面視において軸受溝63からロック本体66aを後退させることができ、軸受溝63が全通している状態とすることができる。これにより、軸受溝63内に本体枠上ヒンジピン622を挿入したり、軸受溝63内から本体枠上ヒンジピン622を外したりすることができる。
[2-7.外枠側下ヒンジ部材]
外枠2の外枠側下ヒンジ部材70は、図示するように、水平に延びている平板状の水平部71と、水平部71の左辺において前後方向中央よりも後側の部位から上方へ立上っている平板状の立上り部72と、水平部71の前端付近から上方へ突出している外枠下ヒンジピン73と、水平部71を上下に貫通しており遊技球が一つのみ通過可能な大きさの排出孔74と、を備えている。この外枠側下ヒンジ部材70は、金属板をプレス成型により屈曲させて形成されている。
外枠側下ヒンジ部材70の水平部71は、平面視において、左辺を底辺とした台形に形成されている。外枠下ヒンジピン73は、円柱状で、上下方向中央よりも上部が、上端が窄まった円錐台状に形成されている。この外枠下ヒンジピン73は、水平部71の前端付近における左寄りの位置に取付けられている。排出孔74は、水平部71において、立上り部72の前後方向中央の部位と接し、水平部71の左辺から右方へ逆U字状に延びるように形成されている。この排出孔74は、幕板部材50の左排出孔52と、略同じ大きさに形成されている。
外枠側下ヒンジ部材70は、外枠2が組立てられた状態では、水平部71が、幕板部材50の左端付近の上面と後方延出部51上に載置されており、水平部71が、幕板部材50の上面を貫通する図示しないビスによって幕板補強部材80に固定されている。また、外枠2が組立てられた状態では、立上り部72が、左枠部材30の内側側面における突出部32よりも前側の部位に、図示しないビスによって取付けられている。この外枠側下ヒンジ部材70は、外枠下ヒンジピン73を、本体枠4の本体枠側下ヒンジ部材640における本体枠用下ヒンジ孔(図示は省略)に挿通させることで、外枠側上ヒンジ部材60と協働して本体枠4を開閉可能に取付けることができる。
また、外枠2が組立てられた状態では、排出孔74が、幕板部材50の左排出孔52と一致している。これにより、水平部71上の遊技球を、排出孔74及び左排出孔52を通して、幕板部材50の後側へ落下(排出)させることができる。詳述すると、外枠2に対して本体枠4を閉じる時に、外枠2と本体枠4との間に落下した遊技球が、本体枠4が閉じられるのに従って、外枠2と本体枠4との間が徐々に狭くなることから、間隔が広い後方側へ転動とすることとなり、排出孔74から排出させることができる。この際に、排出孔74が、パチンコ機1に組立てた状態で、外枠2に対して本体枠4を閉じた時に、本体枠4の後端と略同じとなる位置に形成されているため、外枠2と本体枠4との間に落下した遊技球を、排出孔74から排出させることで本体枠4よりも後側へ転動するのを阻止し易くすることができ、外枠側下ヒンジ部材70の部位に遊技球が留まり難くすることができる。
[2-8.連結部材]
外枠2の連結部材85は、上枠部材10と左枠部材30とを連結する左上連結部材85Aと、上枠部材10と右枠部材40とを連結する右上連結部材85Bと、下枠部材20と左枠部材30とを連結する左下連結部材85Cと、下枠部材20と右枠部材40とを連結する右下連結部材85Dと、がある。
連結部材85は、水平に延びた平板状の水平固定部86と、水平固定部86の左右側辺の何れか一方から上方へ延出している平板状の上横固定部87と、水平固定部86における上横固定部87が延出している部位と同じ側から下方へ延出している平板状の下横固定部88と、を備えている。この連結部材85は、平板状の金属板を屈曲させて形成されている。
左上連結部材85A及び右上連結部材85Bでは、水平固定部86の前後方向の中央から上横固定部87が上方へ延出していると共に、上横固定部87の前後両側から下横固定部88が下方へ延出している。つまり、左上連結部材85A及び右上連結部材85Bでは、下横固定部88が前後に離間して二つ備えられている。左上連結部材85A及び右上連結部材85Bの水平固定部86は、上枠部材10の下面に当接した状態で上枠部材10に固定される。また、左上連結部材85A及び右上連結部材85Bの上横固定部87は、上枠部材10の係合切欠部21内に挿入されて、上枠部材10の左右方向の端部に固定される。また、左上連結部材85A及び右上連結部材85Bの前側の下横固定部88は、左枠部材30及び右枠部材40の突出部32,42よりも前側の内側側面に夫々固定される。更に、左上連結部材85A及び右上連結部材85Bの後側の下横固定部88は、左枠部材30及び右枠部材40の突出部32,42内に挿入されて外側側面から捩じ込まれるビスにより左枠部材30及び右枠部材40に夫々固定される。
左下連結部材85C及び右下連結部材85Dでは、上横固定部87の後端が、水平固定部86の後端よりも後方へ突出していると共に、上横固定部87の水平固定部86よりも後方へ突出している部位の下端から下横固定部88が水平固定部86よりも下方へ延出している。また、左下連結部材85C及び右下連結部材85Dでは、上横固定部87の後端から水平固定部86と同じ側へ突出している屈曲部89を更に備えている。左下連結部材85C及び右下連結部材85Dの水平固定部86は、下枠部材20の上面に当接した状態で固定される。また、左下連結部材85C及び右下連結部材85Dの上横固定部87は、左枠部材30及び右枠部材40の突出部32,42よりも前側の内側側面に夫々固定される。更に、左下連結部材85C及び右下連結部材85Dの下横固定部88は、下枠部材20の係合切欠部21内に挿入されて下枠部材20の左右方向の端部面に夫々固定される。
[2-9.外枠側上ヒンジ部材のロック機構]
次に、本実施形態のパチンコ機1の外枠2において、外枠側上ヒンジ部材60におけるロック部材66による本体枠4の本体枠側上ヒンジ部材620に対するロック機構について、図17及び図18を参照して説明する。図17(a)は外枠の外枠側上ヒンジ部材に対して本体枠の本体枠側上ヒンジ部材が取外されている状態を拡大して示す斜視図であり、(b)は外側上ヒンジ部材に本体側上ヒンジ部材が取付けられている状態を拡大して示す斜視図である。図18は、外枠におけるロック部材の作用を示す説明図である。
外枠2におけるロック部材66は、外枠側上ヒンジ部材60の前方延出部62に取付けた状態(通常の状態)では、弾性部66cの先端が垂下部65の内周面と当接しており、ロック本体66aがく字状に屈曲した軸受溝63の一部を閉塞するようになっていると共に、ロック本体66aの先端部分が、軸受溝63の最深部分を閉塞した状態とはならず、軸受溝63の最深部分に本体枠4の本体枠側上ヒンジ部材620の本体枠上ヒンジピン622を挿入可能な空間が形成された状態となっている。
本実施形態における外枠側上ヒンジ部材60とロック部材66とを用いた本体枠上ヒンジピン622の支持機構は、本体枠上ヒンジピン622が軸受溝63の最深部分に挿入されてロック本体66aの前端の右側面が、右側の垂下部65と接近している状態(この状態ではロック本体66aの前端の右側面と右側の垂下部65との間に僅かな隙間があり当接した状態となっていない)である通常の軸支状態においては、屈曲している軸受溝63の最深部分に位置する本体枠上ヒンジピン622とロック本体66aの前端面との夫々の中心が斜め方向にずれて対向した状態となっている。
そして、この通常の軸支状態においては、重量のある本体枠4を軸支している本体枠上ヒンジピン622が軸受溝63の前端部分に当接した状態となっているので、本体枠上ヒンジピン622からロック本体66aの前端面への負荷がほとんどかかっていない。つまり、ロック部材66の弾性部66cに対し負荷がかかっていない状態となっている。なお、ロック本体66aの前端面が円弧状に形成されているため、ロック部材66を回動させるために操作部66bを回動操作した時に、ロック部材66がスムーズに回動するようになっている。また、図示では、ロック本体66aの前端面の円弧中心が、取付孔66dの中心(ロック部材66の回転中心)とされている。
従って、本体枠上ヒンジピン622がく字状に形成された軸受溝63の傾斜に沿って抜ける方向に作用力Fがかかって、ロック本体66aの円弧状の前端面に当接したとき、その作用力Fを、本体枠上ヒンジピン622と円弧状の前端面との当接部分に作用する分力F1(ロック本体66aの前端面の円弧の法線方向)と、本体枠上ヒンジピン622と軸受溝63の一側内面との当接部分に作用する分力F2と、に分けたときに、分力F1の方向が取付孔66d(取付ビス67)の中心(ロック部材66の回転中心)を向くため、ロック部材66のロック本体66aの前端が、右側の垂下部65から離れる方向に回転させるモーメントが働かず、本体枠上ヒンジピン622がロック部材66のロック本体66aの前端部と軸受溝63の一側内面との間に挟持された状態が保持される。
このため、通常の軸支状態、或は、本体枠上ヒンジピン622の作用力がロック部材66にかかった状態でも、ロック部材66の弾性部66cに常時負荷がかからず、合成樹脂で一体形成される弾性部66cのクリープによる塑性変形を防止し、長期間に亘って本体枠上ヒンジピン622の軸受溝63からの脱落を防止することができる。なお、仮に無理な力がかかってロック部材66のロック本体66aの前端部が右方へ移動する方向へ回転させられても、ロック本体66aの前端右側面が垂下部65に当接してそれ以上回転しないので、ロック部材66が前方延出部62の外側にはみ出ないようになっている。
なお、ロック本体66aの前端面の形状は円弧状でなくても、上記した分力F1の作用により回転モーメントが生じない位置又はロック部材66をその前端部が前方延出部62の外側に向って回転させる回転モーメントが生ずる位置にロック部材66の回転中心(取付ビス67により固定される軸)を位置させることにより、常時ロック部材66の弾性部66cに対しても負荷がかかることはないし、ロック部材66が回転してもロック本体66aの前端の右側面が垂下部65に当接するだけであるため、ロック部材66が前方延出部62の外側にはみ出ることもない。
外枠側上ヒンジ部材60の軸受溝63に、本体枠側上ヒンジ部材620の本体枠上ヒンジピン622を支持させる場合は、軸受溝63の開放されている側から軸受溝63内に本体枠上ヒンジピン622を挿入する。軸受溝63内に本体枠上ヒンジピン622を挿入すると、ロック部材66のロック本体66aの右側面に本体枠上ヒンジピン622が当接し、弾性部66cの付勢力に抗してロック本体66aの前端が左方へ移動するようにロック部材66が取付ビス67を中心に回動する。これにより、軸受溝63を閉鎖していたロック本体66aが後退して軸受溝63が開放され、軸受溝63の最深部(前端)へ本体枠上ヒンジピン622を移動させることができるようになる。
そして、軸受溝63の最深部に本体枠上ヒンジピン622を移動させると、本体枠上ヒンジピン622とロック部材66のロック本体66aとの当接が解除され、弾性部66cの付勢力によってロック本体66aの前端が右方へ移動するようにロック部材66が回動し、ロック部材66が通常の状態に復帰する。これにより、本体枠上ヒンジピン622が、軸受溝63内におけるロック本体66aの前端よりも前側の空間に収容された状態となり、本体枠上ヒンジピン622が、軸受溝63の最深部において回動可能な状態で保持(ロック)された状態となる。
軸受溝63内から本体枠上ヒンジピン622を取外す場合は、ロック部材66の操作部66bを操作して、ロック本体66aの前端が左方へ移動するようにロック部材66を回動させ、弾性部66cの付勢力に抗して軸受溝63からロック本体66aを後退させる。これにより、軸受溝63の最深部と開口部とが連通した状態となり、軸受溝63から本体枠上ヒンジピン622を取外すことができる。
[2-10.外枠側下ヒンジ部材の部位における防犯機構と球噛み防止機構]
本実施形態のパチンコ機1における外枠2の外枠側下ヒンジ部材70の部位における防犯機構と外枠2と本体枠4との間に遊技球が挟まれるのを防止するための球噛み防止機構について説明する。
外枠2は、組立てた状態では、幕板部材50の上面における正面視左端部に外枠側下ヒンジ部材70が取付けられている。外枠側下ヒンジ部材70の水平部71は、幕板部材50の上面の左端付近と後方延出部51の上面とに載置された状態で取付けられている。この幕板部材50には、上面の後端から上方へ立上っている立壁部54を備えている。これにより、外枠側下ヒンジ部材70と本体枠側下ヒンジ部材640との間の隙間を通して、本体枠4(パチンコ機1)の後側へピアノ線等の不正な工具を侵入させようとしても、不正な工具の先端が幕板部材50の上面の後端から上方へ延出している立壁部54に当接するため、不正な工具がこれ以上後側へ挿入されるのを阻止することができ、外枠側下ヒンジ部材70の部位を介して不正行為が行われるのを防止することができる。
また、立壁部54の上端に、前方へ延出している返し部55を備えているため、立壁部54に当接した不正な工具が上方へ曲がった場合、返し部55によって不正な工具の先端を更に前方へ折返させることができるため、本体枠4の後側に不正な工具が侵入させられるのを阻止することができ、外枠側下ヒンジ部材70の部位を介して不正行為が行われるのを確実に阻止することができる。
ところで、幕板部材50の上面の後端に上方へ延出している立壁部54を備えるようにした場合、外枠2に対して本体枠4を開いている状態で、遊技球が外枠側下ヒンジ部材70(水平部71)上に落下した場合、水平部71上の遊技球が、立壁部54の存在によって水平部71の後端から後方へ排出されないため、外枠2と本体枠4との間に挟まれてしまう虞がある。これに対して、本実施形態では、外枠側下ヒンジ部材70の水平部71と、幕板部材50の後方延出部51とに、遊技球が通過可能な排出孔74、左排出孔52、及び右排出孔53を備えているため、外枠側下ヒンジ部材70の水平部71上の遊技球を、排出孔74等から下方へ排出することができ、外枠2と本体枠4との間に遊技球が挟まれるのを低減させることができる。
従って、外枠2と本体枠4との間に遊技球が挟まれることで、外枠側下ヒンジ部材70の周りが破損したり、本体枠4が正常な状態で閉まらずに外枠2と本体枠4との間に隙間ができてしまい、その隙間を使って不正行為が行われてしまったりするのを防止することができる。
[3.扉枠の全体構成]
パチンコ機1の扉枠3について、図19乃至図30を参照して説明する。図19はパチンコ機における扉枠の正面図であり、図20は扉枠の右側面図であり、図21は扉枠の左側面図であり、図22は扉枠の背面図である。図23は扉枠を右前から見た斜視図であり、図24は扉枠を左前から見た斜視図であり、図25は扉枠を後ろから見た斜視図である。図26は図19におけるA-A線で切断した断面図であり、図27は図19におけるB-B線で切断した断面図であり、図28は図19におけるC-C線で切断した断面図である。図29は扉枠を主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図30は扉枠を主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。
扉枠3は、図29及び図30等に示すように、正面視の外形が上下に延びた四角形で枠状の扉枠ベースユニット100と、扉枠ベースユニット100の前面右下隅に取付けられているハンドルユニット300と、扉枠ベースユニット100の前面下部に取付けられている皿ユニット320と、皿ユニット320の中央に取付けられている演出操作ユニット400と、皿ユニット320の上側で扉枠ベースユニット100の前面左部に取付けられている扉枠左サイドユニット530と、皿ユニット320の上側で扉枠ベースユニット100の前面右部に取付けられている扉枠右サイドユニット550と、扉枠左サイドユニット530及び扉枠右サイドユニット550の上側で扉枠ベースユニット100の前面上部に取付けられている扉枠トップユニット570と、を備えている。
扉枠3の扉枠ベースユニット100は、詳細は後述するが、正面視の外形が上下に延びた長方形(四角形)で前後に貫通している貫通口111を有した板状の扉枠ベース110と、扉枠ベース110の後側に取付けられている枠状の補強ユニット130と、補強ユニット130の正面視左端側の上下両端に取付けられており本体枠4に対してヒンジ回転可能に取付けられる扉枠側上ヒンジ部材140及び扉枠側下ヒンジ部材150と、扉枠ベース110の後面に取付けられ貫通口111を閉鎖するガラスユニット190と、ガラスユニット190の後面下部を覆う防犯カバー200と、扉枠ベース110の後面に扉枠ベース110を貫通して前方に突出するように取付けられ開閉可能とされている扉枠3と本体枠4、及び本体枠4と外枠2との間を施錠するための開閉シリンダユニット210と、扉枠ベース110の後面下部に取付けられ遊技球を球発射装置680に送るための球送りユニット250と、扉枠ベース110の後面下部に取付けられ球発射装置680により発射されて遊技領域5a内に到達しなかった遊技球を受けて下皿322へ排出させるファールカバーユニット270と、を備えている。
扉枠3のハンドルユニット300は、詳細は後述するが、回転可能なハンドル302を遊技者が回転操作することで、上皿321内に貯留されている遊技球を、ハンドル302の回転角度に応じた強さで遊技盤5の遊技領域5a内に打込むことができるものである。
扉枠3の皿ユニット320は、詳細は後述するが、扉枠ベースユニット100における扉枠ベース110の前面において貫通口111の下側の部位に取付けられ、前面が前方へ膨出していると共に、左右方向中央の前端に演出操作ユニット400が取付けられる。皿ユニット320は、遊技領域5a内に打込むための遊技球を貯留する上皿321と、上皿321の下側に配置されており上皿321やファールカバーユニット270から供給される遊技球を貯留可能な下皿322と、上皿321に貯留されている遊技球を下皿322へ抜くための上皿球抜きボタン327と、球貸機に投入した現金やプリペイドカードの残金の範囲内で遊技者に遊技球を貸し出すための球貸ボタン328と、球貸機から貸出された遊技球の分を差し引いた現金やプリペイドカードを返却させるための返却ボタン329と、球貸機に投入した現金やプリペイドカードの残数等を表示する球貸返却表示部330と、演出提示時に遊技者の操作が受付可能とされている演出選択左ボタン331及び演出選択右ボタン332と、下皿322内の遊技球を皿ユニット320の下方へ排出するための下皿球抜きボタン333と、を備えている。
扉枠3の演出操作ユニット400は、皿ユニット320の正面視左右方向中央の前部に取付けられるものであり、遊技者が押圧操作することができると共に、遊技者に対して演出画像を提示することができるものである。この演出操作ユニット400は、詳細は後述するが、遊技者が操作可能な大型の操作ボタン410と、操作ボタン410内に遊技者側から視認可能に配置され演出画像を表示可能な扉枠側演出表示装置460と、を備えている。
扉枠3の扉枠左サイドユニット530は、詳細な内容は後述するが、皿ユニット320の上側で扉枠ベースユニット100における貫通口111よりも左側の前面左部に取付けられ、貫通口111(遊技領域5a)の左外側を装飾するものである。扉枠左サイドユニット530は、発光装飾可能な左ユニット装飾レンズ部材(図示は省略)を備えている。
扉枠3の扉枠右サイドユニット550は、詳細な内容は後述するが、皿ユニット320の上側で扉枠ベースユニット100における貫通口111よりも右側の前面右部に取付けられ、貫通口111(遊技領域5a)の右外側を装飾するものである。この扉枠右サイドユニット550は、扉枠左サイドユニット530よりも前方へ大きく突出しており、左右両面側に備えられている右ユニット左装飾部材554及び右ユニット右装飾部材557と、前端に備えられている右ユニット装飾レンズ部材561と、を備えている。扉枠右サイドユニット550は、右ユニット左装飾部材554、右ユニット右装飾部材557、及び右ユニット装飾レンズ部材561を発光装飾させることができる。
扉枠3の扉枠トップユニット570は、扉枠左サイドユニット530及び扉枠右サイドユニット550の上側で扉枠ベースユニット100の扉枠ベース110の前面における貫通口111の上側に取付けられ、扉枠3の上部を装飾するものである。扉枠トップユニット570は、詳細な内容は後述するが、左右に離間した一対の上部スピーカ573と、前面中央で前方へ突出しているトップ中装飾部材576と、トップ中装飾部材576の左右両側を装飾しているトップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580と、を備えている。扉枠トップユニット570は、トップ中装飾部材576、トップ左装飾レンズ部材579、及びトップ右装飾レンズ部材580を発光装飾させることができる。
[3-1.扉枠ベースユニットの全体構成]
扉枠3の扉枠ベースユニット100について、図31乃至図33を参照して詳細に説明する。図31(a)は扉枠における扉枠ベースユニットを前から見た斜視図であり、(b)は扉枠ベースユニットを後ろから見た斜視図である。図32は扉枠ベースユニットを主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図33は扉枠ベースユニットを主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。
扉枠ベースユニット100は、正面視左辺側が本体枠4の前面を閉鎖するように本体枠4に対して開閉可能(ヒンジ回転可能)に取付けられるものである。扉枠ベースユニット100は、前面下隅にハンドルユニット300が、貫通口111の下側前面に演出操作ユニット400が取付けられる皿ユニット320が、貫通口111の左外側前面に扉枠左サイドユニット530が、貫通口111の右外側前面に扉枠右サイドユニット550が、貫通口111の上外側前面に扉枠トップユニット570が、夫々取付けられるものである。
扉枠ベースユニット100は、図32及び図33に等に示すように、正面視の外形が上下に延びた長方形で前後に貫通している貫通口111を有した板状の扉枠ベース110と、扉枠ベース110の後側に取付けられている枠状の補強ユニット130と、補強ユニット130の正面視左端側の上下両端に取付けられており扉枠ベース110から前方へ突出して本体枠4の本体枠側上ヒンジ部材620及び本体枠側下ヒンジ部材640に回転可能に取付けられる扉枠側上ヒンジ部材140及び扉枠側下ヒンジ部材150と、扉枠ベース110の前面で貫通口111の正面視左側に取付けられており前面に複数のLEDが実装されている扉枠左サイド装飾基板160と、扉枠ベース110の後側に回動可能に取付けられておりガラスユニット190を着脱可能に取付けるためのガラスユニット取付部材170と、を備えている。
また、扉枠ベースユニット100は、扉枠ベース110の前面で正面視右下隅に取付けられておりハンドルユニット300を取付けるための筒状のハンドル取付部材180と、扉枠ベース110の後面に取付けられ貫通口111を閉鎖するガラスユニット190と、ガラスユニット190の後面下部を覆う防犯カバー200と、扉枠ベース110の後面に扉枠ベース110を貫通して前方に突出するように取付けられる開閉シリンダユニット210と、扉枠ベース110の後面下部に取付けられる球送りユニット250と、扉枠ベース110の後面下部に取付けられるファールカバーユニット270と、を備えている。
更に、扉枠ベースユニット100は、図示は省略するが、扉枠3に備えられている各種の装飾基板、球送ソレノイド255、ハンドル回転検知センサ307、ハンドルタッチセンサ310、単発ボタン操作センサ312、球貸ボタン328、返却ボタン329、球貸返却表示部330、演出選択左ボタン331、演出選択右ボタン332、振動モータ424、押圧検知センサ440、扉枠側演出表示装置460(液晶表示装置461)、上部スピーカ573、等と、本体枠4における基板ユニット900の扉枠用中継基板911との接続を中継するための扉本体中継基板を備えている。
[3-1a.扉枠ベース]
扉枠3における扉枠ベースユニット100の扉枠ベース110について、主に図31乃至図33を参照して詳細に説明する。扉枠ベース110は、正面視の外形が上下に延びた四角形(長方形)に形成されている。扉枠ベース110は、前後に貫通しており、正面視における内周形状が上下に延びた略四角形に形成された貫通口111を備えている。貫通口111は、内周を形成している上辺及び左右両辺が、扉枠ベース110の外周辺に夫々接近しており、内周を形成している下辺が、扉枠ベース110の下端から上下方向の約1/3の高さに位置している。従って、扉枠ベース110は、前後に貫通している貫通口111により全体が枠状に形成されている。この扉枠ベース110は、合成樹脂により一体成形されている。
扉枠ベース110は、前面における正面視右下隅に形成されており左端側が右端側よりも前方へやや突出するように傾斜しているハンドル取付座面112と、ハンドル取付座面112と貫通口111との間で正面視右端付近に後面から前方へ向かって窪み、開閉シリンダユニット210のシリンダ取付板金213が取付けられるシリンダ取付部113と、シリンダ取付部113において前後に貫通しており開閉シリンダユニット210のシリンダ錠211が挿通されるシリンダ挿通孔114と、シリンダ挿通孔114及びハンドル取付座面112の正面視左側で前後に貫通しており球送りユニット250の進入口251a及び球抜口251bを前方に臨ませるための球送り開口115と、を備えている。
また、扉枠ベース110は、扉枠ベース110の左右方向中央より左寄りで且つハンドル取付座面112と略同じ高さで前後に貫通しておりファールカバーユニット270の球放出口276を前方に臨ませる下皿用通過口116と、扉枠ベース110の正面視左端付近で貫通口111の下辺に隣接するように前後に貫通しておりファールカバーユニット270の貫通球通路273を前方に臨ませる上皿用通過口117と、貫通口111の内周に沿って後面から前方へ向かって窪み、ガラスユニット190のガラス枠191が挿入されるガラスユニット取付部118と、扉枠ベース110の左右両上隅において前後に貫通しており扉枠トップユニット570の上部スピーカ573の後端が挿通されるスピーカ挿通口119と、を備えている。
[3-1b.補強ユニット]
扉枠ベースユニット100の補強ユニット130について、図31及び図33等を参照して詳細に説明する。補強ユニット130は、扉枠ベース110の後側に取付けられることで扉枠ベース110を補強して、扉枠ベース110(扉枠3)の強度剛性を高めている。補強ユニット130は、扉枠ベース110の後面における上辺に沿って取付けられる左右に延びた上補強板金131と、扉枠ベース110の後面における貫通口111の下側に取付けられる左右に延びた中補強板金132と、扉枠ベース110の後面における正面視左辺に沿って取付けられる上下に延びた左補強板金133と、扉枠ベース110の後面における正面視右辺に沿って取付けられる上下に延びた右補強板金134と、右補強板金134の後面に取付けられており施錠ユニット700の扉枠用鉤702が係止される施錠係止部135と、を備えている。
補強ユニット130は、上補強板金131の左右両端が左補強板金133及び右補強板金134の夫々の上端にビスによって連結固定されており、中補強板金132の左端が左補強板金133にビスによって連結固定されている。中補強板金132の右端は、後述する開閉シリンダユニット210のシリンダ取付板金213を介して右補強板金134に連結固定されている。従って、補強ユニット130は、上補強板金131、中補強板金132、左補強板金133、及び右補強板金134等によって、枠状に形成されている。
補強ユニット130の上補強板金131、中補強板金132、左補強板金133、右補強板金134、及び施錠係止部135は、夫々金属板を適宜屈曲させて形成されている。中補強板金132は、扉枠ベース110の上皿用通過口117と対応する位置に、前後に貫通した切欠部132aが形成されている。
補強ユニット130は、詳細な図示は省略するが、各上補強板金131、中補強板金132、左補強板金133、及び右補強板金134において、夫々前後方向に屈曲された部位を有しており、その部位によって、強度剛性が高められていると共に、外部からのピアノ線やマイナスドライバー等の不正な工具の侵入を防止している。
[3-1c.扉枠側上ヒンジ部材]
扉枠ベースユニット100の扉枠側上ヒンジ部材140について、主に図31乃至図33等を参照して詳細に説明する。扉枠側上ヒンジ部材140は、扉枠ベース110に取付けられ上下に離間している一対の突出片141aを有した扉枠上ヒンジ軸ブラケット141と、扉枠上ヒンジ軸ブラケット141の一対の突出片141aを貫通しており、上端が本体枠側上ヒンジ部材620の扉枠用上ヒンジ孔623に挿入される円柱状の扉枠上ヒンジピン142と、扉枠上ヒンジピン142における一対の突出片141aの間の位置に取付けられている円盤状の鍔部材143と、鍔部材143と一対の突出片141aのうちの下側の突出片141aとの間に介装されていると共に扉枠上ヒンジピン142が挿通されており、扉枠上ヒンジピン142を上方へ付勢しているロックバネ144と、を備えている。
扉枠上ヒンジ軸ブラケット141は、図示は省略するが一対の突出片141aの後端同士を連結している平板状の取付片を有しており、側面視の形状が前方へ開放されたコ字状に形成されている。扉枠上ヒンジ軸ブラケット141は、一対の突出片141a同士を連結している取付片が、ビスによって扉枠ベース110の後面に取付けられている。
扉枠上ヒンジピン142は、上側の突出片141aよりも上方に突出している部位(上端)が、本体枠側上ヒンジ部材620の扉枠用上ヒンジ孔623に対して回転可能に挿入される。また、扉枠上ヒンジピン142は、図示は省略するが、下側の突出片141aよりも下方に突出している部位が水平方向に屈曲している。この屈曲している部位が下側の突出片141aの下面に当接することで、扉枠上ヒンジピン142の上方への移動を規制している。
鍔部材143は、Eリングとされており、扉枠上ヒンジピン142の外周に形成されている溝内に挿入保持されている。ロックバネ144は、扉枠上ヒンジピン142を挿通可能なコイルスプリングとされており、上端が鍔部材143に当接していると共に、下端が下側の突出片141aに当接している。このロックバネ144は、鍔部材143と下側の突出片141aとの間に、圧縮された状態で介装されており、鍔部材143を介して扉枠上ヒンジピン142を上方へ付勢している。
扉枠側上ヒンジ部材140は、扉枠上ヒンジピン142がロックバネ144により上方へ付勢された状態となっており、扉枠上ヒンジピン142における下端の水平に屈曲している部位が下側の突出片141aの下面に当接することで、これ以上の上方への移動が規制されている。この状態では、扉枠上ヒンジピン142の上端が、上側の突出片141aの上面よりも所定量上方に突出している。
扉枠側上ヒンジ部材140は、扉枠上ヒンジピン142における下端の水平に屈曲している部位を作業者が持って、ロックバネ144の付勢力に抗してその部位を下方へ引っ張ると、扉枠上ヒンジピン142を全体的に下方へ移動させることができ、扉枠上ヒンジピン142の上端を、上側の突出片141aの上面よりも下方へ没入させることができる。従って、扉枠側上ヒンジ部材140は、扉枠上ヒンジピン142の上端を、本体枠側上ヒンジ部材620の扉枠用上ヒンジ孔623に対して下方から挿入させたり、下方へ抜いたりすることができる。これにより、扉枠側上ヒンジ部材140の扉枠上ヒンジピン142の上端を、本体枠側上ヒンジ部材620の扉枠用上ヒンジ孔623に挿入させることで、扉枠3の正面視上部左端を、本体枠4に対してヒンジ回転可能に支持させることができる。
また、扉枠側上ヒンジ部材140は、扉枠上ヒンジピン142における扉枠上ヒンジ軸ブラケット141の一対の突出片141aにより支持されている部位が、後述する扉枠側下ヒンジ部材150の扉枠下ヒンジピン152と同軸上に支持されている。これにより、扉枠側上ヒンジ部材140と扉枠側下ヒンジ部材150とによって、扉枠3を本体枠4に対して良好な状態でヒンジ回転させることができる。
[3-1d.扉枠側下ヒンジ部材]
扉枠ベースユニット100の扉枠側下ヒンジ部材150について、主に図31及び図32等を参照して詳細に説明する。扉枠側下ヒンジ部材150は、扉枠ベース110に取付けられ前方に延出している平板状の延出片151aを有している扉枠下ヒンジ軸ブラケット151と、扉枠下ヒンジ軸ブラケットにおける延出片151aの前端部付近から下方に突出している円柱状の扉枠下ヒンジピン152(図21及び図22を参照)と、を備えている。
扉枠下ヒンジ軸ブラケット151は、水平に延びた平板状の延出片151aの後端から上方に延出した平板状の取付片(図示は省略)を有しており、側面視の全体形状が略L字状に形成されている。この扉枠下ヒンジ軸ブラケット151は、図示しない取付片がビスによって扉枠ベース110の後面に取付けられている。
扉枠下ヒンジピン152は、下端部が、下方へ向かうほど窄まる円錐台状に形成されている。この扉枠下ヒンジピン152は、後述する本体枠4における本体枠側下ヒンジ部材640の扉枠用ヒンジ孔644に、上方から回転可能に挿入される。扉枠下ヒンジピン152は、扉枠側上ヒンジ部材140の扉枠上ヒンジピン142と同軸上に配置されている。
この扉枠側下ヒンジ部材150は、扉枠下ヒンジピン152が本体枠側下ヒンジ部材640の扉枠用ヒンジ孔644に挿入されることで、扉枠3を本体枠4に対してヒンジ回転可能に支持することができる。
[3-1e.扉枠左サイド装飾基板]
扉枠ベースユニット100の扉枠左サイド装飾基板160について、主に図31及び図32等を参照して詳細に説明する。扉枠左サイド装飾基板160は、扉枠ベース110の前面において、貫通口111の正面視左側に取付けられている。扉枠左サイド装飾基板160は、扉枠ベース110における正面視左側のスピーカ挿通口119よりも下側の位置の高さから貫通口111の上下方向の中央付近の高さまで上下に延びている扉枠左サイド上装飾基板161と、扉枠左サイド上装飾基板161の下側の位置の高さから上皿用通過口117の下端と略同じ高さまで上下に延びている扉枠左サイド下装飾基板162と、を備えている。
扉枠左サイド装飾基板160の扉枠左サイド上装飾基板161及び扉枠左サイド下装飾基板162は、夫々前面に、前方へ光を照射可能な複数のLED161a,162aを備えている。これらLED161a,162aは、フルカラーLEDとされている。
扉枠左サイド装飾基板160は、扉枠3を組立てた状態で、後述する扉枠左サイドユニット530の後方に位置しており、前面に備えられた(実装された)複数のLED161a,162aを適宜発光させることで、扉枠左サイドユニット530の左ユニット装飾レンズ部材を発光装飾させることができる。
[3-1f.ガラスユニット取付部材]
扉枠ベースユニット100のガラスユニット取付部材170について、主に図31(b)等を参照して詳細に説明する。ガラスユニット取付部材170は、扉枠ベース110の後側に回動可能に取付けられておりガラスユニット190を着脱可能に取付けるためのものである。ガラスユニット取付部材170は、扉枠ベース110の後側で前後に延びた軸線周りに対して回転可能に取付けられる円盤状の基部171と、基部171から回転軸線に対して直角方向へ棒状に突出している突出部172と、を有している。
ガラスユニット取付部材170は、扉枠ベース110の後面における一対のスピーカ挿通口119の下側で、ガラスユニット取付部118よりも外側の部位に、夫々回転可能に取付けられている。
ガラスユニット取付部材170は、突出部172が基部171から上方へ突出するように回転させた状態とすることで、背面視において扉枠ベース110のガラスユニット取付部118よりも突出部172が外側に位置した状態となり、扉枠ベース110のガラスユニット取付部118に対してガラスユニット190を挿入したり、ガラスユニット取付部118からガラスユニット190を取外したりすることができる。
ガラスユニット取付部材170は、ガラスユニット190を扉枠ベース110のガラスユニット取付部118に挿入させた状態で、突出部172が基部171から下方へ突出するように回転させると、突出部172がガラスユニット190の取付片191aの後側と当接し、ガラスユニット190上部の後方への移動を規制した状態となり、ガラスユニット190を扉枠ベース110に取付けることができる。
ガラスユニット取付部材170は、扉枠ベース110に回転可能に取付けられる円盤状の基部171から突出部172が突出しているため、ガラスユニット取付部材170の重心位置が突出部172内に位置している。このことから、ガラスユニット取付部材170が自由に回転できる状態では、突出部172が基部171から下方へ突出した状態で安定することとなる。そして、ガラスユニット取付部材170では、突出部172が基部171から下方へ突出している回転位置の時に、突出部172によりガラスユニット190の後方への移動を規制させるようにしているため、ガラスユニット取付部材170に振動等が作用しても、突出部172が基部171から上方へ突出するように全体が回転することはなく、ガラスユニット190の後方への移動の規制が自然に解除されることはない。
なお、扉枠ベース110からガラスユニット190を取外す場合は、ガラスユニット取付部材170を、突出部172が基部171から上方へ突出するように回転させて、突出部172をガラスユニット190の取付片191aよりも外側へ移動させることで、ガラスユニット190の上部側を後方へ移動させることができるようになり、扉枠ベース110からガラスユニット190を取外すことができる。
[3-1g.ハンドル取付部材]
扉枠ベースユニット100のハンドル取付部材180について、主に図31乃至図33等を参照して詳細に説明する。ハンドル取付部材180は、扉枠ベース110の前面にハンドルユニット300を取付けるためのものである。ハンドル取付部材180は、図32及び図33等に示すように、前後方向へ延びた円筒状の筒部181と、筒部181の後端から筒部181の軸に対して直角方向外方へ延びた円環状のフランジ部182と、筒部181内に突出していると共に筒部181の軸方向全長に亘って延びており筒部181の周方向に対して不等間隔に配置された複数(本例では三つ)の突条183と、筒部181の外周面とフランジ部182の前面とを繋ぎ、筒部181の周方向に対して複数配置された補強リブ184と、を備えている。
ハンドル取付部材180は、フランジ部182の後面を、扉枠ベース110におけるハンドル取付座面112の前面に当接させた状態で、ビスによってハンドル取付座面112に取付けられる。
筒部181は、内径がハンドルユニット300におけるハンドルベース301の基部301aの外径よりも若干大きく形成されている。三つの突条183は、一つが筒部181内の上側に備えられており、残り二つが筒部181内の下側に備えられている。これら三つの突条183は、ハンドルベース301における三つの溝部301cと対応する位置に形成されている。従って、ハンドル取付部材180は、三つの突条183と、ハンドルベース301の三つの溝部301cとを一致させた状態でのみ、筒部181内にハンドルベース301の基部301aを挿入させることができ、扉枠ベース110に対してハンドルベース301(ハンドルユニット300)の回転位置を規制することができる。
なお、ハンドル取付部材180は、フランジ部182の後面に対して、筒部181の軸線が垂直に延びていることから、扉枠ベース110の傾斜したハンドル取付座面112に取付けることで、筒部181の軸線が右前方へ延びるように傾いた状態となり、ハンドルユニット300を同様に傾いた状態で扉枠ベース110に取付けることができる。
[3-1h.ガラスユニット]
扉枠ベースユニット100のガラスユニット190について、主に図31乃至図33等を参照して詳細に説明する。ガラスユニット190は、扉枠ベース110の貫通口111を、前方から後方が視認できるように閉鎖するものである。ガラスユニット190は、扉枠ベース110の貫通口111の内周形状よりも大きくガラスユニット取付部118に取付可能な枠状のガラス枠191と、ガラス枠191の枠内を閉鎖し外周がガラス枠191に取付けられている透明な二つのガラス板192と、を備えている。二つのガラス板192は、ガラス枠191の前端側と後端側とに夫々取付けられており、互いの間に空間が形成されるように前後に離間している(図26等を参照)。
ガラス枠191は、正面視左右上隅よりも下側の位置から外方へ平板状に延出している一対の取付片191aと、下端から下方へ突出していると共に下辺に沿って延びている帯板状の係止片191bと、を有している。ガラス枠191の取付片191aは、ガラスユニット取付部材170の突出部172と当接可能とされている。係止片191bは、扉枠ベース110と補強ユニット130の中補強板金132との間の空間内に挿入可能とされている(図26を参照)。
このガラスユニット190は、扉枠ベース110の後側から、ガラス枠191の係止片191bを、扉枠ベース110と補強ユニット130の中補強板金132との間の隙間に上方から挿入した上で、ガラス枠191の前端を扉枠ベース110のガラスユニット取付部118の後面に当接させ、ガラスユニット取付部材170を回転させてガラスユニット取付部材170の突出部172をガラス枠191の取付片191aの後面と当接させることで、扉枠ベース110に取付けられる。
ガラスユニット190を扉枠ベース110から取外す場合は、上記と逆の手順により、取外すことができる。これにより、ガラスユニット190は、扉枠ベース110に対して着脱可能となっている。
[3-1i.防犯カバー]
扉枠ベースユニット100の防犯カバー200について、主に図31乃至図33等を参照して詳細に説明する。防犯カバー200は、ガラスユニット190の後面下部を覆うように扉枠ベース110の後側に取付けられ、透明な合成樹脂により形成されている。防犯カバー200は、外周が所定形状に形成された平板状の本体部201と、本体部201の外周縁に沿って後方へ短く突出した平板状の後方突片202と、左右に離間して配置され本体部201よりも前方に突出し、扉枠ベース110の後側に係止可能とされている一対の係止片203と、を備えている。
防犯カバー200の本体部201は、扉枠ベース110に取付けた状態で下端がガラスユニット190の下端よりも下方へ突出するように形成されている。また、本体部201は、上端が、パチンコ機1に組立てた状態で、遊技盤5における遊技領域5aの下端に沿った形状に形成されている。詳述すると、本体部201の上端は、後述する前構成部材1000の内レール1002の一部、アウト誘導部1003、右下レール1004の一部、及び右レール1005に沿った形状に形成されており、パチンコ機1に組立てた状態で遊技領域5a内に突出しないように形成されている。
後方突片202は、本体部201の外周縁の略全周に亘って形成されている。従って、防犯カバー200は、本体部201と後方突片202とによって、後方へ開放された浅い箱状に形成されており、強度・剛性が高くなっている。また、後方突片202は、図33に示すように、本体部201の外周縁とは異なる本体部201の後面の一部からも後方に突出している。この本体部201の後面の一部から後方に突出している後方突片202は、パチンコ機1に組立てた状態で遊技盤5の前構成部材1000における外レール1001の一部と沿うように形成されている。
なお、後方突片202は、パチンコ機1に組立てた状態で、遊技盤5における外レール1001と内レール1002との間に位置する部位には形成されていない。これにより、外レール1001と内レール1002との間を通る遊技球(球発射装置680により発射された遊技球)が、防犯カバー200の後方突片202に当接することはなく、遊技領域5a内への遊技球の打込みを阻害することはない。
一対の係止片203は、扉枠ベース110の後側に弾性係止される。これにより、防犯カバー200は、扉枠ベース110に対して容易に着脱することができる。
防犯カバー200は、パチンコ機1に組立てた状態で、本体部201の前面がガラスユニット190の後面(ガラス枠191の後端)と当接し、本体部201の下辺から後方へ突出している部位を除いた後方突片202が、後述する前構成部材1000の防犯凹部1008内に挿入された状態となる。また、防犯カバー200は、本体部201の下辺から後方に突出している後方突片202が、前構成部材1000の下面と接するように前構成部材1000の前面よりも後方へ突出している状態となる。これにより、防犯カバー200と遊技盤5(前構成部材1000)との間が、防犯カバー200の後方突片202と前構成部材1000の防犯凹部1008とによって複雑に屈曲した状態となるため、遊技盤5の前面下方より防犯カバー200と前構成部材1000との間を通してピアノ線等の不正な工具を遊技領域5a内に侵入させようとしても、後方突片202や防犯凹部1008に阻まれることとなり、遊技領域5a内への不正な工具の侵入を阻止することができる。
[3-1j.開閉シリンダユニット]
扉枠ベースユニット100の開閉シリンダユニット210について、主に図31乃至図33等を参照して説明する。開閉シリンダユニット210は、正面視において扉枠ベース110の右端付近で貫通口111とハンドル取付座面112との間の位置のシリンダ取付部113に後側から取付けられ、後述する施錠ユニット700と協働して、扉枠3と本体枠4との開閉、及び、外枠2と本体枠4との開閉に使用されるものである。
開閉シリンダユニット210は、前面に鍵穴211aを有し前後に延びた円筒状のシリンダ錠211と、シリンダ錠211の後端に取付けられており鍵穴211aに挿入された鍵の回動操作を施錠ユニット700の鍵シリンダ710に伝達させる回転伝達部材212と、シリンダ錠211を扉枠ベース110(補強ユニット130)に取付けるシリンダ取付板金213と、を備えている。
シリンダ錠211は、対応する鍵(図示は省略)を鍵穴211aに差し込むことで、鍵を回転させることができるものであり、対応する鍵であれば、正面視において時計回り及び反時計回りの何れの方向へも所定角度回転させることができる。
回転伝達部材212は、後方が開放された円筒状(詳しくは、後方へ向かうに従って直径が大きくなる円錐筒状)に形成されており、中心軸を挟んで対向した位置に後端から前方へ向かって切欠かれた一対の切欠部212aを有している。この回転伝達部材212は、本体枠4における施錠ユニット700の鍵シリンダ710が後方から挿入されるように形成されており、施錠ユニット700の鍵シリンダ710の突起が一対の切欠部212a内に挿入されることで、回転伝達部材212(シリンダ錠211の鍵穴211aに挿入された鍵)の回転を、施錠ユニット700の鍵シリンダ710に伝達させて鍵シリンダ710を回転させることができる。
シリンダ取付板金213は、一枚の金属板を屈曲させて形成されており、平面視の形状が前方へ突出している凸形状に形成されている。詳述すると、シリンダ取付板金213は、正面視において上下に延びた長方形で平板状の前板部213aと、前板部213aの左右両辺から後方へ平板状に延出している一対の側板部213bと、一対の側板部213bの夫々の後辺から互いに遠ざかる方向へ平板状に延出している一対の取付板部213cと、を備えている。シリンダ取付板金213の前板部213aは、上下方向略中央の位置で後方からシリンダ錠211が貫通し、前板部213aの後面にシリンダ錠211の後端が取付けられる。シリンダ取付板金213の一対の取付板部213cは、正面視左側の取付板部213cが補強ユニット130の中補強板金132の右端部に取付けられ、正面視右側の取付板部213cが補強ユニット130の右補強板金134に取付けられる。これにより、シリンダ取付板金213によって、補強ユニット130の中補強板金132と右補強板金134とが連結される。
開閉シリンダユニット210は、扉枠ベースユニット100に組立てた状態では、シリンダ取付板金213の前板部213aから前方に突出しているシリンダ錠211の前端が、扉枠ベース110の後側からシリンダ挿通孔114に挿通されて扉枠ベース110の前方へ突出していると共に、シリンダ取付板金213の前板部213a及び一対の側板部213bが後方へ開放されている箱状のシリンダ取付部113内に収容されている。
[3-4.演出操作ユニットの全体構成]
扉枠3における演出操作ユニット400の全体構成について、主に図34乃至図41等を参照して詳細に説明する。図34(a)は扉枠における演出操作ユニットの正面図であり、(b)は演出操作ユニットの右側面図である。また、図35(a)は演出操作ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は演出操作ユニットを後ろから見た斜視図である。図36は、演出操作ユニットを操作ボタンの中心軸の延びている方向から見た説明図である。図37は図34(a)におけるD-D線で切断した断面図であり、図38は図34(b)におけるE-E線で切断した断面図である。図39(a)は図34(b)におけるF-F線で切断した断面図であり、(b)は(a)におけるA部の拡大図である。図40は演出操作ユニットを主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図41は演出操作ユニットを主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。演出操作ユニット400は、皿ユニット320の正面視左右方向中央の前部に取付けられるものであり、遊技者が押圧操作することができると共に、遊技者に対して演出画像を提示することができるものである。
演出操作ユニット400は、外形が円形で外周縁を除いた中央側が透明に形成されており遊技者が押圧操作可能な操作ボタン410と、操作ボタン410の外周を囲み皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに取付けられる枠状のフレームユニット415と、操作ボタン410よりも後方に配置されており操作ボタン410の外周縁及びフレームユニット415を発光装飾させることが可能な装飾基板ユニット420と、フレームユニット415の後側に取付けられており操作ボタン410及び装飾基板ユニット420が前面に取付けられているベースユニット430と、操作ボタン410を通して遊技者側から視認可能にベースユニット430に取付けられており演出画像を表示可能な扉枠側演出表示装置460と、を備えている。
[3-4a.操作ボタン]
演出操作ユニット400の操作ボタン410について、主に図39乃至図42等を参照して詳細に説明する。図42(a)は操作ボタンを分解して前から見た分解斜視図であり、(b)は操作ボタンを分解して後ろから見た分解斜視図である。操作ボタン410は、外形が皿ユニット320の上下方向の高さよりも若干小さい直径の円形に形成されており、外周縁を除いた中央側が透明に形成されている。操作ボタン410は、外周が円形で中央側が前方へ膨出するように湾曲面状(球面の一部の形状)に形成されている透明なボタンレンズ411と、ボタンレンズ411の外周縁の前側に取付けられている円環状のボタンフレーム412と、ボタンフレーム412の後側にボタンレンズ411の外周縁を挟持するように取付けられている円筒状のボタンベース413と、を備えている。ボタンフレーム412及びボタンベース413は、光を通し難い部材によって形成されている。
ボタンレンズ411は、全体が略一定の厚さに形成されている。また、ボタンレンズ411は、表面側が凹凸の無い滑らかな湾曲面状に形成されている。ボタンレンズ411は、ボタンフレーム412の内周側となる位置に裏面から断面W字状に窪んだ状態で中央側(内側)へ所定長さで延びていると共に周方向に列設されている第一ボタン装飾部411aと、第一ボタン装飾部411aよりも外周側の位置に裏面から断面円弧状に窪んだ状態で中央側へ向かう軸線上に延びていると共に周方向に所定角度範囲内で列設されている複数(六つ)の第二ボタン装飾部411bと、を備えている。
ボタンレンズ411の第一ボタン装飾部411aは、図示するように、操作ボタン410に組立てた状態では、ボタンフレーム412の内周から中央側へ延びており、左右両側の一群が、上下両側の一群よりも中央側へ長く延びている。
ボタンレンズ411の複数の第二ボタン装飾部411bは、夫々が同一の円周上において円弧状に延びており、左右両側に夫々三つずつ形成されている。これらの第二ボタン装飾部411bは、ボタンフレーム412のフレーム開口部412aから臨むように形成されていると共に、前面側がボタンフレーム412の前面と略同一面上となるように前方へ突出している。
ボタンレンズ411は、第一ボタン装飾部411a及び第二ボタン装飾部411bの部位において、裏面に形成されている断面W字状や断面円弧状の凹凸により、光が屈折するレンズ効果が発揮されるため、後側が明瞭に見えないようになっている。
ボタンフレーム412は、円環状に形成されており、前後方向に貫通し周方向へ所定長さで円弧状に延びた複数(六つ)のフレーム開口部412aを備えている。六つのフレーム開口部412aは、左右両側に夫々三つずつ備えられており、ボタンレンズ411の六つの第二ボタン装飾部411bと対応している。このボタンフレーム412は、表面に金属光沢を有したメッキ層を備えている。
ボタンベース413は、前後方向に短く延びた略円筒状の本体部413aと、本体部413aの前端から外方へ突出している円環状のフランジ部413bと、フランジ部413bの後側から本体部413aの外周に沿って後方へ円柱状に突出しており周方向に略等間隔で複数(四つ)配置されているガイドボス部413cと、フランジ部413bの後側から本体部413aの外周に沿って後方へ帯板状に突出しており周方向に複数(三つ)配置されている検知片413dと、本体部413aよりも外側でフランジ部413bを前後に貫通していると共に外周に沿って所定長さで延びており周方向に複数(六つ)形成されているベース開口部413eと、本体部413aの前端から前方へ筒状に延出しており前端側がボタンレンズ411の内面に沿うように内側(中央側)へ窄まっている内側延出部413fと、を備えている。
ボタンベース413における内側延出部413fの外周面と、フランジ部413bの前面とにボタンレンズ411の外周縁及びボタンフレーム412が取付けられる。四つのガイドボス部413cは、本体部413aの周方向に対して、上下左右の四隅に相当する部位に夫々配置されている。これら四つのガイドボス部413cは、ベースユニット430におけるユニットベース431の保持孔431b内に夫々摺動可能に挿入される。三つの検知片413dは、本体部413aの周方向に対して、上側に二つ、下側に一つ、配されるように、周方向へ略等間隔に配置されている。これら三つの検知片413dは、操作ボタン410が押圧されると、ベースユニット430の押圧検知センサ440により検知される。
六つのベース開口部413eは、左右両側に夫々三つずつ備えられており、ボタンレンズ411の第二ボタン装飾部411b及びボタンフレーム412のフレーム開口部412aと対応している。ボタンベース413におけるベース開口部413eの部位では、本体部413a及び内側延出部413fの一部が、外周側から内側へ窪んでいる。内側延出部413fは、内側へ窄まっている前端の内径が、ボタンフレーム412の内径と略一致している。
この操作ボタン410は、前面が前方へ湾曲面状(略球面の一部の形状)に膨出していると共に、透明に形成されており、後側に配置されている扉枠側演出表示装置460の表示画面を前方から視認することができる。操作ボタン410は、四つのガイドボス部413cがベースユニット430におけるユニットベース431の保持孔431bに摺動可能に挿入されていると共に、ユニットベース431の保持孔431bに挿入されている操作ボタンバネ438により前方へ付勢されている。操作ボタン410は、ベースユニット430の操作ボタンバネ438の付勢力により、外周縁の前面側がフレームユニット415に当接することで、前方へのこれ以上の移動が規制されており、操作ボタンバネ438の付勢力に抗して押圧操作することで、後端がベースユニット430の前面に当接するまで後方へ移動する。操作ボタン410は、押圧操作して後方へ移動させると、三つの検知片413dの少なくとも一つがベースユニット430の押圧検知センサ440に検知される。この押圧検知センサ440による検知片413dの検知によって、操作ボタン410が操作されたこととなる。
また、操作ボタン410は、演出操作ユニット400を組立てた状態で、透明なボタンレンズ411におけるボタンフレーム412の内周端から中央側へ延びるように全周に亘って形成されている第一ボタン装飾部411aによって、ボタンベース413の内周面と、ベースユニット430の操作ボタン内装飾部材432との間の隙間を、遊技者側から見え難くすることができる。
更に、操作ボタン410は、円筒状のボタンベース413の前端開口を、ボタンレンズ411とボタンフレーム412とで閉鎖しており、ボタンレンズ411の外周縁に取付けられているボタンフレーム412により、操作ボタン410の外径に対して、後方が視認可能な透明な部分が、外周から内側へ窄まったように形成されている。このボタンフレーム412の存在によっても、ボタンベース413の内周面と、ベースユニット430の操作ボタン内装飾部材432との間の隙間を、遊技者側から見え難くしている。
また、操作ボタン410は、演出操作ユニット400に組立てた状態では、筒状のボタンベース413(本体部413a)の後端が、装飾基板ユニット420の内周側を通して装飾基板ユニット420の前面よりも後方へ突出した状態となる。これにより、装飾基板ユニット420の操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423に夫々実装されている第一LED422a,423a及び第二LED422b,423bから前方へ照射された光が、ボタンベース413の外側から内側へ漏れるのを防止することができると共に、ベースユニット430の操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、及び操作ボタン下内装飾基板436に実装されたLEDから前方へ照射された光がボタンベース413の内側から外側へ漏れるのを防止することができる。従って、装飾基板ユニット420の第一LED422a,423a及び第二LED422b,423bやベースユニット430の操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、及び操作ボタン下内装飾基板436に実装されたLEDが、発光装飾対象としている部位以外が発光装飾されてしまうのを防止することができ、見栄え良く発光装飾を行うことができる。
[3-4b.フレームユニット]
演出操作ユニット400のフレームユニット415について、主に図39乃至図41等を参照して詳細に説明する。フレームユニット415は、操作ボタン410の前方側から外周を囲むように、皿ユニット320における皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに前側から取付けられ、操作ボタン410の外側を装飾している。フレームユニット415は、外形が演出操作ユニット取付部326aの前端側に合せた形状に形成されている。
フレームユニット415は、皿ユニット320における皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに取付けられ円形の中央開口部416aを有する枠状のフレーム本体416と、中央開口部416aの左右両側でフレーム本体416に後側から取付けられる透光性を有した一対のフレームサイドレンズ417と、中央開口部416aの上側でフレーム本体416に前側から取付けられる透光性を有したフレームトップレンズ418と、を備えている。
フレーム本体416は、操作ボタン410の外径よりも小径で前後に貫通している円形の中央開口部416aと、中央開口部416aよりも左右両外側で前後に貫通していると共に中央開口部416aの周縁に沿って円弧状に延びており周方向に列設されている複数(六つ)の外周開口部416bと、中央開口部416aの上側前面において所定幅で切欠かれている切欠部416cと、を備えている。中央開口部416aは、操作ボタン410におけるボタンフレーム412のフレーム開口部412aの外周側の直径と略同じ大きさに形成されている。これにより、フレーム開口部412aの外周後側に操作ボタン410におけるボタンベース413のフランジ部413bの前端側が当接できるようになっている。
六つの外周開口部416bは、中央開口部416aの左右両外側に、夫々三つずつ備えられており、後側からフレームサイドレンズ417によって閉鎖されている。切欠部416cは、前後方向にも貫通しており、前側からフレームトップレンズ418が嵌込まれている。
また、フレーム本体416は、中央開口部416aの周縁よりも若干外側の位置から後方へ延出している略筒状の内側筒部416dを備えている。内側筒部416dは、中央開口部416aと外周開口部416bとの間の位置から後方へ延出しており、切欠部416cと対応している部位が切欠かれている。内側筒部416dは、演出操作ユニット400を組立てた状態では、装飾基板ユニット420の操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423における夫々の第一LED422a,423aと第二LED422b,423bとの間に位置しており、第一LED422a,423aと第二LED422b,423bとの間を仕切っている(図38を参照)。
更に、フレーム本体416は、外周の左右両側上部において夫々外方へ延出しており、皿ユニット320の皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに取付けられる一対の取付部416eを備えている。フレーム本体416(演出操作ユニット400)は、一対の取付部416eと切欠部416cの左右両側の部位が、皿ユニット320における皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに取付けられる。
フレーム本体416は、中央開口部416aを間にして切欠部416c側(フレームトップレンズ418が取付けられる側)とは反対側で切欠部416cと同じ幅の部位を除いて、表面の略全体に金属光沢を有したメッキ層が形成されている。
フレームサイドレンズ417は、フレーム本体416の左右に夫々三つずつ形成されている外周開口部416bを後側から閉鎖している。フレームサイドレンズ417は、前面側が凹凸の無い滑らかな面に形成されており、後面側に中央開口部416aの周縁に沿った複数の凹凸が形成されている(図39及び図46を参照)。これら複数の凹凸によって光が屈折することで、フレームサイドレンズ417の後側が見えないようになっている。
フレームトップレンズ418は、フレーム本体416の切欠部416cに前側から嵌込まれるように、外形が略四角形に形成されている。フレームトップレンズ418は、前面側が滑らかに形成されている。また、フレームトップレンズ418は、後面側に中央開口部416aの周縁に沿ってジグザグ状に延びた複数の凹凸が中央開口部416aの半径方向に複数列設されている(図37及び図46を参照)。これら複数の凹凸によって光が屈折することで、フレームトップレンズ418の後側が見えないようになっている。
フレームユニット415は、演出操作ユニット400を組立てた状態で、一対のフレームサイドレンズ417が装飾基板ユニット420の操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423における夫々の第二LED422b,423bの前方に位置すると共に、フレームトップレンズ418がベースユニット430のフレームトップレンズ装飾基板437の前方に位置し、それらに実装されている第二LED422b,423b等によって夫々が発光装飾可能となっている。
[3-4c.装飾基板ユニット]
演出操作ユニット400の装飾基板ユニット420について、主に図39乃至図43等を参照して詳細に説明する。図43は、演出操作ユニットの装飾基板ユニットを分解して前から見た分解斜視図である。装飾基板ユニット420は、フレームユニット415の下方でベースユニット430の前面に取付けられ、操作ボタン410の第二ボタン装飾部411b及びフレームユニット415のフレームサイドレンズ417を発光装飾させることができると共に、演出操作ユニット400に振動を付与させることができるものである。
装飾基板ユニット420は、上方側が開放されたC字状の基板ベース421と、基板ベース421における左右両側の前面に夫々取付けられている操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423と、基板ベース421の前面下部に取付けられている振動モータ424と、振動モータ424の前側を覆うように基板ベース421の前面に取付けられているモータカバー425と、を備えている。
基板ベース421は、内周側が操作ボタン410のボタンベース413における筒状の本体部413aの外径よりも若干大きく形成されていると共に、外周側がボタンベース413におけるフランジ部413bの外径よりも大きく且つフレームユニット415の外径よりも小さく形成されている。
操作ボタン左外装飾基板422は、基板ベース421の前面に沿って円弧状に延びている。操作ボタン左外装飾基板422は、前面側に、基板ベース421の内周に沿って実装された複数の第一LED422aと、複数の第一LED422aよりも半径方向外側で基板ベース421の内周に沿って実装された複数の第二LED422bと、を備えている。操作ボタン右外装飾基板423は、基板ベース421の前面に沿って円弧状に延びている。操作ボタン右外装飾基板423は、前面側に、基板ベース421の内周に沿って実装された複数の第一LED423aと、複数の第一LED423aよりも半径方向外側で基板ベース421の内周に沿って実装された複数の第二LED423bと、を備えている。これら操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423は、前後両面が白色とされている。
振動モータ424は、回転軸に偏芯した錘424aが取付けられており、この錘424aを回転させることで振動を発生させることができる。
装飾基板ユニット420は、演出操作ユニット400に組立てた状態では、基板ベース421の内側に、操作ボタン410におけるボタンベース413の筒状の本体部413a後端側が挿入されている。また、装飾基板ユニット420は、操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423における夫々の第一LED422a,423aが操作ボタン410の第二ボタン装飾部411bの後方に位置し、夫々の第二LED422b,423bがフレームユニット415のフレームサイドレンズ417の後方に位置している。また、演出操作ユニット400に組立てた状態では、操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423の夫々の第一LED422a,423aと、夫々の第二LED422b,423bとの間に、フレームユニット415の内側筒部416dが位置している(図38を参照)。
従って、装飾基板ユニット420は、操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423における夫々の第一LED422a,423aからの光によって操作ボタン410の第二ボタン装飾部411bのみを発光装飾させることができると共に、夫々の第二LED422b,423bからの光によってフレームユニット415のフレームサイドレンズ417のみを発光装飾させることができる。
また、装飾基板ユニット420は、振動モータ424の錘424aを回転させることで、振動を発生させて、演出操作ユニット400全体を振動させることができる。
[3-4d.演出操作ユニットの作用効果]
演出操作ユニット400の作用効果について、主に図44乃至図46等を参照して詳細に説明する。図44は、図37の演出操作ユニットの断面図において操作ボタンを押圧した状態を示す説明図である。図45(a)は演出操作ユニットを操作ボタンの中心軸の延びている方向から見た図において操作ボタンの一部を切欠いて操作ボタンの第一ボタン装飾部やボタンフレーム等によって隠そうとしている部位を示す説明図であり、(b)は演出操作ユニットの断面図において操作ボタンの第一ボタン装飾部やボタンフレーム等によって隠そうとしている部位を示す説明図である。図46(a)は演出操作ユニットの外観を前から見た斜視図で示す説明図であり、(b)は演出操作ユニットの外観を操作ボタンの中心軸の延びている方向から見た説明図である。
本実施形態の演出操作ユニット400は、遊技盤5の遊技領域5a内に遊技球が打込まれることで変化する遊技状態に応じて演出画像を遊技者に見せることができると共に、遊技者に操作ボタン410の操作をさせて遊技者に提示した演出に遊技者を参加させて楽しませることができるものである。
演出操作ユニット400は、全高が、扉枠3の扉枠ベースユニット100における扉枠ベース110の貫通口111の下側の部位の高さと略同じ高さに形成されている。また、演出操作ユニット400は、全幅が、扉枠3の全幅の1/3よりも若干大きく形成されている。演出操作ユニット400は、正面視において、遊技領域5a(扉枠ベース110の貫通口111)の下側で左右方向の中央に配置されている。
演出操作ユニット400は、フレームユニット415のフレーム本体416の上部が、皿ユニット320における皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに取付けられている。演出操作ユニット400は、皿ユニット320に取付けた状態で、底面となる中継基板カバー442の脚部442aの下面が、皿ユニット320の皿ユニットカバー326における底板部326iの上面との間に、隙間が形成されている。つまり、演出操作ユニット400は、皿ユニット320に対して上部のみが取付けられており、吊下げられた状態に取付けられている。
また、演出操作ユニット400は、フレームユニット415の前面(フレーム本体416の中央開口部416aの前端内周により形成される面)が、演出操作ユニット取付部326aの前端開口の傾斜面と平行になるように取付けられている。これにより、演出操作ユニット400は、湾曲面状(略球面の一部の形状)に前方へ膨出している透明な操作ボタン410の中心軸線CLが、垂直線に対して63度の角度で、前方へ向かうに従って上方へ移動するように傾斜している。これにより、本パチンコ機1を用いて遊技を行うために本パチンコ機1の前で遊技者が着座すると、遊技者の頭部が皿ユニット320(演出操作ユニット400)の上方に配置されている遊技盤5における遊技領域5aの中央の前方に位置するため、操作ボタン410の中心軸線CLが、遊技者の頭部付近を通ることとなる。従って、遊技者が遊技領域5aから演出操作ユニット400(操作ボタン410)に視線を落すと、操作ボタン410がその正面視(中心軸線CLと平行な方向からの投影視)に可及的に近い状態で見えることとなり、操作ボタン410や操作ボタン410内の扉枠側演出表示装置460等を良好な状態で視認することができる。
演出操作ユニット400は、操作ボタン410の四つのガイドボス部413cがベースユニット430の四つの保持孔431bに夫々摺動可能に挿入されていると共に、操作ボタンバネ438により前方へ付勢されている。演出操作ユニット400は、通常の状態(操作ボタン410を押圧操作していない状態)では、操作ボタンバネ438の付勢力によって、操作ボタン410のボタンベース413のフランジ部413bの前端が、フレームユニット415のフレーム本体416の後面における中央開口部416a付近の部位に当接している。
演出操作ユニット400は、通常の状態では、操作ボタン410におけるボタンフレーム412の内周付近から中央側(中心軸線CL側)が、フレームユニット415におけるフレーム本体416の中央開口部416aから前方へ突出している。換言すると、操作ボタン410における湾曲面状(略球面の一部の形状)に前方へ膨出している透明なボタンレンズ411において、ボタンフレーム412の内周(内側)から前方へ突出している部位が、フレームユニット415のフレーム本体416の中央開口部416aから前方へ突出している(図37等を参照)。
因みに、本実施形態では、フレームユニット415におけるフレーム本体416の中央開口部416aの直径が約15cmとされており、操作ボタン410の中心軸線CL方向に対してボタンレンズ411(の前端)がフレームユニット415の前面から約4cm前方へ突出している。
通常の状態において、遊技者が演出操作ユニット400の操作ボタン410を押圧操作すると、操作ボタン410は操作ボタンバネ438の付勢力に抗して中心軸線CLに沿って後方へ移動する。そして、操作ボタン410の後端がベースユニット430のユニットベース431の前面に当接すると、後方への移動が規制されて操作ボタン410の後方への移動が停止する。遊技者が操作ボタン410を押圧操作する時には、湾曲面状(略球面の一部の形状)に前方へ膨出しているボタンレンズ411を押圧する。
この操作ボタン410は、従来のパチンコ機に備えられている演出用の操作ボタンと比較して、外径が非常に大きく形成されているため、ボタンレンズ411の中央部分から離れた周縁付近が押圧される可能性が高い。詳述すると、従来のパチンコ機における演出用の操作ボタンは、その中心軸線が垂直線と略平行に延びるように取付けられているのに対して、本実施形態の演出操作ユニット400の操作ボタン410は、中心軸線CLが垂直線に対して傾いて取付けられているため、遊技者が従来のパチンコ機と同様に上方から操作ボタン410を押圧すると、図44において白抜きの矢印で示すように、操作ボタン410の中心軸線CLから離れた部位を押圧することとなる。
ところで、従来のパチンコ機における演出用の操作ボタンは、遊技者が押圧操作する面が平坦な面に形成されていることから、押圧操作する部位を平坦な面としたまま操作ボタンを大きくした場合、操作ボタンの中央から外れた部位を押圧すると、その押圧された部位が先に後退するように押圧操作する面が傾いてしまい、操作ボタンが真直ぐに後退することができなくなって、操作ボタンを押圧操作することができなくなる虞がある。
これに対して、本実施形態の演出操作ユニット400の操作ボタン410は、遊技者が押圧操作する部位(ボタンレンズ411)が、前方へ膨出した湾曲面状(略球面の一部の形状)としているため、操作ボタン410の中央から離れた位置を押圧操作した場合、その力が操作ボタン410の全体に分散されて操作ボタン410が傾き難くなり、操作ボタン410が真直ぐに後方へ移動することができる。従って、操作ボタン410の前面側のどの位置を押圧操作しても、操作ボタン410が傾くことなくスムーズに後退することができるため、押圧操作を確実に検知させることができ、操作ボタン410を押圧操作する演出を十分に楽しませることができる。
また、演出操作ユニット400は、装飾基板ユニット420における基板ベース421の前面下部に振動モータ424が取付けられている上で、上述したように、演出操作ユニット400が吊下げられるように上部のみが皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに取付けられているため、振動モータ424により錘424aを回転させて振動を発生させると、取付けられている部位から最も離れた部位で振動が発生することから、演出操作ユニット400全体を大きく(強く)振動させることができ、演出操作ユニット400に触れている遊技者に対して振動を伝達させることができる。また、振動モータ424を、比較的遊技者が押圧操作し易い位置(図44において白抜きの矢印の位置)の直下に配置しているため、操作ボタン410を押圧操作している遊技者に対して強い振動を伝達させることができ、遊技者を驚かせて演出を楽しませることができる。
更に、演出操作ユニット400は、吊下げられたような状態で皿ユニットカバー326に取付けられていると共に、下面を形成している中継基板カバー442の脚部442aの下面と皿ユニットカバー326の底板部326iの上面との間に隙間が形成されているため、操作ボタン410を強く下方へ押圧したり叩いたりした時に、脚部442aの下面が底板部326iの上面に当接するまでの間、フレームユニット415の取付部416eや皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326a等が下方へ撓むことで衝撃を吸収することができる。また、脚部442aの下面が底板部326iの上面に当接した後では、演出操作ユニット400の下方への移動を規制し、フレームユニット415の取付部416eや皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326a等に無理な力が作用するのを回避させることができ、演出操作ユニット400等の破損を防止することができる。従って、演出操作ユニット400の操作ボタン410を押圧操作する演出を遊技者に提示した時等に、強い力で操作ボタン410が押圧操作されたり叩かれたりしても、操作ボタン410や演出操作ユニット400等が破損することはないため、破損による遊技の中断を回避させることができ、遊技者の興趣の低下を抑制させることができると共に、破損し難くすることで遊技店側の負担の増加を抑制させることができる。
なお、上述したように、遊技者が押圧操作する操作ボタン410のボタンレンズ411を、前方へ突出している湾曲面状(略球面の一部の形状)に形成しているため、平板状とした場合と比較して強度・剛性が高くなっていると共に、強く叩かれても、その衝撃をボタンレンズ411全体へ分散させることができ、破損し難くなっている。
また、演出操作ユニット400は、図46に示すように、ボタンレンズ411、フレームサイドレンズ417、フレームトップレンズ418、及び操作ボタン内装飾部材432が、透明な部材で構成されているため、それらの裏面側に形成されている第一ボタン装飾部411a、第二ボタン装飾部411b、第一ボタン内装飾部432f、及び第二ボタン内装飾部432g等の凹凸による装飾が、前方側(遊技者側)から視認することができる。また、それら凹凸の装飾が形成されている部位では、板厚が変化していることら光が複雑に屈折するため、凹凸の装飾が形成されている部位を通しては後側が視認し難くなっている。
演出操作ユニット400は、操作ボタン410のボタンレンズ411におけるボタンフレーム412の内周から中央側へ延びている第一ボタン装飾部411aを備えているため、この第一ボタン装飾部411aの凹凸の装飾によりボタンレンズ411の内側となる部位の外周縁の部位において後方を見え辛くすることができる。第一ボタン装飾部411aが形成されている部位の後方(中心軸線CL方向の後方)には、操作ボタン410のボタンベース413の本体部413aの内周面と操作ボタン内装飾部材432の周壁部432aの外周面との間の隙間が位置しているが、その隙間の前方に位置する第一ボタン装飾部411aによって前方側(遊技者側)から、操作ボタン内装飾部材432の外周の隙間を見え難くすることができる。これにより、押圧操作可能な操作ボタン410内に、位置が固定されている操作ボタン内装飾部材432を備えても、操作ボタン410の見栄えの悪化を防止することができ、操作ボタン410を見た遊技者が不快感を抱くのを防止することができると共に、透明な操作ボタン410内に操作ボタン内装飾部材432を問題なく配置することができ、操作ボタン410の見栄えを良くすることができる。
詳述すると、演出操作ユニット400は、操作ボタン410におけるボタンレンズ411の第一ボタン装飾部411a、第二ボタン装飾部411b、及びボタンフレーム412によって、ベースユニット430の操作ボタン内装飾部材432の外周よりも外側で後方側(奥側)にあるユニットベース431や装飾基板ユニット420等が、透明なボタンレンズ411を通して遊技者側から見えないように形成されている。具体的には、図45において、一点鎖線で囲んだクロスハッチの部位が、遊技者側から見えないようにしている。このように、操作ボタン410に第一ボタン装飾部411a、第二ボタン装飾部411b、及びボタンフレーム412等を備えているため、操作ボタン内装飾部材432の外側や奥側を見え難くして隠すことができ、操作ボタン410、ひいては、演出操作ユニット400全体の見栄えを良くすることができる。
また、演出操作ユニット400は、操作ボタン410におけるボタンレンズ411の第一ボタン装飾部411aが、操作ボタン410の中心軸線CLへ向かうように延びていると共に周方向に列設されているのに対して、操作ボタン410の内側後方に配置されている操作ボタン内装飾部材432の前板部432bに形成されている第二ボタン内装飾部432gが中心軸線CLを中心とした変八角形状に延びていると共に同心円状に列設されているため、図46に示すように、第一ボタン装飾部411aの凹凸線と第二ボタン内装飾部432gの凹凸線とが交差することとなり、幾何学的な装飾を遊技者に見せることができる。
また、演出操作ユニット400は、第一ボタン装飾部411aと第二ボタン内装飾部432gとが、前後方向(中心軸線CLの延びている方向)に離れているため、第一ボタン装飾部411aと第二ボタン内装飾部432gとによって奥行のある立体的な感じの幾何学模様を遊技者に見せることができ、操作ボタン410内を含む装飾を楽しませることができる。
更に、演出操作ユニット400では、第一ボタン装飾部411aと第二ボタン内装飾部432gとが前後方向に離れているため、遊技者の目の位置が移動すると、第一ボタン装飾部411aの凹凸線と、第二ボタン内装飾部432gの凹凸線との重なり具合が変化するため、動きのある装飾を遊技者に見せることができ、遊技者を楽しませることができる。
このように、演出操作ユニット400は、操作ボタン410の第一ボタン装飾部411aと操作ボタン内装飾部材432の第二ボタン内装飾部432gとによって、動きがあり立体感のある装飾を遊技者に見せることができるため、遊技者の関心を強く引付けることができ、訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
また、演出操作ユニット400は、操作ボタン410内(ボタンフレーム412の内側)で、操作ボタン内装飾部材432の後方には、操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、及び操作ボタン下内装飾基板436が配置されており、それらの前面に実装されている複数のLEDを発光させることで、操作ボタン410内の操作ボタン内装飾部材432を発光装飾させることができる。つまり、操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、及び操作ボタン下内装飾基板436によって、操作ボタン410内を発光装飾させることができる。これら操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、及び操作ボタン下内装飾基板436の前面に実装されているLEDは、図38に示すように、中心軸線CLの延びている方向から見て、操作ボタン410のボタンベース413における筒状の本体部413aの内側に配置されているため、それらからの光が本体部413aの外側に漏れることはなく、操作ボタン410内のみを良好に発光装飾させることができる。
また、演出操作ユニット400は、操作ボタン410の外周付近に位置するボタンフレーム412のフレーム開口部412aから臨む第二ボタン装飾部411bの後方に、装飾基板ユニット420における操作ボタン左外装飾基板422の第一LED422a及び操作ボタン右外装飾基板423の第一LED423aが配置されており、それら第一LED422a,423aを発光させることで、操作ボタン410の六つの第二ボタン装飾部411bを発光装飾させることができる。操作ボタン左外装飾基板422の第一LED422a及び操作ボタン右外装飾基板423の第一LED423aは、図38に示すように、操作ボタン410のボタンベース413における筒状の本体部413aと、フレームユニット415のフレーム本体416における筒状の内側筒部416dとの間に位置しており、第一LED422a,423aからの光が本体部413aの内側や内側筒部416dの外側へ漏れることはなく、操作ボタン410の第二ボタン装飾部411bのみを良好に発光装飾させることができる。
更に、演出操作ユニット400は、フレームユニット415におけるフレーム本体416の六つの外周開口部416bから臨むフレームサイドレンズ417の後方に、操作ボタン左外装飾基板422の第二LED422b及び操作ボタン右外装飾基板423の第二LED423bが配置されており、それら第二LED422b,423bを発光させることでフレームサイドレンズ417を発光装飾させることができる。操作ボタン左外装飾基板422の第二LED422b及び操作ボタン右外装飾基板423の第二LED423bは、フレームユニット415のフレーム本体416における筒状の内側筒部416dとフレーム本体416の外周との間に位置しており、第二LED422b,423bからの光が内側筒部416dの内側やフレーム本体416の外側へ漏れることはなく、フレームユニット415のフレームサイドレンズ417のみを良好に発光装飾させることができる。
また、演出操作ユニット400は、フレームユニット415のフレームトップレンズ418の後方に、ベースユニット430におけるフレームトップレンズ装飾基板437が配置されており、フレームトップレンズ装飾基板437の前面に実装されている複数のLEDを発光させることで、フレームトップレンズ418を発光装飾させることができる。ベースユニット430におけるユニットベース431のフレームトップレンズ装飾基板437が取付けられている部位の下側からは、フレームトップレンズ418の下端後方付近まで平板状の遮光壁部431cが前方へ突出しており、フレームトップレンズ装飾基板437のLEDからの光が操作ボタン410やフレームサイドレンズ417側へ漏れることはなく、フレームユニット415のフレームトップレンズ418のみを良好に発光装飾させることができる。
[3-5.扉枠左サイドユニット]
扉枠3の扉枠左サイドユニット530について、主に図47乃至図50を参照して詳細に説明する。図47(a)は扉枠における扉枠左サイドユニットの正面図であり、(b)は扉枠左サイドユニットを前から見た斜視図であり、(c)は扉枠左サイドユニットを後ろから見た斜視図である。図48は扉枠左サイドユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、図49は扉枠左サイドユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。図50は図47(a)におけるL-L線で切断した断面図である。扉枠左サイドユニット530は、皿ユニット320の上側で扉枠左サイド上装飾基板161及び扉枠左サイド下装飾基板162(扉枠左サイド装飾基板160)の前側を覆うように扉枠ベースユニット100における貫通口111よりも左側の前面左部に取付けられるものである。扉枠左サイドユニット530は、扉枠ベース110の貫通口111の正面視左側を装飾するためのものである。
扉枠左サイドユニット530は、扉枠ベースユニット100における扉枠ベース110の前面で貫通口111の正面視左側に取付けられる上下に延びた帯板状の左ユニットベース531と、左ユニットベース531の前面に取付けられている透明な帯板状の左ユニット拡散レンズ部材532と、左ユニット拡散レンズ部材532の前方に配置されており前端部に多面体状の装飾を有している透光性を有する左ユニット装飾レンズ部材(図示は省略)と、左ユニット装飾レンズ部材の前側から左ユニットベース531の前面上部に取付けられており前方へ筒枠状に突出していると共に上下に延びている左ユニット上装飾ベース534と、左ユニット装飾レンズ部材の前側から左ユニットベース531の前面下部に取付けられており左ユニット上装飾ベース534よりも短く前方へ枠状に突出している左ユニット下装飾ベース535と、左ユニット上装飾ベース534及び左ユニット下装飾ベース535の前側から左ユニット装飾レンズ部材の前端側を覆うように左ユニットベース531の前側に取付けられている透明な左ユニット装飾カバー536と、左ユニット装飾カバー536の前側に取付けられている複数の飾り部材537と、を備えている。
扉枠左サイドユニット530の左ユニットベース531は、後側が開放された浅い箱状に形成されており、前面に前後に貫通している複数の開口部531aを有している。複数の開口部531aは、図示するように、円形状の穴と、上下に延びた四角形状の穴とがある。左ユニットベース531は、扉枠左サイド装飾基板160(扉枠左サイド上装飾基板161及び扉枠左サイド下装飾基板162)の前面に実装されているLED161a,162aが、複数の開口部531aから前方へ臨むように、扉枠ベース110の前面左側に取付けられる。左ユニットベース531の各開口部531aは、扉枠3に組立てた時に、扉枠左サイド装飾基板160の各LED161a,162aが上下方向の略中央に位置するように夫々形成されている。この左ユニットベース531は、不透光性の部材によって形成されている。
また、左ユニットベース531は、上記貫通口111を塞ぐように配設されるガラス板192から手前側に向けて立設された左側反射立壁部538(図5、図23を参照)を有している。この左側反射立壁部538では、平らな面状をなし上記貫通口111に対して臨むように設けられる内側面が光を反射可能な反射面として設けられている。なお、この反射面は、左側反射立壁部538の内側面これ自体を金属や樹脂などの反射用素材から設けることのほか、同内側面に対して反射用シールを取り付けることなどによっても設けることが可能である。そして後述するが、この左側反射立壁部538は、左ユニットベース531によって形成されて、上述した反射立壁部33の一部(左側部分)を担う部分となっている。
左ユニット拡散レンズ部材532は、透明な部材によって形成されており、上拡散レンズ部材532Aと下拡散レンズ部材532Bとに上下に分割されている。左ユニット拡散レンズ部材532は、左ユニットベース531における円形状の開口部531aと対応している正面視円形の円形レンズ部532aと、四角形状の開口部531aと対応している正面視四角形の角形レンズ部532bと、を備えている。扉枠左サイドユニット530は、扉枠3に組立てた状態で、円形レンズ部532a及び角形レンズ部532bの中央の直後に、扉枠左サイド装飾基板160の夫々のLED161a,162aが位置するように形成されている。
左ユニット拡散レンズ部材532の円形レンズ部532aは、前面及び後面が滑らかな凸レンズ状に形成されている。この円形レンズ部532aによって、後方に配置されているLED161a,162aからの光を、点状のまま前方へ照射させることができる。この円形レンズ部532aから前方へ照射された光によって、左ユニット装飾レンズ部材の円形装飾部を発光装飾させることができる。
左ユニット拡散レンズ部材532の角形レンズ部532bは、前面中央において円錐状に後方へ窪んだ中央拡散反射部532cと、前面における中央拡散反射部532cの外側に形成されている前面拡散レンズ部532dと、後面中央(中央拡散反射部532cの直後)において湾曲面状に後方へ膨出している入力レンズ部532eと、後面における入力レンズ部532eの外側で全体的に入力レンズ部532eから遠ざかるに従って前方へ移動するように傾斜している前方反射部532fと、を備えている。
角形レンズ部532bの前面拡散レンズ部532dは、中央拡散反射部532cを中心にした放射状に延びている線により周方向へ分割されている同心円弧状の複数の溝により形成されている。更に詳述すると、前面拡散レンズ部532dは、半径方向に沿って切断した時の断面形状に、溝の部分が後方へ円弧状に窪んでおり、溝と溝の間の山の部分が前方へ円弧状に膨出しており、前面が滑らかな波状に形成されている。また、前面拡散レンズ部532dは、周方向へ分割している放射状に延びた線を境に、溝の部分と山の部分とが周方向へ交互に位置するように形成されている。
角形レンズ部532bの前方反射部532fは、入力レンズ部532eを中心にした放射状に延びている線により周方向へ分割されている同心円弧状の複数の溝により形成されている。これら複数の溝は、後方から前方へ向かってV字状に窪んでおり、最深部が円弧状に形成されている。前方反射部532fは、半径方向に沿って切断した時の断面形状が、溝と溝との間の山の部分が後方へ尖った三角形状に形成されており、鋸状に形成されている。前方反射部532fは、中心から遠ざかるに従って溝及び山の部分が前方へ移動するように形成されている。また、前方反射部532fは、周方向へ分割している放射状に延びた線を境に、溝の部分と山の部分とが周方向へ交互に位置するように形成されている。この周方向へ分割している放射状に延びた線は、前面拡散レンズ部532dにおける放射状に延びた分割線と一致している。
この角形レンズ部532bは、扉枠3に組立てた状態で、入力レンズ部532eの直後に、扉枠左サイド装飾基板160の対応しているLED161a,162aが位置している。
角形レンズ部532bは、LED161a,162aから前方へ照射された光が、入力レンズ部532eから角形レンズ部532b内に入力される。この入力レンズ部532eは、後方へ湾曲面状(凸レンズ状)に膨出していることから、LED161a,162aから前方へ広がる光を、前方へ平行に進むように屈折させて、入力された光の略全てを円錐状の中央拡散反射部532cへ導くことができる。そして、中央拡散反射部532cへ導かれた光は、中央拡散反射部532cの傾斜している円錐面により、前後に延びた軸線に対して直角方向(扉枠左サイド装飾基板160の前面と平行な方向)へ拡散するように反射させられ、角形レンズ部532b内をその前面に沿って中央側から外側へ向かって進むこととなる。また、中央拡散反射部532cで反射した光は、角形レンズ部532bの前後方向の厚さ全体に亘って、中央側から外側(中央拡散反射部532cの中心線から遠ざかる方向)へ進む。
角形レンズ部532b内を扉枠左サイド装飾基板160の前面と略平行に中央側から外側へ向かって反射した光が、鋸状の前方反射部532fに到達すると、前方反射部532fの面により前方側へ反射する。この際に、前方反射部532fは、後面が中央拡散反射部532cから遠ざかるに従って前方へ移動するように傾斜していることから、角形レンズ部532bの前後方向の厚が、中央から遠ざかるに従って薄くなっている(図50を参照)。これにより、中央拡散反射部532cにおいて角形レンズ部532bの前後方向の厚さ全体に亘って外側へ向かって反射している光を、中心側から外側へ向かうに従って、前方反射部532fにより順次前方へ反射させることができる。
そして、前方反射部532fにより前方へ向かって反射させられた光は、前面拡散レンズ部532dを通って角形レンズ部532bから前方へ照射される。この際に、前面拡散レンズ部532dは、断面が波状に形成されているため、前方反射部532fで前方へ向かって反射させられた光を様々な方向へ拡散させることができ、角形レンズ部532bの前面から略均一に光を前方(左ユニット装飾レンズ部材の後面)へ照射させることができる。
この角形レンズ部532bは、前面拡散レンズ部532d及び前方反射部532fでは、同心円状の複数の溝を放射状に延びた複数の線で分割した上で、分割線を境に同心円弧状の複数の溝を半径方向へずらして、同心円弧状の溝を周方向において交互に配置するようにしているため、角形レンズ部532bの前面から前方へ照射される光が、同心円状の縞模様の濃淡を有した光となるのを回避させることができ、より濃淡の均一な光を前方へ照射させることができる。これにより、左ユニット装飾レンズ部材における角形レンズ部532bの前方の多面装飾部を略均一に発光装飾させることができる。
図示しない左ユニット装飾レンズ部材は、左ユニット装飾カバー536の前面に沿うように形成されている。左ユニット装飾レンズ部材は、左ユニット拡散レンズ部材532の円形レンズ部532aの前方の位置する部位に形成されている円形装飾部と、左ユニット拡散レンズ部材532の角形レンズ部532bの前方に位置する部位に形成されている多面装飾部と、を備えている。円形装飾部は、前面が窪み前後に短く延びた円柱状の部位の外周に三角形のリブを周方向に複数備えた形状に形成されている。多面装飾部は、上下に延びた直方体の前面に四角錘状の部位が上下方向に複数列設されていると共に、直方体の部位の左右両側に複数の三角形からなる多面体が上下方向に複数列設したような形状に形成されている。円形装飾部及び多面装飾部は、扉枠右サイドユニット550における右ユニット装飾レンズ部材561の円形装飾部561a及び多面装飾部561bと、同じ形状に形成されている。
左ユニット装飾レンズ部材は、透明な左ユニット装飾カバー536を通して前方側(遊技者側)から視認することができる。また、左ユニット装飾レンズ部材は、円形装飾部が左ユニット拡散レンズ部材532の円形レンズ部532aから前方へ照射された光により、多面装飾部が左ユニット拡散レンズ部材532の角形レンズ部532bから前方へ照射された光により、夫々発光装飾させられる。
左ユニット上装飾ベース534は、正面視の形状が上下に延びた四角形で、前後に延びた角筒状に形成されている。左ユニット上装飾ベース534は、外周における下面を構成する部位が、前端側から後端側へ向かうに従って下方へ突出するように傾斜しており、その部位の下部が前後に貫通している。この左ユニット上装飾ベース534は、不透光性の部材によって形成されている。
左ユニット下装飾ベース535は、正面視の形状が、上方へ開放されているコ字状に形成されている。左ユニット下装飾ベース535は、前端における上下方向略中央から上側が、上方へ向かうに従って後方へ移動するように後端まで傾斜している。この左ユニット下装飾ベース535は、不透光性の部材によって形成されている。
左ユニット装飾カバー536は、扉枠左サイドユニット530の全高に亘って上下に延びている。左ユニット装飾カバー536は、上下方向の中間部が後方へ凹むように屈曲しており、左ユニット上装飾ベース534の前端に沿うように下部が後方へ折れ曲がっているく字状の部位と、左ユニット下装飾ベース535の前端に沿うように上部が後方へ折れ曲がっているく字状の部位と、上側のく字状の部位の下端と下側のく字状の部位の上端とを結んでいる直線状の部位と、で構成されている。
左ユニット装飾カバー536は、上下両端が左ユニット上装飾ベース534の前面と、左ユニット下装飾ベース535の前面とに夫々取付けられる。この左ユニット装飾カバー536は、透明な部材によって形成されており、後側に配置されている左ユニット装飾レンズ部材を前方側から視認することができる。
飾り部材537は、上下に短く延びており、上下方向へ所定間隔で左ユニット装飾カバー536の前面に取付けられている。飾り部材537は、不透光性の部材によって形成されている。
[3-6.扉枠右サイドユニット]
扉枠3の扉枠右サイドユニット550について、主に図51乃至図55等を参照して詳細に説明する。図51(a)は扉枠における扉枠右サイドユニットの正面図であり、(b)は扉枠右サイドユニットを前から見た斜視図であり、(c)は扉枠右サイドユニットを後ろから見た斜視図である。図52は扉枠右サイドユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、図53は扉枠右サイドユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。図54は、図51(a)におけるM-M線で切断した断面図である。図55(a)は図51(a)におけるN-N線で切断した断面図であり、(b)は図51(a)におけるO-O線で切断した断面図である。扉枠右サイドユニット550は、皿ユニット320の上側で扉枠ベースユニット100の扉枠ベース110の前面における貫通口111の右側に取付けられるものである。
扉枠右サイドユニット550は、扉枠ベースユニット100における扉枠ベース110の前面で貫通口111の正面視右側に取付けられる上下に延びた箱状の右ユニットベース551と、右ユニットベース551の前面に取付けられている扉枠右サイド装飾基板552と、扉枠右サイド装飾基板552の前側で右ユニットベース551の前面における正面視中央より左側に取付けられており上下方向及び前後方向に延びている透明平板状の右ユニット左拡散レンズ部材553と、右ユニット左拡散レンズ部材553の左側面に取付けられており装飾が施されているシート状の右ユニット左装飾部材554と、右ユニット左装飾部材554の左側を覆うように右ユニット左拡散レンズ部材553に取付けられている透明平板状の右ユニット左カバー555と、を備えている。
また、扉枠右サイドユニット550は、扉枠右サイド装飾基板552の前側且つ右ユニット左拡散レンズ部材553の正面視右側で右ユニットベース551の前面における正面視中央より右側と右ユニット左拡散レンズ部材553とに取付けられており上下方向及び前後方向に延びている透明平板状の右ユニット右拡散レンズ部材556と、右ユニット右拡散レンズ部材556の右側面に取付けられており装飾が施されているシート状の右ユニット右装飾部材557と、右ユニット右装飾部材557の右側を覆うように右ユニット右拡散レンズ部材556に取付けられている透明平板状の右ユニット右カバーと558、を備えている。
更に、扉枠右サイドユニット550は、右ユニット左拡散レンズ部材553と右ユニット右拡散レンズ部材556との間に配置されており前方及び右方が開放された上下方向及び前後方向に延びた浅い箱状で不透光性の右ユニット左遮光部材559と、右ユニット右拡散レンズ部材556の左側で右ユニット左遮光部材559の開放されている右側を閉鎖するように取付けられている不透光性で平板状の右ユニット右遮光部材560と、を備えている。
また、扉枠右サイドユニット550は、右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556の前端に取付けられており前端部に多面体状の装飾を有している透光性を有する右ユニット装飾レンズ部材561と、右ユニット装飾レンズ部材561の左右両側と右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556の前端側を覆うように右ユニットベース551の前面に取付けられている前後に貫通した枠状の右ユニット装飾ベース562と、右ユニット装飾ベース562の前端開口を閉鎖するように右ユニット装飾ベース562の前側に取付けられている透明な右ユニットカバー563と、右ユニットカバー563の前側に取付けられている複数の飾り部材564と、を備えている。なお、図示は省略するが、扉枠右サイドユニット550は、右ユニットベース551を上下に貫通するように取付けられ、扉枠ベースユニット100の扉本体中継基板と、扉枠トップユニット570の扉枠トップユニット中継基板589とを接続するための接続ケーブルを備えている。
扉枠右サイドユニット550の右ユニットベース551は、正面視の形状が上下に長く延びた四角形で、前後に短く角筒状に延びており、前後方向の中央付近が閉鎖された箱状に形成されている。この右ユニットベース551は、不透光性の部材によって形成されている。
また、右ユニットベース551は、上記貫通口111を塞ぐように配設されるガラス板192から手前側に向けて立設された右側反射立壁部568(図6、図24を参照)を有している。この右側反射立壁部568では、平らな面状をなし上記貫通口111に対して臨むように設けられる内側面が光を反射可能な反射面として設けられている。なお、この反射面は、左側反射立壁部538の内側面と同様、右側反射立壁部568の内側面これ自体を金属や樹脂などの反射用素材から設けることのほか、同内側面に対して反射用シールを取り付けることなどによっても設けることが可能である。そして後述するが、この右側反射立壁部568は、右ユニットベース551によって形成されて、上述した反射立壁部33の一部(右側部分)を担う部分となっている。
扉枠右サイド装飾基板552は、上下に延びた帯板状に形成されている。扉枠右サイド装飾基板552は、前面における左右方向中央より左側に実装されている複数の左LED552aと、前面における左右方向中央より右側に実装されている右LED552bと、前面における左右方向中央に実装されている複数の中LED552cと、を備えている。扉枠右サイド装飾基板552の左LED552aは、右ユニット左拡散レンズ部材553を介して右ユニット左装飾部材554を発光装飾させためのものである。また、右LED552bは、右ユニット右拡散レンズ部材556を介して右ユニット右装飾部材557を発光装飾させるためのものである。中LED552cは、右ユニット装飾レンズ部材561を発光装飾させるためのものである。
扉枠右サイド装飾基板552は、前後両面が白色に形成されている。扉枠右サイド装飾基板552は、上側の扉枠右サイド上装飾基板552Aと、下側の扉枠右サイド下装飾基板552Bとに上下に分割されている。図示は省略するが、扉枠右サイド下装飾基板552Bは、扉枠ベースユニット100の扉本体中継基板に接続されており、扉枠右サイド上装飾基板552Aは、扉枠右サイド下装飾基板552Bに接続されている。
右ユニット左拡散レンズ部材553は、上下方向及び前後方向に延びた平板状の本体部553aと、本体部553aの後辺から正面視右方へ短く平板状に突出している後壁部553bと、後壁部553bの正面視右端側から左方へ四角形状に切欠かれており上下方向に所定間隔で複数形成されている切欠部553cと、本体部553aの正面視左面側において右ユニット左装飾部材554を収容可能に浅く窪んでいる収容凹部553dと、本体部553aの後端面から後方へ突出しており上下方向に複数備えられている入力レンズ部553eと、本体部553aの正面視右面側において各入力レンズ部553eが上下方向の中央となるように上下方向に複数配置されている側面反射部553fと、を備えている。
右ユニット左拡散レンズ部材553の本体部553aは、側面視の形状が、上下に延びた四角形の前端側の上隅がC面取り状に斜めに切欠かれていると共に、下辺が前方へ向かうに従って上方へ移動するように傾斜している形状に形成されている。また、本体部553aは、図55に示すように、後端側から前方へ向かうに従って、正面視右方へ移動するように全体が、扉枠右サイド装飾基板552の前面の垂直線に対して僅かに傾斜している。本体部553aの前端は、扉枠3に組立てた状態で、扉枠左サイドユニット530の前端よりも大きく前方へ突出している。
後壁部553bは、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、その右端が、右ユニットベース551の左右方向略中央まで延びている。この後壁部553bの右端には、右ユニット右拡散レンズ部材556の後壁部556bの左端が当接する。
複数の切欠部553cは、上下方向へ所定間隔で複数形成されており、一部が扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cと対応している。扉枠右サイドユニット550に組立てた状態では、複数の切欠部553cから扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cが前方に臨んでおり、複数の中LED552cによって右ユニット装飾レンズ部材561を良好に発光装飾させることができる。
収容凹部553dは、底面が平坦面に形成されており、外周の形状が右ユニット左装飾部材554の外形形状に略一致している。これにより、右ユニット左装飾部材554を収容することができる。
複数の入力レンズ部553eは、本体部553aの後端面から上下方向へ所定間隔で後方へ突出している。具体的には、右ユニット左拡散レンズ部材553を上下方向へ6等分した時の夫々の上下方向略中央に形成されている。入力レンズ部553eは、詳細な図示は省略するが、上下に延びた四角形が後方へ突出した直方体の部位と、その直方体の部位の後面から球面状に湾曲するように前方へ向かって窪んでいる部位と、を有している。これら入力レンズ部553eは、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、扉枠右サイド装飾基板552の左LED552aの直前に夫々位置している。これにより、左LED552aからの光を、本体部553a内で広く拡散されるように入力させることができる。
側面反射部553fは、上下方向に複数(六つ)備えられている。各側面反射部553fは、入力レンズ部553eを中心にした放射状に延びている線により周方向へ分割されている同心円弧状の複数の溝により形成されている。これら同心円弧状の複数の溝は、夫々の溝において、入力レンズ部553eに近い側の面が本体部553aの面に対して傾斜していると共に、入力レンズ部553eから遠い側の面が本体部553aの面に対して垂直に延びており、最深部が円弧状に形成されている。側面反射部553fは、入力レンズ部553eを中心とした半径方向に切断した時に断面形状が、溝と溝との間の山の部分が中心側へ向くような尖った三角形状に形成されており、全体が鋸状に形成されている。また、側面反射部553fは、複数の同心円弧状の溝を周方向に分割している放射状の線を境に、溝の部分と山の部分とが周方向へ交互に配置されるように形成されている。
この右ユニット左拡散レンズ部材553は、扉枠右サイド装飾基板552の左LED552aから前方へ照射された光が、入力レンズ部553eの後面から右ユニット左拡散レンズ部材553の本体部553a内へと入射される。この入力レンズ部553eの後端は、前方へ向かって湾曲状に窪んでいることから、その湾曲面により左LED552aからの光が広がるように屈折し、本体部553a内において、各入力レンズ部553eを中心として前方へ向かって放射状に拡散することとなる。
本体部553aは、全体が前方へ向かうに従って正面視右方へ移動するように、扉枠右サイド装飾基板552の前面から垂直に延びている線に対して僅かに傾斜しているため、扉枠右サイド装飾基板552の前面に実装されている左LED552aから照射されて入力レンズ部553eから本体部553a内に入射された光が、本体部553a内の平坦な左面に当ることとなる。しかしながら、左LED552aからの直接光は、本体部553aの左面に対する入射角度の関係で、本体部553aの左面から外部へ放射されることはなく、左面の内面で側面反射部553f側へ反射することとなる。
そして、入力レンズ部553eから本体部553a内に前方へ向かって入射された光は、鋸状の側面反射部553fに当ることで正面視左方へ反射し、本体部553aの左面から外方へ照射されることとなる。なお、本体部553aの右面(側面反射部553f)からも外方(正面視右方)へ光が照射されるが、本体部553aの右側に配置されている右ユニット左遮光部材559が白色の部材とされているため、右ユニット左遮光部材559の左面が明るく照らされることとなり、右ユニット左遮光部材559で反射した間接光が本体部553aを通って左方側へ照射されることとなる。従って、本体部553aの左面からは、本体部553a内において側面反射部553fにより左方へ反射された光と、側面反射部553fから右方へ照射されて右ユニット左遮光部材559の左面で左方へ反射して本体部553aを通過した光とが、左方へ照射されるため、本体部553aの左側に取付けられている右ユニット左装飾部材554を良好な明るさで発光装飾させることができる。
また、側面反射部553fでは、同心円状の複数の溝を放射状に延びた複数の線で分割した上で、分割線を境に同心円弧状の複数の溝を半径方向へずらして、同心円弧状の溝を周方向において交互に配置するようにしているため、本体部553aの左面から外方(左方)へ照射される光が、同心円状の縞模様の濃淡を有した光となるのを回避させることができ、より濃淡の均一な光を左方へ照射させることができる。これにより、本体部553aの左面の収容凹部553dに収容されている右ユニット左装飾部材554を、略均一に発光装飾させることができる。
なお、右ユニット左拡散レンズ部材553は、透明な部材により形成されているため、本体部553aの正面視左側(収容凹部553dが形成されている側)から、反対側に形成されている側面反射部553fの複数の同心円弧状の溝と放射状に延びている線とからなる模様を視認することができる。従って、右ユニット左装飾部材554において、透明な部分を形成した場合、その透明な部分を通して右ユニット左拡散レンズ部材553の側面反射部553fの模様が視認できることとなり、右ユニット左装飾部材554における透明な部分を側面反射部553fによって装飾することができる。
右ユニット左装飾部材554は、薄いシート状に形成されており、パチンコ機1のメーカーロゴや、遊技盤5において遊技者に提示する演出のコンセプトに沿ったロゴ、等の装飾が、透光性を有するように施されている。右ユニット左カバー555は、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、右ユニット左装飾部材554の外面を保護している。
右ユニット右拡散レンズ部材556は、右ユニット左拡散レンズ部材553とは略左右対称に形成されており、同じような構成を備えている。詳述すると、右ユニット右拡散レンズ部材556は、上下方向及び前後方向に延びた平板状の本体部556aと、本体部556aの後辺から正面視左方へ短く平板状に突出している後壁部556bと、後壁部556bの正面視左端側から右方へ四角形状に切欠かれており上下方向に所定間隔で複数形成されている切欠部556cと、本体部556aの正面視右面側において右ユニット右装飾部材557を収容可能に浅く窪んでいる収容凹部556dと、本体部556aの後端面から後方へ突出しており上下方向に複数備えられている入力レンズ部556eと、本体部556aの正面視左面側において各入力レンズ部556eが上下方向の中央となるように上下方向に複数配置されている側面反射部556fと、を備えている。
右ユニット右拡散レンズ部材556の本体部556aは、側面視の形状が、上下に延びた四角形の前端側の上隅がC面取り状に斜めに切欠かれていると共に、下辺が前方へ向かうに従って上方へ移動するように傾斜している形状に形成されており、右ユニット左拡散レンズ部材553の本体部553aと外形が略同じ形状に形成されている。また、本体部556aは、図55に示すように、後端側から前方へ向かうに従って、正面視左方へ移動するように全体が、扉枠右サイド装飾基板552の前面の垂直線に対して僅かに傾斜している。本体部556aの前端は、扉枠3に組立てた状態で、扉枠左サイドユニット530の前端よりも大きく前方へ突出している。
後壁部556bは、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、その左端が、右ユニットベース551の左右方向略中央まで延びている。この後壁部556bの左端には、右ユニット左拡散レンズ部材553の後壁部553bの右端が当接する。
複数の切欠部556cは、上下方向へ所定間隔で複数形成されており、一部が扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cと対応している。これら複数の切欠部556cは、右ユニット左拡散レンズ部材553の複数の切欠部553cと対応した位置に形成されている。従って、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態では、右ユニット左拡散レンズ部材553の切欠部553cと、右ユニット右拡散レンズ部材556の切欠部556cとで、前後に貫通している四角い開口部が形成され、その開口部から扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cが前方に臨み、複数の中LED552cによって右ユニット装飾レンズ部材561を良好に発光装飾させることができる。
収容凹部556dは、底面が平坦面に形成されており、外周の形状が右ユニット右装飾部材557の外形形状に略一致している。これにより、右ユニット右装飾部材557を収容することができる。
複数の入力レンズ部556eは、本体部556aの後端面から上下方向へ所定間隔で後方へ突出している。具体的には、右ユニット右拡散レンズ部材556を上下方向へ6等分した時の夫々の上下方向略中央に形成されている。入力レンズ部556eは、詳細な図示は省略するが、上下に延びた四角形が後方へ突出した直方体の部位と、その直方体の部位の後面から球面状に湾曲するように前方へ向かって窪んでいる部位と、を有している。これら入力レンズ部556eは、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、扉枠右サイド装飾基板552の右LED552bの直前に夫々位置している。これにより、右LED552bからの光を、本体部556a内で広く拡散されるように入力させることができる。
側面反射部556fは、上下方向に複数(六つ)備えられている。各側面反射部556fは、入力レンズ部556eを中心にした放射状に延びている線により周方向へ分割されている同心円弧状の複数の溝により形成されている。これら同心円弧状の複数の溝は、夫々の溝において、入力レンズ部556eに近い側の面が本体部556aの面に対して傾斜していると共に、入力レンズ部556eから遠い側の面が本体部556aの面に対して垂直に延びており、最深部が円弧状に形成されている。側面反射部556fは、入力レンズ部556eを中心とした半径方向に切断した時に断面形状が、溝と溝との間の山の部分が中心側へ向くような尖った三角形状に形成されており、全体が鋸状に形成されている。また、側面反射部556fは、複数の同心円弧状の溝を周方向に分割している放射状の線を境に、溝の部分と山の部分とが周方向へ交互に配置されるように形成されている。
この右ユニット右拡散レンズ部材556は、扉枠右サイド装飾基板552の右LED552bから前方へ照射された光が、入力レンズ部556eの後面から右ユニット右拡散レンズ部材556の本体部556a内へと入射される。この入力レンズ部556eの後端は、前方へ向かって湾曲状に窪んでいることから、その湾曲面により右LED552bからの光が広がるように屈折し、本体部556a内において、各入力レンズ部556eを中心として前方へ向かって放射状に拡散することとなる。
本体部556aは、全体が前方へ向かうに従って正面視左方へ移動するように、扉枠右サイド装飾基板552の前面から垂直に延びている線に対して僅かに傾斜しているため、扉枠右サイド装飾基板552の前面に実装されている右LED552bから照射されて入力レンズ部556eから本体部556a内に入射された光が、本体部556a内の平坦な右面に当ることとなる。しかしながら、右LED552bからの直接光は、本体部556aの右面に対する入射角度の関係で、本体部556aの左面から外部へ放射されることはなく、右面の内面で側面反射部556f側へ反射することとなる。
そして、入力レンズ部556eから本体部556a内に前方へ向かって入射された光は、鋸状の側面反射部556fに当ることで正面視右方へ反射し、本体部556aの右面から外方へ照射されることとなる。なお、本体部556aの右面(側面反射部556f)からも外方(正面視左方)へ光が照射されるが、本体部556aの左側に配置されている右ユニット右遮光部材560が白色の部材とされているため、右ユニット右遮光部材560の右面が明るく照らされることとなり、右ユニット右遮光部材560で反射した間接光が本体部556aを通って右方側へ照射されることとなる。従って、本体部556aの右面からは、本体部556a内において側面反射部556fにより右方へ反射された光と、側面反射部556fから左方へ照射されて右ユニット右遮光部材560の右面で右方へ反射して本体部556aを通過した光とが、右方へ照射されるため、本体部556aの右側に取付けられている右ユニット右装飾部材557を良好な明るさで発光装飾させることができる。
また、側面反射部556fでは、同心円状の複数の溝を放射状に延びた複数の線で分割した上で、分割線を境に同心円弧状の複数の溝を半径方向へずらして、同心円弧状の溝を周方向において交互に配置するようにしているため、本体部556aの右面から外方(右方)へ照射される光が、同心円状の縞模様の濃淡を有した光となるのを回避させることができ、より濃淡の均一な光を右方へ照射させることができる。これにより、本体部556aの右面の収容凹部556dに収容されている右ユニット右装飾部材557を、略均一に発光装飾させることができる。
なお、右ユニット右拡散レンズ部材556は、透明な部材により形成されているため、本体部556aの正面視右側(収容凹部556dが形成されている側)から、反対側に形成されている側面反射部556fの複数の同心円弧状の溝と放射状に延びている線とからなる模様を視認することができる。従って、右ユニット右装飾部材557において、透明な部分を形成した場合、その透明な部分を通して右ユニット右拡散レンズ部材556の側面反射部556fの模様が視認できることとなり、右ユニット右装飾部材557における透明な部分を側面反射部556fによって装飾することができる。
右ユニット右装飾部材557は、薄いシート状に形成されており、パチンコ機1のメーカーロゴや、遊技盤5において遊技者に提示する演出のコンセプトに沿ったロゴ、等の装飾が、透光性を有するように施されている。右ユニット右カバー558は、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、右ユニット右装飾部材557の外面を保護している。右ユニット右装飾部材557及び右ユニット右カバー558は、右ユニット左装飾部材554及び右ユニット左カバー555とは、略左右対称に形成されている。また、右ユニット左装飾部材554と右ユニット右装飾部材557とに施される装飾は、同じ装飾であっても良いし、異なる装飾であっても良い。
右ユニット左遮光部材559は、側面視の形状が右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556の側面視の形状と、略同じ形状に形成されている。右ユニット左遮光部材559は、前方及び右方が開放された浅い箱状に形成されている。右ユニット左遮光部材559は、上下方向及び前後方向に延びた平板状の本体部559aと、本体部559aの後辺から正面視右方へ短く平板状に突出している後壁部559bと、後壁部559bの正面視右端側から左方へ四角形状に切欠かれており上下方向に所定間隔で複数形成されている切欠部559cと、本体部559aの右面から右方へ延出していると共に後壁部559bから本体部559aの前端まで延びている平板状の複数の補強部559dと、を備えている。
右ユニット左遮光部材559の本体部559aは、側面視の形状が、上下に延びた四角形の前端側の上隅がC面取り状に斜めに切欠かれていると共に、下辺が前方へ向かうに従って上方へ移動するように傾斜している形状に形成されており、右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556の本体部553a,556aと外形が略同じ形状に形成されている。
後壁部559bは、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、その左端が、右ユニットベース551の左右方向略中央よりも右側へ延出している。この後壁部559bの右端には、右ユニット右遮光部材560の左面が当接する。
複数の切欠部559cは、上下方向へ所定間隔で複数形成されており、一部が扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cと対応している。これら複数の切欠部559cは、右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556の複数の切欠部553c,556cと対応した位置に形成されている。従って、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態では、複数の切欠部559cから扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cが前方に臨み、複数の中LED552cによって右ユニット装飾レンズ部材561を良好に発光装飾させることができる。
複数の補強部559dは、左右の幅と略同じ高さで上下方向に離間している一対の補強部559dを一組として、上下方向へ所定距離離間して三組備えられている。各組の補強部559dは、右ユニットカバー563に取付けられる飾り部材564の後方となる位置に夫々形成されている。これら複数の補強部559dによって、扉枠右サイドユニット550の全体の強度・剛性を高めている。
右ユニット右遮光部材560は、側面視の形状が、上下に延びた四角形の前端側の上隅がC面取り状に斜めに切欠かれていると共に、下辺が前方へ向かうに従って上方へ移動するように傾斜している形状に形成されており、右ユニット左遮光部材559における本体部559aと略同じ形状に形成されている。右ユニット右遮光部材560は、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、浅い箱状に形成されている右ユニット左遮光部材559の右方へ開放されている右側開口を閉鎖している。
右ユニット左遮光部材559及び右ユニット右遮光部材560は、白色の部材によって夫々形成されている。右ユニット左遮光部材559及び右ユニット右遮光部材560は、図55に示すように、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、夫々の本体部559a及び右ユニット右遮光部材560が、右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556の本体部553a,556aと近接するように配置されている。これにより、右ユニット左遮光部材559の本体部559a及び右ユニット右遮光部材560同士が左右方向に離間しており、左右方向に所定幅で上下方向及び前後方向に延びた空間を形成している。この右ユニット左遮光部材559の本体部559a及び右ユニット右遮光部材560同士の間に形成された空間を通して、扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cから前方へ放射された光が、右ユニット装飾レンズ部材561の後側に照射される。
また、右ユニット左遮光部材559及び右ユニット右遮光部材560は、不透光性の部材によって形成されており、扉枠右サイド装飾基板552における左LED552a、中LED552c、右LED552bから夫々前方へ照射される光が、互いに干渉するのを防止しており、右ユニット左装飾部材554、右ユニット右装飾部材557、及び右ユニット装飾レンズ部材561を、夫々対応している左LED552a、右LED552b、及び中LED552cによってのみ発光装飾させることができる。
更に、右ユニット左遮光部材559及び右ユニット右遮光部材560は、三組の補強部559dによって内部空間が上下方向へ四つに分割されているため、分割された夫々の空間の後側に配置されている扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cによって、各空間同士の間で光が干渉しないようにすることができ、右ユニット装飾レンズ部材561の各空間の前方に位置している部位を、夫々独立して発光装飾させることができる。つまり、扉枠右サイドユニット550の前端側において、上下方向へ複数(四つ)の領域に分割して夫々を独立して発光装飾させることができる。
右ユニット装飾レンズ部材561は、右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556の前端形状に沿った形状に形成されている。右ユニット装飾レンズ部材561は、正面視において円形状に形成されている円形装飾部561aと、上下に延びており複数の多面体が形成されている多面装飾部561bと、を備えている。円形装飾部561aは、前面が窪み前後に短く延びた円柱状の部位の外周に三角形のリブを周方向に複数備えた形状に形成されている。多面装飾部561bは、上下に延びた直方体の前面に四角錘状の部位が上下方向に複数列設されていると共に、直方体の部位の左右両側に複数の三角形からなる多面体が上下方向に複数列設したような形状に形成されている。
詳述すると、右ユニット装飾レンズ部材561は、複数の円形装飾部561a及び多面装飾部561bが、右ユニット左遮光部材559における三組の補強部559dによって四つに分割されている夫々の空間の前方に位置する部位において、上から三つの部位では、上下方向の中央に配置された円形装飾部561aの上下両側に一つずつ多面装飾部561bが配置され、最も下側の部位では、多面装飾部561bのみが配置されるように形成されている。
右ユニット装飾レンズ部材561は、右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556の前端に取付けられている。右ユニット装飾レンズ部材561は、透明な右ユニットカバー563を通して前方側(遊技者側)から視認することができる。この右ユニット装飾レンズ部材561は、後方に配置されている扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cによって、発光装飾させられる。
右ユニット装飾ベース562は、前後方向に貫通している筒枠状に形成されている。右ユニット装飾ベース562は、右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556の前端及び上端の形状に沿った形状に形成されている。右ユニット装飾ベース562は、右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556における前端付近の左右両外側と、右ユニット装飾レンズ部材561の左右両側を被覆可能に形成されている。扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、右ユニット装飾ベース562の前端よりも、右ユニット装飾レンズ部材561の前端が、僅かに前方へ突出している。この右ユニット装飾ベース562は、不透光性の部材によって形成されている。
右ユニットカバー563は、右ユニット装飾ベース562の前端開口を閉鎖可能に形成されている。この右ユニットカバー563は、透明な部材によって形成されており、後側に配置されている右ユニット装飾レンズ部材561を前方側から視認することができる。
飾り部材564は、上下に短く延びており、上下方向へ所定間隔で右ユニットカバー563の前面に取付けられている。飾り部材564は、不透光性の部材によって形成されている。三つの飾り部材564は、右ユニットカバー563(右ユニット装飾レンズ部材561)を上下方向へ四つに分割している。
扉枠右サイドユニット550は、扉枠3に組立てた状態で、扉枠左サイドユニット530よりも前方へ大きく板状に突出しており、皿ユニット320の上皿321前端よりも若干前方へ突出している。扉枠右サイドユニット550は、突出した左右両面側に備えられている右ユニット左装飾部材554及び右ユニット右装飾部材557と、前端に備えられている右ユニット装飾レンズ部材561と、を夫々独立して発光装飾させることができる。
扉枠右サイドユニット550は、板状で前方へ大きく突出していることから、本パチンコ機1を遊技店の島設備に設置すると、扉枠右サイドユニット550が右側に隣接しているパチンコ機との間で仕切りのような作用効果を発揮することができる。これにより、本パチンコ機1で遊技する遊技者に対して、個室で遊技しているように錯覚させることができ、周りの他の遊技者に気兼ねすることなくリラックスした雰囲気で遊技を行わせることができる。
また、扉枠右サイドユニット550は、前方へ大きく突出していることから、パチンコ機1が並んだ状態で設置される遊技店では、本パチンコ機1の前方に位置していなくても、島設備に沿った横方向からでも視認することができ、多数のパチンコ機が列設されている遊技店内において本パチンコ機1を目立たせることができる。従って、扉枠右サイドユニット550の左右両面側の右ユニット左装飾部材554や右ユニット右装飾部材557を発光装飾させると、本パチンコ機1の前方近辺に位置していなくても、遠くから本パチンコ機1の存在を知らせることができ、遊技者に対する訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
更に、扉枠右サイドユニット550において、本パチンコ機1で球詰りやエラー等の不具合が発生した時に、左右両面側の右ユニット左装飾部材554や右ユニット右装飾部材557、及び右ユニット装飾レンズ部材561等を特有な態様で発光装飾させるようにすることで、遊技店の店員に対して、不具合の発生を直ちに知らせて認識させることができ、不具合に対して素早い対応ができるようになることから、遊技者の遊技の中断を早期に解決させることができ、遊技者が苛立ちを覚えて遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
[3-7.扉枠トップユニット]
扉枠3の扉枠トップユニット570について、主に図56乃至図59等を参照して詳細に説明する。図56(a)は扉枠における扉枠トップユニットの正面図であり、(b)は扉枠トップユニットを前から見た斜視図であり、(c)は扉枠トップユニットを後ろから見た斜視図である。図57は扉枠トップユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、図58は扉枠トップユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。図59は、図56におけるP-P線で切断した断面図である。扉枠トップユニット570は、扉枠左サイドユニット530及び扉枠右サイドユニット550の上側で扉枠ベースユニット100の扉枠ベース110の前面における貫通口111の上側に取付けられるものである。
扉枠トップユニット570は、扉枠ベースユニット100の扉枠ベース110の前面における貫通口111の上側で左右方向の中央に取付けられる中央ベース571と、中央ベース571の左右両側に取付けられていると共に扉枠ベース110の前面に取付けられる一対のサイドベース572と、一対のサイドベース572の前面に夫々取付けられている一対の上部スピーカ573と、左右に延びていると共に左右方向中央が前方へ突出しており後方が開放されている箱状で一対の上部スピーカ573の前方位置で前後に夫々貫通している一対の開口部574a、及び一対の開口部574aよりも左右方向中央寄りの位置から中央付近まで夫々延びていると共に前後方向に夫々貫通しており上下に離間している複数(左右夫々三つ)のスリット574bを有しており中央ベース571及び一対のサイドベース572の前側に取付けられているユニット本体271と、一対の上部スピーカ573の前側に夫々配置されており一対の開口部574aを閉鎖するようにユニット本体271の後側に取付けられているパンチングメタルからなるスピーカカバー575と、を備えている。
また、扉枠トップユニット570は、ユニット本体271の左右方向中央の前面に取付けられており透光性を有しているトップ中装飾部材576と、トップ中装飾部材576の後側に取付けられており前面に複数のLEDが実装されている扉枠トップ中装飾基板577と、ユニット本体271の前面に夫々取付けられており複数のスリット574bを夫々閉鎖していると共にトップ中装飾部材576の左右両端付近から開口部574aを跨いでユニット本体271の左右両端付近まで夫々延びている透明平板状の複数(左右夫々三つ)の導光部材578と、ユニット本体271の前面におけるトップ中装飾部材576の左右両側に夫々取付けられており複数(三つ)の導光部材578の前面を夫々覆っているトップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580と、トップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580の夫々の前方側からユニット本体271の前面に夫々取付けられておりトップ中装飾部材576の左右両側から開口部574aの中央側端部付近まで夫々延びているトップ中左装飾部材581及びトップ中右装飾部材582と、を備えている。
更に、扉枠トップユニット570は、ユニット本体271における左右両側面の内側に夫々取付けられており複数(三つ)の導光部材578における左右方向外側端部と対面する部位にLEDが夫々実装されている扉枠トップ左装飾基板583及び扉枠トップ右装飾基板584と、ユニット本体271の後側における左右方向中央の左右両側に夫々形成されている複数(三つ)のスリット574bが貫通している部位に夫々取付けられている一対の基板ベース585と、一対の基板ベース585の前面に夫々取付けられておりユニット本体271のスリット574bの後方となる位置に複数のLED586a,587aが実装されている扉枠トップ中左装飾基板586及び扉枠トップ中右装飾基板587と、扉枠トップ中左装飾基板586及び扉枠トップ中右装飾基板587の前側でユニット本体271の後側に夫々取付けられている一対の遮光部材588と、を備えている。
また、扉枠トップユニット570は、ユニット本体271内で中央ベース571の前面に取付けられている扉枠トップユニット中継基板589と、扉枠トップユニット中継基板589の前面を覆うように中央ベース571に取付けられている中継基板カバー590と、ユニット本体271の上開口部574cを閉鎖するようにユニット本体271に取付けられている上カバー591と、ユニット本体271の下開口部574dを閉鎖するようにユニット本体271に取付けられている下カバー592と、を備えている。
扉枠トップユニット570の中央ベース571は、正面視の形状が左右に延びた四角形に形成されている。中央ベース571は、後方へ開放された箱状に形成されており、前面に複数の凹凸を備えている。一対のサイドベース572は、中央ベース571の左右両端に夫々取付けられる。一対の上部スピーカ573は、各サイドベース572の前面に夫々取付けられる。一対の上部スピーカ573は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、夫々の前面が、扉枠トップユニット570の左右方向中央に近い側が後方へ移動するように斜めに取付けられている。一対の上部スピーカ573は、広い周波数帯域で音を出力可能なフルレンジのコーン型スピーカである。
ユニット本体271は、正面視の形状が、左右に延びた四角形の左右両端付近の下部が下方へ膨出したような形状に形成されている。換言すると、ユニット本体271は、正面視の形状が、左右に延びた四角形を、下端辺側から上方へ窄まった台形で切欠いたような形状に形成されている。ユニット本体271は、平面視の形状が、左右に延びた四角形と、その四角形の前端辺側における左右方向中央を中心にして全幅(左右方向の長さ)の約1/2の部位を底辺とする前方へ突出した台形と、その台形の前端辺を長辺として前方へ短く突出した四角形と、を組合せた形状に形成されている。従って、ユニット本体271は、前面における左右方向中央で前方へ突出した部位の両側が、ユニット本体271の左右方向の端部と、前方へ突出した部位の前端の左右方向端部とを結んだ線よりも後方に位置している(窪んでいる)。
ユニット本体271は、前面における左右方向両端から前方へ突出している部位よりも外側の位置までの部位に、夫々前後に貫通している開口部574aが形成されている。また、ユニット本体271は、前面における前方へ台形に突出している部位の斜めに延びている部位に、上下方向に所定の高さで左右に延びていると共に前後方向に貫通している複数のスリット574bが形成されている。複数のスリット574bは、ユニット本体271の前面における前方へ斜めに延びている部位の前端付近から、開口部574a付近まで左右に延びている。また、複数のスリット574bは、ユニット本体271の左右方向中央の両側に、夫々三つずつ上下に離間して形成されている。
また、ユニット本体271は、上面における左右方向中央に後端から前方へ向かって四角く切欠かれた上開口部574cと、下面における左右方向に後端から前方へ向かって切欠かれた下開口部574dと、を備えている。ユニット本体271の上開口部574cは、上カバー591によって閉鎖される。また、下開口部574dは、下カバー592によって閉鎖される。
また、ユニット本体271は、左右両端に上下に延びたトップ左装飾部574e及びトップ右装飾部574fを備えている。トップ左装飾部574eは、その前面が、開口部574aの形成されている部位の前面と、前後方向が略同じ位置に形成されている。トップ右装飾部574fは、その前面が、開口部574aの形成されている部位の前面よりも前方へ位置するように形成されている。このユニット本体271は、不透光性の部材によって形成されている。
トップ中装飾部材576は、ユニット本体271の前面における左右方向中央において前方へ突出している部位の前端に取付けられる。トップ中装飾部材576は、正面視の形状が、略正方形の下辺の左右方向中央部が下方へ位置するように折れ曲がった変五角形と、変五角形の左右の辺の上端から左右方向外側へ延出した辺の先端と辺五角形の左右の辺の下端とを結んだ略直角三角形と、を組合せたような形状に形成されている。トップ中装飾部材576は、前面の変五角形の部位が、下方へ向かうに従って後方へ移動するように傾斜している。このトップ中装飾部材576は、全体が立体的な形状に形成されており、透光性を有している。
扉枠トップ中装飾基板577は、前面が、トップ中装飾部材576の変五角形の部位の前面と沿うように、下方へ向かうに従って後方へ移動するように傾斜した状態でトップ中装飾部材576の後側に取付けられる。扉枠トップ中装飾基板577は、前面に複数のLEDが実装されており、それらLEDを発光させることで、トップ中装飾部材576を発光装飾させることができる。
導光部材578は、透明な部材によって形成されている。導光部材578は、ユニット本体271の前面における前方へ突出した部位の前端よりも左右両外側の形状に沿った形状に形成されている。ユニット本体271の左右方向両端部に近い側を端部側、中央に近い側を中央側として説明すると、導光部材578は、端部側から中央側へ向かって左右に真っすぐに延びた直部578aと、直部578aの中央側の端部側から中央側へ向かうに従って前方へ移動するように半径の大きい円弧状に延びた円弧部578bと、で構成されている。導光部材578は、直部578aでは前後方向の奥行きが上下方向の高さよりも小さく形成されており、円弧部578bでは前後方向の奥行きが上下方向の高さよりも大きく形成されている。また、導光部材578は、直部578aでは上下方向の高さが一定に形成されており、円弧部578bでは上下方向の高さが中央側へ向かうに従って小さくなるように形成されている。導光部材578は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、直部578aがユニット本体271の開口部574aの直前に位置し、円弧部578bがユニット本体271のスリット574bを前方から閉鎖している。
導光部材578は、直部578aの後面に形成されている鋸状の凹凸からなる拡散反射部578cと、円弧部578bの後面側に形成されている複数の凹凸からなる拡散入力部578dと、を備えている。
導光部材578は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、左右方向両外側の端部が、扉枠トップ左装飾基板583又は扉枠トップ右装飾基板584のLED583a,584aと対面していると共に、拡散入力部578dが扉枠トップ中左装飾基板586又は扉枠トップ中右装飾基板587のLED586a,587aと対面している。この導光部材578は、左右方向両外側の端部から、扉枠トップ左装飾基板583又は扉枠トップ右装飾基板584のLED583a,584aからの光が入射されると、その光が直部578a内を中央側へ進むと共に、直部578aの後面に形成されている拡散反射部578cにより端部側から順次前方へ反射され、直部578aの前面全体から光が前方へ照射される。導光部材578の前方にはトップ左装飾レンズ部材579又はトップ右装飾レンズ部材580が配置されており、それらのうちの直部578aの前方となる部位が発光装飾させられる。
また、導光部材578は、円弧部578bの後面に形成されている拡散入力部578dから、扉枠トップ中左装飾基板586又は扉枠トップ中右装飾基板587のLED586a,587aからの光が入射されると、その光が拡散入力部578dの凹凸により円弧部578b内へ広く拡散され、円弧部578bの前面全体から光が前方へ照射される。これにより、トップ左装飾レンズ部材579又はトップ右装飾レンズ部材580における円弧部578bの前方に位置している部位を発光装飾させることができる。
このように、導光部材578は、扉枠トップ左装飾基板583及び扉枠トップ中左装飾基板586のLED583a,586a、又は、扉枠トップ右装飾基板584及び扉枠トップ中右装飾基板587のLED584a,587a、からの光を導いて、前方に配置されているトップ左装飾レンズ部材579又はトップ右装飾レンズ部材580の全体を良好(均一)な状態で発光装飾させることができる。
トップ左装飾レンズ部材579は、ユニット本体271の前面における左右方向中央より左側に配置される三つの導光部材578の前方を覆うように、ユニット本体271の前面に取付けられる。トップ左装飾レンズ部材579は、三つの導光部材578を夫々独立して前方から収容する三つの装飾レンズ部579aを有している。トップ左装飾レンズ部材579の装飾レンズ部579aは、導光部材578に倣った形状に形成されており、導光部材578の前面及び上下両面を被覆している。各装飾レンズ部579aの前面には、前方へ突出した四角錘台の凹凸が左右に列設されている。
トップ左装飾レンズ部材579は、扉枠トップユニット570におけるトップ中装飾部材576の左端から、ユニット本体271のトップ左装飾部574eの右端まで延びている。つまり、トップ左装飾レンズ部材579は、扉枠トップユニット570におけるトップ中装飾部材576よりも左側の略全体を装飾している。このトップ左装飾レンズ部材579は、三つの導光部材578を介して扉枠トップ左装飾基板583及び扉枠トップ中左装飾基板586のLED583a,586aによって発光装飾させられる。
トップ右装飾レンズ部材580は、ユニット本体271の前面における左右方向中央より右側に配置される三つの導光部材578の前方を覆うように、ユニット本体271の前面に取付けられる。トップ右装飾レンズ部材580は、三つの導光部材578を夫々独立して前方から収容する三つの装飾レンズ部580aを有している。トップ右装飾レンズ部材580の装飾レンズ部580aは、導光部材578に倣った形状に形成されており、導光部材578の前面及び上下両面を被覆している。各装飾レンズ部580aの前面には、前方へ突出した四角錘台の凹凸が左右に列設されている。
トップ右装飾レンズ部材580は、扉枠トップユニット570におけるトップ中装飾部材576の右端から、ユニット本体271のトップ右装飾部574fの左端まで延びている。つまり、トップ右装飾レンズ部材580は、扉枠トップユニット570におけるトップ中装飾部材576よりも右側の略全体を装飾している。このトップ右装飾レンズ部材580は、三つの導光部材578を介して扉枠トップ右装飾基板584及び扉枠トップ中右装飾基板587のLED584a,587aによって発光装飾させられる。
トップ中左装飾部材581は、ユニット本体271の前面における左側の開口部574aとトップ中装飾部材576との間で、トップ左装飾レンズ部材579の前方からユニット本体271の前面に取付けられる。トップ中左装飾部材581は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、トップ左装飾レンズ部材579の三つの装飾レンズ部579aの間を埋めるように取付けられており、前面の中央寄りがトップ左装飾レンズ部材579の前面よりも前方に突出している。このトップ中左装飾部材581は、不透光性の部材によって形成されている。
トップ中右装飾部材582は、ユニット本体271の前面における右側の開口部574aとトップ中装飾部材576との間で、トップ右装飾レンズ部材580の前方からユニット本体271の前面に取付けられる。トップ中右装飾部材582は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、トップ右装飾レンズ部材580の三つの装飾レンズ部580aの間を埋めるように取付けられており、前面の中央寄りがトップ右装飾レンズ部材580の前面よりも前方に突出している。このトップ中右装飾部材582は、不透光性の部材によって形成されている。
扉枠トップ左装飾基板583は、ユニット本体271内における左側面(トップ左装飾部574e)の内側に、LED583aが実装されている面を右方へ向けて取付けられている。扉枠トップ左装飾基板583は、ユニット本体271の左右方向中央より左側の前面に取付けられている三つの導光部材578の左端面と対向する位置にLED583aが実装されている(図59を参照)。三つのLED583aは、夫々独立して発光させることができる。扉枠トップ左装飾基板583のLED583aにより、三つの導光部材578の直部578aを介して、トップ左装飾レンズ部材579におけるユニット本体271の左側の開口部574aの前方に位置している部位を発光装飾させることができる。
扉枠トップ右装飾基板584は、ユニット本体271内における右側面(トップ右装飾部574f)の内側に、LED584aが実装されている面を左方へ向けて取付けられている。扉枠トップ右装飾基板584は、ユニット本体271の左右方向中央より右側の前面に取付けられている三つの導光部材578の右端面と対向する位置にLED584aが実装されている(図59を参照)。三つのLED584aは、夫々独立して発光させることができる。扉枠トップ右装飾基板584のLED584aにより、三つの導光部材578の直部578aを介して、トップ右装飾レンズ部材580におけるユニット本体271の右側の開口部574aの前方に位置している部位を発光装飾させることができる。
一対の基板ベース585は、ユニット本体271内における複数のスリット574bが形成されている部位の後側に取付けられるものである。一対の基板ベース585は、互いが略左右対称に形成されている。基板ベース585は、上下及び前後に延びた辺を有する側面視略正方形の側壁と、側壁の後辺から直角に左右方向外方へ延びた正面視四角形の後壁と、側壁の上辺の前端から側壁の上辺途中までを結んだ線を斜辺として側壁と後壁の上辺同士を結んでいる略直角三角形の上壁と、上壁とは反対側で側壁と後壁の下辺同士を結んでいる略直角三角形の下壁と、を備え、上下の斜辺同士の間が開放された三角柱状の箱状に形成されている。基板ベース585は、開放されている部位が、ユニット本体271によって閉鎖されるようにユニット本体271に取付けられる。この基板ベース585は、開放されている部位が閉鎖されるように、扉枠トップ中左装飾基板586又は扉枠トップ中右装飾基板587が取付けられる。
扉枠トップ中左装飾基板586は、ユニット本体271における左右中央より左側の後側に取付けられる基板ベース585において、箱状の開放されている部位を前方から閉鎖するように、基板ベース585に取付けられる。扉枠トップ中左装飾基板586は、基板ベース585の前面に取付けられることで、前面が、ユニット本体271の左右方向中央側へ向かうに従って前方へ移動するように、左右に延びた面に対して傾斜した状態となる。これにより、扉枠トップ中左装飾基板586は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、その前面が、ユニット本体271の左右方向中央より左側の三つのスリット574bが形成されている部位の面と略平行な状態となる。
扉枠トップ中左装飾基板586は、ユニット本体271の三つのスリット574bと対応している位置に、複数のLED586aが実装されている。これにより、扉枠トップ中左装飾基板586は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、ユニット本体271の中央より左側の三つのスリット574bから、複数のLED586aが前方に臨んだ状態となる。扉枠トップ中左装飾基板586は、複数のLED586aを発光させることで、導光部材578の円弧部578bを介して、トップ左装飾レンズ部材579のトップ中装飾部材576に近い部位を発光装飾させることができる。
扉枠トップ中右装飾基板587は、ユニット本体271における左右中央より右側の後側に取付けられる基板ベース585において、箱状の開放されている部位を前方から閉鎖するように、基板ベース585に取付けられる。扉枠トップ中右装飾基板587は、基板ベース585の前面に取付けられることで、前面が、ユニット本体271の左右方向中央側へ向かうに従って前方へ移動するように、左右に延びた面に対して傾斜した状態となる。これにより、扉枠トップ中右装飾基板587は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、その前面が、ユニット本体271の左右方向中央より右側の三つのスリット574bが形成されている部位の面と略平行な状態となる。
扉枠トップ中右装飾基板587は、ユニット本体271の三つのスリット574bと対応している位置に、複数のLED587aが実装されている。これにより、扉枠トップ中右装飾基板587は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、ユニット本体271の中央より右側の三つのスリット574bから、複数のLED587aが前方に臨んだ状態となる。扉枠トップ中右装飾基板587は、複数のLED587aを発光させることで、導光部材578の円弧部578bを介して、トップ右装飾レンズ部材580のトップ中装飾部材576に近い部位を発光装飾させることができる。
一対の遮光部材588は、扉枠トップ中左装飾基板586及び扉枠トップ中右装飾基板587とユニット本体271との間の位置で、ユニット本体271の前面後側に取付けられるものである。一対の遮光部材588は、不透光性の部材によって、互いが略左右対称に形成されている。遮光部材588は、ユニット本体271における三つのスリット574bと対応して列設されている扉枠トップ中左装飾基板586及び扉枠トップ中右装飾基板587の複数のLED586a,587aの上下の間を仕切っている。この遮光部材588により、各導光部材578の直後に位置しているLED586a,587aによってのみ、その導光部材578により光を前方へ誘導させることができ、トップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580の夫々の装飾レンズ部579a,580aを夫々独立させた状態で良好に発光装飾させることができる。
扉枠トップユニット中継基板589は、中央ベース571の前面に取付けられている。扉枠トップユニット中継基板589は、一対の上部スピーカ573、扉枠トップ中装飾基板577、扉枠トップ左装飾基板583、扉枠トップ右装飾基板584、扉枠トップ中左装飾基板586、及び扉枠トップ中右装飾基板587と、扉枠ベースユニット100の扉本体中継基板との接続を中継している。扉枠トップユニット中継基板589は、扉枠右サイドユニット550に備えられている図示しない接続ケーブルを介して、扉本体中継基板と接続されている。この扉枠トップユニット中継基板589は、前側が中継基板カバー590によって覆われている。
この扉枠トップユニット570は、左右方向中央において前方へ突出したトップ中装飾部材576を備えていると共に、トップ中装飾部材576の左右両側の前面が後方へ抉れているように湾曲しているため、トップ中装飾部材576のみが前方へ大きく突出しているように遊技者を錯覚させることができ、遊技者の関心を本パチンコ機1に対して強く引付けさせることができる。
また、扉枠トップユニット570は、中央に配置されているトップ中装飾部材576の左右両側を装飾しているトップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580を、トップ中装飾部材576の左右両側から、ユニット本体271の左右両端に形成されているトップ左装飾部574e及びトップ右装飾部574fまで延びるように形成している。これにより、扉枠トップユニット570によって、扉枠3の前面上部を全体的に装飾することができる。
この際に、扉枠トップユニット570では、トップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580が配置されている左右方向両端付近の夫々の後方に、パンチングメタルからなるスピーカカバー575により前面が保護された上部スピーカ573を備え、トップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580の上下に離間している三つの装飾レンズ部579a,580aの間からスピーカカバー575が前方へ臨むようにしているため、左右の上部スピーカ573から出力されるサウンドを、良好な状態で遊技者に聴かせることができ、良質なステレオサウンドを楽しませることができる。
また、扉枠トップユニット570は、トップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580の後側に備えられた複数の導光部材578により、扉枠トップ左装飾基板583、扉枠トップ右装飾基板584、扉枠トップ中左装飾基板586、及び扉枠トップ中右装飾基板587からの光を、トップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580に導くことができ、トップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580の前面全体を良好に発光装飾させることができる。従って、扉枠トップユニット570は、左右の上部スピーカ573の前方を含む扉枠3の上部の前面全体を発光装飾させることができる。
[3-8.扉枠の作用効果]
扉枠3の作用効果について説明する。本実施形態のパチンコ機1における扉枠3は、扉枠ベースユニット100における扉枠ベース110の前後に貫通している貫通口111を、従来のパチンコ機よりは上下及び左右方向へ大きくしており、貫通口111の拡大に合せて、皿ユニット320及び扉枠トップユニット570の上下方向の高さを小さくしていると共に、扉枠左サイドユニット530及び扉枠右サイドユニット550の左右方向の幅を小さくしている。これにより、貫通口111(ガラスユニット190)を通して、本体枠4に取付けられた遊技盤5(遊技領域5a)の前面を、可及的に広く遊技者(前方)から見えるようにすることができ、遊技領域5aの広い遊技盤5に対応している。
扉枠3は、貫通口111の下側において、前方へ膨出している皿ユニット320の左右方向中央に大きな半球面状の操作ボタン410を有した演出操作ユニット400を備え、演出操作ユニット400の左右両側における下半分(上皿321よりも下側の部分)の前面(皿前下装飾部326cの前面)を、後方へ抉れるように窪んだ形状(皿ユニット320の左右両端の前端と、演出操作ユニット400の左右両端の前端とを結んだ直線よりも、演出操作ユニット400の左右両側の前面が後方へ位置するように凹状に湾曲した形状)に形成されている。これにより、皿ユニット320の左右方向中央の前面に取付けられている演出操作ユニット400が前方へ大きく突出しているように見えるため、遊技者に対して演出操作ユニット400を目立たせて強調して見せることができ、演出操作ユニット400に強く注目させることができる。
扉枠3は、貫通口111よりも下側の皿ユニット320の前面に配置されている演出操作ユニット400を、大きな半球面状の透明な操作ボタン410が、斜め上前方を向くように傾けた状態で取付けているため、本パチンコ機1の前で遊技者が着座すると、操作ボタン410が遊技者の頭部(顔)を向いた状態となり、遊技者が視線を落として演出操作ユニット400を見ると、操作ボタン410が略正面に近い状態で見えることとなり、大きくて丸い操作ボタン410を強烈に視認させることができ、操作ボタン410を用いた演出に対して期待感を高めさせることができると共に、透明な操作ボタン410内に配置されている扉枠側演出表示装置460に表示される演出画像を良好な状態で視認させることができ、演出画像を十分に楽しませることができる。
また、扉枠3は、皿ユニット320の全高と略同じ直径の大きくて前方へ丸く膨出した操作ボタン410を備えているため、操作ボタン410を操作する際に、短い距離の手の移動で操作ボタン410の何れかの部位に触れることができ、操作ボタン410の「早押し」を比較的容易に行うことができる。また、大径で前方へ丸く膨出した操作ボタン410を、傾けた状態で取付けているため、従来のパチンコ機の操作ボタンのように上から押圧操作することができるだけでなく、左方や右方、或いは、前方からでも良好に操作することができ、操作性の良い操作ボタン410によって操作ボタン410を用いた演出をより楽しませることができる。
また、扉枠3は、皿ユニット320によって演出操作ユニット400を、吊り下げたような状態で取付けていると共に、演出操作ユニット400の下部に振動を発生させる振動モータ424を備えているため、遊技状態に応じて振動モータ424を回転させて振動を発生させると、操作ボタン410の上部に触れている遊技者の手に対して、強い振動を伝達させることができ、遊技者を驚かせて操作ボタン410を用いた演出をより一層楽しませることができる。
更に、扉枠3は、皿ユニット320の前面中央に、皿ユニット320の全高に亘る大きな操作ボタン410(演出操作ユニット400)を備えていることから、従来のパチンコ機と比較して上皿321の下にある下皿322が目立ち難くなるため、従来のパチンコ機を見慣れた遊技者に対して、明らかに異なっていると認識させ易くすることができ、遊技者の関心を強く引付けられる訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
また、扉枠3は、皿ユニット320の前面における演出操作ユニット400の左側に開口している下皿開口部326dに対して、下皿322を、演出操作ユニット400の後側へ回り込むように形成しているため、下皿開口部326dの大きさに対して、下皿322の容積を大きくすることができ、下皿322での遊技球の貯留数を十分に確保することができる。また、下皿322の後部が演出操作ユニット400の後側へ回り込んでいることから、遊技者が下皿322内に左手を入れたり、下皿開口部326dに左手の指を掛けたりした時に、指先が下皿322の後の壁に触れ難くなるため、遊技者に対して違和感を与え難くすることができ、遊技に対する興趣の低下を抑制させることができると共に、下皿開口部326dの大きさに比べて下皿322の容積が大きいことを触覚でも認識させることができる。
更に、扉枠3は、上皿321からの遊技球が下皿322に放出される下皿球供給口323cと下皿322の遊技球を皿ユニット320の下方のドル箱等に抜くための下皿球抜き孔322aとを、前後に直線状に配置すると共に、正面視において下皿開口部326dの右外側(演出操作ユニット400のフレームユニット415の左端よりも右側)に配置している。つまり、下皿球供給口323c及び下皿球抜き孔322aを、演出操作ユニット400、皿ユニットカバー326における演出操作ユニット取付部326a(下皿開口部326dの右外側)、下皿カバー340の前端側、等の後方に配置しているため、遊技者側から下皿球供給口323cや下皿球抜き孔322aが見えず、皿ユニット320(パチンコ機1)の外観をスッキリさせることができ、パチンコ機1の見栄えを良くすることができる。
また、扉枠3は、下皿322において、下皿球供給口323cの前方(真正面)の下方に下皿球抜き孔322aを配置しているため、下皿球抜き孔322aを開いた状態とすると、上皿321等から下皿322へ放出された遊技球が、下皿322に入ると直ぐに下皿球抜き孔322aから下方のドル箱等へ排出されることとなる。この際に、遊技者側からは、下皿球供給口323cや下皿球抜き孔322aが見えないため、上皿321等から下皿322を通ってドル箱へ排出される遊技球の流れも見ることができない。これにより、遊技者に対して上皿321の遊技球や上皿321が満タンな状態で払出装置830から払出された遊技球等が、直接ドル箱へ排出されているように錯覚させることができるため、遊技球が下皿322を通る煩わしさを感じさせ難くすることができ、遊技者を遊技(遊技球の打込操作や演出画像等)に専念させて興趣の低下を抑制させることができる。
また、扉枠3は、下皿322において、下皿球供給口323cの前方左寄りの位置に下皿球抜き孔322aを配置すると共に、下皿球抜き孔322aよりも右側の下皿322の立上った壁部を下皿球抜き孔322aの方向を向くように斜めに湾曲させているため、下皿球供給口323cから下皿322へ供給された遊技球を、直接的に下皿球抜き孔322aへ誘導したり、右側の壁部に反射させて間接的に下皿球抜き孔322aへ誘導したりすることができる。これにより、下皿球抜き孔322aが開いたままの状態では、下皿球供給口323cから下皿322に供給された遊技球が、下皿322における下皿球抜き孔322aよりも左側の領域(下皿第一領域A1)へ侵入することなく、下皿球抜き孔322aから下方へ排出させることができるため、下皿322内を流通する遊技球を遊技者に見せることなく下皿322の下方(ドル箱)へ遊技球を排出させることができ、上述と同様の作用効果を奏することができる。
また、扉枠3は、下皿322が前方へ臨む皿ユニットカバー326の下皿開口部326dを、演出操作ユニット取付部326a(演出操作ユニット400)と下スピーカ口326eとの間に備えているため、遊技者が下皿開口部326dに手を掛けたり、下皿322に手を入れたりしても、下スピーカ口326eの前方が遊技者の手によって遮られることはないため、本体枠4の基板ユニット900における下部スピーカ921からのサウンドを、良好に前方へ出力させることができ、本パチンコ機1によるサウンドを楽しませることができる。また、遊技者が下皿322に手を入れたり近付けたりすると、下スピーカ口326eから前方へ出力される下部スピーカ921からの重低音による振動を、遊技者に触覚的に感じさせることができ、遊技者を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
また、扉枠3は、貫通口111の右側から板状で前方へ大きく突出している扉枠右サイドユニット550を備えていることから、本パチンコ機1を遊技店の島設備に設置すると、扉枠右サイドユニット550が右側に隣接しているパチンコ機との間で仕切りのような作用効果を発揮することができるため、本パチンコ機1で遊技する遊技者に対して、個室で遊技しているような感じに錯覚させることができ、周りの他の遊技者に気兼ねすることなくリラックスした雰囲気で遊技を行わせることができる。
更に、扉枠3は、板状で前方へ大きく突出している扉枠右サイドユニット550の前端や左右両面を、発光装飾させることができるため、パチンコ機1が並んだ状態で設置される遊技店内において、本パチンコ機1の前方に位置していなくても、島設備に沿った横方向から等の遠くからでも本パチンコ機1の存在を知らせることができ、遊技者に対する訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
また、扉枠3は、貫通口111の上側の扉枠トップユニット570において、左右方向中央で前方へ突出しているトップ中装飾部材576を備えると共に、トップ中装飾部材576の左右両側の前面を、後方へ抉れるように窪んだ形状(扉枠トップユニット570の左右両端の前端と、トップ中装飾部材576の左右両端の前端とを結んだ直線よりも、扉枠トップユニット570におけるトップ中装飾部材576の左右両側の前面が後方へ位置するように凹状に湾曲した形状)に形成されている。これにより、扉枠トップユニット570のトップ中装飾部材576のみが前方へ大きく突出しているように見えるため、遊技者に対してトップ中装飾部材576を目立たせて強調して見せることができ、トップ中装飾部材576に強く注目させることができる。
ところで、従来のパチンコ機における扉枠の上部には、左右に離間した一対の上部スピーカが備えられており二つの上部スピーカが目立っていた。これに対して、本実施形態の扉枠3は、貫通口111の上側に取付けられている扉枠トップユニット570において、左右両端にパンチングメタルからなるスピーカカバー575により前面が保護された一対の上部スピーカ573を備えた上で、中央のトップ中装飾部材576の左右両側からスピーカカバー575の前を通って左右方向両端まで延びたトップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580を備え、トップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580の前面全体を、発光装飾できるようにしている。これにより、扉枠3の前面上部を全体的に装飾することができるため、扉枠3の上部において、一対の上部スピーカ573が目立たなくなり、従来のパチンコ機とは明らかに異なる装飾が施されていることを一見して遊技者に認識させることができ、遊技者に対する訴求力の高いパチンコ機1とすることができると共に、一対の上部スピーカ573により良質なステレオサウンドを遊技者に楽しませることができる。
このように、本実施形態の扉枠3は、貫通口111より下側と上側において、皿ユニット320に取付けられている演出操作ユニット400と、扉枠トップユニット570のトップ中装飾部材576とが、夫々左右方向の中央で前方へ大きく突出しているため、左右方向中央を通る仮想線が目立つような上下において統一感のある装飾を遊技者に見せることができると共に、洗練された感じの装飾により他のパチンコ機よりも目立たせることができ、訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
また、扉枠3は、左右方向の中央において上下に配置されている扉枠トップユニット570のトップ中装飾部材576と演出操作ユニット400とを、前方へ突出させているため、トップ中装飾部材576及び演出操作ユニット400を発光装飾させると、扉枠3の前面の左右方向中央で上下に延びたような発光ラインを遊技者に見せることができ、遊技者の視線を左右方向中央に配置された演出操作ユニット400の操作ボタン410等に誘導させることができる。
[5.遊技盤の全体構成]
次に、パチンコ機1の遊技盤5の全体構成について、図60乃至図66等を参照して詳細に説明する。図60は、遊技盤の正面図である。図61は遊技盤を主な構成毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図62は遊技盤を主な構成毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。図63は表ユニットと裏ユニットを除いた遊技盤の正面図であり、図64は図63の遊技盤を分解して前から見た分解斜視図であり、図65は図63の遊技盤を分解して後ろから見た分解斜視図である。図66は、遊技盤をパチンコ機に取付けた状態で機能表示ユニットの部位を正面から拡大して示す説明図である。
遊技盤5は、遊技者がハンドルユニット300のハンドル302を操作することで遊技球が打込まれる遊技領域5aを有している。また、遊技盤5は、遊技領域5aの外周を区画し外形が正面視略四角形状とされた前構成部材1000と、前構成部材1000の後側に取付けられており遊技領域5aの後端を区画する板状の遊技パネル1100と、遊技パネル1100の後側下部に取付けられている基板ホルダ1200と、基板ホルダ1200の後面に取付けられており遊技球を遊技領域5a内へ打込むことで行われる遊技内容を制御する主制御基板1310を有している主制御ユニット1300と、を備えている。遊技パネル1100の前面において遊技領域5a内となる部位には、遊技球と当接する複数の障害釘が所定のゲージ配列で植設されている(図示は省略)。
また、遊技盤5は、主制御基板1310からの制御信号に基づいて遊技状況を表示し前構成部材1000の左下隅に遊技者側へ視認可能に取付けられている機能表示ユニット1400と、遊技パネル1100の後側に取付けられている周辺制御ユニット1500と、正面視において遊技領域5aの中央に配置されており所定の演出画像を表示可能な遊技盤側演出表示装置1600と、遊技パネル1100の前面に取付けられる表ユニット2000と、遊技パネル1100の後面に取付けられる裏ユニット3000と、を更に備えている。裏ユニット3000の後面に遊技盤側演出表示装置1600が取付けられていると共に、遊技盤側演出表示装置1600の後面に周辺制御ユニット1500が取付けられている。
遊技パネル1100は、外周が枠状の前構成部材1000の内周よりもやや大きく形成されていると共に透明な平板状のパネル板1110と、パネル板1110の外周を保持しており前構成部材1000の後側に取付けられると共に後面に裏ユニット3000が取付けられる枠状のパネルホルダ1120と、を備えている。
表ユニット2000は、遊技領域5a内に打込まれた遊技球を受入可能に常時開口している複数の一般入賞口2001と、複数の一般入賞口2001とは遊技領域5a内の異なる位置で遊技球を受入可能に常時開口している第一始動口2002と、遊技領域5a内の所定位置に取付けられており遊技球の通過を検知するゲート部2003と、遊技球がゲート部2003を通過することにより抽選される普通抽選結果に応じて遊技球の受入れが可能となる第二始動口2004と、普通抽選結果に応じて第二始動口2004への遊技球の受け入れが可能となるよう駆動される可動片2004aと、第一始動口2002又は第二始動口2004への遊技球の受入れにより抽選される第一特別抽選結果又は第二特別抽選結果に応じて遊技球の受入れが何れかにおいて可能となる大入賞口2005と、を備えている。
また、表ユニット2000は、遊技領域5a内の左右方向中央でアウト口1126の直上に取付けられており第一始動口2002及び大入賞口2005を有している始動口ユニット2100と、始動口ユニット2100の正面視左方で内レール1002に沿って取付けられており複数の一般入賞口2001を有しているサイドユニット下2200と、サイドユニット下2200の正面視左端上方に取付けられているサイドユニット上2300と、遊技領域5a内の略中央に取付けられておりゲート部2003、及び第二始動口2004を有している枠状のセンター役物2500と、を備えている。
裏ユニット3000は、パネルホルダ1120の後面に取付けられ前方が開放されている箱状で後壁に四角い開口部3010aを有している裏箱3010と、裏箱3010の後面に取付けられており遊技盤側演出表示装置1600を着脱可能に取付けるためのロック機構3020と、を備えている。
更に、裏ユニット3000は、裏箱3010内の前端で正面視左辺側の上下方向中央から上寄りに取付けられている裏左中装飾ユニット3050と、裏箱3010内における開口部3010aの下方で裏箱3010の後壁付近に取付けられている裏下後可動演出ユニット3100と、裏箱3010内における開口部3010aの上方で正面視左側に取付けられている裏上左可動演出ユニット3200と、裏箱3010内で開口部3010aの正面視左側に取付けられている裏左可動演出ユニット3300と、裏箱3010内における開口部3010aの上方で左右方向中央から正面視右端までにかけて取付けられている裏上中可動演出ユニット3400と、裏箱3010内における開口部3010aの下方で裏下後可動演出ユニット3100の前方に取付けられている裏下前可動演出ユニット3500と、を備えている。
[5-1.前構成部材]
次に、前構成部材1000について、主に図64及び図65等を参照して説明する。前構成部材1000は、正面視の外形が略正方形とされ、内形が略円形状に前後方向へ貫通しており、内形の内周によって遊技領域5aの外周を区画している。この前構成部材1000は、正面視で左右方向中央から左寄りの下端から時計回りの周方向へ沿って円弧状に延び正面視左右方向中央上端を通り過ぎて右斜め上部まで延びた外レール1001と、外レール1001に略沿って前構成部材1000の内側に配置され正面視左右方向中央下部から正面視左斜め上部まで円弧状に延びた内レール1002と、内レール1002の下端の正面視右側で遊技領域5aの最も低くなった位置に形成されており後方へ向かって低くなるように傾斜しているアウト誘導部1003と、を備えている。
また、前構成部材1000は、アウト誘導部1003の正面視右端から前構成部材1000の右辺付近まで右端側が僅かに高くなるように直線状に傾斜している右下レール1004と、右下レール1004の右端から前構成部材1000の右辺に沿って外レール1001の上端の下側まで延びており上部が前構成部材1000の内側へ湾曲している右レール1005と、右レール1005の上端と外レール1001の上端とを繋いでおり外レール1001に沿って転動して来た遊技球が当接する衝止部1006と、を備えている。
また、前構成部材1000は、内レール1002の上端に回動可能に軸支され、外レール1001との間を閉鎖するように内レール1002の上端から上方へ延出した閉鎖位置と正面視時計回りの方向へ回動して外レール1001との間を開放した開放位置との間でのみ回動可能とされると共に閉鎖位置側へ復帰するように図示しないバネによって付勢された逆流防止部材1007を、備えている。
更に、前構成部材1000は、外レール1001及び内レール1002における下端から略垂直に延びた付近の部位の外側、アウト誘導部1003及び右下レール1004の下側、及び右レール1005の外側、の夫々の部位において、前端から後方へ窪んだ防犯凹部1008を備えている。この防犯凹部1008は、遊技盤5を本体枠4に取付けて、本体枠4に対して扉枠3を閉じた状態とすると、扉枠3における防犯カバー200の後方へ突出した後方突片202が挿入された状態となる。これにより、防犯カバー200と遊技盤5(前構成部材1000)との間が、防犯カバー200の後方突片202と前構成部材1000の防犯凹部1008とによって複雑に屈曲した状態となるため、遊技盤5の前面下方より防犯カバー200と前構成部材1000との間を通してピアノ線等の不正な工具を遊技領域5a内に侵入させようとしても、後方突片202や防犯凹部1008に阻まれることとなり、遊技領域5a内への不正な工具の侵入を阻止することができる。
また、前構成部材1000は、内レール1002の後端から後方へ突出している複数の位置決め突起1009を備えている。これら位置決め突起1009は、遊技パネル1100におけるパネル板1110に形成されている内レール固定孔1116に挿入させることで、内レール1002をパネル板1110の前面に位置決め固定することができる。
更に、前構成部材1000は、後面から後方へ突出している複数の取付ボス1010を備えている。複数の取付ボス1010は、遊技パネル1100におけるパネルホルダ1120の取付孔1128に挿入されることで、パネルホルダ1120(遊技パネル1100)との間を位置決めすることができる。
また、前構成部材1000は、正面視左下隅において下端から上方へ切欠かれている切欠部1011を備えている。この切欠部1011は、遊技パネル1100におけるパネルホルダ1120の切欠部1127と一致しており、遊技盤5を本体枠4に取付けた時に、これら切欠部1011,1127を貫通して下部満タン球経路ユニット860の通常誘導路861及び満タン誘導路862の前端開口が前方へ臨むようになっている。
[5-2.遊技パネル]
次に、遊技パネル1100について、主に図61及び図62、図64及び図65等を参照して説明する。遊技パネル1100は、外周が枠状の前構成部材1000の内周よりもやや大きく形成されていると共に透明な合成樹脂で形成されている平板状のパネル板1110と、パネル板1110の外周を保持しており前構成部材1000の後側に取付けられると共に後面に裏ユニット3000が取付けられる枠状のパネルホルダ1120と、を備えている。
遊技パネル1100のパネル板1110は、アクリル樹脂、ポリカーボネイト樹脂、ポリアリレート樹脂、メタクリル樹脂等の合成樹脂板や、ガラスや金属等の無機質板により形成されている。このパネル板1110の板厚は、パネルホルダ1120(遊技パネル1150)よりも薄く、障害釘を前面に植設したり表ユニット2000を取付けたりしても十分に保持可能な必要最低限の厚さ(8~10mm)とされている。なお、本例では、透明な合成樹脂板によってパネル板1110が形成されている。
パネル板1110は、遊技領域5a内において最も低い位置となる部位に下端から上方へ窪んだアウト凹部1111が形成されている。また、パネル板1110には、前後に貫通しており表ユニット2000を取付けるための開口部1112が複数形成されている。
また、パネル板1110は、外周近傍に配置され前後方向に貫通する丸孔からなる複数の嵌合孔1113と、左下部の外周近傍に配置され前後方向に貫通し上下方向に延びる長孔1114と、を備えている。これら嵌合孔1113及び長孔1114は、遊技領域5aよりも外側に配置されており、パネルホルダ1120との位置決めを行うものである。また、パネル板1110は、上辺の両端と下辺の両端に、前側が窪んだ段状の係合段部1115が夫々備えられている。これら係合段部1115は、パネル板1110の板厚の略半分まで切欠いた形態とされると共に、嵌合孔1113及び長孔1114と同様に、遊技領域5aよりも外側に配置されており、パネル板1110をパネルホルダ1120へ係合固定するためのものである。
また、パネル板1110は、所定位置に内レール固定孔1116が複数備えられている。この内レール固定孔1116に内レール1002の後側から突出する位置決め突起1009を嵌合固定させることで、内レール1002を所定の位置に固定することができる。
遊技パネル1100のパネルホルダ1120は、パネル板1110を包含する大きさで外形が略四角形状とされ、パネル板1110よりも厚く(本例では、約20mm)形成されている。パネルホルダ1120は、合成樹脂(例えば、熱可塑性合成樹脂)により形成されている。このパネルホルダ1120は、パネル板1110を着脱可能に保持し前面側から後方側に向かって凹んだ保持段部1121と、保持段部1121の内側において略遊技領域5aと同等の大きさで前後方向に貫通する貫通口1122と、を備えている。
パネルホルダ1120の保持段部1121は、前面からの深さがパネル板1110の厚さと略同じ深さとされており、保持段部1121内に保持されたパネル板1110の前面が、パネルホルダ1120の前面と略同一面となる。また、保持段部1121は、その前側内周面が、パネル板1110の外周面に対して所定量のクリアランスが形成される大きさに形成されている。このクリアランスにより、温度変化や経時変化により相対的にパネル板1110が伸縮しても、その伸縮を吸収できるようになっている。
また、パネルホルダ1120は、保持段部1121に保持されるパネル板1110に形成されている嵌合孔1113及び長孔1114と対応する位置に配置され、保持段部1121の前面から前方に向かって延びており、パネル板1110の嵌合孔1113及び長孔1114に嵌合及び挿通可能な複数の突出ピン1123を備えている。これらの突出ピン1123をパネル板1110の嵌合孔1113及び長孔1114に嵌合及び挿通することで、パネルホルダ1120とパネル板1110とを互いに位置決めすることができる。
更に、パネルホルダ1120は、パネル板1110の係合段部1115と対応する位置に、係合段部1115と係合する係合爪1124及び係合片1125を備えている。詳述すると、係合爪1124は、パネルホルダ1120の保持段部1121の上部に配置されており、パネル板1110における上側の係合段部1115と対応し、保持段部1121の前面から前方に向かって突出し、係合段部1115と弾性係合するようになっている。この係合爪1124は、先端がパネルホルダ1120の前面から突出しない大きさとされている。
パネルホルダ1120の係合片1125は、パネルホルダ1120の保持段部1121の下部に配置され、パネル板1110における下側の係合段部1115と対応している。この係合片1125は、保持段部1121の前面との間にパネル板1110の係合段部1115が挿入可能な大きさの隙間を形成した状態で、パネルホルダ1120の前面に沿って上側(中心側)に向かって所定量延びている。これら係合爪1124及び係合片1125にパネル板1110の係合段部1115を係合させることで、パネル板1110がパネルホルダ1120に対して着脱可能に保持される。
また、パネルホルダ1120は、遊技領域5a内において最も低い位置となる部位に前後に貫通しているアウト口1126を備えている。パネルホルダ1120は、アウト口1126の後面下側が、アウト口1126と同じ幅で下端まで前方へ窪んでいる。
更に、パネルホルダ1120は、正面視左下隅において下端から上方へ切欠かれている切欠部1127を備えている。この切欠部1127は、前構成部材1000の切欠部1011と一致しており、遊技盤5を本体枠4に取付けた時に、これら切欠部1011,1127を貫通して下部満タン球経路ユニット860の通常誘導路861及び満タン誘導路862の前端開口が前方へ臨むようになっている。
また、パネルホルダ1120は、前構成部材1000における複数の取付ボス1010と対応している位置に、前後に貫通した複数の取付孔1128を備えている。これら複数の取付孔1128に、前構成部材1000の取付ボス1010を挿入することで、パネルホルダ1120を前構成部材1000の後側に取付けることができると共に、前構成部材1000との間でパネルホルダ1120(遊技パネル1100)を位置決めすることができる。
また、パネルホルダ1120は、切欠部1127の上側で前後方向に貫通している四角い挿通孔1129を備えている。この挿通孔1129は、機能表示ユニット1400の後端が挿通される。
遊技パネル1100は、前構成部材1000の後側に取付けた状態では、前構成部材1000のアウト誘導部1003の後側にパネルホルダ1120のアウト口1126が開口した状態となる。これにより、遊技領域5aの下端へ流下した遊技球が、アウト誘導部1003によって後側のアウト口1126へ誘導され、アウト口1126を通って遊技パネル1100の後側へ排出される。
[5-2a.遊技パネルの第二実施形態]
次に、上記の遊技パネル1100とは異なる実施形態の遊技パネル1150について、主に図67及び図68を参照して詳細に説明する。図67は、図63とは異なる形態の遊技パネルを、前構成部材、基板ホルダ、及び主制御ユニットと共に前から見た分解斜視図である。図68は、図67を後ろから見た分解斜視図である。この遊技パネル1150は、所定厚さ(例えば、18mm~21mm)のベニヤ合板等の木質板材によって形成されている。この遊技パネル1150は、上記の遊技パネル1100のパネルホルダ1120と同じ厚さに形成されている。
遊技パネル1150は、外形が前構成部材1000の外形と略同形状に形成されている。遊技パネル1150は、正面視左右方向略中央の下部で前構成部材1000のアウト誘導部1003と対応した位置に前後方向へ貫通するアウト口1151を備えている。遊技パネル1150は、アウト口1151の後面下側が、アウト口1151と同じ幅で下端まで前方へ窪んでいる。
また、遊技パネル1150は、下端の正面視左側に前後方向へ横長に貫通すると共に下方へ開放され前構成部材1000の切欠部1011と同形状の切欠部1152と、切欠部1152の上側で上下方向に貫通しており機能表示ユニット1400の後端が挿通される四角い挿通孔1153と、を備えている。
また、遊技パネル1150は、前構成部材1000の内レール1002から後方へ突出している複数の位置決め突起1009と対応する位置に、位置決め突起1009を嵌合可能な前後に貫通している複数の内レール固定孔1154を備えている。また、遊技パネル1150は、前構成部材1000における複数の取付ボス1010と対応している位置に、前後に貫通した複数の取付孔1155を備えている。これら複数の取付孔1155に、前構成部材1000の取付ボス1010を挿入することで、遊技パネル1150を前構成部材1000の後側に取付けることができると共に、前構成部材1000との間で遊技パネル1150を位置決めすることができる。
更に、遊技パネル1150は、図示は省略するが、上記の遊技パネル1100におけるパネル板1110の開口部1112と同様に、表ユニット2000を取付けるための前後に貫通している複数の開口部が備えられている。
遊技パネル1150は、前構成部材1000の後側に取付けた状態で、前構成部材1000のアウト誘導部1003の後側にアウト口1151が開口した状態となる。これにより、遊技領域5aの下端へ流下した遊技球が、アウト誘導部1003によって後側のアウト口1151へ誘導され、アウト口1151を通って遊技パネル1150の後側へ排出される。
[5-3.基板ホルダ]
次に、基板ホルダ1200について、主に図64乃至図65等を参照して説明する。基板ホルダ1200は、上方及び前方が開放された横長の箱状に形成されており、底面が左右方向中央へ向かって低くなるように傾斜している。この基板ホルダ1200は、遊技盤5に組立てた状態で、遊技パネル1100の後側に取付けられている裏ユニット3000の下部を下側から覆うことができる。これにより、アウト口1126を通って遊技パネル1100の後側へ排出された遊技球、及び、表ユニット2000及び裏ユニット3000から下方へ排出された遊技球、を全て受けることができ、底面に形成された排出部1201から下方へ排出させることができる。
[5-4.主制御基板ユニット]
次に、主制御ユニット1300について、主に図64乃至図65等を参照して説明する。主制御ユニット1300は、基板ホルダ1200の後面に着脱可能に取付けられている。この主制御ユニット1300は、遊技内容及び遊技球の払出し等を制御する主制御基板1310と、主制御基板1310を収容しており基板ホルダ1200に取付けられる主制御基板ボックス1320と、を備えている。
主制御基板ボックス1320は、複数の封印機構を備えており、一つの封印機構を用いて主制御基板ボックス1320を閉じると、次に、主制御基板ボックス1320を開けるためにはその封印機構を破壊する必要があり、主制御基板ボックス1320の開閉の痕跡を残すことができる。従って、開閉の痕跡を見ることで、主制御基板ボックス1320の不正な開閉を発見することができ、主制御基板1310への不正行為に対する抑止力が高められている。
なお、主制御基板ボックス1320をはじめとした各種の基板ボックス930,950,1320,1520,3042はいずれも、外部からの目視確認が可能とされるように透過性をもった部材として設けられている。すなわち後述するが、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、特に、上記払出制御基板ボックス950内の払出制御基板951や上記主制御基板ボックス1320内の主制御基板1310において不正抑制性能で劣る表面実装領域が設けられるようになっていることから、後述の不正対策に関わる各種の作用効果を得る上でこのような透過性を確保しておくことは重要である。
[5-5.機能表示ユニット]
次に、機能表示ユニット1400について、主に図64乃至図66等を参照して説明する。機能表示ユニット1400は、図示するように、遊技領域5aの外側で前構成部材1000の左下隅に取付けられている。機能表示ユニット1400は、遊技盤5をパチンコ機1に組立てた状態で、扉枠3の貫通口111を通して前方(遊技者側)から視認することができる(図66を参照)。この機能表示ユニット1400は、主制御基板1310からの制御信号に基づき複数のLEDを用いて、遊技状態(遊技状況)や、普通抽選結果や特別抽選結果等を表示するものである。
機能表示ユニット1400は、図66に示すように、遊技状態を表示する一つのLEDからなる状態表示器1401と、ゲート部2003に対する遊技球の通過により抽選される普通抽選結果を表示する四つのLEDからなる普通図柄表示器1402と、ゲート部2003に対する遊技球の通過に係る保留数を表示する二つのLEDからなる普通保留表示器1408と、第一始動口2002への遊技球の受入れにより抽選された第一特別抽選結果を表示する八つのLEDからなる第一特別図柄表示器1403と、第一始動口2002への遊技球の受入れに係る保留数を表示する二つのLEDからなる第一特別保留数表示器1404と、第二始動口2004への遊技球の受入れにより抽選された第二特別抽選結果を表示する八つのLEDからなる第二特別図柄表示器1405と、第二始動口2004への遊技球の受入れに係る保留数を表示する二つのLEDからなる第二特別保留数表示器1406と、第一特別抽選結果又は第二特別抽選結果が「大当り」等の時に、大入賞口2005の開閉パターンの繰返し回数(ラウンド数)を表示する三つのLEDからなるラウンド表示器1407と、を主に備えている。
この機能表示ユニット1400では、備えられているLEDを、適宜、点灯、消灯、及び、点滅、等させることにより、保留数や図柄等を表示することができる。
[5-6.周辺制御ユニット]
次に、周辺制御ユニット1500について、図62を参照して説明する。周辺制御ユニット1500は、裏ユニット3000の裏箱3010の後面に取付けられる遊技盤側演出表示装置1600の後側に取付けられている。周辺制御ユニット1500は、主制御基板1310からの制御信号に基いて遊技者に提示する演出を制御する周辺制御基板1510と、周辺制御基板1510を収容している周辺制御基板ボックス1520と、を備えている。周辺制御基板1510は、図示は省略するが、発光演出、サウンド演出、及び可動演出、等を制御するための周辺制御部と、演出画像を制御するための演出表示制御部と、を備えている。
[5-7.遊技盤側演出表示装置]
次に、遊技盤側演出表示装置1600について、図61乃至図62を参照して説明する。遊技盤側演出表示装置1600は、正面視において遊技領域5aの中央に配置されており、遊技パネル1100の後側に、裏ユニット3000の裏箱3010を介して取付けられている。詳述すると、遊技盤側演出表示装置1600は、裏箱3010の後壁の略中央の後面に対して、着脱可能に取付けられている。この遊技盤側演出表示装置1600は、遊技盤5を組立てた状態で、枠状のセンター役物2500の枠内を通して、前側(遊技者側)から視認することができる。この遊技盤側演出表示装置1600は、白色LEDをバックライトとしたフルカラーの液晶表示装置であり、静止画像や動画を表示することができる。
遊技盤側演出表示装置1600は、正面視左側面から外方へ突出している二つの左固定片1601と、正面視右側面から外方へ突出している右固定片1602と、を備えている。この遊技盤側演出表示装置1600は、液晶画面を前方へ向けた状態で、後述する裏箱3010の枠状の液晶取付部3010b内の正面視左内周面に開口している二つの固定溝3010cに、裏箱3010の斜め後方から二つの左固定片1601を挿入した上で、右固定片1602側を前方へ移動させて、右固定片1602をロック機構3020の開口部内に挿入し、ロック機構3020を下方へスライドさせることにより、裏箱3010に取付けられる。
[5-8.表ユニット]
次に、表ユニット2000について、図60乃至図62を参照して説明する。遊技盤5の表ユニット2000は、遊技パネル1100におけるパネル板1110に、前方から取付けられており、前端がパネル板1110の前面よりも前方へ突出していると共に、後端が開口部1112を貫通してパネル板1110の後面よりも後方へ突出している。
本実施形態の表ユニット2000は、遊技領域5a内に打込まれた遊技球を受入可能としており常時開口している複数の一般入賞口2001と、複数の一般入賞口2001とは遊技領域5a内の異なる位置で遊技球を受入可能に常時開口している第一始動口2002と、遊技領域5a内の所定位置に取付けられており遊技球の通過を検知するゲート部2003と、遊技球がゲート部2003を通過することにより抽選される普通抽選結果に応じて遊技球の受入れが可能となる第二始動口2004と、第一始動口2002又は第二始動口2004への遊技球の受入れにより抽選される第一特別抽選結果又は第二特別抽選結果に応じて遊技球の受入れが可能となる大入賞口2005と、を備えている。
複数の一般入賞口2001は、遊技領域5a内の下部に配置されている。第一始動口2002は、遊技領域5a内の左右方向中央でアウト口1126の直上に配置されている。ゲート部2003は、遊技領域5a内における正面視右上で衝止部1006の略直下に配置されている。第二始動口2004は、ゲート部2003の直下から正面視右寄りに配置されている。大入賞口2005は、第一始動口2002とアウト口1126との間に配置されている。
また、表ユニット2000は、遊技領域5a内の左右方向中央でアウト口1126の直上に取付けられており第一始動口2002及び大入賞口2005を有している始動口ユニット2100と、始動口ユニット2100の正面視左方で内レール1002に沿って取付けられており複数の一般入賞口2001を有しているサイドユニット下2200と、サイドユニット下2200の正面視左端上方に取付けられているサイドユニット上2300と、遊技領域5a内の略中央に取付けられており、ゲート部2003、及び第二始動口2004を有している枠状のセンター役物2500と、を備えている。
始動口ユニット2100は、遊技領域5a内において、左右方向中央の下端部付近でアウト口1126の直上に配置されており、パネル板1110に前方から取付けられている。この始動口ユニット2100は、第一始動口2002が、遊技球を一度に一つのみ受入可能な大きさで上方に向かって開口しており、大入賞口2005が、遊技球を一度に複数(例えば、4個~6個)受入可能な大きさで左右に延びており、遊技状態に応じて開閉可能に形成されている。
サイドユニット下2200は、遊技領域5a内において、始動口ユニット2100の左方で内レール1002に沿って円弧状に延びており、パネル板1110に前方から取付けられている。サイドユニット下2200は、常時遊技球を受入可能な複数の一般入賞口2001を有している。
サイドユニット上2300は、遊技領域5a内において、サイドユニット下2200の正面視左上方で上下方向中央からやや下寄りに前方からパネル板1110に取付けられている。サイドユニット上2300は、パネル板1110の前面に取付けた状態で、棚部の左端が内レール1002に接近しており、内レール1002に沿って流下してきた遊技球を、右方(遊技領域5aの左右方向中央)へ誘導させることができる。
センター役物2500は、遊技領域5a内において、始動口ユニット2100、及びサイドユニット下2200よりも上方で、正面視略中央やや上寄りに配置されており、遊技パネル1100のパネル板1110の前面に取付けられている。センター役物2500は、枠状に形成されており、枠内を通して遊技パネル1100の後方に配置された遊技盤側演出表示装置1600や裏ユニット3000に備えられている演出ユニット等を前方から視認することができる。センター役物2500は、ゲート部2003、及び第二始動口2004を有している。
枠状のセンター役物2500は、下辺を除いた全周が、遊技パネル1100のパネル板1110の前面よりも前方へ突出しており、遊技領域5a内に打込まれた遊技球が、枠内に侵入できないようになっている。
センター役物2500は、正面視左側の外周面に、遊技領域5a内の遊技球が進入可能に開口しているワープ入口2520と、ワープ入口2520に進入した遊技球を放出可能とされ枠内に開口しているワープ出口2522と、ワープ出口2522から放出された遊技球を左右方向に転動させた後に遊技領域5a内へ放出するステージ2530と、を備えている。ステージ2530の直下に始動口ユニット2100が配置されており、ステージ2530の中央から遊技球が下方へ放出されると、極めて高い確率で第一始動口2002に遊技球が受入れられる。
[5-9.裏ユニット]
次に、遊技盤5における裏ユニット3000について、図60乃至図62を参照して説明する。裏ユニット3000は、遊技パネル1100におけるパネルホルダ1120の後面に取付けられている。また、裏ユニット3000の後側に遊技盤側演出表示装置1600及び周辺制御ユニット1500が取付けられている。
裏ユニット3000は、パネルホルダ1120の後面に取付けられ前方が開放されている箱状で後壁に四角い開口部3010aを有している裏箱3010と、裏箱3010の後面で開口部3010aの下辺に沿って左右に延びた軸周りに回動可能に取付けられており演出駆動基板を収容している箱状の演出駆動基板ボックス3042と、を備えている。
また、裏ユニット3000は、裏箱3010内の前端で正面視左辺側の上下方向中央から上寄りに取付けられている裏左中装飾ユニット3050と、裏箱3010内における開口部3010aの下方で裏箱3010の後壁付近に取付けられている裏下後可動演出ユニット3100と、裏箱3010内における開口部3010aの上方で正面視左側に取付けられている裏上左可動演出ユニット3200と、裏箱3010内で開口部3010aの正面視左側に取付けられている裏左可動演出ユニット3300と、裏箱3010内における開口部3010aの上方で左右方向中央から正面視右端までにかけて取付けられている裏上中可動演出ユニット3400と、裏箱3010内における開口部3010aの下方で裏下後可動演出ユニット3100の前方に取付けられている裏下前可動演出ユニット3500と、を備えている。
裏ユニット3000の裏箱3010は、前方が開放されている箱状で後壁に四角く貫通している開口部3010aと、開口部3010aの周縁から間隔を開けて後方へ突出している平板枠状の液晶取付部3010bと、液晶取付部3010bにおける背面視左辺において枠内の内側から外方へ向かって窪んでおり遊技盤側演出表示装置1600の左固定片1601が挿入される二つの固定溝3010cと、液晶取付部3010bの背面視右辺の上下方向中央において後端から裏箱3010の後壁まで切欠かれロック機構3020が取付けられる切欠部3010dと、を備えている。
開口部3010aは、遊技盤側演出表示装置1600の表示画面と略同じ大きさに形成されている。また、液晶取付部3010bは、枠内に遊技盤側演出表示装置1600を嵌め込むことが可能な大きさに形成されている。裏箱3010は、後面における切欠部3010dの背面視左側にロック機構3020が上下にスライド可能に取付けられる。
また、裏箱3010は、前端から外方へ延出している平板状の固定片部3010eを備えている。この固定片部3010eは、前面が遊技パネル1100のパネルホルダ1120の後面に当接した状態で、パネルホルダ1120に取付けられる。裏箱3010は、各可動演出ユニット等を取付けるためのボスや取付孔等が適宜位置に形成されている。
裏ユニット3000は、裏下後可動演出ユニット3100、裏上左可動演出ユニット3200、裏左可動演出ユニット3300、裏上中可動演出ユニット3400、及び裏下前可動演出ユニット3500、等を適宜用いて、発光演出、可動演出、表示演出、等を行うことが可能であり、各種の演出によっても遊技者を楽しませることができ、遊技者の遊技に対する興趣が低下するのを抑制することができる。
[6.遊技内容]
次に、本実施形態のパチンコ機1による遊技内容について、図60等を参照して説明する。本実施形態のパチンコ機1は、扉枠3の前面右下隅に配置されたハンドルユニット300のハンドル302を遊技者が回転操作することで、皿ユニット320の上皿321に貯留された遊技球が、遊技盤5における外レール1001と内レール1002との間を通って遊技領域5a内の上部へと打ち込まれて、遊技球による遊技が開始される。遊技領域5a内の上部へ打ち込まれた遊技球は、その打込強さによってセンター役物2500の左側、或いは、右側の何れかを流下する。なお、遊技球の打込み強さは、ハンドル302の回転量によって調整することができ、時計回りの方向へ回転させるほど強く打込むことができ、連続で一分間に最大100個の遊技球、つまり、0.6秒間隔で遊技球を打込むことができる。
また、遊技領域5a内には、適宜位置に所定のゲージ配列で複数の障害釘(図示は省略)が遊技パネル1100(パネル板1110)の前面に植設されており、遊技球が障害釘に当接することで、遊技球の流下速度が抑制されると共に、遊技球に様々な動きが付与されて、その動きを楽しませられるようになっている。また、遊技領域5a内には、障害釘の他に、遊技球の当接により回転する風車(図示は省略)が適宜位置に備えられている。
センター役物2500の上部へ打込まれた遊技球は、センター役物2500の外周面のうち、最も高くなった部位よりも正面視左側へ進入すると、図示しない複数の障害釘に当接しながら、センター役物2500よりも左側の領域を流下することとなる。そして、センター役物2500の左側の領域を流下する遊技球が、センター役物2500の外周面に開口しているワープ入口2520に進入すると、ワープ出口2522からステージ2530に供給される。
ステージ2530に供給された遊技球は、ステージ2530上を転動して左右に行ったり来たりして前方へ放出される。ステージ2530の中央から遊技球が遊技領域5a内に放出されと、第一始動口2002の直上に位置していることから、高い確率で第一始動口2002に受入れられる。この第一始動口2002に遊技球が受入れられると、主制御基板1310及び払出制御基板951を介して払出装置830から所定数(例えば、3個)の遊技球が、上皿321に払出される。
ステージ2530を転動している遊技球が、中央以外から遊技領域5a内に放出されと、始動口ユニット2100へ向かって流下する。センター役物2500のステージ2530から遊技領域5a内に放出された遊技球は、始動口ユニット2100の第一始動口2002や、開状態の大入賞口2005等に受入れられる可能性がある。
ところで、センター役物2500の左側へ流下した遊技球が、ワープ入口2520に進入しなかった場合、サイドユニット上2300により左右方向中央側へ寄せられ、サイドユニット下2200の一般入賞口2001や第一始動口2002等に受入れられる可能性がある。そして、一般入賞口2001に遊技球が受入れられると、主制御基板1310及び払出制御基板951を介して払出装置830から所定数(例えば、10個)の遊技球が、上皿321に払出される。
一方、遊技領域5a内においてセンター役物2500の上部に打込まれた遊技球が、センター役物2500の外周面の最も高くなった部位よりも右側に進入する(所謂、右打ちする)と、その下流側に、ゲート部2003と第二始動口2004とが備えられている領域を流下することとなる。
そして、右打した遊技球が、ゲート部2003を通過すると、主制御基板1310において普通抽選が行われ、抽選された普通抽選結果が「普通当り」の場合、第二始動口2004が所定時間(例えば、0.3~10秒)の間、開状態となり、第二始動口2004への遊技球の受入れが可能となる。そして、第二始動口2004に遊技球が受入れられると、主制御基板1310及び払出制御基板951を介して払出装置830から所定数(例えば、4個)の遊技球が、上皿321に払出される。
本実施形態では、ゲート部2003を遊技球が通過することで行われる普通抽選において、普通抽選を開始してから普通抽選結果を示唆するまでにある程度の時間を設定している(例えば、0.01~60秒、普通変動時間とも称す)。この普通抽選結果の示唆は、遊技盤5の機能表示ユニット1400に表示される。第二始動口2004では、普通変動時間の経過後に開状態となる。
また、遊技球がゲート部2003を通過してから普通抽選結果が示唆されるまでの間に、遊技球がゲート部2003を通過すると、普通抽選結果の示唆を開始することができないため、普通抽選結果の示唆の開始を、先の普通抽選結果の示唆が終了するまで保留するようにしている。また、普通抽選結果の保留数は、4つまでを上限とし、それ以上については、ゲート部2003を遊技球が通過しても、保留せずに破棄している。これにより、保留が貯まることで遊技店側の負担の増加を抑制している。
本実施形態のパチンコ機1は、第一始動口2002及び第二始動口2004に遊技球が受入れられると、主制御基板1310において、遊技者に有利な有利遊技状態(例えば、「大当り」、「中当り」、「小当り」、「確率変動当り」、「時間短縮当り」、等)を発生させる特別抽選結果の抽選が行われる。そして、抽選された特別抽選結果を、所定時間(例えば、0.1~360秒、特別変動時間とも称す)かけて遊技者に示唆する。なお、第一始動口2002及び第二始動口2004に遊技球が受入れられることで抽選される特別抽選結果には、「ハズレ」、「小当り」、「2R大当り」、「5R大当り」、「15R大当り」、「確変(確率変更)当り」、「時短(時間短縮)当り」、「確変時短当り」、「確変時短無し当り」、等がある。
第一始動口2002及び第二始動口2004への遊技球の受入れにより抽選された特別抽選結果(第一特別抽選結果及び第二特別抽選結果)が、有利遊技状態を発生させる特別抽選結果の場合、特別変動時間の経過後に、大入賞口2005が所定の開閉パターンで遊技球の受入れが可能な状態となる。大入賞口2005が開状態の時に、大入賞口2005に遊技球が受入れられると、主制御基板1310及び払出制御基板951によって払出装置830から所定数(例えば、10個、又は、13個)の遊技球が、上皿321に払出される。従って、大入賞口2005が遊技球を受入可能としている時に、大入賞口2005に遊技球を受入れさせることで、多くの遊技球を払出させることができ、遊技者を楽しませることができる。
特別抽選結果が「小当り」の場合、大入賞口2005が、所定短時間(例えば、0.2秒~0.6秒の間)の間、遊技球を受入可能な開状態となってから閉鎖する開閉パターンを複数回(例えば、2回)繰返す。一方、特別抽選結果が「大当り」の場合、大入賞口2005が、遊技球を受入可能な開状態となった後に、所定時間(例えば、約30秒)経過、或いは、大入賞口2005への所定個数(例えば、10個)の遊技球の受入れ、の何れかの条件が充足すると、遊技球を受入不能な閉状態とする開閉パターン(一回の開閉パターンを1ラウンドと称す)を、所定回数(所定ラウンド数)繰返す。例えば、「2R大当り」であれば2ラウンド、「5R大当り」であれば5ラウンド、「15R大当り」であれば15ラウンド、夫々繰返して、遊技者に有利な有利遊技状態を発生させる。
なお、「大当り」では、大当り遊技の終了後に、「大当り」等の特別抽選結果が抽選される確率を変更(「確変当り」)したり、特別抽選結果を示唆する演出画像の表示時間を変更(「時短当り」)したりする「当り」がある。
本実施形態では、第一始動口2002及び第二始動口2004への遊技球の受入れにより特別抽選の開始から抽選された特別抽選結果が示唆されるまでの間に、第一始動口2002及び第二始動口2004に遊技球が受入れられると、特別抽選結果の示唆を開始することができないため、先に抽選された特別抽選結果の示唆が完了するまで、特別抽選結果の示唆の開始が保留される。この保留される特別抽選結果の保留数は、第一始動口2002及び第二始動口2004に対して、夫々4つまでを上限とし、それ以上については、第一始動口2002及び第二始動口2004に遊技球が受入れられても特別抽選結果を保留せずに、破棄している。これにより、保留が貯まることで遊技店側の負担の増加を抑制している。
この特別抽選結果の示唆は、機能表示ユニット1400と遊技盤側演出表示装置1600とで行われる。機能表示ユニット1400では、主制御基板1310によって直接制御されて特別抽選結果の示唆が行われる。機能表示ユニット1400での特別抽選結果の示唆は、複数のLEDを、点灯・消灯を繰返して所定時間点滅させ、その後に、点灯しているLEDの組合せによって特別抽選結果を示唆する。
一方、遊技盤側演出表示装置1600では、主制御基板1310からの制御信号に基いて、周辺制御基板1510によって間接的に制御され演出画像として特別抽選結果の示唆が行われる。遊技盤側演出表示装置1600での特別抽選結果を示唆する演出画像は、複数の図柄からなる図柄列を、左右方向へ三つ並べて表示した状態で、各図柄列を変動させ、変動表示されている図柄列を順次停止表示させ、停止表示される三つの図柄列の図柄が、特別抽選結果と対応した組合せとなるように夫々の図柄列が停止表示される。特別抽選結果が「ハズレ」以外の場合は、三つの図柄列が停止して各図柄が停止表示された後に、特別抽選結果を示唆する確定画像が遊技盤側演出表示装置1600に表示されて、抽選された特別抽選結果に応じた有利遊技状態(例えば、小当り遊技、大当り遊技、等)が発生する。
なお、機能表示ユニット1400での特別抽選結果を示唆する時間(LEDの点滅時間(変動時間))と、遊技盤側演出表示装置1600での特別抽選結果を示唆する時間(図柄列が変動して確定画像が表示されるまでの時間)とは、異なっており、機能表示ユニット1400の方が長い時間に設定されている。
また、周辺制御基板1510では、遊技盤側演出表示装置1600による特別抽選結果を示唆するための演出画像の表示の他に、抽選された特別抽選結果に応じて、扉枠3における演出操作ユニット400の操作ボタン410や扉枠側演出表示装置460、センター役物2500の各種装飾体、裏ユニット3000の各種装飾体、裏下後可動演出ユニット3100、裏上左可動演出ユニット3200、裏左可動演出ユニット3300、裏上中可動演出ユニット3400、及び裏下前可動演出ユニット3500、等を適宜用いて、発光演出、可動演出、表示演出、等を行うことが可能であり、各種の演出によっても遊技者を楽しませることができ、遊技者の遊技に対する興趣が低下するのを抑制することができる。
このように、本実施形態のパチンコ機1によると、扉枠3における前方に膨出している皿ユニット320の前面に取付けられている演出操作ユニット400の操作ボタン410のボタンレンズ411を外方から見ると、第一ボタン装飾部411aと操作ボタン内装飾部材432の第二ボタン内装飾部432gとが重なった装飾、第一ボタン装飾部411aと扉枠側演出表示装置460とが重なった装飾、等のこれまでにない遠近感のある装飾性に溢れた装飾を遊技者に見せることができるため、遊技者の関心を強く引付けることができ、他のパチンコ機との差別化を図ることが可能な訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
また、ボタンレンズ411(操作ボタン410)の移動方向に操作ボタン内装飾部材432、及び扉枠側演出表示装置460等を配置していると共に、ユニットベース431によりボタンレンズ411を遊技者の操作によって移動させることができるように支持されているため、遊技者がボタンレンズ411を操作(押圧)して移動させると、第一ボタン装飾部411aと第二ボタン内装飾部432gとが近付いたり離れたりすることとなるため、第一ボタン装飾部411aと第二ボタン内装飾部432gとの距離の変化により第一ボタン装飾部411aと第二ボタン内装飾部432g)とが重なって見える装飾の遠近感を変化させることが可能となり、第一ボタン装飾部411aと第二ボタン内装飾部432gとによる装飾(交差態様)を、遊技者自身によって変化させることができ、遊技者を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
また、ボタンレンズ411の中央を、操作ボタン内装飾部材432とは反対側となる外方へ膨出させていることから、これらの間に空間が形成されることとなるため、遊技者から見た時に、ボタンレンズ411の第一ボタン装飾部411aまでの距離と、操作ボタン内装飾部材432の第二ボタン内装飾部432gまでの距離とが、より大きく異なることとなり、ボタンレンズ411を操作して移動させていない状態でも、遊技者の目の位置が移動すると、第一ボタン装飾部411aと第二ボタン内装飾部432gとの交差態様(重なり具合)が変化するため、動きのある装飾を遊技者に見せることができ、遊技者の関心を強く引付けることができる。
更に、透明なボタンレンズ411の外周縁に、中央へ向かう放射状の装飾を有した第一ボタン装飾部411aを備えているため、ボタンレンズ411における第一ボタン装飾部411aが備えられていない中央側を通して奥側の操作ボタン内装飾部材432や扉枠側演出表示装置460を、良好に視認させることができると共に、第一ボタン装飾部411aの放射状の装飾によって遊技者の視線をボタンレンズ411の中央へ向けさせることができ、透明なボタンレンズ411の中央を通して操作ボタン内装飾部材432や扉枠側演出表示装置460に対して遊技者の関心を強く向けさせることができる。
また、操作ボタン内装飾部材432に、中央を中心とした同心円状の複数の多角形の装飾を有した第二ボタン内装飾部432gを備えているため、外方から見た時に、ボタンレンズ411の第一ボタン装飾部411aの装飾と、操作ボタン内装飾部材432の第二ボタン内装飾部432gの装飾とが、互いに交差することとなり、第一ボタン装飾部411aと第二ボタン内装飾部432gとによる装飾の遠近感を確実に発揮させることができ、第一ボタン装飾部411aと第二ボタン内装飾部432gとによる装飾を目立たせて遊技者に対する訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
また、操作ボタン内装飾部材432の第二ボタン内装飾部432gの装飾に、中央を中心とした同心円状の複数の多角形の装飾を有するようにしているため、第二ボタン内装飾部432gの装飾によって遊技者の視線や関心を操作ボタン内装飾部材432の中央に見える扉枠側演出表示装置460へ向けさせることができ、扉枠側演出表示装置460の装飾(演出画像)を楽しませることができる。
更に、操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、及び操作ボタン下内装飾基板436に実装されている各LEDを発光させると、その光によって操作ボタン内装飾部材432を発光装飾させることができると共に、更に、ボタンレンズ411も発光装飾させることができるため、第一ボタン装飾部411aや第二ボタン内装飾部432gの装飾に加えて発光装飾によっても遊技者を楽しませることができる。この際に、第二ボタン内装飾部432gによって操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、及び操作ボタン下内装飾基板436の各LEDからの光を拡散させることができることから、第二ボタン内装飾部432gでは、操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、及び操作ボタン下内装飾基板436の各LEDからの直接的な光により発光装飾させられるのに対して、第一ボタン装飾部411aでは、第二ボタン内装飾部432gにより拡散された間接的な光により発光装飾させられることとなり、第二ボタン内装飾部432gが強く発光装飾されるのに対して第一ボタン装飾部411aが弱く発光装飾されるため、操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、及び操作ボタン下内装飾基板436の各LEDを発光させた状態で、外方から第一ボタン装飾部411aと第二ボタン内装飾部432gとを見ると、より遠近感が強調された装飾を遊技者に見せることができ、遊技者の関心を強く引付けさせられる訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
また、ボタンレンズ411の移動する方向に操作ボタン内装飾部材432を配置しているため、ボタンレンズ411や操作ボタン内装飾部材432の外周よりも外側の部位に、ボタンレンズ411が移動するためのスペースを確保する必要がなく、ボタンレンズ411や操作ボタン内装飾部材432を外側に広げて、可及的に大きくすることが可能となり、大型化できることでボタンレンズ411や操作ボタン内装飾部材432を目立たせることができる。また、上述したように、ボタンレンズ411の外側に、移動させるためのスペースを確保する必要がないため、ボタンレンズ411の外側の部位に、フレームユニット415を配置することで、パチンコ機1全体の装飾性を高めることができ、見栄えを良くして遊技者の関心を強く引付けられる訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
また、ボタンレンズ411の中央を外方へ膨出させていることから、遊技者がボタンレンズ411を叩いたりして表面の一部に衝撃を加えた場合、ボタンレンズ411を平坦な形状とした場合と比較して、加えられた衝撃力が、ボタンレンズ411の全体に分散し易くなるため、ボタンレンズ411を壊れ難く(破損し難く)することができる。従って、遊技中にボタンレンズ411が破損することで、遊技が中断してしまい、遊技者によっては苛立ちを覚えて興趣を低下させてしまうのを回避させることができると共に、ボタンレンズ411が破損し難くなることで、本パチンコ機1を設置している遊技店側の負担の増加を抑制させることができる。
更に、本実施形態のパチンコ機1によると、本体枠4内に配置されている遊技盤5の遊技領域5aを、前方から貫通口111を通して視認可能としている扉枠3において、貫通口111の下側で前方に膨出している皿ユニット320の皿ユニットカバー326に取付けられている演出操作ユニット400のユニットベース431に、外径が10cm~30cmの範囲内である約15cmの円形状で遊技者が操作することで可動する(進退する)操作ボタン410と、操作ボタン410の透明なボタンレンズ411を通して前方から視認可能な操作ボタン内装飾部材432及び扉枠側演出表示装置460と、操作ボタン410が枠内に配置される枠状のフレームユニット415と、を取付けていることから、従来のパチンコ機において遊技球の貯留皿が目立った位置に、可及的に大きな操作ボタン410を有した演出操作ユニット400が見えるため、遊技者に対して一見しただけで従来のパチンコ機とは異なっていることを認識させることができ、訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。そして、フレームユニット415に透光性を有したフレームサイドレンズ417を備えると共に、フレームサイドレンズ417と隣接するように操作ボタン410(ボタンレンズ411)の外縁に透光性を有した第二ボタン装飾部411bを備え、フレームサイドレンズ417と第二ボタン装飾部411bの後側でユニットベース431に取付けられた操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423に第二ボタン装飾部411bを発光装飾させるための第一LED422a,423aと、フレームサイドレンズ417を発光装飾させるための第二LED422b,423bと、を備えた上で、フレームサイドレンズ417と第二ボタン装飾部411bとの間を仕切るフレーム本体416の内側筒部416dと、第二ボタン装飾部411bとボタンレンズ411の中央側とを仕切るボタンベース413の本体部413a及び内側延出部413fとを備えるようにしているため、内側筒部416dと本体部413a及び内側延出部413fとにより、第一LED422a,423aからの光がフレームサイドレンズ417やボタンレンズ411の中央側を照らしたり、第二LED422b,423bからの光が第二ボタン装飾部411bを照らしたりするのを防止することができ、隣接しているフレームサイドレンズ417と第二ボタン装飾部411bとを夫々独立させて発光装飾させることができる。従って、フレームサイドレンズ417や第二ボタン装飾部411bを、夫々くっきりと発光装飾させることができ、見栄えの良い発光演出を行うことができる。また、隣接しているフレームサイドレンズ417と第二ボタン装飾部411bとに対して、消灯、点灯、点滅、明るさ、色、等を適宜組合せることで、多彩なパターンの発光演出を行うことができ、遊技者を飽きさせ難くすることができると共に、遊技者を楽しませることができ、遊技者の遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
また、操作ボタン410の第二ボタン装飾部411bを発光装飾させる第一LED422a,423aと、フレームユニット415のフレームサイドレンズ417を発光装飾させる第二LED422b,423bとを、一つの操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423に備え、操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423をユニットベース431に取付けているため、第二ボタン装飾部411b(操作ボタン410)に基板を備えた場合と比較して、第二ボタン装飾部411bから第一LED422a,423aを可及的に遠ざけることができ、第一LED422a,423aからの光を十分に拡散させた状態で第二ボタン装飾部411bに照射させることができる。従って、第二ボタン装飾部411bを均一に発光装飾させることができるため、第二ボタン装飾部411bやフレームサイドレンズ417の発光装飾の見栄えを良くすることができ、遊技者の関心を強く引付けさせることができると共に、遊技者を楽しませることができ、遊技者の興趣の低下を抑制させることができる。
更に、操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423を、ユニットベース431に取付けているため、操作ボタン410の進退に伴って操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423に接続されている配線が屈曲したり伸展したりすることはなく、疲労による配線の断線を無くすことができる。従って、操作ボタン410(第二ボタン装飾部411b)を可動させても、配線が断線することはないため、操作ボタン410の可動(操作)や、フレームサイドレンズ417及び第二ボタン装飾部411bの発光装飾を、問題なく遊技者に楽しませることができ、遊技者の興趣の低下を抑制させることができる。
また、操作ボタン410の透明なボタンレンズ411の外縁に第二ボタン装飾部411bが備えられていることから、透明なボタンレンズ411を通して後方の操作ボタン内装飾部材432及び扉枠側演出表示装置460を見た時に、操作ボタン内装飾部材432及び扉枠側演出表示装置460の外縁を第二ボタン装飾部411bが装飾している状態となり、パチンコ機1の見栄えを良くすることができる。そして、第一LED422a,423aや第二LED422b,423bを適宜発光させることで、後方に操作ボタン内装飾部材432及び扉枠側演出表示装置460が見える透明なボタンレンズ411の外縁を装飾している第二ボタン装飾部411bやフレームサイドレンズ417を、上述したように、様々なパターンで発光装飾させることができるため、遊技者の関心を操作ボタン410や扉枠側演出表示装置460に強く引付けさせることができ、発光演出や操作ボタン410の操作、及び扉枠側演出表示装置460による演出画像等を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
また、外縁に第二ボタン装飾部411bが備えられたボタンレンズ411(操作ボタン410)を、遊技者によって操作可能としているため、遊技者参加型演出の実行中に、操作ボタン410を遊技者に操作させるようにすることで、遊技者に対して操作ボタン410の操作(遊技者参加型演出)を楽しませることができ、遊技者の遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。そして、遊技者参加型演出の実行時に、操作ボタン410の第二ボタン装飾部411bやフレームユニット415のフレームサイドレンズ417を発光装飾させることで、遊技者の関心を操作ボタン410に引付けることができるため、遊技者に対して操作ボタン410の操作を促すことができ、遊技者を遊技者参加型演出に参加させて楽しませることができる。
更に、操作ボタン410の第二ボタン装飾部411bのみを第一LED422a,423aによって発光装飾可能としている不透光性の本体部413a及び内側延出部413fを備えていため、操作ボタン410における第二ボタン装飾部411bよりも中央側の部位が第一LED422a,423aによって発光装飾させられる(照らされる)ことはなく、操作ボタン410(ボタンレンズ411)の中央側が明るくなることで後方に配置されている操作ボタン内装飾部材432及び扉枠側演出表示装置460が前方から見辛くなるのを防止することができる。従って、第二ボタン装飾部411bを良好な状態で発光装飾させることができると共に、透明なボタンレンズ411を通して後方の操作ボタン内装飾部材432及び扉枠側演出表示装置460を良好な状態で視認させることができ、遊技者に対して装飾や発光演出等を十分に楽しませて遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
また、内側筒部416dを、フレームサイドレンズ417を備えたフレームユニット415の後側から延びるようにしているため、フレームユニット415の後側では、フレームサイドレンズ417と操作ボタン410の第二ボタン装飾部411bとの間を内側筒部416dによって完全に仕切ることができる。一方、内側筒部416dにおける操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423に近い側の端部(後端部)では、第一LED422a,423aや第二LED422b,423bからの光が拡散範囲よりも内側筒部416dの後端が、操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423に近い側に位置しているため、操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423の前面との間に隙間が形成されていても、第一LED422a,423aからの光がフレームサイドレンズ417を照らしたり、第二LED422b423bからの光が第二ボタン装飾部411bを照らしたりすることはない。従って、内側筒部416dによって光を確実に遮ることができ、上述した作用効果を確実に奏するパチンコ機1を具現化することができる。
また、ボタンベース413の本体部413a及び内側延出部413fを、操作ボタン410(ボタンレンズ411)の後側から延びるようにしているため、操作ボタン410の後側では、第二ボタン装飾部411bとボタンレンズ411の中央側との間を、本体部413a及び内側延出部413fによって完全に仕切ることができる。一方、本体部413aにおける操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423に近い側の端部(後端部)では、操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423よりも後方へ延びているため、第一LED422a,423aからの光が本体部413aの後端を潜ることはなく、操作ボタン410のボタンレンズ411の中央側への光の浸入を完全に遮断することができる。従って、第一LED422a,423aによって第二ボタン装飾部411bを良好な状態で発光装飾させることができると共に、透明なボタンレンズ411を通して後方の操作ボタン内装飾部材432及び扉枠側演出表示装置460を良好な状態で視認させることができ、遊技者に対して装飾や発光演出等を十分に楽しませて遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
また、前方から見た時に、操作ボタン410(ボタンレンズ411)の後方に配置された操作ボタン内装飾部材432の外側の部位の前方に第二ボタン装飾部411bが位置することとなるため、ボタンレンズ411と操作ボタン内装飾部材432との間の隙間から、操作ボタン内装飾部材432の外側にある部材や後側(奥側)を第二ボタン装飾部411bによって見え難くすることができ、操作ボタン410の見栄えの悪化を防止することができる。また、この際に、第一LED422a,423aによって第二ボタン装飾部411bを発光装飾させると、第二ボタン装飾部411bの明るさに対して、操作ボタン内装飾部材432の外側や後側が相対的に暗くなるため、操作ボタン内装飾部材432の外側や後側にある部材を見え難くすることができる。従って、操作ボタン410、フレームユニット415、操作ボタン内装飾部材432及び扉枠側演出表示装置460、等の見栄えをより向上させることができ、遊技者の興趣の低下を抑制させることができる。
また、操作ボタン410の外周形状を円形状としているため、操作ボタン410(ボタンレンズ411)の外縁に備えられている第二ボタン装飾部411bと、第二ボタン装飾部411bに隣接しているフレームサイドレンズ417が、円弧状に延びた形態となる。従って、第一LED422a,423aや第二LED422b,423bを適宜発光させることで、操作ボタン410の外縁を光がグルグル回るような発光演出や、操作ボタン410の内側から外側へ光が広がるような発光演出や、操作ボタン410の外側から内側へ光が収束するような発光演出、等を遊技者に見せることができるため、多彩な発光演出によって遊技者を飽き難くさせることができ、遊技者を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
更に、本実施形態のパチンコ機1によると、扉枠3における皿ユニット320の皿ユニットカバー326に、貯留されている遊技球が遊技領域5a内に打込まれて遊技に用いられる上皿321を取付けると共に、上皿321の前側且つ下方に演出操作ユニット400を着脱可能に取付けて演出操作ユニット400の後方に所定広さの取付空間326jの残りの空間を形成し、その取付空間326jの残りの空間の左側に下皿本体325における下皿第一領域A1に対応する部位を配置すると共に、その部位から取付空間326jの残りの空間内に下皿本体325における下皿第二領域A2に対応する部位を延出させて遊技球を貯留可能な下皿322を取付けるようにしているため、前方から見た時に下皿322が小さく見えることとなり、下皿322を目立ち難くすることができ、相対的に演出操作ユニット400を目立ち易くすることができる。従って、本パチンコ機1を前方から見た時に、従来のパチンコ機では上皿と下皿とが上下に並んで見えていた位置に、演出操作ユニット400が見えるため、遊技者に対して一見しただけで従来のパチンコ機とは異なっていることを認識させることができ、遊技者の関心を強く引付けることが可能な訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
また、下皿322の下皿本体325における下皿第二領域A2の部位において、外周から上方へ延出した本体立壁部325bの上端から上方へ延出し、取付空間326jの残りの空間側への遊技球の移動を規制する下皿カバー340,340Aを備えているため、下皿322内の遊技球が演出操作ユニット400の後側に接触するのを阻止することができ、下皿322内に供給された遊技球や下皿322に貯留されている遊技球が、演出操作ユニット400の後側に当接したり押圧したりするのを防止することができる。従って、遊技球が演出操作ユニット400の後側に当接することはなく、遊技球によって演出操作ユニット400の後側が破損することはないため、演出操作ユニット400の破損により遊技が中断することで遊技者の興趣を低下させてしまうのを防止することができると共に、本パチンコ機1を設置している遊技店側の負担の増加を抑制させることができる。
また、下皿322の下皿本体325における下皿第二領域A2の部位に、本体立壁部325bと取付空間326jの残りの空間側へ遊技球が移動するのを規制する下皿カバー340,340Aとを備えているため、遊技球が下皿本体325から取付空間326jの残りの空間内へ侵入する(こぼれる)のを防止することがでる。従って、遊技球が取付空間326jの残りの空間内に侵入することで、遊技者が損した気分になったり、不快な気分になったりするのを防止することができ、遊技者の遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
また、下皿カバー340,340Aによって、下皿322における下皿本体325の下皿第二領域A2の部位を覆っているため、下皿322内に供給され遊技球が、下皿322内で跳ねて飛び上がっても、取付空間326jの残りの空間側へ侵入するのを確実に防止することができ、上述した作用効果を確実に奏することができる。また、下皿カバー340,340Aによって下皿本体325の下皿第二領域A2の部位を覆っていることから、遊技者が、下皿本体325の下皿第一領域A1側(下皿開口部326d)から下皿第二領域A2の部位内に手を入れた時に、下皿カバー340,340Aにより指先等が取付空間326jの残りの空間側へ侵入するのを規制することができるため、指先等が上皿321の下面や演出操作ユニット400の後側等に触れて怪我をするのを防止することができ、遊技者に対して安全な状態で遊技させることができる。
更に、下皿カバー340,340Aと演出操作ユニット400との間に隙間を有しているため、下皿カバー340,340Aに遊技球の当接による衝撃や圧力等が作用しても、下皿カバー340,340Aから演出操作ユニット400へ伝達されることはなく、演出操作ユニット400の破損を確実に防止することができる。
また、下皿322の下皿本体325における下皿第二領域A2の部位において、下皿球供給口323cの前方に下皿球抜き孔322aを備えているため、下皿球抜き孔322aが開いている状態では、下皿球供給口323cから放出された遊技球をそのまま下皿球抜き孔322aに進入させて下方(ドル箱)へ排出させることができ、遊技球を下皿本体325の本体立壁部325bの前端側に到達し難くすることができる。たとえ、遊技球が下皿球抜き孔322aを飛び越えたとしても、上述したように下皿カバー340,340Aを備えていることから、遊技球が演出操作ユニット400の後側に当接するのを阻止することができるため、演出操作ユニット400の破損を防止することができ、遊技の中断を低減させて遊技者の遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
また、下皿322の前端付近の下皿本体325の底壁部325aが、前方へ向かうほど高くなっているため、下皿本体325の本体立壁部325bの前端側へ向かう遊技球が、傾斜した底面を登ることとなり、遊技球の移動速度を減衰させることができる。従って、下皿カバー340,340Aに当接する遊技球の速度を遅くすることができるため、下皿カバー340,340Aによって遊技球が取付空間326jの残りの空間側へ移動するのを確実に規制することができると共に、遊技球が下皿カバー340,340Aや本体立壁部325bに当接した時の衝撃を小さくしてそれらが破損するのを抑制させることができる。
また、少なくとも下皿カバー340,340Aを別部材としているため、下皿カバー340,340Aが破損した時に、下皿カバー340,340Aを交換するだけで、容易に修復することができ、本パチンコ機1を設置している遊技店側の負担の増加を軽減させることができる。
更に、本実施形態のパチンコ機1によると、一般入賞口2001等に遊技球を受入させるような遊技が行われる遊技盤5の遊技領域5aの下方に、前面の左右方向中央が最も前方へ膨出した皿ユニット320の皿ユニットカバー326に備えた上で、その最も前方へ膨出した部位に演出操作ユニット400を着脱可能に取付けると共に、皿ユニットカバー326に上皿321と下皿322とからなる遊技球を貯留可能な貯留皿を備え、貯留皿(上皿321及び下皿322)に、正面視において演出操作ユニット400の外方に位置する下皿第一領域A1と正面視において演出操作ユニット400の後方となる取付空間326jの後部の空間内に位置する下皿第二領域A2とを有するようにしているため、前方から見た時に、演出操作ユニット400を目立たせることができると共に、貯留皿(上皿321及び下皿322)を小さく見せて目立ち難くすることができる。従って、従来のパチンコ機では上皿と下皿とが見えていた部位に目立つ演出操作ユニット400が見えるため、遊技者に対して従来のパチンコ機とは異なる遊技機であることを一見して認識させることができ、遊技者の関心を強く引付けることが可能な訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
また、皿ユニットカバー326の前面の左右方向中央に演出操作ユニット400が取付けられていることから、皿ユニットカバー326の表面における下皿322が開口している部位が小さくなるが、正面視において演出操作ユニット400の後方となる取付空間326jの後部の空間内に位置する下皿第二領域A2を有した下皿本体325の第一増設部325B、第二増設部325C、及び下皿カバー340,340Aを、備えているため、下皿322における前方から見えない範囲(下皿第二領域A2)にも遊技球を貯留することができる。従って、前方からの見た目に反して遊技球の貯留量を十分に確保することができるため、遊技者に対して、下皿322内における遊技球の残量を気にさせることなく遊技に専念させることができ、遊技を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
更に、下皿第一領域A1を有している下皿本体325や本体部325Aに、下皿第二領域A2を有している下皿カバー340,340Aや第一増設部325B及び第二増設部325Cを取付けて(組合せて)下皿322を構成しているため、予め大きさの異なる複数の下皿カバー340,340Aや第一増設部325B及び第二増設部325C等を用意しておき、パチンコ機1のコンセプトや皿ユニットカバー326内の取付空間326jの広さ等に応じた大きさの下皿カバー340,340Aや第一増設部325B及び第二増設部325Cを取付けることで、下皿322の容積を最適なものとすることができる。また、上述したように、下皿カバー340,340Aや第一増設部325B及び第二増設部325Cを組替える(取替える)ことで、取付空間326jの後部の空間の広さに対応させることができ、この後部の空間の広さが演出操作ユニット400の後方への突出量に依存していることから、後方の突出量の異なる様々な演出操作ユニット400に対応可能な下皿322とすることができ、パチンコ機1の汎用性を高めることができる。
また、下皿322に、底壁部325aと、底壁部325aの外周端から立上った本体立壁部325bとを備えているため、下皿322が下方へ窪んだ容器状となり、遊技球を確実に貯留させることができる。また、下皿カバー340,340Aに、下皿本体325の本体立壁部325bの上端から立上ったカバー立壁部340aを有しているため、予め様々な形状の下皿カバー340,340Aを用意しておき、パチンコ機1のコンセプトや取付空間326jの後部の空間の広さ(形状)等に応じた形状の下皿カバー340,340Aを組合せる(取付ける)ことで、様々な形態に対応させることができ、上述と同様の作用効果を奏することができる。
また、下皿本体325と下皿カバー340,340Aとで構成されている下皿322において、下皿本体325の本体立壁部325bの上端に下皿カバー340,340Aを組合せて(取付けて)いることから、下皿322における遊技球が載置される部位が下皿本体325となるため、貯留により多くの遊技球の荷重がかかる部位に、下皿本体325と下皿カバー340,340Aとの境界(繋ぎ目、分割線PL)が位置することはない。従って、貯留された遊技球の荷重を下皿本体325でのみ受けることとなるため、多くの遊技球を貯留させても下皿本体325から下皿カバー340,340Aが引離されるような力が作用することはなく、下皿本体325から下皿カバー340,340Aが外れるのを防止することができる。
更に、本実施形態のパチンコ機1によると、一般入賞口2001等に遊技球を受入させるような遊技が行われる遊技盤5の遊技領域5aの下方且つ前方に、遊技球を貯留可能な上皿321と下皿322とを備えていると共に、左右方向中央に配置された演出操作ユニット400によって下皿322内の下皿球供給口323cと下皿球抜き孔322aとを含む下皿322の半分以上を前方(遊技者)から視認困難としている(見え難くしている)ため、パチンコ機1の外観をすっきりさせて見栄えを良くすることができ、遊技者の関心を強く引付けることが可能な訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。また、演出操作ユニット400によって下皿球供給口323cから下皿球抜き孔322aへ向かう遊技球を視認困難としているため、遊技者に対して下皿322内における遊技球の流れに気付かせ難くして気が散るのを防止することができ、遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
また、演出操作ユニット400によって、下皿球供給口323cから下皿球抜き孔322aへ遊技球を誘導する下皿322における底面の下皿球供給口323cと下皿球抜き孔322aとの間の部位、球誘導部322c及び緩衝部322d等の誘導手段により誘導されている遊技球を視認困難としているため、下皿球抜き孔322aを開いたままの状態とすると、下皿球供給口323cから下皿322に供給された遊技球が、誘導手段に誘導されてスムーズ(即座)に下皿球抜き孔322aから下方へ排出されることとなり、遊技者に対して下皿322を通ることなく遊技球が下皿322の下方(ドル箱)へ排出されているように錯覚させることができる。これにより、遊技者に対して、遊技球が下皿322を通る煩わしさを感じさせ難くすることができ、遊技者を遊技に専念させて興趣の低下を抑制させることができる。
更に、演出操作ユニット400によって、下皿球供給口323cや下皿球抜き孔322a等を含む下皿322の半分以上を前方から視認困難としていることから、蓋然的に、下皿球供給口323cや下皿球抜き孔322a等が演出操作ユニット400の後方に位置している。つまり、下皿322の半分以上を、演出操作ユニット400の後方へ回り込ませるようにしているため、前方から見える下皿322の大きさに対して、実際の下皿322の大きさ(容量)が大きくなっているため、見た目に比べて下皿322内における遊技球の貯留量を十分に確保することができる。
また、下皿球抜き孔322aが開いている状態では、下皿球供給口323cから下皿322内に放出された遊技球を、下皿322における底面の下皿球供給口323cと下皿球抜き孔322aとの間の部位、球誘導部322c及び緩衝部322d等の誘導手段によって下皿球抜き孔322aへスムーズに誘導して下皿322の下方(ドル箱)へ排出させることができるため、遊技球が下皿322内を回るように流通するのを防止することができ、下皿322内を流通する遊技球を前方(遊技者)から確実に視認困難な状態とすることができる。従って、遊技者に対して下皿322内における遊技球の流れに気付かせ難くすることができ、遊技者の気が散るのを防止して遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
更に、下皿球抜き孔322aを開いたままの状態とすると、下皿球供給口323cから下皿322に供給された遊技球を、球誘導部322c等によって遊技者に気付かせることなく即座に下皿球抜き孔322aから下方へ排出させることができるため、遊技者に対して下皿322を通ることなく遊技球が下皿322の下方(ドル箱)へ排出されているように錯覚させることができる。これにより、遊技者に対して、遊技球が下皿322を通る煩わしさを感じさせ難くすることができ、遊技者を遊技に専念させて興趣の低下を抑制させることができる。
また、演出操作ユニット400によって、下皿322の平面視における遊技球の貯留領域(貯留面積)の半分以上を前方から視認困難としていることから、前方から見える下皿322の大きさに対して、実際の下皿322は、見える大きさの倍以上あるため、従来のパチンコ機の下皿と同様に、遊技球の貯留量を十分に確保することができる。
更に、本実施形態のパチンコ機1によると、一般入賞口2001等に遊技球を受入させるような遊技が行われる遊技盤5の遊技領域5aの正面視下方で前方へ膨出している扉枠3の皿ユニット320における皿ユニットカバー326の前面の左右方向中央に、皿ユニットカバー326の全高と同じ高さの大型の演出操作ユニット400を取付けるための演出操作ユニット取付部326aを備えていると共に、皿ユニットカバー326の前面における演出操作ユニット取付部326aの左右両側で上下方向略中央よりも下側の皿前下装飾部326cを、後方へ抉れるように凹んだ形状としているため、演出操作ユニット取付部326aに取付けられた演出操作ユニット400が、前方へ大きく突出しているように見せることができ、演出操作ユニット400を目立たせることができる。従って、従来のパチンコ機において上皿と下皿とが上下に並んで見えていた位置に、大型の演出操作ユニット400が強調された状態で見えるため、遊技者に対して一見しただけで従来のパチンコ機とは異なっていることを認識させることができ、訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。そして、皿ユニットカバー326の前面における演出操作ユニット400の左右両外側で後方へ凹んでいる皿前下装飾部326cから、下皿322を後方へ窪ませていると共に一部を演出操作ユニット400の後方へ回り込ませており、下皿322内における遊技球の貯留量(下皿322の容積)を十分に確保することができるため、下皿322が遊技球で満杯になるのを気にしながら遊技しなくても良く、遊技者を遊技に専念させることができ、遊技を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
また、下皿322の一部が演出操作ユニット400の後方へ回り込んでいるため、遊技者が前方から下皿322内に手を入れた時に、指先が下皿322の後壁(皿ユニットベース323の前面)や下皿カバー340等に触れ難くすることができる。これにより、遊技者に対して触覚でも遊技球の貯留量が十分に確保されていることを認識させることができると共に、下皿322内に遊技球が貯留されている状態では、下皿322内に多くの遊技球が貯留されていることを認識できるため、遊技者に対して満足感を付与させることができ、遊技を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。また、下皿322に入れた手の指先が、下皿322の後壁や下皿カバー340等に触れ難いことから、遊技者に対して従来のパチンコ機における下皿と同じような感覚を与えることができるため、従来のパチンコ機に慣れた遊技者に対して、違和感を与えてしまうのを低減させることができ、遊技者を安心させて遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
更に、下皿322を、奥側(後方)へ行くほど広くなるように形成しているため、前側が小さくても、遊技球の貯留量を十分に確保することができる。換言すると、下皿322の前端側の部位を小さくしているため、下皿322が開口している皿ユニットカバー326の前面(皿前下装飾部326c)において、下皿322を目立ち難くすることができ、相対的に、演出操作ユニット400を目立ち易くすることができる。従って、下皿322における遊技球の貯留量を十分に確保しつつ演出操作ユニット400を備えることができ、遊技者に対する訴求力を高めることができると共に、遊技者を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
また、下皿322における演出操作ユニット400の後方に回り込んでいる部位の側方及び上方を下皿カバー340で覆っているため、遊技者が下皿322内に手を入れた時に、指先等が皿ユニットカバー326の内面や演出操作ユニット400の後面等に触れて怪我をするのを防止することができ、遊技者に対して安全な状態で遊技させることができる。また、下皿カバー340により、下皿322から皿ユニットカバー326内へ遊技球が侵入する(こぼれる)のを防止することができる。
更に、演出操作ユニット400を、皿ユニットカバー326の前面の左右方向中央に配置しているため、遊技者側から演出操作ユニット400をより目立たせることができ、遊技者の関心を強く引付けることが可能な訴求力の高いパチンコ機1とすることができると共に、演出操作ユニット400による装飾を見え易くすることができ、演出操作ユニット400の装飾や演出を楽しませて遊技者の興趣の低下を抑制させることができる。
また、下皿322に、上皿321と連通可能な下皿球供給口323cと、開閉可能に上下へ貫通している下皿球抜き孔322aと、を備えていることから、従来のパチンコ機における下皿と同じ機能を有しているため、従来のパチンコ機に慣れた遊技者が、本パチンコ機1で遊技した時に、下皿322の機能に対して戸惑うことはなく、従来と同じような感じで遊技を行うことができ、遊技者を遊技に専念させて遊技を楽しませることができる。また、下皿球供給口323cと下皿球抜き孔322aとを演出操作ユニット400の後方に夫々配置しているため、正面から見ると下皿球供給口323cと下皿球抜き孔322aとが、遊技者側から見えず、パチンコ機1の外観をすっきりさせて見栄えを良くすることができ、遊技者の関心を強く引付けることが可能な訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
更に、本実施形態のパチンコ機1によると、扉枠3における遊技領域5aが臨む扉枠ベースユニット100の扉枠ベース110の貫通口111の下側で、前方に膨出している皿ユニット320の皿ユニットカバー326に取付けられている演出操作ユニット400のベースユニット430に、遊技者に演出を提示可能な扉枠側演出表示装置460の外側を装飾している操作ボタン内装飾部材432を取付けると共に、操作ボタン内装飾部材432の外周を囲むように外径が約15cmで中央がベースユニット430から遠ざかる方向(外方)へ膨出している透明なボタンレンズ411を有した操作ボタン410を取付け、ボタンレンズ411の外周縁に第一ボタン装飾部411a、第二ボタン装飾部411b、及びボタンフレーム412を備えていると共に、ボタンレンズ411側からベースユニット430側へ突出している筒状のボタンベース413を備えているため、第一ボタン装飾部411aやボタンベース413等によってボタンレンズ411と操作ボタン内装飾部材432との間の隙間から操作ボタン内装飾部材432の外縁や奥側(後側)等が見えるのを低減させることができ、操作ボタン410の見栄えを良くすることができる。従って、操作ボタン410や内部に備えられた操作ボタン内装飾部材432や扉枠側演出表示装置460等の見栄えをより向上させることができ、遊技者の興趣の低下を抑制させることができる。
また、操作ボタン410における第一ボタン装飾部411a、第二ボタン装飾部411b、ボタンフレーム412、及びボタンベース413によってボタンレンズ411と操作ボタン内装飾部材432との間の隙間から操作ボタン内装飾部材432の外縁や奥側等を見え難くすることができることから、操作ボタン410の外径を大きくすることでボタンレンズ411と操作ボタン内装飾部材432との間の隙間が相対的に大きくなっても、第一ボタン装飾部411a等によって良好に隠すことができるため、見栄えの悪化を防止しつも、外径が約15cmの大型の操作ボタン410(ボタンレンズ411)を問題なく具現化することができる。従って、操作ボタン410や扉枠側演出表示装置460を大型化することができるため、本パチンコ機1を目立たせることができ、遊技者の関心を強く引付けて訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
更に、ボタンレンズ411側からベースユニット430側へ筒状に突出しているボタンベース413(本体部413a)を備えているため、ボタンレンズ411と操作ボタン内装飾部材432の間の隙間を斜めから見た時に、ボタンベース413の内壁によって操作ボタン内装飾部材432よりも外側にあるものを遮蔽して見えなくすることができ、操作ボタン410の見栄えをより一層良くすることができる。
また、透明なボタンレンズ411を、ベースユニット430から遠ざかる方向(外方)へ膨出した立体形状(半球面体状)としていることから、ボタンレンズ411の外周縁付近の表面が、ボタンベース413の前端側の開口により形成される平面(ベースユニット430とボタンレンズ411とが並んでいる方向と直交する平面、つまり、操作ボタン410の進退方向と直交する平面)に対して傾斜している状態となるため、遊技者側から見ると光が屈折し易くなる。従って、外周縁に備えられている第一ボタン装飾部411a、第二ボタン装飾部411b、及びボタンフレーム412とボタンベース413とを合せて、ボタンレンズ411と操作ボタン内装飾部材432との間の隙間から操作ボタン内装飾部材432の外縁や奥側等を見え難くすることができ、上述した作用効果を確実に奏することができる。
また、ボタンレンズ411を外方へ膨出した立体形状に形成していることから、操作ボタン410内の容積が大きくなるため、操作ボタン410内に配置される操作ボタン内装飾部材432や扉枠側演出表示装置460を、より大きくしたり可動させ易くしたりすることが可能となり、操作ボタン410内により遊技者を楽しませられる扉枠側演出表示装置460を備え易くすることができ、より遊技者を楽しませられるパチンコ機1を具現化することができる。
更に、ボタンレンズ411を立体形状に形成しているため、操作ボタン410に意匠性(装飾性)が付与されることとなるため、本パチンコ機1において操作ボタン410を目立たせて遊技者の関心を向けさせることができ、遊技するパチンコ機として本パチンコ機1を選択させ易くすることができる。
また、ボタンレンズ411の外周縁に備えられている第一ボタン装飾部411a、第二ボタン装飾部411b、及びボタンフレーム412において、ボタンフレーム412を不透明としているため、ボタンフレーム412の部位では、ボタンレンズ411と操作ボタン内装飾部材432との間の隙間から操作ボタン410や操作ボタン内装飾部材432等の奥側が見えるのを確実に隠すことができ、操作ボタン410等の見栄えの悪化を低減させて見栄えを良くすることができる。
また、ボタンレンズ411の外周端から内側へ所定幅で全周に亘って不透明なボタンフレーム412を備えており、第一ボタン装飾部411a及び第二ボタン装飾部411bと協働して、遊技者側から操作ボタン410におけるボタンベース413の本体部413aと操作ボタン内装飾部材432との間の隙間を見え難くすることができるため、本体部413aと操作ボタン内装飾部材432との間の隙間を大きくすることが可能となり、その分、操作ボタン410が動くスペースを確保し易くすることができ、それらを良好に可動させることができる。
更に、ボタンレンズ411の外周を円筒状としているため、多角形状とした場合と比較して、外周に方向性が無くなることから操作ボタン410をスムーズに可動させ易くすることができる。従って、操作ボタン410を大型化しても問題なく押圧操作することができ、遊技者に対して操作ボタン410を用いる遊技者参加型演出を確実に楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
また、操作ボタン410を大型化していることから、遊技者に対して操作ボタン410を操作させる遊技者参加型演出を実行した時に、操作ボタン410の位置を確認しながら操作しなくても容易に操作ボタン410に触れて押圧操作させ易くすることができるため、遊技者に対して操作ボタン410を用いた遊技者参加型演出に参加させ易くすることができ、遊技者を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
更に、操作ボタン410内に扉枠側演出表示装置460を備えているため、遊技状態に応じて演出画像を提示することで、遊技者の関心を操作ボタン410内の扉枠側演出表示装置460に強く引付けさせることができ、扉枠側演出表示装置460による演出を楽しませることができると共に、扉枠側演出表示装置460による演出画像や発光演出等により遊技者に対して操作ボタン410の操作を促すことができ、遊技者参加型演出に遊技者を積極的に参加させて楽しませることで興趣の低下を抑制させることができる。また、操作ボタン410内で演出が実行されることで、遊技者によっては何か良いことがあるのではないかと思わせることができ、遊技に対する期待感を高めさせて興趣の低下を抑制させることができる。
また、大型の操作ボタン410の透明なボタンレンズ411(第一ボタン装飾部411aよりも内側の部位)を通して扉枠側演出表示装置460を視認することができるため、遊技者に対して本パチンコ機1の操作ボタン410が、従来のパチンコ機の操作ボタンとは明らかに異なるものであることを即座に認識させることができ、遊技者に対する訴求力の高いパチンコ機1とすることができると共に、遊技者の操作ボタン410や操作ボタン410内の扉枠側演出表示装置460を用いた演出に対する期待感を高めさせることができ、遊技者の興趣の低下を抑制させることができる。
また、上記の実施形態では、操作ボタン410におけるボタンレンズ411において、ボタンフレーム412の内周側となる部位に第一ボタン装飾部411aを形成したものを示したが、これに限定するものではなく、第一ボタン装飾部411aが形成されていないボタンレンズ411を採用しても良い。
また、上記の実施形態では、操作ボタン410におけるボタンレンズ411の外周縁に不透明なボタンフレーム412を取付けたものを示したが、これに限定するものではなく、ボタンフレーム412を取付けずに、ボタンレンズ411におけるボタンフレーム412と対応する部位に、全周に亘って後側を隠すための装飾部を形成するようにしても良い。
更に、上記の実施形態では、操作ボタン410において、ボタンレンズ411の外周縁から操作ボタン内装飾部材432の外周の全周を囲むようにベースユニット430側へ筒状に突出したボタンベース413(本体部413a)を備えたものを示したが、これに限定するものではなく、操作ボタン内装飾部材432の外周の全周に対して一部のみ囲むように少なくとも一つベースユニット430側へ突出したものであっても良い。このボタンベース413の形状としては、ボタンレンズ411の外周に沿った形状としても良いし、ボタンレンズ411の外周に沿っていない形状としても良い。ボタンベース413は少なくとも内壁側に装飾を有していても良い。
また、上記の実施形態では、下皿322が、皿ユニットカバー326の前面における演出操作ユニット400の左外側の部位からのみ後方へ窪んだ例を示したが、これに限定するものではなく、演出操作ユニット400の左右両側から後方へ窪み、演出操作ユニット400の後方において互いに繋がっているような下皿322としても良いし、演出操作ユニット400の右外側の部位からのみ後方へ窪み、一部が演出操作ユニット400の後方へ回り込んでいるようにしても良い。
更に、上記の実施形態では、皿ユニットカバー326の前面における下皿322が後方へ窪んでいる部位(皿前下装飾部326c)の形状(下皿322の前端の形状)を、後方へ湾曲面状に凹んだ例を示したが、これに限定するものではなく、多角柱面状、或いは、多面体状に凹んだ前面としても良い。
また、上記の実施形態では、皿ユニットカバー326の前面に演出操作ユニット400を取付けた例を示したが、これに限定するものではなく、「操作ダイヤル、タッチパネル等の操作装置を備えたもの」、「表面に装飾を有した回転体を備えたもの」、「装飾を有した装飾体と、装飾体を可動させる可動装置と、を備えたもの」、「遊技機のコンセプトに沿ったキャラクタ、アイテム、ロゴ、及びシーン(ジオラマ)等を立体的に模した装飾体を備えたもの」、「遊技機のコンセプトに沿ったキャラクタ、アイテム、ロゴや、所定の模様、等の装飾がシールや印刷等によって施されたもの」、等を備えたユニット或いはパネル等の部材を取付けても良い。また、取付空間326j(演出操作ユニット取付部326a)に取付けられる部材は、一つである必要はなく、複数(二つ以上)の部材を取付けても良い。例えば、取付空間326jの上半分に取付けられる部材と、取付空間326jの下半分に取付けられる部材とのように、別々の部材を取付けるようにしても良い。
また、上記の実施形態では、皿ユニットカバー326に、演出操作ユニット400を取付けるための前方へ開口した演出操作ユニット取付部326aを形成したものを示したが、これに限定するものではなく、演出操作ユニット400を取付けるための開口(演出操作ユニット取付部326a)を有していない皿ユニットカバー(例えば、パネル状のカバー部)とし、皿ユニットカバーの後方に、取付空間326j(或いは、取付空間326jの残りの空間)に相当する空間を形成する構成としても良い。なお、このような皿ユニットカバーの前面には、遊技機のコンセプトに沿ったキャラクタ、アイテム、ロゴ、所定の模様、等の装飾を、シール、印刷、装飾部材の取付け、等によって施すことが望ましい。
更に、上記の実施形態では、下皿322の平面視における遊技球の貯留領域(貯留面積)の半分よりも若干大きい領域を、被覆部としての演出操作ユニット400により前方から視認困難に被覆する例を示したが、これに限定するものではなく、下皿322における遊技球の貯留領域の半分以下の領域を前方から視認困難とするようにしても良いし、下皿322の全体を前方から視認困難とするようにしても良い。
また、上記の実施形態では、操作ボタン410の第二ボタン装飾部411b、及びフレームユニット415のフレームサイドレンズ417を、周方向に対して部分的に備えた円弧状のものを示したが、これに限定するものではなく、第二ボタン装飾部411bやフレームサイドレンズ417が全周に亘って延びた円環状のものとしても良い。
また、上記の実施形態では、演出操作ユニット400における操作ボタン内装飾部材432の第二ボタン内装飾部432gとして、中央を中心とした同心円状の複数の多角形を有した装飾を示したが、これに限定するものではなく、第二ボタン内装飾部432gとして、中央を中心とした同心円状の複数の円形(楕円形を含む)を有した装飾としても良い。
[7.主制御基板、払出制御基板及び周辺制御基板]
次に、パチンコ機1の各種制御を行う制御基板について、図69~図74を参照して説明する。図69は主制御基板、払出制御基板及び周辺制御基板のブロック図であり、図70は図69のつづきを示すブロック図であり、図71は主基板を構成する払出制御基板とCRユニット及び度数表示板との電気的な接続を中継する遊技球等貸出装置接続端子板に入出力される各種検出信号の概略図であり、図72は図69のつづきを示すブロック図であり、図73は周辺制御MPUの概略を示すブロック図であり、図74は液晶表示制御部における音源内蔵VDP周辺のブロック図である。
パチンコ機1は、その制御構成として、図69に示すように、制御用電源(例えば、+5Vなど)の生成処理のほか、賞球の払出しを含めた遊技に関する制御を行う第1制御部MCGと、該第1制御部MCGによって進行される遊技に関する演出を行う第2制御部SCGとを備えている。
より具体的には、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、複数の基板を用意することにより各種制御が分担される構造を採用しており、上記第1制御部MCGとして、主制御基板1310、払出制御基板951、及び電源基板931を備えており、上記第2制御部SCGとして、周辺制御基板1510を備えている。以下、この実施の形態にかかるパチンコ機1の制御構成を説明するにあたり、まず、主制御基板1310、払出制御基板951、電源基板931の順に上記第1制御部MCGについて説明し、その後、上記第2制御部SCG(周辺制御基板1510)について説明する。
[7-1.主制御基板]
上記第1制御部MCGのうち、遊技の進行を制御する主制御基板1310は、図69に示すように、電源投入時に実行される電源投入時処理を制御するとともに電源投入時から所定時間が経過した後に実行されるとともに遊技動作を制御するメイン制御プログラムなどの各種制御プログラムや各種コマンドを記憶するROMや一時的にデータを記憶するRAM等が内蔵されるマイクロプロセッサである主制御MPU1310aと、各種検出スイッチからの検出信号が入力される主制御入力回路1310bと、各種信号を外部の基板等へ出力するための主制御出力回路1310cと、各種ソレノイドを駆動するための主制御ソレノイド駆動回路1310dと、予め定めた電圧の停電又は瞬停の兆候を監視する停電監視回路1310eと、を主として備えている。
主制御MPU1310aには、その内蔵されているRAM(以下、「主制御内蔵RAM」と記載する。)や、その内蔵されているROM(以下、「主制御内蔵ROM」と記載する。)のほかに、その動作(システム)を監視するウォッチドッグタイマ1310af(以下、「主制御内蔵WDT1310af」と記載する。)や不正を防止するための機能等も内蔵されている。
また、主制御MPU1310aは、不揮発性のRAMが内蔵されている。この不揮発性のRAMには、主制御MPU1310aを製造したメーカによって個体を識別するためのユニークな符号(世界で1つしか存在しない符号)が付された固有のIDコードが予め記憶されている。この一度付されたIDコードは、不揮発性のRAMに記憶されるため、外部装置を用いても書き換えることができない。主制御MPU1310aは、不揮発性のRAMからIDコードを取り出して参照することができるようになっている。
また、主制御MPU1310aは、遊技に関する各種乱数のうち、大当り遊技状態を発生させるか否かの決定に用いるための大当り判定用乱数をハードウェアにより更新するハード乱数回路1310an(以下、「主制御内蔵ハード乱数回路1310an」と記載する。)が内蔵されている。この主制御内蔵ハード乱数回路1310anは、予め定めた数値範囲(本実施形態では、最小値として値0~最大値として値32767という数値範囲が予め設定されている。)内において乱数を生成し、初期値として予め定めた値が固定されておらず(つまり、初期値が固定されておらず)、主制御MPU1310aがリセットされるごとに異なる値がセットされるように回路構成されている。具体的には、主制御内蔵ハード乱数回路1310anは、主制御MPU1310aがリセットされると、まず、予め定めた数値範囲内における一の値を初期値として、主制御MPU1310aに入力されるクロック信号(後述する主制御水晶発振器から出力されるクロック信号)に基づいて高速に予め定めた数値範囲内における他の値を重複することなく次々に抽出し、予め定めた数値範囲内におけるすべての値を抽出し終えると、再び、予め定めた数値範囲内における一の値を抽出して、主制御MPU1310aに入力されるクロック信号に基づいて高速に予め定めた数値範囲内における他の値を重複することなく次々に抽出する。このような高速な抽選を主制御内蔵ハード乱数回路1310anが繰り返し行い、主制御MPU1310aは、主制御内蔵ハード乱数回路1310anから値を取得する時点における主制御内蔵ハード乱数回路1310anが抽出した値を大当り判定用乱数としてセットするようになっている。
主制御入力回路1310bは、その各種入力端子に各種検出スイッチからの検出信号がそれぞれ入力された情報を強制的にリセットするためのリセット端子が設けられず、リセット機能を有していない。このため、主制御入力回路1310bは、後述する主制御システムリセットからのシステムリセット信号が入力されない回路として構成されている。つまり、主制御入力回路1310bは、その各種入力端子に入力されている各種検出スイッチからの検出信号に基づく情報が後述する主制御システムリセットによりリセットされないことによって、その情報に基づく各種信号がその各種出力端子から出力される回路として構成されている。
主制御出力回路1310cは、エミッタ端子がグランド(GND)と接地されたオープンコレクタ出力タイプとして回路構成されており、その各種入力端子に各種信号を外部の基板等へ出力するための各種信号が入力された情報を強制的にリセットするためのリセット端子が設けられるリセット機能を有するリセット機能付き主制御出力回路1310caと、リセット端子が設けられていないリセット機能を有しないリセット機能なし主制御出力回路1310cbと、から構成されている。リセット機能付き主制御出力回路1310caは、後述する主制御システムリセットからのシステムリセット信号が入力される回路として構成されている。つまり、リセット機能付き主制御出力回路1310caは、その各種入力端子に入力されている各種信号を外部の基板等へ出力するための情報が後述する主制御システムリセットによりリセットされることによって、その情報に基づく信号がその各種出力端子から全く出力されない回路として構成されている。これに対して、リセット機能なし主制御出力回路1310cbは、後述する主制御システムリセットからのシステムリセット信号が入力されない回路として構成されている。つまり、リセット機能なし主制御出力回路1310cbは、その各種入力端子に入力されている各種信号を外部の基板等へ出力するための情報が後述する主制御システムリセットによりリセットされないことによって、その情報に基づく信号がその各種出力端子から出力される回路として構成されている。
図60に示した、第一始動口2002に入球した遊技球を検出する第一始動口センサ4002、第二始動口2004に入球した遊技球を検出する第二始動口センサ4004、及び一般入賞口2001に入球した遊技球を検出する一般入賞口センサ4020からの検出信号や停電監視回路1310eからの信号は、主制御入力回路1310bを介して主制御MPU1310aの所定の入力ポートの入力端子に入力されている。また、図60に示した、ゲート部2003を通過した遊技球を検出するゲートセンサ4003、大入賞口2005に入球した遊技球を検出するカウントセンサ4005、及び図69に示した裏ユニット3000に取り付けられて磁石を用いた不正行為を検出する磁気検出センサ4024からの検出信号は、遊技盤5に取り付けられたパネル中継基板4161、そして主制御入力回路1310bを介して主制御MPU1310aの所定の入力ポートの入力端子に入力されている。
主制御MPU1310aは、これらの各スイッチからの検出信号に基づいて、その所定の出力ポートの出力端子からリセット機能付き主制御出力回路1310caに駆動信号を出力することにより、リセット機能付き主制御出力回路1310caから主制御ソレノイド駆動回路1310dに制御信号を出力し、主制御ソレノイド駆動回路1310dからパネル中継基板4161を介して始動口ソレノイド2107及びアタッカソレノイド2108に駆動信号を出力したり、その所定の出力ポートの出力端子からリセット機能付き主制御出力回路1310caに駆動信号を出力することにより、リセット機能付き主制御出力回路1310caからパネル中継基板4161、そして機能表示ユニット1400を介して第一特別図柄表示器1403、第二特別図柄表示器1405、第一特別保留数表示器1404、第二特別保留数表示器1406、普通図柄表示器1402、状態表示器1401、及びラウンド表示器1407に駆動信号を出力したりする。
また、主制御MPU1310aは、その所定の出力ポートの出力端子からリセット機能付き主制御出力回路1310caに遊技に関する各種情報(遊技情報)を出力することにより、リセット機能付き主制御出力回路1310caから払出制御基板951に遊技に関する各種情報(遊技情報)を出力したり、その所定の出力ポートの出力端子からリセット機能付き主制御出力回路1310caに信号(停電クリア信号)を出力することにより、リセット機能付き主制御出力回路1310caから停電監視回路1310eに信号(停電クリア信号)を出力したりする。
なお、本実施形態において、第一始動口センサ4002、第二始動口センサ4004、ゲートセンサ4003、及びカウントセンサ4005には、非接触タイプの電磁式の近接スイッチを用いているのに対して、一般入賞口センサ4020には、接触タイプのON/OFF動作式のメカニカルスイッチを用いている。これは、遊技球が第一始動口2002や第二始動口2004に頻繁に入球するし、ゲート部2003を頻繁に通過するため、第一始動口センサ4002、第二始動口センサ4004、及びゲートセンサ4003による遊技球の検出も頻繁に発生する。このため、第一始動口センサ4002、第二始動口センサ4004、及びゲートセンサ4003には、寿命の長い近接スイッチを用いている。また、遊技者にとって有利となる大当り遊技状態が発生すると、大入賞口2005が開放されて遊技球が頻繁に入球するため、カウントセンサ4005による遊技球の検出も頻繁に発生する。このため、カウントセンサ4005にも、寿命の長い近接スイッチを用いている。これに対して、遊技球が頻繁に入球しない一般入賞口2001には、一般入賞口センサ4020による検出も頻繁に発生しない。このため、一般入賞口センサ4020には、近接スイッチより寿命が短いメカニカルスイッチを用いている。
また、主制御MPU1310aは、その所定のシリアル出力ポートの出力端子からリセット機能なし主制御出力回路1310cbに払い出しに関する各種コマンドをシリアルデータとして送信することにより、リセット機能なし主制御出力回路1310cbから払出制御基板951に各種コマンドをシリアルデータとして送信する。払出制御基板951は、主制御基板1310からの各種コマンドをシリアルデータとして正常受信完了すると、その旨を伝える信号(払主ACK信号)を主制御基板1310に出力する。この信号(払主ACK信号)が主制御入力回路1310bを介して主制御MPU1310aの所定の入力ポートの入力端子に入力されるようになっている。
また、主制御MPU1310aは、払出制御基板951からのパチンコ機1の状態に関する各種コマンドをシリアルデータとして主制御入力回路1310bで受信することにより、主制御入力回路1310bからその所定のシリアル入力ポートの入力端子で各種コマンドをシリアルデータとして受信する。主制御MPU1310aは、払出制御基板951からの各種コマンドをシリアルデータとして正常受信完了すると、その旨を伝える信号(主払ACK信号)を、その所定の出力ポートの出力端子からリセット機能付き主制御出力回路1310caに出力し、リセット機能付き主制御出力回路1310caから払出制御基板951に信号(主払ACK信号)を出力する。
また、主制御MPU1310aは、その所定のシリアル出力ポートの出力端子からリセット機能なし主制御出力回路1310cbに遊技演出の制御に関する各種コマンド及びパチンコ機1の状態に関する各種コマンドをシリアルデータとして送信することにより、リセット機能なし主制御出力回路1310cbから周辺制御基板1510に各種コマンドをシリアルデータとして送信する。
ここで、周辺制御基板1510へ各種コマンドをシリアルデータとして送信する主周シリアル送信ポートについて簡単に説明する。主制御MPU1310aは、主制御CPUコア1310aaを中心として構成されており、主制御内蔵RAMのほかに、主制御各種シリアルI/Oポートの1つである主周シリアル送信ポート1310ae等がバス1310ahを介して回路接続されている(図79を参照)。主周シリアル送信ポート1310aeは、周辺制御基板1510へ各種コマンドを主周シリアルデータとして送信するものであり、送信シフトレジスタ1310aea、送信バッファレジスタ1310aeb、シリアル管理部1310aec等を主として構成されている(図79を参照)。主制御CPUコア1310aaは、コマンドを送信バッファレジスタ1310aebにセットして送信開始信号をシリアル管理部1310aecに出力すると、このシリアル管理部1310aecが送信バッファレジスタ1310aebにセットされたコマンドを送信バッファレジスタ1310aebから送信シフトレジスタ1310aeaに転送して主周シリアルデータとして周辺制御基板1510に送信開始する。本実施形態では、送信バッファレジスタ1310aebの記憶容量として32バイトを有している。主制御CPUコア1310aaは、送信バッファレジスタ1310aebに複数のコマンドをセットした後にシリアル管理部1310aecに送信開始信号を出力することによって複数のコマンドを連続的に周辺制御基板1510に送信している。
なお、主制御基板1310に各種電圧を供給する電源基板931は、電源遮断時にでも所定時間、主制御基板1310に電力を供給するためのバックアップ電源としての電気二重層キャパシタ(以下、単に「キャパシタ」と記載する。)BC0(図75を参照)を備えている。このキャパシタBC0により主制御MPU1310aは、電源遮断時にでも電源断時処理において各種情報を主制御内蔵RAMに記憶することができるようになっている。主制御内蔵RAMに記憶される各種情報は、電源投入時から予め定めた期間内に後述する払出制御基板951の操作スイッチ954が操作されると、操作スイッチ954からの操作信号(RAMクリア信号)が払出制御基板951から出力され、主制御入力回路1310bを介して、主制御MPU1310aの所定の入力ポートの入力端子に入力され、これを契機として、主制御MPU1310aによって主制御内蔵RAMから完全に消去(クリア)されるようになっている。
[7-2.払出制御基板]
上記第1制御部MCGのうち、遊技球の払い出し等を制御する払出制御基板951は、図70に示すように、払い出しに関する各種制御を行う払出制御部952と、各種機能を兼用する操作スイッチ954と、パチンコ機1の状態を表示するエラーLED表示器860bと、を備えている。また、RAMクリアスイッチとしての機能を兼ね備える操作スイッチ954は、操作されることによって出力された検出信号に基づいて、主制御MPU1310aに内蔵されているRAM(以下、「主制御内蔵RAM」と記載する。)に記憶された情報を完全に消去するためのRAMクリア信号を出力する。
[7-2-1.払出制御部]
払い出しに関する各種制御を行う払出制御部952は、図70に示すように、電源投入時に実行される電源投入時処理を制御するとともに電源投入時から所定時間が経過した後に実行される遊技媒体の払出動作を制御する払出制御プログラムを含む各種制御プログラムや各種コマンドを記憶するROMや一時的にデータを記憶するRAM等が内蔵されるマイクロプロセッサである払出制御MPU952aと、払い出しに関する各種検出スイッチからの検出信号が入力される払出制御入力回路952bと、各種信号を外部の基板等へ出力するための払出制御出力回路952cと、払出装置830の払出モータ834に駆動信号を出力するための払出モータ駆動回路952dと、CRユニット6との各種信号をやり取りするためのCRユニット入出力回路952eと、を備えている。払出制御MPU952aには、その内蔵されているRAM(以下、「払出制御内蔵RAM」と記載する。)や、その内蔵されているROM(以下、「払出制御内蔵ROM」と記載する。)のほかに、その動作(システム)を監視するウォッチドッグタイマや不正を防止するための機能等も内蔵されている。
払出制御プログラムは、払出制御MPU952aの制御によって、主制御基板1310からの遊技に関する各種情報(遊技情報)及び払い出しに関する各種コマンドをそれぞれ払出制御入力回路952bを介して主払シリアルデータ受信信号としてシリアル方式でシリアルデータを受信する。また、払出制御プログラムは、遊技球の払出動作にエラーが発生したことを契機として枠状態1コマンド(第1のエラー発生コマンドに相当)を生成したり、エラー解除部としての操作スイッチ954の操作信号(検出信号)に基づいて16ビット(2バイト)のエラー解除ナビコマンド(第1のエラー解除コマンドに相当)を作成し、これらエラー発生コマンド及びエラー解除ナビコマンドをそれぞれ、払主シリアルデータ送信信号としてシリアル方式のシリアルデータとして、払出制御I/Oポート952bを介して主制御基板1310の受信ポートに対して出力する(コマンド送信手段)。また、この払出制御プログラムは、電源投入時から所定時間が経過した後、即ち、払出制御部メイン処理が実行されたり払出制御部タイマ割り込み処理が実行されて払出制御が開始された後に、その払出動作に関してエラーが発生した場合、操作スイッチ954の操作に伴って発生した検出信号に基づいて当該エラーを解除するとともに当該エラーに応じた警告情報の出力などを停止させる(エラー解除制御手段)。
また、この払出制御プログラムは、扉枠開放スイッチ618からその開放操作に伴う検出信号(扉枠開放検出信号)が入力されると扉枠開放コマンドの(第1の扉開放コマンド)を出力するともに、本体枠開放スイッチ619からその開放操作に伴う検出信号(本体枠開放検出信号)が入力されると本体枠開放コマンド(第1の本体枠開放コマンド)を出力する。一方、また、この払出制御プログラムは、扉枠開放スイッチ618からその閉鎖操作に伴う検出信号(扉枠閉鎖検出信号)が入力されると扉枠閉鎖コマンド(第1の扉枠閉鎖コマンド)のを出力するともに、本体枠開放スイッチ619からその閉鎖操作に伴う検出信号(本体枠閉鎖検出信号)が入力されると本体枠閉鎖コマンド(第1の本体枠閉鎖コマンド)を出力する。
払出制御入力回路952bは、その各種入力端子に各種検出スイッチからの検出信号がそれぞれ入力された情報を強制的にリセットするためのリセット端子が設けられず、リセット機能を有していない。このため、払出制御入力回路952bは、後述する払出制御システムリセットからのシステムリセット信号が入力されない回路として構成されている。つまり、払出制御入力回路952bは、その各種入力端子に入力されている各種検出スイッチからの検出信号に基づく情報が後述する払出制御システムリセットによりリセットされないことによって、その情報に基づく各種信号がその各種出力端子から出力される回路として構成されている。
払出制御出力回路952cは、エミッタ端子がグランド(GND)と接地されたオープンコレクタ出力タイプとして回路構成されており、その各種入力端子に各種信号を外部の基板等へ出力するための各種信号が入力された情報を強制的にリセットするためのリセット端子が設けられるリセット機能を有するリセット機能付き払出制御出力回路952caと、リセット端子が設けられていないリセット機能を有しないリセット機能なし払出制御出力回路952cbと、から構成されている。リセット機能付き払出制御出力回路952caは、後述する払出制御システムリセットからのシステムリセット信号が入力される回路として構成されている。つまり、リセット機能付き払出制御出力回路952caは、その各種入力端子に入力されている各種信号を外部の基板等へ出力するための情報が後述する払出制御システムリセットによりリセットされることによって、その情報に基づく信号がその各種出力端子から全く出力されない回路として構成されている。これに対して、リセット機能なし払出制御出力回路952cbは、後述する払出制御システムリセットからのシステムリセット信号が入力されない回路として構成されている。つまり、リセット機能なし払出制御出力回路952cbは、その各種入力端子に入力されている各種信号を外部の基板等へ出力するための情報が後述する払出制御システムリセットによりリセットされないことによって、その情報に基づく信号がその各種出力端子から出力される回路として構成されている。
払出ユニット800の球誘導ユニット820の供給通路内の遊技球の球切れを検知する球切れ検知センサ827、及び払出装置830の払出出口831b,832bから放出される遊技球を検知する払出検知センサ842、払出羽根839の回転を検知する羽根回転検知センサ840からの検出信号は、払出制御入力回路952bを介して払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子に入力されている。なお、後述の説明上、羽根回転検知センサ840を、この明細書において単に回転検知センサ840ということにする。
また、本体枠4に対する扉枠3の開放を検出する扉枠開放スイッチ618、及び外枠2に対する本体枠4の開放を検出する本体枠開放スイッチ619からの検出信号は、払出制御入力回路952bを介して払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子に入力されている。
また、ファールカバーユニット270の収容空間が貯留された遊技球で満タンであるか否かを検出する満タン検知センサ279からの検出信号は、まずハンドル中継端子板315、電源基板931、そして払出制御入力回路952bを介して払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子に入力されている。
払出制御MPU952aは、主制御基板1310からの払い出しに関する各種コマンドを、払出制御入力回路952bを介して、そのシリアル入力ポートの入力端子でシリアルデータ方式で受信したり、操作スイッチ954の操作信号(検出信号)を払出制御入力回路952bを介して主制御基板1310に対して出力する。払出制御MPU952aは、主制御基板1310からの各種コマンドをシリアルデータとして正常受信完了すると、その旨を伝える信号(払主ACK信号)を、その所定の出力ポートの出力端子からリセット機能付き払出制御出力回路952caに出力することにより、リセット機能付き払出制御出力回路952caから主制御基板1310に信号(払主ACK信号)を出力する。
また、払出制御MPU952aは、そのシリアル出力ポートの出力端子から、パチンコ機1の状態を示すための各種コマンドをシリアルデータとしてリセット機能なし払出制御出力回路952cbに送信することにより、リセット機能なし払出制御出力回路952cbから主制御基板1310に各種コマンドをシリアルデータとして送信する。主制御基板1310は、払出制御基板951からの各種コマンドをシリアルデータとして正常受信完了すると、その旨を伝える信号(主払ACK信号)を払出制御基板951に出力する。この信号(主払ACK信号)が払出制御入力回路952bを介して払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子に入力されるようになっている。
また、払出制御MPU952aは、その所定の出力ポートの出力端子から、払出モータ834を駆動するための駆動信号をリセット機能付き払出制御出力回路952caに出力することにより、リセット機能付き払出制御出力回路952caから駆動信号を払出モータ駆動回路952dに出力し、払出モータ駆動回路952dから駆動信号を払出モータ834に出力したり、その所定の出力ポートの出力端子から、パチンコ機1の状態をエラーLED表示器860bに表示するための駆動信号をリセット機能付き払出制御出力回路952caに出力することにより、リセット機能付き払出制御出力回路952caから駆動信号をエラーLED表示器860bに出力したりする。
エラーLED表示器860bは、セグメント表示器であり、英数字や図形等を表示してパチンコ機1の状態を表示している。エラーLED表示器860bが表示して報知する内容としては、次のようなものがある。例えば、図形「-」が表示されているときには「正常」である旨を報知し、数字「0」が表示されているときには「接続異常」である旨(具体的には、主制御基板1310と払出制御基板951との基板間において電気的な接続に異常が生じている旨)を報知し、数字「1」が表示されているときには「球切れ」である旨(具体的には、球切れ検知センサ827からの検出信号に基づいて払出装置830の供給通路内に遊技球がない旨)を報知し、数字「2」が表示されているときには「球がみ」である旨(具体的には、回転検知センサ840からの検出信号に基づいて払出装置830の供給通路と連通する振分空間の入り口において払出回転体と遊技球とがその入り口近傍でかみ合って払出回転体が回転困難となっている旨)を報知し、数字「3」が表示されているときには「払出検知センサエラー」である旨(具体的には、払出検知センサ842からの検出信号に基づいて払出検知センサ842に不具合が生じている旨)を報知し、数字「5」が表示されているときには「リトライエラー」である旨(具体的には、払い出し動作のリトライ回数が予め設定された上限値に達した旨)を報知し、数字「6」が表示されているときには「満タン」である旨(具体的には、満タン検知センサ279からの検出信号に基づいてファールカバーユニット270の収容空間が貯留された遊技球で満タンである旨)を報知し、数字「7」が表示されているときには「CR未接続」である旨(払出制御基板951からCRユニット6までに亘るいずれかにおいて電気的な接続が切断されている旨)を報知し、数字「9」が表示されているときには「ストック中(賞球ストック(未払出)あり)」である旨(具体的には、まだ払い出していない遊技球の球数が予め定めた球数に達している旨)を報知している。
また、払出制御MPU952aは、その所定の出力ポートの出力端子から、実際に払い出した遊技球の球数等をリセット機能付き払出制御出力回路952caに出力することにより、リセット機能付き払出制御出力回路952caから図示しない抵抗を介して外部端子板784に実際に払い出した遊技球の球数等を出力したりする。
また、払出制御基板951は、主制御基板1310からの遊技に関する各種情報(遊技情報)を図示しない抵抗を介して外部端子板784に出力している。外部端子板784は、図示しない複数のフォトカプラ(赤外LEDとフォトICとが内蔵されて構成されている。)が設けられており、これらの複数のフォトカプラを介して、遊技店(ホール)に設置されたホールコンピュータに遊技球の球数等及び各種情報(遊技情報、遊技球の払出動作に関するエラー内容或いはエラーがあった旨)をそれぞれ伝えるようになっている。外部端子板784とホールコンピュータとは、複数のフォトカプラにより電気的に絶縁された状態となっており、パチンコ機1の外部端子板784を経由してホールコンピュータへ異常な電圧が印加されてホールコンピュータが誤動作したり故障したりしないようになっているとともに、ホールコンピュータからパチンコ機1の外部端子板784を経由して遊技を進行する主制御基板1310や払出等を制御する払出制御基板951に異常な電圧が印加されて誤動作したり故障したりしないようになっている。ホールコンピュータは、パチンコ機1が払い出した遊技球の球数等やパチンコ機1の遊技情報を把握することにより遊技者の遊技を監視している。
球貸ボタン328からの遊技球の球貸要求信号、及び返却ボタン329からのプリペイドカードの返却要求信号は、まず度数表示板365、主扉中継端子板880、そして遊技球等貸出装置接続端子板869を介してCRユニット6に入力されるようになっている。CRユニット6は、球貸要求信号に従って貸し出す遊技球の球数を指定した信号を、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して払出制御基板951にシリアル方式で送信し、この信号がCRユニット入出力回路952eを介して払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子に入力されるようになっている。また、CRユニット6は、貸し出した遊技球の球数に応じて挿入されたプリペイドカードの残度を更新するとともに、その残度を球貸返却表示部330に表示するための信号を、遊技球等貸出装置接続端子板869、主扉中継端子板880、そして度数表示板365に出力し、この信号が球貸返却表示部330に入力されるようになっている。また、球貸返却表示部330に隣接するCRユニットランプ365dは、CRユニット6からの供給電圧が遊技球等貸出装置接続端子板869そして主扉中継端子板880を介して入力されるようになっている。
なお、払出制御基板951に各種電圧を供給する電源基板931は、電源遮断時にでも所定時間、払出制御基板951に電力を供給するためのバックアップ電源としてのキャパシタBC1(図75を参照)を備えている。このキャパシタBC1により払出制御MPU952aは、電源遮断時にでも電源断時処理において各種情報を払出制御内蔵RAM(払出記憶部)に記憶することができるようになっている。払出制御内蔵RAMに記憶される各種情報は、電源投入時から予め定めた期間内に操作スイッチ954が操作されると、その操作信号が払出制御入力回路952bを介して、払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子に入力され、払出制御MPU952aは払出制御内蔵RAMに記憶された情報を完全に消去するためのRAMクリア信号として判断し、これを契機として、払出制御MPU952aによって払出制御内蔵RAMから完全に消去(クリア)されるようになっている。この操作信号(RAMクリア信号)は、リセット機能なし払出制御出力回路952cbに出力され、リセット機能なし払出制御出力回路952cbから主制御基板1310に出力されるようにもなっている。
[7-2-2.遊技球等貸出装置接続端子板との各種信号のやり取り]
ここで、払出制御部952とCRユニット6とにおける各種信号のやり取り、及びCRユニット6と度数表示板365とにおける各種信号のやり取りについて、図71に基づいて説明する。遊技球等貸出装置接続端子板869は、図71に示すように、CRユニット6と払出制御基板951との基板間の電気的な接続を中継するほかに、CRユニット6と度数表示板365との基板間の電気的な接続も中継している(正確には、遊技球等貸出装置接続端子板869は、主扉中継端子板880を介して度数表示板365と電気的に接続されており、CRユニット6と遊技球等貸出装置接続端子板869とが電気的に接続され、遊技球等貸出装置接続端子板869と主扉中継端子板880とが電気的に接続され、そして主扉中継端子板880と度数表示板365とが電気的に接続されている)。CRユニット6と遊技球等貸出装置接続端子板869との基板間、遊技球等貸出装置接続端子板869と払出制御基板951との基板間、遊技球等貸出装置接続端子板869と主扉中継端子板880との基板間、及び遊技球等貸出装置接続端子板869と度数表示板365との基板間は、各配線(ハーネス)によって電気的にそれぞれ接続されている。また、電源基板931からの後述するAC24Vが遊技球等貸出装置接続端子板869を介してCRユニット6に供給されている。CRユニット6は、この供給されたAC24Vから所定電圧VL(本実施形態では、直流+12V(DC+12V、以下「+12V」記載する。))を、内蔵する図示しない電圧作成回路により作成してグランドLGとともに、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して払出制御基板951に供給する一方、遊技球等貸出装置接続端子板869そして主扉中継端子板880を介して度数表示板365に供給している。
度数表示板365の部品面には、球貸ボタン328と対応する位置に押ボタンスイッチが実装され、返却ボタン329と対応する位置に押ボタンスイッチが実装され、球貸返却表示部330として機能するセグメント表示器が実装されている。また、度数表示板365の部品面にはCRユニットランプ365dが実装されている。セグメント表示器の表示態様、CRユニットランプ365dの発光態様は、遊技者から視認可能に構成されており、遊技者や遊技店の店員が表示態様や発光態様を確認することが可能となっている。
球貸ボタン328及び返却ボタン329は、CRユニット6からのグランドLGが遊技球等貸出装置接続端子板869そして主扉中継端子板880を介して電気的に接続されている。球貸ボタン328が押圧操作されると、球貸ボタン328のスイッチが入り(ONし)、球貸ボタン328からの球貸操作信号TDSが主扉中継端子板880そして遊技球等貸出装置接続端子板869を介してCRユニット6に入力されるようになっている。返却ボタン329が押圧操作されると、返却ボタン329のスイッチが入り(ONし)、返却ボタン329からの返却操作信号RESが主扉中継端子板880そして遊技球等貸出装置接続端子板869を介してCRユニット6に入力されるようになっている。
球貸返却表示部330は、セグメント表示器が3個一列に並設されたものであり、これら3桁のセグメント表示器のうち1桁のセグメント表示器ずつ順次駆動する、いわゆるダイナミック点灯方式によって3桁のセグメント表示器が点灯制御されるようになっている。このような点灯制御によって、球貸返却表示部330は、CRユニット6に挿入されたプリペイドカードの残額を表示したり、CRユニット6のエラーを表示したりする。球貸返却表示部330は、3桁のセグメント表示器のうち1桁のセグメント表示器を指定するためのデジット信号DG0~DG2(計3本の信号)と、この指定した1桁のセグメント表示器を点灯させて表示させる内容を指定するためのセグメント駆動信号SEG-A~SEG-G(計7本の信号)と、がCRユニット6から遊技球等貸出装置接続端子板869そして主扉中継端子板880を介して入力されると、この入力された、デジット信号DG0~DG2及びセグメント駆動信号SEG-A~SEG-Gに従って1桁のセグメント表示器が順次発光され、これらの3桁のセグメント表示器の発光により示される内容を外部から視認することができる。
度数表示板365には、球貸返却表示部330に隣接する位置にCRユニットランプ365dが実装されている。CRユニットランプ365dは、CRユニット6からの所定電圧VLが遊技球等貸出装置接続端子板869そして主扉中継端子板880を介して入力されている。所定電圧VLは、CRユニットランプ365dを介して遊技球等貸出装置接続端子板869に実装された電流制限抵抗を通って球貸可能信号TDLとしてCRユニット6に入力されている。CRユニット6は、内蔵する電圧作成回路で電源基板931から供給されたAC24Vから所定電圧VLを作成しており、球貸ボタン328及び返却ボタン329が有効である球貸可能な状態である場合には球貸可能信号TDLの論理を制御してCRユニットランプ365dを発光させ、その発光態様は外部から視認することができるようになっている。また、セグメント駆動信号SEG-A~SEG-Gは、遊技球等貸出装置接続端子板869に実装された電流制限抵抗を通って球貸返却表示部330に入力されている。
CRユニット6は、球貸ボタン328が押圧操作されて球貸ボタン328からの球貸操作信号TDSが度数表示板365から主扉中継端子板880そして遊技球等貸出装置接続端子板869を介して入力されると、貸球要求信号であるBRDYを、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、払出制御基板951(払出制御MPU952a)に出力するようになっている。そしてCRユニット6は、1回の払出動作で所定の貸球数(本実施形態では、25球であり、金額として100円に相当する。)を払い出すための1回の払出動作開始要求信号であるBRQを、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、払出制御基板951(払出制御MPU952a)に出力するようになっている。BRDY及びBRQが入力される払出制御基板951(払出制御MPU952a)は、1回の払出動作を開始した旨又は終了した旨を伝えるための信号であるEXSを、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、CRユニット6に出力したり、貸球を払い出すための払出動作が可能である旨又は不可能である旨を伝えるための信号であるPRDYを、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、CRユニット6に出力したりする。なお、例えば、球貸ボタン328が押圧操作されると、200円分の遊技球が払い出されるように、ホールの店員等がCRユニット6に予め設定している場合には、1回の払出動作が連続して2回行われるようになっており、100円分の25球が払い出されると、続けて100円分の25球が払い出され、計200円分の50球が払い出されることとなる。
CRユニット6は、返却ボタン329が押圧操作されて返却ボタン329からの返却操作信号RESが度数表示板365から主扉中継端子板880そして遊技球等貸出装置接続端子板869を介して入力されると、プリペイドカードを図示しない挿入口から排出して返却するようになっている。この返却されたプリペイドカードは、球貸ボタン328が押圧操作された結果、払い出された遊技球の球数に相当する金額が減算された残額が記憶されている。
[7-3.電源基板]
次に、上記第1制御部MCGのうち、電源基板931について簡単に説明する。電源基板931は、パチンコ島設備から供給され交流24ボルト(AC24V)を電気的に接続したり、電気的に遮断したりすることができる電源スイッチ934と、各種電源を生成する電源制御部935と、球発射装置680の発射ソレノイド682による発射制御及び球送りユニット250の球送ソレノイド255による球送制御を行う発射制御部953と、を備えている。
[7-3-1.電源制御部]
電源制御部935は、電源スイッチ934が操作されてパチンコ島設備から供給される交流24ボルト(AC24V)を整流する同期整流回路935aと、同期整流回路935aで整流された電力の力率を改善する力率改善回路935bと、力率改善回路935bで力率が改善された電力を平滑化する平滑化回路935cと、平滑化回路935cで平滑化された電力から各種基板に供給するための各種直流電源を作成する電源作成回路935dと、を備えている。
[7-3-2.発射制御部]
発射ソレノイド682による発射制御と、球送ソレノイド255による球送制御と、を行う発射制御部953は、発射制御回路953aを主として構成されている。発射制御回路953aは、ハンドル302の回転位置に応じて遊技球を遊技領域5aに向かって打ち出す強度(発射強度)を電気的に調節するハンドル回転検知センサ307からの操作信号と、ハンドル302に手のひらや指が触れているか否かを検出するハンドルタッチセンサ310からの検出信号と、遊技者の意志によって遊技球の打ち出し(発射)を強制的に停止するか否かを検出する単発ボタン操作センサ312からの検出信号と、がハンドル中継端子板315を介して、入力されている。また、発射制御回路953aは、CRユニット6と遊技球等貸出装置接続端子板869とが電気的に接続されると、その旨を伝えるCR接続信号が払出制御基板951を介して入力されている。
発射制御回路953aは、ハンドル回転検知センサ307からの操作信号に基づいて遊技球を遊技領域5aに向かって打ち出す(発射する)ための駆動電流を調整して発射ソレノイド682に出力する制御を行っている一方、ハンドル中継端子板315を介して球送ソレノイド255に一定電流を出力することにより球送りユニット250の球送部材が皿ユニット320の上皿321に貯留された遊技球を1球受け入れ、球送部材が受け入れた遊技球を球発射装置680側へ送る制御を行っている。
[7-4.周辺制御基板]
こうした第1制御部MCGに対し、上記第2制御部SCGのうちの周辺制御基板1510では、図72に示すように、主制御基板1310からの各種コマンドに基づいて演出制御を行い、かつ、図19に示す扉枠側演出表示装置460の表示領域の描画を行う演出表示駆動基板4450と制御コマンドや各種情報(各種データ)をやり取りする周辺制御部1511と、遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460の描画制御を行う一方、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れる音楽や効果音等の音制御を行う液晶表示制御部1512と、年月日を特定するカレンダー情報と時分秒を特定する時刻情報とを保持するリアルタイムクロック(以下、「RTC」と記載する。)制御部4165と、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れる音楽や効果音等の音量をつまみ部を回動操作することにより調節する音量調整ボリューム4140aと、を備えている。
[7-4-1.周辺制御部]
演出制御を行う周辺制御部1511は、図72に示すように、マイクロプロセッサとしての周辺制御MPU1511aと、電源投入時に実行される電源投入時処理を制御するとともに電源投入時から所定時間が経過した後に実行されるとともに演出動作を制御するサブ制御プログラムなどの各種制御プログラム、各種データ、各種制御データ及び各種スケジュールデータを記憶する周辺制御ROM1511bと、後述する液晶表示制御部1512の音源内蔵VDP1512aからのVブランク信号が入力されるごとに実行される周辺制御部定常処理をまたいで継続される各種情報(例えば、遊技盤側演出表示装置1600に描画する画面を規定するスケジュールデータや各種LED等の発光態様を規定するスケジュールデータなどを管理するための情報など)を記憶する周辺制御RAM1511cと、日をまたいで継続される各種情報(例えば、大当り遊技状態が発生した履歴を管理するための情報や特別な演出フラグの管理するための情報など)を記憶する周辺制御SRAM1511dと、周辺制御MPU1511aが正常に動作しているか否かを監視するための周辺制御外部ウォッチドッグタイマ1511e(以下、「周辺制御外部WDT1511e」と記載する。)と、を備えている。
周辺制御RAM1511cは、瞬停が発生して電力がすぐ復帰する程度の時間しか記憶された内容を保持することができず、電力が長時間遮断された状態(長時間の電断が発生した場合)ではその内容を失うのに対して、周辺制御SRAM1511dは、電源基板931に設けられた図示しない大容量の電解コンデンサ(以下、「SRAM用電解コンデンサ」と記載する。)によりバックアップ電源が供給されることにより、記憶された内容を50時間程度、保持することができるようになっている。電源基板931にSRAM用電解コンデンサが設けられることにより、遊技盤5をパチンコ機1から取り外した場合には、周辺制御SRAM1511dにバックアップ電源が供給されなくなるため、周辺制御SRAM1511dは、記憶された内容を保持することができなくなってその内容を失う。
周辺制御外部WDT1511eは、周辺制御MPU1511aのシステムが暴走していないかを監視するためのタイマであり、このタイマがタイマアップすると、ハードウェア的にリセットをかけるようになっている。つまり、周辺制御MPU1511aは、一定期間内(タイマがタイマアップするまで)に周辺制御外部WDT1511eのタイマをクリアするクリア信号を周辺制御外部WDT1511eに出力しないときには、リセットがかかることとなる。周辺制御MPU1511aは、一定期間内にクリア信号を周辺制御外部WDT1511eに出力するときには、周辺制御外部WDT1511eのタイマカウントを再スタートさせることができるため、リセットがかからない。
周辺制御MPU1511aは、パラレルI/Oポート、シリアルI/Oポート等を複数内蔵しており、主制御基板1310からの各種コマンドを受信すると、この各種コマンドに基づいて、遊技盤5の各装飾基板に設けた複数のLED等への点灯信号、点滅信号又は階調点灯信号を出力するための遊技盤側発光データをランプ駆動基板用シリアルI/Oポートから図示しない周辺制御出力回路を介してランプ駆動基板4170に送信したり、遊技盤5に設けた各種可動体を作動させるモータやソレノイド等の電気的駆動源への駆動信号を出力するための遊技盤側モータ駆動データをモータ駆動基板用シリアルI/Oポートから周辺制御出力回路を介してモータ駆動基板4180に送信したり、扉枠3に設けたダイヤル駆動モータ414等の電気的駆動源への駆動信号を出力するための扉側モータ駆動データを枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポートから周辺制御出力回路、枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して枠装飾駆動アンプ基板194に送信したり、扉枠3の各装飾基板に設けた複数のLED等への点灯信号、点滅信号又は階調点灯信号を出力するための扉側発光データを枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポートから周辺制御出力回路、枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して枠装飾駆動アンプ基板194に送信したりする。
主制御基板1310からの各種コマンドは、図示しない周辺制御入力回路を介して、周辺制御MPU1511aの主制御基板用シリアルI/Oポートに入力されている。また、演出選択左ボタン331の操作を検出するための押圧検出スイッチからの検出信号、演出選択右ボタン332の操作を検出するための押圧検出スイッチからの検出信号、及び押圧操作ボタン410の操作を検出するための押圧検出スイッチからの検出信号は、枠装飾駆動アンプ基板194に設けた図示しない扉側シリアル送信回路でシリアル化され、このシリアル化された演出操作ユニット検出データが扉側シリアル送信回路から、周辺扉中継端子板882、枠周辺中継端子板868、そして周辺制御入力回路を介して、周辺制御MPU1511aの演出操作ユニット検出用シリアルI/Oポートに入力されている。
遊技盤5に設けた各種可動体の原位置や可動位置等を検出するための各種検出スイッチ(例えば、フォトセンサなど。)からの検出信号は、モータ駆動基板4180に設けた図示しない遊技盤側シリアル送信回路でシリアル化され、このシリアル化された可動体検出データが遊技盤側シリアル送信回路から周辺制御入力回路を介して、周辺制御MPU1511aのモータ駆動基板用シリアルI/Oポートに入力されている。周辺制御MPU1511aは、モータ駆動基板用シリアルI/Oポートの入出力を切り替えることにより周辺制御基板1510とモータ駆動基板4180との基板間における各種データのやり取りを行うようになっている。
なお、周辺制御MPU1511aは、ウォッチドッグタイマを内蔵(以下、「周辺制御内蔵WDT」と記載する。)しており、周辺制御内蔵WDTと周辺制御外部WDT1511eとを併用して自身のシステムが暴走しているか否かを診断している。
[7-4-1a.周辺制御MPU]
次に、マイクロコンピュータである周辺制御MPU1511aについて説明する。周辺制御MPU1511aは、図73に示すように、周辺制御CPUコア1511aaを中心として、周辺制御内蔵RAM1511ab、周辺制御DMA(Direct Memory Accessの略)コントローラ1511ac、周辺制御バスコントローラ1511ad、周辺制御各種シリアルI/Oポート1511ae、周辺制御内蔵WDT1511af、周辺制御各種パラレルI/Oポート1511ag、及び周辺制御アナログ/デジタルコンバータ(以下、周辺制御A/Dコンバータと記載する)1511ak等から構成されている。
周辺制御CPUコア1511aaは、周辺制御内蔵RAM1511ab、周辺制御DMAコントローラ1511acに対して、内部バス1511ahを介して、各種データを読み書きする一方、周辺制御各種シリアルI/Oポート1511ae、周辺制御内蔵WDT1511af、周辺制御各種パラレルI/Oポート1511ag、及び周辺制御A/Dコンバータ1511akに対して、内部バス1511ah、周辺制御バスコントローラ1511ad、そして周辺バス1511aiを介して、各種データを読み書きする。
また、周辺制御CPUコア1511aaは、周辺制御ROM1511bに対して、内部バス1511ah、周辺制御バスコントローラ1511ad、そして外部バス1511hを介して、各種データを読み込む一方、周辺制御RAM1511c、及び周辺制御SRAM1511dに対して、内部バス1511ah、周辺制御バスコントローラ1511ad、そして外部バス1511hを介して、各種データを読み書きする。
周辺制御DMAコントローラ1511acは、周辺制御内蔵RAM1511ab、周辺制御ROM1511b、周辺制御RAM1511c、及び周辺制御SRAM1511d等の記憶装置と、周辺制御各種シリアルI/Oポート1511ae、周辺制御内蔵WDT1511af、周辺制御各種パラレルI/Oポート1511ag、及び周辺制御A/Dコンバータ1511ak等の入出力装置と、の装置間において、周辺制御CPUコア1511aaを介すことなく、独立してデータ転送を行う専用のコントローラであり、DMA0~DMA3という4つのチャンネルを有している。
具体的には、周辺制御DMAコントローラ1511acは、周辺制御MPU1511aに内蔵される周辺制御内蔵RAM1511abの記憶装置と、周辺制御MPU1511aに内蔵される、周辺制御各種シリアルI/Oポート1511ae、周辺制御内蔵WDT1511af、周辺制御各種パラレルI/Oポート1511ag、及び周辺制御A/Dコンバータ1511ak等の入出力装置と、の装置間において、周辺制御CPUコア1511aaを介すことなく、独立してデータ転送を行うために、周辺制御内蔵RAM1511abの記憶装置に対して、内部バス1511ahを介して、読み書きする一方、周辺制御各種シリアルI/Oポート1511ae、周辺制御内蔵WDT1511af、周辺制御各種パラレルI/Oポート1511ag、及び周辺制御A/Dコンバータ1511ak等の入出力装置に対して、周辺制御バスコントローラ1511ad及び周辺バス1511aiを介して、読み書きする。
また、周辺制御DMAコントローラ1511acは、周辺制御MPU1511aに外付けされる、周辺制御ROM1511b、周辺制御RAM1511c、及び周辺制御SRAM1511d等の記憶装置と、周辺制御MPU1511aに内蔵される、周辺制御各種シリアルI/Oポート1511ae、周辺制御内蔵WDT1511af、周辺制御各種パラレルI/Oポート1511ag、及び周辺制御A/Dコンバータ1511ak等の入出力装置と、の装置間において、周辺制御CPUコア1511aaを介すことなく、独立してデータ転送を行うために、周辺制御ROM1511b、周辺制御RAM1511c、及び周辺制御SRAM1511d等の記憶装置に対して、周辺制御バスコントローラ1511ad及び外部バス1511hを介して、読み書きする一方、周辺制御各種シリアルI/Oポート1511ae、周辺制御内蔵WDT1511af、周辺制御各種パラレルI/Oポート1511ag、及び周辺制御A/Dコンバータ1511ak等の入出力装置に対して、周辺制御バスコントローラ1511ad及び周辺バス1511aiを介して、読み書きする。
周辺制御バスコントローラ1511adは、内部バス1511ah、周辺バス1511ai、及び外部バス1511hをコントロールして周辺制御MPUコア1511aaの中央処理装置と、周辺制御内蔵RAM1511ab、周辺制御ROM1511b、周辺制御RAM1511c、及び周辺制御SRAM1511d等の記憶装置と、周辺制御各種シリアルI/Oポート1511ae、周辺制御内蔵WDT1511af、周辺制御各種パラレルI/Oポート1511ag、及び周辺制御A/Dコンバータ1511ak等の入出力装置と、の各種装置間において、各種データのやり取りを行う専用のコントローラである。
周辺制御各種シリアルI/Oポート1511aeは、ランプ駆動基板用シリアルI/Oポート、モータ駆動基板用シリアルI/Oポート、枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポート、枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポート、枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポート、主制御基板用シリアルI/Oポート、演出操作ユニット情報取得用シリアルI/Oポートを有している。
周辺制御内蔵ウォッチドッグタイマ(周辺制御内蔵WDT)1511afは、周辺制御MPU1511aのシステムが暴走していないかを監視するためのタイマであり、このタイマがタイマアップすると、ハードウェア的にリセットをかけるようになっている。つまり、周辺制御CPUコア1511aaは、ウォッチドッグタイマをスタートさせた場合には、一定期間内(タイマがタイマアップするまで)にそのタイマをクリアするクリア信号を周辺制御内蔵WDT1511afに出力しないときには、リセットがかかることとなる。周辺制御CPUコア1511aaは、ウォッチドッグタイマをスタートさせて一定期間内にクリア信号を周辺制御内蔵WDT1511afに出力するときには、タイマカウントを再スタートさせることができるため、リセットがかからない。
周辺制御各種パラレルI/Oポート1511agは、遊技盤側モータ駆動ラッチ信号、扉側モータ駆動発光ラッチ信号等の各種ラッチ信号を出力するほかに、周辺制御外部WDT1511eにクリア信号を出力したり、遊技盤5に設けた各種可動体の原位置や可動位置等を検出するための各種検出スイッチからの検出信号をモータ駆動基板4180に設けた図示しない遊技盤側シリアル送信回路でシリアル化して、このシリアル化された可動体検出データを遊技盤側シリアル送信回路から周辺制御MPU1511aのモータ駆動基板用シリアルI/Oポートで受信するための可動体情報取得ラッチ信号を出力したりする。このLEDは、高輝度の白色LEDであり、大当り遊技状態の発生が確定している旨を伝えるための確定告知ランプとなっている。本実施形態では、LEDと周辺制御各種パラレルI/Oポート1511agとが電気的に直接接続された構成を採用することにより、LEDと周辺制御各種パラレルI/Oポート1511agとの経路を短くすることで遊技上重要な意味を持つLEDの点灯制御についてノイズ対策を講ずることができる。なお、LEDの点灯制御については、後述する周辺制御部1msタイマ割り込み処理において実行されるようになっており、このLEDを除く他のLED等は、後述する周辺制御部定常処理において実行されるようになっている。
周辺制御A/Dコンバータ1511akは、音量調整ボリューム4140aと電気的に接続されており、音量調整ボリューム4140aのつまみ部が回動操作されることにより抵抗値が可変し、つまみ部の回転位置における抵抗値により分圧された電圧を、アナログ値からデジタル値に変換して、値0~値1023までの1024段階の値に変換している。本実施形態では、1024段階の値を7つに分割して基板ボリューム0~6として管理している。基板ボリューム0では消音、基板ボリューム6では最大音量に設定されており、基板ボリューム0から基板ボリューム6に向かって音量が大きくなるようにそれぞれ設定されている。基板ボリューム0~6に設定された音量となるように液晶表示制御部1512(後述する音源内蔵VDP1512a)を制御して下部スピーカ921及び上部スピーカ573から音楽や効果音が流れるようになっている。このように、つまみ部の回動操作に基づく音量調整により下部スピーカ921及び上部スピーカ573から音楽や効果音が流れるようになっている。
なお、本実施形態では、音楽や効果音のほかに、パチンコ機1の不具合の発生やパチンコ機1に対する不正行為をホールの店員等に報知するための報知音や、遊技演出に関する内容等を告知する(例えば、遊技盤側演出表示装置1600に繰り広げられている画面をより迫力あるものとして演出したり、遊技者にとって有利な遊技状態に移行する可能性が高いこと告知したりする等。)ための告知音も下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れるが、報知音や告知音は、つまみ部の回動操作に基づく音量調整に全く依存されずに流れる仕組みとなっており、消音から最大音量までの音量をプログラムにより液晶表示制御部1512(後述する音源内蔵VDP1512a)を制御して調整することができるようになっている。このプログラムにより調整される音量は、上述した7段階に分けられた基板ボリュームと異なり、消音から最大音量までを滑らかに変化させることができるようになっている。
これにより、例えば、ホールの店員等が音量調整ボリューム4140aのつまみ部を回動操作して音量を小さく設定した場合であっても、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れる音楽や効果音等の演出音が小さくなるものの、パチンコ機1に不具合が発生しているときや遊技者が不正行為を行っているときには大音量(本実施形態では、最大音量)に設定した報知音を流すことができる。したがって、演出音の音量を小さくしても、報知音によりホールの店員等が不具合の発生や遊技者の不正行為を気付き難くなることを防止することができる。また、つまみ部の回動操作に基づく音量調整により設定されている現在の基板ボリュームに基づいて、広告音を流す音量を小さくして音楽や効果音の妨げとならないようにしたりする一方、広告音を流す音量を大きくして音楽や効果音に加えて遊技盤側演出表示装置1600で繰り広げられている画面をより迫力あるものとして演出したり、遊技者にとって有利な遊技状態に移行する可能性が高いこと告知したりすることもできる。
[7-4-1b.周辺制御ROM]
周辺制御ROM1511bは、周辺制御部1511、液晶表示制御部1512、RTC制御部4165等を制御する各種制御プログラム、各種データ、各種制御データ、及び各種スケジュールデータを予め記憶されている。各種スケジュールデータには、遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460に描画する画面を生成する画面生成用スケジュールデータ、各種LEDの発光態様を生成する発光態様生成用スケジュールデータ、音楽や効果音等を生成する音生成用スケジュールデータ、及びモータやソレノイド等の電気的駆動源の駆動態様を生成する電気的駆動源スケジュールデータ等がある。画面生成用スケジュールデータは、画面の構成を規定する画面データが時系列に配列されて構成されており、遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460に描画する画面の順序が規定されている。発光態様生成用スケジュールデータは、各種LEDの発光態様を規定する発光データが時系列に配列されて構成されている。音生成用スケジュールデータは、音指令データが時系列に配列されて構成されており、音楽や効果音が流れる順番が規定されている。この音指令データには、後述する液晶表示制御部1512の音源内蔵VDP1512aの内蔵音源における複数の出力チャンネルのうち、どの出力チャンネルを使用するのかを指示するための出力チャンネル番号と、音源内蔵VDP1512aの内蔵音源における複数のトラックのうち、どのトラックに音楽及び効果音等の音データを組み込むのかを指示するためのトラック番号と、が規定されている。電気的駆動源スケジュールデータは、モータやソレノイド等の電気的駆動源の駆動データが時系列に配列されて構成されており、モータやソレノイド等の電気的駆動源の動作が規定されている。
なお、周辺制御ROM1511bに記憶されている各種制御プログラムは、周辺制御ROM1511bから直接読み出されて実行されるものもあれば、後述する周辺制御RAM1511cの各種制御プログラムコピーエリアに電源投入時等においてコピーされたものが読み出されて実行されるものもある。また周辺制御ROM1511bに記憶されている、各種データ、各種制御データ及び各種スケジュールデータも、周辺制御ROM1511bから直接読み出されるものもあれば、後述する周辺制御RAM1511cの各種制御データコピーエリアに電源投入時等においてコピーされたものが読み出されるものもある。
また、周辺制御ROM1511bには、RTC制御部4165を制御する各種制御プログラムの1つとして、遊技盤側演出表示装置1600の使用時間に応じて遊技盤側演出表示装置1600の輝度を補正するための輝度補正プログラムが含まれている。この輝度補正プログラムは、遊技盤側演出表示装置1600のバックライトがLEDタイプのものが装着されている場合には、遊技盤側演出表示装置1600の経年変化にともなう輝度低下を補正するものであり、後述するRTC制御部4165の内蔵RAMから遊技盤側演出表示装置1600を最初に電源投入した日時、現在の日時、輝度設定情報等を取得して、この取得した輝度設定情報を補正情報に基づいて補正する。この補正情報は、周辺制御ROM1511bに予め記憶されている。輝度設定情報は、後述するように、遊技盤側演出表示装置1600のバックライトであるLEDの輝度が100%~70%までに亘る範囲を5%刻みで調節するための輝度調節情報と、現在設定されている遊技盤側演出表示装置1600のバックライトであるLEDの輝度と、が含まれているものであり、例えば、遊技盤側演出表示装置1600を最初に電源投入した日時と現在の日時とから、遊技盤側演出表示装置1600を最初に電源投入した日時からすでに6月を経過している場合には、周辺制御ROM1511bから対応する補正情報(例えば、5%)を取得するとともに、輝度設定情報に含まれるLEDの輝度が75%で遊技盤側演出表示装置1600のバックライトを点灯するときには、この75%に対して取得した補正情報である5%だけさらに上乗せした80%の輝度となるように、輝度設定情報に含まれる輝度調節情報に基づいて遊技盤側演出表示装置1600のバックライトの輝度を調節して点灯し、遊技盤側演出表示装置1600を最初に電源投入した日時からすでに12月を経過している場合には、周辺制御ROM1511bから対応する補正情報(例えば、10%)を取得するとともに、輝度設定情報に含まれるLEDの輝度が75%で遊技盤側演出表示装置1600のバックライトを点灯するときには、この75%に対して取得した補正情報である10%だけさらに上乗せした85%の輝度となるように、輝度設定情報に含まれる輝度調節情報に基づいて遊技盤側演出表示装置1600のバックライトの輝度を調節して点灯する。
[7-4-1c.周辺制御RAM]
周辺制御MPU1511aに外付けされる周辺制御RAM1511cは、図73に示すように、各種制御プログラムが実行されることにより更新される各種情報のうち、バックアップ対象となっているものを専用に記憶するバックアップ管理対象ワークエリア1511caと、このバックアップ管理対象ワークエリア1511caに記憶されている各種情報がコピーされたものを専用に記憶するバックアップ第1エリア1511cb及びバックアップ第2エリア1511ccと、周辺制御ROM1511bに記憶されている各種制御プログラムがコピーされたものを専用に記憶する各種制御プログラムコピーエリア1511cdと、周辺制御ROM1511bに記憶されている、各種データ、各種制御データ、及び各種スケジュールデータ等がコピーされたものを専用に記憶する各種制御データコピーエリア1511ceと、各種制御プログラムが実行されることにより更新される各種情報のうち、バックアップ対象となっていないものを専用に記憶するバックアップ非管理対象ワークエリア1511cfと、が設けられている。
なお、パチンコ機1の電源投入時(瞬停や停電による復電時も含む。)には、バックアップ非管理対象ワークエリア1511cfに対して値0が強制的に書き込まれてゼロクリアされる一方、バックアップ管理対象ワークエリア1511ca、バックアップ第1エリア1511cb、及びバックアップ第2エリア1511ccについては、パチンコ機1の電源投入時に主制御基板1310からの電源投入時状態コマンド(図89を参照)がRAMクリア演出開始及び遊技状態を指示するものである(例えば、電源投入時から予め定めた期間内に図69に示した操作スイッチ954が操作された時における演出の開始を指示したりするものである)であるときにはゼロクリアされる。
バックアップ管理対象ワークエリア1511caは、後述する液晶表示制御部1512の音源内蔵VDP1512aからのVブランク信号が入力されるごとに実行される周辺制御部定常処理において更新される各種情報である演出情報(1fr)をバックアップ対象として専用に記憶するBank0(1fr)と、後述する1msタイマ割り込みが発生するごとに実行される周辺制御部1msタイマ割り込み処理において更新される各種情報である演出情報(1ms)をバックアップ対象として専用に記憶するBank0(1ms)と、から構成されている。ここで、Bank0(1fr)及びBank0(1ms)の名称について簡単に説明すると、「Bank」とは、各種情報を記憶するための記憶領域の大きさを表す最小管理単位であり、「Bank」に続く「0」は、各種制御プログラムが実行されることにより更新される各種情報を記憶するための通常使用する記憶領域であることを意味している。つまり「Bank0」とは、通常使用する記憶領域の大きさを最小管理単位としているという意味である。そして、後述するバックアップ第1エリア1511cbからバックアップ第2エリア1511ccに亘るエリアに設けられる、「Bank1」、「Bank2」、「Bank3」、及び「Bank4」とは、「Bank0」と同一の記憶領域の大きさを有していることを意味している。「(1fr)」は、後述するように、音源内蔵VDP1512aが1画面分(1フレーム分)の描画データを遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460に出力すると、周辺制御MPU1511aからの画面データを受け入れることができる状態である旨を伝えるVブランク信号を周辺制御MPU1511aに出力するようになっているため、Vブランク信号が入力されるごとに、換言すると、1フレーム(1frame)ごとに周辺制御部定常処理が実行されるところから、「Bank0」、「Bank1」、「Bank2」、「Bank3」、及び「Bank4」にそれぞれ付記されている(演出情報(1fr)や後述する演出バックアップ情報(1fr)についても、同一の意味で用いる)。「(1ms)」は、後述するように、1msタイマ割り込みが発生するごとに周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されるところから、「Bank0」、「Bank1」、「Bank2」、「Bank3」、及び「Bank4」にそれぞれ付記されている(演出情報(1ms)や後述する演出バックアップ情報(1ms)についても、同一の意味で用いる)。
Bank0(1fr)には、ランプ駆動基板側送信データ記憶領域1511caa、枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域1511cab、受信コマンド記憶領域1511cac、RTC情報取得記憶領域1511cad、及びスケジュールデータ記憶領域1511cae等が設けられている。ランプ駆動基板側送信データ記憶領域1511caaには、遊技盤5の各装飾基板に設けた複数のLEDへの点灯信号、点滅信号又は階調点灯信号を出力するための遊技盤側発光データSL-DATがセットされる記憶領域であり、枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域1511cabには、扉枠3の各装飾基板に設けた複数のLED等への点灯信号、点滅信号又は階調点灯信号を出力するための扉側発光データSTL-DATがセットされる記憶領域であり、受信コマンド記憶領域1511cacには、主制御基板1310から送信される各種コマンドを受信してその受信した各種コマンドがセットされる記憶領域であり、RTC情報取得記憶領域1511cadには、RTC制御部4165(後述するRTC4165aのRTC内蔵RAM4165aa)から取得した各種情報がセットされる記憶領域であり、スケジュールデータ記憶領域1511caeには、主制御基板1310(主制御MPU1310a)から受信したコマンドに基づいて、この受信したコマンドと対応する各種スケジュールデータがセットされる記憶領域である。スケジュールデータ記憶領域1511caeには、周辺制御ROM1511bから各種制御データコピーエリア1511ceにコピーされた各種スケジュールデータが読み出されてセットされるものもあれば、周辺制御ROM1511bから各種スケジュールデータが直接読み出されてセットされるものもある。
Bank0(1ms)には、枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域1511caf、モータ駆動基板側送信データ記憶領域1511cag、可動体情報取得記憶領域1511cah、及び演出操作ユニット情報取得記憶領域1511cai、及び描画状態情報取得記憶領域1511cak等が設けられている。枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域1511cafには、扉枠3に設けたダイヤル駆動モータ414等の電気的駆動源への駆動信号を出力するための扉側モータ駆動データSTM-DATがセットされる記憶領域であり、モータ駆動基板側送信データ記憶領域1511cagには、遊技盤5に設けた各種可動体を作動させるモータやソレノイド等の電気的駆動源への駆動信号を出力するための遊技盤側モータ駆動データSM-DATがセットされる記憶領域であり、可動体情報取得記憶領域1511cahには、遊技盤5に設けた各種検出スイッチからの検出信号に基づいて遊技盤5に設けた各種可動体の原位置や可動位置等を取得した各種情報がセットされる記憶領域であり、演出操作ユニット情報取得記憶領域1511caiには、演出選択左ボタン331、演出選択右ボタン332、操作ボタン410の操作を検出する各種検出スイッチからの検出信号に基づいて演出選択左ボタン331、演出選択右ボタン332、操作ボタン410の操作等を取得した各種情報(例えば、演出選択左ボタン331、演出選択右ボタン332、操作ボタン410の操作を検出する各種検出スイッチからの検出信号に基づいて作成する操作履歴情報など。)がセットされる記憶領域であり、描画状態情報取得記憶領域1511cakには、演出表示駆動基板4450が周辺制御基板1510の音源内蔵VDP1512aからの描画データを受信し、この受信した描画データが異常なデータであると判断すると、その旨を伝えるために出力する後述するLOCKN信号に基づいて周辺制御基板1510と演出表示駆動基板4450との接続間における不具合の頻度や不具合の発生状態を取得した各種情報がセットされる記憶領域である。
なお、Bank0(1fr)のランプ駆動基板側送信データ記憶領域1511caa及び枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域1511cabと、Bank0(1ms)の枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域1511caf及びモータ駆動基板側送信データ記憶領域1511cagとは、第1領域及び第2領域という2つの領域にそれぞれ分割されている。
ランプ駆動基板側送信データ記憶領域1511caaは、後述する周辺制御部定常処理が実行されると、ランプ駆動基板側送信データ記憶領域1511caaの第1領域に、遊技盤側発光データSL-DATがセットされ、次の周辺制御部定常処理が実行されると、ランプ駆動基板側送信データ記憶領域1511caaの第2領域に遊技盤側発光データSL-DATがセットされるようになっており、周辺制御部定常処理が実行されるごとに、ランプ駆動基板側送信データ記憶領域1511caaの第1領域、第2領域に遊技盤側発光データSL-DATが交互にセットされる。周辺制御部定常処理が実行され、例えば、今回の周辺制御部定常処理においてランプ駆動基板側送信データ記憶領域1511caaの第2領域に遊技盤側発光データSL-DATがセットされるときには、前回の周辺制御部定常処理が実行された際に、ランプ駆動基板側送信データ記憶領域1511caaの第1領域にセットした遊技盤側発光データSL-DATに基づいて処理を進行するようになっている。
枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域1511cabは、周辺制御部定常処理が実行されると、枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域1511cabの第1領域に、扉側発光データSTL-DATがセットされ、次の周辺制御部定常処理が実行されると、枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域1511cabの第2領域に扉側発光データSTL-DATがセットされるようになっており、周辺制御部定常処理が実行されるごとに、枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域1511cabの第1領域、第2領域に扉側発光データSTL-DATが交互にセットされる。周辺制御部定常処理が実行され、例えば、今回の周辺制御部定常処理において枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域1511cabの第2領域に扉側発光データSTL-DATがセットされるときには、前回の周辺制御部定常処理が実行された際に、枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域1511cabの第1領域にセットした扉側発光データSTL-DATに基づいて処理を進行するようになっている。
枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域1511cafは、後述する周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されると、枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域1511cafの第1領域に、扉側モータ駆動データSTM-DATがセットされ、次の周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されると、枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域1511cafの第2領域に扉側モータ駆動データSTM-DATがセットされるようになっており、周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されるごとに、枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域1511cafの第1領域、第2領域に扉側モータ駆動データSTM-DATが交互にセットされる。周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行され、例えば、今回の周辺制御部1msタイマ割り込み処理において枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域1511cafの第2領域に扉側モータ駆動データSTM-DATがセットされるときには、前回の周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行された際に、枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域1511cafの第1領域にセットした扉側モータ駆動データSTM-DATに基づいて処理を進行するようになっている。
モータ駆動基板側送信データ記憶領域1511cagは、周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されると、モータ駆動基板側送信データ記憶領域1511cagの第1領域に、遊技盤側モータ駆動データSM-DATがセットされ、次の周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されると、モータ駆動基板側送信データ記憶領域1511cagの第2領域に遊技盤側モータ駆動データSM-DATがセットされるようになっており、周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されるごとに、モータ駆動基板側送信データ記憶領域1511cagの第1領域、第2領域に遊技盤側モータ駆動データSM-DATが交互にセットされる。周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行され、例えば、今回の周辺制御部1msタイマ割り込み処理においてモータ駆動基板側送信データ記憶領域1511cagの第2領域に遊技盤側モータ駆動データSM-DATがセットされるときには、前回の周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行された際に、モータ駆動基板側送信データ記憶領域1511cagの第1領域にセットした遊技盤側モータ駆動データSM-DATに基づいて処理を進行するようになっている。
次に、バックアップ管理対象ワークエリア1511caに記憶されている各種情報である演出情報がコピーされたものを専用に記憶するバックアップ第1エリア1511cb及びバックアップ第2エリア1511ccについて説明する。バックアップ第1エリア1511cb及びバックアップ第2エリア1511ccは、2つのバンクを1ペアとする2ペアが1ページとして管理されている。通常使用する記憶領域であるBank0(1fr)に記憶される内容である演出情報(1fr)は、演出バックアップ情報(1fr)として、1フレーム(1frame)ごとに周辺制御部定常処理が実行されるごとに、バックアップ第1エリア1511cb及びバックアップ第2エリア1511ccに周辺制御DMAコントローラ1511acにより高速にコピーされるとともに、通常使用する記憶領域であるBank0(1ms)に記憶される内容である演出情報(1ms)は、演出バックアップ情報(1ms)として、1msタイマ割り込みが発生するごとに周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されるごとに、バックアップ第1エリア1511cb及びバックアップ第2エリア1511ccに周辺制御DMAコントローラ1511acにより高速にコピーされる。1ページの整合性は、そのページを構成する2つのバンクの内容が一致しているか否かにより行う。
具体的には、バックアップ第1エリア1511cbは、Bank1(1fr)及びBank2(1fr)を1ペアとし、Bank1(1ms)及びBank2(1ms)を1ペアとする、計2ペアが1ページとして管理されている。通常使用する記憶領域であるBank0(1fr)に記憶される内容は、1フレーム(1frame)ごとに周辺制御部定常処理が実行されるごとに、Bank1(1fr)及びBank2(1fr)に周辺制御DMAコントローラ1511acにより高速にコピーされるとともに、通常使用する記憶領域であるBank0(1ms)に記憶される記憶は、1msタイマ割り込みが発生するごとに周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されるごとに、Bank1(1ms)及びBank2(1ms)に周辺制御DMAコントローラ1511acにより高速にコピーされ、このページの整合性は、Bank1(1fr)及びBank2(1fr)の内容が一致しているか否かにより行うとともに、Bank1(1ms)及びBank2(1ms)の内容が一致しているか否かにより行う。
また、バックアップ第2エリア1511ccは、Bank3(1fr)及びBank4(1fr)を1ペアとし、Bank3(1ms)及びBank4(1ms)を1ペアとする、計2ペアが1ページとして管理されている。通常使用する記憶領域であるBank0(1fr)に記憶される内容は、1フレーム(1frame)ごとに周辺制御部定常処理が実行されるごとに、Bank3(1fr)及びBank4(1fr)に周辺制御DMAコントローラ1511acにより高速にコピーされるとともに、通常使用する記憶領域であるBank0(1ms)に記憶される記憶は、1msタイマ割り込みが発生するごとに周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されるごとに、Bank3(1ms)及びBank4(1ms)に周辺制御DMAコントローラ1511acにより高速にコピーされ、このページの整合性は、Bank3(1fr)及びBank4(1fr)の内容が一致しているか否かにより行うとともに、Bank3(1ms)及びBank4(1ms)の内容が一致しているか否かにより行う。
このように、本実施形態では、バックアップ第1エリア1511cbは、Bank1(1fr)及びBank2(1fr)を1ペアとし、Bank1(1ms)及びBank2(1ms)を1ペアとする、計2ペアを1ページとして管理するためのエリアであり、バックアップ第2エリア1511ccは、Bank3(1fr)及びBank4(1fr)を1ペアとし、Bank3(1ms)及びBank4(1ms)を1ペアとする、計2ペアを1ページとして管理するためのエリアである。各ページの先頭と終端とには、つまりバックアップ第1エリア1511cb及びバックアップ第2エリア1511ccの先頭と終端とには、それぞれ異なるIDコートが記憶されるようになっている。
また、本実施形態では、通常使用する記憶領域であるBank0(1fr)に記憶される内容である演出情報(1fr)は、演出バックアップ情報(1fr)として、1フレーム(1frame)ごとに周辺制御部定常処理が実行されるごとに、バックアップ第1エリア1511cb及びバックアップ第2エリア1511ccに周辺制御DMAコントローラ1511acにより高速にコピーされるとともに、通常使用する記憶領域であるBank0(1ms)に記憶される内容である演出情報(1ms)は、演出バックアップ情報(1ms)として、1msタイマ割り込みが発生するごとに周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されるごとに、バックアップ第1エリア1511cb及びバックアップ第2エリア1511ccに周辺制御DMAコントローラ1511acにより高速にコピーされるようになっているが、これらの周辺制御DMAコントローラ1511acによる高速コピーを実行するプログラムは共通化されている。つまり本実施形態では、演出情報(1fr)、演出情報(1ms)を、共通の管理手法(共通のプログラムの実行)で情報を管理している。
[7-4-1d.周辺制御SRAM]
周辺制御MPU1511aに外付けされる周辺制御SRAM1511dは、各種制御プログラムが実行されることにより更新される各種情報のうち、バックアップ対象となっているものを専用に記憶するバックアップ管理対象ワークエリア1511daと、このバックアップ管理対象ワークエリア1511daに記憶されている各種情報がコピーされたものを専用に記憶するバックアップ第1エリア1511db及びバックアップ第2エリア1511dcと、が設けられている。なお、周辺制御SRAM1511dに記憶された内容は、パチンコ機1の電源投入時(瞬停や停電による復電時も含む。)に主制御基板1310からの電源投入時状態コマンド(図89を参照)がRAMクリア演出開始及び遊技状態を指示するものである(例えば、電源投入時から予め定めた期間内に図69に示した操作スイッチ954が操作された時における演出の開始を指示したりするものである)ときにおいても、ゼロクリアされない。この点については、上述した周辺制御RAM1511cのバックアップ管理対象ワークエリア1511ca、バックアップ第1エリア1511cb、及びバックアップ第2エリア1511ccがゼロクリアされる点と、全く異なる。また、パチンコ機1の電源投入後、所定時間内において、演出選択左ボタン331、演出選択右ボタン332や操作ボタン410を操作すると、設定モードを行うための画面が遊技盤側演出表示装置1600に表示されるようになっている。この設定モードの画面に従って演出選択左ボタン331、演出選択右ボタン332や操作ボタン410を操作することで、周辺制御SRAM1511dに記憶されている内容(項目)ごとに(例えば、大当り遊技状態が発生した履歴など。)クリアすることができる一方、周辺制御RAM1511cに記憶されている内容(項目)については、全く表示されず、設定モードにおいてクリアすることができないようになっている。この点についても、周辺制御RAM1511cと周辺制御SRAM1511dとで全く異なる。
バックアップ管理対象ワークエリア1511daは、日をまたいで継続される各種情報である演出情報(SRAM)(例えば、大当り遊技状態が発生した履歴を管理するための情報や特別な演出フラグの管理するための情報など)をバックアップ対象として専用に記憶するBank0(SRAM)から構成されている。ここで、Bank0(SRAM)の名称について簡単に説明すると、「Bank」とは、上述したように、各種情報を記憶するための記憶領域の大きさを表す最小管理単位であり、「Bank」に続く「0」は、各種制御プログラムが実行されることにより更新される各種情報を記憶するための通常使用する記憶領域であることを意味している。つまり「Bank0」とは、通常使用する記憶領域の大きさを最小管理単位としているという意味である。そして、後述するバックアップ第1エリア1511dbからバックアップ第2エリア1511dcに亘るエリアに設けられる、「Bank1」、「Bank2」、「Bank3」、及び「Bank4」とは、「Bank0」と同一の記憶領域の大きさを有していることを意味している。「(SRAM)」は、周辺制御MPU1511aに外付けされる周辺制御SRAM1511dに記憶されている各種情報がバックアップ対象となっていることから、「Bank0」、「Bank1」、「Bank2」、「Bank3」、及び「Bank4」にそれぞれ付記されている(演出情報(SRAM)や後述する演出バックアップ情報(SRAM)についても、同一の意味で用いる)。
次に、バックアップ管理対象ワークエリア1511daに記憶されている各種情報である演出情報(SRAM)がコピーされたものを専用に記憶するバックアップ第1エリア1511db及びバックアップ第2エリア1511dcについて説明する。バックアップ第1エリア1511db及びバックアップ第2エリア1511dcは、2つのバンクを1ペアとする、この1ペアを1ページとして管理されている。通常使用する記憶領域であるBank0(SRAM)に記憶される内容である演出情報(SRAM)は、演出バックアップ情報(SRAM)として、1フレーム(1frame)ごとに周辺制御部定常処理が実行されるごとに、バックアップ第1エリア1511db及びバックアップ第2エリア1511dcに周辺制御DMAコントローラ1511acにより高速にコピーされる。1ページの整合性は、そのページを構成する2つのバンクの内容が一致しているか否かにより行う。
具体的には、バックアップ第1エリア1511dbは、Bank1(SRAM)及びBank2(SRAM)を1ペアとする、この1ペアが1ページとして管理されている。通常使用する記憶領域であるBank0(SRAM)に記憶される内容は、1フレーム(1frame)ごとに周辺制御部定常処理が実行されるごとに、Bank1(SRAM)及びBank2(SRAM)に周辺制御DMAコントローラ1511acにより高速にコピーされ、このページの整合性は、Bank1(SRAM)及びBank2(SRAM)の内容が一致しているか否かにより行う。
また、バックアップ第2エリア1511dcは、Bank3(SRAM)及びBank4(SRAM)を1ペアとする、この1ペアが1ページとして管理されている。通常使用する記憶領域であるBank0(SRAM)に記憶される内容は、1フレーム(1frame)ごとに周辺制御部定常処理が実行されるごとに、Bank3(SRAM)及びBank4(SRAM)に周辺制御DMAコントローラ1511acにより高速にコピーされ、このページの整合性は、Bank3(SRAM)及びBank4(SRAM)の内容が一致しているか否かにより行う。
このように、本実施形態では、バックアップ第1エリア1511dbは、Bank1(SRAM)及びBank2(SRAM)を1ペアとする、この1ペアを1ページとして管理するためのエリアであり、バックアップ第2エリア1511dcは、Bank3(SRAM)及びBank4(SRAM)を1ペアとする、この1ペアを1ページとして管理するためのエリアである。各ページの先頭と終端とには、つまりバックアップ第1エリア1511db及びバックアップ第2エリア1511dcの先頭と終端とには、それぞれ異なるIDコートが記憶されるようになっている。
[7-4-2.液晶表示制御部]
遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460の描画制御と下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れる音楽や効果音等の音制御とを行う液晶表示制御部1512は、図72に示すように、音楽や効果音等の音制御を行うための音源が内蔵(以下、「内蔵音源」と記載する。)されるとともに遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460の描画制御を行う音源内蔵VDP(Video Display Processorの略)1512aと、遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460に表示される画面の各種キャラクタデータに加えて音楽や効果音等の各種音データを記憶する液晶及び音制御ROM1512bと、シリアル化された音楽や効果音等をオーディオデータとして枠装飾駆動アンプ基板194に向かって送信するオーディオデータ送信IC1512cと、扉枠側演出表示装置460へシリアル化された描画データを扉枠3の皿ユニット320の右側に取り付けられている扉枠側演出表示装置460の下方近傍に配置されて皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450へ向かって送信する扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aから出力されるシリアルデータであるLOCKN信号出力要求データをプラス信号とマイナス信号とに差動化する差動化回路1512eと、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから出力される信号のほかに、差動化回路1512eからの信号が入力されるとともに、差動化回路1512eからの信号が入力されているときには、この信号を伝送するように回路接続する一方、差動化回路1512eからの信号が入力されていないときには、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから出力される信号を伝送するように回路接続する強制切替回路1512fと、を備えている。この液晶及び音制御ROM1512bには、遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460の表示領域に表示される画像の表示に用いる画像データとして、例えば、装飾図柄の表示に用いる装飾図柄画像データ、背景画像の表示に用いる背景画像データ、音量調整画像の表示に用いる音調調整画像データ、待機中画像の表示に用いる待機中画像データ等がキャラクタデータとして格納されている。
周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aは、主制御基板1310からのコマンドと対応する画面生成用スケジュールデータを、周辺制御部1511の周辺制御ROM1511b又は周辺制御RAM1511cの各種制御データコピーエリア1511ceから抽出して周辺制御RAM1511cのスケジュールデータ記憶領域に1511caeにセットし、このスケジュールデータ記憶領域1511caeにセットされた画面生成用スケジュールデータの先頭の画面データを、周辺制御部1511の周辺制御ROM1511b又は周辺制御RAM1511cの各種制御データコピーエリア1511ceから抽出して音源内蔵VDP1512aに出力した後に、後述するVブランク信号が入力されたことを契機として、スケジュールデータ記憶領域1511caeにセットされた画面生成用スケジュールデータに従って先頭の画面データに続く次の画面データを、周辺制御部1511の周辺制御ROM1511b又は周辺制御RAM1511cの各種制御データコピーエリア1511ceから抽出して音源内蔵VDP1512aに出力する。このように、周辺制御MPU1511aは、スケジュールデータ記憶領域1511caeにセットされた画面生成用スケジュールデータに従って、この画面生成用スケジュールデータに時系列に配列された画面データを、Vブランク信号が入力されるごとに、先頭の画面データから1つずつ音源内蔵VDP1512aに出力する。
また、周辺制御MPU1511aは、主制御基板1310からのコマンドと対応する音生成用スケジュールデータの先頭の音指令データを、周辺制御部1511の周辺制御ROM1511b又は周辺制御RAM1511cの各種制御データコピーエリア1511ceから抽出して周辺制御RAM1511cのスケジュールデータ記憶領域に1511caeにセットし、このスケジュールデータ記憶領域1511caeにセットされた音生成用スケジュールデータの先頭の音指令データを、周辺制御部1511の周辺制御ROM1511b又は周辺制御RAM1511cの各種制御データコピーエリア1511ceから抽出して音源内蔵VDP1512aに出力した後に、Vブランク信号が入力されたことを契機として、スケジュールデータ記憶領域1511caeにセットされた音生成用スケジュールデータに従って先頭の音指令データに続く次の音指令データを、周辺制御部1511の周辺制御ROM1511b又は周辺制御RAM1511cの各種制御データコピーエリア1511ceから抽出して音源内蔵VDP1512aに出力する。このように、周辺制御MPU1511aは、スケジュールデータ記憶領域1511caeにセットされた音生成用スケジュールデータに従って、この音生成用スケジュールデータに時系列に配列された音指令データを、Vブランク信号が入力されるごとに、先頭の音指令データから1つずつ音源内蔵VDP1512aに出力する。
[7-4-2a.音源内蔵VDP]
音源内蔵VDP1512aは、上述した内蔵音源のほかに、周辺制御MPU1511aから画面データが入力されると、この入力された画面データに基づいて、図74に示すように、液晶及び音制御ROM1512bから遊技盤側キャラクタデータ及び上皿側キャラクタデータを抽出してスプライトデータを作成して遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460に表示する1画面分(1フレーム分)の描画データを生成するためのVRAMも内蔵(以下、「内蔵VRAM」と記載する。)している。音源内蔵VDP1512aは、内蔵VRAM上に生成した描画データのうち、遊技盤側演出表示装置1600に対する描画データをチャンネルCH1から遊技盤側演出表示装置1600に出力するとともに、扉枠側演出表示装置460に対する描画データをチャンネルCH2から、図示しない周辺制御出力回路、枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、そして扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450を介して、扉枠側演出表示装置460に出力(送信)することで、遊技盤側演出表示装置1600と扉枠側演出表示装置460との同期化を図っている。
チャンネルCH1から出力される描画データは、周辺制御基板1510から遊技盤側演出表示装置1600に出力されるのに対して、チャンネルCH2から出力される描画データは、周辺制御基板1510から、枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、そして扉枠3の皿ユニット320の右側に取り付けられている扉枠側演出表示装置460の下方近傍に配置されて皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450を介して扉枠側演出表示装置460に出力(送信)される。このように、チャンネルCH1から出力される描画データは、上述したように、周辺制御基板1510から遊技盤側演出表示装置1600に出力されるため、周辺制御基板1510及び遊技盤側演出表示装置1600は遊技盤5にそれぞれ取り付けられていることによりチャンネルCH1から遊技盤側演出表示装置1600までの経路に要する配線の長さが短いものの、チャンネルCH2から出力される描画データは、上述したように、周辺制御基板1510から扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450を介して扉枠側演出表示装置460に出力されるため、周辺制御基板1510は遊技盤5に取り付けられているのに対して、演出表示駆動基板4450は扉枠3の皿ユニット320内に収納されていることによりチャンネルCH2から枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、そして演出表示駆動基板4450までの経路に要する配線の長さがチャンネルCH1と比べて極めて長くなることでノイズの影響を極めて受けやすくなる。このため、描画データを送るための配線の長さがチャンネルCH1と比べて極めて長くなるというチャンネルCH2に対しては、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dにおいてザインエレクトロニクス株式会社の「V-by-One(登録商標)」というディファレンシャル方式の通信を採用することにより、ノイズの影響を受け難い仕組みとなっている。
チャンネルCH1は、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)というシリアル方式による差動インターフェースを使用しているのに対して、チャンネルCH2は、パラレル方式によるインターフェースを使用している。チャンネルCH2から出力される描画データは、赤色映像信号、緑色映像信号、及び青色映像信号という3つの映像信号と、水平同期信号、垂直同期信号、及びクロック信号という3つの同期信号と、から構成されており、扉枠側演出用トランスミッタIC4610dでシリアル化されて、図示しない周辺制御出力回路、枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、そして扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450に送信される。そして、このシリアル化された各種信号は、演出表示駆動基板4450においてパラレル信号に復元されて扉枠側演出表示装置460に出力されるようになっている。
このように、周辺制御MPU1511aが遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460に表示する1画面分(1フレーム分)の画面データを音源内蔵VDP1512aに出力すると、音源内蔵VDP1512aは、この入力された画面データに基づいて液晶及び音制御ROM1512bからキャラクタデータを抽出してスプライトデータを作成して遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460に表示する1画面分(1フレーム分)の描画データを内蔵VRAM上で生成し、この生成した描画データうち、遊技盤側演出表示装置1600に対する画像データをチャンネルCH1から遊技盤側演出表示装置1600に出力するとともに、扉枠側演出表示装置460に対する画像データをチャンネルCH2から図示しない周辺制御出力回路、枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、そして扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450を介して扉枠側演出表示装置460に出力(送信)する。つまり、「1画面分(1フレーム分)の画面データ」とは、遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460に表示する1画面分(1フレーム分)の描画データを内蔵VRAM上で生成するためのデータのことである。
また、音源内蔵VDP1512aは、1画面分(1フレーム分)の描画データを、チャンネルCH1から遊技盤側演出表示装置1600に出力するとともに、扉枠側演出表示装置460に対する画像データをチャンネルCH2から図示しない周辺制御出力回路、枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、そして扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450を介して扉枠側演出表示装置460に出力(送信)すると、周辺制御MPU1511aからの画面データを受け入れることができる状態である旨を伝えるVブランク信号を周辺制御MPU1511aに出力する。本実施形態では、遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460のフレーム周波数(1秒間あたりの画面更新回数)として概ね秒間30fpsに設定しているため、Vブランク信号が出力される間隔は、約33.3ms(=1000ms÷30fps)となっている。周辺制御MPU1511aは、このVブランク信号が入力されたことを契機として、後述する周辺制御部Vブランク信号割り込み処理を実行するようになっている。ここで、Vブランク信号が出力される間隔は、遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460の液晶サイズによって多少変化する。また、周辺制御MPU1511aと音源内蔵VDP1512aとが実装された周辺制御基板1510の製造ロットにおいてもVブランク信号が出力される間隔が多少変化する場合がある。
なお、音源内蔵VDP1512aは、フレームバッファ方式が採用されている。この「フレームバッファ方式」とは、遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460の画面に描画する1画面分(1フレーム分)の描画データをフレームバッファ(内蔵VRAM)に保持し、このフレームバッファ(内蔵VRAM)に保持した1画面分(1フレーム分)の描画データを、遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460に出力する方式である。
また、音源内蔵VDP1512aは、主制御基板1310からのコマンドに基づいて周辺制御MPU1511aから上述した音指令データが入力されると、図74に示すように、液晶及び音制御ROM1512bに記憶されている音楽や効果音等の音データを抽出して内蔵音源を制御することにより、音指令データに規定された、トラック番号に従って音楽及び効果音等の音データをトラックに組み込むとともに、出力チャンネル番号に従って使用する出力チャンネルを設定して下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れる音楽や効果音等をシリアル化してオーディオデータとしてオーディオデータ送信IC1512cに出力する。
なお、音指令データには、音データを組み込むトラックの音量を調節するためのサブボリューム値も含まれており、音源内蔵VDP1512aの内蔵音源における複数のトラックには、音楽や効果音等の演出音の音データとその音量を調節するサブボリューム値のほかに、パチンコ機1の不具合の発生やパチンコ機1に対する不正行為をホールの店員等に報知するための報知音の音データとその音量を調節するサブボリューム値が組み込まれる。具体的には、演出音に対しては、上述した、音量調整ボリューム4140aのつまみ部が回動操作されて調節された基板ボリュームがサブボリューム値として設定され、報知音に対しては、音量調整ボリューム4140aのつまみ部の回動操作に基づく音量調整に全く依存されず最大音量がサブボリューム値として設定されるようになっている。演出音のサブボリューム値は、演出選択左ボタン331、演出選択右ボタン332や操作ボタン410を操作することで設定モードへ移行して調節することができるようになっている。設定モードにおいては、例えば、演出選択左ボタン331の操作によってサブボリューム値が減り、演出選択右ボタン332の操作によってサブボリューム値が増え、操作ボタン410によってサブボリューム値が決定される。
また、音指定データには、出力するチャンネルの音量を調節するためのマスターボリューム値も含まれており、音源内蔵VDP1512aの内蔵音源における複数の出力チャンネルには、音源内蔵VDP1512aの内蔵音源における複数のトラックうち、使用するトラックに組み込まれた演出音の音データと、使用するトラックに組み込まれた演出音の音量を調節するサブボリューム値と、を合成して、この合成した演出音の音量を、実際に、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れる音量となるマスターボリューム値まで増幅し、この増幅した演出音をシリアル化してオーディオデータとしてオーディオデータ送信IC1512cに出力するようになっている。
本実施形態では、マスターボリューム値は一定値に設定されており、合成した演出音の音量が最大音量であるときに、マスターボリューム値まで増幅されることにより、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れる音量が許容最大音量となるように設定されている。具体的には、演出音に対しては、複数のトラックのうち、使用するトラックに組み込まれた演出音の音データと、使用するトラックに組み込まれた演出音の音量を調節するサブボリューム値として設定された音量調整ボリューム4140aのつまみ部が回動操作されて調節された基板ボリュームと、を合成して、この合成した演出音の音量を、実際に、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れる音量となるマスターボリューム値まで増幅し、この増幅した演出音をシリアル化してオーディオデータとしてオーディオデータ送信IC1512cに出力し、報知音に対しては、使用するトラックに組み込まれた報知音の音データと、使用するトラックに組み込まれた報知音の音量を調節するサブボリューム値として設定された音量調整ボリューム4140aのつまみ部の回動操作に基づく音量調整に全く依存されず最大音量と、を合成して、この合成した報知音の音量を、実際に、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れる音量となるマスターボリューム値まで増幅し、この増幅した報知音をシリアル化してオーディオデータとしてオーディオデータ送信IC1512cに出力する。
ここで、演出音が下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れている場合に、パチンコ機1の不具合の発生やパチンコ機1に対する不正行為をホールの店員等に報知するため報知音を流す制御について簡単に説明すると、まず演出音が組み込まれているトラックのサブボリューム値を強制的に消音に設定し、この演出音が組み込まれたトラックの音データと、その消音に設定したサブボリューム値と、報知音が組み込まれたトラックの音データと、報知音の音量が最大音量に設定されたサブボリューム値と、を合成し、この合成した演出音の音量と報知音の音量とを、実際に、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れる音量となるマスターボリューム値まで増幅し、この増幅した演出音及び報知音をシリアル化してオーディオデータとしてオーディオデータ送信IC1512cに出力する。
つまり、実際に、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れる音は、最大音量の報知音だけが流れることとなる。このとき、演出音は消音となっているため、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れないものの、演出音は、上述した音生成用スケジュールデータに従って進行している。本実施形態では、報知音は所定期間(例えば、90秒)だけ下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れるようになっており、この所定期間経過すると、これまで消音に強制的に設定された音生成用スケジュールデータに従って進行している演出音の音量が、音量調整ボリューム4140aのつまみ部が回動操作されて調節された基板ボリュームがサブボリューム値として再び設定され(このとき、演出選択左ボタン331、演出選択右ボタン332や操作ボタン410を操作することで設定モードへ移行して調節されている場合には、その調節された演出音のサブボリューム値に設定され)、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れるようになっている。
このように、演出音が下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れている場合に、パチンコ機1の不具合の発生やパチンコ機1に対する不正行為をホールの店員等に報知するため報知音が流れるときには、演出音の音量が消音になって報知音が下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れるものの、この消音となった演出音は、音生成用スケジュールデータに従って進行しているため、報知音が所定期間経過して下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れなくなると、演出音は、報知音が流れ始めたところから再び流れ始めるのではなく、報知音が流れ始めて所定期間経過した時点まで音生成用スケジュールデータに従って進行したところから再び流れ始めるようになっている。
[7-4-2b.液晶及び音制御ROM]
液晶及び音制御ROM1512bは、図74に示すように、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に描画するための遊技盤側キャラクタデータと、扉枠側演出表示装置460の表示領域に描画するための上皿側キャラクタデータと、が予め記憶されるとともに、音楽、効果音、報知音、及び告知音等の各種の音データも予め記憶されている。
[7-4-2c.オーディオデータ送信IC]
オーディオデータ送信IC1512cは、音源内蔵VDP1512aからのシリアル化したオーディオデータが入力されると、右側オーディオデータをプラス信号、マイナス信号とする差分方式のシリアルデータとして、図示しない周辺制御出力回路、枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して、枠装飾駆動アンプ基板194に送信するとともに、左側オーディオデータをプラス信号、マイナス信号とする差分方式のシリアルデータとして、図示しない周辺制御出力回路、枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して、枠装飾駆動アンプ基板194に送信する。これにより、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から各種演出に合わせた音楽や効果音等がステレオ再生されるようになっている。
なお、オーディオデータ送信IC1512cは、周辺制御基板1510から枠装飾駆動アンプ基板194に亘る基板間を、左右それぞれ差分方式のシリアルデータとしてオーディオデータを出力することにより、例えば、左側オーディオデータのプラス信号、マイナス信号にノイズの影響を受けても、プラス信号に乗ったノイズ成分と、マイナス信号に乗ったノイズ成分と、を枠装飾駆動アンプ基板194で合成して1つの左側オーディオデータにする際に、互いにキャンセルし合ってノイズ成分が除去されるようになっているため、ノイズ対策を講じることができる。
[7-4-2d.扉枠側演出用トランスミッタIC]
扉枠側演出用トランスミッタIC1512dは、図74に示すように、音源内蔵VDP1512aのチャンネルCH2から出力される描画データが入力されている。チャンネルCH2は、上述したように、パラレル方式によるインターフェースが使用されている。描画データは、赤色映像信号、緑色映像信号、及び青色映像信号という3つの映像信号と、水平同期信号、垂直同期信号、及びクロック信号という3つの同期信号と、から構成されており、赤色映像信号、緑色映像信号、及び青色映像信号がそれぞれ8ビット、計24ビットで構成されている。本実施形態では、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dに入力可能な赤色映像信号、緑色映像信号、及び青色映像信号がそれぞれ6ビット、計18ビットであるため、各映像信号における上位6ビットが扉枠側演出用トランスミッタIC1512dに入力されている。下位2ビットは、人間の目にとって判別困難な極めて微弱な色情報であるため、音源内蔵VDP1512aから出力されているものの、微弱な色情報を含む下位2ビットを無効化している。
音源内蔵VDP1512aのチャンネルCH2から出力される描画データである、赤色映像信号、緑色映像信号、及び青色映像信号という3つの映像信号と、水平同期信号、垂直同期信号、及びクロック信号という3つの同期信号と、が扉枠側演出用トランスミッタIC1512dに入力されると、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dは、赤色映像信号、緑色映像信号、及び青色映像信号という3つの映像信号と、水平同期信号、垂直同期信号、及びクロック信号という3つの同期信号と、がザインエレクトロニクス株式会社の「V-by-One(登録商標)」というディファレンシャル方式のシリアル信号(シリアルデータ)にシリアル化して差動1ペアケーブルのみでこれらの各種信号を、周辺制御基板1510から枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、そして扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450に送信する。
上述したように、音源内蔵VDP1512aのチャンネルCH1から出力される描画データは、周辺制御基板1510から遊技盤側演出表示装置1600に出力されるため、チャンネルCH1から遊技盤側演出表示装置1600までの経路(第1経路)に要する配線の長さが短いものの、音源内蔵VDP1512aのチャンネルCH2から出力される描画データは、周辺制御基板1510から枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、そして扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450を介して扉枠側演出表示装置460に出力(送信)されるため、チャンネルCH2から扉枠側演出表示装置460までの経路(第2経路)に要する配線の長さが第1経路に要する配線の長さより極めて長くなることによりノイズの影響を極めて受けやすくなる。
具体的には、本体枠4に対して開閉自在に扉枠3が軸支されているため、本体枠4の開放側辺に沿って設けられている施錠ユニット700の反対側である閉塞側に、例えば本体枠4に装着される遊技盤5に備える周辺制御基板1510から扉枠3に備える皿ユニット320に収納される演出表示駆動基板4450などの、本体枠4側に備える各種基板と扉枠3側に備える各種基板とを電気的に接続する各種配線を通す必要がある。ところが、本体枠4の閉塞側には、払出装置830のほかに、この払出装置830によって払出された遊技球を、皿ユニット320の上皿321へ誘導することができると共に上皿321が遊技球で満タンになると払出された遊技球を下皿322側へ分岐誘導することができる満タン分岐ユニット770が配置されている。また、本体枠4の下側には、パチンコ島設備から電源が供給される電源基板931等を一纏めにしてユニット化した払出ユニット800が配置されている。このように、本体枠4側に備える各種基板と扉枠3側に備える各種基板とを電気的に接続する各種配線は、払出装置830、満タン分岐ユニット770、電源基板931等の近傍に引き回されることとなり、払出装置830に備える払出モータ834が駆動されることによるノイズのほかに、遊技球による静電放電によるノイズやパチンコ機1が設置されるパチンコ島設備から供給される電源ラインに侵入したノイズ等を受ける環境下にある。
このため、描画データを送るための配線の長さがチャンネルCH1と比べて極めて長くなるというチャンネルCH2に対しては、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dにおいてザインエレクトロニクス株式会社の「V-by-One(登録商標)」というディファレンシャル方式の通信を採用することにより、ノイズの影響を受け難い仕組みとなっている。本実施形態では、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450に備える後述する扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間を電気的に接続するための配線として、上述したように、差動1ペアケーブルを用いているが、この差動1ペアケーブルは、2本の配線が単に平行に設けられる平行線ではなく、ツイストペアケーブルである。このツイストペアケーブルは、2本の配線を撚り合わせたケーブルであって、撚り対線とも呼ばれるものである。
ここで、トランスミッタとレシーバとの間を電気的に接続する差動1ペアケーブルとして平行線を採用した場合について簡単に説明する。描画データを送るための配線の長さが音源内蔵VDP1512aのチャンネルCH1と比べて極めて長くなるという音源内蔵VDP1512aのチャンネルCH2に対して、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dにおいてザインエレクトロニクス株式会社の「V-by-One(登録商標)」というディファレンシャル方式の通信を採用してノイズの影響を受け難い仕組みとしても、このようなハードウェアによる構成だけでは、遊技球の静電放電によるノイズ、パチンコ機1が設置されるパチンコ島設備から供給される電源ラインに侵入したノイズ等により、平行線におけるシリアルデータが影響を受けると、扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0で受信する際にそのノイズがキャンセル(除去)されないため、シリアルデータが影響を受けた状態のまま扉枠側演出用レシーバICSDIC0で受信されることとなり、音源内蔵VDP1512aのチャンネルCH2から出力される描画データが正規なものと異なる乱れたものとして扉枠側演出用レシーバICSDIC0で受信され、扉枠側演出表示装置460の表示領域では、いわゆる砂嵐のような画像が表示されて何の画像であるのかを全く認識することができなくなるという問題がある。
そこで、本実施形態では、描画データを送るための配線の長さが音源内蔵VDP1512aのチャンネルCH1と比べて極めて長くなるという音源内蔵VDP1512aのチャンネルCH2に対して、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dにおいてザインエレクトロニクス株式会社の「V-by-One(登録商標)」というディファレンシャル方式の通信を採用してノイズの影響を受け難い仕組みとするとともに、このようなハードウェアによる構成に加えて、ディファレンシャル方式によるシリアルデータが配線に侵入したノイズの影響を受けたとしても受信側においてそのノイズをキャンセル(除去)することができるツイストペアケーブルを、トランスミッタとレシーバとの間を電気的に接続する差動1ペアケーブルとして採用した。これにより、遊技球の静電放電によるノイズ、パチンコ機1が設置されるパチンコ島設備から供給される電源ラインに侵入したノイズ等により、ツイストペアケーブルにおいてシリアルデータが影響を受けたとしても、扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0で受信する際にそのノイズがキャンセル(除去)されるようになっているため、音源内蔵VDP1512aのチャンネルCH2から出力される描画データは、扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0で確実に受信されて扉枠側演出表示装置460に出力されることにより、扉枠側演出表示装置460において、液晶表示制御部1512の音源内蔵VDP1512aが生成した画像を確実に表示することができる。ノイズをキャンセル(除去)することにより、砂嵐のような何の画像であるのかを全く認識することができなくなるような画像が扉枠側演出表示装置460で表示されることを防止することができるため、遊技者の遊技意欲の低下を抑制することができる。したがって、ノイズの影響による遊技者の遊技意欲の低下を抑制することができる。
なお、本実施形態では、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450に備える後述する扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間においては、枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882が介在している。これは、本体枠4と扉枠3とが一体的に構成されるものではなく、別々に組み立てられたものを、本体枠4に扉枠3を取り付けるという構造を採用しているため、本体枠4に扉枠3を取り付ける作業のあとに、扉枠3側に備える各種基板からのハーネスやツイストケーブルなどの各種配線を本体枠4側に備える周辺扉中継端子板882に電気的に接続することによって、本体枠4側に備える各種基板と、扉枠3側に備える各種基板と、を電気的に接続することができるようになっている。このような構成により、本体枠4から扉枠3を開放して各種配線を取り外す作業を行ったあとに、本体枠4から扉枠3を取り外すことで、本体枠4や扉枠3のメンテナンスを行うことができるし、扉枠3に生じた不具合が解消することができない場合には、この不具合のある扉枠3に替えて他の扉枠3’を本体枠4に取り付けて、扉枠3’側に備える各種基板からの各種配線を本体枠4側に備える周辺扉中継端子板882に電気的に接続することによって、本体枠4側に備える各種基板と、扉枠3’側に備える各種基板と、を電気的に接続することができる。
また、本実施形態では、上述したように、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dにおいてザインエレクトロニクス株式会社の「V-by-One(登録商標)」というディファレンシャル方式の通信を採用してノイズの影響を受け難い仕組みとするとともに、このようなハードウェアによる構成に加えて、ディファレンシャル方式によるシリアルデータが配線に侵入したノイズの影響を受けたとしても受信側においてそのノイズをキャンセル(除去)することができるツイストペアケーブルを、トランスミッタとレシーバとの間を電気的に接続する差動1ペアケーブルとして採用した。具体的には、周辺制御基板1510と枠周辺中継端子板868との基板間、枠周辺中継端子板868と周辺扉中継端子板882との基板間、そして周辺扉中継端子板882と演出表示駆動基板4450との基板間においては、それぞれツイストペアケーブルにより電気的に接続されているのに対して、電源配線やその他の各種信号を伝える配線においては、それぞれハーネスにより電気的に接続されている。これにより、枠周辺中継端子板868と周辺扉中継端子板882とには、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dにより送信されるディファレンシャル方式によるシリアルデータを伝送するための映像伝送用配線パターンのほかに、電源用配線パターンやその他の各種信号を伝送するための各種信号用配線パターンと、が混在している。このため、枠周辺中継端子板868、及び周辺扉中継端子板882には、電源用配線パターンや各種信号用配線パターンから所定寸法だけ離して上述した映像伝送用配線パターンがそれぞれ形成されている。トランスミッタからレシーバまでの経路には、枠周辺中継端子板868、及び周辺扉中継端子板882という複数の中継端子板をまたぐこととなるため、これらの複数の中継端子板に形成される映像伝送用配線パターンの入出力間において、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dにより送信されるディファレンシャル方式によるシリアルデータを伝送する信号の一部が反射されてノイズとなったり、その信号の出力レベルが低下するという問題が生ずる。そこで、本実施形態では、これらの複数の中継端子板に形成される映像伝送用配線パターンには、インピーダンス整合が施されている。
また、本実施形態では、上述したように、周辺制御基板1510と枠周辺中継端子板868との基板間、枠周辺中継端子板868と周辺扉中継端子板882との基板間、そして周辺扉中継端子板882と演出表示駆動基板4450との基板間においては、それぞれツイストペアケーブルにより電気的に接続されているのに対して、電源配線やその他の各種信号を伝える配線においては、それぞれハーネスにより電気的に接続されているが、ツイストペアケーブルのうち、一方の配線を赤色とし、他方の配線を灰色とするとともに、ハーネスのうち、電源を供給する配線を赤色とし、他の複数の配線を灰色としている。なお、電源を供給する配線を赤色とせず、黄色としてもよい。
[7-4-2e.強制切替回路、差動化回路]
扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから出力される信号は、強制切替回路1512f、図示しない周辺制御出力回路、枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、そして扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450に送信されるようになっている。この強制切替回路1512fには、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから出力される信号のほかに、周辺制御基板1510の周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aから出力されるシリアルデータであるLOCKN信号出力要求データが差動化回路1512eにおいてプラス信号とマイナス信号とに差動化されて入力されている。この差動化回路1512eでは、LOCKN信号出力要求データをディファレンシャル方式のシリアル信号(シリアルデータ)にシリアル化している。このLOCKN信号出力要求データは、パチンコ機1の電源投入時における起動画面を遊技盤側演出表示装置1600に表示している期間や、客待ち状態となって遊技盤側演出表示装置1600によるデモンストレーションを行っている期間において、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450に備える後述する扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生しているか否かを確認するために、扉枠側演出表示装置460の動作確認要求として送信されるものである。強制切替回路1512fは、差動化回路1512eにおいてプラス信号とマイナス信号とに差動化された2つの信号が入力されているときには、この2つの信号を伝送するように回路接続する一方、差動化回路1512eにおいてプラス信号とマイナス信号とに差動化された2つの信号が入力されていないときには、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから出力される信号を伝送するように回路接続するように回路構成されている。これにより、差動化回路1512eにおいてプラス信号とマイナス信号とに差動化された2つの信号が入力されているときには、その2つの信号を伝送するように回路接続するため、その2つの信号が、周辺制御基板1510から枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、そして扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450に送信される一方、差動化回路1512eにおいてプラス信号とマイナス信号とに差動化された2つの信号が入力されていないときには、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから出力される信号を伝送するように回路接続するため、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから出力される信号が、周辺制御基板1510から枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、そして扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450に送信される。周辺制御MPU1511aは、パチンコ機1の電源投入時における起動画面を遊技盤側演出表示装置1600に表示している期間や、客待ち状態となって遊技盤側演出表示装置1600によるデモンストレーションを行っている期間において、LOCKN信号出力要求データを、扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450(実際には、周辺制御基板1510に備える差動化回路1512e)に向かって送信する。
扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450は、周辺制御基板1510からのシリアル信号(シリアルデータ)を後述する扉枠側演出用レシーバICSDIC0で受信すると、シリアル化された各種信号をパラレル信号に復元して扉枠側演出表示装置460に出力する液晶モジュール回路4450Vと、から主として構成されている。
扉枠側演出用レシーバICSDIC0は、音源内蔵VDP1512aからの描画データを受信し、この受信した描画データが異常なデータであると判断すると、その旨を伝える後述するLOCKN信号を周辺扉中継端子板882、そして枠周辺中継端子板868を介して、周辺制御基板1510に出力する。このLOCKN信号は、周辺制御基板1510の図示しない周辺制御入力回路を介して、周辺制御基板1510の周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aに入力される。周辺制御MPU1511aは、入力されるLOCKN信号に基づいて、所定の条件が成立すると、その旨を伝えるための画像を音源内蔵VDP1512aを制御して生成して遊技盤側演出表示装置1600に出力することにより遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示して報知する。
また、扉枠側演出用レシーバICSDIC0は、受信したその2つの信号がLOCKN信号出力要求データであると判断したときには、後述するLOCKN信号を周辺扉中継端子板882、そして枠周辺中継端子板868を介して、周辺制御基板1510に出力する。このLOCKN信号は、周辺制御基板1510の図示しない周辺制御入力回路を介して、周辺制御基板1510の周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aに入力される。これにより、周辺制御MPU1511aは、LOCKN信号出力要求データの送信に対する応答信号として、LOCKN信号が入力されているときにはトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生していないとして扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450に不具合が発生していないと判断することができる一方、LOCKN信号が入力されていないときにはトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生しているとして扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450に不具合が発生していると判断して、その旨を伝える報知画像(例えば、「扉枠側演出表示装置に不具合が発生しました。店員をお呼びください。」)を、音源内蔵VDP1512aを制御して遊技盤側演出表示装置1600に出力するとともに、その旨を伝える報知音(例えば、「扉枠側演出表示装置に不具合が発生しています。」)を、音源内蔵VDP1512aを制御してオーディオデータ送信IC1512cに出力することにより扉枠3に設けたスピーカから報知音が流れる。これにより、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示される報知画像と、扉枠3に設けたスピーカ等から繰り返し流れる報知音と、により報知を行うことができるようになっている。このとき、扉枠3に備える発光装飾用のLEDや遊技盤5に備える各種装飾基板に実装される各種LEDをすべて点灯してもよい。
[7-4-3.RTC制御部]
年月日を特定するカレンダー情報と時分秒を特定する時刻情報とを保持するRTC制御部4165は、図72に示すように、RTC4165aを中心として構成されている。このRTC4165aには、カレンダー情報と時刻情報とが保持されるRAM4165aaが内蔵(以下、「RTC内蔵RAM4165aa」と記載する。)されている。RTC4165aは、駆動用電源及びRTC内蔵RAM4165aaのバックアップ用電源として電池4165b(本実施形態では、ボタン電池を採用している。)から電力が供給されるようになっている。つまりRTC4165aは、周辺制御基板1510(パチンコ機1)からの電力が全く供給されずに、周辺制御基板1510(パチンコ機1)と独立して電池4165bから電力が供給されている。これにより、RTC4165aは、パチンコ機1の電力が遮断されても、電池4165bからの電力供給により、カレンダー情報や時刻情報を更新保持することができるようになっている。
周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aは、RTC4165aのRTC内蔵RAM4165aaからカレンダー情報や時刻情報を取得して上述した周辺制御RAM1511cのRTC情報取得記憶領域1511cadにセットし、この取得したカレンダー情報や時刻情報に基づく演出を遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460で繰り広げることができるようになっている。このような演出としては、例えば、12月25日であればクリスマスツリーやトナカイの画面が遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460で繰り広げられたり、大晦日であれば新年カウントダウンを実行する画面が遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460で繰り広げられたりする等を挙げることができる。カレンダー情報や時刻情報は、工場出荷時に設定される。
なお、RTC内蔵RAM4165aaには、カレンダー情報や時刻情報のほかに、遊技盤側演出表示装置1600のバックライトがLEDタイプのものが装着されている場合にはLEDの輝度設定情報が記憶保持されている。周辺制御MPU1511aは、遊技盤側演出表示装置1600のバックライトがLEDタイプのものが装着されている場合には、RTC内蔵RAM4165aaから輝度設定情報を取得してバックライトの輝度調整をPWM制御により行う。輝度設定情報は、遊技盤側演出表示装置1600のバックライトであるLEDの輝度が100%~70%までに亘る範囲を5%刻みで調節するための輝度調節情報と、現在設定されている遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460のバックライトであるLEDの輝度と、が含まれている。
また、RTC内蔵RAM4165aaには、カレンダー情報、時刻情報や輝度設定情報のほかに、カレンダー情報、時刻情報、及び輝度設定情報をRTC内蔵RAM4165aaに最初に記憶した年月日及び時分秒の情報として入力日時情報も記憶されている。
周辺制御MPU1511aは、遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460のバックライトが冷陰極管タイプのものが装着されている場合には、バックライトのON/OFF制御もしくはONのみとするようになっている。
RTC内蔵RAM4165aaに記憶される、カレンダー情報、時刻情報、輝度設定情報、及び入力日時情報等の各種情報は、遊技機メーカの製造ラインにおいて設定される。製造ラインにおいては、例えば遊技盤側演出表示装置1600の表示テスト等の各種テストを行うため、遊技盤側演出表示装置1600を最初に電源投入した日時として入力日時情報が製造ラインで入力された年月日及び時分秒である製造日時に設定される。
このように、RTC内蔵RAM4165aaには、カレンダー情報や時刻情報のほかに、遊技盤側演出表示装置1600のバックライトがLEDタイプのものが装着されている場合における輝度設定情報、及び入力日時情報等、パチンコ機1の機種情報(例えば、低確率や高確率における大当り遊技状態が発生する確率など)とは独立して維持が必要な情報を記憶保持することができるようになっている。
また、RTC内蔵RAM4165aaに記憶保持される輝度設定情報等は、パチンコ機1が設置されるホールの環境によっては製造日時に設定された遊技盤側演出表示装置1600のバックライトの輝度では明るすぎたり、暗すぎたりする場合もある。そこで、演出選択左ボタン331、演出選択右ボタン332や操作ボタン410を操作することで設定モードへ移行してバックライトの輝度を所定の輝度に調節することができるようになっている。設定モードにおいては、例えば、演出選択左ボタン331の操作によって輝度が減少し、演出選択右ボタン332の輝度が上昇し、操作ボタン410によって輝度が決定される。パチンコ機1の電源投入後、所定時間内において、演出選択左ボタン331、演出選択右ボタン332や操作ボタン410を操作すると、設定モードを行うための画面が遊技盤側演出表示装置1600に表示されるほかに、客待ち状態となって遊技盤側演出表示装置1600によるデモンストレーションが行われている期間内において、演出選択左ボタン331、演出選択右ボタン332や操作ボタン410を操作すると、設定モードを行うための画面が遊技盤側演出表示装置1600に表示されるようになっている。この設定モードの画面に従って演出選択左ボタン331、演出選択右ボタン332や操作ボタン410を操作することでカレンダー情報、時刻情報を再設定したり、遊技盤側演出表示装置1600のバックライトの輝度を所望の輝度に調節したりすることができる。この調節された遊技盤側演出表示装置1600のバックライトの所望の輝度は、輝度設定情報に記憶されるLEDの輝度としてそれぞれ上書き(更新記憶)されるようになっている。
なお、設定モードでは、周辺制御MPU1511aは、上述した輝度補正プログラムを実行することにより、遊技盤側演出表示装置1600のバックライトがLEDタイプのものが装着されている場合には、遊技盤側演出表示装置1600の経年変化にともなう輝度低下を補正する。周辺制御MPU1511aは、RTC制御部4165のRTC内蔵RAM4165aaから、入力日時情報を取得して遊技盤側演出表示装置1600を最初に電源投入した日時を特定し、年月日を特定するカレンダー情報と時分秒を特定する時刻情報とを取得して現在の日時を特定し、遊技盤側演出表示装置1600のバックライトであるLEDの輝度が100%~70%までに亘る範囲を5%刻みで調節するための輝度調節情報と現在設定されている遊技盤側演出表示装置1600のバックライトであるLEDの輝度とを有する輝度設定情報を取得する。この取得した輝度設定情報を周辺制御ROM1511bに予め記憶されている補正情報に基づいて補正する。
例えば、遊技盤側演出表示装置1600を最初に電源投入した日時と現在の日時とから、遊技盤側演出表示装置1600を最初に電源投入した日時からすでに6月を経過している場合には、周辺制御ROM1511bから対応する補正情報(例えば、5%)を取得するとともに、輝度設定情報に含まれるLEDの輝度が75%で遊技盤側演出表示装置1600のバックライトを点灯するときには、この75%に対して取得した補正情報である5%だけさらに上乗せした80%の輝度となるように、輝度設定情報に含まれる輝度調節情報に基づいて遊技盤側演出表示装置1600のバックライトの輝度を調節して点灯し、遊技盤側演出表示装置1600を最初に電源投入した日時からすでに12月を経過している場合には、周辺制御ROM1511bから対応する補正情報(例えば、10%)を取得するとともに、輝度設定情報に含まれるLEDの輝度が75%で遊技盤側演出表示装置1600のバックライトを点灯するときには、この75%に対して取得した補正情報である10%だけさらに上乗せした85%の輝度となるように、輝度設定情報に含まれる輝度調節情報に基づいて遊技盤側演出表示装置1600のバックライトの輝度を調節して点灯する。
なお、RTC制御部4165のRTC内蔵RAM4165aaから、直接、年月日を特定するカレンダー情報と時分秒を特定する時刻情報とを取得して現在の日時を特定してもいいし、後述する周辺制御部電源投入時処理におけるステップS1002の現在時刻情報取得処理において周辺制御RAM1511cのRTC情報取得記憶領域1511cadにおける、カレンダー情報記憶部にセットされて周辺制御基板1510のシステムにより更新される現在のカレンダー情報と、時刻情報記憶部にセットされて周辺制御基板1510のシステムにより更新される現在の時刻情報と、を取得して現在の日時を特定してもいい。
[7-4-4.音量調整ボリューム]
音量調整ボリューム4140aは、上述したように、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れる音楽や効果音等の音量をつまみ部を回動操作することにより調節することができるようになっている。音量調整ボリューム4140aは、上述したように、そのつまみ部が回動操作されることにより抵抗値が可変するようになっており、電気的に接続された周辺制御A/Dコンバータ1511akがつまみ部の回転位置における抵抗値により分圧された電圧を、アナログ値からデジタル値に変換して、値0~値1023までの1024段階の値に変換している。本実施形態では、上述したように、1024段階の値を7つに分割して基板ボリューム0~6として管理している。基板ボリューム0では消音、基板ボリューム6では最大音量に設定されており、基板ボリューム0から基板ボリューム6に向かって音量が大きくなるようにそれぞれ設定されている。基板ボリューム0~6に設定された音量となるように液晶表示制御部1512(音源内蔵VDP1512a)を制御して下部スピーカ921及び上部スピーカ573から音楽や効果音が流れるようになっている。
このように、つまみ部の回動操作に基づく音量調整により下部スピーカ921及び上部スピーカ573から音楽や効果音が流れるようになっている。また、本実施形態では、上述したように、音楽や効果音のほかに、パチンコ機1の不具合の発生やパチンコ機1に対する不正行為をホールの店員等に報知するための報知音や、遊技演出に関する内容等を告知する(例えば、遊技盤側演出表示装置1600に繰り広げられている画面をより迫力あるものとして演出したり、遊技者にとって有利な遊技状態に移行する可能性が高いことを告知したり等。)ための告知音も下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れるが、報知音や告知音は、つまみ部の回動操作に基づく音量調整に全く依存されずに流れる仕組みとなっており、消音から最大音量までの音量をプログラムにより液晶表示制御部1512(音源内蔵VDP1512a)を制御して調整することができるようになっている。
このプログラムにより調整される音量は、上述した7段階に分けられた基板ボリュームと異なり、消音から最大音量までを滑らかに変化させることができるようになっている。これにより、例えば、ホールの店員等が音量調整ボリューム4140aのつまみ部を回動操作して音量を小さく設定した場合であっても、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れる音楽や効果音等の演出音が小さくなるものの、パチンコ機1に不具合が発生しているときや遊技者が不正行為を行っているときには大音量(本実施形態では、最大音量)に設定した報知音を流すことができる。したがって、演出音の音量を小さくしても、報知音によりホールの店員等が不具合の発生や遊技者の不正行為を気付き難くなることを防止することができる。
また、つまみ部の回動操作に基づく音量調整により設定されている現在の基板ボリュームに基づいて、広告音を流す音量を小さくして音楽や効果音の妨げとならないようにしたりする一方、広告音を流す音量を大きくして音楽や効果音に加えて遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460で繰り広げられている画面をより迫力あるものとして演出したり、遊技者にとって有利な遊技状態に移行する可能性が高いこと告知したりすることもできる。
なお、本実施形態では、音量調整ボリューム4140aのつまみ部を回動操作することにより音楽や効果音の音量を調節するようになっていることに加えて、演出選択左ボタン331、演出選択右ボタン332や操作ボタン410を操作することで設定モードへ移行して音楽や効果音の音量を調節することができるようになっている。パチンコ機1の電源投入後、所定時間内において、演出選択左ボタン331、演出選択右ボタン332や操作ボタン410を操作すると、設定モードを行うための画面が遊技盤側演出表示装置1600に表示されるほかに、客待ち状態となって遊技盤側演出表示装置1600によるデモンストレーションが行われている期間内において、演出選択左ボタン331、演出選択右ボタン332や操作ボタン410を操作すると、設定モードを行うための画面が遊技盤側演出表示装置1600に表示されるようになっている。この設定モードの画面に従って演出選択左ボタン331、演出選択右ボタン332や操作ボタン410を操作することで音楽や効果音の音量を所望の音量に調節することができる。具体的には、音量調整ボリューム4140aのつまみ部の回転位置における抵抗値により分圧された電圧を、周辺制御A/Dコンバータ1511akがアナログ値からデジタル値に変換して、この変換した値に対して、演出選択左ボタン331、演出選択右ボタン332や操作ボタン410の操作に応じて所定値を加算又は減算することによって、基板ボリュームの値を増やしたり、又は減らしたりすることができるようになっている。この調節された音量は、音源内蔵VDP1512aの内蔵音源における複数のトラックのうち、音楽や効果音等の演出音の音データが組み込まれたトラックに対して、サブボリューム値として設定更新されて演出音の音量の調節に反映されるものの、上述した報知音や告知音の音量に調節に反映されないようになっている。
このように、本実施形態では、音量調整ボリューム4140aのつまみ部を直接回動操作することにより音楽や効果音の音量を調節する場合と、演出選択左ボタン331、演出選択右ボタン332や操作ボタン410の操作に応じて所定値を加算又は減算することによって、基板ボリュームの値を増やしたり、又は減らしたりすることにより音楽や効果音の音量を調節する場合と、の2つの方法がある。音量調整ボリューム4140aは、周辺制御基板1510に実装されているため、本体枠4を外枠2から必ず開放した状態にする必要がある。そうすると、音量調整ボリューム4140aのつまみ部を回動操作することができるのは、ホールの店員となる。ところが、ホールの店員が調節した音量では、遊技者にとって小さく感じて音楽や効果音を聞き取り難い場合もあるし、遊技者にとって大きく感じて音楽や効果音をうるさく感じる場合もある。そこで、パチンコ機1の電源投入後、所定時間内において、演出選択左ボタン331、演出選択右ボタン332や操作ボタン410を操作したり、客待ち状態となって遊技盤側演出表示装置1600によるデモンストレーションが行われている期間内において、演出選択左ボタン331、演出選択右ボタン332や操作ボタン410を操作したりした場合には、設定モードを行うための画面が遊技盤側演出表示装置1600に表示され、この設定モードの画面に従って演出選択左ボタン331、演出選択右ボタン332や操作ボタン410を操作することで音楽や効果音の音量を所望の音量に調節することができるようになっている。これにより、遊技者は所望の音量に音楽や効果音の音量を調節することができるため、ホールの店員が調節した音量を小さく感じて音楽や効果音を聞き取り難い場合には、演出選択左ボタン331、演出選択右ボタン332や操作ボタン410を操作して所望の音量まで大きくすることができるし、ホールの店員が調節した音量を大きく感じて音楽や効果音をうるさく感じる場合には、演出選択左ボタン331、演出選択右ボタン332や操作ボタン410を操作して所望の音量まで小さくすることができる。
また、本実施形態では、パチンコ機1において遊技が行われていない状態が所定時間継続され、客待ち状態となって遊技盤側演出表示装置1600によるデモンストレーションが繰り返し行われると(例えば、10回)、前回、パチンコ機1の前面に着座して遊技を行っていた遊技者が調節した音量がキャンセルされて、音量が初期化されるようになっている。この音量の初期化では、ホールの店員が調節した音量、つまりホールの店員が音量調整ボリューム4140aのつまみ部を直接回動操作して調節した音量となるようになっている。これにより、前回、パチンコ機1の前面に着座して遊技を行っていた遊技者が調節した音量を小さく感じて音楽や効果音を聞き取り難い場合には、今回、パチンコ機1の前面に着座して遊技を行う遊技者が演出選択左ボタン331、演出選択右ボタン332や操作ボタン410を操作して所望の音量まで大きくすることができるし、前回、パチンコ機1の前面に着座して遊技を行っていた遊技者が調節した音量を大きく感じて音楽や効果音をうるさく感じる場合には、今回、パチンコ機1の前面に着座して遊技を行う遊技者が演出選択左ボタン331、演出選択右ボタン332や操作ボタン410を操作して所望の音量まで小さくすることができる。
[8.電源システム]
次に、パチンコ機1の電源システムについて、図75及び図76を参照して説明する。図75はパチンコ機の電源システムを示すブロック図であり、図76は図75のつづきを示すブロック図である。まず、電源基板931について説明し、続いて各制御基板等に供給される電源について説明する。なお、各種基板のグランド(GND)や各種端子板のグランド(GND)は、電源基板931のグランド(GND)と電気的に接続されており、同一グランド(GND)となっている。
[8-1.電源基板]
電源基板931は、電源コードと電気的に接続されており、この電源コードのプラグがパチンコ島設備の電源コンセントに差し込まれている。電源スイッチ934を操作すると、パチンコ島設備から供給されている電力が電源基板931に供給され、パチンコ機1の電源投入を行うことができる。
電源基板931は、図75に示すように、電源制御部935、発射制御部953を備えている。電源制御部935は、パチンコ島設備から供給される交流24ボルト(AC24V)から各種直流電圧を作成したり、主制御基板1310や払出制御基板951へのバックアップ電源を供給する回路であり、発射制御部953は、球発射装置680の発射ソレノイド682や球送りユニット250の球送ソレノイド255を駆動制御する回路である。
電源制御部935は、同期整流回路935a、力率改善回路935b、平滑化回路935c、電源作成回路935d、キャパシタBC0,BC1を備えている。パチンコ島設備から供給されているAC24Vは、電源基板931を介して遊技球等貸出装置接続端子板869に供給されるとともに、同期整流回路935aに供給されている。この同期整流回路935aは、パチンコ島設備から供給され交流24ボルト(AC24V)を整流して力率改善回路935bに供給している。この力率改善回路935bは、整流された電力の力率を改善して直流+37V(DC+37V、以下、「+37V」と記載する。)を作成して平滑化回路935cに供給している。この平滑化回路935cは、供給される+37Vのリップルを除去して+37Vを平滑化させて発射制御部953の発射制御回路953a及び電源作成回路935dにそれぞれ供給している。
キャパシタBC0は、主制御基板1310の主制御MPU1310aに内蔵されたRAM(主制御内蔵RAM)へのバックアップ電源を供給し、キャパシタBC1は、払出制御基板951における払出制御部952の払出制御MPU952aに内蔵されたRAM(払出制御内蔵RAM)へのバックアップ電源を供給している。
発射制御部953の発射制御回路953aは、平滑化回路935cから供給される+37Vを駆動電源として、ハンドル302の回転位置に見合う打ち出し強度(発射強度)で遊技球を図5に示した遊技領域5aに向かって打ち出す(発射する)ための駆動電流を調整して発射ソレノイド682に出力する制御を行う一方、球送りユニット250の球送ソレノイド255に一定電流を出力することにより球送りユニット250の球送部材が皿ユニット320の上皿321に貯留された遊技球を1球受け入れ、球送部材が受け入れた遊技球を球発射装置680側へ送る制御を行う。
電源作成回路935dは、平滑化回路935cから供給される+37Vから直流+5V(DC+5V、以下、「+5V」と記載する。)、直流+12V(DC+12V、以下、「+12V」と記載する。)、及び直流+24V(DC+24V、以下、「+24V」と記載する。)をそれぞれ作成して払出制御基板951及び枠周辺中継端子板868にそれぞれ供給している。+5Vが印加されて供給される電源系統が+5V電源ライン、+12Vが印加されて供給される電源系統が+12V電源ライン、そして+24Vが印加されて供給される電源系統が+24V電源ラインとなる。
電源作成回路935dで作成される+5Vは、後述するように、払出制御基板951に供給されている。払出制御基板951に供給される+5Vは、払出制御フィルタ回路951aを介して払出制御MPU952aの電源端子に印加されるとともに、ダイオードPD0を介して払出制御内蔵RAMの電源端子に印加されるようになっている。電源作成回路935dで作成される+12Vは、払出制御基板951を介して主制御基板1310の+5V作成回路1310gに供給されている。この+5V作成回路1310gは、払出制御基板951からの+12Vから主制御MPU1310aの制御基準電圧である+5Vを作成している。+5V作成回路1310gで作成される+5Vは、主制御フィルタ回路1310hを介して主制御MPU1310aの電源端子に供給されるとともに、ダイオードMD0を介して主制御内蔵RAMの電源端子に供給されるようになっている。
電源基板931のキャパシタBC1のマイナス端子は、グランド(GND)と接地される一方、キャパシタBC1のプラス端子は、払出制御基板951の払出制御内蔵RAMの電源端子と電気的に接続されるとともに、払出制御基板951のダイオードPD0のカソード端子とも電気的に接続されている。つまり、電源基板931の電源作成回路935dで作成される+5Vは、払出制御MPU952aの電源端子に向かって電流が流れるとともに、ダイオードPD0により順方向である払出制御内蔵RAMの電源端子と、キャパシタBC1のプラス端子と、に向かって電流が流れるようになっている。このように、キャパシタBC1は、電源基板931の電源作成回路935dで作成される+5Vが払出制御基板951、そして再び払出制御基板951から電源基板931に戻ってくるという電気的な接続方法により、+5Vが供給されて充電することができるようになっている。これにより、電源作成回路935dで作成される+5Vが払出制御基板951に供給されなくなった場合には、キャパシタBC1に充電された電荷が払VBBとして払出制御基板951に供給されるようになっているため、払出制御MPU952aの電源端子にはダイオードPD0により電流が妨げられて流れず払出制御MPU952aが作動しないものの、払出制御内蔵RAMの電源端子には払VBBが供給されることにより記憶内容が保持されるようになっている。
電源基板931のキャパシタBC0のマイナス端子は、グランド(GND)と接地される一方、キャパシタBC0のプラス端子は、払出制御基板951を介して主制御基板1310の主制御内蔵RAMの電源端子と電気的に接続されるとともに、主制御基板1310のダイオードMD0のカソード端子とも電気的に接続されている。つまり、+5V作成回路1310gで作成される+5Vは、主制御MPU1310aの電源端子に向かって電流が流れるとともに、ダイオードMD0により順方向である主制御内蔵RAMの電源端子と、キャパシタBC0のプラス端子と、に向かって電流が流れるようになっている。このように、キャパシタBC0は、+5V作成回路1310gで作成される+5Vが主制御基板1310、そして払出制御基板951から電源基板931に供給されるという電気的な接続方法により、+5Vが供給されて充電することができるようになっている。これにより、電源基板931の電源作成回路935dで作成される+12Vが払出制御基板951を介して主制御基板1310の+5V作成回路1310gに供給されなくなって+5V作成回路1310gが+5Vを作成することができなくなった場合には、キャパシタBC0に充電された電荷が主VBBとして、払出制御基板951を介して、主制御基板1310に供給されるようになっているため、主制御MPU1310aの電源端子にはダイオードMD0により電流が妨げられて流れず主制御MPU1310aが作動しないものの、主制御内蔵RAMの電源端子には主VBBが供給されることにより記憶内容が保持されるようになっている。このように、この実施の形態にかかるパチンコ機1にあって、主制御内蔵RAMに対してバックアップ電源を供給するバックアップ電源回路は、上記ダイオードMD0と上記キャパシタBC0とによって構成されている。
[8-2.各制御基板等に供給される電圧]
次に、各制御基板等に供給される電圧についての概要を説明し、続いて、主として払出制御基板に供給される電圧、そして主制御基板に供給される電圧について説明する。
電源基板931の電源作成回路935dで作成された+5V、+12V、及び+24Vという3種類の電圧は、図75に示すように、払出制御基板951に供給され、これら3種類の電圧のうち、+12V及び+24Vという2種類の電圧は、払出制御基板951を介して主制御基板1310に供給されている。また電源基板931の電源作成回路935dで作成された+5V、+12V、及び+24Vという3種類の電圧は、枠周辺中継端子板868に供給されるとともに、この枠周辺中継端子板868を介して、周辺制御基板1510及び周辺扉中継端子板882にそれぞれ供給されている。
周辺制御基板1510に供給される+5V、+12V、及び+24Vという3種類の電圧は、図76(a)に示すように、ランプ駆動基板4170のランプ駆動回路4170a及びモータ駆動基板4180の駆動源駆動回路4180aにそれぞれ供給されている。ランプ駆動基板4170のランプ駆動回路4170aは、遊技盤5の各種装飾基板に点灯信号、点滅信号や階調点灯信号等の各種信号を出力し、モータ駆動基板4180の駆動源駆動回路4180aは、遊技盤5のモータやソレノイド等の電気的駆動源に駆動信号を出力する。
周辺制御基板1510は、枠周辺中継端子板868から供給される+5Vから直流3.3V(DC+3.3V、以下、「+3.3V」と記載する。)を作成する+3.3V作成回路1510bを備えている。+3.3V作成回路1510bが作成する+3.3Vは、遊技盤側演出表示装置1600の液晶モジュール1600aに供給されている。また、周辺制御基板1510に供給される+12Vは、遊技盤側演出表示装置1600のバックライト電源1600bに供給されている。
これに対して、周辺扉中継端子板882に供給される+5V、+12V、及び+24Vという3種類の電圧は、図76(b)に示すように、枠装飾駆動アンプ基板194に供給されている。枠装飾駆動アンプ基板194は、周辺扉中継端子板882から供給される+12Vから直流+9V(DC+9V、以下、「+9V」と記載する。)を作成する+9V作成回路194aを備えている。+9V作成回路194aが作成する+9Vとともに、周辺扉中継端子板882から供給される+5V、+12V、及び+24Vという計4種類の電圧が扉枠3の各種装飾基板等に供給されている。
また、周辺扉中継端子板882に供給される+12Vは、上皿側液晶モジュール電源回路4450xに供給されている。上皿側液晶モジュール電源回路4450xは、+12Vから+3.3Vを作成している。上皿側液晶モジュール電源回路4450xが作成した+3.3Vは、図74に示した液晶モジュール回路4450Vを構成する各種電子部品にそれぞれ供給されているほかに、上皿側液晶モジュールバックライト電源回路4450yや扉枠側演出表示装置460にそれぞれ供給されている。上皿側液晶モジュールバックライト電源回路4450yが作成した電圧は、扉枠側演出表示装置460に供給されている。
[8-2-1.払出制御基板に供給される電圧]
払出制御基板951は、図75に示すように、払出制御MPU952a等のほかに、払出制御フィルタ回路951a等を備えている。この払出制御フィルタ回路951aは、電源基板931からの+5Vが供給されており、この+5Vからノイズを除去している。この+5Vは、ダイオードPD0を介して電源基板931のキャパシタBC1に供給されるほかに、例えば、払出制御部952の払出制御MPU952a等に供給されている。電源基板931からの+12Vは、例えば、払出制御部952の払出制御入力回路952b等に供給されるとともに、払出制御基板951を介して、外部端子板784の外部通信回路784aに供給されている。この外部端子板784の外部通信回路784aは、パチンコ機1が払い出した遊技球の球数やパチンコ機1の遊技情報等を伝える信号を遊技店(ホール)に設置されたホールコンピュータへ出力する回路である。ホールコンピュータは、外部通信回路784aから出力される信号から、パチンコ機1が払い出した遊技球の球数やパチンコ機1の遊技情報等を把握することにより遊技者の遊技を監視している。なお、電源基板931からの+24は、払出制御基板951において何ら使用されずに、払出制御基板951を介して、主制御基板1310に供給されている。
[8-2-2.主制御基板に供給される電圧]
主制御基板1310は、図75に示すように、主制御MPU1310a等のほかに、+5V作成回路1310g、主制御フィルタ回路1310h、停電監視回路1310e等を備えている。+5V作成回路1310gは、電源基板931からの+12Vが払出制御基板951を介して供給され、この+12Vから主制御MPU1310aの制御基準電圧である+5Vを作成している。主制御基板1310において、+5V作成回路1310gが作成する+5Vが印加されて供給される電源系統が+5V電源ラインとなる。本実施形態では、電源基板931の電源作成回路935dで作成される+5V電源ラインと、主制御基板1310の+5V作成回路1310gで作成される+5V電源ラインと、が電気的に接続されることがないように回路構成されているため、電源基板931の電源作成回路935dで作成される+5V電源ラインが主制御基板1310の各種電子部品と電気的に接続されることがないし、主制御基板1310の+5V作成回路1310gで作成される+5V電源ラインが主制御基板1310を除く他の基板等の各種電子部品と電気的に接続されることもない。
主制御フィルタ回路1310hは、+5V作成回路1310gで作成される+5Vが供給されており、この+5Vからノイズを除去している。この+5Vは、ダイオードMD0を介して電源基板931のキャパシタBC0に供給されるほかに、例えば、主制御MPU1310a等に供給されている。払出制御基板951からの+12Vは、例えば、主制御入力回路1310b等に供給され、払出制御基板951からの+24Vは、例えば、主制御ソレノイド駆動回路1310d等に供給されている。
停電監視回路1310eは、電源基板931からの+12V及び+24Vが払出制御基板951を介して供給されており、これら+12V及び+24Vの停電又は瞬停の兆候を監視している。停電監視回路1310eは、+12V及び+24Vの停電又は瞬停の兆候を検出すると、停電予告として停電予告信号を主制御MPU1310aに出力する。停電予告信号は、主制御基板1310、そして払出制御基板951の払出制御入力回路952bを介して払出制御MPU952aに入力される。また、停電予告信号は、主制御基板1310を介して周辺制御基板1510に入力される。また、停電予告信号は、周辺制御基板1510、枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して、図76(b)に示すように、枠装飾駆動アンプ基板194に入力されるとともに、この枠装飾駆動アンプ基板194を介して、扉枠の装飾基板等にそれぞれ入力されるようになっている。
本実施形態では、停電監視回路1310eは、+12V電源ラインと+24V電源ラインとの2つの電源ラインに印加される電圧をそれぞれ監視することによって、+12V電源ライン又は+24V電源ラインの一方の電源ラインに印加される電圧を監視する場合と比べて、停電又は瞬停等の電源断の兆候をより正確に把握することができる。
[9.主制御基板の回路]
次に、図69に示した主制御基板1310の回路等について、図77~図79を参照して説明する。図77は主制御基板の回路を示す回路図であり、図78は停電監視回路を示す回路図であり、図79は主制御基板と周辺制御基板との基板間の通信用インターフェース回路を示す回路図である。まず、図75に示した主制御フィルタ回路1310hについて説明し、続いて主制御基板1310で作成された電源、主制御システムリセット、主制御水晶発振器、主制御入力回路、停電監視回路、主制御MPUへの各種入出力信号、そして主制御基板1310と周辺制御基板1510との基板間の通信用インターフェース回路について説明する。
主制御基板1310は、図69及び図75に示した、主制御MPU1310a、主制御入力回路1310b、主制御出力回路1310c、主制御ソレノイド駆動回路1310d、停電監視回路1310e、+5V作成回路1310g、及び主制御フィルタ回路1310hのほかに、周辺回路として、図77に示すように、リセット信号を出力する主制御システムリセットMIC1、クロック信号を出力する主制御水晶発振器MX0(本実施形態では、24メガヘルツ(MHz))を主として構成されている。
[9-1.主制御フィルタ回路]
主制御フィルタ回路1310hは、図77に示すように、主制御3端子フィルタMIC0を主として構成されている。この主制御3端子フィルタMIC0は、T型フィルタ回路であり、フェライトで磁気シールドした減衰特性の優れたものである。主制御3端子フィルタMIC0は、その1番端子に、+5V作成回路1310gで作成される+5Vが印加され、その2番端子がグランド(GND)と接地され、その3番端子からノイズ成分を除去した+5Vが出力されている。1番端子に印加される+5Vは、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC0の他端と電気的に接続されることにより、まずリップル(電圧に畳重された交流成分)が除去されて平滑化されている。
3番端子から出力される+5Vは、一端がグランド(GND)と接地される、コンデンサMC1及び電解コンデンサMC2(本実施形態では、静電容量:470マイクロファラッド(μF))の他端とそれぞれ電気的に接続されることにより、さらにリップルが除去されて平滑化されている。この平滑化された+5Vは、主制御システムリセットMIC1の電源端子、主制御水晶発振器MX0の電源端子であるVDD端子、主制御MPU1310aの電源端子であるVDD端子等にそれぞれ印加されている。なお、主制御MPU1310aの電源端子であるVDD端子には、停電又は瞬停が発生してパチンコ島設備からの電源が遮断された場合に、電解コンデンサMC2に充電された電荷が停電又は瞬停が発生してから約7ミリ秒(ms)という期間に亘って+5Vとして印加されるようになっている。
主制御MPU1310aのVDD端子は一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC3の他端と電気的に接続され、VDD端子に印加される+5Vはさらにリップルが除去されて平滑化されている。主制御MPU1310aの接地端子であるVSS端子はグランド(GND)と接地されている。
また、主制御MPU1310aのVDD端子は、コンデンサMC3と電気的に接続されるほかに、ダイオードMD0のアノード端子と電気的に接続されている。ダイオードMD0のカソード端子は、主制御MPU1310aに内蔵されているRAM(主制御内蔵RAM)の電源端子であるVBB端子と電気的に接続されるとともに、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC4の他端と電気的に接続されている。この主制御内蔵RAMのVBB端子は、ダイオードMD0のカソード端子及びコンデンサMC4の他端と電気的に接続されるほかに、抵抗MR0を介して、図75に示した電源基板931のキャパシタBC0のプラス端子と電気的に接続されている。つまり、主制御フィルタ回路1310hによりノイズ成分が除去されて平滑化された+5Vは、主制御MPU1310aのVDD端子に印加されるとともに、ダイオードMD0を介して、主制御内蔵RAMのVBB端子と、キャパシタBC0のプラス端子と、に印加されるようになっている。これにより、上述したように、図75に示した電源基板931の電源作成回路935dで作成される+12Vが払出制御基板951を介して主制御基板1310の+5V作成回路1310gに供給されなくなって+5V作成回路1310gが+5Vを作成することができなくなった場合には、キャパシタBC0に充電された電荷が主VBBとして主制御基板1310に供給されるようになっているため、主制御MPU1310aのVDD端子にはダイオードMD0により電流が妨げられて流れず主制御MPU1310aが作動しないものの、主制御内蔵RAMのVBB端子には主VBBが印加されることにより記憶内容が保持されるようになっている。
[9-2.主制御システムリセット]
主制御フィルタ回路1310hによりノイズ成分が除去されて平滑化された+5Vは、図77に示すように、主制御システムリセットMIC1の電源端子に印加されている。主制御システムリセットMIC1は、主制御MPU1310a及びリセット機能付き主制御出力回路1310caにそれぞれリセットをかけるものであり、遅延回路が内蔵されている。主制御システムリセットMIC1の遅延容量端子には、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC5の他端と電気的に接続されており、このコンデンサMC5の容量によって遅延回路による遅延時間を設定することができるようになっている。具体的には、主制御システムリセットMIC1は、電源端子に入力された+5Vがしきい値(例えば、4.25V)に達すると、遅延時間経過後に出力端子からシステムリセット信号を出力する。
主制御システムリセットMIC1の出力端子は、主制御MPU1310aのリセット端子であるSRST端子及びリセット機能付き主制御出力回路1310caのリセット端子とそれぞれ電気的に接続されている。出力端子は、オープンコレクタ出力タイプであり、一端が+5V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗MR1の他端と電気的に接続されるとともに、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC6の他端と電気的に接続されている。このコンデンサMC6によりリップルが除去されて平滑化されている。出力端子は、電源端子に入力される電圧がしきい値より大きいときにはプルアップ抵抗MR1により+5V側に引き上げられて論理がHIとなり、この論理が主制御MPU1310aのSRST端子及びリセット機能付き主制御出力回路1310caのリセット端子にそれぞれ入力される一方、電源端子に入力される電圧がしきい値より小さいときには論理がLOWとなり、この論理が主制御MPU1310aのSRST端子及びリセット機能付き主制御出力回路1310caのリセット端子にそれぞれ入力される。主制御MPU1310aのSRST端子及びリセット機能付き主制御出力回路1310caのリセット端子はそれぞれ負論理入力であるため、電源端子に入力される電圧がしきい値より小さい状態となると、主制御MPU1310a及びリセット機能付き主制御出力回路1310caにリセットがかかる。なお、電源端子は一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC7の他端と電気的に接続されており、電源端子に入力される+5Vはリップルが除去されて平滑化されている。また、接地端子はグランド(GND)と接地されており、NC端子は外部と電気的に未接続の状態となっている。
[9-3.主制御水晶発振器]
主制御フィルタ回路1310hによりノイズ成分が除去されて平滑化された+5Vは、図77に示すように、主制御水晶発振器MX0の電源端子であるVDD端子に印加されている。このVDD端子は、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC8の他端と電気的に接続されており、VDD端子に入力される+5Vは、さらにリップルが除去されて平滑化されている。また、この平滑化された+5Vは、VDD端子のほかに、出力周波数選択端子であるA端子、B端子、C端子及びST端子にもそれぞれ印加されている。主制御水晶発振器MX0は、これらのA端子、B端子、C端子及びST端子に+5Vがそれぞれ印加されることにより、24MHzのクロック信号を出力端子であるF端子から出力する。
主制御水晶発振器MX0のF端子は、主制御MPU1310aのクロック端子であるCLK端子と電気的に接続されており、24MHzのクロック信号が入力されている。なお、主制御水晶発振器MX0の接地端子であるGND端子はグランド(GND)と接地されており、主制御水晶発振器MX0のF端子の分周波を出力するD端子は外部と電気的に未接続の状態となっている。
[9-4.主制御入力回路]
主制御入力回路1310bは、図69に示した、振動センサ2405、一般入賞口センサ4020、第一始動口センサ4002、第二始動口センサ4004、磁気検出センサ4024、カウントセンサ4005、ゲートセンサ4003からの検出信号のほかに、図70に示した払出制御基板951に備える操作スイッチ954からの操作信号(RAMクリア信号)等が入力される回路である。各スイッチからの検出信号が入力される回路構成は、同一であるため、ここでは、操作スイッチ954からの操作信号(RAMクリア信号)が入力される回路について説明する。
[9-4-1.操作スイッチからの操作信号(RAMクリア信号)が入力される回路]
まず、操作スイッチ954は、上述したように、電源投入時から予め定めた期間内において払出制御基板951の払出制御MPU952aに内蔵されるRAM(払出制御内蔵RAM)、及び主制御基板1310の主制御MPU1310aに内蔵されるRAM(主制御内蔵RAM)をクリアする場合に操作されたり、電源投入後においてエラー報知されている際に、そのエラーを解除するために操作されたりするようになっており、電源投入時から予め定めた期間内におけるRAMクリアを行う機能と、電源投入後(RAMクリアとして機能を奏する期間を経過した後、つまり電源投入時から予め定めた期間が経過した後)におけるエラー解除を行う機能と、を有している。主制御基板1310には、払出制御基板951が有するエラー解除を行う機能を有していないため、電源投入時から予め定めた期間内に操作スイッチ954からの操作信号が入力されると、主制御内蔵RAMをクリアするためのRAMクリア信号として判断して主制御内蔵RAMをクリアする処理を行う。
主制御基板1310には、操作スイッチ954が操作されていないときには払出制御基板951から論理がLOWとなった操作信号が入力される一方、操作スイッチ954が操作されているときには払出制御基板951から論理がHIとなった操作信号が払出制御基板951から入力されるようになっている(この点の詳細な説明について後述する)。
電源投入時から予め定めた期間内において払出制御基板951に備える操作スイッチ954からの操作信号を伝える伝送ラインは、図77に示すように、一端が+12V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗MR2の他端と電気的に接続されるとともに抵抗MR3を介してトランジスタMTR0のベース端子と電気的に接続されている。トランジスタMTR0のベース端子は、抵抗MR3と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗MR4の他端と電気的に接続されている。トランジスタMTR0のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、トランジスタMTR0のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗MR5の他端と電気的に接続されるとともに非反転バッファICMIC10(非反転バッファICMIC10は、8つの非反転バッファ回路を備えており、その1つ(MIC10A)に入力された信号波形の論理を反転させることなく整形して出力する。)を介して主制御MPU1310aの入力ポートPAの入力端子PA0と電気的に接続されている。
払出制御基板951における操作スイッチ954からの操作信号を出力する回路は、エミッタ端子がグランド(GND)と接地されるオープンコレクタ出力タイプとして回路構成されており、操作スイッチ954からの操作信号を伝える伝送ラインがプルアップ抵抗MR2により+12V側に引き上げられている。主制御基板1310は、操作スイッチ954が操作されていないときには払出制御基板951からの操作信号がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなって入力される一方、操作スイッチ954が操作されているときには払出制御基板951からの操作信号がプルアップ抵抗MR2により+12V側に引き上げられて論理がHIとなって入力される。
抵抗MR3,MR4、及びトランジスタMTR0から構成される回路は、操作スイッチ954からの操作信号によりON/OFFするスイッチ回路である。
操作スイッチ954が操作されていないときには、論理がLOWとなった操作信号がトランジスタMTR0のベース端子に入力されることでトランジスタMTR0がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、トランジスタMTR0のコレクタ端子に印加される電圧が抵抗MR5により+5V側に引き上げられて論理がHIとなった操作スイッチ954からの操作信号が主制御MPU1310aの入力ポートPAの入力端子PA0に入力される。主制御MPU1310aは、入力端子PA0に入力される操作スイッチ954からの操作信号の論理値がHIであるときには主制御内蔵RAMに記憶される情報を消去するRAMクリアを行うことを指示するものでないと判断する。
一方、操作スイッチ954が操作されているときには、プルアップ抵抗MR2により+12V側に引き上げられて論理がHIとなった操作信号がトランジスタMTR0のベース端子に入力されることでトランジスタMTR0がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、トランジスタMTR0のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなった操作スイッチ954からの操作信号が主制御MPU1310aの入力ポートPAの入力端子PA0に入力される。主制御MPU1310aは、入力端子PA0に入力される操作スイッチ954からの操作信号の論理値がLOWであるときには主制御内蔵RAMに記憶される情報を消去するRAMクリアを行うことを指示するものであると判断する。
なお、操作スイッチ954からの操作信号は、プルアップ抵抗MR2により+12V側に引き上げられている。これは、操作スイッチ954からの操作信号が払出制御基板951を介して入力されているためである。つまり、主制御基板1310と払出制御基板951との基板間においては、基板間を電気的に接続する配線(ハーネス)に侵入するノイズの影響を抑えるために、制御基準電圧である+5Vよりも高い電圧である+12Vを用いて信号の信頼性を高めている。そこで、本実施形態では、主制御基板1310に直接入力される、一般入賞口センサ4020、第一始動口センサ4002、及び第二始動口センサ4004からの検出信号は、プルアップ抵抗により+5V側に引き上げられる一方、図69に示したパネル中継基板4161を介して入力される、磁気検出センサ4024、カウントセンサ4005、一般入賞口センサ4020、及びゲートセンサ4003からの検出信号は、主制御基板1310に直接入力されないため、操作スイッチ954からの操作信号と同様に、プルアップ抵抗により+12V側に引き上げられている。
[9-5.停電監視回路]
主制御基板1310は、図75に示したように、電源基板931から+12V及び+24Vという2種類の電圧が払出制御基板951を介して供給されており、+12V及び+24Vが停電監視回路1310eに入力されている。停電監視回路1310eは、+12V及び+24Vの停電又は瞬停の兆候を監視しており、停電又は瞬停の兆候を検出すると、停電予告として停電予告信号を、主制御MPU1310aのほかに、払出制御基板951の払出制御MPU952aや周辺制御基板1510に出力する。ここでは、まず停電監視回路の構成について説明し、続いて+24Vの停電又は瞬停の監視、+12Vの停電又は瞬停の監視、そして停電予告信号の出力について説明する。
[9-5-1.停電監視回路の構成]
停電監視回路1310eは、図78に示すように、シャント式安定化電源回路MIC20、オープンコレクタ出力タイプのコンパレータMIC21、DタイプフリップフロップMIC22、トランジスタMTR20~MTR23を主として構成されている。
シャント式安定化電源回路MIC20の基準電圧入力端子であるREF端子、及びカソード端子であるK端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗MR20の他端と電気的に接続されて+5Vが印加されており、REF端子に入力される電流が抵抗MR20により制限されている。K端子は、コンパレータMIC21の比較基準電圧となるリファレンス電圧Vref(本実施形態では、2.495Vが設定されている。)を出力する。K端子は、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC20の他端と電気的に接続されており、K端子から出力されるリファレンス電圧Vrefは、コンデンサMC20によりリップル(電圧に畳重された交流成分)が除去されて平滑化されている。なお、シャント式安定化電源回路MIC20のアノード端子であるA端子はグランド(GND)と接地されている。
コンパレータMIC21は、2つの電圧比較回路を備えており、その1つ(MIC21A)を、+24Vの監視電圧V1とリファレンス電圧Vrefとを比較するために用いているとともに、残りの1つ(MIC21B)を、+12Vの監視電圧V2とリファレンス電圧Vrefとを比較するために用いている。MIC21Aのプラス端子である3番端子は、+24Vの監視電圧V1が印加され、MIC21Aのマイナス端子である2番端子は、リファレンス電圧Vrefが印加されている。MIC21Bのプラス端子である5番端子は、+12Vの監視電圧V2が印加され、MIC21Bのマイナス端子である6番端子は、リファレンス電圧Vrefが印加されている。これらの比較結果は、DタイプフリップフロップMIC22に入力されている。このDタイプフリップフロップMIC22は、2つのDタイプフリップフロップ回路を備えており、その1つ(MIC22A)を本実施形態に用いている。コンパレータMIC21の電源端子であるVcc端子は、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC21の他端と電気的に接続されており、コンパレータMIC21の電源端子であるVcc端子に印加される+5Vは、コンデンサMC21によりリップルが除去されて平滑化され、コンパレータMIC21のグランド端子であるGND端子は、グランド(GND)と接地されている。
[9-5-2.+24Vの停電又は瞬停の監視]
+24Vの停電又は瞬停の監視は、上述したように、コンパレータMIC21のMIC21Aが+24Vの監視電圧V1とリファレンス電圧Vrefとを比較することにより行われている。+24Vの監視電圧V1が印加されるコンパレータMIC21のMIC21Aのプラス端子である3番端子は、図78に示すように、一端が+24V電源ラインと電気的に接続される抵抗MR21の他端と、一端がグランド(GND)に接地される抵抗MR22の他端と、が電気的に接続されるとともに抵抗MR21,MR22の他端と、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC23の他端と、が電気的に接続されている。コンパレータMIC21のMIC21Aのプラス端子である3番端子に印加される+24Vの監視電圧V1は、抵抗MR21,MR22による抵抗比によって+24Vが分圧され、コンデンサMC23によりリップルが除去されて平滑化されている。抵抗MR21,MR22の値は、+24Vが停電又は瞬停した際に、その電圧が+24Vから落ち始めて予め設定した停電検知電圧V1pf(本実施形態では、21.40Vに設定されている。)となったときに、+24Vの監視電圧V1がリファレンス電圧Vrefと同値になるように設定されている。
コンパレータMIC21のMIC21Aの出力端子である1番端子は、オープンコレクタ出力となっており、一端が+5V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗MR23の他端と電気的に接続されるとともに、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC24の他端と電気的に接続されてDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子と電気的に接続されている。コンデンサMC24は、ローパスフィルタとしての役割を担っている。
+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより大きいときには、+24Vの監視電圧V1がリファレンス電圧Vrefより大きくなり、コンパレータMIC21のMIC21Aの出力端子である1番端子に印加される電圧は、プルアップ抵抗MR23により+5V側に引き上げられ、論理がHIとなった信号がDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力される。
一方、+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより小さいときには、+24Vの監視電圧V1がリファレンス電圧Vrefより小さくなり、コンパレータMIC21のMIC21Aの出力端子である1番端子に印加される電圧は、グランド(GND)側に引き下げられ、論理がLOWとなった信号がDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力される。
[9-5-3.+12Vの停電又は瞬停の監視]
+12Vの停電又は瞬停の監視は、上述したように、コンパレータMIC21のMIC21Bが+12Vの監視電圧V2とリファレンス電圧Vrefとを比較することにより行われている。+12Vの監視電圧V2が印加されるコンパレータMIC21のMIC21Bのプラス端子である5番端子は、図78に示すように、一端が+12V電源ラインと電気的に接続される抵抗MR24の他端と、一端がグランド(GND)に接地される抵抗MR25の他端と、が電気的に接続されるとともに抵抗MR24,MR25の他端と、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC25の他端と、が電気的に接続されている。コンパレータMIC21のMIC21Bのプラス端子である5番端子に印加される+12Vの監視電圧V2は、抵抗MR24,MR25による抵抗比によって+12Vが分圧され、コンデンサMC25によりリップルが除去されて平滑化されている。抵抗MR24,MR25の値は、+12Vが停電又は瞬停した際に、その電圧が+12Vから落ち始めて予め設定した停電検知電圧V2pf(本実施形態では、10.47Vに設定されている。)となったときに、+12Vの監視電圧V2がリファレンス電圧Vrefと同値になるように設定されている。
コンパレータMIC21のMIC21Bの出力端子である7番端子は、オープンコレクタ出力となっており、上述したMIC21Aの出力端子である1番端子と電気的に接続されているため、一端が+5V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗MR23の他端と電気的に接続されるとともに、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC24の他端と電気的に接続されてDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子と電気的に接続されている。コンデンサMC24は、上述したように、ローパスフィルタとしての役割を担っている。
+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより大きいときには、+12Vの監視電圧V2がリファレンス電圧Vrefより大きくなり、コンパレータMIC21のMIC21Bの出力端子である7番端子に印加される電圧は、プルアップ抵抗MR23により+5V側に引き上げられ、論理がHIとなった信号がDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力される。
一方、+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより小さいときには、+12Vの監視電圧V2がリファレンス電圧Vrefより小さくなり、コンパレータMIC21のMIC21Bの出力端子である7番端子に印加される電圧は、グランド(GND)側に引き下げられ、論理がLOWとなった信号がDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力される。
[9-5-4.停電予告信号の出力]
DタイプフリップフロップMIC22は、クロック入力端子である1CK端子に入力されるクロック信号のエッジの変化により、D入力端子である1D端子に入力される信号の値(論理)を記憶し、この記憶値(論理)を、出力端子である1Q端子から出力するとともに、その記憶値(論理)を反転させた値を、出力端子である負論理1Q端子から出力する。また、DタイプフリップフロップMIC22は、クリア端子であるCLR端子に論理がLOWとなった信号が入力されると、ラッチ状態を解除してプリセット端子であるPR端子に入力されている信号の論理を反転させた信号を出力端子である1Q端子から出力する(このとき、1Qから出力される信号の論理を反転させた信号、つまりプリセット端子であるPR端子に入力されている信号の論理と同一の論理となった信号を負論理1Q端子から出力する)一方、クリア端子であるCLR端子に論理がHIとなった信号が入力されると、ラッチ状態をセットする。また、DタイプフリップフロップMIC22は、クリア端子であるCLR端子に論理がHIとなった信号が入力されてラッチ状態をセットするようになっている際に、プリセット端子であるPR端子に論理がLOWとなった信号が入力されると、論理をHIとする信号を出力端子である1Q端子から出力する状態を維持する(このとき、1Qから出力される信号の論理を反転させた信号を負論理1Q端子から出力する状態を維持する)。
DタイプフリップフロップMIC22は、本実施形態において、D入力端子である1D端子、及びクロック入力端子である1CK端子は、グランド(GND)とそれぞれ接地されているため、クロック入力端子である1CK端子に入力されるクロック信号のエッジの変化がなく、D入力端子である1D端子に入力される信号の値(論理)を記憶して出力端子である1Q端子から出力することがないように回路構成されている。DタイプフリップフロップMIC22は、プリセット端子であるPR端子に、上述したように、+24Vの停電又は瞬停の監視を行うコンパレータMIC21のMIC21Aの出力端子である1番端子からの信号と、+12Vの停電又は瞬停の監視を行うコンパレータMIC21のMIC21Bの出力端子である7番端子からの信号と、が入力され、これらの信号に基づいて、出力端子である1Q端子から信号を出力する。なお、電源端子であるVcc端子は、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC22の他端と電気的に接続されており、DタイプフリップフロップMIC22の電源端子であるVcc端子に印加される+5Vは、コンデンサMC22によりリップルが除去されて平滑化され、接地端子であるGND端子は、グランド(GND)と接地され、出力端子である1Q端子の論理を反転する負論理1Q端子は外部と電気的に未接続の状態となっている。
DタイプフリップフロップMIC22は、本実施形態において、クリア端子であるCLR端子に主制御MPU1310aからの停電クリア信号がリセット機能付き主制御出力回路1310caを介して入力されている。この停電クリア信号は、主制御MPU1310aが行う後述する主制御側電源投入時処理において、出力開始されて所定時間経過後に停止されるようになっている。CLR端子は負論理入力であるため、主制御MPU1310aからの停電クリア信号は、リセット機能付き主制御出力回路1310caを介してその論理がLOWとなってCLR端子に入力される。DタイプフリップフロップMIC22は、CLR端子に停電クリア信号が入力されると、ラッチ状態を解除するようになっており、このとき、プリセット端子であるPR端子に入力された論理を反転して出力端子である1Q端子から出力する。
一方、主制御MPU1310aからの停電クリア信号の出力が停止されると、リセット機能付き主制御出力回路1310caを介してその論理がHIとなってCLR端子に入力される。DタイプフリップフロップMIC22は、CLR端子に停電クリア信号が入力されないときには、ラッチ状態をセットするようになっており、PR端子に論理がLOWとなって入力された状態をラッチする。
DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子は、主制御入力回路1310bを介して主制御MPU1310aの入力ポートPAの入力端子PA1と電気的に接続され、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号が停電予告信号として主制御MPU1310aの入力ポートPAの入力端子PA1に入力されるようになっている。また、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子は、リセット機能なし主制御出力回路1310cbと電気的に接続され、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号をリセット機能なし主制御出力回路1310cbから払出制御基板951に払出停電予告信号として出力するとともに、周辺制御基板1510に周辺停電予告信号として出力する。
DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子と、主制御MPU1310aの入力ポートPAの入力端子PA1と、を電気的に接続する主制御入力回路1310bは、図78に示すように、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子が、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗MR26の他端と電気的に接続されるとともに抵抗MR27を介してトランジスタMTR20のベース端子と電気的に接続されている。トランジスタMTR20のベース端子は、抵抗MR27と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗MR28の他端と電気的に接続されている。トランジスタMTR20のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、トランジスタMTR20のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗MR29の他端と電気的に接続されるとともに非反転バッファICMIC23(非反転バッファICMIC23は、8つの非反転バッファ回路を備えており、その1つ(MIC23A)に入力された信号波形の論理を反転させることなく整形して出力する。)を介して主制御MPU1310aの入力ポートPAの入力端子PA1と電気的に接続されている。
抵抗MR27,MR28、及びトランジスタMTR20から構成される回路は、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号によりON/OFFするスイッチ回路である。
DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号の論理がLOWであるときには、トランジスタMTR20のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられてトランジスタMTR20がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。一方、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号の論理がHIであるときには、トランジスタMTR20のベース端子に印加される電圧が+5V側に引き上げられてトランジスタMTR20がONし、スイッチ回路もONすることとなる。
+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより大きいという条件、及び+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより大きいという条件の両方の条件が成立したときには、論理がHIとなった信号がDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力されるため、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号がその論理がLOWとなってトランジスタMTR20のベース端子に入力されることでトランジスタMTR20がOFFする。これにより、トランジスタMTR20のコレクタ端子に印加される電圧が抵抗MR29により+5V側に引き上げられて非反転バッファICMIC23を介して論理がHIとなった停電予告信号が主制御MPU1310aの入力ポートPAの入力端子PA1に入力される。
一方、+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより小さいという条件、及び+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより小さいという条件のうち、いずれか一方の条件が成立したときには、論理がLOWとなった信号がDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力されるため、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号がその論理がHIとなってトランジスタMTR20のベース端子に入力されることでトランジスタMTR20がONする。これにより、トランジスタMTR20のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて非反転バッファICMIC23を介して論理がLOWとなった停電予告信号が主制御MPU1310aの入力ポートPAの入力端子PA1に入力される。
また、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号を払出制御基板951に払出停電予告信号として出力するリセット機能なし主制御出力回路1310cbは、図78に示すように、オープンコレクタ出力タイプとして回路構成されており、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子が上述した主制御入力回路1310bの抵抗MR26と電気的に接続されて抵抗MR30を介して前段のトランジスタMTR21のベース端子と電気的に接続されている。前段のトランジスタMTR21のベース端子は、抵抗MR30と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗MR31の他端と電気的に接続されている。前段のトランジスタMTR21のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、前段のトランジスタMTR21のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗MR32の他端と電気的に接続されるとともに抵抗MR33を介して後段のトランジスタMTR22のベース端子と電気的に接続されている。後段のトランジスタMTR22のベース端子は、抵抗MR33と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗MR34の他端と電気的に接続されている。後段のトランジスタMTR22のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、後段のトランジスタMTR22のコレクタ端子は、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC26の他端と電気的に接続され、そして配線(ハーネス)を介して払出制御基板951と電気的に接続されている。なお、後段のトランジスタMTR22のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して、払出制御基板951と電気的に接続されると、払出制御基板951における図70に示した払出制御部952の払出制御入力回路952bにおいて、一端が+12V電源ラインと電気的に接続される図示しないプルアップ抵抗の他端と電気的に接続されるとともに図70に示した払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子と電気的に接続される。
抵抗MR30,MR31、及び前段のトランジスタMTR21から構成される回路は前段のスイッチ回路であり、抵抗MR33,MR34、及び後段のトランジスタMTR22から構成される回路は後段のスイッチ回路であり、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号によりON/OFFするものである。
DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号の論理がLOWであるときには、前段のトランジスタMTR21のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて前段のトランジスタMTR21がOFFし、前段のスイッチ回路もOFFすることとなり、後段のトランジスタMTR22のベース端子に印加される電圧である、前段のトランジスタMTR21のコレクタ端子に印加される電圧が抵抗MR32により+5V側に引き上げられることで後段のトランジスタMTR22がONし、後段のスイッチ回路もONすることとなる。一方、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号の論理がHIであるときには、トランジスタMTR21のベース端子に印加される電圧が+5V側に引き上げられてトランジスタMTR21がONし、前段のスイッチ回路もONすることとなり、後段のトランジスタMTR22のベース端子に印加される電圧である、前段のトランジスタMTR21のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられることで後段のトランジスタMTR22がOFFし、後段のスイッチ回路もOFFすることとなる。
+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより大きいという条件、及び+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより大きいという条件の両方の条件が成立したときには、論理がHIとなった信号がDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力されるため、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号がその論理がLOWとなって前段のトランジスタMTR21のベース端子に入力されることで前段のトランジスタMTR21がOFFする。これにより、前段のトランジスタMTR21のコレクタ端子に印加される電圧が抵抗MR32により+5V側に引き上げられて後段のトランジスタMTR22のベース端子に印加されることで後段のトランジスタMTR22がONする。これにより、後段のトランジスタMTR22のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して払出制御基板951においてグランド(GND)側に引き下げられることで論理がLOWとなった払出停電予告信号が払出制御基板951に入力される。
一方、+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより小さいという条件、及び+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより小さいという条件のうち、いずれか一方の条件が成立したときには、論理がLOWとなった信号がDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力されるため、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号がその論理がHIとなって前段のトランジスタMTR21のベース端子に入力されることで前段のトランジスタMTR21がONする。これにより、前段のトランジスタMTR21のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)に引き下げられて後段のトランジスタMTR22のベース端子に印加されることで後段のトランジスタMTR22がOFFする。これにより、後段のトランジスタMTR22のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して払出制御基板951における払出制御部952の払出制御入力回路952bにおいてプルアップ抵抗により+12V側に引き上げられることで論理がHIとなった払出停電予告信号が払出制御基板951に入力される。
また、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号を周辺制御基板1510に周辺停電予告信号として出力するリセット機能なし主制御出力回路1310cbは、図78に示すように、オープンコレクタ出力タイプとして回路構成されており、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子が上述した主制御入力回路1310bの抵抗MR26と電気的に接続されて抵抗MR35を介してトランジスタMTR23のベース端子と電気的に接続されている。トランジスタMTR23のベース端子は、抵抗MR35と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗MR36の他端と電気的に接続されている。トランジスタMTR23のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、トランジスタMTR23のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して周辺制御基板1510と電気的に接続されている。なお、トランジスタMTR23のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して周辺制御基板1510と電気的に接続されると、図72に示した周辺制御基板1510における周辺制御部1511の図示しない周辺制御入力回路において、一端が+12V電源ラインと電気的に接続される図示しないプルアップ抵抗の他端と電気的に接続されるとともに図72に示した周辺制御MPU1511aの所定の入力ポートの入力端子と電気的に接続される。
抵抗MR35,MR36、及びトランジスタMTR23から構成される回路は、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号によりON/OFFするスイッチ回路である。
DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号の論理がLOWであるときには、トランジスタMTR23のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられてトランジスタMTR23がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。一方、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号の論理がHIであるときには、トランジスタMTR23のベース端子に印加される電圧が+5V側に引き上げられてトランジスタMTR23がONし、スイッチ回路もONすることとなる。
+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより大きいという条件、及び+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより大きいという条件の両方の条件が成立したときには、論理がHIとなった信号がDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力されるため、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号がその論理がLOWとなってトランジスタMTR23のベース端子に入力されることでトランジスタMTR23がOFFする。これにより、トランジスタMTR23のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して周辺制御基板1510における周辺制御部1511の払出制御入力回路においてプルアップ抵抗により+12V側に引き上げられることで論理がHIとなった周辺停電予告信号が周辺制御基板1510に入力される。
一方、+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより小さいという条件、及び+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより小さいという条件のうち、いずれか一方の条件が成立したときには、論理がLOWとなった信号がDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力されるため、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号がその論理がHIとなってトランジスタMTR23のベース端子に入力されることでトランジスタMTR23がONする。これにより、トランジスタMTR23のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して周辺制御基板1510においてグランド(GND)側に引き下げられることで論理がLOWとなった周辺停電予告信号が周辺制御基板1510に入力される。
このように、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号を主制御MPU1310aに停電予告信号として伝える主制御入力回路1310bと、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号を周辺制御基板1510に周辺停電予告信号として出力するリセット機能なし主制御出力回路1310cbと、にはトランジスタがそれぞれ1つであり、主制御MPU1310aに入力される停電予告信号と周辺制御基板1510に入力される周辺停電予告信号との論理が同一論理となっているのに対して、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号を払出制御基板951に払出停電予告信号として出力するリセット機能なし主制御出力回路1310cbにはトランジスタが前段と後段との2つであり、払出停電予告信号の論理は、主制御MPU1310aに入力される停電予告信号の論理と周辺制御基板1510に入力される周辺停電予告信号の論理とを反転させた論理となっており、停電予告信号の論理及び周辺停電予告信号の論理と異なっている。
また、主制御入力回路1310bのトランジスタMTR20のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗MR29の他端と電気的に接続されるとともに非反転バッファICMIC23を介して主制御MPU1310aの入力ポートPAの入力端子PA1と電気的に接続されているのに対して、リセット機能なし主制御出力回路1310cbの後段のトランジスタMTR22のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して、払出制御基板951における払出制御部952の払出制御入力回路952bにおいて、一端が+12V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗の他端と電気的に接続されているとともに、リセット機能なし主制御出力回路1310cbのトランジスタMTR23のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して、周辺制御基板1510における周辺制御部1511の払出制御入力回路において、一端が+12V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗と電気的に接続されている。これは、主制御入力回路1310bのトランジスタMTR20のコレクタ端子と主制御MPU1310aの入力ポートPAの入力端子PA1との端子間においては、主制御入力回路1310bのトランジスタMTR20と主制御MPU1310aとが主制御基板1310に実装されているため、主制御MPU1310aの制御基準電圧である+5Vを用いた停電予告信号の論理(ON/OFF信号)によって停電予告を行うのに対して、主制御基板1310と払出制御基板951との基板間、及び主制御基板1310と周辺制御基板1510との基板間においては、基板間を電気的に接続する配線(ハーネス)に侵入するノイズの影響を抑えるために、主制御MPU1310a、払出制御MPU952a、及び周辺制御MPU1511aの制御基準電圧である+5Vよりも高い電圧である+12Vを用いた停電予告信号の論理(ON/OFF信号)によって停電予告を行っている。
[9-6.主制御MPUへの各種入出力信号]
次に、主制御MPU1310aへの各種入出力信号について、図77を参照して説明する。主制御MPU1310aのシリアル入力ポートのシリアルデータ入力端子であるRXA端子は、図69に示した払出制御基板951からのシリアルデータが主制御入力回路1310bを介して払主シリアルデータ受信信号として受信される。一方、主制御MPU1310aのシリアル出力ポートのシリアルデータ出力端子であるTXA端子及びTXB端子は、TXA端子から、払出制御基板951に送信するシリアルデータを主払シリアルデータ送信信号としてリセット機能なし主制御出力回路1310cbに送信してリセット機能なし主制御出力回路1310cbから払出制御基板951に主払シリアルデータ送信信号を送信し、TXB端子から、図69に示した周辺制御基板1510に送信するシリアルデータを主周シリアルデータ送信信号としてリセット機能なし主制御出力回路1310cbに送信してリセット機能なし主制御出力回路1310cbから周辺制御基板1510に主周シリアルデータ送信信号を送信する。
主制御MPU1310aの所定の入力ポートの各入力端子には、上述した操作信号(RAMクリア信号)が入力されるほかに、例えば、上述した主払シリアルデータ受信信号の正常受信完了の旨を伝える払出制御基板951からの払主ACK信号が主制御入力回路1310bを介して入力されたり、図69に示した第一始動口センサ4002等の各種スイッチからの検出信号が主制御入力回路1310bを介してそれぞれ入力されたり等する。
一方、主制御MPU1310aの所定の出力ポートの各出力端子からは、例えば、上述した払主シリアルデータ受信信号の正常受信完了の旨を伝える主払ACK信号をリセット機能付き主制御出力回路1310caに出力してリセット機能付き主制御出力回路1310caから主払ACK信号を払出制御基板951に出力したり、図69に示した、始動口ソレノイド2107に対して、リセット機能付き主制御出力回路1310caに駆動信号を出力してリセット機能付き主制御出力回路1310caから主制御ソレノイド駆動回路1310dを介して始動口ソレノイド2107に駆動信号を出力したり、図69に示した第一特別図柄表示器1403等の各種表示器に対して、リセット機能付き主制御出力回路1310caにそれぞれ駆動信号を出力してリセット機能付き主制御出力回路1310caから各種表示器に駆動信号をそれぞれ出力したり、遊技に関する各種情報(遊技情報)をリセット機能付き主制御出力回路1310caに出力してリセット機能付き主制御出力回路1310caから遊技に関する各種情報(遊技情報)を払出制御基板951に出力したり等する。
[9-7.主制御基板と周辺制御基板との基板間の通信用インターフェース回路]
次に、主制御基板1310と周辺制御基板1510との基板間の通信用インターフェース回路について、図79を参照して説明する。主制御基板1310は、図75に示した電源基板931からの+12Vが払出制御基板951を介して供給され、+5V作成回路1310gは、この+12Vから主制御MPU1310aの制御基準電圧である+5Vを作成している。主制御基板1310から周辺制御基板1510へ送信される主周シリアルデータ送信信号は、主制御基板1310と周辺制御基板1510との基板間を電気的に接続する配線(ハーネス)に侵入するノイズの影響を抑えるために、主制御MPU1310aの制御基準電圧である+5Vよりも高い電圧である+12Vを用いて送信されることによってその信頼性が高められている。
具体的には、主制御基板1310は、リセット機能なし主制御出力回路1310cbを通信用インターフェース回路として機能させており、通信用インターフェース回路は、抵抗MR50、抵抗MR51,MR52、及びトランジスタMTR50を主として構成されている。これに対して、周辺制御基板1510には、通信用インターフェース回路として、ダイオードAD10、電解コンデンサAC10(本実施形態では、静電容量:47μF)、フォトカプラAIC10(赤外LEDとフォトICとが内蔵されて構成されている。)を主として構成されている。
主制御基板1310のダイオードMD50のアノード端子には、電源基板931から供給される+12Vが払出制御基板951を介して印加され、ダイオードMD50のカソード端子には、マイナス端子がグランド(GND)と接地される電解コンデンサMC50(本実施形態では、静電容量:220マイクロファラッド(μF))のプラス端子と電気的に接続されている。ダイオードMD50のカソード端子は、電解コンデンサMC50のプラス端子と電気的に接続されるほかに、配線(ハーネス)を介して、周辺制御基板1510のフォトカプラAIC10のアノード端子(1番端子)と電気的に接続されている。これにより、例えば停電又は瞬停が発生することにより、電源基板931からの電力が払出制御基板951を介して主制御基板1310に供給されなくなった場合には、電解コンデンサMC50に充電された電荷が+12Vとして主制御基板1310から周辺制御基板1510のフォトカプラAIC10のアノード端子に印加し続けることができるようになっている。
このように、主制御MPU1310aの電源端子であるVDD端子には、停電又は瞬停が発生した場合に、図77に示した電解コンデンサMC2(本実施形態では、静電容量:470μF)に充電された電荷が+5Vとして印加されるようになっているため、主制御MPU1310aに内蔵される主周シリアル送信ポート1310aeは、少なくとも、その送信バッファレジスタ1310aebに主制御CPUコア1310aaがセットしたコマンドをシリアル管理部1310aecにより送信シフトレジスタ41aeaに転送して送信シフトレジスタ1310aeaから主周シリアルデータとして送信完了することができる。
主制御基板1310から周辺制御基板1510へ送信される主周シリアルデータ送信信号は、上述したように、主制御基板1310と周辺制御基板1510との基板間を電気的に接続する配線(ハーネス)に侵入するノイズの影響を抑えるために、主制御MPU1310aの制御基準電圧である+5Vよりも高い電圧である+12Vを用いて送信されることによってその信頼性が高められている。
そこで、本実施形態では、停電又は瞬停が発生した場合に、電解コンデンサMC50に充電された電荷が+12Vとして主制御基板1310から周辺制御基板1510のフォトカプラAIC10のアノード端子に印加されるようになっているため、主制御MPU1310aに内蔵される主周シリアル送信ポート1310aeは、その送信バッファレジスタ1310aebに主制御CPUコア1310aaがセットしたコマンドをシリアル管理部1310aecにより送信シフトレジスタ41aeaに転送して送信シフトレジスタ1310aeaから主周シリアルデータとして送信すると、トランジスタMTR50のコレクタ端子から+12Vにより論理をHIとする主周シリアルデータ送信信号を送信することができるようになっている。
なお、本実施形態では、主制御MPU1310aに内蔵される主周シリアル送信ポート1310aeの送信バッファレジスタ1310aebの記憶容量が32バイトを有しており、また1パケットが3バイトのデータから構成されているため、送信バッファレジスタ1310aebに最大で10パケット分のデータが記憶されるようになっている。また、本実施形態では、主制御MPU1310aから送信される主周シリアルデータの転送ビットレートが19200bpsに設定されている。
フォトカプラAIC10のカソード端子(3番端子)は、抵抗AR10、そしてその配線(ハーネス)を介して、主制御基板1310のトランジスタMTR50のコレクタ端子と電気的に接続されている。周辺制御基板1510の抵抗AR10は、フォトカプラAIC10の内蔵赤外LEDに流れる電流を制限するための制限抵抗である。
図77に示した主制御MPU1310aから主周シリアルデータ送信信号を出力するTXB端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗MR50の他端と電気的に接続されるとともに抵抗MR51を介してトランジスタMTR50のベース端子と電気的に接続されている。トランジスタMTR50のベース端子は、抵抗MR51と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗MR52の他端と電気的に接続されている。トランジスタMTR50のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地されている。
抵抗MR51,MR52、及びトランジスタMTR50から構成される回路はスイッチ回路であり、主周シリアルデータ送信信号の論理がHIであるときには、トランジスタMTR50のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられてトランジスタMTR50がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、周辺制御基板1510のフォトカプラAIC10の内蔵赤外LEDに順方向の電流が流れないため、フォトカプラAIC10がOFFする。一方、主周シリアルデータ送信信号の論理がLOWであるときには、トランジスタMTR50のベース端子に印加される電圧が抵抗MR50により+5V側に引き上げられてトランジスタMTR50がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、周辺制御基板1510のフォトカプラAIC10の内蔵赤外LEDに順方向の電流が流れるため、フォトカプラAIC10がONする。
周辺制御基板1510のダイオードAD10のアノード端子には、電源基板931から供給される+5Vが枠周辺中継端子板868を介して印加されて、ダイオードAD10のカソード端子が、マイナス端子がグランド(GND)と接地される電解コンデンサAC10のプラス端子と電気的に接続されている。ダイオードAD10のカソード端子は、電解コンデンサAC10のプラス端子と電気的に接続されるほかに、フォトカプラAIC10の電源端子であるVcc端子(6番端子)と電気的に接続されている。フォトカプラAIC10のエミッタ端子(4番端子)は、グランド(GND)と接地され、フォトカプラAIC10のコレクタ端子(5番端子)は、電解コンデンサAC10のプラス端子と電気的に接続されるプルアップ抵抗AR11により+5V側に引き上げられて周辺制御MPU1511aの主制御基板用シリアルI/Oポートの入力端子と電気的に接続されている。フォトカプラAIC10がON/OFFすることによりフォトカプラAIC10のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号が主周シリアルデータ送信信号として周辺制御MPU1511aの主制御基板用シリアルI/Oポートの入力端子に入力される。
これにより、上述したように、例えば停電又は瞬停が発生することにより、電源基板931から供給される+5Vが枠周辺中継端子板868を介して周辺制御基板1510に供給されなくなった場合には、電解コンデンサAC10に充電された電荷が+5VとしてフォトカプラAIC10のVcc端子に印加し続けることができるようになっている。停電又は瞬停が発生した際に、電解コンデンサAC10からの+5Vが印加されることにより、主制御MPU1310aのTXB端子から周辺制御基板1510へ送信される主周シリアルデータ送信信号は、主制御MPU1310aに内蔵される主周シリアル送信ポート1310aeの送信バッファレジスタ1310aebにセットされたデータが送信完了することができるようになっており、送信途中の主周シリアルデータ送信信号、つまり主周シリアルデータが寸断されることなく、また欠落されることなく周辺制御基板1510で確実に受信されるようになっている。
主制御MPU1310aのTXB端子から周辺制御基板1510へ送信される主周シリアルデータ送信信号の論理がHIであるときには、トランジスタMTR50のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられてトランジスタMTR50がOFFすることでフォトカプラAIC10がOFFするようになっているため、フォトカプラAIC10のコレクタ端子に印加される電圧がプルアップ抵抗AR11により+5V側に引き上げられて論理がHIとなった主周シリアルデータ送信信号が周辺制御MPU1511aの主制御基板用シリアルI/Oポートの入力端子に入力される一方、主制御MPU1310aのTXB端子から周辺制御基板1510へ送信される主周シリアルデータ送信信号の論理がLOWであるときには、トランジスタMTR50のベース端子に印加される電圧が抵抗MR50により+5V側に引き上げられてトランジスタMTR50がONすることでフォトカプラAIC10がONするようになっているため、フォトカプラAIC10のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなった主周シリアルデータ送信信号が周辺制御MPU1511aの主制御基板用シリアルI/Oポートの入力端子に入力される。このように、フォトカプラAIC10のコレクタ端子から出力される主周シリアルデータ送信信号の論理は、主制御MPU1310aのTXB端子から周辺制御基板1510へ送信される主周シリアルデータ送信信号の論理と、同一の論理となっている。
このように、本実施形態では、主制御MPU1310aの制御基準電圧である+5Vが印加される+5V電源ラインと、ダイオードMD50を介して印加される通信用電圧である+12Vが印加される+12V電源ラインと、が停電又は瞬停が発生して制御基準電圧及び通信用電圧が低下した際の対策が施されている。つまり、主制御MPU1310aに内蔵される主周シリアル送信ポート1310aeに対しては、+5V電源ラインと、主制御フィルタ回路1310hの電解コンデンサMC2を第1の補助電源とする電解コンデンサMC2のプラス端子と、が電気的に並列接続されることにより、停電又は瞬停が発生して+5V電源ラインから印加される制御基準電圧が低下しても、第1の補助電源である主制御フィルタ回路1310hの電解コンデンサMC2のプラス端子からの制御基準電圧が印加されることによって、制御基準電圧が印加された状態を維持することができるようになっているし、抵抗MR50、抵抗MR51,MR52、及びトランジスタMTR50から構成されて通信用インターフェース回路として機能させるリセット機能なし主制御出力回路1310cbに対しては、+12V電源ラインに印加される+12Vが通信用電圧としてダイオードMD50のアノード端子に印加され、このダイオードMD50のカソード端子と、第2の補助電源である電解コンデンサMC50のプラス端子と、が電気的に並列接続されることにより、停電又は瞬停が発生して+12V電源ラインからダイオードMD50を介して印加される通信用電圧が低下しても、第2の補助電源である電解コンデンサMC50のプラス端子からの通信用電圧が印加されることによって、通信用電圧が印加された状態を維持することができるようになっている。これにより、主制御基板1310から周辺制御基板1510へ送信中のコマンドの寸断を防止することができ、また欠落を防止することができるため、周辺制御基板1510は、送信中のコマンドを確実に受信することができる。したがって、停電の発生直後や瞬停時におけるコマンドの取りこぼしを解消することができる。
また、主制御MPU1310aに内蔵される主周シリアル送信ポート1310aeの送信バッファレジスタ1310aebにセットされた複数のコマンドを主周シリアルデータとしてすべて、抵抗MR50、抵抗MR51,MR52、及びトランジスタMTR50から構成されて通信用インターフェース回路として機能させるリセット機能なし主制御出力回路1310cbを介して、周辺制御基板1510へ送信完了することができるように、主制御フィルタ回路1310hの電解コンデンサMC2の静電容量として470μFが設定され、電解コンデンサMC50の静電容量として220μFが設定されている。これにより、主制御基板1310から周辺制御基板1510へ送信中に停電又は瞬停が発生しても、送信バッファレジスタ1310aebにセットされた複数のコマンドを主周シリアルデータとしてすべてインターフェース回路として機能させるリセット機能なし主制御出力回路1310cbを介して周辺制御基板1510へ送信完了することができるため、周辺制御基板1510は、送信バッファレジスタ1310aebにセットされた複数のコマンドを寸断することなく、また欠落することなく確実に受信することができる。
[10.払出制御基板の回路]
次に、図70に示した払出制御基板951の回路等について、図80~図85を参照して説明する。図80は払出制御部の回路等を示す回路図であり、図81は払出制御入力回路を示す回路図であり、図82は図81の続きを示す回路図であり、図83は払出モータ駆動回路を示す回路図であり、図84はCRユニット入出力回路を示す回路図であり、図85は主制御基板1310との各種入出力信号、及び外部端子板784への各種出力信号を示す入出力図である。まず、払出制御フィルタ回路951aについて説明し、続いて払出制御部の回路、そして主制御基板1310との各種入出力信号及び外部端子板784への各種出力信号について説明する。
[10-1.払出制御フィルタ回路]
払出制御フィルタ回路951aは、図80に示すように、払出制御3端子フィルタPIC0を主として構成されている。この払出制御3端子フィルタPIC0は、T型フィルタ回路であり、フェライトで磁気シールドした減衰特性の優れたものである。払出制御3端子フィルタPIC0の1番端子は、図75に示した電源基板931からの+5Vが印加されるとともに、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサPC0の他端と電気的に接続されており、電源基板931からの+5VがコンデンサPC0により、まずリップル(電圧に畳重された交流成分)が除去されて平滑化されている。払出制御3端子フィルタPIC0の2番端子は、グランド(GND)と接地され、払出制御3端子フィルタPIC0の3番端子は、ノイズ成分を除去した+5Vを出力している。
払出制御3端子フィルタPIC0の3番端子は、一端がグランド(GND)と接地される、コンデンサPC1、及び電解コンデンサPC2(本実施形態では、静電容量:180マイクロファラッド(μF))の他端とそれぞれ電気的に接続されることにより、払出制御3端子フィルタPIC0の3番端子から出力される+5Vからさらにリップルが除去されて平滑化されている。この平滑化された+5Vは、後述する、払出制御システムリセットPIC1の電源端子、払出制御水晶発振器PX0の電源端子であるVCC端子、払出制御MPU952aの電源端子であるVDD端子等にそれぞれ印加されている。なお、払出制御MPU952aの電源端子であるVDD端子には、停電又は瞬停が発生してパチンコ島設備からの電源が遮断された場合に、電解コンデンサPC2に充電された電荷が停電又は瞬停が発生してから約7ミリ秒(ms)という期間に亘って+5Vとして印加されるようになっている。
払出制御MPU952aのVDD端子は、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサPC3の他端と電気的に接続され、VDD端子に印加される+5VはコンデンサPC3によりさらにリップルが除去されて平滑化されている。払出制御MPU952aの接地端子であるVSS端子はグランド(GND)と接地されている。
また、払出制御MPU952aのVDD端子は、コンデンサPC3と電気的に接続されるほかに、ダイオードPD0のアノード端子と電気的に接続されている。ダイオードPD0のカソード端子は、払出制御MPU952aに内蔵されているRAM(払出制御内蔵RAM)の電源端子であるVBB端子と電気的に接続されるとともに、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサPC4の他端と電気的に接続されている。この払出制御内蔵RAMのVBB端子は、ダイオードPD0のカソード端子及びコンデンサPC4の他端と電気的に接続されるほかに、抵抗PR0を介して、図75に示した電源基板931のキャパシタBC1のプラス端子と電気的に接続されている。つまり、払出制御フィルタ回路951aによりノイズ成分が除去されて平滑化された+5Vは、払出制御MPU952aのVDD端子に印加されるとともに、ダイオードPD0を介して、払出制御内蔵RAMのVBB端子と、キャパシタBC1のプラス端子と、に印加されるようになっている。これにより、上述したように、図75に示した電源基板931の電源作成回路935dで作成される+5Vが払出制御基板951に供給されなくなった場合には、キャパシタBC1に充電された電荷が払VBBとして払出制御基板951に供給されるようになっているため、払出制御MPU952aのVDD端子にはダイオードPD0により電流が妨げられて流れず払出制御MPU952aが作動しないものの、払出制御内蔵RAMのVBB端子には払VBBが印加されることにより記憶内容が保持されるようになっている。このように、この実施の形態にかかるパチンコ機1にあって、払出制御内蔵RAMに対してバックアップ電源を供給するバックアップ電源回路は、上記ダイオードPD0と上記キャパシタBC1とによって構成されている。
[10-2.払出制御部の回路]
払出制御部952は、払出制御MPU952a、払出制御入力回路952b、払出制御出力回路952c、払出モータ駆動回路952d、CRユニット入出力回路952eのほかに、周辺回路として、図80に示すように、リセット信号を出力する払出制御システムリセットPIC1、クロック信号を出力する払出制御水晶発振器PX0(本実施形態では、8メガヘルツ(MHz))を主として構成されている。ここでは、まず払出制御システムリセットについて説明し、続いて払出制御水晶発振器、払出制御入力回路、払出モータ駆動回路、CRユニット入出力回路、そして払出制御MPUへの各種入出力信号について説明する。
[10-2-1.払出制御システムリセット]
払出制御フィルタ回路951aによりノイズ成分が除去されて平滑化された+5Vは、図80に示すように、払出制御システムリセットPIC1の電源端子に印加されている。払出制御システムリセットPIC1は、払出制御MPU952a及びリセット機能付き払出制御出力回路952caにそれぞれリセットをかけるものであり、遅延回路が内蔵されている。払出制御システムリセットPIC1の遅延容量端子には、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサPC5の他端と電気的に接続されており、このコンデンサPC5の容量によって遅延回路による遅延時間を設定することができるようになっている。具体的には、払出制御システムリセットPIC1は、電源端子に入力された+5Vがしきい値(例えば、4.25V)に達すると、遅延時間経過後に出力端子からシステムリセット信号を出力する。
払出制御システムリセットPIC1の出力端子は、払出制御MPU952aのリセット端子であるSRT0端子及びリセット機能付き払出制御出力回路952caのリセット端子とそれぞれ電気的に接続されている。出力端子は、オープンコレクタ出力タイプであり、一端が+5V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗PR1の他端と電気的に接続されるとともに、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサPC6の他端と電気的に接続されている。このコンデンサPC6は、ローパスフィルタとしての役割を担っている。出力端子は、電源端子に入力される電圧がしきい値より大きいときにはプルアップ抵抗PR1により+5V側に引き上げられて論理がHIとなり、この論理が払出制御MPU952aのSRT0端子及びリセット機能付き払出制御出力回路952caのリセット端子にそれぞれ入力される一方、電源端子に入力される電圧がしきい値より小さいときには論理がLOWとなり、この論理が払出制御MPU952aのSRT0端子及びリセット機能付き払出制御出力回路952caのリセット端子にそれぞれ入力される。払出制御MPU952aのSRT0端子及びリセット機能付き払出制御出力回路952caのリセット端子はそれぞれ負論理入力であるため、電源端子に入力される電圧がしきい値より小さい状態となると、払出制御MPU952a及びリセット機能付き払出制御出力回路952caにリセットがかかる。なお、電源端子は一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサPC7の他端と電気的に接続されており、電源端子に入力される+5Vはリップルが除去されて平滑化されている。また、接地端子はグランド(GND)と接地されており、NC端子は外部と電気的に未接続の状態となっている。
[10-2-2.払出制御水晶発振器]
払出制御フィルタ回路951aによりノイズ成分が除去されて平滑化された+5Vは、図80に示すように、払出制御水晶発振器PX0の電源端子であるVCC端子に入力されている。このVCC端子は、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサPC8の他端と電気的に接続されており、VCC端子に入力される+5Vはさらにリップルが除去されて平滑化されている。また、この平滑化された+5Vは、VCC端子のほかに、払出制御水晶発振器PX0の出力許可(Output Enable)端子であるOE端子にも印加されている。払出制御水晶発振器PX0は、そのOE端子に+5Vが印加されることにより、8MHzのクロック信号を出力端子であるOUT端子から出力する。
払出制御水晶発振器PX0のOUT端子は、払出制御MPU952aのクロック端子であるMCLK端子と電気的に接続されており、8MHzのクロック信号が払出制御MPU952aに入力されている。なお、払出制御水晶発振器PX0の接地端子であるGND端子はグランド(GND)と接地されている。
[10-2-3.払出制御入力回路]
払出制御入力回路952bは、図70に示した、扉枠開放スイッチ618、本体枠開放スイッチ619、図75に示した主制御基板1310に備える停電監視回路1310eからの払出停電予告信号が入力される回路、図70に示したハンドル中継端子板315、そして電源基板931を介して満タン検知センサ279からの検出信号が入力される回路、操作スイッチ954からの操作信号が入力される回路等である。まず、扉枠開放スイッチからの検出信号が入力される回路について説明し、続いて本体枠開放スイッチからの検出信号が入力される回路、停電監視回路からの払出停電予告信号が入力される回路、満タン検知センサからの検出信号が入力される回路、そして操作スイッチからの操作信号が入力される回路について説明する。なお、満タン検知センサ279や、図70に示した、球切れ検知センサ827、払出検知センサ842、回転検知センサ840等の各種検出スイッチは、出力端子がオープンコレクタ出力タイプであるため、各種検出スイッチからの検出信号が入力される回路構成はほぼ同一であるため、ここでは、満タン検知センサからの検出信号が入力される回路について説明する。
[10-2-3a.扉枠開放スイッチからの検出信号が入力される回路]
扉枠開放スイッチ618は、常閉形(ノーマルクローズ(NC))を用いており、扉枠3が本体枠4から開放された状態でスイッチがON(導通)し、扉枠3が本体枠4に閉鎖された状態でスイッチがOFF(切断)するようになっている。扉枠開放スイッチ618の2番端子は、グランド(GND)に接地される一方、扉枠開放スイッチ618の1番端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗PR20の他端と電気的に接続されるとともに抵抗PR21を介してトランジスタPTR20のベース端子と電気的に接続されている。トランジスタPTR20のベース端子は抵抗PR21と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗PR22の他端と電気的に接続されている。また、扉枠開放スイッチ618の1番端子は、プルアップ抵抗PR20と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサPC20の他端と電気的に接続されている。トランジスタPTR20のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、トランジスタPTR20のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗PR23の他端と電気的に接続されるとともに非反転バッファICPIC20(非反転バッファICPIC20は、8つの非反転バッファ回路を備えており、その1つ(PIC20A)に入力された信号波形の論理を反転させることなく整形して出力する。)を介して払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA0と電気的に接続されている。トランジスタPTR20がON/OFFすることによりトランジスタPTR20のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号が扉開放信号として払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA0に入力される。
また、扉枠開放スイッチ618の1番端子は、プルアップ抵抗PR20により+5V側に引き上げられて抵抗PR21を介してトランジスタPTR20のベース端子と電気的に接続されるほか、プルアップ抵抗PR20により+5V側に引き上げられて抵抗PR24を介してトランジスタPTR21のベース端子と電気的に接続されている。トランジスタPTR21のベース端子は抵抗PR24と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗PR25の他端と電気的に接続されている。トランジスタPTR21のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、トランジスタPTR21のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して外部端子板784と電気的に接続されている。なお、トランジスタPTR21のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して外部端子板784と電気的に接続されると、外部端子板784において、一端が+12V電源ラインと電気的に接続される図示しないプルアップ抵抗の他端と電気的に接続される。トランジスタPTR21がON/OFFすることによりトランジスタPTR21のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号が外端枠扉開放情報出力信号として外部端子板784に入力される。
更に、扉枠開放スイッチ618の1番端子は、プルアップ抵抗PR20により+5V側に引き上げられて抵抗PR21を介してトランジスタPTR20のベース端子と電気的に接続されるとともに、プルアップ抵抗PR20により+5V側に引き上げられて抵抗PR24を介してトランジスタPTR21のベース端子と電気的に接続されるほか、プルアップ抵抗PR20により+5V側に引き上げられて抵抗PR26を介してトランジスタPTR22のベース端子と電気的に接続されている。トランジスタPTR22のベース端子は抵抗PR26と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗PR27の他端と電気的に接続されている。トランジスタPTR22のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、トランジスタPTR22のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して図69に示した主制御基板1310と電気的に接続されている。なお、トランジスタPTR22のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して主制御基板1310と電気的に接続されると、図69に示した主制御基板1310の主制御入力回路1310bにおいて、一端が+12V電源ラインと電気的に接続される図示しないプルアップ抵抗の他端と電気的に接続される。トランジスタPTR22がON/OFFすることによりトランジスタPTR22のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号が主枠扉開放信号として主制御基板1310に入力される。
プルアップ抵抗PR20及びコンデンサPC20から構成される回路は、スイッチ信号発生回路であり、扉枠3が本体枠4から開放される際に、又は扉枠3が本体枠4に閉鎖される際に、扉枠開放スイッチ618を構成する接点が短時間ON/OFFを繰り返すバタつき現象による扉枠開放スイッチ618からの電圧の変動を吸収する機能も有する回路として構成されている。
抵抗PR21,PR22、及びトランジスタPTR20から構成される回路と、抵抗PR24,PR25、及びトランジスタPTR21から構成される回路と、抵抗PR26,PR27、及びトランジスタPTR22から構成される回路と、は扉枠開放スイッチ618からの検出信号によりON/OFFするスイッチ回路である。
扉枠3が本体枠4から開放された状態では、扉枠開放スイッチ618がONしているため、トランジスタPTR20のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられることでトランジスタPTR20がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、トランジスタPTR20のコレクタ端子に印加される電圧がプルアップ抵抗PR23により+5V側に引き上げられて論理がHIとなった扉枠開放信号が払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA0に入力される。また、扉枠3が本体枠4から開放された状態では、扉枠開放スイッチ618がONしているため、トランジスタPTR21のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられることでトランジスタPTR21がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、トランジスタPTR21のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して外部端子板784のプルアップ抵抗により+12V側に引き上げられて論理がHIとなった外端枠扉開放情報出力信号が外部端子板784に入力される。また、扉枠3が本体枠4から開放された状態では、扉枠開放スイッチ618がONしているため、トランジスタPTR22のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられることでトランジスタPTR22がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、トランジスタPTR22のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して主制御基板1310の主制御入力回路1310bのプルアップ抵抗により+12V側に引き上げられて論理がHIとなった主枠扉開放信号が主制御基板1310に入力される。
一方、扉枠3が本体枠4から閉鎖された状態では、扉枠開放スイッチ618がOFFしているため、トランジスタPTR20のベース端子に印加される電圧がプルアップ抵抗PR20により+5V側に引き上げられることでトランジスタPTR20がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、トランジスタPTR20のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなった扉枠開放信号が払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA0に入力される。また、扉枠3が本体枠4から閉鎖された状態では、扉枠開放スイッチ618がOFFしているため、トランジスタPTR21のベース端子に印加される電圧が+5V側に引き上げられることでトランジスタPTR21がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、トランジスタPTR21のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなった外端枠扉開放情報出力信号が外部端子板784に入力される。また、扉枠3が本体枠4から閉鎖された状態では、扉枠開放スイッチ618がOFFしているため、トランジスタPTR22のベース端子に印加される電圧が+5V側に引き上げられることでトランジスタPTR22がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、トランジスタPTR22のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなった主枠扉開放信号が主制御基板1310に入力される。
このように、扉枠3が本体枠4から開放された状態では、扉枠開放スイッチ618がONすることにより、論理がHIとなった扉枠開放信号が払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA0に入力され、論理がHIとなった外端枠扉開放情報出力信号が外部端子板784に入力され、論理がHIとなった主枠扉開放信号が主制御基板1310に入力される一方、扉枠3が本体枠4に閉鎖された状態では、扉枠開放スイッチ618がOFFすることにより、論理がLOWとなった扉枠開放信号が払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA0に入力され、論理がLOWとなった外端枠扉開放情報出力信号が外部端子板784に入力され、論理がLOWとなった主枠扉開放信号が主制御基板1310に入力される。
[10-2-3b.本体枠開放スイッチからの検出信号が入力される回路]
本体枠開放スイッチ619は、常閉形(ノーマルクローズ(NC))を用いており、本体枠4が外枠2から開放された状態でスイッチがON(導通)し、本体枠4が外枠2に閉鎖された状態でスイッチがOFF(切断)するようになっている。本体枠開放スイッチ619の2番端子は、グランド(GND)に接地される一方、本体枠開放スイッチ619の1番端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗PR28の他端と電気的に接続されるとともに抵抗PR29を介してトランジスタPTR23のベース端子と電気的に接続されている。トランジスタPTR23のベース端子は抵抗PR29と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗PR30の他端と電気的に接続されている。また、本体枠開放スイッチ619の1番端子は、プルアップ抵抗PR28と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサPC21の他端と電気的に接続されている。トランジスタPTR23のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、トランジスタPTR23のコレクタ端子は、上述したトランジスタPTR21のコレクタ端子と電気的に接続されるとともに、配線(ハーネス)を介して外部端子板784と電気的に接続されている。なお、トランジスタPTR23のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して外部端子板784と電気的に接続されると、外部端子板784において、一端が+12V電源ラインと電気的に接続される図示しないプルアップ抵抗の他端と電気的に接続される。トランジスタPTR23がON/OFFすることによりトランジスタPTR23のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号が外端枠扉開放情報出力信号として外部端子板784に入力される。
また、本体枠開放スイッチ619の1番端子は、プルアップ抵抗PR28により+5V側に引き上げられて抵抗PR29を介してトランジスタPTR23のベース端子と電気的に接続されるほか、プルアップ抵抗PR28により+5V側に引き上げられて抵抗PR31を介してトランジスタPTR24のベース端子と電気的に接続されている。トランジスタPTR24のベース端子は抵抗PR31と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗PR32の他端と電気的に接続されている。トランジスタPTR24のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、トランジスタPTR24のコレクタ端子は、上述したトランジスタPTR22のコレクタ端子と電気的に接続されるとともに、配線(ハーネス)を介して図69に示した主制御基板1310と電気的に接続されている。なお、トランジスタPTR24のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して主制御基板1310と電気的に接続されると、図69に示した主制御基板1310の主制御入力回路1310bにおいて、一端が+12V電源ラインと電気的に接続される図示しないプルアップ抵抗の他端と電気的に接続される。トランジスタPTR24がON/OFFすることによりトランジスタPTR24のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号が主枠扉開放信号として主制御基板1310に入力される。
プルアップ抵抗PR28及びコンデンサPC21から構成される回路は、スイッチ信号発生回路であり、本体枠4が外枠2から開放される際に、又は本体枠4が外枠2に閉鎖される際に、本体枠開放スイッチ619を構成する接点が短時間ON/OFFを繰り返すバタつき現象による本体枠開放スイッチ619からの電圧の変動を吸収する機能も有する回路として構成されている。
抵抗PR29,PR30、及びトランジスタPTR23から構成される回路と、抵抗PR31,PR32、及びトランジスタPTR24から構成される回路と、は本体枠開放スイッチ619からの検出信号によりON/OFFするスイッチ回路である。
本体枠4が外枠2から開放された状態では、本体枠開放スイッチ619がONしているため、トランジスタPTR23のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられることでトランジスタPTR23がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、トランジスタPTR23のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して外部端子板784のプルアップ抵抗により+12V側に引き上げられて論理がHIとなった外端枠扉開放情報出力信号が外部端子板784に入力される。また、本体枠4が外枠2から開放された状態では、本体枠開放スイッチ619がONしているため、トランジスタPTR24のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられることでトランジスタPTR24がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、トランジスタPTR24のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して主制御基板1310の主制御入力回路1310bのプルアップ抵抗により+12V側に引き上げられて論理がHIとなった主枠扉開放信号が主制御基板1310に入力される。
一方、本体枠4が外枠2に閉鎖された状態では、本体枠開放スイッチ619がOFFしているため、トランジスタPTR23のベース端子に印加される電圧がプルアップ抵抗PR28により+5V側に引き上げられることでトランジスタPTR23がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、トランジスタPTR23のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して外部端子板784においてグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなった外端枠扉開放情報出力信号が外部端子板784に入力される。また、本体枠4が外枠2に閉鎖された状態では、本体枠開放スイッチ619がOFFしているため、トランジスタPTR24のベース端子に印加される電圧がプルアップ抵抗PR28により+5V側に引き上げられることでトランジスタPTR24がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、トランジスタPTR24のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して主制御基板1310においてグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなった主枠扉開放信号が主制御基板1310に入力される。
このように、本体枠4が外枠2から開放された状態では、本体枠開放スイッチ619がONすることにより、論理がHIとなった外端枠扉開放情報出力信号が外部端子板784に入力され、論理がHIとなった主枠扉開放信号が主制御基板1310に入力される一方、本体枠4が外枠2に閉鎖された状態では、本体枠開放スイッチ619がOFFすることにより、論理がLOWとなった外端枠扉開放情報出力信号が外部端子板784に入力され、論理がLOWとなった主枠扉開放信号が主制御基板1310に入力される。
本実施形態では、上述したように、扉枠3が本体枠4に閉鎖された状態と、本体枠4が外枠2から開放された状態と、のうち、いずれか一方の状態又は両方の状態となった場合でも、主制御基板1310に対しては主枠扉開放信号が入力されるようになっているため、図69に示した主制御基板1310の主制御MPU1310aは、主枠扉開放信号に基づいて、扉枠3が本体枠4から開放された状態であるか、それとも本体枠4が外枠2から開放された状態であるかを判別することができないものの、扉枠3及び/又は本体枠4が開放されているという遊技者が通常遊技中に生じない状態が発生していることを判断することができるし、外部端子板784に対しては外端枠扉開放情報出力信号が入力されるようになっているため、この外端枠扉開放情報出力信号が外部端子板784を介してホールコンピュータに伝わり、ホールコンピュータは、外端枠扉開放情報出力信号に基づいて、扉枠3が本体枠4から開放された状態であるか、それとも本体枠4が外枠2から開放された状態であるかを判別することができないものの、扉枠3及び/又は本体枠4が開放されているという遊技者が通常遊技中に生じない状態が発生していることを判断することができる。
また、本実施形態では、上述したように、扉枠開放スイッチ618、本体枠開放スイッチ619をノーマルクローズのスイッチを採用したことにより、何らかの原因により扉枠開放スイッチ618が短絡してスイッチがON(導通)する状態となっても、扉枠3が本体枠4から開放された状態となり、何らかの原因により本体枠開放スイッチ619が短絡してスイッチがON(導通)する状態となっても、本体枠4が外枠2から開放された状態となる。このように、扉枠開放スイッチ618及び本体枠開放スイッチ619をノーマルクローズのスイッチを採用することにより、短絡時にでも、主枠扉開放信号を主制御基板1310に出力することができるとともに、外端枠扉開放情報出力信号を外部端子板784を介してホールコンピュータに伝えることができる。
なお、扉枠開放スイッチ618及び本体枠開放スイッチ619をノーマルクローズのスイッチから、常開形(ノーマルオープン(NO))のスイッチ(扉枠開放スイッチ618’及び本体枠開放スイッチ619’)に替えると、扉枠開放スイッチ618’は、扉枠3が本体枠4から閉鎖された状態でスイッチがON(導通)し、扉枠3が本体枠4に開放された状態でスイッチがOFF(切断)する。本体枠開放スイッチ619’は、本体枠4が外枠2から閉鎖された状態でスイッチがON(導通)し、本体枠4が外枠2に開放された状態でスイッチがOFF(切断)する。そうすると、何らかの原因により扉枠開放スイッチ618’が断線してスイッチがOFF(切断)する状態となっても、扉枠3が本体枠4から開放された状態となるし、また、何らかの原因により本体枠開放スイッチ619’が断線してスイッチがOFF(切断)する状態となっても、本体枠4が外枠2から開放された状態となる。このように、扉枠開放スイッチ618’及び本体枠開放スイッチ619’をノーマルオープンのスイッチを採用しても、断線時にでも、主枠扉開放信号を主制御基板1310に出力することができるとともに、外端枠扉開放情報出力信号を外部端子板784を介してホールコンピュータに伝えることができる。
[10-2-3c.停電監視回路からの払出停電予告信号が入力される回路]
主制御基板1310に備える停電監視回路1310eからの払出停電予告信号を伝える伝送ラインは、一端が+12V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗PR40の他端と電気的に接続されるとともに抵抗PR41を介してトランジスタPTR40のベース端子と電気的に接続されている。トランジスタPTR40のベース端子は抵抗PR41と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗PR42の他端と電気的に接続されている。トランジスタPTR40のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、トランジスタPTR40のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗PR43の他端と電気的に接続されるとともに非反転バッファICPIC40(非反転バッファICPIC40は、8つの非反転バッファ回路を備えており、その1つ(PIC40A)に入力された信号波形の論理を反転させることなく整形して出力する。)を介して払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA1と電気的に接続されている。トランジスタPTR40がON/OFFすることによりトランジスタPTR40のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号が払出停電予告信号として払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA1に入力される。
抵抗PR41,PR42、及びトランジスタPTR40から構成される回路は、主制御基板1310に備える停電監視回路1310eからの払出停電予告信号によりON/OFFするスイッチ回路である。
停電監視回路1310eは、上述したように、電源基板931からの+12V及び+24Vという2種類の電圧の停電又は瞬停の兆候を監視しており、停電又は瞬停の兆候を検出すると、リセット機能なし主制御出力回路1310cbを介して停電予告として払出停電予告信号を払出制御基板951に出力する。停電監視回路1310eは、+12V及び+24Vの電圧の停電又は瞬停の兆候を監視し、上述したように、+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより大きいという条件、及び+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより大きいという条件の両方の条件が成立したときには、後段のトランジスタMTR22のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して払出制御基板951においてグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなった払出停電予告信号が払出制御基板951に入力される一方、+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより小さいという条件、及び+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより小さいという条件のうち、いずれか一方の条件が成立したときには、後段のトランジスタMTR22のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して上述したプルアップ抵抗PR40により+12V側に引き上げられることで論理がHIとなった払出停電予告信号が払出制御基板951に入力される。
+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより大きいという条件、及び+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより大きいという条件の両方の条件が成立したときには、つまり+12V及び+24Vの電圧の停電又は瞬停の兆候がないときには、論理がLOWとなった払出停電予告信号が払出制御基板951に入力されるため、トランジスタPTR40のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられることでトランジスタPTR40がOFFし、トランジスタPTR40のコレクタ端子に印加される電圧が抵抗PR43により+5V側に引き上げられる。これにより、トランジスタPTR40のコレクタ端子から論理がHIとなった払出停電予告信号が払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA1に入力される。
一方、+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより小さいという条件、及び+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより小さいという条件のうち、いずれか一方の条件が成立したときには、つまり+12V及び/又は+24Vの電圧の停電又は瞬停の兆候があるときには、論理がHIとなった払出停電予告信号が払出制御基板951に入力されるため、停電監視回路1310eからの払出停電予告信号によりトランジスタPTR40のベース端子に印加される電圧がプルアップ抵抗PR40により+12V側に引き上げられることでトランジスタPTR40がONし、トランジスタPTR40のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられる。これにより、トランジスタPTR40のコレクタ端子の論理がLOWとなった払出停電予告信号が払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA1に入力される。
このように、+12V及び/又は+24Vの電圧の停電又は瞬停の兆候があるときには、論理がHIとなった払出停電予告信号が払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA1に入力される一方、+12V及び+24Vの電圧の停電又は瞬停の兆候がないときには、論理がLOWとなった払出停電予告信号が払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA1に入力されるようになっている。これは、上述したように、+12V及び/又は+24Vの電圧の停電又は瞬停の兆候があるときには、論理がHIとなった停電予告信号が主制御MPU1310aの入力ポートPAの入力端子PA1に入力される一方、+12V及び+24Vの電圧の停電又は瞬停の兆候がないときには、停電予告信号が主制御MPU1310aの入力ポートPAの入力端子PA1に入力されるようになっているため、停電監視回路1310eからの停電予告による、払出制御MPU952aに入力される払出停電予告信号の論理と、主制御MPU1310aに入力される停電予告信号の論理と、が同一論理となっている。
[10-2-3d.満タン検知センサからの検出信号が入力される回路]
ファールカバーユニット270に備える満タン検知センサ279からの検出信号は、ハンドル中継端子板315、電源基板931を介して、払出制御基板951に入力されている。この満タン検知センサ279の出力端子は、エミッタ端子がグランド(GND)と接地されるオープンコレクタ出力タイプとして回路構成されており、払出制御基板951において、一端が+12V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗PR44aの他端と電気的に接続されるとともに満タン検知センサ用3端子フィルタPIC50の1番端子と電気的に接続されている。この満タン検知センサ用3端子フィルタPIC50は、T型フィルタ回路であり、フェライトで磁気シールドした減衰特性の優れたものである。
満タン検知センサ用3端子フィルタPIC50の2番端子は、グランド(GND)と接地され、満タン検知センサ用3端子フィルタPIC50の3番端子は、抵抗PR44bを介して、満タン検知センサ用3端子フィルタPIC50の1番端子と電気的に接続されるとともに、抵抗PR45を介してトランジスタPTR41のベース端子と電気的に接続されている。これにより、満タン検知センサ279の検出信号は、満タン検知センサ用3端子フィルタPIC50において、ノイズ成分が除去されてトランジスタPTR41のベース端子に入力される。トランジスタPTR41のベース端子は、抵抗PR45が電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)に接地される抵抗PR46の他端と電気的に接続されるとともに、一端がグランド(GND)と電気的に接続されるコンデンサPC40の他端と電気的に接続されている。コンデンサPC40は、ローパスフィルタとしての役割を担っている。トランジスタPTR41のエミッタ端子は、グランド(GND)に接地され、トランジスタPTR41のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗PR47の他端と電気的に接続されるとともに非反転バッファICPIC40(非反転バッファICPIC40は、8つの非反転バッファ回路を備えており、その1つ(PIC40B)に入力された信号波形の論理を反転させることなく整形して出力する。)を介して払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA2と電気的に接続されている。トランジスタPTR41がON/OFFすることによりトランジスタPTR41のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号が満タン信号として払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA2に入力される。
抵抗PR45,PR46、及びトランジスタPTR41から構成される回路は、満タン検知センサ279からの検出信号によりON/OFFするスイッチ回路である。
満タン検知センサ279は、上述したように、ファールカバーユニット270の第二球通路における収容空間が貯留された遊技球で満タンとなっているか否かを検出するものである。本実施形態では、収容空間が貯留された遊技球で満タンとなっていないときには、満タン検知センサ279の出力端子に印加される電圧がハンドル中継端子板315、そして電源基板931を介して、払出制御基板951においてプルアップ抵抗44aにより+12V側に引き上げられて論理がHIとなった信号が払出制御基板951に入力される一方、収容空間が貯留された遊技球で満タンとなっているときには、満タン検知センサ279の出力端子に印加される電圧がハンドル中継端子板315、そして電源基板931を介して、払出制御基板951においてグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなった信号が払出制御基板951に入力される。
収容空間が貯留された遊技球で満タンとなっていないときには、満タン検知センサ279の出力端子に印加される電圧がハンドル中継端子板315、そして電源基板931を介して、払出制御基板951においてプルアップ抵抗44aにより+12V側に引き上げられて論理がHIとなった信号が上述したトランジスタPTR41のベース端子に入力されることでトランジスタPTR41がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、トランジスタPTR41のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなった満タン信号が払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA2に入力される。
一方、収容空間が貯留された遊技球で満タンとなっているときには、満タン検知センサ279の出力端子に印加される電圧がハンドル中継端子板315、そして電源基板931を介して、払出制御基板951においてグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなった信号が上述したトランジスタPTR41のベース端子に入力されることでトランジスタPTR41がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、トランジスタPTR41のコレクタ端子に印加される電圧が抵抗PR47により+5V側に引き上げられて論理がHIとなった満タン信号が払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA2に入力される。
なお、本実施形態では、満タン検知センサ279からの検出信号は、満タン検知センサ用3端子フィルタPIC50を介して、抵抗PR45、抵抗PR46、及びトランジスタPTR41から構成されるスイッチ回路に入力される回路構成としていたが、図70に示した、球切れ検知センサ827、払出検知センサ842等の各種検出スイッチからの検出信号は、満タン検知センサ用3端子フィルタPIC50のようなT型フィルタ回路を介さずに各スイッチ回路に直接入力される回路構成となっている。満タン検知センサ279は、扉枠3に取り付けられるファールカバーユニット270に設けられているため、本体枠4に取り付けられる払出装置830に設けられる球切れ検知センサ827、払出検知センサ842等と比べると、検出信号を伝送する経路が極めて長くなり、ノイズの影響を極めて受けやすい。
満タン検知センサ279は、ファールカバーユニット270の第二球通路における収容空間が貯留された遊技球で満タンとなっているか否かを検出するものであり、払出制御MPU952aは、満タン検知センサ279からの検出信号に基づいて、収容空間が貯留された遊技球で満タンであると判断すると、払出モータ834の駆動制御を強制的に停止して払出回転体による遊技球の払い出しを停止する制御を行うようになっている。つまり、満タン検知センサ279からの検出信号を伝える伝送経路(伝送ライン)にノイズが侵入すると、払出制御MPU952aは、収容空間が貯留された遊技球で満タンでもないのに、払出モータ834の駆動制御を強制的に停止して払出回転体による遊技球の払い出しを停止するという場合もあるし、収容空間が貯留された遊技球で満タンであるにもかからず、払出モータ834を駆動制御して払出回転体を回転させて遊技球の払い出しを継続することにより上述した賞球通路の上流側まで遊技球で満たされると、払出回転体そのものが回転することができなくなって払出モータ834に負荷が異常にかかり、払出モータ834が過負荷となって異常発熱して故障したり、払出モータ834の回転軸を払出回転体の回転運動に伝達する機構等が故障したりするという場合もある。そこで、本実施形態では、このような問題が発生しないように、満タン検知センサ279からの検出信号を、まず満タン検知センサ用3端子フィルタPIC50において、ノイズ成分が除去するように回路構成を採用した。
[10-2-3e.操作スイッチからの操作信号が入力される回路]
操作スイッチ954の出力端子である1番端子及び2番端子は、グランド(GND)に接地され、操作スイッチ954の出力端子である3番端子及び4番端子は、プルアップ抵抗PR48により+5V側に引き上げられて抵抗PR49を介して前段のトランジスタPTR42のベース端子と電気に接続されている。前段のトランジスタPTR42のベース端子は、抵抗PR49と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗PR50の他端と電気的に接続されている。また、操作スイッチ954の出力端子である4番端子は、プルアップ抵抗PR48と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサPC41の他端と電気的に接続されている。前段のトランジスタPTR42のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、前段のトランジスタPTR42のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗PR51の他端と電気的に接続されるとともに抵抗PR52を介して後段のトランジスタPTR43のベース端子と電気的に接続されている。後段のトランジスタPTR43のベース端子は、抵抗PR52と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗PR53の他端と電気的に接続されている。後段のトランジスタPTR43のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、後段のトランジスタPTR43のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗PR54の他端と電気的に接続されるとともに非反転バッファICPIC40(非反転バッファICPIC40は、8つの非反転バッファ回路を備えており、その1つ(PIC40C)に入力された信号波形の論理を反転させることなく整形して出力する。)を介して払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA3と電気的に接続されている。前段及び後段のトランジスタPTR42,PTR43がON/OFFすることにより後段のトランジスタPTR43のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号がRWMCLR信号として払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA3に入力される。
また、操作スイッチ954の出力端子である3番端子及び4番端子は、プルアップ抵抗PR48により+5V側に引き上げられて抵抗PR49を介して前段のトランジスタPTR42のベース端子と電気に接続されるほか、プルアップ抵抗PR48により+5V側に引き上げられて抵抗PR55を介してトランジスタPTR44のベース端子と電気に接続されている。トランジスタPTR44のベース端子は、抵抗PR55と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗PR56の他端と電気的に接続されている。トランジスタPTR44のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、トランジスタPTR44のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して主制御基板1310と電気的に接続されている。なお、トランジスタPTR44のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して主制御基板1310と電気的に接続されると、図77に示した、主制御基板1310の主制御入力回路1310bにおいて、一端が+12V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗MR2の他端と電気的に接続される。トランジスタPTR44がON/OFFすることによりトランジスタPTR44のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号がRAMクリア信号として主制御MPU1310aの入力ポートPAの入力端子PA0に入力される。
プルアップ抵抗PR48及びコンデンサPC41から構成される回路は、スイッチ信号発生回路であり、操作スイッチ954が押圧操作される際に、操作スイッチ954を構成する接点が短時間ON/OFFを繰り返すバタつき現象による操作スイッチ954からの電圧の変動を吸収する機能も有する回路として構成されている。
抵抗PR49,PR50、及びトランジスタPTR42から構成される回路は前段のスイッチ回路であり、抵抗PR52,PR53、及びトランジスタPTR43から構成される回路は後段のスイッチ回路であり、抵抗PR55,PR56、及びトランジスタPTR44から構成される回路はスイッチ回路であり、操作スイッチ954からの操作信号によりON/OFFするものである。
操作スイッチ954は、上述したように、電源投入時から予め定めた期間内において払出制御基板951の払出制御MPU952aに内蔵されるRAM(払出制御内蔵RAM)、及び主制御基板1310の主制御MPU1310aに内蔵されるRAM(主制御内蔵RAM)をクリアする場合に操作されたり、電源投入後においてエラー報知されている際に、そのエラーを解除するために操作されたりするようになっており、電源投入時から予め定めた期間内におけるRAMクリアを行う機能と、電源投入後(RAMクリアとして機能を奏する期間を経過した後、つまり電源投入時から予め定めた期間が経過した後)におけるエラー解除を行う機能と、を有している。操作スイッチ954からの操作信号は、電源投入時から予め定めた期間内におけるRAMクリアを行う機能においては、RAMクリア信号となる一方、電源投入後(電源投入時から予め定めた期間が経過した後)におけるエラー解除を行う機能においては、エラー解除信号となる。
操作スイッチ954が操作されていないときには、操作スイッチ954の出力端子である3番端子及び4番端子がプルアップ抵抗PR48により+5V側に引き上げられることで論理がHIとなった操作信号が前段のトランジスタPTR42のベース端子に入力されて前段のトランジスタPTR42がONし、前段のスイッチ回路もONすることとなり、後段のトランジスタPTR43のベースに印加される電圧である、前段のトランジスタPTR43のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられることで後段のトランジスタPTR43がOFFし、後段のスイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、後段のトランジスタPTR43のコレクタ端子に印加される電圧が抵抗PR54により+5V側に引き上げられて論理がHIとなったRWMCLR信号が払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA3に入力される。払出制御MPU952aは、電源投入時から予め定めた期間内において、入力端子PA3に入力されるRWMCLR信号の論理がHIであるときには払出制御内蔵RAMに記憶される情報を消去するRAMクリアを行うことを指示するものではないと判断し、電源投入後(電源投入時から予め定めた期間が経過した後)において、入力端子PA3に入力されるRWMCLR信号の論理がHIであるときにはエラー解除を行うことを指示するものではないと判断する。
また、操作スイッチ954が操作されていないときには、操作スイッチ954の出力端子である3番端子及び4番端子がプルアップ抵抗PR48により+5V側に引き上げられて論理がHIとなった操作信号がトランジスタPTR44のベース端子に入力されてトランジスタPTR44がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、トランジスタPTR44のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して主制御基板1310においてグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなったRAMクリア信号が主制御基板1310に入力される。主制御基板1310の主制御MPU1310aは、電源投入時から予め定めた期間内に論理がLOWであるRAMクリア信号が入力されているときには、上述したように、図77に示した、この論理がLOWであるRAMクリア信号がトランジスタMTR0のベース端子に入力されることでトランジスタMTR0がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、トランジスタMTR0のコレクタ端子に印加される電圧が抵抗MR5により+5V側に引き上げられて論理がHIとなったRAMクリア信号が主制御MPU1310aの入力ポートPAの入力端子PA0に入力される。主制御MPU1310aは、入力端子PA0に入力されるRAMクリア信号の論理がHIであるときには主制御内蔵RAMに記憶される情報を消去するRAMクリアを行うことを指示するものではないと判断する。
一方、操作スイッチ954が操作されているときには、操作スイッチ954の出力端子である3番端子及び4番端子がグランド(GND)側に引き下げられることで論理がLOWとなった操作信号が前段のトランジスタPTR42のベース端子に入力されて前段のトランジスタPTR42がOFFし、前段のスイッチ回路もOFFすることとなり、後段のトランジスタPTR43のベースに印加される電圧である、前段のトランジスタPTR42のコレクタ端子に印加される電圧が抵抗PR51により+5V側に引き上げられることで後段のトランジスタPTR43がONし、後段のスイッチ回路もONすることとなる。これにより、後段のトランジスタPTR43のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなったRWMCLR信号が払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA3に入力される。払出制御MPU952aは、電源投入時から予め定めた期間内において、入力端子PA3に入力されるRWMCLR信号の論理がLOWであるときには払出制御内蔵RAMに記憶される情報を消去するRAMクリアを行うことを指示するものであると判断し、電源投入後(電源投入時から予め定めた期間が経過した後)において、入力端子PA3に入力されるRWMCLR信号の論理がLOWであるときにはエラー解除を行うことを指示するものであると判断する。
また、操作スイッチ954が操作されているときには、操作スイッチ954の出力端子である3番端子及び4番端子がプルアップ抵抗PR48によりグランド(GND)側に引き下げられることで論理がLOWとなった操作信号がトランジスタPTR44のベース端子に入力されてトランジスタPTR44がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、トランジスタPTR44のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して主制御基板1310の主制御入力回路1310bのプルアップ抵抗MR2により+12V側に引き上げられて論理がHIとなったRAMクリア信号が主制御基板1310に入力される。主制御基板1310の主制御MPU1310aは、電源投入時から予め定めた期間内に論理がHIであるRAMクリア信号が入力されているときには、上述したように、図77に示した、この論理がHIであるRAMクリア信号がトランジスタMTR0のベース端子に入力されることでトランジスタMTR0がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、トランジスタMTR0のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなったRAMクリア信号が主制御MPU1310aの入力ポートPAの入力端子PA0に入力される。主制御MPU1310aは、入力端子PA0に入力されるRAMクリア信号の論理がLOWであるときには主制御内蔵RAMに記憶される情報を消去するRAMクリアを行うことを指示するものであると判断する。
[10-2-4.払出モータ駆動回路]
次に、払出装置830の払出モータ834に駆動信号を出力するための払出モータ駆動回路952dについて説明する。払出モータ駆動回路952dは、図83に示すように、電圧切替回路952da、ドライブICPIC60を主として構成されている。電圧切替回路952daの電源入力端子1,2は、+12V電源ライン及び+5V電源ラインとそれぞれ電気的に接続されて+12及び+5Vがそれぞれ印加され、電圧切替回路952daの接地端子は、グランド(GND)と接地されている。電圧切替回路952daの電源切替入力端子は、電圧切替信号が入力される。この電圧切替信号は、払出制御MPU952aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能付き払出制御出力回路952caに出力され、リセット機能付き払出制御出力回路952caから電圧切替回路952daの電源切替入力端子に出力されるようになっている。電圧切替回路952daの電源出力端子は、ツェナーダイオードPZD60を介して、ドライブICPIC60のカソード端子である3番端子及び10番端子とそれぞれ電気的に接続されるとともに、払出モータ834の電源端子と電気的に接続され、電圧切替回路952daの電圧切替入端子に入力される電圧切替信号に基づいて、+12V又は+5Vを、モータ駆動電圧として、ツェナーダイオードPZD60を介して、ドライブICPIC60のカソード端子である3番端子及び10番端子にそれぞれ供給するとともに、払出モータ834に供給する。
ドライブICPIC60は、4つのダーリントンパワートランジスタを備えており、本実施形態では、ドライブICPIC60のエミッタ端子である6番端子及び7番端子は、それぞれグランド(GND)と接地され、ドライブICPIC60のベース端子である1番端子、5番端子、8番端子、そして12番端子は、払出モータ駆動信号が抵抗PR60~PR63を介してそれぞれ入力される。ドライブICPIC60のコレクタ端子である2番端子、4番端子、9番端子、そして11番端子は、ドライブICPIC60のベース端子である1番端子、5番端子、8番端子、そして12番端子とそれぞれ対応しており、ドライブICPIC60のベース端子である1番端子、5番端子、8番端子、そして12番端子に払出モータ駆動信号が抵抗PR60~PR63を介してそれぞれ入力されると、励磁信号である駆動パルスを払出モータ834と対応する各相(/B相、B相、A相、/A相)にそれぞれ出力する。この払出モータ駆動信号は、払出制御MPU952aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能付き払出制御出力回路952caに出力され、リセット機能付き払出制御出力回路952caから抵抗PR60~PR63を介してドライブICPIC60のベース端子である1番端子、5番端子、8番端子、そして12番端子にそれぞれ出力されるようになっている。これらの駆動パルスは、払出モータ834の各相(/B相、B相、A相、/A相)に流す励磁電流のスイッチングにより行われ、払出モータ834を回転させる。なお、このスイッチングにより各相(/B相、B相、A相、/A相)の駆動パルス(励磁信号)を遮断したときには逆起電力が発生する。この逆起電力がドライブICPIC60の耐圧を超えると、ドライブICPIC60が破損するため、保護として、ドライブICPIC60のカソード端子である3番端子及び10番端子の前段に上述したツェナーダイオードPZD0を電気的に接続する回路構成を採用した。
[10-2-5.CRユニット入出力回路]
次に、図71に示したCRユニット6との各種信号を入出力するためのCRユニット入出力回路952eについて説明する。払出制御基板951は、CRユニット6から、上述したように、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、貸球要求信号であるBRDYと、1回の払出動作開始要求信号であるBRQと、が入力され、また図71に示した電源基板931から供給されるAC24Vから作成した、所定電圧VL(+12V)及びグランドLGが供給される一方、払出制御基板951から、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、1回の払出動作を開始した旨又は終了した旨を伝えるEXS信号と、貸球を払い出すための払出動作が可能である旨又は不可能である旨を伝えるPRDY信号と、を出力する。これらの各種信号等を入出力する入出力回路は、図84に示すように、フォトカプラPIC70~PIC74(赤外LEDとフォトトランジスタとが内蔵されている。)を主として構成されている。
CRユニット6からの所定電圧VLは、抵抗PR70を介して、フォトカプラPIC70のアノード端子に印加されている。フォトカプラPIC70のカソード端子は、CRユニット6からのグランドLGと電気的に接続されている。抵抗PR60は、フォトカプラPIC70の内蔵赤外LEDに流れる電流を制限するための制限抵抗である。フォトカプラPIC70のアノード端子にCRユニット6からの所定電圧VLが印加されているときには、フォトカプラPIC70がONする一方、フォトカプラPIC70のアノード端子にCRユニット6からの所定電圧VLが印加されていないときには、フォトカプラPIC70がOFFするようになっている。フォトカプラPIC70のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、フォトカプラPIC70のコレクタ端子は、抵抗PR71を介してトランジスタPTR70のベース端子と電気的に接続されるほかに、抵抗PR72を介してトランジスタPTR71のベース端子と電気的に接続されている。フォトカプラPIC70のコレクタ端子は、抵抗PR71と電気的に接続されるほかに、一端が+5V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗PR73の他端と電気的に接続されている。
トランジスタPTR70のベース端子は、抵抗PR71と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗PR74の他端と電気的に接続されている。トランジスタPTR70のエミッタ端子は、グランド(GND)に接地され、トランジスタPTR70のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗PR75の他端と電気的に接続されるとともに非反転バッファICPIC80(非反転バッファICPIC80は、8つの非反転バッファ回路を備えており、その1つ(PIC80A)に入力された信号波形の論理を反転させることなく整形して出力する。)を介して図80に示した払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子と電気的に接続されている。トランジスタPTR70がON/OFFすることによりトランジスタPTR70のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号がCR接続信号1として払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子に入力される。
一方、トランジスタPTR71のベース端子は、抵抗PR72と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗PR76の他端と電気的に接続されている。トランジスタPTR71のエミッタ端子は、グランド(GND)に接地され、トランジスタPTR71のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して電源基板931と電気的に接続されている。なお、トランジスタPTR71のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して電源基板931と電気的に接続されると、電源基板931において、一端が+12V電源ラインと電気的に接続される図示しないプルアップ抵抗の他端と電気的に接続される。トランジスタPTR71がON/OFFすることによりトランジスタPTR71のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号がCR接続信号として電源基板931に入力される。
抵抗PR71,PR74、及びトランジスタPTR70から構成される回路は、フォトカプラPIC70のON/OFFによりON/OFFするスイッチ回路である。
CRユニット6からの所定電圧VLがフォトカプラPIC70のアノード端子に印加されていないときには、フォトカプラPIC70がOFFし、プルアップ抵抗PR73により+5V側に引き上げられることでトランジスタPTR70がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、トランジスタPTR70のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなったCR接続信号1が払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子に入力される。
一方、CRユニット6からの所定電圧VLがフォトカプラPIC70のアノード端子に印加されているときには、フォトカプラPIC70がONし、トランジスタPTR70のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられることでトランジスタPTR70がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、トランジスタPTR70のコレクタ端子に印加される電圧がプルアップ抵抗PTR75により+5V側に引き上げられて論理がHIとなったCR接続信号1が払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子に入力される。
抵抗PR72,PR76、及びトランジスタPTR71から構成される回路も、フォトカプラPIC70のON/OFFによりON/OFFするスイッチ回路である。
CRユニット6からの所定電圧VLがフォトカプラPIC70のアノード端子に印加されていないときには、フォトカプラPIC70がOFFし、プルアップ抵抗PR73により+5V側に引き上げられることでトランジスタPTR71がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、トランジスタPTR71のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して電源基板931においてグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなったCR接続信号が電源基板931に入力される。
一方、CRユニット6からの所定電圧VLがフォトカプラPIC70のアノード端子に印加されているときには、フォトカプラPIC70がONし、トランジスタPTR71のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられることでトランジスタPTR71がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、トランジスタPTR71のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して電源基板931のプルアップ抵抗により+12V側に引き上げられて論理がHIとなったCR接続信号が電源基板931に入力される。
CRユニット6からの所定電圧VLは、フォトカプラPIC70のアノード端子のほかに、抵抗PR77を介して、フォトカプラPIC71のアノード端子にも印加されている。フォトカプラPIC71のカソード端子は、CRユニット6からのBRDYが入力されている。抵抗PR77は、フォトカプラPIC71の内蔵赤外LEDに流がれる電流を制限するための制限抵抗である。フォトカプラPIC71のアノード端子にCRユニット6からの所定電圧VLが印加されているときであって、CRユニット6からのBRDYの論理がLOWとなっているときには、フォトカプラPIC71がONする一方、フォトカプラPIC71のアノード端子にCRユニット6からの所定電圧VLが印加されているときであって、CRユニット6からのBRDYの論理がHIとなっているときには、フォトカプラPIC71がOFFするようになっている。フォトカプラPIC71のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、フォトカプラPIC71のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗PR78の他端と電気的に接続されるとともに非反転バッファICPIC80(非反転バッファICPIC80は、8つの非反転バッファ回路を備えており、その1つ(PIC80B)に入力された信号波形の論理を反転させることなく整形して出力する。)を介して払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子と電気的に接続されている。フォトカプラPIC71がON/OFFすることによりフォトカプラPIC71のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号がBRDY信号として払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子に入力される。
フォトカプラPIC71のアノード端子にCRユニット6からの所定電圧VLが印加されているときであって、CRユニット6からのBRDYの論理がLOWとなっているときには、フォトカプラPIC71がONするため、フォトカプラPIC71のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなったBRDY信号が払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子に入力される。一方、フォトカプラPIC71のアノード端子にCRユニット6からの所定電圧VLが印加されているときであって、CRユニット6からのBRDYの論理がHIとなっているときには、フォトカプラPIC71がOFFするため、フォトカプラPIC71のコレクタ端子に印加される電圧がプルアップ抵抗PR78により+5V側に引き上げられて論理がHIとなったBRDY信号が払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子に入力される。このように、フォトカプラPIC71のコレクタ端子から出力されるBRDY信号の論理は、CRユニット6からのBRDYの論理と同一の論理となっている。
CRユニット6からの所定電圧VLは、フォトカプラPIC70のアノード端子、及びフォトカプラPIC71のアノード端子のほかに、抵抗PR79を介して、フォトカプラPIC72のアノード端子にも印加されている。フォトカプラPIC72のカソード端子は、CRユニット6からのBRQが入力されている。抵抗PR79は、フォトカプラPIC72の内蔵赤外LEDに流がれる電流を制限するための制限抵抗である。フォトカプラPIC72のアノード端子にCRユニット6からの所定電圧VLが印加されているときであって、CRユニット6からのBRQの論理がLOWとなっているときには、フォトカプラPIC72がONする一方、フォトカプラPIC72のアノード端子にCRユニット6からの所定電圧VLが印加されているときであって、CRユニット6からのBRQの論理がHIとなっているときには、フォトカプラPIC72がOFFするようになっている。フォトカプラPIC72のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、フォトカプラPIC72のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗PR80の他端と電気的に接続されるとともに非反転バッファICPIC80(非反転バッファICPIC80は、8つの非反転バッファ回路を備えており、その1つ(PIC80C)に入力された信号波形の論理を反転させることなく整形して出力する。)を介して払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子と電気的に接続されている。フォトカプラPIC72がON/OFFすることによりフォトカプラPIC72のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号がBRQ信号として払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子に入力される。
フォトカプラPIC72のアノード端子にCRユニット6からの所定電圧VLが印加されているときであって、CRユニット6からのBRQの論理がLOWとなっているときには、フォトカプラPIC72がONするため、フォトカプラPIC72のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなったBRQ信号が払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子に入力される。一方、フォトカプラPIC72のアノード端子にCRユニット6からの所定電圧VLが印加されているときであって、CRユニット6からのBRQの論理がHIとなっているときには、フォトカプラPIC72がOFFするため、フォトカプラPIC72のコレクタ端子に印加される電圧がプルアップ抵抗PR80により+5V側に引き上げられて論理がHIとなったBRQ信号が払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子に入力される。このように、フォトカプラPIC72のコレクタ端子から出力されるBRQ信号の論理は、CRユニット6からのBRQの論理と同一の論理となっている。
払出制御MPU952aの所定の出力ポートの出力端子から1回の払出動作を開始した旨又は終了した旨を伝えるEXS信号は、リセット機能なし払出制御出力回路952cbに出力され、リセット機能なし払出制御出力回路952cbから抵抗PR81を介してフォトカプラPIC73のカソード端子に入力されている。フォトカプラPIC73のアノード端子は、一端が+12V電源ラインと電気的に接続される抵抗PR82の他端と電気的に接続されている。抵抗PR82は、フォトカプラPIC73の内蔵赤外LEDに流がれる電流を制限するための制限抵抗である。フォトカプラPIC73のアノード端子に抵抗PR82を介して+12Vが印加されているときであって、払出制御MPU952aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能なし払出制御出力回路952cbを介して出力されるEXS信号の論理がLOWとなっているときには、フォトカプラPIC73がONする一方、フォトカプラPIC73のアノード端子に抵抗PR82を介して+12Vが印加されているときであって、払出制御MPU952aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能なし払出制御出力回路952cbを介して出力されるEXS信号の論理がHIとなっているときには、フォトカプラPIC73がOFFするようになっている。フォトカプラPIC73のエミッタ端子は、CRユニット6からのグランドLGと接地され、フォトカプラPIC73のコレクタ端子は、プルアップ抵抗PR83により、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、CRユニット6内において所定電圧VLに引き上げられてその内蔵制御装置と電気的に接続されている。フォトカプラPIC73がON/OFFすることによりフォトカプラPIC73のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号がEXSとしてCRユニット6の内蔵制御装置に入力される。
フォトカプラPIC73のアノード端子に抵抗PR82を介して+12Vが印加されているときであって、払出制御MPU952aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能なし払出制御出力回路952cbを介して出力されるEXS信号の論理がLOWとなっているときには、フォトカプラPIC73がONするため、フォトカプラPIC73のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなったEXSがCRユニット6の内蔵制御装置に入力される。一方、フォトカプラPIC73のアノード端子に抵抗PR82を介して+12Vが印加されているときであって、払出制御MPU952aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能なし払出制御出力回路952cbを介して出力されるEXS信号の論理がHIとなっているときには、フォトカプラPIC73がOFFするため、フォトカプラPIC73のコレクタ端子に印加される電圧がプルアップ抵抗PR83により所定電圧VLに引き上げられて論理がHIとなったEXSがCRユニット6の内蔵制御装置に入力される。このように、フォトカプラPIC73のコレクタ端子から出力されるEXSの論理は、払出制御MPU952aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能なし払出制御出力回路952cbを介して出力されるEXS信号の論理と同一の論理となっている。
払出制御MPU952aの所定の出力ポートの出力端子から貸球を払い出すための払出動作が可能である旨又は不可能である旨を伝えるPRDY信号は、抵抗PR84を介して、フォトカプラPIC74のカソード端子に入力されている。フォトカプラPIC74のアノード端子は、一端が+12V電源ラインと電気的に接続される抵抗PR85の他端と電気的に接続されている。抵抗PR85は、フォトカプラPIC74の内蔵赤外LEDに流がれる電流を制限するための制限抵抗である。フォトカプラPIC74のアノード端子に抵抗PR85を介して+12Vが印加されているときであって、払出制御MPU952aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能なし払出制御出力回路952cbを介して出力されるPRDY信号の論理がLOWとなっているときには、フォトカプラPIC74がONする一方、フォトカプラPIC74のアノード端子に抵抗PR85を介して+12Vが印加されているときであって、払出制御MPU952aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能なし払出制御出力回路952cbを介して出力されるPRDY信号の論理がHIとなっているときには、フォトカプラPIC74がOFFするようになっている。フォトカプラPIC74のエミッタ端子は、CRユニット6からのグランドLGと接地され、フォトカプラPIC74のコレクタ端子は、プルアップ抵抗PR86により、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、CRユニット6内において所定電圧VLに引き上げられてその内蔵制御装置と電気的に接続されている。フォトカプラPIC74がON/OFFすることによりフォトカプラPIC74のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号がPRDYとしてCRユニット6の内蔵制御装置に入力される。
フォトカプラPIC74のアノード端子に抵抗PR85を介して+12Vが印加されているときであって、払出制御MPU952aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能なし払出制御出力回路952cbを介して出力されるPRDY信号の論理がLOWとなっているときには、フォトカプラPIC74がONするため、フォトカプラPIC74のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなったPRDYがCRユニット6の内蔵制御装置に入力される。一方、フォトカプラPIC74のアノード端子に抵抗PR85を介して+12Vが印加されているときであって、払出制御MPU952aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能なし払出制御出力回路952cbを介して出力されるPRDY信号の論理がHIとなっているときには、フォトカプラPIC74がOFFするため、フォトカプラPIC74のコレクタ端子に印加される電圧がプルアップ抵抗PR86により所定電圧VLに引き上げられて論理がHIとなったPRDYがCRユニット6の内蔵制御装置に入力される。このように、フォトカプラPIC74のコレクタ端子から出力されるPRDYの論理は、払出制御MPU952aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能なし払出制御出力回路952cbを介して出力されるPRDY信号の論理と同一の論理となっている。
[10-2-6.払出制御MPUへの各種入出力信号]
次に、払出制御MPU952aの各種入出力ポートの入出力端子から入出力される各種入出力信号について説明する。
払出制御MPU952aのシリアル入力ポートのシリアルデータ入力端子であるRXD端子は、図80に示すように、主制御基板1310からのシリアルデータが払出制御入力回路952bを介して主払シリアルデータ受信信号として受信される。一方、払出制御MPU952aのシリアル出力ポートのシリアルデータ出力端子であるTXD端子からは、主制御基板1310に送信するシリアルデータを払主シリアルデータ送信信号としてリセット機能なし払出制御出力回路952cbに送信してリセット機能なし払出制御出力回路952cbから主制御基板1310に払主シリアルデータ送信信号を送信する。
払出制御MPU952aの所定の入力ポートの各入力端子には、上述した、RWMCLR信号、払出停電予告信号、扉開放信号、満タン信号、CRユニット6からの各種信号(BRQ信号、BRDY信号、CR接続信号1等)等がそれぞれ入力されるほかに、例えば、上述した払主シリアルデータ受信信号の正常受信完了の旨を伝える主制御基板1310からの主払ACK信号が払出制御入力回路952bを介して入力されたり、図70に示した、球切れ検知センサ827、払出検知センサ842、回転検知センサ840等からの検出信号が払出制御入力回路952bを介してそれぞれ入力されたり等する。
一方、払出制御MPU952aの所定の出力ポートの各出力端子からは、上述したEXS信号及びPRDY信号をリセット機能なし払出制御出力回路952cbにそれぞれ出力してリセット機能なし払出制御出力回路952cbからEXS信号及びPRDY信号をCRユニット入出力回路952eに出力したり、上述した電圧切替信号をリセット機能付き払出制御出力回路952caに出力してリセット機能付き払出制御出力回路952caから電圧切替信号を電圧切替回路952daに出力したり、払出モータ駆動信号をリセット機能付き払出制御出力回路952caに出力してリセット機能付き払出制御出力回路952caから払出モータ駆動信号を払出モータ駆動回路952dを介して払出モータ834に出力したりするほかに、例えば、上述した主払シリアルデータ受信信号の正常受信完了の旨を伝える払主ACK信号をリセット機能付き払出制御出力回路952caに出力してリセット機能付き払出制御出力回路952caから払主ACK信号を主制御基板1310に出力したり、図70に示したエラーLED表示器860bの駆動信号をリセット機能付き払出制御出力回路952caに出力してリセット機能付き払出制御出力回路952caから駆動信号をエラーLED表示器860bに出力したり等する。
[10-3.主制御基板との各種入出力信号及び外部端子板への各種出力信号]
次に、払出制御基板951と主制御基板1310との各種入出力信号と、払出制御基板951から外部端子板784への各種出力信号について、図85を参照して説明する。
[10-3-1.主制御基板との各種入出力信号]
払出制御基板951は、主制御基板1310と各種入出力信号のやり取りを行う。具体的には、図85(a)に示すように、払出制御基板951は、上述した、払主シリアルデータ送信信号、払主ACK信号、操作信号(RAMクリア信号)、主枠扉開放信号等を、主制御基板1310に出力する。これらの出力される信号は、主制御基板1310の主制御入力回路1310bのプルアップ抵抗により+12V側に引き上げられている。
一方、払出制御基板951は、上述した、主払シリアルデータ受信信号、主払ACK信号、及び操作信号(RAMクリア信号)のほかに、メイン賞球数情報出力信号、15ラウンド大当り情報出力信号、及び2ラウンド大当り情報出力信号等の大当り情報出力信号、確率変動中情報出力信号、特別図柄表示情報出力信号、普通図柄表示情報出力信号、時短中情報出力信号、始動口入賞情報出力信号等の遊技に関する遊技情報信号や払出停電予告信号等が主制御基板1310から入力される。これらの入力される信号は、払出制御基板951の払出制御部952の払出制御入力回路952bのプルアップ抵抗により+12V側に引き上げられている。
[10-3-2.外部端子板への各種出力信号]
払出制御基板951は、外部端子板784に各種信号を出力する。具体的には、図85(b)に示すように、上述した外端枠扉開放情報出力信号のほかに、払出モータ834が賞球として実際に払い出した遊技球の球数が10球に達するごとに出力される賞球数情報出力信号、主制御基板1310から払出制御基板951を介して、メイン賞球数情報出力信号、15ラウンド大当り情報出力信号と2ラウンド大当り情報出力信号との大当り情報出力信号、確率変動中情報出力信号、特別図柄表示情報出力信号、普通図柄表示情報出力信号、時短中情報出力信号、及び始動口入賞情報出力信号等の遊技情報信号を、外部端子板784に出力する。これらの出力される信号は、外部端子板784のプルアップ抵抗により+12V側に引き上げられている。つまり外部端子板784には、払出制御基板951側からの外端枠扉開放情報出力信号、及び賞球数情報出力信号という2つの信号が出力され、主制御基板1310側からのメイン賞球数情報出力信号、15ラウンド大当り情報出力信号、2ラウンド大当り情報出力信号、確率変動中情報出力信号、特別図柄表示情報出力信号、普通図柄表示情報出力信号、時短中情報出力信号、及び始動口入賞情報出力信号という8つの信号が払出制御基板951を介して(通過して)出力されるようになっている。
外部端子板784から出力される信号は、図示しない遊技店(ホール)に設置されたホールコンピュータに伝わるようになっており、ホールコンピュータは、遊技者の遊技等を監視している。なお、15ラウンド大当り情報出力信号又は2ラウンド大当り情報出力信号を1つの大当り情報出力信号としてホールコンピュータに出力する場合には、ホールコンピュータは、ラウンドが2回となった大当りの回数(2ラウンド大当りの発生回数)と、ラウンドが15回となった大当りの回数(15ラウンド大当りの発生回数)と、が合算されたものがパチンコ機1の大当りの回数となる。このため、ホールコンピュータは、その合算された大当り回数から、2ラウンド大当りの発生回数や15ラウンド大当りの発生回数を把握することができないので、実際にパチンコ機1で発生した大当り回数が多いのが、2ラウンド大当りであるのか、それとも15ラウンド大当りであるのかを、把握することができない。またパチンコ機1の上方に図示しないデータカウンタが配置されており、遊技者の中には、このデータカウンタに表示された大当り遊技状態の発生回数等を参考にして遊技を行うか否かを選択する者もいる。
ところが、データカウンタに表示された大当り遊技状態の発生回数は、実際には2ラウンド大当りの発生回数に偏っている場合もあるので、遊技者が遊技を開始しても、2ラウンド大当りばかり発生して15ラウンド大当りがなかなか発生しないこともある。このように、データカウンタに表示された大当り遊技状態の発生回数は、遊技者に期待感を与えることはできるものの、必要以上に遊技者の射幸心をあおりかねない。
そこで、本実施形態では、大当り情報出力信号として、15ラウンド大当り情報出力信号と2ラウンド大当り情報出力信号とを別々にホールコンピュータに出力することにより、ホールコンピュータは、2ラウンド大当りの発生回数と、15ラウンド大当り発生回数と、を正確に把握することができるようになっている。したがって、ホールコンピュータは、実際にパチンコ機1で発生した大当り回数の多いのが、2ラウンド大当りであるのか、それとも15ラウンド大当りであるのかを、把握することができるし、データカウンタには15ラウンド大当りの発生回数と2ラウンド大当りの発生回数とを別々に又は15ラウンド大当りの発生回数のみを大当り遊技状態の発生回数として表示することができるので、必要以上に遊技者の射幸心をあおることもない。
なお、本実施形態では、2ラウンド大当り情報出力信号は2ラウンド大当りが発生して終了するまでの期間においてホールコンピュータに出力された状態となっており、15ラウンド大当り情報出力信号も15ラウンド大当りが発生して終了するまでの期間においてホールコンピュータに出力された状態となっている。本実施形態のように、2ラウンド大当り情報出力信号及び15ラウンド大当り情報出力信号をホールコンピュータに出力する方法のほかに、例えば、2ラウンド大当りが発生すると、2ラウンド大当り情報出力信号が所定期間だけホールコンピュータに出力される状態とし、15ラウンド大当りが発生すると、15ラウンド大当り情報出力信号が所定期間だけホールコンピュータに出力される状態とする、このような2ラウンド大当り情報出力信号及び15ラウンド大当り情報出力信号を同一の所定期間だけホールコンピュータに出力する方法も挙げることができる。
[11.外部端子板の出力端子の配列]
次に、遊技店(ホール)に設置されたホールコンピュータへ各種信号を出力する外部端子板784の出力端子の配列について、図86を参照して説明する。外部端子板784は、本体枠ベース600の後面に取り付けられる賞球ベースの後面に取り付けられるとともに、その後側が外部端子板カバー786により覆われている。図86は外部端子板の出力端子の配列を示す図である。
外部端子板784は、上述したように、外端枠扉開放情報出力信号、賞球数情報出力信号、メイン賞球数情報出力信号、15ラウンド大当り情報出力信号と2ラウンド大当り情報出力信号との大当り情報出力信号、確率変動中情報出力信号、特別図柄表示情報出力信号、普通図柄表示情報出力信号、時短中情報出力信号、及び始動口入賞情報出力信号を払出制御基板951から入力されると、パチンコ機1の外部へ出力するものである。
これらの各種信号について、簡単に説明すると、外端枠扉開放情報出力信号は、扉枠3及び/又は本体枠4が開放されているという遊技者が通常遊技中に生じない状態が発生していることを伝える信号であり、賞球数情報出力信号は、図70に示した払出モータ834が賞球として実際に払い出した遊技球の球数が10球に達するごとにその旨を伝える信号であり、メイン賞球数情報出力信号は、図60に示した第一始動口2002、第二始動口2004、一般入賞口2001、及び大入賞口2005等の各種入賞口に入球した遊技球に基づいて賞球として払い出す予定の遊技球の球数が10球に達するごとにその旨を伝える信号であり、15ラウンド大当り情報出力信号は、15ラウンド大当りが発生している状態である旨を伝える信号であり、2ラウンド大当り情報出力信号は、2ラウンド大当りが発生している状態である旨を伝える信号であり、確率変動中情報出力信号は、確率変動が発生している状態である旨を伝える信号であり、特別図柄表示情報出力信号は、図66に示した機能表示ユニット1400の第一特別図柄表示器1403や第二特別図柄表示器1405で特別図柄の変動表示を終了(停止)した状態である旨を伝える信号であり、普通図柄表示情報出力信号は、図66に示した機能表示ユニット1400の普通図柄表示器1402で普通図柄の変動表示を終了(停止)した状態である旨を伝える信号であり、時短中情報出力信号は、時短状態が発生している旨を伝える信号であり、始動口入賞情報出力信号は、図60に示した第一始動口2002又は第二始動口2004に遊技球が入球するごとにその旨を伝える信号である。
外部端子板784には、図86に示すように、出力端子PT1~PT10が一列に水平に並んで配置されている。出力端子PT1は、白色に施されて賞球数情報出力信号が出力されるものである。賞球数情報出力信号は、上述したように、払出モータ834が賞球として実際に払い出した遊技球の球数が10球に達するごとにその旨を伝える信号であり、本実施形態では、出力端子PT1から0.105秒間、出力されるようになっている。外部端子板784からの賞球数情報出力信号がホールコンピュータへ入力されると、ホールコンピュータは、賞球数情報出力信号が入力されるごとに、パチンコ機1の払出モータ834が賞球として10球の遊技球を賞球として払い出したことを把握することができるとともに、その払い出した遊技球の球数をカウントしてパチンコ機1が払い出した遊技球の総球数を把握することができる。
出力端子PT2は、緑色に施されて外端枠扉開放情報出力信号が出力されるものである。外端枠扉開放情報出力信号は、上述したように、扉枠3及び/又は本体枠4が開放されているという遊技者が通常遊技中に生じない状態が発生していることを伝える信号であり、本実施形態では、出力端子PT2から扉枠3及び/又は本体枠4が開放されている間、出力されるようになっている。外部端子板784からの外端枠扉開放情報出力信号がホールコンピュータへ入力されると、ホールコンピュータは、外端枠扉開放情報出力信号が入力されている間、パチンコ機1の扉枠3及び/又は本体枠4が開放されていることを把握することができる。
出力端子PT3は、灰色に施されて特別図柄表示情報出力信号が出力されるものである。特別図柄表示情報出力信号は、上述したように、図66に示した機能表示ユニット1400の第一特別図柄表示器1403や第二特別図柄表示器1405で特別図柄の変動表示を終了(停止)した状態である旨を伝える信号であり、本実施形態では、出力端子PT3から機能表示ユニット1400の第一特別図柄表示器1403や第二特別図柄表示器1405における特別図柄の変動表示の終了(停止)時に0.128秒間、出力されるようになっている。外部端子板784からの特別図柄表示情報出力信号がホールコンピュータへ入力されると、ホールコンピュータは、特別図柄表示情報出力信号が入力されると、パチンコ機1の機能表示ユニット1400の第一特別図柄表示器1403や第二特別図柄表示器1405において特別図柄の変動表示が終了(停止)したことを把握することができるとともに、その回数をカウントしてパチンコ機1の機能表示ユニット1400の第一特別図柄表示器1403や第二特別図柄表示器1405において特別図柄を変動表示した総回数を把握することができる。
出力端子PT4は、黄色に施されて始動口入賞情報出力信号が出力されるものである。始動口入賞情報出力信号は、上述したように、図60に示した第一始動口2002又は第二始動口2004に遊技球が入球するごとにその旨を伝える信号であり、本実施形態では、出力端子PT4から第一始動口2002又は第二始動口2004に遊技球が入球するごとに0.128秒間、出力されるようになっている。外部端子板784からの始動口入賞情報出力信号がホールコンピュータへ入力されると、ホールコンピュータは、始動口入賞情報出力信号が入力されるごとに、パチンコ機1の第一始動口2002又は第二始動口2004に遊技球が入球したことを把握することができるとともに、始動口入賞情報出力信号が入力された回数をカウントしてパチンコ機1の第一始動口2002又は第二始動口2004に入球した遊技球の総球数を把握することができる。
出力端子PT5は、黒色に施されて15ラウンド大当り情報出力信号が出力されるものである。15ラウンド大当り情報出力信号は、上述したように、15ラウンド大当りが発生している状態である旨を伝える信号であり、本実施形態では、出力端子PT5から15ラウンド大当りが発生している間、出力されるようになっている。外部端子板784からの15ラウンド大当り情報出力信号がホールコンピュータへ入力されると、ホールコンピュータは、15ラウンド大当り情報出力信号が入力されている間、パチンコ機1に15ラウンド大当りが発生している状態であることを把握することができるとともに、15ラウンド大当り情報出力信号が入力された回数をカウントしてパチンコ機1に15ラウンド大当りが発生した総回数を把握することができる。
出力端子PT6は、桃色に施されて2ラウンド大当り情報出力信号が出力されるものである。2ラウンド大当り情報出力信号は、上述したように、2ラウンド大当りが発生している状態である旨を伝える信号であり、本実施形態では、出力端子PT6から2ラウンド大当りが発生している間、出力されるようになっている。外部端子板784からの2ラウンド大当り情報出力信号がホールコンピュータへ入力されると、ホールコンピュータは、2ラウンド大当り情報出力信号が入力されている間、パチンコ機1に2ラウンド大当りが発生している状態であることを把握することができるとともに、2ラウンド大当り情報出力信号が入力された回数をカウントしてパチンコ機1に2ラウンド大当りが発生した総回数を把握することができる。
出力端子PT7は、青色に施されて普通図柄表示情報出力信号が出力されるものである。普通図柄表示情報出力信号は、上述したように、図66に示した機能表示ユニット1400の普通図柄表示器1402で普通図柄の変動表示を終了(停止)した状態である旨を伝える信号であり、本実施形態では、出力端子PT7から機能表示ユニット1400の普通図柄表示器1402における普通図柄の変動表示の終了(停止)時に0.128秒間、出力されるようになっている。外部端子板784からの普通図柄表示情報出力信号がホールコンピュータへ入力されると、ホールコンピュータは、普通図柄表示情報出力信号が入力されると、パチンコ機1の機能表示ユニット1400の普通図柄表示器1402において普通図柄の変動表示が終了(停止)したことを把握することができるとともに、その回数をカウントしてパチンコ機1の機能表示ユニット1400の普通図柄表示器1402において普通図柄を変動表示した総回数を把握することができる。
出力端子PT8は、赤色に施されて時短中情報出力信号が出力されるものである。時短中情報出力信号は、上述したように、時短状態が発生している旨を伝える信号であり、本実施形態では、出力端子PT8から時短状態が発生している間、出力されるようになっている。外部端子板784からの時短中情報出力信号がホールコンピュータへ入力されると、ホールコンピュータは、時短中情報出力信号が入力されると、パチンコ機1に時短状態が発生していることを把握することができるとともに、時短中情報出力信号が入力された回数をカウントしてパチンコ機1に時短状態が発生した総回数を把握することができる。
出力端子PT9は、橙色に施されて確率変動中情報出力信号が出力されるものである。確率変動中情報出力信号は、上述したように、確率変動が発生している状態である旨を伝える信号であり、本実施形態では、出力端子PT9から確率変動が発生している間、出力されるようになっている。外部端子板784からの確率変動中情報出力信号がホールコンピュータへ入力されると、ホールコンピュータは、確率変動中情報出力信号が入力されると、パチンコ機1に確率変動が発生している状態であることを把握することができるとともに、確率変動中情報出力信号が入力された回数をカウントしてパチンコ機1に確率変動が発生した総回数を把握することができる。
出力端子PT10は、水色に施されてメイン賞球数情報出力信号が出力されるものである。メイン賞球数情報出力信号は、上述したように、図60に示した第一始動口2002、第二始動口2004、一般入賞口2001、及び大入賞口2005等の各種入賞口に入球した遊技球に基づいて賞球として払い出される予定の遊技球の球数が10球に達するごとにその旨を伝える信号であり、本実施形態では、出力端子PT10から0.128秒間、出力されるようになっている。外部端子板784からのメイン賞球数情報出力信号がホールコンピュータへ入力されると、ホールコンピュータは、メイン賞球数情報出力信号が入力されるごとに、パチンコ機1が賞球として10球の遊技球を賞球として払い出す予定であることを把握することができるとともに、その払い出す予定の遊技球の球数をカウントしてパチンコ機1が払い出す予定の遊技球の総球数を把握することができる。なお、例えば第一始動口2002、第二始動口2004、一般入賞口2001、及び大入賞口2005等の各種入賞口に入球した遊技球に基づいて賞球として払い出す予定の遊技球の球数が20球以上に達してメイン賞球数情報出力信号を複数回出力するとき場合には、メイン賞球数情報出力信号が0.256(=0.128秒間×2回)秒間、1つの連続した信号とならないように、0.128秒間という間隔をあけて出力するようになっている。
外部端子板784の出力端子PT1~PT10のうち、出力端子PT1,PT2は、払出制御基板951側において出力される各種信号が出力されるのに対して、出力端子PT3~PT10は、主制御基板1310側において出力される各種信号が払出制御基板951を介して(通過して)出力されるように配置されている。出力端子PT1~PT10は、それぞれ色が施され、これらの色と同一色に施されたコネクタを有する配線を出力端子PT1~PT10にそれぞれ電気的に接続することにより、他の配線を誤って電気的に接続することを防止することができるようになっている。そして、払出制御基板951側において出力される各種信号と、主制御基板1310側において出力される各種信号と、を混在しないように、払出制御基板951側において出力される各種信号をホールコンピュータへ伝えるための出力端子PT1,PT2を外部端子板784の左側に一列に配置するとともに、主制御基板1310側において出力される各種信号をホールコンピュータへ伝えるための出力端子PT3~PT10を外部端子板784の中央左寄りから右側に向かって一列に配置することにより、この点においても、払出制御基板951側において出力される各種信号をホールコンピュータへ伝えるための配線と、主制御基板1310側において出力される各種信号をホールコンピュータへ伝えるための配線と、を誤って電気的に接続することを防止することができるようになっている。
なお、本実施形態では、払出制御基板951側において出力される賞球数情報出力信号と、主制御基板1310側において出力されるメイン賞球数情報出力信号と、がそれぞれ外部端子板784からホールコンピュータへ伝えるように構成されている。これは、例えば、パチンコ島設備における何らかのトラブルにより賞球タンク802にパチンコ島設備側からの遊技球が供給されなくなっている状態において、賞球タンク802に貯留されている遊技球が残り少なくなった時点において、たまたまパチンコ機1に15ラウンド大当りが発生すると、遊技球を賞球として払い出すための賞球タンク802に貯留されている遊技球の球数が不足するため、払い出すことができなくなる(また、例えば払出装置830内において球詰まりや球がみが発生すると、これを解消することができないと、遊技球を払い出すことができない)。そうすると、払出制御基板951側において出力される賞球数情報出力信号は、上述したように、図70に示した払出モータ834が賞球として実際に払い出した遊技球の球数が10球に達するごとにその旨を伝える信号であるため、遊技球を払い出すことができなくなることにより払出制御基板951は賞球数情報出力信号を出力して外部端子板784を介してホールコンピュータへ伝えることができなくなる。遊技球が払い出されない状態となると、遊技者がホールの店員等を呼び出す。ホールの店員等は、例えば、パチンコ島設備から賞球タンク802へ遊技球を供給するためのホース状の補給ノズル等をチェックして球詰まりの位置を特定(また、例えば払出装置830内において発生した、球詰まりの位置や球がみの位置を特定)して解消することにより、遊技球が払い出される状態に復帰することとなる。
しかし、ホールの店員等が作業をすすめている状況であっても、主制御基板1310による遊技は進行しているため、15ラウンド大当りが終了したのちに、ホールの店員等の作業により遊技球が払い出される状態に復帰すると、払出制御基板951は未払い出しの遊技球を次々と払い出すこととなり、15ラウンド大当りが終了して15ラウンド大当りが発生していない時期であるにもかかわらず、払出制御基板951は、払出モータ834が賞球として実際に払い出した遊技球の球数が10球に達するごとにその旨を伝える賞球数情報出力信号を出力して外部端子板784を介してホールコンピュータへ伝えることとなる。そうすると、15ラウンド大当りが発生していない時期であるにもかかわらず、極めて多くの遊技球を払い出すこととなるため、パチンコ機1の遊技状態と、パチンコ機1が払い出した遊技球の球数と、の関係をホールコンピュータが正確に把握することができないという問題が生ずる。
そこで、本実施形態では、払出制御基板951により払出モータ834が駆動制御されて賞球として実際に払い出したか否かに関係なく、つまり払出制御基板951が出力する賞球数情報出力信号とは別の信号として、主制御基板1310は、図60に示した第一始動口2002、第二始動口2004、一般入賞口2001、及び大入賞口2005等の各種入賞口に入球した遊技球に基づいて賞球として払い出す予定の遊技球の球数が10球に達するごとにその旨を伝える信号としてメイン賞球数情報出力信号を出力して払出制御基板951、そして外部端子板784を介して、ホールコンピュータへ伝えるという仕組みを採用した。これにより、仮に、上述したトラブル(補給ノズル等における球詰まり、払出装置830内における球詰まりや球がみ等のトラブル)が発生したとしても、パチンコ機1の遊技状態と、この遊技状態における払い出す予定の遊技球の球数と、の関係を正確にホールコンピュータへ伝えることができる。したがって、パチンコ機1の遊技状態と、遊技状態における払い出される遊技球の球数と、の関係をホールコンピュータが正確に把握することができる。
[12.演出表示駆動基板の回路]
次に、扉枠側演出表示装置460の表示領域の描画を行う演出表示駆動基板4450の回路について、図87を参照して説明する。演出表示駆動基板4450は、上述したように、扉枠3の皿ユニット320の右側に取り付けられている扉枠側演出表示装置460の下方近傍に配置されて皿ユニット320内に収納されており、扉枠側演出表示装置460の表示領域の描画を行う液晶モジュール回路4450Vを主として構成されている。図87は扉枠側演出表示装置460の表示領域の描画を行う液晶モジュール回路4450Vを示す回路図である。
[12-1.液晶モジュール回路]
演出表示駆動基板4450の液晶モジュール回路4450Vは、図87に示すように、扉枠側演出用レシーバICSDIC0を主として構成されている。
液晶モジュール回路4450Vは、図74に示した周辺制御基板1510の扉枠側演出用トランスミッタIC1512dからザインエレクトロニクス株式会社の「V-by-One(登録商標)」というディファレンシャル方式によるシリアル信号(シリアルデータ)がプラス信号とマイナス信号として送信されると、枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して、コモンモードチョークコイルSDL0にそれぞれ入力され、このコモンモードチョークコイルSDL0によりプラス信号とマイナス信号とからノイズをそれぞれ分離することができるようになっている。ノイズが分離されたプラス信号とマイナス信号とは、扉枠側演出用レシーバICSDIC0のRXIN+端子とRXIN-端子とにそれぞれ入力されている。RXIN+端子とRXIN-端子との間には抵抗SDR0が電気的に接続されている。この抵抗SDR0は、終端抵抗(ターミネータ)であり、プラス信号とマイナス信号とがRXIN+端子とRXIN-端子とにおいてそれぞれ反射するのを防ぎ、シリアル信号の乱れを防止している。
扉枠側演出用レシーバICSDIC0は、RXIN+端子とRXIN-端子とにおいてそれぞれ入力されたシリアル信号(シリアルデータ)に基づいて、赤色映像信号、緑色映像信号、及び青色映像信号という3つの映像信号と、水平同期信号、垂直同期信号、及びクロック信号という3つの同期信号と、に復元する(つまり、シリアル化される前のパラレル信号に復元する)。なお、赤色映像信号、緑色映像信号、及び青色映像信号は、上述したように、音源内蔵VDP1512aのチャンネルCH2から出力される赤色映像信号、緑色映像信号、及び青色映像信号がそれぞれ8ビットであるものの、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dに入力可能な赤色映像信号、緑色映像信号、及び青色映像信号がそれぞれ6ビット、計18ビットであるため、各映像信号における上位6ビットの信号となっている。
液晶モジュール回路4450Vは、周辺制御基板1510の扉枠側演出用トランスミッタIC1512dからの信号のほかに、上述したように、周辺制御基板1510の周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aから出力されるシリアルデータであるLOCKN信号出力要求データが周辺制御基板1510の差動化回路1512eにおいてプラス信号とマイナス信号とに差動化された2つの信号も入力されるようになっている。周辺制御基板1510の強制切替回路1512fは、上述したように、差動化回路1512eにおいてプラス信号とマイナス信号とに差動化された2つの信号が入力されているときには、この2つの信号を伝送するように回路接続する一方、差動化回路1512eにおいてプラス信号とマイナス信号とに差動化された2つの信号が入力されていないときには、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから出力される信号を伝送するように回路接続するように回路構成されている。これにより、差動化回路1512eにおいてプラス信号とマイナス信号とに差動化された2つの信号が入力されているときには、その2つの信号を伝送するように回路接続するため、その2つの信号が、周辺制御基板1510から枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、そして扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450の液晶モジュール回路4450Vに送信される一方、差動化回路1512eにおいてプラス信号とマイナス信号とに差動化された2つの信号が入力されていないときには、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから出力される信号を伝送するように回路接続するため、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから出力される信号が、周辺制御基板1510から枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、そして扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450の液晶モジュール回路4450Vに送信される。
強制切替回路1512fは、差動化回路1512eにおいてプラス信号とマイナス信号とに差動化された2つの信号が入力されていないときには、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから出力される信号、つまり扉枠側演出用トランスミッタIC1512dからザインエレクトロニクス株式会社の「V-by-One(登録商標)」というディファレンシャル方式によるシリアル信号(シリアルデータ)がプラス信号とマイナス信号として、周辺制御基板1510から枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して、コモンモードチョークコイルSDL0に入力され、そして扉枠側演出用レシーバICSDIC0のRXIN+端子とRXIN-端子とにそれぞれ入力される一方、差動化回路1512eにおいてプラス信号とマイナス信号とに差動化された2つの信号が周辺制御基板1510から枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して入力されているときには、この2つの信号がコモンモードチョークコイルSDL0に入力され、そして扉枠側演出用レシーバICSDIC0のRXIN+端子とRXIN-端子とにそれぞれ入力される。扉枠側演出用レシーバICSDIC0は、差動化回路1512eにおいてプラス信号とマイナス信号とに差動化された2つの信号が入力されているときには、LOCKN信号の出力要求であることを判断して、後述するLOCKN端子からLOCKN信号を周辺扉中継端子板882、そして枠周辺中継端子板868を介して、周辺制御基板1510に出力する。このLOCKN信号は、周辺制御基板1510の図示しない周辺制御入力回路を介して、周辺制御基板1510の周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aに入力される。
なお、周辺制御基板1510の周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aから出力されるシリアルデータであるLOCKN信号出力要求データは、上述したように、パチンコ機1の電源投入時における起動画面を遊技盤側演出表示装置1600に表示している期間や、客待ち状態となって遊技盤側演出表示装置1600によるデモンストレーションを行っている期間において、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生しているか否かを確認するために、扉枠側演出表示装置460の動作確認要求として送信されるものである。本実施形態におけるLOCKN信号出力要求データは、差動化回路1512eにおいてプラス信号とマイナス信号とに差動化されるものの、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから出力される信号、つまり上述したザインエレクトロニクス株式会社の「V-by-One(登録商標)」というディファレンシャル方式のシリアル信号(シリアルデータ)とデータ形式が全く異なる構造としている。このため、LOCKN信号出力要求データが扉枠側演出用レシーバICSDIC0で受信されると、扉枠側演出用レシーバICSDIC0が扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから出力される信号でないものと判断し、異常なデータであるとして、後述するLOCKN端子からLOCKN信号を出力することとなる。換言すると、本実施形態では、受信したデータが異常なデータであると判断したときにLOCKN信号を出力するという扉枠側演出用レシーバICSDIC0の機能を利用して、後述するLOCKN端子からLOCKN信号を強制的に出力させるために、わざわざ、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから出力される信号とデータ形式が異なる構造のLOCKN信号出力要求データを、周辺制御基板1510の周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aから出力することにより、扉枠側演出用レシーバICSDIC0というデバイスが正常に動作しているか否かを確認することができるようになっている。これにより、トランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生しているか否かを確認することができる。
扉枠側演出用レシーバICSDIC0のVDD端子、VDDO端子、LVDSVDD端子、PLLVDD端子、及びPDWN端子は、図76に示した上皿側液晶モジュール電源回路4450xが作成した+3.3Vがそれぞれ供給され、扉枠側演出用レシーバICSDIC0のGND端子、GNDO端子、LVDSGND願紙、PLLGND端子、EDGE端子、OE端子、MODE0、及びMODE1端子がそれぞれグランドに接地されている。
VDD端子は、デジタル回路用の電源端子であり、このデジタル回路用のグランドとなるGND端子との端子間にコンデンサSDC0が電気的に接続されており、VDD端子に供給される+3.3Vの電源ラインから高周波ノイズを除去している。
VDDO端子は、TTL(Transistor-Transistor Logic)出力用の電源端子であり、このTTL出力用のグランドとなるGNDO端子との端子間にコンデンサSDC1が電気的に接続されており、VDDO端子に供給される+3.3Vの電源ラインから高周波ノイズを除去している。
LVDSVDD端子は、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)入力用の電源端子であり、このLVDS入力用のグランドとなるLVDSGND端子との端子間にコンデンサSDC2が電気的に接続されており、LVDSVDD端子に供給される+3.3Vの電源ラインから高周波ノイズを除去している。
PLLVDD端子は、PLL(Phase Locked Loop)回路用の電源端子であり、このPLL回路用のグランドとなるPLLGND端子との端子間にコンデンサSDC3が電気的に接続されており、PLLVDD端子に供給される+3.3Vの電源ラインから高周波ノイズを除去している。
PDWN端子は、+3.3Vが供給(印加)されることにより論理がHIとなって通常動作する旨を伝える一方、+3.3の供給が停止されて論理がLOWとなってパワーダウンする旨を伝える端子である。PDWN端子は、+3.3Vが抵抗SDR1を介して供給されるとともに、一端がグランドに接地されたバリスタSDZ0の他端と電気的に接続されている。このバリスタSDZ0は、抵抗SDR1を介して供給される+3.3Vの電源ラインのノイズや過電圧を抑えている。
EDGE端子は、後述する、CLKOUT端子から出力されるクロック信号DCLKに基づく各種出力端子(DE端子、SYNC0端子~SYNC2端子、及びD0端子~D17端子)から出力される各種信号の伝送を、立ち上がりエッジとする(論理がLOWからHIへ遷移する)場合、又は立ち下がりエッジとする(論理がHIからLOWへ遷移する)場合のいずれかを指定するための端子であり、本実施形態では、上述したように、EDGE端子をグランドに接地することにより立ち下がりエッジを指定している。因みに、EDGE端子を+3.3Vに接続すると、立ち上がりエッジを指定することができる。
OE端子は、後述する各種出力端子(DE端子、SYNC0端子~SYNC2端子、D0端子~D17端子、及びCLKOUT端子)の出力を許可するか否かを指示するものであり、本実施形態では、上述したように、OE端子をグランドに接地することにより、常に、出力可能状態としている。因みに、OE端子を+3.3Vに接続すると、出力することができない状態となる。
MODE0端子、及びMODE1端子は、動作モードを選択する端子であり、ともにグランドに接地することで動作モードを選択することができる。動作モードには、ノーマルモードとシェイクハンドモードとがある。ノーマルモードでは、RXIN+端子とRXIN-端子とにおいてそれぞれ入力されたシリアル信号(シリアルデータ)に基づいて、赤色映像信号、緑色映像信号、及び青色映像信号という3つの映像信号(18ビットの映像信号)と、水平同期信号、垂直同期信号、及びクロック信号という3つの同期信号(3ビットの同期信号)と、から構成されるパラレル信号に扉枠側演出用レシーバICSDIC0が復元するという通常動作するモードである。シェイクハンドモードでは、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続を確認(回復)するための所定のデータパターン(SYNCパターン)を送信要求する旨をLOCKN端子からLOCKN信号を出力するモードである。このシェイクハンドモードは、自動的に切り替わるようになっている。
例えば、RXIN+端子とRXIN-端子とにおいてそれぞれ入力されたシリアル信号(シリアルデータ)に基づいて、赤色映像信号、緑色映像信号、及び青色映像信号という3つの映像信号(18ビットの映像信号)と、水平同期信号、垂直同期信号、及びクロック信号という3つの同期信号(3ビットの同期信号)と、から構成されるパラレル信号に扉枠側演出用レシーバICSDIC0が復元したものが、何らかの理由により、異常なデータで扉枠側演出表示装置460に描画することが困難である場合には、ノーマルモードからシェイクハンドモードに自動的に切り替わってLOCKN端子からLOCKN信号を出力する。このLOCKN信号は、ダンピング抵抗である抵抗SDR2、周辺扉中継端子板882、そして枠周辺中継端子板868を介して、周辺制御基板1510に入力され、周辺制御基板1510の図示しない周辺制御入力回路を介して、周辺制御基板1510の周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aに入力される。周辺制御MPU1511aは、入力されるLOCKN信号に基づいて、所定の条件が成立すると、その旨を扉枠側演出用トランスミッタIC1512dに伝えるために、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dのINIT端子に接続確認信号を出力する。この接続確認信号がINIT端子に入力されると、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dは、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0との接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続を回復するための所定のデータパターン(SYNCパターン)を、周辺制御基板1510から枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0に送信する。このような所定のデータパターン(SYNCパターン)が扉枠側演出用レシーバICSDIC0で受信されることにより、トランスミッタとレシーバとの間の接続を容易に回復することができるようになっている。所定のデータパターン(SYNCパターン)は、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dに予め記憶されている。なお、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dのINIT端子と、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0のLOCKN端子と、を枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して電気的に直接接続してもよい。
LOCKN端子は、上述したように、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続を確認(回復)するための所定のデータパターン(SYNCパターン)を送信要求する旨を出力する端子である。LOCKN端子から出力されるLOCKN信号は、演出表示駆動基板4450のダンピング抵抗である抵抗SDR2、周辺扉中継端子板882、そして枠周辺中継端子板868を介して、周辺制御基板1510に入力され、周辺制御基板1510の図示しない周辺制御入力回路を介して、周辺制御基板1510の周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aに入力される。
SYNC0端子~SYNC2端子は、RXIN+端子とRXIN-端子とにおいてそれぞれ入力されたシリアル信号(シリアルデータ)に基づいて復元された水平同期信号、垂直同期信号、及びクロック信号という3つの同期信号を出力する端子である。本実施形態では、復元された、水平同期信号、垂直同期信号、及びクロック信号という3つの同期信号を使用しないため、SYNC0端子~SYNC2端子が未接続端子となっている。
DE端子は、後述する、CLKOUT端子から出力されるクロック信号、データ出力端子であるD0端子~D17端子から出力されるデータが有効又は無効であることを伝えるDE信号を出力する端子である。DE端子から出力されるDE信号は、ダンピング抵抗である抵抗SDR3を介して扉枠側演出表示装置460に入力される。
CLKOUT端子は、扉枠側演出用レシーバICSDIC0に内蔵されるPLL回路により生成されるクロック信号DCLKを出力する端子である。CLKOUT端子から出力されるクロック信号DCLKは、ダンピング抵抗である抵抗SDR4を介して扉枠側演出表示装置460に入力される。
D0端子~D17端子は、RXIN+端子とRXIN-端子とにおいてそれぞれ入力されたシリアル信号(シリアルデータ)に基づいて復元された赤色映像信号、緑色映像信号、及び青色映像信号という3つの映像信号(18ビットの映像信号)を出力するデータ出力端子である。D0端子~D5端子という6ビットのデータ出力端子から青色映像信号B0~B5(6ビット)をクロック信号DCLKと同期して出力し、この青色映像信号B0~B5の各信号線がダンピング抵抗であるラダー抵抗SDRA0を介して扉枠側演出表示装置460にそれぞれ入力される。D6端子~D11端子という6ビットのデータ出力端子から緑色映像信号G0~G5(6ビット)をクロック信号DCLKと同期して出力し、この緑色映像信号G0~G5の各信号線がダンピング抵抗であるラダー抵抗SDRA1を介して扉枠側演出表示装置460にそれぞれ入力される。D12端子~D17端子という6ビットのデータ出力端子から赤色映像信号R0~R5(6ビット)をクロック信号DCLKと同期して出力し、この赤色映像信号R0~R5の各信号線がダンピング抵抗であるラダー抵抗SDRA2を介して扉枠側演出表示装置460にそれぞれ入力される。
なお、周辺制御基板1510、枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、演出表示駆動基板4450、及び扉枠側演出表示装置460のグランドは、電気的に接続されており、同一グランドとなっている。
[13.主制御基板の送受信に関する各種コマンド]
次に、主制御基板1310から払出制御基板951へ送信される各種コマンドと、主制御基板1310から周辺制御基板1510へ送信される各種コマンドについて、図88~図91を参照して説明する。図88は主制御基板から払出制御基板へ送信される各種コマンドの一例を示すテーブルであり、図89は主制御基板から周辺制御基板へ送信される各種コマンドの一例を示すテーブルであり、図90は図89の主制御基板から周辺制御基板へ送信される各種コマンドのつづきを示すテーブルであり、図91は主制御基板が受信する払出制御基板からの各種コマンドの一例を示すテーブルである。まず、主制御基板から払出制御基板へ送信される払い出しに関するコマンドである賞球コマンドについて説明し、続いて主制御基板から周辺制御基板へ送信される各種コマンドについて説明し、主制御基板が受信する払出制御基板からの各種コマンドについて説明する。
[13-1.主制御基板から払出制御基板へ送信される各種コマンド]
主制御基板1310の主制御MPU1310aは、図69に示した、一般入賞口センサ4020、第一始動口センサ4002、第二始動口センサ4004、及びカウントセンサ4005等の各種入賞スイッチからの検出信号が入力されると、これらの検出信号に基づいて、予め定めた球数の遊技球を賞球として払い出すための賞球コマンドを払出制御基板へ送信する。この賞球コマンドは、1バイト(8ビット)の記憶容量を有するコマンドである。本実施形態では、パチンコ機1とCRユニット6(パチンコ機1と通信して、パチンコ機1(払出装置830)の払出モータ834を駆動して貯留皿である、上皿321や下皿322に貸球として遊技球を払い出す装置)とが電気的に接続されている場合には(このようなパチンコ機を「CR機」という。)、図88(a)に示すように、主制御基板1310から払出制御基板951に送信する賞球コマンドには、コマンド10H~コマンド1EH(「H」は16進数を表す。)が用意されており、コマンド10Hでは賞球1個が指定され、コマンド11Hでは賞球2個が指定され、・・・、コマンド1EHでは賞球15個が指定されている。この指定された賞球数だけ、払出制御基板951は、払出モータ834を駆動して遊技球を払い出す制御を行う。
また、パチンコ機1と球貸し機(遊技球を貯留皿である、上皿321や下皿322に貸球として直接払い出す装置)とが遊技店(ホール)に隣接して設置され、パチンコ機1と球貸し機が電気的に接続されている場合には(このようなパチンコ機を「一般機」という。)、図88(b)に示すように、主制御基板1310から払出制御基板951に送信する賞球コマンドには、コマンド20H~コマンド2EHが用意されており、コマンド20Hでは賞球1個が指定され、コマンド21Hでは賞球2個が指定され、・・・、コマンド2EHでは賞球15個が指定されている。この指定された賞球数だけ、払出制御基板951は、払出モータ834を駆動して遊技球を払い出す制御を行う。
なお、CR機及び一般機の共通のコマンドとして、図88(c)に示すように、コマンド30Hが用意されており、このコマンド30Hではセルフチェックが指定されている。送信側は、コマンド送信後、所定期間、受信側からコマンドの受け取り確認として出力するACK信号が入力されない場合に、コマンド30Hを送信して、ACK信号が入力されるか否かをチェックすることで接続状態を確認する。本実施形態におけるCR機の場合では、払出制御基板951がCRユニット6との接続状態を確認する。
[13-2.主制御基板から周辺制御基板へ送信される各種コマンド]
次に、主制御基板1310から周辺制御基板1510へ送信される各種コマンドについて説明する。主制御基板1310の主制御MPU1310aは、遊技の進行に基づいて周辺制御基板1510に各種コマンドを送信する。これらの各種コマンドは、2バイト(16ビット)の記憶容量を有するコマンドであり、図89及び図90に示すように、1バイト(8ビット)の記憶容量を有するコマンドの種類を示すステータスと、1バイト(8ビット)の記憶容量を有する演出のバリエーションを示すモードと、から構成されている。
各種コマンドは、図89及び図90に示すように、特図1同調演出関連、特図2同調演出関連、大当り関連、電源投入、普図同調演出関連、普通電役演出関連、報知表示、状態表示、及びその他に区分されている。
[13-2-1.特図1同調演出関連]
特図1同調演出関連は、図69に示した第一始動口センサ4002からの検出信号に基づくものであり、その区分には、図89に示すように、図69に示した機能表示ユニット1400の第一特別図柄表示器1403に関する、特図1同調演出開始、特別図柄1指定、特図1同調演出終了、及び変動時状態指定という名称のコマンドから構成されている。これらの各種コマンドには、ステータスとして「A*H」、モードとして「**H」(「H」は16進数を表す。)が割り振られている(「*」は、特定の16進数であることを示し、パチンコ機1の仕様内容によって予め定められたものである)。
特図1同調演出開始コマンドは、モードで指定された演出パターンで特図同調演出開始を指示するものであり、特別図柄1指定コマンドは、はずれ、特定大当り、非特定大当りを指定するものであり、特図1同調演出終了コマンドは、特図1同調演出終了を指示するものであり、変動時状態指定コマンドは、確率及び時短状態を指示するものである。なお、確率及び時短状態には、低確率状態であって時短状態であることを指示する低確率時短状態と、高確率状態であって時短状態であることを指示する高確率時短状態と、低確率状態であって時短状態でないことを指示する低確率非時短状態と、高確率状態であって時短状態でないことを指示する高確率非時短状態と、から構成されている(通常遊技状態としては、低確率非時短状態が設定されている)。ここで、高確率状態は、大当りする確率が低確率状態(通常遊技状態)と比べて高く設定されるという状態であり、時短状態は、例えば、図66に示した普通図柄表示器1402による普通図柄を変動表示する時間を、非時短状態(通常遊技状態)と比べて、短くして普通抽選結果に対応した発光パターンで停止表示することにより、所定時間における後述する普通抽選による普通抽選結果の停止表示回数を非時短状態と比べて多くするとともに、さらに、図60に示した第二始動口2004が有する可動片2004aを開閉動作させる期間を、非時短状態(通常遊技状態)と比べて、長くして図60に示した第二始動口2004への遊技球の受入率(入球率)を高めることにより持ち球を減らさず特別図柄の抽選機会を得ることができるという状態(換言すると、非時短状態と比べて、可動片2004aを開閉動作させるか否かの決定を多くするとともに、可動片2004aを開閉動作させる場合には可動片2004aの開閉動作の期間を長くすることにより、第二始動口2004への遊技球の受入率(入球率)を高めるという状態)である。
これらの各種コマンドの送信タイミングとして、特図1同調演出開始コマンドは、特別図柄1変動開始時に送信され、特別図柄1指定コマンドは、特図1同調演出開始の直後に送信され、特図1同調演出終了コマンドは、特別図柄1変動時間経過時(特別図柄1確定時)に送信され、変動時状態指定コマンドは、特図当落情報指定の直後に送信される。なお、これらの各種コマンドは、実際には後述する主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で送信される。
[13-2-2.特図2同調演出関連]
特図2同調演出関連は、図69に示した第二始動口センサ4004からの検出信号に基づくものであり、その区分には、図89に示すように、図69に示した機能表示ユニット1400の第二特別図柄表示器1405に関する、特図2同調演出開始、特別図柄2指定、及び特図2同調演出終了という名称のコマンドから構成されている。これらの各種コマンドには、ステータスとして「B*H」、モードとして「**H」(「H」は16進数を表す。)が割り振られている(「*」は、特定の16進数であることを示し、パチンコ機1の仕様内容によって予め定められたものである)。
特図2同調演出開始コマンドは、モードで指定された演出パターンで特図同調演出開始を指示するものであり、特別図柄2指定コマンドは、はずれ、特定大当り、非特定大当りを指定するものであり、特図2同調演出終了は、特図2同調演出終了を指示するものである。
これらの各種コマンドの送信タイミングとして、特図2同調演出開始コマンドは、特別図柄2変動開始時に送信され、特別図柄2指定コマンドは、特図2同調演出開始の直後に送信され、特図2同調演出終了コマンドは、特別図柄2変動時間経過時(特別図柄2確定時)に送信される。なお、これらの各種コマンドは、実際には主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で送信される。
[13-2-3.大当り関連]
大当り関連という区分には、図89に示すように、大当りオープニング、大入賞口1開放N回目表示、大入賞口1閉鎖表示、大入賞口1カウント表示、大当りエンディング、大当り図柄表示、小当りオープニング、小当り開放表示、小当りカウント表示、及び小当りエンディングという名称のコマンドから構成されている。これらの各種コマンドには、ステータスとして「C*H」、モードとして「**H」(「H」は16進数を表す。)が割り振られている(「*」は、特定の16進数であることを示し、パチンコ機1の仕様内容によって予め定められたものである)。
大当りオープニングコマンドは、大当りオープニング開始を指示するものであり、大入賞口1開放N回目表示コマンドは、1~16ラウンド目の大入賞口1開放中開始(図60に示した、始動口ユニット2100の大入賞口2005のN回目のラウンドの開放中又は開放開始)を指示するものであり、大入賞口1閉鎖表示コマンドは、ラウンド間の大入賞口1閉鎖中開始(始動口ユニット2100の大入賞口2005のラウンド間の閉鎖中又は閉鎖開始)を指示するものであり、大入賞口1カウント表示コマンドは、カウント0~10個の遊技球の球数をカウントした旨(図69に示したカウントセンサ4005によって検出された、大入賞口2005に入球した遊技球の球数)を伝えるものであり、大当りエンディングコマンドは、大当りエンディング開始を指示するものであり、大当り図柄表示コマンドは、大当り図柄情報表示を指示するものである。
また、小当りオープニングコマンドは、小当りオープニング開始を指示するものであり、小当り開放表示コマンドは、小当り開放中開始(小当り時における、始動口ユニット2100の大入賞口2005の開放中又は開放開始)を指示するものであり、小当りカウント表示コマンドは、小当り中大入賞口入賞演出(小当り中における、大入賞口2005に入球した遊技球がカウントセンサ4005によって検出された場合における演出)を指示するものであり、小当りエンディングコマンドは、小当りエンディング開始を指示するものである。
これらの各種コマンドの送信タイミングとして、大当りオープニングコマンドは、大当りオープニング開始時に送信され、大入賞口1開放N回目表示コマンドは、1~16ラウンド目の大入賞口1開放時(始動口ユニット2100の大入賞口2005のN回目のラウンドの開放時)に送信され、大入賞口1閉鎖表示コマンドは、大入賞口1閉鎖時(始動口ユニット2100の大入賞口2005の閉鎖開始)に送信され、大入賞口1カウント表示コマンドは、大入賞口1開放時及び大入賞口1へのカウント変化時(始動口ユニット2100の大入賞口2005の開放時、及び大入賞口2005に入球した遊技球がカウントセンサ4005によって検出された時)に送信され、大当りエンディングコマンドは、大当りエンディング開始時に送信され、大当り図柄表示コマンドは、大入賞口開放時(始動口ユニット2100の大入賞口2005の開放時)に送信される。
また、小当りオープニングコマンドは、小当りオープニング開始時に送信され、小当り開放表示コマンドは、小当り開放時(小当り時における、始動口ユニット2100の大入賞口2005の開放時)に送信され、小当りカウント表示コマンドは、小当り中大入賞口入賞時(小当り中における、大入賞口2005に入球した遊技球がカウントセンサ4005によって検出された時)に送信され、小当りエンディングコマンドは、小当りエンディング開始時に送信される。なお、これらの各種コマンドは、実際には主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で送信される。
[13-2-4.電源投入]
電源投入という区分には、図89に示すように、電源投入時状態、及び電源投入時主制御復帰先という名称のコマンドから構成されている。これらの各種コマンドには、ステータスとして「D*H」、モードとして「**H」(「H」は16進数を表す。)が割り振られている(「*」は、特定の16進数であることを示し、パチンコ機1の仕様内容によって予め定められたものである)。
電源投入時状態コマンドは、RAMクリア演出開始及び遊技状態を指示するものである。電源投入時状態コマンドは、電源投入時(電源投入する場合のほかに、停電や瞬停が発生して電力が回復する復電時も含む。)に、図70に示した払出制御基板951の操作スイッチ954が操作されてRAMクリアを行う場合にその旨を指示する情報と、電源投入時(電源投入する場合のほかに、停電や瞬停が発生して電力が回復する復電時も含む。)に、上述した、低確率時短状態、高確率時短状態、低確率非時短状態、及び高確率非時短状態のうち、いずれの状態(確率及び時短状態)で復帰するかを指示する情報と、パチンコ機の機種コードを示す情報と、から構成されている。このパチンコ機の機種コードは、例えば、いわゆる、マックスタイプ、ミドルタイプ、甘デジタイプをそれぞれ作成するときに、どの作品の版権に対するものであるのか、どのような遊技仕様(例えば、確率変動が生ずると、次回大当り遊技状態が発生するまでその状態が継続されるという遊技仕様のほかに、特別図柄の変動回数が限定(例えば、30回や70回)された状態で確率変動が生ずるという遊技仕様(いわゆる、ST機)など)であるのか、を特定するものである。つまり、パチンコ機の機種コードの情報は、機種タイプを示すマックスタイプ、ミドルタイプ、及び甘デジタイプのうち、いずれのタイプであるかを特定するためのシリーズコードと、作品の版権を特定するための版権コードと、遊技仕様(例えば、確率変動が生ずると、次回大当り遊技状態が発生するまでその状態が継続されるという遊技仕様のほかに、特別図柄の変動回数が限定された状態で確率変動が生ずるという遊技仕様(ST機)など)を特定するための遊技仕様コードと、から主として構成されている。
電源投入時主制御復帰先コマンドは、主制御基板1310自体の復帰先を指示するものである。電源投入時主制御復帰先コマンドは、図69に示した始動口ソレノイド2107の駆動状態を指示する情報と、図69に示したアタッカソレノイド2108の駆動状態を指示する情報と、を主としてから構成されている。
電源投入時状態コマンドと電源投入時主制御復帰先コマンドとの送信タイミングとして、主制御基板電源投入時(電源投入する場合のほかに、停電や瞬停が発生して電力が回復する復電時も含む。)に送信される。具体的には、パチンコ機1の電源投入時、停電又は瞬停から復帰するときに、後述する主制御側電源投入時処理が実行されて主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で電源投入時状態コマンドと電源投入時主制御復帰先コマンドとが送信される。
[13-2-5.普図同調演出関連]
普図同調演出関連は、図69に示したゲートセンサ4003からの検出信号に基づくものであり、その区分には、図89に示すように、図69に示した機能表示ユニット1400の普通図柄表示器1402に関する、普図同調演出開始、普図柄指定、普図同調演出終了、及び変動時状態指定という名称のコマンドから構成されている。これらの各種コマンドには、ステータスとして「E*H」、モードとして「**H」(「H」は16進数を表す。)が割り振られている(「*」は、特定の16進数であることを示し、パチンコ機1の仕様内容によって予め定められたものである)。
普図同調演出開始コマンドは、モードで指定された演出パターンで普図同調演出開始を指示するものであり、普図柄指定コマンドは、はずれ、特定大当り、非特定大当りを指定するものであり、普図同調演出終了コマンドは、普図同調演出終了を指示するものであり、変動時状態指定コマンドは、確率及び時短状態を指示するものである。なお、確率及び時短状態には、上述したように、低確率状態であって時短状態であることを指示する低確率時短状態と、高確率状態であって時短状態であることを指示する高確率時短状態と、低確率状態であって時短状態でないことを指示する低確率非時短状態と、高確率状態であって時短状態でないことを指示する高確率非時短状態と、から構成されている(通常遊技状態としては、低確率非時短状態が設定されている)。
これらの各種コマンドの送信タイミングとして、普図同調演出開始コマンドは、普通図柄1変動開始時に送信され、普図柄指定コマンドは、普図同調演出開始の直後に送信され、普図同調演出終了コマンドは、普通図柄変動時間経過時(普通図柄確定時)に送信され、変動時状態指定コマンドは、普図当落情報指定の直後に送信される。なお、これらの各種コマンドは、実際には主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で送信される。
[13-2-6.普通電役演出関連]
普通電役演出関連は、図69に示した始動口ソレノイド2107の駆動により開閉される、図60に示した第二始動口2004が有する可動片2004aに関するものであり、その区分には、図89に示すように、普図当りオープニング、普電開放表示、及び普図当りエンディングという名称のコマンドから構成されている。これらの各種コマンドには、ステータスとして「F*H」、モードとして「**H」(「H」は16進数を表す。)が割り振られている(「*」は、特定の16進数であることを示し、パチンコ機1の仕様内容によって予め定められたものである)。
普図当りオープニングコマンドは、普図当りオープニング開始を指示するものであり、普電開放表示コマンドは、普電開放中開始(可動片2004aが始動口ソレノイド2107の駆動により左右方向へ拡開した状態、又は拡開する時)を指示するものであり、普図当りエンディングコマンドは、普図当りエンディング開始を指示するものである。
これらの各種コマンドの送信タイミングとして、普図当りオープニングコマンドは、普図当りオープニング開始時に送信され、普電開放表示コマンドは、普電開放時(可動片2004aが始動口ソレノイド2107の駆動により左右方向へ拡開する時)に送信され、普図当りエンディングコマンドは、普図当りエンディング開始時に送信される。なお、これらの各種コマンドは、実際には主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で送信される。
[13-2-7.報知表示]
報知表示の区分には、図90に示すように、入賞異常表示、接続異常表示、断線・短絡異常表示、磁気検出スイッチ異常表示、扉開放、及び扉閉鎖という名称のコマンドから構成されている。これらの各種コマンドには、ステータスとして「6*H」、モードとして「**H」(「H」は16進数を表す。)が割り振られている(「*」は、特定の16進数であることを示し、パチンコ機1の仕様内容によって予め定められたものである)。
入賞異常表示コマンドは、大当り中(条件装置作動中)以外に大入賞口に入賞した時(大当り中でもないのに、始動口ユニット2100の大入賞口2005に遊技球が入球してその遊技球をカウントセンサ4005が検出した時)に入賞異常報知の開始を指示するものであり、接続異常表示コマンドは、例えば、主制御基板1310と払出制御基板951との基板間に亘る経路において電気的な接続異常がある場合に接続異常報知の開始を指示するものであり、断線・短絡異常表示コマンドは、例えば、主制御基板1310と、第一始動口センサ4002、第二始動口センサ4004、カウントセンサ4005等との電気的な接続の断線・短絡が生じた場合に断線・短絡異常表示の開始を指示するものであり、磁気検出スイッチ異常表示コマンドは、図69に示した磁気検出センサ4024に異常が生じた場合に磁気検出スイッチ異常報知の開始を指示するものである。また、振動センサ2405に異常が生じた場合には、振動検出スイッチ異常報知の開始を指示する振動検出スイッチ異常表示コマンドを送信する。
また、扉開放コマンドは、図70に示した、払出制御基板951を介して入力される扉枠開放スイッチ618からの検出信号(開放信号)に基づいて、扉枠3が本体枠4に対して開放された状態である場合に、扉開放報知を指示するものであり、扉枠閉鎖コマンドは、その扉枠開放スイッチ618からの検出信号に基づいて、扉枠3が本体枠4に対して閉鎖された状態である場合に扉開放報知終了を指示するものである。一方、本体枠開放コマンドは、図70に示した、払出制御基板951を介して入力される本体枠開放スイッチ619からの検出信号(開放信号)に基づいて、本体枠4が外枠2に対して開放された状態である場合に、本体枠開放報知を指示するものであり、本体枠閉鎖コマンドは、その本体枠開放スイッチ619からの検出信号に基づいて、本体枠4が外枠2に対して閉鎖された状態である場合に本体枠開放報知終了を指示するものである。
これらの各種コマンドの送信タイミングとして、入賞異常表示コマンドは、大当り中(条件装置作動中)以外に大入賞口に入賞した時に送信され、接続異常表示コマンドは、主制御基板1310から払出制御基板951へのコマンド送信時に払出制御基板951からのACK返信(ACK信号)がなかった時に送信され、断線・短絡異常表示コマンドは、第一始動口センサ4002、第二始動口センサ4004、カウントセンサ4005等のうち、いずれが断線または短絡状態となった時に送信され、磁気検出スイッチ異常表示コマンドは、磁気検出センサ4024の異常を検知した時に送信される。また、扉開放コマンドは、扉開放を検知した時(扉枠開放スイッチ618からの検出信号に基づいて、扉枠3が本体枠4に対して開放された状態である場合)に送信され、扉枠閉鎖コマンドは、扉閉鎖を検知した時(扉枠開放スイッチ618からの検出信号に基づいて、扉枠3が本体枠4に対して閉鎖された状態である場合)に送信される。本体枠開放コマンドは、本体枠開放を検知した時(本体枠開放スイッチ619からの検出信号に基づいて、本体枠4が外枠2に対して開放された状態である場合)に送信され、本体枠閉鎖コマンドは、本体枠閉鎖を検知した時(本体枠開放スイッチ619からの検出信号に基づいて、本体枠4が外枠2に対して閉鎖された状態である場合)に送信される。なお、これらの各種コマンドは、実際には主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で送信される。
[13-2-8.状態表示]
状態表示の区分には、図90に示すように、枠状態1コマンド(エラー発生コマンドに相当)、エラー解除ナビコマンド(エラー解除コマンドに相当)及び枠状態2コマンドという名称のコマンドから構成されている。これらの各種コマンドには、ステータスとして「7*H」、モードとして「**H」(「H」は16進数を表す。)が割り振られている(「*」は、特定の16進数であることを示し、パチンコ機1の仕様内容によって予め定められたものである)。
枠状態1コマンド、エラー解除ナビコマンド及び枠状態2コマンドは、それぞれ、払出制御基板951から送信された1バイト(8ビット)の記憶容量を有するコマンドであり、これらの詳細な説明は、後述する。なお、主制御基板1310の主制御MPU1310aは、払出制御基板951からの枠状態1コマンド、エラー解除ナビコマンド、及び枠状態2コマンドを受信すると、図90に示すように、「7*H」をステータスとして設定するとともに、その受信したコマンドをそのままモードとして設定する。つまり、主制御MPU1310aは、払出制御基板951からの枠状態1コマンド、エラー解除ナビコマンド、及び枠状態2コマンドを受信すると、これら受信したコマンドに付加情報である「7*H」を付加することにより、2バイト(16ビット)の記憶容量を有するコマンドに整形する。
整形された、枠状態1コマンドは、電源復旧時、枠状態の変化時、及びエラー解除ナビ時に送信され、エラー解除ナビコマンドは、エラー解除ナビ時に送信され、枠状態2コマンドは、電源復旧時、及び枠状態の変化時に送信される。なお、これら整形された、枠状態1コマンド、エラー解除ナビコマンド、及び枠状態2コマンドは、実際には主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で送信される。
[13-2-9.テスト関連]
テスト関連の区分には、図90に示すように、テストという名称の各種コマンドから構成されている。このテストコマンドには、ステータスとして「8*H」、モードとして「**H」(「H」は16進数を表す。)が割り振られている(「*」は、特定の16進数であることを示し、パチンコ機1の仕様内容によって予め定められたものである)。
テストコマンドは、周辺制御基板1510の各種検査を指示するものである(例えば、図72に示した、周辺制御部1511、液晶表示制御部1512、ランプ駆動基板4170、モータ駆動基板4180、及び枠装飾駆動アンプ基板194等の各種基板の検査を行うものである)。
テストコマンドの送信タイミングとして、主制御基板電源投入時RAMクリア及びRAMクリア以外の時に送信される。具体的には、パチンコ機1の電源投入時、停電又は瞬停から復帰するときであって、払出制御基板951の操作スイッチ954が操作されたときに、後述する主制御側電源投入時処理が実行されて主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理でテストコマンドが送信される。
[13-2-10.その他]
その他の区分には、図90に示すように、始動口入賞、変動短縮作動終了指定、高確率終了指定、特別図柄1記憶、特別図柄2記憶、普通図柄記憶、特別図柄1記憶先読み演出、及び特別図柄2記憶先読み演出という名称のコマンドから構成されている。これらの各種コマンドには、ステータスとして「9*H」、モードとして「**H」(「H」は16進数を表す。)が割り振られている(「*」は、特定の16進数であることを示し、パチンコ機1の仕様内容によって予め定められたものである)。
始動口入賞コマンドは、始動口入賞演出開始を指示するものであって、第一始動口センサ4002からの検出信号に基づいて第一始動口2002に遊技球が入球した場合における演出の開始と、第二始動口センサ4004からの検出信号に基づいて第二始動口2004に遊技球が入球した場合における演出の開始と、をそれぞれ指示するものであり、変動短縮作動終了指定コマンドは、変動短縮作動状態から変動短縮非作動状態への状態移行を指示するものであり、高確率終了指定コマンドは、高確率状態から低確率状態への状態移行を指示するものであり、特別図柄1記憶コマンドは、特別図柄1保留0~4個(図60に示した第一始動口2002に遊技球が入球して機能表示ユニット1400の第一特別図柄表示器1403で特別図柄の変動表示に未だ使用されていない球数(保留数))を伝えるものであり、特別図柄2記憶コマンドは、特別図柄2保留0~4個(図60に示した第二始動口2004に遊技球が入球して機能表示ユニット1400の第二特別図柄表示器1405で特別図柄の変動表示に未だ使用されていない球数(保留数))を伝えるものであり、普通図柄記憶コマンドは、普通図柄1保留0~4個(図60に示したゲート部2003を遊技球が通過して機能表示ユニット1400の普通図柄表示器1402で普通図柄の変動表示に未だ使用されていない球数(保留数))を伝えるものであり、特別図柄1記憶先読み演出コマンドは、特別図柄1保留が機能表示ユニット1400の第一特別図柄表示器1403で特別図柄の変動表示に使用される前に、先読みしてその特別図柄1保留に基づく第一特別図柄表示器1403による表示結果の予告を報知する先読み演出開始を指示するものであり、特別図柄2記憶先読み演出コマンドは、特別図柄2保留が機能表示ユニット1400の第二特別図柄表示器1405で特別図柄の変動表示に使用される前に、先読みしてその特別図柄2保留に基づく第二特別図柄表示器1405による表示結果の予告を報知する先読み演出開始を指示するものである。
これらの各種コマンドの送信タイミングとして、始動口入賞コマンドは、始動口入賞時(第一始動口センサ4002からの検出信号に基づいて第一始動口2002に遊技球が入球した時や、第二始動口センサ4004からの検出信号に基づいて第二始動口2004に遊技球が入球した時)に、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から主に音声でその旨を報知するために送信され、変動短縮作動終了指定コマンドは、規定回数の変動短縮を消化した変動確定後の停止期間終了時(はずれ停止期間経過後)に送信され、高確率終了指定コマンドは、「高確率N回」の場合の高確率回数を消化した変動確定後の停止期間終了時(はずれ停止期間経過後)に送信され、特別図柄1記憶コマンドは、特別図柄1作動保留球数変化時(第一始動口2002に遊技球が入球して機能表示ユニット1400の第一特別図柄表示器1403で特別図柄の変動表示に未だ使用されていない保留数がある状態において、さらに第一始動口2002に遊技球が入球して保留数が増加した時や、その保留数から第一特別図柄表示器1403で特別図柄の変動表示に使用してその保留数が減少した時)に送信され、特別図柄2記憶コマンドは、特別図柄2作動保留球数変化時(第二始動口2004に遊技球が入球して機能表示ユニット1400の第二特別図柄表示器1405で特別図柄の変動表示に未だ使用されていない保留数がある状態において、さらに第二始動口2004に遊技球が入球して保留数が増加した時や、その保留数から第二特別図柄表示器1405で特別図柄の変動表示に使用してその保留数が減少した時)に送信され、普通図柄記憶コマンドは、普通図柄1作動保留球数変化時(ゲート部2003を遊技球が通過して機能表示ユニット1400の普通図柄表示器1402で普通図柄の変動表示に未だ使用されていない保留数がある状態において、さらにゲート部2003を遊技球が通過して保留数が増加した時や、その保留数から普通図柄表示器1402で普通図柄の変動表示に使用してその保留数が減少した時)に送信され、特別図柄1記憶先読み演出コマンドは、特別図柄1作動保留球数増加時(第一始動口2002に遊技球が入球して保留数が増加した時)に送信され、特別図柄2記憶先読み演出コマンドは、特別図柄2作動保留球数増加時(第二始動口2004に遊技球が入球して保留数が増加した時)に送信される。なお、これらの各種コマンドは、実際には主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で送信される。
ところで、始動口入賞コマンドは、上述したように、始動口入賞時(第一始動口センサ4002からの検出信号に基づいて第一始動口2002に遊技球が入球した時や、第二始動口センサ4004からの検出信号に基づいて第二始動口2004に遊技球が入球した時)に、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から主に音声でその旨を報知するために送信されるが、図72に示した周辺制御基板1510が始動口入賞コマンドをどのように利用するかについては、パチンコ機の仕様によって異なる場合もある。例えば、本実施形態におけるパチンコ機1では、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から音声で報知するほかに、不正行為の有無を監視するためにも利用するという仕様のものである。これに対して、他のパチンコ機では、周辺制御基板1510が始動口入賞コマンドを単に受信するだけで、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から音声で報知しない仕様のものもある。
[13-3.主制御基板が受信する払出制御基板からの各種コマンド]
次に、主制御基板1310が受信する払出制御基板951からの各種コマンドについて説明する。
払出制御基板951からの各種コマンドの区分には、図91に示すように、枠状態1、エラー解除ナビ及び枠状態2という名称のコマンドから構成されており、枠状態1、エラー解除ナビ、そして枠状態2の順で優先順位が設定されている。
枠状態1コマンド(エラー発生コマンドに相当)には、球切れ、満タン、50個以上のストック中、接続異常及びCR未接続が用意されており、球切れではビット0(B0、「B」はビットを表す。)に値1がセットされ、満タンではビット1(B1)に値1がセットされ、50個以上のストック中ではビット2(B2)に値1がセットされ、接続異常ではビット3(B3)に値1がセットされ、CR未接続ではビット4(B4)に値1がセットされる。枠状態1コマンドのビット5(B5)~ビット7(B7)には、B5に値1、B6に値0、そしてB7に値0がセットされている。
エラー解除ナビコマンド(エラー解除コマンドに相当)には、球がみ、払出検知センサエラー及びリトライエラーが用意されており、球がみではビット2(B2)に値1がセットされ、払出検知センサエラーではビット3(B3)に値1がセットされ、リトライエラーではビット4(B4)に値1がセットされる。ここで、「払出検知センサエラー」とは、図70に示した払出検知センサ842の不具合が生じているか否かを示すものである。「リトライエラー」とは、リトライ動作によるつじつまの合わない遊技球の払い出しが繰り返し行われたことを示すものである。エラー解除ナビコマンドのビット(B0)、ビット(B1)、及びビット5(B5)~ビット7(B7)には、B0に値0、B1に値0、B5に値0、B6に値1、そしてB7に値0がセットされている。
枠状態2コマンドには、球抜き中が用意されており、球抜き中ではビット0(B0)に値1がセットされる。枠状態2コマンドのビット1(B1)~ビット7(B7)には、B1に値0、B2に値0、B3に値0、B4に値0、B5に値1、B6に値1、そしてB7に値0がセットされている。
これらの各種コマンドの送信タイミングとして、枠状態1コマンドは、電源復旧時、枠状態の変化時、及びエラー解除ナビ時に送信され、エラー解除ナビコマンドは、エラー解除ナビ時に送信され、枠状態2コマンドは、電源復旧時、及び枠状態の変化時に送信される。なお、これらの各種コマンドは、実際には後述する払出制御部電源投入時処理の払出制御部メイン処理におけるステップS558のコマンド送信処理で送信される。
[14.主制御基板の各種制御処理]
次に、パチンコ機1の遊技の進行に応じて、図69に示した主制御基板1310が行う各種制御処理について、図92~図94を参照して説明する。図92は主制御側電源投入時処理の一例を示すフローチャートであり、図93は図92の主制御側電源投入時処理のつづきを示すフローチャートであり、図94は主制御側タイマ割り込み処理の一例を示すフローチャートである。まず、遊技制御に用いられる各種乱数について説明し、続いて初期値更新型のカウンタの動き、主制御側電源投入時処理、主制御側タイマ割り込み処理について説明する。
[14-1.各種乱数]
遊技制御に用いられる各種乱数として、大当り遊技状態を発生させるか否かの決定に用いるための大当り判定用乱数と、大当り遊技状態を発生させないときにリーチ(リーチはずれ)を発生させるか否かの決定に用いるためのリーチ判定用乱数と、図69に示した、第一特別図柄表示器1403及び第二特別図柄表示器1405で変動表示される特別図柄の変動表示パターンの決定に用いるための変動表示パターン用乱数と、大当り遊技状態を発生させるときに第一特別図柄表示器1403及び第二特別図柄表示器1405で導出表示される大当り図柄の決定に用いるための大当り図柄用乱数と、この大当り図柄用乱数の初期値の決定に用いるための大当り図柄用初期値決定用乱数、小当り遊技状態を発生させるときに第一特別図柄表示器1403及び第二特別図柄表示器1405で導出表示される小当り図柄の決定に用いるための小当り図柄用乱数、この小当り図柄用乱数の初期値の決定に用いるための小当り図柄用初期値決定用乱数等が用意されている。またこれらの乱数に加えて、図60に示した第二始動口2004が有する可動片2004aを開閉動作させるか否かの決定に用いるための普通図柄当り判定用乱数と、この普通図柄当り判定用乱数の初期値の決定に用いるための普通図柄当り判定用初期値決定用乱数と、図69に示した普通図柄表示器1402で変動表示される普通図柄の変動表示パターンの決定に用いるための普通図柄変動表示パターン用乱数等が用意されている。
このような遊技制御に用いられる各種乱数のうち、大当り判定用乱数はハードウェアにより更新されるのに対して、他の各種乱数はソフトウェアにより更新されるようになっている。
例えば、大当り判定用乱数は、図69に示した主制御MPU1310aに内蔵される主制御内蔵ハード乱数回路1310anによりハードウェアにより直接更新されるようになっている。この主制御内蔵ハード乱数回路1310anは、上述したように、主制御MPU1310aがリセットされると、まず、予め定めた数値範囲内における一の値を初期値として、主制御MPU1310aに入力されるクロック信号(図77に示した主制御水晶発振器MX0から出力されるクロック信号)に基づいて高速に予め定めた数値範囲内における他の値を次々に抽出し、予め定めた数値範囲内におけるすべての値を抽出し終えると、再び、予め定めた数値範囲内における一の値を抽出して、主制御MPU1310aに入力されるクロック信号に基づいて高速に予め定めた数値範囲内における他の値を次々に抽出する。このような高速な抽選を主制御内蔵ハード乱数回路1310anが繰り返し行い、主制御MPU1310aは、主制御内蔵ハード乱数回路1310anから値を取得する時点における主制御内蔵ハード乱数回路1310anが抽出した値を大当り判定用乱数としてセットするようになっている。
これに対して、普通図柄当り判定用乱数を更新するカウンタは、最小値から最大値までに亘る予め定めた固定数値範囲内において更新され、この最小値から最大値までに亘る範囲を、後述する主制御側タイマ割り込み処理が行われるごとに値1ずつ加算されることでカウントアップする。このカウンタは、普通図柄当り判定用初期値決定用乱数から最大値に向かってカウントアップし、続いて最小値から普通図柄当り判定用初期値決定用乱数に向かってカウントアップする。普通図柄当り判定用乱数の最小値から最大値までに亘る範囲をカウンタがカウントアップし終えると、普通図柄当り判定用初期値決定用乱数は更新される。このようなカウンタの更新方法を「初期値更新型のカウンタ」という。普通図柄当り判定用初期値決定用乱数は、普通図柄当り判定用乱数を更新するカウンタの固定数値範囲から一の値を抽選する初期値抽選処理を実行して得ることができるようになっている。
なお、本実施形態では、図70に示した払出制御基板951の操作スイッチ954が電源投入時に操作された場合や、後述する、主制御側電源投入時処理において図69に示した主制御MPU1310aの主制御内蔵RAMに記憶されている遊技情報を数値とみなしてその合計を算出して得たチェックサムの値(サム値)が主制御側電源断時処理(電源断時)において記憶されているチェックサムの値(サム値)と一致していない場合など、主制御内蔵RAMの全領域をクリアする場合には、普通図柄当り判定用初期値決定用乱数は、図69に示した主制御MPU1310aがその内蔵する不揮発性のRAMからIDコードを取り出し、この取り出したIDコードに基づいて普通図柄当り判定用乱数を更新するカウンタの固定数値範囲から常に同一の固定値を導出する初期値導出処理を実行し、この導出した固定値がセットされる仕組みとなっている。つまり、普通図柄当り判定用初期値決定用乱数は、初期値導出処理の実行によりIDコードに基づいて導出された同一の固定値が常に上書き更新されるようになっている。このように、普通図柄当り判定用初期値決定用乱数にセットされる値は、IDコードを利用して導出されており、主制御MPU1310aを製造したメーカによって主制御MPU1310aに内蔵する不揮発性のRAMにIDコードを記憶させるとIDコードが外部装置を用いても書き換えられないという第1のセキュリティー対策と、主制御内蔵RAMの全領域をクリアする場合に初期値導出処理を実行することによってIDコードに基づいて同一の固定値を導出するという第2のセキュリティー対策と、による2段階のセキュリティー対策が講じられることよって解析されるのを防止している。
ここで、主制御MPU1310aに内蔵する不揮発性のRAMからIDコードを取り出し、この取り出したIDコードを普通図柄当り判定用初期値決定用乱数として用いる利点について説明する。例えば、賞球として払い出される遊技球を不正に獲得しようとする者が何らかの方法で遊技盤5を入手して分解し、主制御MPU1310aに内蔵する不揮発性のRAMに予め記憶されているIDコードを不正に取得し、普通図柄当り判定用乱数を更新するカウンタの値と普通図柄当り判定値とが一致するタイミングを把握することができたとしても、そのIDコードが個体を識別するためのユニークな符号が付されたものであるため、他の遊技盤5’に備える主制御MPU1310a’に内蔵する不揮発性のRAMに予め記憶されているIDコードとまったく異なるものとなる。つまり他の遊技盤5’においては、普通図柄当り判定用乱数を更新するカウンタの値と普通図柄当り判定値とが一致するタイミングも、入手した遊技盤5のものとまったく異なる。換言すると、入手した遊技盤5を分解して解析して得たIDコードは、他の遊技盤5’、つまり他のパチンコ機1’において、まったく役に立たないものであるため、分解して解析した得た所定間隔ごとに瞬停を発生させ、その所定間隔ごとに、図60に示したゲート部2003に遊技球を通過させたとしても、図60に示した第二始動口2004が有する可動片2004aを開閉動作させて第二始動口2004へ遊技球が受入可能となる遊技状態を発生させることができない。
[14-2.主制御側電源投入時処理]
まず、パチンコ機1に電源が投入されると、デフォルトとして予め定めたアドレスにスタックポインタが設定されるように主制御MPU1310aが回路構成されている。このスタックポインタは、例えば、使用中の記憶素子(レジスタ)の内容を一時記憶するためにスタックに積んだアドレスを示したり、サブルーチンを終了して本ルーチンに復帰するときの本ルーチンの復帰アドレスを一時記憶するためにスタックに積んだアドレスを示したりするものであり、スタックが積まれるごとにスタックポインタが進む。
そして上述したメイン制御プログラムが、主制御基板1310の主制御MPU1310aによる制御の下、図92及び図93に示すように、主制御側電源投入時処理を行う。この主制御側電源投入時処理が開始されると、メイン制御プログラムは、主制御MPU1310aの制御の下、RAMアクセス許可の設定を行う(ステップS10)。このRAMアクセス許可の設定により主制御内蔵RAM(遊技記憶部)に対する更新を行うことができる。
ステップS10に続いて、メイン制御プログラムは、図69に示した主制御内蔵WDT1310afの初期値設定及び起動設定を行う(ステップS12)。ここでは、主制御MPU1310aの動作(システム)が正常動作しているか否かを監視する主制御内蔵WDT1310afに初期値を設定するために主制御MPU1310aに内蔵されるウオッチドッグタイマコントロールレジスタ(以下、「WDTコントロールレジスタ」と記載する。)にタイマ設定値を設定して主制御内蔵WDT1310afを起動させて主制御MPU1310aをリセットするまでの計時を開始する。主制御内蔵WDT1310afが起動すると、主制御内蔵WDT1310afによる計時が開始され、この計時された時間がタイマ設定値で設定された時間に達するまでに、主制御MPU1310aに内蔵されるウオッチドッグタイマクリアレジスタ(以下、「WDTクリアレジスタ」と記載する。)にタイマクリア設定値をセットしないと、主制御内蔵WDT1310afにより主制御MPU1310aが強制的にリセットされるようになっている。これに対して、主制御内蔵WDT1310afが起動して計時が開始されると、この計時された時間がタイマ設定値で設定された時間に達するまでにWDTクリアレジスタにタイマクリア設定値をセットすると、主制御内蔵WDT1310afによる計時がクリアされて、再び計時が開始されるようになっている。このように、主制御内蔵WDT1310afによる計時をタイマ設定値で設定された時間に達するまでにクリアして再び計時を開始するという処理を繰り返し行うことにより主制御MPU1310aの動作(システム)が正常動作しているか否かを監視することができる。
ステップS12に続いて、メイン制御プログラムは、停電クリア処理を行う(ステップS14)。この停電クリア処理では、まず、図78に示した停電監視回路1310eに停電クリア信号の出力を開始する。この停電監視回路1310eは、電圧比較回路であるコンパレータMIC21と、DタイプフリップフロップMIC22と、から構成されている。電圧比較回路であるコンパレータMIC21は、+24Vとリファレンス電圧との電圧を比較したり、+12Vとリファレンス電圧との電圧を比較したりすることで、その比較結果を出力する。この比較結果は、停電又は瞬停が発生していない場合ではその論理がHIとなってDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力される一方、停電又は瞬停が発生した場合ではその論理がLOWとなってDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力されるようになっている。
停電クリア処理では、まず停電監視回路1310eに停電クリア信号の出力を開始することにより、このDタイプフリップフロップMIC22のクリア端子であるCLR端子に停電クリア信号の出力を開始する。この停電クリア信号は、主制御MPU1310aの所定の出力ポートの出力端子からその論理をLOWとして、リセット機能付き主制御出力回路1310caを介して、DタイプフリップフロップICのクリア端子であるCLR端子に入力される。これにより、主制御MPU1310aは、DタイプフリップフロップMIC22のラッチ状態を解除することができ、ラッチ状態をセットするまでの間、DタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力された論理を反転して出力端子である1Q端子から出力する状態とすることができ、その1Q端子からの信号を監視することができる。
続いて、停電クリア処理では、ウェイトタイマ処理を行い、停電予告信号が入力されているか否かを判定する。電源投入時から所定電圧となるまでの間では電圧がすぐに上がらない。一方、停電又は瞬停(電力の供給が一時停止する現象)となるときでは電圧が下がり、停電予告電圧より小さくなると、停電監視回路1310eから停電予告として停電予告信号が入力される。電源投入時から所定電圧に上がるまでの間では同様に電圧が停電予告電圧より小さくなると、停電監視回路1310eから停電予告信号が入力される。そこで、ウェイトタイマ処理では、電源投入後、電圧が停電予告電圧より大きくなって安定するまで待つための処理であり、本実施形態では、待ち時間(ウェイトタイマ)として200ミリ秒(ms)が設定されている。停電予告信号が入力されているか否かの判定では、停電予告信号として、上述したDタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力されている信号に基づいて行う。
電源投入後に電圧が停電予告電圧より大きくなって安定するまで待っても停電予告信号の入力がなかったときには、メイン制御プログラムは、DタイプフリップフロップMIC22のクリア端子であるCLR端子に停電クリア信号の出力を停止する。ここでは、停電クリア信号は、主制御MPU1310aの所定の出力ポートの出力端子からその論理をHIとして、リセット機能付き主制御出力回路1310caを介して、DタイプフリップフロップICのクリア端子であるCLR端子に入力される。これにより、主制御MPU1310aは、DタイプフリップフロップMIC22をラッチ状態にセットすることができる。DタイプフリップフロップMIC22は、そのプリセット端子であるPR端子に論理がLOWとなって入力された状態をラッチすると、出力端子である1Q端子から停電予告信号を出力する。
ステップS14に続いて、メイン制御プログラムは、電源投入時から所定時間に亘って主制御内蔵RAM(遊技記憶部)の初期化を行うRAMクリア処理を実行可能な状態とする(遊技側電源投入時操作制御手段)。具体的には、メイン制御プログラムは、まず、図70に示した払出制御基板951の操作スイッチ954が操作されているか否かを判定する(ステップS16)。この判定では、メイン制御プログラムが、払出制御基板951の操作スイッチ954が操作されたことに伴う操作信号(検出信号)に基づくエラー解除ナビコマンド(第1のエラー解除コマンド)が主制御MPU1310aに入力されているか否かにより行う。メイン制御プログラムは、その操作信号の論理値に基づいて、操作スイッチ954からの操作信号の論理値がHIであるときにはRAMクリアを行うことを指示するものではないと判断して操作スイッチ954が操作されていないと判定する一方、操作スイッチ954からの操作信号の論理値がLOWであるときにはRAMクリアを行うことを指示するものであると判断して操作スイッチ954が操作されていると判定する。
ステップS16において、メイン制御プログラムは、上記操作スイッチ954が操作されているときには、RAMクリア報知フラグRCL-FLGに値1をセットする(ステップS18)。一方、メイン制御プログラムは、ステップS16で操作スイッチ954が操作されていないときには、RAMクリア報知フラグRCL-FLGに値0をセットする(ステップS20)。即ち、メイン制御プログラムは、電源投入時から所定時間に亘って、主制御MPU1310aに内蔵されたRAM(つまり、主制御内蔵RAM(遊技記憶部))の初期化を行うRAMクリア処理を実行可能な状態とする(遊技制御側電源投入時操作制御手段)。上述したRAMクリア報知フラグRCL-FLGは、主制御MPU1310aの主制御内蔵RAM(遊技記憶部)に記憶されている、確率変動、未払い出し賞球等の遊技に関する遊技情報を消去するか否かを示すフラグであり、遊技情報を消去するとき値1、遊技情報を消去しないとき値0にそれぞれ設定される。なお、ステップS18及びステップS20でセットされたRAMクリア報知フラグRCL-FLGの値は、主制御MPU1310aの汎用記憶素子(汎用レジスタ)に記憶される。
ステップS18又はステップS20に続いて、メイン制御プログラムは、ウェイト時間待機処理を行う(ステップS22)。このウェイト時間待機処理では、図72に示した、周辺制御基板1510の液晶表示制御部1512による遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460の描画制御を行うシステムが起動する(ブートする)まで待っている。本実施形態では、ブートするまでの待機時間(ブートタイマ)として2.5秒(s)が設定されている。
ステップS22に続いて、メイン制御プログラムは、停電予告信号が入力されているか否かを判定する(ステップS24)。上述したように、パチンコ機1の電源を遮断したり、停電又は瞬停したりするときには、電圧が停電予告電圧以下となると、停電予告として停電予告信号が停電監視回路1310eから入力される。ステップS24の判定は、この停電予告信号に基づいて行う。ステップS24の判定で停電予告信号の入力があるときには、メイン制御プログラムは、ステップS24の判定に再び戻り、停電予告信号の入力があり続ける限り、ステップS24の判定を繰り返し行う。これにより、ステップS12において起動した主制御内蔵WDT1310afに対して主制御MPU1310aに内蔵されるWDTクリアレジスタにタイマクリア設定値をセットし、主制御内蔵WDT1310afによる計時をクリアして再び計時を開始させることができなくなることによって、主制御内蔵WDT1310afにより主制御MPU1310aが強制的にリセットされることとなる。その後メイン制御プログラムが、主制御基板1310の主制御MPU1310aによる制御の下、この主制御側電源投入時処理を再び行う。なお、ステップS24の判定がステップS22のウェイト時間待機処理に続いて行われる点についての詳細な説明を後述する。
ステップS24の判定で停電予告信号の入力がないときには、メイン制御プログラムは、RAMクリア報知フラグRCL-FLGが値0である否かを判定する(ステップS26)。上述したように、RAMクリア報知フラグRCL-FLGは、遊技情報を消去するとき値1、遊技情報を消去しないとき値0にそれぞれ設定される。ステップS26でRAMクリア報知フラグRCL-FLGが値0であるとき、つまり遊技情報を消去しないときには、チェックサムの算出を行う(ステップS28)。このチェックサムは、主制御内蔵RAMに記憶されている遊技情報を数値とみなしてその合計を算出するものである。
ステップS28に続いて、メイン制御プログラムは、算出したチェックサムの値(サム値)が後述する主制御側電源断時処理(電源断時)において記憶されているチェックサムの値(サム値)と一致しているか否かを判定する(ステップS30)。一致しているときには、このメイン制御プログラムは、バックアップフラグBK-FLGが値1であるか否かを判定する(ステップS32)。このバックアップフラグBK-FLGは、遊技情報、チェックサムの値(サム値)及びバックアップフラグBK-FLGの値等の遊技バックアップ情報を後述する主制御側電源断時処理において主制御内蔵RAMに記憶保持したか否かを示すフラグであり、主制御側電源断時処理を正常に終了したとき値1、主制御側電源断時処理を正常に終了していないとき値0にそれぞれ設定される。なお、主制御基板1310の製造ラインの検査工程において、検査のために製造してから最初に主制御基板1310が電源投入される際における、ステップS28のチェックサムの算出と、ステップS30の判定と、についての詳細な説明を後述する。
ステップS32でバックアップフラグBK-FLGが値1であるとき、つまり主制御側電源断時処理を正常に終了したときには、メイン制御プログラムは、復電時として主制御内蔵RAMの作業領域を設定する(ステップS34)。この設定は、主制御MPU1310aに内蔵されたROM(主制御内蔵ROM)から復電時情報を読み出し、この復電時情報を主制御内蔵RAMの作業領域にセットする。これにより、遊技バックアップ情報から遊技情報を読み出してこの遊技情報に応じた各種コマンドを主制御内蔵RAMの所定記憶領域に記憶する。なお、「復電」とは、電源を遮断した状態から電源を投入した状態のほかに、停電又は瞬停からその後の電力の復旧した状態、不正手段(例えば、不正行為者が腕の裾に隠した高周波出力装置)からの高周波が主制御基板1310に照射されて主制御MPU1310a自体がリセットし、その後に復帰した状態も含める。
ステップS34に続いて、メイン制御プログラムは、バックアップフラグBK-FLGに値0をセットする(ステップS36)。これにより、これ以後の各種処理が行われることにより遊技情報、チェックサムの値(サム値)等が変更されるため、後述する主制御側電源断時処理を正常に終了してバックアップフラグBK-FLGに値1がセットされないと、後述するように、主制御内蔵RAMの全領域がクリアされることとなる。
一方、ステップS26でRAMクリア報知フラグRCL-FLGが値0でない(値1である)とき、つまり遊技情報を消去するときには、或いはステップS30でチェックサムの値(サム値)が一致していないときには、又はステップS32でバックアップフラグBK-FLGが値1でない(値0である)とき、つまり主制御側電源断時処理を正常に終了していないときには、メイン制御プログラムは、主制御内蔵RAMの全領域をクリアする(ステップS38)。即ち、メイン制御プログラムは、上述した操作スイッチ954の操作に伴う検出信号の入力を契機として遊技制御側RAMクリア処理を実行している(払出制御側電源投入時操作制御手段)。具体的には、メイン制御プログラムは、値0を主制御内蔵RAMに書き込むことよって行う。なお、その代わりに、メイン制御プログラムは、初期値として主制御内蔵ROMから所定値を読み出して、セットしてもよい。また、主制御MPU1310aは、操作スイッチ954からの操作信号の論理値がRAMクリアを指示するもので遊技情報を消去するとき、サム値が一致していないとき、又は主制御側電源断時処理を正常に終了していないときには、主制御MPU1310aの不揮発性のRAMに予め記憶された固有のIDコードを取り出し、この取り出したIDコードに基づいて普通図柄当り判定用乱数を更新するカウンタの固定数値範囲から常に同一の固定値を導出する初期値導出処理を行い、この固定値を、上述した普通図柄当り判定用乱数の初期値の決定に用いるための普通図柄当り判定用初期値決定用乱数にセットする。
ステップS38に続いて、メイン制御プログラムは、初期設定として主制御内蔵RAMの作業領域を設定する(ステップS40)。この設定は、主制御内蔵ROMから初期情報を読み出してこの初期情報を主制御内蔵RAMの作業領域にセットされることにより実施される。
ステップS36又はステップS40に続いて、メイン制御プログラムは、割り込み初期設定を行う(ステップS42)。この設定は、後述する主制御側タイマ割り込み処理が行われるときの割り込み周期を設定するものである。本実施形態では、4ミリ秒(ms)に設定されている。
ステップS42に続いて、メイン制御プログラムは、シリアル通信初期設定を行う(ステップS44)。ここでは、主制御MPU1310aに内蔵される各種シリアル入出力ポート(例えば、払出制御基板951に対するシリアル入出力ポート(受信チャンネル及び送信チャンネル)、周辺制御基板1510に対するシリアル入出力ポート(受信チャンネル及び送信チャンネル)に対応する、送信シリアルポートプリスケーラに通信速度の設定やパリティ有無の設定等を行うとともに、送信シリアルポートコントロールレジスタに送信回路の初期化の設定や送信許可の設定等を行う。
ステップS44に続いて、メイン制御プログラムは、試験信号出力ポート初期化設定を行う(ステップS46)。ここでは、遊技機の試験機関において、各種検査情報を出力するための図示しない試験信号出力ポートを、電源投入時に初期化設定(OFFデータ出力に設定)等を行う。
ステップS46に続いて、メイン制御プログラムは、図69に示した主制御内蔵ハード乱数回路1310anの起動設定を行う(ステップS48)。ここでは、遊技に関する各種乱数のうち、大当り遊技状態を発生させるか否かの決定に用いるための大当り判定用乱数を、ハードウェアにより更新するために主制御MPU1310aに内蔵される、ハード乱数コントロールレジスタに乱数をラッチして取得するという設定等を行うとともに、ハード乱数設定レジスタに主制御内蔵ハード乱数回路1310anの起動等を設定する。これらの設定により主制御内蔵ハード乱数回路1310anが起動すると、主制御MPU1310aに入力されるクロック信号(図77に示した主制御水晶発振器MX0から出力されるクロック信号)に基づいて高速に予め定めた数値範囲内における他の値を重複することなく次々に抽出し、予め定めた数値範囲内におけるすべての値を抽出し終えると、再び、予め定めた数値範囲内における一の値を抽出して、主制御MPU1310aに入力されるクロック信号に基づいて高速に予め定めた数値範囲内における他の値を重複することなく次々に抽出する。なお、主制御MPU1310aは、主制御内蔵ハード乱数回路1310anから乱数(乱数値)を取得するときには、主制御内蔵ハード乱数回路1310anにラッチ信号を出力し、このラッチ信号が入力された際における主制御内蔵ハード乱数回路1310anが抽出した乱数(乱数値)を、主制御内蔵主制御MPU1310aに内蔵されるハード乱数ラッチレジスタから取得するようになっている。主制御MPU1310aは、この取得した乱数値を大当り判定用乱数としてセットする。
ステップS48に続いて、メイン制御プログラムは、電源投入時に送信するコマンドの予約設定を行う(ステップS50)。ここでは、ステップS34の主制御内蔵RAMの作業領域の設定において主制御内蔵RAMの作業領域にセットされた復電時情報に基づいて、電源投入(復電)した旨を伝えるために、図89に示した電源投入に区分される電源投入時状態コマンドと電源投入時主制御復帰先コマンドとを作成して送信情報として主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域に記憶する。主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域には、ステップS34の主制御内蔵RAMの作業領域の設定において、遊技バックアップ情報から遊技情報を読み出してこの遊技情報に応じた各種コマンドが記憶されている場合もある。このような場合には、まず遊技情報に応じた各種コマンドの送信完了後に、続いて電源投入時状態コマンドと電源投入時主制御復帰先コマンドとが送信されることとなる。これらのコマンドは、後述する主制御側タイマ割り込み処理において送信されるようになっている。なお、ステップS50において電源投入時に送信するコマンドの予約設定が行われる点についての詳細な説明を後述する。
ステップS50に続いて、メイン制御プログラムは、割り込み許可設定を行う(ステップS52)。この設定によりステップS42で設定した割り込み周期、つまり4msごとに後述する主制御側タイマ割り込み処理が繰り返し行われる。
ステップS52に続いて、メイン制御プログラムは、電源投入時から所定時間を経過すると、つまり、主制御側メイン処理が開始されると、操作スイッチ954(操作スイッチ)の操作に伴うエラー解除ナビコマンドの受け取りを契機とした遊技制御側RAMクリア処理の実行を規制することとなる(通常時操作制御手段)。以上のように、メイン制御プログラムは、操作スイッチ954の操作に伴って入力される検出信号を、タイムシェアリングの概念により、上述のように電源投入時から所定時間に亘ってエラー解除ナビコマンドの入力を契機としてRAMクリア処理を実行させたり(遊技制御側電源投入時操作制御手段)、当該所定時間の経過後は当該エラー解除ナビコマンドの入力があってもRAMクリア処理の実行を規制し(遊技制御側通常時操作制御手段)、発生したエラーに伴うエラー報知を解除するための解除スイッチとして取り扱っている。つまり、本来、払出動作に関して発生したエラーを解除するために使用されるはずであった操作スイッチ954(エラー解除部)を、電源投入時から所定時間に亘って、その代わりに、遊技記憶部としての主制御内蔵RAM(及び払出記憶部としての払出制御内蔵RAM)の初期化を開始させるためのRAMクリア処理を実行するための操作部として機能させたり、当該所定時間の経過後に、遊技球の払出動作に関して発生したエラーを解除するための操作部として機能させることができるようになっている。
次にメイン制御プログラムは、停電予告信号が入力されているか否かを判定する(ステップS54)。上述したように、パチンコ機1の電源を遮断したり、停電又は瞬停したりするときには、電圧が停電予告電圧以下となると、停電予告として停電予告信号が停電監視回路1310eから入力される。ステップS54の判定は、この停電予告信号に基づいて行う。
ステップS54で停電予告信号の入力がないときには、メイン制御プログラムは非当落乱数更新処理を行う(ステップS56)。この非当落乱数更新処理では、上述した、リーチ判定用乱数、変動表示パターン用乱数、大当り図柄用初期値決定用乱数、及び小当り図柄用初期値決定用乱数等を更新する。このように、非当落乱数更新処理では、当落判定(大当り判定)にかかわらない乱数をソフトウェアにより更新する。なお、上述した、普通図柄当り判定用乱数、普通図柄当り判定用初期値決定用乱数及び普通図柄変動表示パターン用乱数等もこの非当落乱数更新処理により更新される。
ステップS56に続いて、再びステップS54に戻り、メイン制御プログラムは、停電予告信号の入力があるか否かを判定し、この停電予告信号の入力がなければ、ステップS56で非当落乱数更新処理を行い、ステップS54~ステップS56を繰り返し行う。なお、このステップS54~ステップS56の処理を「主制御側メイン処理」という。
一方、ステップS54で停電予告信号の入力があったときには、メイン制御プログラムは、割り込み禁止設定を行う(ステップS58)。この設定により後述する主制御側タイマ割り込み処理が行われなくなり、主制御内蔵RAMへの書き込みを防ぎ、遊技情報の書き換えを保護している。
ステップS58に続いて、メイン制御プログラムは、停電クリア信号を出力開始する(ステップS60)。ここでは、ステップS14の停電クリア処理において停電クリア信号を出力開始した処理と同一の処理を行う。これにより、メイン制御プログラムは、主制御MPU1310aの制御の下、DタイプフリップフロップMIC22のラッチ状態を解除することができる。
ステップS60に続いて、メイン制御プログラムは、図69に示した、始動口ソレノイド2107、アタッカソレノイド2108、第一特別図柄表示器1403、第二特別図柄表示器1405、第一特別保留数表示器1404、第二特別保留数表示器1406、普通図柄表示器1402、普通図柄記憶表示器1188、状態表示器1401、ラウンド表示器1407等に出力している駆動信号を停止する(ステップS62)。
ステップS62に続いて、メイン制御プログラムは、チェックサムの算出を行ってこの算出した値を記憶する(ステップS64)。このチェックサムは、上述したチェックサムの値(サム値)及びバックアップフラグBK-FLGの値の記憶領域を除く、主制御内蔵RAMの作業領域の遊技情報を数値とみなしてその合計を算出する。
ステップS64に続いて、メイン制御プログラムは、バックアップフラグBK-FLGに値1をセットする(ステップS66)。これにより、遊技バックアップ情報の記憶が完了する。
ステップS66に続いて、メイン制御プログラムは、RAMアクセス禁止の設定を行う(ステップS68)。このRAMアクセス禁止の設定により主制御内蔵RAM(遊技記憶部)に対するアクセスが行うことができなくなることよって主制御内蔵RAM(遊技記憶部)の内容の更新を防止することができる。
ステップS68に続いて、無限ループに入る。この無限ループでは、ステップS12において起動した主制御内蔵WDT1310afに対して主制御MPU1310aに内蔵されるWDTクリアレジスタにタイマクリア設定値をセットし、主制御内蔵WDT1310afによる計時をクリアして再び計時を開始させることができなくなることによって、主制御内蔵WDT1310afにより主制御MPU1310aが強制的にリセットされることとなる。その後メイン制御プログラムが、主制御基板1310の主制御MPU1310aによる制御の下、この主制御側電源投入時処理を再び行う。なお、ステップS58~ステップS68の処理及び無限ループを「主制御側電源断時処理」という。
パチンコ機1(主制御MPU1310a)は、停電したとき又は瞬停したときにはリセットがかかり、その後の電力の復旧により主制御側電源投入時処理を行う。
なお、ステップS30では主制御内蔵RAMに記憶されている遊技バックアップ情報が正常なものであるか否かを検査し、続いてステップS32では主制御側電源断時処理が正常に終了された否かを検査している。このように、主制御内蔵RAMに記憶されている遊技バックアップ情報を2重にチェックすることにより遊技バックアップ情報が不正行為により記憶されたものであるか否かを検査している。
ここで、ステップS24の停電予告信号の有無の判定をステップS22のウェイト時間待機処理に続いて行う点について説明する。まず、ステップS24の停電予告信号の有無の判定がない場合における問題点について、つまりステップS22のウェイト時間待機処理に続いてステップS26のRAMクリアフラグの値の判定を行ってその後の処理をすすめる場合における問題点について説明する。
主制御MPU1310aの電源端子であるVDD端子には、上述したように、停電又は瞬停が発生してパチンコ島設備からの電源が遮断された場合に、図77に示した電解コンデンサMC2に充電された電荷が停電又は瞬停が発生してから約7ミリ秒(ms)という期間に亘って+5Vとして印加されるようになっている。つまり、瞬停や停電によりパチンコ島設備からの電源が遮断された状態であっても、電解コンデンサMC2というハードウェアに充電された電荷が+5Vとして印加されることにより、パチンコ島設備からの電源が遮断されてから約7msという時間が経過するまでの期間内に、主制御側電源断時処理を完了することができるようになっている。これは、遊技者が遊技を行っている際に、つまり、主制御側メイン処理又は後述する主制御側タイマ割り込み処理を行っている際に、停電又は瞬停が発生してパチンコ島設備からの電源が遮断された場合において、主制御側電源断時処理を確実に完了することができるようになっている。
ところが、極めて稀な現象として、復電時にステップS22のウェイト時間待機処理において、図72に示した、周辺制御基板1510の液晶表示制御部1512による遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460の描画制御を行うシステムが起動する(ブートする)までの待機時間(ブートタイマ:本実施形態では、2.5秒が設定されている。)を計時開始し、その待機時間に達する直前で、仮に瞬停又は停電が発生すると、主制御MPU1310aの電源端子であるVDD端子に電解コンデンサMC2というハードウェアに充電された電荷が+5Vとして印加されるものの、約7msという期間内に、ステップS42で割り込み初期設定が行われ、その後、ステップS52で割り込み許可設定が行われることにより、後述する主制御側タイマ割り込み処理が行われて、主制御内蔵RAMの内容が更新されても、主制御側電源投入時処理における主制御側電源断時処理を完了することができなくなる場合がある。このため、主制御内蔵RAMの内容に基づく、チェックサムを算出した値が記憶されることなく再び復電時に主制御側電源投入時処理を開始することとなる。
そうすると、今回の復電時において主制御側電源投入時処理を開始して、瞬停や停電が発生することなく、ステップS22のウェイト時間待機処理を完了し、その後、ステップS28で主制御内蔵RAMの内容に基づくチェックサムを算出した値と、瞬停又は停電が発生した直前における主制御内蔵RAMに記憶されている値と、をステップS30で比較判定すると、チェックサムの値が一致するはずがなく、ステップS38で主制御内蔵RAMの全領域をクリアすることなる。換言すると、復電時に操作スイッチ954がホールの店員等により操作されてRAMクリアというホールの店員等による意思表示がなくても、強制的に主制御内蔵RAMに記憶されている情報を消去(クリア)することとなるという問題がある。
そこで、本実施形態では、ステップS22のウェイト時間待機処理の直後に、停電予告信号が入力されているか否かの判定を行う処理をステップS24として設けて、停電予告信号が入力されているときには、ステップS24の判定に再び戻り、停電予告信号の入力があり続ける限り、ステップS24の判定を繰り返し行うようになっている。これにより、ステップS12において起動した主制御内蔵WDT1310afに対して主制御MPU1310aに内蔵されるWDTクリアレジスタにタイマクリア設定値をセットし、主制御内蔵WDT1310afによる計時をクリアして再び計時を開始させることができなくなることによって、主制御内蔵WDT1310afにより主制御MPU1310aが強制的にリセットさせることができるようになっている。ステップS22のウェイト時間待機処理を行う前に、ステップS18又はステップS20においてRAMクリア報知フラグRCL-FLGに値が設定されるものの、RAMクリア報知フラグRCL-FLGの値は、上述したように、主制御MPU1310aの汎用記憶素子(汎用レジスタ)に記憶されるため、ステップS10でRAMアクセス許可の設定が行われていても、主制御内蔵RAMの内容(遊技情報)が全く変更されない。
このように、ステップS22のウェイト時間待機処理の直後に、停電予告信号が入力されているか否かの判定を行う処理をステップS24として設けて、停電予告信号が入力されているときには(つまり、ステップS22のウェイト時間待機処理で待機した後にパチンコ機1への電源が遮断されるとステップS24の判定により判定されたときには)、ステップS24の判定に再び戻り、停電予告信号の入力があり続ける限り、ステップS24の判定を繰り返し行うことにより、主制御基板1310の主制御MPU1310aを強制的にリセットして主制御基板1310を再起動することができるようになっているため、遊技の進行を行うことができず、遊技情報が更新されることを防止することができ、チェックサムの算出結果に変動が生ずることがないようになっている。これにより、主制御基板1310の主制御MPU1310aは、再起動した際に、ステップS28のチェックサムの算出結果と、ステップS64のチェックサムの算出記憶した値と、が一致していると判定することとなるため、主制御内蔵RAMに記憶保持される瞬停や停電が発生する直前の遊技情報を初期化することがない。したがって、復電時において、瞬停や停電が発生する直前の遊技情報が初期化されることを防止することができる。
また、ステップS22のウェイト時間待機処理の直後に、停電予告信号が入力されているか否かの判定を行う処理をステップS24として設けて、停電予告信号が入力されていないときには(つまり、ステップS22のウェイト時間待機処理で待機した後にパチンコ機1への電源が遮断されないとステップS24の判定により判別されたときには)、主制御基板1310の主制御MPU1310aが遊技の進行を行っている際に、パチンコ機1への電源が遮断されても、主制御MPU1310aの電源端子であるVDD端子に、図77に示した電解コンデンサMC2による電源の供給により、この遊技の進行による遊技情報を記憶するためのバックアップ処理であるステップS58~ステップS68の処理及び無限ループにより構成される主制御側電源断時処理を主制御基板1310の主制御MPU1310aが完了することができるようになっているため、主制御MPU1310aの主制御MPU1310aは、再起動した際に、ステップS28のチェックサムの算出結果と、バックアップ処理においてチェックサムの算出結果(つまり、ステップS64のチェックサムの算出記憶した値)と、が一致していると判定することとなるため、主制御内蔵RAMに記憶保持される瞬停や停電が発生する直前の遊技情報を初期化することがない。つまり、瞬停や停電が発生する直前の遊技情報に復元されて主制御基板1310を起動することができるようになっている。
更に、ステップS22のウェイト時間待機処理の直後に、ステップS24で停電予告信号が入力されていると判定したときには主制御内蔵WDT1310afにより主制御MPU1310aが強制的にリセットさせることで主制御内蔵RAMの内容を全く更新することなく再び主制御側電源断時処理を開始することができる一方、ステップS22のウェイト時間待機処理の直後に、ステップS24で停電予告信号が入力されていないと判定したときにはこれまで通りハードウェアによる約7msという「瞬停又は停電時電源確保期間」以内に主制御側電源断時処理を確実に完了することができるようになっている。つまり、本実施形態では、復電時に主制御側電源投入時処理を行っている際に瞬停や停電が発生してパチンコ島設備からの電源が遮断された場合であって、主制御MPU1310aの電源端子であるVDD端子に、図77に示した電解コンデンサMC2に充電された電荷が停電又は瞬停が発生してから約7ミリ秒(ms)という期間に亘って+5Vとして印加されるようになっているため、電解コンデンサMC2というハードウェアによる約7msという「瞬停又は電源確保期間」内において主制御側電源断時処理を完了することができない場合においては、ステップS22のウェイト時間待機処理の直後におけるステップS24で停電予告信号が入力されているか否かの判定を行い、停電予告信号が入力されているときには、ステップS24の判定に再び戻り、停電予告信号の入力があり続ける限り、ステップS24の判定を繰り返し行うことにより、ステップS12において起動した主制御内蔵WDT1310afに対して主制御MPU1310aに内蔵されるWDTクリアレジスタにタイマクリア設定値をセットし、主制御内蔵WDT1310afによる計時をクリアして再び計時を開始させることができなくなることによって、主制御内蔵WDT1310afにより主制御MPU1310aが強制的にリセットさせることができるようになっている。このようなソフトウェアによる主制御内蔵WDT1310afにより主制御MPU1310aが強制的にリセットされることでステップS24より後のステップ(具体的には、ステップS42で割り込み初期設定を行って、その後に、ステップS52で割り込み許可を設定して後述する主制御側タイマ割り込み処理を開始するという制御フロー)への進行を阻止することで主制御内蔵RAMの内容(遊技情報)が更新されることを回避することができるという仕組みを採用した。このように停電又は瞬停が発生してパチンコ島設備からの電源が遮断された際に、主制御内蔵RAMの内容(遊技情報)が全く変更されないようにソフトウェアで賄う部分と、主制御側電源断時処理を確実に完了して主制御内蔵RAMの内容(遊技情報)が全く変更されないようにハードウェアで賄う部分と、に2つに分けて構成することにより、主制御内蔵RAMの内容(遊技情報)が変更されることを確実に防止することができるようになっている。
次に、ステップS50において電源投入時に送信するコマンドの予約設定が行われる点について説明する。ステップS50では、上述したように、ステップS34の主制御内蔵RAMの作業領域の設定において主制御内蔵RAMの作業領域にセットされた復電時情報に基づいて、電源投入(復電)した旨を伝えるために、図89に示した電源投入に区分される電源投入時状態コマンドと電源投入時主制御復帰先コマンドとを作成して送信情報として主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域に記憶する。この電源投入時主制御復帰先コマンドは、上述したように、始動口ソレノイド2107の駆動状態を指示する情報と、図69に示したアタッカソレノイド2108の駆動状態を指示する情報と、主として構成されている。ここでは、まず電源投入時主制御復帰先コマンドに、始動口ソレノイド2107の駆動状態を指示する情報と、図69に示したアタッカソレノイド2108の駆動状態を指示する情報と、が含まれていない場合における問題点、つまり、ステップS50において電源投入時主制御復帰先コマンドが電源投入時に送信するコマンドの予約設定が行われない場合における問題点について説明する。
例えば、周辺制御基板1510が大当り遊技状態の画面(例えば、大当り遊技演出の画面)を図60に示した遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示制御している際に、主制御基板1310がアタッカソレノイド2108を駆動して図60に示した大入賞口2005が開閉部材2005aにより開放されているときに瞬停や停電が発生して、その後に復電すると、主制御基板1310は、ステップS34の主制御内蔵RAMの作業領域の設定において主制御内蔵RAMの作業領域にセットされた復電時情報に基づいて、瞬停又は停電が発生する直前の遊技状態に復元されることにより、アタッカソレノイド2108の駆動を開始して大入賞口2005が開閉部材2005aにより閉鎖されている状態から開放されている状態へ移行することとなる。
ところが、瞬停や停電が発生すると、周辺制御基板1510は、復電時において、主制御基板1310からの各種コマンドを受信して復帰するようになっているため、瞬停や停電が発生して、その後に復電すると、周辺制御基板1510は、復電時において主制御基板1310から受信した電源投入時状態コマンドが指示する確率及び時短状態に基づいて復帰することができる。しかし、主制御基板1310が遊技状態として大当り遊技状態を発生させているときに、瞬停や停電が発生して、その後に復電すると、周辺制御基板1510は、復電時において主制御基板1310から受信した電源投入時状態コマンドが指示する確率及び時短状態に基づいて、確率及び時短状態に応じて画面を遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示して復帰することができても、大当り遊技状態のどのラウンドであるか全く表示することができない。つまり、例えば大入賞口2005に遊技球が入球して図69に示したカウントセンサ4005によって検出され、大入賞口2005に入球した遊技球の球数を伝える大入賞口1カウント表示コマンドを主制御基板1310が周辺制御基板1510に送信して周辺制御基板1510が受信したとしても、周辺制御基板1510は、確率及び時短状態に応じて画面に大入賞口2005に入球した遊技球の球数が遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示することができても、大当り遊技状態のどのラウンド(つまり、何回目のラウンド)であるか全く表示することができない。
このような状況において、主制御基板1310は、例えば大当り遊技状態の4ラウンド(4回目のラウンド)を終了するときには、アタッカソレノイド2108の駆動を停止して大入賞口2005が開閉部材2005aにより開放されている状態から閉鎖されている状態へ移行する旨(つまり、始動口ユニット2100の大入賞口2005のラウンド間の閉鎖開始)を指示する大入賞口1閉鎖表示コマンドを主制御基板1310から周辺制御基板1510に送信し、主制御基板1310が大当り遊技状態の5ラウンド(5回目のラウンド)を開始するときには、アタッカソレノイド2108の駆動を開始して大入賞口2005が開閉部材2005aにより閉鎖されている状態から開放されている状態へ移行する旨(つまり、大入賞口2005の5回目のラウンドの開放開始)を指示する大入賞口開放5回目表示コマンドを主制御基板1310から周辺制御基板1510へ送信する。これにより、周辺制御基板1510は、大当り遊技状態の5ラウンドの開始という画面を、上述した確率及び時短状態に応じた画面からようやく切り替えて遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示することととなる。
また、例えば、第二始動口2004へ遊技球が受入可能となる遊技状態となって遊技者に有利な遊技状態となっている旨を伝える画面(例えば、可動片2004aが拡開されている旨を遊技者に伝える画面)を周辺制御基板1510が遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示制御している際に、主制御基板1310が始動口ソレノイド2107を駆動して図60に示した第二始動口2004が有する可動片2004aを左右方向へ拡開させた状態となっているときに瞬停や停電が発生して、その後に復電すると、主制御基板1310は、ステップS34の主制御内蔵RAMの作業領域の設定において主制御内蔵RAMの作業領域にセットされた復電時情報に基づいて、瞬停又は停電が発生する直前の遊技状態に復元されることにより、始動口ソレノイド2107の駆動を開始して可動片2004aが略垂直に立上った状態から左右方向へ拡開させた状態へ移行することとなる。
ところが、瞬停や停電が発生すると、周辺制御基板1510は、復電時において、主制御基板1310からの各種コマンドを受信して復帰するようになっているため、瞬停や停電が発生して、その後に復電すると、周辺制御基板1510は、復電時において主制御基板1310から受信した電源投入時状態コマンドに基づいて復帰することができる。しかし、主制御基板1310が遊技状態として第二始動口2004へ遊技球が受入可能となる遊技状態となって遊技者に有利な遊技状態を発生させているときに、瞬停や停電が発生して、その後に復電すると、周辺制御基板1510は、復電時において主制御基板1310から受信した電源投入時状態コマンドが指示する確率及び時短状態に基づいて、確率及び時短状態に応じて画面を遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示して復帰することができても、第二始動口2004へ遊技球が受入可能となる遊技状態となって遊技者に有利な遊技状態となっている旨を伝える画面を周辺制御基板1510が遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に全く表示することができない。このため、パチンコ機の前面に着座する遊技者は、瞬停や停電が発生したことに驚いて、復電時において、瞬停や停電が発生する直前における第二始動口2004へ遊技球が受入可能となる遊技状態であることを忘れている場合もあり、このような場合には、復電時における遊技状態として第二始動口2004へ遊技球が受入可能となる遊技状態に復帰されているにもかかわらず、復電時に遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に遊技を指示する画面(つまり、第二始動口2004へ遊技球を入球させるという遊技を指示する画面)が表示されないことにより、遊技者がどのような遊技を行えば分からなくなるという問題もあった。
このように、上述した2つの例においては、瞬停又は停電直前における遊技状態に、復電後、速やかに復帰することができないという問題があった。換言すると、パチンコ機の前面に着座する遊技者は、瞬停や停電が発生して、その後に復電すると、パチンコ機のシステムがかたまった状態、いわゆるフリーズした状態に見えて故障したと勘違いするという問題があった。
そこで、本実施形態では、主制御基板1310が電源投入時(電源投入する場合のほかに、停電や瞬停が発生して電力が回復する復電時も含む。)において、電源投入時状態コマンドと電源投入時主制御復帰先コマンドとを周辺制御基板1510に送信するために、ステップS50において、図89に示した電源投入に区分される電源投入時状態コマンドと電源投入時主制御復帰先コマンドとを作成して送信情報として主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域に記憶するようになっている。そして、これらのコマンドは、後述する主制御側タイマ割り込み処理において送信されるようになっている。
これにより、周辺制御基板1510は、主制御基板1310から受信した電源投入時状態コマンドと電源投入時主制御復帰先コマンドとに基づいて、例えば、上述した例では、大当り遊技状態の4ラウンドにおいて、瞬停や停電が発して、その後に復電すると、主制御基板1310の復帰先として、アタッカソレノイド2108の駆動を開始して大入賞口2005が開閉部材2005aにより閉鎖されている状態から開放されている状態へ移行する旨を周辺制御基板1510に伝えることができるため、周辺制御基板1510は、大当り遊技状態の4ラウンドである旨を特定した画面(つまり、何回目のラウンドであるかを示す画面)を遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示することができないものの、大当り遊技状態であってアタッカソレノイド2108の駆動を開始して大入賞口2005が開閉部材2005aにより開放されている状態である旨を伝える画面(例えば、「大当りです。大入賞口が開放されています。大入賞口に遊技球を入球させるように遊技を行ってください。」というメッセージを遊技者に伝える画面)を遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示してパチンコ機の前面に着座する遊技者に復電後において大入賞口2005に遊技球を入球させるという遊技を指示することができるし、また例えば、上述した例では、第二始動口2004へ遊技球が受入可能となる遊技状態となって遊技者に有利な遊技状態となっている状態において、瞬停や停電が発して、その後に復電すると、主制御基板1310の復帰先として、始動口ソレノイド2107の駆動を開始して一対の可動片2004aを左右方向へ拡開させた状態となっている旨を伝える画面(例えば、「可動片を拡開させています。開いた始動口に遊技球を入球させるように遊技を行ってください。」というメッセージを遊技者に伝える画面)を周辺制御基板1510が遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示してパチンコ機の前面に着座する遊技者に復電後において第二始動口2004へ遊技球を入球させるという遊技を指示することができる。これにより、瞬停や停電が発して、その後に復電する際に、周辺制御基板1510の復帰先を主制御基板1310側で細かく指示することができる。したがって、瞬停又は停電直前における遊技状態に、復電後、速やかに復帰することができる。換言すると、パチンコ機の前面に着座する遊技者は、瞬停や停電が発生して、その後に復電すると、パチンコ機のシステムがかたまった状態、いわゆるフリーズした状態に見えて故障したと勘違いすることを防止することができる。
次に、主制御基板1310の製造ラインの検査工程である主制御基板検査工程において、検査のために製造してから最初に主制御基板1310が電源投入される際における、ステップS28のチェックサムの算出と、ステップS30の判定と、について説明する。主制御基板検査工程において、検査のために製造してから最初に主制御基板1310が電源投入されると、上述した、バックアップ処理であるステップS58~ステップS68の処理及び無限ループにより構成される主制御側電源断時処理を主制御基板1310の主制御MPU1310aは、一度も実行していない状態であるため、ステップS28で主制御内蔵RAMの内容に基づくチェックサムを算出しても、ステップS30で比較判定において、チェックサムの値が一致するはずがなく、ステップS38で主制御内蔵RAMの全領域を必ずクリアすることなる。これにより、ステップS50において電源投入時に送信するコマンドの予約設定が行われると、図89に示した電源投入に区分される電源投入時状態コマンドと電源投入時主制御復帰先コマンドとを作成して送信情報として主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域に記憶することにより、電源投入時状態コマンドと電源投入時主制御復帰先コマンドという2つのコマンドのみが送信情報として主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域に記憶される状態となる。そして、これらのコマンドは、後述する主制御側タイマ割り込み処理において、まず電源投入時状態コマンドが送信され、続いて電源投入時主制御復帰先コマンドが送信されるようになっている。これを利用して、主制御基板検査工程においては、検査のために製造してから最初に主制御基板1310が電源投入されると、主制御基板1310から最初のコマンドとして電源投入時状態コマンドが主制御基板検査工程の検査装置へ送信されることとなる。
ところで、電源投入時状態コマンドは、上述したように、電源投入時(電源投入する場合のほかに、停電や瞬停が発生して電力が回復する復電時も含む。)に、図70に示した払出制御基板951の操作スイッチ954が操作されてRAMクリアを行う場合にその旨を指示する情報と、電源投入時(電源投入する場合のほかに、停電や瞬停が発生して電力が回復する復電時も含む。)に、上述した、低確率時短状態、高確率時短状態、低確率非時短状態、及び高確率非時短状態のうち、いずれの状態(確率及び時短状態)で復帰するかを指示する情報と、パチンコ機の機種コードを示す情報と、から構成されている。ここでは、電源投入時状態コマンドにパチンコ機の機種コードを示す情報が含まれていない場合における問題点について説明する。
パチンコ機の機種コードは、上述したように、パチンコ機1(正確には、主制御基板1310)として、いわゆる、マックスタイプ、ミドルタイプ、甘デジタイプをそれぞれ作成するときに、どの作品の版権に対するものであるのか、どのような遊技仕様(例えば、確率変動が生ずると、次回大当り遊技状態が発生するまでその状態が継続されるという遊技仕様のほかに、特別図柄の変動回数が限定(例えば、30回や70回)された状態で確率変動が生ずるという遊技仕様(いわゆる、ST機)など)であるのか、を特定することができるものである。
パチンコ機1を製造するメーカの製造ラインにおいては、主制御基板1310を製造する際に、複数種類の作品の版権に対する主制御基板1310が混在する場合がある。そうすると、製造ラインの作業者は、複数種類の作品の版権(例えば、映画A、映画B、ドラマC、映画D、漫画E、及び漫画Fという作品の版権)のうち、どの作品の版権に対する主制御基板1310を製造するために主制御基板1310が製造ラインに流れているのか分からなくなったり、複数種類の作品の版権のうち、一の版権(例えば、映画Dという作品の版権)に対する主制御基板1310を製造するために主制御基板1310が製造ラインに流れているにもかかわらず、他の版権(例えば、漫画Fという作品の版権)に対する主制御基板1310を製造するために主制御基板1310が製造ラインに流れているという思い込みや勘違いもある。このため、パチンコ機1を製造するメーカの製造ラインにおいて、主制御基板1310を製造する際に、複数種類の作品の版権に対する主制御基板1310が混在すると、製造ラインの作業者は、製造ラインで製造した主制御基板1310がどの作品の版権に対するものなのかを確認することができないし、同一作品の版権に対しても、どの機種タイプ(マックスタイプ、ミドルタイプ、甘デジタイプのうち、いずれのタイプ)であるのか、そしてどのような遊技仕様(確率変動が生ずると、次回大当り遊技状態が発生するまでその状態が継続されるという遊技仕様やST機)であるのかを確認することもできない。これにより、パチンコ機1を製造するメーカの製造ラインにおいて、主制御基板1310を製造する際に、複数種類の作品の版権に対する主制御基板1310が混在すると、複数種類の作品の版権に対する主制御基板1310が混在したまま、遊技盤5に主制御基板1310を取り付けるための遊技盤組立ラインへ送られることとなる。このため、遊技盤組立ラインの作業者は、作品の版権に対する遊技盤5と対応しない主制御基板1310を遊技盤5に取り付ける場合もあった。これにより、結果として、遊技盤5の生産効率が低下するという問題があった。
そこで、本実施形態では、主制御基板1310が電源投入時(電源投入する場合のほかに、停電や瞬停が発生して電力が回復する復電時も含む。)において、パチンコ機の機種コードを示す情報を含む電源投入時状態コマンドを周辺制御基板1510に送信するために、ステップS50において、図89に示した電源投入に区分される電源投入時状態コマンドと電源投入時主制御復帰先コマンドとを作成して送信情報として主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域に記憶するようになっている。そして、これらのコマンドは、後述する主制御側タイマ割り込み処理において送信されるようになっている。
これにより、パチンコ機1を製造するメーカの製造ラインの作業者は、製造ラインの検査工程である主制御基板検査工程において、主制御基板1310を電源投入することにより、検査装置が主制御基板1310から受信した電源投入時状態コマンドに含まれるパチンコ機の機種コードを示す情報に基づいて、つまり、パチンコ機の機種コードを示す情報を構成する、上述した、機種タイプを示すマックスタイプ、ミドルタイプ、及び甘デジタイプのうち、いずれのタイプであるかを特定するためのシリーズコードと、作品の版権を特定するための版権コードと、遊技仕様(例えば、確率変動が生ずると、次回大当り遊技状態が発生するまでその状態が継続されるという遊技仕様のほかに、特別図柄の変動回数が限定された状態で確率変動が生ずるという遊技仕様(ST機)など)を特定するための遊技仕様コードと、に基づいて、検査モニタに表示する詳細な機種情報を目視することにより、主制御基板1310がどの作品の版権に対するものなのかを判別することができるとともに、同一作品の版権に対しても、どの機種タイプ(マックスタイプ、ミドルタイプ、及び甘デジタイプのうち、いずれのタイプ)であるのか、そしてどのような遊技仕様(確率変動が生ずると、次回大当り遊技状態が発生するまでその状態が継続されるという遊技仕様やST機)であるのかを判別することもできるようになっている。これにより、パチンコ機1を製造するメーカの製造ラインにおいて、主制御基板1310を製造する際に、複数種類の作品の版権に対する主制御基板1310が混在しても、製造ラインの主制御基板検査工程の作業者は、検査モニタを目視して主制御基板1310の機種タイプ、作品の版権、及び遊技仕様を正確に判別することができることによって、作品の版権に対する主制御基板1310ごとに分別して後続の遊技盤組立ラインへ送ることができる。そして、遊技盤組立ラインの作業者は、作品の版権に対する遊技盤5と対応する主制御基板1310を遊技盤5に確実に取り付けることができ、作品の版権に対する遊技盤5と対応しない主制御基板1310を遊技盤5に取り付けるという作業によって生ずる遊技盤5の生産効率の低下を防止することができる。したがって、遊技盤5の生産効率の向上に寄与することができる。
[14-3.主制御側タイマ割り込み処理]
次に、主制御側タイマ割り込み処理について説明する。この主制御側タイマ割り込み処理は、図92及び図93に示した主制御側電源投入時処理において設定された割り込み周期(本実施形態では、4ms)ごとに繰り返し行われる。
主制御側タイマ割り込み処理が開始されると、主制御基板1310では、メイン制御プログラムが、主制御MPU1310aの制御の下、図94に示すように、レジスタバンクの切替を行う(ステップS100)。主制御MPU1310aの汎用記憶素子(汎用レジスタ)には、第1のレジスタバンクと第2のレジスタバンクとから構成される2つのレジスタバンクがある。第1のレジスタバンクは上述した主制御側電源投入時処理における主制御メイン処理において使用される一方、第のレジスタバンクは本ルーチンである主制御側タイマ割り込み処理において使用される。ステップS100では、本ルーチンである主制御側タイマ割り込み処理において第2のレジスタバンクを使用するため、主制御側電源投入時処理における主制御メイン処理において使用されている第1のレジスタバンクから第2のレジスタバンクへのレジスタバンクの切り替えを行う。なお、本実施形態では、本ルーチンである主制御側タイマ割り込み処理が開始されるときに、各レジスタをスタックに退避する処理は必要ないようになっている。
ステップS100に続いて、メイン制御プログラムは、タイマ減算処理を行う(ステップS102)。このタイマ減算処理では、例えば、後述する特別図柄及び特別電動役物制御処理で決定される変動表示パターンに従って第一特別図柄表示器1403及び第二特別図柄表示器1405が点灯する時間、後述する普通図柄及び普通電動役物制御処理で決定される普通図柄変動表示パターンに従って普通図柄表示器1402が点灯する時間のほかに、主制御基板1310(主制御MPU1310a)が送信した各種コマンドを払出制御基板951が正常に受信した旨を伝える払主ACK信号が入力されているか否かを判定する際にその判定条件として設定されているACK信号入力判定時間等の時間管理を行う。具体的には、変動表示パターン又は普通図柄変動表示パターンの変動時間が5秒間であるときには、タイマ割り込み周期が4msに設定されているので、このタイマ減算処理を行うごとに変動時間を4msずつ減算し、その減算結果が値0になることで変動表示パターン又は普通図柄変動表示パターンの変動時間を正確に計っている。
本実施形態では、ACK信号入力判定時間が100msに設定されている。このタイマ減算処理を行うごとにACK信号入力判定時間が4msずつ減算し、その減算結果が値0になることでACK信号入力判定時間を正確に計っている。なお、これらの各種時間及びACK信号入力判定時間は、時間管理情報として主制御内蔵RAMの時間管理情報記憶領域に記憶される。
ステップS102に続いて、メイン制御プログラムは、スイッチ入力処理を行う(ステップS104)。このスイッチ入力処理では、主制御MPU1310aの各種入力ポートの入力端子に入力されている各種信号を読み取り、入力情報として主制御内蔵RAMの入力情報記憶領域に記憶する。具体的には、このメイン制御プログラムは、例えば、図60に示した一般入賞口2001に入球した遊技球を検出する図69に示した一般入賞口センサ4020からの検出信号、図60に示した大入賞口2005に入球した遊技球を検出する図69に示したカウントセンサ4005からの検出信号、図60に示した第一始動口2002に入球した遊技球を検出する図69に示した第一始動口センサ4002からの検出信号、図60に示した第二始動口2004に入球した遊技球を検出する図69に示した第二始動口センサ4004からの検出信号、図60に示したゲート部2003を通過した遊技球を検出する図69に示したゲートセンサ4003からの検出信号、図69に示した磁石を用いた不正行為を検出する磁気検出センサ4024からの検出信号、図69に示した遊技機に対して振動を与えた不正行為を検出する振動センサ2405や後述する賞球制御処理で送信した賞球コマンドを図69に示した払出制御基板951が正常に受信した旨を伝える払出制御基板951からの払主ACK信号、をそれぞれ読み取り、入力情報として入力情報記憶領域に記憶する。また、第一始動口2002に入球した遊技球を検出する第一始動口センサ4002からの検出信号、第二始動口2004に入球した遊技球を検出する第二始動口センサ4004からの検出信号をそれぞれ読み取ると、これと対応する図90に示したその他に区分される始動口入賞コマンドを送信情報として上述した送信情報記憶領域に記憶する。つまり、第一始動口センサ4002からの検出信号があると、これと対応する始動口入賞コマンドが送信情報として送信情報記憶領域に記憶されるし、第二始動口センサ4004からの検出信号があると、これと対応する始動口入賞コマンドが送信情報として送信情報記憶領域に記憶されるようになっている。
なお、本実施形態では、一般入賞口2001に入球した遊技球を検出する一般入賞口センサ4020からの検出信号、大入賞口2005に入球した遊技球を検出するカウントセンサ4005からの検出信号、第一始動口2002に入球した遊技球を検出する第一始動口センサ4002からの検出信号、第二始動口2004に入球した遊技球を検出する第二始動口センサ4004からの検出信号、及びゲート部2003を通過した遊技球を検出するゲートセンサ4003からの検出信号は、このスイッチ入力処理が開始されると、まず1回目としてそれぞれ読み取られ、所定時間(例えば、10μs)経過した後、2回目としてそれぞれ再び読み取られる。そして、この2回目に読み取られた結果と、1回目に読み取られた結果と、を比較する。この比較結果のうち、同結果となっているものがあるか否かを判定する。同結果でないものについては、さらに、3回目として再び読み取られ、この3回目に読み取られた結果と、2回目に読み取られた結果と、を比較する。この比較結果のうち、同結果となっているものがあるか否かを再び判定する。同結果でないものについては、さらに、4回目として再び読み取られ、この4回目に読み取られた結果と、3回目に読み取られた結果と、を比較する。この比較結果のうち、同結果となっているものがあるか否かを再び判定する。同結果とならいものについては、遊技球の入球がないものとして扱う。
このように、スイッチ入力処理では、メイン制御プログラムが、一般入賞口センサ4020、カウントセンサ4005、第一始動口センサ4002、第二始動口センサ4004、及びゲートセンサ4003からの検出信号を、1回目~3回目に亘って比較する2度読み取りと、2回目~4回目に亘って比較する2度読み込みと、による計2回の2度読み取りを行うことによって、チャタリングやノイズ等の影響による誤検出を回避することができるようになっているため、一般入賞口センサ4020、カウントセンサ4005、第一始動口センサ4002、第二始動口センサ4004、及びゲートセンサ4003からの検出信号の信頼性を高めることができる。
ステップS104に続いて、メイン制御プログラムは、当落乱数更新処理を行う(ステップS106)。この当落乱数更新処理では、上述した、大当り図柄用乱数、及び小当り図柄用乱数を更新する。またこれらの乱数に加えて、図93に示した主制御側電源投入時処理(主制御側メイン処理)におけるステップS56の非当落乱数更新処理で更新される、大当り図柄用初期値決定用乱数、及び小当り図柄用初期値決定用乱数も更新する。これらの大当り図柄用初期値決定用乱数、及び小当り図柄用初期値決定用乱数は、主制御側メイン処理及びこの主制御側タイマ割り込み処理においてそれぞれ更新されることでランダム性をより高めている。これに対して、大当り図柄用乱数、及び小当り図柄用乱数は、当落判定(大当り判定)にかかわる乱数であるためこの当落乱数更新処理が行われるごとにのみ、それぞれのカウンタがカウントアップする。なお、上述した、普通図柄当り判定用乱数、普通図柄当り判定用初期値決定用乱数もこの当落乱数更新処理により更新される。
例えば、普通図柄当り判定用乱数を更新するカウンタは、上述したように、初期値更新型のカウンタであり、最小値から最大値までに亘る予め定めた固定数値範囲内において更新され、この最小値から最大値までに亘る範囲を、この主制御側タイマ割り込み処理が行われるごとに値1ずつ加算されることでカウントアップする。普通図柄当り判定用初期値決定用乱数から最大値に向かってカウントアップし、続いて最小値から普通図柄当り判定用初期値決定用乱数に向かってカウントアップする。普通図柄当り判定用乱数の最小値から最大値までに亘る範囲をカウンタがカウントアップし終えると、この当落乱数更新処理により大当り判定用初期値決定用乱数は更新される。普通図柄当り判定用初期値決定用乱数は、普通図柄当り判定用乱数を更新するカウンタの固定数値範囲から一の値を抽選する初期値抽選処理を実行して得ることができるようになっている。
本実施形態では、大当り図柄用初期値決定用乱数、及び小当り図柄用初期値決定用乱数を、図93に示した主制御側電源投入時処理(主制御側メイン処理)におけるステップS56の非当落乱数更新処理、及び本ルーチンである主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS106の当落乱数更新処理でそれぞれ更新しているが、割り込みタイマが発生するごとに本ルーチンの処理時間にムラが生じて次の割り込みタイマが発生するまでの残り時間内において主制御側メイン処理を繰り返し実行することによりステップS56の非当落乱数更新処理の実行回数がランダムとなる場合には、大当り図柄用初期値決定用乱数、及び小当り図柄用初期値決定用乱数をステップS56の非当落乱数更新処理においてのみ更新する仕組みとしてもよい。
ステップS106に続いて、メイン制御プログラムは、賞球制御処理を行う(ステップS108)。この賞球制御処理では、上述した入力情報記憶領域から入力情報を読み出してこの入力情報に基づいて遊技球を払い出すための図88に示した賞球コマンドを作成するとともに、賞球として払い出す予定の遊技球の球数が10球に達している場合には、その旨を伝えるためにメイン賞球数情報出力信号の出力を設定し、出力情報として出力情報記憶領域に記憶したり、主制御基板1310と払出制御基板951との基板間の接続状態を確認するための図88に示したセルフチェックコマンドを作成したりする。そして作成した賞球コマンドやセルフチェックコマンドを主払シリアルデータとして払出制御基板951に送信する。例えば、図60に示した大入賞口2005に遊技球が1球、入球すると、賞球として15球を払い出す賞球コマンドを作成するとともに、賞球として払い出す予定の遊技球の球数が10球に達しているため、その旨を伝えるためにメイン賞球数情報出力信号の出力を設定し、出力情報として出力情報記憶領域に記憶し、賞球コマンドを払出制御基板951に送信したり、この賞球コマンドを払出制御基板951が正常に受信完了した旨を伝える払主ACK信号が所定時間内に入力されないときには主制御基板1310と払出制御基板951との基板間の接続状態を確認するセルフチェックコマンドを作成して払出制御基板951に送信したりする。なお、賞球として15球を払い出す賞球コマンドを作成する場合のように、賞球として払い出す遊技球の球数が10球を超える場合には、その超えた球数に、次回のこの賞球制御処理において、上述した入力情報記憶領域から入力情報を読み出してこの入力情報に基づいて賞球として払い出す予定の遊技球の球数が加算されて、この加算された遊技球の球数がに達しているときには、その旨を伝えるためにメイン賞球数情報出力信号の出力を設定し、出力情報として出力情報記憶領域に記憶することとなる。
ステップS108に続いて、メイン制御プログラムは、枠コマンド受信処理を行う(ステップS110)。払出制御基板951では、払出制御プログラムが、図91に示した状態表示に区分される1バイト(8ビット)の各種コマンド(例えば、枠状態1コマンド、エラー解除ナビコマンド、及び枠状態2コマンド)を送信する。一方、後述するように払出制御プログラムは、払出動作にエラーが発生した場合にエラー発生コマンドを出力したり、操作スイッチ954の検出信号に基づいてエラー解除ナビコマンドを出力する。上述した枠コマンド受信処理では、メイン制御プログラムが、この各種コマンドを払主シリアルデータとして正常に受信すると、その旨を払出制御基板951に伝える情報を、出力情報として主制御内蔵RAMの出力情報記憶領域に記憶する。また、メイン制御プログラムは、その正常に払主シリアルデータとして受信したコマンドを2バイト(16ビット)のコマンドに整形し(図90の状態表示に区分される各種コマンド(枠状態1コマンド、エラー解除ナビコマンド、及び枠状態2コマンド))、送信情報として上述した送信情報記憶領域に記憶する。なお、ここでいう枠状態1コマンドは第1のエラー発生コマンドに相当するとともに、エラー解除ナビコマンドは第1のエラー解除コマンドに相当する。
ステップS110に続いて、メイン制御プログラムは、不正行為検出処理を行う(ステップS112)。この不正行為検出処理では、賞球に関する異常状態を確認する。例えば、上述した入力情報記憶領域から入力情報を読み出し、大当り遊技状態でない場合にカウントセンサ4005からの検出信号が入力されているとき(大入賞口2005に遊技球が入球するとき)等には、異常状態として図90に示した報知表示に区分される入賞異常表示コマンドを作成し、送信情報として上述した送信情報記憶領域に記憶する。
ステップS112に続いて、メイン制御プログラムは、特別図柄及び特別電動役物制御処理を行う(ステップS114)。この特別図柄及び特別電動役物制御処理では、図69に示した主制御内蔵ハード乱数回路1310anにラッチ信号を出力し、ラッチ信号が入力された際における主制御内蔵ハード乱数回路1310anが抽出した乱数(乱数値)を、主制御内蔵主制御MPU1310aに内蔵されるハード乱数ラッチレジスタから取得し、この取得した乱数値を大当り判定用乱数としてセットする。そして大当り判定用乱数(つまり、主制御内蔵主制御MPU1310aに内蔵されるハード乱数ラッチレジスタから取得した乱数値)と、主制御内蔵ROMに予め記憶されている大当り判定値と、が一致するか否かを判定(大当り遊技状態を発生させるか否かを判定(「特別抽選」という。))したり、大当り図柄用乱数を更新するカウンタの値を取り出して主制御内蔵ROMに予め記憶されている確変当り判定値と一致するか否かを判定(確率変動を発生させるか否かの判定)したりする。ここで、「確率変動」とは、大当りする確率が通常時(低確率)にくらべて高く設定された高確率(確変時)に変化することである。本実施形態では、上述した大当り判定値の範囲(大当り判定範囲)として、低確率では値32668~値32767が設定されており、通常時判定テーブルから読み出されるのに対して、高確率では値31768~値32767が設定されており、確変時判定テーブルから読み出される。このように、ステップS114の特別図柄及び特別電動役物制御処理では、大当り判定用乱数(つまり、主制御内蔵主制御MPU1310aに内蔵されるハード乱数ラッチレジスタから取得した乱数値)と、主制御内蔵ROMに予め記憶されている大当り判定値と、が一致するか否かを判定するときには、大当り判定用乱数(つまり、主制御内蔵主制御MPU1310aに内蔵されるハード乱数ラッチレジスタから取得した乱数値)が大当り判定範囲に含まれているか否かにより行う。
これらの判定結果が第一始動口センサ4002によるものである場合には図89に示した特図1同調演出関連の各種コマンドを作成する一方、その抽選結果が第二始動口センサ4004によるものである場合には図89に示した特図2同調演出関連の各種コマンドを作成し、送信情報として送信情報記憶領域に記憶するするとともに、その決定した特別図柄の変動表示パターンに従って第一特別図柄表示器1403又は第二特別図柄表示器1405を点灯させるよう第一特別図柄表示器1403又は第二特別図柄表示器1405への点灯信号の出力を設定し、出力情報として上述した出力情報記憶領域に記憶する。また、発生させる遊技状態に応じて、例えば大当り遊技状態となるときには、図89に示した大当り関連に区分される各種コマンド(大当りオープニングコマンド、大入賞口1開放N回目表示コマンド、大入賞口1閉鎖表示コマンド、大入賞口1カウント表示コマンド、大当りエンディングコマンド、及び大当り図柄表示コマンド)を作成し、送信情報として送信情報記憶領域に記憶したり、図60に示した大入賞口2005の開閉部材2005aを開閉動作させるようアタッカソレノイド2108への駆動信号の出力を設定し、出力情報として出力情報記憶領域に記憶したり、大入賞口2005が閉鎖状態から開放状態となる回数(ラウンド)が2回であるときには、図66に示したラウンド表示器1407の2ラウンド表示ランプ1407aを点灯させるよう2ラウンド表示ランプ1407aへの点灯信号の出力を設定し、出力情報として出力情報記憶領域に記憶したり、ラウンドが15回であるときには、図66に示したラウンド表示器1407の15ラウンド表示ランプ1407bを点灯させるよう15ラウンド表示ランプ1407bへの点灯信号の出力を設定し、出力情報として出力情報記憶領域に記憶したり、確率変動の発生の有無を所定の色で点灯させるよう状態表示器1401への点灯信号の出力を設定し、出力情報として出力情報記憶領域に記憶したりする。
ステップS114に続いて、メイン制御プログラムは、普通図柄及び普通電動役物制御処理を行う(ステップS116)。この普通図柄及び普通電動役物制御処理では、上述した入力情報記憶領域から入力情報を読み出してこの入力情報に基づいてゲート入賞処理を行う。このゲート入賞処理では、入力情報からゲートセンサ4003からの検出信号が入力端子に入力されていたか否かを判定する。この判定結果に基づいて、検出信号が入力端子に入力されていたときには、上述した普通図柄当り判定用乱数を更新するカウンタの値等を抽出してゲート情報として主制御内蔵RAMのゲート情報記憶領域に記憶する。
このゲート情報記憶領域には、第0区画~第3区画(4つの区画)が設けられており、第0区画、第1区画、第2区画、そして第3区画の順にゲート情報が格納されるようになっている。例えばゲート情報がゲート情報記憶の第0区画~第2区画に格納されている場合、ゲートセンサ4003からの検出信号が入力端子に入力されていたときにはゲート情報をゲート情報記憶の第3区画に格納する。
ゲート情報はゲート情報記憶の第0区画に格納されているものが主制御内蔵RAMの作業領域にセットされる。このゲート情報がセットされると、ゲート情報記憶の第1区画のゲート情報がゲート情報記憶の第0区画に、ゲート情報記憶の第2区画のゲート情報がゲート情報記憶の第1区画に、ゲート情報記憶の第3区画のゲート情報がゲート情報記憶の第2区画に、それぞれシフトされてゲート情報記憶の第3区画が空き領域となる。例えば、ゲート情報記憶の第1区画~第2区画にゲート情報が記憶されている場合には、ゲート情報記憶の第1区画のゲート情報がゲート情報記憶の第0区画に、ゲート情報記憶の第2区画のゲート情報がゲート情報記憶の第1区画にそれぞれシフトされてゲート情報記憶の第2区画及びゲート情報記憶の第3区画が空き領域となる。ここで、ゲート情報記憶の第1区画~第3区画にゲート情報が格納されていると、格納されたゲート情報の総数を保留球として普通図柄記憶表示器1188を点灯させるよう、上述したゲート情報に基づいて普通図柄記憶表示器1188の点灯信号の出力を設定し、出力情報として上述した出力情報記憶領域に記憶する。
ゲート入賞処理に続いて、主制御内蔵RAMの作業領域にセットされたゲート情報を読み出し、この読み出したゲート情報から普通図柄当り判定用乱数の値を取り出して主制御内蔵ROMに予め記憶されている普通図柄当り判定値と一致するか否かを判定する(「普通抽選」という)。この判定結果(普通抽選による抽選結果)により可動片2004aを開閉動作させるか否かが決定する。この決定で開閉動作をさせる場合には、可動片2004aが左右方向へ拡開した状態となることで第二始動口2004へ遊技球が受入可能となる遊技状態となって遊技者に有利な遊技状態なる。この決定と対応する普通図柄の変動表示パターンを上述した普通図柄変動表示パターン用乱数に基づいて決定し、図89に示した普図同調演出関連に区分される各種コマンドを作成し、送信情報として上述した送信情報記憶領域に記憶するとともに、その決定した普通図柄の変動表示パターンに従って普通図柄表示器1402を点灯させるよう普通図柄表示器1402への点灯信号の出力を設定し、出力情報として上述した出力情報記憶領域に記憶する。また、例えばその取り出した普通図柄当り判定用乱数の値が主制御内蔵ROMに予め記憶されている普通図柄当り判定値と一致しているときには、図89に示した普通電役演出関連の各種コマンドを作成し、送信情報として送信情報記憶領域に記憶するとともに、可動片2004aを開閉動作させるよう始動口ソレノイド2107への駆動信号の出力を設定し、出力情報として上述した出力情報記憶領域に記憶する一方、その取り出した普通図柄当り判定用乱数の値が主制御内蔵ROMに予め記憶されている普通図柄当り判定値と一致していないときには、上述した普通図柄変動表示パターン用乱数に基づいて普通図柄変動表示パターンを決定し、図89に示した普図同調演出関連に区分される各種コマンドを作成し、送信情報として上述した送信情報記憶領域に記憶するとともに、その決定した普通図柄変動表示パターンに従って普通図柄表示器1402を点灯させるよう普通図柄表示器1402への点灯信号の出力を設定し、出力情報として上述した出力情報記憶領域に記憶する。
ステップS116に続いて、メイン制御プログラムは、ポート出力処理を行う(ステップS118)。このポート出力処理では、主制御MPU1310aの各種出力ポートの出力端子から、上述した出力情報記憶領域から出力情報を読み出してこの出力情報に基づいて各種信号を出力する。このメイン制御プログラムは、例えば、出力情報に基づいて主制御MPU1310aの所定の出力ポートの出力端子から、払出制御基板951からの各種コマンドを正常に受信完了したときには主払ACK信号を払出制御基板951に出力したり、大当り遊技状態であるときには大入賞口2005の開閉部材2005aの開閉動作を行うアタッカソレノイド2108に駆動信号を出力したり、可動片2004aの開閉動作を行う始動口ソレノイド2107に駆動信号を出力したりするほかに、メイン賞球数情報出力信号、15ラウンド大当り情報出力信号、2ラウンド大当り情報出力信号、確率変動中情報出力信号、特別図柄表示情報出力信号、普通図柄表示情報出力信号、時短中情報出力情報、始動口入賞情報出力信号等の遊技に関する各種情報(遊技情報)信号を払出制御基板951に出力したりする。
ステップS118に続いて、メイン制御プログラムは、周辺制御基板コマンド送信処理を行う(ステップS120)。この周辺制御基板コマンド送信処理では、このメイン制御プログラムが、上述した送信情報記憶領域から送信情報を読み出してこの送信情報を主周シリアルデータとして周辺制御基板1510に送信する。この送信情報には、本ルーチンである主制御側タイマ割り込み処理で作成した、図89に示した、特図1同調演出関連に区分される各種コマンド、特図2同調演出関連に区分される各種コマンド、大当り関連に区分される各種コマンド(例えば、大入賞口2005(図8参照)に入球した遊技球を検出した際にカウントセンサ4005(図69参照)からの検出信号に基づき大入賞口カウントコマンドに相当する大入賞口1カウント表示コマンド)、電源投入に区分される各種コマンド、普図同調演出関連に区分される各種コマンド、普通電役演出関連に区分される各種コマンド、図90に示した、報知表示に区分される各種コマンド(扉開放コマンド、扉枠閉鎖コマンド、本体枠開放コマンド、本体枠閉鎖コマンドなど)、状態表示に区分される各種コマンド(枠状態1コマンド、エラー解除ナビコマンド及び枠状態2コマンド)、テスト関連に区分される各種コマンド及びその他に区分される各種コマンドが記憶されている。主周シリアルデータは、1パケットが3バイトに構成されている。具体的には、主周シリアルデータは、1バイト(8ビット)の記憶容量を有するコマンドの種類を示すステータスと、1バイト(8ビット)の記憶容量を有する演出のバリエーションを示すモードと、ステータス及びモードを数値とみなしてその合計を算出したサム値と、から構成されており、このサム値は、送信時に作成されている。
この周辺制御基板コマンド送信処理では、メイン制御プログラムが、主周シリアルデータとして各種コマンドを構成する、ステータス、モード、そしてサム値という順番で周辺制御基板1510に送信する。主制御MPU1310aの電源端子であるVDD端子には、上述したように、停電又は瞬停が発生した場合に、図77に示した電解コンデンサMC2に充電された電荷が+5Vとして印加されるようになっているため、図79に示した、主制御MPU1310aに内蔵される主周シリアル送信ポート1310aeは、少なくとも、その送信バッファレジスタ1310aebに主制御CPUコア1310aaがセットしたコマンドをシリアル管理部1310aecにより送信シフトレジスタ41aeaに転送して送信シフトレジスタ1310aeaから主周シリアルデータとして送信完了することができるようになっている。停電又は瞬停が発生して電力が回復する復電時には、図93に示した主制御側電源投入時処理におけるステップS50の電源投入時に送信するコマンドの予約設定において、復電した旨を伝えるために、図89に示した電源投入に区分される電源投入時状態コマンドと電源投入時主制御復帰先コマンドとを作成して送信情報として主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域に記憶しているため、主周シリアルデータとして、電源投入時状態コマンドを構成する、ステータス、モード、そしてサム値という順番で周辺制御基板1510に送信し、続いて電源投入時主制御復帰先コマンドを構成する、ステータス、モード、そしてサム値という順番で周辺制御基板1510に送信する。なお、主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域には、主制御側電源投入時処理におけるステップS34の主制御内蔵RAMの作業領域の設定において、遊技バックアップ情報から遊技情報を読み出してこの遊技情報に応じた各種コマンドが記憶されている場合もある。このような場合には、まず遊技情報に応じた各種コマンドの送信完了後に、続いて電源投入時状態コマンドと電源投入時主制御復帰先コマンドとが送信されることとなる。
この周辺制御基板コマンド送信処理では、メイン制御プログラムが、RXA端子の受信ポートによって払出制御基板951から枠状態1コマンド(第1のエラー発生コマンド)を受信した場合、周辺制御基板1510(演出制御部)に対して枠状態1コマンド(第2のエラー発生コマンド)を送信する(エラーコマンド送出手段)。この場合、メイン制御プログラムは、払出制御基板951から受け取った図91に示す形態である枠状態1コマンドを、図90に示す形態の枠状態1コマンドとして周辺制御基板1510に転送している。
またその一方、この周辺制御基板コマンド送信処理では、メイン制御プログラムが、RXA端子の受信ポートによって払出制御基板951からエラー解除ナビコマンド(第1のエラー解除コマンド)を受信した場合、周辺制御基板1510に対してエラー解除ナビコマンド(第2のエラー解除コマンド)を送信する(エラーコマンド送出手段)。この場合、メイン制御プログラムは、払出制御基板951から受け取った図91に示す形態であるエラー解除ナビコマンドを、図90に示す形態のエラー解除ナビコマンドとして周辺制御基板1510に転送している。
またさらに、この周辺制御基板コマンド送信処理では、メイン制御プログラムが、RXA端子の受信ポートによって払出制御基板951から本体枠開放コマンド(第1の本体枠開放コマンド)を受信した場合、周辺制御基板1510(演出制御部)に対して本体枠開放コマンド(第2の本体枠開放コマンド)を送信する(本体枠コマンド送出手段、第2の本体枠送出手段)。この場合、メイン制御プログラムは、払出制御基板951から受け取った図91に示す形態である本体枠開放コマンドを、図90に示す形態である本体枠開放コマンドとして周辺制御基板1510に転送している。一方、この周辺制御基板コマンド送信処理では、メイン制御プログラムが、RXA端子の受信ポートによって払出制御基板951から本体枠閉鎖コマンド(第1の本体枠閉鎖コマンド)を受信した場合、周辺制御基板1510(演出制御部)に対して本体枠閉鎖コマンド(第2の本体枠閉鎖コマンド)を送信する(本体枠コマンド送出手段、第2の本体枠コマンド送出手段)。この場合、メイン制御プログラムは、払出制御基板951から受け取った図91に示す形態である本体枠閉鎖コマンドを、図90に示す形態である本体枠閉鎖コマンドとして周辺制御基板1510に転送している。
また、この周辺制御基板コマンド送信処理では、メイン制御プログラムが、RXA端子の受信ポートによって払出制御基板951から扉開放コマンド(第1の扉開放コマンド)を受信した場合、周辺制御基板1510(演出制御部)に対して扉開放コマンド(第2の扉枠開放コマンド)を送信する(扉枠コマンド送出手段、第2の扉枠コマンド送出手段)。この場合、メイン制御プログラムは、払出制御基板951から受け取った図91に示す形態である扉枠閉鎖コマンドを、図90に示す形態である扉閉鎖コマンドとして周辺制御基板1510に転送している。一方、この周辺制御基板コマンド送信処理では、メイン制御プログラムが、RXA端子の受信ポートによって払出制御基板951から扉閉鎖コマンド(第1の扉閉鎖コマンド)を受信した場合、周辺制御基板1510(演出制御部)に対して扉閉鎖コマンド(第2の扉閉鎖コマンド)を送信する(扉枠コマンド送出手段、第2の扉枠コマンド送出手段)。この場合、メイン制御プログラムは、払出制御基板951から受け取った図91に示す形態である扉閉鎖コマンドを、図90に示す形態である扉閉鎖コマンドとして周辺制御基板1510に転送している。
ステップS120に続いて、メイン制御プログラムは、図69に示した主制御内蔵WDT1310afのクリアを行い(ステップS122)、このルーチンを終了する。ステップS22の主制御内蔵WDT1310afのクリアは、主制御MPU1310aに内蔵されるWDTクリアレジスタにタイマクリア設定値をセットすることにより行う。これにより、主制御内蔵WDT1310afによる計時がクリアされる。そして、主制御内蔵WDT1310afによる計時が再び開始されることによって、主制御内蔵WDT1310afにより主制御MPU1310aが強制的にリセットされずに済む。
なお、主制御基板1310は、上述したように、遊技の進行を行っている際に、パチンコ機1への電源が遮断される前に、遊技の進行による遊技情報を記憶するための上述したバックアップ処理を実行して完了することができるとともに、復電時において、主制御基板1310による遊技の進行の復帰先として、バックアップ処理を実行した遊技情報に基づいて、パチンコ機1への電源が遮断される際における、本ルーチンにおけるステップS118のポート出力処理による電気的駆動源である始動口ソレノイド2107やアタッカソレノイド2108の駆動状態を指示する図89の電源投入時主制御復帰先コマンドを周辺制御基板1510へ出力することができるようになっている。つまり、主制御基板1310は、図93の主制御側電源投入時処理におけるステップS50の電源投入時に送信するコマンドの予約設定において、同処理におけるステップS34の主制御内蔵RAMの作業領域の設定において主制御内蔵RAMの作業領域にセットされた復電時情報に基づいて、電源投入(復電)した旨を伝えるために、図89の電源投入に区分される電源投入時状態コマンドと電源投入時主制御復帰先コマンドとを作成して送信情報として主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域に記憶し、本ルーチンにおけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理において、主周シリアルデータとして、電源投入時状態コマンドを構成する、ステータス、モード、そしてサム値という順番で周辺制御基板1510に送信し、続いて電源投入時主制御復帰先コマンドを構成する、ステータス、モード、そしてサム値という順番で周辺制御基板1510に送信する。このため、周辺制御基板1510は、主制御基板1310からの電源投入時主制御復帰先コマンドに基づいて、復電時における主制御基板1310による遊技の進行の復帰先を遊技盤側演出表示装置1600の表示領域において演出表示することができる。これにより、遊技者が遊技を行っている際に、瞬停や停電が発生して、その後に復電するときに、瞬停又は停電直前における遊技状態に、復電後、速やかに復帰することができるとともに、主制御基板1310による遊技の進行の復帰先を遊技盤側演出表示装置1600の表示領域において演出表示して報知することができるため、パチンコ機1のシステムがかたまった状態、いわゆるフリーズした状態に遊技者に見えて故障したと勘違いされることを防止することができる。したがって、瞬停又は停電直前における遊技状態に、復電後、速やかに復帰することにより、遊技者に故障したと勘違いされることを防止することができる。
また、主制御基板1310の製造ラインの検査工程である主制御基板検査工程において、検査のために製造してから最初に主制御基板1310が電源投入されると、上述したように、図92の主制御側電源投入時処理におけるステップS38で主制御内蔵RAMの全領域を必ずクリアすることなる。これにより、同処理におけるステップS50の電源投入時に送信するコマンドの予約設定において、電源投入時に送信するコマンドの予約設定が行われると、図89に示した電源投入に区分される電源投入時状態コマンドと電源投入時主制御復帰先コマンドとを作成して送信情報として主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域に記憶することにより、電源投入時状態コマンドと電源投入時主制御復帰先コマンドという2つのコマンドのみが送信情報として主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域に記憶される状態となり、本ルーチンにおけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理において、主周シリアルデータとして、電源投入時状態コマンドを構成する、ステータス、モード、そしてサム値という順番で主制御基板検査工程の検査装置に送信し、続いて電源投入時主制御復帰先コマンドを構成する、ステータス、モード、そしてサム値という順番で主制御基板検査工程の検査装置に送信する。主制御基板検査工程の検査装置は、主制御基板1310から受信した電源投入時状態コマンドに含まれるパチンコ機の機種コードを示す情報に基づいて、つまり、パチンコ機の機種コードを示す情報を構成する、上述した、機種タイプを示すマックスタイプ、ミドルタイプ、及び甘デジタイプのうち、いずれのタイプであるかを特定するためのシリーズコードと、作品の版権を特定するための版権コードと、遊技仕様(例えば、確率変動が生ずると、次回大当り遊技状態が発生するまでその状態が継続されるという遊技仕様のほかに、特別図柄の変動回数が限定された状態で確率変動が生ずるという遊技仕様(ST機)など)を特定するための遊技仕様コードと、に基づいて、主制御基板検査工程の検査モニタに詳細な機種情報を表示するようになっている。
[15-1.周辺制御部の各種制御処理]
[15-1-1.周辺制御部電源投入時処理]
まず、周辺制御部電源投入時処理について、図95を参照して説明する。パチンコ機1に電源が投入されると、図72に示した周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aは、図95に示すように、周辺制御部電源投入時処理を行う。この周辺制御部電源投入時処理が開始されると、演出制御プログラムが周辺制御MPU1511aの制御の下、初期設定処理を行う(ステップS1000)。この初期設定処理では、演出制御プログラムが、周辺制御MPU1511a自身を初期化する処理と、ホットスタート/コールドスタートの判定処理と、リセット後のウェイトタイマを設定する処理等を行う。周辺制御MPU1511aは、まず自身を初期化する処理を行うが、この周辺制御MPU1511aを初期化する処理にかかる時間は、マイクロ秒(μs)オーダーであり、極めて短い時間で周辺制御MPU1511aを初期化することができる。これにより、周辺制御MPU1511aは、割り込み許可が設定された状態となることによって、例えば、後述する周辺制御部コマンド受信割り込み処理において、主制御基板1310から出力される、図89及び図90に示した、遊技演出の制御に関するコマンドやパチンコ機1の状態に関するコマンド等の各種コマンドを受信することができる状態となる。
ホットスタート/コールドスタートの判定処理では、図73に示した周辺制御RAM1511cについては、そのバックアップ第1エリア1511cbにおける、Bank1(1fr)及びBank2(1fr)にバックアップされている内容である演出バックアップ情報(1fr)を比較するとともに、Bank1(1ms)及びBank2(1ms)にバックアップされている内容である演出バックアップ情報(1ms)を比較し、そのバックアップ第2エリア1511ccにおける、Bank3(1fr)及びBank4(1fr)にバックアップされている内容である演出バックアップ情報(1fr)を比較するとともに、Bank3(1ms)及びBank4(1ms)にバックアップされている内容である演出バックアップ情報(1ms)を比較し、この比較した内容が一致しているときには図73に示した周辺制御RAM1511cの通常使用する記憶領域である、Bank0(1fr)に対してBank1(1fr)に記憶されている内容である演出バックアップ情報(1fr)と、Bank0(1ms)に対してBank1(1ms)に記憶されている内容である演出バックアップ情報(1ms)と、をそれぞれコピーバックしてホットスタートとする一方、比較した内容が一致していないとき(つまり、不一致であるとき)には周辺制御RAM1511cの通常使用する記憶領域である、Bank0(1fr)及びBank0(1ms)に対してそれぞれ値0を強制的に書き込んでコールドスタートとする。
またホットスタート/コールドスタートの判定処理では、図73に示した周辺制御SRAM1511dについても、そのバックアップ第1エリア1511dbにおける、Bank1(SRAM)及びBank2(SRAM)にバックアップされている内容である演出バックアップ情報(SRAM)を比較するとともに、そのバックアップ第2エリア1511dcにおける、Bank3(SRAM)及びBank4(SRAM)にバックアップされている内容である演出バックアップ情報(SRAM)を比較する。この比較した内容が一致しているときには図73に示した周辺制御SRAM1511dの通常使用する記憶領域であるBank0(SRAM)に対してBank0(SRAM)に記憶されている内容である演出バックアップ情報(SRAM)をコピーバックしてホットスタートとする一方、比較した内容が一致していないとき(つまり、不一致であるとき)には周辺制御SRAM1511dの通常使用する記憶領域であるBank0(SRAM)に対して値0を強制的に書き込んでコールドスタートとする。このようなホットスタート又はコールドスタートに続いて、図73に示した周辺制御RAM1511cのバックアップ非管理対象ワークエリア1511cfに対して値0を強制的に書き込んでゼロクリアする。そして周辺制御MPU1511aは、この初期化設定処理を行った後に、図73に示した周辺制御内蔵WDT1511afと、図72に示した周辺制御外部WDT1511eと、にクリア信号を出力して周辺制御MPU1511aにリセットがかからないようにしている。
ステップS1000に続いて、演出制御プログラムは現在時刻情報取得処理を行う(ステップS1002)。この現在時刻情報取得処理では、図72に示したRTC制御部4165のRTC41654aのRTC内蔵RAM4165aaから、年月日を特定するカレンダー情報と時分秒を特定する時刻情報とを取得して、図73に示した周辺制御RAM1511cのRTC情報取得記憶領域1511cadに、現在のカレンダー情報としてカレンダー情報記憶部にセットするとともに、現在の時刻情報として時刻情報記憶部にセットする。また、現在時刻情報取得処理では、液晶表示装置の輝度設定処理も行う。この液晶表示装置の輝度設定処理では、周辺制御MPU1511aがRTC制御部4165のRTC内蔵RAM4165aaから輝度設定情報を取得して、この取得した輝度設定情報に含まれるLEDの輝度となるように、遊技盤側演出表示装置1600のバックライトの輝度を調節して点灯する処理を行う。輝度設定情報は、上述したように、遊技盤側演出表示装置1600のバックライトであるLEDの輝度が100%~70%までに亘る範囲を5%刻みで調節するための輝度調節情報と、現在設定されている遊技盤側演出表示装置1600のバックライトであるLEDの輝度と、が含まれているものである。
液晶表示装置の輝度設定処理では、具体的には、RTC制御部4165のRTC内蔵RAM4165aaに記憶されている輝度設定情報に含まれるLEDの輝度が75%で遊技盤側演出表示装置1600のバックライトを点灯するときには、輝度設定情報に含まれる輝度調節情報に基づいて遊技盤側演出表示装置1600のバックライトの輝度を調節して点灯し、RTC制御部4165のRTC内蔵RAM4165aaに記憶されている輝度設定情報に含まれるLEDの輝度が80%で遊技盤側演出表示装置1600のバックライトを点灯するときには、輝度設定情報に含まれる輝度調節情報に基づいて遊技盤側演出表示装置1600のバックライトの輝度を調節して点灯する。なお、この液晶表示装置の輝度設定処理では、上述した、遊技盤側演出表示装置1600の使用時間に応じて遊技盤側演出表示装置1600の輝度を補正するための輝度補正プログラムと同様な補正が全く行われないようになっている。これは、この液晶表示装置の輝度設定処理に輝度補正プログラムと同様な補正プログラムが組み込まれることにより、液晶表示装置の輝度設定処理が実行されるごとに、LEDの輝度が100%に向かって補正されるのを防止するためである。
本実施形態では、周辺制御MPU1511aがRTC4165aのRTC内蔵RAM4165aaからカレンダー情報と時刻情報とを取得するのは、電源投入時の1回のみとなっている。また周辺制御MPU1511aは、この現在時刻情報取得処理を行った後に、周辺制御内蔵WDT1511afと周辺制御外部WDT1511eとにクリア信号を出力して周辺制御MPU1511aにリセットがかからないようにしている。
ステップS1002に続いて、演出制御プログラムは、Vブランク信号検出フラグVB-FLGに値0をセットする(ステップS1006)。このVブランク信号検出フラグVB-FLGは、後述する周辺制御部定常処理を実行するか否かを決定するためのフラグであり、周辺制御部定常処理を実行するとき値1、周辺制御部定常処理を実行しないとき値0にそれぞれ設定される。Vブランク信号検出フラグVB-FLGは、周辺制御MPU1511aからの画面データを受け入れることができる状態である旨を伝えるVブランク信号が音源内蔵VDP1512aから入力されたことを契機として実行される後述する周辺制御部Vブランク信号割り込み処理において値1がセットされるようになっている。このステップS1006では、Vブランク信号検出フラグVB-FLGに値0をセットすることによりVブランク信号検出フラグVB-FLGを一度初期化している。また周辺制御MPU1511aは、このVブランク信号検出フラグVB-FLGに値0をセットした後に、周辺制御内蔵WDT1511afと周辺制御外部WDT1511eとにクリア信号を出力して周辺制御MPU1511aにリセットがかからないようにしている。
ステップS1006に続いて、演出制御プログラムは、Vブランク信号検出フラグVB-FLGが値1であるか否かを判定する(ステップS1008)。このVブランク信号検出フラグVB-FLGが値1でない(値0である)ときには、再びステップS1008に戻ってVブランク信号検出フラグVB-FLGが値1であるか否かを繰り返し判定する。このような判定を繰り返すことにより、周辺制御部定常処理を実行するまで待機する状態となる。また周辺制御MPU1511aは、このVブランク信号検出フラグVB-FLGが値1であるか否かを判定した後に、周辺制御内蔵WDT1511afと周辺制御外部WDT1511eとにクリア信号を出力して周辺制御MPU1511aにリセットがかからないようにしている。
ステップS1008でVブランク信号検出フラグVB-FLGが値1であるとき、つまり周辺制御部定常処理を実行するときには、まず定常処理中フラグSP-FLGに値1をセットする(ステップS1009)。この定常処理中フラグSP-FLGは、周辺制御部定常処理を実行中であるとき値1、周辺制御部定常処理を実行完了したとき値0にそれぞれセットされる。
ステップS1009に続いて、演出制御プログラムは1ms割り込みタイマ起動処理を行う(ステップS1010)。この1ms割り込みタイマ起動処理では、後述する周辺制御部1msタイマ割り込み処理を実行するための1ms割り込みタイマを起動するとともに、この1ms割り込みタイマが起動して周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行された回数をカウントするための1msタイマ割り込み実行回数STNに値1をセットして1msタイマ割り込み実行回数STNの初期化も行う。この1msタイマ割り込み実行回数STNは周辺制御部1msタイマ割り込み処理で更新される。
ステップS1010に続いて、演出制御プログラムは、ランプデータ出力処理を行う(ステップS1012)。このランプデータ出力処理では、演出制御プログラムが図72に示したランプ駆動基板4170へのDMAシリアル連続送信を行う。ここでは、図73に示した周辺制御MPU1511aの周辺制御DMAコントローラ1511acを利用してランプ駆動基板用シリアルI/Oポート連続送信を行う。このランプ駆動基板用シリアルI/Oポート連続送信が開始されるときには、図73に示した周辺制御MPU1511aに外付けされる周辺制御RAM1511cのランプ駆動基板側送信データ記憶領域1511caaに、図60に示した遊技盤5に設けた各種装飾基板の複数のLEDへの点灯信号、点滅信号、又は階調点灯信号を出力するための遊技盤側発光データSL-DATが後述するランプデータ作成処理で作成されてセットされた状態となっている。
図73に示した周辺制御MPU1511aの周辺制御CPUコア1511aaは、周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にランプ駆動基板用シリアルI/Oポートの送信を指定し、ランプ駆動基板側送信データ記憶領域1511caaの先頭アドレスに格納された遊技盤側発光データSL-DATのうちの最初の1バイトを、外部バス1511h、周辺制御バスコントローラ1511ad、そして周辺バス1511aiを介して、ランプ駆動基板用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに転送して書き込む。これにより、ランプ駆動基板用シリアルI/Oポートは、この書き込まれた送信バッファレジスタのデータを送信シフトレジスタに転送し、遊技盤側発光クロック信号SL-CLKと同期して送信シフトレジスタの1バイトのデータを、1ビットずつ送信開始する。
周辺制御DMAコントローラ1511acは、ランプ駆動基板用シリアルI/Oポートの送信割り込み要求が発生するごとに、これを契機として(本実施形態では、ランプ駆動基板用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに書き込まれた1バイトのデータが送信シフトレジスタに転送され、その送信バッファレジスタに1バイトのデータがなくなって空となったことを契機としている。)、周辺制御CPUコア1511aaがバスを使用していない場合に、ランプ駆動基板側送信データ記憶領域1511caaに格納された残りの遊技盤側発光データSL-DATを1バイトずつ、外部バス1511h、周辺制御バスコントローラ1511ad、そして周辺バス1511aiを介して、ランプ駆動基板用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに転送して書き込むことで、ランプ駆動基板用シリアルI/Oポートは、この書き込まれた送信バッファレジスタのデータを送信シフトレジスタに転送し、遊技盤側発光クロック信号SL-CLKと同期して送信シフトレジスタの1バイトのデータを、1ビットずつ送信開始し、ランプ駆動基板用シリアルI/Oポートによる連続送信を行っている。
またランプデータ出力処理では、演出制御プログラムが、図72に示した枠装飾駆動アンプ基板194へのDMAシリアル連続送信処理を行う。ここでも、周辺制御MPU1511aの周辺制御DMAコントローラ1511acを利用して枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポート連続送信を行う。この枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポート連続送信が開始されるときには、図73に示した周辺制御MPU1511aに外付けされる周辺制御RAM1511cの枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域1511cabに、扉枠3に設けた各種装飾基板の複数のLEDへの点灯信号、点滅信号又は階調点灯信号を出力するための扉側発光データSTL-DATが後述するランプデータ作成処理で作成されてセットされた状態となっている。
周辺制御MPU1511aの周辺制御CPUコア1511aaは、周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因に枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポートの送信を指定し、枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域1511cabの先頭アドレスに格納された扉側発光データSTL-DATのうちの最初の1バイトを、外部バス1511h、周辺制御バスコントローラ1511ad、そして周辺バス1511aiを介して、枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに転送して書き込む。これにより、枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポートは、この書き込まれた送信バッファレジスタのデータを送信シフトレジスタに転送し、扉側発光クロック信号STL-CLKと同期して送信シフトレジスタの1バイトのデータを、1ビットずつ送信開始する。
周辺制御DMAコントローラ1511acは、枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポートの送信割り込み要求が発生するごとに、これを契機として(本実施形態では、枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに書き込まれた1バイトのデータが送信シフトレジスタに転送され、その送信バッファレジスタに1バイトのデータがなくなって空となったことを契機としている。)、周辺制御CPUコア1511aaがバスを使用していない場合に、枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域1511cabに格納された残りの扉側発光データSTL-DATを1バイトずつ、外部バス1511h、周辺制御バスコントローラ1511ad、そして周辺バス1511aiを介して、枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに転送して書き込むことで、枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポートは、この書き込まれた送信バッファレジスタのデータを送信シフトレジスタに転送し、扉側発光クロック信号STL-CLKと同期して送信シフトレジスタの1バイトのデータを、1ビットずつ送信開始し、枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポートによる連続送信を行っている。
ステップS1012に続いて、演出制御プログラムは、演出操作ユニット監視処理を行う(ステップS1014)。この演出操作ユニット監視処理では、後述する周辺制御部1msタイマ割り込み処理における演出操作ユニット情報取得処理において、演出操作ユニット400に設けられた各種検出スイッチからの検出信号に基づいて操作ボタン410の操作等を取得した各種情報がセットされる図73に示した周辺制御RAM1511cの演出操作ユニット情報取得記憶領域1511caiに基づいて、操作ボタン410の操作有無を監視し、操作ボタン410の操作の状態を遊技演出に反映するか否かを適宜決定する。
ステップS1014に続いて、演出制御プログラムは、表示データ出力処理を行う(ステップS1016)。この表示データ出力処理では、後述する表示データ作成処理で音源内蔵VDP1512aの内蔵VRAM上に生成した1画面分(1フレーム分)の描画データを音源内蔵VDP1512aが図74に示したチャンネルCH1,2から遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460に出力する。これにより、遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460にさまざまな画面が描画される。なお、表示データ出力処理では、音源内蔵VDP1512aの描画能力を超える描画を行った場合には、生成した1画面分(1フレーム分)の描画データを遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460に出力することをキャンセルするようになっている。これにより、処理時間の遅れを防止することができるが、いわゆるコマ落ちが発生することとなるものの、ステップS1012のランプデータ出力処理による、図60に示した遊技盤5に設けた各種装飾基板の複数のLED、及び扉枠3に設けた各種装飾基板の複数のLEDによる演出と、後述する音データ出力処理による、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から各種演出に合わせた音楽や効果音等による演出と、の同期を優先することができる仕組みとなっている。
ステップS1016に続いて、演出制御プログラムは、音データ出力処理を行う(ステップS1018)。この音データ出力処理では、演出制御プログラムが、後述する音データ作成処理で音源内蔵VDP1512aに設定された音楽及び効果音等の音データをシリアル化したオーディオデータとしてオーディオデータ送信IC1512cに出力したり、音楽及び効果音のほかに報知音や告知音の音データをシリアル化したオーディオデータとしてオーディオデータ送信IC1512cに出力したりする。このオーディオデータ送信IC1512cは、音源内蔵VDP1512aからのシリアル化したオーディオデータが入力されると、右側オーディオデータを、プラス信号及びマイナス信号とする差分方式のシリアルデータとして枠装飾駆動アンプ基板194に向かって送信するとともに、左側オーディオデータを、プラス信号及びマイナス信号とする差分方式のシリアルデータとして枠装飾駆動アンプ基板194に向かって送信する。これにより、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から各種演出に合わせた音楽や効果音等がステレオ再生されたりするほかに報知音や告知音もステレオ再生されたりする。
ステップS1018に続いて、演出制御プログラムはスケジューラ更新処理を行う(ステップS1020)。このスケジューラ更新処理では、演出制御プログラムが図73に示した周辺制御RAM1511cのスケジュールデータ記憶領域1511caeにセットされた各種スケジュールデータを更新する。例えば、スケジューラ更新処理では、スケジュールデータ記憶領域1511caeにセットされた画面生成用スケジュールデータを構成する時系列に配列された画面データのうち、先頭の画面データから何番目の画面データを音源内蔵VDP1512aに出力するのかを指示するために、ポインタを更新する。
またスケジューラ更新処理では、スケジュールデータ記憶領域1511caeにセットされた発光態様生成用スケジュールデータを構成する時系列に配列された発光データのうち、先頭の発光データから何番目の発光データを各種LEDの発光態様とするのかを指示するために、ポインタを更新する。
またスケジューラ更新処理では、スケジュールデータ記憶領域1511caeにセットされた音生成用スケジュールデータを構成する時系列に配列された、音楽や効果音等の音データ、報知音や告知音の音データを指示する音指令データのうち、先頭の音指令データから何番目の音指令データを音源内蔵VDP1512aに出力するのかを指示するために、ポインタを更新する。
またスケジューラ更新処理では、スケジュールデータ記憶領域1511caeにセットされた電気的駆動源スケジュールデータを構成する時系列に配列されたモータやソレノイド等の電気的駆動源の駆動データのうち、先頭の駆動データから何番目の駆動データを出力対象とするのかを指示するために、ポインタを更新する。電気的駆動源スケジュールデータを構成する時系列に配列されたモータやソレノイド等の電気的駆動源の駆動データは、後述する、1msタイマ割り込みが発生するごとに繰り返し実行される周辺制御部1msタイマ割り込み処理におけるモータ及びソレノイド駆動処理で更新される。この1msタイマ割り込みが発生するごとに繰り返し実行されるモータ及びソレノイド駆動処理では、ポインタが指示する駆動データに従ってモータやソレノイド等の電気的駆動源を駆動するとともに、時系列に規定された次の駆動データにポインタを更新し、自身の処理を実行するごとに、ポインタを更新する。つまり、モータ及びソレノイド駆動処理において更新したポインタの指示する駆動データは、スケジューラ更新処理において強制的に更新される仕組みとなっているため、仮に、モータ及びソレノイド駆動処理においてポインタが何らかの原因で本来指示するはずの駆動データから他の駆動データを指示することとなっても、スケジューラ更新処理において強制的に本来指示するはずの駆動データに指示するように強制的に更新されるようになっている。
ステップS1020に続いて、演出制御プログラムは、受信コマンド解析処理を行う(ステップS1022)。この受信コマンド解析処理では、演出制御プログラムが、演出表示駆動基板4450から周辺扉中継端子板882、そして枠周辺中継端子板868を介して送信された情報や、主制御基板1310から送信された各種コマンドを、後述する周辺制御部コマンド受信割り込み処理(コマンド受信手段)において受信した各種コマンドの解析を行う(コマンド解析手段)。演出制御プログラムは、演出表示駆動基板4450から周辺扉中継端子板882、そして枠周辺中継端子板868を介して送信された情報に基づいて、画面生成用スケジュールデータ、発光態様生成用スケジュールデータ、音生成用スケジュールデータ、及び電気的駆動源スケジュールデータ等を、周辺制御部1511の周辺制御ROM1511b又は周辺制御RAM1511cの各種制御データコピーエリア1511ceから抽出して周辺制御RAM1511cのスケジュールデータ記憶領域に1511caeにセットする。また、演出制御プログラムは、この周辺制御部コマンド割り込み処理で受信された主制御基板1310からのコマンドが、例えば、始動口入賞演出の開始を指示するための始動口入賞コマンド、普通図柄の保留数(0~4個)を識別するための普通図柄記憶コマンド、図柄同調演出の開始を指示するための図柄同調演出開始コマンド、始動保留数が変化すると出力される図柄記憶コマンド、大入賞口2005に遊技球が受け入れられる度に出力された大入賞口1カウント表示コマンド(大入賞口カウントコマンド)、または、図90に示される満タンという内容を示す枠状態1コマンド(第2のエラー発生コマンド、満タンエラー発生コマンド)であるか否かを解析し(コマンド解析手段)、現在、どの遊技状態であるかを認識する。また、この演出制御プログラムは、電源投入時から所定時間が経過した後、この周辺制御部コマンド受信割り込み処理によって受信されたコマンドが本体枠開放コマンド、本体枠閉鎖コマンド、扉開放コマンドまたは扉枠閉鎖コマンドであるか否かを解析する。主制御基板1310からの各種コマンドは、周辺制御部コマンド受信割り込み処理で受信されて図73に示した周辺制御RAM1511cの受信コマンド記憶領域1511cacに記憶されるようになっており、受信コマンド解析処理では、演出制御プログラムが、受信コマンド記憶領域1511cacに記憶された各種コマンドの解析を行う。各種コマンドには、図89に示した、特図1同調演出関連に区分される各種コマンド、特図2同調演出関連に区分される各種コマンド、大当り関連に区分される各種コマンド、電源投入に区分される各種コマンド、普図同調演出関連に区分される各種コマンド、普通電役演出関連に区分される各種コマンド、図90に示した、報知表示に区分される各種コマンド、上述した扉枠開放コマンド、扉枠閉鎖コマンド、本体枠開放コマンド及び本体枠閉鎖コマンド並びにエラー解除ナビコマンド(第2のエラー解除コマンドに相当)及び枠状態1コマンド(第2のエラー発生コマンドに相当)などの状態表示に区分される各種コマンド、テスト関連に区分される各種コマンド及びその他に区分される各種コマンドがある。
ステップS1022に続いて、演出制御プログラムが警告処理を行う(ステップS1024)。この警告処理では、さらに、演出制御プログラムが、上述のようにステップS1022の受信コマンド解析処理で解析したコマンドに、図90に示した報知表示に区分される各種コマンドが含まれているときには、各種異常報知を実行するための異常表示態様に設定されている、画面生成用スケジュールデータ、発光態様生成用スケジュールデータ、音生成用スケジュールデータ、及び電気的駆動源スケジュールデータ等を、周辺制御部1511の周辺制御ROM1511b又は周辺制御RAM1511cの各種制御データコピーエリア1511ceから抽出して周辺制御RAM1511cのスケジュールデータ記憶領域に1511caeにセットする。なお、警告処理では、複数の異常が同時に発生した場合には、予め登録した優先度の高い順から異常報知から行われ、その異常が解決して残っている他の異常報知に自動的に遷移するようになっている。これにより、一の異常が発生した後であってその異常を解決する前に他の異常が発生して一の異常が発生しているという情報を失うことなく、複数の異常を同時に監視することができる。
またさらに、この警告処理では、電源投入時から所定時間が経過した後に、演出制御プログラムが、上述した受信コマンド解析処理(ステップS1022)において解析したコマンドが、図90に示した状態表示に区分される各種コマンド、例えばエラー解除ナビコマンド(第2のエラー解除コマンド)である場合、演出動作に伴う通常の演出態様とは異なる態様で液晶表示制御部1512を制御することにより、例えば、遊技盤側演出表示装置1600(演出装置)、扉枠側演出表示装置460(演出装置)、ランプ(演出装置)を用いて視覚的に外部に警告したり、スピーカを用いて聴覚的に外部に警告する(エラー報知手段)。このようにすると、悪意のある遊技者が、遊技状態であるにも拘わらず払出制御基板951の操作スイッチ954を操作することにより主制御基板1310にエラー解除ナビコマンドを入力しようと試行した際に、パチンコ機1が外部に警告を行う構成となっているため、遊技の進行に影響を及ぼしかねない主制御基板1310に対する不正行為が抑止されるようになる。
次に、上述したステップS1024に続いて、演出制御プログラムはRTC取得情報更新処理を行う(ステップS1026)。このRTC取得情報更新処理では、演出制御プログラムが、ステップS1002の現在時刻情報取得処理で取得して図73に示した周辺制御RAM1511cのRTC情報取得記憶領域1511cadにセットした、カレンダー情報記憶部に記憶されたカレンダー情報と時刻情報記憶部に記憶された時刻情報とを更新する。このRTC取得情報更新処理により、時刻情報記憶部に記憶される時刻情報である時分秒が更新され、この更新される時刻情報に基づいてカレンダー情報記憶部に記憶されるカレンダー情報である年月日が更新される。
ステップS1026に続いて、演出制御プログラムは先読み演出制御処理を行う(ステップS1027)。先読み演出制御処理は、ステップS1022の受信コマンド解析処理において解析された演出コマンドに基づいて、先読み演出にかかる処理を実行する。具体的には、図30に示したように、特別図柄1記憶先読み演出コマンド又は特別図柄2記憶先読み演出コマンド(以下、「先読み演出コマンド」)を受信した場合に、先読み演出を実行するための設定を行う。先読み演出制御処理の詳細については後述する。
先読み演出コマンドは、第一始動口2002,第二始動口2004に遊技球が入賞した場合に主制御基板1310から周辺制御基板1510に送信される。本実施形態では、周辺制御基板1510が先読み演出コマンドを受信すると、ステップS1022の受信コマンド解析処理において先読み演出実行フラグが設定される。先読み演出制御処理では、先読み演出実行フラグが設定されていると、先読み演出コマンドの内容に基づいて、先読み演出を実行するか否かを決定する。すなわち、本実施形態では、主制御基板1310から先読み演出コマンドを受信した場合であっても、周辺制御基板1510において実際に先読み演出を実行するか否かを決定する。
そして、先読み演出を実行する場合には、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示されている始動記憶の保留表示の態様を該先読み演出として変更する(通常先読み演出)。また、通常先読み演出が実行された後、所定の条件を充足した場合には、先行して変動表示が実行される始動記憶が消化されるたびに保留表示の態様を変更させる連続先読み演出を実行する。先読み演出制御処理では、通常先読み演出を実行するための処理が行われるとともに、連続先読み演出を実行するか否かを決定する。所定の条件は、例えば、消化されていない始動記憶数が一定数以上の場合であってもよいし、先読み対象の始動記憶に基づく変動表示ゲームの結果が大当りとなる期待度が高い場合であってもよい。
なお、先読み演出の内容としては、保留表示の表示態様を変更するだけでなく、キャラクタの表示や背景画像の変更する表示演出、扉枠側演出表示装置460における表示演出、ランプなどの発光演出、スピーカーからの音声出力による演出、可動体の動作などの演出であってもよい。
ステップS1027に続いて、演出制御プログラムはランプデータ作成処理を行う(ステップS1028)。このランプデータ作成処理では、この演出制御プログラムが、ステップS1020のスケジューラ更新処理においてポインタが更新されて、発光態様生成用スケジュールデータを構成する時系列に配列された発光データのうち、そのポインタが指示する発光データに基づいて、図60に示した遊技盤5に設けた各種装飾基板の複数のLEDへの点灯信号、点滅信号、又は階調点灯信号を出力するための遊技盤側発光データSL-DATを、周辺制御部1511の周辺制御ROM1511b又は周辺制御RAM1511cの各種制御データコピーエリア1511ceから抽出して作成するとともに、図73に示した周辺制御RAM1511cのランプ駆動基板側送信データ記憶領域1511caaにセットするとともに、扉枠3に設けた各種装飾基板の複数のLEDへの点灯信号、点滅信号又は階調点灯信号を出力するための扉側発光データSTL-DATを、周辺制御部1511の周辺制御ROM1511b又は周辺制御RAM1511cの各種制御データコピーエリア1511ceから抽出して作成して、図73に示した周辺制御RAM1511cの枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域1511cabにセットする。
ステップS1028に続いて、演出制御プログラムは表示データ作成処理を行う(ステップS1030)。この表示データ作成処理では、演出制御プログラムが、ステップS1020のスケジューラ更新処理においてポインタが更新されて、画面生成用スケジュールデータを構成する時系列に配列された画面データのうち、そのポインタが示す画面データを、周辺制御部1511の周辺制御ROM1511b又は周辺制御RAM1511cの各種制御データコピーエリア1511ceから抽出して音源内蔵VDP1512aに出力する。音源内蔵VDP1512aは、周辺制御MPU1511aから画面データが入力されると、この入力された画面データに基づいて液晶及び音制御ROM1512bからキャラクタデータを抽出してスプライトデータを作成して遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460に表示する1画面分(1フレーム分)の描画データを内蔵VRAM上に生成する。
ステップS1030に続いて、演出制御プログラムは音データ作成処理を行う(ステップS1032)。この音データ作成処理では、演出制御プログラムが、ステップS1020のスケジューラ更新処理においてポインタが更新されて、音生成用スケジュールデータを構成する時系列に配列された音指令データのうち、そのポインタが指示する音指令データを、周辺制御部1511の周辺制御ROM1511b又は周辺制御RAM1511cの各種制御データコピーエリア1511ceから抽出して音源内蔵VDP1512aに出力する。音源内蔵VDP1512aは、周辺制御MPU1511aから音指令データが入力されると、液晶及び音制御ROM1512bに記憶されている音楽や効果音等の音データを抽出して内蔵音源を制御することにより、音指令データに規定された、トラック番号に従って音楽及び効果音等の音データを組み込むとともに、出力チャンネル番号に従って使用する出力チャンネルを設定する。
なお、音データ作成処理では、この音データ作成処理を行うごとに(つまり、周辺制御部定常処理を行うごとに)、図73に示した周辺制御A/Dコンバータ1511akを起動し、音量調整ボリューム4140aのつまみ部の回転位置における抵抗値により分圧された電圧を、値0~値1023までの1024段階の値に変換している。本実施形態では、1024段階の値を7つに分割して基板ボリューム0~6として管理しており、基板ボリューム0では消音、基板ボリューム6では最大音量に設定されており、基板ボリューム0から基板ボリューム6に向かって音量が大きくなるようにそれぞれ設定されている。基板ボリューム0~6に設定された音量となるように液晶表示制御部1512の音源内蔵VDP1512aを制御して、上述したステップS1018の音データ出力処理で音データをシリアル化したオーディオデータとしてオーディオデータ送信IC1512cに出力することにより、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から音楽や効果音が流れるようになっている。
また、報知音や告知音は、つまみ部の回動操作に基づく音量調整に全く依存されずに流れる仕組みとなっており、消音から最大音量までの音量をプログラムにより液晶表示制御部1512の音源内蔵VDP1512aを制御して調整することができるようになっている。このプログラムにより調整される音量は、上述した7段階に分けられた基板ボリュームと異なり、消音から最大音量までを滑らかに変化させることができるようになっている。例えば、ホールの店員等が音量調整ボリューム4140aのつまみ部を回動操作して音量を小さく設定した場合であっても、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れる音楽や効果音等の演出音が小さくなるものの、パチンコ機1に不具合が発生しているときや遊技者が不正行為を行っているときには大音量(本実施形態では、最大音量)に設定した報知音を流すことができる。したがって、演出音の音量を小さくしても、報知音によりホールの店員等が不具合の発生や遊技者の不正行為を気付き難くなることを防止することができる。また、つまみ部の回動操作に基づく音量調整により設定されている現在の基板ボリュームに基づいて、広告音を流す音量を小さくして音楽や効果音の妨げとならないようにしたりする一方、広告音を流す音量を大きくして音楽や効果音に加えて遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460で繰り広げられている画面をより迫力あるものとして演出したり、遊技者にとって有利な遊技状態に移行する可能性が高いこと告知したりすることもできる。
ステップS1032に続いて、演出制御プログラムはバックアップ処理を行う(ステップS1034)。このバックアップ処理では、演出制御プログラムが、図73に示した、周辺制御MPU1511aと外付けされる周辺制御RAM1511cに記憶されている内容を、バックアップ第1エリア1511cbと、バックアップ第2エリア1511ccと、にそれぞれコピーしてバックアップするとともに、周辺制御MPU1511aと外付けされる周辺制御SRAM1511dに記憶されている内容を、バックアップ第1エリア1511dbと、バックアップ第2エリア1511dcと、にそれぞれコピーしてバックアップする。
具体的には、バックアップ処理では、周辺制御RAM1511cについて、図73に示した、バックアップ対象ワークエリア1511caにおける、1フレーム(1frame)ごとに、つまり周辺制御部定常処理が実行されるごとに、バックアップ対象となっているBank0(1fr)に含まれる、ランプ駆動基板側送信データ記憶領域1511caa、枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域1511cab、受信コマンド記憶領域1511cac、RTC情報取得記憶領域1511cad、及びスケジュールデータ記憶領域1511caeに記憶されている内容である演出情報(1fr)を、演出バックアップ情報(1fr)として、バックアップ第1エリア1511cbのBank1(1fr)及びBank2(1fr)に周辺制御DMAコントローラ1511acが高速にコピーし、そしてバックアップ第2エリア1511ccのBank3(1fr)及びBank4(1fr)に周辺制御DMAコントローラ1511acが高速にコピーする。
この周辺制御DMAコントローラ1511acによるBank0(1fr)に記憶されている内容の高速コピーについて簡単に説明すると、図73に示した周辺制御MPU1511aの周辺制御MPUコア1511aaが周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にBank0(1fr)に記憶されている内容を、バックアップ第1エリア1511cbのBank1(1fr)へのコピーを指定し、Bank0(1fr)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(1fr)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第1エリア1511cbのBank1(1fr)の先頭アドレスから順番にすべてコピーし、そして周辺制御MPUコア1511aaが周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にBank0(1fr)に記憶されている内容を、バックアップ第1エリア1511cbのBank2(1fr)へのコピーを指定し、Bank0(1fr)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(1fr)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第1エリア1511cbのBank2(1fr)の先頭アドレスから順番にすべてコピーする。
続いて、周辺制御MPUコア1511aaが周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にBank0(1fr)に記憶されている内容を、バックアップ第2エリア1511ccのBank3(1fr)へのコピーを指定し、Bank0(1fr)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(1fr)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第2エリア1511ccのBank3(1fr)の先頭アドレスから順番にすべてコピーし、そして周辺制御MPUコア1511aaが周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にBank0(1fr)に記憶されている内容を、バックアップ第2エリア1511ccのBank4(1fr)へのコピーを指定し、Bank0(1fr)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(1fr)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第2エリア1511ccのBank4(1fr)の先頭アドレスから順番にすべてコピーする。
またバックアップ処理では、周辺制御SRAM1511dについて、図73に示した、バックアップ対象ワークエリア1511daにおける、1フレーム(1frame)ごとに、つまり周辺制御部定常処理が実行されるごとに、バックアップ対象となっているBank0(SRAM)に記憶されている内容である演出情報(SRAM)を、演出バックアップ情報(SRAM)として、バックアップ第1エリア1511dbのBank1(SRAM)及びBank2(SRAM)に周辺制御DMAコントローラ1511acが高速にコピーし、そしてバックアップ第2エリア1511dcのBank3(SRAM)及びBank4(SRAM)に周辺制御DMAコントローラ1511acが高速にコピーする。
この周辺制御DMAコントローラ1511acによるBank0(SRAM)に記憶されている内容の高速コピーについて簡単に説明すると、図73に示した周辺制御MPU1511aの周辺制御MPUコア1511aaが周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にBank0(SRAM)に記憶されている内容を、バックアップ第1エリア1511dbのBank1(SRAM)へのコピーを指定し、Bank0(SRAM)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(SRAM)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第1エリア1511dbのBank1(SRAM)の先頭アドレスから順番にすべてコピーし、そして周辺制御MPUコア1511aaが周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にBank0(SRAM)に記憶されている内容を、バックアップ第1エリア1511dbのBank2(SRAM)へのコピーを指定し、Bank0(SRAM)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(SRAM)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第1エリア1511dbのBank2(SRAM)の先頭アドレスから順番にすべてコピーする。
続いて、周辺制御MPUコア1511aaが周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にBank0(SRAM)に記憶されている内容を、バックアップ第2エリア1511dcのBank3(SRAM)へのコピーを指定し、Bank0(SRAM)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(SRAM)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第2エリア1511dcのBank3(SRAM)の先頭アドレスから順番にすべてコピーし、そして周辺制御MPUコア1511aaが周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にBank0(SRAM)に記憶されている内容を、バックアップ第2エリア1511dcのBank4(SRAM)へのコピーを指定し、Bank0(SRAM)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(SRAM)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第2エリア1511dcのBank4(SRAM)の先頭アドレスから順番にすべてコピーする。
ステップS1034に続いて、WDTクリア処理を行う(ステップS1036)。このWDTクリア処理では、周辺制御内蔵WDT1511afと、周辺制御外部WDT1511eと、にクリア信号を出力して周辺制御MPU1511aにリセットがかからないようにしている。
ステップS1036に続いて、演出制御プログラムが、周辺制御部定常処理の実行完了として定常処理中フラグSP-FLGに値0をセットし(ステップS1038)、再びステップS1006に戻り、Vブランク信号検出フラグVB-FLGに値0をセットして初期化し、後述する周辺制御部Vブランク信号割り込み処理においてVブランク信号検出フラグVB-FLGに値1がセットされるまで、ステップS1008の判定を繰り返し行う。つまりステップS1008では、Vブランク信号検出フラグVB-FLGに値1がセットされるまで待機し、ステップS1008でVブランク信号検出フラグVB-FLGが値1であると判定されると、ステップS1009~ステップS1038の処理を行い、再びステップS1006に戻る。このように、ステップS1008でVブランク信号検出フラグVB-FLGが値1であると判定されると、ステップS1009~ステップS1038の処理を行うようになっている。ステップS1009~ステップS1038の処理を「周辺制御部定常処理」という。
この周辺制御部定常処理は、演出制御プログラムが、まずステップS1009で周辺制御部定常処理を実行中であるとして定常処理中フラグSP-FLGに値1をセットすることから開始し、ステップS1010で1ms割り込みタイマ起動処理を行い、ステップS1012、ステップS1014、・・・、そしてステップS1036の各処理を行って最後にステップS1038において周辺制御部定常処理の実行完了として定常処理中フラグSP-FLGに値0をセットすると、完了することとなる。周辺制御部定常処理は、ステップS1008でVブランク信号検出フラグVB-FLGが値1であるときに実行される。このVブランク信号検出フラグVB-FLGは、上述したように、周辺制御MPU1511aからの画面データを受け入れることができる状態である旨を伝えるVブランク信号が音源内蔵VDP1512aから入力されたことを契機として実行される後述する周辺制御部Vブランク信号割り込み処理において値1がセットされるようになっている。本実施形態では、遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460のフレーム周波数(1秒間あたりの画面更新回数)として、上述したように、概ね秒間30fpsに設定しているため、Vブランク信号が入力される間隔は、約33.3ms(=1000ms÷30fps)となっている。つまり、周辺制御部定常処理は、約33.3msごとに繰り返し実行されるようになっている。
[15-1-2.周辺制御部Vブランク信号割り込み処理]
次に、図72に示した、周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aからの画面データを受け入れることができる状態である旨を伝えるVブランク信号が液晶表示制御部1512の音源内蔵VDP1512aから入力されたことを契機として実行する周辺制御部Vブランク信号割り込み処理について説明する。この周辺制御部Vブランク信号割り込み処理が開始されると、周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aは、図96に示すように、定常処理中フラグSP-FLGが値0であるかを判定する(ステップS1045)。この定常処理中フラグSP-FLGは、上述したように、図95の周辺制御部電源投入時処理におけるステップS1009~ステップS1038の周辺制御部定常処理を実行中であるとき値1、周辺制御部定常処理を実行完了したとき値0にそれぞれセットされる。
ステップS1045で定常処理中フラグSP-FLGが値0でない(値1である)とき、つまり周辺制御部定常処理を実行中であるときには、そのままこのルーチンを終了する。一方、ステップS1045で定常処理中フラグSP-FLGが値0であるとき、つまり周辺制御部定常処理を実行完了したときには、Vブランク信号検出フラグVB-FLGに値1をセットし(ステップS1050)、このルーチンを終了する。このVブランク信号検出フラグVB-FLGは、上述したように、周辺制御部定常処理を実行するか否かを決定するためのフラグであり、周辺制御部定常処理を実行するとき値1、周辺制御部定常処理を実行しないとき値0にそれぞれ設定される。
本実施形態では、ステップS1045で定常処理中フラグSP-FLGが値0であるか否か、つまり周辺制御部定常処理を実行完了したか否かを判定し、周辺制御部定常処理を実行完了したときにはステップS1050でVブランク信号検出フラグVB-FLGに値1をセットするようになっているが、これは、周辺制御部定常処理を実行中であるときに、Vブランク信号が入力されてVブランク信号検出フラグVB-FLGに値1をセットすると、図95の周辺制御部電源投入時処理におけるステップS1008の判定で周辺制御部定常処理を実行するものとして、現在実行中の周辺制御部定常処理を途中で強制的にキャンセルして周辺制御部定常処理を最初から実行開始するため、これを防止する目的で、図95の周辺制御部電源投入時処理(周辺制御部定常処理)におけるステップS1009で定常処理中フラグSP-FLGに値1をセットすることで周辺制御部定常処理を実行中である旨を、本ルーチンである周辺制御部Vブランク信号割り込み処理に伝えるとともに、図95の周辺制御部電源投入時処理(周辺制御部定常処理)におけるステップS1038で定常処理中フラグSP-FLGに値0をセットすることで周辺制御部定常処理を実行完了した旨を、本ルーチンである周辺制御部Vブランク信号割り込み処理に伝えることにより、本ルーチンである周辺制御部Vブランク信号割り込み処理におけるステップS1045の判定で定常処理中フラグSP-FLGが値0であるか否か、つまり周辺制御部定常処理を実行完了したか否かを判定するようになっている。換言すると、Vブランク信号が入力されて次のVブランク信号が入力されるまでに周辺制御部定常処理を実行完了することができず、いわゆる処理落ちした場合の処置である。
これにより、今回の周辺制御部定常処理においては、約33.3msという時間でその処理を完了できず処理落ちした場合には、図95の周辺制御部電源投入時処理におけるステップS1008の判定で次回のVブランク信号が入力されるまで待機する状態となる。つまり、処理落ちした今回の周辺制御部定常処理を実行するための時間が約66.6msとなる。通常、図95の周辺制御部電源投入時処理(周辺制御部定常処理)におけるステップS1010で1ms割り込みタイマの起動により1ms割り込みタイマが発生するごとに繰り返し実行する、後述する周辺制御部1msタイマ割り込み処理は1回の周辺制御部定常処理に対して32回だけ実行されるものの、上述した処理落ちした今回の周辺制御部定常処理が存在する場合には、周辺制御部1msタイマ割り込み処理が64回ではなく、32回だけ実行されるようになっている。つまり、周辺制御部定常処理が処理落ちした場合であっても、周辺制御部定常処理による演出の進行状態とタイマ割り込み制御である周辺制御部1msタイマ割り込み処理による演出の進行状態との整合性が崩れないようになっている。したがって、周辺制御部定常処理が処理落ちした場合であっても演出の進行状態を確実に整合させることができる。
[15-1-3.周辺制御部1msタイマ割り込み処理]
次に、図95の周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1010で1ms割り込みタイマの起動により1ms割り込みタイマが発生するごとに繰り返し実行する周辺制御部1msタイマ割り込み処理について説明する。この周辺制御部1msタイマ割り込み処理が開始されると、図72に示した周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aは、図97に示すように、1msタイマ割り込み実行回数STNが33回より小さいか否かを判定する(ステップS1100)。この1msタイマ割り込み実行回数STNは、上述したように、図95の周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1010の1ms割り込みタイマ起動処理で1ms割り込みタイマが起動して本ルーチンである周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行された回数をカウントするカウンタである。本実施形態では、遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460のフレーム周波数(1秒間あたりの画面更新回数)として、上述したように、概ね秒間30fpsに設定しているため、Vブランク信号が入力される間隔は、約33.3ms(=1000ms÷30fps)となっている。つまり、周辺制御部定常処理は、約33.3msごとに繰り返し実行されるようになっているため、周辺制御部定常処理におけるステップS1010で1ms割り込みタイマを起動した後、次の周辺制御部定常処理が実行されるまでに、周辺制御部1msタイマ割り込み処理が32回だけ実行されるようになっている。具体的には、周辺制御部定常処理におけるステップS1010で1ms割り込みタイマが起動されると、まず1回目の1msタイマ割り込みが発生し、2回目、・・・、そして32回目の1msタイマ割り込みが順次発生することとなる。
ステップS1100で1msタイマ割り込み実行回数STNが33回より小さくないとき、つまり33回目の1msタイマ割り込みが発生してこの周辺制御部1msタイマ割り込み処理が開始されたときには、そのままこのルーチンを終了する。33回目の1msタイマ割り込みの発生が次回のVブランク信号の発生よりたまたま先行した場合には、本実施形態では、割り込み処理の優先順位として、周辺制御部1msタイマ割り込み処理の方が周辺制御部Vブランク割り込み処理と比べて高く設定されているものの、この33回目の1msタイマ割り込みによる周辺制御部1msタイマ割り込み処理の開始を強制的にキャンセルするようになっている。換言すると、本実施形態では、Vブランク信号が周辺制御基板1510のシステム全体を支配する信号であるため、33回目の1msタイマ割り込みの発生が次回のVブランク信号の発生よりたまたま先行した場合には、周辺制御部Vブランク割り込み処理を実行するために33回目の1msタイマ割り込みによる周辺制御部1msタイマ割り込み処理の開始が強制的にキャンセルさせられている。そして、Vブランク信号の発生により周辺制御部定常処理におけるステップS1010で1ms割り込みタイマを再び起動した後、新たに1回目の1msタイマ割り込みの発生による周辺制御部1msタイマ割り込み処理を開始するようになっている。
一方、ステップS1100で1msタイマ割り込み実行回数STNが33回より小さいときには、1msタイマ割り込み実行回数STNに値1だけ足す(インクリメントする、ステップS1102)。この1msタイマ割り込み実行回数STNに値1が足されることにより、図95の周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1010の1ms割り込みタイマ起動処理で1ms割り込みタイマが起動して本ルーチンである周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行された回数が1回分だけ増えることとなる。
ステップS1102に続いて、モータ及びソレノイド駆動処理を行う(ステップS1104)。このモータ及びソレノイド駆動処理では、図73に示した、周辺制御MPU1511aと外付けされる周辺制御RAM1511cのスケジュールデータ記憶領域1511caeにセットされた電気的駆動源スケジュールデータを構成する時系列に配列されたモータやソレノイド等の電気的駆動源の駆動データのうち、ポインタが指示する駆動データに従って、図72に示した、枠装飾駆動アンプ基板194及びモータ駆動基板4180のモータやソレノイド等の電気的駆動源を駆動するとともに、時系列に規定された次の駆動データにポインタを更新し、このモータ及びソレノイド駆動処理を実行するごとに、ポインタを更新する。
具体的には、モータ及びソレノイド駆動処理では、枠装飾駆動アンプ基板194へのDMAシリアル連続送信処理を行う。ここでは、図73に示した周辺制御MPU1511aの周辺制御DMAコントローラ1511acを利用して枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポート連続送信を行う。この枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポート連続送信が開始されるときには、まず周辺制御MPU1511aと外付けされる周辺制御RAM1511cのスケジュールデータ記憶領域1511caeにセットされた電気的駆動源スケジュールデータを構成する時系列に配列されたモータやソレノイド等の電気的駆動源の駆動データのうち、ポインタが指示する駆動データに基づいて、演出操作ユニット400のダイヤル駆動モータ414への駆動信号を出力するための扉側モータ駆動データSTM-DATを、周辺制御部1511の周辺制御ROM1511b又は周辺制御RAM1511cの各種制御データコピーエリア1511ceから抽出して作成するとともに、図73に示した周辺制御RAM1511cの枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域1511cafにセットする。そして周辺制御MPU1511aの周辺制御CPUコア1511aaは、周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因に枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポートの送信を指定し、枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域1511cafの先頭アドレスに格納された扉側モータ駆動データSTM-DATのうちの最初の1バイトを、外部バス1511h、周辺制御バスコントローラ1511ad、そして周辺バス1511aiを介して、枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに転送して書き込む。これにより、枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポートは、この書き込まれた送信バッファレジスタのデータを送信シフトレジスタに転送し、扉側モータ駆動クロック信号STM-CLKと同期して送信シフトレジスタの1バイトのデータを、1ビットずつ送信開始する。
周辺制御DMAコントローラ1511acは、枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポートの送信割り込み要求が発生するごとに、これを契機として(本実施形態では、枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに書き込まれた1バイトのデータが送信シフトレジスタに転送され、その送信バッファレジスタに1バイトのデータがなくなって空となったことを契機としている。)、周辺制御CPUコア1511aaがバスを使用していない場合に、枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域1511cafに格納された残りの扉側モータ駆動データSTM-DATを1バイトずつ、外部バス1511h、周辺制御バスコントローラ1511ad、そして周辺バス1511aiを介して、枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに転送して書き込むことで、枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポートは、この書き込まれた送信バッファレジスタのデータを送信シフトレジスタに転送し、扉側モータ駆動クロック信号STM-CLKと同期して送信シフトレジスタの1バイトのデータを、1ビットずつ送信開始し、枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポートによる連続送信を行っている。
またモータ及びソレノイド駆動処理では、モータ駆動基板4180へのDMAシリアル連続送信処理を行う。ここでも、図73に示した周辺制御MPU1511aの周辺制御DMAコントローラ1511acを利用してモータ駆動基板用シリアルI/Oポート連続送信を行う。このモータ駆動基板用シリアルI/Oポート連続送信が開始されるときには、まず周辺制御MPU1511aと外付けされる周辺制御RAM1511cのスケジュールデータ記憶領域1511caeにセットされた電気的駆動源スケジュールデータを構成する時系列に配列されたモータやソレノイド等の電気的駆動源の駆動データのうち、ポインタが指示する駆動データに基づいて、図60に示した遊技盤5に設けられる各種可動体を可動させるためのモータやソレノイドへの駆動信号を出力するための遊技盤側モータ駆動データSM-DATを、周辺制御部1511の周辺制御ROM1511b又は周辺制御RAM1511cの各種制御データコピーエリア1511ceから抽出して作成するとともに、図73に示した周辺制御RAM1511cのモータ駆動基板側送信データ記憶領域1511cagにセットする。そして周辺制御MPU1511aの周辺制御CPUコア1511aaは、周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にモータ駆動基板用シリアルI/Oポートの送信を指定し、モータ駆動基板側送信データ記憶領域1511cagの先頭アドレスに格納された遊技盤側モータ駆動データSM-DATのうちの最初の1バイトを、外部バス1511h、周辺制御バスコントローラ1511ad、そして周辺バス1511aiを介して、モータ駆動基板用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに転送して書き込む。これにより、モータ駆動基板用シリアルI/Oポートは、この書き込まれた送信バッファレジスタのデータを送信シフトレジスタに転送し、遊技盤側モータ駆動クロック信号SM-CLKと同期して送信シフトレジスタの1バイトのデータを、1ビットずつ送信開始する。
周辺制御DMAコントローラ1511acは、モータ駆動基板用シリアルI/Oポートの送信割り込み要求が発生するごとに、これを契機として(本実施形態では、モータ駆動基板用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに書き込まれた1バイトのデータが送信シフトレジスタに転送され、その送信バッファレジスタに1バイトのデータがなくなって空となったことを契機としている。)、周辺制御CPUコア1511aaがバスを使用していない場合に、モータ駆動基板側送信データ記憶領域1511cagに格納された残りの遊技盤側モータ駆動データSM-DATを1バイトずつ、外部バス1511h、周辺制御バスコントローラ1511ad、そして周辺バス1511aiを介して、モータ駆動基板用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに転送して書き込むことで、モータ駆動基板用シリアルI/Oポートは、この書き込まれた送信バッファレジスタのデータを送信シフトレジスタに転送し、遊技盤側モータ駆動クロック信号SM-CLKと同期して送信シフトレジスタの1バイトのデータを、1ビットずつ送信開始し、モータ駆動基板用シリアルI/Oポートによる連続送信を行っている。
ステップS1104に続いて、可動体情報取得処理を行う(ステップS1106)。この可動体情報取得処理では、遊技盤5に設けた各種検出スイッチからの検出信号が入力されているか否かを判定することにより各種検出スイッチからの検出信号の履歴情報(例えば、原位置履歴情報、可動位置履歴情報など。)を作成し、図73に示した、周辺制御MPU1511aと外付けされる周辺制御RAM1511cの可動体情報取得記憶領域1511cahにセットする。この可動体情報取得記憶領域1511cahにセットされる各種検出スイッチからの検出信号の履歴情報から遊技盤5に設けた各種可動体の原位置や可動位置等を取得することができる。
ステップS1106に続いて、演出操作ユニット情報取得処理を行う(ステップS1108)。この演出操作ユニット情報取得処理では、演出操作ユニット400に設けられた各種検出スイッチからの検出信号が入力されているか否かを判定することにより各種検出スイッチからの検出信号の履歴情報(例えば、操作ボタン410の操作履歴情報など。)を作成し、図73に示した、周辺制御MPU1511aと外付けされる周辺制御RAM1511cの演出操作ユニット情報取得記憶領域1511caiにセットする。この演出操作ユニット情報取得記憶領域1511caiにセットされる各種検出スイッチからの検出信号の履歴情報から操作ボタン410の操作有無を取得することができる。
ステップS1108に続いて、描画状態情報取得処理を行う(ステップS1110)。この描画状態情報取得処理では、図87に示した演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0のLOCKN端子から出力されるLOCKN信号の履歴情報を作成し、図73に示した、周辺制御MPU1511aと外付けされる周辺制御RAM1511cの描画状態情報取得記憶領域1511cakにセットする。LOCKN信号は、上述したように、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0が、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから受信した描画データが異常なデータであると判断すると、その旨を伝えるために出力する信号であり、具体的には、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続を確認(回復)するための所定のデータパターン(SYNCパターン)を送信要求するために出力する信号である。描画状態情報取得記憶領域1511cakにセットされるLOCKN信号の履歴情報から周辺制御基板1510と演出表示駆動基板4450との接続間における不具合の頻度や不具合の発生状態を取得して扉枠側演出表示装置460の描画状態を取得することができる。
ステップS1110に続いて、バックアップ処理を行い(ステップS1112)、このルーチンを終了する。このバックアップ処理では、図73に示した、周辺制御MPU1511aと外付けされる周辺制御RAM1511cに記憶されている内容を、バックアップ第1エリア1511cbと、バックアップ第2エリア1511ccと、にそれぞれコピーしてバックアップするとともに、周辺制御MPU1511aと外付けされる周辺制御SRAM1511dに記憶されている内容を、バックアップ第1エリア1511dbと、バックアップ第2エリア1511dcと、にそれぞれコピーしてバックアップする。
具体的には、バックアップ処理では、周辺制御RAM1511cについて、図73に示した、バックアップ対象ワークエリア1511caにおける、1ms割り込みタイマが発生するごとに、つまり本ルーチンである周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されるごとに、バックアップ対象となっているBank0(1ms)に含まれる、枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域1511caf、モータ駆動基板側送信データ記憶領域1511cag、可動体情報取得記憶領域1511cah、及び演出操作ユニット情報取得記憶領域1511caiに記憶されている内容である演出情報(1ms)を、演出バックアップ情報(1ms)として、バックアップ第1エリア1511cbのBank1(1ms)及びBank2(1ms)に周辺制御DMAコントローラ1511acが高速にコピーし、そしてバックアップ第2エリア1511ccのBank3(1ms)及びBank4(1ms)に周辺制御DMAコントローラ1511acが高速にコピーする。
この周辺制御DMAコントローラ1511acによるBank0(1ms)に記憶されている内容の高速コピーについて簡単に説明すると、図73に示した周辺制御MPU1511aの周辺制御MPUコア1511aaが周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にBank0(1ms)に記憶されている内容を、バックアップ第1エリア1511cbのBank1(1ms)へのコピーを指定し、Bank0(1ms)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(1ms)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第1エリア1511cbのBank1(1ms)の先頭アドレスから順番にすべてコピーし、そして周辺制御MPUコア1511aaが周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にBank0(1ms)に記憶されている内容を、バックアップ第1エリア1511cbのBank2(1ms)へのコピーを指定し、Bank0(1ms)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(1ms)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第1エリア1511cbのBank2(1ms)の先頭アドレスから順番にすべてコピーする。
続いて、周辺制御MPUコア1511aaが周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にBank0(1ms)に記憶されている内容を、バックアップ第2エリア1511ccのBank3(1ms)へのコピーを指定し、Bank0(1ms)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(1ms)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第2エリア1511ccのBank3(1ms)の先頭アドレスから順番にすべてコピーし、そして周辺制御MPUコア1511aaが周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にBank0(1ms)に記憶されている内容を、バックアップ第2エリア1511ccのBank4(1ms)へのコピーを指定し、Bank0(1ms)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(1ms)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第2エリア1511ccのBank4(1ms)の先頭アドレスから順番にすべてコピーする。
このように、周辺制御部1msタイマ割り込み処理では、1msという期間内において、演出の進行として上述したステップS1104~ステップS1108の演出に関する各種処理を実行している。これに対して、図95の周辺制御部電源投入時処理における周辺制御部定常処理では、約33.3msという期間内において、演出の進行として上述したステップS1012~ステップS1032の演出に関する各種処理を実行している。周辺制御部1msタイマ割り込み処理では、ステップS1100で1msタイマ割り込み実行回数STNが値33より小さくないとき、つまり33回目の1msタイマ割り込みが発生してこの周辺制御部1msタイマ割り込み処理が開始されたときには、そのままこのルーチンを終了するようになっているため、仮に、33回目の1msタイマ割り込みの発生が次回のVブランク信号の発生よりたまたま先行した場合でも、この33回目の1msタイマ割り込みによる周辺制御部1msタイマ割り込み処理の開始を強制的にキャンセルし、Vブランク信号の発生により周辺制御部定常処理におけるステップS1010で1ms割り込みタイマを再び起動した後、新たに1回目の1msタイマ割り込みの発生による周辺制御部1msタイマ割り込み処理を開始するようになっている。つまり、周辺制御部定常処理による演出の進行状態とタイマ割り込み制御である周辺制御部1msタイマ割り込み処理による演出の進行状態との整合性が崩れないようになっている。したがって、演出の進行状態を確実に整合させることができる。
また、上述したように、Vブランク信号が出力される間隔は、遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460の液晶サイズによって多少変化するし、周辺制御MPU1511aと音源内蔵VDP1512aとが実装された周辺制御基板1510の製造ロットにおいてもVブランク信号が出力される間隔が多少変化する場合もある。本実施形態では、Vブランク信号が周辺制御基板1510のシステム全体を支配する信号であるため、33回目の1msタイマ割り込みの発生が次回のVブランク信号の発生よりたまたま先行した場合には、周辺制御部Vブランク割り込み処理を実行するために33回目の1msタイマ割り込みによる周辺制御部1msタイマ割り込み処理の開始が強制的にキャンセルさせられている。つまり本実施形態では、Vブランク信号が出力される間隔が多少変化する場合であっても、33回目の1msタイマ割り込みによる周辺制御部1msタイマ割り込み処理の開始を強制的にキャンセルすることによって、このVブランク信号が出力される間隔が多少変化することによる時間ズレを吸収することができるようになっている。
[15-1-4.周辺制御部コマンド受信割り込み処理]
次に、主制御基板1310からの各種コマンドを受信する周辺制御部コマンド受信割り込み処理について説明する。図72に示した周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aは、主制御基板1310からの各種コマンドがシリアルデータとして送信開始されると、これを契機として主周シリアルデータを周辺制御MPU1511aに内蔵する主制御基板用シリアルI/Oポートで1バイト(8ビット)の情報を受信バッファに取り込み、この取り込みが完了すると、これを契機として割り込みが発生し、周辺制御部コマンド受信割り込み処理を行う。主周シリアルデータは、1パケットが3バイトに構成されており、1バイト目としてステータスが割り振られ、2バイト目としてモードが割り振られ、3バイト目としてステータスとモードとを数値とみなしてその合計を算出したサム値が割り振られている。
周辺制御部コマンド受信割り込み処理が開始されると、周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aは、図98に示すように、1バイト受信期間タイマがタイムアウトしたか否かを判定する(ステップS1200)。この1バイト受信期間タイマは、主制御基板1310から送信される主周シリアルデータのうち、1バイト(8ビット)の情報を受信し得る期間を設定するものである。
ステップS1200で1バイト受信期間タイマがタイムアウトしていないとき、つまり主制御基板1310から送信される主周シリアルデータのうち、1バイト(8ビット)の情報を受信し得る期間内であるときには、周辺制御MPU1511aの内蔵する主制御基板用シリアルI/Oポートの受信バッファから受信した1バイトの情報を取り込み(ステップS1202)、受信カウンタSRXCに値1を加える(インクリメントする、ステップS1204)。この受信カウンタSRXCは、受信バッファから取り出した回数を示すカウンタであり、主周シリアルデータの1バイト目であるステータスを受信バッファから取り出すと値1、主周シリアルデータの2バイト目であるモードを受信バッファから取り出すと値2、主周シリアルデータの3バイト目であるサム値を受信バッファから取り出すと値3となる。なお、受信カウンタSRXCは、電源投入時等に初期値0がセットされる。
ステップS1204に続いて、受信カウンタSRXCが値3であるか否か、つまり主周シリアルデータの3バイト目であるサム値を受信バッファから取り出したか否かを判定する(ステップS1206)。この判定では、主周シリアルデータの1バイト目であるステータスに続いて、主周シリアルデータの2バイト目であるモード、そして主周シリアルデータの3バイト目であるサム値を、順に受信バッファから取り出したか否かを判定している。
ステップS1206で受信カウンタSRXCが値3でないとき、つまり主周シリアルデータの1バイト目であるステータスに続いて、まだ主周シリアルデータの2バイト目であるモード、そして主周シリアルデータの3バイト目であるサム値を、順に受信バッファから取り出していないときには、1バイト受信期間タイマのセットを行い(ステップS1208)、このルーチンを終了する。ステップS1208で1バイト受信期間タイマがセットされることで、主周シリアルデータの2バイト目であるモード又は主周シリアルデータの3バイト目であるサム値を受信し得る期間が設定される。
一方、ステップS1206で受信カウンタSRXCが値3であるとき、つまり主周シリアルデータの1バイト目であるステータスに続いて、主周シリアルデータの2バイト目であるモード、そして主周シリアルデータの3バイト目であるサム値を、順に受信バッファから取り出したときには、受信カウンタSRXCに初期値0をセットし(ステップS1210)、サム値を算出する(ステップS1212)。この算出は、ステップS1202で受信バッファからすでに取り出した、主周シリアルデータの1バイト目であるステータスと、主周シリアルデータの2バイト目であるモードと、を数値とみなしてその合計(サム値)を算出する。
ステップS1212に続いて、ステップS1202で受信バッファからすでに取り出した主周シリアルデータの3バイト目であるサム値と、ステップS1212で算出したサム値と、が一致しているか否かを判定する(ステップS1214)。ステップS1202で受信バッファからすでに取り出した主周シリアルデータの3バイト目であるサム値は、主制御基板1310からの主周シリアルデータのうち、主周シリアルデータの3バイト目として割り振られたサム値であるため、ステップS1212で算出したサム値と一致しているはずである。ところが、パチンコ機1は、パチンコ島設備から遊技球が供給されており、遊技球は、互いにこすれ合って帯電すると、静電放電してノイズを発生するため、パチンコ機1はノイズの影響を受けやすり環境下にある。そこで、本実施形態では、周辺制御部1511側において、受信した主周シリアルデータの1バイト目として割り振られたステータスと、主周シリアルデータの2バイト目として割り振られたモードと、を数値とみなしてその合計(サム値)を算出し、この算出したサム値が、主制御基板1310からの主周シリアルデータのうち、主周シリアルデータの3バイト目として割り振られたサム値と一致しているか否かを判定している。これにより、周辺制御MPU1511aは、主制御基板1310と周辺制御基板1510との基板間において、主周シリアルデータがノイズの影響を受けて正規と異なる主周シリアルデータに変化したか否かを判定することができる。
ステップS1214で、ステップS1202で受信バッファからすでに取り出した主周シリアルデータの3バイト目であるサム値と、ステップS1212で算出したサム値と、が一致しているときには、受信した、主周シリアルデータの1バイト目として割り振られたステータスと、主周シリアルデータの2バイト目として割り振られたモードとを、図73に示した、周辺制御MPU1511aと外付けされる周辺制御RAM1511cの受信コマンド記憶領域1511cacに記憶し(ステップS1216)、このルーチンを終了する。この受信コマンド記憶領域1511cacは、リングバッファとして用いており、主周シリアルデータの1バイト目として割り振られたステータスと、主周シリアルデータの2バイト目として割り振られたモードとは、受信コマンド記憶領域1511cacの周辺制御部受信リングバッファに記憶される。この「周辺制御部受信リングバッファ」とは、バッファの最後と先頭が繋がっているように使われるバッファのことであり、バッファの先頭から順次データを記憶し、バッファの最後まできたら最初に戻って記憶する。なお、周辺制御MPU1511aは、ステップS1216で周辺制御部受信リングバッファに記憶する際に、受信した、主周シリアルデータの1バイト目として割り振られたステータスと、主周シリアルデータの2バイト目として割り振られたモードと、を対応付けて記憶しており、3バイト目として割り振られたサム値を破棄する。
一方、ステップS1200で1バイト受信期間タイマがタイムアウトしていないとき、つまり主制御基板1310から送信される主周シリアルデータのうち、1バイト(8ビット)の情報を受信し得る期間を超えているときには、又はステップS1214で、ステップS1202で受信バッファからすでに取り出した主周シリアルデータの3バイト目であるサム値と、ステップS1212で算出したサム値と、が一致していないときには、そのままこのルーチンを終了する。
[15-1-5.周辺制御部停電予告信号割り込み処理]
次に、図75に示した、主制御基板1310の停電監視回路1310eからの停電予告信号(周辺停電予告信号)が主制御基板1310から入力されたことを契機として実行する周辺制御部停電予告信号割り込み処理について説明する。この周辺制御部停電予告信号割り込み処理が開始されると、図72に示した周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aは、まず2マイクロ秒タイマを起動し(ステップS1300)、停電予告信号(周辺停電予告信号)が入力されているか否かを判定する(ステップS1302)。この判定で停電予告信号(周辺停電予告信号)が入力されていないときには、そのままこのルーチンを終了する。
一方、ステップS1302で停電予告信号が入力されているときには、2マイクロ秒経過したか否かを判定する(ステップS1304)。この判定では、ステップS1300で起動したタイマが2マイクロ秒経過した否かを判定している。ステップS1304で2マイクロ秒経過していないときには、ステップS1302に戻り、停電予告信号が入力されているか否かを判定し、停電予告信号が入力されていないときにはそのままこのルーチンを終了する一方、停電予告信号が入力されているときには、再びステップS1304で2マイクロ秒経過したか否かを判定する。つまりステップS1304の判定では、本ルーチンである周辺制御部停電予告信号割り込み処理が開始されて2マイクロ秒間、停電予告信号が入力され続けているか否かを判定している。
ステップS1304で本ルーチンである周辺制御部停電予告信号割り込み処理が開始されて2マイクロ秒間、停電予告信号が入力され続けているときには、節電処理を行う(ステップS1306)。この節電処理では、遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460のバックライトの消灯、遊技盤5に設けられるモータやソレノイドへの励磁OFF、各種LEDの消灯等を順次実行することによりパチンコ機1のシステム全体の消費電力を抑えることによって、パチンコ機1の電力が遮断されても周辺制御MPU1511aが動作可能な時間である20ミリ秒の期間だけ安定動作を確保している。
ステップS1306に続いて、コマンド受信待機処理を行う(ステップS1308)。このコマンド受信待機処理では、主制御基板1310が送信中の各種コマンドがある場合を想定して、送信中のコマンドを周辺制御MPU1511aが受信することができるように、少なくとも、17ミリ秒の期間だけ待機するようになっている。コマンドを受信すると、上述した、周辺制御部コマンド受信割り込み処理が開始されて、図73に示した、周辺制御MPU1511aと外付けされる周辺制御RAM1511cの受信コマンド記憶領域1511cac(周辺制御部受信リングバッファ)に受信したコマンドが記憶される。
ステップS1308に続いて、コマンドのバックアップ処理を行う(ステップS1310)。このコマンドのバックアップ処理では、図73に示した、バックアップ対象ワークエリア1511caにおけるBank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域1511cacに記憶されている内容を、バックアップ第1エリア1511cbのBank1(1fr)及びBank2(1fr)に周辺制御DMAコントローラ1511acが高速にコピーし、そしてバックアップ第2エリア1511ccのBank3(1fr)及びBank4(1fr)に周辺制御DMAコントローラ1511acが高速にコピーする。
この周辺制御DMAコントローラ1511acによるBank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域1511cacに記憶されている内容の高速コピーについて簡単に説明すると、図73に示した周辺制御MPU1511aの周辺制御MPUコア1511aaが周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にBank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域1511cacに記憶されている内容を、バックアップ第1エリア1511cbのBank1(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域へのコピーを指定し、Bank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域1511cacの先頭アドレスに格納された内容からBank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域1511cacの終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第1エリア1511cbのBank1(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域の先頭アドレスから順番にすべてコピーし、そして周辺制御MPUコア1511aaが周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にBank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域1511cacに記憶されている内容を、バックアップ第1エリア1511cbのBank2(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域へのコピーを指定し、Bank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域1511cacの先頭アドレスに格納された内容からBank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域1511cacの終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第1エリア1511cbのBank2(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域の先頭アドレスから順番にすべてコピーする。
続いて、周辺制御MPUコア1511aaが周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にBank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域1511cacに記憶されている内容を、バックアップ第2エリア1511ccのBank3(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域へのコピーを指定し、Bank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域1511cacの先頭アドレスに格納された内容からBank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域1511cacの終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第2エリア1511ccのBank3(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域の先頭アドレスから順番にすべてコピーし、そして周辺制御MPUコア1511aaが周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にBank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域1511cacに記憶されている内容を、バックアップ第2エリア1511ccのBank4(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域へのコピーを指定し、Bank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域1511cacの先頭アドレスに格納された内容からBank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域1511cacの終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第2エリア1511ccのBank4(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域の先頭アドレスから順番にすべてコピーする。
ステップS1310に続いて、停電予告信号(周辺停電予告信号)が入力されているか否かを判定する(ステップS1312)。この判定で停電予告信号が入力されているときには、WDTクリア処理を行う(ステップS1314)。このWDTクリア処理では、周辺制御MPU1511aは、図73に示した周辺制御内蔵WDT1511afと、図72に示した周辺制御外部WDT1511eと、にクリア信号を出力して周辺制御MPU1511aにリセットがかからないようにする。
一方、ステップS1312で停電予告信号が入力されていないとき、又はステップS1314に続いて、再びステップS1312に戻り、停電予告信号が入力されているか否かを判定する。つまり、停電予告信号(周辺停電予告信号)が入力されているか否かを無限に判定し続けることとなる。このように無限に判定し続けることにより、ステップS1312で停電予告信号(周辺停電予告信号)が入力されていないときには、周辺制御MPU1511aは、周辺制御内蔵WDT1511afと、周辺制御外部WDT1511eと、にクリア信号を出力することができなくなり、周辺制御MPU1511aにリセットがかかる一方、ステップS1312で停電予告信号が入力されているときには、ステップS1314でWDTクリア処理を行い、周辺制御MPU1511aにリセットがかからない。なお、周辺制御MPU1511aにリセットがかかると、図95に示した周辺制御部電源投入時処理が再び開始されることとなる。
このように、ステップS1312による判定で無限ループにおいて停電予告信号(周辺停電予告信号)の入力が継続する場合には、ステップS1314でWDTクリア処理が実行されることによって停電状態になる直前で周辺制御MPU1511aにリセットがかからないようになっている。これに対して、ステップS1312による判定で無限ループにおいて停電予告信号の入力が継続されず解除された場合には、WDTクリア処理が実行されないため、周辺制御内蔵WDT1511afと、周辺制御外部WDT1511eと、にクリア信号を出力が中断されるようになっている。これにより、ノイズなどで本ルーチンである周辺制御部停電予告信号割り込み処理が誤って開始され、そのノイズが2マイクロ秒の期間を超えて発生することでステップS1302の判定を通過したとしても、ステップS1312による判定で無限ループにおいて停電予告信号(周辺停電予告信号)の入力が継続されず解除された場合には、ステップS1314のWDTクリア処理が実行されないことにより周辺制御MPU1511aにリセットがかかるようになっているため、そのようなノイズに対して自動的にリセット復帰することで対応することができるようになっている。
[15-1-6.LOCKN信号履歴作成処理]
次に、図97に示した周辺制御部1msタイマ割り込み処理におけるステップS1110の描画状態情報取得処理の一処理として実行するLOCKN信号履歴作成処理について説明する。このLOCKN信号履歴作成処理では、図87に示した演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0のLOCKN端子から出力されるLOCKN信号の履歴を作成する。このLOCKN信号は、上述したように、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0が、図74に示した周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから受信した描画データが異常なデータであると判断すると、その旨を伝えるために出力する信号であり、具体的には、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続を確認(回復)するための所定のデータパターン(SYNCパターン)を送信要求するために出力する信号である。
LOCKN信号履歴作成処理が開始されると、図72に示した周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aは、図100に示すように、図73に示した、周辺制御MPU1511aと外付けされる周辺制御RAM1511cの描画状態情報取得記憶領域1511cakからLOCKN信号検出履歴情報LOCKN-HISTを読み出す(ステップS1500)。このLOCKN信号検出履歴情報LOCKN-HISTは、1バイト(8ビット:最上位ビットB7、B6、B5、B4、B3、B2、B1、最下位ビットB0、「B」はビットを表す。)の記憶容量を有しており、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0のLOCKN端子から出力されるLOCKN信号の履歴がLOCKN信号検出履歴情報LOCKN-HISTとして描画状態情報取得記憶領域1511cakに記憶されている。
ステップS1500に続いて、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0のLOCKN端子から出力されるLOCKN信号があるか否かを判定する(ステップS1502)。この判定は、扉枠側演出用レシーバICSDIC0からのLOCKN信号があるときには、扉枠側演出用レシーバICSDIC0が、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから受信した描画データが異常なデータであると判断して、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと扉枠側演出用レシーバICSDIC0との接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続を確認(回復)するための所定のデータパターン(SYNCパターン)を送信要求していると判定する一方、扉枠側演出用レシーバICSDIC0からのLOCKN信号がないときには、扉枠側演出用レシーバICSDIC0が、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから受信した描画データが異常なデータでない(正常なデータである)と判断して、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと扉枠側演出用レシーバICSDIC0との接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続を確認(回復)するための所定のデータパターン(SYNCパターン)を送信要求していないと判定する。
ステップS1502で扉枠側演出用レシーバICSDIC0からのLOCKN信号があるときには、LOCKN信号検出履歴情報のシフト処理を行う(ステップS1504)。このLOCKN信号検出履歴情報のシフト処理では、扉枠側演出用レシーバICSDIC0からのLOCKN信号があるときには、ステップS1500で読み出したLOCKN信号検出履歴情報LOCKN-HISTを、最上位ビットB7←B6、B6←B5、B5←B4、B4←B3、B3←B2、B2←B1、B1←最下位ビットB0という具合に、最下位ビットB0から最上位ビットB7に向かって1ビットずつシフトする。
ステップS1504でLOCKN信号検出履歴情報LOCKN-HISTをシフトした場合には、LOCKN信号検出履歴情報LOCKN-HISTの最下位ビットB0に値1をセットし(ステップS1506)、このルーチンを終了する。
一方、ステップS1502で扉枠側演出用レシーバICSDIC0からのLOCKN信号がないときには、LOCKN信号検出履歴情報のシフト処理を行う(ステップS1508)。このLOCKN信号検出履歴情報のシフト処理では、ステップS1504のLOCKN信号検出履歴情報のシフト処理と同一の処理を行い、扉枠側演出用レシーバICSDIC0からのLOCKN信号がないときには、ステップS1500で読み出したLOCKN信号検出履歴情報LOCKN-HISTを、最上位ビットB7←B6、B6←B5、B5←B4、B4←B3、B3←B2、B2←B1、B1←最下位ビットB0という具合に、最下位ビットB0から最上位ビットB7に向かって1ビットずつシフトする。
ステップS1508でLOCKN信号検出履歴情報LOCKN-HISTをシフトした場合には、LOCKN信号検出履歴情報LOCKN-HISTの最下位ビットB0に値0をセットし(ステップS1510)、このルーチンを終了する。
このように、このLOCKN信号履歴作成処理が実行されるごとに、LOCKN信号検出履歴情報LOCKN-HISTを最下位ビットB0から最上位ビットB7に向かって1ビットずつシフトしたのち、最下位ビットB0に値1又は値0がセットされるため、扉枠側演出用レシーバICSDIC0からのLOCKN信号の履歴を作成することができる。
[15-1-7.接続不具合判定処理]
次に、図95に示した周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1024の警告処理の一処理として実行する接続不具合判定処理について説明する。この接続不具合判定処理では、図87に示した演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0のLOCKN端子から出力されるLOCKN信号の履歴に基づいて、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生しているか否か判定する。
接続不具合判定処理が開始されると、図72に示した周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aは、図101に示すように、図73に示した、周辺制御MPU1511aと外付けされる周辺制御RAM1511cの描画状態情報取得記憶領域1511cakからLOCKN信号検出履歴情報LOCKN-HISTを読み出す(ステップS1520)。このLOCKN信号検出履歴情報LOCKN-HISTには、上述したように、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0のLOCKN端子から出力されるLOCKN信号の履歴が記憶されている。このLOCKN信号は、上述したように、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0が、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから受信した描画データが異常なデータであると判断すると、その旨を伝えるために出力する信号であり、具体的には、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続を確認(回復)するための所定のデータパターン(SYNCパターン)を送信要求するために出力する信号である。
ステップS1520に続いて、扉枠側演出用レシーバICSDIC0からのLOCKN信号があるか否かを判定する(ステップS1522)。この判定は、ステップS1520で読み出したLOCKN信号検出履歴情報LOCKN-HISTが接続確認判定値と一致しているか否かを判定する。この接続確認判定値は、図72に示した周辺制御ROM1511bに予め記憶されており、本実施形態では、「00001111B(「B」はビットを表す。)」であり、上位4ビットのB7~B4が値0、下位4ビットのB3~B0が値1となっている。ステップS1522の判定では、LOCKN信号検出履歴情報LOCKN-HISTの下位4ビットB3~B0と接続確認判定値の下位4ビットB3~B0とが一致しているか否かの判定を行う。
ステップS1522で、ステップS1520で読み出したLOCKN信号検出履歴情報LOCKN-HISTの下位4ビットB3~B0と接続確認判定値の下位4ビットB3~B0とが一致していないときには、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生していない状態であると判定して、そのままこのルーチンを終了する。
一方、ステップS1522で、ステップS1520で読み出したLOCKN信号検出履歴情報LOCKN-HISTの下位4ビットB3~B0と接続確認判定値の下位4ビットB3~B0とが一致しているときには、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定して通信チェックカウンタCC-CNTに値1だけ足す(インクリメントする、ステップS1524)。この通信チェックカウンタCC-CNTは、本ルーチンが実行されるごとに、ステップS1522の判定において、トランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した回数をカウントアップする(累積回数を数える)ものである。なお、通信チェックカウンタCC-CNTは、パチンコ機1が電源投入されると、値0がセットされてリセットされるようになっているのに対して、瞬停や停電によってリセットされず、復電時において瞬間や停電となる直前の通信チェックカウンタCC-CNTの値に復元されるようになっている。
ステップS1524に続いて、通信チェックカウンタCC-CNTの値が累積回数上限値CC-LMTより小さいか否かを判定する(ステップS1526)。この判定では、通信チェックカウンタCC-CNTの値が累積回数上限値CC-LMTより小さいときには、トランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達していないと判定する一方、通信チェックカウンタCC-CNTの値が累積回数上限値CC-LMTより小さくない(大きい)ときには、トランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達していると判定する。
ステップS1526で通信チェックカウンタCC-CNTの値が累積回数上限値CC-LMTより小さいとき、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達していないときには、通信異常フラグCC-FLGに値0をセットし(ステップS1528)、このルーチンを終了する。一方、ステップS1526で通信チェックカウンタCC-CNTの値が累積回数上限値CC-LMTより小さくない(大きい)とき、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達しているときには、通信異常フラグCC-FLGに値1をセットし(ステップS1530)、このルーチンを終了する。通信異常フラグCC-FLGは、トランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達してトランスミッタとレシーバとの間の接続に確実に不具合が発生しているか否かを示すフラグであり、トランスミッタとレシーバとの間の接続に確実に不具合が発生しているとき値1、トランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達していないとき値0にそれぞれ設定される。なお、通信異常フラグCC-FLGは、パチンコ機1が電源投入されると、値0がセットされてリセットされるようになっているのに対して、瞬停や停電によってリセットされず、復電時において瞬間や停電となる直前の通信異常フラグCC-FLGの値に復元されるようになっている。
[15-1-8.接続回復処理]
次に、図95に示した周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1024の警告処理の一処理として実行する接続回復処理について説明する。この接続回復処理では、図101に示した接続不具合判定処理に続いて実行され、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続を確認(回復)するために所定のデータパターン(SYNCパターン)を出力する一方、トランスミッタとレシーバとの間の接続が異常であるときにその旨を報知する。
接続回復処理が開始されると、図72に示した周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aは、図102に示すように、図95に示した周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1020のスケジューラ更新処理において、図73に示した周辺制御RAM1511cのスケジュールデータ記憶領域1511caeにセットされた各種スケジュールデータのうち、画面生成用スケジュールデータを起動中であるか否かを判定する(ステップS1540)。この判定では、スケジューラ更新処理において、画面生成用スケジュールデータを構成する時系列に配列された画面データのうち、先頭の画面データから何番目の画面データを音源内蔵VDP1512aに出力するのかを指示するために、ポインタが更新されているか否かを判定する。換言すると、スケジューラ更新処理において、ポインタを更新しているときには画面生成用スケジュールデータに沿って演出が進行しているため、画面生成用スケジュールデータが起動中であると判定する一方、画面生成用スケジュールデータに沿って演出が完了してポインタの更新がすべて終了しているときには画面生成用スケジュールデータが未起動であると判定する。なお、この判定では、パチンコ機1の電源投入時における起動画面を遊技盤側演出表示装置1600に表示している期間や、客待ち状態となって遊技盤側演出表示装置1600によるデモンストレーションを行っている期間であるか否かを、画面生成用スケジュールデータに基づいて判断することができるようになっており、パチンコ機1の電源投入時における起動画面を遊技盤側演出表示装置1600に表示している期間や、客待ち状態となって遊技盤側演出表示装置1600によるデモンストレーションを行っている期間であるときには、後述するステップS1542へ進む一方、パチンコ機1の電源投入時における起動画面を遊技盤側演出表示装置1600に表示している期間や、客待ち状態となって遊技盤側演出表示装置1600によるデモンストレーションを行っている期間でないとき(単なる、客待ちの待機した状態であるとき)には、そのままこのルーチンを終了するようになっている。
ステップS1540で画面生成用スケジュールデータに沿って演出が進行しているとき、つまり画面生成用スケジュールデータが起動中であるときには、そのままこのルーチンを終了する一方、ステップS1540で画面生成用スケジュールデータに沿って演出が完了してポインタの更新がすべて終了しているとき、つまり画面生成用スケジュールデータが未起動であるときには、通信チェックカウンタCC-CNTの値が値0でないか否かを判定する(ステップS1542)。この通信チェックカウンタCC-CNTは、上述したように、図101に示した接続不具合判定処理が実行されるごとに、同処理におけるステップS1522の判定において、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した回数をカウントアップする(累積回数を数える)ものである。この判定では、トランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した回数が1回でもあったか否かを判定する。
ステップS1542で通信チェックカウンタCC-CNTの値が値0であるとき、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した回数が1回もないときには、そのままこのルーチンを終了する一方、ステップS1542で通信チェックカウンタCC-CNTの値が値0でないとき、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した回数が1回でもあったときには、通信異常フラグCC-FLGの値が値0であるか否かを判定する(ステップS1544)。この通信異常フラグCC-FLGは、上述したように、トランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達してトランスミッタとレシーバとの間の接続に確実に不具合が発生しているか否かを示すフラグであり、トランスミッタとレシーバとの間の接続に確実に不具合が発生しているとき値1、トランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達していないとき値0にそれぞれ設定される。
ステップS1544で通信異常フラグCC-FLGの値が値0であるとき、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達していないときには、SYNCパターン出力処理を行い(ステップS1546)、このルーチンを終了する。このSYNCパターン出力処理では、周辺制御MPU1511aが周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dのINIT端子に対して接続確認信号を出力することにより、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dが演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0に対して所定のデータパターン(SYNCパターン)を出力する。この所定のデータパターン(SYNCパターン)は、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dに予め記憶されているものであって扉枠側演出用レシーバICSDIC0に対して出力されるものであり、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと扉枠側演出用レシーバICSDIC0との接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続を回復するものである。
一方、ステップS1544で通信異常フラグCC-FLGの値が値0でない(値1である)とき、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に確実に不具合が発生しているときには、通信エラー表示処理を行い(ステップS1548)、このルーチンを終了する。この通信エラー表示処理では、トランスミッタとレシーバとの間の接続に確実に不具合が発生している旨を伝えるために、図60に示した遊技盤5に備える遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に描画する処理を行う。例えば、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に「扉枠側演出表示装置に不具合が発生しました。店員をお呼びください。」というメッセージが表示される。また、通信エラー表示処理では、パチンコ機1の電源投入時における起動画面を遊技盤側演出表示装置1600に表示している期間や、客待ち状態となって遊技盤側演出表示装置1600によるデモンストレーションを行っている期間において、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生しているか否かを確認するために、扉枠側演出表示装置460の動作確認要求として、周辺制御MPU1511aからLOCKN信号出力要求データを送信し、扉枠側演出用レシーバICSDIC0がLOCKN信号出力要求データの送信に対する応答信号として、LOCKN端子からLOCKN信号を周辺制御MPU1511aに出力し、このLOCKN信号が入力されていないときには、トランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生しているとして扉枠側演出表示装置460に不具合が発生していると判断し、その旨を、報知画像(例えば、「扉枠側演出表示装置に不具合が発生しました。店員をお呼びください。」)が遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示する処理を行うとともに、報知音(例えば、「扉枠側演出表示装置に不具合が発生しています。」)が扉枠3に設けたスピーカ等から繰り返し流れる処理を行う。このとき、扉枠3に備える発光装飾用のLEDや遊技盤5に備える各種装飾基板に実装される各種LEDをすべて点灯する処理を行うようにしてもよい。
次に、周辺制御MPU1511aが図74に示した周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dのINIT端子に対して接続確認信号を出力するタイミングについて図103のタイミングチャートを用いて説明する。
まず、図60に示した遊技盤5に備える遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に変動表示される装飾図柄について簡単に説明すると、図95に示した周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理等により装飾図柄の変動表示が実行されるようになっており、図69に示した主制御基板1310の主制御MPU1310aよる図93に示した主制御側電源投入時処理の主制御側メイン処理や図94に示した主制御側タイマ割り込み処理等により図60に示した第一始動口2002への遊技球の受入れにより抽選された第一特別抽選結果、又は図60に示した第二始動口2004への遊技球の受入れにより抽選された第二特別抽選結果が「大当り」となると、図60に示した大入賞口2005の開閉動作の繰返し回数(ラウンド数)が1ラウンド~15ラウンドまでの計15ラウンドとなり、各ラウンドでは、所定時間(例えば、30秒間)内において、大入賞口2005に遊技球が入球して、その球数が所定個数(例えば、9球)となると、そのラウンドが消化するようになっており、大入賞口2005に遊技球が1球入球するごとに、所定個数(例えば、15球)の遊技球が払い出されるようになっている。
第一始動口2002への遊技球の受入れにより抽選された第一特別抽選結果、又は第二始動口2004への遊技球の受入れにより抽選された第二特別抽選結果は、主制御基板1310からのコマンドに基づいて、周辺制御基板1510の周辺制御部1511が液晶表示制御部1512を制御することにより、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域の左側には左装飾図柄、中央には中装飾図柄、そして右側には右装飾図柄の変動表示が開始され、所定時間経過した後に左装飾図柄、中装飾図柄、及び右装飾図柄の変動表示が停止されて第一特別抽選結果又は第二特別抽選結果を遊技者が認識することができるようになっており、このとき、図66に示した機能表示ユニット1400の第一特別図柄表示器1403又は第二特別図柄表示器1405で表示された第一特別図柄又は第二特別図柄においても第一特別抽選結果又は第二特別抽選結果を確認することができるようになっている。左装飾図柄、中装飾図柄、及び右装飾図柄が変動表示されているときには背景画像が視認できる程度に左装飾図柄、中装飾図柄、及び右装飾図柄が半透明な態様となり、左装飾図柄は表示領域の左上側から左下側に向かって、中装飾図柄は表示領域の中央上側から中央下側に向かって、右装飾図柄は表示領域の右上側から右下側に向かってそれぞれリールが回転しているかのような態様で変動表示されるとともに、左装飾図柄、中装飾図柄、及び右装飾図柄が停止表示されると、停止表示された左装飾図柄、中装飾図柄、及び右装飾図柄と対応する位置における背景画像が視認困難となるように左装飾図柄、中装飾図柄、及び右装飾図柄が不透明な態様となるようになっている。このように、図66に示した機能表示ユニット1400の第一特別図柄表示器1403又は第二特別図柄表示器1405において変動表示開始されて停止表示される第一特別図柄又は第二特別図柄と、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域で変動表示開始されて停止表示される左装飾図柄、中装飾図柄、及び右装飾図柄と、が同期化されている。
周辺制御基板1510の周辺制御部1511は、第一始動口2002への遊技球の受入れにより抽選された第一特別抽選結果、又は第二始動口2004への遊技球の受入れにより抽選された第二特別抽選結果を伝える主制御基板1310からのコマンドを受信すると、この受信したコマンドに基づいて、液晶表示制御部1512を制御することにより、図103に示すように、図60に示した遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に左装飾図柄、中装飾図柄、及び右装飾図柄の変動表示が開始されると(タイミングK0)、図95に示した周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1020のスケジューラ更新処理において、図73に示した周辺制御RAM1511cのスケジュールデータ記憶領域1511caeにセットされた画面生成用スケジュールデータを構成する時系列に配列された画面データのうち、先頭の画面データから何番目の画面データを音源内蔵VDP1512aに出力するのかを指示するために、ポインタが更新されているため、つまりスケジューラ更新処理において、ポインタを更新しているときには画面生成用スケジュールデータに沿って演出が進行しているため、画面生成用スケジュールデータが起動中であり、画面生成用スケジュールデータが起動中である間、つまり左装飾図柄、中装飾図柄、及び右装飾図柄の変動表示が開始されて停止表示されるまでの間においては、図95に示した周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1024の警告処理において、図102に示した接続回復処理を実行しても、この接続回復処理におけるステップS1540の判定で、そのままルーチンを強制的に終了するようになっている。
これにより、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に左装飾図柄、中装飾図柄、及び右装飾図柄の変動表示が開始されて停止表示されるまでの間においては、通信チェックカウンタCC-CNTの値が値0でないときであっても、つまり周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間(つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続)に不具合が発生している状態であると判定した回数が1回でもある場合であっても、接続回復処理におけるステップS1546のSYNCパターン出力処理を行わず、トランスミッタとレシーバとの間の接続を回復する処理を行わないようになっているし、接続回復処理におけるステップS1548の通信エラー表示処理を行わず、例えば、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に「扉枠側演出表示装置に不具合が発生しました。店員をお呼びください。」というメッセージが表示されないようになっているため、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから受信した描画データが異常なデータであることを伝える扉枠側演出用レシーバICSDIC0からのLOCKN信号を無効化するとともに、扉枠側演出表示装置460は、扉枠側演出用レシーバICSDIC0が扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから受信した描画データに基づいて画像を表示する。
遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に左装飾図柄、中装飾図柄、及び右装飾図柄の変動表示が開始されて停止表示されると(タイミングK1)、図95に示した周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1020のスケジューラ更新処理において、図73に示した周辺制御RAM1511cのスケジュールデータ記憶領域1511caeにセットされた画面生成用スケジュールデータに沿って演出が完了してポインタの更新がすべて終了しているため、つまりスケジューラ更新処理において、画面生成用スケジュールデータが未起動であり、画面生成用スケジュールデータが未起動である間においては、図95に示した周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1024の警告処理の一処理として実行する図102に示した接続回復処理におけるステップS1540の判定で、同処理におけるステップS1542の処理へ進み、通信チェックカウンタCC-CNTの値が値0であるとき、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した回数が1回もないときには、そのままルーチンを終了する一方、通信チェックカウンタCC-CNTの値が値0でないとき、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した回数が1回でもあったときには、同処理におけるステップS1544の処理へ進み、通信異常フラグCC-FLGの値が値0であるとき、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達していないときには、同処理におけるステップS1546の処理へ進み、上述したSYNCパターン出力処理を行い、ルーチンを終了する一方、通信異常フラグCC-FLGの値が値0でない(値1である)とき、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に確実に不具合が発生しているときには、同処理におけるステップS1548の処理へ進み、上述した通信エラー表示処理を行い、ルーチンを終了する。換言すると、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に左装飾図柄、中装飾図柄、及び右装飾図柄が停止表示されている間においては、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと扉枠側演出用レシーバICSDIC0との接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態が1回でもある場合であって、トランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達していないときには、SYNCパターン出力処理を必ず行うことにより、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと扉枠側演出用レシーバICSDIC0との接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続を回復する処理を行う一方、トランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達しているとき(つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に確実に不具合が発生している)には、通信エラー表示処理を必ず行うことにより、例えば、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に「扉枠側演出表示装置に不具合が発生しました。店員をお呼びください。」というメッセージを表示して報知する処理を行うようになっており、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから受信した描画データが異常なデータであることを伝える扉枠側演出用レシーバICSDIC0からのLOCKN信号を有効化している。
遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に左装飾図柄、中装飾図柄、及び右装飾図柄の変動表示が開始されて停止表示され、再び左装飾図柄、中装飾図柄、及び右装飾図柄の変動表示が開始されるまでのインターバル期間においては、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に左装飾図柄、中装飾図柄、及び右装飾図柄が停止表示されている間であるため、上述したように、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから受信した描画データが異常なデータであることを伝える扉枠側演出用レシーバICSDIC0からのLOCKN信号が有効化され、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと扉枠側演出用レシーバICSDIC0との接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態が1回でもある場合であって、トランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達していないときには、SYNCパターン出力処理を必ず行うことにより、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと扉枠側演出用レシーバICSDIC0との接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続を回復する処理を行う一方、トランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達しているとき(つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に確実に不具合が発生している)には、通信エラー表示処理を必ず行うことにより、例えば、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に「扉枠側演出表示装置に不具合が発生しました。店員をお呼びください。」というメッセージを表示して報知する処理を行うようになっている。
再び左装飾図柄、中装飾図柄、及び右装飾図柄の変動表示が開始されると(タイミングK2)、上述したように、画面生成用スケジュールデータが起動中であるため、左装飾図柄、中装飾図柄、及び右装飾図柄が停止表示される(タイミングK3)までの間においては、通信チェックカウンタCC-CNTの値が値0でないときであっても、つまり周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間(つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続)に不具合が発生している状態であると判定した回数が1回でもある場合であっても、接続回復処理におけるステップS1546のSYNCパターン出力処理を行わず、トランスミッタとレシーバとの間の接続を回復する処理を行わないようになっているし、接続回復処理におけるステップS1548の通信エラー表示処理を行わず、例えば、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に「扉枠側演出表示装置に不具合が発生しました。店員をお呼びください。」というメッセージが表示されないようになっているため、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから受信した描画データが異常なデータであることを伝える扉枠側演出用レシーバICSDIC0からのLOCKN信号を無効化するとともに、扉枠側演出表示装置460は、扉枠側演出用レシーバICSDIC0が扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから受信した描画データに基づいて画像を表示する。
このように、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に左装飾図柄、中装飾図柄、及び右装飾図柄の変動表示が開始されて停止表示され、再び左装飾図柄、中装飾図柄、及び右装飾図柄の変動表示が開始されるまでのインターバル期間においては、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから受信した描画データが異常なデータであることを伝える扉枠側演出用レシーバICSDIC0からのLOCKN信号が有効化される一方、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に左装飾図柄、中装飾図柄、及び右装飾図柄の変動表示が開始されて停止表示されるまでの間においては、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから受信した描画データが異常なデータであることを伝える扉枠側演出用レシーバICSDIC0からのLOCKN信号が無効化されるようになっている。これは、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域において左装飾図柄、中装飾図柄、及び右装飾図柄の停止表示される組み合わせ結果が遊技者には最も関心のある情報であり、遊技者に利益が付与される大当り遊技状態が発生するか否かを遊技者が判断することができるため、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に左装飾図柄、中装飾図柄、及び右装飾図柄が変動表示されると、左装飾図柄、中装飾図柄、及び右装飾図柄が停止表示されるまでは、扉枠側演出表示装置460の表示領域に描画される演出の画像がノイズの影響等により乱れて正しく描画できない状態となったとしても、途中で演出を中断し、正しく描画できる状態に回復する処理を行うのではなく、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に左装飾図柄、中装飾図柄、及び右装飾図柄を停止表示させることにより、遊技者の最も関心のある情報を描画完了させている。
この点においては、周辺制御基板1510の周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aが、パチンコ機1の電源投入時における起動画面を遊技盤側演出表示装置1600に表示している期間や、客待ち状態となって遊技盤側演出表示装置1600によるデモンストレーションを行っている期間において、LOCKN信号出力要求データを、周辺制御基板1510に備える差動化回路1512eに送信する場合と大きく異なっている。このLOCKN信号出力要求データは、パチンコ機1の電源投入時における起動画面を遊技盤側演出表示装置1600に表示している期間や、客待ち状態となって遊技盤側演出表示装置1600によるデモンストレーションを行っている期間において、周辺制御MPU1511aから送信されるものであって、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生しているか否かを確認するために、扉枠側演出表示装置460の動作確認要求として送信されるものである。
周辺制御MPU1511aから出力されるシリアルデータであるLOCKN信号出力要求データが周辺制御基板1510に備える差動化回路1512eにおいてプラス信号とマイナス信号とに差動化されると、上述したように、差動化回路1512eにおいてプラス信号とマイナス信号とに差動化された2つの信号が周辺制御基板1510に備える強制切替回路1512fに入力される。強制切替回路1512fは、差動化回路1512eにおいてプラス信号とマイナス信号とに差動化された2つの信号が入力されているときには、その2つの信号を伝送するように回路接続するため、その2つの信号が、周辺制御基板1510から扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450に送信される。そして演出表示駆動基板4450に備える液晶モジュール回路4450Vの扉枠側演出用レシーバICSDIC0は、受信したその2つの信号がLOCKN信号出力要求データであると判断したときには、そもそも、LOCKN信号出力要求データは、上述したように、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから出力される信号とデータ形式が異なる構造であるため、異常なデータであると判断され、LOCKN信号を周辺制御基板1510の周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aに出力する。これにより、周辺制御MPU1511aは、LOCKN信号出力要求データの送信に対する応答信号として、LOCKN信号が入力されているときにはトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生していないとして演出表示駆動基板4450に不具合が発生していないと判断することができる一方、LOCKN信号が入力されていないときにはトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生しているとして演出表示駆動基板4450に不具合が発生していると判断して、その旨を伝える報知画像(例えば、「扉枠側演出表示装置に不具合が発生しました。店員をお呼びください。」)を、音源内蔵VDP1512aを制御して遊技盤側演出表示装置1600に出力するとともに、その旨を伝える報知音(例えば、「扉枠側演出表示装置に不具合が発生しています。」)を、音源内蔵VDP1512aを制御してオーディオデータ送信IC1512cに出力することにより扉枠3に設けたスピーカ等から報知音が流れる。これにより、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示される報知画像と、扉枠3に設けたスピーカ等から繰り返し流れる報知音と、により報知を行うことができるようになっている。このとき、扉枠3に備える発光装飾用のLEDや遊技盤5に備える各種装飾基板に実装される各種LEDをすべて点灯してもよい。
このように、周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aは、シリアルデータであるLOCKN信号出力要求データを送信すると、強制切替回路1512fがLOCKN信号出力要求データを扉枠側演出用レシーバICSDIC0で受信することができるように回路接続し、LOCKN信号出力要求データを受信した扉枠側演出用レシーバICSDIC0が応答信号として扉枠側演出用レシーバICSDIC0のLOCKN端子からLOCKN信号を周辺制御MPU1511aに出力するようになっているため、LOCKN信号が入力されているときにはトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生していないとして扉枠側演出表示装置460に不具合が発生していないと判断することができる一方、LOCKN信号が入力されていないときにはトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生しているとして扉枠側演出表示装置460に不具合が発生していると判断することができる。そして、周辺制御MPU1511aは、扉枠側演出表示装置460に不具合が発生していると判断したときには報知処理として、図102の接続回復処理におけるステップS1548の通信エラー表示処理を実行することができるようになっている。換言すると、周辺制御MPU1511aは、扉枠側演出表示装置460の不具合を発見すると、その旨を、報知処理を実行することにより、ホールの店員等に報知することができるようになっているため、ホールの店員等は、遊技者が遊技を行う前に、扉枠側演出表示装置460に不具合が発生しているか否かを極めて簡単にチェックすることができ、そのチェックに手間がかからないようになっている。したがって、扉枠側演出表示装置460の不具合を手間をかけずに発見することができる。
また、LOCKN信号は、上述したように、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0が、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから受信した描画データが異常なデータであると判断すると、その旨を伝えるために出力する信号であり、具体的には、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続を確認(回復)するための所定のデータパターン(SYNCパターン)を送信要求するために出力する信号であるため、扉枠側演出用レシーバICSDIC0は、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから送信される画像を正常に受信できないときには扉枠側演出用レシーバICSDIC0と扉枠側演出用トランスミッタIC1512dとの画像通信間において通信不具合が発生して受信した描画データが異常なデータとなる旨を伝えるために、LOCKN信号を周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aに出力することができるようになっている。これにより、LOCKN信号が入力される周辺制御MPU1511aは、所定のデータパターン(SYNCパターン)を扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから扉枠側演出用レシーバICSDIC0へ送信開始する旨を伝える接続確認信号を扉枠側演出用トランスミッタIC1512dに出力することにより、画像通信間における通信不具合を解消させることができるようになっている。換言すると、周辺制御MPU1511aは、画像通信間における通信不具合による扉枠側演出表示装置460の不具合を早期に発見して、その不具合を解消させるように扉枠側演出用トランスミッタIC1512dに働きかけることができるようになっている。したがって、扉枠側演出表示装置460の不具合を発見して解消することにより遊技者の遊技意欲の低下を抑制することができる。
更に、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから送信される画像を受信して扉枠側演出表示装置460に出力する扉枠側演出用レシーバICSDIC0は、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから送信される画像を正常に受信できないときには扉枠側演出用レシーバICSDIC0と扉枠側演出用トランスミッタIC1512dとの画像通信間において通信不具合が発生している旨を伝える通信不具合発生信号であるLOCKN信号を演出制御マイクロプロセッサである周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aに出力することができるようになっているため、LOCKN信号が入力される周辺制御MPU1511aは、液晶表示制御部1512の音源内蔵VDP1512aを制御して通信不具合が発生している旨を伝える画像である「扉枠側演出表示装置に不具合が発生しました。店員をお呼びください。」というメッセージを生成し、この生成した画像を遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示して報知することができるようになっている。換言すると、周辺制御MPU1511aは、画像通信間における通信不具合による扉枠側演出表示装置460の不具合を早期に発見して、その旨を、パチンコ機1の前面に着座する遊技者に報知してその遊技者がホールの店員等に伝えたり、パチンコ機1の前をたまたま通りかかったホールの店員等に直接報知することができるようになっているため、ホールの店員等は、その不具合が発生して早い段階でその不具合を解消するための作業に取り掛かることができる。したがって、扉枠側演出表示装置460の不具合を早期発見して解消することにより遊技者の遊技意欲の低下を抑制することができる。
更にまた、周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aは、タイミングK1~タイミングK2の期間(インターバル期間)において、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態が1回でもある場合であって、トランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達していないときには、LOCKN信号を有効化して画像通信間における通信不具合を解消するための所定のデータパターン(SYNCパターン)を扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから扉枠側演出用レシーバICSDIC0に送信開始する旨を伝える接続確認信号を扉枠側演出用トランスミッタIC1512dに、その累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達するまで、繰り返し出力し続けることができるようになっている。これにより、周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aは、主制御基板1310の主制御MPU1310aが第一特別図柄表示器1403又は第二特別図柄表示器1405において第一特別図柄又は第二特別図柄遊技を変動開始して停止表示して遊技の進行を実行していない期間に限って、繰り返し接続確認信号を出力し続けることができるため、通信不具合が解消される方向へ向かわせることができる。
そして、周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aは、タイミングK1~タイミングK2の期間(インターバル期間)において、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態が1回でもある場合であって、トランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達していないときには、LOCKN信号を有効化して画像通信間における通信不具合を解消するための所定のデータパターン(SYNCパターン)を扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから扉枠側演出用レシーバICSDIC0に送信開始する旨を伝える接続確認信号を扉枠側演出用トランスミッタIC1512dに、その累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達するまで、繰り返し出力し続けている際に、主制御基板1310の主制御MPU1310aが第一特別図柄表示器1403又は第二特別図柄表示器1405において第一特別図柄又は第二特別図柄遊技を変動開始して遊技の進行を再び実行開始したときには接続確認信号の出力を停止し、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dは、周辺制御MPU1511aから出力される接続確認信号が停止されて接続確認信号が入力されなくなると、所定のデータパターン(SYNCパターン)を扉枠側演出用レシーバICSDIC0に送信するのを停止して液晶表示制御部1512の音源内蔵VDP1512aが生成する画像を扉枠側演出用レシーバICSDIC0に出力することができるようになっている。これにより、周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aは、主制御基板1310の主制御MPU1310aが第一特別図柄表示器1403又は第二特別図柄表示器1405において第一特別図柄又は第二特別図柄遊技を変動開始して停止表示して遊技の進行を実行していない期間に限って、繰り返し不具合解消信号である接続確認信号を出力し続けることにより、通信不具合が解消される方向へ向かわせることができるようになっているため、主制御基板1310の主制御MPU1310aが第一特別図柄表示器1403又は第二特別図柄表示器1405において第一特別図柄又は第二特別図柄遊技を変動開始して停止表示して遊技の進行を実行していない期間に限って、繰り返し接続確認信号を出力し続けている際に、主制御基板1310の主制御MPU1310aが第一特別図柄表示器1403又は第二特別図柄表示器1405において第一特別図柄又は第二特別図柄遊技を変動開始して遊技の進行を再び実行開始したとしても、扉枠側演出表示装置460の表示画面において進行する演出の歪み(画像の乱れ)は、主制御基板1310の主制御MPU1310aが遊技の進行を再び実行開始して終了するごと(タイミングK1~タイミングK2の期間(インターバル期間)となるごと)に、解消する方向へ向かわせることができる。
このように、パチンコ機1は主制御基板1310及び払出制御基板951を備えている。主制御基板1310には、遊技盤5に区画形成される遊技領域5aに向かって球発射装置680によって発射される遊技球が遊技領域5aに設けられる始動領域である第一始動口2002や第二始動口2004に入球したことに基づいて遊技の進行を制御する遊技制御マイクロプロセッサである主制御MPU1310aが実装されている。払出制御基板951には、主制御基板1310から出力された賞球コマンドに基づいて払出装置830による遊技球の払い出しを制御する払出制御マイクロプロセッサである払出制御MPU952aが実装されている。
遊技制御マイクロプロセッサである主制御MPU1310aは主制御内蔵RAMを備えており、主制御内蔵RAMは電源遮断後においても遊技に関する情報を記憶することができるようになっている。
払出制御マイクロプロセッサである払出制御MPU952aは払出制御内蔵RAMを備えており、払出制御内蔵RAMは、電源遮断後においても払い出しに関する情報を記憶することができるようになっている。
また、パチンコ機1は操作スイッチ954を備えている。操作スイッチ954は、電源投入時から図92の主制御側電源投入時処理におけるステップS16の判定処理が行われる期間内に操作されると、主制御内蔵RAMに記憶されている遊技に関する情報を消去するための図77のRAMクリア信号を遊技制御マイクロプロセッサである主制御MPU1310aに出力するとともに、電源投入時から払出制御部電源投入時処理が行われる期間内に操作されると、払出制御内蔵RAMに記憶されている払い出しに関する情報を消去するためのRAMクリア信号として図82のRWMCLR信号を払出制御マイクロプロセッサである払出制御MPU952aに出力するRAMクリア機能と、電源投入時から図92の主制御側電源投入時処理におけるステップS16の判定処理が行われる期間(又は、電源投入時から払出制御部電源投入時処理が行われる期間)が経過した後に操作されると、払出装置830に関して発生したエラーを解除するためのエラー解除信号として図82のRWMCLR信号を遊技制御マイクロプロセッサである主制御MPU1310aに出力せずに払出制御マイクロプロセッサである払出制御MPU952aに出力するエラー解除機能と、を兼備するものである。
このように、操作スイッチ954は、電源投入時から図92の主制御側電源投入時処理におけるステップS16の判定処理が行われる期間内に操作されると、主制御内蔵RAMに記憶されている遊技に関する情報を消去するための図77のRAMクリア信号を遊技制御マイクロプロセッサである主制御MPU1310aに出力するとともに、電源投入時から払出制御部電源投入時処理が行われる期間内に操作されると、払出制御内蔵RAMに記憶されている払い出しに関する情報を消去するためのRAMクリア信号として図82のRWMCLR信号を払出制御マイクロプロセッサである払出制御MPU952aに出力するRAMクリア機能と、電源投入時から図92の主制御側電源投入時処理におけるステップS16の判定処理が行われる期間(又は、電源投入時から払出制御部電源投入時処理が行われる期間)が経過した後に操作されると、払出装置830に関して発生したエラーを解除するためのエラー解除信号として図82のRWMCLR信号を遊技制御マイクロプロセッサである主制御MPU1310aに出力せずに払出制御マイクロプロセッサである払出制御MPU952aに出力するエラー解除機能と、を兼備しているため、1つの操作スイッチ954による操作により、RAMクリア機能とエラー解除機能との2つの異なる機能をそれぞれパチンコ機1に設けることができる。したがって、コスト削減に寄与しながらRAMクリア機能及びエラー解除機能を設けることができる。
以下、この実施の形態にかかるパチンコ機1において、遊技進行や演出にかかる制御について総括する。
主制御基板1310は、パチンコ機1全体を制御するための各種処理を実行するとともに、その処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)を出力する。また、周辺制御基板1510は、主制御基板1310が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、遊技盤側演出表示装置1600の表示態様(装飾図柄、背景画像、文字、キャラクタなどの表示画像など)や、演出に寄与する各種部材(演出操作ユニット400や可動部材など)の表示態様や動作態様を制御する。
主制御基板1310では、割込処理が行われる都度、特別図柄プロセス処理を行う。この特別図柄プロセス処理では、まず、第一・第二始動口入賞処理を行う。この第一・第二始動口入賞処理では、第一始動口2002または第二始動口2004に遊技球が入賞したか否かの判断が行われ、入賞した旨判断したときには該当する特別図柄側の保留数を1増加させる処理などが行われる。
第一・第二始動口入賞処理を終えたとき、処理フラグが「0」であれば、変動開始処理を実行する。この変動開始処理では、保留数が1以上であることを条件に、保留状態にある大当り判定を消化してこれを実行し、この大当り判定(当落や、その種別など)の結果を記憶した後、処理フラグを「1」に更新する。
一方、第一・第二始動口入賞処理を終えたとき、処理フラグが「1」であれば、変動パターン設定処理を実行する。この変動パターン設定処理では、上記記憶した大当り判定の結果や現在の遊技状態などに基づいて第一特別図柄表示器1403または第二特別図柄表示器1405に表示される特別図柄(識別図柄)の変動パターン(特別図柄の変動表示を開始してから停止表示するまでの変動時間など)や停止図柄(大当り図柄やハズレ図柄など)を決定・設定した後、処理フラグを「2」に更新する。
また一方、第一・第二始動口入賞処理を終えたとき、処理フラグが「2」であれば、変動中処理を実行する。この変動中処理では、変動パターン設定処理にて決定・設定された変動時間をタイマにより監視し、タイムアウトしたことに基づいて第一特別図柄表示器1403または第二特別図柄表示器1405における特別図柄の変動表示を停止させる。そしてこの後、変動開始処理にて記憶した大当り判定の結果が大当りであるときには、処理選択フラグを「3」に更新し、変動開始処理にて記憶した大当り判定の結果が大当りでないとき(ハズレ)には、処理選択フラグを「0」に更新する。すなわちこの場合、次の割込処理では、変動開始処理から再びやり直すこととなる。
また一方、第一・第二始動口入賞処理を終えたとき、処理フラグが「3」であれば、大当り遊技処理を実行する。この大当り遊技処理では、大当り遊技を実行するための条件の一つである条件装置を作動させて、当選した大当りの種別に基づいて決定された大当り遊技の態様(例えばラウンド数)をセットし、これに基づいて開閉部材2005aにかかる開閉動作が制御される。また、大当り遊技が終了する場合には、条件装置の作動を停止させる処理を行ったり、当選した大当りの種別が特別種別であるときには時短状態や確変状態などの有利状態に制御されていることを示すように遊技状態フラグの更新を行った後、処理フラグが「0」に更新される。すなわちこの場合、次の割込処理では、変動開始処理から再びやり直すこととなる。
なお、変動パターンとしては、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、特別図柄の図柄変動が開始してから終了するまでの時間を決定付けるものであるほか、周辺制御基板1510に対してその情報が送信されることで、遊技盤側演出表示装置1600において現れる演出パターンの種類を決定しうるものである。本実施形態において、複数種類の変動パターンは、大当り変動用変動パターン、はずれリーチ変動用変動パターン、及びはずれ変動用変動パターンに分類できる。大当り変動は、大当り判定の結果が大当りであるときに行われる変動であり、遊技盤側演出表示装置1600では、リーチ演出を経て、装飾図柄の変動表示が最終的に大当り図柄を確定停止表示させるように展開される演出が実行される。はずれリーチ変動は、大当り判定の結果がハズレであり、且つリーチ乱数に基づくリーチ判定にてリーチを行う旨判断されたときに行われる変動であり、遊技盤側演出表示装置1600では、リーチ演出を経て、装飾図柄の変動表示が最終的にはずれ図柄を確定停止表示させるように展開される演出が実行される。はずれ変動は、大当り判定の結果がハズレであり、且つリーチ乱数に基づくリーチ判定にてリーチを行う旨判断されなかったときに行われる変動であり、遊技盤側演出表示装置1600では、リーチ演出を経ないで、装飾図柄の変動表示が最終的にはずれ図柄を確定停止表示させるように展開される演出が実行される。また、変動パターンは、第1特別図柄側と第2特別図柄側とのいずれの変動パターンであるかを特定可能なように規定されている。なお、大当り判定の結果として小当りが発生するように構成してもよく、この場合、変動パターンとして、小当り変動用変動パターンが選択され、小当り変動用変動パターンに対応した変動が行われて、最終的に小当り図柄を確定停止表示するようにするとよい。
周辺制御基板1510は、主制御基板1310から大当り判定の結果などの遊技情報を取得してこれを参照することで、変動パターンに基づく装飾図柄の変動表示を、遊技盤側演出表示装置1600において実行することを可能としている。また、周辺制御基板1510は、該取得した遊技情報に基づいて遊技盤側演出表示装置1600にて、演出表示(背景や保留画像)の態様を変化させて期待度に関する表示を実行したり、演出操作ユニット400における態様(表示態様や動作態様)を変化させたり、裏下後可動演出ユニット3100などの可動部材を動作させたりする制御を実行する。
また、周辺制御基板1510では、操作ボタン410に対する操作情報や、センター役物2500近傍における遊技者の操作情報を取得し、これらの情報に応じた演出にかかる制御も実行しうる。
次に、パチンコ機1の遊技制御について詳述する。図104は、特別図柄及び特別電動役物制御処理(図94:ステップS114)についてその手順を示すフローチャートである。
いま、メイン制御プログラムにおいて、特別図柄及び特別電動役物制御処理(図94:ステップS114)に移行されたとすると、主制御基板1310の主制御MPU1310aはまず、図104に示されるように、上記第一始動口センサ4002による検出信号がオン状態(第一始動口2002への入球あり)にあることを条件に(ステップS5231におけるYES)、第一大当り判定用乱数を上記乱数カウンタから取得してこれを主制御内蔵RAMの第一特別図柄保留記憶領域に格納するなどの第一始動口通過処理を実行する(ステップS5232)。また、上記第二始動口センサ4004による検出信号がオン状態(第二始動口2004への入球あり)にあることを条件に(ステップS5233におけるYES)、第二特別図柄の第二特別乱数(第二大当り判定用乱数)を上記乱数カウンタから取得してこれを主制御内蔵RAMの第二特別図柄保留記憶領域に格納するなどの第二始動口通過処理を実行する(ステップS5234)。
次いで、大当り遊技状態に制御している旨を示す大当り実行中フラグがセットされているか否かを判別し(ステップS5235)、大当り実行中フラグがセットされていれば、大当り遊技状態の制御を行う大当り制御処理(ステップS5240a)を実行する。
なお、この実施の形態にかかる大当り制御処理では、図110に示されるように、
・第一特別図柄の変動表示停止時における表示態様についての判定処理の結果が「8R確変大当りA」、及び「8R通常大当り」のいずれかを示唆する態様となったときに、大入賞口2005を長時間開放(例えば28.5秒)した後又は大入賞口2005に遊技球が9個入賞したことがカウントセンサ4005で検出されたときに閉鎖させる開閉パターン(ラウンド遊技)を8回繰り返す8R大当り遊技状態に制御し、
・第二特別図柄の変動表示停止時における表示態様についての判定処理の結果が「16R確変大当り」を示唆する態様となったときに、大入賞口2005を長時間開放(例えば28.5秒)した後又は大入賞口2005に遊技球が9個入賞したことがカウントセンサ4005で検出されたときに閉鎖させる開閉パターン(ラウンド遊技)を16回繰り返す16R大当り遊技状態に制御し、
・第二特別図柄の変動表示停止時における表示態様についての判定処理の結果が「8R確変大当りB」を示唆する態様となったときに、大入賞口2005を長時間開放(例えば28.5秒)した後又は大入賞口2005に遊技球が9個入賞したことがカウントセンサ4005で検出されたときに閉鎖させる開閉パターン(ラウンド遊技)を8回繰り返す8R大当り遊技状態に制御し、
・第二特別図柄の変動表示停止時における表示態様についての判定処理の結果が「2R通常大当り」を示唆する態様となったときに、大入賞口2005を短時間開放(例えば0.6秒)した後に閉鎖させる開閉パターン(ラウンド遊技)を2回繰り返す2R大当り遊技状態に制御する。
この実施の形態においては、センター役物2500の左側を通過した遊技球とセンター役物2500の右側を通過した遊技球のいずれであっても、大入賞口2005に入球する場合があるように遊技領域5aが構成されている。なお、センター役物2500の左側を通過した遊技球のみが、大入賞口2005に入球できるようにしてもよい。あるいは、センター役物2500の右側を通過した遊技球のみが、大入賞口2005に入球できるようにしてもよい。
この実施の形態にかかるパチンコ機1では、時短制御が実行される状況においては左打ちよりも右打ちが遊技者にとって有利であり、時短制御が実行されない状況においては右打ちよりも左打ちが遊技者にとって有利である。左打ち状態では、第一始動口2002への遊技球の受け入れに応じた第一特別図柄についての抽選の結果として大当りが当選されたとしても最大で8ラウンドの長時間開放の大当り遊技状態(概ね1000個の遊技球が獲得可能)しか発生しない。
これに対し、右打ち状態では、第二始動口2004への遊技球の受け入れに応じた第二特別図柄についての抽選において、大当りが当選されると、概ね50%の確率(当選種の割り振り率)で16ラウンドの長時間開放の大当り遊技状態(概ね2000個の遊技球が獲得可能)が実行されるようになっているなど、大当りに当選したときに獲得可能とされる賞球の期待値が多くなっているため、右打ち状態に移行制御された場合には左打ち状態にあるときよりも多量の賞球獲得が期待できるようになっている。
なお、大当り制御処理では、このような大入賞口2005の開放制御を開始させるにあたり、まず、条件装置の作動を開始させる処理、後述の変動回数カウンタをリセットする処理、等々といった処理が行われる。
また、大当り制御処理では、このような大入賞口2005の開放制御を行った後、図110に示されるように、当該大当り遊技が行われる契機となった大当りの種類に応じて、高確率フラグ、時短フラグの各セット処理を実行する。
高確率フラグは、高確率状態であることを示すフラグであって、後述する図109に示す大当り判定処理で用いられるものであり、大当り遊技状態終了後に確変制御する大当り(8R確変大当りA、16R確変大当り、8R確変大当りB)に基づく大当り遊技状態を終了するときにセットされ、次に大当りとなったときに後述する図114に示す第一特別図柄停止処理又は図示しない第二特別図柄停止処理でリセットされる。
時短フラグは、時短制御の実行中(低確率時短状態、高確率時短状態)であることを示すフラグであり、図110に示されるように、大当り遊技状態終了後に時短制御(高確率時短状態)する大当り(8R確変大当りA、16R確変大当り、8R確変大当りB)に基づく大当り遊技状態を終了するときにセットされ、次に大当りとなったときに後述する図114に示す第一特別図柄停止処理又は図示しない第二特別図柄停止処理でリセットされる。若しくは、低確率時短状態が発生してから大当りに当選しないままで特別図柄(第一特別図柄、第二特別図柄)が100回消化されたときに後述する図114に示す第一特別図柄停止処理又は図示しない第二特別図柄停止処理でリセットされる。
変動回数カウンタは、該変動回数カウンタがリセットされてからの特別図柄の変動回数を示すカウンタであって、後述する図112に示す第1変動パターン設定処理(第2変動パターン設定処理)で用いられるものであり、特別図柄(第一特別図柄、第二特別図柄)の変動が行われるときに更新(例えば、カウントアップ)されるとともに、少なくとも特定種別の大当り(16R確変大当り、8R確変大当りB)に基づく大当り遊技状態を開始するときにリセットされる。
また、大当り実行中フラグがセットされていなければ(ステップS5235におけるNO)、次にステップS5236の処理として、小当り遊技状態に制御している旨を示す小当り実行中フラグがセットされているか否かを判別する。そしてこの結果、小当り実行中フラグがセットされていれば、小当り遊技状態の制御を行う小当り制御処理(ステップS5240b)を実行する。なお、小当り制御処理では、大入賞口2005を特定の開放時間(例えば1.8秒)だけ開放させる処理が行われる。
ここで、小当り制御処理(ステップS5240b)では、大当り制御処理(ステップS5240a)の場合とは異なり、このような大入賞口2005の開放制御が行われた後、高確率フラグ、時短フラグ、時短回数カウンタなどの各セット処理が行われることはない。ただし、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、図110(A)に示されるように、大当り判定にて小当りに当選することはない。
また、小当り実行中フラグがセットされていなければ(ステップS5236におけるNO)、第二特別図柄保留記憶領域に記憶される第二大当り判定用乱数の個数を示す第二特別保留数カウンタの値が「0」であることを条件に(ステップS5237)、第一特別図柄の変動表示停止時における表示態様にかかる抽選処理を含む第一特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS5238)。
これに対し、第二特別図柄保留記憶領域に記憶される第二大当り判定用乱数の個数を示す第二特別保留数カウンタの値が「0」でない場合は(ステップS5237)、第二特別図柄の変動表示停止時における表示態様にかかる抽選処理を含む第二特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS5239)。これにより、保留状態にされている第二特別図柄についての抽選が無くならないように遊技している限りは(第二特別保留数カウンタの値が「0」でない限りは)、第一特別図柄についての抽選の保留状況にかかわらず、第二大当り判定用乱数についての抽選のみが途切れることなく連続して行われるようになる(優先実行)。
したがって、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、遊技者は、時短状態(低確率時短状態、高確率時短状態)においてはセンター役物2500の右側への遊技球の打込み(右打ち)を維持するだけで、第二大当り判定用乱数についての抽選(判定処理)のみを途切れることなく連続して行うことができるようになる。
なお、第二特別図柄の変動表示が第一特別図柄の変動表示よりも優先して実行されるものに限定されず、例えば、第一始動口2002や第二始動口2004を遊技球が進入(通過)して始動入賞が発生した順に、特別図柄の変動表示が開始されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第一特別図柄と第二特別図柄のいずれを用いた変動表示の実行を開始するかを決定するとよい。
図105は、第一始動口通過処理(ステップS5232)についてその手順を示すフローチャートである。
いま、ステップS5231の処理において、第一始動口センサ4002がオン状態にあり、第一始動口2002への遊技球の入球があったと判断されたとすると、図105に示されるように、主制御基板1310の主制御MPU1310aは、ステップS5241の処理として、まず、第一特別図柄側の各乱数(大当り判定用乱数、リーチ判定用乱数、大当り図柄用乱数、変動表示パターン用乱数)を乱数カウンタから取得する。
次いで、主制御基板1310の主制御MPU1310aは、第一特別保留数カウンタによるカウンタ値を主制御内蔵RAMから取得し、このカウンタ値に基づいて第一特別図柄の保留数がその最大値(上限値)である「4」であるか否かの判断を行う(ステップS5242)。このステップS5242の処理において、第一特別図柄の保留数がその最大値でないと判断された場合には、第一特別図柄の変動表示(第一特別図柄についての判定処理)を新たに保留の状態とすべく、以下のステップS5243~S5245の処理を行うこととなる。
まず、ステップS5243の処理として、第一特別保留数カウンタをカウントアップ(1加算)する。次いで、ステップS5244の処理として、ステップS5241で取得された各乱数を、主制御内蔵RAMの記憶領域のうちの第一特別保留数カウンタによるカウンタ値に対応する第一特別図柄保留記憶領域に格納する。
次に、第1特図側の先読み演出を実行するための第1特図先読み処理を実行し、処理を終了する(ステップS5245)。後述するが、第1特図側の先読み演出は、第一特別図柄の変動表示を開始する前に第一特別図柄の判定結果(若しくは、その期待度)を事前に示唆する演出である。この第1特図先読み処理では、周辺制御基板1510側で先読み演出の実行有無や演出内容などを決定するために必要とされる情報(先読み判定用の当落に関する情報、先読み判定用の図柄種別に関する情報、先読み判定用の変動パターン番号に関する情報等)を生成し、周辺制御基板1510に対する送信情報として対応する記憶領域に記憶する。この際、第一特別図柄の判定結果そのものの代わりに、大当り遊技の種別を示唆している情報として特別図柄の停止図柄に関する情報をコマンドに含めるようにしてもよい。例えば、変動パターンのうちのSPリーチ群、ノーマルリーチ群、図柄種別のうちの潜確当り群、小当り群といった、最終的に決定される前の段階の情報を先読みコマンドとして送信してもよい。
一方、ステップS5242の処理において、第一特別図柄の保留数がその最大値であると判断された場合には、第一特別図柄の変動表示は新たに保留されない。すなわち、ステップS5243~ステップS5245の処理を実行することなく処理を終了することで、第一特別図柄の変動表示を新たに保留の状態としない。
図106は、第二始動口通過処理(ステップS5234)についてその手順を示すフローチャートである。
いま、ステップS5233の処理において、第二始動口センサ4004がオン状態にあり、第二始動口2004への遊技球の入球があったと判断されたとすると、図106に示されるように、主制御基板1310の主制御MPU1310aは、ステップS5251の処理として、まず、第二特別図柄側の各乱数(第二大当り判定用乱数、第二リーチ判定用乱数、第二大当り図柄用乱数、第二変動表示パターン用乱数)を上記乱数カウンタから取得する。
次いで、主制御基板1310の主制御MPU1310aは、第二特別保留数カウンタによるカウンタ値を主制御内蔵RAMから取得し、このカウンタ値に基づいて第二特別図柄の保留数がその最大値である「4」であるか否かの判断を行う(ステップS5252)。このステップS5252の処理において、第二特別図柄の保留数がその最大値でないと判断された場合には、第二特別図柄の変動表示制御(第二特別図柄についての抽選)を新たに保留の状態とすべく、以下のステップS5253~S5255の処理を行うこととなる。
まず、ステップS5253の処理として、第二特別保留数カウンタをカウントアップ(1加算)する。次いで、ステップS5254の処理として、ステップS5251で取得された各乱数を、主制御内蔵RAMの記憶領域のうちの第二特別保留数カウンタによるカウンタ値に対応する第二特別図柄保留記憶領域に格納する。
次に、第2特図側の先読み演出を実行するための第2特図先読み処理を実行し、処理を終了する(ステップS5255)。後述するが、第2特図側の先読み演出は、第二特別図柄の変動表示を開始する前に第二特別図柄の判定結果(若しくは、その期待度)を事前に示唆する演出である。この第2特図先読み処理では、周辺制御基板1510側で先読み演出の実行有無や演出内容などを決定するために必要とされる情報(当落情報、図柄種別、変動パターン番号等)を生成し、周辺制御基板1510に対する送信情報として対応する記憶領域に記憶する。この際、第二特別図柄の判定結果そのものの代わりに、大当り遊技の種別を示唆している情報として特別図柄の停止図柄に関する情報をコマンドに含めるようにしてもよい。例えば、変動パターンのうちのSPリーチ群、ノーマルリーチ群、図柄種別のうちの潜確当り群、小当り群といった、最終的に決定される前の段階の情報を先読みコマンドとして送信してもよい。
一方、ステップS5252の処理において、第二特別図柄の保留数がその最大値であると判断された場合には、第二特別図柄の変動表示制御は新たに保留されない。すなわち、ステップS5253~ステップS5255の処理を実行することなく処理を終了することで、第二特別図柄の変動表示制御を新たに保留の状態としない。
第一始動口2002へ遊技球が入球したことに基づいて第一特別図柄の保留数が変化すると周辺制御基板コマンド送信処理(ステップS120)にて第一特別図柄の保留数を指示するコマンド(第一保留数指定コマンド0~4)をセットして周辺制御基板1510に送信する。また、第二始動口2004へ遊技球が入球したことに基づいて第二特別図柄の保留数が変化すると周辺制御基板コマンド送信処理(ステップS120)にて第二特別図柄の保留数を指示するコマンド(第二保留数指定コマンド0~4)をセットして周辺制御基板1510に送信する。
図107は、第一特別図柄プロセス処理(ステップS5238)についてその手順を示すフローチャートである。なお、特別図柄及び特別電動役物制御処理のステップS5238で実行される第一特別図柄プロセス処理と特別図柄及び特別電動役物制御処理のステップS5239で実行される第二特別図柄プロセス処理とは同様のプログラムモジュールであり、判定に用いる乱数やテーブルが異なるだけであるため、ここでは特別図柄及び特別電動役物制御処理のステップS5238で実行される第一特別図柄プロセス処理についてのみ説明する。第一特別図柄プロセス処理では、第一特別図柄プロセスフラグに応じて、以下の5つのプロセス処理のうち1つを選択的に実行することとなる。
1.主制御内蔵RAMに格納されている第一特別図柄に対応する大当り判定用乱数を読み出し、読み出した大当り判定用乱数に基づいて上記第一特別図柄の変動制御停止時における表示態様についての抽選処理などが行われる第一特別図柄通常処理(ステップS5280)
2.第一特別図柄の変動制御停止時における表示態様についての判定処理の結果に基づいて第一特別図柄の変動制御停止時の態様の決定処理などが行われる第一特別図柄停止図柄設定処理(ステップS5281)
3.変動表示パターン用乱数に基づいて上記第一特別図柄表示器1403に表示される第一特別図柄の変動態様や、上記演出表示装置(遊技盤側演出表示装置)1600に特別図柄に対応して実行される演出表示の変動態様についての抽選処理などが行われる第一変動パターン設定処理(ステップS5282)
4.第一特別図柄表示器1403における上記第一特別図柄の変動表示が停止されるまで待機する第一特別図柄変動処理(ステップS5283)
5.第一特別図柄の変動制御停止時における表示態様についての判定処理の結果に基づいて決定された第一特別図柄の変動制御停止時の態様が上記第一特別図柄表示器1403に表示されるように上記第一特別図柄の変動表示を停止させる第一特別図柄停止処理(ステップS5284)
なお、第一特別図柄プロセスフラグの初期値は、第一特別図柄通常処理(ステップS5280)を行うべき旨を示すよう設定されている。
図108は、第一特別図柄通常処理(ステップS5280)についてその手順を示すフローチャートである。
第一特別図柄プロセスフラグが第一特別図柄通常処理を行うべき旨を示しているときは、図108に示されるように、主制御基板1310の主制御MPU1310aは、まず、ステップS5301の処理として、第一特別保留数カウンタによるカウンタ値に基づいて保留の状態にある第一特別図柄の変動表示があるか否かの判断を行う。この結果、保留の状態にある第一特別図柄の変動表示があると判断された場合には、次にステップS5302の処理として、主制御内蔵RAMの第一特別図柄保留記憶領域に格納されている第一特別図柄の表示態様に関わる乱数(例えば、第一大当り判定用乱数、第一リーチ判定用乱数、第一大当り図柄用乱数、第一変動表示パターン用乱数)のうちの最先の記憶領域に格納された乱数を主制御内蔵RAMから読み出す。次に、ステップS5303及びS5304の処理として、第一特別保留数カウンタをカウントダウンするとともに、主制御内蔵RAMの第一特別図柄保留記憶領域の各記憶領域に格納されている第一特別図柄の変動表示停止時における表示態様に関わる乱数(例えば、第一大当り判定用乱数、第一リーチ判定用乱数、第一大当り図柄用乱数、第一変動表示パターン用乱数)を先入れ先出し(First-In First-Out)の態様にてシフト操作する。
具体的には、第一特別図柄保留記憶領域は4つの記憶領域(第一特別図柄保留記憶領域a~第一特別図柄保留記憶領域d)を有し、第一始動口2002への始動入賞の発生に応じて抽出した乱数を1番目(最先)の領域から順に記憶する。そして、n番目(n=1~3)の記憶領域に乱数が記憶されている場合に始動入賞が発生するとn+1番目(n=1~3)の記憶領域に抽出した乱数を記憶し、1番目の記憶領域に格納された乱数に基づく変動表示の開始条件が成立すると1番目の記憶領域に記憶されている各種乱数を読み出すとともにN番目(N=2~4)の記憶領域に記憶されている各種乱数をN-1番目(N=2~4)番目の記憶領域に移動させる。これにより、第一特別図柄の変動表示の保留が発生した順序を特定可能に記憶されるとともに最先の保留(最も先に発生した保留)から順に変動表示の保留が解除されるようになる。同様に第二特別図柄保留記憶領域は4つの記憶領域(第二特別図柄保留記憶領域a~第二特別図柄保留記憶領域d)を有し、第二始動口2004への始動入賞の発生に応じて抽出した乱数を1番目(最先)の領域から順に記憶する。そして、n番目(n=1~3)の記憶領域に乱数が記憶されている場合に始動入賞が発生するとn+1番目(n=1~3)の記憶領域に抽出した乱数を記憶し、1番目の記憶領域に格納された乱数に基づく変動表示の開始条件が成立すると1番目の記憶領域に記憶されている各種乱数を読み出すとともにN番目(N=2~4)の記憶領域に記憶されている各種乱数をN-1番目(N=2~4)番目の記憶領域に移動させる。これにより、第二特別図柄の変動表示の保留が発生した順序を特定可能に記憶されるとともに最先の保留(最も先に発生した保留)から順に変動表示の保留が解除されるようになる。
そしてその後、ステップS5305の処理として、上記読み出された第一大当り判定用乱数に基づいて大当りの当落についての判定処理である大当り判定処理を行う。その後、第一特別図柄停止図柄設定処理(ステップS5281)にプロセスが移行されるように第一特別図柄プロセスフラグが更新された時点で(ステップS5306)、この処理を終了する。
図109は、大当り判定処理(ステップS5305)についてその手順を示すフローチャートである。
主制御基板1310の主制御MPU1310aは、現在の遊技状態が高確率状態(高確率時短状態、高確率非時短状態)であれば(ステップS5311)、図110(A)に示す高確率時の大当り判定テーブルを選択し(ステップS5312)、現在の遊技状態が低確率状態であれば(ステップS5311)、図110(A)に示す低確率時の大当り判定テーブルを選択し(ステップS5313)、選択した大当り判定テーブルと第一特別図柄通常処理のステップS5302で読み出した大当り判定用乱数とを比較する(ステップS5314)。
図110(A)に示すように大当り判定テーブルは、主制御内蔵ROMに記憶され、特別乱数の種類毎(第一大当り判定用乱数、第二大当り判定用乱数)に遊技状態が低確率時(低確率非時短状態、低確率時短状態)の場合に使用する低確率時の大当り判定テーブルと、遊技状態が高確率時(高確率非時短状態、高確率時短状態)の場合に使用する高確率時の大当り判定テーブルと、を備えている。そして、第一大当り判定用乱数と比較するために参照される低確率時の大当り判定テーブルでは、204種類の第一大当り判定用乱数が大当りに当選したことを示す大当り判定値と一致し、65332種類の第一大当り判定用乱数が上記ハズレであることを示すはずれ判定値と一致するように上記第一大当り判定用乱数(65536種類)がそれぞれ関連付けされている(低確率時の大当り確率;概ね「321分の1」)。これに対し、特別図柄及び特別電動役物制御処理のステップS5239で実行される第二特別図柄プロセス処理内において第二特別図柄の大当り判定用乱数(第二大当り判定用乱数)と比較するために参照される低確率時の大当り判定テーブルでは、204種類の第二大当り判定用乱数が大当りに当選したことを示す大当り判定値と一致し、65332種類の第二大当り判定用乱数が上記ハズレであることを示すはずれ判定値と一致するように上記第二大当り判定用乱数がそれぞれ関連付けされている(低確率時の大当り確率;概ね「321分の1」)。
また、第一大当り判定用乱数と比較するために参照される高確率時の大当り判定テーブルでは、2040種類の第一大当り判定用乱数が大当り判定値と一致し、63496種類の第一大当り判定用乱数がはずれ判定値と一致するように上記第一大当り判定用乱数がそれぞれ関連付けされている(高確率時の大当り確率;概ね「32分の1」)。これに対し、特別図柄及び特別電動役物制御処理のステップS5239で実行される第二特別図柄プロセス処理内において第二大当り判定用乱数と比較するために参照される高確率時の大当り判定テーブルでは、2040種類の第二大当り判定用乱数が大当りに当選したことを示す大当り判定値と一致し、63496種類の第二大当り判定用乱数が上記ハズレであることを示すはずれ判定値と一致するように上記第二大当り判定用乱数がそれぞれ関連付けされている(高確率時の大当り確率;概ね「32分の1」)。なお、第一大当り判定用乱数と比較するために参照される大当り判定テーブルと、第二大当り判定用乱数と比較するために参照される大当り判定テーブルに設定される大当り判定値(大当り判定値の個数を同数として大当り判定値を異ならせるものであってもよいし(大当り確率は同一)、大当り判定値の個数を異ならせるものであってもよい(大当り確率を異ならせる))を異ならせるようにしてもよく、この場合には低確率時の大当り判定テーブルと高確率時の大当り判定テーブルのうち少なくとも一方の大当り判定値を異ならせるようにすればよい(両方異ならせるようにしてもよい)。
上記主制御基板1310の主制御MPU1310aは、選択した大当り判定テーブルと第一特別図柄通常処理のステップS5302で読み出した大当り判定用乱数との比較の結果、大当りとすると判定した場合には(ステップS5315)、当該変動が大当りに当選していることを示す大当りフラグをセットし(ステップS5316)、大当り判定処理を終了する。
また、上記ステップS5315で、大当りに落選した旨判断された場合は、選択した大当り判定テーブルに基づいて、上記読み出した大当り判定用乱数が小当りに当選したことを示す小当り判定値と一致するか否かの判断を行う(ステップS5317)。ただし上述の通り、本例の第一特別図柄通常処理(第二特別図柄プロセス処理)のステップS5302においては小当り判定値と一致する大当り判定用乱数が読み出されることはないので(小当り確率;65536分の0)、このステップS5317では、小当りに当選されていない旨判断される(ハズレ判定される)こととなる。
一方、上記ステップS5317で、ハズレとすると判定した場合には、リーチ判定テーブルとステップS5302で読み出したリーチ判定用乱数とを比較する(ステップS5319)。
図示しないリーチ判定テーブルは、主制御内蔵ROMに記憶され、遊技状態が高確率非時短状態時の場合に使用する高確率非時短状態時のリーチ判定テーブルと、遊技状態が高確率時短状態時の場合に使用する高確率時短状態時のリーチ判定テーブルと、遊技状態が低確率状態時(低確率非時短状態)の場合に使用する低確率状態時のリーチ判定テーブルと、を備えている。
ここで、高確率時短状態時のリーチ判定テーブルでは、1種類のリーチ判定用乱数がリーチすることを示すリーチ判定値と一致し、71種類のリーチ判定用乱数がリーチしないことを示すリーチ判定値と一致するようにリーチ判定用乱数がそれぞれ関連付けされている。ただし、高確率時短状態時のリーチ判定テーブルでは、時短状態にあるときの遊技の進行スピードを最大限まで高めるべく、72種類のリーチ判定用乱数の全てがリーチしないことを示すリーチ判定値と一致するようにして、リーチすることを示すリーチ判定値と一致することがないようにしてもよい。
また、低確率状態時のリーチ判定テーブルでは、高確率時短状態時のリーチ判定テーブルに設定されるリーチ判定用乱数と同一のリーチ判定用乱数を含む5種類のリーチ判定用乱数がリーチすることを示すリーチ判定値と一致し、67種類のリーチ判定用乱数がリーチしないことを示すリーチ判定値と一致するようにリーチ判定用乱数がそれぞれ関連付けされている。このように、この実施の形態では、低確率状態時では、リーチすることを示すリーチ判定値が高確率時短状態時よりも高められ、所定の確率で得られるようになっている。
さらに、高確率非時短状態時のリーチ判定テーブルでは、高確率時短状態時及び低確率状態時のリーチ判定テーブルに設定されるリーチ判定用乱数と同一のリーチ判定用乱数を含む5種類のリーチ判定用乱数がリーチすることを示すリーチ判定値と一致し、67種類のリーチ判定用乱数がリーチしないことを示すリーチ判定値と一致するようにリーチ判定用乱数がそれぞれ関連付けされている。このように、この実施の形態では、高確率非時短状態時では、リーチすることを示すリーチ判定値が低確率非時短状態と同じとされている。
主制御基板1310の主制御MPU1310aは、選択したリーチ判定テーブルとステップS5302で読み出したリーチ判定用乱数との比較の結果(ステップS5319)、リーチハズレとすると判定した場合には(ステップS5320におけるYES)、当該変動がリーチとなることを示すリーチフラグをセットして処理を終了する(ステップS5321)。
図111は、第一特別図柄停止図柄設定処理(ステップS5281)についてその手順を示すフローチャートである。
第一特別図柄プロセスフラグが第一特別図柄停止図柄設定処理を行うべき旨を示しているときは、図111に示されるように、主制御基板1310の主制御MPU1310aは、まず、第一特別図柄の変動表示停止時における表示態様の抽選処理の結果、すなわち上記大当り判定処理(ステップS5305)の結果を判別する。抽選処理結果の判別は、大当りフラグがセットされているか否か(ステップS5331)を判別することにより行う。
主制御MPU1310aは、ステップS5331で大当りフラグがセットされていれば、図110(B)に示す図柄決定テーブルを選択して、第一特別図柄通常処理のステップS5302で読み出した第一大当り図柄用乱数と選択した図柄決定テーブルとを比較することにより第一特別図柄の変動制御停止時の態様(第一特別図柄の停止図柄)としての大当り図柄を決定する(ステップS5332)。
図110(B)に示すように、第一特別図柄側の図柄決定テーブルには、判定結果(8R確変大当りA,8R通常大当り)に対して第一大当り図柄用乱数(ここでは、総数200個の第一大当り図柄用乱数)がそれぞれ関連付けされるかたちで記憶されている。なお、図110(C)に示すように、第二特別図柄側の図柄決定テーブルには、判定結果(16R確変大当り,8R確変大当りB,2R通常大当り)に対して第二大当り図柄用乱数(ここでは、総数200個の第二大当り図柄用乱数)がそれぞれ関連付けされるかたちで記憶されている。
主制御基板1310の主制御MPU1310aでは、取得した大当り図柄用乱数に対応して関連付けされている判定結果を特定することにより、大当りの種類を決定する。なお、本例の図柄決定テーブルでは、第一大当り図柄用乱数に基づいて決定される大当りの種類と第二大当り図柄用乱数に基づいて決定される大当りの種類とが異なるように設定している。より具体的には、高確率状態への移行契機となる確変大当りと、高確率状態への移行契機とならない通常大当りとの振分け率(割り振り)は同じとされているが、第一大当り図柄用乱数に基づいて決定される大当りによって獲得可能とされる遊技球の期待値よりも、第二大当り図柄用乱数に基づいて決定される大当りによって獲得可能とされる遊技球の期待値のほうが大きくなっている。
大当りの種類毎の具体的な遊技・演出内容を簡潔にまとめると以下の通りである。
1.遊技盤側演出表示装置1600において大当り図柄組合わせが現れてから、大入賞口2005を長時間開放(例えば28.5秒)した後又は大入賞口2005に遊技球が9個入賞したことがカウントセンサ4005で検出されたときに閉鎖させる開閉パターン(ラウンド遊技)を8回繰り返すことで遊技球が大入賞口2005に入球可能(容易)な8R大当り遊技状態に制御し、この8R大当り遊技状態の後は、次に大当り遊技状態が発生するまで高確率時短状態に制御するとともに、8R大当り遊技状態の実行期間中は特定のキャラクタが勝利するバトル演出(バトル勝利演出)を行い、高確率時短状態においては相対的に有利な状態であることが遊技盤側演出表示装置1600において示される演出モードに制御される8R確変大当りA
2.遊技盤側演出表示装置1600において大当り図柄組合わせが現れてから、大入賞口2005を長時間開放(例えば28.5秒)した後又は大入賞口2005に遊技球が9個入賞したことがカウントセンサ4005で検出されたときに閉鎖させる開閉パターン(ラウンド遊技)を8回繰り返すことで遊技球が大入賞口2005に入球可能(容易)な8R大当り遊技状態に制御し、この8R大当り遊技状態の後は、特別図柄の変動表示が100回消化される(若しくは、100回消化されるまでの期間内で大当りに当選する)まで低確率時短状態に制御するとともに、8R大当り遊技状態の実行期間中は特定のキャラクタが敗北するバトル演出(バトル敗北演出)を行い、低確率時短状態においては、相対的に不利な状態であることが遊技盤側演出表示装置1600において示される演出モードに制御される8R通常大当り
3.遊技盤側演出表示装置1600において大当り図柄組合わせが現れてから、大入賞口2005を長時間開放(例えば28.5秒)した後又は大入賞口2005に遊技球が9個入賞したことがカウントセンサ4005で検出されたときに閉鎖させる開閉パターン(ラウンド遊技)を16回繰り返すことで遊技球が大入賞口2005に入球可能(容易)な16R大当り遊技状態に制御し、この16R大当り遊技状態の後は、次に大当り遊技状態が発生するまで高確率時短状態に制御するとともに、16R大当り遊技状態の実行期間中はラウンド数が8ラウンドを超えるか(16ラウンドになるか)についての演出(成功演出)が行われる上乗せチャレンジ演出を行い、高確率時短状態に制御されてからの所定期間が経過した以降は相対的に有利な状態であることが遊技盤側演出表示装置1600において示される演出モードに制御される16R確変大当り
4.遊技盤側演出表示装置1600において大当り図柄組合わせが現れてから、大入賞口2005を長時間開放(例えば28.5秒)した後又は大入賞口2005に遊技球が9個入賞したことがカウントセンサ4005で検出されたときに閉鎖させる開閉パターン(ラウンド遊技)を8回繰り返すことで遊技球が大入賞口2005に入球可能(容易)な8R大当り遊技状態に制御し、この8R大当り遊技状態の後は、次に大当り遊技状態が発生するまで高確率時短状態に制御するとともに、8R大当り遊技状態の実行期間中はラウンド数が8ラウンドを超えるか(16ラウンドになるか)についての演出(失敗演出)が行われる上乗せチャレンジ演出を行い、高確率時短状態に制御されてからの所定期間が経過した以降は相対的に有利な状態であることが遊技盤側演出表示装置1600において示される演出モードに制御される8R確変大当りB
5.遊技盤側演出表示装置1600において大当り図柄組合わせが現れてから、大入賞口2005を短時間開放(例えば0.6秒)した後又は大入賞口2005に遊技球が9個入賞したことが上記カウントセンサ4005で検出されたときに閉鎖させる開閉パターン(ラウンド遊技)を2回繰り返すことで遊技球が大入賞口2005に入球され難い2R大当り遊技状態に制御し、この2R大当り遊技状態の後は、特別図柄の変動表示が100回消化される(若しくは、100回消化されるまでの期間内で大当りに当選する)まで低確率時短状態に制御するとともに、2R大当り遊技状態の実行期間中は特定のキャラクタが敗北するバトル演出(バトル敗北演出)を行い、低確率時短状態においては、相対的に不利な状態であることが遊技盤側演出表示装置1600において示される演出モードに制御される2R通常大当り
なお、左打ち状態では遊技球がゲート部2003を通過することがなく、第二始動口2004を開状態にする可動片2004aの駆動は行われない。そのため、左打ち状態では第二始動口2004への遊技球の入賞は発生せず、第一始動口2002への遊技球の入賞のみが発生することになり、第二特別図柄の保留球がある場合を除き第一特別図柄表示器1403における第一特別図柄の変動表示のみが実行され、第一特別図柄に関連した大当り(8R確変大当りA,8R通常大当り)が発生することになる。同様に、右打ち状態では第一始動口2002に遊技球は入賞しない。そのため、右打ち状態では第二始動口2004への遊技球の入賞のみが発生することになり、第一特別図柄の保留球がある場合を除き第二特別図柄表示器1405における第二特別図柄の変動表示のみが実行され、第二特別図柄に関連した大当り(16R確変大当り,8R確変大当りB,2R通常大当り)が発生することになる。
また、第一特別図柄に関連した大当りでは最大で大入賞口2005を長時間開放(例えば28.5秒)する開閉パターンを8回繰り返して概ね1000個の遊技球しか払い出されないのに対し、第二特別図柄に関連した大当りでは最大で大入賞口2005を長時間開放(例えば28.5秒)する開閉パターンを16回繰り返して概ね2000個の遊技球を払い出し可能である。
なお、第一特別図柄停止図柄設定処理において8R確変大当りAに決定した場合には大当り図柄として8R確変大当りA図柄に決定し、8R通常大当りに決定した場合には大当り図柄として8R通常大当り図柄に決定する。また、図示しないが第二特別図柄停止図柄設定処理において16R確変大当りに決定した場合には大当り図柄として16R確変大当り図柄に決定し、8R確変大当りBに決定した場合には大当り図柄として8R確変大当りB図柄に決定し、2R通常大当りに決定した場合には大当り図柄として2R通常大当り図柄に決定する。
また、主制御基板1310の主制御MPU1310aは、ステップS5331で大当りフラグがセットされていなければ、次にステップS5333の処理として、小当りフラグがセットされているか否かを判断する。そしてこの結果、第二特別図柄プロセス処理(ステップS5239)内の当該ステップS5333に相当する処理にて小当りフラグがセットされていれば、第二特別図柄の変動停止時の態様として小当り図柄(特有の図柄停止態様)に決定した後(ステップS5334)、ステップS5337に移行する。
また、主制御基板1310の主制御MPU1310aは、ステップS5333で小当りフラグがセットされていなければ、特別図柄の変動停止時の態様としてハズレ図柄に決定した後(ステップS5336)、ステップS5337に移行する。
そして、こうして停止図柄についての決定処理が行われた後は、主制御基板1310の主制御MPU1310aは、ステップS5337の処理として、抽選結果(大当りの種類、小当り、リーチはずれ、はずれのいずれか)が周辺制御基板1510に送信されるように、抽選結果のそれぞれに応じた判定結果通知コマンドをセットする。そしてその後は、ステップS5338の処理として、第1変動パターン設定処理(ステップS5282)にプロセス移行されるよう上記第一特別図柄プロセスフラグを更新した時点で、この処理を終了する。なお、抽選結果に対応した第一特別図柄の停止図柄の態様を指示するコマンドをセットするようにしてもよい。
なお、周辺制御MPU1511aは、受信した判定結果通知コマンド及び変動パターンコマンドに基づいて遊技盤側演出表示装置1600において装飾図柄を変動表示した後停止表示する制御を行う。具体的には、左・中・右の装飾図柄を変動表示して左装飾図柄、右装飾図柄、中装飾図柄の順序で停止表示させる。なお、左・中・右の装飾図柄を同一図柄で同期して変動表示し同時に停止表示させてもよい。周辺制御MPU1511aは、大当りとして2R通常大当り以外の種別に当選した場合には左・中・右の装飾図柄が3つ揃いとなる組合わせに決定する。これに対し、2R通常大当りに当選した場合は、特定の図柄組合わせ(左・中・右の装飾図柄の少なくとも1つが他の図柄と同じとならない組合わせ)に決定する。また、リーチはずれを特定した場合にはリーチを伴ったはずれ図柄(左・右の装飾図柄が「0」~「9」の同一の図柄の組み合わせであって中装飾図柄が異なる図柄の組み合わせ;リーチハズレ図柄)に決定し、はずれを特定した場合には、リーチを伴わないはずれ図柄(左・中・右の装飾図柄のうち少なくとも左・右の装飾図柄が異なる図柄となる組合せ)に決定する。こうして決定された停止図柄は、変動パターンコマンドから特定される変動時間の経過時(遊技演出の終了時)において遊技盤側演出表示装置1600に表示される。
いずれにせよ、周辺制御MPU1511aは、遊技が進行された結果として当りが得られたときは、大当り遊技が開始されるよりも前に当り時の演出表示(特別表示態様)を出現させ、大当り遊技が開始された後に大当り遊技中の演出表示を出現させるようになっている。
図112は、第一変動パターン設定処理(ステップS5282)についてその手順を示すフローチャートである。
第一特別図柄プロセスフラグが当該第一変動パターン設定処理を行うべき旨を示しているときは、図112に示されるように、主制御基板1310の主制御MPU1310aは、大当りフラグがセットされていれば(ステップS5341)、第一特別図柄停止図柄設定処理のステップS5332で決定した大当りの種類に応じた大当り時の変動パターンテーブル(図示しない)を選択し(ステップS5342)、小当りフラグがセットされていれば(ステップS5343)、小当り時の変動パターンテーブル(図示しない)を選択し(ステップS5344)、リーチフラグがセットされていれば(ステップS5345)、リーチ時の変動パターンテーブル(図示しない)を選択し(ステップS5346)、大当りフラグと小当りフラグとリーチフラグとのいずれもセットされていない場合、すなわち通常のはずれ(リーチ演出を実行しないはずれ)となる場合には、はずれ時の変動パターンテーブル(図示しない)を選択する(ステップS5347)。
そして、選択した変動パターンテーブルと第一特別図柄通常処理のステップS5302で読み出した変動表示パターン用乱数とを比較することにより実行する変動パターンを決定し(ステップS5348)、決定した変動パターンを開始することを周辺制御基板1510に通知する変動パターンコマンドをセットして第一特別図柄表示器1403に表示される第一特別図柄の変動表示を開始する(ステップS5349)。また、主制御MPU1310aは、変動パターンを決定すると決定した変動パターンに対応して設定されている変動時間を変動タイマに設定する(ステップS5350)。そして、第一特別図柄変動処理(ステップS5283)にプロセス移行されるよう第一特別図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS5355)、この処理を終了する。これにより、こうして決定された変動時間だけ第一特別図柄表示器1403にて第一特別図柄の変動表示制御が行われるとともに該特別図柄の変動表示に同期して、遊技盤側演出表示装置1600にて演出制御が行われるようになる。
なお、変動パターンテーブルは、大当り判定用乱数(第一大当り判定用乱数、第二大当り判定用乱数)及び大当り図柄用乱数(第一大当り図柄用乱数、第二大当り図柄用乱数)に基づく判定結果毎に複数種類設けられている。また、各変動パターンテーブルに設定される変動パターンには特別図柄(第一特別図柄、第二特別図柄)の変動表示制御に要する所定の時間(変動時間)を示す複数の変動時間情報が第一変動表示パターン用乱数にそれぞれ対応して関連付けされるかたちで記憶されている。しかして、主制御MPU1310aは、大当り判定用乱数及び大当り図柄用乱数に基づく判定結果に応じた複数種類の変動パターンテーブルのうち、選択した変動パターンテーブルと第一特別図柄通常処理のステップS5302で読み出した変動表示パターン用乱数とを比較し、読み出した変動表示パターン用乱数に関連付けされている変動時間情報をこのテーブルから取得することで、特別図柄(第一特別図柄、第二特別図柄)の変動パターンを決定する。これにより、特別図柄(第一特別図柄、第二特別図柄)の変動パターンについての判定処理が行われるようになる。なお、変動パターンテーブルは、主制御内蔵ROMに記憶されている。
ただし上述の通り、本例では小当りに当選することがないことから、小当り時の変動パターンテーブルが用いられることはない。本例では、小当りに当選することはないが、小当りに当選するようにしてもよい。
また、本例のリーチ時の変動パターンテーブルでは、いずれのリーチ演出を実行するかを示す判定値と変動表示パターン用乱数とを比較することにより実行するリーチ演出の態様種別を決定するように設定されている。例えば、非時短状態においては、241種類の変動表示パターン用乱数のうち164種類の変動表示パターン用乱数がノーマルリーチ演出のいずれかを実行することを示す判定値(0~163)として設定され、59種類の変動表示パターン用乱数が大当り期待度の低いスーパーリーチ演出のいずれかを実行することを示す判定値(164~222)として設定され、18種類の変動表示パターン用乱数が大当り期待度の高いスーパーリーチ演出のいずれかを実行することを示す判定値(223~240)として設定される。
なお、スーパーリーチ演出(SP演出)とは、ノーマルリーチ演出よりも大当り期待度が高く、大当り遊技状態の発生を望む遊技者に対してはスーパーリーチ演出が実行されたときに大当り遊技状態に対する遊技者の期待度が高まるようになっている。すなわち、このようなスーパーリーチ演出は、大当り時の変動パターンテーブルにおいて最も選択率が高いものとなっており、これによって最終的にはハズレが表示されたとしても大当り遊技状態に対する遊技者の期待度を高めることができるようになる。ただし実際には、大当り遊技状態に対する遊技者の期待度を十分に高める上では、スーパーリーチ演出が実行されている期間中に、変動パターンとは別抽選とされている高期待の予告演出が出現する(複合する)ことが求められる。
また、第一大当り判定用乱数及び第一大当り図柄用乱数に対応して設けられて第一特別図柄の変動時間を決定するときに用いられるはずれ時の変動パターンテーブルでは、非時短状態と時短状態とに共通して12秒の変動時間が設定されている。一方、第二大当り判定用乱数及び第二図柄乱数に対応して設けられて第二特別図柄の変動時間を決定するときに用いられるはずれ時の変動パターンテーブルでは、時短状態として0.1秒~12秒の変動時間が設定可能とされ、非時短状態として12秒の変動時間が設定されている。このように第一特別図柄の変動時間は、時短状態中と非時短状態中とで同一とされ、時短状態において第一特別図柄の変動中に、第二始動口2004への遊技球の入賞を促すとともに遊技者が第二始動口2004へ遊技球を入賞させるための時間を確保している。
また、第二特別図柄のハズレ時の変動時間のうち0.1秒が選択される場合、時短状態(高確率時短状態など)において遊技領域5aに0.6秒間隔で打ち込まれる各遊技球が抽選処理に供されないままで排出されてしまうようなことが抑制されるようになる。
すなわち、右打ちされた遊技球は、ゲート部2003の直上となる領域に供給される。そして、時短状態(高確率時短状態、低確率時短状態)にあるときに、この領域からゲート部2003に遊技球が受け入れられると、普通図柄としての当りが得られて(例えば、当選確率が100%)、第二始動口2004の開閉に関わる可動片2004aが長期間(本例では5.5秒間)に亘って開状態にて維持されるようになる。これにより、第二始動口2004に連続して次々と受け入れられうる状況下(センター役物2500の右側へ打込まれた遊技球の略全てが第二始動口2004に受け入れられうる時短状態)にあっても、それら遊技球の受け入れがある都度、「概ね32分の1」前後の高い大当り確率(高確率状態での確率)で第二特別図柄側の抽選が次々と消化されうる制御が実行可能とされるようになる。
そして本例では、遊技者がハンドル302を操作しているときには0.6秒間隔で遊技球が発射されるようになっていることから、時短状態(高確率時短状態など)においては、第二始動口2004には0.6秒間隔で遊技球が受け入れられることが多くなる。この点、本例では上記したように第二始動口2004への遊技球の入賞に基づく第二特別図柄のはずれ時の変動パターンテーブルには時短状態(高確率時短状態など)の変動時間として極めて短い0.1秒に設定可能とされている。すなわちこの場合、ハズレが得られたときは、遊技球の発射間隔(0.6秒)未満の時間(0.1秒)だけで図柄変動が終了されるようになることから、0.6秒間隔で打ち出される遊技球が第二始動口2004に次々と受け入れるような状況であっても、それらの遊技球が抽選処理に供されないままで排出されてしまうようなことが抑制されるようになる。
図113は、上記第一特別図柄変動処理(ステップS5283)についてその手順を示すフローチャートである。
第一特別図柄プロセスフラグが当該第一特別図柄変動処理を行うべき旨を示しているときは、図113に示されるように、主制御基板1310の主制御MPU1310aは、まず、ステップS5371の処理として、変動パターンについての抽選処理(ステップS5282)で決定した変動パターンに応じた変動時間が設定される変動タイマを1減算する。そしてこの結果、変動時間タイマが0、すなわち、上記抽選された変動時間が経過したと判断されると(ステップS5372)、次にステップS5373の処理に移行する。すなわち、このステップS5373の処理において、第一特別図柄停止処理(ステップS5284)にプロセス移行されるよう第一特別図柄プロセスフラグを更新した時点で、この処理を終了する。
なお、変動タイマを1減算したにもかかわらず(ステップS5371)、変動時間タイマが0になっていないときは、変動時間タイマが0になるまで(図柄を確定停止させるべき時間になるまで)、当該タイマ割り込み処理が行われる都度、上記ステップS5371,S5372の処理が行われることとなる。
図114は、第一特別図柄停止処理(ステップS5284)についてその手順を示すフローチャートである。
第一特別図柄プロセスフラグが第一特別図柄停止処理を行うべき旨を示しているときは、図114に示されるように、主制御基板1310の主制御MPU1310aは、まず、ステップS5381の処理として、第一特別図柄停止図柄設定処理にて決定された停止図柄を上記第一特別図柄表示器1403に表示させるための表示制御を行うとともに、遊技盤側演出表示装置1600に第一特別図柄の停止図柄に応じた装飾図柄の表示結果の導出表示を指示する停止表示コマンドを上記周辺制御基板1510へのコマンドとしてセットする(ステップS5382)。
また、主制御基板1310の主制御MPU1310aは、大当りフラグがセットされているときは(ステップS5386におけるYES)、大当り遊技状態を開始することを示す大当り開始コマンドをセットし(ステップS5387)、大当り遊技状態の開始までの待機時間(大当り遊技状態を開始する旨の表示等を行う時間)をインターバルタイマにセットする(ステップS5388)。そして、大当り遊技状態の実行中であることを示す大当り実行中フラグをセットするとともに高確率フラグがセットされていれば高確率フラグをリセットし、また、時短フラグがセットされていれば時短フラグをリセットし(ステップS5389)、さらに変動回数カウンタをリセットし、第一特別図柄プロセスフラグを初期値である第一特別図柄通常処理にプロセス移行されるように更新した時点で(ステップS5394)、この処理を終了する。すなわちこの場合、次の割り込み制御が行われる際に、上記ステップS5235の処理にて大当り実行中フラグがセットされている旨判断されることとなり、上述の大当り制御処理(ステップS5240a)にて大当り遊技状態が実行されるようになる。
なお、大当り開始コマンドは、周辺制御基板1510に送信されるコマンドであり、大当りの種類に応じて個々に用意されている。ステップS5387では、大当りの種類(8R確変大当りA、8R通常大当り、16R確変大当り、8R確変大当りB、2R通常大当り)に応じた大当り開始コマンド(8R確変大当りAコマンド、8R通常大当りコマンド、16R確変大当りコマンド、8R確変大当りBコマンド、2R通常大当りコマンド)をセットする。これにより、大当り開始コマンドによって指示された大当りの種類に応じた大当り遊技状態の演出(バトル演出や上乗せチャレンジ演出)が遊技盤側演出表示装置1600、各ランプ・LED及び各スピーカ等により実行される。
一方、上記ステップS5386の処理において、大当りフラグがセットされていない旨判断されたときは(ステップS5386におけるNO)、まず、低確率時短状態にあるか否かを判断する(ステップS5390)。そして、低確率時短状態にあるときには、低確率時短状態に制御されてから消化した特別図柄の変動回数が予め定められている上限値(ここでは100回)に達したか否かを判断する(ステップS5391)。すなわち、低確率時短状態に制御されてから消化した特別図柄の変動回数が予め定められている上限値(100回)に達したときには、低確率時短状態を終了させるべき条件が成立したとして、時短機能を停止させて通常遊技状態(低確率非時短遊技状態)に移行させることとなる(ステップS5392)。
そして、こうして時短機能に関する処理が行われた後は、小当りフラグがセットされているか否かを判断する(ステップS5393)。そしてこの結果、小当りフラグがセットされている旨判断されたときは(ステップS5393におけるYES)、小当り遊技状態を開始することを示す小当り開始コマンドをセットし(ステップS5394)、小当り遊技状態の開始までの待機時間(小当り遊技状態を開始する旨の表示等を行う時間)をインターバルタイマにセットする(ステップS5395)。そして、小当り遊技状態の実行中であることを示す小当り実行中フラグをセットし(ステップS5396)、第一特別図柄プロセスフラグを初期値である第一特別図柄通常処理にプロセス移行されるように更新した時点で(ステップS5394)、この処理を終了する。すなわちこの場合、次の割り込み制御が行われる際に、上記ステップS5236の処理にて小当り実行中フラグがセットされている旨判断されることとなり、上述の小当り制御処理(ステップS5240b)にて小当り遊技状態が実行されるようになる。なお、大当りが当選された場合とは異なり、このような小当り遊技状態の実行に際しては、遊技状態が変更されるようなことはない。
他方、大当りフラグと小当りフラグとのいずれもセットされていない旨判断されたときは(ステップS5393におけるNO)、ハズレであるとして、大当りや小当りに関する処理を行うことなく、第一特別図柄プロセスフラグを初期値である第一特別図柄通常処理にプロセス移行されるように更新した時点で(ステップS5394)、この処理を終了する。すなわちこの場合、次の割り込み制御が行われる際に、大当り実行中フラグや小当り実行中フラグがセットされていない旨判断されることとなり(ステップS5235,S5236)、保留の状況にしたがって新たな遊技(抽選や図柄制御)の進行にかかる処理が行われるようになる(ステップS5237~S5239)。
図115は、普通図柄及び普通電動役物制御処理(ステップS116)についてその手順を示すフローチャートである。
いま、ステップS5401の処理において、ゲートセンサ4003による検出信号がオン状態にあり、ゲート部2003への遊技球の通過があったと判断されたとすると、図115に示されるように、主制御基板1310の主制御MPU1310aは、ステップS5402の処理として、まず、普通図柄の普通乱数を乱数カウンタから取得してこれを主制御内蔵RAMの普通図柄保留記憶領域に格納するなどのゲート部通過処理を実行する。
次いで、普通図柄プロセス処理では、普通図柄プロセスフラグに応じて、以下の5つのプロセス処理の1つを選択的に実行する。
1.主制御MPU1310aの主制御内蔵RAMに格納されている普通乱数を読み出し、読み出した普通乱数に基づいて普通図柄の変動制御停止時における表示態様についての抽選処理などが行われる普通図柄通常処理(ステップS5403)
2.普図変動乱数に基づいて普通図柄表示器1402に表示される普通図柄の変動態様(変動時間)についての抽選処理などが行われる普通図柄変動時間決定処理(ステップS5404)
3.普通図柄表示器1402における普通図柄の変動表示が停止されるまで待機する普通図柄変動処理(ステップS5405)
4.普通図柄の変動制御停止時における表示態様についての抽選処理の結果に基づいて決定された普通図柄の変動制御停止時の態様が普通図柄表示器1402に表示されるように普通図柄の変動表示を停止させる普通図柄停止処理(ステップS5406)
5.普通図柄の変動制御停止時の態様についての抽選処理の結果が「普図当り」を示唆する態様となったとき、可動片2004aが開状態になって第二始動口2004への遊技球の受け入れを可能に制御する処理を実行する普通電動役物開放処理(ステップS5407)
なお、普通図柄プロセスフラグは、その初期値が、普通図柄通常処理(ステップS5403)を行うべき旨を示すよう設定されている。
図116は、ゲート部通過処理(ステップS5402)についてその手順を示すフローチャートである。
いま、ステップS5401の処理において、ゲートセンサ4003による検出信号がオン状態にあり、ゲート部2003への遊技球の通過があったと判断されたとすると、図116に示されるように、主制御基板1310の主制御MPU1310aは、ステップS5411の処理として、まず、普通保留数カウンタによるカウンタ値を主制御MPU1310aの主制御内蔵RAMから取得する。そして、このカウンタ値に基づいて普通図柄の保留数がその最大値である「4」であるか否かの判断を行う。
このステップS5411の処理において、普通図柄の保留数がその最大値でないと判断された場合には、普通図柄の変動表示制御を新たに保留の状態とすべく、以下のステップS5412~S5414の処理を行うこととなる。すなわち、まず、ステップS5412の処理として、普通保留数カウンタをカウントアップ(1加算)する。次いで、ステップS5413の処理として、普通乱数、普図変動乱数を乱数カウンタから取得する。そして次に、ステップS5414の処理として、こうして取得された各乱数を、主制御MPU1310aの主制御内蔵RAMの記憶領域のうちの普通保留数カウンタによるカウンタ値に対応する普通図柄保留記憶領域に格納する。
ただし、ステップS5411の処理において、普通図柄の保留数がその最大値であると判断された場合には、普通図柄の変動表示制御は新たに保留されない。すなわち、ステップS5412~ステップS5414の処理を実行しないことで、普通図柄の変動表示制御を新たに保留の状態としない。
図117は、普通図柄通常処理(ステップS5403)についてその手順を示すフローチャートである。
上記普通図柄プロセスフラグが当該普通図柄通常処理を行うべき旨を示しているときは、図117に示されるように、主制御基板1310の主制御MPU1310aは、まず、ステップS5421の処理として、普通保留数カウンタによるカウンタ値に基づいて保留の状態にある普通図柄の変動表示制御があるか否かの判断を行う。この結果、保留の状態にある普通図柄の変動表示制御があると判断された場合には、次にステップS5422の処理として、上記主制御MPU1310aの主制御内蔵RAMの普通図柄保留記憶領域に格納されている普通図柄の表示態様に関わる乱数(普通乱数、普図変動乱数)のうちの最先の記憶領域に格納された乱数を主制御内蔵RAMから読み出す。次に、ステップS5423及びS5424の処理として、普通保留数カウンタをカウントダウンするとともに、主制御MPU1310aの主制御内蔵RAMの普通図柄保留記憶領域の各記憶領域に格納されている普通図柄の変動表示停止時における表示態様に関わる乱数(普通乱数、普図変動乱数)を先入れ先出し(First-In First-Out)の態様にてシフト操作する。
具体的には、普通図柄保留記憶領域は1~4の4つの記憶領域を有し、ゲート部2003への遊技球の通過に応じて抽出した乱数を1番目(最先)の領域から順に記憶する。そして、n番目(n=1~3)の記憶領域に乱数が記憶されている場合にゲート部2003に遊技球が通過するとn+1番目(n=1~3)の記憶領域に抽出した乱数を記憶し、1番目の記憶領域に格納された乱数に基づく変動表示の開始条件が成立すると1番目の記憶領域に記憶されている各種乱数を読み出すとともにN番目(N=2~4)の記憶領域に記憶されている各種乱数をN-1番目(N=2~4)番目の記憶領域に移動させる。これにより、普通図柄の変動表示制御の保留が発生した順序を特定可能に記憶されるとともに最先の保留(最も先に発生した保留)から順に変動表示制御の保留が解除されるようになる。
次いで、主制御基板1310の主制御MPU1310aは、現在の遊技状態が時短状態(高確率時短状態、低確率時短状態)であれば(ステップS5425)、時短時の普図当り判定テーブル(図示しない)を選択し(ステップS5426)、現在の遊技状態が非時短状態(低確率非時短状態、高確率非時短状態)であれば(ステップS5425)、非時短時の普図当り判定テーブル(図示しない)を選択し(ステップS5427)、選択した普図当り判定テーブルと普通図柄通常処理のステップS5422で読み出した普通乱数とを比較する(ステップS5428)。
なお、普図当り判定テーブルは、主制御MPU1310aの主制御内蔵ROMに記憶され、遊技状態が時短時(高確率時短状態、低確率時短状態)の場合に使用する時短時の普図当り判定テーブルと、遊技状態が非時短時(低確率非時短状態、高確率非時短状態)の場合に使用する非時短時の普図当り判定テーブルと、を備えている。そして、普通乱数と比較するために参照される時短時の普図当り判定テーブルでは、255種類の全ての普通乱数が普図当りに当選したことを示す普図当り判定値と一致し、普図はずれであることを示す普図はずれ判定値と一致することがないように普通乱数がそれぞれ関連付けされている。このように、時短時では、上記ゲート部2003への遊技球の通過があったとき、普図当りに必ず当選し、可動片2004aが開状態になって第二始動口2004への遊技球の受け入れを可能に制御している。255種類の全てではなく、非時短状態のときよりも多くの普通乱数が普図当りに当選したことを示す普図当り判定値と一致するようにしてもよい。
また、普通乱数と比較するために参照される非時短時の普図当り判定テーブルでは、255種類の全ての普通乱数が普図当りに当選したことを示す普図当り判定値と一致することがなく、普図はずれであることを示す普図はずれ判定値と一致するように普通乱数がそれぞれ関連付けされている。このように、非時短時では、ゲート部2003への遊技球の通過があったとしても、普図当りに当選することがないため、可動片2004aが開状態になって第二始動口2004への遊技球の受入れを可能に制御することがない。ただし上述の通り、非時短状態においても普通図柄の当りが得られるようにしてもよく、この場合には時短状態よりも低い当選確率(例えば50%)とし、普通図柄の抽選結果が当りとなったときに第二始動口2004の可動片2004aを時短状態よりも短い時間、例えば、2秒間開状態にさせて第二始動口2004への遊技球の受入れを可能とした後に、可動片2004aを閉状態にさせて第二始動口2004への遊技球の受入れを不能にするようにしてもよい。
主制御基板1310の主制御MPU1310aは、選択した普図当り判定テーブルと普通図柄通常処理のステップS5422で読み出した普通乱数との比較の結果、普図当りとすると判定した場合には(ステップS5429)、当該変動が普図当りに当選していることを示す普図当りフラグをセットした後(ステップS5430)、普通図柄の変動制御停止時の態様(普通図柄の停止図柄)としての普図当り図柄を決定する(ステップS5431)、一方、選択した普図当り判定テーブルと普通図柄通常処理のステップS5422で読み出した普通乱数との比較の結果、はずれとすると判定した場合には、普通図柄の変動制御停止時の態様(普通図柄の停止図柄)としての普図はずれ図柄を決定する(ステップS5432)。そしてその後、普通図柄変動時間決定処理(ステップS5404)にプロセス移行されるよう上述の普通図柄プロセスフラグが更新された時点で(ステップS5433)、この処理を終了する。
そして、このような主制御MPU1310aによる制御が行われるなかで、周辺制御MPU1511aでは、主制御MPU1310aから送信される上述の各種コマンドを取得することで周辺制御部定常処理(受信コマンド解析処理(ステップS1022))内でその都度の遊技状況を把握し、遊技状況に応じた演出を実行可能としている。
具体的には、周辺制御MPU1511aは、まず、始動入賞が発生した状況にあるかを判断し、該状況にあるときには始動入賞に応じた保留表示や先読み演出に関する制御を行う。その後、把握した遊技状況に基づいてプロセスフラグを更新することで、以下の変動パターン指定コマンド受信待ち処理、演出図柄変動開始処理、演出図柄変動中処理、演出図柄変動停止処理、大当り表示処理、大当り遊技中処理、及び大当り終了演出処理のいずれかを実行する。
変動パターン指定コマンド受信待ち処理:主制御MPU1310aから変動パターンに関する変動パターンコマンドを受信するまでの間、図柄が変動状態になく且つ大当りに関する制御が行われていないときの演出(デモ演出など)にかかる制御を行うとともに、主制御MPU1310aから変動パターンに関する変動パターンコマンドを受信するとプロセスフラグを演出図柄変動開始処理に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理:変動パターンコマンドなどに基づいて図柄変動期間における各種の演出内容(演出パターンや予告演出など)を決定するとともに、該決定した演出内容に基づいて装飾図柄の変動が開始されるように制御する。そしてこの後、プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理:演出図柄変動開始処理にて決定した各種の演出内容を、図柄変動期間中のそれぞれのタイミングで開始させる制御などを行うとともに、変動時間が終了するとプロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理:全図柄停止を指示するコマンド(図柄確定コマンド)の受信に基づいて装飾図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御などを行う。そして、装飾図柄を大当り図柄で停止させる場合はプロセスフラグの値を大当り表示処理に対応した値に更新し、装飾図柄をハズレ図柄で停止させる場合はプロセスフラグの値を変動パターン指定コマンド受信待ち処理に対応した値に更新する。
大当り表示処理:装飾図柄が大当り図柄で停止してから大当り遊技が開始されるまでの期間における演出(遊技盤側演出表示装置1600における大当りの発生を報知する表示演出など)を制御する。その後、プロセスフラグの値を大当り遊技中処理に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理:大当り遊技状態の発生期間中における各種演出にかかる制御を行う。大当り遊技状態が終了すると、プロセスフラグの値を大当り終了演出処理に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理:遊技盤側演出表示装置1600において、大当り遊技状態が終了してから変動許容状態になるまでの期間における演出(大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示演出など)を制御する。そして、プロセスフラグの値を変動パターン指定コマンド受信待ち処理に対応した値に更新する。
ここで、始動入賞時に実行される先読み演出の制御について説明する。
始動入賞口(第一始動口2002、第二始動口2004)に遊技球が入賞すると、主制御基板1310は、遊技球が入賞した始動口に応じて第一始動口通過処理(図105)又は第二始動口通過処理(図106)を実行し、始動記憶として乱数値を抽出(取得)する(ステップS5241、S5251)。そして、第1特図先読み処理(S5245)又は第2特図先読み処理(S5255)において、抽出された乱数値又は当該乱数値に基づく抽選結果に基づいて、特別図柄1記憶先読み演出コマンド又は特別図柄2記憶先読み演出コマンド(図90参照、以下、「特図先読み演出コマンド」)を周辺制御基板1510に送信する。
周辺制御基板1510では、特図先読み演出コマンドを受信すると、受信したコマンドに基づいて先読み演出を実行するか否かを判定する。主制御基板1310からのコマンドは、周辺制御部コマンド受信割り込み処理(図98)によって、周辺制御部受信リングバッファに記憶される。そして、受信したコマンドは、周辺制御部電源投入時処理(図95)における周辺制御部定常処理の受信コマンド解析処理(S1022)によって解析される。
特図先読み演出コマンドを受信すると、周辺制御基板1510は、受信コマンド解析処理において、先読み演出制御処理を実行する。先読み演出制御処理では、保留表示の表示態様を変更する通常先読み演出を実行するための処理を実行する。なお、先読み演出制御処理は、受信コマンド解析処理で先読み演出コマンドを受信したことを示すフラグを設定し、周辺制御部電源投入時処理(図95)における周辺制御部定常処理で呼び出すようにしてもよい。
保留表示を変更する通常先読み演出を実行するための処理では、特図先読み演出コマンドに基づいて抽選し、当該抽選結果に基づいて変化後の保留表示の表示態様を選択する。このとき、特図先読み演出コマンドに対応する特別図柄の変動表示においてリーチ状態に移行する場合にのみ保留表示の表示態様を変化させるようにしてもよい。保留表示の表示態様の変化としては、例えば、保留表示の色や形状を変化させるとよい。そして、保留憶表示の態様を変化させるための通常先読み演出設定処理を実行する。通常先読み演出設定処理では、保留表示の表示態様を変化させる設定を行うとともに、保留表示の表示態様を変化させるタイミングで、効果音を出力させたり、ランプを点灯させたり、役物を可動させたりするための設定を行う。
図1~図8などを参照して、パチンコ機1が備える扉枠3に扉枠左サイドユニット530、扉枠右サイドユニット550、扉枠トップユニット570等を設ける実施形態を示したが、以下に、パチンコ機1が備える扉枠3に対して演出や装飾に用いられる可動体(以下、枠可動体という場合がある。)を設ける実施形態を示す。
図118(A)~図118(E)は、扉枠3を構成する扉枠トップユニット570に枠可動体として、動物(具体的にはウサギ)の耳を模した右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200を設けた実施形態を示している。右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200は上下方向に移動可能であるが、具体的な構造や動作態様については後述する。
図118(A)、図118(B)は、パチンコ機1の正面図である。図118(C)は、パチンコ機1の平面図である。図118(D)、図118(E)は、パチンコ機1の右側面図である。図118(A)、図118(C)、図118(D)は、扉枠トップユニット570内に右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が収納された状態を示している。図118(B)、図118(E)は、扉枠トップユニット570から右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が上方に突出した状態を示している。図118(D)は、扉枠トップユニット570内に右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が収納された状態を示している。
本実施形態において、扉枠3の上部には、扉枠トップユニット570が設けられている。扉枠3の中央部にはガラスユニット190が設けられており、ガラスユニット190を介して、後方に位置する遊技領域5a、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域、各種の遊技盤内可動体が視認可能である。扉枠3の下部には、皿ユニット320とハンドルユニット300が設けられている。また、演出操作ユニット400は操作ボタン410を備えており、遊技者による操作入力を受け付けることが可能である。なお、図中において、上皿321、下皿322、球貸ボタン328、返却ボタン329等については図示を省略してある。
扉枠トップユニット570は、横長の直方体形状であり、その上面、右側面及び左側面は、それぞれ、外枠2及び扉枠3を構成する扉枠ベースユニット100の上面、右側面及び左側面と正面視で重なるように設けられている。扉枠トップユニット570は白色で半透明な合成樹脂によって数mm程度の厚さで形成されており、光を透過することが可能である。扉枠トップユニット570は、上下方向に移動可能な右耳枠可動体7100に対応した扉枠トップユニット上右耳開口部7000と、上下方向に移動可能な左耳枠可動体7200に対応した扉枠トップユニット上左耳開口部7010とを備えている。
図118(A)~図118(E)に示すように本実施形態における扉枠トップユニット570は正面視において、左側に右耳枠可動体7100を、右側に左耳枠可動体7200を備えている。以下にこれらの具体的な構造及び動作態様を示す。なお、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200は基本的に構造が同一であるため、以下の説明においては、右耳枠可動体7100のみを代表して説明する場合がある。
右耳枠可動体7100は正面視において、縦長の長方形の形状であり、前方を向いた右耳枠可動体第1面7110と後方を向いた右耳枠可動体第2面7120とを有している。右耳枠可動体第1面7110は、内側の有色(具体的には桃色)透明の合成樹脂からなる右耳枠可動体第1面内側装飾部7112と、外側の白色半透明の合成樹脂からなる右耳枠可動体第1面外側装飾部7114とを有している。右耳枠可動体7100が有する右耳枠可動体第1面7110以外の面(上面、左側面、右側面、右耳枠可動体第2面7120)は、右耳枠可動体第1面外側装飾部7114と同じ白色半透明の合成樹脂により形成されている。なお、左耳枠可動体7200も右耳枠可動体7100と同一のこのような構造を備えている。
右耳枠可動体7100の内部には、右耳枠可動体第1面内側装飾部7112に対して正面視において重なる位置に右耳枠可動体内側発光部7116が設けられている。また、右耳枠可動体第1面外側装飾部7114に対して正面視において重なる位置に右耳枠可動体外側発光部7118が設けられている。右耳枠可動体内側発光部7116は、具体的には、白色の保護膜が両面に塗布されたプリント基板により構成されており、遊技者側に向けて発光可能な発光ダイオードがその表面に実装されている。右耳枠可動体内側発光部7116と右耳枠可動体外側発光部7118は、周辺制御基板1510による制御により、前方に向けて、所定の発光態様で発光することが可能であり、右耳枠可動体内側発光部7116によって右耳枠可動体第1面内側装飾部7112を、右耳枠可動体外側発光部7118によって右耳枠可動体第1面外側装飾部7114を発光装飾することが可能である。なお、左耳枠可動体7200も右耳枠可動体7100と同一のこのような構造を備えている。
右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200は、周辺制御基板1510によって制御される図示しない駆動機構によって、それぞれ図118(A)、図118(C)、図118(D)に示すような扉枠トップユニット570内の待機位置に収納された状態(第1状態)から、図118(B)、図118(E)に示すような扉枠トップユニット570の上面から上方に向けて垂直に突出した状態(第2状態)へと制御することが可能である。右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の上面は、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が待機位置にある状態において、扉枠トップユニット570の上面と面一に形成されている。右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200は動物の耳を模した形状となっており、扉枠トップユニット570に収納された状態と扉枠トップユニット570の上面から垂直に上方に突出した状態とを取ることで動物の耳が動いた状態を装飾的に表現することが可能なものとなっている。
本実施形態において扉枠トップユニット570は、白色で半透明な合成樹脂により数mm程度の厚さで形成されている。そのため、図118(A)に示すように右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が扉枠トップユニット570に収納された状態で、右耳枠可動体内側発光部7116、右耳枠可動体外側発光部7118、左耳枠可動体内側発光部7216、左耳枠可動体外側発光部7218を所定の態様で発光させた場合には、扉枠トップユニット570の前面をぼんやりと発光させた状態で遊技者に視認させることが可能となっている。
一方、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が扉枠トップユニット570から飛び出した状態において、右耳枠可動体内側発光部7116、右耳枠可動体外側発光部7118、左耳枠可動体内側発光部7216、左耳枠可動体外側発光部7218を所定の態様で発光させた場合には、右耳枠可動体第1面7110が有する右耳枠可動体第1面内側装飾部7112と右耳枠可動体第1面外側装飾部7114、左耳枠可動体第1面7210が有する左耳枠可動体第1面内側装飾部7212と左耳枠可動体第1面外側装飾部7214とを所定の発光演出状態で遊技者に直接視認させることが可能となっている。
このように、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200(以下、枠可動体という場合がある)が移動することで枠可動体の一部が外枠2や扉枠ベースユニット100の上面よりも上方に位置することになるため、遊技者が見上げた際の視界に対する占有面積が増え、筐体の体積が増えたように見えることで、従来にない驚きや面白さを遊技者に対して与えることが可能となる。
次いで、図119(A)~図120(B)を参照して、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の具体的な動作態様、枠可動体の動作態様に合わせて遊技盤側演出表示装置1600において表示される右耳枠可動体7100や左耳枠可動体7200を模した画像である枠可動体模擬画像の表示態様、操作ボタン410(以下、操作部という場合がある)に対する遊技者の操作受付態様、右耳枠可動体内側発光部7116、右耳枠可動体外側発光部7118、左耳枠可動体内側発光部7216、左耳枠可動体外側発光部7218(以下、枠可動体発光部という場合がある)における発光態様等を組み合わせた演出例を示す。
図119(A)~図120(B)は、それぞれ、枠可動体の動作態様と、遊技盤側演出表示装置1600に表示される枠可動体を模した画像である枠可動体模擬画像の表示状態と、操作部の受け付け状態と、遊技盤側演出表示装置1600に表示される操作指示表示の表示状態と、枠可動体発光部の発光演出状態とを示したタイムチャートである。
なお、図119(A)~図120(B)に示すタイムチャートにおいては演出のタイミングを説明するために時間経過に応じてt0、t1~t34、t35等と表記してある。各タイミング間の時間はそれぞれ1秒である。また、これらの点は、本実施形態に限らず、後述する他の実施形態で同様の表記を用いている場合においても同様である。
図119(A)は、特別抽選結果が大当りであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われたときの演出パターンの例を示している。図119(B)は、特別抽選結果がハズレであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われたときの演出パターンの例を示している。図120(A)は、特別抽選結果が大当りであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われなかったときの演出パターンの例を示している。図120(B)は、特別抽選結果がハズレであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われなかったときの演出パターンの例を示している。
図119(A)~図120(B)に示す各演出パターンにおいて、枠可動体が移動する態様、枠可動体模擬画像の表示態様、操作部に対する操作受付が有効となるタイミング、操作指示表示が開始されるタイミング、枠可動体が有する発光部が発光演出状態から消灯状態となるタイミングは同一である。一方、操作指示表示が終了するタイミング、枠可動体が有する発光部が消灯状態から発光演出状態や特定発光演出状態となるタイミングは演出パターンによって相違する場合がある。以下に、図119(A)~図120(B)を参照して各演出パターンにおける具体的な演出例を示す。
図119(A)~図120(B)に示す演出パターンにおいては、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200は初期状態(タイミングt0以前)において、扉枠トップユニット570に収納された状態(以下、第1状態、待機状態という場合がある)となっている。この状態において、特別抽選結果に対応したリーチ演出状態がタイミングt0~タイミングt7の間の所定のタイミング(例えばタイミングt4)で発生すると、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が同時に上昇を開始する(タイミングt7)。
同時に、遊技盤側演出表示装置1600の中央において、枠可動体模擬画像の表示が開始される。また、同時に、扉枠トップユニット570を模した画像である扉枠トップユニット模擬画像の表示も開始される。枠可動体模擬画像は、具体的には右耳枠可動体7100を模した画像、左耳枠可動体7200を模した画像とから構成されている。枠可動体模擬画像は現実の右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の上昇に合わせて、右耳枠可動体7100を模した画像、左耳枠可動体7200を模した画像が上昇する態様で動的に表示される。枠可動体模擬画像は現実の右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の上昇が終了するタイミング(タイミングt9)に合わせて、右耳枠可動体7100を模した画像、左耳枠可動体7200を模した画像の上昇が終了し、その後は停止した状態を示す態様で表示され続ける(タイミングt9以降)。右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200はタイミングt7において上昇を開始してから2秒後のタイミングt9において上昇を完了した状態(以下、第2状態、上昇状態という場合がある)となる。
一方、タイミングt9においては、操作部に対する操作受付が有効となるとともに、遊技盤側演出表示装置1600に操作部に対する操作を指示する画像の表示(以下、操作指示表示という場合がある)が開始される。操作指示表示としては、例えば、操作ボタン410の外観を模した画像を表示してもよいし、操作部を操作することを指示する文字列(例えば「プッシュ!!」という文字列)を表示してもよい。なお、操作有効期間は、操作部に対して操作受付が行われるまで(以下に示す例においては、タイミングt14)、あるいは、所定時間が経過するまで(タイミングt18まで)継続する。また、タイミングt9においては、すべての枠可動体発光部が発光演出を行った状態から消灯状態となる。
図119(A)、図119(B)は、操作部への操作が有効となる期間が開始された(タイミングt9)のち、タイミングt14において操作部への操作が行われた場合の演出態様を示している。これらの演出パターンにおいては、タイミングt14において操作指示表示が終了するとともに、枠可動体発光部が特別抽選結果に対応した所定の発光演出状態となる。
図119(A)は、特別抽選結果が大当りである場合の演出パターンであり、操作部への操作が行われたとき(タイミングt14)に枠可動体が有する発光部が、消灯状態から通常の発光演出状態とは異なる特定発光演出状態となる。このように、枠可動体発光部が特定発光演出状態となることにより遊技者に対して特別抽選結果が大当りであることが示されることとなる。
一方、図119(B)は、特別抽選結果が外れである場合の演出パターンであり、操作部への操作が行われたとき(タイミングt14)に、枠可動体発光部が消灯状態から通常の発光演出状態となる。このように、枠可動体発光部が通常の発光演出状態となることにより遊技者に対して特別抽選結果がハズレであることが示されることとなる。
特定発光演出状態においては、通常の発光演出状態における発光態様と比べて、光の点滅態様が速くなったり、光量が強くなったり、色数が多くなったりする遊技者がより刺激を感じるような発光態様を採用するとよい。このように通常とは異なる特定の発光態様の演出状態が遊技者に視認される状態となることで遊技者に対して特別抽選結果が大当りであることが示されることとなる。なお、具体的には、特定発光演出状態において、枠可動体の内側の部分と、枠可動体の外側の部分とを異なる態様で発光演出状態とするように構成してもよい。例えば、枠可動体の内側の部分については、枠可動体の外側の部分よりも、より刺激が強い発光態様で視認可能となるように構成するとよい。なお、特定発光演出状態、通常の発光演出状態についてのこの定義を他の実施形態に適用するように構成してもよい。
図120(A)、図120(B)は、操作部への操作が有効となる期間が開始された(タイミングt9)のち、操作有効期間中に遊技者によって操作部への操作が行われず、予め定められた所定時間が経過してタイミングt18において操作有効期間が終了した場合の演出態様を示している。これらの演出パターンにおいては、タイミングt18において操作指示表示が終了するとともに、枠可動体発光部が特別抽選結果に応じた所定の発光演出状態となる。
図120(A)は、特別抽選結果が大当りである場合の演出パターンであり、操作有効期間が終了したタイミング(タイミングt18)において、枠可動体発光部が通常の発光演出状態とは異なる特定発光演出状態となる。このように、枠可動体発光部が特定発光演出状態となることにより遊技者に対して特別抽選結果が大当りであることが示されることとなる。
一方、図120(B)は、特別抽選結果がハズレである場合の演出パターンであり、操作有効期間が終了したタイミング(タイミングt18)において、枠可動体の発光部が通常の発光演出状態となる。このように、発光部が通常の発光演出状態となることにより遊技者に対して特別抽選結果がハズレであることが示されることとなる。
図119(A)~図120(B)に示す各演出パターンにおいては、操作有効期間終了後の予め定められたタイミング(タイミングt20)において、変動していた装飾図柄が特別抽選結果に対応した態様で停止表示される。例えば、図119(A)、図120(A)に示す演出パターンの場合は、特別抽選結果が大当りであることを示すぞろ目の態様(例えば、「7」「7」「7」)で装飾図柄が停止表示され、図119(B)、図120(B)に示す演出パターンの場合は、特別抽選結果がハズレであることを示すリーチハズレ態様(例えば、「7」「6」「7」)で装飾図柄が停止表示される。
装飾図柄が停止してから2秒が経過したタイミング(タイミングt22)において、枠可動体は、特定発光演出状態あるいは通常の発光演出状態のいずれかの発光態様を維持したまま上昇位置(第2状態)から収納位置(第1状態)へと移動を開始する。同時に、枠可動体模擬画像は現実の右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の下降する動作に合わせて、下降していく表示態様となる。枠可動体の収納位置への移動が終了したタイミング(タイミングt24)で、枠可動体模擬画像は現実の枠可動体の下降する動作に合わせて、下降が終了しきった表示態様となるとともに、その表示が終了する。
特別抽選結果が大当りの場合、枠可動体の発光状態を大当たり中の所定のタイミングで特定発光演出状態から通常の発光演出状態へと変化させるように構成するとよい。特別抽選結果がハズレの場合は、通常の発光演出状態が継続され、次の装飾図柄の変動が開始される。
図121(A)~図121(C)は、図119(A)に示す演出パターンが実行されたときの枠可動体の移動状態と、枠可動体模擬画像の表示態様と、操作部の受け付け状態と、操作指示表示の状態と、枠可動体の発光演出状態の時間経過にともなう状態の変化を模式図的に示したものである。なお、図119(A)に示す演出パターンは上述したように、特別抽選結果が大当たりのときに遊技者が操作部に対して操作を行った場合の演出パターンである。
図121(A)は、タイミングt5における状態を示しており、装飾図柄はリーチ状態で変動中であり、枠可動体は通常の発光演出状態で収納位置(第1状態)に位置しており、枠可動体模擬画像は非表示であり、操作部は操作無効期間となっており、操作指示表示は非表示である。
図121(B)は、タイミングt8における状態を示しており、装飾図柄はリーチ状態で変動中であり、枠可動体は発光演出状態で収納位置(第1状態)から上昇位置(第2状態)へと移動中の状態であり、枠可動体模擬画像は収納位置(第1状態)から上昇位置(第2状態)への移動中の状態を模した表示となっており、操作部は操作無効期間となっており、操作指示表示は非表示である。
図121(C)は、タイミングt11における状態を示しており、装飾図柄はリーチ状態で変動中であり、枠可動体は消灯状態で上昇位置(第2状態)にあり、枠可動体模擬画像は上昇位置(第2状態)に位置する枠可動体を模した表示となっており、操作部においては操作有効期間が開始されて、操作指示表示として操作部を模した画像が指示表示として表示されている。
図122(A)は、タイミングt19における状態を示しており、装飾図柄はリーチ状態で変動中であり、枠可動体は特別発光演出状態で上昇位置(第2状態)にあり、枠可動体模擬画像は上昇位置(第2状態)を模した表示となっており、操作部は操作無効期間となっており、操作指示表示は非表示である。
図122(B)は、タイミングt23における状態を示しており、特別抽選結果が大当りであることを示すぞろ目の態様(例えば、「7」「7」「7」)で装飾図柄が停止表示され、枠可動体は特別発光演出状態で上昇位置(第2状態)から収納位置(第1状態)へと移動中であり、枠可動体模擬画像は上昇位置(第2状態)から収納位置(第1状態)への移動中の状態を模した表示となっており、操作部は操作無効期間となっており、操作指示表示は非表示である。
図122(C)は、タイミングt28における状態を示しており、特別抽選結果が大当りであることを示すぞろ目の態様(例えば、「7」「7」「7」)で装飾図柄が停止表示され、枠可動体は特別発光演出状態で収納位置(第1状態)に位置し、枠可動体模擬画像は非表示であり、操作部は操作無効期間であり、操作指示表示は非表示である。
このように、枠可動体が移動を開始するタイミングで、枠可動体模擬画像を表示するようにしたことで、枠可動体が動作していることや操作部の操作に応じた発光態様の変化を遊技者が見逃すといった事態の発生を抑制することが可能となる。また、特別抽選結果に対応して(例えばリーチ演出の発生に対応して)枠可動体が従来にない位置に出現することで、遊技者に大きな驚きや面白みを感じさせることが可能となる。また、遊技者による操作部への操作を契機として、枠可動体発光部の発光態様が変化することで、特別抽選結果を自分が決定したかのような感覚を遊技者に付与することが可能となる。
枠可動体が動作する場合には、変動中の装飾図柄に対応する特別抽選結果が大当りである期待度が、枠可動体が動作しない場合と比べて、高くなるように演出パターンが選択されるように構成するとよい。例えば、枠可動体が動作しなかった場合の期待度を3%、枠可動体が動作したときの期待度を20%としてもよい。このような構成とした場合、枠可動体を模した枠可動体模擬画像が表示されたことで、枠可動体に目を向けて枠可動体が動作した状態にあることに気が付いた遊技者は、大当りに対して期待感を抱くこととなる。
このような構成とすることで、枠可動体に対する遊技者の関心をより高めることが可能となり、従来、遊技盤5を中心とした所定範囲内にあった遊技者の関心をより外側に向けて広げることが可能となる。
枠可動体の動作中に、変動演出音の音量を通常の状態から、音量が低下した抑制状態とするように構成してもよい。
変動演出音は、装飾図柄の変動に合わせて、所定の楽曲が再生され、遊技者からはバックグランドミュージックのように認識される音のことである。例えば、所定の歌手が歌う音声と複数の楽器の演奏音とからなる楽曲が数分間再生され、その間に、装飾図柄の変動(例えば、装飾図柄の変動結果がすべて非リーチハズレで変動時間が平均10秒程度の場合)が複数回行われる。このような変動演出音を遊技者に対して出力することで遊技に対する興趣を向上させることが可能となる。なお、このような楽曲を予め複数用意しておき、ある楽曲の再生が最後まで終了したタイミングで、異なる楽曲の再生を開始するように構成してもよい。あるいは、遊技状態の変更に合わせて、それまで再生していた楽曲を再生途中でフェードアウトさせ、それまで再生していた楽曲とは異なる他の楽曲を再生するように構成してもよい。本実施形態においては、枠可動体が動作するタイミングに合わせて、このような変動演出音の音量を抑制させることで、演出が過剰となる状態を抑制している。
また、枠可動体が動作するタイミングに合わせて、枠可動体が動作することや動作したことを遊技者に喚起する特別な音を短時間再生するように構成してもよい
特別喚起音としては、変動演出音のように長時間再生される一連の楽曲として認識されるような音を発するのではなく、効果音(例えば「ピンポーン」といったチャイム音)を1秒間で再生したり、短期間(例えば2秒)で再生が終了する楽曲を再生したり、太鼓を連続して叩いた様な音(例えば「ドコドコドコ・・・・」といった音)を数秒間再生するとよい。また、特別喚起音を構成する音に、変動演出音の一部として用いられる楽器音が含まれないように構成するとよい。また、特別喚起音は、変動演出音の出力状態に影響を受けることがなく所定の音量で出力される。例えば、変動演出音の音量が抑制されない通常状態であっても、変動演出音の音量が抑制された抑制状態であっても、予め定められた音量で特別喚起音の出力は行われる。また、特別喚起音の音量は、抑制状態における変動演出音の音量より大きくするとよい。
このように枠可動体の動作に合わせて、変動演出音の音量を抑制させるとともに、特別喚起音を発生させることで、遊技者に提供される演出が過剰になることを防止することが可能となる。さらに、遊技者が枠可動体に接触することで、遊技者がけがをしたり、枠可動体が破損するといった事態の発生を抑制することが可能となる。
枠可動体を動作させることで、遊技者に有利な状態である大当りが発生する期待度が高いことを遊技者に対して報知することに代えて、大当りが発生する期待度以外の他の遊技内容が発生することについての期待度を遊技者に対して報知するように構成してもよい。
例えば、大当りになることは確定しているが、大当たり中に遊技者に対して付与される利益の内容を報知するように構成してもよい。利益の内容としては、例えば、利益の種類を報知するように構成してもよいし、利益の量を報知するように構成してもよい。
あるいは、大当り後に遊技者に対して付与される利益の内容を報知するように構成してもよい。例えば、大当り後に遊技者に対して付与される利益の種類を報知するように構成してもよいし、大当り後に遊技者に対して付与される利益の量を報知するように構成してもよい。
このように、遊技者に有利な状態(一例として大当り状態)が発生することの期待度に限らず、遊技者に有利な状態において遊技者に付与される利益の量(一例として遊技者に付与される出玉数や大入賞口の開放回数など)についての期待度、遊技者に有利な状態が終了したのちに新たに発生しうる遊技者に有利な状態(一例として確変状態や電チューサポート状態)が発生することの期待度、遊技者に有利な状態が終了したのち新たに発生する遊技において遊技者に付与される利益の種類(一例として、確変状態や電チューサポート状態)や量(一例として、確変状態が継続される変動回数や電チューサポートが継続される変動回数)を報知するように構成してもよい。
複数の異なる演出態様のうちの所定の演出態様を実行することで、遊技者に有利な状態である大当りが発生する期待度が高いことを、枠可動体の動作によって遊技者に対して報知するとよい。
なお、枠可動体の動作に限らず、遊技者が知覚可能な他の態様で、遊技者に期待度を報知してもよい。例えば、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域における表示態様や、所定のスピーカから出力される音声の態様、所定の発光源から出力された光に基づく発光態様、所定の振動源の振動態様など、遊技者が知覚可能な種々の態様によって、遊技者に期待度が報知されるように構成するとよい。
また、期待度には、所定の有利な状態が発生することが確定していること(100%有利な状態が発生すること)が含まれるように構成してもよい。例えば、所定の演出態様が実行された場合に、所定の有利な状態が発生する期待度を10%とし、他の演出態様が実行された場合に所定の有利な状態が発生する期待度を100%としてもよい。
また、有利な状態が発生する期待度が高い演出態様の方が、演出態様が実行される割合が低くなるように構成するとよい。例えば、有利な状態が発生する期待度が低い所定の演出態様の実行回数と、有利な状態が発生する期待度が高い所定の演出態様の実行回数との比が、例えば、90対10となるように演出態様の実行割合を設定するとよい。このような構成によれば、発生確率が低い所定の演出態様が実行された場合に、遊技者は、発生確率が低い演出を体感することができた喜びと、有利な状態への期待感の双方を体感し、遊技興趣を高めることが可能となる。
演出表示装置の表示領域においておこなわれる演出表示として、特定の保留の発生に対応して、装飾図柄の複数回の変動表示にまたがって行われる先読み演出表示が知られている。先読み演出表示を発生させる起因となった特定の保留に対応する装飾図柄の変動表示は、先読み演出表示が行われない装飾図柄の変動表示と比べて、装飾図柄が大当りの発生を示す態様で停止表示される確率が高く設定されている。このため遊技者は先読み演出表示が実行されたときには、大当りが発生するのではないかという期待感を抱くこととなる。
一方で、演出表示装置の表示領域においては、装飾図柄の変動表示が行われるとともに、変動表示が行われている装飾図柄に対応する複数の演出表示(例えば、変動中の装飾図柄が大当りを示す態様で停止表示される期待度を示す演出表示など)も行われる。そのため、遊技者は、数回先の装飾図柄の変動表示結果を示唆する先読み演出表示とともに、現在変動中の装飾図柄の変動表示態様や現在変動中の装飾図柄に対応する演出表示の表示内容についても同時に視認する必要に迫られる状況となっている。
このような状況は、遊技としての面白さを高めることができるものの、遊技者が、これらの演出表示が指し示す内容を十分に把握できないという問題も起こりうるものであった。特に、遊技者は現在変動中の装飾図柄の変動表示やその変動表示に対応する各種の演出表示に意識を向けてしまう状況であるため、先読み演出表示は相対的に目立ちにくく、先読み演出表示が実行されていることや先読み演出表示に対応する装飾図柄の変動開始が近づいていることが遊技者の意識から離れてしまう場合があるという課題があった。
そこで、以下に、先読み演出表示の実行に際して、先読み演出表示が実行されていることや先読み演出表示に対応する装飾図柄の変動表示が開始されるタイミングに近づいたことを遊技者が把握しやすいものとした実施形態を示す。
以下に、図123を参照して、まず、先読み演出表示の実行に際して行われる遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示される各種の画像について説明する。
具体的には、第一始動口2002への入賞に対応して行われる特別抽選結果がハズレとなる場合に行われる装飾図柄の変動表示の変動開始から変動停止までの遊技盤側演出表示装置1600の表示領域における演出例を図123(A)~図123(F)を参照して説明する。また、第一始動口2002への入賞に対応して行われる特別抽選結果が大当りとなる場合に行われる装飾図柄の変動表示の変動開始から変動停止までの演出例を図123(A)~図123(D)、図123(G)、図123(H)を参照して説明する。
なお、本明細書中において、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域のことを単に表示領域という場合がある。
図123(A)は、3つの装飾図柄が停止表示された状態を示している。また、停止表示された装飾図柄に対応する当該保留画像が表示された状態を示している。また、第一始動口2002への遊技球の入賞に対応する保留が3個ある状態を示している。具体的には、表示領域の上下方向略中央において左から等間隔に、左装飾図柄として数字の「3」を付した装飾図柄が、中装飾図柄として数字の「5」を付した装飾図柄が、右装飾図柄として数字の「2」を付した装飾図柄が、それぞれ停止表示された状態が示されている。装飾図柄は、縦長長方形形状であり装飾図柄の外形を形成する画像からなる背景領域(図中の白字部分)と、「1」から「9」のいずれかの数字を示す画像からなる数字領域(図中の黒字部分)とから構成されている。図中に示すように、数字領域は背景領域の中央に位置している。
装飾図柄を構成する背景領域の色と数字領域の色とは異なる色の画像により構成するとよい。例えば、背景領域の色を白色とし、数字領域の色を黒色にするとよい。なお、背景領域の外形を形成する長方形形状の輪郭部分については黒色としてもよい。
表示領域の下部には、左から当該保留表示領域、第1保留表示領域、第2保留表示領域、第3保留表示領域、第4保留表示領域が設定されており、図中においては、当該保留表示領域において当該保留画像の表示が行われ、第1保留表示領域~第3保留表示領域においてそれぞれ保留画像の表示が行われている状態が示されている。なお、第4保留表示領域については図中において、説明のため点線で示したが、表示状態として表示領域に実際に点線が表示されるものではなく、以下の図面においては、保留画像が表示される予定位置を示すこのような点線による図示は基本的に行わない。
図123(A)において、当該保留表示領域に表示されている当該保留画像は、停止表示された「3」「5」「2」の装飾図柄に対応する保留画像である。また、第1保留表示領域に表示されている保留画像は、当該保留画像に対応する変動表示が終了した後に、次に行われる変動表示に対応する保留画像である。また、第2保留表示領域に表示されている保留画像は、第1保留表示領域に表示されている保留画像に対応する変動表示が終了した後に、次に行われる変動表示に対応する保留画像である。また、第3保留表示領域に表示されている保留画像は、第2保留表示領域に表示されている保留画像に対応する変動表示が終了した後に、次に行われる変動表示に対応する保留画像である。
図123(B)は、図123(A)を参照して説明した第1保留表示領域に表示されていた保留画像に対応した装飾図柄の変動開始時の表示状態を示している。
具体的には、左装飾図柄~右装飾図柄の下にそれぞれ表示順序が1つ前の装飾図柄の上端が、左装飾図柄~右装飾図柄の上にそれぞれ表示順序が1つ後の装飾図柄の下端が表示される。また、当該保留表示の表示が終了する。
当該保留表示領域に表示される当該保留画像、第1保留表示領域~第4保留表示領域に表示される保留画像は、装飾図柄よりも常に手前側に表示される。当該保留画像及び保留画像の形状は正円形であり、色は基本的に白色である。また、当該保留画像は保留画像よりも円の直径が大きい。
図123(C)は、左装飾図柄~右装飾図柄が変動表示中にある状態を示している。各装飾図柄は表示領域内において、下方向にスクロールして移動する態様で表示される。
具体的には、変動表示中のある装飾図柄は、表示領域の上辺に、その装飾図柄の下側がまず表示され、その後、その装飾図柄が下に向けて移動していくことで、表示領域にその装飾図柄の全体が表示された状態となり、その後、その装飾図柄の下端が表示領域の下辺に達した後、その装飾図柄の上側の一部のみが表示された状態となり、最終的に、その装飾図柄の上端が表示領域の下辺に達して、その装飾図柄が表示されない状態となる。このように各装飾図柄は、表示領域に表示されない状態から、表示領域に表示される状態となったのち、表示領域に表示されない状態となるといった流れで表示状態を変化させる。
左装飾図柄~右装飾図柄には表示される順番が設定されている。具体的には、ある数字(例えば「1」)が付された装飾図柄に続いて、次の数字(例えば「2」)が付された装飾図柄が、表示領域の上辺から順番に出現するように表示されていく。装飾図柄に付される数字の順番は、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、「8」、「9」の順である。「9」の数字を付した装飾図柄の次は「1」の数字が付された装飾図柄が表示領域に表示される。例えば、図123(C)においては、左装飾図柄として、下側に数字の「1」を付した左装飾図柄が、上側に数字の「2」を付した左装飾図柄がそれぞれ表示された状態が示されているが、両左装飾図柄が共に下方にスクロールして移動していき、数字の「2」を付した左装飾図柄に続いて、数字の「3」を付した左装飾図柄が、表示領域の上辺から出現することとなる。
図123(B)を参照して、装飾図柄の変動開始と同時に、それまで当該保留表示領域に表示されていた当該保留画像の表示を終了する点を説明したが、当該保留画像の表示の終了と同時に、第1保留表示領域に表示されていた保留画像は、拡大しつつ左に移動するように表示され、当該保留表示領域において当該保留画像として表示される。また、同時に、第2保留表示領域に表示されていた保留画像は、左に移動するように表示され、第1保留表示領域において保留画像として表示される。また、同時に、第2保留表示領域に表示されていた保留画像は、左に移動するように表示され、第1保留表示領域において保留画像として表示される。このような保留画像の拡大、保留画像の左方向への移動は、所定時間(例えば、0.67秒間)かけて実行される。図123(C)は、このような保留画像の移動後の状態を示している。
図123(D)は、左装飾図柄が仮停止表示され、中装飾図柄と右装飾図柄が変動表示中である状態を示している。具体的には、左装飾図柄に数字の「2」を付した装飾図柄が仮停止表示されている。また、第一始動口2002への遊技球の入賞に対応して、第3保留表示領域に新たな保留画像が表示された状態を示している。
ここで、仮停止表示について説明する。仮停止表示とは、所定の数字を付した装飾図柄を、装飾図柄が最終的に停止表示される表示位置あるいはその近傍などにおいて、あたかも停止したかのように表示する装飾図柄の表示態様のことである。具体的には、例えば、所定の数字を付した装飾図柄を、装飾図柄が最終的に停止表示される表示位置を基準として、装飾図柄に付された数字が明確に視認できる程度に緩やかに上下動するように表示したり、揺れるように表示したりすることで、装飾図柄の仮停止表示が行われる。あるいは、上下方向を軸として所定角度(例えば、5~10度)の範囲で回動する表示を行ってもよい。いずれの場合においても、仮停止されている装飾図柄は表示領域に表示され続ける。
このように、仮停止表示を行うことで、変動表示中の装飾図柄が止まっているように遊技者には視認され、装飾図柄に付されている数字を遊技者が確認することが可能である。なお、最終的に装飾図柄が停止表示される場合には、このように上下動あるいは揺れる表示は行われず、装飾図柄は完全に停止した状態で表示されることとなる。
変動表示の終了時を例に挙げたが、変動表示の開始時に所定時間仮停止表示を行うようにしてもよい。
また、変動表示の途中で、左中右の装飾図柄のうち少なくとも1つの装飾図柄において、所定時間仮停止表示を行った後、全装飾図柄を再度高速変動させる場合がある。このような表示態様は例えば「疑似連演出」において用いられる。
装飾図柄の仮停止表示が行われるタイミング(変動表示の進行状況など)や遊技状態に応じて、仮停止表示の態様を異なるものとしてもよい。例えば、装飾図柄の上下動の周期や振幅の一方または双方を異なったものとしてもよい。また、揺れる方向として、上下方向ではなく、左右方向や斜め方向を採用してもよい。また、上下方向を軸として回動した態様で表示することに代えて、左右方向を軸としたり、斜め方向を軸として所定角度(例えば、5~10度)の範囲で回動する表示を行ってもよい。
なお、仮停止表示を行っている変動状態のことを、本明細書中において「揺れ変動」と称する場合がある。
仮停止表示された装飾図柄を、最終的に停止表示される装飾図柄とするように変動表示を行う場合や、仮停止表示された装飾図柄を再度、下方にスクロールするように移動表示させて、他の数字を付した装飾図柄を最終的に停止表示される装飾図柄とするように変動表示を行う場合があるが、詳細は後述する。
なお、図123(D)において、数字の「2」を付した左装飾図柄の左上と右下に円弧状の線を付しているが、これは、数字の「2」を付した左装飾図柄が仮停止表示されている状態にあることを示す線である。また、他の図面において、装飾図柄にこのような円弧状の線を付している場合があるが、この場合もその装飾図柄が仮停止表示されている状態にあることを示している。
図123(E)は、左装飾図柄に続いて、右装飾図柄が仮停止表示され、中装飾図柄が変動表示中である状態を示している。具体的には、左装飾図柄として数字の「2」を付した装飾図柄が、右装飾図柄として数字の「4」を付した装飾図柄がそれぞれ仮停止表示されている。
図123(F)は、左装飾図柄~右装飾図柄が停止表示された状態を示している。中装飾図柄の停止表示に合わせて、それまで仮停止表示されていた左装飾図柄と右装飾図柄についても停止表示された状態となる。なお、左装飾図柄~右装飾図柄の停止表示に合わせて、図中においては、左装飾図柄に数字の「2」を付した装飾図柄が、中装飾図柄に数字の「7」を付した装飾図柄が、右装飾図柄に数字の「4」を付した装飾図柄がそれぞれ停止表示され、特別抽選結果がハズレであったことが停止表示された装飾図柄の組み合わせによって示されている。左装飾図柄~右装飾図柄が停止表示された状態においては、図中に示すように、変動中や仮停止中に各装飾図柄の上下に表示されていた装飾図柄の表示は行われなくなる。左装飾図柄~右装飾図柄の停止表示は所定時間(例えば、1秒間)継続され、その後は、第1保留表示領域に表示されている保留画像に対応する装飾図柄の変動表示が新たに開始される。なお、当該保留画像に表示されていた保留画像は、新たな装飾図柄の変動が開始されるタイミングと同じタイミングで表示が終了する。
図123(G)は、図123(D)を参照して示した表示状態から、左装飾図柄に続いて、右装飾図柄が仮停止表示され、中装飾図柄が変動表示中である状態を示している。具体的には、左装飾図柄に数字の「2」を付した装飾図柄が、右装飾図柄に数字の「2」を付した装飾図柄がそれぞれ仮停止表示されており、リーチ状態が発生した表示状態を示している。
図123(H)は、左装飾図柄~右装飾図柄が停止表示された状態を示している。なお、中装飾図柄の停止表示に合わせて、それまで仮停止表示されていた左装飾図柄と右装飾図柄についても停止表示された状態となる。なお、左装飾図柄~右装飾図柄の停止表示に合わせて、図中においては、左装飾図柄に数字の「2」を付した装飾図柄が、中装飾図柄に数字の「2」を付した装飾図柄が、右装飾図柄に数字の「2」を付した装飾図柄がそれぞれ停止表示され、特別抽選結果が大当りであったことが停止表示された装飾図柄の組み合わせによって示されている。左装飾図柄~右装飾図柄が停止表示された状態においては、図中に示すように、変動中や仮停止中に各装飾図柄の上下に表示されていた装飾図柄の表示は行われなくなる。左装飾図柄~右装飾図柄の停止表示は所定時間(例えば、1秒間)継続されたのち、左装飾図柄~右装飾図柄の表示は行われなくなる。その後は、大当り遊技状態が開始され、大当り遊技状態が終了したタイミングで、左装飾図柄~右装飾図柄の表示が再開され、その後は、第1保留表示領域に表示されている保留画像に対応する装飾図柄の変動表示が新たに開始される。
なお、新たな装飾図柄の変動が開始されるタイミングまで、当該保留画像表示領域に当該保留画像を表示する例を示したが、装飾図柄の変動表示の停止と同時に当該保留画像の表示を終了してもよい。あるいは、装飾図柄の変動表示の停止したのち、新たな装飾図柄の変動表示が開始されるまでの間の所定のタイミングで、当該保留画像の表示を終了してもよい。
このように、図123を参照して説明した装飾図柄の変動表示例においては、第一始動口2002への遊技球の入賞に対応して、左装飾図柄~右装飾図柄は、停止表示された状態から、変動表示を開始した後、所定時間、変動表示した後、左装飾図柄、右装飾図柄の順に仮停止した後、中装飾図柄が停止表示状態となる。また、中装飾図柄の停止表示に合わせて、左装飾図柄、右装飾図柄も同時に停止表示状態となる。また、左装飾図柄~右装飾図柄として、同じ数字を付した装飾図柄を停止することで、特別抽選結果が大当りであることが遊技者に示される。また、左装飾図柄~右装飾図柄のうち、少なくとも1つの装飾図柄として異なる数字を付した装飾図柄を停止することで、特別抽選結果がハズレであることが遊技者に示される。
なお、左装飾図柄、中装飾図柄、右装飾図柄のすべてが停止表示される期間は、例えば1秒間である(後述する図124等を参照)。この期間のことを「確定停止期間」(あるいは「確定表示期間」)と称する場合がある。
なお、このような1回の変動表示(変動表示が開始されてから終了するまで)を「ゲーム」と称したり、変動表示の回数を「ゲーム数」と称したりする場合がある。例えば、「時短回数は100ゲームである」、「特定演出が実行されたゲームの終了後、4ゲーム以内において、再度特定演出が実行されることはない」といった態様で用いられる。
なお、当該保留表示領域に当該保留画像を表示し、第1保留表示領域から第4保留表示領域に保留画像を表示する点を示したが、これらを明確に区別するために、当該保留画像を現保留画像、保留画像を待機保留画像と称する場合がある。また第1保留表示領域に表示される保留画像を第1待機保留画像、第2保留表示領域に表示される保留画像を第2待機保留画像、第3保留表示領域に表示される保留画像を第3待機保留画像、第4保留表示領域に表示される保留画像を第4待機保留画像と称する場合がある。
また、第1保留表示領域に表示される保留画像(あるいはこの保留画像に対応する抽選情報)を「保1」と称する場合がある。同様に、第2保留表示領域~第4保留表示領域に表示される保留画像(あるいはこの保留画像に対応する抽選情報)を「保2」~「保4」と称する場合がある。
以下に、図123を参照して説明した実施形態を変形させた実施形態を図124、図125に示す演出例を参照して説明する。図124は本演出例におけるタイムチャートを、図125は本演出例において、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域の所定のタイミングにおける表示状態を示した図である。なお、図125において、左装飾図柄~右装飾図柄の変動表示態様や、当該保留表示領域における当該保留画像の表示態様や第1保留表示領域~第4保留表示領域における保留画像の表示態様は、断りがない限り図123を参照して説明した表示態様と同じである。なお、これらの点は、断りがない限り後述する他の実施形態や演出例においても同様である。
図124は、本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。タイミングt0になる直前の状態において、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域における表示状態は、装飾図柄が変動停止した状態となっている。図125(A)は、この状態を示した図であり、左から「6」「4」「5」の数字を付した装飾図柄が停止表示されている状態を示している。この状態から、タイミングt0になると、左装飾図柄~右装飾図柄の変動表示が新たに開始される。図125(B)は、変動表示開始後の所定のタイミング(例えば、タイミングt1)における表示状態を示した図であり、左装飾図柄~右装飾図柄の変動表示が行われている状態を示している。
なお、図124(A)に示すタイムチャートにおいては演出のタイミングを説明するために時間経過に応じてt0、t1~t34、t35等と表記してある。各タイミング間の時間はそれぞれ1秒である。なお、これらの点は、断りがない限り後述する他の実施形態や演出例においても同様である。
図124に示すタイムチャートにおいては、タイミングt2において、第一始動口2002に遊技球が入賞し新たな保留が発生する。また、この始動入賞を契機として、タイミングt2において、先読み演出表示が開始される。また、先読み演出表示に対応して、通常の保留画像ではなく葉が付いた松の枝を模した形状の特定保留画像が表示される。特定保留画像の色は緑色である。図125(C)は、タイミングt2において先読み演出表示が開始された後の所定のタイミング(例えば、タイミングt3)における表示状態を示している。また、第3保留表示領域に、円形形状をした通常の保留画像ではなく、葉が付いた松の枝を模した形状の特定保留画像が表示されている状態を示している。
先読み演出表示においては、下方にスクロールして移動するように変動表示される装飾図柄の一部を隠す態様で表示領域を枠状に囲う先読み演出画像の表示が行われる。先読み演出画像は、横長長方形状の枠の内側に向けて、葉が付いた松の枝を模した形状が飛び出すように複数(具体的には6個)配置された態様の画像である。先読み演出画像の色は、特定保留画像の色よりもやや薄い緑色である。
先読み演出画像の表示と特定保留画像の表示は、第一始動口2002に遊技球が入賞した時に取得された特別抽選結果に基づいて行われ、正円形形状で白色をした通常の保留画像のみが表示される場合と比べ、先読み演出画像と特定保留画像とが表示される場合の方が、大当りとなる確率が高くなるように演出としての実行比率が設定されている。例えば、通常の保留画像が表示された場合には、大当りとなる確率を0.3%とし、先読み演出画像と特定保留画像とが表示された場合には、大当りとなる確率を10.0%となるように構成される。
このような構成とすることで、遊技者は、先読み演出画像と特定保留画像とが表示されて、その特定保留画像に対応する装飾図柄の変動が行われる場合には、通常の保留画像が表示されて、その保留画像に対応する装飾図柄の変動が行われる場合と比べて、装飾図柄の変動結果として大当りが発生することを示す停止態様で装飾図柄が停止表示されるのではないかという期待感を抱くこととなる。
タイミングt2からタイミングt4にかけて、先読み演出画像が表示された状態で、左装飾図柄~右装飾図柄の変動表示が行われるが、左装飾図柄~右装飾図柄の変動表示中においては、左装飾図柄~右装飾図柄よりも先読み演出画像が手前側に表示される。このため、左装飾図柄~右装飾図柄の一部が先読み演出画像によって隠された状態で、左装飾図柄~右装飾図柄の変動表示がおこなわれることとなる。なお、当該保留表示領域に表示される当該保留画像、第1保留表示領域に表示される通常の保留画像、第2保留表示領域に表示される通常の保留画像、第3保留表示領域に表示される特定保留画像については、各装飾図柄や先読み演出画像よりもさらに手前側に表示される。
タイミングt4において、左装飾図柄~右装飾図柄がすべて停止表示される。図125(D)は、タイミングt4において左装飾図柄~右装飾図柄がすべて停止表示された表示状態を示している。左装飾図柄~右装飾図柄が停止表示されたタイミングで、先読み演出画像と左装飾図柄~右装飾図柄の表示上の前後関係が逆となり、先読み演出画像よりも左装飾図柄~右装飾図柄が手前側に表示された状態となる。なお、当該保留表示領域に表示される当該保留画像、第1保留表示領域に表示される通常の保留画像、第2保留表示領域に表示される通常の保留画像、第3保留表示領域に表示される特定保留画像については、先読み演出画像よりも手前側に表示される。
なお、装飾図柄が停止表示されるタイミングで、各装飾図柄の上下に位置していた装飾図柄の表示は行われなくなる。例えば、図125(D)においては、左装飾図柄として、「1」の数字を付した装飾図柄のみが停止表示されているが、タイミングt4となる直前までは、「1」の数字を付した装飾図柄の上側には「2」の数字を付した装飾図柄の下部が、「1」の数字を付した装飾図柄の下側には「9」の数字を付した装飾図柄の上部が、それぞれ表示されている。このような構成とすることで、停止表示された装飾図柄のみが目立った状態で遊技者に視認可能とされる。
装飾図柄の停止表示はタイミングt4から、タイミングt5にかけて継続される。また、この期間においては、先読み演出画像よりも左装飾図柄~右装飾図柄が手前側に表示される表示態様が継続される。
タイミングt5において、装飾図柄の新たな変動表示が開始される。装飾図柄の新たな変動表示が開始されたタイミングで、先読み演出画像と左装飾図柄~右装飾図柄の前後関係が再び入れ替わり、左装飾図柄~右装飾図柄よりも先読み演出画像が手前側に表示される表示態様となる。
なお、装飾図柄が停止表示されるタイミングで、各装飾図柄の上下に位置していた装飾図柄の表示は行われなくなっていたが、装飾図柄の新たな変動表示が開始されるタイミングで、各装飾図柄の上下に位置していた装飾図柄の表示も再開される。例えば、図125(D)においては、左装飾図柄として、数字の「1」を付した装飾図柄のみが停止表示されているが、タイミングt5において、数字の「1」を付した装飾図柄の上側には数字の「2」を付した装飾図柄の下部が、数字の「1」を付した装飾図柄の下側には数字の「9」を付した装飾図柄の上部がそれぞれ表示されたのち、瞬時に各装飾図柄の下方向への移動表示が開始される。
以後、同様に装飾図柄の変動表示の開始と変動表示の停止に合わせて、先読み演出画像と左装飾図柄~右装飾図柄の前後関係が入れ替わることとなる。例えば、タイミングt4からタイミングt5までの期間において、先読み演出画像よりも左装飾図柄~右装飾図柄が手前側に表示される表示態様が継続されるが、タイミングt9からタイミングt10までの期間やタイミングt14からタイミングt15までの期間においても、同様に、先読み演出画像よりも左装飾図柄~右装飾図柄が手前側に表示される表示態様が継続される。
タイミングt15において、先読み演出画像と特定保留画像を表示させる契機となった始動入賞に対応した装飾図柄の変動表示が開始される。図125(E)は、タイミングt15以降の所定のタイミング(例えば、タイミングt16)において、左装飾図柄~右装飾図柄よりも先読み演出画像が手前側に表示され、当該保留表示領域に特定保留画像が表示された状態を示している。
タイミングt25において、左装飾図柄と右装飾図柄としてそれぞれ数字の「2」を付した装飾図柄が仮停止表示されてリーチ状態が発生する。このとき、中装飾図柄については、下方へスクロールして移動表示される変動表示状態が維持される。また、タイミングt25においては、それまで表示されていた先読み演出画像の表示が終了し、先読み演出画像が表示されない状態となる。図125(F)は、タイミングt25において、リーチ状態が発生するとともに先読み演出画像の表示が終了したのちの所定のタイミング(例えば、タイミングt26)における表示状態を示している。
タイミングt33において、特別抽選結果に応じた表示態様で変動表示していた中装飾図柄が変動停止状態となる。具体的には、特別抽選結果がハズレである場合は、中装飾図柄として「2」以外の数字を付した装飾図柄が停止表示される。また、特別抽選結果が大当りである場合は、中装飾図柄として数字の「2」を付した装飾図柄が停止表示される。
図125(G)は、タイミングt33において、中装飾図柄として数字の「3」を付した装飾図柄が停止表示された状態を示している。その後、タイミングt34において、当該保留表示領域に表示されていた当該保留画像の表示が終了する。一方、左装飾図柄~右装飾図柄の停止表示状態は、第一始動口2002に対して遊技球が新たに入賞するまで継続される。
一方、図125(H)は、タイミングt33において、中装飾図柄として数字の「2」を付した装飾図柄が停止表示された状態を示している。その後、タイミングt34において、当該保留表示領域に表示されていた当該保留画像の表示とともに左装飾図柄~右装飾図柄の表示が終了し、大当り遊技状態へと移行する。
本実施形態は、装飾図柄の変動表示中は装飾図柄よりも先読み演出画像を手前側に表示し、装飾図柄の停止表示中は先読み演出画像よりも装飾図柄を手前側に表示するように構成している。
このような構成を採用することで、遊技者は、各変動表示の開始及び停止が視覚的に明確に把握できるため、特定保留画像の移動を確認することなく、特定保留画像に対応する装飾図柄の変動表示に1つ近づいたことを認識することが可能となる。
また、先読み演出画像の表示領域に占める面積が、特定保留画像の表示領域に占める面積よりも大きく、また、特定保留画像と比べて先読み演出画像の方が、装飾図柄の停止位置に近い位置に表示されるため、遊技者が装飾図柄の変動態様を視認することに注力していたとしても、特定保留画像に対応する装飾図柄の変動表示に1つ近づいたことを認識することが可能となる。
また、装飾図柄と先読み演出画像とを重なり合う位置に表示することで、装飾図柄と先読み演出画像の双方の大きさを大きくすることが可能となり、表示領域の利用効率を高めることができる。さらに、条件に応じて、手前側に表示する画像を、装飾図柄と先読み演出画像との間で切り替えるように構成することで、表示を好適化することができる。
具体的には、装飾図柄の変動中には、先読み演出画像が手前側に表示されることで、先読み演出画像に対応する変動表示が行われるタイミングが近づいてくることに対して遊技者に大きな期待感を抱かせることができる。一方、装飾図柄の変動停止中には、装飾図柄の停止態様が先読み演出画像によって阻害されることがなく、停止表示される装飾図柄の全体を遊技者に対して明確に示すことが可能となる。
なお、先読み演出画像と、特定保留画像のいずれか一方のみが表示される演出態様を実行されうるように構成してもよい。この場合、先読み演出画像と特定保留画像のうちの一方のみが表示される場合と比較して、先読み演出画像と特定保留画像の双方が表示された場合の方が、期待度が高くなるように構成するとよい。
特定保留画像として、葉が付いた松の枝を模した形状の特定保留画像を表示する例を示したが、特定保留画像の表示態様を他の態様としてもよい。
例えば、通常の保留画像を白色の円形形状とし、特定保留画像を赤色の円形形状としてもよい。また、特定保留画像を複数設けてもよい。例えば、特定保留画像として、青色、緑色、赤色、金色(黄色)の保留画像を表示可能とし、青色、緑色、赤色、金色(黄色)の順に期待度が高くなっていくようにしてもよい。
ところで、本実施形態においては、遊技パネル1100のパネル板1110に設けた障害釘貫通孔1110aに複数の障害釘1201を前方から植設している。具体的には障害釘1201の先端部に設けられた障害釘らせん形状部1201cがパネル板1110に食い込むように係合することで、障害釘1201がパネル板1110において保持されている。また、パネル板1110は無色透明の合成樹脂から形成されており、パネル板1110を介して、パネル板1110の後方に配置される可動役物や発光装飾部を視認することが可能である。ところが、パネル板1110に障害釘らせん形状部1201cを係合させることで、パネル板1110に傷が付いたり、ひびが入るなどして、白濁した部位(以下、これらを総称して白化部HKBという場合がある)が発生し、これらの部位が遊技者に視認可能な状態となってしまい、美観が低下してしまうという課題があった。以下に、遊技パネル1100の製造方法や構造について、図126、図127を参照して説明する。
図126(a)は、パネル板1110に植設される障害釘1201を示した側面図である。図126(b)は、パネル板1110と、パネル板1110に設けられた障害釘貫通孔1110aを右方から視認した断面図である。図126(c)は、パネル板1110に設けられた障害釘貫通孔1110aに障害釘1201を植設した状態を右方から視認した断面図である。図126(d)は、パネル板1110に植設された障害釘1201の周囲における白化部HKBが生じうる部位Aを右方から視認した断面図である。図126(e)は、パネル板1110に植設された障害釘1201の周囲に白化部HKBが実際に発生した状態の一例を右方から視認した断面図である。図127(a)は、障害釘1201を構成する各部の寸法を、図127(b)は、パネル板1110に障害釘1201を植設した状態におけるガラス板192、障害釘1201、パネル板1110において示した各部材における寸法を示した断面図である。なお、図中において一部の符号を省略している。
図126(a)を参照して障害釘1201の構造や形状について説明する。障害釘1201は、全体が真鍮により形成されており、一定の弾性を有している。また、白色光の照射環境において全体が黄色味を帯びた金属光沢で視認される。障害釘1201は、側面視したときに、左側から、障害釘頭部1201a、障害釘第1胴体部1201b、障害釘らせん形状部1201c、障害釘第2胴体部1201d、障害釘先端部1201eとからなっている。障害釘1201の長さL1は27mmである。障害釘頭部1201aの形状はドーム状の丸頭形状であり、正面視において正円形状である。障害釘頭部1201aの正面視における直径L2は4mm、側面視における厚さL3は1mmである。障害釘第1胴体部1201bの形状は円柱形状である。障害釘第1胴体部1201bの長さL4は20mmである。障害釘第1胴体部1201bの直径L5は2mmである。障害釘らせん形状部の形状は略円柱形状である。障害釘らせん形状部1201cの長さL7は4mmである。障害釘らせん形状部1201cの直径は、障害釘第1胴体部1201bの直径L5よりもわずかに大きい。障害釘第2胴体部1201dの形状は円柱形状である。障害釘第2胴体部1201dの長さL8は1mmである。また、障害釘第2胴体部1201dの直径L6は障害釘第1胴体部1201bの直径L5と同じ2mmである。障害釘先端部1201eの形状は円錐形状である。障害釘先端部1201eの長さL9は1mmである。
次いで、図126(b)、図127(b)を参照して、障害釘1201が植設される前のパネル板1110の構造について説明する。パネル板1110は無色透明なアクリル板材によって形成されている。パネル板1110の前面及び後面は平滑に形成されており、パネル板1110を介して後方に位置する部材を明確に視認することが可能である。なお、ポリカーボネイト樹脂、ポリアリレート樹脂、メタクリル樹脂等の無色透明な合成樹脂からなる板材によって、パネル板1110を構成してもよい。パネル板1110の厚さL10は10mmである。パネル板1110には、障害釘1201を植設するための障害釘貫通孔1110aが設けられている。障害釘貫通孔1110aの形状は円柱状であり、その直径L11は2mmである。障害釘貫通孔1110aは、パネル板1110を切削加工することで形成される。このため、障害釘貫通孔1110aの内壁はやや白濁して遊技者からは視認される。
次いで、図126(c)、図127(b)を参照して、パネル板1110に設けられた障害釘貫通孔1110aに対して障害釘1201を植設する方法を説明する。障害釘貫通孔1110aに対して、障害釘1201の障害釘先端部1201eを押し込み、障害釘らせん形状部1201cと障害釘第2胴体部1201dと障害釘先端部1201eの全体が障害釘貫通孔1110a内に位置し、障害釘第1胴体部1201bのうちの一部が障害釘貫通孔1110a内に位置するまで、後方(図中においては右側)へ向けて力を加えることで、パネル板1110に対する障害釘1201の植設が完了する。なお、障害釘1201の植設は釘打ち機によって行われる。障害釘第1胴体部1201bの長さL4は20mmであるが、そのうち、障害釘貫通孔1110a内に位置する部分の長さL12は3mm、障害釘貫通孔1110a内に位置せず、パネル板1110の前面よりも手前側に位置する部分の長さL13は17mmである。図126(c)は、パネル板1110に対する障害釘1201の植設が完了した状態を示している。
なお、障害釘先端部1201eの先端とパネル板1110の後面との距離L14は1mmである。このような構成により、障害釘先端部1201eによって、遊技機の製造者や遊技店の店員が、パネル板1110の後面に不用意に触れたとしても、障害釘1201によってケガをするといった事態の発生を防止することが可能となっている。
なお、障害釘貫通孔1110aの形状がパネル板1110を貫通する形状となっているのは、障害釘1201をパネル板1110へ植設する際に障害釘貫通孔1110aの内壁が削られてできたアクリル樹脂の粉体をパネル板1110の後方から外部に排除するためである。
上述したように、障害釘第1胴体部1201bの直径L5と障害釘第2胴体部1201dの直径L6は2mmである。同様に、障害釘貫通孔1110aの直径L11も2mmである。一方、障害釘らせん形状部1201cの直径は2mmよりもわずかに大きい。このため、障害釘貫通孔1110aに障害釘1201を押し込む際には、障害釘らせん形状部1201cによって、障害釘貫通孔1110aの内壁がわずかに変形する。障害釘1201の押し込みが完了した状態においては、障害釘貫通孔1110aの内壁に対して障害釘らせん形状部1201cが係合した状態となり、パネル板1110に対して障害釘1201が強固に保持される。
なお、障害釘貫通孔1110aの直径L11を、障害釘第1胴体部1201bの直径L5や障害釘第2胴体部1201dの直径L6よりもわずかに大きく、かつ、障害釘らせん形状部1201cの直径よりもわずかに小さくするように構成してもよい。この場合、障害釘貫通孔1110aの内壁に対して障害釘らせん形状部1201cが係合した状態において、障害釘第1胴体部1201bや障害釘第2胴体部1201dと、障害釘貫通孔1110aの内壁との間にはわずかな隙間が生じることとなる。このような構成とした場合には、障害釘1201に対して、遊技球が衝突して障害釘1201が弾性変形した際に、この隙間の分だけ障害釘1201の弾性変形が許容される。これにより、遊技球が障害釘1201に対して繰り返し衝突した場合に障害釘1201が折れるといった事態の発生を抑制することができる。
ところで、障害釘1201を植設する工程において障害釘らせん形状部1201cが障害釘貫通孔1110a内を後方に移動することで、パネル板1110に設けられた障害釘貫通孔1110aの内側に傷が付き白く視認されるという問題がある。
また、障害釘貫通孔1110aは、パネル板1110を切削加工することで形成され、パネル板1110を貫通する形状となっている。切削加工によって形成されることで、貫通孔の内面は粗面状であり白く視認される。特に、障害釘先端部1201eはパネル板1110内にとどまった状態で植設されるため、障害釘貫通孔1110aの最後方部については障害釘貫通孔1110a自体が白化した状態で視認される。
また、障害釘1201の植設が完了した状態において、障害釘貫通孔1110aが弾性変形することで障害釘らせん形状部1201cとの係合状態が維持されるが、弾性変形の限界を超えた場合には、障害釘らせん形状部1201cが係合する障害釘貫通孔1110aの内壁から外側に向けてひびが発生する場合がある。
また、遊技店に設置された状態の遊技機における遊技において、障害釘1201に遊技球が多数回衝突することで、遊技球の運動エネルギーが、障害釘第1胴体部1201bの障害釘貫通孔1110a内に位置している部分を介して、障害釘貫通孔1110aの内壁に伝達され、障害釘貫通孔1110aの前面側にひびが発生する場合がある。また、障害釘貫通孔1110aにおける障害釘らせん形状部1201cが係合する部位の周辺(パネル板1110の内部)にひびが発生する場合がある。
また、遊技店に設置された状態の遊技機においては、所定の入賞口への入賞率を自己に有利な状況にしようと、障害釘1201を強引に曲げるという不正な行為が行われたり、遊技店の店員が、扉枠3を開放状態としてパネル板1110の前面の清掃を行ったのち、扉枠3を閉鎖状態にしようと扉枠3を閉じる方向へ動かした際に清掃具などを扉枠3と障害釘1201との間に誤って挟んでしまうといった事象が発生するおそれがある。このような場合にも、障害釘1201に大きな力が加わり、その力が、障害釘第1胴体部1201bの障害釘貫通孔1110a内に位置している部分を介して、障害釘貫通孔1110aの内壁に伝達され、障害釘貫通孔1110aの前面側にひびが発生する場合がある。また、障害釘貫通孔1110aにおける障害釘らせん形状部1201cが係合する部位の周辺(パネル板1110の内部)にひびが発生する場合がある。
図126(d)においてAは、遊技球YGKが衝突するなどして、このように白化部HKBが生じうる部位を示している。また、図126(e)、図127(b)は、白化部HKBが実際に生じた状態の一例を示している。図126(e)、図127(b)においては、障害釘第1胴体部1201bにかけられた力が障害釘貫通孔1110aの内壁に伝わり、パネル板1110前面に白化部HKBが発生した状態を示している。また、障害釘貫通孔1110aにおける障害釘らせん形状部1201cが係合する部位を起点としてパネル板1110の内部において白化部HKBが発生した状態を示している。なお、図127(b)に示すように、遊技球YGKの直径L15は11mm、ガラス板192の厚さL16は3mm、ガラス板192と障害釘1201との間の距離L17は2mmである。
さらに、遊技店での稼働期間が長くなればなるほど、パネル板1110における白化部HKBが生じる可能性は高くなっていく。加えて、一度、白化部HKBが発生した場合には、白化部HKB周辺の合成樹脂の構造が弱くなり、その部位を起点として白化部HKBが徐々に拡大し、正面視でみたときには障害釘1201を中心として白化部HKBが外側に伸びていくという事態も発生しうる。
なお、このようにして発生する1つの白化部HKBの形状は概ね平面状であり、その面積は概ね1-2平方mm程度であるが、1本の障害釘1201を中心として複数の白化部HKBが正面視において放射状に発生する場合もある。また、複数の障害釘1201において、それぞれこのような白化部HKBが発生する場合もある。
さらには、このような白化部HKBが発生することで、障害釘貫通孔1110aにおける障害釘らせん形状部1201cとの係合強度が弱くなってしまうおそれもある。この場合、障害釘1201に遊技球が衝突したときの弾発態様が、パチンコ機1の出荷段階に想定していたものよりも弱くなり(遊技球が釘に当たってもあまり跳ね返らず、勢いを吸収してしまうような状態になってしまう)、入賞口への入賞率が変化してしまうといった事態が発生してしまう可能性があった。
なお、遊技店に設置された遊技機における遊技において、遊技店での稼働が長期間にわたることで、障害釘1201が折れるといった事態も発生しうるが、この場合には、遊技盤5’全体を交換することとなる。
このように、無色透明の合成樹脂からなるパネル板1110に障害釘1201を植設した場合には、パネル板1110の後方に位置する所定の可動役物や所定の発光装飾部が視認可能となることで、美観が向上する一方で、障害釘1201を植設する障害釘貫通孔1110aの近傍が白く見える状態となってしまい、美観を低下させてしまうという課題があった。以下に、これらの問題を解決するための手段を示す。
図128は、パネル板1110の後面にパネル板裏粗面部1110bを設けるようにした実施形態を示している。図128(a)は本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の正面図である。なお、障害釘頭部1201aの図示は省略している。このため、図中において示される命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232を示す円形は、実際には命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232を構成する障害釘1201の障害釘第1胴体部1201bの太さを示している。また、これは、障害釘貫通孔1110aの太さを示しているものとも言える。これらの点は、図128を参照して説明した実施形態を変形した実施形態を説明する各図面においても同様である。
図128(b)は、図128(a)におけるA-A断面図である。図128(b)においては正面視で左側に位置する命釘1230が植設された部位を切断した断面が模式的に示されている。なお、この点は、図128を参照して説明した実施形態を変形した実施形態を説明する各図面においても同様である。
図128(c)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の構造を斜投影図法により示したキャビネット図である。本キャビネット図における傾角は45度である。なお、図中において、障害釘頭部1201a、障害釘らせん形状部1201c、障害釘先端部1201e等の障害釘1201の微細な構造については図示を省略し、障害釘1201全体を1つの円柱で示している。なお、この円柱において、実線で示している部分が、障害釘1201における障害釘頭部1201aと、障害釘第1胴体部1201bのうちパネル板1110よりも前面に位置する部分を示している。また、この円柱において、点線で示した部分が、障害釘第1胴体部1201bのうちパネル板1110の内部に位置する部分と、障害釘らせん形状部1201c、障害釘第2胴体部1201d、障害釘先端部1201e、障害釘貫通孔1110aの後端部を示している。なお、これらの点は、図128を参照して説明した実施形態を変更した変形例を説明する各図面においても同様である。
なお、図128(a)において、白化部HKBの図示は省略している。また、図128(c)においても、白化部HKBの図示は省略しているが、障害釘1201の点線で示した部分周辺に白化部HKBが発生する。また、図128(a)~図128(c)において、第一始動口2002の図示は省略している。なお、これらの点は、図128を参照して説明した実施形態を変更した変形例を説明する各図面においても同様である。
パネル板裏粗面部1110bは、パネル板1110の後面を厚さ1mm程度切削加工することで形成するとよい。パネル板裏粗面部1110bとしては、レンズカット状あるいは梨地状の加工を採用してもよい。このようにして形成されたパネル板裏粗面部1110bに対して前方や後方から、パチンコ機1が発する光や、遊技店の店内に設置された照明設備からの光、あるいは遊技店の店内に設置された他の遊技機からの光が入射すると、パネル板裏粗面部1110bにおいて、これらの光が乱反射され、白っぽく視認されることとなる。
図128(a)、図128(c)に示すように、パネル板1110の障害釘貫通孔1110aが設けられた部分は、パネル板裏粗面部1110bに対して、正面あるいは左斜め上から視認した場合において、パネル板裏粗面部1110bと重なった状態で、遊技者から視認されることとなる。
このように、透明な板部(パネル板1110)に、命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232として植設されている障害釘1201の後方に、明色視認部(パネル板裏粗面部1110b)が位置することで、白色で視認される明色視認部によって、障害釘1201の植設部位近傍の白化部HKBを目立ちにくくすることが可能となる。
なお、白色とは、所定の物体に対して照射された自然光のすべての波長の可視光線について、所定の物体が波長領域に関わらず均一にほぼ(100~80%程度)乱反射したときに視認可能とされる色を指している。また、明色とは、所定の物体に対して照射された自然光のうち特定の波長領域の光を、所定の物体が一部吸収するととともに残りの波長領域の光を概ね乱反射することで、例えば、クリーム色や明るい灰色、明るい黄色などで視認可能とされる色を指している。一方、黒色とは、所定の物体に対して照射された自然光のすべての波長の可視光線の大部分を所定の物体の表面が均一に吸収し、照射された自然光の一部を(20~数%程度)乱反射したときに視認可能となる色を指している。また、暗色とは、所定の物体に対して照射された自然光の波長領域のうち、ほとんどの波長領域については均一に吸収し、照射された光の一部のみを(20~数%程度)乱反射するものの、特定の波長領域においては、光の吸収率が異なるため黒色に近い色、例えば、濃紺色として視認可能となる色を指している。これらの定義を本願明細書における各色の定義として採用してもよい。なお、本願明細書に記載される実施形態において、白色の部位を明色としたり、明色の部位を白色とするように構成してもよい。例えば、所定の発光部材から白色の光を照射することに代えて、明色の光を照射するように構成してもよい。また、黒色の部位を暗色としたり、暗色の部位を黒色とするように構成してもよい。
図128(d)は、図128(a)を参照して説明した実施形態の変形例を示す図である。図128(d)に示す例においては、パネル板1110の下方にパネル板下方発光基板2400を設け、パネル板下方発光基板2400から照射される白色の光をパネル板1110に対して導入し、パネル板裏粗面部1110bにおいて、導入された白色の光が乱反射するように構成している。この場合、パネル板裏粗面部1110bは白色の光で遊技者から視認される状態となる。なお、パネル板下方発光基板2400は周辺制御基板1510によって制御されるように構成するとよい。また、パネル板1110の下方ではなく、パネル板1110の側方や上方にパネル板下方発光基板2400と同様の発光部を、パネル板下方発光基板2400に代えてあるいは加えて設けるように構成し、このようにして設けた発光部をパネル板下方発光基板2400と同様に発光させるように構成してもよい。
このような構成とすることで、遊技店の店内に設置された照明設備から照射される光量が弱かったり、遊技店の店内に設置される遊技機の光が弱かった(例えば、遊技が行われていない遊技機が自動的に省電力モードとなって、遊技機の発する光量が少なくなったり、遊技中の遊技機であっても遊技者が光量を調整して、遊技機が発する光量が小さくなっている場合などが想定しうる。)場合であっても、パネル板裏粗面部1110bと白化部HKBとが一体で視認された状態となり、障害釘1201の植設部位近傍の白化部HKBを目立ちにくくすることが可能となる。なお、この状態においては、白化部HKB自身も導入された白色の光を乱反射してしまい、白色で視認されてはしまうが、パネル板裏粗面部1110bの方が、白化部HKBよりも大きく、多くの光を白化部HKBの後方において乱反射するため、白化部HKBが目立ってしまうという事態の発生は防止できる。
なお、以下に図128を参照して説明した実施形態を変更した実施形態を複数示すが、ある実施形態において示す技術内容を、他の実施形態において示す技術内容に対して適用してもよい。
パネル板下方発光基板2400から、パネル板1110の側方に対して、白色の光を導入する例を示したが、白色の光に代えて、黄色の光を導入するように構成してもよい。この場合、パネル板裏粗面部1110bは、導入された光によって、遊技者からは黄色で視認される状態となる。また、白化部HKBも導入された光によって黄色で視認される状態となる。ところで、上述したように、障害釘1201は真鍮製であり、黄色味がかった金属光沢を有している。そのため、パネル板裏粗面部1110b及び白化部HKBの色と、障害釘1201の色とが似たような色で視認されることとなり、白化部HKBの存在を目立ちにくくすることができる。これは、パチンコ機1においては、障害釘1201の使用実績が数十年におよぶため、障害釘1201におけるパネル板1110の前面よりも手前側に位置する部位(障害釘頭部1201aや障害釘第1胴体部1201bのうちパネル板1110に埋まっていない部分)の色や形状について遊技者が違和感を覚えることが少ないためである。
以下に、図128を参照して説明した実施形態を変形して、パネル板1110の背面に近接して、光を乱反射することが可能なパネル板後方装飾部材2410を設けるようにした実施形態を、図129を参照して説明する。
図129(a)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の正面図である。図129(b)は、図129(a)におけるA-A断面図である。図129(c)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の構造を斜投影図法により示したキャビネット図である。図129(d)は、パネル板1110の下方にパネル板下方発光基板2400を設けた態様を示した断面図である。
本実施形態においては、パネル板1110の後方に無色透明の合成樹脂により形成されたパネル板後方装飾部材2410が配置されている。パネル板後方装飾部材2410は厚さが2mmであり、前面側にレンズカット加工あるいは梨地加工を施されることで形成されたパネル板後方装飾部材粗面部2410aを有している。パネル板後方装飾部材粗面部2410aは環境光を乱反射することで、白みがかった色で視認される。なお、パネル板後方装飾部材粗面部2410aをパネル板後方装飾部材2410の前面に設けているのは、後面に設ける場合と比べて、パネル板後方装飾部材粗面部2410aを白化部HKBにより近く配置することができ、白化部HKBとより一体的に視認させることができるからである。
パネル板1110に植設された命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232として植設されている障害釘1201の後方には、パネル板後方装飾部材粗面部2410aが位置するように構成されている。
このように、透明な板部(パネル板1110)に、命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232として植設されている障害釘1201の後方に、乱反射部(パネル板後方装飾部材粗面部2410a等)を備えた装飾部材(パネル板後方装飾部材2410等)が位置することで、白色で視認される乱反射部によって、障害釘1201の植設部位近傍の白化部HKBを目立ちにくくすることが可能となる。また、装飾部材の前面に乱反射部を設けることで、乱反射部と白化部HKBとの距離をより近くすることができ、乱反射部と白化部HKBとをより一体に視認させることが可能となる。なお、本実施形態あるいは他の実施形態において、装飾部材(パネル板後方装飾部材2410等)が備える乱反射部(パネル板後方装飾部材粗面部2410a等)の前面に金属メッキ加工を施して、凹凸のある金属光沢部を形成するように構成してもよい。
図129(d)に示すようにパネル板下方発光基板2400によって、パネル板後方装飾部材2410に所定色(例えば白色や黄色)の光を照射し、パネル板後方装飾部材粗面部2410aにおいて照射された光を反射させるように構成してもよい。また、図128(d)を参照して説明した実施形態において示した発光態様等を、本実施形態におけるパネル板下方発光基板2400の発光態様等として採用してもよい。このような構成とすることで、パチンコ機1が発する光や、遊技店の店内に設置された照明設備からの光、あるいは遊技店の店内に設置された他の遊技機からの光が弱い場合であっても、パネル板後方装飾部材粗面部2410aを白っぽく視認させることができ、結果として、白化部HKBを目立ちにくくすることができる。
以下に、図129を参照して説明した実施形態を変形して、パネル板1110の背面に近接して、光を反射することが可能なパネル板後方基板2420を設けるようにした実施形態を、図130を参照して説明する。
図130(a)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の正面図である。図130(b)は、パネル板後方基板2420の構造を斜投影図法により示したキャビネット図である。図130(c)は、図130(a)におけるA-A断面図である。図130(d)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の構造を斜投影図法により示したキャビネット図である。
本実施形態においては、白色のプリント基板により構成されるパネル板後方基板2420がパネル板1110を介して直接視認することができるように構成されている。このような構成とした場合でも、白色で視認されるパネル板後方基板2420によって白化部HKBを目立ちにくくすることができる。なお、パネル板後方基板2420の前面に実装される発光ダイオードは明色のものを採用するとよい。
なお、本実施形態においては、側方に光を照射する発光ダイオードをパネル板後方基板発光部2425として採用してもよい。この場合には、パネル板後方基板2420の前面全体にくまなくパネル板後方基板発光部2425からの光を照射することが可能となる。
図129を参照して説明した実施形態と、図130を参照して説明した実施形態を組みあわせた実施形態を、図131を参照して説明する。
図131(a)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の正面図である。図131(b)は、図131(a)におけるA-A断面図である。図131(c)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の構造を斜投影図法により示したキャビネット図である。
本実施形態においては、障害釘1201の後方に、無色透明の合成樹脂により形成され前面にレンズカット処理を施したパネル板後方装飾部材2410が配置され、さらにその後方に、パネル板後方基板発光部2425を有する白色のパネル板後方基板2420が配置されている。このような構成とすることで、特にパネル板後方基板発光部2425の消灯状態において、白化部HKBをより目立ちにくくすることができる。
なお、本実施形態においては、パネル板後方基板発光部2425から照射された光が、光を乱反射することが可能なパネル板後方装飾部材粗面部2410aと白色のプリント基板からなるパネル板後方基板2420との間で反射しあうため、パネル板後方装飾部材粗面部2410a全体に対して一様に光が照射された状態となり、パネル板後方基板発光部2425から照射された光の利用効率を高めることも可能となる。
図129~図131を参照して、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420のうちの一方または双方をパネル板1110の後方に配置することで、白化部HKBを目立ちにくくする実施形態を示してきたが、演出として、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420のうちの一方または双方を移動させたり、回動させたりすることができるように構成してもよい。また、この移動演出は周辺制御基板1510による制御によって実行されるように構成するとよい。また、この移動演出によって、大当り期待度が示唆されるように構成してもよい。なお、パネル板後方装飾部材2410やパネル板後方基板2420を移動させたり、回動させたりする駆動機構は周辺制御基板1510によって駆動制御されるように構成するとよい。
ところで、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420をこのように移動可能に構成した場合には、待機位置に位置していたパネル板後方装飾部材2410やパネル板後方基板2420によって、それまで目立ちにくくされていた白化部HKBが、パネル板後方装飾部材2410やパネル板後方基板2420が移動位置に移動することで目立つ状態となってしまう可能性がある。そこで、白化部HKBが目立つ状態となることを防止するために、以下のような実施形態を採用してもよい。
図132は、図129を参照して説明した実施形態においてパネル板後方装飾部材2410を上下方向に移動可能に変形した実施形態を示している。図132(a)は、図129(a)におけるA-A断面図であり、パネル板後方装飾部材2410が待機位置にある状態を示している。図132(b)は、図129(a)におけるA-A断面図であり、パネル板後方装飾部材2410が移動位置にある状態を示している。パネル板後方装飾部材2410は待機位置から第1の移動位置への移動によって、パネル板1110に対して平行な面を上方向に所定距離(10mm)移動するが、この状態においても障害釘1201とパネル板後方装飾部材2410とは正面視で重なる位置に位置している。図132(c)は、図129(a)におけるA-A断面図であり、パネル板後方装飾部材2410が移動位置にある状態を示している。パネル板後方装飾部材2410は待機位置から第2の移動位置への移動によって、パネル板1110に対して平行な面を上方向に所定距離(20mm)移動するが、この状態においては障害釘1201とパネル板後方装飾部材2410が正面視で重ならない位置に位置している。
このように、乱反射部を有する装飾部材(例えば、パネル板後方装飾部材2410)が移動演出において待機位置から第1の移動位置へと移動した場合には、障害釘1201が正面視でパネル板後方装飾部材2410と重なるように位置することで、白化部HKBが目立ちにくい状態を維持することができる。
なお、パネル板後方装飾部材2410が第1の移動位置に移動した際に、すべての障害釘1201がパネル板後方装飾部材2410と正面視で重なった状態を維持できることが望ましいが、一部の障害釘1201のみが正面視でパネル板後方装飾部材2410と重なるように位置する場合であっても、白化部HKBが目立ちにくい状態を維持することができる。
パネル板後方装飾部材2410が第1の移動位置よりも遠い位置である第2の移動位置に移動した際には、移動量が多いことで、遊技者に対して与えるインパクトは大きくなるものの、図132(c)に示す障害釘1201とパネル板後方装飾部材2410は正面視で重ならなくなる。そこで、パネル板後方装飾部材2410を待機位置から第1の移動位置へと移動させたのち第2の移動位置へと移動させずに待機位置へ復帰させる演出の実行頻度と、パネル板後方装飾部材2410を待機位置から第2の移動位置へと移動させたのち待機位置へと復帰させる演出の実行頻度では、前者の演出の実行頻度を高くするように構成するとよい。このような構成とすることで、パネル板後方装飾部材2410を移動させる演出態様の多様化を実現しつつ、白化部HKBが目立ってしまう事態の発生頻度を低くすることが可能となる。
なお、パネル板後方装飾部材2410を移動させる際には、パネル板後方装飾部材2410とパネル板下方発光基板2400を一体に移動させるとよい。あるいはパネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420を一体に移動させるとよい。そして、パネル板後方装飾部材2410が第1の移動位置や第2の移動位置にある状態において、パネル板下方発光基板2400あるいはパネル板後方基板2420を発光演出状態にするとよい。
また、パネル板後方装飾部材2410が第1の移動位置にあるときと第2の移動位置にあるときとで、パネル板下方発光基板2400あるいはパネル板後方基板2420を異なる発光状態とし、パネル板後方装飾部材2410が異なる発光状態で視認される発光演出状態とするように構成してもよい。また、遊技盤側演出表示装置1600において、この発光演出状態に対応して同時に特別な演出画像の表示を行ってもよい。また、パネル板後方装飾部材2410が第1の移動位置にあるときと第2の移動位置にあるときとで異なる演出画像の表示を行うようにしてもよい。第1の移動位置や第2の移動位置に位置するパネル板後方装飾部材2410の外形形状と、遊技盤側演出表示装置1600において表示する特別な演出画像とによって、1つのキャラクタや一体の演出等を表すように構成してもよい。例えば、特別な演出画像として、山並みを表わしているパネル板後方装飾部材2410に対して、雨が降った態様や雪が積もった態様を特別な演出画像として表示するように構成してもよい。また、このような複数の演出態様によって、それぞれ異なる大当たり期待度が示唆されるように構成してもよい。
このような構成とすることで、遊技者の関心が、パネル板後方装飾部材2410や、パネル板後方装飾部材2410が移動した方向に位置する遊技盤側演出表示装置1600に向くため、パネル板後方装飾部材2410が第2の移動位置へ移動して、障害釘1201がパネル板後方装飾部材2410と正面視で重ならない状態となったとしても、白化部HKBから遊技者の意識を反らすことが可能となる。
図133は、図131を参照して説明した実施形態においてパネル板後方装飾部材2410及びパネル板後方基板2420を上下方向に移動可能に変形した実施形態を示している。
図133(a)は、図131(a)におけるA-A断面図であり、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420が待機位置にある状態を示している。
図133(b)は、図131(a)におけるA-A断面図であり、パネル板後方装飾部材2410が移動位置にある状態を示している。パネル板後方装飾部材2410は待機位置から移動位置への移動によって、パネル板1110に対して平行な面を上方向に所定距離(20mm)移動するが、この状態においては障害釘1201とパネル板後方装飾部材2410が正面視で重なる位置に位置するものの、障害釘1201とパネル板後方基板2420とが正面視で重なる位置に位置している。
図133(c)は、図131(a)におけるA-A断面図であり、パネル板後方基板2420が移動位置にある状態を示している。パネル板後方基板2420は待機位置から移動位置への移動によって、パネル板1110に対して平行な面を上方向に所定距離(20mm)移動するが、この状態においては障害釘1201とパネル板後方基板2420が正面視で重ならない位置に位置するものの、障害釘1201とパネル板後方装飾部材2410とが正面視で重なる位置に位置している。
このように、あるタイミングにおいて、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420のいずれか一方のみを待機位置から移動位置へ移動させるように構成し、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420の双方が同時に移動位置に移動することがないように構成するとよい。例えば、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420が交互に上下方向に出没するように移動させてもよい。
このような構成とすることで、パネル板後方装飾部材2410あるいはパネル板後方基板2420を移動位置へ移動させる移動演出を実行した場合でも、障害釘1201と、パネル板後方装飾部材2410あるいはパネル板後方基板2420のうち移動しなかったいずれか一方と正面視で重なるように位置するため、白化部HKBが目立ちにくい状態を維持することができる。パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420をそれぞれ待機位置から移動位置へ移動させる実施形態を示したが、パネル板後方基板2420に代えてパネル板後方装飾部材2410を設け、前後方向に重なる2枚のパネル板後方装飾部材2410を同様に移動させてもよい。また、パネル板後方装飾部材2410に代えてパネル板後方基板2420を設け、前後方向に重なる2枚のパネル板後方基板2420を同様に移動させてもよい。また、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420の前後方向の位置を反対とし、パネル板後方基板2420を前方に、パネル板後方装飾部材2410を後方に設け、同様に移動させてもよい。また、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420とからなる装飾ユニットを複数重ねて配置し、同様に移動させてもよい。
図133(d)は、図131(a)におけるA-A断面図であり、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420の双方が移動位置にある状態を示している。パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420は待機位置から移動位置への移動によって、パネル板1110に対して平行な面を上方向に所定距離(20mm)移動するが、この状態においては障害釘1201に対して、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420の双方が正面視で重ならない位置に位置している。この場合、障害釘1201の先端部周辺の白化部HKBが目立ってしまう恐れがある。
そこで、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420の双方が移動位置にある状態において、パネル板後方基板2420を所定の発光色で発光した状態とすることで、パネル板後方装飾部材2410を発光演出状態とするように構成してもよい。また、遊技盤側演出表示装置1600において、この発光演出状態に対応して同時に特別な演出画像の表示を行ってもよい。移動位置に位置するパネル板後方装飾部材2410の外形形状と、遊技盤側演出表示装置1600において表示する特別な演出画像とによって、1つのキャラクタ等を表すように構成してもよい。なお、図132を参照して説明した実施形態と同様の態様を採用してもよい。
このような構成とすることで、遊技者の関心が、パネル板後方装飾部材2410やパネル板後方基板2420、パネル板後方装飾部材2410やパネル板後方基板2420が移動した方向に位置する遊技盤側演出表示装置1600に向くため、パネル板後方装飾部材2410やパネル板後方基板2420が移動位置へ移動して、障害釘1201がパネル板後方装飾部材2410やパネル板後方基板2420と正面視で重ならない状態となったとしても、白化部HKBを目立ちにくくすることが可能となる。
移動可能に構成したパネル板後方装飾部材2410及び移動可能に構成したパネル板後方基板2420の後方であって、障害釘1201と正面視で重なる位置に、前面に所定の模様等が施されており、明色あるいは金属光沢で視認される装飾部材を設けるように構成し、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420の双方が待機位置から移動位置へ移動した状態において、この装飾部材が視認可能となるように構成してもよい。なお、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420の一方のみを有する場合においても、同様の装飾手段を採用するように構成してもよい。このような構成とすることで、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420の双方が移動位置に移動した場合でも白化部HKBが目立ちにくい状態を維持することが可能となる。
図134は、図129を参照して説明した実施形態においてパネル板後方装飾部材2410を左右方向を軸として回動可能に変形した実施形態を示している。図134(a)は、図129(a)におけるA-A断面図であり、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420が待機位置にある状態を示している。図134(b)は、図129(a)におけるA-A断面図であり、パネル板後方装飾部材2410が移動位置にある状態を示している。パネル板後方装飾部材2410は待機位置から移動位置へ回動することによって、右側方視において、時計回りに約30度回動するが、この状態においても障害釘1201とパネル板後方装飾部材2410が正面視で重なる位置に位置している。図134(c)は、図134(b)に示した断面図の変形例であり、パネル板後方装飾部材2410の後方に遊技盤側演出表示装置1600が位置している状態を示している。
このように、パネル板後方装飾部材2410を、パネル板後方装飾部材回動軸2410cを軸として回動可能に構成し、パネル板1110に対して平行な待機状態と平行でない移動状態とをとることができるように構成してもよい。また、移動状態に移動する動作を大当り期待度が高いことを示す演出として実行可能に構成するとよい。具体的には、パネル板後方装飾部材2410の移動位置における回動角度を複数設け、回動角度によって大当り期待度がどの程度であるのかが示唆されるように構成するとよい。なお、パネル板後方装飾部材2410がパネル板1110に対して平行でない状態においては、図134(c)に示すようにパネル板後方装飾部材2410の後方に位置する遊技盤側演出表示装置1600の表示領域からの光がパネル板後方装飾部材2410の前面に対して直接入射されるように構成するとよい。この場合、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域から照射される光が、パネル板後方装飾部材2410において乱反射するため、白化部HKBの存在を目立ちにくくすることができる。また、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域の表示態様が所定の画像を所定周期で点滅表示するものである場合には、白化部HKBの存在をさらに目立ちにくくすることが可能となる。
なお、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に限らず、光を照射することが可能な他の部材によって、所定角度回動させたパネル板後方装飾部材2410の前面に対して、光を照射するように構成してもよい。
このように、もともと傾いて設けられているあるいは傾いた状態となったパネル板後方装飾部材2410に対して、遊技盤側演出表示装置1600やその他の発光装飾部材などにおいて、大当り期待度が高いことを示す白色で発光された光が直接照射されるように構成してもよい。この場合、パネル板後方装飾部材2410が白色で照明された状態となるため、他の色で照明された状態と比べて、白化部HKBがより目立ちにくくなる。なお、白色の光に代えて黄色の光で照明してもよい。
ところで、遊技機は数年間、遊技店に設置されることもある。一方、障害釘を透明なパネル板に植設することで形成される遊技盤の歴史は、木製のパネル板に障害釘を植設して形成される遊技盤の歴史より短く、障害釘を透明なパネル板に植設した遊技機が遊技店に本格的に設置されるようになったのは、ここ10年程度である。さらに、遊技機自体の遊技性も常に進化し続けている。このため、障害釘の打ち込みにより形成されるゲージ構成や、遊技盤に設けられる装置も都度かわり、これに合わせて透明なパネル板に植設される障害釘の本数、障害釘が植設される位置、障害釘と障害釘との間隔なども変化する。このため、このように多様に発生しうるゲージ構成のパターンが白化部HKBを発生しやすいものであるのか、白化部HKBが発生しにくくなっているものであるのかを検証するには所定の年月を要するといった現状にある。
これまでも、特に発射直後に遊技球からの衝突による衝撃を受ける障害釘として、例えば、遊技領域5aの左上に植設された複数の障害釘1201や、遊技領域5aの右側に植設された複数の障害釘1201のうちの所定の障害釘1201がある。また、その後、遊技領域を流下、転動する遊技球が遊技状態に応じて集中する障害釘1201として、例えば、通常遊技中に集中する、遊技領域5aの左上から転動してきた遊技球が所定確率で衝突する遊技領域5aの左側に植設された複数の障害釘1201や、遊技領域5aの左上から第一始動口2002に至る転動経路に対応して設けられた障害釘1201(ジャンプ釘1231、命釘1230、左側誘導釘1232)や、大当たり遊技中に集中する、大入賞口2005に近接して設けられた障害釘1201などで白化部HKBの劣化が推測されている。
以下に示す実施形態においては、遊技店におけるある遊技機の稼動において遊技の進行あるいは遊技者の知覚する美観に支障をきたしうる品質上の問題が発生する前に、当該遊技機において、このような品質上の問題が発生しそうであるか否かについて遊技店の店員が判断することが可能な実施形態について説明する。
白化部HKBを目立ちにくくするために、障害釘1201を植設した部位を正面視した場合に、障害釘1201を植設した部位の後方に、明色視認部、乱反射部、金属光沢部を設ける例を示したが、上記課題を解決するために、障害釘1201のうち所定の障害釘1201については白化部HKBをあえて目立ちやすい位置に植設する構成を採用してもよい。
具体的には、左側誘導釘1232を構成する障害釘1201のうち、左から一番目の障害釘1201と二番目の障害釘1201については、正面視で明色でない装飾部材(望ましくは暗色の装飾部材)と重なるように配置してもよい。
このような構成とすることで、多くの障害釘1201については白化部HKBを目立ちにくくしつつ、一部の所定の障害釘1201については、白化部HKBの発生状況が明確に視認されることとなるため、遊技機の累積稼働時間を容易に推定することが可能となり、当該遊技機において品質上の問題が発生しそうであるか否かの指標とすることが可能となる。
暗色の装飾部材としては、白化部HKBを目立ち易くするため、例えば黒色を基調とする装飾が施された装飾部材を採用することが望ましい。または遊技機を構成する基本装置として演出表示装置として使用されることが多い液晶表示装置などを利用するとよい。例えば、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域はパチンコ機1の電源をオフにした状態ではその前面が黒色の平面として視認される。
図135は、図60を参照して説明した実施形態を変形した実施形態を示している。図135は、遊技盤5の正面図である。本実施形態においては、無色透明なパネル板1110の後方に遊技盤側演出表示装置1600が設けられ、パネル板1110に植設された命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232、その他の障害釘1201のうちの一部が、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域1600aと正面視で重なる位置に設けられている。表示領域1600aはパチンコ機1の電源をオフにした状態では、その前面が黒色の平面として視認される。
このように、暗色の装飾部材や黒色の面として視認される遊技盤側演出表示装置1600の表示領域1600aと正面視で重なる位置、あるいは上述したようにパチンコ機の中心位置を中心として所定方向に所定角度目線を傾けたときに、暗色の装飾部材や遊技盤側演出表示装置1600の表示領域1600aと重なる位置に所定の障害釘1201を植設すれば、当該所定の障害釘1201における白化部HKBの発生状態を確認することが容易となる。
このような構成とすることで、暗色の装飾部材や遊技盤側演出表示装置1600の表示領域1600aと、正面視で重なる位置に植設される所定の障害釘1201について白化部HKBの発生状況を確認することが容易となる。なお、正面視ではなく、上述したように、パチンコ機の中心位置を中心として所定方向に所定角度目線を傾けたときに所定の障害釘1201と重なる位置に、暗色の装飾部材や、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域1600aが位置するように構成してもよい。また、この構成を他の実施形態における障害釘1201に対して採用し、白化部HKBの視認性を高めるように構成してもよい。
図136は、図135を参照して説明した実施形態を変形した実施形態を示している。図136は、遊技盤5の正面図である。本実施形態においては、パネル板1110の裏面にパネル板裏粗面部1110bが設けられている。パネル板1110に植設された命釘1230、ジャンプ釘1231、一部の左側誘導釘1232については、明色で視認されるパネル板裏粗面部1110bと正面視で重なる位置に設けられている。一方、一部の左側誘導釘1232(左上の2本の障害釘1201)、その他の障害釘1201については、正面視でパネル板裏粗面部1110bと重ならず、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域1600aと重なるように設けられている。
このような構成とすることで、一部の障害釘1201については常に白化部HKBを目立ちにくくすることができるとともに、その他の障害釘1201については、パチンコ機1の電源をオンにした状態においては、遊技状態に応じて、表示領域1600aに明色や黄色の演出画像を上述したような態様で表示することで白化部HKBを目立ちにくくすることができ、パチンコ機1の電源をオフにした状態において白化部HKBを目立ちやすくすることが可能となる。
図136を参照して説明した実施形態において、パネル板裏粗面部1110bに代えて、上述した実施形態を適用することで、一部の障害釘1201については白化部HKBを目立ちにくくするように構成してもよい。例えば、パネル板裏粗面部1110bに代えてあるいは加えて、パネル板後方装飾部材2410、パネル板後方基板2420のうちの少なくとも1つを設けるように構成してもよい。なおこれらの部材の正面視における形状は、パネル板裏粗面部1110bの正面視における形状と同じ形状に構成するとよい。
従来、操作手段を備える遊技機が検討されてきたが、以下に複数の操作手段を備えるとともに演出において複数の操作手段を有効に活用した遊技機について説明する。本実施形態におけるパチンコ機1は、図137に示すように扉枠3の下部に遊技者が操作可能なミッションボタン3700、攻撃ボタン3710、左レバー3720、右レバー3730、防御ボタン3740を備えている。
本実施形態に係るパチンコ機1は、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域において、装飾図柄の変動表示中に自戦車を表示する演出を画像表示によって行うことが可能である。本演出において、自戦車は様々な道のりを移動するとともに、目的地への移動中に敵戦車との戦闘などを経て、当該戦闘結果などにより、装飾図柄の変動結果が示唆されるように構成されている。また、自戦車の移動中、あるいは自戦車と敵戦車との戦闘中に、扉枠3の下部に設けられたミッションボタン3700、攻撃ボタン3710、左レバー3720、右レバー3730、防御ボタン3740などの操作手段に対する遊技者の操作を受け付けることで、装飾図柄の変動結果の示唆態様などの演出内容に変化を与えることが可能に構成されている。
なお、本明細書中において、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域のことを単に表示領域という場合がある。
ミッションボタン3700は、自戦車を表示する演出において様々な態様で機能するボタンである。攻撃ボタン3710は、自戦車を表示する演出において主に敵部隊に攻撃を行うことが可能なボタンである。防御ボタン3740は、自戦車を表示する演出において主に敵戦車からの攻撃を防御することが可能なボタンである。各ボタンは、下方向に所定距離押下することが可能である。パチンコ機1は、遊技者による各ボタンへの押下操作を図示しないセンサによりそれぞれ検知して、周辺制御基板1510に入力し、演出に利用することが可能である。各ボタンは遊技者による押下操作が行われない状態となった場合には、スプリング等を用いた図示しない復帰機構によって、上方へ移動した状態となる。
左レバー3720は、方向入力を行うことが可能な棒状の操作手段である。左レバー3720の根元は軸支されており、360度いずれの方向にも傾けることが可能である。傾けることが可能な角度は最大45度である。左レバー3720は、スプリング等を用いた図示しない復帰機構により、遊技者が左レバー3720から手を離すと垂直な状態(いずれの方向にも傾けられていない状態)に戻る構造となっている。パチンコ機1は、左レバー3720が傾けられた方向と傾けられた角度とを図示しないセンサにより検知して、周辺制御基板1510に入力し、演出に利用することが可能である。遊技者は、左レバー3720を握り、所定方向に所定角度傾けることで、操作入力を行うことができる。
左レバー3720の上下方向下方には、振動を発生可能な左レバー振動源3722が内蔵されている。左レバー振動源3722は、偏心錘が回転軸に取り付けられたステッピングモータや往復動作するソレノイドによって構成するとよい。左レバー振動源3722は、周辺制御基板1510によって駆動制御されることで振動を発生可能である。左レバー振動源3722から発生した振動が、左レバー3720を握っている遊技者の手のひらに伝わることで、振動を演出として用いることが可能である。例えば、左レバー3720の操作指示に対応して操作が行われることに応じて所定の振動態様で左レバー振動源3722を振動させてもよい。また、その振動態様によって大当たりなどの遊技者に有利な事象についての期待度を示すように構成してもよい。
左レバー3720内に左レバー振動源3722を複数設けてもよい。例えば、左レバー3720の上半分と左レバー3720の下半分に左レバー振動源3722をそれぞれ設けてもよい。そして、いずれか一方のみを振動させたり、双方の振動源を同時に振動させてもよい。
左レバー3720の上下方向上方には所定色で発光可能な左レバー発光源3724が内蔵されている。左レバー3720は乳白色の合成樹脂により形成されており、左レバー発光源3724から出力された光の色によって左レバー3720全体を光により装飾することが可能である。左レバー発光源3724は、具体的には、複数のフルカラーLEDと駆動回路により構成され、周辺制御基板1510によって駆動回路を駆動制御することで所定色で発光することが可能である。左レバー発光源3724によって左レバー3720の主に上半分を発光装飾された状態とすることができ、発光色や点滅・点灯等の発光態様を演出として用いることが可能である。例えば、左レバー3720の操作指示に対応して操作が行われることに応じて所定の発光態様で発光させてもよい。また、その発光態様によって大当たりなどの遊技者に有利な事象についての期待度を示すように構成してもよい。なお、左レバー3720は光を透過することができれば、他の素材を用いて形成してもよく、例えば、レンズカットを施した無色透明の合成樹脂により形成してもよい。
右レバー3730は、左レバー3720と同様の構造及び機能を有している。例えば、右レバー3730は操作入力を受け付け可能である。また、左レバー3720と同様に右レバー3730内には右レバー振動源3732と右レバー発光源3734が設けられており、左レバー3720と同様の演出に利用することが可能である。
各ボタンの配置は図137を参照して説明した実施形態に限定されるものではない。図138は、左レバー3720の上端部に攻撃ボタン3710を、右レバー3730の上端部に防御ボタン3740を設置した実施形態を示している。この場合、左レバー3720を握って左レバー3720の傾動操作を行いながら、左レバー3720の上端にある攻撃ボタン3710を親指で押下することが可能である。同様に右レバー3730を握って右レバー3730の傾動操作を行いながら、右レバー3730の上端にある防御ボタン3740を親指で押下することが可能である。
なお、攻撃ボタン3710を乳白色あるいは無色透明の合成樹脂により形成し、攻撃ボタン3710の操作に応じて、左レバー発光源3724を所定の発光態様とすることで、攻撃ボタン3710を所定の発光態様としてもよい。同様に、防御ボタン3740を乳白色あるいは無色透明の合成樹脂により形成し、防御ボタン3740の操作に応じて、右レバー発光源3734を所定の発光態様とすることで、防御ボタン3740を所定の発光態様としてもよい。
左レバー3720の上端部に攻撃ボタン3710を、右レバー3730の上端部に防御ボタン3740を設置するのではなく、ミッションボタン3700を攻撃ボタン3710に代えて、左レバー3720の上端部に設置してもよい。あるいは、防御ボタン3740に代えて右レバー3730の上端部に設置してもよい。あるいは、1のレバーの上端部にこれらのボタンのうちの2つまたは3つのボタンを設置するように構成してもよい。
このような構成とすることで、レバーの傾動操作と1つまたは複数のボタンの押下操作を片手で行うことができる。
図139は、自戦車を表示する演出を装飾図柄の変動中にリーチ演出として実行するように構成した実施形態を示している。図139(a)は、装飾図柄が停止表示された状態を示している。第一始動口2002や第二始動口2004への始動入賞が発生すると、左、中、右の装飾図柄が変動を開始する。
図139(b)は左、中、右の装飾図柄が表示領域の上方から出現し、下方へと消えていく態様で変動表示されている状態を示している。装飾図柄は、リーチ状態を形成せずにハズレを表す図柄で停止表示される場合と、リーチ状態を形成して、ハズレを表す図柄で停止表示される場合と、リーチ状態を形成して、大当りを表す図柄で停止表示される場合とがある。
図139(c)は左右の「3」図柄が仮停止表示されて、リーチ状態が形成された状態を示している。本実施形態においてはリーチ演出として、自戦車が表示領域に表示され、前方へ移動する戦車リーチ演出を実行することが可能である。
図139(d)は、戦車リーチ演出として、自戦車を表示する演出の表示が開始された状態を示している。具体的には、自戦車は道路上を前方に移動している状態である。装飾図柄は表示領域における左上に表示される。
図139(e)は、自戦車と敵戦車とが、戦闘を行っている状態を示している。また、図139(f)は、自戦車が目的地に到着した状態を示している。これらは特別抽選の結果を示唆する演出として機能する。例えば、図139(e)に示す敵戦車を自戦車が倒せるか否か、あるいは、自戦車が敵戦車に倒されるか否かを示す演出表示が実行され、演出表示結果によって、特別抽選の結果が示唆される。あるいは、図139(f)に示すように、自戦車が敵戦車にやられずに目的地に到達できるか否かを示す演出表示が実行され、演出表示結果によって、特別抽選の結果が示唆される。
図139(g)は、特別抽選の結果がハズレであった場合の装飾図柄の変動表示停止態様を示している。また、図139(h)は、特別抽選の結果が大当りであった場合の装飾図柄の変動表示停止態様を示している。自戦車、敵戦車、道路等の画像は、装飾図柄の変動が停止する直前のタイミングで表示が終了する。
図139を参照して、表示領域において、リーチ演出として、自戦車を表示する演出を行う例を示したが、複数回の装飾図柄の変動にまたがって、自戦車を表示する演出を実行するように構成してもよい。例えば、第一始動口2002や第二始動口2004に遊技球が入賞することにより発生した保留にかかる特別抽選結果を先読みすることで、自戦車を表示する演出の実行を開始し、複数回の図柄変動にまたがって実行し、先読みされた保留に対応する装飾図柄の変動結果を示唆するように構成してもよい。あるいは、大当りの開始時から終了時まで、自戦車を表示する演出を実行したり、大当りの終了時から、所定回数(例えば10回)装飾図柄の変動が行われるまで、戦車を表示する演出を実行することで、大当り終了時に変化した遊技状態がどのような遊技状態であるのか(例えば、特別抽選で大当りと判定される確率が、高確率状態であるのか低確率状態であるのか)を示唆するように構成してもよい。このように、自戦車を表示する演出によって示唆される対象は、特別抽選結果(例えば、大当りが発生する期待度)に限られるものではなく、例えば、遊技状態が示唆されるものであってもよい。
図140は、左手で、左レバー3720または右レバー3730のいずれかのレバーを操作し、右手でハンドル302を回転操作させる態様が求められる演出状況を示している。自戦車を表示する演出中、基本的には、自戦車は自動的に前方に進行していく。このとき、左レバー3720または右レバー3730を操作することで自戦車の速度を変更したり、左右方向に移動させることが可能である。具体的には、図140に示すように、左レバー3720または右レバー3730を遊技者から見て前方に傾けることで、自戦車の速度を上げることが可能である。また、左レバー3720または右レバー3730を遊技者から見て後方(遊技者側)に傾けることで、自戦車の速度を下げることが可能である。また、左レバー3720または右レバー3730を遊技者から見て右側に傾けることで、自戦車を右側に移動させることが可能である。また、左レバー3720または右レバー3730を遊技者から見て左側に傾けることで、自戦車を左側に移動させることが可能である。
片手(左手)で、1つのレバーを操作し、自戦車を移動させる実施形態を示したが、左手で左レバー3720を、右手で右レバー3730を操作する演出を実行可能に構成してもよい。なお、リーチ演出という通常の装飾図柄の変動よりも大当りの期待度が高い演出が発生しているため、遊技者は必ずしもハンドル302の操作を必要とせず、両手を使って、左レバー3720や右レバー3730、ミッションボタン3700等の各種のボタンを操作することが可能であるため、より演出としての興趣を高めることができる。
自戦車を表示する演出中、基本的には、自戦車は自動的に前方に進行していく。このとき、左レバー3720と右レバー3730を操作することで戦車の速度を変更したり、左右方向に移動させることが可能である。具体的には、図141に示すように、左レバー3720または右レバー3730を遊技者から見て前方に傾けることで、戦車の速度を上げることが可能である。また、左レバー3720または右レバー3730を遊技者から見て後方(遊技者側)に傾けることで、戦車の速度を下げることが可能である。また、左レバー3720または右レバー3730を遊技者から見て右側に傾けることで、戦車を右側に移動させることが可能である。また、左レバー3720または右レバー3730を遊技者から見て左側に傾けることで、戦車を左側に移動させることが可能である。
また、左レバー3720と右レバー3730を同時に遊技者から見て前方に傾けた場合、左レバー3720と右レバー3730の一方のみが操作された場合と比べ、速度を大きく上げることが可能である。同様に、左レバー3720と右レバー3730を同時に遊技者から見て後方に傾けた場合、左レバー3720と右レバー3730の一方のみが操作された場合と比べ、速度を大きく下げることが可能である。また、左レバー3720と右レバー3730を同時に遊技者から見て右側に傾けた場合、左レバー3720と右レバー3730の一方のみが操作された場合と比べ、戦車を右側に大きく移動させることが可能である。同様に、左レバー3720と右レバー3730を同時に遊技者から見て左側に傾けた場合、左レバー3720と右レバー3730の一方のみが操作された場合と比べ、戦車を左側に大きく移動させることが可能である。
このように、戦車が前方に移動する際に、左レバー3720と右レバー3730によって、戦車の移動方向に変化を加えられるようにすることで、敵部隊からの攻撃を避けたり、フィールドに設置された地雷や岩などの障害物を回避して、前方に移動するといった演出を実行することが可能となる。
ミッションボタン3700、攻撃ボタン3710、防御ボタン3740の戦車リーチにおける基本的な利用態様について説明する。ミッションボタン3700の操作によって、自戦車に搭載されたマシンガンから前方に弾丸を発射することが可能となる。また、攻撃ボタン3710の操作によって、自戦車に搭載された砲台から前方に砲弾を発射することが可能となる。また、防御ボタン3740の操作によって、自戦車の前方に、敵戦車からの攻撃を防御する防御シールドを設けることが可能となる。なお、各ボタンに当てはめられる機能は演出の状況に応じて、異なったものとなる場合がある。
ところで、本実施形態においては、遊技状態が変更される条件として新たな条件を採用している。以下に、図142、図143を参照して、遊技状態が変更される条件として新たな条件について説明する。
第一始動口2002に遊技球が入球すると、第一特別図柄表示器1403において、特別図柄の変動表示が行われ、第一特別抽選結果が表示される。また、遊技盤側演出表示装置の表示領域において、特別図柄の変動表示結果に対応した態様で装飾図柄の変動表示が行われる。
同様に、第二始動口2004に遊技球が入球すると、第二特別図柄表示器1405において、特別図柄の変動表示が行われ、第二特別抽選結果が表示される。また、遊技盤側演出表示装置の表示領域において、特別図柄の変動表示結果に対応した態様で装飾図柄の変動表示が行われる。
また、遊技球がゲート部2003を通過することにより抽選される普通抽選結果が「当り」の場合には、第二始動口2004は遊技球の受入れが不能または困難な状態から、遊技球を受け入れ可能な状態へと変化することが可能である。
本実施形態において特別図柄の抽選態様について、特別図柄の抽選結果が「大当り」の抽選結果となる確率が低い(確率:1/300)状態と、特別図柄の抽選結果が「大当り」となる抽選結果となる確率が高い(確率:1/30)状態と、をとることが可能である。
また、普通図柄の抽選態様について、普通図柄の変動時間が長く(平均30秒)、普通抽選結果が「当り」の抽選結果となる確率が低い(確率:1/100)状態と、普通図柄の変動時間が短く(平均2.0秒)、普通図柄の抽選結果が「当り」抽選結果となる確率が高い(確率:1/1.2)状態と、をとることが可能である。
そして、これらを組み合わせた以下の4つの遊技状態をとることが可能である。
1:特別図柄の抽選結果が「大当り」の抽選結果となる確率が低く、普通図柄の変動時間が長く、普通抽選結果が「当り」の抽選結果となる確率が低い状態である通常状態。
2:特別図柄の抽選結果が「大当り」の抽選結果となる確率が低く、普通図柄の変動時間が短く、普通抽選結果が「当り」の抽選結果となる確率が高い状態である時短状態。
3:特別図柄の抽選結果が「大当り」の抽選結果となる確率が高く、普通図柄の変動時間が長く、普通抽選結果が「当り」の抽選結果となる確率が低い状態である非時短確変状態。
4:特別図柄の抽選結果が「大当り」の抽選結果となる確率が高く、普通図柄の変動時間が短く、普通抽選結果が「当り」の抽選結果となる確率が高い状態である確変状態。
また、これらの遊技状態とは別に、特別図柄の抽選結果が「大当り」となった場合には、以下の状態をとる。
5:大入賞口2005が所定の開閉パターンで開閉される大当り状態。なお、大当り状態中には特別図柄の変動表示は行われない。
図142は、これらの5つの遊技状態を示すテーブルである。
このように、本実施形態においては5つの遊技状態をとることが可能である。そして、遊技中に所定の条件が満たされることで、これらのうちのある遊技状態から他の遊技状態へと遊技状態が変化する。図143は、遊技状態の移行条件を示した図である。
時短状態は、時短状態となってからのハズレの特別抽選結果の発生回数が所定回数に達することを条件として、通常状態へ移行する。例えば、大当り状態が終了して、時短状態に移行し、その時短状態において、特別図柄の変動回数が100回に達した場合には、遊技状態は通常状態へと移行する。
非時短確変状態、確変状態は、大当り遊技状態が発生するまで継続される。
本実施形態においては、特別抽選結果としては、「ハズレ」、「時短付きハズレ」、「大当り」の3つの抽選結果が設けられている。
特別抽選結果が「ハズレ」となった場合には、特別抽選結果が所定時間表示されたのち、大入賞口2005が所定の開閉パターンで開閉されることがなく、また、普通抽選結果が「当り」となる確率を高めるとともに普通抽選結果が表示されるまでの時間が短かい「時短状態」が発生することもない。
特別抽選結果が「時短付きハズレ」となった場合には、特別抽選結果が所定時間表示されたのち、大入賞口2005が所定の開閉パターンで開閉されることなく、普通抽選結果が「当り」となる確率を高めるとともに普通抽選結果が表示されるまでの時間が短かい「時短状態」へ遊技状態が移行する。特別抽選結果が「時短付きハズレ」の場合であっても、遊技状態が、時短状態、非時短確変状態、確変状態中である場合には、時短状態への移行は行われない。なお、「時短付きハズレ」は所定の確率で発生させるとよい。例えば、特別抽選結果のうち、「大当り」の発生確率を1/300、「ハズレ」の発生確率を298/300、「時短付きハズレ」の発生確率を1/300とするとよい。
特別抽選結果が「大当り」となった場合には、特別抽選結果が所定時間表示され、大入賞口2005が所定の開閉パターンで開閉される。また大当り状態が終了したのち、あらかじめ定められた大当り内訳に基づいて、通常状態、時短状態、非時短確変状態、確変状態のいずれかの遊技状態へ移行する。なお、大当り状態後に移行する割合は適宜設定すればよく、大当り後に移行可能な遊技状態を4つ未満としてもよい。例えば、大当り状態後に、確変状態に移行する割合を50%、時短状態に移行する割合を50%とし、通常状態、非時短確変状態にいこうする割合を0%としてもよい。
一方、「時短付きハズレ」を採用せず、通常状態において、特別抽選結果が連続してハズレとなった回数を計数し、特別抽選結果が連続してハズレとなった回数があらかじめ定められた特定の回数(例えば500回)に達した場合に、特別抽選結果が所定時間表示されたのち、大入賞口2005の開閉をともなうことなく、遊技状態が通常状態から時短状態へと移行する。
なお、時短状態、非時短確変状態、確変状態中に特別抽選結果がハズレとなった回数があらかじめ定められた特定の回数(例えば500回)に達したとしても、時短状態への移行は行われない。
時短付きハズレに基づく通常状態から時短状態への移行、特別抽選の特定回数の実行に基づく通常状態から時短状態への移行は、いずれか一方のみを採用してもよいし、双方を採用してもよい。
特別抽選結果として、「時短付きハズレ」を採用することで、出玉を伴うことなく、通常状態から時短状態へと遊技状態を移行させることができる。また、通常状態と比べ、遊技球が減りにくい時短状態で特別抽選結果を受けさせることが可能となる。
また、特別抽選が特定回数実行されることで、通常状態から時短状態へと遊技状態が移行するため、一定期間通常状態が継続された場合は、通常状態よりも、遊技球が減りにくい時短状態において特別抽選結果を受けさせることが可能となる。
第一特別抽選結果が大当りになった場合の大当りの内訳と、第二特別抽選結果が大当りになったときの大当りの内訳は同一としてもよい。
あるいは、第一特別抽選結果が大当りになった場合の大当りの内訳と、第二特別抽選結果が大当りになったときの内訳を異なったものとしてもよい。例えば、第一特別抽選結果が大当りになったときの内訳を、通常状態となる大当りが50%、時短状態となる大当たりが50%とし、第二特別抽選結果が大当りになったときの内訳を、時短状態となる大当たりが20%、確変状態となる大当りが80%としてもよい。
低確率非時短状態、高確率非時短状態において、遊技者は第一始動口2002に遊技球を入賞させるために遊技領域の左側に遊技球を発射する。このような、遊技領域の左側に向けて遊技球を発射する行為は「左打ち」とよばれる。なお、遊技領域の左側に流入した遊技球が第一始動口2002に入賞する確率は、概ね1/10~1/15程度である。また、遊技領域の左側に流入した遊技球が第二始動口2004に入賞することはない。
一方、大当り遊技状態中において、遊技者は大入賞口2005に遊技球を入賞させるために遊技領域の右側に向けて遊技球を発射する。また、低確率時短状態、高確率時短状態中において、遊技者は第二始動口2004に遊技球を入賞させるために遊技領域の右側に向けて遊技球を発射する。このような、遊技領域の右側に向けて遊技球を発射する行為は「右打ち」とよばれる。
なお、遊技領域の右側に流入した遊技球が第二始動口2004に入賞する確率は遊技状態によって異なる。これは、第二始動口2004の可動片2004aが開放状態となる確率および開放状態の継続時間が非時短状態(低確率非時短状態、高確率非時短状態)と時短状態(低確率時短状態、高確率時短状態)とで異なるからである。非時短状態(低確率非時短状態、高確率非時短状態)において、遊技領域の右側に流入した遊技球が第二始動口2004に入賞する確率は極めて低く、例えば1/200~1/300程度である。時短状態(低確率時短状態、高確率時短状態)において、遊技領域の右側に流入した遊技球が第二始動口2004に入賞する確率は極めて高く、例えば1/2~1/3程度である。
なお、遊技領域の右側に流入した遊技球が第一始動口2002に入賞することはないが、第一始動口2002に入賞することがあるように遊技領域を構成してもよい。
低確率時短状態では、特別図柄の変動表示時間が低確率非時短状態と比べて平均して短くなる。
高確率時短状態では、特別図柄の変動表示時間が低確率非時短状態と比べて平均して短くなるとともに、特別図柄の停止態様が大当りの結果を示す態様となる確率が低確率非時短状態と比べて高くなる。
そのため、左打ち中(低確率非時短状態中)と比べて、右打ち中(低確率時短状態中または高確率時短状態中)の場合には、大当り遊技状態の終了後に次の大当り遊技状態が発生するまでの平均時間は短く、遊技者の感覚からすると、前回の大当りから期間をおかず、すぐに次の大当りが発生したように感じられる。
低確率非時短状態において、最初の大当り遊技状態が発生し、この大当り遊技状態の終了後に低確率時短状態または高確率時短状態となって、再度大当り遊技状態が発生した状態のことを連チャン状態という。なお、このときの連チャン回数は「2回」である。この大当り遊技状態後に再び低確率時短状態または高確率時短状態となり、再度、大当り遊技状態が発生した場合には、連チャン回数は「3回」となる。大当り遊技状態終了後に、低確率非時短状態となった場合や、大当り遊技状態終了後に、低確率時短状態となったものの、特別抽選結果が連続して所定回数(例えば、100回)ハズレとなって、低確率非時短状態となった場合には、連チャン状態は終了する。遊技者は連チャン状態が継続している間は、遊技領域の右側に向けて遊技球を発射し、連チャン状態が終了したタイミングで、遊技球を発射する領域を遊技領域の左側に変更する。
図142、図143を参照して、大当り状態の終了後に予め定められた4つの遊技状態(高確率あるいは低確率、時短あるいは非時短の組み合わせ)のうちのいずれかに移行することを示した。これらの遊技状態について、本明細書中において、以下のように称する場合がある。
具体的には、大当り状態の終了後に低確率非時短状態となる大当りを、低確率非時短大当りと称する場合がある。また、大当り状態の終了後に低確率時短状態となる大当りを、低確率時短大当りと称する場合がある。また、大当り状態の終了後に高確率非時短状態となる大当りを、高確率非時短大当りと称する場合がある。また、大当り状態の終了後に高確率時短状態となる大当りを、高確率時短大当りと称する場合がある(なお、この大当りについては一般に「確変大当り」と称されることがある)。
なお、大当り状態について、大当り遊技状態と称する場合がある。
なお、特別抽選の結果が大当りであった場合には、所定の数字が付された装飾図柄をゾロ目の態様で停止表示して、特別抽選の結果が大当りであることが遊技者に示される。このとき、大当りの種別が高確率非時短大当りや高確率時短大当りの場合には、奇数の数字が付された装飾図柄をゾロ目の態様で停止表示させ、大当りの種別が低確率非時短大当りや低確率時短大当りの場合には、偶数の数字が付された装飾図柄をゾロ目の態様で停止表示させてもよい。例えば、装飾図柄に付される数字の種類が1から7であるときに、停止表示された装飾図柄の数字の組み合わせが「222」、「444」、「666」であった場合には、大当り状態後の遊技状態は低確率非時短状態や低確率時短状態となる。また、停止表示された装飾図柄の数字の組み合わせが「111」、「333」、「555」、「777」であった場合には、大当り状態後の遊技状態は高確率非時短状態や高確率時短状態となる。また、数字の「2」、「4」、「6」が付された装飾図柄を「通常図柄」、数字の「1」、「3」、「5」、「7」が付された装飾図柄を「確変図柄」と称することがある。このような実施態様とした場合、遊技者はリーチ状態が形成されたタイミングで、大当りが仮に発生した場合における大当り後の遊技状態を知ることができるため、興趣を向上させることができる。
なお、このようにリーチ状態を構成する装飾図柄のことを「リーチ図柄」と称する場合がある。特にリーチ状態を形成する装飾図柄に付された数字が、偶数であるのか奇数であるのか、すなわち、「通常図柄」により形成されるリーチ状態であるのか、「確変図柄」により形成されるリーチ状態であるのかを示す際に用いられる。例えば、「リーチ図柄は「1」である。」といった場合、数字の1が付された装飾図柄によって、リーチ状態が形成されていることを示している。
また、「通常図柄」により形成されるリーチ状態を通常リーチ、「確変図柄」により形成されるリーチ状態を「確変リーチ」と称する場合がある。
なお、リーチ状態を形成する図柄の種類によって、大当りの期待度を示唆してもよい。例えば、装飾図柄に付された数字が「1」「2」「4」「5」の場合は、期待度は5%未満とし、「6」の場合は20%、「3」の場合は50%、「7」の場合は90%(あるいは100%としてもよい)としてもよい。これにより単にリーチ図柄が通常図柄であるのか確変図柄であるのか(すなわち偶数であるのか奇数であるのか)、という点に加え、図柄に付された数字が「1」~「7」のいずれであるのか、という点についても遊技者の関心を高めることできる。
なお、大当り状態において発生するラウンド数をこれらの名称に対して付加して大当りの種別をさらに区分して表現する場合がある。例えば、10ラウンドの大当りであって大当り終了後に高確率時短状態が発生する大当りの場合には、10R高確率時短大当りと称する場合がある。同様にラウンド数が3ラウンドや6ラウンドである場合には、3R高確率時短大当りや6R高確率時短大当りと称する場合がある。また、大当り状態終了後の確率状態や時短状態を問わない場合は、3R大当り、6R大当りと称する場合がある。
なお、本明細書中において、大当りの期待度のことを単に期待度という場合がある。
また、所定の演出等を実行することで大当りの期待度がどの程度であるのかを示す実施形態を示しているが、大当りの期待度に代えて、高確率時短大当りの期待度や他の所定の事象の発生についての期待度がどの程度であるのかを示すものに変形してもよい。なお、期待度については、「大当りのときに出現する確率/(大当りのときに出現する確率+ハズレのときに出現する確率)」の式で求めることができる。また、遊技者は、所定の演出が実行されたときの期待度について、自身の遊技経験や専門雑誌の記事に基づいて認識することとなる。
以下に、このような操作部を用いて実行されるリーチ演出や遊技状態の変更条件についての実施形態を遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示される表示内容とともに説明する。
従来、キャラクタ等の画像を表示手段に表示することで装飾図柄の変動表示結果を示唆する演出が行われていた(例えば、特開2016-179063号公報、特開2010-022544号公報)。例えば、装飾図柄の変動停止前に所定のキャラクタの画像を表示することで、その装飾図柄の変動表示結果が大当りとなる確率が所定の確率(例えば10%)であることが遊技者に対して示唆される演出が実行されていた。
ところが、遊技者によっては必ずしもそのような示唆演出を見ることを好まない場合がある。例えば、ある示唆演出が複数回表示されたものの、その示唆演出が表示された直近の複数回の変動表示の結果がいずれもハズレを示す変動表示結果となった場合には、その示唆演出に対して、「またハズれるのでは・・」といった不信感を覚えたり、あるいはその示唆演出に対して、験が悪いと感じたりして、その示唆演出を見たくないと考える場合がある。このような傾向は、遊技者に対して、所定の操作部への操作を要求し、操作受付に基づいて所定の期待度を示す表示が行われる示唆演出において顕著である。このような場合に、遊技者にとっては、わざわざ操作手段を操作したのに、見たくもない示唆演出を視認させられことで、興趣の低下がおこりうる。
また、変動表示の結果が中途半端な期待度で示唆されるのではなく、変動表示の結果が明確に報知されることを好む遊技者も存在する。このような遊技者にとって、低期待度(例えば10%)の示唆演出を見せられることはかえって興趣の低下を招くおそれがある。
しかしながら、従来このような遊技者の存在は考慮されておらず、示唆演出の実行態様について改善の余地があった。以下に示す実施形態においては、このような遊技者が存在することを考慮して、興趣の低下を抑制できるように構成した実施形態について説明する。
以下に、図144等を参照して、自戦車と敵戦車との戦闘シーンにおいて、新開発のシールド弾を発射可能な自戦車からシールド弾を発射することで防御シールドが表示される「シールド弾リーチ」について説明する。
図144は、本実施形態の「シールド弾リーチ」の進行態様を示すタイムチャートである。このタイムチャートでは、1回の始動入賞に対応して特別図柄の変動表示を34秒間かけて実行する演出パターンの実行が主制御基板1310において決定された際に、周辺制御基板1510による制御によって遊技盤側演出表示装置1600の表示領域において装飾図柄の変動表示が34秒間かけて実行される演出態様の進行状況が示されている。なお、特別図柄及び装飾図柄の変動表示の終了後、特別図柄の停止表示及び装飾図柄の停止表示が1秒間かけて実行される。また、表示領域においては、装飾図柄の変動表示に加えて、自戦車の画像、敵戦車の画像、攻撃ボタン3710を模した模擬画像、防御ボタン3740を模した模擬画像等の表示が行われるが詳細は後述する。
また、図145、図146は、図144を参照して説明するタイムチャートの所定のタイミングにおける遊技盤側演出表示装置1600の表示領域の表示態様を示している。
なお、図144に示すタイムチャートにおいては演出のタイミングを説明するために時間経過に応じてt0、t1~t34、t35等と表記してある。各タイミング間の時間はそれぞれ1秒である。なお、これらの点は、断りがない限り後述する他の実施形態や演出例においても同様である。
また、図149~図196に示す各実施形態は、基本的には、図144~図148を参照して示した実施形態を変形したものである。したがって、図149~図196に示す各実施形態の説明において特段の言及がない構成(例えば、装飾図柄の変動開始時の表示態様や、停止時の表示態様等)については、図144~図148に示す実施形態における実施形態が適用可能である。
図144に示すタイムチャートにおいては、タイミングt0において、装飾図柄の変動表示が開始される。タイミングt0からタイミングt5にかけては、図139(b)に示すように左・中・右の装飾図柄の変動表示が行われる。タイミングt5において、図139(c)に示すように左の装飾図柄と右の装飾図柄が同じ図柄(本実施形態においては数字の「3」からなる図柄)が仮停止表示されてリーチ状態が発生すると、左・中・右の装飾図柄が縮小されて表示領域の左上に表示されるようになる。同時に、表示領域に道を前進している自戦車の画像等が表示される。また、タイミングt5からタイミングt27までの期間において、防御ボタン3740の操作受付が有効となる。
図145(a)は、タイミングt5において表示領域に自戦車の画像が表示された状態を示している。表示領域の左上にリーチ状態となった各装飾図柄(「3」「↓」「3」)が、表示領域の下部中央に自戦車の画像が、表示領域の左右方向中央に自戦車が移動する道路の画像が、表示領域の上部に水平線と空の画像が、表示領域の右下に演出上のキャラクタである「ダイナ大佐」のセリフ画像とセリフ画像を囲うウィンドウ画像が、表示領域の左下に演出上のキャラクタである「マイト軍曹」のセリフ画像とセリフ画像を囲うウィンドウ画像が表示された状態を示している。なお、遊技者自身は、自戦車の操縦を行う少尉という設定であり、少尉よりも階級が上の「ダイナ大佐」と、少尉よりも階級が下の「マイト軍曹」とともに自戦車で戦場を移動していく演出が実行される。このような構成とすることで、仮想現実的なリーチ演出に対する没入感を増すことが可能となる。
図145(a)の「ダイナ大佐」のセリフに示されるように、防御ボタン3740を長押しすることで、自戦車の手前にシールド画像を表示する演出が行われるが詳しくは後述する。
タイミングt9において、白色をした敵戦車の画像の表示が表示領域の右上において開始され、左方向に移動する表示が行われる。図145(b)は、タイミングt10において、敵戦車の画像が道路に向けて左方向に移動中の状態を示している。
タイミングt11において、表示領域内を右から左に移動してきた白色の敵戦車の画像が道路上に位置する状態となる。なお、このタイミングで、白色の敵戦車の画像が赤色の敵戦車の画像に差し替えて表示される場合がある。同時に、攻撃ボタン3710の操作受付が有効となるとともに、攻撃ボタン3710を模した模擬画像が「マイト軍曹」のセリフの右側に表示される。攻撃ボタン3710の操作有効期間はタイミングt11からタイミングt14にかけての3秒間継続される。
道路上に表示される敵戦車の画像としては、白色をした敵戦車の画像と赤色をした敵戦車の画像との2種類が用意され、白色の敵戦車の画像が表示された場合よりも、赤色の敵戦車の画像が表示された場合の方が、特別抽選結果が大当りとなる可能性が高くなるように敵戦車画像の表示割合が設定されている。
また、攻撃ボタン3710を模した模擬画像としては、白色をした模擬画像と赤色をした模擬画像との2種類が用意され、白色の模擬画像が表示された場合よりも、赤色の模擬画像が表示された場合の方が、特別抽選結果が大当りとなる可能性が高くなるように敵戦車画像の表示割合が設定されている。
敵戦車の画像の色と、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の色の組み合わせによって大当たりの期待度を示唆してもよい。
例えば、敵戦車の画像と攻撃ボタン3710を模した模擬画像の色が両方白色の場合の期待度が10%、敵戦車の画像と攻撃ボタン3710を模した模擬画像の色の一方が白色で他方が赤色の場合の期待度が20%、敵戦車の画像と攻撃ボタン3710を模した模擬画像の色が両方赤色の場合の期待度が30%となるように出現割合を設定してもよい。
なお、敵戦車の画像と攻撃ボタン3710を模した模擬画像のうち、いずれか一方の色のみが白色から、赤色になりうるように構成し、期待度を示唆するようにしてもよい。また、敵戦車の画像の色と、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の色の組み合わせによっては、大当りの期待度が100%、すなわちその組み合わせが表示された時点で大当たりの発生が確定するパターンを用意するようにしてもよい。
図145(c)は、タイミングt12において、表示領域において、攻撃ボタン3710を模した白色の模擬画像と、白色の敵戦車の画像が道路上に表示された状態を示している。
一方、図145(e)は、タイミングt11からタイミングt12において、表示領域において、攻撃ボタン3710を模した赤色の模擬画像と、赤色の敵戦車の画像が道路上に表示された状態を示している。
攻撃ボタン3710の操作有効期間中(タイミングt11~タイミングt14)に、攻撃ボタン3710への操作が行われた場合には、自戦車の砲台から砲弾が飛び出す画像表示が行われるとともに、敵戦車の画像が、破壊された画像へと変化する。また、砲弾が爆発した画像が表示される。また、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の表示が終了する。
図144(b)は、攻撃ボタン3710の操作有効期間中に攻撃ボタン3710への操作が行われた場合の表示態様を示すタイムチャートである。また、図144(c)は、攻撃ボタン3710の操作有効期間中に攻撃ボタン3710への操作が行われた場合の表示態様を示すタイムチャートである。
敵戦車の破壊画像の表示と砲弾の爆発画像の表示は攻撃ボタン3710が押されたタイミングから3秒間継続する。例えば、タイミングt13において、攻撃ボタン3710を操作した場合には、タイミングt16まで、敵戦車の破壊画像の表示と砲弾の爆発画像の表示が継続される。
砲弾が爆発した画像としては、砲弾が中程度に爆発した画像と、砲弾が大きく爆発した画像との2種類が用意されており、爆発の程度が大きいほど、大当りの期待度が高くなるように表示割合が設定されている。例えば、それまで表示されていた敵戦車の画像と攻撃ボタン3710を模した画像により示されていた期待度に対して、砲弾が中程度に爆発した画像が表示された場合には期待度が+10%上昇し、砲弾が大きく爆発した画像が表示された場合には期待度が+20%上昇するように演出の発生割合を設定してもよい。
図145(d)は、タイミングt13からタイミングt16にかけて、表示領域において、白色の敵戦車が破壊された画像と砲弾が中程度に爆発した画像が道路上に表示された状態を示している。一方、図145(f)は、タイミングt13からタイミングt16にかけて、表示領域において、白色の敵戦車が破壊された画像と砲弾が大きく爆発した画像が道路上に表示された状態を示している。なお、図145(e)を参照して示した実施形態のように赤色の敵戦車が表示された場合においても同様に赤色の敵戦車が破壊された画像に加えて、砲弾が中程度に爆発した画像あるいは砲弾が大きく爆発した画像のいずれかが道路上に表示された状態となる。このように移動中の戦車画像の色と戦車の破壊画像の色は同じ色となる。
図144(c)は、操作有効期間内に、攻撃ボタン3710に対する操作が行われなかった場合に表示領域に表示内容を示すタイムチャートである。操作有効期間内に、攻撃ボタン3710に対する操作が行われなかった場合には、操作有効期間の終了タイミングであるタイミングt14において、自戦車から砲弾が飛び出す画像演出が表示されるとともに、敵戦車の画像が破壊された画像へと変化する。また、砲弾が中程度に爆発した画像か砲弾が大きく爆発した画像のいずれかが表示される。また、破壊画像の表示はタイミングt14からタイミングt17の3秒間継続する。これらの表示態様は攻撃ボタン3710への操作が行われた場合と同様である。
このように、遊技者は攻撃ボタン3710への操作を行っても行わなくても表示タイミングおよび敵戦車の左右方向の位置以外は同じ表示演出を視認することとなる。そして、視認された表示演出の演出態様によって特別抽選結果が大当りとなる期待度を認識することとなる。
タイミングt9から最長でタイミングt17(攻撃ボタン3710の非操作時の場合)にかけてこのような表示演出が行われたのち、タイミングt17から最長でタイミングt25(攻撃ボタン3710の非操作時の場合)にかけて、再度同様の演出が行われる。また、再度行われた演出においても同様に特別抽選結果が大当りとなる期待度が示唆される。
なお、タイミングt9から最長でタイミングt17(攻撃ボタン3710の非操作時の場合)、タイミングt17から最長でタイミングt25(攻撃ボタン3710の非操作時の場合)にかけて、敵戦車が移動し破壊される演出を実行する例を示したが、前者のタイミングのみにおいて敵戦車が移動し破壊される演出が実行される演出パターンが実行されうるようにしたり、後者のタイミングのみにおいて、敵戦車が移動し破壊される演出が実行される演出パターンが実行されうるようにしてもよい。また、2回のタイミングにおいて、敵戦車が表示されない演出パターンが実行されうるようにしてもよい。この場合には、遊技者は攻撃ボタン3710を操作することなく「シールド弾リーチ」演出が終了することとなる。
敵戦車が表示されない演出パターンよりも、敵戦車が表示される演出パターンの方が大当り期待度が高くなるように演出パターンの出現割合を設定するとよい。また、敵戦車が1回のみ移動し破壊される演出パターンよりも、敵戦車が2回移動し破壊される演出パターンの方が大当り期待度が高くなるように演出パターンの出現割合を設定するとよい。このような構成とすることで、この示唆演出が実行された場合に、敵戦車の移動と破壊が0回から2回行われうるため、敵戦車の出現態様(色・回数)と敵戦車の破壊態様への遊技者の期待感は高まることとなる。なお、敵戦車の移動と破壊が3回以上行われる演出パターンを実行可能に構成してもよい。
図144(d)は、防御ボタン3740に対する操作が行われなかった場合の表示内容を示すタイムチャートである。図144(d)に示すように防御ボタン3740に対する操作が行われなかった場合には、防御ボタン3740の操作に基づく演出表示は行われない。図145(c)~図145(f)は防御ボタン3740の操作に基づく演出表示が行われなかった場合の表示領域における表示態様を示している。
次いで、防御ボタン3740に対する操作が行われた場合の表示領域における表示態様について説明する。
防御ボタン3740の操作有効期間中(タイミングt5~タイミングt27)に、防御ボタン3740を長押しすることで、自戦車の画像と敵戦車の画像との間に、敵戦車からの攻撃を防ぐという設定のシールド画像が表示される。なお、防御ボタン3740が0.5秒間、押下され続けることを長押しが開始されたと判定する条件としてもよい。また、防御ボタン3740の長押しが継続される限り、シールド画像の表示は継続される。
なお、シールド画像の形状は図中においては、横長の楕円形としているが、シールド画像の形状が表示中に動的に変化するように構成してもよい。また、シールド画像が断続的に表示されてもよい。例えば、防御ボタン3740の長押しが継続されている場合、シールド画像の表示が開始されてから徐々に、シールド画像が小さくなっていき、シールド画像が完全に表示されなくなったタイミングでシールド弾が自動的に発射されてシールド弾が爆発し、新たなシールド画像が表示されるような表示演出を繰り返し行ってもよい。シールド画像の表示の継続にはこのような表示態様も含まれるものとする。
図144(e)は防御ボタン3740の操作有効期間中に防御ボタン3740が長押しされた場合の表示態様を示すタイムチャートである。このタイムチャートに示すように、遊技者によって長押しが行われていると判断されたタイミングt7から、遊技者が防御ボタン3740から手を離して長押しが終了するタイミングt24にかけて、シールド画像の表示が表示される。このように遊技者の防御ボタン3740の操作に基づいてシールド画像を表示することで、敵戦車の画像の色、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の色、敵戦車の破壊態様を隠すことが可能である。
例えば、図146(a)は、図145(a)に示した表示が行われたあとのタイミングであって、敵戦車画像が非表示の期間(例えば、タイミングt6~タイミングt9)において、遊技者による防御ボタン3740の長押しが操作されたときに表示される表示状態を示しいてる。図中に示すように防御ボタン3740の長押しが検知されたことに基づいて、シールド画像が表示される。また、「ダイナ大佐」のセリフ画像も、シールド画像の表示に対応したものとなっている。
図146(b)は、敵戦車の画像が表示され道路に向けて移動中の所定のタイミング(例えば、タイミングt9~タイミングt11)において、シールド画像が表示された状態を示している。すなわち、図145(b)を参照して示した表示状態において、シールド画像が表示されていた場合には図146(b)に示す表示状態となる。
図146(c)、図146(e)、は、敵戦車の画像が道路上に表示され、攻撃ボタン3710を模した模擬画像が表示された状態(例えば、タイミングt11~タイミングt14)において、シールド画像が表示された表示態様を示している。すなわち、図145(c)を参照して示した表示状態において、シールド画像が表示されていた場合には図146(c)に示す表示状態となる。同様に、図145(e)を参照して示した表示状態において、シールド画像が表示されていた場合には図146(e)に示す表示状態となる。
このとき、敵戦車画像の色や、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の色によって、特別抽選結果が大当りとなる期待度が示唆されるものの、これらの画像がシールド画像によって隠されていることで、大当りとなる期待度を認識しがたくすることができるようになっている。
図146(d)、図146(f)は、敵戦車が破壊された画像が表示された状態(例えば操作有り時にはタイミングt12~タイミングt15、非操作時にはタイミングt14~タイミングt17)において、シールド画像が表示された状態の一例を示している。すなわち、図145(d)を参照して示した表示状態において、シールド画像が表示されていた場合には図146(d)に示す表示状態となる。同様に、図145(f)を参照して示した表示状態において、シールド画像が表示されていた場合には図146(f)に示す表示状態となる。
このとき、砲弾の爆発態様や敵戦車の破壊画像の色によって、特別抽選結果が大当りとなる期待度が示唆されるものの、これらの画像がシールド画像によって隠されていることで、大当りとなる期待度を認識しがたくすることができるようになっている。
シールド画像によって、敵戦車の画像や攻撃ボタン3710を模した模擬画像や砲弾の爆発態様を隠すには、シールド画像の表示優先順位を、敵戦車の画像や攻撃ボタン3710を模した模擬画像や砲弾の画像の表示優先順位よりも高くするとよい。また、「ダイナ大佐」や「マイト軍曹」のセリフが表示されるウィンドウの表示優先度をシールド画像の表示優先度よりも高くするとよい。
なお、防御ボタン3740の操作受付期間は、リーチ演出が始まったタイミングであるタイミングt5から敵戦車の2度目の破壊画像の表示が行われた後のタイミングt27までである。また、防御ボタン3740の長押しが行われていたとしても、シールド画像の表示は防御ボタン3740の操作有効期間の終了と同時に終了する。
このような構成によれば、期待度を示唆する演出表示を、遊技者の好みに応じて視認しがたい状態とすることができるため、期待度を知りたくない遊技者に対してストレスのない遊技環境を提供することが可能となる。
例えば、特に図145(b)に示すように敵戦車の画像が表示領域の右側に表示されたタイミングで防御ボタン3740を操作することで、遊技者はその後に示される期待度を示す画像を自分の好みやその日の気分によって視認しがたくすることができる。
図145(a)~図145(f)、図146(a)~図146(f)を参照して、敵戦車の画像や攻撃ボタン3710を模した模擬画像の色を白色や赤色とする実施形態を示したが、これらに加えて、期待度が100%である金色により、敵戦車の画像や攻撃ボタン3710を模した模擬画像を表示する演出パターンを実行することがあるように構成してもよい。特に敵戦車の画像や攻撃ボタン3710を模した模擬画像が2回表示されるパターンの1回目に表示するように構成するとよい。この場合、遊技者は2回目の敵戦車の画像の表示については、防御ボタン3740の長押しを中止することで、シールド画像の表示が行われることなく、大当りが発生することが確定した「シールド弾リーチ」演出を楽しむことができる。
なお、遊技者が、攻撃ボタン3710と間違えて、防御ボタン3740を操作してしまう可能性がある。この場合、攻撃ボタン3710を模した模擬画像や、移動中の敵戦車の画像、敵戦車の破壊画像、砲弾の爆発画像を視認することが困難となるため、かえって興趣が低減してしまうおそれがある。そこで、本実施形態においては、上述したように、防御ボタン3740を単に押下するだけではなく、防御ボタン3740が長押しされることを条件として、シールド画像が表示されるよう構成している。このような構成とすることで、防御ボタン3740を間違えて操作してしまったとしても、即座にシールド画像が表示されるわけではないため、示唆演出を見たい遊技者がストレスを感じる、といった事態の発生を防止できる。
防御ボタン3740に対する長押しの終了とともに、シールド画像の表示を終了する実施形態を示したが、長押しを終了してから、所定秒数(6秒間)シールド画像の表示を継続してもよい。
遊技者が防御ボタン3740を長押しすることで、シールド画像が同心円状に段階的に大きくなっていき、遊技者が防御ボタン3740から手を離すとシールド画像が同心円状に段階的に小さくなるように構成してもよい。例えば、シールド画像が2秒間かけて同心円状に段階的に大きくなっていき、シールド画像が2秒間かけて同心円状に段階的に小さくなるように構成してもよい。このような構成とすることで、防御ボタン3740を間違えて操作してしまった場合であっても、防御ボタン3740から速やかに手を離すことで、攻撃ボタン3710を模した模擬画像や敵戦車画像の視認性が回復するため、示唆演出を見たい遊技者がストレスを感じる、といった事態の発生を防止できる。また、このようにシールド画像の表示態様を変化させることで、期待度を示す画像が、シールド画像によって、まったく隠れない態様、一部が隠れる態様、すべて隠れる態様のいずれかの表示態様から他の表示態様に変化しうるように構成してもよい。
なお、遊技者による操作に基づいて、シールド画像の表示態様が変化する例を示したが、表示中のシールド画像の表示態様が、遊技者による操作によらずに変更可能に表示されるように構成してもよい。例えば、シールド画像の大きさが自動的に大きくなったり小さくなったりするように構成したり、シールド画像の形状が周期的に変化するように構成したり、シールド画像の透明度が変化するように構成してもよい。また、これらの表示態様を組み合わせてもよい。また、このようにシールド画像の表示態様を変化させることで、期待度を示す画像(攻撃ボタン3710を模した模擬画像や敵戦車画像)が、シールド画像によって、まったく隠れない態様、一部が隠れる態様、すべて隠れる態様のいずれかの表示態様から他の表示態様に変化しうるように構成してもよい。
防御ボタン3740を長押しすることに代えて、あるいは加えて、遊技者によって防御ボタン3740が連打されたことが検知されたときに、所定秒数シールド画像を表示するように構成してもよい。図144(f)はこのように変形した演出態様を示すタイムチャートである。このタイムチャートにおいては、遊技者による防御ボタン3740の連打が検知されたことに基づいて、タイミングt10からタイミングt16にかけての期間と、タイミングt18からタイミングt24にかけての期間において、シールド画像が表示されたことを示している。なお、1秒間に4回以上押下されることを連打が行われたと判定する条件としてもよい。なお、シールド画像が表示された後は、連打を継続する必要はなく、シールド画像はあらかじめ定められた秒数(6秒間)表示される。
なお、防御ボタン3740の長押しや連打に代えて、防御ボタン3740が押下された場合に、所定の抽選を行い1/3の確率でシールド画像が表示されるように構成してもよい。
また、ミッションボタン3700と防御ボタン3740が同時に押下された場合に、シールド画像が表示されるように構成してもよい。あるいは、図138を参照して説明した操作部を採用した場合には、右レバー3730を前方に傾けながら防御ボタン3740が押下された場合にシールド画像が表示されるように構成してもよい。
このように、防御ボタン3740の操作に基づいて、防御ボタン3740に関する特定の条件が満たされた場合に、シールド画像が表示されるように構成することで、遊技者が誤って防御ボタン3740を操作してしまった場合でも、即座にシールド画像が表示される、といった事態の発生を防止でき、示唆演出の視認性が妨げられることがない。
攻撃ボタン3710のみ操作が有効となる戦車リーチ演出が実行された変動表示の結果が連続して所定回数(例えば、3回や5回)ハズレを示す結果となった場合に、防御ボタン3740に対する操作受付を有効とし、シールド画像が表示される「シールド弾リーチ」を実行可能とするように構成してもよい。また、「シールド弾リーチ」が実行された変動表示の結果が大当りを示す結果となったことを条件として、防御ボタン3740に対する操作受付を無効とし、攻撃ボタン3710のみ操作が有効となる戦車リーチ演出が実行された変動表示の結果が連続して所定回数(例えば、3回や5回)ハズレを示す結果となるまで、防御ボタン3740が操作されてもシールド画像の表示が表示されないように構成するとよい。このような構成とすることで、防御ボタン3740の誤操作を無効としつつ、遊技者がハズレの特別抽選結果が連続した際に感じる不満感を軽減することが可能となる。
防御ボタン3740を押すことで表示されるシールド画像の表示時間は、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の表示時間よりも長く設定するとよい。例えば、本実施形態においては、操作有効期間前の敵戦車の移動時間を2秒、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の表示時間は3秒としているが、防御ボタン3740の押下に基づいて表示されるシールド画像の表示時間を6秒とするとよい。このような構成とすることで、一度、シールド画像の表示が開始されれば、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の表示が終了するまで、攻撃ボタン3710を模した模擬画像を隠した状態を維持することができ、遊技者の操作負担を軽減することができる。
攻撃ボタン3710の操作後、あるいは、攻撃ボタン3710の有効期間終了タイミングにおいて、敵戦車が破壊された画像と砲弾が爆発した画像が表示されるが、これらの画像についてもシールド画像によって隠されるようにシールド画像の表示時間を決定してもよい。例えば、本実施形態においては、敵戦車が破壊された画像と砲弾が爆発した画像の表示時間を3秒としているが、防御ボタン3740を押すことで表示されるシールド画像の表示時間を6秒とするとよい。このような構成とすることで、敵戦車が破壊された画像と砲弾が爆発した画像をシールド画像によって隠すことができる。
本実施形態においては、攻撃ボタン3710を模した模擬画像を最大3秒間、敵戦車が破壊された画像と砲弾が爆発した画像の表示時間を3秒としているが、シールド画像の表示時間をこれらの合計時間よりも長い時間(例えば、10秒間)としてもよい。このような構成とすることで、敵戦車の移動中に、シールド画像を表示することで、攻撃ボタン3710を模した模擬画像、敵戦車が破壊された画像と砲弾が爆発した画像の双方をシールド画像によって隠すことができる。
所定時間表示されているシールド画像の表示を、遊技者が中止できるように構成してもよい。例えば、シールド画像の表示中にミッションボタン3700あるいは防御ボタン3740を押すことで、シールド画像の表示が終了するように構成するとよい。このような構成とすることで、期待度を示唆する演出の一部を視認することで、実は期待度が高いことを示す演出が実行されていることに気が付いた遊技者に対して、その演出が視認可能な状況を速やかに提供することができる。あるいは、所定以上の期待度を示す示唆演出が開始された場合には、自動的にシールド画像の表示を中止するように構成してもよい。例えば、期待度が100%である金色の敵戦車の画像や攻撃ボタン3710を模した模擬画像が表示された場合には、自動的に、シールド画像の表示を中止するように構成するとよい。
一方、シールド画像の表示の中止がボタン押下などの簡単な条件が満たされることで実行されように構成した場合には、遊技者がボタンの誤操作を行うことで、演出態様が容易に視認可能な状態となってしまう。そこで、ミッションボタン3700あるいは防御ボタン3740の押下に基づいて特定の条件が満たされた場合に、シールド画像の表示の中止を行うとよい。具体的には、上述したようなシールド画像の表示を開始するときと同様の条件を、シールド画像の表示を中止するときの条件として採用するとよい。
シールド画像の表示が行われている状態において、シールド画像の表示を中止するための操作方法を表示するように構成してもよい。例えば、「ダイナ大佐」のセリフウィンドウに「この弱虫が!ミッションボタンを押してシールドを解除するんだ!」というセリフを表示したり、「この弱虫が!防御ボタン3740を押してシールドを解除するんだ!」といったセリフを表示するとよい。このような構成とすることで、遊技者が間違ってシールド画像を表示してしまった場合であっても、速やかにシールド画像の表示を終了することができる。
図144(e)を参照して示した実施形態においては、有効期間中において防御ボタン3740の操作を複数回受付可能とすることで、シールド画像を複数回表示することが可能に構成してある。また、防御ボタン3740の長押しを続ける限り、シールド画像の表示時間が延長され、継続して表示されるように構成してある。これにより、敵戦車の画像、攻撃ボタン3710を模した模擬画像、敵戦車が破壊された画像、砲弾が爆発した画像をすべて視認困難とすることができる。
シールド画像の表示ができない、あるいは、表示中のシールド画像の表示が終了する表示演出を実行可能に構成してもよい。例えば、高期待度を示唆する画像(例えば赤色や金色の画像)が表示されたタイミングで、シールド画像の表示を終了し、高期待度を示唆する画像が表示されている所定期間、あるいは、高期待度が示唆される装飾図柄の変動表示が終了するまで、遊技者によってシールド画像の表示が行えないように構成してもよい。あるいはシールド画像の表示中に、第一始動口2002又は第二始動口2004への始動入賞が発生し、遊技球の受入れにより抽選される第一特別抽選結果又は第二特別抽選結果の先読み結果によって、高期待度の演出を行うことが決定されたタイミングで、シールド画像の表示を終了し、先読みの対象となった装飾図柄の変動表示が終了するまでの期間、「シールド弾リーチ」演出を継続するとともに、遊技者によってシールド画像の表示が行われないように構成してもよい。また、この場合の表示演出として、シールド画像よりも大きい敵戦車の画像を表示するようにしてもよい。
このように、所定の条件の成立に基づいて、シールド画像を遊技者から視認できない状態とすることで教師を向上させることができる。また、シールド画像よりも大きい所定の画像を表示することで、遊技者に有利な状態が発生する期待感を高めることができる。
なお、本実施形態においては、装飾図柄の変動表示の開始後に、防御ボタン3740の操作受付期間を開始するようにしていたが、装飾図柄の変動表示開始と同時に、防御ボタン3740の操作受付期間を開始するようにしてもよい。この場合、タイミングt0において、図145(a)に示した態様の表示を行うとよい。
なお、本実施形態においては、防御ボタン3740の操作受付期間を装飾図柄の変動表示が停止する前に終了するようにしていたが、装飾図柄の変動表示の終了タイミング(タイミングt35)まで、防御ボタン3740の操作受付を継続してもよい。このような構成とすることで、シールド画像によって、遊技者の意思に応じて、特別抽選結果を示す装飾図柄の停止態様を視認困難とすることが可能となる。
これらの実施形態を組み合わせて、装飾図柄の変動開始(タイミングt0)から変動表示の終了(タイミングt35)まで、シールド画像を表示可能に構成してもよい。
防御ボタン3740の連打や、防御ボタン3740が操作された際に行う1/3の抽選等を条件として、シールド画像を所定時間(6秒間等)表示する実施形態を示したが、所定時間を遊技者が設定できるように構成してもよい。例えば、装飾図柄の変動表示が行われておらず、大当り遊技中でもない、デモ期間中に、左レバー3720や右レバー3730を傾けることで、シールド画像の表示時間を例えば、5秒~60秒の間で設定可能に構成してもよい。このような構成とすることで、遊技者の気分に即した態様で、シールド画像を表示することができるようになる。
シールド画像を表示することが可能な期間を装飾図柄の変動回数で遊技者が設定可能に構成してもよい。例えば、装飾図柄の変動回数として20回を設定した場合には、遊技者が設定を行ってから、装飾図柄の変動回数が20回転するまでの期間に発生した戦車リーチ演出において、防御ボタン3740を操作することで、シールド画像の表示を行うことができるようになる。一方、遊技者が設定を行わなかった場合には、戦車リーチ演出中に防御ボタン3740を操作したとしても、シールド画像の表示が行われない。
シールド画像の表示中に、再度シールド画像の表示を行う条件が満たされた場合であっても、新たなシールド画像の表示は行わない。これにより過度な演出が実行されることを防止できる。一方、シールド画像の表示中に、再度シールド画像の表示を行う条件が満たされた場合には、シールド画像の表示を行う条件が満たされたタイミングを起点として表示中のシールド画像の表示時間が延期されるように構成してもよい。このような構成によれば、過剰な演出を抑制しつつシールド画像によって示唆演出を隠し続けることが可能となる。
一方、シールド画像の表示中に、再度シールド画像の表示を行う条件が満たされた場合には、即座に新たなシールド画像の表示を行うように構成してもよい。この場合、表示中のシールド画像の表示を中断して、新たなシールド画像の表示を行ってもよいし、表示中のシールド画像に加えて、新たなシールド画像の表示を行ってもよい。このような構成とすることで、シールド画像が表示されない時間を短くすることができ、また、シールド画像が表示される時間を容易に延長することが可能となる。
また、敵戦車の画像の種類、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の種類、砲弾の爆発画像の種類に対応した演出音を出力するように構成してもよい。この場合、出力された演出音によっても、遊技者に期待度が示されることとなる。
一方で、期待度を知りたくない遊技者にとっては、このような演出音の出力は好ましいものではない。そこで、シールド画像を表示する際に、シールド画像が表示されるタイミングで特別音の出力を開始してもよい。そして、特別音の出力は、シールド画像の表示が終了するまで継続するとよい。
また、特別音を出力する際には、演出音の音量を抑制してもよい。演出音の音量の抑制は、シールド画像の表示が終了するまで継続するとよい。また、特別音の音量を演出音の音量よりも大きくしてもよい。あるいはこれらの双方を採用してもよい。
このような構成とすることで、演出音が音量低下によって聞こえにくくなったり、演出音が特別音によって聞こえにくくなったりするため、演出音によって期待度が示唆されていたとしても、示される期待度をわかりにくくすることができる。
なお、敵戦車が出現した際に、期待度を示さない所定の演出音を出力するように構成してもよい。この場合、期待度を知りたくない遊技者は、所定の演出音を聞いたタイミングで速やかに防御ボタン3740を操作することで、シールド画像を表示させ、また、特別音の出力を開始することができる。
遊技者に有利な遊技状態、例えば、装飾図柄の変動時間が短い時短状態や、特別抽選の結果が大当たりとなる確率が高まった確率変動状態においても、示唆演出を実行可能としてもよい。この場合、防御ボタン3740を操作したとしてもシールド画像が表示されないように構成してもよい。このような、構成とすることで、大当りが通常よりも発生しやすい遊技状態において、間違って防御ボタン3740を操作してしまい、敵戦車の画像、攻撃ボタン3710を模した模擬画像や敵戦車が破壊された画像が見えにくくなることを防止でき、期待度が高い演出を遊技者が見逃すといった事態の発生を防止できる。
一方、時短状態や確率変動状態のような遊技者に有利な遊技状態において示唆演出を実行可能とした場合、防御ボタン3740の操作に対応してシールド画像が表示されるように構成してもよい。このような、構成とすることで、大当りが通常よりも発生しやすい遊技状態においても、示唆演出を隠すことができる。
あるいは、遊技者に有利な遊技状態においては、通常の状態と比べて、シールド画像の大きさを小さくしたり、シールド画像の表示時間を短くしたりすることで、シールド画像によって隠される示唆演出の視認性をやや高めるようにしてもよい。
また、大当り遊技状態中において、示唆演出を実行可能としてもよい。この場合の示唆演出においては、大当り遊技状態終了後に再び大当りが発生する期待度を保留の先読みを行なうことで報知したり、大当り終了後に通常状態よりも有利な状態である時短状態や確率変動状態に移行するか否かの期待度を報知したりするとよい。例えば、10ラウンド大当りが実行されているときに、3ラウンド目から5ラウンド目にかけて、このような示唆演出を行うとよい。このような、構成とすることで、大当り後に発生する遊技状態を知りうるタイミングにおいて誤って防御ボタン3740を操作してしまい、敵戦車の画像、攻撃ボタン3710を模した模擬画像、敵戦車が破壊された画像が見えにくくなることを防止できる。
一方、大当り中において示唆演出を実行可能とした場合、防御ボタン3740の操作に対応してシールド画像が表示されるように構成してもよい。このような、構成とすることで、大当り中においても、示唆演出を隠すことができる。大当たり後の遊技状態を知りたくない遊技者が、大当り後の遊技状態についての期待度を認識しがたくすることができる。
自戦車が道路を移動する「シールド弾リーチ」演出と同様の演出を、通常状態における保留の先読みに基づく先読み演出として複数回の装飾図柄の変動にまたがって実行してもよい。
この場合、自戦車が道路を移動する表示演出が複数回の装飾図柄の変動開始から変動停止まで継続して行われるように構成するとよい。また、装飾図柄の変動中は、先読みの対象となった保留についての大当りの期待度を、上述したような、攻撃ボタン3710を模した模擬画像、敵戦車の画像、砲弾の爆発画像等によって示唆したり、防御ボタン3740の操作に対応して、シールド画像が表示され、これらの画像が視認しがたくなるように構成するとよい。そして、シールド画像の表示が複数回の装飾図柄の変動表示にまたがって、表示されるように構成するとよい。
なお、先読みの対象となった保留画像が、シールド画像によって隠すことができるように構成してもよい。
このように、複数の装飾図柄の変動にまたがって、自戦車が道路を移動する示唆演出を行うことで、演出の一体感を出すことが可能となる。
自戦車が道路を移動する「シールド弾リーチ」演出によって大当たり状態に移行した場合には、大当りが発生した場合には、大当り状態中や大当り後にいたるまで、自戦車が移動する表示演出を継続してもよい。また、大当り遊技状態の発生後には、大当り遊技状態終了後に再び大当りが発生する期待度を保留の先読みを行なうことで報知したり、大当り終了後に通常状態よりも有利な状態である時短状態や確率変動状態に移行するか否かの期待度を自戦車が道路を移動する示唆演出によって報知したりするとよい。さらに、大当り後に、時短状態や確率変動状態となった場合には、時短状態や確変状態が終了するまで、自戦車が道路を移動する示唆演出を継続してもよい。この場合も、防御ボタン3740の操作に対応して表示されるシールド画像によって、攻撃ボタン3710を模した模擬画像、敵戦車の画像、砲弾の爆発画像等が視認しがたくなるように構成するとよい。
また、シールド画像の表示が、装飾図柄の変動表示状態、装飾図柄の停止表示状態、大当り遊技状態、大当り遊技状態後の装飾図柄の変動状態にまたがって、表示されるように構成するとよい。
このような構成とした場合でも、演出の一体感を出すことが可能となる。
シールド画像によって、敵戦車の画像の一部が視認不能となる例を示したが、シールド画像によって、敵戦車の画像のすべてが視認不能となるように構成してもよい。
図147(a)は、図146(e)を参照して示した演出例の変形例を示している。図147(a)に示す演出例においては、敵戦車の画像のすべてと攻撃ボタン3710を模した模擬画像の一部がシールド画像によって隠されている。
シールド画像によって、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の一部が視認不能となる例を示したが、シールド画像によって、攻撃ボタン3710を模した模擬画像のすべてが視認不能となるように構成してもよい。
図147(b)は、図146(e)を参照して示した演出例の変形例を示している。図147(b)に示す演出例においては、敵戦車の画像の一部と攻撃ボタン3710を模した模擬画像のすべてがシールド画像によって隠されている。
シールド画像によって、破壊された敵戦車の画像と砲弾の爆発態様の一部が視認不能となる例を示したが、シールド画像によって、破壊された敵戦車の画像と砲弾の爆発態様のすべてが視認不能となるように構成してもよい。
図147(c)は、図146(d)を参照して示した演出例の変形例を示している。図147(c)に示す演出例においては、破壊された敵戦車の画像と砲弾の爆発態様のすべてがシールド画像によって隠されている。
シールド画像が不透明であり、シールド画像よりも表示優先度が低い敵戦車の画像、攻撃ボタン3710を模した模擬画像、破壊された敵戦車の画像、砲弾の爆発態様がシールド画像によって、視認不能とされる例を示したが、シールド画像を半透明とし、表示優先度が低いこれらの画像が、シールド画像越しに、視認可能とされるように構成してもよい。
このように、第1操作部を模した模擬画像や操作部の操作に対応する対応表示の全体が、第2操作部に対する操作に基づいて表示される画像によって、隠された態様で表示することが可能となるため、これらの画像によって、示唆される期待度を隠すことができる。
また、第1操作部を模した模擬画像や操作部の操作に対応する対応表示の一部を、第2操作部に対する操作に基づいて表示される画像によって、隠された態様で表示することが可能となるため、これらの画像によって、期待度を示す画像の表示が行われていることを認識しつつ、画像によって示されている期待度を認識しがたくすることができる。
また、これらの画像における一部のみが期待度を示唆する態様とし、この期待度を示唆する箇所について、シールド画像によって、その一部を隠したり、そのすべてを隠すことができるように構成してもよい。
攻撃ボタン3710を模した模擬画像の色によって、期待度を示す例を示したが、模擬画像の色に代えてあるいは加えて、模擬画像自体の形状や大きさを異なるものとしてもよい。そして、模擬画像自体の形状や画像の大きさによって、期待度を示唆するように構成してもよい。ここで、期待度が大きいときの方が、シールド画像からはみ出した面積が大きくなるように構成するとよい。また、敵戦車の画像、破壊された敵戦車の画像、砲弾の爆発態様についても、同様の構成を採用するとよい。このような構成とすることで、期待度が高いときには、期待度を示す画像がシールド画像によって隠されにくくすることができる。
シールド画像が表示された表示された状態において、より難易度の高い操作(例えば、防御ボタン3740のさらなる長押しや連打等)を行うことで、より大きなシールド画像が表示されるように構成してもよい。また、この大きなシールド画像によって、攻撃ボタン3710を模した模擬画像、敵戦車の画像、破壊された敵戦車の画像、砲弾の爆発態様が、通常のシールド画像と比べて、より隠れるように構成してもよい。
このような構成とすることで、期待度を示唆する画像が隠される割合について、遊技者が関与することができるため、より一層興趣を向上させることができる。
図148(a)~図148(d)は、図145(c)を参照して示した演出例の変形例を示している。図148(a)は攻撃ボタン3710を模した模擬画像として小さいサイズの模擬画像が表示された演出例を示している。図148(b)は攻撃ボタン3710を模した模擬画像として小さいサイズの模擬画像とシールド画像を表示された演出例を示している。図148(c)は攻撃ボタン3710を模した模擬画像として大きいサイズの模擬画像が表示された演出例を示している。図148(d)は攻撃ボタン3710を模した模擬画像として大きいサイズの模擬画像とシールド画像を表示された演出例を示している。
攻撃ボタン3710を模した模擬画像として小さいサイズの模擬画像が表示された場合よりも、攻撃ボタン3710を模した模擬画像として大きいサイズの模擬画像が表示された場合の方が、大当りの期待度が高くなるように構成されている。
このような構成とすることで、期待度が大きい模擬画像が表示された場合には、模擬画像のうち、シールド画像によって隠されていない面積が大きくなることで、期待度が大きいことを遊技者に認識させることができる。
なお、模擬画像に限らず、敵戦車の画像や破壊された敵戦車の画像の形状や大きさを異ならせることで、同様に、期待度を示唆するように構成してもよい。
攻撃ボタン3710を模した模擬画像、敵戦車の画像、破壊された敵戦車の画像、砲弾の爆発画像によって期待度を示唆する例を示したが、ある画像に適用される実施形態を、他の画像における実施形態に対して適用してもよい。あるいはある複数の画像に適用される実施形態を、他の複数の画像における実施形態に対して適用してもよい。
攻撃ボタン3710を模した模擬画像、敵戦車の画像、破壊された敵戦車の画像、砲弾の爆発画像によって期待度を示唆する例を示したが、これらの画像の一部分の表示態様によって期待度が示唆されるように構成してもよい。この場合、シールド画像によって少なくともこの一部分が隠されるように構成するとよい。このような構成とすることで、演出の進行状況を把握可能としつつ、期待度については認識不能または認識困難とすることができる。
このように、本実施形態における「シールド弾リーチ」によれば、第1操作部に係る期待度を示す所定の画像を、第2操作部の操作によって表示される画像によって視認しがたくすることで、期待度を知りたくない遊技者に対して、期待度を隠すという選択肢を提供でき、遊技興趣の低下を抑制することが可能となる。
従来、複数の操作部が設けられた遊技機が知られていた(例えば、特開2011-087638号公報)。また、操作部への操作が受付可能となる有効期間は装飾図柄の変動中の一部の期間に限られていた。そのため、遊技者によっては操作部を操作することへの欲求が高まったとしても、操作部への操作が行えないことにいらだちを感じる場合もあった。また、有効期間中に操作が行われた場合には操作に対応した表示演出が必ず行われるため、操作部への操作についてマンネリ感を覚えることもあった。そこで、以下に示す実施形態においては、このように考える遊技者が存在することを考慮して、装飾図柄の変動中において長期間操作可能な操作手段を設けるとともに、操作部への操作に対応して、必ず表示の変化が付与されるのではなく、さらに、特定の条件が満たされることを条件として特別な表示変化が付与されるように構成してある。
以下に、図144等を参照して説明した実施形態を変形した実施形態を図149~図152に示すタイムチャート、図153、図154に示す表示例等を参照して説明する。本実施形態における「スペシャルマシンガンリーチ」演出においては、攻撃ボタン3710に係る機能や表示については、図144を参照して説明した実施形態と同様の表示が行われる。
一方、「スペシャルマシンガンリーチ」演出においては、防御ボタン3740ではなく、ミッションボタン3700に対する操作受付が有効となる演出パターンが実行される。ミッションボタン3700は装飾図柄がリーチ状態となり、自戦車が移動するリーチ演出が開始されたタイミング(タイミングt5)で操作受付が有効となる。操作受付は、敵戦車が2回表示されたあとのタイミングであるタイミングt27において終了する。
ミッションボタン3700に対する操作受付が有効となる期間(タイミングt5~タイミングt27)は攻撃ボタン3710に対する操作受付が有効となる期間(タイミングt11~タイミングt14)よりも長く、ミッションボタン3700に対する操作受付が有効となる期間に攻撃ボタン3710に対する操作受付が有効となる期間が包含されている。また、上述したように攻撃ボタン3710は操作有効期間中の操作受付に応じて必ず表示変化の付与が行われる。一方、ミッションボタン3700は操作が行われても、必ずしも操作に対応した表示が行われるわけではなく、あらかじめ定められた所定の確率(例えば1/3の確率)で表示領域に表示された表示変化の付与が行われる。例えば、ミッションボタン3700が操作されるごとに、1/3の確率で当りとなる抽選を行い、当りの結果が得られた場合には、表示領域において、スペシャルマシンガンから発射された弾丸が敵戦車に当たって爆発が起きた画像の表示が所定時間行われる。
また、ミッションボタン3700を模した模擬画像が、ミッションボタン3700の操作受付が有効となる期間(タイミングt5~タイミングt27)において継続して表示され、ミッションボタン3700の操作有効期間中であることが示される。
図149のタイムチャートは、攻撃ボタン3710とミッションボタン3700のいずれも操作されなかった場合の演出例を示している。
図149に示すタイムチャートにおいては、タイミングt0において、装飾図柄の変動表示が開始される。タイミングt0からタイミングt5にかけては、図139(b)に示すように左・中・右の装飾図柄の変動表示が行われる。タイミングt5において、図139(c)に示すように左の装飾図柄と右の装飾図柄が同じ図柄(本実施形態においては数字の「3」からなる図柄)が仮停止表示されてリーチ状態が発生すると、左・中・右の装飾図柄が縮小されて表示領域の左上に表示されるようになる。同時に、表示領域に道を前進している自戦車の画像等が表示される。また、タイミングt5からタイミングt27までの期間において、ミッションボタン3700の操作受付が有効となる。
図153(a)は、タイミングt5において表示領域に自戦車の画像が表示された状態を示している。表示領域の左上にリーチ状態となった各装飾図柄(「3」「↓」「3」)が、表示領域の下部中央に自戦車の画像が、表示領域の左右方向中央に自戦車が移動する道路の画像が、表示領域の上部に水平線と空の画像が、表示領域の右下に演出上のキャラクタである「ダイナ大佐」のセリフ画像とセリフ画像を囲うウィンドウ画像が、表示領域の左下に演出上のキャラクタである「マイト軍曹」のセリフ画像とセリフ画像を囲うウィンドウ画像が、「ダイナ大佐」のセリフ画像を表示するウィンドウ画像の左上にミッションボタン3700を模した模擬画像が表示された状態を示している。
図153(a)の「ダイナ大佐」のセリフに示されるように、ミッションボタン3700を操作することで、自戦車のスペシャルマシンガンから弾丸が発射されて移動表示される演出が行われるが詳しくは後述する。
タイミングt9において、白色をした敵戦車の画像の表示が表示領域の右上において開始され、左方向に移動する表示が行われる。図145(b)は、タイミングt10において、敵戦車の画像が道路に向けて左側に移動中の状態を示している。
タイミングt11において、表示領域内を右から左に移動してきた白色の敵戦車の画像が道路上に位置する状態となる。同時に、攻撃ボタン3710の操作受付が有効となるとともに、攻撃ボタン3710を模した模擬画像が「マイト軍曹」のセリフの右側に表示される。攻撃ボタン3710の操作有効期間はタイミングt11からタイミングt14にかけての3秒間継続される。
図153(b)は、タイミングt11において、表示領域において、攻撃ボタン3710を模した白色の模擬画像と、白色の敵戦車の画像が道路上に表示された状態を示している。また、図153(c)は、タイミングt12において、表示領域において、攻撃ボタン3710を模した白色の模擬画像と、白色の敵戦車の画像が道路上に表示された状態を示している。
タイミングt14において、敵戦車の画像が道路の左端に到達した表示状態となる。また、攻撃ボタン3710に対する操作有効期間が終了する。図153(d)は、タイミングt14における表示状態を示している。
タイミングt14からタイミングt16にかけて、敵戦車の画像は表示領域において、左への移動を続け、タイミングt16において、敵戦車の画像が画面外に移動して、表示されない状態となる。
タイミングt27まで、ミッションボタン3700の操作有効期間とミッションボタン3700を模した模擬画像の表示が継続される。タイミングt27において、ミッションボタン3700の操作有効期間とミッションボタン3700を模した模擬画像の表示が終了する。
その後、タイミングt32からタイミングt34において、図139(f)に示す表示態様となり、タイミングt34において、装飾図柄が停止表示される。特別抽選結果がハズレの場合には、タイミングt34からタイミングt35にかけて、図139(g)に示す表示状態となり、特別抽選結果が大当りの場合には、タイミングt34からタイミングt35にかけて、図139(h)に示す表示状態となる。
図149のタイムチャートを参照して、攻撃ボタン3710、ミッションボタン3700に対する遊技者の操作が行われなかった場合の演出例を示した。
次に、図150のタイムチャートを参照して、攻撃ボタン3710に対する遊技者の操作が行われた場合の演出例を示す。
図150のタイムチャートはタイミングt12において、攻撃ボタン3710に対する操作が行われた場合の演出例を示している。この場合、タイミングt12からタイミングt13にかけて、砲弾が移動する表示が行われる。図153(e)は、砲弾が移動中の表示例を示している。また、攻撃ボタン3710に対する操作が行われたタイミングであるタイミングt12において攻撃ボタン3710の操作有効期間は終了する。
タイミングt13において、敵戦車の画像が、破壊された敵戦車の画像に変化する。また、砲弾が爆発した画像の表示が行われる。破壊された敵戦車の画像と砲弾が爆発した画像は3秒間(本演出例においては、タイミングt13からタイミングt16にかけての3秒間)表示される。図153(f)は、破壊された敵戦車の画像と砲弾が爆発した画像が表示された状態を示す表示例である。
次に、図151のタイムチャートを参照して、ミッションボタン3700に対する遊技者の操作が行われた場合の演出例を示す。
図151のタイムチャートはタイミングt12において、ミッションボタン3700に対する操作が行われた場合の演出例を示している。図151(a)は、ミッションボタン3700への操作が行われて、スペシャルマシンガンから弾丸が発射され、弾丸が爆発した画像が表示された演出例を示すタイムチャートである。また、図151(b)は、ミッションボタン3700への操作が行われて、スペシャルマシンガンから弾丸が発射されたものの、弾丸が爆発した画像が表示されなかった演出例を示すタイムチャートである。
図151(a)に示す演出例の場合、タイミングt12からタイミングt13にかけて、スペシャルマシンガンから発射された弾丸が移動する表示が行われる。図154(a)は、弾丸が移動中の表示例を示している。なお、タイミングt14において攻撃ボタン3710の操作有効期間は終了する。
図151(a)に示す演出例は、ミッションボタン3700に対する操作に基づいて行われる抽選で当たり(1/3の確率で選択される)となり、破壊された敵戦車の画像が表示される演出例である。この場合、タイミングt13において、敵戦車の画像が、破壊された敵戦車の画像に変化する。また、弾丸が爆発した画像の表示が行われる。破壊された敵戦車の画像と弾丸が爆発した画像は3秒間(本演出例においては、タイミングt13からタイミングt16にかけての3秒間)表示される。図154(b)は、破壊された敵戦車の画像と弾丸が爆発した画像が表示された状態を示す表示例である。
一方、図151(b)に示す演出例は、ミッションボタン3700に対する操作に基づいて行われる抽選でハズレ(2/3の確率で選択される)となり、破壊された敵戦車の画像が表示されない演出例である。この場合、タイミングt13において、敵戦車の画像が、破壊された敵戦車の画像に変化せず、敵戦車の画像は左方向への移動を継続する。また、弾丸が爆発した画像の表示は行われない。図154(c)は、敵戦車の画像が、破壊された敵戦車の画像に変化せずに左方向への移動を継続されている状態(例えば、タイミングt14)における表示例である。
次に、図152のタイムチャートを参照して、攻撃ボタン3710とミッションボタン3700の双方に対して遊技者の操作が行われた場合の演出例を示す。
図152のタイムチャートはタイミングt12において、攻撃ボタン3710とミッションボタン3700に対する操作が同時に行われた場合の演出例を示している。図152(a)は、ミッションボタン3700への操作が行われて、弾丸が爆発した画像が表示された演出例を示すタイムチャートである。また、図152(b)は、ミッションボタン3700への操作が行われたものの、弾丸が爆発した画像が表示されなかった演出例を示すタイムチャートである。
図152(a)に示す演出例の場合、タイミングt12からタイミングt13にかけて、砲台から発射された砲弾が移動する表示と、スペシャルマシンガンから発射された弾丸が移動する表示が行われる。図154(d)は、砲弾と弾丸が移動中の表示例を示している。また、タイミングt12において攻撃ボタン3710の操作有効期間は終了する。
図152(a)に示す演出例は、ミッションボタン3700に対する操作に基づいて行われる抽選で当たり(1/3の確率で選択される)となり、破壊された敵戦車の画像が表示される演出例である。この場合、タイミングt13において、敵戦車の画像が、破壊された敵戦車の画像に変化する。また、砲弾が爆発した画像と弾丸が爆発した画像の表示が行われる。破壊された敵戦車の画像、砲弾が爆発した画像、弾丸が爆発した画像は3秒間(本演出例においては、タイミングt13からタイミングt16にかけての3秒間)表示される。図154(e)は、破壊された敵戦車の画像、弾丸が爆発した画像、砲弾が爆発した画像が表示された状態を示す表示例である。
一方、図152(b)に示す演出例は、ミッションボタン3700に対する操作に基づいて行われる抽選でハズレ(2/3の確率で選択される)となり、破壊された敵戦車の画像が表示される演出例である。この場合、タイミングt13において、敵戦車の画像が、破壊された敵戦車の画像に変化する。また、砲弾が爆発した画像の表示が行われる。破壊された敵戦車の画像と砲弾が爆発した画像は3秒間(本演出例においては、タイミングt13からタイミングt16にかけての3秒間)表示される。図154(f)は、破壊された敵戦車の画像と砲弾が爆発した画像が表示された状態を示す表示例である。
図154(e)に示すように、ミッションボタン3700の操作に基づいて表示される弾丸が爆発した画像の大きさは、攻撃ボタン3710の操作に基づいて表示される砲弾が爆発した画像の大きさよりも大きい。また、攻撃ボタン3710の操作に基づいて表示される砲弾が爆発した画像は、破壊された敵戦車の画像よりも、表示優先度が高く設定されている。また、ミッションボタン3700の操作に基づいて表示される弾丸が爆発した画像は、攻撃ボタン3710の操作に基づいて表示される砲弾が爆発した画像よりも、表示優先度が高く設定されている。
このような構成とすることで、ミッションボタン3700の操作に基づいて、必ずしも付与されることがない表示変化を目立たせた状態とすることができる。そのため、このようにして付与された表示変化を遊技者が見逃しにくくすることができる。
攻撃ボタン3710の操作受付については、遊技者が操作することで操作受付に対応して破壊された敵戦車の画像が表示される。そこで、遊技者としては、戦車を移動する演出中、攻撃ボタン3710を操作して、爆発画像を表示させるとともに、敵戦車の画像を破壊された表示態様としたのち、ミッションボタン3700を操作して、さらなる爆発画像を破壊された敵戦車の画像に対して付与することができる。一方、遊技者としては、攻撃ボタン3710を操作することなく、ミッションボタン3700のみを操作して、敵戦車の画像を破壊された敵戦車の画像に変化させることも可能である。
破壊された敵戦車の画像、ミッションボタン3700を模した模擬画像、攻撃ボタン3710を模した模擬画像、砲弾が爆発した画像、弾丸が爆発した画像の表示態様(色や大きさ、形状等)のうちの少なくとも1つによって大当たりの期待度を示唆するように構成するとよい。具体的には、図144等を参照して示した実施形態と同様の方法(各画像の色や大きさ、形状等)を採用するとよい。なお、これらの画像によって、大当りの期待度を示唆しなくてもよい。
このような構成によれば、ミッションボタン3700の操作を行ない、さらに特定の条件(1/3の抽選で当りとなる)が満たされることで、敵戦車の画像を破壊された敵戦車の画像に変化させることができる。また、破壊された敵戦車の画像に、弾丸が爆発した画像を付与することができる。そして、このような表示変化の付与が行われることで、遊技者はミッションボタン3700に対する操作が報われたと感じ、表示変化の付与を苦労して出現させたことに対して大きな喜びを感じるため、興趣を向上させることができる。
攻撃ボタン3710の操作に基づいて表示される爆発画像よりも、ミッションボタン3700の操作に基づいて表示される爆発画像の表示優先度が高く構成されている。このような構成とすることで、ミッションボタン3700の操作に加え、特定の条件(1/3の抽選で当たりとなる)を達成したときにのみ表示される画像の視認性が確保され、ミッションボタン3700の操作によって表示された画像の視認性が阻害されて、遊技者が不満を感じるといった事態の発生を防止できる。
攻撃ボタン3710やミッションボタン3700の操作に応じて表示領域において行われる表示変化の態様として、出現比率の異なる複数の態様が表示されうるようにしてもよい。例えば、敵戦車の破壊画像として、破壊の程度が異なる3つの破壊画像があり、破壊度が大きい破壊画像が表示される確率が10%、破壊度が中程度の破壊画像が表示される確率が30%、破壊度が小さい破壊画像が表示される確率が60%となるように表示する破壊画像を選択し、破壊画像を表示してもよい。また、ミッションボタン3700を操作した場合にのみ極めて低確率(1%)で表示される破壊度が特大の敵戦車の破壊画像を設けてもよい。これによれば、表示変化付与を苦労して出現させた際に、さらに希少な表示変化付与が遊技者に示されることとなる。破壊画像に代えてあるいは加えて、爆発画像において同様の表示を行ってもよい。
攻撃ボタン3710を遊技者が操作しなかった場合に、攻撃ボタン3710の操作有効期間終了時(タイミングt14)に、自動的に砲台から砲弾が発射され、遊技者が操作を行わなくとも自動的に敵戦車の破壊画像の表示が行われるように構成してもよい。このような構成とすることで、遊技者はミッションボタン3700の操作に集中することができる。
本実施形態においては、敵戦車が表示されていないときに、ミッションボタン3700を操作し、自戦車が有するスペシャルマシンガンから弾丸を発射して、発射された弾丸が道路に当たって爆発する態様の表示を行うことが可能である。例えば、タイミングt5において、ミッションボタン3700を操作することで、タイミングt5からタイミングt6にかけて発射された弾丸が移動する表示が行われる。また1/3の抽選に当たった場合には、タイミングt6からタイミングt9の3秒間にかけて、発射された弾丸が地面にあたって爆発する態様の画像表示が行われる。
なお、ミッションボタン3700の操作に基づいて発射された弾丸によって、移動する敵戦車が破壊された画像となりうる操作タイミングとしては、敵戦車の移動期間であるタイミングt9からタイミングt16までとしてもよいし、攻撃ボタン3710の操作有効期間であるタイミングt11からタイミングt14までとしてもよい。
一方、攻撃ボタン3710が操作される前に遊技者がミッションボタン3700を操作し1/3の抽選に当たって、自戦車が有するスペシャルマシンガンから発射された弾丸が敵戦車に当たって爆発する態様の表示が行なわれた場合には、攻撃ボタン3710の操作有効期間中に攻撃ボタン3710に対する操作が行われた場合でも、攻撃ボタン3710の操作に対応する砲弾が移動する画像の表示や砲弾が爆発する画像の表示を行わないように構成してもよい。このような構成によれば、遊技者が自分の力で敵戦車を倒したように感じられる演出とすることができ、苦労して出現させた演出である弾丸が爆発する画像の表示に対する遊技者の満足感を高めることができる。また、砲弾が爆発する画像の表示が行われないことで、ミッションボタン3700を操作して、苦労して出現させた演出である弾丸が爆発する画像の表示の視認性を確保することができる。
なお、攻撃ボタン3710の操作に対応する砲弾が爆発する画像と破壊された敵戦車の画像が表示されている状況において、ミッションボタン3700が操作された場合には、ミッションボタン3700の操作に対応して、弾丸が爆発する画像を追加して表示するとよい。この場合には、敵戦車をより破壊できたような満足感を遊技者に与えることが可能となる。
図144等を参照して説明した実施形態と同様に、敵戦車の色や敵戦車の破壊態様によって期待度を示唆するように構成してもよい。この場合、ミッションボタン3700の操作によって表示される弾丸が爆発した画像によって、敵戦車の色や敵戦車の破壊態様の少なくとも一部が視認可能に構成されるとよい。このような構成とすることで、示された期待度の視認性を担保することができる。
また、期待度が低い示唆演出であった場合には、示唆演出が終了した後の所定の期間(例えば、タイミングt16~タイミングt27の期間)において、ミッションボタン3700を操作することで、弾丸が爆発した画像を1回または複数回表示することができるため、期待度が低い演出が実行されて低下した遊技に対する関心を回復することができる。
ミッションボタン3700を操作する実施形態を示したが、ミッションボタン3700に加えて、右レバー3730や左レバー3720を操作可能とし、右レバー3730や左レバー3720によって、スペシャルマシンガンの向きを左右方向に変えられるようにしてもよい。そして、スペシャルマシンガンが敵戦車の方を向いている場合には、ミッションボタン3700を操作したときの抽選が当たりとなる確率を1/3より当たりやすい確率である1/2としたり、スペシャルマシンガンが敵戦車の方を向いていない場合には、ミッションボタン3700を操作したときの抽選が当たりとなる確率を1/3より当たりにくい確率である1/10としてもよい。さらに、右レバー3730や左レバー3720の操作態様が非常に適切なものである場合には、抽選が当たりとなる確率を100%としてもよい。逆に右レバー3730や左レバー3720の操作態様が非常に不適切なものである場合には、抽選が当たりとなる確率を0%としてもよい。
この場合、遊技者は、右レバー3730や左レバー3720を操作しながら、ミッションボタン3700を操作して、敵戦車が破壊態様で表示されることを目指すこととなるので、より遊技に対する没入感を得ることが可能となる。また、敵戦車を破壊する画像が表示された場合には、大きな達成感を覚えることとなる。
なお、遊技店において、ミッションボタン3700を操作したときに、抽選が当たりとなる確率を変更できるように構成してもよい。あるいは、リアルタイムクロック機能を用いて、ミッションボタン3700を操作したときに、抽選が当たりとなる確率が、週ごとに変更されるように構成してもよい。このような構成とすることで、来店する遊技者の傾向に応じた演出の出現割合とすることができる。例えば、抽選が当たりとなる確率を1日ごとに0%、30%、100%、50%、0%・・と循環的に切り替えていってもよい。
ミッションボタン3700については、操作受付を有効とする期間において、操作指示表示を行う状況と、操作指示表示を行なわない状況とを有するように構成してもよい。例えば、ミッションボタン3700を模した模擬画像を表示する演出パターンと、ミッションボタン3700を模した模擬画像を表示しない演出パターンとを実行可能に構成してもよい。
このような、演出パターンの選択は、いずれの演出パターンを実行するかを遊技店の店員が選択できるように構成してもよいし、リアルタイムクロック機能を用いて、いずれの演出パターンを実行するかが、月ごとに変更されるように構成してもよい。例えば、パチンコ機1の導入から1か月間は、操作指示表示を行なわない演出パターンのみを実行可能とし、パチンコ機1の導入から1か月の経過後は、操作指示表示を行なわない演出パターンと操作指示表示を行なう演出パターンの双方を実行可能に構成するとよい。あるいは、「スペシャルマシンガンリーチ」の実行時に所定の確率(例えば半々の確率)で操作指示表示を行なわない演出パターンと操作指示表示を行なう演出パターンのいずれか一方を選択するとよい。
このような構成とすることで、操作指示表示を行わない演出パターンの場合には、表示領域における表示内容を単純化することができる。また、遊技に慣れない遊技者が複数の操作指示を示されて混乱するという事態の発生を抑制できる。一方で、遊技に慣れた遊技者は、操作指示表示が出ていない状況においても、ミッションボタン3700を操作し、自戦車が有するスペシャルマシンガンから弾丸を発射して、発射された弾丸があたって爆発する態様表示を行うことが可能となる。
ミッションボタン3700の操作に応じて、1/3の抽選が行われる例を示したが、この場合、表示変化の付与を期待する遊技者はミッションボタン3700を連打することとなる。一方、ミッションボタン3700の操作が単に連打のみであるのでは遊技者が飽きてしまうという問題もある。そこで、他の操作態様、例えば、ミッションボタン3700の長押しによって、1/3の抽選が行われるように構成してもよい。この場合、例えば、ミッションボタン3700が1秒間押され続けるごとに1回抽選を行うように構成するとよい。
また、ミッションボタン3700の操作受付が可能となったタイミングでいずれの操作が要求される演出パターンであるのかを遊技者に指示するとよい。例えば、ミッションボタン3700の連打が要求される演出パターンの場合には「ダイナ大佐」のセリフとして「ミッションボタン3700を連打しろ!」と表示し、ミッションボタン3700の長押しが要求される演出パターンの場合には「ダイナ大佐」のセリフとして「ミッションボタン3700を長押ししろ!」との表示を行うとよい。
このような構成とすることで、ミッションボタン3700を漫然と操作するのではなく、いずれの演出パターンが実行され、いずれの操作指示が提示されるのかに遊技者は緊張感をいだくこととなる。また、連打する場合よりも長押しするときの方が、抽選を受けられる回数が少なくなるため(一般には連打は1秒間に数回行うことができるので)、長押しが要求される演出パターンにおいて、敵戦車が爆発する態様表示が実現された場合には、遊技者はより大きな達成感を抱くこととなる。このように画像表示の難易度が異なる複数の演出パターンを設けることで、遊技興趣を向上させることができる。
なお、連打が要求される演出パターンと長押しが要求される演出パターンの出現比率は、遊技店の店員が選択できるように構成してもよいし、リアルタイムクロック機能を用いて、設定するように構成してもよい。
さらに、ミッションボタン3700についての操作指示の態様と異なる操作態様を遊技者が実行したときに、スペシャルマシンガンから弾丸が発射される表示が行われる演出パターンを実行可能に構成してもよい。
例えば、「ミッションボタン3700を連打しろ!」と表示される演出パターンで、操作指示に従ってミッションボタン3700が連打された場合には、スペシャルマシンガンを発射する表示が行われることはなく、操作指示とは異なる操作である長押しを行った場合に、ミッションボタン3700が1秒間押されるごとに1/2の確率で当たりとなる抽選を行い、抽選に当たった場合には、スペシャルマシンガンを発射する表示が行われるように構成するとよい。
逆に「ミッションボタン3700を長押ししろ」と表示される演出パターンで、操作指示に従ってミッションボタン3700が長押しされた場合には、スペシャルマシンガンを発射する表示が行われることはなく、操作指示とは異なる操作である連打を行った場合には、ミッションボタン3700が1回押されるごとに1/2の確率で当たりとなる抽選を行い、抽選に当たった場合には、スペシャルマシンガンを発射する表示が行われるように構成するとよい。
長押し時と連打時とでは、異なる態様(色や形状を異ならせるとよい)の弾丸が爆発する画像を表示するように構成してもよい。
さらには、「ダイナ大佐」のセリフとして「スペシャルマシンガンを撃つには、ミッションボタンを・・・どうするんじゃったかな・・」というセリフを表示するミッションボタン3700の操作態様を指示しない演出パターンを実行可能に構成してもよい。なお内部的には、演出パターンとして、ミッションボタン3700の長押しが要求される演出パターンと、ミッションボタン3700の連打が要求される演出パターンのいずれかを実行するとよい。さらに、遊技者による操作態様が要求される操作態様と異なっていた場合には、「ダイナ大佐」のセリフとして「思い出したぞ!スペシャルマシンガンを撃つには、ミッションボタンを連打するんじゃ!」というセリフや「思い出したぞ!スペシャルマシンガンを撃つには、ミッションボタンを長押しするんじゃ!」というセリフを表示して、遊技者に対して適切な操作態様を促してもよい。このように、遊技者が操作態様を推定して行った操作が適切な操作態様であった場合や、遊技者が操作態様を推定して行った操作が適切でなく、適切な操作態様が操作指示表示されたのちに遊技者が適切な操作態様を行った場合には、あらかじめ操作態様の指示表示が行われていた場合と異なる特別な態様の弾丸が爆発する画像を表示するように構成してもよい。また、爆発する画像に対応してそれぞれ異なる特別な効果音を出力してもよい。
このような構成とすることで、遊技機から常に命令されているかのように感じる遊技者において、遊技機に対する反抗心を満足させることが可能となる。あるいは、偶然あるいは意図的に指示とは異なる操作を行った遊技者に対して驚きや満足感を与えることが可能となる。また、操作部に対する操作態様を推測しつつ遊技を行うこととなるため、遊技に参加する積極性を高めることができる。さらに、第2の操作部について操作指示が必ずしも明確には表示されない表示態様としてもよく、この場合にはより一層、自分が行った操作に対する満足感が向上することとなる。
ミッションボタン3700の長押しや連打により抽選が行われることで特定の条件が満たされて、スペシャルマシンガンを発射する表示が行われる例を示したが、その他の方法で、特定の条件が達成されるように構成してもよい。例えば、ミッションボタン3700の長押しが要求される演出パターンにおいて、ミッションボタン3700を10秒間押下し続けた場合に、スペシャルマシンガンから弾丸が発射される表示が行われるように構成してもよい。あるいは、ミッションボタン3700の連打が要求される演出パターンにおいて、ミッションボタン3700を1秒間に16回以上連打することができた場合にスペシャルマシンガンから弾丸が発射される表示が行われるように構成してもよい。
攻撃ボタン3710とミッションボタン3700は、押下という意味では操作態様が同じである。そこで、ミッションボタン3700に代えて、左レバー3720あるいは右レバー3730を時計回りあるいは反時計回りに1回転させる操作を行うことで、前記抽選がおこなわれ1/3の確率でスペシャルマシンガンから弾丸が発射される表示が行われるように構成してもよい。あるいは、左レバー3720あるいは右レバー3730を時計回りあるいは反時計回りに複数回回転(例えば3回転)させる操作を行うことでスペシャルマシンガンから弾丸が発射される表示が行われるように構成してもよい。
装飾図柄の変動中、常にミッションボタン3700に対する操作を受付可能に構成してもよい。このような構成とすることで、変動表示結果が、期待度の高いリーチであったのに変動表示結果がハズレとなり、もっていきようのない憤りを感じた遊技者に、ミッションボタン3700を操作可能とすることで、このような憤りを緩和することができる。例えば、ハズレとなって停止された装飾図柄の表示中に、装飾図柄に対して、攻撃を行うことで、憂さ晴らしをすることができる。
また、ハズレとなった変動表示の次の変動表示が開始されても付与された表示変化を終了しないように構成するとよい。このような構成とすることで、憂さ晴らしのために表示した弾丸が爆発する画像の表示が強制的に中断されて、遊技者がさらなる不満感を覚えるといった事態の発生を防止できる。なお、このように、弾丸が爆発する画像の表示が装飾図柄の変動をまたぐと判断された場合には、次の装飾図柄の変動開始時であるタイミングt0において「スペシャルマシンガンリーチ」を再び実行するように構成してもよい。このような構成とすることで、演出上の不自然な状態となることを防止できる。
なお、ミッションボタン3700の操作によって、弾丸が発射されるか否かについても抽選で決定するようにしてもよい。例えば、1/2の確率で弾丸が発射され、1/2の確率で弾丸が発射されないように構成してもよい。
本実施形態によれば、ミッションボタン3700への操作が行われ、かつ特定の条件を満たした場合に、表示領域の表示内容に変化が付与されることとなるので、遊技者は、苦労して表示が行われるに至ったことに満足感を覚えることとなる。また、攻撃ボタン3710への操作による表示結果が遊技者にとって不本意なものであり、表示結果に対して遊技者が不満を感じたとしても、ミッションボタン3700への操作に基づいた表示が行われることで、遊技者の感じた不満が緩和される。特にミッションボタン3700への操作は複数回許容されるため、いずれは操作に対応した表示が行われるため遊技者が感じた不満の緩和には効果的である。
従来、複数の操作部が設けられた遊技機が知られていた(例えば、特開2011-087638号公報)。また、操作部に対する操作が有効となるタイミングで、操作受付が可能となることや操作受付が可能となったことを示す効果音を出力したり、操作が行われたタイミングで操作を受け付けたことを示す効果音を出力する遊技機が知られていた。しかしながら、演出として更なる改善を行う余地があった。以下に、操作部に対する操作受付が有効となったり、操作部に対する操作が行われたとしても効果音を出力せず、さらに特定の条件が満たされたときに、操作対応受付表示を表示するとともに、特別音を出力するようにした実施形態を示す。
以下に、図149等を参照して説明した実施形態を変形した「サイレントマシンガンリーチ」に係る実施形態を、図155等を参照して説明する。なお、音声等の効果音の出力以外については、図149等を参照して説明した実施形態とほぼ同様の表示が表示領域において行われる。なお、図149等を参照して説明した実施形態における各種の変形例を本実施形態に適用することが可能である。なお、本実施形態における「サイレントマシンガン」は、図149等を参照して説明した実施形態における「スペシャルマシンガン」に改良を加え、弾丸発射時の発射音が極めて小さい、という設定である。
図155のタイムチャートは攻撃ボタン3710、ミッションボタン3700のいずれも操作が行われなかった状況を示す図である。図155に示すように、本実施形態においては、攻撃ボタン3710の操作受付を有効とするタイミングの直前の所定期間(タイミングt9~タイミングt11)にかけて、攻撃ボタン3710の操作受付が可能となることを示す前兆音である「大砲発射準備」という効果音の出力が行われる。また、攻撃ボタン3710の操作受付が有効となったタイミングt11において、操作受付が有効となったことを示す有効音である「OK(オーケー)」という音声の出力が開始される。「OK」という音声の出力はタイミングt11からタイミングt12にかけて行われる。攻撃ボタン3710の操作有効期間は、タイミングt14で終了する。タイミングt14において、攻撃ボタン3710の操作受付期間が終了すると、タイミングt14からタイミングt16にかけて攻撃ボタン3710の操作受付期間が終了したことを示す終了音である「大砲準備やめ~」という音声の出力が行われる。
一方、ミッションボタン3700については、タイミングt5において、操作有効期間が開始され、タイミングt27にいて操作有効期間が終了するが、操作有効期間の開始や操作有効期間の終了に応じた効果音の出力は行われない。
図159(a)は、タイミングt5において表示領域に自戦車の画像が表示された状態を示している。
図159(a)の「ダイナ大佐」のセリフに示されるように、ミッションボタン3700を操作することで、自戦車が備えるサイレントマシンガンから弾丸が発射されて移動表示される演出が行われるが詳しくは後述する。
図159、図160には、表示領域における表示例を示すとともに、その表示状態となったときに、出力される(あるいは出力されている)音声の種類が、図中の右上の部分に記載されている。例えば、図159(c)に示す表示例の右上には「\OK/」という文字列が記載されているが、これは、図159(c)に示す表示例となったときに「OK」という音声が出力される(あるいは出力されている)ことを示している。
タイミングt9において、白色の敵戦車の画像が表示領域の右上に表示された状態となる。また、タイミングt9からタイミングt11にかけて「大砲発射準備」という音声の出力が行われる。図159(b)は、タイミングt9において、白色の敵戦車の画像が表示領域の右上に表示された状態を示している。
タイミングt11において、敵戦車の画像が道路上に表示された状態となる。同時に攻撃ボタン3710の操作有効期間が開始される。また、タイミングt11からタイミングt12にかけて「OK」という音声の出力が行われる。図159(c)は、タイミングt11において、敵戦車の画像が道路上に表示された状態を示している。
図159(c)はタイミングt12における表示状態を示している。
タイミングt14において、敵戦車の画像が道路の左端に到達した表示状態となる。また、攻撃ボタン3710の操作有効期間が終了する。また、タイミングt14からタイミングt16にかけて「大砲準備やめ~」という音声の出力が行われる。図159(d)はタイミングt14における表示状態を示している。
図156のタイムチャートは攻撃ボタン3710に操作が行われ、ミッションボタン3700には操作有効期間中に操作が行われなかった演出例を示す図である。図156に示すように、攻撃ボタン3710の操作有効期間中の所定のタイミング(本演出例においてはタイミングt12)に攻撃ボタン3710の操作が行われた場合には、大砲から砲弾を発射した音である「ズドーン」という効果音の出力が所定時間(タイミングt12~タイミングt13)行われたのち、戦車に砲弾が当たって砲弾が爆発した音である「ドカーン」という効果音の出力が所定時間(タイミングt13~タイミングt15)行われる。
タイミングt12からタイミングt13にかけて、砲弾が移動する表示が行われる。図159(f)は、砲弾が移動中の表示例を示している。また、タイミングt12において攻撃ボタン3710の操作有効期間は終了する。
タイミングt13において、敵戦車の画像が、破壊された敵戦車の画像に変化する。また、砲弾が爆発した画像の表示が行われる。破壊された敵戦車の画像と砲弾が爆発した画像は3秒間(本演出例においては、タイミングt13からタイミングt16にかけての3秒間)表示される。また、タイミングt13からタイミングt15にかけて砲弾の爆発音である「ドカーン」という効果音の出力が行われる。図159(g)は、破壊された敵戦車の画像と砲弾が爆発した画像が表示された状態を示す表示例である。
図157のタイムチャートは攻撃ボタン3710には操作が行われず、ミッションボタン3700に操作が行われた場合の演出例を示している。ミッションボタン3700が操作された場合には、上述するように、敵戦車を破壊できる場合と、敵戦車を破壊できない場合とがある。図157(a)は敵戦車を破壊できた場合の演出例を、図157(b)は敵戦車を破壊できなかった場合の演出例を示している。なお、上述したように、敵戦車を破壊できる確率は1/3、敵戦車を破壊できない確率は2/3である。敵戦車を破壊できた場合には、敵戦車の破壊画像の表示と同時に敵戦車に弾丸が当たって弾丸が爆発した音である「ドカーン」という効果音の出力が行われる。一方、敵戦車を破壊できなかった場合には、効果音の出力は行われない。
なお、図157に示す演出例においては、攻撃ボタン3710については操作が行われていないので、図155を参照して説明した実施形態と同様の効果音の出力が行われる。
図157(a)に示す演出例の場合、タイミングt12からタイミングt13にかけて、サイレントマシンガンから発射された弾丸が移動する表示が行われる。図160(a)は、弾丸が移動中の表示例を示している。なお、タイミングt14において攻撃ボタン3710の操作有効期間は終了する。
図157(a)に示す演出例は、ミッションボタン3700に対する操作に基づいて行われる抽選で当たり(1/3の確率で選択される)となり、破壊された敵戦車の画像が表示される演出例である。この場合、タイミングt13において、敵戦車の画像が、破壊された敵戦車の画像に変化する。また、弾丸が爆発した画像の表示が行われる。破壊された敵戦車の画像と弾丸が爆発した画像は3秒間(本演出例においては、タイミングt13からタイミングt16にかけての3秒間)表示される。またタイミングt13からタイミングt15にかけて、敵戦車に弾丸が当たって弾丸が爆発した音である「ドカーン」という効果音の出力が行われる。図160(b)は、破壊された敵戦車の画像と弾丸が爆発した画像が表示された状態(例えばタイミングt14)を示す表示例である。
一方、図157(b)に示す演出例は、ミッションボタン3700に対する操作に基づいて行われる抽選でハズレ(2/3の確率で選択される)となり、破壊された敵戦車の画像が表示されない演出例である。この場合、タイミングt13において、敵戦車の画像が、破壊された敵戦車の画像に変化せずに左方向への移動を継続する。また、弾丸が爆発した画像の表示は行われない。また、弾丸の発射に対応した音声の出力は行われない。図160(c)は、敵戦車の画像が、破壊された敵戦車の画像に変化せずに左方向への移動を継続されている状態(例えば、タイミングt14)における表示例である。
図158のタイムチャートは攻撃ボタン3710とミッションボタン3700の双方に操作が行われた状況を示す図である。この場合、攻撃ボタン3710の操作に応じて、図156を参照して説明した実施形態と同様の効果音の出力が行われる。また、ミッションボタン3700の操作に応じて、図157を参照して説明した実施形態と同様の効果音の出力が行われる。
図158のタイムチャートはタイミングt12において、攻撃ボタン3710とミッションボタン3700に対する操作が同時に行われた場合の演出例を示している。図158(a)は、ミッションボタン3700への操作が行われて、弾丸が爆発した画像が表示された演出例を示すタイムチャートである。また、図158(b)は、ミッションボタン3700への操作が行われたものの、弾丸が爆発した画像が表示されなかった演出例を示すタイムチャートである。
図158(a)に示す演出例の場合、タイミングt12からタイミングt13にかけて、砲台から発射された砲弾が移動する表示と、サイレントマシンガンから発射された弾丸が移動する表示が行われる。また、大砲から砲弾を発射した音である「ズドーン」という効果音の出力が行われる。図160(d)は、砲弾と弾丸が移動中の表示例を示している。また、タイミングt12において攻撃ボタン3710の操作有効期間は終了する。
図158(a)に示す演出例は、ミッションボタン3700に対する操作に基づいて行われる抽選で当たり(1/3の確率で選択される)となり、破壊された敵戦車の画像が表示される演出例である。この場合、タイミングt13において、敵戦車の画像が、破壊された敵戦車の画像に変化する。また、砲弾が爆発した画像と弾丸が爆発した画像の表示が行われる。破壊された敵戦車の画像、砲弾が爆発した画像、弾丸が爆発した画像は3秒間(本演出例においては、タイミングt13からタイミングt16にかけての3秒間)表示される。またタイミングt13からタイミングt15にかけて、敵戦車に弾丸が当たって弾丸が爆発した音である「ドカーン」という効果音の出力が行われる。同時に敵戦車に砲弾が当たって砲弾が爆発した音である「ドカーン」という効果音の出力が行われる。図160(e)は、破壊された敵戦車の画像、弾丸が爆発した画像、砲弾が爆発した画像が表示された状態(例えばタイミングt14)を示す表示例である。
一方、図158(b)に示す演出例は、ミッションボタン3700に対する操作に基づいて行われる抽選でハズレ(2/3の確率で選択される)となり、破壊された敵戦車の画像が表示される演出例である。この場合、タイミングt13において、敵戦車の画像が、破壊された敵戦車の画像に変化する。また、砲弾が爆発した画像の表示が行われる。破壊された敵戦車の画像と砲弾が爆発した画像は3秒間(本演出例においては、タイミングt13からタイミングt16にかけての3秒間)表示される。またタイミングt13からタイミングt15にかけて、敵戦車に砲弾が当たって砲弾が爆発した音である「ドカーン」という音声の出力が行われる。図160(f)は、破壊された敵戦車の画像と砲弾が爆発した画像が表示された状態(例えばタイミングt14)を示す表示例である。
ミッションボタン3700の操作に基づいて出力される「ドカーン」という効果音の音量は、攻撃ボタン3710の操作に基づいて出力される「ドカーン」という効果音よりも音量を大きくするとよい。なお、図160(b)、図160(e)においては、「ドカーン」という効果音の音量が大きいことを、「\ドカーン/」という文字のフォントを大きくすることで示している。
また、ミッションボタン3700の操作に基づいて出力される「ドカーン」という効果音が出力されている期間(タイミングt13~タイミングt15)においては、BGM等の変動演出音の音量を抑制した状態としてもよい。
また、ミッションボタン3700の操作に基づいて「ドカーン」という効果音が出力される場合には、攻撃ボタン3710の操作が行われた場合に本来は出力される「ドカーン」という効果音を出力しないようにしたり、すでに出力中である場合には、出力を中断してミッションボタン3700の操作に基づく「ドカーン」という効果音の出力を開始してもよい。
また、ミッションボタン3700の操作に基づいて出力される「ドカーン」という効果音を出力する期間を、攻撃ボタン3710の操作に基づいて出力される「ドカーン」という効果音よりも長くするとよい。例えば、ミッションボタン3700の操作に基づいて出力される「ドカーン」という効果音を出力する期間は、攻撃ボタン3710の操作に基づいて出力される「ドカーン」という効果音を出力する期間の3倍である6秒間としてもよい。また、ミッションボタン3700の操作に基づいて出力される効果音(「ドカーン」という効果音)を複数回出力するようにしてもよい。例えば、6秒間に3回、「ドカーン」という効果音を出力してもよい。また、弾丸が爆発した画像を複数回表示するように構成してもよい。例えば、6秒間に3回、弾丸が爆発した画像を表示するように構成してもよい。
また、ミッションボタン3700の操作に基づいて出力される効果音と、攻撃ボタン3710の操作に基づいて出力される効果音を異なるものとしてもよい。例えば、ミッションボタン3700の操作に基づいて、「ボカーン」という効果音を出力するようにしてもよい。
また、攻撃ボタン3710の操作に基づいて表示される表示や出力される効果音は、条件を満たす遊技者操作1回に対して1回の表示や出力音が遊技者に視認されたり聞こえたりするが、ミッションボタン3700の操作に基づいて表示される表示や出力される効果音については条件を満たす遊技者操作1回に対して2回以上の複数回遊技者が視認できたり聞いたりできるようにしてもよい。
このように、攻撃ボタン3710については、操作受付が可能となることを示す効果音、操作受付が可能であることを示す効果音、操作受付が行われたことを示す効果音の出力が行われる。
一方で、ミッションボタン3700については、操作受付が可能となることを示す効果音、操作受付が可能であることを示す効果音の出力は行われない。さらに、操作が行われた場合でも、操作が行われてから所定時間後(1秒後)に所定の確率(1/3)で効果音の出力が行われる。
このように、ミッションボタン3700の操作については、効果音が必ずしも出力されるとは限らないため、遊技興趣を向上させることができる。
また、ミッションボタン3700の操作に基づいて出力される効果音や表示される爆発画像が、複数回出力されたり、複数回表示されることで、より興趣を向上させることができる。
さらに、ミッションボタン3700の操作に基づいて表示される爆発画像は、攻撃ボタン3710の操作に基づいて表示される爆発画像よりも大きい。また、ミッションボタン3700の操作に基づいて出力される効果音を、上述したように、攻撃ボタン3710の操作に基づいて出力される効果音よりも聞き取りやすくすることが望ましい。
このような構成とすることで、相対的に出現させることが難しいミッションボタン3700の操作にかかる効果音や特別な表示を遊技者が認識しやすくすることができる。
なお、本実施形態においては、装飾図柄の変動表示の開始後に、ミッションボタン3700の操作受付期間を開始するようにしていたが、装飾図柄の変動表示開始と同時に、ミッションボタン3700の操作受付期間を開始するようにしてもよい。この場合、タイミングt0において、図159(a)に示した態様の表示を行うとよい。
なお、本実施形態においては、ミッションボタン3700の操作受付期間を装飾図柄の変動表示が停止する前に終了するようにしていたが、装飾図柄の変動表示の終了タイミング(タイミングt35)まで、ミッションボタン3700の操作受付を継続してもよい。
これらの実施形態を組み合わせて、装飾図柄の変動開始(タイミングt0)から変動表示の終了(タイミングt35)まで、ミッションボタン3700の操作受付を継続してもよい。このような構成とすることで、相対的に出現させることが難しいミッションボタン3700の操作にかかる効果音や特別な表示を遊技者が出現させる機会を増やすことができる。
ミッションボタン3700の操作に基づく、弾丸が爆発した画像の表示や弾丸が爆発した音である「ドカーン」という効果音の出力が一度行われた場合、これらの表示や音の出力が終了したのち、画像の表示や効果音の出力が実行されうるように構成するとよい。
例えば、図157(a)を参照して示した実施形態においては、タイミングt15において、「ドカーン」という効果音の出力を終了し、タイミングt16において弾丸が爆発した画像の表示が終了する。この場合、タイミングt16からタイミングt17にかけては、弾丸が爆発した画像の表示や弾丸が爆発した音である「ドカーン」という効果音の出力を行わない期間とし、タイミングt17以降に、これらの画像の表示や効果音の出力が実行されうるように構成するとよい。
また、タイミングt15からt16の間において、ミッションボタン3700の操作が「ドカーン」という効果音の出力条件や弾丸が爆発した画像の表示条件を満たしたとしても、これらの音および表示が実行されている期間中においては音の出力や表示を行うことをせず、これらの音や表示が終了するタイミングt16以降になって条件を満たす操作が行われた場合に効果音の出力や画像の表示を再び開始するようにしてもよい。
このような構成とすることで、画像の表示や効果音の出力が、1回ごとにより明確に認識可能となるため、苦労して実行させた画像の表示や効果音の出力の開始を遊技者が認識できない事態の発生を抑制できる。
図155等を参照して示した演出例においては、攻撃ボタン3710を操作することが可能な有効期間はタイミングt11~タイミングt14の1回のみ発生するものであったが、複数回発生可能に構成してもよい。例えば、タイミングt19~タイミングt22において、同様の表示を行ってもよい。また、特別抽選結果に基づいて発生回数を決定し、発生回数や各回の演出内容によって、期待度を示唆するように構成してもよい。なお、ミッションボタン3700の操作有効期間中に攻撃ボタン3710の操作有効期間を複数回発生させるとよい。
攻撃ボタン3710に係る操作有効期間の発生回数、すなわち攻撃ボタン3710の操作に基づいて砲弾が爆発した画像が表示される回数は、このように特別抽選結果に基づいて、決定されうるものである。一方で、ミッションボタン3700の操作に基づく、弾丸が爆発した画像の表示や弾丸が爆発した音である「ドカーン」という効果音の出力は、特別抽選結果に基づかずに、操作有効期間中に複数回実行することが可能である。
このような構成とすることで、ミッションボタン3700に対する操作を複数回実行することで、弾丸が爆発した画像の表示を成功させることが可能となり、遊技者の達成感を高めることができる。
なお、自戦車にさらなるマシンガンを搭載するように構成してもよい。この場合、本実施形態における砲台から発射される砲弾と、サイレントマシンガンから発射される弾丸の中間の演出態様を採用してもよい。例えば、さらなるマシンガンは基本的には本実施形態におけるサイレントマシンガンと同様の操作受付態様や演出態様をとるものの、操作が行われたときには、操作を受け付けたことを示す受付音(例えば、弾丸が飛ぶ音)を必ず出力するように構成してもよい。なお、この場合の操作部としては、防御ボタン3740を用いるとよい。また、弾丸の爆発画像の大きさについては、砲弾の爆発画像とサイレントマシンガンの爆発画像の中間の大きさとするとよい。
図159(a)等に示すようにミッションボタン3700の操作が有効であることを、ミッションボタン3700を模した模擬画像と「ダイナ大佐」のセリフによって示しているが、ミッションボタン3700の操作が有効であることを報知しないような構成としてもよい。
例えば、ミッションボタン3700の操作有効期間の前半においては、ミッションボタン3700の操作指示を行わず、ミッションボタン3700の操作有効期間の後半においては、ミッションボタン3700の操作指示を行うように構成してもよい。なお、ミッションボタン3700の操作有効期間の前半、後半のそれぞれにおいて、敵戦車が表示領域の右側から移動してきて、攻撃ボタン3710の操作が有効となるように構成するとよい。この場合、1回目に敵戦車が表示されたときには、攻撃ボタン3710の操作に集中することができ、2回目に敵戦車が表示されたときには、攻撃ボタン3710の操作に加えて、ミッションボタン3700の操作を行うことが可能となる。
このように、ミッションボタン3700の操作受付に基づく表示を行うことが有効となっている場合でも、ミッションボタン3700の操作指示表示を行う場合と行わない場合とを設けるように構成してもよい。
なお、ミッションボタン3700の操作指示表示を行う場合と行わない場合とで、ミッションボタン3700の操作受付に基づく特別音や表示内容を異なるものとしてもよい。例えば、ミッションボタン3700の操作指示表示が行われていない場合には、ミッションボタン3700の操作指示表示が行われている場合と比べて、より大きな特別音を出力したり、より大きな爆発画像の表示を行うようにしてもよい。このような構成とすることで遊技者の感じる興趣をより高めることができる。
上述したリアルタイムクロック機能や遊技者あるいは店員による操作によって、操作指示表示が行われる場合と行われない場合とを切り替え可能に構成してもよい。
このように本実施形態に係る「サイレントマシンガンリーチ」によれば、第2操作部に対する操作が行われ、さらに特定の条件が満たされたときに特別音の出力が行われる。このような構成とすることで、第2の操作部を操作したとしても、特別音の出力が行われる場合と行われない場合とが発生しうるため、特別音を運よく出力することができた遊技者は、大きな喜びを感じることとなる。
従来、操作部に対する操作指示が表示された遊技機が知られていた(例えば、特開2010-046210号公報)。このような遊技機において、遊技者は指示された内容に単に従うのみであり、興趣向上という点で改善の余地があった。例えば、操作指示に従わない場合には、所定時間の経過後に操作指示に従った場合と同様の表示を行ったり、操作指示を行わなかった場合には、何の表示も行われないという処理が一般的であり、操作指示に従いたくない、という遊技者の意思が重んじられていなかった。そこで、以下に示す実施形態においては、指示された内容に反した操作態様で操作部への操作を行ったときに、特別な表示を行う実施形態を示す。
以下に、図161等を参照して、自戦車を加速あるいは減速させつつ、自戦車と爆弾キャラクタとが戦闘を行う「爆弾キャラリーチ」について説明する。
図161は、「爆弾キャラリーチ」において、選択される演出パターンを示すテーブルである。また、図162~図164は、いずれかの演出パターンが実行された場合の演出例を示すタイムチャートである。また、図165~図170はこれらのタイムチャートにおける、所定のタイミングにおける表示例を示したものである。
「爆弾キャラリーチ」においては、装飾図柄の変動表示が34秒間、装飾図柄の停止表示が1秒間行われる。装飾図柄の変動表示中、タイミングt5において装飾図柄がリーチ状態となる。また、タイミングt6からタイミングt15にかけての期間(以下、「第1の期間」という場合がある)、タイミングt16からタイミングt25にかけての期間(以下、「第2の期間」という場合がある)、表示中の自戦車に加えて、爆弾キャラクタAまたは爆弾キャラクタBが表示される演出が行われる。
「爆弾キャラリーチ」においては、自戦車が進む道路上に爆弾キャラクタが出現し、爆弾キャラクタに向けて自戦車を進ませるように左レバー3720を操作させるか否かが問われる演出が実行される。
爆弾キャラクタとしては、サングラスをつけた爆弾のキャラクタである爆弾キャラクタAと、爆弾キャラクタAとはサングラスの向きが上下に逆の爆弾キャラクタBが表示される。爆弾キャラクタAが表示された場合は、自戦車が突っ込んでしまうと自戦車の一部が破壊され、爆弾キャラクタBが表示された場合は、自戦車が突っ込んでも自戦車は破壊されずに先へ進むことができる。
自戦車の前方に爆弾キャラクタが表示され、爆弾キャラクタに対して自戦車を突っ込ませるべきなのか否かが2人のキャラクタ(「ダイナ大佐」と「マイト軍曹」)によって示される。例えば、「ダイナ大佐」のセリフとして「偽物に決まっとる!前進~!」といった左レバー3720を前(遊技機側、以下同様)に倒すことを指示するセリフが表示される。また、「マイト軍曹」のセリフとして「前方に敵爆弾発見!減速してください!」といった左レバー3720を後ろ(遊技者側、以下同様)に倒すことを指示するセリフが表示される。なお、「前進」や「後退」といった間接的な表現ではなく、「左レバーを前に倒すのだ」や「左レバーを後ろに倒してください」といったより直接的な表現を採用してもよい。
また、「ダイナ大佐」のセリフが表示されるウィンドウの左側には、縦長の長方形状で左レバー3720を模した模擬画像と、左レバー3720の操作態様を指示する画像(「前傾」、「後傾」という文字)が表示される。同様に、「マイト軍曹」のセリフが表示されるウィンドウの右側には、縦長の長方形状で左レバー3720を模した模擬画像と、左レバー3720の操作態様を指示する画像が表示される。
「爆弾キャラリーチ」において、「ダイナ大佐」のセリフが操作指示を行うものであった場合その指示は基本的に100%間違った操作指示を示すセリフである。また、左レバー3720の操作態様を指示する画像も正しくない操作態様を指示する画像である。一方、「マイト軍曹」のセリフが操作指示を行うものであった場合、間違った操作指示を行うセリフが表示される確率は20%、正しい操作指示を行うセリフが表示される確率は80%である。また、左レバー3720の操作態様を指示する画像は、セリフによって示された指示内容に合った画像が表示される。
このため、遊技者は、「ダイナ大佐」のセリフや左レバー3720の操作指示については、指示内容と逆のレバー操作を行えばよく、「マイト軍曹」のセリフや左レバー3720の操作指示についてはやや注意しながらレバー操作を行えばよい。
なお、遊技者は慣れてしまえば、爆弾キャラクタの種類をサングラスの形状によって判別することが可能であり、爆弾キャラクタに対して自戦車を突っ込ませるか否かを判断し、左レバー3720を適切に操作することができる。
爆弾キャラクタAが表示された場合には、自戦車が衝突すると自戦車が一部破壊されてしまう。爆弾キャラクタAに自戦車が突っ込まない場合には自戦車が衝突する前に爆弾キャラクタAのみが爆発して、自戦車が破壊されることを防止することができる。爆弾キャラクタAと自戦車が衝突すると、1回目の衝突では、自戦車の砲台が破壊された状態(図166(c)に示す自戦車の状態)となる。また、2回目の衝突では、自戦車のマシンガンも破壊された状態(図166(f)に示す自戦車の状態)となる。
一方、爆弾キャラクタBが表示された場合には、爆弾キャラクタBと自戦車が衝突しても、自戦車は破壊されず、先に進むことができる。爆弾キャラクタBは、実は爆弾に見せかけた巨大な風船であり、自戦車が突っ込んだとしても、自戦車が破壊されることはない。
なお、自戦車が先に進むと巨大な爆弾キャラクタが出現し攻撃ボタン3710やミッションボタン3700を用いた演出が実行可能であるが、詳細は後述する。
図161のテーブルに示す演出パターンは、図162、図163に示したタイムチャートにおけるタイミングt6~タイミングt11及びタイミングt16~タイミングt21において、爆弾キャラクタが表示されるか否かと、爆弾キャラクタが表示される場合には、表示される爆弾キャラクタが爆弾キャラクタAであるか爆弾キャラクタBであるかを示している。また、タイミングt26において、自戦車の画像がとりうる状態を示している。
演出パターン01、演出パターン03、演出パターン07、演出パターン09は、爆弾キャラクタAが出現しない演出パターンである。このため、タイミングt26において、自戦車は破壊されない状態をとることとなる。
演出パターン02、演出パターン04、演出パターン06、演出パターン08は、爆弾キャラクタAが1回出現する演出パターンである。このため、タイミングt26において、自戦車は破壊されない状態あるいは自戦車の砲台が破壊された状態のいずれかの状態をとることとなる。
演出パターン05は、爆弾キャラクタAが2回出現する演出パターンである。このため、タイミングt26において、自戦車は破壊されない状態、自戦車の砲台が破壊された状態、自戦車の砲台とマシンガンが破壊された状態のいずれかの状態をとることとなる。
演出パターン01~演出パターン09のうちいずれの演出パターンを実行するかは、周辺制御基板1510において決定される。例えば、特別抽選の結果に基づいて決定するとよい。
次いで、図162、図165、図166を参照して爆発キャラクタAを用いた演出の態様について説明する。
図162(a)は、図162(b)、図162(c)のタイムチャートにおいて示した演出とともに実行される装飾図柄の変動表示の状態を示すタイムチャートである。
図162(b)は、第1の期間に爆弾キャラクタAが表示される演出パターンの実行態様を示すタイムチャートである。以下に、第1の期間(タイミングt6~タイミングt15)に爆弾キャラクタAを表示する演出パターンである演出パターン04が実行された場合の演出状態を説明する。
タイミングt5において、「爆弾キャラリーチ」が開始される。図165(a)はタイミングt5からタイミングt6における表示例を示している。
タイミングt6において、爆弾キャラクタAが表示領域の上部中央に表示される。このとき、「ダイナ大佐」のセリフとしては、「偽物に決まっとる!前進~!」、「う~ん、むにゃむにゃ。」のいずれかが表示される。一方、「マイト軍曹」のセリフとしては、「前方に敵爆弾発見!減速してください!」、「あいつは偽物ですね。前進!」、「う~ん、むにゃむにゃ。」のいずれかが表示される。また、セリフが左レバー3720を前に傾けることを示すものである場合には、セリフとともに「前傾」という文字が付されたレバーの模擬画像が表示される。また、セリフが左レバー3720を後ろに傾けることを示すものである場合には、セリフとともに「後傾」という文字が付された左レバー3720の模擬画像が表示される。また、セリフが、左レバー3720の操作態様を示すものでない場合には、左レバー3720の模擬画像は表示されない。
図165(b)~図165(g)は、タイミングt6からタイミングt11にかけて、表示領域に表示される表示例を示している。上述したように「ダイナ大佐」のセリフは2種類、「マイト軍曹」のセリフは3種類あり、これらを組み合わせることで表示されうる組み合わせは計6通りである。この6通りの組み合わせが図165(b)~図165(g)において示されている。
例えば、図165(b)は、誤った操作指示である「ダイナ大佐」の「偽物に決まっとる!前進~!」というセリフの表示と、正しい操作指示である「マイト軍曹」の「前方に敵爆弾発見!減速してください!」というセリフの表示が行われた状態を示す表示例である。
この場合、遊技者は、「ダイナ大佐」のセリフによって指示される操作態様と逆の操作(左レバー3720を後ろに傾ける操作)を行うことで爆弾キャラクタAとの衝突を回避できる。また、「マイト軍曹」のセリフによって指示される操作態様に従った操作(左レバー3720を後ろに傾ける操作)を行うことで、爆弾キャラクタAとの衝突を回避できる。また、セリフの指示内容にとらわれず、表示されている爆弾キャラクタが爆弾キャラクタAであることを確認して、レバーを後ろに傾ける操作を行っても爆弾キャラクタAとの衝突を回避できる。
また、図165(e)は、「ダイナ大佐」の「う~ん、むにゃむにゃ。」というセリフの表示と、正しい操作指示である「マイト軍曹」の「あいつは偽物ですね。前進!」というセリフの表示が行われた状態を示す表示例である。
この場合、「ダイナ大佐」のセリフによって操作態様は指示されない。また、「マイト軍曹」のセリフによって指示される操作態様に従った操作(左レバー3720を前に傾ける操作)を行うことで、爆弾キャラクタAに衝突してしまう。一方、遊技者が、セリフの指示内容にとらわれず、表示されている爆弾キャラクタが爆弾キャラクタAであることを確認して、左レバー3720を後ろに傾ける操作を行った場合には、爆弾キャラクタAとの衝突を回避できる。
左レバー3720を所定方向に傾ける操作期間は、タイミングt6からタイミングt11の期間内に所定時間所定の方向へ傾けられることで、操作入力が行われたと判定される。例えば、タイミングt7からタイミングt9の2秒間、左レバー3720が前に傾けられた場合に操作が行われたと判定する。
爆弾キャラクタAが表示されたとき左レバー3720を前に傾けた場合には、タイミングt11からタイミングt15にかけて、爆弾キャラクタAと自戦車とが衝突する演出表示が行われる。
具体的には、タイミングt11からタイミングt12にかけて、自戦車と爆弾キャラクタAが衝突した画像が表示される。図166(a)は、タイミングt11からタイミングt12にかけての表示例である。
次いで、タイミングt12からタイミングt15にかけて、自戦車が有する砲台が破壊された画像が表示される。図166(c)は、タイミングt12からタイミングt15にかけての表示例である。
一方、爆弾キャラクタAが表示されたときに左レバー3720を後ろに傾けた場合には、タイミングt11からタイミングt12にかけて、爆弾キャラクタAが自戦車の前方で爆発する演出表示が行われる。図166(b)は、タイミングt11からタイミングt12にかけての表示例である。なお、タイミングt12からタイミングt15にかけては、図165(a)に示すような表示を行うとよい。
図162(c)は、第2の期間に爆弾キャラクタAが表示される演出パターンの実行態様を示すタイムチャートである。図162(c)は、例えば、第2の期間に爆弾キャラクタAが表示される演出パターンである演出パターン02が実行された場合の演出例を示している。
この演出例においては、タイミングt16~タイミングt25にかけて、図162(b)を参照して示した演出例と同様の演出表示が行われる。
演出パターン05、演出パターン06、演出パターン08、演出パターン09のように第1の期間と第2の期間の双方において爆弾キャラクタAまたは爆弾キャラクタBのいずれかが表示される場合には、図162(b)に示すタイムチャートにおけるタイミングt11~タイミングt15に係る演出態様または後述する図163(b)に示すタイムチャートにおけるタイミングt11~タイミングt15に係る演出態様と、図162(c)に示すタイムチャートにおけるタイミングt16~タイミングt25に係る演出態様または図163(c)に示すタイムチャートにおけるタイミングt16~タイミングt25に係る演出態様を組み合わせた態様の演出態様が実行される。
例えば、演出パターン05が選択された場合には、図162(b)に示すタイムチャートにおけるタイミングt11~タイミングt15に係る演出態様と、図162(c)に示すタイムチャートにおけるタイミングt16~タイミングt25に係る演出態様を組み合わせた態様の演出態様が実行される。
この場合、第1の期間と第2の期間の双方において、爆弾キャラクタAに自戦車が突っ込んでしまう可能性がある。
例えば、第1の期間において爆弾キャラクタAに自戦車が突っ込んでしまうことで、自戦車は砲台が破壊された状態となるが、第2の期間において、爆弾キャラクタAに砲台が破壊された自戦車が突っ込んでしまうことで、自戦車はマシンガンが破壊された状態となる。
図166(d)は、第2の期間において、爆弾キャラクタAに砲台が破壊された自戦車が突っ込んだときのタイミングt21~タイミングt22における表示例を示している。また、タイミングt22~タイミングt25においては、図166(f)に示す表示例の状態となる。
一方、第2の期間において、砲台が破壊された自戦車が爆弾キャラクタAに突っ込まなかった場合には、タイミングt21~タイミングt22にかけて図166(e)に示す表示例の状態となる。
次いで、図163、図167、図168を参照して爆発キャラクタBを用いた演出の態様について説明する。
図163(a)は、図163(b)、図163(c)のタイムチャートにおいて示した演出とともに実行される装飾図柄の変動表示の状態を示すタイムチャートである。
図163(b)は、第1の期間に爆弾キャラクタBが表示される演出パターンの実行態様を示すタイムチャートである。以下に、第1の期間(タイミングt6~タイミングt11)に爆弾キャラクタBを表示する演出パターンである演出パターン07が実行された場合の演出状態を説明する。
タイミングt5において、「爆弾キャラリーチ」が開始される。図167(a)はタイミングt5からタイミングt6における表示例を示している。
タイミングt6において、爆弾キャラクタBが表示領域の上部中央に表示される。このとき、「ダイナ大佐」のセリフとしては、「敵爆弾だ~減速しろ~~!」、「う~ん、むにゃむにゃ。」のいずれかがが表示される。一方、「マイト軍曹」のセリフとしては、「あいつは偽物ですね。前進!」、「前方に敵爆弾発見!減速してください!」、「う~ん、むにゃむにゃ。」のいずれかが表示される。また、各セリフが左レバー3720を前に傾けることを示すものである場合には、セリフとともに「前傾」という文字が付された左レバー3720の模擬画像が表示される。また、各セリフが左レバー3720を後ろに傾けることを示すものである場合には、セリフとともに「後傾」という文字が付された左レバー3720の模擬画像が表示される。また、セリフが、左レバー3720の操作態様を示すものでない場合には、左レバー3720の模擬画像は表示されない。
図167(b)~図167(g)は、タイミングt6からタイミングt11にかけて、表示領域に表示される表示例を示している。上述したように「ダイナ大佐」のセリフは2種類、「マイト軍曹」のセリフは3種類あり、これらを組み合わせることで表示されうる組み合わせは計6通りである。この6通りの組み合わせがこれらの組み合わせが図167(b)~図167(g)において示されている。
例えば、図167(b)は、誤った操作指示である「ダイナ大佐」の「敵爆弾だ~減速しろ~~!」というセリフの表示と、正しい操作指示である「マイト軍曹」の「あいつは偽物ですね。前進!」というセリフの表示が行われた状態を示す表示例である。
この場合、遊技者は、「ダイナ大佐」のセリフによって指示される操作態様と逆の操作(左レバー3720を前に傾ける操作)を行うことで爆弾キャラクタBに突っ込むことができる。また、「マイト軍曹」のセリフによって指示される操作態様に従った操作(左レバー3720を前に傾ける操作)を行うことで、爆弾キャラクタBに突っ込むことができる。また、セリフの指示内容にとらわれず、表示されている爆弾キャラクタが爆弾キャラクタBであることを確認して、左レバー3720を前に傾ける操作を行っても爆弾キャラクタBに突っ込むことができる。
また、図167(e)は、「ダイナ大佐」の「う~ん、むにゃむにゃ。」というセリフの表示と、正しい操作指示である「マイト軍曹」の「前方に敵爆弾発見!減速してください!」というセリフの表示が行われた状態を示す表示例である。
この場合、「ダイナ大佐」のセリフによって操作態様は指示されない。また、「マイト軍曹」のセリフによって指示される操作態様に従った操作(左レバー3720を前に傾ける操作)を行うことで、爆弾キャラクタBに突っ込むことができなくなる。一方、遊技者が、セリフの指示内容にとらわれず、表示されている爆弾キャラクタが爆弾キャラクタBであることを確認して、左レバー3720を前に傾ける操作を行った場合には、爆弾キャラクタBに突っ込むことができる。
爆弾キャラクタBが表示されたときレバーを前に傾けた場合には、タイミングt11からタイミングt15にかけて、自戦車が爆弾キャラクタBに突っ込む演出表示が行われる。
タイミングt11からタイミングt12にかけて、自戦車が爆弾キャラクタBに突っ込む画像が表示された状態となる。図168(a)は、タイミングt11からタイミングt12にかけての表示例である。なお、タイミングt12からタイミングt15にかけては、図165(a)に示すような表示を行うとよい。
一方、爆弾キャラクタBが表示されたときに左レバー3720を後ろに傾けた場合には、タイミングt11からタイミングt12にかけて、自戦車の前方に位置する爆弾キャラクタBがそのまま表示される。図168(b)は、タイミングt11からタイミングt12にかけての表示例である。なお、タイミングt12からタイミングt15にかけては、図165(a)に示すような表示を行うとよい。
図163(c)は、第2の期間に爆弾キャラクタBが表示される演出パターンの実行態様を示すタイムチャートである。図163(c)は、例えば、第2の期間に爆弾キャラクタBが表示される演出パターンである演出パターン03が実行された場合の演出例を示している。
この演出例においては、タイミングt16~タイミングt25にかけて、図163(b)を参照して示した演出例と同様の演出表示が行われる。
次いで、図164のタイムチャートを参照して、演出パターン01~演出パターン09が実行された場合におけるタイミングt26~タイミングt35における演出態様について説明する。
上述したように、選択された演出パターンと、遊技者の左レバー3720に対する操作態様に基づいて、自戦車は、タイミングt26において、無傷の状態、砲台が破壊された状態、砲台とマシンガンが破壊された状態のいずれかの状態となって表示されている。
図164(a)に示すように、タイミングt26において、爆弾キャラクタAまたは爆弾キャラクタBの表示が開始される。また、タイミングt26からタイミングt28にかけて、攻撃ボタン3710またはミッションボタン3700のいずれか一方の操作が有効となる。
攻撃ボタン3710が有効となるのは、自戦車が無傷の状態のときである。一方、ミッションボタン3700が有効となるのは、自戦車の砲台が破壊された状態のときである。なお、砲台とマシンガンが破壊された状態の場合については攻撃ボタン3710の操作とミッションボタン3700の操作はいずれも有効とならない。なお、攻撃ボタン3710やミッションボタン3700の操作が有効とならない場合の演出態様については後述する。
タイミングt26において、攻撃ボタン3710の操作が有効となると同時に爆弾キャラクタAが表示領域中央に表示される。また、攻撃ボタン3710を模した模擬画像が、「マイト軍曹」のセリフを表示するウィンドウの右上に表示される。
図169(a)は、タイミングt26から攻撃ボタン3710の操作が行われるまで(図164(a)におけるt28まで)、あるいは攻撃ボタン3710の操作有効期間が終了するまで(図164(a)におけるt29まで)の期間における表示例である。
特別抽選結果が大当りの場合には、攻撃ボタン3710への操作有効期間中に攻撃ボタン3710への操作が行われたタイミングあるいは操作有効期間が終了したタイミングから、爆弾キャラクタAが爆発する表示が3秒間行われる。図169(b)は、特別抽選結果が大当りの場合における、攻撃ボタン3710の操作後あるいは操作有効期間終了後の爆弾キャラクタAが爆発した表示態様を示している。その後、タイミングt34において、装飾図柄が大当りを示す態様で停止表示される。
一方、特別抽選結果がハズレの場合には、攻撃ボタン3710への操作有効期間中に攻撃ボタン3710への操作が行われたタイミングあるいは操作有効期間が終了したタイミングから、爆弾キャラクタAが自戦車に向かって移動してくる表示が3秒間行われる。図169(c)は、特別抽選結果がハズレの場合における、攻撃ボタン3710の操作後あるいは操作有効期間終了後の爆弾キャラクタAが自戦車に向かって移動してきた表示態様を示している。その後、タイミングt34において、装飾図柄がハズレを示す態様で停止表示される。
なお、攻撃ボタン3710の操作や操作有効期間の終了に基づいて、図153を参照して示した演出例のように、自戦車の砲台から砲弾が発射される表示演出が実行される。
タイミングt26において、ミッションボタン3700の操作が有効となると同時に爆弾キャラクタAが表示領域中央に表示される。また、ミッションボタン3700を模した模擬画像が、「ダイナ大佐」のセリフを表示するウィンドウの左上に表示される。
図169(d)は、タイミングt26からミッションボタン3700の操作が行われるまで(図164(a)におけるt28まで)、あるいはミッションボタン3700の操作有効期間が終了するまで(図164(a)におけるt29まで)の期間における表示例である。
特別抽選結果が大当りの場合には、ミッションボタン3700への操作有効期間中にミッションボタン3700への操作が行われたタイミングあるいは操作有効期間が終了したタイミングから、爆弾キャラクタAが爆発する表示が3秒間行われる。図169(e)は、特別抽選結果が大当りの場合の操作後あるいは操作有効期間終了後の爆弾キャラクタAが爆発した表示態様を示している。その後、タイミングt34において、装飾図柄が大当りを示す態様で停止表示される。
一方、特別抽選結果がハズレの場合には、ミッションボタン3700への操作有効期間中にミッションボタン3700への操作が行われたタイミングあるいは操作有効期間が終了したタイミングから、爆弾キャラクタAが自戦車に向かって移動してくる表示が3秒間行われる。図169(f)は、特別抽選結果がハズレの場合における、ミッションボタン3700の操作後あるいは操作有効期間終了後の爆弾キャラクタAが自戦車に向かって移動してきた表示態様を示している。その後、タイミングt34において、装飾図柄がハズレを示す態様で停止表示される。
なお、ミッションボタン3700の操作や操作有効期間の終了に基づいて、図154を参照して示した演出例のように、自戦車のマシンガンから弾丸が発射される表示演出が実行される。
演出パターン05が実行され、第1の期間と第2の期間の双方において、自戦車が爆弾キャラクタAに突っ込んでしまった場合にはタイミングt26において、砲台とマシンガンが破壊された自戦車が表示されることとなる。
図164(b)は、この場合に実行される演出状態を示すタイムチャートである。
この場合、特別抽選結果がハズレの場合には、タイミングt26において、爆弾キャラクタAの表示が開始され、タイミングt29までその位置に表示される。図170(a)は、タイミングt26~タイミングt29における表示例を示している。
タイミングt29~タイミングt32において爆弾キャラクタAが自戦車に向かって移動してくる表示が3秒間行われる。図170(b)は、爆弾キャラクタAが自戦車に向かって移動してきている表示態様を示している。その後、タイミングt34において、装飾図柄がハズレを示す態様で停止表示される。
一方、特別抽選結果が大当りの場合には、タイミングt26において、爆弾キャラクタBの表示が開始され、タイミングt29までその位置に表示される。図170(a)は、タイミングt26~タイミングt29における表示例を示している。
タイミングt29~タイミングt32において爆弾キャラクタBが自戦車に向かって移動してくる表示が3秒間行われる。図170(b)は、爆弾キャラクタBが自戦車に向かって移動してきている表示態様を示している。その後、タイミングt34において、装飾図柄が大当りを示す態様で停止表示される。
なおいずれの場合であっても、攻撃ボタン3710もミッションボタン3700も操作受付有効にはならない。
このように、左レバー3720に対する間違った操作指示に惑わされず、適切な操作指示を行うことで、遊技者は、図169(a)、(b)、(d)、(e)に示すような特別な操作部(攻撃ボタン3710やミッションボタン3700)の操作を行うことが可能となったり、特別な画像(爆弾キャラクタAが爆発する画像や爆弾キャラクタAが着けていたサングラスが傾く画像や「ダイナ大佐」や「マイト軍曹」のセリフ)を視認することが可能となる。一方、遊技者が操作指示に素直に従った場合には、図170(a)、(d)に示すように特別な操作部の操作を行うことはできず、また、特別な画像を視認することができない。
また、図169(a)と(d)、あるいは図169(b)と(e)のように、自戦車の破壊態様に応じて、遊技者は特別な演出表示を視認することが可能となる。
なお、遊技者が左レバー3720に対する操作を行わなかった場合には、「ダイナ大佐」あるいは「マイト軍曹」の示した操作指示が自動的に実行されるように構成するとよい。また、このとき、当該操作指示を遊技者が行ったときに表示される画像が自動的に表示されるようにしてもよい。なお「ダイナ大佐」あるいは「マイト軍曹」が操作指示を行なわず、遊技者が左レバー3720に対する操作を行わなかった場合には、前傾操作と後傾操作のうちのいずれかが抽選で自動的に表示されるようにしてもよい。例えば1/2の確率で前傾操作が、1/2の確率で後傾操作が選択され、その操作に対応した表示が行われるように構成してもよい。
上述した実施形態においては、第1の期間と第2の期間の少なくとも一方において、操作指示に従わない操作を行うことが遊技者に要求されることになる。また、操作指示に従わない操作を行うことで、装飾図柄の停止直前に特定の操作部への操作が有効となって特別な画像の表示が行われる演出状態を発生可能である。
このように、遊技者に対して、本来すべき操作指示とは異なる態様の操作指示、あるいは、矛盾する態様の操作指示が示されるため、遊技者は操作部に対する適切な操作がどのような操作であるのかを推定して、左レバー3720の傾動操作を行うこととなる。そして、操作指示に反して、適切な操作を遊技者が行なうことができたときには、遊技者は特別な操作部の操作を行うことが可能となったり、特別な画像や演出表示を視認することが可能となる。
また、操作指示に反する操作を行うことに加えて、特定の条件(例えば、操作指示に反する操作を複数回成功させる)を満たした場合にのみ、特別な画像が表示されるようにしてもよい。このような構成とすることで、操作部を適当に操作をして偶然表示されるのではなく、操作を適切に行うことができた遊技者にのみ特別な表示を視認可能とすることができる。
遊技者が左レバー3720を左右方向に操作して、前方に移動する自戦車が道路上に設けられた地雷原を避ける操作を実行可能に構成してもよい。
例えば、本物の地雷原の画像と偽物の地雷原の画像を道路上の右側あるいは左側に表示して、遊技者に左レバー3720を左右方向に操作させて、地雷原を避けるような演出を実行するとよい。そして、自戦車が本物の地雷原に突入してしまった場合には、自戦車の砲台やマシンガンが破壊されるように構成するとよい。また、「ダイナ大佐」のセリフや「マイト軍曹」のセリフについても左レバー3720の操作態様について間違った操作指示を行うように構成する。このような演出を第1の期間や第2の期間において実行可能に構成するとよい。
このように、左レバー3720を適切に操作して地雷原を左右に避けつつ自戦車を移動させ、操作指示に反する操作がうまくできた場合にも、図161~図170等を参照して説明した実施形態と同様に、遊技者に、特別な操作部の操作を行うことを可能とさせたり、特別な画像や演出表示を視認させることが可能となる。
図161に示した演出テーブルにおいては、第1の期間と第2の期間とを有していたが、第1の期間のみを有するように構成し、第1の期間において、爆弾キャラクタが出現しない演出パターン、爆弾キャラクタAが出現する演出パターン、爆弾キャラクタBが出現する演出パターンのいずれかの演出パターンが選択されるテーブルを採用してもよい。
この場合、自戦車が爆弾キャラクタAに突っ込んでしまった場合には、自戦車の砲台とマシンガンの両方が破壊されるように構成するとよい。
図161に示した演出テーブルにおいては、第1の期間と第2の期間とを有していたが、爆弾キャラクタが表示されうる期間を3つ以上設けるように構成した演出テーブルを用いて演出を実行してもよい。
また、保留の先読みを行ない、先読み結果に基づいて、複数回の装飾図柄の変動表示にわたって、爆弾キャラクタが表示されうる複数の期間を設け(1回の装飾図柄の変動において爆弾キャラクタが表示されうる期間を1つずつ設けてもよいし、1回の装飾図柄の変動において任意の個数の爆弾キャラクタが表示されうる期間を設けてもよい)、先読みの対象とした保留に対応する変動表示の停止間際に図164、図169、図170を参照して示した演出表示を実行するように構成してもよい。
また、自戦車の表示態様を3段階設けたが、2段階としてもよいし、4段階以上設けてもよい。また、表示態様の変化態様として自戦車の破壊が段階的に進む演出例を示したが、自戦車の修理が行われて、自戦車の破壊段階が相対的に破壊されていない段階に戻る演出を実行可能に構成してもよい。
第1の期間または第2の期間において、爆弾キャラクタが出現しない場合、爆弾キャラクタAが出現する場合、爆弾キャラクタBが出現する場合がある例を示したが、第1の期間及び第2の期間において、爆弾キャラクタAまたは爆弾キャラクタBのいずれか一方が必ず表示されるように構成してもよい。例えば、図161に示したテーブルを変形して、演出パターン05、演出パターン06、演出パターン08、演出パターン09のみからなるテーブルを採用するように構成してもよい。このような構成とすることで演出パターンの各期間において、いずれかの爆弾キャラクタが表示されるため、左レバー3720に対する操作の緊張感を高めることができる。
なお、図165~図170を参照して説明した実施形態においては、爆弾キャラクタが表示されている場合の表示例を主に例示したが、爆弾キャラクタが表示されていない期間においては、図165(a)に示すように、自戦車キャラクタが前方に移動する表示を行うとよい。
特定の条件が満たされたときに、初めて特別な画像が表示されるように構成してもよい。例えば、操作指示に従わない操作を複数回成功させた場合にのみ特別な表示が行われるようにしてもよい。また、操作指示に従わない操作を遊技者が行ったとしても、所定の抽選を行ない、所定の確率(例えば1/5)で特別な表示が行われるようにするとよい。このような構成とすることで、操作部を操作しただけでたまたま、特別な画像の表示が行われるのではなくなり、特別な画像を表示するための難易度を高めることができるため、特別な画像が表示されたときに遊技者が感じる驚きや喜びを大きなものとすることができる。
左レバー3720の操作に基づく特別な画像の表示が行われるときには、少なくとも特別な画像の表示が行われている期間において、変動演出音の音量が低下した抑制状態としてもよい。
また、左レバー3720の操作に基づく特別な画像の表示が行われるときには、少なくとも、特別な画像の表示が行われている期間において特別な音(例えば、特別な爆発音など)を出力するようにしてもよい。
さらに、変動演出音の抑制と特別音の出力を同時に行うようにしてもよい。
このように特別な画像の表示に対応して、変動演出音の抑制や特別音の出力を行うようにすることで、特別な画像の表示が行われていることが、変動演出音によって邪魔されず、また、特別な画像の表示を特別な音の出力によってより際立ったものとすることができる。
なお、変動演出音とは、装飾図柄の変動に合わせて、所定の楽曲が再生され、遊技者からはバックグランドミュージックのように認識される音のことである。例えば、所定の歌手が歌う音声と複数の楽器の演奏音とからなる楽曲が数分間再生され、その間に、装飾図柄の変動(例えば、装飾図柄の変動結果がすべて非リーチハズレで変動時間が平均10秒程度の場合)が複数回行われる。このような変動演出音を遊技者に対して出力することで遊技に対する興趣を向上させることが可能となる。なお、このような楽曲を予め複数用意しておき、ある楽曲の再生が最後まで終了したタイミングで、異なる楽曲の再生を開始するように構成してもよい。あるいは、遊技状態の変更に合わせて、それまで再生していた楽曲を再生途中でフェードアウトさせ、それまで再生していた楽曲とは異なる他の楽曲を再生するように構成してもよい。
なお、扉枠3や遊技盤5に設けられている所定の発光部材を変動演出音のメロディーに合わせた発光態様で発光させてもよい。これにより変動演出音の演出効果を高めることができる。
操作指示にだまされずに、左レバー3720に対する操作が適切に行えたときに、特別な画像の表示が行われる遊技状態が発生するように構成しているが、特別な画像の表示期間と、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の表示期間とが重なりうるように構成し、特別な画像(爆弾が爆発した画像等)と攻撃ボタン3710を模した模擬画像とが同時に表示されるように構成した演出例を以下に示す。
図171(a)~図171(c)は、図169(a)に示す図が表示されるタイミングにおいて表示可能な他の表示例を示している。
図171(a)~図171(c)の各図においては、斜めに傾いた半透明のサングラスの画像の表示優先度が、「ダイナ大佐」のセリフを表示するウィンドウ、「ダイナ大佐」のセリフ画像、自戦車の画像、爆弾キャラクタAの画像、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の表示優先度よりも高くなっている。また、半透明のサングラスの画像は、図171(a)に示すように1つ表示される場合と、図171(b)に示すように2つ表示される場合と、図171(c)に示すように3つ表示される場合とがある。そして、図169(a)に示すように半透明のサングラス画像が表示されない場合と比べ、半透明のサングラス画像が表示された場合の方が大当りの期待度が高くなるように、半透明のサングラス画像を表示するか否かが決定される。また、半透明のサングラス画像の個数が多いほど、大当りの期待度が高くなるように、半透明のサングラス画像の表示態様が決定される。
例えば、図169(a)に示す表示状態となった場合の期待度を10%、図171(a)に示す表示状態となった場合の期待度を30%、図171(b)に示す表示状態となった場合の期待度を50%、図171(c)に示す表示状態となった場合の期待度を80%となるように半透明のサングラス画像を表示するとよい。
半透明のサングラス画像の表示は、タイミングt26から開始され、攻撃ボタン3710の操作が行われるまで、あるいは攻撃ボタン3710の操作有効期間が終了するまで継続される。なお、爆弾キャラクタAを爆発させることができた場合(すなわち特別抽選結果が大当りだった場合)には、半透明のサングラス画像の表示を爆発画像の表示が終了するまで継続させてもよい。
このような構成とすることで、上述した実施形態と同様の効果を奏することができる。また、半透明のサングラス画像(特別な画像)が攻撃ボタン3710を模した模擬画像よりも手前側に表示されるため、せっかく視認することができた特別な画像が攻撃ボタン3710を模した模擬画像によって隠されてしまうことを防止できる。
図171(d)は、図171(c)を参照して示した表示例を変形したものである。この表示例のように、攻撃ボタン3710を模した模擬画像が半透明のサングラス画像(特別な画像)よりも手前側に表示されるように構成してもよい。
あるいは、図171(c)に示す表示態様と図171(d)に示す表示態様とを交互に表示するように構成してもよい。例えば、タイミングt26からタイミングt29の期間にかけて、0.5秒ごとに表示態様を切り替えるように構成してもよい。
このような構成を採用することで、攻撃ボタン3710を模した模擬画像と半透明のサングラス画像の双方を目立たせることができる。
なお、爆発前あるいは爆発後の爆弾キャラクタAについても、攻撃ボタン3710を模した模擬画像と同様の表示態様で表示してもよい。
なお、半透明のサングラスの画像によって、期待度を示さなくてもよい。この場合、表示される画像の出現率に差を設けてもよい。
図164、図169を参照して示した演出例においては、タイミングt26からタイミングt29にかけて、攻撃ボタン3710あるいはミッションボタン3700に対する操作を1回受付可能に構成しているが、以下に、攻撃ボタン3710やミッションボタン3700に対する操作を複数回受付可能に変形した実施形態について、図172を参照して説明する。
図172(a)~図172(c)は、タイミングt26からタイミングt29にかけて攻撃ボタン3710を複数回(例えば5回)操作可能に構成した場合の表示例である。また、攻撃ボタン3710を操作可能な回数に応じて、攻撃ボタン3710を模した模擬画像が複数個(例えば5個)表示される。また、攻撃ボタン3710への操作が1回行われるたびに、攻撃ボタン3710を模した模擬画像のうち最も手前側に表示された模擬画像の表示が終了する。攻撃ボタン3710の操作が行われた場合には、特別抽選の結果が大当りである場合に、所定の確率(例えば、1/2)で、爆弾キャラクタAに砲弾が当たって爆発した画像の表示を行うようにするとよい。また、特別抽選の結果が大当りである場合において、5回目の操作が行われた場合には、100%の確率で爆発した画像の表示を行うようにするとよい。なお、特別抽選の結果がハズレの場合には、爆弾キャラクタAに砲弾が当たることはなく爆発した画像の表示は行われない。
図172(a)は、タイミングt26における表示例を示している。
また、図172(b)は、攻撃ボタン3710の3回目の操作が行われたときに、所定の確率の抽選に当たって、爆発した画像の表示が行われた状態を示している。
一方、特別抽選の結果がハズレであった場合には、攻撃ボタン3710への操作が5回行われたタイミング、あるいは、操作有効期間が終了したタイミングから3秒間、図172(c)に示す表示状態となる。
なお、爆発した画像の表示が行われた際に、攻撃ボタン3710を操作可能な回数が残っていた場合には、残った回数分の操作を受け付け、この操作に応じて、爆発した画像の表示態様をさらに爆発した態様で表示されるように構成してもよい。
爆発画像が表示された場合、攻撃ボタン3710に対する操作は必ずしも必要ではないため、攻撃ボタン3710を模した模擬画像は、爆発した画像よりも表示優先度を低く表示してもよい。図172(b)においては、攻撃ボタン3710を模した模擬画像は、爆発した画像よりも表示優先度を低く表示した表示例が示されている。
図172(d)~図172(f)は、タイミングt26からタイミングt29にかけてミッションボタン3700を複数回(例えば5回)操作可能に構成した場合の表示例である。また、ミッションボタン3700を操作可能な回数に応じて、ミッションボタン3700を模した模擬画像が複数個(例えば5個)表示される。また、ミッションボタン3700への操作が1回行われるたびに、ミッションボタン3700を模した模擬画像のうち最も手前側に表示された模擬画像の表示が終了する。ミッションボタン3700の操作が行われた場合には、特別抽選の結果が大当りである場合に、所定の確率(例えば、1/3)で、爆弾キャラクタAに砲弾が当たって爆発した画像の表示を行うようにするとよい。なお、特別抽選の結果がハズレの場合には、爆発した画像の表示は行われない。
図172(d)は、タイミングt26における表示例を示している。
また、図172(d)は、ミッションボタン3700の3回目の操作が行われたときに、所定の確率の抽選に当たって、爆発した画像の表示が行われた状態を示している。
一方、特別抽選の結果がハズレであった場合には、ミッションボタン3700への操作が5回行われたタイミング、あるいは、操作有効期間が終了したタイミングから3秒間、図172(f)に示す表示状態となる。
なお、爆発した画像の表示が行われた際に、ミッションボタン3700を操作可能な回数が残っていた場合には、残った回数分の操作を受け付け、この操作に応じて、爆発した画像の表示態様をさらに爆発した態様で表示されるように構成してもよい。
爆発画像が表示された場合、ミッションボタン3700に対する操作は必ずしも必要ではないため、ミッションボタン3700を模した模擬画像は、爆発した画像よりも表示優先度を低く表示してもよい。図172(e)においては、ミッションボタン3700を模した模擬画像は、爆発した画像よりも表示優先度を低く表示した表示例が示されている。
なお、図172(d)~図172(f)を参照して示した演出例において、「ダイナ大佐」のセリフは、「スペシャルマシンガンを撃ちまくれ!防御ボタンを押すんだ!」という、間違った操作指示となっている。このため、遊技者は演出状況をよく観察して、ミッションボタン3700を操作する必要がある。そしてミッションボタン3700を操作できた場合には、爆弾が爆発した特別な画像を視認することができる。
次に、図172(a)~図172(c)を参照して示した演出例と図172(d)~図172(f)を参照して示した演出例を組み合わせた演出例を、図173を参照して説明する。本実施形態においては、自戦車の砲台が破壊されることなく、タイミングt26となった場合に、攻撃ボタン3710とミッションボタン3700の操作受付が同時に有効となる。このとき、攻撃ボタン3710とミッションボタン3700はそれぞれ所定回数(例えば5回ずつ)の操作を受け付け可能となる。また、攻撃ボタン3710を模した模擬画像と、ミッションボタン3700を模した模擬画像が、それぞれ所定個数表示される。
図173(a)においては、攻撃ボタン3710を模した5個の模擬画像とミッションボタン3700を模した5個の模擬画像が表示された表示例が示されている。なお、操作有効期間は上述したように、タイミングt26から開始するとよい。
この状態で、攻撃ボタン3710あるいはミッションボタン3700に対する操作が行われた場合には、上述したように特別抽選結果が大当りであるか否かと所定の確率の抽選(攻撃ボタン3710については1/2、ミッションボタン3700については1/3)に当たったか否かに応じて、爆発した画像の表示が行われる。
図173(b)は、攻撃ボタン3710の3回目の操作に対応して、爆発した画像の表示が行われた状態を示している。また、図173(d)は、ミッションボタン3700の3回目の操作に対応して、爆発した画像の表示が行われた状態を示している。図173(b)、図173(d)に示す表示例は、それぞれ、特別抽選結果が大当りの場合に表示されうるものである。なお、爆発した画像の表示が行われた際に、攻撃ボタン3710やミッションボタン3700を操作可能な回数が残っていた場合には、残った回数分の操作を受け付け、操作に応じて爆発した画像の表示態様をさらに爆発した態様で表示されるように構成してもよい。
例えば、図173(b)に示した表示状態においてミッションボタン3700に対する操作に基づいて所定の抽選(1/3)に当選した場合には、図173(d)に示す表示状態における爆発態様のように表示態様を変更してもよい。あるいは、図173(d)に示した表示状態において攻撃ボタン3710に対する操作に基づいて所定の抽選(1/2)に当選した場合には、図173(b)に示す爆発態様のように表示態様を変更してもよい。
また、特別抽選の結果が大当りである場合において、ミッションボタン3700と攻撃ボタン3710の操作を行ない所定の抽選に外れ続けたとしても、合計して10回目の操作が行われた場合には100%の確率で、最後に操作されたボタンに対応した態様の爆発した画像の表示を行うようにするとよい。
爆発画像が表示された場合、攻撃ボタン3710やミッションボタン3700に対する操作は必ずしも必要ではないため、攻撃ボタン3710を模した模擬画像やミッションボタン3700を模した模擬画像は、爆発した画像よりも表示優先度を低く表示するとよい。図173(b)、図173(d)においては、攻撃ボタン3710を模した模擬画像やミッションボタン3700を模した模擬画像は、爆発した画像よりも表示優先度を低く表示した表示例が示されている。
なお、特別抽選結果がハズレの場合には、操作有効期間中に攻撃ボタン3710が5回かつミッションボタン3700が5回操作されたタイミング、あるいは、操作有効期間が終了したタイミングから3秒間、図173(c)に示す表示状態となる。
なお、図173(a)を参照して示した演出例において、「ダイナ大佐」のセリフは、「スペシャルマシンガンを撃ちまくれ!防御ボタンを押すんだ!」という、間違った操作指示となっている。このため、遊技者は演出状況をよく観察して、ミッションボタン3700を操作する必要がある。
図169(d)を参照して説明した演出例において、「ダイナ大佐」のセリフはミッションボタン3700の操作を指示するものとなっているが、「スペシャルマシンガンを撃ちまくれ!ミッションボタンを押すんだ!」というセリフに代えて、「スペシャルマシンガンを撃ちまくれ!防御ボタンを押すんだ!」という間違ったセリフを表示するように構成してもよい。
また、図169(a)を参照して説明した演出例、図171(a)を参照して説明した演出例、図172(a)を参照して説明した演出例、図173(a)を参照して説明した演出例において、「マイト軍曹」のセリフは攻撃ボタン3710の操作を指示するものとなっているが、「大型爆弾だ~!!攻撃ボタンで攻撃してください!」というセリフに代えて、「大型爆弾だ~!!防御ボタンで攻撃してください!」という間違ったセリフを表示するように構成してもよい。
このような構成とすることで、遊技者は演出状況をよく観察する必要が生じるため、より遊技興趣を向上させることが可能となる。なお、遊技者はミッションボタン3700を模した模擬画像や攻撃ボタン3710を模した模擬画像によって操作すべき操作部を認識することができる。
また、攻撃ボタン3710、ミッションボタン3700の模擬画像については操作を行うべき操作部を示していたが、これらについても、「ダイナ大佐」のセリフや「マイト軍曹」のセリフ(間違った指示を行っている場合)と同様に、本来操作を行うべき操作部とは異なる操作部を指示する模擬画像を表示するように構成してもよい。なお、この場合、適切な操作が行われた場合に、砲弾や弾丸を発射する表示を行って、適切な表示が行われたことを遊技者に示唆するようにしてもよい。
なお、左レバー3720、攻撃ボタン3710、ミッションボタン3700の模擬画像を表示する表示例を示したが、これらの表示を行わなくてもよい。この場合遊技者は、爆弾キャラクタの種類や、自戦車の破壊状況等に基づいて、操作指示に反する態様あるいは操作指示とは異なる態様で操作部の操作を行う必要が生じるため、適切な操作を行う難易度が高まるため、適切な操作が行えた場合に感じる興趣を向上させることが可能となる。
図172、図173を参照して、タイミングt26以降の期間においても、操作指示に従わない操作を遊技者が行うことで、特別な画像(爆発画像やサングラスが傾いた画像等)の表示が行われる演出状態を発生させる演出例を示した。このような実施形態においても、図161~図171を参照して上述した実施形態と同様の効果を奏するものとなる。
なお、操作指示に反する特別な画像が表示される時間と、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の表示される時間とでは、特別な画像が表示される時間の方を長くするとよい。このような構成とすることで、特別な画像を遊技者が堪能することができる。
なお、操作指示に反する態様あるいは操作指示とは異なる態様の操作が行われたときに表示される特別な画像は、操作指示よりも大きな画像を表示するとよい。例えば、図171を参照して示した実施形態においては、操作指示を行う画像(間違ったレバー操作を指示するセリフの画像)よりも大きな画像(図171(c)に示す半透明の大きなサングラスの画像)を表示することが可能である。このような構成とすることで、より特別な画像が表示されたことについて、遊技者の興趣を向上することができる。
なお、本実施形態における左レバー3720の操作指示として「前傾」「後傾」といった操作指示表示が行われたが、操作指示が行われない場合(図165(g)、図167(g)に示す表示例の場合)でも、表示された爆弾キャラクタの表示態様によって操作内容を推定可能に構成している。このようなより難易度が高い操作状況において遊技者が左レバー3720を適切に操作できた場合にのみ、特別な画像の表示を行うようにしてもよい。例えば、図169(b)に示す表示例において、サングラスが傾いた画像が表示される場合とされない場合とを設け、攻撃ボタン3710についての操作指示が行われない場合において、攻撃ボタン3710に対する操作が行われた場合に、所定の確率(1/10)でサングラスが傾いた画像(特別な画像)が表示されるように構成するとよい。
なお、左レバー3720や上述した各種ボタンの操作時には、左レバー3720や上述した各種ボタンの操作に直接対応した操作受付音をあえて出力せず、左レバー3720や上述した各種ボタンの操作に基づき上述したような特別な条件が満たされて特別な画像が表示されたときに初めて操作に対応した特別な音を出力するように構成してもよい。このような構成とすることで、特別な画像が表示されたことが遊技者にとってより格別に感じられることとなる。なお、同様の構成を、図171~図173を参照して示した実施形態における特別な画像の表示において採用してもよい。
なお、操作指示に反する操作としては、左レバー3720を傾ける方向を異なるものとする演出例や指示したボタンとは異なるボタンを操作する演出例を挙げたが、他の態様でもよい。例えば、攻撃ボタン3710の長押しが遊技者に指示表示されているときに、あえて、攻撃ボタン3710を連打することを操作指示に反する操作として採用してもよい。あるいは、攻撃ボタン3710の操作が指示されているときに、あえて、防御ボタン3740を操作することを操作指示に反する操作として採用してもよい。
なお、操作指示表示に従わない操作が行われた場合に、特別な表示変化の付与が行われる演出例を示したが、このような特別な表示変化の付与によって、大当りの期待度が示されるように構成してもよい。あるいは、大当りの期待度を示すことがないように構成してもよい。あるいは、上述したこのような特別な表示変化の付与のうち、一部の表示変化については、大当りの期待度を示し、他の表示変化については、大当りの期待度を示さないように構成してもよい。
なお、本実施形態においては、装飾図柄の変動表示の開始後に、左レバー3720の操作受付期間を開始するようにしていたが、装飾図柄の変動表示開始と同時に、左レバー3720の操作受付期間を開始するようにしてもよい。この場合、タイミングt0において、図165(b)に示した態様の表示を行ない「爆弾キャラリーチ」を開始してもよい。
また、保留の先読みに基づいて、複数回の装飾図柄の変動表示にわたって、図165~図173を参照して示した「爆弾キャラリーチ」と同様の演出を実行してもよい。この場合、先読みの対象となった装飾図柄の変動表示よりも前に実行される装飾図柄の変動表示において、爆弾キャラクタAや爆弾キャラクタBを1回表示するとよい。そして、装飾図柄の変動表示中の全期間にわたって、表示された爆弾キャラクタに対応して左レバー3720の操作を受け付ける演出を行い、装飾図柄の変動停止中の全期間にわたって、左レバー3720の操作に対応した表示演出を行うとよい。例えば、図162、図163のタイミングt6からタイミングt11にかけて行われる演出例を、装飾図柄の変動表示中に実行し、タイミングt11からタイミングt15にかけて、実行される演出例を装飾図柄の変動停止中に実行するとよい。そして、先読みの対象となった装飾図柄の変動表示の開始から停止表示の終了までの期間において、図164のタイミングt26からタイミングt35にかけて行われる演出を実行するとよい。
なお、自戦車の砲台が破壊された状態で、操作指示表示に従わない操作を遊技者が行うことで、破壊された砲台が復活した状態となるように構成してもよい。
また、自戦車のマシンガンが破壊された状態で、操作指示表示に従わない操作を遊技者が行うことで、破壊されたマシンガンが復活した状態となるように構成してもよい。
また、自戦車の砲台が破壊されていない状態で、操作指示表示に従わない操作を遊技者が行うことで、自戦車がよりグレードアップされた状態となるように構成してもよい。例えば、砲台が1つずつ増えていったり、砲台の色が変化したり、砲台が特大の砲台に変化する表示変化を付与してもよい。
なお、この場合、図161に示したように爆弾キャラクタが出現しうるタイミングを2回のみとするのではなく、5回などのより多い回数とすることで、演出としての興趣をより向上させることができる。また、破壊されたマシンガンが復活したり、自戦車がグレードアップするなど特別な演出表示を遊技者に視認させることができる。
表示変化の付与によって、大当りの期待度が示されるように構成してもよいし、単なる演出として表示変化を付与するのみで期待度を示すものではないように構成してもよい。
例えば、砲台の数や、砲台の色、砲台の大きさによって期待度を示してもよい。あるいは、砲台の数や、砲台の色、砲台の大きさによって、現在の遊技状態あるいは発生する遊技状態を示唆したり報知したりするように構成してもよい。
第1の期間、第2の期間、先読み演出における変動表示において、爆弾キャラクタAまたは爆弾キャラクタBが必ず表示されるように構成してもよい。このような構成とすることで、操作指示が常に遊技者に対して示されることとなり、遊技者に緊張感を持たせることができ、もって興趣を向上させることが可能となる。
指示された操作内容に従わずに、左レバー3720を操作することで、特別な表示変化が付与される例を示したが、指示された操作内容に反する操作や指示された操作内容と異なる操作によって、特別な表示変化が付与されるように構成してもよい。
「ダイナ大佐」と「マイト軍曹」の双方が操作指示を行う場合がある例を示したが、一連の「爆弾キャラリーチ」において、一方のキャラクタのみが操作指示を行うように構成してもよい。この場合、他方のキャラクタにおいては、「う~ん、むにゃむにゃ」といったセリフの表示を行うとよい。
このように、「爆弾キャラリーチ」においては、操作指示表示に従わない操作があえて行なわれた場合に特別な表示変化が付与されることで、遊技者に特別な満足感を与えることが可能となる。
従来、特別抽選の結果を示唆するために遊技者による操作に基づいて、所定の画像を表示して特別抽選の結果を示唆する場合があった(例えば、特開2010-046210号公報)。ところで、このような操作を受付ける回数や操作の受付に対応して行われる表示の回数はあらかじめ定められていた。また、遊技者が操作を行える期間についてもあらかじめ定められた期間のみであって遊技者の自由な操作によって、表示態様を自由に変化させることができるものではなかった。また、このようにして表示される演出の表示時間は、一定であり、この点でも改善の余地があった。以下に示す実施形態においては、操作有効期間中に複数回の操作受付を可能にするとともに、操作に基づいて表示された画像の表示時間に長短を設け、表示された時間の長さによって、特別抽選の結果を示唆することを可能とした実施形態について説明する。
以下に、図174等を参照して先読み演出パターンとして実行することが可能な「いきなり戦車演出」について説明する。なお、「いきなり戦車演出」を行うか否かは、周辺制御基板1510において保留内容の先読みを行うことに基づいて決定される。
図174は、「いきなり戦車演出」において、選択されうる演出パターンの種類、演出パターンが選択される条件、先読み演出が実行される期間(具体的には、何回の装飾図柄の変動表示にまたがって実行されるのか)を示すテーブルである。
先読み演出パターン01は、前回の装飾図柄の変動表示が終了し、装飾図柄の変動表示を新たに開始するときに、保留数が1個~4個のときに選択されうる演出パターンである。先読み演出パターン01は、変動表示開始時における当該保留に係る変動表示において「いきなり戦車演出」が実行される演出パターンである。なお、先読み演出パターン01は、1回の変動表示期間においてのみ実行されるため、厳密には先読み演出ではないが、便宜上、先読み演出と称することとする。
先読み演出パターン02は、前回の装飾図柄の変動表示が終了し、装飾図柄の変動表示を新たに開始するときに、保留数が1個~3個のときに選択されうる演出パターンである。先読み演出パターン02は、変動表示開始時における当該保留に係る変動表示と第1保留に係る変動表示において「いきなり戦車演出」が実行される演出パターンである。
先読み演出パターン03は、前回の装飾図柄の変動表示が終了し、装飾図柄の変動表示を新たに開始するときに、保留数が1個~2個のときに選択されうる演出パターンである。先読み演出パターン03は、変動表示開始時における当該保留に係る変動表示、第1保留に係る変動表示、第2保留に係る変動表示において「いきなり戦車演出」が実行される演出パターンである。
先読み演出パターン04は、前回の装飾図柄の変動表示が終了し、装飾図柄の変動表示を新たに開始するときに、保留数が1個~3個のときに選択されうる演出パターンである。先読み演出パターン04は、変動表示開始時における当該保留に係る変動表示、第1保留に係る変動表示、第2保留に係る変動表示、第3保留に係る変動表示において「いきなり戦車演出」が実行される演出パターンである。
なお、先読み演出パターン02~先読み演出パターン04のように複数回の変動表示を行う演出パターンにおいては、「いきなり戦車演出」が実行される最後の変動表示については特別抽選の結果が大当りとハズレのいずれでもよいが、「いきなり戦車演出」が実行される最後の変動表示以外の途中の変動表示についての特別抽選結果についてはすべてハズレの場合に、先読み演出パターン02~先読み演出パターン04にもとづく先読み演出を実行するとよい。
図175は、「いきなり戦車演出」において表示される3つの表示演出パターンを示したテーブルである。また、図176は、先読み演出パターン01が選択された場合の演出態様を示すタイムチャートである。
図176(a)に示すように、「いきなり戦車演出」において、装飾図柄の変動表示が行われる時間はタイミングt0~タイミングt14の14秒間である。また、装飾図柄が停止表示される時間は1秒間である。また、タイミングt0において攻撃ボタン3710の操作受付が有効となり、装飾図柄の変動表示が終了するタイミングt14において攻撃ボタン3710の操作受付が無効となる。攻撃ボタン3710の操作受付が有効となっている期間(タイミングt0~タイミングt14)において、攻撃ボタン3710を模した模擬画像が表示領域に表示される。以下に、図177を参照して、遊技者による攻撃ボタン3710に対する操作に基づいて表示領域に表示される演出態様について説明する。
図177は、図176を参照して説明したタイムチャートにおける所定のタイミングにおける表示領域における表示態様を示す図である。
図177(a)は、タイミングt0において表示領域に自戦車の画像が表示された状態を示している。表示領域の左上にリーチ状態となった各装飾図柄(「3」「↓」「3」)が、表示領域の下部中央に前方向を向いた自戦車の画像が、表示領域の上部中央に左方向を向いた敵戦車の画像が、表示領域の左右方向中央に自戦車が移動する道路の画像が、表示領域の上部に水平線と空の画像が、表示領域の右下に演出上のキャラクタである「ダイナ大佐」のセリフ画像とセリフ画像を囲うウィンドウ画像が、表示領域の左下に演出上のキャラクタである「マイト軍曹」のセリフ画像とセリフ画像を囲うウィンドウ画像が、マイト軍曹のセリフ画像を囲うウィンドウ画像の右に攻撃ボタン3710を模した模擬画像が表示された状態を示している。
このように、「いきなり戦車演出」においては、タイミングt0において、自戦車の画像と敵戦車の画像とがいきなり表示されるとともに、攻撃ボタン3710に対する操作受付が有効となる。
図176(a)に示すように、操作有効期間において攻撃ボタン3710に対する操作が行われなかった場合、敵戦車の画像の表示はタイミングt14まで継続される。また、タイミングt14において装飾図柄の停止表示が行われる。
一方、遊技者による攻撃ボタン3710の操作が検知されたのち、即座に操作に対応する演出表示が実行される。図175は、攻撃ボタン3710に対する操作に基づいて実行される演出パターンを示すテーブルである。
また、図176(b)~図176(d)は、タイミングt3において攻撃ボタン3710に対する操作受付に基づいて、操作に対応した演出パターンが実行された状態を示すタイムチャートである。
また、図176(e)~図176(g)は、タイミングt3とタイミングt8の2回のタイミングにおいて攻撃ボタン3710に対する操作受付に基づいて、操作に対応した演出パターンが実行された状態を示すタイムチャートである。
図175は攻撃ボタン3710の操作に対応して、選択される演出パターンを示している。
煙表示演出パターン01が選択された場合には、敵戦車が破壊された画像の表示が1秒間行われる。同時に敵戦車が破壊された画像の右上に敵戦車から煙が上がっていることを示す煙画像が1秒間表示される。その後、敵戦車が破壊された画像の表示が1秒間行われる。
煙表示演出パターン02が選択された場合には、敵戦車が破壊された画像の表示が2秒間行われる。同時に敵戦車が破壊された画像の右上に敵戦車から煙が上がっていることを示す煙画像が2秒間表示される。その後、敵戦車が破壊された画像の表示が1秒間行われる。
煙表示演出パターン03が選択された場合には、敵戦車が破壊された画像の表示が3秒間行われる。同時に敵戦車が破壊された画像の右上に敵戦車から煙が上がっていることを示す煙画像が3秒間表示される。その後、敵戦車が破壊された画像の表示が1秒間行われる。
煙表示演出パターン01~煙表示演出パターン03によって、変動表示結果が大当りとなる期待度を示すように出現割合があらかじめ決定されている。煙表示演出パターン01が実行された場合の期待度は30%、煙表示演出パターン02が実行された場合の期待度は50%、煙表示演出パターン03が実行された場合の期待度は100%である。
図176(b)は、攻撃ボタン3710に対する操作に基づいて、煙表示演出パターン01がタイミングt3からタイミングt5にかけて実行された演出例を示すタイムチャートである。
図176(c)は、攻撃ボタン3710に対する操作に基づいて、煙表示演出パターン02がタイミングt3からタイミングt6にかけて実行された演出例を示すタイムチャートである。
図176(d)は、攻撃ボタン3710に対する操作に基づいて、煙表示演出パターン03がタイミングt3からタイミングt7にかけて実行された演出例を示すタイムチャートである。
図177(b)は、図176(b)~図176(d)に示す演出例において、タイミングt3において攻撃ボタン3710への操作が行われたときの表示領域における表示例を示している。図177(b)においては、敵戦車に砲弾が発射され、砲弾が爆発した画像と、破壊された敵戦車の画像が表示領域に表示された状態が示されている。
図177(b)に示す表示は1秒未満(例えば0.1秒)で終了し、図177(c)に示す表示状態となる。この表示状態においては、敵戦車の砲台が破壊されるとともに、破壊された敵戦車の画像の右上に、敵戦車から煙があがっている態様を示す煙画像の表示が行われる。
図176(b)に示す演出例の場合、煙表示演出パターン01が選択されていることで、図177(c)に示す表示状態となってから1秒後に図177(d)に示す煙画像が表示されない表示状態となる。また、ここでは、「ダイナ大佐」のセリフも変化して表示され、期待度が低いことが示される。
図176(c)に示す演出例の場合、煙表示演出パターン02が選択されていることで、図177(c)に示す表示状態となってから2秒後に煙画像が表示されない表示状態となる(図示は省略)。2秒後に表示する「ダイナ大佐」のセリフとしては、「新型砲の威力はまあまあか・・・」という表示が行われる。ここでは、「ダイナ大佐」のセリフによって、期待度が中程度であることが示される。
図176(d)に示す演出例の場合、煙表示演出パターン03が選択されていることで、図177(c)に示す表示状態となってから3秒後に図177(e)に示す煙画像が表示されない表示状態となる。また、ここでは、「ダイナ大佐」のセリフも変化して表示され、期待度が高いことが示される。
このように、煙画像が表示される時間(1秒間、2秒間、3秒間のいずれか)が長いほど、大当りの期待度が高いことが示唆される。
そのため、遊技者は煙画像が長く表示されることを期待して、表示領域を視認することになる。
また、煙画像の表示終了とともに表示される「ダイナ大佐」のセリフは、各煙表示演出パターンに対応して表示される。そのため、「ダイナ大佐」のセリフによっても、大当りの期待度が示唆される。「ダイナ大佐」のセリフは、煙画像の表示時間に対応しているため、煙画像の表示時間が正確にわからなかった場合でも、期待度を知ることができ、煙画像の表示時間をわざわざ確認することがないような遊技に対する集中度が低い遊技者に対しても、遊技興趣を感じさせることが可能となる。
煙画像が表示されない状態となってから1秒後に、新たな敵戦車の画像が表示された状態となる。例えば、図176(b)に示す演出例の場合には、タイミングt5において、新たな敵戦車の画像が表示された状態となる。図176(c)に示す演出例の場合には、タイミングt6において、新たな敵戦車の画像が表示された状態となる。図176(d)に示す演出例の場合には、タイミングt7において、新たな敵戦車の画像が表示された状態となる。図177(f)は、新たな敵戦車の画像が表示された状態を示す演出例である。
図176(b)~図176(d)に示す演出例においては、攻撃ボタン3710に対する操作がその後は行われずタイミングt14において装飾図柄の変動表示が終了する。
図178(a)は、図176(b)~図176(d)に示した演出例において、特別抽選の結果が大当りの場合にタイミングt14からタイミングt15の1秒間表示される表示例を示している。図中において、装飾図柄が、特別抽選の結果が大当りであることを示す「333」で停止表示された状態が示されている。また、「ダイナ大佐」と「マイト軍曹」のセリフ画像も大当りであることを報知する表示態様となっている。
図178(b)は、図176(b)~図176(d)に示した演出例において、特別抽選の結果がハズレの場合にタイミングt14からタイミングt15の1秒間表示される表示例を示している。図中において、装飾図柄が、特別抽選の結果がハズレであることを示す「343」で停止表示された状態が示されている。また、「ダイナ大佐」と「マイト軍曹」のセリフ画像もハズレであることを報知する表示態様となっている。
図176(b)~図176(d)を参照して、タイミングt3において攻撃ボタン3710に操作受付が行われた場合の演出例を示したが、タイミングt0からタイミングt14の任意のタイミングにおいて遊技者からの操作を受付けて、いずれかの煙表示演出パターンを実行することが可能である。
このように、タイミングt0からタイミングt14において遊技者からの操作を一度のみでなく、複数回受付けることで、煙表示演出パターンを複数回実行することが可能である。
図176(e)~図176(g)は、タイミングt3とタイミングt8の2回のタイミングにおいて、攻撃ボタン3710に対する操作が行われたことが検知された場合の演出例を示している。
図176(e)は、タイミングt3において煙表示演出パターン01が開始され、タイミングt8において煙表示演出パターン01が開始される演出例を示している。
図176(f)は、タイミングt3において煙表示演出パターン01が開始され、タイミングt8において煙表示演出パターン02が開始される演出例を示している。
図176(g)は、タイミングt3において煙表示演出パターン01が開始され、タイミングt8において煙表示演出パターン03が開始される演出例を示している。
なお、煙表示演出パターンが複数回実行される場合であっても、各回の演出パターンの実行においては図176(b)~図176(d)を参照して説明した演出例と同様の表示が行われる。
なお、ある煙表示演出パターンの実行中に、攻撃ボタン3710に対する遊技者による操作が行われたことが検知された場合には、実行中の煙表示演出パターンが終了したのち、図177(f)に示す表示状態を1秒間継続したのち、自動的にいずれかの煙表示演出パターンが実行され、図177(b)以降の表示状態となるように構成してもよい。例えば、破壊されていない敵戦車の画像が表示されている状態において、遊技者が短期間(例えば1秒間)に3回攻撃ボタン3710を操作すると、3回の煙表示演出パターンが自動的に実行されることになる。
先読み演出パターン01が選択されて、1回の変動表示において、「いきなり戦車演出」を実行する例を示したが、以下に、先読み演出パターン02~先読み演出パターン04が選択された場合の「いきなり戦車演出」の実行態様について説明する。
なお、「いきなり戦車演出」では、最大4回の変動表示にわたって、演出が実行されるが、各回の変動表示に要する変動時間は14秒間、変動停止時間は1秒間としている。
以下に、図179、図180を参照して、先読み演出パターン02が実行された場合の演出例について説明する。先読み演出パターン02は2回の変動表示にわたって、「いきなり戦車演出」が実行される演出パターンである。
この場合、先読み演出によって期待度が示唆される対象は、2回目の変動表示に対応する特別抽選結果である。また、2回目以外の変動表示に対応する特別抽選結果はハズレである。この点は、先読み演出パターン03、先読み演出パターン04においても同様である。
なお、先読み演出パターン02~先読み演出パターン04においても、装飾図柄の変動表示中に煙画像や破壊された敵戦車の画像の表示が開始及び終了する場合には、図176、図177を参照して説明した演出例と同様の表示が行われる。
以下に、装飾図柄の停止表示中における煙画像や破壊された敵戦車の画像の表示態様について説明する。
図179(a)に示すように、攻撃ボタン3710への操作が全く行われなかった場合、タイミングt14~タイミングt15にかけて、図180(a)に示す表示状態となる。
図179(b)に示すように、攻撃ボタン3710の操作に基づいて煙表示演出パターン01がタイミングt12において開始された場合には、タイミングt14において煙表示演出パターン01による演出は終了し、タイミングt14~タイミングt15にかけて、図180(b)に示す表示状態となる。
図179(c)に示すように、攻撃ボタン3710の操作に基づいて煙表示演出パターン02がタイミングt13において開始された場合には、タイミングt14~タイミングt15において、煙画像と破壊された敵戦車の画像が表示されるため、タイミングt14~タイミングt15にかけて、図180(c)に示す表示状態となる。
図179(d)に示すように、攻撃ボタン3710の操作に基づいて煙表示演出パターン03がタイミングt12において開始された場合には、タイミングt14~タイミングt15において、煙画像と破壊された敵戦車の画像が表示されるため、タイミングt14~タイミングt15にかけて、図180(c)に示す表示状態となる。
図179(e)に示すように、攻撃ボタン3710の操作に基づいて煙表示演出パターン01がタイミングt13において開始された場合には、タイミングt14~タイミングt15において、破壊された敵戦車の画像が表示されるため、タイミングt14~タイミングt15にかけて、図180(d)に示す表示状態となる。
図179(f)に示すように、攻撃ボタン3710の操作に基づいて煙表示演出パターン03がタイミングt11において開始された場合には、タイミングt14~タイミングt15において、破壊された敵戦車の画像が表示されるため、タイミングt14~タイミングt15にかけて、図180(e)に示す表示状態となる。
なお、タイミングt15において新たな装飾図柄の変動表示が開始される。この際の装飾図柄の表示も「3↓3」といったリーチ状態を形成する表示態様で開始される。
図179を参照して、先読み演出の対象となった保留よりも前に発生した保留に対応する装飾図柄が停止する際の煙画像や敵戦車の破壊画像の表示態様について説明したが、以下に、図181を参照して、先読み演出の対象となった保留に対応する装飾図柄が停止する際の煙画像や敵戦車の破壊画像の表示態様について説明する。
図181(b)~図181(f)は、いずれも、選択された煙表示演出パターンの実行期間が、装飾図柄の停止表示期間(タイミングt29~タイミングt30)と重なる演出例を示している。図181(b)~図181(f)に示す演出例においては、選択された煙表示演出パターンの実行期間中であっても、タイミングt29において実行中の煙表示演出パターンを中止して、装飾図柄の停止表示を行う演出例を示している。タイミングt29~タイミングt30においては、特別抽選結果に基づいて、図178(a)または図178(b)に示す表示状態となる。
一方、特別抽選の結果が大当りの場合に限って、実行中の煙表示演出パターンをあらかじめ定められた実行期間実行するように構成してもよい。なお、この場合、タイミングt30から大当り遊技状態を開始するものの、タイミングt30~タイミングt35については大当り遊技のオープニング状態とし、タイミングt35から大入賞口2005の開閉動作が開始されるように構成するとよい。図182(b)~図182(f)は、装飾図柄の変動停止中や大当り遊技中に煙画像や敵戦車の破壊された画像が表示される演出例を示している。
一方、特別抽選の結果がハズレの場合に限って、実行中の煙表示演出パターンをあらかじめ定められた実行期間実行するように構成してもよい。なお、この場合、タイミングt30から次の変動表示が開始されるものの、次の変動表示においても、いきなり戦車演出を継続し、その変動表示の途中に「いきなり戦車演出」を終了するように構成するとよい。
図182(b)~図182(f)は、装飾図柄の変動停止中や次の変動表示が開始されたときに煙画像や敵戦車の破壊された画像が表示される演出例を示している。
このように、本実施形態にかかる「いきなり戦車演出」においては、装飾図柄の変動開始と同時に攻撃ボタン3710(操作部)に対する操作受付が可能となり、また、操作部に対する操作に基づいた表示演出を行う回数があらかじめ定められているわけではなく、遊技者の意思に基づいて、表示演出を任意の回数実行することが可能であるため、操作部への操作について遊技者に強い関心を抱かせることができる。また、単に操作部を操作するにとどまらず、操作に対応して表示された煙画像(特定表示)の表示時間についても気を配る(表示時間が長いほど大当りの期待度が高いことが示唆されるため)必要があるため、より興趣を向上させることができる。さらに、装飾図柄の変動時間が短く設定されているため、より操作部への操作や操作に対応して表示される煙画像の表示時間について緊張感を抱かせることが可能となる。また、先読み演出として、複数の装飾図柄の変動に渡ってこの表示演出を実行可能に構成することで、煙画像の表示時間によって示された期待度が、どの装飾図柄の変動についての期待度であるのかについて遊技者の関心を高めることができる。
図175において3つの煙表示演出パターンを示したが、煙表示演出パターン01と煙表示演出パターン02のみが実行されるテーブルを用いて「いきなり戦車演出」を実行してもよい。あるいは、煙表示演出パターン01と煙表示演出パターン03のみが実行されるテーブルや、煙表示演出パターン02と煙表示演出パターン03のみが実行されるテーブルを用いて「いきなり戦車演出」を実行してもよい。
さらに、煙表示演出パターン04として、破壊画像と煙画像を4秒間表示したのち、破壊画像のみを1秒間表示する演出態様で、大当り期待度が100%の演出パターンや煙表示演出パターン05として、破壊画像と煙画像を5秒間表示したのち、破壊画像のみを1秒間表示する演出態様で、大当り期待度が100%の演出パターンのいずれか一方または双方を採用してもよい。このように、演出実行期間が長い演出パターンを採用することで、遊技者は期待度が100%であることをほぼ確実に気が付くことができ、興趣を向上させることが可能となる。
図174~図182を参照して煙画像(特定表示)の表示時間が長いほど特別抽選の結果が大当りとなる期待度が高くなる実施形態を示したが、以下に、特定表示(以下に示す実施形態における破壊された敵戦車の画像)の表示時間が短いほど、特別抽選の結果が大当りとなる期待度が高くなるように変形した実施形態について、図183~図190を参照して説明する。なお、変形前と同様の処理や表示等については説明を省略する場合がある。
図183は攻撃ボタン3710の操作に対応して、選択される演出パターンを示している。
白旗表示演出パターン01が選択された場合には、敵戦車が破壊された画像の表示が3秒間行われる。その後、敵戦車が破壊された画像の表示が1秒間行われる。同時に敵戦車が破壊された画像の上に敵戦車が降参したことを示す白旗画像が1秒間表示される。
白旗表示演出パターン02が選択された場合には、敵戦車が破壊された画像の表示が2秒間行われる。その後、敵戦車が破壊された画像の表示が1秒間行われる。同時に敵戦車が破壊された画像の上に敵戦車が降参したことを示す白旗画像が1秒間表示される。
白旗表示演出パターン03が選択された場合には、敵戦車が破壊された画像の表示が1秒間行われる。その後、敵戦車が破壊された画像の表示が1秒間行われる。同時に敵戦車が破壊された画像の上に敵戦車が降参したことを示す白旗画像が1秒間表示される。
白旗表示演出パターン01~白旗表示演出パターン03によって、変動表示結果が大当りとなる期待度を示すように出現割合があらかじめ決定されている。白旗表示演出パターン01が実行された場合の期待度は30%、白旗表示演出パターン02が実行された場合の期待度は50%、白旗表示演出パターン03が実行された場合の期待度は100%である。
図184(b)は、攻撃ボタン3710に対する操作に基づいて、白旗表示演出パターン01がタイミングt3からタイミングt7にかけて実行された演出例を示すタイムチャートである。
図184(c)は、攻撃ボタン3710に対する操作に基づいて、白旗表示演出パターン02がタイミングt3からタイミングt6にかけて実行された演出例を示すタイムチャートである。
図184(d)は、攻撃ボタン3710に対する操作に基づいて、白旗表示演出パターン03がタイミングt3からタイミングt5にかけて実行された演出例を示すタイムチャートである。
図185(b)は、図184(b)~図184(d)に示す演出例において、タイミングt3において攻撃ボタン3710への操作が行われたときの表示領域における表示例を示している。図185(b)においては、敵戦車に砲弾が発射され、砲弾が爆発した画像と、破壊された敵戦車の画像が表示領域に表示された状態が示されている。
図185(b)に示す表示は1秒未満(例えば0.1秒)で終了し、図185(c)に示す表示状態となる。この表示状態においては、敵戦車の砲台が破壊されるとともに、破壊された敵戦車の画像の表示が行われる。なお、この段階では白旗画像はまだ表示されない。
図184(b)に示す演出例の場合、白旗表示演出パターン01が選択されていることで、図185(c)に示す表示状態となってから3秒後に図185(d)に示す白旗画像が表示された表示状態となる。また、ここでは、「ダイナ大佐」のセリフも変化して表示され、期待度が低いことが示される。
図184(c)に示す演出例の場合、白旗表示演出パターン02が選択されていることで、図185(c)に示す表示状態となってから2秒後に白旗画像が表示された表示状態となる(図示は省略)。2秒後に表示する「ダイナ大佐」のセリフとしては、「敵軍の士気はまあまあか・・・」という表示が行われる。ここでは、「ダイナ大佐」のセリフによって、期待度が中程度であることが示される。
図184(d)に示す演出例の場合、白旗表示演出パターン03が選択されていることで、図185(c)に示す表示状態となってから1秒後に図185(e)に示す白旗画像が表示された表示状態となる。また、ここでは、「ダイナ大佐」のセリフも変化して表示され、期待度が高いことが示される。
このように、白旗画像が表示されず、破壊された敵戦車の画像のみが表示される時間(1秒間、2秒間、3秒間のいずれか)が長いほど、大当りの期待度が高いことが示唆される。
そのため、遊技者は白旗画像が表示されず、破壊された敵戦車の画像のみが長く表示されることを期待して、表示領域を視認することになる。
また、白旗画像の表示開始とともに表示される「ダイナ大佐」のセリフは、各白旗表示演出パターンに対応して表示される。そのため、「ダイナ大佐」のセリフによっても、大当りの期待度が示唆される。「ダイナ大佐」のセリフは、白旗画像が表示されず、破壊された敵戦車の画像のみが表示される時間に対応しているため、白旗画像が表示されず、破壊された敵戦車の画像のみが表示される時間が正確にわからなかった場合でも、期待度を知ることができ、白旗画像が表示されず、破壊された敵戦車の画像のみが表示される時間をわざわざ確認することがないような遊技に対する集中度が低い遊技者に対しても、遊技興趣を感じさせることが可能となる。
白旗画像が表示される状態となってから1秒後に、新たな敵戦車の画像が表示された状態となる。例えば、図184(b)に示す演出例の場合には、タイミングt7において、新たな敵戦車の画像が表示された状態となる。図184(c)に示す演出例の場合には、タイミングt6において、新たな敵戦車の画像が表示された状態となる。図184(d)に示す演出例の場合には、タイミングt5において、新たな敵戦車の画像が表示された状態となる。図185(f)は、新たな敵戦車の画像が表示された状態を示す演出例である。
図184(b)~図184(d)に示す演出例においては、攻撃ボタン3710に対する操作がその後は行われずタイミングt14において装飾図柄の変動表示が終了する。
図186(a)は、図184(b)~図184(d)に示した演出例において、特別抽選の結果が大当りの場合にタイミングt14からタイミングt15の1秒間表示される表示状態を示している。図中において、装飾図柄が、特別抽選の結果が大当りであることを示す「333」で停止表示された状態が示されている。また、「ダイナ大佐」と「マイト軍曹」のセリフ画像も大当りであることを報知する表示態様となっている。
図186(b)は、図184(b)~図184(d)に示した演出例において、特別抽選の結果がハズレの場合にタイミングt14からタイミングt15の1秒間表示される表示状態を示している。図中において、装飾図柄が、特別抽選の結果がハズレであることを示す「343」で停止表示された状態が示されている。また、「ダイナ大佐」と「マイト軍曹」のセリフ画像もハズレであることを報知する表示態様となっている。
図184(b)~図184(d)を参照して、タイミングt3において攻撃ボタン3710に操作受付が行われた場合の演出例を示したが、タイミングt0からタイミングt14の任意のタイミングにおいて遊技者からの操作を受付けて、いずれかの白旗表示演出パターンを実行することが可能である。
また、タイミングt0からタイミングt14において遊技者からの操作を一度のみでなく、複数回受付けることで、白旗表示演出パターンを複数回実行することが可能である。
図184(e)~図184(g)は、タイミングt3とタイミングt8の2回のタイミングにおいて、攻撃ボタン3710に対する操作が行われたことが検知された場合の演出例を示している。
図184(e)は、タイミングt3において白旗表示演出パターン01が開始され、タイミングt8において白旗表示演出パターン01が開始される演出例を示している。
図184(f)は、タイミングt3において白旗表示演出パターン01が開始され、タイミングt8において白旗表示演出パターン02が開始される演出例を示している。
図184(g)は、タイミングt3において白旗表示演出パターン01が開始され、タイミングt8において白旗表示演出パターン03が開始される演出例を示している。
なお、白旗表示演出パターンが複数回実行される場合であっても、各回の演出パターンの実行においては図184(b)~図184(d)を参照して説明した演出例と同様の表示が行われる。
なお、ある白旗表示演出パターンの実行中に、攻撃ボタン3710に対する遊技者による操作が行われたことが検知された場合には、実行中の白旗表示演出パターンが終了したのち、図185(f)に示す表示状態を1秒間継続したのち、自動的に、いずれかの白旗表示演出パターンが実行され、図185(b)以降の表示状態となるように構成してもよい。例えば、破壊されていない敵戦車の画像が表示されている状態において、遊技者が短期間(例えば1秒間)に3回攻撃ボタン3710を操作すると、3回の白旗表示演出パターンが自動的に実行されることになる。
先読み演出パターン01が選択されて、1回の変動表示において、「いきなり戦車演出」を実行する例を示したが、以下に、先読み演出パターン02~先読み演出パターン04が選択された場合の「いきなり戦車演出」の実行態様について説明する。
なお、「いきなり戦車演出」では、最大4回の変動表示にわたって、演出が実行されるが、1回の変動表示に要する変動時間は14秒間、変動停止時間は1秒間としている。
以下に、図187、図188を参照して、先読み演出パターン02が実行された場合の演出例について説明する。先読み演出パターン02は2回の変動表示にわたって、「いきなり戦車演出」が実行される演出パターンである。
この場合、先読み演出によって期待度が示唆される対象は、2回目の変動表示に対応する特別抽選結果である。また、2回目以外の変動表示に対応する特別抽選結果はハズレである。この点は、先読み演出パターン03、先読み演出パターン04においても同様である。
なお、先読み演出パターン02~先読み演出パターン04においても、装飾図柄の変動表示中に白旗画像や破壊された敵戦車の画像の表示が開始及び終了する場合には、図184、図185を参照して説明した演出例と同様の表示が行われる。
以下に、装飾図柄の停止表示中における白旗画像や破壊された敵戦車の画像の表示態様について説明する。
図187(a)に示すように、攻撃ボタン3710への操作が全く行われなかった場合、タイミングt14~タイミングt15にかけて、図188(a)に示す表示状態となる。
図187(b)に示すように、攻撃ボタン3710の操作に基づいて白旗表示演出パターン03がタイミングt12において開始された場合には、タイミングt14において白旗表示演出パターン03による演出は終了し、タイミングt14~タイミングt15にかけて、図188(b)に示す表示状態となる。
図187(c)に示すように、攻撃ボタン3710の操作に基づいて白旗表示演出パターン02がタイミングt13において開始された場合には、タイミングt14~タイミングt15において、破壊された敵戦車の画像が表示されるため、タイミングt14~タイミングt15にかけて、図188(c)に示す表示状態となる。
図187(d)に示すように、攻撃ボタン3710の操作に基づいて白旗表示演出パターン01がタイミングt12において開始された場合には、タイミングt14~タイミングt15において、破壊された敵戦車の画像が表示されるため、タイミングt14~タイミングt15にかけて、図188(c)に示す表示状態となる。
図187(e)に示すように、攻撃ボタン3710の操作に基づいて白旗表示演出パターン03がタイミングt13において開始された場合には、タイミングt14~タイミングt15において、白旗画像と破壊された敵戦車の画像が表示されるため、タイミングt14~タイミングt15にかけて、図188(d)に示す表示状態となる。
図187(f)に示すように、攻撃ボタン3710の操作に基づいて白旗表示演出パターン01がタイミングt11において開始された場合には、タイミングt14~タイミングt15において、白旗画像と破壊された敵戦車の画像が表示されるため、タイミングt14~タイミングt15にかけて、図188(e)に示す表示状態となる。
なお、タイミングt15において新たな装飾図柄の変動表示が開始される。この際の装飾図柄の表示も「3↓3」といったリーチ状態を形成する表示態様で開始される。
図187を参照して、先読み演出の対象となった保留よりも前に発生した保留に対応する装飾図柄が停止する際の白旗画像や敵戦車の破壊画像の表示態様について説明したが、以下に、図189を参照して、先読み演出の対象となった保留に対応する装飾図柄が停止する際の白旗画像や敵戦車の破壊画像の表示態様について説明する。
図189(b)~図189(f)は、いずれも、選択された白旗表示演出パターンの実行期間が、装飾図柄の停止表示期間(タイミングt29~タイミングt30)と重なる演出例を示している。図189(b)~図189(f)に示す演出例においては、選択された白旗表示演出パターンの実行期間中であっても、タイミングt29において実行中の白旗表示演出パターンを中止して、装飾図柄の停止表示を行う演出例を示している。タイミングt29~タイミングt30においては、特別抽選結果に基づいて、図186(a)または図186(b)に示す表示状態となる。
一方、特別抽選の結果が大当りの場合に限って、実行中の白旗表示演出パターンをあらかじめ定められた実行期間実行するように構成してもよい。なお、この場合、タイミングt30から大当り遊技状態を開始するものの、タイミングt30~タイミングt35については大当り遊技のオープニング状態とし、タイミングt35から大入賞口2005の開閉動作が開始されるように構成するとよい。図190(b)~図190(f)は、装飾図柄の変動停止中や大当り遊技中に白旗画像や敵戦車の破壊された画像が表示される演出例を示している。
一方、特別抽選の結果がハズレの場合には、実行中の白旗表示演出パターンをあらかじめ定められた実行期間実行するように構成し、特別抽選の結果が大当りの場合には、実行中の白旗表示演出パターンをあらかじめ定められた実行期間実行することなく中断するように構成してもよい。これは、敵戦車の破壊画像の表示を中断してしまうと、遊技者が期待度が高い演出が実行されたのに、特別抽選の結果がハズレとなったという不満を感じる事態の発生を防止するためである。
なお、特別抽選の結果がハズレであって保留が1個以上ある場合には、タイミングt30から次の変動表示が開始されるものの、次の変動表示においても、「いきなり戦車演出」を継続し、その変動表示の途中に「いきなり戦車演出」を終了するように構成するとよい。このような構成とすることで、「いきなり戦車演出」を遊技者に違和感を覚えさせることのない自然な形で終了することができる。
図190(b)~図190(f)は、装飾図柄の変動停止中や次の変動表示が開始されたときに煙画像や敵戦車の破壊された画像が表示される演出例を示している。
図183~図190を参照して示した実施形態においても、図175~図182を参照して示した実施形態と同様の効果を奏することができる。 なお、図183~図190を参照して示した実施形態においては、破壊された敵戦車の表示時間が短いほど大当りの期待度が高いことが示唆されるため、遊技者は、破壊された敵戦車の表示時間が短いことを期待しつつ表示演出を見守ることとなる。
図174~図190を参照して、「いきなり戦車演出」についての実施形態を示したが、以下のように変形した実施形態としてもよい。なお、破壊された敵戦車の画像と煙画像が表示される実施形態を例にあげて説明するが、破壊された敵戦車の画像と白旗画像が表示される実施形態において同様の変形を施してもよい。
図175、図183に示したように破壊された敵戦車の画像の表示時間は2秒、3秒、4秒のいずれかである。破壊された敵戦車の画像が表示されている期間に所定の効果音を出力してもよい。例えば、2秒、3秒、4秒の効果音をあらかじめ用意しておき、破壊された敵戦車の画像の表示開始と同時に、同じ秒数の効果音の出力を開始するとよい。このように、破壊された敵戦車の画像の表示と効果音の出力を同じタイミングで開始し、同じタイミングで終了するように構成してもよい。
一方、破壊された敵戦車の画像の表示時間と効果音の出力時間を異ならせるように変形してもよい。例えば、出力時間が4秒の効果音のみを用意しておき、破壊された敵戦車の画像の表示時間が2秒、3秒、4秒のいずれであっても、この効果音の出力を行うように構成するとよい。このような構成とすることで、破壊された敵戦車の画像の表示態様を注視していないと期待度がわからないようになり、遊技に緊張感を持たせることができる。なお、出力時間が3秒の効果音のみを採用したり、出力時間が2秒の効果音のみを採用してもよい。
所定の効果音をループさせて音声の出力を行ってもよい。例えば、長さが1秒間である効果音を、破壊された敵戦車の画像の表示時間に合わせて複数回(2回、3回、4回)再生してもよい。例えば、長さが1秒間である効果音を4回連続して再生させて4秒間効果音を出力してもよい。この場合も上記同様、表示時間は異なるものの効果音は一定回数(一定時間)出力されるようにすることで、破壊された敵戦車の画像の表示態様を注視していないと期待度がわからないようになり、遊技に緊張感を持たせることができる。
なお、図175を参照して示した実施形態において煙表示演出パターン01が実行された場合の期待度を30%としたが、30%に代えて0%としてもよい。同様に、図183を参照して示した実施形態において白旗表示演出パターン01が実行された場合の期待度を30%としたが、30%に代えて0%としてもよい。
本実施形態は、遊技者による操作に基づいて、図175や図183に記載される各演出パターンを参照して、敵戦車が破壊される画像を表示する演出パターンが複数回実行できるように構成されているが、高期待度の演出パターンについては、実行される回数に制限を設けてもよい。例えば、1回の「いきなり戦車演出」中に大当り期待度が100%である煙表示演出パターン03や白旗表示演出パターン03の実行される回数を1回に制限してもよい。また、上述したような期待度が0%の演出パターンの実行される回数を同様に1回に制限してもよい。このような構成とすることで、高期待度(あるいは低期待度)の演出パターンが実行される否かを遊技者が注意深く観察するため、遊技に緊張感を持たせることができる。
図177、図185に示すように、本実施形態においては、装飾図柄(変動表示中及び停止表示中)、攻撃ボタン3710を模した模擬画像、破壊されていない敵戦車の画像、破壊された敵戦車の画像は、表示領域において比較的小さく表示されているが、これらのうちの少なくとも1つをより大きく表示するようにしてもよい。例えば、装飾図柄については、図139(b)、図139(c)に示す大きさで変動表示させてもよい。この場合、これらの画像が重なる表示態様をとってもよい。この場合の表示優先度は、破壊されていない敵戦車の画像、破壊された敵戦車の画像を最も高くし、以下、攻撃ボタン3710を模した模擬画像、装飾図柄(変動表示中及び停止表示中)、の順とするとよい。また、自戦車の画像や、セリフ画像、道路等の背景画像についてはさらに表示優先度を低くするとよい。
このような構成とすることで、装飾図柄(変動表示中及び停止表示中)、攻撃ボタン3710を模した模擬画像、破壊されていない敵戦車の画像あるいは破壊された敵戦車の画像がそれぞれ重なって表示されるとしても、破壊されていない敵戦車や破壊された敵戦車の画像の視認性が、装飾図柄や攻撃ボタン3710を模した模擬画像によって阻害されない。そのため、破壊された敵戦車の画像の表示開始や表示終了のタイミングが明確となり、破壊された敵戦車の画像の表示時間、すなわち期待度について遊技者が誤った認識を持つといった事態の発生を防止できる。
攻撃ボタン3710を操作することで、必ず敵戦車の画像が破壊されて表示される実施形態を示したが、敵戦車の画像が破壊された態様で表示されるようにするための難易度を高めてもよい。この場合、上述した実施例における操作部の操作についての表示条件を採用してもよい。例えば、攻撃ボタン3710に対する操作が行われた場合に抽選を行い、所定の確率(例えば1/2)で当たりとなった場合に、敵戦車の画像が破壊されて表示されるように構成してもよい。このように、特定の条件が満たされた場合に破壊された敵戦車の画像が表示される構成とすることで、破壊された敵戦車の画像の表示難易度を高めることができ、攻撃ボタン3710を操作していたとしても、破壊された戦車の画像がいつ表示されるかわからない、という緊張感を遊技者に抱かせることができる。
上記した実施例では、大当りの期待度が100%、すなわち特別抽選の結果が大当りである場合に「いきなり戦車演出」において戦車が破壊された画像が通常と異なる時間で表示される演出例(煙表示演出パターン03や白旗表示演出パターン03が選択された場合の演出例)を示したが、大当りであることを示唆するのみでなく、遊技者にとって利益となる他の遊技価値について、同様に示唆を行ってよい。例えば、上述したように、時短が付与される図柄に当選したり、電源投入時から若しくは前回の当りから所定回数のハズレ変動が実行されたりすることにより、通常遊技状態から時短が付与される時短遊技状態へと切り替わる契機となるハズレ変動において「いきなり戦車演出」が実行されうるようにしてもよい。この場合も遊技者に有利な利益として当りに代えて時短遊技状態が付与されるという点において共通していることから、上述の実施例に記載の各種効果を同様に奏することができる。
上述した実施形態においては、「いきなり戦車演出」によって大当りの期待度を示していたが、「いきなり戦車演出」によって、遊技者に付与される利益の種類を示すように構成してもよい。例えば、遊技者に付与される利益として、変動中の装飾図柄が大当りとなった後に時短状態または確変状態のうちのいずれが付与されるのか、あるいは付与されやすいのか(例えば、確変状態となる期待度が何%なのか)を示してもよい。あるいは、大当り状態を経由せずに、装飾図柄の変動後に、時短状態あるいは確変状態へ移行可能な遊技機において、装飾図柄の変動後に時短状態あるいは確変状態のいずれが付与されるのか、あるいは付与されやすいのか(例えば、確変状態となる期待度が何%なのか)を示してもよい。
このように、「いきなり戦車演出」によれば、遊技機の興趣を向上させることができる。
従来、遊技者に対して操作部への操作が要求される演出があった(例えば、特開2010-046210号公報)。このような演出においては、遊技者が操作部に対する操作を行なった場合と行なわなかった場合のいずれの場合においても、所定の演出表示が表示されるため、操作部への操作が緊張感にとぼしかった。特に、複雑な操作態様が要求されたとしても結局のところ、それは見せかけに過ぎず、遊技者が操作部に対して行った操作態様に関わらず、あらかじめ定められた演出が行われるに過ぎないため、このような演出を実行することで、かえって遊技者の演出表示に対する関心を低下させてしまうおそれがあった。このように、操作部への操作を遊技興趣の向上のために効果的に利用するという点において従来の遊技機には改善の余地があった。そこで、以下に示す実施形態において、遊技者による操作部への操作態様について、遊技者に緊張感を持たせることが可能であり、もって、遊技興趣の低下を抑制することを可能とした遊技機について説明する。
以下に示す実施形態においては、左レバー3720の操作が遊技者に対して要求され、遊技者が左レバー3720を所定の方向および角度に傾けてその状態を維持することができるか否かに応じて、特別な演出表示を視認することが阻害されない場合と視認することが阻害される場合(視認することができない場合、または視認することが困難な場合)とが発生しうるように構成している。
以下に、図191に示すタイムチャート、図192、図193に示す表示例等を参照して、左レバー3720を所定の範囲内に操作させることが遊技者に対して要求される「全力突破リーチ」の実施形態について説明する。なお、図192は、図191(a)に示すように適切な操作が行われた場合の表示例を示している。また、図193は、図191(b)に示すように適切な操作が行われなかった場合の表示例を示している。
タイミングt5において、リーチ演出状態が発生する。「全力突破リーチ」においては、「ダイナ大佐」のセリフウィンドウの上方に自戦車の速度を示す速度表示ウィンドウが表示される。速度表示ウィンドウ内の表示は、左レバー3720に対する遊技者の操作態様によって変化する。装飾図柄や道路、自戦車の画像については、他の実施形態と同様の表示が行われる。図192(a)、図193(a)はリーチ演出状態が発生したタイミングt5における表示例を示している。
タイミングt5においては、左レバー3720の操作有効期間が発生する。図140を参照して示したように、左レバー3720を操作することで、自戦車の左右方向の位置や、速度を変更可能である。左レバー3720の操作有効期間は装飾図柄の変動停止タイミングであるタイミングt34まで継続される。
タイミングt7において、自戦車の後方から砲弾が飛んでくる演出状態となる。この演出状態は、タイミングt11までの4秒間継続される。また、この期間において、左レバー3720を模した模擬画像が「ダイナ大佐」のセリフウィンドウの左に表示される。また、模擬画像には左レバー3720の操作態様を示す「前傾」という文字が付される。
図192(b)、図193(b)は、タイミングt7における表示例を示している。
以下、左レバー3720が適切に操作された場合の演出例について、図191(a)に示すタイムチャート、図192に示す表示例等を参照して説明する。また、以下、左レバー3720が適切に操作されなかった場合の演出例について、図191(b)に示すタイムチャート、図193に示す表示例等を参照して説明する。
タイミングt7からタイミングt11にかけて、遊技者は左レバー3720を、所定の期間、前方に所定角度傾ける操作を行う必要がある。具体的には、左レバー3720を、左レバー3720の直立位置から前方に10度から45度の間に2秒間維持させる必要がある。このような操作を行うことで、表示領域においては、自戦車が加速して移動する表示が行われる。図192(c)は、タイミングt9において自戦車の加速が十分である場合の表示例を示している。
図191(a)に示すタイムチャートにおいては、タイミングt8からタイミングt10にかけて、遊技者が適切な角度で左レバー3720を傾けることができた状態が示されている。タイミングt11において、左レバー3720の操作指示表示は終了する。図192(d)は、左レバー3720に対して適切な操作が行われた場合のタイミングt11からタイミングt15における表示例を示している。
一方、左レバー3720が適切に操作されなかった場合、例えば、左レバー3720を操作する時間が足りなかったり、操作する角度が足りなかった場合には、敵戦車から発射された砲弾が自戦車に当たって、砲弾が爆発する表示が行われる。
図191(b)のタイムチャートは、左レバー3720の操作有効期間中において、左レバー3720の操作がタイミングt8~タイミングt9の1秒間しか行われなかった演出例を示している。この場合、自戦車の速度が十分ではない。そのため、操作指示表示の終了タイミングであるタイミングt11から、自戦車の画像の周囲に砲弾が爆発して発生した煙画像の表示が開始される。
図193(c)に示す表示状態は、タイミングt9において自戦車の速度が十分でない場合の表示例を示している。また、図193(d)は、自戦車の速度が十分でなかったため、タイミングt11~タイミングt15にかけて煙画像が表示された表示例を示している。
なお、図192(c)、図192(d)においては、自戦車の速度として、「30km/h」との文字が表示された状態が示されている。また、図193(c)、図193(d)においては、自戦車の速度として、「20km/h」との文字が表示された状態が示されている。このように、左レバー3720に対して操作指示表示中に適切な操作が行われた場合には、速度表示ウィンドウにおける表示を30km/h以上とし、操作指示表示中において適切な操作が行われていない場合、あるいは、操作指示表示中に適切な操作が行われなかった場合には、速度表示ウィンドウにおける表示を30km/h未満としている。具体的には、左レバー3720が適切な角度となってからの時間を計測し、0.1秒が経過するごとに自戦車の速度表示を1km/hずつ上昇させていく。このような構成によれば、速度表示ウィンドウの表示を見ることで、左レバー3720の操作態様が適切に行われているかどうかや、左レバー3720の操作が適切に行われたかどうかを遊技者が認識可能である。
タイミングt15からタイミングタイミングt24にかけて、自戦車が前方へ進む表示演出が行われる。敵部隊からの砲弾の爆発が起こったことによって、煙画像が表示されていた場合であっても煙画像の表示はタイミングt15において終了する。図192(e)、図193(e)は、タイミングt15からタイミングt24にかけて自戦車が先方へ進む表示演出における表示例を示している。なお、左レバー3720に対する操作に応じて変更されていた速度表示ウィンドウ内の速度は、煙画像の表示が終了したタイミング(タイミングt15)から、再び、左レバー3720の操作指示表示が行われるタイミング(タイミングt24)までの間の所定のタイミングにおいて「10km/h」とするとよい。
なお、本実施形態においては、タイミングt5からタイミングt34までの期間において、左レバー3720の操作に応じて、自戦車の速度を変更することが可能である。このため、操作指示表示が行われていない期間において、左レバー3720を操作することで、自戦車の速度を変える練習をすることができる。なお、この場合、速度指示表示が開始されるタイミングにおいて、速度表示ウィンドウの表示を「10km/h」とするとよい。
タイミングt24において、表示領域の上部に複数台の敵戦車の画像が表示される。複数台の敵戦車の画像は、表示領域の上部において左方向に移動してタイミングt32まで表示される。同時に、左レバー3720を模した模擬画像が表示されて、左レバー3720に対する操作指示表示が開始される。左レバー3720に対する操作指示表示はタイミングt32まで行われる。
タイミングt24からタイミングt32にかけて、遊技者は左レバー3720を、所定の期間、前方に所定角度傾ける操作を行う必要がある。具体的には、左レバー3720を、左レバー3720の直立位置から前方に30度から45度の間に4秒間維持させる必要がある。このような操作を行うことで、表示領域においては、自戦車が最大速度である50km/hに加速して移動する表示が行われる。
図191(a)に示すタイムチャートにおいては、タイミングt25からタイミングt29にかけて、遊技者が適切な角度で左レバー3720を傾けることができた状態を示している。タイミングt32において、左レバー3720の操作指示表示は終了する。図192(g)は、左レバー3720に対して適切な操作が行われた場合のタイミングt32からタイミングt34における表示例を示している。
次いで、タイミングt34からタイミングt35にかけて、装飾図柄が停止表示された状態となる。図192(h)は、装飾図柄が停止表示された表示状態を示す表示例である。
一方、左レバー3720が適切に操作されなかった場合、例えば、左レバー3720を操作する時間が足りなかったり、傾ける角度が足りなかったり、傾ける方向を間違えたりした場合には、自戦車と敵戦車とが衝突して自戦車が爆発した表示が行われる。
図191(b)のタイムチャートは、左レバー3720の操作有効期間中において、左レバー3720が適切に傾けられた操作がタイミングt25からタイミングt27の2秒間しか行われなかった状態を示している。この場合、自戦車の速度が十分ではない。そのため、操作指示表示の終了タイミングであるタイミングt32から、自戦車の画像の周囲に敵戦車との衝突で発生した煙画像の表示が開始される。
図193(g)は、自戦車の加速が十分でなかった場合のタイミングt32からタイミングt34にかけての表示例を示している。また、図193(h)は、装飾図柄の停止表示が行われるタイミングt34からタイミングt35にかけて煙画像が表示された表示例を示している。
なお、図192、図193に示した表示例では、特別抽選の結果が大当りである場合の表示例を示したが、特別抽選の結果がハズレの場合にも同様の表示が行われる。この場合、装飾図柄を「343」の数字で停止表示して、特別抽選の結果がハズレであることを示すとよい。
このように本実施形態における「全力突破リーチ」によれば、遊技者が適切な操作態様で左レバー3720を操作できなかった場合に、大きく表示された装飾図柄の停止表示態様の視認性が、煙画像によって阻害される。そのため、遊技者は大きく表示された装飾図柄の停止表示態様を確認することが困難となり、次回以降、適切に操作を行うことを意識することとなる。一方、遊技者が適切な操作態様で左レバー3720を操作した場合には、遊技者は大きく表示された装飾図柄の停止表示態様を視認性が阻害されることがなく、視認することができ、緊張感のある操作をやりきったことに対する満足感を覚えることになる。
本実施形態においては、タイミングt7からタイミングt11にかけての期間と、タイミングt24からタイミングt32にかけての期間の2回、左レバー3720に対する操作指示表示が行われ、両期間における操作態様に応じた演出表示が行われる。
このとき、左レバー3720の操作態様は、最初のタイミングと比べて後のタイミングの方が、操作に要する時間は長く、操作角度も狭い範囲となっている。このため、より緊張感のある操作態様を遊技者に提供できる。
図191(c)は図191(a)、図191(b)を参照して示した実施形態を変形した実施形態である。この実施形態においては、敵戦車の砲弾によって煙画像の表示が行われた場合の煙画像の表示時間を長くし、敵戦車群が表示されるタイミングまで煙画像が表示されるように構成している。
具体的には、煙画像がタイミングt27まで表示される。このような構成とした場合には、煙画像の表示期間(タイミングt11~タイミングt27)と、2回目の操作指示表示が行われる表示期間(タイミングt24~タイミングt31)の一部とが重なることとなる。
この際に、煙画像によって、左レバー3720を模した模擬画像の一部またはすべてが隠されるように構成するとよい。同様に、左レバー3720の操作を指示する「ダイナ大佐」のセリフや速度表示ウィンドウの一部またはすべてが隠されるように構成するとよい。
このような構成とすることで、1回目の操作指示表示がおこなわれる表示期間(タイミングt7~タイミングt11)において適切な操作を行っていない場合には、2回目の操作指示表示がおこなわれる表示期間(タイミングt24~タイミングt31)における操作態様を認識することが困難となるため、左レバー3720の操作に対する緊張感をより高めることができる。
また、左レバー3720が適切に操作されなかった場合に煙画像を表示する長さを抽選で決定するように構成してもよい。例えば、最短4秒間~最長24秒間の中から表示する時間を抽選で決定するようにしてもよい。この場合、煙画像は、最短でタイミングt11からタイミングt15までの4秒間、最長でタイミングt11からタイミングt35までの24秒間表示されることとなる。特に最長の表示期間が選択された場合には、表示領域の中央に停止表示された装飾図柄が2回目の左レバー3720の操作態様に関わらず、煙画像によって視認困難または視認不能な状態となる。
なお、図174~図190を参照して示した「いきなり戦車演出」に係る技術思想を「全力突破リーチ」における煙画像の表示態様に適用してもよい。例えば、大当り状態や時短状態が発生するか否かによって、「全力突破リーチ」における煙画像の表示時間が異なるように構成してもよい。
遊技者が操作指示表示中に適切な操作を行うことができなかった場合に、煙画像を表示する例を示したが、これらの画像を必ず表示するのではなく、適切な操作を行うことができなかった場合に、所定の確率(例えば1/2の確率)でこれらの画像を表示するように構成してもよい。
また、特別抽選結果がハズレの場合には、煙画像が所定の確率(例えば3/4の確率)で表示されるように構成し、特別抽選結果が大当りの場合には、煙画像が表示されないように構成してもよい。
また、煙画像の色や形状に複数の態様を設け、表示された煙画像の表示態様によって特別抽選結果の期待度を示唆してもよい。
図191等を参照して示した実施形態を変形した他の実施形態を図194、図195を参照して説明する。図194は、本実施形態におけるタイムチャートである。また、図195は、本実施形態における表示例を示している。
本実施形態においては、戦車群が表示される演出に代えて、タイミングt24からタイミングt29にかけて自戦車が進む道路上に地雷原が表示される演出が実行される。図195(a)は、地雷原の表示が開始されたタイミングであるタイミングt29における表示例を示している。タイミングt24からタイミングt29にかけて自戦車が地雷原に近づいていく表示が行われる。
タイミングt26において、ミッションボタン3700の操作受付が有効となる。ミッションボタン3700の操作有効期間は、ミッションボタン3700が操作されるまで継続される。ミッションボタン3700が操作されなかった場合には、タイミングt29まで継続される。また、ミッションボタン3700の操作有効期間中には、ミッションボタン3700を模した模擬画像が「ダイナ大佐」のセリフウィンドウの左上に表示される。図195(b)は、ミッションボタン3700の操作有効期間が発生したタイミングt26における表示例を示している。
図194(c)に示すように、操作有効期間中(タイミングt28)において、ミッションボタン3700の操作が行われた場合には、自戦車がジャンプして、進行してくる地雷原を飛び越える演出表示が3秒間行われる。図195(c)は、遊技者が操作有効期間中にミッションボタン3700の操作を行って、自戦車がジャンプする演出が終了したタイミング(例えば、タイミングt31)における表示例を示している。この表示は、タイミングt34まで継続される。
次いで、タイミングt34からタイミングt35にかけて、装飾図柄が停止表示された状態となる。図195(d)は、装飾図柄が停止表示された表示状態を示す表示例である。
図194(d)は、操作有効期間中にミッションボタン3700の操作が行われなかった場合の演出例を示している。この場合、操作有効期間が終了するタイミングであるタイミングt29からタイミングt35にかけて、自戦車よりも表示優先度が高い煙画像が表示され、自戦車が地雷原に進入して自戦車が煙に包まれる演出表示が行われる。図195(e)は、タイミングt29からタイミングt34における表示例を示している。
次いで、タイミングt34からタイミングt35にかけて、装飾図柄が停止表示された状態となる。図195(f)は、装飾図柄が停止表示された表示状態を示す表示例である。このとき、表示領域の中央に停止表示された装飾図柄については、煙画像によって隠された状態となってしまう。
このように、ミッションボタン3700の操作が適切に行われた場合には、停止表示された装飾図柄の視認性は阻害されないが、ミッションボタン3700の操作が適切に行われなかった場合には、煙画像によって停止表示された装飾図柄の視認性が阻害される。そのため、遊技者はミッションボタン3700の操作について、より緊張感をもって臨むこととなる。
なお、図195を参照して示した実施形態においても、図191(c)を参照して示した変形例を適用してもよい。この場合、ミッションボタン3700を模した模擬画像やミッションボタン3700の操作を指示する「ダイナ大佐」のセリフや自戦車がジャンプしている表示態様が敵戦車群の砲弾によって発生した煙画像によって視認困難または視認不能となる。これにより、左レバー3720の操作に対する緊張感がより高まることとなる。
このように本実施形態における「全力突破リーチ」によれば、左レバー3720を所定の操作範囲内に操作させることができるか否かによって、特別抽選の結果を示す装飾図柄の停止表示態様(あるいはミッションボタン3700を模した模擬画像やミッションボタン3700の操作指示表示やミッションボタン3700の操作に対応した演出表示)の視認性が煙画像によって阻害される場合と阻害されない場合とが発生するため、遊技者は、左レバー3720の操作について緊張感をもって、操作を行うようになり、左レバー3720への操作を積極的に行う動機付けが生まれ、遊技興趣が向上することとなる。
左レバー3720の操作が適切でない場合に、所定の確率(1/2の確率)で煙画像を表示する例を示したが、左レバー3720の操作が適切でない場合には、操作内容に応じて、煙画像を表示する確率を異なるものとしてもよい。例えば、左レバー3720の傾動方向は適切だったものの操作時間が所定時間よりも短かった場合には、操作時間が短いほど、煙画像がより表示されやすいように構成してもよい。また、操作が行われなかった場合や操作指示した方向と反対の方向操作が行われた場合には、90%あるいは100%の確率で煙画像が表示されるように構成してもよい。
なお、操作指示画像や装飾図柄等の視認態様は、煙画像によって完全に視認不能としてもよいし、一部は視認不能とするものの、一部を視認可能としてもよい。あるいは、煙画像として半透明の画像を採用し、操作指示画像や装飾図柄等が、半透明の煙画像を介してぼんやりと視認可能となるように構成してもよい。このような構成とすることで、操作指示画像や、装飾図柄の視認性が一定程度は担保される。
期待度が100%で出現確率が非常に低い表示演出(所定のキャラクタ画像を表示する等)を実行可能に構成し、この表示演出が実行されるタイミングを、煙画像が表示されうるタイミングにしてもよい。また、煙画像によってこの表示演出の一部またはすべてが視認不能または視認困難となるように構成してもよい。この場合、この表示演出が煙画像によって隠される場合が発生するが、これは遊技者にとって非常に残念な遊技状況である。このような構成とすることで、操作手段に対する操作の緊張感を遊技者に対して、より保つことができる。
なお、煙画像によって、装飾図柄のリーチ態様の視認性は阻害されるものの、装飾図柄が停止表示されるまでに、煙画像の表示が終了されるように煙画像の表示時間を設定してもよい。例えば、煙画像の表示をタイミングt34において終了し、タイミングt34からタイミングt35にかけての期間においては、煙画像を表示しないように構成してもよい。このような構成とすることで、停止表示された装飾図柄については、煙画像によって視認性が阻害されなくなるため、特別抽選の結果について、停止表示された装飾図柄が大当りを示しているのにハズレだと遊技者が勘違いしたり、停止表示された装飾図柄がハズレを示しているのに大当りだと遊技者が勘違いしたりする、という事態の発生を抑制できる。
あるいは、煙画像が表示された場合であっても、停止表示された装飾図柄の視認性が阻害される場合と阻害されない場合とが発生しうるように構成してもよい。例えば、1/2の確率の抽選を実行し、停止表示された装飾図柄が煙画像によって隠される場合と隠されない場合とが、発生しうるように構成してもよい。あるいは、左レバー3720が傾けられた時間が要求される操作時間の半分未満であった場合には、停止表示された装飾図柄が煙画像によって隠されたままとし、左レバー3720が傾けられた時間が要求される操作時間の半分以上であった場合には、停止表示された装飾図柄が煙画像によって隠されない(例えばタイミングt34において煙画像の表示が終了する)ように構成してもよい。このような構成とすることで、遊技者は左レバー3720の操作をより緊張感をもって行うようになる。
装飾図柄の変動表示が煙画像によって、複数回の変動表示にわたって、視認不能または視認困難な状態となるように構成してもよい。
例えば、煙画像の表示時間を4秒間ではなく120秒間とし、複数の装飾図柄の変動表示に渡って煙画像が表示されるように構成してもよい。あるいは、煙画像の表示時間として上述した抽選態様を変形し最短で4秒間~最長120秒間の中から煙画像の表示時間を抽選で決定するようにしてもよい
また、左レバー3720の操作指示表示を2回(タイミングt7~タイミングt11、タイミングt24~タイミングt32)とも無視して左レバー3720を傾動させなかった場合にこのような煙画像の表示が高確率(99/100の確率)で行われるように構成するとよい。
この場合、装飾図柄が変動表示されている期間(タイミングt32~タイミングt34)、装飾図柄が停止表示されている期間(タイミングt34~タイミングt35)において、装飾図柄などが煙画像によって隠されて視認性が阻害された状態となり、さらには、タイミングt35以降に開始される装飾図柄の変動表示、装飾図柄の停止表示がそれぞれ複数回に渡って煙画像によって視認性が阻害された状態となりうる。
なお、この場合、演出としての整合性をとる目的でタイミングt35以降も「全力突破リーチ」を継続するように構成するとよい。なお、この場合には再度左レバー3720の操作が遊技者に要求されることとなる。
また、このように煙画像の表示が装飾図柄の変動表示をまたぐ場合には、装飾図柄の変動停止中や変動表示開始直後(タイミングt0からタイミングt5の間)も左レバー3720の操作を無効とせず、操作有効期間を複数の変動表示に渡って継続する7用に構成し、いつでも、左レバー3720の操作受付に基づいた演出表示(速度表示ウィンドウの速度表示の変化等)が行われるように構成してもよい。
なお、図中において自戦車の速度を表示領域に表示するようにしたが、左レバー3720の傾けられている方向や傾けられた角度を表示するように構成してもよい。あるいは、左レバー3720の操作指示が行われている状況下において、左レバー3720が要求される角度で傾けられてからの経過時間を表示するように構成してもよい。このような構成とすることで、左レバー3720が適切な範囲に操作されているか、左レバー3720が適切な範囲に何秒間操作されているか、を遊技者が認識することができる。
左レバー3720を模した模擬画像を表示したり、「ダイナ大佐」のセリフによって、操作指示表示を行う例を示したが、この演出パターンに代えてあるいは加えて、左レバー3720について、このような画像表示による明確な操作指示表示を行わず、左レバー3720の傾動操作が要求される演出パターンを実行可能に構成してもよい。例えば、敵戦車が後方から迫っていることを後方から砲弾が発射された態様を表示することで示し、操作指示表示を行わずとも、遊技者が自発的に左レバー3720の傾動操作を行うことができるように構成してもよい。このようにより難易度の高い遊技状況が発生しうるように構成することで、左レバー3720の操作についての緊張感をより高めることができる。
左レバー3720が所定の操作範囲内に適切に維持されているかどうかを遊技者が適切に認識できない場合がある。そこで、左レバー3720に内蔵された左レバー振動源3722の振動態様によって左レバー3720の操作態様を報知してもよい。例えば、遊技者による操作によって、左レバー3720の操作範囲が適切な操作範囲内に移動したときに、振動源を0.5秒間振動させてもよい。あるいは、左レバー3720の操作範囲が適切な操作範囲内に移動したときに左レバー振動源3722の振動を開始し、左レバー3720の操作範囲が適切な操作範囲内に位置している期間においては左レバー振動源3722の振動を継続し、左レバー3720の操作範囲が適切な範囲外となった場合に振動源の振動を終了してもよい。
また、左レバー3720の操作態様(操作が適切に行われているか)を、速度表示ウィンドウにおける表示内容によって示すようにしていたが、操作態様の表示を行う場合と、操作態様の表示を行う場合とがあるように構成してもよい。例えば、煙画像によって、速度表示ウィンドウ内の自戦車の速度が隠されるように構成してもよい。この場合、操作態様の表示が行われないため、遊技者はより緊張感をもって、左レバー3720の操作を行うようになる。
左レバー3720を前側に倒す例を示したが、より操作の難易度を高めるべく、レバーの操作すべき範囲を、前側30度近傍(例えば、25度から35度の範囲)にのみ限定し、前側45度に完全に倒した場合には、所定の確率(1/2の確率)で自戦車のエンジンから煙が出てしまい、図193(d)あるいは図193(g)に示す煙画像が表示されて、この煙画像によって、自戦車の画像や操作指示表示が隠されるように構成してもよい。この場合には、より難易度の高い操作が遊技者に求められることとなり、緊張感をより高めることが可能となる。なお、このような実施形態を採用した場合には、左レバー3720を操作可能な期間に、いつでも左レバー3720を適切な範囲に傾ける練習を行うことが可能となる。
図194、図195を参照して示した実施形態においては、左レバー3720の操作が適切に行えなかった場合には、煙画像が表示されて、ミッションボタン3700の操作指示の視認性が阻害されるように構成してある。また、ミッションボタン3700が操作できたとしても、ミッションボタン3700の操作に対応する演出表示(自戦車がジャンプする表示態様)の視認性が煙画像によって阻害されるように構成してある。このような構成とすることで、左レバー3720の操作に対する緊張感を高めることができる。
さらに、ミッションボタン3700を模した模擬画像の表示態様の種類や、ミッションボタン3700の操作態様を指示する「ダイナ大佐」のセリフの表示態様やセリフそのものの種類、ミッションボタン3700を操作したときの自戦車のジャンプする表示態様の種類によって、特別抽選の結果が大当りである期待度を示す操作対応画像の表示が行われるように構成してもよい。このような構成によれば、左レバー3720を適切な操作範囲に操作できるか否かにより、期待度が示される表示の視認性が、煙画像によって阻害される場合と阻害されない場合とが発生することとなる。そのため、期待度を知りたい遊技者としては、当然、緊張感をもって左レバー3720の操作にあたることとなり、興趣の向上が実現される。
なお、図144~図148を参照して示した「シールド弾リーチ」における期待度を示唆する技術思想を「全力突破リーチ」における、敵部隊から発射された砲弾の画像、左レバー3720を模した模擬画像、ミッションボタン3700を模した模擬画像、敵戦車群の画像、地雷原の画像の表示態様等に適用してもよい。例えば、大当り状態や時短状態が発生する期待度を「全力突破リーチ」におけるこれらの画像の表示態様によって示すように構成してもよい。また、「シールド弾リーチ」におけるシールド画像に係る技術思想を「全力突破リーチ」における煙画像に適用してもよい。
左レバー3720の操作指示の終了後、ミッションボタン3700の操作を要求するようにしたが、左レバー3720の操作指示の要求中にミッションボタン3700の操作が要求されるように構成してもよい。このような構成とすることで、左レバー3720の操作やミッションボタン3700の操作難易度が高まり、遊技者の緊張感をより高めることができる。なお、両操作指示表示が同時に行われる場合には、操作指示表示同士が重ならない態様で表示するとよい。例えば、図192(b)に示す表示態様と図192(b)に示す表示態様における左レバー3720を模した模擬画像と、ミッションボタン3700を模した模擬画像とを重ならない態様で表示するとよい。表示領域における表示に利用できる面積が足りない場合には、左レバー3720を模した模擬画像とミッションボタン3700を模した模擬画像のいずれか一方を手前側に、いずれか一方を後ろ側にして双方を重ねて表示しつつ、後方に表示された模擬画像の一部を視認できるように表示するとよい。
ところで、あまり難易度を高めると、複雑な操作が苦手な遊技者が遊技を敬遠してしまうおそれがある。そこで、遊技者による操作がなかった場合でも、遊技者による適切な操作があったときと同じ演出表示を実行するオート受付モードを採用し、左レバー3720の操作やミッションボタン3700の操作を行わなかった場合でも、遊技者による適切な操作があったときと同じ演出表示が実行されるように構成してもよい。この場合、遊技者はオート受付モードとしなかった方の操作部を操作することだけに集中すればよい。
なお、左レバー3720の操作のみオート受け付けモードにしたり、ミッションボタン3700の操作のみオート受け付けモードにしたり、左レバー3720とミッションボタン3700の操作の双方をオート受け付けモードにしたりできるように構成するとよい。
特にミッションボタン3700の操作のみオート受け付けモードとした場合には、遊技者は左レバー3720をうまく操作することだけに集中すればよくなるため「全力突破リーチ」に慣れていない遊技者が混乱するといった事態の発生を防止できる。また、左レバー3720とミッションボタン3700の双方について、オート受け付けモードとした場合には、遊技者は左レバー3720やミッションボタン3700を操作することなく演出を視認することに集中すればよいこととなる。
左レバー3720に加えて、さらに、右レバー3730を操作可能に構成してもよい。例えば、右レバー3730の操作においては、左レバー3720と同様に所定の傾動範囲内に所定時間傾けられることを演出態様が実行される条件にするとよい。例えば、自戦車が加速している態様を表現するキャタピラから砂ぼこりが出る演出表示が行われるようにするとよい。この場合、右レバー3730の操作を指示する画像(模擬画像等)を表示しないように構成するとよい。
このように、右レバー3730については左レバー3720による操作に基づく演出表示を豪華に見せる演出態様とすればよい。そのため、操作指示表示は行わず、また、右レバー3730の操作に基づいて表示される画像によって期待度は示唆しない。
なお、右レバー3730の操作有効期間は左レバー3720の操作有効期間に一致させるとよい。
このような構成とすることで、左レバーの操作に飽きた遊技者について、より高い緊張感を維持させることができる。
さらに、左レバー3720、右レバー3730、ミッションボタン3700を1つの手で同時に操作することが困難な位置、操作することが出来ない位置(操作することが不可能な位置)、容易に接触することができない位置に設置するとよい。すなわち1つの手で1つの操作部を操作することとなるため、遊技の緊張感をより高めることができる。
さらに、上述した実施形態においては、左レバー3720、右レバー3730、ミッションボタン3700の3つの操作部が同時に操作可能となる場合があるが、このようなときに各操作部を操作することに大きな緊張感を持たせることができる。
図137を示した操作部においては、ミッションボタン3700と左レバー3720とは間に攻撃ボタン3710が設けられて距離が離れているため、両操作部を片方の手で操作することは極めて困難または不可能である。一方、左レバー3720と右レバー3730は近接している。そこで右レバー3730と防御ボタン3740を設ける位置を入れ替えてもよい。この場合、左レバー3720と右レバー3730との間に防御ボタン3740が位置することとなるため、両操作部を片手で操作することは極めて困難または不可能となる。
左レバー3720を所定の演出に用いる実施形態を示したが、左レバー3720に代えて右レバー3730を用いてもよい。左レバー3720と右レバー3730の双方を操作受付可能とし、いずれか一方のレバーに対する操作が上述した条件を満たした場合に、上述した表示演出等を実行可能に構成してもよい。
このように本実施形態における「全力突破リーチ」によれば、操作部に対する操作の緊張感を高めることができる。
従来、遊技機において1つの操作部を押下する演出が知られていた。この場合、複数の操作部を設け、操作部を演出に用いることで、遊技興趣を向上させることができる(例えば、特開2011-087638号公報)。さらに、複数の操作部への操作を同時に有効な状態とした場合には、より遊技興趣を向上させることができる。一方で、シンプルな遊技を求める遊技者にとっては、このように複雑な操作態様が求められることに、面倒くささやストレスを感じたりし、かえって興趣の低下を招いてしまうというおそれがあった。以下に、このように、異なる嗜好性を持つ遊技者のそれぞれを満足させ、いずれの場合においても興趣が低下することがないようにした遊技機について説明する。
本実施形態における「AI戦車リーチ」においては、表示演出中の所定のタイミングにおいて、攻撃ボタン3710とミッションボタン3700が同時に有効になる場合があるが、攻撃ボタン3710の操作指示を示す攻撃ボタン3710を模した模擬画像と、ミッションボタン3700の操作指示を示すミッションボタン3700を模した模擬画像のそれぞれについて、表示するか否かを遊技者が設定することが可能である。
遊技者は事前に、攻撃ボタン3710を模した模擬画像とミッションボタン3700を模した模擬画像の双方を表示する第1の設定(第1演出状況)、攻撃ボタン3710を模した模擬画像のみを表示する第2の設定(第2演出状況)、ミッションボタン3700を模した模擬画像のみを表示する第3の設定(第3演出状況)、攻撃ボタン3710を模した模擬画像とミッションボタン3700を模した模擬画像の双方を表示しない第4の設定(第4演出状況)の4つの設定(演出状況)のうち、いずれかの設定(演出状況)を遊技者が選択し、設定することが可能である。
遊技者による選択は、装飾図柄が非変動中のデモ中に、左レバー3720、攻撃ボタン3710等を用いて行えるように構成される。また、遊技者による選択が行われていない電源投入時には、第1の設定がデフォルトで選択されている状態となっている。
装飾図柄の変動表示中に攻撃ボタン3710とミッションボタン3700の操作有効期間が発生すると、遊技者が選択した設定に対応した態様で、攻撃ボタン3710を模した模擬画像とミッションボタン3700を模した模擬画像が表示される。例えば、遊技者が第3の設定を選択した場合には、攻撃ボタン3710を模した模擬画像は表示されず、ミッションボタン3700を模した模擬画像のみが表示される。
以下に、「AI戦車リーチ」について、図196~図201等を参照して、第1の設定~第4の設定が行われた際の、攻撃ボタン3710やミッションボタン3700への操作有無に応じた表示例について説明する。
図196(a)は、第1の設定(第1演出状況)がなされ、攻撃ボタン3710を模した模擬画像とミッションボタン3700を模した模擬画像が表示される実施形態を示すタイムチャートである。
図198は、図196(a)に示したタイムチャートに対応し、第1の設定がなされ、攻撃ボタン3710を模した模擬画像とミッションボタン3700を模した模擬画像が表示される表示状態を示す図である。
図196(a)に示すタイムチャートにおいては、タイミングt5において、「AI戦車リーチ」が発生する。「AI戦車リーチ」においては、自戦車が山道を移動する表示演出が行われる。図198(a)はタイミングt5における表示例である。
タイミングt8において、敵戦車の画像が表示領域の上部に表示される。また、攻撃ボタン3710やミッションボタン3700の操作を指示する「ダイナ大佐」と「マイト軍曹」のセリフが表示される。また、攻撃ボタン3710の操作有効期間とミッションボタン3700の操作有効期間が開始される。また、攻撃ボタン3710とミッションボタン3700の操作有効期間中(タイミングt8~タイミングt11)には、攻撃ボタン3710を模した模擬画像とミッションボタン3700を模した模擬画像の表示が行われる。図198(b)は、タイミングt8における表示例を示している。
攻撃ボタン3710の操作有効期間とミッションボタン3700の操作有効期間は、それぞれタイミングt11までの3秒間継続される。一方、操作有効期間中に攻撃ボタン3710あるいはミッションボタン3700への操作が行われた場合には、攻撃ボタン3710及びミッションボタン3700の操作有効期間は終了する。また、操作有効期間が終了したタイミングで、攻撃ボタン3710を模した模擬画像とミッションボタン3700を模した模擬画像の表示も終了する。
操作有効期間中に、攻撃ボタン3710への操作が行われた場合には、自戦車の砲台から砲弾が発射され、発射された砲弾が敵戦車に向けて移動し、砲弾が敵戦車に当たって、砲弾が爆発する演出表示が行われる。図198(c)は、砲弾が敵戦車に向けて移動中の表示例を示している。また図198(d)は、砲弾が敵戦車に当たって砲弾が爆発した画像が表示された演出例を示している。砲弾の移動表示とその後の砲弾が爆発した画像の表示は、攻撃ボタン3710への操作が行われてから3秒間行われる。
操作有効期間中に、ミッションボタン3700への操作が行われた場合には、自戦車のマシンガンから弾丸が発射され、発射された弾丸が敵戦車に向けて移動し、弾丸が敵戦車に当たって、弾丸が爆発する演出表示が行われる。図198(e)は、弾丸が敵戦車に向けて移動中の表示例を示している。また図198(f)は、弾丸が敵戦車に当たって弾丸が爆発した画像が表示された演出例を示している。弾丸の移動表示とその後の弾丸が爆発した画像の表示は、ミッションボタン3700への操作が行われてから3秒間行われる。
なお、操作有効期間中に、攻撃ボタン3710またはミッションボタン3700への操作が行われなかった場合には、砲弾や弾丸が移動したり爆発したりする表示は行われず、敵戦車が後方に移動することで、表示領域に表示されなくなる表示が行われる。
なお、タイミングt23以降においても、タイミングt8以降において実行されるこのような表示演出と同じ表示演出が行われる。
図196(b)は、第2の設定(第2演出状況)がなされ、攻撃ボタン3710を模した模擬画像は表示されるものの、ミッションボタン3700を模した模擬画像は表示されない実施形態を示すタイムチャートである。
図199は、図196(b)に示したタイムチャートに対応し、第2の設定がなされ、攻撃ボタン3710を模した模擬画像は表示されるもののミッションボタン3700を模した模擬画像は表示されない表示状態を示す図である。
図196(b)に示すタイムチャートにおいては、タイミングt5において、「AI戦車リーチ」が発生する。「AI戦車リーチ」においては、自戦車が山道を移動する表示演出が行われる。図199(a)はタイミングt5における表示例である。
タイミングt8において、敵戦車の画像が表示領域の上部に表示される。また、攻撃ボタン3710の操作を指示する「マイト軍曹」のセリフが表示される。また、攻撃ボタン3710の操作有効期間とミッションボタン3700の操作有効期間が開始される。また、攻撃ボタン3710とミッションボタン3700の操作有効期間中(タイミングt8~タイミングt11)には、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の表示が行われ、ミッションボタン3700を模した模擬画像の表示は行われない。図199(b)は、タイミングt8における表示例を示している。
攻撃ボタン3710の操作有効期間とミッションボタン3700の操作有効期間は、それぞれタイミングt11までの3秒間継続される。一方、操作有効期間中に攻撃ボタン3710あるいはミッションボタン3700への操作が行われた場合には、攻撃ボタン3710及びミッションボタン3700の操作有効期間は終了する。また、操作有効期間が終了したタイミングで、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の表示も終了する。
操作有効期間中に、攻撃ボタン3710への操作が行われた場合には、自戦車の砲台から砲弾が発射され、発射された砲弾が敵戦車に向けて移動し、砲弾が敵戦車に当たって、砲弾が爆発する演出表示が行われる。図199(c)は、砲弾が敵戦車に向けて移動中の表示例を示している。また図199(d)は、砲弾が敵戦車に当たって砲弾が爆発した画像が表示された演出例を示している。砲弾の移動表示とその後の砲弾が爆発した画像の表示は、攻撃ボタン3710への操作が行われてから3秒間行われる。
操作有効期間中に、ミッションボタン3700への操作が行われた場合には、自戦車のマシンガンから弾丸が発射され、発射された弾丸が敵戦車に向けて移動し、弾丸が敵戦車に当たって、弾丸が爆発する演出表示が行われる。図199(e)は、弾丸が敵戦車に向けて移動中の表示例を示している。また図199(f)は、弾丸が敵戦車に当たって弾丸が爆発した画像が表示された演出例を示している。弾丸の移動表示とその後の弾丸が爆発した画像の表示は、ミッションボタン3700への操作が行われてから3秒間行われる。
なお、操作有効期間中に、攻撃ボタン3710またはミッションボタン3700への操作が行われなかった場合には、砲弾や弾丸が移動したり爆発したりする表示は行われず、敵戦車が後方に移動することで、表示領域に表示されなくなる表示が行われる。
なお、タイミングt23以降においても、タイミングt8以降において実行されるこのような表示演出と同じ表示演出が行われる。
図197(a)は、第3の設定(第3演出状況)がなされ、攻撃ボタン3710を模した模擬画像は表示されないものの、ミッションボタン3700を模した模擬画像は表示される実施形態を示すタイムチャートである。
図200は、図197(a)に示したタイムチャートに対応し、第3の設定がなされ、攻撃ボタン3710を模した模擬画像は表示されないもののミッションボタン3700を模した模擬画像は表示される表示状態を示す図である。
図197(a)に示すタイムチャートにおいては、タイミングt5において、「AI戦車リーチ」が発生する。「AI戦車リーチ」においては、自戦車が山道を移動する表示演出が行われる。図200(a)はタイミングt5における表示例である。
タイミングt8において、敵戦車の画像が表示領域の上部に表示される。また、ミッションボタン3700の操作を指示する「ダイナ大佐」のセリフが表示される。また、攻撃ボタン3710の操作有効期間とミッションボタン3700の操作有効期間が開始される。また、攻撃ボタン3710とミッションボタン3700の操作有効期間中(タイミングt8~タイミングt11)には、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の表示は行われず、ミッションボタン3700を模した模擬画像の表示が行われる。図200(b)は、タイミングt8における表示例を示している。
攻撃ボタン3710の操作有効期間とミッションボタン3700の操作有効期間は、それぞれタイミングt11までの3秒間継続される。一方、操作有効期間中に攻撃ボタン3710あるいはミッションボタン3700への操作が行われた場合には、攻撃ボタン3710及びミッションボタン3700の操作有効期間は終了する。また、操作有効期間が終了したタイミングで、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の表示も終了する。
操作有効期間中に、攻撃ボタン3710への操作が行われた場合には、自戦車の砲台から砲弾が発射され、発射された砲弾が敵戦車に向けて移動し、砲弾が敵戦車に当たって、砲弾が爆発する演出表示が行われる。図200(c)は、砲弾が敵戦車に向けて移動中の表示例を示している。また図200(d)は、砲弾が敵戦車に当たって砲弾が爆発した画像が表示された演出例を示している。砲弾の移動表示とその後の砲弾が爆発した画像の表示は、攻撃ボタン3710への操作が行われてから3秒間行われる。
操作有効期間中に、ミッションボタン3700への操作が行われた場合には、自戦車のマシンガンから弾丸が発射され、発射された弾丸が敵戦車に向けて移動し、弾丸が敵戦車に当たって、弾丸が爆発する演出表示が行われる。図200(e)は、弾丸が敵戦車に向けて移動中の表示例を示している。また図200(f)は、弾丸が敵戦車に当たって弾丸が爆発した画像が表示された演出例を示している。弾丸の移動表示とその後の弾丸が爆発した画像の表示は、ミッションボタン3700への操作が行われてから3秒間行われる。
なお、操作有効期間中に、攻撃ボタン3710またはミッションボタン3700への操作が行われなかった場合には、砲弾や弾丸が移動したり爆発したりする表示は行われず、敵戦車が後方に移動することで、表示領域に表示されなくなる表示が行われる。
なお、タイミングt23以降においても、タイミングt8以降において実行されるこのような表示演出と同じ表示演出が行われる。
図197(b)は、第4の設定(第4演出状況)がなされ、攻撃ボタン3710を模した模擬画像もミッションボタン3700を模した模擬画像も表示されない実施形態を示すタイムチャートである。
図201は、図197(b)に示したタイムチャートに対応し、第4の設定がなされ、攻撃ボタン3710を模した模擬画像もミッションボタン3700を模した模擬画像も表示されない表示状態を示す図である。
図197(b)に示すタイムチャートにおいては、タイミングt5において、「AI戦車リーチ」が発生する。「AI戦車リーチ」においては、自戦車が山道を移動する表示演出が行われる。図201(a)はタイミングt5における表示例である。
タイミングt8において、敵戦車の画像が表示領域の上部に表示される。また、攻撃ボタン3710の操作有効期間とミッションボタン3700の操作有効期間が開始される。また、攻撃ボタン3710とミッションボタン3700の操作有効期間中(タイミングt8~タイミングt11)には、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の表示やミッションボタン3700を模した模擬画像の表示は行われない。図201(b)は、タイミングt8における表示例を示している。
攻撃ボタン3710の操作有効期間とミッションボタン3700の操作有効期間は、それぞれタイミングt11までの3秒間継続される。一方、操作有効期間中に攻撃ボタン3710あるいはミッションボタン3700への操作が行われた場合には、攻撃ボタン3710及びミッションボタン3700の操作有効期間は終了する。また、操作有効期間が終了したタイミングで、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の表示も終了する。
操作有効期間中に、攻撃ボタン3710への操作が行われた場合には、自戦車の砲台から砲弾が発射され、発射された砲弾が敵戦車に向けて移動し、砲弾が敵戦車に当たって、砲弾が爆発する演出表示が行われる。図201(c)は、砲弾が敵戦車に向けて移動中の表示例を示している。また図201(d)は、砲弾が敵戦車に当たって砲弾が爆発した画像が表示された演出例を示している。砲弾の移動表示とその後の砲弾が爆発した画像の表示は、攻撃ボタン3710への操作が行われてから3秒間行われる。
操作有効期間中に、ミッションボタン3700への操作が行われた場合には、自戦車のマシンガンから弾丸が発射され、発射された弾丸が敵戦車に向けて移動し、弾丸が敵戦車に当たって、弾丸が爆発する演出表示が行われる。図201(e)は、弾丸が敵戦車に向けて移動中の表示例を示している。また図201(f)は、弾丸が敵戦車に当たって弾丸が爆発した画像が表示された演出例を示している。弾丸の移動表示とその後の弾丸が爆発した画像の表示は、ミッションボタン3700への操作が行われてから3秒間行われる。
なお、操作有効期間中に、攻撃ボタン3710またはミッションボタン3700への操作が行われなかった場合には、砲弾や弾丸が移動したり爆発したりする表示は行われず、敵戦車が後方に移動することで、表示領域に表示されなくなる表示が行われる。
なお、タイミングt23以降においても、タイミングt8以降において実行されるこのような表示演出と同じ表示演出が行われる。
攻撃ボタン3710の操作有効期間とミッションボタン3700の操作有効期間は一致している。このとき、遊技者が選択した設定に対応して攻撃ボタン3710を模した模擬画像やミッションボタン3700を模した模擬画像の表示が行われる。またこれらの模擬画像の表示に対応して、「ダイナ大佐」や「マイト軍曹」のセリフも操作指示態様を示すものへと変化する。攻撃ボタン3710とミッションボタン3700のいずれか一方への操作が受け付けられた場合には、操作有効期間は終了する。このため、攻撃ボタン3710とミッションボタン3700のうちの一方の操作が受け付けられたときには、他方の操作部への操作に対応する演出表示は行なわれない。
敵戦車の画像、攻撃ボタン3710を模した模擬画像、砲弾が爆発した画像等の表示態様によって、大当りの期待度が示唆されるように構成するとよい。この場合、図144~図148を参照して示した「シールド弾リーチ」における各種の期待度の示唆態様を本実施形態における表示演出に対して、適用するとよい。
なおミッションボタン3700を模した模擬画像、弾丸が爆発した画像の表示態様については、攻撃ボタン3710を模した模擬画像、砲弾が爆発した画像の表示態様と同様の態様を採用するとよい。
このように、本実施形態における「AI戦車リーチ」によれば、遊技者の意思に基づいて、操作部を模した模擬画像の表示が行われる演出状況と、操作部を模した模擬画像の表示が行われない演出状況とが実現されるため、遊技興趣の低下を抑制できる。
遊技者が第1~第4の設定を選択できるようにした例を示したが、扉枠3の後面に設定を選択可能な操作部(ディップスイッチやボタン等)を設け、遊技店の店員が扉枠3の扉を開いた状態で、設定を変更できるように構成してもよい。このような構成とすることで、遊技店の客層、立地状況、導入からの経過日数等に応じて、適宜設定を変更して、最適な遊技環境を遊技者に提供できる。なお、遊技店が行った設定は、遊技機に対する電源投入時のみ有効とし、その後は遊技者が設定を変更できるように構成してもよい。
遊技者が操作可能な所定の操作部(例えば、防御ボタン3740)の操作によって、攻撃ボタン3710を模した模擬画像やミッションボタン3700を模した模擬画像の表示が制限されない第1の設定と、攻撃ボタン3710を模した模擬画像やミッションボタン3700を模した模擬画像の表示が制限される第2の設定~第4の設定のうちのいずれかの設定と、が交互に切り替えられるように構成してもよい。例えば、遊技者が第2の設定を選択していた場合には、防御ボタン3740を1回操作することで、第1の設定に切り替えられ、遊技者が防御ボタン3740をもう1回操作すること、再び第2の設定となるように構成するとよい。なお遊技者が第1の設定を選択していた場合には、防御ボタン3740を操作しても第1の設定が選択された状態が継続される。例えば、装飾図柄が変動表示中の所定のタイミング(例えば、タイミングt14)に防御ボタン3740が操作された場合に、設定が切り替えられるように構成するとよい。一方、操作有効期間中(攻撃ボタン3710を模した模擬画像やミッションボタン3700を模した模擬画像が表示されている期間)は、設定の切り替えができないよう構成してもよい。
このような構成とすることで、攻撃ボタン3710とミッションボタン3700の模擬画像の双方が表示される設定に速やかに切り替えることが可能となる。
なお、遊技者による設定の切り替えが簡単な操作で実行可能である場合、遊技者が間違ってボタンを押しただけで設定が切り替わる等の遊技者が不満を感じる状況が発生しうる。そこで、設定の切り替えが簡単に実行されないような構成を採用してもよい。例えば、防御ボタン3740を3秒間押し続けるなどの操作に関する特定の条件が満たされた場合に、設定の切り替えを実行するように構成するとよい。
非遊技状態が所定時間(例えば10分間)継続した場合、設定が第2の設定~第4の設定になっている場合には、デフォルトの設定である第1の設定に設定を自動的に変更するようにしてもよい。このような構成とすることで、遊技を開始した遊技者が、設定が変わっていることによって不快感などを持つことを防止できる。
攻撃ボタン3710とミッションボタン3700の双方が同時に操作受付可能となり、いずれか一方のボタンが操作された場合に、他方のボタンの操作有効期間が終了となる例を示したが、いずれか一方のボタンが操作された場合であっても、他方のボタンの操作有効期間を終了しないように構成してもよい。例えば、攻撃ボタン3710の操作が行われたのち、ミッションボタン3700の操作が行われた場合には、攻撃ボタン3710の操作に対応する演出表示(砲弾の発射・移動・爆発表示)を開始したのち、ミッションボタン3700の操作に対応する演出表示(弾丸の発射・移動・爆発表示)を開始するように構成するとよい。
攻撃ボタン3710の操作のみを有効とする場合と、ミッションボタン3700の操作のみを有効とする場合とが発生しうるように構成してもよい。この場合、設定に基づいて、操作が有効となったボタンの模擬画像の表示有無を決定するとよい。あるいは、設定に限らずに、操作が有効となった操作手段の模擬画像を表示するように構成してもよい。操作が有効となった操作部が1つの場合には、遊技者がボタンの操作に困難性を感じることは少ないと想定されるため、このような方法を採用することは有益である。
攻撃ボタン3710とミッションボタン3700を同時に操作有効とするのではなく、例えば、一方の操作部が有効である状況において、他方の操作部を有効にしてもよい。この場合も設定に基づいて、操作部を模した模擬画像の表示有無を決定するとよい。
ミッションボタン3700が操作有効となったのち、攻撃ボタン3710を操作有効としてもよい。ここで、ミッションボタン3700の操作に対応した画像(弾丸が移動している画像)が表示されているときに、攻撃ボタン3710が操作有効とされた場合には攻撃ボタン3710を模した模擬画像を表示しないように構成してもよい。このような構成とすることで、情報が過多とならずに済むことができ、遊技者が感じうるストレスが軽減される。
操作有効期間の発生前あるいは発生と同時に、操作有効期間が始まったことあるいは操作有効期間中であることを示す効果音を出力してもよい。例えば、操作有効期間が始まる前のタイミング(タイミングt7からタイミングt8、タイミングt22からタイミングt23)において、所定の効果音を出力してもよい。あるいは、操作有効期間の発生時(タイミングt8からタイミングt9、タイミングt23からタイミングt24)において、所定の効果音を出力してもよい。
一方、操作有効期間が発生したとしても、操作部の模擬画像を表示しない設定としていた場合には、その操作部について操作有効期間が発生したことを示す効果音を出力しないように構成するとよい。このような構成とすることで、遊技者が混乱を感じることを防止できる。一方、操作が行われた場合には、操作受付に対応した所定音が出力されるように構成するとよい。この場合には、演出の効果が下がることを防止できる。
選択された設定に応じて、ボタンを模した模擬画像が1つ表示される演出状況と、ボタンを模した模擬画像が2つ表示される演出状況とが起こりうる。このとき、模擬画像が1つのみ表示される場合には、模擬画像が2つ表示される場合と比べ、模擬画像の大きさを大きく表示してもよい。
このような構成とすることで、表示領域を有効に利用することができる。また、複数の模擬画像の表示を選択しないような遊技者は、高齢で模擬画像が表示されたこと自体に気が付かないおそれがあるが、このように模擬画像を大きく表示することで操作が有効となったことに気が付くことができ、より好適に興趣の低下を抑制できる。
さらに第3操作部(防御ボタン3740)を用いるようにし、第1操作部(攻撃ボタン3710)と第2操作部(ミッションボタン3700)との双方が操作受付可能であり、第1操作部の模擬画像(第1操作部の操作に関する表示)と第2操作部の模擬画像(第2操作部の操作に関する表示)とのいずれもが表示される第1演出状況において、遊技者によって第3操作部が操作されたことに基づいて、表示されている第1操作部の模擬画像および第2操作部の模擬画像の両者を視認し難くなるような特別な表示を出現させるようにしてもよい。
本来は第1操作部もしくは第2操作部の操作がなされる状況において第3操作部を操作するような遊技者に対し、その操作が誤ったものであることをこの特別な表示で遊技者に示唆することが可能となる。なお、明らかに第1操作部の模擬画像および第2操作部の模擬画像が表示されている状況において第3操作部を操作する遊技者は意図的にそのような行為を行っていると考えられるため、そのような意図的な遊技者に対して特別な表示が表示されるように、その表示の出現条件としては、単に第3操作部が操作されたことに限らず、第3操作部が操作されて、且つその第3操作部の操作時間が所定秒数以上の特別条件を満たす場合に、上記特別な表示が行われるようにすることが望ましい。
このように本実施形態における「AI戦車リーチ」によれば、模擬画像の表示態様に係る演出によって遊技者が混乱することを防止することができる。
従来、操作部への操作が有効になる前のタイミングで、操作が有効になることを示唆する特別な前兆演出を行なったのち、操作部への操作が有効である期間に操作部が有効となっていることを示す操作部を模した操作部模擬画像を表示して、操作部への操作を遊技者に促し、操作部への操作に基づいて、特別抽選結果が大当りであることの期待度を示唆する遊技機が知られていた(例えば、特開2011-125549号公報)。
このように特別な前兆演出を行うことで、操作部への操作が有効となりうることが遊技者に対して示されることとなる。
ところが、一部の遊技者においては、このような前兆演出を行うことで、前兆演出に気を取られ、操作部の操作が有効となったことを示す操作部模擬画像の表示や、操作部に対する操作そのものへの注意が散漫となってしまい、操作部模擬画像の表示や操作部への操作に十分な時間をもって、臨むことができなくなるおそれがあった。
例えば、熟練した遊技者の中には、前兆演出を視認して演出として楽しむよりも操作部への操作に意識を集中させたいと考える者もいる。これは、前兆演出については、遊技者は視認するのみにすぎないが、操作部への操作は遊技者自身の意思によって大当たりとなることへの期待を込めて集中して操作を行うからである。ところが、有効期間の発生前に行われる前兆演出によって、このような意識の集中が乱されてしまうおそれがある。
一方、遊技経験が浅い遊技者にとっては、前兆演出を含め各種演出の持つ意味合いが理解できず、操作部への操作が有効となったことを示す操作部模擬画像が表示されたことに気が付かずに操作部を操作できず、演出への介入機会が損なわれるといった事態が発生するおそれがある。
このように、遊技者にとって相対的に重要ではない前兆演出によって、遊技者にとって相対的に重要である操作部に対する操作行為への集中が妨げられたり、操作部の操作が有効となったことを示す操作部模擬画像の表示に気づくことができなかったりするおそれがある。
以下に示す実施形態においては、遊技者自身の意思によって、前兆演出の視認性を低下させることができるように構成し、操作部の操作が有効となったことを示す操作部模擬画像の表示や、操作部に対する操作に集中して臨めるようにした例を示す。
以下に、図144等を参照して示した「シールド弾リーチ」を変形した実施形態を図202、図203、図204等を参照して説明する。
図203は、本実施形態におけるタイムチャートを示す図である。図202、図204は表示領域における表示例を示す図である。
本実施形態においては、デモ中に前兆演出の表示態様を設定することが可能である。図139(a)を参照して示した装飾図柄が変動表示していない状態が所定時間(例えば3分間)経過すると、遊技が行われていない状態であると判断し、図202(a)に示した表示状態へと移行する制御が行われる。図202(a)はデモ中の表示例を示している。また、図139において示した表示状態あるいは、図202(a)に示した表示状態から、攻撃ボタン3710を押すと、図202(b)に示す表示状態へと変化する。図202(a)~図202(c)に示すように、この場合の装飾図柄は、停止表示された状態で表示領域の左上に変動表示中と比べて小さく表示される。
図202(b)は、前兆演出の表示態様を設定可能な表示状態を示している。この状態において、左レバー3720を左右方向に操作することで、「通常表示」、「小さく表示」、「表示しない」のいずれかの設定を選択することができる。選択された設定に対応する枠は太く表示される。また、「マイト軍曹」のセリフウィンドウに表示されるセリフによって、遊技者に対して設定の選択方法が示される。なお、遊技機の電源投入時には「通常表示」が自動的に選択された状態となっている。
図202(c)は、左レバー3720を右方向に傾けることで、「通常表示」が選択された状態から「小さく表示」が選択された状態へと変化した表示状態を示している。この状態で再度、攻撃ボタン3710を操作することで、図202(a)に示す表示状態へと復帰する。同時に、遊技者によって選択された設定内容(この場合は、前兆演出を小さく表示するという設定内容)が周辺制御基板1510に記憶される。このようにして、遊技者は、前兆演出の視認性が異なるいずれかの表示設定を選択することができる。
なお、遊技者によって「表示しない」が選択された場合も同様の表示および選択された設定内容の記憶処理が行われる。
次いで、図203、図204を参照して、前兆演出実行時の表示態様について説明する。図203(a)は、装飾図柄の変動状態と攻撃ボタン3710の操作受付状態(操作受付が有効な状態であるのか無効な状態であるのか)を示している。図203(b)、図203(c)は、「通常表示」が選択されている場合における応援セリフ画像、攻撃ボタン模擬画像、敵戦車画像などの表示状態を示している。なお、本実施形態においては、応援セリフ画像の表示が前兆演出として機能する。図204(a)~図204(d)は、「通常表示」が選択されている場合の表示領域の表示例である。
図203に示すようにタイミングt13からタイミングt19までの6秒間、応援セリフ画像の表示が行われる。応援セリフ画像としては、「<はずれろ~」、「<がんばれ~」、「はずれろ~>」、「がんばれ~>」の4つの応援セリフ画像が表示される。「<はずれろ~」と「<がんばれ~」の2つの応援セリフ画像は、表示領域の左端から出現し、表示領域内で右方向へ水平に移動して、表示領域の右端で表示領域外へと移動する。一方、「はずれろ~>」、「がんばれ~>」の2つの応援セリフ画像は、表示領域の右端から出現し、表示領域内で左方向へ水平に移動して、表示領域の左端で表示領域外へと移動する。また、タイミングt13から敵戦車の画像が表示領域の右端から左端へと移動する表示が行われる。
図204(a)は、応援セリフ画像の表示が開始されたばかりのタイミングであるタイミングt14における表示例を示している。図204(b)は応援セリフ画像の表示が中盤となったタイミングであるタイミングt16における表示例を示している。図204(c)は応援セリフ画像の表示が終盤となったタイミングであるタイミングt18における表示例を示している。表示例において示したように応援セリフ画像は右方向あるいは左方向に水平に移動する。
応援セリフ画像の表示がタイミングt19で終了するのと同時に、表示領域の中央に攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像が表示される。図204(d)は、表示領域の中央に攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像が表示された状態(例えば、タイミングt20における表示状態)を示している。応援セリフ画像の表示終了後は、「シールド弾リーチ」について示した実施形態と同様に攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像の表示、操作有効期間の開始、攻撃ボタン3710への操作や操作有効期間の終了に基づく破壊画像の表示が行われ、大当り期待度が示唆される。図203(b)はタイミングt21で攻撃ボタン3710への操作が行われた場合の表示状態を示している。また、図203(c)はタイミングt22で操作有効期間が終了した場合の表示状態を示している。
次いで、「小さく表示」が選択されている場合の表示例について説明する。図203(d)は、「小さく表示」が選択されている場合のタイムチャートである。図204(e)~図204(g)は、「小さく表示」が選択されている場合の表示例である。
なお、図204(e)はタイミングt14における表示状態を示している。また、図204(f)はタイミングt16における表示状態を示している。また、図204(g)はタイミングt18における表示状態を示している。
図204(e)~図204(g)に示すように、「小さく表示」が選択されている場合には、「通常表示」が選択されている場合よりも応援セリフ画像が小さく表示され、視認困難な状態とされる。
次いで、「表示しない」が選択されている場合の表示例について説明する。図203(e)は、「表示しない」が選択されている場合のタイムチャートである。「表示しない」が選択されている場合、表示領域では敵戦車の画像の表示のみが行われ、タイミングt13~タイミングt19の期間において応援セリフ画像の表示は行われない。
このように「表示しない」が選択されている場合には、「通常表示」や「小さく表示」が選択されている場合のような応援セリフ画像の表示は行われない。
このように、デモ中の遊技者による設定により、特別前兆表示(応援セリフ画像)が表示される状態、小さく表示される状態、表示されない状態の3つの状態をとることができるようにすることで、遊技者の好みに合った演出態様を実行することができる。例えば、特別前兆表示を視認したくない遊技者は、特別前兆表示を視認困難または視認不能な状態とすることで、第1操作部(攻撃ボタン3710)を模した操作部模擬画像の表示や操作部の操作に意識を集中させることができる。
ところで、上記の実施形態では、前兆演出の視認態様を変更することができるのは、デモ中に限られていた。そのため、前兆演出の視認態様を変更しようとする場合には、いったん保留数を0にして、装飾図柄が変動表示されていない状態とする必要があり、保留数を0にすることに遊技者が面倒くささを感じたり、保留数を0にすることで遊技のテンポを損ねてしまうおそれがあった。
そこで、装飾図柄の変動表示中に前兆演出の視認態様を変更することができるように変形した実施形態について、図205に示すタイムチャート等を参照して説明する。
図205(a)~図205(c)は、図203(a)~図203(c)に示す実施形態と同様の演出態様を示すタイムチャートである。すなわち、装飾図柄の変動表示、攻撃ボタン3710の操作部模擬画像、敵戦車の破壊画像、操作有効期間については、同様の演出態様となる。
一方、本実施形態においては、図205(d)に示すようにリーチ演出が開始されたタイミングであるt5から敵戦車の破壊画像の表示が終了したのちのタイミングであるタイミングt27まで、防御ボタン3740の操作が有効となる。そして、防御ボタン3740に対する操作に関して特定の条件が満たされた場合(詳細は後述するが長押しや連打操作などが検知された場合)に、応援セリフ画像を通常の表示から、小さく表示された状態あるいは表示されない状態へと変化させることが可能である。
図205(e)は、デモ中の設定において、「小さく表示」が選択されていた場合のタイムチャートである。タイミングt13において、応援セリフ画像が表示されたのち、遊技者が防御ボタン3740を長押しし、タイミングt14において長押しが検知されることを条件に応援セリフ画像を小さく表示する。この場合、例えば、図204(a)に示した表示状態から、図204(e)に示した表示状態へと、応援セリフ画像の表示状態が応援セリフ画像の表示中に変更される。
図205(f)は、デモ中の設定において、「表示しない」が選択されていた場合のタイムチャートである。タイミングt13において、応援セリフ画像が表示されたのち、遊技者が防御ボタン3740を長押しし、タイミングt14において長押しが検知されることを条件に応援セリフ画像が表示されない状態とする。この場合、例えば、図204(a)に示した通常の表示状態から、応援セリフ画像が表示されない状態へと、応援セリフ画像の表示状態がセリフ画像の表示中に変更される。
応援セリフ画像が小さく表示される表示状態や応援セリフ画像が非表示とされた表示状態は、防御ボタン3740の長押しが検知されている間は継続するように構成されている。
あるいは一度防御ボタン3740の長押しが検知されたのちは、遊技者が防御ボタン3740から手を離したとしても、応援セリフ画像の表示が終了するタイミングであるタイミングt19まで、応援セリフ画像が小さく表示される状態や、応援セリフ画像が表示されない状態を継続してもよい。
また、防御ボタン3740の操作有効期間が開始されたタイミングであるタイミングt5から応援セリフ画像の表示が開始されるタイミングt13までの期間において、防御ボタン3740を予め長押ししておくことで、応援セリフ画像の表示が開始されるタイミングであるタイミングt13から、応援セリフ画像を小さく表示したり、応援セリフ画像をそもそも表示しない状態とすることも可能である。
本実施形態においてはこのようにデモ中にあらかじめ特別前兆表示(応援セリフ画像)の表示態様についての設定を行っておき、装飾図柄の変動表示中にリーチ演出が発生して、第1操作部(攻撃ボタン3710)が操作可能となることを示唆する特別前兆表示(応援セリフ画像)の表示が実行される可能性が発生したときに、第2操作部(防御ボタン3740)を任意のタイミングで操作して、装飾図柄の変動表示中に特別前兆表示の表示態様を遊技者が選択できる。例えば、特別前兆表示を視認したくない場合に、特別前兆表示の視認性を低下させて、視認困難または視認不能な状態とすることで、遊技者は第1操作部を模した操作部模擬画像の表示や操作部の操作に意識を集中させることができる。
なお、防御ボタン3740の長押しが検知されることに代えて、防御ボタン3740の連打が検知されたときに応援セリフ画像の表示態様が変更されるようにしてもよい。
図202に示すようなデモ中の応援セリフ画像表示態様設定機能を設けずに、防御ボタン3740の長押しが検知されることのみに基づいて、応援セリフ画像が小さく表示されるように構成してもよい。あるいは、応援セリフ画像が表示されないように構成してもよい。
なお、図144等を参照して示した「シールド弾リーチ」においては、防御ボタン3740の操作によってシールド画像が表示される実施形態を示したが、このようなシールド画像の表示によって応援セリフ画像が隠されるように変形した実施形態を以下に示す。
図205(a)~図205(d)、図205(g)~図205(h)、図206を参照して、特別前兆表示(応援セリフ画像)を隠蔽する画像(第1シールド画像)を表示するように変形した実施形態について説明する。本実施形態においては、第2操作部(防御ボタン3740)の操作に基づいて、応援セリフ画像を小さく表示したり非表示としたりするのではなく、応援セリフ画像を隠蔽する画像(第1シールド画像)を表示して、応援セリフ画像を隠すことで、応援セリフ画像の視認性を低下させて、視認困難または視認不能とする。
図205(g)は、防御ボタン3740の長押しが所定のタイミング(本演出例においてはタイミングt14)において検知されたときの第1シールド画像の表示状態を示すタイムチャートである。第1シールド画像の表示期間は6秒間とあらかじめ定められている。この演出例においては、タイミングt14からタイミングt20までの6秒間表示される。また、防御ボタン3740の長押しは継続して行う必要はなく、長押しが検知されて第1シールド画像が表示されたのちは、防御ボタン3740から手を離しても第1シールド画像の表示は継続される。
図206(a)は、応援セリフ画像の表示が開始されたばかりのタイミングであるタイミングt14における表示例を示している。図206(b)は応援セリフ画像の表示が中盤となったタイミングであるタイミングt16における表示例を示している。図206(c)は応援セリフ画像の表示が終盤となったタイミングであるタイミングt18における表示例を示している。図206(d)は、攻撃ボタン3710への操作が有効となったタイミングt19からタイミングt20にかけての表示例を示している。
また、図206(e)は、タイミングt14において第1シールド画像が表示された場合の表示例を示している。図206(f)は、タイミングt16において第1シールド画像が表示されている状態の表示例を示している。図206(g)は、タイミングt18において第1シールド画像が表示されている状態の表示例を示している。図206(h)は、タイミングt19からタイミングt20にかけて第1シールド画像が表示されている状態の表示例を示している。
図206(e)~図206(h)に示すように第1シールド画像の大きさや表示位置は変化しない。そのため、第1シールド画像自体を目立たせることなく、前兆演出を隠すことができ、遊技者は攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像が表示されるタイミングをじっくりと待つことができる。なお、第1シールド画像の色は灰色などの目立たない色にするとよい。また、第1シールド画像の表示態様によって、特別抽選結果についての期待度が示唆されないように構成するとよい。なお、「シールド弾リーチ」に係る実施形態と同様に、操作部模擬画像や敵戦車の破壊画像によって、期待度が示されるように構成するとよい。このとき、操作部模擬画像や敵戦車の破壊画像の色によって、複数の異なる期待度が示されるように構成してもよい。また、破壊画像の表示優先度は第1シールド画像の表示優先度よりも高くしてもよいし、低くしてもよい。破壊画像の表示優先度を第1シールド画像の表示優先度よりも高くした場合には、破壊画像の一部またはすべてが、第1シールド画像と重なっていたとしても、その手前側に表示される。破壊画像の表示優先度を第1シールド画像の表示優先度よりも低くした場合には、破壊画像の一部またはすべてが、第1シールド画像によって隠されずに表示されるようにするとよい。
第1シールド画像についてのこれらの点を後述する第2シールド画像において採用してもよい。
図206(h)に示すように、第1シールド画像と攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像とでは、操作部模擬画像の方が表示優先度が高くなっている。このため、第1シールド画像が表示中であっても、操作部模擬画像の視認性が阻害されず、かえって操作部模擬画像の視認性が向上する。
このように、遊技者の意思で特別前兆表示(応援セリフ画像)を隠蔽する画像(第1シールド画像)を表示して、特別前兆表示の一部またはすべてが隠されるように構成することで、特別前兆表示を視認したくない遊技者は、特別前兆表示の視認性を低下させて視認困難または視認不能な状態とすることで、第1操作部(攻撃ボタン3710)を模した操作部模擬画像の表示や第1操作部の操作に意識を集中させることができる。
また、第1操作部(攻撃ボタン3710)を模した操作部模擬画像については、視認困難または視認不能とならないため、第1操作部を用いた遊技の進行を阻害することがない。
図205(g)を参照して防御ボタン3740を遊技者が長押しする実施形態を示したが、防御ボタン3740の長押しに代えて防御ボタン3740の連打に基づいて第1シールド画像を表示するように構成してもよい。図205(h)は、タイミングt14において、防御ボタン3740の連打が検知され、タイミングt20まで、第1シールド画像の表示が行われた演出例を示している。なお、この場合も上述した実施形態と同様に図206(e)~図206(h)に示した表示例となる。
第1シールド画像の大きさを異なったものとしてもよい。図207(a)~図207(d)は、図205(a)~図205(d)、図205(g)、図205(h)、図206(e)~図206(h)を参照して示した実施形態において第1シールド画像の大きさを変形した実施形態における表示例である。本実施形態においては、第1シールド画像の大きさが小さくなっている。また、表示位置がやや上方となっている。図207(a)~図207(d)は、それぞれタイミングt14、タイミングt16、タイミングt18、タイミングt19からタイミングt20における表示例である。本実施形態においては、「<はずれろ~」と「はずれろ~>」という応援セリフ画像については、第1シールド画像によって視認困難または視認不能とされる。一方で、「<がんばれ~」と「がんばれ~>」という応援セリフ画像については、第1シールド画像によって視認困難または視認不能とされることはない。
このように、特別前兆表示(応援セリフ画像)のうち一部が第1シールド画像によって視認性が低下されて視認困難又は視認不能とされ、特別前兆表示の他の部分については、視認性が低下されて視認困難又は視認不能とされないように構成してもよい。
複数のシールド画像を表示可能に構成してもよい。図205(i)、図207(e)~図207(h)は、図205(a)~図205(d)、図205(g)、図205(h)、図207(a)~図207(d)を参照して示した実施形態において複数のシールド画像を表示することができるように変形した実施形態を示すタイムチャート及び表示例である。本実施形態においては、防御ボタン3740の長押しが検知されることで、第1シールド画像が表示された後、防御ボタンの長押しが再び検知された場合に、第2シールド画像が表示されるように構成している。第2シールド画像の表示時間は、第1シールド画像の表示時間と同じ6秒間である。
なお、図中において、第1シールド画像には右下がりの斜線を、第2シールド画像には右上がりの斜線を付している。
図205(i)は、防御ボタン3740の長押しがタイミングt15において検知された表示状態を示すタイムチャートであり、第2シールド画像がタイミングt21までの6秒間表示された状態を示している。図207(e)~図207(h)は、それぞれタイミングt14、タイミングt16、タイミングt18、タイミングt19からタイミングt20における表示例である。
図207(e)においては、「<はずれろ~」と「はずれろ~>」という応援セリフ画像が第1シールド画像によって視認困難とされているものの、「<がんばれ~」と「がんばれ~>」という応援セリフ画像については、第1シールド画像によって隠されることなく容易に視認可能な状態が示されている。
図207(f)においては、第1シールド画像に加えて、第2シールド画像の表示が開始され、「<がんばれ~」と「がんばれ~>」という応援セリフ画像が、第2シールド画像によって視認不能とされた状態が示されている。
図207(g)においては、第1シールド画像と第2シールド画像が表示され、「<がんばれ~」と「がんばれ~>」という応援セリフ画像が、第2シールド画像によって視認困難とされた状態が示されている。
図207(h)においては、第1シールド画像と第2シールド画像が表示されるとともに、第2シールド画像よりも手前側に攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像が表示された状態が示されている。図207(h)に示すように、第2シールド画像と攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像とでは、操作部模擬画像の方が表示優先度が高くなっている。このため、第2シールド画像が表示中であっても、操作部模擬画像の視認性は阻害されない。
なお、第2シールド画像は、第1シールド画像と比べて横幅がやや長くなっている。また、第2シールド画像は、第1シールド画像と同様に移動することがない。また、第2シールド画像の色を第1シールド画像と同様に灰色にするとよい。さらに、第1シールド画像と第2シールド画像の色を同じ明るさの灰色としてもよいし、異なる明るさの灰色としてもよい。
防御ボタン3740を長押しして第1シールド画像が表示されたのち、そのまま防御ボタン3740が所定期間押され続けた場合に、第2シールド画像を表示するようにしてもよい。このような構成とすることで、防御ボタン3740を押し続けるだけで、第1シールド画像と第2シールド画像の双方を表示することが可能となる。
一方、防御ボタン3740を長押しして第1シールド画像が表示されたのち、防御ボタン3740から遊技者がいったん手を離して押されていない状態となったのち、再び防御ボタン3740が所定期間押され続けた場合に、第2シールド画像を表示するようにしてもよい。このような構成とすることで、第2シールド画像を表示するための難易度が高まるため、第1シールド画像のみが表示される状態と、第1シールド画像と第2シールド画像が表示される状態のいずれかを遊技者が意図的に作り出すことが容易となる。
このように特別前兆表示(応援セリフ画像)を隠蔽する画像(第1シールド画像、第2シールド画像)を複数用意し、第2操作部(防御ボタン3740)に対する操作を契機としてこれらを段階的に表示させることで、特別前兆表示がいきなり隠されることがなくなるため、遊技者が間違えて第2操作部を操作してしまった場合でも特別前兆表示の一部については視認が容易な状態を維持できる。また、遊技者の好みに合った表示態様を実現できる。
1つの操作部(防御ボタン3740)によって第1シールド画像と第2シールド画像が表示される実施形態を示したが、複数の操作部(防御ボタン3740とミッションボタン3700)に対応して複数のシールド画像(第1シールド画像と第2シールド画像)が表示されるように変形した実施形態について以下に説明する。図205(j)、図205(k)、図207(e)~図207(h)は、図205(a)~図205(d)、図205(g)、図205(h)、図207(a)~図207(d)を参照して示した実施形態を変形した実施形態を示すタイムチャート及び表示例である。
本実施形態においては、タイミングt5からタイミングt27の期間において、防御ボタン3740に加えて、ミッションボタン3700も操作受付が有効となる。また、ミッションボタン3700の押下操作が検知されたときに、第2シールド画像が表示される。第2シールド画像の表示時間は、第1シールド画像の表示時間と同じ6秒間である。
図205(j)は、ミッションボタン3700の操作有効期間とミッションボタン3700の押下操作が検知されなかった場合の表示状態とを示すタイムチャートである。
図205(k)は、タイミングt15において、ミッションボタン3700の押下操作が検知されて、第2シールド画像がタイミングt21までの6秒間表示された状態を示している。図207(e)~図207(h)は、それぞれタイミングt14、タイミングt16、タイミングt18、タイミングt19からタイミングt20における表示例である。
図207(e)においては、「<はずれろ~」と「はずれろ~>」という応援セリフ画像が第1シールド画像によって視認困難とされているものの、「<がんばれ~」と「がんばれ~>」という応援セリフ画像については、第1シールド画像によって隠されることなく容易に視認可能な状態が示されている。
図207(f)においては、第1シールド画像に加えて、第2シールド画像の表示が開始され、「<がんばれ~」と「がんばれ~>」という応援セリフ画像が、第2シールド画像によって視認不能とされた状態が示されている。
図207(g)においては、第1シールド画像と第2シールド画像が表示され、「<がんばれ~」と「がんばれ~>」という応援セリフ画像が、第2シールド画像によって視認困難とされた状態が示されている。
図207(h)においては、第1シールド画像と第2シールド画像が表示されるとともに、第2シールド画像よりも手前側に攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像が表示された状態が示されている。図207(h)に示すように、第2シールド画像と攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像とでは、操作部模擬画像の方が表示優先度が高くなっている。このため、第2シールド画像が表示中であっても、操作部模擬画像の視認性は阻害されない。
このように複数の操作部、すなわち第2操作ボタンと第3操作ボタン(防御ボタン3740とミッションボタン3700)に対する操作を契機として、特別前兆表示(応援セリフ画像)における異なる位置を隠蔽する複数の画像(第1シールド画像と第2シールド画像)を表示可能に構成することで、特別前兆表示をどの程度隠すのか、特別前兆表示のどの位置を隠すのかを遊技者の好みに合わせて選択することができる。
また、第1操作部(攻撃ボタン3710)を模した操作部模擬画像を第2シールド画像の手前側に表示することで、操作部模擬画像が視認困難または視認不能とならないため、第1操作部を用いた遊技の進行を阻害することがない。
図205~図207等を参照して、特別前兆表示(応援セリフ画像)を第1シールド画像や第2シールド画像によって隠すことができる実施形態について説明した。以下に、図208、図209を参照してこれらの画像等を変形させた実施形態について説明する。なお、これらの画像表示以外の遊技機の挙動については、図205~図207等を参照して示した実施形態と同様である。
図208(a)~図208(d)は、それぞれタイミングt14、タイミングt16、タイミングt18、タイミングt19からタイミングt20における表示例である。
本実施形態においては、第1シールド画像は横長の長方形状であり中央に後方に表示される画像を視認可能な孔を有している。また、第2シールド画像は横長のドーナツ状の形状である。
図208(a)は第1シールド画像が表示された状態を示す表示例である。図中に示すように応援セリフ画像は第1シールド画像によって、視認困難又は視認不能な状態となる。なお、装飾図柄の表示優先度は第1シールド画像の表示優先度よりも高く、装飾図柄は第1シールド画像よりも手前側に表示される。
図208(b)、図208(c)は第1シールド画像に加えて、第2シールド画像が表示された状態を示す表示例である。
図208(d)は、第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態において、操作有効期間が発生した状態を示す表示例である。図中に示すよう表示領域の中央に攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像が表示される。
第2シールド画像をドーナツ状の形状とするのではなく、楕円形状とし、第1シールド画像中央の孔の後方を視認不能とするように変形してもよい。図208(e)、図208(f)は、それぞれタイミングt18、タイミングt19からタイミングt20における表示例を示している。図208(f)に示すように第2シールド画像に重なる位置に攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像が表示される。
図209(a)~図209(d)は、それぞれタイミングt14、タイミングt16、タイミングt18、タイミングt19からタイミングt20における表示例である。
本実施形態においては、第1シールド画像と第2シールド画像はそれぞれ縦長の長方形状である。また、第1シールド画像、第2シールド画像はそれぞれ2つ表示される。
図209(a)は第1シールド画像が表示された状態を示す表示例である。図中に示すように応援セリフ画像は第1シールド画像によって、視認困難又は視認不能な状態となる。なお、装飾図柄の表示優先度は第1シールド画像の表示優先度よりも高く、装飾図柄はシールド画像よりも手前側に表示される。
図209(b)、図209(c)はシールド画像に加えて、第2シールド画像が表示された状態を示す表示例である。
図209(d)は、シールド画像と第2シールド画像が表示された状態において、操作有効期間が発生した状態を示す表示例である。図中に示すよう2つの第2シールド画像に挟まれた領域に攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像が表示される。
2つの第2シールド画像間に隙間を設けていたが、隙間を設けないように変形してもよい。図209(e)、図209(f)は、それぞれタイミングt18、タイミングt19からタイミングt20における表示例を示している。図209(f)に示すように2つの第2シールド画像に重なる位置に攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像が表示される。
このように、図208、図209を参照して示した実施形態においては、攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像に対して相対的に遠い位置に第1シールド画像を表示し、相対的に近い位置に第2シールド画像を表示することができるように構成されている。
遊技者は自分の好みに合わせて、第1シールド画像のみを表示したり、第2シールド画像のみを表示したり、第1シールド画像と第2シールド画像の双方を表示したりすることができる。
特別前兆表示として表示する画像として応援セリフ画像を表示する実施形態を示したが、応援セリフ画像に代えて、第1操作部(攻撃ボタン3710)を模した形状の操作部模擬画像を表示するように変形した実施形態を以下に示す。
図210は本実施形態におけるタイムチャートであり、具体的には、図205を変形したタイムチャートである。なお、前兆演出として、応援セリフ画像の表示に代えて、攻撃ボタン3710を模した形状の模擬画像(以下、「前兆模擬画像」という場合がある)を所定の態様で表示するように変形しているが、操作タイミング等については、図205等を参照して示した実施形態と同様である。
図211~図213は本実施形態における前兆演出の表示例であり、具体的には、図206、図207を変形した表示例である。
図211(a)~図211(d)、図212(a)~図212(d)、図213(a)~図213(d)はそれぞれ、図206(a)~図206(d)に示した各タイミング(タイミングt14、t16、t18、t19~t20)における表示例に相当する表示例である。
同様に、図211(e)~図211(h)、図212(e)~図212(h)、図213(e)~図213(h)はそれぞれ、図206(e)~図206(h)に示した各タイミング(タイミングt14、t16、t18、t19~t20)における表示例に相当する表示例である。
図211に示す実施形態においては、最初に攻撃ボタン3710を模した前兆模擬画像が縦横5行5列で表示される(図211(a))。前兆模擬画像は不透明であり、後方に位置する画像(道路などの画像)は視認不能である。なお一部の前兆模擬画像については、セリフウィンドウや自戦車の画像に隠されている。次いで、図211(b)に示すように前兆模擬画像が縦横3行3列で表示される。次いで、図211(c)に示すように前兆模擬画像が1つだけ表示される。攻撃ボタン3710の操作有効期間の開始と同時に、図211(d)に示すように1つだけ表示されていた前兆模擬画像に「攻」という文字が付加された状態となって、攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像が表示される。
図210(e)、図211(e)~図211(h)は、図211(a)~図211(d)を参照して示した実施形態において、タイミングt14において防御ボタン3740の長押しが検知された場合のタイムチャートと表示例を示している。この場合、タイミングt14からタイミングt19にかけて前兆模擬画像が半透明で表示される。タイミングt19において、操作有効期間が開始されたタイミングで前兆模擬画像が不透明な状態となるとともに、「攻」という文字が付加された状態となって、攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像が表示される。
なお、図210(f)のタイムチャートに示すように、攻撃ボタン3710を模した前兆模擬画像を表示しないように構成してもよい。
図210(g)、図212は、図211を参照して示した実施形態において、攻撃ボタン3710を模した前兆模擬画像を半透明で表示することに代えて、前兆模擬画像を第1シールド画像で隠すように変形した実施形態を示すタイムチャートと表示例である。
図212(a)、図212(b)、図212(c)、図212(d)は、それぞれ、防御ボタン3740が操作されず、第1シールド画像の表示が行われなかった場合のタイミングt14、タイミングt16、タイミングt18、タイミングt19からタイミングt20における表示例を示している。
図210(g)に示すように、所定のタイミング(本演出例の場合はタイミングt14)において防御ボタン3740の長押しが検知された場合、攻撃ボタン3710を模した前兆模擬画像の手前側に第1シールド画像が表示されて、前兆模擬画像の一部が視認困難または視認不能となる。図212(e)はタイミングt14において第1シールド画像の表示が開始された場合の表示例を示している。図212(f)、図212(g)、図212(h)は、それぞれタイミングt16、タイミングt18、タイミングt19からタイミングt20における表示例を示している。
防御ボタン3740の長押しに代えて、防御ボタン3740の連打が検知された場合に第1シールド画像が表示されるように変形してもよい。
図210(h)は、防御ボタン3740の長押しに代えて、防御ボタン3740の連打が検知された場合の演出例を示している。
図213は、図210(g)、図210(h)、図212を参照して示した実施形態において示した前兆模擬画像を他の前兆模擬画像に変形した実施形態を示す表示例である。
図213(a)~図213(c)に示すように攻撃ボタン3710を模した9つの前兆模擬画像が、表示領域の中央やや左に徐々に集まり、最終的に図213(d)に示すように集合した表示状態となり、攻撃ボタン3710の操作受付が有効となる。図213(a)は、タイミングt14における表示例である。このとき、各前兆模擬画像は離れた位置に表示されている。図213(b)は、タイミングt16における表示例であり、徐々に各前兆模擬画像が近づいた状態となっている。図213(c)はタイミングt18における表示例である。このとき、「マイト軍曹」のセリフウィンドウの右側に各前兆模擬画像が重なって表示される。なお各前兆模擬画像には、移動方向を示す残像のような3つの突部が付されて表示される。タイミングt19において、攻撃ボタン3710の操作が有効となり、各突部の表示が終了するとともに、「攻」の文字が前兆模擬画像に付されて、操作部模擬画像として表示される。図213(d)は、タイミングt19からタイミングt20における表示例を示している。
図210(g)に示すように、所定のタイミング(本演出例の場合はタイミングt14)において防御ボタン3740の長押しが検知された場合、攻撃ボタン3710を模した前兆模擬画像の手前側に第1シールド画像が表示されて、前兆模擬画像の一部が視認困難または視認不能となる。図213(e)はタイミングt14において第1シールド画像の表示が開始された場合の表示例を示している。図213(f)、図213(g)、図213(h)は、それぞれタイミングt16、タイミングt18、タイミングt19からタイミングt20における表示例を示している。
このように、特別前兆表示として、応援セリフ画像に代えて、第1操作部(攻撃ボタン3710)を模した前兆模擬画像を表示するようにした場合においても、特別前兆表示の視認性を低下させて、視認困難または視認不能な状態にすることで、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
図210(a)~図210(h)、図211~図213を参照して示した実施形態(前兆模擬画像が表示される実施形態)に対して、図205(i)、図207を参照して示した実施形態(第2シールド画像を表示可能な実施形態)を適用した実施形態を、図210(i)に示すタイムチャート、図214に示す表示例を参照して説明する。
本実施形態においては、前兆演出として表示された攻撃ボタン3710を模した前兆模擬画像を、第1シールド画像と第2シールド画像によって隠すことができるように構成されている。
図214(a)~図214(d)は、図212(a)~図212(h)を参照して示した実施形態において、第2シールド画像を表示可能に変形した実施形態における表示例を示している。
図210(i)は、防御ボタン3740の長押しがタイミングt15において検知されて第2シールド画像が表示された場合のタイムチャートである。なお、第2シールド画像は所定時間(6秒間)表示される。
図214(a)、図214(b)、図214(c)、図214(d)は、それぞれ、タイミングt14における第1シールド画像が表示された表示例、タイミングt16における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例、タイミングt18における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例、タイミングt19からタイミングt20における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例をそれぞれ示している。
図214(e)~図214(h)は、図213(a)~図213(h)を参照して示した実施形態において、第2シールド画像を表示可能に変形した実施形態における表示例を示している。
図210(i)は、防御ボタン3740の長押しがタイミングt15において検知されて第2シールド画像が表示された場合のタイムチャートである。なお、第2シールド画像は所定時間(6秒間)表示される。
図214(e)、図214(f)、図214(g)、図214(h)は、それぞれ、タイミングt14における第1シールド画像が表示された表示例、タイミングt16における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例、タイミングt18における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例、タイミングt19からタイミングt20における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例をそれぞれ示している。
図210(a)~図210(h)、図211~図213を参照して示した実施形態(前兆模擬画像が表示される実施形態)に対して、図205(j)、図205(k)、図207を参照して示した実施形態(ミッションボタン3700の操作に応じて第2シールド画像を表示可能な実施形態)を適用した実施形態を、図210(j)、図210(k)に示すタイムチャート、図214に示す表示例を参照して説明する。
本実施形態においては、前兆演出として表示された攻撃ボタン3710を模した前兆模擬画像を、第1シールド画像と第2シールド画像によって隠すことができるように構成されている。
また、第2シールド画像は、ミッションボタン3700の押下が検知されることで表示されるように構成されている。
図214(a)~図214(d)は、図212(a)~図212(h)を参照して示した実施形態において、第2シールド画像を表示可能に変形した実施形態における表示例を示している。
図210(j)、図210(k)に示すように、本実施形態においても、ミッションボタン3700の操作に応じて、第2シールド画像を表示することが可能である。
図214(a)、図214(b)、図214(c)、図214(d)は、それぞれ、タイミングt14における第1シールド画像が表示された表示例、タイミングt16における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例、タイミングt18における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例、タイミングt19からタイミングt20における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例をそれぞれ示している。
図214(e)~図214(h)は、図213(a)~図213(h)を参照して示した実施形態において、第2シールド画像を表示可能に変形した実施形態における表示例を示している。
図210(j)、図210(k)に示すように、本実施形態においても、ミッションボタン3700の操作に応じて、第2シールド画像を表示することが可能である。
図214(e)、図214(f)、図214(g)、図214(h)は、それぞれ、タイミングt14における第1シールド画像が表示された表示例、タイミングt16における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例、タイミングt18における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例、タイミングt19からタイミングt20における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例をそれぞれ示している。
なお、前兆演出として前兆模擬画像を表示する図211、図213等を参照して示した実施形態において、図208、図209を参照して示した実施形態における第1シールド画像と第2シールド画像を採用してもよい。
図210(i)~図210(k)、図214を参照して示した実施形態においても、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
図205、図210を参照して、防御ボタン3740やミッションボタン3700を操作することで、第1シールド画像や第2シールド画像を表示可能な実施形態を示したが、防御ボタン3740とミッションボタン3700の操作有効期間はリーチ演出状態が発生したタイミングt5からリーチ演出状態の終盤であるタイミングt27までとしてある。
防御ボタン3740やミッションボタン3700に対する遊技者による操作を契機として、この期間において、第1シールド画像や第2シールド画像を任意のタイミングで表示することが可能である。また、第1シールド画像や第2シールド画像は所定時間(6秒間)、表示されるが、第1シールド画像や第2シールド画像の表示が終了したのちに、再度、遊技者による操作を契機として第1シールド画像や第2シールド画像を表示することが可能である。
例えば、タイミングt5でリーチ演出状態が発生したものの、前兆演出を視認したくないと考える遊技者は、前兆演出が開始されるタイミングであるタイミングt13となる前の所定のタイミングにおいて、防御ボタン3740やミッションボタン3700を操作することで、第1シールド画像や第2シールド画像を表示して、予め前兆演出を視認困難または視認不能な表示状態とすることができる。
また、例えば、タイミングt16からタイミングt22にかけて、第1シールド画像や第2シールド画像を表示して、攻撃ボタン3710の操作受付が有効であることを示す攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像と同時に表示された状態とすることができる。
また、攻撃ボタン3710の操作受付終了後あるいは操作有効期間終了後も第1シールド画像や第2シールド画像の表示を継続することが可能である。攻撃ボタン3710の操作受付時あるいは操作有効期間終了時には敵戦車の破壊画像の態様によって、特別抽選結果の期待度が示されるが、破壊画像よりも第1シールド画像や第2シールド画像の表示優先度を高いものとし、破壊画像の一部またはすべてが第1シールド画像または第2シールド画像によって、隠された表示状態となるようにしてもよい。
この場合、第1シールド画像または第2シールド画像の表示時間や表示を開始するタイミングにも遊技者は注意を払う必要が生じる。例えば、演出の進行状況に関わらず防御ボタン3740やミッションボタン3700を遊技者が雑然と操作していた場合には、ペナルティ的に破壊画像の視認性が阻害される表示状態が発生しうるため、防御ボタン3740やミッションボタン3700を遊技者が真面目に操作するようになり、興趣の低下が抑制される。
操作部模擬画像を期待度に応じて複数種類用意しておき、操作を受け付けた時点あるいは操作有効期間が終了した時点で非表示とせず、所定期間(例えば2秒間)表示を継続するようにしてもよい。
操作部操作に集中するべく第1シールド画像や第2シールド画像によって前兆表示の少なくとも一部を視認困難もしくは視認不能とした遊技者にとってはそれだけ操作部模擬画像の表示状況が重要であることから、この演出状況を操作後も残すことで、操作演出での興趣の余韻を遊技者に与えることができるようになる。
なお、第1シールド画像や第2シールド画像を表示する時間と、特別前兆表示として機能する応援セリフ画像や攻撃ボタン3710を模した前兆模擬画像を表示する時間を、それぞれ6秒間としたが、第1シールド画像や第2シールド画像を表示する時間の方を長くしてもよい。例えば、第1シールド画像や第2シールド画像が10秒間表示されるように構成してもよい。あるいは、一度第1シールド画像や第2シールド画像の表示が開始された場合には、操作有効期間が開始されるまで、あるいは、破壊画像の表示が開始されるまで(すなわち遊技者による攻撃ボタン3710の操作が行われたタイミングや操作有効期間が終了するタイミングまで)、第1シールド画像や第2シールド画像の表示を継続してもよい。このような構成により、少ない操作回数で、特別前兆表示の視認性を低下させて、視認困難または視認不能な状態とし続けることができる。
一方、第1シールド画像や第2シールド画像が表示される時間を、特別前兆表示が表示される時間よりも短かく(例えば3秒間)してもよい。この場合、特別前兆表示を視認したくない遊技者は複数回の操作を要求されるものの、間違って第1シールド画像や第2シールド画像を表示してしまった遊技者にとっては特別前兆表示が表示される期間のうちの少なくとも一部の期間においては第1シールド画像や第2シールド画像によって視認性が阻害されることなく特別前兆表示を視認することができ、興趣の低下を抑制できる。
第1シールド画像の表示中に、防御ボタン3740の操作を契機として第1シールド画像を表示させる条件が満たされた場合には、条件が満たされたタイミングから、再度第1シールド画像の表示を継続させてもよい。例えば、第1シールド画像が4秒間表示されたタイミングで、第1シールド画像を表示させる条件が満たされた場合に、そこからさらに6秒間第1シールド画像の表示を行なって計10秒間第1シールド画像が表示されるように構成してもよい。
同様に第2シールド画像についても、ミッションボタン3700の操作を契機として第2シールド画像を表示させる条件が満たされた場合には、条件が満たされたタイミングから、再度第2シールド画像の表示を継続させてもよい。例えば、第2シールド画像が4秒間表示されたタイミングで、第2シールド画像を表示させる条件が満たされた場合に、そこからさらに6秒間第2シールド画像の表示を行なって計10秒間第2シールド画像が表示されるように構成してもよい。
防御ボタン3740の有効期間中、第1シールド画像が表示されて所定時間(6秒間)が経過して、第1シールド画像の表示が終了したのち、再度、第1シールド画像を表示させる条件が満たされた場合には、第1シールド画像を再び表示可能に構成されている。第2シールド画像についても、同様である。
このような構成によれば、特別前兆表示を見るか否かを迷った結果、見たくないと考えた遊技者が第1シールド画像や第2シールド画像の表示時間を延長することが可能となる。一方で、特別前兆表示を見たいと考えていた遊技者が間違えて第2操作部(防御ボタン3740)や第3操作部(ミッションボタン3700)を操作してしまい、特別前兆表示の視認性が低下して視認困難または視認不能となる場合もありうるが、遊技者が第2操作部をそれ以上操作しないことで、特別前兆表示の視認性が低下して視認困難または視認不能となった状態がすみやかに終了することとなる。また、第1シールド画像や第2シールド画像の表示を好きなタイミング(例えば、特別前兆表示の開始前や操作有効期間の終了後)で行うことができるため、第1シールド画像や第2シールド画像を表示する練習を行うことが可能となる。
図215(a)~図215(d)は、図214(a)~図214(d)を参照して示した実施形態において、第1シールド画像と第2シールド画像の表示位置を変形した実施形態における表示例を示している。
図210(j)、図210(k)に示すように、本実施形態においても、ミッションボタン3700の操作に応じて、第2シールド画像を表示することが可能である。
図215(a)、図215(b)、図215(c)、図215(d)は、それぞれ、タイミングt14における第1シールド画像が表示された表示例、タイミングt16における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例、タイミングt18における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例、タイミングt19からタイミングt20における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例をそれぞれ示している。
図215(e)~図215(h)は、図214(e)~図214(h)を参照して示した実施形態において、第1シールド画像と第2シールド画像の表示位置を変形した実施形態における表示例を示している。
図210(j)、図210(k)に示すように、本実施形態においても、ミッションボタン3700の操作に応じて、第2シールド画像を表示することが可能である。
図215(e)、図215(f)、図215(g)、図215(h)は、それぞれ、タイミングt14における第1シールド画像が表示された表示例、タイミングt16における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例、タイミングt18における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例、タイミングt19からタイミングt20における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例をそれぞれ示している。
図215(a)~図215(d)を参照して示した実施形態及び図215(e)~図215(h)を参照して示した実施形態においては、第1シールド画像の表示優先度を第2シールド画像の表示優先度よりも高くし、第2シールド画像の手前側に第1シールド画像が表示される。また、操作部模擬画像が表示される位置に対して相対的に近い位置に第1シールド画像が表示され、相対的に遠い位置に第2シールド画像が表示される。また、第1シールド画像の大きさ(具体的には、表示領域に占める面積)は第2シールド画像の大きさよりも大きい。
また、上述したように、第1シールド画像を表示するには防御ボタン3740に対する特別な操作(長押し操作や連打操作)が必要とされるものの、第2シールド画像を表示するにはミッションボタン3700の押下操作が行われるのみでよい。すなわち、第2シールド画像はミッションボタン3700の操作開始タイミング(操作開始受付タイミング)で表示される一方、第1シールド画像は防御ボタン3740の操作開始タイミング(操作開始受付タイミング)では表示されない。
このような構成によれば、第1シールド画像については、遊技者が明確な意思を持って第2操作部(防御ボタン3740)を複雑な操作態様で操作することで表示が行われる。
一方、第2シールド画像については、第3操作部(ミッションボタン3700)を遊技者が単純な操作態様で操作することで表示が行われる。このため、第3操作部を遊技者が意図的に操作した場合に加えて、意図せずに操作したり、間違えて操作してしまった場合でも第2シールド画像の表示が行われる。
このように、本実施形態においては、第1シールド画像の表示に必要な操作態様の難易度を、第2シールド画像の表示に必要な難易度よりも相対的に高くする代わりに、第2シールド画像よりも第1シールド画像の方が特別前兆表示の視認性をより阻害することができるようになっている。
このように、明確な意思を持って操作しないと表示されることがない第1シールド画像が表示されることで、遊技者は第1操作部(攻撃ボタン3710)を模した操作部模擬画像や第1操作部の操作に集中することができる。
また、簡単な操作により表示することができる第2シールド画像が表示された場合でも、遊技者は操作部模擬画像や操作部の操作に集中することができる。一方で、第1シールド画像が表示される場合と比べて第2シールド画像が表示される場合の方が、特別前兆表示の視認性を相対的に高くしていることで、仮に遊技者が間違えて第2シールド画像を表示してしまった場合であっても、特別前兆表示を見たいと考えていた遊技者が感じる興趣の低下を抑制することができる。
また、防御ボタン3740に対する特別な操作(長押し操作や連打操作)が検知された後、所定時間(例えば2秒間)の経過後に、第1シールド画像を表示するようにしてもよい。また、第1シールド画像の表示時間を第2シールド画像の表示時間よりも長くするとよい。
このような構成を採用した場合でも、同様の効果を得ることができる。
防御ボタン3740の操作を契機として表示される第1シールド画像と、ミッションボタン3700の操作を契機として表示される第2シールド画像とでは、画像の大きさや表示時間を異ならせてもよい。例えば、図207や図214を参照して示した実施形態においては、第1シールド画像よりも第2シールド画像の大きさを大きくし、特別前兆表示における広い面積を視認不能に構成している。
あるいは、第1シールド画像と第2シールド画像の表示時間を異なったものとしてもよい。例えば、第1シールド画像の表示時間を6秒間とし、第2シールド画像の表示時間を9秒間としてもよい。逆に第1シールド画像の表示時間を9秒間とし、第2シールド画像の表示時間を6秒間としてもよい。
このような構成を採用することで特別前兆表示を遊技者の好みに合った視認態様とすることができる。
第1シールド画像や第2シールド画像を単に所定位置に出現させるのではなく、動的な表示で出現させてもよい。動的表示として見せるにあたっては、例えば表示領域の上下左右のいずれかからいわゆるカットイン態様で動的に出現するように表示したり、ワイプインやワイプアウト、フェイドインやフェイドアウトのような動的表示を採用するようにしてもよい。
このようにして移動しながら出現した第1シールド画像や第2シールド画像の移動を継続させ表示領域の中央において停止させてもよい。あるいは、このようにして表示領域の一端において移動しながら出現した第1シールド画像や第2シールド画像の移動を継続させ、表示領域の他端において移動させて表示領域外に消えるように表示してもよい。
これにより、第1シールド画像や第2シールド画像によって単に特別前兆表示を隠すだけでなく、第1シールド画像や第2シールド画像の出現時や消去時において、演出的な見せ方ができ興趣の低下を抑制させることができる。
防御ボタン3740の操作を契機として、応援セリフ画像や攻撃ボタン3710の前兆模擬画像を半透明で表示し、ミッションボタン3700の操作を契機として第1シールド画像や第2シールド画像を表示して応援セリフ画像や攻撃ボタン3710の前兆模擬画像を視認困難または視認不能とすることができるように構成してもよい。
このように操作部の種類によって、異なる態様で特別前兆表示を視認不能または視認困難とできるようにすることで、遊技者の好みに合った視認態様とすることができる。
また、攻撃ボタン3710を模した前兆模擬画像の表示態様が複数あり、表示された前兆模擬画像の種類によって特別抽選結果の期待度を示すようにしてもよい。例えば、前兆模擬画像の色や形状によって期待度を示すようにするとよい。この場合にも、特別前兆表示を第1シールド画像や第2シールド画像によって視認困難または視認不能とすることができるように構成するとよい。
このような構成とすることで、前兆模擬画像によって示された期待度に遊技者が惑わされることなく、第1操作部(攻撃ボタン3710)を模した操作部模擬画像の表示や第1操作部の操作に遊技者が集中することができる。
第1シールド画像や第2シールド画像の表示中に特別前兆表示(応援セリフ画像や前兆模擬画像の表示)が終了したとしても、第1シールド画像や第2シールド画像をあらかじめ定められた時間表示しつつづけるとよい。これは、操作有効期間の開始と同時に第1シールド画像や第2シールド画像の表示を終了してしまうと、第1シールド画像や第2シールド画像の背景に位置する背景画像(道路など)が表示されて、攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像の表示に集中したい遊技者に違和感を覚えさせてしまうからである。このように操作有効期間が発生したとしても隠蔽画像(第1シールド画像、第2シールド画像)の表示を継続するとよい。
また、操作部模擬画像の表示優先度は、第1シールド画像の表示優先度よりも高くするとよい。例えば、図206(h)に示すように、第1シールド画像よりも手前側に操作部模擬画像を表示するとよい。このような構成とすることで、表示された模擬画像のみに遊技者が集中することができる。仮に、第1シールド画像を消してしまうと第1シールド画像によって隠されていた背景画像が視認可能となってしまい、操作部模擬画像に対する集中を妨げる結果となってしまう。
なお、第1シールド画像に限らず、第2シールド画像についても同様の構成を採用することができる。
一方、図207(h)、図214(h)に示すように、操作部模擬画像の一部と、第2シールド画像の一部とが重なるように表示してもよい。このとき、第2シールド画像の表示優先度よりも、操作部模擬画像の表示優先度を高くするとよい。あるいは、図212(h)、図213(h)に示すように、操作部模擬画像を第1シールド画像や第2シールド画像の近くであって、第1シールド画像や第2シールド画像と重ならない位置に表示するようにしてもよい。
このような構成とすることで、表示された操作部模擬画像のみに遊技者が集中することができる。
操作部模擬画像の表示優先度を、第1シールド画像や第2シールド画像の表示優先度よりも高くする実施形態を示したが、操作部模擬画像の表示優先度を、第1シールド画像や第2シールド画像の表示優先度よりも低くしてもよい。この場合、操作部模擬画像の一部については、第1シールド画像や第2シールド画像と重ならずに、遊技者が視認できるように構成するとよい。
前兆模擬画像や操作部模擬画像の表示に加えて、第1操作部(攻撃ボタン3710)の名称や操作態様を特別前兆表示の表示中(前兆模擬画像の表示中)や操作有効期間中(操作部模擬画像の表示中)に表示領域に表示するように構成してもよい。この場合、遊技に不慣れな遊技者は、第1操作部の名称や操作方法についての理解が深まり、第1操作部を確実に操作できるようになる。
一方、遊技に熟練した遊技者にとっては、このような表示を要しない場合もある。そこで、第1シールド画像や第2シールド画像の表示によって、攻撃ボタン3710の名称や操作態様が視認困難または視認不能とされるように構成してもよい。一方、操作部模擬画像については、第1シールド画像や第2シールド画像によって、視認困難または視認不能とならないように構成するとよい。
攻撃ボタン3710の操作態様や名称は、操作有効期間の発生前のみ、あるいは、操作有効期間中のみ表示してもよいし、あるいは、操作有効期間の発生前から操作有効期間中にかけて表示するようにしてもよい。
図208、図209を参照して示した実施形態はこのような実施形態の一例である。図208(d)、図208(f)、図209(d)、図209(f)において、「マイト軍曹」のセリフウィンドウには「少尉殿!攻撃ボタンで敵戦車を狙って!」という文字列が表示されているが、第1シールド画像や第2シールド画像が表示されることで、攻撃ボタン3710の操作態様や名称が視認不能となっている。
このような構成とすることで、表示された操作部模擬画像にのみ遊技者が集中することができる。
なお、第1シールド画像を簡単に表示可能な構成とした場合には、遊技者が誤って防御ボタン3740を操作して、前兆演出の実行中に意図せずに第1シールド画像が表示されて前兆演出の視認性が阻害され、前兆演出により奏される興趣が損なわれるおそれがある。
そこで、防御ボタン3740への操作を契機として特定の条件が満たされた場合に、第1シールド画像の表示が行われるように構成している。特定の条件としては、防御ボタン3740の連打(所定時間内に所定回数以上押下操作が検知されること)や長押し(所定時間以上連続して押下操作が検知され続けること)を例にあげたが、防御ボタン3740への操作を契機として満たされる他の条件を採用してもよい。
防御ボタン3740の長押しや、ミッションボタン3700が押下操作されることを条件として、第2シールド画像が表示される実施形態を示したが、他の条件によって、第2シールド画像が表示されるように構成してもよい。例えば、防御ボタン3740が押下操作された後に、ミッションボタン3700が押下操作されることを条件として、第2シールド画像が表示されるように構成してもよい。あるいは、ミッションボタン3700の長押しや連打が検知されることを条件として、第2シールド画像が表示されるように構成してもよい。
第1シールド画像が表示されているか否かに関わらず第2シールド画像が表示される実施形態を示したが、第1シールド画像が表示中であることを条件として、第2シールド画像が表示されるように構成してもよい。
なお、第1シールド画像や第2シールド画像の表示優先度は、表示領域の左上に表示される装飾図柄の表示優先度よりも低く設定されている。これにより、装飾図柄が第1シールド画像や第2シールド画像によって隠されることがないため、装飾図柄の視認性が担保される。
防御ボタン3740の操作有効期間をタイミングt5~タイミングt27としたが、装飾図柄の変動表示中や変動停止中の全期間を操作有効期間及び第1シールド画像が表示される期間としてもよい。このような構成とすることで、任意のタイミングで防御ボタン3740を操作して、第1シールド画像を表示する練習を行うことができる。
なお、第2シールド画像を表示する契機となるミッションボタン3700の操作有効期間については、このような構成を採用する必要がないため、装飾図柄の変動表示中(例えば、タイミングt5~タイミングt27の期間)のみ操作有効期間としたり第2シールド画像を表示可能に構成するとよい。あるいは少なくとも装飾図柄の変動停止中は第2シールド画像が表示されないように構成するとよい。このような構成とすることで、停止表示された装飾図柄の視認性が落ちることを防止することができる。
複数の画像を表示して特別前兆表示が実行される実施形態を構成したが、1つの画像のみで特別前兆表示を行ってもよい。例えば、図204等を参照して示した実施形態においては、4つの応援セリフ画像が表示されているが、いずれか1つのみを表示するようにしてもよい。また、図213等を参照して示した実施形態においては、9つの前兆模擬画像が表示されているが、いずれか1つのみを表示するようにしてもよい。
特別前兆表示を表示したのち、第1操作部(攻撃ボタン3710)に対する操作が有効とならない場合を設けてもよい。この場合、特別前兆表示の表示後に第1操作部を模した操作部模擬画像は表示されず、また、操作有効期間も発生しない。
特別前兆表示を第1シールド画像や第2シールド画像によって前兆模擬画像を隠していた遊技者にとっては、わざわざ前兆模擬画像を視認困難又は視認不能にしたのに、操作部模擬画像が表示されず、残念な気持ちを味わう結果となるが、あえてこのような演出表示を行うことで、次こそは操作部を操作したいという気持ちを遊技者に抱かせることができる。
従来、操作手段に対する操作を遊技者に指示する遊技演出において、遊技者が操作手段に対する操作を行わなかった場合でも、操作手段が操作された場合と同じ演出表示が行われる遊技機が知られている(例えば、特開2007-136096号公報)。
ところが、操作を行わなかった場合も操作を行った場合と同じ演出表示が行なわれることにより、遊技者の操作負担が軽減される一方で、操作手段に対する遊技者の操作意欲が失われるおそれがある。特に操作手段への複雑な操作指示が要求される遊技演出において、操作を行わなかった場合にも、操作を行った場合と同じ演出表示が行われるようにした場合には、遊技者の操作意欲が大きく失われるおそれがある。
以下に、このような問題を解決し、操作手段に対する遊技者の操作意欲を高めることで興趣の低下を抑制することを可能とした遊技機の実施形態を示す。
以下に、図216~図218を参照して、「シールド弾リーチ」を変形した実施形態を説明する。
図216は、本実施形態におけるタイムチャートを示している。また、図217~図218は表示領域における表示例を示している。
本実施形態においては、図216(a)に示すように、タイミングt5においてリーチ状態が発生する。次いで、タイミングt15において敵戦車の画像が表示される。次いで、タイミングt18からタイミングt22にかけて、攻撃ボタン3710の操作有効期間が発生する。操作有効期間中に攻撃ボタン3710の連打あるいは長押しが検知された場合、操作有効期間は終了する。次いで、攻撃ボタン3710への操作状況に応じた表示が行われたのち、タイミングt34において装飾図柄が停止表示される。
図216(b)~図216(d)は、操作有効期間における攻撃ボタン3710に対する操作状況に応じて発生しうる演出例を示している。
図216(b)は、タイミングt21において攻撃ボタン3710への連打操作が検知された場合の演出例を示している。
本演出例においては、タイミングt15において、表示領域の右側から敵戦車が出現し左方向への移動を行う表示が開始される。次いでタイミングt18において、攻撃ボタン3710の操作有効期間が開始される。操作有効期間は連打操作か長押し操作が検知されたタイミングで終了する。また、長押し操作や連打操作が検知された場合は、操作態様に応じた演出表示が行われる。長押し操作や連打操作が検知されなかった場合は、操作有効期間が開始されてから4秒間が経過したタイミングt22において、操作有効期間が終了する。
図217(a)は、タイミングt19における表示例を示している。図中に示すように、表示領域の上部には敵戦車の画像が表示される。また、「マイト軍曹」のセリフウィンドウ内には「少尉殿!攻撃ボタンを連打して敵戦車を攻撃して!」という文字列が表示され攻撃ボタン3710の操作態様が遊技者に示される。また、「マイト軍曹」のセリフウィンドウの右上には、攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像(円形の画像)が表示される。また操作部模擬画像内には「攻」という文字が表示される。
なお、後述する図216(c)を参照して示す演出例や、図216(d)を参照して示す演出例においてもこのような表示と同じ表示(図218(a)、図218(d)に示す表示例)が行われる。
タイミングt21において連打操作が検知されると、敵戦車に対して自戦車から砲弾が発射される表示が行われたのち、砲弾が爆発して発生した煙を表す画像である煙画像が、敵戦車の画像に代えて表示される。図217(b)は、タイミングt22における表示例を示している。本表示例においては煙画像が表示領域の中央に表示されている。
煙画像の表示開始から2秒間が経過したタイミングt23において、煙画像の後ろ側から爆弾キャラクタ画像が出現し、左に移動して表示される。表示される爆弾キャラクタ画像としては、爆弾キャラクタ画像Aと爆弾キャラクタ画像Bがあり、表示される爆弾キャラクタ画像の種類によって特別抽選結果が大当りとなる期待度が示唆される。
図217(c)はタイミングt25における表示例である。本表示例においては、煙画像の左側に爆弾キャラクタ画像Aが表示されている。図217(d)はタイミングt25における表示例である。本表示例においては、煙画像の左側に爆弾キャラクタ画像Bが表示されている。爆弾キャラクタ画像と煙画像の表示はタイミングt27(連打操作が検知されてから6秒間)まで継続される。
このように、操作部に対して遊技者が適切な操作を行うことで、特別抽選結果の期待度が遊技者に示される。
図216(c)は、タイミングt21において攻撃ボタン3710への長押し操作が検知された場合の演出例を示している。
本演出例においては、図218(a)に示す表示例の状態から、図218(b)、図218(c)に示す表示例へと表示状態が切り替わる。
本演出例においては、タイミングt21において長押し操作が検知されると、敵戦車画像に代えて、自戦車から砲弾が発射される表示が行われたのち、砲弾が爆発して発生した煙を表す画像である煙画像が表示される。図218(b)は、タイミングt22における表示例である。本表示例においては煙画像が表示領域の中央に表示されている。
本演出例においては、爆弾キャラクタ画像の表示は行われず、煙画像の表示のみが行われる。図218(c)はタイミングt25における表示例である。煙画像の表示はタイミングt27(長押しが検知されてから6秒間)まで継続される。
このように、操作手段に対して遊技者が行った操作が適切な操作でなかった場合には、操作に対応した表示は行われるものの特別結果についての期待度(特別抽選結果が大当り等であることの期待度)は遊技者に示されない。
図216(d)は、タイミングt18~タイミングt22の操作有効期間において攻撃ボタン3710への連打操作や長押し操作が検知されなかった場合(例えば1回だけ押した場合や非操作の場合)の演出例を示している。
本演出例においては、図218(d)に示す表示例の状態から、図218(e)、図218(f)に示す表示例の状態へ切り替わる。
本演出例においては、タイミングt22において操作有効期間が終了すると、敵戦車の画像が表示領域の中央上部において右折し、表示領域において上方へ移動する表示が開始される。図218(e)は、タイミングt22における表示例を示している。本表示例においては敵戦車の画像が表示領域の中央に表示されている。
図218(f)はタイミングt25における表示例である。本表示例においては、敵戦車の画像が図218(e)に示した場合と比べて上方に移動するとともに小さく表示されている。
このように、操作手段に対して遊技者が適切な操作を行なわなかった場合には、操作に対応した表示は表示されない。また、特別結果についての期待度(特別抽選結果が大当り等であることの期待度)は遊技者に示されない。
上述したように、本実施形態においては、爆弾キャラクタ画像の種類によって特別抽選結果についての期待度を示唆するように構成されている。具体的には、爆弾キャラクタ画像Aが表示された場合は、爆弾キャラクタ画像Bが表示された場合と比べて、特別抽選結果が大当りである期待度が高いことが示唆される。なお、爆弾キャラクタ画像の色の違い(赤色や緑色)によって、それぞれ異なる期待度が示唆されるように構成してもよい。また、適切な操作(連打)が行われた場合であっても、爆弾キャラクタが表示されない場合があるように構成してもよい。
本実施形態においては、操作手段(攻撃ボタン3710)に対して、適切な操作を行った遊技者は、特別遊技関連表示(煙画像)とともに特定の演出(爆弾キャラクタ画像の表示)を視認することができる。また、特定の演出の種類によって、特別抽選結果の期待度を知ることができる。一方で、操作部に対して適切な操作を行なわなかった遊技者は、特別遊技関連表示は視認できるものの特定の演出を視認することができないか、特別遊技関連表示と特定の演出の双方を視認することができない。このような構成によれば、操作部を操作することに対する遊技者の意欲や積極性を向上させることができる。
図216等を参照して示した実施形態において、攻撃ボタン3710に対する操作指示として連打が要求される演出パターンと、長押しが要求される演出パターンとを実行可能とし、いずれかの演出パターンが実行されるように変形してもよい。この場合「マイト軍曹」のセリフウィンドウに「少尉殿!攻撃ボタンを連打して敵戦車を攻撃して!」というセリフや「少尉殿!攻撃ボタンを長押しして敵戦車を攻撃して!」というセリフが表示されるように構成するとよい。また、連打の指示が行われているのに遊技者が長押しを行ったり、長押しの指示が行われているのに遊技者が連打を行った場合には、図218(c)に示すように、爆弾キャラクタ画像を視認することができないように制御するとよい。
このような構成とすることで、遊技者には操作指示表示(セリフウィンドウ内に表示される文字列)の内容を注意深く視認することが要求されるため、操作に対する緊張感が増して、操作部を操作することに対する遊技者の意欲や積極性を向上させることができる。
図216~図218を参照して示した実施形態において、攻撃ボタン3710が連打されたときと、長押しされたときとで、同じ位置に同じ煙画像を表示していた(例えば、図217(b)と図218(b))。この構成により、他の遊技者から表示領域の表示内容を見られた場合であっても、操作内容が適切であったか否かを判別しがたくすることができ、遊技者が他の遊技者から注目されて恥ずかしい思いをすることを防止できる。
なお、操作が適切であった場合と適切でなかった場合とで、煙画像のうちの一部が異なり一部が共通である煙画像を表示してもよい。あるいは煙画像として同様または類似した概念を示す画像を表示するようにしてもよい。
このように、煙画像として完全に同一の画像を表示するのではなく同様の画像を表示したり、同様のモチーフ(本実施形態においては煙)として認識されうる類似の画像を表示するようにした場合でも、他の遊技者からは、操作内容が適切であったか否かを判別しがたくすることができる。
なお、後述する煙画像と爆発画像を表示する実施形態についても同様の構成を採用してもよい。例えば、遊技者が同様のモチーフであると認識する画像を表示すればよい。また、操作内容が適切であった場合とそうでない場合とで、類似する煙画像を表示したり、操作手段の操作に関する類似するメッセージを表示したり、煙画像と煙画像に類似した爆発画像を表示したりするとよい。またこれらの類似する画像を、保留画像の表示位置と重なる位置や表示領域の中央付近に表示するとよい。このように表示上多少異なった画像が表示されるようにした場合でも同様の効果を得ることができる。
操作有効期間(タイミングt18~タイミングt22)をまたぐ所定の期間(例えば、タイミングt10~タイミングt30)にわたって特別抽選結果の期待度を示す所定の示唆演出表示を実行可能とし、示唆演出表示の実行中に、操作有効期間において攻撃ボタン3710の操作が適切に行われなかった場合には、実行中の示唆演出表示を終了させるようにしてもよい。例えば、タイミングt10からタイミングt30の期間にわたって、爆弾キャラクタを表示する演出とは異なる示唆演出表示を実行可能とし、攻撃ボタン3710の操作が適切に行われた場合には、この示唆演出表示を継続し、攻撃ボタン3710の操作が適切に行われなかった場合には、この示唆演出表示を終了するように構成してもよい。
また、操作有効期間後の所定の期間(例えば、タイミングt22から~装飾図柄の変動表示が終了するタイミングt34まで)において、特別抽選結果の期待度を示す所定の示唆演出表示を実行可能とし、操作有効期間(タイミングt18~タイミングt22)において攻撃ボタン3710の操作が適切に行われなかった場合には、操作有効期間後の所定の期間において示唆演出表示の実行を制限してもよい。例えば、タイミングt22からタイミングt34の期間において、爆弾キャラクタを表示する演出とは異なる示唆演出表示を実行可能とし、攻撃ボタン3710の操作が適切に行われた場合には、この示唆演出表示を所定の確率で実行し、攻撃ボタン3710の操作が適切に行われなかった場合には、この示唆演出表示を実行しないように構成してもよい。
このように、操作が適切に行われなかった場合に、実行中の示唆演出表示を終了したり、装飾図柄の変動表示が停止するまで示唆演出表示が実行されないようにすることで、操作に対する緊張感が増して、操作手段を操作することに対する遊技者の意欲や積極性を向上させることができる。
ある変動表示において攻撃ボタン3710の操作が適切に行われなかった場合に、その変動表示以降の所定回数の変動表示において、示唆演出の実行を制限してもよい。例えば装飾図柄の変動表示が10回行われるまで、示唆演出の実行を制限するとよい。
このような構成とすることで、操作手段への操作態様によっては、複数回の装飾図柄の変動表示にわたって特定の演出(示唆演出)の実行が制限される遊技状況が発生しうるため、操作に対する緊張感が増して、操作手段を操作することに対する遊技者の意欲や積極性をより向上させることができる。
図216等を参照して示した実施形態においては、攻撃ボタン3710の操作が適切に行われなかった場合に、実行中の変動表示結果について、期待度が示唆されなくなる実施形態を示したが、以下に、図219等を参照して、攻撃ボタン3710の操作が適切に行われなかった場合に、先読み演出の実行を制限するように変形した実施形態について説明する。
図219は、本実施形態におけるタイムチャートを示している。また、図220~図222は表示領域における表示例を示している。
本実施形態においては、図219(a)に示すように、タイミングt5においてリーチ状態が発生する。次いで、タイミングt16において地雷原の画像が表示される。次いで、タイミングt18からタイミングt22にかけて、攻撃ボタン3710の操作有効期間が発生する。なお、操作有効期間の発生タイミングにおいて、保留が3個発生した状態となっている。次いで、タイミングt34からタイミングt35にかけて装飾図柄が停止表示される。次いで、タイミングt35からタイミングt44にかけて装飾図柄の新たな変動表示が行われ、タイミングt44からタイミングt45にかけて、装飾図柄が停止表示される。
図219(b)~図219(d)は、操作有効期間において攻撃ボタン3710に対する操作態様に対応する複数の演出例をそれぞれ示している。
図219(b)は、タイミングt21において攻撃ボタン3710への連打操作が検知された場合の演出例を示している。
本演出例においては、タイミングt16において、表示領域の上側から爆弾キャラクタからなる地雷原が出現し下方向への移動を行う表示が開始される。次いでタイミングt18において、攻撃ボタン3710の操作有効期間が開始される。
図220(a)は、タイミングt19における表示例を示している。表示領域の上部には敵戦車の画像が表示される。「マイト軍曹」のセリフウィンドウ内には「少尉殿!攻撃ボタンを連打してあいつらを攻撃して!」という文字列が表示され攻撃ボタン3710の操作態様が遊技者に示される。「マイト軍曹」のセリフウィンドウの右上には、攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像(円形の画像)が、「攻」という文字が付されて表示される。さらに、表示領域の右下には、保留画像が表示されている。具体的には左から当該保留、第1保留、第2保留、第3保留に対応する保留画像が表示されている。このうち当該保留、第1保留、第3保留については、通常の保留画像である白色の保留画像で表示されている。一方、第2保留については、通常の保留よりも特別抽選結果が大当りとなる期待度が高いことを示す赤色の保留画像で表示されている。なお、保留画像は当該保留1つと保留個数の上限数である4つの計5つを表示することが可能である。また、当該保留~第4保留の各保留において、特別抽選結果が大当りとなる期待度が通常の保留画像よりも高いことを示す表示態様で表示することが可能である。また、保留画像は、装飾図柄の変動表示中、変動停止中のいずれの状態であっても基本的には表示が継続される。
なお、図219(c)を参照して示す演出例や、図219(d)を参照して示す演出例においてもこのような表示と同様の表示が行われる。
タイミングt21において連打操作が検知されると、地雷原に対して自戦車から砲弾が発射される表示が行われたのち、砲弾が爆発して発生した煙を表す画像である煙画像が、地雷原の画像に代えて表示される。図220(b)は、タイミングt22における表示例を示している。本表示例においては煙画像が表示領域の中央に表示されている。図220(c)はタイミングt23以降における表示例を示している。なお、連打検知のタイミングによって、煙画像の表示位置は異なったものとなる。例えば、連打が検知されるのが早ければ、相対的に表示領域の上側に煙画像が表示され、連打が検知されるのが遅ければ、相対的に表示領域の下側に煙画像が表示される。また、表示された煙画像の位置は変化せず、同じ位置に表示され続ける。
タイミングt34において装飾図柄の変動表示が終了した状態となる。図220(d)は、タイミングt34~タイミングt35における表示例を示している。この期間において当該保留は消去された状態となる。次いで、タイミングt35から装飾図柄の新たな変動表示が開始される。このとき、それまで第1保留であった保留が左に移動するとともに大きくなって当該保留となる。また、第2保留であった保留が左に移動して第1保留となる。同様に、第3保留であった保留が左に移動して第2保留となる。また、本演出例においては、第3保留が左に移動して第2保留となったタイミングで、通常の保留(白色の保留画像)からより期待度の高い保留(緑色の保留画像)へと変化する。図220(e)はタイミングt36における表示例を示している。図220(f)は、この変動表示が終了したタイミングt44~タイミングt45の期間における表示例を示している。
このように、操作手段に対して遊技者が適切な操作を行うことで、特別結果についての期待度(特別抽選結果が大当り等であることの期待度)が遊技者に示される状態が維持される。
図219(c)は、タイミングt21において攻撃ボタン3710への長押し操作が検知された場合の演出例を示している。
本演出例においても、タイミングt16において、表示領域の上側から爆弾キャラクタからなる地雷原が出現し下方向への移動を行う表示が開始される。次いでタイミングt18において、攻撃ボタン3710の操作有効期間が開始される。
図221(a)は、タイミングt19における表示例を示している。このときの表示内容は、図220(a)を参照して示した表示例における表示内容と同じである。
タイミングt21において長押し操作が検知されても、地雷原に対して自戦車から砲弾が発射される表示は行われない。そして、地雷原が自戦車に近づいてくる表示が継続される。図221(b)は、操作有効期間が終了したタイミングt22~タイミングt23における表示例を示している。次いで、タイミングt23において、地雷原と自戦車とが接触して地雷原が爆発し、地雷原の画像に代えて煙画像が表示領域の下部に表示される。同時にそれまで赤色で示されていた第2保留が白色の保留画像に変化する。図221(c)は、タイミングt24における表示例を示している。
タイミングt34において装飾図柄の変動表示が終了した状態となる。図221(d)は、タイミングt34~タイミングt35における表示例を示している。この期間において当該保留は消去された状態となる。次いで、タイミングt35から装飾図柄の新たな変動表示が開始される。同時に、それまで第1保留であった保留が左に移動するとともに大きくなって当該保留となる。また、第2保留であった保留が左に移動して第1保留となる。同様に、第3保留であった保留が左に移動して第2保留となる。図221(e)は、タイミングt36における表示例を示している。図221(f)は、この変動表示が終了したタイミングt44~タイミングt45における表示例を示している。本実施形態においては、煙画像が保留画像の表示領域と重なる位置に表示される。また、煙画像が表示されている間は通常の保留画像のみ表示可能となり、それまで表示されていた期待度が高いことを示す保留画像(赤色の保留画像)は通常の保留画像(白色の保留画像)に差し替えられる。また、煙画像が表示されている間は通常の保留画像を期待度が高いことを示す他の保留画像(例えば、緑色の保留画像)へと変化させる演出表示は行われない。
煙画像の表示は、煙画像の表示開始時に存在していた保留に対応する装飾図柄の変動表示が終了するまで継続される。また、煙画像が表示されている間は通常の保留画像のみが表示される。
また、本演出例では、第2保留について、期待度が高いことを示す保留画像(赤色の保留画像)が通常の保留画像(白色の保留画像)に差し替えられる例を示したが、第2保留以外の保留において期待度が高いことを示す保留が存在する場合には第2保留と同様に、通常の保留画像に差し替えられる。
このように、遊技者が適切な操作を行わなかった場合には、特別結果についての期待度(特別抽選結果が大当り等であることの期待度)が遊技者に示されない状態が発生し、その状態が所定期間維持される。
図219(d)は、操作有効期間(タイミングt18~タイミングt22)において攻撃ボタン3710への連打操作や長押し操作が検知されなかった場合の演出例を示している。
本演出例においても、タイミングt16において、表示領域の上側から爆弾キャラクタからなる地雷原が出現し下方向への移動を行う表示が開始される。次いでタイミングt18において、攻撃ボタン3710の操作有効期間が開始される。
図222(a)は、タイミングt19における表示例を示している。このときの表示内容は、図220(a)を参照して示した表示例における表示内容と同じである。
本演出例においても、他の演出例と同様に、地雷原が自戦車に近づいてくる表示が行われる。図222(b)は、操作有効期間が終了したタイミングt22~タイミングt23における表示例を示している。次いで、タイミングt23において、地雷原と自戦車とが接触して地雷原が爆発し、地雷原の画像に代えて爆発画像が表示領域の下部に表示される。爆発画像は自戦車の画像や保留画像よりも表示優先度が高く設定されており、自戦車の画像は視認困難となり、保留画像は視認不能となる。図222(c)は、タイミングt24における表示例を示している。
タイミングt34において装飾図柄の変動表示が終了した状態となる。図222(d)は、タイミングt34~タイミングt35における表示例を示している。爆発画像は装飾図柄よりも表示優先度が高く設定されており、爆発画像によって、装飾図柄の停止表示態様が視認困難となる。また、保留画像についても引き続き視認不能な状態となっている。次いで、タイミングt35から装飾図柄の新たな変動表示が開始される。図222(e)は、タイミングt36における表示例を示している。図222(f)は、この変動表示が終了したタイミングt44~タイミングt45の期間における表示例を示している。本実施形態においては、爆発画像が保留画像や装飾図柄の表示領域と重なる位置に表示される。爆発画像は、保留画像や装飾図柄よりも表示優先度が高く、保留画像や装飾図柄は爆発画像によって隠されて表示される。そのため、保留画像が視認不能となり、装飾図柄も視認困難となる。
爆発画像の表示は、爆発画像の表示開始時に存在していた保留に対応する装飾図柄の変動表示が終了するまで、継続される。また、上述したように爆発画像が表示されている間は、保留画像は視認不能となり、装飾図柄は視認困難となる。
このように、遊技者が適切な操作を行わなかった場合には、特別結果についての期待度(特別抽選結果が大当り等であることの期待度)に加えて保留個数が遊技者に示されない状態が発生し、その状態が所定期間維持される。
このように、図219等を参照して示した実施形態においては、煙画像や爆発画像が表示された変動表示が終了し、次の変動表示が開始された後も煙画像や爆発画像の表示を継続して、遊技者の操作態様に応じて保留画像や装飾図柄の視認態様を変化させるように構成している。
このように、特定の条件が満たされた場合(操作手段(攻撃ボタン3710)への操作が適切であった場合)には、複数回の変動表示にまたがって、特別遊技関連表示(煙画像)の表示を行うとともに、特別結果についての期待度(特別抽選結果が大当り等であることの期待度)を示唆する特定の演出(変化した保留画像)の表示を行ない、所定の条件が満たされた場合(操作手段への操作が適切でなかった場合)には、複数回の変動表示にまたがって、特別遊技関連表示の表示を行うとともに、特別結果についての期待度を示唆する特定の演出の表示を行わないようにすることで、遊技者の操作手段に対する操作意欲をより増すことができる。また、操作手段への操作態様に応じて、段階的にペナルティを与えることで、より適切な操作を行う意欲を増すことができる。
操作有効期間中において、攻撃ボタン3710に対する長押しが検知された後、連打が検知された場合には、連打が検知されたタイミングから図219(b)を参照して示した演出例と同様の演出が行われる。このような処理を行うために、長押しに対応する表示が実行されるタイミングを長押し検知時ではなく操作有効期間終了時としている。
このような構成とすることで、操作手段に対する操作を間違ったとしても、素早く正しい操作を行なえば、期待度を示す表示が視認できない状態となることを回避でき、興趣の低下を抑制できる。
煙画像や爆発画像の表示が開始されたタイミングで存在していた保留に対応する変動表示が終了するまで、保留画像の表示態様の変化を制限したり保留画像を視認不能とする演出例を示したが、保留可能な最大個数(本実施形態においては第一始動口2002の最大保留個数である4個)に対応する回数の変動表示が行われるまで、保留画像の表示態様の変化を制限したり保留画像を視認不能とするようにしてもよい。
このように、保留変化を制限する変動表示の回数や保留画像を視認不能とする変動表示の回数があらかじめ定められていることで、周辺制御基板1510における煙画像や爆発画像の表示制御を簡略化することができる。
図219等を参照して示した実施形態において、攻撃ボタン3710に対する操作指示として連打が要求される演出パターンが実行される場合と、長押しが要求される演出パターンが実行される場合とがあるように構成してもよい。この場合「マイト軍曹」のセリフとして、連打が要求される演出パターンにおいては「マイト軍曹」のセリフとして「少尉殿!攻撃ボタンを連打してあいつらを攻撃して!」というセリフを表示し、長押しが要求される演出パターンにおいては「少尉殿!攻撃ボタンを長押ししてあいつらを攻撃して!」というセリフが表示されるように構成するとよい。
適切な操作が行われた場合には、図220(b)~図220(f)に示した表示例と同じ表示を行うとよい。
一方、連打の指示が行われているのに遊技者が長押しを行ったり、長押しの指示が行われているのに遊技者が連打を行った場合には、図221(b)~図221(f)に示す表示例と同じ表示を行うとよい。
また、連打も長押しも行われなかった場合には、図222(b)~図222(f)に示す表示例と同じ表示を行うとよい。
このような構成とすることで、操作指示の内容を注意深く確認することが必要となり、操作に対する緊張感が増して、操作手段を操作することに対する遊技者の意欲や積極性を向上させることができる。
図221を参照して、煙画像の手前側に保留画像を表示する演出例を示したが、保留画像の手前側に煙画像を表示するように変形した実施形態としてもよい。図219(e)は本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。図223は本実施形態における表示例を示している。
本演出例においても、タイミングt23において、地雷原と自戦車とが接触して地雷原が爆発し、地雷原の画像に代えて煙画像が表示領域の下部に表示されるが、煙画像は、保留画像や装飾図柄よりも表示優先度が高くなっている。図223(a)はタイミングt24における表示例である。図中に示されるように、煙画像によって保留画像が隠され、保留画像は視認不能となっている。
タイミングt34において装飾図柄の変動表示が終了した状態となる。図223(b)は、タイミングt34~タイミングt35における表示例を示している。次いで、タイミングt35から装飾図柄の新たな変動表示が開始される。図223(c)はタイミングt36における表示例を示している。図223(d)は、この変動表示が終了したタイミングt44~タイミングt45の期間における表示例を示している。本実施形態においては、煙画像が保留画像の表示領域と重なる位置に表示されるため、保留画像は視認不能となる。また、変動中の装飾図柄も一部が視認不能となる。一方、停止表示された装飾図柄の視認態様は阻害されない。
図220、図221、図222、図223に示す各演出例においては、煙画像や爆発画像を、煙画像や爆発画像の表示開始時に存在していたすべての保留に対応する変動表示が終了するまで表示していたが、すべての保留に対応する変動表示が終了する前の所定のタイミングでこれらの表示を終了してもよい。例えば、煙画像や爆発画像が表示された変動表示が終了し、新たな変動表示が開始されたタイミング(タイミングt35)で、煙画像や爆発画像の表示を終了し、保留画像が視認可能な状態としてもよい。なお、このとき表示される保留画像は通常の保留画像のみとし、期待度の高い保留画像(例えば赤色の保留画像)は表示されないようにするとよい。なお、通常の保留画像のみを表示する期間としては、残りの変動回数に限らず、煙画像や爆発画像の表示が終了したタイミングから所定時間が経過(例えば120秒間)することを条件としてもよい。
このように、特別遊技関連表示(煙画像や爆発画像の表示)を短期間で終了させる一方で、特定の演出(先読み演出)については所定期間禁止して、通常の保留画像のみが所定期間表示されるようにすることで、遊技者は保留については通常の保留画像のみしか視認することができず、期待度の高い保留画像を視認することはできなくなるものの、保留数については知ることができる。また、煙画像や爆発画像が長期間にわたって表示されて、操作手段を上手く操作することができなかったことを他の遊技者に知られて恥ずかしい思いをすることを防止できる。
また、煙画像や爆発画像等の特別遊技関連表示が表示されているときに操作されることで同特別遊技関連表示をその表示終了期間が到来するよりも前に早期に終了させることが可能な新たな操作手段を遊技機に設けるようにしてもよい。なお、この操作手段については、簡易的な操作で早期に表示を終了させることができるようにしてもよいが、複数回の操作といった特別操作を必要とするようにする方が表示を終了させるという明確な意思を持って操作された結果として表示が早期に終了するようになるため誤操作対策の点で好ましい。また、この操作手段の操作が行われて煙画像や爆発画像といった特別遊技関連表示が終了されたとしても、操作手段の特別操作が行われてから進行される遊技において先読み演出の実行を所定期間は禁止されるように構成するとよい。また、この所定期間においては通常の保留画像のみが表示されるように構成するとよい。
長押しが行われた場合に、図219(d)、図222に示した態様の表示(爆発画像が表示され保留画像が視認不能となり、装飾図柄が視認困難となる表示)を行い、連打や長押しとはならない操作が行われた場合あるいは非操作の場合に図219(c)、図221に示した態様の表示(煙画像が表示され保留画像が通常保留となる表示)を行ってもよい。
この場合、操作指示とは異なる操作をあえて行った遊技者に対しては、爆発画像が表示されて、保留画像が視認不能になるとともに、装飾図柄も視認困難な遊技状況となり、操作が行われなかった場合と比べてきついペナルティが与えられる。
一方、連打や長押しとはならない操作が行われた場合あるいは非操作の場合には、煙画像が表示されて通常の保留画像のみが表示されるものの保留個数については認識することができる遊技状況となる。これは、遊技者が操作を行えない状況(例えば、遊技店の店員から飲料を購入するなど)にあった場合に、そのことをもって大きなペナルティが与えられるのは酷であるからである。
図219を参照して示した実施形態においては、1回の操作有効期間(タイミングt18~タイミングt22)における操作態様に基づいて、表示内容に制限が加えられていたが、図219を参照して示したような演出を複数回実行し、操作有効期間において、遊技者によって連打や長押しとはならない操作が行われた場合あるいは非操作だった場合が複数回(2回以上であってあらかじめ定められた所定回数)発生した場合に、表示内容に制限を加えてもよい。
この場合、所定回数目となるまでの演出においては、操作内容に関わらず煙画像や爆発画像を表示しないことで期待度が高いことを示す特定の保留画像の表示を可能とし、所定回数目となった演出において、煙画像を表示するとともに保留画像として通常の保留画像のみが表示されるようにしたり、爆発画像を表示して保留画像を視認不能としてもよい。
あるいは、遊技者によって連打や長押しとはならない操作が行われた場合あるいは非操作だった場合が複数回(2回以上であってあらかじめ定められた所定回数)発生した場合に、次回以降の装飾図柄の変動において特別な演出を実行して、保留画像として通常の保留画像のみが表示されたり、保留画像が視認不能となるように構成してもよい。
特別な演出としては例えば、図221(a)~図221(f)を参照して示した演出例、図222(a)~図222(f)を参照して示した演出例、図222(a)~図223(d)を参照して示した演出例等を変形して、これらの演出例において操作有効期間を発生させず(操作部模擬画像も表示しない)に、遊技者が介入することができないようにした演出を実行して、自動的に煙画像や爆発画像が表示されるように構成してもよい。
なお、特別な演出は、所定回数目の適切な操作が行われなかった変動表示の次の変動表示において実行してもよいし、所定回数目の適切な操作が行われなかった変動表示からランダムに選択された所定回数後(例えば2-10回転後)の変動表示において実行してもよい。あるいは、所定回数目の適切な操作が行われなかったタイミングからランダムに選択された期間の経過後(例えば10秒経過後~120秒経過後)に開始してもよい。
このような構成とすることで、適切でない操作が複数回行われることを条件として、ペナルティが付与されることとなるため、遊技者に対していきなりペナルティが与えられるという事態の発生を防止できる。
また、操作が可能であった演出と同様の演出が、操作が不能な状態で自動的に実行されるため、演出として自然な形で期待度を示唆する表示に制限を加えることができる。
なお、遊技者が操作指示を無視し続ければ、期待度が高いことを示す保留の表示が行われなくなるため、遊技者は現在変動中の装飾図柄の変動表示のみに集中できるようになる。すなわち、演出態様を自分の好みに合ったものに遊技者が変更できる、ともいえる。
本実施形態においては、操作が適切に行われなかったタイミングで存在していた保留について、特定の演出(保留の先読みに基づいた期待度の高い保留画像の表示)の実行を制限し、操作が適切に行われなかったタイミング以降に発生した保留については、特定の演出の実行を制限しないようにしている。例えば、あらかじめ定められた変動回数(保留個数)分、特定の演出の実行を制限してもよいが、この場合、遊技していた遊技機であえて不適切な操作を行って退店し、次にその遊技機で遊技を行う遊技者に演出の実行が制限された状態で遊技を開始させるという迷惑行為を行うことが可能となってしまう。そこで、操作が適切に行われなかったタイミング以降に発生した保留について、特定の演出(先読み演出)の実行を制限しないようにすることで、他の遊技者に対する迷惑行為を実行されることができないようにすることができる。
煙画像を継続して表示するのではなく、煙画像が表示される状態と表示されない状態とが繰り返されるようにしてもよい。例えば、0.5秒ごとに煙画像が表示される状態と表示されない状態とを切り替えて表示してもよい。
このような構成とすることで、特別遊技関連表示(煙画像)とともに表示される場合がある特定の演出(爆弾キャラクタ画像、保留画像等の先読み演出)を目立たせることができる。
爆発画像や図223を参照して示した煙画像についても、爆発画像や煙画像が表示される状態と表示されない状態とが繰り返されるようにしてもよい。例えば、0.5秒ごとに爆発画像が表示される状態と表示されない状態とを切り替えて表示してもよい。なお、爆発画像や図223を参照して示した煙画像が非表示となった場合には、爆発画像や煙画像に隠されていた保留画像が視認可能となるが、このとき表示する保留画像は通常の保留画像(白色の保留画像)のみにするとよい。
このような構成とすることで、保留についての期待度を認識することが不能となるとともに保留数を認識することが困難となり、遊技者に適度なペナルティを与えることが可能となる。
本実施形態においては、上述したように、連打検知のタイミングによって、煙画像の表示位置は異なったものとなる。例えば、連打が検知されるのが早ければ、相対的に表示領域の上側に煙画像が表示され、連打が検知されるのが遅ければ、相対的に表示領域の下側に煙画像が表示される。すなわち、連打検知が遅いときほど、長押しが検知された場合に表示される煙画像の表示位置の近くに煙画像が表示される。また、連打操作によって表示される煙画像と長押し操作によって表示される煙画像とは同一の画像である。このため、遊技者が操作有効期間が終了する直前のタイミングで連打を行った場合には、遊技者が間違えて長押し操作をしてしまった場合と表示上の区別が困難となる。これにより他の遊技者が煙画像の表示が行われている状況を視認したとしても、遊技者が操作を適切に行えたのか、間違えた操作を行ったのかをわかりにくくすることができ、遊技者が操作態様を間違えたとしても他の遊技者に気づかれて、恥ずかしい思いをすることを防止できる。
図221を参照して示した実施形態において、当該保留~第4保留のすべてが通常保留で表示されることを示したが、第1保留~第4保留については通常の保留画像でのみ表示するものの、当該保留については、通常の保留よりも大当りの期待度が高いことを示す態様の保留画像による表示を継続するようにしてもよい。例えば、当該保留が、期待度が高いことを示す保留となっている場合に、煙画像の表示が開始されたとしても、当該保留の表示態様を変化させることがないようにするとよい。また、煙画像の表示中において、当該保留を通常の保留画像からより期待度が高いことを示す保留画像(例えば赤色の保留画像)へと変化させることが可能であってもよい。
図222、図223を参照して示した実施形態においては、煙画像や爆発画像によって、第1保留~第4保留が隠され、当該保留は隠されないように構成してもよい。また、当該保留が、期待度が高いことを示す保留画像となっている場合に、煙画像や爆発画像の表示が開始されたとしても、当該保留の表示態様を通常の保留画像へと変化させることがないようにするとよい。また、煙画像や爆発画像の表示中において、当該保留を通常の保留画像からより期待度が高いことを示す保留画像(例えば赤色の保留画像)へと変化させることが可能であってもよい。
このような構成とすることで、第1保留~第4保留についての期待度は遊技者に示されないものの、現在変動中の装飾図柄の変動結果についての期待度は当該保留の表示態様によって遊技者に示されるため、遊技者に与えられるペナルティが過度なものになることを防止できる。
図220~図223に示した演出例において煙画像や爆発画像に代えて、「ダイナ大佐」のセリフウィンドウを煙画像や爆発画像の表示位置に表示してもよい。なお、このとき保留画像については、上述したように通常の保留画像のみの表示としたり、煙画像や爆発画像に代えて表示されるセリフウィンドウによって保留画像の視認性が制限されるようにするとよい。また、セリフウィンドウ内に「操作内容を確認してしっかり操作をするんだ!」という文字列を表示してもよい。あるいは連打が適切にできた場合に「うまく連打ができたな!」と表示したり、連打が適切にできなかった場合に「連打しておくべきだったな」と表示してもよい。あるいは、「連打と長押しを勘違いするなよ!」という文字列を表示して複数の操作態様があることを指示してもよい。
このように、操作手段の操作に関するメッセージを表示することで、操作手段の操作方法に習熟していない遊技者が操作手段の操作方法を操作有効期間の終了後に事後的に知ることができ、次回以降、操作手段を上手く操作できるようになる。
先読みにより通常の保留画像に代えて期待度が高いことを示す保留画像が表示される例を示したが、保留画像に限らず、他の演出表示の表示態様によって、所定の保留についての期待度が高いことを示唆するようにしてもよい。
保留画像の表示態様によって、特別抽選結果が大当りとなる期待度を示したが、保留画像の表示態様によって、他の事象が発生する期待度を示してもよい。例えば、確変大当りとなる期待度を示したり、時短付きハズレとなる期待度を示すようにしてもよい。
図137~図223を参照して、操作部を用いた演出について更なる興趣の向上を実現する実施形態について説明した。以下に、これらの実施形態に対して適用可能な実施形態について説明する。
扉枠下部に操作部を設ける例を示したが、他の操作部を採用してもよい。例えば、遊技盤に非接触の赤外線センサを設け、ガラス板を複数の領域、例えば、右上・右下・左下・左上の4つの領域に十字型に等分し、これらの各領域に対して手が近づけられたときに、操作受付が行われるようにしてもよい。このような構成とすることで、遊技者は上方に大きく手を動かすこととなるため、より遊技に参加している感覚を味わうこととなる。この点、枠上に設けた可動体の可動部位(ウサギの耳を模した部位等)にセンサを設けて、遊技者による可動を検知可能とし、遊技者による操作入力を受付る機能をこれらの可動部位に持たせてもよい。この場合には、遊技へ参加している感覚がさらに高まることとなる。
図137~図223を参照して示した各実施形態における各種の操作指示において、操作指示に従わない所定の操作(例えば、指示した態様と異なる操作態様で操作する、指示した操作部と異なる操作部を操作する等)を行うことで、特別な表示が行われるように構成してもよい。例えば、本来であれば操作指示に従った操作を行ったときに表示される画像が、操作指示に従わない所定の操作を行った場合に表示されるように各実施形態を変形してもよい。
一方、疲労している遊技者や高齢の遊技者等、このような身体を大きく動かす操作入力を好まない傾向を示すおそれがある遊技者も存在する。そこで、遊技領域中の所定領域に1つまたは複数のセンサを設け、遊技者によって遊技領域に発射された遊技球がこのセンサによって検知されることに基づいて、上述した各種の操作部が操作されたことの代わりとしてもよい。この場合、遊技者は右手による操作のみによって、操作部を操作したことの代わりとすることができるため、疲労しているあるいは高齢の遊技者等であっても、遊技球の発射を行いつつ操作入力を行うことが可能となる。なお、操作部への操作と所定領域に設けたセンサの入力の双方を受付可能にし、いずれか一方への操作入力が行われた時点で、操作入力に対応する演出表示を行うようにしてもよい。あるいは、操作部への操作入力と所定領域に設けたセンサのいずれによって、操作入力を受付けるのかを、遊技者あるいは遊技店の店員が選択できるように構成してもよい。あるいは、発射される遊技球のみによって、操作入力が行われるように構成してもよい。所定の領域としては、遊技球の通過や接近を検出可能な専用の演出用センサを盤面上に設けてもよいし、あるいは、既存の入賞口(例えば、一般入賞口、第1始動口、ゲート、大入賞口等)に対する遊技球の入賞(センサによる検知)に基づいて、操作入力を受け付けてもよい。なお、所定の領域ではなく既存の所定の部材にセンサとしての機能を追加してもよい。例えば、レールの上端にある逆流防止部材や遊技盤右上の衝止部にセンサを設け、遊技者による操作に基づいて発射された遊技球が通過したことや遊技球が衝突したことを検知した場合に、操作入力の受付けが行われるよう構成してもよい。なお、レバーの方向入力に対応させるには異なる位置に設けた2つ以上のセンサによって方向入力が疑似的に行えるようにしてもよい。また、単位時間当たりの検知個数に応じて、操作時間を疑似的に算出するようにしてもよい。このように所定のセンサ等が遊技球を検知するように遊技者が遊技球の発射強度を調整することで、操作入力の受付が実現されるように構成してもよい。これにより、操作部を減少させたり、操作部に対する操作受付に基づいて更なる演出表示を実行可能にすることで、演出をより多様化することが可能となる。
図144~図148を参照して、シールド画像によって所定の画像を隠す表示を行うことが可能な実施形態を示したが、図144~図148を参照して示した実施形態において、複数の操作部を模した模擬画像をそれぞれ表示し、これらをシールド画像によって隠すことができるように構成してもよい。また、複数の操作部に対応して、操作指示表示をそれぞれ表示し、これらをシールド画像によって隠すことができるように構成してもよい。また、複数の操作部に対する操作に対応して、操作対応表示をそれぞれ表示し、これらをシールド画像によって隠すことができるように構成してもよい。このような構成とすることで、操作部への操作に関心の低い遊技者が、複数の操作部に係る表示を視認しがたい状態とすることができる。
図149~図223を参照して示した実施形態においても同様に複数の操作部に係る表示とシールド画像の表示とを行うことができるように構成してもよい。
なお、シールド画像の表示は所定の操作部(防御ボタン3740等)の操作によって行われるように構成するとよい。
図137~図223を参照して、「シールド弾リーチ」、「スペシャルマシンガンリーチ」、「サイレントマシンガンリーチ」、「爆弾キャラリーチ」、「いきなり戦車演出」、「全力突破リーチ」、「AI戦車リーチ」等の各演出について示してきたが、1の演出における所定の技術思想を、他の演出における技術思想として採用することが可能である。また、複数の演出における複数の技術思想を1の演出における技術思想として複数個採用することが可能である。
例えば、「シールド弾リーチ」に係るシールド画像の表示を、「スペシャルマシンガンリーチ」、「サイレントマシンガンリーチ」、「爆弾キャラリーチ」、「いきなり戦車演出」、「全力突破リーチ」、「AI戦車リーチ」の各演出に対して適用してもよい。このとき、各演出において表示される所定の画像(敵戦車の画像、爆弾キャラクタの画像、所定のボタンを模した模擬画像、砲弾が爆発した画像、弾丸が爆発した画像、煙画像、白旗画像などの各演出に使用される画像)において「シールド弾リーチ」に係る方法で期待度を示唆するとよい。また、このようにして示される期待度をシールド画像によって、隠すことができるように構成してもよい。
また、「いきなり戦車演出」に係る先読み態様や先読み演出に係る実行態様やそれらの技術思想を「シールド弾リーチ」、「スペシャルマシンガンリーチ」、「サイレントマシンガンリーチ」、「爆弾キャラリーチ」、「全力突破リーチ」、「AI戦車リーチ」に対して適用し、複数回の変動表示に渡って「シールド弾リーチ」、「スペシャルマシンガンリーチ」、「サイレントマシンガンリーチ」、「爆弾キャラリーチ」、「全力突破リーチ」、「AI戦車リーチ」を実行してもよい。
例えば、「シールド弾リーチ」に係るシールド画像や「全力突破リーチ」に係る煙画像を用いた演出態様に対して、「いきなり戦車演出」の破壊された敵戦車の画像を用いた演出態様や技術思想を適用してもよい。
また、シールド画像や煙画像を遊技者が複数回表示可能に構成したり、シールド画像や煙画像が変動表示をまたがって表示されるように構成してもよい。なお、この場合には、先読み対象となった変動表示に対応する、期待度を示唆する画像(「いきなり戦車演出」においては、破壊された敵戦車の画像)がシールド画像や煙画像によって隠されるように構成するとよい。
また、例えば、「スペシャルマシンガンリーチ」、「サイレントマシンガンリーチ」においては、砲台から発射された砲弾やマシンガンから発射された弾丸、砲弾や弾丸の爆発した画像が変動表示をまたがって表示されてもよい。
また、例えば、「爆弾キャラリーチ」においては、装飾図柄の変動中はもちろん装飾図柄の変動停止直前においても爆弾キャラクタと自戦車との衝突シーンが発生しうるように構成し、装飾図柄の停止表示をまたがって、自戦車が爆発(自戦車の一部が破壊される)する場合と、自戦車が爆発せずに装飾図柄の停止表示をまたがる場合とが発生するように構成してもよい。なお、先読みの対象となった変動表示の変動停止直前には、図164、図169、図170等を参照して示した大きな爆弾キャラクタを表示する演出を実行するとよい。
また、「全力突破リーチ」においては、1回の装飾図柄の変動表示中に複数回、敵部隊の砲弾に攻撃される場合があるように構成してもよい。また、装飾図柄の変動表示にまたがって、煙画像が表示されるように構成してもよい。このようにして先読みに基づく演出表示を複数回行ったのち、先読みの対象となった、変動表示の最後のタイミングにおいて、敵戦車群が出現する表示を行うとよい。
また、「AI戦車リーチ」においても先読みに基づいて複数の変動表示に渡った表示を行ってもよい。この場合、各変動表示において、1回~複数回の敵戦車との遭遇が発生するように構成してもよい。少なくとも、装飾図柄の変動停止表示直前に、敵戦車との遭遇が発生し、砲弾や弾丸が破壊される画像の表示が装飾図柄の変動表示をまたぐように行われるように構成してもよい。また、本来操作指示がなされない左レバー3720に対して、操作を行った場合には、演出として、戦車が道路の左側の崖に落下して画面上に煙画像を表示するように構成してもよい。この場合、煙画像の表示は先読み演出表示の対象となった装飾図柄の変動表示が停止するまで、複数回の装飾図柄の変動表示をまたがって実行されるとよい。
なお、「シールド弾リーチ」、「スペシャルマシンガンリーチ」、「サイレントマシンガンリーチ」、「爆弾キャラリーチ」、「いきなり戦車演出」、「全力突破リーチ」、「AI戦車リーチ」の各演出において、ミッションボタン3700、攻撃ボタン3710、左レバー3720、防御ボタン3740等が操作可能であることを示したが、各演出例における、一部の操作部あるいはすべての操作部について、有効期間を装飾図柄の変動表示中あるいは、先読み演出を行った場合には複数の装飾図柄の変動表示にまたがって、実行可能に構成してもよい。また、操作有効回数も1の装飾図柄の変動表示中に複数回実行可能に構成するとよい。また、操作部の操作受付に対応する表示も、複数回表示されるように構成するとよい。また、このような操作受付に対応する表示が、装飾図柄の変動表示をまたがって表示されるように構成するとよい。
このような構成とすることで、操作部に対する遊技者の操作に対して何らかの表示上のリアクションが発生するため、遊技者を満足させることが可能となる。さらに変動表示をまたがって、操作に基づいた演出表示が変動表示の停止表示によって中断されずに実行されることで、実行された演出に対して遊技者が違和感を持つことを防止できる。
従来、遊技状況に応じて演出画像を切り替える表示演出を実行することが可能な遊技機が知られていた(例えば、特開2003-340037号公報)。
ところが、演出画像を切り替える表示演出が、遊技者が違和感を覚えるものであった場合には、興趣が低下するおそれがあり、演出画像を切り替える表示演出について、より適切な表示手法が求められている実情にあった。また、より適切な表示手法を実現することで興趣を向上させることも可能である。
そこで、以下に示す実施形態においては、演出画像を切り替える表示演出について遊技者が違和感を覚えにくく、興趣の低下を抑制することや興趣を向上させることが可能な遊技機について説明する。
以下に、図123~図125、図137~図148等を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図224~図236等を参照して説明する。図224~図228は本実施形態(あるいは変形例)において表示される画像の例を示している。図229は、これらの画像の表示優先度を示している。図230、図233は本実施形態におけるタイムチャートを示している。図231、図232、図234~図236は、本実施形態における表示例を示している。
本実施形態では、特殊なリーチ演出である「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」において、通常背景画像に代えて、特殊リーチ背景画像が表示される。
図224~図226は、本実施形態において遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示される画像の一例を示している。具体的には、背景画像(通常背景画像A、通常背景画像B、特殊リーチ背景画像A、特殊リーチ背景画像B、右打ち中に表示される通常背景画像C)、各種装飾図柄の画像、自戦車・敵戦車などの画像、帯状先読み演出画像、当該保留画像、第1保留画像~第4保留画像、復活演出用キャラクタ画像、第4図柄、保留数表示画像、エラー報知画像を示している。
なお、本実施形態やその変形例における各種の画像、動画像のデータは、液晶及び音制御ROM1512bにあらかじめ記憶されている。
なお、背景画像以外の画像についても、図225や図226に示すように、図中に横長の長方形を図示しているが、この場合の横長の長方形は表示領域を示している。これにより、背景画像以外の画像が表示領域に表示されたときの大きさや位置をわかりやすく示すことができるようになっている。なお、図225、図226以外の図において表示領域に表示される画像の説明を行う場合があるが、この場合も同様である。
図224(a)は、通常背景画像Aを示している。通常背景画像Aは破壊された建物の近くに複数の戦車が集まった状態を表した画像である。
図224(b)は、通常背景画像Bを示している。通常背景画像Bは戦車が格納庫内で停まっている状態を表した画像である。
通常背景画像A、通常背景画像Bは、遊技状態が通常状態であるときに表示される画像である。
図224(c)は特殊なリーチ演出である「巨大戦車リーチ」演出が実行されたときに表示される特殊リーチ背景画像Aを示している。特殊リーチ背景画像Aは空、砂漠、未舗装の道路を表した画像である。
図224(d)は特殊なリーチ演出である「敵戦車破壊リーチ」演出が実行されたときに表示される特殊リーチ背景画像Bを示している。特殊リーチ背景画像Bは空、草原、道路を表した画像である。
図224(e)は、大当り遊技状態終了後に移行する場合がある遊技者に有利な確変状態や時短状態において表示される通常背景画像Cを示している。通常背景画像Cは、遊技者に右打ちを行うことを示す画像である。
なお、背景画像の大きさ(画素数)は、表示領域の大きさと同じである。また、背景画像は不透明である。したがって、背景画像に後ろ側に何らかの画像が表示されて、遊技者に視認されることはない。
図225は、パチンコ機1において表示可能な装飾図柄の例を示している。各装飾図柄は左装飾図柄、中装飾図柄、右装飾図柄からなる。これらが演出の進行状況や遊技状況に応じて、適宜切り替えられて表示される。
図225(a)は通常装飾図柄を示している。この図では、停止表示された通常装飾図柄の一例を示しているが、各通常装飾図柄は所定方向(例えば、下方向)に向けてスクロールして表示したり、所定位置で仮停止表示をすることも可能である。
通常装飾図柄は、特別抽選結果に応じて表示態様が決定され、特別抽選結果が大当りである場合はぞろ目の態様(例えば「222」)で停止表示され、特別抽選結果が大当りでない場合はぞろ目ではない態様(例えば「352」)で停止表示される。図225(a)は通常装飾図柄が「352」で停止表示された状態を一例として示している。
通常装飾図柄は、縦長の長方形の背景領域と、背景領域の手前側に配置された数字とキャラクタとからなる。数字とキャラクタとは1対1の対応関係になっている。
図225(b)は特殊なリーチ演出である「巨大戦車リーチ」演出や「敵戦車破壊リーチ」演出が実行されたときに表示される特殊リーチ装飾図柄を示している。
特殊リーチ装飾図柄は、表示領域の中央付近の場所に通常装飾図柄よりも小さく表示される。これにより、「巨大戦車リーチ」演出や「敵戦車破壊リーチ」演出の実行中に実行される特別抽選結果を示唆する演出を遊技者が視認しやすくなる。
図225(c)は、特殊リーチ装飾図柄の変形例である。このように、数字がより強調されて表示される特殊リーチ装飾図柄を採用してもよい。
なお、図225(b)、図225(c)は、特殊リーチ装飾図柄が仮停止中の状態を示している。
なお、リーチ演出中には、左装飾図柄と右装飾図柄のみを表示し、中装飾図柄を表示しない場合がある。
図225(d)は、右打ち中に表示される右打ち中装飾図柄を示している。右打ち中装飾図柄は、確変状態や時短状態などの遊技者に右打ちが要求される遊技状態において表示される装飾図柄である。図225(d)は右打ち中装飾図柄が「352」で停止表示された状態を示している。
図225を参照して示したように、通常装飾図柄、特殊リーチ装飾図柄、右打ち中装飾図柄は、背景領域の大きさやデザイン、キャラクタの有無、数字の大きさなどにより、区別することが可能である。これにより装飾図柄を視認することで、演出状況や遊技状態がわかりやすくなっている。
図226(a)は「巨大戦車リーチ」演出が実行されたときに表示される自戦車の画像、敵戦車の画像、「マイト軍曹」のセリフ画像、「ダイナ大佐」のセリフ画像、ミッションボタン3700を模した模擬画像を示している。これらの画像の表示態様によって、特別抽選結果が示唆される。
図226(b)は「敵戦車破壊リーチ」演出が実行されたときに表示される自戦車の画像、敵戦車の画像、「マイト軍曹」のセリフ画像、「ダイナ大佐」のセリフ画像、攻撃ボタン3710を模した模擬画像を示している。これらの画像の表示態様によって、特別抽選結果が示唆される。
なお、特別抽選結果を示唆する具体的な態様については図233等を参照して後述する。
図226(d)は保留画像を示している。表示領域の下部には、左から当該保留表示領域、第1保留表示領域、第2保留表示領域、第3保留表示領域、第4保留表示領域が設定されている。当該保留画像及び保留画像の形状は正円形であり、色は基本的に白色である。また、当該保留画像は保留画像よりも円の直径が大きい。
図中においては、当該保留表示領域に当該保留画像が、第1保留表示領域~第4保留表示領域に保留画像が表示された例が示されている。
第一始動口2002に対する遊技球の入賞が発生すると、当該保留画像あるいは保留画像が当該保留表示領域、第1保留表示領域~第4保留表示領域に表示される。例えば、当該保留表示領域に当該保留画像が表示され、第1保留表示領域と第2保留表示領域に保留画像が表示された状態(すなわち保留が2個ある状態)において、第一始動口2002に対する遊技球の入賞が発生した場合、第3保留表示領域に保留画像が表示される。
なお、図123~図125を参照して示したように保留の先読みに基づいて、通常の当該保留画像や保留画像(白色で円形)とは表示態様(色や形状)の異なる特定当該保留画像や特定保留画像を表示して、その表示態様によって、その保留に対応する特別抽選結果が大当りであることの期待度が高いことを示してもよい。
例えば、通常の保留画像である白色の保留画像に代えて、所定色(例えば赤色)の保留画像を表示することで、特別抽選の結果が大当りである期待度が高いことを示すようにしてもよい。
より具体的には、例えば、白色、青色、緑色、赤色、金色、虹色の順で、大当りの期待度が高くなるようにしてもよい。また、この順で表示される確率が低くなるように構成してもよい。すなわち、期待度が低い色ほど出現する確率が高く、期待度が高い色ほど出現する確率が低くなる。なお、虹色については期待度を100%としてもよい。なお、期待度については、一般に、期待度が高くなるほど、出現する確率が低くなるようにするとよい。
なお、金色という単一の色は厳密には存在しないが、表示処理として所定の表示領域内において黄色、黄土色、白色で発光する画素を所定の態様で組み合わせることで、遊技者が金属光沢をもった色である金色として認識する表示態様を実現できる。
また、虹色という単一の色も厳密には存在しないが、表示処理として所定の表示領域(例えば、所定のキャラクタ画像等)内において青色、水色、緑色、黄色、赤色、桃色、青色、水色、緑色・・・の順序で画素をストライプ状に発光させることで、遊技者が虹色として認識する表示態様を実現できる。なお、この所定の表示領域内において、ストライプ状に発光された各領域を一定の方向(例えば、ストライプをなす方向に対して垂直に交わる方向)に移動させてもよい。
なお、虹色を表示する際には所定の表示領域内において虹色を構成する6色が表示された領域が同時に視認可能とされることが望ましい。なお、所定の表示領域の大きさによっては、虹色を構成する六色のうち一部が表示されない場合が発生する場合がありうるが、この場合は、6色のうちの半分より多い数の色(すなわち4色以上)を表示するとともに、各色で塗り分けられた部分を一定の方向に移動させて、各色が順次表示されるようにすることで、遊技者に虹色が表示されていると認識させることができる。
期待度と表示確率(変動表示回数に対する割合)の関係としては、例えば、始動入賞時に表示された当該保留画像や保留画像が、白色の当該保留画像や保留画像である確率が最も高く、虹色の当該保留画像や保留画像である確率が最も低いように構成するとよい。
また、装飾図柄の変動終了タイミングにおいて最後に表示されていた当該保留画像が、白色の当該保留画像である確率が最も高く、虹色の当該保留画像である確率が最も低いように構成するとよい。
また、始動入賞時に緑色、赤色、金色の当該保留画像や保留画像を表示してもよいし、始動入賞時に白色の当該保留画像や保留画像であったものを、装飾図柄が停止表示されるまでの所定のタイミングで緑色、赤色、金色の当該保留画像や保留画像へと変化させてもよい。
なお、このように所定の期待度を示す演出態様から、より期待度が高いことを示す演出態様へ所定のタイミングで変化させることを「昇格」と称する場合がある。
逆に、所定の期待度を示す演出の態様をそれよりも期待度が低いことを示す態様へ所定のタイミングで変化させることを「降格」と称する場合がある。
なお、「昇格」や「降格」を実行する割合は低確率にする(例えば所定色により期待度が示唆された場合を分母としたときに「昇格」や「降格」が実行される確率を合計5~10%程度とする)ことが望ましい。これにより、期待度と色とのおおまかな対応関係を維持しつつ、示される期待度を高くしたり低くしたりすることが可能となる。なお、昇格は遊技者にとって好ましい事象であるが、降格は遊技者にとって好ましくない事象であるため、興趣の低下を抑制させるために、昇格については実行可能とするものの降格については実行しないようにしてもよい。
なお、所定の演出の実行により昇格する場合と昇格しない場合とがありうるが、昇格しない演出のことを「ガセ」と称する場合がある。また、期待度が高い演出が実行されたものの、変動表示がハズレの結果となることを「ガセ」と称する場合がある。
「昇格」及び「降格」という用語が大当りの期待度の変化に用いられる例を示したが、遊技者に付与される遊技上の利益を示唆する際に、遊技上の利益が遊技者に有利なものに変化したり遊技者に付与される利益量が増えたりすることを「昇格」と称する場合がある。逆に、遊技者に付与される遊技上の利益を示唆する際に、遊技上の利益が遊技者に不利なものに変化したり遊技者に付与される利益量が減ったりすることを「昇格」と称する場合がある。例えば、「通常図柄」により形成されるリーチ状態が、「確変図柄」により形成されるリーチ状態へと変化した場合に、「昇格」という場合がある。また、大当り遊技開始時の演出としてラウンド数(1ラウンドあたりの出玉数は一定とする)が何ラウンドであるのかを報知する演出として、大当り遊技開始時には4ラウンドと報知し、4ラウンド目となる前の所定のラウンドで、8ラウンドまで大当り遊技が継続することを報知する演出を実行してもよい。この場合は、ラウンド数が「昇格」したと称されることとなる。
当該保留画像や保留画像を例に挙げたが、他の演出に用いられる画像についても、当該保留画像や保留画像と同様に画像の色によって期待度を示唆することができる。
なお、保留画像の色において、白色、青色、緑色、赤色、金色、虹色の順で大当りの期待度が高くなることを示したが、他の演出用画像において、これらの色のすべての色を採用するのではなく、これらの色のうちの一部の色を採用するようにしてもよい。なお、そのときでも基本的には期待度の順序と出現確率の順序は変化しないようにするとよい。例えば、所定の演出画像の色として、白色、赤色、金色の3色を採用した場合には、白色の演出画像よりも赤色の演出画像の方が期待度は高いが出現確率は低く、赤色の演出画像よりも金色の演出画像の方が期待度は高いが出現確率は低くなるようにするとよい。
また、他の演出画像の色として、青色、緑色、赤色の3色を採用した場合には、青色の演出画像よりも緑色の演出画像の方が期待度は高いが出現確率は低く、緑色の演出画像よりも赤色の演出画像の方が期待度は高いが出現確率は低くなるようにするとよい。
このように、所定の色を用いた期待度の示唆が異なる演出において行われた場合でも、色の順序と期待度及び出現確率との関係が変わることはないため、遊技者はおおまかな期待度を認識することができる。
画像(当該保留画像等)を例に挙げたが、発光部材を備えた装飾部材についても、保留画像と同様に発光部材の発光色によって期待度を示唆することができる。例えば、多色発光が可能なLEDなどの発光部材を遊技者が視認可能な装飾部材に複数個実装し、それぞれ所定色で発光させるようにしてもよい。なお、金色についは、黄色、白色、黄土色で複数の発光部材を適宜発光させるとよい。同様に、虹色については、青色、水色、緑色、黄色、赤色、桃色、青色、水色、緑色・・・の順番で複数の発光部材をストライプ状に適宜発光させるとよい。また、各色が移動しているかのように視認されるように発光部材の発光態様を循環的に変化させてもよい。
なお、大当りの期待度が100%で出現率が低い(例えば、大当りとなる変動表示におおいて5%の確率で実行される)演出をプレミアム演出と称する場合がある(省略して単にプレミアム、プレミアと称する場合もある)。プレミアム演出の期待度は100%であるので、変動表示結果がハズレの場合には実行されない。プレミアム演出としては、特別な画像(例えば、特別なキャラクタ画像や特別な当該保留画像~特別な第4保留画像や特別なアイコン画像や特別な背景画像)の表示が行われる、特別な映像の表示が行われる、特別な音や特別なBGMの出力が行われる、ボタン操作が有効なタイミングにおいて特別な操作部模擬画像が表示される、特別なリーチ演出が行われる、特別な態様で発光装飾手段を点灯や点滅させる発光制御が行われる、等の演出を採用することができる。
なお、これらに限らず、本明細書中に記載した所定の演出態様をプレミアム演出として採用してもよい。なお、これらの画像や映像を虹色で表示したり、発光装飾手段の発光態様として虹色を採用してもよい。また、これらの演出のうち、複数(2つ以上)の演出を1回の変動表示において実行してもよい。
またこれらのプレミアム演出において表示される各種の画像等を表す際に、画像等の名称の前にプレミアム(またはプレミア)という文字をつけてそれらの画像等を表すことがある。例えば、プレミアム画像、プレミアムキャラクタ(画像)、プレミアム保留(画像)、プレミアムアイコン、プレミアム背景(画像)、プレミアムリーチ(演出)といった態様で用いられる。同様に、音についてもプレミアム音という場合がある。これらの画像が表示されたり、リーチ演出が実行されたり、音が出力された場合には必ず大当りが発生することとなる。
なお、プレミアム演出が大当りとなる変動表示の5%において実行される場合、大当り確率を1/300とすると、プレミアム演出が実行される確率は1/6000の確率となる。一方、プレミアム演出と比べて他の演出は相対的に期待度が低く実行確率が高い演出である。例えば、相対的に期待度が低い青色の当該保留画像が表示される確率は、プレミアム演出の実行確率より高い確率(例えば、1/15)となる。同様に、相対的に期待度が低いノーマルリーチが発生する確率は、プレミアム演出の実行確率より高い確率(例えば、1/10)となる。
プレミアム演出が実行された場合、遊技に慣れた遊技者は、大当りが発生することを即座に認識し、大当りの発生が確定したことに加え実行確率が低いプレミアム演出が実行されたことに大きな興奮を覚えることとなる。また、遊技に不慣れな遊技者の場合は見慣れない特別な演出が実行されていることを認識しつつ最終的に大当りの結果となるという流れを経験することで、遊技経験を積むにつれて、大当りが発生することを徐々に認識できるようになっていく。
なお、プレミアム演出の実行により大当りが発生することが示されることを上述したが、プレミアム演出の実行により特定の大当りが発生することが示されるようにしてもよい。例えば、価値の異なる複数種類の大当りのうち、もっとも価値が高い大当りが発生するときのみプレミアム演出が実行されるようにしてもよい。例えば、大当りの内訳として、3R大当り、6R大当り、10R大当りの3種類がある場合(なお各大当りにおいて1Rあたりの最大出玉量は同一とする)において、もっともラウンド数が多い10R大当りが発生する場合にのみプレミアム演出が実行されるようにしてもよい。あるいは、低確率時短大当りと高確率時短大当りの2種類がある場合(なお両大当りにおいてラウンド数及び1Rあたりの最大出玉量は同一とする)において、高確率時短大当りが発生する場合にのみプレミアム演出が実行されるようにしてもよい。
なお、当該保留表示領域、第1保留表示領域~第4保留表示領域には、第一始動口2002への遊技球の入賞に対応する当該保留画像や保留画像が表示されるが、例えば、右打ち中などにおいて、第二始動口2004への遊技球の入賞に対応して、当該保留表示領域、第1保留表示領域~第4保留表示領域に、第二始動口2004への遊技球の入賞に対応する当該保留画像や保留画像を同様の態様で表示するようにしてもよい。
あるいは、第二始動口2004への遊技球の入賞に対応する当該保留画像や保留画像を、第一始動口2002への遊技球の入賞に対応する当該保留画像や保留画像と位置は同じだが異なる表示態様で表示するようにしてもよい。例えば、円形ではなく六角形の形状としたり、円形の画像のそれぞれに「電チュー」という文字を重ねて表示することで、当該保留画像や保留画像を表してもよい。
また、第二始動口2004への遊技球の入賞に対応する当該保留画像や保留画像を、第一始動口2002への遊技球の入賞に対応する当該保留画像や保留画像と表示態様は同じだが異なる位置(例えば、表示領域の左側下部)に表示するようにしてもよい。
また、これらを組み合わせて、異なる位置に異なる表示態様で第二始動口2004への遊技球の入賞に対応する当該保留画像や保留画像を表示してもよい。
このような構成を採用することで、いずれの始動口に対応する保留であるのかを遊技者が理解できる。
図226(e)は、装飾図柄がリーチハズレの状態で仮停止したときに表示される場合がある、復活演出キャラクタとそのセリフを示している。復活演出キャラクタを用いた演出の詳細については後述する。
図226(f)は第4図柄を示している。第4図柄は、第一特別図柄表示器1403や第二特別図柄表示器1405において、特別図柄が変動表示しているか否かを示す図柄であり、例えば表示領域の右上に図225(a)~図225(d)で示した装飾図柄よりも小さく表示される。第4図柄は、特別図柄の変動表示に応じて変動表示され、特別図柄の停止表示に応じて停止表示される。第4図柄も装飾図柄と同様に、特別抽選結果が大当りの場合はぞろ目の態様で表示され、特別抽選結果がハズレの場合はぞろ目以外の態様で表示される。図226(f)においては第4図柄として数字の「352」が停止表示された状態が示されている。
第4図柄が3つの数字からなる実施形態を示したが、第4図柄として表示される図柄の種類として、大当りを示す記号の「○」と、ハズレを示す記号の「×」の2つのみで特別抽選の結果を示してもよい。なお、特別図柄の変動表示中は、「○」と「×」を所定時間(例えば、0.1秒)ずつ交互に表示するとよい。
このような構成によれば、装飾図柄の変動表示中は、第4図柄として「○」と「×」を交互に表示し、特別抽選結果が大当りの場合、装飾図柄はぞろ目の態様で停止表示し、第4図柄は「○」を停止表示し、特別抽選結果がハズレの場合、装飾図柄はぞろ目以外の態様で停止表示し、第4図柄は「×」を停止表示する。
この場合、装飾図柄の停止表示の組合せは変動表示毎に異なった態様で表示されうるが、第4図柄として停止表示する図柄は、「○」と「×」の2種のみである。
本実施形態においては、第一特別図柄表示器1403の変動表示と第二特別図柄表示器1405の変動表示とが同時に行われることがないため、第4図柄が、第一特別図柄表示器1403と第二特別図柄表示器1405の変動状況を兼用して示すものとなっているが、第一特別図柄表示器1403に対応した第4図柄と第二特別図柄表示器1405に対応した第4図柄とを別々に設けてもよい。例えば、保留数表示画像の上側に第一特別図柄表示器1403に対応した第4図柄を表示し、保留数表示画像の下側に第二特別図柄表示器1405に対応した第4図柄を表示してもよい。
図226(g)は保留数表示画像を示している。保留数表示画像は、上側の第一始動口2002に対応する保留数を表示する画像と、下側の第二始動口2004に対応する保留数を表示する画像とからなる。図224(h)においては第一始動口2002に対応する保留数が3個、第二始動口2004に対応する保留数が0個である場合の表示例が示されている。このように、保留数は、図226(g)に示す保留数表示画像によっても確認可能であるとともに、図226(d)にしめす当該保留画像、保留画像によっても確認可能とされている。
図226(h)は、パチンコ機1で何らかの異常が発生したり、パチンコ機1に対する不正な行為が検知された場合に表示されるエラー報知画像を示している。図は「エラー発生中 店員を呼んでください」とのメッセージの例を示している。エラー報知画像としては、遊技機に発生した異常や遊技者により行われた不正行為の具体的な内容を示してもよい。この場合、エラー報知画像は、第4図柄や保留数表示画像と重ならない位置に表示している。
なお、エラー報知画像と同様の表示手法により、ハンドル302の操作指示を行なう打ち方指示画像を表示してもよい。例えば打ち方指示画像として、「右打ちしてください」、「左打に戻してください」というメッセージを表示してもよい。打ち方指示画像の表示優先度は、第4図柄や保留数表示画像の表示優先度よりも高く、エラー報知画像の表示優先度よりも低くするとよい。
仮想空間内にオブジェクトを配置して、仮想カメラを所定の態様で移動させた動画像を作成しておき、その動画像を通常背景画像として表示することで、通常背景画像が動的に視認されるようにしてもよい。
図227(a)~図227(c)は、仮想空間内において戦車群が敵陣地に進入していく様子を、仮想カメラを追随させることで生成した通常背景動画像Aの所定タイミングにおける表示例を示している。このような通常背景動画像Aを生成し繰り返し再生することで、動的な背景画像をループして繰り返し表示させることが可能となる。
具体的には、図227(a)は戦車群が出発したときの表示例を、図227(b)は戦車群が敵陣地に進入中の表示例を、図227(c)は戦車群がさらに敵陣地に進入したときの表示例をそれぞれ示している。
図227(a)~図227(c)を参照して、戦車群が敵陣地に進入していく動画像を表示する例を示したが、他の態様の動画像を表示させてもよい。
以下に、仮想空間内で仮想カメラを初期位置から右方向に移動させたのち左方向に移動させて作成した通常背景動画像Bの例を示す。なお、この通常背景動画像Bにおいては、各戦車は格納庫内において停止している。また、仮想カメラは移動終了時に、移動を開始した位置に戻っている。なお仮想カメラの向きは、戦車の方向を向くように調整されている。図227(d)は、仮想カメラが初期位置にあるときの表示例を示している。図227(e)は仮想カメラが右方向に移動して格納庫の正面に移動したときの表示例を示している。図227(f)は、仮想カメラが一番右まで移動したときの表示例を示している。仮想カメラはその後、左方向へ移動し、最終的に初期位置へと戻る。遊技者は、図227(d)、図227(e)、図227(f)、図227(e)、図227(d)の順で表示される戦車と格納庫の動画像を視認することとなる。
通常背景動画像Bをループして表示する際には、図227(d)、図227(e)、図227(f)、図227(e)と表示が行われた後、再び図227(d)から通常背景動画像Bの表示が行われる。
通常背景動画像Aや通常背景動画像Bの長さ(再生時間)は、30秒~120秒程度に設定するとよい。この場合、30秒~120秒程度を周期として、通常背景動画像Aや通常背景動画像Bをループして表示することが可能となる。
なお、通常背景動画像Aや通常背景動画像Bのような通常背景動画像を複数生成しておき、通常背景動画像Aや通常背景動画像Bも含めて、所定の順番で表示するようにしてもよい。
なお、通常背景動画像Aや通常背景動画像Bについても、通常背景画像Aや通常背景画像Bと同様に複数の変動表示にまたがって、表示することができる。
なお、後述する実施例のように、通常背景動画像Aの表示中に、特殊なリーチ演出である「巨大戦車リーチ」演出や「敵戦車破壊リーチ」演出の実行が開始された場合には、背景画像が特殊なリーチ演出専用の背景画像や背景動画像へと変更される。
その後、特殊なリーチ演出の終了に合わせて、特殊なリーチ専用の背景画像や背景動画像に代えて、特殊なリーチ演出が行われるよりも前に表示されていた通常背景動画像Aを表示するとよい。このとき、通常背景動画像Aについては、動画像の最初(図227(a)に示す表示状態)から表示を行うようにしてもよいし、特殊なリーチ演出中にも通常背景画像Aの再生を進行させておき、特殊なリーチ演出の終了に合わせて、進行させていた通常背景画像Aを表示するようにしてもよい。
通常背景動画像Aを例に挙げたが、通常背景動画像Bにおいても、同様の表示を行うとよい。
静的に表示される通常背景画像Aや通常背景画像Bに代えて、動的に表示される通常背景動画像Aや通常背景動画像Bを表示する例を示したが、特殊リーチ背景画像A、特殊リーチ背景画像B、当該保留画像、保留画像についても、静止画により表示してもよいし動画像を用いて動的に表示してもよい。動的に表示する場合には所定の周期で画像をループさせて表示してもよい。例えば、特殊リーチ背景画像については10~60秒程度の周期でループさせて表示してもよい。また、当該保留画像、保留画像については1~2秒程度の周期でループさせて表示してもよい。
図228(a)~図228(c)は背景隠蔽画像の一例を示している。
背景隠蔽画像は、通常背景画像Aや通常背景画像Bと、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」演出の実行時に表示される特殊リーチ背景画像とを切り替える際に表示される画像である。図228(a)~図228(c)に示した背景隠蔽画像は黒色の画像からなっている。背景隠蔽画像は、背景隠蔽画像よりも表示優先度が低い画像の視認性を低下させることが可能である。
背景隠蔽画像には視認性を低下させる度合いが異なる複数(具体的には3つ)の背景隠蔽画像が用意されている。本実施形態における各背景隠蔽画像は黒色であるが、透明度が異なっている。具体的には、透明度が高く視認性を低下させる度合いが低い背景隠蔽画像A(図228(a))、透明度が中程度で視認性を低下させる度合いが中程度の背景隠蔽画像B(図228(b))、透明度が低く視認性を低下させる度合いが高い背景隠蔽画像C(図228(c))の3つが用意され、これらが所定の順序で切り替えられて順次表示される。詳細は後述するが、各背景隠蔽画像を順次表示することで、背景画像の切り替えが自然な形で遊技者に視認されるようになる。なお、透明度がそれぞれ異なる3つの背景隠蔽画像を示したが、2つあるいは4つ以上の背景隠蔽画像を用いてもよいし、より多くの画像からなる動画像を用いてもよい。この場合、さらに背景の切り替えが自然な形で遊技者に視認される。
また、透明度が異なる背景隠蔽画像を複数用意するのではなく、音源内蔵VDP1512aが有する機能を用いて1つの黒色の背景隠蔽画像の透明度を徐々に変更させることで、背景画像の視認性を変更するようにしてもよい。このような構成とすることで、背景隠蔽画像の記憶に用いる容量を減らしつつ、背景画像の視認性を滑らかに変化させることができる。
図228(d)~図228(f)は背景隠蔽画像の他の例を示している。爆弾キャラクタ(具体的には上述した実施形態において示した爆弾キャラクタA)の画像を背景隠蔽画像として用いた例である。また詳細は後述するが黒色ではなく白色の背景隠蔽画像を用いてもよい。
図224~図228を参照して示した各画像には、それぞれ表示優先度が定められている。図229は、表示優先度と、画像が配置されるレイヤ名、各レイヤに配置されうる画像の種類を示す表である。例えば、レイヤL90には背景画像が、レイヤL75~レイヤL80には自戦車画像、敵戦車画像、操作指示画像などが、レイヤL70には装飾図柄が配置され、各レイヤに設定された表示優先度に基づいて重ね合わされて表示される。
図229の表に示すように、背景画像(通常背景画像、特殊リーチ背景画像)、特殊リーチ時に表示される各種画像(自戦車の画像、敵戦車の画像、「マイト軍曹」のセリフ画像、「ダイナ大佐」のセリフ画像、攻撃ボタン3710やミッションボタン3700を模した操作指示画像等)、装飾図柄(通常装飾図柄、特殊リーチ装飾図柄等)、疑似連回数表示画像、帯状先読み演出画像、第1保留画像~第4保留画像、当該保留画像、図269等を参照して後述するセリフ予告画像、背景隠蔽画像、図256等を参照して後述する遊技結果画像、復活演出画像(復活演出キャラクタとそのセリフ)、第4図柄、保留数表示画像、エラー報知画像の順に表示優先度が高くなる。
具体的には、特殊リーチ時に表示される各種画像、装飾図柄、当該保留画像等の表示優先度は、背景画像の表示優先度よりも高く、特殊リーチ時に表示される各種画像、装飾図柄、当該保留画像等は、背景画像の手前側に表示される。
一方、背景隠蔽画像の表示優先度は、背景画像、特殊リーチ時に表示される各種画像、装飾図柄、当該保留画像等の表示優先度よりも高く、背景隠蔽画像がこれらの画像よりも手前側に表示されることでこれらの画像は隠蔽され視認性が低下する。
当該保留画像をレイヤL40に、保留画像をレイヤL45に配置する例を示したが、当該保留画像をレイヤL26に、保留画像をレイヤL27に配置してもよい。この場合、レイヤL30に配置される背景隠蔽画像によって、当該保留画像や保留画像が隠されることがない。
また、当該保留画像をレイヤL21に、保留画像をレイヤL22に配置してもよい。この場合、レイヤL30に配置される背景隠蔽画像やレイヤL25に配置される遊技結果画像によって、当該保留画像や保留画像が隠されることがない。
また、装飾図柄をレイヤL26に配置してもよい。この場合、レイヤL30に配置される背景隠蔽画像によって、装飾図柄が隠されることがない。
本実施形態及び各種の変形例における各種の演出態様は、主制御基板1310において決定される特別抽選の結果や遊技状態等に基づいて、周辺制御基板1510によって決定され、周辺制御基板1510によって所定のタイミングで実行される。
例えば、特別抽選の結果がハズレである場合に、周辺制御基板1510は、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域において、装飾図柄を非リーチハズレの状態(例えば「352」)で停止表示させるか、リーチ状態(例えば「2↓2」)としたのち、最終的にリーチハズレの状態(例えば「232」)で停止表示する表示を行う。一方、特別抽選の結果が大当りである場合に、装飾図柄をリーチ状態(「2↓2」)としたのち、最終的に装飾図柄をぞろ目(例えば「222」)で停止表示する表示を行う。
なお、後述する特殊なリーチ演出(「巨大戦車リーチ」、「敵戦車破壊リーチ」)やその他の演出を実行するか否かについても周辺制御基板1510が決定する。
まず、装飾図柄がリーチ状態とならず、背景画像の切り替えも行われない場合の演出例を図230(a)、図231を参照して説明する。図230(a)は本演出例におけるタイムチャートを、図231は本演出例の所定のタイミングにおける表示例を示している。
タイミングt0になる直前の状態において、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域における表示状態は、装飾図柄が変動停止した状態となっている。図231(a)は装飾図柄の変動表示が停止中の状態を示している。このときの保留数は3である。装飾図柄としては、通常装飾図柄が表示されている。また、背景画像として通常背景画像Aが装飾図柄の後ろ側に表示されている。
この状態からタイミングt0になると装飾図柄の新たな変動表示が開始される。図231(b)は変動表示が開始された直後の表示状態を示している。
その後、左中右の各装飾図柄が下方にスクロールする態様で表示される。図231(c)はそのときの表示状態を示している。
その後、第一始動口2002に対する遊技球の入賞が発生して第3保留表示領域に保留画像が表示されたのちにタイミングt5において、左装飾図画が仮停止表示される。図231(d)はそのときの表示状態を示している。
次いで、タイミングt10において、右装飾図柄が仮停止表示される。図231(e)はそのときの表示状態を示している。次いで、タイミングt15において、中装飾図柄が仮停止表示される。次いで、タイミングt16において、左装飾図柄~右装飾図柄が停止表示される。同時に、当該保留画像の表示が終了する。図231(f)はタイミングt16からタイミングt17の期間における表示状態を示している。この状態においては、特別抽選結果がハズレであることが示されている。タイミングt17以降は次の保留に対応する装飾図柄の変動表示が行われる。
次いで、装飾図柄がリーチ状態となるが、背景画像の切り替えが行われない場合の演出例を図230(b)に示すタイムチャート、図232に示す表示例を参照して説明する。なお、タイミングt0からタイミングt10までの期間においては、図230(a)を参照して示した演出例と同様の表示が行われる。
本演出例においては、タイミングt10において、右装飾図柄が左装飾図柄と同じ数字の「2」で仮停止表示され、リーチ状態が発生する。図232(a)はそのときの表示状態を示している。その後、タイミングt20において、中装飾図柄が仮停止表示され、タイミングt21において、左装飾図柄~右装飾図柄が停止表示され、特別抽選結果がハズレであるか大当りであるかが遊技者に示される。
図232(b)は特別抽選結果がハズレだったときの、タイミングt21からタイミングt22の期間における表示例を示している。図中においては装飾図柄が「232」で停止表示された状態が示されている。
図232(c)は特別抽選結果が大当りだったときの、タイミングt21からタイミングt22の期間における表示例を示している。図中においては各装飾図柄がぞろ目の「222」で停止表示された状態が示されている。
タイミングt22以降においては、特別抽選結果がハズレだった場合には、次の保留に対応する装飾図柄の変動表示が実行され、特別抽選結果が大当りだった場合には、背景画像が、通常背景画像Aから大当り中専用の大当り中背景画像に切り替えられるとともに大当り遊技状態が実行される。
図230(a)を参照して示したリーチ状態とならない演出例と比べて、図230(b)を参照して示したリーチ状態となる演出例は装飾図柄の変動表示時間が長い。そのため、特別抽選結果が大当りなのではないかという期待感を長い間遊技者に感じさせることができる。
図230(a)、図231を参照して示した演出例や図230(b)、図232を参照して示した演出例においては、装飾図柄の変動表示中、通常背景画像Aのみが継続して表示され、特殊リーチ背景画像Aや特殊リーチ背景画像Bは表示されない。また、背景隠蔽画像についても表示されない。
図230(a)のタイムチャートにおいて、装飾図柄の変動中(タイミングt0~タイミングt16)、装飾図柄の停止中(タイミングt16~タイミングt17)、次回以降の装飾図柄の変動中(タイミングt17~)にかけて、通常背景画像Aが継続して表示される演出例を示したが、通常背景画像Aは、保留数が0個であり、装飾図柄が変動していない状態においても表示される。図232(d)は、保留数が0個で、直近の装飾図柄の変動表示で特別抽選の結果がハズレであることを示す「253」が停止表示されたのちの表示例を示している。第一始動口2002(あるいは第二始動口2004)に対する遊技球の入賞が発生しなければ、この表示状態が維持される。
なお、通常背景動画像についても通常背景画像と同様に、装飾図柄が変動していない状態において表示状態が維持される。具体的には、装飾図柄が停止表示されたのちも装飾図柄の変動表示中に表示されていた通常背景動画像の再生が継続される。また、通常背景動画像を終わりまで再生した後は、動画像の最初から再び再生されるようにして、動画像がループして再生されるようにするとよい。
このように通常背景画像あるいは通常背景動画像とは、装飾図柄が変動表示しておらず、また、大当り遊技状態でもないときに、背景画像として表示される画像あるいは動画像である。
保留数が0個の状態が所定時間続いた場合(変動表示が所定時間行われていない場合)には、装飾図柄の表示が行われない状態としてもよい。
具体的には、装飾図柄の変動表示を行っておらず、保留数が0個の場合には、図232(d)に示す装飾図柄の停止表示を1秒間行ったのち、所定時間(例えば3秒間)が経過するまで、装飾図柄の停止表示をさらに継続した後、装飾図柄の表示を行わないようにしてもよい。図232(e)は、装飾図柄の停止表示を行わないようにした状態の表示例を示している。
第一始動口2002(あるいは第二始動口2004)に対する遊技球の入賞が発生するまで、このような表示状態を継続させてもよい。
なお、このように、保留が無い状態で装飾図柄の確定停止期間が終了した場合に、確定停止期間が終了したタイミングから、新たに装飾図柄の変動表示が開始されるまでの期間をデモ期間と称する場合がある。
あるいは、保留が無い状態で装飾図柄の確定停止期間が終了し所定時間が経過した場合に、所定時間が経過したタイミングから、新たに装飾図柄の変動表示が開始されるまでの期間をデモ期間としてもよい。
あるいは、保留が無い状態で装飾図柄の確定停止期間が終了した状態においてハンドル302に対する接触がハンドルタッチセンサ310によって検知されない状態が所定時間(例えば20秒間)が経過した場合に、所定時間が経過したタイミングから、新たに装飾図柄の変動表示が開始されるまでの期間をデモ期間としてもよい。
なお、デモ期間が開始されたタイミングあるいはデモ期間の開始から所定時間(例えば10秒間)が経過したタイミングで、デモ期間においてのみ実行される特定の演出表示を開始してもよい。
例えば、デモ期間の開始から所定時間(例えば10秒間)が経過したタイミングで、装飾図柄の表示を中断してもよい。この場合、背景画像としては、表示中の背景画像(例えば通常背景画像A)をそのまま表示し続けるとよい。あるいは表示中の背景画像も非表示とし、遊技機の紹介や遊技機メーカーの紹介を行う動画の再生を行うようにしてもよい。なお、動画の再生(例えば数分間)を所定時間実行したのちは、再び元の装飾図柄と背景画像の表示を行うようにしてもよい。また、元の装飾図柄と背景画像の表示と、動画の再生表示とを繰り返して表示するようにしてもよい。
また、リーチ演出中に出現するキャラクタをデモ期間中に表示してもよい。この場合、キャラクタの動作態様として、リーチ演出中とは異なる動作態様とすることで、リーチ演出が発生したと遊技者が勘違いすることを防止できる。
また、デモ期間において、遊技者が着座していない(遊技を行っている遊技者がいない)ものとみなして、「座って」などの文字を表示領域に表示してもよい。これにより、遊技する遊技機を探している遊技者へのアピールとすることができ、遊技場の稼働を高めることに貢献できる。
また、表示領域にパチンコ機1の紹介などを行うデモ画像が表示されるデモ画像表示状態へと移行させてもよい。デモ画像表示状態においては、停止した装飾図柄の手前側にデモ画像を表示してもよいし、装飾図柄の表示が行われない状態でデモ画像を表示してもよい。
なお、これらの表示については、予め作成しておいた静止画や動画像データの再生により実現してもよい。
このように、装飾図柄が変動表示されている状態から、装飾図柄が変動表示していない状態(デモ期間)にかけても、通常背景画像Aが継続して表示される。
また、装飾図柄が変動表示していない状態から、第一始動口2002(あるいは第二始動口2004)に対応する保留数が0個の状態から、第一始動口2002(あるいは第二始動口2004)への遊技球の入賞が発生して、装飾図柄の変動表示が開始された状態にかけても、通常背景画像Aが継続して表示される。
なお、装飾図柄の変動表示を行っておらず、保留数が0個の状態で、装飾図柄の停止表示を1秒間行った後の状態において、遊技者によるハンドル302に対する接触がハンドルタッチセンサ310によって検知されない状態が所定時間継続した場合に、装飾図柄の表示を行わないようにしてもよい。
また、遊技者によるハンドル302に対する接触がハンドルタッチセンサ310によって新たに検知されたとき、あるいは、第一始動口2002(あるいは第二始動口2004)に対する遊技球の入賞が発生したときに、装飾図柄の表示を再開するようにしてもよい。また、同時にデモ期間を終了して、デモ期間中に表示していた各種の画像の表示を終了してもよい。なお、この場合も、装飾図柄の表示の有無に関わらず、通常背景画像Aが継続して表示されるようにするとよい。
通常背景画像Aを例に挙げたが、通常背景画像Bや通常背景画像Cについても、通常背景画像Aと同様に用いられ、装飾図柄の変動中や非変動中の背景画像として表示されうる。
なお、通常背景画像は所定の条件が満たされること(例えば、所定回数の変動表示が行われた場合、所定の抽選に当選した場合、高期待度リーチ演出である特殊リーチ演出がハズレの結果となった場合等)を契機として、通常背景画像Aと通常背景画像Bとのうち一方から他方へと切り替えられることがある。
なお、所定の条件が満たされたのちに開始される最も直近の装飾図柄の変動表示(例えば、ハズレの結果となった特殊リーチ演出が行われた変動表示の次に実行された変動表示)において、通常背景画像を切り替える演出を実行するとよい。
なお、右打ちを行う遊技状態ではない遊技状態(通常状態)で表示されうる通常背景画像を、通常背景画像Aと通常背景画像Bで説明したが、2種類に限られず3種類以上としてもよい。また、その場合には、所定の順序で表示されるなど、所定の規則に基づいて通常背景画像の切り替えを行うようにしてもよい。あるいは、ランダムな順番で表示されるなど、不規則に通常背景画像の切り替えを行うようにしてもよい。
また、大当り遊技状態を契機として、右打ちを行う遊技状態(確変状態や時短状態)となった場合には、右打ち中の背景画像として通常背景画像Cが表示される。このように遊技状態の変化を契機として、表示される通常背景画像が変更される場合がある。なお、右打ち中の背景画像として通常背景画像C以外の背景画像が複数あってもよい。この場合も、通常状態中の通常背景画像の表示方法と同様の方法で背景画像の切り替えを行うようにしてもよい。
図230(a)、図230(b)、図231、図232を参照して示した演出例は、装飾図柄の変動表示中に背景画像の切り替えが行われず通常背景画像が連続して表示されるものであったが、以下に、装飾図柄の変動表示中に通常背景画像が特殊リーチ背景画像に切り替えられる「敵戦車破壊リーチ」演出について、図230(c)、図233(a)に示すタイムチャート、図234~図236に示す表示例を参照して説明する。なお、図230(c)に示すタイムチャートにおいては、「敵戦車破壊リーチ」演出におけるタイミングt0~タイミングt10における演出例が、図233(a)に示すタイムチャートにおいては、「敵戦車破壊リーチ」演出におけるタイミングt10~タイミングt45における演出例がそれぞれ示されている。
なお、タイミングt0からタイミングt13までの期間においては、図230(b)を参照して示した演出例と同じ態様で変動表示が行われる。図234(a)は背景隠蔽画像が表示される前の所定の期間(タイミングt10~タイミングt13)における所定のタイミングの表示例である。
本演出例においては、タイミングt13からタイミングt19において、背景隠蔽画像A、背景隠蔽画像B、背景隠蔽画像Cが所定の順序で表示される。また、背景隠蔽画像Cが表示されているタイミングt16において、通常背景画像Aから特殊リーチ背景画像Bへ背景画像の切り替えが行われる。
具体的には、図233(a)に示すように、タイミングt13からタイミングt14の期間(1秒間)において背景隠蔽画像Aが表示される。図234(b)はこの期間における表示例を示している。
また、タイミングt14からタイミングt15の期間(1秒間)において背景隠蔽画像Bが表示される。図234(c)はこの期間における表示例を示している。
また、タイミングt15からタイミングt17の期間(2秒間)において背景隠蔽画像Cが表示される。図234(d)はこの期間における表示例を示している。
また、タイミングt17からタイミングt18の期間(1秒間)において背景隠蔽画像Bが表示される。図234(e)はこの期間における表示例を示している。
また、タイミングt18からタイミングt19の期間(1秒間)において背景隠蔽画像Aが表示される。図234(f)はこの期間における表示例を示している。
背景隠蔽画像Cが表示されているタイミングt16において、背景画像が、通常背景画像Aから特殊リーチ背景画像Bへと変更されるとともに、装飾図柄が、図225(b)を参照して示した通常の装飾図柄よりも小さい特殊リーチ装飾図柄へと変更されるが、背景画像や装飾図柄の手前側に背景隠蔽画像Cが表示されているため、これらの画像の切り替えが行われたことを認識できるのは、背景隠蔽画像Bの表示が行われるタイミングt17以降である。
なお、特殊リーチ装飾図柄は、特殊リーチ背景画像が表示されている期間(タイミングt16~タイミングt39)において表示される。また、左装飾図柄と右装飾図柄については下方向へのスクロールは行われず、仮停止された状態で表示される。
タイミングt30からタイミングt33にかけて、攻撃ボタン3710に対する操作受付が有効となる操作有効期間が発生する。図234(g)は、この期間における表示例を示している。操作有効期間の開始と同時に攻撃ボタン3710を模した模擬画像が表示されるとともに、攻撃ボタン3710の操作を指示するセリフが表示される。
操作有効期間中に攻撃ボタン3710に対する適切な操作態様が実行された場合、あるいは操作有効期間が終了した場合には、特別抽選結果を示唆する態様(敵戦車が破壊された表示が行われるか否か)の表示が行われる。
図235は、特別抽選結果が大当りである場合の表示例を示している。具体的には、特別抽選結果が大当りである場合には、敵戦車が破壊された画像が表示される。また、特殊リーチ装飾図柄が、攻撃ボタン3710の操作有効期間が終了して所定時間経過したタイミングt34において、ぞろ目の態様(「222」)で仮停止された状態で表示される。図235(a)はこの状態を示している。
一方、図236は、特別抽選結果がハズレである場合の表示例を示している。特別抽選結果がハズレである場合には、敵戦車が破壊されずに通過していく画像が表示される。また、特殊リーチ装飾図柄が、攻撃ボタン3710の操作有効期間が終了して所定時間経過したタイミングt34において、リーチハズレの態様(「232」)で仮停止された状態で表示される。図236(a)はこの状態を示している。
次いで、タイミングt36からタイミングt42の期間において、背景隠蔽画像が表示される。
具体的には、タイミングt36からタイミングt37の期間(1秒間)において背景隠蔽画像Aが表示される。図235(b)、図236(b)は、はこの期間における表示例を示している。
また、タイミングt37からタイミングt38の期間(1秒間)において背景隠蔽画像Bが表示される。図235(c)、図236(c)は、タはこの期間における表示例を示している。
また、タイミングt38からタイミングt40の期間(2秒間)において背景隠蔽画像Cが表示される。図235(d)、図236(d)は、はこの期間における表示例を示している。
また、タイミングt40からタイミングt41の期間(1秒間)において背景隠蔽画像Bが表示される。図235(e)、図236(e)は、はこの期間における表示例を示している。
また、タイミングt41からタイミングt42の期間(1秒間)において背景隠蔽画像Aが表示される。図235(f)、図236(f)は、はこの期間における表示例を示している。
背景画像は背景隠蔽画像Cが表示されているタイミングt39において、特殊リーチ背景画像Bから通常背景画像Aへと変更されるとともに、装飾図柄が特殊リーチ装飾図柄Bから通常装飾図柄Aへと変更されるが、背景画像や装飾図柄の手前側に背景隠蔽画像Cが表示されているため、これらの画像の切り替えが行われたことを認識できるのは、背景隠蔽画像Bの表示が行われるタイミングt40以降である。
タイミングt34からタイミングt44の期間において、左装飾図柄~右装飾図柄は仮停止された状態が維持される。タイミングt42からタイミングt44の期間においては、背景隠蔽画像Aの表示が行われておらず、仮停止中の通常装飾図柄Aの視認性は背景隠蔽画像によって阻害されない。図235(g)、図236(g)はこのときの表示状態を示している。
タイミングt44において、装飾図柄が停止表示され、特別抽選結果が遊技者に対して示される。図235(h)、図236(h)はタイミングt44からタイミングt45にお期間における表示状態を示している。
図230(b)、図232を参照して示した背景画像の切り替えが行われないリーチと、図230(c)、図233~図236を参照して示した背景画像の切り替えが行われる特殊リーチ(「敵戦車破壊リーチ」)とでは、後者の方が、特別抽選結果が大当りである期待度が高い。例えば、前者の場合には期待度が3%であるのに対し、後者の場合には期待度が10%であるように構成してもよい。
また、大当りの期待度が異なる複数の特殊リーチを実行可能とし、いずれかの特殊リーチが実行されうるように構成してもよい。この場合、特殊リーチ背景画像、自戦車の画像、敵戦車の画像、操作が要求される操作部などを特殊リーチの種類によって異ならせるとよい。これにより、表示された特殊リーチ背景画像、自戦車や敵戦車の画像、操作部の操作指示画像を視認することで、遊技者は大当りである期待度が高いのか低いのかを知ることができる。
なお、図145等を参照して示した実施形態やその変形例における期待度を示唆する態様を採用してもよい。
タイミングt16において、背景画像を切り替える演出例を示したが、特殊リーチ背景画像Bや小さい特殊リーチ装飾図柄への変更が認識可能になるのはタイミングt17以降であるため、タイミングt15やタイミングt17において特殊リーチ背景画像Bや小さい特殊リーチ装飾図柄への変更が行われるようにしてもよい。
タイミングt39において、背景画像を切り替える演出例を示したが、通常背景画像Aや小さい通常装飾図柄への変更が認識可能になるのはタイミングt40以降であるため、タイミングt38やタイミングt40において通常背景画像Aや通常装飾図柄への変更が行われるようにしてもよい。
このように、本演出例においては、タイミングt16において、通常背景画像Aから特殊リーチ背景画像Bへと背景画像が切り替えられる。同様に、タイミングt39において、特殊リーチ背景画像Bから通常背景画像Aへと背景画像が切り替えられる。
タイミングt16やタイミングt39においては、背景隠蔽画像Cが表示されているため、背景画像の切り替えが行われたことは遊技者には認識されない。
本実施形態における背景画像の切替演出においては、背景隠蔽画像A、背景隠蔽画像Bが順に表示されて、背景画像の視認性が低下していき、切り替え前の背景画像が徐々に視認しがたくなる期間(以下、「第1期間」という場合がある)と、背景隠蔽画像Cが表示されて切り替え前と後の背景画像が視認不能な期間(以下、「第2期間」という場合がある)と、背景隠蔽画像B、背景隠蔽画像Aが順に表示されて、背景画像の視認性が上昇していき、切り替え後の背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(以下、「第3期間」という場合がある)とを有している。
なお、第3期間の終了の後、装飾図柄が変動停止するまでの期間(タイミングt42からタイミングt44の期間)においては、通常背景画像が容易に視認可能な状態が維持される(以下、この期間を「第4期間」という場合がある)。
このような構成によれば、背景画像の切り替えが自然な形で遊技者に知覚され、興趣が低下することを抑制することができる。
また、特殊リーチの開始時に、背景隠蔽画像が表示されている間に、通常背景画像が特殊リーチ背景画像に切り替えられるため、特殊リーチの開始が自然な形で遊技者に知覚され、興趣が低下することを抑制することができる。
同様に、特殊リーチの終了時に、背景隠蔽画像が表示されている間に、特殊リーチ背景画像が通常背景画像に切り替えられるため、特殊リーチの終了が自然な形で遊技者に知覚され、興趣が低下することを抑制することができる。
このような背景画像の切替演出において、背景画像の切り替えは、最も背景が視認しがたくなった期間(第2期間)において行なっている(なお、背景画像の切り替えを第3期間の開始と同時に行うようにしてもよい)。これにより、背景をスムーズに切り替えることができ、遊技者が演出上の違和感を覚えにくくなる。
また、表示領域全体に黒色の背景隠蔽画像が表示されることで、表示領域の光度が低下するとともに、装飾図柄の視認性が低下することで、表示領域内での画像の動きが少さくなる。そのため、スマートフォンを操作するなどして、表示領域の表示内容に対する意識が低下している遊技者に、表示領域を注視すべき機会が訪れたことを認識させることができる。
また、特殊リーチの終了時に、黒色の背景隠蔽画像を表示して、特殊リーチ背景画像が通常背景画像に切り替えられるため、表示領域における表示内容が所定期間簡素なものとなる。これにより、特殊リーチの表示結果によって特別抽選の結果がハズレであることが遊技者に示された場合でも、大当りへの期待感によってたかぶった遊技者の気持ちが落ち着いて、それ以降の変動表示に対する興味を失わずに遊技を継続するため、遊技機の稼働が低下することを抑制することができる。
特別抽選結果が大当りである場合の表示例を、図235を参照して示したが、特別抽選結果がハズレの場合のみ、背景隠蔽画像を表示するようにし、特別抽選結果が大当りである場合には、背景隠蔽画像を表示せずに、図235(a)に示す表示態様をタイミングt44まで継続し、特殊リーチ装飾図柄のまま、図柄を停止表示させてもよい。また、背景隠蔽画像を表示するものの、タイミングt39において、特殊リーチ背景画像Bを通常背景画像Aに切り替えるのではなく、大当り中背景画像に切り替えるようにしてもよい。
このような構成とすることで、大当りが発生したことによりたかぶった気持ちを大当り遊技が開始されるまで維持することができる。
図235、図236を参照して示した実施形態においては敵戦車の表示態様と特殊リーチ装飾図柄の仮停止表示態様によって、特別抽選の結果が示されていたが、特別抽選結果を示す特殊リーチ装飾図柄として、図225(c)を参照して示した大きな特殊リーチ装飾図柄を採用してもよい。
例えば、操作有効期間の終了タイミング(タイミングt33)や、操作有効期間が終了してから所定時間(1秒間)が経過して左装飾図柄~右装飾図柄が仮停止表示されたタイミング(タイミングt34)で、図225(b)を参照して示した小さな特殊リーチ装飾図柄から、図225(c)を参照して示した大きな特殊リーチ装飾図柄へ装飾図柄を変更してもよい。
大きな特殊リーチ装飾図柄の表示は、第2期間中のタイミングt39まで継続し、タイミングt39以降は通常装飾図柄を表示するとよい。
特別抽選結果が大当りであって、背景隠蔽画像を表示しない場合には、大きな特殊リーチ装飾図柄の表示をタイミングt45まで継続するようにしてもよい。
背景隠蔽画像によって、当該保留画像や保留画像が隠されないように構成してもよい。例えば、図234~図236等を参照して示した実施形態を変形して、当該保留画像や保留画像を背景隠蔽画像の手前側に表示するようにした場合、図236(a)~図236(h)に示す各表示例はそれぞれ、図237(a)~図237(h)に示す各表示例のように表示されることとなる。このような表示は、当該保留画像と保留画像の表示優先度を背景隠蔽画像の表示優先度よりも高いものとすることで実現できる。なお、特殊リーチの終了時のみでなく、特殊リーチの開始時においても、背景隠蔽画像によって、当該保留画像や保留画像が隠されないように構成してもよい。
このような構成によれば、当該保留画像や保留画像の視認性が低下されないため、遊技者は保留数を確認することができ、ハンドル302を操作して、第一始動口2002へ遊技球を入賞させるか否かの意思決定をすることができる。
具体的には、背景隠蔽画像が表示されるのは、通常背景画像のみが表示されるリーチと比べて変動表示時間が相対的に長い特殊リーチ開始時や、リーチ時装飾図柄が仮停止表示された直後である。またリーチ時装飾図柄が停止表示された状態からは、保留が1つ減って次の変動表示が開始されるか、大当り遊技状態が発生して、大入賞口2005の開閉が開始される。
そのため、特殊リーチの開始時に保留数の確認を行うことができれば、大当りとなる期待度が高く保留数を増やす必要性が必ずしも高くない特殊リーチ中において保留数を増やすか否かを判断することが可能となる。
また、特殊リーチの終了時に保留数の確認を行うことができれば、特殊リーチ中に遊技球の発射を中止していた遊技者が、遊技球を発射するか否かを的確に判断することができる。
図124、図125を参照して、先読み結果に基づいて、複数回の変動表示に渡って、先読み演出表示を行う実施形態を示したが、この実施形態における方法を適用し、図234~図236等を参照して示した実施形態において、先読み演出表示を行なうように変形してもよい。
例えば、図234~図236等を参照して示した実施形態において、先読み演出表示を行うように構成した場合、図236(a)~図236(h)に示す表示例はそれぞれ、図238(a)~図238(h)に示す表示例のように表示されることとなる。
図238に示す実施形態においては、特殊リーチにおいて先読み演出表示として、表示領域の右上と左上に、「敵戦車接近中!」との文字列が付された帯状先読み演出画像を表示する。また、背景隠蔽画像A、背景隠蔽画像Bが表示されることで、帯状先読み演出画像が視認困難な第1期間となり、背景隠蔽画像Cが表示されることで、帯状先読み演出画像が視認不能な第2期間となる。その後、背景隠蔽画像B、背景隠蔽画像Aが表示されることで、帯状先読み演出画像が徐々に視認しやすくなる第3期間となり、帯状先読み演出画像が視認困難な状態から視認容易な状態となる。このような表示態様は、帯状先読み演出画像の表示優先度を、背景隠蔽画像の表示優先度よりも低く設定することで実現できる。
帯状先読み演出画像は、装飾図柄の停止表示が終了したタイミングt45において表示を終了する。あるいは、背景隠蔽画像が表示されている期間であるタイミングt36からタイミングt42の期間(図233を参照)において帯状先読み演出画像の表示を終了してもよい。この場合、第1期間~第3期間のうちの、いずれかの期間において帯状先読み演出画像の表示を終了するようにしてもよい。あるいは、背景画像の視認性が元に戻り装飾図柄が停止するまでの期間である第4期間において帯状先読み演出画像の表示を終了するようにしてもよい。あるいは、装飾図柄が停止表示されたタイミングt44において帯状先読み演出画像の表示を終了してもよい。このように、帯状先読み演出画像についても、保留画像等の他の画像と同様の表示手法を用いて、背景隠蔽画像によって、視認困難または視認不能に表示することができる。
背景隠蔽画像の表示中である第1期間、第3期間においても、帯状先読み演出画像を表示しておくことで、どのような期待度の下で、装飾図柄の変動表示が行われたのかを遊技者が認識することができる。
一方、第1期間~第3期間(特に第2期間)において帯状先読み演出画像の表示を終了することで、自然な形で、帯状先読み演出画像の表示を終了させることができる。
また、装飾図柄の停止表示前に帯状先読み演出画像の表示を終了させることで、停止表示された装飾図柄の視認性が阻害されない。
図238を参照して示した実施形態においては、当該保留画像や保留画像と先読み演出画像が、背景隠蔽画像によって、視認困難・視認不能とされる。
一方、図238を参照して示した実施形態における先読み演出画像についても、図237を参照して示した実施形態における当該保留画像や保留画像と同様に、背景隠蔽画像の手前側に表示するようにしてもよい。この場合、背景隠蔽画像の手前側に、当該保留画像や保留画像と先読み演出画像が表示されるため、これらの画像は視認容易である。
一方、当該保留画像と保留画像は、背景隠蔽画像の手前側に表示して視認容易とし、先読み演出画像は、背景隠蔽画像の後ろ側に表示して、視認困難・視認不能とされるように表示してもよい。
あるいは、当該保留画像と保留画像は、背景隠蔽画像の後ろ側に表示して視認困難・視認不能とし、先読み演出画像は、背景隠蔽画像の手前側に表示して視認容易とされるように表示してもよい。
なお、これらの画像の重ね合わせについては、各画像に表示優先度を適宜設定し、レイヤ機能を用いて行うとよい。
当該保留画像や保留画像と先読み演出画像の両方が視認不能な場合は、場面を切り替えたことがより遊技者に認識されやすくなる。
当該保留画像や保留画像と先読み演出画像の両方が視認可能な場合は、場面を切り替えたことを遊技者が認識しがたくなるものの、これらの画像によって示されていた期待度を遊技者が認識できる。
当該保留画像や保留画像と先読み演出画像とのうちの一方のみが視認可能な場合は、場面の切り替え感は多少劣るものの、おおまかな期待度を遊技者が認識できる。
また、当該保留画像が大当りの期待度が高いことを示す、通常とは異なる特別な態様(例えば緑色や赤色の当該保留画像)で表示されている場合には、大当りの期待度が高いことを認識できる。
例えば、特殊リーチの開始時に当該保留画像が視認可能であれば、どのような期待度の下で特殊リーチが行われているのかを認識できる。
また、特殊リーチの終了時に当該保留画像が視認可能であれば、どのような期待度の下で、リーチ時装飾図柄が大当りを示すぞろ目で停止したのか、あるいは、ハズレを示す非ぞろ目の態様で停止したのかを確認することができる。例えば、期待度が高い状況下でハズレの結果となったり、期待度が低い状況下で大当りの結果となったりした場合など、遊技者の予想を裏切る形で結果が提示されることで、意外感を覚えさせることができる。そして、それ以降の遊技において、同様の当該保留画像が表示された場合、低い期待度が示されている場合であっても特殊リーチの結果が大当りを示す結果となることへの期待度を失わず、高い期待度が示されている場合であっても特殊リーチの結果がハズレとなることも考慮して緊張感を持って特殊リーチにおける演出を楽しむことができるようになる。
また、当該保留画像や保留画像が表示されていることで、遊技機が壊れた、と遊技者が勘違いする事態の発生を防止することができる。
背景隠蔽画像として、白色の背景隠蔽画像を採用してもよい。例えば、図234~図236等を参照して示した実施形態において、白色の背景隠蔽画像を表示するように変形した場合、図236(a)~図236(h)に示す表示例はそれぞれ、図239(a)~図239(h)に示す表示例のように表示されることとなる。
黒色の背景隠蔽画像と同様に、透明度の異なる白色の背景隠蔽画像A~白色の背景隠蔽画像Cを用意し、まず、白色の背景隠蔽画像A、Bを表示して、透明度を徐々に下げて、白色の背景隠蔽画像よりも後ろ側に位置する画像の視認性を徐々に低下させる(図239(b)、図239(c))。次いで、白色の背景隠蔽画像Cを表示して白色の背景隠蔽画像よりも後ろ側に位置する画像を視認不能とする(図239(d))。次いで、白色の背景隠蔽画像B、Aを表示して、透明度を徐々に上げて、白色の背景隠蔽画像よりも後ろ側に位置する画像の視認性を徐々に向上させる(図239(e)、図239(f))。その後、装飾図柄が仮停止表示されたのち、停止表示される(図239(g)、図239(h))。
背景隠蔽画像として、所定のキャラクタ等を表示するようにしてもよい。例えば、図234~図236等を参照して示した実施形態において、複数の爆弾キャラクタを表示するように変形した場合、図236(a)~図236(h)に示す表示例はそれぞれ、図240(a)~図240(h)に示す表示例のように表示されることとなる。
なお、このように変形した実施形態における第1期間においては、表示領域の左上と右下から、背景隠蔽画像Aとして爆弾キャラクタと三角形形状の背景領域の画像の表示が開始され(図240(b))、次いで、背景隠蔽画像Bが表示される(図240(c))。
また、第2期間においては、背景隠蔽画像Cとして爆弾キャラクタと2つの台形形状の背景領域の画像の表示が行われる(図240(d))。
また、第3期間においては、背景隠蔽画像Bが表示され(図240(e))、次いで、背景隠蔽画像Aが表示される(図240(f))。その後、装飾図柄が仮停止表示されたのち、停止表示される(図240(g)、図240(h))。
このように本実施形態においては、爆弾キャラクタと背景領域(三角形形状や台形形状の部分)の画像とから背景隠蔽画像が構成されている。
なお、背景領域については単色(白色や黒色)とするとよい。また、爆弾キャラクタ自体は静止画であってもよいし、爆弾キャラクタの手や足が動くなど動的な表示を行なうものであってもよい。なお、爆弾キャラクタに代えてあるいは加えて、爆弾キャラクタ以外のキャラクタ、所定の絵柄、パチンコ機1の機種名、実行されているあるいは実行されていた特殊リーチの名称などのうちの少なくとも1つを背景領域の手前側に背景隠蔽画像の一部として表示するようにしてもよい。
このような構成によれば、次に行われる装飾図柄の変動表示へと遊技者の意識を切り替えることができる。
図234~図236等を参照して特殊リーチの開始時と終了時の双方のタイミングにおいて、黒色の背景隠蔽画像を表示して背景画像を切り替える例を示した。
また、背景隠蔽画像として、黒色の背景隠蔽画像に代えて、図239を参照して白色の背景隠蔽画像を表示する実施形態を、図240を参照して爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像を表示する実施形態を示したが、特殊リーチの開始時と終了時に同じ背景隠蔽画像を表示するのではなく、特殊リーチの開始時と終了時とで異なる背景隠蔽画像を表示するようにしてもよい。
例えば、特殊リーチ開始時の背景隠蔽画像として、黒色の背景隠蔽画像、白色の背景隠蔽画像、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像のいずれかを表示し、特殊リーチ終了時の背景隠蔽画像として、黒色の背景隠蔽画像、白色の背景隠蔽画像、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像のいずれかを表示するようにしてもよい。
具体的には、特殊リーチ開始時の背景隠蔽画像として、白色の背景隠蔽画像を表示し、特殊リーチ終了時の背景隠蔽画像として、黒色の背景隠蔽画像や爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像を表示するようにしてもよい。
図233(a)を参照した実施形態において、背景画像が徐々に視認しがたくなる期間である第1期間、背景画像が視認不能な期間である第2期間、背景画像が徐々に視認しやすくなる期間である第3期間の長さ(具体的には2秒間)が同一である例を示した。このような実施形態によれば、背景隠蔽画像の表示処理の簡素化や画像演出の開発に要する工数の削減を実現することができる。
一方、各期間の長さを同一とするのではなく異なったものとしてもよい。図233(b)、図233(c)は、特殊リーチ開始時及び特殊リーチ終了時における第1期間~第3期間の長さを異なるものとした変形例(変形例01~変形例12)を示している。例えば、変形例08においては、第1期間の長さが3秒間で最も長く、第2期間の長さが1秒間で最も短く、第3期間の長さが2秒間で中間の長さとなっている。
なお、各変形例においては、第4期間の長さも図233(a)を参照して示した実施形態とは異なったものとなる場合がある。
このような構成によれば、背景隠蔽画像の表示に要する時間を無駄に長くすることなく、限られた時間の中で適切に背景画像の切り替え表示を行うことが可能となる。
以下に、変形例01~変形例12の特殊リーチ開始時における基本的な効果を示す。
変形例01によれば、特殊リーチ開始時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第3期間>第1期間=第2期間」とする(つまり、特殊リーチ背景画像を完全に認識させるまでの時間を長くする)ことで、複数あるリーチ演出のうちのどのリーチ演出が表示されているのかを楽しむことができる。
変形例02によれば、特殊リーチ開始時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第1期間=第2期間>第3期間」とする(つまり、特殊リーチ背景画像を完全に認識させるまでの時間を短くする)ことで、実行される特殊リーチ演出を早期に認識させることができる。
変形例03によれば、特殊リーチ開始時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第2期間>第1期間=第3期間」とする(つまり、背景隠蔽画像Cが表示されており、特殊リーチ背景画像および通常背景画像が表示されていない期間を長くする)ことで、複数あるリーチ演出のうちのどのリーチ演出が実行されるのかを楽しむ時間を長く確保させることができる。
変形例04によれば、特殊リーチ開始時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第1期間=第3期間>第2期間」とする(つまり、背景隠蔽画像Cが表示されており、特殊リーチ背景画像および通常背景画像が表示されていない期間を短くする)ことで、特殊リーチ演出を長い時間楽しませることができる。
変形例05によれば、特殊リーチ開始時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第1期間>第2期間=第3期間」とする(つまり、通常背景画像を完全に認識不能にするまでの時間を長くする)ことで、特殊リーチ演出に発展したことの喜びを長い時間提供することができる。
変形例06によれば、特殊リーチ開始時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第2期間=第3期間>第1期間」とする(つまり、通常背景画像を完全に認識不能にするまでの時間を短くする)ことで、背景隠蔽画像Cが早期に表示されることから、特殊リーチ演出に対して早期に身構えることができる。
変形例07によれば、特殊リーチ開始時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第1期間>第2期間>第3期間」とすることで、通常背景画像を完全に認識不能にするまでの時間が長くなり、特殊リーチ演出に発展したことの喜びを長い時間提供することができるとともに、実行される特殊リーチ演出を早期に認識させることができる。
変形例08によれば、特殊リーチ開始時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第1期間>第3期間>第2期間」とすることで、通常背景画像を完全に認識不能にするまでの時間が長くなり、特殊リーチ演出に発展したことの喜びを長い時間提供することができるとともに、背景隠蔽画像Cが表示されており、特殊リーチ背景画像および通常背景画像が表示されていない期間を短くすることで、特殊リーチ演出を長い時間楽しませることができる。
変形例09によれば、特殊リーチ開始時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第2期間>第1期間>第3期間」とすることで、複数あるリーチ演出のうちのどのリーチ演出が実行されるのかを楽しむ時間を長く確保させることができるとともに、実行される特殊リーチ演出を早期に認識させることができる。
変形例10によれば、特殊リーチ開始時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第2期間>第3期間>第1期間」とすることで、背景隠蔽画像Cが早期に表示されることから、特殊リーチ演出に対して早期に身構えることができるとともに、複数あるリーチ演出のうちのどのリーチ演出が実行されるのかを楽しむ時間を長く確保させることができる。
変形例11によれば、特殊リーチ開始時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第3期間>第1期間>第2期間」とすることで、特殊リーチ演出を長い時間楽しませることができるとともに、複数あるリーチ演出のうちのどのリーチ演出が表示されているのかを楽しむことができる。
変形例12によれば、特殊リーチ開始時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第3期間>第2期間>第1期間」とすることで、背景隠蔽画像Cが早期に表示されることから、特殊リーチ演出に対して早期に身構えることができるとともに、複数あるリーチ演出のうちのどのリーチ演出が表示されているのかを楽しむことができる。
以下に、変形例01~変形例12の特殊リーチ終了時における基本的な効果を示す。
変形例01によれば、特殊リーチ終了時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第3期間>第1期間=第2期間」とする(つまり、通常背景画像を完全に認識させるまでの時間を長くする)ことで、次回の変動に向けての気持ちの変化に時間をかけることができる。
変形例02によれば、特殊リーチ終了時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第1期間=第2期間>第3期間」とする(つまり、通常背景画像を完全に認識させるまでの時間を短くする)ことで、当該変動に対しての期待感を早期に終了させ、次回の変動に対して期待を持たせる(気持ちの切り替えを早くできる)ことができる。
変形例03によれば、特殊リーチ終了時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第2期間>第1期間=第3期間」とする(つまり、背景隠蔽画像Cが表示されており、特殊リーチ背景画像および通常背景画像が表示されていない期間を長くする)ことで、背景隠蔽画像Cが表示される時間を長く感じさせることができ、通常背景画像が表示されないのではないかと期待感を抱かせることができる。
変形例04によれば、特殊リーチ終了時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第1期間=第3期間>第2期間」とする(つまり、背景隠蔽画像Cが表示されており、特殊リーチ背景画像および通常背景画像が表示されていない期間を短くする)ことで、視認性は低いものの通常背景画像を早期に認識させて当該変動に対しての期待感を早期に終了させ、次回の変動に対して期待を持たせる(気持ちの切り替えを早くできる)ことができる。
変形例05によれば、特殊リーチ終了時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第1期間>第2期間=第3期間」とする(つまり、特殊リーチ背景画像を完全に認識不能にするまでの時間を長くする)ことで、当該変動がはずれた余韻を楽しませることができる。
変形例06によれば、特殊リーチ終了時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第2期間=第3期間>第1期間」とする(つまり、特殊リーチ背景画像を完全に認識不能にするまでの時間を短くする)ことで、当該変動に対しての期待感を早期に終了させ、次回の変動に対して期待を持たせる(気持ちの切り替えを早くできる)ことができる。
変形例07によれば、特殊リーチ終了時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第1期間>第2期間>第3期間」とすることで、当該変動がはずれた余韻を楽しませることができるとともに、当該変動に対しての期待感を早期に終了させ、次回の変動に対して期待を持たせる(気持ちの切り替えを早くできる)ことができる。
変形例08によれば、特殊リーチ終了時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第1期間>第3期間>第2期間」とすることで、当該変動がはずれた余韻を楽しませることができるとともに、視認性は低いものの通常背景画像を早期に認識させて当該変動に対しての期待感を早期に終了させ、次回の変動に対して期待を持たせる(気持ちの切り替えを早くできる)ことができる。
変形例09によれば、特殊リーチ終了時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第2期間>第1期間>第3期間」とすることで、背景隠蔽画像Cが表示される時間を長く感じさせることができ、通常背景画像が表示されないのではないかと期待感を抱かせることができるとともに、通常背景画像が表示されると通常背景画像を早期に認識させることで次回の変動に対して期待を持たせる(気持ちの切り替えを早くできる)ことができる。
変形例10によれば、特殊リーチ終了時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第2期間>第3期間>第1期間」とすることで、特殊リーチ背景画像を完全に認識不能にするまでの時間が短くなり、当該変動に対しての期待感が早期に終了したと思っていた中で背景隠蔽画像Cが長く表示されることから、新たな期待感を抱かせることができる。
変形例11によれば、特殊リーチ終了時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第3期間>第1期間>第2期間」とすることで、視認性は低いものの通常背景画像を早期に認識させて当該変動に対しての期待感を早期に終了させ、通常背景画像を完全に認識させるまでの時間を長くすることで、次回の変動に向けての気持ちの変化に時間をかけることができる。
変形例12によれば、特殊リーチ終了時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第3期間>第2期間>第1期間」とすることで、当該変動に対しての期待感を早期に終了させ、通常背景画像を完全に認識させるまでの時間を長くすることで、次回の変動に向けての気持ちの変化に時間をかけることができる。
また、図233(a)に示した実施例、図233(b)や図233(c)に示した各変形例の特殊リーチ開始時における背景隠蔽画像の表示態様と、図233(a)に示した実施例、図233(b)や図233(c)に示した各変形例の特殊リーチ終了時における背景隠蔽画像の表示態様とを適宜組み合わせてもよい。例えば、特殊リーチの開始時には、変形例01の態様で各背景隠蔽画像を表示し、特殊リーチの終了時には、変形例02の態様で各背景隠蔽画像を表示してもよい。
このような構成によれば、より適切な態様で背景画像の切り替えを行うことができる。
図233(a)を参照して示した実施形態において、第1期間~第3期間の各期間の秒数はそれぞれ2秒間、合計の秒数は6秒間であった。また、図233(b)、図233(c)を参照して示した実施形態においては、第1期間~第3期間の各期間の秒数は1秒から3秒、合計の秒数は5秒間から7秒間であったが、これらは一例にすぎない。
例えば、第1期間~第3期間をそれぞれ1秒間から3秒間程度の範囲で適宜設定してもよいし、合計の秒数も3秒間から9秒間程度の範囲で適宜設定してもよい。なお、効果が認められる範囲で、各期間の秒数をより短くしたり、より長くしてもよい。
図233の変形例04、変形例05、変形例08、変形例11において示したように、第2期間を、第1期間よりも短くしてもよい。
また、図233の変形例01、変形例04、変形例08、変形例11、変形例12において示したように、第2期間を、第3期間よりも短くしてもよい。
また、図233の変形例04、変形例08、変形例11において示したように、第2期間を、第1期間及び第3期間よりも短くしてもよい。
第1期間、第3期間は背景隠蔽画像の透明度が変化して動的に視認され、装飾図柄や背景画像は視認性が低下しているものの視認不能ではない。一方、第2期間は装飾図柄や背景画像が視認不能となって表示が止まっているように見え、遊技者によっては遊技機が故障した(あるいは特別抽選の結果が大当りであることを期待度が高いことを示すフリーズ演出が発生した)と勘違いするおそれがあるが、第2期間を第1期間や第3期間よりも相対的に短くすることでこのような事態が発生することを抑制することができる。
また、黒色の背景隠蔽画像を表示する場合、遊技者自身の顔や当該遊技機の背後に位置する遊技機が備える発光手段からの光が遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に映り込んで、遊技者に視認されて、遊技への没頭感が低下するおそれがある。このような傾向は、遊技盤側演出表示装置1600を構成する液晶表示装置として光沢(グレア)タイプの表示装置を採用した場合に顕著である。しかしながら、第2期間を第1期間や第3期間よりも短くすることでこのような事態が発生することを抑制することができる。
なお、第2期間を設けず、第1期間を実行したのち、第3期間を実行してもよい。この場合、背景画像の切り替えは、第1期間から第3期間への切り替えタイミングで行うとよい。このような構成とした場合も同様の効果を奏する。
なお、図233に示す実施形態と変形例において、第2期間を設けないようにした場合には、第1期間の開始タイミングは変化させずに、第1期間の終了後に第3期間を実行するようにしてもよい。あるいは、第3期間の終了タイミングは変化させずに、第1期間の終了タイミングを第3期間の開始タイミングに合わせるように変形してもよい。
図233の変形例03、変形例06、変形例09、変形例10、変形例12において示したように、第2期間を、第1期間よりも長くしてもよい。
また、図233の変形例02、変形例03、変形例07、変形例09、変形例10において示したように、第2期間を、第3期間よりも長くしてもよい。
また、図233の変形例03、変形例09、変形例10において示したように、第2期間を、第1期間及び第3期間よりも長くしてもよい。
このような構成によれば、背景隠蔽画像によって背景画像や装飾図柄が隠されて視認できない状態を長くすることができるため、表示領域における表示内容がシンプルなものとなり、遊技者の気持ちを、背景画像の切り替え後の演出や遊技状況へ向けて切り替えることができる。
例えば、特殊リーチの開始時には、遊技者の気持ちを特殊リーチ時に行われる演出内容へ集中させることができる。この場合、特殊リーチ演出として期待度が異なる複数の特殊リーチ演出を実行可能とし、いずれかの特殊リーチ演出が実行されるように構成してもよい(後述する「巨大戦車リーチ」演出はその一例である)。この場合、どの特殊リーチに発展するのかと遊技者をじらすことができ興趣を向上させることが可能となる。
一方、特殊リーチの終了時には、遊技者の気持ちを次の図柄変動や大当り遊技へと切り替えさせることができる。
また、背景隠蔽画像として、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像を表示した場合には、第2期間において、表示された背景隠蔽画像を遊技者がじっくり観察する時間をとることができ、遊技者の気持ちがより切り替えられることとなる。なお、背景隠蔽画像をキャラクタが画面内で動きまわるなどの動的な表示としてもよい。この場合、遊技者の気持ちをより次の図柄変動や大当り遊技へと切り替えさせることができる。
一方、黒色あるいは白色の背景隠蔽画像は、透明度が変化するのみで画像自体が動くわけではない。そのため、遊技者に余計な情報が与えられず、演出としての区切りをより明確なものとすることができ、遊技者の気持ちを切り替えることができる。
図233の変形例02、変形例05、変形例07、変形例08、変形例09において示したように、第1期間を第3期間よりも長くしてもよい。
このような構成によれば、背景画像の切り替えが開始されたことを遊技者が十分に知覚できるため、演出内容がどのように変化したのかを理解できなくなるといった事態の発生を抑制できる。仮に第1期間が第3期間よりも短い場合には、遊技者は演出内容がどのように変化したのかを理解できなくなるおそれがある。
図233の変形例01、変形例06、変形例10、変形例11、変形例12において示したように、第3期間を第1期間よりも長くしてもよい。
このような構成によれば、特殊リーチの開始時に特殊リーチ背景画像が徐々に表示されることとなるため、遊技者としてはじらされたように感じ、特殊リーチへの期待感が高まることとなる。この場合、特殊リーチ演出として期待度が異なる複数の特殊リーチ演出を実行可能とし、いずれかの特殊リーチ演出が実行されるように構成してもよい(後述する「巨大戦車リーチ」演出はその一例である)。この場合、どの特殊リーチ演出が実行されるのかという点について、遊技者は興趣を感じるが、第3期間を長くすることで、より強い興趣を感じさせることができる。
また、特殊リーチ終了時に特殊リーチ背景画像の視認性を速やかに低下させることができ、遊技者の気持ちを次の図柄変動や大当り遊技へと切り替えさせることができる。特に特別抽選の結果がハズレであった場合には効果が大きい。
図233(a)~図233(c)に示した実施形態において、第1期間を設けないように変形してもよい。この場合、第1期間とされていた期間においては、背景隠蔽画像を非表示とし、図に示されたタイミングにおいて第2期間が始まるように構成するとよい。
このように第1期間を設けないように構成した場合でも上述したものと同様の効果を奏することができる。
図233(a)~図233(c)に示した実施形態において、第3期間を設けないように変形してもよい。この場合、第3期間とされていた期間においては、背景隠蔽画像を非表示とし、図に示されたタイミングにおいて第2期間が終了するように構成するとよい。
このように第3期間を設けないように構成した場合でも上述したものと同様の効果を奏することができる。
また、特殊リーチ開始時に表示する背景隠蔽画像の種類によって、大当り期待度を示唆するように構成してもよい。例えば、黒色の背景隠蔽画像が表示された場合と、白色の背景隠蔽画像が表示された場合とでは、白色の背景隠蔽画像が表示された場合の方が大当りの期待度が高くなるように構成してもよい。
表示される背景隠蔽画像の演出態様によって大当たりの期待度を示さないように構成してもよい。例えば、大当りの期待度が異なる特殊リーチが実行された場合でも、同じ背景隠蔽画像を表示するように構成するとよい。
このような構成によれば、遊技者は、どのような特殊リーチが発生するのかについて、期待感を抱きながら背景隠蔽画像の表示の終了を待つことになる。また、特殊リーチの終了時には次回以降の装飾図柄の変動表示や大当り遊技に平常心をもって臨むことができる。
なお、特殊リーチ演出の途中において、より高期待度の特殊リーチ演出へと演出内容を切り替えてもよい。そしてこの際にも、上述したいずれかの態様を採用して背景隠蔽画像を表示するようにしてもよい。また、この際、切り替え後の特殊リーチ演出として、大当り期待度の異なる複数の特殊リーチ背景画像のうちのいずれかが表示されうるように構成してもよい。
背景画像が背景隠蔽画像によって視認不能となる実施形態を示したが、視認不能とすることに代えて、視認困難とするようにしてもよい。
例えば、背景隠蔽画像によってもっとも背景画像の視認性が低下した第2期間においても、背景画像が視認不能な状態となるのではなく、背景画像が背景隠蔽画像を透過して視認することが可能なように構成してもよい。例えば黒色の背景隠蔽画像を用いる場合には、図234(c)に示した表示状態と図234(d)に示した表示状態の中間の表示状態で、第2期間において背景画像が視認されるように構成してもよい。
あるいは、背景隠蔽画像の大きさを背景画像の全体を隠すことが可能な大きさとするのではなく、背景画像の大部分(少なくとも70%以上、望ましくは90%以上)を隠すことが可能な大きさとし、この背景隠蔽画像を第2期間において表示するようにしてもよい。
また、これらの態様を組み合わせてもよい。
このような構成とした場合でも、背景画像の切り替えを遊技者に認識しがたくすることができる。
背景隠蔽画像として、黒色の背景隠蔽画像、白色の背景隠蔽画像、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像を表示する実施形態を示したが、これらの背景隠蔽画像を同時に表示するようにしてもよい。
例えば、表示領域を分割し、分割された領域ごとに異なる背景隠蔽画像を表示するようにしてもよい。例えば、表示領域の右半分に黒色の背景隠蔽画像を表示し、表示領域の左半分に白色の背景隠蔽画像を表示してもよい。
また、背景隠蔽画像に表示優先度を設け、背景隠蔽画像が重なる態様で表示されるように構成してもよい。
例えば、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像と黒色の背景隠蔽画像とを表示可能とし、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像の表示優先度を、黒色の背景隠蔽画像の表示優先度よりも高くしてもよい。この場合には、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像によって、背景画像が視認される領域が左右から狭くなっていくとともに、その背景画像が視認される領域内においても、背景画像の視認性が低下するという態様で遊技者に視認されることとなる。なお、黒色の背景隠蔽画像に代えて、白色の背景隠蔽画像を表示してもよい。
なお、このように表示する複数の背景隠蔽画像における表示時間(第1期間~第3期間の長さ)は図233に示す実施形態やその変形例のうちいずれか1つを採用してもよい。あるいは、背景隠蔽画像ごとに異なる表示時間(図233に示す実施形態やその変形例のうちの異なる1つ)を採用してもよい。
このような構成とした場合でも、背景画像の切り替えを遊技者に認識しがたくすることができる。
特殊リーチがハズレの態様で仮停止表示されたタイミング(タイミングt34)で背景画像そのものを暗くするとともに、背景画像よりも明るい背景隠蔽画像(例えば白色の背景隠蔽画像や爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像)を用いて、背景画像の切り替えを行うとよい。
これにより、背景隠蔽画像が表示されたことが明確に遊技者に視認され、演出内容が切り替わったことを遊技者が認識でき、遊技者の気持ちを次の図柄変動へと切り替えさせることができる。
一方、特殊リーチがハズレの態様で仮停止表示されたタイミング(タイミングt34)で背景画像そのものを暗くするとともに、黒色の背景隠蔽画像を用いて、背景画像の切り替えを行なってもよい。この場合、背景画像と背景隠蔽画像との視覚的な差異が小さくなるため、背景画像の切り替えが行われたことを目立ちにくくすることができる。
図224~図240を参照して示した実施形態においては、表示領域を用いて表示演出を実行していたが、これらの表示演出に加えて、表示領域近傍に設けられた装飾部材を用いた演出が同時に実行される場合があるように、これらの実施形態を変形してもよい。
以下に図241等を参照して、特殊リーチ時に発光したり移動したりすることで、特殊リーチを盛り上げる戦車役物3770について説明する。
戦車役物3770は、戦車を後方から見たときの形状を模した立体的な役物であり、遊技盤5に設けられる。戦車役物3770は、正面視では、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域の手前側、下部に設けられる。図241は表示領域と戦車役物3770の正面視における位置関係を示している。
戦車役物3770は図示しない戦車役物発光部を有している。戦車役物発光部はフルカラーLEDを備え、非発光の状態と所定色で発光させた状態をとることが可能である。具体的な発光態様としては、例えば、戦車役物発光部を、白色、緑色、赤色、黄色で点灯させたり点滅させたりすることが可能である。
また、戦車役物3770は、図示しない戦車役物駆動機構を駆動することにより下側の待機位置と上側の移動位置との間を上下方向に移動する機能を有する。また、待機位置と移動位置との間の任意の位置で停止することが可能である。
図241(a)は、戦車役物3770が非発光で待機位置に位置している状態を示している。
図241(b)は、戦車役物3770が所定色(例えば赤色)で発光し、待機位置に位置している状態を示している。
図241(c)は、戦車役物3770が非発光で移動位置に位置している状態を示している。正面視で表示領域と戦車役物3770は重なって遊技者に視認される。
図241(d)は、戦車役物3770が所定色(例えば赤色)で発光し、移動位置に位置している状態を示している。正面視で表示領域と戦車役物3770は重なって遊技者に視認される。
図241(b)、図241(d)は当該保留画像表示領域に、通常の当該保留画像である白色ではなく、通常の当該保留画像よりも大当りの期待度が高い赤色の当該保留画像が表示されている例を示している。また、戦車役物3770を待機位置または移動位置に位置させるとともに、戦車役物3770を当該保留画像と同じ赤色で発光させた状態を示している。
なお、当該保留画像の色として赤色を例としてあげているが、赤色に限らず緑色や金色としてもよい。
戦車役物3770は、特殊リーチ開始時に待機位置から移動位置に移動することがあるように構成するとよい。
なお、戦車役物3770の発光や移動は、特別抽選結果に基づいて周辺制御基板1510によって制御される。
以下に、図233(a)を参照して説明した実施形態を変形した実施形態を図242(a)を参照して説明する。なお、戦車役物3770と当該保留画像以外の態様については、基本的に図233(a)等を参照して示した実施形態と同じ演出態様であるので、これらについての説明は省略する。
図242(a)は本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。本実施形態においては、戦車役物3770は待機位置から移動することはないが、当該保留画像と同じ色である赤色で発光し、大当りの期待度が高いことを示すものとなっている。なお、当該保留画像を赤色とするタイミングは第一始動口2002への遊技球の入賞が発生し保留画像が表示されたタイミングでもよいし、変動表示が開始されたタイミング(タイミングt0)でもよいし、変動表示中の所定のタイミング(例えばタイミングt1からタイミングt33までの期間における所定のタイミング)であってもよい。
図242(a)に示す実施形態においては、変動表示が終了し、装飾図柄の停止表示が1秒間行われたタイミングt45まで、当該保留画像として赤色の当該保留画像が表示される。なお、当該保留画像は、背景隠蔽画像が表示されるタイミングt13からタイミングt19の期間、タイミングt36からタイミングt42の期間においては、視認困難または視認不能とされる。
一方、戦車役物3770は、変動表示が開始されたタイミングt0からタイミングt45までの期間、移動することはなく待機位置に位置する。
戦車役物3770は、当該保留画像が赤色で表示されたタイミング(上述したように始動入賞のタイミング、変動表示の開始タイミング、変動表示中の所定のタイミングなど)で、赤色で発光するようになり、タイミングt45まで赤色での発光が継続される。
図242(a)を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図242(b)を参照して示す。
図242(b)は変形例01を示すタイムチャートである。変形例01においては、当該保留画像の表示態様が、背景隠蔽画像Aの表示が開始されるタイミングであるタイミングt36において赤色から白色へと変更される。同時に、戦車役物3770の発光態様も赤色から白色へと変更される。
図242(a)を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図242(c)を参照して示す。
図242(c)は変形例02を示すタイムチャートである。変形例02においては、当該保留画像の表示態様が、背景隠蔽画像Cの表示が開始されるタイミングであるタイミングt38において赤色から白色へと変更される。同時に、戦車役物3770の発光態様も赤色から白色へと変更される。
図242(a)を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図242(d)を参照して示す。
図242(d)は変形例03を示すタイムチャートである。変形例03においては、当該保留画像の表示態様が、背景隠蔽画像Cの表示が終了するタイミングであるタイミングt40において赤色から白色へと変更される。同時に、戦車役物3770の発光態様も赤色から白色へと変更される。
図242(a)を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図242(e)を参照して示す。
図242(e)は変形例04を示すタイムチャートである。変形例04においては、当該保留画像の表示態様が、背景隠蔽画像Aの表示が終了するタイミングであるタイミングt42において赤色から白色へと変更される。同時に、戦車役物3770の発光態様も赤色から白色へと変更される。
図242(a)を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図242(f)を参照して示す。
図242(f)は変形例05を示すタイムチャートである。変形例05においては、当該保留画像の表示態様が、背景隠蔽画像Aの表示が開始されるタイミングであるタイミングt36において非表示へと変更される。同時に、戦車役物3770の発光態様も赤色での発光状態から消灯状態へと変更される。
図242(a)を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図242(g)を参照して示す。
図242(g)は変形例06を示すタイムチャートである。変形例06においては、当該保留画像の表示態様が、背景隠蔽画像Cの表示が開始されるタイミングであるタイミングt38において非表示へと変更される。同時に、戦車役物3770の発光態様も赤色での発光状態から消灯状態へと変更される。
図242(a)を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図242(h)を参照して示す。
図242(h)は変形例07を示すタイムチャートである。変形例07においては、当該保留画像の表示態様が、背景隠蔽画像Cの表示が終了するタイミングであるタイミングt40において非表示へと変更される。同時に、戦車役物3770の発光態様も赤色での発光状態から消灯状態へと変更される。
図242(a)を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図242(i)を参照して示す。
図242(i)は変形例08を示すタイムチャートである。変形例08においては、当該保留画像の表示態様が、背景隠蔽画像Aの表示が終了するタイミングであるタイミングt40において非表示へと変更される。同時に、戦車役物3770の発光態様も赤色での発光状態から消灯状態へと変更される。
次いで、図243を参照して他の変形例を示す。なお、図243(a)は、図242(a)と同じ図である。
図243(a)を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図243(b)を参照して示す。
図243(b)は変形例09を示すタイムチャートである。変形例09においては、当該保留画像の表示態様がタイミングt45まで赤色のままである。一方で、戦車役物3770の発光態様は、タイミングt36からタイミングt38にかけて輝度が低下し、タイミングt38からタイミングt40にかけて消灯し、タイミングt40からタイミングt42にかけて輝度が上昇し、タイミングt42からタイミングt45にかけて元の輝度で赤色に発光される。
図243(a)を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図243(c)を参照して示す。
図243(c)は変形例10を示すタイムチャートである。変形例10においては、当該保留画像の表示態様がタイミングt39において、赤色から白色へと変更される。一方で、戦車役物3770の発光態様は、タイミングt36からタイミングt39にかけて輝度が低下し、タイミングt39からタイミングt42にかけて輝度が上昇し、タイミングt42からタイミングt45にかけて赤色に発光される。
図243(a)を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図243(d)を参照して示す。
図243(d)は変形例11を示すタイムチャートである。変形例11においては、当該保留画像の表示態様がタイミングt39において、赤色から白色へと変更される。一方で、戦車役物3770の発光態様は、タイミングt36からタイミングt38にかけて輝度が低下し、タイミングt38からタイミングt40にかけて消灯状態となり、タイミングt40からタイミングt42にかけて白色の発光色で輝度が上昇し、タイミングt42からタイミングt45にかけて白色に発光される。
図243(a)を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図243(e)を参照して示す。
図243(e)は変形例12を示すタイムチャートである。変形例12においては、当該保留画像の表示態様がタイミングt39において、赤色から白色へと変更される。一方で、戦車役物3770の発光態様は、タイミングt36からタイミングt39にかけて輝度が低下し、タイミングt39において発光色が赤色から白色へと変化し、タイミングt39からタイミングt42にかけて白色の発光色で輝度が上昇し、タイミングt42からタイミングt45にかけて白色に発光される。
図243(a)を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図243(f)を参照して示す。
図243(f)は変形例13を示すタイムチャートである。変形例13においては、当該保留画像の表示態様がタイミングt39において、非表示へと変更される。一方で、戦車役物3770の発光態様は、タイミングt36からタイミングt38にかけて輝度が低下し、タイミングt38からタイミングt45にかけて消灯される。
図243(a)を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図243(g)を参照して示す。
図243(g)は変形例14を示すタイムチャートである。変形例14においては、当該保留画像の表示態様がタイミングt39において、非表示へと変更される。一方で、戦車役物3770の発光態様は、タイミングt36からタイミングt39にかけて輝度が低下し、タイミングt39からタイミングt45にかけて消灯される。
図243(a)を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図243(h)を参照して示す。
図243(h)は変形例15を示すタイムチャートである。変形例15においては、当該保留画像の表示態様はタイミングt45まで赤色のままである。一方で、戦車役物3770の発光態様は、タイミングt36からタイミングt38にかけて輝度が低下し、タイミングt39からタイミングt45にかけて消灯される。
これらの実施形態においては、発光装飾部材(戦車役物3770)を当該保留画像と同じ色で発光させることで、期待度を遊技者に示すことが可能となっている。
また、背景隠蔽画像の表示とともに、背景画像を切り替える際に、当該保留画像の表示態様を切り替えたり、当該保留画像の表示を終了することが可能となっている。
このとき、背景画像の視認性が低下するのに合わせて発光装飾部材から発光される光の輝度を徐々に低下させたり、背景画像の視認性が上昇するのに合わせて発光装飾部材から発光される光の輝度を徐々に上昇させることで、発光装飾部材の見え方を自然なものとすることが可能となる。
当該保留画像の表示をタイミングt45まで行う実施形態を示したが、装飾図柄が停止表示されるタイミングであるタイミングt44において、当該保留画像の表示を終了してもよい。なお、当該保留画像の表示を終了と同時に、戦車役物3770の発光色を、当該保留画像の発光色から、通常の発光色である白色としてもよい。
図243の変形例15においては、赤色の当該保留画像を表示しつつ、タイミングt38において戦車役物3770を消灯状態としたが、消灯状態とすることに代えて白色で発光させてもよい。
図243の変形例11~変形例13においては、タイミングt39において、赤色の当該保留画像を白色の当該保留画像としたり、当該保留画像を非表示としているが、このとき戦車役物3770の赤色での発光状態を所定のタイミング(例えば、装飾図柄の停止表示が開始されるタイミングt44や、装飾図柄の停止表示が終了するタイミングt45)まで継続するようにしてもよい。
戦車役物3770の発光態様を白色としたり、消灯させたりする実施形態を示したが、戦車役物3770の発光態様を白色としたり、消灯させたりしたタイミングにおいて、戦車役物3770の発光態様を保留表示の発光態様に合わせることを終了し、単に装飾として発光させる状態を開始するように変形してもよい。この場合、発光態様によって期待度が示されないようにしたり、表示されている通常背景画像の種類に合わせた発光態様を採用してもよい。
装飾図柄の変動表示中に当該保留画像や保留画像をより期待度が高いことを示す当該保留画像や保留画像へと変更する演出を実行することができるようにしてもよい。
例えば、図242(a)を参照して示した実施形態におけるタイミングt25において、赤色の当該保留画像を金色の当該保留画像に変化させてもよい。これにより、より期待度が高いことを遊技者は知ることができる。
なお、背景隠蔽画像が表示されている第1期間~第3期間においては、当該保留画像や保留画像を異なる期待度を示す他の表示態様へと変更させないようにするとよい。
このような構成によれば、期待度が変化するタイミングにおいて保留画像や当該保留画像の視認性が担保され、遊技者が当該保留画像や保留画像の表示態様が変化する様を見逃すことを防止できる。
以下に、図242(a)を参照して説明した実施形態を変形した実施形態を、図244(a)を参照して説明する。なお、戦車役物3770の移動態様以外の態様については、基本的に図242(a)等を参照して示した実施形態と同じ演出態様であるので、これらについての説明は省略する。
本実施形態においては、特殊リーチの実行時に戦車役物3770が待機位置から移動位置へと移動し、その後、移動位置から待機位置へと移動する。
上述したように、図241(a)、図241(b)は戦車役物3770が待機位置にある状態を示している。また、図241(c)、図241(d)は戦車役物3770が移動位置にある状態を示している。
本実施形態における戦車役物3770は、タイミングt0からタイミングt21までは待機位置に位置している。その後、タイミングt21からタイミングt24にかけて待機位置から移動位置へと上方への移動を行う。タイミングt24からタイミングt36にかけては移動位置に位置する。タイミングt36からタイミングt42にかけて、移動位置から待機位置へ下方への移動を行う。タイミングt42からタイミングt45にかけて待機位置に位置する。戦車役物3770のこれらの移動は等速で行なうとよい。
また、戦車役物3770は、当該保留画像が赤色で表示されたタイミング(上述したように始動入賞のタイミングや変動表示の開始タイミングなど)で、赤色で発光するようになり、タイミングt45まで赤色での発光が継続される。
このように、本実施形態においては、背景隠蔽画像の表示を開始するタイミングと同時に戦車役物3770の下方への移動を開始し、背景隠蔽画像の表示を終了するタイミングと同時に戦車役物3770の下方への移動を終了する。
なお、戦車役物3770が上方に移動する場合としない場合とでは、移動した場合の方が、大当りの期待度が高くなるように構成するとよい。
このような構成によれば、可動装飾部材(戦車役物3770)を移動位置から待機位置へと移動させる動作を目立ちにくくすることができる。そのため、特別抽選の結果が大当りとなった場合、大当りが発生して喜んでいる遊技者の喜びが低下することを防止できる。また、ハズレの結果となった遊技者に、期待度が高かったのにハズレの結果となった、という残念な気持ちを覚えさせにくくすることができる。
図244(a)を参照して示した実施形態においては、タイミングt36~タイミングt42の期間において戦車役物3770を下方へ移動させていたが、以下に、戦車役物3770を下方へ移動させるタイミングを変形した実施形態を図244(b)のタイムチャートを参照して説明する。
変形例01は、タイミングt34からタイミングt36にかけて、戦車役物3770を移動位置から待機位置へ移動させた例である。
変形例02~変形例14においても同様に図244(b)に示すそれぞれのタイミングで、戦車役物3770が移動位置から待機位置へ移動する。
図244(a)、図244(b)を参照して示した実施形態においては、背景画像の視認性が低下する前の期間、背景画像が徐々に視認しがたくなる期間(第1期間)、背景画像が視認不能な期間(第2期間)、背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)、背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)の開始や終了と同時に戦車役物3770の移動の開始や終了を行うようにしていたが、これらの実施形態を変形して、ある期間の途中において戦車役物の下方への移動を開始したり、ある期間の途中において戦車役物3770の下方への移動を終了するようにしてもよい。
例えば、第1期間の途中であるタイミングt37において下方への移動を開始し、第2期間の途中であるタイミングt39において下方への移動が終了するようにしてもよい。また、例えば、第2期間内において、下方への移動の開始と下方への移動の終了とが行われるようにしてもよい。
このように、背景隠蔽画像が表示されて、装飾図柄の視認性が低下するタイミング近傍で、可動装飾部材(戦車役物3770)を移動位置から待機位置へと移動させることで、可動装飾部材が待機位置へ戻る動作を目立ちにくくすることができる。
図244(a)、図244(b)を参照して示した戦車役物3770の移動態様についての各実施形態と、図242(a)~図242(i)、図243(a)~図243(h)を参照して示した当該保留画像の表示態様と戦車役物3770の発光態様についての各実施形態とを組み合わせてもよい。
例えば、図中に記載されたとおりのタイミングで、図244に記載される各実施形態と、図242または図243に記載される各実施形態を組み合わせて、戦車役物3770の移動と発光、当該保留画像の表示を行ってもよい。
あるいは、図244に示した戦車役物3770が下へ移動する期間が開始されるタイミングまたは下へ移動する期間が終了するタイミングにおいて、図242、図243に示す発光態様や当該保留画像の変化を開始してもよい。
あるいは、図244に示した戦車役物3770が下へ移動する期間の丁度中間のタイミングにおいて、図242、図243に示す発光態様や当該保留画像の変化を開始してもよい。
このような構成とすることで、戦車役物3770の発光態様を目立ちやすくしたり、目立ちにくくすることができる。
表示領域において背景隠蔽画像が表示されて表示領域の視認性が低下していたとしても、可動装飾部材(戦車役物3770)が発光していることで、どのような期待度において、大当りあるいはハズレの結果となったのかを遊技者は知ることができる。
あるいは、表示領域において背景隠蔽画像が表示されて表示領域の視認性が低下することにあわせて、可動装飾部材(戦車役物3770)を消灯させることで、可動装飾部材の移動を目立ちにくくすることができる。
図233~図236を参照して示した実施形態においては、背景画像と装飾図柄の視認性が同時に低下する実施形態を示したがこれらのタイミングを異ならせるように変形した実施形態について、図245、図246を参照して説明する。
なお、図245(a)は、装飾図柄の視認態様についての説明を加えた点以外は、基本的に図233(a)等を参照して示した実施形態と同じ演出態様を示すものであるので、これらについての説明は省略する。
具体的には、図245(a)に示すとおり、タイミングt13からタイミングt19の期間、タイミングt36からタイミングt42の期間において、それぞれ、背景画像と装飾図柄の視認性が徐々に低下し、背景画像と装飾図柄が視認不能な状態となり、背景画像と装飾図柄の視認性が徐々に上昇する。
図245(b)は、図245(a)に示した実施形態を変形して、背景画像の視認性と装飾図柄の視認性とが一致しない場合があるようにした実施形態を示している。
変形例01においては、タイミングt14からタイミングt15にかけて装飾図柄の視認性が低下し、タイミングt15からタイミングt17にかけて装飾図柄が視認不能となり、タイミングt17からタイミングt18にかけて装飾図柄の視認性が上昇する。
また、タイミングt37からタイミングt38にかけて装飾図柄の視認性が低下し、タイミングt38からタイミングt40にかけて装飾図柄が視認不能となり、タイミングt40からタイミングt41にかけて装飾図柄の視認性が上昇する。
変形例02~変形例08においても同様に図245(b)に示すそれぞれのタイミングで、装飾図柄の視認性が低下し、装飾図柄が視認不能となり、装飾図柄の視認性が上昇する。
図246は、図245(b)の変形例03に対応する表示例を示している。また、図246(a)~図246(h)は、図236(a)~図236(h)を参照して示した各表示状態に対応する表示状態を示している。
図246(b)は、図245(b)の変形例03におけるタイミングt37からタイミングt38にかけての表示例を示している。この図は、背景画像の視認性は低下しているものの、装飾図柄の視認性は低下していない表示例を示している。なお、装飾図柄の視認性を低下させないためには、装飾図柄の表示優先度を背景隠蔽画像の表示優先度よりも一時的に高くするとよい。
図246(g)は、タイミングt42からタイミングt43にかけての表示例を示している。この図は、背景画像の視認性は低下していないものの、装飾図柄の視認性は低下している表示例を示している。なお、背景隠蔽画像が表示されていない状態で装飾図柄の視認性を低下させるには、装飾図柄の手前側に黒色で半透明の画像を表示するとよい。
図246(a)、図246(c)~図246(f)、図246(h)については、図236(a)、図236(c)~図236(f)、図236(h)を参照して示した実施形態と同様であるので説明を省略する。
また、図245(a)に示した実施例、図245(b)に示した各変形例の特殊リーチ開始時における装飾図柄の視認態様と、図245(a)に示した実施例、図245(b)に示した各変形例の特殊リーチ終了時における装飾図柄の視認態様とを適宜組み合わせてもよい。例えば、特殊リーチの開始時には、変形例01の態様で装飾図柄を表示し、特殊リーチの終了時には、変形例02の態様で装飾図柄を表示してもよい。
このような構成によれば、演出内容に合わせて、背景画像の切り替えを適切に行うことができる。
図246を参照して黒色の背景隠蔽画像を表示する実施形態を示したが、黒色の背景隠蔽画像に代えて、白色の背景隠蔽画像や、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像を表示するようにしてもよい。
変形例01、変形例02、変形例03、変形例04、変形例06にかかる実施形態によれば、背景画像の切り替えに際し、装飾図柄の視認可能な時間を長くでき、遊技内容を遊技者が理解できなくなることを防止できる。
変形例03、変形例05、変形例06、変形例07、変形例08にかかる実施形態によれば、背景画像の切り替えに際し、装飾図柄が視認困難な時間を長くできる。これにより、特殊リーチ開始時においては、装飾図柄以外の表示内容に遊技者の意識を向けることができ、興趣を向上させることができる。また、特殊リーチ終了時には、リーチハズレまたは大当りを示す態様で装飾図柄が表示されるが、リーチハズレの場合には、遊技者が残念に感じる気持ちを和らげることができる。一方、大当りの場合には、遊技者をじらすことで興趣を高めることができる。
特殊リーチ中は、通常の装飾図柄の変動中とはデザインの異なる特別な装飾図柄が表示される。具体的には、通常中には図225(a)に示したサイズが大きくキャラクタ付きの通常装飾図柄を表示し、特殊リーチ中には図225(b)に示したサイズが小さくキャラクタが付されていない特殊リーチ装飾図柄が表示される。なお、装飾図柄のデザインは異なるものの、背景隠蔽画像を表示する前と後とで、装飾図柄が示す数字は同じものとなっている。
特殊リーチ終了時には、第1期間において特殊リーチ装飾図柄が仮停止した状態で表示されており、第2期間において特殊リーチ装飾図柄が通常装飾図柄に変更され、第3期間において通常装飾図柄が仮停止した状態で表示される。
仮停止表示時には、表示した装飾図柄を数字が異なる他の装飾図柄に変更することなく、その装飾図柄が周期的に揺れるような態様で表示するが、第1期間と第3期間とで、揺れる態様が同じであってもよいし、異なったものであってもよい。例えば、第1期間と第3期間における装飾図柄の仮停止表示の態様として、それぞれ、上下方向に揺れる態様、左右方向に揺れる態様、上下方向を軸として回転するように揺れる態様のうち、1つを採用してもよい。
また、第1期間における装飾図柄の揺動周期と第3期間における装飾図柄の揺動周期は同じであってもよい。例えば、第1期間における装飾図柄の揺動周期や第3期間における装飾図柄の揺動周期を1秒にしてもよい。
あるいは、第1期間における装飾図柄の揺動周期の方が、第3期間装飾図柄における揺動周期よりも長くてもよい。例えば、第1期間における装飾図柄の揺動周期を2秒、第3期間における装飾図柄の揺動周期を1秒にしてもよい。
あるいは、第1期間における装飾図柄の揺動周期の方が、第3期間装飾図柄における揺動周期よりも短くてもよい。例えば、第1期間における装飾図柄の揺動周期を1秒、第3期間における装飾図柄の揺動周期を2秒にしてもよい。
このように、通常装飾図柄と特殊リーチ装飾図柄とで、仮停止時の表示態様を異ならせることで、通常装飾図柄と特殊リーチ装飾図柄との違いを遊技者が認識しやすくなる。
第1期間における装飾図柄の揺動周期を、第1期間の長さよりも短くしてもよい。同様に第3期間における装飾図柄の揺動周期を、第3期間の長さよりも短くしてもよい。例えば、第1期間と第3期間がそれぞれ2秒であるときに、第1期間における装飾図柄の揺動周期や第3期間における装飾図柄の揺動周期を1秒にしてもよい。
あるいは、第1期間における装飾図柄の揺動周期を、第1期間の長さよりも長くしてもよい。一方、第3期間における装飾図柄の揺動周期を、第3期間の長さよりも短くしてもよい。例えば、第1期間と第3期間がそれぞれ2秒であるときに、第1期間における装飾図柄の揺動周期を3秒、第3期間における装飾図柄の揺動周期を1秒にしてもよい。
あるいは、第1期間における装飾図柄の揺動周期を、第1期間の長さよりも短くしてもよい。一方、第3期間における装飾図柄の揺動周期を、第3期間の長さよりも長くしてもよい。例えば、第1期間と第3期間がそれぞれ2秒であるときに、第1期間における装飾図柄の揺動周期を1秒、第3期間における装飾図柄の揺動周期を3秒にしてもよい。
あるいは、第1期間における装飾図柄の揺動周期を、第1期間の長さよりも長くしてもよい。同様に第3期間における装飾図柄の揺動周期を、第3期間の長さよりも長くしてもよい。例えば、第1期間と第3期間がそれぞれ2秒であるときに、第1期間における装飾図柄の揺動周期や第3期間における装飾図柄の揺動周期を3秒にしてもよい。
このように、通常装飾図柄と特殊リーチ装飾図柄とで、仮停止時の表示態様を異ならせることで、通常装飾図柄と特殊リーチ装飾図柄との違いを遊技者が認識しやすくなる。
図233(a)を参照して示した実施形態においては、背景画像が徐々に視認しやすくなる期間である第3期間の長さを2秒間、背景画像の視認性が元に戻った後の期間である第4期間の長さを2秒間としたが、第4期間を設けずに、第3期間の終了タイミングにおいて、装飾図柄の変動を停止してもよい。例えば、図233(a)に示す実施形態においては、第3期間が終了したタイミングt42において装飾図柄を停止表示してもよい。同様に図233(b)に示す変形例01においては、第3期間が終了したタイミングt43において装飾図柄を停止表示してもよい。変形例02~変形例12についても同様に第3期間が終了したタイミングにおいて装飾図柄を停止表示してもよい。
なお、第4期間は第3期間よりも短くしてもよい。例えば、第3期間が2秒の場合、第4期間を2秒未満としてもよい。
このような構成によれば、第3期間の終了後、速やかに装飾図柄の確定的な表示を行うことができる。
図233(a)を参照して実施形態においては、装飾図柄が停止表示されたタイミングt44において、当該保留画像の表示を終了したが、当該保留画像を消去する動的な表示をタイミングt44から短期間行ってもよい。
このとき単に当該保留画像の表示を終了するのではなく、装飾図柄の停止表示と同時に当該保留画像の手前側に当該保留画像の少なくとも一部を隠蔽する隠蔽画像を表示したのち、0.3~0.5秒の経過後に当該保留画像と隠蔽画像の表示を終了するようにしてもよい。
あるいは当該保留画像自身を同様に動的に消去表示するようにしてもよい。例えば、当該保留画像の大きさを徐々に小さくしていき、0.3~0.5秒の経過後に当該保留画像の大きさを0として、当該保留画像の表示を終了してもよい。
このような構成によれば、変動表示中に示された期待度に拘泥することなく、特別抽選の結果を遊技者が受け止めることができる。
また、当該保留画像の表示の終了を自然な形で行うことができる。
図233~図236を参照して示した実施形態においては、タイミングt34において仮停止表示された装飾図柄によって特別抽選の結果がハズレであるか大当りであるかを示すようにしていたが、この実施形態を変形して、ハズレを示す表示態様で装飾図柄を仮停止表示したのち、大当りを示す表示態様に装飾図柄が変化する場合があるようにした実施形態について図247~図251を参照して以下に説明する。なお、大当りを示す表示態様で装飾図柄を仮停止表示したのち、ハズレを示す表示態様に装飾図柄が変化することはない。
本実施形態においては、特殊リーチ中のタイミングt34において、左中右の特殊リーチ装飾図柄がハズレを示す表示態様(例えば「232」)で仮停止表示された後、仮停止ハズレ後復活演出が実行される場合があり、仮停止ハズレ後復活演出が実行されたのちに、ハズレを示す表示態様で通常装飾図柄が停止表示される場合と、大当りを示す表示態様で通常装飾図柄が停止表示される場合とがある。
図247~図249は、本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。図250、図251は、本実施形態における表示例を示す図である。
なお、仮停止ハズレ後復活演出以外の演出態様については、基本的に図233(a)等を参照して示した実施形態と同じ演出態様であるので、これらについての説明は省略する。
図247(b)、図248(b)、図249(b)は、仮停止ハズレ後復活演出が失敗した場合の装飾図柄の変動表示時間と、仮停止ハズレ後復活演出が成功した場合の装飾図柄の変動表示時間とを示している。
図247(c)~図247(g)、図248(c)~図248(f)、図249(c)~図249(h)は、仮停止ハズレ後復活演出が失敗した場合の表示領域における演出例と、仮停止ハズレ後復活演出が成功した場合の表示領域における演出例とを示している。
図250は、仮停止ハズレ後復活演出が失敗した場合の表示領域における表示例を、図251は、仮停止ハズレ後復活演出が成功した場合の表示領域における表示例を示している。
これらの演出例のうち、図248(d)に示すタイムチャート(変形例06)と、図250、図251に示す表示例を参照して、仮停止ハズレ後復活演出について説明する。
変形例06においては、タイミングt34において、リーチ時装飾図柄がハズレを示す態様で仮停止表示される。図250(a)、図251(a)はリーチ時装飾図柄がハズレを示す態様で仮停止表示された状態を示している。
次に、タイミングt36からタイミングt37にかけて、爆弾キャラクタと「まだ、チャンスはある!」というセリフ画像が表示領域の右上に表示される。図250(b)、図251(b)はタイミングt36からタイミングt37の期間における表示状態を示している。また、図250(c)、図251(c)はタイミングt37からタイミングt38の期間における表示状態を示している。
次に、タイミングt38からタイミングt39にかけて、爆弾キャラクタとセリフ画像が表示領域の右上から、表示領域の下部中央に移動する。
タイミングt39からタイミングt40にかけて、爆弾キャラクタとともに、仮停止ハズレ後復活演出が失敗したことを示す「どうしようもないな・・・」というセリフ画像か、仮停止ハズレ後復活演出が成功したことを示す「勝利の予感!」というセリフ画像のいずれかが表示される。図250(d)は、仮停止ハズレ後復活演出が失敗した場合の表示例を、図251(d)は仮停止ハズレ後復活演出が成功した場合の表示例を示している。
仮停止ハズレ後復活演出が失敗した場合には、タイミングt40において爆弾キャラクタとセリフ画像が表示されなくなるとともに、タイミングt40からタイミングt45にかけて仮停止ハズレ後復活演出が行われなかった場合と同じ表示が行われる。
図250(e)はタイミングt40からタイミングt41にかけての表示例を、図250(f)はタイミングt41からタイミングt42にかけての表示例を、図250(g)はタイミングt42からタイミングt44にかけての表示例を、図250(h)はタイミングt44からタイミングt45にかけての表示例をそれぞれ示している。
仮停止ハズレ後復活演出が成功した場合には、タイミングt40において、装飾図柄が大当りを示すぞろ目の停止態様で仮停止して表示され、タイミングt49において装飾図柄の変動表示が停止し、タイミングt49からタイミングt50にかけて装飾図柄が停止表示される。また、タイミングt40からタイミングt50にかけて爆弾キャラクタとセリフ画像の表示が継続される。すなわち、仮停止ハズレ後復活演出が成功した場合の装飾図柄の変動表示時間は、仮停止ハズレ後復活演出が失敗した場合の装飾図柄の変動表示時間よりも長い。
図251(e)はタイミングt40からタイミングt41にかけての表示例を、図251(f)はタイミングt41からタイミングt42にかけての表示例を、図251(g)はタイミングt42からタイミングt49にかけての表示例を、図251(h)はタイミングt49からタイミングt50にかけての表示例をそれぞれ示している。図から明らかなように、仮停止ハズレ後復活演出が成功した場合(特別抽選結果が大当りだった場合)には、爆弾キャラクタとセリフ画像の表示が、装飾図柄の停止表示中まで継続される。
変形例06を代表として説明したが、他の変形例においては、仮停止ハズレ後復活演出が開始されるタイミング、爆弾キャラクタが表示領域の右上に表示されている秒数、爆弾キャラクタが移動して失敗か成功かが表示されるタイミング、復活演出が成功して爆弾キャラクタが表示領域の下部中央に表示されている時間は異なるものの、その他の態様においては、変形例06と同様の表示が行われる。
例えば、図247(c)~図247(g)に示す実施形態や変形例01~変形例04においてはタイミングt34において、爆弾キャラクタの表示が開始されるが、爆弾キャラクタが移動して特別抽選の結果を示すセリフ画像の表示が開始されるタイミングは、変形例01ではタイミングt37、変形例02ではタイミングt39、変形例03ではタイミングt41、変形例04ではタイミングt43となっている。
同様に図248は、タイミングt36において爆弾キャラクタの表示が開始される変形例を、図249は、タイミングt38、タイミングt40、タイミングt42において爆弾キャラクタの表示が開始される変形例を、それぞれ示している。
なお、仮停止ハズレ後復活演出が成功した場合、「勝利の予感!」というセリフ画像が表示されたタイミングで、仮停止表示されている装飾図柄の表示態様を、ハズレを示す表示態様から大当りを示す表示態様へと変化させるとよい。あるいは、「勝利の予感!」というセリフ画像が表示されたタイミングから所定秒数経過後(例えば1秒後)のタイミングで、大当りを示す表示態様へと変化させてもよい。
図247~図251を参照して示した実施形態においては、左装飾図柄~右装飾図柄のハズレを示す態様での仮停止後、背景画像の視認性の低下が開始するまでの期間、背景画像が徐々に視認しがたくなる期間(第1期間)、背景画像が視認不能な期間(第2期間)、背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)、背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)の開始と同時に爆弾キャラクタとセリフ画像の表示を開始したり、これらの期間内においてセリフ画像の表示を開始したり、これらの期間の終了と同時にセリフ画像による大当りか否かの報知を行うようにしていた(復活演出失敗時)が、これらの実施形態を変形して、ある期間の途中において、爆弾キャラクタとセリフ画像の表示を開始したり、ある期間の終了と同時に爆弾キャラクタとセリフ画像の表示を開始したり、ある期間の途中において、セリフ画像による大当りか否かの報知を行うようにしてもよい。
例えば、第1期間の途中であるタイミングt37において爆弾キャラクタとセリフ画像の表示を開始し、第2期間の開始タイミングであるタイミングt38においてセリフ画像による大当りか否かの報知を行うようにしてもよい。また、例えば、第2期間内において、爆弾キャラクタの表示の開始と爆弾キャラクタの移動とセリフ画像の表示による大当りか否かの報知とが行われるようにしてもよい。
爆弾キャラクタとセリフ画像の表示優先度は背景隠蔽画像の表示優先度よりも高い。一方、爆弾キャラクタとセリフ画像の表示優先度は第4図柄や保留数表示画像の表示優先度よりも低い。
仮停止ハズレ後復活演出の結果が失敗だった場合に、再度、仮停止ハズレ後復活演出が実行されるようにしてもよい。例えば、図247(c)に示す実行態様で失敗となった場合には、図248(c)~図248(f)、図249(c)~図249(h)に示すいずれかの態様で再度復活演出を実行するようにしてもよい。同様に図248(c)に示す態様で失敗となった場合でも、図249(c)~図249(h)に示す態様で再度、仮停止ハズレ後復活演出を実行するようにしてもよい。
このように、仮停止ハズレ後復活演出において一度失敗の結果が表示されたのちにおいて、最終的に仮停止ハズレ後復活演出が成功となり、特別抽選の結果が当たりであることが遊技者に示される場合があるように、仮停止ハズレ後復活演出を複数回実行可能に構成してもよい。
このように、装飾図柄がハズレを示す態様で仮停止表示された場合でも、その後、背景画像の切り替え時に仮停止ハズレ後復活演出が実行されて、大当りの結果となる場合があるため、変動表示の最終盤まで大当りへの期待感を遊技者に抱かせることができる。
特に、背景隠蔽画像が表示されていることで表示領域における表示内容がシンプルとなっているため、この状態で仮停止ハズレ後復活演出が実行されたり、仮停止ハズレ後復活演出の結果が成功となり大当りが発生することが報知されることで、遊技者に大きな驚きや喜びを感じさせることができる。
特殊リーチ背景画像の視認性が徐々に低下していく期間(第1期間)において、仮停止ハズレ後復活演出が行われる場合には、装飾図柄がハズレを示す態様で仮停止されて残念に感じた気持ちを持続させず、大当りへの期待感を煽ることができる。
特殊リーチ背景画像が視認不能な期間(第2期間)において、仮停止ハズレ後復活演出が行われる場合には、仮停止ハズレ後復活演出の視認性が高いため、仮停止ハズレ後復活演出が実行されたことに遊技者が気が付きやすく、仮停止ハズレ後復活演出が実行されていることを遊技者が見落とすことを防止できる。
通常背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)や通常背景画像が視認容易な期間(第4期間)において、仮停止ハズレ後復活演出が行われる場合には、通常背景画像が見えて、特別抽選の結果がハズレだと思わせておいて大当りになる場合があるので遊技者を興奮させることができる。
図233(b)を参照して示したように第1期間~第4期間の長さを長くすることで、これらの効果をより効果的なものとすることができる。
なお、第1期間~第4期間の長さを長くすることで、ある期間において、複数回の仮停止ハズレ後復活演出が実行されるようにしてもよい。
図247~図251を参照して仮停止ハズレ後復活演出にかかる実施形態を示したが、上述した他の実施形態と組み合わせてもよい。
図224~図251を参照して、「敵戦車破壊リーチ」演出についての実施形態とその変形例を示したが、本明細書に記載される他の実施形態(例えば後述する「巨大戦車リーチ」演出)に対して、「敵戦車破壊リーチ」演出についての実施形態やその変形態様を適用してもよい。
以下に、図224~図236等を参照して説明した実施形態を変形した実施形態について説明する。本実施形態における特殊なリーチ演出である「巨大戦車リーチ」においては、特殊リーチ背景画像Bに代えて、特殊リーチ背景画像Aが表示される。また、攻撃ボタン3710に代えて、ミッションボタン3700の操作が有効となる。また、特殊リーチ背景画像が表示されている期間において、保留画像の表示が行われない。
図252(a)は本実施形態におけるタイミングt10からタイミングt45の期間にかけての演出例を示すタイムチャートである。なお、当該保留画像と保留画像の表示態様と特殊リーチ中の演出態様(背景画像や敵戦車の態様等)以外については、基本的に図233(a)等を参照して示した実施形態と同じ演出態様であるので、これらについての説明は省略する。
図253は、「巨大戦車リーチ」演出開始時の表示例を示している。図253(a)~図253(g)に示す表示例は、図234(a)~図234(g)に示す表示例にそれぞれ対応するものであって、その表示タイミング等も、図234(a)~図234(g)を参照して示した演出例と同じである。
図254は、「巨大戦車リーチ」終盤(大当り時)の表示例を示している。図254(a)~図254(g)に示す表示例は、図235(a)~図235(g)に示す表示例にそれぞれ対応するものであって、その表示タイミング等も、図235(a)~図235(g)を参照して示した演出例と同じである。
図255は、「巨大戦車リーチ」終盤(ハズレ時)の表示例を示している。図255(a)~図255(g)に示す表示例は、図236(a)~図236(g)に示す表示例にそれぞれ対応するものであって、その表示タイミング等も、図236(a)~図236(g)を参照して示した演出例と同じである。
図252~図255に示すように、本実施形態における「巨大戦車リーチ」においては、表示される敵戦車の画像が「敵戦車破壊リーチ」とは異なっている。また、背景画像として、特殊リーチ背景画像Aが表示される。また、攻撃ボタン3710ではなく、ミッションボタン3700の操作が有効となる。また、「巨大戦車リーチ」中には当該保留画像や保留画像が表示されない。
本実施形態における「巨大戦車リーチ」は、図233~図236等を参照して示した「敵戦車破壊リーチ」よりも、リーチ演出が実行されたときの大当り期待度が高い。例えば、「敵戦車破壊リーチ」の期待度は10%、「巨大戦車リーチ」の期待度は50%である。
図254、図255を参照して示したように「巨大戦車リーチ」中には当該保留画像や保留画像を表示しないようにしたが、当該保留画像については表示し、保留画像については表示しないようにしてもよい。
このような構成とすることで、当該保留画像によって示される期待度を「巨大戦車リーチ」中も遊技者が認識することができる。また、期待度が非常に高い「巨大戦車リーチ」の実行中には、遊技者は保留数を増やすことや現在の変動表示以降に行われる変動表示の期待度については基本的には考慮しない(例えば、第3保留表示領域に緑色の保留画像が表示されていたとしても、遊技者が気にするのは「巨大戦車リーチ」の結果の方である)。そのため、保留画像を表示しないようにすることで、表示領域の表示内容をシンプルなものとすることができ、遊技者を「巨大戦車リーチ」に集中させることができる。
図233、図252を参照して、「巨大戦車リーチ」と「敵戦車破壊リーチ」が同じタイミングで、リーチ演出となる例を示したが、「巨大戦車リーチ」が発生する場合には、「敵戦車破壊リーチ」が発生する場合と比べて、通常背景画像が表示される時間を長くしてもよい。例えば、通常背景画像が表示される時間が5秒長くされ、タイミングt15において、リーチ状態が発生し、タイミングt21において、通常背景画像Aが特殊リーチ背景画像Aに切り替えられて「巨大戦車リーチ」が開始されるようにしてもよい。
図233、図252を参照して示した実施形態において、「巨大戦車リーチ」と「敵戦車破壊リーチ」とでは、リーチ演出が実行されている長さは同じであるが、リーチ演出が実行されている長さを異なったものとしてもよい。例えば、「巨大戦車リーチ」の方が「敵戦車破壊リーチ」よりも長い時間を要するようにしてもよいし、「巨大戦車リーチ」の方が「敵戦車破壊リーチ」よりも短い時間でリーチ演出が終了するようにしてもよい。
所定の期待度以上であることを示す当該保留画像(例えば、赤色の当該保留画像か金色の当該保留画像)が表示されている場合には、必ず「巨大戦車リーチ」が発生するようにしてもよい。一方、所定の期待度未満であることを示す当該保留画像(例えば、白色の当該保留画像か緑色の当該保留画像)が表示されている場合には、「巨大戦車リーチ」が発生する、「敵戦車破壊リーチ」が発生する、いずれのリーチも発生しない、のいずれかの演出態様となるようにするとよい。
「敵戦車破壊リーチ」において、黒色の背景隠蔽画像、白色の背景隠蔽画像、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像のいずれかを採用してもよい点を示したが、「巨大戦車リーチ」においても、黒色の背景隠蔽画像、白色の背景隠蔽画像、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像のいずれかを採用してもよい。
例えば、「巨大戦車リーチ」において爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像を採用し、「敵戦車破壊リーチ」において黒色の背景隠蔽画像を採用して、背景隠蔽画像が異なるようにしてもよい。あるいは、「巨大戦車リーチ」と「敵戦車破壊リーチ」において、同じ背景隠蔽画像(例えば、両方とも黒色の背景隠蔽画像)を用いてもよい。
図252(b)、図252(c)は、背景画像が徐々に視認しがたくなる期間である第1期間、背景画像が視認不能な期間である第2期間、背景画像が徐々に視認しやすくなる期間である第3期間の長さ(具体的には2秒間)の長さを同一とするのではなく異なったものとなるように、図252(a)に示した実施形態を変形した複数の実施形態(変形例01~変形例12)を示している。なお、これらの実施形態においても、図233(b)、図233(c)を参照して示した実施形態と同様の効果を奏する場合がある。
このように、第1リーチ演出(「巨大戦車リーチ」)は、特殊リーチ背景画像の表示中、保留画像が表示されない。一方、第2リーチ演出(「敵戦車破壊リーチ」)は、特殊リーチ背景画像の表示中、保留画像が表示される。このようにリーチの種類に応じて、保留画像が表示されない場合と表示される場合とを設けることで、表示内容を多様化できる。
例えば、保留画像が表示されないことで、戦車を用いた演出に遊技者の意識を集中させることができる。一方、保留画像が表示されることで、ハンドル302を操作するか否かを遊技者が意思決定できる。また、当該保留画像が表示されている場合には、大当りの期待度がどの程度であるかを遊技者は知ることができる。
「巨大戦車リーチ」における背景画像の視認態様としては、図252(a)に示した実施形態、図252(b)、図252(c)に示した変形例の実施形態を採用してもよい。なお、タイムチャートの示す内容については図233を参照して示したものと一部を除き同じである。
また「敵戦車破壊リーチ」における背景画像の視認態様としては、図233(a)に示した実施形態、図233(b)、図233(c)に示した変形例の実施形態を採用してもよい。
また、図252に示した実施形態や変形例のいずれかを採用した「巨大戦車リーチ」と、図233に示した実施形態や変形例のいずれかを採用した「敵戦車破壊リーチ」が実行されうるように構成してもよい。
例えば、「巨大戦車リーチ」において、図252(b)に示した変形例01を採用し、「敵戦車破壊リーチ」において、図233(b)に示した変形例02を採用してもよい。
図252を参照して示した実施形態や変形例においても、図233を参照して示した実施形態や変形例と同様の効果を奏することができる。
図252(b)に示した変形例01と図233(b)に示した変形例02のように、「巨大戦車リーチ」において、例えば、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像を採用した表示が行われる第3の期間(3秒間)を、「敵戦車破壊リーチ」において、「巨大戦車リーチ」とは異なる黒色の背景隠蔽画像を採用した表示が行われる第3の期間(1秒間)よりも長くしてもよい。
このような構成によれば、第1リーチ演出(「巨大戦車リーチ」)の方が、第2リーチ演出(「敵戦車破壊リーチ」)と比べて、リーチ演出の終了時に、それまで表示されていなかった保留画像がゆっくりと表示される。
図252(b)に示した変形例01と図233(b)に示した変形例01のように、「巨大戦車リーチ」において、例えば、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像を採用した表示が行われる第3の期間(3秒間)を、「敵戦車破壊リーチ」において、「巨大戦車リーチ」とは異なる黒色の背景隠蔽画像を採用した表示が行われる第3の期間(3秒間)と同じ長さとしてもよい。
このような構成によれば、表示処理を簡略化できる。
図252(b)に示した変形例02と図233(b)に示した変形例01のように、「巨大戦車リーチ」において、例えば、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像を採用した表示が行われる第3の期間(1秒間)を、「敵戦車破壊リーチ」において、「巨大戦車リーチ」とは異なる黒色の背景隠蔽画像を採用した表示が行われる第3の期間(3秒間)よりも短くしてもよい。
このような構成によれば、第1リーチ演出(「巨大戦車リーチ」)の方が、第2リーチ演出(「敵戦車破壊リーチ」)と比べて、リーチ演出の終了時に、それまで表示されていなかった保留画像が短期間に急速に視認可能となる。
第1リーチ演出(「巨大戦車リーチ」)終了時の背景画像の切り替え時の方が、第2リーチ演出(「敵戦車破壊リーチ」)終了時の背景画像の切り替え時よりも、背景画像が徐々に視認しやすくなる期間である第3期間を長くしていることで、久しぶりに表示された保留画像に遊技者の目が行き、保留数に対して遊技者の意識を高めることができる。これにより、遊技球の発射を行うか否かを遊技者が判断することが可能となる。
特に、第1リーチ演出の方が、変動表示が開始されてからの時間経過が長いこと、大当りの期待度が高いことから、遊技者が保留数への意識を薄れがちであるが、このような表示方法を採用することで、保留数への意識を取り戻すことができ、リーチ演出中は休止していた遊技球の発射への意識を高めることができる。
図252(b)に示した変形例02と図233(b)に示した変形例01のように、「巨大戦車リーチ」において、例えば、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像を採用した表示が行われる第3の期間が終了した後の第4の期間(3秒間)を、「敵戦車破壊リーチ」において、「巨大戦車リーチ」とは異なる黒色の背景隠蔽画像を採用した表示が行われる第3の期間が終了した後の第4の期間(1秒間)よりも長くしてもよい。
このような構成によれば、第1リーチ演出(「巨大戦車リーチ」)の方が、第2リーチ演出(「敵戦車破壊リーチ」)と比べて、リーチ演出の終了時に、それまで視認不能または視認困難であった保留画像が明確な状態で相対的に長い期間表示されるため、遊技球の発射行為をすることを遊技者が思い出すことができる。また、特別抽選の結果がハズレとなってしまい、ショックを受けてしまう遊技者も発生しうるおそれがあるが、次回以降の装飾図柄の変動表示へと遊技者が気持ちを切り替える時間を確保することができる。
図252(b)に示した変形例01と図233(b)に示した変形例01のように、「巨大戦車リーチ」において、例えば、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像を採用した表示が行われる第3の期間が終了した後の第4の期間(1秒間)を、「敵戦車破壊リーチ」において、「巨大戦車リーチ」とは異なる黒色の背景隠蔽画像を採用した表示が行われる第3の期間が終了した後の第4の期間(1秒間)と同じ長さとしてもよい。
このような構成によれば、表示処理を簡略化できる。
図252(b)に示した変形例01と図233(b)に示した変形例02のように、「巨大戦車リーチ」において、例えば、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像を採用した表示が行われる第3の期間が終了した後の第4の期間(1秒間)を、「敵戦車破壊リーチ」において、「巨大戦車リーチ」とは異なる黒色の背景隠蔽画像を採用した表示が行われる第3の期間が終了した後の第4の期間(3秒間)よりも短くしてもよい。
このような構成によれば、第1リーチ演出(「巨大戦車リーチ」)の方が、第2リーチ演出(「敵戦車破壊リーチ」)と比べて、リーチ演出の終了時に、装飾図柄が仮停止される時間を短くすることができる。
なお、「巨大戦車リーチ」と「敵戦車破壊リーチ」とで第4期間の長さを異なったものとしたり、同じものとしたりするための手法としては、図252や図233に示した実施形態や変形例において、装飾図柄が変動停止するタイミングを、タイミングt44からタイミングt43やタイミングt45に変形することでも実現できる。
図233等を参照して示した「敵戦車破壊リーチ」において、装飾図柄の表示優先度を、背景隠蔽画像の表示優先度よりも高くしてもよい。例えば、タイミングt10からタイミングt44の期間において、装飾図柄の表示優先度を、背景隠蔽画像の表示優先度よりも高くするとよい。
このような構成とすることで、背景画像が徐々に視認しがたくなる期間(第1期間)、背景画像が視認不能な期間(第2期間)、背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)において、装飾図柄が常に視認可能となる。
なお、リーチ時装飾図柄と通常装飾図柄とは、次回の変動表示の開始時などの適宜のタイミングで切り替えるとよい。
このように、第1リーチ演出(「巨大戦車リーチ」)においては第2期間において装飾図柄を視認不能とし、第2リーチ演出(「敵戦車破壊リーチ」)においては第2期間において装飾図柄を視認可能としてもよい。
相対的に期待度が高い第1リーチ演出(「巨大戦車リーチ」)においては、装飾図柄がハズレの態様で仮停止表示された場合でも、第2期間において、装飾図柄が視認不能となるため、ハズレの結果となったことにより遊技者が感じるショックを和らげることができる。
一方、相対的に期待度が低い第2リーチ演出(「敵戦車破壊リーチ」)においては、装飾図柄がハズレの態様で仮停止表示されて、第2期間において、装飾図柄が視認可能であっても、遊技者はそこまでのショックは感じず、むしろ、装飾図柄が継続して視認可能とされていることで、次の装飾図柄の変動へと気持ちをスムーズに切り替えることができ、装飾図柄の変動のテンポを阻害しない。
「巨大戦車リーチ」の、例えば、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像を採用した表示が行われる第3の期間、「敵戦車破壊リーチ」の、「巨大戦車リーチ」とは異なる黒色の背景隠蔽画像を採用した表示が行われる第3の期間において通常装飾図柄を同じ位置および同じ大きさで仮停止表示する実施形態を示したが、「敵戦車破壊リーチ」の第3期間における通常装飾図柄の仮停止表示態様として他の態様を採用してもよい。
例えば、第3期間内において、通常装飾図柄を同じ位置に表示するものの大きさを小さく変化させてもよい。あるいは、第3期間内において、通常装飾図柄の位置を変化させて表示するものの大きさは同じ大きさとしてもよい。あるいは、第3期間内において、通常装飾図柄の位置を変化させるとともに、通常装飾図柄の大きさを小さく変化させてもよい。
なお、同じ位置というのは厳密には所定周期で揺れて表示される通常装飾図柄の平均的な位置を意味するものとするとよい。
「巨大戦車リーチ」と「敵戦車破壊リーチ」の双方ともリーチ演出が終了(各リーチの特殊リーチ背景画像の終了)したのち、第3期間からは装飾図柄として、同じ通常装飾図柄が表示される。また、通常装飾図柄の仮停止する位置も同じである。なお、「巨大戦車リーチ」における第3の期間は爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像を採用した表示が行われ、「敵戦車破壊リーチ」における第3の期間は「巨大戦車リーチ」とは異なる黒色の背景隠蔽画像を採用した表示が行われている。
このような構成とすることで、演出表示の内容や期待度が異なる第1リーチと第2リーチの終了後において、通常装飾図柄が同じ演出態様で遊技者に視認されるため、遊技者の意思を次回以降の変動に向けさせることができる。
図238を参照して、「敵戦車破壊リーチ」が実行される場合に帯状先読み演出画像の表示を行う例を示したが、「巨大戦車リーチ」が実行される場合においても同様に帯状先読み演出画像の表示を行うようにしてもよい。
また、図238を参照して示した実施形態における背景隠蔽画像が表示されたときの帯状先読み演出画像の表示態様を、「巨大戦車リーチ」における帯状先読み演出画像の表示態様として採用することができる。例えば、背景隠蔽画像よりも表示優先度を高くして第1の期間から第3の期間においても帯状先読み演出画像の表示に影響がないようにしたり、背景隠蔽画像よりも表示優先度を低くして第1の期間では帯状先読み演出画像の視認性が低下し、第2の期間においては視認不能とされ、第3の期間で視認性が向上するようにしてもよい。あるいは、背景隠蔽画像の表示中に帯状先読み演出画像の表示を中止(第1の期間では帯状先読み演出画像の視認性が低下し、第2の期間においては視認不能とされ、第3・4の期間でも視認不能とされる)してもよい。
帯状先読み演出画像の表示態様として、背景隠蔽画像よりも表示優先度を高くして第1の期間から第3の期間においても帯状先読み演出画像の表示に影響がないようにする態様、背景隠蔽画像よりも表示優先度を低くして第1の期間では帯状先読み演出画像の視認性が低下し、第2の期間においては視認不能とされ、第3の期間で視認性が向上するようにする態様、背景隠蔽画像の表示中に帯状先読み演出画像の表示を中止(第1の期間では帯状先読み演出画像の視認性が低下し、第2の期間においては視認不能とされ、第3・4の期間でも視認不能とされる)される態様、の3つの態様を示したが、「巨大戦車リーチ」における帯状先読み演出画像の表示態様として、これらのうちのいずれか1つの表示態様を採用し、「敵戦車破壊リーチ」における帯状先読み演出画像の表示態様として、これらのうちのいずれか1つの表示態様を採用してもよい。
このように異なる種類のリーチであっても、先読み演出画像の表示態様として、同じ表示態様を採用することで、演出処理が共通化され、表示処理や開発工数を簡素化できる。
一方、リーチの種類によって、先読み演出画像の表示態様として、異なる表示態様を採用することで、演出態様を多様化できる。
図241~図244を参照して、「敵戦車破壊リーチ」において、戦車役物3770を所定の発光色で発光させたり、待機位置と移動位置との間を移動させる実施形態やその変形例を示したが、「巨大戦車リーチ」において、「敵戦車破壊リーチ」における実施形態やその変形例を採用して、戦車役物3770を所定の発光色で発光させたり、待機位置と移動位置との間を移動させるようにしてもよい。
すなわち、「巨大戦車リーチ」における戦車役物3770の発光態様として、図242、図243に示したいずれかの発光態様を採用してもよい。同様に、戦車役物3770の動作態様として、図244に示したいずれかの動作態様を採用してもよい。
このように異なる種類のリーチであっても、可動装飾部材(戦車役物3770)の発光態様や移動態様として、同じ態様のものを採用することで、演出処理が共通化され、表示処理や開発工数を簡素化できる。
一方、リーチの種類によって、可動装飾部材(戦車役物3770)の発光態様や移動態様として、異なる態様のものを採用することで、演出態様を多様化できる。
可動装飾部材の例として戦車役物3770を示したが、同様の機能を有する他の可動装飾部材を遊技盤5に1つ以上設けてもよい。例えば、表示領域の上方、右方、左方を待機位置とし、表示領域の中央部付近を移動位置とする計3つの可動装飾部材を設けてもよい。可動装飾部材を複数設けた場合には、戦車役物3770と同じタイミングで発光させたり移動させてもよいし、戦車役物3770とは異なるタイミングで発光あるいは移動させてもよい。すなわち他の可動装飾部材においても、図242~図244に示したいずれかの発光態様や動作態様を採用することができる。
また、「巨大戦車リーチ」と「敵戦車破壊リーチ」とで、他の可動装飾部材の発光態様や移動態様を異ならせてもよく、この場合も、「巨大戦車リーチ」と「敵戦車破壊リーチ」とで、それぞれ図242~図244に示したいずれかの発光態様や動作態様を採用することができる。
発光可能な装飾部材の例として、戦車役物3770を示したが、扉枠3や遊技盤5に発光可能な装飾部材を設けてもよい。扉枠3に設けた装飾手段(例えば、扉枠左サイドユニット530や扉枠右サイドユニット550など)や遊技盤5に設けた装飾部材は、戦車役物3770と同じタイミングで発光させてもよいし、戦車役物3770とは異なるタイミングで発光させてもよい。すなわち扉枠3に設けた発光可能な装飾手段や遊技盤5に設けた発光可能な装飾部材においても、図242~図244に示したいずれかの発光態様を採用することができる。
また、「巨大戦車リーチ」と「敵戦車破壊リーチ」とで、扉枠3に設けた装飾手段や遊技盤5に設けた装飾部材の発光態様を異ならせてもよく、「巨大戦車リーチ」と「敵戦車破壊リーチ」とで、それぞれ図242~図244に示したいずれかの発光態様を採用することができる。
図242~図243を参照して、「敵戦車破壊リーチ」において、当該保留画像の表示態様についての実施形態やその変形例を示したが、「巨大戦車リーチ」においても、「敵戦車破壊リーチ」における実施形態やその変形例における当該保留画像の表示態様のうちのいずれかを採用して、当該保留画像の表示を行うようにしてもよい。
例えば、「巨大戦車リーチ」において、図242(b)に示す変形例01を採用し、「敵戦車破壊リーチ」において、図242(a)に示す実施形態を採用してもよい。
このように期待度が相対的に高い「巨大戦車リーチ」においては、特別抽選の結果がハズレとなったことが確定した段階で速やかに当該保留画像を通常の態様に戻すことで、高期待度であったのにハズレの結果となってしまった遊技者のショックを和らげることができる。
一方、期待度が相対的に低い「敵戦車破壊リーチ」においては、特別抽選の結果がハズレとなったことが確定したとしても当該保留画像を赤色のまま表示することで、どのような期待度の下で変動表示が行われたのかを遊技者に印象付けることができ、次回以降の変動表示において同様の演出状況となったときの参考とさせることができる。
あるいは、「巨大戦車リーチ」において、図242(a)に示す実施形態を採用し、「敵戦車破壊リーチ」において、図242(b)に示す変形例01を採用してもよい。
このように期待度が相対的に高い「敵戦車破壊リーチ」においては、特別抽選の結果がハズレとなったことが確定したとしても当該保留画像を当該保留画像を赤色のまま表示することで、高期待度であったにも関わらず特別抽選の結果がハズレの結果となってしまった事実を明確に認識させ、次回以降の変動表示に向けて、遊技者の気持ちを発奮させることができる。
一方、期待度が相対的に低い「敵戦車破壊リーチ」においては、特別抽選の結果がハズレとなったことが確定した段階で速やかに当該保留画像を通常の態様に戻すことで、もともと相対的に期待度が低く大当りの結果となりにくかったリーチ演出から、次回の変動表示へ遊技者の気持ちをスムーズに切り替えさせることができる。
当該保留画像の表示態様について、「巨大戦車リーチ」における実施形態と「敵戦車破壊リーチ」における実施形態とでいずれの実施形態あるいは変形例を採用するかは、このような効果の優先度を考慮して、適宜組みあわせて採用するとよい。
本実施形態における「巨大戦車リーチ」の大当り期待度を、図233~図236等を参照して示した「敵戦車破壊リーチ」の大当り期待度よりも低くしてもよい。
上述した例に限らず、図233等を参照して示した「敵戦車破壊リーチ」にかかる実施形態に対して適用した変形例を、図252等を参照して示した「巨大戦車リーチ」にかかる実施形態に対して適用して新たな実施形態としてもよい。
このように、第1リーチ演出(「巨大戦車リーチ」)における第3期間においては、通常背景画像の視認性が徐々に高まる表示(以下、「特別表示A」という場合がある)が行われる。
また、第2リーチ演出(「敵戦車破壊リーチ」)における第3期間においては、通常背景画像の視認性が徐々に高まる表示(以下、「特別表示B」という場合がある)が行われる。
図142、図143に示したように、通常状態において大当りが発生したときに、その後の遊技状態が、通常状態よりも遊技者にとって有利な状態である時短状態、非時短確変状態、時短付きの確変状態(確変時短状態)となる場合がある。以下に示す有利な状態とは、当該状態のうち、時短状態と確変時短状態のことをいう。
なお、図142、図143を参照して示したように、特別抽選結果として「時短付きハズレ」が発生した場合や、ハズレの特別抽選結果が所定回数連続して発生した場合に、時短状態を発生させる構成としてもよい。
有利な状態において、遊技者はハンドル302を大きく回転させて遊技領域の右側の領域に向けて遊技球を打ち込む動作(以下、「右打ち」という場合がある)を行って、遊技領域の右側に設けられた始動口(例えば、第二始動口2004)に遊技球を入賞させる。
また、有利な状態中に大当りが発生しその後も有利な状態が継続された場合には、その間の大当りや小当りによる出玉数が、周辺制御基板1510において加算されて記憶される。
また、有利な状態においては、遊技者に有利な状態となっていることを示す通常背景画像Cが、通常背景画像AやBに代えて表示される。
このような有利な状態は、所定の条件が満たされることで終了する。具体的には、有利な状態が開始された後、装飾図柄が大当りとならずに所定回数ハズレの結果が連続して表示されること(特別抽選結果が所定回数連続してハズレの結果となること)を条件として終了する。例えば、確変時短状態において、ハズレが100回連続することで、確変時短状態が終了する。なお、時短状態についても、ハズレが所定回数(例えば100回)連続することで終了するようにしてもよい。また、確変時短状態を毎ゲームの変動開始時に終了させるか否かの抽選を行う所謂転落タイプにおいて、当該終了させる抽選に当選した場合を所定の条件が満たされたとしてもよい。
このように所定の条件が満たされることで有利な状態が終了するが、有利な状態が終了するタイミング(具体的には、ハズレが所定回数(例えば100回)連続することで終了する場合には100回目の変動中、転落タイプにおいては転落抽選に当選した変動中)においては、通常背景画像Cを通常背景画像Aや通常背景画像Bに切り替えるとともに、大当りや有利な状態中において、遊技者に払い出された遊技球の合計数が表示される。
図256は右打ち終了時に表示される画像を示している。図256(a)は右打ち終了時背景隠蔽画像Aを、図256(b)は右打ち終了時背景隠蔽画像Bを、図256(c)は右打ち終了時背景隠蔽画像Cを示している。これらの画像は爆弾キャラクタが身に着けているサングラスをモチーフとしたものである。
図256(d)は右打ち状態である「ダイナマイトタイム」が終了したこと、連チャン回数(13回)、遊技者に払い出された遊技球の数(14125球)を示す遊技結果画像を示している。
右打ち終了時の演出態様を、図257に示すタイムチャート、図259に示す表示例を参照して説明する。
図257(a)においては、タイミングt0からタイミングt7にかけて、有利な状態である確変時短状態での99回目の装飾図柄の変動表示が行われる。なお、確変時短状態中に表示される装飾図柄は右打ち中装飾図柄である。
その後、タイミングt8からタイミングt24にかけて確変時短状態での100回目の装飾図柄の変動表示が行われる。なお、本タイムチャートは、100回目の装飾図柄の変動表示の結果がハズレである演出例を示している。
図259(a)は、タイミングt14からタイミングt16にかけての期間における表示例を示している。通常背景画像Cの手前側に右打ち中装飾図柄が仮停止された表示状態を示している。
タイミングt16からタイミングt17にかけて、右打ち終了時背景隠蔽画像Aが表示される。図259(b)は、右打ち終了時背景隠蔽画像Aが表示された状態を示している。
タイミングt17からタイミングt18にかけて、右打ち終了時背景隠蔽画像Bが表示される。図259(c)は、右打ち終了時背景隠蔽画像Bが表示された状態を示している。
タイミングt18からタイミングt20にかけて、右打ち終了時背景隠蔽画像Cが表示される。図259(d)は、右打ち終了時背景隠蔽画像Cが表示された状態を示している。
タイミングt18からタイミングt20にかけては、「ダイナマイトタイム終了」、「13体撃破」、「14125獲得」といった右打ち中の遊技結果を示す遊技結果画像が表示される。なお、「ダイナマイトタイム終了」との表示によって確変時短状態が終了することが示される。また、「13体撃破」との表示によって、連チャン回数が13回であったことが示される。また、「14125獲得」との表示によって右打ち中に大入賞口2005に遊技球が入賞して払い出された遊技球数が14125球であったことが遊技者に示される。
また、右打ち終了時背景隠蔽画像Cが表示されており背景画像が視認不能な第2期間中のタイミングt19において、背景画像が通常背景画像Cから通常背景画像Aへと切り替えられる。なお、タイミングt18やタイミングt20において切り替えてもよい。
タイミングt20からタイミングt21にかけて、右打ち終了時背景隠蔽画像Bが表示される。図259(e)は、右打ち終了時背景隠蔽画像Bが表示された状態を示している。このとき、背景画像は通常背景画像Aへと変更された状態となっている。また、装飾図柄は、通常装飾図柄へと変更されている。
タイミングt21からタイミングt22にかけて、右打ち終了時背景隠蔽画像Aが表示される。図259(f)は、右打ち終了時背景隠蔽画像Aが表示された状態を示している。
タイミングt22からタイミングt24にかけて、通常装飾図柄が仮停止表示される。図259(g)は、右打ち終了時背景隠蔽画像Aが表示されなくなった状態を示している。
その後、タイミングt24からタイミングt25にかけて、装飾図柄が停止表示される。図259(h)は、通常装飾図柄が停止表示された状態を示している。
タイミングt25から、装飾図柄の新たな変動表示が開始されるが、このとき、背景画像は通常背景画像Aに、装飾図柄は通常装飾図柄に変更されている。また、確変時短状態から通常状態へと遊技状態が変更されたことにより、大当りと判定される確率も1/30から1/300へと変更されている(図142、図143参照)。
このように右打ち終了時背景隠蔽画像の表示時には、背景画像が徐々に視認しがたくなる期間(第1期間)、背景画像が視認不能な期間(第2期間)、背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)、背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)とが設けられている。
なお、確変状態での100回目の変動表示の結果が大当りであった場合には、右打ち終了時背景隠蔽画像の表示は行わずに、大当りを示す態様で装飾図柄を停止表示させる。
このとき、「巨大戦車リーチ」演出や「敵戦車破壊リーチ」演出を実行してもよい。
図257(b)、図257(c)、図257(d)は、それぞれ、図257(a)を参照して示した実施形態において、右打ち終了時背景隠蔽画像を表示するタイミングを変形させた実施形態をそれぞれ示している。
例えば、図257(c)に示したタイムチャートにおいては、タイミングt24において、右打ち終了時背景隠蔽画像Aの表示の終了と、装飾図柄の変動表示の停止が同時に行われる。
図258(b)、図258(c)は、右打ち終了時背景隠蔽画像A、右打ち終了時背景隠蔽画像B、右打ち終了時背景隠蔽画像Cの表示時間や表示タイミングを変形した例(変形例01~変形例12)を示している。
このような表示を行うことで、右打ち状態の終了時に、連チャン回数(連続して大当りが発生した回数)と、獲得した遊技球の個数を遊技者は知ることができる。
また、通常背景画像A~通常背景画像Cが表示されていない状態で、連チャン回数や獲得した遊技球の個数が表示された表示領域をスマートフォンやデジタルカメラなどの携帯端末によって写真に撮ることができる。
また、このような表示を行っている裏で、背景画像や装飾図柄を確変時短状態や時短状態中のものから通常状態のものへとスムーズに切り替えることができる。
右打ち終了時における背景画像が視認不能な期間(第2期間)を、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像が視認不能な期間(第2期間)をよりも短くしてもよい。
例えば、図258に示す変形例04における第2期間の長さは、図252、図233に示す変形例03における第2期間の長さよりも短くなっている。
右打ち終了時における背景画像が視認不能な期間(第2期間)と「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像が視認不能な期間(第2期間)とを同じ長さとしてもよい。
例えば、図258に示す変形例01における第2期間の長さと、図252、図233に示す変形例01における第2期間の長さとは同じである。
右打ち終了時における背景画像が視認不能な期間(第2期間)を、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像が視認不能な期間(第2期間)よりも長くしてもよい。なお、右打ち終了時における背景画像が視認不能な期間(第2期間)を、当該変動(つまり、有利な状態が終了する最終変動)における変動時間の半分以上の時間をかけて行うようにしてもよい。この変動時間の半分以上の時間は、全変動パターンの最短時間よりも長い時間としてもよい。
例えば、図258に示す変形例03における第2期間の長さは、図252、図233に示す変形例04における第2期間の長さよりも長くなっている。
右打ち終了時における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)を、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)よりも短くしてもよい。
例えば、図258に示す変形例02における第3期間の長さは、図252、図233に示す変形例01における第3期間の長さよりも短くなっている。
右打ち終了時における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)と、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)とを同じ長さとしてもよい。
例えば、図258に示す変形例01における第3期間の長さと、図252、図233に示す変形例01における第3期間の長さとは同じである。
右打ち終了時における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)を、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)よりも長くしてもよい。
例えば、図258に示す変形例01における第3期間の長さは、図252、図233に示す変形例02における第3期間の長さよりも長くなっている。
右打ち終了時における背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)を、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)よりも短くしてもよい。
例えば、図258に示す変形例01における第4期間の長さは、図252、図233に示す変形例02における第4期間の長さよりも短くなっている。
右打ち終了時における背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)と、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)とを同じ長さとしてもよい。
例えば、図258に示す変形例01における第4期間の長さと、図252、図233に示す変形例01における第4期間の長さとは同じである。
右打ち終了時における背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)を、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)よりも短くしてもよい。
例えば、図258に示す変形例02における第4期間の長さは、図252、図233に示す変形例01における第4期間の長さよりも短くなっている。
右打ち終了時に表示される背景画像と、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」がハズレで終了したのちに表示される背景画像が、共に通常背景画像Aである演出例を示したが、右打ち終了時に表示される背景画像と、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」がハズレで終了したのちに表示される背景画像とを異なったものとしてもよい。
例えば、右打ち終了時に通常背景画像Bを表示し、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」がハズレで終了したのち、通常背景画像Aを表示するようにしてもよい。あるいは、右打ち終了時に通常背景画像Aを表示し、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」がハズレで終了したのち、通常背景画像Bを表示するようにしてもよい。
右打ち終了時に通常背景画像Cに代えて、通常背景画像Aが表示される例を示したが、通常背景画像Cに代えて、通常背景画像Aまたは通常背景画像Bのうちのいずれか一方がランダムに表示されるようにしてもよい。
また、右打ち中の背景画像についても、通常背景画像Cに加えて、通常背景画像C以外の他の態様の背景画像(例えば爆弾キャラクタの態様やセリフの態様が異なった態様の背景画像)が右打ち中の背景画像としてランダムに表示されるようにしてもよい。
また、右打ち終了に合わせて、通常背景画像Cに代えて、通常背景動画像Aあるいは通常背景動画像Bを表示してもよい。このとき、通常背景動画像Aあるいは通常背景動画像Bについては、動画像の最初(図227(a)や図227(d)に示す表示状態)から表示を行うとよい。
なお、右打ち中に、右打ち中専用の背景動画像の表示をおこなってもよい。
図256を参照して、右打ち終了時背景隠蔽画像の例を示したが、他の表示態様の背景隠蔽画像を右打ち終了時背景隠蔽画像として採用してもよい。例えば、黒色の背景隠蔽画像、白色の背景隠蔽画像、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像のうちの1つを右打ち終了時専用の背景隠蔽画像として用いるようにしてもよい。
図259を参照して示した実施形態においては、第2期間(タイミングt18からタイミングt20)において遊技結果画像を表示する例を示したが、第1期間や第3期間にといて、遊技結果画像を表示してもよい。この場合、右打ち終了時背景隠蔽画像の移動に合わせて、表示領域の左右から、遊技結果画像を移動させることで、表示領域に遊技結果画像を出現させたり、表示領域から遊技結果画像を消去したりするとよい。
右打ち終了時の装飾図柄の変動表示においては、リーチ態様が発生する場合とリーチ態様が発生しない場合のいずれにおいても、特別抽選の結果がハズレである場合は、背景隠蔽画像の表示が行われる。一方、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」では、リーチ態様が発生することに伴って、背景隠蔽画像の表示が行われる。
図242等を参照して、「敵戦車破壊リーチ」の実行時に背景隠蔽画像を表示する前後において、当該保留画像の表示態様を維持する(例えば、赤色の当該保留画像を赤色のまま表示する)ようにしたり、表示態様を変更させる(例えば、赤色の当該保留画像を通常の保留画像(白色の保留画像)に変更して表示する)ようにしてもよいことを示した(なお、「巨大戦車リーチ」においても同様の表示を行ってもよい)。
一方、所定回数(例えば100回)の装飾図柄の変動表示が実行されることで右打ち状態が終了して通常状態となる際に、右打ち終了時背景隠蔽画像がされるが、このとき、右打ち終了時背景隠蔽画像の終了後に表示されている保留画像については、通常の保留画像(白色の保留画像)が表示されるようにするとよい。
なお、右打ち終了後に表示されることとなる保留画像については、通常の保留画像(白色の保留画像)で表示しておき、通常の保留画像と比べて期待度が高いことを示す態様の保留画像(赤色の保留画像や金色の保留画像)を表示しないようにしておくとよい。
右打ち状態の終了時に右打ち終了時背景隠蔽画像を表示して、通常背景画像Aや通常背景画像Bが徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)において、保留画像を他の保留画像へ変化させないようにするとよい。
同様に、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」の実行時に背景隠蔽画像を表示して、通常背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)において、保留画像を他の態様の保留画像へ変化させないようにするとよい。
このような構成とすることで、保留画像の態様が変化して、示される期待度が変化したことを遊技者が見落とすという事態の発生を防止することができる。
図238等を参照して、「敵戦車破壊リーチ」の実行時に背景隠蔽画像を表示する前後において、帯状先読み演出画像の表示態様を維持するようにしたり、帯状先読み演出画像の表示態様を維持せずに終了するようにしてもよいことを示した(なお、「巨大戦車リーチ」においても同様の表示を行ってもよい)。
一方、所定回数(例えば100回)の装飾図柄の変動表示が実行されることで右打ち状態が終了して通常状態となる際に、右打ち終了時背景隠蔽画像がされるが、このとき、右打ち終了時背景隠蔽画像の終了後に帯状先読み演出画像が表示されないようにするとよい。あるいは、右打ち状態が終了する変動表示では、帯状先読み演出画像が表示されないようにしてもよい。
帯状先読み演出画像は始動入賞時の先読み処理によって、実行するか否かが決定されるが、有利な状態が終わる所定回数前の変動表示の開始以降に発生した始動入賞については、帯状先読み演出画像の表示を開始しないようにするとよい。例えば、96~100回目の変動表示が行われているときに発生した保留については、帯状先読み演出画像の表示を開始しないようにするとよい。
右打ち状態の最後(100回目)となる装飾図柄の変動時において、特別抽選の結果が大当りであった場合には、サングラス等からなる背景隠蔽画像が表示されている期間(第1期間~第3期間)や背景隠蔽画像の表示後の期間(第4期間)において、大当たりが発生することを告知する大当り告知画像を表示してもよい。
図257を参照して示した実施形態を、大当りが発生することを告知する大当り告知画像を表示するように変形した実施形態を、図260を参照して説明する。
図260(a)は、左装飾図柄~右装飾図柄が仮停止されたタイミングであるタイミングt14から第1期間の開始タイミングであるタイミングt16の期間において、大当り告知画像が表示される実施形態を示している。
図260(a)を参照して示した実施形態において、大当り告知画像を表示する期間を変形した変形例(変形例01~変形例14)を、図260(b)を参照して以下に説明する。
変形例01においては、左装飾図柄~右装飾図柄が仮停止されたタイミングであるタイミングt14から第1期間の終了タイミングであるタイミングt18の期間において、大当り告知画像が表示される。
変形例02においては、タイミングt14から第2期間の終了タイミングであるタイミングt20の期間において、大当り告知画像が表示される。
変形例03においては、タイミングt14から第3期間の終了タイミングであるタイミングt22の期間において、大当り告知画像が表示される。
変形例04においては、タイミングt14から第4期間の終了タイミングであるタイミングt24の期間において、大当り告知画像が表示される。
変形例05においては、第1期間の開始タイミングであるタイミングt16から第1期間の終了タイミングであるタイミングt18の期間において、大当り告知画像が表示される。
変形例06においては、タイミングt16から第2期間の終了タイミングであるタイミングt20の期間において、大当り告知画像が表示される。
変形例07においては、タイミングt16から第3期間の終了タイミングであるタイミングt22の期間において、大当り告知画像が表示される。
変形例08においては、タイミングt16から第4期間の終了タイミングであるタイミングt24の期間において、大当り告知画像が表示される。
変形例09においては、第2期間の開始タイミングであるタイミングt18から第2期間の終了タイミングであるタイミングt20の期間において、大当り告知画像が表示される。
変形例10においては、タイミングt18から第3期間の終了タイミングであるタイミングt22の期間において、大当り告知画像が表示される。
変形例11においては、タイミングt18から第4期間の終了タイミングであるタイミングt24の期間において、大当り告知画像が表示される。
変形例12においては、第3期間の開始タイミングであるタイミングt20から第3期間の終了タイミングであるタイミングt22の期間において、大当り告知画像が表示される。
変形例13においては、タイミングt20から第4期間の終了タイミングであるタイミングt24の期間において、大当り告知画像が表示される。
変形例14においては、第4期間の開始タイミングであるタイミングt22から第4期間の終了タイミングであるタイミングt24の期間において、大当り告知画像が表示される。
大当り告知画像の表示を開始するタイミングとして、左装飾図柄~右装飾図柄が仮停止されたタイミングであるタイミングt14、第1期間の開始タイミングであるタイミングt16、第2期間の開始タイミングであるタイミングt18、第3期間の開始タイミングであるタイミングt20、第4期間の開始タイミングであるタイミングt22を示したが、これらの期間内における所定のタイミングを大当り告知画像の表示を開始するタイミングとしてもよい。
例えば、タイミングt15、タイミングt17、タイミングt19、タイミングt21、タイミングt23を大当り告知画像の表示を開始するタイミングとしてもよい。
また、大当り告知画像の表示を終了するタイミングとして、第1期間の開始タイミングであるタイミングt16、第1期間の終了タイミングであるタイミングt18、第2期間の終了タイミングであるタイミングt20、第3期間の終了タイミングであるタイミングt22、第4期間の終了タイミングであるタイミングt24を示したが、これらの期間内における所定のタイミングを大当り告知画像の表示を終了するタイミングとしてもよい。
例えば、タイミングt15、タイミングt17、タイミングt19、タイミングt21、タイミングt23を大当り告知画像の表示を終了するタイミングとしてもよい。
このように、大当り告知画像の表示を開始するタイミングをタイミングt14からタイミングt23のいずれかのタイミングとし、大当り告知画像の表示を終了するタイミングをタイミングt15からタイミングt24のいずれかのタイミングとすることができる。
図260に示す実施形態においては、タイミングt19において、通常背景画像Cを通常背景画像Aに切り替えるようにしていたが、タイミングt19よりも前に大当り告知画像の表示が開始されていた場合には、タイミングt19以降も通常背景画像Cの表示を継続し、タイミングt25において通常背景画像Cを大当り中背景画像に変更するようにしてもよい。
大当り告知画像の表示優先度は、背景隠蔽画像や遊技結果画像の表示優先度よりも高くするとよい。また、大当り告知画像は、遊技結果画像と重なる位置に表示するとよい。大当り告知画像を動画とし、動画像の表示によって、大当り告知を行ってもよい。
変動表示の開始から、右打ち終了時の右打ち終了時背景隠蔽画像の表示が実行されるまでの期間は、変動表示の開始から、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における特殊リーチ背景隠蔽画像の表示が実行されるまでの期間よりも短くするとよい。
例えば、図257(a)に示す演出例では、変動表示が開始されたタイミングt8から8秒後のタイミングt16において、右打ち終了時背景隠蔽画像の表示が開始される。
一方、図252(a)を参照して示した「巨大戦車リーチ」や図233(a)を参照して示した「敵戦車破壊リーチ」においては、変動表示の開始から36秒が経過したタイミングt36において特殊リーチ背景隠蔽画像の表示が開始される。
また、右打ち終了時(100回目の変動表示の結果がハズレの場合)には、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」を実行せず、特殊リーチ背景隠蔽画像の表示が行われないように構成するとよい。
このような構成とすることで好適な演出態様を実現できる。
このように、有利状態終了時における第3期間においては、通常背景画像の視認性が徐々に高まる表示(以下、「特別表示C」という場合がある)が行われる。
第1リーチ演出(「巨大戦車リーチ」)の実行時には、爆弾キャラクタ等の背景隠蔽画像を表示することで、第1リーチ演出がハズレの結果となった場合でも、キャラクタが出現する特別な演出を見ることができて、遊技者の残念な気持ちを緩和することができる。
また、第1リーチ演出における特別表示Aと右打ち終了時の特別表示Cとを比べると、特別表示Aに用いられる背景隠蔽画像と、特別表示Cに用いられる背景隠蔽画像は異なるものとなっている。これにより、遊技者が遊技状態を混同することを防止することができる。
第2リーチ演出(「敵戦車破壊リーチ」)の実行時には、黒色の背景隠蔽画像を表示することで、第2リーチ演出がハズレの結果となった場合でも、遊技者の残念な気持ちを落ち着かせることができる。
また、第2リーチ演出における特別表示Bと右打ち終了時の特別表示Cとを比べると、特別表示Bに用いられる背景隠蔽画像と、特別表示Cに用いられる背景隠蔽画像は異なるものとなっている。これにより、遊技者が遊技状態を混同することを防止することができる。
次いで、図261等を参照して、装飾図柄が一旦停止したように視認された後、再度変動して表示される疑似連演出についての実施形態を示す。
具体的には、図261、図262のタイムチャートに示したように、左右の装飾図柄が異なる数字の装飾図柄で仮停止したのち、中図柄に特殊な装飾図柄が仮停止表示される特殊図柄停止演出が行われることで、仮停止した各装飾図柄が再び下方向にスクロールして変動表示される。また、各装飾図柄が仮停止したのち再度下方向へのスクロール変動が開始された場合には、表示領域に「×2」という画像が表示される。以下、このような演出を疑似連演出という。
「×2」という画像が表示されている状態において、左右の装飾図柄が異なる数字の装飾図柄で仮停止し、中図柄に特殊な図柄が表示されることで、仮停止した装飾図柄が再び下方向にスクロールして変動する場合がある。この場合、「×2」という画像に代えて、「×3」という画像が表示される。以下、これらの「×2」、「×3」という画像を疑似連回数表示画像という。図261(b)、図262(b)は、「×2」という画像が表示された後、「×3」という画像が表示される演出例を示すタイムチャートである。
以下に、図261(b)に示すタイムチャートと、図263に示す表示例を参照して演出例を具体的に示す。タイミングt0において、装飾図柄の変動表示が開始される。
タイミングt4において、左装飾図柄が仮停止する。タイミングt6において、右装飾図柄が仮停止する。図263(a)はこのときの表示状態を示している。タイミングt8において、中装飾図柄が仮停止する。中装飾図柄には特殊な装飾図柄である「続」という漢字が付された装飾図柄が表示される。図263(b)はこのときの表示状態を示している。タイミングt10において、左~右装飾図柄が再度下方向にスクロールして変動表示される。また、疑似連回数表示画像の「×2」が表示領域の左上に表示される。図263(c)はこのときの表示状態を示している。
タイミングt14において、左装飾図柄が仮停止する。タイミングt16において、右装飾図柄が仮停止する。図263(d)はこのときの表示状態を示している。なお、この図に示すように疑似連回数表示画像の表示優先度は、装飾図柄の表示優先度よりも高い。タイミングt18において、中装飾図柄が仮停止する。中装飾図柄には特殊な装飾図柄である「続」という漢字が付された装飾図柄が表示される。図263(e)はこのときの表示状態を示している。タイミングt20において、左~右装飾図柄が再度下方向にスクロールして変動表示される。また、疑似連回数表示画像の「×3」が表示領域の左上に表示される。図263(f)はこのときの表示状態を示している。
タイミングt25において、左装飾図柄が仮停止する。タイミングt30において、右装飾図柄が、左装飾図柄と同じ数字(数字の「2」)で仮停止して、リーチ状態が発生する。図263(g)はこのときの表示状態を示している。タイミングt37からタイミングt39の期間にかけて、疑似連回数表示画像の「×3」が徐々に半透明で視認困難となっていく。図263(h)はこのときの表示状態を示している。タイミングt40において、中装飾図柄が仮停止する。仮停止時の装飾図柄の表示態様によって特別抽選の結果が大当りであるかハズレであるかを示す。タイミングt41において、左~右装飾図柄が停止表示され、タイミングt42までその状態が維持される。タイミングt42以降は、次回以降の変動表示が実行されるか、大当り遊技状態が実行される。
図261(b)を代表として、疑似連演出の演出態様を説明したが、他のタイムチャートにおいても同様の表示が行われる。
図261(a)のタイムチャートが示す演出例においては、疑似連回数表示画像として最終的に「×2」が表示されたのち、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」に発展せずに、タイミングt31において、装飾図柄がリーチハズレまたは大当りを示す態様で停止表示される。疑似連回数表示画像は、タイミングt27からタイミングt29の期間において、徐々に消去される。
なお、疑似連回数表示画像は通常背景画像よりも表示優先度が高いことで、疑似連回数表示画像によって通常背景画像の一部が視認困難もしくは視認不能とされているため、図261(a)のタイムチャートの疑似連回数表示画像が徐々に消去されることは、すなわち通常背景画像が徐々に視認可能になることと同義である。
図262(a)のタイムチャートが示す演出例においては、疑似連回数表示画像として最終的に「×2」が表示されたのち、「巨大戦車リーチ」演出や「敵戦車破壊リーチ」演出に発展する。タイミングt20でリーチ発生となった以降は、図252(a)や図233(a)示した態様でリーチ演出が実行される。
図262(b)のタイムチャートが示す演出例においては、疑似連回数表示画像として最終的に「×3」が表示されたのち、「巨大戦車リーチ」演出や「敵戦車破壊リーチ」演出に発展する。タイミングt30でリーチ発生となった以降は、図252(a)や図233(a)に示した態様でリーチ演出が実行される。
図262(a)、図262(b)に示す演出例においては、疑似連回数表示画像は、「巨大戦車リーチ」演出や「敵戦車破壊リーチ」演出開始時に表示される背景隠蔽画像によって、視認困難または視認不能となり、この状態のときに表示が終了する。例えば、図252(a)や図233(a)に示したタイミングt13からタイミングt19にかけての期間における所定のタイミングで表示を終了するとよい。
上述したように、疑似連回数表示画像の表示優先度は、装飾図柄の表示優先度よりも高く、装飾図柄よりも手前側に表示される。図263において、装飾図柄の手前側に疑似連回数表示画像が表示されていることが示されている。
また、疑似連回数表示画像の表示優先度は背景隠蔽画像の表示優先度よりも低く、疑似連回数表示画像は背景隠蔽画像よりも後ろ側に表示される。
図261(a)に示すようにタイミングt27からタイミングt29にかけて、疑似連回数表示画像(「×2」)は徐々に消去される。
同様に、図261(b)に示すようにタイミングt37からタイミングt39にかけて、疑似連回数表示画像(「×3」)は徐々に消去される。
これらの期間においては、2秒間かけて徐々に疑似連回数表示画像を不透明な状態から徐々に半透明にしていき最終的に透明となったタイミングで表示を終了させ、背景画像や装飾図柄の視認性を向上させるとよい。図263(h)はこのようにして、疑似連回数表示画像が半透明の状態で表示された状態を示している。
なお、疑似連回数表示画像の全体を徐々に透明にしていくのではなく、疑似連回数表示画像を回りから透明にしていき、最終的に中央の部分を透明にして疑似連回数表示画像の表示を終了させてもよい。
疑似連回数表示画像の視認性が徐々に低下する態様で表示されるのであれば、他の表示態様を採用してもよい。
なお、疑似連回数表示画像の表示優先度は、装飾図柄の表示優先度よりも高く、装飾図柄よりも手前側に表示されるが、装飾図柄の仮停止時には、疑似連回数表示画像の表示優先度を装飾図柄の優先度よりも一時的に低くして、疑似連回数表示画像の少なくとも一部が、仮停止表示された装飾図柄によって隠されるようにしてもよい。
図262(a)、図262(b)に示すように、背景画像を特殊リーチ背景画像に切り替えられるために背景隠蔽画像が表示される場合には、背景隠蔽画像が表示されている期間の所定のタイミングにおいて、疑似連回数表示画像の表示を終了するとよい。例えば、背景隠蔽画像Aや背景隠蔽画像Bが表示されているときに表示を終了してもよいし、背景隠蔽画像Cが表示されているときに表示を終了してもよい。
疑似連演出が実行されて、疑似連回数表示画像(「×2」、「×3」)が表示された場合には、装飾図柄の停止表示態様が非リーチハズレとならないようにするとよい。
すなわち、疑似連演出が実行された場合には、左装飾図柄と右装飾図柄が同じ数字の装飾図柄で停止して、リーチ態様となり、その後は、図261(a)、図261(b)に示すように、特殊リーチへ発展せずに中装飾図柄が停止して特別抽選の結果を示すか、図262(a)、図262(b)に示すように、特殊リーチへ発展したのち中装飾図柄が停止して特別抽選の結果を示すようにするとよい。
あるいは、疑似連回数表示画像として「×3」が表示された場合には、装飾図柄の停止表示態様が非リーチハズレとならないようにしてもよい。また、疑似連回数表示画像として「×2」は表示されたが、「×3」が表示されなかった場合には、装飾図柄の停止表示態様が非リーチハズレとなる場合があるようにしてもよい。
疑似連演出が行われなかった場合と、疑似連演出が行われて「×2」という疑似連回数表示画像が表示された場合とでは、後者の方が大当り期待度が高い。
また、疑似連演出が行われて「×2」という疑似連回数表示画像が表示されたのち、「×3」という疑似連回数表示画像が表示されなかった場合と、疑似連演出が行われて「×2」という疑似連回数表示画像が表示されたのち、「×3」という疑似連回数表示画像が表示された場合とでは、後者の方が大当り期待度が高い。
疑似連演出における装飾図柄の仮停止態様は図263を参照した表示例に限らず他の仮停止態様を用いてもよい。
例えば、左右の装飾図柄の一方のみを仮停止させ、中装飾図柄に「NEXT」、「連」、「擬似連」、「次」などの特殊図柄が停止するようにしてもよい。
あるいは、中装飾図柄に限らず左右の装飾図柄の一方にこのような特殊図柄が停止するようにしてもよい。
また、左中右の各装飾図柄を特殊な組合せ(数字の「1・3・5」、数字の「6・7・7」など)で仮停止させてもよい。
このように、疑似連演出においては、左装飾図柄、中装飾図柄、右装飾図柄のうちの一部またはすべてが停止表示されたかのように視認され、その後、再びこれらの図柄が移動表示されて遊技者に視認されるようにするとよい。
なお、装飾図柄自体は仮停止しないものの所定のキャラクタの回想ストーリーが段階的に進行する演出画像を装飾図柄の手前側に表示して装飾図柄の一部またはすべてを隠すことで、装飾図柄の変動表示の区切りのように遊技者に視認させてもよい。なお、この場合には、1回目の演出画像と2回目の演出画像とで異なるストーリーを示す演出画像が表示されることとなる。
図261(a)、図261(b)に示した演出例においては、装飾図柄の手前側に疑似連回数表示画像を表示することで、遊技者が期待度をより理解しやすくなる。また、装飾図柄の一部(中装飾図柄)が仮停止して表示されるタイミング(タイミングt30やタイミングt40)よりも前のタイミング(タイミングt29やタイミングt39)で疑似連回数表示画像の表示が終了していることで、装飾図柄の視認性が担保され、特別抽選結果を遊技者が認識しやすくなる。
図262(a)、図262(b)に示した演出例においては、疑似連回数表示画像の表示を、背景隠蔽画像が表示されている期間において終了させることで、特殊リーチ中においては疑似連回数表示画像が表示されないため、特殊リーチ実行中における戦車同士の戦闘結果に遊技者の意識を集中させることができる。
図261(a)に示した演出例においては、タイミングt27からタイミングt29にかけて、疑似連回数表示画像を徐々に消去させるようにしたが、他のタイミングで消去させてもよい。図264(b)は、図261(a)に示した演出例において、疑似連回数表示画像の消去態様を変形させた実施形態を示している。
図264(b)に示す変形例01~変形例11のように、疑似連回数表示画像の消去を開始するタイミング、疑似連回数表示画像の消去に要する期間、疑似連回数表示画像の消去を終了するタイミング、疑似連回数表示画像の消去が終了した後、装飾図柄が停止表示されるまでの期間を定めてもよい。なお、図264(a)は図261(a)と同じ図である。なお、変形例01等においては、図面作成の都合上、「徐々に消去」と表記すべき箇所を「徐々」と表記してある。
なお、他の発明との比較を簡易なものとするために、疑似連回数表示画像の表示が開始されてから消去が始まるまでの期間(図264(a)のタイミングt10~タイミングt27)を便宜上「第2期間」という場合がある。同様に、疑似連回数表示画像の消去に要する期間(図264(a)のタイミングt27~タイミングt29)を便宜上「第3期間」という場合がある。同様に、疑似連回数表示画像の消去が終了した後、装飾図柄が停止表示されるまでの期間を便宜上「第4期間」(図264(a)のタイミングt29~タイミングt30)という場合がある。なお、疑似連回数表示画像が半透明な状態で徐々に不透明となって表示される第1期間(図264(a)のタイミングt10~タイミングt12)を設けてもよい。
変形例01は、タイミングt26からタイミングt27の期間において、疑似連回数表示画像が徐々に消去されることを示している。
変形例02は、タイミングt26からタイミングt28の期間において、疑似連回数表示画像が徐々に消去されることを示している。
変形例03は、タイミングt26からタイミングt29の期間において、疑似連回数表示画像が徐々に消去されることを示している。
変形例04は、タイミングt27からタイミングt28の期間において、疑似連回数表示画像が徐々に消去されることを示している。
なお、タイミングt27からタイミングt29の期間において、疑似連回数表示画像が徐々に消去される演出例については、図261(a)において既に示している。
変形例05は、タイミングt27からタイミングt30の期間において、疑似連回数表示画像が徐々に消去されることを示している。
変形例06は、タイミングt28からタイミングt29の期間において、疑似連回数表示画像が徐々に消去されることを示している。
変形例07は、タイミングt28からタイミングt30の期間において、疑似連回数表示画像が徐々に消去されることを示している。
変形例08は、タイミングt28からタイミングt31の期間において、疑似連回数表示画像が徐々に消去されることを示している。
変形例09は、タイミングt29からタイミングt30の期間において、疑似連回数表示画像が徐々に消去されることを示している。
変形例10は、タイミングt29からタイミングt31の期間において、疑似連回数表示画像が徐々に消去されることを示している。
変形例11は、タイミングt30からタイミングt31の期間において、疑似連回数表示画像が徐々に消去されることを示している。
これらの例においては、疑似連回数表示画像を消去する時間として1秒間から3秒間のいずれかを設定している。また、疑似連回数表示画像の消去が完了した後、装飾図柄が停止表示されるまでの時間として、0秒間から4秒間のいずれかを設定している。
図264(b)を参照して、疑似連回数表示画像「×2」を消去する実施形態や変形例を示しているが、K30(b)を参照して示した演出例における疑似連回数表示画像「×3」を消去する場合にも、図264(b)に記載した手法を適用することができる。
「巨大戦車リーチ」演出や「敵戦車破壊リーチ」演出の実行中に表示される装飾図柄と、図261(a)、図261(b)に示したリーチ演出の実行中に表示される装飾図柄はデザインや大きさが異なっている。具体的には、「巨大戦車リーチ」演出や「敵戦車破壊リーチ」演出の実行中に表示される装飾図柄は、数字と正方形の枠のみからなり、サイズも小さいが、図261(a)、図261(b)に示したリーチ演出の実行中に表示される装飾図柄は、数字と長方形の枠と爆弾キャラクタとからなり、サイズも大きい。
疑似連回数表示画像の消去に要する期間を、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)よりも短くしてもよい。
例えば、図264に示す変形例01における疑似連回数表示画像の消去に要する期間の長さは、図252、図233に示す変形例01における第3期間の長さよりも短くなっている。
疑似連回数表示画像の消去に要する期間と、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)とを同じ長さとしてもよい。
例えば、図264に示す変形例02における第3期間の長さと、図252、図233に示す変形例03における第3期間の長さとは同じである。
疑似連回数表示画像の消去に要する期間を、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)よりも長くしてもよい。
例えば、図264に示す変形例03における疑似連回数表示画像の消去に要する期間の長さは、図252、図233に示す変形例02における第3期間の長さよりも長くなっている。
疑似連回数表示画像の表示終了から装飾図柄の変動表示の停止までの期間を、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)よりも短くしてもよい。
例えば、図264に示す変形例05における疑似連回数表示画像の表示終了から装飾図柄の変動表示の停止までの期間の長さは、図252、図233に示す変形例02における第4期間の長さよりも短くなっている。
疑似連回数表示画像の表示終了から装飾図柄の変動表示の停止までの期間と、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)とを同じ長さとしてもよい。
例えば、図264に示す変形例05における疑似連回数表示画像の表示終了から装飾図柄の変動表示の停止までの期間の長さと、図252、図233に示す変形例01における第4期間の長さとは同じである。
疑似連回数表示画像の表示終了から装飾図柄の変動表示の停止までの期間を、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)よりも長くしてもよい。
例えば、図264に示す変形例01における疑似連回数表示画像の表示終了から装飾図柄の変動表示の停止までの期間の長さは、図252、図233に示す変形例01における第4期間の長さよりも長くなっている。
「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」においては、装飾図柄の大きさが小さいが、図261(a)や図261(b)を参照して示したリーチ演出においては、装飾図柄の大きさが大きく、疑似連回数表示画像と重なって表示されている。そのため、疑似連回数表示画像が消去されてから、装飾図柄が停止表示されるまでの期間を長くすることで、装飾図柄の停止態様を遊技者が視認しやすくなる。
図261(a)や図261(b)を参照して示したリーチ演出と、「巨大戦車リーチ」演出や「敵戦車破壊リーチ」演出とで、変動開始時には、通常背景画像Aを表示していたが、背景隠蔽画像や疑似連回数表示画像の表示の終了後には、通常背景画像Aを再び表示してもよい。あるいは、背景隠蔽画像Cが表示されているタイミングや疑似連回数表示画像の表示の終了タイミングで、通常背景画像Aに代えて、通常背景画像Bに切り替えて表示してもよい。背景画像は必ず切り替えてもよいし、所定の確率で、元の通常背景画像を表示し、所定の確率で他の通常背景画像を表示するようにしてもよい。
また、図261(a)や図261(b)を参照して示した疑似連回数表示画像の表示終了時のみ、あるいは「巨大戦車リーチ」演出や「敵戦車破壊リーチ」演出の終了時のみ、他の通常背景画像に切り替えられるようにしてもよい。
このように、疑似連回数表示画像の表示中や特殊リーチ演出前に表示されていた通常背景画像を、疑似連回数表示画像の表示終了後や特殊リーチ演出後に他の通常背景画像に切り替えることが可能である構成とすることで、特別抽選がハズレの結果となり、残念な気持ちを抱いている遊技者の気持ちを切り替えさせることができる。
通常背景画像Aや通常背景画像Bに代えて、通常背景動画像Aや通常背景動画像Bを表示してもよい。
疑似連回数表示画像の表示が終了したタイミングで、通常背景動画像Aや通常背景動画像Bを最初から表示してもよい。あるいは、通常背景動画像Aや通常背景動画像Bが表示されている状況で疑似連回数表示画像が表示されて通常背景動画像Aや通常背景動画像Bの視認度合いが低下し、疑似連回数表示画像を消去する期間で通常背景動画像Aや通常背景動画像Bの視認度合いを高めていくとき、疑似連回数表示画像を消去する期間が到来しても通常背景動画像Aや通常背景動画像Bを最初から表示することなく、通常背景動画像Aや通常背景動画像Bを継続して表示するようにし、疑似連回数表示画像を消去する期間が終了しても通常背景動画像Aや通常背景動画像Bを最初から表示することなく、通常背景動画像Aや通常背景動画像Bを継続して表示するようにしてもよい。
図262(a)、図262(b)に示した演出例からは「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」に移行することとなるが、このときの「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における当該保留画像や保留画像の表示態様については、図233~図244等を参照して上述した実施形態における表示態様を採用してもよい。
なお、図230(b)、図261(a)、図261(b)に示すように、左右の装飾図柄が同じ装飾図柄で仮停止してリーチ状態となったのち、装飾図柄や背景画像の切り替えが行われることなく、中装飾図柄が、例えば、低速でスクロール変動したりコマ送り変動を行い、所定時間の経過後に中装飾図柄が左右の装飾図柄と同じ装飾図柄(大当りの場合)または異なる装飾図柄(ハズレの場合)で停止する変動態様をノーマルリーチという。
一方、図230(c)、図262(a)、図262(b)に示すように左右の装飾図柄が同じ装飾図柄で仮停止してリーチ状態となったのち、装飾図柄が特殊な装飾図柄(仮停止前よりも小さい装飾図柄とされる場合が多い)に切り替えられるとともに背景画像が特殊な背景画像へ切り替えられ、キャラクタ同士が戦って勝敗が決するなどの演出表示が行われて、この演出表示の結果によって特別抽選の結果が実質的に示される演出をSPリーチ(スペシャルリーチまたはスーパーリーチの略)という。なお、この演出表示の結果に対応して、大当りを示す態様(左右の装飾図柄と同じ数字の図柄)またはハズレを示す態様(左右の装飾図柄と異なる数字の図柄)で中装飾図柄が停止表示される。
なお、本明細書中ではSPリーチを「特殊リーチ」や「特殊なリーチ演出」と称しており、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」などがSPリーチに該当することとなる。なお、SPリーチにおいては、キャラクタ同士が戦う等の演出表示が行われるため、バトルリーチ(演出)と称される場合がある。
なお、ノーマルリーチとSPリーチではSPリーチの方が期待度が高い。そのため、遊技者は、左右の装飾図柄が同じ装飾図柄で仮停止してリーチ状態となったのちに、SPリーチへ移行するか否かに注目して、変動表示を見守ることとなる。
なお、複数種類のSPリーチ(例えば「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」)を実行可能とし、SPリーチの種類によって期待度を異ならせてもよい。このとき、期待度が相対的に高い(あるいは期待度が所定の確率より高い)SPリーチを、強SP(リーチ)、期待度が相対的に低い(あるいは期待度が所定の確率より低い)SPリーチを、弱SP(リーチ)と言う場合がある。
なお、特別抽選の結果が大当りであるのか否かを、当落あるいは当落結果と表現する場合がある。例えば、キャラクタ同士の戦闘の結果によって当落結果が示される、と言った場合、キャラクタ同士の戦闘の結果によって特別抽選の結果が大当りであるか否かが示される、という意味となる。
一方、疑似連回数表示画像の消去中には、当該保留画像や保留画像の表示態様を他の期待度を示す表示態様へと変化させないようにするとよい。
例えば、図261(a)のタイミングt27において、当該保留画像が緑色の当該保留画像であった場合は、疑似連回数表示画像が徐々に消去されるタイミングt27からタイミングt29の期間にかけて緑色の当該保留画像を表示するとよい。
保留の先読みに基づいて、帯状先読み演出画像が表示されている状態において、疑似連演出が実行された場合には、図262(a)に示した演出例のタイミングt20以降、あるいは図262(b)に示した演出例のタイミングt30以降において、図252等を参照して示した「巨大戦車リーチ」や図233等を参照して示した「敵戦車破壊リーチ」などの特殊リーチが必ず発生するようにしてもよい。
このように、疑似連回数表示画像の消去中においては、通常背景画像の視認性が徐々に高まる表示(以下、「特別表示D」という場合がある)が行われる。
装飾図柄の変動表示の開始時に、通常背景画像を他の通常背景画像に切り替えてもよい。以下に、特別な背景隠蔽画像を表示して、通常背景画像を他の通常背景画像に切り替える通常背景画像切替演出の実施形態について説明する。
まず、本実施形態における通常背景画像切替演出において表示される背景隠蔽画像について説明する。
図265(a)は、巨大な爆弾キャラクタを左斜め前から見た状態を示している。また、爆弾キャラクタ以外の部分は青色半透明である。以下、これらからなる画像を背景隠蔽画像Aという。
図265(b)は、爆弾キャラクタを左斜め前やや正面から見た状態を示している。また、爆弾キャラクタ以外の部分は青色半透明である。以下、これらからなる画像を背景隠蔽画像Bという。
図265(c)は、爆弾キャラクタを正面から見た状態を示している。また、爆弾キャラクタ以外の部分は青色不透明である。以下、これらからなる画像を背景隠蔽画像Cという。
図265(d)は、爆弾キャラクタを右斜め前やや正面から見た状態を示している。また、爆弾キャラクタ以外の部分は青色半透明である。以下、これらからなる画像を背景隠蔽画像Dという。
図265(e)は、爆弾キャラクタを右斜め前から見た状態を示している。また、爆弾キャラクタ以外の部分は青色半透明である。以下、これらからなる画像を背景隠蔽画像Eという。
なお、巨大な爆弾キャラクタの画像は、輪郭線は黒色不透明、その他の部分(輪郭線によって閉じられた領域内)は白色不透明である。
本実施形態では、このような巨大な爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像の表示中に、通常背景画像の切り替えを行う。
巨大な爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像において、背景隠蔽画像A、Eの青色半透明部分は、背景隠蔽画像B、Dの青色半透明部分と比べて、透明度が高く、後方に位置する画像の視認性が高い。なお、背景隠蔽画像Cの青色の部分は不透明であるので、後方に位置する画像は視認不能である。なお、背景隠蔽画像Cを爆弾キャラクタのみが視認可能となるように爆弾キャラクタを大きく表示してもよい。
以下に、図266(a)に示すタイムチャートと図267に示す表示例を参照して、表示中の通常背景画像を他の通常背景画像に切り替える通常背景画像切替演出の演出例について説明する。
まず、タイミングt0から装飾図柄の新たな変動表示が開始される。図267(a)は、タイミングt0からタイミングt1の期間の表示例を示している。なお、タイミングt0の時点において、すでに通常背景画像Aが表示されている。通常背景画像Aは例えば、複数回の変動表示にわたって表示される。
次いで、タイミングt1からタイミングt2の期間において、背景隠蔽画像Aの表示が行われる。図267(b)は、タイミングt1からタイミングt2の期間の表示例を示している。
次いで、タイミングt2からタイミングt3の期間において、背景隠蔽画像Bの表示が行われる。図267(c)は、タイミングt2からタイミングt3の期間の表示例を示している。
次いで、タイミングt3からタイミングt5の期間において、背景隠蔽画像Cの表示が行われる。また、タイミングt4においては、背景画像が、通常背景画像Aから通常背景画像Bへと切り替えられる。図267(d)は、タイミングt3からタイミングt5の期間の表示例を示している。
次いで、タイミングt5からタイミングt6の期間において、背景隠蔽画像Dの表示が行われる。図267(e)は、タイミングt5からタイミングt6の期間の表示例を示している。
次いで、タイミングt6からタイミングt7の期間において、背景隠蔽画像Eの表示が行われる。図267(f)は、タイミングt6からタイミングt7の期間の表示例を示している。このように、タイミングt1からタイミングt7にかけて通常背景画像切替演出が実行される。
タイミングt7以降は、背景隠蔽画像の表示が行われない状態での装飾図柄の変動表示が行われる。図267(g)は、タイミングt7以降における表示例を示している。
このように、本実施形態においては、タイミングt0からタイミングt4までは、通常背景画像Aが表示され、タイミングt4からタイミングt32までは通常背景画像Bが表示される。なお、次回以降の変動表示においては、通常背景画像Bが表示される。
このように、本実施形態においては、通常背景画像が徐々に視認しがたくなる期間(第1期間)、通常背景画像が視認不能な期間(第2期間)、通常背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)、通常背景画像の視認性が元に戻り装飾図柄が停止するまでの期間(第4期間)を有している。なお、第1期間における通常背景画像と、第3期間及び第4期間における通常背景画像とは異なる。これにより、通常背景画像を違和感なく切り替えることができる。
また、装飾図柄の変動表示の開始直後に背景隠蔽画像を表示して、通常背景画像を切り替える表示が行なわれることで、遊技者の気分を切り替えることができる。
本実施形態における背景隠蔽画像は、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」を開始する際に用いる背景隠蔽画像、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」を終了する際に用いる背景隠蔽画像、有利な状態を終了する際に用いる背景隠蔽画像とは異なるものとなっている。これにより、遊技者にとって有利なリーチ演出が発生したと遊技者が考えてしまう事態の発生を防止できる。
このようにして、通常背景画像の切り替えを行った後は、特別抽選の結果に応じて、上述した疑似連演出、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」などの演出を実行することができるようにするとよい。
図266を参照して示した実施形態においては、装飾図柄の変動表示の開始直後に背景隠蔽画像の表示を開始して、通常背景画像を変更していたが、装飾図柄の変動表示の中盤や終盤に通常背景画像の変更を行ってもよい。
なお、通常背景画像の変更は、1回の装飾図柄の変動中に1回のみ実行可能に構成するとよい。
また、通常背景画像の変更は、左装飾図柄~右装飾図柄がいずれも仮停止していない状態で実行するとよい。例えば図266(a)に示した演出例においては、背景隠蔽画像の表示が終了したタイミングt7より後のタイミングであるタイミングt20において、左装飾図柄を仮停止表示させている。
背景隠蔽画像の表示が終了するよりも前(図266(a)のタイミングt7よりも前)に、左装飾図柄~右装飾図柄を高速変動させるようにしてもよい。具体的には、背景隠蔽画像の表示が終了するよりも前に、装飾図柄の下方向へのスクロール速度を最も速い状態で変動させるとよい(なお、装飾図柄の変動開始直後のスクロール速度や、仮停止直前のスクロール速度は、このスクロール速度よりも遅い)。
あるいは、背景隠蔽画像の表示が終了した後も、前回の変動表示において停止表示された装飾図柄のうちの少なくとも1つは視認可能であるようにしてもよい。例えば、図266(a)のタイミングt0において変動表示が開始された所定の装飾図柄が、移動しないかあるいはゆっくり移動することで、タイミングt7以降も視認可能となるようにするとよい。
図266の変形例01~変形例12に示すように背景を隠蔽するようにしてもよい。これらの変形例においては、第1期間~第4期間の長さが、1秒から3秒の長さとなっており、第1期間・第2期間・第3期間のそれぞれの時間を比較した変形例となっている。
例えば、変形例01のように、第1期間と第2期間の長さは同じであるものの第3期間は第1期間と第2期間に比べて長くなっている。このようにすることで新しい通常背景画像としてどの通常背景画像が表示されるのかという楽しみが生まれる効果がある。変形例02では、第1期間と第2期間の長さは同じであるものの第3期間は第1期間と第2期間に比べて短くなっている。このようにすることで新しい通常背景画像を早期に表示し、コメント予告等の所謂予告演出(例えば後述するセリフ予告画像による予告演出)に時間をかけることができるという効果がある。変形例03では、第1期間と第3期間の長さは同じであるものの第2期間は第1期間と第3期間に比べて長くなっている。このようにすることで、背景隠蔽画像の表示自体を遊技者に楽しませることができる。他の変形例でも、同様にそれぞれの変形例毎に効果を奏するものであることは言うまでもない。
また、第1の通常背景画像切替演出において変形例01の態様で通常背景画像を切り替え、第2の通常背景画像切替演出において変形例02の態様で通常背景画像を切り替えるといったように複数種類の通常背景画像切替演出のそれぞれに、種々の変形例を適用するようにしてもよい。
通常背景画像切替演出における背景画像が視認不能な期間(第2期間)を、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像が視認不能な期間(第2期間)よりも短くしてもよい。
例えば、図266に示す変形例04における第2期間の長さは、図252、図233に示す変形例03における第2期間の長さよりも短くなっている。
通常背景画像切替演出における背景画像が視認不能な期間(第2期間)と、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像が視認不能な期間(第2期間)とを同じ長さとしてもよい。
例えば、図266に示す変形例01における第2期間の長さと、図252、図233に示す変形例01における第2期間の長さは同じである。
通常背景画像切替演出における背景画像が視認不能な期間(第2期間)を、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像が視認不能な期間(第2期間)よりも長くしてもよい。
例えば、図266に示す変形例03における第2期間の長さは、図252、図233に示す変形例04における第2期間の長さよりも長くなっている。
通常背景画像切替演出における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)を、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)よりも短くしてもよい。
例えば、図266に示す変形例02における第3期間の長さは、図252、図233に示す変形例01における第3期間の長さよりも短くなっている。
通常背景画像切替演出における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)と、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)とを同じ長さとしてもよい。
例えば、図266に示す変形例01における第3期間の長さと、図252、図233に示す変形例01における第3期間の長さは同じである。
通常背景画像切替演出における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)を、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)よりも長くしてもよい。
例えば、図266に示す変形例01における第3期間の長さは、図252、図233に示す変形例02における第3期間の長さよりも長くなっている。
通常背景画像切替演出が終了して背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)を、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)よりも短くしてもよい。
通常背景画像切替演出が終了して背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)と、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)とを同じ長さとしてもよい。
通常背景画像切替演出が終了して背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)を、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)よりも長くしてもよい。
例えば、図266に示す変形例01における第4期間の長さは、図252、図233に示す変形例01における第4期間の長さよりも長くなっている。
上述したように、特殊リーチ終了時には、当該保留画像表示領域に表示されていた高期待度の保留画像をそのまま表示してもよいし、白色の保留画像に戻して表示してもよい。
一方、本実施形態における保留画像については、背景隠蔽画像A~Eの表示中(第1期間、第2期間、第3期間のうちの少なくとも1の期間。以下同様)に、保留画像を移動させてもよい。また、背景隠蔽画像A~Eの表示中に、当該保留画像や保留画像の態様をより高期待度の保留画像に変更することが可能であるようにしてもよい。背景隠蔽画像A~Eの表示中に、当該保留画像や保留画像の態様をより高期待度の保留画像に変更する場合、変更後の当該保留画像や保留画像の態様が認識可能となるのは、第1期間で変化開始とする場合は、第1期間~第4期間のいずれかで、第2期間で変化開始とする場合は、第2期間~第4期間のいずれかで、第3期間で変化開始とする場合は、第3期間~第4期間のいずれかで、第4期間で変化開始とする場合は、第4期間で変化後の当該保留画像や保留画像の態様を認識させるようにするとよい。例えば、第1期間で変化開始し第1期間で変化後の当該保留画像や保留画像の態様が認識可能とする場合には、変化後の当該保留画像や保留画像の態様が早期に認識可能となるため、期待感を早期に提供できるという効果であったり、第1期間で変化開始し第4期間で変化後の当該保留画像や保留画像の態様が認識可能とする場合には、どの態様に変化するのかという期待感を提供することができる。第4期間で変化開始とする場合は、変化していない第1期間~第3期間でさえ、変化するかもしれないという期待感を提供することができ、それぞれのパターンにそれぞれの効果があることはいうまでもない。あるいは、背景隠蔽画像A~Eの表示中には、当該保留画像や保留画像を変更することを禁止してもよい。
図266等を参照して示した実施形態においては、背景隠蔽画像によって当該保留画像や保留画像の視認性が低下する演出例を示したが、図237を参照して示した実施形態と同様に当該保留画像や保留画像の視認性が低下しないように構成してもよい。例えば、当該保留画像や保留画像の表示優先度を、背景隠蔽画像の表示優先度よりも高く設定するとよい。
装飾図柄の変動表示の開始時には、それまで第1保留表示領域~第4保留表示領域に表示されていた保留画像が、当該保留表示領域~第3保留表示領域へと移動する表示が行われる。図268(a)は、変動表示が開始されたタイミングt0からタイミングt1の期間にかけて保留画像の移動の開始と終了が行われたことを示している。なお、この期間内において、保留画像の移動の開始と終了が行われるようにしてもよい。この点は、図268(b)に示す変形例01~変形例07においても同様である。
図267(a)は、背景隠蔽画像Aの表示が始まる前に、第1保留表示領域から当該保留表示領域への保留画像の移動が終わった状態を示している。
図268(b)は、保留画像の移動が行われる期間の変形例を示している。
変形例01は、タイミングt1からタイミングt2の期間において、保留画像の移動の開始と終了が行われることを示している。
変形例02は、タイミングt2からタイミングt3の期間において、保留画像の移動の開始と終了が行われることを示している。
変形例03は、タイミングt3からタイミングt4の期間において、保留画像の移動の開始と終了が行われることを示している。
変形例04は、タイミングt4からタイミングt5の期間において、保留画像の移動の開始と終了が行われることを示している。
変形例05は、タイミングt5からタイミングt6の期間において、保留画像の移動の開始と終了が行われることを示している。
変形例06は、タイミングt6からタイミングt7の期間において、保留画像の移動の開始と終了が行われることを示している。
変形例07は、タイミングt7からタイミングt8の期間において、保留画像の移動の開始と終了が行われることを示している。
変形例01~変形例07においては、タイミングt1からタイミングt8の期間内において、保留画像の移動の開始と終了が1秒間かけて行われることを示しているが、タイミングt1からタイミングt8の期間内の所定のタイミングで保留画像の移動を開始し、所定のタイミングで保留画像の移動を終了するようにしてもよい。また、保留画像の移動に要する時間は1秒に限定されず、1秒よりも短くしてもよいし、1秒よりも長くしてもよい。
例えば、タイミングt1において保留画像の移動を開始し、タイミングt7において保留画像の移動を終了してもよい。あるいは、タイミングt6において保留画像の移動を開始し、タイミングt8において保留画像の移動を終了してもよい。
このように、本実施形態においては、通常背景画像切替演出の実行中に保留画像の移動を行うことが可能となっている。一方、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」演出の実行中には、保留画像の移動は行われず、リーチ演出の前後で、保留画像の位置は変化しない。
図238を参照して示した帯状先読み演出画像を表示する実施形態を本実施形態において、採用してもよい。
例えば、通常背景画像切替演出を実行した後、先読み結果に基づいて帯状先読み演出画像の表示が開始されるようにしてもよい。あるいは、帯状先読み演出画像が表示されている状態において、通常背景画像切替演出を実行して通常背景画像を変更してもよい。
一方、帯状先読み演出画像がすでに表示されている場合には、通常背景画像切替演出が実行されないようにしてもよい。これにより、帯状先読み演出画像の表示により大当りに対する期待度が高まっている遊技者に過剰な演出を視認させることを防止することができる。
なお、当該保留表示領域、第1保留表示領域~第4保留表示領域に、通常の保留画像である白色の保留画像よりも期待度が高い保留画像(例えば緑色や赤色の保留画像)が表示されている場合にも、同様に、通常背景画像切替演出が実行されないようにしてもよく、この場合も同様の効果を奏する。
装飾図柄の変動表示が開始されてから通常背景画像の変更が開始されるまでの時間(例えば、背景隠蔽画像の表示が開始されるまでの時間)は、装飾図柄の変動表示が開始されてから特殊リーチ(「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」)が開始されるまでの時間よりも短くするとよい。
また、装飾図柄の変動表示が開始されてから通常背景画像の変更が終了するまでの時間(例えば、背景隠蔽画像の表示が終了するまでの時間)は、装飾図柄の変動表示が開始されてから特殊リーチ(「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」)が開始されるまでの時間よりも短くするとよい。
また、通常背景画像の切り替えが終わり、背景隠蔽画像の表示が終了した後、所定時間の経過後に、特殊リーチ(「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」)開始時の背景隠蔽画像の表示が開始することが可能であるように構成するとよい。
このような構成とすることで、通常背景画像の切り替えと、特殊リーチ時の背景画像の切り替えとが遊技者に混同されることを防止できる。
通常背景画像切替演出において、巨大な爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像を表示する実施形態を示したが、通常背景画像切替演出として複数の演出パターンを実行可能とし、そのうちのいずれかの演出パターンが実行されるようにしてもよい。例えば巨大な爆弾キャラクタに代えて、巨大な戦車を表示して通常背景画像が切り替えられるようにしてもよい。
また、通常背景画像切替演出の実行によって、特別抽選結果についての期待度が示されないようにしてもよい。すなわち、通常背景画像切替演出が、変動表示中の特別抽選結果とは無関係に実行されるようにしてもよい。具体的には、特殊リーチがハズレの結果となった次の変動表示において、所定の確率(例えば1/3の確率)で、通常背景画像切替演出を実行するようにしてもよい。なお、図230(a)非リーチハズレ後の変動表示や、図230(b)に示したリーチハズレ(背景切替無し)後の変動表示において、所定の確率で通常背景画像切替演出を実行するようにしてもよい。この場合、特殊リーチがハズレの結果となった次の変動表示において、通常背景画像切替演出を実行する確率(例えば1/3の確率)よりも低い所定の確率(例えば、1/30の確率)で通常背景画像切替演出を実行するようにしてもよい。
一方、通常背景画像切替演出の実行によって、変動中の装飾図柄についての大当り期待度が示されるようにしてもよい。例えば、通常背景画像Aや通常背景画像Bに代えて、他の通常背景画像が表示された場合には、通常背景画像Aや通常背景画像Bが表示された場合と比べて、期待度が高くなるようにするとよい。なお、この場合、通常背景画像の切り替えによって示される期待度は、特殊リーチの発生により示される期待度よりも低いものとするとよい。
通常背景画像切替演出の演出パターンを複数設けてもよい。例えば、表示されるキャラクタの種類や色の態様を複数設けてもよい。また、演出パターンごとに異なる大当りの期待度を示してもよい。また、演出パターンごとに、図266に示した変形例のうちのいずれか1つを適宜採用して、第1期間~第3期間を異なるものとしてもよい。
例えば、通常背景画像切替演出における第3期間の長さが、表示されるキャラクタの種類や色によって異なるようにしてもよい。また、このとき、表示されるキャラクタの種類や色によって異なる期待度が示されるようにしてもよい。
図252や図233を参照して示した「巨大戦車リーチ」演出や「敵戦車破壊リーチ」演出の演出例では、変動開始時には通常背景画像Aを表示して、背景隠蔽画像の終了後にも通常背景画像Aを再び表示していたが、背景隠蔽画像Cが表示されているタイミングで、通常背景画像Aに代えて、通常背景画像Bに切り替えて表示してもよい。背景画像は必ず切り替えてもよいし、所定の確率で、元の通常背景画像を表示し、所定の確率で他の通常背景画像を表示するようにしてもよい。
一方、図266や図267を参照して示した背景画像切替演出の演出例では、変動開始時には通常背景画像Aを表示して、背景隠蔽画像Cが表示されているタイミングで、通常背景画像Aとは異なる通常背景画像(本実施形態においては通常背景画像B)が表示される。なお、背景隠蔽画像の終了後に、引き続き通常背景画像Aが表示される場合があるようにしてもよい。この場合、背景画像切替演出に意外性を持たせることができる。
通常背景画像Aや通常背景画像Bに代えて、通常背景動画像Aや通常背景動画像Bを表示してもよい。
背景隠蔽画像Cの表示が終了したタイミングで、通常背景動画像Aや通常背景動画像Bを最初から表示してもよい。あるいは、通常背景動画像Aや通常背景動画像Bが表示されている状況で背景隠蔽画像が表示されて通常背景動画像Aや通常背景動画像Bの視認度合いが低下し、背景隠蔽画像を消去する期間で通常背景動画像Aや通常背景動画像Bの視認度合いを高めていくとき、背景隠蔽画像を消去する期間が到来しても通常背景動画像Aや通常背景動画像Bを最初から表示することなく、通常背景動画像Aや通常背景動画像Bを継続して表示するようにし、背景隠蔽画像を消去する期間が終了しても通常背景動画像Aや通常背景動画像Bを最初から表示することなく、通常背景動画像Aや通常背景動画像Bを継続して表示するようにしてもよい。
このように、通常背景画像を切り替える演出においては、第3期間において、通常背景画像の視認性が徐々に高まる表示(以下、「特別表示E」という場合がある)が行われる。
以下に、図256等を参照して示した実施形態と、図265等を参照して示した実施形態とを比較する。図256等を参照して示した実施形態は、右打ち終了時に右打ち終了時背景隠蔽画像を表示して、背景画像を切り替えるものである。一方、図265等を参照して示した実施形態は、装飾図柄の変動開始時に背景画像を切り替えるものである。
右打ち終了時における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)を、通常背景画像切替演出における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)よりも長くしてもよい。
例えば、図258に示す変形例01における第3期間の長さは、図266に示す変形例02における第3期間の長さよりも長くなっている。
右打ち終了時における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)と、通常背景画像切替演出における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)とを同じ長さとしてもよい。
例えば、図258に示す変形例01における第3期間の長さと、図266に示す変形例01における第3期間の長さは同じである。
右打ち終了時における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)を、通常背景画像切替演出における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)よりも短くしてもよい。
例えば、図258に示す変形例02における第3期間の長さは、図266に示す変形例01における第3期間の長さよりも短くなっている。
右打ち終了時における背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)を、通常背景画像切替演出が終了して背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)よりも長くしてもよい。
右打ち終了時における背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)と、通常背景画像切替演出が終了して背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)とを同じ長さとしてもよい。
右打ち終了時における背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)を、通常背景画像切替演出が終了して背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)よりも短くしてもよい。
例えば、図258に示す変形例01における第4期間の長さは、図266に示す変形例01における第4期間の長さよりも短くなっている。
図257等を参照して示した右打ち終了時の演出例では、右打ち中には通常背景画像Cを表示して、背景隠蔽画像の表示終了後には、通常背景画像Aを表示していたが、通常背通常背景画像Cが表示される場合があってもよい。例えば、所定の確率で、通常背景画像Aが表示され、所定の確率で通常背景画像Cを表示するようにしてもよい。
一方、図266や図267を参照して示した通常背景画像切替演出の演出例では、変動開始時には通常背景画像Aを表示して、背景隠蔽画像Cが表示されているタイミングで、通常背景画像Aとは異なる通常背景画像(本実施形態においては通常背景画像B)が表示される。なお、背景隠蔽画像の終了後にも、通常背景画像Aが表示される場合があるようにしてもよい。この場合、背景画像切替演出に意外性を持たせることができる。
通常背景画像Aや通常背景画像Bに代えて、通常背景動画像Aや通常背景動画像Bを表示してもよい。
また、通常背景画像Cに代えて、通常背景動画像Aや通常背景動画像Bと同様に動画的に表示される通常背景動画像Cを表示してもよい。
右打ち終了時や通常背景画像切替演出における背景隠蔽画像Cの表示が終了したタイミングで、通常背景動画像A~通常背景動画像Cを最初から表示してもよい。あるいは、通常背景動画像A~通常背景動画像Cが表示されている状況で背景隠蔽画像が表示されて通常背景動画像A~通常背景動画像Cの視認度合いが低下し、背景隠蔽画像を消去する期間で通常背景動画像A~通常背景動画像Cの視認度合いを高めていくとき、背景隠蔽画像を消去する期間が到来しても通常背景動画像A~通常背景動画像Cを最初から表示することなく、通常背景動画像A~通常背景動画像Cを継続して表示するようにし、背景隠蔽画像を消去する期間が終了しても通常背景動画像A~通常背景動画像Cを最初から表示することなく、通常背景動画像A~通常背景動画像Cを継続して表示するようにしてもよい。
右打ち状態が終了して通常状態となる際に、右打ち終了時背景隠蔽画像がされるが、このとき、右打ち終了時背景隠蔽画像の終了後に表示されている保留画像については、通常の保留画像(白色の保留画像)が表示されるようにするとよい。
また、右打ち状態の終了時に右打ち終了時背景隠蔽画像を表示して、通常背景画像Aや通常背景画像Bが徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)において、保留画像を他の保留画像へ変化させないようにするとよい。
一方、通常背景画像切替演出における保留画像については、背景隠蔽画像A~Eの表示中(第1期間~第3期間)に、保留画像を移動させてもよい。また、背景隠蔽画像A~Eの表示中に、当該保留画像や保留画像の態様をより高期待度の保留画像に変更することが可能であるようにしてもよい。あるいは、背景隠蔽画像A~Eの表示中には、当該保留画像や保留画像を変更することを禁止してもよい。
このように、有利状態終了時における第3期間においては、通常背景画像の視認性が徐々に高まる表示(「特別表示C」)が行われる。また、通常背景画像を切り替える演出における第3期間においては、通常背景画像の視認性が徐々に高まる表示(「特別表示E」)が行われる。
装飾図柄の変動表示中に、特別抽選の結果が大当りであることの期待度を示す演出を実行してもよい。以下に、セリフ予告画像を表示するセリフ予告演出を実行することが可能な実施形態について説明する。
まず、本実施形態におけるセリフ予告演出において表示されるセリフ予告画像について説明する。
図269は、本実施形態のセリフ予告演出において表示されるセリフ予告画像A~セリフ予告画像Eを示している。
セリフ予告画像A~セリフ予告画像Eの表示優先度は、装飾図柄や保留画像よりも高く、セリフ予告画像A~セリフ予告画像Eは、これらの画像よりも手前側に表示される。
セリフ予告画像は、中央に位置する爆弾キャラクタ(白色の画像)と、「爆弾男子」という4つの漢字からなるセリフ(白色の画像)と、その他の領域(緑色の背景画像)とからなる。なお、ここでいう背景画像は、爆弾キャラクタの画像やセリフ画像との比較で便宜上背景画像といっているにすぎないものである。
セリフ予告画像A、セリフ予告画像Eの緑色の背景領域は透明度が高く、セリフ予告画像B、セリフ予告画像Dの緑色の背景領域は透明度が低く、セリフ予告画像Cの緑色の領域は透明度が最も低く、背景画像が視認不能である。
セリフ予告画像Aには「爆」という漢字が、セリフ予告画像Bには「爆弾」という漢字が、セリフ予告画像C~セリフ予告画像Eには「爆弾男子」という漢字が、それぞれ付されている。
図270は、セリフ予告演出の演出例を示すタイムチャートを示している。また、図271は、セリフ予告画像が所定のタイミングで表示された表示例を示している。
図270(a)のタイムチャートに示すように、タイミングt0において装飾図柄の変動表示が開始される。図271(a)は装飾図柄が変動表示中の状態を示している。このとき、背景画像としては、通常背景画像Aが表示されている。
次いで、タイミングt10からタイミングt11の期間において、セリフ予告画像Aが表示される。図271(b)はこのときの表示状態を示している。
次いで、タイミングt11からタイミングt12の期間において、セリフ予告画像Bが表示される。図271(c)はこのときの表示状態を示している。
次いで、タイミングt12からタイミングt14の期間において、セリフ予告画像Cが表示される。図271(d)はこのときの表示状態を示している。
次いで、タイミングt14からタイミングt15の期間において、セリフ予告画像Dが表示される。図271(e)はこのときの表示状態を示している。
次いで、タイミングt15からタイミングt16の期間において、セリフ予告画像Eが表示される。図271(f)はこのときの表示状態を示している。
タイミングt16において、セリフ予告画像の一連の表示が終了する。図271(g)は、タイミングt16からタイミングt20の期間(左装飾図柄が仮停止するまでの期間)における所定のタイミングの表示状態を示している。
タイミングt20において左装飾図柄が、タイミングt25において右装飾図柄が、タイミングt30において中装飾図柄が仮停止表示される。
タイミングt31において、全装飾図柄が停止表示され、特別抽選の結果が、大当りであるか否かが示される。
このようにセリフ予告演出においても、セリフ予告画像の表示により、背景画像が徐々に視認しがたくなる期間(第1期間)、背景画像が視認不能な期間(第2期間)、背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)、背景画像の視認性が元に戻り装飾図柄が停止するまでの期間(第4期間)を有している。すなわち、セリフ予告画像についても、背景隠蔽画像のように機能することとなる。
このように装飾図柄の変動表示中に一連のセリフ予告画像を表示するセリフ予告演出が実行された場合には、セリフ予告演出が実行されなかった場合と比べ大当りの期待度が高い。セリフ予告演出を実行するか否かは特別抽選結果に基づいて決定される。
なお、セリフ予告演出の実行中の一部の状況においては、通常背景画像が視認不能となるが、セリフ予告演出の実行前後において、通常背景画像が他の通常背景画像に変更されることはなく、同じ通常背景画像が表示される。
表示態様が異なる複数のセリフ予告演出を実行可能とし、いずれかのセリフ予告演出が実行されるように構成してもよい。例えば、セリフの内容やキャラクタの種類や背景領域の色などが異なるセリフ予告画像を用いるとよい。また、セリフ予告演出の種類によって、同じ期待度が示唆されてもよいし、異なる期待度が示唆されてもよい。
例えば、背景領域の色が赤色である場合は、緑色である場合と比べて、期待度が高いようにしてもよい。
セリフとキャラクタを表示する例をあげたが、これらは一例に過ぎず、セリフあるいはキャラクタの一方を表示せずに予告演出として実行可能に構成してもよい。あるいは、セリフやキャラクタに代えて、他の画像を表示して予告演出としてもよい。
セリフ予告画像A~セリフ予告画像Eの表示によって、セリフ予告演出が行われることを示したが、セリフ予告演出を動画像の表示によって行ってもよい。例えば、キャラクタやセリフを移動させたり、透明度の変更を滑らかにしてもよい。
図265等を参照して示した実施形態における通常背景画像切替演出と、本実施形態におけるセリフ予告演出とを比較すると、通常背景画像切替演出と比べて、セリフ予告演出を実行する時間を長くするとよい。
例えば、通常背景画像切替演出の変形例02と比べて、セリフ予告演出の変形例01は、演出の実行時間が長くなっている。
これにより、セリフ予告演出により示される大当りの期待度を遊技者が見落とすことが防止できる。一方、通常背景画像切替演出の実行によって大当りの期待度は基本的に示されない。そのため、相対的に演出を実行する時間を短くしたとしても、遊技者が期待度を見落とすことによる影響を軽減できる。
セリフ予告演出における背景画像が視認不能な期間(第2期間)を、通常背景画像切替演出における背景画像が視認不能な期間(第2期間)よりも短くしてもよい。
例えば、図270に示す変形例04における第2期間の長さは、図266に示す変形例03における第2期間の長さよりも短くなっている。
セリフ予告演出における背景画像が視認不能な期間(第2期間)と、通常背景画像切替演出における背景画像が視認不能な期間(第2期間)とを同じ長さとしてもよい。
例えば、図270に示す変形例01における第2期間の長さと、図266に示す変形例01における第2期間の長さとは同じである。
セリフ予告演出における背景画像が視認不能な期間(第2期間)を、通常背景画像切替演出における背景画像が視認不能な期間(第2期間)よりも長くしてもよい。
例えば、図270に示す変形例03における第2期間の長さは、図266に示す変形例04における第2期間の長さよりも長くなっている。
セリフ予告演出における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)を、通常背景画像切替演出における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)よりも短くしてもよい。
例えば、図270に示す変形例02における第3期間の長さは、図266に示す変形例01における第3期間の長さよりも短くなっている。
セリフ予告演出における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)と、通常背景画像切替演出における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)とを同じ長さとしてもよい。
例えば、図270に示す変形例01における第3期間の長さと、図266に示す変形例01における第3期間の長さは同じである。
セリフ予告演出における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)を、通常背景画像切替演出における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)よりも長くしてもよい。
例えば、図270に示す変形例01における第3期間の長さは、図266に示す変形例02における第3期間の長さよりも長くなっている。
セリフ予告演出が終了して背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)を、通常背景画像切替演出が終了して背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)よりも短くしてもよい。
例えば、図270に示す変形例01における第4期間の長さは、図266に示す変形例01における第4期間の長さよりも短くなっている。
セリフ予告演出が終了して背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)と、通常背景画像切替演出が終了して背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)とを同じ長さとしてもよい。
セリフ予告演出が終了して背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)を、通常背景画像切替演出が終了して背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)よりも長くしてもよい。
図270に示したセリフ予告演出と図266に示した通常背景画像切替演出の双方を1回の装飾図柄の変動中に実行可能に構成してもよい。
例えば、タイミングt1からタイミングt7の期間において、通常背景画像切替演出を実行し、タイミングt10からタイミングt16の期間において、セリフ予告演出を実行するように構成してもよい。また、両実施形態における変形例を適宜組み合わせて実行してもよい。
なお、通常背景画像切替演出よりも先にセリフ予告演出を実行することはなく、逆に、通常背景画像切替演出よりも後にセリフ予告演出が実行されるように構成するとよい。また、セリフ予告演出の有無にかかわらず、通常背景画像切替演出が実行される場合があるように構成してもよい。
図270等を参照して示した実施形態においては、セリフ予告演出中に当該保留画像や保留画像の視認性が低下する演出例を示したが、図237を参照して示した実施形態と同様に当該保留画像や保留画像の視認性が低下しないように構成してもよい。例えば、当該保留画像や保留画像の表示優先度を、セリフ予告画像の表示優先度よりも高く設定するとよい。
図270等を参照して示したセリフ予告演出と、図266を参照して示した通常背景画像切替演出の双方において、演出実行中に当該保留画像や保留画像が視認困難または視認不能となるようにしてもよい。
あるいは、図270等を参照して示したセリフ予告演出と、図266を参照して示した通常背景画像切替演出の双方において、演出実行中であっても当該保留画像や保留画像が視認困難または視認不能とならず演出実行前と同様に視認容易な状態が維持されるようにしてもよい。
あるいは、図270等を参照して示したセリフ予告演出においては、演出実行中に当該保留画像や保留画像が視認困難または視認不能となるようにし、図266を参照して示した通常背景画像切替演出においては、演出実行中であっても当該保留画像や保留画像が視認困難または視認不能とならず演出実行前と同様に視認容易な状態が維持されるようにしてもよい。
逆に、図270等を参照して示したセリフ予告演出においては、演出実行中であっても当該保留画像や保留画像が視認困難または視認不能とならず演出実行前と同様に視認容易な状態が維持されるようにし、図266を参照して示した通常背景画像切替演出においては、演出実行中に当該保留画像や保留画像が視認困難または視認不能となるようにしてもよい。
図238を参照して示した帯状先読み演出画像の表示が行われている場合であっても、セリフ予告演出については実行可能に構成するとよい。
一方、帯状先読み演出画像の表示が行われている場合には、通常背景画像切替演出を実行しないように構成するとよい。
このような構成とすることで、必ずしも期待度を示すことがない通常背景画像切替演出の実行によって、遊技者の期待度に対して混乱する事態の発生を防止できる。
セリフ予告演出のみが実行されたときと、通常背景画像切替演出のみが実行されたときとでは、セリフ予告演出のみが実行されたときの期待度を高くするとよい。
あるいは、セリフ予告演出と通常背景画像切替演出の双方が実行されたときと、セリフ予告演出のみが実行された場合の期待度を同じものとしてもよい。
セリフ予告演出の実行前後で通常背景画像が変更されないので、セリフ予告演出の第1期間や第3期間を短くしたり、第2期間を長くしたとしても、遊技者が違和感を覚えにくい。
また、通常背景画像が変更されないので、装飾図柄の変動終了までの時間が短くても、遊技者が違和感を覚えにくい。
セリフ予告演出を保留の先読みに基づく先読み演出として実行してもよい。例えば、図271(a)に示す表示例では、保留数が2であり、第2保留表示領域に保留画像が表示されているが、第2保留表示領域に表示されている保留画像に対応する保留の先読みを行って、第2保留表示領域に表示されている保留画像が当該保留画像となるまでの計3回の変動表示の各回において、セリフ予告画像を表示してもよい。このように、複数回の変動表示にわたって、セリフ予告演出の表示を行ってもよい。また、セリフ予告画像の表示態様によって、所定の期待度が示されるようにするとよい。
一方、通常背景画像切替演出は、先読み演出に基づいて実行されるものではない。また、上述したように、ハズレの結果となった次の変動表示において実行されるようにしてもよい。
なお、ハズレの結果となった変動表示が停止表示されたタイミングで、保留がある場合には所定の確率で通常背景画像切替演出を実行し、保留がない場合には、始動入賞が発生して次の回の変動表示が開始されたとしても、通常背景画像切替演出を行わないようにしてもよい。
あるいは、特定のリーチ演出(前述した「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」のように、通常背景画像に代えて、特殊リーチ背景画像が表示されるリーチ演出)が実行されて、ハズレの結果となることを条件に、次の回の変動表示において、通常背景画像切替演出を実行することを内部的に所定の確率(通常背景画像切替演出を100%実行することを含む)で決定して記憶しておき、次回の変動表示を実行するときに、その決定内容に基づいて、通常背景画像切替演出が実行されるようにしてもよい。なお、具体的な実装態様としては、周辺制御基板1510の所定の記憶領域に設けた通常背景画像切替演出実行フラグをオンまたはオフにすることで実現できる。このような構成によれば、保留数が0個であったとしても、通常背景画像切替演出実行フラグをオンにしておくことで、始動入賞が発生して、次回の変動表示が行われたときに、通常背景画像切替演出を実行することができる。なお、通常背景画像切替演出実行フラグは、次回の変動表示が開始されるまでオンの状態を維持するとよい。
なお、通常背景画像切替演出を実行することが決められていた場合でも、所定期間(例えば3秒間)始動入賞が発生しないことを条件として、次回の変動表示において、通常背景画像切替演出を実行しないように決定内容を変更(通常背景画像切替演出実行フラグをオフにする)してもよい。なお、所定期間の経過と同時に表示領域でパチンコ機1の紹介などを行うデモ画像表示状態に移行してもよい。デモ画像表示状態に移行しても通常背景画像切替演出実行フラグをオンにしておき、デモ画像表示状態で始動入賞が発生して変動表示が行われたときに通常背景画像切替演出を実行して、通常背景画像切替演出実行フラグをオフにしてもよい。
このように、セリフ予告画像の消去中においては、通常背景画像の視認性が徐々に高まる表示(以下、「特別表示F」という場合がある)が行われる。
図224~図271を参照して、複数の実施形態や、これらの実施形態についての変形例を説明してきたが、説明された複数の実施形態や変形例をすべて1つのパチンコ機1において実行可能としてもよい。あるいは、説明された複数の実施形態や変形例のうちの一部を1つのパチンコ機1において実行可能としてもよい。
また、図224~図271を参照して示した、実施形態や変形例における複数の態様のうちいずれの態様が実行されるようにするのかを遊技者や遊技店の店員が遊技の開始前に事前に選択できるようにしてもよい。例えば、遊技者自身が、図224~図271を参照して示したそれぞれの演出における第1期間~第4期間の長さをカスタマイズ画面等において設定できるようにしてもよい。
このような構成とすることで、遊技者は、自分の好みに合った態様の遊技演出が実行されるように設定することができる。また、遊技店の店員は、遊技店の客層にあった遊技演出が実行されるように設定することができる。これらの結果、遊技機の稼働を向上させることができる。
図224~図271を参照して示した実施形態における各演出においては、背景画像を隠す画像の表示が開始されることで背景画像の視認性が低くなる第1期間と、背景画像の視認性が最も低下している第2期間と、背景画像の視認性が高くなる第3期間とを有している。また各演出終了後、背景画像を隠す画像の表示が終了して、背景画像の視認性が元に戻り装飾図柄が停止するまでの期間である第4期間とを有している。
背景隠蔽画像の表示によって、第2期間において、背景画像のすべてが視認不能となる例を示したが、完全に視認不能とするのではなく、背景隠蔽画像が表示されていない場合と比べて、視認困難とするようにしてもよい。
この場合、第2期間において、背景隠蔽画像の透明度が最も低くなるようにするとよい。
あるいは、背景隠蔽画像の大きさを表示領域と同じ大きさとするのではなく、表示領域よりも小さい大きさとし、背景隠蔽画像を表示していても、背景画像の一部については視認できるようにしてもよい。なお、この場合、背景隠蔽画像の表示領域に占める割合としては、50%以上としたり、2/3以上としたりすることが望ましい。
なお、セリフ予告画像についても、同様に変形することができる。
一方、疑似連回数表示画像や復活演出画像(復活演出キャラクタとそのセリフ)については、もともと表示領域よりも小さい大きさとなっている。これらの画像が表示領域に占める割合としては、50%未満とすることが望ましい。
特殊リーチ開始時背景画像切替演出、特殊リーチ終了時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、予告演出の一部であるセリフ予告演出において第1期間~第4期間があることを示したが、各演出における各期間(第1期間~第4期間)のうちの少なくとも1の期間の長さをそれぞれ以下に述べる各状態の長さよりも長くしてもよいし、短くしてもよい。
特殊リーチ装飾図柄は特殊リーチ中に所定周期で上下方向に揺動しているが、各演出(特殊リーチ開始時背景画像切替演出、特殊リーチ終了時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、セリフ予告演出)における各期間(第1期間~第4期間)のうちのそれぞれの期間について、この周期よりも長くしてもよいし、短くしてもよい。あるいは、長くしたとしても、2周期未満とするとよい。
例えば、特殊リーチ開始時背景画像切替演出における第1期間の長さは、特殊リーチ中に所定周期で表示される特殊リーチ装飾図柄の所定周期よりも長くすることで、特殊リーチ中の特殊リーチ装飾図柄の所定周期は比較的長い(短くしてしまうと慌ただしく見えて、リーチ演出に集中できないため)ため、それよりも長い時間特殊リーチ開始時背景画像切替演出における第1期間を設けることで、特殊リーチに発展した喜びを長時間提供することができるという効果がある。
また、例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出における第3期間の長さは、特殊リーチ中に所定周期で表示される特殊リーチ装飾図柄の所定周期よりも短くすることで、当該変動に対しての期待感を早期に終了させ、次回の変動に対して期待を持たせる(気持ちの切り替えを早くできる)ことができるという効果がある。
他の変形例でも、同様にそれぞれの変形例毎に効果を奏するものであることは言うまでもない。
当該保留画像や保留画像を動画像とし、所定の周期で繰り返し表示してもよい。このとき、各演出(特殊リーチ開始時背景画像切替演出、特殊リーチ終了時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、セリフ予告演出)における各期間(第1期間~第4期間)のうちのそれぞれの期間について、この周期よりも長くしてもよいし、短くしてもよい。あるいは、長くしたとしても、2周期未満とするとよい。
例えば、特殊リーチ中に当該保留画像や保留画像を表示しない特殊リーチの特殊リーチ終了時背景画像切替演出における第3期間の長さは、動画像として表示される当該保留画像や保留画像の所定周期よりも長くすることで、第3期間において当該保留画像や保留画像が1周期以上表示されるため、保留画像の存在を遊技者に印象付けることでき、ハンドル302の操作を行うことを遊技者に思い出させるという効果がある。
例えば、通常背景画像切替演出やセリフ予告演出における第2期間の長さは、動画像として表示される当該保留画像や保留画像の所定周期よりも短くすることで、当該保留画像や保留画像の動的な演出表示の視認性が一定程度確保されるという効果がある。
他の変形例でも、同様にそれぞれの変形例毎に効果を奏するものであることは言うまでもない。
図142、図143を参照して、大当り状態以外に4つの遊技状態(通常状態、時短状態、非時短確変状態、確変状態)があることを示した。これらの4つの遊技状態においては、特別図柄が変動表示することが可能である。また、特別図柄と同時に装飾図柄を変動表示することが可能である。
通常状態において、変動表示時間(装飾図柄が変動表示を開始してから停止表示するまでの時間)が異なる複数の演出パターンで変動表示が行われるが、そのうちの最も短い変動表示時間と比較して、各演出(特殊リーチ開始時背景画像切替演出、特殊リーチ終了時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、セリフ予告演出)における各期間(第1期間~第4期間)のうちのそれぞれの期間について、この長さよりも長くしてもよいし、短くしてもよい。
時短状態において、変動表示時間(装飾図柄が変動表示を開始してから停止表示するまでの時間)が異なる複数の演出パターンで変動表示が行われるが、そのうちの最も短い変動表示時間と比較して、各演出(特殊リーチ開始時背景画像切替演出、特殊リーチ終了時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、セリフ予告演出)における各期間(第1期間~第4期間)のうちのそれぞれの期間について、この長さよりも長くしてもよいし、短くしてもよい。
非時短確変状態において、変動表示時間(装飾図柄が変動表示を開始してから停止表示するまでの時間)が異なる複数の演出パターンで変動表示が行われるが、そのうちの最も短い変動表示時間と比較して、各演出(特殊リーチ開始時背景画像切替演出、特殊リーチ終了時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、セリフ予告演出)における各期間(第1期間~第4期間)のうちのそれぞれの期間について、この長さよりも長くしてもよいし、短くしてもよい。
確変状態において、変動表示時間(装飾図柄が変動表示を開始してから停止表示するまでの時間)が異なる複数の演出パターンで変動表示が行われるが、そのうちの最も短い変動表示時間と比較して、各演出(特殊リーチ開始時背景画像切替演出、特殊リーチ終了時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、セリフ予告演出)における各期間(第1期間~第4期間)のうちのそれぞれの期間について、この長さよりも長くしてもよいし、短くしてもよい。
装飾図柄の変動開始時の保留数に応じて、変動表示時間の最も短い時間を異なったものとしてもよい。例えば、保留数が多いほど、変動表示時間の最も短い時間を短くし、保留数が少ないほど、変動表示時間の最も短い時間を長くするとよい。
このとき、各保留数に対応して発生しうる演出パターンの変動表示時間のうち最も短い変動表示時間と比較して、各演出(特殊リーチ開始時背景画像切替演出、特殊リーチ終了時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、セリフ予告演出)における各期間(第1期間~第4期間)のうちのそれぞれの期間について、この長さよりも長くしてもよいし、短くしてもよい。
遊技状態や保留数に応じて装飾図柄の演出パターンと装飾図柄の変動表示時間も決定されるが、パチンコ機1がとりうる変動表示時間のうちの最も短い時間と比較して、各演出(特殊リーチ開始時背景画像切替演出、特殊リーチ終了時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、セリフ予告演出)における各期間(第1期間~第4期間)のうちのそれぞれの期間について、この時間よりも長くしてもよいし、短くしてもよい。
例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出や右打終了時の背景画像切替演出の第4期間(第4期間はそれまでとは異なる種類の装飾図柄の表示が開始された直後の期間である)の長さは、演出パターンのうち最も短い変動表示時間よりも短くすることで、新たな変動表示が始まり停止したのではないかと遊技者が誤解することがないという効果がある。
例えば、通常背景画像切替演出やセリフ予告演出の第4期間の長さは、演出パターンのうち最も短い変動表示時間よりも長くすることで、通常背景画像切替演出やセリフ予告演出の実行後に演出を発展させる(例えば、特殊リーチや疑似連演出などへ発展させる)時間を十分にとることができるという効果がある。
他の変形例でも、同様にそれぞれの変形例毎に効果を奏するものであることは言うまでもない。
図261~図264を参照して、疑似連演出についての実施形態を示したが、疑似連演出が発生したことを遊技者に認識させる表示(図263(b)に示すような「続」などの特殊図柄の表示)を行う時間と比較して、各演出(特殊リーチ開始時背景画像切替演出、特殊リーチ終了時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、セリフ予告演出)における各期間(第1期間~第4期間)のうちのそれぞれの期間について、この時間よりも長くしてもよいし、短くしてもよい。
例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出や右打終了時の背景画像切替演出の第1期間の長さは、疑似連演出が発生したことを遊技者に認識させる表示よりも短くすることで、第2期間に速やかに移行するため、疑似連演出との演出上の区別を明確にでき、疑似連演出が発生した(左装飾図柄~右装飾図柄がすべて仮停止表示されるので遊技者はいずれの演出が発生したのかを認識しがたいおそれがある)と遊技者が間違えにくいという効果がある。
例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出や右打終了時の背景画像切替演出の第4期間の長さは、疑似連演出が発生したことを遊技者に認識させる表示よりも長くすることで、仮停止表示された装飾図柄の組み合わせでそのまま停止表示される(疑似連演出の場合は仮停止後の再変動表示が必ず行われるが、特殊リーチ終了時背景画像切替演出や右打終了時の背景画像切替演出の第4期間においては復活演出が実行されて成功の結果となる場合を除けば、仮停止表示された装飾図柄がそのまま停止表示される)ことを遊技者に明確に認識させ、その変動表示に対するあきらめさせることができるという効果がある。
他の変形例でも、同様にそれぞれの変形例毎に効果を奏するものであることは言うまでもない。
遊技領域に発射される遊技球の最短発射間隔と比較して、各演出(特殊リーチ開始時背景画像切替演出、特殊リーチ終了時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、セリフ予告演出)における各期間(第1期間~第4期間)のうちのそれぞれの期間について、最短発射間隔よりも長くしてもよいし、短くしてもよい。例えば、60秒間に100発の遊技球を発射可能としたときに、遊技球の最短発射間隔は、0.6秒となる。
例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第1期間の長さは、遊技球の最短発射間隔よりも短くすることで、以下のような効果がある。
大当りの期待度が高い特殊リーチ(例えば「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」)が開始されると、遊技球の発射を停止する遊技経験が豊富な遊技者も存在する。このような遊技経験が豊富な遊技者は、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第1期間が開始されると、特別抽選の結果がハズレであると推測してハンドル302を操作して遊技球の発射を再開する。この場合、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第1期間の長さは、遊技球の最短発射間隔よりも短くすることで遊技球の発射を再開して、2個目の遊技球が発射されたときには、特殊リーチ中に表示される特殊リーチ背景画像は完全に認識不能となっているため、自分がハズレと推測したことにより特別抽選の結果がハズレとなったという確信を遊技者は覚え、2個目の遊技球から遊技球の行方(始動入賞するかどうか)に意識を集中させることができるようになる。つまり、背景変化をスムーズに行いつつ、集中できない遊技球の数を最小に抑えることができる。
例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第1期間の長さは、遊技球の最短発射間隔よりも長くすることで、以下のような効果がある。
上述したように、遊技経験が豊富な遊技者は、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第1期間が開始されると、特別抽選の結果がハズレであると推測してハンドル302を操作して遊技球の発射を再開する。このとき、表示領域には特殊リーチ中に表示される特殊リーチ背景画像が表示されていて、遊技者により認識可能とされているため、打ち出した遊技球の行方と特殊リーチ背景画像の双方が気になることとなる。特に大当りの結果となることを期待して長時間視認していた特殊リーチ背景画像を、ハズレの結果が推測される状況下で視認することは、いかに経験豊富な遊技者であっても、気になることとなる。このような事情により、経験豊富な遊技者であっても、表示領域の表示内容に気を取られ、動揺するなどして、遊技球の発射を正確に行うことは困難であることが予想される。したがって、第1期間に発射された遊技球が始動入賞する確率は、遊技者が遊技球の発射を正確に行ったときに比べて低下する。このように、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第1期間の長さを、遊技球の最短発射間隔よりも長くすることで、始動入賞する確率が低下する遊技者の状態を長く作ることができ、遊技店の売り上げに貢献することができる。
他の変形例でも、同様にそれぞれの変形例毎に効果を奏するものであることは言うまでもない。
保留がない状態で装飾図柄の変動表示が終了し、所定の待機時間(例えば3秒間)が経過したのちに、表示領域にパチンコ機1の紹介などを行う画像が表示されるデモ画像表示状態へと移行するようにしてもよい。このとき、所定の待機時間よりも、各演出(特殊リーチ開始時背景画像切替演出、特殊リーチ終了時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、セリフ予告演出)における各期間(第1期間~第4期間)のうちのそれぞれの期間について、この時間よりも長くしてもよいし、短くしてもよい。
例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さは、デモ画像表示状態へと移行する所定の待機時間よりも短くすることで、以下のような効果がある。
遊技の経験が必ずしも豊富でない遊技者であっても、特殊リーチ中に遊技球の打ち出しを停止する遊技者はいる。ところが、遊技経験が必ずしも豊富でない遊技者は、特殊リーチが実行されて、大当りの結果となることが強く期待されていたにも関わらずハズレの結果となった場合には、心中に「マジか~」などと大きなショックを受けてしまってしばらく立ち直れない状況になり、遊技球の発射を再開できないことも多い(なお、前述した経験豊富な上級者になればなるほど冷静な状態へ速やかに気持ちを切り替えることができるようになる)。このように、しばらく立ち直れない状況にあるときに画面の変化(デモ演出状態への移行)を実行してしまうと、遊技経験が必ずしも豊富でない遊技者にとってとどめをさされた演出(ハズレた事実を誇張する演出)のようにも思えてしまうおそれがある(このような傾向は、復活演出を採用しているパチンコ機において顕著である)。そこで、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さを、デモ画像表示状態へと移行する所定の待機時間よりも短くすることで、このような遊技経験が必ずしも豊富でない遊技者の心をケアすることができる。
例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さは、所定の待機時間よりも長くすることで、以下のような効果がある。
遊技の経験が必ずしも豊富でない遊技者は、特別抽選の結果がハズレの結果となった場合には、心中に「マジか~」などと大きなショックを受けてしまってしばらく立ち直れない状況になることが多い。このようなショックを受けている状況であえてデモ画像表示状態へと速やかに移行させて、画面に変化を起こすことで、「あれ、復活演出が発生したかも!?」と感じさせることができる(このような傾向は、復活演出を採用しているパチンコ機において顕著である。なお、経験豊富な遊技者はこのような状況下においてあくまで冷静である)。このように、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さを、デモ画像表示状態へと移行する所定の待機時間よりも長くすることで、必ずしも遊技経験が豊富でない遊技者に対して、高揚感を与え、遊技球の発射を再開させる動機付けとすることができる。
他の変形例でも、同様にそれぞれの変形例毎に効果を奏するものであることは言うまでもない。
なお、払出モータ834を駆動して、例えば、入賞したときに払い出しを行う始動口や大入賞口等の入賞口に連続して遊技球が入賞した場合、1個目の入賞に対応した払い出しを行ったあと、2個目の入賞に対応した払い出しを行うが、この1個目の入賞に対応した払い出しを行ったあと、2個目の入賞に対応した払い出しを行うまでには所定時間(例えば、1秒)を要することになるが、この所定時間と比較して、各演出(特殊リーチ開始時背景画像切替演出、特殊リーチ終了時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、セリフ予告演出)における各期間(第1期間~第4期間)のうちのそれぞれの期間について、この時間よりも長くしてもよいし、短くしてもよい。
例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さは、新たな払い出しを行うまでの所定時間よりも短くすることで、以下のような効果がある。
特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間においては、復活演出が実行される可能性も秘めているので、第3期間において遊技球の払い出しを複数回行ってしまうと、払い出しによって発生する事象(遊技球が上皿321に衝突して発生する衝突音や上皿321に存在する遊技球数の管理など)に気を取られてしまい、「復活しろ!」と復活演出が実行されることを願う気持ちが邪魔されて、遊技に対する集中力が低下してしまうおそれがあるが、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さを、新たな払い出しを行うまでの所定時間よりも短くすることで、このような集中力が途切れる事態の発生を防止することができる。なお、1回は払い出しを行うこととしたのは、第3期間において所定の入賞口(一般入賞口2001や第一始動口2002など)に入賞したときに直ちに払い出しを行わないと遊技者が不信に思うためである。
例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さは、新たな払い出しを行うまでの所定時間よりも長くすることで、以下のような効果がある。
前述した経験豊富な遊技者は、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第1期間が開始されると特別抽選の結果がハズレであると推測するため、当然第3期間では、遊技球の打ち出しを行っている。そのため、第1期間のあとに訪れる第3期間において所定の入賞口(一般入賞口2001や第一始動口2002など)に複数の遊技球が入賞する状況が発生することも考えられる。経験豊富な遊技者は、所定の入賞口(始動口や一般入賞口等)に遊技球が入賞した場合には、遊技球の払い出しが直ちに行われることを理解しており、直ちに払い出しが行われないと不信感を感じさせるおそれがある(このような傾向は、背景画像切替演出において、変動演出音の出力を抑制したり、表示領域の表示をシンプルなものにするなどして、遊技者が払い出しにも一定程度の意識を向けることが可能となっている場合に顕著である)が、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さを、新たな払い出しを行うまでの所定時間よりも長くすることでこのような不信感を感じさせないようにすることができる。
他の変形例でも、同様にそれぞれの変形例毎に効果を奏するものであることは言うまでもない。
普通抽選の結果が当選の結果となった場合には、可動片2004aが駆動されて移動することで第二始動口2004が開放され、遊技領域5aを転動する遊技球の入球が可能な状態となり、所定時間の経過後、可動片2004aが元の位置に戻されることで第二始動口2004が閉鎖されて、遊技領域5aを転動する遊技球の入球が不能な状態となる。可動片2004aの移動によって第二始動口2004が開放されてから閉鎖されるまでの時間(開放時間)として、複数の異なる時間を設定し、いずれかの開放時間で第二始動口2004に遊技球が入球可能となるようにしてもよいし、1回の普通抽選の当選に対して、第二始動口2004が遊技球を入球可能な状態を複数回発生させるようにしてもよい(可動片2004aを複数回駆動して移動させることで実現される)。このとき、第二始動口2004が入球可能な状態となっている時間のうちもっとも短い時間(第二始動口2004の開放時間が1パターンしかない場合は当該パターンにおける開放時間)と比較して、各演出(特殊リーチ開始時背景画像切替演出、特殊リーチ終了時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、セリフ予告演出)における各期間(第1期間~第4期間)のうちのそれぞれの期間について、この時間よりも長くしてもよいし、短くしてもよい。
例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さは、第二始動口2004の最も短い開放時間よりも短くすることで、以下のような効果がある。
特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間では、特殊リーチ中に表示されていた特殊リーチ背景画像ではなく通常背景画像が表示されるため、遊技の経験が必ずしも豊富でない遊技者は、第3期間となって通常背景画像が視認されてしまうことで心中に「マジか~」などと大きなショックを受けてしまってしばらく立ち直れない状況になることが多い。そのような状況において、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さを第二始動口2004の最も短い開放時間よりも短くすることで、例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の開始と第二始動口2004が入球可能な状態となったタイミングが同じであった場合には、第二始動口2004が入球不能な状態となるよりも前に特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間を終了させることができる。第二始動口2004が入球可能な状態となっていると、第二始動口2004に遊技球を入賞させることができたときには特別図柄の抽選が行われるので、遊技の経験が必ずしも豊富でない遊技者は第二始動口2004に遊技球を入賞させようとハンドル302を操作して、再び興趣が向上し、第二始動口2004の開放状態が終了したときには特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間も終了しているので、特殊リーチが発生したことやその結果がハズレであったことを忘れさせ、新たな装飾図柄の変動へと気持ちを切り替えさせることができる。
例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さは、第二始動口2004の最も短い開放時間よりも長くすることで、以下のような効果がある。
特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間では、特殊リーチ中に表示されていた特殊リーチ背景画像ではなく通常背景画像が表示されるため、遊技の経験が必ずしも豊富でない遊技者は、第3期間となって通常背景画像が視認されてしまうことで心中に「マジか~」などと大きなショックを受けてしまってしばらく立ち直れない状況になることが多い。そのような状況において、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さを第二始動口2004の最も短い開放時間よりも長くすることで、例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の開始と第二始動口2004が入球可能な状態となったタイミングが同じであった場合には、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間を終了するよりも前に第二始動口2004を入球不能な状態とすることができる。第二始動口2004が入球可能な状態となっていると、第二始動口2004に遊技球を入賞させることができたときには特別図柄の抽選が行われるので、遊技の経験が必ずしも豊富でない遊技者は第二始動口2004に遊技球を入賞させようとハンドル302を操作して、再び興趣が向上し、第二始動口2004に遊技球を入賞させることができなかった場合でも、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間は継続しているので、復活演出が実行されることに期待させることができるため、遊技者が受けたショックを全体として緩和することができる。
他の変形例でも、同様にそれぞれの変形例毎に効果を奏するものであることは言うまでもない。
図233、図252を参照して示した実施形態においては、攻撃ボタン3710やミッションボタン3700の操作有効期間は3秒間(1種類の操作有効期間のみしかない)とされていたが、他の操作演出パターンとして、攻撃ボタン3710やミッションボタン3700の操作有効期間が、3秒間よりも長い演出パターンや短かい演出パターンを実行可能に構成してもよい。
例えば、攻撃ボタン3710あるいはミッションボタン3700の操作有効期間が例えば2秒間の演出パターンAと攻撃ボタン3710あるいはミッションボタン3700の操作有効期間が例えば4秒間の演出パターンBを採用してもよい。このように複数の操作有効期間を設けてもよい。
このとき、各演出(特殊リーチ開始時背景画像切替演出、特殊リーチ終了時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、セリフ予告演出)における各期間(第1期間~第4期間)のうちのそれぞれの期間について、演出パターンAと演出パターンBの操作有効期間よりも長くしてもよい。また、各演出(特殊リーチ開始時背景画像切替演出、特殊リーチ終了時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、セリフ予告演出)における各期間(第1期間~第4期間)のうちのそれぞれの期間について、演出パターンAの操作有効期間よりは長く、演出パターンBの操作有効期間よりは短くしてもよい。また、各演出(特殊リーチ開始時背景画像切替演出、特殊リーチ終了時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、セリフ予告演出)における各期間(第1期間~第4期間)のうちのそれぞれの期間について、演出パターンAと演出パターンBの操作有効期間よりも短くしてもよい。
特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間において、操作部を操作可能な演出(演出パターンAや演出パターンB)を実行するようにしてもよく、その場合には以下に記載するような効果が期待できる。また、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間において操作部を操作可能な演出を実行するようにした場合、操作有効期間が第4期間や変動表示の停止後にまで跨らない(すなわち第3期間内で操作有効期間が終了する)ようにしたり、第4期間を削除したりしてよく、その場合には以下に記載するような効果が期待できる。
例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さは、操作有効時間として複数の操作有効時間があり、その複数の操作有効時間のうちの最も短い操作有効時間よりも長くすることで、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間において、復活演出としての操作指示画像(「PUSH!」などの表示)が表示されることを遊技者に期待させることができる、という効果がある。
例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さは、操作有効時間として複数の操作有効時間があり、その複数の操作有効時間のうちの最も長い操作有効時間よりも長くすることで、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間において、復活演出としての操作指示画像(「PUSH!」などの表示)が表示されることを遊技者に期待させることができる、という効果がある。
例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さは、操作有効時間として複数の操作有効時間があり、その複数の操作有効時間のうちの最も短い操作有効時間よりも短くすることで、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間において、復活演出としての操作指示画像(「PUSH!」などの表示)が表示されることはないと認識させることができるので、次の変動表示に対しての期待に早期に気持ちを切り替えることができる、という効果がある。
例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さは、操作有効時間として複数の操作有効時間があり、その複数の操作有効時間のうちの1の操作有効時間よりも長いが他の1の操作有効期間よりも短くすることで、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間において、復活演出としての操作指示画像(「PUSH!」などの表示)が表示されることを遊技者に期待させることができる、という効果がある。
例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さは、操作有効時間として1の操作有効時間があり(1の操作有効時間のみしかなく)、その操作有効時間よりも長くすることで、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間において、復活演出としての操作指示画像(「PUSH!」などの表示)が表示されることを遊技者に期待させることができる、という効果がある。
例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さは、操作有効時間として1の操作有効時間があり(1の操作有効時間のみしかなく)、その操作有効時間よりも短くすることで、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間において、復活演出としての操作指示画像(「PUSH!」などの表示)が表示されることはないと認識させることができるので、次の変動表示に対しての期待に早期に気持ちを切り替えることができる、という効果がある。
他の変形例でも、同様にそれぞれの変形例毎に効果を奏するものであることは言うまでもない。
特別表示A~特別表示Fが表示されることで、大当りに対する期待度が異なるようにしてもよい。また、特別表示A~特別表示Fのうちの任意の1つの特別表示と、特別表示A~特別表示Fのうちの任意の1つの特別表示の関係において、一方の期待度を高くしたり、双方の期待度を同じとしたり、一方の期待度を低くしたりしてもよい。
同様に、3つ以上の特別表示の関係においても、ある特別表示の期待度を高くしたり、複数の特別表示の期待度を同じとしたり、ある特別表示の期待度を低くしたりしてもよい。
例えば、特別表示Aが表示された場合と特別表示Eが表示された場合とでは、特別表示Bや特別表示Dが表示された場合よりも期待度を高くしてもよい。また、特別表示Aが表示された場合と特別表示Eが表示された場合とでは、特別表示Aが表示された場合の期待度を高くしてもよいし、特別表示Bが表示された場合の期待度を高くしてもよい。
また、特別表示Cが表示された場合の期待度は、特別表示Aや特別表示Eよりも低く、特別表示Bや特別表示Dよりも高くしてもよい。あるいは、特別表示A、特別表示B、特別表示Dや特別表示Eよりも低くしてもよい。
扉枠3に設けた発光装飾手段(例えば、扉枠左サイドユニット530や扉枠右サイドユニット550など)を特別表示の実行時に発光させてもよい。
例えば、特別表示A~特別表示Fに対応した態様の発光パターンA~発光パターンFで、扉枠左サイドユニット530や扉枠右サイドユニット550を発光させてもよい。特別表示A~特別表示Fのうちの任意の1つの特別表示と、特別表示A~特別表示Fのうちの任意の1つの特別表示の関係において、発光パターンを異なったものとしたり、同じものとしてもよい。
例えば、特別表示Aのように期待度が高い表示や、特別表示Cのように遊技状態が変更されることを示す表示については、それぞれ独自の発光パターンを採用し、特別表示B、特別表示C、特別表示Eについては、同じ発光パターンを採用してもよい。
このように、特別表示ごとに発光パターンを異なったものとすることで、遊技者が表示領域を見ずによそ見をしていた場合でも、扉枠左サイドユニット530や扉枠右サイドユニット550などが視界に入ることで、どの特別表示が実行されたのかを認識することができる。
特別表示ごとに発光パターンを異なったものとする方法としては、点灯または点滅、発光色や発光時間を異なったものとするなどの、方法を採用してもよい。
特別表示に用いられた画像の色に対応した発光パターンを採用してもよい。例えば、黒色の背景隠蔽画像が表示された場合には、扉枠左サイドユニット530や扉枠右サイドユニット550の輝度を低下させたり、消灯させたりしてもよい。白色の背景隠蔽画像が表示された場合には、扉枠左サイドユニット530や扉枠右サイドユニット550を白色で発光させてもよい。その他の背景隠蔽画像が表示された場合については、扉枠左サイドユニット530や扉枠右サイドユニット550を表示されたキャラクタの色で発光させてもよいし、表示された背景隠蔽画像の背景領域の色で発光させてもよい。
各特別表示に対応する発光パターンは、特別表示よりも早く終了してもよいし、特別表示と同時に終了してもよいし、特別表示よりも遅く終了してもよい。
なお、各特別表示に対応する発光パターンが終了した後は、消灯状態としてもよいし、BGMに合わせた発光態様で発光させてもよい。
図252等を参照して「巨大戦車リーチ」についての実施形態を示したが、敵戦車の表示態様や操作する操作部が異なる複数種類の「巨大戦車リーチ」を実行可能に構成してもよい。また、敵戦車の表示態様や操作する表示部によって、「巨大戦車リーチ」の期待度を異なるものとしてよい。なお、この場合でも、「巨大戦車リーチ」の期待度は、「敵戦車破壊リーチ」の期待度よりも高いものとするとよい。また、このように異なる態様の「巨大戦車リーチ」においても、同じ態様で背景画像の切り替え表示を行うとよい。例えば、複数の「巨大戦車リーチ」において、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像を表示して同じ態様で背景画像の切り替え表示を行うようにしてもよい。
図233等を参照して「敵戦車破壊リーチ」についての実施形態を示したが、敵戦車の表示態様や操作する操作部が異なる複数種類の「敵戦車破壊リーチ」を実行可能に構成してもよい。また、敵戦車の表示態様や操作する表示部によって、「敵戦車破壊リーチ」の期待度を異なるものとしてよい。なお、この場合でも、期待度は、「巨大戦車リーチ」よりも低いものとするとよい。また、このように異なる態様の「敵戦車破壊リーチ」においても、同じ態様で背景画像の切り替え表示を行うとよい。例えば、複数の「巨大戦車リーチ」において、黒色の背景隠蔽画像を表示して同じ態様で背景画像の切り替え表示を行うようにしてもよい。
図233を参照して示した実施形態においては、操作有効期間中に操作部を模した模擬画像の表示を行なって特別抽選結果の示唆を行っているが、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の実行中は、操作有効期間とはせず、操作部を模した模擬画像の表示も行っていなかった。
他の各演出(特殊リーチ開始時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、セリフ予告演出)においても同様に、第1期間~第3期間において、操作有効期間とはせず、また、操作部を模した模擬画像の表示を行わないようにするとよい(すなわち操作部を模した模擬画像は必ず表示されない)。
このように、すべてのリーチ演出における第1期間~第3期間において、操作有効期間とはせず、また、操作部を模した模擬画像の表示を行わないようにするとよい(すなわち操作部を模した模擬画像は必ず表示されない)。
なお、操作有効期間とはせず、また、操作部を模した模擬画像の表示を行わないよう(すなわち操作部を模した模擬画像は必ず表示されない)にする期間として、第1期間~第3期間は例示にすぎず、第4期間を含めてもよいし、第1期間~第4期間のうちの、いずれか1の期間あるいはこれらの期間における任意の複数の期間としてもよい。
このような構成とすることで、表示領域の表示内容がシンプルになり、遊技者が操作部の操作受付が有効となっていることに気がつかず、操作部を操作できないという事態が発生することを防止することができる。
装飾図柄の変動表示中には、変動演出音の出力が行われるが、特別表示A~特別表示Fにおいて、変動演出音の出力を抑制してもよい。
以下に、図252等を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図272(a)を参照して説明する。同様に、図270を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図272(b)を参照して説明する。
図272(a)に示す演出例においては、背景隠蔽画像が表示されるタイミングt13からタイミングt19の期間において変動演出音が抑制状態とされる。また、タイミングt36からタイミングt42の期間において変動演出音が抑制状態とされる。
図272(b)に示す演出例においては、背景隠蔽画像が表示されるタイミングt10からタイミングt16の期間においても変動演出音が抑制状態とされず、通常状態での出力が維持される。
このように、図272(a)を参照して示した実施形態においては、背景画像が徐々に視認しがたくなる期間である第1期間、背景画像が視認不能な期間である第2期間、背景画像が徐々に視認しやすくなる期間である第3期間について、変動演出音の出力状態を抑制状態としていた。
一方、図272(b)を参照して示した実施形態においては、第1期間~第3期間においても、変動演出音の変動演出音の出力状態を抑制状態とはせずに通常状態を維持していた。
このように背景画像を切り替える場合には、変動演出音の出力状態を抑制状態とし、背景画像を切り替えない場合には、変動演出音の出力状態として通常状態を維持するようにしてもよい。
第1期間~第3期間を抑制状態とする例を示したが、第1期間~第3期間、背景画像の視認性が元に戻り装飾図柄が停止するまでの期間である第4期間のうちの少なくとも1の期間において、変動演出音を抑制状態としてもよい。なお、第4期間ののち、装飾図柄が停止表示されている期間においても抑制状態を維持し、次の変動表示が開始されるタイミングで通常状態としてもよい。
なお、抑制状態は、変動演出音の音量が通常状態よりも小さくされて出力される状態であってもよい。あるいは、変動演出音の出力が行われない状態であってもよい。この場合、変動演出音を内部的には再生しているものの、出力音量を内部的に0とする(ミュートする)ことで、スピーカから変動演出音が出力されないようにしてもよい。あるいは、変動演出音の再生自体を終了あるいは中断することで、スピーカから変動演出音が出力されないようにしてもよい。
なお、図272(a)に示した実施形態においては、タイミングt19からタイミングt36にかけて通常状態となっているが、この期間において、特殊リーチの種類に対応した特別な変動演出音を出力してもよい。この場合、抑制状態中のタイミングt16あるいは抑制状態終了時のタイミングt19から特別な変動演出音の出力を開始するとよい。また、抑制状態開始時のタイミングt36や抑制状態中のタイミングt39において特別な変動演出音の出力を終了するとよい。
図252等を参照して示した実施形態に限らず、図233等を参照して示した「敵戦車破壊リーチ」演出、図257等を参照して示した右打終了時背景画像切替演出、図261等を参照して示した疑似連演出、図266等を参照して示した通常背景画像切替演出においても同様の態様を採用して変動演出音を抑制状態としてもよい。
以下に図123~図272等を参照して示した実施形態を変形した実施形態における特別な演出である「保留変化チャンス演出」について、図273~図281等を参照して説明する。図273~図275は本実施形態(あるいは変形例)等において表示される画像の一例を示している。図280は本実施形態におけるタイムチャートを示している。図281は表示領域における表示例を示している。
図273~図275は、本実施形態において遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示される画像の一例を示している。具体的には、図273は背景画像を、図274は装飾図柄を、図275は背景隠蔽画像を、それぞれ示している。
なお、本実施形態やその変形例における各種の画像、動画像のデータは、液晶及び音制御ROM1512bにあらかじめ記憶されている。
図273(a)は、通常背景画像Aを示している。通常背景画像Aは、レコーディングスタジオ内の風景、スタンドマイク、女性歌手キャラクタを表した画像である。
図273(b)は、通常背景画像Bを示している。通常背景画像Bは、女性歌手キャラクタの自室内の風景、設置された家具を表した画像である。
通常背景画像A、通常背景画像Bは、遊技状態が通常状態であるときに表示される画像である。
図273(c)は特殊なリーチ演出である「年末歌合戦リーチ演出」が実行されたときに表示される特殊リーチ背景画像Aを示している。特殊リーチ背景画像Aは舞台、観客席、リーチ名を表した画像である。
図273(d)は特殊なリーチ演出である「ザ・カウントダウンリーチ演出」が実行されたときに表示される特殊リーチ背景画像Bを示している。特殊リーチ背景画像Bは舞台、観客席、リーチ名、変動結果が大当りとなる期待度を表した画像である。
「年末歌合戦リーチ演出」が実行されたときの期待度は、「ザ・カウントダウンリーチ演出」が実行されたときの期待度よりも高く設定されている。例えば、「年末歌合戦リーチ演出」が実行されたときの期待度を50%とし、「ザ・カウントダウンリーチ演出」が実行されたときの期待度を15%としてもよい。
なお、「年末歌合戦リーチ演出」や「ザ・カウントダウンリーチ演出」は、図224~272などを参照して示した「巨大戦車リーチ演出」や「敵戦車破壊リーチ演出」と同様の演出であり、「巨大戦車リーチ演出」や「敵戦車破壊リーチ演出」についての各種実施形態(背景画像切替時の演出、疑似連演出、セリフ予告演出、各種の操作部を操作する演出など)を「年末歌合戦リーチ演出」や「ザ・カウントダウンリーチ演出」において採用してもよい。
図273(e)は、遊技者に有利な高確率時短状態や低確率時短状態において表示される通常背景画像Cを示している。通常背景画像Cは、大当りが連続して発生した回数(連チャン回数)、連チャン状態中に払い出された遊技球の個数、右打ちを行うことを遊技者に示す画像である。「LIVE×15」という画像の数字部分は、大当りが連続して発生した回数(連チャン回数)を示しており、この例における連チャン回数は15回である。また、「観客動員数:12000人突破」という画像の人数部分は連チャン中に払い出された遊技球の個数を示しており、この例においては12000個以上の遊技球が払い出されたことを示している。なお、通常背景画像Cは、具体的には、高確率時短状態や低確率時短状態における装飾図柄の変動表示中や停止表示中、高確率時短状態や低確率時短状態において発生した大当り中に表示される。
図274は、パチンコ機1において表示可能な装飾図柄の例を示している。各装飾図柄は左装飾図柄、中装飾図柄、右装飾図柄からなる。演出の進行状況や遊技状況に応じて、これらの装飾図柄が適宜切り替えられて表示される。
図274(a)は通常装飾図柄を示している。この図では、停止表示された通常装飾図柄の一例を示しているが、各通常装飾図柄は所定方向(例えば、下方向)に向けてスクロールして表示したり、所定位置で仮停止した状態で表示することも可能である。
通常装飾図柄は、特別抽選結果に応じて表示態様が決定され、特別抽選結果が大当りである場合はぞろ目の態様(例えば「222」)で停止表示され、特別抽選結果が大当りでない場合はぞろ目ではない態様(例えば「352」)で停止表示される。図274(a)は通常装飾図柄が「538」で停止表示された状態を一例として示している。
通常装飾図柄は、縦長の長方形の背景領域と、背景領域の手前側に配置された数字とキャラクタ(あるいは文字)とからなる。数字とキャラクタ(あるいは文字)とは1対1の対応関係になっている。
図274(b)は特殊なリーチ演出である「年末歌合戦リーチ演出」や「ザ・カウントダウンリーチ演出」が実行されたときに表示される特殊リーチ装飾図柄を示している。
特殊リーチ装飾図柄は、表示領域の所定位置(図中では中央付近)に通常装飾図柄よりも小さく表示される。これにより、「年末歌合戦リーチ演出」や「ザ・カウントダウンリーチ演出」の実行中に実行される特別抽選結果を示唆する演出を遊技者が視認しやすくなる。
図274(c)は、特殊リーチ装飾図柄の変形例である。このように、数字がより強調されて表示される特殊リーチ装飾図柄を採用してもよい。特殊なリーチ演出の実行中(特に終盤)に表示される。
なお、図274(b)、図274(c)は、特殊リーチ装飾図柄が仮停止中の状態を示している。
なお、特殊なリーチ演出の実行中(特に中盤)には、左装飾図柄と右装飾図柄のみを仮停止の態様で表示し、中装飾図柄を表示しない場合がある。
図274(d)は、右打ち中に表示される右打ち中装飾図柄を示している。右打ち中装飾図柄は、低確率時短状態や高確率時短状態などの遊技者に右打ちが要求される遊技状態において表示される装飾図柄である。図274(d)は右打ち中装飾図柄が「538」で停止表示された状態を示している。
特殊リーチ装飾図柄や右打ち中装飾図柄には、通常装飾図柄のようにキャラクタや文字は付随せず数字のみを有している。このため、図柄の視認態様をシンプルなものとすることができる。
装飾図柄は、変動表示が開始されてからの所定期間(例えば1秒間)と、リーチ状態の発生時などにおいて装飾図柄が仮停止表示する前の所定期間(例えば1秒間)や変動表示が終了する前の所定期間(例えば1秒間)についてはゆっくりとスクロールするため、遊技者は装飾図柄を明確に視認することができる。なお、このような変動状態を低速変動と称する場合がある。
一方、これらの期間以外については、装飾図柄は半透明で表示されるとともにスクロール速度も高速となり、遊技者は装飾図柄が変動表示されていることは認識できるものの、装飾図柄が備える数字やキャラクタなどを認識することは不能または困難な状態となる。なお、このような変動状態を高速変動と称する場合がある。
なお、装飾図柄の変動表示を開始する際に、低速変動での表示を行わずいきなり高速変動で変動表示を開始するようにしてもよい。
図274(e)は、高速変動中の装飾図柄を下方向を向いた矢印で模式的に示した図であり、後述する実施形態においては、高速変動中の装飾図柄を矢印によって模式的に示している。
図柄をゆっくりとスクロールさせる場合には、例えば、1秒間あたり2図柄分図柄がスクロールして表示されるようにするとよい。なお、1秒間あたり2図柄分に限らず、1図柄分から3図柄分の範囲のうちの任意の速度を選択することができる。このように図柄をゆっくりとスクロールさせる態様とすることで、図柄の種類を識別することが容易となる。
また、低速変動の態様として変動速度が異なる複数(2つ以上)の変動態様を設けてもよい。例えば、1秒間あたり1図柄分図柄がスクロールする低速変動、1秒間あたり2図柄分図柄がスクロールする低速変動、1秒間あたり3図柄分図柄がスクロールする低速変動を設けてもよい。また、変動表示の際には、これらの態様のうちのいずれかの態様で低速変動を行うようにしてもよい。
なお、1秒間あたり1図柄分図柄がスクロールする変動表示のことを超低速変動、1秒間あたり3図柄分図柄がスクロールする変動表示のことを単に低速変動と称するようにしてもよい。
また、図柄を高速でスクロールさせる場合には、例えば、1秒間あたり10図柄分図柄がスクロールして表示されるようにするとよい。なお、1秒間あたり10図柄分に限らず、8図柄分から12図柄分の範囲のうちの任意の速度を選択することができる。このように図柄を高速でスクロールさせる態様とすることで、図柄の種類を識別することが困難または不能となる。
また、高速変動の態様として変動速度が異なる複数(2つ以上)の変動態様を設けてもよい。例えば、1秒間あたり8図柄分図柄がスクロールする高速変動、1秒間あたり10図柄分図柄がスクロールする高速変動、1秒間あたり12図柄分図柄がスクロールする高速変動を設けてもよい。また、変動表示の際には、これらの態様のうちのいずれかの態様で高速変動を行うようにしてもよい。
なお、1秒間あたり12図柄分図柄がスクロールする変動表示のことを超高速変動、1秒間あたり10図柄分図柄がスクロールする変動表示のことを単に高速変動と称するようにしてもよい。
図274を参照して示したように、通常装飾図柄、特殊リーチ装飾図柄、右打ち中装飾図柄は、背景領域の大きさやデザイン、キャラクタや文字の有無、数字の大きさなどにより、区別することが可能である。なお、装飾図柄を構成する数字についてもアラビア数字の表記に限らず、漢数字やローマ数字による表記を採用してもよい。
このような構成とすることで、装飾図柄の種類や数字等の態様によって演出状況や遊技状態を遊技者は認識することができる。
図275(a)~図275(c)は背景隠蔽画像の一例を示している。本実施形態における背景隠蔽画像は、図228、図229等を参照して示したものと同様の機能を有するものである。
本実施形態における背景隠蔽画像は、通常背景画像Aや通常背景画像Bと、「年末歌合戦リーチ演出」や「ザ・カウントダウンリーチ演出」の実行時に表示される特殊リーチ背景画像とを切り替える際に表示される。図275(a)~図275(c)に示した背景隠蔽画像はどん帳を模した白色の画像からなっており、表示領域の上から下に向けて移動するように表示されたのち、表示領域の下から移動するように表示され、この期間に背景画像や装飾図柄の変更が行われる。
図275(d)~図275(f)は背景隠蔽画像の他の例を示している。この背景隠蔽画像は、図228等を参照して示した実施形態における爆弾キャラクタを除いたものであり、図228等を参照して示した実施形態と同様に左右方向に移動するように表示される。
以下に、図276を参照して「年末歌合戦リーチ演出」の概要を説明する。また、図277を参照して「ザ・カウントダウンリーチ演出」の概要を説明する。
まず、左右の通常装飾図柄が同じ図柄で仮停止表示されて、リーチ状態が成立する。図276(a)、図277(a)はこのときの表示状態を示している。
次いで、背景隠蔽画像A、背景隠蔽画像B、背景隠蔽画像C、背景隠蔽画像B、背景隠蔽画像Aの順で背景隠蔽画像が表示される。なお、背景隠蔽画像については、図224~図272等を参照して示した実施形態と同様の態様で表示が行われる。
次いで、「年末歌合戦リーチ演出」の場合は特殊リーチ背景画像Aが表示され、「ザ・カウントダウンリーチ演出」の場合は特殊リーチ背景画像Bが表示される。また、これらのリーチ演出のタイトルも表示される。図276(b)、図277(b)はこのときの表示状態を示している。表示されたタイトルは所定時間(例えば3秒間)の経過後に表示が終了する。
リーチ演出のタイトルを示す文字の色は、白色、赤色、金色のうちのいずれかの色で表示され、白色の文字よりも赤色の文字の方が大当りの期待度が高く、赤色の文字よりも金色の文字の方が大当りの期待度が高くなるように設定されている。
次いで、女性歌手キャラクタとマイクの画像が表示される。また、「年末歌合戦リーチ演出」の場合は悪姫キャラクタの画像が表示され、「ザ・カウントダウンリーチ演出」の場合は雑魚姫キャラクタの画像が表示される。図276(c)、図277(c)はこのときの表示状態を示している。
次いで、所定時間(例えば10秒間)をかけて女性歌手キャラクタと、悪姫キャラクタまたは雑魚姫キャラクタがマイクを奪い合う演出表示が行われ、演出表示の結果によって、特別抽選の結果が示唆される。具体的には、女性歌手キャラクタがマイクを持ち続けることができれば、特殊リーチ装飾図柄がゾロ目の態様で仮停止表示されて、特別抽選の結果が大当りであることが示される。図276(d)、図277(d)はこのときの表示状態を示している。その後、背景隠蔽画像の表示が再度行われて、ゾロ目の態様で仮停止表示された通常装飾図柄と、通常背景画像が表示される。図276(e)、図277(e)はこのときの表示状態を示している。
一方、悪姫キャラクタあるいは雑魚姫キャラクタによって、マイクが持ち去られてしまった場合には、特殊リーチ装飾図柄がリーチハズレの態様で仮停止表示されて、特別抽選の結果がハズレであることが示される。図276(f)、図277(f)はこのときの表示状態を示している。その後、背景隠蔽画像の表示が再度行われて、リーチハズレの態様で仮停止表示された通常装飾図柄と、通常背景画像が表示される。図276(g)、図277(g)はこのときの表示状態を示している。
通常装飾図柄が仮停止表示された状態が所定時間(例えば1秒間)継続された後、通常装飾図柄は停止表示され、その後は、大当り遊技状態に移行するか、次の変動表示が開始される。
なお、特殊なリーチ演出中は、所定の歌をスピーカから出力するとよい。また、「年末歌合戦リーチ演出」と「ザ・カウントダウンリーチ演出」とで異なる歌を出力するようにしてもよい。
1回の特殊なリーチ演出中に悪姫キャラクタまたは雑魚姫キャラクタが2回登場するようにしてもよい。この場合、例えば、特殊なリーチ演出中に、2回連続して女性歌手キャラクタがマイクを持ち続けることができれば、装飾図柄が大当りの態様で停止表示され、女性歌手キャラクタが1度もマイクを持ち続けることができなかったり、1回目ではマイクを持ち続けることができたものの、2回目でマイクを持ち続けることができなかった場合には、装飾図柄がハズレの態様で停止表示されるようにするとよい。
なお、この場合には、図276(d)、図277(d)に示す表示が行われた後、図276(c)、図277(c)に示すように悪姫キャラクタまたは雑魚姫キャラクタを再度、登場させて、女性歌手キャラクタがマイクを持ち続けることができるか否かを表示するとよい。
このように特殊なリーチ演出を前半と後半の2回に分け、それぞれ所定の表示(この場合は、マイクを持ち続けること)が行われることで、特別抽選の結果が大当りであることを遊技者に示すようにしてもよい。
なお、前半と後半の2回に限らず、3回以上、悪姫キャラクタまたは雑魚姫キャラクタが登場するようにしてもよい。
なお、図276(d)、図276(f)、図277(d)、図277(f)に示す表示状態ののち、背景隠蔽画像を表示せずに特殊リーチ背景画像やキャラクタ(女性歌手キャラクタ、悪姫キャラクタ、雑魚姫キャラクタ)を表示したまま、仮停止していた特殊リーチ装飾図柄を停止表示してもよい。なお、このとき、小さな特殊リーチ装飾図柄を図274(c)に示す大きな特殊リーチ装飾図柄に変更して停止表示するようにしてもよい。
特殊リーチ演出の実行中に所定の文字を表示して、文字の色により大当りの期待度を示してもよい。例えば、女性歌手キャラクタのセリフとして「マイクは離さない!」というセリフを表示してもよい。図278(a)は、「年末歌合戦リーチ演出」中に悪姫キャラクタが登場した状態で、女性歌手キャラクタのセリフとして「マイクは離さない!」という文字が表示された状態を示している。なお、セリフ画像の表示は、悪姫キャラクタや雑魚姫キャラクタが登場し、マイクを奪い合っている表示中に行い、セリフ画像の表示が終了した後に、女性歌手キャラクタがマイクを持ち続けることができるか否かの表示が行われる。
セリフの色は、白色、赤色、金色のうちのいずれかの色で表示され、白色の文字よりも赤色の文字の方が大当りの期待度が高く、赤色の文字よりも金色の文字の方が大当りの期待度が高くなるように設定するとよい。
同様に、特殊リーチ演出の実行中にカットイン画像の表示を行って期待度を示してもよい。図278(b)はカットイン画像として、ウィンドウ画像、「最後まで歌います!!」というセリフ画像、女性歌手キャラクタの画像が表示された例を示している。なお、カットイン画像の表示は、悪姫キャラクタや雑魚姫キャラクタが登場し、マイクを奪い合っている表示中に行い、カットイン画像の表示が終了した後に、女性歌手キャラクタがマイクを持ち続けることができるか否かの表示が行われる。
カットイン画像として表示された画像(ウィンドウ画像全体、ウィンドウ画像の一部(例えば枠部分)、セリフ画像、女性歌手キャラクタの画像のうちの少なくとも1つ。)の色は、緑色、赤色、金色のうちのいずれかの色で表示され、緑色の画像よりも赤色の画像の方が大当りの期待度が高く、赤色の画像よりも金色の画像の方が大当りの期待度が高くなるように設定するとよい。
なお、特殊なリーチ演出中にボタン(例えば、操作ボタン401や攻撃ボタン3710)の操作に応じた所定の演出を発生させて、特別抽選の結果が大当りであることの期待度を示してもよい。
例えば、ボタン操作に応じて、観客からの応援を示す応援メッセージ画像が表示され、応援メッセージ画像によって示された応援の量に応じて、期待度が示されるようにしてもよい。
図279(a)は、悪姫キャラクタが表示されたときの表示状態を示している。この状態で、ボタンの操作受付が所定時間有効となり、ボタンの形状を模した画像が表示されて、ボタン操作が指示される。図279(b)はこのときの表示状態を示している。なお、ボタン操作を指示する画像の下方には操作有効期間を示すゲージが表示されている。
遊技者がボタンを押したタイミングあるいはボタン操作の有効期間が終了したタイミングで、女性歌手キャラクタを応援する応援メッセージ画像が表示される。表示された応援メッセージ画像の数によって大当りの期待度が示される。応援メッセージ画像の数が多いほど、期待度を高く設定するとよい。
図279(c)は応援メッセージ画像が2つ表示された状態を示している。また、図279(d)は応援メッセージ画像が4つ表示された状態を示している。この場合、応援メッセージ画像が4つ表示された後者の表示状態の方が、大当りの期待度が高い。
また、ボタン操作を指示する演出が行われる場合には、ボタン操作を指示する演出が行われない場合(すなわち応援メッセージ画像が表示されない場合)よりも、期待度を高く設定するとよい。
なお、応援メッセージ画像の表示は所定時間で終了し、その後、女性歌手キャラクタがマイクを持ち続けることができるか否かの表示(図276(d)、図276(f)に示す表示のいずれか)が行われる。
なお、ボタン操作の例として、操作ボタン401や攻撃ボタン3710を例に挙げたが、ミッションボタン3700、防御ボタン3740に対するボタン操作が要求されるようにしてもよい。
このような構成とすることで、特殊なリーチ演出中に、ボタン操作を指示する画像が表示されるのではないかという期待感を遊技者に抱かせ、ボタン操作を指示する画像が表示された場合にはより多くの応援メッセージ画像が表示されることを遊技者は期待することとなる。
なお、ボタン操作に代えて、レバー(図137等を参照して示した実施形態における左レバー3720または右レバー3730)に対する操作に基づいた表示が行われるようにしてもよい。その場合には、応援メッセージ画像に代えてペンライト画像が所定個数(例えば4個から8個)表示され、表示されたペンライト画像の数が多いほど、期待度が高くなるように設定してもよい。
図279(e)はレバー操作を指示する画像が表示された表示状態を示している。また、図279(f)はレバー操作後(あるいはレバー操作の有効期間終了後)にペンライト画像が6個表示された表示状態を示している。
図276、図277を参照して示した実施形態においては、特殊なリーチ演出中に当該保留画像、第1保留表示領域~第4保留表示領域の保留画像のすべてを表示していたが、特殊なリーチ演出中には、当該保留画像のみが表示されるようにしてもよい。あるいは、特殊なリーチ演出中には当該保留画像も含めてすべての保留画像を表示しないようにしてもよい。
また、特殊なリーチ演出の終了時に背景隠蔽画像を表示して、特殊リーチ背景画像を通常背景画像に切り替える実施形態を示したが、この切り替えタイミング以降は、通常背景画像と通常装飾図柄と当該保留画像と第1保留表示領域~第4保留表示領域における保留画像とが徐々に視認可能となる。なお、第1保留表示領域~第4保留表示領域における保留画像の表示は行うが、当該保留画像の表示を行わないようにしてもよい。
以下に、図280、図281を参照して、「保留変化チャンス演出」について説明する。図280は、「保留変化チャンス演出」の実施形態を示すタイムチャートを示している。また、図281は、「保留変化チャンス演出」が実行されたときの表示領域における表示例を示している。
まず、図280(a)を参照して「保留変化チャンス演出」が行われない場合の演出態様を説明する。なお、図281~図284に示す図中において表示されている装飾図柄は通常装飾図柄である。
タイミングt0において変動表示が開始され、1秒間の経過後、装飾図柄が高速変動された表示状態となる。図281(a)は、装飾図柄が高速変動中の表示状態を示しているまた、背景画像として通常背景画像Aが表示されている。保留数は2個であり、当該保留表示領域に通常の当該保留画像が、第1保留表示領域、第2保留表示領域に通常の保留画像が表示されている。なお、当該保留表示領域、第1保留表示領域、第2保留表示領域についての詳細は、図123を参照して上述したとおりである。
この演出例においては、タイミングt31において装飾図柄が停止表示されるまで、当該保留画像の視認態様は変化しない。
タイミングt31からタイミングt32にかけて、装飾図柄が停止表示される。当該保留画像については、タイミングt31において表示が終了する。タイミングt32以降は、次回以降の変動表示や大当り遊技が開始される。なお、次回の変動表示が開始されるタイミング(タイミングt32)において新たな当該保留画像の表示が開始される。
次に、図280(b)に示した演出例01~演出例04について、「保留変化チャンス演出」が実行された場合の演出態様について説明する。「保留変化チャンス演出」においては、表示中の当該保留画像が他の当該保留画像に変化するか否かを演出として示す保留隠蔽画像が、当該保留画像の手前側に表示される。保留隠蔽画像は、八角形の領域内に漢字の「歌」が配置された第1保留隠蔽画像、八角形の領域内に漢字の「姫」が配置された第2保留隠蔽画像、八角形の領域内に漢字の「伝」が配置された第3保留隠蔽画像、八角形の領域内に漢字の「説」が配置された第4保留隠蔽画像、円周部が放射状の形状となっている略円形の保留隠蔽エフェクト画像(なお、図中では簡単のため「円形」と表記している)、とからなっている。
演出例01は、タイミングt2からタイミングt3において、通常の当該保留画像(白色の当該保留画像)の手前側に第1保留隠蔽画像が表示された演出例を示している。図281(b)はタイミングt2からタイミングt3における表示例である。
演出例02は、タイミングt2からタイミングt3において、通常の当該保留画像の手前側に第1保留隠蔽画像が表示され、タイミングt3からタイミングt4において通常の当該保留画像の手前側に第2保留隠蔽画像が表示された演出例を示している。
図281(b)はタイミングt2からタイミングt3における表示例である。また、図281(c)はタイミングt3からタイミングt4における表示例である。
演出例03は、タイミングt2からタイミングt3において、通常の当該保留画像の手前側に第1保留隠蔽画像が表示され、タイミングt3からタイミングt4において通常の当該保留画像の手前側に第2保留隠蔽画像が表示され、タイミングt4からタイミングt5において通常の当該保留画像の手前側に第3保留隠蔽画像が表示された演出例を示している。
図281(b)はタイミングt2からタイミングt3における表示例である。また、図281(c)はタイミングt3からタイミングt4における表示例である。また、図281(d)はタイミングt4からタイミングt5における表示例である。
演出例04は、タイミングt2からタイミングt3において、通常の当該保留画像の手前側に第1保留隠蔽画像が表示され、タイミングt3からタイミングt4において通常の当該保留画像の手前側に第2保留隠蔽画像が表示され、タイミングt4からタイミングt5において通常の当該保留画像の手前側に第3保留隠蔽画像が表示され、タイミングt5からタイミングt6において通常の当該保留画像の手前側に第4保留隠蔽画像が表示され、タイミングt6からタイミングt7において通常の当該保留画像の手前側に保留隠蔽エフェクト画像が表示された演出例を示している。この演出例においてはタイミングt7以降変化後の当該保留画像が表示される。
図281(b)はタイミングt2からタイミングt3における表示例である。また、図281(c)はタイミングt3からタイミングt4における表示例である。また、図281(d)はタイミングt4からタイミングt5における表示例である。また、図281(e)はタイミングt5からタイミングt6における表示例である。また、図281(f)はタイミングt6からタイミングt7における表示例である。また、図281(g)はタイミングt7以降における表示例である。
なお、タイミングt5で第4保留隠蔽画像が表示されたタイミングで、当該保留画像が他の当該保留画像へと変化することは確定するが、本実施形態においては、保留隠蔽エフェクト画像を表示することで、変化後の当該保留画像を表示するタイミングを遅らせて、遊技者の期待感を長時間持続させることを可能としている。
演出例01~演出例03においては、それぞれタイミングt2~タイミングt4において、保留隠蔽画像の表示が終了して、保留隠蔽画像を表示する前に表示されていた当該保留画像が表示される。図281(h)はこのときの表示態様を示している。
なお、保留隠蔽画像の表示を終了させるとき、保留隠蔽画像の表示を瞬時に終了させるようにしてもよいし、徐々に終了させるようにしてもよい。徐々に終了させるようにした場合には、当該保留画像が徐々に視認可能になる。
一方、演出例04においては、第4保留隠蔽画像、保留隠蔽エフェクト画像を表示したのち、タイミングt7において保留隠蔽エフェクト画像の表示が終了するとともに、保留隠蔽画像を表示する前に表示されていた通常の当該保留画像と比べて大当りの期待度が高いことを示す色(この場合は青色)の当該保留画像が表示される。図281(g)はこのときの表示態様を示している。
このように、「歌」「姫」「伝」「説」という文字の表示(あるいは「説」という文字の表示)、保留隠蔽エフェクト画像の表示、当該保留画像の表示と、段階的に表示演出が進行し、最終的に当該保留画像の表示態様によって、大当りの期待度が示唆されるため、いきなり当該保留画像の表示態様が変化する場合と比べて、遊技者の期待感を高めることができる。
なお、保留隠蔽エフェクト画像の表示終了時に青色の当該保留画像が表示される演出例を示したが、青色の当該保留画像に限らず、より大当りの期待度が高いことを示す緑色、赤色、金色等の当該保留画像が表示される場合があるように構成してもよい。このような構成とすることで、遊技者は、第4保留隠蔽画像が表示された時点で、いずれの当該保留画像が表示されるのかを期待感を持ちながら待つこととなる。
なお、各演出例において、保留隠蔽画像が表示され続けている期間において、当該保留画像は視認不能となっているが、一部を視認可能にするようにしてもよい。この場合、当該保留として何色の当該保留画像が表示されているかを認識することができる。
通常の当該保留画像以外の当該保留画像が表示されているときに、「保留変化チャンス演出」を実行してもよい。以下に、図280(c)を参照して、青色の当該保留画像が表示されているときに、「保留変化チャンス演出」が実行される場合の演出例を示す。
演出例05は青色の当該保留画像が表示されているときに、第1保留隠蔽画像のみが表示された演出例を示している。この演出例においては、第1保留隠蔽画像の表示が終了したタイミングt2以降においても青色の当該保留画像が表示される。なお、第2保留隠蔽画像や第3保留隠蔽画像までしか表示されなかった場合も、これらの保留隠蔽画像の表示終了後には青色の当該保留画像が表示される。
演出例06は青色の当該保留画像が表示されているときに、保留隠蔽エフェクト画像まで表示が行われた演出例を示している。この演出例においては、保留隠蔽エフェクト画像の表示が終了したタイミングt7において、青色の当該保留画像よりも期待度が高い緑色、赤色、金色などの当該保留画像の表示が開始される。
図280(a)、図280(b)を参照して示した演出例においては、タイミングt10以降、順次装飾図柄が仮停止表示され、タイミングt21において全装飾図柄が停止表示されるが、装飾図柄の停止表示されるタイミングをより遅くし、それまでの期間において、疑似連演出、「年末歌合戦リーチ演出」、「ザ・カウントダウンリーチ演出」などの本明細書中に記載の他の演出を実行するようにしてもよい。
このように、「保留変化チャンス演出」においては、保留隠蔽画像が所定の順番で段階的に表示され、最後の段階の保留隠蔽画像の表示に至った場合(第4保留隠蔽画像が表示された場合)に、当該保留画像が、より期待度が高いことを示す当該保留画像に変化して表示される。一方で、保留隠蔽画像の表示が最後の段階に至らなかった場合(第1保留隠蔽画像~第3保留隠蔽画像までしか表示されなかった場合)には、当該保留画像の変化は起こらず、保留隠蔽画像の表示が開始される前に表示されていた当該保留画像がそのまま表示される。
このような構成によれば、保留隠蔽画像の表示が最後の「説」まで進むのか否かということに遊技者は大きな関心を持つこととなり、遊技者に新規な興趣を提供することが可能となる。
図280(b)を参照して最大で4つの保留隠蔽画像(第1保留隠蔽画像~第4保留隠蔽画像)が表示される例を示したが、保留隠蔽画像の個数はこれより多くてもよいし、少なくてもよい。例えば、図280(f)を参照して示す演出例においては、第7保留隠蔽画像が表示される場合があるが、詳細は後述する。
保留隠蔽画像が所定のタイミング(タイミングt3、タイミングt4、タイミングt5、タイミングt6など)で瞬時に切り替わる演出例を示したが、切り替えを行う際に、切り替え前の保留隠蔽画像が切り替え後の保留隠蔽画像に徐々に切り替わるように表示してもよい。例えば、八角形の領域内において、「歌」という漢字を左側に移動させつつ、右側から「姫」という漢字を出現させる表示を行うことで、保留隠蔽画像の切り替えが動的に行われるようにしてもよい。図282(a)は、切り替え中の保留隠蔽画像の表示態様を示している。なお、このような切り替え表示は0.1~0.3秒程度の期間で実行することが望ましい。
演出例01~演出例03を参照して、保留隠蔽画像が途中までしか表示されなかった場合の例を示したが、このときに、保留隠蔽画像を瞬時に消去して元の当該保留画像が視認可能な状態とするのではなく、保留隠蔽画像を所定期間(例えば1秒間)をかけて徐々に消去するようにしてもよい。例えば、徐々に透明度を上げていき、当該保留画像が視認可能となっていくように構成してもよい。
図282(b)は第1保留隠蔽画像が半透明で表示された状態を示している。この状態では、保留隠蔽画像に付された漢字や当該保留画像の形状や色を認識可能である。
当該保留画像に重なる位置に保留隠蔽画像がいきなり表示される演出例を示したが、当該保留画像と重ならない位置に保留隠蔽画像を表示し、当該保留画像に向けて移動させて、当該保留画像と重ならせてもよい。
図282(c)~図282(e)は表示領域の左上に大型の第1保留隠蔽画像を表示した後、第1保留隠蔽画像の大きさを徐々に小さくしつつ、当該保留画像に向けて移動させ、最終的に当該保留画像の手前側に第1保留隠蔽画像が重なる態様で表示するようにした表示例を示している。
保留隠蔽画像を当該保留画像内に表示してもよい。図283(a)~図283(d)は第1保留隠蔽画像~第4保留隠蔽画像を、当該保留画像内において手前側に重ねて表示した表示例を示している。なお、保留隠蔽エフェクト画像についても、当該保留画像内において手前側に重ねて表示するとよい。なお、第1保留隠蔽画像~第4保留隠蔽画像を文字だけで構成してもよい。
なお、「保留変化チャンス演出」において表示される第1保留隠蔽画像~第4保留隠蔽画像、保留隠蔽エフェクト画像は一時的に表示される画像であり、当該保留画像の手前側に表示され続けることはない。すなわち、装飾図柄の変動表示中の所定のタイミングで第1保留隠蔽画像~第4保留隠蔽画像、保留隠蔽エフェクト画像の表示が終了し、少なくとも装飾図柄が変動を停止する直前においては、所定の態様(白色、青色等)の当該保留画像が視認可能に演出が実行される。例えば演出例01~演出例04においては、遅くともタイミングt7までに、第1保留隠蔽画像~第4保留隠蔽画像、保留隠蔽エフェクト画像の表示が終了する。
第1保留隠蔽画像~第4保留隠蔽画像の表示態様として他の表示態様を採用してもよい。図283(e)は正方形(45度傾いている)とした例である。図283(f)は、八角形の領域内に表示される漢字の大きさを大きくした例である。図283(g)は八角形の領域内の色を緑色とした例である。また、領域内の色に限らず文字の色を緑色としてもよい。また、これらを組合わせた態様の保留隠蔽画像を採用してもよい。
また、これらの表示態様によって、「保留変化チャンス演出」において文字が最後まで実行される期待度や大当りの期待度を示すようにしてもよい。
具体的には、図281(b)~図281(e)に示した態様の保留隠蔽画像が表示された場合と比べて、図283に示した態様の保留隠蔽画像が表示された場合の方が、文字が最後まで実行される期待度や大当りの期待度が高くなるようにしてもよい。
なお、文字が最後まで実行される期待度や大当りの期待度が100%の保留隠蔽画像が、第1保留隠蔽画像~第4保留隠蔽画像のうちのいずれかにおいて表示される場合があるようにしてもよい。
このような構成とすることで、保留隠蔽画像が最後まで表示されるのか否かや保留隠蔽画像が最後まで表示された場合の大当りの期待度について遊技者の期待感を高めることができる。
図281(f)、図281(g)を参照して、保留隠蔽エフェクト画像の表示を終了するタイミング(タイミングt7)において、当該保留画像を変化させて表示させる例を示したが、保留隠蔽エフェクト画像の表示を終了するタイミングにおいて、当該保留画像の手前側に所定の事象の発生を示唆あるいは予告する演出画像を表示してもよい。
図284(a)、図284(b)は、「チャンス」、「激アツ」という文字を含む演出画像である。それぞれ変動表示結果が大当りとなる期待度を示す演出画像が表示された表示例を示している。なお、後者の演出画像の方が期待度が高い。
図284(c)は、変動表示の終了までに何らかの演出が実行されることを示す「待機中」という文字を含む演出画像が表示された表示例を示している。なお、演出が実行された場合には、この演出画像の表示は終了し、当該保留画像が視認可能となる。
図284(d)はそれぞれ、「年末歌合戦リーチ演出」あるいは「ザ・カウントダウンリーチ演出」が発生することを予告する「ライブリーチ」という文字を含む演出画像が表示された表示例を示している。なお、より明確に「年末歌合戦」、「ザ・カウントダウン」という文字を含む演出画像を表示して、発生するリーチ演出の種類を示してもよい。なお、リーチ演出が開始されたタイミングで、この演出画像の表示は終了し、当該保留画像が視認可能となる。
なお、図284(e)において示した「歌姫伝説」という文字を含む演出画像は、大当りを示す態様で装飾図柄が停止表示されることを示す演出画像でもある。
図284(c)、図284(d)に示した演出画像については、装飾図柄の変動途中で表示が終了し、当該保留画像が視認可能となる点を示したが、図284(a)、図284(b)、図284(e)に示した演出画像については、装飾図柄の変動途中で表示が終了し、当該保留画像が視認可能となるようにしてもよいし、装飾図柄が停止するまで表示を継続して、演出画像の表示後は当該保留画像が視認可能とならないようにしてもよい。なお、この場合には、演出画像が実質的に当該保留画像と同様の機能を奏することとなる。
なお、文字により、所定の事象の発生を示唆あるいは予告する例を示したが、文字以外の表示態様(色、形状、アイコン等やそれらの組み合わせ)により、所定の事象の発生を示唆あるいは予告するようにしてもよい。
装飾図柄の変動表示が高速変動される表示状態となった直後に「保留変化チャンス演出」を開始する例を示したが、他のタイミングにおいて「保留変化チャンス演出」を開始してもよい。
例えば、疑似連演出(疑似連演出については、図262、図263等を参照して示した実施形態を参照)の開始時、疑似連演出中、特殊なリーチ演出である「年末歌合戦リーチ演出」や「ザ・カウントダウンリーチ演出」の開始時(特殊リーチ背景画像が視認可能となったタイミング)、特殊なリーチ演出のタイトル表示時(図276(b)、図277(b)に示すタイミング)、特殊なリーチ演出中(図276(c)、図277(c)に示すタイミング)に「保留変化チャンス演出」を開始してもよい。
なお、これらの場合の「保留変化チャンス演出」の終了タイミングについては、疑似連演出中や特殊なリーチ演出中に終了する。
なお、「保留変化チャンス演出」は1回以上実行してもよく、実行するタイミングはこれらのタイミングのうちのいずれかのタイミングとしてもよい。例えば、装飾図柄がリーチ状態となる前の高速変動中に、2回以上実行してもよい。あるいは、疑似連演出中に一回目の「保留変化チャンス演出」を実行し、特殊なリーチ演出中に2回目の「保留変化チャンス演出」を実行するようにしてもよい。
次いで、他の演出例について説明する。
図280(d)の演出例07~演出例09は、第1保留隠蔽画像~第3保留隠蔽画像は同一であるものの、第4保留隠蔽画像の種類を複数設けて、いずれかの第4保留隠蔽画像が表示されるようにした変形例を示している。本変形例では、第4保留隠蔽画像の種類によって、当該保留画像が所定の確率(例えば50%)で変化する場合と、当該保留画像が必ず変化する場合とを設けている。
まず、演出例07、演出例08を参照して、当該保留画像が所定の確率(例えば50%)で変化する種類の第4保留隠蔽画像が表示された場合の演出態様について説明する。
演出例07、演出例08においては、タイミングt2からタイミングt6にかけて「保」「留」「上」「々」と順に表示されるが、演出例07においてはタイミングt7において当該保留画像が昇格する表示は行われない。一方、演出例08においてはタイミングt7において当該保両画像が昇格する表示が行われる。このように、第4保留隠蔽画像として、「々」が表示された場合には、所定の確率(例えば50%)で当該保留画像を昇格する表示が行われる。
次に、演出例09を参照して、当該保留画像が必ず変化する種類の第4保留隠蔽画像が表示された場合の演出態様について説明する。
演出例09においては、タイミングt2からタイミングt6にかけて「保」「留」「上」「昇」と順に表示される。その後、タイミングt8において、当該保留画像を昇格する表示が行われる。このように、第4保留隠蔽画像として、「昇」が表示された場合には、100%の確率で当該保留画像を昇格する表示が行われる。
「歌」「姫」「伝」「説」の4つの文字が表示される例を示したが、3文字あるいは5文字以上の文字が表示されるようにしてもよい。
また、保留隠蔽画像内に含まれる文字の例として漢字(「歌」「姫」「伝」「説」や「保」「留」「上」「昇」)を示したが、保留隠蔽画像内に含まれる文字として、ひらがな(例えば「う」「た」「ひ」「め」)、カタカナ(例えば「ウ」「タ」「ヒ」「メ」)、アルファベット表記の英語(例えば「D」「I」「V」「A」)を採用してもよい。
また、保留隠蔽画像内に含まれる文字が途中まで同一であり、途中から異なったものとする例(「保」「留」「上」「々」と「保」「留」「上」「昇」)を示したが、例えば「C」「H」「A」「N」「C」「E」と「C」「H」「A」「N」「G」「E」のように、保留隠蔽画像内に含まれる文字の英語のスペルのうち一部を同一とし、一部を異なったもの(「C」と「G」)としてもよい。なお、表示された文字列が「CHANCE」だった場合には、「保留上々」と同様に所定の確率(例えば50%)で当該保留画像が昇格し、表示された文字列が「CHANGE」だった場合には、「保留上昇」と同様に100%の確率で当該保留画像が昇格するようにしてもよい。
保留隠蔽エフェクト画像の表示が行われたのち、ただちに当該保留画像を変化させるのではなく、所定時間待機した後、当該保留画像を昇格させる表示を行うようにしてもよい。なお、待機中には、図284(c)に示した「待機中」という演出画像の表示を行うとよい。
演出例10は、タイミングt7からタイミングt22まで「待機中」という演出画像の表示を行い、タイミングt22において保留画像を昇格させる演出例である。演出例10においては、左装飾図柄が仮停止表示された状態で当該保留画像の昇格が行われる。
演出例11は、タイミングt7からタイミングt27まで「待機中」という演出画像の表示を行い、タイミングt27において保留画像を昇格させる演出例である。演出例11においては、左装飾図柄と右装飾図柄が仮停止表示された状態で当該保留画像の昇格が行われる。
当該保留画像が昇格するまでの待機中に「待機中」という演出画像の表示を行う例を示したが、他の演出画像を表示してもよい。例えば「保留変化待機中」、「保留変化」などの演出画像を表示してもよい。
あるいは、「保留上々」、「保留上昇」などのように、第1保留隠蔽画像~第4保留隠蔽画像として表示された文字のすべてが含まれた演出画像を表示してもよい。
他のタイミングにおいて当該保留画像の昇格を実行してもよい。
例えば、疑似連演出(疑似連演出については、図262、図263等を参照して示した実施形態を参照)の開始時、疑似連演出中、特殊なリーチ演出である「年末歌合戦リーチ演出」や「ザ・カウントダウンリーチ演出」の開始時(特殊リーチ背景画像が視認可能となったタイミング)、特殊なリーチ演出のタイトル表示時(図276(b)、図277(b)に示すタイミング)、特殊なリーチ演出中(図276(c)、図277(c)に示すタイミング)において、当該保留画像を昇格させてもよい。
所定の段階(第4保留隠蔽画像の表示)まで「保留変化チャンス演出」が進展することを条件として、当該保留画像が昇格したり、特別な演出が行われることを示唆する演出画像が表示される例を示したが、所定の段階まで進展したのちにさらに保留隠蔽画像の表示が行なわれる演出態様が実施される場合があるようにしてもよい。
図280(f)に示した演出例12は、第1保留隠蔽画像~第4保留隠蔽画像として「保」「留」「変」「化」の各文字が付された保留隠蔽画像が表示されるパターンを示している。また演出例13は、第1保留隠蔽画像~第7保留隠蔽画像として「保」「留」「変」「化」「激」「ア」「ツ」と表示されるパターンを示している。
演出例12の「保留変化チャンス演出」が実行された場合と、演出例13の「保留変化チャンス演出」が実行された場合とでは、後者の方が期待度の高い当該保留画像に昇格しやすいようにしてもよい。
また、演出例12の「保留変化チャンス演出」が実行された場合には、青色~赤色のいずれかの当該保留画像に昇格するが金色の当該保留画像には昇格せず、演出例13の「保留変化チャンス演出」が実行された場合には、青色の当該保留画像には昇格せず、緑色~金色のいずれかの当該保留画像に昇格するようにしてもよい。
演出例14は、第1保留隠蔽画像~第7保留隠蔽画像として「保」「留」「変」「化」「待」「機」「中」と表示されるパターンを示している。この場合、保留隠蔽エフェクト画像の表示後に「待機中」の演出画像が表示され、所定時間の経過後に、当該保留画像の昇格が行われる。演出例14についても演出例13が実行された場合と同様の態様で、演出例12の場合と比べて期待度が高い当該保留画像に昇格するように構成するとよい。
当該保留画像を対象として、「保留変化チャンス演出」を実行する例を示したが、第1保留表示領域~第4保留表示領域に表示される保留画像のいずれかについて、「保留変化チャンス演出」を実行してもよい。この場合は、保留の先読みに基づいて、「保留変化チャンス演出」の実行可否が決定される。また先読みの対象となった保留に対応する保留画像の手前側に重なる態様で保留隠蔽画像は表示される。また、「保留変化チャンス演出」は1回の装飾図柄の変動表示内で、演出が実行されるようにしてもよいし、複数回の装飾図柄の変動表示にまたがって実行されるようにしてもよい。また、複数回の装飾図柄の変動表示にまたがる場合には保留画像が左方向に移動していくことになるが、保留隠蔽画像についても保留画像と一緒に左方向に移動していくようにするとよい。
例えば、ある保留に対応する保留画像が第2保留表示領域内に表示されている期間内で「保留変化チャンス演出」の実行が行われてもよい。あるいは、第2保留表示領域に表示されている期間で「保留変化チャンス演出」の実行が開始され、第1保留表示領域に表示されている期間で「保留変化チャンス演出」の実行が終了してもよい。あるいは、第2保留表示領域に表示されている期間で「保留変化チャンス演出」の実行が開始され、当該保留表示領域に表示されている期間で「保留変化チャンス演出」の実行が終了してもよい。
第1保留隠蔽画像~第4保留隠蔽画像としてアルファベットの「Z」「O」「N」「E」が表示された場合に、図123~図125等を参照して示した先読み演出画像(緑色)を表示するようにしてもよい。
また、第1保留隠蔽画像~第8保留隠蔽画像としてアルファベットの「Z」「O」「N」「E」「G」「O」「L」「D」が表示された場合に、図123~図125等を参照して示した先読み演出画像(金色)を表示するようにしてもよい。
なお、第8保留隠蔽画像まで表示されず、第5保留隠蔽画像~第7保留隠蔽画像のいずれかまでしか表示されない場合があってもよく、その場合には、先読み演出画像(緑色)が表示される。
なお、金色の先読み演出画像が表示された場合の期待度は、緑色の先読み演出画像が表示されたときの期待度よりも高くするとよい。
このような実施形態によれば、第1保留隠蔽画像~第4保留隠蔽画像として「Z」「O」「N」「E」まで表示された段階で遊技者は緑色の先読み演出画像が表示されることを認識できる。さらに、第5保留隠蔽画像~第8保留隠蔽画像として「G」「O」「L」「D」が表示されて金色の先読み演出画像が表示されるか否かを期待しながら演出態様を視認することとなる。
なお、図123~図125を参照して示した実施形態における先読み演出画像は複数の装飾図柄の変動表示にわたって表示されるものであったが、当該保留に対応した1回の変動表示においてのみ表示されるようにしてもよい。
なお、「保」「留」「変」「化」「激」や「保」「留」「変」「化」「激」「ア」まで、あるいは「保」「留」「変」「化」「待」や「保」「留」「変」「化」「待」「機」までしか保留隠蔽画像の表示が行われないようにしてもよく、この場合は、「保」「留」「変」「化」までが表示された場合と同じ態様で当該保留画像を昇格させるようにするとよい。「Z」「O」「N」「E」「G」「O」「L」「D」についても同様の演出態様を採用するとよい。
「説」「伝」「姫」「歌」の順で表示し、最後の「歌」まで表示された場合に、特殊なリーチ演出である「年末歌合戦リーチ演出」や「ザ・カウントダウンリーチ演出」が実行されるようにしてもよい。この例では、最後に表示される文字によって、歌をモチーフとしたリーチ演出が実行されることが示唆されているため、「歌」の文字が表示されることを遊技者はより強く望むこととなる。
図280(b)等を参照して示した演出例において、第1保留隠蔽画像~第4保留隠蔽画像、保留隠蔽エフェクト画像の表示時間をそれぞれ1秒としたが、それぞれ0.5秒や2秒としてもよい。
また、保留隠蔽画像同士で表示時間を異なったものとしてもよい。図285(b)に示した演出例01は第1保留隠蔽画像~第4保留隠蔽画像の表示時間は同一であるが、演出例02~演出例09には、第1保留隠蔽画像~第4保留隠蔽画像の表示時間が異なっているものが含まれている。
なお、表示時間については、奏する効果を考慮して、第1保留隠蔽画像~第4保留隠蔽画像のうちの任意の2つの保留隠蔽画像同士の関係において、表示時間が同一、一方の表示時間の方が長い、一方の表示時間の方が短いという関係をとることができる。
例えば、演出例01のように、第1保留隠蔽画像~第4保留隠蔽画像の表示時間を同一とすることで、演出を作成する際に係る工数を減らすことができる。
また、演出例02のように、第1保留隠蔽画像の表示時間を長くすることで、「保留変化チャンス演出」が発生したことに遊技者が気が付きやすくなり、その後の演出の進展を遊技者が見落としにくくなる。
また、演出例03や演出例04のように、第2保留隠蔽画像や第3保留隠蔽画像の表示時間を長くすることで、第4保留隠蔽画像の表示段階に近づいた状態で第4保留隠蔽画像が表示されるか否かという期待感を遊技者に長期間感じさせることができる。
また、演出例05のように、第4保留隠蔽画像の表示時間を長くすることで、「保留変化チャンス演出」が最終段階まで到達し、当該保留画像が昇格することが確定したことへの満足感を遊技者に長期間感じさせることができる。
演出例06~演出例09や他の変形例でも、同様にそれぞれの演出例や変形例毎に効果を奏するものであることは言うまでもない。
図280~図285等を参照して、保留隠蔽画像を段階的に表示して最後の段階まで保留隠蔽画像が表示された場合に当該保留画像を昇格させる表示を行う実施形態を示したが、以下に図286~図288を参照して、「保留変化チャンス演出」の他の実施形態について説明する。
図286(a)は、左装飾図柄と右装飾図柄が同じ数字の装飾図柄で仮停止表示されてリーチ状態となり、中装飾図柄が高速変動している状態を示している。背景画像として、レコーディングスタジオ内の風景を表現した通常背景画像Aが表示されている。また、第一始動口2002に対応する保留数が4個ある状態である。
次いで、中装飾図柄の変動速度が遅くなり、中装飾図柄が容易に視認可能となる。図286(b)はこのときの表示状態を示している。
次いで、稲妻を模した画像が中装飾図柄に向けて移動して表示されるとともに、中装飾図柄が仮停止した状態となる。図286(c)はこのときの表示状態を示している。
次いで、稲妻を模した画像の表示は終了し、表示領域の中央に「歌姫伝説保留変化チャンス!」という文字が付されたウィンドウ画像が表示される。図286(d)はこのときの表示状態を示している。
次いで、表示領域の左右に設定された2つの区画領域に円形の画像が徐々に表示される。図286(e)、図286(f)、図287(a)は区画領域を示す円形の画像が徐々に表示されていく状態を示している。
次いで、第1保留表示領域に表示されている保留画像の位置にその保留画像と同じ大きさの演出用疑似保留画像が表示される。演出用疑似保留画像は、徐々に大きくなりながら左側の区画領域に向けて移動する。
同様に、第3保留表示領域に表示されている保留画像の位置にその保留画像と同じ大きさの演出用疑似保留画像が表示される。演出用疑似保留画像は、徐々に大きくなりながら右側の区画領域に向けて移動する。
演出用疑似保留画像の色は、移動元に表示されていた保留画像と同じ色であり、この演出例においては白色である。図287(b)は、2つの演出用疑似保留画像が移動中の状態を示している。
なお、図中の矢印は演出用疑似保留画像の移動態様を示すために記載したものであり、実際には表示されない。このような表記は他の図面(図288~図292等)においても用いられている場合がある。
次いで、第1保留表示領域から移動を開始した演出用疑似保留画像の左側の区画領域への移動が完了する。同時に、第3保留表示領域から移動を開始した演出用疑似保留画像の右側の区画領域への移動が完了する。図287(c)は、このときの表示状態を示している。
次いで、左右の区画領域で演出用疑似保留画像に漢字の「歌」が付加されて表示される。図287(d)はこのときの表示状態を示している。左右の区画領域では、図280等を参照して示した実施形態と同様の態様で、「歌」「姫」「伝」「説」と最後の文字まで表示が行われるか否かの演出が実行される。なお、左側の区画領域の演出用疑似保留画像の文字は大きく、左側の区画領域の演出用疑似保留画像の文字は小さい。この実施形態では文字が大きいほど、最後の文字まで表示される確率が高く設定されており、遊技者は大きな文字が表示されることを期待する。なお、漢字の大きさではなく、漢字の色によって、最後の文字まで表示される確率の程度を示してもよい。
左側の区画領域では、最終的に「説」まで表示が行われる。一方、右側の区画領域では、一段階目の歌までしか、表示されず、演出用疑似保留画像が半透明で表示される。図287(e)、図287(f)は、このときの表示状態を示している。
次いで、左側の区画領域については、「説」が表示されたのち、緑色の演出用疑似保留画像が表示される。また、「変化?!」というメッセージが表示される。図287(g)はこのときの表示状態を示している。なお、演出用疑似保留画像に重なる態様で「変化?!」という文字を表示してもよい。
次いで、左側の区画領域に表示されている緑色の演出用疑似保留画像が当該保留画像表示領域に向かって移動を開始する。同時に、右側の区画領域に表示されている半透明の演出用疑似保留画像の表示が終了する。図288(a)はこのときの表示状態を示している。
演出用疑似保留画像が最後の「説」まで表示されて所定の色で表示された場合には、仮停止している中装飾図柄に衝突してはじき返される演出が行われて装飾図柄がリーチハズレを示す態様で表示される演出と、中装飾図柄に衝突して中装飾図柄を移動させて、当該保留画像の色を演出用疑似保留画像の色に変化させる演出が行われて、リーチ演出が実行される演出のいずれかが実行される。
図288(b)~図288(d)は前者の場合の表示態様を示している。具体的には、演出用疑似保留画像が中装飾図柄に衝突するもののはじき返されて、表示領域の左側に向けて移動し、最終的に画面外に移動する表示が行われる。その後は、左装飾図柄~右装飾図柄が「3」「7」「3」の態様で仮停止表示されたのち、停止表示される。
図288(e)~図288(g)は後者の場合の表示態様を示している。具体的には、演出用疑似保留画像が中装飾図柄に衝突して、中装飾図柄をはじきとばし、当該保留表示領域に、当該保留画像として表示される。また、中装飾図柄は高速変動する状態となったのち、特殊なリーチ演出(図では「ザ・カウントダウンリーチ演出」が例示されている)の実行が行われる。
このように、演出用疑似保留画像が最後まで表示され、かつ、装飾図柄を弾き飛ばすことができれば、当該保留画像が期待度が高いことを示す態様へと変化するとともに、特殊なリーチ演出が実行され、所定の確率で大当り状態となる。
一方、演出用疑似保留画像が最後まで表示され、かつ、装飾図柄をはじきとばすことができなければ、装飾図柄はハズレを示す態様で停止表示される。
図286~図288を参照して、通常の保留画像(白色の保留画像)が表示されている位置から演出用疑似保留画像の表示が開始される例を示したが、通常とは異なる保留画像(青色や緑色等の保留画像)が表示されている位置から、演出用疑似保留画像の表示を開始するようにした実施形態を、図289を参照して説明する。
第1保留表示領域、第2保留表示領域、第4保留表示領域には通常の保留画像が表示されているが、第3保留表示領域には青色の保留画像が表示されている。図289(a)はこのときの表示状態を示している。
次いで、演出用疑似保留画像の表示と移動が開始される。第3保留表示領域には青色の保留画像が表示されており、演出用疑似保留画像も青色の保留画像となる。図289(b)は演出用疑似保留画像が移動中の表示状態を示している。また、図289(c)は演出用疑似保留画像の移動が完了したときの表示状態を示している。
次いで、演出用疑似保留画像の文字表示が開始される。左側の区画領域では白色の演出用疑似保留画像に小さい文字で「歌」が表示され、右側の区画領域では青色の演出用疑似保留画像に大きい文字で「歌」が表示される。図289(d)はこのときの表示状態を示している。
この実施形態では、演出用疑似保留画像が白色の場合と比べ、青色や緑色などの場合には、最後の文字まで表示される確率が高くなっている。また、最後の文字まで表示された場合には、演出用疑似保留画像の色がより期待度が高い色の演出用疑似保留画像に変化する場合がある。
例えば、演出用疑似保留画像の色が青色だった場合には、当該保留画像が青色あるいは青色よりも期待度が高い色である緑色の当該保留画像に変化するようにしてもよい。また、演出用疑似保留画像の色が赤色だった場合には、当該保留画像が赤色あるいは赤色よりも期待度が高い色である金色の当該保留画像に変化するようにしてもよい。
このような構成とすることで、遊技者に、どの保留画像が移動して、演出用疑似保留画像となるのかという点について大きな関心を抱かせることができる。
図286~図288を参照して、演出用疑似保留画像の文字表示が並行して行われる実施形態を示したが、演出用疑似保留画像の文字表示が1つずつ順番に行われるようにした実施形態を、図290、図291を参照して説明する。
本実施形態においても、第1保留表示領域、第3保留表示領域に演出用疑似保留画像が表示されて、左右の区画領域へ移動する。図290(a)~図290(c)は、区画領域の表示から、演出用疑似保留画像の移動完了までの表示状態を示している。
次いで、左側の区画領域に大きな「歌」が表示され、右側の区画領域に小さな「歌」が表示される。文字の大きさは、最後の文字まで表示される期待度を示している。本実施形態においては、左側の区画領域から順に表示が行われていく。表示が行われている区画領域には目印として放射状の画像が表示される。図290(d)~図290(f)はこのときの表示状態を示している。図に示したように左側の演出用疑似保留画像は「説」まで表示されるが、右側の演出用疑似保留画像は「歌」が表示された状態のまま待機した状態となっている。
左側の演出用疑似保留画像は「説」まで表示されたのち、緑色に変化する。また、「変化?!」という表示が行われる。図290(g)はこのときの表示状態を示している。
次いで、右側の演出用疑似保留画像の表示態様が「歌」から順に変化していく。図291(a)~図291(c)は「歌」から「説」まで表示されたときの表示状態を示している。このとき、左側の演出用疑似保留画像は緑色に変化した状態のまま待機した状態となっている。
右側の演出用疑似保留画像は「説」まで表示されたのち、青色に変化する。また、「変化?!」という表示が行われる。図291(d)はこのときの表示状態を示している。
次いで、「変化?!」という文字と右側に表示されていた放射状の画像が消去された状態となる。図291(e)はこのときの表示状態を示している。
このように、複数の区画領域(左側の区画領域と右側の区画領域)において順番に演出用疑似保留画像の表示態様を変化させることで、変化態様の視認性が向上する。
次いで、左側の演出用疑似保留画像が当該保留画像に向けて移動するが、仮停止している中装飾図柄に跳ね返されて、左下に向けて移動する。図291(f)はこの時の表示状態を示している。
次いで、右側の演出用疑似保留画像が当該保留画像に向けて移動して、仮停止している中装飾図柄を傾けて、当該保留画像の表示位置に重なるように移動する。図291(g)はこの時の表示状態を示している。
最終的に、右側の演出用疑似保留画像が当該保留画像に重なったタイミングで消去される。同時に当該保留画像が通常の当該保留画像から、右側の演出用疑似保留画像の色であった青色に変化して表示される。同時に、中装飾図柄の高速変動が再開される。図291(h)はこの時の表示状態を示している。その後は特殊なリーチ演出である、「年末歌合戦リーチ演出」や「ザ・カウントダウンリーチ演出」が実行される。
図286~図291を参照して示した実施形態において、区画領域の大きさは同じ大きさであったが、異なる大きさの区画領域が表示されるようにしてもよい。例えば、大中小の3つの大きさの区画領域が表示されるようにしてもよい。
図292(a)~図292(d)は左側の区画領域として大型の区画領域が、右側の区画領域として中型の区画領域が表示され、左右の区画領域に向けて保留画像が移動して、演出用疑似保留画像が表示された表示例を示している。なお、演出用疑似保留画像の大きさは表示された区画領域の大きさと同じ大きさで表示される。
また、区画領域の大きさが大きいほど、最後の文字まで表示される確率が高くなるようにするとよい。
図286~図291を参照して示した実施形態において、2個の区画領域が表示される例を示したが、表示される区画領域の個数を1個~4個の中から抽選で決定してもよい。図292(e)は区画領域が1つ表示された場合の表示例である。図292(f)は区画領域が3つ表示された場合の表示例である。図292(g)は区画領域が4個表示された場合の表示例である。
なお、上述した実施形態においては、第1保留表示領域と第3保留表示領域の保留画像が移動するように表示される例をあげたが、これは一例にすぎず、第1保留表示領域~第4保留表示領域のうちのいずれの領域であっても演出用疑似保留画像が表示される可能性がある。
なお、保留数よりも多い数の区画領域が表示されないようにするとよい。例えば、保留数が3個の場合には、表示される区画領域の個数は1個~3個となるように抽選を行うとよい。また保留数が0個の場合には、「保留変化チャンス演出」を行わないようにするとよい。このような構成とすることで、保留数を多く保つことを遊技者が意識するため、遊技機の稼働を高めることが可能となる。
複数の区画領域(2個~4個)が表示された場合に、すべての区画領域で最後の文字まで表示される演出パターン、一部の区画領域では文字が途中までしか表示されず他の区画領域では最後の文字まで表示される演出パターン(複数成功して1つだけ失敗、1つだけ成功して複数失敗など)、すべての区画領域で最後の文字まで表示されない演出パターンのうちいずれかの演出パターンを実行可能とし、特別抽選に結果に基づいて実行する演出パターンを決定するとよい。
図286~図291を参照して示した実施形態においては、自動的に「保留変化チャンス演出」が進行する例を示したが、遊技者の操作を契機として「保留変化チャンス演出」演出のうちの一部が進行するようにしてもよい。
例えば、演出用疑似保留画像が区画領域に向けて移動する表示については自動的に行われるものの、文字表示については、遊技者がボタン(例えば、操作ボタン401や攻撃ボタン3710等)を連打あるいは長押ししないと、演出表示が進展しないようにしてもよい。例えば、演出用疑似保留画像が表示された状態で(図293(a))、遊技者がボタンの連打あるいは長押しを続けることを条件として、文字の表示が開始された(図293(b))のち予め定められた所定の文字まで表示が行われるようにしてもよい。なお、遊技者が、連打や長押しを途中でやめてしまった場合には、例えば「姫」や「伝」で表示が停止または終了してしまうこととなる。遊技者が連打や長押しを再開した場合には、新たな文字の表示も再開される。なお、表示領域の左下には「押」という画像を表示してボタンの操作を遊技者に示唆するとよい。あるいは、「押」に代えて「連打」「長押し」と表示して操作態様を示してもよい。
図293(c)は、左から1番目の区画領域と左から4番目の区画領域が最後の「説」まで表示され、左から2番目の区画領域と左から3番目の区画領域では、最後の「説」まで表示されなかった場合の表示例を示している。
また、演出用疑似保留画像が区画領域に移動する表示が行われた状態(図293(a)に示す状態)で、遊技者がボタンを押すことで、文字表示が開始されるようにしてもよい。なお、文字の表示はその後自動的に行われ、あらかじめ定められた態様(例えば、図293(c)に示す態様)まで行われるようにするとよい。
なお、図293(a)~図293(c)に示した表示例においては操作ボタン401や攻撃ボタン3710を模した円形状の操作部模擬画像を表示しているが、他のボタンの操作が要求される場合にはそのボタンの形状を模した操作部模擬画像を表示してもよい。
図293(d)は、ミッションボタン3700の操作が要求される場合に表示されるミッションボタン3700の操作部模擬画像が表示された例を示している。なお、操作部模擬画像は表示領域の左下以外の位置に表示してもよく、図中では、表示領域上部中央に表示した例を示している。
なお、操作部模擬画像に加えて、操作部の操作有効期間を示すゲージを表示してもよい。図293(d)は、操作部模擬画像の下に操作有効期間を示すゲージ画像を表示した例を示している。なお、図中の黒い部分は操作有効期間の経過とともに徐々に短くなって境界部分が右方向に移動していく表示が行われる、図中では操作有効期間が1/3経過した状態を示している。
なお、このようなボタンの操作が行われなかった場合には、所定時間の経過後に、あらかじめ定められた態様(ボタンの操作が行われたときと同じ態様)の演出用疑似保留画像の表示を行ない、当該保留画像を変化させる表示演出を行ってもよい。
あるいは、このようなボタンの操作が行われなかった場合には、文字表示を進展させることなく所定時間の経過後に、演出用疑似保留画像の表示を終了して、特別抽選結果に応じた態様で中装飾図柄を停止表示させるとよい。
「歌→姫→伝→説→歌→姫→伝→説→・・・」と各文字を周期的に表示し、遊技者のボタンに対する操作によって、いずれかの文字が表示されるようにしてもよい。図293(e)は各文字が周期的に表示されている状態を示している。この場合も「歌」「姫」「伝」が表示された場合は失敗とし、「説」が表示された場合は成功として、演出用疑似保留画像の色を変化させるとよい。なお、各文字が認識可能な程度の速度(例えば1文字が表示される時間を0.1秒~0.4秒程度とすればよい)で表示するとよい。
なお、区画領域が複数表示されている場合には、遊技者のボタンに対する1回の操作で、複数の区画領域の表示が同時に決定されるようにしてもよい。
あるいは、遊技者のボタンに対する1回の操作に応じて、各区画領域の表示が1つずつ決定されていくようにしてもよい。例えば、図293(f)に示すように各演出用疑似保留画像に対して、操作部模擬画像を表示してもよい。また、この場合、1回のボタン操作に応じて左から演出用疑似保留画像が1つずつ停止していくようにするとよい。
なお、各演出用疑似保留画像に対して、操作部模擬画像が重なって表示される例を示したが、操作部模擬画像の表示位置をやや下方にして、演出用疑似保留画像と操作部模擬画像とが重ならないよう表示するようにしてもよい。
操作部の操作を指示する操作指示画像が、演出用疑似保留画像の一部またはすべてに重なっていてもよい。図293(g)は、操作指示画像と演出用疑似保留画像の一部が重なっている表示状態を示している。また、図293(h)は、操作指示画像と演出用疑似保留画像のすべてが重なっている表示状態を示している。
また、図294(a)は操作部模擬画像と演出用疑似保留画像のすべてが重なっている表示状態を示している。この図の例では、演出用疑似保留画像を円弧状に配置している。具体的には、操作部模擬画像の左側の所定位置から時計回りに、第1保留表示領域~第4保留表示領域に表示されていた保留画像に対応した演出用疑似保留画像が表示されている。
なお、演出用疑似保留画像を停止させるための操作態様については、上述した実施形態における操作態様を採用することができる。
操作部模擬画像や操作指示画像の表示態様によって、大当りの期待度や「説」が表示される期待度のいずれかあるいは双方が示されるようにしてもよい。例えば、操作部模擬画像や操作指示画像が白色、赤色、金色などで表示される場合を設け、白色よりも赤色、赤色よりも金色で表示されたときのほうが、期待度が高くなるようにするとよい。
また、操作部模擬画像や操作指示画像を表示するタイミングは、演出用疑似保留画像において、「歌→姫→伝→説」と少なくとも最終的に表示されうる文字のうちのすべてが表示されたタイミング以降にすることが望ましい。
「歌→姫→伝→説→歌→姫→伝→説→・・・」と各文字が周期的に表示されたのち、いずれかの文字が停止表示される演出パターンを示した。この演出パターンにおいては、「歌」「姫」「伝」「説」の各文字の色は通常は白色であるが、「歌」「姫」「伝」「説」の文字のうちのいずれか1つまたはすべての色を白色以外の色とすることで、最終的に「説」が表示される期待度を示唆してもよい。例えば、「歌」の文字を青色とすることで、「歌」の文字が白色の場合と比べて「説」が表示される期待度が高いことを示唆してもよい。なお、「説」が表示された場合には、当該保留画像がより期待度が高いことを示す態様の当該保留画像へと変化する(例えば、通常の当該保留画像が、青色の当該保留画像へと変化する)ため、文字の色が白色以外の色になっている場合には、白色の場合と比べて、実質的に大当りの期待度が高い、ということになる。
なお、文字の色として白色と青色を例に挙げたが、白色以外の色として青色以外の他の色を採用してもよい。例えば、青色、緑色、赤色の3色のいずれかの色で表示されるようにしてもよい。このとき、青色、緑色、赤色の順で、「説」が表示される確率を高くしていってもよい。なお、この場合も、青色、緑色、赤色の順で実質的に大当りの期待度が高い、ということになる。このように複数の表示態様によって期待度を異なったものとすることで、「歌→姫→伝→説→歌→姫→伝→説→・・・」と各文字が周期的に表示される演出態様自身についても遊技者に関心を抱かせることができる。
なお、色に限らず他の表示態様によって「説」が表示される期待度を示唆してもよい。例えば、文字に対して星型のマークを付して、このマークの個数が多いほど、「説」が表示される期待度が高くなるようにしてもよい。
なお、文字の表示を開始する前(例えばタイミングt1~タイミングt2の期間)に、保留隠蔽エフェクト画像を所定色(白色、青色、緑色、赤色)で表示し、その表示態様によって、「説」が表示される期待度(白色、青色、緑色、赤色の順に高くなる)を示したのちに、文字の表示を開始してもよい。
「歌→姫→伝→説→歌→姫→伝→説→・・・」と各文字が周期的に表示される演出パターン(以下、「第1演出パターン」という場合がある)を示したが、この演出パターンを変形して、「?→?→?→?→・・・」と「?」という文字が演出用疑似保留画像内でスクロールして周期的に表示される演出パターン(以下、「第2演出パターン」という場合がある)とを設けてもよい。
図294(b)は、図292(g)を参照して示した実施形態において、演出用疑似保留画像の表示において第2演出パターンを採用したときの表示例を示している。
また、図294(c)は、図293(g)を参照して示した実施形態において、演出用疑似保留画像の表示において第2演出パターンを採用したときの表示例を示している。
また、図294(d)は、図293(a)を参照して示した実施形態において、演出用疑似保留画像の表示において第2演出パターンを採用したときの表示例を示している。
なお、第2演出パターンにおいても文字が停止する表示が行われる契機は第1演出パターンと同様にするとよく、所定時間の経過あるいはボタン操作が行われることに応じて、「歌」「姫」「伝」「説」のいずれかの文字が停止して表示され、「説」が表示された場合には、所定の確率で当該保留画像を昇格させる表示が行われる。
なお、停止して表示される文字としては「歌」「姫」「伝」「説」の4文字に加えて、他の文字が表示されるようにしてもよい。例えば、「赤」「金」などの文字を停止表示して、赤色や金色の演出用疑似保留画像を表示してもよい。あるいは、「昇」という文字を表示して、当該保留が昇格することを示してもよい。この場合、所定色の演出用疑似保留画像を表示して、当該保留をその演出用疑似保留画像の色の当該保留に昇格させる表示を行なうとよい。
あるいは、「当」という文字を停止表示して大当りが発生することを示してもよい。この場合、特別な態様(例えば「当」という文字を含む態様)の演出用疑似保留画像を表示して、当該保留画像を特別な態様の当該保留画像に昇格させる表示を行なうとよい。
図280や図285を参照して示した実施形態においては、装飾図柄の1回の変動表示中に「保留変化チャンス演出」を1回のみ行う例を示したが、複数回実行される場合があるようにしてもよい。その場合、ある「保留変化チャンス演出」が終了した後に、次の「保留変化チャンス演出」の実行が開始されるようにするとよい。
例えば、装飾図柄の1回の変動表示中に、第1演出パターンが2回以上実行されるようにしてもよい。同様に、第2演出パターンが2回以上実行されるようにしてもよい。
あるいは、第1演出パターンを実行した後、第2演出パターンを実行したり、第2演出パターンを実行した後、第1演出パターンを実行してもよい。
また、第1演出パターン、第2演出パターン、第1演出パターンの順で実行したり、第2演出パターン、第1演出パターン、第2演出パターンの順で実行したりしてもよい。
このような構成とすることで、1回の変動中に2回以上当該保留画像を昇格させる表示が行われる可能性が発生し、1回目の「保留変化チャンス演出」において、昇格に失敗したとしても、2回目の「保留変化チャンス演出」が発生することに期待感を遊技者に持たせることができる。また、1回目の「保留変化チャンス演出」において、昇格に成功した場合には、2回目の「保留変化チャンス演出」が発生してさらに昇格するのでないかと期待感を遊技者に持たせることができる。
第1演出パターンと第2演出パターンとで、ボタンの操作有効期間を同じ長さとしてもよい。
あるいは、第1演出パターンにおける操作有効期間の長さと第2演出パターンにおける操作有効期間の長さとを異なった長さとしてもよい。例えば、第1演出パターンにおける操作有効期間の長さを第2演出パターンにおける操作有効期間の長さよりも長くしてもよい。あるいは第2演出パターンにおける操作有効期間の長さを第1演出パターンにおける操作有効期間の長さよりも長くしてもよい。
このように、演出用疑似保留画像を表示して、当該保留画像の表示態様を変化させて、変動中の装飾図柄の変動結果が大当りを示すものである期待度が高いことを示すことで遊技者に興趣を感じさせることができる。また、操作部に対する操作により演出用疑似保留画像が停止表示されるため、遊技者の操作意欲を高めることができる。
以下に図123~図272等を参照して示した実施形態を変形した実施形態における特別な演出である「リーチハズレ時先読み演出」について、図273~図275、図295~図297等を参照して説明する。なお、図295は、本実施形態におけるタイムチャートを示している。また、図296(a)~図297(g)は表示領域における表示内容を示している。
図295(a)に示すタイムチャートに示される演出態様の概略を説明する。この演出態様においては、特殊なリーチ演出(「ザ・カウントダウンリーチ演出」)がハズレの結果となることがキャラクタ等の表示態様によって示され、左装飾図柄~右装飾図柄がハズレを示す態様で仮停止表示されているときに、保留の先読み結果に基づいた演出表示を行う。
演出表示としては具体的には、中装飾図柄の表示されている位置にマイクアイコン画像を表示したのち、表示領域の左下に小さいマイクアイコン画像を表示する。その後、先読みの対象となった保留に対応する装飾図柄の変動表示が行われているときに、中装飾図柄が変動表示されている位置にマイクアイコン画像を再び表示して、特殊なリーチ演出が発生する(マイクアイコンがストックされていることに対応して、マイクに絡んだ演出である「年末歌合戦リーチ演出」や「ザ・カウントダウンリーチ演出」が発生する)ことを示唆する。この演出例においては、「年末歌合戦リーチ演出」が実行される。
以下に、演出例の具体的な態様を詳細に説明する。
図295(a)におけるタイミングt4以前において、「ザ・カウントダウンリーチ演出」で雑魚姫キャラクタにマイクを奪われてしまい、特別抽選結果がハズレであることが遊技者に示唆される。なお、この時の保留数は4つである。図296(a)はこのときの表示状態を示している。
タイミングt4において、左装飾図柄~右装飾図柄がハズレを示す態様で仮停止表示される。図296(b)はこのときの表示状態を示している。
タイミングt6からタイミングt12にかけて背景隠蔽画像の表示が行われるとともに背景画像が特殊リーチ背景画像Bから通常背景画像Aに切り替えられる。図296(c)は、タイミングt6からタイミングt7の期間において背景隠蔽画像Aが表示された表示状態を示している。また、図296(d)はタイミングt8からタイミングt10の期間において背景隠蔽画像Cが表示された表示状態を示している。図296(e)は、タイミングt11からタイミングt12の期間において背景隠蔽画像Aが表示された表示状態を示している。なお、背景隠蔽画像の表示態様についての詳細は図224~図236等を参照して示したとおりである。
タイミングt12において背景隠蔽画像Aの表示が終了する。図296(f)は、タイミングt12からタイミングt13における表示状態を示している。なお、タイミングt12からタイミングt17にかけて、左装飾図柄~右装飾図柄は仮停止表示された状態となっている。
タイミングt13において、中装飾図柄の手前側にマイクアイコン画像が表示される。その後、マイクアイコン画像が大きく表示されるとともに、「獲得!」という文字がタイミングt15まで表示される。図296(g)はタイミングt13~タイミングt14における表示状態を示している。図296(h)はタイミングt14~タイミングt15における表示状態を示している。
タイミングt15において、マイクアイコン画像が表示領域の左下に小さくなりながら移動して表示される。図297(a)は移動後の表示状態を示している。タイミングt17において、左装飾図柄~右装飾図柄が停止表示される。図297(b)はこのときの表示状態を示している。
タイミングt18からタイミングt28の期間において、次の変動表示が行われ、タイミングt28からタイミングt29において、停止表示が行われる。この変動表示の結果はハズレである。
タイミングt29において、次の変動表示が開始される。図297(c)は変動表示から所定時間(例えば1秒後)が経過して、装飾図柄が高速変動している状態を示している。
タイミングt34において、表示領域の左下に表示されていたマイクアイコン画像が大きくなりながら、表示領域の中央付近に移動して表示される。また、「マイク発動!」という文字も表示される。なお、マイクアイコン画像と「マイク発動!」という文字は、中装飾図柄よりも手前側に表示される。図297(d)はこのときの表示状態を示している。
タイミングt36において、マイクアイコン画像と「マイク発動!」という文字の表示が終了する。
タイミングt37において、左装飾図柄と右装飾図柄とが同じ図柄で仮停止表示されてリーチ状態となる。図297(e)はこのときの表示状態を示している。
タイミングt38からタイミングt45において、背景隠蔽画像が表示されて、背景画像が、通常背景画像Aから、特殊リーチ背景画像Aに変更され、特殊なリーチ演出(この場合は「年末歌合戦リーチ演出」)が開始される。
図297(f)は、タイミングt41からタイミングt43にかけて、背景隠蔽画像Cが表示されている表示状態を示している。
図297(g)は、タイミングt45以降の所定のタイミングにおける「年末歌合戦リーチ演出」実行中の表示状態を示している。
図295(a)においては、タイミングt51以降の演出態様については、「年末歌合戦リーチ演出」について上述したものと同様の演出表示が行われ、大当りまたはハズレの結果を示す態様で装飾図柄が停止表示される。
なお、この実施形態において示したように、表示領域の所定位置(例えば中央付近)に表示されたマイクアイコン画像を表示領域の所定箇所に表示する(実施形態では左側に小さく表示している)ことを、本明細書中において獲得と表現する場合がある。
また、マイクアイコン画像が表示領域の所定箇所に表示されている状態のことを待機と表現する場合がある。
また、この実施形態において示したように小さく表示していたマイクアイコン画像を大きく表示するとともに、そのマイクアイコン画像によって示唆される演出を実行することを、本明細書中において発動と表現する場合がある。
なお、マイクアイコン画像を例に挙げたが、後述する実施形態においては、マイクアイコン画像以外の画像の獲得や待機、発動が行われる実施形態を示している。そこでこれらを総称して、示唆画像という場合がある。
なお、マイクアイコン画像等、各種の示唆画像の獲得及び発動は先読みに基づいて実行される演出である。そのため、特殊なリーチが外れたタイミング(図295(a)のタイミングt13)において保留がない場合には、マイクアイコン画像等、各種の示唆画像を獲得する表示は行われない。
また、発動するタイミングも、遊技機内部においては決定さているものの、遊技者にとっては不明である。そのため、示唆画像を獲得できたタイミングにおいて存在していた保留のいずれにおいて示唆画像が発動するのかを楽しみにしながら遊技を楽しませることができる。
このように、特殊なリーチ演出が実行されたもののリーチハズレを示す態様で装飾図柄が仮停止表示されているタイミングで、次回以降の変動表示に係る先読み演出表示を行うことで、特殊なリーチ演出の実行により高まった期待感からくる失望感を緩和することでき、次回以降の変動表示に遊技者の気持ちを向けさせることができ、遊技機の稼働低下を抑制することが可能となる。
図295(a)を参照して示した実施形態においては、装飾図柄が高速変動している状態で、マイクアイコン画像を発動させる表示を行って、特殊なリーチ演出が発生することを報知したが、他のタイミングでマイクアイコン画像を発動させる表示を行ってもよい。
例えば、「年末歌合戦リーチ演出」の前半において、女性歌手キャラクタと悪姫キャラクタがマイクを奪い合っているところで、マイクアイコン画像が拡大表示された後、マイクアイコン画像が悪姫キャラクタに衝突して、悪姫キャラクタが表示領域の左方向に逃げていき、「年末歌合戦リーチ演出」が後半まで進展することが確定する演出を行ってもよい。
あるいは、「年末歌合戦リーチ演出」の前半において、悪姫キャラクタによってマイクが持ち去られる表示が行われた後に、マイクアイコン画像が拡大表示されて、女性歌手キャラクタの手元にマイクが渡り、「年末歌合戦リーチ演出」が後半まで進展することが確定する演出を行ってもよい。
同様に、「年末歌合戦リーチ演出」の後半において、女性歌手キャラクタと悪姫キャラクタがマイクを奪い合っているところで、マイクアイコン画像が拡大表示された後、マイクアイコン画像が悪姫キャラクタに衝突して、悪姫キャラクタが表示領域の左方向に逃げていき、「年末歌合戦リーチ演出」において、大当りの発生が確定したことを示唆する演出を行ってもよい。
同様に、「年末歌合戦リーチ演出」の後半において、悪姫キャラクタによってマイクが持ち去られる表示が行われた後に、マイクアイコン画像が拡大表示されて、女性歌手キャラクタの手元にマイクが渡り、「年末歌合戦リーチ演出」において、大当りの発生が確定したことを示唆する演出を行ってもよい。
なお、表示されているマイクアイコン画像がいつ発動するのかは遊技者にとっては不明である。そのため、マイクアイコン画像が表示されている状態で「年末歌合戦リーチ演出」が発生したものの、マイクアイコン画像が発動せずに装飾図柄がハズレを示す態様で停止表示される結果となった場合には、遊技者は、次回以降の変動表示において、マイクアイコン画像が発動することを期待して遊技を継続することとなる。
なお、どの保留に対応して演出が行なわれるのかを分かりやすく示すために、マイクアイコン画像を保留画像の手前側に重なった態様で表示し、左右方向に移動させてもよい。この場合、マイクアイコン画像と重なっている保留画像について、マイクアイコン画像が発動する可能性があることとなる。図298(a)は、第1保留~第3保留のいずれかにおいて、マイクアイコン画像が発動する可能性があることを示している。また、図298(b)は、装飾図柄の停止表示が2回行われたあとの表示例を示している。この例では当該保留と第1保留に重なる態様で、マイクアイコン画像が移動している。
なお、マイクアイコン画像を保留画像に重ねて表示することに代えて、所定位置に表示したマイクアイコン画像と共に「〇変動内に発動」などと表示してもよい。
このような表示を行うことで、発動する可能性が保留を遊技者が理解でき、マイクアイコン画像の獲得後に始動入賞が発生して保留数が増加したとしても、マイクアイコン画像が発動する可能性がある保留とそうでない保留とを区別することができる。
マイクアイコン画像を獲得できる個数が1個である実施形態を示したが、複数個のマイクアイコン画像を獲得できる場合があるようにしてもよい。
この場合、1回の変動表示中に、複数のマイクアイコン画像が発動するようにしてもよいし、異なる変動表示において別々にマイクアイコン画像が発動するようにしてもよい。
図298(c)はマイクアイコン画像が2つ獲得された表示状態(タイミングt15~タイミングt17における表示状態)を示している。
また、図298(d)に示すように「×2」という文字を付して、マイクアイコン画像の獲得数を表示してもよい。なお、マイクアイコン画像の獲得数に応じて、「×3」、「×4」などの表示を行ってもよい。
例えば、「年末歌合戦リーチ演出」が開始されて、リーチ演出の前半に1回目のマイクアイコン画像が発動し、リーチ演出の後半に2回目のマイクアイコン画像が発動するようにしてもよい。
あるいは、マイクアイコン画像の獲得が行われたときの第1保留に対応する変動表示と第3保留に対応する変動表示のそれぞれにおいて、マイクアイコン画像が発動して「年末歌合戦リーチ演出」が開始されるようにしてもよい。
図295(a)を参照して示した実施形態においてはマイクアイコン画像を獲得できるのは装飾図柄がリーチハズレの状態で仮停止されている期間(タイミングt13~タイミングt15)のみとしたが、その後の期間においてマイクアイコン画像が追加される場合があるようにしてもよい。
例えば、マイクアイコン画像を1つ獲得している状態において、さらに1つ以上のマイクアイコン画像を追加で獲得する場合があるようにしてもよい。例えば、図295(a)に示したタイムチャートにおいて、タイミングt26~タイミングt28の期間において、マイクアイコン画像が追加で獲得される演出を実行してもよい。この場合、少なくともタイミングt26において、装飾図柄の変動表示の結果がハズレの結果となることが示唆されるようにするとよい。例えば、タイミングt25において、左装飾図柄と右装飾図柄とが異なる数字の装飾図柄で仮停止して表示され、中装飾図柄が高速変動される状態から速度を落としてスクロールされる状態となるようにしてもよい。このような演出態様によればハズレの結果が示されそうになって、遊技者にとって残念な気持ちとなる期間を、有効に活用することができる。
なお、マイクアイコン画像が追加された場合の表示態様としては、図298(c)、図298(d)を参照して示した表示態様を採用することができる。
表示されるマイクアイコン画像の種類を複数設けてもよい。
図298(e)は、通常(白色)のマイクアイコン画像と異なる色(赤色)のマイクアイコン画像を獲得できた例を示している。
通常のマイクアイコン画像と比べて、異なる色のマイクアイコン画像の方が、マイクアイコンが発動したときに実行される演出(例えば、特殊なリーチ演出)が大当りとなる期待度が高くなるように設定してもよい。例えば、通常のマイクアイコン画像が発動して「年末歌合戦リーチ演出」になった場合と、異なる色のマイクアイコン画像が発動して「年末歌合戦リーチ演出」になった場合とでは、後者の方が大当りの期待度が高くなるように設定してもよい。
あるいは、マイクアイコン画像が発動したときに大当りとなる期待度の高い演出が行われる確率が高くなるように設定してもよい。例えば、通常のマイクアイコン画像が発動した場合には、「ザ・カウントダウンリーチ演出」が70%、「年末歌合戦リーチ演出」が30%の確率で発生し、異なる色のマイクアイコン画像が発動した場合には、「ザ・カウントダウンリーチ演出」が30%、「年末歌合戦リーチ演出」が70%の確率で発生するように設定してもよい。
なお、マイクアイコン画像の通常とは異なる色の例として赤色を挙げたが、色で区別できればよく、例えば、白色に加えて、青色、緑色、赤色のマイクアイコン画像が表示されるようにしてもよい。また、白色、青色、緑色、赤色の順に大当りの期待度を高くしたり、遊技者にとって有利な演出が実行される確率が高くなるようにしてもよい。
なお、色を異ならせることでマイクアイコン画像の種類を複数設けたが、色以外の態様でマイクアイコン画像の態様を異なるものとしてもよい。例えば、マイクアイコン画像の大きさを複数設け、マイクアイコン画像の大きさが大きくなるほど大当りの期待度を高くしたり、遊技者にとって有利な演出が実行される確率が高くなるようにしてもよい。
このように、マイクアイコン画像の表示態様(色や大きさなど)によって、大当りの期待度を高くしたり、遊技者により有利な演出が実行される確率が高くなるようにしてもよい。
なお、色や大きさに限るものではなく、その他の表示態様で、マイクアイコン画像が異なって視認されればよい。
必ず発動するマイクアイコン画像の例を示したが、発動しない場合があるマイクアイコン画像を設けてもよい。例えば、30%の確率で発動し、70%の確率で発動しないマイクアイコン画像を採用してもよい。図298(f)は、このような発動しない可能性のあるマイクアイコン画像の表示例を示している。図中に示すようにマイクアイコン画像に「?」を付すことで、発動しない場合があることを示している。
このような構成とすることで、マイクアイコン画像の獲得率や獲得個数を高めつつ、マイクアイコンが発動する確率を低く抑えることができる。
マイクアイコン画像を表示することで、マイクや歌に関連する演出が実行されることを示唆する例(図295(a)、図296~図297を参照して示したような歌に関連した特殊なリーチ演出の発生や特殊なリーチ演出中の対決に勝利することできる演出例)を示したが、マイクアイコン画像に代えて他の示唆画像を獲得できるように実施形態を変形してもよい。以下に、主に示唆画像の表示態様は機能等を変形した実施形態を示すが、変形しない部分の表示態様については、図295(a)、図296、図297を参照して示した実施形態と同様の表示が行われる。
図299(a)は演出態様が昇格することを示す昇格示唆画像が表示された状態を示している。
図295(b)の演出例01においては、タイミングt13~タイミングt15の期間において、昇格示唆画像が表示され、昇格示唆画像を獲得できる。図299(a)は、タイミングt15~タイミングt17における表示状態を示している。
タイミングt42において、特殊リーチ背景画像Bが表示されて、「ザ・カウントダウンリーチ演出」の実行が開始されるが、タイミングt46~タイミングt48の期間において昇格示唆画像が発動する表示が行われて、実行中の「ザ・カウントダウンリーチ演出」に代えて、より期待度が高い「年末歌合戦リーチ演出」が実行される。
このように昇格示唆画像が発動された場合には、所定の演出態様をより期待度の高い演出態様へと変化させる表示が行われる。
以下に、特殊なリーチ演出以外の他の演出態様が昇格する演出例を示す。
例えば、昇格示唆画像の発動によって、図124、図125等を参照して示した先読み演出画像の表示態様をより大当りの期待度が高い表示態様へ昇格させてもよい。なお、先読み演出画像を昇格させるタイミングは、先読み演出の対象となっている変動表示が開始される前であっても、先読み演出の対象となっている変動表示の実行中であってもよい。
また、先読み演出画像の表示が開始された後の所定のタイミングにおいて昇格示唆画像が獲得されるようにしてもよいし、昇格示唆画像が獲得された後の所定のタイミングにおいて先読み演出画像の表示が開始されるようにしてもよい。
図278(a)を参照して特殊なリーチ演出中にセリフを表示して期待度を示す例を示したが、セリフの表示中に昇格示唆画像が発動し、より高い期待度を示す色でセリフが表示されるようにしてもよい。
また、図278(b)を参照して特殊なリーチ演出中にカットイン画像を表示して期待度を示す例を示したが、カットイン画像の表示中に昇格示唆画像が発動し、より高い期待度を示す色でカットイン画像が表示されるようにしてもよい。
図299(b)は保留が昇格することを示す保留変化示唆画像が表示された状態を示している。
図295(b)の演出例02においては、タイミングt13~タイミングt15の期間において、保留変化示唆画像が表示され、保留変化示唆画像を獲得できる。図299(b)は、タイミングt15~タイミングt17における表示状態を示している。
タイミングt26からタイミングt27にかけて保留変化示唆画像が発動し、タイミングt27において、第1保留表示領域に表示されている通常の保留画像が、より期待度の高い青色や緑色の保留画像に変化する。タイミングt29からは、青色や緑色の当該保留画像に対応する変動表示が行われる。
このように、先読み対象とした保留に対応する変動表示以前の変動表示(この例においては1回前の変動表示)の終盤において、保留変化示唆画像が発動して、第1保留表示領域に表示されている保留画像が通常の保留画像から、より期待度の高い青色や緑色の保留画像に変化する演出例を示している。
図295(b)の演出例03においては、タイミングt30~タイミングt32にかけて保留変化示唆画像が発動して、タイミングt32において当該保留表示領域に表示されている通常の当該保留画像が、より期待度の高い青色や緑色の保留画像に変化する。
このように、装飾図柄の変動開始直後において、保留変化示唆画像が発動して、当該保留表示領域に表示されている当該保留画像が通常の当該保留画像から、より期待度の高い青色や緑色の当該保留画像に変化することで、変動表示の開始直後から変動表示結果に対する期待感を高めることができる。
図299(c)、図299(d)はボタン操作が有効となることを示すボタン操作示唆画像が表示された状態を示している。なお、図299(d)に示したボタン操作示唆画像はボタンの形状を模した形状となっている。
図295(b)の演出例04においては、タイミングt13~タイミングt15の期間において、ボタン操作示唆画像が表示され、ボタン操作示唆画像を獲得できる。図299(c)、図299(d)は、タイミングt15~タイミングt17における表示状態を示している。タイミングt30~タイミングt32の期間において、ボタン操作示唆画像が発動して、タイミングt32~タイミングt35の期間において、ボタン操作が要求される演出が実行されて、ボタン操作の受け付けが有効となる。なお、ボタン操作が要求される演出については、図145等を参照して示した実施形態と同様の構成を採用し、所定の期待度が示されるように構成することができる。
なお、操作が有効となるボタンについては、図137を参照して示した実施形態におけるミッションボタン3700、攻撃ボタン3710、防御ボタン3740を採用することができる。また、ボタンではなく、左レバー3720、右レバー3730の操作を有効としてもよい。
ボタン操作については、1回のみ押す操作に加えて、長押し(2~3秒程度押し続けること)や、連打(操作有効期間中に複数回押す操作が要求されること)などの操作が要求される場合があるが、どの操作が要求されるのかをボタン操作示唆画像に付して表示してもよい。
図299(e)は、平面視で正方形状のミッションボタン3700の長押し操作が要求されることを示唆するボタン操作示唆画像が表示された状態を示している。
なお、左レバー3720、右レバー3730の操作については、左レバー3720や右レバー3730を引いたり、長く引いたり、長く押したりする操作が要求されるようにしてもよい。
操作有効期間が発生した場合には、ボタン操作を指示する操作指示画像が表示されるが、操作指示画像に期待度の異なる複数の表示態様を設けてもよい。例えば、白色の操作指示画像と赤色の操作指示画像とを設け、赤色の操作指示画像が表示された場合の方が期待度が高くなるように設定するとよい。なお、操作指示画像の態様については、図145等を参照して示した実施形態を採用するとよい。
また、白色のボタン操作示唆画像と赤色のボタン操作示唆画像とを設け、白色のボタン操作示唆画像が発動した場合には、白色の操作指示画像が表示され、赤色のボタン操作示唆画像が発動した場合には、赤色の操作指示画像が表示されるようにするとよい。
ボタン操作有効期間中にボタン操作示唆画像を発動させて、表示されている操作指示画像の態様をより期待度が高いものに変化させる表示を行うようにしてもよい。例えば、白色の操作指示画像が表示されているタイミングにおいて、赤色のボタン操作示唆画像が発動した場合には、操作指示画像が赤色に変化するようにしてもよい。また、これにより期待度が高くなるようにするとよい。なお、操作有効期間の開始前に、操作指示画像を徐々に表示する場合があるが、このタイミングで、赤色のボタン操作示唆画像を発動させて、操作有効期間の開始時には操作指示画像が赤色に変化しているようにしてもよい。
ボタン操作有効期間中にボタン操作示唆画像を発動させて表示されている操作指示画像の態様をより期待度が高いものに変化させる表示を行なった場合には、低期待度の演出結果が表示されないようにしてもよい。例えば、ボタン操作に対応する演出表示として、白色、赤色、金色のいずれかの色の演出画像が表示され、白色よりも赤色の演出画像のほうが期待度が高く、赤色よりも金色の演出画像のほうが期待度が高いものとした場合に、期待度が低い白色の演出画像は表示されず、赤色か金色の演出画像が表示されるようにしてもよい。
ボタン操作が行われたタイミングで、ボタン操作示唆画像を発動させてもよい。この場合も、低期待度の演出画像が表示されないようにするとよい。
図299(f)は疑似連が発生することを示唆する疑似連示唆画像が表示された状態を示している。
図295(b)の演出例05においては、タイミングt13~タイミングt15の期間において、疑似連示唆画像が表示され、疑似連示唆画像を獲得できる。図299(f)は、タイミングt15~タイミングt17における表示状態を示している。
タイミングt30からタイミングt32にかけて疑似連示唆画像が発動し、タイミングt32~タイミングt35の期間において、装飾図柄が所定の態様で仮停止したのち、仮停止した装飾図柄が再度高速で変動表示する疑似連演出が行われる。
なお、疑似連演出については、図261等を参照して示した実施形態と同様の構成を採用し、所定の期待度が示されるように構成することができる。
図298(a)、図298(b)を参照して、マイクアイコン画像獲得時の第1保留~第3保留の手前側にマイクアイコン画像を表示する例を示したが、マイクアイコン画像以外の示唆画像(昇格示唆画像、保留変化示唆画像、ボタン操作示唆画像)についても同様の表示を行なうように変形してもよい。
図300(a)は、タイミングt13~タイミングt15における表示例であり、第1保留~第3保留にまたがって「昇格」という文字が付されたウィンドウを表示して、第1保留~第3保留のいずれかにおいて、何らかの昇格演出が行われることを示す表示例である。
図300(b)は、タイミングt13~タイミングt15における表示例であり、第1保留~第3保留にまたがって「保留変化」という文字が付されたウィンドウを表示して、第1保留~第3保留のいずれかにおいて、保留変化が行われることを示す表示例である。
なお、保留の消化に対応して、これらのウィンドウの位置や横方向の長さは、左に移動しつつ短くなって表示される。
図299を参照して1種類の画像のみを獲得できる実施形態を示したが、複数の示唆画像を同時に獲得できるように変形してもよい。
図300(c)は、タイミングt13~タイミングt15における表示例であり、マイクアイコン画像、昇格示唆画像、保留変化示唆画像、ボタン操作示唆画像を獲得した例を示している。この場合、第1保留~第4保留のいずれかにおいて、獲得した各示唆画像に対応する演出が実行される。
図300(d)は、タイミングt13~タイミングt15における表示例であり、マイクアイコン画像、昇格示唆画像、保留変化示唆画像、ボタン操作示唆画像を獲得した例を示している。この例においては、図298(f)を参照して示した実施形態と同様に、獲得した示唆画像に「?」が付されている。そして、獲得した示唆画像に対応する演出が必ずしも実行されるわけではない。つまり、第1保留~第4保留のいずれかにおいて、獲得した各画像に対応する演出が所定の確率(例えば30%)で実行される。
図298(c)、図298(d)を参照して、複数のマイクアイコン画像を獲得できる実施形態を示したが他の示唆画像についても複数獲得できるようにしてもよい。
図300(e)、図300(f)は、タイミングt13~タイミングt15における表示例であり、保留変化示唆画像とボタン操作示唆画像を2つずつ獲得した状態を示している。
また、昇格示唆画像が複数獲得できた場合は、昇格示唆画像が複数発動する演出が実行される。保留変化示唆画像、ボタン操作示唆画像についても同様である。なお発動タイミングは1の変動表示内において複数回発動するようにしてもよいし、異なる変動表示内で別々に発動するようにしてもよい。
図298(e)を参照して、通常(白色)のマイクアイコン画像と異なる色(赤色)のマイクアイコン画像を獲得できる演出例を示したが、昇格示唆画像、保留変化示唆画像、ボタン操作示唆画像の各示唆画像についても、異なる色の示唆画像が表示される場合があってもよい。また、示唆画像の色によって、大当りの期待度や、示唆画像に対応して実行される演出で期待度が高い表示が行われる確率が示されるようにしてもよい。
また、示唆画像の種別(マイクアイコン画像、昇格示唆画像、保留変化示唆画像、ボタン操作示唆画像)によって、大当りの期待度を異ならせてもよい。例えば、保留変化示唆画像が獲得できた場合よりも、マイクアイコン画像が獲得できた場合の期待度の方が高くなるようにしてもよい。すなわち、4つの示唆画像のうち、ある示唆画像が獲得できた場合と他の示唆画像が獲得できた場合とで、ある示唆画像が獲得できた場合の方が、期待度が高くなるようにしてもよい。
図298~図300を参照して示した実施形態を組み合わせた実施形態としてもよい。
図298(c)、図298(d)を参照して、マイクアイコン画像を複数獲得できる実施形態について示したが、図301を参照してより詳細な実施形態について説明する。
まず、大きなマイクアイコン画像と「獲得×?」という文字が表示される。なお、左装飾図柄~右装飾図柄は仮停止された状態となっている。図301(a)はこのときの表示状態を示している。
次いで、表示領域に横長のウィンドウが表示され、このウィンドウ内の左側に通常のマイクアイコン画像が表示され、ウィンドウ内の右側に高速で変動表示される数字(例えば「1」~「3」)が表示される。図301(b)はこのときの表示状態を示している。なお、変動表示の時間は1~2秒程度にするとよい。
次いで、ウィンドウ内の右側で高速で変動表示されていた数字が停止し、「2」が表示される。図301(c)はこのときの表示状態を示している。なお、「1」や「3」が表示される場合もある。
次いで、表示領域の左側に、表示された数字に対応した個数(1~3個のいずれか)のマイクアイコン画像が表示される。図301(d)はこのときの表示状態を示している。
その後、装飾図柄が停止表示される。図301(e)はこのときの表示状態を示している。
このように、マイクアイコン画像がいくつ獲得できるか、という表示を行うことで遊技者の期待感を高めることができる。
図301を参照して、マイクアイコン画像を複数獲得できる実施形態について示したが、いかに、図302を参照して他の実施形態について説明する。
本実施形態では、図301を参照して示した実施形態と途中まで同じ表示が行われる。図302(a)~図302(c)は、それぞれ図301(a)~図301(c)と同じ表示状態を示している。
次いで、横長のウィンドウ内の左側に赤色のマイクアイコン画像が表示され、ウィンドウ内の右側に高速で変動表示される数字(例えば「1」~「3」)が表示される。図302(d)はこのときの表示状態を示している。また、獲得した通常のマイクアイコン画像が表示領域の左側に表示される。なお、変動表示の時間は1~2秒程度にするとよい。
次いで、ウィンドウ内の右側で高速で変動表示されていた数字が停止し、「1」が表示される。図302(e)はこのときの表示状態を示している。なお、「1」や「3」が表示される場合もある。
次いで、表示領域の左側に、表示された数字に対応した個数(1~3個のいずれか)の赤色のマイクアイコン画像が表示される。図302(f)はこのときの表示状態を示している。
その後、装飾図柄が停止表示される。図302(g)はこのときの表示状態を示している。
このように、各マイクアイコン画像をいくつ獲得できるか、という表示を行うことで遊技者の期待感を高めることができる。
図302を参照して示したように、複数の示唆画像を獲得できた場合には、獲得した順に下から上に向けて、表示していくとよい。
また、獲得した示唆画像の発動が行われた場合、発動した示唆画像よりも上に表示されている示唆画像については下方向へ移動して、表示するとよい。
図301を参照して、マイクアイコン画像を複数獲得できる実施形態について示したが、いかに、図303を参照して他の実施形態について説明する。
まず、「獲得×?」という文字が表示される。なお、左装飾図柄~右装飾図柄は仮停止された状態となっている。図303(a)はこのときの表示状態を示している。
次いで、表示領域に横長のウィンドウが表示され、このウィンドウ内の左側に高速で変動表示されるマイクアイコン画像(例えば、通常のマイクアイコン画像と赤色のマイクアイコン画像)が表示され、ウィンドウ内の右側に高速で変動表示される数字(例えば「1」~「3」)が表示される。図303(b)はこのときの表示状態を示している。なお、マイクアイコン画像の変動表示の時間は1~2秒程度とし、数字の変動表示の時間はさらに1~2秒程度長くするとよい。
次いで、通常のマイクアイコン画像が表示される。図303(c)はこのときの表示状態を示している。なお、赤色のマイクアイコン画像が表示される場合もある。
次いで、ウィンドウ内の右側で高速で変動表示されていた数字が停止し、「2」が表示される。図303(d)はこのときの表示状態を示している。なお、「1」や「3」が表示される場合もある。
次いで、表示領域の左側に、表示された数字に対応した個数(1~3個のいずれか)のマイクアイコン画像が表示される。図303(e)は表示領域の左側に、白色のマイクアイコン画像が2つ表示された表示状態を示している。なお、マイクアイコン画像としては白色または赤色のいずれかが表示される。
その後、装飾図柄が停止表示される。図303(f)はこのときの表示状態を示している。
このように、どのマイクアイコン画像をいくつ獲得できるか、という表示を行うことで遊技者の期待感を高めることができる。
図301~図303を参照して示した実施形態において、マイクアイコン画像が最低1つは獲得できる例を示したが、変動表示される数字に「0」を加え、「0」が表示された場合には、マイクアイコン画像が獲得できないようにしてもよい。
なお、マイクアイコン画像の例として、白色のマイクアイコン画像と赤色のマイクアイコン画像の2つを例に挙げたが、3つ以上としてもよく、例えば、赤色のマイクアイコン画像よりもさらに期待度が高い金色のマイクアイコン画像を採用してもよい。
左装飾図柄~右装飾図柄がリーチハズレの態様で仮停止表示されているときに、示唆画像を1つあるいは複数獲得できる例を示したが、他のタイミングで、示唆画像を追加して獲得できるようにしてもよい。
所定の示唆画像の発動と同時に、同じ種類あるいは異なる種類の示唆画像を獲得する場合があるようにしてもよい。
例えば、マイクアイコン画像の発動時に保留変化示唆画像が獲得できるようにしてもよい。この場合、「マイク発動!」という表示と共に、「保留変化獲得」という表示が行われるようにするとよい。
このように示唆画像が減る表示が行われるタイミングで示唆画像が獲得できるようにすることで、所定の演出が実行される回数が減ってしまったことに対して感じる残念な気持ちを軽減することができる。
あるいは、所定の示唆画像が獲得されて待機している期間において、同じ種類あるいは異なる種類の示唆画像が新たに追加して獲得される場合があるようにしてもよい。なお、この場合も、図296(g)、図296(h)を参照して示した実施形態と同様の表示を行うとよい。
あるいは、示唆画像の発動に基づいて実行されている演出中に新たな示唆画像が獲得できる場合があるようにしてもよい。例えば、マイクアイコン画像の発動に基づいて、特殊なリーチ演出が実行された場合には、特殊なリーチ演出の実行中に再度マイクアイコン画像や他の示唆画像が獲得できるようにしてもよい。また、特殊なリーチ演出の実行中にマイクアイコン画像が発動することで、歌姫や雑魚姫とのマイクの奪い合いに勝って女性歌手キャラクタがマイクを持ち続けることができる表示や、マイクの奪い合いに負けてしまった場合でも女性歌手キャラクタのもとにマイクが届けられたりする表示が行われることで、特殊なリーチ演出の前半や後半において最終的にマイクを持ち続けることができるようにしてもよい。
この場合、示唆画像が追加されるのではないかという期待感を変動表示の最後の段階まで遊技者に持たせることができる。
図296(h)から図297(c)を参照して実施形態においては、左装飾図柄~右装飾図柄がリーチハズレの態様で仮停止表示されているときに、示唆画像が表示領域の左側に移動する表示を行う例を示したが、示唆画像を移動させるタイミングを他のタイミングとしてもよい。
例えば、装飾図柄の停止表示中や、装飾図柄の次の変動表示が開始されたタイミングにおいて、示唆画像の移動を実行してもよい。
マイクアイコン画像が発動する特殊なリーチ演出が実行される場合に、特殊な演出が開始される前にマイクアイコン画像がさらに獲得できるようにしてもよい。なお、疑似連演出が0回、1回、2回実行される場合があり、疑似連演出の回数に応じて場合分けして演出形態を説明する。
まず、疑似連演出が行われない場合は、変動表示が開始されてから左装飾図柄と右装飾図柄とがリーチ状態となるまでの期間、左装飾図柄と右装飾図柄とがリーチ状態となってから特殊なリーチ演出が開始されるまでの期間のうちの1つまたは複数の期間において、マイクアイコン画像が追加で獲得できるようにしてもよい。
また、疑似連演出が1回行われる場合は、変動表示が開始されてから疑似連演出を示す態様で装飾図柄が仮停止表示されるまでの期間、その後装飾図柄の変動表示が再開されてから、左装飾図柄と右装飾図柄とがリーチ状態となるまでの期間、左装飾図柄と右装飾図柄とがリーチ状態となってから特殊なリーチ演出が開始されるまでの期間のうちの1つまたは複数の期間において、マイクアイコン画像が追加で獲得できるようにしてもよい。
例えば、変動表示が開始されてから疑似連演出を示す態様で装飾図柄が仮停止表示されるまでの期間、その後、装飾図柄の変動表示が再開されてから再び疑似連演出を示す態様で装飾図柄が仮停止表示されるまでの期間、その後、装飾図柄の変動表示が再開されてから左装飾図柄と右装飾図柄とがリーチ状態となるまでの期間、左装飾図柄と右装飾図柄とがリーチ状態となってから特殊なリーチ演出が開始されるまでの期間のうちの1つまたは複数の期間において、マイクアイコン画像が追加で獲得できるようにしてもよい。
このように、疑似連演出の実行回数が多くなるほど、マイクアイコン画像が追加で獲得できるため、遊技者は疑似連演出が実行されることを期待する。
なお、マイクアイコン画像が発動して、特殊なリーチ演出が開始される場合には、リーチ演出のタイトルを示す色(詳細は図276(b)、図277(b)を参照して示した実施形態を参照)を、発動したマイクアイコン画像の色と同じ色で表示してもよい。例えば、発動したマイクアイコン画像の色が赤色だった場合には、リーチ演出のタイトルを赤色で表示し、発動したマイクアイコン画像の色が金色だった場合には、リーチ演出のタイトルを金色で表示してもよい。
以下に、特殊なリーチ演出等についてのより具体的な実行態様について説明する。まず、前提を説明する。特別抽選結果が大当りとなる確率は1/300、特別抽選結果がハズレとなる確率は299/300である。大当りの場合はリーチ状態となる確率は1/1である。一方、ハズレの場合はリーチ状態となる確率は30/299である。ハズレリーチ発生率は299/300×30/299で1/10となる。
図304(a)はリーチ演出の振り分けを示している。
大当りの場合、「年末歌合戦リーチ演出」、「ザ・カウントダウンリーチ演出」、「その他のリーチ(演出)」の発生比率は70:20:10である。
一方、ハズレの場合、「年末歌合戦リーチ演出」、「ザ・カウントダウンリーチ演出」「その他のリーチ演出」の発生比率は2:4:94である。
この場合、「年末歌合戦リーチ演出」の期待度は約54%、「ザ・カウントダウンリーチ演出」の期待度は約14%、「その他のリーチ(演出)」の期待度は約0.4%となる。
なお、図中の発生率は装飾図柄の全変動表示に対する割合を示している。変動表示の約0.4%において、「年末歌合戦リーチ演出」が発生し、変動表示の約0.5%において、「ザ・カウントダウンリーチ演出」が発生し、変動表示の約9.4%において、それ以外のリーチが発生する(装飾図柄をリーチ状態とした後、大当りやハズレの態様で装飾図柄を停止表示させてもよいし、リーチ状態とした後に他のリーチ演出を実行して大当りやハズレの態様で装飾図柄を停止表示させてもよい)。残りの約89.7%の変動表示においては非リーチハズレの態様で装飾図柄が停止表示される。
図304(b)は「年末歌合戦リーチ演出」が実行された場合に、マイクアイコン画像がいくつ獲得されるのかを選択するためのテーブルを示している。大当りの場合、ハズレの場合とも分母は100であり、マイクアイコン画像の獲得数がそれぞれ所定の割合で設定されている。
テーブル中に示すようにマイクアイコン獲得画像の個数が多くなるほど、大当りの期待度が高くなるように、獲得数の割合が設定されている。
なお、図中の発生率は装飾図柄の全変動表示に対する割合を示している。上述したように、装飾図柄の全変動表示の約0.4%において「年末歌合戦リーチ演出」が発生するが、マイクアイコン画像の獲得数が0個の「年末歌合戦リーチ演出」は、約0.230%、マイクアイコン画像の獲得数が1個の「年末歌合戦リーチ演出」は、約0.078%、マイクアイコン画像の獲得数が2個の「年末歌合戦リーチ演出」は、約0.051%、マイクアイコン画像の獲得数が3個の「年末歌合戦リーチ演出」は、約0.039%、マイクアイコン画像の獲得数が4個の「年末歌合戦リーチ演出」は、約0.035%の確率で発生する(これらを合計した値が「年末歌合戦リーチ演出」の発生確率である約0.4%となる)。
図304(c)は獲得数「0」の場合の演出パターンの選択テーブルを示している。大当りの場合、ハズレの場合とも分母は100であり、それぞれ所定の割合で演出パターンの選択確率が設定されている。
同様に、図304(d)は獲得数「1」の場合の演出パターンの選択テーブルを、図304(e)は獲得数「2」の場合の演出パターンの選択テーブルを、図304(f)は獲得数「3」の場合の演出パターンの選択テーブルを、図304(g)は獲得数「4」の場合の演出パターンの選択テーブルを、それぞれ示している。
図305は、各演出パターンにおけるマイクアイコン画像の獲得比率(金色マイクと通常マイクの獲得比率)を示すテーブルである。
図305(a)は、マイクアイコン画像の獲得個数が「1」の場合の選択テーブルである。
図305(b)は、マイクアイコン画像の獲得個数が「2」の場合の選択テーブルである。
図305(c)は、マイクアイコン画像の獲得個数が「3」の場合の選択テーブルである。
図305(d)は、マイクアイコン画像の獲得個数が「4」の場合の選択テーブルである。
本実施形態においては、「年末歌合戦リーチ演出」においては4回、悪姫とのマイクの奪い合い(実施例中において「バトル」と称する場合がある。なお雑魚姫とのマイクの奪い合いについても同様に「バトル」と称する場合がある)に勝てば、大当りの結果が示される。一方、1回目~3回目のバトルで負けてしまった場合には、ハズレの結果が示される。なお、後述するように、バトルで負けたように見せかけた表示を行った後、マイクアイコン画像が発動して、バトルで勝つことができた表示が行われる場合がある。
図306は、各演出パターンにおける、1回目~4回目のバトルの結果を示すテーブルである。「〇」はバトルで勝利する表示が行われる態様、「×」はバトルで負ける表示が行われる態様、「×→〇」はバトルで負けたように見せかけた表示を行った後、マイクアイコン画像が発動して、バトルで勝つことができた表示が行われる態様である。
図306(a)は、マイクアイコン画像の獲得個数が「0」の場合の演出態様を示している。
図306(b)は、マイクアイコン画像の獲得個数が「1」の場合の演出態様を示している。
図306(c)は、マイクアイコン画像の獲得個数が「2」の場合の演出態様を示している。
図306(d)は、マイクアイコン画像の獲得個数が「3」の場合の演出態様を示している。
図306(e)は、マイクアイコン画像の獲得個数が「4」の場合の演出態様を示している。
図306(a)に示すように、獲得個数が「0」の場合、マイクアイコン画像は発動しない。
一方、図306(b)に示すように獲得個数が「1」の場合、マイクアイコン画像(金色のマイクアイコン画像と通常のマイクアイコン画像のいずれか一方)が最大で1回発動する。
演出パターン「PTN06」~演出パターン「PTN11」では1回目~3回目のいずれかのバトルでマイクアイコン画像が発動するものの、それ以降のバトルで負けの結果となる演出パターンである。
演出パターン「PTN12」は、マイクアイコン画像が発動することなく4回のバトルに勝つ演出パターンである。
演出パターン「PTN13」は、マイクアイコン画像が発動することなく4回目のバトルとなり、4回目のバトルで負けるもののマイクアイコン画像が発動して4回目のバトルに勝つ演出パターンである。
演出パターン「PTN14」~演出パターン「PTN16」では1回目~3回目のいずれかのバトルでマイクアイコン画像が発動し、それ以降のバトルでは勝つ演出パターンである。
図306(c)に示すようにマイクアイコン画像の獲得個数が「2」の場合、マイクアイコン画像(金色のマイクアイコン画像と通常のマイクアイコン画像のいずれか一方または両方)が最大で2回発動する。
マイクアイコン画像の獲得比率は図305(b)に示したとおりである。
金色のマイクアイコン画像を2つ獲得できた場合や通常のマイクアイコン画像を2つ獲得できた場合には、図306(c)の各演出パターンに示したタイミングでマイクアイコン画像が発動する。
金色のマイクアイコン画像と通常のマイクアイコン画像が1つずつ獲得できた場合には、所定の確率で発動する順序が決定される。
演出パターン「PTN17」の場合、2回目のバトルにおいて、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は50%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は50%である。なお、3回目のバトルにおいては、発動しなかった方のマイクアイコン画像が発動する。
演出パターン「PTN18」の場合、1回目のバトルにおいて、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は80%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は20%である。なお、3回目のバトルにおいては、発動しなかった方のマイクアイコン画像が発動する。
演出パターン「PTN19」の場合、1回目のバトルにおいて、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は20%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は80%である。なお、2回目のバトルにおいては、発動しなかった方のマイクアイコン画像が発動する。
演出パターン「PTN20」の場合、1回目のバトルにおいて、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は50%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は50%である。なお、2回目のバトルにおいては、発動しなかった方のマイクアイコン画像が発動する。
演出パターン「PTN21」の場合、マイクアイコン画像は発動しない。
演出パターン「PTN22」の場合、4回目のバトルにおいて、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は50%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は50%である。
演出パターン「PTN23」の場合、3回目のバトルにおいて、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は50%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は50%である。
演出パターン「PTN24」の場合、2回目のバトルにおいて、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は50%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は50%である。
演出パターン「PTN25」の場合、1回目のバトルにおいて、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は50%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は50%である。
演出パターン「PTN26」の場合、3回目のバトルにおいて、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は50%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は50%である。なお、4回目のバトルにおいては、発動しなかった方のマイクアイコン画像が発動する。
演出パターン「PTN27」の場合、2回目のバトルにおいて、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は80%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は20%である。なお、4回目のバトルにおいては、発動しなかった方のマイクアイコン画像が発動する。
演出パターン「PTN28」の場合、1回目のバトルにおいて、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は80%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は20%である。なお、4回目のバトルにおいては、発動しなかった方のマイクアイコン画像が発動する。
演出パターン「PTN29」の場合、2回目のバトルにおいて、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は20%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は80%である。なお、3回目のバトルにおいては、発動しなかった方のマイクアイコン画像が発動する。
演出パターン「PTN30」の場合、1回目のバトルにおいて、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は80%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は20%である。なお、3回目のバトルにおいては、発動しなかった方のマイクアイコン画像が発動する。
演出パターン「PTN31」の場合、1回目のバトルにおいて、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は20%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は80%である。なお、2回目のバトルにおいては、発動しなかった方のマイクアイコン画像が発動する。
図306(d)に示すようにマイクアイコン画像の獲得個数が「3」の場合、マイクアイコン画像(金色のマイクアイコン画像と通常のマイクアイコン画像のいずれか一方または両方)が最大で3回発動する。
マイクアイコン画像の獲得比率は図305(c)に示したとおりである。
金色のマイクアイコン画像を3つ獲得できた場合や通常のマイクアイコン画像を3つ獲得できた場合には、図306(d)の各演出パターンに示したタイミングでマイクアイコン画像が発動する。
金色のマイクアイコン画像を2つと通常のマイクアイコン画像を1つ獲得できた場合、金色のマイクアイコン画像を1つと通常のマイクアイコン画像を2つ獲得できた場合には、以下の態様で発動する順序が決定される。
演出パターン「PTN32」の場合、1回目のバトルにおいて、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は80%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は20%である。なお、2回目のバトルにおいては待機中の金色のマイクアイコン画像が存在する場合には、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は80%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は20%である。3回目のバトルにおいては、残ったマイクアイコン画像が発動する。
演出パターン「PTN33」の場合、マイクアイコン画像は発動しない。
演出パターン「PTN34」の場合、4回目のバトルにおいて、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は50%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は50%である。
演出パターン「PTN35」の場合、3回目のバトルにおいて、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は50%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は50%である。
演出パターン「PTN36」の場合、2回目のバトルにおいて、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は50%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は50%である。
演出パターン「PTN37」の場合、1回目のバトルにおいて、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は50%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は50%である。
演出パターン「PTN38」の場合、3回目のバトルにおいて、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は50%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は50%である。なお、4回目のバトルにおいては、待機中の金色のマイクアイコン画像が存在する場合には金色のマイクアイコン画像が発動し、待機中の金色のマイクアイコン画像が存在しない場合には通常のマイクアイコン画像が発動する。
演出パターン「PTN39」の場合、2回目のバトルにおいて、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は80%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は20%である。なお、4回目のバトルにおいては、待機中の金色のマイクアイコン画像が存在する場合には金色のマイクアイコン画像が発動し、待機中の金色のマイクアイコン画像が存在しない場合には通常のマイクアイコン画像が発動する。
演出パターン「PTN40」の場合、1回目のバトルにおいて、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は80%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は20%である。なお、4回目のバトルにおいては、待機中の金色のマイクアイコン画像が存在する場合には金色のマイクアイコン画像が発動し、待機中の金色のマイクアイコン画像が存在しない場合には通常のマイクアイコン画像が発動する。
演出パターン「PTN41」の場合、2回目のバトルにおいて、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は20%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は80%である。なお、3回目のバトルにおいては待機中の金色のマイクアイコン画像が存在する場合には、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は80%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は20%である。
演出パターン「PTN42」の場合、1回目のバトルにおいて、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は20%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は80%である。なお、3回目のバトルにおいては待機中の金色のマイクアイコン画像が存在する場合には、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は80%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は20%である。
演出パターン「PTN43」の場合、1回目のバトルにおいて、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は20%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は80%である。なお、2回目のバトルにおいては待機中の金色のマイクアイコン画像が存在する場合には、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は80%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は20%である。
演出パターン「PTN44」の場合、1回目のバトルにおいて、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は20%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は80%である。なお、2回目のバトルにおいては待機中の通常のマイクアイコン画像が存在する場合には、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は20%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は80%である。3回目のバトルにおいては、残ったマイクアイコン画像が発動する。
演出パターン「PTN45」の場合、1回目のバトルにおいて、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は20%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は80%である。なお、2回目のバトルにおいては待機中の通常のマイクアイコン画像が存在する場合には、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は80%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は20%である。4回目のバトルにおいては、残ったマイクアイコン画像が発動する。
演出パターン「PTN46」の場合、1回目のバトルにおいて、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は80%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は20%である。なお、3回目のバトルにおいては待機中の通常のマイクアイコン画像が存在する場合には、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は50%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は50%である。4回目のバトルにおいては、残ったマイクアイコン画像が発動する。
演出パターン「PTN47」の場合、2回目のバトルにおいて、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は80%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は20%である。なお、3回目のバトルにおいては待機中の通常のマイクアイコン画像が存在する場合には、金色のマイクアイコン画像が発動する確率は80%、通常のマイクアイコン画像が発動する確率は20%である。4回目のバトルにおいては、残ったマイクアイコン画像が発動する。
図306(e)に示すようにマイクアイコン画像の獲得個数が「4」の場合、マイクアイコン画像(金色のマイクアイコン画像と通常のマイクアイコン画像のいずれか一方または両方)が最大で4回発動する。
マイクアイコン画像の獲得比率は図305(d)に示したとおりである。
金色のマイクアイコン画像を4つ獲得できた場合や通常のマイクアイコン画像を4つ獲得できた場合には、図306(e)の各演出パターンに示したタイミングでマイクアイコン画像が発動する。
金色のマイクアイコン画像を3つと通常のマイクアイコン画像を1つ獲得できた場合、金色のマイクアイコン画像を2つと通常のマイクアイコン画像を2つ獲得できた場合、金色のマイクアイコン画像を1つと通常のマイクアイコン画像を3つ獲得できた場合には、以下の態様で発動する順序が決定される。
演出パターン「PTN48」の場合、4回のバトルすべてで負けたのちにマイクアイコン画像が発動して復活する演出が行われる。すなわち獲得した4つのマイクアイコン画像が4回のバトルすべてで発動することになる。発動する順序としては、通常のマイクアイコン画像(1~3個)をすべて発動させたのち、金色のマイクアイコン画像(3~1個)が発動される。
なお、金色のマイクアイコン画像が発動したのちのバトルにおいては、通常のマイクアイコン画像が発動したのちのバトルと比べて、バトルに勝ちやすいように金色のマイクアイコン画像の発動確率が設定されている。
なお、発動により大きく表示されたマイクアイコン画像をその後もバトルで負けるまで女性歌手キャラクタが持つように表示するとよい。これにより、直近で発動したマイクアイコン画像が何色であるのかを遊技者が認識できる。
なお、待機中のマイクアイコン画像がない状態で、悪姫や雑魚姫とのバトルに負けてしまった場合には、ハズレの結果を示す態様で装飾図柄の変動表示が終了することとなるが、バトルに負けたような表示を行った後に、女性歌手キャラクタが自分の衣装の中に隠していたマイクを取り出して、バトルに逆転し勝った態様の表示行ない、次回以降のバトルが行われるようにしてもよい。なお、4回目のバトルであれば、このような表示を行った場合は、装飾図柄が大当りの態様で停止表示される。
このような態様によれば、待機中のマイクアイコン画像がない状態で、悪姫や雑魚姫とのバトルに負けてしまった場合でも、大当りの結果となることを遊技者に期待させることができる。
このように、4回バトルに勝てば、大当りとなる演出において、特殊なリーチ演出の開始時におけるマイクアイコン画像の獲得個数(あるいは待機個数)が多いほど、大当りが発生する期待度が高くなるため、遊技者はマイクアイコン画像をなるべく多く獲得できるように期待しながら演出表示を楽しむことができる。
待機中の示唆画像を発動するタイミングは、示唆画像が獲得された順としてもよい。あるいは、示唆画像が示す期待度が高い順に発動するようにしてもよいし、示唆画像が示す期待度が低い順に発動するようにしてもよい。
マイクアイコン画像として、通常のマイクアイコン画像と金色のマイクアイコン画像が表示される演出パターンを示したが、他の態様のマイクアイコン画像を表示するようにしてもよい。
例えば、「必殺技」と書かれた示唆画像を1つから4つ獲得可能とし、この示唆画像が発動した場合には、悪姫や雑魚姫とのバトルに必ず勝てるようにしてもよい。なお、バトルに勝てる回数は1回にするとよい。示唆画像を4つ獲得できた場合には、4回のバトルに必ず勝てることとなるため、大当りが必ず発生することとなる。
なお、「大当り」、「V」、「全国ツアー」などの文字を含む示唆画像を獲得できるようにしてもよい。そして、「大当り」、「V」の示唆画像が表示された場合には、バトルに負けることなく、大当りが必ず発生するようにしてもよい。また、「全国ツアー」の示唆画像が表示された場合には、バトルに負けることなく大当りが発生し、さらにその大当りの後に高確率時短状態へ移行されるようにしてもよい。
獲得した示唆画像が発動するタイミングは異なったものとしてもよい。
例えば、マイクアイコン画像が1つ獲得された状態において、1回目のバトルでマイクアイコン画像が発動して2回目~4回目では発動できない場合と、2回目のバトルでマイクアイコン画像が発動して3回目~4回目では発動できない場合と、4回目のバトルでマイクアイコン画像が発動するバトルがあってもよい。
この場合、4回目のバトルまで、マイクアイコン画像が表示されている場合には、最後のバトルでマイクアイコン画像が発動して、大当りの結果となることを遊技者は期待することとなる。
また、昇格示唆画像が1つ獲得された状態において、昇格示唆画像がリーチタイトル表示時に発動してリーチタイトルを昇格させる(白色が赤色や金色になる)場合と、リーチタイトルが表示されている状態では発動せずに、カットイン画像の表示時に昇格示唆画像が発動してカットイン画像を昇格させる(緑色が赤色や金色になる)場合とがあるようにしてもよい。
この場合、より後に発動したときの方が、大当りの期待度が高い演出となるようにしてもよい。
示唆画像が発動するとみせかけて、発動しない演出を実行してもよい。例えば、表示領域の左側から中央に少しだけ移動するものの再び左側に戻る表示を行ってもよい。
このような構成とすることで、示唆画像がいつ発動するのか、ということについて遊技者の期待感を高めることができる。
なお、より後に発動したときの方が、大当りの期待度が高くなるようにした場合には、遊技者は、なるべく発動が遅くなることを期待することとなる。
示唆画像が発動するタイミングを遊技者が認識できるようにしてもよい。
例えば、装飾図柄の変動開始タイミング、特殊なリーチ演出の開始タイミング、バトルの終了タイミング、最終バトル(4回目のバトル)の終了タイミング、などで発動することを示してもよい。
具体的には、示唆画像の右横に「変動開始時に発動」「リーチ演出開始時に発動!」などの文字を表示してタイミングを示すとよい。
あるいは、あるタイミングよりも前に発動すること、あるいは、あるタイミングよりも後に発動することを遊技者に示してもよい。
例えば、装飾図柄の変動開始タイミング、特殊なリーチ演出の開始タイミング、バトルの終了タイミング、最終バトル(4回目のバトル)の終了タイミングよりも前に発動することを示してもよい。
あるいは、装飾図柄の変動開始タイミング、特殊なリーチ演出の開始タイミング、バトルの終了タイミング、最終バトル(4回目のバトル)の終了タイミングよりも後に発動することを示してもよい。
具体的には示唆画像の右横に「変動開始前に発動」「変動開始後に発動」「リーチ演出開始前に発動!」「リーチ演出開始後に発動!」などの文字を表示してタイミングを示すとよい。
図300、図302を参照して同じ種類あるいは異なる種類の示唆画像が複数獲得できる例を示したが、これらが発動するタイミングは別々のタイミングでもよいし、同じタイミングでもよい。また、各示唆画像に対してあらかじめ定められた優先度に基づいた順序で発動するようにしてもよい。あるいは、各示唆画像が獲得された順番に発動するようにしてもよい。
たとえば、保留変化示唆画像とボタン操作示唆画像とでは、保留変化示唆画像の方がボタン操作示唆画像よりも必ず先に発動するようにしてもよい。あるいは、ボタン操作示唆画像の方が保留変化示唆画像よりも必ず先に発動するようにしてもよい。
図300(d)を参照して示した実施形態において、「?」という文字のみを表示するようにし、所定時間の経過後に、いずれの示唆画像であるのかが分かるようにしてもよい。例えば、「?」という文字の横にタイマーを表示してカウントダウンさせ(例えば20秒間かけて「20」から「0」まで表示させ)、「0」が表示されたタイミングで、いずれかの示唆画像が表示されるようしてもよい。
あるいは「保留変化?ボタン?」という文字を表示してもよい。この場合は所定時間の経過後に保留変化示唆画像かボタン操作示唆画像が表示される。
このように、所定のタイミングとなるまで、どの示唆画像が表示されるかわからないようにすることで、遊技者の期待感を高めることができる。
「?」という文字の横にタイマーを表示してカウントダウンさせ、「0」が表示されたタイミングで、通常のマイクアイコン画像が表示されるようにしてもよい。
また、通常のマイクアイコン画像が表示されたのち、再びタイマーが表示され、「0」が表示されたタイミングで通常のマイクアイコン画像が金色のマイクアイコン画像に変化する表示が行われるようにしてもよい。なお、通常のマイクアイコン画像が金色のマイクアイコン画像に変化する確率は100%としてもよいし、それ未満の所定確率(例えば50%)としてもよい。
装飾図柄をリーチハズレの態様で表示し、通常背景画像に戻したのちに、装飾図柄を大当りの態様で表示するようにしてもよい。このような表示態様によれば、遊技者をいったん落胆させたのち、大当りが発生することを示す表示が行われるため遊技者に大きな興奮を感じさせることができる。
そして、このように特別抽選の結果が大当りの場合には、示唆画像の獲得は行われず、特別抽選の結果がハズレの場合にのみ、示唆画像を獲得可能に構成するとよい。
なお、装飾図柄をリーチハズレの態様で仮停止表示している状態で、所定の煽り演出表示を行った後に、示唆画像を獲得せずに装飾図柄を大当りの態様で停止表示するか、示唆画像を獲得できるが、装飾図柄をハズレの態様で停止表示するようにしてもよい。この場合、所定の煽り演出が表示されたタイミングで、大当りか示唆画像の獲得のいずれかの事象が発生することが遊技者に認識されることととなる。
このように、期待度の高かった変動表示の結果がハズレを示す態様で表示されたタイミングで先読みに基づく演出表示を行うことで、落胆した遊技者の気持ちを速やかに次回以降の変動表示に切り替えさせることができる。
以下に図123~図272等を参照して示した実施形態を変形した実施形態における特別な演出である「履歴表示ステップアップ演出」について、図273~図275、図307~図315等を参照して説明する。なお、図307~図312は、本実施形態における「履歴表示ステップアップ演出」の演出パターンを示すテーブルである。また、図313は、「履歴表示ステップアップ演出」の演出態様を示すタイムチャートである。また、図314は表示領域における表示内容を示す図である。
図307に示した演出パターン「PTN-1-001」~「PTN-1-004」は、1段階目のステップアップ画像のみが表示される演出パターンを示している。
図中に示しているように演出パターン「PTN-1-001」~演出パターン「PTN-1-004」ではそれぞれステップアップ画像A~ステップアップ画像Dが表示される。
図307に示した演出パターン「PTN-2-001」~「PTN-2-016」は、1段階目のステップアップ画像が表示された後、2段階目のステップアップ画像が表示される演出パターンを示している。
例えば、演出パターン「PTN-2-002」は、ステップアップ画像Aが表示された後、ステップアップ画像Bが表示される演出パターンである。
図308に示した演出パターン「PTN-3-001」~「PTN-3-064」は、1段階目のステップアップ画像が表示された後、2段階目のステップアップ画像が表示され、2段階目のステップアップ画像が表示された後、3段階目のステップアップ画像が表示される演出パターンを示している。
例えば、演出パターン「PTN-3-007」は、ステップアップ画像Aが表示された後、ステップアップ画像Bが表示され、ステップアップ画像Bが表示された後、ステップアップ画像Cが表示される演出パターンである。
図309~図312に示した演出パターン「PTN-4-001」~演出パターン「PTN-4-256」は、1段階目のステップアップ画像が表示された後、2段階目のステップアップ画像が表示され、2段階目のステップアップ画像が表示された後、3段階目のステップアップ画像が表示され、3段階目のステップアップ画像が表示された後、4段階目のステップアップ画像が表示される演出パターンを示している。
例えば、演出パターン「PTN-4-028」は、ステップアップ画像Aが表示された後、ステップアップ画像Bが表示され、ステップアップ画像Bが表示された後、ステップアップ画像Cが表示され、ステップアップ画像Cが表示された後、ステップアップ画像Dが表示される演出パターンである。
図307~図312を参照して示した演出パターンによれば、1段階目から最大で4段階目まで、ステップアップ画像が表示される。また、各段階において、ステップアップ画像A~ステップアップ画像Dのうちのいずれかが表示される。
なお、「履歴表示ステップアップ演出」を実行するか否か、いずれの演出パターンを実行するかは、特別抽選の結果等に基づいて、周辺制御基板1510において決定される。また、周辺制御基板1510による制御に基づいて「履歴表示ステップアップ演出」は実行される。
なお、演出パターン「PTN-1-001」~「PTN-1-004」を総称して、演出パターン「PTN-1」と表現する場合がある。
同様に、演出パターン「PTN-2-001」~「PTN-2-016」を総称して、演出パターン「PTN-2」と表現する場合がある。
同様に、演出パターン「PTN-3-001」~「PTN-3-064」を総称して、演出パターン「PTN-3」と表現する場合がある。
同様に、演出パターン「PTN-4-001」~「PTN-4-256」を総称して、演出パターン「PTN-4」と表現する場合がある。
図313は、「履歴表示ステップアップ演出」の演出態様を示すタイムチャートである。図313(a)は、「履歴表示ステップアップ演出」が行われなかった場合の演出態様を比較のため示したものである。
図313(b)~図313(g)は、「履歴表示ステップアップ演出」が行われた場合の演出態様を示したものである。
まず、演出パターン「PTN-4-028」が実行された場合の演出例を、図313(b)、図314、図315を参照して説明する。
まず、装飾図柄の変動表示がタイミングt0において開始され、1秒後のタイミングt1において左装飾図柄~右装飾図柄が高速変動された状態となる。図314(a)は、このときの表示状態を示している。
次いで、タイミングt1において「履歴表示ステップアップ演出」が開始され、ステップアップ演出表示ウィンドウの表示が表示される。このタイミングt2までの期間において、ステップアップ画像の表示はまだ行われず、ステップアップ演出表示ウィンドウのみが表示される。図314(b)は、「履歴表示ステップアップ演出」が実行中の表示状態を示している。中央に示した四角形のステップアップ演出表示ウィンドウ内にはステップアップ画像の表示が行われる(図中ではウィンドウ内の具体的な表示態様は省略している)。なお、この実施形態においては、ステップアップ演出表示ウィンドウとステップアップ画像の大きさは同一である。
なお、図314(d)~図315(f)に示す図はステップアップ演出表示ウィンドウの表示態様を示している。以下に、図314(d)~図315(f)を参照して、ステップアップ演出表示ウィンドウにおける表示態様を説明する。
図314(d)はステップアップ画像が表示される前の状態を示している。ステップアップ演出表示ウィンドウ内の下部には、どのような順番でステップアップ画像が表示されたかを知ることができる履歴表示領域が設けられている。
履歴表示領域は横並びの4つの表示領域からなり、1段階目のステップアップ画像が縮小された画像が、1番左側の表示領域に縮小して表示される。同様に、2段階目~4段階目のステップアップ画像も左から順に縮小して表示されていく。
次いで、タイミングt2からタイミングt4にかけて1段階目のステップアップ画像が表示される。
図314(e)は1段階目のステップアップ画像としてステップアップ画像Aが表示された状態を示している。また、図314(f)は表示されたステップアップ画像Aが1番左側の表示領域に縮小して表示された状態を示している。
なお、図314(d)~図314(f)に示すように、ステップアップ画像が表示される前の段階では、履歴表示領域内には「?」が表示される。また、ステップアップ画像が表示されたのちは、履歴表示領域内にはステップアップ画像が縮小された画像が表示される。
なお、ステップアップ演出表示ウィンドウの表示優先度は、装飾図柄の表示優先度よりも高く、装飾図柄の手前側にステップアップ演出表示ウィンドウが表示される。
また、ステップアップ画像の表示優先度は、ステップアップ演出表示ウィンドウの表示優先度よりも高く、ステップアップ演出表示ウィンドウの手前側にステップアップ画像が表示される。
また、履歴表示領域に表示される画像(縮小されたステップアップ画像)の表示優先度は、ステップアップ画像の表示優先度よりも高く、ステップアップ画像の手前側に履歴表示領域に表示される画像が表示される。
なお、ステップアップ画像の大きさをステップアップ演出表示ウィンドウよりも1周り小さくしてもよい。
次いで、タイミングt4からタイミングt6にかけて2段階目のステップアップ画像が表示される。図315(a)は2段階目のステップアップ画像としてステップアップ画像Bがステップアップ演出表示ウィンドウ内に表示された状態を示している。また、図315(b)は表示されたステップアップ画像Bが左から2番目の表示領域に縮小して表示された状態を示している。
次いで、タイミングt6からタイミングt8にかけて3段階目のステップアップ画像が表示される。図315(c)は3段階目のステップアップ画像としてステップアップ画像Cがステップアップ演出表示ウィンドウ内に表示された状態を示している。また、図315(d)は表示されたステップアップ画像Cが左から3番目の表示領域に縮小して表示された状態を示している。
次いで、タイミングt8からタイミングt10にかけて4段階目のステップアップ画像が表示される。図315(e)は4段階目のステップアップ画像としてステップアップ画像Dがステップアップ演出表示ウィンドウ内に表示された状態を示している。また、図315(f)は表示されたステップアップ画像Dが左から4番目の表示領域に縮小して表示された状態を示している。
タイミングt10において、ステップアップ画像の表示は終了する。図314(c)は、履歴表示ステップアップ演出が終了した後の表示状態を示している。
図314(d)~図315(f)において示すようにステップアップ画像AのAという文字の右上には星形のマークが付されている。また、ステップアップ画像BのBという文字の右上には「保」という文字が付されている。また、ステップアップ画像CのCという文字の右上には「操」という文字が付されている。なお、ステップアップ画像DのDという文字の右上にはマークや文字は付されていない。
なお、各ステップアップ画像を縮小して履歴表示領域に表示する際には、これらのマークや文字も同様に縮小して表示されるが、これらのマークや文字を付さずに表示するようにしてもよい。
図314(d)~図315(f)において示したようにステップアップ画像A~ステップアップ画像Dの背景部分はそれぞれ異なっている。ステップアップ画像Aは、2本の横線を含む背景部分を有している。ステップアップ画像Bは、2本の左下がりの斜線を含む背景部分を有している。ステップアップ画像Cは、2本の右下がりの斜線を含む背景部分を有している。ステップアップ画像Dは、4本の斜線を含む背景部分を有している。このような構成によれば、ステップアップ画像の種類を認識しやすくすることができる。
なお、履歴表示領域においてステップアップ画像を縮小表示する際には、これらの背景部分の線も縮小して表示されるが、線の表示を省略したり、線を簡略的に表示するようにしてもよい。例えば、履歴表示領域には「A」~「D」のいずれかの文字のみが表示されるようにしてもよい。
なお、線に代えて、色や模様などにより各ステップアップ画像の背景部分を構成してもよい。なお、この場合も、履歴表示領域に表示する際には、色や模様をそのままで縮小して表示してもよいし、色や模様の表示を省略したり、簡略的に表示するようにしてもよい。
演出パターン「PTN-3-022」(「B」「B」「B」)や演出パターン「PTN-4-001」(「A」「A」「A」「A」)のように、同じステップアップ画像が連続して表示された場合には、新たなステップアップ画像が表示されたことを遊技者が認識できない事態が発生するおそれがあるが、本実施形態では、ステップアップ演出表示ウィンドウ内に大きなステップアップ画像が表示されない期間が設けられている(図314(f)、図315(b)、図315(d)、図315(f)に示す表示状態となる)ため、新たなステップアップ画像が表示されたことを遊技者が認識できない事態の発生を防止できる。
なお、ステップアップ演出表示ウィンドウ内に大きなステップアップ画像が表示されない期間の長さは大きなステップアップ画像が表示されている期間よりも短くすればよく、例えば0.2~0.4秒程度にするとよい。
ステップアップ演出表示ウィンドウと比べて、履歴表示領域の大きさは小さいため、単にステップアップ画像を縮小して履歴表示領域に表示した場合には、ステップアップ画像として何が表示されたのかを遊技者が認識しがたくなるおそれがあるが、このように、履歴表示領域にステップアップ画像を縮小して表示する際に、ステップアップ画像の一部の表示を省略したり、簡略化して、元のステップアップ画像に類する表示を行うで、どのステップアップ画像が表示されたのかを遊技者が認識しやすくなる。
本実施形態においては、演出パターン「PTN-3」や演出パターン「PTN-4」が実行された場合には、必ず、左装飾図柄と右装飾図柄が同じ数字の装飾図柄で仮停止してリーチ状態となる。
演出パターン「PTN-1」や演出パターン「PTN-2」が実行された場合には、リーチ状態とならずに、ハズレを示す態様で装飾図柄が停止表示される。
あるいは、演出パターン「PTN-3」や演出パターン「PTN-4」が実行された場合と比較して、低確率ではあるが、演出パターン「PTN-1」や演出パターン「PTN-2」が実行された場合でもリーチ状態となる場合があるようにしてもよい。
例えば、演出パターン「PTN-1」、演出パターン「PTN-2」、演出パターン「PTN-3」、演出パターン「PTN-4」の順にリーチ状態となる確率(すなわち最終的に大当りとなる確率)が高くなるようにするとよい。
このような構成とすることで、遊技者はステップアップ画像が何段階目まで表示されるのかということに大きな関心をいだくこととなる。
本実施形態においては、図307~図312を参照して示した各演出パターンによって、遊技に関する何らかの事象が発生することが示唆あるいは報知されるように構成されている。
ステップアップ画像Aが複数(2個~4個の範囲)表示された場合には、表示されたステップアップ画像Aの個数が多いほど、より期待度が高い。
具体的には、ステップアップ画像Aが2個表示された場合よりも、ステップアップ画像Aが3個表示されたときの方が期待度が高く、ステップアップ画像Aが3個表示された場合よりも、ステップアップ画像Aが4個表示されたときの方が期待度が高い。
例えば、ステップアップ画像Aが2個表示されたときの期待度を10%、3個表示されたときの期待度を20%、4個表示されたときの期待度を60%としてもよい。
図313(c)は、演出パターン「PTN-2-001」が実行されて、ステップアップ画像Aが2個表示された場合の演出例を示している。
また、ステップアップ画像Bが複数(2個~4個の範囲)表示された場合には、「履歴表示ステップアップ演出」の終了後、所定のタイミングで当該保留画像が変化する当該保留画像変化演出が実行される。なお、表示されたステップアップ画像Bの個数が多いほど、より期待度が高い当該保留画像に変化する。
具体的には、ステップアップ画像Bが2個表示された場合には、当該保留画像が緑色の態様に所定のタイミングで変化する。図313(d)は、演出パターン「PTN-3-006」が実行されて、ステップアップ画像Bが2個表示された場合の演出例を示している。
また、ステップアップ画像Bが3個表示された場合には、当該保留画像が赤色の態様に所定のタイミングで変化する。図313(e)は、演出パターン「PTN-3-022」が実行されて、ステップアップ画像Bが2個表示された場合の演出例を示している。また、ステップアップ画像Bが4個表示された場合(演出パターン「PTN-4-086」)には、当該保留画像が金色の態様に所定のタイミングで変化する。
なお、当該保留画像の期待度は白色、緑色、赤色、金色の順に高い。
ステップアップ画像Bが2個表示された場合に、緑色、赤色、金色のいずれかの当該保留画像に変化するようにしてもよい。また、ステップアップ画像Bが3個表示された場合に、赤色、金色のいずれかの当該保留画像に変化するようにしてもよい。このようにすることで、表示されたステップアップ画像Bの個数が少ない場合でも期待度が高い当該保留画像変化演出が実行されるのではないかという期待感を遊技者に抱かせることができる。
また、ステップアップ画像Cが複数(2個~4個の範囲)表示された場合には、「履歴表示ステップアップ演出」の終了後、所定のタイミングでボタン操作演出が実行される。なお、表示されたステップアップ画像Cの個数が多いほど、より期待度が高い操作演出が実行される。
具体的には、ステップアップ画像Cが2個表示された場合には、所定のタイミングでボタン操作が有効になるとともにボタン内に設けられた光源が白色で発光し、ボタンが白色で発光しているように視認される操作演出が実行される。図313(f)は、演出パターン「PTN-3-041」が実行されて、ステップアップ画像Cが2個表示された場合の演出例を示している。
また、ステップアップ画像Cが3個表示された場合には、所定のタイミングでボタン操作が有効になるとともにボタン内に設けられた光源が赤色で発光し、ボタンが赤色で発光しているように視認される操作演出が実行される。
また、ステップアップ画像Cが4個表示された場合(演出パターン「PTN-4-171」が実行された場合)には、所定のタイミングでレバー操作が有効になる操作演出が実行される。
なお、操作演出が行わなかった場合と、操作演出が行われた場合では、操作演出が行われた場合の方が期待度が高い。また、操作演出の期待度はボタン操作(白色発光)、ボタン操作(赤色発光)、レバー操作の順に高い。
ステップアップ画像Cが2個表示された場合に、ボタン操作(白色発光)、ボタン操作(赤色発光)、レバー操作のいずれかの操作演出が実行されるようにしてもよい。また、ステップアップ画像Cが3個表示された場合に、ボタン操作(赤色発光)、レバー操作のいずれかの操作演出が実行されるようにしてもよい。このようにすることで、表示されたステップアップ画像Cの個数が少ない場合でも期待度が高い操作演出が実行されるのではないかという期待感を遊技者に抱かせることができる。
なお、操作演出におけるボタン操作においては、ミッションボタン3700や攻撃ボタン3710等に対する操作受付を有効とする。また、レバー操作においては、左レバー3720や右レバー3730等に対する操作受付を有効とする。なお、操作受付に関する各種の態様としては、他の実施形態における各種の態様を採用することができる。
ステップアップ画像Dについては、表示された個数に関わらず、何らかの事象を示唆したり報知する演出を実行する機能は有さない。
なお、演出パターン「PTN-2」が実行された場合に、リーチ状態とならずに、ハズレを示す態様で装飾図柄が停止表示される実施形態を示したが、ステップアップ画像が「A」「A」(演出パターン「PTN-2-001」)、「B」「B」(演出パターン「PTN-2-006」)、「C」「C」(演出パターン「PTN-2-011」)と表示された場合には、少なくともリーチ状態となり、場合によっては大当りの結果となるようにするとよい。これにより、演出が実行されたにも関わらず、必ずハズレの結果となることを防止でき、遊技者に大当りへの期待感を残すことができる。
ステップアップ画像の個数に基づいて、所定の演出態様によって期待度が示される例を示したが、ステップアップ画像が所定の順序で表示されることに基づいて、所定の演出態様が実行されるようにしてもよい。
具体的には、演出パターン「PTN-4-028」や演出パターン「PTN-4-217」のようにステップアップ画像が特別な順番で表示(「A」「B」「C」「D」や「D」「C」「B」「A」の順番で表示)された場合には、「履歴表示ステップアップ演出」の終了後、所定のタイミングで特殊なリーチ演出である「年末歌合戦リーチ演出」あるいは「ザ・カウントダウンリーチ演出」が実行される。
上述したように、演出パターン「PTN-3」や演出パターン「PTN-4」が実行された場合には、装飾図柄が必ずリーチ状態となる。
ここで、履歴表示領域に表示されるステップアップ画像を確認することで、ステップアップ画像が「A」「B」「C」「D」と表示されていれば、特殊なリーチが発生することを遊技者は認識できる。同様に、ステップアップ画像Aの個数によって、大当りが発生する期待度を認識できる。同様に、ステップアップ画像Bの個数によって、どのような当該保留変化演出が発生するのかを認識できる。同様に、ステップアップ画像Cの個数によって、どのような操作演出が発生するのかを認識できる。
一方、「履歴表示ステップアップ演出」が実行された場合でも、表示されたステップアップ画像の履歴が例えば、「D」「B」「D」「C」(演出パターン「PTN-4-223」)のように、上述した条件を満たさない場合には、期待度や当該保留変化演出や操作演出が実行されることは示唆されない。
なお、ステップアップ画像が「B」「B」「C」「C」(演出パターン「PTN-4-091」)といったように表示された場合には装飾図柄がリーチ状態となることが遊技者に示されるとともに、当該保留変化演出と操作演出の両方が発生することが遊技者に示される。図313(g)は、演出パターン「PTN-4-091」が実行されて、ステップアップ画像Bが2個、ステップアップ画像Cが2個表示された場合の演出例を示している。
このような実施形態によれば、履歴表示ステップアップ演出が何段階目まで表示されているかがわかることに加えて、表示されたステップアップ画像の履歴を参照することで、期待度やどのような演出が発生するのかを遊技者は認識することができる。
遊技者は何段階目まで履歴表示ステップアップ演出が続くのかと、どのような経緯で履歴表示ステップアップ演出が続いているのかの双方に着目して演出を視認することとなり、新規な興趣を感じることとなる。
「履歴表示ステップアップ演出」の終了後、当該保留変化演出や操作演出をすぐに(例えば、1秒後)実行してもよい。
また、「履歴表示ステップアップ演出」の終了後すぐに(例えば、1秒後)特殊なリーチ演出を開始してもよい。
当該保留変化演出、操作演出、特殊なリーチ演出が発生することを、それらの演出が実行されるまで表示領域において示してもよい。例えば、図295等を参照して示した実施形態における表示手法を採用してもよい。
例えば、当該保留変化演出については、「保留(緑)」「保留(赤)」「保留(金)」と文字で表示してもよい。あるいは、円形で緑色(あるいは、赤色や金色)の画像をアイコンとして表示して当該保留が何色に変化するのかを示してもよい。
また、操作演出については「ボタン(白)」「ボタン(赤)」「レバー」と文字で表示してもよい。あるいは、ボタンの形状を模した白色(あるいは赤色)の画像や、レバーの形状を模した画像をアイコンとして表示してどのような操作演出が行われるのかを示してもよい。
また、特殊なリーチ演出については、「年末歌合戦」「ザ・カウントダウン」とリーチ演出名を文字で表示してもよい。
また、期待度についても、期待度がどの程度であるのかを、数値等で表示してもよい。
期待度が100%の報知を行ってもよい。例えば、演出パターン「PTN-4-086」(「B」「B」「B」「B」)が実行された場合には、必ず何らかの種類の大当りが発生するようにしてもよい。
また、演出パターン「PTN-4-001」(「A」「A」「A」「A」)が実行された場合には、高確率時短大当り(大当り遊技状態の終了後に高確率時短状態となる大当り)が必ず発生するようにしてもよい。
このように、4段階目までに表示されたステップアップ画像の組み合わせに基づいて、何らかの大当りや高確率時短大当りが発生するようにしてもよい。
なお、2段階目まであるいは3段階目までしか表示されない演出パターンのうちの一部に、何らかの大当りや高確率時短大当りが発生する演出パターンを設けてもよい。
例えば、演出パターン「PTN-3-020」(「B」「A」「D」)が実行された場合には、必ず何らかの種類の大当りが発生するようにしてもよい。
また、演出パターン「PTN-2-014」(「D」「B」)が実行された場合には、高確率時短大当り(大当り遊技状態の終了後に高確率時短状態となる大当り)が必ず発生するようにしてもよい。
ステップアップ画像の種類として、ステップアップ画像A~ステップアップ画像Dの4つを示したが、他の態様のステップアップ画像が表示されるようにしてもよい。
また、表示されたステップアップ画像の履歴が特定の組み合わせとなった場合に、期待度が示されたり、所定の演出(当該保留変化演出や操作演出)が実行される例を示したが、特別なステップアップ画像が1度表示されることに対応して、所定の期待度や所定の演出が実行されることを示してもよい。
例えば、「保」というステップアップ画像が1段階目~4段階目のいずれかの段階で表示されることで、当該保留変化演出が実行されることを示してもよい。
また、「操」というステップアップ画像が1段階目~4段階目のいずれかの段階で表示されることで、操作演出が実行されることを示してもよい。
また、「V」や「当」というステップアップ画像が1段階目~4段階目のいずれかの段階で表示されることで、何らかの大当りが発生することを示してもよい。
また、「確」というステップアップ画像が1段階目~4段階目のいずれかの段階で表示されることで、高確率時短大当りが発生することを示してもよい。
図314を参照して、「履歴表示ステップアップ演出」の例を示したが、「履歴表示ステップアップ演出」が開始されるかのような表示を行なうが、「履歴表示ステップアップ演出」が開始されない場合があるようにしてもよい。例えば、まず、半透明のステップアップ演出表示ウィンドウのみが表示され、その後、ステップアップ演出表示ウィンドウが不透明な状態で表示されて図314(d)に示す表示状態となって「履歴表示ステップアップ演出」が開始される場合と、半透明のステップアップ演出表示ウィンドウのみが表示され、その後、半透明のステップアップ演出表示ウィンドウの表示が終了して「履歴表示ステップアップ演出」が開始されない場合とがあるようにしてもよい。このような表示をタイミングt1からタイミングt2にかけて行うとよい。
このような構成とすることで、「履歴表示ステップアップ演出」が始まるか否かという期待感を遊技者に持たせることができる。
「履歴表示ステップアップ演出」において、1回から4回の範囲でステップアップ画像が表示される実施形態を示したが、1回から3回の範囲あるいは1回から5回以上のあらかじめ定められた所定回の範囲でステップアップ画像が表示されるようにしてもよい。
「履歴表示ステップアップ演出」において、ステップアップ画像が所定の組み合わせで表示されたことに遊技者が気が付かない場合、興趣が低下するおそれがある。そこで、所定の組み合わせが表示されたことを報知する演出表示を行うようにしてもよい。
図316(a)~図316(d)は、演出パターン「PTN-4-091」が実行されたときの1段階目から4段階目までのステップアップ演出表示ウィンドウ内における表示例を示している。図316(b)では、縮小して表示されている2つのステップアップ画像Bを枠で囲う表示を行っている。同様に、図316(d)では、縮小して表示されている2つのステップアップ画像Cを枠で囲う表示を行っている。
このような表示を行うことで、所定の組み合わせが成立したことに遊技者が気が付きやすくすることができる。
また、演出パターン「PTN-4-103」が実行された場合のように「B」「C」「B」「C」とステップアップ画像が複数表示されるものの連続して表示されない場合もある。そこで、このような場合には、縮小して表示されているステップアップ画像を枠で囲うことに代えて、縮小して表示されているステップアップ画像を所定の態様で移動させてもよい。例えば、ステップアップ画像Bについては、2つ表示されたタイミングで上下方向に振動させる表示を行い、ステップアップ画像Cについては、2つ表示されたタイミングで左右方向に振動させる表示を行うようにしてもよい。図316(e)は演出パターン「PTN-4-103」が4段階目まで実行された場合にこのような表示を行った例を示している。なお、図中の矢印は、振動して移動する態様(移動する方向)を模式的に表現したものであり、実際に矢印の画像が表示されることを示すものではない。
なお、ステップアップ画像がそろった個数に応じて、異なった態様で枠を表示してもよい。例えば、演出パターン「PTN-4-087」(「B」「B」「B」「C」)が実行された場合のように、ステップアップ画像Bが3つ表示された場合には、枠の太さを太くしてもよい。図316(f)は、演出パターン「PTN-4-087」が4段階目まで実行された場合にこのような表示を行った例を示している。なお、ステップアップ画像Bが4つ表示された場合にはさらに枠の太さをさらに太くするとよい。このような実施形態とすることで、表示されたステップアップ画像Bの個数が増えるほど、枠の太さが徐々に大きくなっていくので、所定の組み合わせが発生していることを遊技者に対してよりアピールすることができる。
なお、枠の表示態様を異なったものにすることを例に挙げたが、縮小して表示されているステップアップ画像を異なった態様で振動させるようにしてもよい。例えば、表示されたステップアップ画像の個数が増えるほど、振動して表示されているステップアップ画像の振幅を大きくしたり、周期を小さくするとよい。なお、これらの振幅や周期を異なったものとする際には、遊技者がそれらの違いを認識できる程度に異なったものとすることが望ましい。
このような実施形態とすることで、ステップアップ画像が所定の組み合わせで表示されたことを遊技者が認識できる。また、期待度が高い組み合わせが発生した場合に、より気が付きやすくすることができる。
図313~図314等を参照して示した実施形態においては、「履歴表示ステップアップ演出」の実行中に、遊技者は表示領域に表示されている演出を見ているのみであり、積極的に演出に関与することはできなかった。
以下に、ボタン操作によって遊技者が「履歴表示ステップアップ演出」に関与できるように変形した実施形態を示す。なお、ボタンとしては攻撃ボタン3710の操作が要求される。
遊技者がボタンに対する操作を行なうことを、「履歴表示ステップアップ演出」が次の段階に進むことの条件とし、遊技者がボタンに対する操作を行なわなかった場合には、「履歴表示ステップアップ演出」が次の段階に進まないようにしてもよい。
例えば、まず、ステップアップ演出表示ウィンドウとボタンの操作を指示する画像を表示して、操作が行われることを条件に「履歴表示ステップアップ演出」が開始されるようにしてもよい。図317(a)はステップアップ演出表示ウィンドウとボタンの操作を指示する画像が表示された状態を示している。具体的には、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の中央に操作態様を示す「押」という文字が付された態様の画像が表示された状態を示している。なお、履歴表示領域にはそれぞれ「?」が表示される。
一方、所定時間、ボタンに対する操作が行われなかった場合には、ステップアップ画像を表示することなく、ステップアップ演出表示ウィンドウとボタンの操作を指示する画像等の表示を終了して、図314(c)に示す表示態様に移行する。
なお、遊技者が操作を行うボタンにかかる構成(ボタンの種類や表示態様等)については、他の実施形態における構成を適宜採用してもよい。
図313(b)等を参照して示した例では、各段階のステップアップ画像は2秒間表示されていたが、ボタン操作を有効とする期間を所定時間(例えば2秒間)追加して、ある段階のステップアップ画像の表示時間が計4秒になるようにしてもよい。例えば、操作有効期間が1秒経過したタイミングでボタン操作が行われた場合は、ステップアップ画像が残りの3秒間表示されるようにしてもよい。
また、1段階目のステップアップ画像の表示は自動的に行われるが、そのタイミングで、ボタンの操作が行われた場合に、2段階目以降のステップアップ画像の表示が自動的に行われるようにしてもよい。図317(b)は、1段階目のステップアップ画像としてステップアップ画像Bが表示された後、ボタンの操作を指示する画像が表示された状態を示している。
一方、所定時間、ボタンに対する操作が行われなかった場合には、2段階目以降のステップアップ画像を表示することなく、ステップアップ演出表示ウィンドウとボタンの操作を指示する画像等の表示を終了して、図314(c)に示す表示態様に移行する。
このような実施形態によれば、最初に表示されたステップアップ画像を認識した状態で、次のステップアップ画像を表示するか否かを遊技者が選択でき、遊技者の好みに合った演出が行われるか否かという演出を進行させるか否かを遊技者自身で決定することができる。
また、2段階目までのステップアップ画像の表示は自動的に行われるが、2段階目のステップアップ画像の表示が行われた時点で、ボタンの操作を指示する画像が表示され、このときに操作が行われることを条件に、3段階目以降のステップアップ画像が表示されるようにしてもよい。図317(c)はこのときのボタンの操作を指示する画像が表示された表示態様を示している。
同様に、3段階目までのステップアップ画像の表示は自動的に行われるが、3段階目のステップアップ画像の表示が行われた時点で、ボタンの操作を指示する画像が表示され、このときに操作が行われることを条件に、4段階目のステップアップ画像が表示されるようにしてもよい。図317(d)はこのときのボタンの操作を指示する画像が表示された表示態様を示している。
なお、所定時間、ボタンに対する操作が行われなかった場合には、ステップアップ画像を表示することなく、ステップアップ演出表示ウィンドウとボタンの操作を指示する画像等の表示を終了して、図314(c)に示す表示態様に移行する。
このような実施形態によれば、段階が進んで、複数のステップアップ画像が表示されて、所定の組み合わせが成立するのではという期待感がより高まった状態で、次の段階のステップアップ画像の表示を遊技者自身の操作によって行うことでき、興趣が向上することとなる。
上述した各タイミングのすべてにおいてボタンの操作が要求されるようにしてもよい。あるいは、上述した各タイミングにおける複数のタイミングにおいてボタンの操作が要求され、一部のタイミングにおいてはボタンの操作が要求されないようにしてもよい。
このような実施形態によれば、ボタンの操作回数が増えることとなるため、遊技に対する意欲が高い遊技者を満足させることができる。
操作が要求されているにも関わらず操作が行われなかった場合には、操作が行われた場合と同様にステップアップ画像の表示を行うとよい。このように操作が行われなかった場合であってもステップアップ画像の表示が行われるようにすることで、遊技者がたまたま操作意欲を失っていたり、スマートフォンを操作するなどして、ボタン操作を行うことができない状態だったとしても、遊技者に演出を視認させることができる。
一方、操作が行われなかった場合には、その段階におけるステップアップ画像の表示を行なわず、履歴表示領域の表示も「?」のままの表示を行ない、次のステップアップ画像の表示(あるいはボタン操作を指示する表示)を行ってもよい。「?」のままの表示とするのではなく、履歴表示領域内に「操作なし!」という文字を表示してもよい。このように操作が行われなかった場合にはステップアップ画像の表示が行われないようにすることで、遊技者のボタン操作への参加意欲を促すことができる。
ボタンの操作の態様として、単に1回押すのみではなく、その他の操作態様が遊技者に要求されるようにしてもよい。
例えば、ボタンの連打が行われること(例えば2秒間に10回以上のボタンが押下されること)を条件として、次の段階のステップアップ画像が評されるようにしてもよい。あるいは、ボタンを所定時間(例えば1秒間)以上押され続けることを条件として、次の段階のステップアップ画像が評されるようにしてもよい。
図317(a)~図317(d)を参照して示した実施形態においては、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の中央に操作態様を示す「押」という文字を付していたが、「押」に代えて「連打」「長押し」という文字を表示して、操作態様を遊技者に示してもよい。図317(e)、図317(f)は、それぞれ「連打」、「長押し」という表示が行われた表示状態を示している。
図317(a)等を参照して示した実施形態では、攻撃ボタン3710の操作が要求されることを示したが、攻撃ボタン3710に限らず、他の操作手段に対して操作が要求されるようにしてもよい。他の操作手段としては、ミッションボタン3700、防御ボタン3740、左レバー3720、右レバー3730等を採用することができる。
操作が要求される操作手段の例として、1種類の操作手段(攻撃ボタン3710)の操作のみが要求される実施形態を示したが、複数の操作手段のうちのいずれかが所定の確率で選択され、その操作手段に対する操作が要求されるようにしてもよい。
例えば、ある「履歴表示ステップアップ演出」においては、各段階において攻撃ボタン3710の操作が要求され、他の「履歴表示ステップアップ演出」においては、各段階においてミッションボタン3700の操作が要求されるようにしてもよい。
あるいは、ある「履歴表示ステップアップ演出」における、ある段階において攻撃ボタン3710の操作が要求され、他の段階においてミッションボタン3700の操作が要求されるようにしてもよい。
このように、毎回定められたボタンの操作が要求されるのではなく、異なるボタンの操作が要求される場合があるようにすることで、遊技が退屈なものとなることを防止できる。
遊技者がボタンの操作を行わなかった場合には、その後のステップアップ画像の表示が行われない例を示したが、遊技者がボタンの操作を行わずに所定時間(ステップアップ演出として付与されたそれぞれのボタン操作の有効時間)が経過した場合に、予め定められた演出パターンに従って、ステップアップ画像の表示を行うようにしてもよい。
このような実施形態によれば、ボタン操作を行いたい遊技者は操作を行えばよく、ボタン操作を行いたくない遊技者は操作を行わなければよいため、興趣の低下を抑制できる。
ボタン操作が行われたときに、ステップアップ画像を表示するか否かを抽選で決定するようにした場合、遊技者による操作が行われなかった場合には必ずステップアップ画像を表示しないようにしてもよい。
なお、これらの演出態様のうちいずれを選択するかを遊技者が選択できるようにしてもよい。例えば、デモ表示中に、「履歴表示ステップアップ演出」においてボタン操作が要求されるか否か、要求されるのであれば、いずれの態様でボタン操作が要求されるのかをカスタマイズできるようにしてもよい。
カスタマイズ内容としては、これら態様の中から遊技者が選択した1つの態様のみが「履歴表示ステップアップ演出」において実行されるものでもよいし、これら態様の中から遊技者が選択した複数の態様が「履歴表示ステップアップ演出」においてそれぞれ所定の確率で実行されるものでもよい。
ボタン操作に応じて「履歴表示ステップアップ演出」が開始されたり、次の段階のステップアップ画像が表示される実施形態を示したが、ボタン操作に代えて、遊技領域に設けられた所定の入賞口(一般入賞口2001、第一始動口2002、ゲート部2003、第二始動口2004等)に対する遊技球の入賞や通過を条件として、「履歴表示ステップアップ演出」が開始されたり、次の段階のステップアップ画像が表示されるように変形してもよい。
上述した実施形態において、所定時間の経過(2秒間)、ボタン操作、所定の入賞口に対する遊技球の入賞や通過を条件として、ステップアップ画像の表示が行われる例を示したが、さらにこれらの条件を組み合わせた「履歴表示ステップアップ演出」が実行されるようにしてもよい。例えば、1段階目のステップアップ画像の表示、2段階目のステップアップ画像の表示、3段階目のステップアップ画像の表示、4段階目のステップアップ画像の表示のそれぞれに対して、これらの条件のうちの所定の条件をあてはめて、「履歴表示ステップアップ演出」が実行されるようにしてもよい。
例えば、ボタン操作を条件として1段階目のステップアップ画像の表示が2段階目のステップアップ画像の表示へ切り替えられ、所定の入賞口に対する遊技球の入賞や通過を条件として2段階目のステップアップ画像の表示が3段階目のステップアップ画像の表示へ切り替えられ、所定時間の経過を条件として3段階目のステップアップ画像の表示が4段階目のステップアップ画像の表示へ切り替えられるようにしてもよい。
あるいは、所定の入賞口に対する遊技球の入賞や通過を条件として1段階目のステップアップ画像の表示が2段階目のステップアップ画像の表示へ切り替えられ、所定時間の経過を条件として2段階目のステップアップ画像の表示が3段階目のステップアップ画像の表示へ切り替えられ、所定時間の経過を条件として3段階目のステップアップ画像の表示が4段階目のステップアップ画像の表示へ切り替えられるようにしてもよい。
2つの例をあげたが、これらの例に限らず、各段階におけるステップアップ画像を表示する条件として上述した条件のうちのいずれかを採用し、各段階において適宜採用された条件を組み合わせた「履歴表示ステップアップ演出」が実行されるようにしてもよい。なお、上述したように遊技者が各段階における条件をカスタマイズできるようにしてもよい。
このような実施形態によれば、ボタン操作が要求されない場合、ボタン操作が要求される場合、遊技球を常に発射している状態とすることが要求される場合とが、発生しうることとなる。ボタン操作が要求されない場合とボタン操作が要求される場合とを設ければ、遊技に緩急をつけることができる。また、遊技球を発射している状態とすることが要求されることで、遊技機の稼働率を高めることができ、遊技店の売り上げを向上させることができる。
所定時間(2秒間)の経過後に、次の段階のステップアップ画像が表示される実施形態を示したが、ステップアップ画像の表示段階に対応して、所定時間を異なったものとしてもよい。
例えば、1段階目のステップアップ画像を1秒間表示したのち2段階目のステップアップ画像を表示し、2段階目のステップアップ画像を2秒間表示したのち3段階目のステップアップ画像を表示し、3段階目のステップアップ画像を3秒間表示したのち4段階目のステップアップ画像を表示し、4段階目のステップアップ画像を4秒間表示して、「履歴表示ステップアップ演出」を終了してもよい。
また、1段階目のステップアップ画像を2秒間表示したのち2段階目のステップアップ画像を表示し、2段階目のステップアップ画像を2秒間表示したのち3段階目のステップアップ画像を表示し、3段階目のステップアップ画像を3秒間表示したのち4段階目のステップアップ画像を表示し、4段階目のステップアップ画像を3秒間表示して、「履歴表示ステップアップ演出」を終了してもよい。
このように、「履歴表示ステップアップ演出」の後半になるにつれて、各ステップアップ画像の表示時間を長くして、次のステップアップ画像が表示されるまでの時間を長くすることで、遊技者が所定の組み合わせが表示されるか否かを期待する時間を十分に確保することができる。
また、1段階目のステップアップ画像を4秒間表示したのち2段階目のステップアップ画像を表示し、2段階目のステップアップ画像を3秒間表示したのち3段階目のステップアップ画像を表示し、3段階目のステップアップ画像を2秒間表示したのち4段階目のステップアップ画像を表示し、4段階目のステップアップ画像を1秒間表示して、「履歴表示ステップアップ演出」を終了してもよい。
また、1段階目のステップアップ画像を3秒間表示したのち2段階目のステップアップ画像を表示し、2段階目のステップアップ画像を3秒間表示したのち3段階目のステップアップ画像を表示し、3段階目のステップアップ画像を2秒間表示したのち4段階目のステップアップ画像を表示し、4段階目のステップアップ画像を2秒間表示して、「履歴表示ステップアップ演出」を終了してもよい。
このように、「履歴表示ステップアップ演出」の後半になるにつれて、各ステップアップ画像の表示時間を短くして、次のステップアップ画像が表示されるまでの時間を短くすることで、所定の組み合わせが突然決まったように表示され遊技者に大きな興趣を感じさせることができる。
図314(d)において、ステップアップ画像Aに、星形のマークが1つ付されている例を示したが、星形のマークが複数表示されたステップアップ画像Aが表示される場合があるようにしてもよい。また、表示された星形のマークの個数によって所定の事象を示唆したり報知してもよい。
図318(a)は、星形のマークが1つ付されたステップアップ画像Aが1段階目のステップアップ画像として表示された状態を示している。
図318(b)は、星形のマークが2つ付されたステップアップ画像Aが1段階目のステップアップ画像として表示された状態を示している。
図318(c)は、星形のマークが3つ付されたステップアップ画像Aが1段階目のステップアップ画像として表示された状態を示している。
図318(d)は、星形のマークが4つ付されたステップアップ画像Aが1段階目のステップアップ画像として表示された状態を示している。
付された星形のマークの個数が多いほど、大当りの期待度が高くなるようにしてもよい。このような態様とすることで、ステップアップ画像の組み合わせが大当りに期待が持てない態様の表示であったり、ステップアップ画像が1~2段階目など大当りに期待が持てない段階までしか表示されない場合であっても、星形のマークの個数によって大当りに対する期待感を維持することができる。
なお、ステップアップ画像の表示を開始したのち、所定時間(例えば1秒後)の経過後に星形のマークを表示するようにしてもよい。このような表示態様とすることで、ステップアップ画像の表示によって示された期待度が低いものであったとしても、表示さえる星形のマークの個数によっては、大当りの期待感を維持することができる。
なお、星形のマークの表示個数を決定する所定の抽選処理は、実行する演出パターン(「PTN-1-001」~「PTN-4-0256」)を決定する所定の抽選処理とは独立して行うようにしてもよい。
例えば、大当りの場合には、星1個が10%、星2個が20%、星3個が30%、星4個が40%の確率で表示される抽選を行い、ハズレの場合には星1個が40%、星2個が30%、星3個が20%、星4個が10%の確率で表示される抽選を行なうようにするとよい。
このような態様とすることで、演出パターンの個数が膨大なものになってしまうことを防止することができる。
ステップアップ画像Aを例に示したが、ステップアップ画像Bやステップアップ画像Cにおいて、同様の態様を採用してもよい。
例えば、1個から4個のうちのいずれかの個数の漢字の「保」が付されたステップアップ画像Bが表示されるようにしてもよい。図318(e)は、漢字の「保」が4つ付されたステップアップ画像Bが1段階目のステップアップ画像として表示された状態を示している。
また、1個から4個のうちのいずれかの個数の漢字の「操」が付されたステップアップ画像Cが表示されるようにしてもよい。図318(f)は、漢字の「操」が4つ付されたステップアップ画像Cが1段階目のステップアップ画像として表示された状態を示している。
これらにおいて、「保」や「操」の個数が多いほど期待度が高くなるようにするとよい。
表示されたマークや漢字の合計表示個数によって、実行される演出の期待度を示してもよい。
例えば、演出パターンPTN-2-001が実行されて「A」「A」と表示された場合に、星形のマークの合計表示個数は2個から8個の間の個数となるが、表示された個数が多いほど、期待度が高くなるようにしてもよい。
なお、表示されたステップアップ画像Aが2個で星形のマークが8個表示された場合の期待度は、表示されたステップアップ画像Aが3個で星形のマークが3個表示された場合の期待度よりも低くするとよい。
同様に、「B」「B」や「C」「C」と表示された場合には、「保」や「操」の合計表示個数は2個から8個の間の個数となるが、この場合も「A」「A」の場合と同様の態様を採用してもよい。例えば、「保」や「操」の合計表示個数が多いほど、期待度を高くするとよい。
なお、ステップアップ画像A~ステップアップ画像Dとして、それぞれアルファベットの「A」~「D」が含まれる例を示したが、画像の区別ができればよく他の態様の画像を採用してもよい。例えば、これらの4つのアルファベットに代えて、女性歌手キャラクタが異なる衣装やポーズをとった4つのキャラクタ画像を表示するようにしてもよい。
なお、星形のマークや文字の合計表示個数によって期待度を示す実施形態を示したが、これらに代えて、「GOOD」「EXCELLENT!」などの文字を付して、期待度を示しても同様の効果が得られる。
また、各ステップアップ画像においては、所定の直線を組み合わせて背景部分としていたが、直線以外の態様を採用してもよい。例えば、昼の風景を表した昼風景画像、夕方の風景を表した夕方風景画像、夜の風景を表した夜風景画像のいずれかを表示してもよい。また、昼風景画像が表示された場合よりも、夕方風景画像が表示された場合の方が期待度が高くなるようにしてもよい。さらに夕方風景画像が表示された場合よりも、夜風景画像が表示された場合の方が期待度が高くなるようにしてもよい。
なお、これらの表示態様を組み合わせてもよい。
図307~図314等を参照して、表示されたステップアップ画像を履歴表示領域に縮小して表示する実施形態を示したが、この実施形態を変形した他の実施形態を以下に説明する。
本実施形態においては、履歴表示領域に予めステップアップ画像を縮小した画像が表示されている。そして、各段階において表示されたステップアップ画像が、履歴表示領域に縮小して表示されているステップアップ画像と一致するか否かに基づいて、遊技者に期待度が報知するように構成されている。
以下に、図319、図320を参照して本実施形態について説明する。なお、図319、図320に示した各図は、ステップアップ演出表示ウィンドウ内の表示態様を示す図である。また、演出パターン「PTN-4-030」(「A」「B」「D」「B」)が実行された場合を例にあげて演出態様を説明する。
まず、ステップアップ演出表示ウィンドウの表示開始とともに、履歴表示領域に予めステップアップ画像を縮小した画像が表示される。第1履歴表示領域にはステップアップ画像Aを縮小した画像が表示され、第2履歴表示領域にはステップアップ画像Cを縮小した画像が表示され、第3履歴表示領域にはステップアップ画像Dを縮小した画像が、表示され、第4履歴表示領域にはステップアップ画像Bを縮小した画像が、表示される。また、各履歴表示領域は、背景が灰色で表示される。図319(a)はこのときの表示状態を示している。
次いで、1段階目のステップアップ画像としてステップアップ画像Aが表示される。図319(b)はこのときの表示状態を示している。
次いで、第1履歴表示領域の背景が白色で表示されるとともに、ステップアップ演出表示ウィンドウの中央付近に「EXCELLENT!」という文字が表示される。図319(c)はこのときの表示状態を示している。
次いで、「EXCELLENT!」という文字の表示が終了した後(図319(d))、2段階目のステップアップ画像としてステップアップ画像Bが表示される。図319(e)はこのときの表示状態を示している。
次いで、第2履歴表示領域の全体に「×」の字の形状をした画像が表示されるとともに、ステップアップ演出表示ウィンドウの中央付近に「いまいち・・・」という文字が表示される。図319(f)はこのときの表示状態を示している。
次いで、「いまいち・・・」という文字の表示が終了した後(図320(a))、3段階目のステップアップ画像としてステップアップ画像Dが表示される。図320(b)はこのときの表示状態を示している。
次いで、第3履歴表示領域の背景が白色で表示されるとともに、ステップアップ演出表示ウィンドウの中央付近に「EXCELLENT!」という文字が表示される。図320(c)はこのときの表示状態を示している。
次いで、「EXCELLENT!」という文字の表示が終了した後(図320(d))、4段階目のステップアップ画像としてステップアップ画像Bが表示される。図320(e)はこのときの表示状態を示している。
次いで、第4履歴表示領域の背景が白色で表示されるとともに、ステップアップ演出表示ウィンドウの中央付近に「EXCELLENT!」という文字が表示される。図320(f)はこのときの表示状態を示している。
このように、履歴表示領域に予め表示されていたステップアップ画像と同じステップアップ画像が表示された場合(第1段階目、第3段階目、第4段階目)には、背景が白色となる。
一方、履歴表示領域に予め表示されていたステップアップ画像と異なるステップアップ画像が表示された場合(第2段階目)には、背景は灰色のままであり、履歴表示領域には、予め表示されていたステップアップ画像の手前側に「×」の字の形状をした画像が表示される。
そして、履歴表示領域に予め表示されていたステップアップ画像と同じステップアップ画像が表示された回数(この例においては3回)が多いほど、期待度が高くなるように設定されている。遊技者は履歴表示領域内の白色の背景で表示された領域の個数によって期待度を認識することができる。
なお、一致したステップアップ画像において、図307~図314等を参照して示した各種の条件が満たされている場合に、各条件に対応した演出が実行されるようにしてもよい。例えば、一致したステップアップ画像に「C」が2つ含まれている場合には操作演出を実行するようにしてもよい。なお、「A」や「B」についても同様に、一致した個数に対応する態様で期待度が示されたり、当該保留変化演出が実行されるようにしてもよい。
なお、ステップアップ画像が一致した場合と一致しなかった場合とで背景の色を異なるものとする例を示したが、一致した場合に、履歴表示領域において縮小して表示されているステップアップ画像の枠部分の色を黒色から赤色とし、一致しなかった場合には、黒色のままとしてもよい。
図319、図320を参照して示した演出例においては、2段階目のステップアップ画像が一致しなかったが、1~4段階目までのすべての段階で一致した場合には、特別な表示を行ってもよい。例えば、履歴表示領域を枠で囲う表示を行ったり、ステップアップ演出表示ウィンドウの中央付近に「PERFECT!」という文字を表示してもよい。図321(a)はこのような表示を行ったときの表示態様を示している。
また、一致した個数を示してもよい。図321(b)は、「3個一致!」という文字の表示を行ったときの表示態様を示している。
また、各履歴表示領域に対応させて、一致したか否かを「○」または「×」で表示してもよい。図321(c)はこのような表示を行ったときの表示態様を示している。
なお、これらの表示はステップアップ演出表示ウィンドウ内で行う演出例であるが、ステップアップ演出表示ウィンドウ外において、あるいは、ステップアップ演出表示ウィンドウ内とステップアップ演出表示ウィンドウ外の双方にまたがる態様で、「PERFECT!」や「3個一致!」などの表示を行ってもよい。
図319(c)、図319(f)、図320(c)、図320(f)を参照して示したように、一致したか否かを示す文字(「EXCELLENT!」や「いまいち・・・」)を表示する際に、履歴表示領域の表示をそのまま継続していたが、これらの文字を表示している期間において、履歴表示領域の表示を消去したり、表示を行う場合であってもさらに小さく表示するようにしてもよい。
このような構成とすることで、一致したか否かを遊技者がより明確に認識することができる。
図319、図320を参照して示した実施形態においては、遊技者の操作が要求されることはなかったが、遊技者のボタン操作に応じて、ステップアップ画像の表示が行われる態様を採用してもよい。なお、遊技者のボタン操作に係る各種演出の実施態様や表示態様については上述した態様を適宜採用することができる。
なお、一致するか否かの表示を消去したタイミングで、次の操作指示表示を行うようにするとよい。例えば、図319(a)、図319(d)、図320(a)、図320(d)に示した表示状態において、操作指示表示が行われるようにするとよい。
また、操作が行われなかった段階における履歴表示として「?」を表示してもよい。図321(d)は3段階目の表示において、操作が行われなかった場合の表示例を示している。
図319、図320を参照して、一致しなかった場合には「いまいち・・・」と表示し、一致した場合には「EXCELLENT!」と表示する実施形態を示したが、他の表示態様を採用してもよい。
例えば、一致しなかった場合に、「いまいち・・・」、「EXCELLENT!」、「WONDERFUL」のいずれかを表示するようにし、一致した場合に、「EXCELLENT!」、「WONDERFUL」のいずれかを表示するようにしてもよい。
具体的には、一致しなかった場合には、「いまいち・・・」が95%の確率で、「EXCELLENT!」が3%の確率で、「WONDERFUL」が2%の確率で表示され、一致した場合には、「EXCELLENT!」が70%の確率で、「WONDERFUL」が30%の確率で表示されるようにしてもよい。
また、ハズレの場合は、80%の確率で一致せず、20%の確率で一致し、当たりの場合は、10%の確率で一致せず、90%の確率で一致して表示されるようにしてもよい。
ステップアップ画像が一致したか否かを示す文字表示(「EXCELLENT!」、「いまいち・・・」)が行われる実施形態を示したが、一致した場合としなかった場合とで文字表示を行う時間を異なったものとしてもよい。
例えば、一致した場合の文字(「EXCELLENT!」)の表示時間の方を長くすることで、遊技者に満足感を与えることができる。
一方、一致しなかった場合の文字(「いまいち・・・」)の表示時間の方を長くすることで、遊技者を刺激して次回以降のボタン操作に奮起させることができる。
あるいは、所定のボタン操作が行われた場合と行われなかった場合とで、文字表示を行う時間を異なったものとしてもよい。例えば、ボタン操作が行われた場合の表示時間の方を長くして、自分自身の行為によって表示させた文字を長い時間遊技者に視認させることで、操作を行ったことに対する対価とすることができる。
所定のボタン操作が行われた場合と所定のボタン操作が行われなかった場合の双方において、一致したか否かを示す文字表示(「EXCELLENT!」、「いまいち・・・」)が行われるようにしてもよい点を上述したが、所定のボタン操作が行われた場合には、文字表示を行う時間を、文字表示終了後に行われるボタンの操作を指示する新たな操作指示画像の表示時間(ボタンの操作有効期間)よりも長くしてもよい。
一方で、所定のボタン操作が行われなかった場合には、文字表示を行う時間を、文字表示終了後に行われるボタンの操作を指示する新たな操作指示画像の表示時間(ボタンの操作有効期間)よりも短くするとよい。
所定のボタン操作が行われた場合には、文字表示を行う時間を、文字表示終了後に行われるボタンの操作を指示する新たな操作指示画像の表示時間よりも短くしてもよい。
一方で、所定のボタン操作が行われなかった場合には、文字表示を行う時間を、文字表示終了後に行われるボタンの操作を指示する新たな操作指示画像の表示時間よりも長くするとよい。
一致したか否かを示す文字(「EXCELLENT!」や「いまいち・・・」)を表示する際に、履歴表示領域の表示を消去してもよい点を上述したが、履歴表示領域の表示が再開されてから、ふたたび履歴表示領域の表示が消去されるまでの時間を所定の条件が満たされることを条件として、短縮されるようにしてもよい。
例えば、履歴表示領域の表示の再開時に、短縮するか否かを抽選により決定してもよい。あるいは、ボタンに対する操作があったときに短縮されるようにしてもよい。あるいは、所定時間内に所定の入賞口に予め定められた個数の遊技球が入賞したときに短縮されるようにしてもよい。
図314~図320等を参照して示した実施形態においては、装飾図柄の変動表示が開始されて、高速変動した状態となった直後に「履歴表示ステップアップ演出」を実行していたが、他のタイミングにおいて、「履歴表示ステップアップ演出」を実行してもよい。
例えば、「年末歌合戦リーチ演出」や「ザ・カウントダウンリーチ演出」の実行中に「履歴表示ステップアップ演出」を実行するようにしてもよい。
また、装飾図柄の1回の変動表示中に「履歴表示ステップアップ演出」の実行が完了するのではなく、装飾図柄の複数回の変動表示にまたがって、「履歴表示ステップアップ演出」を実行してもよい。
例えば、「履歴表示ステップアップ演出」を先読み演出として実行するようにしてもよい。具体的には、保留が4個あるときに、4回の変動表示の各回において1段階ずつステップアップ画像を表示し、4つめの保留に対応する変動表示において、4段階目のステップアップ画像を表示して、4つ目の保留に対応する期待度等を示すようにしてもよい。
なお、保留が4個未満の場合には、先読み対象となった保留に対応する装飾図柄の変動表示までは、1段階ずつステップアップ画像を表示していき、先読み対象となった保留に対応する装飾図柄の変動表示において、複数段階、ステップアップ画像を表示するようにするとよい。
例えば、保留が3個あるときには、1つ目の保留に対応する1回目の変動表示において、1段階目のステップアップ画像の表示を行い、2つ目の保留に対応する2回目の変動表示において、2段階目のステップアップ画像の表示を行い、3つ目の保留に対応する3回目の変動表示において、3段階目と4段階目のステップアップ画像の表示を行って、3つ目の保留に対応する期待度等を示すようにしてもよい。
履歴表示領域に表示を行う他の実施形態について説明する。
まず本実施形態の前提について説明する。
第一始動口2002に遊技球が入球すると特別抽選が行われ、装飾図柄の変動表示が行われる。特別抽選の結果が大当りとなる確率は1/300である。
特別抽選の結果が大当りになると、大入賞口2005が所定回数開閉する大当り遊技が実行される。また、この大当り遊技の終了後には、第二始動口2004に対する遊技球が入球しやすい時短状態となる。ここまでは、図142、図143を参照して示した実施形態と同様に遊技が進行する。
本実施形態において、第一始動口2002に対する入賞に基づく大当り、第二始動口2004に対する入賞に基づく大当りは、10R低確率時短大当りのみである。
第一始動口2002に対する入賞に基づく大当り後に付与される時短回数は1回である。一方、第二始動口2004に対する入賞に基づく大当り後に付与される時短回数は10回である。
また、第二始動口2004に遊技球が入球した場合には特別抽選結果として高確率(1/7)で小当りが発生し、小当りが発生した場合には小当たりに対応する装飾図柄の停止表示が行われるとともに、図示しない第二大入賞口が開放された状態となる。なお、第二大入賞口は遊技領域の右側に設けられている。第二大入賞口内には特定領域が設けられており、第二大入賞口内に進入した遊技球が特定領域を通過すると、大入賞口2005が所定回数開閉する大当り遊技が開始されるようになっている。なお、第二大入賞口内に進入した遊技球もしくは第二大入賞口内に進入した遊技球の位置が必ず(もしくは高確率で)特定領域を通過するように構成されているため、遊技者が遊技球の発射を行わないなどの例外的な状況を除けば、小当たりが発生した時点で次の大当り遊技が開始されることが実質的に確定することとなる。なお、第二始動口2004に対する特別抽選の結果が大当りとなる確率は第一始動口2002に入球したときに行われる特別抽選と同じ確率(1/300)であるが、上述したように小当りが高確率(1/7)で発生するため、第二始動口2004に対する大当り遊技のほとんどは小当りを経由して発生する。なお、第一始動口2002に遊技球が入球した場合には小当りが発生する確率は0%である。
第一始動口2002に対する遊技球の入球に基づいて発生した大当り遊技後に付与される時短回数は1回であるが、第二始動口2004に対する遊技球の入球に基づいて発生した大当り遊技後に付与される時短回数は10回である。また、第一始動口2002の最大保留数、第二始動口2004の最大保留数はともに4である。
そのため、第一始動口2002に対する遊技球の入球に基づいて発生した大当り遊技後には、最大5回の第二始動口2004についての特別抽選を遊技者は受けることが可能であり、遊技者は第二始動口2004の保留個数の上限も含めて計5回の特別抽選の間に小当たり(1/7の確率で発生する)となれば、実質的に次の大当り状態が発生することが確定する。
一方、第二始動口2002に対する遊技球の入球に基づいて発生した大当り遊技後に、最大14回の抽選を遊技者は受けることが可能であり、遊技者は第二始動口2004の保留個数の上限も含めて計14回の特別抽選の間に小当たり(1/7の確率で発生する)となれば、実質的に次の大当り状態が発生することが確定する。
このような遊技仕様によれば、遊技者は、まず左打ちを行って第一始動口2002に遊技球を入球させて、特別抽選の結果として大当りの結果を発生させることを目指すこととなる。
次いで、大当り遊技が開始された場合には、遊技者は右打ちを行い、大当り終了後も右打ちを継続し、可動片2004aが駆動されて開放状態となった第二始動口2004に5個の遊技球を入球させて、最大5回の特別抽選の結果を得ることとなる。なお、可動片2004aを開放状態とする時間は、第二始動口2004に対応する保留が最大個数となるのに十分な時間(例えば1分間)が設定される。
第二始動口2004に対する入球に対応して、1/7の確率で小当たりが発生する。遊技者は5回の変動表示中に、小当りの発生(上述したように実質的な大当りの発生)を期待することとなる。
5回の変動表示中に小当りが発生しなかった場合には、第二始動口2004へ遊技球が入球することは困難(1分間の開放をセットした可動片2004aの残り時間が残っていたとしても通常状態に制御されると閉鎖される)となるため、5回の変動表示以上の変動表示を行うことはできないため、遊技者は再び左打ちを行い、大当りを発生させることを目指すこととなる。
一方、5回の変動表示中に小当りが発生した場合には、第二大入賞口が開放状態となり、第二大入賞口内の特定領域を遊技球が通過することを条件として、大入賞口2005が開閉する大当り状態が発生する。
この大当り状態が終了すると、時短回数が10回付与されるため、可動片2004aが駆動されて開放状態となった第二始動口2004に遊技球を入球させて、最大で14回の特別抽選の結果を得ることとなる。なお、この場合も遊技者が遊技球の発射を中断するなどの行為を行わずに右打ちを継続していれば、最大で14回の特別抽選の結果を得ることとなり、14回の変動表示中1/7の確率で発生する小当りが発生すれば、再び第二大入賞口が開閉し、特定領域の通過を条件として、大当り状態が発生することとなる。このように、14回の変動表示中に小当りが発生すれば、大当り遊技状態に実質的に移行することとなるため、繰り返しこの遊技状態がループして、遊技者目線で言えば連チャン状態が発生することとなる。なお時短中に小当りが発生した場合であっても特定領域を通過しなければ10回の時短を新たに付与することはない。
このように、遊技者は、有利度合いの異なる3つの状態である、左打ちを行う状態、第1の右打ち状態(時短回数が1回付与された状態)、第2の右打ち状態(時短回数が10回付与された状態)の3つの状態のいずれの状態で遊技を行っているのかを意識しつつ遊技を行うこととなる。
本実施形態においても、左打ちを行う状態では、前述した「年末歌合戦リーチ演出」や「ザ・カウントダウンリーチ演出」が行われるのは共通とされており、年末歌合戦リーチ演出等で表示される主人公としての女性歌手キャラクタが世界ライブを行うことを目指すというストーリーになっている。
本実施形態においては、左打ちを行う状態、第1の右打ち状態(時短回数が1回付与された状態)、第2の右打ち状態(時短回数が10回付与された状態)の3つの状態のうちどこまで突破したのかを遊技者が認識できるように、例えば、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域の上部の左から順に「目指せ地方ライブ」「目指せ全国ライブ」「目指せ世界ライブ」が表示される(図示省略)。なお、この表示は常時表示されているが、特別な状態(例えば、大当りオープニング中や大当りエンディング中、および特別なエラー中)では非表示にするようにしてもよい。
左打ちを行う状態であれば、「目指せ地方ライブ」「目指せ全国ライブ」「目指せ世界ライブ」の全てが通常表示されており、第1の右打ち状態(時短回数が1回付与された状態)であれば、「目指せ地方ライブ」だけがコンプリートされたことが分かる特別な表示が行われ、第2の右打ち状態(時短回数が10回付与された状態)であれば、「目指せ地方ライブ」「目指せ全国ライブ」「目指せ世界ライブ」のうち「目指せ地方ライブ」「目指せ全国ライブ」がコンプリートされたことが分かる特別な表示が行われ、第2の右打ち状態(時短回数が10回付与された状態)で実質的な大当りが発生する小当りに当選し特定領域を通過したとき(もしくは大当りに当選したとき)に全てのライブがコンプリートされたことが分かる特別な表示が行われる。なお、第2の右打ち状態(時短回数が10回付与された状態)で実質的な大当りが発生する小当りに当選し特定領域を通過したときに全てのライブがコンプリートされたことが分かる特別な表示を行うようにしたのは、第1の右打ち状態で小当りに当選したにもかかわらず第2の右打ち状態で小当りに当選しなかったこと(所謂、単発スルー)も考えられるため、最終目的である「目指せ世界ライブ」のコンプリートは単発スルーを回避したときとしている。遊技者が嫌な思いをする単発スルーの可能性があるときに全部をコンプリートすることを表示することは、遊技者に不快な思いをさせてしまう可能性があるからである。
なお、「目指せ地方ライブ」等がコンプリートされたことが分かる特別な表示とは、例えば、「目指せ地方ライブ」の表示を若干暗転表示したり、「目指せ地方ライブ」の表示周りにエフェクトを表示したり、「CLEAR!」などのメッセージ表示を「目指せ地方ライブ」に重ねて表示するようにしたりするとよい。
また、本実施形態における第1の右打ち状態や、第2の右打ち状態では、左打ちを行う状態において、大当りが発生することを示す態様で停止表示された装飾図柄と同じ数字の図柄でのみ、大当りもしくは小当りが発生したことを示す態様で装飾図柄が停止表示される。
具体的には、例えば、左打ちを行う状態における装飾図柄が「1~8」の8種類あった場合に左打ちを行う状態で「333」で大当りした場合、第1の右打ち状態や、第2の右打ち状態で大当りもしくは小当りが発生する場合には必ず「333」の装飾図柄が停止表示されるという特徴を有する。なお、第1の右打ち状態や、第2の右打ち状態で表示される装飾図柄としては、左打ちを行う状態における装飾図柄と同じように「1~8」の8種類が用意されているが、左打ちを行う状態、第1の右打ち状態、第2の右打ち状態によってそれぞれデザインが異なるものとされている。例えば左打ちを行う状態での装飾図柄を基本デザイン(例えば、キャラクタ付きの数字図柄)とすると、第1の右打ち状態ではキャラクタ付きの数字図柄に後光が指しているデザイン、第2の右打ち状態ではキャラクタ付きの数字図柄に後光が指しており、かつ数字が金色で描かれている。このように有利度合いが高い状態ほど徐々に豪華なデザインとすることで遊技者の高揚感を高めることができる。
このようにすることで、所定回数の変動表示が終了すると有利な状態が終了してしまう遊技機の多くは、リーチ状態が発生するか否かを楽しませることが主流であるが、本実施形態の遊技機は、左装飾図柄が特定の図柄(例えば、左打ちを行う状態で「333」で大当りした場合には、当該特定の図柄は「3」となる)で停止しなかった時点ではずれを示唆することになるので、左装飾図柄の停止に対して興趣を高めることができるとともに、左装飾図柄が特定の図柄で停止しなかった場合でも右装飾図柄が停止する際に、例えば、左装飾図柄を仮停止状態から再変動させることで左装飾図柄を特定の図柄で停止させるなど、興趣を高めるタイミングをより多く持つことが可能となる。
なお、左装飾図柄の停止に対して興趣を高めることができるように、例えば「7」のリーチは当りに対する期待度を高くするという技術は従来にもあるが、基本的には、「7」のリーチが発生することは稀であるため、結果的に、左装飾図柄の停止に対して興趣を高めることはできなかったが、本実施形態では、特定の図柄でしか当たることがないため、小当りに当選する確率以上に左装飾図柄に特定の図柄を停止させることができるとともに、小当りに当選する確率以上に左装飾図柄と右装飾図柄に特定の図柄によるリーチ状態を作り出すことができる。
なお、前述したコンプリートされたことが分かる特別な表示を、左打ちを行う状態で大当りした装飾図柄を表示するようにしてもよい。このようにすることで、例えば、左打ちを行う状態で「333」で大当りした場合には、「目指せ地方ライブ」の表示位置に重ねて「333」が表示され、第1の右打ち状態から第2の右打ち状態に移行し(つまり、第1の右打ち状態で小当りに当選し「333」が表示された)、第2の右打ち状態に制御されているときには、「目指せ地方ライブ」の表示位置に重ねて「333」が表示されていることに加え「目指せ全国ライブ」の表示位置にも重ねて「333」が表示され、初めて移行した第2の右打ち状態で小当りに当選し特定領域を通過すると(つまり、第2の右打ち状態で小当りに当選し「333」が表示された)、「目指せ地方ライブ」「目指せ全国ライブ」の表示位置に重ねて「333」が表示されていることに加え「目指せ世界ライブ」の表示位置にも重ねて「333」が表示されることになり、インパクトのある表示を行うことになる。
なお、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域の上部の左から順に表示される「目指せ地方ライブ」「目指せ全国ライブ」「目指せ世界ライブ」は、当りを期待させるものではなく、あくまで状態の表示であるため、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域のうち、例えば1/2に満たない大きさで表示するようにするとよい。遊技盤側演出表示装置1600の表示領域で行われるメインの演出は、当落の抽選結果に基づいた演出とするほうが遊技者にとっても認識しやすいためである。
このようにした場合、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域の上部の左から順に表示される「目指せ地方ライブ」「目指せ全国ライブ」「目指せ世界ライブ」は、特別抽選の結果に基づいた予告演出やリーチ演出よりも小さく表示されるため、コンプリートしたことを示す特別な表示を若干暗転表示したり、「目指せ地方ライブ」の表示周りにエフェクトを表示したり、「CLEAR!」などのメッセージ表示を行う場合は遊技者は認識できるが、特別な表示として3つの装飾図柄(例えば、「333」)を表示する場合には、遊技者はどの図柄が表示されているのか認識しづらいという課題も発生するため、例えば、3つの装飾図柄ではなく1つの装飾図柄を表示するようにしたりするとよい。1つの装飾図柄を表示するようにすることで、すべてのライブをコンプリートしたときに、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域の上部には「3」「3」「3」と表示されるため、当りに当選していないにもかかわらず遊技者に対して当たったかのような錯覚を与えることができる。
また、特定のライブ(例えば、「目指せ地方ライブ」と「目指せ全国ライブ」)は3つの装飾図柄でコンプリートしたことを表示し、特定のライブ以外のライブ(例えば、「目指せ世界ライブ」)は1つの装飾図柄でコンプリートしたことを表示するようにしてもよい。このようにする場合には、本実施形態の仕様における最大の難関は、第1の右打ち状態で大当りもしくは小当りに当選させることであるので、「目指せ全国ライブ」のコンプリート表示(第1の右打ち状態で大当りもしくは小当りに当選したことを示す表示)だけを3つの装飾図柄で表示し、残りの「目指せ地方ライブ」と「目指せ世界ライブ」については1つの装飾図柄で表示するようにしてもよいし、「目指せ全国ライブ」のコンプリート表示(第1の右打ち状態で大当りもしくは小当りに当選したことを示す表示)だけを1つの装飾図柄で表示し、残りの「目指せ地方ライブ」と「目指せ世界ライブ」については3つの装飾図柄で表示するようにしてもよい。
また、「CLEAR」と表示する場合は、「目指せ地方ライブ」では赤色の文字、「目指せ全国ライブ」では金色の文字、「目指せ世界ライブ」では虹色の文字のように、異なる態様で表示するようにしてもよい。なお、前述したように、本実施形態の仕様における最大の難関は、第1の右打ち状態で大当りもしくは小当りに当選させることであるので、虹色の文字を「目指せ全国ライブ」をコンプリートしたとき(第1の右打ち状態で大当りもしくは小当りに当選したとき)に表示するようにしてもよい。
なお、虹色という単一の色は厳密には存在しないが、所定の領域内(本実施例では文字の部分)を青色、水色、緑色、黄色、赤色、桃色、青色、水色・・・の順で表示手段を構成する画素をストライプ状に発光させることにより遊技者に虹のように視認される表示態様を、本明細書中では虹色と表現している。
なお、装飾図柄を遊技盤側演出表示装置1600の表示領域の上部に表示する場合には、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域それ自体が小さいため、遊技盤側演出表示装置1600の略中央に表示される変動表示に対応した装飾図柄を縮小表示したり、小さいサイズの装飾図柄のデータをあらかじめ用意しておき、該データを表示するようにしてもよい。なお、「CLEAR」についても、リーチ演出等で表示する「CLEAR」を縮小表示したり、小さいサイズの「CLEAR」のデータをあらかじめ用意しておき、該データを表示するようにしてもよい。
なお、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域の上部に、「目指せ地方ライブ」「目指せ全国ライブ」「目指せ世界ライブ」の全てを表示する説明をしたが、左打ちを行う状態では「目指せ地方ライブ」のみ、第1の右打ち状態では「目指せ全国ライブ」のみ、第2の右打ち状態では「目指せ世界ライブ」のみを表示し、どの状態にあるのかを表示するようにしてもよい。
また、「目指せ地方ライブ」「目指せ全国ライブ」「目指せ世界ライブ」は、特別な状態(例えば、大当りオープニング中や大当りエンディング中、および特別なエラー中)を除いて常時表示する説明をしたが、所定時間の経過で消去するようにしてもよい。
具体的には、「目指せ地方ライブ」「目指せ全国ライブ」「目指せ世界ライブ」の全てを表示する場合にあっては、第1の右打ち状態(時短回数が1回付与された状態)に移行したときに「目指せ地方ライブ」がコンプリートされた表示且つ「目指せ全国ライブ」「目指せ世界ライブ」が未コンプリートの表示を行い、当該表示を開始してから所定時間の経過(例えば10秒程度の1回の平均変動時間に近しい時間であったり、第1の右打ち状態で選択されうる最短の変動時間よりも短い時間であったり、第1の右打ち状態で選択されうる最短の変動時間よりも長い時間ではあるものの第1の右打ち状態で選択されうる最長の変動時間よりも短い時間であったり、第1の右打ち状態で選択されうる最長の変動時間よりも長い時間など)で非表示(表示はされているものの認識できないことも含む)にするとよい。
同様に、「目指せ地方ライブ」「目指せ全国ライブ」「目指せ世界ライブ」の全てを表示する場合にあっては、第2の右打ち状態(時短回数が10回付与された状態)に移行したときに「目指せ地方ライブ」「目指せ全国ライブ」がコンプリートされた表示且つ「目指せ世界ライブ」が未コンプリートの表示を行い、当該表示を開始してから所定時間の経過(例えば10秒程度の1回の平均変動時間に近しい時間であったり、第1の右打ち状態で選択されうる最短の変動時間よりも短い時間であったり、第1の右打ち状態で選択されうる最短の変動時間よりも長い時間ではあるものの第1の右打ち状態で選択されうる最長の変動時間よりも短い時間であったり、第1の右打ち状態で選択されうる最長の変動時間よりも長い時間など)で非表示(表示はされているものの認識できないことも含む)にするとよい。
同様に、「目指せ地方ライブ」「目指せ全国ライブ」「目指せ世界ライブ」の全てを表示する場合にあっては、第2の右打ち状態(時短回数が10回付与された状態)に移行して該状態で小当りに当選し特定領域を通過したとき(もしくは大当りに当選したとき)に「目指せ地方ライブ」「目指せ全国ライブ」「目指せ世界ライブ」がコンプリートされた表示を行い、当該表示を開始してから所定時間の経過(例えば10秒程度の1回の平均変動時間に近しい時間であったり、第1の右打ち状態で選択されうる最短の変動時間よりも短い時間であったり、第1の右打ち状態で選択されうる最短の変動時間よりも長い時間ではあるものの第1の右打ち状態で選択されうる最長の変動時間よりも短い時間であったり、第1の右打ち状態で選択されうる最長の変動時間よりも長い時間など)で非表示(表示はされているものの認識できないことも含む)にするとよい。
「目指せ地方ライブ」のみがコンプリートされた表示を非表示にする時間(第1時間)、「目指せ地方ライブ」「目指せ全国ライブ」のみがコンプリートされた表示を非表示にする時間(第2時間)、「目指せ地方ライブ」「目指せ全国ライブ」「目指せ世界ライブ」がコンプリートされた表示を非表示にする時間(第3時間)はそれぞれの目的に合わせて適度な時間を設定するとよいが、第1時間~第3時間をすべて同じ時間としてもよいし、第1・2時間は同じだが第3時間は第1・2時間よりも長いまたは短い、第1時間~第3時間の時間すべて異なる時間であるが、第1時間よりも第2時間、第2時間よりも第3時間の方が長くする等、第1時間~第3時間のすべて組合せパターンにはそれぞれ目的および効果があるため、目的に応じて設定することが望ましい。
ここで、代表的な組合せパターンの効果を記載する。代表的な例として、第1時間~第3時間の時間をすべて同じとするパターンである場合には、どの状態に制御されていようが一律の時間で非表示とされるため、リーチ演出や予告演出といった当落の抽選の結果に基づいた演出に注視することができるという効果を奏する。
また、第1時間よりも第2時間の方が長く、さらには、第2時間よりも第3時間の方が長いとしたパターンである場合には、有利度合いが高い状態(状況)まで移行するほど表示時間が長くなるので、遊技者に対して満足感を与えることができるとともに、遊技していない遊技者へのアピールにもつながることで稼働向上の効果に期待ができる。
また、本実施形態の仕様における最大の難関は、前述した通り第1の右打ち状態で大当りもしくは小当りに当選させることであるので、第2時間を最も長い時間とし、次いで、第3時間、第1時間(第1・3時間は逆でもよいし、同一でもよい)のようにしてもよい。最大の難関を突破したことを長く表示することで遊技者に対して満足感を与えることができるとともに、遊技していない遊技者へのアピールにもつながることで稼働向上の効果に期待ができる。
また、本実施形態の仕様における最大の難関を突破したことよりも第2の右打ち状態において単発スルーを回避したことの方が喜びを覚える遊技者もいるので、第3時間を最も長い時間とし、次いで、第2時間、第1時間(第1・2時間は逆でもよいし、同一でもよい)のようにしてもよい。また、第3時間を最も長い時間とした場合、遊技していない客からは「あの台、どれだけ出るのか」という熱い視線が送られ、送られた遊技者はプレッシャーを感じるので第3時間での表示を短縮できるようにしてもよい。すべてコンプリートした表示が行われるのは、第2の右打ち状態(時短回数が10回付与された状態)に移行して該状態で小当りに当選し特定領域を通過したとき(もしくは大当りに当選したとき)であるため、例えば、特定領域を通過した遊技球の数が1個の場合は時間が短縮され、2個以上の場合は時間が短縮されないようにするとよい。こうすることで、プレッシャーに感じる遊技者、感じない遊技者の双方の期待に応えることができる。また、大当りでは特定領域を通過させない構成とし、特定領域を通過した場合には短縮するようにしてもよい。
また、第2の右打ち状態(時短回数が10回付与された状態)に移行したときに「目指せ地方ライブ」「目指せ全国ライブ」がコンプリートされた表示且つ「目指せ世界ライブ」が未コンプリートの表示を行うこととしたが、第1の右打ち状態(時短回数が1回付与された状態)に移行して該状態で小当りに当選し特定領域を通過したとき(もしくは大当りに当選したとき)に表示を行うようにしてもよい。この場合は、前述した双方の期待に応えるように、特定領域を通過した遊技球の数に応じて、第2時間を短縮する場合としない場合があるようにしてもよい。
ここまで、本実施形態では、どこまで突破したかを世界ライブを行うことを目指すというストーリー仕立てで説明したが、これに代えて、例えば、それぞれの状態(左打ちを行う状態、第1の右打ち状態、第2の右打ち状態)においてどのリーチ演出で当たったのかを表示するようにしてもよい。この場合には、例えば、「目指せ地方ライブ」の表示に代えて「当選したときに表示されたリーチ演出(リーチ演出すべての動的映像ではなく、該リーチ演出で当たったことが分かるような表示)」にするとよい。
なお、第二始動口2004に対応する保留について先読みを行い、小当りとなることや大当りとなることを先読み演出によって示唆あるいは報知してもよい。
図123~図321等を参照して説明した実施形態を変形した実施形態を図322~図324等を参照して以下に示す。
以下に示す実施形態における特殊な演出である「砂時計保留変化演出」においては、演出表示手段(例えば、遊技盤側演出表示装置1600)の表示領域の所定の領域(位置)に所定態様(所定色)で表示される当該保留画像と重なる位置に砂時計を模した砂時計画像が表示され、砂時計内で特定色の砂を移動させることで、砂時計の中で特定色の砂が落下する態様の表示が行われて、所定色の当該保留画像が徐々に砂によって隠されていくのと同時に、落下した砂画像によって所定色とは異なる特定色の当該保留画像が徐々に表示される演出が行われる。
砂がすべて落下せず、途中で演出が終了してしまった場合には、当該保留画像を変化させる表示は行われず、砂時計保留変化演出が実行される前の所定色の当該保留画像が引き続き表示される。
一方、砂がすべて落下して当該保留画像が落下した砂によって隠されれば、当該保留画像として特定色の当該保留画像へと変化する。例えば、当該保留画像が青色の当該保留画像であるときに、緑色の砂の落下に応じて緑色の当該保留画像が徐々に表示されていき、最終的に緑色の当該保留画像のみが表示された状態となる。このように「砂時計保留変化演出」が最後まで実行された場合には、より期待度が高い当該保留画像が表示される。
以下に、図322~図324等を参照して「砂時計保留変化演出」の詳細な演出態様を説明する。図322は「砂時計保留変化演出」におけるタイムチャートを示している。また、図323、図324は遊技盤側演出表示装置1600の表示領域における表示態様を示している。
なお、表示領域においては他の実施形態において示したように所定の背景画像を表示することができるが、本実施形態においては図示を省略している。
「砂時計保留変化演出」は、変動表示が開始された直後であって、各装飾図柄が仮停止表示された状態で実行される。なお、仮停止表示された状態の装飾図柄としては、前回の変動表示の停止表示結果をそのまま表示してもよいし、他の組み合わせの装飾図柄を仮停止表示させてもよい。
図323(a)は、装飾図柄の停止表示中であり、変動表示が開始される直前の状態を示している。この例において、第1保留表示領域に表示されている保留画像の色は、先読み演出によって青色に表示されている。
図322(a)に示す演出パターン01は「砂時計保留変化演出」が実行されない演出パターンであるが、「砂時計保留変化演出」が実行される他の演出パターンとの比較のために示したものである。タイミングt0において変動表示が開始され、タイミングt0からタイミングt1の期間において仮停止状態となる。図323(b)は装飾図柄が仮停止された状態を示している。次いで、タイミングt1から高速変動の状態となり、タイミングt30で左装飾図柄~右装飾図柄が仮停止し、タイミングt31で全図柄が停止表示される。タイミングt32まで停止状態で表示された後、装飾図柄の停止態様によって示された特別抽選の結果に応じて、ハズレの場合は次回の変動表示が開始され、大当りの場合は大当り遊技が開始される。
なお、当該保留画像は、装飾図柄が停止表示されたタイミングで消去されるが、装飾図柄が停止表示されている期間において、徐々に半透明にしたり縮小したり所定のエフェクト表示を重ねて表示するなどして、当該保留画像の視認性を徐々に低下もしくは一気に低下(非表示)させ、装飾図柄の停止表示期間が終わるまでの間の所定のタイミングまたは装飾図柄の停止表示期間の終了タイミングで当該保留画像表示を終了するとよい。
例えば、装飾図柄の停止表示期間が1秒間である場合に、装飾図柄が停止表示されてから0.5秒が経過した時点で、当該保留画像の表示が終了するようにしてもよい。なお、特殊なリーチ演出が実行された場合には、特殊なリーチ演出が開始されたタイミングで当該保留画像の表示を終了してもよい。
図322(b)に示す演出パターン02は、砂時計画像の一部のみが表示されるもののすべては表示されず、砂が落下する表示も行われない演出パターンである。この場合、タイミングt0からタイミングt3まで左装飾図柄~右装飾図柄が変動表示開始時の図柄のまま仮停止された状態で表示される。またタイミングt2からタイミングt3にかけて、当該保留表示領域において砂時計画像が当該保留画像と重なる態様で、下から徐々に表示されるが完全に表示されることなく表示が終了する。図323(c)はタイミングt2からタイミングt3間の所定のタイミングにおいて砂時計画像の下半分まで表示された状態を示している。演出パターン02においては、タイミングt3において途中まで表示された砂時計画像の表示が終了するとともに装飾図柄の高速変動が開始される。図324(a)は、砂時計画像の表示が終了したタイミングの表示状態を示している。また、図324(b)は、その後装飾図柄が高速変動の状態となった表示状態を示している。なお、タイミングt2からタイミングt3にかけて、タイムチャートでは当該保留画像の視認態様は砂時計の出現と記載しているが、図323(c)に示しているように、砂時計が表示されているときに当該保留画像は視認可能とされている。
図322(c)~図322(e)に示す演出パターン03~演出パターン05においては、タイミングt3において砂時計画像がすべて表示された状態となる。図323(d)はこのタイミングにおける表示状態を示している。また、この直後に、砂時計画像の上部に所定の色(この例では緑色)の砂画像が表示される。図323(e)はこのタイミングにおける表示状態を示している。その後、砂画像が下方向に向けて落下する表示が行われる。
図322(c)に示す演出パターン03は、「砂時計保留変化演出」が途中まで実行される演出パターンである。この場合、タイミングt0からタイミングt5まで左装飾図柄~右装飾図柄が変動表示開始時の図柄のまま仮停止された状態で表示される。また、タイミングt3からタイミングt5にかけて砂が上から下に落ちる表示が行われる。図323(f)はタイミングt5における表示状態を示している。演出パターン03においては、このタイミングで砂時計画像の表示が終了し、仮停止状態だった装飾図柄が高速変動された状態となる。図324(a)は、砂時計画像の表示が終了したタイミングの表示状態を示している。また、図324(b)は、その後装飾図柄が高速変動の状態となった表示状態を示している。
図322(d)に示す演出パターン04は、「砂時計保留変化演出」が途中まで実行される演出パターンである。演出パターン04の場合、演出パターン03と比べてさらに2秒間砂が落下するが、すべての砂が落下することはない。図323(g)は、タイミングt7における表示状態を示している。演出パターン04においては、このタイミングで砂時計画像の表示が終了し、仮停止状態だった装飾図柄が高速変動された状態となる。図324(a)は、砂時計画像の表示が終了したタイミングの表示状態を示している。また、図324(b)は、その後装飾図柄が高速変動の状態となった表示状態を示している。
図322(e)に示す演出パターン05は、「砂時計保留変化演出」が最後まで実行される演出パターンである。演出パターン04と比べさらに2秒間砂が落下する時間が長く、すべての砂が落下する。タイミングt9において、青色の当該保留画像の占めていた表示領域のすべてが砂によって隠された状態となる。図323(h)はタイミングt9における表示状態を示している。
その直後に、砂時計画像の表示が終了する。図324(c)は砂時計画像の表示が終了した状態を示している。図中に示すように当該保留画像の色は、落下していた砂時計画像の砂の色(この場合は緑色)に変化した状態で表示される。また、その直後に、装飾図柄の高速変動が開始される。図324(d)は装飾図柄が高速変動の状態となった表示状態を示している。
本実施形態においては、砂がすべて落下して当該保留画像が昇格する確率を30%、砂がすべて落下せずに当該保留画像が昇格しない確率を70%に設定しているが、昇格する確率は適宜設定してもよく、例えば昇格する確率を30%~70%程度としてもよい。
なお、この演出パターンにおいては計6秒間かけてすべての砂画像が落下するようになっているが、すべての砂画像が落下することに要する時間は適宜設定するとよく、例えば3秒間~10秒間程度としてもよい。
演出パターン02においては、砂画像によって当該保留画像の占める表示領域が隠されずに「砂時計保留変化演出」が終了する。また、演出パターン03、演出パターン04においては、砂画像によって当該保留画像の占める表示領域の一部のみが隠された状態で「砂時計保留変化演出」が終了してしまうため、当該保留画像を変化させる表示は行われず、元の態様のままで当該保留画像の表示が行われる。図324(a)は、演出パターン02~演出パターン04における、砂時計画像の表示が終了したタイミングの表示状態を示している。図中に示すように当該保留画像の色は、「砂時計保留変化演出」が実行される前の当該保留画像の色と同じ色で表示される。
なお、失敗する演出パターン(当該保留画像が変化しない演出パターン)が選択された場合に、砂が1/3落下した段階で終了する演出パターンである演出パターン03よりも砂が2/3落下した段階で終了する演出パターンである演出パターン04の方が選択されやすいようにするとよい。このような態様とすることで、演出の後半まで遊技者の期待感を維持することができる。
逆に、砂が1/3落下した段階で終了する演出パターンである演出パターン03よりも砂が2/3落下した段階で終了する演出パターンである演出パターン04の方が選択されにくいようにしてもよい。このような態様とすることで、演出が後半まで進展した場合に遊技者に大きな期待感を抱かせることができる。また、演出が長引くことに嫌悪感を抱く遊技者もいるが、そのような遊技者に嫌悪感を抱かせにくい演出とすることができる。
また、失敗するタイミングを複数(この例では、タイミングt3、タイミングt5、タイミングt7の3か所)設けるようにしたが、失敗するタイミングをこのうちの1か所のみとしてもよい。例えば、演出パターン02、演出パターン03を実行不能とし、タイミングt7において砂の落下が終了するか否か、によって当該保留画像の表示態様が変化するか否かが決定されるようにしてもよい。このような態様とすることで、演出中のあるタイミングのみ注目すればよくなるため、演出に対する過剰な集中心が要求される事態の発生を抑制できる。
演出パターン05において示したように砂時計画像における砂画像の色は、「砂時計保留変化演出」が最後まで砂が落下した場合に、当該保留画像が変化する色を示している。
演出パターン01~演出パターン05において示した演出態様は青色の当該保留画像が緑色の当該保留画像へ変化するか否かというものであったが、変化前の当該保留画像の色や砂画像の色(すなわち変化後の当該保留画像の色)としては他の色を採用してもよい。
例えば、演出開始時における当該保留画像の色としては、白色、青色、緑色、赤色、金色の各色が表示可能である。
また、砂画像の色としては、青色、緑色、赤色、金色、虹色の各色の表示が可能であるが、「砂時計保留変化演出」の実行時の当該保留画像の色よりも期待度が高い色の砂画像しか表示されない。
例えば、当該保留画像が、赤色の場合には、金色、虹色のいずれかの色の砂画像が表示されるが、青色や緑色の砂画像は表示されない。これは期待度が下がる演出を遊技者が好まないためである。
なお、当該保留画像は無色透明あるいは乳白色の水晶玉をモチーフとしており、砂時計内を落下した砂によって水晶玉の色が変化して見える、という設定となっている。
元の当該保留画像の手前側に新たな当該保留画像が重なることで、元の当該保留画像の一部が認識不能となるが、このとき、元の当該保留画像よりも新たな当該保留画像の表示優先度を高くして、元の当該保留画像の下部については表示処理としては表示されているものの、より表示優先度の高い新たな当該保留画像によって隠されて、認識不能とされるようにしてもよい。
あるいは、演出の進行に伴って元の当該保留画像の形状と新たな当該保留画像の形状をそれぞれ変化させて(例えば、元の当該保留画像の外形形状の一部を構成する下辺と新たな当該保留画像の外形形状の一部を構成する上辺とを隣接した状態として)、表示処理として両画像が重なった状態とすることなく表示してもよい。
図323における表示例では、2次元の画像を表示する例を示したが、3次元モデルを用いた画像処理により「砂時計保留変化演出」における表示を実現するようにしてもよい。例えば、当該保留画像を、水晶玉を模した球形で無色透明あるいは乳白色の3Dオブジェクトにより構成し、砂時計の上部から、水晶玉の周囲に向けて特定色の微小な3Dオブジェクトを落下させる表示を行って、球形の3Dオブジェクトが下部から徐々に特定色の微小なオブジェクトで隠されていき特定色に変化していくように視認される画像処理を採用してもよい。
なお、砂時計画像の表示終了と同時に、装飾図柄を高速変動とするのではなく、砂時計画像の表示終了タイミングから装飾図柄を所定時間(例えば1秒間)ゆっくりとスクロールさせたのち、高速変動状態としてもよい。
演出パターン02~演出パターン04においては、砂時計画像の砂が落下しないか、あるいは、落下しても一部が残った状態で砂時計画像の表示が終了する。このとき、砂時計が風に飛ばされる演出を行って画面外へ砂時計が移動する表示を行ったり、砂時計が壊されて砂が散乱してしまうことで砂と当該保留画像とが重なることができず、その後破壊された砂時計と散乱した砂を半透明化する表示処理を行って破壊された砂時計と散乱した砂を非表示にしてもよい。
このような態様とすることで、自然な表現で、当該保留画像を元の色の当該保留画像へと戻すことができる。
このように、「砂時計保留変化演出」においては、当該保留画像と重なる位置に、砂時計画像を表示するとともに、時間経過に応じて、元の当該保留画像の色とは異なる特定色の砂の画像を落下させることで、元の当該保留画像が新たな当該保留画像によって徐々に侵食されて元の当該保留画像が徐々に隠されていく表示が行われ、元の当該保留画像が砂の画像によってすべて侵食されて隠されるか否かによって、当該保留画像の色が変化するか否かという表示が行われる。
このため遊技者は、当該保留画像が表示される領域内に同時に表示されている異なる表示態様(色)の当該保留画像のうちのどちらが最終的に表示されるのかという期待感を抱きながら、「砂時計保留変化演出」の進展状況を見守ることとなる。
このような演出態様とすることで、当該保留画像の表示態様を変化させる際に、当該保留画像が表示される領域に表示されていた元の当該保留画像の色が、当該保留画像が表示される領域にて新たな当該保留画像の色に徐々に変化していくように視認されるため、遊技者はどの色に変化する可能性があるのかが当該保留画像が表示される領域だけを見ていればよいため認識しやすくなるとともに、当該保留画像の色が変化することに期待させることができる。
また、当該保留画像の変化前の色(砂時計保留変化演出が行われる前の色)と砂時計保留変化演出によって変化する可能性のある色の両方を、当該保留画像が表示される領域内において同時に認識可能であるので、遊技者はどのような期待度からどのような期待度へ変化するのかを理解しやすい。
また、当該保留画像の表示されている表示領域を用いて、「砂時計保留変化演出」が実行されるので、「砂時計保留変化演出」に使用する表示領域を小さくすることができ、その分、他の演出を実行する表示領域を確保することができる。
また、「砂時計保留変化演出」の実行時には装飾図柄が仮停止されるので、「砂時計保留変化演出」に遊技者の意識を集中させることができる。
また、本保留変化演出においては演出の実行中において、期待度が低い変化前の当該保留画像が徐々に認識不能となっていくとともに、期待度が高い色の新しい当該保留画像に徐々に切り替えられるように表示されるため、保留変化演出の最後のタイミングで変化前の当該保留画像を変化後の当該保留画像に変化させる場合と比べて、当該保留画像が変化することへの遊技者の期待感を演出の早い段階から徐々に高めることができる。
また、期待度が高い当該保留画像と比べて、期待度が低い当該保留画像の方が表示される確率が高いため、遊技者は、ある意味、期待度が低い当該保留画像を視認することに飽きているが、期待度が低い当該保留画像が演出の途中で見えなくなっていくことで、このような遊技者の気持ちをリフレッシュして、期待度が高い当該保留画像が表示されることへ遊技者の気持ちを向けさせることができる。
また、ガセの演出パターン(例えば、図322の演出パターン02~演出パターン04に示した演出パターンのように当該保留画像の変化が起こらず、示唆される期待度が変化しない演出パターン)を設けることで、期待度が高い当該保留画像の一部分だけではあるが遊技者に視認可能とさせることで高揚感を高めることができる。
また、変動表示の開始直後に演出の実行が開始されるため、前回の変動表示結果を忘れさせ、今回の変動表示に対する期待感を急速に高めることができる。
図323(a)~図323(h)、図324(a)~図324(d)を参照して示した表示例においては、元の当該保留画像が砂画像によって侵食されて新たな当該保留画像が表示されている領域においては、当該保留画像の円形の輪郭の表示については残して表示している。輪郭色としては元の当該保留画像の色を採用してもよい。あるいは当該保留画像の色に関わらず共通の色(例えば黒色)をもともと採用しておいてもよい。なお、共通の色としては、当該保留画像の色として採用されている色や落下してくる砂の色として採用されている色とは異なる色を採用するとよい。
このような輪郭の表示を行わないようにしてもよい。この場合、砂画像によって元の当該保留画像の輪郭も侵食されて、元の当該保留画像については上部(侵食されていない領域)のみが視認され、下部(侵食された領域)については元の当該保留画像については視認不能となる。また、新たな当該保留画像については円形ではなく、多角形(四角形や六角形で表示される。図324(e)はタイミングt7において砂が2/3落下した状態を、図324(f)はタイミングt9において砂がすべて落下した状態を示している。なお、砂時計画像の消去後は、当該保留の形状を六角形のままとしてもよいし、図324(c)に示すように円形としてもよい。
当該保留画像の大きさと砂時計画像下部の大きさを一致させてもよい。
図324(g)、図324(h)は、当該保留画像の大きさ及び形状と、砂時計画像下部の大きさ及び形状を一致させた「砂時計保留変化演出」の場合の表示例を示している。
図324(g)は、タイミングt3において砂時計画像と砂画像が表示され、砂が落下する前の状態を示している。また、図324(h)は、砂の落下から3秒が経過したタイミングt6において砂が半分落下した状態を示している。なお、すべての砂が落下したタイミングで、元の当該保留画像が新たな当該保留画像へ完全に切り替えられることとなる。
このような表示態様によれば砂の落下それ自体が、新たな当該保留画像が表示される領域にしか影響を与えないことから、当該保留画像そのものが変化していることを遊技者に明確に伝えることができるため、より当該保留画像の色が変化することへの期待感が高まることとなる。
装飾図柄が仮停止表示された状態で、「砂時計保留変化演出」を実行する実施形態を示したが、装飾図柄が高速変動されている状態や低速(遊技者が移動する装飾図柄を明確に視認可能な速度)でスクロールしている状態において「砂時計保留変化演出」を実行するようにしてもよい。
なお、「砂時計保留変化演出」の実行中に、装飾図柄の変動表示状態を変更しないようにするとよい。例えば、装飾図柄の仮停止中に「砂時計保留変化演出」の実行を開始した場合には、「砂時計保留変化演出」の実行が終了するまで、装飾図柄の仮停止状態を維持するとよい。高速変動や低速スクロールの場合も同様に、「砂時計保留変化演出」の実行を開始した場合には、「砂時計保留変化演出」の実行が終了するまで、高速変動や低速スクロール状態を維持するとよい。
このような態様とすることで、遊技者を「砂時計保留変化演出」に注目させることができる。
図322、図323を参照して示した実施形態においては、砂時計内における単位時間当たりの砂の落下量を一定にするとよい(つまり、本物の砂時計と同じような見え方で砂の落下が表示される)。
以下に、図325を参照して、砂時計内における単位時間当たりの砂の落下量について他の実施形態を示す。なお、図325(a)~図325(c)はそれぞれ、砂時計画像と当該保留画像(色は白色である)の所定タイミング(タイミングt3~タイミングt9の各タイミング)における表示態様を示している。また、砂の色は緑色である。また、砂時計下部に示した点線は、所定タイミング(タイミングt4~タイミングt8の各タイミング)における砂の上辺を示している。
図325(a)は、当該保留画像の形状が円形であり、単位時間当たり均等に砂の高さが高くなっていく例を示している。つまり、この場合は、本物の砂時計とは異なる見え方で砂の落下が表示されることになる。具体的には、図325(a)に示すように、高さが同一である6分割(6段階)において、例えば1秒経過するごとに、1/6ずつ砂が埋まっていく表示が行われる。1秒経過で1/6の砂を埋める表示を行うときには、砂の落下量を変化させて、1秒経過するまでに1/6の面積を徐々に埋めていく表示であっても、砂が落ちる表示は行うものの面積は埋まらず、1秒経過で一気に1/6の面積が砂で埋まる表示を行うようにしてもよい。本物の砂時計とは異なる見え方で砂の落下が表示されることで多少の違和感があるかもしれないが、砂の高さが均等に増加する(例えば1/6の高さが6回で埋まるなど、面積は均等に増加しない)ことで、完全に砂が落下するまでの分かりやすさや、テンポが遊技者は取りやすくなるため、砂が完全に落下する手前(例えば1/6の高さを6回で埋めるとした場合は、5/6)のタイミング(図325(a)のt8のタイミング)で、保留変化演出に対して一気に高揚感を高めることができる。なお、図325(a)からも明らかなように、当該保留画像(白色)が砂時計の砂(この場合は緑の砂)によって徐々に侵食されていくときには、侵食されていく面積としては徐々に大きくなり、侵食の途中からは侵食されていく面積が徐々に小さくなるように表示される。
一方、図325(b)は、保留の形状が円形であり、単位時間当たりの砂の落下量が均等である例を示している(つまり、本物の砂時計と同じような見え方で砂の落下が表示される)。図325(b)に示した例では、演出の最初と最後では砂の高さが高くなる時間が短く、演出の中間段階に近いほど砂の高さが高くなる時間が長くなる(すなわち、ゆっくりと砂の高さが高くなる)ため、当該保留画像の色が変化するか否かという演出を遊技者に十分に楽しませることができる。砂時計の中間段階付近での砂の高さが高くなる時間は、砂時計の初期や終盤段階での砂の高さが高くなる時間よりも長くなるため、この時間が、所謂ぱちんこ遊技機の「タメ」や「間」と呼ばれる時間帯に相当させることができるため、保留変化演出に対して興趣を向上させることができる。
図325(c)は、当該保留画像の形状を正方形とした例である。この場合、単位時間当たりの砂の落下量を均等にすると、演出の進行とともに下から均等に砂が埋まっていくこととなる。なお、当該保留画像の形状は正方形に限らず縦長あるいは横長の長方形状としてもよい。
図325(d)、図325(e)は、砂時計画像と当該保留画像(白色)の他の例を示している。なお、砂画像については図中に表記していない。
図325(d)は、正方形が45度傾いた形状の当該保留画像を採用した場合の当該保留画像と砂時計画像の例を示している。この場合も、図325(b)に示した例と同様に、単位時間当たりの砂の落下量を均等にすると、演出の最初と最後では砂の高さが高くなる時間が短く、演出の中間段階に近いほど砂の高さが高くなる時間が長くなる。
図325(e)は、三角形状の当該保留画像を採用した場合の当該保留画像と砂時計画像の例を示している。この場合、単位時間当たりの砂の落下量を均等にすると、演出の序盤は砂の高さがゆっくりと高くなっていくため、何色の砂が落下しているのかを遊技者に認識させることができる。また、演出の後半になるにつれて、砂の高さが高くなる時間が短くなっていくため、演出終盤に一気に砂の高さが高くなったように遊技者に視認され演出をダイナミックなものとすることができる。
なお、これらの例において、単位時間当たり均等に砂の高さが高くなっていくようにしてもよい。
なお、図325(a)~図325(c)において(図325(d)や図325(e)も含む)、タイミングt3から開始されタイミングt9で終了する例を説明したが、開始されてから終了するまでの時間はこの時間に限った話ではないことはいうまでもない。
また、例えば、低確率非時短状態において複数の演出ステージ(第1背景画像と第1キャラクタが表示される第1演出ステージ、第1背景画像とは異なる第2背景画像と第1キャラクタとは異なる第2キャラクタが表示される第2演出ステージなど。なお、ある演出ステージは複数回(例えば10回~30回)の変動表示に渡って継続され、特殊なリーチ演出がハズレの結果となるなどの所定の契機に基づいて他の演出ステージへと変更される。)のうちのいずれかの演出ステージにおいて「砂時計保留変化演出」を実行可能としてもよい。
また、これらの演出ステージの全て、もしくは一部を除いた複数の演出ステージにおいて「砂時計保留変化演出」を実行可能としてもよい。この場合、演出ステージごとに当該保留画像の見た目(表示態様)を同じものとしてもよいし異なるものとしてもよい。異なるものとした場合には、例えば、当該保留画像の形状を演出ステージのモチーフに対応する形状にするとよい。なお、演出ステージが異なる場合であっても、当該保留画像の色によって示唆される期待度や色と期待度の順序の関係は同一にするとよい。
全ての演出ステージで、砂が落下する演出が例えばタイミングt3から開始されタイミングt9で終了するようにしてもよいし、第1演出ステージでは砂が落下する演出がタイミングt3から開始されタイミングt9で終了するようにしているが、第2演出ステージでは砂が落下する演出がタイミングt3から開始されタイミングt7で終了するなど、演出ステージ毎に異なるようにしてもよい(演出ステージによって、もしくは演出ステージ毎に、開始タイミングだけ同じ、終了タイミングだけ同じ、開始タイミング及び終了タイミングの双方とも異なるといった態様としてもよい)。
図322を参照して示した実施形態は、演出パターン02~演出パターン04のいずれかが実行されるものであったが、演出パターン04のみが実行されるようにしてもよい。この場合、砂時計画像の表示が開始されたタイミングで当該保留画像の色が期待度の高い色へと昇格することが確定するため、遊技者はどの色の砂画像が表示されるのかに大きな期待感を持つことになる。また、砂画像の表示後は砂画像の色に当該保留画像が変化していく態様を満足しながら見ることとなる。
図322を参照して示した実施形態は、変動表示の開始直後に「砂時計保留変化演出」を実行するものであったが、他のタイミングにおいて「砂時計保留変化演出」を実行するようにしてもよい。
例えば、変動表示の開始後であって、疑似連演出(所定の図柄または所定の図柄組合せが表示されたあとに、再度装飾図柄を高速変動させる、所謂一般的な疑似連続変動演出)が開始される前、疑似連演出中、リーチ状態の形成中、特殊なリーチ演出中などの状況において、「砂時計保留変化演出」を実行するようにしてもよい。あるいは、これらのうちの1の期間において本演出の実行を開始し、他の1の期間において本演出の実行を終了するようにしてもよい。
あるいは、特殊なリーチ演出がハズレを示唆する態様で示され、装飾図柄がハズレを示す態様で仮停止された状態で、「砂時計保留変化演出」を実行するようにしてもよい。この場合、保留変化演出が成功するか否かによって、装飾図柄の停止態様(特別抽選の結果)を示すようにしてもよい。すなわち、砂が最後まで落下して当該保留画像が変化した場合には、装飾図柄が大当りを示す態様に変化したのち停止表示され、砂が最後まで落下せず当該保留画像が変化しなかった場合には、ハズレを示す態様で仮停止された状態のまま装飾図柄が停止表示されるようにするとよい。
図322を参照して示した実施形態における演出パターン03~演出パターン05を参照して砂画像が落下し続ける演出態様を示したが、以下に、砂画像の落下が中断される場合があるように変形した演出パターンを図326を参照して説明する。
図326に示す演出パターン01においてはタイミングt5からタイミングt7の期間において、砂の落下が中断され、タイミングt7からタイミングt9の期間において再び砂が落下する表示が行われる。なお、タイミングt9における表示状態は図323(g)に示したように砂の2/3が落下した状態である。
その後、砂時計画像の表示が終了し元の態様の当該保留画像が表示される。図324(a)はこのときの表示態様を示している。
一方、図326に示す演出パターン02においては、タイミングt5からタイミングt7の期間において、砂の落下が中断され、タイミングt7からタイミングt11の期間において再び砂が落下する表示が行われる。なお、タイミングt11における表示状態は図323(h)に示したようにすべての砂が落下した状態である。その後、砂時計画像の表示が終了し、落下していた砂の色で当該保留画像が表示される。図324(c)はこのときの表示態様を示している。
このように、砂の落下が中断される(砂時計の砂による侵食を一時停止させる)場合があるようにすることで、砂が最後まで落ちて、当該保留画像が変化するか否かを遊技者は待機して視認することとなるため、遊技者はじらされたような感覚を覚え、再び砂が落下することに対する期待感が高まり、興趣を高めることが可能となる。
中断時間を複数設け、中断時間が異なるようにしてもよい。図326(b)に示す演出パターン02はタイミングt5からタイミングt7にかけての2秒間、砂の落下が中断されたのち、砂が最後まで落下した演出パターンを示している。また図326(c)に示す演出パターン03はタイミングt5からタイミングt9にかけての4秒間、砂の落下が中断されたのち、砂が最後まで落下しない(タイミングt11で砂の落下が終了する)演出パターンを示している。また、図326(d)に示す演出パターン04はタイミングt5からタイミングt9にかけての4秒間、砂の落下が中断されたのち、砂が最後まで落下する(タイミングt13ですべての砂が落下する)演出パターンを示している。このように中断時間を複数設けることで、いつ砂の落下が再開されるのかと遊技者をじらすことができる。
なお、中断時間の長さは4秒間に限らず、1秒間や3秒間を中断時間としてもよい。
中断回数は1回に限らず2回以上の複数回としてもよい。図326(e)に示す演出パターン05はタイミングt5からタイミングt7にかけての2秒間とタイミングt9からタイミングt11にかけての2秒間の2回、砂の落下が中断されたのち、砂が最後まで落下した演出パターンを示している。なお、演出パターン05においては、1回目の中断時間と2回目の中断時間を同じ2秒間としたが、各回の中断時間を異なったものとしてもよい。例えば、1回目の中断時間を1秒間とし、2回目の中断時間を3秒間としてもよい。このように中断回数を複数設けることで、砂の落下が再開されたのちに再度砂の落下を中断させて遊技者をさらにじらすことができる。
中断時間の長さと中断回数のいずれか一方または双方によって、砂が最後まで落下する期待度(すなわち当該保留が昇格する期待度)が示唆されるようにしてもよい。例えば、中断時間が長かったり中断回数が多いほど、砂が最後まで落下する期待度が高くなるようにしてもよい。この場合、中断時間や中断回数が長くなることを期待して遊技者は演出を見守ることとなる。
一方、中断時間が長かったり中断回数が多いほど、砂が最後まで落下する期待度が低くなるようにしてもよい。この場合、なるべく早く砂の落下が再開されたり砂の落下が中断されないことを期待して遊技者は演出を見守ることとなる。
遊技者の操作によって、砂の落下が中断できるようにしてもよい。例えば、ボタン操作を1回行うことで、砂の落下が中断され、ボタン操作を再度行うことで、砂の落下が再開されるようにしてもよい。このような構成によれば、遊技者の意思によって演出を中断することが可能となるため、当該演出をスマートフォンによって撮影したり、球貸ボタン328の操作を余裕をもって行うことが可能となる。また、これらの用件の終了後に余裕をもって、演出を楽しむことが可能となる。
なお、このようにした場合、ボタン操作を促すようにボタンを模した摸画像を表示するようにしてもよいし、隠れボタン演出的な使い方でボタンを模した摸画像を表示しない(ボタン操作自体は有効となっている)ようにしてもよい。また、ボタンを模した摸画像を表示する場合、砂時計保留変化演出が開始される前、砂が表示されて砂が落下を開始する前、砂が落下中、のいずれのタイミングであってもよい。
図323を参照して示した実施形態においては、砂がすべて落下したタイミングで当該保留画像が昇格する表示が行われるが、砂がすべて落下したタイミング(例えば、図322(e)に示した演出パターン05におけるタイミングt9、図326(b)に示した演出パターン02におけるタイミングt11等)において、いったん砂時計画像を消去した直後に、より期待度の高い色の砂の砂時計画像の表示が行われて、当該保留画像がさらに昇格しうるようにしてもよい。例えば、緑色の砂がすべて落下して、青色の当該保留画像が緑色の当該保留画像に変化した後、ふたたび「砂時計保留変化演出」が実行され、砂時計画像内において赤色の砂画像が落下する演出が実行されるようにしてもよい。
なお、青色から緑色に変化させる場合には、図325(a)に示した態様で砂画像を落下させてもよい。一方、緑色から赤色に変化させる場合には、図325(b)に示した態様で砂画像を落下させてもよい。また、図325(a)に示した態様と図325(b)に示した態様とでは、砂がすべて落下するのに要する時間は後者の方を長くするとよい。このような態様によれば、より期待感をもっと視認する後者の態様の演出を長くすることができる。
「砂時計保留変化演出」の終了直後に、もう一度「砂時計保留変化演出」を実行してもよい例を示したが、「砂時計保留変化演出」を2回以上の複数回連続して実行するようにしてもよい。
また、「砂時計保留変化演出」の終了時に砂時計画像の表示を終了せずに、砂時計を180度反転させるとともにより期待度の高い色の砂画像を表示して、2回目の「砂時計保留変化演出」を開始するようにしてもよい。
また、「砂時計保留変化演出」を連続することなく2回以上実行するようにしてもよい。例えば、変動表示の開始後であって、疑似連演出が開始される前、疑似連演出中、リーチ状態の形成中、特殊なリーチ演出中などの状況において、合計2回以上「砂時計保留変化演出」を実行するようにしてもよい。また、「砂時計保留変化演出」と「砂時計保留変化演出」を実行する間に、期待度を示唆する他の演出を実行するようにしてもよい。あるいは、これら(変動表示の開始後であって、疑似連演出が開始される前、疑似連演出中、リーチ状態の形成中、特殊なリーチ演出中など)のうちの1の期間において本演出の実行を開始し、他の1の期間において本演出の実行を終了するようにしてもよい。
あるいは、特殊なリーチ演出がハズレを示唆する態様で終了し、装飾図柄がハズレを示す態様で仮停止された状態で、「砂時計保留変化演出」を実行するようにしてもよい。なお、この場合は上述したように、砂がすべて落下した場合に装飾図柄が大当りを示す態様に変化するようにするとよい。
このように、「砂時計保留変化演出」が複数回実行されうるようにすることで、砂がすべて落下せずに演出の結果が失敗に終わったとしても、2回目以降の演出が開始されることの期待感を持たせることができる。
図322、図323を参照して示した実施形態においては、砂が最後まで落下せずに演出が終了してしまった場合(例えば、図322の演出パターン02~演出パターン04)は、元の色の当該保留画像(図322の演出パターン02~演出パターン04の例の場合であれば青色の当該保留画像)が表示され、期待度が下がることがないようにしていたが、砂が最後まで落下せずに演出が終了してしまった場合に、所定の確率(例えば50%)で、期待度が下がる(降格する)表示が行われるようにしてもよい。例えば、演出パターン02のタイミングt3、演出パターン03のタイミングt5、演出パターン04のタイミングt7において、所定の確率で青色の当該保留画像が通常の白色の当該保留画像に変化するようにしてもよい。
また、砂が最後まで落下しなかったことを明確に遊技者に伝えるために、例えば、演出パターン02のタイミングt3、演出パターン03のタイミングt5、演出パターン04のタイミングt7の所定時間経過後(例えば1秒後)に、所定の確率で青色の当該保留画像が通常の白色の当該保留画像に変化するようにしてもよい。なおこの1秒においては砂時計の表示を終了せずにそのまま表示するとよい。なお、砂時計の表示を終了するタイミングは、当該保留画像を降格させる表示が行われたタイミングとしてもよいし、当該保留画像を降格させる表示が行われたタイミングから1秒後としてもよい。
なお、演出開始前の当該保留画像よりも期待度が低いことを示唆する当該保留画像であればいずれの当該保留画像に変化させてもよい。例えば、演出開始前の当該保留画像が緑色の当該保留画像であった場合には、青色または通常の白色の当該保留画像へ変化させてもよい。
あるいは、演出開始前の当該保留画像に関わらず、最も期待度が低いことを示唆する通常の当該保留画像に変化させてもよい。例えば、演出開始前の当該保留画像が緑色の当該保留画像あるいは赤色の当該保留画像であった場合に、通常の白色の当該保留画像へ変化させてもよい。つまり、この場合には、当該保留画像が表示される領域には緑色と赤色の当該保留画像が表示され、その後に当該保留画像が表示される領域には白色の当該保留画像が表示される。
なお、所定の確率としては、50%に限らず、10%や100%としてもよい。10%程度であれば遊技者に不安感を与えにくいものとすることができる。また、100%とした場合には、遊技者に大きな緊張感が与えられることで、砂がすべて落下して当該保留画像が昇格したときに遊技者に与えられる喜びを高めることができる。
このような演出によれば、遊技者に緊張感を持たせることができる。また、「砂時計保留変化演出」の実行回数を多くすることができる。
なお、「砂時計保留変化演出」が所定の段階まで進んでいない状態で「砂時計保留変化演出」が終了した場合には、期待度が下がる表示は行わず、「砂時計保留変化演出」が所定の段階まで進んだ場合に限って、期待度が下がる表示を行うようにしてもよい。所定の段階としては、例えば、図325(a)の場合における、t7の段階(4/6段階)であるが、ある程度段階が進行した場合に限って期待度が下がる表示が行われる場合があるようにした方が緊張感が高まるため、所定の段階は任意に設定してもよいが、半数の段階に満たしていない場合には期待度が下がる表示は行われないとするほうがより望ましい。
このような演出によれば、当該保留画像の期待度が下がる表示がいきなり行われて、遊技者に理不尽な気持ちや不快な気持ちを抱かせることを防止することができる。
当該保留画像の色よりも期待度が低い色の砂画像が表示され、すべての砂画像が落下した場合に当該保留画像が期待度の低い色の当該保留画像に変化するようにしてもよい。例えば、緑色の当該保留画像が表示されている状態で青色の砂が落下する「砂時計保留変化演出」が実行され、砂がすべて落下した場合には、青色の当該保留画像に降格するようにしてもよい。このようにすれば、期待度の高い当該保留画像の出現率を向上させることができる。
「砂時計保留変化演出」が実行された結果、当該保留画像が降格する場合があることを示したが、その状況下において、他の保留変化演出を実行したり砂時計保留変化演出を再度実行することで、再度、当該保留画像を昇格させる演出が実行されるようにしてもよい。また、再度昇格した後に、「砂時計保留変化演出」が実行されるようにしてもよい。この場合、他の保留変化演出により、当該保留画像が昇格した場合や、再度の「砂時計保留変化演出」により当該保留画像が昇格した場合には、装飾図柄の変動表示の結果が大当りを示す態様で停止表示されて、大当り遊技状態が発生するようにしてもよい。
例えば、青色で表示されている当該保留画像が、「砂時計保留変化演出」によって青色よりも期待度が高い緑色の砂が落下する表示が行われたにもかかわらず全ての砂が落下せずに白色の通常の当該保留画像が表示されて降格した(当該保留画像が表示される領域に青色と緑色の表示が行われていた状況から白色の表示が行われる状況になった)あとに、他の保留変化演出や再度の砂時計保留変化演出を実行して、再び青色の当該保留画像となり、その状態でふたたび「砂時計保留変化演出」が発生して、青色よりも期待度が高い緑色の砂が落下する表示がもう一度行われた(当該保留画像が表示される領域に青色と緑色の表示がもう一度行われた)場合、青色の当該保留画像が必ず緑色の当該保留画像に変化するとともに、大当り遊技状態が必ず発生するようにしてもよい。また、もう一度行われた場合に大当り遊技状態が必ず発生するようにしたが、3回以上行われた場合などに設定してもよい。3回の場合には、1回の変動で降格に対応した表示(青/緑のあとに白表示)が2回(複数回)行われることになる。また、大当り遊技状態が必ず発生するように説明したが、必ず大当り遊技状態が発生しないようにしてもよいが、降格の印象を悪印象と捉えられないように、大当り遊技状態が発生する期待度を50%程度とする方が望ましい。また、降格したあとに再び青色の当該保留画像となり、その状態でふたたび「砂時計保留変化演出」が発生するとき、一度失敗した色とは異なる色の「砂時計保留変化演出」を発生させるようにしてもよい。具体的には、例えば、2回目の「砂時計保留変化演出」の砂の色を期待度が緑色以上で、赤色や金色等にするとよい。
このように、いったん降格した場合でも、演出の進行態様によっては、遊技者に有利な結果が発生しうるため、遊技に対するやる気を維持させることができる。また、他の遊技者がこのような一連の演出の後半部分だけ、例えば緑色の保留画像に昇格した演出のみを視認した場合、緑色の当該保留画像が表示された状況下で大当り遊技状態が発生することを示す態様で装飾図柄が停止表示されることとなるため、期待度が相対的に低いと認識されている保留画像(この場合は緑色の保留画像)についても、実は期待度がそこそこ高いのではないかと認識を改めるようになり、その結果として遊技機の稼働率を高めることが可能となる。
「砂時計保留変化演出」によって当該保留画像の表示態様が変化する実施形態を示したが、第1保留表示領域~第4保留表示領域(保留表示領域については図123~図125等を参照)に表示される保留画像についても「砂時計保留変化演出」が実行されるように変形してもよい。なお、この場合は、先読み処理に基づいて、「砂時計保留変化演出」が実行されるようにするとよい。
第1保留表示領域~第4保留表示領域に表示される保留画像について、「砂時計保留変化演出」を実行する場合には、ある1回の変動表示の実行中に演出の実行が完了するようにするとよい。このような構成によれば、「砂時計保留変化演出」の実行中に保留画像を移動する必要がなくなるため、演出内容について遊技者が混乱することを防止できるとともに表示処理を簡略化することができる。
変動表示の開始時に保留画像が隣接する保留表示領域へ移動したタイミングで「砂時計保留変化演出」を実行してもよい。例えば、変動表示の開始時に第3保留表示領域から第2保留表示領域へ移動した青色の保留画像において移動完了直後に「砂時計保留変化演出」が実行されるようにしてもよい。
1回の変動表示内で「砂時計保留変化演出」を実行する例を示したが2回以上の複数回の変動表示にまたがって、実行するようにしてもよい。例えば、ある保留画像が第3保留表示領域に表示されているタイミングで演出の実行を開始し、その保留画像が第1保留表示領域に表示されているタイミングで演出の実行を終了するようにしてもよい。あるいは、ある保留画像が第4保留表示領域に表示されているタイミングで演出の実行を開始し、その保留画像が当該保留表示領域に表示されているタイミングで演出の実行を終了するようにしてもよい。
先読み処理に基づいて、「砂時計保留変化演出」が実行されることを変動表示が開始される前に事前に報知してもよい。例えば、先行する変動表示の実行中に始動入賞が発生した際に、先読み処理を行い、「砂時計保留変化演出」を、当該始動入賞に対応した変動表示が開始されて当該保留画像に対して実行することが決定された場合には、表示領域の所定箇所に砂時計の形をした砂時計アイコン画像を表示することで、「砂時計保留変化演出」が実行されることを報知してもよい。なお、アイコン画像については、図295~図297等を参照して示した実施形態と同様に表示領域の左側の所定箇所に表示するようしてもよい。また、砂時計アイコン画像の獲得時には、マイクアイコン画像と同様の表示を行ってもよい。
このようにして獲得された砂時計アイコン画像を変動表示の開始時に当該保留画像(あるいは所定の保留画像)の位置に拡大しながら移動させて、砂時計画像として機能するようにしてもよい。また、この場合、砂時計アイコン画像内に予め所定の色(例えば、緑色や赤色)の砂画像を表示しておくようにしてもよい。この場合、どの色に変化するのかを始動入賞時から期待しながら変動表示の開始を待つこととなるため、長期間にわたって大当りへの期待感を提供できる。なお、このように当該保留画像に対して「砂時計保留変化演出」が実行されることを当該保留画像に対応した変動表示が実行される前に示唆する場合には、図322(a)~図322(d)のような、所謂ガセを実行することがなく、必ず変化するようにしてもよい。
「砂時計保留変化演出」が当該保留画像や第1保留表示領域~第4保留表示領域に表示される保留画像において、実行される例を示したが、当該保留画像における「砂時計保留変化演出」の実行と同時に第1保留表示領域~第4保留表示領域に表示される保留画像において「砂時計保留変化演出」を実行可能に変形してもよい。
例えば、当該保留画像において、図322(c)に示した演出パターン03の態様で演出を実行し、第2保留表示領域に表示された保留画像において、図322(e)に示した演出パターン05の態様で演出を実行してもよい。この場合、当該保留画像の色は変化しないものの、第2保留表示領域に表示された保留画像については色が変化することとなる。
このような構成によれば、一方の演出で色が変化しなかった場合でも、他方の演出で色が変化する場合があるため、一方の演出を視認していた遊技者が感じる残念な気持ちを軽減させることができる。なお、当該保留画像と保留画像における「砂時計保留変化演出」を同時に実行した場合、すべて変化する、一部が変化する、すべて変化しない、というパターンを設けても良い。すべて変化する場合はこの上ない愉悦感が、一部が変化する場合は安堵感が、すべて変化しない場合を設けることで緊張感が遊技者に提供することができる。
なお、当該保留画像と1つの保留画像において、「砂時計保留変化演出」を実行する例を示したが、第1保留表示領域~第4保留表示領域に示される保留画像において1つのみではなく複数個(最大4個)の保留画像において、「砂時計保留変化演出」を実行するようにしてもよい。この場合、最大で5個の「砂時計保留変化演出」が並行して実行されることとなる。ただし、第4保留表示領域に保留表示されるときは第3保留まで記憶されているときであり、第4保留に記憶されるとき(始動口に入賞したとき)に、変動している残り時間が長い場合もあれば短い場合もあるため、第4保留表示領域に表示される保留画像を除いた最大で4個(当該保留画像~第3保留表示領域に表示される保留画像)の「砂時計保留変化演出」が並行して実行されるようにしてもよい。
当該保留画像の「砂時計保留変化演出」と保留画像の「砂時計保留変化演出」が所定の順番で実行されるようにしてもよい。
例えば、当該保留画像の「砂時計保留変化演出」が実行された後、第1保留表示領域に表示される保留画像~第4保留表示領域に示される保留画像において同時に「砂時計保留変化演出」が実行されるようにしてもよい。
あるいは、当該保留画像、第1保留表示領域に表示される保留画像、第2保留表示領域に表示される保留画像、第3保留表示領域に表示される保留画像、第4保留表示領域に示される保留画像の順番で「砂時計保留変化演出」が実行されるようにしてもよい。
あるいは、当該保留画像、第4保留表示領域に表示される保留画像、第3保留表示領域に表示される保留画像、第2保留表示領域に表示される保留画像、第1保留表示領域に示される保留画像の順番で「砂時計保留変化演出」が実行されるようにしてもよい。
あるいは、第1保留表示領域に表示される保留画像~第4保留表示領域に示される保留画像において同時に「砂時計保留変化演出」が実行された後、当該保留画像の「砂時計保留変化演出」が実行されるようにしてもよい。
あるいは、第1保留表示領域に表示される保留画像、第2保留表示領域に表示される保留画像、第3保留表示領域に表示される保留画像、第4保留表示領域に示される保留画像、当該保留画像の順番で「砂時計保留変化演出」が実行されるようにしてもよい。
あるいは、第4保留表示領域に表示される保留画像、第3保留表示領域に表示される保留画像、第2保留表示領域に表示される保留画像、第1保留表示領域に示される保留画像、当該保留画像の順番で「砂時計保留変化演出」が実行されるようにしてもよい。
なお、保留数が最大個数の場合を例示したが、保留数が最大個数でない場合には、存在する保留に対応する各保留画像において、演出を実行するとよい。例えば保留数が2個の場合は、当該保留画像、第1保留表示領域に表示される保留画像、第2保留表示領域に表示される保留画像、において「砂時計保留変化演出」を所定の順序で実行するとよい。
なお、これらの例において、先行して開始された「砂時計保留変化演出」の実行中に後続の「砂時計保留変化演出」を開始して、複数の「砂時計保留変化演出」が同時に実行されるようにしてもよい。
あるいは、先行して開始された「砂時計保留変化演出」の実行が終了した直後あるいは所定時間(例えば1秒)の経過後に、後続の「砂時計保留変化演出」を開始するようにしてもよい。
このように、「砂時計保留変化演出」が同時に実行される場合には、いずれかの保留画像が昇格する可能性があるので、遊技者の感じる残念な気持ちを軽減できる。また、「砂時計保留変化演出」が順番に実行されていく場合には、演出結果の見落としを防止することができる。
「砂時計保留変化演出」と演出態様の異なる他の保留変化演出である「爆発保留変化演出」について、図327、図328等を参照して説明する。なお、「爆発保留変化演出」についても、「砂時計保留変化演出」と同様に、図123~図321等を参照して説明した実施形態を変形したものである。
図327は「爆発保留変化演出」についてのタイムチャートを示している。また、図328は「爆発保留変化演出」が実行された場合の表示例を示している。
図328(a)は、装飾図柄の停止表示中であり、変動表示が開始される直前の状態を示している。この例において、第1保留表示領域に表示されている保留画像の色は青色である。
図327(a)に示す演出パターン01は「爆発保留変化演出」が実行されない演出パターンであるが、「爆発保留変化演出」が実行される演出パターンとの比較のために示したものである。タイミングt0において変動表示が開始され、タイミングt0からタイミングt1の期間において仮停止状態となる。図328(b)は装飾図柄が仮停止された状態を示している。次いで、タイミングt1から高速変動の状態となり、タイミングt30で左装飾図柄~右装飾図柄が仮停止し、タイミングt31で全図柄が停止表示される。タイミングt32まで停止状態で表示された後、装飾図柄の停止態様によって示された特別抽選の結果に応じて、ハズレの場合は次回の変動表示が開始され、大当りの場合は大当り遊技が開始される。
図327(b)に示す演出パターン02は、爆弾キャラクタ画像が表示領域の下部左側に表示されて当該保留画像の表示されている右側に向けて移動するものの途中で引き返す演出パターンである。この場合、タイミングt0からタイミングt3まで左装飾図柄~右装飾図柄が変動表示開始時の図柄のまま仮停止された状態で表示される。またタイミングt2からタイミングt3にかけて、爆弾キャラクタ画像が表示領域の下部左側に表示されて当該保留画像の表示されている右側に向けて移動するものの途中で引き返す表示が行われる。図328(c)はタイミングt2からタイミングt3間の所定のタイミングにおいて爆弾キャラクタ画像が表示領域の下部に表示された状態を示している。演出パターン02においては、タイミングt3において爆弾キャラクタ画像が表示領域の下部左側から画面外に移動して視認不能となるとともに装飾図柄の高速変動が開始される。図328(f)は、爆弾キャラクタ画像の表示が終了したタイミングの表示状態を示している。
図327(c)に示す演出パターン03、図327(d)に示す演出パターン04は、爆弾キャラクタ画像が表示領域の下部左側に表示されて当該保留画像の表示されている右側に向けて移動し当該保留画像に重なって表示され爆発する表示が行われる演出パターンである。この場合、タイミングt0からタイミングt4まで左装飾図柄~右装飾図柄が変動表示開始時の図柄のまま仮停止された状態で表示される。またタイミングt2からタイミングt3にかけて、爆弾キャラクタ画像が表示領域の下部左側に表示されて当該保留画像の表示されている右側に向けて移動する表示が行われる。図328(c)はタイミングt2からタイミングt3間の所定のタイミングにおいて爆弾キャラクタ画像が表示領域の下部に表示された状態を示している。図328(d)はタイミングt3において爆弾キャラクタ画像が当該保留画像の手前側に重なって表示された状態を示している。演出パターン03、演出パターン04においては、タイミングt3において爆弾キャラクタ画像が当該保留画像の手前側に重なって表示された直後に爆発して爆発画像が表示され、タイミングt4までその状態が継続される。図328(e)は爆発画像が表示された状態を示している。爆発画像の表示はタイミングt4で終了する。
図328(d)、図328(e)に示したようにタイミングt3からタイミングt4の期間にかけて、当該保留画像は視認不能となる。
なお、爆発画像の色は灰色や黒など、変化前や変化後の当該保留画像の色として表示されない色により構成されている。
図327(c)に示す演出パターン03の場合、爆発画像の表示が終了した後に、「爆発保留変化演出」の実行前の色である青色の当該保留画像が視認可能となる。図328(f)はこの時の表示状態を示している。
図327(d)に示す演出パターン04の場合、爆発画像の表示が終了した後に、「爆発保留変化演出」の実行前の色とは異なる緑色の当該保留画像が視認可能となる。図328(g)はこの時の表示状態を示している。
緑色の当該保留画像に限らず、より期待度の高い当該保留画像(赤色、金色、虹色)に変化するようにしてもよい。なお、「砂時計保留変化演出」では、期待度の低い当該保留画像に変化するようしてもよい実施形態を示したが、「爆発保留変化演出」においては、期待度の低い当該保留画像に変化することはない。
「爆発保留変化演出」において、爆弾キャラクタの出現から爆発後の当該保留画像の表示までに要する時間を2秒間(タイミングt2~タイミングt4)としたが、2秒間に限ることなく、1秒間~3秒間程度の時間に設定することができる。
このように「爆発保留変化演出」においては、所定の当該保留画像がより期待度の高い当該保留画像へと変化する一方で、期待度が低い当該保留画像へと変化することはない。「砂時計保留変化演出」と「爆発保留変化演出」の双方を実施可能とすることで、当該保留画像を変化させる演出のバリエーションを増やすことが可能となる。
また、「爆発保留変化演出」は、砂が6秒間かけて落下したときに当該保留画像が変化する「砂時計保留変化演出」と比べて短い時間(2秒間)で当該保留画像が変化するため、いきなり当該保留画像が降格した表示が行われて、遊技者は理不尽な気持ちを抱くことになり興趣が低下する可能性があるため、降格することがないようにしている。
一方で、「砂時計保留変化演出」においては、「爆発保留変化演出」よりも演出時間が長く、また、演出中に砂がすべて落下すれば当該保留画像が昇格するため、遊技者に当該保留画像が昇格するか否かというハラハラドキドキとした感覚を長時間感じさせることができ、興趣を向上させることができる。なお、一部の変形例においては降格する場合もあるが、この場合、よりハラハラドキドキとした感覚を遊技者に感じさせることが可能となる。
なお、「爆発保留変化演出」については、「砂時計保留変化演出」についての各種の実施形態や変形例を適宜適用することができる。例えば、第1保留表示領域~第4保留表示領域に表示される保留画像において「爆発保留変化演出」を適用した場合には、保留画像をより期待度の高い保留画像へと変化させることが可能となる。
「砂時計保留変化演出」が実行される割合は、「爆発保留変化演出」が実行される割合よりも高くするとよい。例えば、「砂時計保留変化演出」と「爆発保留変化演出」とが4:1の比率で実行されるようにしてもよい。このような構成によれば、相対的に演出実行時間が長い「砂時計保留変化演出」の方が実行される割合が高いため、遊技者により興趣を感じさせることができる。
一方、「砂時計保留変化演出」と「爆発保留変化演出」とが同じ割合で実行されるようにしてもよい。例えば、「砂時計保留変化演出」と「爆発保留変化演出」とを1:1の比率で実行されるようにしてもよい。
あるいは、「砂時計保留変化演出」が実行される割合を、「爆発保留変化演出」が実行される割合よりも低くしてもよい。例えば、「砂時計保留変化演出」と「爆発保留変化演出」とが1:4の比率で実行されるようにしてもよい。
「砂時計保留変化演出」において当該保留画像が昇格する確率を、「爆発保留変化演出」において当該保留画像が昇格する確率よりも高くするとよい。これにより、長時間遊技者の興趣を向上させることができる。
一方、「砂時計保留変化演出」が実行されたときと「爆発保留変化演出」が実行された時とで同じ割合で、当該保留画像が昇格されるようにしてもよい。
あるいは、「砂時計保留変化演出」において当該保留画像が昇格する確率を、「爆発保留変化演出」において当該保留画像が昇格する確率よりも低くしてもよい。
「砂時計保留変化演出」においては砂の落下が開始されてから砂がすべて落下して当該保留画像が変化するのに最低でも6秒間(例えば、図322(e)の演出パターン05におけるタイミングt3~タイミングt9の期間)を要していた。一方、「爆発保留変化演出」においては、爆弾キャラクタの表示開始から、当該保留画像が変化するまでに要する時間は2秒間としている。これにより、「砂時計保留変化演出」の興趣をより向上させることができる。
「砂時計保留変化演出」における砂の落下が開始されてから砂がすべて落下して当該保留画像が変化するまでの時間と、「爆発保留変化演出」における、爆弾キャラクタの表示開始から、当該保留画像が変化するまでの時間を同一(例えば4秒間)としてもよい。
あるいは、「砂時計保留変化演出」における砂の落下が開始されてから砂がすべて落下して当該保留画像が変化するまでの時間(例えば3秒間)を、「爆発保留変化演出」における、爆弾キャラクタの表示開始から、当該保留画像が変化するまでの時間(例えば6秒間)よりも短くしてもよい。このように、例えば当該保留画像に対して「砂時計保留変化演出」が行われる場合は変化後の保留表示が当該保留画像の領域を徐々に侵食していく表示であるのに対し、「爆発保留変化演出」は当該保留画像の領域を一気に侵食した表示が行われるので、保留変化する際の表示態様にバリエーションを持たせることができ興趣が向上する。
「砂時計保留変化演出」や「爆発保留変化演出」を実行する際には、演出に合わせた特定音(ここでいう特定音とは、保留変化演出の進行に合わせて出力される音であり、保留が変化したことを示す音ではない)を出力してもよい。このとき、出力する音は同じ音でもよいし、異なる音でもよい。また、一方の演出のみ特定音の出力を行い、他方の演出においては特定音の出力を行わないようにしてもよい。
「砂時計保留変化演出」と「爆発保留変化演出」とで、特定音として同じ音を出力するようにした場合は、双方の演出を見逃すことがないという効果があり、異なる音を出力するようにした場合は、表示領域を見ることなく音だけでどの保留変化演出が行われているかを認識できる効果があり、一方の演出のみしか行わないようにした場合には、演出を見逃すおそれもあるため、液晶に注視させることができるという効果がある。
なお、特定音を出力するタイミングは演出の開始時でもよいし、演出中の所定タイミングでもよい。また、特定音とは異なる特別音(ここでいう特別音とは、保留変化演出の進行に合わせて出力される音ではなく、保留が変化したことを示す音)を、「砂時計保留変化演出」と「爆発保留変化演出」とで出力するようにしてもよい。ただし、「爆発保留変化演出」についてはいきなり変化後の保留表示が表示される(図328(e)、図328(f))ため、保留が変化したことを示す音もしくはどの保留に変化したことを示す音の出力は必ず行われるようにした方がよいが、「砂時計保留変化演出」については、保留変化する場合、どの保留表示に変化するかがすでに砂時計保留変化演出の過程で遊技者は認識しているため、当該特別音は出力しなくてもよい。
1回の変動表示において、「砂時計保留変化演出」と「爆発保留変化演出」の両方を実行可能としてもよい。例えば、「砂時計保留変化演出」の実行後に「爆発保留変化演出」を実行してもよいし、「爆発保留変化演出」の実行後に「砂時計保留変化演出」を実行してもよい。
このような構成によれば、最初に行った保留変化演出の結果が遊技者にとって好ましくない(保留が変化しないあるいは降格する等)結果であった場合に、その保留変化演出とは異なる保留変化演出が実行されることになるため、最初に行った保留変化演出を再び実行する場合と比べて遊技者の気持ちが切り替わった状態で演出を視認させることができる。
なお、仮に同一の保留変化演出が再び実行された場合には、遊技者は直近の演出で遊技者にとって好ましくない結果となった演出を再度視認して、好ましくない結果のことを思い出して嫌な気持ちを覚える可能性があるが、上記の構成によれば、嫌な気持ちを覚えることを防止できる。
「砂時計保留変化演出」と期待度を示唆可能な他の演出とを同時に実行するようにしてもよい。
例えば、「砂時計保留変化演出」の実行中に、他の演出の実行を開始するようにしてもよい。あるいは、「砂時計保留変化演出」と他の演出の実行を同時に開始するようにしてもよい。あるいは、他の演出の実行中に、「砂時計保留変化演出」の実行を開始するようにしてもよい。
また、他の演出の実行中に、「砂時計保留変化演出」の実行を終了するようにしてもよい。あるいは、「砂時計保留変化演出」と他の演出の実行を同時に終了するようにしてもよい。あるいは、「砂時計保留変化演出」の実行中に、他の演出の実行を終了するようにしてもよい。
他の演出としては、図261等を参照して示した疑似連演出、図276、図277等を参照して示した特殊なリーチ演出、図276、図277等を参照して示したリーチ演出のタイトルを示すタイトル画像、図278等を参照して示した予告画像(セリフ画像やカットイン画像)表示演出、図313等を参照して示したステップアップ演出等を採用することができる。
なお、「砂時計保留変化演出」における砂時計画像と他の演出において表示される所定の画像を重ねて表示してもよい。このとき、砂時計画像を所定の画像よりも手前側に表示するとよい。
あるいは、「砂時計保留変化演出」における砂時計画像と重ならない位置に他の演出において表示される所定の画像を表示してもよい。
このような構成によれば、「砂時計保留変化演出」において、期待度の低い色の砂画像が表示された場合でも、他の演出によって、大当りへの期待感を維持させることができる。
なお、「砂時計保留変化演出」に遊技者を注目させたいという観点からすると、他の演出のうちのいずれか1つあるいはすべてを「砂時計保留変化演出」と同時に実行しないようにするとよい。この場合、砂時計画像と所定の他の演出の実行に用いられる画像とが同時に表示されない。このような構成によれば、「砂時計保留変化演出」に遊技者を注目させることができる。
また、期待度を100%とした所定の他の演出について、「砂時計保留変化演出」と同時に実行しないようにしてもよい。この場合、遊技者にとってより好ましい所定の他の演出に遊技者を注目させることができる。
他の演出において表示される所定の画像を色が異なる複数の態様で表示可能とし、画像の色によって期待度が示唆されるようにしてもよい。
このときに使用する色として、「砂時計保留変化演出」の当該保留画像の色として用いられる色の一部である、白色、赤色、金色を採用してもよい。また、この色の順(白色、赤色、金色の順)で期待度が高くなるようにするとよい。具体的には、他の演出を図313等を参照して示したステップアップ演出とした場合、このステップアップ演出として表示される映像の枠の色で期待度を示すとした場合、この枠の色を白色、赤色、金色とすることである。
このように「砂時計保留変化演出」において期待度を示唆することに用いられる色が、他の演出においても期待度を示唆することに用いられるようにすることで、他の演出において使用されている色と、「砂時計保留変化演出」において落下する砂の色が同じ場合が発生する。これにより、「砂時計保留変化演出」において当該保留画像が他の色の当該保留画像に変化することについて、遊技者に安心感を提供できる。
一方、他の演出における画像の色として、「砂時計保留変化演出」においては用いられない色を採用してもよい。例えば、画像の色として茶色、橙色、紫色を採用してもよい。またこの順(茶色、橙色、紫色の順)で期待度が高くなるようにしてもよい。なお、他の演出のうち、一部の演出においては「砂時計保留変化演出」において用いられる色による期待度の示唆を行い、他の演出のうちの残りの演出においては「砂時計保留変化演出」において用いられない色による期待度の示唆を行なうようにするとよい。
このように、「砂時計保留変化演出」において用いられない色により期待度を示唆することで、特別な色による演出なのではないかという期待感を遊技者に抱かせることができる。
また、他の演出のうちの所定の演出においては、「砂時計保留変化演出」において用いられる色と、「砂時計保留変化演出」において用いられない色とによって、期待度の異なる複数の表示態様を設けるようにしてもよい。具体的には例えば、当該所定の演出をステップアップ演出としたとき、ステップアップ演出の期待度として枠の色によって異なるとした場合、枠の色を白色、紫色、赤色、金色とし、この順で期待度が高くなるとする。この場合、「砂時計保留変化演出」において用いられない色は紫色になり、紫色の枠が表示された場合、赤色よりも期待度が高いのか低いのかもしかしたらプレミアム演出では、と思わせることができ高揚感を与えることができる。
「砂時計保留変化演出」が終了して、当該保留画像が他の色の当該保留画像に完全に置き換わり演出が終了した後に、他の演出の実行を開始してもよい。逆に、他の演出の実行が終了した後に「砂時計保留変化演出」を開始してもよい。
このような態様とすることで、それぞれの演出に遊技者の意識を集中させることができる。
「砂時計保留変化演出」において、砂の落下が開始されてから終了するまでの時間が6秒間(図322(e)に示した演出パターン05)であることを示したが、他の演出において、期待度を示唆する画像が表示される時間は、この時間よりも短くするとよい。
このような構成によれば、示唆される期待度が変化するか否かという「砂時計保留変化演出」をより効果的に実行できる。
なお、他の演出のうちのすべての演出について、「砂時計保留変化演出」の砂の落下が開始されてから終了するまで(当該保留画像が表示される領域の侵食を開始してから侵食が終了するまで)の時間よりも、期待度を示唆する画像が表示される時間を短くしてもよい。
あるいは、他の演出のうちの一部の演出については、「砂時計保留変化演出」の砂の落下が開始されてから終了するまで(当該保留画像が表示される領域の侵食を開始してから侵食が終了するまで)の時間よりも、期待度を示唆する画像が表示される時間を短くし、他の演出のうちのその他の演出(一部の演出を除いた演出)については、「砂時計保留変化演出」の砂の落下が開始されてから終了するまで(当該保留画像が表示される領域の侵食を開始してから侵食が終了するまで)の時間よりも、期待度を示唆する画像が表示される時間を長くしてもよい。
あるいは、他の演出のうちのすべての演出について、「砂時計保留変化演出」の砂の落下が開始されてから終了するまで(当該保留画像が表示される領域の侵食を開始してから侵食が終了するまで)の時間よりも、期待度を示唆する画像が表示される時間を長くしてもよい。
「砂時計保留変化演出」の開始タイミングあるいは砂の落下開始タイミングから、特定のBGM(ここでいう特定のBGMとは、前述した特定音とは異なる音)の出力を開始してもよい。当該保留画像の変化に成功した場合には、「砂時計保留変化演出」の終了後も特定のBGMの出力を継続するとよい。一方、当該保留画像の変化に失敗した場合には、失敗したタイミング(砂画像の表示が終了したタイミング)で特定のBGMの出力を終了するとよい。
このように、当該保留画像が昇格したことが、当該保留画像の昇格後も特定のBGMにより所定時間認識可能であるので、昇格したことの満足感を高めることができる。また、他の遊技者に対しても昇格したことを知らしめることができる。
なお、特定のBGMの出力を開始するタイミングを「砂時計保留変化演出」の開始前の所定のタイミングとしてもよい。この場合、特定のBGMの出力が「砂時計保留変化演出」が開始されることの予告としても機能することとなる。また、特定のBGMの出力タイミングを、例えば、「砂時計保留変化演出」の開始タイミングと定められていても、特別条件が成立すると、特定のBGMの出力タイミングが「砂時計保留変化演出」の開始タイミングよりも遅延させるもしくは出力タイミングは同じだが可聴可能とされるタイミングが遅延するようにしてもよい。通常のタイミングよりも遅れて可聴可能にされた場合は期待度が高まるようにすると興趣が向上する。ここでいう特別条件とは、当りの結果に基づいて遅延させるか否かを決定したり、遊技者の操作によるカスタマイズ設定によって決定されたり、当該保留画像としての「砂時計保留変化演出」が行われる変動の前の変動が所定の条件を満たした場合(例えば、非リーチの変動パターンであったり特定のSPリーチが行われる変動パターンであったり)などが該当する。
特定のBGMの出力を終了するタイミングは、装飾図柄の変動表示が終了する前の所定のタイミングとしてもよいし、装飾図柄の変動表示が終了するタイミングとしてもよい。
例えば、リーチ状態(左右の装飾図柄が同じ図柄で仮停止表示され、中装飾図柄がスクロールあるいは高速変動している状態)が発生した場合には、特定のBGMの出力を終了するようにしてもよい。また、このときリーチ状態に対応したBGMを出力するようにしてもよい。
なお、リーチ状態が発生せずに、非リーチ状態で装飾図柄が停止表示される場合には、装飾図柄が停止表示されるまで特定のBGMの出力を継続し、装飾図柄が停止表示されたタイミングで特定のBGMの出力を終了するとよい。
あるいは、特殊なリーチ演出が発生した場合には、特殊なリーチ演出に対応したBGMの出力を行うとともに特定のBGMの出力を終了するようにし、特殊なリーチ演出が発生しなかった場合には、装飾図柄が停止表示されるタイミングまで特定のBGMの出力を継続するようにしてもよい。
なお、BGMとしては、特定の歌手の楽曲や特定の曲のメロディなどの音楽を採用することができる。また、BGMに代えて、特定のセリフからなる音声を採用してもよい。
「砂時計保留変化演出」において複数の発光部材(例えばフルカラーLED)を備えた発光装飾部材を当該保留画像の色や砂画像の色と同じあるいは同様の色で発光させてもよい。なお、発光装飾部材としては、図47~図55等を参照して示した扉枠左サイドユニット530、扉枠右サイドユニット550、図118~図122等を参照して示した右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200、図130、図131等を参照して示したパネル板後方基板2420等を採用することができる。なお、「砂時計保留変化演出」においては、これらの発光装飾部材のうちの一部を発光させてもよいし、すべてを発光させてもよい。
具体的には、「砂時計保留変化演出」の開始と同時あるいは砂画像の表示の開始と同時に、1つまたは複数の発光装飾部材の全体を、「砂時計保留変化演出」が開始される前に表示されていた当該保留画像と同じ色で発光させ、砂画像の落下に合わせて、発光装飾部材の下部を落下した砂画像と同じ色に変化させて発光させるようにするとよい。
例えば、図322(e)に示した演出パターン05の場合、タイミングt2あるいはタイミングt3において、発光装飾部材の全体を当該保留画像の色と同じ色である青色で発光された状態とする。次いで、砂の落下に応じて発光装飾部材を下から青色に発光した状態から緑色に発光した状態へ徐々に変化させていく。タイミングt6は砂がちょうど半分落下したタイミングであるが、このとき発光装飾部材の発光状態は、上半分が青色、下半分が緑色となる。タイミングt9において砂が最後まで落下すると、発光装飾部材は全体が緑色で発光した状態となる。また、タイミングt9以降も全体が緑色で発光された状態にするとよい。また、タイミングt9からタイミングt10にかけて、色が変化したことをより明確にするため、変化後の色と消灯を繰り返す点滅表示を行うようにしてもよい。
扉枠左サイドユニット530、扉枠右サイドユニット550をこのような態様で発光させた場合には、遊技機全体で、「砂時計保留変化演出」が実行されていることや当該保留画像の色が変化したことを長時間にわたって周囲にアピールすることができる。
なお、砂の落下が途中で終了した場合、発光装飾部材の発光色は元の色に戻すとよい。例えば、図322(d)の演出パターン04の場合、タイミングt7において、砂画像の表示が終了し、青色の当該保留画像のみが表示された状態となるが、同じタイミングで発光装飾部材についても全体が青色で発光した状態に戻すとよい。
遊技盤5に設けられたパネル板後方基板2420についても同様の態様で発光させることができる。なお、パネル板後方基板2420の形状を当該保留画像と同じ円形の形状としてもよい。パネル板後方基板2420は第一始動口2002の近くに設けられるが、他の位置に設けてもよい。例えば、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域の近傍や、遊技盤5に設けられた可動装飾部材の近傍に設けてもよい。
「砂時計保留変化演出」によって変化した当該保留画像の変化後と同じまたは同様の色である緑色での発光を終了するタイミングは、装飾図柄の変動表示が終了する前の所定のタイミングとしてもよいし、装飾図柄の変動表示が終了するタイミングとしてもよい。
例えば、リーチ状態(左右の装飾図柄が同じ図柄で仮停止表示され、中装飾図柄がスクロールあるいは高速変動している状態)が発生した場合には、緑色での発光を終了するようにしてもよい。また、このときリーチ状態に対応した色による発光を開始するようにしてもよい。
なお、リーチ状態が発生せずに、非リーチ状態で装飾図柄が停止表示される場合には、装飾図柄が停止表示されるまで緑色での発光を継続し、装飾図柄が停止表示されたタイミングで緑色での発光を終了するとよい。
あるいは、特殊なリーチ演出が発生した場合には、特殊なリーチ演出に対応した態様で発光を行うとともに緑色での発光を終了するようにし、特殊なリーチ演出が発生しなかった場合には、装飾図柄が停止表示されるタイミングまで緑色での発光を継続するようにしてもよい。
「砂時計保留変化演出」の開始と同時にあるいは砂画像の表示の開始と同時に、発光装飾部材の全体を砂画像と同じ色で発光させる場合があるようにしてもよい(つまり、「砂時計保留変化演出」における、当該保留画像が表示される領域を新たな砂の色で侵食が開始される前から、発光装飾部材の全体もしくは一部を新たな砂の色と同じ色で発光させる)。また、その場合には、その色の砂画像が必ずすべて落下するようにしてもよい。このような態様によれば当該保留画像の表示態様が変化することを事前に遊技者に認識させることができる。なお、当該保留画像が青で表示され、「砂時計保留変化演出」によって当該保留画像が緑に変化する例で説明したが、他のパターン(例えば、当該保留画像が緑で表示され、「砂時計保留変化演出」によって当該保留画像が赤に変化する等)も同様の技術思想のもと適用可能である。なお、事前に遊技者に認識させるパターンの場合には、前述した点滅表示は行わないようにしてもよい(事前に知らせているため)。
遊技者による所定のボタン操作に応じて、砂の落下速度を変更できるようにしてもよい。例えば、「砂時計保留変化演出」の実行中に所定のボタン操作に応じて、砂の落下速度を速くすることあるいは遅くすることができるようにしてもよい。所定のボタン操作としては、ボタンを1回押す操作、連打、長押し等のうちのいずれかを適宜採用することができる。
ボタン操作の操作有効期間は、「砂時計保留変化演出」の開始時から終了時までにするとよい。あるいは、砂画像が表示されてから「砂時計保留変化演出」の終了時までにしてもよい。
なお、ボタンとしては、本明細書記載の各種のボタンを採用することができる。また、ボタンに代えてレバー等の他の操作部に対する操作に応じるようにすることができる。
また、本明細書中において、ボタン(操作部)やボタンの操作(操作部の操作)といった、遊技者からの操作入力を受け付ける場合には、このような実施形態を適宜採用できる。
また、操作部の操作有効期間において、操作部を模した模擬画像を表示領域に表示する場合があるが、模擬画像という名称に代えて、模画像と称する場合がある。なおこの場合も、意味するところは同じであり、操作部を模した画像という意味である。
例えば、遊技者がボタンを1回押すことにより、砂の落下速度が速くなるようにし、最短で3秒間で砂がすべて落下するようにしてもよい。あるいは、遊技者がボタンを押すことにより、砂の落下速度が遅くなるようにし、最長で9秒間で砂がすべて落下するようにしてもよい。
また、遊技者がボタンを連打した場合には砂の落下速度が速くなり最短で3秒間で砂がすべて落下するようにしてもよい。あるいは、遊技者がボタンを長押しした場合には、砂の落下速度が遅くなるようにし、最長で9秒間で砂がすべて落下するようにしてもよい。
なお、「砂時計保留変化演出」の途中で遊技者がボタン操作を開始したり、終了したりした場合には、砂の落下速度は3秒間よりも長くなったり、9秒間よりも短くなる。
「砂時計保留変化演出」の開始と同時にあるいは砂画像の表示の開始と同時に操作有効期間を開始し、操作有効期間中はボタンの形状を模した模擬画像を表示するようにしてもよい。また、同時に操作態様(1回押す操作、連打、長押し等)や操作により得られる効果(「砂の落下速度が速くなります」「砂の落下速度が遅くなります」等)を表示してもよい。また、遊技者に事前に認識させるという意味をこめて、操作有効期間になる前から摸画像を表示するようにしてもよいし、サプライズ感を提供するため、砂画像の落下が開始されてから(落下しているときであって、侵食が行われているとき)摸画像を表示するようにしてもよい。
このように、操作態様に応じて、砂の落下速度が変化して、表示結果を得られるタイミングを変更できるようにすることで、演出をすばやく進行させたり、ゆっくり進行させることが可能となる。例えば、期待度が相対的に低い緑色の砂が表示された場合には、演出をすばやく進行させ、期待度が相対的に高い金色の砂が表示された場合には、演出をゆっくり進行させることができ、遊技者の好みに合わせた演出態様とすることができる。
「砂時計保留変化演出」において砂がすべて落下したタイミング(このとき図323(h)に示す表示状態となっている)において、砂時計画像の消去を行わずに、所定期間ボタン操作を有効にする(例えば操作有効期間を2秒間とする)、もしくは操作有効期間がそのまま継続されるとともに、操作部を模した模擬画像を砂がすべて落下したタイミングもしくは砂がすべて落下したタイミングよりもあとのタイミングで表示し、操作が行われたタイミングあるいは操作が行われずに操作有効期間が終了したタイミングで、砂時計画像の消去を行うか、砂時計画像の消去と同時に新たな砂時計画像の表示を行うようにしてもよい。前者の場合、「砂時計保留変化演出」はそのまま終了する。後者の場合は、新たに表示された砂時計画像と砂画像に基づいて新たに砂が落下する表示が行われる。なお、新たに表示される砂画像はより期待度が高い色の砂画像にするとよい。
例えば、青色の当該保留画像が緑色の当該保留画像に変更されたタイミング以降で、操作部の操作に応じて新たな砂時計画像と赤色の砂画像が表示されて、赤色の砂が落下する表示が行われるようにするとよい。
このような態様とすることで、砂がすべて落下した直後であってもさらに当該保留画像が変化するのではないかという期待感を抱かせることができる。
なお、操作が行われたタイミングあるいは操作が行われずに操作有効期間が終了したタイミングで砂時計画像の消去を行う際に、砂時計画像を消去する表示態様を複数設けて、その表示態様によって、期待度を示唆するようにしてもよい。
例えば、砂時計画像がそのまま消去される表示、砂時計画像が割れて当該保留画像周辺に散らばって表示されたのち消去される表示、砂時計画像が割れて表示領域全体に散らばって表示されたのち消去される表示、などの表示態様を採用してもよい。また、この順に期待度が高くなるようにしてもよい。また、「砂時計保留変化演出」とは関係のない演出も選択されるようにしてもよい。例えば、1/3で砂時計画像の消去パターンが選択され、2/3で「砂時計保留変化演出」とは関係のない演出(例えばコメント予告などで保留変化演出に影響を与えない演出)が選択されるようにしてもよい。
一方、「砂時計保留変化演出」の実行中には、ボタン操作の操作有効期間を設定せず、ボタンの形状を模した模擬画像の表示が行われることがないようにしてもよい。このような態様によれば、演出を見ることに遊技者を集中させることができる。
なお、砂画像がすべて落下する直前(例えば、図325(a)のタイミングt8等)にボタンの形状を模した模擬画像の表示を開始して、砂画像の落下がすべて終了した後に、操作有効期間を開始してもよい。このような態様とした場合でも、演出を見ることに遊技者を集中させることができる。また、砂画像がすべて落下する直前(例えば、図325(a)のタイミングt8等)にボタンの形状を模した模擬画像の表示が行われるよりも前に表示されるエフェクト表示を開始して、砂画像の落下がすべて終了した後に、ボタンの形状を模した模擬画像を表示してもよい。
装飾機能を有した演出用の可動部材として、図118~図122等を参照して示した枠可動体(右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200等)、図133、図134等を参照して示した演出用可動体(パネル板後方装飾部材2410、パネル板後方基板2420等)を示したが、これらの演出用装飾部材を、「砂時計保留変化演出」の実行と関連して所定の態様で動作させてもよい。例えば、「砂時計保留変化演出」の実行中(「砂時計保留変化演出」の開始時、砂画像の落下によって当該保留画像を侵食しているとき、砂画像のすべてが落下し終えてから砂時計の画像表示が消去されるまでの間、のいずれかのタイミングで)に演出用装飾部材を待機位置から移動位置へ移動させてもよい。
なお、演出用装飾部材の形状については、適宜の形状を採用することができる。
また、演出用装飾部材の動作態様についても、待機位置から移動位置へ移動するような単純な移動態様に限らず、所定区間内を往復して移動し続ける動作態様、振動する動作態様、所定軸を中心とした回動運動や回転運動などの動作態様を採用することができる。
演出用装飾部材の種類や動作態様により、期待度が示唆されるようにしてもよい。例えば、演出用装飾部材ごとに異なる期待度が設定されており、演出用装飾部材が動作した場合にその期待度が示唆されるようにしてもよい。
あるいは、演出用装飾部材が異なる動作態様をとることが可能とされており、演出用装飾部材が動作した場合にその動作態様によって異なる期待度が示唆されるようにしてもよい。
「砂時計保留変化演出」の実行中(「砂時計保留変化演出」の開始時、砂画像の落下によって当該保留画像を侵食しているとき、砂画像のすべてが落下し終えてから砂時計の画像表示が消去されるまでの間、のいずれかのタイミングで)に上記した演出用装飾部材のうちの1つのみ動作させてもよい。あるいは、「砂時計保留変化演出」の実行中(「砂時計保留変化演出」の開始時、砂画像の落下によって当該保留画像を侵食しているとき、砂画像のすべてが落下し終えてから砂時計の画像表示が消去されるまでの間、のいずれかのタイミングで)に上記した演出用装飾部材のうちの複数を動作させてもよい。また、複数の演出用装飾部材を同時にあるいは所定の順番で動作させるようにしてもよい。また、複数の演出用装飾部材を所定の順番で動作させる場合、例えば、砂画像の落下によって当該保留画像を侵食しているときに最初の演出用装飾部材を動作させ、当該侵食が終了したあとに次の演出用装飾部材を動作させるようにしてもよいし、砂画像の落下によって当該保留画像を侵食しているときに複数の演出用装飾部材を動作させるようにしてもよいし、侵食が終了したあとに複数の演出用装飾部材を動作させるようにしてもよい。
また、「砂時計保留変化演出」の実行前に演出用装飾部材の動作を開始して、「砂時計保留変化演出」の実行中にも動作が行われるようにしてもよい。これにより、「砂時計保留変化演出」が開始されることが遊技者に示唆される。
「砂時計保留変化演出」の実行中(少なくとも砂画像が落下しており当該保留画像の領域を侵食している最中)に演出用装飾部材が動作されている場合には、「砂時計保留変化演出」の実行が終了した後に、演出用装飾部材の動作を終了させるようにしてもよい。逆にいえば、「砂時計保留変化演出」が実行されている(少なくとも砂画像が落下しており当該保留画像の領域を侵食している最中)ときには、演出用装飾部材は動作状態(通常位置にいない)としたほうが望ましい。これにより、「砂時計保留変化演出」によって当該保留画像が変化しなかった場合でも、演出用装飾部材が動作していることで興趣の低下を抑制することができる。
本実施形態においては、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域の下部、左右方向中央付近の所定領域に当該保留画像が表示され、「砂時計保留変化演出」もこの領域を含む領域において行われるが、当該保留画像が表示される所定領域の手前側に移動することが可能な演出用装飾部材を設けてもよい。
ただし、「砂時計保留変化演出」の実行中には、当該保留画像が表示される所定領域の手前側に演出用装飾部材が移動しないようにするとよいが、砂画像の落下によって当該保留画像を侵食しているときに演出用装飾部材は動作させないが、侵食が終了し、砂時計が割れる等の演出を行っているときには演出用装飾部材を動作させるようにしてもよい。
一方、「砂時計保留変化演出」の実行中(砂画像が落下しており当該保留画像の領域を侵食している最中)に、砂時計画像や当該保留画像が表示される領域の手前側に演出用装飾部材が移動する場合があるようにしてもよい。例えば、砂時計画像や当該保留画像を表示する領域の手前側で演出用装飾部材を左右方向に移動させて、砂時計画像や当該保留画像が隠された状態と隠されない状態とをとるようにしてもよい。
あるいは、砂時計画像や当該保留画像を表示する領域の手前側に演出用装飾部材を移動させて一時的に(例えば1秒程度)あるいは演出の全期間にわたって停止させた状態としてもよい。なお、この場合は、砂時計画像や当該保留画像を完全に視認不能とするのではなく、砂時計画像や当該保留画像の一部が視認不能となり、一部が視認可能となるようにしてもよい。また、正面から見た場合は砂時計画像や当該保留画像の全体が視認不能であるが、左右方向から覗き込むように視点の位置を変更した場合には、砂時計画像や当該保留画像の一部またはすべてが視認できるように構成するとよい。
このような態様とすることで、今どれくらい砂が落ちているのかということが即座に認識困難となり、チラチラと砂時計画像や当該保留画像が見えることによって、見えていない部分の想像を掻き立てる(想像が膨らむ)ため、興趣が向上する。
なお、「砂時計保留変化演出」の実行中にいずれの演出用装飾部材も動作させないようにしてもよい。なお、すべての演出用装飾部材を待機位置に位置させるようにしてもよいし、演出開始前に移動位置に位置している演出用装飾部材については待機位置に移動させないようにするとよい。
このような態様とすることで、遊技者を「砂時計保留変化演出」に集中させることができる。
「砂時計保留変化演出」を実行する割合は例えば、全変動表示のうちの10回に1回の割合としてもよい。
あるいは、「砂時計保留変化演出」を実行する割合を遊技状況に応じて異なる割合としてもよい。例えば、保留数に応じて、「砂時計保留変化演出」を実行する割合を異なる割合としてもよい。
以下に、第二始動口2004の保留数が0個で、第一始動口2002への遊技球の入賞に対応する変動表示を行う際に、第一始動口2002の保留数に応じて、「砂時計保留変化演出」を実行する割合を異なる割合とする実施形態を説明する。
第一始動口2002の保留数が1個~4個の場合、5回に1回の割合で実行し、第一始動口2002の保留数が0個の場合、8回に1回の割合で実行するとよい(設定バランス1)。
なお、リーチ状態の発生確率は、10回に1回の割合で形成させるようにするものとする。リーチ発生確率は、リーチ状態が発生しないと大当りが発生することもなくリーチ演出も発生しないため、遊技者はリーチ状態が発生することをまず願うものではあるが、リーチ発生確率が極めて高い場合(例えば1/2)にはリーチ状態が発生しても大当りする期待度は極めて低くなり、リーチ状態の発生確率が極めて低い場合(例えば1/200)にはリーチ状態が全然発生しないということになるため、リーチ状態の発生確率は、リーチ状態が発生したときに大当りを期待でき、且つ適度にリーチ状態を発生させるような設定バランスが求められるため、本実施形態では、1/10としている。
このような設定バランス1の場合、保留数の状況に関わらずリーチ状態の発生確率よりも高い割合で「砂時計保留変化演出」が行われることになるため、リーチ状態が発生せずに、非リーチハズレが連続している状況下における興趣を向上させる演出として「砂時計保留変化演出」を機能させることができ、リーチ状態が発生するまでの期間での興趣の低下を抑制しつつリーチ状態の発生を待つことができる。なお、保留数が1個~4個の場合には8回に1回の割合で、保留数が0個の場合には5回に1回の割合で「砂時計保留変化演出」が行われるようしても同様の効果が得られる。
あるいは、第一始動口2002の保留数が1個~4個の場合、5回に1回の割合で実行し、第一始動口2002の保留数が0個の場合、20回に1回の割合で実行するようにしてもよい(設定バランス2)。
なお、この場合もリーチ状態が発生する確率は1/10である。
このような設定バランス2の場合、保留数がある場合は設定バランス1と同様に、リーチ状態が発生せずに、非リーチハズレが連続している状況下における興趣を向上させる演出として「砂時計保留変化演出」を機能させることができ、リーチ状態が発生するまでの期間での興趣の低下を抑制しつつリーチ状態の発生を待つことができる。一方で保留が無い場合には、今行われている変動表示が終了すると、新たな始動入賞が無い限り、変動表示が途切れることになる。このような状況で「砂時計保留変化演出」をリーチ状態が発生せずに、非リーチハズレが連続している状況下における興趣を向上させる演出として機能させると、逆に遊技者の気持ちを逆なでするおそれもあるため、変動表示が途切れるこのような状況(保留が無い状況)では、リーチ状態が発生せずに、非リーチハズレが連続している状況下における興趣を向上させる演出として「砂時計保留変化演出」を機能させるのではなく、「砂時計保留変化演出」が表示されれば熱い、と思わせるような確率(リーチ状態の発生確率よりも低い確率)とした方が好適である。
あるいは、第一始動口2002の保留数が1個~4個の場合、20回に1回の割合で実行し、第一始動口2002の保留数が0個の場合、5回に1回の割合で実行するようにしてもよい(設定バランス3)。
なお、この場合もリーチ状態が発生する確率は1/10である。
このような設定バランス3の場合、保留数が0の場合には、「砂時計保留変化演出」をリーチ状態が発生せずに、非リーチハズレが連続している状況下における興趣を向上させる演出として「砂時計保留変化演出」を機能させ、かつ保留数が1~4の場合には「砂時計保留変化演出」は出現しにくい構成であることから、遊技を継続しているときには保留も貯まるため「砂時計保留変化演出」はあまり出ないが、遊技をやめようとした場合に「砂時計保留変化演出」が出現しやすくなるため、遊技をやめようとした遊技者を引き止めることができる。
これらの例においては、第一始動口2002の保留数が1個~4個の場合と0個の場合とで実行割合を異なるものとしたが、これに限らず、第一始動口2002の保留数が2個以上の場合と1個以下の場合、3個以上の場合と2個以下の場合、4個の場合と3個以下の場合とで、同様の効果が得られる場合には実行割合が異なるように上記した実施形態を変形してもよい。
なお、第一始動口2002の保留数に限らず所定の割合で実行するようにしてもよい。
なお、この場合もリーチ状態が発生する確率は1/10である。
このように、保留数の状況にかかわらずリーチ状態の発生確率よりも高い例えば5回に1回の割合で「砂時計保留変化演出」を出現させるようにした場合には、設定バランス1と同様の効果が見込め、保留数の状況にかかわらずリーチ状態の発生確率よりも低い例えば20回に1回の割合で「砂時計保留変化演出」を出現させるようにした場合には、「砂時計保留変化演出」それ自体が表示されただけで熱くなるため高揚感を提供することができる。
「砂時計保留変化演出」が実行されることを示唆する演出を実行するようにしてもよい。例えば、砂時計画像が表示領域の左右方向中央上部に表示され(この砂時計画像が示唆画像)、左右方向中央上部に砂時計画像が表示されてからゆっくりとスクロールして下に移動していき、当該保留画像と重なる位置で停止して表示されて、「砂時計保留変化演出」の実行が開始されるようにしてもよい。また、スクロールに要する時間(砂時計画像(示唆画像)が移動を開始してから当該保留画像と重なる位置で停止するまでの時間)は、「砂時計保留変化演出」の実行時間(図322(e)の演出パターン05では7秒間)と同じでもよいし、長くてもよいし(例えば20秒間)、短くてもよい(例えば2秒間)。また、スクロールに要する時間の一部の時間である、砂時計画像(示唆画像)が移動を開始してから当該保留画像が表示される領域の重なる位置に初めて到達するまでの時間(この時間をAとする)は、砂時計画像(示唆画像)が表示される領域の重なる位置に初めて到達してから、当該保留画像が表示される領域と完全に重なる位置に到達するまでの時間(この時間をBとする)よりも長くする方が好ましい。「砂時計保留変化演出」が行われることを事前に遊技者が把握可能になるからである。Aの時間よりもBの時間の方が長くした場合であっても、「砂時計保留変化演出」が行われることを事前に遊技者が把握可能になる演出表示を行う場合には、Aの時間よりもBの時間の方を長くしても問題ない。
なお、砂時計画像のスクロールに限らず、セリフ画像の表示(「保留変化?」など)により「砂時計保留変化演出」が実行されることを示唆してもよい。
このような態様とすることで、「砂時計保留変化演出」が実行されることについて、事前に心の準備ができる。なお、この示唆する演出は当該保留だけでなく、第1保留~第4保留に対しても実行可能にするとよい。
図322、図323を参照して示した実施形態においては、当該保留画像の色と砂時計画像の砂の色を異なる色としていたが、以下に、当該保留画像の色と同じ色の砂画像(例えばどちらも緑色)が表示されるように変形した「砂時計保留変化演出」についての実施形態を図329~図331を参照して説明する。
図329の演出パターン01~演出パターン05は、それぞれ、図322の演出パターン01~演出パターン05に対応した演出パターンであるが、図329の演出パターン01~演出パターン05においては、当該保留画像の色と砂時計画像の砂の色が同じ色になっている。
また、図330(a)~図330(h)に示す表示例も、それぞれ、図323(a)~図323(h)に示す表示例に対応した表示例である。
各図に示すとおり、当該保留画像の色と砂画像の色が異なっているか同じかという点で表示態様は相違するが、その他の態様(各種の画像の表示タイミングや表示態様等)については両実施形態に基本的に差異はないため、具体的な説明は省略する。
以下に、図329の演出パターン05、図330、図331を参照して、砂がすべて落下した後の演出態様について説明する。
図329の演出パターン05に示すようにタイミングt9において、緑色の砂の落下が完了する。図330(h)はこの時の表示例を示している。
次いで、表示領域の左側からハンマーを持った武闘家キャラクタが登場し、砂時計画像を叩く表示が行われる。次いで、ハンマーに叩かれたことで、砂時計画像は180度回転し、当該保留画像と砂画像が砂時計の上側に位置する状態となる。これらの表示がタイミングt9からタイミングt10にかけて行われる。なお、武闘家キャラクタは表示領域の左側に表示された状態がその後も維持される。図331(a)、図331(b)はこのときの表示状態を示している。
次いで、タイミングt10からタイミングt16にかけて、砂が下方に落下する。この場合も計6秒間かけて、砂時計の上側から下側へ砂が落下する表示が行われる。具体的には、タイミングt12において砂の1/3が落下した状態となり(図331(c))、タイミングt14において砂の2/3が落下した状態となり(図331(d))、タイミングt16においてすべての砂が落下した状態となる(図331(e))。
ここで、砂が落下してきて新たに視認可能となる当該保留画像は、演出開始時に表示されていた緑入りの当該保留画像ではなく、より期待度の高い例えば赤色の当該保留画像である。
次いで、武闘家キャラクタが右方向に移動してきて砂時計に近づき、砂時計を破壊する表示が行われる。その後、破壊された砂時計画像の表示が終了するとともに、赤色の当該保留画像が下方へ移動する。また、武闘家キャラクタは左方向に移動して表示領域の端部から画面外へ移動する。これらの表示がタイミングt16からタイミングt17にかけて行われる。図331(f)、図331(g)はこのときの表示状態を示している。
タイミングt17において、当該保留画像の移動が完了する。図331(h)はこのときの表示状態を示している。
このように、図329~図331を参照して示した実施形態では、所定色(例えば、緑色)の当該保留画像が、、当該保留画像の所定色と同色の所定色の砂画像によって隠されるか否かという演出を行い、隠された場合には、より期待度の高い色(例えば、赤色)の当該保留画像が所定色の砂画像の中から徐々に出現するような表示が行われる。
なお、当該保留画像の変化前の色や変化後の色は、上述した色の中から適宜採用することができる。例えば、青色の当該保留画像が赤色の当該保留画像に変化するパターンや赤色の当該保留画像が虹色の当該保留画像に変化するパターンなどが実行される場合があるようにしてもよい。
なお、砂が落下して徐々に視認可能となるのは当該保留画像(図331(c)~図331(f))で説明をしたが、当該保留画像とは異なる画像であって、当りの期待を示唆する画像を徐々に視認可能とするようにしてもよい。当該保留画像とは異なる画像の例は、以下に示す通りである。なお、当該保留画像とは異なる画像を表示する場合は、図331(c)~図331(f)において砂時計の上側に表示されている赤色の当該保留画像に代えて表示される。
例えば、「保留変化!」という文字画像が当該保留画像の代わりに表示されると、変動表示が終了するまでの所定のタイミングで、当該保留画像の昇格が必ず行われることを示唆する。
例えば、「保留変化?」という文字画像が当該保留画像の代わりに表示されると、変動表示が終了するまでの所定のタイミングで、当該保留画像の昇格が行われる可能性があることを示唆する。
例えば、「疑似連!」という文字画像が当該保留画像の代わりに表示されると、変動表示が終了するまでの所定のタイミングで、疑似連演出が必ず行われることを示唆する。
例えば、「疑似連?」という文字画像が当該保留画像の代わりに表示されると、変動表示が終了するまでの所定のタイミングで、疑似連演出が行われる可能性があることを示唆する。
例えば、「激熱!」という文字画像が当該保留画像の代わりに表示されると、当該変動の当たりに対する期待度が極めて高いことを示唆する。
例えば、「チャンス!」という文字画像が当該保留画像の代わりに表示されると、当該変動の当たりに対する期待度が高いことを示唆する。
例えば、「〇〇リーチ!」という文字画像が当該保留画像の代わりに表示されると、当該変動において〇〇リーチが行われることを示唆する。
例えば、「おめでとう!」という文字画像が当該保留画像の代わりに表示されると、当該変動において大当りが発生することを示唆する。
なお、上記の画像に限定する必要はなく、例えば、「疑似連!」を「連!」に変更するなど、示唆する内容が遊技者に伝えることが可能となる表示であれば、適宜変更してよい。
なお、当該保留画像に代えて上記画像を表示する場合には、図331(f)の赤色の当該保留画像を表示している位置に当該保留画像に代えて表示される画像が表示され、図331(f)の砂時計の下側の砂画像と砂時計が消去されるときに当該保留画像を、当該演出が行われる前の当該保留画像の表示態様に表示するようにするとよい。
なお、「砂時計演出」として「砂時計保留変化演出」と「砂時計保留変化演出以外の砂時計演出」の双方を実行するようにしてもよいことは言うまでもない。
なお、砂が落ちる速度(砂がすべて落下するまでの時間)を複数設け、砂が落ちる速度が遅いときほど(砂がすべて落下するまでにかかった時間が長いほど)、より期待度の高い当該保留画像が表示されるようにしてもよい。あるいは、より期待度の高い表示演出が行われるようにしてもよい。
図322~図328を参照して示した所定の実施形態や変形例を、図329~図331を参照して示した実施形態に適用してもよい。
図322~図328を参照して示した「砂時計保留変化演出」と、図329~図331を参照して示した「砂時計保留変化演出」の双方を実施可能に構成してもよい。この場合、図323、図330に示した状態においては、所定色の当該保留画像が表示されている状況で、その当該保留画像と異なる色の砂画像が落下する表示か、同じ色の砂画像が落下する表示が行われることとなる。異なる色の砂画像の場合には、当該保留画像がどの色に変化するかを期待させながら、遊技者に演出を楽しませることができ、同じ色の砂画像の場合は、まずは砂がすべて落下するか否かを遊技者に楽しませ、次いで、砂画像の中から何色の当該保留画像が出現するのかという2段階で遊技者を楽しませることができる。
図322~図328を参照して示した「砂時計保留変化演出」を実行した後に、図329~図331を参照して示した「砂時計保留変化演出」が実行される場合があるようにしてもよい。
あるいは、図329~図331を参照して示した「砂時計保留変化演出」を実行した後に、図322~図328を参照して示した「砂時計保留変化演出」が実行される場合があるようにしてもよい。
このような「砂時計保留変化演出」によれば、新規な興趣を遊技者に提供できる。
図123~図321等を参照して説明した実施形態を変形した実施形態を図332~図334等を参照して以下に示す。この実施形態においては特殊な演出として「ダブルルーレット演出」が実行可能に構成されている。「ダブルルーレット演出」は「期待度ルーレット演出」、「保留変化ルーレット演出」の2つの演出からなる。
以下に、図332~図334等を参照して「ダブルルーレット演出」の詳細な演出態様を説明する。図332は「ダブルルーレット演出」におけるタイムチャートを示している。また、図333、図334は、「ダブルルーレット演出」における表示例を示している。
なお、図332(a)は1回の変動表示の前半部分を、図332(b)は1回の変動表示の後半部分を、それぞれ示している。具体的には、図332(a)は変動表示が開始されたタイミングt0から特殊なリーチ演出が開始されたタイミングt40までの演出態様を示しており、図332(b)は、特殊なリーチ演出が開始されたタイミングt40から装飾図柄の停止表示が終了するタイミングt80までの演出態様を示している。
なお、表示領域においては他の実施形態において示したように所定の背景画像を表示することができるが、本実施形態においては図示を省略している。
タイミングt0において装飾図柄の変動表示が開始される。変動表示の開始と同時に、表示領域の左下に扇型の期待度ルーレット画像が表示され、表示領域の右下に扇型の保留変化ルーレット画像が表示される。期待度ルーレット画像内には「期」という漢字が表示されている。また、保留変化ルーレット画像内には「保」という漢字が表示されている。なお、期待度ルーレット画像、保留変化ルーレット画像が表示される変動表示において、当該保留表示領域~第4保留表示領域は、図123~図125等を参照して示した実施形態と比べて、やや左側に変更される。また、当該保留画像としては通常(白色)の保留画像が表示される。
図333(a)は、変動表示が開始される前の左装飾図柄~右装飾図柄が停止表示されている表示状態を示している。また、図333(b)は、変動表示が開始された直後であって表示領域の左下に期待度ルーレット画像が表示されと表示領域の右下に保留変化ルーレット画像が表示された表示状態を示している。なお、左装飾図柄~右装飾図柄は仮停止表示された状態である。
タイミングt1において、左装飾図柄~右装飾図柄が高速変動を開始する。図333(c)は、左装飾図柄~右装飾図柄が高速変動となったときの表示状態を示している。
タイミングt5において、期待度ルーレット画像の外側に凸状の回転示唆画像が表示される。回転示唆画像は、期待度ルーレット画像の回転が終了するタイミングまで表示される。図333(d)は、回転示唆画像が表示された表示状態を示している。
次いで、タイミングt6において、期待度ルーレット画像が時計回りに回転を開始する。図333(e)は、期待度ルーレット画像が時計回りに回転している表示状態を示している。なお、図中の矢印は回転方向を示したものであって、矢印が実際に画像として表示されることを示すものではない(後述する図334(c)についても同様である)。
期待度ルーレット画像は、タイミングt6からタイミングt8の2秒間高速で回転した後、タイミングt8において停止表示され、ここでは、期待度画像としての数字の「30」が表示される。図333(f)は、期待度ルーレット画像が停止表示され、期待度画像としての数字の「30」が表示された表示状態を示している。
停止表示される期待度画像としては、「10」、「30」、「50」、「70」、「99」の5種類が用意され、期待度ルーレット画像の停止後にはいずれかの期待度画像が表示される。期待度画像として表示される数字は、変動表示が行われている変動に対しての当りの期待度を示唆しており、例えば数字が「30」である場合には期待度が概ね30%程度であることを示唆している。
このように、期待度ルーレット画像が回転して複数ある期待度画像のうちのいずれかの期待度画像が停止表示されることで、遊技者は期待度がどの程度であるのかを認識することが可能となっている。
次いで、タイミングt40において特殊なリーチ演出が発生する。本実施形態における特殊なリーチ演出においては、表示領域に武闘家キャラクタと爆弾キャラクタが表示されて、武闘家キャラクタと爆弾キャラクタとが戦う動的な表示が行われ、武闘家キャラクタが勝てば装飾図柄が大当りを示す態様で停止表示され、爆弾キャラクタが勝てば、ハズレを示す態様で停止表示される。
なお、特殊なリーチ演出の開始時には、「武闘家 VS 爆弾」などのリーチタイトル画像を所定期間(例えばタイミングt40からタイミングt42の2秒間)表示してもよい。また、このリーチタイトル画像の表示が終了した後の所定のタイミングにおいて、「保留変化ルーレット演出」が開始されるようにするとよい。あるいは、図224~図272等を参照して示したように特殊なリーチ演出の開始時に特殊な画像の表示(背景を隠蔽する表示を行う等)を行うようにしてもよい。また、「期待度ルーレット演出」は、これらの画像の表示が行われる前に実行可能とされ、「保留変化ルーレット演出」は、これらの画像の表示が行われた後に実行可能とされている。このように、特殊なリーチ演出の開始時を境として、実行可能な演出の種類が切り替えられることで、両演出の実行タイミングが異なるものとなり、実行されている演出に遊技者の意識を集中させることができる。
図334(a)は、特殊なリーチ演出が発生したときの表示状態を示している。なお、特殊なリーチ演出中には図中に示すように所定の数字(この場合は数字の「5」)が付された装飾図柄が仮停止されたリーチ状態で表示される。
次いで、タイミングt50において、保留変化ルーレット画像の外側に凸状の回転示唆画像が表示される。回転示唆画像は、保留変化ルーレット画像の回転が終了するタイミングまで表示される。図334(b)は、回転示唆画像が表示された表示状態を示している。
次いで、タイミングt51において、保留変化ルーレット画像が反時計回りに回転を開始する。図334(c)は、保留変化ルーレット画像が反時計回りに回転している表示状態を示している。
保留変化ルーレット画像は、タイミングt51からタイミングt53の2秒間高速で回転した後、タイミングt52において停止表示され、ここでは「赤」という文字が表示される。図334(d)は、保留変化ルーレット画像が停止表示され「赤」という文字が表示された表示状態を示している。
保留変化ルーレット画像の回転中は、「青」、「緑」、「赤」、「金」、「虹」の5種類の文字がこの順番で循環的に表示される。なお、保留変化ルーレット画像の回転が開始されて、「保」の文字が表示領域の下部から画面外に移動した後は「保」の文字は表示されず、「青」、「緑」、「赤」、「金」、「虹」の文字が回転する態様で表示されることとなる。
保留変化ルーレット画像の回転後には期待度画像としての「青」、「緑」、「赤」、「金」、「虹」の5種類の文字のうちのいずれかの文字が停止して表示される。表示された文字は当該保留画像の変化態様を示しており、「青」が表示された場合には、当該保留画像が青色の当該保留画像に変化し、「赤」が表示された場合には、当該保留画像が赤色の当該保留画像に変化する。
保留変化ルーレット画像が停止した1秒後のタイミングt54において、当該保留画像が赤色の当該保留画像に変化する。図334(e)は、はこのときの表示状態を示している。
このように、保留変化ルーレット画像が回転して所定の文字が停止表示されることで、遊技者は当該保留画像がどの色に変化するのかを認識することが可能となっている。
図334(f)は特殊なリーチ演出中の所定のタイミング(例えば、タイミングt70等)において武闘家キャラクタが爆弾キャラクタに勝った状態を示している。この表示が行われた場合、装飾図柄が大当りを示す態様で停止表示されることとなる。なお、武闘家キャラクタが爆弾キャラクタに負ける表示が行われた場合には、装飾図柄がハズレを示す態様で停止表示されることとなる。
その後、タイミングt76において特殊なリーチ演出が終了し、タイミングt78において、左装飾図柄~右装飾図柄が仮停止表示される。図334(g)はこのときの表示状態を示している。
次いで、タイミングt77において、左装飾図柄~右装飾図柄が停止表示される。当該保留画像と期待度ルーレット画像、保留変化ルーレット画像の表示はこのタイミングで終了する。図334(h)はこのときの表示状態を示している。
このように「期待度ルーレット演出」は特殊なリーチ演出の実行が開始される前に実行可能な演出である。一方、「保留変化ルーレット演出」は特殊なリーチ演出の実行中に実行可能な演出である。なお、特殊なリーチ演出としては、「巨大戦車リーチ」(図224~図236等)、「敵戦車破壊リーチ」(図252~255等)、「年末歌合戦リーチ演出」(図277等)、「ザ・カウントダウンリーチ演出」(図277等)等を採用することができる。
このように、本実施形態においては、特殊なリーチ演出の開始前には期待度ルーレット画像を用いた演出が行われ、特殊なリーチ演出中には保留変化ルーレット画像を用いた演出が行われる。このように、それぞれ異なるタイミングでルーレット画像を用いた演出が実行され、同時に実行されることがないため、遊技者を演出に集中させることができる。
期待度ルーレット画像と保留変化ルーレット画像が、変動表示の開始時から変動表示の終了時まで(装飾図柄の停止表示タイミングまで)表示される例を示したが、他のタイミングで、期待度ルーレット画像と保留変化ルーレット画像の表示を開始したり、終了したりしてもよい。
例えば、変動表示の開始時から所定時間が経過したタイミング(例えば、すべての装飾図柄が高速変動をしているタイミング、一部の装飾図柄が高速変動をしていて一部とは異なる装飾図柄が高速変動をしていない(例えば低速変動や揺れ変動など)タイミングなど)で、期待度ルーレット画像と保留変化ルーレット画像の表示を開始してもよいし、疑似連が行われることを示唆したあとの疑似変動演出が行われているとき(例えば、×2や×3などのような疑似連が行われた回数を示す表示が行われているときや、液晶画面上に疑似連が行われていることを示唆するエフェクト等の表示が行われているときなど)に、期待度ルーレット画像と保留変化ルーレット画像の表示を開始してもよい。
また、ダブルルーレット演出を実行することが決定されたとしても、期待度ルーレット演出は特殊なリーチ演出が行われるよりも前に行われ、保留変化ルーレット演出は特殊なリーチ演出が行われているときに行われることから、期待度ルーレット演出と保留変化ルーレット演出が同時に行われることはないため、期待度ルーレット演出に関わる演出が行われているときには保留変化ルーレット演出に関わる演出を非表示とし、保留変化ルーレット演出に関わる演出が行われているときには期待度ルーレット演出に関わる演出を非表示とするようにしてもよい。表示されているルーレット演出に集中することができるためである。
このように、期待度ルーレット演出に関わる演出が行われているときには保留変化ルーレット演出に関わる演出を非表示とするようにした場合であっても、期待度ルーレット演出の開始タイミングは、変動表示の開始時に限らず、例えば、すべての装飾図柄が高速変動をしているタイミング、一部の装飾図柄が高速変動をしていて一部とは異なる装飾図柄が高速変動をしていない(例えば低速変動や揺れ変動など)タイミング、疑似連が行われることを示唆したあとの疑似変動演出が行われているとき(例えば、×2や×3などのような疑似連が行われた回数を示す表示が行われているときや、液晶画面上に疑似連が行われていることを示唆するエフェクト等の表示が行われているときなど)に開始するようにしてもよい。
また、保留変化ルーレット演出が開始されるタイミングについては、特殊なリーチ演出の実行中の所定のタイミングで実行可能な演出であるが、この所定のタイミングについては、例えば、特殊なリーチ演出が開始された直後であってもよいし、特殊なリーチ演出において当落演出(キャラクタ等が戦う等して変動表示の結果が大当りかハズレかを最終的に示唆する演出)の分岐タイミング(当落演出の結果が示されるタイミング)の直前であってもよいし、特殊なリーチ演出が行われているときに表示可能とされる操作手段の操作を促す表示を行っているときであってもよい。
なお、ダブルルーレット演出を実行するか否かについては、変動開始時に行われる当落判定の結果に基づいて決定されるが、先読み処理に基づいて、「ダブルルーレット演出」を実行するか否かを決定してもよい。この場合、始動入賞時に当落の事前判定を行って、「ダブルルーレット演出」を実行すると決定された場合には、その始動入賞に対応する保留画像を「保留変化ルーレット演出」が開始されるまで通常の保留画像(演出実行時における当該保留画像)のまま表示し続けるようにしてもよい。
また、ダブルルーレット演出を実行するか否かに代えてもしくは加えて、シングルルーレット演出を実行するか否かを決定するようにしてもよい。このシングルルーレット演出とは、「期待度ルーレット演出」もしくは「保留変化ルーレット演出」のいずれか一方のみを行う演出であり、例えば、シングルルーレット演出を行うことが決定され、「期待度ルーレット演出」を行うことが決定された場合には、「期待度ルーレット演出」を行うものの、特殊なリーチ演出の実行中に「保留変化ルーレット演出」は行わないことになる。逆に、「保留変化ルーレット演出」だけを行うことが決定された場合には、「期待度ルーレット演出」は行わないことになる。ここで、「保留変化ルーレット演出」は特殊なリーチ演出の実行中に行われる演出であるため、変動演出として特殊なリーチ演出を実行することが決定されていない場合には「期待度ルーレット演出」だけが行われ得るようにし、変動演出として特殊なリーチ演出を実行することが決定されている場合には、ダブルルーレット演出、「期待度ルーレット演出」のみ、「保留変化ルーレット演出」のみ、のいずれも選択しうるようにするとよい。
また、ダブルルーレット演出やシングルルーレット演出を行うことが決定されて「期待度ルーレット演出」を行った場合、期待度画像として表示される数字が表示された場合、変動が終了するまで表示もしくは「保留変化ルーレット演出」に関わる演出が開始されたときに非表示にしてもよいことは説明したが、例えば、期待度画像として表示される数字の表示は所定時間(例えば、3秒程度)の経過で非表示にしてもよいし、所定の操作手段が操作されたこと(期待度ルーレット演出とは異なり、操作手段を操作させる予告演出が表示され、該予告演出に対しての操作手段の操作が受付されたこと)に基づいて非表示にしてもよい。また、「保留変化ルーレット演出」については、当該保留画像が赤色の当該保留画像に変化したタイミングもしくは該タイミングから所定時間経過したあとに非表示にしてもよい。当該保留画像によってどの保留の色であるのかが明確に判断できるためである。
また、ダブルルーレット演出やシングルルーレット演出を行うことが決定された変動表示がハズレの結果であり、その次の変動表示においてダブルルーレット演出やシングルルーレット演出を行うことが決定されるもしくは決定されていた場合、期待度ルーレット画像と保留変化ルーレット画像を初期状態(「期」と「保」が表示された状態)に戻して、次の変動表示において、再度、「ダブルルーレット演出」を実行するようにしてもよい。なお、ハズレの結果で確定停止、次の変動表示が開始されるまでの期間(確定停止期間)においても、期待度ルーレット画像と保留変化ルーレット画像の初期状態(「期」と「保」が表示された状態)の画像を表示するとなおよい。
期待度ルーレット画像、保留変化ルーレット画像、回転示唆画像の色は当該保留画像や保留画像の色として使用されない色(例えば灰色や茶色など)により表現するとよい。これにより、期待度ルーレット画像、保留変化ルーレット画像の色によって、期待度が示されていると遊技者が誤解することがなくなり、回転後の表示態様に興味を抱かせることができる。
期待度ルーレット画像、保留変化ルーレット画像において表示された数字や文字によって、期待度を示唆する例を示したが、これらの表示に加えて、色を用いて期待度を示唆してもよい。
例えば、期待度ルーレット画像の回転結果としては「10」、「30」、「50」、「70」、「99」の数字が表示されるが、これらの数字が停止表示されたタイミングで、期待度ルーレット画像の色を数字に対応した色にしてもよい。例えば、停止表示された数字が「10」の場合には青色、「30」の場合には緑色、「50」の場合には赤色、「70」の場合には金色、「99」の場合には虹色で、期待度ルーレット画像を表示するとよい。なお、数字の色それ自体を対応した色にしてもよいし、数字の色は数字によらず例えば黒などの共通の色とし、数字以外の背景の色を対応した色としてもよいし、双方を対応した色としてもよい。
同様に、保留変化ルーレット画像の回転結果としては「青」、「緑」、「赤」、「金」、「虹」の文字が表示されるが、これらの文字が停止表示されたタイミングで、保留変化ルーレット画像の色を文字に対応した色にしてもよい。例えば、停止表示された文字が「青」の場合には青色、「緑」の場合には緑色、「赤」の場合には赤色、「金」の場合には金色、「虹」の場合には虹色で、保留変化ルーレット画像を表示するとよい。なお、文字の色それ自体を対応した色にしてもよいし、文字の色は文字によらず例えば黒などの共通の色とし、文字以外の背景の色を対応した色としてもよいし、双方を対応した色としてもよい。
なお、期待度ルーレット画像の回転が停止した時に期待度ルーレット画像の色を数字に対応した色に変更するのではなく、回転開始時から、期待度ルーレット画像の色を数字に対応した色で表示するように変形してもよい。期待度ルーレット画像の回転時には「10」、「30」、「50」、「70」、「99」、「10」、「30」・・・の順で数字が表示されることとなるが、このように変形した場合には、期待度ルーレット画像が、青色、緑色、赤色、金色、虹色、青色、緑色・・・の順で遊技者に視認されることとなる。
なお、期待度ルーレット画像の停止表示時には、どの数字(あるいは色)が停止したのかを遊技者に強調する表示を行ってもよい。例えば、停止表示されている期間において表示されている数字の縮小と拡大を繰り返したり、停止したタイミングから1秒間かけて回転中の数字と比べて徐々に数字を大きく表示していくようにしてもよい。
あるいは、期待度ルーレット画像を、数字に対応する色で表示している場合には、その色の明度を上げたり下げたりすることで、遊技者に明るくなったり、暗くなったりして視認されるようにしてもよい。
期待度ルーレット画像や保留変化ルーレット画像が、2秒間高速で回転した後停止表示される例を示したが、高速回転に要する時間を1秒とし、残りの1秒間において、回転速度を高速回転時よりも遅くしたり、徐々に遅くしていくようにして、回転中の数字や文字が視認可能となるようにしたあとに期待度ルーレット画像や保留変化ルーレット画像に対応した結果表示としての期待度画像を停止表示するようにしてもよい。
なお、期待度ルーレット画像や保留変化ルーレット画像の高速での回転中、数字や文字は視認不能としてもよいし、高速ではあるものの視認困難としてもよい。
なお、期待度ルーレット画像や保留変化ルーレット画像の低速での回転時には、隣接する数字や文字が2つ(複数)同時に表示された視認可能な状態と、文字や数字が1つだけ表示されて視認可能な状態とが交互に発生し、最終的に1つだけ表示された状態となって停止される。または、隣接する数字や文字が3つ(複数)同時に視認可能になるように表示してもよい。
期待度ルーレット画像に表示される数字は、「10」、「30」、「50」、「70」、「99」の順番で表示されるようにしてもよいし、「99」、「70」、「50」、「30」、「10」の順番で表示されるようにしてもよいし、ランダムな順番で表示されるようにしてもよい。
保留変化ルーレット画像に表示される文字についても、「青」、「緑」、「赤」、「金」、「虹」の順番で表示されるようにしてもよいし、「虹」、「金」、「赤」、「緑」、「青」の順番で表示されるようにしてもよいし、ランダムな順番で表示されるようにしてもよい。
図332~図334を参照して示した演出例では、「期待度ルーレット演出」が1回のみ行われていたが、複数回(2回以上)実行される場合があるようにしてもよい。以下に、図332(a)を参照して示した実施形態を変形した実施形態を図335を参照して示すが、表示される当該保留画像は、すべて通常(白色)の当該保留画像であるため、タイムチャート中において当該保留画像の表示態様についての表記は省略している。
「期待度ルーレット演出」を複数回実行する場合、前回表示された数字と比べて期待度が高いことを示す数字が表示されるようにするとよい。図335(a)に示す演出パターン01は、タイミングt14からタイミングt16にかけて、2回目の「期待度ルーレット演出」が実行されて、「50」が表示される演出パターンである。
あるいは、前回表示された数字と比べて期待度が高いことを示す数字に加えて、演出実行前と同じ数字が表示される場合があるようにしてもよい。
「期待度ルーレット演出」を複数回実行する場合、直前に表示された数字と比べて相対的に期待度が低い数字が次回の演出時に表示されるようにしてもよい。図335(b)に示す演出パターン02は、タイミングt6からタイミングt8にかけて1回目の「期待度ルーレット演出」が実行されて「50」が表示され、タイミングt14からタイミングt16にかけて2回目の「期待度ルーレット演出」が実行されて、「30」が表示される演出パターンである。
また、「期待度ルーレット演出」を3回以上実行可能として、最初に表示された数字と比べて、相対的に期待度が低い数字が2回目に表示されたのち、その数字よりも相対的に期待度が高い数字が表示されるようにしてもよい。
図335(c)に示す演出パターン03は、タイミングt6からタイミングt8にかけて1回目の「期待度ルーレット演出」が実行されて「50」が表示され、タイミングt14からタイミングt16にかけて2回目の「期待度ルーレット演出」が実行されて、「30」が表示され、タイミングt22からタイミングt24にかけて3回目の「期待度ルーレット演出」が実行されて、「70」が表示される演出パターンである。
このように、「50」→「30」→「70」と1回目に表示された数字と比べて、相対的に期待度が低い数字が2回目に表示されたのち、1回目や2回目の数字よりも相対的に期待度が高い数字が3回目に表示されるようにしてもよい。
なお、「50」→「10」→「30」のように1回目に表示された「50」という数字よりも期待度が低い数字(「30」)が3回目に表示される場合があるようにしてもよいし、「50」→「10」→「50」のように最初に表示された数字と期待度が同じ数字(「50」)が表示される場合があるようにしてもよい。
なお、期待度が最も高い数字である「99」が表示された場合であっても、次回以降の演出によって、期待度が低い数字に変化したり、期待度が低い数字に変化した後に再び期待度が最も高い数字である「99」が表示される場合があるようにしてもよい。例えば、「99」→「10」→「99」のように数字が表示される場合があるようにしてもよい。
なお、期待度が高い数字の表示が期待度の低い数字に変化した後、複数回、相対的に期待度の低い数字を表示した後に、期待度が高い数字の表示に戻る場合があるようにしてもよい。例えば、「99」→「10」→「30」→「99」や「99」→「50」→「30」→「99」、や「99」→「10」→「50」→「99」、「99」→「50」→「99」→「30」→「99」のように数字が表示される場合があるようにしてもよい。
このような態様とすることで、遊技者の感情に起伏を持たせることができ興趣を向上できる。
なお、最も期待度の高い数字の「99」が表示された場合には、次回以降の演出では再度「99」が表示されるか、一度、期待度が低い数字が表示されたとしても、次回以降の演出で最終的に「99」が表示されるようにしてもよい。すなわち、1度でも最も期待度が高い数字である「99」が出た場合には、いったん、期待度が低い数字が表示されたとしても最終的に「99」が表示されるようにしてもよい。例えば、「99」→「99」や「99」→「99」→「99」や「99」→「50」→「99」、「99」→「50」→「99」→「70」→「99」のように数字が表示される場合があるようにしてもよい。
このような態様とすることで、期待度の低い数字が表示されてしまうのではないか、と遊技者をハラハラドキドキさせつつも、最終的には期待度の最も高い数字が表示されることで、遊技者の演出に対する信頼感を維持することができる。
なお、図332~図335等を参照して示したように、所定のタイミングにおいて停止して表示される数字は、複数ある数字のうちのいずれか1つである(ルーレットの回転中は複数種類表示されてもよい)。そのため、仮に期待度が高い数字が表示されていた場合でも、演出の実行によって、期待度が高い数字に代えて期待度の低い数字が表示される状態に変わってしまう場合があるため、遊技者に緊張感を持たせることができる。
「期待度ルーレット演出」を複数回実行する場合、演出の終了後、インターバル時間(すなわち、回転結果が表示される時間)として予め定められた所定秒数経過した後、次回の「期待度ルーレット演出」を実行するようにするとよい(例えば、図335(a)に示した演出パターン01の場合はタイミングt8からタイミングt13の5秒間)。
インターバル時間は、表示された数字を遊技者が確実に視認できる長さ(例えば、1秒間以上)とすることが望ましい。これにより大当りの発生に対する期待感を高める時間を担保することができる。
なお、「期待度ルーレット演出」を複数回実行する場合、演出の終了後、次回の演出を開始するまでの時間(例えば5秒間)は同一にするとよい。例えば、図335(c)に示した演出パターン03の場合はタイミングt8からタイミングt13の5秒間とタイミングt16からタイミングt21の5秒間、待機したのち、次回の演出の実行を開始している。
あるいは、インターバル時間を同一とせずに徐々に短くしていったり、徐々に長くしていったり、あるいは各インターバル時間をランダムに決定するようにしてもよい。例えば、図335(d)に示した演出パターン04では、インターバル時間が5秒、4秒、3秒と徐々に短くなっている。
このように、「期待度ルーレット演出」を複数回行なったのち、特殊なリーチ演出が開始されることで、「期待度ルーレット演出」の結果によって、遊技者は特殊なリーチ演出の結果がどのような結果となるのか、ということについて大きな期待感を抱いたり、あまり期待感を抱かなかったりといった遊技性を実現することができる。
図332~図334を参照して示した実施形態においては「保留変化ルーレット演出」が1回しか行われない例を示した。このように、「保留変化ルーレット演出」を1回しか行わないようにすることで、特殊なリーチ演出中に実行されるキャラクタ同士(例えば、武闘家キャラクタと爆弾キャラクタ)の戦いに遊技者の意識を集中させることができる。
一方、「保留変化ルーレット演出」が複数回実行されるようにしてもよい。以下に、図332(b)に示した演出パターンを変形させた演出パターンを、図336を参照して説明する。
図336(a)に示す演出パターン01は、「保留変化ルーレット演出」が2回行わる演出例を示している。また、図336(b)に示す演出パターン02は、「保留変化ルーレット演出」が3回行わる演出例を示している。
演出パターン01の場合、当該保留画像は通常(白色)の当該保留画像から青色の当該保留画像へ変化した後、青色の当該保留画像から赤色の当該保留画像へと変化する。
また、演出パターン01の場合、当該保留画像は通常(白色)の当該保留画像から青色の当該保留画像へ変化した後、青色の当該保留画像から赤色の当該保留画像へと変化し、さらに赤色の当該保留画像から金色の当該保留画像へと変化する。
このように、「保留変化ルーレット演出」を複数回実行することが可能なようにすることで、相対的に期待度の低い結果が表示されたとしても、もう一度「保留変化ルーレット演出」が実行されて、より期待度の高い結果が表示されるのではないかという期待感を遊技者に持たせることができる。
「保留変化ルーレット演出」の実行結果として、期待度が最も高い文字である「虹」が表示された場合には、それ以降「保留変化ルーレット演出」が実行されないようにするとよい。例えば、1回目の「保留変化ルーレット演出」の実行結果として「虹」が表示された場合には、2回目以降の「保留変化ルーレット演出」は行われない。
このような態様とすることで、特殊なリーチ演出の内容自体(キャラクタ同士の戦い)に遊技者の意識を集中させることができる。
「保留変化ルーレット演出」の実行結果として、期待度が最も高い文字である「虹」が表示されて、当該保留画像が虹色に変化した場合には、当該保留画像が虹色に変化したあとに特別な特典表示が表示されるようにしてもよい。特別な特典表示としては、例えば、特殊なリーチ演出で表示される映像を変更して表示(例えば、武闘家キャラクタが持っているハンマーを虹ハンマーに変更して表示するなど)したり、特殊なリーチ演出で表示される映像に追加して表示(例えば、保留変化ルーレット画像の手前側に重なる態様で虹ハンマーを表示することで、武闘家キャラクタのハンマーでの攻撃が強力である(当りやすい)ことを示唆するなど)したり、特殊なリーチ演出で表示されることがない表示(特殊なリーチ演出とは全く無縁の表示で、例えば著名人のブロマイド写真などを表示など、特殊なリーチ演出以外でも表示される可能性がある表示)するようにしてもよい。期待度が最も高い文字である「虹」が表示されているので遊技者の期待感は最高潮の状態にある中で、特殊なリーチ演出で表示されることがない表示(特殊なリーチ演出とは全く無縁の表示で、例えば著名人のブロマイド写真などを表示など、特殊なリーチ演出以外でも表示される可能性がある表示)を行うことで、最高潮の状態にある期待感の限界を突破した興奮状態を遊技者に提供することができる。
なお、特別な特典表示は、期待度が最も高い文字である「虹」が表示された場合に毎回表示するのではなく、期待度が最も高い文字である「虹」が表示された場合に所定の割合(例えば20回に1回の割合)で表示するようにしてもよい。また、特別な特典表示は、期待度が最も高い文字である「虹」以外が表示された場合であっても表示するようにしてもよい。ただし、その場合は、期待度が低い文字であるほど、特別な特典表示が表示される割合が低下するようにするとよい。つまり、期待度が低い文字の場合には、特別な特典表示が表示されにくくなる。このようにすることで、特別な特典表示にプレミアム感が創出され、仮に、期待度が最も高い文字である「虹」以外が表示されてハズレの抽選結果であった場合に特別な特典表示が行われると、ハズレであったことのガッカリ感を多少なりとも軽減させることができる。また、期待度が最も高い文字である「虹」以外が表示されて特別な特典表示が表示された場合には当り確定にしてもよい。このようにすることで、特別な特典表示が特別抽選の結果を示唆することができる。
なお、特殊なリーチ演出で表示されることがない表示(特殊なリーチ演出とは全く無縁の表示で、例えば著名人のブロマイド写真などを表示など、特殊なリーチ演出以外でも表示される可能性がある表示)を、期待度が最も高い文字である「虹」が表示され、当該保留画像が虹色に変化したあとに表示する場合、この特殊なリーチ演出で表示されることがない表示は、保留変化ルーレット画像が表示されていた位置に重なるかたちで表示するようにしてもよいし、保留変化ルーレット画像が表示されていたすべての領域に重なるかたちで表示するようにしてもよい。
また、特殊なリーチ演出で表示されることがない表示(特殊なリーチ演出とは全く無縁の表示で、例えば著名人のブロマイド写真などを表示など、特殊なリーチ演出以外でも表示される可能性がある表示)は、保留変化ルーレット演出が行われなくても表示するようにしてもよいし、特殊なリーチ演出の表示が終了したあとに表示するようにしてもよい。
また、特殊なリーチ演出で表示されることがない表示(特殊なリーチ演出とは全く無縁の表示で、例えば著名人のブロマイド写真などを表示など、特殊なリーチ演出以外でも表示される可能性がある表示)が行われているときに演出ボタン等の摸画像を表示し、所定の操作を促すような指示表示を行い、当該指示表示に従って操作が行われるまたは操作が行われなくても、例えば、ブロマイド写真の表示が切り替わっていく(変化していく)ようにしてもよいし、ブロマイド写真の種別(例えば、男性アイドルや女性アイドル等)を遊技者が選択できるようにしてもよい。
図332を参照して「ダブルルーレット演出」において、「期待度ルーレット演出」と「保留変化ルーレット演出」を1回ずつ実行する実施形態を示した。また、図335を参照して、「ダブルルーレット演出」において「期待度ルーレット演出」を複数回実行する実施形態を示した。また、図336を参照して、「ダブルルーレット演出」において「保留変化ルーレット演出」を複数回実行する実施形態を示した。また、「ダブルルーレット演出」において、「期待度ルーレット演出」や「保留変化ルーレット演出」が実行されない場合があることを示した。
これらの実施形態を組み合わせてもよい。例えば、「ダブルルーレット演出」において、「期待度ルーレット演出」の実行回数を、0回、1回、複数回(2回以上)とし、「保留変化ルーレット演出」の実行回数を、0回、1回、複数回(2回以上)とし、これらを適宜組み合わせた態様で、「期待度ルーレット演出」や「保留変化ルーレット演出」をそれぞれ所定回数実行する(あるいは1回も実行しない)ようにしてもよい。
例えば、「期待度ルーレット演出」を2回実行し、「保留変化ルーレット演出」を実行しない演出パターンを実行可能としてもよいし、「期待度ルーレット演出」を1回実行し、「保留変化ルーレット演出」を3回実行する演出パターンを実行可能としてもよいが、「期待度ルーレット演出」と「保留変化ルーレット演出」の実行回数の組合せとして最も効果的なものは、「期待度ルーレット演出」は複数回(2回以上)実行可能とするものの「保留変化ルーレット演出」については1回しか実行可能としないパターンである。「期待度ルーレット演出」は特殊なリーチ演出が発生するよりも前に行われる演出であるため、遊技者の期待感はそこまで高くなっていないとともに、「期待度ルーレット演出」において期待度の低い数値の画像が表示されてしまった場合、それ以降数字が変化しないようにしてしまうと「期待度ルーレット演出」が行われた変動表示に対する期待感が当該変動表示の最後(図柄の確定停止)まで損なわれてしまうため、「期待度ルーレット演出」は複数回(2回以上)を実行可能とした方が望ましい。一方、「保留変化ルーレット演出」については、特殊なリーチ演出が発生した後に行われる演出であるため、遊技者の期待感はかなり高くなっている。そうした中で、「保留変化ルーレット演出」を複数回行ってしまうと、特殊なリーチ演出に対して集中できなくなってしまうとともに、特殊なリーチ演出の中での期待度示唆演出(例えば、文字の色が複数あったり、キャラクタのカットインが複数あったりして期待度を示唆する演出)を見逃してしまうおそれもあるからである。
「ダブルルーレット演出」のうち、「期待度ルーレット演出」については、装飾図柄がリーチ状態となる前の状態でのみ実行され、「保留変化ルーレット演出」については、装飾図柄がリーチ状態となった後の状態でのみ実行されるようにしてもよい。
また、「ダブルルーレット演出」のうち、「期待度ルーレット演出」については、装飾図柄がリーチ状態となる前の状態でのみ実行され、「保留変化ルーレット演出」については、装飾図柄がリーチ状態となり特殊なリーチ演出の発生後の状態でのみ実行されるようにしてもよい。このようにした場合、各々のルーレット演出を実行するときに各々の表示を行うようにするとよい。例えば、「期待度ルーレット演出」は実行開始するが、「保留変化ルーレット演出」は実行開始されない場合には、「期待度ルーレット演出」に関する表示のみが行われる。
「ダブルルーレット演出」のうちの「期待度ルーレット演出」における期待度ルーレット画像の大きさは、装飾図柄がリーチ状態となる前の状態(例えば、図333(e)に示す状態)における装飾図柄の大きさよりも小さくしており、特殊なリーチ演出が発生した状態(例えば、図334(a)に示す状態)における装飾図柄の大きさよりも大きくしている。このように、「期待度ルーレット演出」における期待度ルーレット画像の大きさは、期待度ルーレット画像の表示が行われるタイミングに応じて装飾図柄の大きさよりも大きくしたり小さくしたりする方が望ましい。一方で、「ダブルルーレット演出」のうちの「保留変化ルーレット演出」におけるルーレット画像の大きさは、装飾図柄の大きさよりも必ず大きくしている。これは、「保留変化ルーレット演出」の発生タイミングが特殊なリーチ演出が行われているときであることからリーチ状態であることは遊技者は把握しており、装飾図柄としての役割(意味)はあまりないためである。
図333、図334を参照して示した表示例では、装飾図柄の大きさを変更しているが、装飾図柄の大きさの変更に代えて、あるいは加えて、「ダブルルーレット演出」におけるルーレット画像の大きさを変更してもよい。
なお、「期待度ルーレット演出」における期待度ルーレット画像の表示位置を遊技盤側演出表示装置1600の表示領域の左下で説明したが、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域の左下に限らず、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域の略中央であったり、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域の略中心の下部であったり、「期待度ルーレット演出」を実行開始する適宜のタイミングで表示位置を変更するようにしてもよいし、表示位置によって期待示唆を行うようにしてもよい。例えば、期待度ルーレット画像の表示位置を液晶表示装置の表示領域の左下で表示されるよりも、略中央で表示されたときの方が当りに対する期待が高いなどである。
なお、期待度ルーレット画像の全体が遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示されている場合には、回転停止時に所定位置(例えば、真上の位置)に表示されている数字を、期待度を示す停止結果として採用するとよい。
なお、「保留変化ルーレット演出」については、特殊なリーチ演出中に実行されるが、特殊なリーチ演出においては、装飾図柄が小さく表示されているため、遊技者を「保留変化ルーレット演出」に注目させることができる。
なお、「保留変化ルーレット演出」の実行時に、小さく表示されている装飾図柄をさらに小さく表示したり消去したりしてもよい。また、「保留変化ルーレット演出」の実行が終了したタイミングで、小さい装飾図柄の表示を再開してもよい。
なお、「保留変化ルーレット演出」を特殊なリーチ演出の開始前や終了後に実行する場合や、特殊なリーチ演出が実行されない変動表示において実行する場合には、期待度ルーレット画像の場合と同様に、演出の開始時に、装飾図柄の大きさを小さくしたり、保留変化ルーレット画像の大きさを多くしたりするとよい。また、演出の終了時には、装飾図柄の大きさを元の大きさに戻したり、保留変化ルーレット画像の大きさを元に戻したりするとよい。
「ダブルルーレット演出」を複数回の変動表示にわたって実行してもよい。このとき、「期待度ルーレット演出」については、先読み処理に基づいて、変動表示が開始される前に、実行されうるようにしてもよい。例えば、第2保留表示領域に表示されている保留画像に対応して、「期待度ルーレット演出」を実行して、所定の数字を表示し、この保留画像に対応する変動表示が終了するまで、その数字を表示するようにしてもよい。なお、この場合、どの保留に対する期待度を示しているのかが遊技者には分からないため、数字の表示が終了するまで、期待感を維持させることができる。
一方、「保留変化ルーレット演出」については、変動表示開始時に演出を実行するか否かを決定し、装飾図柄の変動中の所定のタイミングで、演出が実行されうるようにするとよい(つまり、「保留変化ルーレット演出」については、「保留変化ルーレット演出」を行う変動表示が開始される前には実行されない)。これにより、特殊なリーチ演出の開始時に当該保留画像として通常(白色)の当該保留画像が表示されていたとしても、「保留変化ルーレット演出」が実行されて、より期待度が高いことが示唆されるのではないかと、遊技者に期待感を抱かせることができる。
「期待度ルーレット演出」の実行中に、期待度を示唆する所定の表示演出が実行されるようにしてもよい。同様に、「保留変化ルーレット演出」の実行中に、期待度を示唆する所定の表示演出が実行されるようにしてもよい。
所定の表示演出としては、例えば、キャラクタ画像の表示とともに所定のコメントを表示して、コメントの内容やコメントの色により、期待度を示唆してもよい。あるいは、所定の時間(例えば60秒)をカウントダウンして表示するタイマー画像を表示し、タイマーが0秒になったタイミングで所定の画像を表示し、表示された画像の種類によって所定の期待度を示唆してもよい。なお、これに加えて、タイマー画像の色や形状、最初に表示されるタイマーの時間(すなわち0秒になるまでの経過時間)などの種類によって、所定の期待度を示唆してもよい。
なお、「期待度ルーレット演出」の実行中に実行される所定の表示演出と、「保留変化ルーレット演出」の実行中に実行される所定の表示演出は同じ表示演出であってもよいし、異なる表示演出であってもよい。
なお、「期待度ルーレット演出」や「保留変化ルーレット演出」の実行中に、所定の表示演出が開始されるようにしてもよいし、所定表示演出の実行中に、「期待度ルーレット演出」や「保留変化ルーレット演出」が開始されるようにしてもよい。
また、「期待度ルーレット演出」や「保留変化ルーレット演出」の実行中に、所定の表示演出が終了するようにしてもよいし、所定表示演出の実行中に、「期待度ルーレット演出」や「保留変化ルーレット演出」が終了するようにしてもよい。
このような態様によれば、遊技者の複数の楽しみを提供できる。
「期待度ルーレット演出」と「保留変化ルーレット演出」について説明したが、1つのルーレット画像を用いた演出で、期待度と保留変化の双方が示唆されるようにしてもよい。例えば、ルーレット画像を1つだけ表示し、ルーレットが回転して停止する際の表示結果として、「10」、「30」、「50」、「70」、「99」、「青」、「緑」、「赤」、「金」、「虹」の10種類の数字と文字のうちのいずれか1つが表示されるようにしてもよい。
なお、期待度や保留変化に限らず、他の表示演出についても同様のルーレット画像を用いた演出を実行可能としてもよい。
例えば、「変化」、「疑似連」、「上昇」などの文字の表示が行われるようにしてもよい。なお、「変化」であれば、保留変化が行われることを示唆し、「疑似連」であれば疑似連が行われることを示唆し、「上昇」であれば、例えば、表示されるコメントの色が期待度によって異なり、期待度の低い色で表示されているときに「上昇」と表示されると期待度の高い色に変化することを示唆する。
あるいは、「変化ルーレット演出」、「疑似連ルーレット演出」「上昇ルーレット演出」「発展リーチルーレット」を設け、変化態様や疑似連態様や上昇態様や特殊なリーチ演出が複数の選択肢の中から選ばれるようにしてもよい。なお、選択肢によって、示唆される期待度を異ならせるとよい。
「変化ルーレット演出」や「上昇ルーレット演出」については前述の通りだが、「疑似連ルーレット演出」であれば、具体的に実行される疑似連回数まで示唆するようにしてもよいし、「発展リーチルーレット演出」であれば、具体的に実行されるリーチ演出まで示唆するようにしてもよい。なお、それぞれのルーレット演出において、ルーレットが回転しているときの画像は共通とし、ルーレットが停止表示されたときに所定の表示(例えば、疑似連!や上昇!など)が行われるようにしてもよいし、ルーレットが回転しているときの画像から表示される種別が判別できるようにしてもよい。
表示領域の2か所において「期待度ルーレット演出」と「保留変化ルーレット演出」を実行する実施形態を示したが、表示領域の2箇所においてそれぞれ「期待度ルーレット演出」が実行されるようにしてもよい。また、表示領域の2か所においてそれぞれ「保留変化ルーレット演出」が実行されるようにしてもよい。このように2か所において、同じルーレット演出が行われるようにしてもよい。
なお、このようにした場合、同時にルーレット演出を実行開始し、同時にルーレット演出としての表示結果が行われ、期待度の高い表示が適用されるようにしてもよいし、一方のルーレット演出を実行開始したあとに当該一方のルーレット演出において停止表示させる前に他方のルーレット演出を実行開始させ、同時にルーレット演出としての表示結果が行われ、期待度の高い表示が適用されるようにしてもよいし、一方のルーレット演出を実行開始したあとに当該一方のルーレット演出において停止表示させる前に他方のルーレット演出を実行開始させ、一方のルーレット演出において停止表示させたあとに他方のルーレット演出において停止表示させるようにしてもよいし、一方のルーレット演出を実行開始し当該一方のルーレット演出において停止表示させたあとに該停止表示させた結果を非表示としたあとに他方のルーレット演出を実行開始させるようにしてもよい。
なお、このようにした場合であっても、特殊なリーチ演出が実行されているときに実行開始される所定のルーレット演出については1回の実行のみで、特殊なリーチ演出が実行される前のルーレット演出については複数回の実行を可能とする方が望ましい。
具体的に説明すると、例えば、「ダブルルーレット演出」において、2つとも「期待度ルーレット演出」を実行することが決定された場合、特殊なリーチ演出が行われる前では、一方の期待度ルーレット演出において、複数回実行可能とし(例えば、期待度画像として、「10」→「30」→「50」と表示したり、「99」→「10」→「99」と表示したり、「99」→「99」→「99」と表示するなど)、特殊なリーチ演出が行われているときに他方の期待度ルーレット演出を1回行う。この場合、他方の期待度ルーレット演出が行われるよりも前に(例えば、特殊なリーチ演出が行われるタイミング、他方の期待度ルーレット演出が行われるタイミング、もしくは一方の期待度ルーレット演出における表示結果が行われてから所定時間(例えば2秒)の経過で)一方の期待度ルーレット演出における表示結果は非表示にする方が望ましい。複数の期待度画像を表示すると遊技者が混乱するおそれがあるからである。
また、その際、一方の期待度ルーレット演出で表示された結果は他方の期待度ルーレット演出の表示結果が行われる際には非表示にされているため、遊技者は一方の期待度ルーレット演出で表示された結果を忘れていることも考えられるため、一方の期待度ルーレット演出で表示された結果以上の結果表示を必ず行う必要もなく、他方の期待度ルーレット演出において最も期待度が低い表示(期待度画像としての「10」)を行うようにしてもよい。また、一方の期待度ルーレット演出で表示された結果以上の結果表示を他方の期待度ルーレット演出で表示するようにしてもよい。
また、「ダブルルーレット演出」において、2つとも「保留変化ルーレット演出」を実行することが決定された場合、保留表示については、特殊なリーチ演出が表示されているときにも表示されているため、所謂成り下がりは発生しない。そうした中で、特殊なリーチ演出が行われる前で複数回の保留変化を行う場合には、複数回の保留変化が行われることを示唆する態様(例えば、「保留変化!×2」など)で表示してもよいし、複数回の保留変化が行われることを示唆しないようにしてもよい。また、保留変化ルーレット演出としての結果表示が「保留変化!(具体的な色を示さない表示結果)」である場合、「保留変化!」と表示されたあとに直ちに変化後の保留表示を行うようにしてもよいし、直ちに変化後の保留表示を行うのではなく所定時間経過後に変化後の保留表示を行うようにしてもよい。
なお、どのようなルーレット演出にするかは、当落の判定結果に基づいて決定されるが、「疑似連ルーレット演出」に関しては、特殊なリーチ演出が実行された後には疑似連それ自体が発生しないため、特殊なリーチ演出が実行された後に「疑似連ルーレット演出」を実行することは決定されないようになっている。
また、2か所に限らず3か所以上の表示領域においてルーレット演出が実行されるようにしてもよい。あるいは1か所のみとしてもよい。
また、上述したように、「期待度ルーレット演出」や「保留変化ルーレット演出」以外のルーレット演出(「変化ルーレット演出」、「疑似連ルーレット演出」「上昇ルーレット演出」)を実行可能としてもよく、また各ルーレット演出を適宜組み合わせて、実行可能としてもよい。
なお、それぞれのルーレット演出における表示結果として「×」や「?」などを表示するようにしてもよい。例えば、「期」と表示されているルーレットが実行開始され、表示結果として「?」を表示したり、「保」と表示されているルーレットが実行開始され、表示結果として「×」を表示して保留変化が行われないなどである。
このような「ダブルルーレット演出」によれば、新規な興趣を遊技者に提供できる。
図123~図321等を参照して説明した実施形態を変形した実施形態を図337~図344等を参照して以下に示す。
以下に示す実施形態における特殊な演出である「シルエット予告演出」においては、表示領域に表示された演出ウィンドウ内に複数のキャラクタがシルエット状に表示されたのち、そのうちのいずれかのキャラクタの表示が行われて期待度が示される。なお、この「シルエット予告演出」は、特殊なリーチ演出(ノーマルリーチを除いたすべてのSPリーチ演出もしくはノーマルリーチを除いたSPリーチ演出のうちの一部のSPリーチ演出(前述したバトルリーチ演出など))が開始されたあとに実行されうる演出である。
まず、「シルエット予告演出」において表示される各キャラクタについて、図337、図339を参照して説明する。本演出において表示されるキャラクタとしては、武闘家キャラクタ、戦士キャラクタ、侍キャラクタ、魔法使いキャラクタの4種類が用意されている。
図337(a)は複数の色によって塗り分けられた武闘家キャラクタ画像を示している。
図337(b)は演出ウィンドウ内において武闘家キャラクタが単色でシルエット表示された状態を示している。
図337(c)は演出ウィンドウ内において武闘家キャラクタが単色でシルエット表示されるとともに、武闘家キャラクタの後ろ側に配置されて後光のように視認される後光画像が表示された状態を示している。
図337(d)は演出ウィンドウ内において複数の色によって塗り分けられた武闘家キャラクタが表示された状態を示している。
図337(e)は演出ウィンドウ内において複数の色によって塗り分けられた武闘家キャラクタとともに期待度を示唆する文字画像が表示された状態を示している。この例ではハンマーの先端に「激アツ」という文字画像が表示されている。なお、他の文字画像が表示される場合があるが詳細は後述する。
図337(f)は演出ウィンドウ内において複数の色によって塗り分けられた武闘家キャラクタとともにセリフ画像が表示された状態を示している。
図337(g)は演出ウィンドウ内において複数の色によって塗り分けられた武闘家キャラクタが身体をぶるぶると震わせて武者震いをするとともにセリフ画像が表示された状態を示している。
図338(a)は複数の色によって塗り分けられた戦士キャラクタ画像を示している。
図338(b)は演出ウィンドウ内において戦士キャラクタが単色でシルエット表示された状態を示している。
図338(c)は演出ウィンドウ内において戦士キャラクタが単色でシルエット表示されるとともに、戦士キャラクタの後ろ側に配置されて後光のように視認される後光画像が表示された状態を示している。
図338(d)は演出ウィンドウ内において複数の色によって塗り分けられた戦士キャラクタが表示された状態を示している。
図338(e)は演出ウィンドウ内において複数の色によって塗り分けられた戦士キャラクタとともに期待度を示唆する文字画像が表示された状態を示している。この例では剣の手元付近に「激アツ」という文字画像が表示されている。なお、他の文字画像が表示される場合があるが詳細は後述する。
図338(f)は演出ウィンドウ内において複数の色によって塗り分けられた戦士キャラクタとともにセリフ画像が表示された状態を示している。
図338(g)は演出ウィンドウ内において複数の色によって塗り分けられた戦士キャラクタがティアラや鎧を身に着け、剣を掲げるとともにセリフ画像が表示された状態を示している。
図339(a)は複数の色によって塗り分けられた侍キャラクタ画像を示している。
図339(b)は演出ウィンドウ内において侍キャラクタが単色でシルエット表示された状態を示している。
図339(c)は演出ウィンドウ内において侍キャラクタが単色でシルエット表示されるとともに、侍キャラクタの後ろ側に配置されて後光のように視認される後光画像が表示された状態を示している。
図339(d)は演出ウィンドウ内において複数の色によって塗り分けられた侍キャラクタが表示された状態を示している。
図339(e)は演出ウィンドウ内において複数の色によって塗り分けられた侍キャラクタとともに期待度を示唆する文字画像が表示された状態を示している。この例では額につけているハチマキに「激アツ」という文字画像が表示されている。なお、他の文字画像が表示される場合があるが詳細は後述する。
図339(f)は演出ウィンドウ内において複数の色によって塗り分けられた侍キャラクタとともにセリフ画像が表示された状態を示している。
図339(g)は演出ウィンドウ内において複数の色によって塗り分けられた侍キャラクタが剣を十字に構えるとともにセリフ画像が表示された状態を示している。
図340(a)は複数の色によって塗り分けられた魔法使いキャラクタ画像を示している。
図340(b)は演出ウィンドウ内において魔法使いキャラクタが単色でシルエット表示された状態を示している。
図340(c)は演出ウィンドウ内において魔法使いキャラクタが単色でシルエット表示されるとともに、魔法使いキャラクタの後ろ側に配置されて後光のように視認される後光画像が表示された状態を示している。
図340(d)は演出ウィンドウ内において複数の色によって塗り分けられた魔法使いキャラクタが表示された状態を示している。
図340(e)は演出ウィンドウ内において複数の色によって塗り分けられた魔法使いキャラクタとともに期待度を示唆する文字画像が表示された状態を示している。この例では杖の先端に「激アツ」という文字画像が表示されている。なお、他の文字画像が表示される場合があるが詳細は後述する。
図340(f)は演出ウィンドウ内において複数の色によって塗り分けられた魔法使いキャラクタとともにセリフ画像が表示された状態を示している。
図340(g)は演出ウィンドウ内において複数の色によって塗り分けられた魔法使いキャラクタが左手を上げて杖を掲げるとともにセリフ画像が表示された状態を示している。
図337(a)、図338(a)、図339(a)、図340(a)において各キャラクタ画像を示したが、キャラクタごとに、髪型、表情、体形、衣装、持っている武器などが異なっている。また、これらの部位は複数の異なる色によって塗り分けられている。これにより、キャラクタの輪郭内において、顔の表情や髪型、衣装の詳細な態様が視認可能となっている。このような表示態様を、本実施形態においては非シルエット表示や、シルエットでない表示ということがある。また、本表示においては、キャラクタごとに、髪の色や服の色が異なったものとなっている。例えば、戦士キャラクタの髪の色を茶色、服の色を青色としたり、魔法使いキャラクタの髪の色と服の色を桃色としてもよい。このような非シルエット表示の態様とすることで、遊技者はどのキャラクタが表示されているのかを容易に認識することができる。
一方、本演出ではこれらのキャラクタの輪郭のみを認識可能とし、輪郭の内側を所定の一色(例えば、黒あるいは灰色)のみで塗りつぶした態様で表示する場合がある。図337(b)、図337(c)、図338(b)、図338(c)、図339(b)、図339(c)、図340(b)、図340(c)は、各キャラクタの輪郭の内側が所定の一色により塗りつぶされた態様で表示された状態を示している。このような表示態様を、本実施形態においてはシルエット表示ということがある。このような表示態様によれば、キャラクタが影絵やシルエットのように表示されて、輪郭のみが視認可能となるため、前述したそれぞれのキャラクタに期待度を示唆する文字画像としての「激アツ」が表示されているのかどうかは視認不能ではあるものの、それぞれのキャラクタのうちどのキャラクタであるかについては容易に認識することができる。
なお、各キャラクタの輪郭の内側を1色のみで塗りつぶすのではなく、所定の模様(例えば、グラデーションや市松模様等)で塗りつぶすようにしてもよく、このような表示態様もシルエット表示に含まれることとしてもよい。
図337(c)、図338(c)、図339(c)、図340(c)は、シルエット状に表示されたキャラクタの後ろ側に後光画像が表示された状態を示している。なお、後光画像が表示されることで、後光画像が表示されない場合よりも期待度が高いことが示唆されるが詳細は後述する。
図337(e)、図338(e)、図339(e)、図340(e)は、キャラクタの武器や身体の一部に文字画像(「激アツ」)が表示された状態を示している。なお、表示される文字画像の種類としては「チャンス」、「激アツ」、「当」があり、この順で期待度が高いことが示唆されるが詳細は後述する。
図337(f)、図338(f)、図339(f)、図340(f)においては、非シルエット状に表示されたキャラクタの左側にセリフ画像が表示されている。なお、各キャラクタについては、後述するような動作する表示は行われず、静的に表示される。
図337(g)、図338(g)、図339(g)、図340(g)においては、シルエット状に表示されたキャラクタの左側にセリフ画像が表示されるとともに、各キャラクタが動作するなどの動的表示が行われて、表示態様が変化した状態が示されている(以下、各キャラクタが動作するなどの表示態様が動的表示で行われることを「特定表示」と記載することがある)。なお、表示態様が変化することで、表示態様が変化しない場合よりも期待度が高いことが示唆されるが詳細は後述する。
次に図341の演出パターンテーブルを参照して、「シルエット予告演出」の演出パターンについて説明する。本実施形態においては、演出パターン01から演出パターン13が設けられている。また、各演出パターンにおいては、所定の演出について複数の実行態様が設けられている場合がある。例えば、「シルエット表示時の後光の有無」、「キャラクタ確定時のキャラクタ等の表示態様」、「キャラクタが表示されたときの文字表示」、「キャラクタの動作」においては、複数の表示態様のうちのいずれかの表示態様が選択され演出が実行される。
「シルエット予告演出」では、まず、シルエット状のキャラクタが4回表示されたのち、そのうちのいずれかのキャラクタが表示される。
図341の「1回目のシルエット表示」欄において示すように、1回目にはシルエット状の武闘家キャラクタが表示される。
次いで、図341の「2回目のシルエット表示」欄において示すように、2回目にはシルエット状の戦士キャラクタが表示される。
次いで、図341の「3回目のシルエット表示」欄において示すように、3回目にはシルエット状の侍キャラクタが表示される。3回目のシルエット表示までの表示態様は、各演出パターンにおいて共通である。
次いで、図341の「4回目のシルエット表示」欄において示すように、4回目には4人のキャラクタのうちのいずれかのキャラクタがシルエット状に表示される。具体的には、武闘家キャラクタ、戦士キャラクタ、侍キャラクタ、魔法使いキャラクタのうちのいずれかのキャラクタが表示される。
図341の「シルエット表示時の後光の有無」欄に示すように、1回目から4回目までのシルエット表示が行われる際のキャラクタの表示態様として、キャラクタの後ろに後光画像が表示されない場合と、キャラクタの後ろに後光画像が表示される場合とがあり、いずれかの表示態様が選択される。
これらの表示態様について、武闘家キャラクタを例にして説明する。図337(b)は、後光画像が表示されない態様で武闘家キャラクタが表示された例を示している。図337(c)は、後光画像が表示される態様で武闘家キャラクタが表示された例を示している。
その後、表示されたキャラクタが3人の場合、すなわち「4回目のシルエット表示」において魔法使いキャラクタが選択されなかった場合には、武闘家キャラクタ、戦士キャラクタ、侍キャラクタの3人のキャラクタが高速で切り替えられて表示されたのち、表示された3人のキャラクタのうちのいずれかのキャラクタが最終的に停止表示される。停止表示されるキャラクタは図341の「最終的に停止表示されるキャラクタ」欄に示すとおりであり、演出パターン01~演出パターン03の場合には武闘家キャラクタが停止表示され、演出パターン05~演出パターン07の場合には戦士キャラクタが停止表示され、演出パターン09~演出パターン11の場合には侍キャラクタが停止表示される。
一方、表示されたキャラクタが4人の場合、すなわち「4回目のシルエット表示」において魔法使いキャラクタが選択された場合、武闘家キャラクタ、戦士キャラクタ、侍キャラクタ、魔法使いキャラクタの4人のキャラクタが高速で切り替えられて表示されたのち、表示された4人のキャラクタのうちのいずれかのキャラクタが最終的に停止表示される。停止表示されるキャラクタは図341の「最終的に停止表示されるキャラクタ」欄に示すとおりであり、演出パターン04の場合には武闘家キャラクタが停止表示され、演出パターン08の場合には戦士キャラクタが停止表示され、演出パターン12の場合には侍キャラクタが停止表示され、演出パターン13の場合には魔法使いキャラクタが停止表示される。
図341の「キャラクタ確定時のキャラクタの表示態様」欄に示すように、停止表示時のキャラクタの表示態様は「シルエット表示」、「非シルエット表示」の2種類があり、いずれかの態様が選択される。
これらの表示態様について、武闘家キャラクタを例にして説明する。図337(b)は、武闘家キャラクタが「シルエット表示」の表示態様で表示された例を示している。図337(d)は、武闘家キャラクタが「非シルエット表示」の表示態様で表示された例を示している。
キャラクタがシルエット表示された場合には、この状態から、そのキャラクタに徐々に色が付き始めて、シルエット状でない、複数の色によって塗り分けられた状態となる。
後光が表示されない場合と後光が表示された場合とでは、後者の方が期待度が高い。
また、表示されたキャラクタの種類によって、期待度が示唆される。具体的には、武闘家キャラクタ、戦士キャラクタ、侍キャラクタ、魔法使いキャラクタの順で期待度が高くなっていく。
また、キャラクタの確定時においては、キャラクタがシルエット表示される場合とキャラクタが非シルエット表示される場合(すなわちシルエット表示されずにいきなり複数色で表示される場合)とがあるが、後者の方が期待度が高い。
また、キャラクタの確定時において、キャラクタが非シルエット表示される場合よりもシルエット表示される場合の方が大当りに対する期待度を高く設定してもよい。
また、キャラクタの確定時において、キャラクタが非シルエット表示される場合とシルエット表示される場合のうちのいずれか一方の期待度を100%とし、他方の期待度を100%未満としてもよい。いずれか一方を100%とすることで、100%の期待度を有した演出が表示された場合に安心感があり、100%の期待度を有した演出が出なくても期待感は維持されるためである。
キャラクタが複数色で表示される態様において(すなわち、非シルエット表示される場合において)は、キャラクタとともに文字画像が表示されて、期待度を示唆する場合がある。図341の「キャラクタが表示されたときの文字表示」欄に示すように、文字が表示されない態様、「チャンス」という文字が表示される態様、「激アツ」という文字画像が表示される態様、「当」という文字が表示される態様のいずれかの態様が選択される。武闘家キャラクタを例にして説明すると、図337(e)は、武闘家キャラクタのハンマーに「激アツ」という文字が付されて表示された例を示している。
文字が表示されない態様、「チャンス」という文字が表示される態様、「激アツ」という文字が表示される態様、「当」という文字が表示される態様の順に期待度は高くなる。「当」という文字が表示される態様の場合の期待度は100%である。また、出現率は、文字が表示されない態様、「チャンス」という文字が表示される態様、「激アツ」という文字が表示される態様、「当」という文字が表示される態様の順に低くなる。
キャラクタの確定後に、キャラクタの横に所定のセリフ画像が表示されるが、図341の「キャラクタのセリフ」欄に示すように、キャラクタの種類と表示されるセリフは1対1で対応している。例えば、武闘家キャラクタの場合は「行って、戦って、戻ってくる!いつもと一緒だ!」というセリフが表示される。
また、セリフの表示と同時に、図341の「キャラクタの動作」欄に示しているようにキャラクタが武器を振るなどの所定の動作を行う表示(動的表示)が行われる場合がある。
武闘家キャラクタを例にして説明すると、図337(f)は、武闘家キャラクタが所定の動作を行わなかった表示態様を示している。図337(g)は、武闘家キャラクタが「全身をブルブルさせる」態様で動的表示された例を示している。
キャラクタが動作しなかった場合(動的表示されなかった場合)と、キャラクタが動作した場合(動的表示された場合)とでは、後者の方が期待度が高い。
なお、キャラクタが必ず動的表示を行うようにしてもよい。
次に、図341に示す演出パターンテーブル、図342のタイムチャート、図343~図345の表示例などを参照して、「シルエット予告演出」のより具体的な実施形態について説明する。
なお、図342に示すタイムチャートにおいては、0.5秒刻みで、各タイミングを示す縦線を記載している。また、タイミングt44.5やタイミングt50.5など0.5秒刻みでタイミングを表記する場合がある。また、この図に限らず、本明細書において説明する他の図において、同様の表記を行なう場合がある。
なお、0.5秒刻みに限らず、任意のタイミングを特定する表現として、タイミングt10.2、タイミングt10.4、タイミングt10.33、タイミングt10.67などの表現を用いる場合がある。これらは、それぞれ、タイミングt0から10.2秒後、10.4秒後、10.33秒後、10.67秒後のタイミングを示す表現である。
なお、1秒刻みあるいは0.5秒刻みで図中に縦線を記載する例を示したが、明細書中に記載する技術内容を説明する上では、特定したいタイミングに縦線を記載する必要は必ずしもなく、例えば、1秒刻みで縦線が記載されたタイムチャートにおいて、小数点以下の数字を用いて1秒よりも短い所定のタイミング(例えば、上述したタイミングt10.2、タイミングt10.33等)を特定することが可能である。
まず、図342(a)に示す演出例01について説明する。演出例01は、図341に示す演出パターン04において、「シルエット表示時の後光の有無」として「無し」が選択され、「キャラクタ確定時のキャラクタ等の表示態様」として、「シルエット表示」が選択され、「キャラクタが表示されたときの文字表示」として「無し」が選択され、「キャラクタの動作」として「無し」が選択された場合の演出例である。
まず、特殊なリーチ演出(前述したバトルリーチ演出など、ノーマルリーチを除いたすべてのSPリーチ演出もしくはノーマルリーチを除いたSPリーチ演出のうちの一部のSPリーチ演出)の実行中の所定のタイミング(タイミングt44.5)で、表示領域の中央付近に演出ウィンドウが表示される。図343(a)は、演出ウィンドウが表示される前の所定のタイミング(例えば、タイミングt44)における表示例を示している。この例においては、特殊なリーチ演出として、武闘家キャラクタと爆弾キャラクタが戦う演出が表示され、戦闘の結果、武闘家キャラクタが勝てば大当りとなり、爆弾キャラクタが勝てばハズレとなる。なお、武闘家キャラクタに代えて、戦士キャラクタ、侍キャラクタ、魔法使いキャラクタが爆弾キャラクタと戦う演出が表示されるようにしてもよい。
なお、演出ウィンドウを表示領域の全ての領域を使って演出するように構成してもよい。その場合には、特殊なリーチ演出や装飾図柄は遊技者は認識できないようになっている。
図343(b)は、演出ウィンドウの表示中(例えばタイミングt44.5からタイミングt45までの間の所定のタイミング)における表示例を示している。なお、タイミングt44.5からタイミングt45の期間において演出ウィンドウ内にはキャラクタは表示されていないが、タイミングt45からタイミングt50.5までの期間においては、キャラクタ画像等が表示される。
次いで、演出ウィンドウ内の表示内容の詳細について、図343(d)以降の図を参照して説明する。
まず、タイミングt45からタイミングt45.5の期間において、シルエット状の武闘家キャラクタの画像が演出ウィンドウ内に表示される。図343(d)はこのときの表示状態を示している。
次に、タイミングt45.5からタイミングt46の期間において、シルエット状の戦士キャラクタの画像が演出ウィンドウ内に表示される。図343(e)はこのときの表示状態を示している。
次に、タイミングt46からタイミングt46.5の期間において、シルエット状の侍キャラクタの画像が演出ウィンドウ内に表示される。図343(f)はこのときの表示状態を示している。
次に、タイミングt46.5からタイミングt47の期間において、シルエット状の魔法使いキャラクタの画像が演出ウィンドウ内に表示される。図343(g)はこのときの表示状態を示している。
次に、タイミングt47からタイミングt48の期間において、シルエット状の各キャラクタの画像が演出ウィンドウ内で順番に高速(例えば0.1秒毎)に切り替えられて表示される。図344(a)はシルエット状の4人のキャラクタ全員を重ね合わせた状態(遊技者が視覚的に知覚する状態)を示している。
次いで、タイミングt48からタイミングt48.5の期間において、シルエット状の武闘家キャラクタが停止表示される。図344(b)は、このときの表示状態を示している。このように、キャラクタがシルエット状に表示されることで、遊技者にどのキャラクタが色付きの態様で表示されるのかを、想起させることができる。
つまり、シルエット状の各キャラクタの画像が高速(例えば0.1秒毎)に切り替えられて表示されている状況では、どの色付きのキャラクタが表示されるかは想起することができないが、いずれかのキャラクタのシルエット状の表示が選択的に行われた段階(タイミングt48)では、どの色付きのキャラクタが表示されるかを想起することができるため、どの色付きのキャラクタが表示されるかを想起することができる表示(タイミングt48における表示)を想起表示と以下記載する場合がある。
なお、タイミングt45からタイミングt48までの期間で表示された複数のシルエット状のキャラクタのうちのいずれかのキャラクタが色が付いた状態で表示されるため、色が付いたキャラクタは、タイミングt45からタイミングt48までの期間で表示された複数のシルエット状のキャラクタによって想起できるとも言えなくもないが、どの色付きのキャラクタが選択されているのかまでは確定的に遊技者は判断できないため、タイミングt45からタイミングt48までの期間で表示される複数のシルエット状のキャラクタについては想起表示ではない。
次いで、タイミングt48.5からタイミングt49の期間において、武闘家キャラクタがシルエット状の状態から複数の色で塗り分けられた状態へと徐々に変化していく。図344(c)は変化途中の表示状態を示している。また、図344(d)は、変化が終了した表示状態を示している。なお、想起表示で表示されたシルエット状のキャラクタが複数の色で塗り分けられた状態へと徐々に変化していくときに、例えば、シルエット状のキャラクタが武闘家であったものが、色が徐々に変化していくと魔法使いになっているなど、他のキャラクタへ変更されることはない。
次いで、タイミングt49からタイミングt50の期間において、武闘家キャラクタが静止状態のまま表示される。図344(d)はこのときの表示状態を示している。
次いで、タイミングt50からタイミングt50.5において、武闘家キャラクタの左側に「行って、戦って、戻ってくる!いつもと一緒だ!」というセリフ画像が表示される。図344(e)はこのときの表示状態を示している。
タイミングt50.5において、武闘家キャラクタとセリフの表示が終了し、タイミングt51において、演出ウィンドウの表示が終了する。図343(c)は、演出ウィンドウの表示が終了したあとの所定のタイミング(例えばタイミングt52)における表示状態を示している。なお、演出ウィンドウの表示が終了したタイミングでは特殊なリーチ演出(前述したバトルリーチ演出など、ノーマルリーチを除いたすべてのSPリーチ演出もしくはノーマルリーチを除いたSPリーチ演出のうちの一部のSPリーチ演出)における当落報知演出(当りであるかはずれであるかを示唆する演出)はまだ行われていない。
次に、図342(b)に示す演出例02について説明する。演出例02は、図341に示す演出パターン13において、「シルエット表示時の後光の有無」として「有り」が選択され、「キャラクタ確定時のキャラクタ等の表示態様」として、「非シルエット表示」が選択され、「キャラクタが表示されたときの文字表示」として「激アツ」が選択され、「キャラクタの動作」として「杖を掲げる」が選択された場合の演出例である。
まず、特殊なリーチ演出(前述したバトルリーチ演出など、ノーマルリーチを除いたすべてのSPリーチ演出もしくはノーマルリーチを除いたSPリーチ演出のうちの一部のSPリーチ演出)の実行中の所定のタイミング(タイミングt44.5)で、表示領域の一部である中央付近に演出ウィンドウが表示される。図343(a)は、演出ウィンドウが表示される前の所定のタイミング(例えば、タイミングt44)における表示例を示している。
なお、演出ウィンドウを表示領域の全ての領域を使って演出するように構成してもよい。その場合には、特殊なリーチ演出や装飾図柄は遊技者は認識できないようになっている。
また、図343(b)は、演出ウィンドウの表示中(例えばタイミングt44.5からタイミングt51までの間の所定のタイミング)における表示例を示している。なお、タイミングt44.5からタイミングt45の期間において演出ウィンドウ内にはキャラクタは表示されていない。なお、ここまでの表示内容は演出例01の場合と同じである。
次いで、演出ウィンドウ内の表示内容の詳細について、図345(a)~図345(g)を参照して説明する。
まず、タイミングt45からタイミングt45.5の期間において、シルエット状の武闘家キャラクタの画像が演出ウィンドウ内に表示される。図345(a)はこのときの表示状態を示している。
次に、タイミングt45.5からタイミングt46の期間において、シルエット状の戦士キャラクタの画像が演出ウィンドウ内に表示される。図345(b)はこのときの表示状態を示している。
次に、タイミングt46からタイミングt46.5の期間において、シルエット状の侍キャラクタの画像が演出ウィンドウ内に表示される。図345(c)はこのときの表示状態を示している。
次に、タイミングt46.5からタイミングt47の期間において、シルエット状の魔法使いキャラクタの画像が演出ウィンドウ内に表示される。図345(d)はこのときの表示状態を示している。
図中に示しているよう、各キャラクタの後ろ側には後光が表示されている。
次に、タイミングt47からタイミングt48.5の期間において、シルエット状の各キャラクタの画像が演出ウィンドウ内で順番に高速(例えば0.1秒毎)に切り替えられて表示される。図345(e)はシルエット状の4人のキャラクタ全員を重ね合わせた状態(遊技者が視覚的に知覚する状態)を示している。
次いで、タイミングt48.5からタイミングt49.5の期間において、非シルエット状の複数の色で塗り分けられた態様の魔法使いキャラクタが停止表示される。また、キャラクタが持っている杖の先には「激アツ」という文字画像が表示されている。図345(f)は、このときの表示状態を示している。
次いで、タイミングt49.5からタイミングt50の期間において、魔法使いキャラクタの左側に「お待たせ!」というセリフ画像が表示される。また、魔法使いキャラクタが左腕を動かして、杖を上に掲げたポーズに変化する特定の動的表示が行われる。図345(g)はこのときの表示状態を示している。
タイミングt50において、魔法使いキャラクタとセリフの表示が終了し、タイミングt50.5において、演出ウィンドウの表示が終了する。図343(c)は、演出ウィンドウの表示が終了したあとの所定のタイミング(例えばタイミングt52)における表示状態を示している。
ここで、演出例01と演出例02の相違点について説明する。
まず第1の相違点として、演出例01と演出例02では、キャラクタを高速で切替表示した後のキャラクタの表示態様が異なっている。演出例01の場合には、まずシルエット状に表示したのちに、徐々に色が付いた状態となる。一方、演出例02の場合には、シルエット状での表示は行われずに、いきなり色が付いた状態のキャラクタが表示される。つまり、演出例01では、後に色が付いて表示されることとなるキャラクタのうちのどのキャラクタが選択されたのかを想起できる想起表示(シルエット表示での停止表示)を行うのに対し、演出例02では、想起表示(シルエット表示での停止表示)は行わない。
このように、各演出パターンにおいて、キャラクタがまずシルエット状に表示される演出態様(想起表示あり)と、キャラクタが非シルエット状のいきなり色が付いた状態で表示される演出態様(想起表示なし)の双方が実行されうるようにしてもよい。また、演出態様によって(想起表示の有無によって)、当りに対する期待度が異なるようにしてもよい。例えば、キャラクタがまずシルエット状に表示される演出態様(想起表示あり)と、キャラクタが非シルエット状のいきなり色が付いた状態で表示される演出態様(想起表示なし)とで、前者よりも後者の期待度を高くしてもよい。また、この場合の出現率については前者よりも後者の出現率を低くしてもよい。
あるいは、例えば、キャラクタがまずシルエット状に表示される演出態様(想起表示あり)と、キャラクタが非シルエット状のいきなり色が付いた状態で表示される演出態様(想起表示なし)とで、後者よりも前者の期待度を高くしてもよい。また、この場合の出現率については後者よりも前者の出現率を低くしてもよい。
次いで、第2の相違点として、演出例01と演出例02では、キャラクタを高速で切替表示した後のキャラクタの表示態様(想起表示の有無)に加えて、高速で切替表示した後のキャラクタの表示がシルエット状で表示されるのか非シルエット状で表示されるのかに対応して高速で切替表示される時間(期間)の長さも異なっている。具体的には、演出例01では1秒間(タイミングt47~タイミングt48の期間)、演出例02では、1.5秒間(タイミングt47~タイミングt48.5の期間)となっている。
このため、キャラクタを高速で切替表示する時間(期間)が短く停止表示されるキャラクタの表示態様がシルエット状で表示(想起表示)される演出例01よりも、キャラクタを高速で切替表示する時間(期間)が演出例01よりも長く停止表示されるキャラクタの表示態様が非シルエット状で表示される演出例02の方が当りに対する期待度が高いとした場合には、高速で切替表示する時間(期間)が長くなれと思わせることができるし、キャラクタを高速で切替表示する時間(期間)が短く停止表示されるキャラクタの表示態様がシルエット状で表示(想起表示)される演出例01よりも、キャラクタを高速で切替表示する時間(期間)が演出例01よりも長く停止表示されるキャラクタの表示態様が非シルエット状で表示される演出例02の方が当りに対する期待度が低いとした場合には、高速切替が早く終了しろと思わせることができる。また、停止表示されるキャラクタの表示態様がシルエット状で表示(想起表示)される場合には当りに対する期待度を100%にするようにしてもよい。このようにすることで、高速切替が早く終了した場合には遊技者にとって安心感が提供され、高速切替が早く終了しなくても期待感が維持される。
このように、「シルエット予告演出」によれば、シルエット表示時に後光表示があるか否か、4回目のシルエット表示において魔法使いキャラクタが表示されるか否か、最終的にどのキャラクタが表示されるのか、表示されたキャラクタがシルエット状であるか否か(高速切替表示の時間が長いか否か)、シルエット状に表示された状態のキャラクタに徐々に色がついて非シルエット状に表示される演出表示(表示されたキャラクタがどのキャラクタかわかりにくい状態から明確にわかる状態へと変化する演出表示)、色付きで表示されたキャラクタに文字画像が付されているか否か、文字画像が付されている場合にはどの文字画像が付されているか、キャラクタが動作するか否か(動的表示を行うか否か)、といった点に着目して遊技者は演出の進行を注視し、示唆される期待度により装飾図柄の変動表示結果についての期待感を高めることとなる。
特殊なリーチ演出中に、「シルエット予告演出」を実行する実施形態を示したが、「シルエット予告演出」の終了(演出ウィンドウの表示の終了)後、所定のタイミングで、キャラクタ同士の戦闘が終了して、どちらかのキャラクタが勝つ表示が行われる。また、戦闘結果に対応して、装飾図柄が大当りを示す態様とハズレを示す態様のいずれかの態様で停止表示される。
本実施形態においては、タイミングt53において、キャラクタの戦闘結果を示すとともに戦闘結果に対応した態様で装飾図柄を仮停止表示し、タイミングt54において、装飾図柄を特殊リーチ演出時専用の装飾図柄か通常時の装飾図柄へと変更するとともに背景画像を特殊リーチ時専用の背景画像から通常時の背景画像へと変更し、タイミングt55において、装飾図柄が停止表示される。
なお、タイミングt56以降は、特別抽選の結果が大当りであった場合には、大当り遊技が開始される。また、特別抽選の結果がハズレであって、保留がある場合には、新たな変動表示が開始される。特別抽選の結果がハズレであって、保留がない場合には、待機状態となる。
セリフ画像の表示とともに音声の出力を行ってもよい。セリフ全体を音声として出力してもよいし、セリフの一部のみを音声として出力してもよい。
あるいはセリフ画像の表示を行わず、音声出力のみを行ってもよい。
なお、キャラクタ画像を高速に切り替えて表示する際の切り替えタイミングは0.1秒毎に限られず、例えば、0.33秒毎~0.2秒毎程度としてもよい。
各種の演出(後光の有無、最終的に停止表示されるキャラクタの種類、キャラクタ確定時のキャラクタ等の表示態様、キャラクタが表示されたときの文字表示の態様、キャラクタの動作の有無など)によって、期待度が示唆される点を挙げたが、期待度が低いほど出現率を高くし、期待度が高いほど出現率を低くするとよい。
例えば、最終的に停止表示されるキャラクタは、武闘家キャラクタ、戦士キャラクタ、侍キャラクタ、魔法使いキャラクタの4人であるが、武闘家キャラクタ、戦士キャラクタ、侍キャラクタ、魔法使いキャラクタの順に示唆される期待度が高くなっていくとともに出現する割合が低くなっていくようにするとよい。
「シルエット予告演出」が、特殊なリーチ演出(前述したバトルリーチ演出など、ノーマルリーチを除いたすべてのSPリーチ演出もしくはノーマルリーチを除いたSPリーチ演出のうちの一部のSPリーチ演出)における当落分岐演出(当りであるかはずれであるかを示唆する演出)が行われるよりも前に(図342における演出例01の場合にはタイミングt51で)終了する例を示したが、この当該t51のタイミング以降も演出ウィンドウの表示を継続させてもよい。例えば、当落報知演出が行われるタイミングが到来したときにも演出ウィンドウの表示を継続させるようにしてもよいし、当落報知演出が行われているときにも演出ウィンドウの表示を継続させるようにしてもよいし、装飾図柄の変動状態が停止表示(確定停止期間)が行われているときにも演出ウィンドウの表示を継続させるようにしてもよい。なお、当落報知演出が行われるタイミングが到来したときや、当落報知演出が行われているときにも演出ウィンドウの表示を継続させる場合には、当落報知演出が視認可能となるように、演出ウィンドウの表示を縮小するなど、異なる態様で表示する方が望ましい。
例えば、装飾図柄の停止表示結果が大当りの場合は、大当り遊技中に演出ウィンドウの表示を継続してもよい。
また、装飾図柄の停止表示結果がハズレの場合には、保留がない場合に、演出ウィンドウ表示を継続してもよい。
例えば、装飾図柄が「5」「6」「5」の組み合わせで仮停止表示された状態(図346(a)に示す表示状態)や、その後、装飾図柄が「5」「6」「5」の組み合わせで停止表示される状態(図346(b)に示す表示状態)まで、演出ウィンドウの表示を継続してもよい。
なお、通常時の装飾図柄よりも、演出ウィンドウ(キャラクタと文字も含む。以下同様)の表示優先度を低くするとよい。また、装飾図柄の停止表示が1秒間行われた後、通常時の装飾図柄よりも、演出ウィンドウの表示優先度を高くするとよい(図346(c)に示す表示状態)。
また、装飾図柄の停止表示から始動入賞が所定時間(例えば30秒)発生しなかった場合に装飾図柄の表示を中断して、遊技機のデモ動画(機種名と機種のモチーフとなっているストーリーやキャラクタを説明する動画)を再生するようにしてもよい。また、この状況においても、演出ウィンドウの表示を継続して行うようにしてもよい(図346(d)に示す表示状態)。なお、デモ動画の表示優先度を、演出ウィンドウの表示優先度よりも低くし、デモ動画の手前側に演出ウィンドウが表示されるようにするとよい。あるいは、デモ動画の表示優先度を、演出ウィンドウの表示優先度よりも高くし、デモ動画の後ろ側に演出ウィンドウが表示されるようにするとよい。
なお、演出ウィンドウ内では、キャラクタを静止表示させてもよい。この場合、図338(g)、図339(g)、図340(g)に示したようにキャラクタが所定の動きをした後の態様をそのまま静的な態様で表示し続けるとよい。
あるいはキャラクタを動的に表示し続けてもよい。例えば、図337(g)に示した武闘家キャラクタの場合はそのまま全身をブルブルと動かし続ける表示を行ってもよい。また、戦士キャラクタ、侍キャラクタ、魔法使いキャラクタの場合は、持っている武器を振り回し続ける表示を行ってもよい。
なお、演出ウィンドウとキャラクタの表示は、新たな変動表示の開始時(保留がある場合や保留が無い状態において始動入賞が発生した場合)や装飾図柄の停止表示から所定時間(例えば10分)の経過後に終了するとよい。
このように、特殊なリーチ演出の終了後にもキャラクタの表示が継続されることで、遊技者の心を和ませることができる。
なお、各キャラクタの動的表示をコミカルな動きにするとより効果的である。また動的表示のパターンとして、特殊なリーチ演出中には表示されない動的表示のパターンが表示されるようにしてもよい。
例えば、演出例01におけるタイミングt50において、操作手段の操作を促すセリフ画像を表示するようにしてもよい。例えば、「はずれてしまったな・・・残念だけど、左打ちだ!」と表示して、ハンドル302の操作をキャラクタによって促してもよい。
このような表示を行うことで、特殊なリーチ演出中に遊技球の発射を止めていた遊技者がそのまま遊技をやめてしまうことを防止することができ、遊技機の稼働率を高めることができる。
なお、保留が存在しその中に大当りの結果となる保留がある場合には、「はずれてしまったな・・・残念だけど、今は左打ちだ!」というセリフを先読み処理に基づいて表示し、大当りが発生することを示唆してもよい。
このようにした場合、まず、「はずれてしまったな・・・残念だけど、」という文字を表示したあとに、「左打ちだ!」という文字を表示する場合と「今は左打ちだ!」という文字を表示する場合があるようにすることで、特殊なリーチ演出がハズレの結果となってしまった場合であっても、興趣の低下を抑制することに貢献する。
演出例01において、武闘家キャラクタがタイミングt48からタイミングt48.5の期間において、シルエット状に表示される。一方、演出例01において、武闘家キャラクタがタイミングt50からタイミングt50.5の期間において動的に表示される場合がある。
キャラクタがシルエット状に表示される時間と、キャラクタが動的に表示される時間とが同じ長さである例を示したが、異なる時間としてもよい。
例えば、キャラクタがシルエット状に表示される時間の長さを、キャラクタが動的に表示される時間の長さよりも長くしてもよい。例えば、キャラクタがシルエット状に表示される時間の長さを2秒間とし、キャラクタが動的に表示される時間の長さを0.5秒間としてもよい。どのキャラクタが表示されたのかを遊技者が十分に認識する時間を確保することができる。
あるいは、キャラクタがシルエット状に表示される時間の長さを、キャラクタが動的に表示される時間の長さよりも短くしてもよい。例えば、キャラクタがシルエット状に表示される時間の長さを0.5秒間とし、キャラクタが動的に表示される時間の長さを2秒間としてもよい。この場合、途中の演出の流れを遊技者が真剣に視認していなかったとしても、最終的には、キャラクタの種類、文字表示の有無や種類、キャラクタの動作の有無を確認する時間を十分に確保することができ、期待度についての一定の情報を遊技者に提供することができる。また、キャラクタの動作態様を遊技者が楽しむ時間を担保できる。
なお、「砂時計保留変化演出」の実施例中において説明した演出用装飾部材を「シルエット予告演出」において、採用してもよい。
例えば、図342(a)に示した演出例01のタイミングt50からタイミングt50.5の期間、図342(b)に示した演出例02のタイミングt49.5からタイミングt50の期間において、キャラクタが動的に表示される場合と動的に表示されない場合とがあるが、キャラクタが動的に表示される場合に、演出用装飾部材が動作する場合があるようにしてもよい。
また、演出用装飾部材が動作しない場合よりも、演出用装飾部材が動作する場合の方が期待度が高くなるように設定するとよい。
なお、キャラクタが動的に表示される場合に、必ず演出用装飾部材を動作させてもよい。これにより、キャラクタの動的表示を盛り上げることができる。
逆に、キャラクタが動的に表示される場合に、必ず演出用装飾部材を動作させないようにしてもよい。この場合は、キャラクタの動的表示に遊技者の意識を集中させることができる。
また、演出用装飾部材が動作した場合には、必ず大当りとなるようにしてもよい。また、演出用装飾部材が動作しなかった場合には、必ずハズレとなるようにしてもよい
キャラクタがシルエット状に表示される期間(色が付いたどのキャラクタが表示されるのかが確定的にされている期間(例えば、演出例01であれば、タイミングt48~タイミングt48.5の期間))において、ボタン操作(例えば、操作ボタン401や攻撃ボタン3710の操作)を有効としてもよい。また、ボタン操作が有効であることを示す操作部を模した模擬画像や操作態様を示す画像(「PUSH」などの画像)を表示してもよい。そして、遊技者によるボタン操作に対応して、表示されているキャラクタがより期待度の高いキャラクタに変化する場合があるようにしてもよい。
例えば、武闘家キャラクタがシルエット状に表示されている状態で、操作ボタン401を模した模擬画像と操作態様を示す「PUSH」という画像が表示領域に表示され、遊技者が操作ボタン401を押した場合に、武闘家キャラクタに代えて、戦士キャラクタ(あるいは侍キャラクタや魔法使いキャラクタ)がシルエット状に表示されるようにしてもよい。
なお、この場合、キャラクタがシルエット状に表示されている時間を0.5秒間よりも長い時間(例えば3秒間)にするとよい。
このような態様によれば、期待度が低いキャラクタが期待度が高いキャラクタに変化するため、期待度が低いキャラクタが表示された場合でも、大当りについての期待感を維持させることができる。
なお、操作部を模した模擬画像や操作態様を示す画像の表示態様を複数設け、表示態様の違いによって期待度を示してもよい。例えば、操作部を模した模擬画像や操作態様を示す画像が白色、赤色、金色のいずれかの色で表示されるとともに、この順に期待度が高くなるようにしてもよい。
なお、「砂時計保留変化演出」の実施例中において説明した演出用装飾部材を「シルエット予告演出」において、採用してもよい。
例えば、図342(a)に示した演出例01のタイミングt48からタイミングt48.5の期間において、キャラクタがシルエット状に表示されるが、この期間において演出用装飾部材が動作する場合があるようにしてもよい。
また、演出用装飾部材が動作しない場合よりも、演出用装飾部材が動作する場合の方が期待度が高くなるように設定するとよい。
なお、キャラクタがシルエット状に表示される期間において、必ず演出用装飾部材を動作させてもよい。これにより、シルエット状のキャラクタの表示を盛り上げることができる。
逆に、キャラクタがシルエット状に表示される場合に、必ず演出用装飾部材を動作させないようにしてもよい。この場合は、シルエット状のキャラクタの表示に遊技者の意識を集中させることができる。
また、演出用装飾部材が動作した場合には、必ず大当りとなるようにしてもよい。また、演出用装飾部材が動作しなかった場合には、必ずハズレとなるようにしてもよい
シルエット表示を計4回行ない、さらに高速で切り替え表示を行なったのちに所定のキャラクタが表示される例を示したが、4回のシルエット表示の所定の回において、いきなり色付きのキャラクタが表示されるようにしてもよい。また、そのキャラクタに対応して、上述した各種の演出(図341の「キャラクタが表示されたときの文字表示」欄や「キャラクタの動作」欄に示す演出など)が実行されるようにしてもよい。
例えば、1回目にシルエット状の武闘家キャラクタが表示されたのち、2回目に非シルエット状で色付きの戦士キャラクタが表示されるようにし、戦士キャラクタに対応した期待度示唆演出が行われるようにしてもよい。
あるいは、1回目にシルエット状の武闘家キャラクタが表示され、2回目にシルエット状の戦士キャラクタが表示され、3回目にシルエット状の侍キャラクタが表示され、4回目に非シルエット状で色付きの魔法使いキャラクタが表示されるようにし、魔法使いキャラクタに対応した期待度示唆演出が行われるようにしてもよい。
なお、演出ウィンドウの色(キャラクタの背景として表示される部位の色)をキャラクタの種類に限らず共通にするとよい。
遊技に慣れた遊技者によっては、演出ウィンドウの色によって、表示されるキャラクタの種類が事前に分かってしまうために、期待度の低いキャラクタが表示されることがわかってしまうと興ざめとなってしまうことがあるが、そのような事態の発生を防止できる。
あるいは、演出ウィンドウの色をキャラクタの種類に対応してそれぞれ異なる色としてもよい。
この場合、遊技に不慣れな遊技者によっては、演出ウィンドウの色によって、キャラクタの種類を事前に予想することができ、表示されたキャラクタが予想したキャラクタと一致した場合には、演出に慣れてきたことに喜びを感じさせることができる。
このような「シルエット予告演出」によれば、新規な興趣を遊技者に提供できる。
装飾部材として、パネル板後方基板2420(図130等)、パネル板後方装飾部材2410(図131等)、戦車役物3770(図241等)等が遊技盤5に設けられる点、これらの装飾部材を演出等に用いてもよい例を示したが、以下に、装飾部材に対して適用可能な変形例について説明する。
これらの装飾部材は、待機位置と移動位置との間で移動させることが可能である。そのため、これらの装飾部材を可動装飾部材と称する場合がある。
なお、移動態様としては、待機位置と移動位置との間での直線的な移動に限らず、各種の移動態様・動作態様を採用することができる。例えば、図134を参照して示したパネル板後方装飾部材2410のように待機位置と移動位置との間で回動動作が行われるようにしてもよい。また、回動軸の方向についても、左右方向に限らず、上下方向や前後方向としてもよい。あるいは、任意の向きを回動軸とすることができる。なお、可動装飾部材の動作としては回動に限らず、回転可能に構成してもよい。
また、図241等を参照して、戦車役物3770が上下方向に移動可能である実施形態を示したが、可動装飾部材が移動する方向は上下方向に限らず、左右方向や前後方向としてもよい。あるいは任意の傾きの直線に沿って移動可能としてもよい。例えば、表示領域の左上から右下方向に向けて斜めに装飾部材が移動したり、表示領域の右上から左下方向に向けて斜めに可動装飾部材が移動するようにしてもよい。
なお、図241等を参照して、戦車役物3770が待機位置から移動位置に移動した場合に、戦車役物3770が遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に近づいていき、表示領域と重なって視認される状態となる例を示したが、可動装飾部材が任意の傾きの直線に沿って移動したり、装飾部材が回動あるいは回転移動することで、可動装飾部材が待機位置から移動位置へ移動して、可動装飾部材が表示領域と重ならない状態から表示領域と重なって視認される状態へ変化するようにしてもよい。
なお、装飾部材を待機位置または移動位置において振動させる動作態様を採用してもよい。
なお、このような動作態様は公知の駆動源や駆動機構(パルスモータやリンク機構など)を用いることで実現できる(本明細書中に記載の他の動作態様等を実現する場合においても同様である。)。
また、これらの装飾部材のうち、パネル板後方基板2420、戦車役物3770は所定の光源(複数のフルカラーLED)を備えており所定色で直接発光させることが可能である。そのため、これらの装飾部材を発光装飾部材と称する場合がある。
なお、パネル板後方装飾部材2410については、パネル板後方装飾部材2410の後方に設けられたパネル板後方基板2420から照射された所定色の光を乱反射する機能を有しているが、パネル板後方基板2420から照射された光は最終的にはパネル板後方装飾部材2410を通過して遊技者側に向けて照射されることとなる。これにより、遊技者はパネル板後方装飾部材2410が所定色で照明されて装飾された状態を視認することとなる。
なお、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420とを一体化し、装飾部材、可動装飾部材、発光装飾部材等として機能させてもよい。
なお、発光装飾部材の発光態様としてはすでに述べたとおり、大当りの期待度を示す特定色(白色、青色、緑色、赤色、金色、虹色等)で発光させる発光態様をとることができる。あるいは期待度を示さずに、単なる演出として所定色での発光態様とすることができる。例えば、遊技が行われていないデモ中において、所定色で発光させた態様とすることができる。
このように、本実施形態における装飾部材は、可動(あるいは移動)という機能と発光という機能のいずれか一方、あるいは、双方を備えることができる。また、装飾部材は、これらの機能のうちの1つの機能(例えば、待機位置から移動位置に移動する、特定色や所定色で発光する等)あるいは複数の機能の組み合わせ(例えば、待機位置から移動位置に移動した後、特定色や所定色で発光する等)によって、所定の遊技内容(例えば、変動表示中の装飾図柄の変動結果が大当りの結果となる期待度等)を示唆する演出や、特定の遊技期間(例えば大当り遊技状態中)を盛り上げる演出等の様々な演出に用いることができる。そのため、これらの装飾部材を演出用装飾部材と称する場合がある。
装飾部材は複数個(2個以上)設けてもよい。この場合、同様の機能を有する装飾部材を複数個設けてもよいし、それぞれ機能が異なる装飾部材を複数個設けてもよい。なお、ここでいう機能とは装飾部材の移動態様や発光態様等のことを指す。
また、第1の機能を有する装飾部材を1つまたは複数個設けるとともに、第1の機能とは異なる第2の機能を有する装飾部材を1つまたは複数個設けてもよい。同様に、第1の機能及び第2の機能とは異なる第3の機能を有する装飾部材、第1の機能~第3の機能とは異なる第4の機能を有する装飾部材・・・(以下同様)を1つまたは複数個設けてもよい。
例えば、表示領域の下側に上下方向に移動可能な第1の戦車役物3770を設け、表示領域の上側に上下方向に移動可能な第2の戦車役物3770を設けてもよい。また、表示領域の右側に左右方向に移動可能な第1のパネル板後方装飾部材2410と第1のパネル板後方基板2420を設け、表示領域の左側に左右方向に移動可能な第2のパネル板後方装飾部材2410と第2のパネル板後方基板2420を設けてもよい。なお、図241を参照して示したようにこれらの装飾部材は待機位置にあるときには、表示領域とは正面視で重ならず、待機位置から移動位置へと移動した場合には、表示領域と正面視で重なるようにしてもよい。
パネル板後方装飾部材2410やパネル板後方基板2420は、山並みを表わした装飾部材である。また、戦車役物3770は戦車を模した装飾部材である。なお、装飾部材の形状は、これらの例に限られるものではない。例えば、表示領域に表示される所定の画像(キャラクタ等)を模したものであってもよい。また、装飾部材と表示領域に表示される所定の画像とが一体となって1つのモチーフを表すものであってもよい。また、複数の装飾部材によって、1つのモチーフが表されるものであってもよい。
なお、装飾部材が、このように何らかの物体を表したり模したりする必要は必ずしもなく、何らかの物体を表したり模したりしたものでない装飾部材を採用してもよい。これは、装飾部材の移動態様や発光態様のみによっても、演出という作用を発揮することが可能であるためである。
図134を参照して示した実施形態のように、装飾部材は、前後方向において、パネル板1110と遊技盤側演出表示装置1600の間に位置するように設けられている。
なお、装飾部材は、ガラス板192とパネル板1110の間に位置するように設けてもよい。なお、この場合は転動する遊技球が装飾部材に衝突しないように仕切り等を設けてもよいし、装飾部材の強度を高めて、遊技球が装飾部材に衝突しても装飾部材の破損等が起こりにくくしてもよい。
あるいは、装飾部材を、遊技盤側演出表示装置1600や遊技盤側演出表示装置1600の表示領域よりも後方に設けてもよい。なお、遊技盤側演出表示装置1600の大きさを小さくすることで、正面視でみたときに、遊技盤側演出表示装置1600と重ならない位置に装飾部材を配置することが可能である。あるいは、装飾部材が待機位置から移動位置に移動することで、遊技盤側演出表示装置1600の後ろに隠れて正面視で視認不能な状態から、正面視で視認可能な状態としてもよい。この場合、遊技盤側演出表示装置1600の後ろ側から装飾部材が出現したように遊技者には視認されることとなる。
装飾部材が遊技盤5に設けられる例を示したが、図5等を参照して示した扉枠左サイドユニット530、扉枠右サイドユニット550、扉枠トップユニット570は、扉枠3に設けられた発光装飾部材である。なお、扉枠左サイドユニット530、扉枠右サイドユニット550、扉枠トップユニット570を遊技者や遊技店の店員に危険が及ばない移動範囲で移動や回動させて、可動装飾部材として機能するようにしてもよい。
また、図118等を参照して示した右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200は、扉枠3に設けられている。右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200は、発光及び移動が可能であり、発光装飾部材、可動装飾部材として機能するものである。
なお、扉枠3に設けたこれらの装飾部材に対して、遊技盤5に設けた各種の装飾部材についての機能を適宜適用して実施形態としてもよい。
なお、装飾部材という名称に代えて、装飾体、装飾手段等の名称を用いる場合もあるが、装飾部材といった場合と実質的な差異が発生するものではない。また、装飾体、装飾手段等と言った場合でも、装飾部材と同様に上述した各種の実施形態を適用することができる。
なお、入賞口(一般入賞口2001、第一始動口2002、第二始動口2004、大入賞口2005など)に遊技球が入賞したときには、所定数の遊技球が払い出される。このとき、払い出される遊技球のことを賞球という場合がある。また、払い出される遊技球の個数のことを賞球数という場合がある。
賞球数は遊技機の仕様や遊技性等に応じて、1個~15個の範囲で適宜設定されるが、例えば、一般入賞口2001の賞球数を4個、第一始動口2002の賞球数を4個、第二始動口2004の賞球数を1個、大入賞口2005の賞球数を10個としてもよい。
なお、一般入賞口2001の賞球数、第一始動口2002、第二始動口2004の賞球数が多いほど、遊技者の所持する遊技球が減りにくくなるため、相対的に大当り時に払い出せる遊技球の個数は減ることとなり、射幸性の低い仕様とすることができる。
一方、一般入賞口2001の賞球数、第一始動口2002、第二始動口2004の賞球数が少ないほど、遊技者の所持する遊技球が減りやすくなるため、相対的に大当り時に払い出せる遊技球の個数は増えることとなり、射幸性の高い仕様とすることができる。
また、大入賞口の賞球数を増やすことで、大当り中に払い出される遊技球の総数を増やすことができる。
一方、大入賞口の賞球数を減らすことで、大当り中に払い出される遊技球の総数を減らすことができる。
また、図5や図135等に示すように遊技領域の右側に第二始動口2004を配置し、右打ちを行ったときに第二始動口2004に遊技球が入球可能となる場合には、発射された遊技球の個数と同数かやや少ない程度の個数の賞球が遊技者に払い出されるような位置に障害釘1201や第二始動口2004を配置することで、右打ち中に遊技球が減っていってしまい、遊技者の興趣が低下するという事態の発生を防止できる。
第二始動口2004の賞球数を1個にするとともに、発射された遊技球のほぼすべてが第二始動口2004に入賞するようにしてもよい。あるいは、第二始動口2004の賞球数を2個にするとともに、発射された遊技球のほぼ半分が第二始動口2004に入賞するようにしてもよい。
このように、入賞口(一般入賞口2001、第一始動口2002、第二始動口2004、大入賞口2005など)の賞球数は、入賞口に対する入賞確率や大当り確率、その他の各種要素を考慮して総合的に決定される。
以下に、新規な演出である「キャラクタ現保留びっくり演出」を含む実施形態について説明する。なお、この実施形態は、図123~図346等を参照して説明した実施形態を変形したものである。
図347~図349は、本実施形態において表示領域に表示される各種の画像を示している。図350、図351は、本実施形態におけるタイムチャートを示している。図352~図358は、本実施形態の遊技盤側演出表示装置1600の表示領域における表示態様を示している。
なお、本実施形態においては、当該保留画像のことを現保留画像、第1保留表示領域から第4保留表示領域に表示される保留画像のことを待機保留画像(第1待機保留画像~第4待機保留画像)と称する。なお、装飾図柄の変動表示や、当該保留画像、保留画像等が機能や奏する作用については、図123~図125等を参照して上述したとおりである。また、低確率非時短状態において特別抽選の結果が大当りとなる確率が1/300であることを図142、図143を参照して示したが、リーチ状態となる確率は30/300(すなわち1/10)とするとよい。このような確率とすることで、リーチ状態となったときに、29/30の確率でリーチハズレとなり、1/30の確率で大当りとなる。このような実施形態によれば、遊技者はリーチ状態が発生した際に大当りに対する期待感を抱くこととなる。
図347は表示領域に表示される各種の画像を示してる。
図347(a)は通常背景画像Aを示している。通常背景画像Aは、草原の中央に街道が設けられ、街道沿いに木が生えている様子を示す画像である。また、背景画像の内容を示す「街道ステージ」という文字が画像の左上の領域に付されている。
図347(b)は通常背景画像Bを示している。通常背景画像Bは、道の右側に2軒の家が建っている宿場町の様子を示す画像である。また、背景画像の内容を示す「宿場ステージ」という文字が画像の左上の領域に付されている。
図347(c)はリーチ時背景画像Aを示している。リーチ時背景画像Aは、右上から左下に向けて曲がりくねった線が複数本設けられている画像である。
図347(d)はリーチ時背景画像Bを示している。リーチ時背景画像Bは、鍾乳洞内の様子を表した画像である。画像内には下向きの鍾乳石と上向きの鍾乳石の画像とが複数設けられている。
図347(e)は化け物キャラクタ画像を示している。化け物キャラクタ画像は、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域の半分以上を占めるものとなっている。化け物キャラクタは、眼、口、手等を有している。図347(f)、図347(g)はそれぞれ化け物キャラクタ画像に加えて、化け物キャラクタの口から吐き出された瘴気を表す瘴気画像Aと瘴気画像Bを示している。図から明らかなように瘴気画像Bは瘴気画像Aよりも大きさが大きい。
図347(h)は本実施形態において表示領域に表示される装飾図柄の種類を示している。装飾図柄は7種類存在し、それぞれ、数字の「1」~「7」が付されている。
図348(a)は通常背景画像Cを示している。通常背景画像Cは日本地図を表した画像である。また、通常背景画像Cは右打ち中に表示される画像である。
図348(b)は右打ち中に表示される画像のうち、通常背景画像Cよりも表示優先度が高く、装飾図柄よりも表示優先度が低い画像を示している。具体的には、図中に示すように表示領域の左上の位置に、不透明の背景部分を有する枠が表示される。またこの枠の中には「勝利×15」、「12000両突破!!」、「次の目的地:尾張」という文字が表示される。なお、「勝利×15」のうち、数字の部分は連チャン回数を示しており、この場合は、連チャン回数が15回であることを示している。また、「12000両突破!!」のうち、数字の部分は、連チャン中に遊技者に払い出された遊技球の個数を示している。これらの数字の部分は連チャン回数や連チャン中に遊技者に払い出された遊技球の個数に対応した数字で表示される。
また、表示領域の上部には「武者修行RUSH」という文字が表示される。
また、表示領域の左下には武闘家キャラクタと武闘家キャラクタのセリフ(「全国を武者修行だ!」)が表示される。
図348(c)は、右打ち中に表示される画像のうち、装飾図柄よりも表示優先度が高い画像を示している。具体的には、図中に示すように表示領域の右上に「右打ち!」という文字を含む右向きの矢印画像が表示される。遊技者は右打ちという文字および矢印の向きを視認することで、右打ちを行う遊技状態(時短状態)であることを認識することができる。
図349(a)、図349(b)、図349(c)は落雷画像A、落雷画像B、落雷画像Cを示している。
落雷画像Aは、表示領域の右上から左下に向けて落雷が発生した様子を表したものである。
落雷画像Bは、表示領域の右上から左下に向けて落雷が発生した様子と表示領域の左上から右下に向けて落雷が発生した様子を表したものである。
落雷画像Cは、表示領域の右上から左下に向けて落雷が発生した様子と表示領域の左上から右下に向けて落雷が発生した様子と表示領域の上から下に向けて落雷が発生した様子を表したものである。
落雷画像はリーチ状態が形成されたときに表示される場合があるが詳細は後述する。
図349(d)、図349(e)、図349(f)は竜巻画像A、竜巻画像B、竜巻画像Cを示している。
各竜巻画像は3つの竜巻を含んでいる。これらの3つの竜巻が表示される位置は、左中右の装飾図柄が表示される位置に対応している。また竜巻画像は、竜巻画像A、竜巻画像B、竜巻画像Cの順に大きさが大きくなる。
竜巻画像はリーチ状態が形成されたときに表示される場合があるが詳細は後述する。
図350、図351を参照して、演出パターン1から演出パターン5について説明する。なお、各演出パターンにおける装飾図柄の変動表示時間は10秒間、装飾図柄の確定停止期間は0.5秒間である。
また、装飾図柄としては、数字の1から7が付された計7種類の装飾図柄を表示可能であり、変動表示の際には数字の1が付された装飾図柄から順に循環的に表示される。
また、図352等では装飾図柄の変動開始直前の保留個数が3個である場合を例としているが、保留個数は、1~4個のいずれかであれば構わない。また、第1保留表示領域に先読み処理の結果に基づいた保留画像である武闘家キャラクタ待機保留画像が表示されているが、武闘家キャラクタ待機保留画像が表示されるのは、始動入賞時あるいは新たな変動表示の開始時である。そのため、第2保留表示領域~第4保留表示領域に武闘家キャラクタ待機保留画像が表示される場合もある。なお、この場合は、新たな変動表示が開始されるタイミングと同じタイミングで、隣接する保留表示領域に武闘家キャラクタ待機保留画像が左方向に移動していく表示処理が行われる。
なお、演出パターンの種類によって、左装飾図柄、右装飾図柄、中装飾図柄が高速で変動表示される状態から低速で変動表示される状態へ変化するタイミング、低速で変動表示される状態から仮停止表示されるタイミング、リーチ状態を発生させるか否か、背景画像を切り替えるか否か、現保留画像や待機保留画像を非表示の状態とするか否か、非表示とするタイミングなどが異なっている。
図350(a)、図352を参照して演出パターン1について説明する。
タイミングt0において、変動表示が開始され、タイミングt6まで、全装飾図柄が高速で変動表示される。図352(a)は変動表示開始前の表示領域における表示態様を示している。図中に示すように背景画像として通常背景画像Aが表示されている。また、上述したようにこのときの保留個数は3個である。第1保留表示領域には武闘家キャラクタ待機保留画像が表示されている。また、第2保留表示領域、第3保留表示領域には白色で円形の通常の待機保留画像が表示されている。武闘家キャラクタ待機保留画像は先読み処理の結果に基づいて表示されるか否かが決定される。
図352(b)は、変動表示が開始されたタイミングt0から左装飾図柄が低速表示とされるタイミングt6までの期間の所定のタイミングにおける表示態様を示している。この期間においては、全装飾図柄が高速変動されて表示される。また、現保留画像として、武闘家キャラクタ現保留画像が表示されている。なお、変動表示の開始と同時に武闘家キャラクタ待機保留画像として表示されていた画像が表示領域内で左方向に移動するとともに大きさが徐々に大きくなっていき、左右方向略中央で停止して武闘家キャラクタ現保留画像として表示される。
タイミングt6からタイミングt7の期間において、左装飾図柄が低速で変動表示される。図352(c)は、左装飾図柄が低速で変動表示されている状態を示している。
タイミングt7において、左装飾図柄が仮停止表示される。また、タイミングt7からタイミングt8の期間において、右装飾図柄が低速で変動表示される。図352(d)は、数字の2が付された左装飾図柄が仮停止表示されるとともに、右装飾図柄が低速で変動表示されている状態を示している。
タイミングt8において、右装飾図柄が仮停止表示される。また、タイミングt8からタイミングt9の期間において、中装飾図柄が低速で変動表示される。図352(e)は、数字の2が付された右装飾図柄が仮停止表示されるとともに、中装飾図柄が低速で変動表示されている状態を示している。なお、ここでは、左装飾図柄に付された数字と右装飾図柄に付された数字が同じ数字(数字の「2」)となっており、リーチ状態が発生している。
タイミングt9において、中装飾図柄が仮停止表示される。図352(f)は数字の3が付された中装飾図柄が仮停止表示された状態を示している。
仮停止された装飾図柄に付された数字の組み合わせはこの場合「232」であり、変動表示の結果がリーチハズレであることを示している。
タイミングt10において、全装飾図柄が停止表示され、タイミングt10.5まで停止表示が継続される。停止表示された装飾図柄に付された数字の組み合わせはこの場合「232」であり、変動表示の結果がリーチハズレであることを示している。
また、タイミングt10において、武闘家キャラクタ現保留画像の表示が終了する。もしくは、タイミングt10になると、武闘家キャラクタ現保留画像の表示の終了を開始し、タイミングt10.5までには武闘家キャラクタ現保留画像の表示が終了するように、例えば、武闘家キャラクタ現保留画像の透明度を高めていく表示や、武闘家キャラクタ現保留画像に重なるように所定の表示画像(例えば、煙の画像)を表示するようにしてもよい。なお、演出パターン2~演出パターン5において武闘家キャラクタ現保留画像を非表示とする際にも同様の態様を採用することができる。図352(g)は、全装飾図柄が停止表示されたときの表示状態を示している。
タイミングt10.5以降は、新たな変動表示が開始される。
上述した演出例においては、変動表示結果がリーチハズレの態様で停止する例を示したが、左右の装飾図柄に付された数字を異なる数字として、リーチ状態が形成されない場合もある。また、左右の装飾図柄が仮停止してリーチ状態が形成されたのち、タイミングt9において、左右の装飾図柄に付された数字と同じ数字が付された中装飾図柄が仮停止される場合がある。その後、タイミングt10において、左中右の装飾図柄に付された数字がすべて同じ数字で停止表示され、特別抽選の結果が大当りであることが示される。この場合、タイミングt10.5から大当り遊技状態(厳密には大当り遊技を開始することを示唆する大当りオープニング演出)が発生する。
なお本実施形態では、装飾図柄が高速で変動表示される場合には、装飾図柄が1秒間に10図柄分スクロールして表示される。
また、装飾図柄が低速で変動表示される場合には、装飾図柄が1秒間に3図柄分スクロールして表示される。
また、装飾図柄が超低速(詳細は演出パターン2において後述する)で変動表示される場合には、装飾図柄が1秒間に1図柄分スクロールして表示される。
なお、装飾図柄が高速で変動表示された場合、装飾図柄の種類(装飾図柄に付された数字の種類)を識別することは困難または不能となる。
一方、装飾図柄が低速または超低速で変動表示された場合、装飾図柄の種類(装飾図柄に付された数字の種類)を容易に識別することが可能となる。
なお、装飾図柄が低速で変動表示された場合と、装飾図柄が超低速で変動表示された場合とでは、後者の方が、装飾図柄の種類(装飾図柄に付された数字の種類)をより容易に識別することできる。
次に、図350(b)、図353を参照して演出パターン2について説明する。
なお、タイミングt0からタイミングt6までの演出態様については演出パターン1と同様であるので、簡単のため図の説明のみを行う。図353(a)は、図352(a)と同様に変動表示が開始される前の表示態様を示している。また、図353(b)は、図352(b)と同様に変動表示が開始されて全装飾図柄が高速で変動表示されている状態を示している。
タイミングt6からタイミングt7の期間において、左右の装飾図柄が低速で変動表示される。図353(c)はこの期間における装飾図柄の変動表示態様を示している。図中に示すように左右の装飾図柄として同じ数字が付された装飾図柄(具体的には「7」が付された左装飾図柄と「7」が付された右装飾図柄、「1」が付された左装飾図柄と「1」が付された右装飾図柄)が同じ速度で同期してスクロールする態様で変動表示される。
タイミングt7において、左右の装飾図柄が仮停止表示される。左右の装飾図柄は同期して変動表示されているため、仮停止時には必ずリーチ状態の態様で表示されることとなる。また、タイミングt7において中装飾図柄が超低速(1秒間に1図柄分スクロールする)で変動表示される状態となる。また、通常背景画像Aに代えて、リーチ時背景画像Aが表示される場合がある。図353(d)はこのときの表示状態を示している。
タイミングt9において、中装飾図柄が仮停止表示される。図353(e)は数字の3が付された中装飾図柄が仮停止表示された状態を示している。
仮停止された装飾図柄に付された数字の組み合わせはこの場合「232」であり、変動表示の結果がリーチハズレであることを示している。
タイミングt10において、全装飾図柄が停止表示され、タイミングt10.5まで停止表示が継続される。停止表示された装飾図柄に付された数字の組み合わせはこの場合「232」であり、変動表示の結果がリーチハズレであることを示している。また、タイミングt10において、武闘家キャラクタ現保留画像の表示が終了する。また、タイミングt10からタイミングt10.5の期間においては、背景画像として通常背景画像Aが表示される。図353(f)は、全装飾図柄が停止表示されたときの表示状態を示している。
タイミングt10.5以降は、新たな変動表示が開始される。
演出パターン2においては、リーチ状態が必ず発生する。図353に示した表示例では、最終的にリーチハズレとなるが、特別抽選の結果が大当りの場合には、タイミングt9において、左右の装飾図柄と同じ数字の中装飾図柄が仮停止表示される。その後、タイミングt10からタイミングt10.5の期間において、同じ数字が付された装飾図柄が、左中右の装飾図柄として停止表示される。
次に、図350(c)、図354を参照して演出パターン3について説明する。なお、タイミングt7からタイミングt9の期間以外の演出態様については演出パターン2と同様であるので、簡単のため図の説明のみを行う。図354(a)は、図353(a)と同様に変動表示が開始される前の表示態様を示している。また、図354(b)は、図353(b)と同様に変動表示が開始されて全装飾図柄が高速で変動表示されている状態を示している。また、図354(c)は、図353(c)と同様に左右の装飾図柄として同じ装飾図柄が同期してスクロールする状態を示している。
演出パターン3では、タイミングt7で左右の装飾図柄が仮停止表示されるものの、中装飾図柄については、タイミングt7からタイミングt8の期間においても高速で変動表示される。図354(d)は、このときの表示状態を示している。
次いで、タイミングt8からタイミングt9の期間において、中装飾図柄が低速で変動表示される。図354(e)は、このときの表示状態を示している。
タイミングt9において、中装飾図柄が仮停止表示される。図354(f)は数字の3が付された中装飾図柄が仮停止表示された状態を示している。
タイミングt10において、全装飾図柄が停止表示され、タイミングt10.5まで停止表示が継続される。停止表示された装飾図柄に付された数字の組み合わせはこの場合「232」であり、変動表示の結果がリーチハズレであることを示している。また、タイミングt10において、武闘家キャラクタ現保留画像の表示が終了する。また、タイミングt10からタイミングt10.5の期間においては、背景画像として通常背景画像Aが表示される。図354(f)は、全装飾図柄が停止表示されたときの表示状態を示している。
タイミングt10.5以降は、新たな変動表示が開始される。
演出パターン3においては、リーチ状態が必ず発生する。図354に示した表示例では、最終的にリーチハズレとなるが、特別抽選の結果が大当りの場合には、タイミングt9において、左右の装飾図柄と同じ数字の中装飾図柄が仮停止表示される。その後、タイミングt10からタイミングt10.5の期間において、同じ数字が付された装飾図柄が、左中右の装飾図柄として停止表示される。
演出パターン2や演出パターン3におけるタイミングt7からタイミングt10の期間において、通常背景画像Aに代えて、リーチ時背景画像Aを表示する実施形態を示したが、タイミングt7からタイミングt10の期間において、背景画像の変更が行われずに通常背景画像Aがそのまま表示される場合があるようにしてもよい。また、この場合、通常背景画像Aに代えて装飾図柄が変動していないときには表示されることがないリーチ時背景画像Aが表示された場合の期待度を、通常背景画像Aが変更されずにそのまま表示された場合の期待度よりも高くするとよい。これにより、リーチ状態の発生とともに、背景画像が変化するか否かについて遊技者に興味を抱かせることができ、背景画像が変化した場合には、遊技者に大きな興奮を与えることができ、リーチ状態を盛り上げることができる。
図350(d)、図351、図355~図357を参照して演出パターン4(「キャラクタ現保留びっくり演出」)について説明する。なお、タイミングt0からタイミングt1までの演出態様については演出パターン1と同様であるので、簡単のため図の説明のみを行う。
また、図351(a)は特別抽選の結果が大当りである場合のタイミングt8からタイミングt10の期間における左中右の装飾図柄の変動状態を示すタイムチャートである。また、図351(b)は特別抽選の結果がハズレである場合のタイミングt8からタイミングt10の期間における左中右の装飾図柄の変動状態を示すタイムチャートである。
図355(a)は、図352(a)と同様に変動表示が開始される前の表示態様を示している。また、図355(b)は、図352(b)と同様に変動表示が開始されて全装飾図柄が高速で変動表示されている状態を示している。
演出パターン4ではタイミングt1において、化け物キャラクタ画像が表示される。また、武闘家キャラクタ現保留画像の左上に、化け物キャラクタが出現したことに武闘家キャラクタが気が付いたことを示す「!」マーク(感嘆符)が表示される。
図355(c)は、このときの表示状態を示している。
タイミングt1からタイミングt2にかけて、武闘家キャラクタ現保留画像は表示領域内を左方向に逃走していき、表示領域の左端から表示領域外に移動して、表示が終了する。
図355(d)は、武闘家キャラクタ現保留画像が逃走中の状態を示している。また、図355(e)は、武闘家キャラクタ現保留画像の表示が終了した状態を示している。
タイミングt4において、化け物キャラクタ画像の手前側に瘴気画像Aが表示される。また、タイミングt6において、化け物キャラクタ画像の手前側に瘴気画像Bが表示される。
図355(f)は、タイミングt4において瘴気画像Aが表示された状態を示している。また、図355(g)は、タイミングt6において瘴気画像Bが表示された状態を示している。
なお、瘴気画像をより動的に表示するようにしてもよい。例えば、化け物キャラクタの口から少量の瘴気が吐き出され、2秒間かけて瘴気が徐々に大きくなっていく動画を、化け物キャラクタ画像の手前側に表示するようにしてもよい。
タイミングt7からタイミングt8の期間において、左中右の装飾図柄が低速で変動表示される。各図柄は同じ速度で同期してスクロールして表示されるが、このとき、左右の装飾図柄には同じ数字が付されて表示され、中装飾図柄には、左右の装飾図柄に付された数字の変動表示順における1つ前の数字が付されて表示される。
図355(h)は、低速で変動表示中の装飾図柄を示している。同期して表示されている左中右の装飾図柄の組み合わせとして、「171」と「212」の組み合わせが図中に示されている。
タイミングt8において、同期してスクロールしていた装飾図柄が仮停止表示される。図356(a)、図357(a)は左中右の装飾図柄が「212」の組み合わせで仮停止表示された状態を示している。なお、大きく表示されている瘴気画像によって、左中右の装飾図柄が止められたように遊技者に知覚されるため、装飾図柄が仮停止される表示態様の興趣を高めることができる。
タイミングt8.1において、表示領域の右下に師匠キャラクタ画像が表示される。なお、師匠キャラクタは武闘家キャラクタの師匠という設定である。また、タイミングt8.1において、装飾図柄と化け物キャラクタ画像の表示優先度が変更される。タイミングt8.1までは、化け物キャラクタ画像よりも装飾図柄の表示優先度が高く、タイミングt8.1以降は、装飾図柄よりも化け物キャラクタ画像の表示優先度が高く設定される。なお、表示優先度の切り替えと同時に瘴気画像の表示が終了する。なお、師匠キャラクタの表示優先度は、装飾図柄や化け物キャラクタ画像よりも高く設定されている。
図356(b)、図357(b)は、タイミングt8.1において師匠キャラクタ画像が表示されるとともに化け物キャラクタ画像と装飾図柄の表示優先度が切り替えられた表示状態を示している。
次いで、タイミングt8.5において、師匠キャラクタが化け物キャラクタに対して攻撃(キック)を行う。師匠キャラクタの攻撃によって化け物キャラクタは反時計回りに回転して傾くとともにやや小さく表示される。この表示はタイミングt9まで継続される。図356(c)、図357(c)はこのときの表示状態を示している。
図356(a)~図356(c)と図357(a)~図357(c)は同じ表示態様を示していたが、以下に、図351(a)、図356(d)~図356(f)を参照して特別抽選の結果が大当りの場合の表示態様を説明し、図351(b)、図357(d)~図357(f)を参照して特別抽選の結果がハズレの場合の表示態様を説明する。
特別抽選の結果が大当りの場合の表示態様を図351(a)、図356(d)~図356(f)を参照して説明する。
タイミングt9において、師匠キャラクタが表示領域の右下の位置に戻るとともに、化け物キャラクタが師匠キャラクタに攻撃された時よりもさらに小さく表示される。なお、化け物キャラクタは最終的に表示領域の左側から画面外へ移動して消去され視認不能となる。
図356(d)は、タイミングt9.1における表示状態を示している。
図351(a)に示すようにタイミングt9.4からタイミングt9.6において、中装飾図柄が1図柄分移動する。中装飾図柄としては、数字の「1」が付された装飾図柄が仮停止されていたが、この場合、1図柄分移動することで、数字の「2」が付された装飾図柄が仮停止して表示されることとなる。中装飾図柄が1図柄分ズレて仮停止することで、左中右の装飾図柄に付された数字がすべて「2」となり、特別抽選の結果が大当りであることが遊技者に示唆される(タイミングt9.6~タイミングt10の期間)。
図356(e)は中装飾図柄が移動中の表示状態を示している。
タイミングt10~タイミングt10.5の期間において、装飾図柄が停止表示される。この期間においては、停止表示されている左中右の装飾図柄に付された数字がすべて「2」となっており、特別抽選の結果が大当りであったことが遊技者に示される。
図356(f)は装飾図柄が停止表示された状態を示している。
特別抽選の結果がハズレの場合の表示態様を図351(b)、図357(d)~図357(f)を参照して説明する。なお、図351(b)に示すように左中右の装飾図柄はタイミングt8からタイミングt10の期間において仮停止した状態が継続される。
タイミングt9において、化け物キャラクタが元の位置及び大きさに戻って表示される。また、師匠キャラクタは化け物キャラクタに弾き飛ばされて回転しながら表示領域の右下の位置に向かっていく。師匠キャラクタは最終的に表示領域の右下から画面外へ移動して消去され視認不能となる。
図357(d)は、タイミングt9.1における表示状態を示している。
タイミングt9.5において、装飾図柄の表示優先度が、化け物キャラクタ画像の表示優先度よりも高くなる。これにより装飾図柄が化け物キャラクタ画像よりも手前側に表示されるようになり、左中右の装飾図柄に付された数字が「212」の組み合わせで表示されていることが遊技者に明確に視認され、特別抽選の結果がハズレであることが遊技者に示唆される。
図357(e)は装飾図柄が化け物キャラクタ画像よりも手前側に表示されている表示状態を示している。
タイミングt10~タイミングt10.5の期間において、装飾図柄が停止表示される。この期間においては、停止表示されている左中右の装飾図柄に付された数字が「212」の組み合わせとなっており、特別抽選の結果がハズレであったことが遊技者に示される。
図357(f)は装飾図柄が停止表示された状態を示している。
演出パターン4では、装飾図柄が仮停止するまでは、化け物キャラクタ画像よりも手前側に装飾図柄が表示され、装飾図柄が仮停止したタイミング(タイミングt8)において、装飾図柄よりも手前側に化け物キャラクタ画像を表示している。この場合、化け物キャラクタ画像の表示によるインパクトをより高めることができる。一方で、装飾図柄の視認性は阻害される。そこで、例えば、表示優先度を変化させずに、装飾図柄の透明度を不透明な状態から、半透明な状態とし、手前側に表示されている装飾図柄を透かして後ろ側に表示されている化け物キャラクタ画像が視認可能となるようにしてもよい。あるいは、表示優先度を変化させずに、装飾図柄に付された数字のみを不透明な態様で表示し、その他の領域である装飾図柄を構成する長方形の部分については完全に透明とすることで、化け物キャラクタ画像の視認性を高めるようにしてもよい。
次に、図350(e)、図358を参照して演出パターン5について説明する。なお、タイミングt0からタイミングt5までの演出態様については演出パターン3と同様であるので、簡単のため図の説明のみを行う。図358(a)は、図354(a)と同様に変動表示が開始される前の表示態様を示している。また、図358(b)は、図354(b)と同様に変動表示が開始されて全装飾図柄が高速で変動表示されている状態を示している。
タイミングt5からタイミングt6の期間において、左右の装飾図柄が低速で変動表示される。図358(c)はこの期間における装飾図柄の変動表示態様を示している。図中に示すように左右の装飾図柄として同じ数字が付された装飾図柄(具体的には「7」が付された左装飾図柄と「7」が付された右装飾図柄、「1」が付された左装飾図柄と「1」が付された右装飾図柄)が同じ速度で同期してスクロールする態様で変動表示される。
タイミングt6において、左右の装飾図柄が仮停止表示される。左右の装飾図柄は同期して変動表示されているため、仮停止時には必ずリーチ状態の態様で表示されることとなる。中装飾図柄は高速で変動表示されている。また、通常背景画像Aに代えて、リーチ時背景画像Bが表示される。また、現保留画像と待機保留画像が非表示の状態となる。図358(d)はこのときの表示状態を示している。
タイミングt7において、中装飾図柄が超低速(1秒間に1図柄分スクロールする)で変動表示される状態となる。図358(e)はこのときの表示状態を示している。
タイミングt9において、中装飾図柄が仮停止表示される。図358(f)は数字の3が付された中装飾図柄が仮停止表示された状態を示している。
タイミングt10において、全装飾図柄が停止表示され、タイミングt10.5まで停止表示が継続される。停止表示された装飾図柄に付された数字の組み合わせはこの場合「232」であり、変動表示の結果がリーチハズレであることを示している。また、タイミングt10において、待機保留画像の表示が再開される。また、タイミングt10からタイミングt10.5の期間においては、背景画像として通常背景画像Aが表示される。図358(g)は、全装飾図柄が停止表示されたときの表示状態を示している。
タイミングt10.5以降は、新たな変動表示が開始される。
演出パターン5においては、リーチ状態が必ず発生する。図358に示した表示例では、最終的にリーチハズレとなるが、特別抽選の結果が大当りの場合には、タイミングt9において、左右の装飾図柄と同じ数字の中装飾図柄が仮停止表示される。タイミングt10からタイミングt10.5の期間において、同じ数字が付された装飾図柄が、左中右の装飾図柄として停止表示される。
演出パターン5では、リーチ状態の形成と同時に、リーチ時背景画像Bが表示され、現保留画像と待機保留画像が非表示とされる。また、中装飾図柄については高速で変動表示された状態が維持され、即座に低速変動される状態に変化するわけではない。そのため、表示されたばかりのリーチ時背景画像Bの視認性を十分に担保することができる。
演出パターン4において実行される「キャラクタ現保留びっくり演出」によれば、化け物キャラクタの登場により、キャラクタ現保留画像がびっくりして、表示領域外へ移動して、表示領域に表示されなくなる、という従来にない新規な興趣を遊技者に提供することができる。一方で、第1保留表示領域~第4保留表示領域の保留画像については、表示されなくなるわけではないため、保留数の確認が困難となることはない。
また、現保留画像が単に変動表示中の期待度を示すという機能を奏するだけではなく、キャラクタ態様で表示されている現保留画像が、他のキャラクタ(化け物キャラクタ)から逃げるような表示が行われることで、現保留画像をキャラクタを用いた演出表示の一部としても用いることができる。
また、化け物キャラクタが通常背景画像Aの手前側に大きく表示されることで、背景画像の切り替えを行う必要がなくなるため、表示処理を簡略化することが可能となる。
演出パターン4では、通常背景画像をリーチ時用の背景画像に変更していない(通常背景画像の一部は認識可能とされている)が、化け物キャラクタ画像の大きさを遊技盤側演出表示装置1600の表示領域の大部分を占める大きさ(少なくとも1/2以上の大きさ)としていることで、背景画像を変更する必要性がなく、専用の背景画像を作成するコストや記憶領域を削減でき、遊技機製造にかかるコストを低減することが可能となっている。
なお、大当りか否かの抽選が行われたことで選択される演出パターン1~演出パターン5のそれぞれの選択率は、演出パターン1が最も高い割合で選択されやすく、次いで、演出パターン2が選択されやすい。演出パターン3については、演出パターン1・2よりは選択されにくいが、演出パターン4・5よりは選択されやすい。演出パターン4については、演出パターン5よりも選択されやすいようにしてもよいし、演出パターン5よりも選択されにくいようにしてもよいし、同じとしてもよい。大当りに対する期待度は、選択率が高いほど低いものとされている。なお、選択率とは出現率(表示される確率)と同義である。
また、演出パターン4では、武闘家キャラクタ現保留画像が表示されていた領域において、化け物キャラクタ画像の表示が行われることで、化け物キャラクタが表示されたことによるインパクトを増すことができ、よりリーチ状態を盛り上げることができる。
図232等を参照してデモ期間についての実施形態を示したが、本実施形態においても装飾図柄の変動表示中に表示されていた通常背景画像が、変動表示の終了後に発生しうるデモ期間中において表示される。
演出パターン3と演出パターン4とを比較すると、演出パターン3では、キャラクタの表示が行われないため、背景画像を変更させるか否かにより、期待度が高いか否かを遊技者に明確に伝えることができる。
一方、演出パターン4の場合、キャラクタ(化け物キャラクタと師匠キャラクタ)が表示領域の大部分を占める形で表示されるため、通常背景画像を変更する必要がなく、変動表示結果を示唆する演出(化け物キャラクタと師匠キャラクタが戦う演出)を通常背景画像を変更することなく実行することができる。また、通常背景画像がそのまま表示されるため、専用のリーチ時背景画像を作製する必要がなく、画像開発に係るコストや画像の記憶に要する記憶容量を軽減することができる。
演出パターン3が実行されて通常背景画像が表示された状態でリーチ状態となった場合と、演出パターン4が実行された場合とでは後者の期待度を高くするとよい。
また、演出パターン4が実行された場合と、演出パターン3が実行されてリーチ時背景画像が表示された状態でリーチ状態となった場合とでは後者の期待度を高くするとよい。
また、演出パターン3において、リーチ時背景画像が表示されるとともに装飾図柄がリーチ状態を形成している時間(タイミングt7からタイミングt10の3秒間)は、演出パターン4において、装飾図柄がリーチ状態を形成している時間(タイミングt8からタイミングt10の2秒間)よりも長い。また、上述したように演出パターン4が実行された場合と、演出パターン3が実行されてリーチ時背景画像が表示された状態でリーチ状態となった場合とでは後者の期待度を高くするとよい。
このように大当りの期待度が高い演出の実行時間を長くすることで、大当りに対する期待感を遊技者に長く提供することができる。
また、演出パターン3における装飾図柄と演出パターン4における装飾図柄とを比較すると、いずれの演出パターンにおいても左右の装飾図柄はリーチ状態を示している。演出パターン3は、中の装飾図柄(リーチ状態を示していない装飾図柄)が、左右の装飾図柄がリーチ状態を示しているなかでどの数字で停止するのかを装飾図柄の変動をもって(高速変動から低速変動へと切り替えることによって)遊技者に認識させる演出である一方で、演出パターン4は、前述したように、変動開始からわずかな時間(タイミングt1)で化け物キャラクタが表示され、化け物キャラクタを倒すかどうかによって当落の結果を示唆する演出である。演出パターン4は、左右の装飾図柄がリーチ状態を示しているとともに、中の装飾図柄も左右の装飾図柄とは異なる数字の装飾図柄が示され、すべての装飾図柄が揺れ変動(仮停止表示)を行っている。このように、すべての装飾図柄を揺れ変動させ且つ大当りではない装飾図柄の組合せを表示することで、遊技者は装飾図柄ではなく、化け物キャラクタとの闘いに注目することができる。仮に、演出パターン4の装飾図柄を演出パターン3の装飾図柄のように表示した場合(中装飾図柄がどの数字で停止するのかを見せる演出とした場合)、装飾図柄に注視したらよいのか、化け物キャラクタとの闘いに注視したらよいのか遊技者は困惑することになり、期待度の高いリーチ演出に対して興趣を高めることなく終了させてしまうという課題が発生する。
また、演出パターン4において、化け物キャラクタとの闘いに敗北した場合(当落の結果においてハズレであることが示唆された場合)、化け物キャラクタとの闘いに敗北したあとにハズレ図柄の組合せを表示すると、遊技者に対してはずれたことを複数回アピールすることになってしまい、遊技者の気持ちを逆なでするおそれもあるが、演出パターン4のように構成することでそのおそれも回避することができる。また、化け物キャラクタとの闘いに敗北したあとにハズレ図柄の組合せを表示すると時間的な尺も取られることになるが、時間的な尺を抑えることで変動効率の良い遊技機となり、ひいては売り上げの向上にもつながる。
演出パターン4は、キャラクタ現保留画像が表示された変動表示においてのみ実行されうる演出パターンである。すなわち、キャラクタ現保留画像が表示されていない変動表示において、演出パターン4が実行されることはない。
先読み処理に基づいて、キャラクタ待機保留画像が表示されることが決定された場合において、キャラクタ待機保留画像がキャラクタ現保留画像変動表示として表示される変動表示の開始時に実行する演出パターンとして演出パターン4が選択されるようにしてもよい。
あるいは、変動表示の開始時に実行する演出パターンとして演出パターン4が選択された場合に、白色で円形の現保留画像をキャラクタ現保留画像に変更するようにしてもよい。
また、キャラクタ待機保留画像やキャラクタ現保留画像の表示態様により、キャラクタ待機保留画像やキャラクタ現保留画像に対応する変動表示の変動結果が大当りとなる期待度を示唆するようにしてもよい。例えば、武闘家キャラクタが身に着けている胴着の色として白色、赤色、金色の3種を設け、白色、赤色、金色の順に期待度が高くなるようにしてもよい。
また、上述したように円形の現保留画像や待機保留画像においても、白色、青色、緑色、赤色、金色、虹色とすることができる。また、白色、青色、緑色、赤色、金色、虹色の順に現保留画像や待機保留画像に対応する変動表示の期待度が高くなるようにしてもよい。
なお、キャラクタ待機保留画像やキャラクタ現保留画像として表示されるキャラクタとして、武闘家キャラクタを例に挙げたが、他のキャラクタを採用してもよい。例えば、図338~図340を参照して示した戦士キャラクタ、侍キャラクタ、魔法使いキャラクタなどのキャラクタをキャラクタ待機保留画像やキャラクタ現保留画像として表示するようにしてもよい。また、キャラクタの種類によって、期待度が異なるようにしてもよい。例えば、武闘家キャラクタ、戦士キャラクタ、侍キャラクタ、魔法使いキャラクタの順に期待度が高くなるようにしてもよい。
なお、円形の現保留画像や待機保留画像と、キャラクタ待機保留画像やキャラクタ現保留画像とで、同じ色(白色、赤色、金色)により期待度が示されることとなるが、この場合には、キャラクタ待機保留画像やキャラクタ現保留画像の方が期待度が高くなるようにするとよい。例えば、赤色のキャラクタ現保留画像と赤色で円形の現保留画像とでは、前者の期待度が高くなるようにするとよい。
演出パターン4においては、現保留画像の表示が変動開始直後に終了することとなるが、現保留画像の表示態様(例えば、白色、赤、金の三色)により期待度が示されている場合には、遊技者はいずれの期待度であったかを注視しておく必要があり、変動表示の開始直後から遊技に緊張感を持たせることができる。
なお、円形の現保留画像や待機保留画像が、キャラクタ待機保留画像やキャラクタ現保留画像に所定のタイミングで変化するようにしてもよい。例えば、新たな変動表示の開始時に、円形の待機保留画像がキャラクタ待機保留画像に変化するようにしてもよい。
同様に、円形の現保留画像がキャラクタ現保留画像に変化するようにしてもよい。なお、この場合には変動表示の開始から1秒が経過する前(すなわち化け物キャラクタ画像表示される前)に、円形の現保留画像をキャラクタ現保留画像に変化させておく必要がある。
なお、円形の待機保留画像や円形の現保留画像を、キャラクタ待機保留画像やキャラクタ現保留画像に変化させる際には、同じ色あるいはより期待度の高い色に変化させるとよい。例えば、白色で円形の待機保留画像を、白色のキャラクタ待機保留画像に変化させてもよい。あるいは、赤色で円形の現保留画像を、金色のキャラクタ現保留画像に変化させてもよい。
なお、演出パターン4の場合は、化け物キャラクタ画像が表示されるタイミングにおいて、現保留画像として何らかのキャラクタ現保留画像が表示されている必要があるが、演出パターン1~演出パターン3、演出パターン5の場合は、現保留画像として、キャラクタ現保留画像以外の現保留画像(例えば、円形の保留画像)を表示するようにしてもよい。
図354や図358を参照して示した実施形態(演出パターン3、演出パターン5)においては、タイミングt7.0やタイミングt6.0において、左右の装飾図柄をリーチ状態で仮停止していたが、仮停止中にリーチ状態を形成する図柄が通常図柄から確変図柄に変更されるように変形した実施形態について図349、図359~図361を参照して説明する。
図359(a)は、演出パターン3において、リーチ状態を形成する図柄が通常図柄から確変図柄に変更されるように変形した実施形態におけるタイムチャート(タイミングt5.0からタイミングt8.0)である。また、図360は、このタイムチャート中における所定のタイミングの表示例を示している。
本実施形態では、タイミングt7.0~タイミングt7.2の期間において、左右の装飾図柄がリーチ状態で仮停止され、中装飾図柄が高速で変動表示された状態となっている。図360(a)はこのときの表示状態を示している。
タイミングt7.2において、表示領域に落雷画像が表示される。表示される落雷画像の種類は、落雷画像A~落雷画像Cのいずれかである。落雷画像の表示と同時に装飾図柄が非表示の状態とされる。この表示状態はタイミングt7.8まで継続される。
図360(b)は、落雷画像Aが表示された表示状態を示している。図360(c)は、落雷画像Bが表示された表示状態を示している。図360(d)は、落雷画像Cが表示された表示状態を示している。
タイミングt7.8において、落雷画像A~落雷画像Cのいずれかの表示が終了するとともに、左右の装飾図柄が通常図柄または確変図柄によるリーチ状態で仮停止され、中装飾図柄が高速で変動表示された状態となる。
図360(e)はリーチ状態を形成する図柄として通常図柄が再度表示された表示状態を示している。図360(f)はリーチ状態を形成する図柄として通常図柄に代えて確変図柄が表示された表示状態を示している。
タイミングt7.2において、落雷画像A~落雷画像Cのいずれかが表示されるが、表示される落雷画像の種類によって、リーチ状態を形成する図柄が通常図柄から確変図柄に変化する期待度を示唆する。具体的には、落雷画像A、落雷画像B、落雷画像Cの順に、通常図柄が確変図柄に変化する期待度が高く設定されている。
例えば、落雷画像Aが表示された場合の通常図柄が確変図柄に変化する期待度を10%、落雷画像Bが表示された場合の通常図柄が確変図柄に変化する期待度を20%、落雷画像Cが表示された場合の通常図柄が確変図柄に変化する期待度を50%、としてもよい。また、落雷画像A、落雷画像B、落雷画像Cの順に、大当りに対する期待度が上昇するようにしてもよい。
図359(b)は、演出パターン5において、リーチ状態を形成する図柄が通常図柄から確変図柄に変更されるように変形した実施形態におけるタイムチャート(タイミングt5.0からタイミングt8.0)である。また、図361は、このタイムチャート中における所定のタイミングの表示例を示している。
本実施形態では、タイミングt6.0~タイミングt6.2の期間において、左右の装飾図柄がリーチ状態で仮停止され、中装飾図柄が高速で変動表示された状態となっている。図361(a)はこのときの表示状態を示している。
タイミングt6.2において、表示領域に竜巻画像が表示される。表示される竜巻画像の種類は、竜巻画像A~竜巻画像Cのいずれかである。竜巻画像の表示と同時に装飾図柄が非表示の状態とされる。この表示状態はタイミングt6.8まで継続される。
図361(b)は、竜巻画像Aが表示された表示状態を示している。図361(c)は、竜巻画像Bが表示された表示状態を示している。図361(d)は、竜巻画像Cが表示された表示状態を示している。
タイミングt6.8において、竜巻画像A~竜巻画像Cのいずれかの表示が終了するとともに、左右の装飾図柄が通常図柄または確変図柄によるリーチ状態で仮停止され、中装飾図柄が高速で変動表示された状態となる。
図361(e)はリーチ状態を形成する図柄として通常図柄が再度表示された表示状態を示している。図361(f)はリーチ状態を形成する図柄として通常図柄に代えて確変図柄が表示された表示状態を示している。
タイミングt6.2において、竜巻画像A~竜巻画像Cのいずれかが表示されるが、表示される竜巻画像の種類によって、リーチ状態を形成する図柄が通常図柄から確変図柄に変化する期待度を示唆する。具体的には、竜巻画像A、竜巻画像B、竜巻画像Cの順に、通常図柄が確変図柄に変化する期待度が高く設定されている。
例えば、竜巻画像Aが表示された場合の通常図柄が確変図柄に変化する期待度を10%、竜巻画像Bが表示された場合の通常図柄が確変図柄に変化する期待度を20%、竜巻画像Cが表示された場合の通常図柄が確変図柄に変化する期待度を50%、としてもよい。また、竜巻画像A、竜巻画像B、竜巻画像Cの順に、大当りに対する期待度が上昇するようにしてもよい。
図359~図361を参照して示した実施形態によれば、通常図柄でリーチ状態となった場合でも、落雷画像や竜巻画像が表示される演出が実行されて確変図柄によるリーチ状態へ変化することに遊技者の期待感を持たせることができる。
なお、以下に示す実施例において、図359(a)、図360を参照して示した変形例を演出パターン3の一部とみなして実施例を説明する場合がある。すなわち、演出パターン3が実行される際には、落雷画像が表示されない場合、落雷画像A~落雷画像Cのうちのいずれかが表示される場合があるということになる。
同様に、図359(b)、図361を参照して示した変形例を演出パターン5の一部とみなして実施例を説明する場合がある。すなわち、演出パターン5が実行される際には、竜巻画像が表示されない場合、竜巻画像のうちのいずれかが表示される場合があるということになる。
なお、確変図柄によりリーチ状態が形成されている場合には、落雷画像や竜巻画像を表示する演出は実行されないようにするとよい。あるいは、確変図柄の中でも大当りの期待度が高い特別な装飾図柄(例えば「7」)に変更可能なように、落雷画像や竜巻画像を表示する演出を実行するようにしてもよい。
図359(a)、図360を参照して演出パターン3を変形した実施形態を示した。この実施形態では、落雷画像が表示されている期間(タイミングt7.2からタイミングt7.8の0.6秒間)において、装飾図柄を非表示としている。
一方、演出パターン4においては、師匠キャラクタが化け物キャラクタに攻撃を行っている期間(タイミングt8.5からタイミングt9.0の0.5秒間)において、同様に装飾図柄を非表示としてもよい。
このように、装飾図柄がリーチ状態あるいはリーチハズレ状態で仮停止されている状態において、装飾図柄を所定期間、非表示として遊技者が装飾図柄を認識不能な表示状態とすることで、リーチ状態やリーチハズレ状態を形成している装飾図柄が通常図柄から確変図柄へと昇格するか否かや、リーチ状態を形成している装飾図柄に付された数字が大当り期待度の高い数字に昇格するか否かや、キャラクタ同士の戦いの結果がどうなるか(中装飾図柄が移動して大当りが発生することを示す結果となるか否か)について、一旦は遊技者をじらすこととなるが、所定時間の経過後に、装飾図柄の表示が再開され、所定の結果(昇格するか否かや、大当りとなることが示されるか否か)が表示されるため、じらされた分だけ遊技者に有利な結果となったときに遊技者が感じる喜びを高めることが可能となる。
なお、演出パターン3を変形した実施形態における落雷画像が表示されている期間(タイミングt7.2からタイミングt7.8の0.6秒間)と、演出パターン4における師匠キャラクタが化け物キャラクタに攻撃を行っている期間(タイミングt8.5からタイミングt9.0の0.5秒間)において、装飾図柄を非表示とする実施形態を示したが、落雷画像の表示や師匠キャラクタが化け物キャラクタに攻撃を行なう表示を行う期間の長さ(すなわち装飾図柄を非表示とする期間の長さ)は適宜、設定することができる。
例えば、落雷画像が表示されている期間よりも、師匠キャラクタが化け物キャラクタに攻撃を行っている期間を長い時間としてもよい。例えば、落雷画像が表示されている期間を0.5秒間とし、師匠キャラクタが化け物キャラクタに攻撃を行っている期間を2秒間としてもよい。演出パターン3よりも演出パターン4の方が当りに対する期待度が高いため、演出パターン4において装飾図柄を非表示とする期間(化け物キャラクタに攻撃を行っている期間)の長さを、演出パターン3において装飾図柄を非表示とする期間(落雷画像が表示されている期間)の長さよりも長くする(期待度の高い演出パターンの方が間の時間を長くする)ことで、変化するかもしれないという高揚感を長く付与することができる。
また、落雷画像が表示されている期間、師匠キャラクタが化け物キャラクタに攻撃を行っている期間の長さを同じ長さ(例えばどちらも1秒間)としてもよい。このようにすることで、演出パターン4に比べれば大当りに対する期待度が低い演出パターン3であっても図柄の変化に期待させることができる(演出パターン3であっても演出パターン4であっても変化したときの間が同じであるため)。
また、落雷画像が表示されている期間を、師匠キャラクタが化け物キャラクタに攻撃を行っている期間よりも長い時間としてもよい。例えば、落雷画像が表示されている期間を2秒間とし、師匠キャラクタが化け物キャラクタに攻撃を行っている期間を0.5秒間としてもよい。演出パターン3よりも大当りに対する期待度が高い演出パターン4の方が装飾図柄が再表示されるまでの時間を短くすることで意外性を与えることができ、図柄が変化した場合に急速に期待感を付与することができる。
なお、演出パターン3における落雷画像の表示が終了して再び左右の装飾図柄を表示する際には、装飾図柄を非表示とする前と同じ装飾図柄もしくは数字が異なる装飾図柄を表示する例を示したが、数字が異なる装飾図柄を表示するよりも同じ装飾図柄を表示する割合の方が高く設定されているとよい。
また、再度、同じ装飾図柄を表示する場合、表示する前と後において完全に同一でなくても、例えば、数字とキャラクタで構成されていた装飾図柄が再表示する際には数字のみになっていたり、数字と動的キャラクタで構成されていた装飾図柄が再表示する際には数字と静的キャラクタで構成されていたり、装飾図柄の大きさが異なっていたり、装飾図柄のフォントが異なっているといったように、数字としては同じであるものの見た目が異なっている場合であっても同じ(同様の)装飾図柄として扱っても差し支えない。
また、演出パターン4において、師匠キャラクタや化け物キャラクタよりもすべての装飾図柄の方が表示の優先順位を高くし、師匠キャラクタと化け物キャラクタが戦っているとき(タイミングt8.1~t9.0)においてもすべての装飾図柄を視認可能にするような表示態様でもよい。その場合、特別抽選の結果がハズレであれば視認可能にされているすべての装飾図柄はハズレに対応した図柄組合せであるため、そのまま確定表示することになるが、抽選の結果が大当りである場合には、図356(e)で示すように、中装飾図柄が再変動して左右の装飾図柄と同じ数字の装飾図柄を表示するようにしてもよいし、すべての装飾図柄を再変動させてもよいが、すべての装飾図柄を再変動させる場合には、必ず違う装飾図柄(例えば、図356では「2」でリーチ表示されているが、「2」以外の装飾図柄)のゾロ目(大当りに対応した図柄組合せ)が表示されるようにするとよい。例えば「2」のゾロ目に代えて、「3」や「7」のゾロ目が表示される場合があるようにしてもよい。このようにすることで確変に対する期待感を提供することができる。
演出パターン3の左右の装飾図柄が仮停止している期間(タイミングt7からタイミングt10)において、先読み処理に基づいて、待機保留画像の表示態様を変化させてもよい。例えば、第1保留表示領域に表示されている白色で円形の保留画像を、赤色で円形の保留画像に変化させてもよい。
一方、演出パターン4においては、演出パターン3よりも大当りに対する期待度が高いため、左中右の装飾図柄が仮停止している期間(タイミングt8からタイミングt10)において、待機保留画像の表示態様を変化させないようにしてもよい。なお、タイミングt8からタイミングt9までにおいては、装飾図柄はハズレに対応した図柄組合せが表示されているものの、タイミングt9において当落の分岐演出(師匠キャラクタが勝つか負けるかという演出)が開始されるため、タイミングt8からタイミングt9までにおける装飾図柄はリーチ態様を示していると同義である。
このように、演出パターン3では、待機保留画像の表示態様が変化する場合があるようにすることで、リーチ状態となっている変動表示の結果がどうなるかということだけでなく、待機保留画像についても大当りが発生することへの期待感を高めることができる。
一方、演出パターン4では、待機保留画像の表示態様を変化させないようにすることで、表示中のキャラクタ同士の戦いの結果に遊技者を集中させることができる。
演出パターン3の左右の装飾図柄が仮停止するまでの期間(タイミングt0からタイミングt7)において、現保留画像の表示態様を変化させてもよい。例えば、白色で円形の現保留画像を、赤色で円形の現保留画像に変化させてもよい。あるいは、白色で円形の現保留画像を、白色の胴着を身に着けた武闘家キャラクタ現保留画像に変化させてもよい。あるいは、白色の胴着を身に着けた武闘家キャラクタ現保留画像を、赤色の胴着を身に着けた武闘家キャラクタ現保留画像に変化させてもよい。
演出パターン4の化け物キャラクタ画像が表示されるまでの期間(タイミングt0からタイミングt1)において、現保留画像の表示態様を変化させてもよい。例えば、白色で円形の現保留画像を、白色の胴着を身に着けた武闘家キャラクタ現保留画像に変化させてもよい。あるいは、白色の胴着を身に着けた武闘家キャラクタ現保留画像を、赤色の胴着を身に着けた武闘家キャラクタ現保留画像に変化させてもよい。また、白色の胴着を身に着けた武闘家キャラクタ現保留画像がタイミングt1において表示されており、タイミングt2になるまでに白色から赤色の胴着を身に着けた武闘家キャラクタ現保留画像に変化するようにしてもよい。このような場合、武闘家キャラクタが移動している(動的表示の)最中に現保留画像の表示態様が変化することになるが、移動している(動的表示の)最中に現保留画像の表示態様を変化させる際に、現保留画像に対して所定の表示画像を表示するようにしてもよい。なお、この所定の表示画像もキャラクタと同様に移動させるとよい。
なお、演出パターン3の左右の装飾図柄が仮停止するまでの期間(タイミングt0からタイミングt7)や演出パターン4の左中右の装飾図柄が仮停止するまでの期間(タイミングt0からタイミングt8)において、待機保留画像の表示態様を変化させてもよい。
このように現保留画像や待機保留画像の表示態様を所定のタイミングで変化させることで、リーチ状態が発生することや変動結果に対する期待感を事前に高めることができる。
演出パターン3を実行する変動パターンが選択される割合は、演出パターン4を実行する変動パターンが選択される割合よりも高くするとよい。
中装飾図柄が高速で変動表示される時間が長いことで、遊技者に違和感を与えることができ、「特別な演出が行われているのでは?」という高揚感を遊技者に感じさせることができる。
逆に、演出パターン3を実行する変動パターンが選択される割合を、演出パターン4を実行する変動パターンが選択される割合よりも低くしてもよい。
演出パターン3を実行する変動パターンが選択される割合を演出パターン4を実行する変動パターンが選択される割合よりも高くした場合に、演出パターン3の左右の装飾図柄が仮停止するまでの期間(タイミングt0からタイミングt7)において、現保留画像の表示態様を変化させる割合(なお、ここでいう割合は、演出パターン3を実行することが選択された変動表示のすべてを分母とする)は、演出パターン4の化け物キャラクタ画像が表示されるまでの期間(タイミングt0からタイミングt1)において、現保留画像の表示態様を変化させる割合(なお、ここでいう割合は、演出パターン4を実行することが選択された変動表示のすべてを分母とする)よりも低くするとよい。このようにすることで、タイミングt0からタイミングt1の期間において現保留画像の表示態様が変化した場合に、演出パターン4が実行されることを遊技者に期待させることができる。
また、演出パターン3を実行する変動パターンが選択される割合を演出パターン4を実行する変動パターンが選択される割合よりも高くした場合に、演出パターン3の左右の装飾図柄が仮停止するまでの期間(タイミングt0からタイミングt7)において、現保留画像の表示態様を変化させる割合(なお、ここでいう割合は、演出パターン3を実行することが選択された変動表示のすべてを分母とする)は、演出パターン4の化け物キャラクタ画像が表示されるまでの期間(タイミングt0からタイミングt1)において、現保留画像の表示態様を変化させる割合(なお、ここでいう割合は、演出パターン4を実行することが選択された変動表示のすべてを分母とする)よりも高くしてもよい。このようにすることで、タイミングt0からタイミングt1の期間において現保留画像の表示態様が変化しなかった場合に、演出パターン4が実行されることを遊技者に期待させることができる。
演出パターン3の左右の装飾図柄が仮停止している期間(タイミングt7からタイミングt10)と、演出パターン4の左中右の装飾図柄が仮停止している期間(タイミングt8からタイミングt10)のいずれもが当落を示す表示の分岐のタイミングの前後であるため、当落に対して遊技者の気持ちを集中させる必要がある。仮に、演出パターン3の左右の装飾図柄が仮停止している期間(タイミングt7からタイミングt10)と、演出パターン4の左中右の装飾図柄が仮停止している期間(タイミングt8からタイミングt10)において待機保留画像の位置を異なるものとしてしまうと、待機保留画像が変化するかもしれない、待機保留画像の近傍で所定の演出が発生するかもしれないという誤解を遊技者に与えることで、当落に集中できなくなってしまうという課題が発生するが、演出パターン3の左右の装飾図柄が仮停止している期間(タイミングt7からタイミングt10)と、演出パターン4の左中右の装飾図柄が仮停止している期間(タイミングt8からタイミングt10)のいずれにおいても待機保留画像が表示される位置を同じとすることで、このような課題を解決し、当落に対して遊技者の気持ちを集中させることができる。
図359(a)、図360を参照して示した演出パターン3の変形例においては、落雷画像A~落雷画像Cのうちのいずれの落雷画像が表示されるか(落雷の本数が1本~3本のいずれであるか)によって、リーチ状態を構成する通常図柄が確変図柄に昇格する期待度度(および演出パターン3における大当りの期待度)を示していた。
一方、演出パターン4においては、図356(c)や図357(c)に示すように師匠キャラクタは片足のみでキックを行っているが、師匠キャラクタが両足で化け物キャラクタにドロップキックを行う場合があるようにしてもよい。また、この場合、片足のみでキックを行った場合と比べて、化け物キャラクタに勝てる期待度(すなわち大当りの結果となる期待度)を高くしてもよい。
このように、装飾図柄が仮停止している状態で、期待度が異なる演出を実行可能とすることで、大当りとなる期待感を高めることができる。なお、演出パターン3の変形例では落雷画像が表示されるか否かだけでなくどの落雷画像が表示されるかによってもリーチ状態を構成する通常図柄が確変図柄に昇格する期待度(および演出パターン3における大当りの期待度)が変化するため、落雷画像の表示を願うとともに高期待度の落雷画像の表示を願うのに対し、演出パターン4では両足でドロップキックの表示を願うだけとしている。演出パターン4は演出パターン3よりも当りに対する期待度が高いため、演出パターン4において複数の期待度アップ演出を表示可能とした場合に、期待度の低い期待度アップ演出が表示されると期待度の高い演出パターン4が表示されたにもかかわらず興趣が低下してしまうことを防止するために、演出パターン4での期待度アップ演出は1つとしている。
なお、落雷画像Cが表示された場合には、通常図柄から確変図柄へ必ず変化するようにしてもよい。あるいは、落雷画像Cが表示された場合に、通常図柄から確変図柄へ変化する場合としない場合とがあるものの、変動表示の結果については必ず大当りの結果となるようにしてもよい。あるいは、落雷画像Cが表示された場合に、通常図柄から確変図柄へ必ず変化するとともに、変動表示の結果が必ず大当りの結果となるようにしてもよい。
また、師匠キャラクタが両足で化け物キャラクタに両足でドロップキックを行った場合には、師匠キャラクタが化け物キャラクタに必ず勝つ(すなわち変動表示の結果が必ず大当りの結果となる)ようにしてもよい。
演出パターン3と演出パターン4の双方において、左中右の装飾図柄が高速で変動表示されている期間(演出パターン3であるのか演出パターン4であるのか判別できない期間(タイミングt0からタイミングt1の期間))において、大当りの期待度を示唆する同一の期待度示唆演出を実行可能にしてもよい。例えば、期待度示唆演出として、装飾図柄の後ろ側において、侍キャラクタ画像が表示領域の右側から出現して左側に消え去る表示を1秒間かけて行ってもよい。また、侍キャラクタ画像の表示が行われた場合の大当りの期待度を、侍キャラクタ画像の表示が行われなかった場合の大当りの期待度よりも高くするとよい。
このように演出パターン3であっても演出パターン4であっても大当りの期待度を示唆する同一の期待度示唆演出を実行可能にすることで、期待度示唆演出が表示されたときに大当りの期待度が高い演出パターンが出現する期待感を遊技者に抱かせることができる。
なお、演出パターン3において期待度示唆演出が実行される割合(なお、ここでいう割合は、演出パターン3を実行することが選択された変動表示のすべてを分母とする)は、演出パターン4において期待度示唆演出が実行される割合(なお、ここでいう割合は、演出パターン4を実行することが選択された変動表示のすべてを分母とする)よりも高くしてもよい。このようにすることで、期待度示唆演出が実行されたときには演出パターン4よりも演出パターン3が多く出現することになるが、演出パターン4よりも演出パターン3の方が出現割合は高いことから、期待度示唆演出が頻繁に実行されることで、飽きが早期に到来することを防止できる。
あるいは、演出パターン3において期待度示唆演出が実行される割合(なお、ここでいう割合は、演出パターン3を実行することが選択された変動表示のすべてを分母とする)は、演出パターン4において期待度示唆演出が実行される割合(なお、ここでいう割合は、演出パターン4を実行することが選択された変動表示のすべてを分母とする)よりも低くしてもよい。このようにすることで、期待度示唆演出が実行されたときに演出パターン4の出現に期待を持たせることができるため、期待度示唆演出が実行されただけで興趣を高めることができる。
図350等を参照して演出パターン1~演出パターン5を実行可能であることを示したが、演出パターン1~演出パターン5のうちのいずれかの演出パターンを実行した後に、演出パターン1~演出パターン5のうちのいずれかの演出パターンを実行可能としてもよい。なお、演出パターン1~演出パターン5の変動表示時間は10秒間であるので、このように連続して演出パターンを実行可能とした場合の変動表示時間は20秒間となる。また、このように連続して演出パターンを実行可能とした場合、その組み合わせは25通りとなる。
なお、演出パターンを連続して実行する場合、1回目の演出パターンの最後(タイミングt9~タイミングt10の期間)においてリーチハズレの態様で全装飾図柄が仮停止表示されるものの、2回目の演出パターンの開始とともに、全装飾図柄が高速で変動表示された状態となるため、1回目の演出パターンの実行時にハズレの結果が示されたとしても、2回目の演出パターンが開始されて大当りの結果となるのではないかという期待感を遊技者に持たせることができる。
なお、演出パターン4を実行した場合、現保留画像が非表示の状態となるので、演出パターン4が実行された後には、他の演出パターンが実行されないようにしてもよい。あるいは、タイミングt10において現保留画像の表示を再開して、演出パターン4を実行した後に他の演出パターンを実行するようにしてもよい。
また、演出パターン3を実行した後に、続けて演出パターン4を実行してもよい。あるいは、演出パターン4を実行した後に、続けて演出パターン3を実行してもよい。また、この場合の期待度としては前者の期待度の方を高くしてもよいし、後者の期待度の方を高くしてもよい。
なお、期待度については、ある演出パターンが1回実行されて終了する場合の期待度よりも、ある演出パターンが実行された後に2回目の演出パターンが実行された場合の期待度の方を高くしてもよいし低くしてもよい。
例えば、演出パターン3が実行された場合の期待度よりも、演出パターン3が実行された後に演出パターン4が実行された場合の期待度を高くしてもよいし、低くしてもよい。
あるいは、演出パターン4が実行された場合の期待度よりも、演出パターン4が実行された後に演出パターン3が実行された場合の期待度を高くしてもよいし、低くしてもよい。
演出パターン3の左右の装飾図柄が仮停止されている期間(タイミングt7~タイミングt10)において、操作部(例えば、操作ボタン401や攻撃ボタン3710等)に対する操作受付を有効としてもよい。例えば、タイミングt7.5からタイミングt9.0の期間において操作部に対する操作受付を有効にするとともに、有効となった操作部を模した操作部模擬画像を表示領域に表示するとよい。また、操作部に対する操作が行われた時に、変動表示の結果が大当りであるか否かを示す表示(例えば、「大当り」、「ハズレ」といった文字の表示)を行うとよい。あるいは、変動表示の結果を直接的に示すのではなく、「期待度大!」、「期待度小!」のように期待度を示す表示を行ってもよい。なおこれらの表示が行われた後に、タイミングt10において装飾図柄が停止表示されて、変動表示結果が遊技者に示されることとなる。
一方、演出パターン4の左中右の装飾図柄が仮停止されている期間(タイミングt8~タイミングt10)においては、操作部に対する操作受付を有効にはしないようにするとよい(当然、操作部模擬画像の表示等も行われない)。
このような実施形態によれば、演出パターン4と比べて相対的に期待度が低い演出パターン3の場合、遊技者自身の意思によって早めに大当りか否かの結果を知ることができるので、低期待度の演出を長々と見せられて遊技者が嫌悪感を抱くといった事態の発生を抑制できる。
一方、演出パターン3と比べて相対的に期待度が高い演出パターン4の場合には、遊技者の意思に関わらず装飾図柄が停止するまで、大当りか否かの結果を知ることができないため、大当りが発生することに対する期待感を変動表示が終了するまでの長期間遊技者に感じさせることができる。
「砂時計保留変化演出」の実施形態において、演出用装飾部材を所定の態様で駆動(例えば移動や発光)してもよい点を示したが、本実施形態においても、同様の態様で演出用装飾部材を駆動させてもよい。なお、演出用装飾部材は、図134に示すように前後方向でパネル板1110と遊技盤側演出表示装置1600の間に配置するとよい。また、正面視でみたときに、演出用装飾部材が待機位置にあるときには、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域と重ならず、演出用装飾部材が移動位置にあるときには、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域と重なるようにするとよい。
演出パターン4と比べて相対的に期待度が低い演出パターン3の左右の装飾図柄が仮停止されている期間(タイミングt7~タイミングt10)においてもこれらの装飾部材を駆動してもよい。例えば、タイミングt7~タイミングt10の期間において演出用装飾部材を待機位置から移動位置へと移動させることで、変動表示を盛り上げることができる。なお、演出用装飾部材を発光させてもよい。この場合、待機位置において、演出用装飾部材を発光状態とした後に、発光状態のまま移動位置へ移動させてもよい。あるいは、消灯状態のまま移動位置へと移動させ、移動位置への移動が完了したタイミングで消灯状態から発光状態としてもよい。
一方、演出パターン3と比べて相対的に期待度が高い演出パターン4の場合、演出パターン4の左中右の装飾図柄が仮停止されている期間(タイミングt8~タイミングt10)においては、演出用装飾部材を待機位置から移動位置へと移動させないようにすることで、演出表示(キャラクタ同士の戦い)の視認性が阻害されることを防止できる。また、タイミングt8となる前に演出用装飾部材を待機位置から移動位置へ移動させてもよいが、タイミングt8となる前に待機位置へと移動させておくことが望ましい。なお、演出パターン4の左中右の装飾図柄が仮停止されている期間(タイミングt8~タイミングt10)において、演出用装飾部材を待機位置で発光させるようにしてもよい。
なお、演出用装飾部材が移動しないときと比べて演出用装飾部材が移動したときの期待度を高くするとよい。同様に、演出用装飾部材が発光しないときと比べて演出用装飾部材が発光したときの期待度を高くするとよい。
演出パターン3の左右の装飾図柄が仮停止されている期間(タイミングt7~タイミングt10)において、背景画像として通常背景画像が表示されている状況においては第1特定演出音が、背景画像として図360等で示すリーチ時背景画像Aが表示されている状況においては第1特定演出音とは異なる第2特定演出音がBGMまたはSEとして出力されるようにしてもよい。一方、演出パターン4の左中右の装飾図柄が仮停止されている期間(タイミングt8~タイミングt10)において、背景画像として通常背景画像が表示されている状況においては前述の第1特定演出音はもとより、他の演出音などは一切出力されないようにしている。演出パターン4は演出パターン3に比べて当りに対する期待度が高いため無音とすることで緊張感を高めることができる(ただし、この無音とされている状況において遊技球が始動口に入賞した場合には、始動口に入賞したときに出力される始動入賞音は出力される)。
次いで、図350(d)、図354~図356を参照して説明した演出パターン4と、図350(e)、図358を参照して説明した演出パターン5の差異(場合によっては他の演出パターンとの差異)やこれらの演出パターンの変形例等について説明する。
演出パターン4と演出パターン5とを比較すると、演出パターン5では、キャラクタの表示が行われないため、背景画像を、装飾図柄が変動していないときには表示されえない特別なリーチ時背景(特殊背景)に変更することで期待度が高いことを遊技者に明確に伝えることができる。
一方、演出パターン4の場合、キャラクタ(化け物キャラクタと師匠キャラクタ)が表示領域の大部分を占める形で表示されるため、通常背景画像を変更する必要がなく、変動表示結果を示唆する演出(化け物キャラクタと師匠キャラクタが戦う演出)を通常背景画像を変更することなく実行することができる。また、通常背景画像がそのまま表示されるため、専用のリーチ時背景画像を作製する必要がなく、画像開発に係るコストや画像の記憶に要する記憶容量を軽減することができる。
なお、大当りの期待度を、演出パターン4、演出パターン3(リーチ時背景画像Aが表示された場合)、演出パターン5の順で高くなるようにしてもよい。また、左右の装飾図柄がリーチ状態を形成して仮停止している時間は、演出パターン4では2秒間、演出パターン3では3秒間、演出パターン5では4秒間となっている。
このような構成によれば、演出パターンの期待度が高いほど、リーチ状態を形成している時間が長くなるため、遊技者にリーチ状態による期待感を効果的に提供することができる。
また、演出パターン5における装飾図柄と演出パターン4における装飾図柄とを比較すると、いずれの演出パターンにおいても左右の装飾図柄はリーチ状態を示している。演出パターン5は、中の装飾図柄(リーチ状態を示していない装飾図柄)が、左右の装飾図柄がリーチ状態を示しているなかでどの数字で停止するのかを装飾図柄の変動をもって(高速変動から超低速変動へと切り替えることによって)遊技者に認識させる演出である一方で、演出パターン4は、前述したように、変動開始からわずかな時間(タイミングt1)で化け物キャラクタが表示され、化け物キャラクタを倒すかどうかによって当落の結果を示唆する演出である。演出パターン4は、左右の装飾図柄がリーチ状態を示しているとともに、中の装飾図柄も左右の装飾図柄とは異なる数字の装飾図柄が示され、すべての装飾図柄が揺れ変動を行っている。このように、すべての装飾図柄を揺れ変動させ且つ当りではない図柄の組合せを表示することで、遊技者は装飾図柄ではなく、化け物キャラクタとの闘いに注目させることができる。仮に、演出パターン4の装飾図柄を演出パターン5の装飾図柄のようにした場合(中装飾図柄がどの数字で停止するのかを見せる演出とした場合)、装飾図柄に注視したらよいのか、化け物キャラクタとの闘いに注視したらよいのか遊技者は困惑することになり、期待度の高いリーチ演出に対して興趣を高めることなく終了させてしまうという課題が発生する。また、演出パターン4において、化け物キャラクタとの闘いに敗北した場合(当落の結果においてはずれであることが示唆された場合)、化け物キャラクタとの闘いに敗北したあとにハズレ図柄の組合せを表示すると、遊技者に対してはずれたことを複数回アピールすることになってしまい、遊技者の気持ちを逆なでするおそれもあるが、演出パターン4のように構成することでそのおそれも回避することができる。また、化け物キャラクタとの闘いに敗北したあとにハズレ図柄の組合せを表示すると時間的な尺も取られることになるが、時間的な尺を抑えることで変動効率の良い遊技機となり、ひいては売り上げの向上にもつながる。
図359(b)、図361を参照して演出パターン5を変形した実施形態を示した。この実施形態では、竜巻画像が表示されている期間(タイミングt6.2からタイミングt6.8の0.6秒間)において、装飾図柄を非表示としている。演出パターン4においては、師匠キャラクタが化け物キャラクタに攻撃を行っている期間(タイミングt8.5からタイミングt9.0の0.5秒間)において、同様に装飾図柄を非表示としてもよい。
このように、装飾図柄がリーチ状態あるいはリーチハズレ状態で仮停止されている状態において、装飾図柄を所定期間、非表示として遊技者が装飾図柄を認識不能な表示状態とすることで、リーチ状態を形成している装飾図柄が通常図柄から確変図柄へと昇格するか否かや、リーチ状態を形成している装飾図柄に付された数字が大当り期待度の高い数字に昇格するか否かや、キャラクタ同士の戦いの結果がどうなるか(中装飾図柄が移動して大当りが発生することを示す結果となるか否か)について、一旦は遊技者をじらすこととなるが、所定時間の経過後に、装飾図柄の表示が再開され、所定の結果(昇格するか否かや、大当りとなることが示されるか否か)が表示されるため、じらされた分だけ遊技者に有利な結果となったときに遊技者が感じる喜びを高めることが可能となる。
なお、演出パターン5を変形した実施形態における竜巻画像が表示されている期間(タイミングt6.2からタイミングt6.8の0.6秒間)と、演出パターン4における師匠キャラクタが化け物キャラクタに攻撃を行っている期間(タイミングt8.5からタイミングt9.0の0.5秒間)において、装飾図柄を非表示とする実施形態を示したが、竜巻画像の表示や師匠キャラクタが化け物キャラクタに攻撃を行なう表示を行う期間の長さ(すなわち装飾図柄を非表示とする期間の長さ)は適宜、設定することができる。
例えば、竜巻画像が表示されている期間よりも、師匠キャラクタが化け物キャラクタに攻撃を行っている期間を長い時間としてもよい。例えば、竜巻画像が表示されている期間を0.5秒間とし、師匠キャラクタが化け物キャラクタに攻撃を行っている期間を2秒間としてもよい。演出パターン4よりも演出パターン5の方が当りに対する期待度が高いため、演出パターン5において装飾図柄を非表示とする期間(竜巻画像が表示されている期間)の長さを、演出パターン4において装飾図柄を非表示とする期間(化け物キャラクタに攻撃を行っている期間)の長さよりも長くする(期待度の高い演出パターンの方が間の時間を長くする)ことで、変化するかもしれないという高揚感を長く付与することができる。
また、竜巻画像が表示されている期間、師匠キャラクタが化け物キャラクタに攻撃を行っている期間の長さを同じ長さ(例えばどちらも1秒間)としてもよい。このようにすることで、演出パターン5に比べれば当りに対する期待度が低い演出パターン4であっても図柄の変化に期待させることができる(演出パターン4であっても演出パターン5であっても変化したときの間が同じであるため)。
また、竜巻画像が表示されている期間を、師匠キャラクタが化け物キャラクタに攻撃を行っている期間よりも長い時間としてもよい。例えば、竜巻画像が表示されている期間を2秒間とし、師匠キャラクタが化け物キャラクタに攻撃を行っている期間を0.5秒間としてもよい。
なお、演出パターン5における竜巻画像の表示が終了して再び左右の装飾図柄を表示する際には、装飾図柄を非表示とする前と同じ装飾図柄もしくは数字が異なる装飾図柄を表示する例を示したが、数字が異なる装飾図柄を表示するよりも同じ装飾図柄を表示する割合の方が高く設定されているとよい。また、再度、同じ装飾図柄を表示する場合、表示する前と後において完全に同一でなくても、例えば、数字とキャラクタで構成されていた装飾図柄が再表示する際には数字のみになっていたり、数字と動的キャラクタで構成されていた装飾図柄が再表示する際には数字と静的キャラクタで構成されていたり、装飾図柄の大きさが異なっていたり、装飾図柄のフォントが異なっているように、数字としては同じであるものの見た目が異なっている場合であっても同じ(同様の)装飾図柄として扱っても差し支えない。
また、演出パターン4において、師匠キャラクタや化け物キャラクタよりもすべての装飾図柄の方が表示の優先順位を高くし、師匠キャラクタと化け物キャラクタが戦っているとき(タイミングt8.1~t9.0)においてもすべての装飾図柄を視認可能にするような表示態様でもよい。その場合、特別抽選の結果がハズレであれば視認可能にされているすべての装飾図柄はハズレに対応した図柄組合せであるため、そのまま確定表示することになるが、抽選の結果が大当りである場合には、図356(e)で示すように、中装飾図柄が再変動して左右の装飾図柄と同じ数字の装飾図柄を表示するようにしてもよいし、すべての装飾図柄を再変動させてもよいが、すべての装飾図柄を再変動させる場合には、必ず違う装飾図柄(例えば、図356では「2」でリーチ表示されているが、「2」以外の装飾図柄)のゾロ目(大当りに対応した図柄組合せ)が表示されるようにするとよい。例えば「2」のゾロ目に代えて、「3」や「7」のゾロ目が表示される場合があるようにしてもよい。このようにすることで確変に対する期待感を提供することができる。
演出パターン5が選択される割合を、演出パターン4が選択される割合よりも高くするとよい。例えば、演出パターン5が選択される割合と、演出パターン4が選択される割合の比率を9:1とするとよい。この場合、演出パターン5において高速変動が低速変動に切り替わるタイミング(タイミングt5)と比べて、演出パターン4が実行された際に高速変動が低速変動に切り替わるタイミング(タイミングt7)は、変動表示の開始から比べると遅いタイミングとなる。すなわち、演出パターン4が実行された際には、装飾図柄が高速変動している時間が長く感じられて、遊技者に違和感を与え、大当りなどの有利な状態が発生するのではないかという高揚感を遊技者に提供することができる。また、変動表示が単調なものとなることを防止できる。
演出パターン5が選択される割合を、演出パターン4が選択される割合よりも低くしてもよい。例えば、演出パターン5が選択される割合と、演出パターン4が選択される割合の比率を1:9とするとよい。この場合、演出パターン4において高速変動が低速変動に切り替わるタイミング(タイミングt5)は、演出パターン5が実行された際に高速変動が低速変動に切り替わるタイミング(タイミングt7)と比べて、変動表示の開始から比べると早いタイミングとなる。すなわち、演出パターン5が実行された際には、装飾図柄が高速変動している時間が短く感じられ、遊技者に違和感を与え、大当りなどの有利な状態が発生するのではないかという高揚感を遊技者に提供することができる。また、変動表示が単調なものとなることを防止できる。
図359(b)、図361を参照して示した演出パターン5の変形例においては、竜巻画像A~竜巻画像Cのうちのいずれの竜巻画像が表示されるか(竜巻の大きさが小さいか中くらいの大きさか大きいか)によって、リーチ状態を構成する通常図柄が確変図柄に昇格する期待度(および演出パターン5における大当りの期待度)を示していた。
一方、演出パターン4においては、図356(c)や図357(c)に示すように師匠キャラクタは片足のみでキックを行っているが、師匠キャラクタが両足で化け物キャラクタにドロップキックを行う場合があるようにしてもよい。また、この場合、片足のみでキックを行った場合と比べて、化け物キャラクタに勝てる期待度(すなわち大当りの結果となる期待度)を高くしてもよい。
このように、装飾図柄が仮停止している状態で、期待度が異なる演出を実行可能とすることで、大当りとなる期待感を高めることができる。なお、演出パターン5の変形例では竜巻画像が表示されるか否かだけでなくどの竜巻画像が表示されるかによってもリーチ状態を構成する通常図柄が確変図柄に昇格する期待度(および演出パターン5における大当りの期待度)が変化するため、竜巻画像の表示を願うとともに高期待度の竜巻画像の表示を願うのに対し、演出パターン4では両足でドロップキックの表示を願うだけとしている。演出パターン4は演出パターン5よりも当りに対する期待度が高いため、演出パターン4において複数の期待度アップ演出を表示可能とした場合に、期待度の低い期待度アップ演出が表示されると期待度の高い演出パターン4が表示されたにもかかわらず興趣が低下してしまうことを防止するために、演出パターン4での期待度アップ演出は1つとしている。
なお、竜巻画像Cが表示された場合には、通常図柄から確変図柄へ必ず変化するようにしてもよい。あるいは、竜巻画像Cが表示された場合に、通常図柄から確変図柄へ変化する場合としない場合とがあるものの、変動表示の結果については必ず大当りの結果となるようにしてもよい。あるいは、竜巻画像Cが表示された場合に、通常図柄から確変図柄へ必ず変化するとともに、変動表示の結果が必ず大当りの結果となるようにしてもよい。
また、師匠キャラクタが両足で化け物キャラクタに両足でドロップキックを行った場合には、師匠キャラクタが化け物キャラクタに必ず勝つ(すなわち変動表示の結果が必ず大当りの結果となる)ようにしてもよい。
演出パターン4と演出パターン5の双方において、左中右の装飾図柄が高速で変動表示されている期間において、大当りの期待度を示唆する同一の期待度示唆演出を実行可能にしてもよい。例えば、期待度示唆演出として、装飾図柄の後ろ側において、侍キャラクタ画像が表示領域の右側から出現して左側に消え去る表示を1秒間かけて行ってもよい。また、侍キャラクタ画像の表示が行われた場合の大当りの期待度を、侍キャラクタ画像の表示が行われなかった場合の大当りの期待度よりも高くするとよい。
期待度示唆演出が実行されうるようにすることで、いずれの態様で左中右の装飾図柄が仮停止するのか、という期待感を遊技者に抱かせることができる。
演出パターン4において期待度示唆演出が実行される割合(なお、ここでいう割合は、演出パターン4を実行することが選択された変動表示のすべてを分母とする)は、演出パターン5において期待度示唆演出が実行される割合(なお、ここでいう割合は、演出パターン5を実行することが選択された変動表示のすべてを分母とする)よりも高くしてもよい。
あるいは、演出パターン4において期待度示唆演出が実行される割合(なお、ここでいう割合は、演出パターン4を実行することが選択された変動表示のすべてを分母とする)は、演出パターン5において期待度示唆演出が実行される割合(なお、ここでいう割合は、演出パターン5を実行することが選択された変動表示のすべてを分母とする)よりも低くしてもよい。
図350等を参照して演出パターン1~演出パターン5を実行可能であることを示したが、演出パターン1~演出パターン5のうちのいずれかの演出パターンを実行した後に、演出パターン1~演出パターン5のうちのいずれかの演出パターンを実行可能としてもよい。なお、演出パターン1~演出パターン5の変動表示時間は10秒間であるので、このように連続して演出パターンを実行可能とした場合の変動表示時間は20秒間となる。また、このように連続して演出パターンを実行可能とした場合、その組み合わせは25通りとなる。
なお、演出パターンを連続して実行する場合、1回目の演出パターンの最後(タイミングt9~タイミングt10の期間)においてリーチハズレの態様で全装飾図柄が仮停止表示されるものの、2回目の演出パターンの開始とともに、全装飾図柄が高速で変動表示された状態となるため、1回目の演出パターンの実行時にハズレの結果が示されたとしても、2回目の演出パターンが開始されて大当りの結果となるのではないかという期待感を遊技者に持たせることができる。
なお、演出パターン4を実行した場合、現保留画像が非表示の状態となるので、演出パターン4が実行された後には、他の演出パターンが実行されないようにしてもよい。あるいは、タイミングt10において現保留画像の表示を再開して、演出パターン4を実行した後に他の演出パターンを実行するようにしてもよい。
また、演出パターン4を実行した後に、続けて演出パターン5を実行してもよい。あるいは、演出パターン5を実行した後に、続けて演出パターン4を実行してもよい。また、この場合の期待度としては前者の期待度の方を高くしてもよいし、後者の期待度の方を高くしてもよい。
なお、期待度については、ある演出パターンが1回実行されて終了する場合の期待度よりも、ある演出パターンが実行された後に2回目の演出パターンが実行された場合の期待度の方を高くしてもよいし低くしてもよい。
例えば、演出パターン4が実行された場合の期待度よりも、演出パターン4が実行された後に演出パターン5が実行された場合の期待度を高くしてもよいし、低くしてもよい。
あるいは、演出パターン5が実行された場合の期待度よりも、演出パターン5が実行された後に演出パターン4が実行された場合の期待度を高くしてもよいし、低くしてもよい。
演出パターン5の左右の装飾図柄が仮停止されている期間(タイミングt6~タイミングt10)において、操作部(例えば、操作ボタン401や攻撃ボタン3710等)に対する操作受付を有効としてもよい。例えば、タイミングt6.5からタイミングt9.0の期間において操作部に対する操作受付を有効にするとともに、有効となった操作部を模した操作部模擬画像を表示領域に表示するとよい。また、操作部に対する操作が行われた時に、変動表示の結果が大当りであるか否かを示す表示(例えば、「大当り」、「ハズレ」といった文字の表示)を行うとよい。あるいは、変動表示の結果を直接的に示すのではなく、「期待度大!」、「期待度小!」のように期待度を示す表示を行ってもよい。なおこれらの表示が行われた後に、タイミングt10において装飾図柄が停止表示されて、変動表示結果が遊技者に示されることとなる。
一方、演出パターン4の左中右の装飾図柄が仮停止されている期間(タイミングt8~タイミングt10)においては、操作部に対する操作受付を有効にはしないようにするとよい(当然、操作部模擬画像の表示等も行われない)。
このような実施形態によれば、演出パターン4と比べて相対的に期待度が低い演出パターン5の場合、遊技者自身の意思によって早めに大当りか否かの結果を知ることができるので、低期待度の演出を長々と見せられて遊技者が嫌悪感を抱くといった事態の発生を抑制できる。
一方、演出パターン5と比べて相対的に期待度が高い演出パターン4の場合には、遊技者の意思に関わらず装飾図柄が停止するまで、大当りか否かの結果を知ることができないため、大当りが発生することに対する期待感を変動表示が終了するまでの長期間遊技者に感じさせることができる。
「砂時計保留変化演出」の実施形態において、演出用装飾部材を所定の態様で駆動(例えば移動や発光)してもよい点を示したが、本実施形態においても、同様の態様で演出用装飾部材を駆動させてもよい。なお、演出用装飾部材は、図134に示すように前後方向でパネル板1110と遊技盤側演出表示装置1600の間に配置するとよい。また、正面視でみたときに、演出用装飾部材が待機位置にあるときには、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域と重ならず、演出用装飾部材が移動位置にあるときには、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域と重なるようにするとよい。
演出パターン4と比べて相対的に期待度が低い演出パターン5の左右の装飾図柄が仮停止されている期間(タイミングt6~タイミングt10)においてもこれらの装飾部材を駆動してもよい。例えば、タイミングt6~タイミングt10の期間において演出用装飾部材を待機位置から移動位置へと移動させることで、変動表示を盛り上げることができる。なお、演出用装飾部材を発光させてもよい。この場合、待機位置において、演出用装飾部材を発光状態とした後に、発光状態のまま移動位置へ移動させてもよい。あるいは、消灯状態のまま移動位置へと移動させ、移動位置への移動が完了したタイミングで消灯状態から発光状態としてもよい。
一方、演出パターン5と比べて相対的に期待度が高い演出パターン4の場合、演出パターン4の左中右の装飾図柄が仮停止されている期間(タイミングt8~タイミングt10)においては、演出用装飾部材を待機位置から移動位置へと移動させないようにすることで、演出表示(キャラクタ同士の戦い)の視認性を阻害することを防止できる。また、タイミングt8となる前に演出用装飾部材を待機位置から移動位置へ移動させてもよいが、タイミングt8となる前に待機位置へと移動させておくことが望ましい。なお、演出パターン4の左中右の装飾図柄が仮停止されている期間(タイミングt8~タイミングt10)において、演出用装飾部材を待機位置で発光させるようにしてもよい。
なお、演出用装飾部材が移動しないときと比べて演出用装飾部材が移動したときの期待度を高くするとよい。同様に、演出用装飾部材が発光しないときと比べて演出用装飾部材が発光したときの期待度を高くするとよい。
このように、図347~図361を参照して示した実施形態によれば、新規な興趣を遊技者に提供できる。
以下に図123~図361等を参照して示した実施形態を変形した実施形態について、図362~図367等を参照して説明する。この実施形態においては、キャラクタがバーベルを用いて修行を行う「バーベル修行演出」が表示領域において行われたのち特殊なリーチ演出が実行されるとともに、演出内容によって、大当りの期待度が示唆される。なお、修行の途中で、上からバーベルが降ってくる場合があるが、詳細は後述する。
図362は、本実施形態におけるタイムチャートを示している。図364~図367は表示領域における表示内容、あるいは表示領域に表示される演出ウィンドウ内の表示内容を示している。
「バーベル修行演出」においては、演出パターン1-1から演出パターン3-8のうちのいずれかの演出パターンが選択されて、実行される。また実行された演出内容に基づいて、大当りの期待度が示唆される。
まず、演出パターン1-1から演出パターン3-8において共通の表示態様について説明する。
図362(a)に示す演出パターン1-1、演出パターン1-2ではタイミングt0からタイミングt14にかけて、図362(b)に示す演出パターン2-1から演出パターン2-4ではタイミングt0からタイミングt16にかけて、図363に示す演出パターン3-1から演出パターン3-8ではタイミングt0からタイミングt18にかけて、装飾図柄が高速で変動表示される。このうちタイミングt0からタイミングt4にかけては、図364(a)に示すように装飾図柄に加えて、通常背景画像(ここでは、図347(b)に示した通常背景画像B)や現保留画像、待機保留画像などが表示される。タイミングt4以降は、表示領域の中央に演出ウィンドウが表示されて、「バーベル修行演出」が開始され、演出ウィンドウ内において、バーベルを用いてキャラクタが修行を行う表示が行われる。図364(b)は、表示領域の中央付近に演出ウィンドウが表示された状態を示している。
なお、図365(a)~図365(h)、図366(a)、図366(b)、図366(e)は演出ウィンドウ内の表示態様を示す図である。
なお、演出ウィンドウが表示領域の大半を占める例を示したが、表示領域の全てを占めるようにしてもよいし、表示領域の大半を占めない小さな演出ウィンドウで表示するようにしてもよい。また、「バーベル修行演出」が実行されているときに演出ウィンドウの大きさを可変(大きくしていく、もしくは小さくしていく)させるようにしてもよい。
「バーベル修行演出」は、バーベルを用いて修行を行う表示が行われる期間である「修行中演出」、修行が終了した状態の表示を行う「修行終了演出」、リーチ時に戦うキャラクタを示す「リーチキャラクタ確定演出」からなる。
「バーベル修行演出」では、まず「修行中演出」が実行される。「修行中演出」の実行に要する時間は4秒間、6秒間、8秒間のいずれかである。実行に要する時間は選択された演出パターンにより異なる。「修行中演出」に次いで、「修行終了演出」が実行される。「修行終了演出」の実行に要する時間は4秒間である。「修行終了演出」に次いで、「リーチキャラクタ確定演出」が実行される。「リーチキャラクタ確定演出」の実行に要する時間は2秒間である。
「リーチキャラクタ確定演出」の終了後、演出ウィンドウが拡大していく「ウィンドウ拡大表示演出」が実行される。また、「ウィンドウ拡大表示演出」の開始とともに、左右の装飾図柄として特殊リーチ装飾図柄がリーチ状態で表示される(詳細は図366(c)、図366(f)を参照して後述する)。
「ウィンドウ拡大表示演出」の終了後は、「リーチキャラクタ確定演出」によって示されたキャラクタが登場する特殊なリーチ演出(「キャラクタリーチ演出」)が実行される。
タイミングt4からタイミングt6の期間における演出ウィンドウ内の表示内容は演出パターン1-1から演出パターン3-8において共通となっている。
具体的には、図365(a)に示すように、演出ウィンドウ内においては、左上に「修行チャンス」という文字が表示され、左下に師匠キャラクタと師匠キャラクタのセリフが表示され、師匠キャラクタの右側に武闘家キャラクタと武闘家キャラクタのセリフが表示される。また、武闘家キャラクタが「根性」という文字の入った根性バーベルを持った様子が表示される。
演出パターン1-1、演出パターン1-2が選択された場合、「修行中演出」の実行に要する時間は4秒間である。また、タイミングt6において1トンバーベルが落下してくる場合がある。
演出パターン2-1から演出パターン2-4が選択された場合、「修行中演出」の実行に要する時間は6秒間である。また、タイミングt6において1トンバーベルが落下してくる場合がある。また、タイミングt8において、1トンバーベルまたは5トンバーベルが落下してくる場合がある。
演出パターン3-1から演出パターン3-8が選択された場合、「修行中演出」の実行に要する時間は8秒間である。また、タイミングt6において1トンバーベルが落下してくる場合がある。また、タイミングt8において、1トンバーベルまたは5トンバーベルが落下してくる場合がある。また、タイミングt10において、1トンバーベル、5トンバーベル、または10トンバーベルが落下してくる場合がある。
図365(b)は、1トンバーベルが落下したときの表示状態を示している。図中に示しているように1トンバーベルは根性バーベルよりも大きい。また、1トンという文字が付されている。
図365(c)は、5トンバーベルが落下したときの表示状態を示している。図中に示しているように5トンバーベルは1トンバーベルよりも大きい。また、5トンという文字が付されている。
図365(d)は、10トンバーベルが落下したときの表示状態を示している。図中に示しているように10トンバーベルは5トンバーベルよりも大きい。また、10トンという文字が付されている。
なお、バーベルは1トンバーベル、5トンバーベル、10トンバーベルの順に落下してくる。すなわち、武闘家キャラクタが根性バーベルのみを持っている状態で、5トンバーベルや10トンバーベルが落下してくることはない。
なお、図中に示しているようにバーベルの落下にともなって、武闘家キャラクタと師匠キャラクタのセリフが変化する。
「修行中演出」が終了すると、「修行終了演出」が開始される。なお、図362、図363に示すように、「修行終了演出」が開始されるタイミングは、実行されている演出パターンによって異なる。具体的には、演出パターン1-1、演出パターン1-2のいずれかが実行されている場合には、タイミングt8から「修行終了演出」が開始される。また、演出パターン2-1から演出パターン2-4のいずれかが実行されている場合には、タイミングt10から「修行終了演出」が開始される。また、演出パターン3-1から演出パターン3-8のいずれかが実行されている場合には、タイミングt12から「修行終了演出」が開始される。
「修行終了演出」が開始されたタイミングで、武闘家キャラクタが持っているバーベルの組み合わせは、根性バーベルのみ、根性バーベルと1トンバーベル、根性バーベルと1トンバーベルと5トンバーベル、根性バーベルと1トンバーベルと5トンバーベルと10トンバーベルの4種類となる。
図365(e)~図365(h)は、「修行終了演出」中の表示態様を示している。具体的には、図365(e)は武闘家キャラクタが根性バーベルのみを持った状態を示している。図365(f)は武闘家キャラクタが根性バーベルと1トンバーベルを持った状態を示している。図365(g)は武闘家キャラクタが根性バーベルと1トンバーベルと5トンバーベルを持った状態を示している。図365(h)は武闘家キャラクタが根性バーベルと1トンバーベルと5トンバーベルと10トンバーベルを持った状態を示している。
「修行中演出」を実行する時間の長さが長くなるほど期待度が高くなる。例えば、「修行中演出」を実行する時間の長さが4秒間の場合、6秒間の場合、8秒間の場合の順に期待度が高くなる。
また、バーベルが落ちてきた個数が多いほど、期待度が高くなる。例えば、根性バーベルのままだった場合、1トンバーベルまで落下した場合、5トンバーベルまで落下した場合、10トンバーベルまで落下した場合の順に期待度が高くなる。
なお、期待度が高いほど、演出の実行確率(選択確率)を低くするとよい。
このような態様とすることで、「修行中演出」が長く続くことや、バーベルが多く落ちることに期待して遊技者は演出の進行を視認することとなる。
図362、図363を参照して示した実施形態においては、「修行中演出」中のあるタイミング(例えば、タイミングt6、タイミングt8、タイミングt10)で落下してくるバーベルは1つのみであったが、これらのタイミングにおいて、複数個のバーベルが同時に落下してくるようにしてもよい。例えば、2個のバーベル(1トンバーベルと5トンバーベル、または、5トンバーベルと10トンバーベル)、あるいは3個のバーベル(1トンバーベル~10トンバーベル)が同時に落下してくるようにしてもよい。
具体的には、例えば、演出パターン3-2のタイミングt10において、1トンバーベルのみが落下してくるのではなく、1トンバーベルと5トンバーベルと10トンバーベルが同時に落下してくるようにしてもよい。
このように、複数個のバーベルが同時に落下しうるようにすることで、期待度が一気に高まることとなるため、遊技者に大きな興奮を感じさせることができる。
なお、「修行終了演出」中にバーベルが落下する演出が行われるようにしてもよい。「修行終了演出」の実行時間は4秒間であるが、「修行終了演出」の開始から、1秒目、2秒目、3秒目の各タイミングにおいて、バーベルが1つ落下する場合があるようにしてもよい。
例えば、演出パターン3-5が実行された場合、タイミングt6において、1トンバーベルが落下するが、タイミングt12まで次のバーベルである5トンバーベルは落下しない。この状況において、「修行終了演出」中である、タイミングt14で5トンバーベルが落下し、タイミングt15で10トンバーベルが落下するようにしてもよい。図366(a)は、5トンバーベルが落下中の状態を示している。
このように、「修行終了演出」中においてもバーベルが落下しうるようにすることで、期待度が上がるのではないかという期待感を遊技者に持たせ続けることができる。
なお、「修行終了演出」におけるバーベルが落下しうるタイミングにおいても、「修行中演出」の場合と同様に、複数個(2個または3個)のバーベルが同時に落下するようにしてもよい。この場合も大当りの期待度が一気に高まることとなり、遊技者の感じる興奮を高めることができる。
「修行終了演出」が終了すると、「リーチキャラクタ確定演出」が開始される。なお、図362、図363に示すように、「リーチキャラクタ確定演出」が開始されるタイミングは、実行されている演出パターンによって異なる。具体的には、演出パターン1-1、演出パターン1-2が実行されている場合には、タイミングt12から「リーチキャラクタ確定演出」が開始され、演出パターン2-1から演出パターン2-4が実行されている場合には、タイミングt14から「リーチキャラクタ確定演出」が開始され、演出パターン3-1から演出パターン3-8が実行されている場合には、タイミングt16から「リーチキャラクタ確定演出」が開始される。
「リーチキャラクタ確定演出」は、その後に行われるSPリーチ演出が、武闘家キャラクタによるキャラクタリーチ演出1であるのか、師匠キャラクタによるキャラクタリーチ演出2であるのかを報知する演出である。
図366(b)は、武闘家キャラクタによるキャラクタリーチ演出1が行われることを示している。なお、両キャラクタのセリフによって、武闘家キャラクタによるキャラクタリーチ演出1が行われることが示されているが、表示領域全体を使った特別な演出(例えば、全表示領域に武闘家キャラクタの顔アップを表示する)によって武闘家キャラクタによるキャラクタリーチ演出1が行われることを示すようにしてもよい。
図366(c)は、師匠キャラクタによるキャラクタリーチ演出2が行われることを示している。なお、両キャラクタのセリフによって、師匠キャラクタによるキャラクタリーチ演出2が行われることが示されているが、表示領域全体を使った特別な演出(例えば、全表示領域に師匠キャラクタの顔アップを表示する)によって師匠キャラクタによるキャラクタリーチ演出2が行われることを示すようにしてもよい。また、武闘家キャラクタによるキャラクタリーチ演出1が行われるときには両キャラクタのセリフによって、師匠キャラクタによるキャラクタリーチ演出2が行われるときには全表示領域に師匠キャラクタの顔アップを表示するなど、どのキャラクタリーチ演出に発展するかによって「リーチキャラクタ確定演出」による報知演出の大きさや表示態様を変更するようにしてもよい。
なお、「バーベル修行演出」で修行を行っているのは武闘家キャラクタであるため、基本的には武闘家キャラクタによるキャラクタリーチ演出1に発展する割合の方が高い(例えば、武闘家キャラクタによるキャラクタリーチ演出1に発展する割合は90%、師匠キャラクタによるキャラクタリーチ演出2に発展する割合は10%)ほうがよい。
なお、期待度が高いほど、リーチ演出の実行確率(選択確率)を低くするとよい。
このように「キャラクタリーチ演出」に登場するキャラクタとしてたまに師匠キャラクタが選択される(武闘家キャラクタが選択されない)ようにすることで、武闘家キャラクタが登場する「キャラクタリーチ演出」が発生すると思っていた遊技者に意外感を覚えさせることができ、興趣を向上させることができる。
武闘家キャラクタによるキャラクタリーチ演出1に発展する割合と師匠キャラクタによるキャラクタリーチ演出2に発展する割合とを同じにするようにしてもよい。同じ割合とすることで、武闘家キャラクタによるキャラクタリーチ演出1と師匠キャラクタによるキャラクタリーチ演出2が均等に出現し、様々な演出が表示されることで興趣が長く維持される。
また、武闘家キャラクタによるキャラクタリーチ演出1に発展する割合よりも師匠キャラクタによるキャラクタリーチ演出2に発展する割合の方を高くするようにしてもよい。武闘家キャラクタが修行することで強くなることで武闘家キャラクタによるキャラクタリーチ演出1の期待度が上昇するという遊技者にとって理解しやすいシナリオにすることができる。
「修行終了演出」が終了する(すなわち、「バーベル修行演出」が終了する)と、「ウィンドウ拡大表示演出」が開始される。
「ウィンドウ拡大表示演出」では、2秒間かけて演出ウィンドウの大きさが表示領域と同じ大きさになるとともに、演出ウィンドウがそのまま拡大し続けて演出ウィンドウの枠が表示領域外に移動して表示されない状態となる。「ウィンドウ拡大表示演出」の実行中、演出ウィンドウ内には、「キャラクタリーチ演出」に登場するキャラクタと実行される「キャラクタリーチ演出」の名称が表示される。また、「ウィンドウ拡大表示演出」の開始と同時に、それまで、高速で変動表示されていた左中右の装飾図柄に代えて、特殊リーチ装飾図柄(図225(b)を参照)が、リーチ状態で表示される。
図366(c)、図366(f)は、「ウィンドウ拡大表示演出」が開始されてから1秒が経過したタイミングにおける表示状態を示している。
図366(c)では、武闘家キャラクタと、武闘家キャラクタリーチという文字が表示されている。また演出ウィンドウの大きさが大きくなっている途中の状態を示している。また、左右の特殊リーチ装飾図柄がそれぞれ「2」で仮停止表示されている。なお、特殊リーチ装飾図柄のうち中装飾図柄についてはこのタイミングではまだ表示されない。
図366(f)では、師匠キャラクタと、師匠キャラクタリーチという文字が表示されている。また演出ウィンドウの大きさが大きくなっている途中の状態を示している。また、左右の特殊リーチ装飾図柄が表示領域の左上と右上の位置においてそれぞれ「2」で仮停止表示されている。なお、特殊リーチ装飾図柄のうち中装飾図柄についてはこのタイミングではまだ表示されない。また、左右の特殊リーチ装飾図柄をリーチ状態で示すタイミングは、「ウィンドウ拡大表示演出」の開始と同時の他に、「ウィンドウ拡大表示演出」の開始から所定時間経過後、SPリーチ演出であるキャラクタリーチ演出1・2の開始時、もしくは、SPリーチ演出であるキャラクタリーチ演出1・2の開始から所定時間経過後にしてもよい。
なお、演出ウィンドウ内の表示内容を、図366(b)や図366(e)に示す表示内容から、図366(c)や図366(f)に示す表示内容へと変化させるには、「キャラクタリーチ演出」に登場するキャラクタ(武闘家キャラクタや師匠キャラクタ)やキャラクタが持っているバーベルの位置や大きさを変化させるとともに、演出ウィンドウ内のその他の画像の表示を終了するとよい。このような態様とすることで、「バーベル修行演出」から「キャラクタリーチ演出」へと演出をスムーズに発展させることができ、演出上の違和感を遊技者に覚えさせにくくすることができる。
また、実行される「キャラクタリーチ演出」の名称については「ウィンドウ拡大表示演出」の開始と同時に表示するようにしてもよいし、「ウィンドウ拡大表示演出」の実行中に表示を開始するようにしてもよい。
なお、図362、図363に示すように、「ウィンドウ拡大表示演出」が開始されるタイミングは、実行されている演出パターンによって異なる。具体的には、演出パターン1-1、演出パターン1-2が実行されている場合には、タイミングt14で「ウィンドウ拡大表示演出」が開始され、演出パターン2-1から演出パターン2-4が実行されている場合には、タイミングt16で「ウィンドウ拡大表示演出」が開始され、演出パターン3-1から演出パターン3-8が実行されている場合には、タイミングt18で「ウィンドウ拡大表示演出」が開始される。
「ウィンドウ拡大表示演出」が終了したタイミングで演出ウィンドウの表示が終了するが、このとき背景画像が通常背景画像からリーチ時背景画像に切り替えられる。また、「ウィンドウ拡大表示演出」が終了したタイミングで特殊なリーチ演出である「キャラクタリーチ演出」(「武闘家キャラクタリーチ演出」や「師匠キャラクタリーチ演出」)が開始される。
図366(d)は「武闘家キャラクタリーチ演出」が開始されたタイミングの表示状態を示している。ここでは、背景画像として、リーチ時背景画像Bが表示されている。
また、図366(g)は「師匠キャラクタリーチ演出」が開始されたタイミングの表示状態を示している。ここでは、背景画像として、リーチ時背景画像Aが表示されている。
キャラクタリーチ演出の開始から2秒間が経過すると、「キャラクタリーチ演出」の名称の表示が終了するとともに武闘家キャラクタあるいは師匠キャラクタと戦う敵キャラクタが表示される。
なお、「ウィンドウ拡大表示演出」が終了したタイミングと同時に、現保留画像と待機保留画像の表示が中止される。図366(c)、図366(f)に示すように「ウィンドウ拡大表示演出」中には現保留画像と待機保留画像は表示され、図366(d)、図366(g)に示すように「ウィンドウ拡大表示演出」が終了したタイミング以降は、現保留画像と待機保留画像の表示は中止される。なお、現保留画像と待機保留画像を非表示にするタイミングは、「ウィンドウ拡大表示演出」が終了したまさにそのタイミングではなく、「ウィンドウ拡大表示演出」が終了する若干前であったり、「ウィンドウ拡大表示演出」が終了した若干後であってもよい。若干後である場合には、「キャラクタリーチ演出」の開始時には現保留画像と待機保留画像は認識可能にされるが直ぐに認識されなくなる。
なお、特別抽選の結果がハズレの場合、「キャラクタリーチ演出」が終了し装飾図柄が停止表示されたタイミングで、待機保留画像の表示が再開される。現保留画像の再表示は行われない。
一方、特別抽選の結果が大当りの場合は、「キャラクタリーチ演出」が終了し装飾図柄が停止表示されたタイミングにおいても待機保留画像の表示や現保留画像の再表示は行われないようにしてもよいし、特別抽選の結果がハズレの場合で説明したようにしてもよい。また、特別抽選の結果がハズレの場合であってもリーチ演出の種類によって、変更するようにしてもよい。例えば武闘家によるキャラクタリーチ演出ではずれた場合には、現保留画像は表示せず、師匠によるキャラクタリーチ演出ではずれた場合には、現保留画像を表示する、である。なお、特別抽選の結果が当りの場合であってもハズレの場合と同様にリーチ演出の種類によって、変更するようにしてもよい。
「キャラクタリーチ演出」では、「バーベル修行演出」によって決定されたキャラクタと他のキャラクタが戦う表示が行われる。具体的には、武闘家キャラクタと侍キャラクタが戦うリーチ演出(図367(a))、武闘家キャラクタと戦士キャラクタが戦うリーチ演出(図367(b))、師匠キャラクタとサングラスを付けた偽侍キャラクタが戦うリーチ演出(図367(c))、師匠キャラクタとサングラスを付けた偽戦士キャラクタが戦うリーチ演出(図367(d))の4種類の「キャラクタリーチ演出」が実行される。なお、図367(a)~図367(d)は、リーチ演出の1シーンを示しているものであり、リーチ演出中には2人のキャラクタが動いて、持っている武器で戦う動的な表示が行われる。
また、「キャラクタリーチ演出」において武闘家キャラクタあるいは師匠キャラクタが勝った場合は、リーチ演出の終了後、大当りを示す態様で特殊リーチ装飾図柄が停止表示される。また、「キャラクタリーチ演出」において武闘家キャラクタあるいは師匠キャラクタが負けた場合には、リーチ演出の終了後、ハズレを示す態様で特殊リーチ装飾図柄が停止表示される。
なお、「キャラクタリーチ演出」の種類によって大当りの期待度は異なっており、武闘家キャラクタと侍キャラクタが戦うリーチ演出、武闘家キャラクタと戦士キャラクタが戦うリーチ演出、師匠キャラクタとサングラスを付けた偽侍キャラクタが戦うリーチ演出、師匠キャラクタとサングラスを付けた偽戦士キャラクタが戦うリーチ演出の順で期待度が高くなる。
例えば、武闘家キャラクタと侍キャラクタが戦うリーチ演出の期待度を20%、武闘家キャラクタと戦士キャラクタが戦うリーチ演出の期待度を30%、師匠キャラクタとサングラスを付けた偽侍キャラクタが戦うリーチ演出の期待度を40%、師匠キャラクタとサングラスを付けた偽戦士キャラクタが戦うリーチ演出の期待度を50%としてもよい。
なお、「キャラクタリーチ演出」に要する時間は、「バーベル修行演出」の実行時間とは独立に、例えば60秒や90秒など予め定められた秒数にするとよい。あるいは、戦うキャラクタの種類に対応して、「キャラクタリーチ演出」に要する時間を決定してもよい。例えば、「武闘家キャラクタリーチ演出」の実行時間を60秒とし、「師匠キャラクタリーチ演出」の実行時間を90秒としてもよい。
なお、リーチ演出が開始されるタイミングは、実行されていた演出パターンによって異なる。演出パターン1-1、演出パターン1-2が実行されていた場合には、タイミングt16からリーチ演出が開始され、演出パターン2-1から演出パターン2-4が実行されていた場合には、タイミングt18からリーチ演出が開始され、演出パターン3-1から演出パターン3-8が実行されていた場合には、タイミングt20からリーチ演出が開始される。
なお、図362に示す各演出パターンにおいて、タイミングt25までの表示態様を示したが、タイミングt25以降もリーチ演出が継続し所定のタイミングで装飾図柄が停止表示される。なお、後述するリーチ演出を実行しない実施形態においては、タイミングt25となる前に装飾図柄を停止表示させてもよい。
このように、「バーベル修行演出」において、2人のキャラクタが登場し、「修行中演出」の実行時間の長さやどのバーベルまで落下してきたかによって、期待度が示される。そのため、その後に発生する「キャラクタリーチ演出」における期待度を遊技者は事前に認識することができる。
また、単に期待度を示すだけでなく「バーベル修行演出」において、登場していたキャラクタが「キャラクタリーチ演出」にもそのまま登場するため、演出に一体感を持たせることができる。
さらに、「バーベル修行演出」において登場していたキャラクタのうちの修行を行っていたキャラクタ(武闘家キャラクタ)の「キャラクタリーチ演出」が実行される確率が高く設定されているが、修行の指導を行っていたキャラクタ(師匠キャラクタ)についても低確率であるが「キャラクタリーチ演出」が実行される場合がある。このような態様とすることで、修行を行っていなかったキャラクタがリーチ演出に登場するという意外な感情(そっちかい!という面白さ)を遊技者に感じさせることができる。
また、修行を行っていなかったキャラクタがリーチ演出に登場した場合の方が、期待度が高いため、意外感に加えて大当りに対する期待感を遊技者に感じさせることができる。
「修行中演出」において、師匠キャラクタは各種のバーベルが落下してくるのに合わせて、セリフの内容が変化するのみであったが、師匠キャラクタの動作に対応して各種のバーベルが落下してくるようにしてもよい。
例えば、バーベルが落下しうるタイミング(タイミングt6、タイミングt8、タイミングt10)の1秒前に師匠キャラクタがジャンプして演出ウィンドウの上辺にぶつかる表示が行なわれた場合にのみバーベルが落下するようにしてもよい。なお、この場合、師匠キャラクタのセリフとして「頭上に気を付けるのだ!」という表示を行って、遊技者に演出の意味合いをわかりやすく示してもよい。
なお、師匠キャラクタがジャンプした場合に、必ずバーベルが落下するようにしてもよいし、所定の確率(例えば30%や40%等)でバーベルが落下するようにしてもよい。
また、師匠キャラクタがジャンプした場合には相対的に高確率(例えば、60%や50%等)でバーベルが落下し、師匠キャラクタがジャンプしなかった場合には相対的に低確率(例えば、10%や5%等)でバーベルが落下するようにしてもよい。
なお、「修行中演出」に限らず、「修行終了演出」中において、同様の実施形態を採用してもよい。
このような実施形態によれば、キャラクタが修行をしている様子をリアルに表現できるとともに、修行を行っていなかった師匠キャラクタがリーチ演出に登場するという意外な感情をより高めることができる。
師匠キャラクタが武闘家キャラクタに修行の指導を行なう実施形態を示したが、武闘家キャラクタに代えて、師匠キャラクタがバーベルを用いた修行を行う実施形態を実行可能としてもよい。この場合、演出ウィンドウの左側に武闘家キャラクタが表示され、武闘家キャラクタの右側に根性バーベルを持ちあげた師匠キャラクタが表示され、上述した実施形態と同様に、師匠キャラクタに対して各種のバーベルが落下するようにしてもよい。
また、この場合、「武闘家キャラクタリーチ演出」が実行される確率を10%とし、「師匠キャラクタリーチ演出」が実行される確率を90%にするとよい。
このような態様によれば、「武闘家キャラクタリーチ演出」よりも相対的に期待度の高い「師匠キャラクタリーチ演出」が実行される確率が高いことが、「キャラクタリーチ演出」の実行開始前に認識可能となるため、大当りに対する強い期待感を、変動表示の早い段階で認識させることができ、装飾図柄の変動表示が終了するまでの長期間にわたって、大当りが発生することに対する高い期待感を維持させることが可能となる。
図368は、「バーベル修行演出」とその後に実行される「キャラクタリーチ演出」の演出内容と期待度の関係を示すテーブルである。テーブル中の演出番号にはそれぞれ、演出内容が設定されており、予め定められた所定の確率でいずれかの演出番号が選択され、選択された演出番号に対応する演出が実行される。
例えば、演出番号1が選択された場合には、演出パターン1-1が実行され、修行演出の長さは4秒間、バーベルは最終的に根性バーベルのみが表示され、キャラクタリーチ演出の種類として「武闘家キャラクタ VS 侍キャラクタ」が実行され、このときの期待度は15%となる。
なお、このテーブルでは、「修行終了演出」中にバーベルが追加で落下してくる実施形態を前提としている。
1トンバーベル~10トンバーベルの色としてあらかじめ定めた複数の色のうちのいずれかを付してもよい。また、付した色によって、期待度を示すようにしてもよい。
例えば、1トンバーベルとして、白色の1トンバーベル、赤色の1トンバーベル、金色の1トンバーベルの3種類があらかじめ設けられ、演出においていずれかのバーベルが落下するようにしてもよい。また、このとき、白色の1トンバーベル、赤色の1トンバーベル、金色の1トンバーベルの順に期待度が高くなるようにするとよい。
同様に、5トンバーベルとして、白色の5トンバーベル、赤色の5トンバーベル、金色の5トンバーベルの3種類があらかじめ設けられ、演出においていずれかのバーベルが落下するようにしてもよい。また、このとき、白色の5トンバーベル、赤色の5トンバーベル、金色の5トンバーベルの順に期待度が高くなるようにするとよい。
同様に、10トンバーベルとして、白色の10トンバーベル、赤色の10トンバーベル、金色の10トンバーベルの3種類があらかじめ設けられ、演出においていずれかのバーベルが落下するようにしてもよい。また、このとき、白色の10トンバーベル、赤色の10トンバーベル、金色の10トンバーベルの順に期待度が高くなるようにするとよい。
なお、根性バーベルの色については複数色とすることはなく、1色のみ(例えば、白色や茶色)にするとよい。
このような実施形態によれば、単にバーベルが落ちてくることを待つのではなく、より期待度の高いバーベルが落ちてくることを遊技者は期待することになるため、興趣を向上させることができる。
なお、師匠キャラクタがジャンプして演出ウィンドウの上辺にぶつかる表示を行うことで、バーベルが落下することが確定する実施形態を示したが、どの色のバーベルが落ちてくるのかが確定する演出を実行可能にしてもよい。例えば、師匠キャラクタがジャンプしたときに表示されるセリフの種類によって、落ちてくるバーベルが何色であるのかを示してもよい。
このような実施形態によれば、どのような色のバーベルが落ちてくるのかという点について大きな期待感を抱かせることができる。
1トンバーベル~10トンバーベルとして、白色、赤色、金色のいずれかの色のバーベルが落下し、落下してきたバーベルの色によって期待度が示される実施形態を示したが、赤色のバーベルが落下した場合、次以降に落下するバーベルは赤色または金色のバーベルとし、白色のバーベルは落下しないようにするとよい。同様に、金色のバーベルが落下した場合、次以降に落下するバーベルは金色のバーベルとし、白色や金色のバーベルは落下しないようにするとよい。
例えば、赤色の1トンバーベルが落下した後には、赤色や金色の5トンバーベルは落下するが、白色の5トンバーベルは落下しない。同様に赤色の5トンバーベルが落下した後には、赤色や金色の10トンバーベルは落下するが、白色の10トンバーベルは落下しない。
相対的な期待度の順序が定まっている複数種類の画像(本実施形態においては、異なる色によって示される複数種類の画像)が連続して表示される際に、相対的に期待度が高い画像が表示された後、相対的に期待度が低い画像が表示されると、遊技者は期待度が下がったように感じてしまい興趣が低下するおそれがあるが、本実施形態によればそのような事態の発生を防止することができる。
図362、図363、図364(b)等を参照して示したように、「バーベル修行演出」は、左中右の装飾図柄が高速変動している状態で実行される。このため、遊技者は装飾図柄の仮停止態様を気にすることなく、「バーベル修行演出」に集中することができる。仮に、「バーベル修行演出」中にリーチ状態を発生させてしまうと、遊技者を「バーベル修行演出」に集中させることが困難となる(特にリーチ状態を形成する装飾図柄に付された数字の種類によって、期待度が示される場合にこのような問題が顕著となる)が、本実施形態によればこのような事態の発生を防止できる。
「バーベル修行演出」の実行中に、装飾図柄をリーチ状態としてもよい。例えば、「バーベル修行演出」のうちの「修行中演出」、「修行終了演出」、「リーチキャラクタ確定演出」のうちのいずれかの演出の実行中に、装飾図柄をリーチ状態としてもよい。
「バーベル修行演出」が実行された場合には、必ず装飾図柄がリーチ状態になるとともにリーチ演出が実行される実施形態を示したが、「バーベル修行演出」が実行された場合に装飾図柄がリーチ状態になるが、リーチ演出が実行されずに装飾図柄がハズレを示す態様で停止表示される場合(所謂ノーマルリーチはずれ)や、「バーベル修行演出」が実行された場合に装飾図柄がリーチ状態にならず(当然リーチ演出も実行されず)に装飾図柄がハズレを示す態様で停止表示される場合を設けてもよい。
なお、この場合、「ウィンドウ拡大表示演出」を実行するタイミングで、ウィンドウを縮小していき2秒間かけて消去する演出表示を行うとよい。
また、この2秒間あるいはこの2秒間に加えて数秒間(例えば、1秒間~5秒間)が経過したタイミングで、装飾図柄の変動表示を終了するとよい。
また、装飾図柄がリーチ状態になるがリーチ演出が実行されないことや、装飾図柄がリーチ状態にならないことを、「バーベル修行演出」中に報知してもよい。
例えば、師匠キャラクタのセリフとして「今日は帰るのだ!」という表示や、武闘家キャラクタが持っているバーベルをすべて落としてしまう表示を「バーベル修行演出」の実行中(「修行中演出」、「修行終了演出」、「リーチキャラクタ確定演出」のいずれかの実行中)に行ってもよい。
図364~図367等を参照して示したように、「バーベル修行演出」の実行中は現保留画像や待機保留画像が表示されるものの、「キャラクタリーチ演出」の実行中には現保留画像や待機保留画像は表示されない。
「バーベル修行演出」の実行中に、現保留画像や待機保留画像について、図123~図125等を参照して示した保留変化演出が実行される場合があるようにしてもよい。例えば、現保留画像や待機保留画像は本実施形態においては白色で円形であるが、これらをより期待度が高いことを示す表示態様へと変化させてもよい。具体的には、白色から、青色~虹色のいずれかの色へ変化させてもよい。
なお、保留変化演出は色を変えるだけであれば、所定のタイミングにおいて一瞬で終了することとなるが、所定期間をかけて実行することでどのような表示態様(具体的にはどのような色)に変化するのかという期待感を遊技者に感じさせることができる。例えば、図322~図329等を参照して示した実施形態のように数秒間かけて、保留変化演出を実行するようにしてもよい。
また、保留変化演出の実行を開始するタイミングや保留変化演出の実行を終了するタイミングは、例えば、「バーベル修行演出」の実行が開始される前に保留変化演出の実行を開始し、「バーベル修行演出」の実行中に保留変化演出が終了する(変化後の保留表示の態様が示される)ようにしてもよいし、「バーベル修行演出」の実行中に保留変化演出の実行を開始し、「バーベル修行演出」の実行中に保留変化演出が終了する(変化後の保留表示の態様が示される)ようにしてもよいし、「バーベル修行演出」の実行中に保留変化演出の実行を開始し、「バーベル修行演出」が終了したあとに保留変化演出が終了する(変化後の保留表示の態様が示される)ようにしてもよい(なお、この場合には、「キャラクタリーチ演出」の実行中にも、現保留画像や待機保留画像は表示されるようにするとよい)。
このような実施形態によれば、「バーベル修行演出」や「キャラクタリーチ演出」の実行中に、「バーベル修行演出」や「キャラクタリーチ演出」とは異なる他の演出によって期待感を高めることができるため、期待度が高まることとなり、遊技者の大当りに対する期待感を高めることができる。
図278(b)を参照して特殊なリーチ演出中にカットイン画像を表示して大当りの期待度を示す実施形態を示したが、本実施形態におけるキャラクタリーチ演出中において同様の態様でカットイン画像を表示する場合があるようにしてもよい。
図369(a)~図369(c)を参照してカットイン画像の表示態様について説明する。
武闘家キャラクタリーチ演出中に武闘家キャラクタと侍キャラクタが近づいて、戦っている様子が表示される。図369(a)はこのときの表示状態を示している。
次いで、カットイン画像が表示される。カットイン画像は、横長長方形の枠と、その枠内に表示されるキャラクタ(この実施形態においては「魔法使いキャラクタ」)と、そのキャラクタのセリフとからなる。カットイン画像の表示は数秒間(例えば3秒間行われる)。図369(b)はこのときの表示状態を示している。カットイン画像は枠内の背景の色によって、大当りの期待度を示す。例えば、枠内の背景の色として、緑色、赤色、金色の3種類を表示可能とし、この順番で期待度が高くなるようにしてもよい。なお、枠内の背景の色だけでなく、出現するキャラクタの種類を複数種類(例えば3種類以上)設けておき、それらに所定の順で期待度を設定してもよい。なお、図中においては魔法使いキャラクタが所持する杖の先端から光が発せられている様子が表現されているが、この光を表す部分の色として、緑色、赤色、金色の3種類を表示可能とし、この順番で期待度が高くなるようにしてもよい。
カットイン画像の表示が終了したのち、キャラクタ同士の戦いに決着がつきいずれかのキャラクタが勝利する。武闘家キャラクタが勝てば装飾図柄が大当りを示す態様で停止表示される。逆に、侍キャラクタが勝てば、装飾図柄がハズレを示す態様で停止表示される。図369(c)は武闘家キャラクタが戦いに勝ち、装飾図柄が大当りを示す態様で停止表示されている表示状態を示している。
武闘家キャラクタリーチ演出を例に挙げたが、師匠キャラクタリーチ演出において同様のカットイン画像の表示が行われるようにしてもよい。
なお、カットイン画像の表示は「バーベル修行演出」中には実行されない。また、カットイン画像の表示はキャラクタ同士の戦いに決着がつく直前に行われる。例えば、カットイン画像の表示が終了してから5秒間~10秒間戦いが行われた後にキャラクタ同士の戦いに決着がつくようにするとよい。これにより、キャラクタ同士の戦いの結果が出る直前のタイミングで大当りへの期待感を遊技者に付与できる。また、カットイン画像の表示によって、キャラクタ同士の戦いの結果がもうすぐ表示されることを遊技者が認識することができる。
「修行中演出」と「キャラクタリーチ演出」とで期待度を示唆する同じ示唆演出が実行されるようにしてもよい。
示唆演出としては、例えば、杖に乗った魔法使いキャラクタが表示領域の右側から出現し、左側に向けて水平に飛んでいくようにし、魔法使いキャラクタの左側に表示されたセリフの種類によって、大当りの期待度が示唆されるようにしてもよい(以下、「キャラクタ飛行示唆演出」という場合がある。)。なお、セリフとしては、「アツい」、「激アツ」、「超激アツ」の三種類を設け、この順で期待度が高くなるようにするとよい。
図369(d)は「修行中演出」中に「キャラクタ飛行示唆演出」が実行されたときの演出ウィンドウ内における表示状態を示している。図中に示すように魔法使いキャラクタのセリフは「アツい」である。
図369(e)は「キャラクタリーチ演出」中に「キャラクタ飛行示唆演出」が実行されたときの表示領域における表示状態を示している。図中に示すように魔法使いキャラクタのセリフは「激アツ」である。
なお、「修行中演出」中と「キャラクタリーチ演出」とで、「キャラクタ飛行示唆演出」の実行により表示される魔法使いキャラクタやセリフウィンドウの大きさは同じであるが、図369(d)は演出ウィンドウ内の表示であって、表示領域の一部における表示内容を示しているのに対し、図369(e)は表示領域全体の表示内容を示している。そのため、図369(e)に比べ、図369(d)の方が、図示された魔法使いキャラクタやセリフウィンドウの大きさは大きい。
なお、「キャラクタ飛行示唆演出」が、「修行中演出」中と「キャラクタリーチ演出」中の2回実行されるようにしてもよい。あるいは、「修行中演出」中と「キャラクタリーチ演出」のうちのいずれか一方で実行される場合、他方では実行されないようにして、1回の変動表示中に「キャラクタ飛行示唆演出」が1回のみ実行されるようにしてもよい。
「バーベル修行演出」の実行中に所定のBGMを再生してもよい。また「キャラクタリーチ演出」の実行中にも同様に所定のBGMを再生してもよい。「バーベル修行演出」の実行中から「キャラクタリーチ演出」の実行中にかけて同じBGMを再生してもよい。このような実施形態とすることで、「バーベル修行演出」と「キャラクタリーチ演出」とを一連の演出として遊技者に認識させて演出としての一体感を高めることができる。
一方、「バーベル修行演出」の実行中と「キャラクタリーチ演出」の実行中とで、異なるBGMを再生するようにしてもよい。例えば、「キャラクタリーチ演出」の実行中には第1のBGMを再生し、「バーベル修行演出」の実行中には第1のBGMとは異なる第2のBGMを再生するようにしてもよい。このような実施形態とすることで、どちらの演出が行われているのかを遊技者が明確に認識できる。
なお、キャラクタリーチ演出には「武闘家キャラクタリーチ演出」と「師匠キャラクタリーチ演出」があるが、「バーベル修行演出」の実行中と「武闘家キャラクタリーチ演出」の実行中と「師匠キャラクタリーチ演出」の実行中に同じBGMを再生するようにしてもよい。
あるいは、「武闘家キャラクタリーチ演出」の実行中には第1のBGMを再生し、「バーベル修行演出」の実行中と「師匠キャラクタリーチ演出」の実行中には第2のBGMを再生するようにしてもよい。
あるいは、「師匠キャラクタリーチ演出」の実行中には第1のBGMを再生し、「バーベル修行演出」の実行中と「武闘家キャラクタリーチ演出」の実行中には第2のBGMを再生するようにしてもよい。
なお、「バーベル修行演出」が実行され、「キャラクタリーチ演出」を行う場合には、「バーベル修行演出」が実行されているときに出力されていた第2のBGMから第1のBGMへと変更してBGMの出力を行う(第1のBGMは図柄変動が終了するまでには出力を停止させる)が、「バーベル修行演出」が実行されたとしても「キャラクタリーチ演出」を行わない場合には、「バーベル修行演出」が実行されているときに出力されていた第2のBGMを「バーベル修行演出」の終了後も継続して(第2のBGMの開始から再生ではない)出力するようにしてもよい。また、この継続して出力された第2のBGMは、図柄変動が終了するまでに出力を停止させるようにしてもよいし、図柄変動が終了したあとも継続して(第2のBGMの開始から再生ではない)出力するようにしてもよい。継続して出力した場合には、次の図柄変動に跨って出力されることになるため、次の図柄変動においても「バーベル修行演出」が実行されるかもしれないという期待感を提供することができる。
「バーベル修行演出」において、操作部(例えば、操作ボタン401や攻撃ボタン3710等)に対する操作受付を有効とし、操作部に対する遊技者の操作に基づいて、バーベルが落下するようにしてもよい。例えば、操作部に対する操作が行われた場合に、師匠キャラクタがジャンプして演出ウィンドウの上辺にぶつかる表示が行なわれて、バーベルが落下するようにしてもよい。
例えば、「バーベル修行演出」中の根性バーベルが表示されているタイミングで、操作部に対する操作受付を有効とし、操作部を模した形状の操作部模擬画像を表示領域に表示するとよい。また、操作部に対する操作が行われた場合には、師匠キャラクタがジャンプして演出ウィンドウの上辺にぶつかる表示が行なわれて1トンバーベルが落下し、操作部に対する操作が行われなかった場合には、師匠キャラクタはジャンプせず1トンバーベルも落下しないようにするとよい。
同様に、「バーベル修行演出」中の1トンバーベルが表示されているタイミングで、操作部に対する操作受付を有効とし、操作部を模した形状の操作部模擬画像を表示領域に表示するとよい。また、操作部に対する操作が行われた場合には、師匠キャラクタがジャンプして演出ウィンドウの上辺にぶつかる表示が行なわれて5トンバーベルが落下し、操作部に対する操作が行われなかった場合には、師匠キャラクタはジャンプせず5トンバーベルも落下しないようにするとよい。
なお、5トンバーベルの表示中にも同様の態様で操作部に対する操作受付に基づいたバーベルの落下表示を行うとよい。
なお、操作部の操作有効期間は、「バーベル修行演出」中の一部の期間のみとしてもよいし、「バーベル修行演出」中の全期間としてもよい。あるいは、「修行中演出」中の全期間のみとしてもよい。
なお、例えば、1トンバーベルから5トンバーベルへと変化可能であるとき、遊技者が操作した場合のみ5トンバーベルへと変化するようにしてもよいし、遊技者が操作しなかった場合でも5トンバーベルへと変化するようにしてもよい。
このような実施形態とすることで、遊技者の好みのタイミングでバーベルを落下させることができ、遊技者の高揚感を高めることができる。
図369(a)~図369(c)を参照して、「キャラクタリーチ演出」中にカットイン画像を表示する実施形態を示したが、「キャラクタリーチ演出」中に操作部(例えば、操作ボタン401や攻撃ボタン3710等)に対する操作受付を有効にするとともに操作部を模した形状の操作部模擬画像を表示領域に表示し、操作部に対する遊技者の操作に基づいて、いずれかのカットイン画像が表示されるようにしてもよい。
このような実施形態とすることで、遊技者の好みのタイミングでカットイン画像を表示させることができ、遊技者の高揚感を高めることができる。
「バーベル修行演出」中の操作部に対する操作に基づいてバーベルが落下してくる実施形態と、「キャラクタリーチ演出」中の操作部に対する操作に基づいてカットイン画像を表示する実施形態とを示したが、2つの演出において同じ操作部に対する操作受付を有効とし、操作部模擬画像として、同じ操作部模擬画像を表示領域に表示するようにしてもよい。
例えば、「バーベル修行演出」中の操作ボタン401に対する操作に基づいてバーベルが落下してくるようにした場合には、「キャラクタリーチ演出」中の操作ボタン401に対する操作に基づいてカットイン画像が表示されるようにするとよい。また、両演出中の操作有効期間においては、操作ボタン401を模した模擬画像を表示領域に表示するとよい。
あるいは、「バーベル修行演出」中の攻撃ボタン3710に対する操作に基づいてバーベルが落下してくるようにした場合には、「キャラクタリーチ演出」中の攻撃ボタン3710に対する操作に基づいてカットイン画像が表示されるようにするとよい。また、両演出中の操作有効期間においては、攻撃ボタン3710を模した模擬画像を表示領域に表示するとよい。
このような実施形態とすることで、操作する操作部を遊技者が分かりやすくなる。
なお、「バーベル修行演出」中と「キャラクタリーチ演出」中とで、同じ操作部模擬画像を表示する実施形態を示したが、操作部模擬画像を表示する位置も「バーベル修行演出」中と「キャラクタリーチ演出」中とで同じ位置にするとよい。また、操作部模擬画像の大きさも同じ大きさにするとよい。
例えば、「バーベル修行演出」中と「キャラクタリーチ演出」中のいずれの場合であっても、表示領域の真ん中に操作部模擬画像を表示するとよい。
このような実施形態とすることで、操作する操作部を遊技者がより分かりやすくなる。
なお、操作部の操作有効期間については、「バーベル修行演出」中と「キャラクタリーチ演出」中とで同じ長さとしてもよいし異なった長さとしてもよい。
例えば、「バーベル修行演出」中の操作有効期間を「キャラクタリーチ演出」中の操作有効期間よりも長くしてもよい。
あるいは、「バーベル修行演出」中の操作有効期間と「キャラクタリーチ演出」中の操作有効期間を同じ長さとしてもよい。
あるいは、「バーベル修行演出」中の操作有効期間を「キャラクタリーチ演出」中の操作有効期間よりも短くしてもよい。
操作部模擬画像の形状は同じであるが、操作部模擬画像の色については複数の色で表示されうるようにしてもよい。また、操作部模擬画像の色によって、大当りの期待度が異なるようにしてもよい。
例えば、「バーベル修行演出」中に表示される操作部模擬画像として、白色の操作部模擬画像と赤色の操作部模擬画像のうちのいずれかが表示されうるようにするとともに、「キャラクタリーチ演出」中に表示される操作部模擬画像として、白色の操作部模擬画像と赤色の操作部模擬画像と金色の操作部模擬画像のうちのいずれかが表示されうるようにするとよい。
あるいは、「バーベル修行演出」中に表示される操作部模擬画像として、白色の操作部模擬画像と赤色の操作部模擬画像と金色の操作部模擬画像のうちのいずれかが表示されうるようにするとともに、「キャラクタリーチ演出」中に表示される操作部模擬画像として、白色の操作部模擬画像と赤色の操作部模擬画像のうちのいずれかが表示されうるようにするとよい。
なお、このように「バーベル修行演出」中に表示される操作部模擬画像の種類の個数と、「キャラクタリーチ演出」中に表示される操作部模擬画像の種類の個数とを異なった個数としてもよい。
「バーベル修行演出」の実行中や「キャラクタリーチ演出」の実行中に操作部の操作受付が1回のみ有効となる実施形態を示したが、複数回実行可能となるようにしてもよい。「バーベル修行演出」を実行中の場合は複数回の操作に応じて、バーベルが複数回落下するようにするとよい。
また、「キャラクタリーチ演出」を実行中の場合は複数回の操作に応じて、カットイン画像が複数回表示されるようにするとよい。
なお、操作受付が有効になるごとに、操作部模擬画像を表示するとよい。すなわち操作受付が複数回有効になる場合には、操作部模擬画像も複数回表示されることとなる。
また、「バーベル修行演出」の実行中と「キャラクタリーチ演出」の実行中とで、操作部に対する操作受付が有効となる回数が同じ回数(1回でもよいし複数回でもよい)であってもよいし、異なる回数(1回でもよいし複数回でもよい)であってもよい。
例えば、「バーベル修行演出」の実行中に操作部の操作受付が1回のみ有効になるのに対し、「キャラクタリーチ演出」の実行中に操作部の操作受付が1回あるいは2回以上の複数回有効になるようにしてもよい。
あるいは、「バーベル修行演出」の実行中に操作部の操作受付が1回あるいは2回以上の複数回有効になるのに対し、「キャラクタリーチ演出」の実行中に操作部の操作受付が1回のみ有効になるようにしてもよい。
あるいは、「バーベル修行演出」の実行中に操作部の操作受付が2回以上の複数回有効になるのに対し、「キャラクタリーチ演出」の実行中に操作部の操作受付が2回以上の複数回有効になるようにしてもよい。また、この場合には、「バーベル修行演出」と「キャラクタリーチ演出」とで有効になる回数が同じであってもよいし、異なっていてもよい。
例えば、「バーベル修行演出」の実行中に操作部の操作受付が有効になる回数が、「キャラクタリーチ演出」の実行中に操作部の操作受付が有効になる回数よりも少なくてもよいし、多くてもよい。
「バーベル修行演出」の実行時間(10秒、12秒、14秒)と、「キャラクタリーチ演出」の実行時間(60秒、90秒)では、後者の演出の実行時間の方が長い。
このような実施形態によれば、リーチ状態形成後のリーチ演出を好む遊技者に対して、より長くリーチ演出を楽しむ時間を提供できる。
逆に「バーベル修行演出」の実行時間を「キャラクタリーチ演出」の実行時間より長くしてもよい。例えば、「バーベル修行演出」の実行時間を10秒、12秒、14秒に代えて40秒、48秒、56秒とし、「キャラクタリーチ演出」の実行時間を60秒、90秒に代えて、20秒、30秒としてもよい。
このような実施形態によれば、「バーベル修行演出」によって大当たりが発生することへの期待感を高めた状態で、「キャラクタリーチ演出」を実行することができる。また、「バーベル修行演出」によって期待度が低いことが示唆された状態で、「キャラクタリーチ演出」に移行したとしても、「キャラクタリーチ演出」の実行時間が短いことで、遊技者の気持ちを次回以降変動表示に速やかに切り替えさせることができる。
「キャラクタリーチ演出」として「武闘家キャラクタリーチ演出」と「師匠キャラクタリーチ演出」とがあることや、「キャラクタリーチ演出」に対して適用可能な各種の変形例を示したが、「武闘家キャラクタリーチ演出」と「師匠キャラクタリーチ演出」の各々に対して同じように変形例を適用してもよい。
あるいは、「武闘家キャラクタリーチ演出」と「師匠キャラクタリーチ演出」の一方に対してある変形例を適用し、他方に対しては変形例を適用しなくてもよい。
あるいは、「武闘家キャラクタリーチ演出」と「師匠キャラクタリーチ演出」の各々に対して異なる変形例を適用してもよい。
なお、適用する変形例は1つでもよいし、2以上の複数個でもよい。
「バーベル修行演出」の実行後、「武闘家キャラクタリーチ演出」が実行される割合よりも、「師匠キャラクタリーチ演出」が実行される割合を低くする実施形態を示した。例えば、「バーベル修行演出」の実行後、「武闘家キャラクタリーチ演出」が実行される割合は90%、「師匠キャラクタリーチ演出」が実行される割合は10%である。また、図368を参照して示したように、「武闘家キャラクタリーチ演出」が実行された場合の期待度よりも、「師匠キャラクタリーチ演出」が実行された場合の期待度を高くしてもよい。
このような実施形態によれば、バーベルを使って修行を行っていた武闘家キャラクタがそのままリーチ演出に登場すると思っていた遊技者に意外感を覚えさせることができ、興趣を向上させることができる。
逆に、「バーベル修行演出」の実行後、「武闘家キャラクタリーチ演出」が実行される割合よりも、「師匠キャラクタリーチ演出」が実行される割合を高くしてもよい。例えば、「武闘家キャラクタリーチ演出」が実行される割合を10%、「師匠キャラクタリーチ演出」が実行される割合を90%としてもよい。
このとき、「武闘家キャラクタリーチ演出」が実行された場合の期待度よりも、「師匠キャラクタリーチ演出」が実行された場合の期待度を低くしてもよい。
このような実施形態によれば、バーベルを使って修行を行っていた武闘家キャラクタがようやくリーチ演出に登場し、さらにそのときの期待度は高いものになっているので、遊技者に大きな興奮を覚えさせることができ、興趣を向上させることができる。
一方、「武闘家キャラクタリーチ演出」が実行された場合の期待度よりも、「師匠キャラクタリーチ演出」が実行された場合の期待度を高くしてもよい。
このような実施形態によれば、バーベルを使って修行を行っていた武闘家キャラクタがリーチ演出に登場した場合に、期待度が低いことによる興趣の低下を、希少な演出を見ることができたという満足感により補うことができ、興趣が低下することを防止できる。
「リーチキャラクタ確定演出」及び「ウィンドウ拡大表示演出」を実行せず、「修行終了演出」の状態から「キャラクタリーチ演出」の状態へ表示状態を切り替えるようにし、この切り替えの際に、図233~図240を参照して示した実施形態を適用してもよい。例えば、「修行終了演出」の終了時に所定の背景隠蔽画像を表示して表示領域全体を黒くしたり白くしたり所定のキャラクタを表示したりしていき、「キャラクタリーチ演出」の開始時にこれらの表示を徐々に終了させてもよい。この場合、図365(e)~図365(h)に示した表示状態から、図366(d)、図366(g)に示す表示状態へと、表示状態が移行することとなる。
このような実施形態によれば、「キャラクタリーチ演出」の開始時にいずれのキャラクタ(武闘家キャラクタか師匠キャラクタか)によるリーチ演出が開始されるのか、という期待感を遊技者にいだかせることができる。
所定の背景隠蔽画像を表示して表示領域全体を黒くしたり白くしたり所定のキャラクタを表示したりする時間の長さによって、いずれのキャラクタ(武闘家キャラクタか師匠キャラクタか)が表示されるのかを示唆してもよい。
例えば背景隠蔽画像の表示時間として短時間(例えば、4秒間)と長時間(例えば、6秒間)の2種類を用意し、短時間であった場合には、「武闘家キャラクタリーチ演出」が実行され、長時間であった場合には「師匠キャラクタリーチ演出」が実行されるようにするとよい。
逆に、短時間であった場合には、「師匠キャラクタリーチ演出」が実行され、長時間であった場合には「武闘家キャラクタリーチ演出」が実行されるようにしてもよい。
このような実施形態によれば、背景隠蔽画像の表示がいつまで続くのか、背景隠蔽画像の表示が終了して、いずれのリーチ演出が開始されるかという点で遊技者に興味を持たせることできる。
なお、背景隠蔽画像の表示時間に対応して実行されるリーチ演出の種類が決定されるのではなく、背景隠蔽画像の表示時間に対応してリーチ演出の種類の所定の確率で選択されるようにしてもよい。例えば、背景隠蔽画像の表示時間が5秒間の場合には、「武闘家キャラクタリーチ演出」が選択される確率が50%、「師匠キャラクタリーチ演出」が選択される確率が50%となるようにしてもよい。
あるいは、背景隠蔽画像の表示時間が短時間(例えば、4秒間)であった場合に、「武闘家キャラクタリーチ演出」が選択される確率が90%、「師匠キャラクタリーチ演出」が選択される確率が10%となるようにするとともに、背景隠蔽画像の表示時間が長時間(例えば、6秒間)であった場合に、「武闘家キャラクタリーチ演出」が選択される確率が10%、「師匠キャラクタリーチ演出」が選択される確率が90%となるようにしてもよい。
このような実施形態にした場合でも、いずれのリーチ演出が開始されるかという点で遊技者により興味を持たせることできる。
なお、背景隠蔽画像の表示時間を複数種類用意し、表示時間に対応して、実行される「キャラクタリーチ演出」の種類が選択される実施形態を示したが、背景隠蔽画像の表示時間に対応して「キャラクタリーチ演出」に登場する敵キャラクタの種類が選択されるようにしてもよい。
例えば、背景隠蔽画像の表示時間を4種類(例えば、4秒間、6秒間、8秒間、10秒間)用意し、4秒間の場合は敵キャラクタとして侍キャラクタが登場する「武闘家キャラクタリーチ演出」が実行され、6秒間の場合は敵キャラクタとして戦士キャラクタが登場する「武闘家キャラクタリーチ演出」が実行され、8秒間の場合は敵キャラクタとして偽侍キャラクタが登場する「師匠キャラクタリーチ演出」が実行され、10秒間の場合は敵キャラクタとして偽戦士キャラクタが登場する「師匠キャラクタリーチ演出」が実行されるようにしてもよい。この場合、背景隠蔽画像の表示時間が長いほど期待度の高いキャラクタリーチ演出が実行されることとなる。
なお、「リーチキャラクタ確定演出」を実行した後に、背景隠蔽画像の表示時間として2種類(例えば2秒間と4秒間)を用意し、「武闘家キャラクタリーチ演出」が実行されることが示された状態において、2秒間の場合は侍キャラクタが、4秒間の場合は戦士キャラクタが表示されるようにするとよい。同様に、「師匠キャラクタリーチ演出」が実行されることが示された状態において、2秒間の場合は偽侍キャラクタが、4秒間の場合は偽戦士キャラクタが表示されるようにするとよい。
このような実施形態によれば、背景画像を切り替える時間を利用して、どのようなリーチ演出が実行されるのか、どのような敵キャラクタが表示されるのかを遊技者が予想することができ、大当りに対する期待感を高めることができる。
なお、ウィンドウ内で演出表示を行う実施形態を示したが、ウィンドウを表示せずに表示領域全体において同様の演出表示を行ってもよい。なお、この場合、キャラクタ等の画像の表示優先度については、背景画像よりも表示優先度を高くし、第4図柄、保留数表示画像、エラー報知画像よりも表示優先度を低くするとよい。
なお、演出表示の表示優先度は、装飾図柄の表示優先度よりも高くしてもよいし低くしてもよい。
演出表示の表示優先度を装飾図柄の表示優先度よりも高くした場合、装飾図柄の高速変動中、低速変動中、仮停止中のいずれであっても演出表示の視認性を担保できる。
演出表示の表示優先度を装飾図柄の表示優先度よりも低くした場合、装飾図柄によって演出表示の視認性が阻害されるおそれがあるが、例えば、装飾図柄の高速変動中にのみ演出表示を行い、高速変動中の装飾図柄の透明度を高めることで、装飾図柄の変動表示が行われていることと、演出表示が行われていることの双方を遊技者が認識することができる。
このように、図362~図369を参照して示した実施形態によれば、新規な興趣を遊技者に提供できる。
以下に、新規な演出である「爆弾期待度演出」を含む実施形態について説明する。なお、この実施形態は、図123~図369等を参照して説明した実施形態を変形したものである。
まず、「爆弾期待度演出」の概要を説明する。「爆弾期待度演出」では、時短状態(低確率時短状態、高確率時短状態)において、第二始動口2004(この実施形態における賞球数は1個とする)への入賞が発生して第二始動口2004の保留個数が所定の最大数(具体的には4個)になったときに、爆弾画像とカウントダウン画像が表示される。爆弾画像の一部は導火線を模したものとなっており、導火線の端部に火が付いた状態となっている。なお、保留個数が最大となるという条件が満たされたときに「爆弾期待度演出」の実行を開始するか否かは、周辺制御基板1510において第二始動口2004への入賞が発生したときが所定の最大数(具体的には4個)であるとき、当該入賞時に予め決定される。
「爆弾期待度演出」の実行を開始することが所定の最大数(具体的には4個)の入賞があったときに決定されると、所定の最大数(具体的には4個)の入賞があったときに爆弾画像とともにカウントダウン画像として数字の「8」が表示される。爆弾画像が表示されたのち、第二始動口2004への入賞が発生するたびに、所定の確率(例えば1/2の確率)でカウントダウン画像の数字が1つずつ減っていくとともに導火線の長さが短くなっていく。そして最終的に、カウントダウン画像の数字が0になったタイミングで爆弾が爆発する表示が行われ、爆弾が表示されていた位置に、変動中の装飾図柄が大当りの結果となる期待度を示唆する期待度示唆画像の表示が行われる。期待度示唆画像としては、「熱」、「激熱」、「当?」の表示が行われる。なお、「熱」、「激熱」、「当?」の順に期待度は高くなる。
なお、「第二始動口2004への入賞が発生するたびに」とは、後述する始動口にオーバー入賞した入賞に対してとしてもよいし、オーバー入賞ではない入賞に対しても上記の所定の確率(例えば1/2の確率)でカウントダウン画像の数字が1つずつ減っていくとともに導火線の長さが短くなっていくようにしてもよい。また、所定の確率を1/1として、第二始動口2004にオーバー入賞すると必ずカウントダウン画像の数字が1つずつ減っていくとともに導火線の長さが短くなっていくようにしてもよいし、オーバー入賞か否かにかかわらず第二始動口2004に入賞すると必ずカウントダウン画像の数字が1つずつ減っていくとともに導火線の長さが短くなっていくようにしてもよい。なお、導火線の長さが短くなっていかなければカウントダウン画像の数字も減算されない。
オーバー入賞とは、第二始動口2004の保留数が上限の4個になっているときに、第二始動口2004に遊技球が入賞することをいい、本明細書中においてオーバー入賞という場合がある。
なお、同様に、第一始動口2002の保留数が上限の4個となっているときに、第一始動口2002に遊技球が入賞することをオーバー入賞といってもよい。
なお、大入賞口2005に所定個数の遊技球が入賞することを条件として、開放中の大入賞口2005を閉鎖する際に、所定個数より多い数の遊技球が大入賞口2005に入球する場合がある。これは、所定個数の遊技球の入賞が検知されてから、大入賞口2005の閉鎖が完了するまでの間にタイムラグがあり、この期間において大入賞口2005に遊技球が入賞する場合があるためである。このような遊技状況についても、オーバー入賞という場合がある。
なお、爆弾画像とカウントダウン画像が表示されている状態で第二始動口2004への入賞が所定時間(例えば6秒間)検出されない場合に、爆弾画像とカウントダウン画像の表示は中断され、爆弾画像とカウントダウン画像は非表示の状態となる(もしくはいずれか一方の画像のみを非表示とすることで爆弾期待度演出それ自体が行われていることを遊技者に認識させるようにしてもよい)。
また、爆弾画像とカウントダウン画像が非表示の状態となってからさらに6秒間が経過した場合には、「爆弾期待度演出」の実行は終了される。
一方、爆弾画像とカウントダウン画像が非表示もしくはいずれか一方の画像のみを非表示の状態において、第二始動口2004への入賞が検出されると、爆弾画像とカウントダウン画像の表示が再開される。なお、表示再開時にも爆弾画像とカウントダウン画像が表示されている状態で第二始動口2004への入賞が検出されたときの処理と同様の処理が行われて(1/2の確率で付された数字が1つ減るか否かの判定が行われて)、判定結果に応じた爆弾画像とカウントダウン画像の表示が行われる。
次に、図370、図371を参照して、「爆弾期待度演出」において表示される画像について、説明する。
図370(a)~図370(h)は、第1爆弾画像~第8爆弾画像の8つの爆弾画像と各爆弾画像に対応したカウントダウン画像を示している。各爆弾画像は、球形の爆弾を表した部分、導火線を表した部分、導火線端部の燃焼部分を表した部分とからなっている。導火線の長さは、第8爆弾画像が一番長く、第7爆弾画像、第6爆弾画像と順に短くなっていき、第1爆弾画像が一番短い。
また、カウントダウン画像として所定の数字が球形の爆弾を表した部分の上側に位置している。カウントダウン画像の数字の大きさは各爆弾画像の導火線の長さに対応している。すなわち、導火線の長さがどの程度の長さなのかをカウントダウン画像として表示される数字によって認識することができるようになっている。
また、図中に示すように、爆弾画像とカウントダウン画像とは、重ならない位置に表示される。これにより、両画像の視認性が担保される。
後述する「爆弾期待度演出」においては、第8爆弾画像、第7爆弾画像、第6爆弾画像、・・・、第2爆弾画像、第1爆弾画像の順で表示していくことで、導火線の長さが短くなっていく様子を表現している。
図371(a)は、爆発画像を示している。爆発画像は、第1爆弾画像が表示されている状態で始動入賞が発生したときに表示される画像である。
図371(b)~図371(d)は、期待度示唆画像を示している。期待度示唆画像は爆発画像の表示終了後に表示される画像である。
各図に示すように期待度示唆画像は「熱」、「激熱」、「当?」の3種類があり、それぞれ示唆される期待度が異なっている。具体的には、「熱」の期待度は20%、「激熱」の期待度は40%、「当?」の期待度は100%である。
なお、この期待度は、一例にすぎず、「熱」の期待度を10%、「激熱」の期待度を20%、「当?」の期待度を100%としてもよい。
また、「当?」の期待度を100%としたが、90%や95%としてもよい。
なお、期待度示唆画像の種類は3種類に限らず、2種類以上の複数種類(例えば4種類~10種類であってもよい)であればよい。
以下に、図372~図374に示すフローチャートを参照して、「爆弾期待度演出」について説明する。
図372は爆弾期待度演出実行処理を示すフローチャートである。なお、爆弾期待度演出実行処理は、爆弾期待度演出を実行することが決定されたときに、周辺制御基板1510におけるメインルーチン(図95等を参照して説明した周辺制御部定常処理)から定期的に呼び出されるサブルーチンである。また、図373は爆弾画像表示処理を示すフローチャートである。また、図374は爆弾画像表示中止処理を示すフローチャートである。
爆弾画像表示処理と爆弾画像表示中止処理はそれぞれ爆弾期待度演出実行処理から呼び出されるサブルーチンである。
爆弾期待度演出実行処理におけるステップS140では、期待度示唆画像が表示されているか否かが判断される。期待度示唆画像が表示されていない場合はステップS142へ移行し、期待度示唆画像が表示されている場合はステップS168へ移行する。
ステップS142では、爆発画像が表示されているか否かが判断される。爆発画像が表示されていない場合はステップS146へ移行し、爆発画像が表示されている場合はステップS164へ移行する。
ステップS146では、第二始動口2004の保留数が4個であるかが判断される。第二始動口2004の保留数が4個である場合は、ステップS148に移行し、第二始動口2004の保留数が4個でない(すなわち0個~3個)である場合は、ステップS162に移行する。
ステップS148では、第二始動口2004に遊技球が入球したかが判断される。第二始動口2004に遊技球が入球した場合には、ステップS150に移行し、第二始動口2004に遊技球が入球していない場合には、ステップS162に移行する。
ステップS150では、爆弾画像の表示が中断中であるかが判断される。爆弾画像の表示が中断中である場合には、ステップS152へ移行する。爆弾画像の表示が中断中でない場合には、ステップS154へ移行する。
ステップS152では、爆弾画像とカウントダウン画像の表示が再開される。表示される爆弾画像とカウントダウン画像は、表示中断前に表示していたものと同じ爆弾画像とカウントダウン画像である場合もあれば一つ進んだ画像(例えばカウントダウンの数字が5で非表示にされ、再開されたときには4など)であることもある。その後、ステップS154へ移行する。
ステップS154では、爆弾期待度演出実行中フラグが1であるか否かが判定される。爆弾期待度演出実行中フラグが1である場合には、ステップS156に移行する。爆弾期待度演出実行中フラグが1でない場合には、ステップS158に移行する。
ステップS156の爆弾画像表示処理について、図373を参照して説明する。
ステップS180では爆弾画像発展抽選に当選したか否かが判断される。なお、爆弾画像発展抽選は例えば1/2の確率で当選となり、1/2の確率で落選となる抽選である。爆弾画像発展抽選に当選した場合にはステップS182へ移行し、爆弾画像発展抽選に落選した場合には爆弾期待度演出実行処理へ復帰する。
ステップS182では第1爆弾画像が表示されているか否かが判断される。第1爆弾画像が表示されている場合にはステップS184へ移行し、第1爆弾画像が表示されていない場合(第2爆弾画像~第8爆弾画像が表示されている場合)にはステップS186へ移行する。
ステップS184では、第1爆弾画像を非表示とし、爆発画像を表示する。また、次のカウントダウン画像として数字の「0」を表示する。その後、爆弾期待度演出実行処理に復帰する。
ステップS186では、爆弾画像及びカウントダウン画像として、次の爆弾画像及びカウントダウン画像を表示する。例えば、第8爆弾画像とカウントダウン画像として数字の「8」が表示されていた場合には、第7爆弾画像とカウントダウン画像として数字の「7」を表示する。その後、爆弾期待度演出実行処理に復帰する。
図373を参照して爆弾画像表示処理の説明をしたが、図372を参照して爆弾期待度演出実行処理の説明に戻る。
ステップS158では、爆弾期待度演出実行中フラグに1がセットされる。
ステップS160では、爆弾画像とカウントダウン画像の表示が開始される。最初に表示される爆弾画像は第8爆弾画像である。またカウントダウン画像として数字の「8」が表示される。
ステップS162の爆弾画像表示中止処理について、図374を参照して説明する。
ステップS200では、第二始動口2004への入賞が爆弾画像の表示中に連続して所定時間(6秒間)ないかを判断する。第二始動口2004への入賞がない場合は、ステップS202へ移行する。第二始動口2004への入賞がある場合は、ステップS204へ移行する。
ステップS202では、表示中の爆弾画像とカウントダウン画像の表示を中断する。その後、ステップS204へ移行する。
ステップS204では、第二始動口2004への入賞が爆弾画像の表示中断開始から連続して所定時間(6秒間)ないかを判断する。第二始動口2004への入賞がない場合は、ステップS206へ移行する。第二始動口2004への入賞がある場合は、爆弾期待度演出実行処理に復帰する。
ステップS206では、爆弾期待度演出実行中フラグに0がセットされる。その後、爆弾期待度演出実行処理に復帰する。なお復帰した爆弾期待度演出実行処理では、実行すべき処理はないので、メインルーチンへ復帰する。なお、メインルーチンでは、爆弾期待度演出実行中フラグが1から0になった場合に、爆弾期待度演出の実行を終了し、再度、爆弾期待度演出を実行することが決定されるまで、爆弾期待度演出実行処理は実行しない。
なお、第二始動口2004への入賞が爆弾画像の表示中断開始から連続して所定時間(例えば6秒間)ないかを判断して爆弾期待度演出の途中で終了させることを可能(例えばカウントダウンする表示が0まで進行せずに5で終了するなど)としたが、爆弾期待度演出の途中で終了させないようにするようにしてもよい。
図374を参照して爆弾画像表示中止処理の説明をしたが、図372を参照して爆弾期待度演出実行処理の説明に戻る。
ステップS164では、爆発画像の表示開始から2秒が経過したかが判断される。爆発画像の表示開始から2秒が経過した場合にはステップS166へ移行する。爆発画像の表示開始から2秒が経過していない場合にはメインルーチンへ復帰する。
ステップS166では、爆発画像とカウントダウン画像を非表示とし、期待度示唆画像を表示する。なお、表示する期待度示唆画像は特別抽選の結果に基づいて決定される。その後、メインルーチンへ復帰する。なお、特別抽選の結果に基づいてとは、オーバー入賞ではない入賞に対しても所定の確率(例えば1/2の確率)でカウントダウン画像の数字が1つずつ減っていくとともに導火線の長さが短くなっていくようにした場合、爆発画像が表示されるときには、変動は行っているが保留が全くない状態であるか、変動は行っており保留もある状態のいずれかとなるため、行っている変動に対しての期待度示唆画像を表示する場合もあれば、行っている変動が終了しても期待度示唆画像を表示したままとし、いずれかの保留に対しての期待度示唆画像を表示する場合もある。つまり、変動開始時に行われる抽選の結果に基づく場合もあれば、所謂先読み抽選の結果に基づく場合もあるということである。
ステップS168では、期待度示唆画像の表示開始から3秒が経過したかが判断される。期待度示唆画像の表示開始から3秒が経過した場合にはステップS170へ移行する。爆発画像の表示開始から3秒が経過していない場合にはメインルーチンへ復帰する。
ステップS170では、期待度示唆画像を非表示とする。
続いて、ステップS172では、爆弾期待度演出実行中フラグに0をセットする。その後、メインルーチンへ復帰する。
なお、メインルーチンでは、爆弾期待度演出実行中フラグが1から0になった場合に、爆弾期待度演出の実行を終了し、再度、爆弾期待度演出を実行することが決定されるまで、爆弾期待度演出実行処理は実行しない。
つまり、爆発画像が表示されてから2秒経過すると期待度示唆画像が表示され、期待度示唆画像が表示されてから3秒経過すると期待度示唆画像が非表示にされる(期待度示唆画像が表示されるまでの時間よりも期待度示唆画像を表示している時間の方が長い)ようにしているが、爆発画像が表示されてから2秒経過すると変動が行われていないということも起きるため、爆発画像の表示とともに期待度示唆画像が表示されるようにしてもよい。具体的には変動が行われていないにもかかわらず爆弾期待度演出が実行されているときに単発打ちを行うと、第二始動口2004に遊技球が入賞する度に爆弾期待度演出が進行しうるためである。
以下に、図375、図376を参照して、「爆弾期待度演出」における具体的な表示態様について説明する。
「爆弾期待度演出」は、時短状態(低確率時短状態、高確率時短状態)において、実行される。時短状態においては、第二始動口2004に遊技球が入賞する確率が、非時短状態(低確率非時短状態、高確率非時短状態)と比べて高くなる。また、第二始動口2004は遊技領域の右側に設けられているため、遊技者は右打ちを行うこととなる。
なお、図375は本実施形態における演出例のタイムチャートを示している。また、図376は、演出例中の所定のタイミングにおける表示状態を示している。
まず、図375(a)、図376を参照して、演出例1について説明する。演出例1は、第二始動口2004に対する複数回の始動入賞のすべてにおいて爆弾画像発展抽選に当選して次の爆弾画像を表示すると決定されたものと仮定した場合の演出例を示している。なお、上述したように爆弾画像発展抽選に当選する確率は1/2、落選する確率は1/2であるので、1/2の確率で次の爆弾画像が表示され、1/2の確率で元の爆弾画像が表示され続けるが、ここではすべて次の爆弾画像が表示されることとなる。
なお、演出例1において始動入賞が発生するタイミングは、タイミングt9、タイミングt10、タイミングt13、タイミングt14、タイミングt15、タイミングt16、タイミングt18、タイミングt19、タイミングt22としている。
図376(a)は、タイミングt0となる直前(変動表示の開始直前)の表示領域における表示状態を示している。このとき、第二始動口2004の保留数は4個であり、保留数表示画像として「4」が表示されている。また、時短状態(低確率時短状態、高確率時短状態)となっており、遊技者に対して右打ちが要求される遊技状態となっている。表示領域には通常背景画像C、連チャン回数(「勝利×15」の数字部分)や連チャン中に遊技者に払い出された遊技球の個数(「12000両突破!!」の数字部分)、「次の目的地:尾張」という文字、「武者修行RUSH」という文字、武闘家キャラクタと武闘家キャラクタのセリフ(「全国を武者修行だ!」)、「右打ち!」という文字を含む右向きの矢印画像、停止表示された装飾図柄が表示された状態となっている。なお、これらの文字や画像については、装飾図柄の変動表示中も続けて表示される。
タイミングt0において装飾図柄の変動表示が開始される。同時に保留個数が1つ減って3個になるとともに、第1保留表示領域に表示されていた待機保留画像が左方向に移動しながら大きくなり、現保留表示領域に現保留画像として表示される。また、第2保留表示領域~第4保留表示領域に表示されていた待機保留画像は、それぞれ左方向に移動して、第1保留表示領域~第3保留表示領域に表示される。この結果、第4保留表示領域に待機保留画像が表示されない状態となる。また、保留数表示画像として「3」が表示される。
図376(b)はこのとき(タイミングt0からタイミングt9の間の所定のタイミング)の表示状態を示している。
なお、タイミングt0から少なくともタイミングt33まで、装飾図柄は高速で変動表示される。タイミングt33以降の装飾図柄の変動表示態様については後述する。
タイミングt9において、第二始動口2004に遊技球が入賞する。この入賞に応じて、第4保留表示領域に待機保留画像が表示される。また、第8爆弾画像とカウントダウン画像(数字の「8」)が表示領域の左側に表示される。なお、爆弾画像(第1爆弾画像~第8爆弾画像)、カウントダウン画像の表示優先度は装飾図柄の表示優先度よりも高い。また、保留数表示画像として「4」が表示される。
図376(c)は、このときの表示状態を示している。
次いで、タイミングt10において、第二始動口2004に遊技球が入賞する。なお、この入賞は第二始動口2004の保留数が4つのときに発生したものということになる(上述したようにこれがオーバー入賞である)。この入賞に応じて、第8爆弾画像が第7爆弾画像に変化する。また、同時にカウントダウン画像が数字の「8」から数字の「7」に変化する。第8爆弾画像が第7爆弾画像に変化したことで、導火線の長さが短くなる。
図376(d)はこのときの表示状態を示している。
以下同様に、タイミングt13、タイミングt14、タイミングt15、タイミングt16、タイミングt18、タイミングt19において、第二始動口2004に遊技球が入賞する。各入賞に応じて、爆弾画像が第7爆弾画像から第1爆弾画像へと順に変化する。また、同時にカウントダウン画像が数字の「7」から数字の「1」へと順に変化する。また、爆弾画像の変化に応じて、導火線の長さが徐々に短くなっていく。
図376(e)は、第1爆弾画像と数字の「1」のカウントダウン画像が表示された表示状態(表示期間としてはタイミングt19からタイミングt22の期間)を示している。
次いで、タイミングt22において、第二始動口2004に遊技球が入賞する。この入賞に応じて、第1爆弾画像が爆発画像に変化する。また、同時にカウントダウン画像が数字の「1」から数字の「0」へと変化する。なお、爆発画像の表示優先度は装飾図柄の表示優先度よりも高い。爆発画像の表示は2秒間行われる。
図376(f)は、第1爆弾画像と数字の「0」のカウントダウン画像が表示された表示状態(表示期間としてはタイミングt22からタイミングt24の期間)を示している。
次いで、タイミングt24において、爆発画像とカウントダウン画像の表示が終了する。また、爆発画像が表示されていた位置に期待度示唆画像が表示される。ここでは、「激熱」の期待度示唆画像が表示される。期待度示唆画像の表示は3秒間行われる。
図376(g)は、期待度示唆画像が表示された表示状態(表示期間としてはタイミングt24からタイミングt27の期間)を示している。
次いで、タイミングt27において、期待度示唆画像の表示が終了する。また、これにより、「爆弾期待度演出」の実行が終了する。
図376(h)は、期待度示唆画像の表示が終了した後の所定のタイミング(例えば、タイミングt30)における表示状態を示している。
次に、図375(b)、図376を参照して、演出例2について説明する。演出例2は、第二始動口2004に対する複数回の始動入賞のうちの一部の始動入賞において次の爆弾画像を表示すると決定され、その他の始動入賞において次の爆弾画像を表示されないと決定されたものと仮定した場合の演出例を示している。なお、上述したように爆弾画像発展抽選に当選する確率は1/2、落選する確率は1/2であるので、1/2の確率で次の爆弾画像が表示され、1/2の確率で元の爆弾画像が表示され続けるが、ここでは次の爆弾画像が表示される場合と元の爆弾画像が表示され続ける場合とがあることとなる。
なお、演出例2において始動入賞が発生するタイミングは、タイミングt9、タイミングt10、タイミングt12、タイミングt13、タイミングt14、タイミングt15、タイミングt16、タイミングt17、タイミングt18、タイミングt19、タイミングt21、タイミングt22としている。
このうち、タイミングt9、タイミングt10、タイミングt13、タイミングt14、タイミングt15、タイミングt16、タイミングt18、タイミングt19、タイミングt22の始動入賞については始動入賞の発生に対応して、次の爆弾画像の表示が行われるものとしている。
一方、タイミングt12、タイミングt17、タイミングt21の始動入賞については始動入賞が発生したものの、元の爆弾画像が表示され続けるものとしている。例えば、タイミングt12において、始動入賞が発生するが元の爆弾画像が表示され続けると決定されるため、表示領域の表示内容は変化しない。
なお、表示領域における表示内容(具体的には、爆弾画像、カウントダウン画像、爆発画像などの表示態様)は、図375(a)を参照して示した実施形態における表示態様と同じ表示が行われる。
次に、図375(c)を参照して、演出例3について説明する。演出例3は、第二始動口2004に対する始動入賞が発生して、「爆弾期待度演出」の実行が開始されたものの遊技者が遊技球の発射を中断して、「爆弾期待度演出」中に爆弾画像の変化が1回のみ発生した後は、始動入賞が発生しなかったと仮定した場合の演出例を示している。なお、図374を参照して上述したように「爆弾期待度演出」の実行中に所定時間始動入賞が発生しないと、爆弾画像とカウントダウン画像の表示が中断される。また、爆弾画像とカウントダウン画像の表示中断後、所定時間始動入賞が発生しないと「爆弾期待度演出」の実行が終了される。
なお、演出例3において始動入賞が発生するタイミングは、タイミングt9、タイミングt10としている。また、タイミングt10における始動入賞に対応して実行される爆弾画像発展抽選については当選したものとしている。
図375(c)に示すようにタイミングt9において、始動入賞が発生することで、第8爆弾画像とカウントダウン画像の数字の「8」の表示が開始される。図376(c)はこのときの表示状態を示している。
次いで、タイミングt10において、始動入賞が発生し、爆弾画像発展抽選に当選することで、第7爆弾画像とカウントダウン画像として数字の「7」が表示される。
その後は、始動入賞が発生せず、タイミングt16(タイミングt10から6秒後)において、第7爆弾画像とカウントダウン画像として数字の「7」の表示が中断される。図376(h)はこのときの表示状態を示している。
次いで、タイミングt22(タイミングt16から6秒後)において、「爆弾期待度演出」の実行が終了する。すなわち、タイミングt22より後に、始動入賞が発生したとしても、第7爆弾画像とカウントダウン画像の数字の「7」の表示が再開されることはない。
次に、図375(d)を参照して、演出例4について説明する。演出例4は、演出例3を一部変形したものであり、演出例3において示したタイミングに加えて、タイミングt18において第二始動口2004に対する始動入賞が発生したと仮定した場合の演出例を示している。
この演出例の場合、タイミングt16において、第7爆弾画像とカウントダウン画像の数字の「7」の表示が中断されるが、タイミングt18において始動入賞が発生したことに対応して、第7爆弾画像とカウントダウン画像として数字の「7」の表示が再開される。
また、タイミングt24(タイミングt18から6秒後)において、第7爆弾画像とカウントダウン画像の数字の「7」の表示が再び中断される。
「爆弾期待度演出」における演出例1~演出例4を示したが、タイミングt33以降は、リーチ状態とならずにハズレを示す態様で装飾図柄が停止表示されるか、リーチ状態となった後にハズレを示す態様または大当りを示す態様で、装飾図柄が停止表示される。
なお、リーチ状態となった後には、特殊なリーチ演出(例えば、上述した、武闘家キャラクタリーチ演出や師匠キャラクタリーチ演出)が実行される場合がある。この場合、リーチ演出中の演出内容(キャラクタ同士の戦いの結果等)によって大当りか否かが示唆されたのちに、ハズレを示す態様または大当りを示す態様で、装飾図柄が停止表示される。
時短状態(低確率時短状態、高確率時短状態)にもかかわらず変動時間が長い変動パターン(例えば1分や2分など)が選択された上で「爆弾期待度演出」が実行され、第二始動口2004に対して始動入賞が連続的に発生した場合には、演出例1~演出例4のように、「爆弾期待度演出」が1回の変動表示内においてのみ実行されるものであったが、時短状態(低確率時短状態、高確率時短状態)では比較的変動時間が短い変動パターン(例えば1秒や2秒など)が高い割合(例えば1/2以上)で選択されるため、このような比較的変動時間が短い変動パターン(例えば1秒や2秒など)が選択されたときに「爆弾期待度演出」を実行するとされたときや、時短状態(低確率時短状態、高確率時短状態)にもかかわらず変動時間が長い変動パターン(例えば1分や2分など)が選択された上で「爆弾期待度演出」が実行されたにもかかわらず遊技球の打ち出しを停止したり左打ちを行った場合には第二始動口2004に対して始動入賞が発生しないため、「爆弾期待度演出」において爆発画像が表示される前(第1爆弾画像~第8爆弾画像およびそれらに対応したカウントダウン画像としての数字が表示されているとき)に、変動が途切れることも想定される。
この場合には、変動が途切れた(図柄確定し、保留が無く次の変動が開始しない)としても「爆弾期待度演出」それ自体は継続して実行表示(第1爆弾画像~第8爆弾画像とそれらに対応したカウントダウン画像は変動が途切れた(図柄確定し、保留が無く次の変動が開始しない)としても表示)することで、複数回の変動表示にわたって「爆弾期待度演出」が実行されることになる。この場合は、新たに開始される変動表示の表示結果について(具体的には、「爆弾期待度演出」において爆発画像を表示する契機となった変動に対して、もしくは、「爆弾期待度演出」において爆発画像を表示する契機となった変動よりも前の変動に対して)の期待度が、期待度示唆画像によって示唆される。
なお変動表示をまたいで「爆弾期待度演出」が実行される場合でも、爆弾画像、カウントダウン画像は継続して表示され続ける。これにより「爆弾期待度演出」が実行中であることを認識させ続けることができ、興趣が維持される。
演出例1や演出例2のような態様によれば、始動入賞の発生に対応して所定の確率で爆弾画像が次の爆弾画像に切り替えられていき、導火線が徐々に短くなっていくとともにカウントダウン画像によるカウントダウンが遊技者に示されるため、期待度を知りたい遊技者は、積極的に始動入賞を発生させる遊技を行うこととなる。また、カウントダウン画像として数字が表示されることで、遊技者に対して演出の進行状況を明確に伝えることができる。また、爆弾画像の切り替え時には、必ずカウントダウン画像の切り替えも行われ、カウントダウン画像が0に向かって減っていき0になったときに期待度示唆画像の表示が行われるため、通常の遊技者であれば「爆弾期待度演出」を2、3回見れば、どのような演出であるのかを、速やかに理解することができる。また、演出内容を理解した遊技者はカウントダウン画像の数字が0に向かって減っていくことに高揚感を覚えることとなる。
あるいは、遊技球の発射を中断することにめんどうくささを感じて、遊技球の発射を中断しない遊技者も一定数存在する。また、遊技店によっては、遊技球の発射の中断を禁止している場合もある。このような場合には必然的にオーバー入賞が発生しうることとなり、遊技者は始動入賞によって何ら利益を得られず損をしたような気持ちを覚えて、興趣が低下するおそれがあるが、本実施形態によればオーバー入賞の発生によって、導火線が徐々に短くなっていき、最終的には期待度が示唆されるため、興趣を向上させることができる。
一方、期待度を知りたくないと考える遊技者や、期待度を知ることよりも遊技球が減ってしまうリスクを考慮して遊技球を発射させたくないと考える遊技者は、仮に遊技球を発射させてしまったとしても、すぐに遊技球の発射を中止することで、爆弾画像やカウントダウン画像の表示を中断、中止させることができる(この場合は、演出例3や演出例4のような態様となりうる。)。
また、このような遊技者が途中で気が変わった場合には、遊技球の発射を再開することで、爆弾画像やカウントダウン画像の表示を再開させることができる。例えば、演出例4において、タイミングt18以降も遊技球の発射を遊技者が続ければ、期待度示唆画像を表示させることが可能である。
このように、本実施形態によれば、保留個数が上限に達したとしても遊技者が遊技球の発射を継続するため、遊技機の稼働率を高めることができ、遊技店の売り上げに貢献できる。また、少なくとも始動入賞が複数回発生するまで、遊技者が遊技球の発射を継続するため遊技機の稼働率を高めることができる。一方、期待度が示唆されることを好まない遊技者は遊技球の発射を中断することで、「爆弾期待度演出」によって期待度が示唆されることを回避することができる。
爆弾画像の表示中に変動表示が終了した場合、爆弾画像の表示が引き続き継続される実施形態を示したが、「爆弾期待度演出」の実行が開始された変動表示の停止と同時に爆弾画像の表示を終了して、「爆弾期待度演出」の実行が終了するようにしてもよい。
あるいは、変動表示中であって、装飾図柄がリーチ状態を形成したタイミング、あるいは、リーチ演出が開始されたタイミングで、「爆弾期待度演出」の実行が終了するようにしてもよい。
時短状態中(低確率時短状態中または高確率時短状態中)の第二始動口2004の保留個数に基づいて、「爆弾期待度演出」が開始される実施形態を示した。なお、時短状態中には、可動片2004aが開放状態となる頻度が高くなるため、短時間で保留数を増やすことが可能となる。このため第二始動口2004の保留個数が最大になりやすく、遊技者が遊技球の発射を中断する契機となりうるが、「爆弾期待度演出」が実行されうることで、遊技者に遊技球の発射を継続させる動機づけを与えることが可能となる。
一方、左打ち中(低確率非時短状態中または高確率非時短状態中)の第一始動口2002の保留個数に基づいて、「爆弾期待度演出」を実行可能としてもよい。なお、第一始動口2002には、第二始動口2004における可動片2004aのような入賞率を変化させる部材は設けられていない。なお、第一始動口2002の保留個数に基づいて、「爆弾期待度演出」を実行する際には、背景画像として通常背景画像Aまたは通常背景画像Bを表示するとよい。
なお、爆弾画像が表示されたとき(第8爆弾画像~第1爆弾画像のいずれかの爆弾画像が表示されたとき)の当りに対する期待度は爆弾画像の種類に関わらず変わらないものとする方が望ましい。
このような実施形態とすることで、期待度示唆画像によって示される期待度を知りたいと思って遊技球の発射を行っていた遊技者が、「爆弾期待度演出」の実行途中で「期待度が低い期待度示唆画像が表示されてしまうかも知れない」という不安感を抱き「やっぱり期待度示唆画像を見たくないなあ」という心境になったとしても、即座に遊技球の発射を止めることで、期待度示唆画像の表示が行われなくなるため遊技者の心理変化に対応可能な演出を提供できるし、期待度示唆画像が表示されるまで期待感を維持することができる。
なお、爆弾画像の色に複数の色を設け、爆弾画像の色によって異なる期待度が示唆されるようにしてもよい。
例えば、爆弾画像として白色の爆弾画像、赤色の爆弾画像、金色の爆弾画像が表示されるようにしてもよい。また、このときの期待度は白色の爆弾画像、赤色の爆弾画像、金色の爆弾画像の順で高くなるようにするとよい。
爆弾画像全体の色を変化させてもよいし、爆弾画像の一部の色のみを変化させてもよい。
爆弾画像の一部の色を変化させる場合、変化させる部位は球形の爆弾を表した部分、導火線を表した部分、導火線端部の燃焼部分のいずれか1つまたは2つとしてもよい。なお、2つの場合はそれぞれを異なる色とするのではなく同じ色にするとよい。
なお、次の爆弾画像を表示する際に、色が変化した部分については、同じ色のままとするか、より期待度が高い色に変化させるとよい。逆に、期待度が低い色には変化させないようにするとよい。
例えば、燃焼部分が赤色の第7爆弾画像が表示されている状態において、爆弾画像発展抽選に当選して、第6爆弾画像を表示することが決定された場合に、燃焼部分が赤色の第6爆弾画像や燃焼部分が金色の第6爆弾画像のいずれかが表示されるが、燃焼部分が白色の第6爆弾画像が表示されることはないようにするとよい。
なお、このように、期待度が高い態様に変化させるタイミングは、次の爆弾画像を表示するタイミングでもよいし、次の爆弾画像を表示したタイミングから所定時間の経過(例えば0.3秒)で変化させるようにしてもよい。所定時間の経過とする場合には、発射の間隔は約0.6秒が一般的であり、本願発明の「爆弾期待度演出」の進行(カウントダウンが進むこと)は第二始動口2004への入賞が契機になっているため、発射の間隔時間よりも短い時間とする方が望ましい。期待度が高い態様に変化させたのは発射したあの遊技球だと認識させることができ高揚感が高まるからである。また、当該所定時間を発射の間隔時間よりも長い時間の例えば1.0秒とした場合には、赤色に変化することが決定されたにもかかわらず赤色を表示するよりも前に再度第二始動口2004へ入賞して金色に変化することが決定されることもありうる。そのような場合には、一旦赤色を表示したあとに金色を表示するようにしてもよいし、赤色の段階を飛ばして(表示することなく)金色を表示するようにしてもよい。
なお、爆弾画像に代えて、カウントダウン画像の色を爆弾画像と同様に変化させてもよい。あるいは、爆弾画像全体あるいは爆弾画像の一部の色を変化させる際に、カウントダウン画像の色を同じ色もしくは別の色にしてもよいし、カウントダウン画像のみを変更するようにしてもよい。
爆発画像の色についても、第1爆弾画像(全体あるい一部)やカウントダウン画像の色と同じ色に変化させるようにしてもよい。例えば、金色の第1爆弾画像が表示されていた場合には、金色の爆発画像が表示されるようにするとよい。
爆弾画像やカウントダウン画像の色により期待度を示す実施形態を示したが、色に限らず、爆弾画像やカウントダウン画像の表示態様を複数用意しその種類によって期待度を示すようにしてもよい。例えば、爆弾画像として、小さい爆弾画像・中くらいの爆弾画像・大きい爆弾画像の3つを表示可能とし、爆弾画像の大きさが大きくなるほど期待度が高くなるようにしてもよい。なおカウントダウン画像についても同様の態様を採用することができる。
なお、第二始動口2004への入賞が発生したときが所定の最大数(具体的には4個)であるときには必ず第8爆弾画像とカウントダウンの8が表示されるものとし、第8爆弾画像が表示される際に、白色の爆弾画像、赤色の爆弾画像、金色の爆弾画像のいずれかの爆弾画像が表示されるようにしてもよい。この場合、相対的に期待度が高い赤色の爆弾画像や金色の爆弾画像が、「爆弾期待度演出」の開始時にいきなり表示されるため、第二始動口2004の保留数が3個となって第二始動口2004へ遊技球が入賞しそうなタイミングにおいて、期待度の高い爆弾画像が表示されるのではないかという高揚感を遊技者に感じさせることができる。
なお、爆弾画像を例に挙げたが、上述したように爆弾画像の一部やカウントダウン画像の色が変化するようにしてもよい。
「爆弾期待度演出」中に始動入賞が複数回(例えば、最低8回)発生して爆弾画像発展抽選に所定回数当選することを条件に、期待度示唆画像が表示される実施形態を示した。逆に言えば、始動入賞が複数回発生するまでは、遊技者に対して期待度は示唆されない。これにより、遊技機の稼働率を高めることができる。なお、8回に限らず、例えば、遊技機の仕様や始動入賞が発生する確率に応じて、3回~10回のいずれかの回数としてもよい。
第二始動口2004へ遊技球が入賞したとき(オーバー入賞した場合もしくはオーバー入賞でない場合の双方のとき)に爆弾画像発展抽選が行われ、爆弾画像発展抽選に当選する確率を1/2とする実施形態を示したが、爆弾画像発展抽選に当選する確率を他の確率としてもよく、例えば、1/3や2/3としてもよい。
あるいは、爆弾画像発展抽選を行わずに第二始動口2004へ遊技球が入賞したとき(オーバー入賞した場合もしくはオーバー入賞でない場合の双方のとき)に必ず次の爆弾画像とカウントダウン画像が表示されるか、爆発画像が表示されるようにしてもよい。このように変形するには図373のフローチャートにおけるステップS180の処理を行わないこともしくは爆弾画像発展抽選に当選する確率を1/1とすることで実現できる。
「爆弾期待度演出」における期待度示唆画像が変動表示中の装飾図柄の表示結果についての期待度が示される例と、第1保留表示領域~第4保留表示領域に表示されるいずれかの待機保留についての期待度が示される例を示したが、第1保留表示領域~第4保留表示領域に表示されるいずれかの待機保留についての期待度が示される場合、いずれの保留について「爆弾期待度演出」が実行されているのかを待機保留画像に矢印などを付す表示によって示してもよいし、この矢印などを付す表示を複数の待機保留(例えば、第1保留表示領域と第3保留表示領域)に示し、付された待機保留のいずれかに対応しているような表示演出であってもよい。この場合、双方がチャンス、一方のみがチャンスのようにしてもよい。
図372のステップS150、ステップS152において、爆弾画像とカウントダウン画像の表示が再開される実施形態を示したが、このとき、元の爆弾画像とカウントダウン画像を表示するのではなく、一つ次の爆弾画像とカウントダウン画像を表示するようにしてもよい。なお、第1爆弾画像とカウントダウン画像として数字の「1」が表示されていた場合には、爆発画像とカウントダウン画像として数字の「0」を表示するとよい。
このような実施形態によれば、表示の再開時に表示の中断時よりも1つ進んだ態様で爆発画像とカウントダウン画像が表示されるため、遊技球の発射を再開した遊技者が、遊技球の入球を1回分得したと感じさせることができる。
特殊なリーチ演出として、時短状態(低確率時短状態、高確率時短状態)中に、時短中第1リーチ演出、時短中第2リーチ演出、時短中第3リーチ演出を実行可能としてもよい。なお、時短中第1リーチ演出~時短中第3リーチ演出においては、武闘家キャラクタがそれぞれ異なる相手キャラクタと戦い、武闘家キャラクタが勝てば、リーチ演出の終了後に装飾図柄が大当りを示す態様で停止表示され、その後大当り遊技が開始される。一方、武闘家キャラクタが負けた場合には、リーチ演出の終了後に装飾図柄がハズレを示す態様で停止表示され、その後、次の装飾図柄の変動表示が実行される。
なお、時短中第1リーチ演出、時短中第2リーチ演出、時短中第3リーチ演出はそれぞれ、変動表示開始時に決定された演出パターンに基づいて、変動表示の開始から所定秒数後に、リーチ演出の実行が開始される。
なお、時短中第1リーチ演出、時短中第2リーチ演出、時短中第3リーチ演出の順に期待度は高くなる。
「爆弾期待度演出」を実行する期間は遊技球の発射状態によって変化するため、「爆弾期待度演出」の実行中にリーチ演出が開始されるという遊技状況が発生しうる。
この場合、全てのリーチ演出が開始されたタイミングで、爆弾画像とカウントダウン画像の表示を中断するとよい。このような実施形態とすることで、遊技者をリーチ演出に集中させることができる。
あるいは一部のリーチ演出については、リーチ演出の実行中も爆弾画像とカウントダウン画像の表示を継続し、他のリーチ演出についてはリーチ演出が開始されたタイミングで、爆弾画像とカウントダウン画像の表示を中断するようにしてもよい。このような実施形態とすることで、リーチ演出の種類によって、リーチ演出の実行中に爆弾画像とカウントダウン画像が表示される場合とされない場合とを発生させることができる。
例えば、最も期待度の高い時短中第3リーチ演出の実行中は、爆弾画像とカウントダウン画像の表示を中断し、相対的に期待度の低い時短中第1リーチ演出や時短中第2リーチ演出の実行中は、爆弾画像とカウントダウン画像の表示を継続するようにしてもよい。
このように爆弾画像とカウントダウン画像の表示が中断(非表示に)されるリーチ演出の数よりも爆弾画像とカウントダウン画像の表示が中断(非表示に)されないリーチ演出の数を多くすることで、爆弾画像とカウントダウン画像の表示が中断(非表示に)されるリーチ演出が特別な期待度が高いリーチ演出であることを想起させることができる。
また、爆弾画像とカウントダウン画像の表示が中断(非表示に)されるリーチ演出の数よりも爆弾画像とカウントダウン画像の表示が中断(非表示に)されないリーチ演出の数を少なくするようにしてもよい。この場合には、相対的に期待度が低い時短中第2リーチ演出においても期待感を提供することができる(期待度が高い時短中第3リーチ演出において爆弾画像とカウントダウン画像の表示が中断(非表示に)されているため、爆弾画像とカウントダウン画像の表示が中断(非表示に)されると期待度が高いと遊技者は錯覚するためである)。
また、爆弾画像とカウントダウン画像の表示が中断(非表示に)されるリーチ演出の数と爆弾画像とカウントダウン画像の表示が中断(非表示に)されないリーチ演出の数が同じであってもよい。なお、ここでいうリーチ演出とは、時短中背景画像を表示したまま行われる所謂ノーマルリーチを除いたリーチ演出である。
このような場合、変動開始からリーチ演出が開始されるまで(変動開始から所定時間経過するまで)は爆弾画像とカウントダウン画像は表示されており、リーチ演出実行中は非表示とされるが、爆弾画像とカウントダウン画像が表示されている時間よりも爆弾画像とカウントダウン画像が非表示とされている時間の方が長い方が望ましい。
時短中第1リーチ演出~時短中第3リーチ演出において、武闘家キャラクタが負けた場合(当落の結果を示唆する表示においてハズレを示唆する表示が行われた場合)には、当落の結果を示唆する表示が行われた以降のタイミングであって、装飾図柄が確定停止表示されるタイミングよりも前のタイミングで、爆弾画像とカウントダウン画像の表示を再開するとよい。このような実施形態とすることで、特別抽選の結果がハズレであることが判明して残念な気持ちを抱いた遊技者の気持ちを、爆弾画像とカウントダウン画像の表示によって緩和することができる。
時短中第1リーチ演出~時短中第3リーチ演出の実行中に第二始動口2004へ遊技球が入賞した(オーバー入賞した場合もしくはオーバー入賞でない場合の双方含む)場合には、いずれの爆弾画像とカウントダウン画像であっても当該表示を再開しないようにするとよい。このような実施形態によれば、遊技者をリーチ演出に集中させることができる。なお、いずれの爆弾画像(第1爆弾画像~第8爆弾画像)とそれらに対応したカウントダウン画像であっても表示を再開しないようにすることが望ましいが、所定の爆弾画像(例えば、第1爆弾画像)とそれらに対応したカウントダウン画像については表示を再開させるようにしてもよい。
時短中第1リーチ演出~時短中第3リーチ演出において、武闘家キャラクタが勝った場合(当落の結果を示唆する表示において大当りを示唆する表示が行われた場合)には、装飾図柄が確定停止し、大当り遊技状態が終了するまで、爆弾画像とカウントダウン画像は非表示の状態とされ、大当り遊技状態が終了して次の変動表示が開始されたタイミングで爆弾画像とカウントダウン画像の表示が再開される。このような実施形態とすることで、大当り遊技状態に遊技者を集中させることができる。
なお、装飾図柄の変動表示が終了したタイミングで、「爆弾期待度演出」を終了するようにしてもよい。この場合、大当り遊技状態の終了後に、爆弾画像とカウントダウン画像の表示が再開されることはない。
また、時短中第1リーチ演出~時短中第3リーチ演出において、武闘家キャラクタが勝った場合(当落の結果を示唆する表示において当りを示唆する表示が行われた場合)に、装飾図柄が確定停止するまでに爆弾画像とカウントダウン画像の表示を再開させるようにしてもよい。この場合は、大当り遊技状態の終了後に期待感を提供できる。
大当り遊技状態が終了して次の変動表示が開始されたタイミングで爆弾画像とカウントダウン画像の表示が再開される実施形態を示したが、大当り遊技状態中の所定のタイミングであったり、時短中第1リーチ演出~時短中第3リーチ演出において、武闘家キャラクタが勝った(当落の結果を示唆する表示において大当りを示唆する表示が行われた)タイミング以降であって、装飾図柄が確定停止するまでのタイミングで、爆弾画像とカウントダウン画像の表示が再開されるようにしてもよい。このような実施形態によれば、大当り後に実行される変動表示について、さらに大当りが発生するのではないか(連チャンが発生するのではないか)という期待感を遊技者に感じさせることができる。
大当り遊技状態が終了して次の変動表示が開始されたタイミングで爆弾画像とカウントダウン画像の表示が再開される実施形態を示したが、大当り遊技状態が終了して次の変動表示が開始されるよりも前のタイミングで爆弾画像とカウントダウン画像の表示を行うようにしてもよい。このような場合は変動が行われる前から期待感を提供することができる。
大当り遊技状態が終了して次の変動表示が開始されたタイミングで爆弾画像とカウントダウン画像の表示が再開される実施形態を示した。再開時に表示される爆弾画像とカウントダウン画像は再開前と同じ爆弾画像とカウントダウン画像である。このような実施形態によれば、大当り後に実行される変動表示について、さらに大当りが発生するのではないかという期待感を遊技者に感じさせることができる。
一方、爆弾画像とカウントダウン画像の表示を再開する際に、表示を中断する(非表示となる)前と異なる爆弾画像とカウントダウン画像を表示するようにしてもよい。
例えば、表示されていた爆弾画像とカウントダウン画像の種類に関わらず、第8爆弾画像とカウントダウン画像(数字の「8」)を表示して、最初からカウントダウンが行われるようにしてもよい。このような実施形態によれば、遊技機の稼働を高めることができる。
あるいは、表示を中断する前と比べて1つ進んだ爆弾画像とカウントダウン画像を表示するようにしてもよい。このような実施形態によれば、遊技球を無駄に発射したと遊技者が感じることを防止できる。
第二始動口2004への入賞が爆弾画像の表示中に連続して6秒間発生していない場合に、爆弾画像とカウントダウン画像の表示が中断されて非表示となる実施形態を示したが、爆弾画像とカウントダウン画像の表示を非表示とする時間を6秒間とするのではなく、所定の抽選で決定してもよい。例えば、「爆弾期待度演出」の開始時に1/2の確率で6秒間、1/2の確率で10秒間が選択されるようにしてもよい。
また、第二始動口2004への入賞したときに所定の抽選によって例えば3/4の確率で、10秒間追加されるようにしてもよい。このように10秒追加された場合には、第二始動口2004への入賞が16秒間(6秒+10秒)なかった場合に非表示にされることになることから、非表示にされるまでの時間が、複数存在することになる。
具体的に、「爆弾期待度演出」の開始時に6秒が決定され、保留を含めた全ての変動が終了するまで第二始動口2004へ入賞がなかった場合で説明する。この場合において、保留を含めた全ての変動が終了するまでに6秒経過していると、変動もしておらず、爆弾画像とカウントダウン画像も非表示とされている状況になる。このときに第二始動口2004へ入賞すると、爆弾画像とカウントダウン画像が再表示される(再表示される画像は、非表示前と同じ画像である場合もあれば、異なる画像である場合もある)ことになるが、再び非表示になるまでの時間は、6秒であるときと16秒であるときがあることになる。このように変動開始から爆弾画像とカウントダウン画像が非表示にされるまでの時間は複数パターン存在することになり、6秒で非表示にされると思っていた遊技者は6秒で非表示にされなかったことを目の当たりにすることで高揚感が高まる。また、追加する秒数を実質無限とすることで、変動開始から変動終了するまで、爆弾画像とカウントダウン画像が非表示にされることはないようなパターンを設けるようにしてもよい。「爆弾期待度演出」が行われていることを明確に認識させることができるためである。
第二始動口2004への入賞の発生時に、表示中の爆弾画像とカウントダウン画像に代えて、導火線が短くなった次の爆弾画像と次のカウントダウン画像を同じ位置に表示する実施形態を示したが、次の爆弾画像及びカウントダウン画像を表示する位置として、元の爆弾画像とカウントダウン画像とは異なる位置に表示するようにしてもよい。
例えば、第二始動口2004への入賞の発生時に次の爆弾画像と次のカウントダウン画像を左右方向に揺動させて表示してもよい。
図377(a)は第二始動口2004への入賞が発生する前の表示状態を示している。また、図377(b)は第二始動口2004への入賞が発生した後の表示状態を示している。図中では、第7爆弾画像とカウントダウン画像の数字の「7」が右側に移動して表示された状態を示している。図377(c)も第二始動口2004への入賞が発生した後の表示状態を示している。図中では、第7爆弾画像とカウントダウン画像の数字の「7」が左側に移動して表示された状態を示している。
なお、このような揺れる表示は、次の爆弾画像及び新しいカウントダウン画像の表示が開始されてから所定時間(例えば1秒間)継続するとよい。
このように、爆弾画像が揺れているように視認可能とすることで、第二始動口2004への入賞が発生したことを遊技者により明確に認識させることができる。また、爆弾が今にも爆発するのではないかという緊張感を遊技者に抱かせることができる。
なお、揺れる表示以外の態様で爆弾画像とカウントダウン画像を動的に表示するようにしてもよい。例えば、新しい爆弾画像とカウントダウン画像が表示されるたびに、所定位置に向けて、爆弾画像とカウントダウン画像が直線的に徐々に移動していくようにしてもよい。
例えば、現保留表示領域に向けて爆弾画像とカウントダウン画像が移動していき、最終的に現保留画像のすぐ左横に表示されるようにしてもよい。図377(d)は、現保留画像の左側に爆弾画像が表示されている状態を示している。
なお、爆弾画像とカウントダウン画像の最終的な表示位置を現保留画像のすぐ左横とするのではなく、現保留画像と爆弾画像の一部またはすべてが重なる位置としてもよい。このとき、現保留画像の手前側に爆弾画像を表示するようにしてもよいし、現保留画像の後ろ側に爆弾画像を表示するようにしてもよい。
図377(e)は現保留画像の手前側に第1爆弾画像が表示された表示状態を示している。
「爆弾期待度演出」の開始時において、第8爆弾画像とカウントダウン画像の数字の「8」を同時に表示したが、爆弾画像を表示するタイミングとカウントダウン画像を表示するタイミングを異なったものとしてもよい。
例えば、「爆弾期待度演出」の開始時には第8爆弾画像のみを表示し、第7爆弾画像を表示するタイミングでカウントダウン画像(この場合は数字の「7」からカウントダウンが開始される)の表示を開始してもよい。
あるいは、「爆弾期待度演出」が開始されてから途中までは爆弾画像のみを表示し、所定の段階からカウントダウン画像の表示が開始されるようにしてもよい。例えば、第4爆弾画像が表示されるタイミングでカウントダウン画像(この場合は数字の「4」からカウントダウンが開始される)の表示を開始してもよい。
このような実施形態によれば、数字により段階が明確に示されるカウントダウン画像と比べて、他の遊技者による見分けがつきにくい爆弾画像の方が先に表示されるため、「爆弾期待度演出」が実行されていることを他の遊技者に知られにくくなり、自分だけで楽しむことができる。また、遊技球の余計な発射を行いたくない遊技者は、爆弾画像が表示されたとしても速やかに遊技球の発射を停止することで、カウントダウン画像の表示までは実行させずにすむことができるため、演出全体としてのボリューム感が出る前に、「爆弾期待度演出」を中断または中止することが可能となる。
「爆弾期待度演出」の実行時において、爆弾画像とカウントダウン画像は第二始動口2004へ入賞したタイミングで同時に次の爆弾画像とカウントダウン画像に変化しうる実施形態を示したが、爆弾画像とカウントダウン画像が、次の爆弾画像とカウントダウン画像に変化するタイミングを異なったものとしてもよい。例えば、第二始動口2004へ入賞したタイミングで次の爆弾画像が表示されるものの、第二始動口2004へ入賞したタイミングでは次のカウントダウン画像は表示されず、所定時間経過後(例えば0.5秒後)に次のカウントダウン画像を表示するようにしてもよい。このように同時に次の画像が表示される状況と、次のカウントダウン画像が遅れて表示される状況の双方を実行可能なように所定の条件を満たす(例えば、遅延抽選に当選する、第1爆弾画像~第8爆弾画像のうち偶数の画像の場合など)と遅れて表示するようにしてもよい。そうした場合、遅れる状況と同時に行われる状況の割合は同じであってもよいし、遅れる状況を出やすくしてもよいし出にくくしてもよい。
第8爆弾画像から第1爆弾画像へと順次切り替えて表示していく実施形態を示したが、このうち導火線を表した部分と導火線端部の燃焼部分を表した部分について、より動的に表示するようにしてもよい。具体的には、ある爆弾画像を次の爆弾画像へと切り替える際に、導火線の長さが徐々に短くなっていくように動的に表示するようにしてもよい。このとき、導火線の長さが短くなっていくのに従って燃焼部分も移動する態様で動的に表示するとよい。
また、このように動的な表示が終わり、ある爆弾画像の次の爆弾画像への切り替えが完了したタイミングで、カウントダウン画像を次のカウントダウン画像へ切り替えるようにしてもよい。
第二始動口2004へ入賞したことが発生することを条件に、次の爆弾画像とカウントダウン画像が表示される実施形態を示したが、他の条件により、次の爆弾画像とカウントダウン画像が表示される場合があるようにしてもよい。
例えば、「爆弾期待度演出」の開始あるいは「爆弾期待度演出」実行中の第二始動口2004への入賞の発生を契機として爆弾画像とカウントダウン画像が表示されてから、所定時間が経過することに基づいて、次の爆弾画像とカウントダウン画像を表示するようにしてもよい。
具体的には、爆弾画像とカウントダウン画像が表示されてから、2秒間が経過したタイミングと4秒間が経過したタイミングのそれぞれにおいて、次の爆弾画像とカウントダウン画像を表示するようにしてもよい。なお、連続して6秒間、第二始動口2004に遊技球が入賞しない場合には、爆弾画像とカウントダウン画像の表示は中断されるので、「爆弾期待度演出」を途切れなく視認したい遊技者は、残りの2秒間の間に第二始動口2004に遊技球を入賞させる必要がある。
同様に、爆弾画像とカウントダウン画像が表示されてから、1秒間が経過したタイミングと2秒間が経過したタイミングのそれぞれにおいて、次の爆弾画像とカウントダウン画像を表示するようにしてもよい。この場合は、残りの4秒間の間に第二始動口2004に遊技球を入賞させる必要がある。
なお、所定時間となる前に、第二始動口2004への入賞が発生した場合には、再度、所定時間か否かを最初から計時するとよい。
このような実施形態によれば、爆弾画像とカウントダウン画像の表示の一部が自動的に行われることとなり、相対的に少ない遊技球の発射回数により演出を楽しませることができるため、上述したような遊技球の積極的な発射を好まない遊技者に対して、演出に参加する抵抗感を減らすことができるという効果がある。
爆発画像とカウントダウン画像の表示終了と同時に、爆発画像が表示されていた位置に「熱」、「激熱」、「当?」のうちのいずれかの期待度示唆画像が表示される実施形態を示したが、以下のような表示態様を採用してもよい。
例えば、期待度示唆画像を表示する位置として、爆発画像が表示されていた位置に代えて、カウントダウン画像が表示されていた位置を採用してもよい。この場合、カウントダウン画像の数字の「0」が表示されていた位置に、期待度示唆画像が表示されることとなる。
あるいは、爆発画像やカウントダウン画像が表示されていた位置とは異なる位置に期待度示唆画像を表示するようにしてもよい。この場合、期待度示唆画像を表示する位置はあらかじめ定められた位置にするとよい。
このような実施形態によれば、期待度示唆画像が表示されているタイミングでは、爆発画像やカウントダウン画像の表示が終了しているので、期待度示唆画像に遊技者の意識を集中させることができる。また、期待度示唆画像が表示される位置を遊技者が予め認識することができるため、遊技者が期待度示唆画像を見逃すことを防止できる。
期待度示唆画像として、現保留画像や待機保留画像の変化を示唆する「変化!」という表示を行ってもよい。この場合、現保留画像や待機保留画像の色が、より期待度の高い色へ変化することが示唆される(なお、保留画像の色と期待度の関係については上述したとおりである。)。例えば、現保留画像や待機保留画像の色を、白色から、青色、緑色、赤色、金色、虹色のいずれかの色へ変化するようにするとよい。
同様に、「2回変化!」という表示を行ってもよい。この場合、現保留画像や待機保留画像の色の変化が2回実行される。なお、2回変化するのは同じ保留画像であり、別々の保留画像が1回ずつ変化するわけではない。
なお、期待度示唆画像の表示中あるいは期待度示唆画像の表示が終了したタイミングで、現保留画像や待機保留画像を変化させるとよい。
また先読み処理に基づいて、4つの待機保留中に特別抽選の結果が大当りである保留が何個あるかをカウントし、その個数を期待度示唆画像により報知してもよい。
例えば、期待度示唆画像としては、「当×1」、「当×2」、「当×2」、「当×4」といった表示を行うようにしてもよい。この場合、4つの待機保留中に1つ~4つの大当りとなる特別抽選結果が含まれていることが遊技者に示唆されることとなる。
また、爆発画像が表示されたあとに期待度示唆画像(「熱!」や「変化!」など)を表示する例を示したが、期待度示唆画像に代えて、時短中でしか表示されることがなくかつ大当りの発生を期待させる演出ではない表示(図376(b)が示すように、時短中に表示される基本情報(連チャン回数や獲得数など)とは異なり、例えば、時短状態および大当り状態に滞在した時間(例えば、「現在40分30秒経過中!」)や、「本日は体育の日!」などのメッセージ表示)を行うようにしてもよい。
爆発画像の表示を終了するタイミングで、カウントダウン画像の表示を終了していたが爆弾画像の表示を終了するタイミングで、カウントダウン画像の表示を終了して、爆発画像のみが表示されるようにしてもよい。このような実施形態によれば、「爆弾期待度演出」の表示態様がシンプルなものとなり、爆弾が爆発したことや、爆発画像の表示終了後に表示される期待度示唆画像に遊技者が集中することができる。
あるいは、爆弾画像よりも先にカウントダウン画像の表示を終了するようにしてもよい。例えば、第6爆弾画像や第7爆弾画像や第8爆弾画像を表示するタイミングで、カウントダウン画像の表示を終了するようにしてもよい。このような実施形態によれば、数字による明確なカウントダウンが行われないため、爆弾がいつ爆発するのかというハラハラドキドキとした感情を遊技者に感じさせることができる。
一方、カウントダウン画像よりも先に爆弾画像の表示を終了するようにしてもよい。例えば、カウントダウン画像の数字の「3」や「2」や「1」を表示するタイミングで、爆弾画像の表示を終了するようにしてもよい。このような実施形態によれば、数字による明確なカウントダウンが行われるため、爆発画像がいつ表示されるのかを遊技者に明確に示すことができる。
表示される爆弾画像とカウントダウン画像とが1対1で対応している実施形態を示した(例えば、図370を参照)が、爆弾期待度演出の開始後、第二始動口2004への入賞が発生したときに、第8爆弾画像についてはそのまま表示を継続し、カウントダウン画像については次のカウントダウン画像が表示される場合を設けてもよい。なお、この場合、次回以降の第二始動口2004への入賞が発生した場合についても第8爆弾画像の表示を継続し、カウントダウン画像の数字のみが減っていくように表示を行う。また、このような演出は、特別抽選の結果が大当りである場合のみ実行される。また、期待度示唆画像として、「ハズレ」や「ハズレの反対なのだ!」という文字を表示する。また、このような演出は「爆弾期待度演出」の実行に際し低確率(例えば1/100)で実行されるようにするとよい。このような実施形態によれば、初めて演出を見た遊技者には違和感を覚えさせてしまうものの、複数回演出を見た遊技者には逆に大当りが発生することを認識させることができるようになる。
なお、第8爆弾画像に限らず、他の爆弾画像を表示している状態において、このような演出を実行してもよい。
なお、特別抽選の結果が大当りである場合のみ実行され且つ特別抽選の結果が大当りである場合には必ずこの違和感演出(カウントダウンだけが進行する演出)を実行する一発告知モードとして使用してもよい。なお、この一発告知モードと通常予告モード(上述したような爆弾画像とカウントダウン画像が最後まで表示される予告モード)のいずれのモードで特別抽選の結果を示唆または告知するのかを遊技者が選択できるようにしてもよい。
また、第二始動口2004へ入賞し、先読みで当りであることが事前に判定されて「爆弾期待度演出」を実行するとされたとき、前述の違和感演出とは別の違和感演出として、第8爆弾画像とカウントダウン画像の「8」は表示するもの、第二始動口2004へ入賞すると所定数までは進行させる(例えば、第5爆弾画像とカウントダウン画像の「5」までなど)が、当該所定数を超えると、どれだけ第二始動口2004へ入賞させたとしても進行しない違和感演出を実行するようにしてもよい。このようにすることで、途中から「爆弾期待度演出」が進行しなくなる違和感を最初は遊技者が覚えるものの、途中から「爆弾期待度演出」が進行しなくなったときには当り確定であることが後に知られることになり、第二始動口2004へ入賞させて進行しなかった場合に興趣を高めることができる。なお、この所定数について、例えば、第1爆弾画像とカウントダウン画像の「1」までは進行するとした場合、あと少しで期待度示唆画像が表示されることから、どの期待度示唆画像が表示されるかに集中しているため、当該所定数は、「爆弾期待度演出」の前半である「4」もしくは「4」以下とした方が望ましい。このようにすることで、「爆弾期待度演出」の前半は違和感演出の現出を、後半は期待度の高い期待度示唆画像が表示されることを期待しながら遊技することができるので、「爆弾期待度演出」全体を通して興趣の低下が抑制された演出とすることができる。なお、このような演出を実行するかどうかも、遊技者が選択できるようにしてもよい。
表示される爆弾画像とカウントダウン画像とが1対1で対応している実施形態を示した(例えば、図370を参照)が、所定の期間において、いずれか一方を非表示としてもよい。
例えば、「爆弾期待度演出」の途中までカウントダウン画像を非表示とし、途中から表示するようにしてもよい。具体的には、「爆弾期待度演出」の実行中、第8爆弾画像から第5爆弾画像を表示する期間においてはカウントダウン画像を表示せず、第4爆弾画像から第1爆弾画像を表示する期間においてはカウントダウン画像を表示する。
あるいは、「爆弾期待度演出」の途中までカウントダウン画像を表示し、途中から非表示とするようにしてもよい。
また、「爆弾期待度演出」の途中まで爆弾画像を非表示とし、途中から表示するようにしてもよい。
あるいは、「爆弾期待度演出」の途中まで爆弾画像を表示し、途中から非表示とするようにしてもよい。
なお、このような表示の切り替えを行うタイミングとしては、爆弾画像とカウントダウン画像を次の爆弾画像とカウントダウン画像へ変更する7回のタイミングのうちの、いずれのタイミングで行ってもよい。
このような実施形態によれば、いずれか一方のみの表示が行われている場合には、両方表示させたいと遊技者が考えて、遊技球の発射を行うこととなり、遊技機の稼働を高めることができる。また、途中からいずれか一方の画像が非表示となることで、遊技者はカウントダウン演出に集中することができる。また、爆弾画像のみが表示されている場合には、カウントダウンの進捗状況が不明確になるため、カウントダウン画像を表示したいという動機づけが発生する。また、カウントダウン画像のみが表示されている場合には、カウントダウン画像として表示されている数字を減らしたいという動機づけが発生する。いずれの場合も、遊技球の発射を行うこととなり、遊技機の稼働を高めることができる。
なお、爆弾画像やカウントダウン画像が表示されるタイミングで、爆弾画像やカウントダウン画像に対応した音声の出力を行ってもよい。
例えば、第8爆弾画像~第1爆弾画像の表示に対応して、各タイミングで同じ爆発音を出力するようにしてもよい。また、カウントダウン画像の数字に対応して、各タイミングで同じ音声(「ぴこーん」といった音声等)を出力するようにしてもよい。
あるいは、第8爆弾画像~第1爆弾画像の表示に対応して、それぞれ異なる爆発音を出力するようにしてもよい。また、カウントダウン画像の数字に対応して、それぞれ異なる数字を音声出力(「はち」、「なな」・・・等)するようにしてもよい。
また、「爆弾期待度演出」のうちの前半(例えば、第5爆弾画像や第4爆弾画像を表示するタイミングまで)では同じ爆発音や音声を出力し、後半ではそれぞれ異なる爆発音や音声を出力するようにしてもよい。
このような実施形態によれば、「爆弾期待度演出」の進行状況が明確にされ遊技者の高揚感を高めることができる。
なお、上述したように、爆弾画像が進行する(次の爆弾画像が表示される)タイミングと、カウントダウン画像が進行する(次のカウントダウン画像が表示される)タイミングが異なる場合には、爆弾画像が進行する(次の爆弾画像が表示される)ときに対応した音または音声等は出力するが、カウントダウン画像が進行する(次のカウントダウン画像が表示される)ときに対応した音または音声等は出力しない方が望ましい。爆弾画像が進行する(次の爆弾画像が表示される)タイミングと、カウントダウン画像が進行する(次のカウントダウン画像が表示される)タイミングが異なる場合であって、右打ちを継続して行う場合には、第二始動口2004への入賞が比較的容易であることから、多くの遊技球が第二始動口2004へ入賞することになる。そうした場合、発射間隔は約0.6秒であり、かつタイミングが異なるとすると、0.6秒の間に2回、つまり平均的に約0.3秒で1回、何かしらの音が出力されてしまうことになるため、遊技者に嫌悪感を与えるおそれがあるためである。なお、爆弾画像が進行する(次の爆弾画像が表示される)ときに対応した音または音声等は出力しないが、カウントダウン画像が進行する(次のカウントダウン画像が表示される)ときに対応した音または音声等は出力するという逆パターンであってもよい。
「爆弾期待度演出」において、装飾部材を動作させたり発光させたりしてもよい。
例えば、爆弾画像やカウントダウン画像が最初に表示されたタイミングでは装飾部材を動作させないものの、次以降の爆弾画像やカウントダウン画像が表示されたタイミングでは可動装飾部材を動作させるようにしてもよい。
また、可動装飾部材の動作が徐々に大きくなっていくようにしてもよい。例えば、爆弾画像やカウントダウン画像が最初に表示されたタイミングでは可動装飾部材を動作させず、2つ目以降の爆弾画像やカウントダウン画像が表示されたタイミングでは可動装飾部材を動作させるようにしてもよい。このような実施形態とすることで、遊技者の高揚感を高めることができる。
なお、発光手段を有する可動装飾部材を採用し、可動装飾部材の動作タイミングに合わせて、あるいは可動装飾部材が動作したのちに、発光手段を所定の発光態様で発光させるようにしてもよい。このような実施形態とすることで、遊技者の高揚感をより高めることができる。
爆弾画像とカウントダウン画像が表示されるタイミングで、操作部に対する操作受付を有効にするとともに操作部に対する操作を促す操作部模擬画像を表示するようにしてもよい。図377(f)はカウントダウン画像の数字の「7」の上側に操作部模擬画像を表示した例を示している。
また、操作部に対する操作部が行われて所定条件を満たした場合には、爆弾画像やカウントダウン画像の表示態様が所定の確率で変化(例えば白爆弾から赤爆弾に変化)するようにしてもよい。
また、操作部模擬画像が表示されても遊技者が操作しなかった場合(操作するよりも前に1回の変動が確定停止した場合)に当該確定停止のタイミングで操作部模擬画像を非表示とせず次の変動開始のタイミングが到来しても継続して表示することで、複数回の変動表示にわたって、操作部模擬画像を表示するようにしてもよい。
また、操作部模擬画像の表示中に、操作部に対する複数回の操作を受け付けるようにしてもよい。また、複数回の操作受付に対応して、爆弾画像やカウントダウン画像の表示態様が複数回変化するようにしてもよい。このような場合、操作部に対して操作が行われたとしても操作部模擬画像の表示は継続される。
また、操作部模擬画像を、爆弾画像やカウントダウン画像よりも目立ちにくく表示して、操作部の操作受付が有効となっていることに遊技者が気が付きにくくしてもよい。図377(g)は、操作部模擬画像を表示領域の左下に表示した状態を示している。このように爆弾画像やカウントダウン画像よりも小さく、また、表示領域の端部に近い位置に操作部模擬画像を表示することで、操作部模擬画像が表示されていることをわかりにくくすることができる。
このように、図370~図377を参照して示した実施形態によれば、新規な興趣を遊技者に提供できる。
以下に、新規な演出である「巻物ストック演出」を含む実施形態について説明する。なお、この実施形態は、図123~図377等を参照して説明した実施形態を変形したものである。
まず、「巻物ストック演出」の概要を説明する。「巻物ストック演出」では、保留が発生したタイミングで、その保留について先読み処理を行い、先読み結果に基づいて、「巻物ストック演出」を実行するか否かが判定される。
「巻物ストック演出」を実行することが決定された場合には、現保留画像の後ろ側に武闘家キャラクタが表示されるとともに、表示されている各待機保留画像の後ろ側にそれぞれ鬼キャラクタが表示される。なお、現保留画像や各待機保留画像とキャラクタが重なるように表示されるが、重ならないように表示するようにしてもよい。
変動表示が終了し新たな変動表示が開始される際に、武闘家キャラクタはそのままの位置で表示を継続するが、保留画像の移動とともに武闘家キャラクタの最も近くにいた第1待機保留画像に対応して表示されていた鬼キャラクタが移動してきて、武闘家キャラクタと戦闘を行う「巻物獲得演出」が実行される。
「巻物獲得演出」における戦闘では、武闘家キャラクタが鬼キャラクタに勝つ場合と負ける場合とがあるが、武闘家キャラクタが勝った場合には巻物を獲得できる。獲得した巻物は表示領域の所定の位置(例えば、表示領域の左上の位置)に表示される。武闘家キャラクタが負けた場合には巻物を獲得することはできない。
このように、装飾図柄の変動表示が行われるたびに「巻物獲得演出」が実行されて武闘家キャラクタと鬼キャラクタが戦闘を行なう表示が行われる。なお、「巻物ストック演出」の実行を開始する契機となった保留記憶に対応する変動表示において、武闘家キャラクタと鬼キャラクタの最後の戦闘が行われる。また、「巻物ストック演出」の実行中に新たな保留が発生したとしても、その保留に対応して、新たに鬼キャラクタが表示されることはない。
最後の鬼キャラクタとの戦闘が終了した後に、その装飾図柄の変動表示中において、それまでに獲得した巻物が開かれる「巻物放出演出」が順次行われる。開かれた巻物の中には所定の文字などが記されており、これらによって、期待度が示唆されたり、予告演出の表示内容がより大当たりの期待度が高い表示内容へと変更される。なお、最後の鬼キャラクタとの戦闘が行われる変動表示ではリーチ演出に発展する場合がある。
「巻物放出演出」が実行されるタイミングは、最後の鬼キャラクタとの戦闘が終了した直後から装飾図柄が停止表示されるまでの期間内の所定のタイミングである。例えば、装飾図柄がリーチ状態となる前、リーチ状態中、リーチ演出中の所定のタイミングで「巻物放出演出」が実行されうる。
図378は、「巻物ストック演出」を実行することが決定されたタイミングにおける待機保留の個数、獲得できる巻物の種類と個数を示す演出パターンテーブルである。「巻物ストック演出」においては、先読み処理に基づいて演出パターンが選択される。
具体的には、「巻物ストック演出」を実行することが決定されたタイミングにおける待機保留の個数が1個の場合には、演出パターンPTN01~演出パターンPTN03のうちのいずれかの演出パターンが選択される。
また、「巻物ストック演出」を実行することが決定されたタイミングにおける待機保留の個数が2個の場合には、演出パターンPTN04~演出パターンPTN09のうちのいずれかの演出パターンが選択される。
また、「巻物ストック演出」を実行することが決定されたタイミングにおける待機保留の個数が3個の場合には、演出パターンPTN10~演出パターンPTN19のうちのいずれかの演出パターンが選択される。
また、「巻物ストック演出」を実行することが決定されたタイミングにおける待機保留の個数が4個の場合には、演出パターンPTN20~演出パターンPTN34のうちのいずれかの演出パターンが選択される。
なお、「巻物ストック演出」を実行することが決定されたタイミングにおける待機保留の個数が多いほど、最終的に獲得できる巻物の本数が多くなるように演出パターンが選択される。また、巻物の合計獲得数が多いほど、大当たりの期待度が高くなるように演出パターンが選択される。
図中に示すように「巻物ストック演出」において獲得できる巻物の最大本数は、「巻物ストック演出」を実行することが決定されたタイミングの待機保留の個数と同じ本数である。例えば、4つ目の待機保留が発生したタイミングで、演出パターンPTN30~演出パターンPTN34のいずれかの演出パターンが選択されて「巻物ストック演出」が開始された場合には、武闘家キャラクタが鬼キャラクタに4回勝つ表示が行われ、4本の巻物を獲得できる。
一方、「巻物ストック演出」開始時の待機保留の個数にかかわらず、巻物が1本も獲得できない場合も発生しうる。例えば、演出パターンPTN01、演出パターンPTN04、演出パターンPTN10、演出パターンPTN20が選択された場合には、武闘家キャラクタが鬼キャラクタに1回も勝てず、巻物を1本も獲得することはできない。
また、獲得できる巻物の種類として、タイマー無し巻物と、タイマー有り巻物とがある。
図379は、巻物を獲得した本数と巻物の獲得順序の対応関係を表したテーブルである。なお、いずれの巻物獲得パターンで巻物が獲得されるのかについても先読み結果に基づいて決定される。例えば、巻物獲得パターンPTN04は、1本目の巻物としてタイマー有り巻物を獲得し、2本目の巻物としてタイマー無し巻物を獲得するパターンである。また、巻物獲得パターンPTN25は、1本目の巻物としてタイマー無し巻物を獲得し、2本目の巻物としてタイマー有り巻物を獲得し、3本目の巻物としてタイマー無し巻物を獲得し、4本目の巻物としてタイマー有り巻物を獲得するパターンである。
このように「巻物獲得演出」においては、「巻物ストック演出」の開始時に何個の待機保留があるかどうか、すなわち「巻物獲得演出」が何回行われるのか、最終的にタイマー無し巻物とタイマー有り巻物を何本獲得できるのか、が遊技者の関心の的となる。
最後の「巻物獲得演出」が終了した変動表示における所定のタイミングで、獲得した各巻物に対応する「巻物放出演出」が実行される。「巻物放出演出」では巻物が開かれるとともに表示領域の中央付近に拡大して表示されて、実行中の演出内容に所定の変化を与える。具体的には演出によって示唆されている期待度を高める表示が行われる。
また、獲得できる巻物には、タイマーを有さないタイマー無し巻物とタイマーを有するタイマー有り巻物の2種類がある。
タイマー有り巻物は、獲得した時点からタイマーがカウントダウンされ、タイマーがゼロになったタイミングで巻物が開かれ、巻物が開かれたときに実行されている所定の演出内容に対して変化を与える。つまり、「巻物放出演出」がいつ実行されるのかを遊技者は認識することができる。また、カウントダウンの開始を、巻物を獲得したタイミングではなく、後述するように、左上に移動表示し終わったあととするようにしてもよい。
一方、タイマー無し巻物は、いつ巻物が開かれるのかは遊技者に示されないが、所定のタイミングで巻物が開かれ、巻物が開かれたときに実行されている所定の演出内容に対して変化を与える。つまり、「巻物放出演出」がいつ実行されるのかを遊技者は認識することができない。
また、タイマー無し巻物を獲得した場合よりも、タイマー有り巻物を獲得した場合の方が大当りの期待度は高くなる。また、タイマー有り巻物については、タイマーの数字が所定の秒数からカウントダウンされていくが、カウントダウン開始時の秒数が長いほど、大当りの期待度は高くなる。また、獲得した時点ではタイマー無し巻物であったものが、後述するように、左上に移動表示し終わったときにタイマー有り巻物に変更されてカウントダウンの開始を行うようにしてもよい。つまり、この場合には、タイマー無し巻物はタイマー有り巻物の前兆示唆演出として機能する。
以下に、図378~図385等を参照して、「巻物ストック演出」の具体的な演出例について説明する。図378は上述したように本実施形態における演出パターンテーブルを示している。図379は、本実施形態における巻物獲得パターンテーブルを示している。図380、図381は本演出例のタイムチャートを示している。また図382~図387は本演出例の所定のタイミングにおける表示領域の表示状態を示している。
この演出例では、待機保留が3つある状態で第一始動口2002への遊技球の入賞が発生して待機保留が4つになるとともに、この入賞に基づく先読み処理に基づいて、演出パターンPTN32が選択されて「巻物ストック演出」が開始される。その後、各待機保留に対応する装飾図柄の変動表示が実行されるたびに、「巻物獲得演出」が行われる。また、巻物獲得パターンPTN25が選択されて、「巻物獲得演出」においては、タイマー無し巻物とタイマー有り巻物が2本ずつ獲得される。先読み処理の対象となった4個目の待機保留に対応する装飾図柄の変動表示では、「巻物獲得演出」が実行されたのちに「巻物放出演出」が4回行われる。
すなわち、この演出例においては5回の変動表示にわたって「巻物ストック演出」が実行されるということになる。なお、5回の変動表示のうち1回目~4回目の変動表示の結果はハズレであり、5回目の変動表示は大当たりまたはハズレのいずれかである。
図380(a)~図380(d)は1回目~4回目の変動表示に対応するタイムチャートを示している。また、図381(a)、図381(b)は5回目の変動表示に対応するタイムチャートを示している。
また、図380(a)のタイミングt20(1回目の変動表示における停止表示が終了するタイミング)は、図380(b)のタイミングt0(2回目の変動表示が始まるタイミング)と同じタイミングである。同様に、図380(b)のタイミングt20とH30(c)のタイミングt0、図380(c)のタイミングt20とH30(d)のタイミングt0、図380(d)のタイミングt20とH32(a)のタイミングt0、図381(a)のタイミングt30とH32(b)のタイミングt30はそれぞれ同じタイミングである。
なお、ここでは1回目から4回目の各変動表示の実行時間を19秒間、装飾図柄の確定停止期間を1秒間としているが、「巻物獲得演出」の実行ができる時間が確保できればよく、各変動表示の実行時間は、例えば5秒~40秒程度の範囲で適宜設定できる。
同様に、5回目の変動表示の実行時間を59秒間としているが、リーチ演出と「巻物放出演出」の実行ができる時間が確保できればよく、例えば30秒~180秒程度の範囲で適宜設定できる。つまり、1回目から4回目の各変動における平均変動時間よりも、「巻物ストック演出」を行うと判定された保留の平均変動時間の方が長くなるようにするとよい。また、「巻物ストック演出」を行う場合であっても、巻物の獲得個数が0の場合もあるため、対象となる変動が所謂、通常の変動時間(非リーチで10秒程度の時間)や短縮変動の時間(例えば、保4のときに最も選ばれやすい3秒程度の変動時間)でもよい。なお、獲得した巻物の本数が多いほど5回目の変動表示の時間が長くなるようにするとよいが、例えば変動時間が120秒で獲得する巻物が2本、変動時間が90秒で獲得する巻物が3本のように、変動時間が長いが獲得する巻物の数は少ないようなパターンを設けるようにしてもよい。
図380(a)を参照して、1回目の変動表示について説明する。変動表示開始時の待機保留の個数は3個である。また、背景画像として通常背景画像A(図347(a)を参照)が表示されている。図382(a)はタイミングt0~タイミングt10の期間における表示領域の表示状態を示している。
タイミングt10において、第一始動口2002への遊技球の入賞が発生し、先読み処理に基づいて、「巻物ストック演出」が開始される。ここでは、現保留画像の左上側に武闘家キャラクタが表示されるとともに、各待機保留画像の右上側に鬼キャラクタが表示される。図382(b)はタイミングt10~タイミングt17の期間における表示領域の表示状態を示している。
タイミングt17において左装飾図柄が仮停止表示され、タイミングt18において右装飾図柄が仮停止表示され、タイミングt19において全装飾図柄がハズレを示す態様で停止表示されて、タイミングt20まで停止表示が継続される。図382(c)は、タイミングt19~タイミングt20の期間における表示領域の表示状態を示している。
なお、図382(d)等に示すように変動表示中の装飾図柄の表示優先度よりも、武闘家キャラクタと鬼キャラクタの表示優先度は高い。一方、図382(c)に示すように停止表示中の装飾図柄の表示優先度よりも、武闘家キャラクタと鬼キャラクタの表示優先度は低い。
次いで、図380(b)を参照して、2回目の変動表示について説明する。
タイミングt0において2回目の変動表示が開始される。タイミングt0からタイミングt1にかけて、各保留画像がそれぞれ左側に1つ分移動する。同時に鬼キャラクタも各保留画像と一緒に移動する。タイミングt1において、各保留画像と鬼キャラクタの移動が終了するとともに、タイミングt1からタイミングt3にかけて、現保留画像の上側で武闘家キャラクタと移動してきた鬼キャラクタの戦闘が開始される。また両キャラクタの後ろ側にバトルという文字が表示される。図382(d)はタイミングt1からタイミングt3の期間における表示領域の表示状態を示している。
タイミングt3において、武闘家キャラクタと鬼キャラクタの戦闘が終了し、タイミングt3からタイミングt4にかけて、武闘家キャラクタが勝った表示と鬼キャラクタが勝った表示のいずれかの表示が行われる。
武闘家キャラクタが勝った場合には、鬼キャラクタが倒れた姿勢になったのち非表示の状態となり、武闘家キャラクタが巻物を獲得して左手に巻物を持った状態となる。図382(e)、図382(f)はこのときの表示状態を示している。次いで、武闘家キャラクタが獲得した巻物がやや大きくなりながら表示領域の左上に移動する表示が行われ、「巻物獲得演出」が終了する。図382(g)、図382(h)はこのときの表示状態を示している。また、武闘家キャラクタが巻物を獲得して左手に巻物を持った状態の巻物よりも、左上に表示する巻物の方を小さくするようにしてもよい。
一方、武闘家キャラクタが負けた場合には、武闘家キャラクタが倒れた姿勢となったのち、鬼キャラクタが非表示の状態となって「巻物獲得演出」が終了する。武闘家キャラクタが負けた場合には、巻物を獲得することはできず、巻物が表示されることはない。図383(a)は武闘家キャラクタが倒れた姿勢となったときの表示状態を示している。また、図383(b)は「巻物獲得演出」が終了したときの表示状態を示している。
その後は、タイミングt17において左装飾図柄が仮停止表示され、タイミングt18において右装飾図柄が仮停止表示され、タイミングt19において全装飾図柄がハズレを示す態様で停止表示されて、タイミングt20まで停止表示が継続される。
図380(c)、図380(d)、図381(a)に示すように3回目から5回目の変動表示のタイミングt3~タイミングt4においても同様に、武闘家キャラクタと鬼キャラクタが戦う「巻物獲得演出」が行われる。また、3回目及び4回目の変動表示においても、2回目の変動表示と同様の態様で装飾図柄の停止表示が行われる。本演出例では、4回の「巻物獲得演出」のすべてにおいて武闘家キャラクタが鬼キャラクタとの戦いに勝ち、4本の巻物を獲得した状態となる。図383(c)は、図381(a)のタイミングt5における表示例を示している。
なお、獲得した巻物は、獲得した順に表示領域の左上から右に向けて並べて表示される。この演出例の場合、左から1本目と3本目の巻物はタイマー無し巻物であり、左から2本目と4本目の巻物はタイマー有り巻物である。タイマー有り巻物は獲得したタイミングから、カウントダウンが開始されるが、図381(a)のタイミングt5において、左から2本目のタイマーの値は「14:00」、左から4本目のタイマーの値は「38:00」となっており、タイミングt5から14秒後のタイミングt19と、タイミングt5から38秒後のタイミングt43のタイミングで「巻物放出演出」が実行される。また、カウントダウンの開始を、巻物を獲得したタイミングではなく、左上に移動表示を開始したタイミングでもよいし、左上に移動表示し終わったあととするようにしてもよい。
5回目の変動表示の開始時において、4個の巻物を獲得している場合には、「巻物放出演出」が4回実行されるが、以下に演出例を示す。
1回目の「巻物放出演出」は、装飾図柄が高速変動中のタイミングt8からタイミングt12の期間における「ステップアップ予告演出」の実行中のタイミングt10において実行される。
2回目の「巻物放出演出」は、装飾図柄が高速変動中のタイミングt17からタイミングt21の期間における「セリフ予告演出」の実行中のタイミングt19において実行される。
3回目の「巻物放出演出」は、リーチ演出中のタイミングt31からタイミングt35の期間における「リーチタイトル予告演出」の実行中のタイミングt33において実行される。
4回目の「巻物放出演出」は、リーチ演出中のタイミングt41からタイミングt45の期間における「セリフ予告演出」の実行中のタイミングt43において実行される。
以下に、各「巻物放出演出」の演出態様について説明する。なお、タイマー有り巻物による「巻物放出演出」とタイマー無し巻物による「巻物放出演出」が同時に行われることはない(タイマー有り巻物によるカウントダウンが0になったときに、タイマー無し巻物による「巻物放出演出」が行われることはない)。
ここで、図384を参照して「ステップアップ予告演出」について、説明する。
「ステップアップ予告演出」は、複数の画像が予め定められた順序で表示されていき、どの画像まで表示されたかによって期待度が示唆される演出である。具体的には、表示領域の中央付近に長方形の枠が表示され、枠の中に武闘家キャラクタ、戦士キャラクタ、侍キャラクタ、魔法使いキャラクタが順に表示される。
演出パターンとしては、1段階目のキャラクタである武闘家キャラクタのみが表示される演出パターン、2段階目の戦士キャラクタまで表示される演出パターン、3段階目の侍キャラクタまで表示される演出パターン、4段階目の魔法使いキャラクタまで表示される演出パターンがある。
図384(a)は武闘家キャラクタが表示された表示状態を示している。図384(b)は戦士キャラクタが表示された表示状態を示している。図384(c)は侍キャラクタが表示された表示状態を示している。図384(d)は魔法使いキャラクタが表示された表示状態を示している。
例えば、4段階目の魔法使いキャラクタまで表示される演出パターンが実行された場合には、図384(a)、図384(b)、図384(c)、図384(d)の順に表示領域の表示状態が変化することとなる。
なお、各キャラクタの表示時間はキャラクタの視認性が担保される時間を適宜設定することができるが、以下に示す演出例においては2秒間とする。
「ステップアップ予告演出」においては、枠内の背景色によっても期待度が示唆される。具体的には、背景色として白色、赤色、金色の3色のうちのいずれかの色が選択されるものとする。また、白色、赤色、金色の順で期待度が高くなる。図384(a)~図384(d)は背景色として白色が選択された場合の表示状態を示している。
背景色は、「ステップアップ予告演出」の実行開始時の色のまま変化しない場合と、「ステップアップ予告演出」の実行中に、より期待度が高い色へと変化する場合とがある。例えば、1段階目から4段階目まで継続して白色の背景画像が表示され、色が変化しない場合がある。あるいは、ある段階から次の段階に変化するタイミングで背景画像の色がより期待度が高い色へ変化したり、ある段階の背景画像の表示中により期待度が高い色へと変化する場合がある。このように背景画像が変化した場合、次の段階の背景画像の色としては変化後の背景画像の色が採用される。なお、背景画像の色があるタイミングで白色から赤色に変化したのち、他のタイミングで赤色から金色の変化する場合もある。
このような「ステップアップ予告演出」においては、どの段階のキャラクタまで表示が行われたか、背景画像の色が最終的に何色であったかによって、遊技者に期待度が示唆される。
なお、背景画像の色を変化させる実施形態を示したが、背景画像の色に代えて枠の色を変化させてもよい。また、1段階目~4段階目まで異なるキャラクタが順次表示されていく実施形態を示したがキャラクタは変化させず、同じキャラクタの異なるポーズが順次表示されていくようにしてもよい。また、キャラクタに限らず、4段階目までそれぞれ異なる画像が表示されるようにしてもよい。
なお、「ステップアップ予告演出」が最大で4段階目まで実行される演出パターンを示したが、4段階に限らず複数段階(2段階以上)であればよく、最大で何段階目までキャラクタを表示するのかは適宜設定することができる。同様に背景画像や枠の色も3色に限らず複数色(2色以上)であればよく、最大で何色を表示可能とするかは適宜設定することができる。
図381(a)に示すタイムチャートに示すように5回目の変動表示においてはタイミングt6からタイミングt14の期間において「ステップアップ予告演出」が行われる。
図384(e)は「ステップアップ予告演出」の実行が開始される前のタイミングt5における表示状態を示している。また、図384(f)は「ステップアップ予告演出」の実行中に3段階目のキャラクタである侍キャラクタの表示が開始されたタイミングt10における表示状態を示している。
タイミングt11において、「巻物放出演出」が行われる。「巻物放出演出」では、一番左にあったタイマー無し巻物が表示領域の中央付近に移動したのち開かれて所定の文字例えば(「上昇!」)が視認可能になるとともに、背景色が白色から赤色へと変化する(所定の文字を表示したあとの所定時間経過(例えば1秒)後に背景色を変更するようにしてもよい)。同時に、残りの巻物が左方向に移動する(移動しなくてもよい)。図384(g)は、タイミングt11における表示状態を示している。
タイミングt12において、4段階目のキャラクタである魔法使いキャラクタが表示される。このとき背景色は赤色のままである。なお、図中に示しているようにタイミングt12で開かれた巻物の表示は終了する。図384(h)はタイミングt12における表示状態を示している。
タイミングt14において「ステップアップ予告演出」が終了し、横長長方形の枠とキャラクタの表示は終了する。
ここで、図385を参照して「セリフ予告演出」について、説明する。
「セリフ予告演出」は複数のセリフのうちのいずれかのセリフが所定時間(ここでは4秒間)表示され、表示されたセリフの種類によって期待度が示唆される演出である。具体的には表示領域に表示されたセリフ表示枠の中に、「だめだめなのだ・・・」、「よくわからないのだ・・・」、「期待して待つのだ!」のうちのいずれかのセリフが表示される。これらのセリフは、「だめだめなのだ・・・」、「よくわからないのだ・・・」、「期待して待つのだ!」の順に期待度が高くなる。
図385(a)は、低期待度のセリフである「だめだめなのだ・・・」が表示された表示状態を示している。図385(b)は、中期待度のセリフである「よくわからないのだ・・・」が表示された表示状態を示している。図385(c)は、高期待度のセリフである「期待して待つのだ!」が表示された表示状態を示している。なお、これらの図に示しているようにセリフを話すキャラクタ(ここでは師匠キャラクタ)を表示してもよい。
図381(a)に示すタイムチャートに示すように5回目の変動表示においてはタイミングt17からタイミングt21の期間において「セリフ予告演出」が行われる。
図385(d)は「セリフ予告演出」の実行が開始される前のタイミングt16における表示状態を示している。また、図385(e)は「セリフ予告演出」が開始されて、セリフとして「だめだめなのだ・・・」の表示が行われているタイミングt18における表示状態を示している。ここでは、一番左にあったタイマー有り巻物の示す秒数が「1:00」となっており、1秒後に「巻物放出演出」が行われることが示されている。
タイミングt19において、「巻物放出演出」が行われる。「巻物放出演出」では、一番左にあったタイマー有り巻物が表示領域の中央付近に移動したのち開かれて所定の文字(例えば「セリフ変化!」)が視認可能になるとともに、セリフが「だめだめなのだ・・・」から「期待して待つのだ!」へと変化する(所定の文字を表示したあとの所定時間経過(例えば1秒)後にセリフ内容を変更するようにしてもよい)。同時に、残りの巻物が左方向に移動する(移動しなくてもよい)。図385(f)は、タイミングt19における表示状態を示している。
タイミングt21において「セリフ予告演出」が終了し、セリフ表示枠、セリフ、師匠キャラクタ、開かれた巻物の表示は終了する。
このように「巻物放出演出」が行われると、「巻物放出演出」とは異なる他の予告演出やリーチ演出を期待度の高い表示へと変更させる例を示したが、「巻物放出演出」のみで完結する(他の予告演出やリーチ演出の表示に影響を与えない)ようにしてもよい。
また、「ステップアップ予告演出」や「セリフ予告演出」において、「巻物放出演出」によって所定の文字が表示されると期待度の高い表示に変更される例を示したが、「巻物放出演出」によって所定の文字が表示されてから期待度の高い表示に変更されるまでの時間は、例で示した「ステップアップ予告演出」と「セリフ予告演出」で同じとしてもよいし、異なるようにしてもよい。例えば、「ステップアップ予告演出」では所定の文字が表示されてから1秒後に期待度の高い表示に変更されるが、「セリフ予告演出」では所定の文字が表示されてから2秒後に期待度の高い表示に変更されるなどである。
タイミングt25において左装飾図柄(数字の「2」)が仮停止し、タイミングt26において左装飾図柄と同じ数字の右装飾図柄(数字の「2」)が仮停止して、リーチ状態となる。次いで、タイミングt30においてリーチ演出が開始される。具体的にはタイミングt30において、背景画像がリーチ演出専用の背景画像(ここでは図347(c)に示したリーチ時背景画像A)に切り替わるとともに、装飾図柄がリーチ時用の装飾図柄となり、表示領域の左上と右上に仮停止表示される。
ここで、図386を参照して「リーチタイトル予告演出」について、説明する。
リーチ演出には複数の種類があり、出現するキャラクタや背景画像が異なっている。また、リーチ演出の開始時には、リーチ演出の名称を示す表示が行われる。
例えば、図386(a)は「武闘家キャラクタリーチ」開始時の表示例であり、武闘家キャラクタ、リーチ時背景画像A、「武闘家キャラクタリーチ!」という文字が表示された表示例を示している。
図386(b)は、「戦士キャラクタリーチ」開始時の表示例であり、戦士キャラクタ、リーチ時背景画像B、「戦士キャラクタリーチ!」という文字が表示された表示例を示している。
リーチ名を表示する枠内の背景の色は、白色、赤色、金色のいずれかの色である。図386(c)は「武闘家キャラクタリーチ」のリーチ名を表示するリーチタイトル表示枠内の背景の色が赤色で表示された表示例を示している。また、図386(d)は、「戦士キャラクタリーチ」のリーチタイトル表示枠内の背景の色が赤色で表示された表示例を示している。
リーチ演出の種類によって、大当たりの期待度は異なり、「武闘家キャラクタリーチ」よりも「戦士キャラクタリーチ」の方が大当たりの期待度は高い。
また、リーチタイトル表示枠内の背景の色も大当たりの期待度を示し、白色、赤色、金色の順に期待度が高くなる。このようにリーチタイトル表示枠内の背景の色によって「リーチタイトル予告演出」における期待度が示されることとなる。
図381(a)に示すタイムチャートに示すように5回目の変動表示においてはタイミングt31からタイミングt35の期間において「リーチタイトル予告演出」が行われる。
図385(e)は「リーチタイトル予告演出」の実行が開始されてから1秒後のタイミングt32における表示状態を示している。ここでは、リーチタイトル表示枠内の色は白色である。
タイミングt33において、「巻物放出演出」が行われる。「巻物放出演出」では、一番左にあったタイマー無し巻物が表示領域の中央付近に移動したのち開かれて所定の文字(「上昇!」)が視認可能になるとともに、リーチタイトル表示枠内の色が白色から赤色へと変化する(所定の文字を表示したあとの所定時間経過(例えば1秒)後にリーチタイトル表示枠内の色を変更するようにしてもよい)。同時に、残りの巻物が左方向に移動する(移動しなくてもよい)。図386(f)は、タイミングt33における表示状態を示している。
タイミングt35において「リーチタイトル予告演出」が終了し、リーチタイトル表示枠、リーチ名、巻物の表示は終了する。
ここで、図387を参照して「リーチ演出中セリフ予告演出」について、説明する。
「リーチ演出中セリフ予告演出」は複数の異なるセリフのうちのいずれかのセリフが表示され、表示されたセリフの種類によって期待度が示唆される演出である。なお、表示されるセリフは、戦闘相手のセリフである。具体的には表示領域に表示されたセリフ表示枠の中に、「負けないぞ~!」、「強そ~!」、「絶対無理~!」のうちのいずれかのセリフが表示される。これらのセリフは、「負けないぞ~!」、「強そ~!」、「絶対無理~!」の順に期待度が高くなる。
図387(a)は、低期待度のセリフである「負けないぞ~!」が表示された表示状態を示している。図387(b)は、中期待度のセリフである「強そ~!」が表示された表示状態を示している。図387(c)は、高期待度のセリフである「絶対無理~!」が表示された表示状態を示している。なお、これらの図に示しているように戦闘相手のキャラクタ(ここでは侍キャラクタ)の表情や武器の持ち方などをセリフに合わせた態様で表示するようにしてもよい。
図381(a)に示すタイムチャートに示すように5回目の変動表示においてはタイミングt41からタイミングt45の期間において「リーチ演出中セリフ予告演出」が行われる。
図387(d)は「リーチ演出中セリフ予告演出」の実行が開始される前のタイミングt40における表示状態を示している。また、図387(e)は「リーチ演出中セリフ予告演出」が開始されて、セリフとして「負けないぞ~!」の表示が行われているタイミングt42における表示状態を示している。ここでは、一番左にあったタイマー有り巻物の示す秒数が「1:00」となっており、1秒後に「巻物放出演出」が行われることが示されている。
タイミングt43において、「巻物放出演出」が行われる。「巻物放出演出」では、タイマー有り巻物が表示領域の中央付近に移動したのち開かれて所定の文字(「チャンス!」)が視認可能になるとともに、セリフが「負けないぞ~!」から「強そ~!」へと変化する(所定の文字を表示したあとの所定時間経過(例えば1秒)後にセリフを変更するようにしてもよい)。この時点で表示領域の左上に表示されていた巻物の本数が0本となる。図387(f)は、タイミングt43における表示状態を示している。
タイミングt45において「リーチ演出中セリフ予告演出」が終了し、セリフ表示枠、セリフ、巻物の表示は終了する。また、このタイミングで「巻物ストック演出」も終了することとなる。
タイミングt45からタイミングt57までの期間において武闘家キャラクタと侍キャラクタが戦闘を行う表示が行われ、武闘家キャラクタが勝った場合には、タイミングt57において、リーチ中装飾図柄が大当たりを示す態様(例えば「2」「2」「2」)で仮停止され、タイミングt59において大当たりを示す態様で装飾図柄が停止表示される。
一方、侍キャラクタが勝った場合にはタイミングt57においてリーチ中装飾図柄がハズレを示す態様(例えば「2」「3」「2」)で仮停止され、タイミングt59においてハズレを示す態様で装飾図柄が停止表示される。
次に図381(c)、図381(d)のタイムチャートを参照して、「巻物ストック演出」が実行されない場合の演出例を示す。
図381(c)、図381(d)に示すタイムチャートは、図381(a)、図381(b)を参照して示した5回目の変動表示において実行された各種の演出が「巻物ストック演出」を伴わずに実行された場合の演出例を示している。
この演出例においては、巻物の獲得や放出は行われない。そのため、タイミングt4、タイミングt19、タイミングt33、タイミングt43において予告態様(セリフの種類や枠内の背景色など)が変化することはない。
このような実施形態によれば、タイマー無し巻物についてはいつ放出されるのかわからず、タイマー有り巻物については放出タイミングを明確に示すことができる。
なお、「ステップアップ予告演出」、「セリフ予告演出」、「リーチタイトル予告演出」、「リーチ演出中セリフ予告演出」のすべてにおいて、巻物が放出される実施形態を示したが、巻物の獲得本数は0本から4本のいずれかである。そのため、例えば巻物の獲得本数が少ない場合(例えば1本の場合)には、いずれの予告演出において、「巻物放出演出」が実行されるのか想像する楽しみを遊技者に提供できる。
また、「ステップアップ予告演出」、「セリフ予告演出」はリーチ状態となる前に実行され、「リーチタイトル予告演出」、「リーチ演出中セリフ予告演出」はリーチ演出中に実行される。そのため、タイマー有り巻物の示す時間の長さによって、リーチ演出が発生するのか否かや、いずれの予告演出に対応したタイマー有り巻物であるのかを想像する楽しみを遊技者に提供できる。
なお、「ステップアップ予告演出」、「セリフ予告演出」、「リーチタイトル予告演出」、「リーチ演出中セリフ予告演出」の4つの演出を例に挙げたが、1回の変動で行われる予告演出は、巻物の最大獲得数(4個)よりも多くの予告演出を行うようにしてもよい。このようにすることで、いずれの予告演出に対応して巻物放出演出が実行されるかを楽しませることができる。
巻物獲得パターンテーブル(図379)に示す巻物獲得パターンPTN04や巻物獲得パターンPTN08等では、タイマー有り巻物を獲得したのちに(タイマー有り巻物のカウントダウン表示が行われているときに)タイマー無し巻物を獲得することが可能となっている。
このような実施形態によれば、タイマー有り巻物のタイマーが0になるまでの期間においても遊技者を楽しませることができる。
また、タイマー有り巻物を獲得し、当該巻物のカウントダウンが開始される前(タイマー有り巻物が表示領域の左上に移動を開始するまでもしくは移動し終えるまで)にタイマー無し巻物を獲得するようにしてもよい。
巻物獲得パターンテーブル(図379)に示す巻物獲得パターンPTN05や巻物獲得パターンPTN11等では、タイマー無し巻物を獲得したのちにタイマー有り巻物を獲得することが可能となっている。
このような実施形態によれば、タイマー無し巻物から何が表示されるか期待感をもって見守っているときに新たにタイマー有り巻物を獲得できる場合があるので遊技者の高揚感をさらに増すことができる。
巻物獲得パターンテーブル(図379)に示す巻物獲得パターンPTN03や巻物獲得パターンPTN08等では、タイマー無し巻物を獲得したのちにタイマー無し巻物を獲得することが可能となっている。
このような実施形態によれば、タイマー無し巻物から何が表示されるか期待感をもって見守っているときに新たにタイマー無し巻物を獲得できる場合があるので遊技者の高揚感をさらに増すことができる。
なお、後述する実施形態では、表示態様に対応して期待度が異なる複数種類のタイマー無し巻物を獲得可能としている。このような実施形態とした場合、タイマー無し巻物を獲得したのちに同じタイマー無し巻物を獲得することを可能としてもよいし、タイマー無し巻物を獲得したのちに異なるタイマー無し巻物を獲得することを可能としてもよい。例えば、相対的に期待度が低い青色のタイマー無し巻物を獲得したのちに相対的に期待度が高い赤色のタイマー無し巻物を獲得することができるようにしてもよい。
このような実施形態によれば、低期待度のタイマー無し巻物を獲得した状況から高期待度のタイマー無し巻物を獲得できる場合があるので、遊技者の「巻物ストック演出」に対する関心が低下することを防止できる。
武闘家キャラクタに複数の表示態様を設けてもよい。例えば、武闘家キャラクタの表示態様として、後光なしの武闘家キャラクタと後光ありの武闘家キャラクタの2種類を設けてもよい。後光なしの場合と後光ありの場合とでは、後光ありの場合の方が、バトルに勝てる確率、すなわち、巻物を獲得できる確率が高い(すなわち、大当り期待度が高い)。図388(a)は、武闘家キャラクタの後ろ側に後光を表示した表示状態を示している。武闘家キャラクタの表示態様としては、後光の有無に限らず、武闘家キャラクタの表情を異ならせたり、武闘家キャラクタに複数の武器(こん棒、ハンマー、ヌンチャク等)のうちのいずれかの武器を持たせたり、あるいはこれらの態様を組み合わせることで異なる表示態様を実現することができる。
このような実施形態によれば、武闘家キャラクタの表示態様によって、巻物を獲得できる確率が異なるものとなるため、巻物を獲得できることに対する期待感を高めることができる。
鬼キャラクタに複数の表示態様を設けてもよい。例えば、鬼キャラクタとして、角が1本の鬼キャラクタと角が2本の鬼キャラクタの2種類を設けてもよい。角が1本の鬼キャラクタと角が2本の鬼キャラクタとでは、角が2本の鬼キャラクタの方が弱く、武闘家キャラクタがバトルに勝てる確率、すなわち、巻物を獲得できる確率が高い(すなわち、大当り期待度が高い)。図388(b)は、左から角が1本の鬼キャラクタ、角が2本の鬼キャラクタ、角が2本の鬼キャラクタ、角が1本の鬼キャラクタが表示された表示状態を示している。なお、この例に限らず、第1待機保留~第4待機保留に各々について、角が1本の鬼キャラクタと角が2本の鬼キャラクタのいずれか一方を適宜配置することができる。遊技者にとって最も好ましいのは、すべての鬼キャラクタが角が2本の鬼キャラクタである場合である。逆に、遊技者にとって最も好ましくないのは、すべての鬼キャラクタが角が1本の鬼キャラクタである場合である。なお、鬼キャラクタの種類を3種類以上としてもよい。
また、鬼キャラクタに限らず他のキャラクタや宝箱などの表示オブジェクトを複数種類表示し、武闘家キャラクタとこれらのキャラクタが戦った結果や、武闘家キャラクタが宝箱を開けられたか否かによって巻物を獲得できるようにしてもよい。また、これらの種類によって、巻物を獲得できる確率を異ならせるとよい。
このような実施形態によれば、表示されるキャラクタやオブジェクトの種類によって、巻物を獲得できる確率が異なるものとなるため、巻物を獲得できることに対する期待感を高めることができる。
なお、「巻物ストック演出」の途中(変動終了時や変動開始時、鬼キャラクタと戦って結果表示(武闘家キャラクタがバトルに勝ったのか負けたのかが表示されたあと)が行われたあとなど)で後光無し武闘家キャラクタが後光有り武闘家キャラクタに変化したり、後光有り武闘家キャラクタが後光無し武闘家キャラクタに変化する場合があるようにしてもよい。
同様に、「巻物ストック演出」の途中で角が1本の鬼キャラクタが、角が2本の鬼キャラクタに変化したり、角が2本の鬼キャラクタが、角が1本の鬼キャラクタに変化する場合があるようにしてもよい。
例えば、保留が4つある状態で開始された「巻物ストック演出」において、「巻物獲得演出」が2回実行されたタイミングで、武闘家キャラクタの表示態様や鬼キャラクタの種類を変化させてもよい。
このような実施形態によれば、「巻物ストック演出」の途中で巻物を取得できる確率が上がったり下がったりすることとなるため、巻物の獲得を期待する遊技者の興趣を高めることができる。
なお、巻物を取得できる確率が上がる演出のみを実行可能とし、巻物を取得できる確率が下がる演出については実行しないようにしてもよい。
武闘家キャラクタの表示態様により巻物を獲得できる期待度が異なる実施形態を示したが、武闘家キャラクタの表示態様を3種類以上としてもよい。また、その種類によって巻物を獲得できる確率が異なるようにするとよい。
なお、複数種類のキャラクタ(例えば、武闘家キャラクタ、侍キャラクタ、戦士キャラクタ、魔法使いキャラクタ)のいずれかのキャラクタが表示され、表示されたキャラクタによって巻物を獲得できる確率が異なるようにしてもよい。また、武闘家キャラクタ以外のキャラクタにおいても複数の表示態様を表示することを可能とし、キャラクタの種類と表示態様によって、巻物を獲得できる確率が異なるようにしてもよい。
表示される鬼キャラクタとして2種類を示したが、3種類以上としてもよい。また、その種類によって巻物を獲得できる確率が異なるようにするとよい。
角が1本の鬼キャラクタと角が2本の鬼キャラクタが出現する実施形態を示したが、鬼キャラクタの種類によって、戦闘に勝ったときに獲得できる巻物の獲得割合が異なるようにしてもよい。例えば、角が1本の鬼キャラクタに勝った場合には、1/3の確率でタイマー無し巻物を、2/3の確率でタイマー有り巻物を獲得し、角が2本の鬼キャラクタに勝った場合には、2/3の確率でタイマー無し巻物を、1/3の確率でタイマー有り巻物を獲得するようにしてもよい。
あるいは、角が1本の鬼キャラクタに勝った場合にはタイマー有り巻物を獲得し、角が2本の鬼キャラクタに勝った場合にはタイマー無し巻物を獲得するようにしてもよい。
鬼キャラクタの種類によって、戦闘に勝ったときのタイマー有り巻物とタイマー無し巻物の獲得比率が異なる実施形態を示したが、武闘家キャラクタの表示態様に対応して戦闘に勝ったときのタイマー有り巻物とタイマー無し巻物の獲得比率が異なるようにしてもよい。例えば、後光無し武闘家キャラクタが戦闘に勝った場合と比べて、後光有り武闘家キャラクタが戦闘に勝った場合の方がタイマー有り巻物を獲得できる確率を高くしてもよい。
獲得できる巻物として、タイマー有り巻物とタイマー無し巻物とがあることを示したが、タイマー有り巻物の表示開始時の表示態様(タイマーの時間)は複数種類設定可能であり、この時間が長いほど大当りの期待度が高い。また、所定の予告演出が実行されているタイミングで、カウントダウンが終了するようにカウントダウン開始時に表示する時間が設定される。カウントダウンの開始時に表示する時間は、装飾図柄の複数回の変動表示に要する時間に基づいて決定される。すなわち、先読み処理の対象となった始動入賞に対応する変動表示の開始時に、タイマー有り巻物に表示されている時間(カウントダウンの残り時間)が長いほど大当たりの期待度が高くなるように設定されている。
タイマー無し巻物の表示態様も同様に複数種類(2種類以上)としてもよい。また、その種類によって大当たりの期待度が異なるようにするとよい。
具体的には、青色、緑色、赤色の3種類のタイマー無し巻物が表示されうるようにしてもよい。この場合、青色のタイマー無し巻物、緑色のタイマー無し巻物、赤色のタイマー無し巻物の順で、大当たりの期待度が高くなるようにするとよい。図388(c)は、タイマー無し巻物を4本獲得した表示状態を示している。巻物の獲得状態としては、左から、青色のタイマー無し巻物、青色のタイマー無し巻物、緑色のタイマー無し巻物、赤色のタイマー無し巻物を獲得した状態を示している。
なお、タイマー無し巻物の色に対応して巻物の太さを異なるものとしてもよい。例えば、青色のタイマー無し巻物、緑色のタイマー無し巻物、赤色のタイマー無し巻物の順で巻物の長さを長くしたり、太さを太くしてもよい。
このような実施形態によればタイマー無し巻物の表示態様によっても事前に大当りの期待度を示すことができ、大当りが発生することへの期待感を高めることができる。
タイマー無し巻物の表示態様を複数種類としてもよい実施形態を示したが、タイマー無し巻物の種類によって、巻物が開かれた時に表示される表示内容を異なったものとしてもよい。
例えば、青色のタイマー無し巻物の場合は「上昇!」または「変化!」のいずれかが表示され、緑色のタイマー無し巻物の場合は「熱!」または「激熱!」のいずれが表示されるようにしてもよい。
このような実施形態によれば、表示されているタイマー無し巻物の種類によって、異なる表示が行われるので、タイマー無し巻物の種類によってどのような表示が行われるのかを遊技者が事前に認識できる。
このように、青色のタイマー無し巻物で表示される文字と緑色のタイマー無し巻物で表示される文字とを完全に別のものとすることで、それぞれの色のタイマー無し巻物に対してどの表示が行われるかが明確になるとともに、青色のタイマー無し巻物であれば青色のタイマー無し巻物で表示されうる最も当りに対する期待度が高い表示が行われることを遊技者は願うことができ、緑色のタイマー無し巻物であれば緑色のタイマー無し巻物で表示されうる最も当りに対する期待度が高い表示が行われることを遊技者は願うことができるため、どの色の巻物であっても期待させることができる。
また、例えば、青色のタイマー無し巻物の場合は「上昇!」または「変化!」のいずれかが表示され、緑色のタイマー無し巻物の場合は「上昇!」または「激熱!」のいずれが表示されるようにしてもよい。この場合は、タイマー無し巻物において巻物放出演出によって表示される一部を複数種のタイマー無し巻物で共通して出現するようになり、緑色のタイマー無し巻物の場合よりも当りの期待度が低い青色のタイマー無し巻物でも期待させることができる。また、巻物放出演出によって表示される全てを複数種のタイマー無し巻物で同じとしてもよい。
「巻物放出演出」が実行された場合には、実行中の予告演出の表示態様が変化して期待度が必ず高くなる実施形態を示したが、期待度が変化しない場合を設けてもよい。
例えば、タイマー有り巻物により「巻物放出演出」が実行された場合には、実行中の予告演出の表示態様が必ず変化するが、タイマー無し巻物により「巻物放出演出」が実行された場合に、巻物が開かれても巻物の中に文字が何も書かれていなかったり、「×」の字が書かれているなどして、実行中の予告演出の表示態様が変化しない場合があるようにしてもよい。
このような実施形態によれば、巻物が開かれる演出が行われる際の緊張感を高めることができる。また、実行中の予告演出の期待度が高くなる表示が行われなくなるので、「巻物ストック演出」の出現率を高くすることができる。
図389(a)~図389(c)を参照して、「巻物放出演出」を保留変化演出に適用した実施形態について説明する。
図381のタイミングt18において、「セリフ予告演出」ではなく保留変化演出を実施するようにした場合、タイミングt18における表示状態は図389(a)に示す表示状態となる。なお、このタイミングでは現保留画像の色は白色である。
次いで、タイミングt19においてタイマー有り巻物が開いて「保留変化!」という表示が行われる。この時、現保留画像の色が白色からより期待度の高い色へと変化する。図389(b)は保留変化演出の結果、現保留画像の色が白色から緑色になった表示状態を示している。また、図389(c)は保留変化演出の結果、現保留画像の色が白色から赤色になった表示状態を示している。
なお、現保留画像の色との期待度の関係については上述しているが、例えば、白色、青色、緑色、赤色、金色の順に期待度が高くなる。
このように、巻物放出演出によって、表示態様が変化する対象を現保留画像とした場合でも、興趣を向上させることができる。なお、「保留変化!」という表示が行われたあとの所定時間(例えば、1秒)経過で現保留画像の色を変更するようにしてもよい。
図389(d)~図389(f)を参照して、「巻物放出演出」を、期待度を示唆する「文字表示演出」に適用した実施形態について説明する。
図381のタイミングt18において、「セリフ予告演出」ではなく「文字表示演出」を実施するようにした場合、タイミングt18における表示状態は図389(d)に示す表示状態となる。
次いで、タイミングt19においてタイマー有り巻物を開く表示が行われる。開かれた巻物の中には相対的に期待度が低いことを示す「熱いかも?」という文字か、想定的に期待度が中程度であることを示す「熱い!」という文字か、相対的に期待度が高いことを示す「激熱!!」という文字が書かれている。図389(e)は「熱いかも?」という文字が表示された表示状態を示している。また、図389(f)は「激熱!!」という文字が表示された表示状態を示している。
なお、「文字表示演出」において表示される文字の種類を相対的に期待度が異なる3種類としたが、複数種類(2種類以上)であれば何種類であってもよい。
このように、「巻物放出演出」によって、期待度を示唆する文字表示が行われるようにしてもよい。
図390を参照して、「巻物放出演出」をカットイン画像を表示する「カットイン予告演出」に適用した実施形態について説明する。
図381のタイミングt50において、「カットイン予告演出」を実施するようにした場合の表示例を以下に示す。カットイン予告演出が実行される直前のタイミングであるタイミングt49における表示状態は図390(a)に示す状態となっている。
次いで、タイミングt50において「カットイン予告演出」の実行が開始されてカットイン画像として横長長方形の枠と魔法使いキャラクタが表示される。なお、「カットイン予告演出」の実行時間はタイミングt54までの4秒間である。図390(b)はタイミングt50における表示状態を示している。
タイミングt52においてタイマー有り巻物を開く表示が行われる。開かれた巻物の中には「チャンス!」という文字が書かれており、カットイン画像の枠内の背景色が白色から赤色へ変化する。図390(c)はこのときの表示状態を示している。
カットイン画像の枠内の背景色としては、白色、赤色、金色の3種類があり、白色、赤色、金色の順に期待度が高くなる。
このように、「巻物放出演出」によって、カットイン画像の背景色が変化して期待度が上昇するようにしてもよい。
リーチ演出のタイトルを表示する際に、所定数の星(1個~5個のうちのいずれか)を表示領域に表示し、星の数によりリーチ演出の期待度を示してもよい。また、「巻物放出演出」によりリーチ演出の期待度が高くなった場合には、表示される星の数を増やしてリーチ演出の期待度が高まったことを示してもよい。
図380~図387を参照して「巻物ストック演出」の実行中において、武闘家キャラクタと鬼キャラクタとがバトルを行う「巻物獲得演出」がすべて終了したのち、所定のタイミングで「巻物放出演出」が実行される実施形態を示したが、すべての「巻物獲得演出」が実行される前のタイミングで「巻物放出演出」を実行するようにしてもよい。
例えば、「巻物獲得演出」中に「巻物放出演出」が実行されて、武闘家キャラクタが鬼キャラクタとの戦いに勝利する表示が行われるようにしてもよい。この場合、獲得できる巻物は、放出された巻物よりも期待度が高いものにするとよい。例えば、タイマー無し巻物が放出された結果、タイマー有り巻物が獲得できるようにしてもよい。あるいは、青色のタイマー無し巻物が放出された結果、緑色や赤色のタイマー無し巻物が獲得できるようにしてもよい。
なお、「巻物ストック演出」が実行されたにも関わらず、巻物が獲得できない場合には興趣が大きく低下することとなる。そこで、少なくとも1本は巻物が獲得されるようにしてもよい。
タイマー有り巻物を獲得した際には、巻物の表示時(図382(f)に示すタイミング)からカウントダウンを開始してもよい。あるいは、巻物が移動を開始したタイミングや巻物が移動途中のタイミング(図382(g)に示すタイミング)からカウントダウンを開始してもよい。あるいは、巻物が移動を終了したタイミング(図382(h)に示すタイミング)からカウントダウンを開始してもよい。
図380、図381(a)、図381(b)等を参照して示した実施形態においては、巻物を獲得した順番で、巻物が放出されるようにしていたが、他の態様で巻物が放出されるようにしてもよい。
例えば、タイマー無し巻物とタイマー有り巻物の両方を獲得している状況において、タイマー無し巻物に対応する「巻物放出演出」を先に実行し、その後に、タイマー有り巻物に対応する「巻物放出演出」を実行するようにしてもよい。このような実施形態によれば、変動表示全体における相対的に後の期間において巻物の放出タイミングを明確なものとすることができる。
また、このようにした場合、タイマー無し巻物による「巻物放出演出」による所定の表示が終了するまでタイマー有り巻物による「巻物放出演出」が実行開始されることがない(カウントダウンの表示が0になることはない)ため、カウントダウンの表示が行われている時間は、タイマー無し巻物が表示されている時間よりも長くなる。
また、このようにすることで、タイマー有り巻物による「巻物放出演出」は、「巻物ストック演出」を行うとされた対象の変動表示の後半で行われるチャンスアップ演出と想起できる(例えば、リーチ演出のタイトル表示やリーチ演出中のカットイン表示に対して行われると想起する)ため、タイマー無し巻物による「巻物放出演出」は、当該変動表示の前半で行われるチャンスアップ演出(例えば、「ステップアップ予告演出」)と想起する。このように想起した遊技者は、当該変動表示の前半で行われる「ステップアップ予告演出」が行われたときに、最も期待度の高い表示だけでなく、最も期待度の高い表示よりも期待度が一段階低い表示が行われることも願うことができることで興趣を高めることができるし、当該「ステップアップ予告演出」が行われているときにタイマー無し巻物による「巻物放出演出」が行われることを想起している遊技者は、最も期待度の高い表示が行われろと思うタイミングが取りやすいという効果をも奏する。
逆に、タイマー無し巻物とタイマー有り巻物の両方を獲得している状況において、タイマー有り巻物に対応する「巻物放出演出」を先に実行し、その後に、タイマー無し巻物に対応する「巻物放出演出」を実行するようにしてもよい。このような実施形態によれば、変動表示全体における相対的に後の期間において巻物の放出タイミングをあいまいなものとすることができる。
また、このようにした場合は、タイマー有り巻物による「巻物放出演出」による所定の表示が終了するまで(カウントダウンの表示が行われているときに)タイマー無し巻物による「巻物放出演出」が実行開始されることがない、カウントダウンの表示が行われている時間は、タイマー無し巻物が表示されている時間よりも短くなることで、前段で述べた想起するタイミングは逆になるものの、同様の効果が得られる。
「ステップアップ予告演出」、「セリフ予告演出」、「リーチタイトル予告演出」、「リーチ演出中セリフ予告演出」、「カットイン予告演出」の実施形態を示したが、これらの予告演出を別々の期間において実行するのではなく、少なくとも一部の期間において、2以上の予告演出の実行期間が重なるようにしてもよい。
例えば、第1の予告演出の実行中に第2の予告演出の実行が開始されてもよい。また、第2の予告演出の実行中に第1の予告演出の実行が開始されてもよい。また、第1の予告演出と第2の予告演出の実行が同時に開始されてもよい。
また、第1の予告演出の実行中に第2の予告演出の実行が終了してもよい。また、第2の予告演出の実行中に第1の予告演出の実行が終了してもよい。また、第1の予告演出と第2の予告演出の実行が同時に終了してもよい。
また、これらを組み合わせてもよい。
例えば、「ステップアップ予告演出」の実行中に「セリフ予告演出」の実行が開始されるようにしてもよい。
具体的には、例えば、図384(c)の「ステップアップ予告演出」の3段階目を表示するときに図385(a)のキャラクタを表示するなどである。このようにすることで、獲得した巻物が複数あった場合でも、比較的短時間の間に、獲得した巻物による「巻物放出演出」の実行を可能とすることができる。このようにした場合、例えば、タイマー有り巻物に対応して行われた「巻物放出演出」(上昇!などの表示)が表示されているときに、タイマー無し巻物に対応して行われる「巻物放出演出」(上昇!などの表示)をも表示可能となる。その場合、タイマー有り巻物に対応して行われた「巻物放出演出」の表示と、タイマー無し巻物に対応して行われた「巻物放出演出」の表示の一部が重なるように表示してもよいし、重ならないように表示してもよい。また、先に表示された「巻物放出演出」を先に非表示にするようにしてもよいし、後に表示された「巻物放出演出」を先に非表示にするようにしてもよいし、双方を同時に非表示にしてもよい。
また、タイマー有り巻物に対応して行われた「巻物放出演出」(上昇!などの表示)が表示されているときに、タイマー無し巻物に対応して行われる「巻物放出演出」(上昇!などの表示)を表示する場合、後に表示された「巻物放出演出」に対応した表示に視線がいくことになるため、後に表示された「巻物放出演出」に対応した表示が行われる時間よりも、先に表示された「巻物放出演出」に対応した表示が行われる時間の方を長くすることで、複数の「巻物放出演出」に対応した表示を見逃す(忘れる)ことを防止することができる。
また、タイマー有り巻物に対応して行われた「巻物放出演出」(上昇!などの表示)が表示されているときに、タイマー無し巻物に対応して行われる「巻物放出演出」(上昇!などの表示)を表示する例を示したが、タイマー有り巻物に対応して行われた「巻物放出演出」(上昇!などの表示)が表示されているときに、タイマー有り巻物に対応して行われる「巻物放出演出」(上昇!などの表示)を表示する、タイマー無し巻物に対応して行われた「巻物放出演出」(上昇!などの表示)が表示されているときに、タイマー有り巻物に対応して行われる「巻物放出演出」(上昇!などの表示)を表示する、タイマー無し巻物に対応して行われた「巻物放出演出」(上昇!などの表示)が表示されているときに、タイマー無し巻物に対応して行われる「巻物放出演出」(上昇!などの表示)を表示する、場合も同様である。
なお、後に表示された「巻物放出演出」に対応した表示が行われる時間よりも、先に表示された「巻物放出演出」に対応した表示が行われる時間の方を長くする例を示したが、後に表示された「巻物放出演出」に対応した表示が行われる時間よりも、先に表示された「巻物放出演出」に対応した表示が行われる時間の方を短くするようにしてもよい。先に表示された「巻物放出演出」に対応した表示は少なからず表示されているものであるため、遊技者が認識している可能性があるからである。
また、「巻物放出演出」に対応した表示は、先に行われた「巻物放出演出」および後に行われた「巻物放出演出」に関わらず同一の時間表示するようにしてもよい。同一の時間とすることで、非表示にされるまでの時間が固定となり、遊技者に誤解を与えない(表示時間が長いからチャンスなのか?というような余計な気遣いを与えない)ようにすることができる。
複数の予告演出を同時に実行する場合には、表示領域を複数の領域に区画して、区画されたそれぞれの領域で予告演出を実行するとようにしてもよい。例えば、表示領域を左右に区画し、表示領域の左側で「ステップアップ予告演出」にかかる表示を実行し、表示領域の右側で「セリフ予告演出」にかかる表示を実行するようにしてもよい。
また、「巻物放出演出」によって「ステップアップ予告演出」、「セリフ予告演出」、「リーチタイトル予告演出」、「リーチ演出中セリフ予告演出」、「カットイン予告演出」等における表示態様が変化する実施形態を示したが、前述したように、例えば、「ステップアップ予告演出」と「セリフ予告演出」とがほぼ同時期に実行されて、「巻物放出演出」によって期待度が上昇した「ステップアップ予告演出」の表示と、「巻物放出演出」によって期待度が上昇した「セリフ予告演出」の表示の両方が表示されるということもある。その場合、表示態様が変化した後の表示態様(以下「変化後表示態様」という場合がある)での表示期間が、少なくとも一部の期間において重なるようになる。
その場合、第1の変化後表示態様の表示中に第2の変化後表示態様の表示が開始されてもよい。また、第2の変化後表示態様の表示中に第1の変化後表示態様の表示が開始されてもよい。また、第1の変化後表示態様と第2の変化後表示態様の表示が同時に開始されてもよい。
また、第1の変化後表示態様の表示中に第2の変化後表示態様の表示が終了してもよい。また、第2の変化後表示態様の表示中に第1の変化後表示態様の表示が終了してもよい。また、第1の変化後表示態様と第2の変化後表示態様の表示が同時に終了してもよい。
また、これらを組み合わせてもよい。
例えば、「ステップアップ予告演出」の実行中に巻物が放出されて、背景色が変化後の背景色で表示される期間と、「セリフ予告演出」の実行中に巻物が放出されて、セリフが変化後のセリフで表示される期間とが、少なくとも一部の期間において重なるようにしてもよい。
このように、複数の変化後表示態様が同時に表示されることで大当りが発生することに対する高揚感をより高めることができる。
タイマー有り巻物を獲得してから当該タイマー有り巻物において行われる「巻物放出演出」が行われるまで(または、当該「巻物放出演出」によって変化し変化後表示態様が表示されるまで)の間において、遊技者が操作可能な操作部(例えば、操作ボタン401や攻撃ボタン3710等)に対して操作指示表示を行う遊技者参加型演出(前述した「ステップアップ予告演出」、「セリフ予告演出」、「リーチタイトル予告演出」、「リーチ演出中セリフ予告演出」、「カットイン予告演出」とは異なる予告演出)を実行可能とし、当該操作指示表示や遊技者参加型演出および操作部を操作したことによって表示される結果演出(操作手段を操作しなくても表示される結果演出を含む)を表示するようにしてもよい。この場合に、タイマー有り巻物によるカウントダウンの表示が「0」になる前にも興趣を維持することができる。
また、タイマー無し巻物についても同様にしてもよいが、タイマー無し巻物はどのタイミングで「巻物放出演出」が実行されるか遊技者は分からないため、タイマー無し巻物を獲得してからタイマー無し巻物による「巻物放出演出」が実行されるまでの間では、前述した遊技者参加型演出(操作指示表示の開始)は行わないほうが望ましい。
一方で、タイマー有り巻物とタイマー無し巻物の双方を獲得している場合には、一番最初に実行される巻物放出演出までは前述した遊技者参加型演出(操作指示表示の開始)は行わないが、それ以降で遊技者参加型演出(操作指示表示の開始)を行うようにしてもよいし、一番最初に実行される「巻物放出演出」よりも前に遊技者参加型演出(操作指示表示の開始)を行うようにしてもよいし、獲得している巻物の数より少ない所定数の「巻物放出演出」が実行された後に遊技者参加型演出(操作指示表示の開始)を行うようにしてもよいし、獲得している巻物のすべてに対応した「巻物放出演出」が実行された後に遊技者参加型演出(操作指示表示の開始)を行うようにしてもよい。また、「巻物ストック演出」の対象となった変動において、当該遊技者参加型演出を複数回行うようにしてもよい。その場合には、一番最初に実行される「巻物放出演出」よりも前に複数回の遊技者参加型演出(操作指示表示の開始)を行うようにしてもよいし、「巻物放出演出」が実行され次回の「巻物放出演出」が実行されるまでに複数回の遊技者参加型演出(操作指示表示の開始)を行うようにしてもよいし、巻物放出演出が実行され次回の「巻物放出演出」が実行されるまでに1回の遊技者参加型演出(操作指示表示の開始)を行うようにして残りの遊技者参加型演出(操作指示表示の開始)は当該次回の「巻物放出演出」が実行された以降に実行するようにしてもよいし、獲得している巻物のすべてに対応した「巻物放出演出」が実行された後に複数回の遊技者参加型演出(操作指示表示の開始)を行うようにしてもよい。
「巻物放出演出」の実行に対応して、上述した発光装飾部材を発光させてもよい。
発光装飾部材としては、例えば、扉枠3に設けられる扉枠左サイドユニット530、扉枠右サイドユニット550、扉枠トップユニット570、右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200、遊技盤5に設けられるパネル板後方基板2420、戦車役物3770等のうちの1つまたは複数を採用することができる。
タイマー無し巻物について「巻物放出演出」を行う場合には、発光装飾部材を特定の発光態様で発光させるとよい。
特定の発光態様による発光を開始するタイミングは「巻物放出演出」が開始される前、「巻物放出演出」の開始と同時、「巻物放出演出」の開始後のうちのいずれかのタイミングとすることができる。また、特定の発光態様による発光を終了するタイミングは「巻物放出演出」が開始される前、「巻物放出演出」の開始と同時、「巻物放出演出」の開始後のいずれかのタイミングとすることができる。
特定の発光態様とする発光装飾部材は上述したうちの1つでもよいし複数でもよい。また、特定の発光態様として扉枠3に設けられる発光装飾部材と遊技盤5に設けられる発光装飾部材を所定の態様で発光させたのち、扉枠3に設けられる発光装飾部材を所定の態様で発光させる発光態様を採用してもよい。
タイマー無し巻物は、いつ巻物が放出されるのかわからないため、変化後表示態様を遊技者が見逃すおそれがあるが、このような実施形態によれば、変化後表示態様を遊技者が見逃すことを防止できる。
なお、タイマー有り巻物について「巻物放出演出」を行う場合には、発光装飾部材を特定の発光態様で発光させないようにしてもよい。なお、この際の発光装飾部材の発光態様としては出力されているBGMに合わせた発光態様を採用するとよい。これは、タイマーがカウントダウンされることで、巻物の放出タイミングを遊技者が認識可能であるからである。このような実施形態によれば、演出が過剰なものとなることを防止できる。
「巻物放出演出」の実行に対応して、上述した可動装飾部材を可動させてもよい。
可動装飾部材としては、例えば、扉枠3に設けられる扉枠左サイドユニット530、扉枠右サイドユニット550、扉枠トップユニット570、右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200、遊技盤5に設けられるパネル板後方基板2420、戦車役物3770等のうちの1つまたは複数を採用することができる。
タイマー無し巻物とタイマー有り巻物について「巻物放出演出」を実行するタイミングで、特定の可動装飾部材(1つでもよいし複数でもよい)を動作させてもよい。
また、タイマー無し巻物について「巻物放出演出」を実行するタイミングで、特定の可動装飾部材を動作させるが、タイマー有り巻物について「巻物放出演出」を行う場合に、特定の可動装飾部材を動作させないようにしてもよい。
また、タイマー無し巻物について「巻物放出演出」を実行するタイミングで、特定の可動装飾部材を動作させないが、タイマー有り巻物について「巻物放出演出」を行う場合に、特定の可動装飾部材を動作させるようにしてもよい。
また、タイマー無し巻物とタイマー有り巻物について「巻物放出演出」を実行するタイミングで、特定の可動装飾部材(1つでもよいし複数でもよい)を動作させないようにしてもよい。
なお、可動装飾部材の動作としては例えば、待機位置から移動位置へと移動させるとよい。また、可動装飾部材が移動位置へ移動した際に、変化後表示態様となっている所定の予告表示と可動装飾部材が正面視で重なるようにするとよい。例えば、変化後表示態様となっている所定の予告表示の一部またはすべてが可動装飾部材と重なるようにしてもよい。この場合、変化後表示態様となった予告表示の視認性が低下することとなるが、何が表示されたのだろうかと遊技者にドキドキした感情を抱かせることができる。
一方、可動装飾部材が移動位置へ移動した際に、変化後表示態様となっている所定の予告表示と可動装飾部材が正面視で重ならないようしてもよい。
また、複数の可動装飾部材が移動位置へ移動した際に、変化後表示態様となっている所定の予告表示と一部の可動装飾部材が正面視で重なり、変化後表示態様となっている所定の予告表示と他の可動装飾部材が正面視で重ならないようしてもよい。
また、「巻物放出演出」によって「ステップアップ予告演出」、「セリフ予告演出」、「リーチタイトル予告演出」、「リーチ演出中セリフ予告演出」、「カットイン予告演出」における表示態様が変化する実施形態を示したが、表示態様が変化した後の表示態様(以下「変化後表示態様」という場合がある)の種類をタイマー無し巻物とタイマー有り巻物とで異なったものとしてもよい。
例えば、タイマー無し巻物が放出された場合に表示される変化後表示態様の個数よりも、タイマー有り巻物が放出された場合に表示される変化後表示態様の個数を多くするとよい。このような実施形態によれば、カウントダウンがゼロになるまでの期間においてどの変化後表示態様となるのかをドキドキしながら待たせることができる。
なお、タイマー無し巻物が放出された場合に表示される変化後表示態様の個数とタイマー有り巻物が放出された場合に表示される変化後表示態様の個数を同じ個数としてもよい。あるいは、タイマー無し巻物が放出された場合に表示される変化後表示態様の個数よりも、タイマー有り巻物が放出された場合に表示される変化後表示態様の個数を少なくしてもよい。
「巻物放出演出」の実行に対応して、所定の効果音を出力してもよい。
また、タイマー無し巻物が放出された場合と、タイマー有り巻物が放出された場合とで、異なる効果音を出力するようにしてもよい。
また、タイマー無し巻物が放出された場合には効果音を出力し、タイマー有り巻物が放出された場合には効果音を出力しないようにしてもよい。
また、タイマー無し巻物が放出された場合には複数の変化後表示態様に各々対応した複数の効果音のうちのいずれかの効果音を出力し、タイマー有り巻物が放出された場合には効果音を出力しないか、変化後表示態様に関わらず同一の効果音を出力するようにしてもよい。
タイマー無し巻物は、いつ巻物が放出されるのかわからないため、変化後表示態様を遊技者が見逃すおそれがあるが、このような実施形態によれば、変化後表示態様を遊技者が見逃すことを防止できる。
なお、タイマー有り巻物については、巻物が放出される所定秒数前からのカウントダウン表示に合わせて、カウントダウンする音声を出力するようにしてもよい。例えば、巻物が放出される5秒前から1秒前までの期間において「5」「4」「3」「2」「1」と音声出力を行ってもよい。
このように、図378~図390を参照して示した実施形態によれば、新規な興趣を遊技者に提供できる。
以下に図391、図392を参照して、装飾部材として機能する導光板1140について説明する。
図391(a)は正面図、図391(b)は平面図(断面図)を示している。図392は導光板1140と遊技盤側演出表示装置1600の表示領域1600aを正面視した状態を示している。
パネル板1110にはパネル板開口部1118が設けられている。また、パネル板開口部1118の一部をふさぐようにパネル板1110に対して後方から導光板1140が取り付けられている。なお、導光板1140の大きさは、表示領域1600aよりも一回り大きい。
導光板1140は無色透明の合成樹脂により形成された平板状の部材であり、後面に微細な凹凸により形成される導光板粗面部1142が設けられている。導光板1140の厚さは2mmである。導光板粗面部1142を設けた部位の形状は、所定のキャラクタや図柄、模様、文字などの装飾的な形状(後述する例では、化け物キャラクタと複数の稲妻の形状が表現されている)となっている。
導光板1140の右端部の上下方向に沿って、導光板照明部材1146が取り付けられている。導光板照明部材1146は、細板状の導光板用基板1147と、導光板用基板1147上において導光板用基板1147の長手方向に沿って実装された複数個の導光板用発光部材1148からなっている。導光板用発光部材1148はフルカラーLEDからなる。導光板照明部材1146の発光制御は周辺制御基板1510によって行われる。
導光板照明部材1146から照射された光は、導光板1140内で反射しつつ導光板の1140の左端まで到達する。したがって、導光板1140内の全域に導光板照明部材1146から照射された光が到達することとなる。
導光板1140内に進入した光は導光板粗面部1142では乱反射する。乱反射した光の一部は遊技者側に光路を変更するため、導光板粗面部1142を設けた部分が発光した態様で遊技者に視認される。
一方、導光板照明部材1146が光を照射していない場合には、導光板粗面部1142は実質的に透明な状態で視認され、導光板粗面部1142が存在することに遊技者が気が付きにくい。また、導光板1140のうち導光板粗面部1142を設けていない部分については、平滑な状態であり、導光板照明部材1146が光を照射しているか否かに関わらず導光板1140が存在することに遊技者が気が付きにくい。
このため、導光板照明部材1146が光を照射している場合、導光板粗面部1142が所定の態様で発光した状態で視認される。また、導光板粗面部1142が発光した状態と重ね合わさった状態で、導光板1140の後方に位置する表示領域1600aの表示内容を遊技者は視認することができる。
また、導光板照明部材1146が光を照射していない場合、導光板1140の後方に位置する表示領域1600a全体の表示内容を遊技者は視認することができる。
次に、図392を参照して、表示領域1600aと導光板1140の具体的な視認態様について説明する。図392(a)~図392(c)は、正面図である。
図392(a)は表示領域1600a(実線部分)に対する導光板1140(破線部分)の重なり方を示している。また、導光板1140に設けられた導光板粗面部1142を示している。導光板1140の中心付近には化け物キャラクタの形状の導光板粗面部1142が設けられている。また、化け物キャラクタを中心として放射状に稲妻の形状の導光板粗面部1142が設けられている。
図392(b)は装飾図柄が変動中で、導光板照明部材1146が非発光の状態を示している。この状態では、導光板1140上に光が導入されないため、化け物キャラクタや稲妻は視認不能であり、表示領域1600aの表示内容が全体が視認可能である。
一方、図392(c)は装飾図柄が変動中で、導光板照明部材1146が発光した状態を示している。この状態では、導光板照明部材1146から照射された光が導光板1140に導入され、導光板粗面部1142においてその光が散乱し、化け物キャラクタと稲妻が視認可能となっている。
このように、導光板照明部材1146が発する光を導光板1140に導入することで、導光板1140に設けられた導光板粗面部1142において光が乱反射し、導光板粗面部1142によって形成される所定のパターン(化け物キャラクタや稲妻など)の画像を表示させることができる。また、遊技者が表示領域1600aを視認しているときに、表示領域1600aよりも手前側に位置する導光板1140にいきなり所定の画像(ここでは化け物キャラクタの画像や稲妻の画像)が表示されることで、遊技者に大きな驚きを与えることができる。
導光板照明部材1146が照射する光の色を複数設けてもよい。例えば、青色、緑色、赤色などの色の光を照射した場合には、同じ形状の導光板粗面部1142を異なった色で発光態様とすることが可能である。各種の画像(保留画像や予告画像など)や発光装飾部材の発光色によって期待度を示す例を上述したが、これと同様に、導光板1140に導入した光の色によって大当たり等の期待度を示すことができる。
例えば、導光板1140に導入する光の色として青色、緑色、赤色の3つを設け、青色、緑色、赤色の順で期待度が高くなるようにするとよい。この場合、化け物キャラクタと稲妻が青色、緑色、赤色のうちのいずれかの色で表示されることとなる。
以下に、図393を参照して「お天気予告演出」について説明する。
「お天気予告演出」は表示領域1600aにおいて気象現象を表現した画像(以下「気象現象画像」という場合がある)の表示を行ない、表示された気象現象画像の種類によって大当りの期待度を示す演出である。
気象現象画像としては、雨画像、雷画像、竜巻画像の3種類の画像があり、「お天気予告演出」において、いずれか1つの画像が表示される。大当たりの期待度は、雨画像、雷画像、竜巻画像の順に高くなる。例えば、雨画像が表示されたときの期待度を3%、雷画像が表示されたときの期待度を7%、竜巻画像が表示されたときの期待度を10%にするとよい。
「お天気予告演出」は所定時間(例えば3秒間)実行され、演出の実行中はいずれかの気象現象画像が表示された状態が継続される。
図393(a)は「お天気予告演出」が実行されていないときの表示状態の一例を示している。ここでは、背景画像として通常背景画像Aが表示され、装飾図柄が高速変動の状態となっており、現保留画像と2つの待機保留画像が表示された状態となっている。
この状態において「お天気予告演出」の実行が開始されたときの表示例を以下に示す。
図393(b)は、「お天気予告演出」が実行されて雨画像が表示された状態を示している。また、図393(c)は、「お天気予告演出」が実行されて雷画像が表示された状態を示している。図393(d)は、「お天気予告演出」が実行されて竜巻画像が表示された状態を示している。
なお、各図に示されているように、気象現象画像の表示優先度は、背景画像の表示優先度よりも高く、第4図柄、保留数表示画像、現保留画像、待機保留画像、装飾図柄の表示優先度よりも低く設定されている。
「お天気予告演出」により、変動中の装飾図柄の変動結果が大当りとなる期待度を示すようにしてもよいし、先読み処理に基づき、いずれかの待機保留画像に対応する変動結果が大当りとなる期待度を示すようにしてもよい。
なお、気象現象画像を動的に表示してもよい。例えば、雨や雷が上から下に落下する態様や、竜巻が左右方向に移動する態様で気象現象画像を表示してもよい。
図393を参照して示した演出例においては、「お天気予告演出」を実行するタイミングは装飾図柄が高速変動している状態であったが、左中右の装飾図柄のうちの1つ~3つが仮停止した状態において、「お天気予告演出」を実行するようにしてもよい。例えば、「疑似連演出」において、左中右の装飾図柄が仮停止した状態や、左右の装飾図柄が同じ図柄で仮停止したリーチ状態において、「お天気予告演出」を実行するようにしてもよい。
図394を参照して変動パターンを決定する変動パターンテーブルについて説明する。ここでは、特別抽選の結果としてハズレと大当りがあり、ハズレの場合は図394(a)に示すハズレ時変動パターンテーブルが参照されて変動パターンが決定される。また、大当りの場合には、図394(b)に示す大当り時変動パターンテーブルが参照されて変動パターンが決定される。
特別抽選の実行と変動パターンの決定は、主制御基板1310で行われ、特別抽選の結果と決定された変動パターンが、周辺制御基板1510にコマンドとして送信される。周辺制御基板1510は、受信した特別抽選の結果と変動パターンに基づいて、遊技盤側演出表示装置1600を用いた表示や、音の出力、装飾部材の動作や発光などを演出として実行する。
本実施形態においては、大当り確率は1/300とする。また説明の簡略化のため小当りや時短付きハズレは発生しないものとする。また、例示する変動パターンテーブルは通常状態(低確率非時短状態)かつ第一始動口2002の保留数が0個のときに、第一始動口2002に遊技球が入賞したときに参照される変動パターンテーブルであるものとする。
ハズレ時変動パターンテーブルにおいて、変動パターン01から変動パターン07にかけて、変動時間は長くなるが振り分け確率は低くなっていく。一方、大当り時変動パターンテーブルにおいて、変動パターン08から変動パターン14にかけて、変動時間は長くなるが振り分け確率は高くなっていく。なお、変動パターン07と変動パターン08が選択される確率をここでは0%としている。
図394(a)、図394(b)により、装飾図柄の変動時間が長いほど大当りの期待度が高いということが言える。例えば、変動時間が10秒の変動表示(変動パターン01、変動パターン08)の期待度は0%であるが、変動時間が120秒の変動表示(変動パターン05、変動パターン12)の期待度は約1.6%、変動表示が180秒の変動表示(変動パターン06、変動パターン13)の期待度は約9.1%、変動表示が240秒の変動表示(変動パターン07、変動パターン14)の期待度は100%となる。
このような変動パターンテーブルを採用することで、変動表示が長い場合に疑似連演出や特殊なリーチ演出を実行することが可能となる。
また、装飾図柄の変動表示時間が長いほど大当りの期待度が高くなり、遊技者に大当りへの期待感を持たせつつ、長期間にわたって興趣を凝らした演出を楽しませることが可能となる。
なお、同じ秒数の変動パターンテーブル(例えば、変動パターン06と変動パターン13)では、変動表示の所定のタイミングまでは同じ演出表示を実行し、所定のタイミング以降に特別抽選の結果がハズレであるのか、大当りであるのかを示す表示(例えば、特殊なリーチ演出の最後に行われる当落表示)が行われる。このような実施形態とすることで、遊技者は、演出表示の途中の段階で大当りの期待度を推測しながら、最終的にどのような表示が行われるのかを期待しながら演出表示の結果を見守ることとなる。
なお、図394に示した変動パターンの数、変動時間、振り分け確率は例示にすぎず、変動パターンの種類を6種類以上としたり、変動時間として5秒や、90秒、300秒などの他の秒数を採用したりしてもよい。このような態様とすることで、装飾図柄の変動表示中に多様な演出を実行することが可能となる。
第一始動口2002に遊技球が入賞したときの状態が、通常状態(低確率非時短状態)かつ第一始動口2002の保留数が0個の場合に参照されるテーブルを示したが、遊技球が入賞した始動口の種類(第一始動口2002、第二始動口2004)、遊技状態(低確率非時短状態、高確率非時短状態、低確率時短状態、高確率時短状態)、保留数(0個から4個)に応じて、異なる変動パターンテーブルを使用するようにしてもよい。
例えば、変動時間は例示した5種類のままであるが、振り分け確率を異なったものとしてもよい。あるいは、変動時間の種類(秒数)を増やしたり減らしたりした変動パターンテーブルを使用してもよい。
特に低確率時短状態、高確率時短状態の場合は、短期間に多くの遊技球が第二始動口2004に入賞する。そのため、第二始動口2004の変動パターンテーブルにおいては、低確率時短状態、高確率時短状態において使用される変動パターンテーブルと比べて変動時間が相対的に短くなるように振り分け確率を設定するとよい。このような変動パターンテーブルを採用することで、単位時間当たりの装飾図柄の変動表示回数を増やすことができるため、第二始動口2004のオーバー入賞が発生しにくくなり、興趣が低下することを抑制できる。
また、保留個数に応じて、変動パターンテーブルを設定してもよい。この場合、保留個数が多いほど、変動時間が相対的に短くなるように振り分け確率を設定するとよい。逆に保留個数が少ないほど、変動時間が相対的に長くなるように振り分け確率を設定するとよい。このような変動パターンテーブルを採用することで、装飾図柄の変動表示が途切れにくくなるため、興趣が低下することを抑制できる。
以下に図123~図390等を参照して示した実施形態を変形した実施形態における特別な演出である「保留変化色予兆演出」について、図395~図405等を参照して説明する。図395は本実施形態(あるいは変形例)等において表示される画像の一例を示している。図396、図397は本実施形態における演出パターンテーブルを示している。図398、図399は本実施形態におけるタイムチャートを示している。図400、図401、図403、図404、図405は本実施形態の表示領域1600aにおける表示例を示している。
以下に、「保留変化色予兆演出」の概要を説明する。「保留変化色予兆演出」では、仮停止表示された装飾図柄の色によって、保留画像が変化する色が示唆される。
「保留変化色予兆演出」では「第1の保留変化色予兆演出」、「第2の保留変化色予兆演出」が実行されるが、「第1の保留変化色予兆演出」のみが実行される場合と、「第1の保留変化色予兆演出」が実行された後に「第2の保留変化色予兆演出」が実行される場合とがある。
図395(a)は本実施形態において遊技盤側演出表示装置1600の表示領域1600aに表示される装飾図柄の例を示している。
装飾図柄の数字の色として、青色、緑色、赤色の3種類がある。装飾図柄に付される数字としては「1」から「9」がある。図に示すようにこれらの数字のうち「2」「4」「6」「8」は青色で、「1」「5」「9」は緑色で、「3」、「7」は赤色となっている。なお、図中において、青色は左下がりの斜線、緑色は右下がりの斜線、赤色は格子状の線で表現されている。なお、この点は他の図面においても適用される場合があり、装飾図柄以外の画像についても線の種類によって、画像の色を示す場合がある。装飾図柄の数字以外の部分(以下「背景領域」という場合がある)については、白色、灰色、黒色などの色にするとよい。あるいは装飾図柄の色と似た色(装飾図柄の色が青色の場合は紺色や水色、装飾図柄の色が緑色の場合は黄緑色、装飾図柄の色が赤色の場合はオレンジ色や桃色)を採用してもよい。
なお、青色の数字が付された装飾図柄は通常図柄であり、緑色の数字や赤色の数字が付された装飾図柄は確変図柄である。
また、リーチ状態を形成する図柄の種類によって、大当りの期待度を示唆してもよい。例えば、装飾図柄に付された数字が「1」「2」「4」「5」「8」「9」の場合は、期待度は5%未満とし、「6」の場合は20%、「3」の場合は50%、「7」の場合は90%(あるいは100%としてもよい)としてもよい。これにより単にリーチ図柄が通常図柄であるのか確変図柄であるのか(すなわち偶数であるのか奇数であるのか)、という点に加え、図柄に付された数字が「1」~「9」のいずれであるのか、という点についても遊技者の関心を高めることができる。
なお、図395(b)に示すように、数字に限らず、装飾図柄の背景領域の色を、数字の種類に対応した色(青色、緑色、赤色)にしてもよい。この場合、装飾図柄の数字の部分については、白色、灰色、黒色などの色にするとよい。あるいは背景領域の色と似た色(背景領域の色が青色の場合は紺色や水色、背景領域の色が緑色の場合は黄緑色、背景領域の色が赤色の場合はオレンジ色や桃色)を採用してもよい。
図395(c)は、「保留変化色予兆演出」の「第2の保留変化色予兆演出」において背景画像として表示される予兆演出用背景画像である。予兆演出用背景画像はカジノ施設に設置されるスロットマシンを模したものとなっている。なお、「PAYS」、「BET」、「SPIN」という文字も背景の一部なっているが遊技者からの操作受付が有効となっていることを示すものではなく単なる装飾として機能する。
保留画像(現保留画像及び待機保留画像)の色としては、白色、青色、緑色、赤色、金色、虹色が採用される。保留画像の色は先読み処理に基づいて決定される。白色は通常の保留画像の色として用いられる色である。白色、青色、緑色、赤色、金色、虹色の順で期待度は高くなる。金色の保留画像が表示された場合の期待度は100%未満(例えば80%)である。虹色の保留画像が表示された場合の期待度は100%である。なお、白色、青色、緑色、赤色、金色、虹色の順で出現確率は低くなる。
装飾図柄の変動表示中に第一始動口2002に遊技球が入賞し、保留が発生すると、先読み処理において入賞時に取得した乱数の事前判定が行われ、事前判定の結果に基づいて「保留変化色予兆演出」を実行するか否かが決定される。「保留変化色予兆演出」を実行することが決定されると、左、中、右の3つの装飾図柄は即座(実行中の変動表示がいかなる状況(例えば、装飾図柄の全てが高速変動している状況やリーチ演出を実行している状況)においても即座)に仮停止表示される。なお、詳細は後述するが、「保留変化色予兆演出」が実行されることが決定される条件は、実行中の変動表示の結果がハズレであって、実行中の変動表示の残り変動時間が所定時間以上残されている場合に決定されうる演出である。
また、仮停止表示された装飾図柄はすべて同じ色となっている。例えば、青色の装飾図柄による「2」「4」「8」や「2」「2」「8」といった組み合わせ、緑色の装飾図柄による「9」「1」「1」や「1」「5」「9」といった組み合わせ、赤色の装飾図柄による「3」「3」「7」や「7」「3」「3」といった組み合わせでこれらの装飾図柄が仮停止表示される。なお、左中右の装飾図柄の色が同色という条件が満たされていればよいので、これら以外の組み合わせを採用してもよいことはいうまでもない。
なお、「第1の保留変化色予兆演出」や後述する「第2の保留変化色予兆演出」で仮停止される装飾図柄の組み合わせにおいては、リーチハズレを示す組み合わせ(左右の装飾図柄が同じ装飾図柄で、中装飾図柄が異なる装飾図柄)や大当りを示す組み合わせ(左中右の装飾図柄が同じ装飾図柄)は採用されない。例えば、「2」「4」「2」や「2」「2」「2」という組み合わせで装飾図柄が仮停止表示されることはない。これにより、リーチハズレが発生した、あるいは、仮停止表示の終了後に大当りが発生すると遊技者が勘違いすることを防止できる。
なお、第一始動口2002に限らず第二始動口2004に遊技球が入賞した場合に「保留変化色予兆演出」を実行する場合があるようにしてもよい。
始動入賞に基づいて先読み処理が行われ、先読み処理の事前判定結果に基づいて、「保留変化色予兆演出」を実行するか否かが決定される。
また、保留が複数(2個~4個)存在する場合、存在する保留のうちのいずれか一つの保留画像の表示態様が「保留変化色予兆演出」によって変化する。
また、実行中の変動表示の結果は必ず「ハズレ」となる。すなわち実行中の変動表示の結果が大当りである場合には、「保留変化色予兆演出」は実行されない。
また、保留個数が多いほど、「保留変化色予兆演出」が実行される確率は高くなる。すなわち、保留個数が多いほど、その保留内に大当りの結果となる保留が含まれる確率は高いので、結果として、保留個数が多い場合ほど「保留変化色予兆演出」が実行される確率は高くなる。
このような実施形態によれば、「保留変化色予兆演出」を開始させたい遊技者が保留個数を増やそうとするため、遊技機の稼働を向上させることができる。
なお、先読み処理を実行する契機となった始動入賞に対応する待機保留画像の表示態様が、「保留変化色予兆演出」によって変化するようにしてもよい。この場合最も直近に表示された待機保留画像の表示態様が変化することになる。
この場合も、「保留変化色予兆演出」を開始させたい遊技者が保留個数を増やそうとするため、遊技機の稼働を向上させることができる。
図396に示す演出パターンテーブルは、「第1の保留変化色予兆演出」において、仮停止する装飾図柄の色、表示されるオーラ画像の色、待機保留画像の変化態様の関係を示している。
この演出パターンテーブルでは、仮停止する装飾図柄の色(表示されるオーラ画像の色)と待機保留画像の変化態様の関係が示されている。例えば、演出パターンPTN-1-02が実行された場合には、青色の装飾図柄が仮停止して表示され、青色のオーラ画像が表示された後、待機保留画像が白色から青色へ変化する。また、演出パターンPTN-1-07が実行された場合には、緑色の装飾図柄が仮停止して表示され、緑色のオーラ画像が表示された後、待機保留画像が白色から赤色へ変化する。また、演出パターンPTN-1-09が実行された場合には、赤色の装飾図柄が仮停止して表示され、赤色のオーラ画像が表示された後、待機保留画像が白色から赤色へ変化する。
一方、演出パターンPTN-1-01、演出パターンPTN-1-05、演出パターンPTN-1-08が実行された場合には、仮停止される装飾図柄の色(表示されるオーラ画像の色)に限らず、いずれの保留画像の色も変化することはない。
このように、仮停止された装飾図柄の色よりも期待度が高い色の保留画像に待機保留画像が変化する場合がある。一方、仮停止された装飾図柄の色よりも期待度が低い色の待機保留画像に変化することはない。
例えば、仮停止した装飾図柄が青色だった場合、白色の待機保留画像は、青色、緑色、赤色のいずれかの保留画像へ変化する可能性がある。一方、仮停止した装飾図柄が緑色だった場合、白色の待機保留画像は、緑色か赤色の保留画像へ変化する可能性があるが、青色の保留画像へ変化することはない。また、仮停止した装飾図柄が赤色だった場合、白色の待機保留画像は、赤色の待機保留画像へ変化する可能性があるが、青色や緑色の待機保留画像へ変化することはない。
このため、遊技者は、仮停止した装飾図柄の色が青色の場合でも、赤色に変化する可能性に期待をかけることができる。また、仮停止した装飾図柄の色が赤色の場合には、青色や緑色に変化することはないので、赤色に変化することのみに期待感を抱くこととなる。
以下に、演出パターンPTN-1-01、演出パターンPTN-1-02が選択された場合の演出例を、図398(a)、図398(b)に示すタイムチャートと、図400、図401、図402に示す表示例を参照して説明する。なお、ここでは「2」、「4」、「8」の装飾図柄の組み合わせが仮停止する例を示す。なお、図398(a)、図400、図401は待機保留画像の色が変化しない演出例を示している。一方、図398(b)、図400、図402は待機保留画像の色が変化する演出例を示している。両演出例の演出内容は途中まで同じである。そのため、途中までの説明は両演出例の説明となっている。なお、装飾図柄の変動表示が実行されており、待機保留が2つある状態において、新たに第一始動口2002へ遊技球が入賞して「保留変化色予兆演出」を実行することが決定された場合で説明する。
タイミングt0において、装飾図柄の変動表示が開始される。現保留画像の色、2つの待機保留画像の色はそれぞれ保留表示として最も表示割合の高い白色である。図400(a)は、装飾図柄が高速変動中の表示状態を示している。
タイミングt4.5において、第一始動口2002へ遊技球が入賞し、白色の第3待機保留画像が表示されるとともに先読み処理が行われる。タイミングt5において、先読み処理の結果に基づいて、「保留変化色予兆演出」が開始される。ここでは、演出パターンPTN-1-01が選択され、装飾図柄が「2」「4」「8」の組み合わせで仮停止表示される。なお、これらの装飾図柄の色は青色である。図400(b)は、装飾図柄が仮停止したときの表示状態を示している。なお、先読み処理が行われたタイミングで「保留変化色予兆演出」を開始してもよい。
続いて、装飾図柄が「2」「4」「8」の組み合わせで仮停止表示されてから1秒経過したタイミングt6.0において、現保留画像が非表示となる。図400(c)は、現保留画像が非表示となった表示状態を示している。
「保留変化色予兆演出」が開始されると、実行中の変動表示はハズレの結果となることが確定するため、無駄な期待感を提供しないためにも現保留画像を非表示にした方が好ましいが、現保留画像を表示したままにしてもよい。
この場合、待機保留画像と同様に現保留画像についても表示領域1600aの右上に移動させる表示を行い、変動表示が終了するまで現保留画像の表示を行うとよい。
タイミングt6.5からタイミングt7.5にかけて、各待機保留画像が表示領域1600aの右下から、表示領域1600aの中央下部へ向けて等速で移動する。図400(d)は、待機保留画像が表示領域1600aの中央下部への移動が完了した状態を示している。
「保留変化色予兆演出」は待機保留画像を変化させる可能性のある演出であるため、表示領域1600aの中央近傍へ移動させた方が、遊技者が認識し易い。また、待機保留画像を等速で移動させる説明をしたが異なる速度で移動させてもよいし、移動させるタイミングをずらしてもよいし、その組み合わせで実行するようにしてもよい。移動させるタイミングをずらす場合は、複数の待機保留画像が重なって表示されないように、抽選が早い待機保留画像ほど早く移動させるとよい。
なお、図中の矢印は待機保留画像の移動態様を示したものであり、表示領域1600aに実際に表示されるものではない。なお、他の図においても現保留画像や待機保留画像の軌跡を示す目的で図中に矢印を記載する場合がある。
タイミングt7.5において、青色のオーラ画像が表示領域1600a中央付近に表示される。図400(e)は、青色のオーラ画像が表示された表示状態を示している。
タイミングt7.5からタイミングt10にかけて、オーラ画像は下方へ移動したのちに、いずれか1つの待機保留画像と重なるように徐々に小さくなる。図400(f)は、青色のオーラ画像が下方へ移動して待機保留画像と重なって表示されている表示状態を示している。また、図400(g)は、縮小された青色のオーラ画像が1つの待機保留画像(ここでは第1待機保留画像)と重なって表示されている表示状態を示している。なお、上述したように、先読み処理を実行する契機となった始動入賞に対応する待機保留画像の表示態様が、「保留変化色予兆演出」によって変化するようにしてもよい。この場合最も直近に表示された待機保留画像(図400に示す第3待機保留画像)の表示態様が変化することになる。
以下に、図398(a)を参照して待機保留画像の色が変化しない演出例(演出パターンPTN-1-01)を説明する。
タイミングt10において、オーラ画像の表示が終了し、非表示の状態となる。オーラ画像と重なっていた第1待機保留画像の色は変化せず白色のままである。図401(a)は、オーラ画像の表示が終了したあとの表示状態を示している。
タイミングt11からタイミングt12にかけて待機保留画像が表示領域1600aの右上に向けて等速で移動する。図401(b)は、待機保留画像の移動中の表示状態を示している。また、図401(c)は、待機保留画像の移動が完了した状態を示している。
タイミングt13において、左中右の各装飾図柄が高速変動を行う状態となる。なお、高速変動の再開と同時に装飾図柄の色は元の装飾図柄の色に戻る。図401(d)は、左中右の各装飾図柄の仮停止表示が終了し、再度高速変動状態となった状態を示している。なお、左中右の各装飾図柄が高速変動を行う状態にする際、揺れ変動している装飾図柄を半透明(当該半透明時には装飾図柄の種別は認識可能である)にしてから高速変動させるとよい。スムーズな動きの方が遊技者に違和感を与えないためである。
タイミングt28.5において左装飾図柄が仮停止表示され、タイミングt29において右装飾図柄が仮停止表示され、タイミングt29.5において中装飾図柄が仮停止表示される。次いで、タイミングt30において左中右の装飾図柄が停止表示される。図401(e)は、変動表示が終了し、左中右の各装飾図柄が停止表示されている表示状態を示している。なお、左中右の装飾図柄を仮停止表示させることなく、タイミングt30において左中右の装飾図柄を停止表示させるようにしてもよい。
タイミングt31において、新たな変動表示が開始され、左中右の装飾図柄が高速変動状態となる。また、第1待機保留画像~第3待機保留画像として表示領域1600aの右上に表示されていた各保留画像はタイミングt31において表示が終了すると同時に、現保留画像~第2待機保留画像として、表示領域1600aの右下に表示されて、「第1の保留変化色予兆演出」は終了する。図401(f)は左中右の装飾図柄が高速変動状態となった状態を示している。
以下に、図398(b)を参照して待機保留画像の色が変化する演出例(演出パターンPTN-1-02)を説明する。
タイミングt10において、オーラ画像の表示が終了し、非表示の状態となる。オーラ画像と重なっていた第1待機保留画像の色は白色からオーラ画像の色である青色に変化する。図402(a)は、オーラ画像の表示が終了したあとの表示状態を示している。
タイミングt11からタイミングt12にかけて待機保留画像が表示領域1600aの右上に向けて等速で移動する。図402(b)は、待機保留画像の移動中の表示状態を示している。また、図402(c)は、待機保留画像の移動が完了した状態を示している。
タイミングt13において、左中右の各装飾図柄が高速変動を行う状態となる。なお、高速変動の再開と同時に装飾図柄の色は元の装飾図柄の色に戻る。図402(d)は、左中右の各装飾図柄の仮停止表示が終了し、再度高速変動状態となった状態を示している。なお、左中右の各装飾図柄が高速変動を行う状態にする際、揺れ変動している装飾図柄を半透明(当該半透明時には装飾図柄の種別は認識可能である)にしてから高速変動させるとよい。スムーズな動きの方が遊技者に違和感を与えないためである。
タイミングt28.5において左装飾図柄が仮停止表示され、タイミングt29において右装飾図柄が仮停止表示され、タイミングt29.5において中装飾図柄が仮停止表示される。次いで、タイミングt30において左中右の装飾図柄が停止表示される。図402(e)は、変動表示が終了し、左中右の各装飾図柄が停止表示されている表示状態を示している。なお、左中右の装飾図柄を仮停止表示させることなく、タイミングt30において左中右の装飾図柄を停止表示させるようにしてもよい。
タイミングt31において、新たな変動表示が開始され、左中右の装飾図柄が高速変動状態となる。また、第1待機保留画像~第3待機保留画像として表示領域1600aの右上に表示されていた各保留画像はタイミングt31において表示が終了すると同時に、現保留画像~第2待機保留画像として、表示領域1600aの右下に表示されて、「第1の保留変化色予兆演出」は終了する。図402(f)は左中右の装飾図柄が高速変動状態となった状態を示している。
このように、「第1の保留変化色予兆演出」では、仮停止した装飾図柄の色と同じ色のオーラ画像が表示される。また、いずれかの待機保留画像の色が、オーラ画像の色あるいはオーラ画像の色よりも期待度が高い色に変化する場合がある。例えば、演出パターンPTN-1-02~演出パターンPTN-1-04に示すように青色のオーラ画像が表示された場合、待機保留画像の色は、青色、緑色、赤色のいずれかの色に変化しうる。
待機保留画像が3つの場合の演出例を示したが、待機保留画像が1つ、2つ、4つの場合にも「第1の保留変化色予兆演出」を実行することができる。なお、待機保留画像の個数に関わらず、変化する待機保留画像は1つである。
どの待機保留画像の表示態様が変化しうるのかを事前に遊技者に示すようにしてもよい。例えば、オーラ画像の表示開始と同じタイミング(タイミングt7.5)から、表示態様が変化しうるある待機保留画像の周囲に矢印やマーカを付したり、表示態様が変化しうるある待機保留画像を周期的に拡大・縮小して表示するようにしてもよい。このような実施形態によれば、いずれの待機保留画像が変化しうるのかを遊技者が認識しやすくなる。なお、このような表示態様は、「保留変化色予兆演出」が終了するまで行ってもよい。あるいは、いずれかの演出によって、待機保留画像が変化したタイミングで終了するようにしてもよい。
また、待機保留画像の表示態様が変化した場合に、変化したことを示す矢印やマーカを付したり、表示態様が変化した待機保留画像を周期的に拡大・縮小して表示するようにしてもよい。例えばタイミングt10においてこのような表示を開始するとよい。なお、所定回数拡大・縮小を繰り返した後、最終的に拡大した状態で待機保留画像を表示するようにしてもよいし、拡大・縮小はせずに待機保留画像が徐々に大きくなっていき最終的に所定の大きさになるようにしてもよい。
このような待機保留画像を強調する表示を、「第1の保留変化色予兆演出」の実行が終了するタイミング(タイミングt13)まで行ってもよいし、待機保留画像が表示領域1600aの右上の位置から表示領域1600aの右下の位置に戻るタイミング(タイミングt31)まで行ってもよい。
このような実施形態によれば、待機保留画像が変化したことを認識させることができる。また、複数の待機保留画像が表示されている場合には、どの待機保留画像が変化したのかを認識させることができる。
図401(e)、図401(f)や図402(e)、図402(f)を参照して示したように表示領域1600aの上側に表示していた待機保留画像は次の変動表示の開始と同時に消去される。また同時に表示領域1600aの下側に設けられている保留画像表示領域に現保留画像及び待機保留画像として表示される。
なお、上側に表示していた保留画像を下側へ移動させる動的な表示を行ってもよい。
このように「第1の保留変化色予兆演出」を実行することで、仮停止表示した装飾図柄の色によって、待機保留画像がいずれの色に変化する可能性があるのかを遊技者に認識させることができる。また、待機保留画像が複数ある場合には、どの待機保留画像が変化するのかという期待感を遊技者に抱かせることができる。
また、「第1の保留変化色予兆演出」が実行された場合には、表示領域1600a内における待機保留画像の表示位置が、通常の右下の位置から、最終的に右上の位置へと変更される。これにより、待機保留画像を動的に視認させることができる。また装飾図柄が仮停止している状態で待機保留画像を移動させるので、移動したことをより明確に遊技者に認識させることができる。また、通常とは異なる位置に待機保留画像が位置することになるため期待度が高い演出が行われたことを他の遊技者が認識することができる。
次に、「第2の保留変化色予兆演出」について説明する。「第2の保留変化色予兆演出」は、「第1の保留変化色予兆演出」の実行後に行われることがある演出であり、「第2の保留変化色予兆演出」においては「第1の保留変化色予兆演出」で変化した待機保留画像がさらに変化する場合がある。
図397に示す演出パターンテーブルは、「第1の保留変化色予兆演出」による変化後の待機保留画像の色、「第2の保留変化色予兆演出」において、仮停止される装飾図柄の種類と色、仮停止される装飾図柄の組み合わせ、装飾図柄が仮停止を継続するか否かと仮停止を継続する場合の装飾図柄の種類と色、待機保留画像の表示態様の関係を示している。
「第2の保留変化色予兆演出」では、「第1の保留変化色予兆演出」と同様に左中右の装飾図柄が仮停止表示する。その後、仮停止された装飾図柄が順に高速変動状態に変化していく。3つの装飾図柄すべてが高速変動状態となった場合には、待機保留画像の変化は行われない。一方、2つの装飾図柄が高速変動状態となるが、1つの装飾図柄が所定時間仮停止状態を維持した場合には、仮停止状態を維持した装飾図柄の色に、待機保留画像の色が変化する表示が行われる。
なお、「第2の保留変化色予兆演出」中においては、装飾図柄の数字と色の対応関係が変化する。具体的には、図397に示すように、装飾図柄が一時的に、緑色、赤色、金色、虹色のいずれかの色となる。
また、「第2の保留変化色予兆演出」においては、背景画像が図395(c)を参照して示した予兆演出用背景画像に変化する。
以下に、演出パターンPTN-1-02及び演出パターンPTN-2-06(「第2の保留変化色予兆演出」において、待機保留画像の色が青色から変化しない演出パターン)が選択されて実行された場合の演出例と、演出パターンPTN-1-02及び演出パターンPTN-2-08(「第2の保留変化色予兆演出」において、待機保留画像が青色から赤色に変化する演出パターン)が選択されて実行された場合の演出例のうちタイミングt13以降の演出態様を、図399(a)、図399(b)に示すタイムチャートと、図403、図404、図405に示す表示例を参照して説明する。なお、タイミングt13より前の演出内容については、図398(a)、図398(b)、図400~図402を参照して示したとおりであるので省略する。
なお、図399(a)は演出パターンPTN-2-06が実行された場合のタイムチャートである。また、図399(b)は演出パターンPTN-2-08が実行された場合のタイムチャートである。
図403(a)はタイミングt12からタイミングt13における表示状態を示している。ここでは第1待機保留が青色に変化して表示領域1600aの右上に表示された状態が示されている。
タイミングt13からタイミングt13.5にかけて、「か~ら~の~」という文字を表示する「発展演出」が実行される。図403(b)はこのときの表示状態を示している。
つまり「第1の保留変化色予兆演出」が終了したのち、「発展演出」が実行された場合にはその後「第2の保留変化色予兆演出」が開始されるが、「第1の保留変化色予兆演出」が終了したのち、「発展演出」が実行されなかった場合にはその後「第2の保留変化色予兆演出」は開始されない。
なお、「発展演出」が実行された場合でも、「第2の保留変化色予兆演出」が実行されない場合があるようにしてもよい。この場合は、タイミングt13.5において、「か~ら~の~」という文字の表示が終了し、図398に示したような表示状態となる。
タイミングt13.5において「第2の保留変化色予兆演出」が開始される。「第2の保留変化色予兆演出」が開始されるタイミングで、背景画像が、図347(a)を参照して示した通常背景画像Aから図395(c)を参照して示した予兆演出用背景画像に切り替わる。予兆演出用背景画像は上述したようにカジノ施設に設置されるスロットマシンを模したものである。予兆演出用背景画像が表示されることで、待機保留画像がさらに変化する可能性があることが遊技者に対して示唆されることとなる。
また、左装飾図柄として赤色の「3」、中装飾図柄として緑色の「2」、右装飾図柄として赤色の「7」が初期図柄として仮停止表示される。
また、演出内容を示す文字表示として、「保留昇格チャンス!」という文字が表示領域1600aの下部に表示される。
図403(c)はタイミングt13.5からタイミングt14.5における表示状態を示している。
タイミングt14.5において、「保留昇格チャンス!」という文字に代えて、「最後まで動かないリールの図柄の色に保留の色が昇格するぞ!」という文字が表示される。
図403(d)はタイミングt14.5からタイミングt15.5における表示状態を示している。
タイミングt15.5において、「最後まで動かないリールの図柄の色に保留の色が昇格するぞ!」という文字に代えて「READY GO!」という文字が表示される。
図403(e)はタイミングt15.5からタイミングt16における表示状態を示している。
このような表示を行うことで、遊技者に対して演出内容を十分に把握させることができる。
タイミングt16において、「READY GO!」という文字の表示が終了し、横長の残時間ゲージ画像が表示される。残時間ゲージ画像はタイミングt16からタイミングt19までの3秒間表示される。
残時間ゲージ画像は、表示開始時は全体が黒色であるが、表示が開始されてからの時間経過に応じて左側から徐々に白色に切り替わっていき最終的には全体が白色となるとともに表示が終了する。
図403(f)は残時間ゲージ画像が表示された直後の状態を示している。
また図403(g)は残時間ゲージ画像が表示されてから2秒後(タイミングt18)の表示状態を示している。
以下に、図399(a)を参照して待機保留画像の色が変化しない演出例(演出パターンPTN-2-06)を説明する。
タイミングt19において、残時間ゲージ画像の表示が終了する。同時に、左中右の装飾図柄が高速変動状態となる。図404(a)は、このときの表示状態を示している。
タイミングt20.5において、予兆演出用背景画像の表示が終了し、背景画像として、通常背景画像Aが表示される。図404(b)は、このときの表示状態を示している。
タイミングt28.5において左装飾図柄が仮停止表示され、タイミングt29において右装飾図柄が仮停止表示され、タイミングt29.5において中装飾図柄が仮停止表示される。次いで、タイミングt30において左中右の装飾図柄が停止表示される。図404(c)は、変動表示が終了し、左中右の各装飾図柄が停止表示されている表示状態を示している。なお、左中右の装飾図柄を仮停止表示させることなく、タイミングt30において左中右の装飾図柄を停止表示させるようにしてもよい。
タイミングt31において、新たな変動表示が開始され、左中右の装飾図柄が高速変動状態となる。また、第1待機保留画像~第3待機保留画像として表示領域1600aの右上に表示されていた各保留画像はタイミングt24において表示が終了すると同時に、現保留画像~第2待機保留画像として、表示領域1600aの右下に表示されて、「第2の保留変化色予兆演出」は終了する。図404(d)は左中右の装飾図柄が高速変動状態となった状態を示している。
以下に、図399(b)を参照して待機保留画像の色が変化する演出例(演出パターンPTN-2-08)を説明する。
タイミングt19において、残時間ゲージ画像の表示が終了する。同時に、中装飾図柄と右装飾図柄が高速変動状態となる。左装飾図柄については仮停止した状態を継続する。図405(a)は、このときの表示状態を示している。このタイミングで、待機保留画像が、左装飾図柄の色である赤色に変化することが確定する。
タイミングt19からタイミングt19.5にかけて仮停止が継続された左装飾図柄を強調する表示が行われる。ここでは、図395(a)に示した装飾図柄と図395(b)に示した装飾図柄を複数回交互に表示する。図405(b)は図395(b)に示した装飾図柄の「3」が表示された表示状態を示している。
タイミングt19.5からタイミングt20にかけて左装飾図柄が縮小しながら待機保留画像に重なる位置に移動し、移動が終了したタイミングで、待機保留画像の色が装飾図柄の色に変化する。左装飾図柄の色は赤色であるので、第1待機保留画像の色が赤色に変化する。図405(c)は左装飾図柄の移動中の表示状態を示している。なお、移動中にも上述した強調表示を継続するようにしてもよい。
左装飾図柄は、第1待機保留画像と重なったタイミング(タイミングt20)でその位置からは消去され、瞬時に表示領域1600aの左側において高速変動を開始する。図405(d)は、このときの表示状態を示している。
タイミングt20.5において、予兆演出用背景画像の表示が終了し、背景画像として、通常背景画像Aが表示される。図405(e)は、このときの表示状態を示している。
タイミングt28.5において左装飾図柄が仮停止表示され、タイミングt29において右装飾図柄が仮停止表示され、タイミングt29.5において中装飾図柄が仮停止表示される。次いで、タイミングt30において左中右の装飾図柄が停止表示される。図405(f)は、変動表示が終了し、左中右の各装飾図柄が停止表示されている表示状態を示している。なお、左中右の装飾図柄を仮停止表示させることなく、タイミングt30において左中右の装飾図柄を停止表示させるようにしてもよい。
タイミングt31において、新たな変動表示が開始され、左中右の装飾図柄が高速変動状態となる。また、第1待機保留画像~第3待機保留画像として表示領域1600aの右上に表示されていた各保留画像はタイミングt24において表示が終了すると同時に、現保留画像~第2待機保留画像として、表示領域1600aの右下に表示されて、「第2の保留変化色予兆演出」は終了する。図405(g)は左中右の装飾図柄が高速変動状態となった状態を示している。
このように「第2の保留変化色予兆演出」では、仮停止表示された装飾図柄の色によって、待機保留画像がいずれの色に変化する可能性があるのかを遊技者に事前に認識させることができる。
また、「第2の保留変化色予兆演出」の開始と同時に予兆演出用背景画像を表示する示唆演出が実行されるため、待機保留画像が変化しうることを遊技者に認識させることができる。
また「第1の保留変化色予兆演出」において、期待度が低い色の保留画像(例えば青色の保留画像)に変化しそうであったり、実際に変化した場合でも、「第2の保留変化色予兆演出」が実行されればより期待度の高い保留画像に変化する可能性があるので、遊技者を安心させることができる。
このように、本実施形態における「保留変化色予兆演出」では、「第1の保留変化色予兆演出」のみが実行されて保留画像が変化する場合(図398(b))と変化しない場合(図398(a))とがある。また、「第1の保留変化色予兆演出」の実行後に「第2の保留変化色予兆演出」が実行されて保留画像が変化する場合(図399(b))と変化しない場合(図399(a))とがある。
「第1の保留変化色予兆演出」及び「第2の保留変化色予兆演出」の終了タイミング(待機保留画像を表示領域1600aの右下に戻すタイミング)をタイミングt31とする実施形態を示したが、高速変動が終了する直前のタイミング(タイミングt28)や、左装飾図柄の仮停止が開始されるタイミング(タイミングt28.5)や、左中右の装飾図柄が仮停止状態となるタイミング(タイミングt29.5)や、左中右の装飾図柄が停止表示された状態となるタイミング(タイミングt30)を「第1の保留変化色予兆演出」及び「第2の保留変化色予兆演出」の終了タイミングとしてもよい。この場合、これらのタイミングで、表示領域1600aの右上に表示されていた待機保留画像が表示領域1600aの右下に表示されることになる。
このように次の変動表示が開始されるタイミングよりも前に、待機保留画像の位置を元の位置に復帰させておくことで、保留個数や待機保留画像の表示態様を遊技者が十分に認識した状態で、次の変動表示を開始させることができる。また、次の変動表示の開始直後から各種の演出を実行した場合でも表示領域1600aにおける表示内容が複雑化せず、遊技者が混乱することを防止できる。
待機保留画像の位置を元の位置である表示領域1600aの右下に戻すタイミングとして他のタイミングを採用してもよい。例えば、予兆演出用背景画像の表示が開始されたタイミング(タイミングt13.5)や、演出内容を説明する表示が行われている期間(タイミングt13.5~タイミングt16)内の所定のタイミングや、残時間ゲージ画像が表示されている期間(タイミングt16~タイミングt19)内の所定のタイミングにおいて、待機保留画像の位置を元の位置に戻してもよい。この場合、表示領域1600aの右下に表示された状態において、待機保留画像の表示態様が変化することとなる。
表示領域1600aの右上に移動した待機保留画像と仮停止中あるいは停止表示中の装飾図柄が重ならない実施形態を示したが、待機保留画像を、仮停止中あるいは停止表示中の装飾図柄と重なる位置に表示するようにしてもよい。
この場合、仮停止中あるいは停止表示中の装飾図柄の表示優先度よりも、待機保留画像の表示優先度を高くしてもよいし、待機保留画像の表示優先度よりも仮停止中あるいは停止表示中の装飾図柄の表示優先度を高くしてもよい。
あるいは、仮停止中の装飾図柄の表示優先度よりも待機保留画像の表示優先度を高くして、装飾図柄の手前側に待機保留画像が表示されるようにし、停止表示中については、待機保留画像の表示優先度よりも停止表示中の装飾図柄の表示優先度を高くして、待機保留画像の手前側に装飾図柄が表示されるようにしてもよい。
「保留変化色予兆演出」は変動表示をまたがず、ある変動表示の途中から開始され、停止表示の終了と同時(図398、図399におけるタイミングt31)に終了する。ところで、変動表示を行う時間は、始動入賞の発生時に主制御基板1310において取得された乱数によって予め決定されている。そのため、変動表示の残り時間が十分に確保されている場合にのみ「保留変化色予兆演出」は実行される。
具体的には、始動入賞が発生したタイミングにおいて、実行中の変動表示の残り時間が15秒未満の場合には「保留変化色予兆演出」は実行されない。
始動入賞が発生したタイミングにおいて、実行中の変動表示の残り時間が15秒以上~20秒未満の場合には「第1の保留変化色予兆演出」は実行されるが、「第2の保留変化色予兆演出」については実行されない。
始動入賞が発生したタイミングにおいて、実行中の変動表示の残り時間が20秒以上~35秒未満の場合には、「第1の保留変化色予兆演出」のみが実行される場合と、「第1の保留変化色予兆演出」の実行後に「第2の保留変化色予兆演出」が実行される場合とがある。
始動入賞が発生したタイミングにおいて、実行中の変動表示の残り時間が35秒以上の場合には「保留変化色予兆演出」は実行されない。なお、図394を参照して示したように変動表示時間が長いほど、特別抽選の結果が大当りとなる確率は高くなる。また、その場合には、期待度の高い特別なリーチ演出を長い時間かけて実行する確率が高くなる。そのため、変動表示の残り時間が長い場合に、「保留変化色予兆演出」を開始してしまうと、期待度が高そうな状況であったにも関わらずハズレであることが確定してしまうため遊技者に大きな落胆を覚えさえてしまうこととなるが、本実施形態では変動表示の残り時間が長い場合(35秒以上の場合)に「保留変化色予兆演出」を開始しないようにすることで、遊技者が落胆を覚えるといった事態の発生を防止できる。
なお、「保留変化色予兆演出」の実行が決定された場合、実行中の変動表示にかかる各種の表示は基本的に中止される。これは実行中の変動表示がハズレの結果となるからである。なお、中止される演出や画像としては、疑似連演出、リーチ演出、現保留画像などがある。一方、中止されない画像としては、第4図柄や保留数表示画像がある。
「第2の保留変化色予兆演出」において仮停止される装飾図柄の概要が、図397の演出パターンテーブルの「仮停止される装飾図柄の種類と色」欄や「仮停止される装飾図柄の組み合わせ」欄に示されているが、数字の組み合わせは数字が均等に割り振られるようにランダムに決定するとよい。
なお、「第1の保留変化色予兆演出」の場合と同様に、「3」「1」「3」のようなリーチハズレを示す組み合わせや、「3」「3」「3」のような大当りを示す組み合わせは表示されないようにするとよい。
演出パターンPTN-2-01~演出パターンPTN-2-12では、赤色の装飾図柄の数が増えるほど、待機保留画像が赤色に変化する確率(すなわち大当りの期待度)が高くなる。
演出パターンPTN-2-16では、仮停止される装飾図柄の組み合わせは、金色の装飾図柄2つと虹色の装飾図柄1つであるが、金色の装飾図柄2つは必ず高速変動の状態となり、虹色の装飾図柄は必ず仮停止した状態となり、待機保留画像が虹色に変化する。なお、虹色の待機保留画像の期待度は100%である、そのため、虹色の装飾図柄が表示されたタイミングで大当りが発生することが確定することとなる。
残時間ゲージ画像の表示期間(タイミングt16~タイミングt19)が終了するタイミングで仮停止表示されていた装飾図柄のうちの2つまたは3つが同時に高速変動状態となる実施形態を示したが、装飾図柄が順に高速変動状態となるようにしてもよい。
例えば、残時間ゲージ画像の表示開始から1秒が経過したタイミング(タイミングt17)でいずれか1つの装飾図柄が仮停止状態から高速変動状態となり、残時間ゲージ画像の表示開始から2秒が経過したタイミング(タイミングt18)でいずれか1つの装飾図柄が仮停止状態から高速変動状態となり、残時間ゲージ画像の表示終了タイミング(タイミングt19)で、残りの1つの装飾図柄が仮停止状態を維持するか、高速変動状態となるようにしてもよい。
このような実施形態によれば、期待度が高い色の装飾図柄が仮停止した状態で残るか否かという面白さを遊技者に提供できる。
なお、残時間の減少に従って均等(残時間ゲージ画像の表示開始から1秒後、2秒後、3秒後)に装飾図柄を高速変動状態にするのではなく、他のタイミングで、装飾図柄を高速変動状態にしてもよい。例えば、残時間ゲージ画像の表示開始から0.5秒後、2秒後、3秒後にそれぞれ装飾図柄を仮停止状態から高速変動状態としてもよい。あるいは、残時間ゲージ画像の表示開始から0.5秒後、1秒後、3秒後にそれぞれ装飾図柄を仮停止状態から高速変動状態としてもよい。
このような実施形態によれば、装飾図柄の候補(すなわち待機保留画像が変化しうる色)が早めに絞られるため、より興趣を高めることができる。
図406は、「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像の移動態様を示す図である。図中における矢印は待機保留画像の移動経路を示している(矢印は実際に表示されるわけではなく、説明のため図示したものである)。
図406(a)は、図400~図402等を参照して示した実施形態における待機保留画像の経路(移動開始位置、中間位置、移動終了位置)を示している。図406(b)、図406(c)、図406(d)、図406(e)はそれぞれ、待機保留画像の経路を変形した例を示している。
なお、待機保留画像を中間位置で一時停止させる実施形態を示したが、中間位置で一時停止させることなく、移動開始位置から中間位置を経由して移動終了位置まで等速で移動させるようにしてもよい。
また、待機保留画像の移動途中に待機保留画像の拡大、縮小を繰り返すようにしてもよい。あるいは、中間位置で最大の大きさとなるように、待機保留画像を徐々に大きくしていき、中間位置を通過した後は徐々に小さくしていき、移動終了位置において、元の大きさで表示されるようにしてもよい。
なお、図406(a)~図406(e)に示した経路に沿って待機保留画像を移動させた場合、いずれの場合においても、待機保留画像の順序は変化しない。このため、待機保留画像の色が変化した場合に何変動後に期待度の高い変動表示が行われるのかを遊技者は容易に把握することができる。
図398、図399、図403~図405を参照して示した実施形態においては、装飾図柄が保留画像と重なる表示が行われていたが、装飾図柄に代えて他の画像が保留画像と重なるようにしてもよい。
以下に、図407を参照して、装飾図柄の色と同じオーラ画像が装飾図柄の手前側に表示され、そのオーラ画像が保留画像に向かって移動していき、移動が完了した後に保留画像の色が変化するように変形した実施形態について説明する。
タイミングt19からタイミングt19.5にかけて仮停止が継続された左装飾図柄を強調する表示が行われる。ここでは、装飾図柄の手前側に装飾図柄の色と同じ色のオーラ画像が表示される。図407(a)はこのときの表示状態を示している。
タイミングt19.5において、左装飾図柄が高速変動状態となるととともに、タイミングt19.5からタイミングt20にかけて、オーラ画像が徐々に縮小しながら待機保留画像に重なる位置に向けて移動し、移動が終了したタイミングで、待機保留画像の色が装飾図柄の色に変化し、オーラ画像の表示が終了する。図407(b)はオーラ画像が移動中の表示状態を示している。図407(c)はオーラ画像が待機保留画像に重なる位置に到着したタイミングの表示状態を示している。図407(d)は待機保留画像がオーラ画像の色に変化したときの表示状態を示している。図407(e)はオーラ画像の表示が終了したときの表示状態を示している。
なお、タイミングt20以降の表示内容については、図399(b)、図405を参照して示した実施形態と同じ表示内容となる。
このように、装飾図柄の色をした特定の画像を、待機保留画像に対して重なるように移動させて、待機保留画像の色を変化させるようにしてもよい。
「第1の保留変化色予兆演出」のみが実行された場合、待機保留画像の移動完了後の所定のタイミングもしくはそれ以降のタイミングから、次の変動表示が開始されるまでの期間の所定のタイミングにおいて、待機保留画像を非表示としてもよい。
同様に、「第1の保留変化色予兆演出」に続いて「第2の保留変化色予兆演出」が実行された場合に、予兆演出用背景画像の表示の終了と同時にもしくはそれ以降の所定のタイミングに待機保留画像を非表示としてもよい。
いずれの場合も、次の変動表示が開始されるタイミングで待機保留画像の表示が再開される。
このような実施形態によれば、仮に待機保留画像の色が変化しなかったり、変化したとしても相対的に期待度が低い色に変化した場合であっても、遊技者が、周囲の遊技者に対して恥ずかしい思いをするといった事態の発生を防止できる。
また、相対的に期待度が高い色に変化した場合には、仮に変動表示結果がハズレの結果になってしまうと、長期間にわたって、相対的に期待度が高い色の待機保留画像が表示されていたことになり、周囲の遊技者に対して恥ずかしい思いをするおそれがあるが、待機保留画像を非表示とすることで、相対的に期待度が高い色の待機保留画像の表示時間を短くすることができ、遊技者が恥ずかしい思いをするという事態の発生を防止できる。
「第1の保留変化色予兆演出」のみが実行された場合、あるいは、「第1の保留変化色予兆演出」に続いて「第2の保留変化色予兆演出」が実行された場合に、待機保留画像を非表示としてもよい実施形態を示したが、必ず非表示にするのではなく、所定の割合で非表示とされるようにしてもよい。
このように、待機保留画像が非表示にならない割合を、待機保留画像が非表示になる割合よりも高くすることで、待機保留画像の態様を遊技者に認識させるという演出本来の目的を失うことがない。
「第1の保留変化色予兆演出」のみが実行された場合に、待機保留画像を非表示にしない割合と待機保留画像を非表示にする割合とでは、前者の割合を高くするとよい。
「第1の保留変化色予兆演出」に続いて「第2の保留変化色予兆演出」が実行された場合に、待機保留画像を非表示にしない割合と待機保留画像を非表示にする割合とでは、前者の割合を高くするとよい。
この場合、「第2の保留変化色予兆演出」まで実行され、期待度が高い演出が行われた状況で、はずれた場合に恥ずかしい感情を抱く可能性があるが、恥ずかしい思いをさせないようにすることができる。
逆に、待機保留画像を非表示にしない割合と待機保留画像を非表示にする割合とでは、後者の割合を高くしてもよい。
この場合、「第2の保留変化色予兆演出」まで実行され、期待度が高い演出が行われた状況で、待機保留画像を見せることで遊技者の期待感を高めることができる。
「第1の保留変化色予兆演出」のみが実行される確率と、「第1の保留変化色予兆演出」に続いて「第2の保留変化色予兆演出」が実行される確率では、前者の確率を高くするとよい。あるいは、後者の確率を高くしてもよい。なお、ここでいう「確率」は1回の変動表示が実行されるときに、演出が実行される確率である。
前者の確率を高くすることで、「第2の保留変化色予兆演出」まで発展したときの大当りへの期待感を高くすることができる。一方、後者の確率を高くすることで、「第1の保留変化色予兆演出」において低期待度の待機保留画像に変化したとしても期待感を維持することができる。
同様に、「第1の保留変化色予兆演出」のみが実行され、さらに待機保留画像が非表示となる確率と、「第1の保留変化色予兆演出」に続いて「第2の保留変化色予兆演出」が実行され、さらに待機保留画像が非表示となる確率では、前者の確率を高くするとよい。あるいは、後者の確率を高くしてもよい。
前者の確率を高くすることで、「第2の保留変化色予兆演出」まで発展したときの大当りへの期待感を高くすることができる。一方、後者の確率を高くすることで、「第1の保留変化色予兆演出」において低期待度の待機保留画像に変化したとしても期待感を維持することができる。
待機保留画像の表示を非表示にする実施形態を示したが、この場合、通常背景画像の手前側で装飾図柄が高速変動している状態で表示されているのみとなる。また、実行中の変動表示の結果はハズレであることが前提となっており、表示内容としては興趣に欠けるものとなっている。
そこで、「保留変化色予兆演出」が実行された変動表示が終了するまでの期間において、先読み演出として、所定のリーチ演出を実行するようにしてもよい。
所定のリーチ演出としては、2種類以上のリーチ演出を実行可能とし、リーチ演出の種類によって大当りの期待度が異なるようにするとよい。
なお、先読み演出として実行する所定のリーチ演出は、「保留変化色予兆演出」において変化した待機保留画像に対応するものとする。そして、その待機保留画像に対応する変動表示が実行される際にも、同じ所定のリーチ演出を実行する。
なお、このように先読み演出として所定のリーチ演出を実行する場合の実行時間と、所定のリーチ演出本来の実行時間と、が一致しない場合がある(「保留変化色予兆演出」は始動入賞を契機として開始される演出であるので一致しない確率が極めて高い)。そこで、高速変動している時間が所定のリーチ演出の実行時間よりも長く、先読み演出として所定のリーチ演出全体を実行するのに十分な時間が確保されている場合には、所定のリーチ演出全体を実行するとよい。あるいは所定のリーチ演出終盤の当落が示される演出の直前まで、所定のリーチ演出を実行するようにしてもよい。
一方、高速変動している時間が所定のリーチ演出の実行時間よりも短く、先読み演出として所定のリーチ演出の全体を実行するのに十分な時間が確保されていない場合には、所定のリーチ演出の一部のみを実行するようにしてもよい。例えば、所定のリーチ演出を最初から実行し、あらかじめ定められた変動表示時間が終了する数秒前(例えば変動停止期間が開始される2秒前)のタイミングで所定のリーチ演出の実行を終了するようにしてもよい。
なお、これらのリーチ演出の終了後は、リーチ演出の開始前に表示していた背景画像や装飾図柄が再度表示される。
また、高速変動している時間がさらに短い場合には、所定のリーチ演出を実行しないようにしてもよい。あるいは、先読み演出として所定のリーチ演出のリーチ名のみを表示するようにしてもよい。
このような実施形態によれば、どのようなリーチ演出が実行されるのかを遊技者に予め認識させることができる。また、実行されるリーチ演出には期待度が異なる複数のリーチ演出があるため、大当りの期待度を事前に遊技者に報知することができる。
また、高速変動表示の残り時間に対応した適切な形で、先読み処理に基づく所定のリーチ演出を遊技者に視認させることができる。
なお、先読み演出として、所定のリーチ演出の実行を開始するタイミングは、左中右の装飾図柄が高速変動の状態となったタイミング(図398(a)や図398(b)のタイミングt13、図399(a)のタイミングt19、図399(b)のタイミングt20)から所定時間の経過後(例えば1秒間の経過後)にするとよい。
また、先読み演出として所定のリーチ演出の実行が開始された場合には装飾図柄についても高速変動の状態を維持するのではなく、実際の所定のリーチ演出における装飾図柄と同様に左右の装飾図柄を同じ数字で仮停止したリーチ状態として表示するとよい。
「第1の保留変化色予兆演出」において、操作部(操作ボタン410、攻撃ボタン3710など)を操作する演出が実行されるようにしてもよい。以下に、攻撃ボタン3710に対する操作が有効となる実施形態について説明する。なお、図408は、操作部を操作する演出を実行した場合の表示例を示している。
図408(a)は青色のオーラ画像の表示が開始された状態を示している。
オーラ画像の表示中に、横長の楕円の中に「PUSH!」という文字が付された操作指示画像が表示される。図408(b)は操作指示画像が表示された状態を示している。ここでは攻撃ボタン3710に対する操作が行われたタイミングか、攻撃ボタン3710に対する操作が行われずに操作有効期間が終了したタイミングにおいて、オーラ画像に代えて表示領域1600aの中央に変化後の保留表示の色に対応した色の小さなオーラ画像が表示されて、いずれかの待機保留画像に向けて移動を開始するか(図408(c)、図408(d))、オーラ画像の表示が終了する表示(図408(e))のいずれかが行われる。
図408(c)は待機保留画像の表示態様を変化させる表示が行われる場合の表示例を示している。ここでは第1待機保留画像に向けて小さなオーラ画像が移動を開始する。
図408(d)はオーラ画像の移動が完了して、第1待機保留画像の色が白色から青色に変化した状態を示している。
図408(e)は待機保留画像の表示態様を変化させる表示が行われない場合の表示例を示している。この場合、小さなオーラ画像の表示は行われず、待機保留画像の変化も行われない。
このように、「第1の保留変化色予兆演出」の実行中に操作部に対する操作受付が有効となり、操作部の操作あるいは操作有効期間の終了によりオーラ画像の表示態様が変化するようにしてもよい。
図408を参照して、操作部を操作したときや操作有効期間が終了したときに、表示中のオーラ画像に代えて変化後の保留表示の色に対応した色の小さなオーラ画像が表示される実施形態を示したが、小さなオーラ画像ではなく待機保留画像と同じ形状及び大きさ(もしくは異なる大きさ)の保留画像が表示され、この保留画像が待機保留画像に向かって移動していき、既存の待機保留画像の上側に重なって、変化後の待機保留画像として表示されるようにしてもよい。
図409(a)は操作指示画像が表示された状態を示している。
図409(b)は操作部の操作あるいは操作有効期間の終了に応じて、変化後の保留画像と同じ色の保留画像が表示され、待機保留画像に向けて移動中の状態を示している。
図409(c)はオーラ画像と同じ色の保留画像の移動が終了し、第1待機保留画像として表示された状態を示している。
図409(d)は操作部の操作あるいは操作有効期間の終了に応じて、オーラ画像の表示が終了したときの表示状態を示している。
操作指示画像は、押すという操作方法を示す「PUSH!」という文字を含んでいるが、操作指示画像として、操作する操作部の形状を模した操作部模擬画像を表示するようにしてもよい。また、操作部模擬画像内に操作方法を示す文字(「PUSH!」等)を付すようにしてもよい。
図408や図409を参照して示した実施形態のように操作指示が必ず要求されるようにしてもよい。
一方、図400を参照して示した実施形態のように操作指示が要求されない場合と、図408や図409を参照して示した実施形態のように操作指示が要求される場合とがあるようにしてもよい。この場合、操作指示が要求されなかったときと、操作指示が要求されたときとで、保留画像の色が変化する確率(すなわち大当りの期待度)を異ならせてもよい。
例えば、操作指示が要求されなかったときよりも、操作指示が要求されたときの方が保留画像の色が変化する確率を高くするとよい。あるいは、操作指示が要求されなかったときよりも、操作指示が要求されたときの方が、待機保留画像の色が期待度の高い色に変化しやすいようにしてもよい。
例えば、仮停止した装飾図柄の色が青色である場合(演出パターンPTN-1-01~演出パターンPTN-1-04)において、操作指示が要求されなかった場合には、青色に変化する確率が10%、緑色に変化する確率が7%、赤色に変化する確率を3%とし、操作指示が要求された場合には、青色に変化する確率が20%、緑色に変化する確率が14%、赤色に変化する確率を6%としてもよい。
操作指示画像の文字や文字以外の背景部分の色として、白色、赤色、虹色を採用してもよい。また、これらの色により期待度を示してもよく、白色、赤色、虹色の順に期待度が高くなる。なお、虹色の場合の期待度は100%である。
操作部に対する遊技者の操作を受け付ける「操作受付演出」として、2種類の操作受付演出を設けてもよい。具体的には、操作有効期間が有効となる前に、操作が有効となることを示唆する示唆画像の表示を行ったのちに、操作有効期間の開始と同時に操作指示画像を表示する「第1の操作受付演出」と、操作有効期間が有効となる前には、操作が有効となることを示唆する示唆画像の表示を行なわず、操作有効期間の開始と同時に操作指示画像を表示する「第2の操作受付演出」とを設けてもよい。
また、示唆画像や操作指示画像としては、操作部を模した操作部模擬画像を採用してもよい。
なお、操作が有効となることを示唆する示唆画像と、操作受付が有効であることを示す操作指示画像の表示態様は異なったものにするとよい。例えば、示唆画像は操作部模擬画像を半透明で表示し、操作指示画像は同じ操作部模擬画像を不透明で表示するとよい。この場合、操作部模擬画像が半透明の状態から不透明の状態に変化することで、操作有効期間が開始されたことを遊技者に認識させることができる。
あるいは、示唆画像として操作部を模したものではない所定の画像を採用し、操作指示画像は操作部を模した操作部模擬画像を採用するようにしてもよい。
また、「操作受付演出」の操作有効期間中に操作部に対する操作が行われた場合や、「操作受付演出」の操作有効期間が終了した場合には、所定の「操作後演出」の実行が開始される。例えば、表示領域1600aに所定色(青色、緑色、赤色のいずれか)の画像を表示して、大当りの期待度を示唆する。
図408や図409を参照して示した実施形態においては、「第1の操作受付演出」ではなく「第2の操作受付演出」により操作受付を行うようにしてもよい。
このような実施形態によれば、装飾図柄の色(待機保留画像が変化しうる色)の視認性を担保しつつ、「操作受付演出」を実行できる。
一方、「第1の保留変化色予兆演出」中に「第2の操作受付演出」は実行せず、「第1の操作受付演出」のみが実行されうるようにしてもよい。このとき、「第1の保留変化色予兆演出」の実行中には、「第1の操作受付演出」における操作が有効となることを示唆する示唆画像の表示のみが行われ、「第1の保留変化色予兆演出」の終了後に、「第1の操作受付演出」における操作有効期間が開始されて操作指示画像が表示されるようにするとよい。また、この「第1の操作受付演出」によって、表示領域1600aの右上への移動が終了した待機保留画像がより期待度の高い待機保留画像に変化する(例えば、白色から青色に変化する)保留変化演出を実行するようにしてもよいし、保留変化演出とは異なり、例えば所定のメッセージが表示されるコメント予告(図385を参照して示した「セリフ予告演出」)や図393を参照して示した「お天気予告演出」などの予告表示を行うようにしてもよい。
このような実施形態によれば、「第1の保留変化色予兆演出」に遊技者を集中させることができる。また、オーラ画像の表示に基づく待機保留画像の変化が実行されなかった場合でも、その後に操作部を操作することで、待機保留画像をより期待度の高い色の待機保留画像へと変化させることが可能となるため、遊技者の期待感を長期間維持することができるし、上記のコメント予告などの保留変化演出とは異なる演出であれば、「保留変化色予兆演出」によって期待度の高い保留表示が行われなくても期待感が維持される。
「操作受付演出」を実行することに代えてもしくは加えて、「第1の保留変化色予兆演出」の実行中に操作部(例えば攻撃ボタン3710)を振動させることがあるようにしてもよい。この場合、操作部が振動した場合には、振動しなかった場合と比べて、特別抽選の結果が大当りである期待度が高い。
あるいは、操作部を透明な部材により形成するとともに操作部内部に遊技者が視認可能な所定の可動装飾部材を設け、その可動装飾部材を回転させたり、振動させたり、移動させる動作が実行されるようにしてもよい。また、可動装飾部材がこのような動作を行った場合についても、動作をしなかった場合と比べて、特別抽選の結果が大当りである期待度は高い。
なお、このように操作部が動作している期間において、操作部の操作受付は有効とはならず、上述したような操作指示画像の表示は行われない。
このように、操作部を用いた動作演出(「操作部動作演出」という場合がある)が実行されることで、触感的あるいは視覚的に遊技者に対して期待度が示され、興趣を向上することができる。また、オーラ画像の表示中に、操作部を用いた動作演出が実行されることで、保留が変化するか否かという演出と時間的に並列の関係で実行されるため、何色に変化するかという「間」のときに大当りが発生することへの期待感を提供できる。
なお、ここでいう特別抽選の結果とは、「保留変化色予兆演出」によって表示態様が変化した待機保留画像に対応する特別抽選の結果のことをいう。あるいは「保留変化色予兆演出」によって変化する待機保留が、もっとも直近に発生した待機保留に対応する待機保留画像である実施形態の場合には「保留変化色予兆演出」を実行すると判定した特別抽選の結果のことをいう。「保留変化色予兆演出」における他の期待度という表記についても同様である。
なお、「操作部動作演出」を実行中であることを遊技盤側演出表示装置1600の表示領域1600aにおいて表示するようにしてもよい。例えば、「攻撃ボタン振動中!」などの文字を表示するようにしてもよい。これにより操作部において「操作部動作演出」が実行されていることに遊技者が気が付きやすくなる。
あるいは、操作部の動作演出が実行中であることを遊技盤側演出表示装置1600の表示領域1600aに表示しないようにしてもよい。これにより、「操作部動作演出」が実行されていることに気が付いた遊技者に満足感を与えることができる。また、「操作部動作演出」が実行されていることを周囲の遊技者に気づかれにくくなるため、自分だけで大当りの期待度が高いという状態を楽しむことができる。
なお、「操作部動作演出」において、操作部が振動するパターンや可動装飾部材が動作するパターンを複数設けるようにしてもよい。例えば、振動や動作が1秒間続く演出パターン、2秒間続く演出パターン、振動や動作が1秒間続いたのちに、1秒間中断し、再度1秒間続く演出パターンなどを採用してもよい。また、この順に大当りの期待度が高くなるようにしてもよい。また、弱い振動と強い振動のように複数種類の強度で振動するようにしてもよい。この場合もこの順に大当りの期待度が高くなるようにするとよい。
なお、可動装飾部材の場合は、異なる動作速度の演出パターンを設けるようにしてもよい。例えば、可動装飾部材の速度が遅い演出パターンと可動装飾部材の速度が速い演出パターンを設けてもよい。また、この順に大当りの期待度が高くなるようにしてもよい。また、可動装飾部材の動作態様は同じだが、動作時の可動装飾部材の発光装飾の発光態様によって期待度を異ならせるようにしてもよい。例えば、可動装飾部材が白色の発光態様となった場合と赤色の発光態様となった場合とでは、後者の方が期待度が高くなるようにしてもよい。
操作部の振動や可動装飾部材の動作によって発生する振動を強いものとし、その振動がハンドル302まで伝達するようにしてもよいし、操作部の振動や可動装飾部材の動作によって発生する振動とは異なり、ハンドル302に振動を伝えるための機構を動作させてその振動がハンドル302まで伝達するようにしてもよい。この場合、ハンドル302を握っている遊技者のみが、「操作部動作演出」が実行されていることを認識でき、「操作部動作演出」が実行されていることを周囲の遊技者に気づかれにくくなるため、自分だけで大当りの期待度が高いという状態を楽しむことができる。また、左手でスマートフォンを操作するなどして表示領域1600aを注視していない遊技者に対して、「保留変化色予兆演出」が開始されていることを認識させることができる。
「操作部動作演出」を開始するタイミングは、「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像が移動を開始するタイミングと同じタイミング(図398、図399に示す実施形態におけるタイミングt6.5)にするとよい。
また、「操作部動作演出」を終了するタイミングは、「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像が移動を終了するタイミングと同じタイミング(図398、図399に示す実施形態におけるタイミングt12)にするとよい。
このような実施形態によれば、待機保留画像が移動したことを遊技者に印象付けることができる。
一方、「操作部動作演出」を終了するタイミングを、「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像が移動を終了するタイミングよりも早いタイミング(図398、図399に示す実施形態におけるタイミングt12よりも前のタイミング)にしてもよい。例えば、「操作部動作演出」を終了するタイミングを、オーラ画像を表示中のタイミングt9やオーラ画像の表示終了後のタイミングt10.5としてもよい。
このような実施形態によれば、待機保留画像が変化したのか否かをしっかりと確認することができる。
あるいは、「操作部動作演出」を終了するタイミングを、「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像が移動を終了するタイミングよりも遅いタイミング(図398、図399に示す実施形態におけるタイミングt12よりも後のタイミング)にしてもよい。例えば、「操作部動作演出」を終了するタイミングを、図398(a)、図398(b)に示す高速変動が再開されるタイミング(タイミングt13)や高速変動中の所定のタイミング(例えば、タイミングt15)としてもよい。あるいは、図399(a)、図399(b)における演出内容を説明する表示を行っているタイミング(例えばタイミングt15)や残時間ゲージ画像の表示を行っているタイミング(例えば、タイミングt17)や残時間ゲージ画像の表示が終了したタイミング(タイミングt19)としてもよい。
このような実施形態によれば、待機保留画像が変化した後も、大当りへの期待感を持続させることができる。また、待機保留画像が変化しなかった場合でも、「操作部動作演出」が実行されていることで、興趣が低下することを防止できる。また「操作部動作演出」については、遊技者が気が付きにくいおそれがあるが、「操作部動作演出」が開始されていたことに気が付きやすくすることができる。
「操作部動作演出」を開始するタイミングと「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像が移動を開始するタイミングが同じタイミングである実施形態を示したが、「第1の保留変化色予兆演出」において待機保留画像が移動を開始する前に「操作部動作演出」を開始するようにしてもよい。あるいは、「第1の保留変化色予兆演出」において待機保留画像が移動を開始した後に「操作部動作演出」を開始するようにしてもよい。
可動装飾部材を待機位置から移動位置へ移動させる演出(以下、「可動装飾部材移動演出」という場合がある)を「第1の保留変化色予兆演出」と同時に実行してもよい。
具体的には、「可動装飾部材移動演出」を開始するタイミング(可動装飾部材が待機位置から移動を開始するタイミング)は、「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像が移動を開始するタイミングと同じタイミング(図398、図399に示す実施形態におけるタイミングt6.5)にするとよい。また、「可動装飾部材移動演出」を終了するタイミング(可動装飾部材が移動位置への移動を完了するタイミング)は、「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像が移動を終了するタイミングと同じタイミング(図398、図399に示す実施形態におけるタイミングt12)にするとよい(以下、「動作パターンA」という場合がある)。
なお、可動装飾部材としては、上述したように、パネル板後方基板2420(図130等)、パネル板後方装飾部材2410(図131等)、戦車役物3770(図241等)等を採用することができる。また可動装飾部材の動作態様として、上述した動作態様(例えば、上下方向、左右方向、斜め方向など)を採用することができる。
このような実施形態によれば、待機保留画像が移動したことを遊技者に印象付けることができる。
一方、「可動装飾部材移動演出」の実行期間と「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像の移動期間(タイミングt6.5からタイミングt12の期間)とをずらしてもよい。
例えば、待機保留画像が移動を開始してから、可動装飾部材が待機位置から移動位置への移動を開始し、待機保留画像の移動が終了してから、可動装飾部材が移動位置への移動を完了するようにしてもよい。例えば、タイミングt9からタイミングt13にかけて、可動装飾部材を移動させてもよい(以下「動作パターンB」という場合がある)。
あるいは、待機保留画像が移動を開始してから、可動装飾部材が待機位置から移動位置への移動を開始し、可動装飾部材が移動位置への移動を完了してから、待機保留画像の移動が終了するようにしてもよい。例えば、タイミングt8からタイミングt10.5にかけて、可動装飾部材を移動させてもよい(以下「動作パターンC」という場合がある)。
なお、「可動装飾部材移動演出」が実行された場合と実行されなかった場合とでは、実行された場合の方が大当りの期待度は高くするとよい。
なお、「可動装飾部材移動演出」の実行を開始するタイミングは、待機保留画像の色が変化するタイミング(タイミングt10)までとしてもよいし、待機保留画像の色が変化するタイミング(タイミングt10)以降としてもよい。
このような実施形態によれば、待機保留画像が何色に変化するかという「間」のときに大当りが発生することへの期待感を提供できる。
あるいは、待機保留画像の色が変化するタイミングの後に大当りへの期待感を遊技者に提供できる。
一方、「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像の移動期間(タイミングt6.5からタイミングt12の期間)の終了後に「可動装飾部材移動演出」を開始するようにしてもよい。
例えば、待機保留画像が移動を開始され待機保留画像の移動が終了してから、可動装飾部材が待機位置から移動を開始し移動位置への移動を完了するようにしてもよい。例えば、タイミングt13からタイミングt16にかけて、可動装飾部材を移動させてもよい(以下「動作パターンD」という場合がある)。
このような実施形態によれば、「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像の移動や待機保留画像の色の変化に遊技者を集中させることができる。
「可動装飾部材移動演出」において移動させる所定の可動装飾部材として、1つの可動装飾部材を採用してもよいし、2つ以上の可動装飾部材を採用してもよい。「可動装飾部材移動演出」において2つ以上の可動装飾部材を採用する場合、すべての可動装飾部材を「動作パターンA」で動作させてもよいし、すべての可動装飾部材を「動作パターンB」で動作させてもよいし、すべての可動装飾部材を「動作パターンC」で動作させてもよいし、すべての可動装飾部材を「動作パターンD」で動作させてもよい。
あるいは一部の可動装飾部材を「動作パターンA」で動作させ、他の可動装飾部材を「動作パターンB」や「動作パターンC」や「動作パターンD」で動作させてもよい。
同様に、一部の可動装飾部材を「動作パターンB」で動作させ、他の可動装飾部材を「動作パターンA」や「動作パターンC」や「動作パターンD」で動作させてもよい。
同様に、一部の可動装飾部材を「動作パターンC」で動作させ、他の可動装飾部材を「動作パターンA」や「動作パターンB」や「動作パターンD」で動作させてもよい。
同様に、一部の可動装飾部材を「動作パターンD」で動作させ、他の可動装飾部材を「動作パターンA」や「動作パターンB」や「動作パターンC」で動作させてもよい。
このように、複数の可動装飾部材を多様な態様で動作させることで、「第1の保留変化色予兆演出」を盛り上げることができる。
図406(a)、図406(b)、図406(e)を参照して、待機保留画像の移動経路を示したが、待機保留画像の移動経路の長さを可動装飾部材の移動経路の長さよりも長くしてもよい。
一方、可動装飾部材の移動経路の長さを待機保留画像の移動経路の長さよりも長くしてもよい。
あるいは、可動装飾部材の移動経路の長さを待機保留画像の移動経路の長さと同じにしてもよい。
なお、待機保留画像の移動経路として図406(c)や図406(d)に示した直線的な経路を採用し、待機保留画像の移動距離と可動装飾部材の移動距離とを比較してもよい。なお、この場合は可動装飾部材についても直線的な経路を採用するとよい。
例えば、待機保留画像の移動距離を可動装飾部材の移動距離よりも長くしてもよい。
一方、可動装飾部材の移動距離を待機保留画像の移動距離よりも長くしてもよい。
あるいは、可動装飾部材の移動距離を待機保留画像の移動距離と同じにしてもよい。
待機保留画像の移動経路や移動距離を可動装飾部材の移動経路や移動距離よりも長くした場合には、待機保留画像が変化したことをアピールすることができる。
また、可動装飾部材の移動経路や移動距離を保留画像の移動経路や移動距離よりも長くした場合には、可動装飾部材が動作したことを遊技者が見逃すことを防止できる。
また、待機保留画像の移動経路や移動距離と可動装飾部材の移動経路や移動距離と同じにした場合には、待機保留画像の移動と可動装飾部材の移動のいずれか一方を見逃してしまうということを抑制することができる。
待機保留画像の移動速度を可動装飾部材の移動速度よりも遅くしてもよい。
あるいは可動装飾部材の移動速度を待機保留画像の移動速度よりも遅くしてもよい。
または可動装飾部材の移動速度を待機保留画像の移動速度と同じにしてもよい。
なお、待機保留画像を中間位置において一時停止する実施形態を示したが、移動開始位置から中間位置へ移動するときの速度と中間位置から移動終了位置へ移動するときの速度は同じにするとよい。また、待機保留画像が中間位置において一時停止しない場合には、移動開始位置から移動終了位置まで等速で移動させるとよい。
待機保留画像の速度を可動装飾部材の速度よりも遅くした場合には、待機保留画像の移動が長時間にわたって実行されることになり、待機保留画像が移動していることを遊技者に確実に認識させることができる。
可動装飾部材の速度を待機保留画像の速度よりも遅くした場合には、可動装飾部材の移動が長時間にわたって実行されることになり、可動装飾部材が移動していることを遊技者に確実に認識させることができる。
待機保留画像の移動速度と可動装飾部材の移動速度を同じにすることで、待機保留画像の移動と可動装飾部材の移動のいずれか一方を見逃してしまうということを抑制することができる。
可動装飾部材が待機位置から移動位置へ移動したときに、表示領域1600aと可動装飾部材が正面視で重ならない状態から、表示領域1600aと可動装飾部材が正面視で重なった状態になるようにするとよい。あるいは、表示領域1600aの一部に可動装飾部材が正面視でもともと重なった状態となっており、可動装飾部材が待機位置から移動位置へ移動することで、重なった面積が広くなるようにするとよい。これにより主に表示領域1600aに視線を向けている遊技者に可動装飾部材が移動したことを認識させることができる。
可動装飾部材を移動させる際には、移動中または移動後の可動装飾部材と、移動中または移動後のある待機保留画像とが正面視で重ならない状態が維持されるように可動装飾部材とある待機保留画像とを移動させるとよい。すなわち、ある待機保留画像の移動開始から移動終了までの期間において、可動装飾部材とある待機保留画像とが正面視で重ならない。
なお、ある待機保留画像の移動後は移動中の可動装飾部材と停止中のある待機保留画像とが正面視で重なってもよい。この場合、ある待機保留画像の全体が可動装飾部材と重なってしまうとある待機保留画像が視認困難または視認不能となってしまうので、ある待機保留画像の一部のみ(例えば上下のいずれか半分のみ)が可動装飾部材と正面視で重なるようにするとよいが、ある待機保留画像の全体が正面視で可動装飾部材と重なってしまうようにしてもよい。
なお、ある待機保留画像に限らず、複数個表示されるすべての待機保留画像について、ある待機保留画像と同様の演出態様をとるようにしてもよいし、複数個表示されるすべての待機保留画像のうち一部の待機保留画像について、ある待機保留画像と同様の演出態様をとるようにしてもよい。
なお、少なくとも「保留変化色予兆演出」によって表示態様が変化した待機保留画像については、ある待機保留画像と同様の演出態様をとるようにしてもよい。
このような待機保留画像の全体が可動装飾部材と重なってしまうことがない実施形態によれば、移動中の待機保留画像の視認性は阻害されず、また、変化後の待機保留画像の表示態様(色)の確認をすることが不能となることがない。また、可動装飾部材の移動範囲が過度に阻害されず、可動装飾部材を用いた演出態様が制限されにくくなる。
「第1の保留変化色予兆演出」においては、待機保留画像が所定時間をかけて所定位置に移動するが、待機保留画像が移動を開始してから移動を終了するまでの間に期待度を示唆する所定の予告演出を実行してもよい。
所定の予告演出としては、図384を参照して示した「ステップアップ予告演出」や図393を参照して示した「お天気予告演出」を採用することができる。
例えばタイミングt8からタイミングt10の期間において、「ステップアップ予告演出」や「お天気予告演出」を実行するとよい。なお、タイミングt10は待機保留画像の色が変化しうるタイミングである。なお、「ステップアップ予告演出」は段階数に応じて、演出の実行時間が異なるが、演出実行時間を四等分して、各期間を1段階目~4段階目の実行期間にするとよい。例えば、「ステップアップ予告演出」を2秒間で実行する場合には、1段階目、2段階目、3段階目、4段階目の表示時間をそれぞれ0.5秒にするとよい。
「ステップアップ予告演出」や「お天気予告演出」が示す期待度は、変動中の装飾図柄の変動結果が大当りとなる期待度ではなく、タイミングt10において色が変化しうる待機保留画像に対応する変動結果が大当りとなる期待度である。
「ステップアップ予告演出」における横長の枠やキャラクタ、「お天気予告演出」における気象現象画像の表示優先度は、待機保留画像やオーラ画像の表示優先度よりも低くするとよい。
このような実施形態によれば、待機保留画像が変化するか否かという期間において、大当りへの期待感を遊技者に提供できる。また、所定の予告演出は操作部に対する操作受付が遊技者に要求される演出ではないため、遊技者を焦らせることなく期待感を高めることができる。また、所定の予告演出により表示される画像よりも移動中の待機保留画像が手前側に表示されるため、移動中の待機保留画像が所定の予告演出により表示される画像により隠されて、遊技者が待機保留画像を見失ってしまうという事態の発生を防止できる。
所定の予告演出(「ステップアップ予告演出」や「お天気予告演出」等)の実行が終了するタイミングを待機保留画像の色が変化しうるタイミングであるタイミングt10とする実施形態を示したが、装飾図柄の変動表示が終了するまでの期間における所定のタイミングとしてもよい。
例えば、待機保留画像の移動終了直後のタイミング(図398、図399におけるタイミングt12.5)まで所定の予告演出を実行してもよい。
例えば、図398(a)、図398(b)における「第1の保留変化色予兆演出」が終了するタイミング(タイミングt13)や、再開された高速変動表示中(タイミングt13からタイミングt28.5)の所定のタイミングまで所定の予告演出を実行してもよい。
あるいは図399(a)、図399(b)における「第2の保留変化色予兆演出」の予兆演出用背景画像の表示が終了するタイミング(タイミングt20.5)や、再開された高速変動表示中(タイミングt20からタイミングt28.5)の所定のタイミングまで所定の予告演出を実行してもよい。
このような実施形態によれば、待機保留画像の移動が終了したのちも所定の予告演出が実行されるため、「第1の保留変化色予兆演出」や「第2の保留変化色予兆演出」において、待機保留画像が変化しなかったり、低期待度の色にしか変化しなかったとしても、所定の予告演出によって遊技者に興趣を感じさせることができる。
特に、「保留変化色予兆演出」は始動入賞を契機として演出を実行することが決定される(図398、図399を参照して示した演出例ではタイミングt4.5において始動入賞が発生して一連の演出が実行されるが、始動入賞が発生するタイミングはタイミングt4.5とは限らない)ため、再開された高速変動の時間が長時間となるおそれがある。また、変動中の装飾図柄の停止結果がハズレであることも確定している。そのため、遊技者にとってはある意味退屈な変動表示を見せられる期間になってしまうともいえる。
本実施形態では、再開された高速変動の期間において、所定の予告演出が引き続き実行されることになるため、次回以降の変動表示の変動結果に対して遊技者に期待感を抱かせることができる。
なお、変動表示の実行中に大当りが発生することが確定する表示演出(大当りの期待度が100%である表示演出)を実行可能としてもよい。大当りが発生することが確定する表示演出としては、表示領域1600aに、「大当り確定!」という文字を表示したり、プレミアム演出を実行して特定のキャラクタの画像を表示するとよい。この場合、「第1の保留変化色予兆演出」の実行中には、大当りが発生することが確定する表示演出の実行を開始せず、「第1の保留変化色予兆演出」の終了後に大当りが発生することが確定する表示演出を実行するようにしてもよい。なお、このときに大当りが確定するのは、「第1の保留変化色予兆演出」によって、色が変化した(あるいは変化しそうになる表示が行われたが変化しなかった)特定の待機保留画像である。
なお、図396の演出パターンテーブルに示しているように「第1の保留変化色予兆演出」においては、待機保留画像が、期待度が100%の待機保留画像に変化することはない。すなわち、「第1の保留変化色予兆演出」においては、待機保留画像を用いた大当りが発生することが確定する表示演出が実行されることはない。
このように、「第1の保留変化色予兆演出」の実行中に期待度が100%である表示演出を実行しないようにすることで、「第1の保留変化色予兆演出」の興趣を低下させることがなくなり、「第1の保留変化色予兆演出」の結果に遊技者を期待させることができる。
なお、好ましくは、「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像が移動を開始してから移動を終了するまでの期間(図398、図399のタイミングt6.5からタイミングt12の期間)において、期待度が100%である表示演出を実行しないようにするとよい。
逆に意外性を持たせることを目的として、「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像が移動を開始してから移動を終了するまでの期間(図398、図399のタイミングt6.5からタイミングt12の期間)において、期待度が100%である表示演出が実行される場合があるようにしてもよい。
図399、図403~図405を参照して説明した「第2の保留変化色予兆演出」においては、図403(f)、図403(g)に示したように残時間ゲージ画像によって残時間が示されている期間(タイミングt16~タイミングt19)が設けられているが、この期間において、遊技者が操作部を操作する演出が実行されるように変形した実施形態を図410を参照して説明する。
本実施形態では、残時間ゲージ画像が表示されている期間(タイミングt16からタイミングt19)において、攻撃ボタン3710の操作受付が有効となる操作受付演出が行われる。
具体的には、攻撃ボタン3710の連打操作に応じて、仮停止中の左中右の装飾図柄が表示領域1600aからはみ出さない範囲で上下方向に揺れ動く。また、連打操作に応じて、左中右の装飾図柄の周囲に小さいオーラ画像が所定個数付与される。
オーラ画像の色は白色、青色、赤色の3種類があり、白色のオーラ画像の場合は2個、青色のオーラ画像の場合は4個、赤色のオーラ画像の場合は6個表示される。
また、白色のオーラ画像、青色のオーラ画像、赤色のオーラ画像の順に大当りの期待度は高くなる。
最終的に表示されるオーラ画像の種類は特別抽選の結果に基づいて、白色、青色、赤色のうちのいずれかにあらかじめ決定しておき、操作部への操作回数に応じて、オーラ画像の色が段階的に変化していく。
例えば、赤色のオーラ画像が表示されることが決定されている場合、非操作時には、オーラ画像は表示されていないが、操作部を5回操作することで白色のオーラ画像が表示され、次いで操作部を5回操作することで青色のオーラ画像が表示され、さらに操作部を5回操作することで赤色のオーラ画像が表示される。
一方、白色のオーラ画像が表示されることが決定されている場合、非操作時には、オーラ画像は表示されていないが、操作部を5回操作することで白色のオーラ画像が表示される。その後は、操作部を5回操作した場合でも白色のオーラ画像がそのまま表示され、さらに操作部を5回操作した場合でも白色のオーラ画像がそのまま表示されることになる。
以下に、赤色のオーラ画像が表示されることが決定されたときの演出例を示す。
図410(a)は残時間ゲージ画像の表示開始時の表示状態を示している。ここでは、残時間ゲージ画像の左側に攻撃ボタン3710を模した攻撃ボタン模擬画像が表示される。なお、攻撃ボタン模擬画像内には連打という文字が含まれている。
図410(b)は、攻撃ボタン3710が5回押されて白色のオーラ画像が表示された状態を示している。
図410(c)は攻撃ボタン3710がさらに5回押されて青色のオーラ画像が表示された状態を示している。
図410(d)は攻撃ボタン3710がさらに5回押されて赤色のオーラ画像が表示された状態を示している。
図410(e)は残時間ゲージ画像の表示が終了するとともにオーラ画像の表示が終了した表示状態を示している。また、ここでは左装飾図柄が仮停止の状態を維持し、中装飾図柄と右装飾図柄が高速変動の状態となっている。
図410(a)~図410(e)に示すように、待機保留画像、残時間ゲージ画像、攻撃ボタン模擬画像の表示優先度は、装飾図柄、オーラ画像の表示優先度よりも高い。
このような実施形態によれば、残時間ゲージ画像の表示中に遊技者の気持ちを昂らせることができる。
なお、遊技者に対して求められる操作態様は連打に限らず、例えば長押しが要求されてもよいし、1回のみ押す操作態様としてもよい。長押しの場合は、長押し時間に応じて、オーラ画像の色を段階的に変化させるとよい。1回のみ押す操作態様の場合は、1回の操作に対応して、白色、青色、赤色のいずれかの色のオーラ画像が表示されるようにするとよい。また、左レバー3720、右レバー3730のような操作部については、前後や左右に何度も傾けたり(攻撃ボタン3710の連打に相当する)、長い期間傾けたり(攻撃ボタン3710の長押しに相当する)、1回傾ける動作(攻撃ボタン3710の1回のみ押す操作に相当する)を求めるようにしてもよい。
本実施形態における操作受付演出を必ず実行するようにしてもよい。あるいは操作受付演出を実行する場合と実行しない場合とがあるようにしてもよい。また、操作受付演出を実行する場合と、実行しない場合では、実行する場合の方が期待度が高くなるようにしてもよい。
図399、図403~図405を参照して説明した「第2の保留変化色予兆演出」において(「第2の保留変化色予兆演出」において待機保留画像が変化しうることを示唆する画像(予兆演出用背景画像としてのカジノ施設に設置されるスロットマシンを模した画像)が表示されている状況において)、遊技者に対して所定の操作を促す演出(操作受付演出)を実行するようにした場合、操作部を模した画像を表示するタイミングは、「第2の保留変化色予兆演出」において待機保留画像が変化しうることを示唆する画像が表示されたあとに表示するとよい。そのようにすることで、待機保留画像が変化しうるかもしれないことを遊技者に認識させたうえで所定の操作を行うことができるため、期待感を抱きながら所定の操作を行うことができる。
また、操作部を模した画像を表示するタイミングを、「第2の保留変化色予兆演出」において待機保留画像が変化しうることを示唆する画像が表示されるよりも前に表示するようにしてもよい。そのようにすれば、待機保留画像が変化しうるかもしれないことを遊技者が認識する前に操作部を操作しようとしたときに待機保留画像が変化しうることを示唆する画像が表示されるため、遊技者に意外性を与えることができる。そのため、「第2の保留変化色予兆演出」において待機保留画像が変化しうることを示唆する画像が表示されるよりも前に操作部を模した画像を表示する場合には、操作部を模した画像を表示してから極めて短時間(例えば、0.2秒程度)で待機保留画像が変化しうることを示唆する画像を表示するようにするとよい。この場合、操作部を模した画像は、待機保留画像が変化しうることを示唆する画像が表示されるタイミングの前後に跨るかたちで表示される。
遊技者が所定の操作を行った場合もしくは操作有効期間が終了した場合には、例えば図410(e)のように、最終的に仮停止する装飾図柄(変化しうる待機保留画像の色に対応した色の装飾図柄)が操作後演出として表示される。この操作後演出が表示されるのと同時に操作部を模した画像は非表示にされるため、待機保留画像が変化しうることを示唆する画像が表示されているときに操作部を模した画像は非表示にされる。このようにすることで、変化しうる待機保留画像に集中させることができる。また、操作部を模した画像を非表示にする際、突然に非表示にするのではなく、徐々に非表示にするようにしてもよい。徐々にとは、操作部を模した画像の透明度を段階的に高めていく表示であったり、操作部を模した画像がはじけるような表示を行ったり、所定のエフェクトを操作部を模した画像に重ねて表示するようにしたりなどである。このような場合、操作部を模した画像が完全に非表示にされるタイミングは、待機保留画像が変化しうることを示唆する画像が非表示にされたとしても操作部を模した画像は非表示にされていないことも起こりうる。このような場合であっても、流れる映像美になり、遊技者にとって違和感のない表示を提供することができる。
なお、「第2の保留変化色予兆演出」において(「第2の保留変化色予兆演出」において待機保留画像が変化しうることを示唆する画像(予兆演出用背景画像としてのカジノ施設に設置されるスロットマシンを模した画像)が表示されている状況において)、遊技者に対して所定の操作を促す演出(操作受付演出)を実行するようにした場合、操作部を模した画像が表示されるよりも前に操作部を模した画像が表示されることを示唆する(操作が有効となることを示唆する)示唆画像を表示する「第1の操作受付演出」や、操作部を模した画像が表示されるよりも前に操作部を模した画像が表示されることを示唆する(操作が有効となることを示唆する)示唆画像を表示しない「第2の操作受付演出」のいずれを適用するようにしてもよい。「第1の操作受付演出」であれば事前から期待感を提供でき、「第2の操作受付演出」であれば驚きを遊技者に提供できるからである。
また、操作後演出として最終的に仮停止する装飾図柄(変化しうる待機保留画像の色に対応した色の装飾図柄)が表示されたときには、待機保留画像が変化しうることを示唆する画像(予兆演出用背景画像としてのカジノ施設に設置されるスロットマシンを模した画像)は表示されている説明をしたが、操作後演出として最終的に仮停止する装飾図柄(変化しうる待機保留画像の色に対応した色の装飾図柄)を表示するときに、待機保留画像が変化しうることを示唆する画像(予兆演出用背景画像としてのカジノ施設に設置されるスロットマシンを模した画像)を非表示にするようにしてもよい。このようにすることで、操作後演出としての最終的に仮停止する装飾図柄のみが表示されることになり、変化しうる待機保留画像の色を明確に遊技者に意識付けすることができる。なお、操作後演出として最終的に仮停止する装飾図柄(変化しうる待機保留画像の色に対応した色の装飾図柄)を表示するのではなく、例えば、「チャンス」や「激熱!」などの表示のように、変化しうる待機保留画像の色を示唆するのではなく、大当りの期待度を示す予告演出として用いるようにしてもよいし、操作後演出として最終的に仮停止する装飾図柄(変化しうる待機保留画像の色に対応した色の装飾図柄)を表示する(保留変化演出の)場合もあれば、「チャンス」や「激熱!」などのような予告演出を表示する場合もあるようにしてもよい。
なお、予兆演出用背景画像の表示が終了して装飾図柄が高速変動になった状態において、所定の「操作受付演出」が実行される場合があるようにしてもよい。また、この操作受付演出において待機保留画像が昇格する場合があるようにしてもよい。これにより、「第2の保留変化色予兆演出」において待機保留画像が変化しなかった場合でも、大当りが発生することへの遊技者の期待感を維持することができる。また、この操作受付演出において、待機保留画像の昇格ではなく、上述したような所定の予告演出を実行するようにしてもよい。また、この操作受付演出を複数回行うようにしてもよいし、この複数回の全てを待機保留画像の昇格もしくは所定の予告演出を実行するようにしてもよいし、待機保留画像の昇格および所定の予告演出のそれぞれを実行するようにしてもよい。
なお、この場合の「操作受付演出」として、操作が有効となることを示唆する示唆画像を表示する「第1の操作受付演出」や操作が有効となることを示唆する示唆画像を表示しない「第2の操作受付演出」を採用することができる。
このように、予兆演出用背景画像の表示中や表示前後に、「操作受付演出」を実行することで、待機保留画像の表示態様が変化するか否かという演出をより盛り上げることができる。
可動装飾部材を待機位置から移動位置へ移動させる「可動装飾部材移動演出」を「第2の保留変化色予兆演出」における予兆演出用背景画像の表示と同時に実行してもよい。
具体的には、「可動装飾部材移動演出」を開始するタイミング(可動装飾部材が待機位置から移動を開始するタイミング)は、「第2の保留変化色予兆演出」における予兆演出用背景画像の表示を開始するタイミングと同じタイミング(図399に示す実施形態におけるタイミングt13.5)にするとよい。また、「可動装飾部材移動演出」を終了するタイミング(可動装飾部材が移動位置への移動を完了するタイミング)は、「第2の保留変化色予兆演出」における予兆演出用背景画像の表示を終了するタイミングと同じタイミング(図399に示す実施形態におけるタイミングt20.5)にするとよい。
なお、上述しているように「可動装飾部材移動演出」が実行された場合と実行されなかった場合とでは、実行された場合の方が大当りの期待度は高くするとよい。
一方、「可動装飾部材移動演出」の実行期間と「第2の保留変化色予兆演出」における予兆演出用背景画像の表示期間(タイミングt13.5からタイミングt20.5の期間)とをずらしてもよい。
例えば、「第2の保留変化色予兆演出」における予兆演出用背景画像の表示を開始したあとに、予兆演出用背景画像が表示されているときに、可動装飾部材が待機位置から移動を開始し、「第2の保留変化色予兆演出」における予兆演出用背景画像の表示が終了したあとに、可動装飾部材が移動位置への移動を完了するようにしてもよい。例えば、タイミングt15からタイミングt22にかけて、可動装飾部材を移動させてもよい。
あるいは、「第2の保留変化色予兆演出」における予兆演出用背景画像の表示を開始したあとに、予兆演出用背景画像が表示されているときに、可動装飾部材が待機位置から移動を開始し、可動装飾部材が移動位置への移動を完了したあとに、「第2の保留変化色予兆演出」における予兆演出用背景画像の表示が終了するようにしてもよい。例えば、タイミングt15からタイミングt18にかけて、可動装飾部材を移動させてもよい。
このような実施形態によれば、演出説明のときなどの待ち時間でも期待感を提供でき、残時間ゲージが減少中であれば2種類の期待感演出を提供することになるので興趣を高めることができる。
一方、「第2の保留変化色予兆演出」における予兆演出用背景画像の表示期間(タイミングt13.5からタイミングt20.5の期間)中は、「可動装飾部材移動演出」を実行しないようにしてもよい。これにより「第2の保留変化色予兆演出」に遊技者を集中させることができる。
一方、「第2の保留変化色予兆演出」における予兆演出用背景画像の表示期間(タイミングt13.5からタイミングt20.5の期間)の終了後に「可動装飾部材移動演出」を開始するようにしてもよい。
例えば、「第2の保留変化色予兆演出」における予兆演出用背景画像の表示が終了した後のタイミングt21からタイミングt22にかけて、可動装飾部材を待機位置から移動位置へ移動をさせてもよい。
このような実施形態によれば、「第2の保留変化色予兆演出」において待機保留画像が昇格しなかった場合でも大当りへの期待感を維持することができる。
「第2の保留変化色予兆演出」においては予兆演出用背景画像が所定期間(タイミングt13.5からタイミングt20.5の期間)表示されるが、予兆演出用背景画像の表示中が開始されてから終了するまでの間に期待度を示唆する所定の予告演出を実行してもよい。
所定の予告演出としては、図384を参照して示した「ステップアップ予告演出」や図393を参照して示した「お天気予告演出」を採用することができる。
例えばタイミングt13.5からタイミングt20.5の期間において、「ステップアップ予告演出」や「お天気予告演出」を実行するとよい。なお、「ステップアップ予告演出」は段階数に応じて、演出の実行時間が異なるが、演出実行時間を四等分して、各期間を1段階目~4段階目の実行期間にするとよい。例えば、「ステップアップ予告演出」を2秒間で実行する場合には、1段階目、2段階目、3段階目、4段階目の表示時間をそれぞれ0.5秒にするとよい。
「ステップアップ予告演出」や「お天気予告演出」が示す期待度は、変動中の装飾図柄の変動結果が大当りとなる期待度ではなく、タイミングt20において色が変化しうる待機保留画像に対応する変動結果が大当りとなる期待度である。
「ステップアップ予告演出」における横長の枠やキャラクタ、「お天気予告演出」における気象現象画像の表示優先度は、待機保留画像や残時間ゲージ画像の表示優先度よりも低くするとよい。
このような実施形態によれば、待機保留画像が変化するか否かという期間において、大当りへの期待感を遊技者に提供できる。また、所定の予告演出は操作部に対する操作受付が遊技者に要求される演出ではないため、遊技者を焦らせることなく期待感を高めることができる。また、所定の予告演出により表示される画像よりも移動中の待機保留画像が手前側に表示されるため、移動中の待機保留画像が所定の予告演出により表示される画像により隠されて、遊技者が待機保留画像を見失ってしまうという事態の発生を防止できる。
予兆演出用背景画像の表示開始と同時に所定の予告演出(「ステップアップ予告演出」や「お天気予告演出」等)を開始するのではなく、予兆演出用背景画像の表示開始から所定時間の経過後に、所定の予告演出を開始するようにしてもよい。例えば、演出内容を説明する表示を行っているタイミングt13.5からタイミングt16までの期間のうちの所定のタイミングや、残時間ゲージ画像が表示されているタイミングt16からタイミングt19までの期間のうちの所定のタイミングを、所定の予告演出を開始するタイミングとしてもよい。
予兆演出用背景画像の表示の終了と同時に所定の予告演出(「ステップアップ予告演出」や「お天気予告演出」等)を終了するのではなく、予兆演出用背景画像の表示の終了よりも前に所定の予告演出を終了するようにしてもよい。例えば、所定の予告演出を終了するタイミングをタイミングt18としてもよい。
あるいは、予兆演出用背景画像の表示の終了後に所定の予告演出を終了するようにしてもよい。例えば、所定の予告演出を終了するタイミングをタイミングt21としてもよい。
予兆演出用背景画像の表示の終了後に所定の予告演出(「ステップアップ予告演出」や「お天気予告演出」等)の実行を開始してもよい。例えば、タイミングt22からタイミングt27の期間において、所定の予告演出を実行するようにしてもよい。所定の予告演出(「ステップアップ予告演出」や「お天気予告演出」等)に代えて、大当りが発生することが確定する表示演出(大当りの期待度が100%である表示演出)を実行するようにしてもよい。
このような実施形態によれば、待機保留画像が昇格しなかった場合でも大当りへの期待感を維持することができる。
「第1の保留変化色予兆演出」についての実施形態及び変形例と「第2の保留変化色予兆演出」についての実施形態及び変形例を上述したが、これらは適宜組み合わせて実施することができる。
例えば、「第1の保留変化色予兆演出」についてのある実施形態(または変形例)と、「第2の保留変化色予兆演出」についてのある実施形態(または変形例)とを採用した「保留変化色予兆演出」として実行することができる。
なお、「第1の保留変化色予兆演出」から「第2の保留変化色予兆演出」にまたがって、所定の演出(上述した「第1の操作受付演出」、「第2の操作受付演出」、「操作部動作演出」「可動装飾部材移動演出」、「ステップアップ予告演出」、「お天気予告演出」等)を実行するようにしてもよい。
また、「第1の保留変化色予兆演出」後に「発展演出」を実行して「第2の保留変化色予兆演出」が開始されることとなるが「発展演出」の実行期間を所定秒数(0.5秒~10秒程度)とし、遊技者の期待感を煽るようにしてもよい。また、「発展演出」の実行中に、「第1の保留変化色予兆演出」中に実行されていた所定の演出が終了したり、所定の演出の実行が開始されて「第2の保留変化色予兆演出」中の所定のタイミングまで実行されるようにしてもよい。
「第1の保留変化色予兆演出」が終了し、装飾図柄を高速変動にしたのち、操作部への操作を受け付け可能としてもよい。また、その後、「第2の保留変化色予兆演出」が開始されるようにしてもよい。
例えば、図399等を参照して示した実施形態において、タイミングt12.5からタイミングt13.5まで装飾図柄を高速変動で表示するとともに、タイミングt13からタイミングt13.5まで「発展演出」を実行してもよい。また、装飾図柄が高速変動となったタイミング以降の所定のタイミング(タイミングt12.5~タイミングt13.0の期間内の所定のタイミング)や「発展演出」の実行中の所定のタイミング(タイミングt13~タイミングt13.5の期間内の所定のタイミング)に、事前に示唆画像を表示しない「第2の操作受付演出」の実行を開始してもよい。
「第2の操作受付演出」の操作受付に基づいて、「か~ら~の~」という文字の色を変化させ、その色により大当りの期待度を示してもよい。例えば、「か~ら~の~」という文字を白色で表示しておき、操作部の操作によって、赤色に変化する場合と赤色に変化せずに白色のままである場合があるようにしてもよい。また、赤色に変化した場合の方が大当りの期待度が高いようにするとよい。
なお、「か~ら~の~」という文字の色を変化させるのではなく、操作受付に基づいて、白色の所定の画像と赤色の所定の画像(例えば、オーラ画像)のうちのいずれかの画像を表示し、画像の色によって大当りの期待度を示してもよい。なお、この場合も、赤色の所定の画像の方が大当りの期待度が高いようにするとよい。事前に示唆画像を表示しない「第2の操作受付演出」の実行に代えて、事前に示唆画像を表示する「第1の操作受付演出」の実行を開始するようにしてもよい。
このような実施形態によれば、高速変動が再開されたのちに、「発展演出」が実行されて「第2の保留変化色予兆演出」が実行されることが確定するとともに、「発展演出」の実行中に「操作受付演出」が開始されるので、遊技者に大当りが発生することへの大きな期待感を抱かせることができる。
操作部に対する操作が行われなかった場合、「第2の操作受付演出」の実行期間は「発展演出」が終了するタイミングであるタイミングt13.5において終了する。
操作部に対する操作が行われた場合には操作に対応した画像の表示が行われるが、その表示についても、「発展演出」が終了するタイミングであるタイミングt13.5において終了する。
このように操作部が操作受付可能となる期間や操作受付に対応した画像の表示が行われる期間を極めて短いものとすることで遊技に緊張感を出すことができる。
なお、「第2の保留変化色予兆演出」が開始されて予兆演出用背景画像が表示されている期間(タイミングt13.5からタイミングt20.5)のうちの所定のタイミングまで、操作受付に対応した画像の表示を継続してもよい。あるいは、予兆演出用背景画像の表示が終了したのちの所定のタイミングまで、操作受付に対応した画像の表示を継続してもよい。
このような実施形態によれば、操作受付の期間は短いものの、操作受付に対応した画像は長期間表示されることになり、操作部をうまく操作できたことに対する満足感を遊技者に与えることができる。
「発展演出」が終了するタイミングであるタイミングt13.5において、「第2の操作受付演出」が終了する実施形態を示したが、「第2の保留変化色予兆演出」が開始されて予兆演出用背景画像が表示されている期間においても「第2の操作受付演出」を継続するようにしてもよい。この場合、「第2の保留変化色予兆演出」中にも操作受付に対応した画像の表示が行われることとなる。
このような実施形態によれば、操作有効期間を長くすることができるため、操作部を確実に操作させることができる。
「第2の保留変化色予兆演出」中にも操作受付に対応した画像の表示が行われることとなるが、予兆演出用背景画像の表示中に操作受付に対応した画像の表示を終了するようにしてもよいし、予兆演出用背景画像の表示後も操作受付に対応した画像の表示が継続されるようにしてもよい。
「第1の保留変化色予兆演出」が終了してから「第2の保留変化色予兆演出」が開始されるまでの期間において装飾図柄を高速変動にする変形例を示したが、装飾図柄が高速変動している期間において、「可動装飾部材移動演出」の実行を開始し、可動装飾部材の待機位置から移動位置への移動を開始してもよい。また、予兆演出用背景画像の表示中に可動装飾部材の移動位置への移動が完了するようにするとよい。
あるいは、可動装飾部材の移動位置への移動が完了したのちに、「第2の保留変化色予兆演出」が開始されるようにしてもよいし、予兆演出用背景画像の表示終了後に、可動装飾部材の移動位置への移動が完了するようにしてもよい。
なお、可動装飾部材が動作した場合は、動作しなかった場合よりも大当りの期待度が高い。このため、可動装飾部材が動作した場合には、「第2の保留変化色予兆演出」をより盛り上げることができる。
「第1の保留変化色予兆演出」が終了してから「第2の保留変化色予兆演出」が開始されるまでの期間において装飾図柄を高速変動にする変形例を示したが、「第2の保留変化色予兆演出」において表示される予兆演出用背景画像の種類によって、装飾図柄が高速変動している期間において、「可動装飾部材移動演出」を実行しないようにしてもよい。
例えば、「第2の保留変化色予兆演出」において第1の予兆演出用背景画像が表示される場合には、「可動装飾部材移動演出」が実行される場合と実行されない場合とがあり、「第2の保留変化色予兆演出」において第2の予兆演出用背景画像が表示される場合には、「可動装飾部材移動演出」が必ず実行されないようにしてもよい。
なお、予兆演出用背景画像の種類によって大当りの期待度を異ならせてもよい。例えば、第1の予兆演出用背景画像と第2の予兆演出用背景画像とで、前者の方の期待度を高くしてもよいし、後者の方の期待度を高くしてもよいし、両者の期待度が同じでもよい。
このような実施形態によれば、「可動装飾部材移動演出」が実行されるか否かにより、表示される予兆演出用背景画像の種類を推測でき、また、大当りの期待度についても推測することができる。また、「可動装飾部材移動演出」が実行されないことで、「第2の保留変化色予兆演出」に遊技者を集中させることができる。
「第1の保留変化色予兆演出」が終了してから「第2の保留変化色予兆演出」が開始されるまでの期間において装飾図柄を高速変動にする変形例を示したが、装飾図柄が高速変動している期間において、「か~ら~の~」という文字の表示を開始してもよい。また、「か~ら~の~」という文字の色として、白色(低期待度)、赤色(中期待度)、虹色(大当り確定)の三種類の色を設け、文字の色により大当りの期待度を示してもよい。また、予兆演出用背景画像の表示中に「か~ら~の~」という文字の表示が終了するようにするとよい。
このような実施形態によれば、「第2の保留変化色予兆演出」に遊技者を期待させることができる。
また、予兆演出用背景画像の表示中に「か~ら~の~」という文字の表示が終了するようにするのではなく、予兆演出用背景画像が表示される前に、「か~ら~の~」という文字の表示を終了するようにしてもよい。このような実施形態によれば、短期間で「か~ら~の~」という文字の表示が終了するので、「第2の保留変化色予兆演出」に遊技者を集中させることができる。
以下に、「第2の操作受付演出」、「可動装飾部材移動演出」、所定の予告演出(「ステップアップ予告演出」や「お天気予告演出」)の開始タイミング、演出実行中の所定のタイミング(以下「中間タイミング」という場合がある)、終了タイミングの時間関係について説明する。
まず、「第2の操作受付演出」については、操作指示表示の表示を開始するタイミング、操作指示表示の表示を終了するタイミング(操作有効期間の終了タイミングであり、操作後表示の表示を開始するタイミングでもある)、操作後表示の表示を終了するタイミングがある。なお、操作指示表示が開始されて操作部に対する操作が行われた場合には、操作後表示が即座に行われる。なお、操作の有無に関わらず、操作後表示の終了タイミングは変化しない。
また、「可動装飾部材移動演出」については可動装飾部材の移動位置への移動開始タイミング、移動位置への移動完了タイミング、待機位置への移動完了タイミングがある。
また、所定の予告演出(「ステップアップ予告演出」や「お天気予告演出」)については開始タイミング及び終了タイミングがある。
これらの各タイミングについて、他のタイミングとの時間的な前後関係を説明する。
図411に示すとおり、これらの演出の開始タイミングのうち最も早いタイミング(操作指示表示の開始タイミング、可動装飾部材の移動開始タイミング、予告演出の開始タイミングのうちの少なくとも1つ)は「発展演出」における「か~ら~の~」の表示が開始されるタイミング(タイミングt13)である。
以下に、操作指示表示の表示開始タイミングと他のタイミングとの関係について説明する。
操作指示表示の表示開始タイミングと他の開始タイミングとの関係について説明する。
操作指示表示を開始した後に可動装飾部材の移動を開始したり、操作指示表示の開始と同時に可動装飾部材の移動を開始したり、可動装飾部材の移動を開始した後に操作指示表示を開始するようにしてもよい。
操作指示表示を開始した後に所定の予告演出の実行を開始したり、操作指示表示の開始と同時に所定の予告演出の実行を開始したり、所定の予告演出の実行を開始した後に操作指示表示を開始するようにしてもよい。
操作指示表示の表示開始タイミングと他の中間タイミングとの関係について説明する。
操作指示表示を開始した後に可動装飾部材の移動位置への移動を完了したり、操作指示表示の開始と同時に可動装飾部材の移動位置への移動を完了したり、可動装飾部材の移動位置への移動が完了した後に操作指示表示を開始するようにしてもよい。
操作指示表示の表示開始タイミングと他の終了タイミングとの関係について説明する。
操作指示表示を開始した後に可動装飾部材の待機位置への移動を完了したり、操作指示表示の開始と同時に可動装飾部材の待機位置への移動を完了したり、可動装飾部材の待機位置への移動が完了した後に操作指示表示を開始するようにしてもよい。
操作指示表示を開始した後に所定の予告演出の実行を終了したり、操作指示表示の開始と同時に所定の予告演出の実行を終了したり、所定の予告演出の実行を終了した後に操作指示表示を開始するようにしてもよい。
以下に、操作指示表示の表示終了タイミングと他のタイミングとの関係について説明する。
操作指示表示の表示終了タイミングと他の開始タイミングとの関係について説明する。
操作指示表示を終了した後に可動装飾部材の移動を開始したり、操作指示表示の終了と同時に可動装飾部材の移動を開始したり、可動装飾部材の移動を開始した後に操作指示表示を終了するようにしてもよい。
操作指示表示を終了した後に所定の予告演出の実行を開始したり、操作指示表示の終了と同時に所定の予告演出の実行を開始したり、所定の予告演出の実行を開始した後に操作指示表示を終了するようにしてもよい。
操作指示表示の表示終了タイミングと他の中間タイミングとの関係について説明する。
操作指示表示を終了した後に可動装飾部材の移動位置への移動を完了したり、操作指示表示の終了と同時に可動装飾部材の移動位置への移動を完了したり、可動装飾部材の移動位置への移動が完了した後に操作指示表示を終了するようにしてもよい。
操作指示表示の表示終了タイミングと他の終了タイミングとの関係について説明する。
操作指示表示を終了した後に可動装飾部材の待機位置への移動を完了したり、操作指示表示の終了と同時に可動装飾部材の待機位置への移動を完了したり、可動装飾部材の待機位置への移動が完了した後に操作指示表示を終了するようにしてもよい。
操作指示表示を終了した後に所定の予告演出の実行を終了したり、操作指示表示の終了と同時に所定の予告演出の実行を終了したり、所定の予告演出の実行を終了した後に操作指示表示を終了するようにしてもよい。
以下に、操作後表示の終了タイミングと他のタイミングとの関係について説明する。
操作後表示の終了タイミングと他の開始タイミングとの関係について説明する。
操作後表示を終了した後に可動装飾部材の移動を開始したり、操作後表示の終了と同時に可動装飾部材の移動を開始したり、可動装飾部材の移動を開始した後に操作後表示を終了するようにしてもよい。
操作後表示を終了した後に所定の予告演出の実行を開始したり、操作後表示の終了と同時に所定の予告演出の実行を開始したり、所定の予告演出の実行を開始した後に操作後表示を終了するようにしてもよい。
操作後表示の終了タイミングと他の中間タイミングとの関係について説明する。
操作後表示を終了した後に可動装飾部材の移動位置への移動を完了したり、操作後表示の終了と同時に可動装飾部材の移動位置への移動を完了したり、可動装飾部材の移動位置への移動が完了した後に操作後表示を終了するようにしてもよい。
操作後表示の終了タイミングと他の終了タイミングとの関係について説明する。
操作後表示を終了した後に可動装飾部材の待機位置への移動を完了したり、操作後表示の終了と同時に可動装飾部材の待機位置への移動を完了したり、可動装飾部材の待機位置への移動が完了した後に操作後表示を終了するようにしてもよい。
操作後表示を終了した後に所定の予告演出の実行を終了したり、操作後表示の終了と同時に所定の予告演出の実行を終了したり、所定の予告演出の実行を終了した後に操作後表示を終了するようにしてもよい。
以下に、可動装飾部材の移動開始タイミングと他のタイミングとの関係について説明する。
可動装飾部材の移動開始タイミングと他の開始タイミングとの関係について説明する。
可動装飾部材の移動を開始した後に操作指示表示を開始したり、可動装飾部材の移動の開始と同時に操作指示表示を開始したり、操作指示表示を開始した後に可動装飾部材の移動を開始するようにしてもよい。
可動装飾部材の移動を開始した後に所定の予告演出の実行を開始したり、可動装飾部材の移動の開始と同時に所定の予告演出の実行を開始したり、所定の予告演出の実行を開始した後に可動装飾部材の移動を開始するようにしてもよい。
可動装飾部材の移動開始タイミングと他の中間タイミングとの関係について説明する。
可動装飾部材の移動を開始した後に操作指示表示を終了したり、可動装飾部材の移動の開始と同時に操作指示表示を終了したり、操作指示表示を終了した後に可動装飾部材の移動を開始するようにしてもよい。
可動装飾部材の移動開始タイミングと他の終了タイミングとの関係について説明する。
可動装飾部材の移動を開始した後に操作後表示を終了したり、可動装飾部材の移動の開始と同時に操作後表示を終了したり、操作後表示を終了した後に可動装飾部材の移動を開始するようにしてもよい。
可動装飾部材の移動を開始した後に所定の予告演出の実行を終了したり、可動装飾部材の移動の開始と同時に所定の予告演出の実行を終了したり、所定の予告演出の実行を終了した後に操作指示表示を開始するようにしてもよい。
以下に、可動装飾部材の移動位置への移動完了タイミングと他のタイミングとの関係について説明する。
可動装飾部材の移動位置への移動完了タイミングと他の開始タイミングとの関係について説明する。
可動装飾部材の移動位置への移動が完了した後に操作指示表示を開始したり、可動装飾部材の移動位置への移動の完了と同時に操作指示表示を開始したり、操作指示表示を開始した後に可動装飾部材の移動位置への移動を完了するようにしてもよい。
可動装飾部材の移動位置への移動が完了した後に所定の予告演出の実行を開始したり、可動装飾部材の移動位置への移動の完了と同時に所定の予告演出の実行を開始したり、所定の予告演出の実行を開始した後に可動装飾部材の移動位置への移動を完了するようにしてもよい。
可動装飾部材の移動位置への移動完了タイミングと他の中間タイミングとの関係について説明する。
可動装飾部材の移動位置への移動が完了した後に操作指示表示を終了したり、可動装飾部材の移動位置への移動の完了と同時に操作指示表示を終了したり、操作指示表示を終了した後に可動装飾部材の移動位置への移動を完了するようにしてもよい。
可動装飾部材の移動位置への移動完了タイミングと他の終了タイミングとの関係について説明する。
可動装飾部材の移動位置への移動が完了した後に操作後表示を終了したり、可動装飾部材の移動位置への移動の完了と同時に操作後表示を終了したり、操作後表示を終了した後に可動装飾部材の移動位置への移動を完了するようにしてもよい。
可動装飾部材の移動位置への移動が完了した後に所定の予告演出の実行を終了したり、可動装飾部材の移動位置への移動の完了と同時に所定の予告演出の実行を終了したり、所定の予告演出の実行を終了した後に可動装飾部材の移動位置への移動を完了するようにしてもよい。
以下に、可動装飾部材の待機位置への移動完了タイミングと他のタイミングとの関係について説明する。
可動装飾部材の待機位置への移動完了タイミングと他の開始タイミングとの関係について説明する。
可動装飾部材の待機位置への移動が完了した後に操作指示表示を開始したり、可動装飾部材の待機位置への移動の完了と同時に操作指示表示を開始したり、操作指示表示を開始した後に可動装飾部材の待機位置への移動を完了するようにしてもよい。
可動装飾部材の待機位置への移動が完了した後に所定の予告演出の実行を開始したり、可動装飾部材の待機位置への移動の完了と同時に所定の予告演出の実行を開始したり、所定の予告演出の実行を開始した後に可動装飾部材の待機位置への移動を完了するようにしてもよい。
可動装飾部材の待機位置への移動完了タイミングと他の中間タイミングとの関係について説明する。
可動装飾部材の待機位置への移動が完了した後に操作指示表示を終了したり、可動装飾部材の待機位置への移動の完了と同時に操作指示表示を終了したり、操作指示表示を終了した後に可動装飾部材の待機位置への移動を完了するようにしてもよい。
可動装飾部材の待機位置への移動完了タイミングと他の終了タイミングとの関係について説明する。
可動装飾部材の待機位置への移動が完了した後に操作後表示を終了したり、可動装飾部材の待機位置への移動の完了と同時に操作後表示を終了したり、操作後表示を終了した後に可動装飾部材の待機位置への移動を完了するようにしてもよい。
可動装飾部材の待機位置への移動が完了した後に所定の予告演出の実行を終了したり、可動装飾部材の待機位置への移動の完了と同時に所定の予告演出の実行を終了したり、所定の予告演出の実行を終了した後に可動装飾部材の待機位置への移動を完了するようにしてもよい。
以下に、所定の予告演出の実行開始タイミングと他のタイミングとの関係について説明する。
所定の予告演出の実行開始タイミングと他の開始タイミングとの関係について説明する。
所定の予告演出の実行を開始した後に操作指示表示を開始したり、所定の予告演出の実行の開始と同時に操作指示表示を開始したり、操作指示表示を開始した後に所定の予告演出の実行を開始するようにしてもよい。
所定の予告演出の実行を開始した後に可動装飾部材の移動を開始したり、所定の予告演出の実行の開始と同時に可動装飾部材の移動を開始したり、可動装飾部材の移動を開始した後に所定の予告演出の実行を開始するようにしてもよい。
所定の予告演出の実行開始タイミングと他の中間タイミングとの関係について説明する。
所定の予告演出の実行を開始した後に操作指示表示を終了したり、所定の予告演出の実行の開始と同時に操作指示表示を終了したり、操作指示表示を終了した後に所定の予告演出の実行を開始するようにしてもよい。
所定の予告演出の実行を開始した後に可動装飾部材の移動位置への移動を完了したり、所定の予告演出の実行の開始と同時に可動装飾部材の移動位置への移動を完了したり、可動装飾部材の移動位置への移動が完了した後に所定の予告演出の実行を開始するようにしてもよい。
所定の予告演出の実行開始タイミングと他の終了タイミングとの関係について説明する。
所定の予告演出の実行を開始した後に操作後表示を終了したり、所定の予告演出の実行の開始と同時に操作後表示を終了したり、操作後表示を終了した後に所定の予告演出の実行を開始するようにしてもよい。
所定の予告演出の実行を開始した後に可動装飾部材の待機位置への移動を完了したり、所定の予告演出の実行の開始と同時に可動装飾部材の待機位置への移動を完了したり、可動装飾部材の待機位置への移動が完了した後に所定の予告演出の実行を開始するようにしてもよい。
以下に、所定の予告演出の実行終了タイミングと他のタイミングとの関係について説明する。
所定の予告演出の実行終了タイミングと他の開始タイミングとの関係について説明する。
所定の予告演出の実行を終了した後に操作指示表示を開始したり、所定の予告演出の実行の終了と同時に操作指示表示を開始したり、所定の予告演出の実行を開始した後に操作後表示を終了するようにしてもよい。
所定の予告演出の実行を終了した後に可動装飾部材の移動を開始したり、所定の予告演出の実行の終了と同時に可動装飾部材の移動を開始したり、可動装飾部材の移動を開始した後に所定の予告演出の実行を終了するようにしてもよい。
所定の予告演出の実行終了タイミングと他の中間タイミングとの関係について説明する。
所定の予告演出の実行を終了した後に操作指示表示を終了したり、所定の予告演出の実行の終了と同時に操作指示表示を終了したり、操作指示表示を終了した後に所定の予告演出の実行を終了するようにしてもよい。
所定の予告演出の実行を終了した後に可動装飾部材の移動位置への移動を完了したり、所定の予告演出の実行の終了と同時に可動装飾部材の移動位置への移動を完了したり、可動装飾部材の移動位置への移動が完了した後に所定の予告演出の実行を終了するようにしてもよい。
所定の予告演出の実行終了タイミングと他の終了タイミングとの関係について説明する。
所定の予告演出の実行を終了した後に可動装飾部材の待機位置への移動を完了したり、所定の予告演出の実行の終了と同時に可動装飾部材の待機位置への移動を完了したり、可動装飾部材の待機位置への移動が完了した後に所定の予告演出の実行を終了するようにしてもよい。
所定の予告演出の実行を終了した後に操作後表示を終了したり、所定の予告演出の実行の終了と同時に操作後表示を終了したり、操作後表示を終了した後に所定の予告演出の実行を終了するようにしてもよい。
あるタイミングと他のタイミングの2つのタイミングの時間的な関係を示したが、上述した各タイミングの時間的な関係同士を組み合わせてもよい。この場合、3つ以上のタイミングについて時間的な関係が示されることとなる。
以下に、図399、図411に示すタイムチャートを参照して、3つ以上のタイミングを組み合わせた実施形態を例示する。なお、図411は、図399に示すタイミングt11~タイミングt20の期間における、「第2の操作受付演出」、「可動装飾部材移動演出」、「所定の予告演出」の実行態様を示すタイムチャートである。なお図411(a)~図411(c)では、それぞれタイミングt11からタイミングt20の期間における各演出の実行タイミングや演出を実行する時間の長さ等が異なるものとなっている。
操作指示表示を開始した後に可動装飾部材の移動を開始し、可動装飾部材の移動を開始した後に所定の予告演出の実行を開始し、所定の予告演出の実行を開始した後に操作指示表示を終了し、操作指示表示を終了した後に可動装飾部材の移動位置への移動を完了し、可動装飾部材の移動位置への移動が完了した後に所定の予告演出の実行を終了し、所定の予告演出の実行を終了した後に操作後表示を終了し、操作後表示を終了した後に可動装飾部材の待機位置への移動を完了するようにしてもよい。
例えば、図411(a)に示す実施形態では、タイミングt13において操作指示表示を開始し、タイミングt13.5において可動装飾部材の移動を開始し、タイミングt14において所定の予告演出の実行を開始し、タイミングt14.5において操作後表示を開始し、タイミングt15.5において可動装飾部材の移動位置への移動を完了し、タイミングt16において所定の予告演出の実行を終了し、タイミングt16.5において操作後表示を終了し、タイミングt17.5において可動装飾部材の待機位置への移動を完了する。
操作指示表示を開始した後に所定の予告演出の実行を開始し、所定の予告演出の実行を開始した後に可動装飾部材の移動を開始し、可動装飾部材の移動を開始した後に操作指示表示を終了し、操作指示表示を終了した後に可動装飾部材の移動位置への移動を完了し、可動装飾部材の移動位置への移動が完了した後に所定の予告演出の実行を終了し、所定の予告演出の実行を終了した後に操作後表示を終了し、操作後表示を終了した後に可動装飾部材の待機位置への移動を完了するようにしてもよい。
例えば、図411(b)に示す実施形態では、タイミングt13において操作指示表示を開始し、タイミングt13.5において所定の予告演出の実行を開始し、タイミングt14において可動装飾部材の移動を開始し、タイミングt14.5において操作後表示を開始し、タイミングt16において可動装飾部材の移動位置への移動を完了し、タイミングt16.5において所定の予告演出の実行を終了し、タイミングt17において操作後表示を終了し、タイミングt18において可動装飾部材の待機位置への移動を完了する。
所定の予告演出の実行を開始した後に可動装飾部材の移動を開始し、可動装飾部材の移動を開始した後に可動装飾部材の移動位置への移動を完了し、可動装飾部材の移動位置への移動が完了した後に操作指示表示を開始し、操作指示表示を開始した後に所定の予告演出の実行を終了し、所定の予告演出の実行を終了した後に操作指示表示を終了し、操作指示表示を終了した後に可動装飾部材の待機位置への移動を完了し、可動装飾部材の待機位置への移動が完了した後に操作後表示を終了するようにしてもよい。
例えば、図411(c)に示す実施形態では、タイミングt13において所定の予告演出の実行を開始し、タイミングt13.5において可動装飾部材の移動を開始し、タイミングt15.5において可動装飾部材の移動位置への移動を完了し、タイミングt16において操作指示表示を開始し、タイミングt16.5において所定の予告演出の実行を終了し、タイミングt17.5において操作後表示を開始し、タイミングt18において可動装飾部材の待機位置への移動を完了し、タイミングt19.5において操作後表示を終了する。
ある事象の発生タイミングとその後に発生する他の事象の発生タイミングの差は最低でも0.5秒以上とすることが望ましい。図411を参照して示した実施形態においてはすべて0.5秒以上としている。これにより、ある事象と他の事象とが同時に発生したのか、他の事象が遅れて発生したのかを遊技者が認識することができる。
なお、最低でも0.5秒以上とするのではなく、最低でも1秒以上としてもよい。この場合には、遅れて発生したことをより明確に認識することができる。
操作受付演出として「第1の操作受付演出」に代えて「第2の操作受付演出」を採用してもよい。この場合、操作指示表示を開始する前に、操作が有効となることを示唆する示唆画像の表示が所定のタイミングで行われることとなる。この示唆画像の表示タイミングについても上述した操作指示表示の開始タイミングと他のタイミングとの時間的関係と同様の時間的関係をとることができる。
例えば、可動装飾部材の移動を開始するタイミングとの関係で言えば、示唆画像の表示を開始した後に可動装飾部材の移動を開始したり、示唆画像の表示の開始と同時に可動装飾部材の移動を開始したり、可動装飾部材の移動を開始した後に示唆画像の表示を開始するようにしてもよい。
示唆画像の表示開始タイミングと他の各種のタイミングとの関係についても同様である。
「操作受付演出」、「可動装飾部材移動演出」、「所定の予告演出」の3つの演出が実行される場合の各タイミングの関係を示したが、3つの演出のうちのいずれか2つの演出が実行される場合の各タイミングの関係を定義したものとしてもよい。
例えば、「操作受付演出」、「可動装飾部材移動演出」の実行タイミングとして、操作指示表示を開始した後に可動装飾部材の移動を開始し、可動装飾部材の移動を開始した後に操作指示表示を終了し、操作指示表示を終了した後に可動装飾部材の移動位置への移動を完了し、可動装飾部材の移動位置への移動が完了した後に操作後表示を終了し、操作後表示を終了した後に可動装飾部材の待機位置への移動を完了するようにしてもよい。
なお、「操作受付演出」、「可動装飾部材移動演出」、「所定の予告演出」の3つの演出のうち、実行された演出の数が多いほど期待度が高くなるようにするとよい。つまり、1つの演出のみが実行された場合よりも、2つの演出が実行された場合の期待度を高くし、2つの演出が実行された場合よりも、3つの演出が実行された場合の期待度を高くするとよい。
図399に示すように「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像の移動に要する期間(タイミングt6.5からタイミングt12)の長さ(5.5秒間)よりも、「第2の保留変化色予兆演出」における予兆演出用背景画像を表示する期間(タイミングt13.5からタイミングt20.5)の長さ(7秒間)の方が長いものとなっている。
なお、予兆演出用背景画像を表示する期間の長さをさらに長く(例えば10秒間)としてもよい。この場合、演出内容を説明する表示や残時間ゲージ画像の表示時間を長くするとよい。
「第1の保留変化色予兆演出」も「第2の保留変化色予兆演出」も待機保留画像の表示態様を変化させる演出ではあるが、このような実施形態とすることで、「第1の保留変化色予兆演出」のみで終了する場合よりも「第2の保留変化色予兆演出」まで発展した場合の方が大当りの期待度が高いことを遊技者に意識付けさせることができる。
なお、「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像の移動に要する期間の長さを、「第2の保留変化色予兆演出」における予兆演出用背景画像を表示する期間の長さと同一としてもよい。この場合、演出内容を説明する表示や残時間ゲージ画像の表示時間を短くするとよい。「第1の保留変化色予兆演出」も「第2の保留変化色予兆演出」も待機保留画像の表示態様を変化させる演出であるため、同じ時間とすることで待機保留画像が変化するタイミングが遊技者にとって把握しやすいものとなり、待機保留画像が変化するタイミングが分からない、分かりにくいという苛立ちを遊技者が感じることを抑制することができる。
あるいは、「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像の移動に要する期間の長さを、「第2の保留変化色予兆演出」における予兆演出用背景画像を表示する期間の長さよりも長いものとしてもよい。この場合、演出内容を説明する表示や残時間ゲージ画像の表示時間を短くする(例えば合計で3秒間にする)とよい。
「第1の保留変化色予兆演出」のみで終了する場合よりも「第2の保留変化色予兆演出」まで発展した方が大当りの期待度が高いことから、「第2の保留変化色予兆演出」を長時間遊技者に見せてしまうと、長期的な緊張感を維持しなければいけなくなり疲労感が蓄積されてしまうが、敢えて、「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像の移動に要する期間の長さを、「第2の保留変化色予兆演出」における予兆演出用背景画像を表示する期間の長さよりも長くすることで、疲労感の蓄積を解消できるとともに、短時間で一気に期待感を高めることができる。
図399に示すように「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像の移動に要する期間(タイミングt6.5からタイミングt12)の長さ(5.5秒間)よりも、「第2の保留変化色予兆演出」における予兆演出用背景画像が表示されてから待機保留画像の表示態様が変化するまでの期間(タイミングt13.5からタイミングt20)の長さ(6.5秒間)の方が長いものとなっている。
なお、予兆演出用背景画像が表示されてから待機保留画像の表示態様が変化するまでの期間の長さをさらに長く(例えば10秒間)としてもよい。この場合、演出内容を説明する表示や残時間ゲージ画像の表示時間を長くするとよい。
「第1の保留変化色予兆演出」も「第2の保留変化色予兆演出」も待機保留画像の表示態様を変化させる演出ではあるが、このような実施形態とすることで、「第1の保留変化色予兆演出」のみで終了する場合よりも「第2の保留変化色予兆演出」まで発展した方が大当りの期待度が高いことを遊技者に意識付けさせることができる。
なお、「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像の移動に要する期間の長さを、「第2の保留変化色予兆演出」における予兆演出用背景画像が表示されてから待機保留画像の表示態様が変化するまでの期間の長さと同一としてもよい。この場合、演出内容を説明する表示や残時間ゲージ画像の表示時間を短くするとよい。「第1の保留変化色予兆演出」も「第2の保留変化色予兆演出」も待機保留画像の表示態様を変化させる演出であるため、同じ時間とすることで待機保留画像が変化するタイミングが遊技者にとって把握しやすいものとなり、待機保留画像が変化するタイミングが分からない、分かりにくいという苛立ちを遊技者が感じることを抑制することができる。
あるいは、「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像の移動に要する期間の長さを、「第2の保留変化色予兆演出」における予兆演出用背景画像が表示されてから待機保留画像の表示態様が変化するまでの期間の長さよりも長いものとしてもよい。この場合、演出内容を説明する表示や残時間ゲージ画像の表示時間を短くする(例えば合計で3秒間にする)とよい。
「第1の保留変化色予兆演出」のみで終了する場合よりも「第2の保留変化色予兆演出」まで発展した方が大当りの期待度が高いことから、「第2の保留変化色予兆演出」を長時間遊技者に見せてしまうと、長期的な緊張感を維持しなければいけなくなり疲労感が蓄積されてしまうが、敢えて、「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像の移動に要する期間の長さを、「第2の保留変化色予兆演出」における予兆演出用背景画像を表示する期間の長さよりも長くすることで、疲労感の蓄積を解消できるとともに、短時間で一気に期待感を高めることができる。
図398に示すように「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像の移動に要する期間(タイミングt6.5からタイミングt12)の長さ(5.5秒間)は、「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像の移動終了から装飾図柄が高速変動を開始するまでの期間(タイミングt12からタイミングt13)の長さ(1秒間)よりも長いものとなっている。なお、図399を参照して示した実施形態の変形例においても、「発展演出」の実行に際して、タイミングt12.5において左中右の装飾図柄を高速変動状態としてもよいことは上述した通りである。
このような実施形態としているのは、「第1の保留変化色予兆演出」から「第2の保留変化色予兆演出」へと必ずしも発展するとは限らないことから、「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像の移動終了から装飾図柄が高速変動を開始するまでの期間(タイミングt12からタイミングt13)の時間をあまり長く設定する必要はなく、「第1の保留変化色予兆演出」における保留の変化をしっかりと遊技者に認識させた方が好ましいからである。
なお、「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像の移動に要する期間の長さを、「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像の移動終了から装飾図柄が高速変動を開始するまでの期間の長さと同一としてもよい。この場合、装飾図柄の仮停止期間を長くする(例えば待機保留画像の移動終了から5.5秒間仮停止させる)とよい。
「第1の保留変化色予兆演出」から「第2の保留変化色予兆演出」へと必ずしも発展するとは限らないが、このような実施形態とすることで、「第1の保留変化色予兆演出」から「第2の保留変化色予兆演出」へと発展するかどうかの分岐までの時間を、当該分岐前に行われる「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像の移動に要する期間(タイミングt6.5からタイミングt12)の長さ(5.5秒間)と同じにすることで、第1の保留変化色予兆演出から第2の保留変化色予兆演出へと発展するかどうかの分岐のタイミングを遊技者が認識しやすくなるという効果がある。
あるいは、「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像の移動に要する期間の長さを、「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像の移動終了から装飾図柄が高速変動を開始するまでの期間の長さよりも短いものとしてもよい。この場合、装飾図柄の仮停止期間をさらに長くする(例えば待機保留画像の移動終了から10秒間仮停止させる)とよい。
「第1の保留変化色予兆演出」から「第2の保留変化色予兆演出」へと必ずしも発展するとは限らないが、「第1の保留変化色予兆演出」から「第2の保留変化色予兆演出」へと発展するかどうかの分岐までの時間を、当該分岐前に行われる「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像の移動に要する期間(タイミングt6.5からタイミングt12)の長さ(5.5秒間)よりも長くすることで、第2の保留変化色予兆演出へと発展する場合であっても、当該分岐前に行われる「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像の移動に要する期間の長さまでは発展しないことになるため、過度の緊張感を軽減できる。
図398、図399に示すように「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像の移動終了から装飾図柄が高速変動を開始するまでの期間(タイミングt12からタイミングt13)の長さ(1秒間)よりも、「第2の保留変化色予兆演出」における予兆演出用背景画像の表示期間(タイミングt13.5からタイミングt20.5)の長さ(7秒間)の方が長いものとなっている。なお、図399を参照して示した実施形態の変形例においても、「発展演出」の実行に際して、タイミングt12.5において左中右の装飾図柄を高速変動状態としてもよいことは上述した通りである。
このような実施形態とすることで、「第2の保留変化色予兆演出」における待機保留画像の変化をしっかりと遊技者に認識させることができる。
なお、「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像の移動終了から装飾図柄が高速変動を開始するまでの期間の長さを、「第2の保留変化色予兆演出」における予兆演出用背景画像の表示期間の長さと同一としてもよい。この場合、装飾図柄の仮停止期間を長くする(例えば待機保留画像の移動終了から7秒間仮停止させる)とよい。このような実施形態とすることで、「第2の保留変化色予兆演出」における保留の変化が行われるタイミングをしっかりと遊技者が把握することができる。
あるいは、「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像の移動終了から装飾図柄が高速変動を開始するまでの期間の長さを、「第2の保留変化色予兆演出」における予兆演出用背景画像の表示期間の長さよりも長いものとしてもよい。この場合、装飾図柄の仮停止期間をさらに長くする(例えば待機保留画像の移動終了から10秒間仮停止させる)とよい。「第2の保留変化色予兆演出」それ自体が当りに対する期待度が高く、「第2の保留変化色予兆演出」に発展すると当りに対する期待度が向上することで遊技者の期待感が向上することから、「第2の保留変化色予兆演出」による保留の変化にかかる時間よりも「第2の保留変化色予兆演出」に発展するかどうかの時間を長くした方が、遊技者の期待感を向上させることができる。
図398、図399に示すように「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像の移動終了から装飾図柄が高速変動を開始するまでの期間(タイミングt12からタイミングt13)の長さ(1秒間)よりも、「第2の保留変化色予兆演出」における予兆演出用背景画像の表示が開始されてから待機保留画像の表示態様が変化するまでの期間(タイミングt13.5からタイミングt20)の長さ(6.5秒間)の方が長いものとなっている。なお、図399を参照して示した実施形態の変形例においても、「発展演出」の実行に際して、タイミングt12.5において左中右の装飾図柄を高速変動状態としてもよいことは上述した通りである。
このような実施形態とすることで、「第2の保留変化色予兆演出」における待機保留画像の変化をしっかりと遊技者に認識させることができる。
なお、「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像の移動終了から装飾図柄が高速変動を開始するまでの期間の長さを、「第2の保留変化色予兆演出」における予兆演出用背景画像の表示が開始されてから待機保留画像の表示態様が変化するまでの期間の長さと同一としてもよい。この場合、装飾図柄の仮停止期間を長くする(例えば待機保留画像の移動終了から6秒間仮停止させる)とよい。このような実施形態とすることで、「第2の保留変化色予兆演出」における保留の変化が行われるタイミングをしっかりと遊技者が把握することができる。
あるいは、「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像の移動終了から装飾図柄が高速変動を開始するまでの期間の長さを、「第2の保留変化色予兆演出」における予兆演出用背景画像の表示が開始されてから待機保留画像の表示態様が変化するまでの期間の長さよりも長いものとしてもよい。この場合、装飾図柄の仮停止期間をさらに長くする(例えば待機保留画像の移動終了から10秒間仮停止させる)とよい。「第2の保留変化色予兆演出」それ自体が当りに対する期待度が高く、「第2の保留変化色予兆演出」に発展すると当りに対する期待度が向上することで遊技者の期待感が向上することから、「第2の保留変化色予兆演出」による保留の変化にかかる時間よりも「第2の保留変化色予兆演出」に発展するかどうかの時間を長くした方が、遊技者の期待感を向上させることができる。
始動入賞が発生したタイミングにおいて、変動表示の残り時間が15秒以上~20秒未満の場合には「第1の保留変化色予兆演出」は実行されるが、「第2の保留変化色予兆演出」については実行されない実施形態を示したが、変動表示の残り時間が15秒以上~20秒未満の場合に「保留変化色予兆演出」が実行されないようにしてもよい。
この場合、始動入賞が発生したタイミングにおいて、変動表示の残り時間が20秒以上~35秒未満の場合にのみ「保留変化色予兆演出」が実行されることとなる。
なお、変動表示の残り時間が35秒以上の場合にも「保留変化色予兆演出」が実行されるようにしてもよい。この場合、始動入賞が発生したタイミングにおいて、変動表示の残り時間が20秒以上の場合に「保留変化色予兆演出」が実行されることとなる。
「保留変化色予兆演出」の実行においては、「第1の保留変化色予兆演出」のみが実行される場合と、「第1の保留変化色予兆演出」の実行後に「第2の保留変化色予兆演出」が実行される場合とがあることを上述したが、この実行割合として以下の割合を採用することができる。
「第1の保留変化色予兆演出」のみが実行される割合を、「第1の保留変化色予兆演出」の実行後に「第2の保留変化色予兆演出」が実行される割合よりも高くしてもよい。
例えば、「第1の保留変化色予兆演出」のみが実行される割合を90%、「第1の保留変化色予兆演出」の実行後に「第2の保留変化色予兆演出」が実行される割合を10%としてもよい。
このような実施形態によれば、「第2の保留変化色予兆演出」が実行されにくいため、「第2の保留変化色予兆演出」が実行された際の期待感を高めることができる。
逆に、「第1の保留変化色予兆演出」のみが実行される割合を、「第1の保留変化色予兆演出」の実行後に「第2の保留変化色予兆演出」が実行される割合よりも低くしてもよい。
例えば、「第1の保留変化色予兆演出」のみが実行される割合を10%、「第1の保留変化色予兆演出」の実行後に「第2の保留変化色予兆演出」が実行される割合を90%としてもよい。
このような実施形態によれば、「第2の保留変化色予兆演出」が実行される確率が高くなるため、待機保留画像が変化する可能性のあるタイミングをより多く遊技者に提供できることとなる。
変動表示において、「保留変化色予兆演出」が実行されない場合、「第1の保留変化色予兆演出」のみが実行される「保留変化色予兆演出」が実行される場合、「第1の保留変化色予兆演出」の実行後に「第2の保留変化色予兆演出」が実行される「保留変化色予兆演出」が実行される場合がある。
これらの実行比率として、「保留変化色予兆演出」が実行されない割合を、「第1の保留変化色予兆演出」のみが実行される「保留変化色予兆演出」が実行される割合よりも高くしてもよい。また、「第1の保留変化色予兆演出」のみが実行される「保留変化色予兆演出」が実行される割合については、「第1の保留変化色予兆演出」の実行後に「第2の保留変化色予兆演出」が実行される「保留変化色予兆演出」が実行される割合よりも高くしてもよいし低くしてもよい。
例えば、「保留変化色予兆演出」が実行されない割合を70%、「第1の保留変化色予兆演出」のみが実行される「保留変化色予兆演出」が実行される割合を20%、「第1の保留変化色予兆演出」の実行後に「第2の保留変化色予兆演出」が実行される「保留変化色予兆演出」が実行される割合を10%としてもよい。
あるいは、「保留変化色予兆演出」が実行されない割合を70%、「第1の保留変化色予兆演出」のみが実行される「保留変化色予兆演出」が実行される割合を10%、「第1の保留変化色予兆演出」の実行後に「第2の保留変化色予兆演出」が実行される「保留変化色予兆演出」が実行される割合を20%としてもよい。
このような実施形態によれば、「保留変化色予兆演出」が実行されにくいため、「保留変化色予兆演出」が実行された際の期待感を高めることができる。
逆に、「保留変化色予兆演出」が実行されない割合を、「第1の保留変化色予兆演出」のみが実行される「保留変化色予兆演出」が実行される割合や「第1の保留変化色予兆演出」の実行後に「第2の保留変化色予兆演出」が実行される「保留変化色予兆演出」が実行される割合よりも低くしてもよい。また、「第1の保留変化色予兆演出」のみが実行される「保留変化色予兆演出」が実行される割合については、「第1の保留変化色予兆演出」の実行後に「第2の保留変化色予兆演出」が実行される「保留変化色予兆演出」が実行される割合よりも高くしてもよいし低くしてもよい。
例えば、「保留変化色予兆演出」が実行されない割合を10%、「第1の保留変化色予兆演出」のみが実行される「保留変化色予兆演出」が実行される割合を70%、「第1の保留変化色予兆演出」の実行後に「第2の保留変化色予兆演出」が実行される「保留変化色予兆演出」が実行される割合を20%としてもよい。
あるいは、「保留変化色予兆演出」が実行されない割合を10%、「第1の保留変化色予兆演出」のみが実行される「保留変化色予兆演出」が実行される割合を20%、「第1の保留変化色予兆演出」の実行後に「第2の保留変化色予兆演出」が実行される「保留変化色予兆演出」が実行される割合を70%としてもよい。
このような実施形態によれば、「保留変化色予兆演出」が実行される確率が高くなるため、待機保留画像が変化する可能性のあるタイミングをより多く遊技者に提供できることとなる。
なお、「保留変化色予兆演出」が実行されない割合を0%としてもよい。
例えば、「第1の保留変化色予兆演出」のみが実行される「保留変化色予兆演出」が実行される割合を70%、「第1の保留変化色予兆演出」の実行後に「第2の保留変化色予兆演出」が実行される「保留変化色予兆演出」が実行される割合を30%としてもよい。
あるいは、「第1の保留変化色予兆演出」のみが実行される「保留変化色予兆演出」が実行される割合を30%、「第1の保留変化色予兆演出」の実行後に「第2の保留変化色予兆演出」が実行される「保留変化色予兆演出」が実行される割合を70%としてもよい。
「保留変化色予兆演出」の実行中に、スピーカ(上部スピーカ573や下部スピーカ921)から変動演出音として、特定の曲(例えば特定の楽曲や特定のBGM)を所定期間、出力するようにしてもよい。なおこの場合、特定の曲の出力開始と同じタイミングか、特定の曲の出力開始前の所定のタイミングで出力中の変動演出音の出力は中止される。
例えば、図398、図399を参照して示したタイムチャートにおける装飾図柄が仮停止するタイミング(タイミングt5)から、新たな変動表示が開始されるタイミング(タイミングt31)まで特定の曲の出力を行うようにしてもよい。
あるいは、装飾図柄が仮停止するタイミングよりも前のタイミングから特定の曲の出力を行うようにしてもよい。例えば、始動入賞と同時に特定の曲の出力を開始し、その2秒後に装飾図柄が仮停止する(「第1の保留変化色予兆演出」が開始される)ようにしてもよい。
また、扉枠3や遊技盤5に設けられている所定の発光部材を変動演出音のメロディーに合わせた発光態様で発光させてもよい。これにより変動演出音の演出効果を高めることができる。
このような実施形態によれば、「保留変化色予兆演出」を盛り上げることができる。
「保留変化色予兆演出」においては、「第1の保留変化色予兆演出」のみが実行される場合と、「第1の保留変化色予兆演出」の実行後に「第2の保留変化色予兆演出」が実行される場合とがあるが、いずれの場合でも、特定の曲の出力を所定のタイミング(新たな変動表示が開始されるタイミングt31)まで継続するとよい。
具体的には、図398に示すタイムチャートにおいては、「第2の保留変化色予兆演出」が行われることがなかったタイミングt13以降の期間においても特定の曲の出力を継続するとよい。また、図399に示すタイムチャートにおいては、「発展演出」や「第2の保留変化色予兆演出」を実行中のタイミングt13以降の期間においても特定の曲の出力を継続するとよい。
このような実施形態によれば、「保留変化色予兆演出」を盛り上げることができる。また待機保留画像の表示態様が変化しなかった場合に遊技者が感じる残念な気持ちを特定の曲によって緩和させることができる。本実施形態における装飾図柄が高速変動となる時間は不定長である(実行中の変動表示の変動時間と「保留変化色予兆演出」開始のきっかけとなる始動入賞のタイミングに左右される)ため、このような出力態様とすることは効果的である。
変動表示開始時に出力を開始した変動演出音や変動表示の開始以前から出力していた変動演出音を特定の曲として「保留変化色予兆演出」においてもそのまま出力し続けるようにしてもよい。この場合、出力している変動演出音の音量を「保留変化色予兆演出」開始時に通常よりも大きくして「保留変化色予兆演出」が開始されたことを盛り上げるようにしてもよい。
「保留変化色予兆演出」の実行に基づいて、待機保留画像の表示態様が変化する場合があるが、表示態様が変化した待機保留画像に対応する変動表示が停止するまで特定の曲の出力を継続してもよい。あるいは、表示態様が変化した待機保留画像に対応する変動表示の開始後、所定のタイミングまで、特定の曲の出力を継続してもよい。なお、この場合は、所定のタイミングにおいて、特別なリーチ演出の実行を開始し、特別なリーチ演出に対応した曲の出力を行うとよい。なお、表示態様が変化した待機保留画像に対応する変動表示が終了するまでに要する時間が長い場合、特定の曲の再生が終了してしまう場合もありうるが、この場合は、特定の曲の再生が終了したのちに再度特定の曲の再生を開始するとよい。
このように複数の変動表示にまたがって同じ曲が続けて出力されることで表示態様が変化した待機保留画像に対応する装飾図柄の変動表示が開始されるまでの期間において、大当りへの期待感を盛り上げることができる。
遊技機から出力される音量を調整することができる機能を設けて、「保留変化色予兆演出」の実行中に音量を変更できるようにしてもよい。
具体的には、音量の調整を可能とする音量を上げるボタンと音量を下げるボタンを上皿321近傍の所定位置に設け、音量を上げるボタンを1回押下するたびに音量が1段階上がり、音量を下げるボタンを1回押下するたびに音量が1段階下がるようにするとよい。
音量の段階は2以上の複数段階とすることができるが、例えば10の段階を設けるとよい。この場合、最も音量が小さい段階を1段階目、最も音量が大きい段階を10段階目とする。また、最小音量に設定したときに出力される音の音量を70デシベル、最大音量に設定したときに出力される音の音量を90デシベルとし、調整ボタンの1回の操作によって音量が1段階ずつ上がったり下がったりするように構成するとよい。
音量の調整ボタンの連続した操作を受け付けない待機時間を設けるとよい。具体的には、ある押下操作から所定の待機時間が経過するまでの期間において、押下操作が行われたとしてもその押下操作を有効な操作として取り扱わないようにするとよい。このような態様とすることで、音量の調整ボタンが連打されたとしても急激に音量が上がったり下がったりすることを防止でき、音量が急激に変化して音量をうまく調整できないといった事態の発生や、音量がいきなり大きくなって他の遊技者に迷惑をかけてしまうといった事態の発生を防止できる。
なお、待機時間を長くし過ぎると音量変更に時間がかかり遊技者にストレスを感じさせることになるという課題も発生しうる。そこで待機時間としては0.1~1秒程度の時間のうちの所定の時間を採用するとよい。
音量の調整ボタンを押し続ける動作が行われた場合に音量の段階を1段階ずつ変化させてもよい。この場合も、待機時間が経過するまで音量段階は変化せず、待機時間が経過するたびに、音量の段階が1つずつ変化するようにするとよい。
このような実施形態とすることで、遊技者が音量の調整ボタンを操作して好みの音量に設定することが可能となる。
なお、待機時間の長さは予め定められた一定の長さとしてもよいし、遊技状況に応じて待機時間の長さを変更してもよい。
例えば、「第1の保留変化色予兆演出」中の装飾図柄が仮停止している期間においては、待機時間の長さを1秒間とし、「第2の保留変化色予兆演出」中の装飾図柄が仮停止している期間においては、待機時間の長さを0.2秒間としてもよい。
このような実施形態によれば、「第1の保留変化色予兆演出」中の装飾図柄が仮停止している期間(あるいは予兆演出用背景画像が表示されている期間)においては、ボタンの連打や長押しによって、音量が最小である1段階目から音量が最大である10段階目まで音量を変化させることができない。同様に、音量が最大である10段階目から音量が最小である1段階目まで音量を変化させることができない。
なお、装飾図柄が仮停止している期間よりも短い待機保留画像の移動期間においても、音量が最小である1段階目から音量が最大である10段階目まで音量を変化させることはできないし、音量が最大である10段階目から音量が最小である1段階目まで音量を変化させることはできない。
ただし、音量の設定が所定の中間の段階(例えば2段階目や3段階目)の場合には、音量を最小にすることは可能である。同様に、音量の設定が所定の中間の段階(例えば8段階目や9段階目)の場合には、音量を最大にすることは可能である。
一方、「第2の保留変化色予兆演出」中の装飾図柄が仮停止している期間においては、ボタンの連打や長押しによって、音量が最小である1段階目から音量が最大である10段階目まで音量を速やかに変化させることができる。同様に、音量が最大である10段階目から音量が最小である1段階目まで音量を速やかに変化させることができる。
なお、予兆演出用背景画像が表示されている期間においても、音量が最小である1段階目から音量が最大である10段階目まで音量を変化させることができるし、音量が最大である10段階目から音量が最小である1段階目まで音量を変化させることができる。
なお、ボタンの押下や長押しによって、音量が1段階ずつ変化する実施形態を示したが、ボタンの押下や長押しによって音量が複数段階(例えば、2段階や3段階)変化するようにしてもよい。例えば、音量を上げるボタンを1回押すたびに、音量が3段階上がるようにしてもよい。このような実施形態によればより速やかに音量の変更を行うことができる。
なお、以下のような実施形態としてもよい。
音量の段階が最大値にあるときに「第1の保留変化色予兆演出」の装飾図柄が仮停止している期間が開始され、「第1の保留変化色予兆演出」の装飾図柄が仮停止している期間が開始されると同時に音量調整を最小値にしようとしても「第1の保留変化色予兆演出」装飾図柄が仮停止している期間が終了するまでに最小値にはならない(なるようにしてもよい)。
音量の段階が最小値にあるときに「第1の保留変化色予兆演出」の装飾図柄が仮停止している期間が開始され、「第1の保留変化色予兆演出」の装飾図柄が仮停止している期間が開始されると同時に音量調整を最大値にしようとしても「第1の保留変化色予兆演出」の装飾図柄が仮停止している期間が終了するまでに最大値にはならない(なるようにしてもよい)。
音量の段階が最大値または最小値以外の所定の段階値(例えば、段階が4)にある状況で「第1の保留変化色予兆演出」の装飾図柄が仮停止している期間が開始され、「第1の保留変化色予兆演出」の装飾図柄が仮停止している期間が開始されると同時に音量調整を最大値にしようとしても「第1の保留変化色予兆演出」の装飾図柄が仮停止している期間が終了するまでに最大値にはならない(なるようにしてもよい)。
音量の段階が最大値または最小値以外の所定の段階値(例えば、段階が4)にある状況で「第1の保留変化色予兆演出」の装飾図柄が仮停止している期間が開始され、「第1の保留変化色予兆演出」の装飾図柄が仮停止している期間が開始されると同時に音量調整を最小値にしようとしても「第1の保留変化色予兆演出」の装飾図柄が仮停止している期間が終了するまでに最小値にはならない(なるようにしてもよい)。
音量の段階が最大値にあるときに「第2の保留変化色予兆演出」の装飾図柄が仮停止している期間が開始され、「第2の保留変化色予兆演出」装飾図柄が仮停止している期間が開始されると同時に音量調整を最小値にしようとしても「第2の保留変化色予兆演出」の装飾図柄が仮停止している期間が終了するまでに最小値にはならない(なるようにしてもよい)。
音量の段階が最小値にあるときに「第2の保留変化色予兆演出」の装飾図柄が仮停止している期間が開始され、「第2の保留変化色予兆演出」の装飾図柄が仮停止している期間が開始されると同時に音量調整を最大値にしようとしても「第2の保留変化色予兆演出」の装飾図柄が仮停止している期間が終了するまでに最大値にはならない(なるようにしてもよい)。
音量の段階が最大値または最小値以外の所定の段階値(例えば、段階が4)にある状況で「第2の保留変化色予兆演出」の装飾図柄が仮停止している期間が開始され、「第2の保留変化色予兆演出」の装飾図柄が仮停止している期間が開始されると同時に音量調整を最大値にしようとしても「第2の保留変化色予兆演出」の装飾図柄が仮停止している期間が終了するまでに最大値にはならない(なるようにしてもよい)。
音量の段階が最大値または最小値以外の所定の段階値(例えば、段階が4)にある状況で「第2の保留変化色予兆演出」の装飾図柄が仮停止している期間が開始され、「第2の保留変化色予兆演出」の装飾図柄が仮停止している期間が開始されると同時に音量調整を最小値にしようとしても「第2の保留変化色予兆演出」の装飾図柄が仮停止している期間が終了するまでに最小値にはならない(なるようにしてもよい)。
なお、「第2の保留変化色予兆演出」の装飾図柄が仮停止している期間に代えて、「第2の保留変化色予兆演出」の予兆演出用背景画像が表示されている期間としてもよい。
上述した「第1の保留変化色予兆演出」の実行中における音量調整に関する実施例や変形例と、「第2の保留変化色予兆演出」の実行中における音量調整に関する実施例や変形例とを適宜組み合わせてもよい。
このような実施形態によれば、「保留変化色予兆演出」の実行中に出力される曲の音量を「保留変化色予兆演出」の実行中に調整することができる。
「第1の保留変化色予兆演出」においては音量を大きく変更することが困難なため、演出自体に遊技者を集中させることができる。
一方、「第2の保留変化色予兆演出」が実行された場合、「第1の保留変化色予兆演出」が実行された場合よりも期待度が高い待機保留画像(例えば、金色の待機保留画像)が表示される可能性があるが、このような期待度の高い待機保留画像が表示されたにも関わらずハズレの結果となったときには遊技者は恥ずかしい思いを感じるおそれがある。そこで「第2の保留変化色予兆演出」においては音量を大きく変更することを容易な状態とし、期待度の高い待機保留画像が表示されうる「第2の保留変化色予兆演出」が実行されていることを他の遊技者に気づかれにくくすることができる。
また、「第2の保留変化色予兆演出」において、期待度が高い仮停止態様となった場合(例えば、「演出パターンPTN-2-16」が実行されて虹色の装飾図柄が仮停止して大当りが発生することが確定した場合)には、逆に音量が最小の段階であっても最大の段階まで上げることができるので、音量を最大の段階まで上げて、他の遊技者に対して自慢をすることができる。
音量の調整を可能とする音量を上げるボタンと音量を下げるボタンを上皿321近傍の所定位置に設けることに代えてあるいは加えて、光量の調整を可能とする光量を上げるボタンと光量を下げるボタンを上皿321近傍の所定位置に設けてもよい。
また、音量の調整に限らず、光量の調整についても上述した音量の調整についての実施形態を適用することができる。例えば、光量が最小である1段階目から光量が最大である10段階目まで光量を変化させることができるようにし、「保留変化色予兆演出」の実行中に、音量の調整の場合と同様に光量の調整を行うことができるようにしてもよい。
このような実施形態によれば、音量の調整を可能とした場合と同様の効果を得ることができる。
図399を参照して示した実施形態においては、「第2の保留変化色予兆演出」の実行回数は1回であったが、「第2の保留変化色予兆演出」の終了後に再び「第2の保留変化色予兆演出」が実行されるようにしてもよい。
例えば、図399(a)のタイミングt20からタイミングt20.5の期間において「発展演出」を実行して「か~ら~の~」と表示し、タイミングt20.5において、高速変動の状態となっている左中右の装飾図柄をすべて仮停止した状態として、「第2の保留変化色予兆演出」を再び実行するようにしてもよい。
同様に、図399(b)のタイミングt21からタイミングt21.5の期間において「発展演出」を実行して「か~ら~の~」と表示し、タイミングt21.5において、高速変動の状態となっている左中右の装飾図柄をすべて仮停止した状態として、「第2の保留変化色予兆演出」を再び実行するようにしてもよい。
また、「第2の保留変化色予兆演出」を実行する回数は2回に限らず3回以上としてもよい。
なお、「第2の保留変化色予兆演出」を実行するか否かを決定する際には、変動表示の残り時間を考慮する。具体的には、左装飾図柄が仮停止状態となる前に「第2の保留変化色予兆演出」の実行が終了する場合に、「第2の保留変化色予兆演出」を実行し、左装飾図柄が仮停止状態となる前に「第2の保留変化色予兆演出」の実行が終了しない場合には「第2の保留変化色予兆演出」を実行しない。
このような実施形態によれば、「第2の保留変化色予兆演出」が複数回(2回以上)実行されうるため、待機保留画像の変化態様が変化する機会を増やすことができる。また、変動表示の残り時間を有効に活用することができるため、遊技者に退屈な時間を提供することを防止できる。
「第1の保留変化色予兆演出」では通常背景画像Aの一部が視認可能であり、「第2の保留変化色予兆演出」においては通常背景画像Aに代えて予兆演出用背景画像が表示される実施形態を示したが、共通の画像を表示するようにしてもよい。例えば、通常背景画像Aの手前側に「保留変化色予兆演出」が実行されていることを示す画像を表示するようにしてもよい。例えば、通常背景画像Aの手前側に「保留昇格チャンス!」という文字が含まれた画像を表示するようにしてもよい。
「保留昇格チャンス!」という文字が含まれた画像は、「第1の保留変化色予兆演出」の開始タイミング及び「第2の保留変化色予兆演出」の開始タイミングから表示が開始される。
また、「第1の保留変化色予兆演出」の終了タイミング及び「第2の保留変化色予兆演出」の終了タイミングで表示が終了する。あるいは、保留画像が変化するタイミングが終了してから所定時間(例えば2秒間)が経過したタイミングで表示を終了してもよい。
また、「保留昇格チャンス!」という文字が含まれた画像の表示優先度は仮停止した装飾図柄や待機保留画像よりも低く設定されており仮停止した装飾図柄や待機保留画像の後ろ側に表示される。
図412を参照して、「保留昇格チャンス!」という文字が含まれた画像の表示態様について説明する。
図412(a)~図412(c)は、「第1の保留変化色予兆演出」中のオーラ画像の表示を開始するタイミング(図398、図399のタイミングt7.5)において、「保留昇格チャンス!」という文字が含まれた画像が表示されている表示状態を示している。
図412(a)、図412(b)、図412(c)の順で「保留昇格チャンス!」という文字が含まれた画像の大きさは大きくなっている。
図412(d)~図412(f)は、「第2の保留変化色予兆演出」中の演出内容を説明する表示を行っている(「READY GO!」という文字を表示している)タイミング(図399のタイミングt15.5からタイミングt16の後半)において、「保留昇格チャンス!」という文字が含まれた画像が表示されている表示状態を示している。
図412(d)、図412(e)、図412(f)の順で「保留昇格チャンス!」という文字が含まれた画像の大きさは大きくなっている。
なお、図412(a)において示した「保留昇格チャンス!」という文字が含まれた画像の大きさと、図412(d)において示した「保留昇格チャンス!」という文字が含まれた画像の大きさは同じである。
また、図412(b)において示した「保留昇格チャンス!」という文字が含まれた画像の大きさと、図412(e)において示した「保留昇格チャンス!」という文字が含まれた画像の大きさは同じである。
また、図412(c)において示した「保留昇格チャンス!」という文字が含まれた画像の大きさと、図412(f)において示した「保留昇格チャンス!」という文字が含まれた画像の大きさは同じである。なお、図412(c)、図412(f)における「保留昇格チャンス!」という文字が含まれた画像の大きさは表示領域1600aの大きさと同じであり、図中に示すように背景画像(ここでは、通常背景画像A)は視認不能となっている。
「第1の保留変化色予兆演出」の実行中と「第2の保留変化色予兆演出」の実行中とで、「保留昇格チャンス!」という文字が含まれた画像の表示態様を異なったものとしてもよい。例えば、「第1の保留変化色予兆演出」の実行中には図412(c)に示す「保留昇格チャンス!」という文字が含まれた大きな画像を表示し、「第2の保留変化色予兆演出」の実行中には図412(d)に示す「保留昇格チャンス!」という文字が含まれた小さな画像を表示してもよい。
逆に、「第1の保留変化色予兆演出」の実行中には図412(a)に示す「保留昇格チャンス!」という文字が含まれた小さな画像を表示し、「第2の保留変化色予兆演出」の実行には図412(f)に示す「保留昇格チャンス!」という文字が含まれた大きな画像を表示してもよい。
なお、この例に限らず、「第1の保留変化色予兆演出」の実行中には、図412(a)~図412(c)に示した「保留昇格チャンス!」という文字が含まれた画像のいずれかを表示することができる。同様に、「第2の保留変化色予兆演出」の実行中には、図412(d)~図412(f)に示した「保留昇格チャンス!」という文字が含まれた画像のいずれかを表示することができる。
このような実施形態によれば「保留昇格チャンス!」という文字が含まれた画像の大きさによって、背景画像(ここでは通常背景画像A)の視認可能な面積が変化することとなり、「保留変化色予兆演出」が開始されたことを明確にアピールできる。
また、「保留昇格チャンス!」という文字が含まれた画像の大きさが異なる場合には、「第1の保留変化色予兆演出」の実行中であるのか、「第2の保留変化色予兆演出」を実行中であるのかを遊技者が判別できる。
なお、「保留昇格チャンス!」という文字が含まれた画像の大きさが小さい場合は他の遊技者に気づかれにくい。一方、「保留昇格チャンス!」という文字が含まれた画像が大きい場合は他の遊技者に気づかれやすい。
文字が含まれた画像を例に挙げたが、文字に代えてキャラクタ画像や他の画像を表示した場合も同様の効果を得ることができる。
図400~図402等を参照してオーラ画像の手前側に待機保留画像が移動する実施形態を示したが、オーラ画像の表示優先度を待機保留画像の表示優先度よりも高くし、オーラ画像の後ろ側を待機保留画像が移動するようにしてもよい。
例えば、待機保留画像が移動を開始する前から、待機保留画像を手前側にオーラ画像を表示して待機保留画像を視認不能としてもよい。あるいは、表示中のオーラ画像の位置に待機保留画像が移動していき、オーラ画像の後ろ側に待機保留画像が位置するようにしてもよい。この場合も待機保留画像は視認不能となる。
また、待機保留画像が移動して、オーラ画像の後ろ側から待機保留画像が出現したときに、待機保留画像の表示態様が変化している場合があるようにしてもよい。あるいは、待機保留画像がオーラ画像の後ろ側に位置しているときにオーラ画像の表示を終了し、視認可能となった待機保留画像の表示態様が変化している場合があるようにしてもよい。
オーラ画像の大きさ及び表示位置としては、待機保留画像の表示位置(表示領域1600aの右下)に重なる大きさ及び表示位置を採用してもよいし、待機保留画像の表示位置(表示領域1600aの右下)に重ならない大きさ及び表示位置を採用してもよい。
また、異なる大きさのオーラ画像の表示を可能とし、オーラ画像の大きさが大きい方が、待機保留画像の表示態様が変化する可能性が高くなるようにしてもよい。
「保留変化色予兆演出」において、遊技機が備える発光装飾部材を発光状態とする演出(以下、発光演出と称する場合がある)を実行してもよい。発光装飾部材としては、扉枠3に設けられる扉枠左サイドユニット530、扉枠右サイドユニット550、扉枠トップユニット570や、遊技盤5に設けられる導光板1140、パネル板後方基板2420、戦車役物3770のうちの1つ以上を採用することができる。
発光演出は、具体的には、所定の発光装飾部材を消灯状態から発光状態とし、発光状態を所定時間継続したのち、発光状態から消灯状態とする。なお、発光状態においては、光源を継続して発光させてもよいし光源を周期的に点滅させて発光装飾部材が点滅して視認されるようにしてもよい。
発光演出を実行する具体的なタイミングとしては、例えば、始動入賞が発生したタイミングから「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像の変化する直前のタイミング(図398、図399の例におけるタイミングt9.5)まで発光装飾部材を発光させるとよい。
あるいは、始動入賞が発生したタイミングから「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像の移動中の所定のタイミング(図398、図399の例におけるタイミングt7)まで発光装飾部材を発光させてもよい。
あるいは、「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像の移動が開始されたタイミング(図398、図399の例におけるタイミングt6.5)から「第1の保留変化色予兆演出」における待機保留画像の移動が終了するまでタイミング(図398、図399の例におけるタイミングt12)まで発光装飾部材を発光させるとよい。
このような実施形態によれば、「保留変化色予兆演出」が開始されたことを遊技者にアピールすることができる。
「第2の保留変化色予兆演出」における予兆演出用背景画像が表示されている期間においては、「第1の保留変化色予兆演出」において発光状態に変化させていた発光装飾部材を発光状態に変化させないようにしてもよい。
このような実施形態によれば「保留変化色予兆演出」が過剰な演出となることを防止でき、遊技者を表示領域1600aにおける表示内容に集中させることができる。
「第1の保留変化色予兆演出」の実行に合わせて開始された発光演出を「発展演出」の実行期間(図399のタイミングt13からタイミングt13.5の期間)中まで継続するようにしてもよい。例えば図399のタイミングt5からタイミングt13.5の期間において発光演出を実行するようにしてもよい。
あるいは、「第1の保留変化色予兆演出」や「第2の保留変化色予兆演出」中には発光演出を行わず、「発展演出」の実行期間(図399のタイミングt13からタイミングt13.5の期間)中のみ発光演出を実行するようにしてもよい。
あるいは、「発展演出」の実行期間(図399のタイミングt13からタイミングt13.5の期間)中から「第2の保留変化色予兆演出」の実行期間の所定のタイミングまで発光演出を実行するようにしてもよい。
このような実施形態によれば、「第2の保留変化色予兆演出」が開始されることをアピールすることができる。
発光装飾部材を用いた発光演出が「第1の保留変化色予兆演出」の実行中や「発展演出」の実行中に終了する実施形態を示したが、「第2の保留変化色予兆演出」中に終了するようにしてもよい。
例えば、残時間ゲージ画像の表示中(図399のタイミングt16からタイミングt19の期間)の所定のタイミングに発光演出を終了したり、予兆演出用背景画像の表示を終了するタイミング(図399のタイミングt20.5)で発光演出を終了したり、予兆演出用背景画像の表示終了後の所定タイミング(図399のタイミングt20.5からタイミングt28.5の期間内の所定タイミング)で発光演出を終了したりするようにしてもよい。
発光装飾部材を用いた発光演出の例として、光源が継続して発光する発光状態と光源が点滅する発光状態とを示したが、これらの発光状態によって、期待度を示すようにしてもよい。例えば、光源が継続して発光する発光状態の期待度よりも、光源が点滅する発光状態の期待度の方が高くなるようにするとよい。あるいは、光源が点滅する発光状態の期待度よりも、光源が継続して発光する発光状態の期待度の方が高くなるようにするとよい。
光源が発する光の色によって期待度を示すようにしてもよい。
例えば、光源が白色、青色、赤色の3種類の光を発するようにして発光装飾部材を白色、青色、赤色のいずれかの色による発光状態としてもよい。また、白色、青色、赤色の順で期待度が高くなるようにしてもよい。
このような実施形態によれば、発光装飾部材の発光態様によって、期待度が示されるため、「保留変化色予兆演出」を盛り上げることができる。
「第2の保留変化色予兆演出」によって表示態様が変化した待機保留画像の表示時間は不定であり(始動入賞が発生したタイミングに基づいて、「保留変化色予兆演出」が開始されるため)、「第2の保留変化色予兆演出」によって表示態様が変化した待機保留画像が表示される時間は異なる場合がある。
「第1の保留変化色予兆演出」によって表示態様が変化した保留画像に対応した変動表示が行われると、当該変動表示において、装飾図柄がリーチ態様を示し大当りを期待させるリーチ演出を実行する場合と、装飾図柄がリーチ態様を示さず大当りを期待させるリーチ演出も実行しない場合とがある。また、「第1の保留変化色予兆演出」および「第2の保留変化色予兆演出」が行われて表示態様が変化した保留画像に対応した変動表示が行われると、当該変動表示において、装飾図柄がリーチ態様を示し大当りを期待させるリーチ演出を実行する場合と、装飾図柄がリーチ態様を示さず大当りを期待させるリーチ演出も実行しない場合とがある。「第1の保留変化色予兆演出」および「第2の保留変化色予兆演出」が行われた場合の方が「第1の保留変化色予兆演出」のみが行われる場合よりも大当りの期待度が高まるため、「第1の保留変化色予兆演出」のみが行われる場合より「第1の保留変化色予兆演出」および「第2の保留変化色予兆演出」が行われた場合の方が高い割合でリーチ演出を実行させるとした方が望ましい。
「保留変化色予兆演出」を実行することが決定されると、現在の変動表示に対応した装飾図柄の全てを仮停止させ、現在の変動表示が、例えば、所定のリーチ演出が実行されているときに「保留変化色予兆演出」を実行することが決定されると、現在の変動表示の結果はハズレであることが確定するため、所定のリーチ演出を中止して、「保留変化色予兆演出」に対応した演出が実行される(このときの背景画像としては、通常背景画像を表示する)実施例や、先読み演出としてリーチ演出を実行する実施例を示したが、実行済みの所定のリーチ演出の表示は、毎回の変動表示で表示されることがないため、希少な演出ともいえる。従って、所定のリーチ演出などが表示されているときに「保留変化色予兆演出」を実行することが決定されたとしても、実行している所定のリーチ演出などを継続して実行させるようにしてもよい。変動表示の結果がハズレになると分かっていても、演出それ自体を見るだけで興趣が高まる遊技者も存在するからである。このような場合、リーチ演出が行われているなかで、「第1の保留変化色予兆演出」のみを行うようにしてもよいし、「第2の保留変化色予兆演出」のみを行うようにしてもよい。
なお、所定のリーチ演出においては、当落結果を示唆するタイミングの直前に操作手段を模した模擬画像を表示し当該操作手段の操作を有効にして当該操作に基づいて当落結果を示唆する表示を行うリーチ演出もある。このようなリーチ演出の場合においては、当落結果を示唆するタイミングの直前に操作手段の操作が有効とされている期間(模擬画像が表示されている期間)では、「第1の保留変化色予兆演出」または「第2の保留変化色予兆演出」を実行されない(先読み演出として保留変化色予兆演出を実行すると決定されない)とした方が望ましく、当該所定のリーチ演出において「第1の保留変化色予兆演出」または「第2の保留変化色予兆演出」を実行する(先読み演出として「保留変化色予兆演出」を実行すると決定されうる)場合には、当該所定のリーチ演出が開始された後であって当該期間(模擬画像が表示されている期間)よりも前の所定のタイミングであれば実行するようにしてもよいとするとよい。また、当落結果を示唆するタイミングの直前に操作手段の操作を有効にすることなく(操作手段を模した模擬画像を表示することなく)当落結果を示唆する表示を行うリーチ演出もあるが、このようなリーチ演出の場合であっても当落結果を示唆するタイミングの直前では「第1の保留変化色予兆演出」または「第2の保留変化色予兆演出」を実行されない(先読み演出として保留変化色予兆演出を実行すると決定されない)とした方が望ましい。仮に、このようなリーチ演出の場合に「第1の保留変化色予兆演出」または「第2の保留変化色予兆演出」を実行する(先読み演出として保留変化色予兆演出を実行すると決定されうる)場合には、例えば、当該リーチ演出の長さ(時間)の1/2が経過するよりも前など、当落結果を示唆するタイミングの直前を避ける方が望ましい。
実施形態における、遊技機の構造や遊技機において実行される演出例等における各技術的事項を組み合わせて適用して実施形態としてもよい。また、遊技機の構造や遊技機において実行される演出例等における各技術的事項のうちの一部の技術的事項を組み合わせて適用して実施形態としてもよい。また、各役物構成における各技術的事項を組み合わせて適用して実施形態としてもよい。また、これらの各技術的事項を組み合わせて適用して実施形態としてもよい。なお、組み合わせる技術的事項の数は、2つに限られず2以上の任意の個数とすることができる。また、ある実施形態を変形した実施形態に対して、ある実施形態(または他の実施形態)を変形した実施形態を適用し、別の実施形態としてもよい。また、明細書中に記載の1の実施形態を複数変形させてもよい。例えば、1の実施形態に対して、2つの実施形態と2つの変形した実施形態とを適用することも可能である。また、このようにして当業者が想到することができた複数の実施形態について、1の遊技機において採用してもよい。
なお、ここでいう「実施形態」には、本明細書中において明示的に「実施形態」と記載したものに加えて、本明細書中において示した各種の変形形態、実施例、変形例、技術的事項、課題解決手段等も含むものとすることができる。
本発明について好適な実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、上述したように種々の改良及び設計の変更が可能である。
実施形態では、遊技機としてパチンコ機を例にあげて説明したが、実施形態を適用可能な遊技機は、パチンコ機のみに限定されるものではなく、パチンコ機以外の他の遊技機を採用してもよい。例えば、じゃん球遊技機、遊技球が遊技機内に封入された封入式遊技機(管理遊技機)、パチスロ機、メダルの投入を必要としないパチスロ機(メダルレス遊技機)、パチンコ機とパチスロ機とを融合させてなる遊技機(パロット等)等において、実施形態を採用してもよい。この場合にも、同様の作用効果を奏するものとすることが可能である。
1 パチンコ機
2 外枠
3 扉枠
4 本体枠
5 遊技盤
5’ 遊技盤
5a 遊技領域
6 CRユニット
190 ガラスユニット
530 扉枠左サイドユニット
550 扉枠右サイドユニット
570 扉枠トップユニット
931 電源基板
1000 前構成部材
1001 外レール
1002 内レール
1100 遊技パネル
1100a 遊技パネル開口部
1110 パネル板
1110a 障害釘貫通孔
1110b パネル板裏粗面部
1118 パネル板開口部
1140 導光板
1142 導光板粗面部
1146 導光板照明部材
1147 導光板用基板
1148 導光板用発光部材
1201 障害釘
1201a 障害釘頭部
1201b 障害釘第1胴体部
1201c 障害釘らせん形状部
1201d 障害釘第2胴体部
1201e 障害釘先端部
1230 命釘
1231 ジャンプ釘
1232 左側誘導釘
1310 主制御基板
1402 普通図柄表示器
1403 第一特別図柄表示器
1404 第一特別保留数表示器
1405 第二特別図柄表示器
1406 第二特別保留数表示器
1407 ラウンド表示器
1500 周辺制御ユニット
1510 周辺制御基板
1600 遊技盤側演出表示装置
1600a 表示領域
2000 表ユニット
2001 一般入賞口
2002 第一始動口
2003 ゲート部
2004 第二始動口
2004a 可動片
2005 大入賞口
2100 始動口ユニット
2400 パネル板下方発光基板
2410 パネル板後方装飾部材
2410a パネル板後方装飾部材粗面部
2410c パネル板後方装飾部材回動軸
2420 パネル板後方基板
2425 パネル板後方基板発光部
2522 ワープ出口
2530 ステージ
3700 ミッションボタン
3710 攻撃ボタン
3720 左レバー
3722 左レバー振動源
3724 左レバー発光源
3730 右レバー
3732 右レバー振動源
3734 右レバー発光源
3740 防御ボタン
3770 戦車役物
7000 扉枠トップユニット上右耳開口部
7010 扉枠トップユニット上左耳開口部
7100 右耳枠可動体
7110 右耳枠可動体第1面
7112 右耳枠可動体第1面内側装飾部
7114 右耳枠可動体第1面外側装飾部
7116 右耳枠可動体内側発光部
7118 右耳枠可動体外側発光部
7120 右耳枠可動体第2面
7200 左耳枠可動体
7210 左耳枠可動体第1面
7212 左耳枠可動体第1面内側装飾部
7214 左耳枠可動体第1面外側装飾部
7216 左耳枠可動体内側発光部
7218 左耳枠可動体外側発光部
7220 左耳枠可動体第2面
HKB 白化部
YGK 遊技球

Claims (1)

  1. 始動条件の成立に基づいて当りに関する抽選情報を取得し、前記抽選情報に基づいて当りか否かの判定を実行する判定手段と、
    演出を実行する演出実行手段と、
    所定の画像を表示可能な表示装置と、
    遊技者が操作可能な操作手段と、
    装飾図柄を前記表示装置に表示し、開始条件の成立に基づいて前記装飾図柄の変動表示を実行し、前記装飾図柄の変動表示の終了時に前記判定の結果を示す装飾図柄変動手段と、
    前記始動条件の成立は満たされたものの前記開始条件の成立が満たされなかった場合には、所定数を上限として前記抽選情報を記憶する保留手段と、
    前記開始条件の成立が満たされるよりも前に、前記保留手段によって記憶されている前記抽選情報に基づいて当りか否かの判定を行う事前判定手段と、
    前記保留手段によって前記抽選情報が記憶されていることを保留表示として前記表示装置に表示する保留表示手段と、を備え、
    前記装飾図柄の変動表示の態様として、前記装飾図柄の認識が困難もしくは不能である第1表示態様と、前記装飾図柄の認識が容易である第2表示態様とがあり、
    前記表示装置に表示されている前記保留表示を移動することを可能とし、
    前記操作手段の操作を促す操作促進表示の表示を可能とし、
    前記演出には、第1演出と第2演出があり、
    前記第1演出は、
    前記表示装置に表示されている前記保留表示の移動を開始するとき、前記装飾図柄の変動表示の態様が前記第2表示態様であり、
    前記表示装置に表示されている前記保留表示の移動が終了するときも、前記装飾図柄の変動表示の態様が前記第2表示態様であり、
    前記表示装置に表示されている前記保留表示の移動が終了した後に所定時間が経過するまでは前記装飾図柄の変動表示の態様が前記第2表示態様である演出であり、
    前記第2演出は、
    前記表示装置に表示されている前記保留表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出によって表示される示唆表示が表示されているときに少なくともひとつの前記装飾図柄が前記第1表示態様とされ、
    前記示唆表示の表示が終了して変化したあとの表示態様で前記保留表示が示されているときにはすべての前記装飾図柄が前記第1表示態様とされている演出であり、
    前記表示装置に表示されている前記保留表示の移動が終了した後に前記所定時間が経過すると前記装飾図柄の変動表示の態様を前記第1表示態様とし、当該第1表示態様とされているときに前記操作促進表示の表示を可能とし、
    前記演出に応じて所定の音を出力することを可能とし、
    前記演出には前記第1演出および前記第2演出とは異なり、前記当りであることが確定する確定演出がある
    ことを特徴とする遊技機。
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