JP2023154983A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池スタックに水素欠乏が生じたことを判定すること。【解決手段】燃料電池システムは、燃料電池スタックと、制御装置と、を備える。燃料電池スタックは、複数の燃料電池セルを備える。制御装置は、燃料電池スタックに交流電圧を印加することで、燃料電池スタックのインピーダンスを測定する。制御装置は、燃料電池スタックのインピーダンスの実数成分と燃料電池スタックのインピーダンスの虚数成分から電荷移動抵抗を算出する。制御装置は、電荷移動抵抗と燃料電池スタックの水素欠乏との相関から電荷移動抵抗が閾値以上となった場合、燃料電池スタックに水素欠乏が生じていると判定する。【選択図】図3

Description

本開示は、燃料電池システムに関する。
特許文献1に開示の燃料電池システムは、燃料電池スタックを備える。燃料電池スタックは、水素と酸素との化学反応によって発電を行う。
特開2022-22829号公報
燃料電池スタックに水素欠乏が生じると、燃料電池スタックの劣化の要因となる場合がある。このため、燃料電池スタックに水素欠乏が生じたことを判定することが求められる。
上記課題を解決する燃料電池システムは、複数の燃料電池セルを備える燃料電池スタックと、前記燃料電池スタックのインピーダンスを測定する測定部と、制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記燃料電池スタックに交流電圧を印加することで前記測定部によって測定される前記インピーダンスを取得し、前記測定部により測定された前記インピーダンスの実数成分と前記測定部により測定された前記インピーダンスの虚数成分から電荷移動抵抗を算出し、前記電荷移動抵抗と前記燃料電池スタックの水素欠乏との相関から、前記電荷移動抵抗が閾値以上となった場合、前記水素欠乏が生じていると判定する。
電荷移動抵抗と燃料電池スタックの水素欠乏には相関が存在する。燃料電池スタックに水素欠乏が生じると、電荷移動抵抗が大きくなる。電荷移動抵抗に閾値を設定することによって、制御装置は、燃料電池スタックに水素欠乏が生じたことを判定できる。
上記燃料電池システムについて、前記燃料電池システムは、前記燃料電池スタックに水素を循環させる循環路と、前記循環路から排気を行う排気排水弁と、を備え、前記制御装置は、前記電荷移動抵抗が閾値以上となった場合、前記循環路を循環する水素の量を増加させる制御、及び前記排気排水弁の開弁間隔を短くする制御の少なくとも一方を実行してもよい。
上記燃料電池システムについて、前記制御装置は、前記電荷移動抵抗が閾値以上となった場合であり、かつ、前記複数の燃料電池セルのうち最も電圧が低い燃料電池セルの電圧が負電圧ではない場合、前記循環路を循環する水素の量を増加させる制御、及び前記排気排水弁の開弁間隔を短くする制御の少なくとも一方を実行してもよい。
上記燃料電池システムについて、前記燃料電池スタックの出力電力を変圧するDC/DCコンバータを備え、前記DC/DCコンバータは、前記燃料電池スタックの出力電圧に交流電圧を重畳させ、前記測定部は、前記燃料電池スタックの出力電流、及び前記燃料電池スタックの出力電圧から前記インピーダンスを測定してもよい。
本発明によれば、燃料電池スタックに水素欠乏が生じたことを判定できる。
燃料電池システムの概略構成図である。 燃料電池セルの概略構成図である。 水素欠乏判定制御を示すフローチャートである。 燃料電池スタックのナイキストプロットである。 電荷移動抵抗の算出方法を説明するための図である。 電荷移動抵抗とアノードストイキ比との関係を示す図である。
燃料電池システムの一実施形態について説明する。
図1に示すように、産業車両10は、車両負荷11と、燃料電池システム20と、を備える。車両負荷11は、電力によって駆動する装置である。車両負荷11は、例えば、電力によって駆動する電動機である。この電動機の駆動によって産業車両10は走行する。
<燃料電池システム>
燃料電池システム20は、燃料電池スタック21と、カソード系40、アノード系60と、希釈器71と、制御装置110と、を備える。
燃料電池スタック21は、複数の燃料電池セル22を備える。燃料電池セル22は、高分子膜型燃料電池セルである。燃料電池セル22は、空気中の酸素と水素との化学反応によって発電を行う。
図2に示すように、燃料電池セル22は、イオン透過性の電解質膜23と、アノード側触媒層24と、アノード側マイクロポーラス層25と、アノード側拡散層26と、カソード側触媒層27と、カソード側マイクロポーラス層28と、カソード側拡散層29と、を備える。アノード側触媒層24とカソード側触媒層27とは、電解質膜23を挟んでいる。アノード側マイクロポーラス層25とカソード側マイクロポーラス層28とは、電解質膜23及び各触媒層24,27を挟んでいる。アノード側拡散層26と、カソード側拡散層29とは、電解質膜23、各触媒層24,27及び各マイクロポーラス層25,28を挟んでいる。
各触媒層24,27は、触媒によって水素及び酸素の反応を促進する。各触媒層24,27は、触媒、触媒を担持する担体及びこれらを被覆するアイオノマを含む。触媒としては、例えば白金、ルテニウム等を用いることができる。担体としては、例えば、カーボンを用いることができる。アイオノマとしては、イオン伝導性の高分子電解質を使用することができる。アイオノマとしては、例えば、電解質膜23と同様の材料を用いればよい。
各マイクロポーラス層25,28は、発電時に化学反応により生成された水を各触媒層24,27に滞留させないように、外部への排出を促す。各マイクロポーラス層25,28としては、例えば、撥水性樹脂とカーボンなどの導電性材料などを含んで構成される。
各拡散層26,29は、電子、水素、及び酸素の経路となる。各拡散層26,29は、ガス透過性及び電子伝導性を有する材料によって構成されている。各拡散層26,29は、例えば、カーボンによって構成されている。
図1に示すように、燃料電池スタック21は、カソード流路30と、アノード流路33と、を備える。カソード流路30には、空気が流れる。アノード流路33には、水素が流れる。カソード流路30は、流入口31と、流出口32と、を備える。空気は、流入口31からカソード流路30に流入し、流出口32から流出する。アノード流路33は、流入口34と、流出口35と、を備える。水素は、流入口34からアノード流路33に流入し、流出口35から流出する。
カソード系40は、吸入口41と、電動圧縮機42と、インバータ44と、インタークーラ45と、カソード供給路46と、カソード排出路49と、第1バルブ51と、第2バルブ52と、を備える。
吸入口41は、燃料電池システム20に空気を吸入する。吸入口41は大気に開放されていてもよい。吸入口41は、ガスボンベに接続されていてもよい。
電動圧縮機42は、電動モータ43を備える。電動圧縮機42は、電動モータ43によって駆動する。電動圧縮機42は、燃料電池スタック21に空気を供給する。詳細には、電動圧縮機42は、吸入口41から供給される空気を圧縮して燃料電池スタック21に供給する。電動圧縮機42から燃料電池スタック21に供給された空気は、カソード流路30を流れる。
インバータ44は、電動モータ43に接続されている。インバータ44は、直流電力を交流電力に変換して電動モータ43に供給する。これにより、電動モータ43が駆動する。
インタークーラ45には、電動圧縮機42から吐出された空気が供給される。インタークーラ45は、電動圧縮機42から供給された空気を冷却する。燃料電池スタック21に供給される空気は、インタークーラ45によって冷却された後の空気である。
カソード供給路46は、電動圧縮機42とカソード流路30とを接続している。詳細にいえば、カソード供給路46は、電動圧縮機42とカソード流路30の流入口31とを接続している。カソード供給路46は、第1供給路47と、第2供給路48と、を含む。第1供給路47は、電動圧縮機42とインタークーラ45とを接続している。第2供給路48は、インタークーラ45とカソード流路30とを接続している。
カソード排出路49は、カソード流路30と希釈器71とを接続している。詳細にいえば、カソード排出路49は、カソード流路30の流出口32と希釈器71とを接続している。カソード排出路49は、カソード排ガスが流れる通路である。カソード排ガスは、燃料電池スタック21から排出される空気であって、生成水を含んだ空気である。生成水とは、燃料電池スタック21での発電によって生成される水である。
第1バルブ51は、カソード供給路46に設けられている。本実施形態では、第2供給路48、即ち、インタークーラ45とカソード流路30との間に第1バルブ51が設けられている。第1バルブ51は、第1供給路47、即ち、インタークーラ45と電動圧縮機42との間に設けられていてもよい。
第2バルブ52は、カソード排出路49に設けられている。第2バルブ52は、開度が調整可能なバルブである。電動圧縮機42の圧縮率は、第2バルブ52の開度を調整することで制御可能である。
アノード系60は、タンク61と、減圧弁62と、水素供給部63と、供給路64と、循環路65と、気液分離器66と、循環ポンプ67と、インバータ69と、排気排水弁70と、を備える。
タンク61は、水素を貯留している。
減圧弁62には、タンク61から水素が供給される。減圧弁62は、タンク61から供給された水素を減圧する。減圧された水素は、水素供給部63に供給される。
水素供給部63は、燃料電池スタック21に供給される水素の量を調整するための部材である。燃料電池スタック21に供給される水素の量は、水素供給部63を制御することで調整可能である。水素供給部63としては、例えば、インジェクタなどの電磁弁を用いることができる。
供給路64は、水素供給部63と、アノード流路33と、を接続している。詳細にいえば、供給路64は、水素供給部63と、アノード流路33の流入口34と、を接続している。水素供給部63から噴射された水素は、供給路64を通じて燃料電池スタック21に供給される。
循環路65は、アノード流路33と、供給路64と、を接続している。詳細にいえば、循環路65は、アノード流路33の流出口35と、供給路64と、を接続している。循環路65には、アノード排ガスが流れる。アノード排ガスは、未反応の水素と、生成水と、を含む。循環路65は、アノード排ガスに含まれる未反応の水素を供給路64に戻すための通路である。
気液分離器66は、循環路65に設けられている。気液分離器66は、アノード排ガスを水素と、生成水と、に分離する。アノード排ガスから分離された生成水は、気液分離器66に貯留される。
循環ポンプ67は、循環路65に設けられている。循環ポンプ67は、電動モータ68を備える。循環ポンプ67は、電動モータ68によって駆動する。循環ポンプ67は、気液分離器66によってアノード排ガスから分離された水素を供給路64に供給する。これにより、水素が循環する。
インバータ69は、電動モータ68に接続されている。インバータ69は、直流電力を交流電力に変換して電動モータ68に供給する。これにより、電動モータ68が駆動する。
排気排水弁70は、気液分離器66に接続されている。排気排水弁70は、開状態と閉状態に切り替えられる。排気排水弁70が開状態になると、気液分離器66から生成水が排出される。また、循環路65から排気が行われる。排気排水弁70が閉状態になると、気液分離器66から生成水を排出できなくなる。即ち、排気排水弁70が閉状態の場合、気液分離器66に生成水が貯留されていく。排気排水弁70は、所定の開弁間隔毎に閉状態から開状態に切り替えられる。
気液分離器66は、希釈器71に接続されている。排気排水弁70が開状態になると、気液分離器66に貯留された生成水、及びアノード排ガスが希釈器71に供給される。希釈器71は、カソード排ガスでアノード排ガスを希釈して大気中に排出する。
冷却系80は、冷媒循環路81と、熱交換器82と、ファン83と、冷媒ポンプ84と、インバータ86と、温度測定部87と、を備える。
冷媒循環路81は、燃料電池スタック21と熱交換器82とを接続している。熱交換器82は、例えば、ラジエータである。冷媒循環路81には、冷媒が循環する。冷媒としては、例えば、水、不凍液、又は空気が用いられる。
ファン83は、熱交換器82に向けて送風を行う。ファン83からの送風によって熱交換器82の内部の冷媒は冷却される。
冷媒ポンプ84は、冷媒循環路81に冷媒を循環させる。冷媒ポンプ84は、電動モータ85を備える。冷媒ポンプ84は、電動モータ85によって駆動する。熱交換器82で冷却された冷媒が冷媒循環路81によって燃料電池スタック21に供給されることで、燃料電池スタック21は冷却される。
インバータ86は、電動モータ85に接続されている。インバータ86は、直流電力を交流電力に変換して電動モータ85に供給する。これにより、電動モータ85が駆動する。
温度測定部87は、冷媒の温度を測定する。温度測定部87は、燃料電池スタック21と熱交換を行う前の冷媒の温度を測定するように設けられてもよいし、燃料電池スタック21と熱交換を行った後の冷媒の温度を測定するように設けられてもよい。
電気系90は、第1DC/DCコンバータ91と、電流センサ93と、電圧センサ94と、第2DC/DCコンバータ95と、第1蓄電装置96と、充電状態検出部98と、第2蓄電装置99と、を備える。
第1DC/DCコンバータ91は、燃料電池スタック21に接続されている。第1DC/DCコンバータ91は、燃料電池スタック21の出力電力を変圧して出力するDC/DCコンバータである。第1DC/DCコンバータ91は、例えば、燃料電池スタック21の出力電力を48[V]に変圧して出力する。第1DC/DCコンバータ91からの出力電力は、車両負荷11に供給される。第1DC/DCコンバータ91は、スイッチング素子92を備える。第1DC/DCコンバータ91は、スイッチング素子92のスイッチング制御によって変圧を行う。
電流センサ93は、燃料電池スタック21の出力電流を測定する。
電圧センサ94は、燃料電池スタック21の出力電圧を測定する。電圧センサ94としては、複数の燃料電池セル22の電圧を個別に測定できるものが用いられる。例えば、電圧センサ94として、複数のポートを備え、複数のポートのそれぞれに燃料電池セル22の正極及び負極が接続されるものを用いる。これにより、電圧センサ94は、燃料電池セル22の電圧を個別に測定することができる。
第2DC/DCコンバータ95は、第1DC/DCコンバータ91に接続されている。第2DC/DCコンバータ95は、第1DC/DCコンバータ91の出力電力を変圧して出力する。第2DC/DCコンバータ95は、例えば、第1DC/DCコンバータ91の出力電力を12[V]に変圧して出力する。
第1蓄電装置96は、第1DC/DCコンバータ91に接続されている。第1蓄電装置96は、第1DC/DCコンバータ91に対して48V系補機97と並列に接続されている。第1DC/DCコンバータ91からの出力電力が車両負荷11及び48V系補機97の消費電力を上回っている場合、第1蓄電装置96は余剰の電力によって充電される。第1DC/DCコンバータ91からの出力電力が車両負荷11及び48V系補機97の消費電力を下回っている場合、第1蓄電装置96は放電を行う。第1蓄電装置96としては、充放電可能であれば、どのようなものを用いてもよい。第1蓄電装置96としては、例えば、二次電池及びキャパシタを挙げることができる。48V系補機97は、電動圧縮機42、循環ポンプ67、及び冷媒ポンプ84を含む。
充電状態検出部98は、第1蓄電装置96の充電状態を検出する。充電状態検出部98は、例えば、バッテリマネジメントシステムである。充電状態検出部98は、センサと、センサの検出結果から第1蓄電装置96の状態を導出する導出部と、を含む。センサは、例えば、電流センサ及び電圧センサである。導出部は、センサの検出結果から第1蓄電装置96の充電率を導出可能である。充電率の導出手法としては、例えば、第1蓄電装置96の開回路電圧を用いる手法、電流積算法、あるいは、これらの組み合わせを挙げることができる。
第2蓄電装置99は、第2DC/DCコンバータ95に接続されている。第2蓄電装置99は、第2DC/DCコンバータ95に対して12V系補機100と並列に接続されている。第2DC/DCコンバータ95からの出力電力が12V系補機100の消費電力を上回っている場合、第2蓄電装置99は余剰の電力によって充電される。第2DC/DCコンバータ95からの出力電力が12V系補機100の消費電力を下回っている場合、第2蓄電装置99は放電を行う。第2蓄電装置99としては、充放電可能であれば、どのようなものを用いてもよい。第2蓄電装置99としては、例えば、二次電池及びキャパシタを挙げることができる。12V系補機100は、ファン83、第1バルブ51、及び第2バルブ52を含む。
制御装置110は、プロセッサ111と、記憶部112と、を備える。記憶部112は、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)を含む。記憶部112は、処理をプロセッサ111に実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。記憶部112、即ち、コンピュータ可読媒体は、汎用または専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。制御装置110は、ASICやFPGA等のハードウェア回路によって構成されていてもよい。処理回路である制御装置110は、コンピュータプログラムに従って動作する1つ以上のプロセッサ、ASICやFPGA等の1つ以上のハードウェア回路、或いは、それらの組み合わせを含み得る。
制御装置110は、燃料電池システム20の制御を行う。
制御装置110は、燃料電池スタック21の発電についての制御を行う。制御装置110は、第1蓄電装置96の充電率に応じて燃料電池スタック21の発電状態と発電停止状態とを切り替える。発電状態は、低発電状態、中発電状態、及び高発電状態を含む。低発電状態での発電電力は、中発電状態での発電電力よりも小さい。中発電状態での発電電力は、高発電状態での発電電力よりも小さい。制御装置110は、発電状態を遷移させることで、第1蓄電装置96の充電率に応じて段階的に発電電力を変化させることができる。制御装置110は、例えば、第1蓄電装置96の充電率が高いほど、発電電力が小さくなるように燃料電池スタック21の発電を制御する。
<水素欠乏判定制御>
制御装置110は、水素欠乏判定制御を行う。水素欠乏判定制御は、燃料電池スタック21に水素欠乏が生じているか否かを判定する制御である。
図3に示すように、ステップS1において、制御装置110は、燃料電池スタック21のインピーダンスの測定を許可するか否かを判定する。制御装置110は、燃料電池スタック21が発電状態の場合、燃料電池スタック21のインピーダンスの測定を許可する。ステップS1の判定結果が肯定の場合、制御装置110は、ステップS2の処理を行う。ステップS2の判定結果が否定の場合、制御装置110は、水素欠乏判定制御を終了する。
ステップS2において、制御装置110は、燃料電池スタック21のインピーダンスを測定する。これにより、制御装置110は、燃料電池スタック21のインピーダンスを取得する。燃料電池スタック21のインピーダンスは、インピーダンス分光法によって測定することができる。制御装置110は、第1DC/DCコンバータ91を制御することによって燃料電池スタック21に交流電圧を印加する。これにより、燃料電池スタック21の直流電圧に交流電圧が重畳される。制御装置110は、第1DC/DCコンバータ91のスイッチング素子92を制御することによって燃料電池スタック21の直流電圧に交流電圧を重畳させる。制御装置110は、電流センサ93及び電圧センサ94から検出結果を取得する。制御装置110は、燃料電池スタック21の出力電流及び燃料電池スタックの出力電圧から交流成分を抽出する。制御装置110は、交流インピーダンス法を用いて燃料電池スタック21のインピーダンスを測定する。制御装置110が燃料電池スタック21に印加する交流電圧の周波数は、電荷移動抵抗を測定できるように設定されている。制御装置110は、測定部である。以下、詳細に説明を行う。
図4は、燃料電池スタック21のインピーダンス特性を示すナイキストプロットである。ナイキストプロットは、インピーダンス分光法を用いて燃料電池スタック21のインピーダンス特性を複素平面上に表示したものである。図4の横軸は、インピーダンスの実数成分を表す。図4の縦軸はインピーダンスの虚数成分を表す。図4の縦軸は、正負を反転させており、縦軸方向に大きくなるほど虚数成分は小さくなる。縦軸の「大」「小」は、負の方向への「大」「小」を示しているともいえる。
ナイキストプロットでは、2つの円弧C1,C2を得ることができる。2つの円弧C1,C2のうち低周波側の円弧C1の直径は物質移動抵抗を表す。物質移動抵抗は、拡散層26,29での酸素移動に由来する抵抗値である。2つの円弧C1,C2のうち高周波側の円弧C2の直径は電荷移動抵抗を示す。電荷移動抵抗は、触媒層24,27での電子移動に由来する抵抗値である。円弧C2よりも高周波側は電解質膜抵抗を示す。電解質膜抵抗は、電解質膜23でのイオン移動に由来する抵抗値である。円弧C2を横軸によって二分された半円とみなし、円弧C2と横軸とが交わる箇所のインピーダンス、及び円弧C2上のインピーダンスを求めると、円弧C2の直径を算出できる。発明者は、インピーダンス分光法を用いて燃料電池スタック21のインピーダンス特性を求めたところ、250[Hz]を境にして燃料電池スタック21のインピーダンスが円弧C2から外れることを見出した。そして、250[Hz]以上の交流電圧を印加することによって得られたインピーダンスを、円弧C2と横軸とが交わる箇所のインピーダンスとみなす。また、10[Hz]~25[Hz]の周波数は、電荷移動抵抗を示す円弧C2上のインピーダンスとみなすことができる。このため、制御装置110は、250[Hz]以上の周波数のうち一点のインピーダンスと、10[Hz]~25[Hz]のうち一点のインピーダンスとを測定する。本実施形態において、制御装置110は、250[Hz]の交流電圧を燃料電池スタック21に印加することによってインピーダンスを測定する。制御装置110は、25[Hz]の交流電圧を燃料電池スタック21に印加することによってインピーダンスを測定する。
図3に示すように、次に、ステップS3において、制御装置110は、最低セル電圧が負電圧ではなく、かつ、電荷移動抵抗が閾値Imp1以上か否かを判定する。最低セル電圧は、複数の燃料電池セル22のうち最も電圧が低い燃料電池セル22の電圧である。制御装置110は、電圧センサ94の検出結果から最低セル電圧が負電圧ではないか否かを判定する。
制御装置110は、ステップS2で測定されたインピーダンスから電荷移動抵抗を算出する。そして、制御装置110は、電荷移動抵抗が閾値Imp1以上か否かを判定する。電荷移動抵抗は、インピーダンスの実数成分と虚数成分を用いて算出することができる。
図5に示すように、250[Hz]のインピーダンスの実部をRとし、虚部をCとする。25[Hz]のインピーダンスの実部をRとし、虚部をCとする。前述したように、250[Hz]のインピーダンスを、円弧C2と横軸との交点のインピーダンスとみなす。この場合、円弧C2の直径Ractは以下の式で求めることができる。
制御装置110は、円弧C2の直径Ractを電荷移動抵抗とみなし、電荷移動抵抗が閾値Imp1以上か否かを判定する。ステップS3の判定結果が否定の場合、制御装置110は、ステップS1の処理に戻る。ステップS3の判定結果が肯定の場合、制御装置110は、ステップS4の処理を行う。
図3に示すように、ステップS4において、制御装置110は、欠乏解消処理を開始する。ステップS3の判定結果が肯定の場合、制御装置110は、燃料電池スタック21に水素欠乏が生じていると判定する。そして、ステップS4で燃料電池スタック21の水素欠乏を解消するための欠乏解消処理を開始するといえる。
欠乏解消処理は、循環路65を循環する水素の量を増加させる制御、及び排気排水弁70の開弁間隔を短くする制御の少なくとも一方を実行する処理である。本実施形態において、欠乏解消処理では、循環路65を循環する水素の量を増加させる制御、及び排気排水弁70の開弁間隔を短くする制御の両方が実行される。本実施形態において使用される「少なくとも一方」という表現は、所望の選択肢の「1つ以上」を意味する。一例として、本明細書において使用される「少なくとも一方」という表現は、選択肢の数が2つであれば「1つの選択肢のみ」または「2つの選択肢の双方」を意味する。
循環路65を循環する水素の量の増加は、循環ポンプ67の回転数を増加させることで行われる。これにより、燃料電池スタック21に供給される水素の量が増加することで水素欠乏が解消されていく。空気に含まれる窒素は、電解質膜23を通じて循環路65に移動する。排気排水弁70の開弁間隔を短くすることによって循環路65の窒素濃度が上昇することを抑制できる。これにより、燃料電池スタック21の水素欠乏が解消されていく。
次に、ステップS5において、制御装置110は、欠乏解消処理を開始してからの経過時間が第1所定時間T1を上回ったか否かを判定する。第1所定時間T1は、欠乏解消処理によって燃料電池スタック21の水素欠乏を解消できると想定される時間に設定されている。ステップS5の判定結果が否定の場合、制御装置110は、ステップS4の処理に戻る。即ち、制御装置110は、第1所定時間T1が経過するまで、欠乏解消処理を実行する。ステップS5の判定結果が肯定の場合、制御装置110は、ステップS6の処理を行う。
ステップS6において、制御装置110は、欠乏解消処理を開始してからの経過時間が第2所定時間T2を上回ったか否かを判定する。第2所定時間T2は、第1所定時間T1よりも長い時間である。第1所定時間T1の間、排気排水弁70の開弁間隔を短くすると、燃料電池システム20の外部に排出される水素の濃度が過剰に高くなるおそれがある。このため、第1所定時間T1が経過した後には、第2所定時間T2が経過するまでは欠乏解消処理が行われないようにしている。制御装置110は、ステップS6の判定結果が肯定になるまで、ステップS6の処理を繰り返し行う。ステップS6の処理が肯定になると、制御装置110は、水素欠乏判定制御を終了する。
[本実施形態の作用]
図6は、縦軸の1つを電荷移動抵抗、縦軸の1つをアノードストイキ比、横軸を時間とし、時間経過に伴いアノードストイキ比を低くした場合の電荷移動抵抗を示す。図6の線L1は、アノードストイキ比1.0を示す。アノードストイキ比が高いほど、燃料電池スタック21に供給されている水素の量は多い。図6には、アノードストイキ比を点P1でプロットし、電荷移動抵抗を点P2でプロットしている。図6に示すように、アノードストイキ比を低くしていくと、電荷移動抵抗が大きくなる。特に、アノードストイキ比が1.0の近傍値まで低くなると、電荷移動抵抗が急激に大きくなることがわかる。図6には、燃料電池スタック21の出力電流を100[A]、150[A]、200[A]にした場合の電荷移動抵抗とアノードストイキ比との関係を示すが、燃料電池スタック21の出力電流に関わらず、上記した相関が存在する。図6から、電荷移動抵抗と燃料電池スタック21の水素欠乏には相関が存在することがわかる。水素欠乏が生じているときのアノードストイキ比に対応する電荷移動抵抗を閾値Imp1として設定することによって、制御装置110は、電荷移動抵抗から水素欠乏の判定を行うことができる。
[本実施形態の効果]
(1)電荷移動抵抗と燃料電池スタック21の水素欠乏には相関が存在する。燃料電池スタック21に水素欠乏が生じると、電荷移動抵抗が大きくなる。電荷移動抵抗に閾値Imp1を設定することによって、制御装置110は、燃料電池スタック21に水素欠乏が生じたことを判定できる。
(2)制御装置110は、燃料電池スタック21に水素欠乏が生じている場合、循環路65を循環する水素の量を増加させる制御、及び排気排水弁70の開弁間隔を短くする制御の少なくとも一方を実行する。これにより、燃料電池スタック21の水素欠乏を解消できる。
(3)制御装置110は、電荷移動抵抗が閾値Imp1以上となった場合であり、かつ、最低セル電圧が負電圧ではない場合、欠乏解消処理を行う。電圧が負電圧の燃料電池セル22が存在する場合には、燃料電池スタック21の出力電流の制限が行われることによって水素欠乏の解消が行われる。電圧が負電圧の燃料電池セル22が存在する場合には、欠乏解消処理を実行しないことで、燃料電池スタック21の出力電流の制限を優先して行うことができる。
(4)第1DC/DCコンバータ91が燃料電池スタック21に交流電圧を印加することによってインピーダンスを測定している。第1DC/DCコンバータ91を利用して燃料電池スタック21のインピーダンスを測定できるため、インピーダンスを測定するための専用の装置を設ける場合に比べて部品点数を削減できる。
[変更例]
実施形態は、以下のように変更して実施することができる。実施形態及び以下の変形例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
○制御装置110は、電荷移動抵抗が閾値Imp1以上の場合に水素欠乏が生じたと判定できればよく、水素欠乏が生じたと判定した後の制御は任意である。例えば、制御装置110は、燃料電池スタック21の出力電流を制限してもよいし、産業車両10の搭乗者に通知を行ってもよい。
○制御装置110は、電荷移動抵抗が閾値Imp1以上の場合、最低セル電圧が負電圧か否かに関わらず欠乏解消処理を実行してもよい。
○燃料電池システム20は、乗用車、船舶、鉄道などに搭載されていてもよい。
○燃料電池システム20は、定置式の発電装置として用いられてもよい。
○測定部は、第1DC/DCコンバータ91を制御する制御部であってもよい。
○燃料電池システム20は、インピーダンスを測定するための専用の装置を備えていてもよい。
20…燃料電池システム、21…燃料電池スタック、22…燃料電池セル、65…循環路、70…排気排水弁、91…DC/DCコンバータである第1DC/DCコンバータ、110…測定部である制御装置。

Claims (4)

  1. 複数の燃料電池セルを備える燃料電池スタックと、
    前記燃料電池スタックのインピーダンスを測定する測定部と、
    制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記燃料電池スタックに交流電圧を印加することで前記測定部によって測定される前記インピーダンスを取得し、
    前記測定部により測定された前記インピーダンスの実数成分と前記測定部により測定された前記インピーダンスの虚数成分から電荷移動抵抗を算出し、
    前記電荷移動抵抗と前記燃料電池スタックの水素欠乏との相関から、前記電荷移動抵抗が閾値以上となった場合、前記水素欠乏が生じていると判定する、燃料電池システム。
  2. 前記燃料電池システムは、
    前記燃料電池スタックに水素を循環させる循環路と、
    前記循環路から排気を行う排気排水弁と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記電荷移動抵抗が閾値以上となった場合、前記循環路を循環する水素の量を増加させる制御、及び前記排気排水弁の開弁間隔を短くする制御の少なくとも一方を実行する、請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記制御装置は、
    前記電荷移動抵抗が閾値以上となった場合であり、かつ、前記複数の燃料電池セルのうち最も電圧が低い燃料電池セルの電圧が負電圧ではない場合、前記循環路を循環する水素の量を増加させる制御、及び前記排気排水弁の開弁間隔を短くする制御の少なくとも一方を実行する、請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記燃料電池スタックの出力電力を変圧するDC/DCコンバータを備え、
    前記DC/DCコンバータは、前記燃料電池スタックの出力電圧に交流電圧を重畳させ、
    前記測定部は、前記燃料電池スタックの出力電流、及び前記燃料電池スタックの出力電圧から前記インピーダンスを測定する、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
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