JP2023139487A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】プロセス、電源電圧、温度の変動に対してロバストな半導体装置を提供する。【解決手段】半導体装置100Aは、電源端子3,4と、第1乃至第4の端子11~14を有するホール素子10と、電流源20,21と、基準電圧源50と、第2端212に接続されるドレインと、第2の端子12に接続されるゲートと、ソースとを含むトランジスタ30Nと、第2端212に接続されるドレインと、第4の端子14に接続されるゲートと、ソースとを含むトランジスタ31Nと、基準電圧源50と、基準電圧源50が接続される反転入力端子と、トランジスタ30Nのソースとトランジスタ31Nのソースとの接続点の電圧に基づいた電圧が入力される非反転入力端子と、出力端子61とを有する演算増幅器60と、第3の端子13に接続されるドレインと、出力端子61に接続されるゲートと、電源端子4に接続されるソースとを含む第3のトランジスタとを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置に関する。
ホール素子の駆動回路において、ホール素子から出力された同相電圧にバイアスをかけて帰還するホール素子同相帰還回路が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
米国特許出願公開第2014/0103921号明細書
上述したようなホール素子同相帰還回路を用いた場合、ホール素子から出力された同相電圧は、所定の基準電圧値に固定される。一方、ホール素子から出力された同相電圧が入力されるトランジスタの閾値電圧が、プロセス、電源電圧、温度の変動(PVT変動;Process, Voltage, Temperature)により影響を受ける。上述したようなホール素子同相帰還回路では、PVT変動の影響を受けても、ホール素子から出力される同相電圧は固定値で調整できない。したがって、ホール素子から出力された同相電圧が入力される後段増幅器の同相入力範囲が狭い場合、PVT変動の影響を受けて当該同相入力範囲から外れてしまう場合が生じ得る。入力される後段増幅器の同相電圧が同相入力範囲から外れてしまった場合、正常に増幅動作できずに磁気センサ回路の検出感度が低下してしまう。
上述したようなホール素子同相帰還回路を用いた場合、同相電圧と所定の基準電圧とを比較することにより帰還をかける。したがって、従来技術によれば同相電圧の値は、温度が変化した場合であっても一定である。一方、同相電圧が入力される入力トランジスタの閾値電圧は温度の影響を受ける。したがって、従来技術によれば、温度変化により入力トランジスタの閾値電圧が変化した場合であっても同相電圧は変化しないため、温度によっては余裕度が小さくなってしまう。具体的には、温度が低くなると閾値電圧は高くなるため、同相電圧下限値も高くなり、下限余裕度が小さくなってしまう。特に閾値電圧がプロセスコーナー(Hiコーナー)の場合にはTyp値のときよりも顕著である。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、プロセス、電源電圧、温度の変動に対してロバストな半導体装置を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態に係る半導体装置は、半導体基板を含む半導体装置であって、第1の電源電圧が供給される第1の電源端子と、第2の電源電圧が供給される第2の電源端子と、第1乃至第4の端子を有し、前記半導体基板に形成されるホール素子と、前記第1の電源端子に接続される第1端と、前記ホール素子の前記第1の端子に接続される第2端とを含む第1の電流源と、前記第1の電源端子に接続される第1端と、第2端とを含む第2の電流源と、前記第2の電流源の第2端に接続されるドレインと、前記ホール素子の前記第2の端子に接続されるゲートと、ソースとを含む第1のトランジスタと、前記第2の電流源の第2端及び前記第1のトランジスタのドレインに接続されるドレインと、前記ホール素子の前記第4の端子に接続されるゲートと、前記第1のトランジスタのソースに接続されるソースとを含む第2のトランジスタと、基準電圧源と、前記基準電圧源が接続される反転入力端子と、前記第1のトランジスタのソースと前記第2のトランジスタのソースとの接続点の電圧に基づいた電圧が入力される非反転入力端子と、出力端子とを有する演算増幅器と、前記ホール素子の前記第3の端子に接続されるドレインと、前記演算増幅器の出力端子に接続されるゲートと、前記第2の電源端子に接続されるソースとを含む第3のトランジスタと、を備える。
本発明によれば、プロセス、電源電圧、温度の変動に対してロバストな半導体装置を提供することができる。
実施形態に係る半導体装置の構成の一例を示す図である。 実施形態に係る半導体装置の構成の第1の変形例を示す図である。 実施形態に係る半導体装置が備える増幅器の同相入力範囲を説明するための図である。 実施形態に係る半導体装置の同相電圧範囲の上限余裕度MGNPと下限余裕度MGNNについて説明するための図である。 実施形態に係る半導体装置の温度毎の同相電圧範囲の余裕度の変化を説明する図である(レベルシフタ及びアンプ入力トランジスタの閾値電圧VTHがTyp値のとき)。 実施形態に係る半導体装置の温度毎の同相電圧範囲の余裕度の変化を説明する図である(レベルシフタ及びアンプ入力トランジスタの閾値電圧VTHがプロセスコーナーのとき)。 実施形態に係る半導体装置におけるブリーダ分圧比の調整方法を説明するための図である。 実施形態に係る半導体装置の第2の変形例の構成を示す図である。 実施形態に係る半導体装置の第3の変形例の構成を示す図である。
本発明に係る半導体装置について、好適な実施の形態を掲げ、添付の図面を参照しながら以下、詳細に説明する。
[半導体装置の回路構成]
図1は、実施形態に係る半導体装置の構成の一例を示す図である。同図を参照しながら、半導体装置100Aの構成の一例について説明する。半導体装置100Aは、半導体基板2を含む。半導体基板2上には、半導体製造プロセスにより磁気センサ回路1Aが形成される。磁気センサ回路1Aは、ホール素子10と、レベルシフタ110と、増幅回路130と、トランジスタ32Nと、電流源20と、電流源21と、差動増幅器70Aとを備える。
半導体装置100Aは、第1の電源端子としての電源端子3と、第2の電源端子としての電源端子4と、出力端子Toとを備える。電源端子3には、第1の電源電圧が供給される。図1には、第1の電源電圧を電圧VDDとして記載する。電源端子4には、第2の電源電圧が供給される。図1には、第2の電源電圧を電圧VSSとして記載する。出力端子Toは、差動増幅器70Aの出力端子に接続される。出力端子Toと差動増幅器70Aの出力端子との接続点は、磁気センサ回路1Aの出力端子に相当する。
ホール素子10は、鎖交する磁場を検出する検出部を含んでおり、半導体基板2に形成される。ホール素子10は、例えば、半導体基板2の表面に直交する方向に沿って鎖交する磁場を検出する検出部を含む、いわゆる水平ホール素子(横型ホール素子)である。水平ホール素子は、半導体基板2の表面に直交する磁場を検出可能である。なお、図1等に例示されるホール素子10は、水平ホール素子であるが、水平ホール素子に限定されない。半導体基板2の表面に対して平行する方向に沿って鎖交する磁場を検出する検出部を含む、いわゆる垂直ホール素子(縦型ホール素子)でもよい。すなわち、ホール素子10は、水平ホール素子及び垂直ホール素子の何れか一方である。
ホール素子10は、検出した磁場の強さに応じた差動出力信号を、出力電圧101及び出力電圧102として出力する。ホール素子10は、近傍の磁場が弱い場合は出力電圧101及び出力電圧102に同相の電圧を出力し、近傍の磁場が強い場合は出力電圧101及び出力電圧102に逆相の電圧を出力する。以下の説明において、ホール素子10により出力される同相の電圧を出力同相電圧VCMと記載する。
ホール素子10から出力される電圧信号は数十μV~数mVの微弱な電圧の信号である。このため、磁気センサ回路の信号対雑音電力(S/N)比を確保することは難しい。また、ホール素子10から出力される電圧信号は、温度変化によって増減する。さらに、ホール素子10を定電流源によって駆動する場合には、ホール素子から出力される電圧信号の出力同相電圧(コモンモード出力電圧)が、温度の変化によって変化する。これは、ホール素子から出力される信号は電圧信号であり、この電圧信号の出力同相電圧は、温度変化によって大きく変化するためである。半導体装置100Aは、以下に説明する構成を備えることにより、これらの変動による影響を低減するものである。
ホール素子10は、第1の端子としての端子11、第2の端子としての端子12、第3の端子としての端子13及び第4の端子としての端子14を有する。端子12は出力電圧101を、端子14は出力電圧102を出力することにより、差動出力信号を出力する。端子12及び端子14は、それぞれ差動増幅器70Aの入力端子に接続される。端子11は電流源20に接続され、端子13はトランジスタ32Nのドレインに接続される。
第1の電流源としての電流源20は、第1端201と第2端202とを有する。電流源20の第1端201は、電源端子3に接続される。電流源20の第2端202は、ホール素子10の端子11に接続される。第2の電流源としての電流源21は、第1端211と第2端212とを有する。電流源21の第1端211は、電源端子3に接続される。電流源21の第2端212は、レベルシフタ110、より詳細には、後述するトランジスタ30Nのドレイン及びトランジスタ31Nのドレインに接続される。
レベルシフタ110は、第1のトランジスタとしてのトランジスタ30Nと第2のトランジスタとしてのトランジスタ31Nとを有する。トランジスタ30N及びトランジスタ31Nは、いずれもNチャネル型のMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)である。トランジスタ30Nのドレインは、電流源21の第2端212及びトランジスタ31Nのドレインに接続される。トランジスタ30Nのゲートは、ホール素子10の端子12に接続される。トランジスタ30Nのソースは、演算増幅器60の非反転入力端子及びトランジスタ31Nのソースに接続される。トランジスタ31Nのドレインは、電流源21の第2端212及びトランジスタ30Nのドレインに接続される。トランジスタ31Nのゲートは、ホール素子10の端子14に接続される。トランジスタ31Nのソースは、演算増幅器60の非反転入力端子及びトランジスタ30Nのソースに接続される。
トランジスタ30Nとトランジスタ31Nとは、ソースを共通にする。トランジスタ30Nのソースとトランジスタ31Nのソースとの接続点を、共通ソース104とも記載する。共通ソース104には、ホール素子10の出力同相電圧VCMと、トランジスタ30N及びトランジスタ31Nの閾値電圧VTHとの差の電圧(=VCM-VTH)であるレベルシフト電圧(以下、「電圧VS」とする)が出力される。すなわち、トランジスタ30Nとトランジスタ31Nとは、ホール素子10の出力電圧を閾値電圧VTH分シフトさせるレベルシフタ110として機能する。
増幅回路130は、基準電圧源50と演算増幅器60とを備える。基準電圧源50は、所定の基準電圧VREFを出力可能な直流電圧源である。基準電圧源50の正極側端子は、演算増幅器60の反転入力端子に接続され、負極側端子は電源端子4に接続される。演算増幅器60は、反転入力端子(-)と、非反転入力端子(+)と、出力端子61とを備える。演算増幅器60の反転入力端子には、基準電圧源50の正極側端子が接続される。演算増幅器60の非反転入力端子には、トランジスタ30Nのソースとトランジスタ31Nのソースとの接続点である共通ソース104の電圧に基づいた電圧が入力される。図1に示す一例においては、トランジスタ30Nのソースとトランジスタ31Nのソースとは、演算増幅器60の非反転入力端子に直接接続される。演算増幅器60の出力端子61は、トランジスタ32Nのゲートに接続される。
第3のトランジスタとしてのトランジスタ32Nは、Nチャネル型のMOSFETである。トランジスタ32Nのドレインは、ホール素子10の端子13に接続される。トランジスタ32Nのゲートは、演算増幅器60の出力端子61に接続される。トランジスタ32Nのソースは、電源端子4に接続される。
差動増幅器70Aは、第1の入力トランジスタとしての入力トランジスタ71Nと、第2の入力トランジスタとしての入力トランジスタ72Nとを備える。入力トランジスタ71N及び入力トランジスタ72Nは、いずれもNチャネル型のMOSFETである。入力トランジスタ71Nのゲートは、トランジスタ31Nのゲートとホール素子10の端子12との接続点に接続される。入力トランジスタ72Nのゲートは、トランジスタ32Nのゲートとホール素子10の端子14との接続点に接続される。
[磁気センサ回路の動作]
次に、磁気センサ回路1Aの動作について説明する。
ホール素子10は電流源20により定電流駆動される。電流源21、トランジスタ30N及びトランジスタ31Nは、ソースフォロア回路を形成する。ソースフォロア回路は、電圧VSを出力するレベルシフタとして機能する。電圧VSは、ホール素子10の出力同相電圧VCMと、トランジスタ30N及びトランジスタ31Nの閾値電圧VTHとの差の電圧となる。具体的には、電圧VSは、以下の式(1)により表される。
VS=VCM-VTH …(1)
演算増幅器60の非反転入力端子には電圧VSが入力され、反転入力端子には基準電圧VREFが入力される。演算増幅器60は、電圧VSと基準電圧VREFとが等しくなるよう負帰還をかける。すなわち、磁気センサ回路1Aでは、電圧VSを帰還電圧VFBとしている。演算増幅器60により負帰還がかけられた結果、出力同相電圧VCMは、以下の式(2)で表される電圧に保たれる。すなわち、磁気センサ回路1Aは、ホール素子10の出力同相電圧VCMを所定の電圧に維持するよう動作する。
VCM=VREF+VTH …(2)
また、出力同相電圧VCMを差動増幅器70Aの入力同相範囲ICMRと連動させるために、入力トランジスタ71N、入力トランジスタ72N、トランジスタ30N、及びトランジスタ31Nは、同種のトランジスタ、又は同等の電気的特性を有するトランジスタであることが好適である。更に、これらのトランジスタは、同等の電気的特性を有するために、共通の製造工程を有することが好適である。ここで、トランジスタの電気的特性は、閾値電圧を含む。すなわち、入力トランジスタ71N、入力トランジスタ72N、トランジスタ30N、及びトランジスタ31Nは、それぞれ同じ閾値電圧を有する。
また、入力トランジスタ71N、入力トランジスタ72N、トランジスタ30N、及びトランジスタ31Nは、それぞれ電流密度を等しくしてオーバードライブ電圧を等しくすることが好適である。すなわち、トランジスタ30N及びトランジスタ31Nのゲート-ソース間に流れる電流の電流密度と、入力トランジスタ71N及び入力トランジスタ72Nのゲート-ソース間に流れる電流の電流密度とは、等しくなるよう設計されることが好適である。
更に、オーバードライブ電圧を等しくするため、W/L(チャネルサイズ比)当たりの電流密度が等しくなるよう設計されることが好適である。
[第1の変形例]
図2は、実施形態に係る半導体装置の構成の第1の変形例を示す図である。同図を参照しながら、半導体装置100Bの構成の一例について説明する。半導体装置100Bは、磁気センサ回路1Aに代えて、半導体基板2上に磁気センサ回路1Bが形成される点において、半導体装置100Aとは異なる。磁気センサ回路1Bは、分圧回路120を更に備える点において磁気センサ回路1Aとは異なる。半導体装置100Bの説明において、半導体装置100Aと同様の構成については同様の符号を付すことにより説明を省略する場合がある。
分圧回路120は、第1の抵抗としての抵抗40と、第2の抵抗としての抵抗41とを備える。抵抗40は、第1端401と第2端402とを有する。抵抗40の第1端401は、共通ソース104に接続される。抵抗40の第2端402は、抵抗41の第1端411と演算増幅器60の正極側入力端子に接続される。抵抗41は、第1端411と第2端412とを有する。抵抗41の第1端411は、抵抗40の第2端402と接続される。抵抗41の第2端412は、電源端子4に接続される。分圧回路120は、共通ソース104と電源端子4との間にブリーダ電流を流すブリーダ抵抗回路である。
トランジスタ30Nのソースは、抵抗40の第1端401及びトランジスタ31Nのソースに接続される。トランジスタ31Nのソースは、抵抗40の第1端401及びトランジスタ30Nのソースに接続される。演算増幅器60の非反転入力端子には、抵抗40の第2端402及び抵抗41の第1端411の接続点、すなわちノードN1に接続される。
演算増幅器60の非反転入力端子には電圧VSに基づいた電圧として、電圧VSを抵抗40及び抵抗41によって分圧した電圧、すなわちノードN1の電圧が入力される。演算増幅器60の反転入力端子には基準電圧VREFが入力される。演算増幅器60は、ノードN1の電圧と基準電圧VREFとが等しくなるよう負帰還をかける。磁気センサ回路1Bでは、ノードN1の電圧を帰還電圧VFBとしている。演算増幅器60により負帰還がかけられた結果、出力同相電圧VCMは、以下の式(3)で表される電圧に保たれる。すなわち、磁気センサ回路1Bは、ホール素子10の出力同相電圧VCMを所定の電圧に維持するよう動作する。なお、ブリーダ分圧比αは、電圧VSに対するノードN1の電圧の割合であって、0<α≦1である。
VCM=VREF/α+VTH …(3)
ここで、基準電圧源50の出力電圧である基準電圧VREFはばらつく場合がある。基準電圧VREFのばらつきは、ブリーダ分圧比αを変化させることにより調整することができる。図2に示す一例では、抵抗40及び抵抗41のうち、抵抗40の抵抗値が可変であり、抵抗40の抵抗値を変化させることによりブリーダ分圧比αを変化させることができる。なお、抵抗40及び抵抗41のうち、抵抗41を可変抵抗としてもよいし、抵抗40及び抵抗41を可変抵抗としてもよい。すなわち、抵抗40又は抵抗41のうち、少なくとも一方の抵抗が可変抵抗であれば、0<α≦1の範囲内でブリーダ分圧比αを調整可能となる。
抵抗40の抵抗値は可変であり、後段の回路に基づいて決定されてもよい。後段の回路とは、図1及び図2に示す一例では、差動増幅器70Aの入力トランジスタ71N及び入力トランジスタ72Nである。抵抗40の抵抗値の決定タイミングとしては、例えば工場出荷前であってもよい。具体的には、半導体装置100Bのパッケージング前に所定の測定を行い、測定された結果に基づいてトリミング処理を行うことにより、抵抗40の抵抗値を可変させてもよい。
また、抵抗40及び抵抗41と並列に不図示のスイッチSWを設け、分圧回路120のブリーダ分圧比αを切り替えてもよい。ブリーダ分圧比αは、例えば温度によって適応的に切り替えられてもよい。
[増幅器の同相入力範囲]
図3は、実施形態に係る半導体装置が備える増幅器の同相入力範囲を説明するための図である。まず、同図を参照しながら、差動増幅器70Aの回路構成の一例について説明する。
差動増幅器70Aは、入力トランジスタ71Nと、入力トランジスタ72Nと、負荷トランジスタ73Pと、負荷トランジスタ74Pと、テール電流源75とを備える。
入力トランジスタ71Nのゲート及び入力トランジスタ72Nのゲートには、出力同相電圧VCMが入力される。具体的には、入力トランジスタ71Nのゲートはホール素子10の端子12に接続され、入力トランジスタ72Nのゲートは端子14に接続される。入力トランジスタ71Nのソース及び入力トランジスタ72Nのソースは互いに接続される。入力トランジスタ71Nのドレインは負荷トランジスタ73Pのドレイン及びゲートに接続される。入力トランジスタ72Nのドレインは、負荷トランジスタ74Pのドレイン及び差動増幅器70Aの出力端子76に接続される。すなわち、入力トランジスタ72Nのドレイン電圧及び負荷トランジスタ74Pのドレイン電圧が、差動増幅器70Aの出力電圧として出力端子76に供給される。
負荷トランジスタ73P及び負荷トランジスタ74Pは、いずれもPチャネル型のMOSFETである。負荷トランジスタ73Pのソース及び負荷トランジスタ74Pのソースは互いに接続され、その接続点は電源端子3に接続される。負荷トランジスタ73Pのゲート及び負荷トランジスタ74Pのゲートは互いに接続され、その接続点は負荷トランジスタ73Pのドレイン及び入力トランジスタ71Nのドレインの接続点に接続される。負荷トランジスタ73Pのドレインは入力トランジスタ71Nのドレイン及び負荷トランジスタ73Pのゲートに接続される。負荷トランジスタ74Pのドレインは入力トランジスタ72Nのドレイン及び差動増幅器70Aの出力端子76に接続される。
テール電流源75は、一端が入力トランジスタ71Nのソース及び入力トランジスタ72Nのソースの接続点に接続され、他端が電源端子4に接続される。入力トランジスタ71Nのソース及び入力トランジスタ72Nのソースの接続点の電位を電圧VTAILと記載する。テール電流源75が飽和領域動作するために最小限必要な両端の電位差は電圧VDSATである。
次に、差動増幅器70Aの同相入力範囲について説明する。一般的なNチャネル入力差動対で構成される増幅器において、利得の低下を起こさないよう飽和領域動作するための条件は以下の式(4)から式(7)に示す通りである。
VDSAT=VCM-VTAIL-VTHN<VGP-VTAIL …(4)
VTAIL>VDSAT …(5)
VDD-VGP-|VTHP|<VDD-VGP …(6)
VTAIL=VCM-VTHN-VDSAT …(7)
ここで、式(4)は入力トランジスタ71Nの飽和条件を表す式である。式(5)はテール電流源75の飽和条件を表す式である。式(6)は負荷トランジスタ73Pの飽和条件を表す式である。なお、負荷トランジスタ73Pの閾値電圧絶対値|VTHP|は正の値をとるので(|VTHP|>0)、式(6)が満足されることは明らかである。
ここで、式(5)に式(7)の電圧VTAILを代入すると、以下の式(8)を得ることができる。さらに、式(8)を変形すると、以下の式(9)を得ることができる。
VCM-VTHN-VDSAT>VDSAT …(8)
VCM>VTHN+2VDSAT …(9)
すなわち、同相電圧下限値ICMRNは、以下の式(10)のように定義することができる。
ICMRN=VTHN+2VDSAT …(10)
また、式(4)を変形することにより式(11)を得ることができ、式(11)及び式(6)により式(12)を得ることができる。さらに、Nチャネル型トランジスタの閾値電圧VTHNとPチャネル型トランジスタの閾値電圧絶対値|VTHP|との差である電圧dVTは、以下の式(13)で表される。
VCM<VGP-VTAIL+VTAIL+VTHN …(11)
VCM<VDD-|VTHP|-VDSAT+VTHN …(12)
dVT=VTHN-|VTHP| …(13)
したがって、式(12)及び式(13)より、同相電圧上限値ICMRPは、以下の式(14)のように定義することができる。
ICMRP=VDD-|VTHP|-VDSAT+VTHN=VDD-VDSAT+dVT …(14)
以上の計算により算出された同相電圧下限値ICMRN及び同相電圧上限値ICMRPを比較すると、同相電圧下限値ICMRNは電源端子3の電圧VDDによらず電圧VTHNの関数であることが分かる。一方、同相電圧上限値ICMRPは電源端子3の電圧VDDと電圧dVTの関数であることが分かる。すなわち。電源ラインからの狭小化の程度としては、同相電圧下限値ICMRNの方が顕著であることがわかる。換言すれば、上限側に比べ下限側の方が、余裕度が少ない。しかしながら本発明によれば、出力同相電圧VCMを同相電圧下限値ICMRNと連動させることにより、閾値電圧VTHのばらつきに対して下限余裕度MGNNを確保することが可能となる。
[同相電圧範囲の余裕度]
次に、図4から図6を参照しながら、同相電圧範囲の余裕度について説明する。半導体装置100Aの場合についてはブリーダ分圧比α=1の場合に相当するため、ブリーダ分圧比α=1の場合を含む半導体装置100Bの場合を例に説明する。
図4は、実施形態に係る半導体装置の同相電圧範囲の上限余裕度MGNPと下限余裕度MGNNについて説明するための図である。まず、同図を参照しながら差動増幅器70Aに入力される同相電圧の余裕度について説明する。同図の横軸は差動増幅器70Aの電源電圧を示し、縦軸は同相電圧を示す。差動増幅器70Aの電源電圧とは、電源端子3に供給される電圧VDDである。同図には、飽和領域動作可能な同相電圧範囲を示す。
飽和領域動作可能な同相電圧範囲とは、入力トランジスタ71N及び入力トランジスタ72Nが飽和領域動作可能な出力電圧101及び出力電圧102の電圧範囲である。出力電圧101及び出力電圧102の平均電圧である出力同相電圧VCM及び同相電圧上限値ICMRPは、それぞれ、上述した式(3)及び式(14)により決定される。
同相電圧上限値ICMRPは、図4に破線で示されるように差動増幅器70Aの電源電圧と連動して大きくなる。出力同相電圧VCMは、最低動作電圧VDDminよりも高い電圧範囲において差動増幅器70Aの電源電圧に依存せず一定であるため、差動増幅器70Aの電源電圧が高くなるほど、上限余裕度MGNPは大きくなる。
一方、同相電圧下限値ICMRNは、上述した式(10)により決定される。同相電圧下限値ICMRNは、同図に破線で示されるように差動増幅器70Aの電源電圧に依存しないため、差動増幅器70Aの電源電圧が高くなっても、下限余裕度MGNNは一定である。
次に、図5及び図6を参照しながら、温度毎の同相電圧範囲の余裕度の変化について説明する。図5は、トランジスタ30N、トランジスタ31N、入力トランジスタ71N及び入力トランジスタ72Nの閾値電圧VTHがTyp値のときの一例を示す。同図の説明において、横軸には温度を示し、縦軸には同相電圧を示す。
磁気センサ回路1Aにおいては、ホール素子10の出力電圧をトランジスタ30N及びトランジスタ31Nの閾値電圧VTH分レベルシフト(降圧)させた電圧VSと基準電圧VREFとを比較する。すなわち出力同相電圧VCMは、上述した式(3)で表され、温度Taが低くなることに伴い閾値電圧VTHは高くなるため、温度Taが低くなることに伴い出力同相電圧VCMも高くなる。一方、同相電圧下限値ICMRNは、上述した式(10)により決定されるため、温度Taが低くなることに伴い同相電圧下限値ICMRNも高くなる。このように、磁気センサ回路1Aによれば、温度変化に応じて同相電圧下限値ICMRNが変化した場合であっても、下限余裕度MGNNが小さくならない。
図6は、トランジスタ30N、トランジスタ31N、入力トランジスタ71N及び入力トランジスタ72Nの閾値電圧VTHがプロセスコーナー(Hiコーナー)の場合の一例を示す。同図の説明において、横軸には温度を示し、縦軸には同相電圧を示す。トランジスタ30N、トランジスタ31N、入力トランジスタ71N及び入力トランジスタ72Nの閾値電圧VTHがプロセスコーナーの場合、Typ値の場合(図5参照)と比べると、上限余裕度MGNPが小さくなる。同相電圧上限値ICMRPは、上述した式(14)により決定されるため、電源端子3の電圧VDDより大きい。したがって、温度Taが低くなることに伴い上限余裕度MGNPが小さくなったとしても、出力同相電圧VCMが同相電圧上限値ICMRPを上回ることは無い。
また、下限余裕度MGNNについては、Typ値の場合と比べると、より大きくなっている。プロセスコーナーの場合もTyp値の場合と同様に同相電圧下限値ICMRNが高くなった場合であっても、出力同相電圧VCMも同相電圧下限値ICMRNと連動して高くなるため、下限余裕度MGNNが保たれる。したがって、本実施形態によれば、基準電圧VREFの設計値を高く設定しなくてよいため、上限余裕度MGNPを保つことができる。また、同相電圧下限値ICMRNが高くなったとしても、出力同相電圧VCMも同相電圧下限値ICMRNと連動して高くなるため、下限余裕度MGNNを保つことができる。
[半導体装置の調整方法]
図7は、実施形態に係る半導体装置におけるブリーダ分圧比の調整方法を説明するための図である。同図を参照しながら、ブリーダ分圧比αの調整方法について説明する。同図には、横軸を基準電圧源50の出力電圧である基準電圧VREF、縦軸を出力同相電圧VCMとして示す。
従来技術によれば、基準電圧VREFと出力同相電圧VCMとは比例関係にあったため、基準電圧VREFと出力同相電圧VCMとの関係は、直線L1となる。すなわち、基準電圧VREFが大きくなることに伴い、出力同相電圧VCMも大きくなる。この場合、基準電圧VREFがPVT変動等によって変動した場合、同相電圧上限値ICMRPから同相電圧下限値ICMRNの範囲を超える場合がある。具体的には、直線L1で示した基準電圧VREFと、破線で示した同相電圧下限値ICMRNとの交点より基準電圧VREFが小さい場合、下限余裕度MGNNが負の値となり、誤動作を起こす場合がある。
一方、本実施形態によれば、ブリーダ分圧比αを調整することにより出力同相電圧VCMの値を調整することが可能である。具体的には、VREF/αが一定値となるようにブリーダ分圧比αが調整される。VREF/αが一定値であれば、出力同相電圧VCMは式(3)に示した通りであるため、出力同相電圧VCMも一定の値となる。なお、閾値電圧VTHについては、同相電圧下限値ICMRNと連動するため、調整が不要である。
本実施形態によれば、基準電圧源50の出力値である基準電圧VREFがPVT変動等によって変動した場合であっても、ブリーダ分圧比αを調整することにより、出力同相電圧VCMを調整することができるため、上限余裕度MGNPと下限余裕度MGNNとを一定の値以上に維持することができる。
ここで、式(14)に式(13)を代入することにより、以下の式(18)を得ることができる。
ICMRP=VDD-|VTHP|-VDSAT+VTHN …(18)
したがって、上限余裕度MGNPは、以下の式(19)により表される。一方、下限余裕度MGNNは、以下の式(20)により表される。
MGNP=(ICMRP)-VCM=VDD-|VTHP|-VDSAT-VREF/α …(19)
MGNN=VCM-(ICMRN)=VREF/α-2VDSAT …(20)
上限余裕度MGNPを表す式(19)及び下限余裕度MGNNを表す式(20)は、何れも項「VREF/α」を含んでいるので、ブリーダ分圧比αを調整することによって、上限余裕度MGNP及び下限余裕度MGNNの調整が可能となる。以上より、基準電圧VREFのバラツキに応じてブリーダ分圧比αを調整することによって、上限余裕度MGNPと下限余裕度MGNNのバランスを取ることが可能となる。
[実施形態のまとめ]
以上説明した実施形態によれば、半導体装置100Aは、トランジスタ30N及びトランジスタ31Nを備えることによりホール素子10の出力同相電圧VCMを閾値電圧VTH分レベルシフトさせる。また、半導体装置100Aは、基準電圧源50、演算増幅器60及びトランジスタ32Nを備えることにより、所定の基準電圧VREFとレベルシフトした電圧VSとを比較し負帰還をかける。本実施形態によれば、出力同相電圧VCMをソースフォロア回路によりレベルシフトしているため、出力同相電圧VCMは閾値電圧VTHに依存する。閾値電圧VTHはPVT変動による影響を受けやすいため、出力同相電圧VCMもPVT変動による影響を受ける。したがって、後段(ホール素子10の端子12及び端子14)に接続される差動増幅器70Aの同相入力範囲がPVT変動による影響を受けた場合であっても、出力同相電圧VCMも同様にPVT変動による影響を受ける。したがって、本実施形態によれば、半導体装置100Aは、PVT変動によらず正常に増幅動作することができる。すなわち、PVT変動に対してロバストな半導体装置100Aを提供することができる。
また、本実施形態によれば、ソースフォロア回路によりレベルシフタ110を構成するため、比較的簡易な構成でホール素子の10出力同相電圧VCMを次段の差動増幅器70Aの同相入力範囲と連動させることができる。したがって、回路構成の複雑化を招くことなく差動増幅器70Aの同相入力範囲仕様を緩和することができる。
また、上述した実施形態によれば、半導体装置100Aは、差動増幅器70Aを更に備え、差動増幅器70Aは入力トランジスタ71N及び入力トランジスタ72Nを備える。したがって、入力トランジスタ71N及び入力トランジスタ72NがPVT変動による影響を受けた場合であっても、トランジスタ30N及びトランジスタ31Nも同様にPVT変動による影響を受けるため、出力同相電圧VCMも同様にPVT変動による影響を受ける。したがって、本実施形態によれば、半導体装置100Aは、PVT変動によらず正常に増幅動作することができる。
また、上述した実施形態によれば、トランジスタ30N、トランジスタ31N、入力トランジスタ71N及び入力トランジスタ72Nは、同じ閾値電圧VTHを有する。したがって、入力トランジスタ71N及び入力トランジスタ72NがPVT変動による影響を受けて同相入力範囲がシフトした場合、ホール素子10の出力同相電圧VCMも同じく閾値電圧VTHの関数になっているためPVT変動による影響を受けてシフトする。したがって、本実施形態によれば、半導体装置100Aは、PVT変動によらず正常に増幅動作することができる。
また、上述した実施形態によれば、トランジスタ30N、トランジスタ31N、入力トランジスタ71N及び入力トランジスタ72Nが、ゲート-ソース間に流れる電流の電流密度が等しくなるよう設計されている。すなわち、トランジスタ30N及びトランジスタ31Nと、入力トランジスタ71N及び入力トランジスタ72Nとは、ゲート-ソース間に流れる電流の電流密度を等しくしてオーバードライブ電圧が等しくなるよう構成されている。したがって、入力トランジスタ71N及び入力トランジスタ72NがPVT変動による影響を受けて同相入力範囲がシフトした場合、ホール素子10の出力同相電圧VCMもPVT変動による影響を受けてシフトする。本実施形態によれば、半導体装置100Aは、PVT変動によらず正常に増幅動作することができる。
また、上述した実施形態によれば、半導体装置100Bは分圧回路120を更に備えることにより、電圧VSをブリーダ分圧比αにより分圧した電圧である帰還電圧VFBを演算増幅器60の非反転入力端子に入力する。分圧回路120を備える半導体装置によれば、ブリーダ分圧比αの調整が可能なので、PVT変動の影響を受けたとしても、ブリーダ分圧比αを調整することにより、差動増幅器70Aの同相入力範囲に合わせて出力同相電圧VCMの値を調整することができる。すなわち、PVT変動に対してロバストな半導体装置100Bを提供することができる。
また、上述した実施形態によれば、分圧回路120を構成する抵抗40と抵抗41のうち、少なくとも一方の抵抗は抵抗値を調整可能な可変抵抗である。したがって、本実施形態によれば、半導体装置100Bをパッケージングする前に行われる所定の測定により必要が生じた場合、トリミング等により可変抵抗の抵抗値を可変させることによりブリーダ分圧比αを調整することができる。
また、上述した実施形態によれば、ホール素子10は、半導体基板2の表面に直交する磁場を検出する水平ホール素子、又は半導体基板2の表面に平行な磁場を検出する垂直ホール素子である。すなわち、ホール素子10は、水平ホール素子であっても、垂直ホール素子であってもよい。したがって、本実施形態によれば、半導体装置100Aは、半導体基板2の表面に直交する磁場であっても、半導体基板2の表面に平行な磁場であっても、検出することができる。
[第2の変形例]
図8は、実施形態に係る半導体装置の第2の変形例の構成を示す図である。同図を参照しながら、半導体装置100Cの構成の一例について説明する。半導体装置100Cは、磁気センサ回路1Bに代えて、半導体基板2上に磁気センサ回路1Cが形成される点において、半導体装置100Bとは異なる。磁気センサ回路1Cは、磁気センサ回路1Bと比較して相補的な関係を有する。すなわち、磁気センサ回路1BがNチャネル型のMOSFETを用いて構成されるのに対し、磁気センサ回路1CはPチャネル型のMOSFETを用いて構成される。半導体装置100Cの説明において、半導体装置100Bと同様の構成については同様の符号を付すことにより説明を省略する場合がある。
なお、第2の変形例として分圧回路120Cを有する半導体装置100Cを例示して説明するが、Nチャネル型のMOSFETを用いる場合と同様、分圧回路120Cを有しない構成を採用してもよい。
磁気センサ回路1Cはレベルシフタ110に代えてレベルシフタ110Cを備える点において磁気センサ回路1Bとは異なる。レベルシフタ110Cは、トランジスタ30Pとトランジスタ31Pとを備える。トランジスタ30P及びトランジスタ31Pは、いずれもPチャネル型のMOSFETである。トランジスタ30Pのドレインは、電流源21の第2端212及びトランジスタ31Pのドレインに接続される。トランジスタ30Pのゲートは、ホール素子10の端子12に接続される。トランジスタ30Pのソースは、抵抗40C及びトランジスタ31Pのソースに接続される。トランジスタ31Pのドレインは、電流源21の第2端212及びトランジスタ30Pのドレインに接続される。トランジスタ31Pのゲートは、ホール素子10の端子14に接続される。トランジスタ31Pのソースは、抵抗40C及びトランジスタ30Pのソースに接続される。
また、磁気センサ回路1Cは分圧回路120に代えて分圧回路120Cを備える点において磁気センサ回路1Bとは異なる。分圧回路120Cは、抵抗40Cと抵抗41Cとを備える。抵抗40Cは、第1端401Cと第2端402Cとを有する。抵抗40Cの第1端401Cは、共通ソース104Cに接続される。抵抗40Cの第2端402Cは、抵抗41Cの第1端411Cと演算増幅器60の正極側入力端子に接続される。抵抗41Cは、第1端411Cと第2端412Cとを有する。抵抗41Cの第1端411Cは、抵抗40Cの第2端402Cと接続される。抵抗41Cの第2端412Cは、電源端子3に接続される。分圧回路120Cは、共通ソース104Cと電源端子3との間にブリーダ電流を流すブリーダ抵抗回路である。
また、磁気センサ回路1Cは基準電圧源50に代えて基準電圧源50Cを備える点において磁気センサ回路1Bとは異なる。基準電圧源50Cは、所定の電圧を出力可能な直流電圧源である。基準電圧源50Cの正極側端子は電源端子3に接続され、基準電圧源50Cの負極側端子は演算増幅器60の非反転入力端子に接続される。
また、磁気センサ回路1Cはトランジスタ32Nに代えてトランジスタ32Pを備える点において磁気センサ回路1Bとは異なる。トランジスタ32PはPチャネル型のMOSFETである。トランジスタ32Pのドレインは、ホール素子10の端子13に接続される。トランジスタ32Pのゲートは、演算増幅器60の出力端子61に接続される。トランジスタ32Pのソースは、電源端子3に接続される。
また、磁気センサ回路1Cは差動増幅器70Aに代えて差動増幅器70Cを備える点において磁気センサ回路1Bとは異なる。差動増幅器70Cは、入力トランジスタ71Pと、入力トランジスタ72Pとを備える。入力トランジスタ71P及び入力トランジスタ72Pは、いずれもPチャネル型のMOSFETである。入力トランジスタ71Pのゲートは、トランジスタ31Pのゲートとホール素子10の端子12との接続点に接続される。入力トランジスタ72Pのゲートは、トランジスタ32Pのゲートとホール素子10の端子14との接続点に接続される。
なお、差動増幅器70Cの詳細な回路図については説明を省略する。差動増幅器70Cの構成は、図3を参照しながら説明した差動増幅器70Aの構成と相補的な関係を有する。
[第3の変形例]
図9は、実施形態に係る半導体装置の第3の変形例の構成を示す図である。同図を参照しながら、第3の変形例に係る半導体装置の構成の一例について説明する。第3の変形例に係る半導体装置が備える磁気センサ回路は、電流源20とホール素子10及びホール素子10と差動増幅器70Aの間に、複数の開閉可能なスイッチSP1~SP4、SN1~SN4、及びSS1~SS4を有するスイッチ群80をさらに備える点において異なる。
第3の変形例においては、複数のスイッチSP1~SP4、SN1~SN4、及びSS1~SS4の開閉状態を、順次、時分割的に切り替えることができ、規則的なシグナルとオフセットのパターンを取り出して信号処理することができる。すなわち、第3の変形例においては、スピニングカレント法を適用することができ、ホール素子10のオフセット電圧をキャンセルすることができる。一方、スピニングカレント法を適用しない場合、例えば、図9に示されるように、スイッチSP1、SN1、SS2及びSS3を閉じた状態、他のスイッチSP2~SP4、SN2~SN4、SS1及びSS4を開いた状態を維持すれば、半導体装置100Cを実質的に半導体装置100Aとして適用できる。
なお、第3の変形例において、スピニングカレント法は、第2の変形例において説明した半導体装置100Cに用いられてもよい。
以上、本発明を実施するための形態について、好適な実施形態を掲げて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。また、上述した各実施形態及び各例に記載の構成を組み合わせる等、上述した各実施形態及び各例以外にも様々な形態を適用してもよい。
100A、100B、100C…半導体装置
1A、1B、1C…磁気センサ回路
2…半導体基板
3…電源端子(第1の電源端子)
4…電源端子(第2の電源端子)
10…ホール素子
11、12、13、14…端子(第1乃至第4の端子)
20、21…電流源(第1の電流源、第2の電流源)
30N、31N、32N、30P、31P、32P…トランジスタ(第1乃至第3のトランジスタ)
40、41、40C、41C…抵抗(第1の抵抗、第2の抵抗)
50、50C…基準電圧源
60…演算増幅器
61…(演算増幅器の)出力端子
70A、70C…差動増幅器
71N、72N、71P、72P…入力トランジスタ

Claims (7)

  1. 半導体基板を含む半導体装置であって、
    第1の電源電圧が供給される第1の電源端子と、
    第2の電源電圧が供給される第2の電源端子と、
    第1乃至第4の端子を有し、前記半導体基板に形成されるホール素子と、
    前記第1の電源端子に接続される第1端と、前記ホール素子の前記第1の端子に接続される第2端とを含む第1の電流源と、
    前記第1の電源端子に接続される第1端と、第2端とを含む第2の電流源と、
    前記第2の電流源の第2端に接続されるドレインと、前記ホール素子の前記第2の端子に接続されるゲートと、ソースとを含む第1のトランジスタと、
    前記第2の電流源の第2端及び前記第1のトランジスタのドレインに接続されるドレインと、前記ホール素子の前記第4の端子に接続されるゲートと、前記第1のトランジスタのソースに接続されるソースとを含む第2のトランジスタと、
    基準電圧源と、
    前記基準電圧源が接続される反転入力端子と、前記第1のトランジスタのソースと前記第2のトランジスタのソースとの接続点の電圧に基づいた電圧が入力される非反転入力端子と、出力端子とを有する演算増幅器と、
    前記ホール素子の前記第3の端子に接続されるドレインと、前記演算増幅器の出力端子に接続されるゲートと、前記第2の電源端子に接続されるソースとを含む第3のトランジスタと、
    を備える半導体装置。
  2. 前記第1のトランジスタのゲートと前記ホール素子の前記第2の端子との接続点に接続されるゲートを含む第1の入力トランジスタと、
    前記第2のトランジスタのゲートと前記ホール素子の前記第4の端子との接続点に接続されるゲートを含む第2の入力トランジスタとを有する差動増幅器をさらに備える
    請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第1のトランジスタと、前記第2のトランジスタと、前記第1の入力トランジスタと、前記第2の入力トランジスタとは、同じ閾値電圧を有する
    請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記第1のトランジスタと、前記第2のトランジスタと、前記第1の入力トランジスタと、前記第2の入力トランジスタとは、ゲート-ソース間に流れる電流の電流密度が等しくなるよう設計されたトランジスタである
    請求項2又は請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記第1のトランジスタのソースと前記第2のトランジスタのソースとの接続点に接続される第1端と、第2端とを有する第1の抵抗と、
    前記第1の抵抗の第2端及び前記演算増幅器の非反転入力端子と接続される第1端と、前記第2の電源端子に接続される第2端とを有する第2の抵抗とを更に備え、
    前記第1のトランジスタのソースと前記第2のトランジスタのソースとの接続点の電圧に基づいた電圧は、前記第1のトランジスタのソースと前記第2のトランジスタのソースとの接続点の電圧が前記第1の抵抗及び前記第2の抵抗により分圧された電圧である
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の半導体装置。
  6. 前記第1の抵抗と前記第2の抵抗のうち、少なくとも一方の抵抗は、抵抗値を調整可能な可変抵抗である
    請求項5に記載の半導体装置。
  7. 前記ホール素子は、前記半導体基板の表面に直交する磁場を検出する水平ホール素子、又は前記半導体基板の表面に平行な磁場を検出する垂直ホール素子である、
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の半導体装置。
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