はじめに、本明細書における各用語の意義について説明する。「入球」とは、賞球が払い出される入賞のみならず、賞球払い出しの無い「スルーチャッカー」への通過も含む。「識別情報」とは、五感(視覚、聴覚、触覚等)を通じて情報の種類を識別可能であればどのような形態でもよいが、好適には、視覚的なもの、例えば、数字、文字、図柄等の形状のあるものを挙げることができる。また、本明細書においては「識別情報」を、主遊技図柄・特別図柄(特図)や装飾図柄(装図)と呼ぶことがあるが、「特別図柄(特図)」は、主制御基板側にて表示制御される識別情報であり、「装飾図柄(装図)」は、副制御基板側にて表示される演出としての識別情報である。「識別情報を表示可能」とは、表示方法には何ら限定されず、例えば、発光手段(例えば液晶、LED、7セグ)の発光(発光の有無だけでなく、色の違いも含む)、物理的な表示(例えば、リール帯に描かれた図柄を所定位置に停止表示する)等、を挙げることができる。「演出」とは、遊技の興趣性を高める表示内容を指し、例えば、識別情報変動・停止や予告等をはじめ、アニメーションや実写等の動画像や絵、写真、文字等の静止画像又はこれらの組み合わせを挙げることができる。「開状態、開放状態」及び「閉状態、閉鎖状態」とは、例えば、一般的な大入賞口(いわゆる、アタッカー)の構成においては、開状態=入賞容易状態であり、閉状態=入賞非容易状態となる。また、例えば、遊技盤(遊技者側)から突き出した状態(以下、進出状態と呼ぶことがある)と遊技盤内(遊技者側と反対側)に引っ込んだ状態(以下、退避状態と呼ぶことがある)とを採り得る構成(いわゆる、ベロ型アタッカー)においては、進出状態=入賞容易状態であり、退避状態=入賞非容易状態となる。「乱数」とは、ぱちんこ遊技機において何らかの遊技内容を決定するための抽選(電子計算機によるくじ)に使用される乱数であり、狭義の乱数の他に擬似乱数も含む(例えば、乱数としてはハード乱数、擬似乱数としてはソフト乱数)。例えば、遊技の結果に影響を与えるいわゆる「基本乱数」、具体的には、特別遊技の移行と関連した「当選乱数(当否抽選用乱数)」、識別図柄の変動態様(又は変動時間)を決定するための「変動態様決定乱数」、停止図柄を決定する「図柄決定乱数」、特別遊技後に特定遊技(例えば確率変動遊技)に移行するか否かを決定する「当り図柄決定乱数」等を挙げることができる。尚、変動態様の内容や確定識別情報の内容等を決定する際、これらすべての乱数を使用する必要はなく、互いに同一又は相違する、少なくとも一つの乱数を使用すればよい。また、本明細書では、乱数の数とか複数個の乱数、といった形で乱数を個数表示していることがあるが、乱数取得の契機となる入球口(例えば始動入球口)の一回の入球により取得された乱数を一個と称している(即ち、前記の例だと、当選乱数+変動態様決定乱数+図柄決定乱数・・・という乱数の束を一個の乱数と称している)。また、例えば、一種の乱数(例えば当選乱数)が、別種の乱数(例えば図柄決定乱数)を兼ねていてもよい。「遊技状態」とは、ぱちんこ遊技機の場合、例えば、大入賞口が開放状態となり得る特別遊技状態、特別遊技状態への移行抽選確率が予め定められた値である非確率変動遊技状態よりも特別遊技状態への移行抽選確率が高い確率変動遊技状態、特別遊技への移行抽選契機となる始動口への入賞に対する補助が有る補助遊技状態(いわゆる、普通図柄時短状態、例えば、始動口に可変部材が取り付けられている場合では、可変部材の開放期間が長い、可変部材の開放当選確率が高い、可変部材の開放抽選の結果報知の時間が短い)、等の任意の一又は複数の組合せである。「遊技領域」とは、遊技球が転動可能な領域であり、遊技盤D35の手前(遊技者から見て)のみに限られず、例えば、遊技盤D35の奥側(遊技者から見て)と遊技盤D35の手前側(遊技者から見て)との双方を含む遊技球が転動可能な領域であってもよい。「左打ち」とは、後述する、遊技領域D30の左側(左打ちルートML10)を遊技球が流下するよう、遊技球の発射強度を調節して遊技球を打ち出すことである。「右打ち」とは、後述する、遊技領域D30の右側(右打ちルートMR10)を遊技球が流下するよう、遊技球の発射強度を調節して遊技球を打ち出すことである。また、「左打ち領域」とは、遊技領域中央を基準とした場合に遊技領域D30の左側の領域のことである。「右打ち領域」とは、遊技領域中央を基準とした場合に遊技領域D30の右側の領域のことである。「単位時間あたりにおける易入球遊技の期待平均実行時間」とは、補助遊技図柄の図柄変動が絶え間なく行われる状況(例えば、補助遊技図柄に係る保留が常に存在している状況)を仮定した場合において、始動口に取り付けられた可変部材の単位時間(例えば、5分間)あたりにおける開放期間が占める割合を意味しているが、内部処理的には、前述した遊技状態に基づき換言すると、例えば、始動口に可変部材が取り付けられている場合では、可変部材の開放期間の長短(いわゆる開放延長機能作動状態・非作動状態)、可変部材の開放契機となる普通図柄(補助遊技図柄)の当選確率の高低(いわゆる普図高確率抽選状態・低確率抽選状態)、可変部材の開放契機となる普通図柄(補助遊技図柄)の変動時間の長短(いわゆる普図変動短縮機能非作動状態・作動状態)、等の任意の一又は複数の組合せによって実現されるものである。「識別情報の変動表示期間の平均値」とは、識別情報の変動表示毎に変動表示期間を実測し、当該実測値に基づく平均値を採るという意味に限定されるものではない。より具体的には、識別情報の変動表示毎に、その変動表示期間を決定するよう構成されている場合であって、決定(選択)されるべき変動表示期間の候補が複数種類ある場合には、当該複数種類の変動表示期間に基づく期待値(「選択確率×変動表示期間」の総和)となるが、当該選択されるべき変動表示期間の候補が一種類である場合には、その一種類の変動表示期間そのものとなる(即ち、双方の概念を含むものである)。更には、ハズレ時における識別情報の変動表示期間の平均値のみに限定した概念又は当り時における識別情報の変動表示期間の平均値のみに限定した概念、或いは、最も選択確率の高い変動表示期間のみに限定した概念としてもよく、即ち、この文言の趣旨は、遊技者が体感できる遊技の進行スピードを指し示す指標として用いることにあることを補足しておく(よって、「識別情報の変動表示期間の平均値」を異ならせる実現方法としては、変動表示期間の候補及び/又は選択確率を異ならせる、或いは、変動表示期間の候補及び/又は選択確率が同一であっても更なる変動表示期間を付加する際の期間値を異ならせる、等の様々な手法はあるが、いずれかの手法に限定されるものではない)。「識別情報の変動表示期間の平均値が第一の期間となる第一変動期間状態と、識別情報の変動表示期間の平均値が当該第一の期間とは異なる第二の期間となる第二変動期間状態とを少なくとも有し、」とは、当該二つの状態のみならず、三つ以上の状態を有していてもよい(或いは、三つ以上の状態を有する場合におけるいずれか二つの状態を対象とする)という意味であり、例えば、識別情報の変動表示回数に応じて、「第一変動期間状態」→「第二変動期間状態」→「第三変動期間状態」との状態遷移を採り得るものも含む。この場合においては、夫々の状態における識別情報の変動表示期間の平均値が、「第一変動期間状態」<「第二変動期間状態」<「第三変動期間状態」となるよう構成した場合、高速な遊技進行状態→中速な遊技進行状態→低速な遊技進行状態、との状態遷移を構築することができる{勿論、この逆となる状態遷移(遊技進行状態)を構築してもよく、その場合、次回の大当りまで継続する確率変動遊技状態+電チュー特定遊技状態と併用する際において好適となる(次回の大当り発生が確定的である状況にも拘わらず、次回の大当りが得られない状況が続くほど、遊技の進行スピードが向上するため、いわゆるハマリ時における倦怠感を払拭できる)場合がある}。更には、各状態の特徴として、「第一変動期間状態」においては、ハズレ時における識別情報の変動表示期間の平均値と当り時における識別情報の変動表示期間の平均値との差が、「第二変動期間状態」におけるその差よりも小さい、「第三変動期間状態」においては、ハズレ時における識別情報の変動表示期間の平均値と当り時における識別情報の変動表示期間の平均値との差が、「第二変動期間状態」におけるその差よりも小さいことに加え、「第一変動期間状態」と比べて、特にハズレ時における識別情報の変動表示期間が相対的に長時間となり易い(即ち、当りやリーチを示唆する変動又はリーチ変動となり易い)、「第二変動期間状態」においては、他の状態と比べて、特に当り時における識別情報の変動表示期間が相対的に長時間となり易い{即ち、ハズレが確定的となる短変動ハズレの変動表示期間や当りを示唆する中変動ハズレの変動表示期間が選択されない(又は選択され難い)が、リーチ変動(長変動当り)の変動表示期間のみ選択される(又は選択され易い)}、といった特徴を有することを例示することができる。「特別遊技の実行終了後での高確率抽選状態における特定期間」とは、当該特別遊技の実行終了直後から所定回数分の図柄変動がなされるまでの期間であってもよいし、当該特別遊技の実行終了後における一又は複数回の図柄変動がなされた後から所定回数分の図柄変動がなされるまでの期間であってもよい(即ち、特別遊技の実行終了後にて高確率抽選状態が維持されている範囲内であれば、その範囲内における任意の期間であることを意味するが故、前述の「第一変動期間状態」→「第二変動期間状態」→「第三変動期間状態」との状態遷移を採り得る場合には、当該特定期間が「第一変動期間状態」及び/又は「第二変動期間状態」の滞在期間を意味するものとなり得る)。「保留に関する情報において所定条件を充足した際」とは、例えば、その保留消化時において特別遊技(いわゆる大当り遊技)が生起する可能性が高いことを意味するが、特別遊技が生起する可能性の判断基準には特に限定されない。より具体的には、「当選乱数(当否抽選用乱数)」、識別図柄の変動態様(又は変動時間)を決定するための「変動態様決定乱数」、停止図柄を決定する「図柄決定乱数」、特別遊技後に特定遊技(例えば確率変動遊技)に移行するか否かを決定する「当り図柄決定乱数」等の乱数値を判断基準としてもよいし、これら乱数値から導き出される事象内容(当否判定結果、変動時間の長さ、停止図柄の種類、特定遊技への移行可否等)を判断基準としてもよい。「保留の存在を示唆又は報知する」とは、示唆する場合には、例えば、当該保留に到るまでの保留消化時における演出(装飾図柄の図柄変動態様や、それと連動して行われている背景演出等)の実行態様を変化させる、等を挙げることができ、報知する場合には、例えば、当該保留生起時において保留表示灯(液晶表示装置上の画像であってもよい)の表示態様を変化させる(その場合には、表示色を変化させる、表示形状を変化させる、等)、当該保留生起時において保留発生音やBGM等の音響を変化させる、当該保留生起時において演出用のランプ(枠ランプ等)の点灯態様を変化させる、或いは、当該保留生起時において実行されている他の演出(装飾図柄の図柄変動態様や、それと連動して行われている背景演出等)の実行態様を変化させる、等を挙げることができる。
尚、本実施形態は、あくまで一例であり、各手段が存在する場所や機能等、各種処理に関しての各ステップの順序、フラグのオン・オフのタイミング、各ステップの処理を担う手段名等に関し、以下の態様に限定されるものではない。また、上記した実施形態や変更例は、特定のものに対して適用されると限定的に解すべきでなく、どのような組み合わせであってもよい。例えば、ある実施形態についての変更例は、別の実施形態の変更例であると理解すべきであり、また、ある変更例と別の変更例が独立して記載されていたとしても、当該ある変更例と当該別の変更例を組み合わせたものも記載されていると理解すべきである。
以下の実施形態は、従来の第1種ぱちんこ遊技機を二つ混在させたような機種(第1種第1種複合機)である。但し、これには何ら限定されず、他の遊技機(例えば、従来の第1種、第2種、第3種、一般電役等のぱちんこ遊技機)に応用された場合も範囲内である。尚、本実施形態は、あくまで一例であり、各手段が存在する場所や機能等、各種処理に関しての各ステップの順序、フラグのオン・オフのタイミング、各ステップの処理を担う手段名等に関し、以下の態様に限定されるものではない。また、上記した実施形態や変更例は、特定のものに対して適用されると限定的に解すべきでなく、どのような組み合わせであってもよい。例えば、ある実施形態についての変更例は、別の実施形態の変更例であると理解すべきであり、また、ある変更例と別の変更例が独立して記載されていたとしても、当該ある変更例と当該別の変更例を組み合わせたものも記載されていると理解すべきである。また、本実施形態では、各種テーブルに関し、抽選テーブルと参照テーブルとが存在するが、これらも限定的ではなく、抽選テーブルを参照テーブルとしたり或いはこの逆としてもよい。また、本例において「テーブル」という場合には、その形式に限定されるものではなく、一又は複数の情報に基づき、複数の選択候補の中から一又は複数の選択候補が選択されるように対応付けられている態様であると理解すべきである。更に、以下の実施形態や変更例において示す具体的一例としての数値{例えば、抽選実行時における当選確率、特別遊技時における最大ラウンド数、図柄変動時間、各遊技状態における継続回数、等}は、あくまで一例であり、特に、異なる条件下(例えば、第1主遊技側と第2主遊技側との条件別、確率変動遊技時と非確率変動遊技時との条件別、時間短縮遊技時と非時間短縮遊技時との条件別、等)において示した数値の大小関係や組み合わせは、以下の実施形態や変更例の趣旨を大きく逸脱しない限りにおいては、適宜変更してもよいものであると理解すべきである。例えば、第1主遊技側と第2主遊技側とで、抽選実行時における当選確率や特別遊技時における最大ラウンド数の期待値における大小関係が、第1主遊技側=第2主遊技側となるよう例示されていたとしても、当該大小関係を第1主遊技側<第2主遊技側とする、或いは、第1主遊技側>第2主遊技側とするといったように適宜変更してもよい(その他の数値、条件下についても同様)。また、例えば、確率変動遊技状態の継続回数として、次回大当りが発生するまで継続するとの趣旨に基づき構成するに際し、継続回数として「65535」をセットするのか(実質的に継続するよう構成する)、或いは、継続回数をセットせずに次回大当りが発生するまで確率変動遊技状態を維持する、といった同一趣旨に基づく実現方法の選択肢においても、以下の実施形態や変更例の趣旨を大きく逸脱しない限りにおいては、適宜変更してもよいものであると理解すべきである。
(本実施形態)
ここで、各構成要素について説明する前に、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の特徴(概略)を説明する。以下、図面を参照しながら、各要素について詳述する。なお、本実施形態を第1実施形態と称することがある。
尚、以下の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等は、他の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等と同一である場合があるが、これらはそれぞれ単独の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等であることを示している(例えば、本実施形態におけるステップ2102と第2実施形態におけるステップ2102は、別の実施形態におけるステップ2102であるため、それぞれ単独で機能する処理である)。
まず、図1を参照しながら、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の前面側の基本構造を説明する。ぱちんこ遊技機は、主に遊技機枠と遊技盤D35で構成される。以下、これらを順に説明する。
はじめに、ぱちんこ遊技機の遊技機枠は、外枠D12、前枠D14、透明板D16、扉D18、上球皿D20、下球皿D22及び発射ハンドルD44を含む。まず、外枠D12は、ぱちんこ遊技機を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠D14は、外枠D12の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構を介して外枠D12に開閉可能に取り付けられる。前枠D14は、遊技球を発射する機構、遊技盤D35を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導又は回収するための機構等を含む。透明板D16は、ガラス等により形成され、扉D18(ガラス扉D18と称することがある)により支持される。扉D18は、図示しないヒンジ機構を介して前枠D14に開閉可能に取り付けられる。上球皿D20は、遊技球の貯留、発射レ-ルへの遊技球の送り出し、下球皿D22への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿D22は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。また、遊技盤D35の右上方と左上方とにはスピーカD24が設けられており、遊技状態等に応じた効果音が出力される。
遊技盤D35と遊技機の前面の透明板D16(例えば、ガラス板)とは、13mmを超え25mmを超えない距離(本例では、19mm)の距離を保ち並行になるように遊技機枠に取り付けられている。ここで、遊技盤D35は、容易に動揺しないように固定機構によってしっかりと固定されている。
また、透明板D16(例えば、ガラス板)は、遊技盤の全体の構造の見通しを妨げず、遊技盤上の遊技球の位置を確認できるように遊技領域全体が無色透明で凹凸がないように形成されている。
球皿(例えば、上球皿D20、下球皿D22)は、球皿上の遊技球が遊技者にとって可視的(遊技球の数を概ね確認可能)であり、遊技者が受け皿に受けた遊技球の取り出しを阻害しないような形状(遊技球を自由に取り出せるような形状)になっている。
次に、遊技盤D35は、外レールD32と内レールD34とにより区画された遊技領域D30が形成されており、透明板D16を介して遊技盤D35上(遊技領域D30上)を流下する遊技球の位置を確認できるようになっている。遊技領域D30は、左打ち領域DL10と右打ち領域DR10とに大別される。そして、当該遊技領域D30には、図示しない複数の遊技釘及び風車等の機構や各種一般入賞口の他、左打ちルートML10、右打ちルートMR10、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10、補助遊技始動口H10、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20、第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20、演出表示装置SG、補助遊技図柄表示装置H20、センター飾りD38、可動体役物YK、右一般入賞口用ランプLP10、左一般入賞口P10、右一般入賞口P20、サブ入力ボタンSB及びアウト口D36が設置されている。尚、本実施形態においては、左打ちルートML10を第1流下ルートと称することがあり、右打ちルートMR10を第2流下ルートと称することがある。以下、各要素を順番に詳述する。
次に、第1主遊技始動口A10は、第1主遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第1主遊技始動口A10は、第1主遊技始動口入球検出装置A11sを備える。ここで、第1主遊技始動口入球検出装置A11sは、第1主遊技始動口A10への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1主遊技始動口入球情報を生成する。
次に、第2主遊技始動口B10は、第2主遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第2主遊技始動口B10は、第2主遊技始動口入球検出装置B11sと、第2主遊技始動口電動役物B11dと、を備える。ここで、第2主遊技始動口入球検出装置B11sは、第2主遊技始動口B10への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2主遊技始動口入球情報を生成する。次に、第2主遊技始動口電動役物B11dは、第2主遊技始動口B10に遊技球が入賞し難い閉鎖状態と当該閉鎖状態よりも遊技球が入賞し易い開放状態に可変する。
ここで、本実施形態においては、第1主遊技始動口A10と第2主遊技始動口B10とが設けられており、遊技領域D30の左側(左打ち領域DL10)を流下する遊技球とが第1主遊技始動口A10に誘導され易い一方、遊技領域D30の右側(右打ち領域DR10)を流下する遊技球は第1主遊技始動口A10に誘導され難いよう構成されている。また、遊技領域D30の左側を流下する遊技球と遊技領域D30の右側を流下する遊技球とのいずれも第2主遊技始動口B10に誘導され得るよう構成されている。
尚、本実施形態では、第2主遊技始動口B10側に電動役物を設けるよう構成したが、これには限定されず、第1主遊技始動口A10側に電動役物を設けるよう構成してもよい。更には、本実施形態では、第1主遊技始動口A10と第2主遊技始動口B10とが重ねるように配置されているが、これにも限定されず、第1主遊技始動口A10と第2主遊技始動口B10とを離隔して配置してもよい。
次に、補助遊技始動口H10は、補助遊技始動口入球検出装置H11sを備える。ここで、補助遊技始動口入球検出装置H11sは、補助遊技始動口H10への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す補助遊技始動口入球情報を生成する。尚、補助遊技始動口H10への遊技球の入球は、第2主遊技始動口B10の第2主遊技始動口電動役物B11dを拡開させるための抽選の契機となる。
ここで、本実施形態においては、遊技領域D30の右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球が補助遊技始動口H10に誘導され易く、遊技領域D30の左側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球が補助遊技始動口H10に誘導され難くなるよう構成されている。但し、これには限定されず、遊技領域D30の右側及び左側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球が、補助遊技始動口H10に誘導され得るよう構成されていてもよい。
次に、左一般入賞口P10は、左一般入賞口入球検出装置P11sを備える。左一般入賞口入球検出装置P11sは、左一般入賞口P10への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す左一般入賞口入球情報を生成する。尚、左一般入賞口P10への遊技球の入球によって、所定数(例えば、3球)の遊技球が賞球として払い出されることとなる。尚、遊技領域D30の左側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球は左一般入賞口P10に入球し易く、遊技領域D30の右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球は左一般入賞口P10に入球し難いよう構成されている。即ち、左打ち(遊技領域D30の左側である左打ち領域DL10(左打ちルートML10)を遊技球が流下するよう、遊技球の発射強度を調節して遊技球を打ち出すこと)を実行した際に左一般入賞口P10に入球し易いよう構成されている。
次に、右一般入賞口P20は、右一般入賞口入球検出装置P21sを備える。右一般入賞口入球検出装置P21sは、右一般入賞口P20への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す右一般入賞口入球情報を生成する。ここで、右一般入賞口P20は、右打ち領域DR10に配置され、補助遊技乱数を取得するという補助遊技始動口の役割と、賞球が払い出されるという一般入賞口の役割との双方を兼ね備えている。つまり、右一般入賞口P20への遊技球の入球は、第2主遊技始動口B10に取り付けられた第2主遊技始動口電動役物B11dを拡開させるための抽選の契機となる。また、右一般入賞口P20への遊技球の入球によって、所定数(例えば、2球)の遊技球が賞球として払い出されることとなる。尚、右一般入賞口P20への遊技球の入球によって、右一般入賞口P20から賞球として払い出される遊技球(例えば、2球)は、左一般入賞口P10への遊技球の入球によって、左一般入賞口P10から賞球として払い出される遊技球(例えば、3球)よりも少なくなるよう構成されている。尚、本実施形態においては、右打ちを実行した遊技球が右一般入賞口P20に入球し得るよう構成されている。即ち、右打ち(遊技領域D30の右側である右打ち領域DR10(右打ちルートMR10)を遊技球が流下するよう、遊技球の発射強度を調節して遊技球を打ち出すこと)を実行した際に右一般入賞口P20に入球し易いよう構成されている。
ここで、本実施形態においては、右打ちを実行した際に入球し得る入球口としては、上流から順に、「補助遊技始動口H10→右一般入賞口P20→第2大入賞口C20→第1大入賞口C10→第2主遊技始動口B10→アウト口D36」の順となっている。また、補助遊技始動口H10はゲートの形状をしているため、補助遊技始動口H10を通過した遊技球は遊技領域上を更に流下していくこととなり、下流にある入球口(上述した右一般入賞口P20等)に入球し得ることとなる。一方、右一般入賞口P20に入球した遊技球は遊技盤面奥側に流入することとなり、その後第1大入賞口C10や第2大入賞口C20に入球することはない(右打ちを実行して右一般入賞口P20に入球しなかった遊技球が第1大入賞口C10又は第2大入賞口C20に入球し得ることとなる)。
尚、非時間短縮遊技状態における左打ちの実行時には(非時間短縮遊技状態においては左打ちにて遊技を進行する)、補助遊技始動口H10(及び右一般入賞口P20)に遊技球が入球し難いため第2主遊技始動口電動役物B11dが開放し難く、主遊技側の始動口として主に第1主遊技始動口A10への入球によって遊技を進行していくこととなり、一方、時間短縮遊技状態における右打ちの実行時には(時間短縮遊技状態においては右打ちにて遊技を進行する)、補助遊技始動口H10(及び右一般入賞口P20)に遊技球が入球し易いため第2主遊技始動口電動役物B11dが開放し易く、主遊技側の始動口として主に第2主遊技始動口B10への入球によって遊技を進行していくこととなる。また、非時間短縮遊技状態において左打ちにて遊技球を発射し続けた場合の第1主遊技始動口A10への入球容易性よりも、時間短縮遊技状態において右打ちにて遊技球を発射し続けた場合の第2主遊技始動口B10への入球容易性の方が高い、換言すると、非時間短縮遊技状態において左打ちにて遊技球を発射し続けた場合の第1主遊技始動口A10又は第2主遊技始動口B10への入球容易性よりも、時間短縮遊技状態において右打ちにて遊技球を発射し続けた場合の第1主遊技始動口A10又は第2主遊技始動口B10への入球容易性の方が高くなる。そこで、本例においては、左打ち実行時の方が右打ち実行時よりも入球し易い左一般入賞口P10に入球した際の賞球数(本例では、3球)を、右打ち実行時の方が左打ち実行時よりも入球し易い右一般入賞口P20に入球した際の賞球数(本例では、2球)よりも多く設計することにより、非時間短縮遊技状態にて左打ちで遊技を進行した場合と、時間短縮遊技状態にて右打ちで遊技を進行した場合との、入賞口へ入球することにより払い出される平均の賞球数の差分、即ち、ベース値(特別遊技に当選していない状況において、発射した遊技球100球に対する、払い出される賞球払出数の期待値)の差分が大きくなりすぎることを防止することができる。
また、右一般入賞口用ランプLP10は、例えば、液晶、LED等で構成されており、特別遊技の実行中に右一般入賞口に遊技球が入球することにより点灯し得るよう構成されている。また、詳細は後述することとなるが、右一般入賞口用ランプLP10の点灯色の違いにより特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行するか非確率変動遊技状態に移行するかを示唆し得るよう構成されている。尚、右一般入賞口用ランプLP10は、遊技領域D30上の、左打ち領域DL10に設けても良いし右打ち領域DR10に設けても良い。また、遊技領域D30以外の領域に設けてもよい。尚、本例においては、非確率変動遊技状態を、通常状態、通常遊技状態、通常時、低確率、低確率状態、低確率遊技状態、低確率時、非確変、低確率抽選状態等と称することがある。また、確率変動遊技状態を、高確率、高確率状態、高確率遊技状態、高確率時、確変、高確率抽選状態等と称することがある。また、時間短縮遊技状態を、時短状態、時短中、時短、等と称することがある。また、非時間短縮遊技状態を、非時短状態、非時短中、非時短等と称することがある。また、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態を、通常状態、通常遊技状態、通常時、等と称することがある。
また、右打ちルートMR10を流下した遊技球は、右打ちルート流出口D50を通過して右一般入賞口P20、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20等の近傍に流下していくこととなる。
次に、アウト口D36の右上方には、第1大入賞口C10と第2大入賞口C20とが設けられており、遊技領域D30の右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球は、アウト口D36に到達する前に、第1大入賞口C10及び第2大入賞口C20が配置されている領域を通過し易いよう構成されている。
次に、第1大入賞口C10は、第1主遊技図柄(特別図柄)又は第2主遊技図柄(特別図柄)が大当り図柄停止した場合に開状態となる、横長方形状を成しアウト口D36の右上方に位置した、主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、第1大入賞口C10は、遊技球の入球を検出するための第1大入賞口入賞検出装置C11sと、第1大入賞口電動役物C11d{及び第1大入賞口電動役物ソレノイドC13}と、を備える。ここで、第1大入賞口入賞検出装置C11sは、第1大入賞口C10への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1大入賞口入球情報を生成する。第1大入賞口電動役物C11dは、第1大入賞口C10に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態に第1大入賞口C10を可変させる(第1大入賞口電動役物ソレノイドC13を励磁して可変させる)。尚、本実施形態では、大入賞口の態様を、横長方形状を成し遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態とに可変させる態様としているが、これには限定されない。その場合には、例えば、大入賞口内に設けられた棒状部材が遊技者側に突き出した状態である進出状態と遊技者側に対して引っ込んだ状態である退避状態とを採り得る態様(いわゆる、ベロ型アタッカ-)や、遊技球が転動可能な通路上の開口部を大入賞口とし、当該開口部を閉鎖する状態と開放する状態とを採り得る態様(いわゆる、スライド式アタッカー)としてもよく、大入賞口への入球数を所定数(例えば、10個)とすることを担保したい場合において好適である。
次に、第2大入賞口C20は、第1主遊技図柄(特別図柄)又は第2主遊技図柄(特別図柄)が大当り図柄で停止した場合に開状態となる、横長方形状を成しアウト口D36の右上方に位置した、主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、第2大入賞口C20は、遊技球の入球を検出するための第2大入賞口入賞検出装置C21sと、第2大入賞口電動役物C21d{及び第2大入賞口電動役物ソレノイドC23}と、を備える。ここで、第2大入賞口入賞検出装置C21sは、第2大入賞口C20への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2大入賞口入球情報を生成する。そして、第2大入賞口C20内に入球した遊技球は、第2大入賞口入賞検出装置C21sによって検出されるよう構成されている。次に、第2大入賞口電動役物C21dは、第2大入賞口C20に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態とに第2大入賞口C20を可変させる。尚、本実施形態では、大入賞口の態様を、横長方形状を成し遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態とに可変させる態様としているが、これには限定されない。その場合には、例えば、大入賞口内に設けられた棒状部材が遊技者側に突き出した状態である進出状態と遊技者側に対して引っ込んだ状態である退避状態とを採り得る態様(いわゆる、ベロ型アタッカー)や、遊技球が転動可能な通路上の開口部を大入賞口とし、当該開口部を閉鎖する状態と開放する状態とを採り得る態様(いわゆる、スライド式アタッカー)としてもよく、大入賞口への入球数を所定数(例えば、10個)とすることを担保したい場合において好適である。
次に、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)は、第1主遊技(第2主遊技)に対応する第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)に関連した表示等を実行する装置である。具体的構成としては、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)は、第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)と、第1主遊技図柄保留表示部A21h(第2主遊技図柄保留表示部B21h)とを備える。ここで、第1主遊技図柄保留表示部A21h(第2主遊技図柄保留表示部B21h)は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、第1主遊技(第2主遊技)に係る乱数の保留数(実行されていない主遊技図柄の変動数)に相当する。尚、第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)は、例えば7セグメントLEDで構成され、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)は、「0」~「9」の10種類の数字及びハズレの「-」で表示される{但し、これには限定されず、いずれの主遊技図柄が表示されたのかを遊技者が認識困難となるよう、7セグメントLEDを用いて記号等によって表示することが好適である。また、保留数表示においても、4個のランプから構成されていることには限定されず、最大4個分の保留数を表示可能に構成(例えば、1個のランプから構成されており、保留数1:点灯、保留数2:低速点滅、保留数3:中速点滅、保留数4:高速点滅、するよう構成)されていればよい}。
尚、主遊技図柄は必ずしも演出的な役割を持つ必要が無いため、本実施形態では、第1主遊技図柄表示装置A20の大きさは、目立たない程度に設定されている。しかしながら、主遊技図柄自体に演出的な役割を持たせて装飾図柄を表示させないような手法を採用する場合には、後述する演出表示装置SGのような液晶ディスプレーに、主遊技図柄を表示させるように構成してもよい。
次に、演出表示装置SGは、主遊技図柄と連動して変動・停止する装飾図柄を含む演出画像の表示等を実行する装置である。ここで、具体的構成としては、演出表示装置SGは、装飾図柄の変動表示等を含めて演出が実行される表示領域SG10を備える。ここで、表示領域SG10は、例えば、スロットマシンのゲームを模した複数列の装飾図柄変動の動画像を表示する装飾図柄表示領域SG11と、主遊技保留情報を表示する第1保留表示部SG12及び第2保留表示部SG13と、を有している。尚、演出表示装置SGは、本実施形態では液晶ディスプレーで構成されているが、機械式のドラムやLED等の他の表示手段で構成されていてもよい。次に、第1保留表示部SG12及び第2保留表示部SG13は夫々4個のランプから構成され、当該ランプは、主遊技図柄の保留ランプと連動している。
次に、補助遊技図柄表示装置H20は、補助遊技図柄に関する表示等を実行する装置である。具体的構成としては、補助遊技図柄表示装置H20は、補助遊技図柄表示部H21gと、補助遊技図柄保留表示部H21hとを備える。ここで、補助遊技図柄保留表示部H21hは、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、補助遊技図柄変動の保留数(実行されていない補助遊技図柄変動の数)に相当する。本実施形態においては、補助遊技乱数を取得し得る入球口として、補助遊技始動口H10と右一般入賞口P20との2つの入球口を有しており、当該2つの入球口のいずれに入球した場合にも、取得した補助遊技乱数に関する表示は補助遊技図柄表示装置H20に表示されることとなる。
次に、センター飾りD38は、演出表示装置SGの周囲に設置され、遊技球の流路、演出表示装置SGの保護、装飾等の機能を有する。また、遊技効果ランプD26は、遊技領域D30及び/又は遊技領域D30以外の領域に設けられ、点滅等することで演出の役割を果たす。
次に、可動体役物YKは、演出表示装置SGの近傍に設置され、図柄変動に伴う演出実行の際に駆動して遊技を盛り上げる役割を担っている。上下方向に移動したり、回転駆動したり、点灯したりして、駆動したことが目立つよう構成し、且つ、大当り期待度の高い図柄変動にて駆動し易い構成することが好適である。
次に、サブ入力ボタンSBは、副制御基板Sと電気的に接続された、操作(押下)することによって当該操作に基づく演出が実行されることとなる操作部材である。尚、サブ入力ボタンSBの操作態様として、単発押し(短時間の1回のみサブ入力ボタンSBを押下する操作態様)と、連打(複数回サブ入力ボタンSBを押下する操作態様)と、長押し(所定期間サブ入力ボタンSBを押し続ける操作態様)と、を有するよう構成してもよい。また、副制御基板Sと電気的に接続された、操作(押下)することによって当該操作に基づく演出が実行されることとなる操作部材はサブ入力ボタンSBのみには限定されず、上、下、左、右の4つの操作部を有しており、当該操作部を操作することにより、実行する演出(予告演出等)を選択可能に構成される十字キー、手前に引くことにより演出(可動体役物が作動する、等)が実行されるレバー、等を有するよう構成してもよい。
次に、アウト口D36は、遊技領域D30の下方に設けられた入球口であり、遊技領域D30に設けられたいずれの入賞口にも入球せずに流下した遊技球が入球する入球口であり、アウト口D36に遊技球が入球した場合には、乱数に基づく各種抽選や入球に基づく賞球等は実行されず、当該遊技球は遊技機外に排出されることとなる。なお、本実施例では、が遊技盤上の最下部にのみ、入賞口に入賞しなかった遊技球が入るアウト口D36が設けられているが、遊技盤の上部の所定箇所にアウト口を設けることも可能である。その場合には、当該入口が入賞口でないことを明らかにするため、シールを用いて、「OUT」を表示する等、入賞口と混同しないようにすることが望ましい。
尚、不図示であるが、遊技盤D35(遊技領域D30)の大きさは、一辺が500mmである正方形の枠を超えず、かつ、直径が300mmである円を含む範囲が設定されている。
また、本実施形態においては、役物が作動しない場合(大入賞口C10等の可変入賞口が閉鎖状態となっている場合)における入賞口(遊技球を入賞させることが可能なもの、換言すると発射された遊技球について物理的に可能な軌跡をもってしても入賞が不可能でないものであり、例えば、第1主遊技始動口A10)の数(入賞口の入口の数)は、5個(第1主遊技始動口A10が1個、左一般入賞口P10が3個、右一般入賞口P20が1個)となっている。尚、入賞口の数は適宜設定可能であるが、入賞割合と遊技の複雑化抑止の観点から5個~15個の範囲が望ましい。ここで、入賞口の入口とは、入賞口及び当該入賞口に連なる遊技釘等(その間を遊技球が通過できない形で連続配置されている遊技釘等)で構成される遊技球の通過面のうち、入賞口から最も離れた位置にある部分を指す。尚、役物が作動しない場合における入賞口の入口の大きさ(入賞口の入口のうち、遊技盤D35と平行な距離の最大値であり、遊技釘により設定されている場合には釘と釘の内法)は、13mmを超えないように構成することが望ましく、大入賞口以外の可変入賞装置(電動役物や非電動役物)の入賞口の入口の大きさ(前述の通り)は、55mmを超えないことが望ましい。また、大入賞口の入口の大きさ(遊技盤と平行な距離の最大値)は、他の役物と区別するために、55mmを超え、135mmを超えないようにすることが望ましい。
更に、普通図柄表示装置が作動する契機となっているゲート(例えば、補助遊技始動口H10)の大きさ(ゲート及び当該ゲートに連なる遊技釘等(その間を遊技球が通過できない形で連続配置されている遊技釘等)で構成される遊技球の通過面のうち、ゲートから最も離れた位置で遊技盤D35と平行な距離の最大値、即ち実質的なゲートの入口)は、13mmを超えないようにすることが望ましい。
尚、本実施形態においては、大入賞口を2つ(第1大入賞口C10と第2大入賞口C20との2つ)設けているが、射幸性の観点から2個を超えないように構成することが望ましい。また、本実施形態のように、2個の大入賞口が開放等している否かにかかわらず物理的に明確に分離されていることが明らかな構造が望ましい。更に、本実施形態のように、2個の大入賞口が水平方向に隣接することなく、2つの大入賞口の間に遊技球が通過可能となっていることが望ましい。また、本実施形態では始動口として、第1主遊技始動口A10と第2主遊技始動口B20との2つが設けているが、一般入賞口の数(本実施形態においては一般入賞口が4個設けられている)とのバランスを考慮し、3個を超えないように構成することが望ましい。
なお、始動口内に可動物を設け、既に始動口に入賞した遊技球の動きを当該可動物で変化させてもよい。この場合には、可動物は、常時一定の動作を継続(一連の動作を繰り返すものを含む。)させ、動作の調整が不可能な構成とすることが望ましい。
更に、前述の通り、遊技領域D30には、多数の遊技釘等が配置されているが、この配置は、遊技球の落下を一定の範囲で不規則にさせるものの、極端に不規則にしないことが望ましい。具体的には、電気的又はその他の動力(風車、その他の遊技球の落下の方向に変化を与えるための装置に遊技球が衝突したことにより、遊技球が落下の方向とは異なった方向に変化することを除く。)により遊技球を上昇させる装置(上昇させる程度がわずかであって、遊技球の落下の方向を著しく不規則にしないことが明らかなものを除く。)等は、発射した遊技球の順序と入賞口又はアウト口に入球する順序とが大きく相違する可能性があるため、このような装置は設けないことが望ましい。なお、遊技釘及び風車は、遊技板におおむね垂直(±5度程度)に打ち込まれている。また、いうまでもないが、遊技釘等その他遊技盤上に設ける構造物は遊技球の衝突により形状等が変化しない程度の耐久性(例えば、本例の遊技釘では、ビッカース硬度が150Hv~230Hvの真鍮製を用いている。)が確保されている。
次に、図2を参照しながら、ぱちんこ遊技機の背面側における基本構造を説明する。ぱちんこ遊技機は、ぱちんこ遊技機の全体動作を制御し、特に第1主遊技始動口A10(第2主遊技始動口B10)へ入球したときの抽選等、遊技動作全般の制御(即ち、遊技者の利益と直接関係する制御)を行う主制御基板Mと、遊技内容に興趣性を付与する演出表示装置SG上での各種演出に係る表示制御等を行うサブメイン制御部SMと、主に演出表示を実行するサブサブ制御部SSと、所定のエラー発生時に点灯してエラー発生を報知するエラーランプSS3と、賞球タンクKT、賞球レールKR及び各入賞口への入賞に応じて賞球タンクKTから供給される遊技球を上球皿D20へ払い出す払出ユニットKE10等を備える賞球払出装置(セット基盤)KEと、所定のエラーを解除するためのエラー解除スイッチKH3aと、賞球払出ユニットKE10による払出動作を制御する賞球払出制御基板KHと、払出に係るエラーの発生状況を表示(例えば、7セグ表示)するエラー表示器KH3と、払出ユニットKE10による払出動作を制御する賞球払出制御基板KHと、上球皿D20の遊技球(貯留球)を遊技領域D30へ1球ずつ発射する発射装置D42と、発射装置D42の発射動作を制御する発射制御基板D40と、ぱちんこ遊技機の各部へ電力を供給する電源供給ユニットEと、ぱちんこ遊技機の電源をオン・オフするスイッチである電源スイッチEa等が、前枠D14裏面(遊技側と反対側)に設けられている。
また、主制御基板M上には、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10、左一般入賞口P10、右一般入賞口P20、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20、等の入賞口への遊技球の入球状況を表示し得る入球状態表示装置J10が設けられており、4桁の8セグメント表示器が横一列に整列されて取り付けられている。尚、同図における入球状態表示装置J10は、主制御基板Mの遊技機の裏側方向の面に設けられており、遊技場側が所持している鍵で扉ユニットD18を解錠して扉ユニットD18を開放し、扉ユニットD18(遊技盤)の裏面に取り付けられた基板類を確認する必要があるので、遊技者は確認することができないよう構成されている。尚、入球状態表示装置J10に表示する前記入球状況の一例としては、総アウト個数による区間情報やベース比率(『(低確払出個数÷低確アウト個数)×100』で算出される値)等が挙げられる。尚、ステップ1550‐10の処理を実行するROM・RAM領域と、ステップ1000‐1~ステップ3500の処理を実行するROM・RAM領域とを異なる(互いにアドレスが重複していない)領域となるよう構成してもよい。
次に、図3及び図4を参照しながら、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の賞球払出ユニットKE10の構造と遊技球の払出を行う動作原理を説明することとする。まず、図3上段に示されるように、賞球払出ユニットKE10は、払出の際に駆動される払出モータ(ステッピングモータと称することがある)KE10mを有している。そして、図3下段に示されるように、賞球払出ユニットKE10は、ステッピングモータKE10mと連結したスプロケットKE10pを有している。このような構造の賞球払出ユニットKE10は、下記の原理に従い動作する。まず、遊技領域内の入賞口に遊技球が入球すると、入賞信号が主制御基板Mに送られ主制御基板Mは払出個数を決定し、賞球払出制御基板KHへ賞球の信号を送信する。或いは、カードユニットR等の遊技球貸出装置から賞球払出制御基板KHへ球貸しの要求がなされる。これを受けて賞球払出制御基板KHは賞球払出ユニットKE10を作動させ、賞球払出ユニットKE10内のステッピングモータKE10mが遊技球の払出を実行する。図4に示されるように、ステッピングモータKE10mが回転することにより、スプロケットKE10p(第1スプロケットKE10p1、第2スプロケットKE10p2及び回転確認用部材KE10p3が一体となっている部材)が回転し、遊技球が1球ずつ払い出される。また、払い出された遊技球は、賞球払出ユニットKE10の下流に連続して設けられた払出カウントセンサKE10sにより検知される。尚、断面C‐Cについては、図示されるように、遊技球の流路に沿った(流路が見えやすい)断面を図示していることを補足しておく。
また、図3下段は、ロータ位置確認センサ(払出モータ位置センサ)KE10msと回転体(スプロケット)KE10pとを模式的に示した図である(一例)。ロータ位置確認センサKE10msは、一対の測定部を有しており、測定部間の物体を光の投受光により検出するフォトセンサである。ここで、一対の測定部は、光を投光する投光部と、投光部からの光を受光する受光部であり、回転確認用部材KE10p3を挟んで配置されている。ここで、回転確認用部材KE10p3は、円周に沿って6個の凹部が形成されており、回転確認用部材KE10p3がこれら投光部と受光部との間に介在しているときにはオフとなり、回転確認用部材KE10p3がこれら投光部と受光部との間に介在していないときにはオン(図3下段の状態)となる。
次に、図5のブロック図を参照しながら、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の電気的な概略構成を説明する。はじめに、本実施形態に係るぱちんこ遊技機は、前述したように、遊技の進行を制御する主制御基板Mと、主制御基板Mからの情報(信号、コマンド等)に基づいて遊技球の払出を制御する賞球払出制御基板KHと、主制御基板Mからの情報(信号、コマンド等)に基づいて装飾図柄の変動・停止等の演出表示装置SG上での各種演出、スピーカD24からの音響、遊技効果ランプD26の点灯、エラー報知等の実行を制御する副制御基板S(本例では、サブメイン制御部SMとサブサブ制御部SSとが一つの基板上に配置されている)と、これらの制御基板を含む遊技機全体に電源を供給する電源供給ユニットEと、を主体として構成されている。ここで、副制御基板Sは、装飾図柄の変動・停止等の演出表示装置SG上での各種演出、スピーカD24からの音響、遊技効果ランプD26の点灯、エラー報知を制御するサブメイン制御部SMと、演出表示装置SG上での装飾図柄の変動表示・停止表示及び保留表示や予告表示等の表示処理を実行するサブサブ制御部SSの2つの制御部とを備えている。尚、主制御基板M、賞球払出制御基板KH、サブメイン制御部SM及びサブサブ制御部SSには、様々な演算処理を行うCPU、CPUの演算処理を規定したプログラムを予め記憶するROM、CPUが取り扱うデータ(遊技中に発生する各種データやROMから読み出されたコンピュータプログラム等)を一時的に記憶するRAM、電断時に情報を保持するためのバックアップ領域(及びバックアップ用電源)が搭載されている。
以下、各基板の概略構成及び各基板・装置間の電気的な接続態様について概説する。まず、主制御基板Mは、入賞口センサNs{前述した第1主遊技始動口入球検出装置A11s、第2主遊技始動口入球検出装置B11s、補助遊技始動口入球検出装置H11s、第1大入賞口入賞検出装置C11s、第2大入賞口入賞検出装置C21s、一般入賞口入球検出装置P11s}、図示略する駆動ソレノイド(前述した、第1大入賞口ソレノイドC13、第2大入賞口ソレノイドC23等)、情報表示LED(不図示)等、遊技の進行に必須となる入出力装置である遊技周辺機器(図中の、第1主遊技周辺機器A、第2主遊技周辺機器B、第1・第2主遊技共用周辺機器C、補助遊技周辺機器H)と電気的に接続され、各入力装置からの入力信号に基づいて遊技の進行を制御している。更に、主制御基板Mは、賞球払出制御基板KHと、副制御基板S(サブメイン制御部SM・サブサブ制御部SS)とも電気的に接続されており、遊技進行に基づいて、賞球払出等に関する情報(コマンド)を賞球払出制御基板KHに、演出・遊技の進行状態等に関する情報(コマンドであり、表示指示関連情報とも称する)や賞球払出等の表示に関する情報(コマンドであり、払出動作関連情報とも称する)を副制御基板Sにそれぞれ送信可能に構成されている。
また、本実施形態では、図5の矢印表記の通り、主制御基板Mと賞球払出制御基板KHとは、双方向通信が可能となるよう構成されている一方、主制御基板Mとサブメイン制御部SMとは、主制御基板Mからサブメイン制御部SMへの一方向通信が可能となるよう構成されている(通信方法は、シリアル通信、パラレル通信のいずれを用いてもよい)。尚、制御基板間(制御装置間)の通信については一方向通信でも双方向通信でもよい。また、主制御基板M及び賞球払出制御基板KHは、外部中継端子板Gを介して、遊技関連情報や払出関連情報を、外部出力情報としてホールコンピュータHCに出力(ホールコンピュータHC側に出力する一方向通信)可能に構成されている。
次に、賞球払出制御基板KHは、遊技球の払出を実行する賞球払出装置KEと、遊技者によって操作可能な装置であって遊技球の貸出要求を受付けて賞球払出制御基板KHに伝達する遊技球貸出装置R(カードユニットRと称することがある)とに接続されている。また、図示略するが、本実施形態では、賞球払出制御基板KH内に、発射装置の制御回路部(発射制御基板D40)が併設されており、賞球払出制御基板KHと発射装置D42(発射ハンドル・発射モータ・球送り装置等)とも接続されている。尚、本実施形態では、遊技球貸出装置Rを別体として遊技機に隣接する形態を採用しているが、遊技機と一体としてもよく、その場合には、賞球払出制御基板KHにより貸出制御及び電子マネー等貸出用の記録媒体の管理制御等を統括して行ってもよい。
ここで、発射装置D42は、遊技者が発射ハンドルD44を直接操作したことが検出(タッチ検出)された場合に発射ハンドルの操作量に基づいて発射強度(発射位置)を決定し、遊技領域D30の任意の位置に向けて遊技球を1球ずつ発射できるように構成されており、連続して遊技球を発射する場合でも遊技球が1分間に100個を超えて発射できないようにカウンタやタイマ等により一定間隔(例えば599.9ms/1個)で遊技球が発射されるように構成されている。換言すると、確率変動遊技状態等の遊技状態や特別遊技の実行有無等の遊技の状態に関係することなく、常時一定間隔で遊技球の発射が行われる(発射速度が相違しない)ように構成されており、これにより、遊技の状態にかかわらず遊技者の発射技量が適切に反映されるようになっている。詳述すると、遊技者が右打ちを所望する場合には、右打ちを実行可能な発射強度に対応する位置に発射ハンドルD44を操作することにより右打ちを実行可能であり、遊技者が左打ちを所望する場合には、左打ちを実行可能な発射強度に対応する位置に発射ハンドルD44を操作することにより左打ちを実行可能となっており、特別遊技の実行中であるか否かなど遊技の状態に拘わらず、常時発射ハンドルD44の操作に基づく発射強度にて遊技球を発射可能に構成されているのである。
なお、発射ハンドルD44には、発射停止スイッチ(不図示)が設けられており、遊技者が任意のタイミングで遊技球の発射を停止することができる(1球単位で発射できる)ように構成されている。具体的には、遊技者が発射ハンドルD44を操作している(発射ハンドルD44を直接操作したことが検出(タッチ検出)されている)場合においても、発射停止スイッチを操作することにより遊技球の発射を停止することが可能となっている。ここで、「直接操作」とは、遊技者の身体の一部を使用し、遊技機に接触して遊技を行うことを意味する。また、本例においては射幸性の観点から、発射装置D42の性能が所定期間に亘って、或いは外来ノイズ等で変化しないよう、また耐久性が担保されるように発射モータ、発射ハンドル(強度調整機能)、発射装置の制御回路が夫々設計されている。また、発射ハンドルD44には、遊技者による発射位置の調整を阻害することがないように、発射ハンドルD44が振動する機能等を搭載しないことが望ましい。
また、遊技球の発射に係る装置総体である発射装置D42における遊技球に運動エネルギーを与える部分は、1の発射モータにより構成されている。また、発射ハンドルD44は、遊技者が直接操作していないときにその発射強度が0に戻るよう(ばね等により基準位置方向に付勢され発射ハンドルD44から手を離すと基準位置に戻るよう)になっており、遊技者の強度調整技能が遊技結果に反映可能となっている。
尚、本例において、使用する遊技球は、直径11mm、質量が5.4g以上5.7g以下の玉が用いられる。
次に、副制御基板Sは、前述したように装飾図柄等を表示する演出表示装置SGと、スピーカD24と、遊技効果ランプD26と、その他演出用の駆動装置(不図示であるが、いわゆる演出用の可動体役物のモータ・ソレノイド等)と接続されている。また、所定の操作(長押しや押下)を実行することにより、ベース値の計測の開始又は終了、所定の演出の実行、又は、メンテナンスモードの表示開始、等が実行可能となるサブ入力ボタンSBも副制御基板Sを接続されている。また、サブ入力ボタン検出装置SBsが検出することにより、サブ入力ボタンSBが操作されたと判定し得る。本実施形態では、前述の通り、副制御基板S内にサブメイン制御部SMとサブサブ制御部SSとを有しており、サブメイン制御部SMによりスピーカD24から出力させる音声の制御、遊技効果(電飾)ランプD26の点灯制御並びに、演出表示装置SG上で表示する表示内容の決定制御が行われ、サブサブ制御部SSにより、演出表示装置SG上の表示制御(実体的な表示制御)が行われるように構成されている。尚、本実施形態では、サブメイン制御部SMとサブサブ制御部SSとを、副制御基板Sにて一体化されるよう構成されているが、これに限定されるわけではない(別基板として構成してもよいが、一体化するよう構成することでスペースメリットや配線等にノイズが混入してしまう事態を低減できるといったメリットが生ずる)。また、両制御部での作業分担についても、例えばサブサブ制御部SSにより音声制御を実行させる(VDPに音声制御回路が一体化されたものを採用する場合に好適)等、適宜変更できる。また、賞球として物理的な賞球を付与せずに電子的な価値を付与してもよい。
次に、同図下段の、遊技球の流路イメージ図を参照し、遊技に供される遊技球の流路について説明する。本実施形態における遊技機においては、遊技領域D30内に発射された遊技球は、各入球口{第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20、一般入賞口P10、アウト口C80}のいずれかに入球し、各入球口に対応する入球センサを通過して遊技機内(遊技機枠D内)に誘導される。ここで、第1主遊技始動口A10に入球した遊技球については、不正検出の為に設けられた第1主遊技始動口確認センサA11s2を通過する。その後、遊技機内に誘導されたすべての遊技球は、総排出確認センサC90sを通過して遊技機外に排出されることとなるのである。尚、本例では特に図示していないが、入球確認用のスイッチ{各入球口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20、一般入賞口)に入球した遊技球が通過するスイッチであって、各入球口への入球を検出するためのスイッチとは異なる一又は複数のスイッチ}を有しているものとする。
次に、図6は、主制御基板Mが行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。遊技機の電源投入後、同図(a)の処理が実行される。即ち、遊技機の電源投入後、初期設定を行った後(不図示)、ステップ1002で、主制御基板Mは、RAMクリアボタンの入力ポートを確認し、電源供給ユニットEのリセットボタン(RAMクリアボタン)が操作されたか否か、即ち、遊技場の管理者等によって意図的にRAMの内容をクリアさせる操作が行われたか否かを判定する。ステップ1002でYesの場合、ステップ1004で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板M側のRAM内容を全てクリアする。次に、ステップ1006で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのRAMをクリアしたことを示すRAMクリア情報(コマンド)をサブメイン制御部SM側に送信し(当該タイミングにて送信してもよいし、当該タイミングではコマンドをセットしておき後述する制御コマンド送信処理にて送信するよう構成してもよい)、ステップ1015の処理に移行する。他方、ステップ1002でNoの場合は、ステップ1007で、主制御基板MのCPUMCは、正常に電源断が行われたことを示す情報がRAMに保存されていないか否かを判定する。ステップ1007でYesの場合、ステップ1008で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MにおけるRAM領域の内容をチェックする(例えば、電断時に記録されたチェックサムとRAM領域に保存されている情報量との比較を行う)。次に、ステップ1010で、主制御基板MのCPUMCは、当該チェック結果に基づきRAMの内容が正常でないか否か(正確に電断時の情報がRAMにバックアップされていないか否か)を判定する。ステップ1010でYes、即ちRAMにバックアップされていたデータが異常な場合には、ステップ1004の処理(前述したRAMクリア処理)に移行する。他方、ステップ1007でNo、即ちRAMに正常に電源断したことを示す情報が保存されていた場合、又は、ステップ1010でNo、即ちRAMにバックアップされていたデータが正常な場合、ステップ1012で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MにおけるRAM内に記憶(バックアップ)されている電断時の各種情報コマンドを取得し、ステップ1014で、取得した各種情報コマンドをサブメイン制御部SM側に送信し(当該タイミングにて送信してもよいし、当該タイミングではコマンドをセットしておき後述する制御コマンド送信処理にて送信するよう構成してもよい)、ステップ1014‐1で、主制御基板MのCPUMCは、ソレノイドの復帰設定{第2主遊技始動口B10の第2主遊技始動口電動役物B11d、大入賞口(例えば、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20)及び後述する可動片(例えば、図100の上遮蔽部材C24、下遮蔽部材C25等)の開放又は閉鎖状態を電源断前の状態に復帰させるため、第2主遊技始動口電動役物B11d、大入賞口、可動片の順に、ソレノイド作動ビットがオンか否かを判断し、オンの場合には、(電源断前に第2主遊技始動口/大入賞口/可動片が開放中と判断して、改めて開放させるために)ソレノイド作動フラグを対応するアドレスに格納する}を行い、ステップ1015の処理に移行する。ステップ1015で、主制御基板MのCPUMCは、正常に電源が投入されたことを示す情報をRAMに保存し、ステップ1016の処理に移行する。次に、ステップ1016で、主制御基板MのCPUMCは、同図(b)によって示される主制御基板M側のメイン処理に係る実行定時割り込み(例えば、約4ms毎のハードウエア割り込みを契機とするが、本例では、当該割り込み周期をTとする)を許可し{その結果、当該実行定時割り込みタイミング到達時には、同図(b)が実行されることとなる}、ステップ1018の処理に移行する。尚、ステップ1018後は、次の定時割り込みタイミングに到達するまで、主制御基板MのCPUMCは、各種乱数更新処理(例えば、乱数カウンタのインクリメント処理)を繰り返し実行することとなる。
次に、図7は、主制御基板Mが行うタイマ割り込み処理の流れを示したフローチャートである。主制御基板MのCPUMCは、定時割り込みタイミングに到達した場合に発生する割り込み要求に基づいて、同図(b)の処理を実行する。即ち、定時割り込み周期Tの到達時(例えば、約4ms毎のハードウエア割り込み)を契機として、ステップ1000‐1で、主制御基板MのCPUMCは、後述の入力処理を実行する。次に、ステップ1000‐2で、主制御基板MのCPUMCは、後述の各種乱数更新処理を実行する。次に、ステップ1000‐3で、主制御基板MのCPUMCは、後述の初期値更新型乱数更新処理を実行する。次に、ステップ1000‐4で、主制御基板MのCPUMCは、後述の初期値乱数更新処理を実行する。次に、ステップ1000‐5で、主制御基板MのCPUMCは、後述のタイマ減算処理を実行する。次に、ステップ1000‐6で、主制御基板MのCPUMCは、後述の始動口2有効期間設定処理(第2主遊技始動口B10の有効期間を設定する処理)を実行する。次に、ステップ1000‐7で、主制御基板MのCPUMCは、後述の入賞監視処理を実行する。次に、ステップ3000で、主制御基板MのCPUMCは、後述の賞球払出コマンド送信制御処理を実行する。尚、各入賞口に遊技球が入賞した場合の賞球払出数は、第1主遊技始動口A10が4球、第2主遊技始動口B10が1球、第1大入賞口C10及び第2大入賞口C20が13球、左一般入賞口(一般入賞口とも称することがある)P10が3球、右一般入賞口P20が2球となっている。尚、これらの賞球払出数は一例であり、第1主遊技始動口A10に入球した場合と、第2主遊技始動口B10に入球した場合との賞球払出数が異なるように構成してもよいし、第1大入賞口C10に入球した場合と、第2大入賞口C20に入球した場合との賞球払出数を異なるようにしてもよい。尚、左一般入賞口P10に遊技球が入球した場合には、当否抽選等の抽選は実行されず、所定の賞球払出数(本例では、3球)が遊技者に付与されるよう構成されている。また、右一般入賞口P20に遊技球が入球した場合には、補助遊技側の乱数を取得すると共に、所定の賞球払出数(本例では、2球)が遊技者に付与されるよう構成されている。但し、本例に係るぱちんこ遊技機に設けられている全ての入賞口の賞球個数は、1の入賞(入球)に対して15個を超えず、且つ、遊技状態に関わらず一定(異常状況下やエラー発生中等により無効化されている場合を除く)となるように構成され、また、入賞以外で賞球払出が行われないように構成されており、様々な遊技状態を実現しつつ、直接的な遊技の結果が「発射した遊技球が所定の入賞口に入賞するか否か」に集約されるようになっている。
なお、本例では、具体的な賞球払出制御処理が主制御基板Mではなく賞球払出制御基板KHで行われるため、主制御基板Mでは、その払出制御の途中経過をリアルタイムで管理することが難しく、1個の遊技球の入賞に対する払出中に停電等の突発事項により障害があったときには、正確な個数の賞球が行えない場合がある。このため、本例では、改めて当該入賞に対する遊技球の払出しを行う異常時リトライ機能(例えば、第1主遊技始動口A10に遊技球が入賞して、1球の遊技球が払い出された時点で電源断が発生し、その後、電源復帰後に残りの3球の遊技球の払出を実行する機能)を有している。無論、賞球払出制御基板KHにバックアップ機能を付与することでこのような異常が発生した場合にも正確な個数の賞球払出を実現することも可能であり、この場合には、異常時リトライ機能を設けなくてもよい。
次に、ステップ2000で、主制御基板MのCPUMCは、後述の入球検出処理を実行する。次に、ステップ1100で、主制御基板MのCPUMCは、後述の補助遊技内容決定乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1200で、主制御基板MのCPUMCは、後述の電動役物駆動判定処理を実行する。次に、ステップ1300で、主制御基板MのCPUMCは、後述の主遊技内容決定乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1400で、主制御基板MのCPUMCは、後述の主遊技図柄表示処理を実行する。次に、ステップ1600で、主制御基板MのCPUMCは、後述の特別遊技制御処理を実行する。次に、ステップ1601で、主制御基板MのCPUMCは、大入賞口有効期間設定処理を実行する。次に、ステップ1550で、主制御基板MのCPUMCは、後述の特別遊技作動条件判定処理を実行する。次に、ステップ1550‐1で、主制御基板MのCPUMCは、異常検知処理を実行する。次に、ステップ1550‐2で、主制御基板MのCPUMCは、入球通過時間異常検出処理を実行する。次に、ステップ1550‐3で、主制御基板MのCPUMCは、遊技状態表示処理を実行する。次に、ステップ1550‐4で、主制御基板MのCPUMCは、ハンドル状態信号検査処理を実行する。次に、ステップ1550‐5で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口監視処理を実行する。次に、ステップ1550‐6で、主制御基板MのCPUMCは、LED出力処理を実行する。次に、ステップ1900で、主制御基板MのCPUMCは、後述の不正検知情報管理処理を実行する。次に、ステップ1950で、主制御基板MのCPUMCは、後述のエラー管理処理を実行する。次に、ステップ1550‐7で、主制御基板MのCPUMCは、後述の発射制御信号出力処理を実行する。次に、ステップ1550‐8で、主制御基板MのCPUMCは、試験信号出力処理を実行する。次に、ステップ1550‐9で、主制御基板MのCPUMCは、ソレノイド出力処理を実行する。次に、ステップ1999で、主制御基板MのCPUMCは、制御コマンド送信処理(前述の各処理でセットされたコマンドをサブメイン制御部側に送信する)を実行する。次に、ステップ3500で、主制御基板MのCPUMCは、後述の外部信号出力処理を実行する。次に、ステップ1550‐10で、主制御基板MのCPUMCは、入球状態制御処理を実行する。次に、ステップ1550‐11で、主制御基板MのCPUMCは、タイマ割り込みの発生を許可するよう設定し、本割り込み処理の実行直前に実行されていた処理に復帰する。
尚、入力処理とは、センサ等の入力装置から主制御基板Mに入力される信号を判定し、当該信号に対応するフラグ等を設定する処理であり、本例においては、遊技盤面に取り付けられているスイッチ(例えば、第1主遊技始動口入球検出装置A11s、第2主遊技始動口入球検出装置B11s、補助遊技始動口入球検出装置H11s、第1大入賞口入賞検出装置C11s、第2大入賞口入賞検出装置C21s、一般入賞検出装置、RAMクリアボタン(RAMクリアスイッチと称することがある)、設定キースイッチ等)、アウト口D36への入球を検出するアウト球カウントスイッチ、断線短絡電源異常検知信号、開放信号(例えば、前枠D14、扉D18等)、磁気検知信号1(磁気検出センサ1による検出信号)、電波検知信号、衝撃検知信号、タッチ状態信号及び磁気検知信号2(磁気検出センサ2による検出信号)の入力を監視する処理である。尚、本例においては、RAMクリアスイッチ等の特殊な入力については、当該入力処理とは別の処理により入力判定等が行われている。
尚、各種乱数更新処理とは、出玉への影響が極めて低い抽選に用いられる乱数を比較的単純に更新(例えば、定数を加算)する処理であり、本例においては、普通図柄変動パターン乱数(例えば、補助遊技図柄変動態様乱数)及び変動パターン乱数(例えば、変動態様抽選乱数)を更新する処理である。
尚、初期値更新型乱数更新処理とは、出玉への影響が一定程度生じる抽選に用いられる乱数を更新する処理(前述した、各種乱数更新処理とは異なる処理)であり、本例においては、普通図柄当り乱数(例えば、補助遊技図柄当選乱数)、普通図柄図柄乱数(例えば、補助遊技図柄停止図柄乱数)、特別図柄図柄乱数(例えば、図柄抽選乱数)、後述の特別図柄当りソフト乱数等を更新するための処理である。
尚、初期値乱数更新処理とは、前述した出玉への影響が一定程度生じる抽選に用いられる初期値更新型乱数更新処理で更新される乱数の初期値決定用の乱数を更新する処理であり、本例における、更新する乱数の一例としては、普通図柄当り初期値乱数、普通図柄図柄初期値乱数、特別図柄図柄初期値乱数及び特別図柄当りソフト初期値乱数等が例示できる。尚、普通図柄当り初期値乱数及び普通図柄図柄初期値乱数は、補助遊技内容決定乱数を複数有するよう構成した場合に初期値乱数更新処理にて更新される乱数となっている。
また、タイマ減算処理とは、2バイトタイマ(例えば、第1・第2主遊技図柄変動管理用タイマMP11t-C、第2主遊技始動口電動役物開放タイマMP22t-B、特別遊技用タイマMP34t、開放時間タイマ等)の更新を行う処理である。
また、始動口2有効期間設定処理とは、普通電動役物(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)の作動状態により、普通電動役物が作動することにより入賞容易となる入賞口(例えば、第2主遊技始動口B10)の有効期間を設定する処理である。
また、入賞監視処理とは、スイッチの通過カウンタの更新、外部端子板へ出力するセキュリティの出力要求の作成及び演出制御基板に送信するコマンドの送信要求を行う処理である。
また、大入賞口有効期間設定処理とは、大入賞口(例えば、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20)の有効期間判定の結果を保存する処理である。尚、後述する第3実施形態のように、大入賞口内に特定領域C22を有するよう構成した場合には、大入賞口有効期間設定処理によって特定領域C22の有効期間判定の結果を保存するよう構成してもよい。
また、異常検知処理とは、磁気の監視、断線・短絡の監視・電源の監視、電波の監視、ガラス枠セット・遊技盤D35の枠の開閉状態の監視及び衝撃の監視等を行う処理である。
また、入球通過時間異常検出処理とは、各種入球口(例えば、第1主遊技始動口A10)に遊技球が入球する際の入球通過時間異常の検出を行うため、各スイッチレベルの連続オン時間(入球センサの連続オン時間)の監視を行う処理である。
また、遊技状態表示処理とは、特別電動役物が連続して作動する回数(大当りにおける実行ラウンド数)、エラー状態、普通図柄表示装置の作動保留球数(補助遊技図柄表示装置H20に表示される現在の補助遊技保留球数)及び特別図柄表示装置の作動保留球数(第1主遊技図柄表示装置A20又は第2主遊技図柄表示装置B20に表示される現在の主遊技保留球数)の表示要求を行う処理である。
また、ハンドル状態信号検査処理とは、発射ハンドル(例えば、発射ハンドルD44)のタッチ状態の監視を行う処理である。
また、アウト口監視処理とは、セキュリティの出力要求の作成を行うため、アウト口(例えば、アウト口D36)の監視を行う処理である。
また、LED出力処理とは、特別図柄表示装置における表示(例えば、第1主遊技図柄表示装置A20における第1主遊技図柄の表示、第2主遊技図柄表示装置B20における第2主遊技図柄の表示、第1主遊技図柄表示装置A20における第1主遊技側の作動保留球数の表示、第2主遊技図柄表示装置B20における第2主遊技側の作動保留球数の表示)、普通図柄表示装置における表示(補助遊技図柄表示装置H20における補助図柄の表示、補助遊技図柄表示装置H20における補助遊技側の作動保留球数の表示)、エラー状態の表示、遊技状態の表示、打ち分けの表示(例えば、右打ちするべき状況、左打ちをするべき状況である旨を表示する)及び特別電動役物が連続して作動する回数の表示(大当りにおけるラウンド数の表示)を行うため、表示の初期化、表示データの出力等の主制御基板M側にて制御するLED出力の制御を順次行う処理である。
また、発射制御信号出力処理とは、遊技球の発射の禁止又は許可の信号を出力する処理であり、詳細については後述する。
また、試験信号出力処理とは、遊技機外部の試験装置に出力する信号を作成し、対応した出力ポートに出力する処理である。
また、ソレノイド出力処理とは、普通電動役物(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)ソレノイド及び大入賞口(例えば、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20)ソレノイドの出力データの出力を行う処理である。尚、後述する第4実施形態のように大入賞口内に遮蔽部材(上遮蔽部材C24、下遮蔽部材C25)を有するよう構成した場合には、ソレノイド出力処理にて可動片ソレノイドの出力データの出力を実行する。
また、入球状態制御処理では、入球状態表示装置J10に表示するためのベース値の演算、当該演算結果の記憶、演算結果の表示制御等を実行する。このとき、後述する設定変更手段を設けた場合においては、設定値ごとに通常時賞球数カウンタ値、通常時アウト個数カウンタ値、総アウト個数カウンタ値、直前区間の最終ベース値等を記憶し、入球状態表示装置にて表示するよう構成することも可能である。より具体的には、電源投入時に、現在の設定に対応する遊技機の性能(例えば、大当り当選確率や各入賞口の賞球数)を読み出し、さらに、現在の設定に対応する記憶領域(例えば、通常時賞球数カウンタ値、通常時アウト個数カウンタ値、総アウト個数カウンタ値、直前区間の最終ベース値等を記憶する記憶領域)をセットする。そして、それぞれの記憶領域に記憶された値をもとに入状状態情報の生成及び表示を行う。このように構成することで、設定毎の入球状態情報(例えば、ベース値)を適切に生成及び表示することが可能となる。また、入球状態表示装置に表示する入球状態情報について、専用の入球状態表示切替ボタンを操作することにより、又は、設定変更ボタンを操作することにより表示内容が切り替わるよう構成する(例えば、現在の設定が1の場合、入球状態表示切替ボタンが1回操作されると、設定2の入球状態情報が表示され、さらにもう1回操作されると、設定3の入球状態情報が表示される)ことで、設定毎の最新情報を確認可能としてもよい。ここで、設定変更ボタンを用いる場合、設定変更ボタンを操作することで設定が変更されてしまうことがないように、上述した設定キーを用いる構成(例えば、電源オン且つ設定キースイッチを左に回している状態で、設定変更ボタンを操作することで、表示内容が切り替わる構成)が好ましい。尚、入球状態表示切替ボタンや設定変更ボタンにより、入球状態情報の表示を切り替えた場合、所定時間経過すると現在の設定の表示に戻すよう構成してもよい。
次に、図8は、主制御基板Mが行うNMI割り込み処理(電断時)の流れを示したメインフローチャートである。まず、NMI割り込み処理について説明する。前述の通り、主制御基板MのCPUMCは、リセットICからの電断信号がCPUのNMI端子に入力されるように構成されており、遊技機における電源断時において、同図(c)の処理が実行される。即ち、遊技機の電源断時(本例では、NMI割り込み時)において、ステップ1019‐1で、主制御基板MのCPUMCは、タイマ割り込み中ではないか否かを判定する。ステップ1019‐1でYesの場合、ステップ1019‐2で、主制御基板MのCPUMCは、正常に電源投入されたことを示す情報がRAMに保存されていないか否かを判定する。他方、ステップ1019‐1でNoの場合、再度ステップ1019‐1の処理を行う。ステップ1019‐2でYesの場合、ステップ1019‐3で、主制御基板MのCPUMCは、異常な電源断であることを示す情報をRAMに保存し、次のステップ1022に移行する。他方、ステップ1019‐2でNoの場合、ステップ1019‐4で、主制御基板MのCPUMCは、正常な電源断であることを示す情報をRAMに保存し、ステップ1020で、主制御基板MのCPUMCは、RAM領域の情報に基づき電断時情報(例えば、チェックサム)をセットする。次に、ステップ1022で、主制御基板MのCPUMCは、RAM領域への書き込みを禁止すると共に、タイマ割り込み処理を禁止し、電源断待ちループ処理に移行する。尚、電断信号がCPUのNMI端子に入力されることで電断処理(図8)を実行する例を説明したが、これに限らず、電断信号を特定の入力ポートに入力するように設定し、主制御基板側メイン処理(図6)やタイマ割り込み時処理(図7)にて特定の入力ポートを監視することで電断を判断して電断処理を行うようにしてもよい。
次に、図9は、図7におけるステップ3000のサブルーチンに係る、賞球払出コマンド送信制御処理のフローチャートである。まず、ステップ3100で、主制御基板Mは、後述する対払出制御基板送信制御処理を実行する。次に、ステップ3200で、主制御基板Mは、後述する対払出制御基板受信制御処理を実行し、次の処理(ステップ3500の処理)に移行する。
次に、図10は、図7のステップ3100のサブルーチンに係る、対払出制御基板送信制御処理のフローチャートを示したものである。まず、ステップ3105で、主制御基板MのCPUMCは、し、払出信号がOFFであるか否か、即ち、現在払出が実行されていないか否かを判定する。ステップ3105でYesの場合、ステップ3110で、主制御基板MのCPUMCは、未払出賞球(まだ賞球払出コマンドを賞球払出制御基板KH側に送信していない賞球)が存在するか否かを判定する。ステップ3110でYesの場合、ステップ3115で、主制御基板MのCPUMCは、賞球払出を行うことが不適なエラーである賞球払出関連エラー(例えば、払出モータの故障に関するエラー、上皿満タン、球切れエラー等)が発生していないか否かを判定する。ステップ3115でYesの場合、ステップ3120で、主制御基板MのCPUMCは、今回払出処理が実行される順番の未払出賞球情報に対応した賞球払出数分の賞球払出コマンド(図12参照)をセットする。そして、ステップ3125で、主制御基板MのCPUMCは、今回セットした賞球払出コマンドに対応する未払出賞球情報を消去し、以後の情報をシフトさせる処理を実行する。次に、ステップ3130で、主制御基板MのCPUMCは、セットした賞球払出コマンドを賞球払出制御基板KH側に送信し、次の処理(ステップ3200の対払出制御基板受信制御処理)に移行する。尚、ステップ3105、ステップ3110及びステップ3115でNoの場合にも、次の処理(ステップ3200の処理)に移行する。
《主制御基板/払出制御基板間で送受信されるコマンド・情報の内容》
ここで、図121を参照しながら、主制御基板M及び賞球払出制御基板KH間で送受信されるコマンド及び情報の内容を説明する。ここで、本実施形態に係る主制御基板Mから賞球払出制御基板KHへのコマンドは、賞球払出コマンドであることの特定情報及び賞球個数の情報からなる。具体的には、ビット7~4は、1001固定である(当該コマンドが賞球払出コマンドであることの識別情報)。次に、ビット3~0は、賞球個数に関するものであり、例えば、0(0000B)は賞球0個であることを意味し、15(1111A)は賞球15個であることを意味する。
次に、賞球払出制御基板KHから主制御基板M側に送信される払出関連情報を説明することとする。ここで、一例として、払出関連情報(賞球払出関連情報又は払出異常関連情報)は、固定値(スタートビット)、払出モータ動作エラー情報、過剰払出エラー情報、球経路エラー情報、払出モータエラー情報、賞球装置エラー情報、受け皿満タンエラー及び賞球払出完了情報からなる。ここで、夫々のエラー内容の詳細については後述するが、夫々のエラーに対応したビットは、「0」であれば当該エラーが発生していないことを意味し、「1」であれば当該エラーが発生していることを意味する。尚、ビット0は、賞球払出完了に関するものであり、「0」は賞球払出完了であることを意味し、「1」は賞球払出未完了であることを意味する。
次に、図12は、図7のステップ3200のサブルーチンに係る、対払出制御基板受信制御処理のフローチャートを示したものである。まず、ステップ3205で、主制御基板MのCPUMCは、払出関連情報を受信したか否かを判定する。ここで、ステップ3205でYesの場合、ステップ3210で、主制御基板MのCPUMCは、受信した払出関連情報中にエラー情報(球切れエラー、上皿満タンエラー、他の払出関連エラー)が存在するか否かを判定する。ステップ3210でYesの場合、ステップ3215で、主制御基板MのCPUMCは、該当するエラーに係るエラーフラグをオンにすることで、賞球払出制御基板KH側でのエラー情報を主制御基板M側でも管理(一元管理)する。他方、ステップ3210でNoの場合、ステップ3220で、主制御基板MのCPUMCは、賞球払出制御基板KH側でのエラーに係るエラーフラグをオフにする。そして、ステップ3225で、主制御基板MのCPUMCは、受信した払出関連情報中に賞球払出完了情報が存在するか否かを判定する。ステップ3225でYesの場合、ステップ3230で、主制御基板MのCPUMCは、セットされている賞球払出コマンド(今回の払出完了に係る賞球払出コマンド)をクリアし、次の処理(ステップ3500の処理)に移行する。尚、ステップ3205及びステップ3225でNoの場合にも、次の処理(ステップ3500の処理)に移行する。
次に、図13は、図7におけるステップ1100のサブルーチンに係る、補助遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1102で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技始動口H10に遊技球が入球(流入、ゲートの場合は通過)したか否かを判定する。ステップ1102でYesの場合、ステップ1103で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技始動口H10に入球した旨に関するコマンドである補助遊技始動口入球コマンドをサブメイン制御部SMへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)し、ステップ1110の処理に移行する。他方、ステップ1102でNoの場合、ステップ1104で、主制御基板MのCPUMCは、右一般入賞口P20に入球したか否かを判定する。ステップ1104でYesの場合、ステップ1106で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技実行フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1106でYesの場合、ステップ1108で、主制御基板MのCPUMCは、右一般入賞口P20に入球した旨に関するコマンドである右一般入賞口入球コマンドをサブメイン制御部SMへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)し、ステップ1110の処理に移行する。尚、ステップ1106でNoの場合にも、ステップ1110の処理に移行する。次に、ステップ1110で、主制御基板MのCPUMCは、保留球が上限(例えば、4個)でないか否かを判定する。ステップ1110でYesの場合、ステップ1112で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技内容決定乱数(例えば、補助遊技図柄当選乱数)を取得する。次に、ステップ1114で、主制御基板MのCPUMCは、何個目の保留であるかという情報と共に、主制御基板MのRAM領域にセットする形で保留球を1加算し、次の処理(ステップ1200の処理)に移行する。尚、ステップ1104及びステップ1110でNoの場合も、次の処理(ステップ1200の処理)に移行する。ここで、本実施形態においては、補助遊技始動口H10又は右一般入賞口P20に入球した場合に補助遊技側の乱数を取得し得るよう構成されている。また、補助遊技始動口H10はゲートの形状をしているため、補助遊技始動口H10に入球(補助遊技始動口H10を通過)した遊技球は、遊技盤面を引き続き流下することとなり補助遊技始動口H10よりも下流の入球口(右一般入賞口P20等)に入球し得る一方、右一般入賞口P20に入球した遊技球は、遊技盤面の奥に流下していき、以降他の入球口には入球しないよう構成されている。尚、詳細は後述することとなるが、補助遊技始動口H10に遊技球が入球(補助遊技始動口H10を遊技球が通過)しても賞球の払出はないが、右一般入賞口P20に遊技球が入球した場合には賞球の払出が発生するよう構成されている。
次に、図14は、図7におけるステップ2000のサブルーチンに係る、入球検出処理のフローチャートである。まず、ステップ2100で、主制御基板MのCPUMCは、後述する補助遊技始動口入球検出処理を実行する。次に、ステップ2200で、主制御基板MのCPUMCは、後述する主遊技始動口入球検出処理を実行する。次に、ステップ2350で、入球判定手段は、後述する第1(第2)大入賞口入球検出処理を実行する。次に、ステップ2400で、主制御基板MのCPUMCは、後述する一般入賞口入球検出処理を実行する。次に、ステップ2500で、主制御基板MのCPUMCは、後述する排出球検出処理を実行する。次に、ステップ2600で、主制御基板MのCPUMCは、後述するアウト口入球検出処理を実行する。次に、ステップ2700で、主制御基板MのCPUMCは、後述する賞球決定処理を実行し、次の処理(ステップ1100の処理)に移行する。
次に、図15は、図14におけるステップ2100のサブルーチンに係る、補助遊技始動口入球検出処理のフローチャートである。まず、ステップ2102で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技始動口検出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2102でYesの場合、ステップ2104で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技始動口入球検出装置H11sからの入力が入球検出時間(当該時間以上、補助遊技始動口入球検出装置H11sが入力を検知すると補助遊技始動口H10に入球があったとみなす時間)以上ONであるか否かを判定する。ステップ2104でYesの場合、ステップ2106で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技始動フラグをオンにする。次に、ステップ2108で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技始動口検出継続フラグをオンにし、次の処理(ステップ2200の処理)に移行する。
他方、ステップ2102でNoの場合、ステップ2110で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技始動口入球検出装置H11sからの入力が検出終了時間(当該時間以上、補助遊技始動口入球検出装置H11sが入力を検知していない場合、遊技球が補助遊技始動口入球検出装置H11sを通過完了したとみなす時間)以上OFFであるか否かを判定する。ステップ2110でYesの場合、ステップ2112で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技始動口検出継続フラグをオフにし、次の処理(ステップ2200の処理)に移行する。尚、ステップ2104又はステップ2110でNoの場合にも、次の処理(ステップ2200の処理)に移行する。
次に、図16は、図14におけるステップ2200のサブルーチンに係る、主遊技始動口入球検出処理のフローチャートである。まず、ステップ2202で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口検出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2202でYesの場合、ステップ2204で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口入球検出装置A11sからの入力は入球検出時間(当該時間以上、第1主遊技始動口入球検出装置A11sが入力を検知すると第1主遊技始動口A10に入球があったとみなす時間)以上ONであるか否かを判定する。ステップ2204でYesの場合、ステップ2206で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動フラグをオンにする。次に、ステップ2210で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口検出継続フラグをオンにする。
次に、ステップ2212‐1で、主制御基板MのCPUMCは、現在の遊技状態が非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態(主遊技確変フラグがオフ且つ主遊技時短フラグがオフ)であるか否かを判定する。尚、非時間短縮遊技状態である場合を主遊技時短フラグがオフである場合としてもよいし、補助遊技時短フラグがオフである場合(電動役物の開放延長機能非作動時)としてもよい。また、時間短縮遊技状態である場合を主遊技時短フラグがオンである場合としてもよいし、補助遊技時短フラグがオンである場合(電動役物の開放延長機能作動時)としてもよい。ステップ2212‐1でYesの場合、ステップ2212‐2で、主制御基板MのCPUMCは、現在特別遊技の実行中ではない(条件装置作動フラグがオフである)か否かを判定する。ステップ2212‐2でYesの場合、ステップ2212‐3で、主制御基板MのCPUMCは、始動口入球数カウンタMJ12cのカウンタ値に1を加算(インクリメント)し、ステップ2222に移行する。
他方、ステップ2202でNoの場合、ステップ2213で、主制御基板MのCPUMCは、入球数カウンタMJ10cからの入力が検出時間(当該時間以上、第1主遊技始動口入球検出装置A11sが入力を検知していない場合、遊技球が第1主遊技始動口入球検出装置A11sを通過完了したとみなす時間)以上OFFであるか否かを判定する。次に、ステップ2214で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口検出継続フラグをオフにする。次に、ステップ2215で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口長時間検出フラグをオフにし、ステップ2222に移行する。尚、ステップ2204、ステップ2212‐1、ステップ2212‐2、又はステップ2213でNoの場合にも、ステップ2222に移行する。
次に、ステップ2222で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口検出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2222でYesの場合、ステップ2224で、第2主遊技始動口入球判定手段MJ11‐Bは、第2主遊技始動口入球検出装置B11sからの入力は入球検出時間(当該時間以上、第2主遊技始動口入球検出装置B11sが入力を検知すると第2主遊技始動口B10に入球があったとみなす時間)以上ONであるか否かを判定する。ステップ2224でYesの場合、ステップ2225で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口有効期間中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2225でYesの場合、ステップ2226で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動フラグをオンにする。次に、ステップ2230で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口検出継続フラグをオンにする。
次に、ステップ2231‐1で、主制御基板MのCPUMCは、現在の遊技状態が非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態(主遊技確変フラグがオフ且つ主遊技時短フラグがオフ)であるか否かを判定する。ステップ2231‐1でYesの場合、ステップ2231‐2で、主制御基板MのCPUMCは、現在特別遊技の実行中ではない(条件装置作動フラグがオフである)か否かを判定する。ステップ2231‐2でYesの場合、ステップ2231‐3で、主制御基板MのCPUMCは、始動口入球数カウンタMJ12cのカウンタ値に1を加算(インクリメント)し、ステップ2240に移行する。このように、本実施形態においては、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態(主遊技確変フラグがオフ且つ主遊技時短フラグがオフ)であり、且つ、特別遊技の実行中でない(条件装置作動フラグがオフである)場合に、第1主遊技始動口A10又は第2主遊技始動口B10に遊技球が入球した場合に始動口入球数カウンタMJ12cのカウンタ値に1を加算するよう構成されている。
他方、ステップ2225でNoの場合(第2主遊技始動口B10への入球が有効でない期間中に遊技球の入球を検出した場合)、ステップ2232で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口B10に不正な入球があったと判定し、第2主遊技始動口不正入球コマンド(副制御基板S側へのコマンド)をセットし、ステップ2240に移行する。尚、ステップ2231‐1、ステップ2231‐2又はステップ2224でNoの場合にも、ステップ2240に移行する。
他方、ステップ2222でNoの場合、ステップ2233で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口入球検出装置B11sからの入力が検出時間(当該時間以上、第2主遊技始動口入球検出装置B11sが入力を検知していない場合、遊技球が第2主遊技始動口入球検出装置B11sを通過完了したとみなす時間)以上OFFであるか否かを判定する。ステップ2233でYesの場合、ステップ2234で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口検出継続フラグをオフにする。次に、ステップ2238で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口長時間検出フラグをオフにし、ステップ2240に移行する。尚、ステップ2233でNoの場合にも、ステップ2240に移行する。
次に、ステップ2240で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口入球検出装置A11s(第2主遊技始動口入球検出装置B11s)が不正検出時間(通常の入球として検出される時間を超えた時間であり、不正が行われていると判定する時間)以上ONとなっているか否かを判定する。ステップ2240でYesの場合、ステップ2242で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)主遊技始動口長時間検出フラグをオンにし、次の処理(ステップ2350の処理)に移行する。他方、ステップ2240でNoの場合にも、次の処理(ステップ2350の処理)に移行する。
次に、図17は、図14におけるステップ2350のサブルーチンに係る、第1(第2)大入賞口入球検出処理のフローチャートである。まず、ステップ2352で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口検出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2352でYesの場合、ステップ2354で、主制御基板MのCPUMCは、第1大入賞口入賞検出装置C11s(第2大入賞口入賞検出装置C21s)からの入力が入球検出時間(当該時間以上、入球検出装置が入力を検知すると、当該入球口に入球があったとみなす時間)以上ONであるか否かを判定する。ステップ2354でYesの場合、ステップ2355で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口有効期間中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2355でYesの場合、ステップ2356で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口入球フラグをオンにする。次に、ステップ2360で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口検出継続フラグをオンにし、ステップ2370に移行する。
他方、ステップ2355でNoの場合(大入賞口への入球が有効でない期間中に遊技球の入球を検出した場合)、ステップ2361で、主制御基板MのCPUMCは、大入賞口に不正な入球があったと判定し、第1(第2)大入賞口不正入球コマンド(副制御基板S側へのコマンド)をセットし、ステップ2370に移行する。尚、ステップ2354でNoの場合にも、ステップ2320に移行する。
他方、ステップ2352でNoの場合、ステップ2362で、主制御基板MのCPUMCは、第1大入賞口入賞検出装置C11s(第2大入賞口入賞検出装置C21s)からの入力が検出時間{当該時間以上、第1大入賞口入賞検出装置C11s(第2大入賞口入賞検出装置C21s)が入力を検知していない場合、遊技球が第1大入賞口入賞検出装置C11s(第2大入賞口入賞検出装置C21s)を通過完了したとみなす時間}以上OFFであるか否かを判定する。ステップ2362でYesの場合、ステップ2364で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口検出継続フラグをオフにする。次に、ステップ2368で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口長時間検出フラグをオフにし、ステップ2370に移行する。
次に、ステップ2370で、主制御基板MのCPUMCは、第1大入賞口入賞検出装置C11s(第2大入賞口入賞検出装置C21s)からの入力が不正検出時間{当該時間以上、第1大入賞口入賞検出装置C11s(第2大入賞口入賞検出装置C21s)が入力を検知した場合、第1大入賞口C10(第2大入賞口C20)への不正な入球が検知されたとみなす時間}以上ONであるか否かを判定する。ステップ2370でYesの場合、ステップ2372で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口長時間検出フラグをオンにし、次の処理(ステップ2400の処理)に移行する。他方、ステップ2370でNoの場合にも、次の処理(ステップ2400の処理)に移行する。
次に、図18は、図14におけるステップ2400のサブルーチンに係る、一般入賞口入球検出処理のフローチャートである。尚、一般入賞口P10(左一般入賞口P10と右一般入賞口P20とを総称して一般入賞口P10を称することがある)は、遊技球が入球することで、賞球を払い出すが、遊技の進行には影響しない(遊技の進行に影響する抽選を実行しない)入球口であり、遊技球の入球を検出するセンサである一般入賞口入球検出装置P11s(本実施形態においては、左一般入賞口P10への遊技球の入球を検出するセンサである一般入賞口入球検出装置P11sと右一般入賞口P20への遊技球の入球を検出するセンサである一般入賞口入球検出装置P11sとの2つの一般入賞口入球検出装置P11sを有している)を備えている。
まず、ステップ2402で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口検出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2402でYesの場合、ステップ2404で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口入球検出装置からの入力が入球検出時間(当該時間以上、一般入賞口入球検出装置が入力を検知すると一般入賞口に入球があったとみなす時間)以上ONであるか否かを判定する。ステップ2404でYesの場合、ステップ2406で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口入球フラグをオンにする。次に、ステップ2410で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口検出継続フラグをオンにする。次に、ステップ2411‐1で、主制御基板MのCPUMCは、現在の遊技状態は非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態(主遊技確変フラグがオフ且つ主遊技時短フラグがオフ)であるか否かを判定する。ステップ2411‐1でYesの場合、ステップ2411‐2で、主制御基板MのCPUMCは、現在特別遊技の実行中ではない(条件装置作動フラグがオフである)か否かを判定する。ステップ2411‐2でYesの場合、ステップ2411‐3で、主制御基板MのCPUMCは、一般入球数カウンタMJ13cのカウンタ値に1を加算(インクリメント)し、ステップ2420に移行する。他方、ステップ2402でNoの場合、ステップ2412で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口入球検出装置からの入力が入球検出時間(当該時間以上、一般入賞口入球検出装置が入力を検知しなかった場合、遊技球が一般入賞口入球検出装置を通過完了したとみなす時間)以上OFFであるか否かを判定する。ステップ2412でYesの場合、ステップ2414で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口検出継続フラグをオフにする。次に、ステップ2418で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口長時間検出フラグをオフにし、ステップ2420に移行する。尚、ステップ2404、ステップ2411‐1、2411‐2又はステップ2412でNoの場合にも、ステップ2420に移行する。このように、本実施形態においては、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態(主遊技確変フラグがオフ且つ主遊技時短フラグがオフ)であり、且つ、特別遊技の実行中でない(条件装置作動フラグがオフである)場合に、一般入賞口P10に遊技球が入球した場合に一般入球数カウンタMJ13cのカウンタ値に1を加算するよう構成されている。
次に、ステップ2420で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口入球検出装置からの入力が不正検出時間{当該時間以上、一般入賞口入球検出装置が入力を検知した場合、一般入賞口への不正な入球が検知されたとみなす時間}以上ONであるか否かを判定する。ステップ2420でYesの場合、ステップ2422で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口長時間検出フラグをオンにし、次の処理(ステップ2500の処理)に移行する。尚、ステップ2420でNoの場合にも、次の処理(ステップ2500の処理)に移行する。
次に、図19は、図14におけるステップ2500のサブルーチンに係る、排出球検出処理のフローチャートである。まず、ステップ2502で、主制御基板MのCPUMCは、排出確認検出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2502でYesの場合、ステップ2504で、主制御基板MのCPUMCは、総排出確認センサC90sからの入力が入球検出時間(当該時間以上、総排出確認センサC90sが入力を検知すると総排出確認センサC90sに入球があったとみなす時間)以上ONであるか否かを判定する。ステップ2504でYesの場合、ステップ2506で、主制御基板MのCPUMCは、排出確認検出継続フラグをオンにする。次に、ステップ2508で、主制御基板MのCPUMCは、総排出確認数カウンタMJ11c‐C90に1を加算(インクリメント)し、次の処理(ステップ2600の処理)に移行する。
他方、ステップ2502でNoの場合、ステップ2510で、主制御基板MのCPUMCは、総排出確認センサC90sからの入力が検出終了時間(当該時間以上、総排出確認センサC90sが入力を検知しなかった場合、遊技球が総排出確認センサC90sを通過完了したとみなす時間)以上OFFであるか否かを判定する。ステップ2510でYesの場合、ステップ2512で、主制御基板MのCPUMCは、排出確認検出継続フラグをオフにする。次に、ステップ2514で、主制御基板MのCPUMCは、排出確認長時間検出フラグをオフにし、次の処理(ステップ2600の処理)に移行する。尚、ステップ2504又はステップ2510でNoの場合にも、次の処理(ステップ2600の処理)に移行する。
次に、図20は、図14におけるステップ2600のサブルーチンに係る、アウト口入球検出処理のフローチャートである。まず、ステップ2602で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口検出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2602でYesの場合、ステップ2604で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口入球検出装置C80sからの入力が入球検出時間(当該時間以上、アウト口入球検出装置C80sが入力を検知するとアウト口C80に入球があったとみなす時間)以上ONであるか否かを判定する。ステップ2604でYesの場合、ステップ2606で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口検出継続フラグをオンにし、ステップ2620の処理に移行する。
他方、ステップ2602でNoの場合、ステップ2610で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口入球検出装置C80sからの入力が検出終了時間(当該時間以上、アウト口入球検出装置C80sが入力を検知していない場合、遊技球がアウト口入球検出装置C80sを通過完了したとみなす時間)以上OFFであるか否かを判定する。ステップ2610でYesの場合、ステップ2612で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口検出継続フラグをオフにする。次に、ステップ2615で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口長時間検出フラグをオフにし、ステップ2620に移行する。他方、ステップ2604又はステップ2610でNoの場合にも、ステップ2620に移行する。
次に、ステップ2620で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口入球検出装置C80sからの入力が不正検出時間(当該時間以上、アウト口入球検出装置C80sが入力を検知している場合に、アウト口C80への不正な入球が行われているとみなす時間)以上ONであるか否かを判定する。ステップ2620でYesの場合、ステップ2622で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口長時間検出フラグをオンにし、次の処理(ステップ2700の処理)に移行する。他方、ステップ2620でNoの場合にも、次の処理(ステップ2700の処理)に移行する。
次に、図21は、図14におけるステップ2700のサブルーチンに係る、賞球数決定処理のフローチャートである。まず、ステップ2702で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2702でYesの場合、ステップ2704で、主制御基板MのCPUMCは、賞球数カウンタMHcのカウンタ値に、第1主遊技始動口A10に係る賞球払出数(本例では、3)を加算する。次に、ステップ2708で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口A10に係る賞球を払い出す旨の情報(例えば、賞球払出数に係る情報)を一時記憶し、ステップ2712に移行する。他方、ステップ2702でNoの場合もステップ2712に移行する。
次に、ステップ2712で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2712でYesの場合、ステップ2714で、主制御基板MのCPUMCは、賞球数カウンタMHcのカウンタ値に、第2主遊技始動口B10に係る賞球払出数(本例では、3)を加算する。次に、ステップ2718で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口B10に係る賞球を払い出す旨の情報(例えば、賞球払出数に係る情報)を一時記憶し、ステップ2722に移行する。他方、ステップ2712でNoの場合もステップ2722に移行する。
次に、ステップ2722で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2722でYesの場合、ステップ2723で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口入球フラグをオフにする。次に、ステップ2724で、主制御基板MのCPUMCは、賞球数カウンタMHcのカウンタ値に第1大入賞口C10(第2大入賞口C20)に係る賞球払出数(本例では、13)を加算する。次に、ステップ2728で、主制御基板MのCPUMCは、第1大入賞口C10(第2大入賞口C20)に係る賞球を払い出す旨の情報(例えば、賞球払出数に係る情報)を一時記憶し、ステップ2732に移行する。他方、ステップ2722でNoの場合もステップ2732に移行する。
次に、ステップ2732で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2732でYesの場合、ステップ2733で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口入球フラグをオフにする。次に、ステップ2734で、主制御基板MのCPUMCは、賞球数カウンタMHcのカウンタ値に、一般入賞口に係る賞球払出数(本例では、10)を加算する。次に、ステップ2738で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口に係る賞球を払い出す旨の情報(例えば、賞球払出数に係る情報)を一時記憶し、次の処理(ステップ1100の処理)に移行する。他方、ステップ2732でNoの場合にも、次の処理(ステップ1100の処理)に移行する。
次に、図22は、図7におけるステップ1200のサブルーチンに係る、電動役物駆動判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1202で、主制御基板MのCPUMCは、電動役物開放中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1202でYesの場合、ステップ1204で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1204でYesの場合、ステップ1206で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄に関する保留球があるか否かを判定する。ステップ1206でYesの場合、ステップ1216で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技側の遊技状態(補助遊技時短フラグのフラグ状態)を取得すると共に、補助遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta-Hを参照し、当該取得した補助遊技側の遊技状態及び当該保留球に基づく補助遊技図柄当選乱数に基づき停止図柄を決定(例えば、補助遊技時短フラグがオンである場合には、オフである場合と比して高確率で当選図柄を選択)して主制御基板MのCPUMCのRAM領域に一時記憶する。
ここで、同図右は、補助遊技停止図柄決定用抽選テーブルの一例である。同テーブルに示されるように、本例においては、停止図柄は「D0、D1、D2」が存在し、当り図柄となる停止図柄は「D1、D2」であり、夫々が停止したことに起因して開放することとなる電動役物の開放態様は、非時間短縮遊技時においては、停止した図柄が「D1」である場合、開放態様は(0.2秒間開放→閉鎖)であり、停止した図柄が「D2」である場合、開放態様は(0.2秒間開放→0.8秒間閉鎖→2.0秒間開放、閉鎖)である(最長開放)。また、時間短縮遊技時においては、停止した図柄が「D1」である場合、開放態様は(1秒間開放→1秒間閉鎖→1秒間開放→1秒間閉鎖→1秒間開放→閉鎖)であり、停止した図柄が「D2」である場合、開放態様は(0.2秒間開放→0.8秒間閉鎖→4.0秒間開放→閉鎖)であるよう構成されている。尚、非時間短縮遊技時には停止図柄はハズレ図柄「D0」となり易く、時間短縮遊技時には停止図柄は当り図柄「D1」となり易いよう構成されている。
次に、ステップ1218で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技側の遊技状態(補助遊技時短フラグのフラグ状態)に基づき、補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t-Hに補助遊技図柄の変動時間に係る所定時間(例えば、補助遊技時短フラグがオンの場合には1秒、補助遊技時短フラグがオフの場合には10秒)をセットする。そして、ステップ1220で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ1222で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄に関する当該保留球を1減算した上で主制御基板MのCPUMCのRAM領域に記録されている保留情報を更新すると共に、補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t-Hをスタートした後、補助遊技図柄表示部H21g上で補助遊技図柄の変動表示を開始する。
次に、ステップ1224で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t-Hを参照して、補助遊技図柄の変動時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1224でYesの場合、ステップ1226で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄の停止図柄を取得すると共に、当該取得した補助遊技図柄の停止図柄を補助遊技図柄表示部H21g上で確定表示する。そして、ステップ1228で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄変動中フラグをオフにする。次に、ステップ1230で、主制御基板MのCPUMCは、当該補助遊技図柄の停止図柄が「当り」(本例では、D1・D2)であるか否かを判定する。ステップ1230でYesの場合、ステップ1232で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技側の当り図柄に基づき、開放態様(例えば、当り図柄「D1」の場合には、1秒間開放→1秒間閉鎖→1秒間開放→1秒間閉鎖→1秒間開放→閉鎖となる開放態様、当り図柄「D2」の場合には、0.2秒間開放、0.8秒間閉鎖、5秒間開放となる開放態様、)を決定し、第2主遊技始動口電動役物開放タイマMP22t-Bに電動役物の開放時間(開閉時間)に係る所定時間をセットする。次に、ステップ1234で、主制御基板MのCPUMCは、電動役物開放中フラグをオンにする。そして、ステップ1236で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口B10の第2主遊技始動口電動役物B11dを開放し、ステップ1242に移行する。尚、ステップ1202でNoの場合にも、ステップ1242に移行する。尚、本実施形態においては、主遊技時短フラグオフ且つ補助遊技停止図柄が所定の当り図柄(D2)である場合に第2主遊技始動口電動役物B11dを開放し続ける時間が最長となるよう構成されている。
次に、ステップ1242で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口電動役物開放タイマMP22t-Bを参照して、電動役物の開放時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1242でYesの場合、ステップ1244及びステップ1246で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口電動役物B11dを閉鎖すると共に、電動役物開放中フラグをオフにし、次の処理(ステップ1300の処理)に移行する。
尚、ステップ1204でNoの場合にはステップ1224に移行し、ステップ1206、ステップ1224、ステップ1230及びステップ1242でNoの場合には次の処理(ステップ1300の処理)に移行する。
また、本フローチャートでは、便宜上、ステップ1226での停止図柄表示後、すぐに次のステップに移行しているが、これには限定されない。その場合には、500ms程度の停止表示固定時間を経てから次の処理に移行するよう構成してもよい(例えば、停止表示固定中フラグ及びタイマを利用して分岐処理を行うことによりこの処理を達成可能である)。また、補助遊技内容決定乱数は複数あってもよく、補助遊技の当否を決定するための補助遊技図柄当選乱数、補助遊技図柄の停止図柄を決定するための補助遊技図柄停止図柄乱数、補助遊技図柄の変動時間を決定するための補助遊技図柄変動態様乱数等を備えていてもよい。
尚、不図示であるが、第2主遊技始動口電動役物B11dの1回の開放動作(1回の補助遊技当り図柄の停止に基づく開放動作)において、第2主遊技始動口B10に遊技球が所定数(例えば、10球)入球した場合にも、第2主遊技始動口電動役物B11dの開放動作を終了するよう構成されている、即ち、時間短縮遊技状態(補助遊技時短フラグオン)の場合に補助遊技停止図柄「D2」に基づく第2主遊技始動口電動役物B11dの開放(最長開放)が実行された場合には、「0.2秒間開放→0.8秒間閉鎖→4秒間開放→閉鎖」の開放時間が終了する、或いは当該第2主遊技始動口電動役物B11dの開放期間中に前記所定数(例えば、10球)の遊技球が第2主遊技始動口B10に入球した場合のいずれか早い方の達成により、第2主遊技始動口電動役物B11dの開放(開放期間)が終了するよう構成されている。また、非時間短縮遊技状態(補助遊技時短フラグオフ)の場合に補助遊技停止図柄「D2」に基づく第2主遊技始動口電動役物B11dの開放(最長開放)が実行された場合には、「0.2秒間開放→0.8秒間閉鎖→2.0秒間開放→閉鎖」の開放時間が終了する、或いは当該第2主遊技始動口電動役物B11dの開放期間中に前記所定数(例えば、10球)の遊技球が第2主遊技始動口B10に入球した場合のいずれか早い方の達成により、第2主遊技始動口電動役物B11dの開放(開放期間)が終了するよう構成されている。また、時間短縮遊技状態(補助遊技時短フラグオン)における最長開放時(補助遊技停止図柄が「D2」の場合)の普通電動役物が開放している時間の合計は4.2秒であり、非時間短縮遊技状態(補助遊技時短フラグオフ)における最長開放時(補助遊技停止図柄が「D2」の場合)の普通電動役物が開放している時間の合計は2.2秒であり、いずれの遊技状態においても、一回の最大開放時間が通じて6秒を超えないよう構成されていると共に、作動中の最大入賞数が概ね10個を超えないように遊技状態毎(時間短縮遊技状態であるか非時間短縮遊技状態であるか)に予め定められている。
また、本例では、普通電動役物(第2主遊技始動口電動役物B11d)の作動契機となっている普通図柄(補助遊技図柄)が当り態様で確定表示されると、ただちに(例えば、遊技機における最短の図柄変動時間より短い500ms以内)作動するように構成されており、普通電動役物がどの契機に基づいて作動しているのかが明確に対応づけられるようになっている。尚、普通電動役物(第2主遊技始動口電動役物B11d)の閉鎖動作中(開放→閉鎖となる動作の途中)に多数の遊技球が入賞することを抑止するために、普通電動役物(第2主遊技始動口電動役物B11d)が短時間で未作動中の状態に戻るように駆動源(ソレノイド)が選定されており、必要以上に遊技球が入賞してしまって出玉設計と大きく異なることがないようになっている。
次に、図23は、図7におけるステップ1300のサブルーチンに係る、主遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1302で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口A10の第1主遊技始動口入球検出装置A11sから第1主遊技始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1302でYesの場合、ステップ1303で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口A10に入球した旨に関するコマンドである第1主遊技始動口入球コマンドをサブメイン制御部SMへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)し、ステップ1304の処理に移行する。次に、ステップ1304で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技(特に第1主遊技側)に関する保留球が上限(例えば4個)内であるか否かを判定する。ステップ1304でYesの場合、ステップ1306で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技内容決定乱数を取得する。なお、本実施例では、第1主遊技内容決定乱数として、当否を決定するための当否抽選乱数、当り時の図柄を決定するための図柄抽選乱数、特別図柄の変動パターン(変動時間)を決定するための変動態様抽選乱数の3つの乱数を取得している。ちなみに、これら3つの乱数は夫々更新周期・乱数範囲の異なる乱数生成手段から生成され、本タイミングで一連的に取得するようになっている。次に、ステップ1308で、主制御基板MのCPUMCは、当該取得した乱数を主制御基板MのRAM領域に一時記憶(保留)する。次に、ステップ1310で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技乱数が取得された旨の情報(保留発生コマンド)を、サブメイン制御部SMへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。
尚、当否抽選乱数は、1つの乱数により構成されるものでもよいし、2つ以上の乱数により生成される乱数でもよい。2つ以上の乱数により生成される乱数として、CPUのクロックや外部クロックに基づいて更新されるCPU内蔵乱数とタイマ割り込み処理により更新される特別図柄(主遊技図柄)当りソフト乱数とを備え、双方を演算(例えば加算)した結果を用いる等していてもよい。
次に、ステップ1312で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口B10の第2主遊技始動口入球検出装置B11sから第2主遊技始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1312でYesの場合、ステップ1314で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技(特に第2主遊技側)に関する保留球が上限(例えば4個)内であるか否かを判定する。ステップ1314でYesの場合、ステップ1316で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技内容決定乱数を取得する。なお、本実施形態では、第2主遊技内容決定乱数として、第1主遊技側と同様に当否抽選乱数、図柄抽選乱数、変動態様抽選乱数の3つの乱数を取得している。ちなみに、第1主遊技側の各乱数の取得範囲と第2主遊技側の各乱数の取得範囲(例えば第1主遊技用の当否抽選乱数と第2主遊技用の当否抽選乱数の取得範囲)を同じに設定している。次に、ステップ1318で、主制御基板MのCPUMCは、当該取得した乱数をRAM領域に一時記憶(保留)する。次に、ステップ1320で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技乱数が取得された旨の情報(保留発生コマンド)を、サブメイン制御部SMへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)し、次の処理(ステップ1400の処理)に移行する。尚、ステップ1302及びステップ1304でNoの場合にはステップ1312に移行し、ステップ1312及びステップ1314でNoの場合には次の処理(ステップ1400の処理)に移行する。
次に、図24は、図7におけるステップ1400のサブルーチンに係る、主遊技図柄表示処理のフローチャートである。まず、ステップ1401で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのRAM領域を参照し、第2主遊技図柄の保留が存在していないか否かを確認する。ステップ1401でYesの場合、ステップ1400(1)で、主制御基板MのCPUMCは、後述の第1主遊技図柄表示処理を実行し、次の処理{ステップ1400(1)、(2)の処理}に移行する。他方、ステップ1401でNoの場合、ステップ1400(2)で、主制御基板MのCPUMCは、後述の第2主遊技図柄表示処理を実行し、次の処理{ステップ1400(1)、(2)の処理}に移行する。
このように、本実施形態においては、第2主遊技図柄の保留球が存在する場合には、第1主遊技図柄の保留球の存在に係らず(たとえ入賞順序が第1主遊技図柄の保留の方が先でも)、第2主遊技図柄の保留消化を優先して実行するよう構成されているが、これには限定されない(入賞順序に基づく保留消化や、双方の主遊技図柄を同時並行的に抽選する並列抽選を実行するよう構成してもよい)。
次に、図25は、図24におけるステップ1400(1){ステップ1400(2)}のサブルーチンに係る、第1主遊技図柄表示処理(第2主遊技図柄表示処理)のフローチャートである。尚、本処理は、第1主遊技図柄側と第2主遊技図柄とで略同一の処理となるため、第1主遊技図柄側について主に説明し、第2主遊技図柄側の処理については括弧書きとする。まず、ステップ1403で、主制御基板MのCPUMCは、変動開始条件が充足しているか否かを判定する。ここで、当該変動開始条件は、特別遊技中(又は条件装置作動中)でない、且つ、主遊技図柄変動中でない、且つ、主遊技図柄の保留が存在することが条件となる。尚、本例では図示していないが、変動固定時間(主遊技図柄の確定表示後、当該確定表示図柄を停止表示する時間)を設ける場合、変動固定時間中には、次変動の変動開始条件を満たさないよう構成してもよい。
ステップ1403でYesの場合、ステップ1405及びステップ1406で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのRAM領域に一時記憶されている、今回の図柄変動に係る第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)を読み出すと共に、主制御基板MのRAM領域から削除し、当該一時記憶されている残りの保留情報をシフトする(保留消化処理)。次に、ステップ1410-1で、主制御基板MのCPUMCは、各遊技状態に対応する主遊技テーブル1を参照し、第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、当選抽選乱数)に基づき、主遊技図柄当否抽選を実行する。
ここで、図26(主遊技テーブル1)は、第1主遊技用当否抽選テーブル(第2主遊技用当否抽選テーブル)の一例である。本例に示されるように、本実施形態においては、確率変動遊技状態時における大当り当選確率は、非確率変動遊技状態時における大当り当選確率よりも高確率となるよう構成されている。尚、当選確率はあくまでも一例であり、これには何ら限定されない。
次に、ステップ1410-2で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技図柄決定用抽選テーブル(第2主遊技図柄決定用抽選テーブル)を参照し、主遊技図柄当否抽選結果及び第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、図柄抽選乱数)に基づいて主遊技図柄に関する停止図柄を決定し、これらをRAM領域に一時記憶する。
ここで、図26(主遊技テーブル2)は、第1主遊技図柄決定用抽選テーブル(第2主遊技図柄決定用抽選テーブル)の一例である。本例に示されるように、本実施形態においては、大当りに当選した場合、複数の主遊技図柄候補(本例では、「4A・5A・7A」及び「4B・5B・7B」)の内から一つの主遊技図柄が大当り図柄として決定されるよう構成されている。尚、当該主遊技図柄を参照して決定される特別遊技のラウンド数は、4A、4B、5A、5Bが8R、7A、7Bが10Rとなっている。尚、乱数値や停止図柄の種類についても、あくまで一例であり、これには限定されない{例えば、ハズレ図柄は一種類の図柄であることには限定されず、複数種類の図柄を設けるよう構成してもよい}。
次に、ステップ1412で、主制御基板MのCPUMCは、各遊技状態に対応する第1主遊技変動態様決定用抽選テーブル(第2主遊技変動態様決定用抽選テーブル)を参照し、主遊技図柄当否抽選結果及び第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、変動態様抽選乱数)に基づいて主遊技図柄の変動態様を決定し、これらを主制御基板MのRAM領域に一時記憶して、ステップ1414に移行する。
ここで、図26に示す主遊技テーブル3は、第1主遊技変動態様決定用抽選テーブル(第2主遊技変動態様決定用抽選テーブル)の一例である。本図に示されるように、本実施形態においては、主遊技図柄の当否抽選結果、主遊技時短フラグ状態に基づき、ある乱数値に対する主遊技図柄の変動態様(変動時間)が決定され得るよう構成されている。例えば、ある乱数値に関して、主遊技図柄の当否抽選結果が当りの場合には、相対的に変動時間が長時間となる変動態様が決定され易く、主遊技時短フラグがオンである場合(時間短縮遊技状態である場合)には、相対的に変動時間が短時間となる変動態様が決定され易いよう構成されている。尚、本例はあくまでも一例であり、変動態様(変動時間)の種類や選択率等には何ら限定されない。また、時間短縮遊技状態(主遊技時短フラグがオンの場合)における第1主遊技側の図柄変動時間が相対的に長時間となるよう構成してもよい{第2主遊技側での図柄変動が実行されることが遊技者にとって有利となるよう構成されていた際、第1主遊技側の図柄変動効率を低下させることで第2主遊技側の保留が生起し易い(遊技者にとって有利となる)状況を構築することを趣旨とするため、第1主遊技側の始動口と第2主遊技側の始動口とを打ち分けできない場合において特に効果を発揮する}。
次に、ステップ1414で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのRAM領域に一時記憶された主遊技図柄に係るコマンド(停止図柄情報、停止図柄の属性情報、変動態様情報等)及び現在の遊技状態に係るコマンド(図柄変動表示開始指示コマンド)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1415で、主制御基板MのCPUMCが、主遊技図柄の変動時間に係る所定時間を第1・第2主遊技図柄変動管理用タイマMP11t-Cにセットする。次に、ステップ1416で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)の第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)上で、主制御基板MのRAM領域に記憶された変動態様に従い、主遊技図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1417で、主制御基板MのCPUMCは、変動中フラグをオンにし、ステップ1420に移行する。
他方、ステップ1403でNoの場合、ステップ1419で、主制御基板MのCPUMCは、変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1419でYesの場合にはステップ1420に移行し、ステップ1419でNoの場合には次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。
次に、ステップ1420で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技図柄の変動時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1420でYesの場合、ステップ1422で、主制御基板MのCPUMCは、図柄変動が終了する旨の情報(図柄確定表示指示コマンド)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1423で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)の第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)上での主遊技図柄の変動表示を停止し、主制御基板MのRAM領域に記憶されている停止図柄を確定停止図柄として表示制御する。次に、ステップ1424で、主制御基板MのCPUMCは、変動中フラグをオフにする。
次に、ステップ1430で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのRAM領域を参照し、当該主遊技図柄の停止図柄が大当り図柄であるか否かを判定する。ステップ1430でYesの場合、ステップ1440で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動フラグをオンにし、ステップ1500に移行する。他方、ステップ1430でNoの場合には、ステップ1500に移行する。
次に、ステップ1500で、主制御基板MのCPUMCは、後述の特定遊技終了判定処理を実行し、次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。尚、ステップ1420でNoの場合にも、次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。
次に、図27は、図25におけるステップ1500のサブルーチンに係る、特定遊技終了判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1506で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技確変フラグがオフであるか判定する。ステップ1506でYesの場合、ステップ1510で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cを参照し、当該カウンタ値が0より大きいか否かを判定する。ステップ1510でYesの場合、ステップ1512で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値を1減算(デクリメント)する。次に、ステップ1514で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cを参照し、当該カウンタ値が0であるか否かを判定する。ステップ1514でYesの場合、ステップ1516で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグをオフにする。次に、ステップ1518で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技時短フラグをオフにし、次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。尚、ステップ1506、ステップ1510又はステップ1514でNoの場合にも次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。このように、本例においては、残り時短回数(特別遊技終了後からの図柄変動終了回数によって時間短縮遊技状態が終了することとなる残りの図柄変動回数)を副制御基板Sに送信するよう構成されている。
次に、図28は、図7におけるステップ1600のサブルーチンに係る、特別遊技制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1602で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技移行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1602でYesの場合、ステップ1604及びステップ1606で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技移行許可フラグをオフにすると共に特別遊技実行フラグをオンにする。次に、ステップ1607で、主制御基板MのCPUMCは、ラウンド数カウンタ(不図示)に初期値(本例では、1)をセットする。次に、ステップ1608で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技を開始する旨の情報(特別遊技開始表示指示コマンド)を、サブメイン制御部側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理にて、サブメイン制御部SM側に送信される)し、ステップ1612に移行する。
他方、ステップ1602でNoの場合、ステップ1610で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技実行フラグがオンであるか否かを判定する。そして、ステップ1610でYesの場合には、ステップ1612に移行する。尚、ステップ1610でNoの場合には、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技の許可が下りていないと判定し、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。
次に、ステップ1612で、主制御基板MのCPUMCは、ラウンド継続フラグがオフであるか否か、換言すれば、各ラウンドの開始直前であるか否かを判定する。ステップ1612でYesの場合、即ち、各ラウンドの開始直前である場合、まず、ステップ1614で、セットした開放パターン(例えば、開放し続ける開放パターン、開放と閉鎖を複数回行うパターン)をセットする。次に、ステップ1616で、主制御基板MのCPUMCは、入賞球カウンタMP33cのカウンタ値をゼロクリアする。次に、ステップ1618で、主制御基板MのCPUMCは、ラウンド継続フラグをオンにする。次に、ステップ1620で、主制御基板MのCPUMCは、第1大入賞口C10の第1大入賞口電動役物C11d(又は第2大入賞口電動役物C21d)を駆動して第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)を開放し、特別遊技用タイマMP34t(特に開放時間タイマ)に所定時間(例えば30秒)をセットしてスタートし、ステップ1622に移行する。他方、ステップ1612でNoの場合、即ち、大入賞口が開放中である場合、ステップ1614~1620の処理を行うことなく、ステップ1622に移行する。
次に、ステップ1622で、主制御基板MのCPUMCは、現在の特別遊技中に係る遊技状態コマンド(例えば、現在のラウンド数や遊技球の入賞個数等)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理にて、サブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1624で、主制御基板MのCPUMCは、入賞球カウンタMP33cのカウンタ値を参照し、当該ラウンドで第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)に所定個数(例えば、10球)の入賞球があったか否かを判定する。ステップ1624でYesの場合には、ステップ1628に移行する。他方、ステップ1624でNoの場合、ステップ1626で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技用タイマMP34t(特に開放時間タイマ)を参照して大入賞口の開放に係る所定時間(例えば、30秒)が経過したか否かを判定する。ステップ1626でYesの場合にも、ステップ1628に移行する。尚、ステップ1626でNoの場合には、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。
次に、ステップ1628で、主制御基板MのCPUMCは、第1大入賞口C10の第1大入賞口電動役物C11d(又は第2大入賞口C20の第2大入賞口電動役物C21d)の駆動を停止して第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)を閉鎖する。次に、ステップ1630で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技用タイマMP34t(特に開放時間タイマ)をリセットする。次に、ステップ1632で、主制御基板MのCPUMCは、ラウンド継続フラグをオフにする。次に、ステップ1633で、主制御基板MのCPUMCは、ラウンド数カウンタ(不図示)のカウンタ値に1を加算する。次に、ステップ1634で、最終ラウンドが終了したか否か(例えば、ラウンド数カウンタ(不図示)のカウンタ値が最大ラウンド数を超過したか否か)を判定する。ステップ1634でYesの場合、ステップ1636で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技実行フラグをオフにする。次に、ステップ1638で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技を終了する旨の情報(特別遊技終了表示指示コマンド)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理にて、サブメイン制御部SM側に送信される)する。そして、ステップ1650で、後述の特別遊技終了後の遊技状態決定処理を実行し、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。尚、ステップ1634でNoの場合にも、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。
尚、本例では、1の単位遊技(1回のラウンドの実行)においてプログラム上として設定された遊技球の最大入賞数は、10個として設定されており、当該最大入賞数に達した場合には、大入賞口(例えば、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20)を直ちに閉鎖するように制御し、最大入賞数を超える遊技球の入賞を阻止する一方、球がみ(大入賞口の閉鎖動作中に遊技球が扉と遊技盤との間で一時的に停留する)等の不測の事態によって最大入賞数を超えた場合でも、所定条件下(閉鎖後の所定期間内)に限り、当該最大入賞数を超えた入賞を有効な入賞として処理するようになっている。
より具体的には、大当りにおける第1ラウンドで第1大入賞口C10が開放する場合、第1ラウンドにおいて第1大入賞口C10に所定個数(例えば、10球)の入賞があった場合に第1ラウンドが終了することとなるが、第1ラウンドにおいて第1大入賞口C10に9球の遊技球が入球した状況にて、第1大入賞口C10への10球目の入球と11球目の入球とが略同時に発生することによって、第1ラウンドが終了することとなる所定個数(例えば、10球)を超過した遊技球が第1大入賞口C10に入球した場合でも、入賞を有効として賞球払出を行うように構成されている。一方、大入賞口の駆動機構(ソレノイドや駆動伝達機構)や開閉部(扉等)は、過剰入賞(最大入賞数を超える入賞)を抑止するように、閉鎖処理の実行とリアルタイムに大入賞口が閉鎖し、閉鎖動作直前に複数の遊技球が開閉部材やその近傍に滞留しないよう構造設計、電気設計がなされている。これにより、出玉設計値と乖離した遊技性能となることを抑止しつつ、遊技者に不利となるようなことがないように構成されている。
また、1の単位遊技(1回のラウンドの実行)においてプログラム上として設定された最大開放時間は、1の単位遊技を通じて30秒以下となるように設定されており、最大開放時間経過前に大入賞口への遊技球の入賞数が最大入賞数に達した場合には、大入賞口を直ちに閉鎖するように制御し、最大開放時間経過後には、遊技球の入賞を阻止する一方、球がみ(大入賞口の閉鎖動作中に遊技球が扉と遊技盤との間で一時的に停留する)等の不測の事態によって最大開放時間経過後に入賞した場合でも、所定条件下(閉鎖後の所定期間内)に限り、当該入賞を有効な入賞として処理するようになっている。
より具体的には、大当りにおける1回のラウンドを実行する際の大入賞口の開放態様として、大当りの種類や単位遊技の回数(実行ラウンド数)に応じて「15秒開放→2秒閉鎖→14.5秒開放→閉鎖」、「29.5秒開放→閉鎖」等、複数の作動パターンのいずれかが設定されるようになっているが、いずれの作動パターンであっても大入賞口が開放している時間の合計が30秒以下となるよう構成され、1回のラウンドにおいて大入賞口の最大開放時間(29.5秒)が経過して、大入賞口の閉鎖処理中に遊技球が入球した場合であっても、有効期間(大入賞口の閉鎖処理終了後から1000ms程度)内であれば入賞を有効として賞球払出を行うように構成されている。一方、大入賞口の駆動機構(ソレノイドや駆動伝達機構)や開閉部(扉等)は、最大開放時間の経過後の入賞を抑止するように、閉鎖処理の実行とリアルタイムに大入賞口が閉鎖し、閉鎖動作直前に複数の遊技球が開閉部材やその近傍に滞留しないよう構造設計、電気設計がなされている。これにより、出玉設計値と乖離した遊技性能となることを抑止しつつ、遊技者に不利となるようなことがないように構成されている。
次に、図29は、図28におけるステップ1650のサブルーチンに係る、特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。まず、ステップ1652で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技図柄の停止図柄は、確変大当り図柄(特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行することとなる大当り図柄であり、本例では、「5A・7A・5B・7B」)であるか否かを判定する。ステップ1652でYesの場合、ステップ1654で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技確変フラグをオンにし、ステップ1656に移行する。他方、ステップ1652でNoの場合(本例では、特別遊技終了後に非確率変動遊技状態に移行することとなる大当り図柄である非確変大当り図柄が停止図柄の場合であり、本例では、「4A・4B」の場合)にも、ステップ1656に移行する。次に、ステップ1656で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cに所定回数(本例では、100)をセットする。次に、ステップ1658で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグをオンにする。次に、ステップ1660で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技時短フラグをオンにし、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。
また、本例においては、大当りの終了に基づいてのみ電サポ遊技状態(普通電動役物に係る入賞口の開放等の時間、開放等までの時間、開放等の回数及び普通電動役物が作動することとなる図柄の組合せが表示される確率を入賞が容易となるように変動させる状態であり、時間短縮遊技状態、補助遊技時間短縮遊技状態とも称することがある)に新たに移行し、当該状態は、特別図柄の確率変動中(確率変動遊技状態である場合)を除き、予め定められた所定回(例えば、100回)の主遊技図柄の変動が行われるまで(所定回目の主遊技図柄の変動が終了するまで)の間に限られている。更に、他の入賞口への入賞と合わせて獲得される遊技球数が、発射された遊技球数と略同じ(出玉率が1を超えない)か、それ以下となるように電サポ遊技状態中の出玉設計(各入賞口の配置や普通電動役物の作動内容、補助遊技図柄の当り確率等が設計)されており、電サポ遊技状態の出玉性能が、大当り遊技の出玉性能よりも高くならないようになっている。このように構成することで、主遊技図柄に関する遊技と補助遊技図柄に関する遊技とが遊技上の主従関係となり、遊技が必要以上に複雑化しない。
次に、図30は、図7におけるステップ1550のサブルーチンに係る、特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1552で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1552でYesの場合、ステップ1554で、主制御基板MのCPUMCは、特定遊技フラグ(主遊技確変フラグ・主遊技時短フラグ・補助遊技時短フラグ)をオフにする。次に、ステップ1558で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cの値をクリアする。次に、ステップ1560で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技移行許可フラグをオンにする。次に、ステップ1562で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動フラグをオフにし、次の処理(ステップ1600の処理)に移行する。尚、ステップ1552でNoの場合も、次の処理(ステップ1600の処理)に移行する。
次に、図31は、図7におけるステップ1900のサブルーチンに係る、不正検知情報管理処理のフローチャートである。まず、ステップ1902で、主制御基板MのCPUMCは、不正電波センサを参照し、不正電波センサからの入力が所定回数連続でONであるか否かを判定する(例えば、当該処理はタイマ割り込み処理にて実行される処理であり、所定回数の割り込みにおいて連続でONとなっているか否かを判定することで、ノイズの影響を除去する趣旨である、尚、以下、同図の処理にて「所定回数連続で」という場合には、同様の趣旨である)。ステップ1902でYesの場合、ステップ1904で、主制御基板MのCPUMCは、不正電波が検出されたと判定し、不正電波検出フラグをオンにし、ステップ1912に移行する。他方、ステップ1902でNoの場合、ステップ1906で、主制御基板MのCPUMCは、不正電波センサを参照し、不正電波センサからの入力が所定回数連続でOFFであるか否かを判定する。ステップ1906でYesの場合、ステップ1908で、主制御基板MのCPUMCは、不正電波の検出が終了したと判定し、不正電波検出フラグをオフにし、ステップ1912に移行する。尚、ステップ1906でNoの場合にも、ステップ1912に移行する。
次に、ステップ1912で、主制御基板MのCPUMCは、不正磁気センサを参照し、不正磁気センサからの入力が所定回数連続でONであるか否かを判定する。ステップ1912でYesの場合、ステップ1914で、主制御基板MのCPUMCは、不正磁気が検出されたと判定し、不正磁気検出フラグをオンにし、ステップ1922に移行する。他方、ステップ1912でNoの場合、ステップ1916で、主制御基板MのCPUMCは、不正磁気センサを参照し、不正磁気センサからの入力が所定回数連続でOFFであるか否かを判定する。ステップ1916でYesの場合、ステップ1918で、主制御基板MのCPUMCは、不正磁気の検出が終了したと判定し、不正磁気検出フラグをオフにし、ステップ1922に移行する。尚、ステップ1916でNoの場合にも、ステップ1922に移行する。
次に、ステップ1922で、主制御基板MのCPUMCは、扉開放センサを参照し、扉開放センサからの入力が所定回数連続でONであるか否かを判定する。ステップ1922でYesの場合、ステップ1924で、主制御基板MのCPUMCは、扉ユニットD18が開放されたと判定し、扉開放中フラグをオンにし、ステップ1932に移行する。他方、ステップ1922でNoの場合、ステップ1926で、主制御基板MのCPUMCは、扉開放センサを参照し、扉開放センサからの入力が所定回数連続でOFFであるか否かを判定する。ステップ1926でYesの場合、ステップ1928で、主制御基板MのCPUMCは、扉ユニットD18が開放されたと判定し、扉開放中フラグをオフにし、ステップ1932に移行する。尚、ステップ1926でNoの場合にも、ステップ1932に移行する。
次に、ステップ1932で、主制御基板MのCPUMCは、枠開放センサを参照し、枠開放センサからの入力が所定回数連続でONであるか否かを判定する。ステップ1932でYesの場合、ステップ1934で、主制御基板MのCPUMCは、遊技機枠Dが開放されたと判定し、枠開放中フラグをオンにし、ステップ1934に移行する。他方、ステップ1932でNoの場合、ステップ1936で、主制御基板MのCPUMCは、枠開放センサを参照し、枠開放センサからの入力が所定回数連続でOFFであるか否かを判定する。ステップ1936でYesの場合、ステップ1938で、主制御基板MのCPUMCは、遊技機枠Dが開放されたと判定し、枠開放中フラグをオフにし、次の処理(ステップ1950の処理)に移行する。尚、ステップ1936でNoの場合にも、次の処理(ステップ1950の処理)に移行する。
次に、図32は、図7におけるステップ1950のサブルーチンに係る、エラー管理処理のフローチャートである。まず、ステップ1952で、主制御基板MのCPUMCは、エラー発生条件が充足されたか否かを判定する。ステップ1952でYesの場合、ステップ1954で、主制御基板MのCPUMCは、エラーが発生した旨及びエラー種別情報に係るコマンド(副制御基板S側へのコマンド)を送信する(ステップ1990の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)。次に、ステップ1956で、主制御基板MのCPUMCは、エラー解除条件が充足されたか否かを判定する。ステップ1956でYesの場合、ステップ1958で、主制御基板MのCPUMCは、エラーが解除された旨の情報に係るコマンド(副制御基板S側へのコマンド)を送信(ステップ1990の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)し、次の処理(ステップ3000の処理)に移行する。尚、ステップ1952又はステップ1956でNoの場合にも次の処理(ステップ3000の処理)に移行する。
次に、図33は、図7におけるステップ1550‐7のサブルーチンに係る、発射制御信号出力処理のフローチャートである。まず、ステップ1550‐7‐1で、主制御基板MのCPUMCは、払出制御基板(賞球払出制御基板KHと称することがある)と通信状態(BIT0)及び断線短絡電源異常(BIT1)を示すエラーフラグを取得する。通信状態を示すBIT0は、「00000000B」であれば正常を示し、「00000001B」であれば異常を示す。断線短絡電源異常を示すBIT1では、「00000000B」であれば正常を示し、「00000010B」であれば異常を示す。次に、ステップ1550‐7‐2で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ1550‐7‐1で取得したエラーフラグと、判定データ(「00000011B」)の論理積(and)を算出する。次に、ステップ1550‐7‐3で、主制御基板MのCPUMCは、発射許可信号ビットデータをセットする。例えば、出力ポートのBIT5が発射許可信号を示しており、「00000000B」であればエラー(異常)を示し、「00100000B」であれば正常を示す。次に、ステップ1550‐7‐4で、主制御基板MのCPUMCは、出力ポートへ出力し、次の処理(ステップ1550‐8の処理)に移行する。ここで出力ポートは、例えば、BIT0がデジット1ビットデータ、BIT1がデジット2ビットデータ、BIT2がデジット3ビットデータ、BIT3がデジット4ビットデータ、BIT4がデジット5ビットデータ、BIT5が発射許可信号ビットデータ、BIT6が演出ストローブビットデータ、BIT7がセキュリティビットのように構成されている。
次に、図34は、図7におけるステップ3500のサブルーチンに係る、外部信号出力処理のフローチャートである。まず、ステップ3502で、主制御基板MのCPUMCは、遊技状態一時記憶手段MBを参照し、遊技機の状態を確認する。次に、ステップ3504で、主制御基板MのCPUMCは、外部端子送信内容決定テーブル1を参照して、当該確認した遊技機の状態に基づき、外部中継端子板Gを介して、ホールコンピュータHCに遊技機の状態を示す信号を出力し、次の処理(ステップ1990の処理)に移行する。
(外部中継端子板)
ここで、同図下段(信号出力のイメージ図)を参照しながら、本実施形態に係る外部中継端子板Gを介しての信号出力について説明する。外部中継端子板Gには、各種ケーブルコネクタが接続される出力端子部としての複数の外部接続端子{例えば、賞球払出に関する情報、入賞や図柄停止に関する情報、現在の遊技状態(通常遊技状態、特定遊技状態、特別遊技状態等)に関する情報を出力するための遊技状態情報出力用の端子、扉が開放している際に開放検知センサ等によって検出される各種エラー情報を出力するためのエラー情報出力用の端子等}が設けられている。そして、後述するように、当該複数の出力端子は、ケーブルハーネスによってホールコンピュータHCと結線されることで、当該複数の出力端子からホールコンピュータHCへ情報出力可能に構成されている。ここで、本実施形態においては、賞球払出制御基板KHから出力される情報であって複数種類の情報である払出関連情報の出力用端子として、一の出力端子が割り当てられている。尚、当該一の出力端子以外の出力端子は主制御基板Mから出力される信号の出力用端子であり、例えば、大当り時に大当りの間信号を出力する大当り出力用端子(大当りの種類によって複数あり)、ガラス扉D18が開放している間信号を出力する扉開放出力用端子、始動口に入賞した際に信号を出力する始動口入賞時出力用端子、賞球タンクKTに球が不足している間信号を出力する球切れ時出力用端子、特別図柄確定停止時に信号を出力する特別図柄確定回数用出力用端子等のように、遊技場運営者側にとって重要な情報である遊技関連情報の出力用端子である。即ち、当該払出関連情報の出力用端子を一の出力端子とすることで、これら重要な遊技関連情報の出力用端子が枯渇してしまうことを回避できるよう構成されているのである。
また、本実施形態においては、主制御基板M及び賞球払出制御基板KHは、外部中継端子板Gに対して遊技関連情報及び払出関連情報を一方向シリアル送信の形で送信するよう構成されている。即ち、外部中継端子板Gから主制御基板M及び賞球払出制御基板KHへは送信線が設けられていないのである(外部中継端子板GからホールコンピュータHCへの情報送信も同様)。
ここで、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の情報伝達方式についての概略を説明すると、まず、主制御基板M及び賞球払出制御基板KHと外部中継端子板Gとの間、並びに外部中継端子板GとホールコンピュータHCとの間はケーブルハーネスによって結線されている。他方、本例に示すように、外部中継端子板Gは通信用継電器(所謂、リレー)によって構成されているため、主制御基板M及び賞球払出制御基板KHとホールコンピュータHCとは常時導通している訳ではない。即ち、主制御基板M及び賞球払出制御基板KHから外部中継端子板Gの入力端子に入力された電気的な信号(電圧がHiレベル/Lowレベルである2値論理の信号)が、当該リレー部によって一旦物理的な信号(スイッチ状態がオン/オフである2値論理の信号)に置き換えられた上で、外部中継端子板Gの出力端子からホールコンピュータHCへと出力されるのである。より具体的には、外部中継端子板Gは、夫々の入出力端子と対応した複数のリレーコイルG1及び接点部G2を有している。そして、入力端子に入力されたパルス信号に基づきリレーコイルG1を励磁すると磁力が発生し、当該発生した磁力によって接点部G2が閉状態となることで、出力端子とホールコンピュータHCが導通する。また、リレーコイルG1を消磁した場合には、接点部G2が開状態に復帰することで、出力端子とホールコンピュータHCが導通しなくなる。よって、ホールコンピュータHC側では、当該導通した期間を検出することで、外部中継端子板Gの入力端子に入力されたパルス信号と略同一のパルス信号を得ることができるのである。このような構成となっているため、主制御基板M及び賞球払出制御基板KHからホールコンピュータHCへの一方向通信を物理的に担保することができ、ホールコンピュータHC側から主制御基板M及び賞球払出制御基板KHを不正に操作するゴト行為(所謂、遠隔操作ゴト)を防止しているのである。尚、本例では、リレーコイルを用いた機構によって、ゴト行為を防止しつつ、ホールコンピュータHCへの一方向通信を可能に構成したが、これには限定されず、例えば、一対の発光部と受光部を持つフォトセンサによっても、一方向通信を可能に構成する(例えば、主制御基板M及び賞球払出制御基板KHに接続された発光部からの光を、ホールコンピュータHCに接続された受光部で読み取ることで、信号を受信する)ことができることを補足しておく。
しかしながら、一旦物理的な信号(スイッチ状態がオン/オフ)に置き換えられる構成となるため、主制御基板M及び賞球払出制御基板KHからホールコンピュータHCに対して、外部中継端子板Gにおける一の入出力端子を用いて複雑な情報を送信することは困難であり、当該一の入出力端子を用いて一の種類の情報を送信する(例えば、特別図柄確定回数用出力用端子であれば、「特別図柄の1変動が終了」した旨の情報のみを送信可能とする)よう構成することが通例となっている。
次に、図35を参照しながら、本実施形態における外部中継端子板への送信信号について説明する。尚、本例にて示す信号の具体的な内容(数値、報知態様、重複時の処置等)はあくまで一例であり、本例の概念を大きく逸脱しない限りは、変更可能であることを補足しておく。
まず、その他の信号である;常にオフであることを出力する予備的な信号は;電源投入{例えば、図6の(a)主制御基板側メイン処理の実行開始}後の任意のタイミングから;常時、オフ信号を出力する信号である。尚、当該信号は、開発機種(遊技性の複雑さ)毎に応じて使用有無が異なる信号である。
次に、IN/OUT係の信号である;遊技領域D30上に配置された全ての入球口(アウト口を含む)へ入球した遊技球個数(≒遊技領域D30に打ち込まれた遊技球個数)を出力する信号は;総排出確認センサC90sにて検出された遊技球数(例えば、総排出確認数カウンタMJ11c-C90の値であるが、入球数カウンタMJ10cの値であってもよい)が所定数(10)の倍数に達する毎に;0.2秒間に亘ってオン信号を出力した後、0.2秒間に亘ってオフ信号を出力する信号である。尚、出力期間が重複した場合には、今回出力している1信号の出力期間が満了するまで、次回の出力を待機するよう構成されている。
次に、IN/OUT係の信号である;遊技機が払い出した遊技球個数を出力する信号は;払出カウントセンサKE10sにて検出された遊技球数が所定数(10)の倍数に達する毎に;0.2秒間に亘ってオン信号を出力した後、0.2秒間に亘ってオフ信号を出力する信号である。尚、出力期間が重複した場合には、今回出力している1信号の出力期間が満了するまで、次回の出力を待機するよう構成されている。また、前記出力タイミングを初めて満たす場合には、所定期間の経過後(1割り込み分=0.004秒)から出力開始するよう構成してもよく、且つ、次回の出力を待機している場合には、今回の出力期間が満了した直後に(前記した所定期間が経過せずとも)出力開始するよう構成してもよい。
次に、ユニット監視系の信号である;遊技機のガラス扉(透明板が着装された枠体であり、例えば、ガラス扉D18)が開放中であることを出力する信号は;扉ユニット開放検知センサD18sが、オフ→オンに変化した場合(例えば、ステップ1924で、扉開放中フラグをオンとした場合){※但し、オフ→オンに変化した後、所定期間(0.1秒間)オンが連続したことを出力タイミングとしてもよい};当該検知センサがオンである期間中(例えば、扉開放中フラグがオンである期間中)は、常時オン信号を出力する信号である{※但し、オン→オフに変化した後、所定期間(0.1秒間)が経過するまではオン信号を出力し続けてもよい}。
次に、ユニット監視系の信号である;遊技機の前枠(遊技盤が着装された枠体であり、例えば、前枠ユニットD14)が開放中であることを出力する信号は;前枠ユニット開放検知センサD14sが、オフ→オンに変化した場合(例えば、ステップ1934で枠開放中フラグをオンとした場合){※但し、オフ→オンに変化した後、所定期間(0.1秒間)オンが連続したことを出力タイミングとしてもよい};当該検知センサがオンである期間中(例えば、枠開放中フラグがオンである期間中)は、常時オン信号を出力する信号である{※但し、オン→オフに変化した後、所定期間(0.1秒間)が経過するまではオン信号を出力し続けてもよい}。
次に、ユニット監視系の信号である;遊技機の受け皿枠(球受け皿が着装された枠体であり球皿ユニットD17)が開放中であることを出力する信号は;球皿ユニット開放検知センサD20sが、オフ→オンに変化した場合{※但し、オフ→オンに変化した後、所定期間(0.1秒間)オンが連続したことを出力タイミングとしてもよい};当該検知センサがオンである期間中は、常時オン信号を出力する信号である{※但し、オン→オフに変化した後、所定期間(0.1秒間)が経過するまではオン信号を出力し続けてもよい}。
ここで、上記3種類のユニット監視系の信号は、各ユニット間の構成に応じて、同一の出力信号としてもよい。その場合には、いずれかの開放検知センサがオンである期間中は、オン信号を出力し続ければよい。また、各ユニットの開放検知センサは、主制御基板Mに接続していてもよいし、賞球払出制御基板KH側に接続されていてもよい(主制御基板Mと賞球払出制御基板KHとは、双方向通信可能であるため)。
次に、図柄変動系の信号である;大入賞口(アタッカー)を開放させる契機となる図柄変動の全てを対象とし、その図柄変動回数を出力する信号は;第1主遊技図柄又は第2主遊技図柄の変動表示が終了した場合(例えば、ステップ1424で変動中フラグをオン→オフとした場合){※尚、変動表示が終了した後、図柄を固定表示している期間が終了した場合(又は開始した場合、期間中である場合)を出力タイミングとしてもよい};0.5秒間に亘ってオン信号を出力する信号である。尚、出力期間は、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の変動表示期間が採り得る最短期間よりも短くなるよう構成しておくことが好適となる。また、主遊技図柄の変動固定時間中である期間、当該信号を出力するよう構成してもよい。
次に、図柄変動系の信号である;大入賞口(アタッカー)を開放させる契機となる図柄変動の一部(例えば、第2主遊技側の図柄変動)を対象とし、その図柄変動回数を出力する信号は;第2主遊技図柄の変動表示が終了した場合(例えば、第2主遊技図柄表示処理における、ステップ1424にて、変動中フラグをオン→オフとした場合){※尚、変動表示が終了した後、図柄を固定表示している期間が終了した場合(又は開始した場合、期間中である場合)を出力タイミングとしてもよい};0.5秒間に亘ってオン信号を出力する信号である。尚、出力期間は、第2主遊技図柄の変動表示期間が採り得る最短期間よりも短くなるよう構成しておくことが好適となる。
次に、大当り系の信号である;大入賞口(アタッカー)を開放させ得る期間中(役物連続作動装置作動中)であることを出力する信号は;特別遊技が開始された場合(例えば、ステップ1606で、役物連続作動装置作動フラグをオフ→オンとした場合であるが、ステップ1432で条件装置作動フラグをオフ→オンとした場合でもよい){※尚、開始デモ期間の開始前、期間中、終了後を出力タイミングとしてもよい};特別遊技が実行中である期間中(例えば、役物連続作動装置作動フラグ又は条件装置作動フラグがオンである期間中)は、常時オン信号を出力する信号である。
次に、大当り系の信号である;大入賞口(アタッカー)を開放させ得る期間中(役物連続作動装置作動中)である、及び、大入賞口(アタッカー)を開放させる契機となる図柄変動の時間短縮遊技中(変動時間短縮機能作動中)であることを出力する信号は;特別遊技が開始された場合(例えば、ステップ1606で、役物連続作動装置作動フラグをオフ→オンとした場合、又はステップ1432で条件装置作動フラグをオフ→オンとした場合)、及び、時間短縮遊技が開始された場合(例えば、ステップ1708で主遊技時短フラグをオフ→オンとした場合、及び/又は、ステップ1710で、補助遊技時短フラグをオフ→オンとした場合);特別遊技が実行中である期間中(例えば、役物連続作動装置作動フラグ及び/又は条件装置作動フラグがオンである期間中)、及び、時間短縮遊技が実行されている期間中(例えば、主遊技時短フラグ及び/又は補助遊技時短フラグがオンである期間中)は、常時オン信号を出力する信号である。
次に、その他の信号である;遊技機を一意に識別するための情報を出力する{※遊技機製造業者の識別コード(2バイト)、遊技機型式名識別コード(64バイト)、メイン基板CPUの固有情報(チップコードレジスタ値=4バイト)を順に出力する}信号は;電源投入{例えば、図6の(a)主制御基板側メイン処理の実行開始}後の任意のタイミング(例えば、電源投入後から約10秒後);当該固有情報を1フレーム(スタートビット1ビット+データビット8ビット+パリティビット1ビット+ストップビット1ビット)毎に分割したものを、シリアル伝送方式(調歩同期、200bps)にてすべて出力するまでの期間、出力する信号である。尚、他の信号種別とは、信号形式(定格電圧、定格電流)を異ならせておくことが好適である。
次に、IN/OUT系の信号である;遊技機からの払い出し予定である遊技球個数を出力する信号は;賞球払出し対象となる各入賞口の入球センサにて遊技球の入球を検出した際に、払出すべき賞球数を合計し、当該合計した賞球数(例えば、賞球数カウンタMHcの値)が所定数(10)の倍数に達する毎に;0.1秒間に亘ってオン信号を出力した後、0.1秒間に亘ってオフ信号を出力する信号である。尚、出力期間が重複した場合には、今回出力している1信号の出力期間が満了するまで、次回の出力を待機するよう構成されている。また、前記出力タイミングを初めて満たす場合には、所定期間の経過後(1割り込み分=0.004秒)から出力開始するよう構成してもよく、且つ、次回の出力を待機している場合には、今回の出力期間が満了した直後に(前記した所定期間が経過せずとも)出力開始するよう構成してもよい。
次に、セキュリティ系の信号である;遊技機にてRAM初期化操作が行われたことを出力する信号は;RAM初期化操作を伴う、電源投入(例えば、ステップ1002でYesと判定した場合)後の任意のタイミング{電源投入後から所定期間(1割り込み分=0.004秒)の経過後}から;0.2秒間に亘ってオン信号を出力する信号である。尚、IN/OUT系や入賞検知系における出力期間と同一の出力期間となるよう構成してもよい。
次に、セキュリティ系の信号である;大入賞口(アタッカー)を開放させ得る期間中(特別電動役物の作動から作動終了後における所定期間経過まで)以外の期間{例えば、第1(第2)大入賞口有効期間中フラグがオフである期間}において、大入賞口(アタッカーであり、例えば、第1大入賞口C10又は第2大入賞口C20)への入球を検出したことを出力する信号は;特別遊技中における各ラウンドの実行期間(排出待ち期間やラウンド間期間を含む)以外{例えば、第1(第2)大入賞口有効期間中フラグがオフである期間}において、大入賞口の入球センサにて遊技球の入球を検出した場合(例えば、ステップ2305でNoと判定した場合);0.2秒間に亘ってオン信号を出力した後、0.2秒間に亘ってオフ信号を出力する信号である。尚、出力期間が重複した場合には、今回出力している1信号の出力期間が満了するまで、次回の出力を待機するよう構成されている。
次に、セキュリティ系の信号である;磁石センサエラー(磁石の接近を感知するセンサが異常な磁気を検出)があったことを出力する信号は;磁石センサからの信号がオンとなった場合(例えば、ステップ1914で不正磁気検出中フラグをオフ→オンとした場合){※但し、当該オンとなった後から所定期間(1秒)以内に、再度オンとなった場合には出力タイミングを満たさない};0.2秒間に亘ってオン信号を出力する信号である。尚、出力タイミングと、出力期間との関係性から、出力期間は重複し得ないよう構成されている。
次に、セキュリティ系の信号である;電波センサエラー(電波を感受するセンサが異常な電波を検出)があったことを出力する信号は;電波センサからの信号がオンとなった場合(例えば、ステップ1904で不正電波検出中フラグをオフ→オンとした場合){※但し、当該オンとなった後から所定期間(1秒)以内に、再度オンとなった場合には出力タイミングを満たさない};0.2秒間に亘ってオン信号を出力する信号である。尚、出力タイミングと、出力期間との関係性から、出力期間は重複し得ないよう構成されている。
次に、セキュリティ系の信号である;払出制御基板側(例えば、賞球払出制御基板KH)にて電波センサエラー(電波を感受するセンサが異常な電波を検出)があったことを出力する信号は;払出制御基板側に入力される電波センサからの信号がオンとなった場合(例えば、ステップ3215で、賞球払出制御基板KHからの電波検知エラーに係る情報を確認した場合){※但し、当該オンとなった後から所定期間(1秒)以内に、再度オンとなった場合には出力タイミングを満たさない};0.2秒間に亘ってオン信号を出力する信号である。尚、出力タイミングと、出力期間との関係性から、出力期間は重複し得ない。また、払出制御基板(例えば、賞球払出制御基板KH)側から主制御基板(例えば、主制御基板M)側に対して、電波センサからの信号がオンとなった旨のコマンドを送信し、当該コマンドを受信した主制御基板が信号を出力するよう構成してもよい。
次に、セキュリティ系の信号である;賞球払い出しの対象となる各入賞口への不正な入球(例えば、所定時間内における所定回数以上の入球、入球検出センサが所定時間以上ON継続、特別遊技中における大入賞口への入球数が、特別遊技の実行態様毎に定められた所定個数以上、ある入球有効期間中における設計値を超える数の入球、等)があったことを出力する信号は;1.各入賞口への入球を検出するためのスイッチで一の入球を検出した後、各入賞口毎に定められた期間内に再度、一の入球を検出した事象が、合計して所定回数以上発生した場合、及び2.各入賞口への入球を検出するためのスイッチで、所定期間に亘って入球を検出し続けた場合、及び3.ある特別遊技(例えば、16ラウンド大当り)の実行中において、大入賞口への入球センサにて検出された入球数が、当該期間中を通して規定数(例えば、160)を超えた場合、の1~3のいずれかを満たした場合;0.2秒間に亘ってオン信号を出力した後、0.2秒間に亘ってオフ信号を出力する信号である。尚、出力期間が重複した場合には、今回出力している1信号の出力期間が満了するまで、次回の出力を待機するよう構成されている。また、前記3の場合には、特別遊技の実行内容に応じて、規定数を異ならせておくことが好適である(例1:最大ラウンド数が10ラウンドの場合には、規定数=100。例2:大入賞口が短開放のみを行う場合には、前記3を適用しない)。
次に、セキュリティ系の信号である;遊技機にてRAM初期化操作が行われたこと、及び、遊技機にて検出可能な不正行為{例えば、不正入賞・・・大入賞口(アタッカー)を開放させ得る期間中(特別電動役物の作動時)以外の期間において、大入賞口(アタッカー)への入球を所定個数(5個)以上検出した、又は普通電動役物が開放し得ない期間中において、普通電動役物への入球を所定個数(5個)以上検出した。電波センサエラー・・・電波を感受するセンサが異常な電波を検出、又は、当該センサが未接続。盤面スイッチエラー・・・遊技盤面に設けられた、近接センサによって物体の接近を検出。磁石センサエラー・・・磁石の接近を感知するセンサが異常な磁気を検出、又は、当該センサが未接続、等}が行われていることを出力する信号は;1.RAM初期化操作が行われた(例えば、ステップ1002でYesと判定した場合)後の任意のタイミング、及び2.前記不正行為(不正入賞1、電波センサエラー)の検出時、及び3.前記不正行為(盤面スイッチエラー、磁石センサエラー)の検出時、の1~3のいずれかを満たした場合;前記1の場合には、第一期間(30秒間)に亘ってオン信号を出力し、前記2の場合には、第二期間(30秒間)に亘ってオン信号を出力し、前記3の場合には、第三期間(各不正行為の検出中)に亘ってオン信号を出力する信号である。尚、出力期間が重複した場合には、すべての出力期間を重複させ、すべての出力期間が満了するまで、オン信号の出力を維持するよう構成されている。また、前記1の場合と、前記2の場合とでは、出力期間を異ならせておいてもよい。
次に、セキュリティ系の信号である;遊技機にてRAM初期化操作が行われたこと、及び、遊技機にて検出可能な不正行為{例えば、異常入賞エラー・・・大入賞口(アタッカー)を開放させ得る期間中(特別電動役物の作動時)以外の期間において、大入賞口(アタッカー)への入球を検出した、普通電動役物が開放し得ない期間中(閉鎖直後の所定期間を除く)において、普通電動役物への入球を検出した、等。磁石センサエラー・・・磁石の接近を感知するセンサが異常な磁気を検出、等。排出エラー・・・賞球払い出し対象となる各入球口への入球を検出するためのスイッチで検出された入球数と、当該スイッチよりも下流にある入球確認用のスイッチ(特に図示していないが、各入球口に入球した遊技球が通過するスイッチであって、各入球口への入球を検出するためのスイッチとは異なる一又は複数のスイッチ)にて検出された入球数との差が所定数(100)を超えた、等}が行われていることを出力する信号は;1.RAM初期化操作が行われた(例えば、ステップ1002でYesと判定した場合)後の任意のタイミング、及び2.前記不正行為(異常入賞エラー、磁石センサエラー)の検出時、及び3.前記不正行為(排出エラー)の検出時;前記1、2の場合には、0.2秒間に亘ってオン信号を出力した後、0.2秒間に亘ってオフ信号を出力し、前記3の場合には、次回の前記1を満たすまでオン信号を出力する信号である。尚、出力期間が重複(前記3以外)した場合には、今回出力している1信号の出力期間が満了するまで、次回の出力を待機するよう構成されている。また、前記1、2に係る出力期間であっても、前記3に係る出力タイミングとなった時点でオン信号の出力を維持し、前記3に係る出力期間中において、前記1、2に係る出力タイミングとなった場合であっても、オン信号の出力を維持するよう構成されている。
なお、図示していないセキュリティ系の信号;後述する第6実施形態や、第5実施形態及び第6実施形態を組み合わせた遊技機等、設定を備えた遊技機において、設定変更中であること又は設定確認中であることを示す外端信号(セキュリティ信号)、を遊技機外部に出力可能に構成してもよい。より具体的には、設定変更モードの開始に係る信号、設定変更モードの終了に係る信号、設定表示モードの開始に係る信号、設定表示モードの終了に係る信号、等を遊技機外部に出力可能に構成してもよい。
次に、入賞検知系の信号である;大入賞口(アタッカー)を開放させる契機となる図柄変動に係る始動口の全てを対象とし、各始動口への入球回数を出力する信号は;第1主遊技始動口への入球を検出するためのスイッチで一の入球を検出した場合、及び、第2主遊技始動口(電動役物が搭載されているものが1つ、電動役物が搭載されていないものが一つ)への入球を検出するためのスイッチで一の入球を検出した場合(例えば、ステップ2206で、第1主遊技始動フラグをオフ→オンとした場合、又はステップ2226で、第2主遊技始動フラグをオフ→オンとした場合);0.1秒間に亘ってオン信号を出力した後、0.1秒間に亘ってオフ信号を出力する信号である。尚、出力期間が重複した場合には、今回出力している1信号の出力期間が満了するまで、次回の出力を待機するよう構成されている。また、第2主遊技始動口(電動役物が搭載されているもの)への不正な入球を検出した場合には、当該入球を契機として出力タイミングを満たさないよう構成してもよい。
次に、図36~図47のフローチャートを参照しながら、賞球払出制御基板KH側での処理を詳述することとする。
まず、図36は、賞球払出制御基板KH側で実行されるメインルーチン4000のフローチャートである。はじめに、ステップ4100で、払出制御基板(払出制御手段)KHは、後述する異常検出時エラー制御処理を実行する。次に、ステップ4200で、払出制御基板(払出制御手段)KHは、主制御基板Mとの間での、後述する賞球払出関連情報送受信処理を実行する。次に、ステップ4300で、払出制御基板(払出制御手段)KHは、後述する賞球払出制御処理(賞球払出開始・モータ駆動開始時)を実行する。次に、ステップ4400で、払出制御基板(払出制御手段)KHは、後述する賞球払出制御処理(モータ駆動終了時・賞球払出終了時)を実行する。次に、ステップ4500で、払出制御基板(払出制御手段)KHは、後述する賞球払出制御処理(モータ駆動実行時)を実行する。そして、ステップ4600で、払出制御基板(払出制御手段)KHは、後述するモータエラー時処理を実行し、ステップ4100に移行する。
ここで、同図右のブロック図を参照しながら、本実施形態における遊技機の、賞球払出制御基板KHは、主制御基板M側やカードユニットR側等とのコマンド・情報の送受信の制御を司る送受信制御手段3100と、賞球払出制御基板KH側での払出等に関連したエラーの制御を実行するエラー制御手段3200と、賞球払出コマンドや貸球コマンドを受けて所定数の遊技球の払出処理を実行する払出制御手段3300と、を有している。以下、各手段について詳述する。
まず、送受信制御手段3100は、主制御基板MやカードユニットRからの情報(例えば、コマンドや信号)の受信制御を司る受信制御手段3110と、主制御基板MやカードユニットRへの情報の送信制御を司る送信制御手段3120と、を有している。
ここで、受信制御手段3110は、主制御基板Mからの情報(例えば、コマンド)の受信制御を司るメイン側受信制御手段3111を更に有している。そして、メイン側受信制御手段3111は、主制御基板M側から送信されてきた情報が一時記憶されるメイン側受信情報一時記憶手段3111aを更に有している。また、送信制御手段3120は、主制御基板M側に送信するための払出動作に係るエラー情報が一時記憶される払出関連エラー情報一時記憶手段3121を更に有している。
次に、エラー制御手段3200は、賞球払出制御基板KH側での払出等のエラーフラグのオン・オフ状態を一時記憶するためのエラーフラグ一時記憶手段3221と、払出モータ動作異常が検出された際のエラー制御を司る払出モータ動作異常検出時エラー制御手段3230と、払出異常が検出された際のエラー制御を司る払出異常検出時エラー制御手段3240と、球経路異常が検出された際のエラー制御を司る球経路異常検出時エラー制御手段3250と、払出モータ異常が検出された際のエラー制御を司る払出モータ異常検出時エラー制御手段3260と、賞球払出動作に係る致命的な異常が検出された際のエラー制御を司る要払出停止異常検出時エラー制御手段3270と、賞球払出ユニットKE10の玉噛みエラーが発生した場合に当該エラー報知の期間を管理する玉噛みエラー発生タイマ3200tと、払出カウントセンサKE10sの未通過エラーが発生した場合に当該エラー報知の期間を管理する未通過エラー発生タイマ3200t2と、を更に有している。ここで、払出モータ動作異常検出時エラー制御手段3230は、払出モータ動作異常が検出された回数を累積してカウントするための不正払出累積カウンタ3231を更に有している。また、払出異常検出時エラー制御手段3240は、過剰な賞球の払出個数を累積してカウントするための過剰払出累積カウンタ3241を更に有している。また、球経路異常検出時エラー制御手段3250は、賞球払出に係る払出間隔の時間延長処理を実行する払出間隔延長制御手段3251を更に有している。また、払出モータ異常検出時エラー制御手段3260は、払出モータKE10mの異常動作解消を図るための再試行動作(リトライ動作)を実行するリトライ動作制御手段3261を更に有している。
次に、払出制御手段3300は、払出処理の際に必要な情報を一時記憶するための払出処理関連情報一時記憶手段3310を有している。ここで、払出処理関連情報一時記憶手段3310は、払出に関連した状態(例えば、払出中か否か・払出異常が発生しているか否か)を一時記憶するための払出状態フラグ一時記憶手段3311と、払出処理時に、払い出されるべき遊技球数がセットされる払出カウンタ3312と、払出モータKE10mの駆動されるべきステップ数を一時記憶するためのステップカウンタ一時記憶手段3313と、払出モータKE10mが駆動されている際、励磁されているステータの位置情報を一時記憶するための励磁ステータ位置特定カウンタ値一時記憶手段3314と、1回の連続払出動作(単位払出動作)後における所定時間(球通過待ち時間・モータ休止時間)を計時するための球通過待ちタイマ3315と、単位払出動作によって払出されるべき遊技球数がセットされる単位払出カウンタ3317と、を更に有している。ここで、本実施形態においては、球通過待ちタイマ3315はデクリメント方式のタイマであり、タイマ値が0となった時点で停止するよう構成されているが、これには限定されず、インクリメント方式のタイマを用いて構成することも可能である。以下、各サブルーチンを詳述することとする。
次に、図37は、図36のステップ4100のサブルーチンに係る、異常検出時エラー制御処理のフローチャートである。はじめに、ステップ4110で、エラー制御手段3200は、後述する払出モータ動作異常検出時エラー制御処理を実行する。次に、ステップ4120で、エラー制御手段3200は、後述する払出異常検出時エラー制御処理を実行する。次に、ステップ4140で、エラー制御手段3200は、後述する球経路異常検出時エラー制御処理を実行する。次に、ステップ4170で、エラー制御手段3200は、後述する払出モータ異常検出時エラー制御処理を実行する。次に、ステップ4190で、エラー制御手段3200は、後述する要払出停止異常検出時エラー制御処理を実行し、次の処理(ステップ4200の賞球払出関連情報送受信処理)へ移行する。
次に、図38は、図37のステップ4110のサブルーチンに係る、払出モータ動作異常検出時エラー制御処理のフローチャートである。はじめに、本処理の目的は、後述する払出モータ動作異常を検出した場合には、当該異常発生回数をカウントすることと、当該異常発生回数が閾値以上となった場合には、エラー発生を示すフラグをオンにすることである。まず、ステップ4111で、払出モータ動作異常検出時エラー制御手段3230は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、払出モータ動作異常検出フラグがオンであるか否かを判定する。ここで、後述するように、払出モータ動作異常検出フラグは、賞球払出制御基板KH側での賞球払出処理を実行していない状況下で、払出カウントセンサKE10sにて遊技球の通過を検出した場合(払出モータ動作異常)にオンとなるフラグである。ステップ4111でYesの場合、ステップ4112で、払出モータ動作異常検出時エラー制御手段3230は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、払出モータ動作異常検出フラグをオフにする。次に、ステップ4113で、払出モータ動作異常検出時エラー制御手段3230は、不正払出累積カウンタ3231のカウンタ値を1加算(インクリメント)する。次に、ステップ4114で、払出モータ動作異常検出時エラー制御手段3230は、不正払出累積カウンタ3231のカウンタ値を参照し、当該カウント値が所定数(例えば、25)以上であるか否かを判定する。ステップ4114でYesの場合、ステップ4115で、払出モータ動作異常検出時エラー制御手段3230は、エラーフラグ一時記憶手段3221内の払出モータ動作エラーフラグをオンにし、ステップ4116へ移行する。尚、ステップ4111又はステップ4114でNoの場合にも、ステップ4116へ移行する。
次に、ステップ4116で、払出モータ動作異常検出時エラー制御手段3230は、エラーフラグ一時記憶手段3221を参照し、払出モータ動作エラーフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ4116でYesの場合、ステップ4119で、払出モータ動作異常検出時エラー制御手段3230は、払出関連エラー情報として払出モータ動作エラーを、払出関連エラー情報一時記憶手段3121にセットし、次の処理(ステップ4120の払出異常検出時エラー制御処理)へ移行する。尚、ステップ4116でNoの場合にも、次の処理(ステップ4120の払出異常検出時エラー制御処理)へ移行する。
次に、図39は、図37のステップ4120のサブルーチンに係る、払出異常検出時エラー制御処理のフローチャートである。はじめに、本処理の目的は、後述する払出異常を検出した場合には、当該異常に起因した過剰な遊技球の払出数をカウントすることと、当該カウント数が閾値以上となった場合には、エラー発生を示すフラグをオンにすることである。まず、ステップ4121で、払出異常検出時エラー制御手段3240は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、払出異常検出フラグがオンであるか否かを判定する。ここで、後述するように、払出異常検出フラグは、主制御基板M側から送信されたコマンドに基づく所定の賞球払出数を超過して、過剰な遊技球の払出が検出された場合(払出異常)にオンとなるフラグである。ステップ4121でYesの場合、ステップ4122で、払出異常検出時エラー制御手段3240は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、払出異常検出フラグをオフにする。次に、ステップ4123で、払出異常検出時エラー制御手段3240は、払出処理関連情報一時記憶手段3310に一時記憶されている過剰払出数を取得すると共に、当該過剰払出数を過剰払出累積カウンタ3241に加算する。次に、ステップ4124で、払出異常検出時エラー制御手段3240は、過剰払出累積カウンタ3241のカウンタ値を参照し、当該カウント値が所定数(例えば、25)以上であるか否かを判定する。ステップ4124でYesの場合、ステップ4125で、払出異常検出時エラー制御手段3240は、エラーフラグ一時記憶手段3221内の過剰払出エラーフラグをオンにし、ステップ4126へ移行する。尚、ステップ4121又はステップ4124でNoの場合にも、ステップ4126へ移行する。尚、当該過剰払出エラー(過剰払出エラーフラグがオンである状態)は、電源の再投入によってのみ、解消されるよう構成されているが、本例はあくまで一例であり、これには限定されず、例えば、エラー解除スイッチの押下や、所定時間経過、等によって当該エラーが解消されるよう構成してもよい。
次に、ステップ4126で、払出異常検出時エラー制御手段3240は、エラーフラグ一時記憶手段3221を参照し、過剰払出エラーフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ4126でYesの場合、ステップ4129で、払出異常検出時エラー制御手段3240は、払出関連エラー情報として過剰払出エラーを、払出関連エラー情報一時記憶手段3121にセットし、次の処理(ステップ4140の球経路異常検出時エラー制御処理)へ移行する。尚、ステップ4126でNoの場合にも、次の処理(ステップ4140の球経路異常検出時エラー制御処理)へ移行する。
次に、図40は、図37のステップ4140のサブルーチンに係る、球経路異常検出時エラー制御処理のフローチャートである。はじめに、本処理の目的は、後述する球経路異常を検出した場合には、(1)賞球タンクKT又は賞球払出ユニットKE10内に遊技球が存在していない(球切れ)異常が発生したか、又は賞球払出ユニットKE10内に存在する遊技球が少量である(球不足)異常が発生したかを調査すると共に、当該球切れ異常又は球不足異常に相当する異常を検出した場合には、エラー発生を示すフラグをオンにすることである。また、(2)球切れ異常又は球不足異常に相当する異常を検出した場合には、賞球払出の払出間隔を延長することで、球切れ異常又は球不足異常が解消されるまでの待ち時間を作り出すことである。まず、ステップ4141で、球経路異常検出時エラー制御手段3250は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、球経路異常検出フラグがオンであるか否かを判定する。ここで、後述するように、球経路異常検出フラグは、賞球払出制御基板KH側で予定されている所定個数の払出動作(単位払出動作)実行終了時であって、モータ駆動が正常に動作していると判断されている状況下において、当該払出が予定されている所定個数に満たない状況が検出された場合にオンとなるフラグである。ステップ4141でYesの場合、ステップ4142で、球経路異常検出時エラー制御手段3250は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、球経路異常検出フラグをオフにする。次に、ステップ4143で、球経路異常検出時エラー制御手段3250は、球切れ異常又は球不足異常の発生条件を充足しているか否かを判定する。ここで、球切れ異常又は球不足異常の発生条件には特に限定されないが、例えば、賞球タンクKT又は賞球払出ユニットKE10内の所定の位置に遊技球の検出センサを設け、当該検出センサで遊技球の存在を検出できない場合に球切れ異常が発生している条件とする例や、賞球払出ユニットKE10内のスプロケットKE10pの直上における球流路(本例では、2条の球流路が存在)の夫々に遊技球の検出センサを設け、当該検出センサの何れかで遊技球の存在を検出できない場合に球不足異常が発生している条件とする例を挙げることができる。ステップ4143でYesの場合、ステップ4144で、球経路異常検出時エラー制御手段3250は、エラーフラグ一時記憶手段3221内の球経路エラーフラグをオンにする。そして、ステップ4146で、球経路異常検出時エラー制御手段3250は、払出関連エラー情報として球経路エラーを、払出関連エラー情報一時記憶手段3121にセットし、ステップ4151へ移行する。尚、ステップ4141又はステップ4143でNoの場合にも、ステップ4151へ移行する。
次に、ステップ4151で、球経路異常検出時エラー制御手段3250は、エラーフラグ一時記憶手段3221を参照し、球経路エラーフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ4151でYesの場合、ステップ4152で、球経路異常検出時エラー制御手段3250は、球切れ異常又は球不足異常の解消条件を充足しているか否かを判定する。ここで、球切れ異常又は球不足異常の解消条件には特に限定されず、前述の球切れ異常又は球不足異常の発生条件が未充足となった場合に当該異常が解消された条件とする例を挙げることができる。ステップ4152でYesの場合、ステップ4153で、球経路異常検出時エラー制御手段3250は、エラーフラグ一時記憶手段3221内の球経路エラーフラグをオフにする。そして、ステップ4155で、払出間隔延長制御手段3251は、通常動作時における励磁タイミング(例えば、3ms×8ステップ=24msに1個の速度で所定個数の払出動作を行うよう連続して励磁)や球通過待ち時間(例えば、500ms)を設定し、次の処理(ステップ4170の払出モータ異常検出時エラー制御処理)へ移行する。他方、ステップ4152でNoの場合、ステップ4156で、払出間隔延長制御手段3251は、通常動作時と比較して相対的に球1個の払出速度が低速となるよう励磁タイミングや球通過待ち時間を変更し、次の処理(ステップ4170の払出モータ異常検出時エラー制御処理)へ移行する。尚、ステップ4151でNoの場合にも、次の処理(ステップ4170の払出モータ異常検出時エラー制御処理)へ移行する。ここで、当該変更する励磁タイミングには特に限定されないが、例えば、3ms×8ステップ=24msに1個の速度で球1個分の払出動作を実行した後、所定時間(例えば5秒)の待ち時間を設け、当該待ち時間経過後に、再度3ms×8ステップ=24msに1個の速度で払出動作を実行するよう励磁タイミングを変更する例を挙げることができる。また、当該変更する球通過待ち時間にも特に限定されない(例えば、500msから30秒へ変更)。
次に、図41は、図37のステップ4170のサブルーチンに係る、払出モータ異常検出時エラー制御処理のフローチャートである。はじめに、本処理の目的は、後述する払出モータ異常を検出した場合には、エラー発生を示すフラグをオンにすると共に、払出モータ(賞球払出ユニットKE10内のステッピングモータKE10m)のリトライ動作への切替制御処理を実行することである。まず、ステップ4171で、払出モータ異常検出時エラー制御手段3260は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、払出モータ異常検出フラグがオンであるか否かを判定する。ここで、後述するように、払出モータ異常検出フラグは、球がみ等の外的要因により、モータ駆動が正常に動作していないと判断された場合にオンとなるフラグである。ステップ4171でYesの場合、ステップ4172で、払出モータ異常検出時エラー制御手段3260は、払出状態フラグ一時記憶手段3311内の払出モータ異常検出フラグをオフにする。次に、ステップ4173で、払出モータ異常検出時エラー制御手段3260は、エラーフラグ一時記憶手段3221内の払出モータエラーフラグをオンにする。次に、ステップ4175で、払出モータ異常検出時エラー制御手段3260は、払出関連エラー情報として払出モータエラーを、払出関連エラー情報一時記憶手段3121にセットする。そして、ステップ4176で、払出モータ異常検出時エラー制御手段3260は、払出状態フラグ一時記憶手段3311内のリトライ動作実行待機フラグをオンにして、ステップ4177へ移行する。尚、ステップ4171でNoの場合にも、ステップ4177へ移行する。ここで、リトライ動作実行待機フラグとは、後述するモータエラーが発生した後の所定時間はリトライ動作を待機状態とし、当該所定時間内でのモータエラーの解消待ち時間を設けるためのフラグである。
次に、ステップ4177で、払出モータ異常検出時エラー制御手段3260は、エラーフラグ一時記憶手段3221を参照し、払出モータエラーフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ4177でYesの場合、ステップ4178で、リトライ動作制御手段3261は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、リトライ動作実行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ4178でYesの場合、ステップ4179で、リトライ動作制御手段3261は、払出状態フラグ一時記憶手段3311内のリトライ動作実行許可フラグをオフにする。次に、ステップ4180で、リトライ動作制御手段3261は、リトライ動作時における所定のステップ数を、ステップカウンタ一時記憶手段3313内のステップカウンタ値(n)としてセットする。ここで、リトライ動作時における所定のステップ数には特に限定されないが、後述するリトライ動作時におけるロータ位置確認センサKE10msの確認タイミングと同数としておく例を挙げることができる。次に、ステップ4181で、リトライ動作制御手段3261は、励磁ステータ位置特定カウンタ値一時記憶手段3314内の励磁ステータ位置特定カウンタ値(j)として0をセットする。次に、ステップ4182で、リトライ動作制御手段3261は、ステッピングモータ動作に係るリトライ動作用の励磁方式(例えば、周知の1‐2相励磁方式)とリトライ動作用の1ステップの切替速度(例えば、6ms)を設定する。次に、ステップ4183で、リトライ動作制御手段3261は、ステッピングモータ動作に係る球通過待ち時間・モータ休止時間として所定値(例えば、500ms)を、球通過待ちタイマ3315にセットする。次に、ステップ4184で、リトライ動作制御手段3261は、払出状態フラグ一時記憶手段3311内のリトライ動作実行中フラグをオンにする。そして、ステップ4185で、リトライ動作制御手段3261は、払出状態フラグ一時記憶手段3311内のモータ駆動中フラグをオンにして、次の処理(ステップ4190の要払出停止異常検出時エラー制御処理)に移行する。尚、ステップ4177又はステップ4178でNoの場合にも、次の処理(ステップ4190の要払出停止異常検出時エラー制御処理)に移行する。
次に、図42は、図37のステップ4190のサブルーチンに係る、要払出停止異常検出時エラー制御処理のフローチャートである。はじめに、本処理の目的は、賞球払出処理の続行に係る致命的な異常を検出した場合には、エラー発生を示すフラグをオンにすると共に、当該賞球払出処理の続行に係る致命的な異常が解消されるまで賞球払出処理の続行を不能とすることである。ここで、賞球払出処理の続行に係る致命的な異常とは、主制御基板Mと賞球払出制御基板KH間の通信異常、カードユニットRと賞球払出制御基板KH間の通信異常、払出カウントセンサKE10sのセンサ異常、受け皿(上皿)満タン異常等が挙げられる。まず、ステップ4191‐1で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、エラーフラグ一時記憶手段3221を参照し、払出モータエラーフラグがオフからオンに切り替わったか否かを判定する。ステップ4191‐1でYesの場合、ステップ4191‐2で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、玉噛みエラー発生タイマ3200tにエラー継続時間(例えば、120秒)をセットしてスタートさせ、ステップ4192‐1に移行する。他方、ステップ4191‐1でNoの場合、ステップ4191‐3で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、玉噛みエラー発生タイマ3200tを参照し、当該タイマ値が0であるか否かを判定する。ステップ4191‐3でYesの場合、ステップ4191‐4で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、エラーフラグ一時記憶手段3221内にある、払出モータエラーフラグをオフにし、ステップ4192‐1に移行する。他方、ステップ4191‐3でNoの場合にも、ステップ4192‐1に移行する。
次に、ステップ4192‐1で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、エラーフラグ一時記憶手段3221を参照し、スイッチ未通過エラー検出フラグがオフからオンに切り替わったか否かを判定する。ステップ4192‐1でYesの場合、ステップ4192‐2で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、未通過エラー発生タイマ3200t2にエラー継続時間(例えば、120秒)をセットしてスタートさせ、ステップ4193‐1に移行する。他方、ステップ4192‐1でNoの場合、ステップ4192‐3で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、未通過エラー発生タイマ3200t2を参照し、当該タイマ値が0であるか否かを判定する。ステップ4192‐3でYesの場合、ステップ4192‐4で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、エラーフラグ一時記憶手段3221内にある、スイッチ未通過エラーフラグをオフにし、ステップ4193‐1に移行する。他方、ステップ4192‐3でNoの場合にも、ステップ4193‐1に移行する。
次に、ステップ4193‐1で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、エラー解除スイッチKH3aが押下されたか否かを判定する。ステップ4193‐1でYesの場合、ステップ4193‐2~ステップ4193‐5で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、当該エラー解除スイッチKH3aの押下をエラー解除条件に含むエラーに係るフラグ(例えば、払出モータ動作エラーフラグ、払出動作未完了時遊技球検出フラグ、払出モータエラーフラグ、スイッチ未通過エラー検出フラグ)をオフにし、ステップ4194‐1に移行する。他方、ステップ4193‐1でNoの場合にも、ステップ4194‐1に移行する。
次に、ステップ4194‐1で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、主制御基板Mと賞球払出制御基板KH間の通信異常が検出されたか否かを判定する。ステップ4194‐1でYesの場合、ステップ4194‐2で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、エラーフラグ一時記憶手段3221内の通信エラーフラグをオンにして、ステップ4195‐1へ移行する。他方、ステップ4194‐1でNoの場合、ステップ4194‐3で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、エラーフラグ一時記憶手段3221内の通信エラーフラグをオフにして、ステップ4195‐1へ移行する。
次に、ステップ4195‐1で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、払出カウントセンサKE10sのセンサ異常(例えば、カウントセンサからの入力が無い、又は、所定時間以上、入力値が一定である、等)が検出されたか否かを判定する。ステップ4195‐1でYesの場合、ステップ4195‐2で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、エラーフラグ一時記憶手段3221内の賞球装置エラーフラグをオンにして、ステップ4196‐1へ移行する。他方、ステップ4195‐1でNoの場合、ステップ4195‐3で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、エラーフラグ一時記憶手段3221内の賞球装置エラーフラグをオフにして、ステップ4196‐1へ移行する。
次に、ステップ4196‐1で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、受け皿(上皿)満タン異常が検出されたか否かを判定する。ステップ4196‐1でYesの場合、ステップ4196‐2で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、エラーフラグ一時記憶手段3221内の受け皿満タンエラーフラグをオンにする。次に、ステップ4196‐3で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、副制御基板S側への、受け皿満タンコマンドを送信して、ステップ4197‐1へ移行する。他方、ステップ4196‐1でNoの場合、ステップ4196‐4で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、エラーフラグ一時記憶手段3221内の受け皿満タンエラーフラグをオフにする。次に、ステップ4196‐5で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、副制御基板S側への、受け皿満タン解除コマンドを送信して、ステップ4197‐1へ移行する。
次に、ステップ4197‐1で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、カードユニットRの接続異常が検出されたか否かを判定する。ステップ4197‐1でYesの場合、ステップ4197‐2で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、エラーフラグ一時記憶手段3221内のCRユニット未接続エラーフラグをオンにして、ステップ4198‐1へ移行する。他方、ステップ4197‐1でNoの場合、ステップ4197‐3で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、エラーフラグ一時記憶手段3221内のCRユニット未接続エラーフラグをオフにして、ステップ4198‐1へ移行する。
次に、ステップ4198‐1で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、エラーフラグ一時記憶手段3221を参照し、払出動作停止に係るエラーの一部(例えば、過剰払出エラー、賞球装置エラー、払出モータ動作エラー、払出動作未完了時遊技球検出、払出モータエラー、スイッチ未通過エラー)に関するすべてのフラグがオフであるか否かを判定する。
ステップ4198‐1でYesの場合、ステップ4198‐2で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、エラーフラグ一時記憶手段3221を参照し、通信エラーフラグ、賞球装置エラーフラグ、受け皿満タンエラーフラグ、CRユニット未接続エラーフラグの全てのエラーフラグがオフであるか否かを判定する。ステップ4198‐2でYesの場合、ステップ4198‐3で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、払出制御手段3300における通常の払出動作を実行(即ち、後述するステップ4198‐4で払出動作を一時停止している場合において、当該払出動作を再開)し、次の処理(ステップ4200の処理)に移行する。他方、ステップ4198‐1又はステップ4198‐2でNoの場合、ステップ4198‐4で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、払出制御手段3300における払出動作を強制的に一時停止し、次の処理(ステップ4200の処理)に移行する。
次に、図43は、図36のステップ4200のサブルーチンに係る、賞球払出関連情報受信処理(対主制御基板)のフローチャートである。ここで、当該フローの前半が主制御基板Mからの情報受信処理(及びこれに伴う賞球払出数のセット処理)であり、当該フローの後半が主制御基板Mへの情報送信処理である。そこで、前半の主制御基板Mからの情報受信処理(及びこれに伴う賞球払出数のセット処理)から説明すると、まず、ステップ4205で、メイン側受信制御手段3111は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、賞球払出中フラグがオフであるか否かを判定する。ここで、「賞球払出中フラグ」とは、払出制御側での賞球払出処理が実行中の場合(払出装置の払出モータが駆動動作中である場合や、球通過待ち時間・モータ休止時間中である場合)にオンになるフラグである。ステップ4205でYesの場合、ステップ4210で、メイン側受信制御手段3111は、メイン側受信情報一時記憶手段3111aを参照し、賞球払出コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ4210でYesの場合、ステップ4215で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグ領域にアクセスし、賞球払出開始許可フラグをオンにする。次に、ステップ4220で、払出制御手段3300は、メイン側受信情報一時記憶手段3111aに一時記憶されている賞球払出コマンド情報に基づき、今回払い出されるべき賞球払出数を導き、当該賞球払出数情報を払出カウンタ3312にセットし、次の処理(ステップ4225)に移行する。以上で、通常の賞球払出処理が実行される際の、賞球払出数のセット処理を終了する。尚、ステップ4205及びステップ4210でNoの場合にも次の処理(ステップ4225)に移行する。
次に、主制御基板Mへの情報送信処理を説明すると、まず、ステップ4225で、送信制御手段3120は、エラーフラグ一時記憶手段3221を参照し、払出関連エラー送信フラグがオンであるか否かを判定する。ここで、「払出関連エラー送信フラグ」とは、前述のような払出関連エラー{払出モータ動作エラー、過剰払出エラー、球切れエラー、球不足エラー、払出モータエラー、払出停止エラー}が発生した際にオンとなり、当該エラー報知が主制御基板M側になされた後にオフとなるフラグである。ステップ4225でYesの場合、ステップ4230で、エラー制御手段3200は、エラーフラグ一時記憶手段3221内の払出関連エラー送信フラグをオフにする。そして、ステップ4235で、送信制御手段3120は、払出関連エラー情報一時記憶手段3121にセットされた払出関連エラー情報を主制御基板M側に送信し、次の処理(ステップ4240)に移行する。尚、ステップ4225でNoの場合にも次の処理(ステップ4240)に移行する。
次に、ステップ4240で、送信制御手段3120は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、賞球払出完了フラグがオンであるか否かを判定する。ここで、「賞球払出完了フラグ」とは、払出制御手段3300により賞球払出が完了したと判定された場合にオンとなるフラグである。ステップ4240でYesの場合、ステップ4245で、送信制御手段3120は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグ領域にアクセスし、賞球払出完了フラグをオフにする。そして、ステップ4250で、送信制御手段3120は、主制御基板M側に対して賞球払出が完了した旨の情報を送信し、次の処理{ステップ4300の賞球払出制御処理(賞球払出開始・モータ駆動開始時)}に移行する。尚、ステップ4240でNoの場合にも、次の処理{ステップ4300の賞球払出制御処理(賞球払出開始・モータ駆動開始時)}に移行する。以上で、賞球払出完了情報送信処理を終了する。
次に、図44は、図36のステップ4300のサブルーチンに係る、賞球払出制御処理(賞球払出開始・モータ駆動開始時)のフローチャートである。ここで、当該処理は、次のステップ4400のモータ駆動処理を実行する前段階の処理であり、主制御基板M側からの賞球払出コマンドを受信したことを受けてモータ駆動のステップ数等をセットする処理である。まず、ステップ4305で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、賞球払出開始許可フラグ(図43のステップ4215参照)がオンであるか否かを判定する。ステップ4305でYesの場合、ステップ4310及びステップ4315で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、賞球払出中フラグをオンにすると共に賞球払出開始許可フラグをオフにする。
次に、ステップ4320で、払出制御手段3300は、払出カウンタ3312にセットされている賞球払出個数が所定個数(例えば3個)以上であるか否かを判定する。ステップ4320でYesの場合、ステップ4325で、払出制御手段3300は、所定個数分払い出されるよう、ステップカウンタ一時記憶手段3313にカウンタ値(n)を一時記憶し、ステップ4332に移行する。ここで一時記憶されるカウンタ値(n)は、ステッピングモータのステップ数である。他方、ステップ4320でNoの場合、払出制御手段3300は、払出カウンタ3312にセットされている賞球払出個数が払い出されるよう、ステップカウンタ一時記憶手段3313にカウンタ値(n)を一時記憶し、ステップ4332に移行する。
次に、ステップ4332で、払出制御手段3300は、今回の単位払出動作における払出予定個数(即ち、ステップ4325又はステップ4330で予定している払出個数)を、単位払出カウンタ3317にセットする。次に、ステップ4335で、払出制御手段3300は、励磁ステータ位置特定カウンタ値(j)として0をセットする。ここで、励磁ステータ位置特定カウンタは、ステータに対するロータの相対位置を示したものであり、「0」が払出待機(停止)時におけるデフォルト位置に相当する。次に、ステップ4337で、払出制御手段3300は、ステッピングモータ動作に係る通常動作用の励磁方式(例えば、周知の2‐2相励磁方式)と通常動作用の1ステップの切替速度(例えば、3ms)を設定する。次に、ステップ4338で、払出制御手段3300は、ステッピングモータ動作に係る球通過待ち時間・モータ休止時間として所定値(例えば、500ms)を、球通過待ちタイマ3315にセットする。次に、ステップ4339で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、リトライ動作実行中フラグをオフにする。ここで、リトライ動作実行中フラグとは、前述のようにステッピングモータ動作に係るリトライ動作を実行中においてオンとなるフラグである。そして、ステップ4340で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、モータ駆動中フラグをオンにし、次の処理{ステップ4400の賞球払出制御処理(モータ駆動終了時・賞球払出終了時)}に移行する。
他方、ステップ4305でNoの場合、ステップ4345で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、モータ駆動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ4345でYesの場合には、既にモータが駆動されているので、次の処理{ステップ4400の賞球払出制御処理(モータ駆動終了時・賞球払出終了時)}に移行する。
他方、ステップ4345でNoの場合には、ステップ4350で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、賞球払出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ここで、賞球払出継続フラグとは、単位払出動作における所定ステップ数分のステッピングモータ動作後であって、球通過待ち時間・モータ休止時間経過時において、賞球払出動作を継続すべき場合(詳細な条件については後述する)にオンとなるフラグである。ステップ4350でYesの場合には、次の処理{ステップ4400の賞球払出制御処理(モータ駆動終了時・賞球払出終了時)}に移行する。
他方、ステップ4350でNoの場合には、ステップ4352で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、賞球払出継続フラグをオフにする。そして、ステップ4354で、払出制御手段3300は、単位払出カウンタ3317を参照し、当該カウンタ値が0超過であるか否か(即ち、今回の単位払出動作による払出予定個数分が全て払出されなかったか否か)を判定する。ステップ4354でYesの場合、ステップ4356で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、球経路異常検出フラグをオンにして、ステップ4320へ移行する。他方、ステップ4354でNoの場合には、ステップ4356を実行することなくステップ4320へ移行する。即ち、賞球払出継続フラグがオンである場合には、主制御基板M側からの賞球払出コマンドの受信を契機とすることなく、再度モータ駆動のステップ数等をセットする処理を実行すると共に、今回の単位払出動作による払出予定個数分が全て払出されなかったと判定された場合には、球切れエラー又は球不足エラーの要因となる異常発生が検出されることとなる。
次に、図45は、図36のステップ4400のサブルーチンに係る、賞球払出制御処理(モータ駆動終了時・賞球払出終了時)のフローチャートである。ここで、当該処理は、前の処理(ステップ4300)で予定されているすべてのモータの駆動終了を実行し、或いは、予定されているすべての賞球払出が実行された際の終了処理である。ここで、ステップ4402~ステップ4419にかけてモータ駆動終了処理を実行し、ステップ4420~ステップ4425にかけて遊技球検知処理を実行し、ステップ4430~ステップ4462にかけて賞球払出終了処理を実行する。
はじめに、モータ駆動終了処理から説明すると、まず、ステップ4402で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグ領域を参照し、賞球払出中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ4402でYesの場合、ステップ4405で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグ領域を参照し、モータ駆動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ4405でYesの場合、ステップ4410で、払出制御手段3300は、ステップカウンタ一時記憶手段3313内のカウンタ値(n)を参照し、カウンタ値が0であるか否か、即ち、図44のステップ4325又はステップ4330でセットした今回の単位払出動作におけるステップ数がすべて実行されたか否かを判定する。ステップ4410でYesの場合、ステップ4415で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグ領域にアクセスし、モータ駆動中フラグをオフにする。次に、ステップ4416で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグ領域を参照し、リトライ動作実行中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ4416でYesの場合、ステップ4417で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグ領域にアクセスし、リトライ動作実行中フラグをオフにして、ステップ4418へ移行する。他方、ステップ4416でNoの場合には、ステップ4418へ移行する。次に、ステップ4418で、払出制御手段3300は、ステッピングモータの休止状態を維持(本例では、励磁出力を下げた上で、現在の励磁ステータ位置特定カウンタ値(j)に継続励磁)する。次に、ステップ4419で、払出制御手段3300は、球通過待ちタイマ3315をスタートさせ、ステップ4420に移行する。尚、ステップ4405又はステップ4410でNoの場合にもステップ4420に移行する。以上で、モータ駆動終了処理を終了する。
次に、遊技球検出処理を説明すると、まず、ステップ4420で、払出制御手段3300は、払出カウントセンサKE10sから遊技球検出信号を受信したか否かを判定する。ステップ4420でYesの場合、ステップ4422で、払出制御手段3300は、単位払出カウンタ3317に一時記憶されているカウンタ値を1減算する。次に、ステップ4425で、払出制御手段3300は、払出カウンタ3312に一時記憶されているカウンタ値を1減算し、ステップ4430に移行する。尚、ステップ4420でNoの場合にもステップ4430に移行する。ここで、本例では、払出カウンタ3312の値を、入球を検知する毎に1減算(デクリメント)するよう構成しているが、これには限定されず、複数の遊技球の入球を検出している場合には、当該入球数分の値を減算し得るよう構成してもよい。以上で、遊技球検出時処理を終了する。
次に、賞球払出終了処理を説明すると、まず、ステップ4430で、払出制御手段3300は、払出カウンタ3312を参照し、カウント値が0以下であるか否かを判定する。ステップ4430でYesの場合、ステップ4431で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグエリアを参照し、モータ駆動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ4431でYesの場合(即ち、当該払出に係るモータの駆動が終了していないにも拘わらず、当該払出に係る遊技球数分の遊技球がセンサに検知された場合)、ステップ4432で、払出制御手段3300は、エラーフラグ一時記憶手段3221内にある、払出未完了時遊技球検出フラグをオンにし、ステップ4435に移行する。他方、ステップ4431でNoの場合にも、ステップ4435に移行する。
次に、ステップ4435及びステップ4440で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、賞球払出中フラグをオフにすると共に賞球払出完了フラグをオンにする。次に、ステップ4441で、払出制御手段3300は、払出カウンタ3312を参照し、カウント値が0未満であるか否かを判定する。ステップ4441でYesの場合、ステップ4442で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311内の払出異常検出フラグをオンにする。次に、ステップ4443で、払出制御手段3300は、払出カウンタ3312を参照し、当該カウント値に基づき過剰払出数(例えば、カウンタ値が「-3」であれば、過剰払出数は「3」)を払出処理関連情報一時記憶手段3310に一時記憶し、次の処理{ステップ4500の賞球払出制御処理(モータ駆動実行時)}に移行する。尚、ステップ4441でNoの場合(即ち、払出カウンタ3312のカウント値が0であり、所定の払出個数分が正常に払出された場合)にも、次の処理{ステップ4500の賞球払出制御処理(モータ駆動実行時)}に移行する。尚、本例では、払出カウンタ3312の値が0以下となった時点で、過剰払出の検出を行っているが、これには限定されず、例えば、払出に係るモータの駆動が終了してから所定時間(例えば、当該駆動によって払い出された遊技球が払出カウントセンサKE10sによって検出されるまでに十分な検出待機時間)が経過した時点で、過剰払出の検出(払出カウンタ3312の値が0未満であるか否かの判定)を実行し得るよう構成してもよい(即ち、過剰払出とは、払出予定である遊技球数を超過した個数分の遊技球が払出されたという不測の事態が発生したことを意味し、設計上は極めて発生し難いこの不測の事態が発生したということは、払出機構のいずれかにて不具合が生じているか、払出動作を行っている最中に不正行為が行われた可能性が高いことを意味している)。
他方、ステップ4430でNoの場合、ステップ4445で、払出制御手段3300は、球通過待ちタイマ3315のタイマ値を参照し、当該タイマ値が0であるか否かを判定する。ステップ4445でYesの場合、ステップ4446で、払出制御手段3300は、エラーフラグ一時記憶手段3221内にある、スイッチ未通過エラー検出フラグをオンにする(尚、本例では、払出動作終了後、所定時間の球通過待ち時間を経過しても、当該払出動作に係る遊技球数分の遊技球が検出されなかった場合、即座にスイッチ未通過エラーが発生したと判定しているが、これには限定されず、当該事象が複数回発生した場合に、スイッチ未通過エラーが発生したと判定するよう構成してもよい)。
次に、ステップ4447で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、リトライ動作実行待機フラグがオフであるか否かを判定する。ここで、リトライ動作実行待機フラグとは、前述のようにモータ駆動中においてモータエラーが発生した場合にオンとなるフラグである。ステップ4447でYesの場合、ステップ4450で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、賞球払出継続フラグをオンにし、次の処理{ステップ4500の賞球払出制御処理(モータ駆動実行時)}へ移行する。他方、ステップ4447でNoの場合、ステップ4460及びステップ4462で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、リトライ動作実行待機フラグをオフにすると共に、リトライ動作実行許可フラグをオンにし、次の処理{ステップ4500の賞球払出制御処理(モータ駆動実行時)}へ移行する。尚、ステップ4445でNoの場合にも、次の処理{ステップ2400の賞球払出制御処理(モータ駆動実行時)}へ移行する。
ここで、ステップ4402でNoの場合(即ち、賞球払出処理が実行中でない場合)には、ステップ4470で、払出制御手段3300は、払出カウントセンサKE10sから遊技球検出信号を受信したか否かを判定する。ステップ4470でYesの場合、ステップ4472で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311内の払出モータ動作異常検出フラグをオンにして、次の処理{ステップ4500の賞球払出制御処理(モータ駆動実行時)}へ移行する。尚、ステップ4470でNoの場合にも、次の処理{ステップ4500の賞球払出制御処理(モータ駆動実行時)}へ移行する。
次に、図46は、図36のステップ4500のサブルーチンに係る、賞球払出制御処理(モータ駆動実行時)のフローチャートである。ここで、当該処理は、前の処理(ステップ4400)でセットされたステップ数に基づき、実際にモータ駆動を実行する処理である。まず、ステップ4505で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグ領域を参照し、モータ駆動中フラグがオンであるか否かを判定する。尚、モータ駆動中フラグは、ステップカウンタ一時記憶手段3313に所定のステップカウンタ数がセットされた際にオンとなるフラグであり(図44のステップ4340参照)、当該所定のステップカウンタ数と対応した励磁がすべて実行された際にオフとなるフラグである。ここで、ステップ4505でYesの場合、ステップ4510で、払出制御手段3300は、ステップカウンタ一時記憶手段3313のステップカウンタ値(n)を1減算する。次に、ステップ4520で、払出制御手段3300は、励磁ステータ位置特定カウンタ値一時記憶手段3314における励磁ステータ位置特定カウンタ値(j)を更新(1インクリメント)する。次に、ステップ4525で、払出制御手段3300は、所定の励磁方式と切替速度に基づき、励磁ステータ位置特定カウンタ値一時記憶手段3314における励磁ステータ位置特定カウンタ値(j)に対応したステータを励磁する。
次に、ステップ4530で、払出制御手段3300は、励磁ステータ位置特定カウンタ値一時記憶手段3314内のカウンタ値(j)が、ロータ位置確認センサKE10msの確認タイミングであるか否かを判定する。ここで、ロータ位置確認センサKE10msの確認とは、モータ動作に係る異常動作(球がみ等による脱調現象)が発生しているか否かを確認する目的で行われるものである。ステップ4530でYesの場合、ステップ4550で、払出制御手段3300は、ロータ位置確認センサKE10msからの検知信号の有無を参照する。そして、ステップ4555で、エラー制御手段3200は、ステップ4550での検知信号の有無に基づき、ロータが正しく回転していないか否か、即ち、モータエラーが発生しているか否かを判定する。ステップ4555でYesの場合、ステップ4560で、エラー制御手段3200は、払出状態フラグ一時記憶手段3311におけるモータ位置異常フラグをオンにし、次の処理(ステップ4600のモータエラー時処理)に移行する。尚、ステップ4530でNoの場合にも、次の処理(ステップ4600のモータエラー時処理)に移行し、ステップ4555でNoの場合には、ステップ4565で、エラー制御手段3200は、エラーフラグ一時記憶手段3221におけるモータエラーフラグをオフにし、次の処理(ステップ4600のモータエラー時処理)に移行する。
次に、図47は、図36のステップ4600のサブルーチンに係る、モータエラー時処理のフローチャートである。はじめに、本処理の目的は、モータエラーを検出した際には、モータ駆動を休止状態へと強制的に移行することである。まず、ステップ4605で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、モータ位置異常フラグがオンであるか否かを判定する。ここで、図46のステップ4560に示すように、所定の検知タイミングにてモータが所定の回転位置に存在するか否かを検知した上、当該所定の回転位置に存在しない場合には脱調等をしたと判定し、このモータ位置異常フラグはオンとなる。ステップ4605でYesの場合、ステップ4610で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、モータ位置異常フラグをオフにする。次に、ステップ4615で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を内の払出モータ異常検出フラグをオンにする。そして、ステップ4620で、エラー制御手段3200は、ステップカウンタ一時記憶手段3313におけるステップカウンタ値(n)をクリアして、次の処理(ステップ4100の異常検出時エラー制御処理)に移行する。これは、モータエラー発生により、今回セットしたステップ数を実行しなくなったためであり、当該カウント値のクリア実行後は、モータ駆動が休止状態へと移行することとなる(図45のステップ4410及びステップ4415参照)。尚、ステップ4605でNoの場合にも、次の処理(ステップ4100の異常検出時エラー制御処理)に移行する。
次に、図48~図54を参照して、サブメイン制御部SM側で実行される制御処理を説明する。まず、図48は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、副制御基板S側(特に、サブメイン制御部SM側)のメインフローチャートである。ここで、同図(d)の処理は、遊技機への電源投入時等のリセット後に実行されるサブメイン制御部SM側での処理である。即ち、遊技機への電源投入時において、ステップ2002で、サブメイン制御部SMのCPUSCは、メイン側(主制御基板M側)から受信した情報に基づき、初期処理を実行する(例えば、RAMクリア情報を受信した場合→副制御基板S側のRAMを初期化、各種情報コマンドを受信した場合→電断時の演出関連情報を副制御基板S側のRAMに再セット)。その後、サブメイン制御部SMの繰り返し処理ルーチンである(f)を繰り返し実行するループ処理に移行する。ここで、(f)が実行された場合、同図(f)の処理に示されるように、まず、ステップ2100‐1で、副制御基板SのCPUSCは、後述する指示画像表示制御処理を実行する。次に、ステップ2400‐1で、副制御基板SのCPUSCは、後述する保留情報管理処理を実行する。次に、ステップ2700‐1で、副制御基板SのCPUSCは、後述する装飾図柄表示内容決定処理を実行する。次に、ステップ2800で、副制御基板SのCPUSCは、後述する装飾図柄表示制御処理を実行する。次に、ステップ2900で、副制御基板SのCPUSCは、後述する特別遊技関連表示制御処理を実行する。次に、ステップ2999で、副制御基板SのCPUSCは、表示コマンド送信制御処理(これら一連のサブルーチンでセットされたコマンドをサブサブ制御部SS側に送信する)を実行し、本繰り返し処理ルーチンを終了する。
以上のように、サブメイン制御部SMのCPUSCは、リセット後、サブメイン側ルーチン(S2100‐1~S2999)をループ処理する形態を採用している。また、同図(e)の処理は、サブメイン制御部SMの割り込み時の処理であり、前述した主制御基板MにおけるSTB信号線からの信号がサブメイン制御部SMのCPUの一端子(本例では、NMI端子)に接続されていた場合における処理フロー(e)である。即ち、サブメイン制御部SMにおいてNMI割り込みが発生した場合(STB信号線がオンとなった場合)、ステップ2004で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側からのコマンド入力ポート(前述したデータ信号線の入力ポート)を確認する。そして、ステップ2006で、副制御基板SのCPUSCは、当該確認結果に基づき、サブメイン制御部SM側のRAM領域に、主制御基板M側から送信されたコマンドを一時記憶し、本割り込み処理直前に実行されていた処理へ復帰する。
次に、図49は、図48におけるステップ2100‐1のサブルーチンに係る、指示画像表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2102‐1で、副制御基板SのCPUSCは、特別遊技の実行中ではないか否かを判定する。ステップ2102‐1でYesの場合、ステップ2104‐1で、副制御基板SのCPUSCは、現在の遊技状態が非時間短縮遊技状態であるか否かを判定する。ステップ2104‐1でYesの場合、ステップ2108‐1の処理に移行する。他方、ステップ2102‐1又はステップ2104‐1でNoの場合、ステップ2106‐1で、副制御基板SのCPUSCは、左打ち指示カウンタHSc(右打ちを実行した場合に入球し易い入球口への入球を計測するカウンタであり、カウンタ値が所定値に到達することにより、左打ちにて遊技を進行するべき状況にて左打ちが実行されていないと判定し、左打ち指示画像を表示することとなる)のカウンタ値をゼロクリアし、ステップ2116‐1の処理に移行する。
次に、ステップ2108‐1で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から補助遊技始動口入球コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2108‐1でYesの場合、ステップ2110‐1で、副制御基板SのCPUSCは、左打ち指示カウンタHScのカウンタ値に1を加算する。次に、ステップ2112‐1で、副制御基板SのCPUSCは、左打ち指示カウンタ値は所定値(本例では、3)に到達したか否かを判定する。ステップ2112‐1でYesの場合、ステップ2114‐1で、副制御基板SのCPUSCは、左打ち指示画像を所定時間(例えば、5秒)表示するコマンドをセットする。次に、ステップ2115‐1で、副制御基板SのCPUSCは、左打ち指示カウンタHScのカウンタ値をゼロクリアし、ステップ2116‐1の処理に移行する。他方、ステップ2108‐1又はステップ2112‐1でNoの場合にもステップ2116‐1の処理に移行する。ここで、同図右下は指示画像の表示イメージ図であり、最上段は、左打ち指示画像のイメージ図である。左打ち指示画像は演出表示装置SGにて表示される左打ちの実行を遊技者に促す画像であり、左打ちを実行するべき遊技の状況である、特別遊技が実行されていない且つ非時間短縮遊技状態にて、右打ちを実行していると判定した場合(補助遊技始動口H10に3球入球した場合)に所定時間(5秒)左打ち指示画像を表示するよう構成されている。尚、補助遊技始動口H10に入球した場合には左打ち指示カウンタHScのカウンタ値に1加算するが、右一般入賞口P20に入球した場合には左打ち指示カウンタHScのカウンタ値は増減しないよう構成されている。
次に、ステップ2116‐1で、副制御基板SのCPUSCは、特別遊技の実行中であるか否かを判定する。ステップ2116‐1でYesの場合、ステップ2122‐1の処理に移行する。他方、ステップ2116‐1でNoの場合、ステップ2118‐1で、副制御基板SのCPUSCは、現在の遊技状態は非時間短縮遊技状態であるか否かを判定する。ステップ2118‐1でYesの場合、ステップ2120‐1で、副制御基板SのCPUSCは、右打ち指示カウンタMSc(左打ちを実行した場合に入球し易い入球口への入球を計測するカウンタであり、カウンタ値が所定値に到達することにより、右打ちにて遊技を進行するべき状況にて右打ちが実行されていないと判定し、右打ち指示画像を表示することとなる)のカウンタ値をゼロクリアにし、次の処理(ステップ2400‐1の処理)に移行する。他方、ステップ2118‐1でNoの場合、ステップ2122‐1の処理に移行する。
次に、ステップ2122‐1で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から第1主遊技始動口入球コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2122‐1でYesの場合、ステップ2124‐1で、副制御基板SのCPUSCは、右打ち指示カウンタMScのカウンタ値に1を加算する。次に、ステップ2126‐1で、副制御基板SのCPUSCは、右打ち指示カウンタ値は所定値(本例では、3)に到達したか否かを判定する。ステップ2126‐1でYesの場合、ステップ2128‐1で、副制御基板SのCPUSCは、右打ち指示画像を所定時間(例えば、5秒)表示するコマンドをセットする。次に、ステップ2129‐1で、副制御基板SのCPUSCは、右打ち指示カウンタMScのカウンタ値をゼロクリアし、次の処理(ステップ2400‐1の処理)に移行する。尚、ステップ2122‐1及びステップ2126‐1でNoの場合にも、次の処理(ステップ2400‐1の処理)に移行する。ここで、同図右下は指示画像の表示イメージ図であり、2段目は、右打ち指示画像のイメージ図である。右打ち指示画像は演出表示装置SGにて表示される右打ちの実行を遊技者に促す画像であり、右打ちを実行するべき遊技の状況である、特別遊技の実行中又は時間短縮遊技状態にて、左打ちを実行していると判定した場合(第1主遊技始動口A10に3球入球した場合)に所定時間(5秒)右打ち指示画像を表示するよう構成されている。尚、最下段は、時短中右打ち画像のイメージ図であり、時間短縮遊技状態においては右打ちにて遊技を進行するため、時間短縮遊技状態においては時短中右打ち画像が表示され続けることとなる(特別遊技の実行中も表示され続ける)。尚、時短中右打ち画像と右打ち指示画像との演出表示装置SG上の表示領域は、重複しないよう構成されており、表示領域の大きさは、時短中右打ち画像よりも右打ち指示画像の方が大きくなっている(左打ち指示や右打ち指示画像は、警告を目的としているため、相対的に大きい表示領域にて表示している)。
このように、本実施形態においては、例えば、特別遊技の実行中でない且つ非時間短縮遊技状態に右打ちをしている場合、遊技球が補助遊技始動口H10を通過すると、副制御基板SのCPUSCは、通過回数をカウントすると共に、通過回数が所定値(本例では、3球)に到達すると、左打ち指示画像(例えば、「左打ち」と表示)を表示するように構成されている。また、例えば、特別遊技の実行中でない且つ非時間短縮遊技状態に右打ちをしている場合、遊技球が右一般入賞口P20を通過すると、副制御基板SのCPUSCは、通過回数をカウントせず、右打ち指示画像(例えば、「右打ち」という画像)を表示しないように構成されている。また、例えば、特別遊技中又は時間短縮遊技状態に左打ちをしている場合、遊技球が第1主遊技始動口A10に入球すると、副制御基板SのCPUSCは、入球回数をカウントし、入球回数が所定値(本例では、3球)に到達すると、右打ち指示画像(例えば、「右打ち」という画像)を表示するように構成されている。尚、本実施形態においては、左打ち指示画像(例えば、「左打ち」という画像)又は右打ち指示画像(例えば、「右打ち」という画像)を、発射指示演出と称することがある。このように構成することにより、左打ちを実行するべき遊技の状況(特別遊技の実行中でない且つ非時間短縮遊技状態)において、遊技者が誤って右打ちを実行してしまった場合に、補助遊技始動口H10を通過した遊技球が右一般入賞口P20に入球することにより、遊技球1球の発射によって右打ち指示カウンタMScのカウンタ値が2増加してしまい、故意でない右打ちにも拘らず、左打ち指示画像が頻繁に表示されてしまうような本来意図していない頻度での注意喚起に関する表示を実行することを防止することができることとなる。尚、本例においては、左打ちカウンタ値が所定値(本例では、3)の倍数に到達する毎に左打ち指示画像を表示し得る{右打ちカウンタ値が所定値(本例では、3)の倍数に到達する毎に右打ち指示画像を表示し得る}よう構成したが、これには限定されず、左打ちカウンタ値が所定値(本例では、3)に到達した際に左打ち指示画像を表示し{右打ちカウンタ値が所定値(本例では、3)に到達した際に右打ち指示画像を表示し}、所定値(本例では、3)の2倍や3倍のカウンタ値となった場合には新たに左打ち指示画像(右打ち指示画像)を表示しないよう構成してもよい。また、左打ち指示画像(右打ち指示画像)は表示開始から所定時間(本例では、5秒)で消去するよう構成したが、これには限定されず、左打ち指示画像(右打ち指示画像)が表示された後、左打ち(右打ち)を実行したと判定した場合(例えば、左打ちを実行したと判定する場合は、第1主遊技始動口A10に遊技球が入球した場合、等であり、右打ちを実行したと判定する場合は、補助遊技始動口H10に遊技球が入球した場合、等である)又は遊技状態が移行した場合に、左打ち指示画像(右打ち指示画像)を消去するよう構成してもよい。
ここで、「左打ち指示画像」を表示すべき状況においては、右側領域と左側領域の双方に打球が分散発射され、偶発的に遊技球が補助遊技始動口H10を通過している場合も考えられる。このため、所定期間内に遊技領域左側に配設された第1主遊技始動口A10や左一般入賞口P10に入賞した場合、換言すると、所定期間内に左打ちにて遊技を実行していると判定可能な場合には、前記所定値を変化させ(減算し)、或いは初期化して、左打ち指示画像を報知するまでの期間を延長させたり、報知方法(報知態様)を変化させる(例えば、音声報知は行わない、小さい表示による警告に変更する)等の処理を実行してもよい。尚、「右打ち指示画像」を表示する際についても同様の処理を実行してもよいが、「右打ち指示画像」を表示し得る遊技状態では、左打ちを行うことが著しく遊技者に不利益を与える仕様の場合もあり、このような仕様の場合には、「右打ち指示画像」を表示する場合には報知するまでの期間を延長させたり、報知方法(報知態様)を変化させる処理を行わないことが望ましい。
次に、図50は、図48におけるステップ2400‐1のサブルーチンに係る、保留情報管理処理のフローチャートである。まず、ステップ2402‐1で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から新たな保留発生に係るコマンド(第1主遊技図柄又は第2主遊技図柄に係る保留情報)を受信したか否かを判定する。ステップ2402‐1でYesの場合、ステップ2404‐1で、副制御基板SのCPUSCは、装図保留カウンタ値(本例では、第1主遊技用が最大4個、第2主遊技用が最大4個)に「1」を加算する。次に、ステップ2406‐1で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から送信された保留情報(乱数値等)を、副制御基板SのRAM領域に一時記憶し、ステップ2418‐1に移行する。
他方、ステップ2402‐1でNoの場合、ステップ2410‐1で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から図柄変動表示開始指示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2410‐1でYesの場合、ステップ2412‐1で、副制御基板SのCPUSCは、装図保留カウンタ値から「1」を減算する。次に、ステップ2414‐1で、副制御基板SのCPUSCは、当該図柄変動に関わる保留情報(乱数値等)を、副制御基板SのRAM領域から削除すると共に、残りの保留情報をシフトする。次に、ステップ2416‐1で、副制御基板SのCPUSCは、図柄内容決定許可フラグをオンにし、ステップ2418‐1に移行する。尚、ステップ2410‐1でNoの場合にもステップ2418に移行する。
次に、ステップ2418‐1で、主制御基板MのCPUMCは、演出表示装置SG上にて、装図保留カウンタ値と同数の保留表示画像を点灯表示し、次の処理(ステップ2700‐1の処理)に移行する。
次に、図51は、図48におけるステップ2700‐1のサブルーチンに係る、装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。まず、ステップ2702‐1で、副制御基板SのCPUSCは、図柄内容決定許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2702‐1でYesの場合、ステップ2704‐1で、副制御基板SのCPUSCは、図柄内容決定許可フラグをオフにする。次に、ステップ2706‐1で、副制御基板SのCPUSCは、一時記憶された図柄情報(主遊技図柄に係る停止図柄・変動態様)と、装図変動内容決定用抽選テーブルとを参照して、装飾図柄の停止図柄{例えば、主遊技図柄に係る停止図柄が大当り図柄である場合には、「7・7・7」等のゾロ目、ハズレ図柄である場合には、「1・3・5」等のバラケ目}及び変動態様を決定し副制御基板SのRAM領域に一時記憶する。
次に、ステップ2712‐1で、副制御基板SのCPUSCは、図柄内容決定フラグをオンにし、次の処理(ステップ2800の処理)に移行する。尚、ステップ2702‐1でNoの場合にも、次の処理(ステップ2800の処理)に移行する。
次に、図52は、図48におけるステップ2800のサブルーチンに係る、装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2802で、副制御基板SのCPUSCは、図柄内容決定フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2802でYesの場合、ステップ2804で、副制御基板SのCPUSCは、図柄内容決定フラグをオフにする。次に、ステップ2806で、副制御基板SのCPUSCは、図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ2809で、副制御基板SのCPUSCは、装図変動時間管理タイマSM21tをスタートし、ステップ2810に移行する。尚、ステップ2802でNoの場合にも、ステップ2810に移行する。
次に、ステップ2810で、副制御基板SのCPUSCは、図柄変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2810でYesの場合、ステップ2811で、副制御基板SのCPUSCは、装図変動時間管理タイマSM21tのタイマ値を確認する。次に、ステップ2812で、副制御基板SのCPUSCは、装図変動時間管理タイマSM21tと副制御基板SのRAM領域に一時記憶された変動態様とに基づき、装飾図柄の変動開始タイミングに到達したか否かを判定する。ステップ2812でYesの場合、ステップ2814で、副制御基板SのCPUSCは、演出表示装置SG上にて装飾図柄の変動を表示するコマンドをセット(ステップ2999の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)し、ステップ2832に移行する。
他方、ステップ2812でNoの場合、ステップ2816で、副制御基板SのCPUSCは、装図変動時間管理タイマSM21tと副制御基板SのRAM領域に一時記憶された変動態様とに基づき、装飾図柄の停止表示タイミング(仮停止表示タイミング)に到達したか否かを判定する。ステップ2816でYesの場合、ステップ2818で、副制御基板SのCPUSCは、演出表示装置SG上にて装飾図柄の停止表示(仮停止表示)を表示するコマンドをセット(ステップ2999の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)し、ステップ2832に移行する。
他方、ステップ2816でNoの場合、ステップ2824で、副制御基板SのCPUSCは、装図変動時間管理タイマSM21tと副制御基板SのRAM領域に一時記憶された変動態様とに基づき、予告画像やリーチ画像の表示タイミングに到達したか否かを判定する。ステップ2824でYesの場合、ステップ2826で、副制御基板SのCPUSCは、当該予告画像やリーチ画像に係る画像表示を演出表示装置SGに表示するコマンドをセット(ステップ2999の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)し、ステップ2832に移行する。尚、ステップ2824でNoの場合にも、ステップ2832に移行する。
次に、ステップ2832で、副制御基板SのCPUSCは、主遊技図柄が停止表示されたか否かを判定する(例えば、主制御基板M側から主遊技図柄が停止表示される旨の情報を受信したか否かを判定する)。ステップ2832でYesの場合、ステップ2834で、副制御基板SのCPUSCは、演出表示装置SGにて装飾図柄の停止表示コマンド(確定表示コマンド)をセット(ステップ2999の表示コマンド送信制御処理にてサブサブ制御部SS側に送信される)する。次に、ステップ2836で、副制御基板SのCPUSCは、装図変動時間管理タイマSM21tを停止すると共にリセット(ゼロクリア)する。次に、ステップ2838で、副制御基板SのCPUSCは、図柄変動中フラグをオフにし、次の処理(ステップ2900の処理)に移行する。尚、ステップ2810又はステップ2832でNoの場合にも、次の処理(ステップ2900の処理)に移行する。
次に、図53は、図48におけるステップ2900のサブルーチンに係る、特別遊技関連表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2902で、副制御基板SのCPUSCは、特別遊技中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2902でYesの場合、ステップ2904で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から特別遊技開始表示指示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2904でYesの場合、ステップ2912で、副制御基板SのCPUSCは、特別遊技中フラグをオンにする。次に、ステップ2914で、副制御基板SのCPUSCは、演出表示装置SG上で大当り開始表示を行い(大当りの種類に基づき適宜表示を行う)、ステップ2920に移行する。尚、ステップ2902でNoの場合にも、ステップ2920に移行する。
次に、ステップ2920で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から逐次送信されている遊技情報に基づき、演出表示装置SG上にてラウンド数と入賞個数と賞球数を逐次表示する(遊技性や大当りの種類等に基づき、必要に応じて適宜実行すればよい)コマンドをセットする。次に、ステップ3050で、副制御基板SのCPUSCは、後述する特別遊技中演出表示制御処理を実行する。次に、ステップ2926で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から特別遊技終了表示指示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2926でYesの場合、ステップ2928で、副制御基板SのCPUSCは、演出表示装置SG上で、大当り終了表示をするコマンドをセットする(大当りの種類に基づき適宜表示を行う)。次に、ステップ2929で、副制御基板SのCPUSCは、入球数カウンタNKc(特別遊技中における右一般入賞口P20への入球数を計測するカウンタ)をゼロクリアする。次に、ステップ2930で、副制御基板SのCPUSCは、特別遊技中フラグをオフにし、次の処理(ステップ2999の処理)に移行する。尚、ステップ2904又はステップ2926でNoの場合にも、次の処理(ステップ2999の処理)に移行する。
次に、図54は、図53におけるステップ3050のサブルーチンに係る、特別遊技中演出表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ3052で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から右一般入賞口入球コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ3052でYesの場合、ステップ3054で、副制御基板SのCPUSCは、右一般入賞口入球演出(特別遊技の実行中に右一般入賞口P20に遊技球が入球した際に演出表示装置SGにて表示される演出であり、例えば、「+2GET!」と表示)を表示し、且つ、賞球数に所定数(本例では、2球)を加算して表示するコマンドをセットする。ここで、本実施形態においては、右一般入賞口P20は第1大入賞口C10及び第2大入賞口C20よりも上流に配置されているため、特別遊技の実行中に第1大入賞口C10及び第2大入賞口C20に向けて発射した遊技球(右打ちにて発射した遊技球)は第1大入賞口C10又は第2大入賞口C20に入球する前に右一般入賞口P20に入球し得ることとなる。このように構成することにより、特別遊技の実行中に第1大入賞口C10又は第2大入賞口C20に入球することにより獲得できる賞球数に加えて右一般入賞口P20に入球することにより更に遊技球を獲得することができ、特別遊技の実行にて獲得可能な遊技球数を増加させることができる。
次に、ステップ3056で、副制御基板SのCPUSCは、入球数カウンタNKcのカウンタ値に1を加算し、ステップ3058の処理に移行する。尚、ステップ3052でNoの場合にも、ステップ3058の処理に移行する。次に、ステップ3058で、副制御基板SのCPUSCは、入球数カウンタNKcのカウンタ値は所定値(本例では、5球)に到達したか否かを判定する。ステップ3058でYesの場合、ステップ3060で、副制御基板SのCPUSCは、右一般入賞口用ランプ点灯態様決定テーブル(図55参照)を参照し、停止中の大当り図柄に基づいて点灯態様を決定し、決定した点灯態様にて右一般入賞口用ランプLP10を点灯し、次の処理(ステップ2926の処理)に移行する。尚、ステップ3058でNoの場合にも、次の処理(ステップ2926の処理)に移行する。このように、本実施形態においては、特別遊技中に、遊技球が右一般入賞口P20に入球した場合に、右一般入賞口入球演出を演出表示装置SG上に表示(例えば、「+2GET!」)し得るよう構成されており、遊技球が右一般入賞口P20に所定値(本例では、5球)入球すると、停止中の大当り図柄に基づいた点灯態様で右一般入賞口用ランプLP10を点灯させるように構成されている。尚、遊技球が右一般入賞口P20に入球した場合に実行する右一般入賞口入球演出は、演出表示装置SG上に表示するだけでなく、スピーカD24からの音声によって、「GET!」と出力するように構成してもよいし、画面上に「+2GET!」と表示すると同時に音声でも「GET!」と出力するように構成してもよい。また、スピーカD24からの音声の音量を複数段階設けて、音量の大きさにより特別遊技終了後の確率変動遊技状態への移行期待度を示唆し得るよう構成してもよい(音量が大の場合には音量が小の場合よりも確率変動遊技状態への移行期待度が高い、或いは本来出力されるべき音声である「GET!」が出力されない(出力自体を行わない/無音で出力する)と確率変動遊技状態への移行期待度が相対的に高い等)。
次に、図55は、右一般入賞口用ランプ点灯態様決定テーブルの一例である。同図においては、停止中の大当り図柄が確率変動遊技状態に移行することとなる確変大当り図柄(本例では、5A、7A、5B、7B)である場合に参照される確変大当り図柄停止時テーブルと、停止中の大当り図柄が非確率変動遊技状態に移行することとなる非確変大当り図柄(本例では、4A、4B)である場合に参照される非確変大当り図柄停止時テーブルとから構成される。右一般入賞口用ランプLP10の点灯態様としては、「白色」、「青色」、「緑色」、「赤色」、「虹色」の5種類の表示態様を有しており、大当り終了後の確率変動遊技状態への移行期待度の低いものから順に「白色→青色→緑色→赤色→虹色」となっている。尚、「虹色」は大当り終了後に非確率変動遊技状態に移行する場合には点灯態様として選択されないため、右一般入賞口用ランプLP10が虹色にて点灯した場合には、大当り終了後には確率変動遊技状態に移行することが略確定的となる。尚、右一般入賞口用ランプLP10の点灯態様はあくまで一例であり種類数を増やしたり、置数の振分を変更しても問題ない。また、大当り中に所定数以上の遊技球が右一般入賞口P20に入球した場合に、大当りの終了タイミングにて右一般入賞口用ランプLP10が点灯するよう構成してもよいし、1回の大当り中に複数回右一般入賞口用ランプLP10が点灯し得るよう構成してもよい。更には、同じ点灯態様でも点灯態様の移行タイミングによって確率変動遊技状態への移行期待度を異ならせる、具体的には、同じ「赤」の態様でも後のタイミングで「赤」の態様に変化したほうが先のタイミングで「赤」の態様で変化している場合より確率変動遊技状態への移行期待度が高くなるよう設定(例えば、置数の振分をそのように設定)してもよく、このように構成することで、最初に態様が変化せず「白」のままだったとしても後から「赤」に変化すれば最初の変化態様が「赤」であった場合より期待度が高くなるため、継続して期待感を付与することができる。無論、逆に、早いタイミングで変化したほうが、信頼度が高いように設定することもでき、この場合には、早いタイミングでの変化をより大きく期待させることも可能である。
次に、図56は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、第1(第2)大入賞口及び右一般入賞口に係る作用図である。
同図に示すように、本実施形態においては、右一般入賞口P20は、第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)よりも上流側に設置されている。ここで、第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)が開放している場合においては、右打ちルート流出口D50から流出された遊技球は、第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)に入球する場合の方が右一般入賞口P20に入球する場合よりも相対的に多くなるよう構成されている。
まず、同図左に示すように、特別遊技の実行中に右打ちを実行し、右打ちルート流出口D50から流出された遊技球が、遊技盤D35上に備えられた遊技釘の間を流下し、開放状態である第1大入賞口C10へ入球する。尚、第1大入賞口C10へ入球すると、賞球数(本例では、13球)が払出される。
また、同図右に示すように、例えば、特別遊技の実行中に、右打ちルート流出口D50から流出された遊技球が、遊技盤D35上に備えられた遊技釘にぶつかり、方向を変えて転動することによって右一般入賞口P20へ入球する。尚、右一般入賞口P20へ入球すると、賞球数(本例では、2球)が払出される。このように、右一般入賞口P20を第1大入賞口C10及び第2大入賞口C20よりも上流に配置することにより、特別遊技の実行中に第1大入賞口C10又は第2大入賞口C20への入球を狙って右打ちにて遊技を進行した場合に、当該右打ちにて発射した遊技球が右一般入賞口P20に入球し得ることによって特別遊技にて獲得可能な遊技球数を増加させることができることとなる。尚、右一般入賞口P20の近傍に備えられた遊技釘の代りに(樹脂などで成型された)成形物を設けることにより、右一般入賞口P20への入球容易性を調整するよう構成してもよい。
以上のように構成することにより、本実施形態の係るぱちんこ遊技機においては、特別遊技の実行中に、右打ちにて発射した遊技球が、右打ちルート流出口D50から流出される際、第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)への入球容易性を担保しつつ、遊技球の転動方向によっては、遊技球が右一般入賞口P20にも入球される。即ち、遊技球が第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)へ入球する前に、右一般入賞口P20にも入球し得る構成としている。このため、特別遊技の実行期間における遊技者の獲得遊技球数が増加することとなる。よって、遊技者は、右一般入賞口P20への入球への関心が増すこととなり、結果、特別遊技の興趣性が高まることになる。更に、特別遊技中に右一般入賞口P20に所定数(本例では、5球)入球することにより、右一般入賞口用ランプLP10が点灯し、右一般入賞口用ランプLP10の点灯態様によって、特別遊技終了後の確率変動遊技状態への移行期待度を示唆し得るよう構成した。このように構成することによって、例えば、特別遊技の実行中に右一般入賞口P20に複数球遊技球が入球し、その後右一般入賞口用ランプLP10が「虹色」にて点灯した場合には、遊技者は特別遊技によって獲得した遊技球が多くなったことと、特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行することとの2つの高利益となる事象に歓喜することとなり、興趣性の高い遊技機を提供することができることとなる。
尚、本実施形態においては、補助遊技始動口H10と右一般入賞口P20との配置関係を、図1に例示するように、右一般入賞口P20を補助遊技始動口H10の下流側に配置する構成とした。これにより、遊技球1球で、2つの補助遊技乱数を取得するように構成することが可能となる。尚、右一般入賞口P20を補助遊技始動口H10の上流側に配置する構成としてもよい。そのように構成することにより、遊技球1球で1つの補助遊技乱数を取得するように構成することが可能となる。
また、本実施形態においては、右一般入賞口用ランプLP10は、右一般入賞口P20に遊技球が入球した場合、右一般入賞口用ランプ点灯態様決定テーブルを参照し、停止中の大当り図柄に基づいて点灯態様を決定するように構成したが、液晶やLED等の色の違いだけでなく、停止中の大当り図柄が確変大当り図柄であるか非確変大当り図柄であるかに基づいて演出表示装置SGに表示する表示態様を決定するように構成してもよい。例えば、特別遊技終了後の確率変動遊技状態への移行期待度の低いものから順に「チャンス→アツイ!→ゲキアツ!!」のように文字の種類によって期待度を示唆してもよいし、特別遊技終了後の確率変動遊技状態への移行期待度の低いものから順に「チャンス(小)→アツイ!(中)→ゲキアツ!!(大)」のように、文字の種類と文字の大きさ(表示領域の大きさ)によって期待度を示唆してもよい。また、停止中の大当り図柄が確変大当り図柄であるか非確変大当り図柄であるかに基づいてスピーカD24から出力する音声等の効果音を決定するように構成してもよい。例えば、特別遊技終了後の確率変動遊技状態への移行期待度の低いものから「チャンス→アツイ!→ゲキアツ!!」のように音声の種類によって期待度を示唆してもよいし、音声の出力に加えて、特別遊技終了後の確率変動遊技状態への移行期待度の低いものから音量を「チャンス(小さい音量)→アツイ!(中位の音量)→ゲキアツ!!(大音量)」のように音声の種類と音量とによって期待度を示唆してもよい。更に、上述した点灯、表示、表示の大きさ、音声、音量を組み合せてもよい。例えば、特別遊技終了後の確率変動遊技状態への移行期待度の低いものから点滅速度を「遅く→少し速く→速く」すると同時に、音声と音量についても期待度の低いものから「チャンス(小さい音量)→アツイ!(中位の音量)→ゲキアツ!!(大音量)」と出力するようにしてもよい。これにより、遊技者は、右一般入賞口P20への入球への関心が増すこととなり、結果、特別遊技の興趣性が更に高まることになる。尚、右一般入賞口用ランプLP10の点灯態様の項目で説明したように、最終態様が同じであっても変化タイミングによって期待度を異ならせることも可能である。
また、本実施形態においては、左一般入賞口P10に遊技球が入賞した場合の賞球払出数を3球とし、右一般入賞口P20に遊技球が入賞した場合の賞球払出数を2球としているが、左一般入賞口P10に遊技球が入賞した場合の賞球払出数を3球以上(ここで、左一般入賞口P10の最低賞球払出数である3球を、「基準賞球払出数」と称する)とし、右一般入賞口P20に遊技球が入賞した場合の賞球払出数を、基準賞球払出数より少なくとも1球以上少なくするように構成してもよい。例えば、左一般入賞口P10の賞球払出数(基準賞球払出数)が3球であれば、右一般入賞口P20の賞球払出数は2球或いは1球であればよい。また、左一般入賞口P10の賞球払出数が5球であれば、右一般入賞口P20の賞球払出数は2球或いは1球であればよい。このように、左一般入賞口P10の賞球払出数に比して右一般入賞口P20の賞球払出数を減らすことが可能となる。このように、左一般入賞口P10と右一般入賞口P20との賞球払出数を変更可能にすることで、特別遊技中の賞球払出数を調整し易くなる。また、右一般入賞口P20のような賞球数が相対的に少ない入賞口を有するよう構成することにより、遊技機の出玉率を微調整することが容易となり、右一般入賞口P20の位置等を調整することにより遊技機を最適な出玉率に設計し易くなる。
(本実施形態からの変更例1)
ここで、本実施形態においては、右一般入賞口P20が、第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)より上流側に設置した構成とし、特別遊技中に右打ちした場合、遊技球が右打ちルートMR10を通過し右打ちルート流出口D50から流出すると、遊技球が第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)近傍に到達する前に、右一般入賞口P20近傍に到達する構成としたが、右一般入賞口P20が、第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)との配置関係についてはこれに限定されない。そこで、そのような別の態様について、本実施形態からの変更例1として以下、本実施形態からの変更点について主に説明する。
はじめに、図57は、本実施形態からの変更例1におけるぱちんこ遊技機の正面図である。本実施形態との相違点についてのみ詳述することとする。まず、本実施形態からの変更例1における右一般入賞口P20は、本実施形態とは異なり、右一般入賞口P20が、第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)より下流側に設置された構成である。ここで、第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)が開放している場合においては、右打ちルート流出口D50から流出された遊技球は、第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)に入球する場合の方が右一般入賞口P20に入球する場合よりも相対的に多くなるよう構成されている。
次に、図58は、本実施形態からの変更例1における、第1(第2)大入賞口及び右一般入賞口に係る作用図である。
同図に示すように、本実施形態においては、右一般入賞口P20は、第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)よりも下流側に設置されている。
まず、同図左に示すように、例えば、特別遊技の実行中に、右打ちルート流出口D50から流出された遊技球が、遊技盤D35上に備えられた遊技釘の間を流下し、開放状態である第1大入賞口C10へ入球する。尚、第1大入賞口C10へ入球すると、賞球数(本例では、13球)が払出される。
次に、同図右に示すように、例えば、特別遊技の実行中に、右打ちルート流出口D50から流出された遊技球が、閉鎖状態である第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)を通過することによって下流に流下し、右一般入賞口P20へ入球する場合がある。尚、右一般入賞口P20へ入球すると、賞球数(本例では、2球)が払出される。また、遊技盤D35上に備えられた遊技釘の代りに成形物を設けることにより、右一般入賞口P20への入球容易性を調整することが可能となる。このように、右一般入賞口P20を第1大入賞口C10又は第2大入賞口C20よりも下流側に設けることにより、第1大入賞口C10又は第2大入賞口C20が閉鎖状態である場合等において第1大入賞口C10及び第2大入賞口C20に遊技球が入球しなかった場合にも、その後右一般入賞口P20に入球し得るよう構成されている。
以上のように構成することにより、本実施形態の係るぱちんこ遊技機においては、特別遊技の実行中に、右打ちにて発射した遊技球が、右打ちルート流出口D50から流出される際、第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)が開放状態である場合には、遊技球が第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)に入球し、第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)が閉鎖状態である場合には、遊技球がそのまま通過して右一般入賞口P20にも入球し得ることとなる。このため、右一般入賞口P20が、第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)より上流側に設置された場合に比して右一般入賞口P20に入球し難くなる{右一般入賞口P20が第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)より上流側に設置されていた場合には、右打ちルート流出口D50から流出されたすべての遊技球が右一般入賞口P20の近傍を流下する一方、右一般入賞口P20が第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)より下流側に設置されていた場合には、右打ちルート流出口D50から流出された遊技球のうち第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)に入球しなかった遊技球のみが右一般入賞口P20の近傍を流下するため}。よって、遊技者にとっては、右一般入賞口P20への入球への関心を増しつつ(不利益を与えることなく)も、遊技としては第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)が開放状態であり、右一般入賞口P20が第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)より上流側に設置されている場合よりも特別遊技実行中において右一般入賞口P20に入球し難くなるため、特別遊技が実行された場合に獲得可能な賞球数に影響を与えることを抑えることができる。
尚、本例における遊技機のように、右打ちを実行した場合に入球し得る補助遊技側の乱数を取得可能な入球口として、補助遊技始動口H10と右一般入賞口P20とを設けた場合には、補助遊技始動口H10と右一般入賞口P20との設置する位置や入球容易性(例えば、成型物によって調整する)を調整することによって適切な遊技機に設計することができる。一例としては、補助遊技始動口H10への入球比率を相対的に高くすることにより、時間短縮遊技状態におけるベース(大当りが実行されていない状況における、発射した総遊技球数に対する賞球数の割合)を高くすることができる。また、右一般入賞口P20への入球比率を相対的に高くすることにより、時間短縮遊技状態に滞在している期間を長期間に設計することが容易となる。
尚、本例では、大入賞口を2つ備える構成を例示したが、これに限定されることはなく大入賞口が1つの遊技機にも上述した構成を適用可能である。また、本例に係る遊技機に適用可能な構成として、大入賞口(2つ有する大入賞口のうちの1つの大入賞口でもよいし、大入賞口を1つのみ有していてもよい)内に遊技球が通過し得る特定領域を備え、特定領域を通過することにより、大当りの実行(小当り実行中に特定領域に入球することにより、小当り終了後に大当りが実行される)、大当り(又は小当り)終了後の確率変動遊技状態への移行有無、又は、大当り(又は小当り)終了後の時間短縮遊技状態への移行有無、等が決定されるように構成してもよい。
<<本実施形態の出玉設計条件について>>
以上、本実施形態並びに、これらの変更例を記載したが、上述した実施形態に係るぱちんこ遊技機は過剰な出玉性能とならないように各種設計がなされており、以下ではこの点について補足的に説明する。尚、以下の構成が適用できるのは上述した実施形態のみに限定されず、後述するすべての実施形態に適用可能であることを補足しておく。
<短時間の出玉性能>
遊技球の発射を最も多数の遊技球の獲得が見込まれる発射速度及び発射強度により1時間継続して遊技球の発射を行った場合に獲得する遊技球の総数が、発射した遊技球の総数3分の1(約33%)を超え、2.2倍(220%)に満たないように出玉設計がなされている。本例においては、1分間に遊技球を100球発射可能(1時間で6000球の遊技球を発射可能)であるため、設計上、1時間で獲得する遊技球の総数が6000×1/3=2000球を超え、6000×2.2=13200球に満たないように出玉設計がなされている。具体的には、時間当たりの主遊技始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)への入賞個数、主遊技図柄表示装置(例えば、第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20)の作動回数(主遊技図柄の変動回数)、主遊技図柄の当り確率(大当り確率)、特別遊技(大当り遊技、大当りとも称することがある)の内容、確率変動遊技状態や電サポ遊技状態(普通電動役物に係る入賞口の開放等の時間、開放等までの時間、開放等の回数及び普通電動役物が作動することとなる図柄の組合せが表示される確率を入賞が容易となるように変動させる状態)への移行確率と終了条件等が設定されている。
より詳細には、通常遊技状態(非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態)において、主遊技始動口への入賞率が1分間に5.8個、主遊技図柄の変動回数が1分間に5.7回、大当り確率が1/319、特別遊技(大当り遊技)の平均獲得遊技数が1500個、確率変動割合が60%(例えば、特別遊技の6割で特別遊技の終了後に確率変動遊技に移行する)、電サポ遊技は確率変動遊技状態中と、特別遊技終了後の遊技状態が非確率変動遊技状態の場合であって、100回の主遊技図柄の変動が行われるまでに設定され、確率変動遊技状態(電サポ遊技と同時に実行される)において、主遊技始動口への入賞率が1分間に40個(賞球は1個)、主遊技図柄の変動回数が1分間に40.0回、大当り確率が1/159.8に設定され、電サポ遊技(非確率変動遊技状態の場合)において、主遊技始動口への入賞率が1分間に40個、主遊技図柄の変動回数が1分間に40回に設定されている。なお、本例では、特別遊技(大当り遊技)の平均獲得遊技球数と確率変動割合は遊技状態にかかわらず一定に設定されている。
また、本例に係るぱちんこ遊技機においては、1回の大当りにて実行され得る最大のラウンド数は10ラウンドとなっており、このように構成することにより、短時間の出玉性能が高くなりすぎることを抑制することができることとなる。尚、詳細は後述することとなるが、1回の大当りにて11ラウンド以上のラウンドを実行し得るよう構成してもよく、そのように構成する場合には、1回のラウンド又は1回の大当りにて獲得(払出)可能な遊技球数を調整することにより、短時間の出玉性能が高くなりすぎることを抑制することが好適である。また、1時間で獲得する遊技球の総数が6000×1/3=2000球を超える遊技機の構成の一例としては、
一般入賞口に遊技球が1球入球することにより払い出される遊技球数を設計上最大となる15球とし、1時間遊技球を発射し続けても1回も大当り及び小当りに当選しなかった場合においても、1時間で獲得する遊技球の総数が2000球を超えることが望ましく、そのような場合においては、
1時間遊技球を発射し続けた場合に、一般入賞口に少なくとも134球以上入球するような遊技盤面の構成とすることが好適である(遊技釘の配置や一般入賞口の設置位置を適宜調整することによって1時間あたりに少なくとも134球以上遊技球が入球するよう構成している)。そのように構成することによって、
15球×134=2010>2000
となり、1時間で獲得する遊技球の総数が2000球を超える遊技機を設計することができる。
<1時間で獲得する遊技球の総数が12000球に満たない遊技機の構成>
遊技球の発射を最も多数の遊技球の獲得が見込まれる発射速度及び発射強度により1時間継続して遊技球の発射を行った場合に、大当りに1回も当選しなくとも、獲得する遊技球の総数が発射する遊技球の総数の3分の1(約33%)を超えるよう設計し、且つ、遊技球の発射を最も多数の遊技球の獲得が見込まれる発射速度及び発射強度により1時間継続して遊技球の発射を行った場合に、獲得する遊技球の総数が発射する遊技球の総数の200%に満たないよう設計する場合の一例を以下に詳述する。
(1)まず、1時間の間大当りに1回も当選しなかった場合にも、発射する遊技球の総数の3分の1=6000×(1/3)=2000球が獲得できるよう設計されている。
(2)また、1時間遊技球を発射し続けて獲得可能な遊技球数は6000×2(200%)=12000球未満にしなければならない。
(3)上記(1)及び(2)から、1時間の期間にて、大当りによって獲得可能な最大の遊技球数は12000-2000=10000球未満でなければならない。
(4)1回の大当りで払出可能な最大の遊技球数を1500球とした場合(1500球払出可能な大当りを最大払出大当りと称することがある)、10000÷1500=6余り1000であるので、1時間で最大払出大当りを6回実行できることとなるが、大当りによる払出以外で前記余りである1000球以上の払出が生じることで、1時間遊技球を発射し続けて獲得可能な遊技球数が12000球以上となってしまう。時間短縮遊技状態である場合に第2主遊技始動口電動役物B11dが頻繁に開放することで第2主遊技始動口B10に遊技球が大量に入球すると、1時間遊技球を発射し続けて獲得可能な遊技球数が12000球以上となってしまう恐れがある。
(5)上記(4)の理由から、最大払出大当り1回分の払い出される遊技球数を担保し、1時間で最大払出大当りを6-1=5回実行され得るよう遊技機を設計することで、1時間遊技球を発射し続けて獲得可能な遊技球数が12000球以上となってしまうことがない遊技機を設計することができる。
(6)上記(5)のように設計する場合、1時間(60分)で5回の大当りが実行される場合において、ある大当りの実行終了後から次回の大当りの実行終了後までの平均の時間は、60分÷5回=12分となり、大当りの実行時間が3分であった場合、前記ある大当りの実行終了後から次回の大当りの実行開始までの時間は12分-3分=9分となる。
(7)確率変動遊技状態における大当り当選確率が1/40である場合において、前記ある大当りの実行終了後から次回の大当りの実行開始までの図柄変動が確率変動遊技状態における図柄変動であった場合の、大当りとなるまでに実行される平均の変動回数は40回であり、40回の図柄変動を実行して大当りとなる場合の図柄変動1回あたりの平均変動時間は、540秒(9分)÷40=12.5秒となる。
上記のように、1時間で獲得する遊技球の総数が12000球に満たないよう設計した遊技機においては、大当り(最大払出大当り)の実行時間が3分であることに対して、大当りに当選するまでの平均時間が9分であり、大当りに当選していない時間が遊技の3/4を占めてしまい、遊技者の遊技意欲が削がれ易くなってしまう。
<1時間で獲得する遊技球の総数が13200球に満たない遊技機の構成>
遊技球の発射を最も多数の遊技球の獲得が見込まれる発射速度及び発射強度により1時間継続して遊技球の発射を行った場合に、大当りに1回も当選しなくとも、獲得する遊技球の総数が発射する遊技球の総数の3分の1(約33%)を超えるよう設計し、且つ、遊技球の発射を最も多数の遊技球の獲得が見込まれる発射速度及び発射強度により1時間継続して遊技球の発射を行った場合に、獲得する遊技球の総数が発射する遊技球の総数の220%に満たないよう設計する場合の一例を以下に詳述する。
(1)まず、1時間の間大当りに1回も当選しなかった場合にも、発射する遊技球の総数の3分の1=6000×(1/3)=2000球が獲得できるよう設計されている。
(2)また、1時間遊技球を発射し続けて獲得可能な遊技球数は6000×2.2(220%)=13200球未満にしなければならない。
(3)上記(1)及び(2)から、1時間の期間にて、大当りによって獲得可能な最大の遊技球数は13200-2000=11200球未満でなければならない。
(4)1回の大当りで払出可能な最大の遊技球数を1500球とした場合(1500球払出可能な大当りを最大払出大当りと称することがある)、11200÷1500=7余り700であるので、1時間で最大払出大当りを7回実行できることとなるが、大当りによる払出以外で前記余りである700球以上の払出が生じることで、1時間遊技球を発射し続けて獲得可能な遊技球数が13200球以上となってしまう。時間短縮遊技状態である場合に第2主遊技始動口電動役物B11dが頻繁に開放することで第2主遊技始動口B10に遊技球が大量に入球すると、1時間遊技球を発射し続けて獲得可能な遊技球数が13200球以上となってしまう恐れがある。
(5)上記(4)の理由から、最大払出大当り1回分の払い出される遊技球数を担保し、1時間で最大払出大当りを7-1=6回実行され得るよう遊技機を設計することで、1時間遊技球を発射し続けて獲得可能な遊技球数が13200球以上となってしまうことがない遊技機を設計することができる。
(6)上記(5)のように設計する場合、1時間(60分)で6回の大当りが実行される場合において、ある大当りの実行終了後から次回の大当りの実行終了後までの平均の時間は、60分÷6回=10分となり、大当りの実行時間が3分であった場合、前記ある大当りの実行終了後から次回の大当りの実行開始までの時間は10分-3分=7分となる。
(7)確率変動遊技状態における大当り当選確率が1/40である場合において、前記ある大当りの実行終了後から次回の大当りの実行開始までの図柄変動が確率変動遊技状態における図柄変動であった場合の、大当りとなるまでに実行される平均の変動回数は40回であり、40回の図柄変動を実行して大当りとなる場合の図柄変動1回あたりの平均変動時間は、420秒(7分)÷40=10.5秒となる。
上記のように、1時間で獲得する遊技球の総数が13200球に満たないよう設計した遊技機においては、大当り(最大払出大当り)の実行時間が3分であることに対して、大当りに当選するまでの平均時間が7分であり、前述した1時間で獲得する遊技球の総数が12000球に満たない遊技機の構成と比較して、大当りに当選するまでの平均時間と大当りの実行時間とのバランスを改善することができ、遊技者の遊技意欲を高める興趣性の高い遊技機とすることができる。また、図柄変動1回あたりの平均変動時間についても、前述した1時間で獲得する遊技球の総数が12000球に満たない遊技機の構成と比較して、短時間にすることができ、テンポのよい遊技進行を実現可能な遊技機を創出することができることとなる。
<中時間の出玉性能1>
遊技球の発射を4時間継続して、最も多数の遊技球の獲得が見込まれる発射速度及び発射強度により行った場合に獲得する遊技球の総数が発射させた遊技球の総数の5分の2(40%)を超え、かつ、2分の3(150%)に満たないように出玉設計がなされている。本例においては、1分間に遊技球を100球発射可能(4時間で24000球の遊技球を発射可能)であるため、設計上、4時間で獲得する遊技球の総数が24000×0.4=9600球を超え、かつ、24000×1.5=36000球に満たないように出玉設計がなされている。具体的には、時間当たりの主遊技始動口(第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)への入賞個数、主遊技図柄表示装置(第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20)の作動回数(主遊技図柄の変動回数)、主遊技図柄の当り確率(大当り確率)、特別遊技(大当り遊技)の内容、確率変動遊技状態や電サポ遊技状態(普通電動役物に係る入賞口の開放等の時間、開放等までの時間、開放等の回数及び普通電動役物(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)が作動することとなる図柄の組合せが表示される確率を入賞が容易となるように変動させる状態)への移行確率と終了条件等が設定されている。
<中時間の出玉性能2>
遊技球の発射を10時間継続して、最も多数の遊技球の獲得が見込まれる発射速度及び発射強度により行った場合に獲得する遊技球の総数が発射させた遊技球の総数の2分の1を超え、かつ、3分の4(約133%)に満たないように出玉設計がなされている。本例においては、1分間に遊技球を100球発射可能(10時間で60000球の遊技球を発射可能)であるため、設計上、10時間で獲得する遊技球の総数が60000÷2=30000球を超え、かつ、60000×1.34=80400球に満たないように出玉設計がなされている。具体的には、時間当たりの主遊技始動口(第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)への入賞個数、主遊技図柄表示装置(第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20)の作動回数(主遊技図柄の変動回数)、主遊技図柄の当り確率(大当り確率)、特別遊技(大当り遊技)の内容、確率変動遊技状態や電サポ遊技状態(普通電動役物に係る入賞口の開放等の時間、開放等までの時間、開放等の回数及び普通電動役物(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)が作動することとなる図柄の組合せが表示される確率を入賞が容易となるように変動させる状態)への移行確率と終了条件等が設定されている。
主遊技始動口への入賞率、主遊技図柄の変動回数、大当り確率、特別遊技(大当り遊技)の平均獲得遊技球数、確率変動割合や電サポ遊技の移行・終了割合は前述の通りであり、獲得する遊技球の総数が発射させた遊技球の総数の2分の1以下とならないように、遊技機の主遊技始動口や一般入賞口の賞球数は夫々2個、3個に設定されている。ここで、出玉性能の中核をなす特別遊技への移行可否を決定する際には、電子的な抽選を実行しているため、特定の10時間においては設計値よりも特別遊技に移行する頻度が低い場合も想定される。そこで、このような場合でも一定の賞球数が得られる(例えば、10時間あたり18000個)ように一般入賞口の賞球数や入賞割合が設計されており、一日当りの消費遊技球数を一定の範囲に収めていることが可能となり、ユーザーフレンドリーな遊技機とすることができる。
<役物に係る出玉性能>
尚、本例においては、特別電動役物として機能する大入賞口(第1大入賞口C10、第2大入賞口C20など)開放時における大入賞口への入賞と、普通電動役物(本例では、第2主遊技始動口電動役物B11d)として機能し、普通電動役物開放時における普通電動役物が取り付けられた入賞口(本例では、第2主遊技始動口B10)への入賞とが、役物の作動によって入賞が容易になった入賞口への入賞に該当する。遊技機の射幸性を一定程度に収めるため、本例では、これらの役物により獲得できる遊技球数が獲得できるすべての遊技球数の7割となるように、また、大当りにより獲得できる遊技球数が獲得できるすべての遊技球数の6割となるように、出玉設計がなされている。
尚、獲得する遊技球の数のうち役物の作動によるものの割合とは、役物比率と称することがあり、役物比率とは、すべての賞球払出数に対する大入賞口による賞球払出数及び普通電動役物が設けられている入賞口(本例では、第2主遊技始動口B10)による賞球払出数が占める割合であり、本例においては、第1主遊技始動口A10と第2主遊技始動口B10と第1大入賞口C10(第2大入賞口C20)と一般入賞口との合計の賞球払出数に対する、第2主遊技始動口B10と第1大入賞口C10(第2大入賞口C20)との合計の賞球払出数が占める割合となっている。
また、役物が連続して作動する場合における当該役物の作動によるものの割合とは、連続役物比率と称することがあり、連続役物比率とは、すべての賞球払出数に対する大入賞口による賞球払出数が占める割合であり、本例においては、第1主遊技始動口A10と第2主遊技始動口B10と第1大入賞口C10(第2大入賞口C20)と一般入賞口との合計の賞球払出数に対する、第1大入賞口C10(第2大入賞口C20)の賞球払出数が占める割合となっている。また、より厳密には、連続役物比率とは、すべての賞球払出数に対する、条件装置作動フラグがオンとなっている場合の大入賞口による賞球払出数が占める割合であるため、そのように連続役物比率を算出する場合には、大入賞口の賞球払出数を記憶するためのリングバッファを2つ設けて、一方のリングバッファには、条件装置作動フラグがオンである場合の大入賞口による賞球払出数(大当りによる賞球払出数)を記憶し、他方のリングバッファには、条件装置作動フラグがオフである場合の大入賞口による賞球払出数(小当りによる賞球払出数)を記憶することによって連続役物比率を算出(記憶)するよう構成してもよい。
なお、上述のとおり、獲得する遊技球の数のうち役物の作動によるものの割合を抑止するため、特別電動役物が搭載されている本例においては、普通電動役物は1つのみの搭載に留めている。ちなみに、本例では、普通電動役物(本例では、第2主遊技始動口電動役物B11d)の作動契機をゲートの形状をしている補助遊技始動口H10への入球としているが、メカ式チューリップのような他の役物(大入賞口以外)の入賞により作動するように構成することもできる。なお、いうまでもないが、当該普通電動役物の作動により開放等する入賞口との関係は遊技状態によって変化することなく、一対一となるように設定されている。
(第2実施形態)
次に、各構成要素について説明する前に、第2実施形態に係るぱちんこ遊技機の特徴(概略)を説明する。以下、図面を参照しながら、各要素について詳述する。
尚、以下の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等は、他の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等と同一である場合があるが、これらはそれぞれ単独の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等であることを示している(例えば、本実施形態におけるステップ2102と第2実施形態におけるステップ2102は、別の実施形態におけるステップ2102であるため、それぞれ単独で機能する処理である)。
尚、限定頻度とは、特定の図柄が停止表示された後の主遊技図柄の変動態様の種類及び/又は選択率が、当該特定の図柄が停止表示される前の主遊技図柄の変動態様の種類及び/又は選択率とは異なる状態(限定頻度状態)のことである。
ここで、第2実施形態に係るぱちんこ遊技機は、ゼロクリア可能な第1・第2主遊技図柄変動管理用タイマMP11t‐C(デクリメントカウンタ)を有している。更に、第2実施形態に係るぱちんこ遊技機は、時間を計測可能な補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t‐Hを更に備えている。また、第2実施形態に係るぱちんこ遊技機は、第2主遊技始動口B10の電動役物B11dの駆動(開放)時間を計測する第2主遊技始動口電動役物開放タイマMP22t‐Bとを有している。また、第2実施形態に係るぱちんこ遊技機は、第1大入賞口C10と第2大入賞口C20への入賞球を計測する入賞球カウンタMP33cを有している。特別遊技時間管理手段MP34は、ラウンド時間を管理する特別遊技用タイマMP34tを更に有している。
ここで、第2実施形態に係るぱちんこ遊技機は、確変回数をカウント可能な確変回数カウンタMP51c、時短回数をカウント可能な時短回数カウンタMP52c、を有している。ここで、「特定遊技」とは、例えば、特別遊技への抽選確率が通常遊技時よりも高い確率変動遊技や、主遊技図柄の変動時間が通常遊技時よりも相対的に短い時間短縮遊技を指す。
ここで、第2実施形態においては、時間短縮遊技中には、非時間短縮遊技中と比較して、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の変動時間が相対的に短縮される(時間短縮機能)。更に、補助遊技図柄の変動時間も相対的に短縮されると共に、第2主遊技始動口B10の電動役物B11dの開放延長時間が相対的に延長される(開放時間延長機能)。また、第2実施形態における時間短縮遊技は、第1主遊技図柄の変動回数と第2主遊技図柄の変動回数の合計値が所定回数を超えた場合に終了する。即ち、時短回数は、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の変動(停止)毎に減算されるよう構成されている。尚、第2実施形態に係るぱちんこ遊技機は、例えば、図柄変動の度に所定確率で特定遊技(例えば確率変動遊技や時間短縮遊技)から通常遊技への移行抽選を行う機能を有していてもよい(いわゆる、転落抽選機能を有するぱちんこ遊技機の場合)。
次に、遊技周辺機器について説明する。尚、一部の周辺機器については既に詳細構成を述べたので、残る構成について簡潔に説明する。まず、遊技周辺機器は、第1主遊技側の周辺機器である第1主遊技周辺機器Aと、第2主遊技側の周辺機器である第2主遊技周辺機器Bと、第1主遊技側と第2主遊技側の共用周辺機器である第1・第2主遊技共用周辺機器Cと、補助遊技に関する補助遊技周辺機器Hと、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SM、サブサブ制御部SS(及び演出表示装置SG)等、を有している。ここで、サブメイン制御部SMにより制御される演出は、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の変動と時間的に同期の取れた形での装飾図柄の変動を含め、遊技の結果に影響を与えない情報のみの表示に係るものである。以下、これらの周辺機器を順番に説明する。
まず、第1主遊技周辺機器Aは、特別遊技移行の契機となる第1主遊技始動口A10と、第1主遊技図柄の停止表示及び変動表示が可能な第1主遊技図柄表示装置A20と、を有している。
次に、第2主遊技周辺機器Bは、特別遊技移行の契機となる第2主遊技始動口B10と、第2主遊技図柄の停止表示及び変動表示が可能な第2主遊技図柄表示装置B20と、を有している。
次に、第1・第2主遊技共用周辺機器Cは、通常遊技の際には閉状態にあり、特別遊技(大当り)の際には所定条件下で開状態となる第1大入賞口C10及び第2大入賞口C20を有している。
次に、補助遊技周辺機器Hは、第2主遊技始動口B10の第2主遊技始動口電動役物B11dの開放の契機となる補助遊技始動口H10と、補助遊技図柄の停止表示及び変動表示が可能な補助遊技図柄表示装置H20とを有している。
ここで、装図変動時間管理タイマSM21tは、装飾図柄の変動時間を計時するよう構成されている。
次に、滞在ステージ管理カウンタSM23cは、演出ステージを切り替えるために特別遊技の終了から特定遊技状態において主遊技図柄が何回変動したかをカウントするよう構成されている。また、連荘回数カウンタSM23c2は、継続している特定遊技中に連続して大当りに当選した回数をカウントするよう構成されている。
次に、先読み演出実行カウンタSM26cは、保留先読み演出を主遊技図柄の複数変動に亘って実行する場合における当該保留先読み演出の進行状況を管理するよう構成されている。
また、演出表示手段(サブサブ制御部)SSは、演出表示手段(サブサブ制御部)SSからの情報に基づいて演出に係る画像を表示する演出表示装置SGと電気的に接続されている。ここで、演出表示装置SGは、画像を表示する表示領域SG10を有している。
ここで、表示領域SG10は、装飾図柄を変動表示するための装飾図柄表示領域SG11と、主遊技保留情報を表示する第1保留表示部SG12(及び第2保留表示部SG13)と、を有している。
尚、第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20及び補助遊技図柄表示装置H20が、主制御基板Mと情報伝達可能に接続されており、残る演出表示手段(サブサブ制御部)SSが、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMと情報伝達可能に接続されている。即ち、第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20及び補助遊技図柄表示装置H20は、主制御基板Mにより制御され、演出表示手段(サブサブ制御部)SSは、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMにより制御されることを意味する。尚、主制御基板Mと片方向通信(一方向通信)により制御される他の周辺機器を介して、別の周辺機器を制御するように構成してもよい。
次に、図59は、図7におけるステップ1200のサブルーチンに係る、電動役物駆動判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1202で、主制御基板MのCPUMCは、電動役物開放中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1202でYesの場合、ステップ1204で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1204でYesの場合、ステップ1206で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄に関する保留球があるか否かを判定する。ステップ1206でYesの場合、ステップ1216で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技側の遊技状態(補助遊技時短フラグのフラグ状態)を取得すると共に、当該取得した補助遊技側の遊技状態及び当該保留球に基づく補助遊技図柄乱数に基づき停止図柄を決定(例えば、補助遊技時短フラグがオンである場合には、オフである場合と比して高確率で当選図柄を選択)して主制御基板MのRAM領域に一時記憶する。
ここで、同図右は、補助遊技停止図柄決定用抽選テーブルの一例である。同テーブルに示されるように、本例においては、停止図柄は「D0、D1、D2」が存在し、当り図柄となる停止図柄は「D1、D2」であり、夫々が停止したことに起因して開放することとなる電動役物の開放態様は、非時間短縮遊技時においては、停止した図柄が「D1」である場合、開放態様は(0.2秒間開放→閉鎖)であり、停止した図柄が「D2」である場合、開放態様は(0.2秒間開放→0.8秒間閉鎖→5.0秒間開放、閉鎖)である(最長開放)。また、時間短縮遊技時においては、停止した図柄が「D1」である場合、開放態様は(1秒間開放→1秒間閉鎖→1秒間開放→1秒間閉鎖→1秒間開放→閉鎖)であり、停止した図柄が「D2」である場合、開放態様は(0.2秒間開放→0.8秒間閉鎖→4.0秒間開放→閉鎖)であるよう構成されている。尚、非時間短縮遊技時には停止図柄はハズレ図柄「D0」となり易く、時間短縮遊技時には停止図柄は当り図柄「D1」となり易いよう構成されている。
次に、ステップ1218で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技側の遊技状態(補助遊技時短フラグのフラグ状態)に基づき、補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t‐Cに補助遊技図柄の変動時間に係る所定時間(例えば、補助遊技時短フラグがオンの場合には1秒、補助遊技時短フラグがオフの場合には10秒)をセットする。そして、ステップ1220で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技状態一時記憶手段MB10‐Hのフラグエリア内にある、補助遊技図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ1222で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのRAM領域に一時記憶されている保留情報を更新すると共に、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t‐Hをスタートした後、補助遊技図柄表示部H21g上で補助遊技図柄の変動表示を開始する。
次に、ステップ1224で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄の変動時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1224でYesの場合、ステップ1226で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄の停止図柄を取得すると共に、当該取得した補助遊技図柄の停止図柄を補助遊技図柄表示部H21g上で確定表示する。そして、ステップ1228で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技状態一時記憶手段MB10‐Hのフラグエリア内にある、補助遊技図柄変動中フラグをオフにする。次に、ステップ1230で、主制御基板MのCPUMCは、当該補助遊技図柄の停止図柄が「当り」(本例では、D1・D2)であるか否かを判定する。ステップ1230でYesの場合、ステップ1232で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技側の当り図柄に基づき、開放態様(例えば、当り図柄「D1」の場合には、1秒間開放→1秒間閉鎖→1秒間開放→1秒間閉鎖→1秒間開放→閉鎖となる開放態様、当り図柄「D2」の場合には、0.2秒開放、0.8秒閉鎖、5秒開放となる開放態様)を決定し、電動役物の開放時間(開閉時間)に係る所定時間をセットする。次に、ステップ1234で、主制御基板MのCPUMCは、電動役物開放中フラグをオンにする。そして、ステップ1236で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口B10の第2主遊技電動役物B11dを開放する。次に、ステップ1238で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1238でYesの場合、ステップ1239で、主制御基板MのCPUMCは、当該停止図柄が所定の当り図柄(本例では、D2)であるか否かを判定する。ステップ1239でYesの場合、ステップ1240で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口電動役物B11dの最長開放が開始される旨の情報である、サブ側への電動役物最長開放開始コマンドをセットし、ステップ1242に移行する。尚、第2実施形態においては、主遊技時短フラグオフ且つ補助遊技停止図柄が所定の当り図柄(D2)である場合に第2主遊技始動口電動役物B11dを開放し続ける時間が最長となるよう構成されている。
次に、ステップ1242で、主制御基板MのCPUMCは、電動役物の開放時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1242でYesの場合、ステップ1244及びステップ1246で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口B10の第2主遊技電動役物B11dを閉鎖すると共に、電動役物開放中フラグをオフにする。次に、ステップ1248で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口電動役物B11dの最長開放が終了した旨の情報である、サブ側への電動役物最長開放終了コマンドをセットし、次の処理(ステップ1300の処理)に移行する。
尚、ステップ1202でNoの場合にはステップ1242に移行し、ステップ1204でNoの場合にはステップ1224に移行し、ステップ1206、ステップ1224、ステップ1230、ステップ1238、ステップ1239及びステップ1242でNoの場合には次の処理(ステップ1300の処理)に移行する。
また、本フローチャートでは、便宜上、ステップ1226での停止図柄表示後、すぐに次のステップに移行しているが、これには限定されない。その場合には、500ms程度の停止表示固定時間を経てから次の処理に移行するよう構成してもよい(例えば、停止表示固定中フラグ及びタイマを利用して分岐処理を行うことによりこの処理を達成可能である)。
次に、図60は、図24におけるステップ1400(1){ステップ1400(2)}のサブルーチンに係る、第1主遊技図柄表示処理(第2主遊技図柄表示処理)のフローチャートである。尚、本処理は、第1主遊技図柄側と第2主遊技図柄とで略同一の処理となるため、第1主遊技図柄側について主に説明し、第2主遊技図柄側の処理については括弧書きとする。まず、ステップ1403で、主制御基板MのCPUMCは、変動開始条件が成立しているか否かを判定する。ここで、当該変動開始条件は、特別遊技中(又は条件装置作動中)でない、且つ、主遊技図柄変動中でない、且つ、主遊技図柄の保留が存在することが条件となる。尚、本例では図示していないが、変動固定時間(主遊技図柄の確定表示後、当該確定表示図柄を停止表示する時間)を設ける場合、変動固定時間中には、次変動の変動開始条件を満たさないよう構成してもよい。
ステップ1403でYesの場合、ステップ1405及びステップ1406で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのRAM領域に一時記憶されている、今回の図柄変動に係る第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)を読み出すと共に、当該第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)を削除し、主制御基板MのRAM領域に一時記憶されている残りの情報をシフトする(保留消化処理)。次に、ステップ1410‐1で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、当選抽選乱数)に基づき、主遊技図柄当否抽選を実行する。
次に、ステップ1410‐2で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技図柄当否抽選結果及び第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、図柄抽選乱数)に基づいて主遊技図柄に関する停止図柄を決定し、これらをRAM領域に一時記憶する。
次に、ステップ1411で、主制御基板MのCPUMCは、当該カウンタ値が0であるか否かを判定する。ステップ1411でYesの場合、換言すれば、通常遊技状態(非確率変動・非時間短縮遊技状態)である場合、ステップ1412で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技図柄当否抽選結果及び第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、変動態様抽選乱数)に基づいて主遊技図柄の変動態様を決定し、これらを主制御基板MのRAM領域に一時記憶して、ステップ1414に移行する。
他方、ステップ1411でNoの場合、換言すると、確率変動遊技状態である場合、ステップ1450で、主制御基板MのCPUMCは、後述する、限定頻度変動態様決定処理を実行する。次に、ステップ1413で、主制御基板MのCPUMCは、限定頻度カウンタMN52cのカウンタ値を1減算(デクリメント)し、ステップ1414に移行する。また、ステップ1413の処理は、ステップ1420でYesとなった直後(変動時間が終了したタイミング)にて実行するよう構成してもよい。
次に、ステップ1414で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのRAM領域に一時記憶された主遊技図柄に係るコマンド(停止図柄情報、停止図柄の属性情報、変動態様情報等)及び現在の遊技状態に係るコマンド(図柄変動表示開始指示コマンド)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1415で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技図柄の変動時間に係る所定時間を第1・第2主遊技図柄変動管理用タイマMP11t‐Cにセットする。次に、ステップ1416で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)の第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)上で、主制御基板MのRAM領域に一時記憶された変動態様に従い、主遊技図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1417で、主制御基板MのCPUMCは、変動中フラグをオンにし、ステップ1420に移行する。
他方、ステップ1403でNoの場合、ステップ1419で、主制御基板MのCPUMCは、変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1419でYesの場合にはステップ1420に移行し、ステップ1419でNoの場合には次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。
次に、ステップ1420で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技図柄の変動時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1420でYesの場合、ステップ1422で、主制御基板MのCPUMCは、図柄変動が終了する旨の情報(図柄確定表示指示コマンド)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1423で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)の第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)上での主遊技図柄の変動表示を停止し、主制御基板MのRAM領域に一時記憶されている停止図柄を確定停止図柄として表示制御する。次に、ステップ1424で、主制御基板MのCPUMCは、変動中フラグをオフにする。
次に、ステップ1430で、主制御基板MのCPUMCは、当該主遊技図柄の停止図柄が大当り図柄であるか否かを判定する。ステップ1430でYesの場合、ステップ1431で、主制御基板MのCPUMCは、限定頻度カウンタに所定回数(本例では、80回)をセットする。尚、本例においては、全ての大当り図柄に係る特別遊技終了後に特定遊技状態(回数制限付き確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態の処理)に移行するよう構成されている。次に、ステップ1440で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動フラグをオンにし、ステップ1500に移行する。他方、ステップ1430でNoの場合には、ステップ1500に移行する。
次に、ステップ1500で、主制御基板MのCPUMCは、後述の特定遊技終了判定処理を実行し、次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。尚、ステップ1420でNoの場合にも、次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。
次に、図61は、図60におけるステップ1450のサブルーチンに係る、限定頻度変動態様決定処理のフローチャートである。まず、ステップ1452で、主制御基板MのCPUMCは、限定頻度カウンタMN52cを参照し、当該カウンタ値Gが第1段階範囲内の値(80≧G>50)であるか否かを判定する。ステップ1452でYesの場合、ステップ1454で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技側乱数、当否抽選結果に基づき、主遊技図柄に係る変動態様(変動時間)を決定し、次の処理(ステップ1413の処理)に移行する。
ここで、図62(限定頻度テーブル1)は、限定頻度変動態様決定用抽選テーブルMN52taの一例である。本例に示されるように、第2実施形態においては、限定頻度カウンタ値Gが所定の範囲内の値(80≧G>50)である場合に限定頻度テーブル1が参照される。尚、第1主遊技側と第2主遊技側とで参照するテーブルは同一の内容である。また、当り時の変動時間はハズレ時の変動時間と比較して相対的に長くなっている。尚、限定頻度テーブル2及び限定頻度テーブル3と比較すると、限定頻度テーブル1が最も平均の変動時間が短くなるよう構成されている。また、限定頻度テーブル1においては保留球数に拘らず同様のテーブルを参照するよう構成されている。
他方、ステップ1452でNoの場合、ステップ1456で、主制御基板MのCPUMCは、限定頻度カウンタMN52cを参照し、当該カウンタ値Gが第2段階範囲内(50≧G>10)の値であるか否かを判定する。ステップ1456でYesの場合、ステップ1458で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技側乱数、当否抽選結果、第2主遊技側の保留球数に基づき、主遊技図柄に係る変動態様(変動時間)を決定し、次の処理(ステップ1413の処理)に移行する。
ここで、図62(限定頻度テーブル2)は、限定頻度変動態様決定用抽選テーブルMN52taの一例である。本例に示されるように、第2実施形態においては、限定頻度カウンタ値Gが所定の範囲内(50≧G>10)の値である場合に限定頻度テーブル2が参照される。尚、第1主遊技側と第2主遊技側とで参照するテーブルは同一の内容となっている。また、当り時の変動時間はハズレ時の変動時間と比較して相対的に長くなっている。尚、限定頻度テーブル2及び限定頻度テーブル3と比較すると、限定頻度テーブル2が最も平均の変動時間が長くなるよう構成されている。また、限定頻度テーブル2においては保留球が0個または1個存在する場合に比べて2個又は3個存在する場合の方が平均の変動時間が短くなるよう構成されている。
他方、ステップ1456でNoの場合、換言すると、限定頻度カウンタ値Gが第3段階範囲内(10≧G)の値である場合、ステップ1460で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技側乱数、当否抽選結果に基づき、主遊技図柄に係る変動態様(変動時間)を決定し、次の処理(ステップ1413の処理)に移行する。
ここで、図62(限定頻度テーブル3)は、限定頻度変動態様決定用抽選テーブルMN52taの一例である。本例に示されるように、第2実施形態においては、限定頻度カウンタ値Gが所定の範囲(10≧G)である場合に限定頻度テーブル3が参照される。尚、第1主遊技側と第2主遊技側とで参照するテーブルは同一の内容となっている。また、限定頻度テーブル3にて選択され得る変動時間は1種類のみとなっており、当否抽選結果、保留球数に拘らず一定となっている。
尚、限定頻度テーブルの内容はこれには限定されず、所定の段階(例えば、第1段階)においてのみ、第1主遊技側と第2主遊技側とで、参照する限定頻度テーブルの内容が同一となるよう構成してもよい。また、所定の段階(例えば、第3段階)においては、(第1主遊技側、第2主遊技側の双方において)保留数に拘らず変動態様が決定されるように構成してもよい。そのように構成しない場合には、第1主遊技側では保留数に拘らず同一のテーブルから変動態様を選択し、第2主遊技側では、保留数が所定個数以上の場合には、保留数が所定個数以下の場合より相対的に短い変動時間となるよう構成することが望ましい。
尚、第2実施形態においては、限定頻度テーブルは3種類とし、限定頻度テーブル1→限定頻度テーブル2→限定頻度テーブル3の順に3段階に切り替えるよう構成(いわゆる3段階ST)したがこれには限定されず、限定頻度テーブルの種類を何種類としても、参照するテーブルの順序を変更しても何ら問題ない。更には、限定頻度テーブル1と限定頻度テーブル2との2つのテーブルを有し、参照するテーブルを、限定頻度テーブル1→限定頻度テーブル2→限定頻度テーブル1の順に切り替えて3段階STの態様としてもよい。
次に、図63は、図60におけるステップ1500のサブルーチンに係る、特定遊技終了判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1502で、主制御基板MのCPUMCは、確変回数カウンタMP51cのカウンタ値が0より大きいか否かを判定する。ステップ1502でYesの場合、ステップ1504で、主制御基板MのCPUMCは、確変回数カウンタMP51cのカウンタ値を1減算(デクリメント)する。ステップ1504でYesの場合、ステップ1506で、主制御基板MのCPUMCは、確変回数カウンタMP51cを参照し、当該カウンタ値が0であるか否かを判定する。ステップ1506でYesの場合、ステップ1508で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技確変フラグをオフにし、ステップ1510に移行する。尚、ステップ1502又はステップ1506でNoの場合にも、ステップ1510に移行する。
次に、ステップ1510で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値が0より大きいか否かを判定する。ステップ1510でYesの場合、ステップ1512で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値を1減算(デクリメント)する。次に、ステップ1514で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cを参照し、当該カウンタ値が0であるか否かを判定する。ステップ1514でYesの場合、ステップ1516で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグをオフにする。次に、ステップ1518で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技時短フラグをオフにし、次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。尚、ステップ1510又はステップ1514でNoの場合にも次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。
次に、図64は、図7におけるステップ1550のサブルーチンに係る、特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1552で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1552でYesの場合、ステップ1554で、主制御基板MのCPUMCは、特定遊技フラグ(主遊技確変フラグ・主遊技時短フラグ・補助遊技時短フラグ)をオフにする。次に、ステップ1556で、主制御基板MのCPUMCは、確変回数カウンタMP51cの値をクリアする。次に、ステップ1558で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cの値をクリアする。次に、ステップ1560で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技移行許可フラグをオンにする。次に、ステップ1562で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動フラグをオフにし、次の処理(ステップ1600の処理)に移行する。尚、ステップ1552でNoの場合も、次の処理(ステップ1600の処理)に移行する。
このように、役物連続作動装置(特別遊技移行許可フラグ、大当りフラグとも称することがある)は、1つのみとなるように構成されており、ノイズ等の不測の事態が生じたとしても、特別遊技移行許可フラグが増加して、重複した役物連続作動装置の作動(大当り)が発生しないように構成されている。また、当該フラグは、大当り処理(大入賞口の作動条件)の作動条件となっているものの、大入賞口以外の可変入賞装置の作動を容易にする条件としては用いられていない。また、役物連続作動装置の作動契機が発生した場合(例えば、条件装置作動フラグがオンとなった場合)には、当該役物連続作動装置を直ちに作動させる(特別遊技移行許可フラグを直ちにオンにする)ように構成されている。尚、役物連続作動装置の作動とは、役物連続作動装置の作動契機が発生した時から(例えば、大当りが開始した時から、大当り図柄が停止した時から)、当該役物連続作動装置に係る特別電動役物に係る大入賞口が連続して開放等をしている状態を経て(例えば、大当りの実行中を経て)、当該状態が終了する時まで(例えば、大当りが終了する時まで)をいう。
更に、前述したとおり、本例では、条件装置作動フラグがオンとなった場合(例えば、本実施形態における図30のステップ1550の処理を実行した場合)に限り役物連続作動装置が作動(特別遊技移行許可フラグをオンと)するようになっているが、遊技球が大入賞口以外の特定の入賞口に入賞し、又は特定のゲート(大入賞口内に設けられているゲートを除く。)若しくは大入賞口以外の特定の入賞口内の特定の領域を通過したときにフラグをセット(特別遊技移行許可フラグをオンに)するように構成することも可能である(例えば、補助遊技始動口H10と兼用となる「特定のゲート」(役物連続作動ゲートとも称する)を有しており、大当り図柄が停止したことにより、役物連続作動ゲートへの遊技球の入球が有効となり、その後役物連続作動ゲートに遊技球を入球させることにより、大当りが開始する)。ちなみに、上記の条件として記載された「特定」とは、一の遊技機の特性として決定されているものであり、遊技の都度により変動しないように設定し、予め定められていることが望ましい。また、特定の領域を複数、予め定めておくことも可能である。
次に、図65は、図7におけるステップ1650のサブルーチンに係る、特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。まず、ステップ1652で、主制御基板MのCPUMCは、確変回数カウンタMP51cに所定回数(本例では、80回)をセットする。次に、ステップ1654で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技確変フラグをオンにする。次に、ステップ1656で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cに所定回数(本例では、80回)をセットする。次に、ステップ1658で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグをオンにする。次に、ステップ1658で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技時短フラグをオンにし、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。
次に、図66~図73を参照して、サブメイン制御部SM側で実行される制御処理を説明する。まず、図66は、第2実施形態に係るぱちんこ遊技機における、副制御基板S側(特に、サブメイン制御部SM側)のメインフローチャートである。ここで、同図(d)の処理は、遊技機への電源投入時等のリセット後に実行されるサブメイン制御部SM側での処理である。即ち、遊技機への電源投入時において、ステップ2002で、サブメイン制御部SMのCPUSCは、メイン側(主制御基板M側)から受信した情報に基づき、初期処理を実行する(例えば、RAMクリア情報を受信した場合→サブ側のRAMを初期化、各種情報コマンドを受信した場合→電断時の演出関連情報をサブ側のRAMに再セット)。その後、サブメイン制御部SMの繰り返し処理ルーチンである(f)を繰り返し実行するループ処理に移行する。ここで、(f)が実行された場合、同図(f)の処理に示されるように、まず、ステップ2050‐2で、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMのCPUSCは、後述する滞在ステージ決定処理を実行する。次に、ステップ2100‐2で、副制御基板SのCPUSCは、後述する保留情報管理処理を実行する。次に、ステップ2200‐2で、副制御基板SのCPUSCは、後述する装飾図柄表示内容決定処理を実行する。次に、ステップ2300‐2で、副制御基板SのCPUSCは、後述する装飾図柄表示制御処理を実行する。次に、ステップ2400‐2で、副制御基板SのCPUSCは、後述する特別遊技関連表示制御処理を実行する。次に、ステップ2999で、副制御基板SのCPUSCは、表示コマンド送信制御処理(これら一連のサブルーチンでセットされたコマンドをサブサブ制御部SS側に送信する)を実行し、本繰り返し処理ルーチンを終了する。
以上のように、サブメイン制御部SMは、リセット後、サブメイン側ルーチン(S2050‐2~S2999)をループ処理する形態を採用している。また、同図(e)の処理は、サブメイン制御部SMの割り込み処理であり、前述した主制御基板MにおけるSTB信号線からの信号がサブメイン制御部SMのCPUの一端子(本例では、NMI端子)に接続されていた場合における処理フロー(e)である。即ち、サブメイン制御部SMにおいてNMI割り込みが発生した場合(STB信号線がオンとなった場合)、ステップ2004で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側からのコマンド入力ポート(前述したデータ信号線の入力ポート)を確認する。そして、ステップ2006で、副制御基板SのCPUSCは、当該確認結果に基づき、サブメイン制御部SM側のRAM領域に、主制御基板M側から送信されたコマンドを一時記憶し、本割り込み処理直前に実行されていた処理へ復帰する。
次に、図67は、図66におけるステップ2050‐2のサブルーチンに係る、滞在ステージ決定処理のフローチャートである。まず、ステップ2052‐2で、副制御基板SのCPUSCは、メイン側で特定遊技が開始(本例では、確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態に移行)したか否かを判定する。ステップ2052‐2でYesの場合、ステップ2054‐2で、副制御基板SのCPUSCは、滞在ステージ管理カウンタSM23cの値に初期値(例えば、1)をセットする。次に、ステップ2056‐2で、副制御基板SのCPUSCは、特定遊技実行中フラグをオンにし、ステップ2066‐2に移行する。
ここで、特定遊技実行中フラグとは、特定遊技(例えば、確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態であり、いわゆるST)状態であることを示すフラグであり、特定遊技の開始を契機としてオンとなり、大当り又は滞在ステージ管理カウンタSM23cの値が上限値(例えば、STの上限回数である80)を超えたことを契機としてオフとなるよう構成されている。
他方、ステップ2052‐2でNoの場合、ステップ2058‐2で、副制御基板SのCPUSCは、特定遊技が終了したか否かを判定する{例えば、メイン側情報一時記憶手段SM11bを参照して判定、又は滞在ステージ管理カウンタSM23cの値が上限値(例えば、STの上限回数である80)を超えたかを判定}。ステップ2058‐2でYesの場合、ステップ2060‐2で、副制御基板SのCPUSCは、滞在ステージ管理カウンタSM23cの値をリセット(ゼロクリア)する。次に、ステップ2062‐2で、副制御基板SのCPUSCは、特定遊技実行中フラグをオフにする。次に、ステップ2064‐2で、副制御基板SのCPUSCは、連荘回数カウンタSM23c2(特定遊技中の大当りが連続した回数を計数するカウンタであり、後述のステップ2410‐2の処理にて値が加算される)の値をリセット(ゼロクリア)し、ステップ2066‐2に移行する。尚、ステップ2058‐2でNoの場合にも、ステップ2066‐2に移行する。
次に、ステップ2066‐2で、副制御基板SのCPUSCは、特定遊技実行中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2066‐2でYesの場合、ステップ2068‐2で、副制御基板SのCPUSCは、新たに主遊技図柄が停止したか否かを判定する。ステップ2068‐2でYesの場合、ステップ2070‐2で、副制御基板SのCPUSCは、滞在ステージ管理カウンタSM23cの値に1加算(インクリメント)し、ステップ2072‐2に移行する。他方、ステップ2068‐2でNoの場合、ステップ2070‐2の処理を実行せずに、ステップ2072‐2に移行する。
次に、ステップ2072‐2で、副制御基板SのCPUSCは、当該カウンタ値が第1の範囲内の値(1~30)であるか否かを判定する。ステップ2072‐2でYesの場合、ステップ2074‐2で、副制御基板SのCPUSCは、滞在ステージとして「短演出ステージ」をセット(副制御基板SのRAM領域に一時記憶)し、次の処理(ステップ2100‐2の処理)に移行する。
他方、ステップ2072‐2でNoの場合、ステップ2076‐2で、副制御基板SのCPUSCは、滞在ステージ管理カウンタSM23cを参照し、当該カウンタ値が第2の範囲内の値(31~70)であるか否かを判定する。ステップ2076‐2でYesの場合、ステップ2078‐2で、副制御基板SのCPUSCは、滞在ステージとして「長演出ステージ」をセット(RAM領域に一時記憶)し、次の処理(ステップ2100‐2の処理)に移行する。
他方、ステップ2076‐2でNoの場合、ステップ2080‐2で、副制御基板SのCPUSCは、滞在ステージ管理カウンタSM23cを参照し、当該カウンタ値が第3の範囲内の値(71~80)であるか否かを判定する。ステップ2080‐2でYesの場合、ステップ2082‐2で、副制御基板SのCPUSCは、滞在ステージとして「固定演出ステージ」をセット(RAM領域に一時記憶)し、次の処理(ステップ2100‐2の処理)に移行する。尚、ステップ2066‐2、ステップ2080‐2でNoの場合(例えば、特定遊技中でない場合)にも、次の処理(ステップ2100‐2の処理)に移行する。
尚、第2実施形態では、3段階目(固定演出ステージ)は当否抽選結果に係わらず、態様が1種類(本例では、5秒)のみ、演出内容も1種類(本例では、先読み時と非先読み時で表示内容が異なるが、系統としては固定時間演出のみ)であるが、複数の変動態様、演出内容を設けてもよい。そのように構成した場合、3段階目の演出内容の種類は2段階目(長演出ステージ)と比べて少ないことが望ましい。傾向としては、変動パターン・演出内容共に、その種類数が「第2段階>第1段階>第3段階」であることが望ましい。
このように構成することで、特定遊技中の図柄変動回数を計数する滞在ステージ管理カウンタSM23cの値に基づき、演出内容を決定するための滞在ステージを切り替えることが可能となる。
次に、図68は、図66におけるステップ2100‐2のサブルーチンに係る、保留情報管理処理のフローチャートである。まず、ステップ2102‐2で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から新たな電動役物最長開放開始コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2102‐2でYesの場合、換言すれば、第2主遊技始動口電動役物B11dの最長開放が開始された場合、ステップ2104‐2で、副制御基板SのCPUSCは、電動役物最長開放中フラグをオンにし、ステップ2110‐2に移行する。他方、ステップ2102‐2でNoの場合、ステップ2106‐2で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から新たな電動役物最長開放終了コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2106‐2でYesの場合、換言すれば、第2主遊技始動口電動役物B11dの最長開放が終了した場合、ステップ2108‐2で、副制御基板SのCPUSCは、電動役物最長開放中フラグをオフにし、ステップ2110‐2に移行する。他方、ステップ2106‐2でNoの場合にも、ステップ2110‐2に移行する。
ここで、電動役物最長開放中フラグとは、第2主遊技始動口電動役物B11dが、1度に開放し続ける時間が最長となる開放態様にて開放(最長開放)されている期間中にオンとなるフラグであり、当該電動役物最長開放中フラグがオンである際に発生した保留は、当該最長開放中の遊技球の入球に基づく保留であると判断するために使用しているフラグである。尚、第2実施形態においては、当該電動役物最長開放中フラグがオンとなるのは非時間短縮遊技時のみである。
次に、ステップ2110‐2で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から新たな保留発生コマンド(第1主遊技図柄又は第2主遊技図柄に係る保留情報)を受信したか否かを判定する。ステップ2110‐2でYesの場合、ステップ2112‐2で、副制御基板SのCPUSCは、装図保留カウンタ(本例では、第1主遊技用が最大4個、第2主遊技用が最大4個)に「1」を加算(インクリメント)する。次に、ステップ2114‐2で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から送信された保留発生コマンドに基づき、保留情報(特に、主遊技図柄抽選に係る乱数値であり、例えば、当否抽選乱数・図柄抽選乱数・変動態様抽選乱数)を、副制御基板SのRAM領域に一時記憶する。
次に、ステップ2116‐2で、副制御基板SのCPUSCは、電動役物最長開放中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2116‐2でYesの場合、ステップ2118‐2で、副制御基板SのCPUSCは、当該新たに副制御基板SのRAM領域に一時記憶した保留が第2主遊技側の保留であるか否かを判定する。ステップ2118‐2でYesの場合、ステップ2120‐2で、副制御基板SのCPUSCは、当該新たに副制御基板SのRAM領域に一時記憶した保留情報に、電動役物最長開放時に発生した保留である旨の情報を付加し、ステップ2122‐2に移行する。他方、ステップ2116‐2又はステップ2118‐2でNoの場合、ステップ2120‐2の処理を実行せずにステップ2122‐2に移行する。
次に、ステップ2122‐2で、副制御基板SのCPUSCは、副制御基板SのRAM領域に一時記憶された保留情報(特に、当否抽選乱数)に基づき、各保留の当否結果を事前判定する。次に、ステップ2124‐2で、副制御基板SのCPUSCは、前記事前判定結果に基づき、当該新たな保留以前に消化される保留の内、当選(大当り)となる保留が存在しないか否かを判定する。ステップ2124‐2でYesの場合、ステップ2150で、副制御基板SのCPUSCは、後述する先読み演出実行判定処理を実行し、ステップ2142‐2に移行する。他方、ステップ2124‐2でNoの場合、ステップ2150の処理を実行せずに、ステップ2142‐2に移行する。次に、ステップ2142‐2で、副制御基板SのCPUSCは、演出表示手段SSを駆使して演出表示装置SG上(特に、第1保留表示部SG12、第2保留表示部SG13)に、装図保留カウンタ値と同数の保留表示ランプを点灯表示し、次の処理(ステップ2200‐2の処理)に移行する。
他方、ステップ2110‐2でNoの場合、ステップ2130‐2で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から図柄変動表示開始指示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2130‐2でYesの場合、ステップ2132‐2で、副制御基板SのCPUSCは、装図保留カウンタから「1」を減算(デクリメント)する。次に、ステップ2134‐2で、副制御基板SのCPUSCは、当該図柄変動に係る保留情報を、残りの保留情報をシフトする。
次に、ステップ2136‐2で、副制御基板SのCPUSCは、当該消化した保留が、電動役物最長開放時に発生した保留であるか否かを判定する。ステップ2136‐2でYesの場合、ステップ2138‐2で、副制御基板SのCPUSCは、最長開放時保留用演出許可フラグをオンにし、ステップ2140‐2に移行する。他方、ステップ2136‐2でNoの場合、ステップ2138‐2の処理を実行せずに、ステップ2140‐2に移行する。尚、最長開放時保留用演出とは、電動役物最長開放時において第2主遊技始動口電動役物B11dへ入球した場合の、当該入球に係る図柄変動時においてのみ発生する(又は発生し易い)演出であり、例えば、保留表示態様の変化、選択される演出内容の変化(背景や予告内容の変化)が挙げられる。
次に、ステップ2140‐2で、副制御基板SのCPUSCは、図柄内容決定許可フラグをオンにし、ステップ2142‐2に移行する。尚、ステップ2130‐2でNoの場合には、ステップ2132‐2~ステップ2140‐2の処理を実行せずに、ステップ2142‐2に移行し、保留表示処理を実行してから、次の処理(ステップ2200‐2の処理)に移行する。
次に、図69は、図68におけるステップ2150のサブルーチンに係る、先読み演出実行判定処理のフローチャートである。まず、ステップ2152で、副制御基板SのCPUSCは、当該カウンタ値が0であるか否かを判定する。ステップ2152でYesの場合、ステップ2154で、副制御基板SのCPUSCは、当該新たに発生した保留が第2主遊技側の保留であるか否かを判定する。ステップ2154でYesの場合、ステップ2156で、副制御基板SのCPUSCは、現在セット(一時記憶)されている滞在ステージが「長演出ステージ」であるか否かを判定する。
ステップ2156でYesの場合、ステップ2158で、副制御基板SのCPUSCは、副制御基板SのRAM領域に一時記憶されている保留情報(特に、変動態様決定乱数等)に基づき、当該新たな保留の変動時間を事前判定する。次に、ステップ2160で、副制御基板SのCPUSCは、当該新たな保留の変動時間が所定時間(例えば、10秒)以上となることが確定しているか否かを判定する。ここで、変動時間を事前判定するに際して、例えば、当該新たな保留の変動態様乱数値が900~1023である場合、当該新たな保留消化時の保留数に関係なく、変動時間は10秒以上となることが判定できる(図26参照)。
ステップ2160でYesの場合、ステップ2162で、副制御基板SのCPUSCは、当該新たな保留が大当りとなる保留であるか否かを判定する(例えば、当否抽選乱数に基づいて判定する)。ステップ2162でYesの場合、ステップ2164で、副制御基板SのCPUSCは、所定確率(例えば、1/3)で当選となる先読み演出抽選を実行し、ステップ2176に移行する。他方、ステップ2162でNoの場合、ステップ2166で、副制御基板SのCPUSCは、所定確率(例えば、1/5であるが、ステップ2164での当選確率より低確率であればよい)で当選となる先読み演出抽選を実行し、ステップ2176に移行する。
他方、ステップ2156でNoの場合、ステップ2168で、副制御基板SのCPUSCは、現在セット(RAM領域に一時記憶)されている滞在ステージが「固定演出ステージ」であるか否かを判定する。ステップ2168でYesの場合、ステップ2170で、副制御基板SのCPUSCは、当該新たな保留が大当りとなる保留であるか否かを判定する(例えば、当否抽選乱数に基づいて判定する)。ステップ2170でYesの場合、ステップ2172で、副制御基板SのCPUSCは、所定確率(例えば、1/4)で当選となる先読み演出抽選を実行し、ステップ2176に移行する。他方、ステップ2170でNoの場合、ステップ2174で、副制御基板SのCPUSCは、所定確率(例えば、1/6であるが、ステップ2172での当選確率より低確率であればよい)で当選となる先読み演出抽選を実行し、ステップ2176に移行する。
次に、ステップ2176で、副制御基板SのCPUSCは、先読み演出抽選(ステップ2164、ステップ2166、ステップ2172、ステップ2174いずれかの抽選)に当選したか否かを判定する。ステップ2176でYesの場合、ステップ2178で、副制御基板SのCPUSCは、副制御基板SのRAM領域に一時記憶された保留数を参照し、前記抽選に当選した保留(トリガ保留)が消化されるまでの主遊技図柄の変動停止回数Ha(0~4回)を導出する。次に、ステップ2180で、副制御基板SのCPUSCは、滞在ステージ管理カウンタSM23cを参照し、当該カウンタ値に基づき、現在の滞在ステージが終了するまでの主遊技図柄の変動停止回数Hbを導出する。
ここで、変動停止回数Hbは、現時点で変動表示中の図柄の変動停止回数をも含む。また、先読み演出の実行可否は、後述するように、変動開始時に決定するため、図柄変動中である場合には、当該変動中の図柄が停止した次の変動から、先読み演出が実行され得るのである。
次に、ステップ2182で、副制御基板SのCPUSCは、先読み演出を実行する回数(本例では、Ha)が、最低先読み演出回数(有効な先読み演出を実行するための最低回数であり、例えば、2回)以上であるか否かを判定する。ステップ2182でYesの場合、ステップ2184で、副制御基板SのCPUSCは、当該導出したHa及びHbが、Ha≦Hbの関係を充足している(先読み演出が現在の滞在ステージ中に終了する)か否かを判定する。ステップ2184でYesの場合、ステップ2186で、副制御基板SのCPUSCは、先読み演出実行カウンタSM26cにHaをセットし、次の処理(ステップ2142‐2の処理)に移行する。尚、ステップ2152、ステップ2154、ステップ2160、ステップ2168、ステップ2176、ステップ2182、ステップ2184のいずれかでNoの場合にも、次の処理(ステップ2142‐2の処理)に移行する。
このように、複数変動に亘る先読み演出が、現在の滞在ステージ中に終了しない場合には先読み演出を実行しないよう構成することで(特に、ステップ2184)、テーブルの切り替わりと先読み演出とが同時に実行されないこととなり、遊技者を混乱させてしまう事態を回避することが可能となるのである。尚、第2実施形態においては、先読み演出抽選を実行した後、滞在ステージを跨ぐかの判断に応じて先読み演出の実行可否判断を行っているが、これには限定されず、先読み演出に係る処理の順序は適宜変更してもよく、例えば滞在ステージを跨ぐことが判定された後に先読み演出抽選を実行するよう構成してもよい(即ち、滞在ステージを跨ぐことが予定されている場合には、そもそも先読み演出抽選自体を実行しない構成をも含むとの意)。
尚、本例における先読み演出はトリガ保留に係る変動でも発生する演出、つまり、複数変動に亘る先読み演出における当該複数変動には当該トリガ保留に係る変動を含んでもよい。例えば、同一の態様の演出もしくは同系統の演出が、トリガ保留に係る変動より以前の変動から当該トリガ保留に係る変動まで発生する演出でもよい。
尚、本例はあくまで一例であり、これには限定されず、例えば、複数変動に亘る先読み演出の終了が現在の滞在ステージ終了(又は切り替わり)後となる場合にも先読み演出を実行可能とし、複数変動に亘る先読み演出が滞在ステージ終了(又は切り替わり)を跨いだ場合には、当該先読み演出に係るいずれかの変動において大当りとなる期待度が、滞在ステージ終了(又は切り替わり)を跨がない先読み演出を実行している場合よりも相対的に高いよう構成してもよい。そのように構成した場合には、滞在ステージ(及び演出)の終了(又は切り替わり)を跨いで先読み演出が発生するか否か、という点に遊技者の注目を集めることが可能となり、遊技の興趣性を高めることができることとなる。
また、複数変動に亘る先読み演出が、現在の滞在ステージの終了(又は切り替わり)後となる場合にも先読み演出を実行可能とした場合、当該先読み演出は、現在の滞在ステージが終了する最終変動までで終了(中断)するよう構成してもよい。また、先読み演出を中断した場合、当該中断した先読み演出とは異なる先読み演出(例えば、切り替わった後の滞在ステージでの演出に即した先読み演出又はその他の演出)を代わりに実行し得るよう構成してもよい。更には、複数変動に亘る先読み演出が終了するまで、現在の滞在ステージを少なくとも見た目上、終了(又は切り替わり)させないように構成することも可能である。
また、或る滞在ステージにおいて、以後の変動において高期待度演出もしくは変動時間が長い変動態様が選択される旨を報知する先読み演出が発生し、且つ当該或る滞在ステージで当該高期待度演出もしくは変動時間が長い変動態様が選択されなかった場合には、次の滞在ステージにて当該高期待度演出もしくは変動時間が長い変動態様が選択されるよう構成してもよい。また、そのように構成した場合には、次の滞在ステージにおける先読み演出は当該次の滞在ステージに即した演出にすることが望ましい。
次に、図70は、図66におけるステップ2200‐2のサブルーチンに係る、装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。まず、ステップ2202で、副制御基板SのCPUSCは、図柄内容決定許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2202‐2でYesの場合、ステップ2204‐2で、副制御基板SのCPUSCは、図柄内容決定許可フラグをオフにする。次に、ステップ2206‐2で、副制御基板SのCPUSCは、装飾図柄の停止図柄{例えば、主遊技図柄に係る停止図柄が大当り図柄である場合には、「7・7・7」等のゾロ目、ハズレ図柄である場合には、「1・3・5」等のバラケ目}及び変動態様を決定し副制御基板SのRAM領域に一時記憶する。
次に、ステップ2250で、副制御基板SのCPUSCは、後述する演出内容決定処理を実行する。次に、ステップ2208‐2で、副制御基板SのCPUSCは、図柄内容決定フラグをオンにし、次の処理(ステップ2300‐2の処理)に移行する。尚、ステップ2202‐2でNoの場合にも、次の処理(ステップ2300‐2の処理)に移行する。尚、ステップ2300‐2の装飾図柄表示制御処理は、本実施形態にて前述したステップ2800の装飾図柄表示制御処理と同様の処理となっているため説明は割愛する。
次に、図71は、図70におけるステップ2250のサブルーチンに係る、演出内容決定処理のフローチャートである。まず、ステップ2252で、副制御基板SのCPUSCは、特定遊技実行中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2252でYesの場合、ステップ2254で、副制御基板SのCPUSCは、最長開放時保留用演出許可フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2254でYesの場合、ステップ2256で、副制御基板SのCPUSCは、主遊技図柄の変動態様に基づき、演出内容決定テーブルSM25ta{特に、通常時用テーブル(最長開放時保留用演出許可フラグオフ)}を参照して演出内容を決定し、次の処理(ステップ2208の処理)に移行する。
他方、ステップ2254でNoの場合、ステップ2258で、副制御基板SのCPUSCは、最長開放時保留用演出許可フラグをオフにする。次に、ステップ2260で、副制御基板SのCPUSCは、最長開放時保留用演出実行フラグをオンにする。次に、ステップ2262で、副制御基板SのCPUSCは、主遊技図柄の変動態様に基づき、演出内容決定テーブルSM25ta{特に、通常時用テーブル(最長開放時保留用演出許可フラグオン)}を参照して演出内容を決定し、次の処理(ステップ2208の処理)に移行する。
ここで、図72は、演出内容決定テーブルSM25taの一例である。特に、通常時演出内容決定テーブルは、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態時において演出を決定する際に参照されるテーブルであり、図示されるように、主遊技図柄の変動態様に基づき、複数の演出内容候補の中から一の演出内容が決定されるよう構成されている。また、最長開放時保留用演出許可フラグがオンである場合には、「長演出ステージ」滞在中における演出と同様の演出が決定されるよう構成されている(最長開放時保留用演出許可フラグが「オフ」である場合は、「長演出ステージ」滞在中における演出が非時間短縮遊技中に発生することはないため、最長開放時に発生した保留に係る変動である旨を遊技者が容易に認識できる)。尚、本例はあくまで一例であり、演出内容、変動態様、テーブルの構成等、これには限定されず、例えば、主遊技図柄の変動態様(及び当否抽選結果)と乱数とを参照して演出内容を決定するよう構成してもよい(主遊技側の変動態様が同一である場合に、異なる演出を実行し得るよう構成してもよい)。
フローチャートの説明に戻ると、他方、ステップ2252でNoの場合、即ち、現在の遊技状態が確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態である場合、ステップ2264で、副制御基板SのCPUSCは、当該カウンタ値が0より大きい(先読み演出を実行する状況)か否かを判定する。ステップ2264でYesの場合、ステップ2266で、副制御基板SのCPUSCは、先読み演出実行カウンタSM26cの値を1減算(デクリメント)する。次に、ステップ2268で、副制御基板SのCPUSCは、現在セットされている滞在ステージが「長演出ステージ」であるか否かを判定する。ステップ2268でYesの場合、ステップ2270で、副制御基板SのCPUSCは、「長演出ステージ」専用の先読み演出(例えば、変動開始時に「あと○○回で…!」と先読み演出実行カウンタSM26cの値をカウントダウンする演出)を表示するコマンドをセットし、ステップ2274に移行する。
他方、ステップ2268でNoの場合、換言すれば、「固定演出ステージ」で先読み演出を実行する場合、ステップ2272で、副制御基板SのCPUSCは、「固定演出ステージ」の変動時における当否煽り段階での演出内容を、当該ステージ専用の先読み演出(例えば、大当り期待度に基づき、背景表示色が変化する演出、等)に決定し、ステップ2274に移行する。尚、ステップ2264でNoの場合にも、ステップ2274に移行する。
次に、ステップ2274で、副制御基板SのCPUSCは、主遊技図柄の変動態様及び現在セットされている滞在ステージに基づき、演出内容決定テーブルSM25ta(特に、特定遊技時用のテーブル)を参照して演出内容を決定し、次の処理(ステップ2208の処理)に移行する。
ここで、図72の特定遊技時演出内容決定テーブルは、確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態(本例では、80回のST)時において演出を決定する際に参照されるテーブルであり、図示されるように、セットされている滞在ステージ(ST中の変動回数)によって演出内容が切り替わるよう構成されている(主遊技図柄の変動態様・変動時間が切り替わることに対応して、演出内容も切り替わるよう構成されている)。演出内容の一例を挙げて説明すると、「固定演出ステージ」に選択される演出である固定時間演出は、同図下段のイメージ図に図示されるように、まず、装飾図柄の変動が開始し、図柄変動に係る画像が1秒間表示された時点で、当否煽り段階における演出を1秒間表示する。ここで、当否煽り段階における演出は、先読み演出非実行時であれば、サブ入力ボタンSBの操作を促す画像であり、当該演出表示後、サブ入力ボタンSBの操作があるか、又は更に1秒が経過することによって、当否報知段階の演出表示に移行する。他方、先読み演出実行時であれば、当否煽り段階における演出は、ステップ2268の処理にて決定した、背景画像の表示色が変化する演出(即ち、サブ入力ボタンSBの操作を促す演出は発生しない)であり、当該演出表示後、更に1秒が経過することによって、当否報知段階の演出表示に移行する。次に、当否報知段階では、遊技者に対して、当該変動が当りであるか、ハズレであるかを報知する演出を実行する。尚、先読み演出が継続する場合には、先読み演出の実行状態(本例では、背景画像の表示色)を先読み演出の終了まで引き継ぐよう構成してもよい。例えば、所定時間が経過したことを契機として、当該変動の当否結果を報知する画像を表示する。尚、本例はあくまで一例であり、演出内容、変動態様、テーブルの構成等、これには限定されず、例えば、主遊技図柄の変動態様(及び当否抽選結果)と乱数とを参照して演出内容を決定するよう構成してもよい(主遊技側の変動態様が同一である場合に、異なる演出を実行し得るよう構成してもよい)。また、本例では特に図示していないが、第1主遊技側の保留消化時にも、特定遊技中のいずれかの滞在ステージにおける専用演出(例えば、スーパーバトルリーチ・スペシャルバトルリーチ等)が実行され得るよう構成してもよい。また、サブ入力ボタンSBの操作を促す演出は、その演出実行尺が担保困難となる状況下(例えば、本例における「短演出ステージ」滞在時)においては、実行しないよう構成しておくことが好適である。
次に、図73は、図66におけるステップ2400‐2のサブルーチンに係る、特別遊技関連表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2402‐2で、副制御基板SのCPUSCは、特別遊技中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2402‐2でYesの場合、ステップ2404‐2で、副制御基板SのCPUSCは、メイン側から特別遊技開始表示指示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2404‐2でYesの場合、ステップ2406‐2で、副制御基板SのCPUSCは、当該大当りが初当り(非確率変動・非時間短縮遊技状態中における大当り)でないか否かを判定する。ステップ2406‐2でYesの場合、ステップ2410‐2に移行する。他方、ステップ2406‐2でNoの場合(初当りである場合)、ステップ2408‐2で、副制御基板SのCPUSCは、最長開放時保留用演出実行フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2408‐2でYesの場合、換言すれば、N=初当りとした場合、ステップ2409‐2で、副制御基板SのCPUSCは、最長開放時保留用演出実行フラグをオフにし、ステップ2410‐2に移行する。
次に、ステップ2410‐2で、副制御基板SのCPUSCは、連荘回数カウンタSM23c2の値に1加算(インクリメント)し、ステップ2412‐2に移行する。尚、ステップ2408‐2でNoの場合にも、ステップ2412‐2に移行する。
次に、ステップ2412‐2及びステップ2414‐2で、副制御基板SのCPUSCは、特別遊技中フラグをオンにすると共に、演出表示装置SG上で大当り開始表示を行い(大当りの種類に基づき適宜表示を行う)、ステップ2416‐2に移行する。尚、ステップ2402‐2でNoの場合にも、ステップ2416‐2に移行する。
次に、ステップ2416‐2で、副制御基板SのCPUSCは、メイン側から逐次送信されている遊技情報に基づき、演出表示装置SG上にてラウンド数と入賞個数を逐次表示する(遊技性や大当りの種類等に基づき、必要に応じて適宜実行すればよい)。次に、ステップ2418‐2で、副制御基板SのCPUSCは、当該カウンタ値が所定値(例えば、10)以上であるか否かを判定する。ステップ2418‐2でYesの場合、ステップ2420‐2で、副制御基板SのCPUSCは、当該実行中の大当りが最大ラウンド大当り(例えば、10R大当りであり、7A・7B図柄に係る大当り)であるか否かを判定する。ステップ2420‐2でYesの場合、ステップ2422‐2で、副制御基板SのCPUSCは、エンディング演出{所定条件(例えば、特定遊技中における、連荘回数、連荘時における総獲得出玉数、複数種類の特定演出がすべて発生、等の一又は複数の組み合わせとなる条件)を満たした場合にのみ表示される特別遊技中又は特定遊技中の演出}の表示に係るコマンドをセットし、ステップ2426‐2に移行する。他方、ステップ2418‐2、ステップ2420‐2のいずれかでNoの場合、ステップ2424‐2で、副制御基板SのCPUSCは、大当り進行中表示に係るコマンドをセットし、ステップ2426‐2に移行する。
このように構成することで、大当りの連荘回数(初当りはカウントしない)に基づいて、大当り実行中に表示する演出を特殊な演出にすることが可能であると共に、第2主遊技始動口電動役物B11dの最長開放中における入球によって発生した保留で大当りとなった場合には、当該大当りが初当りであっても、連荘回数としてカウントするため、第2主遊技始動口電動役物B11dの最長開放中に発生した保留に係る変動時に、遊技者の興味を惹きつけることができるのである。尚、本例はあくまで一例であり、これには限定されず、例えば、エンディング演出の発生条件として複数の条件が存在する場合、当該複数の条件の内少なくとも一の条件(例えば、特定演出で大当り、等)を満たしたものとみなすよう構成してもよい。
次に、ステップ2426‐2で、副制御基板SのCPUSCは、メイン側から特別遊技終了表示指示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2426‐2でYesの場合、ステップ2428‐2で、副制御基板SのCPUSCは、演出表示装置SG上で、大当り終了表示を行う(大当りの種類に基づき適宜表示を行う)。次に、ステップ2430‐2で、副制御基板SのCPUSCは、特別遊技中フラグをオフにし、次の処理(ステップ2999の処理)に移行する。尚、ステップ2404‐2又はステップ2426‐2でNoの場合にも、次の処理(ステップ2999の処理)に移行する。
(作用)
次に、図74を参照しながら、第2実施形態における作用について説明する。はじめに、同図は、特別遊技の終了後から、特定遊技中の先読み演出について示した作用図である。尚、本例においては大当りに当選せずに特定遊技が終了した場合を例示している。
まず、確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態である状況下、第1主遊技側の保留球が消化され、第2主遊技側の保留球が4個になった後、図中1のタイミングにおいて、第2主遊技図柄の変動が開始することとなる。次に、図中2のタイミングにおいて、特別遊技後に主遊技図柄が30回変動したことを契機として、短演出ステージが終了し、長演出ステージに移行することとなる。
次に、図中3のタイミングにおいて、先読み演出の実行契機となり得るトリガ保留が発生したことにより先読み演出実行可否の判断が行われる。本タイミングにおいては、トリガ保留消化までの変動停止回数Haが3回であり、長演出ステージが終了するまでの変動停止回数Hbが40回であり(Ha≦Hb)であるため、先読み演出が実行されることとなる。次に、図中4のタイミングにおいて、先読み演出の実行が決定してから最初の第2主遊技図柄の変動が開始したため、当該変動から先読み演出が実行される。
次に、図中5のタイミングにおいて、トリガ保留の消化に係る第2主遊技図柄の変動が開始される。当該トリガ保留に係る変動はハズレであり、また、長演出ステージにおけるトリガ保留に係る変動は10秒以上の変動時間であるため、60秒の変動時間となっている。次に、図中6のタイミングにおいて、トリガ保留に係る主遊技図柄の変動が終了したことを契機として、先読み演出が終了することとなる。
次に、図中7のタイミングにおいて、先読み演出の実行契機となり得るトリガ保留が発生したことにより先読み演出実行可否の判断が行われる。本タイミングにおいては、トリガ保留消化までの変動停止回数Haが3回であり、長演出ステージが終了するまでの変動停止回数Hbが1回であり(Ha>Hb)であるため、先読み演出が実行されないこととなる。次に、図中8のタイミングにおいて、特別遊技後に主遊技図柄が70回変動したことを契機として、長演出ステージが終了し、固定演出ステージに移行することとなる。
次に、図中9のタイミングにおいて、先読み演出の実行契機となり得るトリガ保留が発生したことにより先読み演出実行可否の判断が行われる。本タイミングにおいては、トリガ保留消化までの変動停止回数Haが2回であり、固定演出ステージが終了するまでの変動停止回数Hbが10回であり(Ha≦Hb)であるため、先読み演出が実行されることとなる。次に、図中10のタイミングにおいて、先読み演出の実行が決定してから最初の第2主遊技図柄の変動が開始したため、当該変動から先読み演出が実行される。次に、図中11のタイミングにおいて、トリガ保留に係る主遊技図柄の変動が終了したことに契機として、先読み演出が終了することとなる。尚、当該先読み演出は固定演出ステージにおける先読み演出であるため、トリガ保留に係る変動時間も5秒となっている。次に、図中12のタイミングにおいて、特別遊技後に主遊技図柄が80回変動したことを契機として、固定演出ステージが終了し、特定遊技も終了することとなる。
次に、図75を参照しながら、第2実施形態における作用について説明する。はじめに、同図は、特別遊技の終了後から、特定遊技中の主遊技図柄の変動態様について示した作用図である。尚、本例においては大当りに当選せずに長演出ステージが終了した場合を例示している。
まず、確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態である状況下、図中1のタイミングにおいて、特定遊技における1変動目となる第1主遊技図柄の変動が開始される。同図下段に示されるようにハズレ時においては第1主遊技側の限定頻度テーブル1と第2主遊技側の限定頻度テーブル1とは同一のテーブル内容となっており、保留数にも依存しない。この場合(限定頻度テーブル1において点線で囲まれたテーブル内容)をXとする。本タイミングの変動の際参照するテーブル内容はXである。また、当該変動によって第1主遊技側の保留球は2個から1個になる。
次に、図中2のタイミングにおいて、特定遊技における2変動目となる第1主遊技図柄の変動が開始される。本タイミングの変動の際参照するテーブル内容はXである。また、当該変動によって第1主遊技側の保留球は1個から0個になる。本タイミングに係る第1主遊技図柄の変動開始時には第1主遊技側の保留は1個であり、図中1のタイミングに係る第1主遊技図柄の変動開始時には第1主遊技側の保留は1個であるが、保留数に拘らず参照するテーブル内容はXとなっている。
次に、図中3のタイミングにおいて、特定遊技における3変動目となる第2主遊技図柄の変動が開始される。本タイミングの変動の際参照するテーブル内容はXである。また、当該変動によって第2主遊技側の保留球は1個から0個になる。次に、図中4のタイミングにおいて、特定遊技における5変動目となる第2主遊技図柄の変動が開始される。本タイミングの変動の際参照するテーブル内容はXである。また、当該変動によって第2主遊技側の保留球は3個から2個になる。本タイミングに係る第2主遊技図柄の変動開始時には第2主遊技側の保留は3個であり、図中3のタイミングに係る第2主遊技図柄の変動開始時には第2主遊技側の保留は1個であるが、保留数に拘らず参照するテーブル内容はXとなっている。
このように、本例においては、短演出ステージ時には第1主遊技側の変動であるか第2主遊技側の変動であるかに拘らず、また、保留数にも拘らず、変動態様決定時に参照するテーブルの内容は同一となっている。
次に、図中5のタイミングにおいて、特定遊技における30変動目となる主遊技図柄の変動が終了したため短演出ステージが終了し、長演出ステージに切り替わることとなる。次に、図中6のタイミングにおいて、特定遊技における31変動目となる第2主遊技図柄の変動が開始される。本タイミングの変動の際参照するテーブル内容はZである。また、当該変動によって第2主遊技側の保留球は2個から1個になる。次に、図中7のタイミングにおいて、特定遊技における32変動目となる第2主遊技図柄の変動が開始される。本タイミングの変動の際参照するテーブル内容はYである。また、当該変動によって第2主遊技側の保留球は1個から0個になる。本タイミングに係る第2主遊技図柄の変動開始時には第2主遊技側の保留は1個であり、図中6のタイミングに係る第2主遊技図柄の変動開始時には第2主遊技側の保留は2個であるため、保留数の相違によって参照するテーブル内容が異なっている(YとZ)。
次に、図中8のタイミングにおいて、特定遊技における33変動目となる第1主遊技図柄の変動が開始される。本タイミングの変動の際参照するテーブル内容はZである。また、当該変動によって第2主遊技側の保留球は2個から1個になる。次に、図中9のタイミングにおいて、特定遊技における34変動目となる第1主遊技図柄の変動が開始される。本タイミングの変動の際参照するテーブル内容はYである。また、当該変動によって第1主遊技側の保留球は1個から0個になる。本タイミングに係る第1主遊技図柄の変動開始時には第1主遊技側の保留は1個であり、図中8のタイミングに係る第1主遊技図柄の変動開始時には第1主遊技側の保留は2個であるため、保留数の相違によって参照するテーブル内容が異なっている(YとZ)。
このように、本例においては、長演出ステージ時には第1主遊技側の変動であるか第2主遊技側の変動であるかに拘らず、変動態様決定時に参照するテーブルの内容は同一となっているが、保留数が相違する場合には変動態様決定時に参照するテーブルの内容が異なり得るよう構成されている。
尚、特定遊技中の主遊技図柄の変動態様決定の際のテーブル内容はこれには限定されない、図76を参照しながらその一例の作用を示す。はじめに、同図は、特別遊技の終了後から、特定遊技中の主遊技図柄の変動態様について示した作用図である。尚、本例においては大当りに当選せずに長演出ステージが終了した場合を例示している。
はじめに、図中1のタイミングにおいて、特定遊技における2変動目となる第2主遊技図柄の変動が開始される。また、同図下段に示されるように、第2主遊技図柄の変動態様はハズレ時においては第1主遊技側の保留の有無によって異なるテーブル内容となっている。第1主遊技側の保留が存在する場合をX’とする。第1主遊技側の保留が存在しない場合をY’とする。本タイミングの変動の際参照するテーブル内容は第1主遊技側の保留が存在するためX’である。また、当該変動によって第2主遊技側の保留球は2個から1個になる。次に、図中2のタイミングにおいて、特定遊技における4変動目となる第1主遊技図柄の変動が開始される。当該変動によって第1主遊技側の保留球は1個から0個になる。次に、図中3のタイミングにおいて、特定遊技における5変動目となる第2主遊技図柄の変動が開始される。本タイミングの変動の際参照するテーブル内容は第1主遊技側の保留が存在しないためY’である。また、当該変動によって第2主遊技側の保留球は2個から1個になる。
このように、本例においては、短演出ステージ時には第2主遊技側の変動態様決定時に参照するテーブルの内容は第1主遊技側の保留の有無によって異なるよう構成されている。
次に、図中4のタイミングにおいて、特定遊技における30変動目となる主遊技図柄の変動が終了したため短演出ステージが終了し、長演出ステージに切り替わることとなる。次に、図中5のタイミングにおいて、特定遊技における32変動目となる第2主遊技図柄の変動が開始され、また、図中6のタイミングにおいて、特定遊技における35変動目となる第2主遊技図柄の変動が開始される。図中5のタイミングでの第2主遊技図柄の変動開始時においては、第1主遊技側の保留が1個であるのに対し、図中6のタイミングでの第2主遊技図柄の変動開始時においては、第1主遊技側の保留が0個であるが、第2主遊技図柄の変動態様の決定の際に参照するテーブル内容は同一となっており、変動時間は共に10秒となっている。
以上のように構成することで、第2実施形態に係るぱちんこ遊技機によれば、回数制限付きの確率変動遊技状態(且つ、時間短縮遊技状態)中の遊技において、主遊技図柄の変動回数が所定回数となったことを契機として、選択される変動態様(変動時間)の候補が相違することとなる(切り替わる)よう構成されている。また、変動態様の切り替わりに応じて、演出内容も切り替えることにより、特定遊技{回数制限付きの確率変動遊技状態(且つ、時間短縮遊技状態)}中の遊技の進行に合わせて演出の態様を異ならせることができ、遊技の興趣性を向上させることが可能となるのである。
(第2実施形態からの変更例1)
また、本例では特に図示していないが、特別遊技の終了時に、大当りとなる保留(特に、第2主遊技側の保留)が存在する場合、特殊な演出を実行することによって、当該大当りを、斬新な方法で演出することが可能である。そこで、そのような構成を第2実施形態からの変更例1とし、以下、第2実施形態からの変更点についてのみ詳述する。
尚、以下の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等は、他の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等と同一である場合があるが、これらはそれぞれ単独の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等であることを示している(例えば、本実施形態におけるステップ2102と第2実施形態におけるステップ2102は、別の実施形態におけるステップ2102であるため、それぞれ単独で機能する処理である)。
はじめに、図77は、第2実施形態からの変更例1における、図7のステップ1600のサブルーチンに係る、特別遊技制御処理のフローチャートである。第2実施形態からの変更点は、ステップ1636(変1)~ステップ1800(変1)であり、その目的は、終了デモを実行することである。即ち、特別遊技の最終ラウンドが終了した場合、ステップ1636(変1)で、主制御基板MのCPUMCは、終了デモ実行許可フラグをオンにし、ステップ1638(変1)に移行する。次に、ステップ1638(変1)で、主制御基板MのCPUMCは、終了デモ実行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1638(変1)でYesの場合、ステップ1800(変1)で、主制御基板MのCPUMCは、後述する終了デモ時間制御処理を実行し、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。尚、ステップ1638(変1)でNoの場合にも次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。
次に、図78は、第2実施形態からの変更例1における、図77のステップ1800(変1)のサブルーチンに係る、終了デモ時間制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1802で、主制御基板MのCPUMCは、終了デモ実行中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1802でYesの場合、ステップ1804で、主制御基板MのCPUMCは、停止図柄は長デモ時間大当り図柄(本例では、7A・7B)であるか否かを判定する。ステップ1804でYesの場合、ステップ1806で、主制御基板MのCPUMCは、終了デモ時間タイマ(特別遊技の終了デモ時間を計測するためのメイン側のタイマ)に長時間(例えば、10秒)をセットしてスタートし、ステップ1810に移行する。他方、ステップ1804でNoの場合、換言すると、停止図柄が短デモ時間大当り図柄(3A・3B・5A・5B)である場合、ステップ1808で、主制御基板MのCPUMCは、終了デモ時間タイマに短時間(例えば、3秒)をセットしてスタートし、ステップ1810に移行する。次に、ステップ1810で、主制御基板MのCPUMCは、サブ側への特別遊技終了表示指示コマンド及び決定した終了デモ時間情報に係るコマンドをセット(ステップ1999制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1812で、主制御基板MのCPUMCは、終了デモ実行中フラグをオンにし、ステップ1814に移行する。尚、ステップ1802でNoの場合にも、ステップ1814に移行する。
次に、ステップ1814で、主制御基板MのCPUMCは、当該タイマ値が0であるか否かを判定する。ステップ1814でYesの場合、ステップ1816で、主制御基板MのCPUMCは、終了デモ実行中フラグをオフにする。次に、ステップ1818で、主制御基板MのCPUMCは、終了デモ実行許可フラグをオフにする。次に、ステップ1820で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技実行フラグをオフにする。次に、ステップ1650で、主制御基板MのCPUMCは、前述した特別遊技終了後の遊技状態決定処理を実行し、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。尚、ステップ1814でNoの場合にも、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。
次に、図79は、第2実施形態からの変更例1における、図66のステップ2400のサブルーチンに係る、特別遊技関連表示制御処理のフローチャートである。第2実施形態からの変更点は、ステップ2480(変1)~ステップ2600(変1)であり、その目的は、終了デモ演出及び終了デモ延長演出を実行することである。即ち、特別遊技中をオフにした後、ステップ2480(変1)で、副制御基板SのCPUSCは、終了デモ時間が長時間(10秒)であるか否かを判定する。ステップ2480(変1)でYesの場合、ステップ2482(変1)で、副制御基板SのCPUSCは、デモ時間表示タイマに長時間(例えば、10秒)をセットしてスタートし、ステップ2486(変1)に移行する。他方、ステップ2480(変1)でNoの場合、ステップ2484(変1)で、副制御基板SのCPUSCは、デモ時間表示タイマに短時間(例えば、3秒)をセットしてスタートし、ステップ2486(変1)に移行する。
次に、ステップ2486(変1)で、副制御基板SのCPUSCは、終了デモ画像(例えば、遊技球の獲得数、連荘回数等を報知する画像)を表示するコマンドをセット(ステップ2900の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)する。次に、ステップ2488(変1)で、副制御基板SのCPUSCは、終了デモ表示中フラグをオンにし、ステップ2490(変1)に移行する。尚、ステップ2404又はステップ2426でNoの場合にも、ステップ2490(変1)に移行する。
次に、ステップ2490(変1)で、副制御基板SのCPUSCは、終了デモ表示中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2490(変1)でYesの場合、ステップ2492(変1)で、副制御基板SのCPUSCは、デモ時間表示タイマ(特別遊技の終了デモ時間を計測するためのサブ側のタイマ)値が0であるか否かを判定する。ステップ2492(変1)でYesの場合、ステップ2600(変1)で、副制御基板SのCPUSCは、後述する終了デモ延長演出実行処理を実行し、次の処理(ステップ2900の処理)に移行する。尚、ステップ2490(変1)又はステップ2492(変1)でNoの場合にも次の処理(ステップ2900の処理)に移行する。
以上のように変更することにより、第2実施形態からの変更例1においては、特別遊技終了時に、特別遊技の結果等を報知する終了デモ演出を実行可能に構成すると共に、当該デモ演出の終了後(特別遊技終了後)、主遊技図柄の変動(特定遊技)開始後の所定期間(大当り保留が存在する場合、当該大当り変動終了直前まで、大当り保留が存在しない場合、現時点で存在する保留に係る変動終了まで)、当該デモ演出と略同一の演出を表示(例えば、主遊技図柄変動中にも、特別遊技の結果などを報知する画像を継続して表示)することで、特別遊技終了時の保留内に大当りとなる保留が存在する場合には、当該大当り保留に係る図柄停止(=大当り)直前まで当該デモ演出と略同一の画像が表示されるよう構成されているため、遊技者にとっては、特別遊技の終了後、特定遊技中の変動を経ずに突然、次の大当りとなり、特別遊技が再度開始されたように認識するといった、斬新な演出となり、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。また、大当りに当選した主遊技図柄によって終了デモ演出の実行時間を相違させることにより、遊技者には終了デモ演出と当該終了デモ演出と同様の演出を実行する主遊技図柄の変動中の演出とで区別がつかず、遊技の興趣性が高まることとなる。
<のめり込み>
尚、本例に係る遊技機においては、終了デモ演出として、遊技に対するのめり込みの防止を促すための注意喚起画像(例えば、演出表示装置に「ぱちんこは適度に楽しむ遊びです」と表示)を表示し得るよう構成してもよい。尚、注意喚起画像の表示タイミング(表示する期間)としては、特別遊技終了デモ時間中には限定されず、遊技に対するのめり込みの防止を促すための注意喚起画像を表示可能なタイミングとして、大当りが終了した後や、大当り終了デモだけでなく、遊技時間が所定の時間経過する毎や、払い出した遊技球数(付与した遊技価値)が所定球数(所定の遊技価値付与数)を超える毎、発射した遊技球数が所定球数(所定の賭け遊技価値数)を超える毎などに、注意喚起画像を表示することができる。遊技者にメッセージを頻繁に視認させることで、のめり込みを的確に防止することができる。
注意喚起画像は、所定時間経過したことを契機に消去するようにしても、遊技者が注意喚起画像を消去するための操作をすることで消去するようにしてもよい。遊技者に操作させることによって、のめり込みを認識させることができる。
(第3実施形態)
尚、第2実施形態においては、特別遊技終了後には必ず回数制限付きの確率変動遊技状態に移行すると共に、当該確率変動遊技状態である期間の演出を段階的に切り替えることによって、遊技の興趣性を向上するよう構成した。しかし、第2実施形態の構成では、大当り図柄によって確率変動遊技状態に移行するか否か、という点では遊技者の期待感を煽ることができない。そこで、そのような課題を解決するための構成を、第3実施形態とし、以下、第2実施形態との相違点についてのみ詳述する。
尚、以下の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等は、他の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等と同一である場合があるが、これらはそれぞれ単独の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等であることを示している(例えば、本実施形態におけるステップ2102と第2実施形態におけるステップ2102は、別の実施形態におけるステップ2102であるため、それぞれ単独で機能する処理である)。
はじめに、第3実施形態に係る遊技機は、第2大入賞口C20の内部に、遊技球が入球可能な特定領域C22を有している。また、第3実施形態に係る遊技機は特別遊技実行中に特定領域C22に遊技球が入球することにより、当該特別遊技終了後に確率変動遊技所状態に移行するような構成(いわゆる、玉確機)となっている。
まず、図80は、第3実施形態における、図7のステップ1400(1){ステップ1400(2)}のサブルーチンに係る、第1(第2)主遊技図柄表示処理のフローチャートである。はじめに、第2実施形態との相違点は、ステップ1408(第2)、ステップ1412‐1(第2)及びステップ1412‐2(第2)であり、その目的は、非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態である場合の変動態様を第2実施形態にて示したものと異ならせることである。即ち、ステップ1410‐2で主遊技図柄の停止図柄を決定した後、ステップ1408(第2)で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1408(第2)でYesの場合、ステップ1412‐1(第2)で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技側乱数・当否抽選結果に基づき、主遊技図柄の変動態様を決定する。他方、ステップ1408(第2)でNoの場合、ステップ1411に移行し、主制御基板MのCPUMCは、限定頻度カウンタ値が0であるか否かを判定する。ステップ1411でYesの場合、即ち、限定頻度カウンタ値が0である場合、ステップ1412‐2(第2)で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技側乱数・当否抽選結果に基づき、主遊技図柄の変動態様を決定する。他方、ステップ1411でNoの場合、ステップ1450及び1413の処理にて、第2実施形態と同様の処理を実行する。
ここで、図81は、第3実施形態における、主制御基板側での第1(第2)主遊技図柄表示処理にて用いられる主遊技テーブル構成図である。第2実施形態との相違点は、大当りとなる主遊技図柄の組み合わせが異なる点と、非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態時に参照するテーブルを設けた点である。尚、大当りとなる主遊技図柄のうち、特定領域に遊技球が入球容易となる特別遊技が実行されることとなる主遊技図柄は「5A・7A・3B・5B・7B」であり、特定領域に遊技球が入球困難となる特別遊技が実行されることとなる主遊技図柄は「2A」となっている。
次に、図82は、第3実施形態における、図77のステップ1600のサブルーチンに係る、特別遊技制御処理のフローチャートである。はじめに、第2実施形態との相違点は、ステップ1611(第2)及びステップ1850(第2)であり、その目的は、振分遊技(特定領域を有する第2大入賞口C20を開放する単位遊技)を実行し得るよう構成することである。即ち、ステップ1608でサブ側への特別遊技開始表示指示コマンドをセットした後、又は、特別遊技実行フラグがオンであった場合、ステップ1611(第2)で、主制御基板MのCPUMCは、現在実行するラウンドが振分遊技実行ラウンド(本例では第2R、4R)であるか否かを判定する。ステップ1611(第2)でYesの場合、ステップ1850(第2)で、主制御基板MのCPUMCは、後述する振分遊技実行処理を実行し、ステップ1634に移行する。他方、ステップ1611(第2)でNoの場合には、ステップ1612に移行し、第2実施形態と同様の処理を実行する。
次に、図83は、第3実施形態における、図82のステップ1850(第2)のサブルーチンに係る、振分遊技実行処理のフローチャートである。まず、ステップ1852で、主制御基板MのCPUMCは、振分遊技実行中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1852でYesの場合、ステップ1866に移行する。他方、ステップ1852でNoの場合、ステップ1854で、主制御基板MのCPUMCは、停止している主遊技図柄は長開放図柄(振分遊技実行ラウンドにおいて第2大入賞口C20が相対的に長時間開放する大当り図柄であり、本例では、3B・5A・5B・7A・7B)であるか否かを判定する。ステップ1854でYesの場合、ステップ1856で、主制御基板MのCPUMCは、特定領域C22を有する第2大入賞口C20の開放パターンとして、長開放パターン(例えば、15秒間の開放であって、特定領域C22への入球が確定的となるよう設計された開放パターン)をセットし、ステップ1860に移行する。ステップ1854でNoの場合、換言すると、停止図柄が2Aの場合、ステップ1858で、主制御基板MのCPUMCは、特定領域C22を有する第2大入賞口C20の開放パタ‐ンとして、短開放パタ‐ン(例えば、0.1秒間の開放であって、特定領域C22への非入球が確定的となるよう設計された開放パターン)をセットし、ステップ1860に移行する。尚、第3実施形態においては、第1主遊技側の長開放図柄は「5A・7A」となっており、大当り時に選択される割合は「524/1024」となっており、第2主遊技側の長開放図柄は「3B・5B・7B」となっており、大当り時に選択される割合は「1024/1024」となっているため、第1主遊技側の大当りよりも第2主遊技側の大当りの方が振分遊技実行ラウンドにおいて第2大入賞口C20が長開放となる割合が高い、即ち、大当り時に特定領域C22に遊技球が入球し易いよう構成されている。
次に、ステップ1860で、主制御基板MのCPUMCは、入賞球カウンタMP33cのカウンタ値をクリアする。次に、ステップ1862で、主制御基板MのCPUMCは、振分遊技継続フラグをオンにする。次に、ステップ1864で、主制御基板MのCPUMCは、セットされた開放パターンにて第2大入賞口C20を開放し、ステップ1866に移行する。
次に、ステップ1866で、主制御基板MのCPUMCは、入賞球カウンタMP33cのカウンタ値を確認し、第2大入賞口C20に遊技球が所定個数(10個)入賞したか否かを判定する。ステップ1866でYesの場合、ステップ1870に移行する。他方、ステップ1866でNoの場合には、ステップ1868で、主制御基板MのCPUMCは、第2大入賞口C20の開放期間(セットされた開放パターン)が終了したか否かを判定する。ステップ1868でYesの場合、ステップ1870に移行する。次に、ステップ1870で、主制御基板MのCPUMCは、第2大入賞口C20を閉鎖する。次に、ステップ1872で、主制御基板MのCPUMCは、振分遊技実行中フラグをオフにする。次に、ステップ1874で、主制御基板MのCPUMCは、当該振分遊技の実行ラウンドにおいて特定領域C22への遊技球の入球があったか否かを判定する。ステップ1874でYesの場合、ステップ1876で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技確変移行予約フラグをオンにし、ステップ1878に移行する。尚、ステップ1874でNoの場合も、ステップ1878に移行する。次に、ステップ1878で、主制御基板MのCPUMCは、ラウンド数カウンタに1を加算し(振分遊技の実行ラウンドを終了し)、次の処理(ステップ1634の処理)に移行する。尚、ステップ1868でNoの場合にも、次の処理(ステップ1634の処理)に移行する。
次に、図84は、第3実施形態における、図82のステップ1650のサブルーチンに係る特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。はじめに、第2実施形態との相違点は、ステップ1680(第2)、ステップ1682(第2)、ステップ1684(第2)及びステップ1686(第2)についてであり、その目的は、第3実施形態にて実行する振分遊技において、特定領域C22への入球があったか否かによって、確率変動遊技状態への移行可否及び時間短縮遊技状態における変動回数の上限値を異ならせることである。即ち、本サブルーチンの実行時、ステップ1680(第2)で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技確変移行予約フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1680(第2)でYesの場合、ステップ1682(第2)で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技確変移行予約フラグをオフにする。次に、ステップ1652及びステップ1654で、主制御基板MのCPUMCは、確変回数カウンタMP51cに所定回数(本例では、80回)をセットすると共に、主遊技確変フラグをオンにする。次に、ステップ1684(第2)で、主制御基板MのCPUMCは、限定頻度カウンタMN52cに所定回数(本例では、80回)をセットする。次に、ステップ1656で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cに所定回数A(本例では、80回)をセットしてステップ1658に移行し、以降、ステップ1658及びステップ1660にて、第2実施形態と同様の処理を実行する。
他方、ステップ1680(第2)でNoの場合、ステップ1686(第2)で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cに所定回数B(本例では、50回であるが、これには限定されない。尚、所定回数A以下の値が好適である。)をセットし、ステップ1658に移行する。
ここで、第3実施形態においては、特別遊技中における特定領域C22への入球有無に拘らず、特別遊技終了後には時間短縮遊技状態に移行するよう構成されている。また、特別遊技中に特定領域C22への遊技球の入球があった場合には当該特別遊技後にて時間短縮遊技状態となる変動回数が、確率変動遊技状態となる変動回数と同じ所定回数A(本例では80回)となり、特別遊技中に特定領域への遊技球の入球がなかった場合には当該特別遊技後にて時間短縮遊技状態となる変動回数が所定回数Aとは異なる(少ない)回数である所定回数B(本例では50回)となるように構成されている。これにより、万一、特定領域C22への入球が容易となる特別遊技中に特定領域C22を通過しなかった場合でも、一定程度の有利期間を提供でき、特定領域C22を通過しなかった場合の興趣低下の抑止が期待できる。また、時間短縮遊技状態時の主遊技図柄の変動態様は、所定回数Aの時間短縮遊技状態時においては3段階の限定頻度テーブル(限定頻度テーブル1、限定頻度テーブル2及び限定頻度テーブル3)が参照され、所定回数Bの時間短縮遊技状態時においては主遊技テーブル3‐2が参照され、また、演出内容も異なるテーブルを参照するよう構成されている。尚、当該構成は特別遊技の実行契機となった大当り図柄が同一の場合にも相違する場合にも適用される(例えば、同一の大当り図柄を契機とした特別遊技であっても、特別遊技実行中に特定領域C22に入球するか否かによって時短回数が相違する、等)。尚、本例はあくまで一例であり、これには限定されず、例えば、時間短縮遊技の変動上限回数が、大当り時の図柄に基づいて決定されるよう構成してもよい(例えば、特別遊技中に特定領域C22への入球がなされなかった場合、大当り図柄によって時間短縮遊技の変動上限回数が決定される、等)。
次に、図85は、第3実施形態における、演出内容決定テーブルの一例である。第2実施形態との相違点は、同図右側下段に図示する、非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態時に参照される演出内容決定テーブルを有している点である。第3実施形態では、特別遊技中に特定領域C22に遊技球が入球しなかった場合、特別遊技後の遊技状態は確率変動遊技状態とならず、非確率変動・時間短縮遊技状態(50変動)となる。そうなった場合、当該テーブルを参照し、演出内容を決定することとなる。尚、本例はあくまで一例であり、変動回数、演出内容、変動態様、テーブルの構成等、これには限定されない。
以上のように、第3実施形態に係る、特別遊技中の特定領域への遊技球の入球有無によって、当該特別遊技実行後に確率変動遊技状態へと移行するか否かを決定する(特定領域に入球ありで確率変動遊技状態に移行し、入球なしで確率変動遊技状態に移行しない)遊技機(いわゆる、玉確タイプの遊技機)において、確率変動遊技状態とならなかった場合の非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態中の変動態様(及び演出)を確率変動遊技状態中の変動態様(及び演出)と異ならせることで、遊技者の利益態様に応じた、適切な演出を実行することができるのである。尚、本例では特に図示していないが、振分遊技を実行する際には、専用の演出(第2大入賞口C20が長開放となるか否かを煽る演出、特定領域C22への入球がなされるか否かを煽る演出、特定領域C22への入球がなされた旨を報知する演出、等)が実行されるよう構成してもよい{実行態様には特に限定されないが、例えば、特定領域C22への入球がなされた旨を報知する演出である場合には、当該入球がなされたタイミング(直後であることが望ましい)にて、演出表示装置SGや演出表示装置SGの前面に設けられた演出装置(例えば、いわゆる演出用の可動体役物や導光板等)にて、当該報知を実行するよう構成することを例示することができる(例えば、演出表示装置SG上に「V」と描かれた画像を表示する、或いは、演出用の可動体役物を初期位置から演出可能な位置へ変位させる、或いは、導光板に光を照射することで導光板上に像を浮かび上がらせる、等)}。尚、特定領域C22への入球がなされた旨を報知する演出を実行するに際しては、特定の遊技状態(例えば、確率変動遊技状態)で特別遊技に当選したときや特定の特別図柄(大当り図柄)が当選したとき等の、特定領域C22への入球が略確定的となるよう設計された開放パターンが実行される特別遊技においては、「V」と描かれた画像を控えめに表示(例えば、小さく表示)するなど、特定領域C22への入球が略確定的となるよう設計された開放パターンが実行されない特別遊技が行われる可能性がある状況において(特別遊技における特定領域C22への入球容易性が不明である状況において)、その後、特定領域C22への入球が略確定的となるよう設計された開放パターンが実行された場合には、特定領域C22への入球がなされた旨を報知する演出と異なる演出を実行することも好適であり、これにより、必要に応じた優先度で演出を実行することができる。
また、第3実施形態においては、第2大入賞口C20が開状態となる単位遊技(ラウンド)における開放態様が、複数存在する(例えば、2種類)。具体的には、特に図示していないが、第一の時間(好適には、遊技球の1発射間隔未満又は以下)開放し得る第一単位遊技と、前記第一の時間開放した後、所定時間の閉鎖を経て、前記第一の時間よりも長い第二の時間再び開放(又は開閉)し得る第二単位遊技と、を有する。このように、第一の単位遊技及び第二の単位遊技を実行可能と構成することにより、確率変動移行への期待度が低い第一の時間の開放動作が終了した後であっても、確率変動移行への期待度が高い第二の時間の開放動作が実行される可能性を持たせることができる。その結果、特別遊技中における遊技の興趣性を高めることが可能となる。尚、前記第二の時間は、特定領域への入球を担保すべく、遊技球の1発射間隔以上又は超であることが好適であり、(当該ラウンドの上限入賞個数の半分)×(遊技球の1発射間隔)以上又は超であることがより好適であり、(当該ラウンドの上限入賞個数)×(遊技球の1発射間隔)以上又は超であることが特に好適である。
以上のように、第3実施形態に係る、特別遊技中の特定領域への遊技球の入球有無によって、当該特別遊技実行後に確率変動遊技状態へと移行するか否かを決定する(特定領域に入球ありで確率変動遊技状態に移行し、入球なしで確率変動遊技状態に移行しない)遊技機(いわゆる、玉確タイプの遊技機)において、確率変動遊技状態とならなかった場合の非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態中の変動態様(及び演出)を確率変動遊技状態中の変動態様(及び演出)と異ならせることで、遊技者の利益態様に応じた、適切な演出を実行することができるのである。尚、本例では特に図示していないが、振分遊技を実行する際には、専用の演出(第2大入賞口C20が長開放となるか否かを煽る演出、特定領域C22への入球がなされるか否かを煽る演出、特定領域C22への入球がなされた旨を報知する演出、等)が実行されるよう構成してもよい{実行態様には特に限定されないが、例えば、特定領域C22への入球がなされた旨を報知する演出である場合には、当該入球がなされたタイミング(直後であることが望ましい)にて、演出表示装置SGや演出表示装置SGの前面に設けられた演出装置(例えば、いわゆる演出用の可動体役物や導光板等)にて、当該報知を実行するよう構成することを例示することができる(例えば、演出表示装置SG上に「V」と描かれた画像を表示する、或いは、演出用の可動体役物を初期位置から演出可能な位置へ変位させる、或いは、導光板に光を照射することで導光板上に像を浮かび上がらせる、等)}。
また、第3実施形態においては、第2大入賞口C20が開状態となる単位遊技(ラウンド)における開放態様が、複数存在する(例えば、2種類)。具体的には、特に図示していないが、第一の時間(好適には、遊技球が1球以上は入球可能であるが相対的に短時間となる開放時間)開放し得る第一単位遊技と、前記第一の時間開放した後、所定時間の閉鎖を経て、前記第一の時間よりも長い第二の時間再び開放(又は開閉)し得る第二単位遊技と、を有する。このように、第一の単位遊技及び第二の単位遊技を実行可能と構成することにより、確率変動遊技状態への移行期待度が低い第一の時間の開放動作が終了した後であっても、確率変動遊技状態への移行期待度が高い第二の時間の開放動作が実行される可能性を持たせることができる。その結果、特別遊技中における遊技の興趣性を高めることが可能となる。尚、前記第二の時間は、特定領域C22への入球を担保すべく、複数球の遊技球が第2大入賞口C20に入球容易となるよう構成することが好適であり、(当該ラウンドの上限入賞個数の半分)×(遊技球の1発射間隔)以上又は超であることがより好適であり、(当該ラウンドの上限入賞個数)×(遊技球の1発射間隔)以上又は超であることが特に好適である。
尚、第3実施形態のような特別遊技の実行中に特定領域C22に入球することにより、特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行し得る遊技機(いわゆる、玉確機)においては、(1)大入賞口を1つのみ設けて、当該1つの大入賞口にて通常ラウンド(特定領域C22への入球が無効となるラウンド)と振分遊技実行ラウンド(特定領域C22への入球が有効となるラウンド)とを実行する、(2)大入賞口Aと、特定領域C22を有する大入賞口Bとを設けて、大入賞口Aにて通常ラウンドを実行し、大入賞口Bにて振分遊技実行ラウンドを実行する、(3)大入賞口Aと、特定領域C22を有する大入賞口Bと上下に重なるような配置(大入賞口Bが上となっている)にて設け、大入賞口Aにて通常ラウンドを実行し、大入賞口Bにて振分遊技実行ラウンドを実行し、振分遊技実行ラウンドの実行中のみ特定領域C22がへの入球が有効となり得る、(4)大入賞口Aと、特定領域C22を有する大入賞口Bと上下に重なるような配置(大入賞口Bが上となっている)にて設け、大入賞口Aにて通常ラウンドを実行し、大入賞口Bにて振分遊技実行ラウンドを実行し、振分遊技実行ラウンドの実行中のみ特定領域C22に遊技球が入球し得る(遮蔽部材が設けられており、当該遮蔽部材が開放状態であると特定領域C22への入球が容易となり、当該遮蔽部材が閉鎖状態であると特定領域C22への入球が困難となる)、のように構成してもよい。
(第3実施形態からの変更例1)
尚、第3実施形態においては、特別遊技実行中に特定領域C22に入球することによって当該特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行する遊技機の構成を例示したが、このような構成は第3実施形態に構成には限定されない。そこで、第3実施形態とは異なる特定領域C22を有する構成を第3実施形態からの変更例1とし、以下、第3実施形態からの変更点についてのみ詳述する。
尚、以下の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等は、他の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等と同一である場合があるが、これらはそれぞれ単独の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等であることを示している(例えば、本実施形態におけるステップ2102と第2実施形態におけるステップ2102は、別の実施形態におけるステップ2102であるため、それぞれ単独で機能する処理である)。
はじめに、図86は、第3実施形態からの変更例1における、主制御基板MのCPUMCが行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。第2実施形態との相違点は、入賞口に対応する賞球数を図示したことであり、即ち、第1主遊技始動口A10の賞球数は3球であり、第2主遊技始動口B10の賞球数は1球であり、第1大入賞口C10の賞球数は15球であり、第2大入賞口C20の賞球数は13球であり、一般入賞口の賞球数は10球である。このように、第3実施形態からの変更例1においては、第1大入賞口C10の賞球数よりも、第2大入賞口C20の賞球数の方が少なくなっている。
次に、図87は、第3実施形態からの変更例1における、図24のステップ1400(1){ステップ1400(2)}のサブルーチンに係る、第1(第2)主遊技図柄表示処理のフローチャートである。はじめに、第3実施形態からの変更点は、ステップ1450(第2変1)、ステップ1431‐1(第2変1)及びステップ1431‐2(第2変1)であり、即ち、ステップ1411で限定頻度カウンタ値が0ではない場合、ステップ1450(第2変1)で、主制御基板MのCPUMCは、後述する限定頻度変動態様決定処理を実行し、ステップ1413に移行する。
また、ステップ1440で、条件装置作動フラグをオンにした後、ステップ1431‐1(第2変1)で、主制御基板MのCPUMCは、停止図柄が限度頻度大当り図柄(大当り終了後の時間短縮遊技状態が終了した後に限定頻度状態となる大当り図柄であり、本例では、7B)であるか否かを判定する。ステップ1431‐1(第2変1)でYesの場合、ステップ1431‐2(第2変1)で、主制御基板MのCPUMCは、限度頻度カウンタに所定回数(本例では、100回)をセットし、ステップ1500に移行する。
次に、図88は、第3実施形態からの変更例1における、図87のステップ1450(第2変1)のサブルーチンに係る、限定頻度変動態様決定処理のフローチャートである。まず、ステップ1451‐1で、主制御基板MのCPUMCは、限定頻度カウンタ値Gが第1段階範囲内の値(100≧G>21)であるか否かを判定する。ステップ1451‐1でYesの場合、ステップ1451‐2で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技テーブル3を参照して主遊技側乱数、当否抽選結果に基づき、主遊技図柄に係る変動態様(変動時間)を決定し、次の処理(ステップ1413の処理)に移行する。他方、ステップ1451‐1でNoの場合、ステップ1451‐3で、主制御基板MのCPUMCは、限定頻度カウンタ値Gが第2段階範囲内の値(G=21)であるか否かを判定する。尚、限定頻度カウンタ値が21の場合には、時間短縮遊技状態における最終変動となっている。ステップ1451‐3でYesの場合、ステップ1451‐4で、主制御基板MのCPUMCは、現在の遊技状態が確率変動遊技状態であるか否かを判定する。ステップ1451‐4でYesの場合、ステップ1451‐5で、主制御基板MのCPUMCは、限定頻度テーブル1を参照して、主遊技側乱数、当否抽選結果に基づき、主遊技図柄に係る変動態様(変動時間)を決定し、次の処理(ステップ1413の処理)に移行する。尚、ステップ1451‐4でNoの場合にはステップ1451‐2に移行し、主遊技テーブル3を参照して主遊技図柄に係る変動態様(変動時間)を決定する。このように、第3実施形態からの変更例1においては、時間短縮遊技状態の最終変動において、確率変動遊技状態である場合と非確率変動遊技状態である場合とで、変動態様を決定する際に参照するテーブルが相違する。換言すると、限度頻度大当り図柄である「7B」に係る大当りの実行中に特定領域C22に遊技球した場合と入球しなかった場合とで、当該大当り終了後の時間短縮遊技状態の最終図柄変動にて変動態様を決定する際に参照するテーブルが相違するよう構成されている。尚、ステップ1451‐3でNoの場合、ステップ1451‐6で、主制御基板MのCPUMCは、限定頻度テーブル2を参照して、主遊技側乱数、当否抽選結果に基づき、主遊技図柄に係る変動態様(変動時間)を決定し、次の処理(ステップ1413の処理)に移行する。また、第3実施形態からの変更例1においては、前述した、限度頻度大当り図柄である「7B」に係る大当りが終了した場合には、限定頻度カウンタに100回がセットされ、時短回数カウンタMP52cに80回がセットされる。このように構成しているため、限定頻度カウンタ値が第1段階範囲内でない、即ち、限定頻度カウンタ値が20以下の値である場合には、非時間短縮遊技状態且つ限定頻度カウンタ値が0より大きい状況となる。このような状態の場合に限定頻度テーブルを参照して主遊技図柄の変動態様を決定するよう構成することにより、限度頻度大当り図柄である「7B」に係る大当りが終了した場合には、「図柄変動80回分の時間短縮遊技状態→図柄変動20回分の限定頻度状態(非時間短縮遊技状態)」のように遷移していくこととなる。尚、このような構成には限定されず、時間短縮遊技状態においては80回の図柄変動の期間にて限定頻度状態A(参照する限定頻度テーブルが「限定頻度テーブルA1→限定頻度テーブルA2→限定頻度テーブルA3」と遷移する)となり、時間短縮遊技状態が終了し非時間短縮遊技状態に移行してから20回の図柄変動の期間にて限定頻度状態B(参照する限定頻度テーブルは「限定頻度テーブルB1」のみとなる)となる、即ち、限定頻度状態は、異なる遊技状態を跨がないよう構成してもよい。尚、限度頻度大当り図柄である「7B」が当選した場合には当該「7B」に係る特別遊技実行中に特定領域C22に入球するか否かに拘らず時短回数カウンタMP52cに80回がセットされ、限定頻度カウンタに100回がセットされる、即ち、時間短縮遊技状態の終了後に限定頻度状態に移行するよう構成されている。尚、限定頻度カウンタ値が0ではない状態にて大当りした場合には連荘中の大当りと見做し、前述した連荘回数カウンタ値を加算するよう構成してもよい(時間短縮遊技状態が終了していても、限定頻度状態にて大当りに当選したならば連荘の大当りと見做してよい)。尚、これには限定されず、限度頻度大当り図柄である「7B」が当選した場合において、当該「7B」に係る特別遊技実行中に特定領域C22に入球した場合には時短回数カウンタMP52cに80回がセットされ、限定頻度カウンタに100回がセットされる一方、特定領域C22に入球しなかった場合には時短回数カウンタMP52cに50回がセットされ、限定頻度カウンタに70回がセットされるように構成してもよい。また、限度頻度大当り図柄である「7B」が当選した場合において、当該「7B」に係る特別遊技実行中に特定領域C22に入球しなかった場合の、特別遊技終了後の時間短縮遊技状態における最終変動においては、当該最終変動のみにて参照される限定頻度テーブル(例えば、限定頻度テーブル3)を参照して主遊技図柄の変動態様を決定するよう構成してもよい。尚、限定頻度テーブル3の内容は、保留数に依存せず、当りの場合もハズレの場合も7秒の均一の変動時間が決定されるよう構成してもよい。また、限度頻度大当り図柄である「7B」が当選した場合において、当該「7B」に係る特別遊技実行中に特定領域C22に入球しなかった場合の、特別遊技終了後の時間短縮遊技状態における最終変動にて参照する限定頻度テーブルを、当該「7B」に係る特別遊技実行中に特定領域C22に入球した場合の、特別遊技終了後の時間短縮遊技状態における最終変動にて参照する限定頻度テーブルを同一とするよう構成してもよく、そのように構成した場合には、時間短縮遊技状態における最終変動における演出内容及び演出傾向を同一としてもよい。
ここで、図89は、第3実施形態からの変更例1における、主制御基板側での第1(第2)主遊技図柄表示処理にて用いられる主遊技テーブル構成図である。第3実施形態からの変更点は、大当りとなる主遊技図柄の組み合わせが異なる点と、限定頻度テーブルを設けた点である。尚、大当りとなる主遊技図柄のうち、特定領域に遊技球が入球容易となる特別遊技が実行されることとなる主遊技図柄は「5A・7A・3B・5B・7B」であり、特定領域に遊技球が入球困難となる特別遊技が実行されることとなる主遊技図柄は「4A」となっている。また、前述した、限度頻度大当り図柄である「7B」に係る大当りが終了した場合には、80回の図柄変動の時間短縮遊技状態に移行し(主遊技テーブル3を参照して変動時間が決定される)、当該80回の図柄変動が終了すると、その後20回の図柄変動の限定頻度状態に移行する(限定頻度テーブル2を参照して変動時間が決定される)よう構成されている。尚、限定頻度テーブル2を参照する限定頻度状態の場合には、主遊技図柄の変動時間は、当否抽選結果に拘らず10秒を超過するような長時間が選択されないよう構成されている。また、限度頻度大当り図柄である「7B」に係る大当りが終了した場合に移行する時間短縮遊技状態の最終変動(大当り終了後から80変動目)においては、当該「7B」の実行中にて特定領域C22への入球があった場合には限定頻度テーブル1を参照して変動態様を決定する一方、当該「7B」の実行中にて特定領域C22への入球がなかった場合には主遊技テーブル3を参照して変動態様を決定するよう構成されている(主遊技テーブル3のハズレにおける最短変動時間よりも限定頻度テーブル1のハズレにおける最短変動時間の方が長時間となっている)。尚、時間短縮遊技状態における最終変動では限定頻度テーブル1又は主遊技テーブル3が参照され得るよう構成されているが、時間短縮遊技状態における最終変動が確率変動遊技状態である場合と非確率変動遊技状態である場合とで当該最終変動における演出内容を相違させる、即ち、特別遊技中に特定領域C22に遊技球が入球するか否かで当該最終変動における演出内容を相違させるよう構成してもよい。例えば、相対的に長時間の図柄変動となる限定頻度テーブル1を参照した場合には、当該図柄変動にて確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態が終了するかもしくは大当りとなるかを煽るような演出を実行してもよい。
次に、図90は、第3実施形態からの変更例1における、図7のステップ1600のサブルーチンに係る、特別遊技制御処理のフローチャートである。はじめに、第3実施形態からの変更点は、ステップ1611(第2変1)、ステップ1635‐1(第2変1)及び1635‐2(第2変1)であり、即ち、ステップ1608でサブ側への特別遊技開始表示指示コマンドをセットした後、又は、ステップ1610で特別遊技実行フラグがオンであった場合、ステップ1611(第2変1)で、主制御基板MのCPUMCは、現在実行するラウンドが振分遊技実行ラウンド(特定領域C22を有する第2大入賞口C20が開放することとなるラウンドであり、本例では、第2R及び第4R)であるか否かを判定する。ステップ1611(第2変1)でYesの場合、ステップ1850(第2)に移行し、Noの場合にはステップ1612に移行する。
また、ステップ1634で特別遊技における最終ラウンドであった場合、ステップ1635‐1(第2変1)で、主制御基板MのCPUMCは、終了デモ実行許可フラグ(オンとなることにより特別遊技終了デモ時間が開始されることとなるフラグ)をオンにし、ステップ1635‐2(第2変1)に移行する。尚、ステップ1634でNoの場合にもステップ1635‐2(第2変1)に移行する。次に、ステップ1635‐2(第2変1)で、主制御基板MのCPUMCは、終了デモ実行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1635‐2(第2変1)でYesの場合、ステップ1800(変1)に移行し、Noの場合には次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。
次に、図91は、第3実施形態からの変更例1における、図90のステップ1800(変1)のサブルーチンに係る、終了デモ時間制御処理のフローチャートである。はじめに、第3実施形態からの変更点は、ステップ1803(第2変1)であり、即ち、ステップ1802で終了デモ実行中フラグがオフであった場合、ステップ1803(第2変1)で、主制御基板MのCPUMCは、当該特別遊技にて特定領域C22への入球があったか否かを判定する。ステップ1803(第2変1)でYesの場合にはステップ1806に移行し、Noの場合にはステップ1808に移行する。このように、第3実施形態からの変更例1においては、特別遊技の最終ラウンド終了後の期間である特別遊技終了デモ時間は、当該特別遊技の実行中に特定領域C22への遊技球の入球があったか否かによって時間値が相違するよう構成されている。尚、特別遊技終了デモ時間が相違する条件はこれには限定されず、例えば、大当りとなった時点での遊技状態によって相違させてもよい。具体的には、(1)確率変動遊技状態であるか非確率変動遊技状態であるかによって相違する、(2)時間短縮遊技状態であるか非時間短縮遊技状態であるかによって相違する、(3)確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態と、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態と、非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態と、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態と、の夫々が相違する、(4)確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態と、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態と、非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態と、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態と、の一部の組み合わせで相違する、よう構成してもよい。
また、本例においては、或る大当り図柄に係る特別遊技について、(1)非時間短縮遊技状態にて特別遊技に当選し、特別遊技中に特定領域C22への入球があった場合の特別遊技終了デモ時間は第一期間(10秒)、(2)非時間短縮遊技状態にて特別遊技に当選し、特別遊技中に特定領域C22への入球がなかった場合の特別遊技終了デモ時間は第二期間(3秒)、(3)時間短縮遊技状態にて特別遊技に当選し、特別遊技中に特定領域C22への入球があった場合の特別遊技終了デモ時間は第二期間(1秒)、(4)時間短縮遊技状態にて特別遊技に当選し、特別遊技中に特定領域C22への入球がなかった場合の特別遊技終了デモ時間は第三期間(3秒)、のように、「第二期間<第三期間<第一期間」となるよう構成してもよい。尚、このような構成は、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態又は確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態にて当選した特別遊技に適用することが好適である。尚、特別遊技終了デモ時間にて実行される演出の具体例としては、第一期間においては、確率変動遊技状態に移行する旨を報知する演出、遊技球の貸出に使用するICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出、のめりこみ防止を図る標語の表示演出、遊技機メーカーのロゴを表示する演出を実行し、第三期間においては、非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態に移行する旨を報知する演出、ICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出を実行し、第二期間においては、確率変動遊技状態(連荘状態)が継続する旨を報知する演出を実行する。このように、特別遊技終了デモ時間の長さによって実行される演出が相違するよう構成してもよい。また、状況別の特別遊技終了デモ時間の長短を比較すると、特別遊技開始前が非確率変動遊技状態であり特別遊技終了後が確率変動遊技状態となる場合(初当り)の特別遊技終了デモ時間が10秒、特別遊技終了後が非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態となる場合の特別遊技終了デモ時間が3秒、特別遊技開始前が確率変動遊技状態であり特別遊技終了後が確率変動遊技状態となる場合(連荘継続)の特別遊技終了デモ時間が1秒、といった時間値の関係となるよう構成してもよい。
次に、図92は、第3実施形態からの変更例1における、図66のステップ2400のサブルーチンに係る、特別遊技関連表示制御処理のフローチャートである。第2実施形態との相違点は、ステップ2480(第2変1)~ステップ2484(第2変1)である。即ち、ステップ2430で特別遊技中をオフにした後、ステップ2480(第2変1)で、副制御基板SのCPUSCは、特別遊技終了コマンドは長開放コマンド(ステップ1810にてセットされる終了デモ時間情報に係るコマンドであり、終了デモ時間が長時間である10秒である旨に係るコマンド)であるか否かを判定する。ステップ2480(第2変1)でYesの場合、ステップ2482(第2変1)で、副制御基板SのCPUSCは、連荘継続画像(特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行する旨を報知する演出であり、例えば、「おめでとう!まだまだ継続!」と表示する)を長時間(本例では、10秒)表示するコマンドをセットし、次の処理(ステップ2900の処理)に移行する。他方、ステップ2480(第2変1)でNoの場合、即ち、特別遊技終了コマンドが短開放コマンドであった場合、ステップ2484(第2変1)で、連荘終了画像(特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行しない旨を報知する演出であり、例えば、「またね!」と表示する)を短時間(本例では、3秒)表示するコマンドをセットし、次の処理(ステップ2900の処理)に移行する。尚、特別遊技終了デモ時間が長時間(10秒)である場合と短時間(3秒)である場合とで、特別遊技終了デモ時間にて実行する演出態様が相違するよう構成したが、特別遊技終了デモ時間が長時間(10秒)である場合の特別遊技終了後の時間短縮遊技状態における演出態様(演出傾向)と、特別遊技終了デモ時間が短時間(3秒)である場合の特別遊技終了後の時間短縮遊技状態における演出態様(演出傾向)とは同一となるよう構成されている。
以上のように構成することにより、第3実施形態からの変更例1に係る遊技機においては、特別遊技における最終ラウンドが終了した後に特別遊技終了デモ時間を設け、実行中の特別遊技にて特定領域C22へ遊技球が入球したか否かによって、特別遊技終了デモ時間の期間が相違するよう構成することにより、特定領域C22に入球した場合には遊技者にとって高利益であることから長時間の遊技者を祝福するような演出を実行する一方、特定領域C22に入球しなかった場合には遊技者にとって高利益でないことから短時間の演出を実行した後通常遊技に戻るような、より抑揚のある遊技機とすることができる。
尚、第3実施形態からの変更例1においては、特別遊技開始デモ時間を設けてもよい。尚、特別遊技開始デモ時間においては、当該特別遊技にて特定領域C22に遊技球が入球するか否かが決定していないため、特定領域C22への入球有無によっては特別遊技開始デモ時間の期間は相違しないこととなる。但し、特別遊技に当選した際の遊技状態に応じて特別遊技開始デモ時間を相違させてもよく、例えば、非時間短縮遊技状態にて特別遊技に当選した場合には10秒(遊技者に右打ちの実行を促す演出を実行するため相対的に長時間)、非時間短縮遊技状態にて特別遊技に当選した場合には3秒(遊技者に右打ちの実行を促す演出を実行しないため相対的に短時間)となるよう構成してもよい。また、特定領域C22への入球が略確定的となるよう設計された開放パターンが実行される特別遊技が行われる際には、特別遊技開始デモ時間において「SUPERラッキー!」のように、実質的に特別遊技終了後に確率変動遊技状態となることを示唆するような演出を実行して抑揚を高めてもよい。
(第3実施形態からの変更例2)
尚、第3実施形態及び第3実施形態からの変更例1においては、特別遊技実行中に特定領域C22に入球することによって当該特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行する遊技機の構成を例示したが、このような構成としては第3実施形態及び第3実施形態からの変更例1の構成のみには限定されない。そこで、第3実施形態及び第3実施形態からの変更例1とは異なる特定領域C22を有する構成を第3実施形態からの変更例2とし、以下、第3実施形態からの変更点についてのみ詳述する。
尚、以下の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等は、他の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等と同一である場合があるが、これらはそれぞれ単独の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等であることを示している(例えば、本実施形態におけるステップ2102と第2実施形態におけるステップ2102は、別の実施形態におけるステップ2102であるため、それぞれ単独で機能する処理である)。
はじめに、図93は、第3実施形態からの変更例2における、図7のステップ1600のサブルーチンに係る、特別遊技制御処理のフローチャートである。まず、第3実施形態との相違点は、ステップ1609‐1(第2変2)及びステップ3100(第2変2)であり、即ち、ステップ1608でサブ側への特別遊技開始表示指示コマンドをセットした後、ステップ1609‐1(第2変2)で、主制御基板MのCPUMCは、開始デモ実行許可フラグをオンにし、ステップ3100(第2変2)に移行する。他方、ステップ1610でYesの場合にも、ステップ3100(第2変2)に移行する。次に、ステップ3100(第2変2)で、主制御基板MのCPUMCは、後述する開始デモ時間制御処理を実行し、ステップ1610に移行する。
次に、図94は、第3実施形態からの変更例2における、図93のステップ1850(第2)のサブルーチンに係る、振分遊技実行処理のフローチャートである。はじめに、第3実施形態との相違点は、ステップ1851‐1(第2変2)、ステップ1899‐1(第2変2)~ステップ1899‐7(第2変2)であり、即ち、ステップ1851‐1(第2変2)で、主制御基板MのCPUMCは、振分デモ時間中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1851‐1(第2変2)でYesの場合、ステップ1852に移行し、Noの場合にはステップ1854に移行する。また、ステップ1856で長開放パターンをセットした後、又は、ステップ1858で、短開放パターンをセットした後、ステップ1899‐1(第2変2)で、主制御基板MのCPUMCは、停止図柄は第1主遊技図柄(第1主遊技大当り図柄)であるか否かを判定する。ステップ1899‐1(第2変2)でYesの場合、ステップ1899‐2(第2変2)で、主制御基板MのCPUMCは、振分開始デモタイマに長時間{ステップ1899‐3(第2変2)でセットする時間値よりも長時間となる時間値であり、本例では、10秒}をセットしてスタートし、ステップ1899‐4(第2変2)に移行する。他方、ステップ1899‐1(第2変2)でNoの場合、換言すると、停止図柄が第2主遊技図柄(第2主遊技大当り図柄)であった場合、ステップ1899‐3(第2変2)で、主制御基板MのCPUMCは、振分開始デモタイマに短時間{ステップ1899‐2(第2変2)でセットする時間値よりも短時間となる時間値であり、本例では、3秒}をセットしてスタートし、ステップ1899‐4(第2変2)に移行する。次に、ステップ1899‐4(第2変2)で、主制御基板MのCPUMCは、決定した振分開始デモ時間情報に係るコマンド(サブ側へのコマンドであり、実行中の特別遊技の振分デモ時間の時間値に係るコマンド)をセットする。次に、ステップ1899‐5(第2変2)で、主制御基板MのCPUMCは、振分デモ時間中フラグ(オンとなることにより振分デモ時間が開始されるフラグ)をオンにし、ステップ1899‐6(第2変2)に移行する。尚、ステップ1851‐1(第2変2)でNoの場合にも、ステップ1899‐6(第2変2)に移行する。次に、ステップ1899‐6(第2変2)で、主制御基板MのCPUMCは、振分開始デモタイマの値が0であるか否かを判定する。ステップ1899‐6(第2変2)でYesの場合、ステップ1899‐7(第2変2)で、主制御基板MのCPUMCは、振分デモ時間中フラグをオフにし、ステップ1860に移行する。尚、ステップ1899‐6(第2変2)でNoの場合には、次の処理(ステップ1634の処理)に移行する。このように、第3実施形態からの変更例2においては、振分遊技実行ラウンドの開始デモ時間である、振分開始デモ時間は、第1主遊技側の大当りである場合の方が第2主遊技側の大当りである場合よりも長時間となっている。
次に、図95は、大入賞口の開放パターンの一例の構成図である。第3実施形態における大当り図柄は、第1主遊技大当り図柄が「4A・5A・7A」の3種類、第2主遊技大当り図柄が「4B・5B・7B」の3種類の合計6種類の大当り図柄を有しており、1回のラウンドにおける開放パターンは、「短開放=500ms開放→閉鎖」、「長開放=30000ms開放→閉鎖」の2種類のみとなっている。尚、大入賞口(第1大入賞口C10又は第2大入賞口C20)の開放パターンはこれには限定されず、種類を増やしてもよいし、1回のラウンドにおいて複数回開放するような開放パターン(例えば、「10000ms開放→10000ms閉鎖→10000ms開放→閉鎖」)としてもよい。ここで、第3実施形態からの変更例2においては、第2主遊技長開放大当りである「5B・7B」のみすべてのラウンド(10R)において大入賞口の開放パターンが長開放となっている。また、第2大入賞口C20が開放することとなる振分遊技実行ラウンドは第4ラウンドとなっており、その他のラウンドは第1大入賞口が開放することとなる。また、すべての大当りにおいて、実行されるラウンド数は4ラウンド以上となっており、振分遊技実行ラウンドが必ず実行されるよう構成されている。このように、第1主遊技長開放大当りである「5A・7A」には短開放となるラウンドが存在する(第2R)一方、第2主遊技長開放大当りである「5B・7B」には短開放となるラウンドが存在しない、即ち、短開放となるラウンド数は、第2主遊技長開放大当りよりも第1主遊技長開放大当りの方が多いよう構成されている。
次に、図96は、第3実施形態からの変更例2における、図93のステップ3100(第2変2)のサブルーチンに係る開始デモ時間制御処理のフローチャートである。まず、ステップ3102で、主制御基板MのCPUMCは、開始デモ実行中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ3102でYesの場合、ステップ3104で、主制御基板MのCPUMCは、開始デモ時間タイマに開始デモ時間(本例では、3秒)をセットしてスタートする。次に、ステップ3016で、主制御基板MのCPUMCは、停止中の大当り図柄が第2主遊技大当り図柄(本例では、3B、5B及び7B)か否かを判定する。ステップ3106でYesの場合、ステップ3108で、主制御基板MのCPUMCは、サブ側への特別遊技開始表示指示コマンドとして、第2長開放コマンド(第2主遊技大当り図柄に係る特別遊技が開始された旨に係るコマンド)をセットし、ステップ3116に移行する。他方、ステップ3106でNoの場合、ステップ3110で、主制御基板MのCPUMCは、停止中の大当り図柄が第1主遊技長開放大当り図柄(本例では、5A及び7A)である否かを判定する。ステップ3110でYesの場合、ステップ3112で、主制御基板MのCPUMCは、サブ側への特別遊技開始表示指示コマンドとして、第1長開放コマンド(第1主遊技大当り図柄のうち第2大入賞口C20が長開放となる特別遊技が開始された旨に係るコマンド)をセットし、ステップ3116に移行する。他方、ステップ3110でNoの場合、換言すると、停止中の大当り図柄が第1主遊技長開放大当り図柄ではないの場合、即ち、第1主遊技短開放図柄(本例では、2A)である場合、ステップ3114で、主制御基板MのCPUMCは、サブ側への特別遊技開始表示指示コマンドとして、第1短開放コマンド(第1主遊技大当り図柄のうち第2大入賞口C20が短開放となる特別遊技が開始された旨に係るコマンド)をセットし、ステップ3116に移行する。
次に、ステップ3116で、主制御基板MのCPUMCは、サブ側への決定した開始デモ時間情報に係るコマンドをセットする。次に、ステップ3118で、主制御基板MのCPUMCは、開始デモ実行中フラグをオンにし、ステップ3120に移行する。尚、ステップ3102でNoの場合にも、ステップ3120に移行する。次に、ステップ3120で、主制御基板MのCPUMCは、開始デモ時間タイマのタイマ値が0であるか否かを判定する。ステップ3120でYesの場合、ステップ3122で、主制御基板MのCPUMCは、開始デモ実行中フラグをオフにする。次に、ステップ3124で、主制御基板MのCPUMCは、開始デモ実行許可フラグをオフにする。次に、ステップ3124で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技実行フラグをオンにし、次の処理(ステップ1610の処理)に移行する。他方、ステップ3120でNoの場合にも、次の処理(ステップ1610の処理)に移行する。
次に、図97は、第3実施形態からの変更例2における、図66のステップ2400のサブルーチンに係る、特別遊技関連表示制御処理のフローチャートである。第3実施形態からの変更点は、ステップ2403‐1(第2変2)~ステップ2403‐11(第2変2)及びステップ2350(第2変2)であり、即ち、ステップ2402で特別遊技中フラグをオフにした後、ステップ2403‐1(第2変2)で、副制御基板SのCPUSCは、開始デモ中フラグ(オンとなることにより特別遊技開始デモ時間が開始されることとなるフラグ)がオフである否かを判定する。ステップ2403‐1(第2変2)でYesの場合、ステップ2404に移行する。次に、ステップ2404でYesの場合、ステップ2403‐2(第2変2)で、副制御基板SのCPUSCは、開始デモ表示タイマに所定時間(例えば、3秒)をセットして当該タイマをスタートする。次に、ステップ2403‐3(第2変2)で、副制御基板SのCPUSCは、開始デモ中フラグをオンにする。次に、ステップ2350(第2変2)で、副制御基板SのCPUSCは、後述する開始デモ演出実行処理を実行し、ステップ2403‐4(第2変2)に移行する。尚、ステップ2403‐1(第2変2)でNoの場合にもステップ2403‐4(第2変2)に移行する。
次に、ステップ2403‐4(第2変2)で、副制御基板SのCPUSCは、開始デモ時間タイマのタイマ値が0であるか否かを判定する。ステップ2403‐4(第2変2)でYesの場合、ステップ2403‐5(第2変2)で、副制御基板SのCPUSCは、開始デモ中フラグをオフにし、ステップ2412に移行する。他方、ステップ2403‐4(第2変2)でNoの場合、次の処理(ステップ2900の処理)に移行する。
また、ステップ2414で大当り開始表示に係るコマンドをセットした後、ステップ2403‐6(第2変2)で、副制御基板SのCPUSCは、メイン側から振分開始デモ時間情報に係るコマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2403‐6(第2変2)でYesの場合、ステップ2403‐7(第2変2)で、副制御基板SのCPUSCは、振分開始デモ時間は長時間(本例では、10秒)であるかを判定する。尚、第3実施形態からの変更例2においては、振分開始デモ時間、即ち、振分遊技実行ラウンドの開始デモ時間の時間値は、長時間と短時間の2種類存在している。ステップ2403‐7(第2変2)でYesの場合、ステップ2403‐8(第2変2)で、副制御基板SのCPUSCは、長時間となる振分開始デモ時間にて入球容易未報知演出(振分遊技実行ラウンドにて第2大入賞口C20が長開放となるか否かを遊技者に確定的に報知しない演出)を実行し、ステップ2403‐10(第2変2)に移行する。他方、ステップ2403‐7(第2変2)でNoの場合、ステップ2403‐9(第2変2)で、副制御基板SのCPUSCは、短時間となる振分開始デモ時間にて入球容易報知演出(振分遊技実行ラウンドにて第2大入賞口C20が長開放となることを遊技者に確定的に報知する演出)を実行し、ステップ2403‐10(第2変2)に移行する。尚、ステップ2403‐6(第2変2)でNoの場合にも、ステップ2403‐10(第2変2)に移行する。このように、第3実施形態からの変更例2においては、第1主遊技図柄に係る振分遊技実行ラウンドにおいては入球容易未報知演出を実行し、第2主遊技図柄に係る振分遊技実行ラウンドにおいては入球容易報知演出を実行するよう構成されている。尚、これには限定されず、遊技状態によっても入球容易未報知演出と入球容易報知演出とのいずれの演出を実行するかを相違させてもよい。例えば、非時間短縮遊技状態且つ非確率変動遊技状態にて当選した第1主遊技側の長開放大当り(5A・7A)に係る振分遊技実行ラウンドにおいては入球容易未報知演出を実行し、時間短縮遊技状態且つ確率変動遊技状態にて当選した第2主遊技側の長開放大当り(3B・5B・7B)に係る振分遊技実行ラウンドにおいては入球容易報知演出を実行するよう構成してもよい。また、第2実施形態にて前述したようなエンディング演出を実行し得るよう構成してもよく、そのように構成した場合には、エンディング演出を実行する特別遊技実行中においては、入球容易未報知演出及び入球容易報知演出は遊技者にとって目立たないよう表示するよう構成することが好適である。そのように構成することによって、達成難易度が高いエンディング演出に対してより注目させることができることとなる。同様に、特別遊技に実行中において存在する保留の中に大当りとなる保留が存在している旨を遊技者に報知する保留内連荘演出を実行可能に構成し、当該保留内連荘演出が実行された場合においても入球容易未報知演出及び入球容易報知演出を遊技者にとって目立たないよう表示するよう構成してもよい。
次に、ステップ2403‐10(第2変2)で、副制御基板SのCPUSCは、実行中の特別遊技は第2主遊技長開放大当り図柄に係る特別遊技であるか否かを判定する(第2主遊技長開放大当り図柄は、3B、5B及び7Bとなっている)。ステップ2403‐10(第2変2)でYesの場合にはステップ2416に移行する。他方、ステップ2403‐10(第2変2)でNoの場合、ステップ2403‐11(第2変2)で、副制御基板SのCPUSCは、入賞個数を遂次表示するコマンドをセット(短開放となるラウンドが存在する大当りでは、ラウンド数を報知しない)し、ステップ2426に移行する。このように、第3実施形態からの変更例2においては、すべてのラウンドにおいて第1大入賞口C10又は第2大入賞口C20が長開放となる大当り図柄である第2主遊技長開放大当り図柄に係る大当りにおいては、各ラウンドの実行時に実行中のラウンドを報知する(現在第何ラウンドを実行しているかを報知する)一方、いずれかのラウンドにおいて第1大入賞口C10又は第2大入賞口C20が短開放となる大当りにおいては(もしくは、第1大入賞口C10が短開放となるラウンドを有する大当りにおいては)、各ラウンドの実行時に実行中のラウンドを報知しないよう構成されている。また、実行中のラウンドを報知しない場合には、ラウンドを報知する表示の代わりにラウンド数(実質ラウンド数)に対応するオブジェクト画像(例えば、宝箱、等)を第1大入賞口C10又は第2大入賞口C20が長開放となるラウンドが実行される毎に追加して表示していくよう構成してもよい。また、特別遊技開始時(又は、特別遊技開始直後)にてオブジェクト画像を複数個表示しておき、当該オブジェクト画像の個数分のラウンド数が長開放となることを保障する演出を実行するよう構成してもよい。尚、すべてのラウンドが長開放となる特別遊技実行時には当該演出を実行しなくてもよいし、実行してもよいが、実行しない場合には現在実行しているラウンド数を表示するよう構成することが望ましい。尚、いずれかのラウンドにおいて第1大入賞口C10又は第2大入賞口C20が短開放となる大当りにおいては(もしくは、第1大入賞口C10が短開放となるラウンドを有する大当りにおいては)、第1大入賞口C10又は第2大入賞口C20が長開放となるラウンド数のみを報知するよう構成してもよい(例えば、「第1R=長開放、第2R=短開放、第3R=長開放」となる場合には、第3Rにて2ラウンド目であることを報知する、等)。尚、特別遊技の実行中に実行する演出はこれには限定されず、例えば、特別遊技実行中の振分遊技実行ラウンド以降の所定のラウンド(もしくは振分遊技実行ラウンド)にて保留内に大当りとなる保留が存在する場合には、大当りとなることが確定的である旨を報知する保留内連荘演出を実行し得るよう構成してもよい。尚、このように構成した場合には、振分遊技実行ラウンド以前のラウンドにて保留内連荘演出を実行した場合には、特別遊技終了後の遊技状態が決定していない(特定領域C22への入球有無が決定していない)ため、大当りとなることを報知したにも拘らず、当該報知対象となった保留に係る図柄変動がハズレとなってしまう可能性が生じるため、保留内連荘演出の実行タイミングは、振分遊技実行ラウンドにて特定領域C22に入球した後、もしくは、振分遊技実行ラウンドが終了した後とすることが好適である。また、振分遊技実行ラウンドはどのラウンドとしてもよく、例えば、第1ラウンドを振分遊技実行ラウンドとするよう構成してもよい(大入賞口が1つである場合にも適用可能である)が、打球すべき遊技球が存在しない場合(例えば、当りとなる図柄変動中に全ての遊技球を打ち切ってしまった場合)でも追加の遊技球の貸出が行える時間を十分とれるように第2ラウンド以降とすることが望ましい。
次に、図98は、第3実施形態からの変更例2における、図97のステップ2350(第2変2)のサブルーチンに係る、開始デモ演出実行処理のフローチャートである。まず、ステップ2352で、副制御基板SのCPUSCは、メイン側から第2長開放コマンドを受信するか否かを判定する。ステップ2352でYesの場合、ステップ2360に移行する。他方、ステップ2352でNoの場合、ステップ2354で、副制御基板SのCPUSCは、メイン側から第1長開放コマンドを受信するか否かを判定する。ステップ2354でYesの場合、ステップ2356で、副制御基板SのCPUSCは、1/5で当選する確定演出実行抽選(実行中の特別遊技において第2大入賞口C20が長開放する旨を報知するか否かの抽選)を実行する。次に、ステップ2358で、副制御基板SのCPUSCは、当該確定演出実行抽選に当選したか否かを判定する。ステップ2358でYesの場合、ステップ2360に移行する。次に、ステップ2360で、副制御基板SのCPUSCは、開始デモ演出として、長開放確定報知演出(実行中の特別遊技において第2大入賞口C20が長開放する旨を報知する演出)を実行し、次の処理{ステップ2403‐4(第2変2)の処理}に移行する。尚、ステップ2354でNoの場合(メイン側から第1短開放コマンドを受信した場合)又はステップ2358でNoの場合、ステップ2362で、副制御基板SのCPUSCは、開始デモ演出として長開放有無非報知演出(実行中の特別遊技において第2大入賞口C20が長開放するのか短開放するのかを報知しない演出)を実行し、次の処理{ステップ2403‐4(第2変2)の処理}に移行する。尚、開始デモ演出が実行されることとなる特別遊技開始デモ時間においても、振分開始デモ時間と同様に、第1主遊技側の大当り(のうち高い割合)では10秒、第2主遊技側の大当り(のうち高い割合)では3秒となるように構成してもよい。
以上のように構成することにより、第3実施形態からの変更例2においては、第2主遊技側に係る特別遊技においては、すべての特別遊技で振分遊技実行ラウンドにて第2大入賞口C20が長開放し、第1主遊技側に係る特別遊技においては、振分遊技実行ラウンドにて第2大入賞口C20が長開放する特別遊技と短開放する特別遊技とを設けるよう構成し、第2主遊技側の特別遊技においては、特別遊技の開始デモ時間にて第2大入賞口C20が長開放する旨を報知する一方、第1主遊技側の特別遊技においては、第2大入賞口C20が長開放する特別遊技であっても特別遊技の開始デモ時間にて第2大入賞口C20が長開放する旨を報知する場合と報知しない場合とを有するよう構成し、特別遊技中に特定領域C22に入球することが確定的な第2主遊技側の特別遊技では遊技者に第2大入賞口C20が長開放する旨を報知する一方、特別遊技中に特定領域C22に入球することが確定的ではない第1主遊技側の特別遊技では遊技者に第2大入賞口C20が長開放するか否かを煽る演出を基本的には実行するが確定的に報知する場合もあるよう構成することにより、特定領域C22への入球容易性に対応した演出を実行可能な興趣性の高い遊技機とすることができる。
尚、第3実施形態からの変更例2においては、入球容易報知演出及び入球容易未報知演出を振分開始デモ時間にて実行するよう構成したが、振分遊技実行ラウンドよりも前に実行されるラウンドの実行中(複数ラウンドに亘って実行してもよい)にて実行してもよいし、振分遊技実行ラウンドの実行中にて実行してもよい。
(第4実施形態)
尚、第3実施形態においては、特別遊技中に特定領域C22に遊技球が入球することによって、当該特別遊技の終了後に確率変動遊技状態に移行するよう構成したが、大入賞口内部の領域に入球することによって遊技者にとって高利益となる遊技性はこれには限定されない。そこでそのような遊技性となる構成を第4実施形態とし、以下、第2実施形態との相違点についてのみ詳述する。
尚、以下の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等は、他の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等と同一である場合があるが、これらはそれぞれ単独の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等であることを示している(例えば、本実施形態におけるステップ2102と第2実施形態におけるステップ2102は、別の実施形態におけるステップ2102であるため、それぞれ単独で機能する処理である)。
はじめに、図99は、第4実施形態における、遊技機の前面側の基本構造を示す図面である。以下、第2実施形態からの相違点についてのみ詳述する。
まず、第4実施形態においては、第1主遊技始動口A10と第2主遊技始動口B10とが重ねるように配置されており、且つ、第1主遊技始動口A10の存在により、第2主遊技始動口B10の上部が塞がれている。また、遊技領域D30の左側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球と、遊技領域D30の右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球のどちらもが、第2主遊技始動口B10に誘導され、遊技領域D30の左側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球が第1主遊技始動口A10に誘導され易く、遊技領域D30の右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球が第1主遊技始動口A10に誘導され難いよう構成されている。尚、遊技領域D30の左側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球と、遊技領域D30の右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球のどちらもが、第1主遊技始動口A10に誘導されるよう構成してもよい。
また、遊技領域D30の左側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球が、第1主遊技始動口A10に誘導され易い一方、第2主遊技始動口B10に誘導され難く、遊技領域D30の右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球が、第1主遊技始動口A10に誘導され難い一方、第2主遊技始動口B10に誘導され易いように夫々の始動口を配置してもよい。尚、「誘導され易い」及び「誘導され難い」は、例えば、遊技球を右側及び左側にそれぞれ10000球発射した際の、入球数の大小で決定するものとする。
ここで、第4実施形態においては、補助遊技始動口H10は、遊技領域D30の右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球が、誘導され易く、遊技領域D30の左側を流下する遊技球が誘導され難いよう構成されている{但し、これには限定されず、遊技領域D30の左側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球が、補助遊技始動口H10に誘導され易いよう構成してもよい(例えば、遊技領域D30左側と右側に夫々、補助遊技始動口H10を設けてもよい)}。
次に、アウト口D36の右上方には、第1大入賞口C10と第2大入賞口C20とが配置されており、遊技領域D30の右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球は、アウト口D36に到達する前に、第1大入賞口C10及び第2大入賞口C20が配置されている領域を通過し易いよう構成されている。
次に、第2大入賞口C20は、第1主遊技図柄(特別図柄)又は第2主遊技図柄(特別図柄)が大当り図柄で停止した場合に開状態となる、横長方形状を成しアウト口D36の右上方、且つ、第1大入賞口C10の右上方に位置した、主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、第2大入賞口C20は、遊技球の入球を検出するための第2大入賞口入賞検出装置C21sと、第2大入賞口電動役物C21d(及び第2大入賞口ソレノイドC26)と、小当り遊技開始時に駆動を開始し、遊技球の下遮蔽部材C25への流下を阻害し得る上遮蔽部材C24と、遊技機の電源投入時に駆動を開始し、遊技球のV入賞口C22への流下を阻害し得る下遮蔽部材C25と、小当り遊技時に入球することにより特別遊技に移行する契機となる入賞口であるV入賞口C22と、V入賞口C22への遊技球の入球を検出するためのV入賞口入球検出装置C27sと、第2大入賞口C20に入球した遊技球を排出するための第2大入賞口排出口C23と、第2大入賞口排出口C23への遊技球の入球を検出するための第2大入賞口排出検出装置C23sと、を備える。ここで、第2大入賞口入賞検出装置C21sは、第2大入賞口C20への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2大入賞口入球情報を生成する。そして、第2大入賞口C20内に入球した遊技球は、第2大入賞口入賞検出装置C21sよって検出されるよう構成されている。次に、第2大入賞口電動役物C21dは、第2大入賞口C20に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態とに第2大入賞口C20を可変させる。尚、第2実施形態では、大入賞口の態様を、横長方形状を成し遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態とに可変させる態様としているが、これには限定されない。その場合には、例えば、大入賞口内に設けられた棒状部材が遊技者側に突き出した状態である進出状態と遊技者側に対して引っ込んだ状態である退避状態とを採り得る態様(いわゆる、ベロ型アタッカー)としてもよく、大入賞口への入球数を所定数(例えば、10個)とすることを担保したい場合において好適である。尚、第2大入賞口C20の内部の構造については、後述することとする。
次に、図100は、第4実施形態における、第2大入賞口C20に係る作用図であり、より具体的には、第2大入賞口内C20内に設けられた上遮蔽部材C24及び下遮蔽部材C25の開放態様及び閉鎖態様に基づくV入賞口C22への遊技球の入球可否に係る作用図である。尚、第4実施形態においては、小当り遊技実行中に遊技球を第2大入賞口C20に向けて発射し続けていれば(右打ちし続けていれば)、第2大入賞口C20に遊技球が複数球入球するよう構成されている{例えば、第2大入賞口C20(第2大入賞口電動役物C21d)の開放態様は「0.2秒開放→0.8秒閉鎖→1秒開放→1秒閉鎖→1秒開放→閉鎖」である}ため、V入賞口C22への遊技球の入球可否は、第2大入賞口C20内の遊技球が、上遮蔽部材C24と下遮蔽部材C25との開放タイミングとうまく合致するか否かによって決定される。以下、小当り遊技中にて、第2大入賞口C20に入球した遊技球の作用について詳述する。
まず、図100(a)に示されるように、第2大入賞口C20は、その内部に(第2大入賞口C20内部における遊技球の流路として)、第2大入賞口C20への入球を検出する第2大入賞口入賞検出装置C21sと、V入賞口C22と、V入賞口C22への入球を検出するV入賞口入賞検出装置C22sと、V入賞口C22へ入球されなかった遊技球の排出流路である第2大入賞口排出口C23と、第2大入賞口排出口C23への入球を検出する第2大入賞口排出検出装置C23sと、を備え、更に、V入賞口C22の上方に設けられた下遮蔽部材C25と、下遮蔽部材C25の上方に設けられた上遮蔽部材C24と、を備え、上遮蔽部材C24及び下遮蔽部材C25は、遊技盤から(遊技者から見て手前側に)突き出した状態(進出状態)となることで遊技球の落下を阻害可能又は阻害容易となる閉鎖状態と、遊技盤内(遊技者から見て奥側)に引っ込んだ状態(退避状態)となることで遊技球の落下を阻害不可能又は阻害困難(遊技球が落下可能)となる開放状態と、を採り得るよう構成されている(いわゆる、ベロ型アタッカーのような構成である)。より詳細には、第2実施形態においては、上遮蔽部材C24が閉鎖状態の場合には、遊技球は下遮蔽部材C25まで到達不可能又は到達困難であり、上遮蔽部材C24が開放状態の場合には、遊技球は下遮蔽部材C25まで到達可能又は到達容易であり、下遮蔽部材C25が閉鎖状態の場合には、遊技球はV入賞口C22まで到達不可能又は到達困難であり、下遮蔽部材C25が開放状態の場合には、遊技球はV入賞口C22まで到達可能又は到達容易となるように構成されている。次に、小当り遊技実行中に第2大入賞口C20に入球した遊技球の具体的な流路に関して説明する。
図100(a)に示すように、小当り遊技実行中に第2大入賞口C20に入球した遊技球は、第2大入賞口入賞検出装置C21sを通過した後、閉鎖状態である上遮蔽部材C24まで誘導され、上遮蔽部材C24及び第2大入賞口C20の内壁面等で形成される領域(停留領域とする。)にて停留する(上遮蔽部材C24上に載置される)。第2実施形態では、当該停留領域は遊技球が一つのみ載置可能なように構成されているため、図100(a)に示されるように、或る遊技球が当該停留領域に載置されている場合には、当該或る遊技球の載置タイミング以降に第2大入賞口C20内部に誘導された遊技球は、上遮蔽部材C24上に載置された当該或る遊技球と衝突して、上遮蔽部材C24を通過せずに第2大入賞口排出検出装置C23s及び第2大入賞口排出口C23へ到達する流路(V入賞口C22への入球が不可能又は困難となる流路)へと誘導されるよう構成されている(尚、当該停留領域は、当該別の遊技球が衝突した際の衝撃によっては、当該或る遊技球が当該停留領域から抜出されないよう構成されている)。ここで、図100(a)右部は、図100(a)におけるX-X断面を模式的に示した断面図である。当該断面図に示されるように、図100(a)では、上遮蔽部材C24及び下遮蔽部材C25が共に閉鎖状態{遊技盤から(遊技者から見て手前側に)突き出した状態(当該断面図において左側に突出している状態)}となっており、この場合、上遮蔽部材C24上に遊技球が載置可能となっていることが理解される。
尚、第4実施形態においては、上遮蔽部材C24は小当り遊技開始から一定時間後(本例では、小当り遊技開始から5秒後)に開放されるように設定されており、下遮蔽部材C25は電源投入時から一定周期(本例では、4秒周期)で閉鎖状態と開放状態との遷移を繰り返すよう構成されている(下遮蔽部材C25の開放タイミングは周期的なものとなる)状況下、V入賞口C22への入球の可否は、上遮蔽部材C24が開放状態となるタイミング(換言すれば、小当り遊技開始のタイミング)によって主に決定されるのである(下遮蔽部材C25が開放状態となるタイミングと上遮蔽部材C24が開放状態となるタイミングとが略一致する予定である小当り遊技が開始される場合に、V入賞口C22へ遊技球が入球し得る)。
尚、第4実施形態はあくまで一例であり、上遮蔽部材C24及び下遮蔽部材C25は、遊技球の落下を阻害不能又は阻害困難な状態と、遊技球の落下を阻害可能又は阻害容易な状態と、を遷移可能であればどのような構造であってもよいし、その他の構成に関しても何ら限定されるものではない。
また、第4実施形態においては、V入賞口C22への遊技球の入球を阻害する遮蔽部材を上遮蔽部材C24と下遮蔽部材C25の2つ設けたがこれには限定されず、1つの遮蔽部材にてV入賞口C22への遊技球の入球を阻害するよう構成してもよい。更に、第3実施形態に示した、特別遊技中にて特定領域C22に遊技球が入球することにより、当該特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行することとなる遊技機においても、特定領域C22への遊技球の入球を阻害する遮蔽部材を設けるよう構成してもよい。そのように構成した場合には、遮蔽部材の開放態様は大当りの契機となった大当り図柄によって相違するよう構成してもよく、そのように構成した場合、(1)振分遊技実行ラウンドにおける遮蔽部材の開放態様として、大当り図柄に拘らず振分遊技実行ラウンド開始タイミングから50ms後又は振分遊技実行ラウンド開始タイミングにて遮蔽部材が閉状態から開状態となる、(2)振分遊技実行ラウンドの終了タイミングから200ms後のタイミングで遮蔽部材が開状態から閉状態となる(大当り図柄によって、200ms後の場合や3000ms後の場合がある)、よう構成してもよく、そのように構成することにより、大当り図柄に拘らず遮蔽部材が開放するタイミングが存在する、振分遊技実行ラウンドが開始されてから遮蔽部材が最初に開放を開始するまでの期間よりも、振分遊技実行ラウンドが終了してから遮蔽部材が最後に閉鎖するまでの期間の方が長時間となるよう構成することができる。
次に、図101は、第4実施形態における、主制御基板MのCPUMCが行うタイマ割り込み時処理である。第2実施形態との相違点は、ステップ1700(第3)、ステップ1750(第3)、ステップ3450(第3)及びステップ1950(第3)である。即ち、ステップ1600で、特別遊技制御処理を実行した後ステップ1700(第3)で、主制御基板MのCPUMCは、後述の小当り遊技制御処理を実行する。次に、ステップ1750(第3)で、主制御基板MのCPUMCは、後述の上遮蔽部材駆動制御処理を実行する。次に、ステップ3450(第3)で、主制御基板MのCPUMCは、後述の下遮蔽部材駆動制御処理を実行する。次に、ステップ1950(第3)で、主制御基板MのCPUMCは、後述のV入賞口入球判定処理を実行し、ステップ1601に移行する。
次に、図102は、第4実施形態における、図101におけるステップ1400(1){ステップ1400(2)}のサブルーチンに係る、第1主遊技図柄表示処理(第2主遊技図柄表示処理)のフローチャートである。第2実施形態との相違点は、ステップ1403(第3)、1410‐3(第3)、ステップ1434(第3)及びステップ1436(第3)であり、即ち、ステップ1403(第3)で、主制御基板MのCPUMCは、変動開始条件が充足したか否かを判定する(第4実施形態においては、小当り遊技実行中でないことが変動開始条件として追加されている)。ステップ1403(第3)でYesの場合にはステップ1405に移行し、Noの場合にはステップ1419に移行する。また、ステップ1410‐2で主遊技図柄に関する停止図柄を決定した後、ステップ1410‐3(第3)で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技側乱数、当否抽選結果、遊技状態に基づき、主遊技図柄に関する変動態様(又は変動時間)を決定し、ステップ1414に移行する。
また、ステップ1430で停止図柄が大当り図柄でなかった場合、ステップ1434(第3)で、主制御基板MのCPUMCは、停止図柄が小当り図柄であるか否かを判定する。ステップ1434(第3)でYesの場合、ステップ1436(第3)で、主制御基板MのCPUMCは、小当りフラグをオンにし、ステップ1500に移行する。他方、ステップ1434(第3)でNoの場合にも、ステップ1500に移行する。
次に、図103(主遊技テーブル1及び主遊技テーブル2)は、第4実施形態における、第1主遊技用当否抽選テーブルMN11ta‐A(第2主遊技用当否抽選テーブルMN11ta‐B)の一例である。第4実施形態においては、遊技状態に拘らず、第1主遊技側に係る図柄変動であるか第2主遊技側に係る図柄変動であるかによってのみ参照するテーブル内容が相違するよう構成されている。また、第1主遊技側と第2主遊技側と共に小当りに当選し得るよう構成されており、第2主遊技側における当否抽選結果はほぼ(1020/1024の確率で)小当りとなる。尚、当選確率はあくまでも一例であり、これには何ら限定されない。また、小当りに当選した場合、第1主遊技側は1種類、第2主遊技側は2種類の主遊技図柄候補のうちから一つの主遊技図柄が小当り図柄として決定されるよう構成されている。尚、乱数値や停止図柄の種類についても、あくまで一例であり、これには限定されない{例えば、ハズレ図柄は一種類の図柄であることには限定されず、複数種類の図柄を設けるよう構成してもよく、特定の図柄が停止表示された場合には当該特定の図柄が停止表示される前とは、主遊技図柄の変動態様の種類及び/又は選択率が異なる状態(限定頻度状態)へ移行するよう構成してもよい}。
次に、図104は、第4実施形態における、図28におけるステップ1650のサブルーチンに係る、特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。まず、ステップ1681‐1で、主制御基板MのCPUMCは、V入賞口C22への入球を契機とした特別遊技終了後ではないか否かを判定する(第4実施形態においては、小当り遊技中にV入賞口C22へ遊技球が入球することを契機として、特別遊技が実行されるよう構成されている)。ステップ1681‐1でYesの場合、ステップ1681‐2で、主制御基板MのCPUMCは、停止図柄が時短大当り図柄(特別遊技の実行終了後に時間短縮遊技状態に移行する大当り図柄であり、本例では、4B・5A・5B・7A・7B)であるか否かを判定する。ステップ1681‐2でYesの場合、ステップ1681‐5に移行する。他方、ステップ1681‐1でNoの場合、ステップ1681‐4で、主制御基板MのCPUMCは、時短小当り図柄(特別遊技の実行終了後に時間短縮遊技状態に移行することとなる、当該特別遊技への移行契機となる小当り図柄であり、本例では、7AK・7BK)を契機とした特別遊技終了後であるか否かを判定する。ステップ1681‐4でYesの場合にはステップ1681‐5に移行する。
次に、ステップ1681‐5で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値に所定回数(本例では、100回)をセットする。次に、ステップ1681‐6及びステップ1681‐7で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグ及び補助遊技時短フラグをオンにし、次の処理{ステップ1700(第3)の処理}に移行する。尚、ステップ1681‐2でNoの場合、換言すると、停止図柄が時短大当り図柄である4Aの場合、又は、ステップ1681‐4でNoの場合、換言すると、時短小当り図柄である2BKを契機とした特別遊技終了後である場合にも、にも次の処理{ステップ1700(第3)の処理}に移行する。尚、限定頻度に係る処理(ステップ1411、ステップ1450のサブルーチン、ステップ1413、ステップ1431)は削除されている。
次に、図105は、第4実施形態における、図101におけるステップ1700(第3)のサブルーチンに係る、小当り遊技制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1701で、主制御基板MのCPUMCは、排出待機中フラグ{後述するステップ1722でオンとなるフラグであり、即ち、予定されていた小当り遊技(特に、予定されていた第2大入賞口C20の開放パターン)の実行終了後において、第2大入賞口C20内に残存している遊技球の排出待ち期間(排出待機時間)中においてオンとなるフラグ}がオフであるか否かを判定する。ステップ1701でYesの場合、ステップ1702で、主制御基板MのCPUMCは、小当りフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1702でYesの場合、ステップ1704で、主制御基板MのCPUMCは、小当りフラグをオフにする。次に、ステップ1705で、主制御基板MのCPUMCは、当該ラウンドの第2大入賞口C20の開放パターン(本例では、例えば、すべての小当り図柄において、「0.2秒開放→0.8秒閉鎖→1秒開放→1秒閉鎖→1秒開放→閉鎖」であり、遊技球を第2大入賞口C20に向けて発射し続けていれば、第2大入賞口C20に遊技球が複数球入球するよう構成されている)をセットする。尚、小当り実行時における大入賞口(第2大入賞口C20)の開放態様は任意に設定可能であり、例えば、小当り1回の実行時における第2大入賞口C20の合計の開放時間を所定時間以下(例えば、1.8秒以下)となるよう構成してもよい(例えば、「0.2秒開放→0.8秒閉鎖→1秒開放→閉鎖」(合計の開放時間=1.2秒))。次に、ステップ1706で、主制御基板MのCPUMCは、小当り実行フラグをオンにする。次に、ステップ1707で、主制御基板MのCPUMCは、小当り実行開始コマンド(小当り遊技が開始された旨のコマンドであり、遊技者に第2大入賞口C20へ向けた遊技球の発射を促すためのコマンドである)を、サブメイン制御部SMへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1708で、主制御基板MのCPUMCは、第2大入賞口C20を開放すると共に、小当り遊技用タイマMP41tをスタートする(タイマ値がカウントダウンされる)。次に、ステップ1709で、主制御基板MのCPUMCは、排出待機タイマMP41t‐2(インクリメントタイマ)をスタートし、ステップ1712に移行する。尚、第4実施形態においては、当該排出待機タイマMP41t‐2が小当り遊技開始時からの経過時間を計測することにより、当該小当り開始から所定時間(本例では、10秒)経過後に排出待機時間が終了するよう構成されている{勿論、排出待機時間の計測方法はこれには限定されず、例えば、予定されていた小当り遊技(特に、予定されていた第2大入賞口C20の開放パターン)の実行終了後から計測開始してもよい}。
他方、ステップ1702でNoの場合、ステップ1710で、主制御基板MのCPUMCは、小当り実行フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1710でYesの場合、ステップ1712に移行する。
次に、ステップ1712で、主制御基板MのCPUMCは、第2大入賞口C20に遊技球の入賞(入球)があったか否かを判定する。ステップ1712でYesの場合、ステップ1714で、主制御基板MのCPUMCは、第2大入賞口C20に所定個数(例えば、10個)の入賞球があったか否かを判定する。ステップ1714でYesの場合には、ステップ1718に移行する。他方、ステップ1712又はステップ1714でNoの場合、ステップ1716で、主制御基板MのCPUMCは、小当り遊技用タイマMP41tを参照して大入賞口開放に係る所定時間(例えば、4秒)が経過したか否かを判定する。ステップ1716でYesの場合、ステップ1718に移行する。
次に、ステップ1718で、主制御基板MのCPUMCは、第2大入賞口電動役物C21dの駆動を停止して第2大入賞口C20を閉鎖する。次に、ステップ1722で、主制御基板MのCPUMCは、排出待機中フラグをオンにし(本処理実行タイミングから排出待機時間が開始されることとなる)、ステップ1724に移行する。尚、ステップ1701でNoの場合にも、ステップ1724に移行する。
次に、ステップ1724で、主制御基板MのCPUMCは、当該タイマ値が排出待機時間終了値(本例では、10秒)となったか否かを判定する。ステップ1724でYesの場合、ステップ1725で、主制御基板MのCPUMCは、排出待機タイマMP41t‐2をゼロクリアする。次に、ステップ1726で、主制御基板MのCPUMCは、排出待機中フラグをオフにする。次に、ステップ1728で、主制御基板MのCPUMCは、小当り遊技用タイマMP41tを停止してリセットする。次に、ステップ1730で、主制御基板MのCPUMCは、小当り実行フラグをオフにし、次の処理{ステップ1750(第3)の処理}に移行する。尚、ステップ1710、ステップ1716又はステップ1724でNoの場合にも次の処理{ステップ1750(第3)の処理}に移行する。
ここで、本例においては、1の小当りにおいてプログラム上として設定された最大入賞数は10個、1回の小当りにおける大入賞口の最大開放時間は通じて1.8秒以下である1.2秒(より具体的には、小当りを1回実行する際の大入賞口の開放態様として、「0.2秒開放→0.8秒閉鎖→1秒開放→閉鎖」する一連の開閉動作)に設定されており、いずれかの閉鎖条件が達成した場合に大入賞口を閉鎖するように制御される。ここで、過剰入賞を抑止して出玉設計値との乖離を最小化するために、閉鎖条件の達成後は直ちに閉鎖するように制御することが望ましい。一方、そのように処理した場合でも閉鎖条件達成直後に大入賞口に入球したり、カウントセンサの手前に入賞済み球が滞留している(閉鎖条件の達成後に入賞済み球をカウントセンサが検出する)ことも考えられる。そこで、最大開放時間の経過後、最大入賞数を超えた後のいずれの場合であっても、所定条件下(閉鎖後の所定期間内)に限り、当該入賞を有効な入賞として処理するよう構成することが望ましい。
次に、図106は、第4実施形態における、図101におけるステップ1750(第3)のサブルーチンに係る、上遮蔽部材駆動制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1752で、主制御基板MのCPUMCは、小当り実行フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1752でYesの場合、ステップ1754で、主制御基板MのCPUMCは、所定の駆動パターン(本例では、「5秒閉鎖→1秒開放→24秒閉鎖」を繰り返すパターン)にて上遮蔽部材C24の駆動を開始し、次の処理(ステップの1800の処理)に移行する。尚、上遮蔽部材C24の駆動パターンは変更しても問題ないが、本例では、上遮蔽部材C24の開放タイミングと下遮蔽部材C25の開放タイミングとが一致した場合にのみ、遊技球がV入賞口C22に入球可能となるよう構成されているため、開放時間を3秒等の長時間としたり、駆動開始から10秒以上開放しなかったりとして、V入賞口C22に入球不可能には構成しないことが望ましい。他方、ステップ1752でNoの場合、ステップ1756で、主制御基板MのCPUMCは、上遮蔽部材C24を閉鎖状態(初期位置)にして駆動を終了し、次の処理{ステップの3450(第3)の処理}に移行する。このように、第2実施形態においては、上遮蔽部材C24は小当り遊技の開始(小当りに係る第2大入賞口C20の開放開始)を契機として駆動を開始し、小当り遊技の終了を契機として駆動を終了するよう構成されており、前記上遮蔽部材C24の開放パターンにて1回駆動するよりも前に小当り遊技が終了し、上遮蔽部材C24の駆動は終了するよう構成されている。尚、小当り遊技には排出待機時間が設けられているため、小当り遊技に係る第2大入賞口C20の開放が終了した以降も、当該排出待機時間が終了するまで小当り遊技は終了しないこととなる。
次に、図107は、第4実施形態における、図101におけるステップ3450(第3)のサブルーチンに係る、下遮蔽部材駆動制御処理のフローチャートである。まず、ステップ3452で、主制御基板MのCPUMCは、電源投入後から常時一定の駆動パターン(本例では、「3秒閉鎖→1秒開放」を繰り返すパターン)にて下遮蔽部材C25を駆動し、次の処理{ステップ1950(第3)の処理}に移行する。このように、上遮蔽部材C24が小当り遊技の開始を契機として駆動を開始することに対して、下遮蔽部材C25は遊技機の電源投入を契機として駆動を開始するよう構成されている。
次に、図108は、第4実施形態における、図101におけるステップ1950(第3)のサブルーチンに係る、V入賞口入球判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1952で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動予約フラグ(後述するステップ1960でオンとなるフラグであり、即ち、排出待機時間中においてV入賞口C22に遊技球が入球した場合にオンとなるフラグ)がオフであるか否かを判定する。ステップ1952でYesの場合、ステップ1954で、主制御基板MのCPUMCは、V入賞口C22への遊技球の入球があったか否かを判定する。ステップ1954でYesの場合、ステップ1956で、主制御基板MのCPUMCは、V入賞口有効期間(小当り遊技の開始タイミングから、当該小当り遊技に係る排出待機時間終了タイミングまでの期間)内であるか否かを判定する。ステップ1956でYesの場合、ステップ1958で、主制御基板MのCPUMCは、V入賞検出コマンド(後述する、V入賞検出演出を実行するためのコマンド)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1960で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動予約フラグをオンにし、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。
他方、ステップ1952でNoの場合、ステップ1962で、主制御基板MのCPUMCは、V入賞口有効期間(小当り遊技の開始タイミングから、当該小当り遊技に係る排出待機時間終了タイミングまでの期間)が終了したか否かを判定する。ステップ1962でYesの場合、ステップ1964で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動フラグをオンにし、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。尚、ステップ1954、ステップ1956又はステップ1962でNoの場合にも、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。また、ステップ1956でNoの場合、換言すれば、小当り遊技が実行されていないにも拘わらずV入賞口C22に遊技球が入球する等の不正入球の危険性が高まる場合においては、適宜エラー処理を実行するよう構成しておくことが好適である。尚、V入賞口C22への入球に係る特別遊技のラウンド数は「9R」となっており、「小当り遊技→V入賞口C22への入球に係る特別遊技」の一連の流れを合計すると、小当り遊技に係るラウンド数の「1R」と特別遊技に係るラウンド数の「9R」とで、「10R」となっている。なお、本例では、V入賞口C22(特定領域)へ入球させるラウンドを1Rとして設定していた(つまり、出玉が獲得できるラウンドは、2~10ラウンドの9ラウンド分である)が、V入賞口C22へ入球した後から1Rとして設計してもよい(つまり、1~10ラウンドの10ラウンド分の出玉が獲得できる)。
次に、図109~図111を参照して、第4実施形態に係るサブメイン制御部SM側で実行される制御処理を説明する。まず、図109は、第4実施形態に係るぱちんこ遊技機における、副制御基板S側(特に、サブメイン制御部SM側)のメインフローチャートである。ここで、同図(a)の処理は、遊技機への電源投入時等のリセット後に実行されるサブメイン制御部SM側での処理である。第2実施形態からの変更点は、ステップ2001(第3)及びステップ2003(第3)である。即ち、遊技機への電源投入時において、ステップ2001(第3)で、副制御基板SのCPUSCは、電源投入タイマSM24tをリセットしてスタートする。尚、電源投入タイマSM24tは、下遮蔽部材C25の開放タイミングを把握するために設けられている。次に、ステップ2002で、副制御基板SのCPUSCは、メイン側(主制御基板M側)から受信した情報に基づき、初期処理を実行する(例えば、RAMクリア情報を受信した場合→サブ側のRAMを初期化、各種情報コマンドを受信した場合→電断時の演出関連情報をサブ側のRAMに再セット)。次に、ステップ2003(第3)で、副制御基板SのCPUSCは、メイン側(主制御基板M側)から受信した情報に基づき、保留数(例えば、装図保留カウンタ値)を復元する。尚、実行中の演出、特殊図柄に係る情報等は復元されず、次変動の開始時までは「準備中」画面を表示する。その後、副制御基板SのCPUSCの繰り返し処理ルーチンである(b)を繰り返し実行するループ処理に移行する。第2実施形態からの変更点は、ステップ2500(第3)及びステップ2550(第3)である。即ち、ステップ2300‐2で、副制御基板SのCPUSCは、前述した装飾図柄表示制御処理を実行する。次に、ステップ2500(第3)で、副制御基板SのCPUSCは、後述するV入賞検出演出表示制御処理を実行し、ステップ2400‐2に移行する。また、ステップ2400‐2で特別遊技関連表示制御処理を実行した後、ステップ2550(第3)で、副制御基板SのCPUSCは、後述する小当り遊技関連表示制御処理を実行し、ステップ2999に移行する。
次に、図110は、第4実施形態における、図109におけるステップ2500(第3)のサブルーチンに係る、V入賞検出演出表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2502で、副制御基板SのCPUSCは、メイン側から小当り実行開始コマンド(小当り遊技が開始された旨に係るコマンド)を受信したか否かを判定する。ステップ2502でYesの場合、ステップ2504で、副制御基板SのCPUSCは、右打ち指示演出{小当り遊技中に第2大入賞口C20に向けた遊技球の発射(右打ちの実行)を促す演出}に係るコマンドをセット(ステップ2900の表示コマンド送信制御処理にてサブサブ制御部SS側に送信される)し、ステップ2506に移行する。他方、ステップ2502でNoの場合にも、ステップ2506に移行する。次に、ステップ2506で、副制御基板SのCPUSCは、副制御基板SのCPUSCは、メイン側からV入賞検出コマンド(V入賞口C22に遊技球が入球した旨を遊技者に報知するための演出である、V入賞検出演出を実行するためのコマンド)を受信したか否かを判定する。ステップ2506でYesの場合、ステップ2508で、副制御基板SのCPUSCは、V入賞検出演出に係るコマンドをセット(ステップ2900の表示コマンド送信制御処理にてサブサブ制御部SS側に送信される)し、次の処理(ステップ2400の処理)に移行する。他方、ステップ2506でNoの場合にも、次の処理(ステップ2400の処理)に移行する。尚、V入賞検出演出は、V入賞口C22に遊技球が入球し、その後特別遊技が実行されることを遊技者に報知する演出であるため、演出内容としては、遊技者を祝福する演出内容や遊技者にとって高利益である旨を報知する演出内容等が望ましく、例えば、演出表示装置SG上に「V」を表示領域SG10一杯に表示する演出となる。
次に、図111は、第4実施形態における、図109におけるステップ2550(第3)のサブルーチンに係る、小当り遊技関連表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2552で、副制御基板SのCPUSCは、小当り中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2552でYesの場合、ステップ2554で、副制御基板SのCPUSCは、メイン側から小当り開始コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2554でYesの場合、ステップ2558で、副制御基板SのCPUSCは、小当り開始表示に係るコマンドをセット(ステップ2900の表示コマンド送信制御処理にてサブサブ制御部SS側に送信される)する。
次に、ステップ2562で、副制御基板SのCPUSCは、小当り中フラグをオンにし、ステップ2564に移行する。尚、ステップ2552でNoの場合にも、ステップ2564に移行する。次に、ステップ2564で、副制御基板SのCPUSCは、メイン側から小当り終了コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2564でYesの場合、ステップ2566で、副制御基板SのCPUSCは、小当り終了表示に係るコマンドをセット(ステップ2900の表示コマンド送信制御処理にてサブサブ制御部SS側に送信される)する。次に、ステップ2568で、副制御基板SのCPUSCは、小当り中フラグをオフにし、次の処理(ステップ2900の処理)に移行する。尚、ステップ2554又はステップ2564でNoの場合にも、次の処理(ステップ2900の処理)に移行する。
(作用)
次に、図112を参照しながら、第4実施形態における、V入賞口C22への入賞に係る作用について説明する。はじめに、同図は、小当りに係る保留が生起した場合に、変動時間決定時の保留数に基づき算出されることとなる、小当りに係る保留が生起してから上遮蔽部材C24の開放が開始されるまでの時間(以降、単に「上遮蔽部材開放到達時間」と表記する場合がある。)と、V入賞口C22への入球容易性と、の関係性を例示した作用図である。尚、本例においては、ハズレに係る保留が2個存在している或る図柄変動中に小当りに係る保留が生起した場合を例示している。尚、本例においては、保留の消化順は、「第1保留→第2保留→第3保留」の順とする(第3保留が小当りに係る保留である)。尚、以下においては、第3保留(=小当りに係る保留)が生起してから変動中の図柄変動が終了するまでの時間は同一(2秒)であり、第1保留の図柄変動開始のタイミング及び第1保留~第3保留の変動態様決定乱数の乱数値が同一(例えば、第1保留及び第2保留の変動態様決定乱数の乱数値が799であり、第3保留の変動態様決定乱数の乱数値が1023)であるとする。
まず、ハズレに係る保留が2個存在している図柄変動中に小当りに係る保留が生起した場合、上遮蔽部材開放到達時間は、第3保留(=小当りに係る保留)が生起してから変動中の図柄変動が終了するまでの時間と;第1保留の変動時間と;第2保留の変動時間と;第3保留(=小当りに係る保留)の変動時間と;小当り遊技開始から上遮蔽部材C24の開放が開始されるまでの時間と;の合計の時間として算出される。
次に、同図上部の表を参照しながら、ハズレに係る保留が2個存在(第1保留及び第2保留)している図柄変動中に、第3保留(=小当りに係る保留)が生起した状況下、パターンAとして、第3保留(=小当りに係る保留)生起以降に遊技球の発射を停止した場合{特には、第3保留(=小当りに係る保留)が生起した以降は新たな保留が生起しない場合}の上遮蔽部材開放到達時間と、パターンBとして、第3保留(=小当りに係る保留)生起以降に遊技球の発射を継続した場合{特には、第3保留(=小当りに係る保留)が生起した以降に新たな保留が生起する場合}の上遮蔽部材開放到達時間と、を例示する。
パターンAにおいては、第3保留(=小当りに係る保留)が生起した以降は新たな保留が生起せず、第1保留に係る変動時間決定時には、保留数が2個{第2保留及び第3保留(=小当りに係る保留)}であり、第2保留に係る変動時間決定時には、保留数が1個{第3保留(=小当りに係る保留)}であり、第3保留(=小当りに係る保留)に係る変動時間決定時には、保留数が0個となる。この場合、図26の第1主遊技変動態様決定用抽選テーブルを参照し、第3保留(=小当りに係る保留)が生起してから変動中の図柄変動が終了するまでの時間が2秒であり;第1保留の変動時間が5秒であり;第2保留の変動時間が10秒であり;第3保留(=小当りに係る保留)の変動時間が60秒であり;小当り遊技開始から上遮蔽部材C24の開放が開始されるまでの時間が5秒である;ことから、上遮蔽部材開放到達時間は82秒となる。
次に、パターンBは、第3保留(=小当りに係る保留)が生起した以降、第1保留の図柄変動開始後から第2保留の図柄変動開始前に新たに2個の保留が生起する場合であり、第1保留に係る変動時間決定時には、保留数が2個{第2保留及び第3保留(=小当りに係る保留)}であり、第2保留に係る変動時間決定時には保留数が3個{第3保留(=小当りに係る保留)及び新たに生起した2個の保留}であり、第3保留(=小当りに係る保留)に係る変動時間決定時には、保留数が2個(前記新たに生起した保留2個)となる。この場合、図26の第1主遊技変動態様決定用抽選テーブルを参照し、パターンBにおいては、第3保留(=小当りに係る保留)が生起してから変動中の図柄変動が終了するまでの時間が2秒であり;第1保留の変動時間が5秒であり;第2保留の変動時間が5秒であり;第3保留(=小当りに係る保留)の変動時間が60秒であり;小当り遊技開始から上遮蔽部材C24の開放が開始されるまでの時間が5秒である;ことから、上遮蔽部材開放到達時間は77秒となる。
ここで、前述のように、V入賞口C22への入球容易性(V入賞口C22への遊技球の入球可否)は、上遮蔽部材C24の開放タイミングと下遮蔽部材C25の開放タイミングとがうまく合致するか否かによって決定される。即ち、上遮蔽部材開放到達時間と下遮蔽部材C25の開放タイミングを参照することにより、上記パターンA及びパターンBに係る小当り遊技時において、V入賞口C22への入球が容易であるか否かを事前に判定することが可能となる。
次に、同図下部は、上記パターンA及び上記パターンBの各々における上遮蔽部材C24の開放態様(閉鎖態様)と、下遮蔽部材C25の開放態様(閉鎖態様)(下遮蔽部材C25は、電源投入時から周期的に開放と閉鎖とを繰り返している。)と、を示すタイミングチャートである。本タイミングチャートにおいては、第3保留(=小当りに係る保留)生起タイミングを基準として、第3保留(=小当りに係る保留)生起タイミングからの経過時間を図示している。また、下遮蔽部材C25の開放態様(閉鎖態様)としては、第3保留(=小当りに係る保留)生起タイミングからの経過時間が、「4n+1(秒)」~「4n+2(秒)」(nは整数)となる期間において開放状態となるものとしている。
本タイミングチャートに示されるように、パターンAにおいては、上遮蔽部材C24の開放が開始されるタイミングが、第3保留(=小当りに係る保留)生起タイミングから82秒が経過したタイミングであり、遊技球が上遮蔽部材C24の位置から下遮蔽部材C25に到達するまでの時間(本例では0.2秒)を加味すると82.2秒となり、当該82.2秒は、「4n+1(秒)」~「4n+2(秒)」(nは整数)の範囲外である。従って、上遮蔽部材C24の開放タイミングと、下遮蔽部材C25の開放タイミングとが合致せず、上遮蔽部材C24が開放されることで上遮蔽部材C24上に載置されていた遊技球が落下し、下遮蔽部材C25まで到達した時点において、下遮蔽部材C25が開放されていないため、下遮蔽部材C25の下流に位置するV入賞口C22への入球が困難となる(下遮蔽部材C25によってV入賞口C22への入球が阻害され易い)。他方、パターンBにおいては、上遮蔽部材C24の開放が開始されるタイミングが、第3保留(=小当りに係る保留)生起タイミングから77秒が経過したタイミングであり、遊技球が上遮蔽部材C24の位置から下遮蔽部材C25に到達するまでの時間(本例では0.2秒)を加味すると77.2秒となり、当該77.2秒は、「4n+1(秒)」~「4n+2(秒)」(nは整数)の範囲内である(n=19)。従って、上遮蔽部材C24の開放タイミングと、下遮蔽部材C25の開放タイミングとが合致し、上遮蔽部材C24が開放されることで上遮蔽部材C24上に載置されていた遊技球が落下し下遮蔽部材C25まで到達した時点で、下遮蔽部材C25が開放されているため、下遮蔽部材C25の下流に位置するV入賞口C22への入球が容易となる(下遮蔽部材C25によっては遊技球のV入賞口C22への入球が阻害され難い)。尚、当該パターンA及び当該パターンBの場合には、前述した、発射継続指示演出が実行されることとなる。
以上のように、第4実施形態においては、パターンAとして、小当りに係る保留が生起してから小当りに係る図柄変動が開始されるまでに新たな保留が生起しない(保留数が2個以上である状態にて図柄変動が開始され難い=小当りに係る保留が生起してから上遮蔽部材C24の開放が開始されるまでの時間が長くなり易い)場合と、パターンBとして、小当りに係る保留が生起してから小当りに係る図柄変動が開始されるまでに新たな保留が生起する(保留数が2個以上である状態が常に維持されたまま図柄変動が開始され易い=小当りに係る保留が生起してから上遮蔽部材C24の開放が開始されるまでの時間が短くなり易い)場合と、において、上遮蔽部材C24の開放タイミングが変化し得る。更には、このような上遮蔽部材C24の開放タイミングの変化により、上遮蔽部材C24の開放タイミングと下遮蔽部材C25の開放タイミングとがうまく合致するか否かが変化し得る構成となっているため、小当りに当選した場合に、V入賞口C22に入球するか否かに注目するような興趣性の高い遊技機とすることができる。
尚、第4実施形態においては、小当りに係る保留が生起した時点で存在している保留の変動態様決定乱数に基づいて、保留消化時の保留数に対応した実行され得る変動時間をすべて確認し、その結果に基づいて予め小当りに係る保留が生起してから上遮蔽部材C24の開放が開始されるまでの時間を算出し、当該算出された結果と、下遮蔽部材C25の開放タイミングと、を参照する(更には、遊技球が上遮蔽部材C24の位置から下遮蔽部材C25に到達するまでの時間を加味する)ことにより、小当り遊技において、V入賞口C22への入球を容易とする(上遮蔽部材C24の開放タイミングと下遮蔽部材C25の開放タイミングとを合致させる)ための望ましい保留数の変化(どのタイミングでどの程度の保留が存在することが望ましいか)を予想することが可能となる。このように構成し、且つ、小当りとなる保留の生起時に当該保留に係る小当り遊技実行中におけるV入賞口C22への入球が可能である場合、当該入球可能となる変動時間の組み合わせとなり易い遊技球の発射態様(又は、望ましい保留数の変化)を演出として遊技者に報知し得るよう構成してもよく、そのように構成することにより、小当り遊技においてV入賞口C22へ遊技球が入球するか否かが遊技者の技術介入により決定し得るという斬新な遊技性を創出することができることとなる。
尚、第4実施形態においては、主遊技図柄の変動時間を決定する際の保留数によって、当該決定される変動時間が相違し得るよう構成することによって、小当りとなる保留が生起してから下遮蔽部材C25が開放するまでの時間を変化し得るよう構成し、遊技者の技術介入を可能としたが、小当りとなる保留が生起してから下遮蔽部材C25が開放するまでの時間を、遊技者の技術介入によって相違し得るようにする構成はこれには限定されず、例えば、(1)遊技者が押下することにより主遊技図柄の変動が強制停止して、停止図柄が表示されることとなる変動短縮ボタンを設けて、当該ボタンを押下するタイミングにより、前記時間を相違させる、(2)第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との双方の主遊技図柄を同時並行的に抽選可能(及び変動可能)である並列抽選を実行し得るよう構成し、且つ、第2主遊技図柄に係る停止図柄が小当り図柄となった場合には、当該小当り図柄に係る小当り遊技実行中の期間は第1主遊技図柄の変動時間(変動時間の経過)を一時停止するよう構成して、前記時間を相違させる、よう構成してもよい。
尚、第4実施形態においては、所定の条件(例えば、特定の小当り図柄が停止中、等)を充足した場合に、当該小当り遊技実行中にV入賞口C22に遊技球が入球し得るような遊技球の発射タイミングを遊技者に報知する演出(例えば、演出表示装置SG上にて、「今特定入球口に入球すればV入賞口に入球する大チャンス!!」等と表示する)を実行し得るよう構成してもよい。
また、第4実施形態において、特定遊技状態として、非確率変動遊技状態と比較して当否抽選結果が遊技者にとって有利となる確率変動遊技状態を有し、且つ、特別遊技中における第2大入賞口C20が開放するラウンドである振分遊技実行ラウンドを有するよう構成し、当該振分遊技実行ラウンド中にV入賞口C22に入球することによって、当該特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行するよう構成してもよい(第3実施形態にて例示したような、いわゆる玉確遊技)。また、そのように構成した場合には、振分遊技実行ラウンド以前のラウンドにて、振分遊技実行ラウンドにてV入賞口C22に遊技球が入球し得るような遊技球の発射タイミングを遊技者に報知する演出(例えば、演出表示装置SG上にて、「今第2大入賞口に入球すれば確変の大チャンス!!」等と表示する)を実行し得るよう構成することが望ましい。
<大入賞口の構造>
尚、第4実施形態では、条件装置の作動に係る大入賞口内の特定の領域(例えば、第2大入賞口C20内に設けられたV入賞口C22)を通過する遊技球の数が、当該大入賞口に入賞する遊技球の数のおおむね10分の1を超えないように構成されている。なお、第4実施形態では、1の特定の領域(例えば、V入賞口C22)を設け、この上方に特定の領域を通過する容易度を変化させる可動物(例えば、下遮蔽部材C25)を搭載しているものの、特定の領域自体は、遊技の都度により変動させることなく、事前に定められているが、特定の領域を複数設けてもよい。また、可動物は、役物連続作動装置の未作動時における特別電動役物が作動を開始した時から、大入賞口に入賞した遊技球が遊技の結果に影響を及ぼすか否かが確定するときまでの間、常時一定の動作を継続(一連の動作を繰り返す)ように構成されており、特定の領域を通過する遊技球の数の割合が設計値に合致するように構成されている。
より具体的には、第4実施形態の構成として、第2大入賞口C20内に可動物として、上遮蔽部材C24と下遮蔽部材C25との2つの可動物が設けられており、上遮蔽部材C24は小当り遊技の開始を契機として駆動を開始し、小当り遊技の終了を契機として駆動を終了するよう構成されており、下遮蔽部材C25は電源投入後から常時一定の駆動パターンにて駆動するよう構成されている。また、不図示であるが、小当りの実行中に第2大入賞口C20に向けて遊技球を発射し続けた場合において、第2大入賞口C20に入球した遊技球は上遮蔽部材C24と下遮蔽部材C25との2つの可動物によってV入賞口C22に入球し難く第2大入賞口排出口C23に入球し易くなっており、第2大入賞口C20に入球した遊技球の10分の1以下の遊技球がV入賞口C22に入球し、その他の第2大入賞口C20に入球した遊技球は第2大入賞口排出口C23に入球するよう構成されている。
ここで、常時一定の動作とは、可動物が電源投入後に動作し続けること場合を含み、可動物を一定の周期で停止させたり、役物連続作動装置の作動中(特別電動役物の作動中)に入賞した遊技球の数のうち、一の数を契機として、可動物が一定の動作を行うように構成する場合も含む。
更に、第4実施形態では、特定の領域を持つ大入賞口が、役物連続作動装置未作動時における一の契機で入賞した遊技球が他の契機で入賞した遊技球の落下の方向に何らかの変化を与えることがないように大入賞口内における遊技球の滞留時間を短くすべく、遊技球の転動面が形成されている(センター飾りのステージにおける前後方向の傾斜より急傾斜となるように排出口に向けて傾いている)。また、役物連続作動装置未作動時における一の契機で大入賞口に入賞した遊技球が特定の領域を通過するか否かが決定される前に、別の遊技球の始動口への入賞により再び開放等しないように、排出球検出センサを設け、この排出球検出センサの検出又は、閉鎖後の所定時間の経過を契機に図柄の変動開始条件を満足するように構成されている。
<<<本例に係る遊技機の構成>>>
ここで、本例に係る遊技機の構成又は本例に係る遊技機に適用可能な構成について以下に詳述する。
<<普通電動役物の性能>>
以下、本例における普通電動役物(本例では、第2主遊技始動口電動役物B11d)の性能について詳述する。
<基本性能>
本例では、補助遊技始動口H10の通過を契機として普通図柄(補助遊技図柄)を変動させ、普通図柄(補助遊技図柄)の停止態様により、可変部材(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)を開放させる普通電動役物を1のみ備えている。このように、本例においては、大入賞口(例えば、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20)への入賞を契機としては、普通電動役物(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)が開放しないよう構成され、また、普通図柄表示装置(例えば、補助遊技図柄表示装置H20)と当該普通図柄表示装置の作動により作動する普通電動役物との関係が予め定められ、遊技状態等(確率変動遊技状態であるか否か、時間短縮遊技状態であるか否か、特別遊技の実行中であるか否か、等)で変化しないように構成されており、遊技状態により普通電動役物の作動割合等を変化させつつ、遊技の複雑化を一定の範囲内に収まるようになっている。なお、いうまでもないが、普通図柄表示装置(補助遊技図柄表示装置H20)は、特定のゲート(例えば、補助遊技始動口H10)を通過した場合にのみ作動するよう構成されており、他の条件により普通図柄表示装置が作動することはない。
また、本例では、普通図柄表示装置(例えば、補助遊技図柄表示装置H20)は、普通電動役物(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)が作動している間に作動しないように構成されている。ここで、「普通電動役物が作動している間」とは、遊技球が、補助遊技始動口H10を通過して、普通図柄(補助遊技図柄)が変動表示され、その後、普通図柄表示装置上に当該普通電動役物が作動することとなる図柄の組合せが表示された後(表示された時は含まない)、当該普通電動役物に係る入賞口が開放等を開始した時から、当該普通電動役物に係る入賞口が開放等している状態を経て、当該状態が終了する時までをいう。また、普通電動役物の1の作動を明瞭に把握できるように、普通電動役物が作動している間の後に当該作動が終了したことを確認できるように、当該作動の終了後、次の普通図柄の変動開始までに所定のブランクタイムを設けたり、電飾装置(例えば、遊技効果ランプD26)やスピーカ(例えば、スピーカD24)等の出力により、当該作動が終了したことを報知することが望ましい。
<保留記憶性能>
本例では、遊技球が補助遊技始動口H10を通過した時(普通図柄表示装置が作動することとなる場合)から当該普通図柄表示装置(例えば、補助遊技図柄表示装置H20)の作動が終了する時までの間又は普通図柄表示装置において普通電動役物(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)が作動することとなる図柄の組合せが表示された時から当該普通電動役物の作動が終了するまでの間に、4個を超える数の遊技球が補助遊技始動口H10を通過した場合、当該普通図柄表示装置又は普通電動役物の作動が終了した後、最初の4個の遊技球以外のゲートの通過により引き続き当該普通図柄表示装置を作動させることができないように、当該4個を超える分の通過情報を記憶しないように構成されている(補助遊技保留球の上限数が4個に構成されている)。ここで、「普通図柄表示装置の作動が終了する時」とは、普通図柄表示装置上の図柄の組合せの変動が継続している状態を経て、当該変動が終了する時のことをいい、「普通電動役物の作動が終了した後」とは、普通電動役物に係る入賞口が開放等している状態を経て、当該状態が終了する時の後のことをいう。また、「普通図柄表示装置の作動」とは、遊技球が、普通図柄表示装置が作動することとなるゲートを通過し、最初の四個の遊技球の効果による当該普通図柄表示装置への作用の後、当該普通図柄表示装置上の図柄の組合せが変動を開始した時から、当該変動が継続している状態を経て、当該変動が終了する時までをいう。
具体的には、本例においては、図7のステップ1110にて例示されるように、すべての実施形態において補助遊技保留上限数は4個となっており、補助遊技保留球が上限数である状況にて補助遊技始動口H10を遊技球が通過しても、当該通過に基づく新たな補助遊技保留球は生起しないよう構成されている。尚、補助遊技保留上限数は4個のみには限定されず、変更しても問題ない。
<普通図柄の性能>
本例では、遊技球がゲート(例えば、補助遊技始動口H10であり、入賞口であってもよい)を通過した時(普通図柄表示装置が作動することとなる場合に限る)から当該普通図柄表示装置(例えば、補助遊技図柄表示装置H20)に図柄の組合せが表示される時までの時間は、あらかじめ定められている。ここで、「普通図柄表示装置に図柄の組合せが表示される時」は、「普通図柄表示装置の作動が終了する時」であり、「あらかじめ定められ」とは、一の遊技機の特性として決定されていることを意味する。具体的には、当該遊技球によって普通図柄表示装置が作動を開始した時から作動を終了する時までの時間が予め定められるように構成されている。
詳述すると、遊技球が補助遊技に対応する入賞口に入賞し、又はゲート(例えば、補助遊技始動口H10)を通過した時から当該普通図柄表示装置(例えば、補助遊技図柄表示装置H20)に図柄の組合せが表示される時までの時間(補助遊技図柄の変動時間)は、本実施形態の場合を例示すると、時間短縮遊技状態(補助遊技時短フラグオン)の場合には1秒、非時間短縮遊技状態(補助遊技時短フラグオフ)の場合には10秒となっており、あらかじめ定められた時間値となっている。なお、短縮ボタン(不図示であるが、操作することにより、主遊技図柄の変動時間を短縮する、又は補助遊技図柄の変動時間を短縮することが可能となる主制御基板M側に接続されるボタン)の操作に基づく変動短縮機能等、普通図柄表示装置が作動した後に当該作動における図柄の組合せが表示されるまでの時間を変動させる機能は搭載しないことが望ましく、これにより出玉性能の設計が容易になることが期待できる。
<確率変動機能>
本例では、普通電動役物(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)が作動することとなる図柄の組合せが表示される確率の値として、通常遊技状態(非時間短縮遊技状態、補助遊技時短フラグオフの状態等と称することがある)の確率と、電サポ遊技状態(時間短縮遊技状態、補助遊技時短フラグオンの状態等と称することがある)の確率の2つが定められており、電サポ遊技状態への移行は、役物連続作動装置の作動が終了したとき(大当が終了したとき)にのみなされるように設定されている。具体的には、非時間短縮遊技状態(補助遊技時短フラグオフ)における、普通電動役物(第2主遊技始動口電動役物B11d)が作動することとなる図柄の組み合わせが表示される確率である「14/1024」と、時間短縮遊技状態(補助遊技時短フラグオン)における、普通電動役物(第2主遊技始動口電動役物B11d)が作動することとなる図柄の組み合わせが表示される確率である「1023/1024」との2種類を有している。なお、一方の確率を「0/n」、または「1/1」となるよう(必ずはずれとなる/必ず当りとなるよう)に構成してもよい。
<普通電動役物を複数設けた変更例>
本例では、特別電動役物を搭載している関係から、普通電動役物を1のみ搭載した(第2主遊技始動口電動役物B11dの1つのみ搭載した)ものを例示したが、特別電動役物を搭載する代わりに、複数の普通電動役物を搭載することも可能である。この場合には、複数の普通電動役物の作動により同時に可変入賞装置が開放することがないように構成することが望ましい。具体的には、一の普通図柄表示装置に一の普通電動役物を作動させることとなる図柄の組合せが表示された時から当該普通電動役物の作動が終了する時までの間、別の普通図柄表示装置に対して、普通電動役物を作動させることとならない図柄で停止し、かつ、そのままの状態で表示を継続するような制御処理を行ったり、あらかじめ定められた変動時間(補助遊技図柄に係る変動時間)の計測を中断した上で、図柄を停止させないような制御処理を行うことで、同時に可変入賞装置が開放することがないように制御することが可能となる。なお、設定値を設けた場合には、普通電動役物の作動確率(普通図柄の当り確率)を設定値毎に設けることも可能である。また、複数の普通電動役物を設けた場合においては、全ての作動確率について設定値毎に変化させてもよいし、一部のみの作動確率(例えば、複数の普通電動役物が連続的に作動するように形成された所謂一般電役機(必要があれば、特許第5213219号を参照)の場合には、起点となる普通電動役物の作動確率)を変化させてもよい。
<<特別電動役物の性能>>
以下、本例における特別電動役物(例えば、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20)の性能について詳述する。
<<特別電動役物の性能>>
<特別電動役物・条件装置の数>
本例における特別電動役物(大入賞口)の数の一例として、本実施形態では、特別電動役物(大入賞口)の数は、第1大入賞口C10と第2大入賞口C20との2つであり、特別図柄表示装置(主遊技図柄表示装置)の数は、第1主遊技図柄表示装置A20と第2主遊技図柄表示装置B20との2つであり、条件装置の数は、条件装置フラグが1つのみ設けられており、大当りは条件装置フラグがオンとなった場合にのみ開始するよう構成されている。
<特別電動役物の作動性能>
本例(例えば、第4実施形態)では、2の特別電動役物が搭載されている(大入賞口が2つ設けられている)が、いずれの特別電動役物においても、役物連続作動装置が作動していない場合には、あらかじめ定められた小当り図柄の組合せ(条件装置の作動に係るものを除く)が表示された場合にのみ作動するように構成されている。ここで、役物連続作動装置が作動している場合とは、作動契機が発生した後(発生した時は含まない)、当該役物連続作動装置に係る特別電動役物に係る大入賞口が開放等を開始した時から(大当りが開始した時から)、当該役物連続作動装置に係る特別電動役物に係る大入賞口が連続して開放等している状態(大当りの実行中)を経て、当該状態が終了する(大当りが終了する)時までをいう。また、「条件装置の作動」とは、特別図柄表示装置上に当該条件装置が作動することとなる図柄の組合せが表示され(例えば、図25のステップ1423の処理の実行時に大当り図柄が停止表示され)、又は遊技球が、役物連続作動装置が作動していないときに開放等する大入賞口内の特定の領域を通過した時(例えば、図108のステップ1956でYesと判定されたとき)から、当該役物連続作動装置に係る特別電動役物に係る大入賞口が連続して開放等している状態(例えば、大当りの実行中)を経て、当該状態が終了する(例えば、大当りが終了する)時までをいう。
また、特別電動役物の作動とは、役物連続作動装置が作動している場合にあっては、役物連続作動装置による作動契機が発生した後、当該特別電動役物に係る大入賞口が開放等を開始した(例えば、大当りが開始した)時から、当該特別電動役物に係る大入賞口が開放等している状態(例えば、大当りの実行中)を経て、当該状態が終了する(例えば、大当りが終了する)時までをいい、役物連続作動装置が作動している場合以外にあっては、特別電動役物の作動契機が発生した後、当該特別電動役物に係る大入賞口が開放等を開始した(例えば、小当りが開始した)時から、当該特別電動役物に係る大入賞口が開放等している状態(例えば、小当りの実行中)を経て、当該状態が終了する(例えば、小当りが終了する)時までをいう。尚、本実施例のうち第4実施形態では、小当り図柄の停止表示を契機として、小当りが開始し、当該小当りに基づいて第2大入賞口C20(特別電動役物)が開放するように構成されている。
また、本例では、特別電動役物が、その作動契機が発生した時にその作動と作動契機との関係が把握できるように作動させており、また、役物連続作動装置による作動契機が発生した時に当該契機による特別電動役物の2回目以降の作動について連続しているものと認識できる程度に間断なく作動するようにラウンド間のブランク時間(ラウンド間時間とも称することがある)が設定されている。具体的には、大当りの実行中においては、ラウンド間時間(あるラウンドの終了からあるラウンドの次回のラウンドの開始までの時間)の時間値を大当りにおける複数のラウンドが連続していることを認識できる程度の時間値に設計することが好適であり(ラウンド間時間を長時間としすぎると、複数のラウンドが連続していることを認識し難くなる)、本例では、出玉性能(役物比率等)を考慮しつつラウンド間時間を60ms~3000ms程度の間で適宜設定されている。
更に、本例では、特別電動役物を1回のみ作動させる図柄(例えば、小当り図柄)と条件装置を作動させる図柄(例えば、大当り図柄)とを明確に区別し、これらを同時に作動させる(図柄が表示されたときに小当りと大当りとが同時に発生するような)特定の図柄の組合せを設けていない。一方、役物連続作動装置がその作動時に2個の特別電動役物を合計10回を超えない範囲で任意に作動させている。具体的には、大入賞口として第1大入賞口C10と第2大入賞口C20との2つを有するよう構成した場合において、10ラウンドの大当りを実行する場合、「1ラウンド~5ラウンド:第1大入賞口C10が開放、6ラウンド~10ラウンド:第2大入賞口C10が開放」のように、第1大入賞口C10と第2大入賞口C20とが同時に作動しないよう構成し、且つ、2個の特別電動役物の作動回数を合計10回を超えない範囲で設定している。また、役物連続作動装置(大当り)の1回の作動に対しては必ず2回以上の特別電動役物の作動が伴うように設定されており、小当り遊技と大当り遊技とを明確に差別化している(小当り遊技においては、特別電動役物が1回のみ作動する)。
尚、本例においては、大入賞口への入球を契機として主遊技図柄が変動しないよう構成し、また、1の特別電動役物の作動により、あらかじめ定められた1の大入賞口以外の入賞口について開放等が生じないように構成されている。これにより、特別遊技がループ的に発生すること及び、1の特別遊技の遊技形態の複雑化を抑止することができる。
また、特別電動役物の作動により開放する大入賞口は、遊技の都度により変動することがないようにあらかじめ定められており、また、特別電動役物と当該特別電動役物の作動により開放等する大入賞口との関係が一対一となるように設定されている。
<特別電動役物(大当り)の出玉性能/作動確率等>
本例では、射幸性を一定範囲内で収めるため、大当りの出玉性能及び、作動確率(大当り確率)について、物連続作動装置(大当り)の1回の作動により特別電動役物が連続して作動する回数の合計(例えば、大当りにおける実行ラウンド数の期待値)をN回、特別電動役物に係る最大入賞数の最大値(例えば、大当りにおける1回のラウンドが終了することとなる大入賞口への入球数)がR、1個の遊技球が大入賞口に入賞した場合に獲得する遊技球の数の最大値(例えば、大入賞口に1球入球した際の賞球払出数)がSとしたときに、作動確率M(例えば、大当り当選確率の期待値)が「M×N×R×S≦7.5」を超えないように設定されている。なお、遊技球が始動口(例えば、第1主遊技始動口A10)へ入賞するまでの過程に遊技性を持たせる場合等においては、作動確率Mを高く設定することも好適となるため、「M×N×R×S≦12」程度を超えないように構成してもよい。
また、遊技機を設計する際に「M×N×R×S≦7.5」とは異なる条件を充足するよう設計してもよく、以下のように構成してもよい。
「N×R×S≦1500」を充足する、換言すると、Mを考慮せずに設計する。尚、「N×R×S」は適宜定めた所定数以下となるよう構成することが好適であり、所定数は1500には限定されない。また、1回の大当りにて払い出す遊技球数が1500球以下となるよう設計していれば、大当りにて実行され得る最大のラウンド数が10回を超過する回数(例えば、16回)となるよう構成してもよい。
本実施形態を用いてより具体的に例示すると、高い方の大当り確率(確率変動遊技状態における大当り確率)をMH、低い方の大当り確率(非確率変動遊技状態における大当り確率)をML、大当り確率が高い方(確率変動遊技状態)である場合における大当りの開始が連続して生じる回数の期待値をPとした場合、
MH=410/65536≒0.0063、ML=205/65536≒0.003、
P≒1.357、
S=15、R=10、N=10
M=(P+1)÷{(P÷MH)+(1÷ML)}=0.0044(1/227.663)
よって、
M×N×R×S=0.0044×10×10×15≒6.5886≦7.5
となっており、「M×N×R×S≦7.5」を充足している。
なお、詳細の計算は省略するが、他の実施形態においても「M×N×R×S≦7.5」を充足するように各値が設定されている。
本例では、本実施形態にて例示されるように役物連続作動装置の作動の終了時(大当りの終了時)ごとに作動確率Mの値を低い値から高い値へ変動させたり(非確率変動遊技状態にて大当りに当選し、当該大当り終了後に確率変動遊技状態に移行する場合当該抽選に当選したこととする)、或いは高い値のまま変動させない抽選(高確率変動抽選と称することがある)を行っている(確率変動遊技状態にて大当りに当選し、当該大当り終了後に再度確率変動遊技状態に移行する場合当該抽選に当選したこととする)が、いずれの場合も、その当選確率は、あらかじめ定められた一の値(以下この項でα(0<α≦1)とする。)となっている。
また、本実施形態では採用していないが、作動確率Mの値が高い値のとき、1回の条件装置の作動に係る抽選ごとに作動確率Mの値を高い値から低い値へ変動させる抽選(転落抽選と称することがある)を行う場合は、その当選確率は、あらかじめ定められた一の値(以下この項でβ(0≦β<1)とする。)とすることが望ましい。
なお、確率を変動させる場合のP・α・βの値の関係は、
となることが望ましい。また、本実施形態のように、高い値のまま一定回数抽せんを行う場合は、その一定回数は、あらかじめ定められた一の値(以下この項でγとする。)とすることが望ましい。なお、このときのP・α・γの関係は、
となることが望ましい。
尚、上記のα、β及びγを2以上持つことも可能ではあるが、遊技機の確率設定を考慮し、本例では、α、β及びγは夫々1種類以下となるように構成されている。また、本実施形態のように高確率変動抽選を構造物により行う場合のαは、物理的に可能である最大値「1」として上記の関係を満足することが望ましい。更に、転落抽選を構造物により行う場合のβは、物理的に可能である最小値である「0」として上記の関係を満足することが望ましい。なお、高確率時の条件装置の作動回数に制限を設けている場合のPは、当該制限値と上記の計算値の小さい方として上記の関係を満足させることが望ましい。
より具体的には、本例においては、大当り確率を2種類有しており、一例として、本実施形態においては、作動確率の値のうち低いものに該当する非確率変動遊技状態における大当り確率は「205/65536」であり、作動確率の値のうち高いものに該当する確率変動遊技状態における大当り確率は「410/65536」となっている。このように、作動確率の高いものが低いものの10倍を超えない(例えば、2倍)ように設定することが望ましく、これにより、短時間の出玉率が著しく高くなることを抑止している。なお、小数点以下の端数が生じた場合には、端数部分を四捨五入して乱数の個数を決定してもよく、端数部分を四捨五入することにより、適宜、端数部分を切り上げ又は切り下げして乱数の個数を決定する場合であっても作動確率の高い値が低い値の10倍を超えないように設定することが好適である。ここで、端数部分を四捨五入して乱数の個数を決定する場合を例示すると、作動確率の値のうち低いものに該当する非確率変動遊技状態における大当り確率(低確率)は「1/100」であり、作動確率の値のうち高いものは2.6倍とする場合、作動確率の値のうち高いものに該当する確率変動遊技状態における大当り確率(高確率)は「2.6/100」となり、置数として小数点以下の値を持つことはできないため、「2.6」を四捨五入して「3」となり、「3/100」とすることが可能である。また、後述する設定を備える遊技機において高確率を2.6倍とする場合には、例えば、設定1の場合、低確率:1/100、高確率:2.6/100を四捨五入して3/100となり、設定2の場合、低確率:2/100、高確率:5.2/100を四捨五入して5/100、設定3の場合、低確率:3/100、高確率:7.8/100を四捨五入して8/100となるよう構成してもよい。
また、作動確率が低い値を基準として作動確率が高い値を設計する例を示したが、これに限定されることはなく、作動確率が高い値を基準として作動確率が低い値を設計する場合を例示すると、設定1の場合には、高確率:26/1000、作動確率を2.6分の1倍した場合、低確率:10/1000となる。設定2の場合には、高確率:60/1000、作動確率を2.6分の1倍した場合、低確率:23.07/1000となり小数点以下を四捨五入すると、低確率:23/1000となる。設定3の場合には、高確率:105/1000、作動確率を2.6分の1倍した場合、低確率:40.3/1000となり小数点以下を四捨五入すると、低確率:40/1000となるよう構成してもよい。
次に、高設定の場合の作動確率が高い値と低い値を基準とした場合には、設定3の場合、低確率:15/1000、高確率:39/1000とすると、作動確率は2.6倍である。設定2の場合、低確率:13/1000、高確率:34/1000とすると、作動確率は2.61倍である。設定1の場合、低確率:11/1000、高確率:29/1000とすると、作動確率は2.63倍である。このように、それぞれの設定における作動確率の倍率が概ね2.6倍となるよう構成することも可能である。
次に、別の手法として、作動確率が低い値から高い値とする場合に作動確率の倍率を四捨五入する例を説明する。例えば、最低確率は設定1における低確率とする場合、まず設定1における低確率を205/65536=1/319.68・・・、次に、設定2における低確率を、206/65536=1/318.13・・・、次に、設定3における低確率を、207/65536=1/316.59・・・、となるよう置数を配置して設計することができる。設定1における高確率を、1875/65536=1/34.95・・・、設定2における高確率を、1885/65536=1/34.76・・・、設定3における高確率を、1894/65536=1/34.60・・・、とした場合には、設定1では作動確率が9.19倍、設定2では9.15倍、設定3では9.15倍となっており、少数点以下を四捨五入すると全て「9」倍となるよう構成することも可能である。
また、設定毎の乱数の置数及び大当り確率を設計する際には、最低確率から設計することが好ましく、このように構成することにより、設定したい最低確率を超える(下回る)ことがないよう設定することが可能となる。
さらに、以降のように構成することも可能であり、設定1における低確率を205/65536=319.68・・・、設定2における低確率を206/65536=1/318.13・・・、設定3における低確率を、207/65536=1/316.59・・・、と設計し、小数点以下を四捨五入した場合に「8」となる値を倍率として高確率の大当り確率を算出すると、設定1は8倍した確率が、205×8/65536=1640/65536=1/39.96となり、小数点以下を四捨五入すると1/40となる。設定2では7.961165048543689倍した確率が、206×7.961165048543689/65536=1640/65536=1/39.96となり、小数点以下を四捨五入すると1/40となる。設定3では7.922705314009662倍した確率が、207×7.922705314009662/65536=1640/65536=1/39.96となり、小数点以下を四捨五入すると1/40となるよう構成することが可能であり、高確率の大当り確率において設定差が生じないようにすることができる。このように構成することにより、例えばST機において、高確率の大当り確率に設定差が生じていないため、継続率に設定差が生じることがない遊技機を提供することが可能となる。また、時短遊技状態中に普通電動役物(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)が開放することにより第2主遊技始動口B10に入賞するよう構成し、第2主遊技始動口B10では小当りを搭載している遊技機においても、大当り確率を上述のように設定差が生じないよう構成されているため、大当りが発生することに基づいて時短遊技状態が終了する割合を設定値に関わらず一定とすることができる。
また、作動確率が高い値と低い値の比率を全ての設定値において揃える方法を例示する。例えば、設定1の場合、低確率:10/1000、高確率:26/1000とした場合には、作動確率は2.6倍となっており、小数点以下を四捨五入すると「3」倍となる。設定2の場合、低確率:21/1000、高確率:60/1000とした場合には、作動確率は2.85・・・倍となっており、小数点以下を四捨五入すると「3」倍となる。設定3の場合、低確率:31/1000、高確率:105/1000とした場合には、作動確率は3.38・・・倍となっており、小数点以下を四捨五入すると「3」倍となる。このように、作動確率の値のうち低い値から高い値となる場合の比率がいずれの設定においても、小数点以下を四捨五入すると3となる範囲である2.5~3.4の範囲内とすることで、設定値に関係なく一定の割合で作動確率が高くなるよう構成しつつ、実質的には大当り確率の変化割合に差が生じさせることができるため、この差を利用することでゲーム性を多様化させることが可能となる。
また、遊技機開発において、設定値毎に低確率と高確率の設定を行う際、低確率の置数を先に定義し、その定義された値に対して倍数(上述の例を用いると倍数「9」)を乗算した値を高確率の置数とする場合と、高確率の置数を先に定義し、その定義された値に対して倍数(上述の例を用いると倍数「9」)を除算した値を低確率の置数とする場合とで、計算後の値を四捨五入したときに発生する設定差毎の確率差に変化が生じる。すなわち、乱数の最大値に対して置数が小さくなる低確率においては、設定値毎に算出される置数の値を最終的に四捨五入すると設定値毎の確率差が大きくなり、乱数の最大値に対して置数が大きくなる高確率においては、設定値毎に算出される置数の値を最終的に四捨五入すると設定値毎の確率差が小さくなる。これを利用して、例えば、高確率の設定差が多くなるような設計思想に基づいて低確率と高確率を設計する場合には、低確率の置数を先に定義してその値に所定の倍数を乗算したものを高確率の置数とすることが望ましく、高確率の設定差が少なくなるような設計思想に基づいて低確率と高確率を設計する場合には、高確率の置数を先に定義してその値に所定の倍数を除算したものを低確率の置数とすることが望ましい。
ここで、例えば、単位遊技中(大当りにおけるラウンド実行中)において大入賞口内の継続領域を遊技球が通過したことを条件とするなど、プログラム上の数値等が存在しない場合、上述したNは、継続する可能性のある最大値(例えば、最大ラウンド数である16)として設定することが望ましい。
また、役物連続作動装置が作動している場合(大当り中である場合)において、大入賞口の1回の開放等の時間が1.8秒未満となる単位遊技を設けることは、「大当り」としての機能上の観点から望ましくはないが、遊技興趣を高めるために採用する場合には、当該大当たりに関するパラメータ(大当り確率、ラウンド数等)を含まずに作動確率を設定することが望ましい。尚、複数の特別図柄表示装置(例えば、第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20)を有する遊技機におけるNは、最大値となる方の特別図柄表示装置の値とすることが望ましく、値が複数存在する場合のN、R、Sは、それぞれの最大値を設定することが望ましい。
更に、本例では、役物連続作動装置の1回の作動により特別電動役物が連続して作動する回数の合計(大当りの実行ラウンド数)は、すべての大当り(役物連続作動装置の作動)で10回を超えないように設定され、1回の大当り(役物連続作動装置の作動)において、単位遊技毎に2つの大入賞口の一方のみが開放するように構成されている(各単位遊技でいずれの大入賞口が開放するかは大当り毎に予め定められている)。ここで、「作動する回数の合計」とは、各々の特別電動役物が作動する回数の合計をいい、役物連続作動装置が作動していないとき(例えば、小当りの実行中)、特定の領域(例えば、V入賞口C22)を大入賞口内に持つ大入賞口に係る特別電動役物が作動し、大入賞口内の特定の領域を通過することで条件装置が作動し、当該装置に係る役物連続作動装置が作動する場合(例えば、第4実施形態の構成が該当しており、このような構成を小当りVと称することがある)には、当該特別電動役物の作動も作動回数に含めて設定されている。
尚、役物連続作動装置に係る一の特別電動役物が作動している状況にて、所定の始動口への入賞等により別の特別電動役物が作動したり当該別の特別電動役物に係る大入賞口が開放等する時に作動したりすることがないよう、役物連続作動装置が作動した場合には、他の特別電動役物に係る機能が作動しないように、作動条件が定められている。
また、本例では、大当りの発生契機となった図柄(大当り図柄)の種類により特別電動役物の連続作動回数(実行ラウンド数)を決定しているが、他の抽選装置を設けることもできる。その際は、抽選確率として、あらかじめ定められた一の確率を設け、遊技の都度に確率が変動しないように構成することが望ましい。なお、特別電動役物の連続作動回数を決定する場合には、役物連続作動装置の作動時に直ちに行われ、当該決定の結果を明示し、結果を明示した後は、明示された回数を表す情報を変動させないようにすることが望ましい。
更に、本例とは異なり、例えば大入賞口内の特定の領域への通過を継続条件(大当りの継続条件、次回のラウンドの実行条件)としている場合等、単位遊技の継続条件を設定している場合には、特別電動役物が継続して作動することが物理的に可能である最大の回数を表示する(例えば、最大の回数のラウンドを実行する前に継続条件を充足せずに4回の単位遊技の実行にて大当りが終了する場合にも、当該大当りの開始時には最大の単位遊技の回数である10回に係る表示を表示する)ことが望ましい。
尚、当該通過領域は、遊技の状態によって変動したり、無効又は有効(大入賞口内への入賞自体が有効な期間に限る)とならないように設定されることが望ましく、通過領域への通過率を可変させるために構造物を設ける場合には、役物連続作動装置の作動中において、常時一定の動作を継続させ、外部から調整できないように構成することが望ましい。ちなみに、上述した「M×N×R×S≦7.5」のNは、特別電動役物が継続して作動することが物理的に可能である最大の回数として算出すればよい。ここで、常時一定の動作とは、可動物が電源投入後に動作し続ける場合や、可動物が一定の周期で停まること、役物連続作動装置の作動中(特別電動役物の作動中)に入賞した遊技球の数のうち、一の数を契機として、可動物が一定の動作を行うことを含む。
遊技機が、特定の領域を複数設け、当該領域ごとの特別電動役物の連続作動回数を決定する構造を持つことは、差し支えない。また、この場合のNは、特別電動役物が継続して作動することが物理的に可能である最大の回数である。
<特別電動役物(大当り)の終了処理等>
本例においては、役物連続作動装置(大当り)の作動終了処理として、役物連続作動装置(大当り)の作動が終了したときに、特別電動役物及び条件装置の作動を終了させるようになっており、特別電動役物及び条件装置が、役物連続作動装置の作動終了後に当該役物連続作動装置の作動によって生じたあらゆる動作を原因として、再び作動しないような処理が設けられている。一例としては、役物連続作動装置の作動(大当り開始時、大当り実行中等)によってオンとなったすべてのフラグのクリア処理(すべてのフラグをオフにする)を実行する、役物連続作動装置の作動(大当り開始時、大当り実行中等)にて使用したRAM領域のクリア処理を実行することが好適である。
<特別図柄表示装置の作動処理等>
本例では、遊技球が始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)に入賞した場合にのみ特別図柄表示装置(例えば、第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20)の図柄が変動するように構成されており、他の条件を契機に図柄の変動が行われないように構成されている。また、特別図柄表示装置は、特別電動役物が作動している間に作動しないよう、図柄の変動を禁止(特別電動役物の非作動を変動開始条件として設定)している。ここで、「特別電動役物が作動している間」とは、役物連続作動装置の作動時及び未作動時における作動契機が発生した後、当該特別電動役物に係る大入賞口が開放等を開始した時から(開放等した時は含まない。)、当該特別電動役物に係る大入賞口が開放等している状態を経て、当該状態が終了する時までをいい、本例における大当りに当選し、大当りに係る大入賞口の開放が開始してから大当りが終了するまで、又は、小当りに当選し、小当りに係る大入賞口の開放が開始してから小当りが終了するまで、となっている。
また、本例においては、「特別電動役物の作動が終了したこと」が明確になるように、その作動の終了を示唆する演出表示を実行するようになっている。具体的には、特別電動役物が作動終了したことを示すコマンドを副制御基板S側に送信し、当該コマンドに基づいて終了演出(例えば、特別遊技終了デモ時間演出)を所定時間(例えば、1s~10s程度)実行するように構成されている。
本例では、特別図柄表示装置を2個設け(第1主遊技図柄表示装置A20と第2主遊技図柄表示装置B20との2個)、かつ、一の特別図柄表示装置に一の条件装置又は特別電動役物を作動させることとなる図柄の組合せが表示された時から当該条件装置又は特別電動役物の作動が終了する時までの間、別の特別図柄表示装置に対しては、その変動を実行しないように構成されているが、一の特別図柄表示装置と別の特別図柄表示装置とを並行して表示(例えば、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄とが同時に変動表示可能な構成であり、1種+1種並列タイプと称することがある)を採用した場合には、重複した際に複雑化する大当り等の処理を行わないようにするため、或いは、必要以上に大当りの性能を高めることがないように、一の図柄が条件装置及び特別電動役物を作動させることとなる図柄で停止した場合には、別の図柄を条件装置及び特別電動役物を作動させることとならない図柄で強制停止させ、そのままの状態で表示を継続するように構成したり、あらかじめ定められた変動時間の計測を中断した上で、図柄を停止させないような制御を行う。即ち、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄とが同時に変動表示可能となる並列抽選を実行可能に構成した場合において、一方の図柄が変動表示中に他方の図柄(別の図柄)が大当り図柄又は小当り図柄にて停止表示した場合には、一方の図柄をハズレ図柄にて強制停止させる制御や、一方の図柄の変動を一時停止させる制御を行うこと、が好適である。
<特別図柄表示装置の保留数>
本例では、遊技球が始動口に入賞した時から当該特別図柄表示装置の作動が終了する時までの間、特別図柄表示装置において特別電動役物が作動することとなる図柄の組合せが表示された時から当該特別電動役物の作動が終了する時までの間又は条件装置が作動することとなる図柄の組合せが表示された時から当該条件装置の作動により作動した役物連続作動装置の作動が終了する時までの間に、4個を超える数の遊技球が始動口に入賞した場合において、当該特別図柄表示装置、特別電動役物又は役物連続作動装置の作動が終了した後、当該4個を超える数の遊技球のうち最初の4個の遊技球以外の遊技球の入賞により引き続き当該特別図柄表示装置を作動させることができないようになっている。
具体的には、第1主遊技側の保留上限数が4個、第2主遊技側の保留上限数が4個となっており、第1主遊技側の保留数が上限数である4個である状況にて第1主遊技始動口A10に遊技球が入球した場合には、第1主遊技側の保留球は新たに生起しないよう構成(例えば、図23のステップ1304の処理でNoと判定する場合)されており、第2主遊技側の保留数が上限数である4個である状況にて第2主遊技始動口B10に遊技球が入球した場合には、第2主遊技側の保留球は新たに生起しないよう構成(例えば、図23のステップ1314の処理でNoと判定する場合)されている。
<特別図柄の変動時間設定処理等>
本例では、遊技球が始動口に入賞した時から特別図柄表示装置に図柄の組合せが表示される時までの時間をあらかじめ定められたものにするため、遊技球の始動口への入球によって特別図柄表示装置が作動を開始した時から終了する時までの時間を設定している。ここで、特別図柄表示装置に図柄の組合せが表示される時とは特別図柄表示装置の作動が終了する時をいい、あらかじめ定められとは、一の遊技機の特性として決定されているものをいう。具体的には、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄の変動開始前に、遊技状態・保留個数に応じて予め定められた変動時間決定テーブルを用いて変動時間を決定し、変動時間を決定した後は、当該決定した変動時間を変化させないように構成されている。尚、本例では、遊技者が、図柄の組合せが表示されていることを明確に確認できるように、図柄停止時において、可動体役物や他の表示画像(例えば、演出表示装置SGに表示された画像)により図柄の視認を妨げないように制御される。また、出玉設計上の観点から、変動時間短縮ボタンの操作等により、特別図柄表示装置が作動した後に当該作動における図柄の組合せが表示されるまでの時間を変動させる機能は搭載していないが、変動時間を変化させる機能を搭載してもよく、その場合には、出玉設計上の影響が少なくなるよう、一定の範囲で短縮機能を制限する(時間の範囲を定める、操作可能な遊技状態を定める(例えば電サポ中等、元々の変動時間が短く設定された遊技期間に限って有効とする)ことが望ましい。
<遊技機の材質>
以下、本例の遊技機に適用可能な、遊技機の構成に係る材質を例示することとする。
本例における遊技機に使用可能な遊技球の材質は、鋼製であり、且つ均一の材質となっている。
また、本例においては、入賞口の材質は、硬質プラスチックその他の材料となっており、遊技球の落下その他の衝撃により破損し、又はその形状が変形し難いように構成されている。
また、本例においては、遊技くぎ及び風車の軸の材質は、ビッカース硬度が150Hv以上230Hv以下である硬度を有する真ちゅう又はこれと同等の硬度を有する金属で容易にさびず、かつ、折れない性質となっている。また、遊技釘等(遊技くぎ及び風車の軸を除く)の材質は、硬質プラスチックその他の材料で遊技球の落下その他の衝撃により破損し、又はその形状が変形し難いように構成されている。
また、本例においては、遊技盤の材質は、合板材その他の材料で入賞口及び遊技釘等を固定することができ、かつ、容易に曲がらない程度の硬度と強度を有するものであり、遊技盤の表面は、滑らかで、均一の材質のものとなっている。尚、遊技盤の枠の材質は、遊技盤と同等以上の硬度と強度を有するよう構成されている。
また、本例においては、ガラス板等(例えば、透明板D16)の材質は、ガラスその他の材料で透明(無色透明であることを透明と称している)であり、かつ、遊技球の落下その他の衝撃により破損し、又はその形状が変形するものでないよう構成されている。
また、遊技機のすべての部品の材質は、温度又は湿度の通常の変化により変質しない、又はその形状が変形しないよう構成することが好適である。
<その他の補足事項>
本例に係る遊技機では、既説した遊技機の機能の変化条件以外で遊技機の性能を変動させることがないように設計されている。具体的には、時刻若しくは電源投入又は特別図柄表示装置(例えば、主遊技図柄表示装置)上の図柄の表示回数(例えば、主遊技図柄の変動回数)等の遊技の結果を契機として普通電動役物(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)の作動確率又は大入賞口内の内部構造等、遊技の状態を変動させる機能や、遊技の結果に影響を与えることとなる遊技機の性能を調整又は変動することを可能とする機能等は搭載していない。無論、これらを搭載することも可能ではあるが、出玉設計が複雑となり、必要以上に射幸性を高める可能性も考慮して搭載することが望ましい。
また、普通電動役物(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)は、開放等が生じた場合でも、発射した遊技球のうち、一定程度は当該入賞口(例えば、第2主遊技始動口B10)に入賞しないように構成されていることが望ましく、任意の発射速度及び発射強度で発射された遊技球が遊技釘等に触れることなく、開放等している入賞口に入賞することができないように、遊技部品が配置されていることが望ましい。
更にまた、役物(特別電動役物、普通電動役物、等)が作動した場合に当該役物の作動により開放等が生じた入賞口以外の入賞口への遊技球の入賞が容易にならないように構成されることが望ましく、開放等が生じた入賞口が開放等が生じていない場合と異なった遊技球の落下の流れを形成し、この結果、任意の入賞口への入賞が容易とならないように、他の入賞口や電チュー(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)の開閉装置の構造が設計されていることが望ましい。更に、本例のように、特別電動役物の作動によらずに大入賞口の入口の開放等が行われる機能や、役物の作動を容易にするための特別の装置(役物又は役物連続作動装置であるものを除く)を搭載しないことが望ましい。
その他、入賞口及びゲートが、遊技の状態によって無効又は有効となったり、調整することを可能となるような性能、役物に係る入賞口の動作が遊技の状態によって変動したり調整することを可能となるような性能等は搭載しないことが望ましい。
また、本例においては、始動口への遊技球の入賞が特別電動役物以外の役物の作動契機となり得るよう構成されていない(例えば、第1主遊技始動口A10への入賞によって大当りや小当りが実行され得るが、第2主遊技始動口電動役物B11dが開放されることはない)が、他の役物の作動契機とすることも可能である。この場合には、射幸性や役物に係る出玉率の割合等を十分考慮した設計を要する。
本例では、1回の主遊技側の当否抽選によって大当りに複数回当選することがないように構成されており、公平な抽選が提供されるようになっている。また、作動確率及び普通電動役物が作動することとなる図柄の組合せが表示される確率を変動させるための装置を除き、役物の作動に係る図柄の組合せを表示する確率{例えば、大当り確率、小当り確率、補助遊技当選確率(第2主遊技始動口電動役物B11dが開放することとなる補助遊技図柄が停止表示される確率)等}を変動させることがないように構成されている。
≪その他の構成≫
本例に係る遊技機には以下の構成を適用しても問題ない。なお、以下の構成は上述したすべての実施形態に適用可能である。また、以下の構成を1つのみ適用してもよいし、複数の構成を組み合わせて適用してもよい。
<メカ式チューリップの搭載>
本例においては、所定の入賞口に入賞した場合に、自身の入賞口の入口を拡大させるメカ式チューリップ(非電動役物ともいう)を設けていなかったが、遊技領域の適宜位置にメカ式チューリップを1又は2個程度搭載してもよい。この場合、メカ式チューリップは、入賞口の入口を拡大させた後、当該入賞口へのあらかじめ定めた1又は2個の入賞により閉鎖するように構成することが望ましい。また、当該メカ式チューリップの閉鎖時(閉鎖直前)に遊技球が入賞して拡大させる条件を達成した際には直ちに入口が拡大し、あらかじめ定めた数の遊技球が入賞して閉鎖させる条件を達成した際には直ちに閉鎖するように、開閉機構がメカ式チューリップと一体に設けられていることが望ましい。
なお、重複入賞したときの処理等の負担が大きくなることから、開閉機構の一部にソレノイド等の電気的動力を使用せず、機械的な開閉機構のみで構成されることが望ましい。また、最大入賞数目の遊技球と当該遊技球とは別の遊技球が略同時に入賞した時に、当該役物が1回作動を終了し、再び作動するように構成されていてもよく、このように構成すれば、稀なケースではあるが、連続して入賞させたことによる遊技者の利益を確保することができる。ちなみに、本例においては、電動役物として主遊技始動口電動役物(第2主遊技始動口電動役物B11d)が設けられているため、役物全体の出玉量を抑止する観点から、遊技盤D35に設けられたメカ(第1種非電動役物)に係る最大入賞数の合計を4個以下(1回開きのメカ式チューリップであれば4個、2回開きのメカ式チューリップであれば2個)とすることが望ましい。また、所定の入賞口に入賞した場合に、当該所定の入賞口とは異なる入賞口の入口を拡大させるメカ式チューリップ(非電動役物ともいう)を設けてもよい。また、そのような場合にも、上述したような、所定の入賞口に入賞した場合に、自身の入賞口の入口を拡大させるメカ式チューリップと同様に構成してもよい。
本例では、搭載していないが、遊技領域D30に遊技球を停留する(遊技球を停止させた後、遊技球を入賞口に向けて落下させる)保留装置を2個程度設けてもよい。ここで、「入賞口に向けて落下させる」とは、当該装置が遊技球を入賞口に入賞する可能性があるように落下させることをいう。また、保留装置を設ける際には、当該装置から落下した遊技球が大入賞口に入賞する可能性がない位置に配置することが望ましい。なお、磁石等で遊技球を吸着し、遊技球を入賞口に向けて落下させるような構造の保留装置を採用することもできる。この場合、磁石等の数を2個程度にすることが望ましい。
尚、保留装置から遊技球が落下する契機の調整を遊技者が行うようにすることが可能であり、例えば保留解除操作部を設けることも可能である。また、保留記憶装置の数との関係から、保留装置には、5個を超える遊技球を保留することができないようにすることが望ましい。なお、遊技の公平性等の観点から、保留装置の保留を容易にする装置は搭載しないことが望ましい。
尚、遊技球が入賞口に入賞し、若しくはゲートを通過し、又は図柄の組合せが表示された時(役物が作動することとなる場合に限る)から当該役物の作動が終了する時までの間に遊技球が入賞口に入賞し、若しくはゲートを通過し、又は図柄の組合せが表示されたこと(当該役物が作動することとなる場合に限る)を記憶する装置を設けることも可能であるが、保留装置、保留記憶装置との関係から、複雑化を抑止するためにこれらは搭載しないよう構成してもよい。
ここで、役物の作動が終了するときとは、役物に係る入賞口が開放等している状態を経て、当該状態が終了するときをいう。尚、本例では、役物の作動契機が発生した時には直ちに作動するように構成されている。また、役物あるいは役物連続作動装置の作動契機を電磁的記録等により貯留し、任意の契機で当該貯留情報等により役物あるいは役物連続作動装置を連続して作動させることを可能とする構造の搭載も可能ではあるが、遊技の公正の担保の観点から望ましくない。具体的には、大当り図柄が停止表示した(大当りに当選した)にも拘わらず大当りを実行せずに、その後、主遊技図柄の変動が所定回数実行された場合などの所定の条件を充足した場合に、当該大当り図柄に係る大当りを実行するように構成しないことが好適である。
(第5実施形態)
まず、図113を参照しながら、第5実施形態に係るぱちんこ遊技機の前面側の基本構造を説明する。第5実施形態においては、ECOぱちんこ遊技機の実現に際し、ぱちんこ遊技機とぱちんこ遊技機の外部に設置されたECOユニットEUとに大別され(遊技場設備に対して、夫々を別体として着脱可能に構成され)、ぱちんこ遊技機においては遊技盤側と遊技枠側とに大別される(遊技枠側は遊技場設備に対して着脱可能に構成され、遊技盤側は遊技枠側に対して着脱可能に構成されている)。以下、まず主にぱちんこ遊技機に係る構成について順に説明する。
はじめに、ぱちんこ遊技機の遊技枠は、外枠12、前枠14、透明板16、扉18、操作部装置50、入賞情報表示装置60及び発射ハンドル44を含む。まず、外枠12は、ぱちんこ遊技機を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠14は、外枠12の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構を介して外枠12に開閉可能に取り付けられる。前枠14は、遊技球を発射する機構、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導又は回収するための機構等を含む。透明板16は、ガラス等により形成され、扉18により支持される。扉18は、図示しないヒンジ機構を介して前枠14に開閉可能に取り付けられる。また、遊技枠の前面にはスピーカ24が設けられており、遊技状態等に応じた効果音が出力される。
ここで、操作部装置50は、タッチパネル式インターフェース52、持ち球数表示部54、サブ入力ボタンSB、等から構成されており、タッチパネル式インターフェース52は、遊技者のタッチ操作(接触型・非接触型のいずれかのタッチ操作)によって、遊技機の遊技状態情報や後述するECOユニットEUに挿入されたICカード(遊技媒体記録メディア)に記録された遊技媒体情報を表示及び利用することができるよう構成されている。また、タッチパネル式インターフェース52は、演出表示機能も備えており、サブメイン制御部2000からのコマンドによって、遊技に係る演出を実行し得るよう構成されている。また、持ち球数表示部54は、持ち球数{遊技に使用(遊技領域30内に発射)することのできる遊技球数}を表示する。また、サブ入力ボタンSBは、遊技者の操作によってサブメイン制御基板2000側による演出を操作するための装置である。
次に、入賞情報表示装置60(賞球数表示部60a及び入賞口種別ランプ60b)は、遊技盤面上に設けられた入賞口(又は始動口等)に遊技球が入球した際に、当該遊技球が入球した入賞口(又は始動口)の位置や、遊技者に付与される賞球数を表示するための装置である。また、遊技盤前面には、遊技者に付与された賞球数を表示するための賞球数表示部28が設けられている。尚、入賞情報表示装置60や賞球数表示部28への情報出力を行う制御態様の詳細については後述する。
次に、遊技盤は、外レール32と内レール34とにより区画された遊技領域30が形成されている。そして、当該遊技領域30には、図示しない複数の遊技釘及び風車等の機構や各種一般入賞口の他、第1主遊技始動口110、第2主遊技始動口210、補助遊技始動口410、第1大入賞口310、第2大入賞口320、第1主遊技図柄表示装置120、第2主遊技図柄表示装置220、演出表示装置2550、補助遊技図柄表示装置420、センター飾り38及びアウト口36が設置されている。以下、各要素を順番に詳述する。
次に、第1主遊技始動口110は、第1主遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第1主遊技始動口110は、第1主遊技始動口入球検出装置111を備える。ここで、第1主遊技始動口入球検出装置111は、第1主遊技始動口110への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1主遊技始動口入球情報を生成する。
次に、第2主遊技始動口210は、第2主遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第2主遊技始動口210は、第2主遊技始動口入球検出装置211と、第2主遊技始動口電動役物212と、を備える。ここで、第2主遊技始動口入球検出装置211は、第2主遊技始動口210への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2主遊技始動口入球情報を生成する。次に、第2主遊技始動口電動役物212は、第2主遊技始動口210に遊技球が入賞し難い閉鎖状態と当該通常状態よりも遊技球が入賞し易い開放状態に可変する。尚、第5実施形態では、第2主遊技始動口210側に電動役物を設けるよう構成したが、これには限定されず、第1主遊技始動口110側に電動役物を設けるよう構成してもよい。更には、第5実施形態では、第1主遊技始動口110と第2主遊技始動口210とが上下に隣接して配置されているが、これにも限定されず、第1主遊技始動口110と第2主遊技始動口210とを離隔して設けても良い。
次に、補助遊技始動口410は、補助遊技始動口入球検出装置411を備える。ここで、補助遊技始動口入球検出装置411は、補助遊技始動口410への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す補助遊技始動口入球情報を生成する。尚、補助遊技始動口410への遊技球の入球は、第2主遊技始動口210の第2主遊技始動口電動役物212を拡開させるための抽選の契機となる。尚、補助遊技始動口410の位置はあくまで一例である。
次に、アウト口36の上方には、第1大入賞口310と第2大入賞口320とが設けられており、遊技領域30の右側又は左側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球は、アウト口36に到達する前に、第1大入賞口310及び第2大入賞口320が配置されている領域を通過し易いよう構成されている。
次に、第1大入賞口310は、第1主遊技図柄(特別図柄)又は第2主遊技図柄(特別図柄)が大当り図柄停止した場合に開状態となる、横長方形状を成しアウト口36の上方に位置した、主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、第1大入賞口310は、遊技球の入球を検出するための第1大入賞口入賞検出装置311と、第1大入賞口電動役物312(及び第1大入賞口ソレノイド312a)と、を備える。ここで、第1大入賞口入賞検出装置311は、第1大入賞口310への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1大入賞口入球情報を生成する。第1大入賞口電動役物312は、第1大入賞口310に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態に第1大入賞口310を可変させる(第1大入賞口ソレノイド312aを励磁して可変させる)。尚、第5実施形態では、大入賞口の態様を、横長方形状を成し遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態とに可変させる態様としているが、これには限定されない。その場合には、例えば、大入賞口内に設けられた棒状部材が遊技者側に突き出した状態である進出状態と遊技者側に対して引っ込んだ状態である退避状態とを採り得る態様(所謂、ベロ型アタッカー)としてもよく、大入賞口への入球数を所定数(例えば、10個)とすることを担保したい場合において好適である。
次に、第2大入賞口320は、第1主遊技図柄(特別図柄)又は第2主遊技図柄(特別図柄)が大当り図柄で停止した場合に開状態となる、横長方形状を成しアウト口36の上方に位置した、主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、第2大入賞口320は、遊技球の入球を検出するための第2大入賞口入賞検出装置321と、第2大入賞口電動役物322(及び第2大入賞口ソレノイド322a)と、を備える。ここで、第2大入賞口入賞検出装置322は、第2大入賞口320への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2大入賞口入球情報を生成する。そして、第2大入賞口320内に入球した遊技球は、第2大入賞口入賞検出装置321によって検出されるよう構成されている。次に、第2大入賞口電動役物322は、第2大入賞口320に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態とに第2大入賞口320を可変させる(振分入賞口ソレノイド322aを励磁して可変させる)。尚、第5実施形態では、大入賞口の態様を、横長方形状を成し遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態とに可変させる態様としているが、これには限定されない。その場合には、例えば、大入賞口内に設けられた棒状部材が遊技者側に突き出した状態である進出状態と遊技者側に対して引っ込んだ状態である退避状態とを採り得る態様(所謂、ベロ型アタッカー)としてもよく、大入賞口への入球数を所定数(例えば、10個)とすることを担保したい場合において好適である。
次に、第1主遊技図柄表示装置120(第2主遊技図柄表示装置220)は、第1主遊技(第2主遊技)に対応する第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)に関連した表示等を実行する装置である。具体的構成としては、第1主遊技図柄表示装置120(第2主遊技図柄表示装置220)は、第1主遊技図柄表示部121(第2主遊技図柄表示部221)と、第1主遊技図柄保留表示部122(第2主遊技図柄保留表示部222)とを備える。ここで、第1主遊技図柄保留表示部122(第2主遊技図柄保留表示部222)は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、第1主遊技(第2主遊技)に係る乱数の保留数(実行されていない主遊技図柄の変動数)に相当する。尚、第1主遊技図柄表示部121(第2主遊技図柄表示部221)は、例えば7セグメントLEDで構成され、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)は、「0」~「9」の10種類の数字及びハズレの「-」で表示される{但し、これには限定されず、いずれの主遊技図柄が表示されたのかを遊技者が認識困難となるよう、7セグメントLEDを用いて記号等によって表示することが好適である。また、保留数表示においても、4個のランプから構成されていることには限定されず、最大4個分の保留数を表示可能に構成(例えば、1個のランプから構成されており、保留数1:点灯、保留数2:低速点滅、保留数3:中速点滅、保留数4:高速点滅、するよう構成)されていればよい}。
尚、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)は必ずしも演出的な役割を持つ必要が無いため、第5実施形態では、第1主遊技図柄表示装置120(第2主遊技図柄表示装置220)の大きさは、目立たない程度に設定されている。しかしながら、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)自体に演出的な役割を持たせて第1主遊技側の装飾図柄及び/又は第2主遊技側の装飾図柄を表示させないような手法を採用する場合には、演出表示装置2550のような液晶ディスプレーに、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)を表示させるように構成してもよい。
次に、演出表示装置2550は、第1主遊技図柄・第2主遊技図柄と連動して変動・停止する装飾図柄を含む演出画像の表示等を実行する装置である。尚、演出表示装置2550は、第5実施形態では液晶ディスプレーで構成されているが、機械式のドラムやLED等の他の表示手段で構成されていてもよい。
次に、補助遊技図柄表示装置420は、補助遊技図柄に関する表示等を実行する装置である。具体的構成としては、補助遊技図柄表示装置420は、補助遊技図柄表示部421と、補助遊技図柄保留表示部422とを備える。ここで、補助遊技図柄保留表示部422は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、補助遊技図柄変動の保留数(実行されていない補助遊技図柄変動の数)に相当する。
次に、センター飾り38は、演出表示装置2550の周囲に設置され、遊技球の流路、演出表示装置2550の保護、装飾等の機能を有する。また、遊技効果ランプ26は、遊技領域30又は遊技領域30以外の領域に設けられ、点滅等することで演出の役割を果たす。
次に、図114のブロック図を参照しながら、第5実施形態に係るぱちんこ遊技機の電気的な概略構成を説明する。はじめに、第5実施形態は、前述したように、ぱちんこ遊技機とぱちんこ遊技機の外部に設置されたECOユニットEUとに大別され(遊技場設備に対して、夫々を別体として着脱可能に構成され)、ぱちんこ遊技機においては遊技盤側と遊技枠側とに大別される(遊技枠側は遊技場設備に対して着脱可能に構成され、遊技盤側は遊技枠側に対して着脱可能に構成されている)。以下、大別された夫々の概略構成及び各基板・装置間の電気的な接続態様について概説する。
<ぱちんこ遊技機/遊技盤側>
第5実施形態に係るぱちんこ遊技機(遊技盤側)は、遊技の進行を制御する主制御基板Aと、主制御基板Aからの情報(信号、コマンド等)に基づいて装飾図柄の変動・停止等の演出表示装置2550上での各種演出、スピーカ24からの音響、遊技効果ランプ26の点灯、エラー報知等の実行を制御する副制御基板B(本例では、サブメイン制御部2000とサブサブ制御部2500とが一つの基板上に配置されている)と、遊技周辺機器(第1主遊技周辺機器100、第2主遊技周辺機器200、第1・第2主遊技共用周辺機器300、補助遊技周辺機器400)と、賞球数表示装置28、等を主体として構成されている。尚、スピーカ24や遊技効果ランプ26については、ぱちんこ遊技機(遊技機枠側)にて設けるよう構成してもよい。ここで、副制御基板Bは、装飾図柄の変動・停止等の演出表示装置2550上での各種演出、スピーカ24からの音響、遊技効果ランプ26の点灯、エラー報知を制御するサブメイン制御部2000と、演出表示装置2550上での装飾図柄の変動表示・停止表示及び保留表示や予告表示等の表示処理を実行するサブサブ制御部2500の2つの制御部とを備えている。尚、主制御基板A、サブメイン制御部2000及びサブサブ制御部2500には、様々な演算処理を行うCPU、CPUの演算処理を規定したプログラムを予め記憶するROM、CPUが取り扱うデータ(遊技中に発生する各種データやROMから読み出されたコンピュータプログラム等)を一時的に記憶するRAMが搭載されている。
まず、主制御基板Aは、遊技周辺機器(第1主遊技周辺機器100、第2主遊技周辺機器200、第1・第2主遊技共用周辺機器300、補助遊技周辺機器400)、賞球数表示装置28、情報表示LED(不図示)等、遊技の進行に必須となる入出力装置と電気的に接続され、各入出力装置からの入力信号に基づいて遊技の進行を制御すると共に、当該遊技の進行に係る情報を必要に応じて各入出力装置へ出力するよう構成されている。更に、主制御基板Aは、賞球払出制御基板3000と、副制御基板B(サブメイン制御部2000・サブサブ制御部2500)とも電気的に接続されており、遊技進行に基づいて、賞球払出等に関する情報(コマンド)を賞球払出制御基板3000に、演出・遊技の進行状態等に関する情報(コマンド)を副制御基板Bにそれぞれ送信可能に構成されている。
次に、副制御基板Bは、前述したように装飾図柄等を表示する演出表示装置2550と、スピーカ24と、遊技効果ランプ26と、その他演出用の駆動装置(不図示)と接続されている。第5実施形態では、副制御基板B内にサブメイン制御部2000とサブサブ制御部2500とを有しており、サブメイン制御部2000によりスピーカ24から出力させる音声の制御、遊技効果(電飾)ランプ26の点灯制御並びに、演出表示装置2550上で表示する表示内容の決定制御が行われ、サブサブ制御部2500により、演出表示装置上の表示制御(実体的な表示制御)が行われるように構成されている。また、タッチパネル式インターフェース52とも接続した場合には、当該タッチパネル式インターフェース52上にて、副制御基板Bによって制御される各種演出の表示が可能となる。尚、第5実施形態では、サブメイン制御部2000とサブサブ制御部2500とを、副制御基板Bにて一体化されるよう構成されているが、これに限定されるわけではない(別基板として構成してもよいが、一体化するよう構成することでスペースメリットや配線等にノイズが混入してしまう事態を低減できるといったメリットが生ずる)。また、両制御部での作業分担についても、例えばサブサブ制御部2500により音声制御を実行させる(VDPに音声制御回路が一体化されたものを採用する場合に好適)等、適宜変更できる。
<ぱちんこ遊技機/遊技枠側>
第5実施形態に係るぱちんこ遊技機(遊技枠側)は、遊技球の発射制御や遊技者に対しての賞球付与(第5実施形態においては、持ち球データの加減算)制御を司る払出制御基板3000と、遊技機全体に電源を供給することとなる電源供給ユニットEと、前述した操作部装置50と、遊技球の発射機構である発射制御基板40(及び発射装置42や発射検出センサ43)と、賞球許可センサ類KS(詳細については後述するが、賞球払出しの対象となる入球口への入球を検出可能となるセンサ)と、前述した入賞情報表示装置60、等を主体として構成されている。尚、払出制御基板3000や操作部装置50には、様々な演算処理を行うCPU、CPUの演算処理を規定したプログラムを予め記憶するROM、CPUが取り扱うデータ(遊技中に発生する各種データやROMから読み出されたコンピュータプログラム等)を一時的に記憶するRAMが搭載されている。尚、本例では、電源供給ユニットEから払出制御基板3000及び副制御基板Bに対して電力供給がなされると共に、払出制御基板3000を介して主制御基板Aにも電力供給がなされるよう構成されている。
ここで、賞球払出制御基板3000は、発射装置42の制御回路である発射制御基板40と、賞球許可センサ類KS(詳細については後述するが、賞球払出しの対象となる入球口への入球を検出可能となるセンサ)と、入賞情報表示装置60と、操作部装置50とに接続されており、加えて、第5実施形態に係るぱちんこ遊技機(遊技盤側)における主制御基板A及び後述するECOユニットEUとも接続されている。そして、後述するように、主制御基板A及びECOユニットEUからの情報(主に遊技者の持ち球の加算対象となる情報)、発射検出センサ43(主に遊技者の持ち球の減算対象となる情報)等に基づいて遊技に係る持ち球の操作(加算・減算等)を制御すると共に、当該持ち球情報の表示や、発射制御基板40を介して発射装置42(発射ハンドル・発射モータ・球送り装置等)の動作を制御し得るよう構成されている。
ここで、本例においては、サブメイン制御部2000(副遊技制御手段2000)は、画像演出を実行するサブサブ制御部2500(演出表示手段2500)、操作部装置50、各種遊技効果ランプ26(例えばサイドランプ)やスピーカ24等とも電気的に接続されている。更に、賞球払出制御基板3000は、遊技球の発射を司る発射制御基板40(及び遊技球を発射する発射装置42)、賞球を許可する賞球許可センサ類KS、遊技球の貸出要求等を受付けて賞球払出制御基板3000に伝達するECOユニットEU、持ち球数の表示やICカード情報の操作等を実行する操作部装置50と電気的に接続されている。
また、賞球払出制御基板3000は、賞球に係る情報を送受信するための送受信制御手段3100と、賞球払出しに係る処理を司る払出制御手段3300と、遊技球の発射に係る処理を司る発射制御手段3400と、賞球払出制御基板3000側での電断時の処理を司る電断時・電断復帰時初期処理制御手段3500と、を有している。
ここで、送受信制御手段3100は、情報の受信を制御する受信制御手段3110と、情報の送信を制御する送信制御手段3120と、を有している。また、受信制御手段3110は、主制御基板Aから受信した情報を一時記憶するためのメイン側受信情報一時記憶手段3111と、ECOユニットEUから受信した情報を一時記憶するためのECOユニット側受信情報一時記憶手段3112と、を更に有している。
次に、払出制御手段3300は、賞球に係る情報を一時記憶するための払出処理関連情報一時記憶手段3310を有しており、当該払出処理関連情報一時記憶手段3310は、主制御基板Aから受信した各入賞口への入賞数を計数するための各入賞カウンタ(第1主遊技始動口入賞カウンタ3311a、第2主遊技始動口入賞カウンタ3311b、第1大入賞口入賞カウンタ3311c、第2大入賞口入賞カウンタ3311d、一般入賞口入賞カウンタ3311e)と、遊技者の現在の持ち球数(遊技に供することのできる遊技媒体数)を計数するための持ち球数カウンタ3312と、現時点で遊技枠内に存在している遊技球(封入遊技球)数を計数するための封入遊技球数カウンタ3313と、を更に有している。
次に、発射制御手段3400は、遊技球の発射制御に係る情報を一時記憶するための発射制御関連情報一時記憶手段3410を有している。
次に、電断時・電断復帰時初期処理制御手段3500は、電断時の情報を一時記憶(バクアップ)するための電断時情報一時記憶手段3510を有している。ここで、図示省略するが第5実施形態においては、電断時情報一時記憶手段3510に電源を供給するためのバックアップ用電源が、賞球払出制御基板3000に設けられている。このバックアップ用電源は、電源供給ユニットEに接続されて給電されており、電断が生じたときに電源供給ユニットEからの給電が遮断された場合でも、バックアップ用電源から電断時情報一時記憶手段3510に電源を供給することができ、電源断時に賞球払出制御基板内に記憶されている未払出数や持ち球数(例えば、持ち球数カウンタの値、封入遊技球数カウンタ等)や各種のフラグを電源断中も記憶保持することができ、遊技に重要な情報である各種の払い出し情報を保持することができる。なお、封入遊技球数カウンタの値は、電源復帰時にクリアするよう構成してもよい。
<ECOユニット>
次に、ECOユニットEUは、賞球払出制御基板3000や操作部装置50と接続され、遊技者の個人遊技状態情報(特に、所持している遊技媒体数情報)が記録されたICカード(会員カード、一般カード)を挿入することで、当該ICカードに記録された遊技状態情報を操作部装置50上にて表示可能であると共に、操作部装置50上での操作によって当該遊技状態情報を利用したり、貸出制御及び電子マネー等貸出用の管理制御等を行うことができるよう構成されている。また、ECOユニットEUは、ネットワークを介してホールコンピュータHと接続されており、遊技関連情報を出力できるよう構成され、遊技枠及び遊技盤の認証処理も、当該ECOユニットEUを介して行われる。尚、ECOユニットEUは、遊技機とは異なる電源(電源装置E2)から電力を供給されていると共に、操作部装置50とも接続されており、操作部装置50に対しては、ECOユニットEUから電力が供給されるよう構成されている。
尚、第5実施形態では、図114の矢印表記の通り、主制御基板Aと賞球払出制御基板3000とは、双方向通信が可能となるよう構成されている一方、主制御基板Aとサブメイン制御部2000とは、主制御基板Aからサブメイン制御部2000への一方向通信が可能となるよう構成されている(通信方法は、シリアル通信、パラレル通信のいずれを用いてもよい)。また、賞球払出制御基板3000及び操作部装置50とECOユニットEUとは、双方向通信が可能となるよう構成されている一方、賞球払出制御基板3000から操作部装置50への一方向通信が可能となるよう構成されている{あくまでも、制御基板間(制御装置間)の通信方法については一例である}。
次に、図115を参照しながら、第5実施形態に係る遊技機における、ECOユニット-賞球払出制御基板間の処理イメージ(特に、持ち球数の加算・減算・移送処理について)を説明する。尚、同図においては常に、賞球払出制御基板3000は、持ち球数情報{遊技に使用(遊技領域30内に発射)することのできる遊技球数に係る情報}を持ち球数表示部54に対して送信し、持ち球数表示部54は、持ち球数表示の更新を繰り返しているものとする。また、各処理において、エラー等は発生しない場合について例示している。
<持ち球数加算処理>
はじめに、持ち球数加算処理の一例として、同図上段の、球貸処理について説明する。まず、(1)で、タッチパネル式インターフェース52上での球貸操作が行われた場合、タッチパネル式インターフェース52から、(2)の「球貸操作情報」が、ECOユニットEUに対して送信される。次に、当該「球貸操作情報」を受信したECOユニットEUは、(3)の球貸制御処理にて、ICカードの残高消費を実行し、(4)の「持ち球数加算要求」を賞球払出制御基板3000に送信する。次に、当該「持ち球数加算要求」を受信した賞球払出制御基板3000は、(5)の持ち球数加算処理にて、現在の持ち球数に、消費した残高分の遊技媒体数を加算する。(5)の処理が終了すると、賞球払出制御基板3000は、(6)の「加算完了情報」を、ECOユニットEUに対して送信する。次に、当該「加算完了情報」を受信したECOユニットEUは、(7)の「球貸完了表示指示」をタッチパネル式インターフェース52に対して送信する。次に、当該「球貸完了表示指示」を受信したタッチパネル式インターフェース52は、(8)の球貸完了表示を実行し、球貸処理が終了する。
<持ち球数減算処理>
次に、持ち球数減算処理の一例として、同図中段の、球消費処理(特に、ワゴンサービスに係る処理)について説明する。まず、(1)で、タッチパネル式インターフェース52上でのワゴンサービス利用操作が行われた場合、タッチパネル式インターフェース52から、(2)の「球消費操作情報」が、ECOユニットEUに対して送信される。次に、当該「球消費操作情報」を受信したECOユニットEUは、(3)の「持ち球数減算要求」を賞球払出制御基板3000に送信する。次に、当該「持ち球数減算要求」を受信した賞球払出制御基板3000は、(4)の持ち球数減算処理にて、現在の持ち球数から、ワゴンサービスにて消費する分の遊技媒体数を減算する。(4)の処理が終了すると、賞球払出制御基板3000は、(5)の「減算完了情報」を、ECOユニットEUに対して送信する。次に、当該「減算完了情報」を受信したECOユニットEUは、(6)の「球消費完了表示指示」をタッチパネル式インターフェース52に対して送信する。次に、当該「球消費完了表示指示」を受信したタッチパネル式インターフェース52は、(7)のワゴンサービス利用完了表示を実行し、球消費処理が終了する。
<持ち球数移送処理>
次に、持ち球数移送処理の一例として、同図下段の、ICカード返却処理について説明する。まず、(1)で、タッチパネル式インターフェース52上での返却操作(ICカード返却操作)が行われた場合、タッチパネル式インターフェース52から、(2)の「返却操作情報」が、ECOユニットEUに対して送信される。次に、当該「返却操作情報」を受信したECOユニットEUは、(3)の「持ち球数返却要求」を賞球払出制御基板3000に送信する。次に、当該「持ち球数返却要求」を受信した賞球払出制御基板3000は、(4)の持ち球移送処理にて、遊技を停止(例えば、遊技球の発射を停止)すると共に、(5)の持ち球数移送処理にて、遊技盤面上を流下している遊技球(浮遊球)が存在しないことを確認し(例えば、封入遊技球数カウンタ3313のカウンタ値が初期値となるまで待機する)、(6)の「持ち球数情報」を、ECOユニットEUに対して送信する。次に、当該「持ち球数情報」を受信したECOユニットEUは、(7)の返却制御処理にて、当該受信した情報に基づき、持ち球数を一時記憶し、(8)の「持ち球数クリア要求」を賞球払出制御基板3000に送信する。次に、当該「持ち球数クリア要求」を受信した賞球払出制御基板3000は、(9)の持ち球数移送処理にて、現在の持ち球数をクリア(ゼロクリア)し、(10)の「持ち球数クリア完了情報」をECOユニットEUに対して送信する。次に、当該「持ち球数クリア完了情報」を受信したECOユニットEUは、(11)の返却制御処理にて、前述の(7)の処理にて一時記憶した持ち球数を、当該ECOユニットに挿入されているICカードに記憶されている貯玉数に加算する。次に、(12)の返却制御処理にて、ECOユニットEUは、当該ICカードをICカード返却口より排出(返却)し、(13)の「返却完了表示指示」をタッチパネル式インターフェース52に対して送信する。次に、当該「返却完了表示指示」を受信したタッチパネル式インターフェース52は、(14)の返却完了表示を実行し、タッチパネル式インターフェース52-ECOユニットEU間のICカード返却処理が終了する。また、(12)の処理の完了時、ECOユニットEUは、(15)の「返却完了情報」を、賞球払出制御基板3000に対して送信する。次に、当該「返却完了情報」を受信した賞球払出制御基板3000は、(4)の処理にて実行した遊技停止を解除して(16)の遊技可能な状態へと復帰し、ECOユニットEU-賞球払出制御基板3000間のICカード返却処理が終了する。
<認証処理>
次に、図116を参照しながら、第5実施形態に係る遊技機における、遊技機の認証処理について説明する。ここで、遊技機の認証処理とは、遊技機の電源投入時に、当該遊技機が正規な遊技機であるか否かを判定する処理である。尚、同図では、正規な遊技機であると認証された場合について例示している。
まず、遊技機の電源投入時、主制御基板Aは、(1)の認証制御処理にて、主制御基板AのCPUに記憶された固有の主制御基板IDを暗号化し、(2)の「主制御基板ID」として、賞球払出制御基板3000に対して送信する。また、電源投入時、賞球払出制御基板3000は、(3)の認証制御処理にて、賞球払出制御基板3000のCPUに記憶された固有の払出制御基板IDを暗号化し、受信した(2)の「主制御基板ID」と共に(4)の「主制御基板ID・払出制御基板ID」としてECOユニットEUに対して送信する。次に、当該「主制御基板ID・払出制御基板ID」を受信したECOユニットEUは、当該受信した情報に基づき、(5)の「主制御基板ID・払出制御基板ID」を、鍵管理センターに対して送信する。次に、鍵管理センターは、(6)の処理にて、当該受信した、暗号化されたID(主制御基板ID・払出制御基板ID)を復号化すると共に、(7)の「納品情報要求」を、遊技機管理センターに対して送信する。次に、当該「納品情報要求」を受信した遊技機管理センターは、(8)の処理にて、当該遊技機管理センターに登録されている、正規な主制御基板及び払出制御基板の納品情報を確認し、暗号化して(9)の「納品情報」として、鍵管理センターに対して送信する。次に、当該「納品情報」を受信した鍵管理センターは、(10)の処理にて、当該受信した納品情報を復号化する。次に、鍵管理センターは、(11)の処理にて、遊技機から受信した主制御基板ID及び払出制御基板IDと、遊技機管理センターから受信した納品情報と、を照合(認証)する。次に、鍵管理センターは、(12)の処理にて、当該認証結果を暗号化し、(13)の「認証結果」としてECOユニットEUに対して送信する。次に、当該「認証結果」を受信したECOユニットEUは、(14)の処理にて、当該受信した、暗号化された認証結果を復号化する。次に、当該復号化した認証結果が認証成功である場合、ECOユニットEUは、(15)の「遊技開始許可」を、賞球払出制御基板3000に対して送信する。次に、当該「遊技開始許可」を受信した賞球払出制御基板3000は、(16)の「遊技開始許可」を、主制御基板Aに対して送信する。ここで、「遊技開始許可」を受信した主制御基板A及び賞球払出制御基板3000は、正規な遊技機であると認証され、遊技開始可能となる。また、認証結果が認証失敗である場合には、ECOユニットEUから「遊技開始許可」が送信されず、主制御基板A及び賞球払出制御基板3000は、遊技開始可能とならないこととなる。尚、本例あくまで一例であり、これには限定されず、例えば、(4)や(5)の主制御基板ID・払出制御基板IDは、別々に送信してもよいし、鍵管理センターと遊技機管理センターとは、常に納品情報の送受信を行っていてもよい。また、遊技機に設定値を設ける場合(詳細は第6実施形態を参照)には、(4)の「主制御基板ID・払出制御基板ID」の送信に合わせて当該設定値情報を送信するようにしてもよい。なお、設定値は、主制御基板からの情報に基づいて認識してもよいし、設定値を設定する機能を有する装置の情報に基づいて賞球払出制御基板3000が認識して送信してもよい。
<遊技球の循環機構について>
次に、図117を参照しながら、遊技球の循環について説明する。第5実施形態に係るぱちんこ遊技機においては、ぱちんこ遊技機内で一定数(例えば、100球)の遊技球を循環させることで遊技が可能となっており(以下、循環させる遊技球を封入遊技球と呼ぶことがある)、遊技機外からの遊技球の供給及び遊技機外への遊技球の排出(払出し)を行うことなく遊技進行が可能に構成されている。
まず、封入遊技球数管理手段内の、封入遊技球タンクには、封入遊技球が貯留されており、封入遊技球タンク内の封入遊技球は、球送りソレノイド機構によって発射装置42へと送り出され、発射制御装置42によって、遊技球が遊技盤側の遊技領域30に向けて発射される。次に、遊技領域30に発射された遊技球は、遊技周辺機器であるいずれかの入球口(例えば、第1主遊技始動口110、第2主遊技始動口210、第1大入賞口310、第2大入賞口320、一般入賞口、アウト口36、等)に入球し(第1主遊技始動口入球検出装置111、第2主遊技始動口入球検出装置211、第1大入賞口入賞検出装置311、第2大入賞口入賞検出装置321、一般入賞口検出装置にて入球検出され)、遊技盤側から遊技枠側に流入する。当該流入した封入遊技球は、遊技領域30に設けられた入球口に対応した賞球許可センサ類KS(例えば、第1主遊技始動口賞球許可センサ110KS、第2主遊技始動口賞球許可センサ210KS、第1大入賞口賞球許可センサ310KS、第2大入賞口賞球許可センサ320KS、一般入賞口賞球許可センサ、等)及びアウト球検出センサによって検出され、封入遊技球タンクに再び貯留される。そして、このように封入遊技球がぱちんこ遊技機内を循環している状況下、遊技球が遊技盤側の遊技領域30に向けて発射される、或いは、賞球払出しの対象となる入球口(例えば、第1主遊技始動口110、第2主遊技始動口210、第1大入賞口310、第2大入賞口320、一般入賞口、等)に入球した場合には、賞球払出制御基板3000によって、遊技者に対しての賞球付与(第5実施形態においては、持ち球データの加減算)が行われることとなる。
なお、第5実施形態における遊技機では遊技球が循環するよう構成されているため、遊技者が遊技球に触れることができないよう構成されており、具体的には、他の実施形態における上皿や下皿が備えられていない。このように構成することにより、例えば、通常より小さい径の遊技球や糸付き球、他店の持ち込み球等の不正な遊技球を混入させるような不正を防止でき、遊技機内を循環する遊技球を取り出して適正な性能を発揮させない不正が困難となり、不正対策として有効である。
次に、図118~図123を参照して、賞球払出制御基板3000側で実行される制御処理を説明する。まず、図118は、第5実施形態に係るぱちんこ遊技機における、賞球払出制御基板3000のメインフローチャートである。ここで、同図(g)の賞球払出制御基板側メイン処理は、遊技機への電源投入時等のリセット後に実行される賞球払出制御基板3000での処理である。即ち、遊技機への電源投入時において、ステップ3100で、賞球払出制御基板3000は、後述する電断復帰時初期処理を実行する。その後、賞球払出制御基板3000の繰り返し処理ルーチンである(h)を繰り返し実行するループ処理に移行する。ここで、(h)が実行された場合、同図(h)の処理に示されるように、まず、ステップ3200で、賞球払出制御基板3000は、後述する封入遊技球数管理処理を実行する。次に、ステップ3300で、賞球払出制御基板3000は、後述する持ち球数管理処理を実行する。次に、ステップ3400で、賞球払出制御基板3000は、後述する遊技球発射制御処理を実行する。次に、ステップ3500で、賞球払出制御基板3000は、賞球関連情報送受信制御処理(主制御基板A、発射制御基板40、ECOユニットEU、等との間で、賞球に係る情報を送受信する)を実行し、本繰り返し処理ルーチンを終了する。
以上のように、賞球払出制御基板3000は、リセット後、賞球払出制御基板側ルーチン(S3200~S3500)をループ処理する形態を採用している。また、同図(i)の処理は、賞球払出制御基板3000のNMI割り込み処理であり、電源供給ユニットEからの電力が所定レベルまで低下した際に強制的に実行される処理フローである。即ち、賞球払出制御基板3000のCPUにおいてNMI割り込みが発生した場合、ステップ3600で、賞球払出制御基板3000は、後述する電断時処理を実行し、電断待ちループに移行する。
次に、図119は、図118におけるステップ3100のサブルーチンに係る、電断復帰時初期処理のフローチャートである。まず、ステップ3102で、電断時・電断復帰時初期処理制御手段3500は、電断時情報一時記憶手段3510のフラグエリアを参照し、払出制御側電断フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ3102でYesの場合、ステップ3104で、電断時・電断復帰時初期処理制御手段3500は、電断時情報一時記憶手段3510のフラグエリア内にある、払出制御側電断フラグをオフにする。次に、ステップ3106で、電断時・電断復帰時初期処理制御手段3500は、電断時にバックアップした情報に基づき、各入賞カウンタ(例えば、第1主遊技始動口入賞カウンタ3311a、第2主遊技始動口入賞カウンタ3311b、第1大入賞口入賞カウンタ3311c、第2大入賞口入賞カウンタ3311d、一般入賞口入賞カウンタ3311e)のカウンタ値を復元する。次に、ステップ3108で、電断時・電断復帰時初期処理制御手段3500は、電断時にバックアップした情報に基づき、持ち球数カウンタ3312のカウンタ値を復元する。次に、ステップ3110で、電断時・電断復帰時初期処理制御手段3500は、封入遊技球数カウンタ3313に初期値(例えば、100であるが、封入遊技球タンク内の遊技球数を計数可能に構成されている場合には、当該計数結果を初期値としてもよい)を再セットする。次に、ステップ3112で、電断時・電断復帰時初期処理制御手段3500は、電断時にバックアップした情報に基づき、その他の遊技に必要な情報(例えば、各種フラグ情報、受信コマンド、未送信コマンド、等)を復元する。次に、ステップ3114で、電断時・電断復帰時初期処理制御手段3500は、発射制御関連情報一時記憶手段3410のフラグエリア内にある、遊技停止フラグ(封入遊技球数異常フラグ・不正賞球情報フラグ)をオフにし、ステップ3116に移行する。他方、ステップ3102でNoの場合、ステップ3104~ステップ3114の処理を実行せずに、ステップ3116に移行する。尚、本例では図示していないが、封入遊技球数カウンタ3313に初期値を再セットする際に、浮遊球(遊技領域30に存在する遊技球)が遊技枠側に戻るまでの待機時間を設けてもよい。
次に、ステップ3116で、電断時・電断復帰時初期処理制御手段3500は、メイン側受信情報一時記憶手段3111を参照し、主制御基板A側から基本賞球数情報コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ3116でYesの場合、ステップ3118で、電断時・電断復帰時初期処理制御手段3500は、当該受信した基本賞球数情報コマンドに基づき、各入賞口の基本賞球数情報を払出処理関連情報一時記憶手段3310に一時記憶し、本サブルーチンの呼び出し元に復帰する。他方、ステップ3116でNoの場合、換言すれば、基本賞球数情報コマンドの受信に失敗した場合、ステップ3120で、電断時・電断復帰時初期処理制御手段3500は、主制御基板Aに対して、設定コマンドの送信を要求(当該設定コマンド送信要求によって、主制御基板Aから基本賞球数情報コマンドの送信があった場合は、ステップ3500の賞球関連情報送受信制御処理によって受信及び記憶を行う)し、本サブルーチンの呼び出し元に復帰すると共に、(h)の賞球払出制御基板側ルーチンに移行する。
次に、図120は、図118におけるステップ3200のサブルーチンに係る、封入遊技球数管理処理のフローチャートである。まず、ステップ3202で、払出制御手段3300は、発射制御関連情報一時記憶手段3400を参照し(或いは、発射検出センサ43からの発射信号に基づき)、遊技球の発射が行われたか否かを判定する。ステップ3202でYesの場合、ステップ3204で、払出制御手段3300は、封入遊技球数カウンタ3313のカウンタ値から1減算(デクリメント)し、ステップ3206に移行する。他方、ステップ3202でNoの場合、ステップ3204の処理を実行せずに、ステップ3206に移行する。
次に、ステップ3206で、払出制御手段3300は、賞球許可センサ類KS及びアウト球検出センサからの情報を参照し、排出球が検出されたか否かを判定する。ステップ3206でYesの場合、ステップ3208で、払出制御手段3300は、封入遊技球数カウンタ3313のカウンタ値に1加算(インクリメント)し、ステップ3210に移行する。他方、ステップ3206でNoの場合、ステップ3208の処理を実行せずに、ステップ3210に移行する。
次に、ステップ3210で、払出制御手段3300は、封入遊技球数カウンタ3313のカウンタ値が適正範囲内の値(例えば、51~100)であるか否かを判定する。ここで、封入遊技球数カウンタ3313とは、遊技機枠側に存在している封入遊技球数を計数するカウンタであり、初期値として100(本遊技機に封入されている遊技球数)がセットされている。本遊技機においては、遊技機外からの遊技球の供給、遊技機外への遊技球の排出がなされないため、遊技機内に存在する遊技球数を計数することで、不正や球詰まり等のエラーを検出することができるのである。
フローチャートの説明に戻ると、ステップ3210でYesの場合、本サブルーチンの呼び出し元に復帰する。他方、ステップ3210でNoの場合、ステップ3212及びステップ3214で、払出制御手段3300は、遊技機内の遊技球数が異常であると判断し、発射制御関連情報一時記憶手段3410のフラグエリア内にある、封入遊技球数異常フラグをオンにする(遊技が停止することとなる)と共に、エラー報知を実行し、本サブルーチンの呼び出し元に復帰する。
次に、図121は、図118におけるステップ3300のサブルーチンに係る、持ち球数管理処理のフローチャートである。まず、ステップ3302で、払出制御手段3300は、ECOユニット側受信情報一時記憶手段3112を参照し、ECOユニットEUからの持ち球操作情報(タッチパネル式インターフェース52上での球貸操作、貯玉再プレイ操作、球共有操作、ワゴンサービス利用操作、ICカード返却操作、等によって送信される持ち球加算・減算・クリア等の要求情報)を受信したか否かを判定する。ステップ3302でYesの場合、ステップ3304で、払出制御手段3300は、当該受信した持ち球操作情報に基づき、持ち球数カウンタ3312のカウンタ値を加算(又は減算、クリア)し、ステップ3306に移行する。他方、ステップ3302でNoの場合、ステップ3304の処理を実行せずに、ステップ3306に移行する。
次に、ステップ3306で、払出制御手段3300は、発射制御関連情報一時記憶手段3400を参照し(或いは、発射検出センサ43からの発射信号に基づき)、遊技球の発射が行われたか否かを判定する。ステップ3306でYesの場合、ステップ3308で、払出制御手段3300は、持ち球数カウンタ3312のカウンタ値から1減算(デクリメント)し、ステップ3310に移行する。他方、ステップ3306でNoの場合、ステップ3308の処理を実行せずに、ステップ3310に移行する。
次に、ステップ3310で、払出制御手段3300は、メイン側受信情報一時記憶手段3111を参照し、主制御基板A側から入賞情報コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ3310でYesの場合、ステップ3312で、払出制御手段3300は、当該受信した入賞情報コマンドに基づき、入賞口種別及び賞球数に係る情報を取得する。次に、ステップ3314で、払出制御手段3300は、当該取得した入賞口種別及び賞球数が、払出処理関連情報一時記憶手段3310に一時記憶された基本賞球数情報と一致するか否かを判定する。ステップ3314でYesの場合、ステップ3316で、払出制御手段3300は、当該判定結果が一致した入賞口の入賞カウンタのカウンタ値に1加算(インクリメント)し、ステップ3330に移行する。他方、ステップ3314でNoの場合、ステップ3318及びステップ3320で、払出制御手段3300は、当該入賞情報コマンドが不正なものであると判断し、発射制御関連情報一時記憶手段3410のフラグエリア内にある、不正入賞情報フラグをオンにする(遊技が停止することとなる)と共に、エラー報知を実行し、ステップ3330に移行する。尚、ステップ3310でNoの場合、ステップ3312~3320の処理を実行せずに、ステップ3330に移行する。
次に、ステップ3330で、払出制御手段3300は、賞球許可センサ類KSからの情報を確認し、いずれかの賞球許可センサにて入球を検出したか否かを判定する。ステップ3330でYesの場合、ステップ3332で、払出制御手段3300は、払出処理関連情報一時記憶手段3310を参照し、当該入球を検出した賞球許可センサに対応した入賞カウンタ値が1以上であるか否かを判定する。ステップ3332でYesの場合、ステップ3334で、払出制御手段3300は、当該対応する入賞カウンタのカウンタ値から1減算(デクリメント)する。次に、ステップ3336で、払出制御手段3300は、払出処理関連情報一時記憶手段3310に一時記憶された基本賞球数情報に基づき、当該入球を検出したセンサに対応する賞球数を、持ち球数カウンタ3312のカウンタ値に加算する。次に、ステップ3338で、払出制御手段3300は、主制御基板A側への賞球払出完了コマンドをセット(ステップ3500の賞球関連情報送受信制御処理によって、主制御基板A側に送信される)する。次に、ステップ3340で、払出制御手段3300は、入賞情報表示装置60上にて、当該賞球に係る入賞口種別及び賞球数を表示し、ステップ3342に移行する。尚、ステップ3330又はステップ3332でNoの場合にも、ステップ3342に移行する。
次に、ステップ3342で、払出制御手段3300は、持ち球数カウンタ3312のカウンタ値を参照し、持ち球数表示部54上にて、現在の持ち球数を表示し、本サブルーチンの呼び出し元に復帰する。
ここで、同図(入賞カウンタのイメージ図)は、主制御基板A側から入賞情報コマンドを受信してから賞球が付与されるまでの処理イメージを示した図である(特に、第1主遊技始動口110への入球があった場合について例示している)。まず、主制御基板A側から、第1主遊技始動口110への入球に係る入賞情報コマンドを受信すると、第1主遊技始動口入賞カウンタ3311aのカウンタ値に1が加算されるが、この段階では、賞球払出し(加算処理)は発生しない。次に、賞球払出制御基板3000側の第1主遊技始動口賞球許可センサ110KSにて入球を検出することで、第1主遊技始動口入賞カウンタ3111aのカウンタ値から1減算し、第1主遊技始動口110の賞球数である「3」が、賞球として持ち球数カウンタ3312のカウンタ値に加算されることとなる。
また、同図(入賞情報表示例)は、第5実施形態に係る遊技機における、入賞情報表示装置60での表示態様の一例を示した図である。初期状態(入賞が検出されていない状態)においては、賞球数表示部60a及び入賞口種別ランプ60bでの表示は行われず、賞球の付与が完了すると、入賞情報に応じて、賞球数及び入賞口種別が表示されることとなる。例えば、第1主遊技始動口110への入球に係る賞球が付与されると、第1主遊技始動口110への入賞に対応した入賞口種別ランプ60b(本例では、一番左に位置するランプ)が点灯し、賞球数表示部60aでは、賞球数表示として「+3」との表示がなされることとなる。尚、短い時間内に複数の入賞が検出された場合には、入賞を検出した順に、入賞口種別及び賞球数を、遊技者が表示内容を確認可能な時間(例えば、0.5秒間)表示し続けることが望ましい。また、本例はあくまで一例であり、表示手段・表示方法や賞球数など、これには限定されず、例えば、ランプの点灯態様の組合せや、サウンドによって入賞口種別や賞球数を遊技者に対して報知し得るよう構成してもよい。また、同時に複数の入賞情報を表示可能に構成することで、短い時間内に複数の入賞があった場合にも、より正確な表示をすることが可能となる。
次に、図122は、図118におけるステップ3400のサブルーチンに係る、遊技球発射制御処理のフローチャートである。まず、ステップ3402で、発射制御手段3400は、発射制御関連情報一時記憶手段3410のフラグエリアを参照し、遊技停止フラグ{封入遊技球数異常フラグ(遊技機内の遊技球数が多い又は少ないと判定した場合にオンとなるフラグ)・不正賞球情報フラグ(異常な賞球が発生したと判定した場合にオンとなるフラグ)・ECOユニットEUとの通信異常や未接続状態の場合にオンとなるフラグ}がオフであるか否かを判定する。ステップ3402でYesの場合、ステップ3404で、発射制御手段3400は、持ち球数カウンタ3312を参照し、当該カウンタ値が0より大きいか否かを判定する。ステップ3404でYesの場合、ステップ3406で、発射制御手段3400は、発射制御基板40からの情報を参照し、ハンドル44の入力(遊技者による回転操作)があるか否かを判定する。ステップ3406でYesの場合、ステップ3408で、発射制御手段3400は、当該ハンドル入力に基づき、遊技球の発射強度を決定する(例えば、遊技者の操作によるハンドル44の変位が大きいほど、強い発射強度とする)。次に、ステップ3410で、発射制御手段3400は、遊技球発射ソレノイドを駆動し、遊技球を遊技領域30に発射し、本サブルーチンの呼び出し元に復帰する。尚、ステップ3402~ステップ3406でNoの場合にも、本サブルーチンの呼び出し元に復帰する。
尚、払出制御手段は、持ち球数カウンタ3312の値が、所定値(例えば、150000)などの大きい数値を超えた場合には、発射制御手段3400によって発射を中止して打ち止めにするのが好ましい。前述したように、払出制御手段3300は、エコユニット(遊技球数表示装置)の球数情報に基づいて発射の許可をする。ここで第5実施形態の遊技機においても、遊技球の発射を10時間継続して、最も多数の遊技球の獲得が見込まれる発射速度及び発射強度により行った場合に獲得する遊技球の総数が発射させた遊技球の総数の2分の1を超え、かつ、3分の4(約133%)に満たないように出玉設計がなされている。このため、営業時間が最大15時間程度である実情を鑑み、前述した所定値を当該15時間における設計上の最大出玉(112500個)を一定程度(約30%)上回る値に設定している。これにより、必要以上に大きな記憶領域を備えることなく適切なハードウェア構成を実現している。
さらに、払出制御手段は、持ち球数カウンタ3312の値が、遊技開始時との比較において特定値以上の差分(例えば、5000個)となった場合には、発射制御手段3400によって発射を中止して打ち止めにするのが好ましい。前述したように、払出制御手段3300は、エコユニット(遊技球数表示装置)の球数情報に基づいて発射の許可をする。ここで第5実施形態の遊技機においても、1回の大当りにより得られる獲得遊技球数が1500個となっている。このため、大当りが3回程度連続して発生した場合には継続して遊技が行われる一方、予期せず連続して多数回大当りが発生した場合には、発射を停止させることで短時間の出玉が必要以上に獲得されることを制限している。これにより、適度な射幸性を維持することが可能である。
なお、前述した打ち止め処理を行う際には、遊技状態を考慮して打ち止め時期を変更することも好適である。例えば、大当り中に所定値又は特定値を超えた場合には、当該大当り終了後に打ち止め処理を行う等が挙げられる。
前述した打ち止めの手法としては、遊技店(遊技施設)側が設定できるものと、遊技者側が設定できるものとが考えられる。遊技店(遊技施設)側が設定する手法としては、ぱちんこ遊技機にディップスイッチなどの打ち止め用スイッチを設け、遊技店の店員による打ち止め用スイッチの操作によって、打ち止めに関する設定ができるように構成するのが好適である。例えば、打ち止め用スイッチとして、打ち止め有無スイッチと打ち止め出玉数スイッチとの2種類のディップスイッチをぱちんこ遊技機(例えば、賞球払出制御基板3000)に設け、打ち止め有無スイッチによって打ち止め機能を有効にするか否かを決定し、また、打ち止め出玉数スイッチによって打ち止めにする差球数を決定する。第5実施形態においては、打ち止め出玉数スイッチとして、2ビットのディップスイッチを用いており、「00」を、打ち止め差球数3000に対応させ、「01」を、打ち止め差球数4000に対応させ、「10」を、打ち止め差球数5000に対応させ、「11」を、打ち止め差球数10000にさせている。すなわち、打ち止め出玉数スイッチが、「11」に設定されている場合には、差球数が、10000となったときに、打ち止めにすることとなる。
なお、打ち止め用スイッチとして、1種類のディップスイッチのみを用いることができる。この場合には、「00」を、打ち止め機能の無効に対応させ、「00」以外を打ち止め差球数に対応させることができる。
打ち止め用スイッチの設定は、ぱちんこ遊技機の電源が投入された初期設定時(通常遊技が開始される直前)に、主制御基板AのCPUMCによって読み込まれる。なお、ぱちんこ遊技機が既に起動された後には、ディップスイッチの設定を読み込むことはなく、打ち止め用スイッチを変更したとしても変更された設定は無効となる。
一方、遊技者が打ち止めを設定できる手法としては、前述したECOユニットEUを用いるのが好適である。前述したように、ECOユニットEUには、操作部装置50が接続されており、遊技者によって操作部装置50が操作された情報は、ECOユニットEUに送信され記憶させることができる。遊技者は、操作部装置50を操作することで、打ち止めにしたい差球数を入力して、ECOユニットEUに記憶させることができる。第5実施形態においては前述したように、ECOユニットEUからの情報に基づいて、発射制御基板40を介して発射装置42(発射ハンドル・発射モータ・球送り装置等)の動作を制御し得るよう構成されている。すなわち、ECOユニットEUは、これまでに払い出した差球数が、遊技者が打ち止めにしたい差球数に達したときには、賞球払出制御基板3000に対して発射停止信号(発射を許可しない信号)を出力して、発射装置42を停止させることで、打ち止め状態にすることができる。
遊技者が打ち止めにしたい差球数を端球にすることで、タバコなどの景品との交換の際に、端球を無駄にすることを防止することができる。例えば、タバコなどの景品が、遊技球1000個などの個数に対応付けられていることが多く、景品に対応する遊技球の個数が10、100、1000などの倍数である場合には、端球を除いた全ての持ち球を景品に交換することができる。このように、打ち止めにしたい差球数を端球にすることで、端球を遊技に用いることができ、端球を無理に景品に交換して無駄にすることを防止することができる。
主制御基板Aは、遊技球の発射を許可する条件が成立したときには、発射許可信号を賞球払出制御基板3000に出力する。また、ECOユニットEUも、遊技球の発射を許可する条件が成立したときには、発射許可信号を賞球払出制御基板3000に出力する。賞球払出制御基板3000は、遊技球の発射を許可する条件が成立し、かつ、主制御基板Aからの発射許可信号を受信し、かつ、ECOユニットEUからの発射許可信号を受信したときに、発射制御基板40を介して発射装置42の動作を制御し遊技球を発射する。すなわち、主制御基板Aと、ECOユニットEUと、賞球払出制御基板3000との全てで、遊技球の発射を許可する条件が成立したときに、遊技球が発射される。
なお、主制御基板AやECOユニットEUでエラーが検出された場合には、発射許可信号は出力されず、賞球払出制御基板3000のみで遊技球の発射を許可する条件が成立したとしても、遊技球が発射されることはない。
また、後述するように、発射制御基板40は、タイミング回路(図示せず)を有する。タイミング回路は、一定間隔(例えば599.9ms/1個)で遊技球を発射するようにするために構成された回路である。タイミング回路は、球送り装置を動作させて、遊技球を発射位置に案内し、次に、発射モータを動作させて発射位置に案内されている遊技球に打撃を与えて発射させ、その後リセットすることで、遊技球の発射に関する1サイクルを構成する。主制御基板Aと、ECOユニットEUと、賞球払出制御基板3000との全てで、遊技球の発射を許可する条件が成立したときに、この1サイクルが開始される。1サイクルが開始された後に、主制御基板Aと、ECOユニットEUと、賞球払出制御基板3000のいずれかで、遊技球の発射を許可する条件を満たさなくなった場合であっても、賞球払出制御基板3000は、1サイクルが完了するまで、遊技球の発射処理を続行する。このようにすることで、1サイクルの途中で遊技球の発射を許可する条件を満たさなくなった場合でも、遊技球が停留することで遊技球の詰まりを防止し、遊技球の発射が改めて許可されたときに、遊技球の発射を円滑に再開することができる。
さらにまた、第5実施形態に係る遊技機では、賞球払出制御基板3000が、遊技球の発射を禁止した場合には、賞球払出制御基板3000は、遊技球の発射を禁止したことを示す信号を主制御基板Aに送信する。このように構成することで、主制御基板Aは、遊技球が発射されなかったことを判断することができ、これに基づいて遊技機外に当該状態を報知することもできる。
前述したように、ぱちんこ遊技機は、外部端子板を有し、主制御基板Aは、外部端子板を介してホールコンピュータHCに遊技機の状態を示す信号を出力しているが、賞球払出制御基板3000から、遊技球の発射に関する情報をホールコンピュータHCに出力することも可能である。また、賞球払出制御基板3000を介してECOユニットEUに出力された遊技情報をECOユニットEUにより適切な形態に変換し、外部出力端子を介して外部に出力してもよく、ECOユニットEUを介して出力される外部信号と遊技機(主制御基板Aや賞球払出制御基板3000)から出力される外部信号とを併用してもよい。
また、第5実施形態に係る遊技機では、賞球払出制御基板3000に、主制御基板Aで行っている遊技球の発射許可及び発射禁止に関する処理を実行するように構成してもよい。このように構成することにより主制御基板Aでの処理を軽減することができる。
次に、図123は、図118におけるステップ3600のサブルーチンに係る、電断時処理のフローチャートである。まず、ステップ3602で、電断時・電断復帰時初期処理制御手段3500は、各入賞カウンタ(例えば、第1主遊技始動口入賞カウンタ3311a、第2主遊技始動口入賞カウンタ3311b、第1大入賞口入賞カウンタ3311c、第2大入賞口入賞カウンタ3311d、一般入賞口入賞カウンタ3311e)のカウンタ値を、電断時情報一時記憶手段3510に一時記憶(バックアップ)する。次に、ステップ3604で、電断時・電断復帰時初期処理制御手段3500は、持ち球数カウンタ3312のカウンタ値を、電断時情報一時記憶手段3510に一時記憶(バックアップ)する。次に、ステップ3606で、電断時・電断復帰時初期処理制御手段3500は、電断時情報一時記憶手段3510のフラグエリア内にある、払出制御側電断フラグをオンにする。次に、ステップ3608で、電断時・電断復帰時初期処理制御手段3500は、その他の遊技に必要な情報(例えば、各種フラグ情報、受信コマンド、未送信コマンド、等)を電断時情報一時記憶手段3510に一時記憶(バックアップ)する。次に、ステップ3610で、電断時・電断復帰時初期処理制御手段3500は、バックアップ領域に電源を供給し、本サブルーチンの呼び出し元に復帰して電断待ちループに移行する。
尚、バックアップ領域に電源を供給するためのバックアップ用電源は、賞球払出制御基板3000に設けられている。このバックアップ用電源は、電源供給ユニットEに接続されて給電されており、電断が生じたときに電源供給ユニットEからの給電が遮断された場合でも、バックアップ用電源からバックアップ領域に電源を供給することができ、持球数カウンタや履歴や各種のフラグを記憶することができ、遊技に重要な情報である各種の払い出し情報を保持することができる。
前述したように、第5実施形態に係る遊技機では、持球数カウンタ等を保持するためのバックアップ領域に電源を供給するためのバックアップ用電源が賞球払出制御基板3000に設けられている。このように構成することで、持球数カウンタ等を保持するための専用のバックアップ用電源として機能させることができ、賞球払出制御基板3000に接続されているハーネスなどが断線したり外れたりするような場合であっても、その影響を受けることなく、安定して電源を供給することができ、バックアップの信頼性を高めることができる。さらに、持球数カウンタ等を保持するためのバックアップ領域のみに電源を供給することにより、バックアップ用電源を小型化してもバックアップ可能な時間を長くすることができるとともに、賞球払出制御基板3000を小型化することができ省スペース化を図ることができる。なお、持球数カウンタ等を保持するための専用のバックアップ用電源を電源供給ユニットEに設けてもよい。電源供給ユニットEに設けることで、賞球払出制御基板3000をさらに小型化したり軽量化したりすることができる。
また、持球数カウンタ等を保持するためのバックアップ用電源を、電源供給ユニットEに設けられている主制御基板Aのためのバックアップ用電源と共用してもよい。電源供給ユニットEに設けられているバックアップ用電源を共用することで、バックアップ用の電源に関する構成を簡素にすることができる。
さらに、第5実施形態に係る遊技機では、持球数カウンタ等を記憶するRAMとして、揮発性メモリを使用している。揮発性メモリを用いることで安価にできるが、電断時が生じた場合のためにバックアップ用電源を設けて揮発性メモリをバックアップする必要がある。これに対して、持球数カウンタ等を記憶するRAMとして不揮発性メモリを用いてもよい。例えば、不揮発性メモリとしてフラッシュメモリなどにすることができる。このように構成することにより、バックアップ用電源を省くことができ、全体として小型化したり軽量化したりすることができる。
以上のように構成することで、第5実施形態に係る遊技機によれば、遊技盤側に設けられた入球検出装置(例えば、第1入球検出装置111、第2入球検出装置211、第1入賞検出装置311、第2入賞検出装置321、等)と、遊技枠側に設けられた賞球許可センサ類KS(例えば、第1主遊技始動口賞球許可センサ110KS、第2主遊技始動口賞球許可センサ210KS、第1大入賞口賞球許可センサ310KS、第2大入賞口賞球許可センサ320KS、一般入賞口賞球許可センサ、等)と、の双方で入球が検出され、且つ、主制御基板A側から送信された入賞情報(例えば、入賞口種別・賞球数に係る情報)が、賞球払出制御基板3000側に記憶された基本賞球数情報と一致した場合にのみ、遊技者に対して賞球が付与されるよう構成されているため、不正行為による賞球の獲得を防止することができる。また、遊技枠側に賞球許可センサ類KSを設けることで、遊技盤のコストを削減できることとなる(ぱちんこ遊技機の機種入れ換えは、主に遊技盤のみの入れ替えにて行われ、遊技枠は繰り返し使用されることが多いため)。また、遊技者に対して賞球を付与した入賞については、所定の表示部(例えば、入賞情報表示装置60)にて、入賞口種別及び賞球数を表示し得るよう構成されているため、遊技者にとって、いずれの入賞口に入賞し、何球の賞球が得られたか、という情報が分かり易い、ユーザーフレンドリーな遊技機を提供することができることとなる。
また、前述したように、持ち球数カウンタ3312は、遊技者の現在の持ち球数(遊技に供することのできる遊技媒体数)を記憶するカウンタである。遊技者が遊技を進めた結果、持ち球数カウンタ3312の値がゼロになる場合、言い換えれば、遊技者の現在の持ち球数がゼロになる場合もある。このような場合には、遊技球の発射を停止する必要がある。すなわち、持ち球数カウンタ3312の値がゼロになった場合には、遊技者が発射ハンドル44を操作したとしても、遊技球が発射しないように制御する必要がある。発射装置42は、前述したように、発射モータ及び球送り装置等(図示せず)を有し、発射装置42の制御回路である発射制御基板40によって、発射モータ及び球送り装置の動作を制御しており、発射モータへの駆動信号の供給を中断(禁止)することで、遊技球の発射を停止することができる。また、発射制御基板40は、球送り装置への制御信号の供給を中断(禁止)することによっても、遊技球の発射を停止することができる。
さらに、発射制御基板40は、タイミング回路(図示せず)を有する。前述したように、遊技球を連続して発射する場合であっても、1分間に100個を超えて遊技球が発射できないように、一定間隔(例えば599.9ms/1個)で発射されるように構成されている。タイミング回路は、この一定間隔で遊技球を発射するようにするために構成された回路である。タイミング回路は、発射制御基板40からの制御信号によりイネーブル状態になったときには、球送り装置の動作タイミングと、発射モータの動作タイミングとを整合させて、球送り装置と発射モータとを制御する。具体的には、まず、タイミング回路は、球送り装置を動作させて、遊技球を発射位置に案内し、次に、発射モータを動作させて発射位置に案内されている遊技球に打撃を与えて発射させ、その後リセットする。このように、タイミング回路は、1つの遊技球を発射するための1サイクルを構成する。一方、タイミング回路は、発射制御基板40からの制御信号によりディセーブル状態になったときには、球送り装置及び発射モータの制御を中止する。すなわち、タイミング回路をディセーブル状態にすることによっても、遊技球の発射を停止することができる。
尚、本例はあくまで一例であり、これには限定されない。例えば、第5実施形態における入賞情報表示装置60は、遊技枠に設けたが、これには限定されず、第1主遊技図柄表示装置120(又は第2主遊技図柄表示装置)等の他の表示装置と同一基板上に設けてもよい(そのように構成した場合、コスト削減・視認性向上等の効果がある)。また、第5実施形態においては、主制御装置Aから賞球払出制御基板3000に対して入賞情報(及び基本賞球数情報)を送信し、入賞情報が正常であるか否かを、賞球払出制御基板3000側で判定するよう構成したが、これには限定されず、例えば、第5実施形態とは逆の構成にて入賞情報の異常を判定するよう構成してもよい{賞球払出制御基板3000から主制御装置Aに対して入賞情報(及び基本賞球数情報)を送信し、入賞情報が正常であるか否かを、主制御基板A側で判定するよう構成してもよい}。また、例えば、賞球数の表示をフルカラー7セグで行い、賞球数を表示した色によって、入賞口種別や入賞口の位置を報知し得るよう構成してもよい。また、入賞口の入球容易性に応じて、入賞情報の表示を異ならせる(例えば、入球が容易な入賞口への入賞の場合には白色での表示、入球が困難な一般入賞口への入賞の場合には、効果音と共に赤色での表示を行う)よう構成してもよい。そのように構成した場合、通常とは異なる表示の頻度によって、遊技機の、遊技者に対する利益の期待度を推測することが可能となる。
<<第5実施形態に適用可能なその他の構成>>
ここで、第5実施形態に係るぱちんこ遊技機に適用可能なその他の構成を以下に詳述する。尚、以下の構成は第5実施形態のみには限定されず、本例に係るすべての実施形態の構成にて適用可能となっている。
<総得点表示装置D190>
本例に係る遊技機では、貸出された遊技球や、所定の入賞口への入球によって得られた遊技球を、演算処理可能な擬似的な遊技媒体とし、発射する遊技球は、実体的な遊技球としてもよい。そのように構成した場合、発射可能な遊技球の総数等を表示可能な総得点表示装置D190を設けてもよい。総得点表示装置D190は、7セグメントLEDで形成された9個の表示部を有しており、遊技者から視認容易な位置(例えば、図1におけるサブ入力ボタンSBの近傍)に設けられている。また、9個(9桁)の表示部は、総得点情報を表示するための5個(5桁)の表示部と、獲得得点情報を表示するための2個(2桁)の表示部と、エラー情報を表示するための2個(2桁)の表示部と、から構成されている。尚、総得点表示装置D190に表示される発射可能な遊技球の総数は、遊技球が貸出された場合や、所定の入賞口への入球によって賞球が得られた場合に増加し得るよう構成されている。また、総得点表示装置D190に表示される発射可能な遊技球の総数は、RAMなどの記憶装置に記憶されている。記憶装置は、例えば、主制御基板MのCPUに内蔵されているRAMなどにすることができる。なお、これに加え、総得点表示装置D190にも、別途RAMなどの記憶装置を有するよう構成し、主制御基板Mと総得点表示装置D190との双方で発射可能な遊技球の総数に係る情報を記憶できるよう構成してもよい。また、このようにすることで、本例に係る遊技機の総得点表示装置D190は、遊技球の総数を表示するだけでなく記憶することもできる。
また、総得点表示装置D190には、以下の情報を表示可能とすることができる。
(1)総得点情報
総得点情報とは、発射することが可能な得点の総数を示す情報である。尚、発射可能な遊技球を得点と称することがあり(1球=1点)、発射可能な遊技球数の合計を総得点と称することがある。
(2)獲得得点情報
獲得得点情報とは、所定の入賞口への1回の遊技球の入球によって得られた得点(他の実施形態では賞球と称することがある)を示す情報である。
(3)エラー情報
主制御基板及び/又は払出制御基板に異常が発生したことを示す情報である。ここで、前述したように、総得点表示装置D190には、総得点情報を表示するために5つ(5桁)の表示部を有し、獲得得点情報を表示するために2つ(2桁)の表示部を有し、エラー情報を表示するために2つ(2桁)の表示部を有し、合計で9個の表示部を有している。尚、獲得得点情報を表示するための表示部とエラー情報を表示するための表示部は兼用しても良い。このとき、獲得得点情報を表示している場合にエラーが発生した場合には、表示している獲得得点情報からエラー情報に切り替える。一例として、エラー発生時にはエラーの種別毎に「E1」、「E2」、「E3」・・のようにエラーの種別によって異なる表示態様にて表示し、電源断復帰が正常に実行できない場合のエラーとして「E1」を表示するよう構成した場合において、例えば、8球の払い出しが行われる際に「*8」を表示(「*」は消灯を示す)しているときに電源断が起こり、電源断復帰が正常に実行できない場合のエラーは、「E1」表示、電源断復帰が正常に実行できた場合には、「*8」表示のよう構成してもよい。尚、表示部の数は適宜変更可能であり、例えば、総得点情報を表示するための表示部を4つにし、4桁までの情報を表示可能としたり、総得点情報を表示するための表示部を6つにし、6桁までの情報を表示可能としても良い。
尚、1分間に100球の遊技球を発射可能な遊技機において、1時間遊技球を発射し続けたときに出玉率が2であった場合には、「イン:100×60=6000、アウト:12000」となる。遊技場の営業時間が14時間だった場合には、「イン:84000、アウト:168000」となり、このような場合において、遊技場の営業終了時の総得点表示装置D190に表示される総得点は、おおよそ「168000-84000=84000」となるため、このように構成した場合には、総得点表示装置D190における総得点情報を表示するための表示部は5つとし、5桁までの情報を表示可能とすることが好適である。
複数種類存在するエラーのうち、設定変更時のRAMクリア処理を実行しないと復帰できない復帰不可能エラー(当該エラーが発生する直前の状況には復帰不可能なエラー)が発生した場合、復帰する際には、主制御基板及び/又は払出制御基板のRAMをクリアするが、上述したように総得点に関する情報はクリアしないようにすることによって、遊技者に不利益を与えないようにすることができる(例えば、総得点として「2000」得点有しているときに復帰不可能エラーが発生し、復帰不可能エラーから復帰した際に「0」となることを防止することができる)。また、総得点に関する情報を含むRAMの領域(アドレス)もクリア対象とした場合であっても、総得点に関する情報をCRユニットにも記憶しておき、復帰不可能エラーから復帰した場合には、接続端子板から総得点に関する情報を主制御基板及び/又は払出制御基板に送信するように構成することによって、遊技者に不利益を与えないようにすることが可能である。また、総得点表示装置D190にRAMを備えている場合には、当該RAMに総得点に関する情報を記憶することによって復帰不可能エラーが発生し、復帰不可能エラーから復帰した場合であっても、遊技者に不利益を与えないようにすることが可能である。換言すると、電源断が発生した場合や主制御基板及び/又は払出制御基板のRAMをクリアした場合にも総得点情報をバックアップするための手段(総得点情報をバックアップするための記憶領域)を有していれば、復帰不可能エラーが発生した場合であっても、遊技者に不利益を与えないようにすることが可能である(総得点情報を主制御基板及び/又は払出制御基板のRAM内の記憶領域とバックアップするための記憶領域とに記憶するよう構成してもよいし、主制御基板及び/又は払出制御基板のRAMをクリアしても消去されない記憶領域(バックアップするための記憶領域)のみに記憶するよう構成してもよい。
<差玉数に関する情報>
本例に係る遊技機においては、所定の期間(例えば、遊技者が遊技を開始してからの所定の期間)における遊技球数(得点)の差玉数{払い出されたすべての遊技球数から発射したすべての遊技球数を減算した球数}を確認可能に構成してもよい。例えば、遊技者から常時確認(視認)可能な位置に差玉数を表示する表示部を設けてもよいし、演出表示装置に表示し得るよう構成してもよい。尚、演出表示装置に差玉数に関する表示を表示し得るよう構成した場合には、演出表示装置の一部の表示領域に差玉数に関する表示を常時表示するよう構成してもよいし、ボタン有効期間にてサブ入力ボタンSBを操作することにより表示されるメニュー画面にて(又は、メニュー画面にて再度サブ入力ボタンSBを操作することによって)、演出表示装置に差玉数に関する表示を表示するよう構成してもよい(遊技者が差玉数の確認を所望した場合にはサブ入力ボタンSBを操作することによっていつでも差玉数を確認可能に構成してもよい)。尚、遊技を開始した時点等の所定のタイミングからの総得点の増減値を差玉数としてもよく、例えば、遊技開始時の総得点が2000点(球)であり、現在の総得点が2500点(球)である場合には、差玉数は+500点(球)となり、遊技開始時の総得点が2000点(球)であり、現在の総得点が1500点(球)である場合には、差玉数は-500点(球)となるよう構成してもよい。また、差玉数を所定の表示部(例えば、演出表示装置)に表示する場合、差玉数が正の値及び0の場合には黒色にて表示し、差玉数が負の値である場合には赤色にて表示する等、差玉数の値によって表示色(表示態様)を異ならせてもよい。
尚、前記差玉数に関する情報として、現在の差玉数の情報や、所定数から現在の差玉数を減算した遊技球数に関する情報を、主制御基板Mが計測及び演算し、主制御基板M側にて記憶し得るよう構成してもよい。また、前記差玉数に関する情報として、現在の差玉数の情報や、所定数から現在の差玉数を減算した遊技球数に関する情報を、主制御基板M以外の基板(例えば、賞球払出制御基板KH)が計測及び演算し、主制御基板M側にて記憶し得るよう構成してもよい。また、当該主制御基板Mが記憶した情報を副制御基板S側に送信し得るよう構成してもよい。また、他の装置から差玉数に関する情報を受信し、主制御基板M側が把握できるようにしても良い。
また、差玉数に関する構成として、以下のように構成してもよい。
(1)差玉数が所定数に到達した場合に、遊技の進行を停止する。一例としては、遊技者が発射ハンドルD44を操作しても遊技球が発射されない(発射装置D42の制御が実行されない)、入賞口への入球が無効になる(例えば、第1主遊技始動口入球検出装置A11s等の入賞口への遊技球を検出するためのセンサが遊技球を検出しない、図14にて例示した入球検出処理を実行しない)、主制御基板M側の各種抽選を実行しない(例えば、図25で詳述した当否抽選、図柄決定抽選、変動態様決定抽選、等を実行しない)、ように構成してもよい。
(2)差玉数に関する情報を所定の記録媒体に電磁的に記録可能に構成してもよく、さらに、遊技者が遊技を開始する際に当該記録媒体に記憶している情報を読み込んで、差玉数に関する情報を引き継いで遊技を進行可能に構成してもよい。そのように構成した場合には、遊技者が1日に複数台の遊技機にて遊技を実行した場合にも、差玉数を引き継いで計測することができ、当該遊技者の1日における差玉数を把握することができる。また、遊技者の1日における差玉数が所定数に到達した際には、前述したように遊技を停止すると共に、前記記録媒体に遊技を停止する所定数に差玉数が到達した旨の情報を記録し、所定期間(例えば、次の営業日になるまで)遊技ができない(遊技球の貸し出しができない)よう構成してもよい。尚、遊技者が1日に複数台の遊技機にて遊技を実行した場合においては、いずれの遊技者が遊技を実行したのかを把握可能に構成することが好適であり、例えば、前記記録媒体にどの遊技者が遊技を実行しているか識別可能な識別情報を記録しておき、遊技を開始する際に当該識別情報を参照して、前記1日における差玉数の情報を読み出し可能に構成することが好適である。
また、遊技の進行を停止した際には、遊技の進行を停止した旨の情報を副制御基板S等、他の制御基板に送信し得るよう構成してもよく、例えば副制御基板Sに情報を送信する場合には、送信された情報に基づいて、以下のように、所定の表示を行う制御や、実行中の演出等の表示の表示態様を変化させる制御を行うことが可能となる。
(1)遊技の進行を停止した際には、演出表示装置にて、遊技の進行を停止した旨の表示として、(1-1)現在表示中の演出よりも前面のレイヤーに遊技を停止した旨の表示を演出表示装置の表示領域の半分以上の面積を要して表示する、(1-2)現在表示中の演出よりも前面のレイヤーに前述した注意喚起画像(例えば、「ぱちんこは適度に楽しむ遊びです」との表示)を表示する、(1-3)現在表示中の演出の表示を消去して演出表示装置の表示領域全体に遊技の進行を停止した旨の表示を表示する、よう構成してもよい。また、遊技の進行を停止した旨の表示を表示する際には、当該表示専用の音声を出力(例えば、「遊技を終了します。のめりこみに注意してください」)してもよいし、当該表示専用の点灯態様にて遊技効果ランプを点灯させてもよい。
(2)差玉数が前記所定数に到達した際に大当り中、特別遊技開始デモ時間、又は大当り図柄に係る図柄変動中であった場合には、(2-1)遊技の進行を停止する処理を実行せず、その後大当りにて増加した遊技球数以上差玉数が減少した際に遊技の進行を停止する、(2-2)遊技の進行を停止し、且つ、その後遊技者では不可能な操作(例えば、遊技場管理者のみが実行可能な操作)によってのみ遊技の進行を再開可能、又は、設定変更時のRAMクリアを実行しない限り遊技を再開不可能(後述する第6実施形態の構成に適用した場合)、のように構成してもよい。
また、遊技の進行が停止することとなる所定数に到達していない場合に、主制御基板M側から副制御基板S側に差玉数に関する情報を送信し得るよう構成してもよく、そのように構成した場合には、副制御基板S側にて実行する表示として、遊技の進行が停止することとなる差玉数である所定数まで、あと一定数差玉数が減少すると到達する状況となった場合(例えば、あと100球の発射によって所定数に到達する場合)には、遊技の進行の停止が迫っている旨を演出表示装置にて表示または音声にて出力するよう構成してもよい。また、例えば、前記所定数が-2500点(球)である場合において、差玉数が前記所定数に対して相対的に近い値である場合(例えば、-2000球)よりも、差玉数が前記所定数に対して相対的に遠い値である場合(例えば、+1000球)の方が、副制御基板S側にて実行する演出として、図柄変動中に予告演出(例えば、会話演出等)を実行する頻度が高くなるよう構成してもよい。
<総得点が上限値となった場合の作用>
また、遊技球の払出が発生した場合に総得点が増加し得ることとなるが、総得点に上限値を設けて、総得点が当該所定値に到達した場合には、総得点が増加しないよう構成してもよい。一例としては、総得点に関する記憶領域の大きさを2バイトとした場合、記憶可能な総得点は0~65535までとなり、総得点の上限値は65535となる。そのように構成した場合、総得点が65510である状況下、大入賞口(例えば、第1大入賞口C10)に遊技球が入球し、15球の払出が発生した場合には、15点(球)の得点が総得点に加算され、総得点は65525となる。一方、総得点が65530である状況下、大入賞口(例えば、第1大入賞口C10)に遊技球が入球し、15球の払出が発生した場合には、15点(球)の得点が総得点に加算されると総得点の上限値である65535を超過してしまうため、5点(球)の得点が総得点に加算され、総得点は上限値である65535となる。尚、総得点が上限値である場合に、CRユニットCRU(ECOユニットと称することがある)から総得点を増加する旨の情報を受信した場合にも、総得点が増加しないよう構成してもよい(例えば、CRユニットCRUへの紙幣の投入が無効になる、CRユニットCRUに設けられた得点を貸し出すためのボタンの操作が無効になる)。尚、入賞により総得点が上限値に到達する(超過する)状況となった場合には、エラーが発生して遊技の進行が停止するよう構成してもよい。また、入賞により総得点が上限値に到達する(超過する)状況となった場合に、上位桁を16進表示にする、スクロール表示・切替表示させる等、表示形態を変えることにより全体の得点を表示してもよい。
<遊技価値情報に関する構成>
1球の遊技球又は1点の得点の価値が第1の価値(例えば、4円)である旨の情報と、1球の遊技球又は1点の得点の価値が前記第1の価値よりも低い第2の価値(例えば、1円)である旨の情報とを、遊技機内に設けられた端子板である接続端子板から主制御基板M(以降の主制御基板Mを払出制御基板Hとしてもよい)に送信可能に構成してもよい。尚、第1の価値である情報と第2の価値である情報とを遊技価値情報と称することがある。また、そのように構成した場合に、第1の価値である情報と第2の価値である情報とのいずれの情報を受信したのかを主制御基板Mが記憶可能に構成してもよい。また、主制御基板Mが記憶している遊技価値情報と、接続端子板から受信した遊技価値情報とが一致しているかを確認可能に構成してもよく、当該確認の実行タイミングとしては、(1)常時一致しているかを確認する、(2)所定の遊技球数を発射する毎(例えば、排出球を計測することによって発射球数を計測する)、(3)所定の期間毎(例えば、1時間)、(4)電源断が発生した後の電源復帰後、(5)設定変更に関するRAMクリア処理の実行後、のようにしてもよい。また、主制御基板Mが記憶している遊技価値情報と、接続端子板から受信した遊技価値情報とが一致しているかを確認した結果、一致していないと判定した場合、例えば、主制御基板Mにて記憶している遊技価値情報が第1の価値であり、接続端子板から受信した遊技価値情報が第2の価値である場合には、遊技価値情報が一致するまで遊技の進行を停止し、遊技球の発射を不可能にしたり、入賞口への入球を無効にしたり、得点(総得点)の精算処理を実行不可能とするよう構成してもよい。
また、前述したように、遊技の進行を停止した際に、主制御基板M側から副制御基板S側に遊技の進行を停止した旨の情報を送信し得るよう構成した場合において、(1)主制御基板Mが第1の価値である遊技価値情報を記憶している状況下、差玉数が所定値に到達した場合には遊技の進行を停止且つ遊技の進行を停止した旨の演出を実行する一方、主制御基板Mが第2の価値である遊技価値情報を記憶している状況下、差玉数が所定値に到達した場合には遊技の進行を停止しない且つ遊技の進行を停止した旨の演出を実行しない(2)主制御基板Mが第1の価値である遊技価値情報を記憶している状況下、差玉数が所定値に到達した場合には遊技の進行を停止且つ遊技の進行を停止した旨の演出を実行する一方、主制御基板Mが第2の価値である遊技価値情報を記憶している場合には差玉数に拘わらず遊技の進行を停止しない且つ遊技の進行を停止した旨の演出を実行しない、(3)主制御基板Mが第1の価値である遊技価値情報を記憶している状況下、差玉数が所定値(例えば、-2500球)に到達した場合には遊技の進行を停止且つ遊技の進行を停止した旨の演出を実行し、主制御基板Mが第2の価値である遊技価値情報を記憶している状況下、差玉数が前記所定値よりも少ない値である特定値(例えば、-10000球)に到達した場合には遊技の進行を停止且つ遊技の進行を停止した旨の演出を実行する、よう構成してもよい。尚、差玉数に基づいて遊技の進行を停止する旨の演出を実行し得るよう構成したが、これには限定されず、差玉数と遊技価値情報とに基づいて算出可能である得点(遊技価値、遊技球、持ち点)の貸出金額に関する情報に基づいて、遊技の進行の停止に関する演出を実行するよう構成してもよい。また、主制御基板Mが第1の価値である遊技価値情報を記憶している状況にて差玉数に関する演出を実行する場合の演出態様と、主制御基板Mが第2の価値である遊技価値情報を記憶している状況にて差玉数に関する演出を実行する場合の演出態様とを相違させてもよい。このように構成することによって、遊技者の使用している金額に基づいた演出の実行態様とすることができ、適切に遊技に対するのめりこみを防止することができる。
<遊技の終了操作の構成>
また、第5実施形態に関する遊技機においては、精算ボタンD60を有するよう構成し、遊技者が精算ボタンD60を操作することによって、主制御基板Mから接続端子板に得点に関する情報を送信し得るよう構成してもよい(当該操作によって遊技を終了することができる)。尚、当該得点に関する情報を送信している途中にて電源断が発生した場合においては、電源断復帰後に、(1)主制御基板Mから接続端子板へ再度得点に関する情報を送信する(2)接続端子板から主制御基板Mへ再度超過した分の得点に関する情報を送信することを要求する要求信号を送信し、その後、主制御基板Mから接続端子板に再度得点に関する情報を送信する、よう構成してもよい。
また、扉ユニット開放中に精算ボタンD60を操作した場合には、(1)得点の精算に関する処理を実行する、(2)得点の精算に関する処理を実行しないよう構成してもよい。また、精算ボタンD60を操作した直後に扉ユニットが開放した場合には、得点の精算に関する処理を中断せずに継続して実行可能に構成してもよい。
設定確認状態にて精算ボタンD60を操作した場合において、(1)設定値が確認可能な状況にて得点の精算に関する処理を実行する、(2)設定値が確認できなくなり、得点の精算に関する処理を実行する、(3)設定値が確認可能な状況にて得点の精算に関する処理を実行しない、(4)設定値が確認できなくなり、得点の精算に関する処理を実行しないよう構成してもよい。
設定変更モードにて精算ボタンD60を操作した場合において、(1)設定変更モードのまま得点の精算に関する処理を実行する、(2)設定変更モードが終了し、得点の精算に関する処理を実行する、(3)設定変更モードのまま得点の精算に関する処理を実行しない、(4)設定変更モードが終了し、得点の精算に関する処理を実行しないよう構成してもよい。
主遊技図柄の変動中にて精算ボタンD60を操作した場合において、(1)主遊技図柄が変動したまま得点の精算に関する処理を実行する、(2)主遊技図柄が変動したまま得点の精算に関する処理を実行しないように構成してもよい。
大当りの実行中(又は小当りの実行中)にて精算ボタンD60を操作した場合において、(1)大当り(又は小当り)が実行されたまま得点の精算に関する処理を実行する、(2)大当り(又は小当り)が実行されたまま得点の精算に関する処理を実行しないよう構成してもよい。
以上の通り、主制御基板Mと接続端子板との間で得点に関する情報を送信又は受信している最中に、意図していない事象(電源断、エラー)が発生した場合であっても、正確に得点に関する情報を送信又は受信が可能となる。なお、上述の構成に際し、又は上述の構成に加え、送信側は、(1)得点に関する情報の中に、送信が終了したことを示すデータを含める(例えば、シリアル通信の場合に終了ビット情報を有する)、(2)得点に関する情報を送信した後に、終了を示す情報を送信する、ように構成されていても良い。また、受信側は、送信された得点に関する情報を受信した後に、送信側に対して情報を受信したことを示す受信完了情報を送信するように構成されていても良い。
(第6実施形態)
尚、本実施形態においては、遊技機の主遊技図柄の当否当選確率等に対応する設定値を1種類のみ設ける構成としているが、このような設定値を複数設ける構成としてもよい。そこでこのような設定を複数設ける構成を第6実施形態とし、以下、本実施形態との相違点について詳述する。
尚、以下の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等は、他の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等と同一である場合があるが、これらはそれぞれ単独の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等であることを示している(例えば、本実施形態におけるステップ2102と第2実施形態におけるステップ2102は、別の実施形態におけるステップ2102であるため、それぞれ単独で機能する処理である)。
はじめに、第6実施形態に係るぱちんこ遊技機は、主遊技図柄の当否当選確率等を異ならせるための設定値を複数備えるために、設定変更手段として、設定変更用のキースイッチ及び設定変更ボタンを設けている。以下、本例における設定変更用の装置として、設定変更用のキースイッチと設定変更ボタンを用いて説明するが、これに限らず、ディップスイッチ等の一般的な入力装置を採用してもよい。また、特定の管理者のみが設定変更を行うことを可能にする観点より、設定変更用のキーを用いるのが好適だが、その他にも、パスワードの入力、生体認証、等のセキュリティ性能の高い認証システムを利用して設定変更を可能とするように構成してもよい。
ここで、本例においては、設定変更用のキースイッチは、設定キー差込口に設定キーを挿入し、所定の方向に回動させることにより、ON状態と、OFF状態とに変移可能となっている。尚、本例においては、電源投入時に(所定条件のもと)、設定変更用のキースイッチがON状態である場合には、設定変更モードとなり、設定変更ボタンによる操作(例えば、押下)が有効となり得る一方、設定変更用のキースイッチがOFF状態である場合には、設定変更モードにはならず、設定変更ボタンによる操作(例えば、押下)が無効となる。また、設定変更ボタンを有効とするための所定条件として、主制御基板Mに入力される扉D18の開放信号を挙げることができる。このように構成することで、設定変更が実行可能な状況として、「設定変更用のキースイッチがON状態であること」に加え、「扉D18が開放状態になっていること」の2つが必要条件になるため、扉D18が閉塞された状態で設定変更用のキースイッチがONになるという通常では考えられない状態(すなわち、不正な設定変更)を抑制することができる。
以下では、電源投入時における、設定変更に係る処理について、図124aを用いて説明する。
まず、図124aは、第6実施形態に係る、主制御基板Mが行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。遊技機の電源投入後、ステップ1001(第6)で、主制御基板Mは、設定キースイッチがオフであるか否かを判定する。ステップ1001(第6)でYESの場合、ステップ1002の処理に移行する。ステップ1001(第6)でNOの場合(設定キースイッチの操作が有った場合)、主制御基板Mは、ステップ1003(第6)の処理(後述する、設定変更処理)を実行し、ステップ1004の処理に移行する。そして、ステップ1004で、RAMクリアされることにより、作動確率(大当り確率)は低確率となるよう構成されており、設定が変更された後は必ず低確率となる。なお、普通図柄の当り確率も同様に、設定が変更された後はRAMクリアされるため必ず低確率となる。
尚、本例においては、遊技機は複数の設定値を備えるが、設定変更ボタンの操作態様と、遊技機の設定値の変移との対応は、適宜自由に設計可能である。例えば、本例における設定値の数が6(設定値が「1」~「6」のいずれかとなる)であり、且つ、電源投入時の設定値が「6」の場合、設定変更ボタンを1回操作すると、設定値が「5」となり、設定変更ボタンを3回操作すると、設定値が「3」となる、といったように、設定変更ボタンの操作回数に応じて、設定値を「6」→「1」に繰り下げていく構成であってもよい(同様に、設定変更ボタンの操作回数に応じて、設定値を「1」→「6」に順次繰り上げていく構成であってもよい)。また、この場合、設定値が「1」の状態で、設定変更ボタンを1回操作すると、設定値が「6」となる、といったように、設定値が下限値である状態にて、設定変更ボタンが操作された場合には、設定値が上限値に変移するように構成してもよい。同様に、設定変更ボタンの操作回数に応じて、設定値を繰り上げていく構成とし、設定値が上限値(本例では、「6」)の状態にて設定変更ボタンが操作された場合には、設定値が下限値(本例では、「1」)に変移するように構成してもよい。また、操作ボタンを長押しすることで、設定値が順次変更されるように構成してもよい。
なお、設定値の数は、例えば、2、3、4、5、6等、適宜自由に設計可能である。設定値の数が少ないほど(例えば、設定値の数が2や3の場合)、複数の設定値を有することに基づく遊技の興趣性を向上させつつも遊技機の構成を簡易なものとすることが可能となり、設定値の数が多いほど(例えば、設定値の数が5や6の場合)、より遊技の興趣性を高めることが可能となる。
ここで、図124bは主制御基板Mがケースに収容された状態及び、設定操作部周辺の断面を示したものである。図124bに示すように主制御基板Mには、CPUMCが主制御基板Mの右上に設けられ、中央上部には出玉試験等を実施する際にのみ取り付けられる試験端子TSの搭載領域が形成され、主制御基板Mの右下部には既述した入球状態表示装置J10が設けられている。また、主制御基板Mの左上部には設定変更用の操作部並びに設定値表示装置が設けられている。本実施例においては上述のようにCPU、試験端子、入球状態表示装置J10、設定変更用の操作部並びに設定値表示装置が平面視(遊技機の背面視)においてラップしないよう(重ならないよう)に配置され、また、入球状態表示装置J10と設定値表示装置との誤認を抑止できるように所定以上(例えば30mm以上)の間隔が設けられている。なお、本実施例においては図124bにおける左側が遊技機枠を開放する際の自由端となっており、設定変更用の操作部並びに設定値表示装置を自由端側近傍に配置することにより、設定値の変更作業等を容易にできるように配慮する一方で、入球状態表示装置J10については遊技機枠を開放する際の回転軸側に配置することで遊技機枠を開放した際に、表示情報を意図せず遊技者に視認されることを抑止するように配慮している。尚、設定値の変更等に際して不正防止を優先する場合には、設定変更用の操作部並びに設定値表示装置を主制御基板の正面視右側(遊技枠の回転軸側)に形成してもよい。ここで、本実施例においては、上述した点を考慮し、安易に設定変更用の操作部にアクセスできないように設定変更用の操作部に対応する部分に開閉蓋SKCを設け、設定値の変更作業や設定情報の確認作業等の場合を除き、設定変更用の操作部が露出しないように構成されている。以下では、設定変更用の操作部並びに設定値表示装置に関して図124bの下図(関連部分の部分断面図)も参照しつつ説明する。
まず、設定変更用の操作部に対応する基板ケースの上面は設定キースイッチSK1の設定キー差込口に設定キー(鍵)が挿入可能となるように、また、設定変更ボタンSK2の操作が可能となるように所定の大きさの開口が形成されている。但し、当該開口から基板の上面に向かって側壁等の区画壁か形成されることにより、開口を介して主制御基板Mの他の電子部品(例えばCPU)にアクセスできないようになっている。また、この開口に対応して設定キー差込口が形成された設定キーSK1と、プッシュ式の設定変更ボタンSK2とが上下に配設され、更に、開口部の大きさに対応した開閉蓋SKCが開口を常に閉鎖する方向に付勢された状態で開閉可能に基板ケースに取り付けられている。
次に、設定変更等の操作方法と設定変更・設定表示の作用の概要について簡単に説明する。設定値の確認を行う際には、まず、開閉蓋SKCを付勢力に抗して所定角度開放し、設定キースイッチSK1の設定キー差込口に設定キー(鍵)を挿入してキーを右方向に回転させる。この操作により、7セグメントLEDで形成された設定値表示装置に、現在の設定値(例えば設定値の範囲が1~6であれば該当する数値)が表示され、設定表示モードであることを示すためにセグメントDP(ドット)が表示される。なお、本実施例においては、遊技機が起動している(電源がオンになっている)状況では、設定値の表示(設定確認状態への移行)は可能であるものの、設定値の変更処理はできない(新たに設定変更モードには移行できない)ように構成されている。
一方、設定値の変更を行う際には、まず、電源スイッチEa(図2参照)を操作して電源をオフにし、その後、開閉蓋SKCを付勢力に抗して所定角度開放し、設定キースイッチSK1の設定キー差込口に設定キー(鍵)を挿入してキーを右方向に回転させる。そして、再度電源スイッチEa(図2参照)を操作して電源をオンにする。この操作により、7セグメントLEDで形成された設定値表示装置に、現在の設定値(例えば設定値の範囲が1~6であれば該当する数値)が点滅表示され、設定変更モードであることを示すためにセグメントDP(ドット)が消灯する。この状態で、設定変更ボタンSK2を押圧操作すると、現在の設定値に+1ずつされた新たな設定値が一時記憶され、記憶された設定値が設定値表示装置に表示される。管理者は、任意の設定値となるように設定変更ボタンSK2を操作する。なお、本実施例では、電源投入時の設定値が「1」であれば、設定変更ボタンSK2を1回押圧操作する毎に「1」「2」・・・「5」「6」「1」のように設定変更後の設定値の候補が変更される。そして、設定変更ボタンの操作により、任意の設定値に変更(設定値表示装置に任意の設定値を表示)した状態で設定キースイッチSK1に挿入されているキーを左方向に回転させると、設定変更処理が完了し、所定時間(例えば1000ms)設定値表示装置に、現在の設定値が点灯表示されるとともにセグメントDP(ドット)が点灯表示された後、双方の表示が消灯する。尚、本例においては、設定変更後の設定値の候補を選択した後、設定キースイッチSK1に挿入されているキーを左方向に回転させることで設定変更処理が完了(設定値が確定)するよう構成したが、これには限定されず、(1)所定の入球口に遊技球が入球したことを検出、(2)設定確定用のスイッチを新たに設け、当該スイッチを操作する、(3)設定変更ボタンを長押し(1秒以上オンを維持)する、等で設定変更処理が完了(設定値が確定)するよう構成してもよい。
また、設定値を変更する際に、遊技機前面側に設定値を表示させるよう構成すると設定変更(設定値の変更)をスムーズに行うことができるが、遊技場の営業時間中(遊技者の遊技中)に設定変更を行った場合には、設定値が確認できてしまい、遊技の公平性が阻害されてしまう。しかしながら、本例の遊技機においては、設定値を変更する際に設定キーを利用するため、設定値を変更できるのは設定キーを保持する特定の管理者のみとなっており、遊技場の営業時間中(遊技者の遊技中)に設定変更が行われることがないよう構成されている。この場合、遊技機に設けられている既存の発光手段(例えば、図1の特別図柄表示装置(第1主遊技図柄表示装置A20や第2主遊技図柄表示装置B20))を兼用し、設定変更中、または、設定確認中のみ設定値を表示させるようにすることで、設定値の確認を容易にすることができる。
また、同図左中段に示すような、設定スイッチを設定キースイッチSK1に代えて設定値の変更及び確認を可能に構成してもよい。設定スイッチは設定キースイッチSK1のように設定キーを挿入する鍵穴を有しておらず、捻転可能な操作部を左右に捻転することにより設定値の変更及び確認を可能に構成されている。また、設定スイッチは、左に捻転した状態、初期位置、右に捻転した状態の3つの操作状態があり、センサによって操作状態が判別可能に構成されている。尚、設定スイッチは初期位置に戻るようになっており、左に捻転した状態や右に捻転した状態から手を離すと初期位置方向に付勢されるようになっている。以下、設定スイッチを用いた設定値の変更及び確認方法を例示する。
<設定変更方法1(同図における「1」の作用)>
(1)設定スイッチを右に捻転した状態にて電源スイッチをオンにすることで設定変更モードとなる
(2)設定変更ボタンを押下する毎に設定値表示装置に表示される設定値(設定値データ)が、「1→2→3→1・・」のように切り替わっていく
(3)設定スイッチが5秒間初期位置であった場合、設定値表示装置に表示されている設定値に設定される(設定値が確定する)
<設定変更方法2(同図における「2」の作用)>
同図における「2」の構成では、設定スイッチは右に2段階捻転可能に構成されており、右に1段階捻転した状態、右に2段階捻転した状態と称する。
(1)設定スイッチを右に1段階捻転した状態にて電源スイッチをオンにすることで設定変更モードとなる
(2)設定スイッチが「右に1段階捻転した状態→右に2段階捻転した状態」となる毎に設定値表示装置に表示される設定値(設定値データ)が、「1→2→3→1・・」のように切り替わっていく
(3)設定スイッチが5秒間初期位置であった場合、設定値表示装置に表示されている設定値に設定される(設定値が確定する)
<設定変更方法3(同図における「3」の作用)>
(1)設定スイッチを左に捻転した状態にて電源スイッチをオンにすることで設定変更モードとなる
(2)設定スイッチが「右に1段階捻転した状態→右に2段階捻転した状態」となる毎に設定値表示装置に表示される設定値(設定値データ)が、「1→2→3→1・・」のように切り替わっていく
(3)設定スイッチが5秒間初期位置であった場合、設定値表示装置に表示されている設定値に設定される(設定値が確定する)
尚、設定変更モードが終了する条件として、設定スイッチが3秒間左に捻転した状態となったことを条件としてもよい。
<設定確認方法1>
(1)電源投入時に設定スイッチを左に5秒捻転させた状態とすることで設定表示モードとなり、設定値表示装置に現在の設定値が表示される。
(2)設定スイッチが初期位置となった後、再度設定スイッチが左に捻転した状態を5秒維持したことにより、設定表示モードが終了する。
<設定確認方法2>
(1)設定スイッチを左に捻転させた状態にて電源スイッチをオンにすることで設定表示モードとなり、設定値表示装置に現在の設定値が表示される。
(2)設定スイッチが初期位置となった後、当該初期位置を5秒維持したことにより、設定表示モードが終了する。
尚、設定値表示装置には、設定表示モード中常時設定値が表示されていてもよいし、設定スイッチを左に捻転させている場合にのみ設定値が表示されるよう構成してもよい。
図125は、第6実施形態に係る、設定変更処理の流れを示したフローチャートである。設定変更処理が開始されると、ステップ1003-1で、設定変更処理が開始したことを示すコマンドをセットし、副制御基板Sに対して送信する。これにより、副制御基板Sは、演出表示装置において「設定変更モード中」等の表示を行うことができる(図140)。また、同時に、外端信号(セキュリティ信号)として外部端子板への出力を行う。ステップ1003-2で、設定値(設定値データ)が正常な範囲(「1」~「6」)にあるか否かを確認し、YESの場合、ステップ1003-4の処理に移行する。ステップ1003-2でNOの場合、すなわち、設定値(設定値データ)が「1」~「6」以外の異常な値と判断された場合には、ステップ1003-3で最低出玉率の設定値(設定値データ)である「1」をセットし、ステップ1003-4の処理に移行する。ステップ1003-4では、設定変更中であることを示す表示態様(例えば、全点灯)で特別図柄表示装置(第1主遊技図柄表示装置A20又は第2主遊技図柄表示装置B20と称することがある)のLEDを点灯させ、同時に、設定値表示装置に現在の設定値を表示する。次に、ステップ1003-5で、設定変更ボタンの入力があるか否かを確認し、NOの場合、ステップ1003-11の処理に移行する。ステップ1003-5でYESの場合、ステップ1003-6で設定変更ボタンによって切り替えられた設定値データを取得し、ステップ1003-7の処理に移行する。ステップ1003-7では、現在の設定値(設定値データ)が最大値でないか否かを確認し、YESの場合、ステップ1003-9の処理に移行し、設定値(設定値データ)に1を加算する。ステップ1003-7でNOの場合、すなわち、設定値(設定値データ)が最大の「6」であると判断された場合には、ステップ1003-8で最低出玉率である「1」をセットするとともに、ステップ1003-9の処理に移行し、設定値(設定値データ)に1を加算する。続いて、ステップ1003-10で設定値データの更新を行い、ステップ1003-11で設定キー信号の立下りがあるかどうかを確認する。ステップ1003-11では、設定キー信号の立下りがない場合、ステップ1003-5の処理に移行し、設定キー信号の立下りが確認されるまでステップ1003-5の処理からステップ1003-11の処理を繰り返す。ステップ1003-11でYESの場合、すなわち設定キースイッチが設定変更を行う前の状態に戻ったと判断された場合、ステップ1003-12で特別図柄表示装置のLEDを全消灯することで、設定変更中であることを示す表示態様をクリアした後、ステップ1003-13で、設定変更処理が終了したことを示すコマンドをセットし、副制御基板Sに対して送信する。これにより、副制御基板Sは、演出表示装置において表示中の「設定変更モード中」を非表示にするとともに、外部端子板への出力を停止する。ステップ1003-13の処理が終了した後は、本処理のステップ1004の処理に移行し、RAMクリアを実行する。また、第6実施形態の処理フローにおいては、設定変更ボタンによって切り替えられた設定値が設定キー信号の立下りによって確定される処理となっているが(ステップ1003-11)、これに限らず、いずれかのメイン操作(図示しない、玉貸しボタンや、ハンドルのセンサ、等)を行うことで設定値を確定させるようにしてもよい。さらにいうと、遊技盤面に設けられた各種スイッチの入力情報(各種ゲート、始動口、アタッカー、等)によって設定値を確定させるようにしてもよく、この場合には、遊技者が各種スイッチに触れることができないことにより、不正な設定変更を防止することができるとともに、このように設定変更において複雑な手順を採用することで、不正な設定変更を予防する役目もある。また、全体の処理を通して、RAMで管理する設定値データとして「1」~「6」を用いて説明したが、それぞれ、設定値データ「0」~「5」に置き換えて処理を行ってもよい。このようにすることで、RAM異常によりRAMクリアが発生した際、設定値データを管理するRAMの値に「0」がセットされることによる異常判定(ステップ1003-2でNO)を回避することができる。設定値データを「0」~「5」で管理すると、「0」は設定値データとして扱われているため、異常と判断されることがない。さらに、設定値データを利用して何らかの抽選を行う場合(例えば、先読みテーブル等において設定値毎に異なるデータを選択する場合)、テーブル選択におけるオフセット処理が行いやすい利点もある。具体的に、設定値データを「1」~「6」で管理する場合、テーブル選択のオフセットデータとしてそのまま使用する際には、開始アドレスを-1する等の処理を行う必要があるが、設定値データを「0」~「5」で管理する場合、そのままの値をオフセットデータとして使用することができる。実際に、設定値データを設定値表示装置に表示する際には、設定値データに1加算することで「1」~「6」として表示する。
本例においては、ステップ1003-2にて設定値(設定値データ)が正常な範囲にあるか否かを判定する、換言すると、設定値(設定値データ)の確認処理を実行するよう構成したが、当該確認処理の実行タイミングとしては、
(1)電源投入直後のタイミング
(2)所定の入球口への入球タイミング
(3)主遊技始動口への入球タイミング
(4)補助遊技始動口への入球タイミング
(5)大入賞口への入球タイミング
(6)主遊技図柄変動開始タイミング
(7)遊技状態が切り替わった直後のタイミング
(8)大当り開始直後のタイミング
(9)大当り終了直後のタイミング
上記のタイミングにて実行してもよい。尚、上記9つのタイミングのいずれか1つのタイミングのみで設定値(設定値データ)の確認処理を実行してもよいし、上記9つのタイミングの複数のタイミングにて設定値(設定値データ)の確認処理を実行してもよい。例えば、電源投入時にはチェックサム処理を実行するよう構成されているため、わざわざ設定値(設定値データ)のみを確認する処理を設ける必要がないという観点から、電源投入直後のタイミングにて設定値(設定値データ)の確認処理を実行しないよう構成してもよい。
次に、電源投入時(所定条件)以外の状況で設定変更用のキースイッチ(設定キースイッチと称することがある)がON状態になった場合における処理について説明する。
図126は、第6実施形態に係る、主制御基板Mが行うタイマ割り込み時処理の流れを示したフローチャートである。主制御基板MのCPUMCは、定時割り込みタイミングに到達した場合に発生する割り込み要求に基づいて、同図(b)の処理を実行する。即ち、定時割り込み周期Tの到達時(例えば、約4ms毎のハードウエア割り込み)を契機として、ステップ1000‐S(第6)で、主制御基板MのCPUMCは、後述の設定キー操作判定処理を実行し、ステップ1000‐1の処理に移行する。
尚、設定キー操作判定処理とは、設定キースイッチの操作の有無を判定する(設定キーが設定キー差込口に入力されているか否か、及び、設定変更用のキースイッチがON状態となっているか否か、等を判定する)処理である。タイマ割り込み時処理における設定キー操作判定処理において、設定キースイッチの操作が有りと判定された場合(即ち、設定キー差込口に設定キーが挿入され、設定キーが所定の方向に回動されることで設定変更用のキースイッチがON状態となっている場合)、所定の表示装置(本例では、設定値表示装置)に、現在の遊技機の設定値を表示する。
ここで、前述のように、電源投入時に(所定条件のもとで)行われる設定変更処理においては、設定キースイッチの操作が有った場合、設定キースイッチの操作が終了するまでは次の処理に移行しない一方、設定キー操作判定処理においては、設定キースイッチの操作が有った場合でも、設定キースイッチの操作の終了を待たずに次の処理に移行可能なように構成されている。従って、設定変更処理が実行されている状況(具体的には、設定変更中)と、設定キー操作判定処理において設定キースイッチの操作が有りと判定されている状況(具体的には、設定値表示中)とで実行可能な処理が相違する構成を採り得る。ここで、設定変更中の場合と、設定値表示中の場合とにおいて、各々実行可能な処理の一例を以下の表に示す。尚、表中において、「○」は該当する処理を実行可能であることを示し、「×」は該当する処理を実行不可能であることを示し、「△」は該当する処理が一時停止されることを示す。尚、表中において、「遊技関連入力」とは、例えば、入賞口からのセンサ入力である。また、「異常報知A」とは、例えば、ガラス枠セット・遊技盤D35の枠の開放エラー、衝撃によるエラー等の異常報知である。また、「異常報知B」とは、例えば、磁気、断線・短絡・電源、電波に係る異常報知である。また、「演出制御コマンド」とは、例えば、副制御基板S側へのコマンド送信である。また、「払出制御コマンド」とは、例えば、賞球払出制御基板KHへのコマンド送信である。また、「乱数更新」とは、例えば、普通図柄当り乱数(例えば、補助遊技図柄当選乱数)、普通図柄図柄乱数(例えば、補助遊技図柄停止図柄乱数)、特別図柄図柄乱数(例えば、図柄抽選乱数)、及び特別図柄当りソフト乱数等を更新する処理である。また、「外部出力」とは、例えば、外部端子板へ出力するセキュリティ信号(設定変更中又は設定値表示中である旨の信号)の出力である。また、「メンテナンスモード」とは、副制御基板S側での情報出力に関する各種設定モードである。また、「報知」とは、副制御基板S側での設定変更中又は設定値表示中である旨の報知である。また、「払出」とは、賞球払出制御基板KH側での遊技機の払出し処理である。また、「発射」とは、発射制御基板D40側での遊技球の発射可能又は不可能を意味する。
次に、各装置の配置について説明する。
≪設定変更手段の配置≫
まず、設定キー差込口の配置について説明する。設定キー差込口は、主制御基板Mに搭載されており、入球状態表示装置J10、RAMクリアボタン等とは別個に備えられている。
≪設定値表示装置≫
次に、設定値表示装置について説明する。本例に係る遊技機は設定変更する際に、設定しようとする設定値を表示するための設定値表示装置を主制御基板Mに備えている。設定値表示装置は、7セグメント表示器であり、「1」~「6」の表示により、設定1~6の6段階を判別可能となっている。尚、第6実施形態では、設定値表示装置を、入球状態表示装置J10、RAMクリアボタン等とは別個に備える例を説明したが、これに限らず、入球状態表示装置J10を利用して設定値の表示を行うようにしてもよい。この場合、入球状態表示装置J10には、設定値とベース値との両方が表示されることになるが、設定変更モードや設定確認状態では設定値を表示するようにし、それ以外の場合には、ベース値を表示するよう構成してもよい。また、設定変更モードの間もベース値を表示し続けるようにすることも可能であり、その際は、設定値とベース値の表示を、時間、または、いずれかの入力装置の操作によって切り替えることが考えられる。さらに、入球状態表示装置J10の表示態様を変更することで、4桁の7セグにて、設定値とベース値の両方を同時に表示してもよい。例えば、4桁の7セグのうち、最上位桁に現在の設定値を表示し、残りの3桁にベース値を表示するよう構成してもよい。
≪変更対象≫
第6実施形態においては、1の遊技状態における主遊技図柄の当否抽選の当選確率を変更可能に構成されている。例えば、設定1~6の6段階が設けられており、設定1から設定6の順で確率変動遊技状態及び非確率変動遊技状態夫々の大当りの当選確率が徐々に高くなるように(遊技者に有利となるように)構成されており、また、設定毎の確率変動遊技状態の当選確率は非確率変動遊技状態の当選確率の2倍となっている。具体的には、非確率変動遊技状態の当選確率は、設定1:1/320(205/65536)、設定2:1/318(206/65536)、設定3:1/317(207/65536)、設定4:1/315(208/65536)、設定5:1/314(209/65536)、設定6:1/312(210/65536)のように設けられ、確率変動遊技状態の当選確率は、設定1:1/160(410/65536)、設定2:1/159(412/65536)、設定3:1/158(414/65536)、設定4:1/58(416/65536)、設定5:1/157(418/65536)、設定6:1/156(420/65536)となるように設けられている。尚、主遊技図柄の当否抽選の当選確率には、小当りの当選確率も含まれ、小当りの当選確率は、設定値及び遊技状態(確率変動遊技状態、非確率変動遊技状態)に関わらず一定(例えば、1/99)に設定されている。なお、確率変動遊技状態の当選確率は、非確率変動遊技状態の10倍以内になるように、即ち、設定1:1/30.7、設定2:1/30.3、設定3:1/29.9、設定4:1/29.5、設定5:1/28.0、設定6:1/27.0となるように設けていてもよい。
次に、設定値の記憶領域について説明する。
≪設定値の記憶領域≫
第6実施形態におけるRAM領域は、設定値の記憶領域(特定の領域)とその他の遊技データ記憶領域(例えば、主遊技側乱数、ラウンド数等)とを有しており、設定値の記憶領域は、RAM領域の上位アドレスに記憶するよう構成されている。尚、設定キースイッチによる設定変更を実行し、且つRAM領域に異常があった場合には、設定値の記憶領域を含め、全てのRAM領域がクリア(初期化)されるが、RAMクリアボタンの操作によるRAMクリアでは、設定値の記憶領域はクリアされず、その他の遊技データ記憶領域のデータのみがクリア(初期化)される。また、RAMクリア時のクリア範囲を指定し易くすることを目的として設定値をRAM領域の先頭アドレスに記憶する例を説明したが、RAM領域のいずれのアドレスに記憶しても問題ない。また、設定変更を実行し、且つRAM領域に異常があった場合にも、クリアされない記憶領域を設けてもよく、例えば、設定変更を実行し、且つRAM領域に異常があった場合にも、入球状態表示装置J10への表示に関する情報はクリアしないよう構成してもよい。
≪設定値データの確認タイミング≫
次に、当否抽選時における設定値の確認処理について説明する。当否抽選時における設定値の確認処理は、タイマ割り込み時処理におけるステップ1400の主遊技図柄表示処理中のステップ1410-1の前に行われ、現在設定されている設定値を確認し、設定されている設定値に対応する主遊技テーブル1(つまり、上述した設定に対応する大当りの当選確率)を設定する処理である。当否抽選時において設定値の確認処理を行った後、ステップ1410-1で、主制御基板MのCPUMCは、各遊技状態に対応する主遊技テーブル1を参照し、第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、当選抽選乱数)に基づき、主遊技図柄当否抽選を実行する。尚、現在設定されている設定値を確認したときに、設定値が範囲外(例えば、設定1~設定6の6段階設定を使用する場合には、設定値が0以下の場合と7以上の場合に範囲外となる)であると判定した場合には、(1)設定変更時のRAMクリア処理を実行しないと復帰できない復帰不可能エラー(当該エラーが発生する直前の状況には復帰不可能なエラー)として遊技の進行を停止する、(2)設定値を最も遊技者にとって不利な設定1として判定する、のように構成してもよい。
≪設定変更中の処理≫
次に、設定変更中の処理について説明する。
<主制御側の処理>
まず、主制御基板MのCPUMCは、設定変更中であることを特別図柄表示装置(第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20)にて表示可能に構成されている。具体的には、設定変更中は、特別図柄表示装置のLEDが全点灯するよう構成されている。なお、特別図柄表示装置のLEDの全点灯は、遊技者の遊技中に表示されることがない態様であることが望ましい。また、設定変更中であることを示すことが可能であれば、必ずしも、特別図柄表示装置を使用する必要はなく、例えば、遊技盤面に設けられた各種LEDを利用してもよい。また、専用のLEDを設け、設定変更中にのみ表示するように処理することで、その他の遊技情報を表示する各種LED{特別図柄表示装置や普通図柄表示装置(補助遊技図柄表示装置H20)}を兼用するよりも、処理負担を軽くすることができる。
<副制御側の処理>
次に、副制御基板SのCPUSCは、設定変更中であることを演出表示装置SG、スピーカD24等にて示唆可能に構成されている。具体的には、演出表示装置SGにて、「設定変更中」の画像を表示するよう構成され、スピーカD24にて「設定変更中です」の音声を出力するよう構成されている。また、設定変更中には、主遊技に関係しない(主制御基板MのCPUMCにて制御されない)遊技データを変更可能に構成されている。例えば、音量変更の設定(可能又は不可能)、RTC(リアルタイムクロック)の設定、省エネモードの設定{遊技待機中(所定期間遊技が実行されていないと判定した場合に遊技待機中となり、例えば、発射ハンドルが5分間操作されていない場合に遊技待機中になるよう構成されており、遊技待機中においては、演出表示装置にて待機デモ画面が表示される)には通常遊技中と比べて光量が低くなる}等の変更が可能となっており、サブ入力ボタンSBや十字キーを操作することでこれらの変更が可能に構成されている。また、これに限らず、タッチパネル等の入力装置を代用してもよい。この場合、演出表示装置としてメインの遊技に使用する液晶ディスプレーの他に、サブ入力のみを行う別の液晶ディスプレーを設け、タッチパネルとして利用するのが望ましい。尚、RTC(リアルタイムクロック)とは、サブメイン制御部の基板上に設けられた、計時を行う機構である。RTC(リアルタイムクロック)は、基板から独立した内蔵電源(バッテリー)を有しており、遊技機に対する電力の供給が行われていない間も計時を継続するため、工場出荷時等に設定された日付・時刻に基づき、現在の日付・時刻を供給することが可能である。
<入力制限>
次に、設定変更中の入力制限について説明する。具体的には、ステップ1003(第6)の処理(後述する、設定変更処理)では、始動口(第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)への入球を検出しないよう構成されている。例えば、第1主遊技始動口入球検出装置(A11s)又は第2主遊技始動口入球検出装置(B11s)が入力を検出したことにより、入力信号が入力ポートに入力されていたとしても、主制御基板MのCPUMCは、タイマ割り込み時処理を許可していないため、入力ポートを確認することがない。しかし、扉開放検出や磁石検出等のエラー検出を可能に構成されている。本実施形態では、これらの異常検出をタイマ割り込み時処理においてのみ検出する構成としたが、第6実施形態においては、主制御基板側メイン処理(設定変更処理)にて扉開放検出や磁石検出等のエラー検出を可能とすることで、設定変更中状態にてゴト行為が行われることを防止することが可能である。
<外部出力>
次に、主制御基板MのCPUMCが外部へ出力する情報について説明する。主制御基板MのCPUMCが外部へ出力する情報として、1.設定値、2.設定変更中を示す信号、を出力することが可能である。本実施例においては、1.設定値の外部出力、2.設定変更中を示す情報、の双方とも主制御基板Mからホールコンピュータに出力するよう構成している。なお、設定変更中を示す信号は、設定変更中は継続して出力されており、設定変更終了時から所定時間(例えば、1000ms)が経過するまで継続して出力されるよう構成されている。さらに、主制御基板MのCPUMCは、副制御基板SのCPUSC及び賞球払出制御基板のCPUに、設定値コマンド、設定変更開始コマンド、設定変更終了コマンドを送信するよう構成されている。
<払出処理>
次に、払出処理中に電源断が発生し、その後、設定変更となった際の処理について説明する。具体的には、賞球払出ユニットKE10にて賞球の払い出しが行われている状況において電源断が発生した場合には、残賞球数がRAM領域にバックアップされた状態で電源がオフになる。そして、電源復帰時に、通常の電源復帰(つまり、RAMクリアではない)では、残賞球数が記憶されたままであるため、電源復帰後に残賞球数が払い出されるが、設定キースイッチが操作されている(オンとなっている)状況にて電源復帰した場合には、設定値の記憶領域を含む全てのRAM領域がクリアされるため、バックアップされていた残賞球数もクリアされ、賞球払い出し中に電源断となったとしても電源復帰時に残賞球数が払い出されることがないよう構成されている。なお、不図示であるが、設定変更モードに移行した際には、主遊技基板MのCPUMCは、賞球払出制御基板KH(賞球払出制御基板のCPU)に設定変更モードに移行した旨のコマンド(設定変更開始コマンドと称することがある)を送信し、設定変更モード終了時には、設定変更モードが終了した旨のコマンド(設定変更終了コマンドと称することがある)を送信するよう構成されている。なお、設定変更が有効に行われた後に、残賞球数をクリアするように構成してもよい。
<乱数更新処理>
第6実施形態において、設定変更中に乱数更新処理が行われないよう構成されている。つまり、乱数の更新は、主制御基板側メイン処理のステップ1018の乱数更新又はタイマ割り込み時処理のステップ1000‐2(各種乱数更新処理)、ステップ1000‐3(初期値更新型乱数更新処理)、ステップ1000‐4(初期値乱数更新処理)において行われるのみであり、設定変更処理内では、乱数の更新を行う処理が設けられていない。
≪設定確認中の表示≫
次に、設定確認中(設定確認状態、設定表示中と称することがある)の表示について説明する。
<主制御側の表示>
まず、主制御側では、上述した通り、特別図柄表示装置(第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20)のLEDにて設定変更中であることを表示可能に構成されているが、設定確認中においても特別図柄表示装置(第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20)のLEDにて設定確認中であることを表示可能に構成されており、設定確認中には特別図柄表示装置の全てのLEDが点滅表示するよう構成されている。尚、特別図柄表示装置の全てのLEDが点滅表示する態様は、遊技者の遊技中に表示されることがない態様であることが望ましい(遊技者の遊技中に表示される態様は、例えば、あるLEDと別のLEDとが交互に点滅表示される態様である)。また、特別図柄の変動中に設定確認中となった際には、特別図柄表示装置(第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20)における主遊技図柄の変動表示は、設定値の表示より優先して表示されるよう構成されている。
<副制御側の表示>
次に、設定確認中において、副制御基板S側では、演出表示装置SGにて「設定確認中」の画像表示、スピーカD24にて「設定確認中です」の音声出力が行われる。なお、設定変更中(設定変更モード、設定変更モード中と称することがある)には、主遊技に関係しない(主制御基板MのCPUMCにて制御されない、遊技の結果に影響しない)遊技データを変更可能に構成されている(メンテナンスモード)が、設定確認中には、主遊技に関係しない(主制御基板MのCPUMCにて制御されない、遊技の結果に影響しない)遊技データであっても変更不可能なように構成されており、設定可能な状態とならないよう構成されている。なお、出力時間を延長する他のエラーとの重要度に合わせて出力時間を設定することが望ましい(例えば、設定変更の報知の重要度が初期化時の報知より重要度が高く、初期化時の出力延長時間が5000msであれば、設定変更時にはそれより長い6000msにする等が挙げられる)。
<入力情報の制限>
次に、入力情報の制限について説明する。設定変更中には、上述のように、入力情報の制限が設けられていたが、設定確認中には、入力情報の制限が設けられていないよう構成されている。具体的には、設定変更中には入力が制限されていた始動口(第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)への入球検出が行われる等、主制御側(主制御基板MのCPUMCによる制御)、副制御側(副制御基板SのCPUSCによる制御)に関わらず、遊技に関する全ての情報を検出し、処理するように構成されている。
<外部出力>
次に、設定確認中の外部出力について説明する。まず、設定変更中に外部出力を行う設定値について、設定確認中では、外部出力を行わないよう構成されている。次に、設定確認中は、設定確認中であることを示す信号を継続して出力するよう構成されている。また、設定確認終了後、特定時間(例えば、500ms)まで継続して出力するよう構成されており、設定変更中の所定時間(例えば、1000ms)よりも短い時間出力されるよう構成されている。
<払出処理>
次に、設定確認中の賞球払出制御について説明する。まず、賞球払出装置KEにて賞球の払い出しが行われている際に、設定確認中となった場合には、賞球の払い出し制御を一旦中断するよう構成されている。設定の確認は、遊技店員等が遊技機枠を開放し、遊技機背面側から設定キースイッチにより確認可能となる。つまり、遊技機枠を開放することにより、店側の球供給装置から遊技機への球供給が正常に行われないようになる可能性がある。したがって、賞球の払い出しを一旦中断する構成が好ましい。なお、不図示であるが、賞球の払い出しを一旦中断する際には、主遊技基板MのCPUMCは、賞球払出制御基板KH(賞球払出制御基板のCPU)に設定確認状態に移行した旨のコマンド(設定確認開始コマンドと称することがある)を送信し、設定確認状態の終了時には、設定確認状態が終了した旨のコマンド(設定確認終了コマンドと称することがある)を送信するよう構成されている。
<乱数更新処理等の内部処理>
次に、設定確認中の乱数更新処理等の内部処理について説明する。設定変更中には、乱数の更新処理が行われないよう構成されているが、設定確認中では、遊技中と同様に乱数更新処理等が行われるよう構成されている。
≪電源復帰時における処理≫
次に、電源断復帰時の処理について説明する。
<通常電源断復帰>
まず、電源復帰時に設定変更及びRAMクリアが行われなかった場合には、設定値を含め、電源断前の遊技状態に復帰させ、遊技が開始されるよう構成されている。
<設定変更時の処理>
次に、設定変更時の処理について説明する。設定変更時は、設定値を含め全てのRAM領域のデータがクリアされ、その後、設定された設定値が記憶される。
<RAMクリア時の処理>
次に、RAMクリア時の処理について説明する。RAMクリアボタン操作時のRAMクリアでは、設定値を除き、その他の遊技データがクリアされる。また、RAM領域内に異常があった場合のRAMクリアでは、設定値を含め、全てのRAM領域のデータがクリアされるよう構成されている。
≪コマンド送信タイミング≫
次に、本実施形態では、タイマ割り込み時処理におけるステップ1999における制御コマンド送信処理においてコマンドが送信されるよう構成されているが、第6実施形態における設定変更モードが開始された際又は設定変更モードが終了した際には、主遊技基板MのCPUMCは、賞球払出制御基板KH(賞球払出制御基板のCPU)に、設定変更モードの開始後、即座に、設定変更モード開始に係るコマンド(設定変更開始コマンド)を送信し、設定変更の終了後、即座に、設定変更終了に係るコマンド(設定変更終了コマンド)を送信するよう構成するのが好適である。また、遊技の開始時(例えば、変動開始コマンドの送信タイミング)、遊技の終了時(例えば、変動停止コマンドの停止タイミング)、保留生起時(例えば、後述する、先読み用当否コマンドや先読み用変動態様コマンドの停止タイミング)等のタイミングにて、主制御基板Mから副制御基板Sに対して設定値に関するコマンドを送信するようにしてもよい。このとき、副制御基板Sは、受信した設定値を記憶するとともに、次遊技で受信した設定値との比較を行い、相違する場合には報知を行うようにすることで、遊技途中における不正な設定変更の発見を助長することもできる。
≪第6実施形態のまとめ≫
以上のように、設定変更に係る処理を説明したが、概要をまとめると以下の通りとなる。まず、設定変更中の状況にあっては、主制御手段(例えば、主制御基板MのCPUMC)は、演出制御手段(例えば、副制御基板SのCPUSC)と払出制御手段(例えば、賞球払出制御基板KHのCPU)に対して主制御手段において設定変更中の処理が実行される旨を示すコマンド(設定変更開始コマンド)を送信するとともに、当否に関連する乱数の更新処理、始動口センサ等の遊技関連入力、例えば球皿満タン(上球皿D20に過剰に遊技球が貯留されることにより、満タンを検知するセンサが遊技球を検知するエラー)等の優先度の低い異常報知が行われないようにする。また、主制御手段は、外部端子から設定変更中である旨の信号を出力する。なお、優先度の高い異常報知{例えば、不正に直結する異常(磁気検知、電波検知等)}については設定変更中においても報知が行われる。一方、演出制御手段においては、設定変更中である旨の報知を行うとともに、メンテナンスモードに移行し、演出制御手段におけるテスト出力や、各種の演出設定、遊技者操作の有効範囲の設定等が実行できるように構成される。また、払出制御手段にあっては、払出処理及び発射処理のいずれも禁止されるように構成される。
尚、上記優先度の低いエラーまたは優先度の高いエラーの発生中(検出中)に電源をオフにし、電源がオフの状況にて設定キースイッチをオンにして電源を投入した場合には、設定変更モードになり、当該設定変更モードにて設定値を変更した場合(設定値を確定した場合)、発生していた優先度の低いエラーまたは優先度の高いエラーの検出及びエラー報知を終了するよう構成してもよい。また、そのように構成した場合にも、設定値の変更後に再度異常を検出した場合には、エラーの検出及びエラー報知を実行するよう構成してもよい。また、設定変更モード中に優先度の低い異常を検出した場合には、エラーであると判定せずにエラー報知を実行しないよう構成してもよいし、設定確認状態中に優先度の低い異常を検出した場合には、エラーであると判定せずにエラー報知を実行しないよう構成してもよい。
設定値表示装置にて設定値を表示中の状況にあっては、主制御手段は、演出制御手段と払出制御手段に対して主制御手段において設定値表示中の処理が実行される旨を示すコマンド(設定表示中コマンド)を送信する一方で、当否に関連する乱数の更新処理、始動口センサ等の遊技関連入力、異常報知等、通常と同様の処理が行われるようになっている。但し、外部端子からは設定値表示中である旨の信号を出力する。同様に、演出制御手段においても、設定値を表示中である旨の報知を行うものの、メンテナンスモードに移行することはない。そして、払出制御手段にあっては、払出処理を一旦中断するものの、発射処理の動作は禁止しないように構成される。
以上の通り構成されているため、第6実施形態においては、設定変更という管理者のみが行う操作に基づく点を考慮して、演出制御手段(例えば、副制御基板SのCPUSC)においても管理者が行う操作モードに移行させ、また、主制御手段(例えば、主制御基板MのCPUMC)や払出制御手段(例えば、賞球払出制御基板KHのCPU)においては、遊技機能を停止する。すなわち、他の制御手段においても設定変更の処理に合わせて管理者のみが実行可能な操作が実行された場合専用の処理が実行され、通常の遊技進行にて実行する処理が実行されない。このため、設定変更という1の操作を起点として、複数の制御手段が夫々に対応した管理処理を実行することができる。一方、設定表示という確認作業の際(設定確認状態)においては、通常の遊技処理を極力維持するように構成することで、必要以上に制御の制約を与えることがなく、適正な処理を実現することができる。
<<第6実施形態の変形例>>
なお、第6実施形態(設定変更)に関する変形例について以下に列挙する。
≪変更対象≫
第6実施形態においては、主遊技図柄の当否確率について設定値毎に異ならせるようになっているが、出玉率に影響を与える他のパラメータについても変更することが可能である。具体的には、出玉率に影響がある、大当り終了後の確率変動遊技状態への移行割合や大当り種別の選択割合(当り時の図柄選択割合)、補助遊技図柄の当否確率や電サポ移行割合、特別図柄、補助遊技図柄の変動時間(時間当たりの相対的な変動回数の差異)、入賞率に影響がある可動物の動作速度等のパラメータの1又は複数を複合させることが可能である。また、設定値毎の部分的なパラメータが相違するものの、同一の出玉率となるように構成することも可能である。無論、出玉率の向上に応じて各パラメータを向上させるようにすることも可能である。また、例えば特別図柄の当否確率と補助遊技図柄の当否確率等、複数のパラメータを個別に設定できるようにしてもよく、この場合には2段階以上に可変できるような設定キースイッチを用い、設定キースイッチの位置に対応したパラメータの変更モードに移行させるように構成すればよい。なお、出玉率に影響を与えるパラメータに加え、影響を与えない演出頻度等も変更できるように構成してもよい。
ここで、第6実施形態においては、設定値毎に当り確率が相違することになるため、同一の演出決定プロセスを採用すると演出の信頼度が相違することになる。このため、演出の信頼度を各設定値間で共通にして演出から設定値を予測することを困難にすることも検討すべき事項であり、具体的な対応方法としては、演出の実行可否を判定するテーブルや演出選択テーブルを設定値毎に設けるほか、設定値毎の当り確率の差分を補正する演出補正値を採用することが考えられる。
具体的には、図191に示すように、大当り確率を、設定1:10/1000、設定2:12/1000、設定3:14/1000とし、演出Aの抽選確率が設定に関わらず共通の50/10000とした場合、全設定において大当り時の演出Aの実行割合を同一とするために演出補正値を、設定1では「42」、設定2では「35」、設定3では「30」とすることで、大当り時の演出Aの実行割合は、設定1:10/1000×50/10000×42=21000/10000000=21/10000、設定2:12/1000×50/10000×35=21000/10000000=21/10000、設定3:14/1000×50/10000×30=21000/10000000=21/10000となり、大当り時の演出Aの実行割合は全設定において共通となる。尚、上記大当り確率は、非確率変動遊技状態における大当り確率としてもよいし、確率変動遊技状態における大当り確率としてもよいし、遊技状態の滞在割合を考慮した平均の大当り確率としてもよい(1の設定値に対する大当り確率が1つのみの遊技機である場合には、当該1つの大当り確率が上記大当り確率に該当する)。このように当り確率の相違と当該当り確率の相違に伴う外れ確率の相違の夫々に応じて設定値毎に演出補正値を設けておけば、複数の演出に対して共通の演出補正値を利用することで、当該補正値を用いた演出の出現頻度、信頼度から設定値を予測することが困難で且つ、記憶領域を効率よく利用した遊技機を提供することが可能となる。なお、全ての演出(前述した先読み演出や当該変動で行われる予告演出)を対象として演出補正値を利用する場合に限らず、一部の演出のみに対して適用することも可能である。特に、当りの信頼度が極めて高い特別予告(例えば、「次回予告」のように画面に表示したり、「宇宙人」等の極めてレアなキャラクタが出現するような演出)に対してのみ適用すれば、低設定値の際に当該演出の信頼度を想定以上に低いものにすることがなく、当該演出を多数の遊技機に共通で搭載した場合の企業イメージの低下を抑止することができる。
尚、図191においては、設定値毎に大当り確率が相違する構成を例示したが、演出補正値を用いる構成としては、すべての設定値で大当り確率が異なっていなくてもよく、例えば、設定1:10/1000、設定2:12/1000、設定3:12/1000のように、一部の設定値で大当り確率が同一となるよう構成してもよい。そのように構成した場合には、大当り確率が同一となる設定値については、演出補正値も同一となるよう構成してもよい。
尚、上記の実施例は、あくまでも、演出Aが大当り時にしか発生しない演出であることを前提としている。
(本実施例が解決しようとする課題)
演出補正値を用いることなく設定値に関わらず共通の抽選確率にて演出Aの抽選を行った場合には、設定値毎に大当り確率が異なることに基づき、演出Aの発生頻度が異なるため、演出Aの発生回数をカウントすることにより設定値を容易に判別可能となってしまう恐れがある。
(本実施例の効果)
演出補正値を用いることで、演出Aの発生確率に設定値による差が生じない(つまり、総回転数に対する演出Aの発生割合は設定値に関わらず同一である)ため、演出Aの発生回数をカウントしても設定値を判別することができない遊技機を提供することができる。
尚、大当り時の演出Aの発生回数には設定値によって差が生じる(つまり、大当り回数に対する演出Aの発生割合は設定値によって異なる)ため、この差を利用して設定値を判別するための要素を設ける新たな遊技性を設けることができる。具体的には、大当り時における演出A発生確率は、設定1=50/10000×42=2100/10000=21/100(約1/4.8)、設定2=50/10000×35=1750/10000=7/40(約1/5.7)、設定3=50/10000×30=1500/10000=3/20(約1/6.7)となり、設定値によって差が生じることとなる。これにより、遊技者は、大当りの回数と演出Aの発生回数とから導き出せる大当り時の演出Aの発生確率を参考に、設定値を推測することが可能となる。
(本実施例の課題を解決するための構成)
演出補正値は、設定値毎の大当り確率に乗算することで同一の確率にできる値が適用される。すなわち、設定値毎の分母が同一である場合(今回の例では、1000)には、分子の値(今回の例では、設定1では10、設定2では12、設定3では14)の最小公倍数(今回の例では420)になるための値(今回の例では、設定1では42、設定2では35、設定3では30)とするのが望ましい。
尚、大当り時だけでなく、ハズレ時にのみ演出Aが発生する場合も同様の概念(手法)で、演出Aの発生確率に設定値による差が生じない(つまり、総回転数に対する演出Aの発生割合は設定値に関わらず同一である)構成、ハズレ時の演出Aの発生確率に設定値による差が生じる(つまり、ハズレ回数に対する演出Aの発生割合は設定値によって異なる)構成、が実現可能である。
≪設定値データの確認タイミング≫
第6実施形態においては、特別図柄の抽選処理毎で設定値を確認する処理を行っていたが、所定のタイミングでのみ実行することも可能である。具体的には、設定変更時及び電源投入時に情報を一度だけ確認してもよいし、大当り等の遊技状態の変更タイミング毎に確認してもよい。また、入球状態表示装置J10を搭載した遊技機の場合には、その表示タイミングや演算タイミングに合わせて確認してもよい。これにより、設定値を確認するタイミングを少なくでき、他の処理への負担を低減することができる。
≪設定キースイッチ等の配置≫
第6実施形態においては、主制御基板に設定キースイッチ及び設定変更ボタン、設定値表示装置を搭載したが、払出制御装置(例えば、賞球払出制御基板KH等)や電源ユニット(例えば、電源供給ユニットE)に設けたり、独立した1の装置として構成することもできる。また、例えば設定キースイッチを主制御基板に設け、設定変更ボタンを払出制御基板に設けるなど、各種ボタンや表示器を複数の装置に分散して設けることも可能である。なお、設定値の変更は、不正操作の対象となる恐れがあるため、入力機能(設定キースイッチ及び設定変更ボタン)は、主制御基板や払出制御基板等、封止構造を有する制御装置内に設けることが望ましい。また、第6実施形態では、設定キースイッチと設定変更ボタンを使用して設定変更を行う例を説明したが、ディップスイッチ等の一般的な入力装置を利用することで、適宜、設計変更することができる。
次に、図140は、設定変更中、及び設定確認中における、演出表示装置SGでの表示態様の例を示した図である。
次に、同図上段は、図124aの設定変更処理において、副制御基板Sで実行されるメンテナンスモード中に設定可能な項目の一覧を示すイメージ図である。本例においては、主制御基板M側から設定変更モードに移行したことを示すコマンドを送信することにより、主制御基板M側で設定変更中において、その旨を示すとともに、副制御基板S側でメンテナンスモード(店舗での設定や製造確認用のモード)を実行可能なように構成されている。また、本例においては、メンテナンスモード中、演出表示装置SGに、現在の設定値を案内する設定表示画像SGSHG(本例においては、現在の設定値である「4」を示す画像)の表示を行うよう構成されている。また、同図に示されるように、設定変更モードである場合には、演出表示装置SGにて、設定変更モード情報表示画像SGHMH(現在設定変更中である旨の報知を行う画像であり、本例においては、「設定変更モード中」との表示を行う画像)を表示可能なように構成されている。
尚、同図に示されるように、本例においては、メンテナンスモード中、情報出力に関する各種設定として、複数の項目を選択可能に構成されている。より具体的には、本例においては、メンテナンスモード中、出荷時テストモード(例えば、ランプ・音声・液晶表示装置・入力確認等のテストを実行するモード)の実行(尚、出荷時テストモードは、一連の動作が終了する、又は、例えばサブ入力ボタンを長押しすることにより本画面に戻る、等としてもよい)、広告内容の設定{即ち、デモ画面を始めとした特定のタイミングにて広告を表示するか否かの設定であり、また広告を表示する場合の具体的な広告内容(例えば、店名等)の設定である}、節電モードの有効又は無効(即ち、遊技待機中等に、省エネモードに自動で移行するか否かの設定である)、RTC演出(所定の時刻に到達すると実行される演出)の有効又は無効の選択(RTC演出を行うか否かの設定であり、全てのRTC演出を一律に設定可能としてもよいし、複数のRTC演出を個別に設定可能としてもよい)、設定確認状態において設定値表示を行うか否かの選択{即ち、遊技機の現在の設定値を演出表示装置SGに表示可能とするモードである設定表示モード(表示設定)と、遊技機の現在の設定値を演出表示装置SGには表示しないモードである設定表示モード(非表示設定)とのいずれを選択するかの設定である}、遊技者音量設定の有効又は無効の選択及び遊技者光量設定の有効又は無効の選択(メンテナンスモード以外での通常状態において、遊技者がサブ入力ボタンや十字キー等を用いて音量設定や光量設定を行うことを可能とするか否かの設定である)、を行うことが可能な構成としている。また、メンテナンスモードの終了が選択された場合、または、設定変更終了時に(例えば、主制御基板M側から設定変更モードからの復帰(設定変更モードの終了)を示すコマンドを受信したことに基づいて)メンテナンスモードを終了し、デモ画面、通常画面、専用画面等の所定の画面が表示される。
本例においては、十字キーの操作によって項目を選択し、サブ入力ボタンを押下することで変更内容を決定するよう構成されている。また、演出表示装置SGにて、ボタン操作情報画像SGHMB(メンテナンスモードにおけるボタン操作の説明を行う画像)を表示可能なように構成されている。また、設定変更表示領域(例えば、演出表示装置SG)の下部には、メンテナンスモードの終了条件を示唆・案内する字幕SGHMJ(本例では、「メンテナンスモードは設定変更終了時に強制終了します。…」という字幕)がスクロール表示される。尚、字幕SGHMJは、十字キーで「メンテナンスモードの終了」を選択した場合に表示されてもよいし、メンテナンスモード中において常に表示されてもよい。また、このような字幕SGHMJに限らず、所定の文字情報や音声情報等によりメンテナンスモードの終了条件等を示唆・案内してもよいし、このような案内・示唆を行わなくともよい。また、サブ入力ボタン又は十字キーが所定時間操作されていないことに基づいて自動でメンテナンスモードを終了するよう構成してもよく、この場合、字幕SGHMJとして、サブ入力ボタン又は十字キーの操作が特定時間(所定時間未満の時間)されていない旨と共に、自動でメンテナンスモードを終了するまでの残り時間等を告知するよう構成してもよい。
次に、設定確認中の表示画面例について説明する。同図中段は、副制御基板S側が遊技待機状態(図柄変動が実行されておらず、また、保留も存在しない状態)であり、前述したメンテナンスモードにおいて設定表示モードが、設定表示モード(表示設定)となっており、且つ、主制御基板M側が設定確認中において表示されるイメージ図である。本例においては、主制御基板M側から設定確認中モードに移行したことを示すコマンドを送信することにより、主制御基板M側が設定確認中の状態において、副制御基板S側でその旨を示す表示を実行可能なように構成されている。
また、本例では、設定表示画像SGSHGは、遊技待機状態に表示されるデモ画面に係る画像の手前に存在する(即ち、設定表示画像SGSHGの方が、デモ画面に係る画像よりも表示の優先度が高く、デモ画面の画像によっては、設定表示画像SGSHGの表示の視認性が妨げられない)よう構成されている。また、本例においては、デモ画面表示領域(例えば、演出表示装置SG)の下部には、設定表示モード(表示設定)の終了条件を示唆・案内する字幕SGSMJ(本例では、「設定表示モード(表示設定)中です。設定キーを抜くと通常モードに戻ります」という字幕)がスクロール表示される。
次に、同図下段は、副制御基板S側が図柄変動状態(図柄変動が実行されている状態)であり、且つ、主制御基板M側が設定確認中において表示されるイメージ図である。尚、同図においては、装飾図柄として第1装飾図柄(演出表示装置SGの中央部に主に表示される装飾図柄であり、第2装飾図柄よりも表示領域が相対的に大きい)と第2装飾図柄(演出表示装置SGの右下部に主に表示される装飾図柄であり、第1装飾図柄よりも表示領域が相対的に小さい)との2つの装飾図柄が演出表示装置SGに表示されているが、第1装飾図柄と第2装飾図柄とのいずれも同一の主遊技図柄の図柄変動に対応した装飾図柄(例えば、第1主遊技図柄の変動中であれば、第1装飾図柄と第2装飾図柄とのいずれもが当該第1主遊技図柄に対応している)となっており、スーパーリーチ演出等の実行中に第1装飾図柄が非表示となった場合等にも、遊技者が第2装飾図柄を視認することで装飾図柄を確認できるように構成されている。また、本例では、前述したメンテナンスモードにおいて設定表示モードが非表示設定となっている。より具体的には、左右図柄に「7」が仮停止してリーチ状態を構成し、第1保留表示部SG12において2つの保留が表示され且つ、2つ目の保留について先読み演出として「赤色」が表示され、第2保留表示部SG13においては保留が表示されておらず、当該変動に対応する信頼度示唆予告として擬似的な保留表示の表示態様が「緑色」となっている状況で主制御基板M側が設定確認中に移行した場合の表示例である。
本例では、前述したとおり、設定表示モードが非表示設定となっているため、設定表示画像にて「☆」が示されており、設定表示画像SGSHGからは具体的な設定値が判別不可能又は困難となっている。なお、設定表示モードが非表示設定となっている場合には、設定表示に関する画像(例えば、設定表示画像SGSHG)を表示させなくてもよい。また、本例においては、第1装飾図柄よりも手前に設定表示画像SGSHGが表示されている(設定表示画像SGSHGにより、画面中央に存在する第1装飾図柄が隠れている)一方で、第2装飾図柄(画面右下に配された、装飾図柄)により、装飾図柄の視認性が担保されている。また、本例においては、演出表示装置SGの上部には、設定表示モード(非表示設定)の終了条件を示唆・案内する字幕SGSMJ(本例では、「設定表示モード(非表示設定)中です。設定キーを抜くと通常モードに戻ります」という字幕)が表示される。尚、主遊技図柄変動中においては、字幕SGSMJが、主遊技図柄や保留表示等と重複しないよう構成され、保留先読み演出や、当該図柄変動に係る保留情報の視認性を妨げないようになっている)。
なお、第6実施形態(設定変更)に関する第2変形例について以下に列挙する。
≪設定変更を必要としない遊技機≫
第6実施形態では、特別図柄の当否確率について設定値毎に異ならせる例を説明したが、普通機など、電気的に出玉率の設定を行いにくい遊技機においては、実質的に設定変更を行う機能(設定変更手段)を設けることにあまり意味をなさない場合がある。しかし、遊技機開発を行ううえで、設定変更手段を設けた遊技機と設定変更手段を設けない遊技機とを別々に設計するのは、ハード的・ソフト的な観点からも好ましいものではなく、可能な限り、同じソフト構成・ハード構成を利用して多種多様なスペックの遊技機を開発することが、開発コストを抑制するためにも必要である。そこで、以下は、設定変更を必要としない遊技機における、設定変更手段の取り扱いについての一例を列挙する。このように構成することで、設定変更手段を必要としない遊技機においても、設定変更手段を行う遊技機と同様のソフト構成・ハード構成で遊技機開発を行うことが可能となる。また、設定変更手段を必要としない遊技機と、設定変更手段を行う遊技機とで、必ずしもハード構成・ソフト構成が同一である必要はなく、同様の効果を発揮するものであれば、多少の設計変更があっても問題ない。
<1段階設定>
設定変更手段によって変更し得る設定値を1種類に設定する。これにより、設定値を切り替える処理は同じまま(例えば、設定変更モードには移行するが、設定変更スイッチを操作しても設定値は「1」から変更されないように処理を行うことで)、従来と同様に、設定変更を必要としない遊技機と同様の仕様を実現することができる。この場合、設定値として採り得る数値は1種類のため、設定値データとしての「1」を設定値表示装置に表示することで、設定を表示する処理が行われていることを認識させるようにしてもよいし、表示しなくても、どちらでもよい。また、副制御基板に設定値に関する情報を表示する処理が搭載されている場合には、デフォルトの値(例えば「設定1」)を送信するようにしてもよいし、事実上の設定値が存在しない旨のコマンドを送信してもよい。なお、設定値が存在しない旨のコマンドを送信する場合、副制御基板には、当該コマンドの受信により設定値が存在しないことを表示する処理が行われるようにしておくことが望ましい。
<共通設定値>
設定変更手段によって変更し得る設定値を全て同一の設定値として設定する。具体的に、6段階設定(設定1~設定6)を使用する場合、例えば、全ての設定値を「1」として取り扱うことで、いずれの設定値を選択した場合でも同じ設定値として機能させることができる。これにより、設定値を切り替える処理は変更することなく、1段階設定と同様の仕様を実現可能にする。また、設定値データの読み出しに際しては、設定1~設定6のそれぞれに対応するROMのアドレスに設定値「1」のデータを記憶し、選択された設定値に応じたアドレスから設定値「1」のデータを読み出してもよいし、設定1~設定6に共通するアドレスに設定値「1」のデータを記憶するようにしてもよい。このとき、設定値表示装置には、設定変更ボタンを操作に応じて、設定値「1」~「6」を表示することも考えられるが、いずれの操作が行われた場合でも設定値「1」を表示するのが設定変更を必要としない機械においては好適であり、これにより、設定値を確認する際の誤認を避けることができる。
<設定値を参照しないソフト処理>
RAMに保存した設定値(設定変更手段によって選択された設定値)を処理的に参照しないようにする。具体的には、設定値を採用する遊技機の場合、特別図柄の当否を抽選する際、当否確率テーブルを参照するにあたっては、選択された設定値としてRAMに保存された設定値を参照して設定値に対応する当否確率テーブルを選択する(後述の第8実施形態に記載)。このとき、設定値をRAMから参照する処理を省略し、予め定めた1つの当否確率テーブルを決定することで、設定変更を必要としない遊技機と同様の仕様を実現することができる。
<設定値を参照するソフト処理>
設定変更を必要としない遊技機として、上記にて設定値を参照しないソフト処理について説明したが、選択可能な設定値の数に係わらず遊技状態に応じて1つの当否確率テーブルのみを備える場合、この限りでない。選択された設定値がいずれの設定値データであったとしても、同一の当否確率テーブルを決定することになるため、結果として、設定値による設定差が生じることがなくなる。
<識別フラグ>
設定変更を行う遊技機と、設定変更を必要としない遊技機とを識別するフラグを設け、遊技開始タイミング等の所定契機にてフラグを判断することで、設定変更を行う遊技機における処理と、設定変更を必要としない遊技機における処理とを変更する。具体的には、図124aの電源投入時の処理において、S1001の処理を行う前に主制御基板MのROMに格納されたフラグ参照し、設定変更を必要としない遊技機であることを示す値のときは、S1001の処理を行わずにS1002の処理に移行することが考えられる。この場合、ソフト的な変更は生じ得るが、少なくとも、ハード的な変更は生じ得ない。
<設定数の設定>
設定変更に使用する設定数を選択する。例えば、1段階設定、3段階設定、6段階設定の3種類を、遊技スペックに応じて適宜選択可能に設計する。具体的には、設定変更を行う際に使用する設定キースイッチの回動位置に応じて設定する方法や、ディップスイッチ等の入力スイッチを使用して選択する方法が考えられる。また、別の手段として、上記の識別フラグを利用した例と同様に、主制御基板MのROMに格納された選択可能な設定数(1段階設定、3段階設定、6段階設定)を示すフラグを、図124aのステップ1001(第6)の処理の前や、図125のステップ1003-1の処理の前に参照することで設定数を選択可能にしてもよい。このような方法を用いることにより、現在の遊技機の仕様として、1段階設定に対応する遊技機、3段階設定に対応する遊技機、6段階設定に対応する遊技機、の3種類に区分けすることが可能となるため、設定数に応じた処理を容易に選択することができる。また、これにより、1段階設定を選択使用する場合には設定変更を必要としない遊技機として機能させることができるとともに、3段階設定、6段階設定を選択使用する場合には選択した設定段階による設定変更が可能な遊技機として機能させることができる。また、上記の1段階設定を利用した例と同様に、副制御基板に設定情報を表示する処理が搭載されている場合には、選択された設定数を示す値(例えば「3段階設定」)を送信するようにしてもよい。これにより、副制御基板Sは、主制御基板Mから受信した値に応じて、「現在、選択されている設定は、3段階設定です」等の報知を、演出表示装置SGやスピーカD24にて行うことができる。また、設定変更に使用する設定数を選択可能な構成でなくともよく、予め設定値の個数に応じて使用する設定値を定めておき、以下のように構成することも可能である。例えば、設定数が1個の際等では、設定6(又は設定1)を優先して使用するよう構成してもよいし、そうでなくともよい。
(1)1個
設定6を使用する。尚、設定1を使用してもよい。
(2)2個
設定1と設定6を使用する。
(3)3個
(3-1)設定1、設定4、設定6を使用する。
(3-2)設定1、設定3、設定6を使用する。
(3-3)設定1、設定2、設定3を使用する。
(3-4)設定4、設定5、設定6を使用する。
(3-5)設定1、設定2、設定6を使用する。
(3-6)設定1、設定5、設定6を使用する。
(4)4個
(4-1)設定1、設定3、設定4、設定6を使用する。
(4-2)設定1、設定2、設定5、設定6を使用する。
(4-3)設定1、設定2、設定3、設定4を使用する。
(4-4)設定3、設定4、設定5、設定6を使用する。
(4-5)設定1、設定2、設定3、設定6を使用する。
(4-6)設定1、設定4、設定5、設定6を使用する。
(5)5個
(5-1)設定1、設定3、設定4、設定5、設定6を使用する。
(5-2)設定1、設定2、設定4、設定5、設定6を使用する。
(5-3)設定1、設定2、設定3、設定5、設定6を使用する。
(5-4)設定1、設定2、設定3、設定4、設定6を使用する。
(5-5)設定1、設定2、設定3、設定4、設定5を使用する。
(5-6)設定2、設定3、設定4、設定5、設定6を使用する。
<その他>
設定変更に関する機能(設定変更ボタン、等)を、主制御基板ではなく、副基板(電源基板、等)に設け、設定変更を必要としない遊技機の場合には、主制御基板への信号入力を行わないようにしてもよい。具体的には、設定変更に関する機能を設けた副基板と、主制御基板との間のハーネス接続を行わない方法や、副基板から主制御基板に対して設定変更に係るコマンドを送信しないようにする方法、等が考えられる。
<<設定確認中の構成>>
本例に係る遊技機に適用可能な設定確認中の構成について以下に列挙する。尚、以下に列挙する構成については、上述したすべての実施形態に適用可能であり、1又は複数を適宜組み合わせて問題ないことを補足しておく(設定値を複数設けた場合に限る)。
<設定確認中の作用>
設定確認中(設定確認状態)においては、以下のように構成してもよい。
(1)第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10、補助遊技始動口H10、一般入賞口P10、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20、への入球が無効となる(一部の入球口のみ入球が無効となり、その他の入球口への入球は有効としてもよい
(2)第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10、補助遊技始動口H10、一般入賞口P10、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20、への入球が有効のままとなる
(3)発射ハンドルD44の操作が無効となる(遊技球が発射不能となる)
(4)発射ハンドルD44の操作が有効のままとなる(遊技球が発射不能とならない)
(5)エラーの検出は実行可能であるがエラー報知を演出表示装置SGにて表示しない
(6)エラーの検出は実行可能であり、演出表示装置SGにおける設定確認中に係る表示よりも前面レイヤーにてエラー報知を表示する
(7)デモ画面を表示しない(遊技待機状態に移行しない)
(8)主遊技図柄(第1主遊技図柄、第2主遊技図柄)が変動開始しない
(9)補助遊技図柄が変動開始しない
<設定確認不可能な期間>
本例においては、遊技機の起動中に設定キースイッチをオンにすることで設定確認状態に移行し得るよう構成したが、以下の期間においては設定キースイッチをオンにしても設定確認できない(設定確認状態に移行しない)よう構成してもよい。
(1)特別遊技開始デモ時間
(2)特別遊技終了デモ時間
(3)特別遊技実行中
(4)主遊技図柄(第1主遊技図柄、第2主遊技図柄)の変動中
(5)補助遊技図柄の変動中
(6)普通電動役物(例えば、第2主遊技始動口電動役物)の作動中
(7)特定演出中(RTCに係る演出の実行中等)
(8)時間短縮遊技状態中
(9)確率変動遊技状態中
(10)特定のエラー(扉開放検出や磁石検出等)発生中
<設定確認中から復帰した場合>
本例においては、設定確認状態にて設定キースイッチをオンからオフにすることで設定確認状態から復帰し得るよう構成したが、設定確認中(設定確認状態)から復帰した場合(設定キーをオフにした場合)の作用について以下のように構成してもよい。
(1)音量設定が初期設定に設定される
(2)光量設定が初期設定に設定される
(3)デモ画面が表示される(遊技待機状態に移行する)
<<設定変更モードの構成>>
本例に係る遊技機に適用可能な設定変更モードの構成について以下に列挙する。尚、以下に列挙する構成については、上述したすべての実施形態に適用可能であり、1又は複数を適宜組み合わせて問題ないことを補足しておく(設定値を複数設けた場合に限る)。
<設定変更モード中に電源断が発生した場合>
設定変更モード中に電源断が発生し、その後電源断から復帰した場合(設定キースイッチはオンのままである場合)、
(1)設定変更モードが再開される
(2)設定変更モードが終了する(その後設定キースイッチをオフ→オンとした場合には設定確認中となる)
(3)設定確認中に移行する
尚、上記(1)のように構成することにより、電源復帰時に設定キースイッチのオン・オフ状況を確認することで、設定変更モードに移行するか否かを判断することができ、簡便な処理にて設定変更モードへの移行有無を判定することができる。
<設定変更モード中の作用>
(1)第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10、補助遊技始動口H10、一般入賞口P10、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20、への入球が無効となる(一部の入球口のみ入球が無効となり、その他の入球口への入球は有効としてもよい
(2)第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10、補助遊技始動口H10、一般入賞口P10、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20、への入球が有効のままとなる
(3)発射ハンドルD44の操作が無効となる(遊技球が発射不能となる)
(4)発射ハンドルD44の操作が有効のままとなる(遊技球が発射不能とならない)
(5)エラーの検出は実行可能であるがエラー報知を演出表示装置SGにて表示しない
(6)エラーの検出は実行可能であり、演出表示装置SGにおける設定確認中に係る表示よりも前面レイヤーにてエラー報知を表示する
(7)デモ画面を表示しない(遊技待機状態に移行しない)
(8)主遊技図柄(第1主遊技図柄、第2主遊技図柄)が変動開始しない
(9)補助遊技図柄が変動開始しない
<設定変更モード中から復帰した場合>
設定変更モード中から復帰した場合の作用について以下のように構成してもよい。
(1)音量設定が初期設定に設定される
(2)光量設定が初期設定に設定される
(3)デモ画面が表示される(遊技待機状態に移行する)
<設定確認状態に関する作用1>
「保留が0個の状況にて遊技球を発射した→遊技領域を遊技球が流下している状況にて扉ユニットD18を開放→設定キースイッチを操作して設定確認状態にする→遊技球が第1主遊技始動口A10に入球→第1主遊技図柄が変動開始→第1主遊技図柄が大当り図柄にて停止表示」となった場合において、
(1)設定値が表示されたまま大当りが開始される
(2)設定値が表示されたままであり、大当りが開始しない。その後、設定キースイッチを操作して設定確認状態が終了すると、設定値の表示が非表示になると共に大当りが開始される
(3)エラーとなり遊技の進行が停止される
のように構成してもよいし、設定確認状態にて遊技球が第1主遊技始動口A10(または、第2主遊技始動口B10)に入球しても、当該入球は無効となるよう構成してもよいし、当該入球に基づく保留が生起するが、設定確認状態が終了するまで保留が消化されず、図柄変動が開始されないように構成してもよい。尚、設定確認状態に移行しても、遊技の結果には影響がないため、上記(1)のように構成することにより、スムーズに遊技進行が行えることとなる。
<設定確認状態に関する作用2>
「保留が0個の状況にて遊技球を発射した→遊技領域を遊技球が流下している状況にて扉ユニットD18を開放→設定キースイッチを操作して設定確認状態にする→遊技球が第1主遊技始動口A10に入球→第1主遊技図柄が変動開始→第1主遊技図柄が小当り図柄にて停止表示」となった場合において、
(1)設定値が表示されたまま小当りが開始される
(2)設定値が表示されたままであり、小当りが開始しない。その後、設定キースイッチを操作して設定確認状態が終了すると、設定値の表示が非表示になると共に小当りが開始される
(3)エラーとなり遊技の進行が停止される
のように構成してもよい。尚、設定確認状態に移行しても、遊技の結果には影響がないため、上記(1)のように構成することにより、スムーズに遊技進行が行えることとなる。
<設定確認状態に関する作用3>
「遊技球を発射した→遊技領域を遊技球が流下している状況にて扉ユニットD18を開放→設定キースイッチを操作して設定確認状態にする→遊技球が補助遊技始動口H10に入球→補助遊技図柄が変動開始→補助遊技図柄が当り図柄にて停止表示」となった場合において、
(1)設定値が表示されたまま第2主遊技始動口電動役物B11d(普通電動役物)が開放開始する
(2)設定値が表示されたままであり、第2主遊技始動口電動役物B11d(普通電動役物)が開放開始しない。その後、設定キースイッチを操作して設定確認状態が終了すると、設定値の表示が非表示になると共に第2主遊技始動口電動役物B11d(普通電動役物)の開放が開始される
尚、設定確認状態に移行しても、遊技の結果には影響がないため、上記(1)のように構成することにより、スムーズに遊技進行が行えることとなる。
<設定確認状態に関する作用4>
「設定キースイッチを操作して設定確認状態にする→電源断が発生する→設定キースイッチがオンである状況を維持したまま電源復帰する」となった場合において、
(1)電源断時のバックアップ情報に基づき設定確認状態に復帰する
(2)設定変更モードに移行する
(3)設定確認状態にも設定変更モードにも移行しない(その後設定キースイッチをオフ→オンとした場合には設定確認中となる)
尚、電源復帰時に設定値キースイッチがオンであるかを判定し、オンであった場合には設定変更モードに移行するよう構成することで、簡便な処理にて設定変更モードへの移行有無を判定することができるため、上記(2)の構成が最も好適である。
<設定確認状態に関する作用5>
「設定キースイッチを操作して設定確認状態にする→電源断が発生する→設定キースイッチをオフにする→設定キースイッチを再度オンにした状況にて電源復帰する」となった場合において、
(1)電源断時のバックアップ情報に基づき設定確認状態に復帰する
(2)設定変更モードに移行する
(3)設定確認状態にも設定変更モードにも移行しない(その後設定キースイッチをオフ→オンとした場合には設定確認中となる)
尚、電源復帰時に設定値キースイッチがオンであるかを判定し、オンであった場合には設定変更モードに移行するよう構成することで、簡便な処理にて設定変更モードへの移行有無を判定することができるため、上記(2)の構成が最も好適である。
<設定確認状態に関する作用6>
「設定キースイッチを操作して設定確認状態にする→電源断が発生する→設定キースイッチをオフにする→設定キースイッチがオフである状況を維持したまま電源復帰する」となった場合において、
(1)設定確認状態にも設定変更モードにも移行しない
(第7実施形態)
本実施形態において、入球に係る情報を入球状態表示装置に表示し得るよう構成されている。入球に係る情報の生成・表示等の処理を主制御基板(主制御基板MのCPUMC)にて実行するよう構成した実施形態を第7実施形態として詳述する。
<第1ROM・RAM領域における処理>
まず、図127は、第7実施形態における、主制御基板M側のメインフローチャートである。図127における特徴的な処理は、ステップ1001(第7)、ステップ1003(第7)、ステップ1000(第7)、ステップ1005(第7)、ステップ1001‐1(第7)、ステップ1001‐2(第7)、ステップ1018‐1(第7)、ステップ1018‐2(第7)、ステップ1019(第7)、ステップ1992(第7)、ステップ7000(第7)である。はじめに、電源が投入された後、ステップ1001(第7)で、主制御基板MのCPUMCは、設定キースイッチがオフであるか否かを判定する。ステップ1001(第7)でYesの場合、ステップ1000(第7)の処理に移行する。なお、ステップ1001(第7)でYesの場合には、電断時に第1RAM領域にバックアップされている設定値が復元される。他方、ステップ1001(第7)でNoの場合、ステップ1003(第7)で、主制御基板MのCPUMCは、設定変更処理を実行し、ステップ1004の処理に移行する。次に、ステップ1000(第7)で、主制御基板MのCPUMCは、第1ROM・RAM領域における処理として、第2ROM・RAM領域の電源投入時の第2RAM領域確認処理を呼び出す。次に、ステップ1005(第7)で、主制御基板MのCPUMCは、第2ROMのプログラムにより、第1RAM領域に記憶されている設定値を参照し、設定値に対応する第2RAM領域をセットする。したがって、以降の処理は、設定値に対応する第2RAM領域を用いて行われることとなる(例えば、設定値として「1」が設定されている場合、第2RAM領域の設定「1」に対応する記憶領域を用いる)。次に、ステップ1001‐1(第7)で、主制御基板MのCPUMCは、第2ROM・RAM領域における処理として、第2RAM領域に異常があるか否かを判定する(例えば、設定値として「1」が設定されている場合、第2RAM領域の設定「1」に対応する記憶領域に異常があるか否かを判定する)。ステップ1001‐1(第7)でYesの場合、ステップ1001‐2(第7)で、主制御基板MのCPUMCは、第1RAM領域及び第2RAM領域のデータを全てクリアする(例えば、第1RAM領域のデータと、設定値として「1」が設定されている場合、第2RAM領域の設定「1」に対応する記憶領域のデータをクリアする)。尚、第1RAM領域の更新は第1ROM・RAM制御によってのみに行われ、第2RAM領域の更新は第2ROM・RAM制御によってのみに行われるよう構成されているため、第1RAM領域のクリアは、第1ROM・RAM制御における処理で行われ、第2RAM領域のクリアは、第2ROM・RAM制御における処理で行われる。ここで、第2RAM領域についてイメージ図を用いて説明する。第2RAM領域は、設定値に対応するように設けられており、設定1に対応する第2RAM領域、設定2に対応する第2RAM領域、設定3に対応する第2RAM領域、等が設けられている。つまり、設定1に対応する第2RAM領域には、初期フラグ、表示データ切替フラグ1、表示データ切替フラグ2、通常時賞球数カウンタ値、通常時アウト個数カウンタ値、総アウト個数カウンタ値等が記憶され、設定2、設定3に対応する第2領域(第2RAM領域)にも同様に、初期フラグ、表示データ切替フラグ1、表示データ切替フラグ2、通常時賞球数カウンタ値、通常時アウト個数カウンタ値、総アウト個数カウンタ値等が記憶されるよう構成されている。第1ROM・RAM領域における処理として、ステップ1018の処理を実行した後、ステップ1018‐1(第7)で、主制御基板MのCPUMCは、電源断信号の入力ポートの値をロードする。次に、ステップ1018‐2(第7)で、主制御基板MのCPUMCは、入力ポートの値が電源断の発生を示す値ではないか否かを判定する。例えば、入力ポートの値が0であれば、電源断が発生していないことを示し、入力ポートの値が1であれば、電源断が発生していることを示すよう構成されている。ステップ1018‐2(第7)でYesの場合、ステップ1019(第7)で、主制御基板MのCPUMCは、第2ROM・RAM領域の入球状態表示装置演算処理を呼び出す{つまり、第1ROM・RAM領域におけるメインループ処理(ステップ1018~ステップ1019の処理を繰り返し行う)で入球状態表示装置演算処理を呼び出して(例えば、call命令)、第2ROM・RAM領域で入球状態表示装置演算処理を実行する}。他方、ステップ1018‐2(第7)でNoの場合、主制御基板MのCPUMCは、ステップ1020、ステップ1022の処理を行い、電源が落ちるまで待機する。タイマ割り込み時処理では、ステップ2000~ステップ1990の処理を実行した後、ステップ1992(第7)で、主制御基板MのCPUMCは、第2ROM・RAM領域の入球状態表示装置表示制御処理を呼び出す。尚、ステップ1008のRAMチェック(例えば、電断時に記録されたチェックサムとRAM領域に保存されている情報量との比較を行う)は、第1RAM領域のチェックを行う処理であり、第2RAM領域のチェックを行う処理{詳細は後述するが、第2RAM領域内の特定のデータに異常があるか否かを判定する処理(即ち、ステップ1008における第1RAM領域のチェックとはチェック処理が異なる)}ではない。また、第1ROM・RAM制御における処理である主制御基板側メイン処理及びタイマ割り込み処理において第2ROM・RAM制御における処理が呼び出された後は、第1ROM・RAM領域ではなく、第2ROM・RAM領域を使用して処理が実行される。尚、主制制御基板M側の処理に使用するカウンタ類や制御用データ(レジスタの値等)はバックアップされる構成のため、第1RAM領域に記憶されているデータと同様に、当該実施形態における第2RAM領域に記憶されている全データもバックアップされるように構成されている。また、当該第7実施形態において「クリア」との用語は、ゼロクリアするだけに限られず、初期化することも含む(つまり、遊技開始状態である初期状態に戻すことについて「クリア」の用語を使用する)。
尚、図127にて例示している主制御基板M側のメインフローチャートにおける処理の順序は、前述したものには限定されず、例えば、遊技機の電源が投入された後、ステップ1005(第7)~ステップ1001‐2(第7)の処理を実行した後、ステップ1001(第7)、ステップ1000(第7)、又はステップ1003(第7)の処理を実行するよう構成してもよい。より具体的には、遊技機の電源投入後、まず、第1ROM・RAM領域における処理として、第1RAM領域及び第2RAM領域に異常があるか否かをチェックする。異常があると判定した場合には、第1RAM領域及び第2RAM領域のデータをすべてクリアする。尚、第1RAM領域のデータは第1ROM・RAM領域における処理としてクリアし、第2RAM領域のデータは第2ROM・RAM領域における処理としてクリアすることとなる。その後、第1ROM・RAM領域における処理として、設定キースイッチのオン・オフを判定して、設定キースイッチがオンの場合には設定変更処理を実行し、設定キースイッチがオフの場合にはステップ1002以降の処理を実行するよう構成してもよい。尚、このように構成した場合には、設定キースイッチをオンにした状態にて電源を投入すると、ステップ1001(第7)及びステップ1003(第7)の設定変更に関する処理(後述する第18実施形態のように設定確認に関する処理を電源投入時に実行するよう構成した場合には、設定変更に関する処理又は設定確認に関する処理)を実行した後、ステップ1018‐1(第7)~ステップ1019(第7)の入球状態表示装置J10に関する処理を実行することとなる。このように構成することにより、第1ROM・RAM領域における処理である設定変更(又は設定確認)に関する処理と、第2ROM・RAM領域における処理である入球状態表示装置J10に関する処理とを同時(又は交互)に実行することがなく、異なる領域で実行することとなる第1ROM・RAM領域における処理と第2ROM・RAM領域における処理とが混同してしまうことを防止することができることとなる。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、図128は、第7実施形態における、図127のステップ1019において呼び出される第2ROM・RAM領域による制御である入球状態表示装置演算処理に係るフローチャートである。まず、ステップ8100で、主制御基板MのCPUMCは、スタックポインタ(アドレスをAとする)を第2RAM領域に退避する。次に、ステップ8200で、主制御基板MのCPUMCは、第2スタックエリアにスタックポインタ(アドレスをBとする)を設定する。尚、スタックエリアの切り替えについては、図138(第7)にて詳述するが、これらの処理により、入球状態表示装置演算処理で使用するスタックエリアが第1スタックエリアから第2スタックエリアに変更されることとなる。次に、ステップ8300で、主制御基板MのCPUMCは、全レジスタのデータを第2スタックエリアに退避させる。次に、ステップ8400で、主制御基板MのCPUMCは、後述する第2RAM領域クリアチェック処理を実行する。次に、ステップ8500で、主制御基板MのCPUMCは、後述する区間判定を実行する。次に、ステップ8800で、主制御基板MのCPUMCは、後述する演算処理を実行する。次に、ステップ8900で、主制御基板MのCPUMCは、第2スタックエリアに退避した全レジスタのデータを復帰させる。次に、ステップ8950で、主制御基板MのCPUMCは、スタックポインタ(A)を第2RAM領域から復帰させる。
次に、図129は、第7実施形態における、図128のステップ8400のサブルーチンに係る、第2ROM・RAM領域による制御である第2RAM領域クリアチェック処理のフローチャートである。例えば、設定値として「1」が設定されている場合、第2RAM領域の設定「1」に対応する記憶領域のクリアチェック処理を行うよう構成されている。まず、ステップ8401で、主制御基板MのCPUMCは、第2RAM領域に記憶されている初期フラグがAA55Hではないか否かを判定する。初期フラグとは、第2RAM領域をクリアするか否かを示すデータであり、0000Hであれば第2RAM領域をクリアすることを示し、AA55Hであれば第2RAM領域をクリアしないことを示す。尚、第2RAM領域をクリアすることを示す0000Hは、別の処理で記憶されるよう構成されており、例えば、通常時アウト個数カウンタ値と総アウト個数カウンタ値とを比較して、通常時アウト個数カウンタ値の方が大きい場合に記憶されるよう構成されている。また、当該判定(ステップ8401の処理)では、AA55Hではないか否かを判定しているため、0000H以外であってもAA55Hでなければ「AA55Hではない」との判定条件に該当する。ステップ8401でYesの場合、ステップ8404で、主制御基板MのCPUMCは、第2RAM領域をクリアし、ステップ8402に移行する。尚、ステップ8404でクリアするデータは、スタックエリア以外の第2RAM領域のデータであり、当該処理により、1.後述する区間は、現在区間B以降に滞在中でも区間Aに戻る、2.カウンタ類がすべて初期化される、3.ステップ8402以降の処理が続行される、よう構成されている。他方、ステップ8401でNoの場合、ステップ8404をスキップし、ステップ8402の処理に移行する。次に、ステップ8402で、主制御基板MのCPUMCは、第2RAM領域に異常があるか否かを判定する。例えば、後述する表示データ切替フラグ1、表示データ切替フラグ2の値が範囲外(0、1、2以外)の場合には異常ありと判定することが挙げられる。ステップ8402でYesの場合、ステップ8405で、主制御基板MのCPUMCは、第2RAM領域をクリアし、次の処理(ステップ8500の処理)に移行する。他方、ステップ8402でNoの場合、ステップ8405をスキップし、次の処理(ステップ8500の処理)に移行する。尚、ステップ8405でクリアするデータは、スタックエリア以外の第2RAM領域のデータであり、当該処理により、1.後述する区間は、現在区間B以降に滞在中でも区間Aに戻る、2.カウンタ類がすべて初期化される、3.ステップ8500以降の処理が続行される、よう構成されている。
次に、図130は、第7実施形態における、図128のステップ8500のサブルーチンに係る、第2ROM・RAM領域による制御である区間判定のフローチャートである。まず、ステップ8502で、主制御基板MのCPUMCは、表示データ切替フラグ1が0であるか否かを判定する。尚、表示データ切替フラグ1とは、入球状態表示装置演算処理における区間を示すフラグであり、表示データ切替フラグ1が0であれば区間A{例えば、初回の電源投入から総アウト個数が所定個数(例えば、300個)未満}であり、表示データ切替フラグ1が1であれば区間B{例えば、初回の電源投入からの総アウト個数が所定個数(例えば、300個)以上かつ特定個数(例えば、60000個)未満}であり、表示データ切替フラグ1が2であれば区間N{例えば、区間B以降に総アウト個数カウンタの値が特定個数(例えば、60000個)に達する毎に切り替えられる区間}であることを示すフラグである。また、表示データ切替フラグ1は、電源断が発生してもクリアされないようにバックアップされる構成となっている。次に、ステップ8502でYesの場合、ステップ8600で、主制御基板MのCPUMCは、後述する区間A時判定を実行し、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。他方、ステップ8502でNoの場合、ステップ8700で、主制御基板MのCPUMCは、後述する区間B以降時判定を実行し、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。
次に、図131は、第7実施形態における、図130のステップ8600のサブルーチンに係る、第2ROM・RAM領域による制御である区間A時判定のフローチャートである。まず、ステップ8602で、主制御基板MのCPUMCは、総アウト個数カウンタ値が300以上であるか否かを判定する(ここで使用した「300」の数値は例示であり、遊技機の製造時における検査工程にてカウントされる想定値よりも大きな値であればよい)。次に、ステップ8602でYesの場合、ステップ8608で、主制御基板MのCPUMCは、表示データ切替フラグ1に1を設定する(0から1に変更する)。次に、ステップ8610で、主制御基板MのCPUMCは、カウンタクリアを実行し、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。ここでクリアされるカウンタは、通常時賞球数カウンタ、通常時アウト個数カウンタ、総アウト個数カウンタである。他方、ステップ8602でNoの場合、ステップ8650(第7)で、主制御基板MのCPUMCは、後述するSW集計処理(スイッチ集計処理)を実行し、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。補足としてSW集計処理について簡易的に説明すると、後述するステップ7500の処理にて読み出した各入賞口の検出情報に基づき、通常時賞球数カウンタ、通常時アウト個数カウンタ、総アウト個数カウンタの更新を行う処理である。
次に、図132は、第7実施形態における、図130のステップ8700のサブルーチンに係る、第2ROM・RAM領域による制御である区間B以降時判定のフローチャートである。まず、ステップ8702で、主制御基板MのCPUMCは、総アウト個数カウンタ値が60000以上であるか否かを判定する(ここで使用した60000の数値は例示であり、遊技球の発射間隔を100個/分とした場合において、遊技球の発射時間が10時間に到達したことの想定値である)。次に、ステップ8702でYesの場合、ステップ8706で、主制御基板MのCPUMCは、表示データ切替フラグ1に2を設定する(表示データ切替フラグ1に2を再設定することも含む)。次に、ステップ8707で、主制御基板MのCPUMCは、当該区間の最終ベース値を記憶する。次に、ステップ8708で、主制御基板MのCPUMCは、カウンタクリアを実行し、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。ここでクリアされるカウンタは、通常時賞球数カウンタ、通常時アウト個数カウンタ、総アウト個数カウンタである。他方、ステップ8702でNoの場合、ステップ8650(第7)で、主制御基板MのCPUMCは、後述するSW集計処理を実行し、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。
次に、図133は、第7実施形態における、図131及び図132のステップ8650のサブルーチンに係る、第2ROM・RAM領域による制御であるSW集計処理のフローチャートである。まず、ステップ8651で、主制御基板MのCPUMCは、いずれかの入球センサの入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8651でYesの場合、ステップ8651‐1で、主制御基板MのCPUMCは、いずれの入球センサの入球フラグを確認するかを判定する(いずれの入球センサの入球フラグを確認するかをαの値に基づいて決定する)。他方、ステップ8651でNoの場合、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。まず、α=0のとき、ステップ8652で、主制御基板MのCPUMCは、第2大入賞口入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8652でYesの場合、ステップ8653で、主制御基板MのCPUMCは、第2大入賞口入球フラグをオフにし、ステップ8654で、主制御基板MのCPUMCは、第2大入賞口賞球フラグをオンにし、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8652でNoの場合、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、α=1のとき、ステップ8655で、主制御基板MのCPUMCは、第1大入賞口入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8655でYesの場合、ステップ8656で、主制御基板MのCPUMCは、第1大入賞口入球フラグをオフにし、ステップ8657で、主制御基板MのCPUMCは、第1大入賞口賞球フラグをオンにし、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8655でNoの場合、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、α=2のとき、ステップ8658で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8658でYesの場合、ステップ8659で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口入球フラグをオフにし、ステップ8660で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口賞球フラグをオンにし、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8658でNoの場合、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、α=3のとき、ステップ8661で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8661でYesの場合、ステップ8662で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口入球フラグをオフにし、ステップ8663で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口賞球フラグをオンにし、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8661でNoの場合、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、α=4のとき、ステップ8664で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口1入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8664でYesの場合、ステップ8665で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口1入球フラグをオフにし、ステップ8666で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口1賞球フラグをオンにし、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8664でNoの場合、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、α=5のとき、ステップ8667で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口2入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8667でYesの場合、ステップ8668で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口2入球フラグをオフにし、ステップ8669で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口2賞球フラグをオンにし、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8667でNoの場合、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、α=6のとき、ステップ8670で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口3入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8670でYesの場合、ステップ8671で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口3入球フラグをオフにし、ステップ8672で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口3賞球フラグをオンにし、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8670でNoの場合、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、α=7のとき、ステップ8673で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口4入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8673でYesの場合、ステップ8674で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口4入球フラグをオフにし、ステップ8675で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口4賞球フラグをオンにし、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8673でNoの場合、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、α=8のとき、ステップ8676で、主制御基板MのCPUMCは、総排出確認センサフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8676でYesの場合、ステップ8677で、主制御基板MのCPUMCは、総排出確認センサフラグをオフにし、ステップ8678で、主制御基板MのCPUMCは、アウト個数カウンタ加算フラグをオンにし、ステップ8679‐1でαをクリアし、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8676でNoの場合、ステップ8679‐1でαをクリアし、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、ステップ8680(第7)で、主制御基板MのCPUMCは、カウンタ加算処理を実行し、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。尚、複数の一般入賞口の入球センサを1つにまとめてもよく、例えば、補助遊技状態(高ベース状態)中に右打ちを行う構成の場合、左打ちの際に入球可能な一般入賞口1~3への入球を検出する第1一般入賞口入球センサを備え、右打ちの際に入球可能な一般入賞口4への入球を検出する第2一般入賞口入球センサを備える構成としてもよい。
次に、図134は、第7実施形態における、図133のステップ8680のサブルーチンに係る、第2ROM・RAM領域による制御であるカウンタ加算処理のフローチャートである。まず、ステップ8682で、主制御基板MのCPUMCは、通常時賞球数カウンタの加算を実行する。尚、通常時賞球数カウンタの加算を実行する条件が設けられており、遊技状態が非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態、且つ、大当りではないときに、賞球フラグ(第2大入賞口賞球フラグ、第1大入賞口賞球フラグ、第2主遊技始動口賞球フラグ、第1主遊技始動口賞球フラグ、一般入賞口1賞球フラグ、一般入賞口2賞球フラグ、一般入賞口3賞球フラグ、一般入賞口4賞球フラグ)がオンである場合に通常時賞球数カウンタの加算が実行されるように構成されている。また、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態において通常時賞球数カウンタの加算を実行するように構成しても良いが、1.非確率変動状態且つ非時間短縮遊技状態のときと発射すべき位置が変化しない(例えば、左打ちのまま)場合は、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態において通常時賞球数カウンタの加算を実行するように構成しても良い、2.非確率変動状態且つ非時間短縮遊技状態のときと発射すべき位置が変化する(例えば、左打ちから右打ちに変わる)場合は、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態において通常時賞球数カウンタの加算を実行しない、ように構成するのが好ましい。「1.非確率変動状態且つ非時間短縮遊技状態のときと発射すべき位置が変化しない」ように構成した場合には、大当り中以外の非補助遊技状態(低ベース状態)における賞球数をカウントすることになる。尚、通常時賞球数カウンタの加算が終了すると、賞球フラグをオフにする。補足であるが、通常時賞球数カウンタは2バイトで構成されており、賞球数を加算した値が上限値を超えているか否か(キャリーフラグが発生しているか否か)を確認し、超えている場合には加算しない(2バイトの上限値で維持する)よう構成されている。次に、ステップ8684で、主制御基板MのCPUMCは、通常時アウト個数カウンタの加算を実行する。尚、通常時アウト個数カウンタの加算にも実行する条件が設けられており、遊技状態が非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態、且つ、大当り中ではないときに、アウト個数カウンタ加算フラグがオンである場合に通常時アウト個数カウンタの加算が実行されるように構成されている。また、通常時アウト個数カウンタも通常時賞球数カウンタと同様に、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態において加算を実行するように構成してもよく、1.非確率変動状態且つ非時間短縮遊技状態のときと発射すべき位置が変化しない(例えば、左打ちのまま)場合は、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態において通常時アウト個数カウンタの加算を実行するように構成しても良い、2.非確率変動状態且つ非時間短縮遊技状態のときと発射すべき位置が変化する(例えば、左打ちから右打ちに変わる)場合は、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態において通常時アウト個数カウンタの加算を実行しない、ように構成するのが好ましい。「1.非確率変動状態且つ非時間短縮遊技状態のときと発射すべき位置が変化しない」ように構成した場合には、大当り中以外の非補助遊技状態(低ベース状態)におけるアウト個数をカウントすることになる。補足であるが、通常時アウト個数カウンタは2バイトで構成されており、加算した値が上限値を超えているか否か(キャリーフラグが発生しているか否か)を確認し、超えている場合には加算しない(2バイトの上限値で維持する)よう構成されている。尚、アウト個数カウンタ加算フラグは次のステップ8686の総アウト個数カウンタの加算でも使用するため、通常時アウト個数カウンタの加算が終了してもオフにせず、オンのまま維持する。次に、ステップ8686で、主制御基板MのCPUMCは、総アウト個数カウンタの加算を実行する。アウト個数カウンタ加算フラグがオンであれば通常時賞球数カウンタを加算するよう構成されており、加算が終了すると、アウト個数カウンタ加算フラグをオフにし、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。補足であるが、総アウト個数カウンタは2バイトで構成されており、加算した値が上限値を超えているか否か(キャリーフラグが発生しているか否か)を確認し、超えている場合には加算しない(2バイトの上限値で維持する)よう構成されている。
次に、図135は、第7実施形態における、図128のステップ8800のサブルーチンに係る、第2ROM・RAM領域による制御である演算処理のフローチャートである。まず、ステップ8802で、主制御基板MのCPUMCは、区間変更がないか否かを判定する。ステップ8802でYesの場合、ステップ8804で、主制御基板MのCPUMCは、ベース計算を実行する。ここで、ベース値は、{(通常時賞球数カウンタ値÷通常時アウト個数カウンタ値)×100}の式で算出される。次に、ステップ8806で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ8804で算出したベース値(入球状態情報)を、現在のベース値(入球状態情報)として入球状態表示装置J10に表示するための表示用に記憶し、次の処理(ステップ8900の処理)に移行する。ここで記憶するベース値(入球状態情報)は、小数点第一位を四捨五入された値を記憶する。他方、ステップ8802でNoの場合も次の処理(ステップ8900の処理)に移行する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、図136は、第7実施形態における、図127のステップ1992において呼び出される第2ROM・RAM領域による制御である入球状態表示装置表示制御処理に係るフローチャートである。まず、ステップ7100で、主制御基板MのCPUMCは、スタックポインタ(アドレスをAとする)を第2RAM領域に退避する。次に、ステップ7200で、主制御基板MのCPUMCは、第2スタックエリアにスタックポインタ(アドレスをBとする)を設定する。尚、スタックエリアの切り替えについては、図138(第7)にて詳述するが、これらの処理により、入球状態表示装置表示制御処理で使用するスタックエリアが第1スタックエリアから第2スタックエリアに変更されることとなる。次に、ステップ7300で、主制御基板MのCPUMCは、全レジスタのデータを第2スタックエリアに退避させる。次に、ステップ8400で、主制御基板MのCPUMCは、第2RAM領域クリアチェック処理を実行する。尚、入球状態表示装置制御で実行する第2RAM領域クリアチェック処理と入球状態表示装置演算処理で実行する第2RAM領域クリアチェック処理とは同一の処理である。次に、ステップ7500で、主制御基板MのCPUMCは、第1RAMの各入賞口の検出情報を読み出す。具体的には、第2ROMのプログラムでは、第1RAMの検出情報がオンであることを、1回のエッジ検出(オフ→オン)で入球ありと判定し、入球ありと判定した場合、第2RAM領域内の入球情報の記憶領域(2バイト)のうち、対応する入賞口の記憶領域のフラグをオン(1を設定する)にする。例えば、第1RAM領域の第2主遊技始動口の検出情報がオンであった場合、第2ROMのプログラムで第1RAM領域の第2主遊技始動口の検出情報がオンであることを判定した際に、オンであることを1回判定すると、第2RAM領域内の入球情報の記憶領域であるD1に1を設定する。そして、ここで設定した入球情報に基づいてステップ8650のSW集計処理が実行される。なお、第2RAM領域内の入球情報の記憶領域は2バイトに限定されず、入球センサの数に応じて1バイト等に変更され得る。次に、ステップ7600(第7)で、主制御基板MのCPUMCは、表示内容更新処理を実行する。次に、ステップ7700で、主制御基板MのCPUMCは、第2スタックエリアに退避した全レジスタのデータを復帰させる。次に、ステップ7800で、主制御基板MのCPUMCは、スタックポインタ(A)を第2RAM領域から復帰させる。
次に、図137は、第7実施形態における、図136のステップ7600のサブルーチンに係る、第2ROM・RAM領域による制御である表示内容更新処理のフローチャートである。はじめに、第1セグ情報及び第2セグ情報の機能について説明する。まず、第1セグ情報とは、現在の区間においてリアルタイムに更新されるベース値に関する情報であり、第2セグ情報とは、現在の区間の直前の区間における最終値(最終ベース値)に関する情報である。
次に、表示内容更新処理のフローチャートについて説明する。まず、ステップ7610で、主制御基板MのCPUMCは、点滅状態の更新を実行する。ここでは、後述するステップ7630にて、第1セグ情報が「点滅」に設定されている場合、第1セグ情報にかかる表示中に点灯と消灯を0.3秒毎に切り替える点滅表示の制御を実行し、後述するステップ7640にて、第2セグ情報が「点滅」に設定されている場合、第2セグ情報にかかる表示中に点灯と消灯を0.3秒毎に切り替える点滅表示の制御を実行する。次に、ステップ7620で、主制御基板MのCPUMCは、第1セグ情報と第2セグ情報の表示切替処理を実行する。例えば、第1セグ情報と第2セグ情報とを5秒毎に切り替える。尚、第1セグ情報及び第2セグ情報は、識別セグと比率セグで構成されており、入球状態表示装置J10の左2つの8セグメント表示器が識別セグ(現在の区間のベース値を表示していることを示す「bL.」又は直前の区間の最終ベース値を表示していることを示す「b6.」が表示される)であり、右2つの8セグメント表示器が比率セグ(「--」又はベース値が表示される)である。
次に、ステップ7630で、主制御基板MのCPUMCは、第1セグ情報の設定(更新)を実行する。第1セグ情報の表示内容は、区間A(後述する表示データ切替フラグ2が0の場合)では、識別セグに「bL.」を点滅表示、比率セグに「--」を表示するよう設定される。区間B(表示データ切替フラグ2が1の場合)では、識別セグに、通常時アウト個数カウンタ値が0~5999のときには「bL.」を点滅表示、通常時アウト個数カウンタ値が6000以上のときには「bL.」を点灯表示、比率セグにステップ8806で記憶したベース値を表示するよう設定される。区間C(表示データ切替フラグ2が2の場合)では、識別セグに、通常時アウト個数カウンタ値が0~5999のときには「bL.」を点滅表示、通常時アウト個数カウンタ値が6000以上のときには「bL.」を点灯表示、比率セグにステップ8806で記憶したベース値を表示するよう設定される。区間N(表示データ切替フラグ2が2の場合)では、識別セグに、通常時アウト個数カウンタ値が0~5999のときには「bL.」を点滅表示、通常時アウト個数カウンタ値が6000以上のときには「bL.」を点灯表示、比率セグにステップ8806で記憶したベース値を表示するよう設定される。尚、すでに前述した通り、区間C及び区間Nは、区間B以降に総アウト個数カウンタの値が60000個に達する毎に切り替えられる区間である。
次に、ステップ7640で、主制御基板MのCPUMCは、第2セグ情報の設定(更新)を実行する。第2セグ情報の表示内容は、区間A(表示データ切替フラグ2が0の場合)では、識別セグに「b6.」を点滅表示、比率セグに「--」を表示するよう設定される。区間B(表示データ切替フラグ2が1の場合)では、識別セグに「b6.」を点滅表示、比率セグに「--」を表示するよう設定される。区間C(表示データ切替フラグ2が2の場合)では、識別セグに「b6.」を点灯表示、比率セグにステップ8707で記憶した区間Bの最終値(最終ベース値)を表示するよう設定される。区間N(表示データ切替フラグ2が1の場合)では、識別セグに「b6.」を点灯表示、比率セグに区間N-1における最終値(最終ベース値)を表示するよう設定される。
次に、ステップ7650で、主制御基板MのCPUMCは、表示データ切替フラグ2の更新を実行する。表示データ切替フラグ2は、表示データ切替フラグ1に合わせて更新されるフラグであり、入球状態表示装置J10にベース値を表示するための表示用のフラグである。
次に、図138は、第7実施形態における、スタックエリア切り替えのイメージ図である。本図では、スタックエリアにデータが積まれる様子、及び、第1スタックエリアと第2スタックエリアが切り替えられる様子を示しており、丸で囲まれたアドレスはセットされているスタックポインタを示している。まず、第1ROM・RAM領域にて処理を実行しており、第1スタックエリアを使用するためのスタックポインタA(アドレスはA)がセットされている。次に、第1ROM・RAM領域にて処理を実行し、その後第2ROM領域の処理を呼び出す。次に、第2ROM領域の処理において、スタックポインタAを第2RAM領域に退避させ、第2スタックエリアを使用するためのスタックポインタB(アドレスはB)を設定する。次に、全レジスタを第2スタックエリアに退避した後、スタックポインタBのアドレスを変更する。次に、第2ROM・RAM領域による処理を実行し、全レジスタを復帰させる。次に、第1スタックエリアのスタックポインタAを復帰させ、第1ROM領域の呼び出し元に復帰し、その後は第1ROM・RAM領域の処理を実行する。
次に、図139は、第7実施形態の変形例1における、電気的全体構成図である。第7実施形態の変形例1における特徴は、遊技球の流路イメージ図である。第7実施形態の変形例1では、遊技球のアウト個数を検出するためのセンサが、総排出確認センサC90sの1つだけではなく、第1排出確認センサと第2排出確認センサの2つとなっている。第1排出確認センサは主に、左打ち時に入球する入賞口(第1主遊技始動口A10、一般入賞口)及びアウト口に入球した遊技球を検出するように構成されており、第2排出確認センサは主に、右打ち時に入球する入賞口(第2主遊技始動口B10、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20)に入球した遊技球を検出するように構成されている。このように構成された上で、さらに、ステップ8650のSW集計処理において各入賞口を直列で検出するよう構成した場合(つまり、第2大入賞口→第1大入賞口→第2主遊技始動口→第1主遊技始動口→一般入賞口1~4→排出確認センサの順に毎回確認する)、1回のカウンタ加算処理により2球分の加算を行うケースが発生し得る。このときに、区間が変更されることとなる総アウト個数カウンタの値が60000個を超えることがあり得る。この場合、2球分の加算を行った結果を当該区間の最終ベース値として記憶するように構成してもよい。このように、同時に発生した入球及び賞球を同じ区間内のベース値として算出するために、通常時賞球数カウンタ、通常アウト個数カウンタの値を2球分加算することで、当該区間における正確なベース値を算出することが可能となる。
第7実施形態及び第7実施形態の変形例1では、メインループ処理内で入球状態表示装置演算処理を呼び出して実行し、タイマ割り込み処理内で入球状態表示装置表示制御処理を呼び出して実行するよう構成することにより、処理を分散させることで効率良く処理できるようにしたが、この構成に限られず、例えば、タイマ割り込み処理内で、入球状態表示装置演算処理と入球状態表示装置表示制御処理を呼び出して実行するよう構成することも可能である。このように構成することで、処理の簡素化及び容量削減を図ることが可能である。例えば、表示データ切替フラグを1つのみ備える構成とすることができ、入球状態表示装置演算処理で更新された表示データ切替フラグ入球状態表示装置表示制御処理において参照するよう構成することが挙げられる。
また、第7実施形態において、入球状態表示装置演算処理及び入球状態表示装置表示制御処理が実行される度に、第2RAM領域クリアチェック処理を実行することで、ノイズ等による突発的な異常が発生した場合に早急に対応可能なよう構成した実施形態を説明したが、これに限られず、第2RAM領域のチェックを、所定条件を充足した場合(例えば、カウンタ加算処理において通常時賞球数カウンタ値、通常時アウト個数カウンタ値、総アウト個数カウンタ値が所定個数に到達したことなど)を契機として実行するよう構成することも可能である。このように構成することによっても、第2RAM領域のチェックを過度に実行することなく、処理の効率化を図ることが可能である。
また、上記の遊技機において、賞球払出動作中にRAMクリア処理(第1RAM領域のクリア処理)が発生する場合(例えば、電源断時にRAMクリアボタンが操作される、ノイズや瞬電による異常な電源断の発生後に電断復帰する)が想定される。例えば、特定数(例えば10個)の賞球払出動作中に、所定数(例えば6個)の払出完了時にRAMクリア処理が発生した場合、残りの賞球数(例えば4個)の記憶情報はクリアされ、残りの賞球数に対する払出が実行されず払出動作が終了することとなるが、入球状態表示装置J10では、特定数分の賞球が加算された値で算出されたベース値が表示される。このように構成することで、ベース値等の入球情報を意図的に調整できないよう構成することができ、入賞口への入球数に基づいて構成な入球情報を生成可能である。
なお、設定値毎の入球状態情報を入球状態表示装置J10にて表示するよう構成してもよく、例えば、第7実施形態において入球状態表示装置J10にて「bL.」「b6.」と表示するよう構成したが、「b」の表示を「設定値」に変更することで、設定毎の入球状態情報(ベース値)を確認できるよう構成してもよい。具体的には、設定1であれば、入球状態表示装置J10の左2つの7セグメント表示器に「1L.」「16.」と表示され、設定2であれば、入球状態表示装置J10の左2つの7セグメント表示器に「2L.」「26.」と表示される。また、設定変更ボタンを操作すると、設定値における入球状態情報が切り替えられることで設定毎の入球状態情報を確認できるよう構成することも可能であり、さらに、所定時間毎(例えば、2秒毎)に設定毎の入球状態情報を確認できるよう構成することも可能である。特に、設定値を変更することで相違し得る対象が主遊技図柄に係る当否抽選の当選確率のみである場合、設定値毎のベース値に差が生じないため、いずれの設定値においても常に同一のベース値になるが、設定変更の対象が、補助遊技図柄の当否確率や小当りの当選確率、等に及ぶ場合(一例を後述する)、設定値毎のベース値に差が生じるため、設定値毎の入球状態情報を個別に管理・表示することで、設定値に応じたベース値を確認することが可能となる。
また、入球状態表示装置J10にベース値以外を表示可能に構成してもよく、例えば、前述した役物比率や、連続役物比率を表示可能に構成してもよい。尚、ベース値、役物比率、連続役物比率のうち1種類のみを表示するよう構成してもよいし、複数種類を切り替えて表示するよう構成してもよい。また、ベース値の表示と同様に、役物比率や連続役物比率を入球状態表示装置J10に表示するよう構成した場合にも、例えば、左の2桁に現在表示している項目(ベース値、役物比率、連続役物比率)がいずれであるかを識別可能な識別表示を表示するよう構成することが好適である。また、このように構成した場合にも、表示する各項目を設定値毎に表示可能に構成してもよい。
≪入球状態表示装置に関する変更例≫
次に、本例に係る遊技機に適用可能な入球状態表示装置J10の構成の変更例を例示する。
ここで、設定毎にベース値を算出する場合には、設定毎の遊技球の総発射球数=総排出球数を計測する必要があり、当該総排出球数の計測結果を記憶するRAM領域を3バイトとした場合、3バイトの記憶領域にて記憶可能な最大の総排出球数は、「2563-1=16777215球」となっており、設定毎の総排出球数が16777215球となり、当該設定毎の総排出球数がRAM領域に記憶された場合(3バイトにて記憶可能な上限に達した場合)には、設定毎の総排出球数が上限に達した旨の情報をRAM内の所定の領域に記憶し、当該所定の領域に設定毎の総排出球数が上限に達した旨の情報が記憶されている場合には、入球状態表示装置J10に表示するための計測(ベース値を算出するために必要な計測)を実行しないように構成してもよい。
また、RAM内の或る1バイトに前記総排出球数が上限に達した旨の情報を記憶し得るよう構成し、そのような1バイトの記憶領域を設定毎に有するよう構成してもよい。即ち、設定値として設定1~設定6までの6種類の設定値を有する場合には、前記設定毎の総排出球数が上限に達した旨の情報が記憶されている記憶領域(1バイトの記憶領域)を6種類有するよう構成してもよい。
尚、入球状態表示装置J10における表示態様として、設定1~設定6におけるベース値を5秒毎に切り替えて繰り返し表示するよう構成してもよく(設定6におけるベース値を5秒表示した後は再度設定1におけるベース値を表示する)、そのように構成した場合に、設定変更ボタンを操作すると、設定値の識別表示を所定時間(例えば、2秒)表示した後、当該設定値におけるベース値を表示するよう構成してもよい。そのように構成した場合、前記所定時間の経過前に再度設定変更ボタンを操作することにより、次の設定値の識別表示が表示されるよう構成してもよい。具体的には、
(1)設定変更ボタンを操作→設定1の識別表示が2秒間表示される→設定1におけるベース値が5秒間表示される→設定2におけるベース値が5秒間表示される
(2)設定変更ボタンを操作→設定1の識別表示が表示される→1秒後に設定変更ボタンを再度操作→設定2の識別表示が2秒間表示される→設定2におけるベース値が5秒間表示される→設定3におけるベース値が5秒間表示される
のように構成してもよい。
尚、入球状態表示装置J10の表示態様(表示を切り替える時間値や表示する項目の順序等)は適宜変更しても問題ないが、所定のエラー発生時等、エラー解除のために扉ユニットを開放する必要が生じる場合には、扉ユニットを開放していても遊技者からは設定値が確認できないよう構成することが好適である。即ち、設定値に係る識別表示(例えば、設定1に係る識別表示)を入球状態表示装置J10に表示する際には、扉ユニットを開放していても視認し難い位置に入球状態表示装置J10を設置したり、管理者による所定の操作(所定の操作は遊技者には実行不可能)を実行しない限り設定値に係る識別表示が入球状態表示装置J10に表示されないよう構成することが好適である。
(第8実施形態)
次に、図141は、第8実施形態における、設定値に応じて主遊技図柄の当選確率を変更する場合の第1主遊技用当否抽選テーブル(第2主遊技用当否抽選テーブル)の一例である。本例では、設定1、設定2、設定3の順に遊技者に付与される利益率が高くなるよう構成されている。より具体的には、非確率変動遊技時の設定1の当り(大当り)当選確率が、約1/320に設定されており、非確率変動遊技時の設定2の当り(大当り)当選確率が、約1/318に設定されており、非確率変動遊技時の設定3の当り(大当り)当選確率が、約1/317に設定されている。また、確率変動遊技時の設定1の当り(大当り)当選確率が、約1/160に設定されており、確率変動遊技時の設定2の当り(大当り)当選確率が、約1/159に設定されており、確率変動遊技時の設定3の当り(大当り)当選確率が、約1/158に設定されている。よって、確率変動遊技時の当り(大当り)当選確率が、非確率変動遊技時の当り(大当り)当選確率の約2倍になっており、その比率が全設定で共通になるよう構成されている。この点は、第1主遊技側、第2主遊技側も同様となっている。
また、同図に示されるように、非確率変動遊技時の設定1において当り(大当り)と判定される乱数値範囲にも、非確率変動遊技時の設定2において当り(大当り)と判定される乱数値範囲にも、非確率変動遊技時の設定3において当り(大当り)と判定される乱数値範囲にも、「0~204」が共通の範囲として含まれている。よって、例えば、「0~204」のいずれかを乱数値とする保留が非確率変動遊技時において生起した場合において、当該保留が消化され当否抽選が行われるよりも前に、当該保留が当り(大当り)となる予定である旨を事前報知した場合(且つ、「0~204」の範囲外となる当り(大当り)と判定される乱数値の場合には、事前報知しないこととすると)、その事前報知(先読み演出)が実行されることなく当該保留が消化され当否抽選が行われる(結果、大当りが発生する)ことの頻度が高まるほど、設定3である可能性が高くなる(設定値の示唆が可能となる)よう構成することもできる(設定1、設定2、設定3の順で、「0~204」の範囲外となる当り(大当り)と判定される乱数値が多くなるためである)。尚、この点については、確率変動遊技時にも同様に適用可能であり、第1主遊技側でも第2主遊技側でも同様に適用可能である。また、ある設定値において当り(小当り)と判定される乱数値範囲は、他の設定値において当り(大当り)と判定される乱数値範囲と重複していないため、設定値がいずれであるかに拘わらず、当り(小当り)と判定される乱数値範囲に属する乱数値とする保留が生起した場合において、当該保留が消化され当否抽選が行われるよりも前に、当該保留が当り(小当り)となる予定である旨を事前報知すると、設定値がいずれであっても当り(小当り)の事前報知とできる(先読み演出に係る事前判定処理を共通化できる)。
他方、先読み演出によって設定値の示唆が行われないよう構成することも可能であり、以下、その一例を示す。下表の先読み判定テーブルは、主制御基板Mが有している事前判定用のテーブルである。主制御基板Mは、保留が生起すると当該保留に係る乱数値に基づき先読み判定テーブルを参照して先読みコードを導出し、副制御基板Sへ送信する。副制御基板Sは、予め主制御基板Mから送信された設定値に係る情報に基づき、例えば、主制御基板M側が設定3であれば、先読みコードA、B、Cのいずれかの場合に当り(大当り)である旨の事前報知を行い、主制御基板M側が設定2であれば、先読みコードA、Bのいずれかの場合のみに当り(大当り)である旨の事前報知を行い、主制御基板M側が設定1であれば、先読みコードAの場合のみに当り(大当り)である旨の事前報知を行う。このように構成することで、先読み演出の実行傾向からは主制御基板M側の設定を推測することが困難となるのである。
(第9実施形態)
上述したように、先読み演出を行うためには、遊技状態(例えば、非確率変動遊技時)と設定値(例えば、設定1)とを踏まえて、保留として保持されている乱数値が、当り(大当り)と判定される乱数値範囲(例えば、「0~204」)に属するか否かを事前判定しなければ不正確なものとなり得る。その際、第2実施形態において例示したように、先読み演出の実行可否を副制御基板S側で決定するよう構成する場合、例えば、図69のステップ2162で示されるように、保留として保持されている乱数値が、当り(大当り)と判定される乱数値範囲に属するか否かを副制御基板S側で事前判定する必要性があり、その際には副制御基板S側にて設定値に関する情報が必要となる。ところが、主制御基板Mが保持している設定値に関する情報を副制御基板Sへ送信してしまうことはセキュリティ上或いは遊技の公正性を担保する上では好ましくない{副制御基板S側へ送信する際に設定値に関する情報が傍受され悪用される恐れもあるし、副制御基板S側にて設定値に関する情報を外部へ明確に報知した(例えば、遊技場運営者がメンテナンスの用途で表示した)ものが遊技行為者に盗み見られる恐れもある}。そこで、主制御基板Mが保持している設定値に関する情報を副制御基板Sへ送信せずとも先読み演出を正確に行うための手法を、以下、第9実施形態として詳述する。
まず、第9実施形態においては、新たな保留が生起した際に、当該新たな保留が大当りとなる保留であるか否かによって、先読み演出抽選の実行又は非実行となる確率が相違するように(即ち、先読み演出抽選の際には、当該新たな保留に係る「当否抽選乱数」に関する情報を参照するように)構成されている。
この場合、新たな保留に係る当否抽選乱数が同じであっても、設定毎にその当否抽選結果(大当りであるか否か)が異なり得る、という状況が生じ、更には、当否抽選結果が相違する結果、同じ変動態様抽選乱数が取得されたとしても、選択される変動態様(例えば、変動時間)が異なる、という状況が生じ得る。一例として、『「当否抽選乱数」が「206」であり、変動態様抽選乱数が「900」』という保留が生起した場合に、設定値3においては「大当り」となり且つ「変動時間が60秒」であることが決定され、設定値1においては「ハズレ」となり且つ「変動時間が30秒」であることが決定される、といった状況が生じ得る。この場合、設定3においては、(当該新たな保留に係る大当り期待度が高いことを報知するために)先読み演出抽選が実行され易いように(先読み演出抽選確率が高くなるように)構成することが望ましい一方で、設定1においては、先読み演出抽選が実行され難いように(先読み演出抽選確率が低くなるように)構成することが望ましい、といった場合がある。しかしながら、副制御基板S側が現在の設定値に係る情報を有していない(副制御基板S側が現在の設定値を保持していない)場合、副制御基板Sは、当否抽選乱数「206」が、「大当り」と判定されるのか「ハズレ」と判定されるのかが判断できない結果、正確な先読み演出が実行困難となる事態が想定される。
そこで、設定値を有する第6実施形態のような遊技機においては、先読み演出抽選の実行又は非実行を決定する(抽選する)際に、「当否抽選乱数」に関する情報を参照することなく、「変動態様抽選乱数」及び/又は「図柄抽選乱数」に関する情報のみを参照する構成としてもよい。一例として、新たに生起した保留に係る変動時間が長時間(例えば、60秒)であることが確定している{そのような乱数値範囲に属する「変動態様抽選乱数」であった場合であり、例えば、図26の主遊技テーブル3においては、「1000~1023」の何れかであった場合には、大当りであるか否かに拘わらず長時間(例えば、60秒)の変動態様が選択される}場合には、特定確率(例えば、1/3)で当選となる先読み演出抽選を実行する一方で、変動時間が短時間(例えば、10秒)であることが確定している{そのような乱数値範囲に属する「変動態様抽選乱数」であった場合であり、例えば、図26の主遊技テーブル3においては、「0~2」の何れかであった場合には、大当りであるか否かに拘わらず短時間(例えば、10秒)の変動態様が選択される}場合には、上記特定確率よりも低い確率である所定確率(例えば、1/50)で当選となる先読み演出抽選を実行する、等である。このように構成することで、先読み演出として「新たに生起した保留に係る変動時間が長時間となる予定であることを示唆する」ことに関して、先読み演出を正確に行うことは可能となる。
同様に、「図柄抽選乱数」のみを参照して先読み演出抽選を実行する場合、「新たな保留が生起した際に、図柄抽選乱数のみに基づき先読み演出抽選を行い、当該新たに生起した保留に係る停止図柄がいずれであるかを示唆する演出」(当該新たな保留が仮に大当りであった場合の図柄種別(確率変動大当り図柄であるか否か)を示唆する演出)、と読み替えることもできる。
次に、主制御基板Mが保持している設定値に関する情報を副制御基板Sへ送信せずとも先読み演出を正確に行うための別の手法(主制御側で設定値に応じて当否判定を行う手法)について詳述する。
次に、図142は、第9実施形態における、主遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。本実施形態である図23との相違点は、ステップ1316‐1(第9)にて、主制御基板MのCPUMCは、先読み用判定処理を行うことである。
次に、図143は、第9実施形態における、先読み用判定処理のサブルーチンに係るフローチャートである。まず、ステップ1316‐1-2で、主制御基板MのCPUMCは、現在の設定値が3(=設定3)であるか否かを判定する。ステップ1316‐1-2でYesの場合、ステップ1316‐1-3で、主制御基板MのCPUMCは、設定3における当否判定テーブル(当該当否判定テーブルは、当否抽選テーブルと同様の内容であるが、参照タイミングが異なるため、別のテーブルとして備えられている)を参照し、取得した第2主遊技内容決定乱数が当り(大当り)であるか否かを判定する。ステップ1316‐1-3でYesの場合、ステップ1316‐1-4で、主制御基板MのCPUMCは、限定頻度カウンタ値、保留情報(当該取得した乱数値を含める保留数、変動態様乱数)に基づき、対応する当り時の判定用限定頻度テーブル(当該判定用限定テーブルは、限定頻度テーブルと同様の内容であるが、参照タイミングが異なるため、別のテーブルとして備えられている)を参照して、変動態様を判定する。他方、ステップ1316‐1-3でNoの場合、主制御基板MのCPUMCは、限定頻度カウンタ値、保留情報(当該取得した乱数値を含める保留数、変動態様乱数)に基づき、対応するはずれ時の限定頻度テーブルを参照して、変動態様を判定する。次に、ステップ1316‐1-2でNoの場合、ステップ1316‐1-6で、主制御基板MのCPUMCは、現在の設定値が2(=設定2)であるか否かを判定する。ステップ1316‐1-6でYesの場合、ステップ1316‐1-7で、主制御基板MのCPUMCは、設定2における当否判定テーブル(当該判定テーブルは、当否抽選テーブルと同様の内容であるが、参照タイミングが異なるため、別のテーブルとして備えられている)を参照し、取得した第2主遊技内容決定乱数が当り(大当り)であるか否かを判定する。ステップ1316‐1-7でYesの場合、ステップ1316‐1-8で、主制御基板MのCPUMCは、限定頻度カウンタ値、保留情報(当該取得した乱数値を含める保留数、変動態様乱数)に基づき、対応する当り時の判定用限定頻度テーブル(当該判定用限定テーブルは、限定頻度テーブルと同様の内容であるが、参照タイミングが異なるため、別のテーブルとして備えられている)を参照して、変動態様を判定する。他方、ステップ1316‐1-7でNoの場合、主制御基板MのCPUMCは、限定頻度カウンタ値、保留情報(当該取得した乱数値を含める保留数、変動態様乱数)に基づき、対応するハズレ時の限定頻度テーブルを参照して、変動態様を判定する。次に、ステップ1316‐1-6でNoの場合、ステップ1316‐1-10で、主制御基板MのCPUMCは、現在の設定値が1(=設定1)であるか否かを判定する。ステップ1316‐1-10でYesの場合、ステップ1316‐1-11で、主制御基板MのCPUMCは、設定1における当否判定テーブル(当該判定テーブルは、当否抽選テーブルと同様の内容であるが、参照タイミングが異なるため、別のテーブルとして備えられている)を参照し、取得した第2主遊技内容決定乱数が当り(大当り)であるか否かを判定する。ステップ1316‐1-11でYesの場合、ステップ1316‐1-12で、主制御基板MのCPUMCは、限定頻度カウンタ値、保留情報(当該取得した乱数値を含める保留数、変動態様乱数)に基づき、対応する当り時の判定用限定頻度テーブル(当該判定用限定テーブルは、限定頻度テーブルと同様の内容であるが、参照タイミングが異なるため、別のテーブルとして備えられている)を参照して、変動態様を判定する。他方、ステップ1316‐1-11でNoの場合、主制御基板MのCPUMCは、限定頻度カウンタ値、保留情報(当該取得した乱数値を含める保留数、変動態様乱数)に基づき、対応するハズレ時の限定頻度テーブルを参照して、変動態様を判定する。ステップ1316‐1-4、ステップ1316‐1-5、ステップ1316‐1-8、ステップ1316‐1-9、ステップ1316‐1-12、ステップ1316‐1-13の処理が終了すると、ステップ1316‐1-14で、主制御基板MのCPUMCは、当否判定結果及び変動態様の判定結果に基づいて、先読み用当否コマンド及び先読み用変動態様コマンドをセットし、次の処理(ステップ1318)の処理に移行する。なお、ステップ1316‐1‐10でNoの場合も次の処理(ステップ1318)の処理に移行する。
このように、主制御基板MのCPUMCは、乱数値(例えば、主遊技用乱数値、変動態様乱数値)を取得した際に、設定値に応じた当否判定を行ったうえで、変動態様判定を行い、当否判定結果(先読み用当否コマンド)及び変動態様結果(先読み用変動態様コマンド)を副制御基板SのCPUSCに送信することで、副制御基板SのCPUSCは、主制御側の設定値による影響を受けることなく、当否結果と変動態様に応じた先読み演出の実行判定を行うことが可能となる。
なお、本例では、取得した乱数値を保留する前に先読み用判定処理を行う(つまり、取得したレジスタにおいて取得している乱数値を直接判定する)よう構成したが、これに限られず、取得した乱数値をRAMに一度記憶した後、記憶した乱数値を読み出して先読み判定処理を行うよう構成することも可能である。
次に、図144は、第9実施形態における、先読み演出実行判定処理のフローチャートである。図69(第2)との相違点は、ステップ2155(第9)、ステップ2158(第9)である。ステップ2154でYesの場合、ステップ2155で、副制御基板SのCPUSCが、保留内に当り保留がないか否か判定しYesの場合、ステップ2156の処理に移行する。他方、ステップ2155でNoの場合、次の処理(ステップ2142の処理)に移行する。ステップ2158(第9)では、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板MのCPUMCから送信された先読み用変動態様コマンドに基づいて、変動時間を事前判定する。なお、ステップ2162では、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板MのCPUMCから送信された先読み用当否コマンドに基づいて、当該新たな保留は大当りとなる保留であるか否かを判定する。
また、主制御基板Mにて保留として保持されている乱数値に関する情報は、副制御基板Sへ送信可能であり{例えば、図23のステップ1310のタイミングで、前述した第1主遊技内容決定乱数(当否を決定するための当否抽選乱数、当り時の図柄を決定するための図柄抽選乱数、特別図柄の変動パターンを決定するための変動態様抽選乱数の3つの乱数)を送信可能であり}、当該保留の消化時において当り(大当り)と判定されたか否かは、主制御基板Mから特別遊技の発生有無に関する情報を副制御基板Sへ送信する(例えば、図25のステップ1414にて、主遊技図柄に関する当否抽選結果を送信する、或いは、大当りであった場合には図28のステップ1608で特別遊技開始表示指示コマンドが送信される)ことで副制御基板S側にて把握可能である。このような前提構成に着目すると、副制御基板S側にて設定値に関する情報を保持せずとも先読み演出を正確に行うための別の手法を挙げることができる。
より具体的には、非確率変動遊技状態である状況下、主制御基板Mにて或る保留として保持されている乱数値に関する情報が「204」として副制御基板Sへ送信され、当該或る保留の消化時において主制御基板Mから特別遊技発生有りの旨の情報が副制御基板Sへ送信された場合、その特別遊技の実行後であって非確率変動遊技状態である状況下、主制御基板Mにて別の保留として保持されている乱数値に関する情報が「204」として副制御基板Sへ送信された際には、副制御基板S側は、当該別の保留が消化されるよりも前に、特別遊技が発生予定であることを推測できるため、この推測に基づき副制御基板Sは、当該別の保留が消化されるよりも前に当り(大当り)に関する先読み演出(事前報知)が実行可能となる。
即ち、副制御基板S側において、保留として保持されている乱数値に関する情報と、その保留が消化された際に発生した事象とを遊技履歴として蓄積していく(副制御基板S側が学習していく)ことで、当該遊技履歴に基づく先読み演出は、当り(大当り)に関する事前報知として正確なものとなり得る。
但し、このように、保留として保持されている乱数値に関する情報と、その保留が消化された際に発生した事象とを遊技履歴として蓄積していく(副制御基板S側が学習していく)ことで、当該遊技履歴に基づく先読み演出の精度を向上させる手法は、主制御基板M側の設定が或る設定値にて維持(固定)されていることが前提条件として必要であるため、主制御基板M側の設定値が変更されたことが副制御基板S側で推測・把握された場合(例えば、電源断があった場合、主制御基板M側から設定値が変更された旨のコマンドが送信された場合)には、それまでに蓄積された情報はクリアして再蓄積していくことが望ましい。
加えて、主制御基板Mが有する第1主遊技用当否抽選テーブル(第2主遊技用当否抽選テーブル)が図141に示されるような乱数値範囲で設定されていた場合、非確率変動遊技状態である状況下、主制御基板Mにて或る保留として保持されている乱数値に関する情報が「206」として副制御基板Sへ送信され、当該或る保留の消化時において主制御基板Mから特別遊技発生有りの旨の情報が副制御基板Sへ送信された場合、{乱数値「206」が当り(大当り)と判定されるのは設定3のみであるが故}、主制御基板Mが保持している設定値に関する情報を副制御基板Sへ送信せずとも(換言すれば、副制御基板S側にて設定値に関する情報を保持せずとも)、副制御基板S側は主制御基板M側が設定3であることを把握可能となる(その場合、副制御基板S側は、乱数値「206」が当り(大当り)と判定されること=設定3であることの対応関係は予め保持しておく必要性がある)。
更には、主制御基板Mが有する第1主遊技用当否抽選テーブル(第2主遊技用当否抽選テーブル)が図145に示されるような乱数値範囲で設定されており、副制御基板S側でも同様のテーブルを有していた場合、即ち、ある設定値において当り(大当り)と判定される乱数値範囲が、他の設定値において当り(大当り)と判定される乱数値範囲と重複しない場合(本例では、非確率変動遊技状態且つ設定1:0~204、非確率変動遊技状態且つ設定2:205~410、非確率変動遊技状態且つ設定3:411~617)、非確率変動遊技状態である状況下、主制御基板Mにて或る保留として保持されている乱数値に関する情報が「411~617」の何れかとして副制御基板Sへ送信され、当該或る保留の消化時において主制御基板Mから特別遊技発生有りの旨の情報が副制御基板Sへ送信された場合、主制御基板Mが保持している設定値に関する情報を副制御基板Sへ送信せずとも(換言すれば、副制御基板S側にて設定値に関する情報を保持せずとも)、副制御基板S側は主制御基板M側が設定3であることを把握可能となる。よって、このように構成した場合には、副制御基板S側は主制御基板M側の設定値が何れであるかを迅速に把握可能となる。
尚、同様に、非確率変動遊技状態である状況下、主制御基板Mにて或る保留として保持されている乱数値に関する情報が「0~204」の何れかとして副制御基板Sへ送信され、当該或る保留の消化時において主制御基板Mから特別遊技発生有りの旨の情報が副制御基板Sへ送信されなかった場合(「ハズレ」であった場合)、副制御基板S側は主制御基板M側が設定2又は3であることを把握可能となるので、このような観点からも副制御基板S側は主制御基板M側の設定値が何れであるか(何れである可能性があるか)を迅速に把握可能となるといえる。
以上、説明した各実施例(特に、設定値を複数有する実施形態)においては、主制御基板Mが設定値情報を把握し、把握された設定値情報に基づいて主遊技図柄の当否抽選テーブルを選択する等の処理をおこなっていたが、副制御基板Sのみならず、主制御基板Mの制御プログラムにおいても設定情報を把握できないように構成することで、不正等に対する強化を図ることが期待できる。そこで、変更例として、主制御基板M(CPU)の制御プログラムと独立して設定に応じた当選値等のパラメータを設定可能な形態を例示する。
具体的には、本変更例においては、設定値(本変更例においては設定1~3の3段階)に応じた当選確率テーブルを通常の記憶領域と別の領域である当選値データ記憶装置Q20に設け、当選値データ記憶装置Q20に記憶された当選値等のデータのうち、設定変更手段Q10により設定された設定値に応じた当選値等のデータを主制御基板MのCPUMCが読み出すことができるように構成されている。図146の本変更例におけるハードウエアの概略ブロック図を用いて詳述すると、主制御基板MのCPUMCと当選値データ記憶装置Q20との間が8ビットのデータバスで接続されるとともに、当選値データ記憶装置(ROM)Q20の下位アドレス(例えば、下位2ビットである「A0・A1」アドレス信号線)及び読取要求信号(例えばリード信号)を送信可能に電気的に接続されている。また、当選値データ記憶装置(ROM)Q20の上位アドレス(例えば「A14・A15」のアドレス)に対応した端子が設定変更手段Q10と接続されており、設定変更手段Q10から出力される設定値に対応した信号が当選値データ記憶装置Q20の上位アドレス(例えば「A14・A15」のアドレス)の指定データとなるようになっている。
次に、当該概略ブロック図における設定変更手段Q10の構成について詳述する。本変更例における設定変更手段Q10は、ロータリースイッチに近似した設定キースイッチと、設定キースイッチにより操作した1~3の設定値を報知する3つの設定値表示LEDとを備えている。本変更例における設定キースイッチは、設定キーを挿入してから右方向に2段階回転するように構成され、且つ、1段階目~2段階目の間は1段階目の位置に付勢されている。このような設定キースイッチに、設定キーを挿入し、右方向に1段階回転させると現在選択されている設定値に対応した設定値表示LEDが点灯するように構成され、この状態から2段階目の回転可能な位置まで右方向に回転させると1回毎に設定値が1ずつインクリメントするように構成されている。なお、設定値の最大値である3が設定されている状態で更に1回、回転させると設定値が最小値である1に戻るように構成されている。そして、設定キースイッチにより設定された設定値は設定変更手段Q10により保持され、2ビットの信号(設定1であれば「01」、設定2であれば「10」、設定3であれば「11」)として出力され、出力されたデータは、前述の通り当選値データ記憶装置(ROM)Q20の上位ビット端子に入力されるように電気的に接続されている。
次に、当該概略ブロック図における当選値データ記憶装置(ROM)Q20の構成について詳述する。本変更例における当選値データ記憶装置(ROM)Q20は、0000h~FFFFhまでの16ビットのアドレスに対応した8ビットのデータ格納領域を備えた記憶装置を例示しており、図146のテーブルに示すように上位アドレス「01」「10」「11」(即ち、「40h」「80h」「C0h」)に対応させて設定値毎の当り値が非確率変動遊技状態(低確率)・確率変動遊技状態(高確率)毎に記憶されている。また、当選値データ記憶装置(ROM)Q20のリード端子(読出を要求する端子)及び、下位2ビットのアドレス並びに、データバスは主制御基板MのCPUMCと接続されている。なお、概要ブロック図では図示を省略しているが、「A3」~「A13」までのアドレスバスについてはGNDと接続されており、図146のテーブルに示すアドレスに対応した記憶領域以外へのアクセスが不可能となっている。
(作用)
次に、本変更例においての各設定値に対応する当選値の読み込みの流れについて、設定変更手段Q10により設定値「1」が設定され、遊技状態が通常遊技状態(非確率変動遊技状態)である場合を例示して説明する。主制御基板MのCPUMCは、当選値を参照すべき所定の処理を実行する際(例えば、当否抽選を行う際)に、通常遊技状態(非確率変動遊技状態)に対応したアドレスのうち、当選値の下位の値に該当するデータアドレス(00h)を指定して当該指定アドレスのデータをリードする。すると、当選値データ記憶装置(ROM)Q20の上位アドレスは、設定変更手段Q10からの出力データにより設定値「1」に対応した「4000h」に固定されているため、「4000h」のデータである「11001100」がデータバスから出力される。そして、主制御基板MのCPUMCは、データバスに出力された「11001100」の値を一旦レジスタ等に取り込み、続けて、通常遊技状態(非確率変動遊技状態)に対応したアドレスのうち、当選値の上位の値に該当するデータ(01h)を指定して当該指定アドレスのデータをリードする。すると、当選値データ記憶装置(ROM)Q20の上位アドレスは設定変更手段Q10からの出力データにより設定値「1」に対応した「4000h」に固定されているため、「4001h」のデータである「00000000」がデータバスから出力される。そして、主制御基板MのCPUMCは、データバスに出力された「00000000」の値を一旦レジスタ等に取り込み、先に取り込んだ下位アドレスのデータ「11001100」と合わせて16ビットの値である「0000000011001100(10進数で205)」を得る。そして、主制御基板MのCPUMCは、当否判定用の乱数値「N」と、前述のように取得した当選値とを比較し、乱数値が「N」が当選値以下(N≦当選値)かを判定し、当選値以下であれば当りと判定する。
以上のように構成することにより、主制御基板MのCPUMCは、そもそも設定値が何れであるかを把握していないものの、設定値に応じた抽選を実現することができ、不正対策に適した遊技機を提供することができる。
なお、本変更例においては、通常のプログラムを記憶した記憶装置(ROM)と別の記憶装置(ROM)を用いたが、共通の記憶装置(ROM)を用いて一部のエリアを当選値データ記憶領域に割当て、該当する領域について、上述のように読み込み対象のアドレスを外部から操作するように構成することも可能である。また、本変更例ではハードウエアにより設定値に対応した記憶領域をリードするように構成したが、ソフトウエアにより一定の制限を行って不正防止を担保することも可能である。
具体的には、各実施例における主制御基板Mにおけるメインルーチンに移行する前の処理(電源投入後の初期化処理)において、設定変更手段Q10からの出力情報(設定値)を読み取り、読み取った出力情報に応じた当選値の格納領域を特定させる(当否抽選時にリードすべき記憶領域を特定させる)。そして、初期化処理以外、即ち、初期化処理完了後に移行するメインルーチン処理や割り込み処理においては、設定変更手段Q10からの出力情報(設定値)を読み込む処理を設けることなく、特定された格納領域の当選値を使用するように構成する。このように構成することにより、電源投入後等の特定の時期以外(初期化処理以外)においては設定値情報を読み取ることができないプログラムを構成することができ、不正防止に寄与することが期待できる。
以上のように、各実施形態においては、ハードウエア及びソフトウエアにより所定条件下(所定の制限のもと)で設定値に応じた当選値テーブルの格納エリアを指定することにより、設定値に応じた確率で抽選等を行いつつ、主制御基板Mでの通常の処理ルーチンにおいて設定値情報を確認できないように構成されているため、主制御基板Mのみならず副制御基板Sにおいても設定値情報を認識することができず、設定値情報を盗み取るような不正を効果的に抑止することが期待できる。
前述した先読み用判定処理において、設定されている設定値を参照して先読み演出の実行有無を判定し得るよう構成したが、これには限定されず、設定値を参照せずに先読み演出を実行するよう構成してもよい。具体的には、前述した先読み判定テーブルにおける先読みコードA(設定値に関わらず大当りとなる乱数範囲)と先読みコードD(設定値に関わらず小当りとなる乱数範囲)、先読みコードE(設定値に関わらずはずれとなる乱数範囲)に決定された場合には、先読み抽選を実行し得る一方、先読みコードB及びC(設定値によって大当りとなる場合とはずれとなる場合がある乱数)に決定された場合には、先読み抽選を実行しないよう構成してもよい。
以上のように構成することで、設定値に関わらず共通の処理を用いて副制御基板が先読み演出を実行可能に構成することができる。
尚、主制御基板M側から副制御基板S側に設定値に関する情報を送信し得るよう構成することによって、副制御基板S側が現在設定されている設定値を把握可能に構成してもよく、そのように構成した場合には、特定の予告演出を実行可能に構成し、設定値によって当該特定の予告演出の発生確率が相違するよう構成してもよいし、特定の設定値(例えば、設定6)の場合にのみ特定の予告演出が実行され得るよう構成してもよい。また、設定値毎に所定の演出に対する選択上限回数(例えば、RAMクリアによって選択上限回数はリセットされる)を設けて、設定1~設定5では選択上限回数が特定回数未満となっており、設定6では選択上限回数が特定回数以上となるよう構成することで、所定の演出が特定回数以実行された場合に設定値が設定6であることを遊技者が認識できるよう構成してもよい。そのように構成することによって、遊技者は前記特定の演出の実行有無又は実行頻度に注目することによって、現在設定されている設定値を推測しながら遊技を実行していくことができ、興趣性の高い遊技機を提供することができる。
(第10実施形態)
はじめに、図147は、第10実施形態における、主制御基板側でのメイン処理のフローチャートである。本実施形態である図6との相違点は、図147では、遊技機の電源投入後に行われるステップ999(第10)の初期設定処理を図示した点である。尚、第10実施形態においては、設定値を複数有しており、設定値が相違することにより、当否抽選に用いる乱数値の分母が相違し得るよう構成している(詳細は後述する)。
次に、図148は、第10実施形態における、主制御基板側での初期設定処理のフローチャートである。まず、ステップ999‐1で、主制御基板Mは、各ポート・レジスタ設定処理を実行する。次に、ステップ999‐2で、主制御基板Mは、設定キー(設定キースイッチ)の操作がなかったか否かを判定する。ステップ999‐2でYesの場合、ステップ999‐4の処理に移行する。他方、ステップ999‐2でNoの場合、ステップ999‐3で主制御基板Mは、設定変更処理(設定変更処理は、図125の通りである)を実行し、ステップ999‐3‐1で、主制御基板Mは、RAMクリアを実行した後、ステップ999‐4の処理に移行する。次に、ステップ999‐4で、主制御基板Mは、設定値情報をリードする。次に、ステップ999‐5で、主制御基板Mは、設定値が1であるか否かを判定する。ステップ999‐5でYesの場合、ステップ999‐6で、主制御基板Mは、設定1に対応したデータアドレスをリードし、ステップ999‐7で、主制御基板Mは、リードしたデータ値(65535)を乱数上限値(当選抽選乱数の上限値)にセットし、次の処理(ステップ1002の処理)に移行する。他方、ステップ999‐5でNoの場合、ステップ999‐8で、主制御基板Mは、設定値が2であるか否かを判定する。ステップ999‐8でYesの場合、ステップ999‐9で、主制御基板Mは、設定2に対応したデータアドレスをリードし、ステップ999‐10で、主制御基板Mは、リードしたデータ値(65501)を乱数上限値(当選抽選乱数の上限値)にセットし、次の処理(ステップ1002の処理)に移行する。ステップ999‐8でNoの場合、ステップ999‐11で、主制御基板Mは、設定3に対応したデータアドレスをリードし、ステップ999‐12で、主制御基板Mは、リードしたデータ値(65301)を乱数上限値(当選抽選乱数の上限値)にセットし、次の処理(ステップ1002の処理)に移行する。
次に、図149は、初期設定処理で設定される当選抽選乱数の乱数上限値を示すテーブルである。まず、非確率変動遊技時について説明する。設定1では、非確率変動遊技時において、当選抽選乱数の乱数上限値が65535となっている。乱数値は、乱数値0~204(置数205)が大当り、乱数値205~65535がハズレに設定されている。次に、設定2では、非確率変動遊技時において、当選抽選乱数の乱数上限値が65501となっている。乱数値は、乱数値0~204(置数205)が大当り、乱数値205~65501がハズレに設定されている。次に、設定3では、非確率変動遊技時において、当選抽選乱数の乱数上限値が65301となっている。乱数値は、乱数値0~204(置数205)が大当り、乱数値205~65301がハズレに設定されている。
次に、確率変動遊技状態時について説明する。設定1では、確率変動遊技時において、当選抽選乱数の乱数上限値は、非確率変動遊技時の設定1と同様に65535となっている。乱数値は、乱数値0~409(置数410)が大当り、乱数値410~65535がハズレに設定されている。次に、設定2では、確率変動遊技時において、当選抽選乱数の乱数上限値は、非確率変動遊技時の設定2と同様に65501となっている。乱数値は、乱数値0~409(置数410)が大当り、乱数値410~65501がハズレに設定されている。次に設定3では、確率変動遊技時において、当選抽選乱数の乱数上限値は、非確率変動遊技状態時の設定3と同様に65301となっている。乱数値は、乱数値0~409(置数410)が大当り、乱数値410~65301がハズレに設定されている。
このように構成することにより、設定値を変更することによる当選確率の違いは、同一遊技状態下(例えば、非確率変動遊技時、確率変動時)においては、乱数上限値の違いにより生じることとなる。このため、当選確率を設定毎に変更しつつ、当否抽選用の判定テーブルを共通にすることができ、先読み処理や当否抽選において設定値毎に個別の処理を実行する必要を低減することができる。
なお、本実施例においては、初期設定処理(ステップ999)において、設定スイッチの操作状況を判断した後にRAMの情報を確認する処理(ステップ1007)、必要に応じてRAMクリア(初期化)する処理(ステップ1004)を行っているが、各ポート・レジスタ設定処理(ステップ999-1)において、RAMチェック処理(ステップ1008)を行ってもよい。この場合、例えばRAMチェック処理(ステップ1008)において、RAMのチェックサムデータを用いてRAMに電断時のデータが正常に記憶されていないと判断された場合には、設定値の記憶情報が正常か否か(6段階設定であれば、1~6であるか否か)に関わらず(判断することなく)、必要な記憶領域をクリアした後に、デフォルトの設定値(例えば設定1)を設定し、その後に、各ポートの設定処理等を行うこととなる。なお、プログラム処理の開始に先立って実行すべきCPUの内蔵レジスタの設定処理については、RAMチェック処理の前に行われる。また、その後のRAMクリアボタンの操作状況判定(ステップ1002)において、未操作と判断された後のRAMの情報を確認処理(ステップ1007)、並びに、必要に応じたRAMクリア(初期化)処理(ステップ1004)については重複した処理になるため、省略される。
以上のように、設定値の変更前にRAMチェックを行うことにより、RAMのデータが異常であるにもかかわらず、設定値データ自体が正常であった場合であっても、異常であると判断してデフォルトの設定値をセットすることができ、想定外の設定に基づく遊技機の動作を制限することができる。なお、デフォルトの設定値が設定されたことを示唆できるように、電源立ち上げ時に、通常と異なる電源立ち上げの報知(例えば、枠ランプの点灯パターンを変化させたり、報知時間を異ならせる等)を実行することも好適である。
また、上記設定値の記憶情報が正常か否かの判定は、以下のタイミングで実行してもよい。また、以下の複数のタイミングで実行してもよいし、1つのタイミングのみで実行してもよく、即ち、設定値の記憶情報が正常か否かの判定の実行タイミングをどのように組み合わせてもよい。
(1)電源投入直後
(2)主遊技図柄の変動開始前
(3)主遊技図柄の変動終了後
(4)大当り図柄の停止時から大当りが開始するまでの期間
(5)大当りの終了後
(6)当否抽選の実行直前
(7)小当り図柄の停止時から小当りが開始するまでの期間
(8)小当りの終了後
(9)遊技状態が移行した直後
(10)保留が生起した直後
尚、上記(1)のタイミングで設定値の記憶情報が正常か否かの判定を実行しないように構成した場合にも、前述したRAMチェック処理を実行しているため設定値の記憶情報のみを確認しなくともよく、使用する容量を削減できることとなる。
(第11実施形態)
次に、第8実施形態における、設定値に応じて主遊技図柄の当選確率を変更する場合の変更例を説明する。本変更例においては、高確率状態(確率変動遊技状態)における当選確率をベースとして2段階抽選を実施する点で第8実施形態と大きく異なる。以下では、図面を参照しつつ、本変更例について説明する。
図150は、本変更例に係る乱数取得処理のフローチャート、図150(a)は、本抽選処理における第1抽選処理用に設けられた判定テーブル、図150(b)は、本抽選処理における第2抽選処理用に設けられた判定テーブルである。なお、図150(a)においては設定値毎に抽選用の判定値が設定されているが、図150(b)においては全設定値共通の抽選用の判定値を設けている点に特徴がある。
まず、図150を用いて、本変更例に係る乱数取得処理のフローチャートを説明する。本変形例においても本実施形態の図7におけるフローチャートと同様の流れで処理が進むため、主要な相違点である、本実施形態の図7におけるステップ1300のサブルーチンに係る、主遊技内容決定乱数取得処理のうち、第1主遊技始動口に関するフローチャート部分を説明する。
本変形例においては、ステップ1302で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口A10の第1主遊技始動口入球検出装置A11sから第1主遊技始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1302でYesの場合、ステップ1303で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口A10に入球した旨に関するコマンドである第1主遊技始動口入球コマンドをサブメイン制御部SMへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)し、ステップ1304の処理に移行する。次に、ステップ1304で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技(特に第1主遊技側)に関する保留球が上限(例えば4個)内であるか否かを判定する。ステップ1304でYesの場合、ステップ1306で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技内容決定乱数として、第1当否抽選乱数、第2当否抽選乱数、図柄抽選乱数、及び変動態様抽選を取得する。すなわち、本変形例においては、第1主遊技内容決定乱数として、当否を決定するための当否抽選乱数は、第1当否抽選乱数及び第2当否抽選乱数の2つの乱数を取得する。なお、本実施形態と同様にこれら4つの乱数(特に第1当否決定乱数及び第2当否決定乱数)は夫々更新周期・乱数範囲の異なる乱数生成手段から生成され、本タイミングで一連的に順次取得するようになっている。
次に、ステップ1307で、主制御基板MのCPUMCは、当該取得した乱数に基づいて先読み演出を実行するために取得した各乱数に応じた先読み処理を行う。具体的には、取得した第1当否抽選乱数、第2当否抽選乱数の夫々を別個の比較手段により比較することで、夫々の当否抽選乱数が当たりとなり得る値であるかを判定し、その結果に基づく情報を後述するステップ1310でコマンドとしてセット可能なように、また、図柄抽選乱数、及び変動態様抽選について、どのような図柄が選択されるか、或いはどのような変動態様が選択されるかを判定し、予測できる情報をステップ1310でコマンドとしてセット可能なように夫々処理している。
次に、ステップ1308で、主制御基板MのCPUMCは、当該取得した乱数を主制御基板MのRAM領域に一時記憶(保留)する。次に、ステップ1310で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技乱数が取得された旨の情報(保留発生コマンド)を、サブメイン制御部SMへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。なお、図150においては、第1主遊技始動口に関する処理ルーチンと同様であるため、第2主遊技始動口に関する処理ルーチンの説明を省略している点を付言しておく。
次に、変動開始条件が成立した際の処理について、図150のテーブルを参照しつつ説明する。ここで、全体の処理の流れについてはステップ1410-1に関する点を除き、本実施形態(図25参照)におけるステップ1403~ステップ1500と同様であるため説明を省略する。
本変更例においても、本実施形態と同様にステップ1403で、変動開始条件が充足すると、ステップ1405及びステップ1406で、主制御基板MのRAM領域に一時記憶されている、今回の図柄変動に係る第1主遊技内容決定乱数を読み出すと共に、当該RAM領域から削除し、当該一時記憶されている残りの保留情報をシフトする(保留消化処理)。
その後、ステップ1410-1で、主制御基板MのCPUMCは、まず、図150に示す第1当否抽選乱数判定テーブルを参照して、第1当否抽選乱数が当りとなるか否かを判定する。次に、現在の遊技状態が通常遊技状態(低確率状態)か、高確率遊技状態かを確認し、高確率状態である場合には、第2当否抽選乱数を判定することなく当りであると判定する。一方、現在の遊技状態が手通常遊技状態(低確率状態)である場合で、且つ、第1当否抽選乱数が当りとなっている場合には、更に、図150に示す第2当否抽選乱数判定テーブルを参照して、第2当否抽選乱数が当りとなっているか否かを判定する。
ここで、本変更例においては、第1当否抽選乱数のテーブルは、設定1では2050/65536(1/31.969)、設定2では2100/65536(1/31.208)、設定3では2150/65536(1/30.482)となっており、第1当否抽選乱数のテーブルは、全設定共通で1/2.5となっている。つまり、本変形例において、通常遊技状態(非確率変動遊技状態)における当り(大当り)確率は、設定1で1/79.92、設定2で1/78.02、設定3で1/76.20となり、高確率遊技状態(確率変動遊技状態)における当り(大当り)確率は、設定1で1/31.969、設定2で1/31.208、設定3で1/30.482となる。したがって、本変形例においては、通常遊技状態と高確率遊技状態との確率変更比率は、全設定値において、共通の2.5倍となる。尚、同一の設定値における、非確率変動遊技状態における大当り確率と確率変動遊技状態における大当り確率との大当り確率の倍率を設定変更比率と称している。
以上のように、本変更例のように2つの当否抽選乱数を採用することにより、所定範囲の乱数値を用いて当否の決定を行う前提で通常時(非確率変動遊技状態時)の当り確率を細かく設定した場合であっても、高確率時(確率変動遊技状態時)との当選比率を各設定で完全に同一とすることができるという効果を得ることができる。
なお、本変更例においては、現在の遊技状態が高確率遊技状態である場合には、第2当否抽選乱数を判定することなく第1主遊技で「当り」となる旨の決定を行っているが、高確率遊技状態であっても第2当否抽選乱数を1/1とし、第2当否抽選が必ず「当り」となるように設定した上で、第2当否抽選を実行することも可能である。このように構成することで、遊技状態によって置数が異なる条件のもとで双方の抽選処理を共通して実行することになるため、遊技状態に関わらず、処理速度の均一化を図ることができる。
(第11実施形態からの変形例)
また、第11実施形態においては、高確率状態(確率変動遊技状態)における当選確率をベースとして2段階抽選を実施していたが、2段階目の抽選(第2当否抽選乱数の判定処理)については、本実施形態のように遊技状態毎に1つずつの判定テーブル(1の低確率用の当否抽選テーブルと1の高確率用の当否抽選テーブル)を備えておき、1段目の抽選(第1当否抽選乱数の判定処理)について、設定値毎に異なる判定テーブルを用いて抽選を行うことも可能である。
具体的には、第11実施形態における、主遊技内容決定乱数の取得処理にて、当否を決定するための当否抽選乱数のうち第1当否抽選乱数を図151のように設定値毎に異なる抽選確率テーブルとの比較用の乱数とし、第2当否抽選乱数は図151のように遊技状態別に設けられ、各設定値共通の抽選確率テーブル(非確率変動遊技状態用と確率変動遊技状態用の1つずつ)との比較用の乱数としてそれぞれ取得する。なお、取得した乱数に関する先読み判定等については、第11実施形態と同様である。
次に、変動開始条件が成立した際の処理{第11実施形態(必要であれば本実施形態も参照)におけるステップ1403で、変動開始条件が充足した後の処理}について説明する。ステップ1405及びステップ1406で、主制御基板MのRAM領域に一時記憶されている、今回の図柄変動に係る第1主遊技内容決定乱数を読み出すと共に、当該RAM領域から削除し、当該一時記憶されている残りの保留情報をシフトする(保留消化処理)。
その後、ステップ1410-1で、主制御基板MのCPUMCは、まず、図151に示す設定値に応じた第1当否抽選乱数判定テーブルを参照して、第1当否抽選乱数が当りであるか否かを判定する。次に、現在の遊技状態が通常遊技状態(非確率変動遊技状態)か、高確率遊技状態かを確認し、高確率状態である場合には、高確率状態用の第2当否抽選乱数判定テーブルを用いて第2当否抽選乱数を判定し、通常遊技状態(低確率状態)である場合には低確率状態用の第2当否抽選乱数判定テーブルを参照して、第2当否抽選乱数が当りとなっているか否かを判定する。そしていずれの乱数も当りである場合に、今回の図柄変動で大当たりが発生するようにフラグ等の設定を行う。なお、一方の当否抽選で外れとなった場合には第11実施例と同様に、他方の処理を省略することも可能である。
ここで、本変更例においては、第1当否抽選乱数のテーブルは、設定1では98/100、設定2では99/100、設定3では100/100となっており、第2当否抽選乱数の当否抽選乱数判定テーブルのうち、低確率状態用のテーブルは全設定共通で210/65536(1/318.4)、高確率状態用のテーブルは全設定共通で1001/65536(1/65.5)、となっている。つまり、本変形例において、通常遊技状態(非確率変動遊技状態)における当り(大当り)確率は、設定1では1/318.4、設定2で1/315.2、設定3で1/312.0となり、高確率遊技状態における当り(大当り)確率は、設定1で1/66.8、設定2で1/66.1、設定3で1/65.5となる。したがって、本変形例においては、通常遊技状態(低確率状態)と高確率遊技状態との確率変更比率は、全設定値において、共通の1001/210倍(4.766・・・倍)となる。すなわち、本実施例においては、通常遊技状態(低確率状態)と高確率状態との当選確率の比率は低確率用の第2当否抽選乱数判定テーブルと高確率用の第2当否抽選乱数判定テーブルの比となる。このため、その比率を一様に設定することが極めて容易であり、特に本実施例のように、高確率時の当否抽選テーブルの当り乱数の個数を素(本実施例においては、1001個)とした場合でも、設定毎の確率比率を同一とすることができる。(この点は、第11実施形態と同様である)。
なお、本変更例においては、最終的に大当りとなるか否かは第2当否抽選乱数のパラメータに大きく依存するため、本パラメータに関する情報のみに基づいて先読み演出の実行を判定することも好適である。詳述すると、本実施例における実当選確率(最終的に大当りとなる確率)は、第1当否抽選乱数の当選確率と、第2当否抽選乱数の当選確率との合算により算出されるものの、第1当否抽選乱数の当選確率が非常に高く(設定1でも98/100)設定されているため、第2当否抽選乱数の当否結果に大きく依存することになる。したがって、大当りの期待度を示すための情報を生成する先読み判定処理においては、第2当否抽選乱数のパラメータが重要となる。
このようなことから、実際の先読み演出の実行判定(例えば本実施形態における副制御基板の先読み処理等)では、その演出の実行可否や内容決定のプロセスにおいて、第2当否抽選乱数の当否結果に基づいて生成される情報の依存度を高く設定することが好ましい。(無論、本変更例のように第1当否抽選乱数の当選確率が極めて高い場合には、第2当否抽選乱数の当否結果に基づく情報のみに基づいて先読み判定時の当否予測を行ってもよい。)
具体的には、本変更例並びに第11実施形態のように複数の乱数を用いて段階的に当否判定を行う場合には、先読み演出の決定(先読み演出の実行可否や先読み判定処理等を含む)に際して当選確率の低い方(第11実施形態であれば第1当否抽選乱数の判定結果、本変更例であれば第2当否抽選乱数の判定結果)の情報の依存度を高くすることが好ましく、これにより適切に先読演出による当り示唆の機能を果たせることとなる。
(第12実施形態)
前述した第2実施形態においては、特別遊技の終了後に確率変動遊技状態に移行した場合に主遊技図柄の変動回数によって確率変動遊技状態が終了する(ST機とも称することがある)よう構成した。ここで、第2実施形態のように確率変動遊技状態が主遊技図柄の変動回数によって終了し得る構成に、第8実施形態にて詳述したような設定値を複数有する構成を適用した場合、確率変動遊技状態が終了するまでに大当りに当選する確率(連荘する確率とも称することがある)が設定値によって相違してしまい、遊技者にとって有利な状態が遊技機毎に平等ではなくなってしまうおそれが生じる。ここで、そのような問題を解決可能な構成を第12実施形態として、以下第2実施形態との相違点についてのみ詳述する。
はじめに、図152は、第12実施形態における、第1主遊技用当否抽選テーブル(第2主遊技用当否抽選テーブル)の一例である。尚、第1主遊技用図柄決定用抽選テーブル(第2主遊技用図柄決定用抽選テーブル)、第1主遊技変動態様決定用抽選テーブル(第2主遊技変動態様決定用抽選テーブル)については、図141と同様となっているため説明は割愛する。
第1主遊技用当否抽選テーブル(第2主遊技用当否抽選テーブル)における非確率変動遊技状態にて参照するテーブルでは、遊技者に付与される利益率が低いものから順に、設定1、設定2、設定3の順番となっている。より具体的には、非確率変動遊技状態での設定1の当り(大当り)当選確率が、約1/320に設定されており、非確率変動遊技状態での設定2の当り(大当り)当選確率が、約1/318に設定されており、非確率変動遊技状態での設定3の当り(大当り)当選確率が、約1/317に設定されている。一方、第1主遊技用当否抽選テーブル(第2主遊技用当否抽選テーブル)における非確率変動遊技状態にて参照するテーブルでは、いずれの設定値においても当り(大当り)当選確率が同一となるよう構成されている。より具体的には、設定1、設定2及び設定3のすべての設定値において、当り(大当り)当選確率が、約1/159に設定されている。
尚、図65にて示すように、第12実施形態形態においては、大当り終了後には、当該大当りに係る大当り図柄に拘わらず確率変動遊技状態に移行するよう構成されており、確変回数カウンタMP51cに80回がセットされる、換言すると、確変回数は80回となっている。また、確率変動遊技状態における大当り確率は412/65536であるため、確変回数である80回の主遊技図柄の変動のいずれかで大当りに当選できる確率(連荘確率とも称することがある)は、
{1-(1-412/65536)80}×100≒39.62(%)
であり、設定値が相違しても同一の連荘確率となっている。
また、非確率変動遊技状態における大当り確率と確率変動遊技状態における大当り確率との大当り確率の倍率は、
<設定1>
(412/65536)÷(205/65536)≒2.01
<設定2>
(412/65536)÷(206/65536)≒2.00
<設定3>
(412/65536)÷(2077/65536)≒1.99
となっており、
倍率が最も大きい設定値である設定1と倍率が最も小さい設定値である設定3とを比較した場合、
2.01÷1.99×100≒101(%)となっている(当該101%の値を大当り比率の設定差と称することがある)。
尚、大当り比率の設定差を変更してもよく、還元すると、非確率変動遊技状態における大当り確率を設定値毎に変更してもよく、そのような場合には、著しい射幸性を有する遊技機としないために前記大当り比率の設定差が110(%)以内となるよう構成することが好適である。
以上のように構成することにより、第12実施形態形態のぱちんこ遊技機においては、設定値として設定1、設定2、設定3の3つの設定値を有しており、非確率変動遊技状態においては、設定値が相違することにより大当り確率が相違し得るよう構成することにより、遊技者に現在の設定値はどの程度有利な設定値であるかを推測しながら遊技を進行するという斬新な興趣性を教授できると共に、確率変動遊技状態における大当り確率を設定値が相違しても同一の大当り確率となるよう設定することにより、特別遊技の終了後に確率変動遊技状態に移行した場合に主遊技図柄の変動回数によって確率変動遊技状態が終了する(ST機とも称することがある)よう構成された遊技機において、確率変動遊技状態における連荘確率が設定値によって相違してしまう事態を防止することができ、遊技者にとって有利な状態である確率変動遊技状態にて提供する利益率が遊技する遊技機によって相違することがない、ユーザーフレンドリーな遊技機を創出することができる。
尚、第12実施形態形態においては、確率変動遊技状態における大当り確率が設定値によって相違しないよう構成したが、これには限定されず、確率変動遊技状態における大当り確率が設定値によって相違し得るよう構成してもよい。そのように構成する場合には、遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の利益率を設定値によって乖離させすぎないよう(確率変動遊技状態=有利な状態であると遊技者が認識できるよう)に、確率変動遊技状態の大当り確率が最も高くなる設定値における大当り確率(例えば、設定3)÷確率変動遊技状態の大当り確率が最も低くなる設定値における大当り確率(例えば、設定1)×100≦105(%)となるよう構成することが好適である。
尚、第12実施形態と同様に、確率変動遊技状態における大当り当選確率が設定値毎に相違しないような構成を、以下の構成に適用してもよい。
(1)第2主遊技側に小当りを有している
(2)第2主遊技側の変動時間の平均値は、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態である場合には相対的に短時間(例えば、1秒)となり、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態以外である場合には相対的に長時間(例えば、300秒)となる
(3)第2主遊技側の小当り当選確率はほぼ1/1
(4)確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態にて大当りに当選すると、大当り終了後に確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態以外の遊技状態に移行し得る
(5)確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態が遊技者にとって最も有利な遊技状態である
上記のように構成した場合に、設定値が高い程(例えば、設定1よりも設定3の方が)確率変動遊技状態における大当り確率が高くなるよう構成した場合には、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態が終了するのが早い(終了するまでに実行できる図柄変動回数の平均値が少ない)ようになってしまう。このような理由から、上記のような構成とした場合に、確率変動遊技状態における大当り当選確率が設定値毎に相違しないよう構成することで、遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難い公正な遊技機を構成することができる。
(第13実施形態)
<試験端子の概要>
ここで、本実施例に係る試験端子および、試験端子から出力する情報について、補足的に説明する。本実施例においては、市場(遊技店)に供給する遊技機には搭載しないものの、様々な出玉試験等を容易に行うために、試験時に限り、コネクタ及び、試験端子の出力専用のバッファICやラッチIC等を搭載する(専用ICがない場合には、コネクタのみを搭載する)ことで、遊技機の各種情報を出力可能に構成されている。具体的には、図124(b)に示したように主制御基板の中央上部に試験端子TSの搭載領域が形成され、試験時に、当該領域の対応したランド(制御回路と電気的に接続されている回路パターン)に対応するように、1又は複数のバッファICやラッチIC(例えば74HC244や74HC541)及び接続コネクタを搭載(半田付)することにより、試験端子TSから所定の遊技情報が出力可能となる。
<試験端子出力情報>
次に、上述した試験端子から出力される情報について簡単に説明する。前述したとおり試験端子は出玉試験等を容易に行うことを目的としているため、出玉の獲得状況や遊技の進行状況を把握するための情報をなるべくリアルタイムに出力できるように構成されている。本実施例においては、遊技に関して主制御基板Mに入力される信号である「アウト球カウント」「タッチ状態」「普通図柄作動ゲート」「第1主遊技始動口」「第2主遊技始動口」「普通入賞口」「第1大入賞口入賞」「第2大入賞口入賞」が出力され、異常に関する信号として「断線短絡電源異常検知信号」「扉開放信号」「磁気検知信号」「電波検知信号」「衝撃検知信号」が出力され、また、遊技機の状態に関する信号として「条件装置作動中」「役物連続作動装置作動中」「第1主遊技図柄当り」「第1主遊技図柄変動中」「第2主遊技図柄当り」「第2主遊技図柄変動中」「第1主遊技高確率状態」「第1主遊技変動時間短縮状態」「第2主遊技高確率状態」「第2主遊技変動時間短縮状態」「補助遊技図柄高確率状態」「補助遊技図柄変動時間短縮状態」「補助遊技開放延長状態」「特別電動役物作動中」「第1大入賞口ソレノイド駆動中」「第2大入賞口ソレノイド駆動中」「補助遊技図柄当り」「補助遊技図柄変動中」「普通電動役物作動中」「遊技機エラー状態」が出力され、その他図柄に関する情報して「主遊技図柄の図柄データ」「補助遊技図柄の図柄データ」が出力される。また、設定装置(設定変更ボタン、設定キースイッチ等が設けられた設定値の表示及び設定変更に関する装置)を搭載している場合には、設定装置の作動状態(例えば、設定変更モード中であるか、設定表示モード中であるか)及び、設定値の情報も出力され、入球状態表示装置J10を搭載している場合には、当該表示装置に表示される情報についても出力されている。
<試験端子出力情報の出力処理>
本実施例においては、試験用の情報という観点から、多岐に亘る情報を出力しているのであるが、以下ではこれらの情報の出力タイミングについて、図153を用いて簡単に説明する。なお、図153は説明を簡素化するために部分的な入出力についてのみ記載している。
<遊技に関して主制御基板Mに入力される信号及び異常に関する信号>
これらの入力信号については、CPUMCの処理と別に主制御基板Mに入力される信号を直接分配して試験端子用のバッファICを介して出力している。第1主遊技始動口のセンサ入力を例示すると、図153に示すように、主制御基板Mに入力された始動口センサの信号は、入力回路によりロジック回路のレベルの信号に変換され、入力バッファに入力される。CPUMCにおける入力のタイミング(割り込み処理における入賞判定処理)となるとCPUMCは、該当する入力ポートを指定することにより入力バッファを開放して、入力回路とデータバスとが接続されることで信号レベルを所定の記憶領域に記憶する。ここで、入力回路と入力バッファとを接続する信号線は、試験端子用バッファを介して試験端子TSにも接続されている。これにより、遊技に関して主制御基板Mに入力される信号は、CPUMCの処理状況に関わらず、リアルタイムに試験端子TSから出力されることになる。換言すると、例えば、主制御基板MのCPUMCが設定変更処理や入球状態表示装置に係る処理を行っているか否かに関わらず、遊技に関して主制御基板Mに入力される信号は試験端子TSから出力されるようになっている。
<遊技機の状態に関する信号1>
CPUMCの処理により、遊技機の各種出力装置に対して出力する信号として出力IC(一般的にはラッチIC)を介して出力ドライバに出力している遊技機の状態に関する信号(便宜上遊技機の状態に関する信号1と称する。)に対応する試験端子用の信号は、出力ICと出力ドライバとを接続する信号線から分配して試験端子用のバッファICを介して出力するようになっている。第1大入賞口ソレノイドを例示すると、図153に示すように、主制御基板Mから出力される第1大入賞口ソレノイドの駆動信号は、CPUMCにおける出力のタイミング(割り込み処理におけるソレノイド出力処理)となるとCPUMCは、該当する出力ポート(図153では第1出力IC)に対応するアドレスを指定することにより駆動用のデータとして出力されているデータバス信号を出力ICにラッチさせ、出力ICから信号を出力ドライバに向けて出力させることにより、第1大入賞口ソレノイドに駆動信号を供給する。ここで、出力ICと出力ドライバとを接続する信号線は、試験端子用バッファを介して試験端子TSにも接続されている。これにより、遊技に関して主制御基板Mから出力される信号は、CPUMCの出力処理に応じて、リアルタイムに試験端子TSから出力されることになる。換言すると、例えば、主制御基板MのCPUMCが設定変更処理を行っている場合には、大当り等の処理が実行されることがないため、遊技関連の出力(第1大入賞口ソレノイド)は駆動を示す信号が出力されることがない。一方、入球状態表示装置に係る処理を行っている場合であっても、遊技機の作動は継続しているため、遊技機の状態に応じてこれらの信号が出力されることになる。
<遊技機の状態に関する信号2及びその他図柄に関する情報>
また、遊技機の状態に関する信号のうち、「第1主遊技図柄当り」「第1主遊技図柄変動中」等、出力装置を直接作動させるものと異なる信号(便宜上、遊技機の状態に関する信号2と称する。)及び、その他図柄に関する情報については、CPUMCが試験端子に出力するための専用プログラムを用い、専用の出力IC及び試験端子用バッファを介して試験端子に出力するように構成されている。第1主遊技図柄変動中の信号を例示すると、第1主遊技図柄の変動中である場合には、CPUMCは、所定の試験信号出力処理において、図153に示す第2出力ICに対応するアドレスを指定することにより試験信号用のデータとして出力されているデータバス信号を第2出力ICにラッチさせ、第2出力ICから信号を試験端子用バッファに向けて出力させることにより、試験端子TSから第1主遊技図柄変動中を示す信号が出力されることになる。換言すると、例えば、主制御基板MのCPUMCが設定変更処理を行っている場合に、所定の試験信号出力処理が行われない仕様であれば、第1主遊技図柄変動中を示す信号が出力されることがない。(そもそも、本実施例においては設定変更中に第1主遊技図柄変動中となることがないため、当該処理を実行するか否かで影響はない)、一方、入球状態表示装置に係る処理を行っている場合であっても、遊技機の作動は継続しているため、遊技機の状態に応じてこれらの信号が出力されることになる。
<設定装置の作動状態を示す情報>
設定装置の作動状態のうち、設定変更モード中であるか、設定表示モード中であるかについては、CPUMCが試験端子に出力するための専用プログラムを用い、専用の出力IC及び試験端子用バッファを介して試験端子に出力するように構成されている。設定変更モード中の信号を例示すると、設定変更モード中である場合には、CPUMCは、設定変更モード中の出力処理又は、所定の試験信号出力処理において、図153に示す第2出力ICに対応するアドレスを指定することにより試験信号用のデータとして出力されているデータバス信号を第2出力ICにラッチさせ、第2出力ICから信号を試験端子用バッファに向けて出力させることにより、試験端子TSから設定変更モード中を示す信号が出力されることになる。なお、本実施例のうち、LEDで設定値情報表示装置を構成している場合には、定値がどの値かを明示するために端子数を増加させる等の処理を試験端子の入力先で行うことで「遊技機の状態に関する信号1」と同様に、当該情報を出力している信号をそのまま試験端子TSに分割供給することも可能である。
<入球状態表示装置の表示内容を示す情報>
入球状態表示装置の表示内容を示す情報については、設定装置の作動状態を示す情報と同様にCPUMCが試験端子に出力するための専用プログラムを用い、専用の出力IC及び試験端子用バッファを介して試験端子に出力するように構成されている。CPUMCは、所定の試験信号出力処理において、図153に示す第2出力ICに対応するアドレスを指定することにより試験信号用のデータとして出力されているデータバス信号を第2出力ICにラッチさせ、第2出力ICから信号を試験端子用バッファに向けて出力させることにより、試験端子TSから入球状態表示装置の表示内容を示す信号が出力されることになる。したがって、例えば、主制御基板MのCPUMCが設定変更処理を行っている場合に、所定の試験信号出力処理が行われない仕様であれば入球状態表示装置の表示内容を示す信号が出力されることがない。(そもそも、本実施例においては設定変更中に入球状態表示装置の表示を行うことがないため、当該処理を実行するか否かで影響はない)。
(第14実施形態)
<<メモリマップの構成>>
次に、図154を参照して、本例に係るぱちんこ遊技機(特に第5実施形態)に適用可能な主制御基板MのRAMにおけるメモリマップの一部の構成について、第14実施形態として詳述する。同図に示す領域には、上位アドレスから、(1)「設定値データ」:設定値に関する情報(設定値を管理するための番号のデータ等)を格納するための領域、(2)「外部信号系データ」:外部信号出力に関係する情報を格納するための領域、(3)「RAMチェックサムデータ」:電源投入時に実行するチェックサム算出処理にて使用するデータであって、電源断時にRAMに記憶されているデータから算出されたデータを記憶し、電源投入時に実行するチェックサム算出処理にて特定の値(例えば「0」)を算出させる為の情報を格納するための領域、(4)「制御コマンドバッファ」:副制御基板側に送信するためのコマンド情報を格納するための領域、(5)「スタックポインタ一時保存バッファ」:電源断復帰時に使用する情報であって、電源断時に現在のスタックポインタに記憶されているデータを記憶し、電源断復帰時にスタックポインタに記憶する情報を格納するための領域、(6)「未使用領域」:遊技に使用されない領域を格納するための領域、(7)「退避データ1~退避データ8」:CALL命令、PUSH命令などにより、退避されるデータが設計上最大に書き込まれる可能性があるRAM、の順に領域が使用されている。このように構成した場合において、設計上スタックポインタが示す最上位アドレスは「7FF8H」となっているが、想定しない不具合(予期しない電断など)が発生した場合には、「7FF8H」よりも上位のアドレスをスタックポインタが示してしまう事態が生じる可能性がある。その場合、予め退避されるデータの領域として確保していた「退避データ1~退避データ8」の領域を超えて、退避データが記憶されてしまう可能性がある。そのような事態を考慮して、前記想定しない不具合が発生した場合にスタックポインタが示してしまう恐れのあるアドレス(「7FF8H」に近いアドレス)には遊技の進行に影響がないデータ(影響が少ないデータ)を格納するよう構成することが好適である。具体的には、予め退避されるデータの領域として確保していた「退避データ1~退避データ8」から少なくとも1アドレス空けたアドレスに、「設定値データ」を記憶するアドレスを設けることにより、遊技者だけでなく遊技場に対しても不利益を与えない遊技機を提供することができる。尚、同図においては、(5)「スタックポインタ一時保存バッファ」は、電源断復帰後に遊技が進行している状況においては使用することのないデータであり、(4)「制御コマンドバッファ」においては、副制御基板S側にコマンドを送信できなくなっても遊技の進行には影響が生じにくく、(3)「RAMチェックサムデータ」は、電源断復帰後に遊技が進行している状況においては使用することのないデータであり、(2)「外部信号系データ」は、ホールコンピュータに送信するためのデータであるため、遊技の進行には影響の少ないデータである。一方、(1)「設定値データ」は遊技の結果に影響のある設定値に関する情報であり、例えば、ゼロクリアされてしまった場合には当否抽選が正常に実行されない等の遊技者に著しい不利益が生じてしまう。以上の通り、(1)「設定値データ」は、遊技の正常な進行にとって重要なデータとなっている。このような理由から、同図における(1)~(7)では、(1)「設定値データ」が最も上位のデータ(上位アドレスに記憶されるデータ)となっている。換言すると、(1)「設定値データ」と(7)「退避データ1~退避データ8」との間のアドレスには、(2)「外部信号系データ」、(3)「RAMチェックサムデータ」、(4)「制御コマンドバッファ」、(5)「スタックポインタ一時保存バッファ」、(6)「未使用領域」、が格納されている。尚、(2)「外部信号系データ」、(3)「RAMチェックサムデータ」、(4)「制御コマンドバッファ」、(5)「スタックポインタ一時保存バッファ」、(6)「未使用領域」の5つのデータを格納するアドレスの順序は変更しても問題なく、例えば、上位アドレスから「(3)→(2)→(4)→(5)→(6)」の順に格納してもよいし、上位アドレスから「(6)→(5)→(3)→(2)→(4)」の順に格納してもよい。また、(6)「未使用領域」を設けないよう構成してもよい。
尚、図154に示す「設定値データ」を格納するための領域、換言すると、図154における(1)の領域には、以下のデータを格納し得るよう構成してもよい。
(A)総得点データ:総得点を示すデータ
(B)ラウンド実行中における大入賞口への入球数カウンタ:ラウンドが終了することとなる条件(入球数)を充足したか否かを判定するためのカウンタ
(C)遊技状態に関するデータ:現在の遊技状態を示すデータ
尚、上記(A)~(C)と「設定値データ」とを複数格納し得る(異なるアドレスに格納する)よう構成してもよいし、いずれか1つのみ格納し得るよう構成してもよい。また、複数格納し得るよう構成する場合には、当該複数のデータのいずれもが、図154における(2)~(7)の領域よりも上位のアドレスに格納(格納するための領域を設ける)するよう構成することが好適である。そのように構成することにより、遊技者や遊技場に対して不利益を与えない遊技機を提供することができる。さらにまた、少なくとも(6)の領域よりも上位のアドレスであれば、設計上スタックポインタが示す最上位アドレスは「7FF8H」となっているが、想定しない不具合(予期しない電断など)が発生した場合に「7FF8H」よりも上位のアドレスをスタックポインタが示してしまう事態が生じる可能性があるが、遊技者や遊技場に対して不利益を与えない遊技機を提供することができる。
尚、前述した「設定値データ」を格納するための領域(図154に示す(1)の領域)には、バックアップ用電源によって電断時においても給電されることで設定値データが保持される。この「設定値データ」を保持するためのバックアップ用電源は、電源供給ユニットEや、電源供給ユニットEと主制御基板Mとの間に設けられた中継基板に設けることができる。「設定値データ」を保持するためのバックアップ用電源は、主制御基板Mや副制御基板S(サブメイン制御部SMとサブサブ制御部SS)や賞球払出制御基板KHなどのCPUを有する基板には搭載されていない。このように構成することで、設定値データが格納された制御基板を交換した際に必ず設定値データがクリアされることになり、制御基板の不正な交換を抑止することができる。無論、設定データを格納している領域のみを当該バックアップ用電源によりバックアップすることもできる。
ここで、設定値データを格納している領域と他の領域、或いは、設定値データを格納しているRAMと他のRAMのそれぞれを別々のバックアップ用電源によりバックアップすることも好適である。このように構成することで、重要な設定値データの記憶信頼度を向上させることができる。
(第15実施形態)
尚、上述した実施形態においては、確率変動遊技状態の終了条件として、大当りの当選によって終了する場合と、大当り終了後の主遊技図柄の変動回数によって終了する場合とを例示したが、本例に係る遊技機に適用可能な確率変動遊技状態の終了条件は、上述した構成には限定されない。そこで、上述した構成とは異なる確率変動遊技状態の終了条件を有する構成を、第15実施形態として、以下、本実施形態との相違点についてのみ詳述する。
はじめに、図155は、第15実施形態における、図24のステップ1400(1)、(2)のサブルーチンに係る、第1(第2)主遊技図柄表示処理のフローチャートである。本実施形態との相違点は、ステップ1448‐1(第15)~ステップ1448‐4(第15)であり、即ち、ステップ1406で保留消化を実行した後、ステップ1448‐1(第15)で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技確変フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1448‐1(第15)でYesの場合、ステップ1448‐2(第15)で、主制御基板MのCPUMCは、所定確率(例えば、1/50)で当選する確変転落抽選(確率変動遊技状態が終了するか否かの抽選)を実行する。次に、ステップ1448‐3(第15)で、主制御基板MのCPUMCは、確変転落抽選に当選したか否かを判定する。ステップ1448‐3(第15)でYesの場合、ステップ1448‐4(第15)で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技確変フラグをオフにし、ステップ1410‐1に移行する。尚、ステップ1448‐1(第15)又はステップ1448‐3(第15)でNoの場合にも、ステップ1410‐1に移行する。
以上のように構成することにより、第15実施形態に係る遊技機においては、本実施形態と同様に大当り終了後に確率変動遊技状態に移行した場合には、主遊技図柄の変動回数によって当該確率変動遊技状態が終了しないよう構成されている状況下、確率変動遊技状態にて実行される主遊技図柄の変動毎(当否抽選実行直前のタイミング)に確変転落抽選を実行し、当該確変転落抽選に当選した場合には、確率変動遊技状態が終了する(確率変動遊技状態から非確率変動遊技状態に移行する)よう構成することによって、遊技者はいつ確率変動遊技状態が終了するのかに注目し、確率変動遊技状態における主遊技図柄の図柄変動の興趣性を向上させることができる。
(第15実施形態からの変更例1)
尚、第15実施形態においては、確率変動遊技状態の終了条件として、確変転落抽選を実行可能に構成した遊技機を例示したが、確変転落抽選の態様は第15実施形態のものには限定されない。そこで、第15実施形態とは異なる確変転落抽選を実行可能な遊技機の構成を、第15実施形態からの変更例1として、以下、第15実施形態との変更点についてのみ詳述する。
はじめに、図156は、第15実施形態からの変更例1における、図24のステップ1400(1)、(2)のサブルーチンに係る、第1(第2)主遊技図柄表示処理のフローチャートである。第15実施形態との変更点は、ステップ1448‐5(第15変1)及びステップ1448‐6(第15変1)であり、即ち、ステップ1448‐1(第15)で主遊技確変フラグがオンであると判定した場合、ステップ1448‐5(第15変1)で、主制御基板MのCPUMCは、現在の設定値を確認する(第15実施形態においては、第6実施形態等で前述した設定値を有しており、設定1~設定3の3種類の設定値のいずれかが設定されている)。次に、ステップ1448‐6(第15変1)で、主制御基板MのCPUMCは、設定値に基づいた確率にて確変転落抽選を実行し、ステップ1448‐3(第15)に移行する。尚、第15実施形態からの変更例1においては、確変転落抽選の当選確率が設定値によって相違するよう構成されており、確変転落抽選の当選確率は、設定1:1/109、設定2:1/104、設定3:1/99となっている。
次に、図157は、主遊技側のテーブル構成図(主遊技テーブル1~主遊技テーブル3)である。第15実施形態からの変更点は、主遊技テーブル1である当否抽選用テーブルであり、第1主遊技側と第2主遊技側とのいずれにおいても、設定されている設定値によって大当り当選確率が相違し得るよう構成されている。具体的には、非確率変動遊技状態の当選確率は、設定1:200/65536、設定2:210/65536、設定3:220/65536のように設けられ、確率変動遊技状態の当選確率は、設定1:600/65536、設定2:630/65536、設定3:660/65536となるように設けられている。
以上のように構成することにより、第15実施形態からの変更例1に係るぱちんこ遊技機においては、確率変動遊技状態における大当り確率が設定値毎に相違し得るよう構成され、設定値が高い程(例えば、設定1よりも設定3の方が)確率変動遊技状態における大当り確率が高くなるよう構成されている。一方、確変転落抽選の当選率は設定値が高い程(例えば、設定1よりも設定3の方が)高くなっており、確変転落抽選の当選率が高い方が確率変動遊技状態が早く終了し易いため、設定値が高い程、確率変動遊技状態が早く終了し易く構成されている。このように構成することにより、設定3等の相対的に高い設定値に設定された遊技機において、確率変動遊技状態にて大当りに当選し易い分、確率変動遊技状態が早く終了し易くなり、遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難い公正な遊技機を構成することができる。
尚、確率変動遊技状態において大当りに当選できる期待値、換言すると、確率変動遊技状態が終了するまでに大当りに当選できる確率をすべての設定値で同一に構成してもよく、そのように構成する場合には、
設定1の確率変動遊技状態における大当り確率:1/A
設定2の確率変動遊技状態における大当り確率:1/B
設定3の確率変動遊技状態における大当り確率:1/C
設定1の確変転落抽選の当選確率:1/X
設定2の確変転落抽選の当選確率:1/Y
設定3の確変転落抽選の当選確率:1/Z
とした場合、
1-{1-(1/X-1)}A=1-{1-(1/Y-1)}B=1-{1-(1/Z-1)}C
上記のように構成することにより、確率変動遊技状態が終了するまでに大当りに当選できる確率がすべての設定値で同一となる。
(第15実施形態からの変更例2)
尚、第15実施形態からの変更例1においては、確変転落抽選の当選確率を設定値毎に相違し得るよう構成することにより、遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難い遊技機を構成したが、確変転落抽選を有していない遊技機においてもこのような構成を適用可能である。そこで、そのような構成を、第15実施形態からの変更例2として、以下、第15実施形態からの変更例1との変更点についてのみ詳述する。
はじめに、図158は、第15実施形態からの変更例2における、図28のステップ1650のサブルーチンに係る特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。まず、ステップ1698‐1(第15変2)で、主制御基板MのCPUMCは、現在の設定値を確認する。次に、ステップ1698‐2(第15変2)で、主制御基板MのCPUMCは、現在の設定値が設定1であるか否かを判定する。ステップ1698‐2(第15変2)でYesの場合、ステップ1698‐3(第15変2)で、主制御基板MのCPUMCは、確変回数カウンタMP51cに所定回数として109回をセットする。次に、ステップ1698‐4(第15変2)で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技確変フラグをオンにする。次に、ステップ1698‐5(第15変2)で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cに所定回数として確変回数カウンタMP51cにセットした回数と同一の109回をセットし、ステップ1698‐13(第15変2)に移行する。
また、ステップ1698‐2(第15変2)でNoの場合、ステップ1698‐6(第15変2)で、主制御基板MのCPUMCは、現在の設定値が設定2であるか否かを判定する。ステップ1698‐6(第15変2)でYesの場合、ステップ1698‐7(第15変2)で、主制御基板MのCPUMCは、確変回数カウンタMP51cに所定回数として104回をセットする。次に、ステップ1698‐8(第15変2)で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技確変フラグをオンにする。次に、ステップ1698‐9(第15変2)で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cに所定回数として確変回数カウンタMP51cにセットした回数と同一の104回をセットし、ステップ1698‐13(第15変2)に移行する。
また、ステップ1698‐6(第15変2)でNoの場合、換言すると、現在の設定値が設定3である場合、ステップ1698‐10(第15変2)で、主制御基板MのCPUMCは、確変回数カウンタMP51cに所定回数として99回をセットする。次に、ステップ1698‐11(第15変2)で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技確変フラグをオンにする。次に、ステップ1698‐12(第15変2)で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cに所定回数として確変回数カウンタMP51cにセットした回数と同一の99回をセットし、ステップ1698‐13(第15変2)に移行する。
次に、ステップ1698‐13(第15変2)で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグをオンにする。次に、ステップ1698‐14(第15変2)で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技時短フラグをオンにして次の処理(ステップ1601の処理)に移行する。このように、第15実施形態からの変更例2においては、確変回数及び時短回数が設定値毎に相違するよう構成されており、設定3が最も少ない回数であり設定1が最も多い回数となっている。即ち、設定値が高くなる程確変回数及び時短回数が少なくなるよう構成されている。
以上のように構成することにより、第15実施形態からの変更例2に係るぱちんこ遊技機においては、確率変動遊技状態における大当り確率が設定値毎に相違し得るよう構成され、設定値が高い程(例えば、設定1よりも設定3の方が)確率変動遊技状態における大当り確率が高くなるよう構成されている。一方、大当り終了後に付与される確変回数は設定値が高い程(例えば、設定1よりも設定3の方が)少なくなっており、設定値が高い程、確率変動遊技状態が早く終了し易く構成されている。このように構成することにより、設定3等の相対的に高い設定値に設定された場合には、確率変動遊技状態にて大当りに当選し易く確変回数が少なくなる一方、設定1等の相対的に低い設定値に設定された場合には、確率変動遊技状態にて大当りに当選し難く確変回数が多くなり、遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難い公正な遊技機を構成することができる。
尚、確率変動遊技状態において大当りに当選できる期待値、換言すると、確率変動遊技状態が終了するまでに大当りに当選できる確率をすべての設定値で同一に構成してもよく、そのように構成する場合には、
設定1の確率変動遊技状態における大当り確率:1/A
設定2の確率変動遊技状態における大当り確率:1/B
設定3の確率変動遊技状態における大当り確率:1/C
設定1の確変回数:X
設定2の確変回数:/Y
設定3の確変回数:/Z
とした場合、
1-{1-(1/X)}A=1-{1-(1/Y)}B=1-{1-(1/Z)}C
上記のように構成することにより、確率変動遊技状態が終了するまでに大当りに当選できる確率がすべての設定値で同一となる。
(第15実施形態からの変更例3)
尚、第15実施形態からの変更例2においては、大当り終了後に付与される確変回数が設定値毎に相違し得るよう構成することにより、遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難い遊技機を構成したが、このような構成は第15実施形態からの変更例2の構成のみには限定されない。そこで、そのような構成を、第15実施形態からの変更例3として、以下、第15実施形態からの変更例2との変更点についてのみ詳述する。
はじめに、図159は、第15実施形態からの変更例3における、図28のステップ1650のサブルーチンに係る特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。第15実施形態からの変更例2からの変更点は、ステップ1699‐1(第15変3)、ステップ1699‐2(第15変3)及びステップ1699‐3(第15)であり、即ち、ステップ1698‐1(第15変2)で現在の設定値を確認した後、ステップ1699‐1(第15変3)で、主制御基板MのCPUMCは、確変時短回数決定テーブル(設定値に基づいて大当り終了後に付与する確変回数及び時短回数を決定するためのテーブル)を参照し、現在の設定値に基づいて確変回数及び時短回数を決定する。次に、ステップ1699‐2(第15変3)で、主制御基板MのCPUMCは、確変回数カウンタMP51cに決定した確変回数をセットして、ステップ1698‐4(第15変2)に移行する。次に、ステップ1698‐4(第15変2)で主遊技確変フラグをオンにした後、ステップ1699‐3(第15変3)で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cに決定した時短回数をセットして、ステップ1698‐13(第15変2)に移行する。
ここで、同図右上段は確変時短回数決定テーブルである。本テーブルに示すように、第15実施形態からの変更例3においては、大当り終了後に付与される確変回数及び時短回数を設定値に基づいて決定するよう構成されており、確変回数及び時短回数は、100回、80回、60回の3種類の回数から抽選によって決定されるよう構成されている。また、設定値が高い程(例えば、設定1よりも設定3の方が設定値が高い)確変回数及び時短回数として少ない回数が決定され易いよう構成されている(例えば、設定1は確変回数及び時短回数として100回が400/1000で決定されることに対して、設定3は確変回数及び時短回数として100回が300/1000で決定される)。即ち、設定値が高い程、平均の確変回数及び平均の時短回数が少なくなるよう構成されている。尚、確変回数及び時短回数の選択候補の数や回数は変更しても問題ない。
以上のように構成することにより、第15実施形態からの変更例3に係るぱちんこ遊技機においては、確率変動遊技状態における大当り確率が設定値毎に相違し得るよう構成され、大当り終了後に付与される確変回数及び時短回数を複数種類の選択候補から決定するよう構成した。更に、設定値が高い程、大当り終了後に付与される確変回数及び時短回数として相対的に少ない回数となる選択候補が選択(決定)され易いよう構成することにより、設定3等の相対的に高い設定値に設定された場合には、確率変動遊技状態にて大当りに当選し易く確変回数が少なくなる一方、設定1等の相対的に低い設定値に設定された場合には、確率変動遊技状態にて大当りに当選し難く確変回数が多くなり、遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難い公正な遊技機を構成することができる。
(第15実施形態からの変更例4)
尚、第15実施形態からの変更例2及び第15実施形態からの変更例3においては、大当り終了後に付与される確変回数が設定値毎に相違し得るよう構成することにより、遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難い遊技機を構成したが、このような構成は第15実施形態からの変更例2及び第15実施形態からの変更例3の構成のみには限定されない。そこで、そのような構成を、第15実施形態からの変更例4として、以下、第15実施形態からの変更例3との変更点についてのみ詳述する。
はじめに、図160は、第15実施形態からの変更例4における、図28のステップ1650のサブルーチンに係る特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。第15実施形態からの変更例3からの変更点は、ステップ1699‐4(第15変4)であり、即ち、ステップ1698‐4(第15変2)で主遊技確変フラグをオンにした後、ステップ1699‐4(第15変4)で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cに所定回数(本例では、100回)をセットし、ステップ1698‐13(第15変2)に移行する。また、第15実施形態では、確変時短回数決定テーブルを参照して、大当り終了後に付与される確変回数と時短回数とを決定するよう構成していたが、第15実施形態からの変更例4においては、確変回数決定テーブルを参照して、大当り終了後に付与される確変回数のみを決定するよう構成している。尚、確変回数決定テーブルの内容は、前述した確変時短回数決定テーブルにおける確変回数に対応した内容と同一であるため説明は割愛する。
以上のように構成することにより、第15実施形態からの変更例4に係るぱちんこ遊技機においては、確率変動遊技状態における大当り確率が設定値毎に相違し得るよう構成され、大当り終了後に付与される時短回数を所定回数(100回)に固定し、大当り終了後に付与される確変回数を複数種類の選択候補から決定するよう構成した。また、大当り終了後に付与される時短回数である所定回数(100回)は決定され得る確変回数の最大値以上となる、換言すると、確率変動遊技状態の終了後においても時間短縮遊技状態が継続し得るよう構成した。このように構成することにより、設定3等の相対的に高い設定値に設定された場合には、確率変動遊技状態にて大当りに当選し易く確変回数が少なくなる一方、設定1等の相対的に低い設定値に設定された場合には、確率変動遊技状態にて大当りに当選し難く確変回数が多くなり、遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難い公正な遊技機を構成することができる。
尚、第15実施形態からの変更例4においては、大当り終了後に移行することとなる確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態と、確変回数分の図柄変動が終了した後に移行し得る非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態とで、背景演出等の演出態様が同様となるよう構成し、遊技者から見て、現在の遊技状態が確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態であるか非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態であるかが判別し難くなるよう構成してもよい。そのように構成することにより、大当り終了後に付与された確変回数が遊技者には認識し難いため、現在の設定値がいずれであるかが判別困難となり、遊技者にとって低利益な設定値に設定されていることを認識されて遊技を終了してしまう事態を防止することができる。また、時間短縮遊技状態が終了するまで(本例においては大当り終了後100回の図柄変動終了まで)、確率変動遊技状態がいつまで継続しているかに期待感を抱きながら遊技を進行することができ、より興趣性の高い遊技機を提供することができる。
尚、第15実施形態からの変更例4においては、非確率変動遊技状態での大当り確率と確率変動遊技状態での大当り確率とを設定値が相違した場合にも同一となるよう構成してもよく、そのように構成した場合に、設定値が高い程、確変回数が相対的に多い選択候補が決定され易い、換言すると、設定値が高い程、大当り終了後に付与される確変回数の平均値が多くなるよう構成することによって、高い設定値程遊技者にとって有利な遊技機を設計してもよい。
また、第15実施形態からの変更例3や第15実施形態からの変更例4にて詳述した、確変回数や時短回数を複数の選択候補から設定値に基づいて決定するよう構成された遊技機において、特定の設定値(例えば、設定3)に設定されている場合にのみ選択され得る確変回数又は時短回数を設けてもよい。一例としては、第15実施形態からの変更例4において、設定1及び設定2である場合には、大当り終了後に付与される時短回数は100回のみとなる一方、設定値3である場合には、大当り終了後に付与される時短回数として、100回と99回の2種類から選択される(例えば、「100回:99回=99:1」で選択される)よう構成してもよい。このように構成することで、大当り終了後99回の図柄変動実行後に時間短縮遊技状態が終了した場合に、遊技者は現在の設定値が相対的に高い設定値である設定3であることを認識することができ、遊技意欲を向上させることができる。
また、確変転落抽選の当選確率、確変回数、等を設定値毎に調整することによって、遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難い遊技機の構成を例示したが、上述した要素を組み合わせて調整することによって、遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難い遊技機を構成してもよい。具体的には、確率変動遊技状態における大当り当選確率と確変転落抽選の当選確率と大当り終了後に付与される確変回数とを適宜調整することによって、遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難い遊技機を構成してもよい。
(第16実施形態)
尚、第4実施形態においては、小当り実行中に大入賞口内の特定の領域(V入賞口)に遊技球が入球することによって、小当り終了後に大当りが実行される構成を例示したが、このような構成は第4実施形態のみには限定されない。そこで、第4実施形態とは異なる小当り実行中に大入賞口内の特定の領域(V入賞口)に遊技球が入球することによって、小当り終了後に大当りが実行される構成を、第16実施形態として、以下、第4実施形態から相違点についてのみ詳述する。
はじめに、図161は、第16実施形態における当否抽選用決定テーブル(主遊技テーブル1)及び図柄抽選用決定テーブル(主遊技テーブル2)である。第4実施形態との相違点は、主遊技テーブル1においては、第1主遊技側に小当りを設けていない点と、第2主遊技側の当否抽選を実行する際に設定値を参照することである。また、主遊技テーブル2における相違点は、第2主遊技側の小当り図柄が「7BK」のみとなった点である。同図に示すように、小当り当選確率は、設定1が「8200/65536」で最も低くなっており、設定3が「9200/65536」で最も高くなっている。
次に、図162は、第16実施形態における、図28におけるステップ1650(第16)のサブルーチンに係る、特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。まず、ステップ1682‐1で、主制御基板MのCPUMCは、V入賞口C22への入球を契機とした特別遊技終了後ではないか否かを判定する(第16実施形態においては、小当り遊技中にV入賞口C22へ遊技球が入球することを契機として、特別遊技が実行されるよう構成されている)。ステップ1682‐1でYesの場合、ステップ1682‐2で、主制御基板MのCPUMCは、停止図柄が時短大当り図柄(特別遊技の実行終了後に時間短縮遊技状態に移行する大当り図柄であり、本例では、4B・5A・5B・7A・7B)であるか否かを判定する。ステップ1682‐2でYesの場合、ステップ1682‐5に移行する。尚、ステップ1682‐1でNoの場合にも、ステップ1682‐5に移行する。
次に、ステップ1682‐5で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値に所定回数(本例では、2回)をセットする。次に、ステップ1682‐6及びステップ1682‐7で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグ及び補助遊技時短フラグをオンにし、次の処理{ステップ1700(第3)の処理}に移行する。尚、ステップ1682‐2でNoの場合、換言すると、停止図柄が時短大当り図柄である4Aの場合にも、次の処理{ステップ1700(第3)の処理}に移行する。尚、第16実施形態においては、第2主遊技側の保留上限数は4個となっており、大当り終了後に時間短縮遊技状態にて第2主遊技図柄の変動を実行できる回数は、時短回数である2回+第2主遊技側の保留上限数である4回=6回となっている。また、第2主遊技側の小当り当選確率は、8200/65536(設定1)~9200/65536(設定3)となっており、6回の図柄変動にて小当りに当選できるか否かという遊技性となっている。尚、第2主遊技側の小当り図柄は「7BK」のみとなっており、「7BK」に係る小当りは小当り実行中に第2大入賞口C20に遊技球を発射し続けることにより、V入賞口C22への入球が略確定的となり、且つ、「7BK」を契機とした大当り終了後には時間短縮遊技状態に移行するため、「大当り終了後の時間短縮遊技状態にて第2主遊技側の小当りに当選≒連荘」となるよう構成されている。
以上のように構成することにより、第16実施形態に係る遊技機においては、大当り終了後の時間短縮遊技状態にて第2主遊技側の小当りに当選することで連荘が継続する遊技機に構成し、設定値が高い程、第2主遊技側の小当りの当選率が高くなるよう構成することにより、設定値が高い程、遊技者に有利となる遊技機を設計することができる。
<<設定値によって相違させることができる要素>>
第16実施形態においては、設定値によって小当り当選確率が相違し得るよう構成したが、本例に係る遊技機は、以下の要素が設定値によって相違し得るよう構成してもよい。尚、以下に挙げる要素を1つのみ適用してもよいし、複数の要素を組み合わせて適用してもよい。
(1)大当り確率(大当り当選確率)
(2)小当り確率(小当り当選確率)
(3)補助遊技図柄の当選確率(普通電動役物が作動することとなる補助遊技停止図柄の選択確率)
(4)普通電動役物(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)の開放時間(1回の開放→閉鎖までの時間でもよいし、普通電動役物が作動することとなる補助遊技図柄が1回した場合の普通電動役物の開放時間の合計でもよい)
(5)大当り図柄の選択態様(大当り図柄を決定するテーブルの内容、乱数振分)
(6)小当り図柄の選択態様(小当り図柄を決定するテーブルの内容、乱数振分)
(7)大当り実行時のラウンド数(1の大当りにおけるラウンド数でもよいし、すべての大当りに対するラウンド数の平均値でもよい)
(8)所定の入賞口の賞球数
(9)確変回数
(10)時短回数
(11)確変転落抽選の当選確率
また、前述したように、設定値を複数有する遊技機として構成した場合においては、遊技機前面に設定値表示装置を設ける、主制御基板Mにて制御する表示装置に設定値を表示可能に構成する等として、現在の設定値を遊技者が確認できるよう構成してもよい。そのように構成し、遊技場の管理者が設定値を告知することにより、遊技場毎に異なるスペックを遊技者が選択して遊技することができると共に、遊技場の運営に幅を持たせることができる。尚、遊技者が設定値を確認できる構成として、副制御基板Sにて制御する表示装置(例えば、演出表示装置SG)にて設定値を表示可能に構成してもよい。
尚、本例に係る遊技機に設定値によって相違し得る要素を設けた場合において、例えば、設定値として設定1、設定2、設定3の3つの設定値を有しており、設定値によって大当り確率が相違し得るよう構成した場合において、設定値によって相違しない要素においても、設定値毎に夫々同一の内容となるテーブルを有するよう構成してもよい。具体例としては、
(1)大当り図柄の抽選テーブル(例えば、主遊技テーブル2における大当り時に参照するテーブル)として同一の内容の設定1用のテーブルと設定2用のテーブルと設定3用のテーブルとの3つを有するよう構成する。
(2)小当り図柄の抽選テーブル(例えば、主遊技テーブル2における小当り時に参照するテーブル)として同一の内容の設定1用のテーブルと設定2用のテーブルと設定3用のテーブルとの3つを有するよう構成する。
(3)同一の遊技状態且つ同一の当否抽選結果である変動時間決定用の抽選テーブル(例えば、時間短縮遊技状態且つ大当り時に参照する変動態様決定用抽選テーブル)として同一の内容の設定1用のテーブルと設定2用のテーブルと設定3用のテーブルとの3つを有するよう構成する。
上記のように構成してもよい。また、遊技機におけるいずれかの要素が設定値によって相違し得る構成として、一部の設定値同士では同一であり他の一部の設定値同士では相違するように構成した場合にも、すべての設定値にて夫々テーブルを有するよう構成してもよい。一例としては、非確率変動遊技状態における大当り確率が、「設定1:1/300、設定2:1/300、設定3:1/290」であるよう設計した遊技機においても、設定1用の非確率変動遊技状態における当否抽選テーブルと、設定2用の非確率変動遊技状態における当否抽選テーブルと、設定3用の非確率変動遊技状態における当否抽選テーブルと、の3つのテーブルを有するよう構成してもよい。そのように構成することにより、遊技機の設計値を調整する際等において、設定値が相違してもテーブルの内容が同一である設計から、設定値が相違するとテーブルの内容が相違し得る設計に変更する際にも、複雑な処理を構成し直す必要がなく簡便に設計することができることとなる。
(第16実施形態の変形例)
第16実施形態においては、設定値に応じて多様な値を変更する遊技機を例示したが、類似する遊技形態において、設定値に応じて大当りの確率のみを変更することでも大当り確率や小当り確率の設定条件によって、従来と異なる遊技性を創出することができる。そこで、第16実施形態の変形例として、各置数の設定条件並びに遊技の流れの概要を図187~189を用いて説明する。
ここで、図187は、第16実施形態の変形例における遊技盤面図、図188は、第16実施形態の変形例における設定値毎の当り置数を示す説明図、図189は、第16実施形態の変形例における遊技機の流れを示す説明図である。なお、図187においては、第4実施形態或いは第16実施形態と同機能の構成については同一符号を用い、詳細な説明は省略する。
図187に示すように第16実施形態の変形例では、第1主遊技始動口A10が、センター飾りD38の内部に形成されており、第4実施形態等に比べて第1主遊技始動口A10へ打球が流入し難い構成となっている。また、第4実施形態と異なり、第2主遊技始動口B10は、第2主遊技始動口電動役物B11d(第4実施形態参照)が作動して始動口の入口が拡大しない限り入賞しない構造となっている。更に、第4実施形態で内部に特定領域を備えた第2大入賞口と同様の構造を有する1つの大入賞口を用いて大当り遊技、小当り遊技を実現するように構成されている。
また、第16実施形態の変形例では、図188に示すように、設定値を変更可能な設定機能を備えているものの、特別図柄の当り確率を変動する確率変動機能は搭載されておらず、また、特別図柄が大当りする確率については、第16実施形態と比較して極めて高い確率が設定されている。具体的には、図188のように、第1主遊技及び第2主遊技の抽選においては、当否乱数の範囲(取得範囲)が1~5に設定され、大当りとなる置数(値)は、設定1の場合には、「1」、設定2の場合には「1」「2」、設定3の場合には「1」「2」「3」に設定されている。また、遊技機として小当りが設けられているものの、第1主遊技側には小当りの置数を設けておらず、第2主遊技側にのみ小当りの置数として設定値に関わらず「4」「5」が設けられている。尚、第1主遊技側の当否抽選が実行され、「4」又は「5」が当否乱数として取得された場合には、(すべての設定において)当否抽選結果はハズレとなる。また、設定1において第2主遊技側の当否抽選が実行され、「2」又は「3」が当否乱数として取得された場合、及び、設定2において第2主遊技側の当否抽選が実行され、「3」が当否乱数として取得された場合には、当否抽選結果はハズレとなる。
このように、第16実施形態の変形例においては、遊技状態に応じて大当り確率が変更されないものの、設定値毎の大当り確率が設定1:1/5、設定2:2/5、設定3:3/5となっており、第2主遊技側のみに設けられた小当りの確率が2/5に設定されている。
第16実施形態の変形例では、上述のように構成された遊技盤、並びに当り確率の下で遊技が実行されるのであるが、以下では、遊技進行の流れについて、図189を用いて詳細に説明する。通常遊技状態(例えば、非時間短縮遊技状態)のもと、第1に、遊技者は、センター飾りD38の遊技球の流入口を狙い打球の強度を調整する(図189の「イ」)。そしてセンター飾りD38(センター役物)に流入した遊技球が第1主遊技始動口A10に入賞すると(図189の「ロ」)、第1主遊技図柄の当否抽選が行われ、当該第1主遊技図柄の抽選結果に関連する演出並びに装飾図柄が、演出表示装置SGの表示領域(装飾図柄表示領域SG11等)に表示され、当否抽選の結果に対応した装飾図柄が停止表示するように制御される。
前述した第1主遊技図柄の当否抽選の結果、大当りとなり第1主遊技図柄(及び装飾図柄)が当り態様で停止表示されると(図189の「ハ」)、大入賞口(第2大入賞口C20)が開放することで遊技者に利益を付与する大当り遊技が行われる(図189の「ニ」)。ここで、第16実施形態の変形例では、第1主遊技図柄(及び装飾図柄)が当り態様で停止表示された場合に行われる大当り遊技の終了後は無条件で(大当り図柄の種類や、大当り前の遊技状態に拘らず)第2主遊技始動口電動役物B11dが作動して始動口の入口が拡大する可能性が極めて高くなる電サポ遊技(時短遊技、時間短縮遊技状態)に移行する。なお、電サポ遊技(時短遊技)は、主遊技図柄(第1主遊技図柄、第2主遊技図柄)が100回変動するか大当り遊技が発生するまで少なくとも継続するようになっている。
電サポ遊技状態において補助遊技始動口H10(普通図柄作動ゲート)を遊技球が通過すると普通図柄の変動が行われ、普通図柄が当り態様で停止すると、第2主遊技始動口電動役物B11dが作動して始動口の入口が拡大する(図189の「ホ」・「ヘ」)。ここで第2主遊技始動口電動役物B11dが作動して始動口の入口が拡大しているときに第2主遊技始動口B10に打球が入賞すると(図189の「ト」)、第2主遊技図柄の当否抽選が行われ、当該第2主遊技図柄の抽選結果に関連する演出並びに装飾図柄が、演出表示装置SGの表示領域(装飾図柄表示領域SG11等)に表示され、当否抽選の結果に対応した装飾図柄が停止表示するように制御される。
前述した第2主遊技図柄の当否抽選の結果、大当りとなり第2主遊技図柄(及び装飾図柄)が当り態様で停止表示されると(図189の「チ」下段)、大入賞口(第2大入賞口C20)が開放することで遊技者に利益を付与する大当り遊技が行われる(図189の「ヌ」下段)。ここで、第16実施形態の変形例では、第2主遊技図柄(及び装飾図柄)が当り態様で停止表示された場合に行われる大当り遊技の終了後は無条件で(大当り図柄の種類や、大当り前の遊技状態に拘らず)第2主遊技始動口電動役物B11dが作動して始動口の入口が拡大する可能性が極めて低いか、ゼロとなる通常遊技状態(非時間短縮遊技状態)に移行する。
一方、第2主遊技図柄の当否抽選の結果、小当りとなり第2主遊技図柄(及び装飾図柄)が当り態様で停止表示されると(図189の「チ」)、大入賞口(第2大入賞口C20)が所定時間開放可能な小当り遊技が行われ、小当り遊技中に大入賞口(第2大入賞口C20)内の特定領域C22へ打球が流入すると大当り遊技が行われる(図189の「ヌ」)。ここで、第16実施形態の変形例では、第2主遊技図柄(及び装飾図柄)が小当り態様で停止表示され、小当り遊技中に特定領域C22に遊技球が流入したことに基づいて行われる大当り遊技の終了後は無条件で(小当り図柄の種類や、小当り前・小当り中の遊技状態に拘らず)第2主遊技始動口電動役物B11dが作動して始動口の入口が拡大する可能性が極めて高くなる電サポ遊技(時短遊技)に移行する。なお、第2主遊技図柄の当否抽選の結果、ハズレとなり第2主遊技図柄(及び装飾図柄)がハズレ態様で停止表示された場合(図189の「チ」上段)には、電サポ遊技の残回数を1減算する。
このように構成された第16実施形態の変形例においては、大当り確率が比較的高確率に設定されている一方、その割合は設定により大きく異なっている。このため、通常遊技状態においては設定値が1の場合は大当りとなる確率が1/5と他の設定に比べて低くなっている一方、第1主遊技に基づいて大当りが発生した後は、電サポ遊技の実質的な終了条件である第2主遊技に基づいて大当りが発生する(電サポ遊技の回数が100回に対して、第2主遊技側の大当り確率が1/5であるため、ハズレが100回連続することは発生し難く、第2主遊技側の大当り図柄の停止表示に係る大当り終了後に非時間短縮遊技状態に移行することで、時間短縮遊技状態が終了するよう構成されている)割合も1/5と低く、第2主遊技の第2主遊技図柄が小当り態様となることに基づいて大当りが発生する割合が2/5と高めに設定されている。このため、第2主遊技の第2主遊技図柄が大当り態様となることに基づいて大当りが発生するよりも、第2主遊技の第2主遊技図柄が小当り態様となることに基づいて大当りが発生する割合が高くなっていることにより、設定1の場合には、電サポ遊技の継続率が高くなる(本例においては、小当りによっては時間短縮遊技状態が終了しないため)。具体的には、大当り図柄の停止表示に係る大当り確率:1/5、小当り確率2/5であるため、設定1における電サポ遊技の継続率は、(2/5)/(2/5+1/5)=2/3となっている。
また、通常遊技状態においては設定値が3の場合は大当りとなる確率が3/5と他の設定に比べて高くなっている一方、第1主遊技に基づいて大当りが発生した後は、電サポ遊技の実質的な終了条件である第2主遊技に基づいて大当りが発生する割合も3/5と高く、第2主遊技の第2主遊技図柄が小当り態様となることに基づいて大当りが発生する割合が2/5に設定されている。このため、第2主遊技の第2主遊技図柄が大当り態様となることに基づいて大当りが発生するよりも、第2主遊技の第2主遊技図柄が小当り態様となることに基づいて大当りが発生する割合が低くなっていることにより、設定3の場合には、設定1よりも電サポ遊技の継続率が低くなる。具体的には、大当り図柄の停止表示に係る大当り確率:3/5、小当り確率2/5であるため、設定1における電サポ遊技の継続率は、(2/5)/(2/5+3/5)=2/5となっている。
このように、第16実施形態の変形例においては、遊技状態に関わらず大当り確率が一定でありながら、通常遊技中に実質的に大当りが発生する確率は設定1が最も低く、設定3が最も高く設定されているものの、電サポ遊技に移行後の継続率は、設定1が最も高く、設定3が最も低く設定されることになる。すなわち、大当り確率という1つのパラメータのみを設定値により変化させるだけで、他のパラメータを変化させることなく、設定毎に遊技性が異なる遊技機を提供することができるのである。
なお、第16実施形態の変形例のように大当り確率を極めて高く設定しなくても、多様な遊技機を提供することができる。以下では第16実施形態の変形例の別形態について、図190を用いて説明する。第16実施形態の変形例の別形態では、図190に示すように、第1主遊技及び第2主遊技の抽選においては、当否乱数の範囲が0~999に設定され、大当りとなる置数(値)は、設定1の場合には、「1」~「10」、設定2の場合には「1」~「12」、設定3の場合には「1」~「14」に設定されている。また、遊技機として小当りが設けられているものの、第1主遊技側には小当りの置数を設けておらず、第2主遊技側にのみ小当りの置数として設定値に関わらず「800」~「999」が設定されている。
このように、第16実施形態の変形例と同様に遊技状態に応じて大当り確率が変更されないものの、設定値毎の大当り確率は、設定1:10/1000、設定2:12/1000、設定3:14/1000となっており、第2主遊技側のみに設けられた小当りの確率が20/1000に設定されており、所謂アマデジと称される遊技機の大当り確率に近似した値となっている。
一方、本態様においても第1主遊技図柄(及び装飾図柄)が当り態様で停止表示された場合に行われる大当り遊技の終了後は無条件で第2主遊技始動口電動役物B11dが作動して始動口の入口が拡大する可能性が極めて高くなる電サポ遊技(時短遊技)に移行する点では共通するものの、第16実施形態の変形例と異なり、電サポ遊技(時短遊技)の終了条件である主遊技図柄(第1主遊技図柄、第2主遊技図柄)の変動回数が第1主遊技図柄の当り図柄態様(図柄a~e)によって異なるようになっている。具体的には、図柄aが表示された場合には主遊技図柄(第1主遊技図柄、第2主遊技図柄)の変動回数が20回、図柄bが表示された場合には40回、図柄cが表示された場合には60回、図柄dが表示された場合には80回、図柄eが表示された場合には100回に設定されている。
上記の前提で、電サポ遊技状態において第2主遊技始動口B10に打球が入賞すると第16実施形態の変形例と同様に第2主遊技図柄の当否抽選が行われ、当該第2主遊技図柄の抽選結果に関連する演出並びに装飾図柄が、演出表示装置SGの表示領域(装飾図柄表示領域SG11等)に表示され、当否抽選の結果に対応した装飾図柄が停止表示するように制御される。
ここで、第2主遊技図柄の当否抽選の結果、大当りとなり第2主遊技図柄(及び装飾図柄)が当り態様で停止表示された場合に行われる大当り遊技の終了後は第16実施形態の変形例と同様に、無条件で第2主遊技始動口電動役物B11dが作動して始動口の入口が拡大する可能性が極めて低いか、ゼロとなる通常遊技状態に移行する。
一方、第2主遊技図柄の当否抽選の結果、小当りとなり第2主遊技図柄(及び装飾図柄)が当り態様で停止表示されると、大入賞口(第2大入賞口C20)が所定時間開放する小当り遊技が行われ、小当り遊技中に大入賞口(第2大入賞口C20)内の特定領域C22へ打球が流入すると大当り遊技が行われる。ここで、小当り遊技中に特定領域C22に打球が流入する割合が本態様では第16実施形態の変形例よりも低く(第16実施形態の変形例は略100%に対して本態様では20%)構成されており、小当り態様が表示された場合に大当り遊技が実行される確率は設定1で約1/20に設定されている。なお、本態様においても第2主遊技図柄(及び装飾図柄)が小当り態様で停止表示され、小当り遊技中に特定領域C22に遊技球が流入したことに基づいて行われる大当り遊技の終了後は無条件で第2主遊技始動口電動役物B11dが作動して始動口の入口が拡大する可能性が極めて高くなる電サポ遊技(時短遊技)に移行する。
但し、本態様においては第1主遊技図柄(及び装飾図柄)が当り態様で停止表示された場合に行われる大当り遊技の終了後と同様に、電サポ遊技(時短遊技)の終了条件である主遊技図柄(第1主遊技図柄、第2主遊技図柄)の変動回数が第2主遊技図柄の当り図柄態様(図柄f~j)によって異なるようになっている。具体的には、図柄fが表示された場合には主遊技図柄(第1主遊技図柄、第2主遊技図柄)の変動回数が20回、図柄gが表示された場合には40回、図柄hが表示された場合には60回、図柄iが表示された場合には80回、図柄jが表示された場合には100回に設定されている。
このように構成された本態様(第16実施形態の変形例の別態様)においては、電サポ遊技の終了条件が、主遊技図柄の当否抽選の結果が大当りとなったことに基づいて実行される大当り遊技の発生に加え、実際に達成し得る程度の回数が設定された主遊技図柄の変動、という複数のパラメータにより決定されるようになっている。更に、主遊技図柄の変動回数に基づく電サポ遊技の終了条件は、小当り図柄の種類により複数種類の異なる回数が設定されている。このため、第16実施形態の変形例と同様に、設定値により異なる遊技性を実現できるだけでなく、電サポ遊技の継続条件が多様となるため、他の実施形態により例示した電サポ遊技状態の終了又は継続条件の示唆演出と相まって斬新な遊技機を提供することができるのである。
(第17実施形態)
尚、第6実施形態においては、設定値を複数有しており、当該複数の設定値から任意の設定値を設定可能な構成を例示したが、設定値を設定可能な構成は第6実施形態の構成には限定されない。そこで、第6実施形態とは異なる設定値に関する構成(設定変更に関する処理等)を、第17実施形態として、以下、第6実施形態から相違点についてのみ詳述する。
はじめに、図163は、第17実施形態における、主制御部(主制御基板Mと称することがある)及び副制御部(副制御基板Sと称することがある)に係る機能ブロック図である。第17実施形態における主制御部には、CPUMCと信号の送受信が可能な設定変更装置が設けられている。本例において、設定変更装置は、オン・オフを検出可能であり、設定変更モードや設定確認モード(設定表示モードと称することがある)への移行を可能にする設定キースイッチと、設定値を変更する際に設定値の選択候補の変更を可能にする設定変更ボタンと、設定されている設定値や、設定値の選択候補を表示可能な設定値表示器とから構成されている。
また、第17実施形態に係るぱちんこ遊技機は、主制御部(主制御基板M内)のCPUMCに、設定変更装置の設定キースイッチのオン・オフに対応する設定キースイッチ信号と設定変更ボタンが操作されたことを示す設定変更ボタン信号とが入力可能に構成されており、主制御部(主制御基板M内)のCPUMCから出力される設定値に係る情報を表示するための設定表示出力(LED駆動信号とも称することがある)が設定変更装置に入力可能に構成されている。また、前述したように、主制御部(主制御基板M内)のCPUMCからサブメイン制御部SMのCPUSCに、前述した表示指示関連情報と払出動作関連情報とを送信可能に構成されている。
次に、前述した他の実施形態と同様に、第17実施形態に係るぱちんこ遊技機の副制御部には、演出関連の統括的な制御を行うサブメイン制御部SMと、主に演出表示装置SG等による画像制御処理を行うサブサブ制御部SSと、電源が供給されるか否かに関わらず現在時間を計時可能なRTC(リアルタイムクロック)等が設けられている。また、第17実施形態におけるサブメイン制御部SMは、主制御部(主制御基板M等)から受信したコマンドを解析するためのコマンド解析部、異常情報等の各種情報を管理(記憶)する情報管理部、演出を制御するための演出制御部、前述したRTC(リアルタイムクロック)により計時されている現在時刻の把握やRTCの制御を行うための計時制御部が設けられている。また、他の実施形態と同様に、サブサブ制御部SSとサブメイン制御部SMとは表示制御関連情報(例えば演出パターンコマンドや、表示要求コマンド、アクノリッジ情報等)を互いに送受信可能に構成されており、RTCからサブメイン制御部SMには現在時刻情報等が送信可能であり、サブメイン制御部SMからRTCには、RTCの現在時刻情報を調整する(現在時刻情報と実際の現在時刻とに誤差が生じた場合等に調整する)ための信号等を送信可能に構成されている。
第17実施形態における演出制御部は、詳細は後述するが、計時制御部により把握される現在時刻情報(現在の時刻に関する情報)に基づいた演出を制御可能なRTC演出制御部と、現在時刻情報を使用しない演出を制御可能な通常演出制御部とを更に有している。また計時制御部は、RTC(リアルタイムクロック)の制御を行いRTCからの時刻情報を抽出可能なRTC制御部と、電源投入時や所定の計測始期からの経過時間を計測するタイマ(例えば、電源投入後からの経過時間を計測するための電源投入タイマや、最後の大当り終了からの経過時間を計測するためのタイマ、遊技者の発射操作の終了からの経過時間を計測するためのタイマ等)からなる計時部とを更に有し、RTC制御部と計時部の情報により所謂RTC演出の実行有無や演出内容を決定するための時間情報の計時制御を行う。また、情報管理部は、設定値に関する情報を管理するための設定情報管理部と、賞球に関するエラーや不正検出等の遊技機の異常・不正に関する情報を管理するための異常情報管理部と、ガラス扉D18や前枠D14等の開閉可能な部材が開放された旨を管理するための開放情報管理部と、これらの情報の発生時刻を抽出し、或いは時刻情報の演算を実行するための時間演算部と、を更に有している。
次に、第17実施形態における、主制御基板Mが行う処理について、第6実施形態における図124(a)に加え、図164~図166を用いて第17実施形態特有の処理について説明する。ここで、図164は、主制御基板側のメイン処理(図124(a)で示した第6実施形態の主制御基板側のメイン処理)において実行される設定変更処理(ステップ1003)の流れを示したフローチャートである。なお、第17実施形態における主制御基板側のメイン処理のうち、他の処理については第6実施形態と略同一のため説明を省略する。
また、第17実施形態においても、電源が投入されると、主制御基板側のメイン処理は、第6実施形態と同様に図124(a)のステップ1001により設定キースイッチがオフか否か(設定変更等のモードに移行すべきか否か)を判定し、設定キースイッチがオフでない(設定キースイッチがオンであり設定変更等のモードに移行すべき)と判定した場合に、図124(a)のステップ1003に対応する第17実施形態の設定変更処理(図164のサブルーチン)を実行する。
図164のステップ1003‐14で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板M内の設定値保存領域のRAMチェック処理を実行する。次に、ステップ1003‐15で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ1003‐14の処理結果を参照して、設定値情報が正常(本例では、1~6)であるか否かを判定する。ステップ1003‐15でYesの場合、ステップ1003‐18に移行する。他方、ステップ1003‐15でNoの場合、ステップ1003‐16で、主制御基板MのCPUMCは、設定値情報が異常であると判定したため、設定値情報にデフォルト値(本例では、最も大当り確率の低い設定値である1)をセットし、ステップ1003‐17で、設定値強制設定情報(設定値情報が異常であったため、設定値情報をデフォルト値に設定した旨の情報)を副制御基板S側に送信する処理を実行した後、ステップ1003‐18に移行する。
このように、設定値情報が異常であった場合に遊技者にとって最も不利な設定値である1を設定値情報にセットすることにより、遊技場の管理者が意図しない設定値(例えば、遊技者に最も有利な設定値である6)がセットされてしまうことにより遊技場側が意図しない不利益を被ることを防止することができる。また強制的に設定値をデフォルト値に変更した旨を、副制御基板Sを介して演出表示装置、遊技効果ランプ、スピーカ等により明示することができる。尚、本例では、設定1に対応する設定値情報=1、設定2に対応する設定値情報=2、のように構成しているが、設定する設定値と設定値情報とが同一の値でなくてもよく、例えば、設定1に対応する設定値情報=0、設定2に対応する設定値情報=1、設定3に対応する設定値情報=2、設定4に対応する設定値情報=3、設定5に対応する設定値情報=4、設定6に対応する設定値情報=5、のように、実際の設定値よりも設定値情報の方が1少ない値となるよう管理してもよく、そのように構成することにより、設定値情報にデフォルト値をセットする場合等の、RAMの初期化を実行し設定値情報が「0」となったときに「1」に戻す補正処理が不要となり、処理時間を短縮することや処理の容量を削減することが可能となる。なお、異常時において、遊技者と遊技店の利益バランスを考慮するのであれば、デフォルト値として中間値である「3」や「4」を設定することも好適である。
次に、ステップ1003‐18で、主制御基板MのCPUMCは、設定変更装置(設定値表示装置)に設定値情報(設定値)に対応するLED駆動信号を出力することにより設定値表示装置に設定値を表示する。次に、ステップ1003‐19で、主制御基板MのCPUMCは、設定値情報変更操作(設定値情報が変更されることとなる操作であり、例えば、設定変更ボタンの操作)があったか否かを判定する。尚、本例に適用可能な設定値情報変更操作については後述することとする。ステップ1003-19でYesの場合、ステップ1003‐20で、主制御基板MのCPUMCは、現在の設定値情報に1を加算する。次に、ステップ1003‐21で、主制御基板MのCPUMCは、設定値情報は上限値(本例では、6)を超過したか否かを判定する。ステップ1003‐21でYesの場合、ステップ1003‐22で、主制御基板MのCPUMCは、現在の設定値情報として1をセットし、ステップ1003‐23に移行する。即ち、本例においては、設定値情報変更操作が実行される毎、一例としては設定変更ボタンが操作される毎、設定値情報が、「1→2→3→4→5→6→1→2・・・」のように変更されていくよう構成されている。尚、ステップ1003‐19又はステップ1003‐21でNoの場合にも、ステップ1003‐23に移行する。
次に、ステップ1003‐23で、主制御基板MのCPUMCは、設定変更(設定変更モード)が完了したか否かを判定する。尚、設定変更モードが終了したと判定する一例としては、設定キースイッチがオン→オフとなる等が例示できる。尚、本例に適用可能な設定変更モード終了操作については後述することとする。ステップ1003‐23でNoの場合には、設定変更が完了するまでステップ1003‐18以降の処理を繰り返し実行することとなる。他方、ステップ1003‐23でYesの場合には、ステップ1003‐24で、主制御基板MのCPUMCは、設定値表示装置に表示されている設定値表示を消去し、次の処理(ステップ1004の処理)に移行する。尚、設定変更処理を実行している状況(特に、ステップ1003‐14~ステップ1003‐23の処理を実行している状況)を、設定変更モード、設定変更モード中と称することがある。ここで、第17実施形態においては、設定変更モードの終了条件を「設定変更完了」としているため、当該条件を満足しない限り設定変更モードに半永久的に滞在し、本来の遊技処理が実行されないこととなる。このため、通常の設定変更に要する時間を大幅に経過したにも拘わらず設定変更モードに滞在し続けた場合(例えば5分間)等、操作時間に関連する所定期間を経過した際にその旨を報知するように報知手段を制御する処理や、報知するためのコマンドを副制御基板に送信するような処理を設けてもよい。
次に、第17実施形態におけるタイマ割り込み時処理の流れを図165、図166を用いて説明する。ここで、図165は、第17実施形態におけるタイマ割り込み処理の全体を示したフローチャートである。タイマ割り込み時処理における第6実施形態との主な相違点は、タイマ割り込み時処理の冒頭にステップ3800(第17)の処理を実行する点にあり、主制御基板MのCPUMCは、定時割り込みタイミングに到達した場合に発生する割り込み要求に基づいて、同図(b)の処理を実行し、ステップ3700(第17)で、後述する入力判定処理を実行し、ステップ1000‐1に移行する。なお、この冒頭の入力判定処理以外の処理については第6実施形態をはじめとする他の実施形態と同一のため説明を省略する。
次に、第17実施形態のタイマ割り込み時処理で行われるステップ3800(第17)の入力判定処理について、図166を用いて詳細に説明する。ここで、図166は、第17実施形態における、図164のステップ3800(第17)のサブルーチンに係る入力判定処理のフローチャートである。まず、ステップ3802で、主制御基板MのCPUMCは、本処理より前に賞球払出制御基板KH側から受信し、適宜記憶領域に記憶されている入力情報をリード(コマンド解析)する。次に、ステップ3804で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ3802でリードした入力情報に基づいて賞球過剰払出異常(本来払い出される遊技球を超過する遊技球が払い出されたと判定した場合に発生するエラーであり、過剰払出エラーと称することがある)が発生していないか否かを判定する。ステップ3804でYesの場合(賞球過剰払出異常でない場合)、ステップ3806で、過剰払出なし情報(賞球過剰払出異常が発生していない旨の情報)をセットし、ステップ3810に移行する。他方、ステップ3804でNoの場合(賞球過剰払出異常が発生している場合)、ステップ3808で、主制御基板MのCPUMCは、過剰払出異常情報(賞球過剰払出異常が発生している旨の情報)をセットし、ステップ3810に移行する。
次に、ステップ3810で、主制御基板MのCPUMCは、賞球装置異常(賞球装置の駆動異常であり、賞球装置エラーと称することがある)が発生していないか否かを判定する。ステップ3810でYesの場合(賞球装置異常でない場合)、ステップ3812で、主制御基板MのCPUMCは、賞球装置正常情報(賞球装置異常が発生していない旨の情報)をセットし、ステップ3816に移行する。他方、ステップ3810でNoの場合(賞球装置異常が発生している場合)、ステップ3814で、主制御基板MのCPUMCは、賞球装置の異常情報(賞球装置異常が発生している旨の情報)をセットし、ステップ3816に移行する。次に、ステップ3816で、主制御基板MのCPUMCは、球切れ異常(賞球装置の異常ではないが、本来払い出される遊技球を払い出すことができていないと判定した場合に発生するエラー)が発生していないか否かを判定する、ステップ3816でYesの場合(球切れ異常でない場合)、ステップ3818で、球供給情報(球切れ異常が発生していない旨の情報、非球切れ状態である旨の情報)をセットし、ステップ3822に移行する。他方、ステップ3818でNoの場合(球切れ異常が発生している場合)ステップ3820で、主制御基板MのCPUMCは、球切れ情報(球切れ異常が発生している旨の情報)をセットし、ステップ3822に移行する。
次に、ステップ3822で、主制御基板MのCPUMCは、球皿満タン(下球皿D22に遊技球が大量に貯留されたことにより、球皿満タンを検知するセンサが遊技球を検出した場合に発生するエラーであり、受皿満タンエラーと称することがある)ではないか否かを判定する。ステップ3822でYesの場合(球皿満タンでない場合)、ステップ3824で、球皿非満タン情報(球皿満タンが発生していない旨の情報)をセットし、ステップ3828に移行する。他方、ステップ3822でNoの場合(受皿満タンエラーが発生している場合)、ステップ3826で、主制御基板MのCPUMCは、球皿満タン情報(球皿満タンが発生している旨の情報)をセットし、ステップ3828に移行する。次に、ステップ3828で、主制御基板MのCPUMCは、枠開放(前枠D14が開放)していないか否かを判定する。ステップ3828でYesの場合(前枠D14が開放していない場合)、ステップ3830で、主制御基板MのCPUMCは、前枠閉鎖情報(前枠D14が閉鎖している旨の情報)をセットし、ステップ3834に移行する。他方、ステップ3828でNoの場合(前枠D14が開放している場合)、ステップ3832で、主制御基板MのCPUMCは、前枠開放情報(前枠D14が開放している旨の情報)をセットし、ステップ3834に移行する。
次に、ステップ3834で、主制御基板MのCPUMCは、ガラス扉D18が開放していないか否かを判定する。ステップ3834でYesの場合(ガラス扉D18が開放していない場合)、ステップ3836で、主制御基板MのCPUMCは、ガラス扉閉鎖情報(ガラス扉D18が閉鎖している旨の情報)をセットし、ステップ3840に移行する。他方、ステップ3834でNoの場合(ガラス扉D18が開放している場合)、ステップ3838で、主制御基板MのCPUMCは、ガラス扉開放情報(ガラス扉D18が開放している旨の情報)をセットし、ステップ3840に移行する。次に、ステップ3840で、主制御基板MのCPUMCは、設定変更装置からの入力情報(設定キースイッチのオン信号又はオフ信号)をリードする。次に、ステップ3842で、主制御基板MのCPUMCは、設定キーがオフ、換言すると、設定キースイッチがオフであるか否かを判定する。ステップ3842でYesの場合(設定キースイッチがオフである場合)、ステップ3844で、主制御基板MのCPUMCは、設定キーオフ情報(設定キースイッチがオフである旨の情報)をセットし、次の処理(ステップ1000‐1の処理)に移行する。尚、ステップ3842の設定キースイッチの判定処理の後に、当該判定処理の前に行った設定キースイッチの判定処理における設定キースイッチの状態(オン・オフ)を判断してもよく、このような処理を行うことにより、「設定キースイッチがオンからオフになったのか」、「設定キースイッチが継続してオフなのか」を判定することにより、後述する設定変更モードや設定表示モードから復帰したのか、そもそも設定変更モードや設定表示モードに移行していないのか、を判断することができる。また、このように構成した場合には、ステップ3844にてセットする情報としては、設定キースイッチがオフになる前(設定キースイッチオン時)の情報も合わせてセットするよう構成してもよく、例えば、設定変更モードにて設定を変更した場合に、設定変更が実行された旨の情報(設定変更が実行されていない旨の情報をセットしてもよい)や現在の設定値(変更された後の設定値)に関する情報等をセットするよう構成してもよい。
また、ステップ3842でNoの場合(設定キースイッチがオンである場合)、ステップ3846で、主制御基板MのCPUMCは、設定キーオン情報(設定キースイッチがオンである旨の情報)をセットする。次に、ステップ3847で、主制御基板MのCPUMCは、現在設定変更モード中であるか否かを判定する。ステップ3847でYesの場合(設定変更モード中の場合)、ステップ3848で、主制御基板MのCPUMCは、設定変更モード中情報をセットし、次の処理(ステップ1000‐1の処理)に移行する。他方、ステップ3847でNoの場合、換言すると、現在設定表示モード中である場合、ステップ3849で、主制御基板MのCPUMCは、設定表示モード中情報をセットし、次の処理(ステップ1000‐1の処理)に移行する。尚、第17実施形態においても第6実施形態と同様、設定表示モードにおいては、設定値表示装置に現在の設定値が表示されるよう構成されている(必要であれば図124bの説明を参照)。また、同図の処理によってセットされた情報(入力情報)は、図165のステップ1999の制御コマンド送信処理(第6実施形態も参照)にて副制御基板S側に制御コマンドとして送信されることとなり、そのように構成することによって、副制御基板S側で入力情報(遊技機の情報)を管理及び表示することができることとなる。
次に、前述の入力判定処理(図166)において設定された各情報が制御コマンドとして副制御基板S側に送信された場合における、副制御基板S側での処理について図167~図169を用いて説明する。なお、副制御基板S側での処理についても本実施形態や第6実施形態と同様の部分が大半であるため、これらの実施形態と相違している特徴部分について詳述し、同一の範疇にある部分については説明を省略する(必要があれば図48~図54を参照)。
図167は、第17実施形態に係るぱちんこ遊技機における、副制御基板S側(特に、サブメイン制御部SM側)のメインフローチャートである。第17実施形態においては、サブメイン側ルーチン(サブメイン制御部のメインルーチン)において、第6実施形態(本実施形態)と相違している。具体的には、図167(f)のサブメイン制御部のメインルーチンにおいて、ステップ2900で副制御基板SのCPUSCが特別遊技関連表示制御処理を実行した後に、ステップ2950(第17)で履歴記憶処理を実行し、ステップ2999に移行する点が相違している。以下では、図168を用いてステップ2950(第17)における履歴記憶処理について説明する。
図168は、第17実施形態における、図167のステップ2950(第17)のサブルーチンに係る履歴記憶処理のフローチャートである。まず、ステップ2952で、副制御基板SのCPUSCは、図167(e)のステップ2006で記憶された、主制御基板M側からの入力情報(コマンド)をリード(コマンド解析)する。次に、ステップ2954で、副制御基板SのCPUSCは、リードした入力情報(受信したコマンド)に履歴記憶情報が含まれているか否か(履歴情報に関するコマンドか否か)、即ち、副制御基板S側が受信することにより、副制御基板S側で管理する履歴情報が新たに記憶され得ることとなる情報であるか否かを判定する。ステップ2954でYesの場合(履歴情報が含まれるコマンドや履歴情報に関するコマンドである場合。以下、履歴関連コマンドとも称する)、ステップ2956で、副制御基板SのCPUSCは、RTC情報(現在時刻情報とも称することがある)及び計時情報を読込(取得)する。次に、ステップ2960で、副制御基板SのCPUSCは、直前の履歴関連コマンドから把握している直前の過剰払出なし情報又は過剰払出異常情報を参照して、今回受信した履歴関連コマンドの内容から、過剰賞球状態(賞球過剰払出異常であるか否か)が変化していないか否かを判定する。ステップ2960でYesの場合(過剰賞球状態が変化していない場合)、ステップ2964に移行する。他方、ステップ2960でNoの場合(過剰賞球状態が変化した場合)、ステップ2962で、副制御基板SのCPUSCは、履歴情報として、ステップ2956で取得したRTC情報及び計時情報に基づく変化時間に関する情報と、受信した過剰賞球の情報(過剰払出なし情報又は過剰払出異常情報)とを履歴を記憶するための履歴記憶領域(詳細は後述)に記憶してステップ2964に移行する。
次に、ステップ2964で、副制御基板SのCPUSCは、直前の履歴関連コマンドから把握している直前の賞球装置正常情報又は賞球装置の異常情報を参照して、今回受信した履歴関連コマンドの内容から、賞球装置異常状態(賞球装置異常であるか否か)が変化していないか否かを判定する。ステップ2964でYesの場合(賞球装置異常状態が変化していない場合)にはステップ2968に移行する。他方、ステップ2964でNoの場合(賞球装置異常状態が変化した場合)、ステップ2966で、副制御基板SのCPUSCは、履歴情報として、ステップ2956で取得したRTC情報及び計時情報に基づく変化時間に関する情報と、受信した賞球装置の状態情報(賞球装置正常情報又は賞球装置の異常情報)とを履歴を記憶するための履歴記憶領域(詳細は後述)に記憶してステップ2968に移行する。次に、ステップ2968で、副制御基板SのCPUSCは、直前の履歴関連コマンドから把握している直前の球供給有情報又は球切れ情報を参照して、今回受信した履歴関連コマンドの内容から、球切れ状態(球切れ異常でないか否か)が変化していないか否かを判定する。ステップ2968でYesの場合(球切れ状態が変化していない場合)には、ステップ2972に移行する。他方、ステップ2968でNoの場合球切れ状態が変化した場合)、ステップ2970で、副制御基板SのCPUSCは、履歴情報として、ステップ2956で取得したRTC情報及び計時情報に基づく変化時間に関する情報と、受信した球切れ情報(球供給有情報又は球切れ情報)とを履歴を記憶するための履歴記憶領域(詳細は後述)に記憶してステップ2972に移行する。
次に、ステップ2972で、副制御基板SのCPUSCは、直前の履歴関連コマンドから把握している直前の球皿非満タン情報又は球皿満タン情報を参照して、今回受信した履歴関連コマンドの内容から、球皿状態が変化していないか否かを判定する。ステップ2972でYesの場合(球皿状態が変化していない場合)、ステップ2976に移行する。他方、ステップ2972でNoの場合(球皿状態が変化した場合)、ステップ2974で、副制御基板SのCPUSCは、履歴情報として、ステップ2956で取得したRTC情報及び計時情報に基づく変化時間に関する情報と、今回受信した球皿の状態情報(球皿非満タン情報又は球皿満タン情報)とを履歴を記憶するための履歴記憶領域(詳細は後述)に記憶してステップ2980に移行する。次に、ステップ2976で、副制御基板SのCPUSCは、直前の履歴関連コマンドから把握している直前の前枠開放情報又は前枠閉鎖情報を参照して、今回受信した履歴関連コマンドの内容から、枠開放状態が変化していないか否かを判定する。ステップ2976でYesの場合(枠開放状態が変化していない場合)、ステップ2980に移行する。他方、ステップ2976でNoの場合(枠開放状態が変化した場合)、ステップ2978で、副制御基板SのCPUSCは、履歴情報として、ステップ2956で取得したRTC情報及び計時情報に基づく変化時間に関する情報と、受信した前枠D14の状態情報(前枠閉鎖情報又は前枠開放情報)とを履歴を記憶するための履歴記憶領域(詳細は後述)に記憶してステップ2980に移行する。
次に、ステップ2980で、副制御基板SのCPUSCは、直前の履歴関連コマンドから把握している直前のガラス扉閉鎖情報又はガラス扉開放情報を参照して、今回受信した履歴関連コマンドの内容から、ガラス扉状態が変化していないか否かを判定する。ステップ2980でYesの場合(ガラス扉状態が変化していない場合)、ステップ2984に移行する。他方、ステップ2980でNoの場合(ガラス扉状態が変化した場合)、ステップ2982で、副制御基板SのCPUSCは、履歴情報として、ステップ2956で取得したRTC情報及び計時情報に基づく変化時間に関する情報と、受信したガラス扉D18の状態情報とを履歴を記憶するための履歴記憶領域(詳細は後述)に記憶してステップ2984に移行する。次に、ステップ2984で、副制御基板SのCPUSCは、直前の履歴関連コマンドから把握している直前の設定キーオフ情報、設定キーオン情報、設定変更モード中情報、又は設定表示モード中情報を参照して、今回受信した履歴関連コマンドの内容から、設定関連状態が変化していないか否かを判定する。ステップ2984でYesの場合(設定関連状態が変化していない場合)、次の処理(ステップ2999の処理)に移行する。他方、ステップ2984でNoの場合(設定関連状態が変化した場合)、ステップ2986で、副制御基板SのCPUSCは、履歴情報として、ステップ2956で取得したRTC情報及び計時情報に基づく変化時間に関する情報と、受信した設定関連の情報(設定キーオフ情報、設定キーオン情報、設定変更モード中情報、又は設定表示モード中情報)とを履歴を記憶するための履歴記憶領域(詳細は後述)に記憶して次の処理(ステップ2999の処理)に移行する。尚、ステップ2954でNoの場合(履歴関連コマンドを受信していない場合)にも、次の処理(ステップ2999の処理)に移行する。
ここで、第17実施形態においては、図168で説明した遊技機の状態の他、自身でも判断できる「電源の投入」「電源の遮断」等の情報についても履歴情報記憶領域に記憶している。無論、「電源の投入」「電源の遮断」についても図168の他の処理と同様に、主制御基板M側からの入力情報(コマンド)に基づいて状況を把握して履歴情報記憶領域に記憶させることも可能である。このように、第17実施形態においては、主制御基板M側から受信した入力情報(コマンド)に基づいて、遊技機の主要動作を禁止しない異常状態や、正常時に生じる設定モード(設定変更モード又は設定確認モード)等の遊技機の状態が変化したか否かを判定し、判定結果に基づいて、遊技機の状態が変化したタイミング(時間)と変化した内容とを履歴情報として記憶することにより、これらの履歴情報を表示したり、遊技機の制御に利用可能に構成されている。
次に、図169を用いて記憶される遊技履歴の情報の概念について例示する。図169は、第17実施形態において2017年7月29日に発生した遊技機の状態変化について、副制御基板S側にて履歴情報を記憶する際の履歴記憶領域イメージ1である。前述したように、第17実施形態においては、RTCから副制御基板Sに送信される時刻情報等にもとづいて、計時制御部により現在時間が把握可能に構成されており、履歴記憶処理(図168)の説明でしたように、副制御基板SのRAM領域である履歴記憶領域には、現在時刻情報と更新された入力情報の項目とが記憶されるよう構成されている。
入力情報の項目としては、電源投入(電源スイッチEaがオン)、電源遮断(電源スイッチEaがオフ)、枠開放(前枠D14が開放)、枠閉鎖(前枠D14が閉鎖)、ガラス扉開放(ガラス扉D18が開放)、ガラス扉閉鎖(ガラス扉D18が閉鎖)、賞球過剰(賞球過剰払出異常が発生)、賞球正常(賞球過剰払出異常が解消された)、球皿満タン(球皿満タンが発生)、球皿非満タン(球皿満タンが発生していない)、設定キースイッチオン(設定キースイッチがオン)、設定キースイッチオフ(設定キースイッチがオフ)、設定値情報受信(現在の設定値に係る情報を受信した履歴情報であり、設定値を1、2、3の3種類有している場合には、設定(1)情報受信、設定(2)情報受信、設定(3)情報受信、の3種類の履歴情報が存在することとなる)、賞球装置正常(賞球装置異常が解消された)、賞球装置異常(賞球装置異常が発生)の15種類の項目を記憶可能に構成されており、上記15種類の項目すべてが1つの記憶領域に1日単位で時系列に記憶されるよう構成されている。ここで、第17実施形態における遊技機の状態変化に対応する履歴情報の記憶に関して状態変化の一部分を説明すると、2017年の7月29日の9:00に電源投入スイッチEaがオンとなっており、「2017/7/29 9:00 電源投入」との情報が履歴記憶領域に記憶され、その後、2017年の7月29日の9:25に前枠D14が開放されており「2017/7/29 9:25 枠開放」との情報が履歴記憶領域に記憶され、その後、各種の状態変化が生じた毎に対応する情報が履歴記憶領域に記憶されていき、2017年の7月29日の23:15に遊技機の電源が遮断されたことに基づいて「2017/7/29 23:15 電源遮断」との情報が履歴記憶領域に記憶される(本例では2017年の7月29日の履歴情報はこれで完結している)。
このように、第17実施形態においては、様々な種類の入力情報を1つの記憶領域に時系列に記憶可能にし、主制御基板M側にて入力情報が更新された旨を副制御基板S側に送信するよう構成することにより、適切に入力情報の更新履歴を管理することができる。さらに、このように構成することで、不正行為者を特定することが可能となる。例えば、遊技店の営業中に設定値が変更されていた場合、枠開放情報、設定キースイッチ情報、設定情報等の時刻に基づいて遊技店に設置された防犯カメラを確認することで、不正行為者を特定することが可能である。
ここで、第17実施形態における履歴情報の記憶態様を図169にて詳述したが、第17実施形態においては、図169とは異なる記憶態様にて履歴情報を記憶するよう構成してもよく、そのような構成を図170にて第17実施形態の変形例として詳述することとする。図170は、第17実施形態の変形例における、副制御基板S側にて履歴情報を記憶する際の履歴記憶領域イメージ2である。同図における履歴情報の記憶態様としては、電源投入(電源スイッチEaがオン)と電源遮断(電源スイッチEaがオフ)との項目が含まれる電源投入/遮断履歴を記憶する記憶領域と、枠開放(前枠D14が開放)と枠閉鎖(前枠D14が閉鎖)との項目が含まれる枠開閉履歴を記憶する記憶領域と、ガラス扉開放(ガラス扉D18が開放)とガラス扉閉鎖(ガラス扉D18が閉鎖)との項目が含まれるガラス扉開閉履歴を記憶する記憶領域と、賞球過剰(賞球過剰払出異常が発生)と賞球正常(賞球過剰払出異常が解消された)と賞球装置正常(賞球装置異常が解消された)と賞球装置異常(賞球装置異常が発生)と球皿満タン(球皿満タンが発生)と球皿非満タン(球皿満タンが発生していない)との項目が含まれる異常発生履歴を記憶する記憶領域と、設定キースイッチオン(設定キースイッチがオン)と設定キースイッチオフ(設定キースイッチがオフ)と設定値情報受信(設定(1)情報受信、設定(2)情報受信、設定(3)情報受信)との項目が含まれる設定関連情報履歴を記憶する記憶領域と、の5種類の履歴情報を記憶可能な記憶領域を有しており、記憶する履歴情報の種類によって記憶領域を相違させている。
このように、本例に係る遊技機は、第17実施形態の変形例のように、記憶する履歴情報の種類によって記憶領域を相違させて、履歴情報を記憶するよう構成してもよく、記憶領域の数や記憶する項目の振り分けは変更しても問題ない。一例としては、異常発生履歴の記憶領域を、賞球過剰と賞球正常とを記憶する領域と、賞球装置異常と賞球装置正常とを記憶する領域と、球皿満タンと球皿非満タンとを記憶する領域との3つの領域に分ける、即ち、エラーの種類毎に履歴情報を記憶する記憶領域を相違させるよう構成してもよい。また、設定変更に係る動作(例えば、電源投入・前枠閉鎖・設定カバーの開閉、等)については、管理する際に、一連の動作(所定時間内に行われ、設定変更を行う際に実行する動作)が実行されたかによって設定変更や設定確認が行われたかを判断し、履歴情報を管理するよう構成してもよい。
以上のように構成することにより、第17実施形態の変形例に係る遊技機においては、入力情報を複数種類の項目に分類して管理し、設定値に関する入力情報を他の入力情報と区別して管理及び表示することにより、管理者が管理し易く、且つ遊技機に対する不正を把握し易い遊技機を創出することができる。
なお、第17実施形態及び第17実施形態の変形例のいずれの場合であっても、履歴情報を表示する際に、項目順・日付順等の任意の順番で記憶情報をソートして表示できる機能を備えることが可能であり、履歴情報にソートに適する情報(例えばコード番号等)を付与してデータを管理することも好適である。また、設定変更等、通常の動作手順等が事前に把握される事項もある。このような項目については、時系列毎に記憶された履歴情報の変化が通常の手順の範疇かを判断することも可能である。例えば、第17実施形態における設定変更の手順では、遊技機の背面(必要であれば図2、図124(b)を参照)に、電源スイッチEa、設定キースイッチ等が配置されているため、遊技島(ホール)に設置された状態で、設定変更を行う場合には、まず遊技機背面にアクセスできるように遊技機枠を開放し、電源スイッチEaを操作して電源を遮断した後に、設定キーを差し込んでオンの位置に回して、再度、電源スイッチEaを操作して電源をオンにする。その後、設定値の変更や設定値の確認を行った後、設定キーをオフの状態に戻して設定キーを抜き、遊技機枠を閉鎖することで設定変更や設定確認動作をさせることが一般的である。したがって、通常の設定変更や設定確認動作を行う場合には、上述した手順に沿うような時系列で各状態が変化した履歴情報が記憶される。このようなことから、異常の解消や設定の変更等についての時系列に対応する手順情報を記憶しておき、手順情報と記憶された履歴情報の順番が相違した場合や、履歴情報の間の時間が想定期間を超えた場合等のように通常の手順の範疇を超えたと判定した際に、異常な履歴情報となっていると判断し、適宜手段を用いてその旨を報知するようにすることも好適である。
尚、第17実施形態又は第17実施形態の変形例においては、主制御基板M側から副制御基板S側に入力情報を送信可能に構成したが、当該入力情報を主制御基板M側が所定時間毎に送信するよう構成してもよいし、所定時間毎に入力情報に変化があったか否かを判定し、変化があった場合には入力情報を副制御基板S側に送信するよう構成してもよい。
また、第7実施形態のように、主制御基板MのCPUMCに第1RAM領域及び第2RAM領域が備えられている場合には、履歴記憶領域を第2RAM領域に設け、第2RAM領域に履歴情報(電源投入/遮断履歴、枠開閉履歴、異常発生履歴、設定関連情報履歴、等)を記憶するよう構成することも可能である。
更に、第17実施形態においては入力判定処理のステップ3802(図166)で確認する入力情報として、コマンドデータそのものを利用する形態を例示しているが、コマンドデータを先に解析して各処理で利用しやすい形式に変更した情報に加工しておき、この情報に基づいて入力判定処理を実行することも可能であり、これは、履歴記憶処理のステップ2952(図168)で確認する入力情報についても同様である。
また、第17実施形態においては賞球過剰払出異常について、異常か否かの変化を契機としていたが、主制御基板Mから、異常か否かに加え過剰払出数の情報を受信している場合には、過剰払出数に変化があった場合に、過剰払出数の情報と併せて賞球過剰払出異常情報(賞球過剰払出異常が発生している旨の情報)をセットし、サブメイン制御部に出力することも可能である。このように構成することにより、賞球装置の機構劣化等により賞球過剰が生じていることを多重的に判断することも可能となる。
(第18実施形態)
尚、第6実施形態や第17実施形態においては、設定値を複数有しており、当該複数の設定値から任意の設定値を設定可能な構成を例示したが、設定値を設定可能な構成は第6実施形態及び第17実施形態の構成には限定されない。そこで、第6実施形態及び第17実施形態とは異なる設定値に関する構成(設定変更に関する処理等)を、第18実施形態として、以下、第17実施形態から相違点についてのみ詳述する。
はじめに、図171は、第18実施形態に係る主制御基板M側のメインフローチャートである。第17実施形態との相違点は、ステップ1030(第18)とステップ3850(第18)であり、即ち、遊技機の電源が投入され、ステップ1001(第6)で設定キースイッチがオンであると判定した場合、ステップ1030(第18)で、主制御基板MのCPUMCは、RAMクリアボタンはオンであるか否かを判定する。ステップ1030(第18)でYesの場合、ステップ1003(第17)に移行し、設定変更処理を実行する。他方、ステップ1030(第18)でNoの場合、ステップ3850(第18)で、主制御基板MのCPUMCは、後述する設定確認処理を実行し、ステップ1007に移行する。このように、第18実施形態においては、設定キースイッチがオンの状態で電源が投入された場合、RAMクリアボタンがオンである場合には設定変更モードに移行し、RAMクリアボタンがオフである場合には設定表示モードに移行するよう構成されている。管理者の操作としては、設定スイッチをオン且つRAMクリアボタンを押下したまま電源スイッチをオンにすると設定変更モードに移行し、設定スイッチをオン且つRAMクリアボタンを押下せずに電源スイッチをオンにすると設定表示モードに移行するよう構成されている。また、設定変更モード中においては、設定変更ボタンを押下する毎に、表示されている設定値表示装置に表示されている設定値の表示が「1→2→3・・」のように切り替わっていき、設定キースイッチをオン→オフとすることで設定値表示装置に表示されている設定値の表示に設定値が確定するよう構成されている。また、設定確認モード中から設定キースイッチをオン→オフとした場合には、設定確認モードを終了するよう構成してもよい。尚、RAMクリアボタンをオンにした状態で電源を投入して設定変更モードに移行した場合には、スピーカから「設定変更モードに移行しました」との音声を出力し、その後設定キースイッチがオフとなって設定変更モードが終了した場合に、スピーカから「設定変更モードを終了しました」との音声を出力するよう構成してもよい。また、RAMクリアボタンをオフにした状態で電源を投入して設定確認モードに移行した場合には、スピーカから「設定確認モードに移行しました」との音声を出力し、その後設定キースイッチがオフとなって設定確認モードが終了した場合に、スピーカから「設定確認モードを終了しました」との音声を出力するよう構成してもよい。そのように構成した場合には、音声のみではなく、枠ランプ等の各種ランプや演出表示装置においても、設定変更モード中であるか設定確認モードであるかを判別可能するために、枠ランプ等の各種ランプや演出表示装置における表示態様を相違させたり、設定変更モードの開始又は終了、設定確認モードの開始又は終了を判別できるように、枠ランプ等の各種ランプや演出表示装置にて報知するよう構成してもよい。
尚、第18実施形態のように、RAMクリアボタンのオン・オフによって、電源投入に設定変更モードに移行するか設定表示モードに移行するかが切り替わるよう構成した場合には、副制御基板S側で制御している、スピーカD24から出力される音声や演出用のランプ(遊技効果ランプ)による点灯態様や演出表示装置SGによる表示等によって、設定変更モードに移行した旨と設定表示モードに移行した旨等を報知するよう構成してもよい。一例としては、設定変更モードに移行した際には、「設定変更モード中です」との音声を出力し、設定表示モードに移行した際には、「設定表示モード中です」との音声を出力、設定変更モードが終了した際には、「設定を変更しました」との音声を出力し、設定表示モードが終了した際には、「設定表示モードを終了します」との音声を出力するよう構成してもよい。
次に、図172は、第18実施形態における、図171のステップ3850(第18)のサブルーチンに係る設定確認処理のフローチャートである。まず、ステップ3852で、主制御基板MのCPUMCは、現在の設定値情報に応じた設定値を設定値表示装置に表示する。次に、ステップ3854で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのCPUMCは、設定確認が完了したか否かを判定する。尚、設定確認が完了したと判定する条件としては、前述した設定表示モードの終了条件のいずれとしてもよく、例えば、設定キースイッチがオフとなることによりYesと判定するよう構成してもよい。ステップ3854でNoの場合には、ステップ3852及びステップ3854の処理を繰り返し実行することとなる。他方、ステップ3854でYesの場合、ステップ3856で、主制御基板MのCPUMCは、設定値表示装置に表示している設定値の表示を消去し、次の処理(ステップ1007の処理)に移行する。尚、同図における設定確認処理を実行開始した直後(例えば、ステップ3852の処理を実行する直前)及び前述した設定変更処理を実行開始した直後(例えば、ステップ1003‐14の処理を実行する直前)にてステップ1016の処理と同様にタイマ割り込みを許可する処理を実行してもよい。
尚、第18実施形態においては、設定値を設定値表示装置に表示するよう構成したが、これには限定されず、設定値を入球状態表示装置J10に表示するよう構成してもよい。そのように構成した場合には、入球状態表示装置J10に設定値を表示している場合には、入球状態表示装置J10に入球に関する情報(例えば、ベース値等)を表示せず、入球状態表示装置J10に設定値を表示していない場合には、入球状態表示装置J10に入球に関する情報を表示するよう構成することが好適である。即ち、入球状態表示装置J10には、設定値と入球に関する情報とのいずれか一方を表示するよう構成することが好適である。尚、そのように構成した場合には、入球状態表示装置J10に設定値を表示する際に、入球状態表示装置J10の1又は複数桁に設定値を表示している旨の識別情報を表示してもよく、例えば、設定値が1である場合には、「ST.1」のように表示してもよい。また、入球状態表示装置J10にベース値を表示する場合には、現在の設定値に関するベース値のみを表示するよう構成してもよいし、すべての設定値に関する設定値毎のベース値を所定時間毎に切り替えて表示するよう構成してもよい。
尚、上述したように、第18実施形態の電源投入時にのみ設定変更モード及び設定確認モードに移行し得るような構成であり、且つ、設定値を入球状態表示装置J10に表示するよう構成した場合において、第7実施形態において前述した、電源投入時の処理順序となるよう構成してもよい。具体的には、遊技機の電源投入後、まず、第1ROM・RAM領域における処理として、第1RAM領域及び第2RAM領域に異常があるか否かをチェックする。異常があると判定した場合には、第1RAM領域及び第2RAM領域のデータをすべてクリアする。尚、第1RAM領域のデータは第1ROM・RAM領域における処理としてクリアし、第2RAM領域のデータは第2ROM・RAM領域における処理としてクリアすることとなる。その後、第1ROM・RAM領域における処理として、設定キースイッチのオン・オフを判定して、設定キースイッチがオン且つRAMクリアボタンがオンの場合には設定変更処理を実行し、設定キースイッチがオン且つRAMクリアボタンがオフの場合には設定確認処理を実行し、設定キースイッチがオフの場合にはステップ1002以降の処理を実行するよう構成してもよい。尚、このように構成した場合には、設定キースイッチをオンにした状態にて電源を投入すると、ステップ1001(第6)、ステップ1030(第18)、ステップ1003(第17)又はステップ3850(第18)の設定変更に関する処理又は設定確認に関する処理を実行した後、ステップ1018‐1(第7)~ステップ1019(第7)の入球状態表示装置J10に関する処理を実行することとなる。このように構成することにより、第1ROM・RAM領域における処理である設定変更(又は設定確認)に関する処理と、第2ROM・RAM領域における処理である入球状態表示装置J10に関する処理とを同時(又は交互)に実行することがなく、異なる領域で実行することとなる第1ROM・RAM領域における処理と第2ROM・RAM領域における処理とが混同してしまうことを防止することができると共に、設定変更に関する処理又は設定確認に関する処理の実行中においては、入球状態表示装置J10の表示は設定値に関する表示のみが表示され、設定変更に関する処理又は設定確認に関する処理の実行終了後においては、入球状態表示装置J10の表示は入球に関する情報(例えば、ベース値)のみが表示されることとなる。
尚、設定値を変更する場合や設定値を確認する場合に操作が必要となり得る部材(第18実施形態においては、設定変更ボタン、RAMクリアボタン、設定キースイッチ、電源スイッチ)のすべてを主制御基板Mに取り付けるよう構成してもよいし、設定値を変更する場合や設定値を確認する場合に操作が必要となり得る部材のうち電源スイッチ以外の部材を主制御基板Mに取り付けるよう構成してもよい。また、設定値を変更する場合や設定値を確認する場合に必ず操作が必要となる1の部材を主制御基板Mに取り付けるよう構成してもよい。このように構成することで、遊技の結果に多大な影響を及ぼす可能性のある設定値を、管理者の意図していない状況にて変更されてしまう事態を防止し易くすることができる。また、設定値を変更する場合や設定値を確認する場合に操作が必要となり得る部材のうち、主制御基板Mに取り付けなかった部材についても、主制御基板Mにて制御するよう構成することが好適である。
尚、主制御基板Mを鍵付きカバー内に封入した場合には、設定キースイッチや設定変更ボタンやRAMクリアボタンを主制御基板Mに取り付けなくてもよく、一例としては、設定キースイッチを主制御基板Mとは別の基板に取り付けて、主制御基板Mと当該別の基板とをボードtoボード接続(または、ハーネス接続)するよう構成してもよい。
尚、第17実施形態及び第18実施形態においては、RTCを用いて、現在時刻情報を取得可能に構成されている。RTCは、一般的な水晶時計と同様に、クオーツの振動によって計時を行っているため、振動や低温・高温の影響を受け1日あたり約0.3~2.0秒程度の誤差が生じる場合がある。そこで、遊技機の電源投入時にRTCから現在時刻情報を取得した後、電源投入時又はRAMクリア実行時からの経過時間を計測可能な主制御基板M側で制御する電源投入タイマを用いる。具体的には、電源投入時にRTCから受信した計時情報を記憶して、電源投入タイマによって電源投入後から経過した時間を当該計時情報に加算することによって現在時刻を把握可能に構成されている。また、RTCを用いずに、電源投入タイマを用いて、主制御基板M側から副制御基板S側に計時情報を送信することにより、履歴情報を管理可能に構成してもよい。尚、そのように構成した場合には、当該計時情報を送信するタイミングは、設定変更モード開始時、設定変更モード終了時、及び設定表示モード開始時のように構成してもよい。
また、第18実施形態においては、電源投入時においてのみ設定変更モード又は設定表示モードに移行可能に構成した。遊技の進行中に設定値を確認可能にした場合には、さまざまな状況(例えば、大当り実行中、図柄変動中、図柄停止中)にて設定値を確認可能とする必要があり、多大なデータ容量が必要になるが、電源投入時においてのみ設定変更モード又は設定表示モードに移行可能に構成することにより、遊技の進行中に設定値を確認可能にした場合に必要な多大なデータ容量を削減することができると共に、遊技の進行中に意図せずに設定値が視認可能となってしまう事態を防止することができる。
<本例に適用可能な設定変更態様及び設定確認態様>
次に、図173~図186を参照して、本例に適用可能な設定変更方法及び設定確認方法について例示する。前述した通り、設定変更及び設定確認は、遊技者ではなく、遊技店員等が行うことが可能となっている。尚、以下に例示する構成は、どのように組み合わせても問題なく、また、いずれの構成も前述したすべての実施形態に適用可能であることを補足しておく。
まず、図173及び図174は、設定変更ボタンを用いた設定変更方法(設定変更ボタン式1)を示す遷移図である。当該設定変更方法は以下の手順により行われる。
(1)遊技店員等が前枠D14を外枠D12から開放する。
(2)遊技店員等が前枠D14を開放した際、遊技機の電源スイッチEaがオフ且つ設定キースイッチがオフあれば、次の手順に進む。尚、遊技機の電源スイッチEaがオン又は設定キースイッチがオンであれば、オフにして次の手順に進む。
(3)遊技店員等が設定キースイッチを右方向に回転させてオンにする。
(4)遊技店員等が電源スイッチEaをオンにすると、遊技機は設定変更モードに移行し、設定値表示装置に設定値が表示される。このとき、設定値表示装置にはデフォルト設定値(例えば、大当り確率が最も低い設定1)が表示されるよう構成してもよいし、現在設定されている設定値が表示されるよう構成してもよい。また、設定変更モードであることが把握可能にするため、「設定変更中です」の音声が出力されるよう構成してもよい。
(5)遊技店員等が設定変更ボタンを押下する毎(オフからオンになる毎)に、設定値(設定値データ、設定値候補と称することがある)が次の設定値(設定値データ)に変更されると共に、設定値表示装置に設定値(設定値データ)が表示される。同図においては、設定値1に+1され、設定値2に変更されているが、設定が飛び番(例えば、設定1→設定3→設定5、設定2→設定4→設定6、等)で構成されている場合であっても、次の設定値(例えば、設定値1から設定値3に変更される)となるよう構成することが好適である。また、遊技店員等が設定変更ボタンを1回押下すると、設定が-1される構成であってもよい。この場合、設定6は大当り確率が最も低い設定であることが望ましく、デフォルト設定値を6としておくことが望ましい。さらに、設定として、7セグメント表示機の設定値表示装置で表示可能である文字や記号が用いられてもよく、例えば、L(LOW)やH(HIGH)とすることも可能である。尚、ここでは設定値の表示や設定値の選択候補が変更可能であって、設定が確定するのは確定条件を満たした際となるよう構成されている。即ち、設定値表示装置の表示は、設定変更モードに移行した時点で「1」が表示され、設定変更ボタンを操作する毎に、「1→2→3→1→2」と表示が切り替わっていき、設定値表示装置の表示が「2」であるときに確定条件を満たすと、設定値が2に設定(確定)されるよう構成されている。
<設定変更モードにおける作用の一例>
ここで、本例に適用可能な設定変更モードにおける作用の一例としては、以下の構成が例示できる。
(A)「設定変更モードに移行した際の設定値表示装置の表示がデフォルト値の「1」である→設定変更ボタンが1回操作されたことにより、設定値表示装置の表示が「2」となる→電源スイッチをオフ→電源スイッチをオン→設定値表示装置の表示がデフォルト値の「1」となる」
(B)「設定変更モードに移行した際の設定値表示装置の表示がデフォルト値の「1」である→設定変更ボタンが1回操作されたことにより、設定値表示装置の表示が「2」となる→電源スイッチをオフ→電源スイッチをオン→設定値表示装置の表示が電源断前の「2」となる」
上記のように構成してもよい。
図173及び図174の説明に戻ると、
(6)遊技店員等が設定変更モード中にRAMクリアボタンを押下する(例えば、0.5秒オン→オフ)ことで設定が確定される。また、RAMクリアボタンを長押しすることで設定値が確定されるよう構成してもよく、この場合には、単にRAMクリアボタンを押下する(例えば、0.5秒オン→オフ)よりも、設定が確定される際の誤作動が発生しづらくなる。尚、設定が確定された際、設定値表示装置に表示された設定値は表示されたままであってもよい(この場合は、次の手順の際に消去する)し、設定が確定されてから所定時間経過(例えば、5秒経過)語に消去されるよう構成してもよいし、設定が確定したタイミングで消去するよう構成してもよい。同図においては、設定値は表示されたままである。
(7)遊技店員等が設定キースイッチを左方向に回転させてオフにする(元の位置に戻す)と、設定変更モードが終了する。ここでは、一つ手前の手順で設定値が表示されたままであるため、当該手順の際に設定値の表示が消去される。尚、遊技店員等がRAMクリアボタンを押下せず、設定が確定されることなく、設定キースイッチをオフにした場合には、設定はデフォルト設定又は(設定変更モードで設定変更がされなかったこととなるため)設定変更モード以前の設定となるよう構成することが好ましい(後述する設定表示モードと同様の作用となる)。
(8)遊技店員等が前枠D14を閉鎖する。これにより、遊技機は遊技可能な状況となる。設定変更されると設定記憶領域以外のRAMクリアが行われるため、演出表示装置SGには、RAMクリア時の表示態様として、装飾図柄が「331」で表示される。同図に示すように、設定変更を伴うRAMクリア実行時には、「331」のように装飾図柄の表示態様が所定の表示態様(組み合わせ)となるよう構成することにより、設定変更が実行されたことが明確となり、遊技店員等の管理者が遊技機を管理しやすくなる。尚、不図示であるが、設定変更モードが終了すると、副制御基板S側に設定変更モードが終了した旨に関する情報が送信されることとなる。さらに、図示していないが、RAMクリアが発生したことを示すエラー音が所定時間(例えば、60秒)出力されることとなる(例えば、「設定を変更しました」と出力)。尚、上記(7)にて詳述した設定キースイッチをオフにしたタイミングから遊技可能に構成してもよい。
次に、図175及び図176は、設定変更ボタンを用いた別の設定変更方法(設定変更ボタン式2)を示す遷移図である。当該設定変更ボタン式2は設定変更ボタン式1と類似した構成であるため、相違する手順についてのみ説明する。
(1)~(5)については、設定変更ボタン式1の構成と同様の作用であるため説明は割愛する。
(6)遊技店員等が設定キースイッチを左方向に回転させてオフにすることで設定が確定され(設定変更モード終了)、遊技機の設定値表示装置に表示されていた設定値の表示が消去される。尚、設定確定後、所定時間(例えば、5秒)が経過するまでは設定値が表示されるよう構成してもよい。
(7)前枠D14を閉鎖する。尚、設定が確定されたことにより、遊技が実行可能となるよう構成してもよいし、前枠D14が閉鎖されたことにより、遊技が実行可能となるよう構成してもよい。
設定変更ボタン式2では、遊技店員等が設定キースイッチをオフにするだけで(RAMクリアボタンを操作することなく)、設定が確定されるため、設定変更ボタン式1より簡易に設定を確定させることが可能となっている。
尚、設定変更方法を同図のように構成した場合には、回胴式遊技機におけるスタートレバーのような設定値を確定させる操作を有していないため、設定キースイッチをオフにすることで設定値が確定し、設定値の表示が消去されてしまうと、管理者が選択した(確定した)設定値がいずれであったかを失念してしまうことが懸念される。また、そのような状況となり、設定値を確認したい場合には、再度電源をオフ→オンとしなければならない。このような事情から、設定キースイッチをオフにすることで設定値を確定可能に構成した場合には、設定キースイッチをオフにして設定値を確定してから所定時間(例えば、5秒)の間、確定した設定値を設定値表示装置(又は入球状態表示装置J10)に表示するよう構成することが好適である。そのように構成した場合には、設定キースイッチをオフにして設定値を確定した際に、スピーカから「設定値を確定しました」の音声を出力するよう構成してもよい。また、設定変更モード中において設定値を確定していない状況では、設定値の表示を点滅表示し、その後、設定値を確定した場合には、設定値の表示を所定時間(例えば、5秒)点灯表示するよう構成してもよい。尚、このような構成は、本例に係る設定値を表示可能ないずれの構成においても適用可能であることを補足しておく。
次に、図177は、設定変更ボタンを備えた構成における設定確認方法を示す遷移図である。当該設定確認方法は以下の手順により行われる。
(1)遊技店員等が前枠D14を外枠D12から開放する。
(2)遊技機の電源スイッチEaがオン且つ設定キースイッチがオフとなっている。
(3)遊技店員等が設定キースイッチを右方向に回転させてオンにすると、遊技機は設定確認モード(設定表示モードと称することがある)へ移行し、設定値表示装置に現在の設定値が表示される。このとき、設定確認モードであることを把握可能にするため、「設定確認中です」の音声が出力されるよう構成してもよく、遊技進行中であるが、遊技音(BGM、SE等)は出力されず(遊技音の出力が停止して)、「設定確認中です」の音声のみが出力されるよう構成してもよく、また、遊技音と「設定確認中です」が同時に出力される構成としてもよい。
(4)遊技店員等が設定キースイッチをオフにすると、遊技機は設定確認モードを終了し、設定値表示装置に表示されていた設定値の表示が消去される。この際、「設定確認を終了します」の音声が出力されるよう構成してもよい。
(5)遊技店員等が前枠D14を閉鎖する。設定確認モードでは、遊技の進行(特別図柄の変動等)が一時停止することなく継続されているため、特別図柄の変動中に前枠が閉鎖された場合であっても、演出表示装置SGでは装飾図柄の変動や演出表示が継続されたままである。尚、設定確認モードにおいて、遊技の進行を一時停止する構成としてもよく、この場合には、設定キースイッチがオンになると設定確認モードに移行して遊技の進行が一時停止され、設定キースイッチがオフになると設定確認モードが終了して一時停止が解除され、引き続き遊技が進行することとなる。ここで、設定確認モードに移行した場合には、設定変更モードに移行した場合とは異なり、確率状態は設定確認モードに移行する直前の状態に維持されている。
次に、図178及び図179は、設定スイッチを用いた設定変更方法を示す遷移図である。当該設定変更方法は以下の手順により行われる。
(1)遊技店員等が前枠D14を外枠D12から開放する。
(2)遊技店員等が前枠D14を開放した際、遊技機の電源スイッチEaがオフ且つ設定スイッチがオフ(設定スイッチの矢印が上に向いた状態)であれば、次の手順に進む。尚、遊技機の電源スイッチEaがオン又は設定スイッチがオンであれば、すべてオフにして次の手順に進む。
(3)遊技店員等は設定スイッチを左方向に回転させてオンにする。
(4)遊技店員等は設定スイッチを左方向に維持したまま電源スイッチEaをオンにすると、遊技機は設定変更モードに移行し、設定値表示装置に設定値が表示される。このとき、設定値表示装置にはデフォルト設定値(例えば、大当り確率が最も低い設定1)から表示されるようよう構成してもよいし、現在設定されている設定の設定値から表示されるよう構成してもよい。また、設定変更モードであることを把握可能にするため、「設定変更中です」の音声が出力されるよう構成してもよい。
(5)前述したように設定スイッチは、操作された状態(左又は右に捻転された状態)において、遊技店員等の操作者が設定スイッチ自体を離すと元の位置(初期位置)に戻るよう構成されている。尚、当該手順は、設定スイッチの構成の説明であるため、スキップし、次の手順に移行可能である。
(6)遊技店員等が設定スイッチを右方向に回転(捻転とも称することがある)させると、設定値(設定値データ、設定値候補とも称することがある)が次の設定値に変更される。ここでは、設定値1に+1され、設定値2に変更されている。つまり、設定スイッチを右方向に回転させる毎(オフからオンになる毎)に、次の設定値に変更されるよう構成されている。また、「設定変更ボタン式1(5)」に記載した通りに変更可能(-1する構成)としてもよい。尚、ここでは設定値の表示が変更可能であって、設定は確定条件を満たした際に変更されるよう構成されている。
(7)、(8)遊技店員等の操作者が設定スイッチを離し、設定スイッチが元の位置のまま所定時間(例えば、5秒)が経過すると設定が確定される(設定変更モード終了)。所定時間が経過する前に再度設定スイッチが右方向に回転されると次の設定値に変更される。具体的には、設定変更モードへ移行し設定値1が表示される→5秒以内に設定スイッチを右方向に回転→設定値2に変更→5秒以内に設定スイッチを右方向に回転→設定値3に変更→5秒経過→設定3に確定(設定変更モード終了)、となる。設定が確定される(所定時間が経過する)と、設定値表示装置に表示された設定値の表示を消去する。
(9)遊技店員等が前枠D14を閉鎖する。これにより、遊技可能な状況となる。設定変更されると設定記憶領域以外のRAMクリアが行われるため、演出表示装置SGには、RAMクリア時の表示態様として、装飾図柄が「331」で表示されている。さらに、図示していないが、RAMクリアが発生したことを示すエラー音が所定時間(例えば、60秒)出力されることとなる。
次に、図180は、設定スイッチを用いた設定確認方法を示す遷移図である。当該設定確認方法は以下の手順により行われる。
(1)遊技店員等が前枠D14を外枠D12から開放する。
(2)遊技店員等が電源スイッチEaがオンの際に前枠D14を開放すると、遊技機の電源スイッチEaがオン且つ設定スイッチがオフ(初期位置)となっている。
(3)遊技店員等が設定スイッチを左方向に回転させてオンにすると、遊技機は設定確認モードへ移行し、設定値表示装置に現在の設定の設定値が表示される。このとき、設定表示モードであることを把握可能にするため、「設定確認中です」の音声が出力されるよう構成してもよく、遊技進行中であるが、遊技音(BGM、SE等)は出力されず、「設定確認中です」の音声のみが出力されるよう構成してもよく、また、遊技音と「設定確認中です」が同時に出力される構成であってもよい。また、設定変更モードと設定表示モードとを管理者が区別可能となるよう構成することが好適であり、遊技効果ランプの点灯態様や演出表示装置SGの表示態様によって、現在設定変更モード中であるか設定表示モード中であるかを判別容易に構成してもよい。尚、不図示であるが、設定変更モードが開始された(設定変更モードに移行した)ときには、主制御基板M側から副制御基板S側に設定変更モードが開始した旨に関する情報が送信され、設定表示モードが開始された(設定表示モードに移行した)ときには、主制御基板M側から副制御基板S側に設定表示モードが開始した旨に関する情報が送信されるよう構成されている。
(4)遊技店員等が設定スイッチをオフ(初期位置)にし、所定時間(例えば、5秒)が経過すると、遊技機は設定確認モードを終了し、設定値表示装置に表示されていた設定値の表示は消去される。尚、遊技店員等が、所定時間が経過する前に再度設定スイッチをオンに(右に捻転又は左に捻転)すると、その時点で設定値の表示タイマがリセットされる。また、所定時間が経過した後に再度設定スイッチをオンにすると、(3)の手順となるため設定値が設定値表示装置に表示されることとなる。
(5)遊技店員等が前枠D14を閉鎖する。尚、このときの遊技進行状況は、「設定変更ボタンを備えた構成における設定確認方法(5)」に記載した通りである。
次に、図181は、RAMクリアボタンを用いた設定変更方法を示す遷移図である。当該設定変更方法は以下の手順により行われる。
(1)遊技店員等が前枠D14を外枠D12から開放する。
(2)遊技店員等が前枠D14を開放した際、遊技機の電源スイッチEaがオフであれば、次の手順に進む。尚、遊技機の電源スイッチEaがオンであれば、オフにして次の手順に進む。
(3)遊技店員等がRAMクリアボタンを押下してオンにしたまま電源スイッチEaをオンにすると、遊技機は設定変更モードへ移行し、設定値表示装置に設定値が表示される。このとき、設定値表示装置にはデフォルト設定値(例えば、大当り確率が最も低い設定1)から表示されるよう構成してもよいし、電源断前に設定されていた設定の設定値から表示されるよう構成してもよいし、設定値に関する表示を表示しないよう構成してもよい。また、設定変更モードであることを管理者が把握可能にするため、「設定変更中です」の音声が出力されるよう構成してもよい。
(4)遊技店員等がRAMクリアボタンを押下する毎(オフからオンになる毎)に設定値が次の設定値に変更される。ここでは、設定値1に+1され、設定値2に変更されている。つまり、RAMクリアボタンの押下毎(オフからオンになる毎)に、次の設定値に変更されるよう構成されている。また、「設定変更ボタン式1(5)」に記載した通りに設定値を変更可能(-1する構成)としてもよい。尚、設定変更の操作(RAMクリアボタンの操作)が行われないまま所定時間(例えば、5秒)が経過すると設定が確定され(設定変更モードが終了)、所定時間が経過する前に再度RAMクリアボタンが押下されると次の設定値に変更される。具体的には、設定変更モードへ移行し設定値1が表示される→5秒以内にRAMクリアボタンが押下→設定値2に変更→5秒以内にRAMクリアボタンが押下→設定値3に変更→5秒経過→設定3に確定(設定変更モード終了)、となる。つまり、所定時間が経過する前に再度RAMクリアボタンが押下(オン)されると、その時点で設定値の表示タイマがリセットされる。設定が確定される(所定時間が経過する)と、設定値表示装置に表示された設定値の表示が消去される。尚、ここでは設定値の表示が変更可能であって、設定は確定条件を満たした際に変更されるよう構成されている。
(5)遊技店員等が前枠D14を閉鎖する。これにより、遊技可能な状況となる。設定変更されると設定記憶領域以外のRAMクリアが行われるため、演出表示装置SGには、RAMクリア時の表示態様となり、装飾図柄が「331」で表示されている。さらに、図示していないが、RAMクリアが発生したことを示すエラー音が所定時間(例えば、60秒)出力されることとなる。
尚、図181のように構成した場合には、RAMクリアボタンをオンにしたまま電源を投入した場合に設定変更モードに移行することとなるが、その後RAMクリアボタンがオフとなった際に設定値表示装置に設定値が表示される(設定変更モード移行時は設定値表示装置に設定値が表示されない)よう構成してもよい。
次に、図182は、RAMクリアボタンを用いた設定確認方法を示す遷移図である。当該設定確認方法は以下の手順により行われる。
(1)遊技店員等が前枠D14を外枠D12から開放する。
(2)遊技店員等が電源スイッチEaがオンの際に前枠D14を開放し、遊技機の電源スイッチEaはオンとなっている。
(3)遊技店員等がRAMクリアボタンを押下すると、遊技機は設定確認モードへ移行し、設定値表示装置に現在の設定の設定値が表示される。このとき、設定確認モードであることを把握可能にするため、「設定確認中です」の音声が出力されるよう構成してもよく、遊技進行中であるが、遊技音(BGM、SE等)は出力されず、「設定確認中です」の音声のみが出力されるよう構成してもよく、また、遊技音と「設定確認中です」が同時に出力される構成であってもよい。また、前述した構成と同様に、設定確認モード中は遊技の進行を停止するよう構成してもよい。
(4)遊技店員等がRAMクリアボタンを再度押下すると、遊技機は設定確認モードを終了し、設定値表示装置に表示されていた設定値の表示は消去される。尚、設定値を表示した後、所定時間(例えば、5秒)が経過すると、遊技機は設定確認モードを終了し、設定値表示装置に表示されていた設定値の表示が消去される構成としてもよく、この場合、遊技店員等が、所定時間が経過する前に再度RAMクリアボタンを押下すると、その時点で設定値の表示タイマがリセットされる。また、所定時間が経過した後に再度RAMクリアボタンを押下すると、(3)の手順となるため設定値が表示されることとなる。
(5)遊技店員等が前枠D14を閉鎖する。尚、このときの遊技進行状況は、「設定変更ボタンを備えた構成における設定確認方法(5)」に記載した通りである。
次に、図183及び図184は、鍵付きカバーを備えた設定変更時ボタンを用いた設定変更方法を示す遷移図である。当該設定変更方法は以下の手順により行われる。同図における構成では、設定変更時ボタン及び設定値表示装置がカバーキーを有するカバー内に収納されており、カバーが閉鎖している状況では、設定変更時ボタン及び設定値表示装置の操作ができないよう構成されている。
(1)遊技店員等が前枠D14を外枠D12から開放する。
(2)遊技店員等が前枠D14を開放した際、遊技機のカバーキーが施錠、カバーが閉鎖、電源スイッチEaがオフであれば、次の手順に進む。尚、遊技機の電源スイッチEaがオンであれば、オフにして次の手順に進む。尚、カバーは設定値表示装置及び設定変更時ボタンが外部から視認できるよう透明である。
(3)遊技店員等はカバーキーを解錠し、カバーを開放する。
(4)遊技店員等が設定変更時ボタンを押下したまま(オンにしたまま)電源スイッチEaをオンにすると、遊技機は設定変更モードに移行し、設定値表示装置に設定値が表示される。このとき、設定値表示装置にはデフォルト設定値(例えば、大当り確率が最も低い設定1)から表示されるようよう構成してもよいし、現在設定されている設定の設定値から表示されるよう構成してもよい。また、設定変更モードであることが把握可能にするため、「設定変更中です」の音声が出力されるよう構成してもよい。このように、設定変更時ボタンは、設定変更モードに移行する際に操作が必要となる部材となっている。
(5)遊技店員等がRAMクリアボタンを押下する毎(オフからオンになる毎)に、設定値が次の設定値に変更される。ここでは、設定値1に+1され、設定値2に変更されている。つまり、RAMクリアボタンを押下する毎(オフからオンになる毎)に、次の設定値に変更されるよう構成されている。また、「設定変更ボタン式1(5)」に記載した通りに変更可能(-1する構成)としてもよい。尚、ここでは設定値の表示が変更可能であって、設定は確定条件を満たした際に変更されるよう構成されている。
(6)遊技店員等が設定変更時ボタンを再度押下すると、設定が確定され、遊技機は設定変更モードを終了し、設定値表示装置に表示されていた設定値の表示は消去される。このとき、設定変更時ボタンが押下されてすぐに設定値の表示を消去してもよいし、所定時間(例えば、5秒)が経過した後に設定値の表示を消去するよう構成してもよい。
(7)遊技店員等がカバーを閉鎖し、カバーキーを施錠する。
(8)遊技店員等が前枠D14を閉鎖する。これにより、遊技可能な状況となる。設定変更されると設定記憶領域以外のRAMクリアが行われるため、演出表示装置SGには、RAMクリア時の表示態様として、装飾図柄が「331」で表示されている。さらに、図示していないが、RAMクリアが発生したことを示すエラー音が所定時間(例えば、60秒)出力されることとなる。尚、カバーが閉鎖していない又はカバーキーが施錠されていない状況で前枠D14が閉鎖された場合には、カバーが閉鎖していない又はカバーキーが施錠されていないことを示す旨の報知を行うよう構成してもよく、例えば、演出表示装置SGに「カバー又はカバーキーが開いています」と表示され、音声でも「カバー又はカバーキーが開いています」と出力される構成としてもよい。又は、音声のみ他のエラー音と共通に構成し、演出表示装置SGに「カバー又はカバーキーが開いています」と表示され、音声ではエラー音が出力される構成としてもよい。このように構成するために、カバーの開閉状況に関する信号を主制御基板M側から副制御基板S側に送信するよう構成してもよい。尚、設定変更モード中に前枠D14が閉鎖している状況において、RAMクリアボタンを操作することによって設定値の候補を変更可能に構成してもよいし、設定値を変更及び確定可能に構成してもよいし、設定変更モード中に前枠D14が閉鎖している状況において、設定値の候補を変更不可能に構成してもよいし、設定値を変更及び確定不可能に構成してもよい。
次に、図185及び図186は、鍵付きカバーを備えた設定変更時ボタンを用いた設定確認方法を示す遷移図である。当該設定確認方法は以下の手順により行われる。
(1)遊技店員等が前枠D14を外枠D12から開放する。
(2)遊技店員等が電源スイッチEaがオンの際に前枠D14を開放した際、遊技機のカバーキーが施錠、カバーが閉鎖、電源スイッチEaがオンであれば、次の手順に進む。尚、遊技機の電源スイッチEaがオフであれば、オンにして次の手順に進む。尚、カバーは設定値表示装置及び設定変更時ボタンが視認できるよう透明である。
(3)遊技店員等はカバーキーを解錠し、カバーを開放する。
(4)遊技店員等が設定変更時ボタンを押下すると、遊技機は設定確認モードへ移行し、設定値表示装置に現在の設定の設定値が表示される。このとき、設定確認モードであることが把握可能にするため、「設定確認中です」の音声が出力されるよう構成してもよく、遊技進行中であるが、遊技音(BGM、SE等)は出力されず、「設定確認中です」の音声のみが出力されるよう構成してもよく、また、遊技音と「設定確認中です」が同時に出力される構成であってもよい。
(5)遊技店員等が設定変更時ボタンを再度押下すると、遊技機は設定確認モードを終了し、設定値表示装置に表示されていた設定値の表示は消去される。尚、設定値を表示した後、所定時間(例えば、5秒)が経過すると、遊技機は設定確認モードを終了し、設定値表示装置に表示されていた設定値の表示が消去される構成としてもよく、この場合、遊技店員等が、所定時間が経過する前に再度設定変更時ボタンを押下すると、その時点で設定値の表示タイマがリセットされる。また、所定時間が経過した後に再度設定変更時ボタンを押下すると、(4)の手順となるため設定値が表示されることとなる。また、設定変更時ボタンを長押しすることで設定値が設定変更モードを終了する構成としてもよく、この場合には、単に設定変更時ボタンを押下するのみよりも、設定値を確認する際の誤作動により設定値が消去されてしまう可能性が低くなる。
(6)遊技店員等がカバーを閉鎖し、カバーキーを施錠する。
(7)遊技店員等が前枠D14を閉鎖する。尚、このときの遊技進行状況は、「設定変更ボタンを備えた構成における設定確認方法(5)」に記載した通りである。さらに、カバーが閉鎖していない又はカバーキーが施錠されていない状況で前枠D14が閉鎖された場合には、カバーが閉鎖していない又はカバーキーが施錠されていないことを示す旨の報知を行うよう構成してもよく、例えば、演出表示装置SGに「カバー又はカバーキーが開いています」と表示され、音声でも「カバー又はカバーキーが開いています」と出力される構成としてもよい。又は、音声のみ他のエラー音と共通に構成し、演出表示装置SGに「カバー又はカバーキーが開いています」と表示され、音声ではエラー音が出力される構成としてもよい。
尚、カバー又はカバーキーが開いている状況にて電源スイッチをオフからオンとした場合には、設定変更時ボタンを押下することにより設定確認モードに移行するよう構成してもよいし、設定変更時ボタンを押下しても設定確認モードには移行せず、カバーが閉鎖していない又はカバーキーが施錠されていないことを示す旨の報知を行うよう構成してもよい。尚、設定変更時ボタンを押下しても設定確認モードには移行しないよう構成した場合には、「再度電源スイッチをオフ→カバーを閉鎖及びカバーキーを施錠→電源スイッチをオン→カバーを開放→設定変更時ボタンを押下」すると設定確認モードに移行するよう構成してもよい。
尚、上記においては、既に電源スイッチEaがオンの際に設定確認が行われる場合の設定確認方法を記載したが、これに限られず、電源投入時にのみ設定確認が可能であり、遊技の進行中においては設定確認ができないよう構成してもよい。
<設定値に関するその他の構成>
尚、上述した第6実施形態、第17実施形態、第18実施形態等においては、設定値を有するよう構成したぱちんこ遊技機における、設定値の変更及び確認方法について様々な例を例示したが、本例に係る遊技機に適用可能な設定値に関する構成として、以下に詳述するような構成としてもよい。尚、以下に詳述する構成の一又は複数の構成は、上述した実施形態のいずれにも適用可能であることを補足しておく。
<構成1>
「設定変更モード中(設定キースイッチはオン)にて電源スイッチをオフ→設定キースイッチをオフ→電源スイッチをオン」とした場合に設定変更モードに移行するよう構成してもよい。
<構成2>
「設定変更モード中(設定キースイッチはオン)にて電源スイッチをオフ→設定キースイッチをオフ→設定キースイッチをオン→電源スイッチをオン」とした場合に設定変更モードに移行するよう構成してもよい。
<構成3>
「設定変更モード中(設定キースイッチはオン)にてRAMクリアボタンをオンにしたまま電源スイッチをオフ→RAMクリアボタンをオンにしたまま電源スイッチをオン」とした場合に設定変更モードに移行するよう構成してもよい。
<構成4>
「通常遊技中(設定変更モード及び設定確認モードではない)にてRAMクリアボタンをオンにしたまま電源スイッチをオフ→RAMクリアボタンをオンにしたまま電源スイッチをオン」とした場合に設定変更モードに移行するよう構成してもよい。
<構成5>
「設定変更モード中(設定キースイッチはオン)にてRAMクリアボタンをオンにしたまま電源スイッチをオフ→RAMクリアボタンをオンにしたまま設定キースイッチをオフ→RAMクリアボタンをオンにしたまま電源スイッチをオン」とした場合に設定変更モードに移行するよう構成してもよい。
<構成6>
「電源スイッチがオフの状態で前枠D14を開放→設定キースイッチをオン→電源スイッチをオン」とした場合には設定変更モードに移行して「設定変更モード中です」の音声を出力し、「電源スイッチがオフ且つ前枠D14が閉鎖している状態で設定キースイッチをオン→電源スイッチをオン」とした場合には、設定変更モードに移行して「異常操作を検出しました」の音声を出力するよう構成してもよい。
<構成7>
「電源スイッチがオフの状態で前枠D14を開放→設定キースイッチをオン→電源スイッチをオン」とした場合には設定変更モードに移行して「設定変更モード中です」の音声を出力し、「電源スイッチがオフ且つ前枠D14が閉鎖している状態で設定キースイッチをオン→電源スイッチをオン」とした場合には、設定変更モードに移行せずに「異常操作を検出しました」の音声を出力するよう構成してもよい。
<構成8>
設定変更(設定変更モード)中は、各入賞口(第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20、左一般入賞口P10、右一般入賞口P20)へ遊技球が入球したとしても賞球の払い出しが行われず、各始動口(第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)に遊技球が入球したとしても特別図柄の変動が開始されず、設定確認(設定確認モード)中は、各入賞口(第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20、左一般入賞口P10、右一般入賞口P20)へ遊技球が入球した場合に賞球の払い出しが行われ、各始動口(第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)に遊技球が入球した場合に特別図柄の変動が開始されるよう構成してもよい。
<構成9>
設定変更中は、発射ハンドルD44を操作しても遊技球が発射されず、設定確認中は、発射ハンドルD44を操作すると遊技球が発射され得るよう構成してもよい。
<構成10>
設定変更中は、断線短絡電源異常検知、磁気検知、電波検知、衝撃検知等によるエラー報知が行われないよう構成され、設定確認中は、断線短絡電源異常検知、磁気検知、電波検知、衝撃検知等によるエラー報知が行われ得るよう構成してもよい。
<構成11>
設定変更中は、サブ入力ボタンSB及び十字キーSB‐2の操作が無効(音量調整、光量調整等が不可能)であり、設定確認中は、サブ入力ボタンSB及び十字キーSB‐2の操作が有効(音量調整、光量調整等が可能)である構成としてもよい。また、設定変更中、設定確認中のいずれにおいても、サブ入力ボタンSB及び十字キーSBの操作を無効としてもよい。
<構成12>
設定変更中は、サブ入力ボタンSBの操作が無効であり、十字キーSB‐2の左ボタン及び右ボタンの操作が有効(音量調整が可能)であり、十字キーSB‐2の左ボタン又は右ボタンの操作が行われた場合には、十字キーSB‐2の左ボタン又は右ボタンの操作に基づいて音量変更が行われるが、現在の音量を示す画像表示が演出表示装置SGで行われないよう構成してもよい。設定確認中は、サブ入力ボタンSB及び十字キーSB‐2の操作が有効であり、ボタン操作演出(遊技者にサブ入力ボタンSBの操作を行わせることで、演出表示装置SGに新たな画像を表示したり、表示されている画像やゲージを変更したりする演出)においてサブ入力ボタンSBの操作があった場合には、サブ入力ボタンSBの操作に基づいて演出を実行し、十字キーSB‐2の左ボタン又は右ボタンの操作が行われた場合には、十字キーSB‐2の左ボタン又は右ボタンの操作に基づいて音量変更が行われ、現在の音量を示す画像表示が演出表示装置SGで行われるよう構成してもよい。
<構成12>
設定変更中は、サブ入力ボタンSBの操作が無効であり、十字キーSB‐2の上ボタン及び下ボタンの操作が有効(光量調整が可能)であり、十字キーSB‐2の上ボタン及び下ボタンの操作が行われた場合には、十字キーSB‐2の上ボタン及び下ボタンの操作に基づいて光量変更が行われるが、現在の光量を示す画像表示が演出表示装置SGで行われないよう構成してもよい。設定確認中は、サブ入力ボタンSB及び十字キーSB‐2の操作が有効であり、ボタン操作演出(遊技者にサブ入力ボタンSBの操作を行わせることで、演出表示装置SGに新たな画像を表示したり、表示されている画像やゲージを変更したりする演出)においてサブ入力ボタンSBの操作があった場合には、サブ入力ボタンSBの操作に基づいて演出を実行し、十字キーSB‐2の上ボタン又は下ボタンの操作が行われた場合には、十字キーSB‐2の上ボタン又は下ボタンの操作に基づいて光量変更が行われ、現在の光量を示す画像表示が演出表示装置SGで行われるよう構成してもよい。
<構成13>
設定変更中は、演出表示装置SGにて遊技中でないこと(又は遊技不可能状態)を認識可能であり、設定変更中であることが認識可能な表示が行われ、設定確認中は、遊技中であること(又は遊技可能状態)を認識可能であり、さらに、設定確認中であることが認識可能な表示が行われてもよい。例えば、設定変更中では、演出表示装置SGの背景画像が黒色であり、「設定変更中です」の文字が表示され、設定確認中では、ステージ背景画像、大当り中背景画像、遊技待機デモ画像等が表示され、さらに、「設定確認中です」の文字が表示されるよう構成してもよい。
<構成14>
第7実施形態においては、入球状態表示装置J10への表示に関する処理を、第2ROM・RAM領域における処理として実行するよう構成したが、設定値に関する処理(前述した、設定変更処理、設定確認処理、等)も第2ROM・RAM領域における処理として実行するよう構成してもよい。そのように構成することにより、設定値に関する処理を実行するために必要な第1ROM領域及び第1RAM領域のデータ容量を削減することができる。また、入球状態表示装置J10に設定値を表示するよう構成した場合においては、入球状態表示装置J10に表示することとなる、入球に係る情報(例えば、ベース値)に関する処理と設定値に関する処理とのいずれもを第2ROM・RAM領域における処理として包括して実行することができる。
<構成15>
また、前記構成14のように、入球状態表示装置J10への表示に関する処理と設定値に関する処理(前述した、設定変更処理、設定確認処理、等)とを第2ROM・RAM領域における処理として実行するよう構成した場合、設定変更モードの移行に基づくRAMクリア処理を実行した場合には、
(1)入球状態表示装置J10への表示に関する処理に関する第2RAM領域と設定値に関する処理(前述した、設定変更処理、設定確認処理、等)に関する第2RAM領域と第1RAM領域のすべての範囲とをRAMクリアする
(2)設定値に関する処理(前述した、設定変更処理、設定確認処理、等)に関する第2RAM領域と第1RAM領域のすべての範囲とをRAMクリアする
よう構成してもよい。
また、RAMチェック処理(ステップ1008の処理)を実行し、RAM内が正常でないと判定した場合には、入球状態表示装置J10への表示に関する処理に関する第2RAM領域と設定値に関する処理(前述した、設定変更処理、設定確認処理、等)に関する第2RAM領域と第1RAM領域のすべての範囲とをRAMクリアするよう構成してもよい。
上記のように構成することによって、適切な範囲に対してRAMクリアを実行することができ、その後の遊技進行を適切に実行することができる。
<構成16>
遊技の実行中(電源投入直後以外の状況であり、例えば、大当り実行中、図柄変動中、図柄停止中)に設定表示モードに移行可能に構成した場合において、
(1)大当りの実行中に設定表示モードに移行した場合には、設定表示モード終了後は、設定表示モードに移行する前の状況から大当りの実行を再開する。
(2)図柄の停止表示中且つ変動固定時間中に設定表示モードに移行した場合には、設定表示モード終了後は、設定表示モードに移行する前の状況から変動固定時間の計時を再開する。具体的には、変動固定時間が3秒である場合において、変動固定時間開始から1秒後に設定表示モードに移行した場合には、設定表示モード終了後に2秒経過すると変動固定時間が終了する。
(3)図柄の変動表示中に設定表示モードに移行した場合には、設定表示モード終了後は、設定表示モードに移行する前の状況から図柄の変動表示の計時及び表示を再開する。具体的には、変動時間が30秒である図柄の変動表示中において、図柄変動開始から10秒後に設定表示モードに移行した場合には、設定表示モード終了後には、20秒経過すると図柄が停止表示する。また、左列の図柄が停止表示しており、中列の図柄と右列の図柄が変動表示中である状況にて、設定表示モードに移行した場合には、設定表示モード終了後は、左列の図柄が停止表示しており、中列の図柄と右列の図柄が変動表示中である状況から図柄変動が再開するよう構成してもよい。
(4)エラーの発生中においてはエラーの種別に拘わらず設定表示モードに移行しないよう構成してもよい。
(5)遊技の進行が停止する(第1主遊技始動口A10への入球が無効となる、図柄変動が開始しない、等)エラーの発生中には設定表示モードに移行しない一方、遊技の進行が停止しないエラー(球皿満タンエラー、等)の発生中には設定表示モードに移行可能となるよう構成してもよい。
(6)エラーの発生中においてもエラーの種別に拘わらず設定表示モードに移行可能となるよう構成してもよい。
(7)エラーの発生中且つエラーに関する表示の実行中において設定表示モードに移行し、設定表示モードが終了した場合には、エラーに関する表示を再開するよう構成してもよい。
(8)エラーの発生中且つエラーに関する表示の実行中において設定表示モードに移行し、設定表示モードが終了した場合には、当該エラーが発生しているか否かを再度判定し、エラーが解消されていた場合にはエラーに関する表示を表示せず、エラーが発生していると判定した場合にはエラーに関する表示を表示する(再開する)よう構成してもよい。
上述した設定を備える実施形態(第6実施形態等)において、設定の違いにより様々な要素(大当り確率、賞球数、ラウンド回数等)を変更してもよいものとして記載したが、大当り確率のみを変更するよう構成することがより好ましい。このように構成することにより、複数の要素を変更する場合よりも遊技者が遊技機の設定を判別し難い遊技機を提供できる上、遊技性においては、設定値がない又は設定値が1つのみの遊技機よりも複雑に構成することが可能である。例えば、大当り確率が異なることにより、大当り確率が高い設定では、大当りへとつながり易い演出が発生する可能性が高くなることとなる。
次に、図192、図193を参照して、第1~第20実施形態に係る遊技機(第19実施形態、第20実施形態に係る遊技機については後述する)に適用可能な主制御基板及び払出制御基板に係る機能ブロック図について例示する。尚、点線は、電源断時のコンデンサからの給電ルート(電源断時に主制御基板のRAM、払出制御基板のRAMのデータを維持するため)を示している。
<構成1>
構成1においては、電源基板と払出制御基板とがハーネス1で接続されており、電源基板から払出制御基板(遊技メダル、遊技球、得点等の遊技価値を付与するための制御を実行する基板)に電力が供給されるよう構成されている。また、主制御基板の基板上及び払出制御基板の基板上にはCPUが設けられている。尚、同図においては、CPU内にROM及びRAMが内蔵されているが、これには限定されず、CPUとROMとRAMとを別々にして払出制御基板の基板上や主制御基板の基板上に設けてもよい。また、払出制御基板と主制御基板とがハーネス2で接続されており、払出制御基板から主制御基板に電力を供給可能に構成されている。また、払出制御基板の基板上にはコンデンサが設けられている。尚、コンデンサは、電力を蓄えることができ、電源基板から払出制御基板への電力の供給が停止したとしてもコンデンサに蓄えられている電力によって、一定時間払出制御基板から主制御基板に電力が供給されることとなる(ハーネス2が接続されている場合)。従って、払出制御基板上のCPUに内蔵されたRAMに記憶されているデータ及び主制御基板上のCPUに内蔵されたRAMに記憶されているデータは、電源基板から払出制御基板への電力の供給が停止したとしてもコンデンサから供給される電力によって維持される。
<構成2>
構成2においては、電源基板と払出制御基板とがハーネス3で接続されており、電源基板から払出制御基板(遊技メダル、遊技球、得点等の遊技価値を付与するための制御を実行する基板)に電力が供給されるよう構成されている。また、主制御基板の基板上及び払出制御基板の基板上にはCPUが設けられている。尚、同図においては、CPU内にROM及びRAMが内蔵されているが、これには限定されず、CPUとROMとRAMとを別々にして払出制御基板の基板上や主制御基板の基板上に設けてもよい。また、払出制御基板と主制御基板とがハーネス4で接続されており、払出制御基板から主制御基板に電力を供給可能に構成されている。また、払出制御基板ケース内にて、払出制御基板の基板とコンデンサが設けられた副基板とがフローティングコネクタ等によって接続されている。コンデンサは、電力を蓄えることができ、電源基板から払出制御基板を介して電力を蓄えることができるよう構成されている。尚、電源基板から払出制御基板への電力の供給が停止したとしてもコンデンサに蓄えられている電力によって、一定時間副基板→払出制御基板→主制御基板と電力が供給されることとなる(ハーネス4が接続されている場合)。従って、払出制御基板上のCPUに内蔵されたRAMに記憶されているデータ及び主制御基板上のCPUに内蔵されたRAMに記憶されているデータは、電源基板から払出制御基板への電力の供給が停止したとしても副基板のコンデンサから供給される電力によって維持される。
<構成3>
構成3においては、電源基板と払出制御基板とがハーネス5で接続されており、電源基板から払出制御基板(遊技メダル、遊技球、得点等の遊技価値を付与するための制御を実行する基板)に電力が供給されるよう構成されている。また、主制御基板の基板上及び払出制御基板の基板上にはCPUが設けられている。尚、同図においては、CPU内にROM及びRAMが内蔵されているが、これには限定されず、CPUとROMとRAMとを別々にして払出制御基板の基板上や主制御基板の基板上に設けてもよい。また、払出制御基板と主制御基板とがハーネス6で接続されており、払出制御基板から主制御基板に電力を供給可能に構成されている。また、払出制御基板ケース内にて、払出制御基板の基板とコンデンサが設けられた副基板とがフローティングコネクタ等によって接続されている。コンデンサは、電力を蓄えることができ、電源基板から払出制御基板を介して電力を蓄えることができるよう構成されている。尚、電源基板から払出制御基板への電力の供給が停止したとしてもコンデンサに蓄えられている電力によって、一定時間副基板→払出制御基板、副基板→主制御基板へと電力が供給されることとなる(ハーネス6、ハーネス7が接続されている場合)。従って、払出制御基板上のCPUに内蔵されたRAMに記憶されているデータ及び主制御基板上のCPUに内蔵されたRAMに記憶されているデータは、電源基板から払出制御基板への電力の供給が停止したとしても副基板のコンデンサから供給される電力によって維持される。
<構成4>
構成4においては、主制御基板と電源基板とがハーネス8で接続されており、電源基板から主制御基板に電力が供給されるよう構成されている。また、主制御基板の基板上にはCPUが設けられている。また、払出制御基板(遊技メダル、遊技球、得点等の遊技価値を付与するための制御を実行する基板)と電源基板とがハーネス9で接続されており、電源基板から払出制御基板に電力が供給されるよう構成されている。また、払出制御基板の基板上にはCPUが設けられている。また、払出制御基板と副基板(払出制御基板のRAMに記憶されている情報をバックアップするための基板)とがハーネス10で接続されており、副基板から払出制御基板に電力を供給可能に構成されている。尚、主制御基板と払出制御基板とはハーネス11で接続されており、双方向にコマンドを送受信可能に構成されている。また、副基板の基板上にはコンデンサが設けられている。コンデンサは、電力を蓄えることができ、電源基板から払出制御基板を介して電力を蓄えることができるよう構成されている。尚、電源基板から払出制御基板への電力の供給が停止した場合には、副基板の基板上に設けられたコンデンサに蓄えている電力によって、一定時間払出制御基板に電力が供給されるよう構成されている(ハーネス10が接続されている場合)。また、電源基板から主制御基板と払出制御基板への電力の供給が停止した場合にも、副基板の基板上に設けられたコンデンサに蓄えている電力によって、一定時間副基板→払出制御基板→主制御基板へと電力が供給されるよう構成されている(ハーネス10、ハーネス11が接続されている場合)。尚、同図においては、電源基板から払出制御基板に直接電力を供給可能に構成したが、これには限定されず、電源基板と副基板2(同段落で記載した副基板と同一でも問題無い)とをハーネスによって接続し、「電源基板→副基板2→払出制御基板」のように電力を供給可能に構成してもよい。尚、構成4において、主制御基板とハーネスで接続される副基板Bを設けてもよく、そのように構成した場合には、副基板Bの基板上にはコンデンサを設けるよう構成してもよい。
<構成5>
構成5においては、主制御基板と電源基板とがハーネス13で接続されており、電源基板から主制御基板に電力が供給されるよう構成されている。また、主制御基板の基板上にはCPUが設けられている。また、主制御基板と副基板(主制御基板のRAMに記憶されている情報をバックアップするための基板)とがハーネス12で接続されており、副基板から主制御基板に電力を供給可能に構成されている。また、副基板の基板上にはコンデンサが設けられている。尚、コンデンサは、電力を蓄えることができ、電源基板から主制御基板への電力の供給が停止したとしてもコンデンサに蓄えている電力によって、一定時間副基板から主制御基板に電力が供給されることとなる(ハーネス12が接続されている場合)。また、払出制御基板(遊技メダル、遊技球、得点等の遊技価値を付与するための制御を実行する基板)と電源基板とがハーネス14で接続されており、電源基板から払出制御基板に電力が供給されるよう構成されている。また、払出制御基板の基板上にはCPUとコンデンサとが設けられている。尚、主制御基板と払出制御基板とはハーネス15で接続されており、双方向にコマンドを送受信可能に構成されている。尚、コンデンサは、電力を蓄えることができ、コンデンサを有する払出制御基板は、電源基板から払出制御基板への電力の供給が停止したとしてもコンデンサに蓄えている電力によって、一定時間払出制御基板に電力が供給される。尚、同図においては、電源基板から主制御基板や払出制御基板に直接電力を供給可能に構成したが、これには限定されない。例えば、電源基板と副基板2(同段落で記載した副基板と同一でも問題無い)とをハーネスによって接続し、「電源基板→副基板2→主制御基板」のように電力を供給可能に構成してもよい。同様に、電源基板と副基板3(同段落で記載した副基板と同一でも問題無い)とをハーネスによって接続し、「電源基板→副基板3→払出制御基板」のように電力を供給可能に構成してもよい。尚、構成5は、封入式の回胴式遊技機や封入式のぱちんこ遊技機に適用してもよい。
<構成6>
構成6においては、主制御基板と電源基板とがハーネス16で接続されており、電源基板から主制御基板に電力が供給されるよう構成されている。また、主制御基板の基板上にはCPUが設けられている。また、払出制御基板(遊技メダル、遊技球、得点等の遊技価値を付与するための制御を実行する基板)と電源基板とがハーネス17で接続されており、電源基板から払出制御基板に電力が供給されるよう構成されている。また、払出制御基板の基板上にはCPUが設けられている。尚、主制御基板と払出制御基板とはハーネス19で接続されており、双方向にコマンドを送受信可能に構成されている。また、払出制御基板ケース内にて、払出制御基板の基板とコンデンサが設けられた副基板(払出制御基板のRAMに記憶されている情報をバックアップするための基板)とがフローティングコネクタ等によって接続され、副基板から払出制御基板に電力を供給可能に構成されている。
コンデンサは、電力を蓄えることができ、電源基板から払出制御基板を介して電力を蓄えることができるよう構成されている。尚、電源基板から払出制御基板への電力の供給が停止した場合には、副基板の基板上に設けられたコンデンサに蓄えている電力によって、一定時間払出制御基板に電力が供給されるよう構成されている(フローティングコネクタが接続されている場合)。また、電源基板から主制御基板と払出制御基板への電力の供給が停止した場合にも、副基板の基板上に設けられたコンデンサに蓄えている電力によって、一定時間副基板→払出制御基板→主制御基板へと電力が供給されるよう構成されている(フローティングコネクタ、ハーネス19が接続されている場合)。尚、同図においては、電源基板から払出制御基板に直接電力を供給可能に構成したが、これには限定されず、電源基板と副基板2(同段落で記載した副基板と同一でも問題無い)とをハーネスによって接続し、「電源基板→副基板2→払出制御基板」のように電力を供給可能に構成してもよい。尚、構成6において、主制御基板とハーネスで接続される副基板Bを設けてもよく、そのように構成した場合には、副基板Bの基板上にはコンデンサを設けるよう構成してもよい。
(第19実施形態)
次に、第19実施形態における遊技機として、第13実施形態に係る遊技機の変形例を示す。
はじめに、図194は、第19実施形態に係る、ぱちんこ遊技機の背面側における構造を示す図の一例である。第19実施形態においては、入球状態表示装置J10が主制御基板M上に設けられており、入球状態表示装置J10の構成は、4桁の8セグメント表示器が横一列に整列されて取り付けられ、総アウト個数による区間情報やベース比率等を表示可能に構成されている。尚、同図における入球状態表示装置J10は、主制御基板Mの遊技機の裏側方向の面に設けられており、遊技場側が所持している鍵で扉ユニットD18を解錠して扉ユニットD18を開放し、扉ユニットD18(遊技盤)の裏面に取り付けられた基板類を確認する必要があるので、遊技者は確認することができないよう構成されている。
次に、図195は、第19実施形態における、主制御基板M側のメインフローチャートである。本図では設定変更に関する処理(例えば、ステップ1003(第7)の設定変更処理等)を記載していないが、設定を設けた遊技機とする場合には、図127のように設定変更に関する処理や設定に対応するRAM領域を備えるよう構成することが可能である。
<第1ROM・RAM領域における処理>
はじめに、電源が投入された後、ステップ1000(第19)で、主制御基板Mは、第1ROM・RAM領域における処理における処理にて、第1RAM領域及び第2RAM領域の確認を行う(例えば、チェックサム)。次に、ステップ1001‐1(第19)で、主制御基板Mは、第1RAM領域又は第2RAM領域に異常があるか否かを判定する。
<第1ROM・RAM領域における処理、第2ROM・RAM領域における処理>
ステップ1001‐1(第19)でYesの場合、ステップ1001‐2(第19)で、主制御基板Mは、第1RAM領域及び第2RAM領域のデータを全てクリアする。このとき、RAM領域のデータをクリアする順序は、1.第2RAM領域のデータ、2.第1RAM領域のデータ、となっている。尚、第1RAM領域の更新は第1ROM・RAM制御(第1ROM・RAM領域における処理)によってのみ行われ、第2RAM領域の更新は第2ROM・RAM制御(第2ROM・RAM領域における処理)によってのみ行われるよう構成されているため、第1RAM領域のクリアは、第1ROM・RAM領域における処理で行われ、第2RAM領域のクリアは、第2ROM・RAM領域における処理で行われる。
<第1ROM・RAM領域における処理>
ステップ1001‐1(第19)でNoの場合、ステップ1002へ移行し、主制御基板Mは、RAMクリアボタンが操作されたか否かを判定する。ステップ1002でYesの場合、ステップ1004へ移行し、Noの場合、ステップ1012へ移行する。ステップ1012で、主制御基板Mは、RAMから電源断の各種コマンドを取得し、ステップ1014で、主制御基板Mは、当該取得した各種情報コマンドをサブ側に送信し、ステップ1016の処理へ移行する。
ステップ1001‐2(第19)、ステップ1004の処理を実行した後、ステップ1006で、主制御基板Mは、RAMクリア情報をサブ側に送信し、ステップ1016で、タイマ割り込みを許可する。尚、ステップ1014の処理が終了した後もステップ1016の処理へ移行する。次に、ステップ1016の処理を実行した後、第1ROM・RAM領域における処理として、ステップ1018の処理を実行し、ステップ1018‐1(第19)で、主制御基板Mは、電源断信号の入力ポートの値をロードする。次に、ステップ1018‐2(第19)で、主制御基板Mは、入力ポートの値が電源断の発生を示す値ではないか否かを判定する。例えば、入力ポートの値が0であれば、電源断が発生していないことを示し、入力ポートの値が1であれば、電源断が発生していることを示すよう構成されている。ステップ1018‐2(第19)でYesの場合、ステップ1018に移行する。他方、ステップ1018‐2(第19)でNoの場合、主制御基板Mは、ステップ1020、ステップ1022の処理を行い、電源がオフになるまで待機する。
次に、タイマ割り込み時処理は、ステップ2000~ステップ1990の処理を実行した後、ステップ1992(第19)で、主制御基板Mは、第2ROM・RAM領域における処理を呼び出すよう構成されている。
<第2ROM・RAM領域における処理>
ステップ1992‐1(第19)で、主制御基板Mは、スタックポインタの退避並びにスタックエリアの切り替えを行い、第2スタックエリアを使用するための設定を行う。次に、ステップ1992‐2(第19)で、主制御基板Mは、第1ROM・RAM領域における処理で使用したレジスタの値を第2スタックエリアへ退避させる。次に、ステップ1992‐3(第19)で、主制御基板Mは、第1ROM・RAM領域における処理で使用された第1RAM領域やレジスタの値から外部出力するための信号を作成して出力する試験信号出力処理(試験信号については後述する)を実行する。次に、ステップ1992‐4(第19)で、主制御基板Mは、第1ROM・RAM領域における処理で使用された第1RAM領域やレジスタの値を参照して、現在の遊技状態を判別するための第2領域遊技状態検査処理を実行する。次に、ステップ8650(第19)で、主制御基板Mは、SW(スイッチ)集計処理を実行する。次に、ステップ1992‐6(第19)で、主制御基板Mは、第2領域のRAMを参照するために後述するレジスタQに「F2H」をセットするレジスタ設定処理を行う。次に、ステップ8000(第19)で、主制御基板Mは、後述する入球状態表示装置演算処理を実行する。次に、ステップ7000(第19)で、主制御基板Mは、後述する入球状態表示装置表示制御処理を実行する。次に、ステップ1992‐7(第19)で、主制御基板Mは、第1ROM・RAM領域における処理で使用したレジスタの値を第2スタックエリアから復帰する。尚、ステップ1992‐6(第19)でレジスタQの値が「F2H」となっているが、ステップ1992‐2(第19)で全てのレジスタの値が退避されているため、ステップ1992‐7(第19)の処理でレジスタQの値も復帰する(「F0H」がセットされる)。次に、ステップ1992‐8(第19)で、主制御基板Mは、スタックポインタの復帰並びにスタックエリアの切り替え行い、第1スタックエリアを使用するための設定を行う。なお、第1領域のRAM(第1RAM領域)や第1領域の処理で使用したレジスタの値を参照することが多い処理(例えば、試験信号出力処理、第2領域遊技状態検査処理、SW集計処理等)をレジスタQの値を変更する前に配置し、第2領域のRAMや第2領域の処理で使用したレジスタの値を参照することが多い処理(例えば、入球状態表示装置演算処理、入球状態表示装置表示制御処理等)をレジスタQの値を変更した後に配置し、後述するLDQ命令の使用頻度により、処理の簡易迅速化を図ることが可能となっている。
補足であるが、第1ROM・RAM領域における処理であるタイマ割り込み処理において第2ROM・RAM領域における処理が呼び出された後は、第1ROM・RAM領域ではなく、第2ROM・RAM領域を使用して処理が実行される。尚、主制制御基板M側の処理に使用するカウンタ類や制御用データ(レジスタの値等)はバックアップされる構成のため、第1RAM領域に記憶されているデータと同様に、当該実施形態における第2RAM領域に記憶されている全データもバックアップされるように構成されている。また、当該第19実施形態において「クリア」との用語は、ゼロクリアするだけに限られず、初期化することも含む(つまり、遊技開始状態である初期状態に戻すことについて「クリア」の用語を使用する)。
なお、ステップ1001‐2(第19)で、第1RAM領域のデータ及び第2RAM領域のデータがクリアされた場合、主制御基板Mは、副制御基板Sに第1RAM領域のデータ及び第2RAM領域のデータがクリアされた旨を示すコマンドを送信する(コマンドAを送信する)よう構成し、ステップ1004で第1RAM領域のデータがクリアされた場合、主制御基板Mは、副制御基板Sに第1RAM領域のデータがクリアされた旨を示すコマンドを送信する(コマンドBを送信する)よう構成してもよい。このように構成することにより、副制御基板Sは、主制御基板Mから受信したコマンドAとコマンドBに対応した態様で報知を行うことが可能であり(例えば、遊技効果ランプD26の発光態様が異なるよう発光させる。コマンドAを受信した場合には、遊技効果ランプを赤色で5秒間発光させ、コマンドBを受信した際には、遊技効果ランプを青色で5秒間発光させる等)、いずれの状況で第1RAM領域及び第2RAM領域がクリアされたのかをホールスタッフに確認させるようにすることができる。
次に、図196は、第19実施形態における、第1RAM領域及び第2RAM領域のデータをクリアするためのプログラムの概要を示した図である。左側が第19実施形態である、第2RAM領域のデータ→第1RAM領域のデータの順序にデータのクリアを行う構成となっており、右側が仮定である、第1RAM領域のデータ→第2RAM領域のデータの順序にデータのクリアを行う構成となっている。まず、第19実施形態のプログラム構成についてプログラムの順序に沿って説明すると、(1)RAMのデータが正常であるか否かを判定する、(1‐1)正常のとき:処理を続ける、(1‐2)異常のとき:RAMクリア処理へジャンプする、(2)RAMクリアボタンの操作があったか否かを判定する、(2‐1)「あり」のとき:第1RAM領域クリア処理へジャンプする、(2‐2)「なし」のとき:通常電断復帰処理(RAMクリアをせず電断復帰する処理)へジャンプする、(3)RAMクリア処理、(3‐1)第2RAM領域のクリア処理、(3‐2)第1RAM領域のクリア処理、(4)通常電断復帰処理、となっている。次に、仮定のプログラム構成についてプログラムの順序に沿って説明すると、(1)RAMのデータが正常であるか否かを判定する、(1‐1)正常のとき:処理を続ける、(1‐2)異常のとき:RAMクリア処理へジャンプする、(2)RAMクリアボタンの操作があったか否かを判定する、(2‐1)「あり」のとき:第1RAM領域クリア処理へジャンプする、(2‐2)「なし」のとき:通常電断復帰処理(RAMクリアをせず電断復帰する処理)へジャンプする、(3)RAMクリア処理、(3‐1)第1RAM領域のクリア処理、(3‐2)RAMクリアボタン操作時であるか否かを判定する、(3‐2‐1)操作時:通常電断復帰処理へジャンプ、(3‐2‐2)非操作時:第2RAM領域のクリア処理を行う、(3‐3)第2RAM領域のクリア処理、(4)通常電断復帰処理、となっている。
つまり、仮定である、第1RAM領域のデータ→第2RAM領域のデータの順序にデータのクリアを行う構成では、「(3‐2)RAMクリアボタン操作時であるか否かの判定、(3‐2‐1)操作時:通常電断復帰処理へジャンプ、(3‐2‐2)非操作時:第2RAM領域のクリア処理を行う」の処理がなければ、「RAMのデータが正常、且つ、RAMクリアボタン操作あり」の際、第1RAM領域のクリア処理を行い、第2RAM領域のクリア処理は行わないようにしたい場合であっても、第1RAM領域のクリア処理と第2RAM領域のクリア処理の双方が実行されてしまうことになる。従って、このような構成とならないように、「(3‐2)RAMクリアボタン操作時であるか否かを判定する、(3‐2‐1)操作時:通常電断復帰処理へジャンプ、(3‐2‐2)非操作時:第2RAM領域のクリア処理を行う」の処理を持っておかなければならない。つまり、仮定のプログラム構成では、余分なプログラムを持つことになってしまい、プログラム容量の圧迫となってしまうため、第19実施形態のように、第2RAM領域のデータ→第1RAM領域のデータの順序にデータのクリアを行うプログラム構成とすることは、プログラム容量の軽減となる。
次に、図197は、第19実施形態における、試験信号出力処理で出力され得る試験信号の一覧である。各信号についての説明は省略する。試験信号出力処理では、出力する信号データを作成するため、第1ROM・RAM領域における処理で使用された第1RAM領域やレジスタの値を使用する。例えば、第1主遊技図柄高確率状態信号、第1主遊技図柄変動時間短縮状態信号、第2主遊技図柄高確率状態信号、第2主遊技図柄変動時間短縮状態信号、普通図柄高確率状態信号、普通図柄変動時間短縮状態信号、普通電動役物開放延長状態信号、等を出力するために、第1ROM・RAM領域における処理で使用された第1RAM領域やレジスタの値を用いることが例示できる。尚、試験信号とは、型式試験の際に用いられる信号であり、主制御基板Mに設けられた型式試験専用の端子から専用の冶具を用いることで遊技機外部へ出力可能となる信号である。
次に、図198は、第19実施形態における、図195のステップ8650のサブルーチンに係る、第2ROM・RAM領域による制御であるSW集計処理のフローチャートである。まず、ステップ7500で、主制御基板Mは、第1RAM領域の各入賞口の検出情報を読み出す。具体的には、第2ROMによるプログラムでは、第1RAM領域の検出情報がオンであることを、1回のエッジ検出(オフ→オン)で入球ありと判定し、入球ありと判定した場合、第2RAM領域内の入球情報の記憶領域(2バイト)のうち、対応する入賞口の記憶領域のフラグをオン(1を設定する)にする。例えば、第1RAM領域の第2主遊技始動口の検出情報がオンであった場合、第2ROMによるプログラムで第1RAM領域の第2主遊技始動口の検出情報がオンであることを判定した際に、オンであることを1回判定すると、第2RAM領域内の入球情報の記憶領域であるD1に1を設定する。そして、ここで設定した入球情報に基づいて次のステップ8651で入球の有無を判定する。なお、第2RAM領域内の入球情報の記憶領域は2バイトに限定されず、入球センサの数に応じて1バイト等に変更され得る。次に、ステップ8651で、主制御基板Mは、いずれかの入球センサの入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8651でYesの場合、ステップ8651‐1で、主制御基板Mは、いずれの入球センサの入球フラグを確認するかを判定する(いずれの入球センサの入球フラグを確認するかをαの値に基づいて決定する)。他方、ステップ8651でNoの場合、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。まず、α=0のとき、ステップ8652で、主制御基板Mは、第2大入賞口入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8652でYesの場合、ステップ8653で、主制御基板Mは、第2大入賞口入球フラグをオフにし、ステップ8654で、主制御基板Mは、第2大入賞口賞球フラグをオンにし、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8652でNoの場合、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、α=1のとき、ステップ8655で、主制御基板Mは、第1大入賞口入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8655でYesの場合、ステップ8656で、主制御基板Mは、第1大入賞口入球フラグをオフにし、ステップ8657で、主制御基板Mは、第1大入賞口賞球フラグをオンにし、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8655でNoの場合、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、α=2のとき、ステップ8658で、主制御基板Mは、第2主遊技始動口入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8658でYesの場合、ステップ8659で、主制御基板Mは、第2主遊技始動口入球フラグをオフにし、ステップ8660で、主制御基板Mは、第2主遊技始動口賞球フラグをオンにし、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8658でNoの場合、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、α=3のとき、ステップ8661で、主制御基板Mは、第1主遊技始動口入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8661でYesの場合、ステップ8662で、主制御基板Mは、第1主遊技始動口入球フラグをオフにし、ステップ8663で、主制御基板Mは、第1主遊技始動口賞球フラグをオンにし、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8661でNoの場合、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、α=4のとき、ステップ8664で、主制御基板Mは、一般入賞口1入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8664でYesの場合、ステップ8665で、主制御基板Mは、一般入賞口1入球フラグをオフにし、ステップ8666で、主制御基板Mは、一般入賞口1賞球フラグをオンにし、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8664でNoの場合、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、α=5のとき、ステップ8667で、主制御基板Mは、一般入賞口2入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8667でYesの場合、ステップ8668で、主制御基板Mは、一般入賞口2入球フラグをオフにし、ステップ8669で、主制御基板Mは、一般入賞口2賞球フラグをオンにし、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8667でNoの場合、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、α=6のとき、ステップ8670で、主制御基板Mは、一般入賞口3入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8670でYesの場合、ステップ8671で、主制御基板Mは、一般入賞口3入球フラグをオフにし、ステップ8672で、主制御基板Mは、一般入賞口3賞球フラグをオンにし、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8670でNoの場合、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、α=7のとき、ステップ8673で、主制御基板Mは、一般入賞口4入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8673でYesの場合、ステップ8674で、主制御基板Mは、一般入賞口4入球フラグをオフにし、ステップ8675で、主制御基板Mは、一般入賞口4賞球フラグをオンにし、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8673でNoの場合、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、α=8のとき、ステップ8676で、主制御基板Mは、総排出確認センサフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8676でYesの場合、ステップ8677で、主制御基板Mは、総排出確認センサフラグをオフにし、ステップ8678で、主制御基板Mは、アウト個数カウンタ加算フラグをオンにし、ステップ8679‐1でαをクリアし、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8676でNoの場合、ステップ8679‐1でαをクリアし、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、ステップ8680(第19)で、主制御基板Mは、カウンタ加算処理を実行し、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。尚、複数の一般入賞口の入球センサを1つにまとめてもよく、例えば、補助遊技状態(高ベース状態)中に右打ちを行う構成の場合、左打ちの際に入球可能な一般入賞口1~3への入球を検出する第1一般入賞口入球センサを備え、右打ちの際に入球可能な一般入賞口4への入球を検出する第2一般入賞口入球センサを備える構成としてもよい。
次に、図199は、第19実施形態における、図198のステップ8680のサブルーチンに係る、第2ROM・RAM領域による制御であるカウンタ加算処理のフローチャートである。まず、ステップ8682で、主制御基板Mは、通常時賞球数カウンタの加算を実行する。尚、通常時賞球数カウンタの加算を実行する条件が設けられており、遊技状態が非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態、且つ、大当りではないときに、賞球フラグ(第2大入賞口賞球フラグ、第1大入賞口賞球フラグ、第2主遊技始動口賞球フラグ、第1主遊技始動口賞球フラグ、一般入賞口1賞球フラグ、一般入賞口2賞球フラグ、一般入賞口3賞球フラグ、一般入賞口4賞球フラグ)がオンである場合に通常時賞球数カウンタの加算が実行されるように構成されている。また、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態において通常時賞球数カウンタの加算を実行するように構成しても良いが、(1)非確率変動状態且つ非時間短縮遊技状態のときと発射すべき位置が変化しない(例えば、左打ちのまま)場合は、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態において通常時賞球数カウンタの加算を実行するように構成しても良い、(2)非確率変動状態且つ非時間短縮遊技状態のときと発射すべき位置が変化する(例えば、左打ちから右打ちに変わる)場合は、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態において通常時賞球数カウンタの加算を実行しない、ように構成するのが好ましい。(1)のように構成した場合には、大当り中以外の非補助遊技状態(低ベース状態)における賞球数をカウントすることになる。尚、通常時賞球数カウンタの加算が終了すると、賞球フラグをオフにする。補足であるが、通常時賞球数カウンタは2バイトで構成されており、賞球数を加算した値が上限値を超えているか否か(キャリーフラグが発生しているか否か)を確認し、超えている場合には加算しない(2バイトの上限値で維持する)よう構成されている。次に、ステップ8684で、主制御基板Mは、通常時アウト個数カウンタの加算を実行する。尚、通常時アウト個数カウンタの加算にも実行する条件が設けられており、遊技状態が非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態、且つ、大当り中ではないときに、アウト個数カウンタ加算フラグがオンである場合に通常時アウト個数カウンタの加算が実行されるように構成されている。また、通常時アウト個数カウンタも通常時賞球数カウンタと同様に、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態において加算を実行するように構成してもよく、(1)非確率変動状態且つ非時間短縮遊技状態のときと発射すべき位置が変化しない(例えば、左打ちのまま)場合は、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態において通常時アウト個数カウンタの加算を実行するように構成しても良い、(2)非確率変動状態且つ非時間短縮遊技状態のときと発射すべき位置が変化する(例えば、左打ちから右打ちに変わる)場合は、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態において通常時アウト個数カウンタの加算を実行しない、ように構成するのが好ましい。(1)のように構成した場合には、大当り中以外の非補助遊技状態(低ベース状態)におけるアウト個数をカウントすることになる。補足であるが、通常時アウト個数カウンタは2バイトで構成されており、加算した値が上限値を超えているか否か(キャリーフラグが発生しているか否か)を確認し、超えている場合には加算しない(2バイトの上限値で維持する)よう構成されている。尚、アウト個数カウンタ加算フラグは次のステップ8686の総アウト個数カウンタの加算でも使用するため、通常時アウト個数カウンタの加算が終了してもオフにせず、オンのまま維持する。次に、ステップ8686で、主制御基板Mは、総アウト個数カウンタの加算を実行する。アウト個数カウンタ加算フラグがオンであれば通常時賞球数カウンタを加算するよう構成されており、加算が終了すると、アウト個数カウンタ加算フラグをオフにし、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。補足であるが、総アウト個数カウンタは2バイトで構成されており、加算した値が上限値を超えているか否か(キャリーフラグが発生しているか否か)を確認し、超えている場合には加算しない(2バイトの上限値で維持する)よう構成されている。
次に、図200は、第19実施形態における、レジスタの構成図である。まず、レジスタには、レジスタA、フラグレジスタF、レジスタB、レジスタC、レジスタD、レジスタE、レジスタH、レジスタL、レジスタQがあり、それぞれ8ビットで構成されている。尚、レジスタBとレジスタC、レジスタDとレジスタE、レジスタHとレジスタLは、合わせて16ビットのレジスタとしても使用可能である。さらに、レジスタA´、フラグレジスタF´、レジスタB´、レジスタC´、レジスタD´、レジスタE´、レジスタH´、レジスタL´があり、これらもそれぞれ8ビットで構成されている。さらに、レジスタI(インタラプトレジスタ)、レジスタR(リフレッシュレジスタ)、レジスタIX(インデックスレジスタ)、レジスタIY(インデックスレジスタ)、SP(スタックポインタ)、PC(プログラムカウンタ)も有している。
次に、図201は、第19実施形態における、レジスタQを使用したRAM領域に格納されているデータの読み出し方の例を示す説明図である。この実施の形態では、主制御基板Mは、RAM領域に格納されているデータを読み出す場合、そのデータが格納されているRAM領域の上位および下位全てのアドレスを指定するのではなく、アドレスの下位のみを指定してデータを読み出すことが可能である。プログラムで参照されるデータは、RAM領域のうちのF000H~F3FFH領域に格納されるものとする。また、主制御基板Mは、データ格納領域の上位アドレスを固定値として格納しておくための専用のレジスタ(レジスタQ)を備え、レジスタQには固定値0F0H、0F2H等が設定されるものとする。
図201に示す例では、RAM領域のアドレスF230Hに格納されているデータを読み出す場合が示されている。この場合、レジスタQを用いてデータを読み出すためのコマンドLDQを用いて、下位アドレス30Hのみを指定して、データの読み出し動作を行う{具体的には、LDQ A,(30H)を実行する}。すると、主制御基板Mは、データ格納領域の上位アドレスをレジスタQに設定されている固定値から特定する(例えば、F2H)とともに、LDQ命令で指定された下位アドレス30Hを特定し、上位および下位を合わせたデータ格納領域のアドレスがF230Hであると特定する。そして、主制御基板Mは、特定したF230Hに対応するデータ格納領域に格納されているデータ(α)を読み出し、レジスタAに格納する。本図では、固定値がF2Hであり、F230Hに対応するデータを読み出す例を説明したが、上述した通り、固定値は変更されることがあり、固定値がF0Hであれば、例えば、下位アドレス30Hのみを指定することで、データの読み出し動作を行う{具体的には、LDQ A,(30H)を実行する}と、F030Hに対応するデータ格納領域に格納されているデータ(30H)を読み出し、レジスタAに格納する。通常のLD命令では、アドレス指定に2バイトを要するところ、LDQ命令ではアドレス指定に1バイトを要するのみである。すなわち、本例では、F230H(11110010B/00110000B)の2バイトが必要なところ、上位のF2H(11110010B)がレジスタQに設定されているため、下位アドレスの30H(00110000B)を指定するのみとなる。つまり、一度のアドレス指定命令で1バイト分の処理軽減が図れることとなり、また、容量も読み込み速度も1バイト分速くなる。
なお、レジスタQの初期値設定は、遊技機に対して電源が投入されて電力供給が開始されたときに、プログラムの開始時に実行されるプログラムによる設定によりレジスタQにF0Hを設定するよう構成してもよく、また、システムリセット時にハードウェア的に初期化されて初期値F0Hに自動設定される構成としてもよい。例えば、遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されたときに、Qレジスタの下位4ビットは0に初期化されるとともに、上位4ビットは反転回路で反転されて全て値1となることによって、レジスタQの初期値としてF0Hが自動設定されるよう構成することが可能である。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、図202は、第19実施形態における、図195のステップ8000のサブルーチンに係る、第2ROM・RAM領域による制御である入球状態表示装置演算処理のフローチャートである。まず、ステップ8500で、主制御基板Mは、後述する区間判定を実行する。次に、ステップ8500‐2で、主制御基板Mは、後述する演算準備処理を実行する。次に、ステップ8800で、主制御基板Mは、後述する演算処理を実行する。
次に、図203は、第19実施形態における、図202のステップ8500のサブルーチンに係る、第2ROM・RAM領域による制御である区間判定のフローチャートである。まず、ステップ8502で、主制御基板Mは、表示データ切替フラグ1が0であるか否かを判定する。尚、表示データ切替フラグ1とは、入球状態表示装置演算処理における区間を示すフラグであり、表示データ切替フラグ1が0であれば区間A{例えば、初回の電源投入から総アウト個数が所定個数(例えば、300個)未満}であり、表示データ切替フラグ1が1であれば区間B{例えば、初回の電源投入からの総アウト個数が所定個数(例えば、300個)以上かつ特定個数(例えば、60000個)未満}であり、表示データ切替フラグ1が2であれば区間N{例えば、区間B以降に総アウト個数カウンタの値が特定個数(例えば、60000個)に達する毎に切り替えられる区間}であることを示すフラグである。また、表示データ切替フラグ1は、電源断が発生してもクリアされないようにバックアップされる構成となっている。次に、ステップ8502でYesの場合、ステップ8600で、主制御基板Mは、後述する区間A時判定を実行し、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。他方、ステップ8502でNoの場合、ステップ8700で、主制御基板Mは、後述する区間B以降時判定を実行し、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。
次に、図204は、第19実施形態における、図203のステップ8600のサブルーチンに係る、第2ROM・RAM領域による制御である区間A時判定のフローチャートである。まず、ステップ8602で、主制御基板Mは、総アウト個数カウンタ値が300以上であるか否かを判定する(ここで使用した「300」の数値は例示であり、遊技機の製造時における検査工程にてカウントされる想定値よりも大きな値であればよい)。次に、ステップ8602でYesの場合、ステップ8608で、主制御基板Mは、表示データ切替フラグ1に1を設定する(0から1に変更する)。次に、ステップ8610で、主制御基板Mは、カウンタクリアを実行し、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。ここでクリアされるカウンタは、通常時賞球数カウンタ、通常時アウト個数カウンタ、総アウト個数カウンタである。他方、ステップ8602でNoの場合、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。
次に、図205は、第19実施形態における、図203のステップ8700のサブルーチンに係る、第2ROM・RAM領域による制御である区間B以降時判定のフローチャートである。まず、ステップ8702で、主制御基板Mは、総アウト個数カウンタ値が60000以上であるか否かを判定する(ここで使用した60000の数値は例示であり、遊技球の発射間隔を100個/分とした場合において、遊技球の発射時間が10時間に到達したことの想定値である)。次に、ステップ8702でYesの場合、ステップ8706で、主制御基板Mは、表示データ切替フラグ1に2を設定する(表示データ切替フラグ1に2を再設定することも含む)。次に、ステップ8707で、主制御基板Mは、当該区間の最終ベース値を記憶する。次に、ステップ8708で、主制御基板Mは、カウンタクリアを実行し、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。ここでクリアされるカウンタは、通常時賞球数カウンタ、通常時アウト個数カウンタ、総アウト個数カウンタである。他方、ステップ8702でNoの場合、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。
次に、図206は、第19実施形態における、図202のステップ8500‐2のサブルーチンに係る、演算準備処理のフローチャートである。まず、ステップ8500‐2‐1で、主制御基板Mは、区間変更がないか否かを判定する。ステップ8500‐2‐1でYesの場合、ステップ8500‐2‐2で、主制御基板Mは、ベース計算用データ作成処理を実行し、次の処理(ステップ8800の処理)へ移行する。尚、ステップ8500‐2‐1でNoの場合、ステップ8500‐2‐2の処理を実行せず、次の処理(ステップ8800の処理)へ移行する。
次に、図207は、第19実施形態における、図206のステップ8500‐2‐2のサブルーチンに係る、ベース計算用データ作成処理のフローチャートである。当該サブルーチンでは、ステップ8500‐2‐2‐1で、主制御基板Mは、「通常アウト個数カウンタ値×100」を行い、計算結果を計算結果Aとして記憶する。ステップ8500‐2‐2‐1の処理が終了すると、次の処理(ステップ8800の処理)へ移行する。
次に、図208は、第19実施形態における、図202のステップ8800のサブルーチンに係る、第2ROM・RAM領域による制御である演算処理のフローチャートである。まず、ステップ8802で、主制御基板Mは、区間変更がないか否かを判定する。ステップ8802でYesの場合、ステップ8804で、主制御基板Mは、ベース計算を実行する。ここで、ベース値は、「通常時賞球数カウンタ値÷計算結果A」の式で算出される。なお、通常時アウト個数カウンタの値が0の場合には、異常状態として判断され、算出結果として所定の値(例えば、127)を記憶する。次に、ステップ8806で、主制御基板Mは、ステップ8804で算出したベース値(入球状態情報)を、現在のベース値(入球状態情報)として入球状態表示装置J10に表示するための表示用に記憶し、次の処理(ステップ7000の処理)に移行する。ここで記憶するベース値(入球状態情報)は、小数点第一位を四捨五入された値を記憶する。他方、ステップ8802でNoの場合も次の処理(ステップ7000の処理)に移行する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、図209は、第19実施形態における、図195の第2ROM・RAM領域による制御である入球状態表示装置表示制御処理(ステップ7000(第19))に係るフローチャートである。まず、ステップ7600(第19)で、主制御基板Mは、後述する表示内容更新処理を実行する。次に、ステップ7610で、主制御基板Mは、点滅状態の更新を実行する。ここでは、後述するステップ7630にて、第1セグ情報が「点滅」に設定されている場合、第1セグ情報にかかる表示中に点灯と消灯を0.3秒毎に切り替える点滅表示の制御(周期0.6秒±10%が好ましい)を実行し、後述するステップ7640にて、第2セグ情報が「点滅」に設定されている場合、第2セグ情報にかかる表示中に点灯と消灯を0.3秒毎に切り替える点滅表示の制御(周期0.6秒±10%が好ましい)を実行し、後述するステップ7642にて、第3セグ情報が「点滅」に設定されている場合、第3セグ情報にかかる表示中に点灯と消灯を0.3秒毎に切り替える点滅表示の制御(周期0.6秒±10%が好ましい)を実行し、後述するステップ7644にて、第4セグ情報が「点滅」に設定されている場合、第4セグ情報にかかる表示中に点灯と消灯を0.3秒毎に切り替える点滅表示の制御(周期0.6秒±10%が好ましい)を実行する。ここで、同図下段の<点滅状態の更新について>を用いて表示切替方法について説明する。まず、点滅の際、点灯(0.3秒)と消灯(0.3秒)とが切り替わる毎に点滅回数カウンタに1を加算し、点滅回数カウンタの値が15になる(詳細には、後述する通り15における消灯期間が終了する際)と後述するセグ情報の表示切替処理による表示切替を行い、表示切替処理による表示切替(表示内容の変更)が終了すると点滅回数カウンタの値が0にリセットされるよう構成されている。このように構成することで、表示態様が点灯から開始する(点滅回数カウンタの値が0のときは点灯となるよう構成されている)と点滅回数カウンタの値が15のタイミングで消灯(0.3秒)となるため、このタイミングで表示の切り替えを行うことで、違和感なく表示の切り替えを行うことができる。より詳細には、点滅回数カウンタの値が0にリセットされるタイミングで4.8秒となるよう構成されており、消灯から点灯に切り替わると同時に表示内容が切り替わるよう構成されている。なお、これに限られず、消灯から開始し、点滅回数カウンタの値が14のタイミングで表示の切り替えを行うよう構成することで、消灯しているタイミングで切り替え可能となるようにしても何ら問題ない。ただし、セグ情報の切り替えは、5秒±10%以内とするのが好ましい。また、点滅回数カウンタの値を加算する処理として例示したが、減算する処理にしても何ら問題なく、例えば、点滅回数カウンタの値が15から減算して0になるとセグ情報の切替処理による表示切替が行われるよう構成することも可能である。フローチャートに戻り、次に、ステップ7620で、主制御基板Mは、セグ情報の表示切替処理を実行する。例えば、第1セグ情報、第2セグ情報、第3セグ情報、第4セグ情報の順に4.8秒毎(5秒±10%以内)に切り替える(第4セグ情報の後は第1セグ情報に戻る)。尚、第1セグ情報~第4セグ情報は、識別セグと比率セグで構成されており、入球状態表示装置J10の左2つの8セグメント表示器が識別セグ{現在の区間のベース値を表示していることを示す「bL.」、以前の区間の最終ベース値を表示していることを示す「b1.」(1回前の区間を示す)、「b2.」(2回前の区間を示す)、「b3.」(3回前の区間を示す)が表示される}であり、右2つの8セグメント表示器が比率セグ(「--」、ベース値、「00」、「99.」のいずれかが表示される)である。ステップ7620の処理が終わると、次の処理(ステップ1992‐7)へ移行する。
次に、図210は、第19実施形態における、図209のステップ7600のサブルーチンに係る、第2ROM・RAM領域による制御である表示内容更新処理のフローチャートである。はじめに、第1セグ情報、第2セグ情報、第3セグ情報、第4セグ情報の機能について説明する。まず、第1セグ情報とは、現在の区間においてリアルタイムに更新されるベース値に関する情報であり、第2セグ情報とは、現在の区間の直前の区間(1回前の区間)における最終値(最終ベース値)に関する情報であり、第3セグ情報とは、現在の区間の2回前の区間における最終値(最終ベース値)に関する情報であり、第4セグ情報とは、現在の区間の3回前の区間における最終値(最終ベース値)に関する情報である。
次に、表示内容更新処理のフローチャートについて説明する。まず、ステップ7630で、主制御基板Mは、第1セグ情報の設定(更新)を実行する。前提として、比率セグには、通常時アウト個数カウンタの値が0であれば「00」を、算出結果(算出したベース値)が100以上であれば「99.」を表示するよう構成されている。尚、第2セグ情報、第3セグ情報、第4セグ情報では、該当区間の通常時アウト個数カウンタの値が0で終了していれば「00」が表示され得、最終ベース値が100以上であれば「99.」が表示されることとなっており、算出結果をそのまま表示できない場合であっても適切に表示し、確認者(例えば、店員等)が表示内容を把握できるよう構成されている。第1セグ情報の表示内容は、区間A(後述する表示データ切替フラグ2が0の場合)では、識別セグに「bL.」を点滅表示、比率セグに「--」を表示するよう設定される。区間B(表示データ切替フラグ2が1の場合)では、識別セグに、通常時アウト個数カウンタ値が0~5999のときには「bL.」を点滅表示、通常時アウト個数カウンタ値が6000以上のときには「bL.」を点灯表示、比率セグにステップ8806で記憶したベース値を表示するよう設定される。区間C~区間N(表示データ切替フラグ2が2の場合)では、識別セグに、通常時アウト個数カウンタ値が0~5999のときには「bL.」を点滅表示、通常時アウト個数カウンタ値が6000以上のときには「bL.」を点灯表示、比率セグにステップ8806で記憶したベース値を表示するよう設定される。尚、前述した通り、区間C~区間Nは、区間B以降に総アウト個数カウンタの値が60000個に達する毎に切り替えられる区間である。
次に、ステップ7640で、主制御基板Mは、第2セグ情報の設定(更新)を実行する。第2セグ情報の表示内容は、区間A(表示データ切替フラグ2が0の場合)では、識別セグに「b1.」を点滅表示、比率セグに「--」を表示するよう設定される。区間B(表示データ切替フラグ2が1の場合)では、識別セグに「b1.」を点滅表示、比率セグに「--」を表示するよう設定される。区間C(表示データ切替フラグ2が2の場合)では、識別セグに「b1.」を点灯表示、比率セグに1回目計測(区間B)での最終値(最終ベース値)を表示するよう設定される。区間D(表示データ切替フラグ2が2の場合)では、識別セグに「b1.」を点灯表示、比率セグに2回目計測(区間C)での最終値(最終ベース値)を表示するよう設定される。区間E(表示データ切替フラグ2が2の場合)では、識別セグに「b1.」を点灯表示、比率セグに3回目計測(区間D)での最終値(最終ベース値)を表示するよう設定される。区間N(表示データ切替フラグ2が2の場合)では、識別セグに「b1.」を点灯表示、比率セグに(N-1)回目計測{区間(N-1)}における最終値(最終ベース値)を表示するよう設定される。
次に、ステップ7642で、主制御基板Mは、第3セグ情報の設定(更新)を実行する。第3セグ情報の表示内容は、区間A(表示データ切替フラグ2が0の場合)では、識別セグに「b2.」を点滅表示、比率セグに「--」を表示するよう設定される。区間B(表示データ切替フラグ2が1の場合)では、識別セグに「b2.」を点滅表示、比率セグに「--」を表示するよう設定される。区間C(表示データ切替フラグ2が2の場合)では、識別セグに「b2.」を点滅表示、比率セグに「--」を表示するよう設定される。区間D(表示データ切替フラグ2が2の場合)では、識別セグに「b2.」を点灯表示、比率セグに1回目計測(区間B)での最終値(最終ベース値)を表示するよう設定される。区間E(表示データ切替フラグ2が2の場合)では、識別セグに「b2.」を点灯表示、比率セグに2回目計測(区間C)での最終値(最終ベース値)を表示するよう設定される。区間N(表示データ切替フラグ2が2の場合)では、識別セグに「b2.」を点灯表示、比率セグに(N-2)回目計測{区間(N-2)}における最終値(最終ベース値)を表示するよう設定される。
次に、ステップ7644で、主制御基板Mは、第4セグ情報の設定(更新)を実行する。第4セグ情報の表示内容は、区間A(表示データ切替フラグ2が0の場合)では、識別セグに「b3.」を点滅表示、比率セグに「--」を表示するよう設定される。区間B(表示データ切替フラグ2が1の場合)では、識別セグに「b3.」を点滅表示、比率セグに「--」を表示するよう設定される。区間C(表示データ切替フラグ2が2の場合)では、識別セグに「b3.」を点滅表示、比率セグに「--」を表示するよう設定される。区間D(表示データ切替フラグ2が2の場合)では、識別セグに「b3.」を点滅表示、比率セグに「--」を表示するよう設定される。区間E(表示データ切替フラグ2が2の場合)では、識別セグに「b3.」を点灯表示、比率セグに1回目計測(区間B)での最終値(最終ベース値)を表示するよう設定される。区間N(表示データ切替フラグ2が2の場合)では、識別セグに「b3.」を点灯表示、比率セグに(N-3)回目計測{区間(N-3)}における最終値(最終ベース値)を表示するよう設定される。
次に、ステップ7650で、主制御基板Mは、表示データ切替フラグ2の更新を実行する。表示データ切替フラグ2は、表示データ切替フラグ1に合わせて更新されるフラグであり、入球状態表示装置J10にベース値を表示するための表示用のフラグである。
なお、設定値毎の入球状態情報を入球状態表示装置J10にて表示するよう構成してもよく、例えば、第19実施形態において入球状態表示装置J10にて「bL.」「b1.」「b2.」「b3.」と表示するよう構成したが、「b」の表示を「設定値」に変更することで、設定毎の入球状態情報(ベース値)を確認できるよう構成してもよい。具体的には、設定1であれば、入球状態表示装置J10の左2つの8セグメント表示器に「1L.」「11.」「12.」「13.」と表示され、設定2であれば、入球状態表示装置J10の左2つの8セグメント表示器に「2L.」「21.」「22.」「23.」と表示される。また、設定変更ボタンを操作すると、設定値における入球状態情報が切り替えられることで設定毎の入球状態情報を確認できるよう構成することも可能であり、さらに、所定時間毎(例えば、2秒毎)に設定毎の入球状態情報を確認できるよう構成することも可能である。特に、設定変更の対象が、特別図柄の当否確率のみの場合、設定値毎のベース値に差が生じないため、いずれの設定値においても常に同一のベース値になるが、設定変更の対象が、普通図柄の当否確率や小当たりの当選確率、等に及ぶ場合、設定値毎のベース値に差が生じるため、設定値毎の入球状態情報を個別に管理・表示することで、設定値に応じたベース値を確認することが可能となる。なお、特定の操作が行われた場合(例えば、以降に記載する設定確認方法)にのみ上述の表示を行うよう構成してもよい。具体的には、特定の操作が行われていない場合には、「bL.」「b1.」「b2.」「b3.」と表示されるが、特定の操作が行われた場合には、「1L.」「11.」「12.」「13.」「2L.」「21.」「22.」「23.」等のように設定値が表示されるよう構成してもよい。また、設定値の表示は、入球状態表示装置J10に表示するのではなく、設定値を表示するための設定値表示装置に表示するよう構成してもよい。設定値表示装置は、1桁の8セグメント表示器や2桁の8セグメント表示器で構成される。1桁の8セグメント表示器で構成される場合には、設定値は、「1」「2」「3」「4」「5」「6」のように表示され、第1RAM領域又は第2RAM領域に異常があった場合やその他の異常があった場合には「E」が表示されるよう構成される。また、2桁の8セグメント表示器で構成される場合には、設定値は、「01」「02」「03」「04」「05」「06」のように表示され、第1RAM領域又は第2RAM領域に異常があった場合には「E1」、その他の異常があった場合には「E2」のように表示される。なお、エラーの種類によって、エラーの種別を示す表示を変更してもよく、RAM異常(第1RAM領域又は第2RAM領域の異常)である場合には「E」を用い、その他のエラーでは「F」を用いて表示しても良い。また、設定値表示され得る情報は、他のエラーを示す表示装置(例えば、エラー表示器KH3)とは異なるエラー情報が表示されるよう構成されることが好ましい。
次に、図211は、第19実施形態の変形例における、スタックエリアの最大使用ルートの例を示す図である。補足しておくが、本図におけるプログラムの構成は、前述した実施形態(第1実施形態~第19実施形態)のプログラムの構成とは少なくとも一部が異なっており、本図は、このようにプログラムを構成しても良いものとする変形例として例示するものである。上段の図は、第1ROM・RAM領域の処理における最大スタックエリア使用ルートの例である。ここでは、「主遊技図柄の変動」に関する処理を実行する際に使用するスタックエリアが最大となるルートを示しており、「主遊技図柄の変動」に関する処理のように、機種によって変化することが少ない処理を最大使用ルートとして設計しておくことで、確保しなければならないスタックエリア(第1スタックエリア)の大きさを容易に判断することが可能となる。下段の図は、第2ROM・RAM領域の処理における最大スタックエリア使用ルートの例である。ここでは、「入球状態表示装置演算処理」に関する処理を実行する際に使用するスタックエリアが最大となるルートを示しており、第1ROM・RAM領域の際と同様に、機種によって変化することが少ない処理を最大使用ルートとして設計しておくことで、確保しなければならないスタックエリア(第2スタックエリア)の大きさを容易に判断することが可能となる。また、型式申請の際に提出する書類に最大スタックエリア使用ルートを記載するときにおいて、異なる機種であっても記載するルートが同じであれば、毎回同じルートを記載すればよいため、書類の作成作業が簡易迅速になる。以下、第1ROM・RAM領域の処理における最大スタック使用ルート、第2ROM・RAM領域の処理における最大スタックエリア使用ルート、について具体的に説明する。
まず、第1ROM・RAM領域の処理における最大スタックエリア使用ルートについて説明する。第1ROM・RAM領域の処理における最大スタックエリア使用ルートとなるのは、簡易的に表すと、タイマ割り込み発生→主遊技図柄表示処理→コマンド送信設定処理、となる場合である。初めに、タイマ割り込みのサブルーチンを呼び出すCALL命令により、サブルーチンから復帰するアドレスとして2バイトのデータを記憶する。次に、主遊技図柄表示処理のサブルーチンを呼び出すCALL命令により、サブルーチンから復帰するアドレスとして2バイトのデータを記憶する。次に、主遊技図柄表示処理内の各処理を呼び出すCALL命令並びにPUSH命令により合計14バイトのデータを記憶する。具体的には、変動待機中の判定処理のサブルーチンを呼び出すCALL命令により、サブルーチンから復帰するアドレスとして2バイトのデータを記憶する。次に、変動開始の処理のサブルーチンを呼び出すCALL命令により、サブルーチンから復帰するアドレスとして2バイトのデータを記憶する。次に、変動時間の決定処理を呼び出すCALL命令により、サブルーチンから復帰するアドレスとして2バイトのデータを記憶する。次に、変動時間の決定処理にてBCレジスタの値を記憶するために、PUSH命令により2バイトのデータを記憶する。次に、コマンド送信データ設定処理のサブルーチンを呼び出すCALL命令により、復帰するアドレスとして2バイトのデータを記憶する。次に、コマンド送信データ設定処理にてBCレジスタの値を記憶するために、PUSH命令により2バイトのデータを記憶する。次に、コマンド送信設定処理のサブルーチンを呼び出すCALL命令により、復帰するアドレスとして2バイトのデータを記憶する。以上の処理を実行した際、第1ROM・RAM領域の処理における最大スタックエリア使用ルートとなり、合計18バイトを使用することとなる。つまり、当該ルート以外のルートにより処理を実行した際のスタックエリアの最大使用量は、当該ルートにより処理を実行した際のスタックエリア最大使用量よりも小さくなるよう構成されている。このように、主遊技図柄表示処理においては、レジスタの値を退避させる処理が多く、スタックエリアの使用量が多くなるよう構成されている。なお、これに限られず、入賞口への入賞の有無を監視する入賞監視処理を実行するルート、乱数を更新する乱数更新処理を実行するルート等が最大スタックエリア使用ルートであってもよく、また、第1ROM・RAM領域の処理における最大スタックエリア使用ルートが複数あっても何ら問題なく、例えば、入賞口への入賞の有無を監視する入賞監視処理を実行するルート、乱数を更新する乱数更新処理を実行するルートも最大スタックエリア使用ルートとなるよう構成することも可能である。
次に、第2ROM・RAM領域の処理における最大スタックエリア使用ルートについて説明する。第2ROM・RAM領域の処理における最大スタックエリア使用ルートとなるのは、簡易的に表すと、(第2ROM・RAM領域の処理へ移行した際の)第1ROM・RAM制御で使用するレジスタの退避→入球状態表示装置演算処理→演算準備処理→ベース計算用データ作成処理、となる場合である。初めに、第1ROM・RAM領域の処理から第2ROM・RAM領域の処理へ移行した際、第1ROM・RAM制御で使用するレジスタを退避させるPUSH命令により、14バイトのデータを記憶する(コマンド:PUSH ALL により、レジスタQ、レジスタI、レジスタA、レジスタF、レジスタB、レジスタC、レジスタD、レジスタE、レジスタH、レジスタL、レジスタIXの上位、レジスタIXの下位、レジスタIYの上位、レジスタIYの下位のデータをそれぞれ1バイトで記憶する)。次に、入球状態表示装置演算処理のサブルーチンを呼び出すCALL命令により、復帰するアドレスとして2バイトのデータを記憶する。次に、演算準備処理のサブルーチンを呼び出すCALL命令により、復帰するアドレスとして2バイトのデータを記憶する。次に、ベース計算用データ作成処理のサブルーチンを呼び出すCALL命令により、復帰するアドレスとして2バイトのデータを記憶する。以上の処理を実行した際、第2ROM・RAM領域の処理における最大スタックエリア使用ルートとなり、合計20バイトを使用することとなる。なお、これに限られず、b1演算処理を実行するルート等が最大スタックエリア使用ルートであってもよく、また、第2ROM・RAM領域の処理における最大スタックエリア使用ルートが複数あっても何ら問題なく、例えば、b1演算処理を実行するルートも最大スタックエリア使用ルートとなるよう構成することも可能である。
ここで、第19実施形態の変形例における、最大スタックエリア使用量についてみてみると、以下の特徴点を備えていることが明確である。
(1)一の遊技機のプログラムにおける最大スタックエリア使用ルートは1つのみである。上述の通り、第2ROM・RAM領域の処理における最大スタックエリア使用ルート(20バイトを使用)が、当該遊技機のプログラムにおいて最大スタックエリア使用ルートとなっている。
(2)第1ROM・RAM領域の処理における処理プログラムにおける最大スタックエリア使用ルートは、「主遊技図柄表示処理(主遊技図柄の変動に関する処理)」に関する処理を実行する際であり、他の処理を実行する際よりもスタックエリア使用量が大きくなるよう構成されている。
また、以下の特徴点を備える構成とすることも可能である。
(1)第1ROM・RAM領域の処理における最大スタックエリア使用量(18バイト)よりも、第2ROM・RAM領域の処理における最大スタックエリア使用量(20バイト)の方が大きくなるよう構成されている。なお、第1ROM・RAM領域の処理における処理プログラム(第1制御領域)の容量(例えば、最大2749バイト)と第2ROM・RAM領域の処理における処理プログラム(第2制御領域)の容量(例えば、最大612バイト)とでは、第1ROM・RAM領域の処理プログラムの容量の方が大きくなるよう構成されている。
(第20実施形態)
次に、第20実施形態として、第5実施形態から変更した別実施形態を説明する。
まず、図212を参照しながら、第20実施形態に係るぱちんこ遊技機の前面側の基本構造を説明する。第5実施形態(図113)との相違点は、操作部装置50の構成である。具体的には、第20実施形態に係るぱちんこ遊技機の操作部装置50には、持ち球数表示装置MU、ECOユニット操作パネルESが設けられている。以下、図213を用いて持ち球数表示装置MU、ECOユニット操作パネルESについて詳述する。
次に、図213は、図212における操作部装置50の詳細を示す図である。まず、持ち球数表示装置MUについて説明する。持ち球数表示装置MUには、持ち球数表示部501、精算数設定表示部502、情報表示部503、全精算ボタン504、一部精算ボタン505、精算単位数設定ボタン506が設けられ、ECOユニット操作パネルESには、精算済み表示部601、再遊技ボタン602、カード残高表示部603、貸出ボタン604、カード返却ボタン605、状態表示部606が設けられている。
持ち球数表示部501は、例えば、6桁の7セグメントLEDにより構成されており、遊技機側で記憶(保持)している持ち球数を「999,999」個まで表示可能となっている。精算数設定表示部502は、例えば、4桁の7セグメントLEDにより構成されており、持ち球数の一部を精算する際の単位遊技球数を「9,999」個まで表示可能となっており、各桁に対応して配置された精算単位数設定ボタン506の上ボタン又は下ボタンを操作することにより、単位精算数を桁ごとに設定することが可能である。情報表示部503は、英字表示可能なLED等により構成されており(図示省略)、エラー等が発生した際にエラー情報の表示や後述する精算確認の表示が可能となっている。具体的には、賞球払出制御基板3000と持ち球数表示部501との間における通信異常であれば「E1」、賞球払出制御基板3000とECOユニットEUとの間における通信異常であれば「E2」のようにエラーに対応するコード情報が表示される。尚、持ち球数表示部501では、持ち球数以外の情報(例えばエラー情報等)が表示されることがないよう構成することが好適である。尚、上記桁数はあくまで一例であり、変更しても問題ない。
全精算ボタン504は、メカスイッチ等により構成され、遊技機側で記憶(保持)している遊技球(持ち球)を精算する際に操作するためのボタンであり、操作面が持ち球数表示装置MUの中で最も大きくなるように構成されている。なお、第20実施形態においては、誤操作を防止するために、複数回の操作により全精算処理が行われるよう構成されているがこの点についての詳細は後述する。一部精算ボタン505は、メカスイッチ等により構成され、遊技機側で記憶(保持)している遊技球(持ち球)のうちの一部を精算する際に操作するためのボタンであり、前述した全精算ボタン504よりも操作面が小さくなるように構成されている。なお、第20実施形態においては、全精算処理と同様に誤操作を防止するために、複数回の操作により一部精算の処理が行われるよう構成されているがこの点についての詳細は後述する。
次に、ECOユニット操作パネルESについて説明する。精算済み表示部601は、例えば、持ち球数表示部501と同様に、6桁の7セグメントLEDにより構成されており、ECOユニット側で管理されている遊技者の持ち球数を「999,999」個まで表示可能となっている。カード残高表示部603は、例えば、3桁の7セグメントLEDにより構成されており、ICカードに記録された残高(度数)を表示可能である。貸出ボタン604は、例えば、メカスイッチ等により構成され、ICカードに記録された残高(度数)の範囲内で遊技球を貸し出す際に操作するためのボタンである。カード返却ボタン605は、例えば、メカスイッチ等により構成され、遊技者がICカードを抜去する際に操作するボタンである。再遊技ボタン602は、例えば、メカスイッチ等により構成され、遊技者が操作すると精算済み表示部601に表示される精算済み遊技球を利用可能とするためのボタンである。なお、詳細は後述するが、ECOユニット操作パネルESに設けられた各種のボタン入力に応じた制御や表示制御等はECOユニット側の制御部により行われることとなる。
次に、図214のブロック図を参照しながら第20実施形態に係るぱちんこ遊技機の電気的な概略構成を説明する。なお、第5実施形態と共通の構成については詳細な説明を省略する。(必要であれば、図114を参照)。
図214に示すように、第20実施形態に係るぱちんこ遊技機には、様々な演算処理を行うCPU、CPUの演算処理を規定したプログラムを予め記憶するROM、CPUが取り扱うデータ(遊技中に発生する各種データやROMから読み出されたコンピュータプログラム等)を一時的に記憶するRAMが搭載され、遊技球の発射制御や賞球付与・発射による遊技球の消費に対応する持ち球データの加減算制御を司る賞球払出制御基板3000と、前述した持ち球数表示部501等の各種表示部並びに全精算ボタン504等の各種入力操作部が設けられた持ち球数表示装置MUと、賞球払出制御基板3000とECOユニットEUとの間で送受信される情報を中継するためのECOユニット接続端子板と、前述したカード残高表示部603等の各種表示部並びに貸出ボタン604等の各種入力操作部が設けられたECOユニット操作パネルESとが設けられており、ECOユニット接続端子板を介してぱちんこ遊技機の外部に設置され、適宜制御機能が設けられているECOユニットEUと情報の通信が可能に構成されている。なお、本明細書中において、ECOユニットEUをぱちんこ遊技機の一部として説明している場合もあるが、第20実施形態においては、ぱちんこ遊技機と別の装置として説明する。
<賞球払出制御基板>
賞球払出制御基板3000は、第5実施形態と同様に、主制御基板A及びECOユニットEUからの情報(主に遊技者の持ち球の加算対象となる情報)、発射検出センサ43または後述する球送りセンサ(主に遊技者の持ち球の減算対象となる情報)等に基づいて遊技に係る持ち球の操作(加算・減算等)を制御すると共に、当該持ち球情報の表示や発射装置(発射ハンドル・発射モータ・球送り装置等)の動作を制御し得るよう構成されている。(図36、図114を参照)
また、賞球払出制御基板3000(本実施形態の賞球払出制御基板KHに相当)は、本実施形態と同様に、賞球に係る情報を送受信するための送受信制御手段と、賞球払出し(第20実施形態では、持ち球数の増減算)に係る処理を司る払出制御手段と、遊技球の発射に係る処理を司る発射制御手段と、賞球払出制御基板3000側での電断時の処理を司る電断時・電断復帰時初期処理制御手段と、を有している。(必要であれば図36を参照)
ここで、送受信制御手段は、情報の受信を制御する受信制御手段と、情報の送信を制御する送信制御手段と、を有している。また、受信制御手段は、主制御基板Aから受信した情報を一時記憶するためのメイン側受信情報一時記憶手段と、第5実施形態と同様にECOユニットEUから受信した情報を一時記憶するためのECOユニット側受信情報一時記憶手段と、を更に有している。
次に、払出制御手段は、賞球に係る情報を一時記憶するための払出処理関連情報一時記憶手段を有しており、当該払出処理関連情報一時記憶手段は、主制御基板Aから受信した各入賞口への入賞数を計数するための各入賞カウンタ(第1主遊技始動口入賞カウンタ、第2主遊技始動口入賞カウンタ、第1大入賞口入賞カウンタ、第2大入賞口入賞カウンタ、一般入賞口入賞カウンタ)と、遊技者の現在の持ち球数(遊技に供することのできる遊技媒体数)を計数するための持ち球数カウンタ(本実施形態の払出カウンタ3312に対応)と、現時点で遊技枠内に存在している遊技球(封入遊技球)数を計数するための封入遊技球数カウンタと、を更に有している。
次に、発射制御手段は、遊技球の発射制御に係る情報を一時記憶するための発射制御関連情報一時記憶手段を有している。
次に、電断時・電断復帰時初期処理制御手段は、電断時の情報を一時記憶(バックアップ)するための電断時情報一時記憶手段を有している。ここで、図示省略するが第20実施形態においては、電断時情報一時記憶手段に電源を供給するためのバックアップ用電源が、賞球払出制御基板3000に設けられている。このバックアップ用電源は、電源供給ユニットに接続されて給電されており、電断が生じたときに電源供給ユニットからの給電が遮断された場合でも、バックアップ用電源から電断時情報一時記憶手段に電源を供給することができ、電源断時に賞球払出制御基板内に記憶されている未払出数や持ち球数(例えば、持ち球数カウンタの値、封入遊技球数カウンタ等)や各種のフラグを電源断中も記憶保持することができ、遊技に重要な情報である各種の払い出し情報を保持することができる。なお、封入遊技球数カウンタの値は、電源復帰時にクリアするよう構成してもよい。いうまでもないが電断時情報一時記憶手段は、払出処理関連情報一時記憶手段と共通のRAMにより構成し、或いは払出処理関連情報一時記憶手段そのものを一時記憶することにより構成することができる。
<ECOユニット>
次に、ECOユニットEUは、本実施形態のカードユニットRに類し、ECOユニット接続端子板を介してECOユニット操作パネルESと接続され、遊技者の個人状態情報(例えば、カード残高や所持している遊技媒体数情報)が記録されたICカード(会員カード、一般カード)を挿入することで、当該ICカードに記録された状態情報をECOユニット操作パネルES上にて表示可能であると共に、ECOユニット操作パネルESの入力操作部(貸出ボタン604、カード返却ボタン605)を操作することによりICカードに記録されたカード残高や所持している遊技媒体数情報を用いた遊技球の貸出制御や遊技機から送信された各種情報に基づく制御処理等を行うことができるよう構成されている。
<ECOユニット接続端子板>
ECOユニット接続端子板は、詳細は後述するが、賞球払出制御基板3000とECOユニットEU、ECOユニットEUとECOユニット操作パネルES、とを接続するための基板であり、各種信号が当該ECOユニット接続端子板を介して送受信される。
尚、第20実施形態では、図214の矢印表記の通り、ECOユニット接続端子板には、賞球払出制御基板3000、ECOユニット操作パネルES、ECOユニットEUからの信号が双方向に入力されるように図示されているが、ECOユニットEUがECOユニット操作パネルESを制御するよう構成されているに過ぎず、ECOユニット操作パネルESに関する状態情報を賞球払出制御基板3000が受信する構成とはなっていない。
<持ち球数表示装置>
次に、持ち球数表示装置MUは、持ち球数を表示するための持ち球数表示部501と、後述する一部精算するために精算する遊技球数を表示する精算数設定表示部502と、エラー等が発生した際にエラー情報等を表示可能な情報表示部503と、遊技者が操作可能な入力操作部と、を有している。尚、持ち球数表示装置MUの入力操作部には、獲得した全ての遊技球数を精算するための全精算ボタン504と、獲得した一部の遊技球数を精算するための一部精算ボタン503と、一部精算する遊技球数を設定するための精算単位数設定ボタン506と、を有している。
<ECOユニット操作パネル>
次に、ECOユニット操作パネルESは、精算済みの遊技球数を表示する精算済み表示部601と、ECOユニットEUに挿入されたICカード(会員カード、一般カード)に記録された状態情報(例えば、カード残高)を表示するためのカード残高表示部603と、ECOユニットEUとECOユニット操作パネルESとの間で通信異常が発生した場合にエラー表示が行われる状態表示部606と、ECOユニット操作パネルの入力操作部と、を有している。尚、ECOユニット操作パネルESにおける入力操作部は、精算済みの遊技球から再度遊技を行う場合に操作する再遊技ボタン602と、遊技球の貸し出しを行うための貸出ボタン604と、ECOユニットEUに挿入されたICカード(会員カード、一般カード)を抜去するためのカード返却ボタン605と、を有している。
次に、図214を参照して、送受信される情報等(例えば、情報や信号)について説明する。まず、ぱちんこ遊技機(賞球払出制御基板3000)とECOユニットEUとの間において送受信される情報等について説明する。尚、上述した通り、遊技機(賞球払出制御基板3000)とECOユニットEUとの間では、ECOユニット接続端子板を介して情報等が送受信されるよう構成されている。
具体的には、ECOユニットEUからぱちんこ遊技機(ECOユニット接続端子板)に送信される信号(情報)としては、ECOユニット操作パネルESを動作させるための操作パネル駆動信号、遊技球を貸し出すための貸出要求信号、ECOユニットが遊技機からの情報等を受信可能であること(準備完了状態であること)を示すユニットRDY信号、例えばECOユニット側のエラー状態等、ECOユニット側で管理している状態情報が送信される。一方、遊技機(ECOユニット接続端子板)からECOユニットEUに送信される信号(情報)としては、遊技機情報{設定値情報、設定毎の役物比率情報、入球状態情報、外部出力情報(大当り信号、確変信号、図柄変動信号、入賞信号、賞球信号、貸出信号等)、持ち球数情報等}、持ち球数表示装置の入力操作部の操作情報(精算情報)、ECOユニットEUから情報等を受信可能であること(準備完了状態であること)を示す遊技機RDY信号、ECOユニット操作パネルESの入力操作部からの操作信号が送信される。なお、貸出要求信号、ユニットRDY信号は賞球払出制御基板3000に入力され、遊技機情報、精算情報、遊技機RDY信号は賞球払出制御基板3000から出力される。
次に、ECOユニット操作パネルESとECOユニットEUとの間においてECOユニット接続端子板を介して送受信される情報等について説明する。ECOユニット操作パネルESからECOユニットEUへ、ECOユニット操作パネルESの入力操作部の貸出ボタン604が操作されたこと、及び、、カード返却ボタン605が操作されたことを示す操作信号が送信される。一方、ECOユニットEUからECOユニット操作パネルESへは、精算済み表示部601、カード残高表示部603、状態表示部606等の表示部を駆動するための操作パネル駆動信号が出力され、ECOユニットEUに挿入されたICカードに記録された各種情報(例えばカード残高情報)が、ECOユニット操作パネルESの対応する表示部(例えば、カード残高表示部603)に表示される。
次に、賞球払出制御基板3000と持ち球数表示装置MUとの間において送受信される情報等について説明する。賞球払出制御基板3000から持ち球数表示装置MUへ、持ち球数情報(例えば、払出処理関連情報一時記憶手段に記憶されている持ち球数カウンタの情報)、持ち球数表示装置MUの情報表示部503でエラー情報等を表示するための異常情報、が送信される。持ち球数表示装置MUから賞球払出制御基板3000へ、持ち球数表示装置MUの入力操作部(全精算ボタン504、一部精算ボタン505、精算単位数設定ボタン506)の入力操作情報、が送信される。
次に、図215~図223を参照して、賞球払出制御基板3000側で実行される制御処理を説明する。第20実施形態では、主たる処理はメインフローチャートの実行中に発生する定期的なタイマ割り込みにより起動(実行)される割り込み処理により実行されている。図215における(g)は、第20実施形態に係るぱちんこ遊技機における、賞球払出制御基板3000のメインフローチャートである。遊技機の電源が投入されると、賞球払出制御基板3000は、ステップ3100で、後述する電断復帰時初期処理を実行する。その後、ステップ3100‐1で、ウォッチドッグタイマのリセットを実行し、ステップ3100‐2で、電源断信号の入力ポートの値をロードし、ステップ3100‐3で、入力ポートの値が電源断発生を示す値ではないか否かを判定する。ステップ3100‐3でYesの場合、即ち電源断が発生していない場合、ステップ3100‐1に戻ることにより、ステップ3100-1~ステップ3100-3のループ処理が構成され、後述するタイマ割り込み処理を待つこととなる。
ステップ3100‐3でNoの場合、即ち電源断が発生した場合、ステップ3600で、電断時処理を実行する。尚、電源断が発生したか否かの判定処理をメインルーチンで行わなくてもよい。例えば、第5実施形態(図118)のように、賞球払出制御基板3000のNMI割り込み処理によって電断時処理を実行するよう構成することも可能である。
次に、電断時・電断復帰時初期処理制御手段に相当する電断復帰時初期処理について説明する。図216は、図215におけるステップ3100のサブルーチンに係る、電断復帰時初期処理のフローチャートである。まず、ステップ3102で、電断時情報一時記憶手段のフラグエリアを参照し、払出制御側電断フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ3102でYesの場合、ステップ3104で、電断時情報一時記憶手段のフラグエリア内にある払出制御側電断フラグをオフにする。次に、ステップ3106で、電断時にバックアップした情報に基づき、各入賞カウンタ(例えば、第1主遊技始動口入賞カウンタ、第2主遊技始動口入賞カウンタ、第1大入賞口入賞カウンタ、第2大入賞口入賞カウンタ、一般入賞口入賞カウンタ)のカウンタ値を復元し、ステップ3108で、電断時にバックアップした情報に基づき、持ち球数カウンタのカウンタ値を復元する。次に、ステップ3110で、封入遊技球数カウンタに初期値(例えば、100であるが、封入遊技球タンク内の遊技球数を計数可能に構成されている場合には、当該計数結果を初期値としてもよい)を再セットし、ステップ3112で、電断時にバックアップした情報に基づき、その他の遊技に必要な情報(例えば、各種フラグ情報、受信コマンド、未送信コマンド、等)を復元する。次に、ステップ3114で、発射制御関連情報一時記憶手段のフラグエリア内にある遊技停止フラグ(封入遊技球数異常フラグ・不正賞球情報フラグ)をオフにし、ステップ3116に移行する。他方、ステップ3102でNo、即ち、何らかの原因により払出制御側電断フラグがオフの状態となっていた場合、必要な記憶領域を初期化処理(RAMクリア処理)した後(図示略)、ステップ3116に移行する。尚、本例では図示していないが、封入遊技球数カウンタに初期値を再セットするより前に、浮遊球(遊技領域30に存在する遊技球)が遊技枠側に戻るまでの待機時間(例えば10秒)を設けてもよい。具体的には、待機処理を電断復帰時初期処理の先頭(ステップ3102の前)や初期値セット処理の直前に設けることが考えられる。
次に、ステップ3116で、メイン側受信情報一時記憶手段を参照し、主制御基板A側から基本賞球数情報コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ3116でYesの場合、ステップ3118で、電断時・電断復帰時初期処理制御手段は、当該受信した基本賞球数情報コマンドに基づき、各入賞口の基本賞球数情報を払出処理関連情報一時記憶手段に一時記憶し、本サブルーチンの呼び出し元に復帰する。他方、ステップ3116でNoの場合、換言すれば、基本賞球数情報コマンドの受信に失敗した場合、ステップ3120で、電断時・電断復帰時初期処理制御手段は、主制御基板Aに対して、設定コマンドの送信を要求(当該設定コマンド送信要求によって、主制御基板Aから基本賞球数情報コマンドの送信があった場合は、ステップ3500の賞球関連情報送受信制御処理によって受信及び記憶を行う)し、本サブルーチンの呼び出し元に復帰する。なお、主制御基板Aから加算すべき持ち球数の個数を示す情報を送信することも可能であり、その場合には、ステップ3106やステップ3116、ステップ3118、ステップ3120の処理は不要となる。
次に、図215における(h)は、定期的なタイマ割り込みにより起動(実行)される賞球払出制御基板側割り込み処理のフローチャートである。なお、第20実施形態の説明においても他の実施形態と同様に、実際には本割り込み処理の先頭で各種の入力手段からの入力状態を判定し、当該判定結果に基づいて各処理での入力状況を判定しているが、特に必要な場合を除き、便宜上、各処理において当該入力手段の検出結果を判断しているものとして説明する。
賞球払出制御基板側割り込み処理では、まず、ステップ3140(第20)で、ウォッチドッグタイマのクリア条件の1つであるクリアワード2をセット(クリアワード1とクリアワード2がセットされるとウォッチドッグタイマがクリアされる)する。次に、ステップ3141(第20)で、ECOユニットEUからの信号の入力の有無を確認するための入力処理を実行する。入力処理では、入力ポートを5回連続で読み込んだ結果、5回の読み込みが全て一致したビットについて、信号の入力があったものと判断する。次に、ステップ3142(第20)で、タイマ更新処理を実行する。次に、ステップ3143(第20)で、コマンド受信処理を実行する。コマンド受信処理では、主制御基板AやECOユニットEUからのコマンドの有無を判断し、コマンドがあった場合にはバッファに保存する。次に、ステップ3144(第20)で、主制御基板AやECOユニットEUに送信するコマンドデータを作成するためのコマンド送信処理を実行する。
次に、ステップ3145(第20)で、賞球払出制御基板3000と主制御基板Aとの間における通信異常を監視するための主制御基板間通信異常監視処理を実行する。次に、ステップ3146(第20)で、賞球払出制御基板3000とECOユニットEUとの間における通信異常を監視するための主制御基板間通信異常監視処理を実行する。次に、ステップ3150(第20)で、後述する精算処理を実行する。次に、ステップ3200で、後述する封入遊技球数管理処理を実行する。次に、ステップ3300で、後述する持ち球数管理処理を実行する。次に、ステップ3400(第20)で、後述する遊技球発射管理処理を実行する。次に、ステップ3500(第20)で、後述する賞球関連情報送受信制御処理(主制御基板A、ECOユニットEU、等との間で、賞球に係る情報を送受信する)を実行する。次に、ステップ3510(第20)で、作成したコマンドデータを主制御基板AやECOユニットEUに送信するための出力処理を実行し、賞球払出制御基板側割り込み処理を終了する。
尚、本例では、割り込み処理(賞球払出制御基板側割り込み処理)を用いて、精算処理や遊技球数管理等の処理(ステップ3150~ステップ3500の処理)を行うよう構成したが、第5実施形態(図118)のように、賞球払出制御基板のループ処理において、精算処理や遊技球数管理等の処理(ステップ3150~ステップ3500の処理)を行うよう構成することも可能である。
次に、図217は、図215におけるステップ3150(第20)のサブルーチンに係る、精算処理のフローチャートである。まず、ステップ3160(第20)で、賞球払出制御基板3000は、全精算処理を実行する。次に、ステップ3170(第20)で、賞球払出制御基板3000は、一部精算処理を実行する。ステップ3170(第20)の処理が終了すると、次の処理(ステップ3200)に移行する。
尚、全精算ボタン504と一時精算ボタン505とが同時に押下された場合(1回のタイマ割り込み処理にて全精算ボタン504と一時精算ボタン505との押下を検出した場合)には、一部精算処理を優先するように構成されている。また、一方が押下された後に他方が押下された場合には先行する押下を有効として処理を行うように構成されている。
また、1回のタイマ割り込み処理にて全精算ボタン504と一時精算ボタン505とが同時に押下された場合には、いずれの処理も行わないようにしてもよい。このように構成することで、例えば、持ち球がある状態で、操作部装置50の持ち球数表示装置MUを清掃する必要が生じた際、全精算ボタン504と一時精算ボタン505を同時に押下した状態を維持したまま拭き掃除等を行うことで、全精算ボタン504もしくは一時精算ボタン505のいずれか一方を不用意に押下する事態を避けることができる。このとき、1回のタイマ割り込み処理にて全精算ボタン504と一時精算ボタン505の押下を検出したことを条件としていずれの処理も行わないようにするのが望ましいが、同時押下の判断材料としてはこれに限らず、一方のボタンの押下検出から所定時間以内(例えば、500ms)に他方のボタンの押下検出があった場合には同時押下と見做すようにしても良い。言うまでもなく、ECOユニット操作パネルESにおける貸出ボタン604と返却ボタン605においても同様の構成を採用することは容易である。
次に、図218は、図217におけるステップ3160(第20)のサブルーチンに係る、全精算処理のフローチャートである。賞球払出制御基板3000は、ステップ3160‐1で、1回目の全精算ボタン504の操作があったか否かを判定する。ステップ3160‐1でYesの場合、ステップ3160‐2で、全精算の精算確認要求処理(例えば、精算確認表示として「全精算してよろしいでしょうか?」の表示を、副制御基板が制御する演出表示装置2550や情報表示部503等の表示装置を用いて行わせたり、音声ガイダンスを出力させる処理)を行う。次に、ステップ3160‐3で、1回目の操作から所定時間(例えば、3秒)経過していないか否かを判定する。ステップ3160‐3でYesの場合(つまり、3秒経過していない場合)、ステップ3160‐5で、2回目の全精算ボタン504の操作があったか否かを判定する。尚、ステップ3160‐3でNoの場合、ステップ3160‐4で、全精算の精算確認要求処理を終了する(例えば、「全精算してよろしいでしょうか?」の表示を消去、音声ガイダンスの出力を停止させる)。ステップ3160‐4で全精算の精算確認要求処理を終了する処理が行われると、再び1回目の全精算ボタンの操作があるか否かを判定すること(ステップ3160‐1の処理)となる。ステップ3160‐5でYes、即ち最初に全精算スイッチを操作してから所定時間(例えば3秒)以内に2回目の全精算スイッチが操作された場合、ステップ3160‐6で、全ての持ち球数表示の減算をし、持ち球数表示部501に「0」を表示し、発射を停止させる(発射許可信号をオフ(禁止)にする)。次に、ステップ3160‐7で、精算数を記憶する(持ち球数カウンタ値を精算数として記憶する)し、ステップ3160‐8で、持ち球数カウンタ値をゼロクリアする。このように、全精算処理の開始を契機に持ち球数カウンタ値を精算数として別途記憶しておくよう構成することで、精算処理が完了する前に新たな賞球(持ち球数の加算)があった場合等に持ち球数カウンタ値に新たな賞球(加算)分を記憶することができる。
次に、賞球払出制御基板3000は、ステップ3160‐9で、全精算した精算情報(例えば、精算数)をECOユニットEUに送信する。次に、ステップ3160‐10で、ECOユニットEUから完了信号(精算完了信号)を受信したか否かを判定する。ステップ3160‐10でYesの場合、ステップ3160-14で、ステップ3160-7の処理で記憶した精算数をクリアして、次の処理(ステップ3170(第20)の一部精算処理)へ移行する。
一方、ステップ3160‐10でNo、即ちECOユニットEUから完了信号が受信されない場合、ステップ3160‐11で、例えば、精算情報をECOユニットEUに再送信する等の完了信号未受信時エラー処理を実行する。次に、ステップ3160‐12で、完了信号未受信時エラー処理を所定回数(例えば、3回)実行したか否かを判定する。ステップ3160‐12でYesの場合、通信エラー処理(例えば、遊技を停止させる等)を実行する。尚、ステップ3160‐1、ステップ3160‐5、ステップ3160‐12でNoの場合とステップ3160‐4の処理が終了した後は、次の処理(ステップ3170(第20)の一部精算処理)へ移行する。
なお、図218において図示を省略しているが、前述したとおり、全精算ボタン504と一時精算ボタン505とが同時に押下された場合に一部精算処理を優先するため、図218のステップ3160-1とステップ3160-2の間で、ステップ3160-1の全精算ボタン504の操作が一部精算ボタン505の操作と同時であったか否かを判定し、同時であった場合には、1回目の全精算ボタン504の操作がなかったことと見做す処理(全精算ボタン504があったことを示す情報をクリアする処理)を行って全精算処理を終了するように構成されている。
このように、第20実施形態の全精算処理では、1回目の全精算ボタン504の操作により、精算確認表示(例えば、情報表示部503等を用いて「全精算してよろしいでしょうか?」を表示する処理)が行われ、2回目の全精算ボタン504の操作により、全精算を実行する。また、1回目の操作により表示された精算確認表示は所定時間(例えば、3秒)経過すると消去され、消去された後に全精算ボタン504が操作された場合には、再度精算確認表示を行うこととなる。つまり、1回目の操作から所定時間(例えば、3秒)以内に2回目の操作が行われることで初めて全精算が実行されるよう構成されている。これにより、誤って全精算ボタン504を操作しても即座に全精算が行われ、遊技が停止するようなことがない。なお、全精算ボタン504の誤操作を防止する処理として全精算ボタン504が一定時間継続して操作された(例えば、3秒以上オンが継続した)ことを条件に全精算処理(ステップ3160-6以降の処理)を実行することも可能である。
次に、図219は、図217におけるステップ3170(第20)のサブルーチンに係る、一部精算処理のフローチャートである。賞球払出制御基板3000は、ステップ3170‐1で、1回目の一部精算ボタン505の操作があったか否かを判定する。ステップ3170‐1でYesの場合、ステップ3170‐2で、一部精算の精算確認要求処理(例えば、精算確認表示として「一部精算してよろしいでしょうか?」の表示を副制御基板が制御する演出表示装置2550や情報表示部503等の表示装置を用いて行わせたり、音声ガイダンスを出力させる処理)を行う。次に、ステップ3170‐3で、1回目の操作から所定時間(例えば、3秒)経過していないか否かを判定する。ステップ3170‐3でYesの場合(つまり、3秒経過していない場合)、ステップ3170‐4で、2回目の一部精算ボタン505の操作があったか否かを判定する。尚、ステップ3170‐3でNoの場合、ステップ3170‐4で、一部精算の精算確認要求処理を終了する。ステップ3170‐4で一部精算の精算確認要求処理を終了する処理が行われると、再び1回目の一部精算ボタン505の操作があるか否かを判定すること(ステップ3170‐1の処理)となる。
賞球払出制御基板3000は、ステップ3170‐5でYesの場合、即ち最初に全精算ボタン504を操作してから所定時間(例えば3秒)以内に2回目の全精算ボタン504が操作された場合、ステップ3170‐6で、、遊技者が精算単位数設定ボタン506により設定した一部精算数の情報を読み出し、一部精算設定分の遊技球数が持ち球数以下であるか否かを判定する。ステップ3170‐6でYes、即ち、持ち球数より一部精算設定の球数が多い場合、ステップ3170‐7で、賞球払出制御基板3000は、一部精算を実行(一部精算設定分を持ち球数から減算)し、一方、ステップ3170‐9へ移行する。尚、ステップ3170‐6でNoの場合(つまり、一部精算設定分より持ち球数が少ない場合)、賞球払出制御基板3000は、全持ち球の精算を実行(すべての持ち球数を減算、「0」を表示、発射を停止)し、ステップ3170‐9へ移行する。次に、ステップ3170‐9で、賞球払出制御基板3000は、精算数(精算情報)を記憶する。次に、ステップ3170‐10で、賞球払出制御基板3000は、持ち球数カウンタ値を、一部精算の場合には設定分を減算し、全持ち球の精算の場合にはゼロクリアする。このように、精算数を記憶しておくよう構成することで、精算処理が完了する前に新たな賞球があった場合等に持ち球数カウンタ値に新たな賞球分を記憶することができる。
次に、賞球払出制御基板3000は、ステップ3170‐11で、一部精算した精算情報又は全持ち球の精算を実行した精算情報をECOユニットEUに送信する。次に、ステップ3170‐12で、ECOユニットEUから完了信号(精算完了信号)を受信したか否かを判定する。ステップ3170‐12でYesの場合、ステップ3170-16で、ステップ3170-9の処理で記憶した精算数をクリアして、次の処理(ステップ3200の封入遊技球数管理処理)へ移行する。
一方、ステップ3170‐12でNo、即ち、ECOユニットEUから完了信号が受信されない場合、ステップ3170‐13で、例えば、精算情報をECOユニットEUに再送信する等の完了信号未受信時エラー処理を実行する。次に、ステップ3170‐14で、完了信号未受信時エラー処理を所定回数(例えば、3回)実行したか否かを判定する。ステップ3170‐14でYesの場合、ステップ3170‐15で、賞球払出制御基板3000は、通信エラー処理(例えば、遊技を停止させる等)を実行する。尚、ステップ3170‐1、ステップ3170‐5、ステップ3170‐14でNoの場合とステップ3167‐4の処理が終了した後は、次の処理(ステップ3200の封入遊技球数管理処理)へ移行する。
尚、ステップ3160-13又はステップ3170-15の通信エラー処理等による遊技機の異常(例えば、遊技の進行が停止することとなる異常)時には精算情報を特定の記憶領域に保持し、通常のクリア処理では削除できないように構成しておくことが望ましい。また、当該異常が発生した場合、特殊なメンテナンス操作が行われない限り、精算数情報をECOユニットに再送信できないように構成することが望ましい。これにより、通信異常を用いた不正行為を抑止することが可能となる。
このように、第20実施形態の一部精算処理では、精算単位数設定ボタン506の操作により設定された一部精算数(精算数設定表示部502に表示される精算数)を精算するために、1回目の操作により、精算確認要求処理(例えば、情報表示部503等に「一部精算してよろしいでしょうか?」を表示する処理)が行われ、2回目の操作により、一部精算を実行する。尚、1回目の操作により表示された精算確認表示は所定時間(例えば、3秒)経過すると消去され、消去された後に一部精算ボタン504が操作された場合には、再度精算確認表示を行うこととなる。つまり、1回目の操作から所定時間(例えば、3秒)以内に2回目の操作が行われることで初めて一部精算が実行されるよう構成されている。これにより、持ち球数が少ないときに誤って一部精算ボタン505を操作して即座に精算が行われ、遊技が停止するようなことがない。また、遊技者が任意に一部精算数を設定でき、更に2回目の精算時の設定値を反映できるため、効率的な一部精算を実現することができる。
尚、一部精算ボタン505の誤操作を防止する処理として一部精算ボタン505が一定時間連続して操作されたことを条件に一部精算処理(ステップ3170-6以降の処理)を実行することも可能である。また、1回目の一部精算ボタンが操作されてから所定時間(例えば3秒)の間(ステップ3170-2の処理の実行後、ステップ3170-5の判定処理を行うまでの間)は精算単位数設定ボタン506の入力を無効化して、一部精算数を変更できなくすることも望ましい。更に、遊技者が最初に精算単位数設定ボタン506を操作する前から、一部精算数にデフォルト値(例えば100個)を設定しておくことも好適であり、これにより遊技者が一部精算数を設定しなくても一定量の一部精算が実行可能となる。
ここで、一部精算数の設定方法に関する変形例を以下に記載する。
(精算単位数が予め複数種類定められており、例えば、250、500、750、1000等のように定められている構成)
(1)精算単位が予め複数種類(例えば、250、500、750、1000等)定められており、それぞれの精算単位に対応する精算単位数設定ボタン506が操作された場合に、その単位に応じて精算数を設定可能とする構成としてもよい。具体的には、精算単位「250」に対応する精算単位数設定ボタン506が操作された場合には、精算数設定表示部502の表示に「250」を加算し、精算単位「500」に対応する精算単位数設定ボタン506が操作された場合には、精算数設定表示部502の表示に「500」を加算する等のように構成する。
(2)精算単位数が予め複数種類(例えば、250、500、750、1000等)定められている場合において、最小精算単位未満の持ち球数のときに最小精算単位が精算数として設定された場合には、全精算となるよう構成される。具体的には、持ち球数が「249」のとき、最小精算単位である「250」が設定された場合には、「249」を精算するよう構成され、持ち球数が「2400」のときには、「2250」までは一部精算の設定が可能である。
(精算単位数が予め複数種類定められており、例えば、100、200、300等のように定められている構成)
持ち球数が「99」以下では全精算でのみ精算可能である。もしくは、「100」以上を設定すると、持ち球数分を精算するように構成する。例えば、持ち球数が「1850」であれば、「1800」までは一部精算の設定が可能である。
(遊技店毎の景品交換数に対応する精算単位数が用意されている構成)
例えば、遊技店によって、飲み物/40球、タバコ/150球で交換可能のように定めていた場合、これらに対応する精算単位数を、複数の精算単位数設定ボタン506に設定可能(例えば、ボタン1=40球、ボタン2=150球等)とする。このように構成することにより、球数を設定しなくても一回の入力又は少ない操作回数によって所望する景品に対応した球数を一部精算できるため、円滑な景品交換が期待できる。尚、必ずしも景品と交換球数をセットで表示する必要はなく、交換個数だけが表示されていてもよい。
尚、第20実施形態において、全精算ボタン504又は一部精算ボタン505が操作されたことにより持ち球数表示部501に表示されている持ち球数を減算させる際の表示方法として、以下のような構成が適用可能である。
(1)持ち球数の表示を切り替える
例えば、持ち球数表示部501に「1,000」と表示されており、2回目の全精算ボタン504の操作が行われた場合には、持ち球数表示部501の表示を「1,000」から「0」へ切り替える。2回目の一部精算ボタンの操作が行われた場合には、精算単位数設定ボタン506により設定された一部精算数を減算した値を表示する。持ち球数表示部501に「1,000」と表示されており、設定された一部精算数が「750」であった場合には、持ち球数表示部501の表示を「1,000」から「250」へ切り替える。
(2)デクリメント表示を行う
例えば、持ち球数表示部501に「1,000」と表示されており、2回目の全精算ボタン504の操作が行われた場合には、持ち球数表示部501の表示は、「1,000」⇒「999」⇒「998」⇒・・・「0」となる。2回目の一部精算ボタンの操作が行われた場合には、精算単位数設定ボタン506により設定された一部精算数を減算した値までデクリメント表示を行う。持ち球数表示部501に「1,000」と表示されており、設定された一部精算数が「750」であった場合には、持ち球数表示部501の表示は、「1,000」⇒「999」⇒「998」⇒・・・「250」となる。
(3)持ち球数を所定時間点滅させてから表示を切り替える
例えば、持ち球数表示部501に「1,000」と表示されており、2回目の全精算ボタン504の操作が行われた場合には、持ち球数表示部501の表示を「1,000」で所定時間(例えば、3秒)点滅表示させた後、「0」へ切り替える。2回目の一部精算ボタンの操作が行われた場合には、持ち球数を点滅表示させた後、精算単位数設定ボタン506により設定された一部精算数を減算した値を表示する。持ち球数表示部501に「1,000」と表示されており、設定された一部精算数が「750」であった場合には、持ち球数表示部501の表示を「1,000」で所定時間(例えば、3秒)点滅表示させた後、「250」へ切り替える。
このように、精算時の持ち球数表示の切り替え構成として様々な構成を適用可能であるが、精算ボタンが操作されてすぐに持ち球数表示を切り替えてしまうと(上記(1)や(2)の例)、遊技者は自身が保有していた持ち球数が何発であったのか確認できないまま精算されることになるため、持ち球数が把握可能である(3)のように構成することが好適である。
尚、上記の持ち球数を減算させる際の表示方法の変形例として、以下のように構成することも可能である。
1.持ち球数を所定時間点灯させてから表示を切り替える
「(3)持ち球数を所定時間点滅させてから表示を切り替える」構成は、必ずしも点滅させる必要はなく、遊技者が持ち球数を把握可能であれば良く、例えば、3000msの間だけ点灯させておくように構成してもよい。
2.「(3)持ち球数を所定時間点滅させてから表示を切り替える」構成又は上記「1.持ち球数を所定時間点灯させてから表示を切り替える」構成を、「(2)デクリメント表示を行う」構成にも適用可能である。つまり、持ち球数を所定時間(例えば、3000ms)点滅・点灯させた後、デクリメント表示を行うよう構成することも可能である。
次に、払出制御手段3300の制御処理の1つである封入遊技球数管理処理について説明する。図220は、図215におけるステップ3200のサブルーチンに係る、封入遊技球数管理処理のフローチャートである。まず、ステップ3202(第20)で、球送りセンサ(球送り装置の動作により、遊技球が発射装置にセットされたことを検出するためのセンサ)からの検出信号があるか否かを判定する。ステップ3202でYesの場合、ステップ3204で、払出制御手段は、封入遊技球数カウンタのカウンタ値から1減算(デクリメント)し、ステップ3206に移行する。他方、ステップ3202でNoの場合、ステップ3204の処理を実行せずに、ステップ3206に移行する。
次に、ステップ3206で、賞球許可センサ類及びアウト球検出センサからの情報を参照し、排出球が検出されたか否かを判定する。ステップ3206でYesの場合、ステップ3208で、封入遊技球数カウンタのカウンタ値に1加算(インクリメント)し、ステップ3210に移行する。他方、ステップ3206でNoの場合、ステップ3208の処理を実行せずに、ステップ3210に移行する。
次に、ステップ3210で、封入遊技球数カウンタのカウンタ値が適正範囲内の値(例えば、51~100)であるか否かを判定する。ここで、封入遊技球数カウンタとは、遊技機枠側に存在している封入遊技球数を計数するカウンタであり、初期値として100(本遊技機に封入されている遊技球数)がセットされている。本遊技機においては、遊技機外からの遊技球の供給、遊技機外への遊技球の排出がなされないため、遊技機内に存在する遊技球数を計数することで、不正や球詰まり等のエラーを検出することができるのである。
フローチャートの説明に戻ると、ステップ3210でYesの場合、本サブルーチンの呼び出し元に復帰する。他方、ステップ3210でNoの場合、ステップ3212及びステップ3214で、遊技機内の遊技球数が異常であると判断し、発射制御関連情報一時記憶手段のフラグエリア内にある、封入遊技球数異常フラグをオンにする(発射が停止することとなる)と共に、例えば持ち球数表示装置MUの情報表示部503を用いてエラー報知を実行し、本サブルーチンの呼び出し元に復帰する。
次に、払出制御手段の制御処理の1つである持ち球数管理処について説明する。図221は、図215におけるステップ3300のサブルーチンに係る、持ち球数管理処理のフローチャートである。まず、ステップ3302(第20)で、ECOユニット側受信情報一時記憶手段を参照し、ECOユニットEUからの貸出要求情報(貸出ボタン604の操作、再遊技ボタン602の操作等によって送信される持ち球の加算要求情報)を受信したか否かを判定する。ステップ3302(第20)でYesの場合、ステップ3304(第20)で、当該受信した貸出要求情報に基づき、持ち球数カウンタのカウンタ値を加算し、ステップ3304‐1(第20)で、当該加算したことを示す情報(加算完了信号)をECOユニットEUに送信する。その後、ステップ3304‐2(第20)で、ECOユニットEUからアクノリッジ信号(加算完了信号を受信したことを示す信号)を受信したしたか否かを判定する。ステップ3304‐2(第20)でYesの場合、当該貸出処理が正常に完了したこととなり、ステップ3306(第20)に移行する。ステップ3304‐2(第20)でNoの場合、つまり、ECOユニットEUからのアクノリッジ信号が一定時間受信できなかった場合には、ECOユニット側に異常が生じていると判断し、ステップ3304‐3(第20)で、持ち球数表示装置MUの情報表示部503を用いてエラー報知を実行し、ステップ3306(第20)に移行する。他方、ステップ3302でNoの場合にも、ステップ3306(第20)に移行する。
次に、払出制御手段は、ステップ3306(第20)で、球送りセンサからの検出信号があるか否かを判定する。ステップ3306(第20)でYesの場合、ステップ3308で、持ち球数カウンタのカウンタ値から1減算(デクリメント)し、ステップ3310に移行する。他方、ステップ3306でNoの場合、ステップ3308の処理を実行せずに、ステップ3310に移行する。
次に、払出制御手段は、ステップ3310で、メイン側受信情報一時記憶手段を参照し、主制御基板A側から入賞情報コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ3310でYesの場合、ステップ3312で、当該受信した入賞情報コマンドに基づき、入賞口種別及び賞球数に係る情報を取得し、ステップ3314で、当該取得した入賞口種別及び賞球数が払出処理関連情報一時記憶手段に一時記憶された基本賞球数情報と一致するか否かを判定する。ステップ3314でYesの場合、ステップ3316で、当該判定結果が一致した入賞口の入賞カウンタのカウンタ値に1加算(インクリメント)し、ステップ3330に移行する。他方、ステップ3314でNoの場合、ステップ3318及びステップ3320で、払出制御手段は、当該入賞情報コマンドが不正なものであると判断し、発射制御関連情報一時記憶手段のフラグエリア内にある、不正入賞情報フラグをオンにする(発射が停止することとなる)と共に、例えば持ち球数表示装置MUの情報表示部503を用いてエラー報知を実行し、ステップ3330に移行する。尚、ステップ3310でNoの場合、ステップ3312~3320の処理を実行せずに、ステップ3330に移行する。
次に、払出制御手段は、ステップ3330で、賞球許可センサ類からの情報を確認し、いずれかの賞球許可センサにて入球を検出したか否かを判定する。ステップ3330でYesの場合、ステップ3332で、払出処理関連情報一時記憶手段を参照し、当該入球を検出した賞球許可センサに対応した入賞カウンタ値が1以上であるか否かを判定する。ステップ3332でYesの場合、ステップ3334で、当該対応する入賞カウンタのカウンタ値から1減算(デクリメント)する。次に、ステップ3336で、払出処理関連情報一時記憶手段に一時記憶された基本賞球数情報に基づき、当該入球を検出したセンサに対応する賞球数を、持ち球数カウンタのカウンタ値に加算する。次に、ステップ3338で、主制御基板A側への賞球払出完了コマンドをセット(ステップ3500の賞球関連情報送受信制御処理によって、主制御基板A側に送信される)する。次に、ステップ3340で、入賞情報表示装置(第5実施形態の入賞情報表示装置60に相当)上にて、当該賞球に係る入賞口種別及び賞球数を表示し、ステップ3342に移行する。尚、ステップ3330又はステップ3332でNoの場合にも、ステップ3342に移行する。
次に、払出制御手段は、ステップ3342で、持ち球数カウンタのカウンタ値を参照し、持ち球数表示部501上にて、現在の持ち球数を表示し、本サブルーチンの呼び出し元に復帰する。
ここで、同図(入賞カウンタのイメージ図)は、主制御基板A側から入賞情報コマンドを受信してから賞球が付与されるまでの処理イメージを示した図である(特に、第1主遊技始動口110への入球があった場合について例示している)。まず、主制御基板A側から、第1主遊技始動口110への入球に係る入賞情報コマンドを受信すると、第1主遊技始動口入賞カウンタのカウンタ値に1が加算されるが、この段階では、賞球払出し(加算処理)は発生しない。次に、賞球払出制御基板3000側の第1主遊技始動口賞球許可センサにて入球を検出することで、第1主遊技始動口入賞カウンタのカウンタ値から1減算し、第1主遊技始動口110の賞球数である「3」が、賞球として持ち球数カウンタのカウンタ値に加算されることとなる。
また、同図(入賞情報表示例)は、第20実施形態に係る遊技機における、入賞情報表示装置での表示態様の一例を示した図である。初期状態(入賞が検出されていない状態)においては、賞球数表示部(第5実施形態の賞球数表示部60aに相当)及び入賞口種別ランプ(第5実施形態の入賞口種別ランプ60bに相当)での表示は行われず、賞球の付与が完了すると、入賞情報に応じて、賞球数及び入賞口種別が表示されることとなる。例えば、第1主遊技始動口110への入球に係る賞球が付与されると、第1主遊技始動口110への入賞に対応した入賞口種別ランプ(第5実施形態の入賞口種別ランプ60bに相当。)が点灯し、賞球数表示部では、賞球数表示として「+3」との表示がなされることとなる。尚、短い時間内に複数の入賞が検出された場合には、入賞を検出した順に、入賞口種別及び賞球数を、遊技者が表示内容を確認可能な時間(例えば、0.5秒間)表示し続けることが望ましい。また、本例はあくまで一例であり、表示手段・表示方法や賞球数など、これには限定されず、例えば、ランプの点灯態様の組合せや、サウンドによって入賞口種別や賞球数を遊技者に対して報知し得るよう構成してもよい。また、同時に複数の入賞情報を表示可能に構成することで、短い時間内に複数の入賞があった場合にも、より正確な表示をすることが可能となる。
以上のように説明したが貸出ボタン604の操作、再遊技ボタン602の操作に対するECOユニットからの貸出要求信号(要求の内容)を、貸出ボタン604を操作した際の状況により変化させることも可能である。具体的には、ICカードに精算済み遊技球のみが記録されている場合や、残高と精算済みの遊技球の双方が記録されている場合が想定され、この場合には、記録された残高を使用するのではなく、精算済み表示部601に表示されている精算済み遊技球を使用するよう構成してもよい。また、貸出ボタン604と再遊技ボタン602との夫々を独立した貸出処理の入力機能として処理するのではなく、再遊技ボタン602が一度操作されると、再遊技ボタン602が点灯し、このときに貸出ボタン604を操作すると精算済み遊技球から遊技可能となるよう構成し、再度再遊技ボタン602を操作する等により再遊技ボタン602が消灯している際に貸出ボタン604を操作するとICカードに記録された残高を減算して、遊技球の貸し出しが行われるよう構成することも可能である。
次に、発射制御手段の制御処理の1つである遊技球発射管理処理について説明する。図222は、図215におけるステップ3400(第20)のサブルーチンに係る、遊技球発射管理処理のフローチャートである。まず、ステップ3402で、発射制御手段は、発射制御関連情報一時記憶手段のフラグエリアを参照し、遊技停止フラグ{封入遊技球数異常フラグ(遊技機内の遊技球数が多い又は少ないと判定した場合にオンとなるフラグ)・不正賞球情報フラグ(異常な賞球が発生したと判定した場合にオンとなるフラグ)・ECOユニットEUとの通信異常や未接続状態の場合にオンとなるフラグ}がオフであるか否かを判定する。ステップ3402でYes、即ち発射が禁止されていない場合、ステップ3404で、発射制御手段は、持ち球数カウンタを参照し、当該カウンタ値が0より大きいか否かを判定する。ステップ3404でYesの場合、ステップ3410で、発射を許可する旨の信号(例えば「H」レベルの発射許可信号)を発射制御基板(図114の発射制御基板40に相当)に出力し、次の処理(ステップ3500の処理)へ移行する。尚、ステップ3402、ステップ3404でNoの場合、ステップ3412で、発射を許可しない旨の信号(例えば「L」レベルの発射許可信号)を発射制御基板に出力し、或いは、発射を許可する信号を出力せず、次の処理(ステップ3500の処理)へ移行する。
次に、電断時・電断復帰時初期処理制御手段の制御処理の1つである電断時処理について説明する。図223は、図215におけるステップ3600のサブルーチンに係る、電断時処理のフローチャートである。電断時・電断復帰時初期処理制御手段は、ステップ3602で、各入賞カウンタ(例えば、第1主遊技始動口入賞カウンタ、第2主遊技始動口入賞カウンタ、第1大入賞口入賞カウンタ、第2大入賞口入賞カウンタ、一般入賞口入賞カウンタ)のカウンタ値を、電断時情報一時記憶手段に一時記憶(バックアップ)する。次に、ステップ3604で、持ち球数カウンタのカウンタ値を、電断時情報一時記憶手段に一時記憶(バックアップ)する。次に、ステップ3606で、電断時情報一時記憶手段のフラグエリア内にある、払出制御側電断フラグをオンにする。次に、ステップ3608で、その他の遊技に必要な情報(例えば、各種フラグ情報、受信コマンド、未送信コマンド、等)を電断時情報一時記憶手段に一時記憶(バックアップ)し、本サブルーチンの呼び出し元に復帰して電断待ちループに移行する。
次に、図224を参照して、発射制御基板で実行される制御処理を説明する。発射制御基板は、、ステップ9102で、遊技球の発射に関する1サイクル(発射サイクル:例えば、599.9ms/1個)の開始タイミングであるか否かを判定する。ステップ9102でYesの場合、ステップ9104で、発射許可信号がオン(許可)であるか否かを判定する。ステップ9104でYesの場合、ステップ9105で、球送り装置を駆動させる。次に、ステップ9106で、発射強度を決定し、ステップ9108で、遊技球発射ソレノイドを駆動させ、遊技球を発射する。ステップ9108で発射を終えると、次回の発射サイクルの開始タイミングまで新たに遊技球が発射されることがないよう構成されている。尚、ステップ9102、ステップ9104でNoの場合、次回の発射サイクルの開始タイミングを待つこととなる。
尚、第20実施形態では発射制御基板のCPUによる制御処理を例示したがハードウエアによりこれらのタイミングを制御することも可能である。以下では、ハードウエアによる制御処理を行う場合を、図225を用いて第20実施形態の変形例として具体的に説明する。
第20実施形態の変形例においては、発射制御基板は、発射ハンドル44(発射ボリュームHU110)のハンドルの回転状態や回転角度を検出するハンドル回転検出部BU220、発射ハンドル44のタッチ状態を判定するタッチ判定部BU210、ハンドル回転検出部BU220やタッチ判定部BU210からの信号を一時的にラッチ(保持)するデータラッチ部BU230、発射周期を規定する発射周期タイマ部BU260、発射ソレノイドBU176の発射強度を調整する発射強度調整部BU250、発射強度調整部BU250の強度を決定するための信号を生成する発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240等から構成されている。
<タッチ判定部BU210>
タッチ判定部BU210は、ハンドルユニットに設けられたタッチセンサHU120(例えばオムロン社製の「W2GC-02」等のタッチセンサを用いることができる。オムロン社製のタッチスイッチでは、所謂静電容量検出方式とよばれ、人体がタッチ部(発射ハンドル)に接触することで変化する静電容量を判定する方法を利用している。)の検出信号に基づいて遊技者の手がタッチ部(発射ハンドル)に接触している接触状態であるか、又は遊技者の手がタッチ部(発射ハンドル)に接触していない非接触状態であるかを判定する。具体的には、タッチ判定部BU210は、オペアンプ(演算増幅器)によるコンパレータ回路を有し、タッチセンサHU120から出力された電圧と、基準電圧とを比較して、遊技者の手が発射ハンドルに接触しているか否かを検出することができる。
なお、タッチセンサBU210としては、静電容量の変化に基づいて遊技者の手がタッチ部に接触しているか否かを判定する方式のほか、電気抵抗の変化を電圧に変換し、コンパレータ回路等により基準電圧と比較することで遊技者の手が発射ハンドルに接触しているか否かを検出する方式も利用できる。
タッチ状態信号は、遊技者の手が発射ハンドルに接触している接触状態であるか、又は遊技者の手が発射ハンドルに接触していない非接触状態であるかを示す。例えば、接触状態のときには、タッチ判定部BU210は、正の電圧のタッチ状態信号を出力し、非接触状態のときには、タッチ判定部BU210は、電圧ゼロのタッチ状態信号を出力する。タッチ状態信号は、後述するデータラッチ部BU230及び発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240に出力される。
<ハンドル回転検出部BU220>
ハンドル回転検出部BU220は、発射ハンドルの発射ボリュームに電気的に接続されている。発射ボリュームは、発射ハンドルと連動するように構成されており、発射ハンドルの回転角度に応じて発射ボリュームの抵抗値が変化する。
ハンドル回転検出部BU220は、遊技者によって発射ハンドルが基準の角度を超える回転操作がされたことを示す回転状態信号と、発射ハンドルの回転角度(発射ボリュームの抵抗値)に対応する回転角度信号とを出力する。例えば、ハンドル回転検出部BU220は、オペアンプによるコンパレータ回路を有し、発射ボリュームから出力された電圧と、基準電圧とを比較することで、発射ハンドルが、基準の角度を超える回転操作がなされたか否かを検出することができる。回転状態信号は、後述するデータラッチ部に出力される。回転角度信号は、後述する発射強度調整ボリューム電圧保持部に出力される。
<データラッチ部BU230>
データラッチ部BU230は、タッチ判定部BU210及びハンドル回転検出部BU220に電気的に接続されており、発射開始の基準トリガとなる所定のタイミングにおいて回転状態信号とタッチ状態信号がデータラッチ部BU230にラッチされる。データラッチ部BU230は、所定のタイミングにおいてタッチ判定部210でラッチされた信号に基づいて発射開始信号を生成して出力する。発射開始信号は、後述する発射周期タイマ部に供給される。より具体的には、所定のタイミングにおいて、発射ハンドルの回転状態を示す回転状態信号とタッチ状態信号(発射ハンドルにタッチされていればハイ信号(H))とをラッチし、ラッチされていた両信号がともにハイ(H)信号(発射ハンドルが回転操作され、且つタッチされている)である場合に発射開始信号(ハイ信号(H))として出力する。
<発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240>
発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240は、タッチセンサHU120が接触状態であることを条件に所定のタイミングにおける発射ハンドルの回転角度を示す電圧値を保持するための回路である。発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240には、タイミング信号(不図示)、タッチ状態信号及び回転角度信号が供給される。発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240は、タッチ検出がなされていることを条件に、所定のタイミングにおける回転角度信号によって、発射ボリュームの抵抗値に対応する電圧値を得ることができる。
発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240は、保持された電圧値(保持電圧値)を示す保持電圧信号を出力し、保持電圧値は、後述する発射強度調整部BU250に供給される。
<発射強度調整部BU250>
発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240から出力された保持電圧信号は、発射強度調整部に入力される。発射強度調整部BU250は、発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240から出力された保持電圧信号に応じて発射ソレノイド駆動信号を生成する。発射強度調整部BU250は、コンパレータ回路やパワーMOSFET(金属-酸化物-半導体構造の電界効果トランジスタ)からなる。
発射強度調整部BU250によって生成された発射ソレノイド駆動信号は、発射ソレノイドBU176に供給され、発射ソレノイドBU176は、発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240から出力された保持電圧値に応じた電力を蓄える。このようにすることで、所定のタイミングにおける発射ハンドルの回転角度(発射ボリューム)に応じた電力で発射ソレノイドBU176を駆動して、遊技球を発射させることができる。
<発射周期タイマ部BU260>
発射周期タイマ部BU260は、1個の遊技球を発射する一巡(1周期)の期間を生成するものであり、基準以外のタイミングでタッチ判定部BU210から出力されたタッチ状態信号及びハンドル回転検出部BU220から出力された回転状態信号、発射制御基板に供給される発射許可(不許可)信号を無効にする(無視する)時間を設定するための回路である。無効の間にタッチ状態信号や回転状態信号、発射許可(不許可)信号が出力された場合であっても、発射ソレノイドBU176に電力は供給されることはなく、遊技球を発射させることはできず、また、発射動作を停止させることもない。このように無効の時間(本例では約600ミリ秒)を設けることで、短時間に入力情報が変化した場合でも適切に遊技球を発射させることができる。
発射周期タイマ部BU260は、主に、クロック用水晶発振器やカウンタ素子などからなり、予め定められた所定時間、例えば、約600msなどの時間を計時することができる。発射周期タイマ部BU260には、遊技者の操作によりハンドルが回転操作されていることを条件にデータラッチ部BU230から所定タイミング毎(例えば600ms毎)に発射開始信号が入力される。発射周期タイマ部BU260は、発射開始信号が入力されたことを契機にして、計時を開始するとともに、有効信号の出力を中止する。有効信号の出力を中止することで無効状態となる。発射周期タイマ部BU260は、計時を開始していから所定時間Aに達したことを条件に、発射ソレノイドを駆動するための回転角度信号(発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240の保持電圧信号)が有効状態であることを示す有効信号を出力する。有効信号は、発射強度調整部BU250に供給され、発射強度調整部BU250は、有効信号によって動作が制御される。なお、図示を省略しているが、発射周期タイマ部からは、球送りソレノイドを駆動する信号も出力しており、発射ソレノイドを駆動する(有効信号を出力する)より前のタイミング(所定時間Aよりも前のタイミング)で球送りソレノイドを駆動するように構成されている。
このように、第20実施形態の変形例においては、球送り装置の駆動から発射ソレノイドの駆動までを発射周期タイマ部の計時により管理しており、1周期の発射サイクルをハードウエアにより正確に管理することができる。また、発射周期タイマ部の起動タイミングに応じて発射ハンドルの回転状態(発射強度)をモニタリングする形態を採用することで、発射ソレノイドの強度制御が行われているタイミングでハンドルの強度が変化したり、一連の動作の途中で発射許可信号が変化(例えば、許可状態から不許可状態に変化)した場合でも適正な発射処理を行うことができる。
以上、説明したとおり、第20実施形態及び第20実施形態の変形例においては、遊技者の精算処理や遊技結果、貸出処理等、ランダムなタイミングで持ち球数が変化することとなる。そして、前述したとおり、第20実施形態においては、第1~第4実施形態と異なり、持ち球数というデジタル上の遊技球数の有無による発射装置の制御が行われる。このような点から、以下では、所定条件下で持ち球数が変化した場合における発射装置の制御状況について代表的な例を図226のタイミングチャートを用いて説明する。
次に、図226は、遊技球の発射動作に関するタイミングチャートである。前述したとおり、第20実施形態においては、発射装置の発射動作が発射サイクルにより管理されており、遊技球の発射に関する1のサイクル(発射サイクル:例えば、599.9ms/1個)内にて遊技球を1球発射可能に構成されている。また、発射サイクルの開始時点で発射許可信号がオン(許可)であれば、当該発射サイクルにて遊技球が発射され、発射サイクルの開始時点で発射許可信号がオフ(禁止)であれば、当該発射サイクルにて遊技球は発射されない。尚、発射サイクルは、電源投入時から常に一定間隔で計測されるよう構成されている。
<状態A:持ち球が「0」となった場合の持ち球減算タイミング>
まず、状態Aとして、持ち球が「0」となった場合の持ち球減算タイミングについて説明する。発射サイクルの開始タイミングで発射許可信号が許可であれば、発射装置の球送り装置及び発射装置を駆動させ、遊技球を1球発射させる。尚、持ち球の減算は、球送り駆動が行われた後、球送りセンサにて遊技球が検出されたタイミングであり、本例では、1回目の発射サイクルにて球送り駆動が行われ、持ち球カウンタのカウンタ値が1減算された結果、持ち球が無し(「0」)となっている。そして、持ち球が無しとなり、所定時間(例:ΔT1)の処理が行われた後、発射許可信号が禁止となっている。このように、発射許可信号が許可であれば遊技球の発射が行われるよう構成することで、残り1球のときに、まず持ち球を減算することで持ち球が「0」となってしまい、持ち球が「0」のため発射装置の駆動がされず、残っていた1球が発射されないという状況を回避することができる。また、持ち球が「0」となってからΔT1遅延して発射許可信号が変化するものの、許可信号の判定は次の発射サイクルの開始時点となるため、制御上やむを得ない遅延が生じた場合でも、この遅延に基づいて余計な発射が行われることを好適に防止できる。
<状態B:持ち球「0」→賞球加算の例>
次に、状態Bとして、持ち球が「0」となり、遊技球が入賞口へ入球し、賞球が行われる場合について説明する。本例では、まず、持ち球が有り且つ発射許可信号が許可の状態で1回目の発射サイクルの開始タイミングとなり、当該発射サイクルの球送り駆動により持ち球が無しとなり、発射許可信号が禁止となっている(発射許可信号が禁止となるのは持ち球が無しとなり、所定時間(例:ΔT1)の処理が行われた後)。その後、N回目の発射サイクルの途中に遊技球が入賞口へ入球し(例えば、既に発射していた遊技球が入賞口へ入球する)、賞球(例えば、3個)が行われることで、持ち球有り且つ発射許可信号が許可となっている(発射許可信号が許可となるのは持ち球が有りとなり、所定時間(例:ΔT2)の処理が行われた後)。発射サイクルの開始タイミングで発射許可信号が許可である場合に発射装置を駆動させて遊技球の発射を行うため、N回目の発射サイクル内では遊技球の発射は行われず、N+1回目の発射サイクルで遊技球の発射が行われるよう構成されている。このように、発射サイクルを一定間隔で計測し、発射サイクルの開始タイミングにおいて発射装置の駆動させることを判定することで、発射サイクルの開始タイミングにズレが生じ、例えば、所定期間(例えば、1分間)に599.9ms/1個よりも速いタイミングで遊技球が発射されることを回避することができる。
<状態C:精算ボタンが操作された場合>
次に、状態Cとして、精算ボタンが操作された場合(精算処理が行われた場合)について説明する。本例では、まず、持ち球が有り且つ発射許可信号が許可の状態で1回目の発射サイクルの開始タイミングとなり、当該発射サイクルにおける遊技球の発射が行われているが、未だ持ち球は有りのままである。従って、2回目の発射サイクルにおいても当然遊技球の発射が行われるのであるが、2回目の発射サイクルにおいて精算処理(ここでは、全精算処理)が行われている。詳細に説明すると、2回目の発射サイクル(精算処理が行われる発射サイクル)の開始タイミングでは、持ち球有り且つ発射許可信号が許可である。従って、発射装置の球送り駆動を行っているが、球送り駆動が終了した後に精算処理が行われている。精算処理が行われる(ここでは、全精算ボタンが操作される)と、持ち球が無しとなり、所定時間(例:ΔT3)の後、発射許可信号が禁止となっている。尚、2回目の発射サイクルの開始タイミングでは、発射許可信号が許可であったため、2回目の発射サイクルにおける発射装置の駆動は行われるため、2回目の発射サイクルにおいては遊技球が1球発射される。そして、3回目の発射サイクルの開始タイミングでは、持ち球無し且つ発射許可信号が禁止となっているため、遊技球の発射が行われていない。このように、精算処理が開始される(精算ボタンの操作がある)と、遊技者はその時点で遊技を終了する意思を示していると判断し、まず発射許可信号を禁止にし、その後に精算処理(持ち球の減算処理等)を行うことにより、遊技者の意思を即座に反映させた精算処理を行うことができ、さらに、既に球送り駆動が行われて発射装置にセットされている遊技球も発射可能であるため、セットされている遊技球が発射できないといった遊技者にとっての損失が生じ得ないようになっている。
尚、精算処理の完了タイミングと略同時に発射サイクルが開始されてしまった場合には、精算処理により持ち球数が「0」となった後に球送りセンサが遊技球を検出することになるため、持ち球数が「‐1」となってしまう可能性がある。このような状況となることを回避するために、精算処理の完了タイミングを発射サイクルの開始タイミングから所定時間遅延させる処理を組み込むことで対処することができる。つまり、必ず、発射駆動のタイミングで精算処理を完了させ、持ち球数を「0」にするよう構成することで対処することができる。
<状態D:同一発射サイクル内で持ち球が「有り」→「無し」→「有り」となった場合>
次に、状態Dとして、同一発射サイクル内で持ち球が「有り」→「無し」→「有り」となった場合について説明する。本例では、まず、持ち球が有り且つ発射許可信号が許可の状態で1回目の発射サイクルの開始タイミングとなり、当該発射サイクルの球送り駆動により持ち球が無しとなり、発射許可信号が禁止となっている(発射許可信号が禁止となるのは持ち球が無しとなり、所定時間(例:ΔT1)の処理が行われた後)。その後、同一の発射サイクル(1回目の発射サイクル)の途中に遊技球が入賞口へ入球し(例えば、既に発射していた遊技球が入賞口へ入球する)、賞球が行われることで、持ち球有り且つ発射許可信号が許可となっている(発射許可信号が許可となるのは持ち球が有りとなり、所定時間(例:ΔT2 ΔT1<ΔT2)の処理が行われた後)。第20実施形態においては、発射サイクルの開始タイミングで発射許可信号が許可である場合に発射装置を駆動させて遊技球の発射を行うため、2回目、3回目の発射サイクルでは遊技球の発射が行われている。このように、発射サイクルを一定間隔で計測し、発射サイクルの開始タイミングにおいて発射装置の駆動させることを判定することで、例えば、所定期間(例えば、1分間)に599.9ms/1個のように常に同じ単位時間で遊技球を発射することができ、また、僅かな時間だけ持ち球が無くなった場合(例えば、持ち球がなくなった後すぐに、浮遊球が所定の入賞口(例えば、第1主遊技始動口A10)に入球することで持ち球が増加した場合)でも一定間隔で連続した発射を行うことが可能となる。
≪発射制御基板から賞球払出制御基板に球送り駆動信号を出力する構成≫
次に、図227は、発射制御基板から賞球払出制御基板3000に球送り駆動信号を出力する構成における遊技球の発射動作に関するタイミングチャートである。第20実施形態では、発射制御基板から賞球払出制御基板3000に信号等を出力しない構成としたが、本例では、発射制御基板は、球送り駆動が開始されると球送り駆動信号を賞球払出制御基板3000へ出力する構成である。
<状態E:持ち球が「0」となった場合の持ち球減算タイミング>
次に、状態Eとして、発射制御基板から賞球払出制御基板3000に球送り駆動信号を出力する構成において、持ち球が無し(「0」)となった場合の持ち球減算タイミングについて説明する。まず、持ち球が2球以上有り且つ発射許可信号が許可の場合に、1回目の発射サイクルにて球送り駆動が開始されており、発射制御基板から賞球払出制御基板3000へ球送り駆動信号がオンで出力されている。その後、球送り駆動により、球送りセンサが遊技球を検出すると持ち球が減算され、持ち球が残り1球となっている。持ち球が1球有り且つ発射許可信号が許可の場合に、2回目の発射サイクルにて球送り駆動が開始され、賞球払出制御基板3000は球送り駆動信号がオンであることを検出すると、発射許可信号を禁止としている。その後、球送り駆動により、球送りセンサが遊技球を検出すると持ち球が減算され、持ち球が無し(「0」)となっている。このように構成することで、最後の1球が発射される発射サイクルであることを発射サイクルの早いタイミングで判定可能である。
<状態F:持ち球「0」→賞球「1」→持ち球「0」→賞球「3」となった場合>
次に、状態Fとして、発射制御基板から賞球払出制御基板3000に球送り駆動信号を出力する構成において、持ち球が無し(「0」)→賞球「1」→賞球「3」となった場合の持ち球減算タイミングについて説明する。まず、持ち球が1球有り且つ発射許可信号が許可の場合に、1回目の発射サイクルにて球送り駆動が開始されており、発射制御基板から賞球払出制御基板3000へ球送り駆動信号がオンで出力され、発射許可信号は禁止となっている。その後、球送り駆動により、球送りセンサが遊技球を検出すると持ち球が減算され、持ち球が無し(「0」)となった後、1回目の発射サイクル内で、既に発射済みの遊技球が入賞口に入球して賞球(ここでは1個)が行われることで、持ち球が残り1球となり、発射許可信号が許可となっている。次に、持ち球が1球有り且つ発射許可信号が許可の場合に、2回目の発射サイクルが開始され、2回目の発射サイクルにおける球送り駆動が開始されており、発射制御基板から賞球払出制御基板3000へ球送り駆動信号がオンで出力され、発射許可信号は禁止となっている。その後、球送り駆動により、球送りセンサが遊技球を検出すると持ち球が減算され、持ち球が無し(「0」)となった後、2回目の発射サイクル内で、既に発射済みの遊技球が入賞口に入球して賞球(ここでは3個)が行われることで、持ち球が残り2球以上となり、発射許可信号が許可となっている。次に、持ち球が2球以上有り且つ発射許可信号が許可の場合に、3回目の発射サイクルが開始され、3回目の発射サイクルにおける球送り駆動が開始されており、発射制御基板から賞球払出制御基板3000へ球送り駆動信号がオンで出力され、発射許可信号は許可のままとなっている。
第20実施形態においては、「ボタン」の用語を用いて説明したが、「ボタン」とは、装置としてのボタンに限られず、画像としてのボタン表示であってもよく、具体的には、各表示部がタッチパネルで構成されており、表示部に表示されたボタン画像を操作する(押下する)ことで、全精算、一部精算、精算単位数の設定等が可能となるよう構成してもよい。また、複数回の操作により精算(全部精算、一部精算)を実行するよう構成したが、これに限られず、長押し等により精算を実行するよう構成してもよい。このように、複数回の操作や長押し等の操作により精算を実行するよう構成することで、誤って全精算ボタン504や一部精算ボタン505を操作した場合であってもすぐに精算が実行されることなく、遊技者の意図を反映して精算を実行することが可能となる。
(第21実施形態)
本明細書に係る構成は封入式のぱちんこ遊技機(管理遊技機と称することがある)にも適用可能である。本明細書に係る封入式のぱちんこ遊技機の構成を第21実施形態として以下に詳述する。
尚、以下の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等は、他の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等と同一である場合があるが、これらはそれぞれ単独の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等であることを示している(例えば、第21実施形態におけるステップ2102と第2実施形態におけるステップ2102は、別の実施形態におけるステップ2102であるため、それぞれ単独で機能する処理である)。
まず、図228を参照しながら、第21実施形態に係るぱちんこ遊技機の前面側の基本構造を説明する。前述したように第21実施形態のぱちんこ遊技機は、封入式のぱちんこ遊技機であり、ぱちんこ遊技機とぱちんこ遊技機の外部に設置された貸出ユニットKUとに大別され(遊技場設備に対して、夫々を別体として着脱可能に構成され)、ぱちんこ遊技機においては遊技盤側と遊技枠側とに大別される(遊技枠側は遊技場設備に対して着脱可能に構成され、遊技盤側は遊技枠側に対して着脱可能に構成されている)。以下、まず主にぱちんこ遊技機に係る構成について順に説明する。なお、図228においては、図1との相違点についてのみ詳述することとする。なお、貸出ユニットKUを、ECOユニットと称することがある。
まず、第21実施形態に係るぱちんこ遊技機は、操作部装置50を有している。詳細は後述することとなるが、操作部装置50は、遊技球数表示器W10、サブ入力ボタンSB、十字キーSB2、計数ボタンW40等から構成されており、遊技球数表示器W10は、持ち球数{遊技に使用(遊技領域内に発射)することのできる遊技球数}を表示する。また、サブ入力ボタンSBと十字キーSB2は、遊技者の操作によって副制御基板S側による演出を操作するための装置である。なお、持ち球数を持ち球数カウンタのカウンタ値と称することがある。また、遊技球数表示器W10は遊技者から視認可能な位置に設けられている。
次に、図229を参照しながら、ぱちんこ遊技機の背面側における基本構造を説明する。第21実施形態に係るぱちんこ遊技機は、ぱちんこ遊技機の全体動作を制御し、特に第1主遊技始動口A10(第2主遊技始動口B10)へ入球したときの抽選等、遊技動作全般の制御(即ち、遊技者の利益と直接関係する制御)を行う主制御基板Mと、遊技球数表示器W10の表示制御や枠制御表示器W20の表示制御や貸出ユニットKUとの通信に関する制御等持ち球数に関する制御を行う枠制御基板Wと、遊技内容に興趣性を付与する演出表示装置SG上での各種演出に係る表示制御等を行う副制御基板Sと、所定のエラー発生時に点灯してエラー発生を報知するエラーランプSS3と、ベース値や持ち球数(持ち球数カウンタのカウンタ値)を表示可能な枠制御表示器W20と、持ち球数に係るエラーの発生状況を表示(例えば、1桁の7セグで表示)するエラー表示器W3と、所定のエラーを解除するためのエラー解除スイッチW3aと、RAMクリアを実行するための操作部材であるRAMクリアボタンRCBと、持ち球数をクリアするための操作部材である遊技球数クリアボタンW60と、球抜き状態とするための球抜きボタンW70と、遊技球(貯留球)を遊技領域D30へ1球ずつ発射する発射装置D42と、発射装置D42の発射動作を制御する発射制御基板D40と、ぱちんこ遊技機の各部へ電力を供給する電源供給ユニットEと、ぱちんこ遊技機の電源をオン・オフするスイッチである電源スイッチEa等が、前枠D14裏面(遊技側と反対側)に設けられている。なお、発射制御基板D40を設けずに、主制御基板Mにて発射装置D42の発射動作を制御するよう構成してもよいし、枠制御基板Wにて発射装置D42の発射動作を制御するよう構成してもよい。なお、詳細は後述することとなるが、第21実施形態においては、遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20とにおいてエラーの発生状況を表示可能であるため、エラー表示器W3を有さないように構成してもよい。また、RAMクリアボタンRCBは、開閉可能であり透明なケース内に収納されており、誤って操作され難くなっている。
前述したように、枠制御基板W上には、ベース値や持ち球数(持ち球数カウンタのカウンタ値)を表示可能な枠制御表示器W20が設けられている。枠制御表示器W20は6桁の7セグメントLEDが横一列に整列されて構成されている。また、枠制御表示器W20は枠制御基板Wの遊技機の裏側方向の面(背面と称することがある)に設けられており、遊技場の管理者が所持している鍵で扉ユニットD18(扉D18と称することがある)を解錠して扉ユニットD18を開放しないと、扉ユニットD18(遊技盤)の裏面に取り付けられた基板類を確認できないように構成されているので、遊技者は確認することができないよう構成されている。なお、枠制御表示器W20の表示に関する詳細は後述することとする。
なお、遊技機背面側の構成は、同図の構成には限定されず、エラー解除スイッチW3aと遊技球数クリアボタンW60と球抜きボタンW70とを隣接して配置し、当該3つのボタンを開閉可能であり透明な1つのケース内に収納する(RAMクリアボタンRCBと同様)よう構成することや、当該3つのボタンのそれぞれをケース内に収納するよう構成してもよい。また、遊技場の管理者がボタンを間違わないように、RAMクリアボタンRCBと、エラー解除スイッチW3a、遊技球数クリアボタンW60、及び球抜きボタンW70とを、枠制御基板W上にて離れて設置するよう構成してもよい。具体例としては、背面側から見てRAMクリアボタンRCBを枠制御基板Wの中央よりも左側に配置し、背面側から見てエラー解除スイッチW3a、遊技球数クリアボタンW60、及び球抜きボタンW70を枠制御基板Wの中央よりも右側に配置してもよい。
次に、図230は、操作部装置50の詳細を示す図である。まず、遊技球数表示器W10は、6桁の7セグメントが横一列に整列されて構成されており、遊技機側で記憶(保持)している持ち球数を「999,999」個まで表示可能となっている。なお、持ち球数は持ち球数カウンタを用いて記憶するよう構成されている。また、遊技球数表示器W10の表示に関する詳細は後述することとする。
なお、第21実施形態においては、遊技球数表示器W10における表示可能な持ち球数の上限を「999,999」個としたが、このように構成した場合、当該上限を超過したことを判定するために、「999,999」個よりも1桁多い「1,000,000」個を記憶可能な領域を有する必要が生じることとなる。そのため、表示可能な持ち球数の上限値を「990,000」個とするなど、持ち球数が当該上限値を超過した場合にも表示桁数が変わらない値に上限値を設定してもよい。このように構成することで、簡易的な処理にて、持ち球数が上限値を超過したか否かを判定することができる。
また、第21実施形態においては、枠制御表示器W20においても、持ち球数を表示可能であるため、表示可能な持ち球数の上限値が「999,999」個となっているが、遊技球数表示器W10と同様に、枠制御表示器W20においても、表示可能な持ち球数の上限値を「990,000」個とするなど、持ち球数が当該上限値を超過した場合にも表示桁数が変わらない値に上限値を設定してもよい。
持ち球数が表示可能な上限値を超過した場合の作用として、以下の1または複数の構成を適用してもよい。
(1)主制御基板MのRAMが更新されない
(2)枠制御基板WのRAMが更新されない
(3)貸出装置KUにおける遊技球の貸出が実行されない
(4)遊技球の発射が不可能となる
(5)入賞口に遊技球が入球しても、賞球が発生しない
(6)計数ボタンW40を操作することで持ち球数の計数が実行される
(7)特別遊技が実行されない
また、所定値(表示可能な持ち球数の上限値よりも小さい値であり、例えば、40000個)を超過した場合には、エラーの報知を実行する、または遊技者に対して持ち球数の計数を促す報知を実行するよう構成してもよく、具体例としては、持ち球数が40000個を超過した場合には、主制御基板M側のランプ等でエラーの報知を実行してもよいし、主制御基板M側のランプ等で計数を促す旨の報知を実行してもよいし、副制御基板S側の演出表示装置SGで「計数を実行してください」と表示してもよいし、副制御基板S側のスピーカからの音声により「計数を実行してください」と報知してもよい。このように構成することで、持ち球数が当該上限値を超過した場合に、入賞口に遊技球が入球しても賞球が発生しないよう構成した場合においても、当該上限値よりも小さい値である40000個で遊技者は計数を実行すべきであることを認識することができ、遊技者に対して賞球が発生しない不利益が発生しないようにすることができる。
このように構成した場合には、持ち球数が所定値(本例では、40000個)以下となったことを条件として、持ち球数が所定値を超過したことに係るエラーを解除する、または計数に係る報知を終了する(主制御基板M側のランプ等による報知を終了する、副制御基板S側の演出表示装置SGにおける「計数を実行してください」との表示を非表示とする、副制御基板S側のスピーカからの音声による「計数を実行してください」との報知を終了する、等)よう構成してもよい。
また、上記エラーの解除または計数に係る報知を終了する条件を、持ち球数が所定値よりも小さい値である特定値(例えば、37000個)とするよう構成してもよい。このように構成することにより、持ち球数が所定値(本例では、40000個)を超過したり下回ったりを繰り返すことで、頻繁にエラーが発生したり解除されたり(報知が実行されたり終了したり)する煩わしさを解消することができる。
次に、計数ボタンW40は、持ち球数を貸出ユニットKUに出力するためのボタンである。なお、持ち球数を貸出ユニットKUに出力することを、持ち球数を計数する、持ち球数を精算すると称することがある。計数ボタンを操作した場合の詳細な作用については後述することとする。
なお、計数ボタンの操作によって計数される遊技球数を表示する表示部を設けてもよく、例えば、計数ボタンが操作されると、4桁の7セグメントLEDに計数される遊技球数を所定時間表示し得るよう構成してもよい。
また、サブ入力ボタンSBと十字キーSB2は、前述したものと同様であり、副制御基板Sに接続されており、サブ入力ボタンSBや十字キーSB2を操作することで、予告演出であるボタン演出が進行したり、メニュー画面における各項目を選択及び決定したり、音量・光量の調整を実行することができる。
次に、図231のブロック図を参照しながら、第21実施形態に係るぱちんこ遊技機の電気的な概略構成を説明する。前述したように、第21実施形態に係るぱちんこ遊技機は、封入式のぱちんこ遊技機である。
第21実施形態においては、遊技の進行を制御する主制御基板Mと、遊技球数表示器W10の表示制御や枠制御表記器W20の表示制御や貸出ユニットKUとの通信に関する制御等持ち球数に関する制御を行う枠制御基板Wと、主制御基板Mからの情報(信号、コマンド等)に基づいて装飾図柄の変動・停止等の演出表示装置SG上での各種演出、スピーカD24からの音響、遊技効果ランプD26の点灯、エラー報知等の実行を制御する副制御基板Sと、これらの制御基板を含む遊技機全体に電源を供給する電源供給ユニットEと、を主体として構成されている。なお、本例においては、副制御基板Sは1つのCPUにて前述したサブメイン制御部SMとサブサブ制御部SSと同様の役割を担うように構成したが、これには限定されず、第1実施形態のように、サブメイン制御部SMとサブサブ制御部SSとが一つの基板上に配置されるよう構成してもよい。より具体的には、副制御基板Sが、装飾図柄の変動・停止等の演出表示装置SG上での各種演出、スピーカD24からの音響、遊技効果ランプD26の点灯、エラー報知を制御するサブメイン制御部SMと、演出表示装置SG上での装飾図柄の変動表示・停止表示及び保留表示や予告表示等の表示処理を実行するサブサブ制御部SSの2つの制御部を備えるよう構成してもよい。尚、主制御基板M、枠制御基板W、副制御基板Sには、様々な演算処理を行うCPU、CPUの演算処理を規定したプログラムを予め記憶するROM、CPUが取り扱うデータ(遊技中に発生する各種データやROMから読み出されたコンピュータプログラム等)を一時的に記憶するRAM、電断時に情報を保持するためのバックアップ領域(及びバックアップ用電源)が搭載されている。
以下、各基板の概略構成及び各基板・装置間の電気的な接続態様について概説する。まず、主制御基板Mは、図示略する入賞口センサ{前述した第1主遊技始動口入球検出装置A11s、第2主遊技始動口入球検出装置B11s、補助遊技始動口入球検出装置H11s、第1大入賞口入賞検出装置C11s、第2大入賞口入賞検出装置C21s、一般入賞口入球検出装置P11s}、図示略する駆動ソレノイド(前述した、第1大入賞口ソレノイドC13、第2大入賞口ソレノイドC23等)、情報表示LED(不図示)等、遊技の進行に必須となる入出力装置である遊技周辺機器(図中の、第1主遊技周辺機器A、第2主遊技周辺機器B、第1・第2主遊技共用周辺機器C、補助遊技周辺機器H)と電気的に接続され、各入力装置からの入力信号に基づいて遊技の進行を制御している。更に、主制御基板Mは、枠制御基板Wと、副制御基板Sとも電気的に接続されており、遊技進行に基づいて、賞球や遊技状態等に関する情報(コマンド)を枠制御基板Wに、演出・遊技の進行状態等に関する情報(コマンド)を副制御基板Sにそれぞれ送信可能に構成されている。
また、第21実施形態では、図231の矢印表記の通り、なお、主制御基板Mと枠制御基板Wとは双方向通信が可能であり、枠制御基板Wから主制御基板Mには、主制御基板M側から受信した情報に係る応答情報等が送信されるよう構成されている。一方、主制御基板Mと副制御基板Sとは、主制御基板Mから副制御基板Sへの一方向通信が可能となるよう構成されている(通信方法は、シリアル通信、パラレル通信のいずれを用いてもよい)。尚、制御基板間(制御装置間)の通信については一方向通信でも双方向通信でもよい。
また、枠制御基板Wは、接続端子板STBを介して貸出ユニットKUと双方向通信が可能に構成されている。枠制御基板Wから貸出ユニットKUには、計数に関する情報(計数通知と称することがある)、遊技状態や賞球に関する情報等が送信され、貸出ユニットKUから枠制御基板Wには遊技球の貸出に関する情報(貸出通知と称することがある)等が送信されるよう構成されている。また、貸出ユニットKUはホールコンピュータHCと双方向通信が可能であり、例えば、貸出ユニットKUは、遊技状態や賞球などの遊技関連情報等をホールコンピュータHCに送信している(遊技関連情報は、主制御基板Mから枠制御基板Wに送信され、枠制御基板Wから貸出ユニットKUに送信される)。
また、枠制御基板Wは、RAMクリアを実行するための操作部材であるRAMクリアボタンRCBと、遊技球(貯留球)を遊技領域D30へ1球ずつ発射する発射装置D42を含むハンドル・発射装置W80と、球抜き状態とするための球抜きボタンW70と、持ち球数をクリアするための操作部材である遊技球数クリアボタンW60と、扉D18の開放を検知可能な扉開放センサW50と、計数を実行するための計数ボタンW40と、遊技領域に発射され、いずれかの入球口に入球した遊技球を、研磨して発射装置D42まで揚上(搬送)可能な揚上・研磨装置W30と、ベース値や持ち球数(持ち球数カウンタのカウンタ値)を表示可能な枠制御表示器W20と、持ち球数等を表示可能な遊技球数表示器W10と、貸出ユニットKUと通信をするための接続端子板STBを有している。なお、不図示であるが、前枠D14の開放を検知可能な枠開放センサも有している。また、扉開放センサと枠開放センサのいずれか一方のみを有するよう構成してもよい。また、不図示であるが、前述した持ち球数に係るエラーの発生状況を表示(例えば、1桁の7セグで表示)するエラー表示器W3や、所定のエラーを解除するためのエラー解除スイッチW3a等も枠制御基板Wに接続されている。なお、揚上・研磨装置W30を循環機構や循環手段と称することがある。また、揚上・研磨装置W30や遊技領域に発射された遊技球が発射装置D42に再度セットされるまでの通路(経路)を含む遊技球が循環する構造全体を循環機構、循環手段と称してもよい。また、揚上・研磨装置W30を有していない場合にも、遊技領域に発射された遊技球が発射装置D42に再度セットされるまでの通路(経路)を含む遊技球が循環する構造全体を循環機構、循環手段と称してもよい。
ここで、枠制御基板Wは、持ち球数を表示可能な表示器として、遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20とを有しており、遊技球数表示器W10は遊技機前面から視認可能であり、換言すると、遊技者から視認可能である。また、枠制御表示器W20は、遊技機背面から視認可能であり、換言すると、遊技者から視認不可能である。このように、持ち球数を表示可能な表示器を2つ有することで、例えば、遊技球数表示器W10が故障した場合や正しい持ち球数が表示されなくなった場合にも、遊技場の管理者は枠制御表示器W20を確認する(遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20とを確認する)ことで、持ち球数を把握すること及び遊技球数表示器W10の持ち球数の表示が正確であるか否かを認識することができる。
ここで、発射装置D42は、遊技者が発射ハンドルD44を直接操作したことが検出(タッチ検出)された場合に発射ハンドルの操作量に基づいて発射強度(発射位置)を決定し、遊技領域D30の任意の位置に向けて遊技球を1球ずつ発射できるように構成されており、連続して遊技球を発射する場合でも遊技球が1分間に100個を超えて発射できないようにカウンタやタイマ等により一定間隔(例えば600ms/1個)で遊技球が発射されるように構成されている。換言すると、確率変動遊技状態等の遊技状態や特別遊技の実行有無等の遊技の状態に関係することなく、常時一定間隔で且つ発射ハンドルの操作量に基づいた発射強度での遊技球の発射が行われる(発射速度が相違しない)ように構成されており、これにより、遊技の状態にかかわらず遊技者の発射技量が適切に反映されるようになっている。詳述すると、遊技者が右打ちを所望する場合には、一定間隔で右打ちを実行可能な発射強度に対応する位置に発射ハンドルD44を操作することにより右打ちを実行可能であり、遊技者が左打ちを所望する場合には、一定左打ちを実行可能な発射強度に対応する位置に発射ハンドルD44を操作することにより左打ちを実行可能となっており、特別遊技の実行中であるか否か等遊技の状態に拘わらず、常時発射ハンドルD44の操作に基づく発射強度及び発射間隔にて遊技球を発射可能に構成されているのである。
なお、発射ハンドルD44には、発射停止スイッチ(不図示)が設けられており、遊技者が任意のタイミングで遊技球の発射を停止することができる(1球単位で発射できる)ように構成されている。具体的には、遊技者が発射ハンドルD44を操作している(発射ハンドルD44を直接操作したことが検出(タッチ検出)されている)場合においても、発射停止スイッチを操作することにより遊技球の発射を停止することが可能となっている。ここで、「直接操作」とは、遊技者の身体の一部を使用し、遊技機に接触して遊技を行うことを意味する。また、本例においては射幸性の観点から、発射装置D42の性能が所定期間に亘って、或いは外来ノイズ等で変化しないよう、また耐久性が担保されるように発射モータ、発射ハンドル(強度調整機能)、発射装置の制御回路が夫々設計されている。また、発射ハンドルD44には、遊技者による発射位置の調整を阻害することがないように、発射ハンドルD44が振動する機能等を搭載しないことが望ましい。
また、遊技球の発射に係る装置総体である発射装置D42における遊技球に運動エネルギーを与える部分は、1の発射モータにより構成されている。また、発射ハンドルD44は、遊技者が直接操作していないときにその発射強度が0に戻るよう(ばね等により基準位置方向に付勢され発射ハンドルD44から手を離すと基準位置に戻るよう)になっており、遊技者の強度調整技能が遊技結果に反映可能となっている。
なお、本例において、使用する遊技球は、直径11mm、質量が5.4g以上5.7g以下の玉が用いられる。
次に、副制御基板Sは、前述したように装飾図柄等を表示する演出表示装置SGと、スピーカD24と、遊技効果ランプD26と、その他演出用の駆動装置(不図示であるが、いわゆる演出用の可動体役物のモータ・ソレノイド等)と接続されている。また、所定の操作(長押しや押下)を実行することにより、所定の演出の実行等が実行可能となるサブ入力ボタンSBも副制御基板Sと接続されている(不図示であるが、前述した十字キーSB2も副制御基板Sと接続されている)。また、サブ入力ボタン検出装置SBsが検出することにより、サブ入力ボタンSBが操作されたと判定し得る。また、十字キー検出装置SB2sが検出することにより、十字キーSB2が操作されたと判定し得る。
次に、図232は、主制御基板Mが行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。遊技機の電源投入後、同図(a)の処理が実行される。即ち、遊技機の電源投入後、初期設定を行った後(不図示)、ステップ1002で、主制御基板Mは、RAMクリアボタンの入力ポートを確認し、電源供給ユニットEのリセットボタン(RAMクリアボタン)が操作されたか否か、即ち、遊技場の管理者等によって意図的にRAMの内容をクリアさせる操作が行われたか否かを判定する。ステップ1002でYesの場合、ステップ1004で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板M側のRAM内容を全てクリアする。次に、ステップ1006で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのRAMをクリアしたことを示すRAMクリア情報(コマンド)を副制御基板S側に送信し(当該タイミングにて送信してもよいし、当該タイミングではコマンドをセットしておき後述する制御コマンド送信処理にて送信するよう構成してもよい)、ステップ1015の処理に移行する。他方、ステップ1002でNoの場合は、ステップ1007で、主制御基板MのCPUMCは、正常に電源断が行われたことを示す情報がRAMに保存されていないか否かを判定する。ステップ1007でYesの場合、ステップ1008で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MにおけるRAM領域の内容をチェックする(例えば、電断時に記録されたチェックサムとRAM領域に保存されている情報量との比較を行う)。次に、ステップ1010で、主制御基板MのCPUMCは、当該チェック結果に基づきRAMの内容が正常でないか否か(正確に電断時の情報がRAMにバックアップされていないか否か)を判定する。ステップ1010でYes、即ちRAMにバックアップされていたデータが異常な場合には、ステップ1004の処理(前述したRAMクリア処理)に移行する。他方、ステップ1007でNo、即ちRAMに正常に電源断したことを示す情報が保存されていた場合、又は、ステップ1010でNo、即ちRAMにバックアップされていたデータが正常な場合、ステップ1012で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MにおけるRAM内に記憶(バックアップ)されている電断時の各種情報コマンドを取得し、ステップ1014で、取得した各種情報コマンドを副制御基板S側に送信し(当該タイミングにて送信してもよいし、当該タイミングではコマンドをセットしておき後述する制御コマンド送信処理にて送信するよう構成してもよい)、ステップ1014‐1で、主制御基板MのCPUMCは、ソレノイドの復帰設定{第2主遊技始動口B10の第2主遊技始動口電動役物B11d、大入賞口(例えば、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20)及び後述する可動片(例えば、図100の上遮蔽部材C24、下遮蔽部材C25等)の開放又は閉鎖状態を電源断前の状態に復帰させるため、第2主遊技始動口電動役物B11d、大入賞口、可動片の順に、ソレノイド作動ビットがオンか否かを判断し、オンの場合には、(電源断前に第2主遊技始動口/大入賞口/可動片が開放中と判断して、改めて開放させるために)ソレノイド作動フラグを対応するアドレスに格納する}を行い、ステップ1015の処理に移行する。ステップ1015で、主制御基板MのCPUMCは、正常に電源が投入されたことを示す情報をRAMに保存し、ステップ1016の処理に移行する。次に、ステップ1016で、主制御基板MのCPUMCは、同図(b)によって示される主制御基板M側のメイン処理に係る実行定時割り込み(例えば、約4ms毎のハードウエア割り込みを契機とするが、本例では、当該割り込み周期をTとする)を許可し{その結果、当該実行定時割り込みタイミング到達時には、同図(b)が実行されることとなる}、ステップ1018の処理に移行する。尚、ステップ1018の後は、次の定時割り込みタイミングに到達するまで、主制御基板MのCPUMCは、各種乱数更新処理(例えば、乱数カウンタのインクリメント処理)を繰り返し実行することとなる。
次に、図233は、主制御基板Mが行うタイマ割り込み処理の流れを示したフローチャートである。主制御基板MのCPUMCは、定時割り込みタイミングに到達した場合に発生する割り込み要求に基づいて、同図(b)の処理を実行する。即ち、定時割り込み周期Tの到達時(例えば、約4ms毎のハードウエア割り込み)を契機として、ステップ1000‐1で、主制御基板MのCPUMCは、後述の入力処理を実行する。次に、ステップ1000‐2で、主制御基板MのCPUMCは、後述の各種乱数更新処理を実行する。次に、ステップ1000‐3で、主制御基板MのCPUMCは、後述の初期値更新型乱数更新処理を実行する。次に、ステップ1000‐4で、主制御基板MのCPUMCは、後述の初期値乱数更新処理を実行する。次に、ステップ1000‐5で、主制御基板MのCPUMCは、後述のタイマ減算処理を実行する。次に、ステップ1000‐6で、主制御基板MのCPUMCは、後述の始動口2有効期間設定処理(第2主遊技始動口B10の有効期間を設定する処理)を実行する。次に、ステップ1000‐7で、主制御基板MのCPUMCは、後述の入賞監視処理を実行する。
尚、各入賞口に遊技球が入賞した場合の賞球数は、第1主遊技始動口A10が4球、第2主遊技始動口B10が1球、第1大入賞口C10及び第2大入賞口C20が13球、左一般入賞口(一般入賞口とも称することがある)P10が3球、右一般入賞口P20が2球となっており、持ち球数カウンタ(持ち球数カウンタ3312と称することがある)のカウンタ値に加算されることとなる。尚、これらの賞球払出数は一例であり、第1主遊技始動口A10に入球した場合と、第2主遊技始動口B10に入球した場合との賞球払出数が異なるように構成してもよいし、第1大入賞口C10に入球した場合と、第2大入賞口C20に入球した場合との賞球払出数を異なるようにしてもよい。尚、左一般入賞口P10に遊技球が入球した場合には、当否抽選等の抽選は実行されず、所定の賞球払出数(本例では、3球)が遊技者に付与される(持ち球数カウンタのカウンタ値に加算される)よう構成されている。また、右一般入賞口P20に遊技球が入球した場合には、補助遊技側の乱数を取得すると共に、所定の賞球払出数(本例では、2球)が遊技者に付与される(持ち球数カウンタのカウンタ値に加算される)よう構成されている。但し、本例に係るぱちんこ遊技機に設けられている全ての入賞口の賞球個数は、1の入賞(入球)に対して15個を超えず、且つ、遊技状態に関わらず一定(異常状況下やエラー発生中等により無効化されている場合を除く)となるように構成され、また、入賞以外で賞球払出が行われないように構成されており、様々な遊技状態を実現しつつ、直接的な遊技の結果が「発射した遊技球が所定の入賞口に入賞するか否か」に集約されるようになっている。なお、持ち球数カウンタのカウンタ値に加算されることを、賞球の払い出し、賞球払出等と称することがある。
次に、ステップ2000で、主制御基板MのCPUMCは、後述の入球検出処理を実行する。次に、ステップ1100で、主制御基板MのCPUMCは、後述の補助遊技内容決定乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1200で、主制御基板MのCPUMCは、後述の電動役物駆動判定処理を実行する。次に、ステップ1300で、主制御基板MのCPUMCは、後述の主遊技内容決定乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1400で、主制御基板MのCPUMCは、後述の主遊技図柄表示処理を実行する。次に、ステップ1600で、主制御基板MのCPUMCは、後述の特別遊技制御処理を実行する。次に、ステップ1601で、主制御基板MのCPUMCは、大入賞口有効期間設定処理を実行する。次に、ステップ1550で、主制御基板MのCPUMCは、後述の特別遊技作動条件判定処理を実行する。次に、ステップ1550‐1で、主制御基板MのCPUMCは、異常検知処理を実行する。次に、ステップ1550‐2で、主制御基板MのCPUMCは、入球通過時間異常検出処理を実行する。次に、ステップ1550‐3で、主制御基板MのCPUMCは、遊技状態表示処理を実行する。次に、ステップ1550‐4で、主制御基板MのCPUMCは、ハンドル状態信号検査処理を実行する。次に、ステップ1550‐5で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口監視処理を実行する。次に、ステップ1550‐6で、主制御基板MのCPUMCは、LED出力処理を実行する。次に、ステップ1900で、主制御基板MのCPUMCは、後述の不正検知情報管理処理を実行する。次に、ステップ1950で、主制御基板MのCPUMCは、後述のエラー管理処理を実行する。次に、ステップ1550‐7で、主制御基板MのCPUMCは、後述の発射制御信号出力処理を実行する。次に、ステップ1550‐8で、主制御基板MのCPUMCは、試験信号出力処理を実行する。次に、ステップ1550‐9で、主制御基板MのCPUMCは、ソレノイド出力処理を実行する。次に、ステップ1550‐12で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板Mと枠制御基板Wとの通信に異常が発生しているか否かを監視する処理である枠制御基板間通信異常監視処理を実行する。次に、ステップ1550‐13で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板Mと枠制御基板Wとの通信に関する処理である枠制御コマンド送受信処理を実行する。次に、ステップ1999で、主制御基板MのCPUMCは、制御コマンド送信処理(前述の各処理でセットされたコマンドをサブメイン制御部側に送信する)を実行する。次に、ステップ3500で、主制御基板MのCPUMCは、後述の外部信号出力処理を実行する。次に、ステップ1550‐10で、主制御基板MのCPUMCは、入球状態制御処理を実行する。次に、ステップ1550‐11で、主制御基板MのCPUMCは、タイマ割り込みの発生を許可するよう設定し、本割り込み処理の実行直前に実行されていた処理に復帰する。
尚、入力処理とは、センサ等の入力装置から主制御基板Mに入力される信号を判定し、当該信号に対応するフラグ等を設定する処理であり、本例においては、遊技盤面に取り付けられているスイッチ(例えば、第1主遊技始動口入球検出装置A11s、第2主遊技始動口入球検出装置B11s、補助遊技始動口入球検出装置H11s、第1大入賞口入賞検出装置C11s、第2大入賞口入賞検出装置C21s、一般入賞検出装置等)、アウト口D36への入球を検出するアウト球カウントスイッチ、断線短絡電源異常検知信号、開放信号(例えば、前枠D14、扉D18等)、磁気検知信号1(磁気検出センサ1による検出信号)、電波検知信号、衝撃検知信号、タッチ状態信号及び磁気検知信号2(磁気検出センサ2による検出信号)の入力を監視する処理である。尚、本例においては、RAMクリアスイッチ等の特殊な入力については、当該入力処理とは別の処理により入力判定等が行われている。
尚、各種乱数更新処理とは、出玉への影響が極めて低い抽選に用いられる乱数を比較的単純に更新(例えば、定数を加算)する処理であり、本例においては、普通図柄変動パターン乱数(例えば、補助遊技図柄変動態様乱数)及び変動パターン乱数(例えば、変動態様抽選乱数)を更新する処理である。
尚、初期値更新型乱数更新処理とは、出玉への影響が一定程度生じる抽選に用いられる乱数を更新する処理(前述した、各種乱数更新処理とは異なる処理)であり、本例においては、普通図柄当り乱数(例えば、補助遊技図柄当選乱数)、普通図柄図柄乱数(例えば、補助遊技図柄停止図柄乱数)、特別図柄図柄乱数(例えば、図柄抽選乱数)、後述の特別図柄当りソフト乱数等を更新するための処理である。
尚、初期値乱数更新処理とは、前述した出玉への影響が一定程度生じる抽選に用いられる初期値更新型乱数更新処理で更新される乱数の初期値決定用の乱数を更新する処理であり、本例における、更新する乱数の一例としては、普通図柄当り初期値乱数、普通図柄図柄初期値乱数、特別図柄図柄初期値乱数及び特別図柄当りソフト初期値乱数等が例示できる。尚、普通図柄当り初期値乱数及び普通図柄図柄初期値乱数は、補助遊技内容決定乱数を複数有するよう構成した場合に初期値乱数更新処理にて更新される乱数となっている。
また、タイマ減算処理とは、2バイトタイマ(例えば、第1・第2主遊技図柄変動管理用タイマMP11t-C、第2主遊技始動口電動役物開放タイマMP22t-B、特別遊技用タイマMP34t、開放時間タイマ等)の更新を行う処理である。
また、始動口2有効期間設定処理とは、普通電動役物(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)の作動状態により、普通電動役物が作動することにより入賞容易となる入賞口(例えば、第2主遊技始動口B10)の有効期間を設定する処理である。
また、入賞監視処理とは、スイッチの通過カウンタの更新、外部端子板へ出力するセキュリティの出力要求の作成及び演出制御基板に送信するコマンドの送信要求を行う処理である。
また、大入賞口有効期間設定処理とは、大入賞口(例えば、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20)の有効期間判定の結果を保存する処理である。尚、後述する第3実施形態のように、大入賞口内に特定領域C22を有するよう構成した場合には、大入賞口有効期間設定処理によって特定領域C22の有効期間判定の結果を保存するよう構成してもよい。なお、始動口2有効期間設定処理と大入賞口有効期間設定処理とを含む一の処理である有効期間設定処理として、始動口2有効期間設定処理と大入賞口有効期間設定処理とを実行するように構成しても良い。
また、異常検知処理とは、磁気の監視、断線・短絡の監視・電源の監視、電波の監視、ガラス枠セット・遊技盤D35の枠の開閉状態の監視及び衝撃の監視等を行う処理である。
また、入球通過時間異常検出処理とは、各種入球口(例えば、第1主遊技始動口A10)に遊技球が入球する際の入球通過時間異常の検出を行うため、各スイッチレベルの連続オン時間(入球センサの連続オン時間)の監視を行う処理である。
また、遊技状態表示処理とは、特別電動役物が連続して作動する回数(大当りにおける実行ラウンド数)、エラー状態、普通図柄表示装置の作動保留球数(補助遊技図柄表示装置H20に表示される現在の補助遊技保留球数)及び特別図柄表示装置の作動保留球数(第1主遊技図柄表示装置A20又は第2主遊技図柄表示装置B20に表示される現在の主遊技保留球数)の表示要求を行う処理である。
また、ハンドル状態信号検査処理とは、発射ハンドル(例えば、発射ハンドルD44)のタッチ状態の監視を行う処理である。
また、アウト口監視処理とは、セキュリティの出力要求の作成を行うため、アウト口(例えば、アウト口D36)の監視を行う処理である。
また、LED出力処理とは、特別図柄表示装置における表示(例えば、第1主遊技図柄表示装置A20における第1主遊技図柄の表示、第2主遊技図柄表示装置B20における第2主遊技図柄の表示、第1主遊技図柄表示装置A20における第1主遊技側の作動保留球数の表示、第2主遊技図柄表示装置B20における第2主遊技側の作動保留球数の表示)、普通図柄表示装置における表示(補助遊技図柄表示装置H20における補助図柄の表示、補助遊技図柄表示装置H20における補助遊技側の作動保留球数の表示)、エラー状態の表示、遊技状態の表示、打ち分けの表示(例えば、右打ちするべき状況、左打ちをするべき状況である旨を表示する)及び特別電動役物が連続して作動する回数の表示(大当りにおけるラウンド数の表示)を行うため、表示の初期化、表示データの出力等の主制御基板M側にて制御するLED出力の制御を順次行う処理である。
また、発射制御信号出力処理とは、遊技球の発射の禁止又は許可の信号を出力する処理であり、詳細については後述する。
また、試験信号出力処理とは、遊技機外部の試験装置に出力する信号を作成し、対応した出力ポートに出力する処理である。
また、ソレノイド出力処理とは、普通電動役物(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)ソレノイド及び大入賞口(例えば、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20)ソレノイドの出力データの出力を行う処理である。
また、入球状態制御処理では、枠制御表示器W20に表示するためのベース値の演算、当該演算結果の記憶、演算結果の表示制御等を実行する。このとき、前述した設定変更手段を設けた場合においては、設定値ごとに通常時賞球数カウンタ値、通常時アウト個数カウンタ値、総アウト個数カウンタ値、直前区間の最終ベース値等を記憶し、枠制御表示器W20にて表示するよう構成することも可能である。より具体的には、電源投入時に、現在の設定に対応する遊技機の性能(例えば、大当り当選確率や各入賞口の賞球数)を読み出し、さらに、現在の設定に対応する記憶領域(例えば、通常時賞球数カウンタ値、通常時アウト個数カウンタ値、総アウト個数カウンタ値、直前区間の最終ベース値等を記憶する記憶領域)をセットする。そして、それぞれの記憶領域に記憶された値をもとに入状状態情報の生成及び表示を行う。このように構成することで、設定毎の入球状態情報(例えば、ベース値)を適切に生成及び表示することが可能となる。また、枠制御表示器W20に表示する入球状態情報について、専用の入球状態表示切替ボタンを操作することにより、又は、設定変更ボタンを操作することにより表示内容が切り替わるよう構成する(例えば、現在の設定が1の場合、入球状態表示切替ボタンが1回操作されると、設定2の入球状態情報が表示され、さらにもう1回操作されると、設定3の入球状態情報が表示される)ことで、設定毎の最新情報を確認可能としてもよい。ここで、設定変更ボタンを用いる場合、設定変更ボタンを操作することで設定が変更されてしまうことがないように、上述した設定キーを用いる構成(例えば、電源オン且つ設定キースイッチを左に回している状態で、設定変更ボタンを操作することで、表示内容が切り替わる構成)が好ましい。尚、入球状態表示切替ボタンや設定変更ボタンにより、入球状態情報の表示を切り替えた場合、所定時間経過すると現在の設定の表示に戻すよう構成してもよい。また、現在の設定の値に関わらず、入球状態表示切替ボタンを操作すると、枠制御表示器W20の表示態様が点滅状態(入球状態の表示態様)となり、現在の設定に関わらず設定1の入球状態情報から入球状態表示切替ボタンを押下するごとに、設定2の入球状態表示、設定3の入球状態表示、というように順番に切り替わるように構成してもよく、このように構成することで、現在の設定値を把握していない状況でも、確実に設定1から順番に入球状態情報を参照できるように構成できる。
次に、図234は、主制御基板Mが行うNMI割り込み処理(電断時)の流れを示したメインフローチャートである。まず、NMI割り込み処理について説明する。前述の通り、主制御基板MのCPUMCは、リセットICからの電断信号がCPUのNMI端子に入力されるように構成されており、遊技機における電源断時において、同図(c)の処理が実行される。即ち、遊技機の電源断時(本例では、NMI割り込み時)において、ステップ1019‐1で、主制御基板MのCPUMCは、タイマ割り込み中ではないか否かを判定する。ステップ1019‐1でYesの場合、ステップ1019‐2で、主制御基板MのCPUMCは、正常に電源投入されたことを示す情報がRAMに保存されていないか否かを判定する。他方、ステップ1019‐1でNoの場合、再度ステップ1019‐1の処理を行う。ステップ1019‐2でYesの場合、ステップ1019‐3で、主制御基板MのCPUMCは、異常な電源断であることを示す情報をRAMに保存し、次のステップ1022に移行する。他方、ステップ1019‐2でNoの場合、ステップ1019‐4で、主制御基板MのCPUMCは、正常な電源断であることを示す情報をRAMに保存し、ステップ1020で、主制御基板MのCPUMCは、RAM領域の情報に基づき電断時情報(例えば、チェックサム)をセットする。次に、ステップ1022で、主制御基板MのCPUMCは、RAM領域への書き込みを禁止すると共に、タイマ割り込み処理を禁止し、電源断待ちループ処理に移行する。尚、電断信号がCPUのNMI端子に入力されることで電断処理(図234)を実行する例を説明したが、これに限らず、電断信号を特定の入力ポートに入力するように設定し、主制御基板側メイン処理(図232)やタイマ割り込み時処理(図233)にて特定の入力ポートを監視することで電断を判断して電断処理を行うようにしてもよい。なお、電断を電源断と称することがあり、電断処理を電源断処理や電源断時処理と称することがある。
次に、図235は、図233におけるステップ2000のサブルーチンに係る、入球検出処理のフローチャートである。まず、ステップ2150で、主制御基板MのCPUMCは、後述する補助遊技始動口入球検出処理を実行する。次に、ステップ2200で、主制御基板MのCPUMCは、後述する主遊技始動口入球検出処理を実行する。次に、ステップ2350で、入球判定手段は、後述する第1(第2)大入賞口入球検出処理を実行する。次に、ステップ2400で、主制御基板MのCPUMCは、後述する一般入賞口入球検出処理を実行する。次に、ステップ2500で、主制御基板MのCPUMCは、後述する排出球検出処理を実行する。次に、ステップ2600で、主制御基板MのCPUMCは、後述するアウト口入球検出処理を実行する。次に、ステップ2700で、主制御基板MのCPUMCは、後述する賞球決定処理を実行し、次の処理(ステップ1100の処理)に移行する。
次に、図236は、図235におけるステップ2100のサブルーチンに係る、補助遊技始動口入球検出処理のフローチャートである。まず、ステップ2102で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技始動口検出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2102でYesの場合、ステップ2104で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技始動口入球検出装置H11sからの入力が入球検出時間(当該時間以上、補助遊技始動口入球検出装置H11sが入力を検知すると補助遊技始動口H10に入球があったとみなす時間)以上ONであるか否かを判定する。ステップ2104でYesの場合、ステップ2106で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技始動フラグをオンにする。次に、ステップ2108で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技始動口検出継続フラグをオンにし、次の処理(ステップ2200の処理)に移行する。
他方、ステップ2102でNoの場合、ステップ2110で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技始動口入球検出装置H11sからの入力が検出終了時間(当該時間以上、補助遊技始動口入球検出装置H11sが入力を検知していない場合、遊技球が補助遊技始動口入球検出装置H11sを通過完了したとみなす時間)以上OFFであるか否かを判定する。ステップ2110でYesの場合、ステップ2112で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技始動口検出継続フラグをオフにし、次の処理(ステップ2200の処理)に移行する。尚、ステップ2104又はステップ2110でNoの場合にも、次の処理(ステップ2200の処理)に移行する。
次に、図237は、図235におけるステップ2200のサブルーチンに係る、主遊技始動口入球検出処理のフローチャートである。まず、ステップ2202で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口検出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2202でYesの場合、ステップ2204で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口入球検出装置A11sからの入力は入球検出時間(当該時間以上、第1主遊技始動口入球検出装置A11sが入力を検知すると第1主遊技始動口A10に入球があったとみなす時間)以上ONであるか否かを判定する。ステップ2204でYesの場合、ステップ2206で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動フラグをオンにする。次に、ステップ2208で、主制御基板MのCPUMCは、入球数カウンタ値に1を加算(インクリメント)する。次に、ステップ2210で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口検出継続フラグをオンにする。次に、ステップ2211で、主制御基板MのCPUMCは、始動口入球数カウンタのカウンタ値に1を加算(インクリメント)し、ステップ2216に移行する。
他方、ステップ2202でNoの場合、ステップ2212で、主制御基板MのCPUMCは、入球数カウンタからの入力が入球検出時間(当該時間以上、第1主遊技始動口入球検出装置A11sが入力を検知していない場合、遊技球が第1主遊技始動口入球検出装置A11sを通過完了したとみなす時間)以上OFFであるか否かを判定する。ステップ2212でYesの場合、ステップ2214で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口検出継続フラグをオフにする。次に、ステップ2215で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口長時間検出フラグをオフにし、ステップ2216に移行する。尚、ステップ2204、ステップ2212でNoの場合にも、ステップ2216に移行する。
次に、ステップ2216で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口確認センサが遊技球を検出したか否かを判定する。ステップ2216でYesの場合、ステップ2218で主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口確認カウンタ値に1を加算(インクリメント)し、ステップ2222に移行する。尚、ステップ2216でNoの場合にも、ステップ2222に移行する。
次に、ステップ2222で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口検出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2222でYesの場合、ステップ2224で、第2主遊技始動口入球判定手段は、第2主遊技始動口入球検出装置B11sからの入力は入球検出時間(当該時間以上、第2主遊技始動口入球検出装置B11sが入力を検知すると第2主遊技始動口B10に入球があったとみなす時間)以上ONであるか否かを判定する。ステップ2224でYesの場合、ステップ2225で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口有効期間中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2225でYesの場合、ステップ2226で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動フラグをオンにする。次に、ステップ2228で、主制御基板MのCPUMCは、入球数カウンタ値に1を加算(インクリメント)する。次に、ステップ2230で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口検出継続フラグをオンにし、ステップ2240に移行する。
他方、ステップ2225でNoの場合(第2主遊技始動口B10への入球が有効でない期間中に遊技球の入球を検出した場合)、ステップ2231で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口B10に不正な入球があったと判定し、第2主遊技始動口不正入球コマンド(副制御基板S側へのコマンド)をセットし、ステップ2240に移行する。尚、ステップ2224でNoの場合にも、ステップ2240に移行する。
他方、ステップ2222でNoの場合、ステップ2232で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口入球検出装置B11sからの入力が入球検出時間(当該時間以上、第2主遊技始動口入球検出装置B11sが入力を検知していない場合、遊技球が第2主遊技始動口入球検出装置B11sを通過完了したとみなす時間)以上OFFであるか否かを判定する。ステップ2232でYesの場合、ステップ2234で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口検出継続フラグをオフにする。次に、ステップ2238で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口長時間検出フラグをオフにし、ステップ2240に移行する。尚、ステップ2232でNoの場合にも、ステップ2240に移行する。
次に、ステップ2240で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口入球検出装置A11s(第2主遊技始動口入球検出装置B11s)が不正検出時間(通常の入球として検出される時間を超えた時間であり、不正が行われていると判定する時間)以上ONとなっているか否かを判定する。ステップ2240でYesの場合、ステップ2242で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)主遊技始動口長時間検出フラグをオンにし、次の処理(ステップ2300の処理)に移行する。他方、ステップ2240でNoの場合にも、次の処理(ステップ2300の処理)に移行する。
次に、図238は、図235におけるステップ2300のサブルーチンに係る、第1(第2)大入賞口入球検出処理のフローチャートである。まず、ステップ2302で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口検出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2302でYesの場合、ステップ2304で、主制御基板MのCPUMCは、第1大入賞口入賞検出装置C11s(第2大入賞口入賞検出装置C21s)からの入力が入球検出時間(当該時間以上、入球検出装置が入力を検知すると、当該入球口に入球があったとみなす時間)以上ONであるか否かを判定する。ステップ2304でYesの場合、ステップ2305で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口有効期間中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2305でYesの場合、ステップ2306で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口入球フラグをオンにする。次に、ステップ2308で、主制御基板MのCPUMCは、入球数カウンタ値に1を加算(インクリメント)する。次に、ステップ2310で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口検出継続フラグをオンにし、ステップ2320に移行する。
他方、ステップ2305でNoの場合(大入賞口への入球が有効でない期間中に遊技球の入球を検出した場合)、ステップ2311で、主制御基板MのCPUMCは、大入賞口に不正な入球があったと判定し、第1(第2)大入賞口不正入球コマンド(副制御基板S側へのコマンド)をセットし、ステップ2320に移行する。尚、ステップ2304でNoの場合にも、ステップ2320に移行する。
他方、ステップ2302でNoの場合、ステップ2312で、主制御基板MのCPUMCは、第1大入賞口入賞検出装置C11s(第2大入賞口入賞検出装置C21s)からの入力が入球検出時間{当該時間以上、第1大入賞口入賞検出装置C11s(第2大入賞口入賞検出装置C21s)が入力を検知していない場合、遊技球が第1大入賞口入賞検出装置C11s(第2大入賞口入賞検出装置C21s)を通過完了したとみなす時間}以上OFFであるか否かを判定する。ステップ2312でYesの場合、ステップ2314で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口検出継続フラグをオフにする。次に、ステップ2318で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口長時間検出フラグをオフにし、ステップ2320に移行する。
次に、ステップ2320で、主制御基板MのCPUMCは、第1大入賞口入賞検出装置C11s(第2大入賞口入賞検出装置C21s)からの入力が不正検出時間{当該時間以上、第1大入賞口入賞検出装置C11s(第2大入賞口入賞検出装置C21s)が入力を検知した場合、第1大入賞口C10(第2大入賞口C20)への不正な入球が検知されたとみなす時間}以上ONであるか否かを判定する。ステップ2320でYesの場合、ステップ2322で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口長時間検出フラグをオンにし、次の処理(ステップ2400の処理)に移行する。他方、ステップ2320でNoの場合にも、次の処理(ステップ2400の処理)に移行する。
次に、図239は、図235におけるステップ2400のサブルーチンに係る、一般入賞口入球検出処理のフローチャートである。尚、一般入賞口(左一般入賞口P10と右一般入賞口P20とを総称して一般入賞口と称することがある)は、遊技球が入球することで、賞球を払い出すが、遊技の進行には影響しない(遊技の進行に影響する抽選を実行しない)入球口であり、遊技球の入球を検出するセンサである一般入賞口入球検出装置P11s(第21実施形態においては、左一般入賞口P10への遊技球の入球を検出するセンサである一般入賞口入球検出装置P11sと右一般入賞口P20への遊技球の入球を検出するセンサである一般入賞口入球検出装置P11sとの2つの一般入賞口入球検出装置P11sを有している)を備えている。なお、右一般入賞口P20については、補助遊技始動口として機能させても良く、その場合は、ステップ2100の補助遊技始動口入球検出処理を実行するように構成されている。
まず、ステップ2402で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口検出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2402でYesの場合、ステップ2404で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口入球検出装置からの入力が入球検出時間(当該時間以上、一般入賞口入球検出装置が入力を検知すると一般入賞口に入球があったとみなす時間)以上ONであるか否かを判定する。ステップ2404でYesの場合、ステップ2406で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口入球フラグをオンにする。次に、ステップ2408で、主制御基板MのCPUMCは、入球数カウンタ値に1を加算(インクリメント)する。次に、ステップ2410で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口検出継続フラグをオンにし、ステップ2420に移行する。他方、ステップ2402でNoの場合、ステップ2412で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口入球検出装置からの入力が入球検出時間(当該時間以上、一般入賞口入球検出装置が入力を検知しなかった場合、遊技球が一般入賞口入球検出装置を通過完了したとみなす時間)以上OFFであるか否かを判定する。ステップ2412でYesの場合、ステップ2414で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口検出継続フラグをオフにする。次に、ステップ2418で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口長時間検出フラグをオフにし、ステップ2420に移行する。尚、ステップ2404、ステップ2412でNoの場合にも、ステップ2420に移行する。
次に、ステップ2420で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口入球検出装置からの入力が不正検出時間{当該時間以上、一般入賞口入球検出装置が入力を検知した場合、一般入賞口への不正な入球が検知されたとみなす時間}以上ONであるか否かを判定する。ステップ2420でYesの場合、ステップ2422で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口長時間検出フラグをオンにし、次の処理(ステップ2500の処理)に移行する。尚、ステップ2420でNoの場合にも、次の処理(ステップ2500の処理)に移行する。
次に、図240は、図235におけるステップ2500のサブルーチンに係る、排出球検出処理のフローチャートである。まず、ステップ2502で、主制御基板MのCPUMCは、排出確認検出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2502でYesの場合、ステップ2504で、主制御基板MのCPUMCは、総排出確認センサC90sからの入力が入球検出時間(当該時間以上、総排出確認センサC90sが入力を検知すると総排出確認センサC90sに入球があったとみなす時間)以上ONであるか否かを判定する。ステップ2504でYesの場合、ステップ2506で、主制御基板MのCPUMCは、排出確認検出継続フラグをオンにする。次に、ステップ2508で、主制御基板MのCPUMCは、総排出確認数カウンタに1を加算(インクリメント)し、次の処理(ステップ2520の処理)に移行する。
他方、ステップ2502でNoの場合、ステップ2510で、主制御基板MのCPUMCは、総排出確認センサC90sからの入力が検出終了時間(当該時間以上、総排出確認センサC90sが入力を検知しなかった場合、遊技球が総排出確認センサC90sを通過完了したとみなす時間)以上OFFであるか否かを判定する。ステップ2510でYesの場合、ステップ2512で、主制御基板MのCPUMCは、排出確認検出継続フラグをオフにする。次に、ステップ2514で、主制御基板MのCPUMCは、排出確認長時間検出フラグをオフにし、次の処理(ステップ2520の処理)に移行する。尚、ステップ2504又はステップ2510でNoの場合にも、次の処理(ステップ2520の処理)に移行する。
次に、ステップ2520で、主制御基板MのCPUMCは、総排出確認センサC90sからの入力が不正検出時間以上ONであるか否かを判定する。ステップ2520でYesの場合、ステップ2522で、主制御基板MのCPUMCは、排出確認長時間検出フラグをオンにし、次の処理(ステップ2600の処理)に移行する。他方、ステップ2520でNoの場合にも次の処理(ステップ2600の処理)に移行する。
次に、図241は、図235におけるステップ2600のサブルーチンに係る、アウト口入球検出処理のフローチャートである。まず、ステップ2602で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口検出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2602でYesの場合、ステップ2604で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口入球検出装置C80sからの入力が入球検出時間(当該時間以上、アウト口入球検出装置C80sが入力を検知するとアウト口C80に入球があったとみなす時間)以上ONであるか否かを判定する。ステップ2604でYesの場合、ステップ2606で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口検出継続フラグをオンにし、ステップ2620の処理に移行する。
他方、ステップ2602でNoの場合、ステップ2610で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口入球検出装置C80sからの入力が検出終了時間(当該時間以上、アウト口入球検出装置C80sが入力を検知していない場合、遊技球がアウト口入球検出装置C80sを通過完了したとみなす時間)以上OFFであるか否かを判定する。ステップ2610でYesの場合、ステップ2612で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口検出継続フラグをオフにする。次に、ステップ2615で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口長時間検出フラグをオフにし、ステップ2620に移行する。他方、ステップ2604又はステップ2610でNoの場合にも、ステップ2620に移行する。
次に、ステップ2620で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口入球検出装置C80sからの入力が不正検出時間(当該時間以上、アウト口入球検出装置C80sが入力を検知している場合に、アウト口C80への不正な入球が行われているとみなす時間)以上ONであるか否かを判定する。ステップ2620でYesの場合、ステップ2622で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口長時間検出フラグをオンにし、次の処理(ステップ2700の処理)に移行する。他方、ステップ2620でNoの場合にも、次の処理(ステップ2700の処理)に移行する。
次に、図242は、図235におけるステップ2700のサブルーチンに係る、賞球数決定処理のフローチャートである。まず、ステップ2702で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2702でYesの場合、ステップ2704で、主制御基板MのCPUMCは、賞球数カウンタMHcのカウンタ値に、第1主遊技始動口A10に係る賞球払出数(本例では、3)を加算する。次に、ステップ2708で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口A10に係る賞球を払い出す旨の情報(例えば、賞球払出数に係る情報)を一時記憶し、ステップ2712に移行する。他方、ステップ2702でNoの場合もステップ2712に移行する。
次に、ステップ2712で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2712でYesの場合、ステップ2714で、主制御基板MのCPUMCは、賞球数カウンタMHcのカウンタ値に、第2主遊技始動口B10に係る賞球払出数(本例では、3)を加算する。次に、ステップ2718で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口B10に係る賞球を払い出す旨の情報(例えば、賞球払出数に係る情報)を一時記憶し、ステップ2722に移行する。他方、ステップ2712でNoの場合もステップ2722に移行する。
次に、ステップ2722で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2722でYesの場合、ステップ2723で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口入球フラグをオフにする。次に、ステップ2724で、主制御基板MのCPUMCは、賞球数カウンタMHcのカウンタ値に第1大入賞口C10(第2大入賞口C20)に係る賞球払出数(本例では、13)を加算する。次に、ステップ2728で、主制御基板MのCPUMCは、第1大入賞口C10(第2大入賞口C20)に係る賞球を払い出す旨の情報(例えば、賞球払出数に係る情報)を一時記憶し、ステップ2732に移行する。他方、ステップ2722でNoの場合もステップ2732に移行する。
次に、ステップ2732で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2732でYesの場合、ステップ2733で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口入球フラグをオフにする。次に、ステップ2734で、主制御基板MのCPUMCは、賞球数カウンタMHcのカウンタ値に、一般入賞口に係る賞球払出数(本例では、10)を加算する。次に、ステップ2738で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口に係る賞球を払い出す旨の情報(例えば、賞球払出数に係る情報)を一時記憶し、次の処理(ステップ1100の処理)に移行する。他方、ステップ2732でNoの場合にも、次の処理(ステップ1100の処理)に移行する。
なお、ステップ2708、ステップ2718、ステップ2728、及びステップ2738で一時記憶された未払出賞球情報は、主制御基板Mから枠制御基板Wに送信され、賞球数が持ち球数カウンタに加算されることとなる。
次に、図243は、図233におけるステップ1100のサブルーチンに係る、補助遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1102で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技始動口H10に遊技球が入球(流入、ゲートの場合は通過)したか否かを判定する。ステップ1102でYesの場合、ステップ1103で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技始動口H10に入球した旨に関するコマンドである補助遊技始動口入球コマンドを副制御基板Sへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によって副制御基板S側に送信される)し、ステップ1110の処理に移行する。他方、ステップ1102でNoの場合、ステップ1104で、主制御基板MのCPUMCは、右一般入賞口P20に入球したか否かを判定する。ステップ1104でYesの場合、ステップ1106で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技実行フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1106でYesの場合、ステップ1108で、主制御基板MのCPUMCは、右一般入賞口P20に入球した旨に関するコマンドである右一般入賞口入球コマンドを副制御基板Sへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によって副制御基板S側に送信される)し、ステップ1110の処理に移行する。尚、ステップ1106でNoの場合には、ステップ1103に移行してから、ステップ1110の処理に移行する。次に、ステップ1110で、主制御基板MのCPUMCは、保留球が上限(例えば、4個)でないか否かを判定する。ステップ1110でYesの場合、ステップ1112で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技内容決定乱数(例えば、補助遊技図柄当選乱数)を取得する。次に、ステップ1114で、主制御基板MのCPUMCは、何個目の保留であるかという情報と共に、主制御基板MのRAM領域にセットする形で保留球を1加算し、次の処理(ステップ1200の処理)に移行する。尚、ステップ1104及びステップ1110でNoの場合も、次の処理(ステップ1200の処理)に移行する。ここで、第21実施形態においては、補助遊技始動口H10又は右一般入賞口P20に入球した場合に補助遊技側の乱数を取得し得るよう構成されている。また、補助遊技始動口H10はゲートの形状をしているため、補助遊技始動口H10に入球(補助遊技始動口H10を通過)した遊技球は、遊技盤面を引き続き流下することとなり補助遊技始動口H10よりも下流の入球口(右一般入賞口P20等)に入球し得る一方、右一般入賞口P20に入球した遊技球は、遊技盤面の奥に流下していき、以降他の入球口には入球しないよう構成されている。尚、詳細は後述することとなるが、補助遊技始動口H10に遊技球が入球(補助遊技始動口H10を遊技球が通過)しても賞球の払出はないが、右一般入賞口P20に遊技球が入球した場合には賞球の払出が発生するよう構成されている。
次に、図244は、図233におけるステップ1200のサブルーチンに係る、電動役物駆動判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1202で、主制御基板MのCPUMCは、電動役物開放中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1202でYesの場合、ステップ1204で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1204でYesの場合、ステップ1206で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄に関する保留球があるか否かを判定する。ステップ1206でYesの場合、ステップ1216で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技側の遊技状態(補助遊技時短フラグのフラグ状態)を取得すると共に、補助遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta-Hを参照し、当該取得した補助遊技側の遊技状態及び当該保留球に基づく補助遊技図柄当選乱数に基づき停止図柄を決定(例えば、補助遊技時短フラグがオンである場合には、オフである場合と比して高確率で当選図柄を選択)して主制御基板MのCPUMCのRAM領域に一時記憶する。
ここで、同図右は、補助遊技停止図柄決定用抽選テーブルの一例である。同テーブルに示されるように、本例においては、停止図柄は「D0、D1、D2」が存在し、当り図柄となる停止図柄は「D1、D2」であり、夫々が停止したことに起因して開放することとなる電動役物の開放態様は、非時間短縮遊技時においては、停止した図柄が「D1」である場合、開放態様は(0.2秒間開放→閉鎖)であり、停止した図柄が「D2」である場合、開放態様は(0.2秒間開放→0.8秒間閉鎖→2.0秒間開放、閉鎖)である(最長開放)。また、時間短縮遊技時においては、停止した図柄が「D1」である場合、開放態様は(1秒間開放→1秒間閉鎖→1秒間開放→1秒間閉鎖→1秒間開放→閉鎖)であり、停止した図柄が「D2」である場合、開放態様は(0.2秒間開放→0.8秒間閉鎖→4.0秒間開放→閉鎖)であるよう構成されている。尚、非時間短縮遊技時には停止図柄はハズレ図柄「D0」となり易く、時間短縮遊技時には停止図柄は当り図柄「D1」となり易いよう構成されている。
次に、ステップ1218で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技側の遊技状態(補助遊技時短フラグのフラグ状態)に基づき、補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t-Hに補助遊技図柄の変動時間に係る所定時間(例えば、補助遊技時短フラグがオンの場合には1秒、補助遊技時短フラグがオフの場合には10秒)をセットする。そして、ステップ1220で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ1222で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄に関する当該保留球を1減算した上で主制御基板MのCPUMCのRAM領域に記録されている保留情報を更新すると共に、補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t-Hをスタートした後、補助遊技図柄表示部H21g上で補助遊技図柄の変動表示を開始する。
次に、ステップ1224で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t-Hを参照して、補助遊技図柄の変動時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1224でYesの場合、ステップ1226で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄の停止図柄を取得すると共に、当該取得した補助遊技図柄の停止図柄を補助遊技図柄表示部H21g上で確定表示する。そして、ステップ1228で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄変動中フラグをオフにする。次に、ステップ1230で、主制御基板MのCPUMCは、当該補助遊技図柄の停止図柄が「当り」(本例では、D1・D2)であるか否かを判定する。ステップ1230でYesの場合、ステップ1232で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技側の当り図柄に基づき、開放態様(例えば、当り図柄「D1」の場合には、1秒間開放→1秒間閉鎖→1秒間開放→1秒間閉鎖→1秒間開放→閉鎖となる開放態様、当り図柄「D2」の場合には、0.2秒間開放、0.8秒間閉鎖、5秒間開放となる開放態様、)を決定し、第2主遊技始動口電動役物開放タイマMP22t-Bに電動役物の開放時間(開閉時間)に係る所定時間をセットする。次に、ステップ1234で、主制御基板MのCPUMCは、電動役物開放中フラグをオンにする。そして、ステップ1236で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口B10の第2主遊技始動口電動役物B11dを開放し、ステップ1242に移行する。尚、ステップ1202でNoの場合にも、ステップ1242に移行する。尚、第21実施形態においては、主遊技時短フラグオフ且つ補助遊技停止図柄が所定の当り図柄(D2)である場合に第2主遊技始動口電動役物B11dを開放し続ける時間が最長となるよう構成されている。
次に、ステップ1242で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口電動役物開放タイマMP22t-Bを参照して、電動役物の開放時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1242でYesの場合、ステップ1244及びステップ1246で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口電動役物B11dを閉鎖すると共に、電動役物開放中フラグをオフにし、次の処理(ステップ1300の処理)に移行する。
尚、ステップ1204でNoの場合にはステップ1224に移行し、ステップ1206、ステップ1224、ステップ1230及びステップ1242でNoの場合には次の処理(ステップ1300の処理)に移行する。
また、本フローチャートでは、便宜上、ステップ1226での停止図柄表示後、すぐに次のステップに移行しているが、これには限定されない。その場合には、500ms程度の停止表示固定時間を経てから次の処理に移行するよう構成してもよい(例えば、停止表示固定中フラグ及びタイマを利用して分岐処理を行うことによりこの処理を達成可能である)。また、補助遊技内容決定乱数は複数あってもよく、補助遊技の当否を決定するための補助遊技図柄当選乱数、補助遊技図柄の停止図柄を決定するための補助遊技図柄停止図柄乱数、補助遊技図柄の変動時間を決定するための補助遊技図柄変動態様乱数等を備えていてもよい。
尚、不図示であるが、第2主遊技始動口電動役物B11dの1回の開放動作(1回の補助遊技当り図柄の停止に基づく開放動作)において、第2主遊技始動口B10に遊技球が所定数(例えば、10球)入球した場合にも、第2主遊技始動口電動役物B11dの開放動作を終了するよう構成されている、即ち、時間短縮遊技状態(補助遊技時短フラグオン)の場合に補助遊技停止図柄「D2」に基づく第2主遊技始動口電動役物B11dの開放(最長開放)が実行された場合には、「0.2秒間開放→0.8秒間閉鎖→4秒間開放→閉鎖」の開放時間が終了する、或いは当該第2主遊技始動口電動役物B11dの開放期間中に前記所定数(例えば、10球)の遊技球が第2主遊技始動口B10に入球した場合のいずれか早い方の達成により、第2主遊技始動口電動役物B11dの開放(開放期間)が終了するよう構成されている。また、非時間短縮遊技状態(補助遊技時短フラグオフ)の場合に補助遊技停止図柄「D2」に基づく第2主遊技始動口電動役物B11dの開放(最長開放)が実行された場合には、「0.2秒間開放→0.8秒間閉鎖→2.0秒間開放→閉鎖」の開放時間が終了する、或いは当該第2主遊技始動口電動役物B11dの開放期間中に前記所定数(例えば、10球)の遊技球が第2主遊技始動口B10に入球した場合のいずれか早い方の達成により、第2主遊技始動口電動役物B11dの開放(開放期間)が終了するよう構成されている。また、時間短縮遊技状態(補助遊技時短フラグオン)における最長開放時(補助遊技停止図柄が「D2」の場合)の普通電動役物が開放している時間の合計は4.2秒であり、非時間短縮遊技状態(補助遊技時短フラグオフ)における最長開放時(補助遊技停止図柄が「D2」の場合)の普通電動役物が開放している時間の合計は2.2秒であり、いずれの遊技状態においても、一回の最大開放時間が通じて6秒を超えないよう構成されていると共に、作動中の最大入賞数が概ね10個を超えないように遊技状態毎(時間短縮遊技状態であるか非時間短縮遊技状態であるか)に予め定められている。
また、本例では、普通電動役物(第2主遊技始動口電動役物B11d)の作動契機となっている普通図柄(補助遊技図柄)が当り態様で確定表示されると、ただちに(例えば、遊技機における最短の図柄変動時間より短い500ms以内)作動するように構成されており、普通電動役物がどの契機に基づいて作動しているのかが明確に対応づけられるようになっている。尚、普通電動役物(第2主遊技始動口電動役物B11d)の閉鎖動作中(開放→閉鎖となる動作の途中)に多数の遊技球が入賞することを抑止するために、普通電動役物(第2主遊技始動口電動役物B11d)が短時間で未作動中の状態に戻るように駆動源(ソレノイド)が選定されており、必要以上に遊技球が入賞してしまって出玉設計と大きく異なることがないようになっている。
次に、図245は、図233におけるステップ1300のサブルーチンに係る、主遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1302で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口A10の第1主遊技始動口入球検出装置A11sから第1主遊技始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1302でYesの場合、ステップ1303で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口A10に入球した旨に関するコマンドである第1主遊技始動口入球コマンドを副制御基板Sへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によって副制御基板S側に送信される)し、ステップ1304の処理に移行する。次に、ステップ1304で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技(特に第1主遊技側)に関する保留球が上限(例えば4個)内であるか否かを判定する。ステップ1304でYesの場合、ステップ1306で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技内容決定乱数を取得する。なお、本実施例では、第1主遊技内容決定乱数として、当否を決定するための当否抽選乱数、当り時の図柄を決定するための図柄抽選乱数、特別図柄の変動パターン(変動時間)を決定するための変動態様抽選乱数の3つの乱数を取得している。ちなみに、これら3つの乱数は夫々更新周期・乱数範囲の異なる乱数生成手段から生成され、本タイミングで一連的に取得するようになっている。次に、ステップ1308で、主制御基板MのCPUMCは、当該取得した乱数を主制御基板MのRAM領域に一時記憶(保留)する。次に、ステップ1310で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技乱数が取得された旨の情報(保留発生コマンド)を、副制御基板Sへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によって副制御基板S側に送信される)する。
尚、当否抽選乱数は、1つの乱数により構成されるものでもよいし、2つ以上の乱数により生成される乱数でもよい。2つ以上の乱数により生成される乱数として、CPUのクロックや外部クロックに基づいて更新されるCPU内蔵乱数とタイマ割り込み処理により更新される特別図柄(主遊技図柄)当りソフト乱数とを備え、双方を演算(例えば加算)した結果を用いる等していてもよい。
次に、ステップ1312で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口B10への入球を有効とする有効期間が設けられている場合は、この有効期間中に第2主遊技始動口B10の第2主遊技始動口入球検出装置B11sから第2主遊技始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1312でYesの場合、ステップ1314で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技(特に第2主遊技側)に関する保留球が上限(例えば4個)内であるか否かを判定する。ステップ1314でYesの場合、ステップ1316で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技内容決定乱数を取得する。なお、第21実施形態では、第2主遊技内容決定乱数として、第1主遊技側と同様に当否抽選乱数、図柄抽選乱数、変動態様抽選乱数の3つの乱数を取得している。ちなみに、第1主遊技側の各乱数の取得範囲と第2主遊技側の各乱数の取得範囲(例えば第1主遊技用の当否抽選乱数と第2主遊技用の当否抽選乱数の取得範囲)を同じに設定している。次に、ステップ1318で、主制御基板MのCPUMCは、当該取得した乱数をRAM領域に一時記憶(保留)する。次に、ステップ1320で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技乱数が取得された旨の情報(保留発生コマンド)を、副制御基板Sへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によって副制御基板S側に送信される)し、次の処理(ステップ1400の処理)に移行する。尚、ステップ1302及びステップ1304でNoの場合にはステップ1312に移行し、ステップ1312及びステップ1314でNoの場合には次の処理(ステップ1400の処理)に移行する。
次に、図246は、図233におけるステップ1400のサブルーチンに係る、主遊技図柄表示処理のフローチャートである。まず、ステップ1401で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのRAM領域を参照し、第2主遊技図柄の保留が存在していないか否かを確認する。ステップ1401でYesの場合、ステップ1400(1)で、主制御基板MのCPUMCは、後述の第1主遊技図柄表示処理を実行し、次の処理{ステップ1400(1)、(2)の処理}に移行する。他方、ステップ1401でNoの場合、ステップ1400(2)で、主制御基板MのCPUMCは、後述の第2主遊技図柄表示処理を実行し、次の処理{ステップ1400(1)、(2)の処理}に移行する。
このように、第21実施形態においては、第2主遊技図柄の保留球が存在する場合には、第1主遊技図柄の保留球の存在に係らず(たとえ入賞順序が第1主遊技図柄の保留の方が先でも)、第2主遊技図柄の保留消化を優先して実行するよう構成されているが、これには限定されない(入賞順序に基づく保留消化や、双方の主遊技図柄を同時並行的に抽選する並列抽選を実行するよう構成してもよい)。
次に、図247は、図246におけるステップ1400(1){ステップ1400(2)}のサブルーチンに係る、第1主遊技図柄表示処理(第2主遊技図柄表示処理)のフローチャートである。尚、本処理は、第1主遊技図柄側と第2主遊技図柄側とで略同一の処理となるため、第1主遊技図柄側について主に説明し、第2主遊技図柄側の処理については括弧書きとする。まず、ステップ1403で、主制御基板MのCPUMCは、変動開始条件が充足しているか否かを判定する。ここで、当該変動開始条件は、特別遊技中(又は条件装置作動中)でない、且つ、主遊技図柄変動中でない、且つ、主遊技図柄の保留が存在することが条件となる。尚、本例では図示していないが、変動固定時間(主遊技図柄の確定表示後、当該確定表示図柄を停止表示する時間)を設ける場合、変動固定時間中には、次変動の変動開始条件を満たさないよう構成してもよい。
ステップ1403でYesの場合、ステップ1405及びステップ1406で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのRAM領域に一時記憶されている、今回の図柄変動に係る第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)を読み出すと共に、主制御基板MのRAM領域から削除し、当該一時記憶されている残りの保留情報をシフトする(保留消化処理)。次に、ステップ1410-1で、主制御基板MのCPUMCは、各遊技状態に対応する主遊技テーブル1を参照し、第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、当選抽選乱数)に基づき、主遊技図柄当否抽選を実行する。なお、単にRAM領域と称する場合には、第1ROM・RAM領域に係るRAM領域(第1RAM領域)を示している。
ここで、図248(主遊技テーブル1)は、第1主遊技用当否抽選テーブル(第2主遊技用当否抽選テーブル)の一例である。本例に示されるように、第21実施形態においては、確率変動遊技状態時における大当り当選確率は、非確率変動遊技状態時における大当り当選確率よりも高確率となるよう構成されている。尚、当選確率はあくまでも一例であり、これには何ら限定されない。
次に、ステップ1410-2で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技図柄決定用抽選テーブル(第2主遊技図柄決定用抽選テーブル)を参照し、主遊技図柄当否抽選結果及び第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)に基づいて主遊技図柄に関する停止図柄を決定し、これらをRAM領域に一時記憶する。なお、主遊技図柄に関する停止図柄を決定する乱数としては、図柄抽選乱数が好ましい。
ここで、図248(主遊技テーブル2)は、第1主遊技図柄決定用抽選テーブル(第2主遊技図柄決定用抽選テーブル)の一例である。本例に示されるように、第21実施形態においては、大当りに当選した場合、複数の主遊技図柄候補(本例では、「4A・5A・7A」及び「4B・5B・7B」)の内から一つの主遊技図柄が大当り図柄として決定されるよう構成されている。尚、当該主遊技図柄を参照して決定される特別遊技のラウンド数は、4A、4B、5A、5Bが8R、7A、7Bが10Rとなっている。尚、乱数値や停止図柄の種類についても、あくまで一例であり、これには限定されない{例えば、ハズレ図柄は一種類の図柄であることには限定されず、複数種類の図柄を設けるよう構成してもよい}。
次に、ステップ1412で、主制御基板MのCPUMCは、各遊技状態に対応する第1主遊技変動態様決定用抽選テーブル(第2主遊技変動態様決定用抽選テーブル)を参照し、主遊技図柄当否抽選結果及び第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、変動態様抽選乱数)に基づいて主遊技図柄の変動態様を決定し、これらを主制御基板MのRAM領域に一時記憶して、ステップ1414に移行する。
ここで、図248に示す主遊技テーブル3は、第1主遊技変動態様決定用抽選テーブル(第2主遊技変動態様決定用抽選テーブル)の一例である。本図に示されるように、第21実施形態においては、主遊技図柄の当否抽選結果、主遊技時短フラグ状態に基づき、ある乱数値に対する主遊技図柄の変動態様(変動時間)が決定され得るよう構成されている。例えば、ある乱数値に関して、主遊技図柄の当否抽選結果が当りの場合には、相対的に変動時間が長時間となる変動態様が決定され易く、主遊技時短フラグがオンである場合(時間短縮遊技状態である場合)には、相対的に変動時間が短時間となる変動態様が決定され易いよう構成されている。尚、本例はあくまでも一例であり、変動態様(変動時間)の種類や選択率等には何ら限定されない。また、時間短縮遊技状態(主遊技時短フラグがオンの場合)における第1主遊技側の図柄変動時間が相対的に長時間となるよう構成してもよい{第2主遊技側での図柄変動が実行されることが遊技者にとって有利となるよう構成されていた際、第1主遊技側の図柄変動効率を低下させることで第2主遊技側の保留が生起し易い(遊技者にとって有利となる)状況を構築することを趣旨とするため、第1主遊技側の始動口と第2主遊技側の始動口とを打ち分けできない場合において特に効果を発揮する}。
次に、ステップ1414で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのRAM領域に一時記憶された主遊技図柄に係るコマンド(停止図柄情報、停止図柄の属性情報、変動態様情報等)及び現在の遊技状態に係るコマンド(図柄変動表示開始指示コマンド)を、副制御基板S側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によって副制御基板S側に送信される)する。次に、ステップ1415で、主制御基板MのCPUMCが、主遊技図柄の変動時間に係る所定時間を第1・第2主遊技図柄変動管理用タイマMP11t-Cにセットする。次に、ステップ1416で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)の第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)上で、主制御基板MのRAM領域に記憶された変動態様に従い、主遊技図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1417で、主制御基板MのCPUMCは、変動中フラグをオンにし、ステップ1420に移行する。
他方、ステップ1403でNoの場合、ステップ1419で、主制御基板MのCPUMCは、変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1419でYesの場合にはステップ1420に移行し、ステップ1419でNoの場合には次の処理(ステップ1601の処理)に移行する。
次に、ステップ1420で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技図柄の変動時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1420でYesの場合、ステップ1422で、主制御基板MのCPUMCは、図柄変動が終了する旨の情報(図柄確定表示指示コマンド)を、副制御基板S側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によって副制御基板S側に送信される)する。次に、ステップ1423で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)の第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)上での主遊技図柄の変動表示を停止し、主制御基板MのRAM領域に記憶されている停止図柄を確定停止図柄として表示制御する。次に、ステップ1424で、主制御基板MのCPUMCは、変動中フラグをオフにする。
次に、ステップ1430で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのRAM領域を参照し、当該主遊技図柄の停止図柄が大当り図柄であるか否かを判定する。ステップ1430でYesの場合、ステップ1440で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動フラグをオンにし、ステップ1500に移行する。他方、ステップ1430でNoの場合には、ステップ1500に移行する。
次に、ステップ1500で、主制御基板MのCPUMCは、後述の特定遊技終了判定処理を実行し、次の処理(ステップ1601の処理)に移行する。尚、ステップ1420でNoの場合にも、次の処理(ステップ1601の処理)に移行する。
次に、図249は、図247におけるステップ1500のサブルーチンに係る、特定遊技終了判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1506で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技確変フラグがオフであるか判定する。ステップ1506でYesの場合、ステップ1510で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cを参照し、当該カウンタ値が0より大きいか否かを判定する。ステップ1510でYesの場合、ステップ1512で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値を1減算(デクリメント)する。次に、ステップ1514で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cを参照し、当該カウンタ値が0であるか否かを判定する。ステップ1514でYesの場合、ステップ1516で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグをオフにする。次に、ステップ1518で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技時短フラグをオフにし、次の処理(ステップ1601の処理)に移行する。尚、ステップ1506、ステップ1510又はステップ1514でNoの場合にも次の処理(ステップ1601の処理)に移行する。このように、本例においては、残り時短回数(特別遊技終了後からの図柄変動終了回数によって時間短縮遊技状態が終了することとなる残りの図柄変動回数)を副制御基板Sに送信するよう構成されている。
次に、図250は、図233におけるステップ1600のサブルーチンに係る、特別遊技制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1602で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技移行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1602でYesの場合、ステップ1604及びステップ1606で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技移行許可フラグをオフにすると共に特別遊技実行フラグをオンにする。次に、ステップ1607で、主制御基板MのCPUMCは、ラウンド数カウンタ(不図示)に初期値(本例では、1)をセットする。次に、ステップ1608で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技を開始する旨の情報(特別遊技開始表示指示コマンド)を、サブメイン制御部側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理にて、副制御基板S側に送信される)し、ステップ1612に移行する。
他方、ステップ1602でNoの場合、ステップ1610で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技実行フラグがオンであるか否かを判定する。そして、ステップ1610でYesの場合には、ステップ1612に移行する。尚、ステップ1610でNoの場合には、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技の許可が下りていないと判定し、次の処理(ステップ1601の処理)に移行する。
次に、ステップ1612で、主制御基板MのCPUMCは、ラウンド継続フラグがオフであるか否か、換言すれば、各ラウンドの開始直前であるか否かを判定する。ステップ1612でYesの場合、即ち、各ラウンドの開始直前である場合、まず、ステップ1614で、セットした開放パターン(例えば、開放し続ける開放パターン、開放と閉鎖を複数回行うパターン)をセットする。次に、ステップ1616で、主制御基板MのCPUMCは、入賞球カウンタMP33cのカウンタ値をゼロクリアする。次に、ステップ1618で、主制御基板MのCPUMCは、ラウンド継続フラグをオンにする。次に、ステップ1620で、主制御基板MのCPUMCは、第1大入賞口C10の第1大入賞口電動役物C11d(又は第2大入賞口電動役物C21d)を駆動して第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)を開放し、特別遊技用タイマMP34t(特に開放時間タイマ)に所定時間(例えば30秒)をセットしてスタートし、ステップ1622に移行する。他方、ステップ1612でNoの場合、即ち、大入賞口が開放中である場合、ステップ1614~1620の処理を行うことなく、ステップ1622に移行する。
次に、ステップ1622で、主制御基板MのCPUMCは、現在の特別遊技中に係る遊技状態コマンド(例えば、現在のラウンド数や遊技球の入賞個数等)を、副制御基板S側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理にて、副制御基板S側に送信される)する。次に、ステップ1624で、主制御基板MのCPUMCは、入賞球カウンタMP33cのカウンタ値を参照し、当該ラウンドで第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)に所定個数(例えば、10球)の入賞球があったか否かを判定する。ステップ1624でYesの場合には、ステップ1628に移行する。他方、ステップ1624でNoの場合、ステップ1626で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技用タイマMP34t(特に開放時間タイマ)を参照して大入賞口の開放に係る所定時間(例えば、30秒)が経過したか否かを判定する。ステップ1626でYesの場合にも、ステップ1628に移行する。尚、ステップ1626でNoの場合には、次の処理(ステップ1601の処理)に移行する。
次に、ステップ1628で、主制御基板MのCPUMCは、第1大入賞口C10の第1大入賞口電動役物C11d(又は第2大入賞口C20の第2大入賞口電動役物C21d)の駆動を停止して第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)を閉鎖する。次に、ステップ1630で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技用タイマMP34t(特に開放時間タイマ)をリセットする。次に、ステップ1632で、主制御基板MのCPUMCは、ラウンド継続フラグをオフにする。次に、ステップ1633で、主制御基板MのCPUMCは、ラウンド数カウンタ(不図示)のカウンタ値に1を加算する。次に、ステップ1634で、最終ラウンドが終了したか否か(例えば、ラウンド数カウンタ(不図示)のカウンタ値が最大ラウンド数を超過したか否か)を判定する。ステップ1634でYesの場合、ステップ1636で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技実行フラグをオフにする。次に、ステップ1638で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技を終了する旨の情報(特別遊技終了表示指示コマンド)を、副制御基板S側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理にて、副制御基板S側に送信される)する。そして、ステップ1650で、後述の特別遊技終了後の遊技状態決定処理を実行し、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。尚、ステップ1634でNoの場合にも、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。
尚、本例では、1の単位遊技(1回のラウンドの実行)においてプログラム上として設定された遊技球の最大入賞数は、10個として設定されており、当該最大入賞数に達した場合には、大入賞口(例えば、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20)を直ちに閉鎖するように制御し、最大入賞数を超える遊技球の入賞を阻止する一方、球がみ(大入賞口の閉鎖動作中に遊技球が扉と遊技盤との間で一時的に停留する)等の不測の事態によって最大入賞数を超えた場合でも、所定条件下(閉鎖後の所定期間内)に限り、当該最大入賞数を超えた入賞を有効な入賞として処理するようになっている。
より具体的には、大当りにおける第1ラウンドで第1大入賞口C10が開放する場合、第1ラウンドにおいて第1大入賞口C10に所定個数(例えば、10球)の入賞があった場合に第1ラウンドが終了することとなるが、第1ラウンドにおいて第1大入賞口C10に9球の遊技球が入球した状況にて、第1大入賞口C10への10球目の入球と11球目の入球とが略同時に発生することによって、第1ラウンドが終了することとなる所定個数(例えば、10球)を超過した遊技球が第1大入賞口C10に入球した場合でも、入賞を有効として賞球払出を行うように構成されている。一方、大入賞口の駆動機構(ソレノイドや駆動伝達機構)や開閉部(扉等)は、過剰入賞(最大入賞数を超える入賞)を抑止するように、閉鎖処理の実行とリアルタイムに大入賞口が閉鎖し、閉鎖動作直前に複数の遊技球が開閉部材やその近傍に滞留しないよう構造設計、電気設計がなされている。これにより、出玉設計値と乖離した遊技性能となることを抑止しつつ、遊技者に不利となるようなことがないように構成されている。
また、1の単位遊技(1回のラウンドの実行)においてプログラム上として設定された最大開放時間は、1の単位遊技を通じて30秒以下となるように設定されており、最大開放時間経過前に大入賞口への遊技球の入賞数が最大入賞数に達した場合には、大入賞口を直ちに閉鎖するように制御し、最大開放時間経過後には、遊技球の入賞を阻止する一方、球がみ(大入賞口の閉鎖動作中に遊技球が扉と遊技盤との間で一時的に停留する)等の不測の事態によって最大開放時間経過後に入賞した場合でも、所定条件下(閉鎖後の所定期間内)に限り、当該入賞を有効な入賞として処理するようになっている。
より具体的には、大当りにおける1回のラウンドを実行する際の大入賞口の開放態様として、大当りの種類や単位遊技の回数(実行ラウンド数)に応じて「15秒開放→2秒閉鎖→14.5秒開放→閉鎖」、「29.5秒開放→閉鎖」等、複数の作動パターンのいずれかが設定されるようになっているが、いずれの作動パターンであっても大入賞口が開放している時間の合計が30秒以下となるよう構成され、1回のラウンドにおいて大入賞口の最大開放時間(29.5秒)が経過して、大入賞口の閉鎖処理中に遊技球が入球した場合であっても、有効期間(大入賞口の閉鎖処理終了後から1000ms程度)内であれば入賞を有効として賞球払出を行うように構成されている。一方、大入賞口の駆動機構(ソレノイドや駆動伝達機構)や開閉部(扉等)は、最大開放時間の経過後の入賞を抑止するように、閉鎖処理の実行とリアルタイムに大入賞口が閉鎖し、閉鎖動作直前に複数の遊技球が開閉部材やその近傍に滞留しないよう構造設計、電気設計がなされている。これにより、出玉設計値と乖離した遊技性能となることを抑止しつつ、遊技者に不利となるようなことがないように構成されている。
次に、図251は、図250におけるステップ1650のサブルーチンに係る、特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。まず、ステップ1652で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技図柄の停止図柄は、確変大当り図柄(特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行することとなる大当り図柄であり、本例では、「5A・7A・5B・7B」)であるか否かを判定する。ステップ1652でYesの場合、ステップ1654で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技確変フラグをオンにし、ステップ1656に移行する。他方、ステップ1652でNoの場合(本例では、特別遊技終了後に非確率変動遊技状態に移行することとなる大当り図柄である非確変大当り図柄が停止図柄の場合であり、本例では、「4A・4B」の場合)にも、ステップ1656に移行する。次に、ステップ1656で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cに所定回数(本例では、100)をセットする。次に、ステップ1658で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグをオンにする。次に、ステップ1660で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技時短フラグをオンにし、次の処理(ステップ1601の処理)に移行する。
また、本例においては、大当りの終了に基づいて電サポ遊技状態(普通電動役物に係る入賞口の開放等の時間、開放等までの時間、開放等の回数及び普通電動役物が作動することとなる図柄の組合せが表示される確率を入賞が容易となるように変動させる状態であり、時間短縮遊技状態、補助遊技時間短縮遊技状態とも称することがある)に新たに移行し、当該状態は、特別図柄の確率変動中(確率変動遊技状態である場合)を除き、予め定められた所定回(例えば、100回)の主遊技図柄の変動が行われるまで(所定回目の主遊技図柄の変動が終了するまで)の間に限られている。更に、他の入賞口への入賞と合わせて獲得される遊技球数が、発射された遊技球数と略同じ(出玉率が1を超えない)か、それ以下となるように電サポ遊技状態中の出玉設計(各入賞口の配置や普通電動役物の作動内容、補助遊技図柄の当り確率等が設計)されており、電サポ遊技状態の出玉性能が、大当り遊技の出玉性能よりも高くならないようになっている。このように構成することで、主遊技図柄に関する遊技と補助遊技図柄に関する遊技とが遊技上の主従関係となり、遊技が必要以上に複雑化しない。
次に、図252は、図233におけるステップ1550のサブルーチンに係る、特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1552で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1552でYesの場合、ステップ1554で、主制御基板MのCPUMCは、特定遊技フラグ(主遊技確変フラグ・主遊技時短フラグ・補助遊技時短フラグ)をオフにする。なお、ステップ1554では、時短A~Cの作動に応じてオンになっている補助遊技時短Aフラグ、補助遊技時短Bフラグ、補助遊技時短Cフラグをオフにするように構成されている。次に、ステップ1558で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cの値をクリアする。次に、ステップ1560で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技移行許可フラグをオンにする。次に、ステップ1562で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動フラグをオフにし、次の処理(ステップ1550-1の処理)に移行する。尚、ステップ1552でNoの場合も、次の処理(ステップ1550-1の処理)に移行する。
次に、図253は、図233におけるステップ1900のサブルーチンに係る、不正検知情報管理処理のフローチャートである。まず、ステップ1902で、主制御基板MのCPUMCは、不正電波センサを参照し、不正電波センサからの入力が所定回数連続でONであるか否かを判定する(例えば、当該処理はタイマ割り込み処理にて実行される処理であり、所定回数の割り込みにおいて連続でONとなっているか否かを判定することで、ノイズの影響を除去する趣旨である、尚、以下、同図における処理にて「所定回数連続で」という場合には、同様の趣旨である)。ステップ1902でYesの場合、ステップ1904で、主制御基板MのCPUMCは、不正電波が検出されたと判定し、不正電波検出フラグをオンにし、ステップ1912に移行する。他方、ステップ1902でNoの場合、ステップ1906で、主制御基板MのCPUMCは、不正電波センサを参照し、不正電波センサからの入力が所定回数連続でOFFであるか否かを判定する。ステップ1906でYesの場合、ステップ1908で、主制御基板MのCPUMCは、不正電波の検出が終了したと判定し、不正電波検出フラグをオフにし、ステップ1912に移行する。尚、ステップ1906でNoの場合にも、ステップ1912に移行する。
次に、ステップ1912で、主制御基板MのCPUMCは、不正磁気センサを参照し、不正磁気センサからの入力が所定回数連続でONであるか否かを判定する。ステップ1912でYesの場合、ステップ1914で、主制御基板MのCPUMCは、不正磁気が検出されたと判定し、不正磁気検出フラグをオンにし、ステップ1922に移行する。他方、ステップ1912でNoの場合、ステップ1916で、主制御基板MのCPUMCは、不正磁気センサを参照し、不正磁気センサからの入力が所定回数連続でOFFであるか否かを判定する。ステップ1916でYesの場合、ステップ1918で、主制御基板MのCPUMCは、不正磁気の検出が終了したと判定し、不正磁気検出フラグをオフにし、ステップ1922に移行する。尚、ステップ1916でNoの場合にも、ステップ1922に移行する。
次に、ステップ1922で、主制御基板MのCPUMCは、扉開放センサを参照し、扉開放センサからの入力が所定回数連続でONであるか否かを判定する。ステップ1922でYesの場合、ステップ1924で、主制御基板MのCPUMCは、扉ユニットD18が開放されたと判定し、扉開放中フラグをオンにし、ステップ1932に移行する。他方、ステップ1922でNoの場合、ステップ1926で、主制御基板MのCPUMCは、扉開放センサを参照し、扉開放センサからの入力が所定回数連続でOFFであるか否かを判定する。ステップ1926でYesの場合、ステップ1928で、主制御基板MのCPUMCは、扉ユニットD18が開放されたと判定し、扉開放中フラグをオフにし、ステップ1932に移行する。尚、ステップ1926でNoの場合にも、ステップ1932に移行する。
次に、ステップ1932で、主制御基板MのCPUMCは、枠開放センサを参照し、枠開放センサからの入力が所定回数連続でONであるか否かを判定する。ステップ1932でYesの場合、ステップ1934で、主制御基板MのCPUMCは、遊技機枠Dが開放されたと判定し、枠開放中フラグをオンにし、ステップ1934に移行する。他方、ステップ1932でNoの場合、ステップ1936で、主制御基板MのCPUMCは、枠開放センサを参照し、枠開放センサからの入力が所定回数連続でOFFであるか否かを判定する。ステップ1936でYesの場合、ステップ1938で、主制御基板MのCPUMCは、遊技機枠Dが開放されたと判定し、枠開放中フラグをオフにし、次の処理(ステップ1950の処理)に移行する。尚、ステップ1936でNoの場合にも、次の処理(ステップ1950の処理)に移行する。
次に、図254は、図233におけるステップ1950のサブルーチンに係る、エラー管理処理のフローチャートである。まず、ステップ1952で、主制御基板MのCPUMCは、エラー発生条件が充足されたか否かを判定する。ステップ1952でYesの場合、ステップ1954で、主制御基板MのCPUMCは、エラーが発生した旨及びエラー種別情報に係るコマンド(副制御基板S側へのコマンド)を送信する(ステップ1990の制御コマンド送信処理によって副制御基板S側に送信される)。次に、ステップ1956で、主制御基板MのCPUMCは、エラー解除条件が充足されたか否かを判定する。ステップ1956でYesの場合、ステップ1958で、主制御基板MのCPUMCは、エラーが解除された旨の情報に係るコマンド(副制御基板S側へのコマンド)を送信(ステップ1999の制御コマンド送信処理によって副制御基板S側に送信される)し、次の処理(ステップ1550-7の処理)に移行する。尚、ステップ1952又はステップ1956でNoの場合にも次の処理(ステップ1550-7の処理)に移行する。
<<枠制御基板Wに関する処理>>
次に、図255は、枠制御基板Wが行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。遊技機の電源投入後、同図の処理が実行される。即ち、遊技機の電源投入後、ステップ5100で、枠制御基板WのCPUWCは、後述する電断復帰時初期処理を実行する。次に、ステップ3099-1で、枠制御基板WのCPUWCは、割り込みを禁止にする。次に、ステップ3100-1で、枠制御基板WのCPUWCは、ウォッチドッグタイマのクリアワード1をセットする。次に、ステップ3100-2で、枠制御基板WのCPUWCは、電源断信号の入力ポートの値をロードする。次に、ステップ3100‐3で、枠制御基板WのCPUWCは、入力ポートの値が電源断発生を示す値ではないか否かを判定する。ステップ3100‐3でYesの場合、即ち電源断が発生していない場合、ステップ3100-4で、枠制御基板WのCPUWCは、割り込みを許可し、ステップ3099‐1に戻ることにより、ステップ3099-1~ステップ3100-4のループ処理が構成され、後述するタイマ割り込み処理(枠制御基板側割り込み処理)を待つこととなる。
他方、ステップ3100‐3でNoの場合、即ち電源断が発生した場合、ステップ3600で、枠制御基板WのCPUWCは、電断時処理を実行する。尚、電源断が発生したか否かの判定処理をメインルーチンで行わなくてもよい。例えば、第5実施形態(図118)のように、枠制御基板WのNMI割り込み処理によって電断時処理を実行するよう構成することも可能である。
次に、図256は、図255のステップ5100のサブルーチンに係る電断復帰時初期処理のフローチャートである。まず、ステップ5102で、枠制御基板WのCPUWCは、入力ポートの状態を確認して電源投入されたか否かを判定する。ステップ5102でNoの場合には、ステップ5102でYesと判定されるまでステップ5102の処理を繰り返す。
次に、ステップ5106で、枠制御基板WのCPUWCは、CPUの初期設定を実行する。なお、ステップ5106の処理には、スタックポインタの初期値をセットする処理も含まれている。次に、ステップ5108で、枠制御基板WのCPUWCは、RAMクリアボタンRCBと遊技球数クリアボタンW60と球抜きボタンW70とのスイッチ状態を確認する。次に、ステップ5110で、枠制御基板WのCPUWCは、チェックサムを算出し、電断復帰データを生成する。次に、ステップ5112で、枠制御基板WのCPUWCは、電源断情報フラグ(前回の電源断が正常に実行されたか否かを確認するためのフラグ)の値に基づき、電源断が正常に行われたか否かを判定する。
ステップ5112でYesの場合、ステップ5114で、枠制御基板WのCPUWCは、ステップ5110で生成した電源復帰データは正常であるか否かを判定する。ステップ5114でYesの場合、ステップ5116で、枠制御基板WのCPUWCは、遊技球数クリアボタンW60の操作がないか否か(オフであるか否か)を判定する。ステップ5116でYesの場合、ステップ5118で、枠制御基板WのCPUWCは、持ち球数カウンタのカウンタ値を復元し、ステップ5121に移行する。
他方、ステップ5116でNoの場合、換言すると、遊技球数クリアボタンがオンである場合、ステップ5119で、枠制御基板WのCPUWCは、持ち球数カウンタのカウンタ値をクリアする。次に、ステップ5120で、枠制御基板WのCPUWCは、主制御基板M側への持ち球数クリアコマンド(持ち球数カウンタのカウンタ値をクリアした旨のコマンド)をセットし、ステップ5121に移行する。なお、持ち球数カウンタのカウンタ値をクリアすることを、遊技球数をクリア、遊技球数クリア処理を実行等と称することがある。
なお、本例においては、遊技球数表示器W10及び枠制御表示器W20にて、持ち球数カウンタのカウンタ値を遊技者の持ち球数として表示し得るよう構成されている。なお、持ち球数カウンタのカウンタ値を持ち球数データと称することがあり、この場合にも持ち球数データは数値データであることを補足しておく。また、持ち球数カウンタのカウンタ値を持ち球数と称することがある。また、遊技球数表示器W10を第1表示部と称することがあり、枠制御表示器W20を第2表示部と称することがある。
このように、第21実施形態においては、遊技球数クリアボタンW60をオンにした状態(操作した状態)で遊技機の電源を投入すると、遊技球数クリア処理が実行されるよう構成されている。なお、前述したように、遊技球数クリアボタンW60は、遊技機背面側に設けられているため、遊技者からは操作できないよう構成されている。遊技球数クリアボタンW60を有し、遊技球数クリア処理を実行可能に構成することで、例えば、持ち球数が0でない状態で遊技場の営業が終了した場合(遊技者が1球分のみ残していった場合等)においても、翌日の営業開始前に遊技球数クリア処理を実行することにより、持ち球数が残ったまま営業が開始してしまう事態を防止することができる。
次に、ステップ5121で、枠制御基板WのCPUWCは、RAMクリアボタンRCBの操作がないか否か(オフであるか否か)を判定する。ステップ5121でYesの場合、ステップ5122で、枠制御基板WのCPUWCは、電源復帰時の初期処理(不要なデータをクリアする処理等)を実行し、ステップ5152に移行する。他方、ステップ5121でNoの場合には、ステップ5126に移行する。
また、ステップ5112、またはステップ5114でNoの場合(電断が正常に行われなかった場合、または電断復帰データが異常であった場合)には、ステップ5123に移行する。次に、ステップ5123で、枠制御基板WのCPUWCは、枠制御基板WのCPUWCは、持ち球数カウンタのカウンタ値をクリアする。次に、ステップ5124で、枠制御基板WのCPUWCは、前述のステップ5120と同様に、主制御基板M側への持ち球数クリアコマンド(持ち球数カウンタのカウンタ値をクリアした旨のコマンド)をセットし、ステップ5126に移行する。
次に、ステップ5126で、枠制御基板WのCPUWCは、AFレジスタを退避する。次に、ステップ5128で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域の第2RAMクリア処理を呼び出し、ステップ5130に移行する。
ここで、枠制御基板Wは、前述した主制御基板Mと同様に、遊技進行に関する処理にて使用される第1ROM・RAM領域と遊技進行に関する処理にて使用されない第2ROM・RAM領域とを有している。なお、第21実施形態においては、第2ROM・RAM領域内のデータに基づくことを言及していない場合(図中の点線で囲まれている処理以外である場合)には、第1ROM・RAM領域内のデータに基づいて実行する処理であることを補足しておく。
なお、第1RAM領域を第1記憶領域と称することがあり、第1ROM・RAM領域を第1記憶領域と称することがある。また、第2RAM領域を第2記憶領域と称することがあり、第2ROM・RAM領域を第2記憶領域と称することがある。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ5130で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、スタックポインタを第2RAM領域に退避する。次に、ステップ5132で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2スタックエリアにスタックポインタの初期値をセットする。次に、ステップ5134で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、全レジスタを第2スタックエリアに退避する。次に、ステップ5136で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2RAMクリア処理を実行する。第2RAMクリア処理とは、第2RAM領域に係るRAMクリア処理である。次に、ステップ5138で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2スタックエリアに退避した全レジスタを復帰する。次に、ステップ5140で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、スタックポインタを第2RAM領域から復帰する。次に、ステップ5142で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第1ROM・RAM領域の呼び出し元に復帰し、ステップ5144に移行する。
次に、ステップ5144で、枠制御基板WのCPUWCは、退避したAFレジスタを復帰する。次に、ステップ5146で、枠制御基板WのCPUWCは、第1RAMクリア処理を実行する。第1RAMクリア処理とは、第1RAM領域に係るRAMクリア処理である。詳細は後述することとなるが、第1RAMクリア処理では、持ち球数カウンタのカウンタ値はクリアされないよう構成されている。また、RAMクリアボタンRCBが操作された状態で電源投入されると、主制御基板M側においても主制御基板MのRAMをクリアするRAMクリア処理が実行される(主制御基板M側の第1RAM領域と第2RAM領域との所定範囲がクリアされる)よう構成されている。なお、主制御基板Mと枠制御基板WとのRAMクリア処理を総称して、RAMクリア処理、第1クリア処理と称してもよいし、主制御基板MのRAMクリア処理のみを、RAMクリア処理、第1クリア処理と称してもよいし、枠制御基板WのRAMクリア処理のみを、RAMクリア処理、第1クリア処理と称してもよい。
なお、第21実施形態においては、RAMクリアボタンRCBを枠制御基板Wに実装したが、これには限定されず、RAMクリアボタンRCBを主制御基板Mの背面側に実装するよう構成してもよい。このように構成した場合にも、RAMクリアボタンRCBを操作した状態で遊技機の電源を投入すると、主制御基板M側において、主制御基板MのRAMをクリアするRAMクリア処理が実行され(主制御基板M側の第1RAM領域と第2RAM領域との所定範囲がクリアされ)、枠制御基板W側においても、枠制御基板MのRAMをクリアするRAMクリア処理が実行される(枠制御基板M側の第1RAM領域と第2RAM領域との特定範囲がクリアされる)よう構成することが好適である。
次に、ステップ5148で、枠制御基板WのCPUWCは、主制御基板M側へのRAMクリアコマンド(枠制御基板W側でRAMクリア処理を実行した旨のコマンド)をセットし、ステップ5152に移行する。このように、第21実施形態においては、枠制御基板W側でRAMクリア処理(第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理)を実行した場合には、RAMクリア処理を実行した旨のコマンドであるRAMクリアコマンドを送信するよう構成されている。なお、不図示であるが、主制御基板Mは、枠制御基板W側からのRAMクリアコマンドを受信した場合、副制御基板S側にRAMクリアが実行されたことに関するコマンドを送信することとなる。また、副制御基板Sは、主制御基板M側からのRAMクリアが実行されたことに関するコマンドを受信した場合には、RAMクリアに関する所定の報知(例えば、演出表示装置SGにて報知)を実行するよう構成されている。このように構成することで、RAMクリアが実行されたことを、適切に報知することができる。
次に、ステップ5152で、枠制御基板WのCPUWCは、電源投入時のRAM初期値を設定する。次に、ステップ5154で、枠制御基板WのCPUWCは、球抜きボタンW70の操作があるか否か(オンであるか否か)を判定する。ステップ5154でYesの場合、ステップ5156で、枠制御基板WのCPUWCは、球抜き状態フラグをオンにする。当該球抜き状態フラグがオンとなることで、後述する球抜き状態に移行することとなる。なお、電源オフ→オンとなることにより、球抜き状態フラグはオフとなる。換言すると、球抜き状態は電源をオフにしないと終了しないよう構成されている。次に、ステップ5158で、枠制御基板WのCPUWCは、主制御基板M側への球抜き状態コマンド(球抜き状態に移行した旨のコマンド)をセットし、ステップ5160に移行する。他方、ステップ5154でNoの場合には、ステップ5160に移行する。次に、ステップ5160で、枠制御基板WのCPUWCは、タイマ割り込みを開始し、次の処理(ステップ3099-1の処理)に移行する。なお、球抜き状態を所定の状態と称することがある。
このように、第21実施形態においては、球抜きボタンW70をオンにした状態(操作した状態)で遊技機の電源を投入すると、球抜き状態に移行するよう構成されている。球抜き状態に移行すると、ぱちんこ遊技機内の遊技球を遊技機外に取り出すことができる(例えば、入球口に入球した後に通過する流路の一部が開放される)ように構成されており、球抜き状態では、遊技球の発射は可能であるが、遊技の進行は停止する(入賞口への入賞が無効となる、図柄変動が実行されない、大当りが実行されない、等)よう構成されている。なお、入賞口への入賞が無効とは、入賞口に遊技球が入球した場合に、当該遊技球の入球を検知しないことであってもよいし、当該遊技球の入球は検知するが入賞に基づく賞球が発生しないことであってもよい。
また、第21実施形態における、RAMクリアボタンRCBと遊技球数クリアボタンW60と球抜きボタンW70とに関する構成として、以下の構成を有するようにしてもよい。なお、以下の構成の1または複数を組み合わせて有するよう構成してもよい。
<構成1>
RAMクリアボタンRCBを操作したまま電源投入すると(遊技機に電源が供給されると)、枠制御基板W側にてRAMクリア処理(第1クリア処理と称することがある)が実行される。
<構成2>
遊技球数クリアボタンW60を操作したまま電源投入すると、枠制御基板W側にて遊技球数クリア処理(第2クリア処理と称することがある)が実行される。
<構成3>
球抜きボタンW70を操作したまま電源投入すると、枠制御基板W側にて球抜き状態に移行する。
<構成4>
枠制御基板W側のRAMクリア処理では、遊技球数(持ち球数カウンタのカウンタ値)はクリアされない。
<構成5>
新たに電源が投入されると、遊技球数クリアボタンW60が操作されているか否かを検出した後に、RAMクリアボタンRCBが操作されているか否かを検出し、その後、球抜きボタンW70が操作されているか否かを検出する。このように構成することで、相対的に重要である上位アドレスに記憶されている持ち球数に関するデータをクリアするか否かを先に決定することができ、重要度の高い処理から実行することで、重大な問題が発生し難いよう構成することができる。
<構成6>
RAMクリアボタンRCBと遊技球数クリアボタンW60とを操作したまま電源投入すると、枠制御基板W側にて遊技球数クリア処理が実行され、その後、RAMクリア処理が実行される。このように構成することで、1回の電源投入によって、遊技球数クリア処理とRAMクリア処理とを実行することができるとともに、重要度の高い処理から実行することで、重大な問題の発生を防止することができる。
<構成7>
RAMクリアボタンRCBと球抜きボタンW70とを操作したまま電源投入すると、枠制御基板W側にてRAMクリア処理が実行され、その後、球抜き状態に移行する。このように構成することで、1回の電源投入によって、RAMクリア処理と球抜き処理とを実行することができるとともに、重要度の高い処理から実行することで、重大な問題の発生を防止することができる。
<構成8>
遊技球数クリアボタンW60と球抜きボタンW70とを操作したまま電源投入すると、枠制御基板W側にて遊技球数クリア処理が実行され、その後、球抜き状態に移行する。このように構成することで、1回の電源投入によって、遊技球数クリア処理と球抜き処理とを実行することができるとともに、重要度の高い処理から実行することで、重大な問題の発生を防止することができる。
<構成9>
RAMクリアボタンRCBと遊技球数クリアボタンW60と球抜きボタンW70とを操作したまま電源投入すると、枠制御基板W側にて遊技球数クリア処理が実行され、その後、RAMクリア処理が実行され、その後、球抜き状態に移行する。このように構成することで、1回の電源投入によって、遊技球数クリア処理とRAMクリア処理と球抜き処理とを実行することができる。
<構成10>
枠制御基板W側における、遊技球数クリア処理よりもRAMクリア処理の方が、クリアする領域が大きい。
<構成11>
枠制御基板WにおけるRAMクリア処理と遊技球数クリア処理とは、主制御基板MにおけるRAMクリア処理よりも先に実行される。
また、RAMクリアボタンRCBと遊技球数クリアボタンW60と球抜きボタンW70とに関する本明細書に適用可能な変更例として、以下の構成を有するよう構成してもよい。なお、以下の構成の1または複数を本明細書のいずれの構成に適用してもよい。
<構成12>
RAMクリアボタンRCBと遊技球数クリアボタンW60とを操作したまま電源投入すると、枠制御基板W側にて遊技球数クリア処理が実行されるが、RAMクリア処理が実行されない。
<構成13>
RAMクリアボタンRCBと遊技球数クリアボタンW60とを操作したまま電源投入すると、枠制御基板W側にてRAMクリア処理が実行されるが、遊技球数クリア処理が実行されない。
<構成14>
RAMクリアボタンRCBと球抜きボタンW70とを操作したまま電源投入すると、枠制御基板W側にて球抜き状態に移行するが、RAMクリア処理が実行されない。
<構成15>
RAMクリアボタンRCBと球抜きボタンW70とを操作したまま電源投入すると、RAMクリア処理が実行されるが、球抜き状態に移行しない。
<構成16>
遊技球数クリアボタンW60と球抜きボタンW70とを操作したまま電源投入すると、枠制御基板W側にて球抜き状態に移行するが、遊技球数クリア処理が実行されない。
<構成17>
遊技球数クリアボタンW60と球抜きボタンW70とを操作したまま電源投入すると、枠制御基板W側にて遊技球数クリア処理が実行されるが、球抜き状態に移行しない。
<構成18>
RAMクリアボタンRCBと遊技球数クリアボタンW60と球抜きボタンW70とを操作したまま電源投入すると、枠制御基板W側にてRAMクリア処理が実行されるが、遊技球数クリア処理が実行されず、球抜き状態に移行しない。
<構成19>
RAMクリアボタンRCBと遊技球数クリアボタンW60と球抜きボタンW70とを操作したまま電源投入すると、枠制御基板W側にて遊技球数クリア処理が実行されるが、RAMクリア処理が実行されず、球抜き状態に移行しない。
<構成20>
RAMクリアボタンRCBと遊技球数クリアボタンW60と球抜きボタンW70とを操作したまま電源投入すると、枠制御基板W側にて球抜き状態に移行するが、RAMクリア処理が実行されず、遊技球数クリア処理が実行されない。
なお、遊技球数クリアボタンW60を第2の操作手段と称してもよい。
次に、図257は、枠制御基板W側の枠制御基板側割り込み処理である。まず、ステップ5002で、枠制御基板WのCPUWCは、ウォッチドッグタイマのクリアワード2をセットする。次に、ステップ5004で、枠制御基板WのCPUWCは、センサ等の入力装置から枠制御基板Wに入力される信号を判定し、当該信号に対応するフラグ等を設定する処理である入力処理を実行する。次に、ステップ5008で、枠制御基板WのCPUWCは、AFレジスタを退避する。次に、ステップ5010で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域の第2タイマ更新処理を呼び出し、ステップ5012に移行する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ5012で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、スタックポインタを第2RAM領域に退避する。次に、ステップ5014で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2スタックエリアにスタックポインタの初期値をセットする。次に、ステップ5016で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、全レジスタを第2スタックエリアに退避する。次に、ステップ5018で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2タイマ更新処理を実行する。第2タイマ更新処理とは、1分間で獲得した遊技球数を導出するためのタイマ更新処理である。次に、ステップ5020で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2スタックエリアに退避した全レジスタを復帰する。次に、ステップ5022で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、スタックポインタを第2RAM領域から復帰する。次に、ステップ5024で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第1ROM・RAM領域の呼び出し元に復帰し、ステップ5025に移行する。
次に、ステップ5025で、枠制御基板WのCPUWCは、退避したAFレジスタを復帰する。次に、ステップ5026で、枠制御基板WのCPUWCは、主制御基板M側からのコマンド受信処理を実行する。次に、ステップ5027で、枠制御基板WのCPUWCは、主制御基板M側からのコマンドは正常に受信できたか否かを判定する。ステップ5027でYesの場合、ステップ5028で、枠制御基板WのCPUWCは、主制御基板M側への応答コマンドの送信処理を実行し、ステップ5034に移行する。
他方、ステップ5027でNoの場合、ステップ5030で、枠制御基板WのCPUWCは、主制御基板M側からのコマンド受信に関する時間監視を実行し、ステップ5034に移行する。
次に、ステップ5034で、枠制御基板WのCPUWCは、貸出ユニットKUとの通信異常を監視する処理を実行する。次に、ステップ5200で、枠制御基板WのCPUWCは、貸出制御処理を実行する。貸出制御処理においては、貸出ユニットから受信した貸出通知に対する応答に関する処理等、遊技球の貸出に関する処理が実行される。なお、球抜きフラグがオンである、換言すると、球抜き状態である場合には、ステップ5200の処理は実行するが、貸出ユニットKUが有する貸出ボタンを操作しても遊技球の貸出は実行されないよう構成されている。
次に、ステップ5300で、枠制御基板WのCPUWCは、遊技機情報通知制御処理を実行する。遊技機情報通知とは、遊技状態や遊技結果などの遊技に関する情報や、エラーに関する情報を含む情報であり、貸出ユニットKUに送信される。
次に、ステップ5400で、枠制御基板WのCPUWCは、後述する計数通知制御処理を実行する。なお、詳細は後述するが、球抜きフラグがオンである、換言すると、球抜き状態である場合には、ステップ5400の処理は実行するが、計数ボタンW40を操作しても遊技球の計数は実行されないよう構成されている。
なお、球数フラグがオンであり球抜き状態である場合においては、ステップ5400の計数通知制御処理を実行しないよう構成してもよいし、ステップ5200の貸出制御処理を実行しないよう構成してもよい。
フローチャートの説明に戻ると、ステップ5038で、枠制御基板WのCPUWCは、球抜き状態フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ5038でYesの場合、ステップ3200で封入遊技球数管理処理を実行し、ステップ3400で遊技球発射管理処理を実行し、ステップ5039に移行する。他方、ステップ5038でNoの場合、換言すると、球抜きフラグがオンの場合、ステップ3200及びステップ3400の処理を実行せずにステップ5039に移行する。
次に、ステップ5039で、枠制御基板WのCPUWCは、揚上・研磨装置W30の駆動等を実行するためのモータ制御処理を実行する。次に、ステップ5040で、枠制御基板WのCPUWCは、AFレジスタを退避する。次に、ステップ5042で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域の第2エラー監視処理を呼び出し、ステップ5044に移行する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ5044で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、スタックポインタを第2RAM領域に退避する。次に、ステップ5046で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2スタックエリアにスタックポインタの初期値をセットする。次に、ステップ5048で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、全レジスタを第2スタックエリアに退避する。次に、ステップ5052で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2エラー監視処理を実行する。第2エラー監視処理とは、第2ROM・RAM領域に係るエラー検知とエラーコードのセットをする処理である。次に、ステップ5054で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2スタックエリアに退避した全レジスタを復帰する。次に、ステップ5056で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、スタックポインタを第2RAM領域から復帰する。次に、ステップ5058で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第1ROM・RAM領域の呼び出し元に復帰し、ステップ5060に移行する。
次に、ステップ5060で、枠制御基板WのCPUWCは、退避したAFレジスタを復帰する。次に、ステップ5500で、枠制御基板WのCPUWCは、後述する出力処理を実行する。次に、ステップ5066で、枠制御基板WのCPUWCは、AFレジスタを退避する。次に、ステップ5068で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域の第2制御処理を呼び出し、ステップ5070に移行する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ5070で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、スタックポインタを第2RAM領域に退避する。次に、ステップ5072で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2スタックエリアにスタックポインタの初期値をセットする。次に、ステップ5074で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、全レジスタを第2スタックエリアに退避する。次に、ステップ5076で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2制御処理を実行する。次に、ステップ5078で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2スタックエリアに退避した全レジスタを復帰する。次に、ステップ5080で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、スタックポインタを第2RAM領域から復帰する。次に、ステップ5082で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第1ROM・RAM領域の呼び出し元に復帰し、ステップ5084に移行する。
なお、第21実施形態においては、試験信号の出力処理を図233のステップ1550-8で主制御基板M側の処理として実行し、入球状態情報に関する処理を図233のステップ1550-10で主制御基板M側の処理として実行するよう構成したが、これには限定されず、試験信号の出力処理を図257の第2制御処理で枠制御基板W側の処理として実行するよう構成してもよいし、入球状態情報に関する処理を図257の第2制御処理で実行するよう構成してもよい。換言すると、試験信号を出力する処理は、主制御基板M側の割り込み処理にて実行してもよいし、枠制御基板W側の割り込み処理にて実行してもよいし、入球状態情報に関する処理は、主制御基板M側の割り込み処理にて実行してもよいし、枠制御基板W側の割り込み処理にて実行してもよい。
なお、前述した入球状態情報に関する処理(入球状態情報に係る演算及び表示制御処理)として、以下の処理を記載しているが、それぞれの処理を同一の処理として置き換えても(同一の名称として扱っても)問題ない。一例としては、図126におけるステップ1550-10の主制御基板M側の入球状態制御処理を、主制御基板M側の第2制御処理(図257のステップ5076であり、同図においては枠制御基板W側の処理となっている)と置き換えてもよい。
(1)図7におけるステップ1550-10の入球状態制御処理
(2)図101におけるステップ1550-10の入球状態制御処理
(3)図126におけるステップ1550-10の入球状態制御処理
(4)図127におけるステップ7000の入球状態表示装置表示制御処理及びステップ1019の入球状態表示装置演算処理
(5)図165におけるステップ1550-10の入球状態制御処理
(6)図195におけるステップ7000の入球状態表示装置表示制御処理及びステップ8000の入球状態表示装置演算処理
(7)図233におけるステップ1550-10の入球状態制御処理
(8)図257におけるステップ5076の第2制御処理
また、前述した試験信号の出力に関する処理として、以下の処理を記載しているが、それぞれの処理を同一の処理として置き換えても(同一の名称として扱っても)問題ない。一例としては、図101におけるステップ1550-8の主制御基板M側の試験信号出力処理を、主制御基板M側の第2制御処理(図257のステップ5076であり、同図においては枠制御基板W側の処理となっている)と置き換えてもよい。
(1)図7におけるステップ1550-8の試験信号出力処理
(2)図86におけるステップ1550-8の試験信号出力処理
(3)図101におけるステップ1550-8の試験信号出力処理
(4)図165におけるステップ1550-8の試験信号出力処理
(5)図195におけるステップ1992-3の試験信号出力処理
(6)図233におけるステップ1550-8の試験信号出力処理
(7)図257におけるステップ5076の第2制御処理
また、入球状態情報に関する一部の処理を主制御基板M側で実行し、入球状態情報に関する一部の処理を枠制御基板W側で実行するよう構成してもよく、例えば、入球状態情報に関する一部の処理を主制御基板M側の処理として図233におけるステップ1550-10の入球状態制御処理にて実行し、入球状態情報に関する一部の処理を枠制御基板W側の処理として図257におけるステップ5076の第2制御処理にて実行するよう構成してもよい。
また、試験信号の出力に関する一部の処理を主制御基板M側で実行し、試験信号の出力に関する一部の処理を枠制御基板W側で実行するよう構成してもよく、例えば、試験信号の出力に関する一部の処理を主制御基板M側の処理として図233におけるステップ1550-8の試験信号出力処理にて実行し、試験信号の出力に関する一部の処理を枠制御基板W側の処理として図257におけるステップ5076の第2制御処理にて実行するよう構成してもよい。
次に、ステップ5084で、枠制御基板WのCPUWCは、退避したAFレジスタを復帰し、割り込み処理を終了する。
次に、図258は、図257のステップ5400のサブルーチンに係る計数通知制御処理のフローチャートである。まず、ステップ5401で、枠制御基板WのCPUWCは、球抜き状態フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ5401でNoの場合、換言すると、球抜き状態である場合には、ステップ5401~5438の処理を実行せずに、次の処理(ステップ5038の処理)に移行する。
ステップ5401でYesの場合、ステップ5402で、枠制御基板WのCPUWCは、計数ボタン操作フラグ(計数ボタンW40がオンとなっているときにオンとなるフラグ)がオフであるか否かを判定する。ステップ5402でYesの場合、ステップ5404で、枠制御基板WのCPUWCは、計数ボタンW40がオフ→オンとなったか否か、換言すると、新たに操作されたか否かを判定する。ステップ5404でYesの場合、ステップ5406で、枠制御基板WのCPUWCは、計数ボタン操作タイマ(計数ボタンW40がオンになっている時間を計測するタイマであり、インクリメントタイマ)をスタートする。次に、ステップ5408で、枠制御基板WのCPUWCは、計数ボタン操作フラグをオンにし、ステップ5410に移行する。なお、ステップ5402でNoの場合には、ステップ5410に移行し、ステップ5404でNoの場合には、ステップ5432に移行する。
次に、ステップ5410で、枠制御基板WのCPUWCは、計数ボタン操作タイマのタイマ値が所定値(本例では、500ms)未満であるか否かを判定する。ステップ5410でYesの場合、ステップ5412で、枠制御基板WのCPUWCは、計数ボタンW40がオン→オフになったか否か、換言すると、計数ボタンW40の操作が終了したか否かを判定する。ステップ5412でYesの場合、ステップ5414で、枠制御基板WのCPUWCは、計数カウンタ(所定時間内において計数される遊技球数の累積値を計測するためのカウンタ)のカウンタ値に短押し値(相対的に短い時間計数ボタンW40が操作された場合に対応する値であり、本例では、1)を加算し、ステップ5428に移行する。なお、不図示であるが、持ち球数カウンタのカウンタ値が0である場合、または、計数可能な持ち球数が0である場合には、ステップ5414の処理では計数カウンタに加算されないよう構成されている。
また、ステップ5410でNoの場合、ステップ5416で、枠制御基板WのCPUWCは、計数ボタン操作タイマのタイマ値が所定値であるか否か(所定値に到達したか否か)を判定する(計数ボタン操作タイマのタイマ値が最初に所定値以上となった場合にYesとなる)。ステップ5416でYesの場合、ステップ5420に移行する。他方、ステップ5416でNoの場合、ステップ5418で、枠制御基板WのCPUWCは、計数ボタン操作タイマのタイマ値が「所定値+N×特定値」であるか否か(到達したか否か)を判定する。なお、本例では、特定値は300msであり、Nは自然数となっている。ステップ5418でYesの場合、ステップ5420に移行する。
次に、ステップ5420で、枠制御基板WのCPUWCは、「持ち球数カウンタ値-計数カウンタ値≧長押し値」であるか否かを判定する。なお、本例では、長押し値は相対的に長い時間計数ボタンW40が操作された場合に対応する値であり、本例では、250msである。ステップ5420でYesの場合、ステップ5422で、枠制御基板WのCPUWCは、計数カウンタのカウンタ値に長押し値を加算し、ステップ5426に移行する。他方、ステップ5420でNoの場合、ステップ5424で、枠制御基板WのCPUWCは、計数カウンタのカウンタ値に「持ち球数カウンタのカウンタ値-計数カウンタのカウンタ値」を加算し、ステップ5426に移行する。なお、ステップ5418でNoの場合にも、ステップ5426に移行する。
次に、ステップ5426で、枠制御基板WのCPUWCは、計数ボタンW40がオン→オフになったか否か、換言すると、計数ボタンW40の操作が終了したか否かを判定する。ステップ5426でYesの場合、ステップ5428に移行する。
次に、ステップ5428で、枠制御基板WのCPUWCは、計数ボタン操作タイマを停止してリセットする。次に、ステップ5430で、枠制御基板WのCPUWCは、計数ボタン操作フラグをオフにし、ステップ5432に移行する。なお、ステップ5412、またはステップ5426でNoの場合にも、ステップ5432に移行する。
次に、ステップ5432で、枠制御基板WのCPUWCは、計数通知セットタイミングとなったか否かを判定する。計数通知セットタイミングは、例えば、電源投入後(遊技機の起動完了後)から300msのタイミングであり、遊技機から貸出ユニットに300ms毎に計数通知が送信されることとなる。ステップ5432でYesの場合、ステップ5434で、枠制御基板WのCPUWCは、計数カウンタのカウンタ値を含む計数通知をセットする。次に、ステップ5436で、枠制御基板WのCPUWCは、計数カウンタのカウンタ値を持ち球数カウンタのカウンタ値から減算する。次に、ステップ5438で、枠制御基板WのCPUWCは、計数カウンタをゼロクリアし、次の処理(ステップ5038の処理)に移行する。なお、ステップ5432でNoの場合にも、次の処理(ステップ5038の処理)に移行する。
このように、第21実施形態においては、計数ボタンW40を操作することで計数が実行され得るよう構成されており、計数ボタンW40に関する構成としては、以下のように構成されている。
<構成1>
計数ボタンW40が、所定値(500ms)未満の時間オンとなった後にオフとなると、計数ボタンW40が単押しされたと判定し、計数カウンタに短押し値(本例では、1)が加算される。
<構成2>
計数ボタンW40が所定値(500ms)以上の時間オンとなっている場合(計数ボタンW40が長押しされている場合)においては、所定値に到達したタイミングで計数カウンタに長押し値(本例では、250)が加算され、その後、計数ボタンW40のオンが継続している間は、特定値(本例では、300ms)経過する毎に計数カウンタに長押し値(本例では、250)が加算される。なお、所定値を第1時間と称することがある。
<構成3>
計数ボタンW40が短押しされた場合には、「持ち球数カウンタのカウンタ値-計数カウンタのカウンタ値」、換言すると、計数可能な持ち球数が0である場合には、計数カウンタへの加算処理は実行されない(計数は実行されない)。
<構成4>
計数ボタンW40が長押しされた場合には、「持ち球数カウンタのカウンタ値-計数カウンタのカウンタ値」、換言すると、計数可能な持ち球数が長押し値(250)未満である場合には、計数カウンタに加算可能な持ち球数(持ち球数カウンタのカウンタ値-計数カウンタのカウンタ値)が加算される。
<構成5>
計数通知セットタイミング(例えば、電源投入後から300ms毎のタイミング)にて、累積した加算した計数カウンタのカウンタ値に対応する計数通知がセットされ、その後、持ち球数カウンタのカウンタ値から計数カウンタのカウンタ値が減算される(計数される)。なお、計数通知セットタイミングを所定時間と称することがある。
なお、ステップ5426の処理でYes、換言すると、計数ボタンW40がオフとなった後は、計数通知セットタイミングとなるまでは、計数カウンタへの加算処理(例えば、ステップ5414の処理)が実行されないよう構成してもよい。
また、計数ボタンW40に関する構成として、計数ボタンW40が最大に押し込まれた状態から手を離してから(非操作状態となってから)オフとなるまでの時間をTとした場合において、「計数通知セットタイミングの間隔÷T<長押し値」となるよう構成してもよい。このように構成することで、高速で短押しが実行された場合にも計数が実行され過ぎて枠制御基板Wに負荷がかかってしまわないように構成することができる。
次に、図259は、図257のステップ5500のサブルーチンに係る、出力処理のフローチャートである。まず、ステップ5502で、枠制御基板WのCPUWCは、電源投入後から所定時間内(本例では、4.8秒)であるか否かを判定する。なお、ステップ5502の処理は、電源投入以降の所定のタイミングからの径か時間が所定時間内であるか否かを判定するよう構成してもよい。
ステップ5502でYesの場合、ステップ5504で、枠制御基板WのCPUWCは、遊技球数表示カウンタ(遊技球数表示器W10の表示切替のためのカウンタ)に電源投入時に対応した値(本例では、2)をセットする。次に、ステップ5506で、枠制御基板WのCPUWCは、枠制御表示カウンタ(枠制御表示器W20の表示切替のためのカウンタ)に電源投入時に対応した値(本例では、6)をセットし、ステップ5554に移行する。なお、遊技球数表示カウンタを第1のカウンタと称することがあり、枠制御表示カウンタを第2のカウンタと称することがある。
また、ステップ5502でNoの場合、ステップ5518で、枠制御基板WのCPUWCは、表示切替タイマ(遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20の表示切替タイミングに関するタイマ)のタイマ値は切替値(本例では、4.8秒)の倍数であるか否かを判定する。ステップ5518でYesの場合、ステップ5520で、枠制御基板WのCPUWCは、AFレジスタを退避する。次に、ステップ5522で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域のエラー表示番号処理を呼び出し、ステップ5524に移行する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ5524で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、スタックポインタを第2RAM領域に退避する。次に、ステップ5526で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2スタックエリアにスタックポインタの初期値をセットする。次に、ステップ5528で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、全レジスタを第2スタックエリアに退避する。次に、ステップ5530で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、エラー表示番号設定処理を実行する。次に、ステップ5532で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2スタックエリアに退避した全レジスタを復帰する。次に、ステップ5534で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、スタックポインタを第2RAM領域から復帰する。次に、ステップ5536で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第1ROM・RAM領域の呼び出し元に復帰し、ステップ5538に移行する。
次に、ステップ5538で、枠制御基板WのCPUWCは、退避したAFレジスタを復帰する。
次に、ステップ5542で、枠制御基板WのCPUWCは、エラー表示番号はエラーを示す番号であるか否かを判定する。ステップ5542でYesの場合、ステップ5544で、枠制御基板WのCPUWCは、遊技球数表示カウンタをエラーの値を含めて更新する(「0→1→0→1・・・」のように更新される)。次に、ステップ5546で、枠制御基板WのCPUWCは、枠制御表示カウンタをエラーの値を含めて更新(「0→1→2→3→4→5→0→1→・・・」のように更新される)し、ステップ5554に移行する。
他方、ステップ5542でNoの場合には、ステップ5548で、枠制御基板WのCPUWCは、遊技球数表示カウンタをエラーの値を含めずに更新(「0→0→0→0・・・」のように更新される)する。次に、ステップ5552で、枠制御基板WのCPUWCは、枠制御表示カウンタをエラーの値を含めずに更新(「0→1→2→3→4→0→1→・・・」のように更新される)し、ステップ5554に移行する。
ここで同図右上部は、遊技球数表示カウンタ値と表示内容の対応を示した表と、枠制御表示カウンタ値と表示内容の対応を示した表である。図示するように、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は0~2の3種類の値を採り得るよう構成されており、持ち球数と、エラー情報と、電源投入時用の表示との3種類の表示内容がカウンタ値に対応して表示されるよう構成されている。エラー表示番号がエラーを示す番号である場合には、エラーに対応する1を含めてカウンタ値を更新し、エラー表示番号がエラーを示す番号でない場合には、エラーに対応する1を含めずにカウンタ値を更新(本例では、0のみ)することとなる。また、電源投入時用の表示内容に対応したカウンタ値である2は、電源投入時用の表示内容の表示が終了した以降は採り得るカウンタ値に含まれないよう構成されている。
また、枠制御表示カウンタのカウンタ値は0~6の7種類の値を採り得るよう構成されており、現在の区間のベース値と、1つ前の区間のベース値と、2つ前の区間のベース値と、3つ前の区間のベース値と、持ち球数と、エラー情報と、電源投入時用の表示との7種類の表示内容がカウンタ値に対応して表示されるよう構成されている。エラー表示番号がエラーを示す番号である場合には、エラーに対応する5を含めてカウンタ値を更新し、エラー表示番号がエラーを示す番号でない場合には、エラーに対応する5を含めずにカウンタ値を更新することとなる。また、電源投入時用の表示内容に対応したカウンタ値である6は、電源投入時用の表示内容の表示が終了した以降は採り得るカウンタ値に含まれないよう構成されている。
なお、図示するように、遊技球数表示器W10に表示し得る表示内容の種類数よりも、枠制御表示器W20に表示し得る表示内容の種類数の方が(電源投入時用のカウンタ値を含めた場合も含めなかった場合も)多くなっている。
フローチャートの説明に戻ると、ステップ5554で、枠制御基板WのCPUWCは、遊技球数表示器W10に対する、遊技球数表示カウンタ値に対応した表示内容の表示処理を実行する。なお、遊技球数表示カウンタ値1に対応したエラー情報の表示処理は、第2RAM領域を参照し、他の表示については第1RAM領域を参照する。次に、ステップ5556で、枠制御基板WのCPUWCは、枠制御表示器W20に対する、枠制御表示カウンタ値に対応した表示内容の表示処理を実行する。なお、枠制御表示カウンタ値0~3に対応したベース値の表示処理と、枠制御表示カウンタ値5に対応したエラー情報の表示処理は、第2RAM領域を参照し、他の表示については第1RAM領域を参照する。
次に、ステップ5558で、枠制御基板WのCPUWCは、その他の出力処理を実行し、次の処理(ステップ5066の処理)に移行する。
ここで、遊技球数表示器W10の表示処理と枠制御表示器W20の表示処理に関する構成は、以下のいずれの構成を採用してもよい。
<構成1>
(1)遊技球数表示器W10におけるエラー情報の表示処理は、第1ROM・RAM領域における処理として、第2RAM領域を参照して実行する。
(2)遊技球数表示器W10における持ち球数の表示処理は、第1ROM・RAM領域における処理として、第1RAM領域を参照して実行する。
(3)枠制御表示器W20におけるベース値及びエラー情報の表示処理は、第1ROM・RAM領域における処理として、第2RAM領域を参照して実行する。
(4)枠制御表示器W20における持ち球数の表示処理は、第1ROM・RAM領域における処理として、第1RAM領域を参照して実行する。
<構成2>
(1)遊技球数表示器W10におけるエラー情報の表示処理は、第2ROM・RAM領域における処理として、第2RAM領域を参照して実行する。
(2)遊技球数表示器W10における持ち球数の表示処理は、第1ROM・RAM領域における処理として、第1RAM領域を参照して実行する。
(3)枠制御表示器W20におけるベース値及びエラー情報の表示処理は、第2ROM・RAM領域における処理として、第2RAM領域を参照して実行する。
(4)枠制御表示器W20における持ち球数の表示処理は、第1ROM・RAM領域における処理として、第1RAM領域を参照して実行する。
<構成3>
(1)遊技球数表示器W10におけるエラー情報の表示処理は、第1ROM・RAM領域における処理として、第2RAM領域を参照して実行する。
(2)遊技球数表示器W10における持ち球数の表示処理は、第1ROM・RAM領域における処理として、第1RAM領域を参照して実行する。
(3)枠制御表示器W20におけるベース値及びエラー情報の表示処理は、第2ROM・RAM領域における処理として、第2RAM領域を参照して実行する。
(4)枠制御表示器W20における持ち球数の表示処理は、第2ROM・RAM領域における処理として、第1RAM領域を参照して実行する。
<構成4>
(1)遊技球数表示器W10におけるエラー情報の表示処理は、第2ROM・RAM領域における処理として、第2RAM領域を参照して実行する。
(2)遊技球数表示器W10における持ち球数の表示処理は、第1ROM・RAM領域における処理として、第1RAM領域を参照して実行する。
(3)枠制御表示器W20におけるベース値及びエラー情報の表示処理は、第2ROM・RAM領域における処理として、第2RAM領域を参照して実行する。
(4)枠制御表示器W20における持ち球数の表示処理は、第2ROM・RAM領域における処理として、第1RAM領域を参照して実行する。
次に、図260は、枠制御基板Wの第1RAM領域(スタックエリアを含む)に関するメモリマップである。同図に示す領域には、上位アドレスから、以下のデータが記憶されている。
(1)「チェックサムデータ」:電源投入時に実行するチェックサム算出処理にて使用するデータであって、電源断時にRAMに記憶されているデータから算出されたデータを記憶し、電源投入時に実行するチェックサム算出処理にて特定の値(例えば「0」)を算出させる為の情報を格納するための領域
(2)「電源断情報フラグ」:前回の電源断が正常に実行されたか否かを確認するためのフラグ
(3)「持ち球数カウンタ」:持ち球数カウンタに関するデータ
(4)「球抜きデータ」:球抜き状態フラグ等の球抜き状態に関するデータ
(5)「エラー制御データ」:エラーに関するデータ
(6)「主制御通信制御データ」:主制御基板との通信に関するデータ
(7)「遊技機情報通知制御データ」:遊技機情報通知に関するデータ
(8)「遊技機設置情報制御データ」:遊技機設置情報に関するデータ
(9)「ホールコン・不正監視情報制御データ」:ホールコンピュータHCに送信するためのデータやエラーに関するデータであるホールコン・不正監視情報に関するデータ
(10)「計数通知制御データ」:計数通知に関するデータ
(11)「貸出通知制御データ」:貸出通知に関するデータ
(12)「モータ制御データ」:モータの制御に関するデータ
(13)「発射制御データ」:発射許可や発射に関するタイマ等のデータ
(14)「遊技球数表示器制御データ」:遊技球数表示器への表示に関するデータ
(15)「スタックポインタ一時保存バッファ」:電源断復帰時に使用する情報であって、電源断時に現在のスタックポインタに記憶されているデータを記憶し、電源断復帰時にスタックポインタに記憶する情報を格納するための領域
(16)「未使用領域」:遊技に使用されない領域を格納するための領域
(17)「退避データ1~退避データ8」:CALL命令、PUSH命令などにより、退避されるデータが設計上最大に書き込まれる可能性があるRAM、の順に領域が使用されている
このように構成した場合において、設計上スタックポインタが示す最上位アドレスは退避データ8のアドレスとなっているが、想定しない不具合(予期しない電断など)が発生した場合には、退避データ8のアドレスよりも上位のアドレスをスタックポインタが示してしまう事態が生じる可能性がある。その場合、予め退避されるデータの領域として確保していた「退避データ1~退避データ8」の領域を超えて、退避データが記憶されてしまう可能性がある。そのような事態を考慮して、前記想定しない不具合が発生した場合にスタックポインタが示してしまう恐れのあるアドレスには遊技の進行に影響がないデータ(影響が少ないデータ)を格納するよう構成することが好適である。具体例としては、予め退避されるデータの領域として確保していた「退避データ1~退避データ8」から少なくとも1アドレス空けたアドレスに、「持ち球数カウンタ」を記憶するアドレスを設けることにより、遊技者だけでなく遊技場に対しても不利益を与えない遊技機を提供することができる。なお、上記のデータの順序やアドレスは変更してもよいし、図示したデータとデータとの間には、図示していないデータを有していてもよい。
また、第21実施形態においては、第1RAMクリアが実行された場合には、(5)~(17)の領域がクリアされる、換言すると、(5)から下位のアドレスがクリアされるよう構成されている。また、(1)~(4)の領域は第1RAMクリアが実行されてもクリアされないよう構成されている。このように構成することにより、第1RAMクリアを実行する場合には、(5)~(17)という連続した領域をクリアすればよく、簡易的な処理にて第1RAMクリアを実行することができる。
また、前述した、遊技球数クリア処理が実行された場合には、(3)の「持ち球数カウンタ」がクリアされることとなる。
このように構成されていることから、遊技球数クリア処理の実行によってクリアされる領域よりも、第1RAMクリアの実行によってクリアされる領域の方が大きいよう構成されている。また、遊技球数クリア処理の実行によってクリアされる(3)の「持ち球数カウンタ」は、第1RAMクリアの実行によってクリアされる領域の最上位のアドレスよりも上位アドレスに格納されている。
なお、図260における(3)「持ち球数カウンタ」において、持ち球数のデータ(持ち球数カウンタのデータ)と、表示用持ち球数データとを記憶し得るよう構成してもよい。表示用持ち球数データとは、遊技球数表示器W10及び/または枠制御表示器W20に持ち球数を表示するためのデータである。
また、上述したように、本例においては、図260における(1)~(4)のデータは、上位アドレスから、「(1)→(2)→(3)→(4)」の順序で設定されている。当該順序はRAMクリアされてしまった場合のリスクが高い順となっており、このように配置することで、遊技機に何らかの不具合が発生し、第1RAMクリアの開始アドレスとして、本来よりも上位のアドレスが指定されてしまった場合においても、リスクが高いデータがクリアされない可能性を高くすることができる。
例えば、遊技機に何らかの不具合が発生し、第1RAMクリアの開始アドレスとして、(4)球抜きデータのアドレスが指定されてしまった場合には、球抜きデータがクリアされてしまうが、球抜きデータがクリアされたとしても、球抜き状態に移行するか否かに関わるのみであるため不具合による影響が小さい。他方、持ち球数カウンタがクリアされてしまうと遊技者が不利益を被るため、球抜きデータよりも持ち球数カウンタの方が上位アドレスに設定されている。また、チェックサムデータと電源断情報フラグは、遊技機として正常に動作できるかどうかを判断する最も重要なデータのため、(1)チェックサムデータと(2)電源断情報フラグは最上位アドレスに設定されている。
なお、(1)チェックサムデータと(2)電源断情報フラグとはいずれも重要度の高いデータであるため、(1)チェックサムデータと(2)電源断情報フラグとの順序を逆にしてもよい。また、これには限定されず、遊技者に対する不利益を発生させないことを最重要とする場合には、上位アドレスから、「(3)持ち球数カウンタ→(1)チェックサムデータ→(2)電源断情報フラグ→(4)球抜きデータ」の順序としてもよいし、上位アドレスから、「(3)持ち球数カウンタ→(2)電源断情報フラグ→(1)チェックサムデータ→(4)球抜きデータ」の順序としてもよい。
次に、図261は、枠制御基板Wの第2RAM領域(スタックエリアを含む)に関するメモリマップである。同図に示す領域には、上位アドレスから、以下のデータが記憶されている。
(1)「エラー制御データ」:エラーに関するデータ
(2)「枠制御表示器制御データ」:枠制御表示器W20への表示に関するデータ
(3)「遊技機性能情報制御データ」:遊技機性能情報に関するデータ
(4)「ベース値制御データ」:ベース値に関するデータ
(5)「スタックポインタ一時保存バッファ」:電源断復帰時に使用する情報であって、電源断時に現在のスタックポインタに記憶されているデータを記憶し、電源断復帰時にスタックポインタに記憶する情報を格納するための領域
(6)「未使用領域」:遊技に使用されない領域を格納するための領域
(7)「退避データ1~退避データ4」:CALL命令、PUSH命令などにより、退避されるデータが設計上最大に書き込まれる可能性があるRAM、の順に領域が使用されている
なお、第21実施形態においては、第1RAM領域に係る退避データは、退避データ1~退避データ8であるのに対し、第2RAM領域に係る退避データは、退避データ1~退避データ4であり、第1RAM領域の方が第2RAM領域よりも退避データの領域が大きいよう構成されている。このように構成することで、遊技の進行に重要な第1RAM領域の退避データの領域を相対的に大きくすることができ、遊技の進行に重要なデータが上書きされてしまう事態を発生し難くすることができる。
また、前述したように、(2)の枠制御表示器W20への表示に関するデータにはエラー情報に関するデータとベース値に関するデータとが含まれており、持ち球数に関するデータは含まれていないが、これには限定されず、持ち球数に関するデータを(2)の領域に格納するよう構成してもよい。このように構成した場合においては、遊技球数表示器W10に表示するための持ち球数に関するデータは第1RAM領域に格納するよう構成してもよいし、(2)の「枠制御表示器制御データ」を参照するよう構成してもよい。
また、図261における(1)~(4)のデータは、第2RAMクリア処理が実行された場合にもクリアされないように構成してもよい。
<遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20との点灯制御>
次に、図262は、遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20との表示制御に関する図である。遊技球数表示器W10は、デジット1W11、デジット2W12、デジット3W13、デジット4W14、デジット5W15、デジット6W16の、6桁のデジットで構成されている。また、枠制御表示器W20は、デジット1W21、デジット2W22、デジット3W23、デジット4W24、デジット5W25、デジット6W26の、6桁のデジットで構成されている。
図示するように、BIT0にデジット1に対応したデジット1出力データ、BIT1にデジット2に対応したデジット2出力データ、BIT2にデジット3に対応したデジット3出力データ、BIT3にデジット4に対応したデジット4出力データ、BIT4にデジット5に対応したデジット5出力データ、BIT5にデジット6に対応したデジット6出力データ、BIT6及びBIT7は未使用のようにデータが記憶されるデジットカウンタを有しており、ダイナミック点灯制御を採用しているため、「デジット1→デジット2→デジット3→デジット4→デジット5→デジット6→デジット1→・・・」のようにオンとなるデジットが切り替わるように構成されている。
なお、デジットカウンタにおけるデジット1は、遊技球数表示器W10のデジット1W11と枠制御表示器W20のデジット1W21とに対応しており、デジットカウンタにおけるデジット2は、遊技球数表示器W10のデジット2W12と枠制御表示器W20のデジット2W22とに対応しており、デジットカウンタにおけるデジット3は、遊技球数表示器W10のデジット3W13と枠制御表示器W20のデジット3W23とに対応しており、デジットカウンタにおけるデジット4は、遊技球数表示器W10のデジット4W14と枠制御表示器W20のデジット4W24とに対応しており、デジットカウンタにおけるデジット5は、遊技球数表示器W10のデジット5W15と枠制御表示器W20のデジット5W25とに対応しており、デジットカウンタにおけるデジット6は、遊技球数表示器W10のデジット6W16と枠制御表示器W20のデジット6W26とに対応している。
また、図示するように、遊技球数表示器W10に対応したセグメント出力ポート1と、枠制御表示器W20に対応したセグメント出力ポート2とを有しているため、例えば、デジットカウンタのデジット1に対応するBIT0がオンとなった場合(デジット1出力データが1となった場合)には、遊技球数表示器W10のデジット1W11と枠制御表示器W20のデジット1W21とが点灯することとなる。このように、第21実施形態においては、遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20とは同一のデジットカウンタを参照して点灯制御を実行しており、換言すると、遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20との各デジットの点灯の切り替えタイミングが同一のタイミングとなっている。
なお、図263~268においては、枠制御表示器W20にてベース値に関する表示を実行するよう構成しているが、当該ベース値に関する表示は、第19実施形態(特に、図209、210)にて前述した、入球状態表示装置J10におけるベース値に関する情報の表示を枠制御表示器W20にて表示するよう構成したものであり、第19実施形態におけるベース値に関する構成のいずれもが適用可能である。具体例としては、第19実施形態における、点滅回数カウンタに関する構成や、点滅表示の際の点灯時間と消灯時間に関する構成や、「bL.」、「b1.」、「b2.」、「b3.」等の識別セグや比率セグに関する表示内容や表示態様等の構成(または、表示に関するルール)や、エラー表示に関する構成などを、後述する図263~268の枠制御表示器W20に適用してもよい。より具体的には、後述するベース値の表示に係る4.8秒(例えば、図263の(b)から(c)に切り替わるまでの4.8秒)にて、第19実施形態の0.3秒毎に更新される点滅カウンタを用いて当該カウンタ値が16回切り替わったタイミングで枠制御表示器W20の表示内容を切り替えてもよい。
また、点滅表示カウンタに関する変更例として、ベース値に関する点滅表示カウンタは0.3秒毎に更新される(ベース値の表示が0.3秒毎に点滅する)よう構成し、点滅表示カウンタとは異なるカウンタである表示内容切替カウンタを用いて5.0秒毎に表示内容を切り替える(5.0秒毎に、「bL.」→「b1.」→「b2.」→「b3.」のように枠制御表示器W20の表示内容が切り替わる)ように構成してもよい。なお、このように、点滅表示カウンタと表示内容切替カウンタとを用いる構成は、第19実施形態の入球状態表示装置J10にも適用可能である。
<遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20の表示に関する構成1(所定のエラーが発生していない場合)>
次に、図263は、第21実施形態における遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20との表示に関するイメージ図である。
<所定のエラーが発生していない場合の遊技球数表示器W10の表示>
同図上段は、所定のエラー(例えば、発射球数とアウト球数(ファール球を含む)とが相違しているエラー)が発生していない場合の遊技球数表示器W10の表示を図示している。まず、遊技機に新たに電源が投入されると、図中(a)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は電源投入時用の表示内容に対応した「2」であり、電源投入時用の表示として、遊技球数表示器W10のすべてのデジット(桁)における7セグメントとDP(デシマルポイント)とが点灯する。なお、同図においては、所定のエラーが発生していない場合としているが、すべてのエラーが発生していない場合としてもよい。また、同図における(a)~(g)のタイミングについては、遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20とで同一のタイミング(遊技球数表示器W10における(a)のタイミングと枠制御表示器W20における(a)のタイミングは同一のタイミングであり、遊技球数表示器W10における(b)のタイミングと枠制御表示器W20における(b)のタイミングは同一のタイミング)となっている。
その後、図中(a)から4.8秒が経過すると、図中(b)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「0」であり、持ち球数として遊技球数表示器W10には「004820」と表示される。このように、持ち球数を表示する場合には、すべての桁のDPが非点灯であり、同図のように持ち球数が4桁である場合にも、持ち球数の表示で使用しない桁には「0」が表示されることとなる。なお、持ち球数が3桁である場合には、左から1番目、2番目、3番目の3つの桁に「0」が表示されることとなる。なお、これには限定されず、持ち球数を表示する場合において、使用しないデジット(桁)を非表示とするよう構成してもよい。なお、前述したように、第21実施形態においては、表示切替タイマの切替値が4.8秒となっている。なお、持ち球数の「004820」はあくまで一例であり、持ち球数が変更されれば持ち球数の表示も変更されることとなる(他の図においても同様である)。
その後、図中(b)から4.8秒が経過すると、図中(c)で、表示内容の切り替えタイミングではあるが、所定のエラーが発生しておらず、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は0のみを採り得るようになっているため、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「0」であり、持ち球数として遊技球数表示器W10には「004820」と表示される。図中(d)~(g)においても同様に、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「0」であり、持ち球数として遊技球数表示器W10には「004820」と表示されることとなる。
<所定のエラーが発生していない場合の枠制御表示器W20の表示>
次に、同図下段は、所定のエラーが発生していない場合の枠制御表示器W20の表示を図示している。まず、遊技機に新たに電源が投入されると、図中(a)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は電源投入時用の表示内容に対応した「6」であり、電源投入時用の表示として、枠制御表示器W20のすべてのデジット(桁)における7セグメントとDP(デシマルポイント)とが点灯する。
その後、図中(a)から4.8秒が経過すると、図中(b)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は現在の区間のベース値の表示内容に対応した「0」であり、現在の区間のベース値として枠制御表示器W20には「bL.35」と表示される。このように、現在の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した現在の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。また、区間とは、前述したように、総アウト個数カウンタの値が60000個に達する毎に切り替えられる区間である。なお、ベース値の「35」はあくまで一例であり、ベース値が変更されればベース値の表示も変更されることとなる(他の図や他の識別セグに対応した表示においても同様である)。
その後、図中(b)から4.8秒が経過すると、図中(c)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は1つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「1」であり、1つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b1.34」と表示される。このように、1つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した1つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(c)から4.8秒が経過すると、図中(d)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は2つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「2」であり、2つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b2.38」と表示される。このように、2つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した2つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(d)から4.8秒が経過すると、図中(e)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は3つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「3」であり、3つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b3.39」と表示される。このように、3つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した3つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(e)から4.8秒が経過すると、図中(f)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「4」であり、持ち球数として枠制御表示器W20には「004820」と表示される。このように、持ち球数を表示する場合には、すべての桁のDPが非点灯であり、同図のように持ち球数が4桁である場合にも、持ち球数の表示で使用しない桁には「0」が表示されることとなる。なお、持ち球数が3桁である場合には、左から1番目、2番目、3番目の3つの桁に「0」が表示されることとなる。また、同図(f)のタイミングにおいては、遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20とは同一の内容が同一の期間表示されることとなる。
その後、図中(f)から4.8秒が経過すると、図中(g)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は現在の区間のベース値の表示内容に対応した「0」であり、現在の区間のベース値として枠制御表示器W20には「bL.35」と表示される。このように、図中(f)の後は、図中(b)から図中(f)が繰り返されることとなる。
このように、第21実施形態においては、電源投入時ではなく所定のエラーが発生していない状況において、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲は0のみであり、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲が0~4であり、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲の方が広くなっている。換言すると、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数よりも、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数の方が多くなっている。なお、電源投入時を含んだ場合にも、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲は0及び2であり、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲が0~4及び6であり、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲の方が広くなっている。換言すると、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数よりも、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数の方が多くなっている。
<遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20の表示に関する構成1(所定のエラーが発生している場合)>
次に、図264は、第21実施形態における遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20との表示に関するイメージ図である。
<所定のエラーが発生している場合の遊技球数表示器W10の表示>
同図上段は、所定のエラーが発生している場合の遊技球数表示器W10の表示を図示している。まず、遊技機に新たに電源が投入されると、図中(a)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は電源投入時用の表示内容に対応した「2」であり、電源投入時用の表示として、遊技球数表示器W10のすべてのデジット(桁)における7セグメントとDP(デシマルポイント)とが点灯する。また、同図における(a)~(h)のタイミングについては、遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20とで同一のタイミング(遊技球数表示器W10における(a)のタイミングと枠制御表示器W20における(a)のタイミングは同一のタイミングであり、遊技球数表示器W10における(b)のタイミングと枠制御表示器W20における(b)のタイミングは同一のタイミング)となっている。
その後、図中(a)から4.8秒が経過すると、図中(b)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「0」であり、持ち球数として遊技球数表示器W10には「004820」と表示される。
その後、図中(b)から4.8秒が経過すると、図中(c)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値はエラー情報の表示内容に対応した「1」であり、エラー情報として遊技球数表示器W10には「H11」と表示される。なお、「H11」は所定のエラーに対応した表示であり、発生しているエラーの種類が異なる場合には、「H09」など、遊技球数表示器W10の表示内容も異なる。また、右から4番目、5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から4番目、5番目、6番目のデジットに「0」を表示するよう構成してもよい。このように、所定のエラーが発生している場合、換言すると、エラー表示番号がエラーを示す番号である場合には、遊技球数表示カウンタのカウンタ値はエラー情報の表示内容に対応した「1」を含めて更新されるよう構成されている。なお、エラー情報の表示態様はあくまで一例であり、右から1番目、2番目の2桁で表示してもよいし、アルファベットのみとしてもよいし、DPの点灯有無を変更してもよい。
その後、図中(c)から4.8秒が経過すると、図中(d)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「0」であり、持ち球数として遊技球数表示器W10には「004820」と表示される。
その後、図中(d)から4.8秒が経過すると、図中(e)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値はエラー情報の表示内容に対応した「1」であり、エラー情報として遊技球数表示器W10には「H11」と表示される。
その後、図中(e)から4.8秒が経過すると、図中(f)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「0」であり、持ち球数として遊技球数表示器W10には「004820」と表示される。
その後、図中(f)から4.8秒が経過すると、図中(g)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値はエラー情報の表示内容に対応した「1」であり、エラー情報として遊技球数表示器W10には「H11」と表示される。このように、図中(c)の後は、図中(b)から図中(c)が繰り返されることとなる。
なお、図263にて図示したように、所定のエラーが発生しておらず、図263にて図示したように遊技球数表示器W10の表示を実行している状況で、所定のエラーが発生した場合には、以降における遊技球数表示カウンタの更新をエラー情報に対応した値を含めて更新されるよう構成されている。当該構成は、図263~268のすべての構成に適用可能である。
<所定のエラーが発生している場合の枠制御表示器W20の表示>
次に、同図下段は、所定のエラーが発生している場合の枠制御表示器W20の表示を図示している。まず、遊技機に新たに電源が投入されると、図中(a)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は電源投入時用の表示内容に対応した「6」であり、電源投入時用の表示として、枠制御表示器W20のすべてのデジット(桁)における7セグメントとDP(デシマルポイント)とが点灯する。
その後、図中(a)から4.8秒が経過すると、図中(b)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は現在の区間のベース値の表示内容に対応した「0」であり、現在の区間のベース値として枠制御表示器W20には「bL.35」と表示される。このように、現在の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した現在の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(b)から4.8秒が経過すると、図中(c)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は1つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「1」であり、1つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b1.34」と表示される。このように、1つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した1つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(c)から4.8秒が経過すると、図中(d)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は2つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「2」であり、2つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b2.38」と表示される。このように、2つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した2つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(d)から4.8秒が経過すると、図中(e)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は3つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「3」であり、3つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b3.39」と表示される。このように、3つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した3つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(e)から4.8秒が経過すると、図中(f)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「4」であり、持ち球数として枠制御表示器W20には「004820」と表示される。このように、持ち球数を表示する場合には、すべての桁のDPが非点灯であり、同図のように持ち球数が4桁である場合にも、持ち球数の表示で使用しない桁には「0」が表示されることとなる。なお、持ち球数が3桁である場合には、左から1番目、2番目、3番目の3つの桁に「0」が表示されることとなる。また、同図(f)のタイミングにおいては、遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20とは同一の内容が同一の期間表示されることとなる。
その後、図中(f)から4.8秒が経過すると、図中(g)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値はエラー情報の表示内容に対応した「1」であり、エラー情報として枠制御表示器W20には「H11」と表示される。
その後、図中(g)から4.8秒が経過すると、図中(h)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は現在の区間のベース値の表示内容に対応した「0」であり、現在の区間のベース値として枠制御表示器W20には「bL.35」と表示される。このように、図中(b)の後は、図中(b)から図中(g)が繰り返されることとなる。
このように、第21実施形態においては、電源投入時ではなく所定のエラーが発生している状況において、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲は0~1であり、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲が0~5であり、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲の方が広くなっている。換言すると、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数よりも、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数の方が多くなっている。なお、電源投入時を含んだ場合にも、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲は0~2のみであり、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲が0~6であり、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲の方が広くなっている。換言すると、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数よりも、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数の方が多くなっている。
また、第21実施形態においては、遊技球数表示器W10に表示可能な表示内容の種類数よりも、枠制御表示器W20に表示可能な表示内容の種類数の方が多くなっている。また、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る値の範囲(所定のエラーが発生している場合と所定のエラーが発生していない場合のすべてで採り得る値の範囲)は0~2の3種類の値となっており、遊技球数表示器W10に表示可能な表示内容の種類数と同一となっている。また、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る値の範囲(所定のエラーが発生している場合と所定のエラーが発生していない場合のすべてで採り得る値の範囲)は0~6の7種類の値となっており、枠制御表示器W20に表示可能な表示内容の種類数と同一となっている。
なお、所定のエラーは、遊技の進行が停止するエラーとしてもよいし、遊技の進行は可能であるがエラー報知が実行されるエラーとしてもよい。また、所定のエラーは1種類のエラーのみには限定されず、複数種類のエラーを総称して所定のエラーと称してもよい。これについては、後述する第21実施形態の変更例における所定のエラーにも適用可能である。
<遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20の表示に関する構成2(所定のエラーが発生していない場合)>
次に、図265は、第21実施形態に適用可能な遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20との表示の変更例1に関するイメージ図である。なお、同図に示す構成(第21実施形態からの変更例1と称することがある)と、本明細書における封入式のぱちんこ遊技機に関する構成とは、適宜組み合わせることができるよう構成されている。
<所定のエラーが発生していない場合の遊技球数表示器W10の表示>
同図上段は、所定のエラー(例えば、発射球数とアウト球数(ファール球を含む)とが相違しているエラー)が発生していない場合の遊技球数表示器W10の表示を図示している。まず、遊技機に新たに電源が投入されると、図中(a)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は電源投入時用の表示内容に対応した「6」であり、電源投入時用の表示として、遊技球数表示器W10のすべてのデジット(桁)における7セグメントとDP(デシマルポイント)とが点灯する。なお、同図においては、所定のエラーが発生していない場合としているが、すべてのエラーが発生していない場合としてもよい。また、同図における(a)~(g)のタイミングについては、遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20とで同一のタイミング(遊技球数表示器W10における(a)のタイミングと枠制御表示器W20における(a)のタイミングは同一のタイミングであり、遊技球数表示器W10における(b)のタイミングと枠制御表示器W20における(b)のタイミングは同一のタイミング)となっている。
その後、図中(a)から4.8秒が経過すると、図中(b)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「0」であり、持ち球数として遊技球数表示器W10には「004820」と表示される。このように、持ち球数を表示する場合には、すべての桁のDPが非点灯であり、同図のように持ち球数が4桁である場合にも、持ち球数の表示で使用しない桁には「0」が表示されることとなる。なお、持ち球数が3桁である場合には、左から1番目、2番目、3番目の3つの桁に「0」が表示されることとなる。なお、第21実施形態からの変更例1においても、表示切替タイマの切替値が4.8秒となっている。
その後、図中(b)から4.8秒が経過すると、図中(c)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「1」であり、持ち球数として遊技球数表示器W10には「004820」と表示される。このように、第21実施形態からの変更例1においては、所定のエラーが発生していない場合における遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る値(電源投入時を除く)が0~4となっており、遊技球数表示カウンタのカウンタ値に対応する表示内容は、カウンタ値が0~4のいずれにおいても持ち球数となっている。このように構成されていることから、所定のエラーが発生していない状況における遊技球数表示器W10の表示遷移は、第21実施形態と同一となっている。すなわち、図中(d)~(g)においても、持ち球数として遊技球数表示器W10には「004820」と表示される。
<所定のエラーが発生していない場合の枠制御表示器W20の表示>
次に、同図下段は、所定のエラーが発生していない場合の枠制御表示器W20の表示を図示している。まず、遊技機に新たに電源が投入されると、図中(a)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は電源投入時用の表示内容に対応した「6」であり、電源投入時用の表示として、枠制御表示器W20のすべてのデジット(桁)における7セグメントとDP(デシマルポイント)とが点灯する。
その後、図中(a)から4.8秒が経過すると、図中(b)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は現在の区間のベース値の表示内容に対応した「0」であり、現在の区間のベース値として枠制御表示器W20には「bL.35」と表示される。このように、現在の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した現在の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。また、区間とは、前述したように、総アウト個数カウンタの値が60000個に達する毎に切り替えられる区間である。
その後、図中(b)から4.8秒が経過すると、図中(c)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は1つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「1」であり、1つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b1.34」と表示される。このように、1つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した1つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(c)から4.8秒が経過すると、図中(d)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は2つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「2」であり、2つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b2.38」と表示される。このように、2つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した2つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(d)から4.8秒が経過すると、図中(e)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は3つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「3」であり、3つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b3.39」と表示される。このように、3つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した3つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(e)から4.8秒が経過すると、図中(f)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「4」であり、持ち球数として枠制御表示器W20には「004820」と表示される。このように、持ち球数を表示する場合には、すべての桁のDPが非点灯であり、同図のように持ち球数が4桁である場合にも、持ち球数の表示で使用しない桁には「0」が表示されることとなる。なお、持ち球数が3桁である場合には、左から1番目、2番目、3番目の3つの桁に「0」が表示されることとなる。また、同図(f)のタイミングにおいては、遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20とは同一の内容が同一の期間表示されることとなる。
その後、図中(f)から4.8秒が経過すると、図中(g)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は現在の区間のベース値の表示内容に対応した「0」であり、現在の区間のベース値として枠制御表示器W20には「bL.35」と表示される。このように、図中(f)の後は、図中(b)から図中(f)が繰り返されることとなる。
このように、第21実施形態からの変更例1においては、電源投入時ではなく所定のエラーが発生していない状況において、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲と、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲とが0~4で同一となっている。換言すると、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数と、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数とが5種類で同一となっている。なお、電源投入時を含んだ場合にも、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲と、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲とが0~4及び6で同一となっている。換言すると、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数と、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数とが6種類で同一となっている。
<遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20の表示に関する構成1(所定のエラーが発生している場合)>
次に、図266は、第21実施形態における遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20との表示に関するイメージ図である。
<所定のエラーが発生している場合の遊技球数表示器W10の表示>
同図上段は、所定のエラーが発生している場合の遊技球数表示器W10の表示を図示している。まず、遊技機に新たに電源が投入されると、図中(a)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は電源投入時用の表示内容に対応した「6」であり、電源投入時用の表示として、遊技球数表示器W10のすべてのデジット(桁)における7セグメントとDP(デシマルポイント)とが点灯する。また、同図における(a)~(h)のタイミングについては、遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20とで同一のタイミング(遊技球数表示器W10における(a)のタイミングと枠制御表示器W20における(a)のタイミングは同一のタイミングであり、遊技球数表示器W10における(b)のタイミングと枠制御表示器W20における(b)のタイミングは同一のタイミング)となっている。
その後、図中(a)から4.8秒が経過すると、図中(b)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「0」であり、持ち球数として遊技球数表示器W10には「004820」と表示される。
その後、図中(b)から4.8秒が経過すると、図中(c)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「1」であり、持ち球数として遊技球数表示器W10には「004820」と表示される。
その後、図中(c)から4.8秒が経過すると、図中(d)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「2」であり、持ち球数として遊技球数表示器W10には「004820」と表示される。
その後、図中(d)から4.8秒が経過すると、図中(e)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「3」であり、持ち球数として遊技球数表示器W10には「004820」と表示される。
その後、図中(e)から4.8秒が経過すると、図中(f)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「4」であり、持ち球数として遊技球数表示器W10には「004820」と表示される。
その後、図中(f)から4.8秒が経過すると、図中(g)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値はエラー情報の表示内容に対応した「5」であり、エラー情報として遊技球数表示器W10には「H11」と表示される。
その後、図中(g)から4.8秒が経過すると、図中(h)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「0」であり、持ち球数として遊技球数表示器W10には「004820」と表示される。このように、図中(g)の後は、図中(b)から図中(g)が繰り返されることとなる。
なお、図263にて図示したように、所定のエラーが発生しておらず、図263にて図示したように遊技球数表示器W10の表示を実行している状況で、所定のエラーが発生した場合には、以降における遊技球数表示カウンタの更新をエラー情報に対応した値を含めて更新されるよう構成されている。当該構成は、図263~268のすべての構成に適用可能である。
<所定のエラーが発生している場合の枠制御表示器W20の表示>
次に、同図下段は、所定のエラーが発生している場合の枠制御表示器W20の表示を図示している。まず、遊技機に新たに電源が投入されると、図中(a)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は電源投入時用の表示内容に対応した「6」であり、電源投入時用の表示として、枠制御表示器W20のすべてのデジット(桁)における7セグメントとDP(デシマルポイント)とが点灯する。
その後、図中(a)から4.8秒が経過すると、図中(b)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は現在の区間のベース値の表示内容に対応した「0」であり、現在の区間のベース値として枠制御表示器W20には「bL.35」と表示される。このように、現在の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した現在の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(b)から4.8秒が経過すると、図中(c)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は1つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「1」であり、1つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b1.34」と表示される。このように、1つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した1つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(c)から4.8秒が経過すると、図中(d)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は2つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「2」であり、2つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b2.38」と表示される。このように、2つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した2つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(d)から4.8秒が経過すると、図中(e)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は3つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「3」であり、3つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b3.39」と表示される。このように、3つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した3つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(e)から4.8秒が経過すると、図中(f)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「4」であり、持ち球数として枠制御表示器W20には「004820」と表示される。このように、持ち球数を表示する場合には、すべての桁のDPが非点灯であり、同図のように持ち球数が4桁である場合にも、持ち球数の表示で使用しない桁には「0」が表示されることとなる。なお、持ち球数が3桁である場合には、左から1番目、2番目、3番目の3つの桁に「0」が表示されることとなる。また、同図(f)のタイミングにおいては、遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20とは同一の内容が同一の期間表示されることとなる。
その後、図中(f)から4.8秒が経過すると、図中(g)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値はエラー情報の表示内容に対応した「5」であり、エラー情報として枠制御表示器W20には「H11」と表示される。
その後、図中(g)から4.8秒が経過すると、図中(h)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は現在の区間のベース値の表示内容に対応した「0」であり、現在の区間のベース値として枠制御表示器W20には「bL.35」と表示される。このように、図中(b)の後は、図中(b)から図中(g)が繰り返されることとなる。
このように構成することで、第21実施形態からの変更例1においては、枠制御表示器W20におけるエラー情報及び持ち球数の表示タイミング(表示期間)を、遊技球数表示器W10と同一とすることができる。
このように、第21実施形態からの変更例1においては、電源投入時ではなく所定のエラーが発生している状況において、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲と、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲とが0~5で同一となっている。換言すると、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数と、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数とが6種類で同一となっている。なお、電源投入時を含んだ場合にも、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲と、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲とが0~6で同一となっている。換言すると、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数と、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数とが7種類で同一となっている。
また、第21実施形態からの変更例1においても、遊技球数表示器W10に表示可能な表示内容の種類数よりも、枠制御表示器W20に表示可能な表示内容の種類数の方が多くなっている。また、遊技球数表示カウンタのカウンタ値と枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る値の範囲(所定のエラーが発生している場合と所定のエラーが発生していない場合のすべてで採り得る値の範囲)は0~6の7種類の値となっており、枠制御表示器W20に表示可能な表示内容の種類数と同一となっている。
なお、第21実施形態からの変更例1においては、遊技球数表示器W10への表示制御には遊技球数表示カウンタを用い、枠制御表示カウンタW20の表示制御には枠制御表示カウンタを用いたが、これには限定されず、1のカウンタを共用するよう構成してもよい。具体例としては、カウンタ値の採り得る範囲が0~6であり、カウンタ値の種類数が7種類の共用表示カウンタを設け、当該カウンタ値に基づいて、遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20とのそれぞれがカウンタ値に対応した表示内容を表示するよう構成してもよい(同じカウンタ値であっても、表示器によって表示内容が相違し得る)。また、このように構成した場合には、共用表示カウンタの採り得るカウンタ値の種類数が7種類であり、枠制御表示器W20に表示可能な表示内容の種類数も7種類で同一となる。
<枠制御表示器W20の表示に関する構成3(所定のエラーが発生していない場合)>
次に、図267は、第21実施形態に適用可能な枠制御表示器W20との表示の変更例2に関するイメージ図である。同図においては所定のエラーが発生していない場合を図示している。なお、同図に示す構成(第21実施形態からの変更例2と称することがある)と、本明細書における封入式のぱちんこ遊技機に関する構成とは、適宜組み合わせることができるよう構成されている。なお、遊技球数表示器W10の表示に関する構成は、図263で詳述した第21実施形態の構成となっている。
まず、第21実施形態からの変更例2においては、RAMクリアボタンRCBがオンである状況とオフである状況とで、枠制御表示器W20の表示内容が相違し得るよう構成されており、以下に詳述する。
<所定のエラーが発生していない場合の枠制御表示器W20の表示(RAMクリアボタンオフ時)>
まず、同図上段は、所定のエラーが発生しておらず、RAMクリアボタンRCBがオフとなっている場合の枠制御表示器W20の表示を図示している。まず、遊技機に新たに電源が投入されると、図中(a)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は電源投入時用の表示内容に対応した「4」であり、電源投入時用の表示として、枠制御表示器W20のすべてのデジット(桁)における7セグメントとDP(デシマルポイント)とが点灯する。また、同図における(a)~(f)のタイミングについては、RAMクリアボタンRCBオフ時とRAMクリアボタンRCBオン時とで同一のタイミング(RAMクリアボタンRCBオフ時における(a)のタイミングとRAMクリアボタンRCBオン時における(a)のタイミングは同一のタイミングであり、RAMクリアボタンRCBオフ時における(b)のタイミングとRAMクリアボタンRCBオン時における(b)のタイミングは同一のタイミング)となっている。
その後、図中(a)から4.8秒が経過すると、図中(b)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は現在の区間のベース値の表示内容に対応した「0」であり、現在の区間のベース値として枠制御表示器W20には「bL.35」と表示される。このように、現在の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した現在の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(b)から4.8秒が経過すると、図中(c)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は1つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「1」であり、1つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b1.34」と表示される。このように、1つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した1つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(c)から4.8秒が経過すると、図中(d)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は2つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「2」であり、2つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b2.38」と表示される。このように、2つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した2つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(d)から4.8秒が経過すると、図中(e)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は3つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「3」であり、3つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b3.39」と表示される。このように、3つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した3つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(e)から4.8秒が経過すると、図中(f)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は現在の区間のベース値の表示内容に対応した「0」であり、現在の区間のベース値として枠制御表示器W20には「bL.35」と表示される。このように、RAMクリアボタンRCBがオフの状況が継続した場合には、枠制御表示器W20の表示内容として、図中(e)の後は、図中(b)から図中(e)が繰り返されることとなる。
<所定のエラーが発生していない場合の枠制御表示器W20の表示(RAMクリアボタンオン時)>
次に、同図下段は、所定のエラーが発生しておらず、RAMクリアボタンRCBがオンとなっている場合の枠制御表示器W20の表示を図示している。なお、第21実施形態からの変更例2においては、RAMクリアボタンRCBがオンとなっている場合には、遊技球数表示カウンタを参照して枠制御表示器W20の表示内容を決定するよう構成されている。まず、遊技機に新たに電源が投入されると、図中(a)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は電源投入時用の表示内容に対応した「2」であり、電源投入時用の表示として、枠制御表示器W20のすべてのデジット(桁)における7セグメントとDP(デシマルポイント)とが点灯する。
その後、図中(a)から4.8秒が経過すると、図中(b)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「0」であり、持ち球数として枠制御表示器W20には「004820」と表示される。このように、持ち球数を表示する場合には、すべての桁のDPが非点灯であり、同図のように持ち球数が4桁である場合にも、持ち球数の表示で使用しない桁には「0」が表示されることとなる。なお、持ち球数が3桁である場合には、左から1番目、2番目、3番目の3つの桁に「0」が表示されることとなる。なお、前述したように、第21実施形態においては、表示切替タイマの切替値が4.8秒となっている。
その後、図中(b)から4.8秒が経過すると、図中(c)で、表示内容の切り替えタイミングではあるが、所定のエラーが発生しておらず、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は0のみを採り得るようになっているため、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「0」であり、持ち球数として枠制御表示器W20には「004820」と表示される。図中(d)~(f)においても同様に、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「0」であり、持ち球数として枠制御表示器W20には「004820」と表示されることとなる。
このように、第21実施形態からの変更例2においては、所定のエラーが発生していない状況において、RAMクリアボタンRCBのオフ時には枠制御表示カウンタを参照して枠制御表示器W20の表示内容を決定し、RAMクリアボタンRCBのオン時には遊技球数表示カウンタを参照して枠制御表示器W20の表示内容を決定するよう構成されている。
また、RAMクリアボタンRCBがオンとなっている期間(押下している期間)のみ同図下段の表示内容となり、RAMクリアボタンがオフとなっている期間(押下していない期間)では同図上段の表示内容となる。すなわち、枠制御表示器W20には、同図における上段の表示内容と下段の表示内容とのいずれかのみが表示されることとなる。具体例としては、所定のエラーが発生しておらず、RAMクリアボタンRCBがオンであり、同図下段(b)の持ち球数が枠制御表示器W20に表示されてから2秒後のタイミングで、RAMクリアボタンRCBがオフとなると、同図上段(b)の現在のベース値の表示に枠制御表示器W20の表示内容が切り替わり、RAMクリアボタンRCBがオフのままさらに2.8秒が経過すると、同図上段(c)の1つ前のベース値の表示に枠制御表示器W20の表示内容が切り替わる。このように、RAMクリアボタンRCBがオンとなっている状況でも枠制御表示カウンタの更新が実行されており、RAMクリアボタンRCBがオフとなっている状況でも遊技球数表示カウンタの更新が実行されている。
このように、第21実施形態からの変更例2においては、電源投入時ではなく所定のエラーが発生していない状況において、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲は0のみであり、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲が0~3であり、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲の方が広くなっている。換言すると、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数よりも、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数の方が多くなっている。なお、電源投入時を含んだ場合にも、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲は0及び2であり、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲が0~4であり、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲の方が広くなっている。換言すると、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数よりも、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数の方が多くなっている。
また、第21実施形態からの変更例2においては、所定のエラーが発生していない状況においては、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は2種類の値を採り得るよう構成されており、遊技球数表示器W10に表示され得る表示内容は2種類となっており、RAMクリアボタンRCBがオンである状況における枠制御表示器W20に表示され得る表示内容は2種類となっており、RAMクリアボタンRCBがオンである状況における枠制御表示器W20に表示され得る表示内容は5種類となっており、枠制御表示カウンタのカウンタ値は5種類の値を採り得るよう構成されている。
また、前述したように、第21実施形態からの変更例2においては、RAMクリアボタンRCBがオンとなっている場合には、遊技球数表示カウンタを参照して枠制御表示器W20の表示内容を決定するよう構成されており、すなわち、RAMクリアボタンRCBがオンとなっている状況においては、遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20は同一の遊技球数表示カウンタを参照し、同一の表示内容を表示するよう構成されている。
また、第21実施形態からの変更例2においては、枠制御表示器W20の表示制御に用いるカウンタとして、第1枠制御表示カウンタと第2枠制御表示カウンタとを有するよう構成し、RAMクリアボタンRCBがオフとなっている場合には第1枠制御表示カウンタを参照して枠制御表示器W20への表示内容を決定し、RAMクリアボタンRCBがオンとなっている場合には第2枠制御表示カウンタを参照して枠制御表示器W20への表示内容を決定するよう構成してもよい。換言すると、RAMクリアボタンRCBがオンとなっている場合にも、遊技球数表示カウンタを参照しないように構成してもよい。
<枠制御表示器W20の表示に関する構成3(所定のエラーが発生している場合)>
次に、図268は、第21実施形態に適用可能な枠制御表示器W20との表示の変更例2に関するイメージ図である。同図においては所定のエラーが発生している場合を図示している。
<所定のエラーが発生している場合の枠制御表示器W20の表示(RAMクリアボタンオフ時)>
まず、同図上段は、所定のエラーが発生しており、RAMクリアボタンRCBがオフとなっている場合の枠制御表示器W20の表示を図示している。まず、遊技機に新たに電源が投入されると、図中(a)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は電源投入時用の表示内容に対応した「4」であり、電源投入時用の表示として、枠制御表示器W20のすべてのデジット(桁)における7セグメントとDP(デシマルポイント)とが点灯する。また、同図における(a)~(f)のタイミングについては、RAMクリアボタンRCBオフ時とRAMクリアボタンRCBオン時とで同一のタイミング(RAMクリアボタンRCBオフ時における(a)のタイミングとRAMクリアボタンRCBオン時における(a)のタイミングは同一のタイミングであり、RAMクリアボタンRCBオフ時における(b)のタイミングとRAMクリアボタンRCBオン時における(b)のタイミングは同一のタイミング)となっている。
その後、図中(a)から4.8秒が経過すると、図中(b)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は現在の区間のベース値の表示内容に対応した「0」であり、現在の区間のベース値として枠制御表示器W20には「bL.35」と表示される。このように、現在の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した現在の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(b)から4.8秒が経過すると、図中(c)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は1つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「1」であり、1つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b1.34」と表示される。このように、1つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した1つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(c)から4.8秒が経過すると、図中(d)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は2つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「2」であり、2つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b2.38」と表示される。このように、2つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した2つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(d)から4.8秒が経過すると、図中(e)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は3つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「3」であり、3つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b3.39」と表示される。このように、3つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した3つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(e)から4.8秒が経過すると、図中(f)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は現在の区間のベース値の表示内容に対応した「0」であり、現在の区間のベース値として枠制御表示器W20には「bL.35」と表示される。このように、RAMクリアボタンRCBがオフの状況が継続した場合には、枠制御表示器W20の表示内容として、図中(e)の後は、図中(b)から図中(e)が繰り返されることとなる。
このように、第21実施形態からの変更例2においては、RAMクリアボタンRCBがオフである状況においては、枠制御表示器W20にエラー情報を表示しないため、所定のエラーが発生していても所定のエラーが発生していなくても表示内容は同一となっている。
<所定のエラーが発生している場合の枠制御表示器W20の表示(RAMクリアボタンオン時)>
次に、同図下段は、所定のエラーが発生しており、RAMクリアボタンRCBがオンとなっている場合の枠制御表示器W20の表示を図示している。なお、第21実施形態からの変更例2においては、RAMクリアボタンRCBがオンとなっている場合には、遊技球数表示カウンタを参照して枠制御表示器W20の表示内容を決定するよう構成されている。まず、遊技機に新たに電源が投入されると、図中(a)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は電源投入時用の表示内容に対応した「2」であり、電源投入時用の表示として、枠制御表示器W20のすべてのデジット(桁)における7セグメントとDP(デシマルポイント)とが点灯する。
その後、図中(a)から4.8秒が経過すると、図中(b)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「0」であり、持ち球数として枠制御表示器W20には「004820」と表示される。このように、持ち球数を表示する場合には、すべての桁のDPが非点灯であり、同図のように持ち球数が4桁である場合にも、持ち球数の表示で使用しない桁には「0」が表示されることとなる。なお、持ち球数が3桁である場合には、左から1番目、2番目、3番目の3つの桁に「0」が表示されることとなる。なお、前述したように、第21実施形態においては、表示切替タイマの切替値が4.8秒となっている。
その後、図中(b)から4.8秒が経過すると、図中(c)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値はエラー情報の表示内容に対応した「1」であり、エラー情報として枠制御表示器W20には「H11」と表示される。なお、発生しているエラーの種類が異なる場合には、「H09」など、遊技球数表示器W10の表示内容も異なる。また、右から4番目、5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から4番目、5番目、6番目のデジットに「0」を表示するよう構成してもよい。このように、所定のエラーが発生している場合、換言すると、エラー表示番号がエラーを示す番号である場合には、遊技球数表示カウンタのカウンタ値はエラー情報の表示内容に対応した「1」を含めて更新されるよう構成されている。
その後、図中(c)から4.8秒が経過すると、図中(d)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「0」であり、持ち球数として枠制御表示器W20には「004820」と表示される。
その後、図中(d)から4.8秒が経過すると、図中(e)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値はエラー情報の表示内容に対応した「1」であり、エラー情報として枠制御表示器W20には「H11」と表示される。
その後、図中(e)から4.8秒が経過すると、図中(f)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「0」であり、持ち球数として枠制御表示器W20には「004820」と表示される。このように、図中(a)の後は、図中(b)から図中(c)が繰り返されることとなる。
なお、第21実施形態からの変更例2においては、電源投入時(同図における(a)の期間)においても、RAMクリアボタンRCBがオンであるかオフであるかによって異なるカウンタを参照するよう構成したが、これには限定されず、電源投入時においては、RAMクリアボタンRCBがオンであるかオフであるかに拘らず、枠制御表示カウンタを参照するよう構成してもよい。
また、第21実施形態からの変更例2においては、RAMクリアボタンRCBがオンとなっている期間にて、遊技球数表示カウンタを参照して枠制御表示器W20の表示内容を決定したが、これには限定されず、例えば、枠制御表示カウンタを参照して枠制御表示器W20の表示内容を決定している状況にて、RAMクリアボタンRCBが新たにオンとなると、遊技球数表示カウンタを参照して枠制御表示器W20の表示内容を決定するように切り替わり、RAMクリアボタンRCBがオフとなっても、遊技球数表示カウンタを参照して枠制御表示器W20の表示内容を決定する状況が維持され、その後、再度RAMクリアボタンRCBが新たにオンとなると、枠制御表示カウンタを参照して枠制御表示器W20の表示内容を決定するように切り替わり、RAMクリアボタンRCBがオフとなっても、枠制御表示カウンタを参照して枠制御表示器W20の表示内容を決定する状況が維持されるように構成してもよい。すなわち、RAMクリアボタンRCBを押下する毎に、参照するカウンタが切り替わるように構成してもよい。
また、第21実施形態からの変更例2においては、RAMクリアボタンRCBのオンオフによって、枠制御表示器W20の表示内容が切り替わるよう構成したが、表示内容を切り替える際に操作する操作手段は、RAMクリアボタンRCBのみには限定されず、RAMクリアボタンRCB以外の操作手段であってもよいし、枠制御表示器W20の表示内容を切り替えるための専用の操作手段を設けてもよい。なお、RAMクリアボタンRCBまたは枠制御表示器W20の表示内容を切り替えるための専用の操作手段を所定の操作手段と称することがある。
<出力処理に関する変更例>
次に、本明細書の構成に適用可能な出力処理に関する変更例を第21実施形態からの変更例3として、以下に詳述する。
はじめに、図269は、図257のステップ5500のサブルーチンに係る、出力処理のフローチャートである。同図の処理は、図259のステップ5502~ステップ5552と同様の内容であるため、説明は割愛する。
次に、図270は、図257のステップ5500のサブルーチンに係る、出力処理のフローチャートである。図269のステップ5506の後、ステップ5518でNoの場合、ステップ5546の後、またはステップ5552の後、ステップ5560で、枠制御基板WのCPUWCは、遊技球数表示カウンタのカウンタ値はエラー情報に対応した値であるか否かを判定する。
ステップ5560でYesの場合、ステップ5562で、枠制御基板WのCPUWCは、AFレジスタを退避する。次に、ステップ5564で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域のエラー情報の表示処理を呼び出し、ステップ5566に移行する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ5566で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、スタックポインタを第2RAM領域に退避する。次に、ステップ5568で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2スタックエリアにスタックポインタの初期値をセットする。次に、ステップ5570で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、全レジスタを第2スタックエリアに退避する。次に、ステップ5572で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、エラー情報の表示処理(遊技球数表示器W10に係る表示処理)を実行する。次に、ステップ5574で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2スタックエリアに退避した全レジスタを復帰する。次に、ステップ5576で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、スタックポインタを第2RAM領域から復帰する。次に、ステップ5578で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第1ROM・RAM領域の呼び出し元に復帰し、ステップ5580に移行する。
次に、ステップ5580で、枠制御基板WのCPUWCは、退避したAFレジスタを復帰し、ステップ5582に移行する。
他方、ステップ5560でNoの場合、ステップ5581で、枠制御基板WのCPUWCは、遊技球数表示カウンタのカウンタ値に対応した表示内容の表示処理(遊技球数表示器W10に係る表示処理)を実行し、ステップ5582に移行する。
次に、ステップ5582で、枠制御基板WのCPUWCは、枠制御表示カウンタのカウンタ値はエラー情報またはベース値に対応した値であるか否かを判定する。
ステップ5582でYesの場合、ステップ5583で、枠制御基板WのCPUWCは、AFレジスタを退避する。次に、ステップ5584で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域のエラー情報またはベース値の表示処理を呼び出し、ステップ5585に移行する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ5585で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、スタックポインタを第2RAM領域に退避する。次に、ステップ5586で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2スタックエリアにスタックポインタの初期値をセットする。次に、ステップ5588で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、全レジスタを第2スタックエリアに退避する。次に、ステップ5589で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、エラー情報またはベース値の表示処理(枠制御表示器W20に係る表示処理)を実行する。次に、ステップ5590で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2スタックエリアに退避した全レジスタを復帰する。次に、ステップ5591で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、スタックポインタを第2RAM領域から復帰する。次に、ステップ5592で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第1ROM・RAM領域の呼び出し元に復帰し、ステップ5593に移行する。
次に、ステップ5593で、枠制御基板WのCPUWCは、退避したAFレジスタを復帰し、ステップ5595に移行する。
他方、ステップ5582でNoの場合、ステップ5594で、枠制御基板WのCPUWCは、枠制御表示カウンタのカウンタ値に対応した表示内容の表示処理(枠制御表示器W20に係る表示処理)を実行し、ステップ5595に移行する。
次に、ステップ5595で、枠制御基板WのCPUWCは、その他の出力処理を実行し、次の処理(ステップ5066の処理)に移行する。
このように、第21実施形態からの変更例3においては、遊技球数表示器W10の表示については、エラー情報を表示する場合(所定のエラーが発生しており、遊技球数表示カウンタのカウンタ値が1である場合)には、第2ROM・RAM領域における処理として、第2RAM領域を参照して実行し、エラー情報以外を表示する場合には、第1ROM・RAM領域における処理として、第1RAM領域を参照して実行するよう構成されている。
また、第21実施形態からの変更例3においては、枠制御表示器W20の表示については、エラー情報またはベース値を表示する場合(所定のエラーが発生しており、枠制御表示カウンタのカウンタ値が5である場合、または、枠制御表示カウンタのカウンタ値が0~3である場合)には、第2ROM・RAM領域における処理として、第2RAM領域を参照して実行し、エラー情報とベース値以外を表示する場合には、第1ROM・RAM領域における処理として、第1RAM領域を参照して実行するよう構成されている。
<第2ROM・RAM領域における処理に関する変更例>
次に、本明細書の構成に適用可能な第2ROM・RAM領域における処理に関する変更例を第21実施形態からの変更例4として、以下に詳述する。
はじめに、図271は、図255のステップ5100のサブルーチンに係る電断復帰時初期処理のフローチャートである。第21実施形態との相違点は、ステップ5127~ステップ5146であり、ステップ5127~ステップ5146について主に説明することとする。
ステップ5121でNoの場合、またはステップ5124の後、ステップ5127で、枠制御基板WのCPUWCは、レジスタバンクをレジスタ0からレジスタ1に切り替える。次に、ステップ5128で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域の第2RAMクリア処理を呼び出し、ステップ5136に移行する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ5136で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2RAMクリアを実行する。次に、ステップ5139で、枠制御基板WのCPUWCは、レジスタバンクをレジスタ1からレジスタ0に切り替える。次に、ステップ5142で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第1ROM・RAM領域の呼び出し元に復帰し、ステップ5146に移行する。
次に、ステップ5146で、枠制御基板WのCPUWCは、第1RAMクリアを実行する。
なお、第21実施形態からの変更例4においては、ステップ5106の処理で、第1RAM領域(第1スタックエリア)と第2RAM領域(第2スタックエリア)とのスタックポインタの初期値をセットする処理を実行している。
このように、第21実施形態からの変更例4においては、第1ROM・RAM領域における処理を実行している状況から、第2ROM・RAM領域における処理を呼び出す場合において、レジスタバンクの切り替えを実行することにより、第21実施形態にて実行していた、AFレジスタを退避する処理、スタックポインタを第2RAM領域に退避する処理、第2スタックエリアにスタックポインタの初期値をセットする処理、全レジスタを第2スタックエリアに退避する処理、全レジスタを第2スタックエリアから復帰する処理、スタックポインタを第2RAM領域から復帰する処理、及びAFレジスタを復帰する処理を実行しないよう構成することができ、より簡便な処理にて第2ROM・RAM領域の処理を呼び出して実行することができる。
また、第21実施形態のように、全レジスタを第2スタックエリアに退避する処理を実行した場合には、図211における「第2ROM・RAM領域における最大スタック使用ルート」に図示するように、14バイトものデータが第2スタックエリアに積みあがることとなる。このため、全レジスタを第2スタックエリアに退避する処理を実行する場合には、第2スタックエリアを大きく確保しておく必要が生じてしまう(図211においては20バイト)。そこで、第21実施形態からの変更例4のように、レジスタバンクの切り替えを実行することにより、より簡便な処理にて第2ROM・RAM領域の処理を呼び出して実行することができるだけでなく、第2スタックエリアのデータを小さくすることができる。
なお、同図の構成はあくまで一例であり、本明細書における第2ROM・RAM領域における処理を呼び出すすべての構成に適用することができる。
<ランプに関する構成>
本明細書に適用可能な主制御基板M側で制御するランプに関する構成として、以下の構成を適用してもよい。以下の構成は、本明細書のいずれの構成に適用してもよい。
なお、本明細書に係る遊技機は、主遊技図柄の当否抽選結果が大当りとなる確率が相対的に低確率である非確率変動遊技状態と、主遊技図柄の当否抽選結果が大当りとなる確率が相対的に高確率である確率変動遊技状態とを有しており、第2主遊技始動口電動役物B11dなどの電動役物(電チューと称することがある)の当選確率、開放時間、補助遊技図柄の変動時間が相対的に有利となる補助遊技時間短縮遊技状態(補助遊技時短フラグオンの状態)と、第2主遊技始動口電動役物B11dなどの電動役物(電チューと称することがある)の当選確率、開放時間、補助遊技図柄の変動時間が相対的に有利でない補助遊技非時間短縮遊技状態(補助遊技時短フラグオフの状態)とを有しており、主遊技図柄の変動時間が相対的に短時間である主遊技時間短縮遊技状態(主遊技時短フラグオンの状態)と、主遊技図柄の変動時間が相対的に長時間である主遊技非時間短縮遊技状態(主遊技時短フラグオフの状態)とを有している。
なお、補助遊技時間短縮遊技状態且つ主遊技時間短縮遊技状態を時間短縮遊技状態と称することがあり、補助遊技非時間短縮遊技状態且つ主遊技非時間短縮遊技状態を非時間短縮遊技状態と称することがある。
<構成1>
主制御基板M側で制御するランプAを有しており、電源投入時において、確率変動遊技状態と補助遊技時間短縮遊技状態と主遊技時間短縮遊技状態とのいずれかの状態であった場合には、ランプAを点灯させる。確率変動遊技状態と補助遊技時間短縮遊技状態と主遊技時間短縮遊技状態とのいずれの状態でもなくなった場合にランプAを非点灯とする。
<構成2>
主制御基板M側で制御するランプAとランプBを有しており、電源投入時において、確率変動遊技状態であった場合にはランプAを点灯する。その後、確率変動遊技状態でなくなった場合にはランプAを非点灯とする。また、電源投入時において、補助遊技時間短縮遊技状態及び/または主遊技時間短縮遊技状態であった場合にはランプBを点灯する。その後、補助遊技時間短縮遊技状態と主遊技時間短縮遊技状態とのいずれの状態でもなくなった場合にはランプBを非点灯とする。
<構成3>
主制御基板M側で制御するランプAとランプBとランプCとを有しており、電源投入時において、確率変動遊技状態であった場合にはランプAを点灯する。その後、確率変動遊技状態でなくなった場合にはランプAを非点灯とする。また、電源投入時において、補助遊技時間短縮遊技状態であった場合にはランプBを点灯する。その後、補助遊技時間短縮遊技状態でなくなった場合にはランプBを非点灯とする。また、電源投入時において、主遊技時間短縮遊技状態であった場合にはランプCを点灯する。その後、主遊技時間短縮遊技状態でなくなった場合にはランプCを非点灯とする。
なお、上記構成1~3におけるランプA、ランプB、ランプCは、遊技者から視認可能な位置に設けるよう構成することが好適である。また、本明細書にて前述したランプと、ランプA、ランプB、ランプCの1または複数とを兼用するよう構成してもよい。例えば、主遊技図柄表示部(第1主遊技図柄表示部、第2主遊技図柄表示部)のランプの数を増加させて、当該増加させたランプをランプA、ランプB、ランプCの1または複数として使用するよう構成してもよい。
このように構成することで、遊技者は、遊技開始時においても、現在の遊技状態を正確に把握することができる。
<封入式のぱちんこ遊技機に適用可能な構成>
また、第21実施形態などの封入式のぱちんこ遊技機に適用可能な構成を以下に詳述する。なお、以下の1または複数の構成は組み合わせてもよいし、本明細書のすべての構成に適用可能である。
<構成1>
遊技球数表示器W10の1つのデジットの大きさは、主遊技図柄表示装置の1つのランプよりも大きい。
<構成2>
遊技球数表示器W10にはエラー情報が表示されないが、枠制御表示器W20にはエラー情報が表示される。
<構成3>
枠制御表示器W20にはエラー情報が表示されないが、遊技球数表示器W10にはエラー情報が表示される。
<構成4>
所定のエラーが発生した場合、遊技球数表示器W10には持ち球数が表示されており、枠制御表示器W20にはエラー情報が表示されているタイミングを有する。
<構成5>
遊技球数表示器W10と発射ハンドルD44との距離よりも、遊技球数表示器W10と計数ボタンW40の距離の方が近い。
<構成6>
遊技球数表示器W10とサブ入力ボタンSBの距離よりも、遊技球数表示器W10と計数ボタンW40の距離の方が近い。
<構成7>
計数ボタンW40の操作をすることで計数が実行可能であることを報知するランプを有している。
<構成8>
遊技球数クリアボタンW60の操作によって持ち球数がクリア(持ち球数カウンタがクリア)された場合には、遊技球数表示器W10及び/または枠制御表示器W20にて専用の表示(他の表示内容と区別可能な表示)を所定時間実行する。
<構成9>
遊技機が貸出ユニットKUと接続されていない(接続されていることを検知できない)、または貸出ユニットKUの電源が投入されていない(貸出ユニットKUの電源が投入されていることを検知できない)場合においては、遊技球の発射ができない、計数が実行されない、遊技の進行がされない(主遊技図柄が変動しない、入賞口への入賞が無効、等)ように構成してもよい。なお、遊技機が貸出ユニットKUと接続されている又は貸出ユニットKUの電源が投入されていると判断されてエラーが解消された場合には、遊技機の電源が投入されたままエラーが解消し、遊技球の発射が可能となり、計数が実行可能となり、遊技が進行可能となる。なお、入賞口への入賞が無効とは、入賞口に遊技球が入球した場合に、当該遊技球の入球を検知しないことであってもよいし、当該遊技球の入球は検知するが入賞に基づく賞球が発生しないことであってもよい。
<構成10>
発射装置から発射された遊技球が遊技領域に到達せずに、発射レールを発射装置に向かって戻る場合(当該戻る遊技球を、戻り球、ファール球と称することがある)には、戻り球を検出するための入球口を設けてもよい。当該入球口に遊技球が入球した場合には、入球した分が持ち球数カウンタに加算されることとなり、このように構成することで、遊技者が意図しない不利益を被ることがないように構成することができる。
<構成11>
発射された遊技球として持ち球数カウンタから減算するために、発射された遊技球を検出するセンサを設ける位置は、戻り球とならないことが確定的となる位置とすることが好適である。例えば、ファール返しを通過した直後などの遊技領域内であり且つ発射されたすべての遊技球が通過する位置とする。
<構成12>
鉄で構成された遊技球が混入してしまう事態を防止するため、遊技球の流路内に磁石を設け、鉄球を検知可能に構成してもよい。
<構成13>
扉D18及び/または前枠D14が開放している状況においては、遊技球の発射ができないように構成してもよい。このように構成することで、遊技機内の遊技球を紛失することを防止することができる。
<設定値に関する構成>
第21実施形態及びその変更例においては、本明細書に係る設定値に関する構成を適用してもよい。一例としては、以下のように構成してもよい。なお、以下の1又は複数の構成を組み合わせてもよい。
<構成1>
設定キースイッチ及びRAMクリアボタンがオンの状態で新たに電源を投入すると、設定変更モードに移行する。設定変更モードでは複数の設定値から1の設定値を設定(決定)することができる。
<構成2>
設定1の状況で電源断が発生し、その後、設定キースイッチ及びRAMクリアボタンがオンの状態で新たに電源を投入して設定変更モードとなった場合に、再度設定値として設定1を設定することが可能である。なお、同一の設定値を設定することを、設定を打ち直す、設定の打ち直しを実行する、等と称することがある。また、設定値を1つのみ有するよう構成してもよく、このように構成した場合にも、設定変更モードに移行可能であり、設定変更モードにて設定値を設定する(打ち直す)ことが可能である。
<構成3>
設定キースイッチがオンでありRAMクリアボタンがオフである状態で新たに電源を投入すると、設定確認モードに移行する。
<構成4>
設定変更が実行されると(設定変更モードで設定値が設定されると)、持ち球数(持ち球数カウンタ)がクリアされる。
<構成5>
設定キースイッチとRAMクリアボタンと球抜きボタンがオンの状態で新たに電源を投入すると、設定変更モードに移行し、球抜き状態には移行しない。
<構成6>
設定キースイッチと球抜きボタンがオンであり、RAMクリアスイッチがオフの状態で新たに電源を投入すると、設定確認モードに移行し、球抜き状態には移行しない。
<構成7>
設定キースイッチとRAMクリアボタンと球抜きボタンがオンの状態で新たに電源を投入すると、球抜き状態には移行し、設定変更モードには移行しない。
<構成8>
設定キースイッチと球抜きボタンがオンであり、RAMクリアスイッチがオフの状態で新たに電源を投入すると、球抜き状態に移行し、設定確認モードに移行しない。
<構成9>
設定キースイッチとRAMクリアボタンと球抜きボタンがオンの状態で新たに電源を投入すると、設定変更モードに移行し、設定変更モードが終了した後に球抜き状態に移行する。
<構成10>
設定キースイッチと球抜きボタンがオンであり、RAMクリアスイッチがオフの状態で新たに電源を投入すると、設定確認モードに移行し、設定確認モードが終了した後に球抜き状態に移行する。
(第22実施形態)
次に、本明細書に係るぱちんこ遊技機に適用可能な、エラーに関する構成を第22実施形態として以下に詳述する。第22実施形態に係るぱちんこ遊技機は、封入式ではないぱちんこ遊技機であり、賞球が遊技機外に払い出され得るぱちんこ遊技機となっている。以下、本実施形態との相違点についてのみ詳述する。
なお、以下の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等は、他の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等と同一である場合があるが、これらはそれぞれ単独の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等であることを示している(例えば、第22実施形態におけるステップ2102と第2実施形態におけるステップ2102は、別の実施形態におけるステップ2102であるため、それぞれ単独で機能する処理である)。
なお、第22実施形態に係るぱちんこ遊技機の主制御基板Mは、遊技進行に関する処理にて使用される第1ROM・RAM領域と遊技進行に関する処理にて使用されない第2ROM・RAM領域とを有している。また、第22実施形態においては、第2ROM・RAM領域内のデータに基づくことを言及していない場合(図中の点線で囲まれている処理以外である場合)には、第1ROM・RAM領域内のデータに基づいて実行する処理であることを補足しておく。また、図272~278の処理は、主制御基板Mの処理であり、第1ROM・RAM領域と第2ROM・RAM領域とは、主制御基板Mが有している第1ROM・RAM領域と第2ROM・RAM領域を示している。
また、第1RAM領域を第1記憶領域と称することがあり、第1ROM・RAM領域を第1記憶領域と称することがある。また、第2RAM領域を第2記憶領域と称することがあり、第2ROM・RAM領域を第2記憶領域と称することがある。また、主制御基板Mの第1RAM領域を第1主制御記憶領域と称することがあり、主制御基板Mの第1ROM・RAM領域を第1主制御記憶領域と称することがあり、主制御基板Mの第2RAM領域を第2主制御記憶領域と称することがあり、主制御基板Mの第2ROM・RAM領域を第2主制御記憶領域と称することがある。また、枠制御基板Wの第1RAM領域を第1枠制御記憶領域と称することがあり、枠制御基板Wの第1ROM・RAM領域を第1枠制御記憶領域と称することがあり、枠制御基板Wの第2RAM領域を第2枠制御記憶領域と称することがあり、枠制御基板Wの第2ROM・RAM領域を第2枠制御記憶領域と称することがある。
はじめに、図272は、主制御基板Mが行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。遊技機の電源投入後、同図(a)の処理が実行される。即ち、遊技機の電源投入後、初期設定を行った後(不図示)、ステップ1023で、主制御基板MのCPUMCは、第1RAM領域または第2RAM領域に異常(RAM異常)があるか否かを判定する。ステップ1023でYesの場合、ステップ1024で、主制御基板MのCPUMCは、AFレジスタを退避する。次に、ステップ1026で、主制御基板MのCPUMCは、第2ROM・RAM領域の第2RAM領域の初期化処理を呼び出し、ステップ1028に移行する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ1028で、主制御基板MのCPUMCは、第2RAM領域の初期化処理を実行する。次に、ステップ1030で、主制御基板MのCPUMCは、第1ROM・RAM領域の呼び出し元に復帰し、ステップ1032に移行する。
次に、ステップ1032で、主制御基板MのCPUMCは、AFレジスタを復帰し、ステップ1004に移行する。
他方、ステップ1023でNoの場合、換言すると、第1RAM領域及び第2RAM領域に異常がなかった場合、ステップ1007で、主制御基板MのCPUMCは、RAMクリアボタン(初期化操作手段と称することがある)が操作されたか否かを判定する。ステップ1007でYesの場合には、ステップ1004に移行する。次に、ステップ1004で、主制御基板MのCPUMCは、第1RAM領域の初期化処理を実行する。なお、第1RAM領域の初期化処理は、第1RAM領域における所定の領域を初期化するよう構成されている(第1RAM領域のすべての領域をクリアしてもよい)。
なお、RAM領域のデータをクリアする順序は、「第2RAM領域のデータ→第1RAM領域のデータ」となっている。なお、第1RAM領域の更新は第1ROM・RAM制御(第1ROM・RAM領域における処理)によってのみ行われ、第2RAM領域の更新は第2ROM・RAM制御(第2ROM・RAM領域における処理)によってのみ行われるよう構成されているため、第1RAM領域のクリアは、第1ROM・RAM領域における処理で行われ、第2RAM領域のクリアは、第2ROM・RAM領域における処理で行われる。
次に、ステップ1006で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのRAMをクリアしたことを示すRAMクリア情報(コマンド)をサブメイン制御部SM側に送信し(当該タイミングにて送信してもよいし、当該タイミングではコマンドをセットしておき後述する制御コマンド送信処理にて送信するよう構成してもよい)、ステップ1015の処理に移行する。
また、ステップ1007でNoの場合、ステップ1012で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MにおけるRAM内に記憶(バックアップ)されている電断時の各種情報コマンドを取得し、ステップ1014で、取得した各種情報コマンドをサブメイン制御部SM側に送信し(当該タイミングにて送信してもよいし、当該タイミングではコマンドをセットしておき後述する制御コマンド送信処理にて送信するよう構成してもよい)、ステップ1014‐1で、主制御基板MのCPUMCは、ソレノイドの復帰設定{第2主遊技始動口B10の第2主遊技始動口電動役物B11d、大入賞口(例えば、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20)及び後述する可動片(例えば、図100の上遮蔽部材C24、下遮蔽部材C25等)の開放又は閉鎖状態を電源断前の状態に復帰させるため、第2主遊技始動口電動役物B11d、大入賞口、可動片の順に、ソレノイド作動ビットがオンか否かを判断し、オンの場合には、(電源断前に第2主遊技始動口/大入賞口/可動片が開放中と判断して、改めて開放させるために)ソレノイド作動フラグを対応するアドレスに格納する}を行い、ステップ1015の処理に移行する。
次に、ステップ1015で、主制御基板MのCPUMCは、正常に電源が投入されたことを示す情報をRAMに保存する。次に、ステップ1032-1で、主制御基板MのCPUMCは、AFレジスタを退避する。次に、ステップ1032-2で、主制御基板MのCPUMCは、第2ROM・RAM領域の領域外異常初期化処理を呼び出し、ステップ1015-1に移行する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ1015-1で、主制御基板MのCPUMCは、領域外異常初期化処理を実行する。なお、領域外異常初期化処理においては、第2ROM・RAM領域のエラー判定に関する所定のデータに初期値をセットする処理や、スタックポインタの初期値のセット、エラーに関するテーブルのアドレスをセットする処理などが実行される。次に、ステップ1032-3で、主制御基板MのCPUMCは、第1ROM・RAM領域の呼び出し元に復帰し、ステップ1032-4に移行する。
次に、ステップ1032-4で、主制御基板MのCPUMCは、AFレジスタを復帰する。次に、ステップ1016で、主制御基板MのCPUMCは、同図(b)によって示される主制御基板M側のメイン処理に係る実行定時割り込み(例えば、約4ms毎のハードウエア割り込みを契機とするが、本例では、当該割り込み周期をTとする)を許可し{その結果、当該実行定時割り込みタイミング到達時には、同図(b)が実行されることとなる}、ステップ1018の処理に移行する。なお、ステップ1018後は、次の定時割り込みタイミングに到達するまで、主制御基板MのCPUMCは、各種乱数更新処理(例えば、乱数カウンタのインクリメント処理)を繰り返し実行することとなる。
ここで、第22実施形態における初期化に関する構成は以下のようになっている。
(1)RAMクリアボタンが操作された状態で電源投入され、第1RAM領域と第2RAM領域に異常がない場合(ステップ1023でNoの後のステップ1007でYesの場合)には、第1RAM領域の所定の領域を初期化する一方、第2RAM領域は初期化しない
(2)電源断が発生し、その後通常の電源投入を実行し、第1RAM領域と第2RAM領域に異常がない場合(ステップ1023でNoの後のステップ1007でNoの場合)には、第1RAM領域を初期化せず、第2RAM領域を初期化しない
(3)RAMクリアボタンが操作された状態で電源投入され、第1RAM領域及び/または第2RAM領域に異常がある場合(ステップ1023でYesの場合)には、第1RAM領域の所定の領域を初期化し、第2RAM領域を初期化する
(4)電源断が発生し、その後通常の電源投入を実行し、第1RAM領域及び/または第2RAM領域に異常がある場合(ステップ1023でYesの場合)には、第1RAM領域の所定の領域を初期化し、第2RAM領域を初期化する
(5)上記(1)~(4)のいずれの場合においても、電源投入後のメインループ処理におけるタイマ割り込みを許可する処理(ステップ1016の処理であり、タイマ割り込みを起動する処理と称することがある)の直前の処理にて、第2ROM・RAM領域のエラー判定に関する所定のデータに初期値をセットする処理が実行される
なお、第2ROM・RAM領域のエラー判定に関する所定のデータに初期値をセットする処理の実行タイミングは、上述したタイミングには限定されず、上記(1)~(4)のいずれの場合にも実行される処理となるタイミングに変更しても問題ない。なお、通常の電源投入とは、RAMクリアボタンや設定キースイッチの入力がない状態で電源投入することである。
また、第2ROM・RAM領域のエラー判定に関する所定のデータに初期値をセットする処理を、第1RAM領域及び/または第2RAM領域に異常がない場合(ステップ1023でNoとなる場合)にのみ実行されるよう構成してもよく、より具体的には、上記(1)及び(2)の場合には実行されるが、上記(3)及び(4)の場合には実行されないよう構成してもよい(一例としては、ステップ1023でNoとなりステップ1007が実行される前など)。
なお、ステップ1015-1の領域外異常初期化処理の実行タイミングは、同図の構成には限定されず、ステップ1006及びステップ1014-1の処理以降のいずれかのタイミングに変更しても問題ない。
次に、図273は、主制御基板Mが行うタイマ割り込み処理の流れを示したフローチャートである。主制御基板MのCPUMCは、定時割り込みタイミングに到達した場合に発生する割り込み要求に基づいて、同図(b)の処理を実行する。即ち、定時割り込み周期Tの到達時(例えば、約4ms毎のハードウエア割り込み)を契機として、ステップ1000‐1で、主制御基板MのCPUMCは、入力処理を実行する。次に、ステップ1000‐2で、主制御基板MのCPUMCは、各種乱数更新処理を実行する。次に、ステップ1000‐3で、主制御基板MのCPUMCは、初期値更新型乱数更新処理を実行する。次に、ステップ1000‐4で、主制御基板MのCPUMCは、初期値乱数更新処理を実行する。次に、ステップ1050-1で、主制御基板MのCPUMCは、設定制御処理を実行する。次に、ステップ1050-2で、主制御基板MのCPUMCは、遊技停止監視処理を実行する。
なお、入力処理とは、センサ等の入力装置から主制御基板Mに入力される信号を判定し、当該信号に対応するフラグ等を設定する処理であり、本例においては、遊技盤面に取り付けられているスイッチ(例えば、第1主遊技始動口入球検出装置A11s、第2主遊技始動口入球検出装置B11s、補助遊技始動口入球検出装置H11s、第1大入賞口入賞検出装置C11s、第2大入賞口入賞検出装置C21s、一般入賞検出装置等)、アウト口D36への入球を検出するアウト球カウントスイッチ、断線短絡電源異常検知信号、開放信号(例えば、前枠D14、扉D18等)、磁気検知信号1(磁気検出センサ1による検出信号)、電波検知信号、衝撃検知信号、タッチ状態信号及び磁気検知信号2(磁気検出センサ2による検出信号)の入力を監視する処理である。なお、本例においては、RAMクリアスイッチ等の特殊な入力については、当該入力処理とは別の処理により入力判定等が行われている。
なお、各種乱数更新処理とは、出玉への影響が極めて低い抽選に用いられる乱数を比較的単純に更新(例えば、定数を加算)する処理であり、本例においては、普通図柄変動パターン乱数(例えば、補助遊技図柄変動態様乱数)及び変動パターン乱数(例えば、変動態様抽選乱数)を更新する処理である。
なお、初期値更新型乱数更新処理とは、出玉への影響が一定程度生じる抽選に用いられる乱数を更新する処理(前述した、各種乱数更新処理とは異なる処理)であり、本例においては、普通図柄当り乱数(例えば、補助遊技図柄当選乱数)、普通図柄図柄乱数(例えば、補助遊技図柄停止図柄乱数)、特別図柄図柄乱数(例えば、図柄抽選乱数)、特別図柄当りソフト乱数等を更新するための処理である。
なお、初期値乱数更新処理とは、前述した出玉への影響が一定程度生じる抽選に用いられる初期値更新型乱数更新処理で更新される乱数の初期値決定用の乱数を更新する処理であり、本例における、更新する乱数の一例としては、普通図柄当り初期値乱数、普通図柄図柄初期値乱数、特別図柄図柄初期値乱数及び特別図柄当りソフト初期値乱数等が例示できる。なお、普通図柄当り初期値乱数及び普通図柄図柄初期値乱数は、補助遊技内容決定乱数を複数有するよう構成した場合に初期値乱数更新処理にて更新される乱数となっている。
なお、設定制御処理とは、設定確認モード中(設定表示中、設定確認中と称することがある)または、設定変更モード中(設定変更中、設定値設定モード中、設定値設定中と称することがある)であるかの検査をする処理や、設定確認モードまたは設定変更モードが終了したかの検査をする処理や、設定確認モードまたは設定変更モードが終了した場合に遊技停止を解除して副制御基板Sにコマンドを送信する処理などを実行する処理である。
なお、遊技停止監視処理は、遊技停止中か否かを判定する処理であり、エラー状態の磁気センサ異常、電波センサ異常、RAM異常、設定切替異常、設定値異常や、設定変更モード中、設定確認モード中などの遊技停止の条件を確認する処理などを実行する。
次に、ステップ1050-3で、主制御基板MのCPUMCは、遊技停止要求がないか否かを判定する。ステップ1050-3でNoの場合には、遊技停止(遊技の進行の停止)として、ステップ1050-4~ステップ1051-1の処理を実行せずに、ステップ1051-2に移行する。なお、遊技停止中は遊技球の発射を実行できないように構成してもよいし、遊技球の発射は実行できる(主遊技図柄は変動しない)ように構成してもよい。また、遊技停止となるエラーとして、断線短絡電源異常、通信線異常を含めてもよい。
他方、ステップ1050-3でYesの場合、ステップ1050-4で、主制御基板MのCPUMCは、タイマ減算処理を実行する。次に、ステップ1050-5で、主制御基板MのCPUMCは、AFレジスタを退避する。次に、ステップ1050-6で、主制御基板MのCPUMCは、第2ROM・RAM領域の領域外有効期間設定処理を呼び出し、ステップ1050-7に移行する。
また、タイマ減算処理とは、2バイトタイマ(例えば、第1・第2主遊技図柄変動管理用タイマMP11t-C、第2主遊技始動口電動役物開放タイマMP22t-B、特別遊技用タイマMP34t、開放時間タイマ等)の更新を行う処理である。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ1050-7で、主制御基板MのCPUMCは、領域外有効期間設定処理を実行する。次に、ステップ1050-8で、主制御基板MのCPUMCは、第1ROM・RAM領域の呼び出し元に復帰し、ステップ1050-9に移行する。
次に、ステップ1050-9で、主制御基板MのCPUMCは、AFレジスタを復帰する。次に、ステップ1000-7で、主制御基板MのCPUMCは、入賞監視処理を実行する。
ここで、入賞監視処理とは、スイッチの通過カウンタの更新、外部端子板へ出力するセキュリティの出力要求の作成及び演出制御基板に送信するコマンドの送信要求を行う処理である。
次に、ステップ2000で、主制御基板MのCPUMCは、入球検出処理を実行する。次に、ステップ1100で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技内容決定乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1200で、主制御基板MのCPUMCは、電動役物駆動判定処理を実行する。次に、ステップ1300で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技内容決定乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1400で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技図柄表示処理を実行する。次に、ステップ1600で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技制御処理を実行する。次に、ステップ1550で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技作動条件判定処理を実行する。
次に、ステップ1051-1で、主制御基板MのCPUMCは、大入賞口内制御処理を実行し、ステップ1051-2に移行する。
ここで、大入賞口内制御処理は、大入賞口に関するソレノイドの制御処理や、大入賞口に係る排出球異常の状況の変化を確認する処理を含んでいる。大入賞口に係る排出球異常の状況の変化を確認する処理において、大入賞口に係る排出球異常の状況が変化している(前回の処理と今回の処理とで変化している)場合には、排出球異常判定フラグ(第1ROM・RAM領域の処理として制御される、エラーの状況の変化に関するフラグ)をオンにし、大入賞口に係る排出球異常の状況が変化していない(前回の処理と今回の処理とで変化していない)場合には、排出球異常判定フラグをオフにするよう構成されている。また、排出球異常判定フラグは第1RAM領域に記憶される。
次に、ステップ1051-2で、主制御基板MのCPUMCは、賞球制御処理を実行する。
ここで、賞球制御処理は、賞球払出制御基板KHとの通信を実行するための処理であり、賞球払出制御基板KHからのデータ受信の監視、賞球払出制御基板KHへ送信するコマンドの作成、賞球払出制御基板KHへのコマンド送信及び賞球払出制御基板KHからの受信データの検査等の処理を実行する。また、賞球制御処理は、通信異常(通信線異常と称することがある)の状況の変化を確認する処理を含んでいる。通信異常の状況の変化を確認する処理において、通信異常の状況が変化している場合には、通信異常判定フラグ(第1ROM・RAM領域の処理として制御される、エラーの状況の変化に関するフラグ)をオンにし、通信異常の状況が変化していない場合には、通信異常判定フラグをオフにするよう構成されている。また、通信異常判定フラグは第1RAM領域に記憶される。
次に、ステップ1051-3で、主制御基板MのCPUMCは、センサ検出判定処理を実行する。
ここで、センサ検出判定処理は、発射ハンドルD44のタッチセンサの連続オンの検出を実行するための処理であり、スイッチレベルのオン時間の計測を実行し、判定時間に達したと判断した場合にセンサ検出データの更新を実行する。センサ検出データの変化があった場合には、副制御基板Sにコマンドを送信する。すなわち、発射ハンドルD44が一定時間触れられているとハンドルオン状態を副制御基板Sに送信し、発射ハンドルD44が一定時間離されているとハンドルオン状態を副制御基板Sに送信する。
次に、ステップ1051-4で、主制御基板MのCPUMCは、AFレジスタを退避する。次に、ステップ1051-5で、主制御基板MのCPUMCは、第2ROM・RAM領域の領域外遊技機異常制御処理を呼び出し、ステップ4700に移行する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ4700で、主制御基板MのCPUMCは、後述する領域外遊技機異常制御処理を実行する。次に、ステップ1051-6で、主制御基板MのCPUMCは、第1ROM・RAM領域の呼び出し元に復帰し、ステップ1051-7に移行する。なお、ステップ4700の領域外遊技機異常制御処理を第1処理と称することがある。
次に、ステップ1051-7で、主制御基板MのCPUMCは、AFレジスタを復帰する。次に、ステップ1051-8で、主制御基板MのCPUMCは、エラーコマンド要求設定処理を実行する。
ここで、エラーコマンド要求設定処理は、ステップ4700の領域外遊技機異常制御処理を実行した後に遊技機のエラーの状況が変化していた場合に、エラーが発生した旨のコマンドまたはエラーが解除された旨のコマンドを副制御基板S側に送信する処理である。また、球詰まりエラーが検出された場合には外部信号を出力する設定を実行する。なお、遊技機のエラーの状況が変化しているか否かは、第2RAM領域のエラーフラグの状態を参照して判定するよう構成されている。なお、後述するエラーコマンド要求フラグと球詰まり検出コマンド要求フラグとを総称して、エラーフラグと称している。
次に、ステップ1550-3で、主制御基板MのCPUMCは、遊技状態表示処理を実行する。次に、ステップ1550-4で、主制御基板MのCPUMCは、発射制御信号出力処理を実行する。次に、ステップ1900で、主制御基板MのCPUMCは、不正検知情報管理処理を実行する。次に、ステップ1950で、主制御基板MのCPUMCは、エラー管理処理を実行する。
ここで、遊技状態表示処理とは、特別電動役物が連続して作動する回数(大当りにおける実行ラウンド数)、エラー状態、普通図柄表示装置の作動保留球数(補助遊技図柄表示装置H20に表示される現在の補助遊技保留球数)及び特別図柄表示装置の作動保留球数(第1主遊技図柄表示装置A20又は第2主遊技図柄表示装置B20に表示される現在の主遊技保留球数)の表示要求を行う処理である。
また、発射制御信号出力処理とは、遊技球の発射の禁止又は許可の信号を出力する処理である。
次に、ステップ1550-9で、主制御基板MのCPUMCは、ソレノイド出力処理を実行する。次に、ステップ1999で、主制御基板MのCPUMCは、制御コマンド送信処理(前述の各処理でセットされたコマンドをサブメイン制御部側に送信する)を実行する。次に、ステップ1550‐6で、主制御基板MのCPUMCは、LED出力処理を実行する。
また、ソレノイド出力処理とは、普通電動役物(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)ソレノイド及び大入賞口(例えば、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20)ソレノイドの出力データの出力を行う処理である。
また、LED出力処理とは、特別図柄表示装置における表示(例えば、第1主遊技図柄表示装置A20における第1主遊技図柄の表示、第2主遊技図柄表示装置B20における第2主遊技図柄の表示、第1主遊技図柄表示装置A20における第1主遊技側の作動保留球数の表示、第2主遊技図柄表示装置B20における第2主遊技側の作動保留球数の表示)、普通図柄表示装置における表示(補助遊技図柄表示装置H20における補助図柄の表示、補助遊技図柄表示装置H20における補助遊技側の作動保留球数の表示)、エラー状態の表示、遊技状態の表示、打ち分けの表示(例えば、右打ちするべき状況、左打ちをするべき状況である旨を表示する)及び特別電動役物が連続して作動する回数の表示(大当りにおけるラウンド数の表示)を行うため、表示の初期化、表示データの出力等の主制御基板M側にて制御するLED出力の制御を順次行う処理である。
次に、ステップ1051-9で、主制御基板MのCPUMCは、AFレジスタを退避する。次に、ステップ1052-1で、主制御基板MのCPUMCは、第2ROM・RAM領域の領域外御処理を呼び出し、ステップ1052-3に移行する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ1052-3で、主制御基板MのCPUMCは、後述する領域外制御処理を実行する。次に、ステップ1052-4で、主制御基板MのCPUMCは、第1ROM・RAM領域の呼び出し元に復帰し、ステップ1052-5に移行する。なお、ステップ1052-3の領域外制御処理を第2処理と称することがある。
ここで、領域外制御処理とは、入球状態表示装置J10に係る処理、試験信号に係る処理(遊技機外部の試験装置に出力する信号を作成し、対応した出力ポートに出力する処理)等を実行する処理である。
次に、ステップ1052-5で、主制御基板MのCPUMCは、AFレジスタを復帰する。次に、ステップ1550‐11で、主制御基板MのCPUMCは、タイマ割り込みの発生を許可するよう設定し、本割り込み処理の実行直前に実行されていた処理に復帰する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、図274は、図273におけるステップ4700のサブルーチンに係る、領域外遊技機異常制御処理のフローチャートである。同図における処理はすべて第2ROM・RAM領域における処理となっている。
<第2ROM・RAM領域における処理>
まず、ステップ4702で、主制御基板MのCPUMCは、スタックポインタを第2RAM領域に退避する。次に、ステップ4704で、主制御基板MのCPUMCは、スタックポインタの初期値をセットする。次に、ステップ4706で、主制御基板MのCPUMCは、全レジスタを第2RAM領域に退避する。次に、ステップ4750で、主制御基板MのCPUMCは、後述する領域外異常検知処理を実行する。次に、ステップ4900で、主制御基板MのCPUMCは、後述する領域外球詰まり検出判定処理を実行する。次に、ステップ4708で、主制御基板MのCPUMCは、第2RAM領域から全レジスタを復帰する。次に、ステップ4710で、主制御基板MのCPUMCは、スタックポインタを第2RAM領域から復帰して、次の処理(ステップ1051-6の処理)に移行する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、図275は、図274におけるステップ4750のサブルーチンに係る、領域外異常検知処理のフローチャートである。同図における処理はすべて第2ROM・RAM領域における処理となっている。
<第2ROM・RAM領域における処理>
まず、ステップ4752で、主制御基板MのCPUMCは、受信信号データとして、受信信号レベルの値をロードする。なお、詳細は後述することとなるが、受信信号データとは、各種操作部材の状況やエラーに関する信号の受信状況に関するデータである。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ4754で、主制御基板MのCPUMCは、エラー状態のアドレスをセットする。次に、ステップ4756で、主制御基板MのCPUMCは、エラーデータ1としてエラー状態の内容をロードする。詳細は後述することとなるが、エラーデータ1は、複数のエラーの発生状況に関するデータであり、本処理によって、エラーデータ1の内容は前回の割り込み処理の実行時におけるエラーの発生状況に対応した内容となっている。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ4758で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ4752に係る受信信号データとステップ4756に係るエラーデータ1との排他的論理和(xor)をとる。次に、ステップ4760で、主制御基板MのCPUMCは、検査データとして、ステップ4758の排他的論理和(xor)の結果をセットする。詳細は後述することとなるが、検査データは、前回の割り込み処理と今回の割り込み処理とで変化した各種エラーの発生状況に関するデータである。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ4762で、主制御基板MのCPUMCは、ビットデータとして磁気センサ異常ビットデータ(00001000B)をセットする。次に、ステップ4850で、主制御基板MのCPUMCは、後述する領域外エラータイマ監視処理を実行する。次に、ステップ4764で、主制御基板MのCPUMCは、ビットデータとして、断線短絡電源異常ビットデータ(00000010B)をセットする。次に、ステップ4850で、主制御基板MのCPUMCは、後述する領域外エラータイマ監視処理を実行する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ4766で、主制御基板MのCPUMCは、レベルデータとして、検査データをセットする。次に、ステップ4768で、主制御基板MのCPUMCは、レベルデータと電波センサ異常ビットデータ(00010000B)との論理積(and)を取る。次に、ステップ4770で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ4768の論理積(and)の結果とエラーデータ1(ステップ4764の後のステップ4850の処理を実行した後に作成されたエラーデータ1であり、新しいエラーデータ1-2と称することがある)の論理和(or)をとる。次に、ステップ4772で、エラーデータ設定値(新しいエラーデータ1-3と称することがある)として、ステップ4770の論理和(or)の結果をセットする。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ4774で、主制御基板MのCPUMCは、開放監視タイマのアドレスをセットする。次に、ステップ4776で、主制御基板MのCPUMCは、検査データをセットする。次に、ステップ4778で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ4776でセットした検査データと、扉開放ビットデータ(00000100B)とを論理積(and)した結果が0でないか否かを判定する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
ステップ4778でYesの場合は、ステップ4780で、主制御基板MのCPUMCは、開放監視タイマの内容を1減算した結果は0であるか否かを判定する。ステップ4780でYesの場合、ステップ4782で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ4778の論理積(and)の結果と、ステップ4772のエラーデータ設定値との排他的論理和(xor)をとる。次に、ステップ4783で、主制御基板MのCPUMCは、エラーデータ設定値に、ステップ4782の排他的論理和(xor)の結果をセットし、ステップ4784に移行する。なお、ステップ4778でNoの場合にもステップ4784に移行する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ4784で、主制御基板MのCPUMCは、開放エラー監視時間(本例では、100)+1の値を開放監視タイマに一時記憶し、ステップ4785に移行する。なお、ステップ4780でNoの場合にも、ステップ4785に移行する。
このように、第22実施形態においては、第2ROM・RAM領域の処理として各種エラーの状況の変化を確認する処理を複数回実行するよう構成されているが、当該処理の実行順序としては、エラータイマによる時間監視(ステップ4850の領域外エラータイマ監視処理)を要するエラーである磁気センサ異常と断線短絡電源異常とのエラーの状況の変化を確認する処理(後述するステップ4870の処理)を実行した後に、エラータイマによる時間監視が不要なエラーである電波センサ異常と扉枠開放エラー(扉枠開放と称することがある)の状況の変化を確認する処理(ステップ4772の処理とステップ4783の処理)を実行するよう構成されている。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ4785で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ4783のエラーデータ設定値(新しいエラーデータ1-4と称することがある)をセットする。次に、ステップ4786で、主制御基板MのCPUMCは、エラーデータ設定値と通信線排出球異常マスクデータ(00011110B)の論理積(and)をとる(本処理の詳細については後述する)。次に、ステップ4787で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ1051-2で作成した通信異常判定フラグのアドレスをセットする。
ここで、賞球払出制御基板との通信異常を検出している場合には通信異常判定フラグはオンとなり、通信異常判定フラグのオンに対応したデータは「01H」となっている。また、賞球払出制御基板との通信異常を検出していない場合には通信異常判定フラグはオフとなり、通信異常判定フラグのオフに対応したデータは「00H」となっている。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ4788で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ4786の論理積(and)の結果と通信異常判定フラグの内容(通信異常判定フラグに対応したデータ)との論理和(or)をとる。次に、ステップ4789で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ1051-1で作成した排出球異常判定フラグのアドレスをセットする。
ここで、排出球異常を検出している場合には排出球異常判定フラグはオンとなり、排出球異常判定フラグのオンに対応したデータは「40H」となっている。また、排出球異常を検出していない場合には排出球異常判定フラグはオフとなり、排出球異常判定フラグのオフに対応したデータは「00H」となっている。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ4790で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ4788の論理和(or)の結果と排出球異常判定フラグの内容(排出球異常判定フラグに対応したデータ)の論理和(or)をとる。次に、ステップ4791で、主制御基板MのCPUMCは、要求データとして、コマンド非要求データ(0)をセットする。次に、ステップ4792で、主制御基板MのCPUMCは、エラー状態のアドレスをセットする。次に、ステップ4793で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ4790の論理和(or)の結果とステップ4792のエラー状態(新しいエラーデータ1-5と称することがある)とが同一ではないか否かを判定する。ステップ4793でYesの場合、エラーの状況に変化があったと判定し、要求データにコマンド要求データ(1)をセットする。次に、ステップ4796で、ステップ4790の論理和(or)の結果をエラー状態に一時記憶し、ステップ4798に移行する。なお、ステップ4793でNoの場合にもステップ4798に移行する。
ここで、ステップ4796で一時記憶されたエラー状態のデータは、次回のタイマ割り込み処理の実行時において、ステップ4756の処理でエラーデータ1(前回のエラーデータ)として用いられることとなる。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ4798で、主制御基板MのCPUMCは、要求データ(ステップ4791またはステップ4794でセットされた要求データ)をエラーコマンド要求フラグ(エラーフラグであり、ステップ1051-8のエラーコマンド要求設定処理にて当該エラーフラグに基づいた処理が実行される)に一時記憶し、次の処理(ステップ4900の処理)に移行する。なお、エラーコマンド要求フラグをエラー状況関連データ、エラー変化データ、第3エラー変化データと称することがある。また、エラーフラグをエラー状況関連データ、エラー変化データ、第3エラー変化データと称することがある。また、ステップ1051-8のエラーコマンド要求設定処理を、エラー状況関連データに基づいた所定の処理、エラー変化データに基づいた所定の処理と称することがある。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、図276は、図275におけるステップ4850のサブルーチンに係る、領域外エラータイマ監視処理のフローチャートである。同図における処理はすべて第2ROM・RAM領域における処理となっている。
<第2ROM・RAM領域における処理>
まず、ステップ4852で、主制御基板MのCPUMCは、タイマアドレスを1加算する。次に、ステップ4854で、主制御基板MのCPUMCは、エラー判定値としてエラーデータをセットする。なお、本処理がステップ4762の後に実行されるステップ4850の処理である場合には、ステップ4756のエラーデータ1(前回のエラーデータと称することがある)がエラーデータとしてセットされ、本処理がステップ4764の後に実行されるステップ4850の処理である場合には、ステップ4762の後に実行されるステップ4870のエラーデータ(新しいエラーデータ1-2と称することがある)がエラーデータとしてセットされる。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ4856で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ4854のエラー判定値とビットデータ(磁気センサ異常ビットデータまたは断線短絡電源異常ビットデータ)の論理積(and)をとる。次に、ステップ4858で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ4856の論理積(and)の結果が0であるか否か判定する。ステップ4848でNoの場合には、次の処理(ステップ4764またはステップ4766の処理)に移行する。ステップ4858でYesの場合、ステップ4860で、主制御基板MのCPUMCは、エラー判定値に検査データをセットする。次に、ステップ4862で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ4860のエラー判定値とビットデータ(磁気センサ異常ビットデータまたは断線短絡電源異常ビットデータ)の論理積(and)をとる。次に、ステップ4864で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ4862の論理積(and)の結果が0でないか否かを判定する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
ステップ4864でYesの場合、ステップ4866で、主制御基板MのCPUMCは、タイマアドレスの内容を1減算した結果が0であるか否かを判定する。ステップ4866でYesの場合、ステップ4868で、ステップ4862の論理積(and)の結果とエラーデータの論理和(or)をとる。なお、本処理がステップ4762の後に実行されるステップ4850の処理である場合には、ステップ4756のエラーデータ1(前回のエラーデータと称することがある)がエラーデータであり、本処理がステップ4764の後に実行されるステップ4850の処理である場合には、ステップ4762の後に実行されるステップ4870のエラーデータ(新しいエラーデータ1-2と称することがある)がエラーデータである。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ4870で、主制御基板MのCPUMCは、エラーデータに論理和(or)の結果をセット(当該エラーデータを、新しいエラーデータ1-1または新しいエラーデータ1-2と称することがある)し、次の処理(ステップ4764またはステップ4766の処理)に移行する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
また、ステップ4864でNoの場合、ステップ4872で、主制御基板MのCPUMCは、エラー監視時間1(100)+1をタイマアドレスに一時記憶し、次の処理(ステップ4764またはステップ4766の処理)に移行する。本処理は、エラー監視時間を再設定する処理である。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、図277は、図274におけるステップ4900のサブルーチンに係る、領域外球詰まり検出判定処理のフローチャートである。同図における処理はすべて第2ROM・RAM領域における処理となっている。
<第2ROM・RAM領域における処理>
まず、ステップ4902で、主制御基板MのCPUMCは、要求データとして、コマンド非要求データ(0)をセットする。次に、ステップ4904で、主制御基板MのCPUMCは、球詰まり検出コマンドバッファのアドレスをセットする。次に、ステップ4906で、主制御基板MのCPUMCは、前回データとして球詰まり検出コマンドバッファの内容をロードする。次に、ステップ4908で、主制御基板MのCPUMCは、前回データと今回データが同一でないか否かを判定する。ステップ4908でYesの場合、換言すると、球詰まりエラーに係る状況が変化している場合には、ステップ4910で、主制御基板MのCPUMCは、要求データにコマンド要求データ(1)をセットする。次に、ステップ4912で、主制御基板MのCPUMCは、今回データを球詰まり検出コマンドバッファに一時記憶し、ステップ4914に移行する。なお、ステップ4908でNoの場合にも、ステップ4914に移行する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ4914で、主制御基板MのCPUMCは、要求データ(ステップ4902またはステップ4910でセットされた要求データ)を球詰まり検出コマンド要求フラグ(エラーフラグであり、ステップ1051-8のエラーコマンド要求設定処理にて当該エラーフラグに基づいた処理が実行される)に一時記憶し、次の処理(ステップ4708の処理)に移行する。
<<第2ROM・RAM領域でのエラーに関する処理>>
次に、図278は、第2ROM・RAM領域でのエラーに関する処理の流れを説明する図である。同図においては、図273のタイマ割り込み時処理におけるステップ4700~ステップ1051-8の処理の一例を詳述する。なお、データの内容は「00000000B」のように2進数で示しており、図示するように、最も右のデータがBIT0であり、最も左のデータがBIT7となっている。
<No.1:検査データの作成>
Aレジスタの受信信号データ「00001111B」(ステップ4752の受信信号データ参照)と、Bレジスタの前回のエラーデータ1「01000100B」との排他的論理和(xor)をとった結果である「01001011B」を検査データとして、Cレジスタにセットする(ステップ4758、ステップ4760参照)。
なお、同図右上部に図示するように、受信信号データは、
BIT0:RAMクリアスイッチ
BIT1:断線短絡電源異常検知信号
BIT2:開放信号
BIT3:磁気検知信号
BIT4:電波検知信号
BIT5:タッチ状態信号
BIT6:設定キースイッチ
BIT7:アウト球カウントスイッチ
のように対応しており、該当するBITのデータが1である場合には検出していることに対応し、該当するBITのデータが0である場合には検出していないことに対応している。また、BIT0のRAMクリアスイッチ、BIT5のタッチ状態信号、BIT6の設定キースイッチ、BIT7のアウト球カウントスイッチの検出状況は、第2ROM・RAM領域でのエラーに関する処理としては使用しないデータであるが、主制御基板Mにて使用するデータ容量を削減するために、第2ROM・RAM領域でのエラーに関する処理としては使用しないBITを、RAMクリアスイッチ、タッチ状態信号、設定キースイッチ、アウト球カウントスイッチの検出状況のために使用するよう構成している。
なお、受信信号データに係る信号は、前述したステップ1000-1の入力処理にて判定される信号であり、「BIT0:RAMクリアスイッチ」はRAMクリアボタンの入力に係る信号であり、「BIT1:断線短絡電源異常検知信号」は断線短絡電源異常に係る検知信号であり、「BIT2:開放信号」は、前枠D14(扉D18としてもよい)の開放に係る信号であり、「BIT3:磁気検知信号」は磁気検出センサ1(磁気検出センサ2としてもよい)による検出信号であり、「BIT4:電波検知信号」は電波センサ(不正電波センサと称することがある)による検出信号であり、「BIT5:タッチ状態信号」は発射ハンドルD44のタッチに係る信号であり、「BIT6:設定キースイッチ」は設定キースイッチの入力に係る信号であり、「BIT7:アウト球カウントスイッチ」はアウト球カウントスイッチの入力に係る信号である。
なお、同図の例においては、受信信号データは、RAMクリアスイッチの操作と、断線短絡電源異常検知信号と開放信号と磁気検知信号とを検出しており、電波検知信号とタッチ状態信号と設定キースイッチの操作とアウト球カウントスイッチの操作とを検出していない内容となっている。
また、同図右上部に図示するように、エラーデータ1(同図における新しいエラーデータ1-1~新しいエラーデータ1-5においても同様)は、
BIT0:通信線異常
BIT1:断線短絡電源異常
BIT2:扉枠開放
BIT3:磁気センサ異常
BIT4:電波センサ異常
BIT5:未使用
BIT6:排出球異常
BIT7:未使用
のように対応しており、該当するBITのデータが1である場合にはエラーが発生していることに対応し、該当するBITのデータが0である場合にはエラーが発生していないことに対応している。なお、未使用は使用していないBITである。
同図の例においては、エラーデータ1は、扉枠開放と、排出球異常とが発生しており、通信線異常と、断線短絡電源異常と、磁気センサ異常と、電波センサ異常とが発生していない内容となっている。
<No.2:磁気センサ異常の変化を確認>
Cレジスタの検査データ「01001011B」をAレジスタにセット(ステップ4760参照)し、Dレジスタの磁気センサ異常ビットデータ「00001000B」との論理積(and)をとってAレジスタにセットする(ステップ4762、ステップ4862参照)。その後、当該論理積(and)をとった「00001000B」とBレジスタの前回のエラーデータ1「01000100B」との論理和(or)をとってBレジスタにセットする(ステップ4868参照)。Bレジスタには新しいエラーデータ1-1として「01001100B」がセットされる(ステップ4870参照)。
<No.3:断線短絡電源異常の変化を確認>
Aレジスタの検査データ「01001011B」と、Dレジスタの断線短絡電源異常ビットデータ「00000010B」との論理積(and)をとってAレジスタにセットする(ステップ4764、ステップ4862参照)。その後、当該論理積(and)をとった「00000010B」とBレジスタの新しいエラーデータ1-1「01001100B」との論理和(or)をとってBレジスタにセットする(ステップ4868参照)。Bレジスタには新しいエラーデータ1-2として「01001110B」がセットされる(ステップ4870参照)。
<No.4:電波センサ異常の変化を確認>
Aレジスタの検査データ(レベルデータ)「01001011B」(ステップ4766参照)と、電波センサ異常ビットデータ「00010000B」との論理積(and)をとってAレジスタにセットする(ステップ4768参照)。その後、当該論理積(and)をとった「00000000B」とBレジスタの新しいエラーデータ1-2「01001110B」との論理和(or)をとってBレジスタにセットする(ステップ4770参照)。Bレジスタには新しいエラーデータ1-3(エラーデータ設定値と称することがある)として「01001110B」がセットされる(ステップ4772参照)。
<No.5:扉枠開放の変化を確認>
Aレジスタの検査データ(レベルデータ)「01001011B」(ステップ4776参照)と、扉開放ビットデータ「00000100B」との論理積(and)をとってAレジスタにセットする(ステップ4778参照)。その後、当該論理積(and)をとった「00000000B」とBレジスタの新しいエラーデータ1-3「01001110B」との排他的論理和(xor)をとってBレジスタにセットする(ステップ4782参照)。Bレジスタには新しいエラーデータ1-4(エラーデータ設定値と称することがある)として「01001110B」がセットされる(ステップ4783参照)。
<No.6:第1ROM・RAM領域で作成したデータとの合成>
Bレジスタの新しいエラーデータ1-4「01001110B」をAレジスタにセット(ステップ4785参照)し、通信線排出球異常マスクデータ「00011110B」との論理積(and)をとってAレジスタにセットする。このように、通信線排出球異常マスクデータとの論理積(and)をとることにより、第2ROM・RAM領域でのエラーに関する処理としては使用しないデータである、BIT0のRAMクリアスイッチ、BIT5のタッチ状態信号、BIT6の設定キースイッチ、BIT7のアウト球カウントスイッチの検出状況のデータを0にしている。
また、前述したように、BIT0のRAMクリアスイッチ、BIT5のタッチ状態信号、BIT6の設定キースイッチ、BIT7のアウト球カウントスイッチの検出状況は、第2ROM・RAM領域でのエラーに関する処理としては使用しないデータであるが、第2ROM・RAM領域でのエラーに関する処理としては使用しないBITを、RAMクリアスイッチ、タッチ状態信号、設定キースイッチ、アウト球カウントスイッチの検出状況のために使用するよう構成し、Bレジスタの新しいエラーデータ1-4「01001110B」と通信線排出球異常マスクデータ「00011110B」との論理積(and)をとるように構成することにより、入力ポートを無駄なく割り当てることができる。
なお、本例においては、通信線排出球異常マスクデータとの論理積(and)をとる処理をステップ4786で実行しているが、これには限定されず、第1ROM・RAM領域で作成したデータ(本例では、通信異常判定フラグに対応するHLレジスタのデータ、排出球異常判定フラグに対応するHLレジスタのデータ)との論和を取る処理よりも前のタイミングにおいて実行していれば、領域外異常検知処理におけるいずれのタイミングで実行してもよい。
その後、Aレジスタの論理積(and)の結果「00001110B」と、領域内で作成した通信異常判定フラグに対応するHLレジスタのデータ「00000001B」(本例では、通信異常を検出している旨のデータ)との論理和(or)をとってAレジスタにセットする(ステップ4787、ステップ4788参照)。
その後、Aレジスタの論理和(or)の結果「00001111B」と、領域内で作成した排出球異常判定フラグに対応するHLレジスタのデータ「01000000B」(本例では、排出球異常を検出している旨のデータ)との論理和(or)をとってAレジスタにセットする(ステップ4789、ステップ4790参照)。Aレジスタには新しいエラーデータ1-5として「01001111B」がセットされる。
ここで、同図右下部に図示するように、第1ROM・RAM領域(領域内と称することがある)で作成した通信異常判定フラグに対応するデータは、異常検出がない場合には「00H」であり、賞球払出制御基板との通信異常を検出している場合には「01H」となっている。また、第1ROM・RAM領域(領域内と称することがある)で作成した排出球異常判定フラグに対応するデータは、異常検出がない場合には「00H」であり、排出球異常を検出している場合には「40H」となっている。なお、16進数を2進数とすることでセットするデータの内容となる。一例としては、排出球異常を検出している場合の排出球異常判定フラグに対応するデータは、16進数の「40H」から2進数の「01000000B」となる。このように、第1ROM・RAM領域では、通信異常判定フラグと排出球異常判定フラグを作成及び記憶し、第2ROM・RAM領域においては通信異常判定フラグに対応したデータと排出球異常判定フラグに対応したデータを作成及び記憶するよう構成されている。また、第2ROM・RAM領域を領域外と称することがある。
<No.7:今回のエラーデータと前回のエラーデータとの比較>
前回のエラーデータ1「01000100B」と、Aレジスタの新しいエラーデータ1-5「01001111B」とをコンペアする(ステップ4793参照)。
<No.8:エラーコマンド要求フラグの作成>
No.7でコンペアした結果が「0」であれば(論理和(or)の結果である新しいエラーデータ1-5とエラー状態の内容である前回のエラーデータ1とが同一であれば)、エラーコマンド要求フラグに「0」(同図右下部に示す「00H」)を一時記憶する。また、No.7でコンペアした結果が「0」でなければ(論理和(or)の結果である新しいエラーデータ1-5とエラー状態の内容である前回のエラーデータ1とが同一でなければ)、エラーコマンド要求フラグに「1」(同図右下部に示す「01H」)を一時記憶する(ステップ4798参照)。
<No.9:球詰まり検出コマンド要求フラグの作成>
球詰まりに関する今回データと前回データ(球詰まり検出コマンドバッファの内容)とをコンペアした結果が「0」であれば、球詰まり検出コマンド要求フラグに「0」(同図右下部に示す「00H」)を一時記憶する。球詰まりに関する今回データと前回データ(球詰まり検出コマンドバッファの内容)とをコンペアした結果が「1」であれば、球詰まり検出コマンド要求フラグに「1」(同図右下部に示す「01H」)を一時記憶する。
<No.10:球詰まり検出コマンド要求フラグの作成>
ステップ1051-8のエラーコマンド要求設定処理以降の処理にて、エラーコマンド要求フラグと球詰まり検出コマンド要求フラグとに基づいた処理(副制御基板Sへのコマンド送信など)を実行することとなる。
このように、第22実施形態においては、第2ROM・RAM領域の処理として、前回からの変化点に関するデータである検査データを使用して、エラーデータ1を更新してゆき、前回のエラーデータと今回のエラーデータとの変化点を作成するように構成されている。また、当該作成した変化点を参照してエラーコマンド要求フラグを作成する。また、球詰まりエラーに関しても同様に、前回のエラーデータと今回のエラーデータとの変化点を作成し、当該作成した変化点を参照して球詰まり検出コマンド要求フラグを作成する。その後、エラーコマンド要求設定処理以降の処理にて、エラーコマンド要求フラグと球詰まり検出コマンド要求フラグとに基づいた処理を実行することとなり、第1ROM・RAM領域の処理と第2ROM・RAM領域の処理とを実行して、エラーに関する処理を実行するよう構成することで、第1ROM・RAM領域においてエラーに関する処理に使用するデータ容量を削減することができるとともに、第1ROM・RAM領域の処理と第2ROM・RAM領域の処理とを適切に切り分けることができる。なお、球詰まり検出コマンド要求フラグをエラー状況関連データ、エラー変化データ、第3エラー変化データと称することがある。
<第1ROM・RAM領域における処理と第2ROM・RAM領域における処理>
次に、図279は、第1ROM・RAM領域における処理と第2ROM・RAM領域における処理に係るイメージ図である。同図においては、第22実施形態における主制御基板Mのタイマ割り込み処理でのエラーに関する処理について図示している。なお、処理の実行順序としては、処理A→処理B→処理Cの順に実行するよう構成されている。また、不図示であるが、処理Aと処理Bの間や、処理Bと処理Cの間においては、他の処理が実行されるよう構成されている。
第1ROM・RAM領域における処理としては、第1RAM領域のデータを更新及び参照することが可能であり、第2RAM領域のデータを参照することが可能(更新は不可)である。また、第2ROM・RAM領域における処理としては、第2RAM領域のデータを更新及び参照することが可能であり、第1RAM領域のデータを参照することが可能(更新は不可)である。
<処理A>
第1ROM・RAM領域のプログラムは、第1ROM・RAM領域における処理として、第1RAM領域を更新及び参照して通信異常、排出球異常の状況の変化を示す通信異常判定フラグと排出球異常判定フラグを作成し、第1RAM領域に記憶する。
<処理B>
第2ROM・RAM領域のプログラムは、第2ROM・RAM領域における処理として、第1RAM領域(通信異常判定フラグと排出球異常判定フラグ)を参照し、第2RAM領域を更新及び参照してエラーコマンド要求フラグを作成し、第2RAM領域を更新及び参照して球詰まり検出コマンド要求フラグを作成し、第2RAM領域に記憶する。
<処理C>
第1ROM・RAM領域のプログラムは、第1ROM・RAM領域における処理として、第2RAM領域(エラーコマンド要求フラグと球詰まり検出コマンド要求フラグ)を参照し、第1RAM領域を更新及び参照してエラーコマンド要求フラグと球詰まり検出コマンド要求フラグに基づいた処理(ステップ1051-6のエラーコマンド要求設定処理など)を実行する。
<<第22実施形態の特徴構成>>
上述した第22実施形態における特徴構成を以下に詳述する。なお、以下に詳述する構成は、他の実施形態の構成と組み合わせても問題なく、以下に詳述する一部のみを採用して、他の実施形態と組み合わせてもよい。
<特徴構成1>
(1)第2ROM・RAM領域における処理として、所定のエラー(断線短絡電源異常、磁気センサ異常、電波センサ異常、扉枠開放)の状況の変化を確認する。
(2)エラーの状況の変化が確認された場合、第2ROM・RAM領域の特定アドレスのデータ(エラーコマンド要求フラグ、球詰まり検出コマンド要求フラグ)を更新(変更)する。
(3)第1ROM・RAM領域における処理では、前記特定アドレスのデータによって実行する処理の内容が相違し得る所定の処理(例えば、ステップ1999の制御コマンド送信処理であり、主制御手段から副制御手段へのコマンドの送信に関する処理と称することがある)を実行する。
(4)第2ROM・RAM領域における処理では、前記特定アドレスのデータによって実行する処理の内容が相違し得る処理を実行しない(または、前記所定の処理を実行しない)。
(5)第2ROM・RAM領域における処理として、前記所定のエラーの状況の変化を確認する処理は、エラータイマによる監視が必要なエラー(断線短絡電源異常、磁気センサ異常)の状況の変化を確認する処理を実行した後に、エラータイマによる監視が必要でないエラー(電波センサ異常、扉枠開放)の状況の変化を確認する処理を実行する。
なお、上記(3)及び(4)においては、ステップ4700の処理の実行後のみに適用してもよい。
このように構成することで、第1ROM・RAM領域のデータ容量を削減することができる。
<特徴構成2>
(1)第1ROM・RAM領域における処理として、特定のエラー(通信異常、排出球異常)の状況の変化を示す、第1エラー変化データ(通信異常判定フラグ、排出球異常判定フラグ)を作成する。
(2)第2ROM・RAM領域における処理として、所定のエラー(断線短絡電源異常、磁気センサ異常、電波センサ異常、扉枠開放)の状況の変化を示す、第2エラー変化データ(ステップ4783の排他的論理和(xor)の結果)を作成する。
(3)第2ROM・RAM領域における処理として、第1エラー変化データと第2エラー変化データとに基づく第3エラー変化データ(エラーコマンド要求フラグ、球詰まり検出コマンド要求フラグ)を作成する。
(4)第1ROM・RAM領域における処理として第3エラー変化データによって実行する処理の内容が相違し得る所定の処理(例えば、ステップ1999の制御コマンド送信処理)を実行する。
(5)タイマ割り込み時処理では、第1ROM・RAM領域における処理として、一部のエラーの状況の変化を示すエラー変化データを作成した後に、第2ROM・RAM領域における処理として、一部のエラーの状況の変化を示すエラー変化データを作成する。
このように構成することで、第1ROM・RAM領域のデータ容量を削減することができる。
<特徴構成3>
(1)第2ROM・RAM領域における処理として、第1RAM領域に記憶されたデータ(通信異常判定フラグに対応するデータ、排出球異常判定フラグに対応するデータ)と第2RAM領域に記憶されたデータ(ステップ4783の排他的論理和(xor)の結果)とに基づいて、エラーに関するフラグ(エラーコマンド要求フラグ、球詰まり検出コマンド要求フラグであり、エラーフラグと称することがある)を作成し、第2RAM領域に記憶する。
(2)第1ROM・RAM領域における処理として、第2RAM領域に記憶された前記エラーに関するフラグを参照し、前記エラーに関するフラグの内容によって実行する処理の内容が相違し得る所定の処理(例えば、ステップ1999の制御コマンド送信処理)を実行する。
このように構成することで、第1ROM・RAM領域のデータ容量を削減することができる。
<特徴構成4>
(1)タイマ割り込み時処理として、第2ROM・RAM領域における処理である第1処理(ステップ4700の領域外遊技機異常制御処理)と、第2ROM・RAM領域における処理である第2処理(ステップ1052-3の領域外制御処理)とを実行する。
(2)前記第1処理では所定のエラー(断線短絡電源異常、磁気センサ異常、電波センサ異常、扉枠開放)の判定を実行する。
(3)前記第2処理では遊技の進行に関わらない特定の処理(入球状態表示装置に係る処理、試験信号に係る処理など)を実行する。
(4)第1ROM・RAM領域における処理として、特定のエラー(通信異常、排出球異常)の状況の変化を示す、第1エラー変化データ(通信異常判定フラグに対応するデータ、排出球異常判定フラグに対応するデータ)を作成する処理を実行し、その後、第2ROM・RAM領域における処理として、所定のエラー(断線短絡電源異常、磁気センサ異常、電波センサ異常、扉枠開放)の状況の変化を示す、第2エラー変化データ(ステップ4783の排他的論理和(xor)の結果)を作成する処理である前記第1処理を実行し、その後、第1ROM・RAM領域における処理として、前記第1処理の結果に基づいた所定の処理(例えば、ステップ1999の制御コマンド送信処理)を実行し、その後、第2ROM・RAM領域における処理として、前記第2処理を実行する。
このように構成することで、第2ROM・RAM領域のプログラムを使用しながらも、1回のタイマ割り込み時処理において、エラーの検知と副制御基板Sへのコマンド送信とを実行することができる。また、副制御基板Sへのコマンド送信に影響しない第2ROMA・RAM領域の第2処理(入球状態表示装置に係る処理、試験信号に係る処理など)を、副制御基板Sへのコマンド送信後に実行するよう構成することで、送信が必要な情報をできるだけ早いタイミングで送信することができる。
<特徴構成5>
(1)第22実施形態にて詳述した、通信異常、排出球異常、断線短絡電源異常、磁気センサ異常、電波センサ異常、扉枠開放などのエラーは、電源断により解除されるエラーである。
(2)上記エラーのいずれかが発生している状況で電源断が発生し、電源復帰した後において上記エラーに関するフラグを維持したままになっていると、再度上記エラーが発生していると判定されて上記エラーに対応するエラー報知が実行されてしまう。また、図272にて図示したように、第2RAM領域については異常がある場合(ステップ1023でYesとなる場合)のみ初期化されるため、第2RAM領域のエラーに関するフラグを初期化することができない。
(3)そこで、RAMクリアボタンの操作有無などの電源投入時の状態遷移に伴って分岐された処理が合流(図272のステップ1015)した後のタイミングにて、第2RAM領域のエラーに関するフラグに初期値をセットする(初期化する)処理(図272のステップ1015-1の領域外異常初期化処理)を実行するよう構成されている。
このように構成することで、電源投入後においてエラーが解除されているにも関わらず、再度エラー報知が実行されてしまう事態を防止することができるとともに、RAMクリアが実行される場合にもRAMクリアが実行されない場合にも同一の処理にて、第2RAM領域のエラーに関するフラグに初期値をセットする処理を実行することができ、使用するデータ容量を削減することができる。
また、RAMクリアボタンの操作有無などの電源投入時の状態遷移に伴って分岐する前のタイミング(例えば、図272のステップ1023の前のタイミング)にて、第2RAM領域のエラーに関するフラグに初期値をセットする(初期化する)処理を実行するよう構成してもよい。
なお、第2RAM領域のエラーに関するフラグに初期値をセットする処理は、RAMクリアボタンの操作有無などの電源投入時の状態遷移に伴って分岐された処理が合流(図272のステップ1015)した後のタイミングが好適であるが、当該分岐された処理のそれぞれで実行するよう構成してもよく、このように構成することで、どのような場合にも確実に第2RAM領域のエラーに関するフラグに初期値をセットすることができ、遊技機の設計を簡便にすることができる。
また、第22実施形態においては、前述した複数のエラーに関する処理をすべてタイマ割り込み時処理にて実行するよう構成したが、これには限定されず、すべてメインループ処理(図272にて図示したタイマ割り込み時処理でない処理)にて実行するよう構成してもよいし、一部をタイマ割り込み時処理にて実行し、一部をメインループ処理にて実行するよう構成してもよい。なお、タイマ割り込み時処理を特定処理と称することがあり、メインループ処理を特定処理と称することがある。
なお、第22実施形態の構成は、封入式のぱちんこ遊技機にも適用可能であるし、回胴式遊技機にも適用可能である。すなわち、第21実施形態にて詳述した封入式のぱちんこ遊技機の構成と第22実施形態の構成とを適宜組み合わせ可能であることを補足しておく。
<<第22実施形態の変更例>>
第22実施形態では、封入式ではないぱちんこ遊技機の構成について詳述したが、第22実施形態の構成は封入式の遊技機にも適用可能である。そのような構成を以下に詳述する。
第22実施形態の変更例では、主制御基板M側の構成は第22実施形態の主制御基板M側の構成となっており、枠制御基板W側の構成は第21実施形態の枠制御基板W側の構成となっている。なお、第22実施形態の変更例は封入式の遊技機であるため、第22実施形態の主制御基板M側の構成に、枠制御基板Wとの通信に係る処理などが追加されることとなる。具体的には、第21実施形態における図233のステップ1550-12の枠制御基板間通信異常監視処理やステップ1550-13の枠制御コマンド送受信処理などが追加される。
このように構成した場合、主制御基板Mは、遊技進行に関する処理にて使用される第1ROM・RAM領域(主制御基板Mの第1ROM・RAM、第1主制御記憶領域と称することがある)と遊技進行に関する処理にて使用されない第2ROM・RAM領域(主制御基板Mの第2ROM・RAM、第2主制御記憶領域と称することがある)とを有している。また、枠制御基板Wは、遊技進行に関する処理にて使用される第1ROM・RAM領域(枠制御基板Wの第1ROM・RAM、第1枠制御記憶領域と称することがある)と遊技進行に関する処理にて使用されない第2ROM・RAM領域(枠制御基板Wの第2ROM・RAM、第2枠制御記憶領域と称することがある)とを有している。
<遊技停止となるエラーに関する処理>
第22実施形態の変更例においては、主制御基板Mの第1ROM・RAMにおける処理と、主制御基板Mの第2ROM・RAMにおける処理と、枠制御基板Wの第1ROM・RAMにおける処理と、枠制御基板Wの第2ROM・RAMにおける処理とのそれぞれで、エラーに関する処理を実行するよう構成されているが、遊技停止となるエラーに関する処理は、主制御基板Mの第1ROM・RAMにおける処理でしか実行されないように構成されている。
より具体的には、主制御基板Mの第1ROM・RAMにおける処理は、図273のステップ1050-2等が該当し、主制御基板Mの第2ROM・RAMにおける処理は、図273のステップ4700等が該当し、枠制御基板Wの第1ROM・RAMにおける処理は、図257のステップ5034、図259のステップ5544、ステップ5546等が該当し、枠制御基板Wの第2ROM・RAMにおける処理は、図257のステップ5052図259のステップ5530等が該当し、遊技停止となるエラーに関する処理は、図273のステップ1050-2等が該当する。
<入賞球数に関するエラー>
本明細書に係る封入式の遊技機に適用可能な入賞球数に関するエラーの構成として、以下の構成1~構成4の1または複数を採用してもよい。
(構成1)
所定の期間において、主制御基板Mが検出した入賞球数から枠制御基板Wが検出した入賞球数を減算した値が100球以上となった場合には、入賞球数に関するエラーが発生していると判定する一方、枠制御基板Wが検出した入賞球数から主制御基板Mが検出した入賞球数を減算した値が100球以上となった場合には、入賞球数に関するエラーが発生していると判定しない。
上記構成1のように構成することによって、遊技機に対する不正行為が行われた場合にエラーが発生していると判定可能に構成しつつ、エラー判定に要するデータ容量を削減することができる。
(構成2)
所定の期間において、枠制御基板Wが検出した入賞球数から主制御基板Mが検出した入賞球数を減算した値が100球以上となった場合には、入賞球数に関するエラーが発生していると判定する一方、主制御基板Mが検出した入賞球数から枠制御基板Wが検出した入賞球数を減算した値が100球以上となった場合には、入賞球数に関するエラーが発生していると判定しない。
上記構成2のように構成することによって、遊技機に対する不正行為が行われた場合にエラーが発生していると判定可能に構成しつつ、エラー判定に要するデータ容量を削減することができる。
(構成3)
所定の期間において、発射された遊技球数からいずれかの入球口に入球した遊技球の総数(総排出確認センサC90sが検出した遊技球数とも称することがある)を減算した値が100球以上となった場合には、入賞球数に関するエラーが発生していると判定する一方、いずれかの入球口に入球した遊技球の総数から発射された遊技球数を減算した値が100球以上となった場合には、入賞球数に関するエラーが発生していると判定しない。
上記構成3のように構成することによって、遊技機に対する不正行為が行われた場合にエラーが発生していると判定可能に構成しつつ、エラー判定に要するデータ容量を削減することができる。
(構成4)
所定の期間において、いずれかの入球口に入球した遊技球の総数から発射された遊技球数を減算した値が100球以上となった場合には、入賞球数に関するエラーが発生していると判定する一方、発射された遊技球数からいずれかの入球口に入球した遊技球の総数(総排出確認センサC90sが検出した遊技球数とも称することがある)を減算した値が100球以上となった場合には、入賞球数に関するエラーが発生していると判定しない。
上記構成4のように構成することによって、遊技機に対する不正行為が行われた場合にエラーが発生していると判定可能に構成しつつ、エラー判定に要するデータ容量を削減することができる。
また、上記構成1または構成2における「入賞球数」は以下のいずれかの構成を適用してもよい。
(1)第1主遊技始動口A10等の、入賞することにより賞球が発生する複数の入球口への入球数の合計
(2)入賞することにより賞球が発生する所定の入球口への入球数
また、上記構成3または構成4における「いずれかの入球口に入球した遊技球の総数」は、(1)すべての入球口に入球した遊技球が通過することとなる位置に総排出確認センサC90sを設け、総排出確認センサC90sが検出した遊技球数としてもよいし、(2)入賞することにより賞球が発生する入球口に入球した遊技球が通過することとなる位置に入賞確認センサを設け、入賞しても賞球が発生しない入球口に入球した遊技球が通過することとなる位置に非入賞確認センサを設け、入賞確認センサが検出した遊技球数と非入賞確認センサが検出した遊技球数との和としてもよい。
なお、上述した入賞球数に関するエラーは、電源をオフからオンとすることによって解除されるよう構成してもよいし、RAMクリアボタンの操作に基づくRAMの初期化を実行することによって解除されるよう構成してもよい。
<持ち球数の上限に関する構成1>
本明細書に係る封入式の遊技機に適用可能な持ち球数の上限に関する構成について、以下に詳述する。なお、以下に詳述する構成は、遊技球数表示器W10のみに適用してもよいし、枠制御表示器W20のみに適用してもよいし、遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20との双方に適用してもよいし、ある構成を遊技球数表示器W10に適用し、他の構成を枠制御表示器W20に適用してもよい。
また、以下に詳述する表示可能な持ち球数の上限は、第21実施形態にて詳述した構成と同様に990000個とし、持ち球数は遊技球数表示器W10及び/または枠制御表示器W20に表示された情報であり、持ち球数情報は所定のRAMに記憶された持ち球数に対応する情報(当該情報を単に持ち球数と称することがある)となっている。また、以下に詳述する構成1~構成6と、第20実施形態と第21実施形態にて詳述した構成とを組み合わせてもよいことを補足しておく。
また、以下に詳述する構成1~構成6においては、持ち球数情報を記憶するRAM領域に999999まで記憶可能に構成された遊技機に適用してもよいし、持ち球数情報を記憶するRAM領域に990000まで記憶可能に構成された遊技機に適用してもよい。
(構成1)
(1)持ち球数が989995個である状況にて、賞球数が10個である所定の入賞口に遊技球が入球する。
(2)持ち球数情報である989995に10を加算し、当該加算結果が990000を超えているかを判断する。
(3)当該加算結果が990000を超えているため、持ち球数情報に上限値である990000をセットする。
(構成2)
(1)持ち球数が989995個である状況にて、賞球数が10個である所定の入賞口に遊技球が入球する。
(2)持ち球数情報である989995に10を加算し、当該加算結果が990,000を超えているかを判断する。
(3)当該加算結果が990000を超えているため、持ち球数情報に加算前の989,995をセットする。
(構成3)
(1)持ち球数が989995個である状況にて、賞球数が10個である所定の入賞口に遊技球が入球する。
(2)現在の持ち球数と上限値との差分を示す所定のデクリメントカウンタのカウンタ値を、賞球数が超えているかを判断する。
(3)カウンタ値が5であるのに対し、賞球数が10であるため、カウンタ値を5減算し(カウンタ値の分だけ減算し)、持ち球数は上限値である990000となる。
(構成4)
(1)持ち球数が989995個である状況にて、賞球数が10個である所定の入賞口に遊技球が入球する。
(2)現在の持ち球数と上限値との差分を示す所定のデクリメントカウンタのカウンタ値を、賞球数が超えているかを判断する。
(3)カウンタ値が5であるのに対し、賞球数が10であるため、カウンタ値を減算せず(賞球数の分を減算できないため)、持ち球数は989995のままとなる。
(構成5)
(1)持ち球数が989995個である状況にて、賞球数が10個である所定の入賞口に遊技球が入球する。
(2)現在の持ち球数と上限値との差分を、賞球数が超えているかを判断する。
(3)現在の持ち球数と上限値との差分が5であるのに対し、賞球数が10であるため、カウンタ値を5減算し(カウンタ値の分だけ減算し)、持ち球数情報に上限値である990000をセットする。
(構成6)
(1)持ち球数が989995個である状況にて、賞球数が10個である所定の入賞口に遊技球が入球する。
(2)現在の持ち球数と上限値との差分を、賞球数が超えているかを判断する。
(3)現在の持ち球数と上限値との差分が5であるのに対し、賞球数が10であるため、持ち球数情報に加算前の989995をセットする。
なお、上記構成1~構成6については、持ち球数が989995個である状況にて賞球が発生した場合の構成を例示したが、これには限定されず、持ち球数が989995個である状況にて、貸出ユニットKUの貸出ボタンが操作されて100個の遊技球の貸出が実行される場合においても、上記構成1~構成6の構成を適用可能である。
また、持ち球数が所定値(表示可能な持ち球数の上限値よりも小さい値であり、例えば、40000個)に到達した場合には、エラーが発生したと判定(エラーが発生していると判定している状態をエラー状態と称することがある)し、エラーの報知を実行する、または遊技者に対して持ち球数の計数を促す報知を実行するよう構成してもよく、具体例としては、持ち球数が40000個に到達した場合には、主制御基板M側のランプ等でエラーの報知を実行してもよいし、主制御基板M側のランプ等で計数を促す旨の報知を実行してもよいし、副制御基板S側の演出表示装置SGで「計数を実行してください」と表示してもよいし、副制御基板S側のスピーカからの音声により「計数を実行してください」と報知してもよい。このように構成することで、持ち球数が当該上限値を超過した場合に、入賞口に遊技球が入球しても賞球が発生しないよう構成した場合においても、当該上限値よりも小さい値である40000個で遊技者は計数を実行すべきであることを認識することができ、遊技者に対して賞球が発生しない不利益が発生しないようにすることができる。なお、持ち球数が所定値を超過したことに係るエラーを、持ち球数超過エラー、所定のエラーと称することがある。なお、持ち球数カウンタは、インクリメントカウンタとしてもよいし、デクリメントカウンタとしてもよい。
<持ち球数超過エラーに関する構成1>
本明細書に係る封入式の遊技機に適用可能な持ち球数超過エラーに関する構成について、以下に詳述する。なお、以下に詳述する構成は、遊技球数表示器W10のみに適用してもよいし、枠制御表示器W20のみに適用してもよいし、遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20との双方に適用してもよいし、ある構成を遊技球数表示器W10に適用し、他の構成を枠制御表示器W20に適用してもよい。
本明細書に係る封入式の遊技機に適用可能な持ち球数超過エラーに関する構成として、持ち球数超過エラーである場合(持ち球数超過エラーが発生している場合)には、遊技球の発射が可能であり、遊技球の発射に基づいて持ち球数が減算され、賞球の発生に基づいて持ち球数が加算されるように構成してもよい。
また、持ち球数超過エラーが発生している場合には、持ち球数が、所定値である40000個よりも小さい値である特定値(例えば、37000個)未満となった場合に、持ち球数超過エラーが解除されるように構成してもよい。このように構成することにより、持ち球数が所定値(本例では、40000個)を超過したり下回ったりを繰り返すことで、頻繁にエラーが発生したり解除されたり(報知が実行されたり終了したり)する煩わしさを解消することができる。
なお、このように構成した場合には、持ち球数超過エラーが発生していない状況で、持ち球数が、特定値である37000個を上回ったり(例えば、持ち球数が36995個である状況で10個の賞球が発生した場合)下回ったり(例えば、持ち球数が37000個である状況で遊技球が発射された場合)しても、持ち球数超過エラーに関する処理は実行されず、持ち球数超過エラーが発生している状況で、持ち球数が、特定値である37000個を下回った場合(例えば、持ち球数が37000個である状況で遊技球が発射された場合)には持ち球数超過エラーに関する処理は実行される(持ち球数超過エラーが解除される)。
また、持ち球数超過エラーに係るエラーの報知を実行する場合において、主制御基板M側(例えば、ランプ等で報知する)と副制御基板S側(例えば、スピーカからの音声により報知する)とでエラー報知を実行するよう構成してもよく、このように構成した場合においては、以下のように構成してもよい。
(1)主制御基板M側のエラー報知は、持ち球数超過エラーの発生から解除まで実行され、副制御基板S側のエラー報知は、持ち球数超過エラーの発生から所定時間が経過するまで実行される。
(2)主制御基板M側のエラー報知は、持ち球数超過エラーの発生から解除まで実行され、副制御基板S側のエラー報知は、持ち球数超過エラーの発生から所定時間が経過するまたはエラーが解除されるまで実行される。
(3)主制御基板M側のエラー報知は、持ち球数超過エラーの発生から所定時間が経過するまで実行され、副制御基板S側のエラー報知は、持ち球数超過エラーの発生から解除まで実行される。
(4)主制御基板M側のエラー報知は、持ち球数超過エラーの発生から所定時間が経過するまたはエラーが解除されるまで実行され、副制御基板S側のエラー報知は、持ち球数超過エラーの発生から解除まで実行される。
また、持ち球数超過エラー発生時における副制御基板S側のエラー報知は、報知手段A(例えば、スピーカ)と報知手段B(例えば、演出表示装置SG)とで実行するよう構成してもよく、このように構成した場合においては、以下のように構成してもよい。
(1)報知手段Aによるエラー報知は、持ち球数超過エラーの発生から解除まで実行され、報知手段Bによるエラー報知は、持ち球数超過エラーの発生から所定時間が経過するまで実行される。
(2)報知手段Aによるエラー報知は、持ち球数超過エラーの発生から解除まで実行され、報知手段Bによるエラー報知は、持ち球数超過エラーの発生から所定時間が経過するまたはエラーが解除されるまで実行される。
(3)報知手段Aによるエラー報知も報知手段Bによるエラー報知も、持ち球数超過エラーの発生から解除まで実行される。
(4)報知手段Aによるエラー報知も報知手段Bによるエラー報知も、持ち球数超過エラーの発生から所定時間が経過するまで実行される。
(5)報知手段Aによるエラー報知も報知手段Bによるエラー報知も、持ち球数超過エラーの発生から所定時間が経過するまたはエラーが解除されるまで実行される。
なお、本明細書に係る封入式の遊技機においては、持ち球数が特定値である37000個を下回って、持ち球数超過エラーが解除される一例として以下の状況を有している。
(1)持ち球数が37000個である状況で遊技球が発射されて持ち球数が36999個となった場合。
(2)持ち球数が37000個である状況で、計数ボタンW40が短押しされて1個計数され(計数が実行され)、持ち球数が36999個となった場合(図258のステップ5414参照)。
(3)持ち球数が37000個である状況で、計数ボタンW40が長押しされて250個計数され、持ち球数が36750個となった場合(図258のステップ5422参照)。
(4)持ち球数が37000個である状況で、計数ボタンW40が押下された場合(計数ボタンW40がオフとならなくても持ち球数超過エラーが解除される)
また、1回操作されることにより持ち球数のすべてが計数される全計数ボタンを設けてもよく、このように構成した場合には、全計数ボタンの操作を受け付けたことで持ち球数超過エラーが解除され得るよう構成してもよい。
上述したように、持ち球数が特定値(例えば、37000個)未満となった場合に、持ち球数超過エラーが解除されるように構成することで、持ち球数が所定値(例えば、40000個)を超過したり下回ったりを繰り返すことで、頻繁にエラーが発生したり解除されたり(報知が実行されたり終了したり)する煩わしさを解消することができる。
また、持ち球数超過エラーの発生条件(持ち球数超過エラーであると判定する条件)としては、持ち球数が所定値である40000個に到達した場合のみには限定されず、以下の条件としてもよい。
(1)持ち球数が所定値以上である状況にて、新たにいずれかの入賞口への入球が発生した場合。
(2)持ち球数が所定値以上である状況にて、新たに所定の入賞口への入球が発生した場合(例えば、第1主遊技始動口A10への入球では持ち球数超過エラーが発生するが、一般入賞口への入球では持ち球数超過エラーが発生しない)。
(3)持ち球数が所定値以上である状況にて、新たに主遊技図柄の変動が開始された場合。
(4)持ち球数が所定値以上である状況にて、貸出ユニットKUの貸出ボタンが操作され、遊技機が貸出ユニットKUから遊技球の貸出に関する情報(貸出通知と称することがある)を受信した場合。
持ち球数が0個である状況にて、貸出ユニットKUの貸出ボタンが操作され、遊技機が貸出ユニットKUから遊技球の貸出に関する情報(貸出通知と称することがある)を受信し、持ち球数が前記所定値である40000個に到達した場合(または、40000個を超過している場合)においては、以下のように構成してもよい。
(1)遊技球が発射可能になってすぐに発射された遊技球が、いずれかの入賞口の入球センサに検知されるよりも前のタイミングで、持ち球数超過エラーに関する報知(主制御基板M側及び/または副制御基板S側)が実行される。
(2)遊技球が発射可能になってすぐに発射された遊技球が、所定の入賞口の入球センサに検知されるよりも前のタイミングで、持ち球数超過エラーに関する報知(主制御基板M側及び/または副制御基板S側)が実行される。
(3)遊技球が発射可能になってすぐに発射された遊技球が、いずれかの入賞口の入球センサに検知され、賞球に関する処理が実行されるよりも前のタイミングで、持ち球数超過エラーに関する報知(主制御基板M側及び/または副制御基板S側)が実行される。
(4)遊技球が発射可能になってすぐに発射された遊技球が、所定の入賞口の入球センサに検知され、賞球に関する処理が実行されるよりも前のタイミングで、持ち球数超過エラーに関する報知(主制御基板M側及び/または副制御基板S側)が実行される。
また、持ち球数が前記所定値である40000個に到達しており、持ち球数超過エラーに関する報知が実行されている状況にて、電源断が発生し、その後電源復帰した場合においても、上記(1)~(4)の1または複数の構成を適用可能である。
このように構成することによって、持ち球数超過エラーを迅速に報知することができ、遊技者の不要な遊技球の発射を抑制することができる。
<持ち球数超過エラーに関する構成2>
本明細書に係る封入式の遊技機に適用可能な持ち球数超過エラーに関する構成について、以下に詳述する。なお、以下に詳述する構成1~構成8は、遊技球数表示器W10のみに適用してもよいし、枠制御表示器W20のみに適用してもよいし、遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20との双方に適用してもよいし、ある構成を遊技球数表示器W10に適用し、他の構成を枠制御表示器W20に適用してもよい。
なお、本明細書に係る封入式の遊技機においては、入賞口への遊技球の検知に関する処理と賞球(賞球の払い出し)に関する処理とは主制御基板M側にて実行し、持ち球数情報から発射された遊技球の数を減算する処理と持ち球数情報から計数された遊技球の数を減算する処理とは枠制御基板W側にて実行するよう構成されている。
(構成1)
持ち球数が39990個である状況にて、所定の入賞口の入球センサに遊技球が検知され、10個の賞球が発生し、当該賞球の発生と見た目上略同時に1個の遊技球が発射された場合においては、持ち球数が39999個となり、持ち球数超過エラーが発生しない(持ち球数超過エラーに関する報知を実行しない)。
具体例としては、10個の賞球と1個の遊技球の発射が略同時に発生した(見た目上)場合において、(1)主制御基板M側から枠制御基板W側へ賞球に関する情報を送信、(2)枠制御基板Wは、主制御基板M側から受信した賞球に関する情報に基づき、持ち球数の加算に関する処理を実行する、(3)枠制御基板Wは、遊技球の発射に基づいた持ち球数の減算処理を実行する、(4)主制御基板M側から副制御基板S側へ持ち球数に関する情報を送信する、のような順序で処理が実行されるよう構成してもよいし、(4)主制御基板M側から副制御基板S側へ持ち球数に関する情報を送信する、(1)主制御基板M側から枠制御基板W側へ賞球に関する情報を送信、(2)枠制御基板Wは、主制御基板M側から受信した賞球に関する情報に基づき、持ち球数の加算に関する処理を実行する、(3)枠制御基板Wは、遊技球の発射に基づいた持ち球数の減算処理を実行する、のような順序で処理が実行されるよう構成してもよい。なお、上記(4)は、枠制御基板Wから主制御基板Mに持ち球数に関する情報を送信した後に、主制御基板Mから副制御基板Sに持ち球数に関する情報を送信するよう構成してもよいし、枠制御基板Wから副制御基板Sに持ち球数に関する情報を送信するよう構成してもよい。
構成1のように構成することにより、持ち球数に基づいてエラーに関する報知を実行することができる。
(構成2)
持ち球数が39990個である状況にて、所定の入賞口の入球センサに遊技球が検知され、10個の賞球が発生し、当該賞球の発生と見た目上略同時に1個の遊技球が発射された場合においては、持ち球数が39999個となり、持ち球数超過エラーが発生する(持ち球数超過エラーに関する報知を実行する)。
具体例としては、10個の賞球と1個の遊技球の発射が略同時に発生した(見た目上)場合において、(1)主制御基板M側から枠制御基板W側へ賞球に関する情報を送信、(2)枠制御基板Wは、主制御基板M側から受信した賞球に関する情報に基づき、持ち球数の加算に関する処理を実行する、(4)主制御基板M側から副制御基板S側へ持ち球数に関する情報を送信する、(3)枠制御基板Wは、遊技球の発射に基づいた持ち球数の減算処理を実行する、のような順序で処理が実行されるよう構成してもよい。
また、(1)主制御基板M側から枠制御基板W側へ賞球に関する情報を送信、(2)枠制御基板Wは、主制御基板M側から受信した賞球に関する情報に基づき、持ち球数の加算に関する処理を実行する、(3)枠制御基板Wは、遊技球の発射に基づいた持ち球数の減算処理を実行する、(4)主制御基板M側から副制御基板S側へ持ち球数に関する情報を送信する、のような順序で処理が実行されるよう構成し、持ち球数が40000個に到達した場合には、その旨の情報を記憶(例えば、所定のフラグをオン)しておき、上記(4)の処理にて当該記憶しておいたその旨の情報を参照するよう構成してもよい。
構成2のように構成することにより、持ち球数が前記所定値である40000個となっていない場合にも、実行された処理に基づいて適切にエラーに関する報知を実行することができる。
(構成3)
持ち球数が39990個である状況にて、所定の入賞口の入球センサに遊技球が検知され、10個の賞球が発生し、1個の遊技球が発射された場合において、枠制御基板W側における持ち球数情報に賞球数を加算する処理の実行タイミングと、枠制御基板Wにおける持ち球数情報から発射された遊技球の数を減算する処理の実行タイミングとが略同時に実行された場合においては、持ち球数が39999個となり、持ち球数超過エラーが発生しない(持ち球数超過エラーに関する報知を実行しない)。
具体例としては、入賞口への遊技球の入球の検知と1個の遊技球の発射が略同時に発生した(見た目上)場合において、(1)主制御基板M側から枠制御基板W側へ賞球に関する情報を送信、(2)枠制御基板Wは、主制御基板M側から受信した賞球に関する情報に基づき、持ち球数の加算に関する処理を実行する、(3)枠制御基板Wは、遊技球の発射に基づいた持ち球数の減算処理を実行する、(4)主制御基板M側から副制御基板S側へ持ち球数に関する情報を送信する、のような順序で処理が実行されるよう構成してもよいし、(4)主制御基板M側から副制御基板S側へ持ち球数に関する情報を送信する、(1)主制御基板M側から枠制御基板W側へ賞球に関する情報を送信、(2)枠制御基板Wは、主制御基板M側から受信した賞球に関する情報に基づき、持ち球数の加算に関する処理を実行する、(3)枠制御基板Wは、遊技球の発射に基づいた持ち球数の減算処理を実行する、のような順序で処理が実行されるよう構成してもよい。なお、上記(4)は、枠制御基板Wから主制御基板Mに持ち球数に関する情報を送信した後に、主制御基板Mから副制御基板Sに持ち球数に関する情報を送信するよう構成してもよいし、枠制御基板Wから副制御基板Sに持ち球数に関する情報を送信するよう構成してもよい。
構成3のように構成することにより、持ち球数に基づいてエラーに関する報知を実行することができる。
(構成4)
持ち球数が39990個である状況にて、所定の入賞口の入球センサに遊技球が検知され、10個の賞球が発生し、1個の遊技球が発射された場合において、枠制御基板W側における持ち球数情報に賞球数を加算する処理の実行タイミングと、枠制御基板Wにおける持ち球数情報から発射された遊技球の数を減算する処理の実行タイミングとが略同時に実行された場合においては、持ち球数が39999個となり、持ち球数超過エラーが発生する(持ち球数超過エラーに関する報知を実行する)。
具体例としては、10個の賞球と1個の遊技球の発射が略同時に発生した(見た目上)場合において、(1)主制御基板M側から枠制御基板W側へ賞球に関する情報を送信、(2)枠制御基板Wは、主制御基板M側から受信した賞球に関する情報に基づき、持ち球数の加算に関する処理を実行する、(4)主制御基板M側から副制御基板S側へ持ち球数に関する情報を送信する、(3)枠制御基板Wは、遊技球の発射に基づいた持ち球数の減算処理を実行する、のような順序で処理が実行されるよう構成してもよい。
また、(1)主制御基板M側から枠制御基板W側へ賞球に関する情報を送信、(2)枠制御基板Wは、主制御基板M側から受信した賞球に関する情報に基づき、持ち球数の加算に関する処理を実行する、(3)枠制御基板Wは、遊技球の発射に基づいた持ち球数の減算処理を実行する、(4)主制御基板M側から副制御基板S側へ持ち球数に関する情報を送信する、のような順序で処理が実行されるよう構成し、持ち球数が40000個に到達した場合には、その旨の情報を記憶(例えば、所定のフラグをオン)しておき、上記(4)の処理にて当該記憶しておいたその旨の情報を参照するよう構成してもよい。
構成4のように構成することにより、持ち球数が前記所定値である40000個となっていない場合にも、実行された処理に基づいて適切にエラーに関する報知を実行することができる。
(構成5)
持ち球数が39990個である状況にて、所定の入賞口の入球センサに遊技球が検知され、10個の賞球が発生し、当該賞球の発生と見た目上略同時に1個の遊技球が計数された場合においては、持ち球数が39999個となり、持ち球数超過エラーが発生しない(持ち球数超過エラーに関する報知を実行しない)。
具体例としては、10個の賞球と1個の遊技球の計数が略同時に発生した(見た目上)場合において、(1)主制御基板M側から枠制御基板W側へ賞球に関する情報を送信、(2)枠制御基板Wは、主制御基板M側から受信した賞球に関する情報に基づき、持ち球数の加算に関する処理を実行する、(3)枠制御基板Wは、遊技球の計数に基づいた持ち球数の減算処理を実行する、(4)主制御基板M側から副制御基板S側へ持ち球数に関する情報を送信する、のような順序で処理が実行されるよう構成してもよいし、(4)主制御基板M側から副制御基板S側へ持ち球数に関する情報を送信する、(1)主制御基板M側から枠制御基板W側へ賞球に関する情報を送信、(2)枠制御基板Wは、主制御基板M側から受信した賞球に関する情報に基づき、持ち球数の加算に関する処理を実行する、(3)枠制御基板Wは、遊技球の計数に基づいた持ち球数の減算処理を実行する、のような順序で処理が実行されるよう構成してもよい。なお、上記(4)は、枠制御基板Wから主制御基板Mに持ち球数に関する情報を送信した後に、主制御基板Mから副制御基板Sに持ち球数に関する情報を送信するよう構成してもよいし、枠制御基板Wから副制御基板Sに持ち球数に関する情報を送信するよう構成してもよい。
構成5のように構成することにより、持ち球数に基づいてエラーに関する報知を実行することができる。
(構成6)
持ち球数が39990個である状況にて、所定の入賞口の入球センサに遊技球が検知され、10個の賞球が発生し、当該賞球の発生と見た目上略同時に1個の遊技球が計数された場合においては、持ち球数が39999個となり、持ち球数超過エラーが発生する(持ち球数超過エラーに関する報知を実行する)。
具体例としては、10個の賞球と1個の遊技球の計数が略同時に発生した(見た目上)場合において、(1)主制御基板M側から枠制御基板W側へ賞球に関する情報を送信、(2)枠制御基板Wは、主制御基板M側から受信した賞球に関する情報に基づき、持ち球数の加算に関する処理を実行する、(4)主制御基板M側から副制御基板S側へ持ち球数に関する情報を送信する、(3)枠制御基板Wは、遊技球の計数に基づいた持ち球数の減算処理を実行する、のような順序で処理が実行されるよう構成してもよい。
また、(1)主制御基板M側から枠制御基板W側へ賞球に関する情報を送信、(2)枠制御基板Wは、主制御基板M側から受信した賞球に関する情報に基づき、持ち球数の加算に関する処理を実行する、(3)枠制御基板Wは、遊技球の計数に基づいた持ち球数の減算処理を実行する、(4)主制御基板M側から副制御基板S側へ持ち球数に関する情報を送信する、のような順序で処理が実行されるよう構成し、持ち球数が40000個に到達した場合には、その旨の情報を記憶(例えば、所定のフラグをオン)しておき、上記(4)の処理にて当該記憶しておいたその旨の情報を参照するよう構成してもよい。
構成6のように構成することにより、持ち球数が前記所定値である40000個となっていない場合にも、実行された処理に基づいて適切にエラーに関する報知を実行することができる。
(構成7)
持ち球数が39990個である状況にて、所定の入賞口の入球センサに遊技球が検知され、10個の賞球が発生し、1個の遊技球が計数された場合において、枠制御基板W側における持ち球数情報に賞球数を加算する処理の実行タイミングと、枠制御基板Wにおける持ち球数情報から計数された遊技球の数を減算する処理の実行タイミングとが略同時に実行された場合においては、持ち球数が39999個となり、持ち球数超過エラーが発生しない(持ち球数超過エラーに関する報知を実行しない)。
具体例としては、10個の賞球と1個の遊技球の計数が略同時に発生した(見た目上)場合において、(1)主制御基板M側から枠制御基板W側へ賞球に関する情報を送信、(2)枠制御基板Wは、主制御基板M側から受信した賞球に関する情報に基づき、持ち球数の加算に関する処理を実行する、(3)枠制御基板Wは、遊技球の計数に基づいた持ち球数の減算処理を実行する、(4)主制御基板M側から副制御基板S側へ持ち球数に関する情報を送信する、のような順序で処理が実行されるよう構成してもよいし、(4)主制御基板M側から副制御基板S側へ持ち球数に関する情報を送信する、(1)主制御基板M側から枠制御基板W側へ賞球に関する情報を送信、(2)枠制御基板Wは、主制御基板M側から受信した賞球に関する情報に基づき、持ち球数の加算に関する処理を実行する、(3)枠制御基板Wは、遊技球の計数に基づいた持ち球数の減算処理を実行する、のような順序で処理が実行されるよう構成してもよい。なお、上記(4)は、枠制御基板Wから主制御基板Mに持ち球数に関する情報を送信した後に、主制御基板Mから副制御基板Sに持ち球数に関する情報を送信するよう構成してもよいし、枠制御基板Wから副制御基板Sに持ち球数に関する情報を送信するよう構成してもよい。
構成7のように構成することにより、持ち球数に基づいてエラーに関する報知を実行することができる。
(構成8)
持ち球数が39990個である状況にて、所定の入賞口の入球センサに遊技球が検知され、10個の賞球が発生し、1個の遊技球が計数された場合において、枠制御基板W側における持ち球数情報に賞球数を加算する処理の実行タイミングと、枠制御基板Wにおける持ち球数情報から計数された遊技球の数を減算する処理の実行タイミングとが略同時に実行された場合においては、持ち球数が39999個となり、持ち球数超過エラーが発生する(持ち球数超過エラーに関する報知を実行する)。
具体例としては、10個の賞球と1個の遊技球の計数が略同時に発生した(見た目上)場合において、(1)主制御基板M側から枠制御基板W側へ賞球に関する情報を送信、(2)枠制御基板Wは、主制御基板M側から受信した賞球に関する情報に基づき、持ち球数の加算に関する処理を実行する、(4)主制御基板M側から副制御基板S側へ持ち球数に関する情報を送信する、(3)枠制御基板Wは、遊技球の計数に基づいた持ち球数の減算処理を実行する、のような順序で処理が実行されるよう構成してもよい。
また、(1)主制御基板M側から枠制御基板W側へ賞球に関する情報を送信、(2)枠制御基板Wは、主制御基板M側から受信した賞球に関する情報に基づき、持ち球数の加算に関する処理を実行する、(3)枠制御基板Wは、遊技球の計数に基づいた持ち球数の減算処理を実行する、(4)主制御基板M側から副制御基板S側へ持ち球数に関する情報を送信する、のような順序で処理が実行されるよう構成し、持ち球数が40000個に到達した場合には、その旨の情報を記憶(例えば、所定のフラグをオン)しておき、上記(4)の処理にて当該記憶しておいたその旨の情報を参照するよう構成してもよい。
構成8のように構成することにより、持ち球数が前記所定値である40000個となっていない場合にも、実行された処理に基づいて適切にエラーに関する報知を実行することができる。
<<持ち球数超過エラーに関する構成3>>
本明細書に係る封入式の遊技機に適用可能な持ち球数超過エラーに関する構成について、以下に詳述する。なお、以下に詳述する構成1~12は、遊技球数表示器W10のみに適用してもよいし、枠制御表示器W20のみに適用してもよいし、遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20との双方に適用してもよいし、ある構成を遊技球数表示器W10に適用し、他の構成を枠制御表示器W20に適用してもよい。
なお、図280~283における「賞球が発生」とは、持ち球数に賞球に基づく遊技球数が加算されることを示しており、すなわち、「賞球が発生」と図示しているタイミングは、持ち球数に賞球に基づく遊技球数を加算するタイミングとなっている。
また、図280~283における「賞球が発生」を「貸出が実行される」としても、本明細書に係る封入式の遊技機に適用可能である。
また、以下に詳述する構成の1または複数を組み合わせて採用しても問題ないことを補足しておく。
<<計数ボタンの長押しに関する図1(持ち球数超過エラーが発生していない)>>
まず、図280は、持ち球数超過エラーが発生していない状況で、計数ボタンW40が長押し(500ms以上オンとなる操作であり、本例では700ms)された場合の作用の一例を図示したものである。
(構成1)
持ち球数超過エラーが発生しておらず、持ち球数が39995個である状況にて、図中(1)のタイミングにて、計数ボタンW40がオフからオンとなる。その後、図中(2)のタイミングにて、10個の賞球が発生(例えば、大入賞口に遊技球が入球した場合であり、図280~283においては同様)し、持ち球数が40005個となる。その後、図中(3)のタイミングにて、計数ボタンW40がオフからオンとなってから500ms(図258のステップ5416参照)が経過したことに基づいた250個の計数が実行され、持ち球数が39755個となる。その後、図中(5)のタイミング(計数ボタンW40がオフからオンとなってから700msが経過したタイミング)で、計数ボタンW40がオンからオフとなる。なお、250個の計数が実行される計数ボタンW40のオン時間である500msを第1時間と称することがあり、当該250個を第1の値と称することがある。
上記構成1のように構成した場合には、以下のように構成してもよい。
(1)図中(2)の賞球により持ち球数が前記所定値である40000個に到達したことに基づいて、持ち球数超過エラーが発生する(持ち球数超過エラーに関する報知が実行される)。
(2)図中(2)の賞球により持ち球数が前記所定値である40000個に到達したが、計数ボタンW40がオンのままとなっているため、持ち球数超過エラーが発生しない(持ち球数超過エラーに関する報知が実行されない)。
(構成2)
持ち球数超過エラーが発生しておらず、持ち球数が39995個である状況にて、図中(1)のタイミングにて、計数ボタンW40がオフからオンとなる。その後、図中(3)のタイミングにて、計数ボタンW40がオフからオンとなってから500ms(図258のステップ5416参照)が経過したことに基づいた250個の計数が実行され、持ち球数が39745個となる。その後、図中(4)のタイミングにて、10個の賞球が発生し、持ち球数が39755個となる。その後、図中(5)のタイミング(計数ボタンW40がオフからオンとなってから700msが経過したタイミング)で、計数ボタンW40がオンからオフとなる。
上記構成2のように構成した場合には、以下のように構成してもよい。
(1)図中(4)の賞球が発生しても持ち球数が前記所定値である40000個に到達しないため、持ち球数超過エラーが発生しない(持ち球数超過エラーに関する報知が実行されない)。
(2)図中(4)の賞球が発生しても持ち球数が前記所定値である40000個に到達しないが、計数ボタンW40がオンのままとなっており、計数ボタンW40の操作に基づく計数が実行されなかった場合に持ち球数が前記所定値である40000個に到達していた場合には、図中(4)の賞球を契機として持ち球数超過エラーが発生する(持ち球数超過エラーに関する報知が実行される)。
(構成3)
持ち球数超過エラーが発生しておらず、持ち球数が39995個である状況にて、図中(1)のタイミングにて、計数ボタンW40がオフからオンとなる。その後、図中(3)のタイミングにて、10個の賞球の発生と、計数ボタンW40がオフからオンとなってから500ms(図258のステップ5416参照)が経過したことに基づいた250個の計数とが略同時に実行され、持ち球数が39755個となる。その後、図中(5)のタイミング(計数ボタンW40がオフからオンとなってから700msが経過したタイミング)で、計数ボタンW40がオンからオフとなる。
上記構成3のように構成した場合には、以下のように構成してもよい。
(1)図中(3)の賞球及び計数が実行された後の持ち球数は前記所定値である40000個に到達していないが、図中(3)の計数ボタンW40の操作に基づく計数が実行されなかった場合に持ち球数が前記所定値である40000個に到達していた場合には、図中(3)の賞球を契機として持ち球数超過エラーが発生する(持ち球数超過エラーに関する報知が実行される)。
(2)図中(3)の賞球及び計数が実行された後の持ち球数が前記所定値である40000個に到達していないため、持ち球数超過エラーが発生しない(持ち球数超過エラーに関する報知が実行されない)。
<<計数ボタンの短押しに関する図1(持ち球数超過エラーが発生していない)>>
次に、図281は、持ち球数超過エラーが発生していない状況で、計数ボタンW40が短押し(500ms未満オンとなる操作であり、本例では300ms)された場合の作用の一例を図示したものである。
(構成4)
持ち球数超過エラーが発生しておらず、持ち球数が39990個である状況にて、図中(1)のタイミングにて、計数ボタンW40がオフからオンとなる。その後、図中(2)のタイミングにて、10個の賞球が発生し、持ち球数が40000個となる。その後、図中(3)のタイミング(計数ボタンW40がオフからオンとなってから300msが経過したタイミング)で、計数ボタンW40がオンからオフとなる。その後、図中(4)のタイミングにて、計数ボタンW40の短押しに基づいた1個の計数が実行され、持ち球数が39999個となる。
上記構成4のように構成した場合には、以下のように構成してもよい。
(1)図中(2)の賞球により持ち球数が前記所定値である40000個に到達したことに基づいて、持ち球数超過エラーが発生する(持ち球数超過エラーに関する報知が実行される)。
(2)図中(2)の賞球により持ち球数が前記所定値である40000個に到達したが、計数ボタンW40がオンのままとなっており、その後持ち球数が40000個未満となったため、持ち球数超過エラーが発生しない(持ち球数超過エラーに関する報知が実行されない)。
(構成5)
持ち球数超過エラーが発生しておらず、持ち球数が39990個である状況にて、図中(1)のタイミングにて、計数ボタンW40がオフからオンとなる。その後、図中(3)のタイミング(計数ボタンW40がオフからオンとなってから300msが経過したタイミング)で、計数ボタンW40がオンからオフとなる。その後、図中(4)のタイミングにて、計数ボタンW40の短押しに基づいた1個の計数が実行され、持ち球数が39989個となる。その後、図中(5)のタイミングにて、10個の賞球が発生し、持ち球数が39999個となる。
上記構成5のように構成した場合には、以下のように構成してもよい。
(1)図中(5)の賞球が発生しても持ち球数が前記所定値である40000個に到達しないため、持ち球数超過エラーが発生しない(持ち球数超過エラーに関する報知が実行されない)。
(構成6)
持ち球数超過エラーが発生しておらず、持ち球数が39990個である状況にて、図中(1)のタイミングにて、計数ボタンW40がオフからオンとなる。その後、図中(3)のタイミング(計数ボタンW40がオフからオンとなってから300msが経過したタイミング)で、計数ボタンW40がオンからオフとなる。その後、図中(4)のタイミングにて、計数ボタンW40の短押しに基づいた1個の計数の実行と、10個の賞球の発生とが略同時に実行され、持ち球数が39999個となる。
上記構成6のように構成した場合には、以下のように構成してもよい。
(1)図中(4)の賞球及び計数が実行された後の持ち球数は前記所定値である40000個に到達していないが、図中(4)の計数ボタンW40の操作に基づく計数が実行されなかった場合に持ち球数が前記所定値である40000個に到達していた場合には、図中(4)の賞球を契機として持ち球数超過エラーが発生する(持ち球数超過エラーに関する報知が実行される)。
(2)図中(4)の賞球及び計数が実行された後の持ち球数が前記所定値である40000個に到達していないため、持ち球数超過エラーが発生しない(持ち球数超過エラーに関する報知が実行されない)。
<<計数ボタンの長押しに関する図2(持ち球数超過エラーが発生している)>>
次に、図282は、持ち球数超過エラーが発生している状況で、計数ボタンW40が長押し(500ms以上オンとなる操作であり、本例では700ms)された場合の作用の一例を図示したものである。
(構成7)
持ち球数超過エラーが発生しており、持ち球数が37245個である状況にて、図中(1)のタイミングにて、計数ボタンW40がオフからオンとなる。その後、図中(2)のタイミングにて、10個の賞球が発生し、持ち球数が37255個となる。その後、図中(3)のタイミングにて、計数ボタンW40がオフからオンとなってから500ms(図258のステップ5416参照)が経過したことに基づいた250個の計数が実行され、持ち球数が37005個となる。その後、図中(5)のタイミング(計数ボタンW40がオフからオンとなってから700msが経過したタイミング)で、計数ボタンW40がオンからオフとなる。
上記構成7のように構成した場合には、以下のように構成してもよい。
(1)図中(3)の計数が実行されても持ち球数が前記特定値である37000個未満とならないため、持ち球数超過エラーが解除されない(持ち球数超過エラーに関する報知が終了されない)。
(構成8)
持ち球数超過エラーが発生しており、持ち球数が37245個である状況にて、図中(1)のタイミングにて、計数ボタンW40がオフからオンとなる。その後、図中(3)のタイミングにて、計数ボタンW40がオフからオンとなってから500ms(図258のステップ5416参照)が経過したことに基づいた250個の計数が実行され、持ち球数が36995個となる。その後、図中(4)のタイミングにて、10個の賞球が発生し、持ち球数が37005個となる。その後、図中(5)のタイミング(計数ボタンW40がオフからオンとなってから700msが経過したタイミング)で、計数ボタンW40がオンからオフとなる。
上記構成8のように構成した場合には、以下のように構成してもよい。
(1)図中(3)の計数が実行されて持ち球数が前記特定値である37000個未満となったため、持ち球数超過エラーが解除される(持ち球数超過エラーに関する報知が終了される)。
(2)図中(3)の計数が実行されて持ち球数が前記特定値である37000個未満となったが、その後計数ボタンW40がオンのまま、図中(4)の賞球により持ち球数が前記特定値である37000個以上となった場合には、持ち球数超過エラーが解除されない(持ち球数超過エラーに関する報知が終了されない)。
(構成9)
持ち球数超過エラーが発生しており、持ち球数が37245個である状況にて、図中(1)のタイミングにて、計数ボタンW40がオフからオンとなる。その後、図中(3)のタイミングにて、10個の賞球の発生と、計数ボタンW40がオフからオンとなってから500ms(図258のステップ5416参照)が経過したことに基づいた250個の計数とが略同時に実行され、持ち球数が37005個となる。その後、図中(5)のタイミング(計数ボタンW40がオフからオンとなってから700msが経過したタイミング)で、計数ボタンW40がオンからオフとなる。
上記構成9のように構成した場合には、以下のように構成してもよい。
(1)図中(3)の賞球及び計数が実行された後の持ち球数は前記特定値である37005個以上であるため、持ち球数超過エラーが解除されない(持ち球数超過エラーに関する報知が終了されない)。
(2)図中(3)の賞球及び計数が実行された後の持ち球数は前記特定値である37005個以上であるが、図中(3)の賞球がなかった場合に持ち球数が前記特定値未満となっていた場合には、図中(3)の計数の実行を契機として持ち球数超過エラーが解除される(持ち球数超過エラーに関する報知が終了される)。
<<計数ボタンの短押しに関する図2(持ち球数超過エラーが発生している)>>
次に、図283は、持ち球数超過エラーが発生している状況で、計数ボタンW40が短押し(500ms未満オンとなる操作であり、本例では300ms)された場合の作用の一例を図示したものである。
(構成10)
持ち球数超過エラーが発生しており、持ち球数が37000個である状況にて、図中(1)のタイミングにて、計数ボタンW40がオフからオンとなる。その後、図中(2)のタイミングにて、10個の賞球が発生し、持ち球数が37010個となる。その後、図中(3)のタイミング(計数ボタンW40がオフからオンとなってから300msが経過したタイミング)で、計数ボタンW40がオンからオフとなる。その後、図中(4)のタイミングにて、計数ボタンW40の短押しに基づいた1個の計数が実行され、持ち球数が37009個となる。
上記構成10のように構成した場合には、以下のように構成してもよい。
(1)図中(4)の計数が実行されても持ち球数が前記特定値である37000個未満とならないため、持ち球数超過エラーが解除されない(持ち球数超過エラーに関する報知が終了されない)。
(構成11)
持ち球数超過エラーが発生しており、持ち球数が37000個である状況にて、図中(1)のタイミングにて、計数ボタンW40がオフからオンとなる。その後、図中(3)のタイミング(計数ボタンW40がオフからオンとなってから300msが経過したタイミング)で、計数ボタンW40がオンからオフとなる。その後、図中(4)のタイミングにて、計数ボタンW40の短押しに基づいた1個の計数が実行され、持ち球数が36999個となる。その後、図中(5)のタイミングにて、10個の賞球が発生し、持ち球数が37009個となる。
上記構成11のように構成した場合には、以下のように構成してもよい。
(1)図中(4)の計数が実行されて持ち球数が前記特定値である37000個未満となったため、持ち球数超過エラーが解除される(持ち球数超過エラーに関する報知が終了される)。
(2)図中(4)の計数が実行されて持ち球数が前記特定値である37000個未満となったが、その後所定時間以内に、図中(5)の賞球により持ち球数が前記特定値である37000個以上となった場合には、持ち球数超過エラーが解除されない(持ち球数超過エラーに関する報知が終了されない)。
(構成12)
持ち球数超過エラーが発生しており、持ち球数が37000個である状況にて、図中(1)のタイミングにて、計数ボタンW40がオフからオンとなる。その後、図中(3)のタイミング(計数ボタンW40がオフからオンとなってから300msが経過したタイミング)で、計数ボタンW40がオンからオフとなる。その後、図中(4)のタイミングにて、計数ボタンW40の短押しに基づいた1個の計数の実行と、10個の賞球の発生とが略同時に実行され、持ち球数が37009個となる。
上記構成12のように構成した場合には、以下のように構成してもよい。
(1)図中(4)の賞球及び計数が実行された後の持ち球数は前記特定値である37000個以上となっているが、図中(4)の賞球がなかった場合に持ち球数が前記特定値である37000個未満となっていた場合には、図中(4)の計数の実行を契機として持ち球数超過エラーが解除される(持ち球数超過エラーに関する報知が終了される)。
(2)図中(4)の賞球及び計数が実行された後の持ち球数が前記特定値である37000個未満となっていないため、持ち球数超過エラーが解除されない(持ち球数超過エラーに関する報知が終了されない)。
また、上記構成1~12において、計数ボタンW40がオンになっている場合の持ち球数超過エラーに関する報知の処理については、以下のように構成してもよい。
(1)持ち球数超過エラーに関する報知が実行されておらず、計数ボタンW40がオンになっている状況で持ち球数が前記所定値に到達した場合には、その後計数ボタンW40がオフとなったタイミングで、持ち球数が前記所定値以上である場合には持ち球数超過エラーに関する報知を実行し、持ち球数が前記所定値未満である場合には持ち球数超過エラーに関する報知を実行しない。
(2)持ち球数超過エラーに関する報知が実行されておらず、計数ボタンW40がオンになっている状況で持ち球数が前記所定値に到達した場合には、その後計数ボタンW40がオフとなったタイミングで、持ち球数が前記所定値以上である場合には持ち球数超過エラーに関する報知を実行し、持ち球数が前記所定値未満である場合にも持ち球数超過エラーに関する報知を実行する。
(3)持ち球数超過エラーに関する報知が実行されており、計数ボタンW40がオンになっている状況で持ち球数が前記特定値未満となった場合には、その後計数ボタンW40がオフとなったタイミングで、持ち球数が前記特定値未満である場合には持ち球数超過エラーに関する報知を終了し、持ち球数が前記特定値以上である場合には持ち球数超過エラーに関する報知を終了しない。
(4)持ち球数超過エラーに関する報知が実行されており、計数ボタンW40がオンになっている状況で持ち球数が前記特定値未満となった場合には、その後計数ボタンW40がオフとなったタイミングで、持ち球数が前記特定値未満である場合には持ち球数超過エラーに関する報知を終了し、持ち球数が前記特定値以上である場合にも持ち球数超過エラーに関する報知を終了する。
(5)計数ボタンW40がオンになっている状況では、常に持ち球数超過エラーに関する報知を実行しない(その後、計数ボタンW40がオフとなったタイミングで持ち球数超過エラーに関する報知を実行するか否かを判定してもよい)。
なお、上記(1)~(5)は、上記構成1~12と組み合わせてもよいし、上記(1)~(5)の2以上の構成を採用することも可能であることを補足しておく。
<<持ち球数超過エラーに関する構成の組み合わせの一例>>
次に、図280乃至283にて例示した構成を複数組み合わせた構成の一例を以下に詳述する。
(組み合わせ1)
持ち球数が前記所定値である40000個に到達すると持ち球数超過エラーが発生する(持ち球数超過エラーに関する報知が実行される)構成に、構成1の(2)を組み合わせた場合には、以下の構成を創出することができる。
持ち球数超過エラーが発生しておらず、持ち球数が39995個である状況にて、計数ボタンW40がオフからオンとなった場合において、
(1)計数ボタンW40がオフからオンとなってから100ms後にオフとなり、その後、計数ボタンW40がオフからオンとなってから300ms後に10個の賞球が発生した場合、持ち球数が前記所定値である40000個に到達したため(40004個となる)、持ち球数超過エラーが発生する。
(2)計数ボタンW40がオフからオンとなってから300ms後に10個の賞球が発生し、その後、計数ボタンW40がオフからオンとなってから400ms後に計数ボタンW40がオフとなった場合、持ち球数が前記所定値である40000個に到達したため(40004個となる)、持ち球数超過エラーが発生する。
(3)計数ボタンW40がオフからオンとなってから300ms後に10個の賞球が発生し、その後、計数ボタンW40がオフからオンとなってから500ms後に計数ボタンW40の長押しを契機とした250個の計数が実行された場合、持ち球数が前記所定値である40000個に到達したが、計数ボタンW40がオンのままとなっているため、持ち球数超過エラーが発生しない(計数の実行後の持ち球数は39760個となっている)。
このように、計数ボタンW40がオフとなるタイミングによって、持ち球数超過エラーの発生の有無が相違するよう構成されており、計数ボタンW40の操作状況に対応した適切なエラー報知態様を実現することができる。
(組み合わせ2)
持ち球数が前記特定値である37000個未満となると持ち球数超過エラーが解除される(持ち球数超過エラーに関する報知が終了される)構成に、構成11の(1)と構成10の(1)とを組み合わせた場合には、以下の構成を創出することができる。
持ち球数超過エラーが発生しており、持ち球数が37000個である状況にて、計数ボタンW40がオフからオンとなった場合において、
(1)計数ボタンW40がオフからオンとなってから100ms後にオフとなり、その後、計数ボタンW40がオフからオンとなってから300ms後に10個の賞球が発生した場合、持ち球数が前記特定値である37000個未満となったため、持ち球数超過エラーが解除される(賞球の発生後の持ち球数は37009個となっている)。
(2)計数ボタンW40がオフからオンとなってから300ms後に10個の賞球が発生し、その後、計数ボタンW40がオフからオンとなってから400ms後に計数ボタンW40がオフとなった場合、持ち球数が前記特定値である37000個未満となっていないため、持ち球数超過エラーが解除されない(計数の実行後の持ち球数は37009個となっている)。
(3)計数ボタンW40がオフからオンとなってから300ms後に10個の賞球が発生し、その後、計数ボタンW40がオフからオンとなってから500ms後に計数ボタンW40の長押しを契機とした250個の計数が実行された場合、持ち球数が前記特定値である37000個未満となったため、持ち球数超過エラーが解除される(計数の実行後の持ち球数は36760個となっている)。
このように、計数ボタンW40がオフとなるタイミングによって、持ち球数超過エラーの解除の有無が相違するよう構成されており、計数ボタンW40の操作状況に対応した適切なエラー報知態様を実現することができる。
(まとめ)
尚、以上の実施例において示した構成に基づき、以下のような概念を抽出(列記)することができる。但し、以下に列記する概念はあくまで一例であり、これら列記した概念の結合や分離(上位概念化)は勿論のこと、以上の実施例において示した更なる構成に基づく概念を、これら概念に付加してもよい。
本態様(1)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
遊技の進行を制御する主制御手段と、
持ち球数を制御する枠制御手段と、
持ち球数を表示可能な第1表示部と第2表示部と
を備え、
データを記憶可能な第1記憶領域と、第1記憶領域とは異なる第2記憶領域と、を有し、
第1記憶領域に記憶された持ち球数データと、
遊技球が発射された場合に、当該発射された遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応して付与可能な賞球数を持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
第1表示部に持ち球数を表示する場合には、第1記憶領域に記憶されたプログラムによって第1記憶領域に記憶された持ち球数データを参照するように構成され、
第2表示部に持ち球数を表示する場合には、第2記憶領域に記憶されたプログラムによって第1記憶領域に記憶された持ち球数データを参照するように構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(2)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
遊技の進行を制御する主制御手段と、
持ち球数を制御する枠制御手段と、
持ち球数を表示可能な第1表示部と第2表示部と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された、持ち球数を管理する持ち球数データと、
遊技球が発射された場合に、当該発射された遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応して付与可能な賞球数を持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
第1表示部には、少なくとも持ち球数データを含む複数種類の表示内容を所定時間毎に切り替えて表示可能であり、
第2表示部には、少なくとも持ち球数データを含む複数種類の表示内容を前記所定時間毎に切り替えて表示可能であり、
第1表示部に表示可能な表示内容の種類数よりも、第2表示部に表示可能な表示内容の種類数の方が多いよう構成されており、
第1表示部の表示内容の切り替えタイミングと第2表示部の表示内容の切り替えタイミングとは同一のタイミングであり、
第1表示部の表示内容は第1のカウンタの値に基づいて決定するよう構成されており、
第2表示部の表示内容は第2のカウンタの値に基づいて決定するよう構成されており、
第1のカウンタが採り得る値の種類数は第1表示部に表示可能な表示内容の種類数と同一であり、
第2のカウンタが採り得る値の種類数は第2表示部に表示可能な表示内容の種類数と同一である
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(3)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
遊技の進行を制御する主制御手段と、
持ち球数を制御する枠制御手段と、
持ち球数を表示可能な第1表示部と第2表示部と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された、持ち球数を管理する持ち球数データと、
遊技球が発射された場合に、当該発射された遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応して付与可能な賞球数を持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
第1表示部には、少なくとも持ち球数データを含む複数種類の表示内容を所定時間毎に切り替えて表示可能であり、
第2表示部には、少なくとも持ち球数データを含む複数種類の表示内容を前記所定時間毎に切り替えて表示可能であり、
第1表示部に表示可能な表示内容の種類数よりも、第2表示部に表示可能な表示内容の種類数の方が多いよう構成されており、
第1表示部の表示内容の切り替えタイミングと第2表示部の表示内容の切り替えタイミングとは同一のタイミングであり、
第1表示部の表示内容は第1のカウンタの値に基づいて決定するよう構成されており、
第2表示部の表示内容は第1のカウンタの値に基づいて決定するよう構成されており、
第1のカウンタが採り得る値の種類数は第2表示部に表示可能な表示内容の種類数と同一である
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(4)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
遊技の進行を制御する主制御手段と、
持ち球数を制御する枠制御手段と、
持ち球数を表示可能な第1表示部と第2表示部と、
所定の操作手段と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された、持ち球数を管理する持ち球数データと、
遊技球が発射された場合に、当該発射された遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応して付与可能な賞球数を持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
第1表示部には、少なくとも第1情報と第2情報とを含む複数種類の表示内容を所定時間毎に切り替えて表示可能であり、
前記所定の操作手段が操作されていない場合、第2表示部には、少なくとも第3情報を含む複数種類の表示内容を前記所定時間毎に切り替えて表示可能であり、
前記所定の操作手段が操作されている場合、第2表示部には、少なくとも第1情報と第2情報とを含む複数種類の表示内容を前記所定時間毎に切り替えて表示可能である
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(5)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
遊技の進行を制御する主制御手段と、
持ち球数を制御する枠制御手段と、
持ち球数を表示可能な第1表示部と第2表示部と
を備え、
枠制御手段は、ROMと、RAMと、CPUとを備えており、
前記ROMには、前記CPUに対する命令を司るプログラムと、プログラムに従い読みだされるデータとが記憶され、
前記ROMは、
プログラムが記憶されている第一制御領域と、
データが記憶されている第一データ領域と、
プログラムが記憶されている第二制御領域と、
データが記憶されている第二データ領域と
を有し、
前記RAMは、
前記第一制御領域に記憶されているプログラムによる処理結果データを記憶する第一情報格納領域と、
前記第二制御領域に記憶されているプログラムによる処理結果データを記憶する第二情報格納領域と
を有し、
所定の記憶領域に記憶された、持ち球数を管理する持ち球数データと、
遊技球が発射された場合に、当該発射された遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応して付与可能な賞球数を持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
第1表示部には、少なくとも所定情報を含む複数種類の表示内容を所定時間毎に切り替えて表示可能であり、
第2表示部には、少なくとも特定情報を含む複数種類の表示内容を前記所定時間毎に切り替えて表示可能であり、
第1表示部に表示可能な表示内容の種類数よりも、第2表示部に表示可能な表示内容の種類数の方が多いよう構成されており、
第1表示部に前記所定情報を表示する場合には、前記第一情報格納領域を参照するよう構成されており、
第2表示部に前記特定情報を表示する場合には、前記第二情報格納領域を参照するよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(6)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
遊技の進行を制御する主制御手段と、
持ち球数を制御する枠制御手段と、
枠制御手段によって制御される表示部と、
所定の操作手段と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された、持ち球数を管理する持ち球数データと、
遊技球が発射された場合に、当該発射された遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応して付与可能な賞球数を持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
前記所定の記憶領域を参照して、持ち球数データを表示部に表示可能であり、
所定時間毎に遊技機情報を遊技機外部に出力可能となるよう構成されており、
前記所定時間内において、前記所定の操作手段が新たにオンとなってから第1時間が経過する前にオフとなった回数である累積操作回数を記憶し得るよう構成されており、
遊技機情報を遊技機外部に出力してから前記所定時間が経過した場合、前記累積操作回数に対応した値を持ち球数データから減算し得るよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(7)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
遊技の進行を制御する主制御手段と、
持ち球数を制御する枠制御手段と、
枠制御手段によって制御される表示部と、
第1の操作手段と、
第2の操作手段と
を備え、
枠制御手段は、情報を記憶可能な枠制御記憶領域を備えており、
枠制御記憶領域の所定の記憶領域に記憶された、持ち球数を管理する持ち球数データと、
遊技球が発射された場合に、当該発射された遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応して付与可能な賞球数を持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
枠制御記憶領域は、遊技情報が記憶される特定の記憶領域を有しており、
第1の操作手段が操作された状態で新たに電源が供給された場合には、第1クリア処理を実行し得るよう構成されており、
第2の操作手段が操作された状態で新たに電源が供給された場合には、第2クリア処理を実行し得るよう構成されており、
第1クリア処理が実行された場合、前記特定の記憶領域はクリアされ、前記所定の記憶領域はクリアされないよう構成されており、
第2クリア処理が実行された場合、前記所定の記憶領域はクリアされ、前記特定の記憶領域はクリアされないよう構成されており、
第1の操作手段と第2の操作手段とが操作された状態で新たに電源が供給された場合には、第1クリア処理と第2クリア処理とのいずれの処理も実行されるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(8)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
遊技の進行を制御する主制御手段と、
持ち球数を制御する枠制御手段と、
枠制御手段によって制御される表示部と、
第1の操作手段と、
第2の操作手段と
を備え、
枠制御手段は、情報を記憶可能な枠制御記憶領域を備えており、
枠制御記憶領域の所定の記憶領域に記憶された、持ち球数を管理する持ち球数データと、
遊技球が発射された場合に、当該発射された遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応して付与可能な賞球数を持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
枠制御記憶領域は、遊技情報が記憶される特定の記憶領域を有しており、
第1の操作手段が操作された状態で新たに電源が供給された場合には、第1クリア処理を実行し得るよう構成されており、
第2の操作手段が操作された状態で新たに電源が供給された場合には、第2クリア処理を実行し得るよう構成されており、
第1クリア処理が実行された場合、前記特定の記憶領域はクリアされ、前記所定の記憶領域はクリアされないよう構成されており、
第2クリア処理が実行された場合、前記所定の記憶領域はクリアされ、前記特定の記憶領域はクリアされないよう構成されており、
新たに電源が供給された場合において、第2の操作手段の操作を検出するタイミングよりも第1の操作手段の操作を検出するタイミングの方が後のタイミングとなるよう構成されており、
第2クリア処理でクリアされる領域よりも第1クリア処理でクリアされる領域の方が大きくなるように構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(9)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
遊技の進行を制御する主制御手段と、
持ち球数を制御する枠制御手段と、
枠制御手段によって制御される表示部と、
第1の操作手段と、
第2の操作手段と
を備え、
枠制御手段は、情報を記憶可能な枠制御記憶領域を備えており、
枠制御記憶領域の所定の記憶領域に記憶された、持ち球数を管理する持ち球数データと、
遊技球が発射された場合に、当該発射された遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応して付与可能な賞球数を持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
枠制御記憶領域は、遊技情報が記憶される特定の記憶領域を有しており、
第1の操作手段が操作された状態で新たに電源が供給された場合には、第1クリア処理を実行し得るよう構成されており、
第2の操作手段が操作された状態で新たに電源が供給された場合には、第2クリア処理を実行し得るよう構成されており、
第1クリア処理が実行された場合、前記特定の記憶領域はクリアされ、前記所定の記憶領域はクリアされないよう構成されており、
第2クリア処理が実行された場合、前記所定の記憶領域はクリアされ、前記特定の記憶領域はクリアされないよう構成されており、
第1の操作手段と第2の操作手段とが操作された状態で新たに電源が供給された場合には、第2クリア処理を実行した後に第1クリア処理が実行されるよう構成されており、
前記所定の記憶領域は、前記特定の記憶領域よりも上位のアドレスに位置している
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(10)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
遊技の進行を制御する主制御手段と、
持ち球数を制御する枠制御手段と、
演出表示を制御する副制御手段と、
枠制御手段によって制御される表示部と、
所定の操作手段と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された、持ち球数を管理する持ち球数データと、
遊技球が発射された場合に、当該発射された遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応して付与可能な賞球数を持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
前記所定の操作手段が操作された状態で新たに電源が供給された場合には、所定のクリア処理を実行し得るよう構成されており、
前記所定のクリア処理が実行された場合には、前記所定の記憶領域がクリアされるよう構成されており、
前記所定のクリア処理が実行された場合には、枠制御手段は主制御手段に所定のコマンドを送信し、その後、当該所定のコマンドを受信した主制御手段は副制御手段に特定のコマンドを送信するよう構成されており、
副制御手段は、前記特定のコマンドを受信した場合、所定の報知を実行し得るよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(11)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
遊技の進行を制御する主制御手段と、
持ち球数を制御する枠制御手段と、
枠制御手段によって制御される表示部と、
第1の操作手段と、
第2の操作手段と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された、持ち球数を管理する持ち球数データと、
遊技球が発射された場合に、当該発射された遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応して付与可能な賞球数を持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
第2の操作手段が操作された状態で新たに電源が供給された場合には、所定のクリア処理を実行し得るよう構成されており、
前記所定のクリア処理が実行された場合には、前記所定の記憶領域がクリアされるよう構成されており、
第1の操作手段が操作された状態で新たに電源が供給された場合には、所定の状態となり、
前記所定の状態においては、遊技球の発射が可能であり、入賞口への入球があっても当該入賞口に対応して付与可能な賞球数を持ち球数データに加算しないよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(12)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
遊技の進行を制御する主制御手段と、
持ち球数を制御する枠制御手段と、
枠制御手段によって制御される表示部と、
第1の操作手段と、
第2の操作手段と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された、持ち球数を管理する持ち球数データと、
遊技球が発射された場合に、当該発射された遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応して付与可能な賞球数を持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
第2の操作手段が操作された状態で新たに電源が供給された場合には、所定のクリア処理を実行し得るよう構成されており、
前記所定のクリア処理が実行された場合には、前記所定の記憶領域がクリアされるよう構成されており、
第1の操作手段が操作された状態で新たに電源が供給された場合には、所定の状態となり、
前記所定の状態においては、遊技球の発射が可能であり、入賞口への入球があっても当該入賞口に対応して付与可能な賞球数を持ち球数データに加算しないよう構成されており、
第1の操作手段と第2の操作手段とが操作された状態で新たに電源が供給された場合には、前記所定のクリア処理が実行された後に前記所定の状態となるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(A1)に係る遊技機は、
繰り返し実行される特定処理を実行可能であり、
データを記憶可能な第1記憶領域と、第1記憶領域とは異なる第2記憶領域と、を有し、
特定処理においては、第2記憶領域に記憶されたプログラムによる処理として、前回の特定処理から所定のエラーの状況が変化したか否かに関するデータであるエラー状況関連データを作成して記憶するよう構成されており、
第1記憶領域に記憶されたプログラムによる処理では、記憶されているエラー状況関連データに基づいた所定処理を実行し得る一方、第2記憶領域に記憶されたプログラムによる処理では、記憶されているエラー状況関連データに基づいた所定処理を実行しないよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(A2)に係る遊技機は、
繰り返し実行される特定処理を実行可能であり、
データを記憶可能な第1記憶領域と、第1記憶領域とは異なる第2記憶領域と、を有し、
特定処理においては、第1記憶領域に記憶されたプログラムによる処理として、前回の特定処理から所定のエラーの状況が変化したか否かに関するデータである第1エラー変化データを作成して記憶するよう構成されており、
特定処理においては、第2記憶領域に記憶されたプログラムによる処理として、前回の特定処理から特定のエラーの状況が変化したか否かに関するデータである第2エラー変化データを作成して記憶するよう構成されており、
特定処理においては、第2記憶領域に記憶されたプログラムによる処理として、第1エラー変化データと第2エラー変化データとに基づく第3エラー変化データを作成して記憶するよう構成されており、
第1記憶領域に記憶されたプログラムによる処理では、記憶されている第3エラー変化データに基づいた所定処理を実行し得る一方、第2記憶領域に記憶されたプログラムによる処理では、記憶されている第3エラー変化データに基づいた所定処理を実行しないよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(A3)に係る遊技機は、
繰り返し実行される特定処理を実行可能であり、
データを記憶可能な第1記憶領域と、第1記憶領域とは異なる第2記憶領域と、を有し、
特定処理においては、第2記憶領域に記憶されたプログラムによる処理として、第1記憶領域に記憶された第1データに基づいて前回の特定処理から所定のエラーの状況が変化したか否かに関するデータであるエラー変化データを作成し、第2記憶領域に記憶するよう構成されており、
第1記憶領域に記憶されたプログラムによる処理では、第2記憶領域に記憶されているエラー変化データに基づいた所定処理を実行し得るよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(A4)に係る遊技機は、
遊技の進行を制御する主制御手段と、
演出を制御する副制御手段と
を備え、
繰り返し実行される特定処理を実行可能であり、
データを記憶可能な第1記憶領域と、第1記憶領域とは異なる第2記憶領域と、を有し、
特定処理においては、第2記憶領域に記憶されたプログラムによる処理として、前回の特定処理から所定のエラーの状況が変化したか否かに関するデータであるエラー変化データを作成して記憶する第1処理と、遊技の進行に関わらない処理である第2処理と、を実行し得るよう構成されており、
特定処理においては、第1処理を実行し、その後主制御手段から副制御手段へのコマンドの送信に関する処理を実行し、その後第2処理を実行するよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(A5)に係る遊技機は、
データを記憶可能な第1記憶領域と、第1記憶領域とは異なる第2記憶領域と、を有し、
初期化操作手段の操作に基づき記憶手段の遊技情報を初期化可能な初期化手段と
を備え、
電源投入後に、初期化手段による初期化が実行される場合には、第1記憶領域の所定の領域が初期化され、第2記憶領域が初期化されないよう構成されており、
電源投入後に、初期化手段による初期化が実行されない場合には、第1記憶領域の所定の領域が初期化されず、第2記憶領域が初期化されないよう構成されており、
電源投入後に、所定の状態となった場合には、初期化手段による初期化が実行されるか否かに拘らず、第1記憶領域の所定の領域が初期化され、第2記憶領域が初期化されるよう構成されており、
電源投入後は、初期化手段による初期化が実行されるか否かに拘らず、第2記憶領域のエラー判定に係る所定のデータに初期値がセットされ得るよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(A6)に係る遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
遊技の進行を制御する主制御手段と、
持ち球数を制御する枠制御手段と
を備え、
主制御手段は、データを記憶可能な第1主制御記憶領域と、第1主制御記憶領域とは異なる第2主制御記憶領域と、を有し、
枠制御手段は、データを記憶可能な第1枠制御記憶領域と、第1枠制御記憶領域とは異なる第2枠制御記憶領域と、を有し、
第1主制御記憶領域に記憶されたプログラムによる処理と、第2主制御記憶領域に記憶されたプログラムによる処理と、第1枠制御記憶領域に記憶されたプログラムによる処理と、第2枠制御記憶領域に記憶されたプログラムによる処理と、のいずれにおいても、エラーに関する処理が実行され得るよう構成されており、
第1主制御記憶領域に記憶されたプログラムによる処理では遊技の進行が停止となるエラーに関する処理が実行され得る一方、第2主制御記憶領域に記憶されたプログラムによる処理と、第1枠制御記憶領域に記憶されたプログラムによる処理と、第2枠制御記憶領域に記憶されたプログラムによる処理とでは遊技の進行が停止となるエラーに関する処理が実行されないよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(A7)に係る遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
第1制御手段と、
第2制御手段と
を備え、
第1制御手段は、複数の入賞口に入球した遊技球数に関するデータである第1制御入球数データを有しており、
第2制御手段は、複数の入賞口に入球した遊技球数に関するデータである第2制御入球数データを有しており、
第1制御入球数データから第2制御入球数データを減算した結果が所定数以上である状況では所定のエラーが発生していると判定される一方、第2制御入球数データから第1制御入球数データを減算した結果が所定数以上である状況では所定のエラーが発生していると判定されないよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(A8)に係る遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された持ち球数を管理する持ち球数データと、
遊技球が発射された場合に、当該発射された遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応して付与可能な賞球数を持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
持ち球数データは上限値を有しており、
賞球数を持ち球数データに加算すると前記上限値を超過する場合においては、当該超過した分の賞球数は持ち球数データとして記憶されないよう構成されており、
持ち球数データが、前記上限値よりも少ない値である所定値に到達した場合には、所定のエラー報知が実行されるよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(A9)に係る遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された持ち球数を管理する持ち球数データと、
遊技球が発射された場合に、当該発射された遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応して付与可能な賞球数を持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
持ち球数データは上限値を有しており、
持ち球数データが、前記上限値よりも少ない値である所定値に到達した場合には、所定のエラー報知が実行されるよう構成されており、
前記所定のエラー報知が実行されており、持ち球数データが前記所定値よりも少ない値である特定値以上の値となっている状況において、遊技球が発射されて持ち球数データが前記特定値未満となった場合には、前記所定のエラー報知の実行が終了されるよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(A10)に係る遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
所定の操作手段と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された持ち球数を管理する持ち球数データと、
遊技球が発射された場合に、当該発射された遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応して付与可能な賞球数を持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
持ち球数データは上限値を有しており、
持ち球数データが、前記上限値よりも少ない値である所定値に到達した場合には、所定のエラー報知が実行されるよう構成されており、
前記所定の操作手段がオンとなってから第1時間が経過したことを契機として、持ち球数データから第1の値が減算され得るよう構成されており、
前記所定のエラー報知が実行されていない状況、且つ、持ち球数データが前記所定値未満である状況にて、前記所定の操作手段がオンとなり、前記所定の操作手段がオンとなってから前記第1時間が経過する前の所定のタイミングで入賞口への遊技球の入球による賞球数が持ち球数データに加算されて、持ち球数データが前記所定値以上となっても、前記所定の操作手段がオンとなったままである場合には、当該所定のタイミングで前記所定のエラー報知が実行されないよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(A11)に係る遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
所定の操作手段と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された持ち球数を管理する持ち球数データと、
遊技球が発射された場合に、当該発射された遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応して付与可能な賞球数を持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
持ち球数データは上限値を有しており、
持ち球数データが、前記上限値よりも少ない値である所定値に到達した場合には、所定のエラー報知が実行されるよう構成されており、
前記所定の操作手段がオンとなってから第1時間が経過したことを契機として、持ち球数データから第1の値が減算され得るよう構成されており、
前記所定のエラー報知が実行されており、持ち球数データが前記所定値よりも少ない値である特定値以上の値となっている状況において、遊技球が発射されて持ち球数データが前記特定値未満となった場合には、前記所定のエラー報知の実行が終了されるよう構成されており、
前記所定のエラー報知が実行されている状況、且つ、持ち球数データが前記特定値以上である状況にて、前記所定の操作手段がオンとなり、前記所定の操作手段がオンとなってから前記第1時間が経過したことを契機として持ち球数データから前記第1の値が減算されて持ち球数データが前記特定値未満となり、その後、前記所定の操作手段がオンとなったまま入賞口への遊技球の入球による賞球数が持ち球数データに加算されて持ち球数データが前記特定値以上となった以降においては、前記所定のエラー報知の実行が終了されているよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(A12)に係る遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された持ち球数を管理する持ち球数データと、
遊技球が発射された場合に、当該発射された遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応して付与可能な賞球数を持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
持ち球数データは上限値を有しており、
持ち球数データが、前記上限値よりも少ない値である所定値に到達した場合には、所定のエラー報知が実行されるよう構成されており、
持ち球数データが前記所定値に到達した後に前記所定値よりも少ない値である特定値未満となった状況では、前記所定のエラー報知が実行されず、
持ち球数データが前記所定値に到達しておらず、前記特定値未満となった状況では、前記所定のエラー報知が実行されず、
持ち球数データが前記所定値に到達しておらず、前記特定値以上となった状況では、前記所定のエラー報知が実行されず、
持ち球数データが前記所定値に到達した後に前記特定値以上となった状況では、前記所定のエラー報知が実行されるよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
(第23実施形態)
主遊技図柄が特定の図柄の組合せ(以下、時短図柄ともいう)としての時短専用図柄、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)、大当り図柄で停止表示された場合、時短図柄が停止表示されたことに基づいて時間短縮遊技状態を作動させる構成を第23実施形態として以下に詳述する。
第23実施形態は、従来の第1種ぱちんこ遊技機を二つ混在させたような機種(第1種第1種複合機)である。但し、これには何ら限定されず、他の遊技機(例えば、従来の第1種、第2種、第3種、一般電役等のぱちんこ遊技機)に応用された場合も範囲内である。尚、本実施形態は、あくまで一例であり、各手段が存在する場所や機能等、各種処理に関しての各ステップの順序、フラグのオン・オフのタイミング、各ステップの処理を担う手段名等に関し、以下の態様に限定されるものではない。また、上記した第1実施形態~第22実施形態やそれらの実施形態の変更例は、特定のものに対して適用されると限定的に解すべきでなく、どのような組み合わせであってもよい。例えば、ある実施形態についての変更例は、別の実施形態の変更例であると理解すべきであり、また、ある変更例と別の変更例が独立して記載されていたとしても、当該ある変更例と当該別の変更例を組み合わせたものも記載されていると理解すべきである。
本明細書における各用語の意義について説明する。「入球」とは、賞球が払い出される入賞のみならず、賞球払い出しの無いゲートへの通過も含む。「開状態、開放状態」及び「閉状態、閉鎖状態」とは、例えば、一般的な大入賞口(いわゆる、アタッカー)の構成においては、開状態=入賞容易状態であり、閉状態=入賞非容易状態となる。また、例えば、遊技盤(遊技者側)から突き出した状態(以下、進出状態と呼ぶことがある)と遊技盤内(遊技者側と反対側)に引っ込んだ状態(以下、退避状態と呼ぶことがある)とを採り得る構成(いわゆる、ベロ型アタッカー)においては、進出状態=入賞容易状態であり、退避状態=入賞非容易状態となる。「乱数」とは、ぱちんこ遊技機において何らかの遊技内容を決定するための抽選(電子計算機によるくじ)に使用される乱数であり、狭義の乱数の他に擬似乱数も含む(例えば、乱数としてはハード乱数、擬似乱数としてはソフト乱数)。例えば、遊技の結果に影響を与えるいわゆる「基本乱数」、具体的には、特別遊技の移行と関連した「当選乱数(当否抽選用乱数)」、識別情報の変動態様(又は変動時間)を決定するための「変動態様決定乱数」、停止図柄を決定する「図柄決定乱数」、特別遊技後に特定遊技(例えば確率変動遊技)に移行するか否かを決定する「当り図柄決定乱数」等を挙げることができる。尚、変動態様の内容や確定識別情報の内容等を決定する際、これらすべての乱数を使用する必要はなく、互いに同一又は相違する、少なくとも一つの乱数を使用すればよい。また、本明細書では、乱数の数とか複数個の乱数、といった形で乱数を個数表示していることがあるが、乱数取得の契機となる入球口(例えば始動口やゲート、一般入賞口)の一回の入球により取得された乱数を一個と称している(即ち、前記の例だと、当選乱数+変動態様決定乱数+図柄決定乱数・・・という乱数の束を一個の乱数と称している)。また、例えば、一種の乱数(例えば当選乱数)が、別種の乱数(例えば図柄決定乱数)を兼ねていてもよい。「遊技状態」とは、例えば、大入賞口が開放状態となり得る特別遊技状態、特別遊技状態への移行抽選確率が予め定められた値である非確率変動遊技状態(低確率状態)よりも特別遊技状態への移行抽選確率が高い確率変動遊技状態(高確率状態)、特別遊技への移行抽選契機となる始動口への入賞に対する補助が有る補助遊技状態(いわゆる、高ベース状態、例えば、始動口に可変部材が取り付けられている場合では、可変部材の開放期間を長くする、可変部材の開放当選確率を高くする、可変部材の開放抽選の結果報知の時間を短くすることが可能な状態であり、これらすべてを有効とする状態又は少なくとも1つを有効とする状態)、特別遊技への移行抽選契機となる始動口への入賞に対する補助が無い非補助遊技状態(低ベース状態)等の任意の一又は複数の組合せである。「変動表示停止時間」とは、識別情報の変動表示が停止した際に識別情報を停止した状態で保持する時間であり、変動表示の停止後に保留が残っている場合、この変動表示停止時間が経過した後に、残っている保留に係る変動が開始される(変動開始条件、当否判定許可条件が充足される)。また、本明細書においては「識別情報」を、主遊技図柄(特別図柄)や装飾図柄(演出用図柄、装図)と呼ぶことがある。主遊技図柄(特別図柄)は、主制御基板側にて表示制御される識別情報であり、装飾図柄(演出用図柄、装図)は、副制御基板側にて表示される演出としての識別情報である。「識別情報を表示可能」とは、表示方法には何ら限定されず、例えば、発光手段(例えば液晶、LED、7セグ)の発光(発光の有無だけでなく、色の違いも含む)、物理的な表示(例えば、リール帯に描かれた図柄を所定位置に停止表示する)等、を挙げることができる。「演出」とは、遊技の興趣性を高める表示内容を指し、例えば、識別情報の変動・停止や予告等をはじめ、アニメーションや実写等の動画像や絵、写真、文字等の静止画像又はこれらの組み合わせを挙げることができる。そして、「装飾図柄」は、五感(視覚、聴覚、触覚等)を通じて図柄の種類を識別可能であればどのような形態でもよいが、好適には、カード型やキャラクタ型等の画像オブジェクトに、視覚的なもの、例えば、数字(漢数字含む)、アルファベット、文字、記号、絵柄、図柄等の形状のあるものが記載されているものである。そして、この数字や記号が同一となる組み合わせにて当該画像オブジェクトを有効ライン上にて最終的に停止表示することで当り(大当り、小当り)が発生した旨が報知される。「第1装飾図柄(第一演出用図柄)」及び「第2装飾図柄(第二演出用図柄)」とは、その双方が「装飾図柄(演出用図柄、装図)」となるものであるが、夫々が独立して当り(大当り、小当り)の発生を報知可能に構成されているものが相当する(例えば、「第1装飾図柄(第一演出用図柄)」が「777」となって当り(大当り、小当り)の発生を報知可能でもあるし、「第2装飾図柄(第二演出用図柄)」が「777」となって当り(大当り、小当り)の発生を報知可能でもある)。「変動態様」とは、例えば、変動時間(主遊技図柄(特別図柄)の変動時間、装飾図柄(演出用図柄、装図)の変動時間、普通図柄の変動時間のいずれも含む)、装飾図柄(演出用図柄、装図)が上から下へスクロール表示(その他、下から上へ、左から右へ、右から左へのスクロール表示なども可能である)して遊技者が視認できる装飾図柄(演出用図柄、装図)の種類を切り替えること、装飾図柄(演出用図柄、装図)がその場で回転表示し半回転又は1回転することで遊技者が視認できる装飾図柄(演出用図柄、装図)の種類を切り替えること(このようなスクロール表示や回転表示などは「切替表示態様」と称することもある)等を含む。「装飾図柄(演出用図柄、装図)を暫定的に停止(或いは仮停止)する/しない」とは、「暫定的に停止させる→再変動させる」を1セットとし、この1セットを行う/行わないということと同義である。「再変動」とは、「装飾図柄(演出用図柄、装図)を暫定的に停止させる→再変動させる」といった状況、「変動開始→装飾図柄(演出用図柄、装図)を暫定的に停止させる」といった状況、「再変動開始→装飾図柄(演出用図柄、装図)を暫定的に停止させる(2回目以降の暫定的な停止)」といった状況を含む用語であり、擬似連演出における擬似変動や、復活演出における復活変動(例えば、スーパーリーチ演出中にはハズレを示す装飾図柄(演出用図柄、装図)の組合せを暫定的に停止させて、スーパーリーチ演出終了後に移行する演出ステージにて再変動を行ったうえで当りを示す装飾図柄へと暫定的に停止したうえで確定的に停止する変動)等を示す用語である。また、当り(大当り、小当り)の発生有無を報知する最終的な停止表示タイミング(典型的にはその後に、いわゆる主遊技図柄の停止表示とあわせて確定的に停止表示される)を除くこととも同義である。また、「装飾図柄(演出用図柄、装図)」は第2要素(例えば、数字)を基調としており、第1要素(キャラクタや「SUPER」等の付帯情報の有無/内容)や第3要素(例えば、色彩エフェクト)等を付帯して構成されていてもよい。また、「装飾図柄(演出用図柄、装図)」は、演出モードが異なる場合には、第2要素が同一(同じ数字、同じアルファベット、同じ文字、同じ記号など)であっても、第1要素及び/又は第3要素が異なるよう構成されていてもよい。また、第1要素及び/又は第3要素が異なることにより、リーチ変動が当り(大当り、小当り)となる期待度、先読み演出実行時における特定の図柄組み合わせ停止時の当該先読み演出に係る図柄変動にて当り(大当り、小当り)となる期待度、特別遊技でのラウンド数や当該特別遊技終了後の遊技状態等の遊技者にとっての利益率が異なるよう構成してもよい。また、そのように構成した場合には、高確率状態かつ高ベース状態(高確高ベース状態)や低確率状態かつ高ベース状態(低確高ベース状態)、高確率状態かつ低ベース状態(高確低ベース状態)には、通常遊技状態である低確率状態かつ低ベース状態(低確低ベース状態)の場合に比べて、第1要素及び/又は第3要素が遊技者にとって有利な要素となるように構成してもよい。また、「情報表示部」とは、予告演出等を含む情報を表示するものであり、例えば、演出表示装置、7セグメントLED、LEDランプ、等であり、これら夫々の単体を示していてもよいし、演出表示装置+7セグメントLED+LEDランプといった複数の表示媒体の組み合わせ(ユニット全体)を示していてもよい。また、「演出表示部」とは、予告演出等を含む演出を表示するものであり、例えば、演出表示装置、7セグメントLED、LEDランプ、等であり、これら夫々の単体を示していてもよいし、演出表示装置+7セグメントLED+LEDランプといった複数の表示媒体の組み合わせ(ユニット全体)を示していてもよい。
本実施形態では、条件装置が作動せずに、主遊技図柄(「主遊技図柄」には、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄とがある)が特定の図柄の組合せ(以下、時短図柄ともいう)としての時短専用図柄、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)、大当り図柄で停止表示された場合、時短図柄が停止表示されたことに基づいて時間短縮遊技状態(例えば、高ベース状態)を作動させるように構成されている。例えば、主遊技内容決定乱数(例えば、当否を決定するための当否抽選乱数)で主遊技図柄としての時短図柄の抽選(時短抽選)を実行し、時短図柄と遊技状態で時短回数を決定する。また、例えば、非時間短縮遊技状態(例えば、低確低ベース状態)時は、主遊技内容決定乱数(例えば、当否を決定するための当否抽選乱数)で主遊技図柄としての時短図柄の抽選(時短抽選)を実行し、遊技状態と時短図柄毎に時短回数を決定する。なお、第1大入賞口C10の特定領域、第2大入賞口C20の特定領域、第1大入賞口C10の一般領域、第2大入賞口C20の一般領域、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10、補助遊技始動口H10、左一般入賞口P10、右一般入賞口P20、役物連続作動ゲートやその他時間短縮遊技状態を作動させる入球口などの特定の領域を有するぱちんこ遊技機に時短図柄を設けてもよい。また、時短図柄を設ける場合、1種類の時短図柄を備えるように構成してもよいし、複数種類の時短図柄を備えるように構成してもよい。
まず、ぱちんこ遊技機のタイプを説明する。1種+1種タイプは、主遊技図柄を2つ備えるぱちんこ遊技機であって、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄とうちいずれか一方が図柄変動可能なぱちんこ遊技機である「1種+1種直列タイプ」と、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄とが同時に図柄変動(同時変動)可能なぱちんこ遊技機である「1種+1種並列タイプ」とがある。
特別遊技の終了後に確率変動遊技状態に移行した場合に次回の特別遊技が当選することによって確率変動遊技状態が終了するぱちんこ遊技機を「次回確変タイプ」という。なお、主遊技図柄を1つ備える構成でもよいし、2つ(第1主遊技図柄と第2主遊技図柄)備える構成であってもよい。
特別遊技の終了後に確率変動遊技状態に移行した場合に主遊技図柄の予め定められた規定回数の図柄変動が実行されたことによって確率変動遊技状態が終了するぱちんこ遊技機を「STタイプ」という。なお、主遊技図柄を1つ備える構成でもよいし、2つ(第1主遊技図柄と第2主遊技図柄)備える構成であってもよい。
特別遊技中に大入賞口内に設けられた特定領域(V領域)を遊技球が通過することで特別遊技終了後に確率変動遊技状態を付与する構成であり、特別遊技となった停止図柄(主遊技図柄)の種類によって、遊技球が特定領域を通過可能となるか否かが予め定められているぱちんこ遊技機を「V確タイプ」という。なお、主遊技図柄を1つ備える構成でもよいし、2つ(第1主遊技図柄と第2主遊技図柄)備える構成であってもよい。
「V確タイプ」と「STタイプ」とを組み合わせたぱちんこ遊技機を「VSTタイプ」という。なお、主遊技図柄を1つ備える構成でもよいし、2つ(第1主遊技図柄と第2主遊技図柄)備える構成であってもよい。
主遊技図柄を2つ備えるぱちんこ遊技機であって、主遊技図柄(第1主遊技図柄、第2主遊技図柄)が小当り図柄にて停止表示された後、大入賞口を有利な状態とし得る小当り遊技を実行可能であり、小当り遊技の実行中に特定領域に遊技球が入球した場合には、小当り遊技の終了後に特別遊技を実行可能であるぱちんこ遊技機を「1種+1種小当りVタイプ」という。
主遊技図柄を1つ備えるぱちんこ遊技機であって、主遊技図柄(第1主遊技図柄)が小当り図柄にて停止表示された後、大入賞口を有利な状態とし得る小当り遊技を実行可能であり、小当り遊技の実行中に特定領域に遊技球が入球した場合には、小当り遊技の終了後に特別遊技を実行可能であるぱちんこ遊技機を「小当りVタイプ」という。
主遊技図柄を2つ備えるぱちんこ遊技機であって、一方の主遊技図柄(例えば、第2主遊技図柄)の小当りの当選確率が他方の主遊技図柄(例えば、第1主遊技図柄)の小当りの当選確率よりも高く設定されるぱちんこ遊技機であって、高確高ベース状態や低確高ベース状態において、一方の主遊技図柄(例えば、第2主遊技図柄)が小当りで頻繁に当選するぱちんこ遊技機を「小当りRUSHタイプ」という。
主遊技図柄の図柄変動の度に所定確率で高確率遊技状態(高確高ベース状態、高確低ベース状態)から低確低ベース状態、低確高ベース状態、低確低ベース状態への移行抽選を行う機能を有するぱちんこ遊技機を「転落タイプ」という。 また、主遊技図柄の図柄変動の度に所定確率で時間短縮遊技状態(低確高ベース状態)から通常遊技状態(低確低ベース状態)への移行抽選を行う機能を有するぱちんこ遊技機も「転落タイプ」という。なお、主遊技図柄を1つ備える構成でもよいし、2つ(第1主遊技図柄と第2主遊技図柄)備える構成であってもよい。
主遊技図柄を2つ備えるぱちんこ遊技機であって、第2主遊技側の保留が存在する場合には、第1主遊技側の保留の存在に関わらず(たとえ入賞順序が第1主遊技側の保留の方が先に入賞していても)、第2主遊技図柄の保留消化を優先して実行する「優先変動」のぱちんこ遊技機を「優先変動タイプ」という。
主遊技図柄を2つ備えるぱちんこ遊技機であって、第2主遊技側の保留と、第1主遊技側の保留とが存在する場合に、入賞順序に従って保留消化を実行する「入賞順変動」のぱちんこ遊技機を「入賞順変動タイプ」という。
「1種+1種直列タイプ」、「1種+1種並列タイプ」、「次回確変タイプ」、「STタイプ」、「V確タイプ」、「1種+1種小当りVタイプ」、「小当りVタイプ」、「小当りRUSHタイプ」、「転落タイプ」を適宜組み合わせてもよい。その場合、組み合わせたぱちんこ遊技機のタイプを一のタイプの名称(「1種+1種直列タイプ」、「1種+1種並列タイプ」、「次回確変タイプ」、「STタイプ」、「V確タイプ」、「1種+1種小当りVタイプ」、「小当りVタイプ」、「小当りRUSHタイプ」、「転落タイプ」のいずれか一の名称)で呼ぶことがある。
組み合わせの一例として、「1種+1種直列タイプ」+「次回確変タイプ」、「1種+1種直列タイプ」+「次回確変タイプ」+「小当りRUSHタイプ」、「1種+1種直列タイプ」+「次回確変タイプ」+「優先変動タイプ」、「1種+1種直列タイプ」+「次回確変タイプ」+「入賞順変動タイプ」、「1種+1種直列タイプ」+「次回確変タイプ」+「優先変動タイプ」+「小当りRUSHタイプ」、「1種+1種直列タイプ」+「次回確変タイプ」+「入賞順変動タイプ」+「小当りRUSHタイプ」、「1種+1種直列タイプ」+「STタイプ」、「1種+1種直列タイプ」+「STタイプ」+「小当りRUSHタイプ」、「1種+1種直列タイプ」+「STタイプ」+「優先変動タイプ」、「1種+1種直列タイプ」+「STタイプ」+「入賞順変動タイプ」、「1種+1種直列タイプ」+「STタイプ」+「優先変動タイプ」+「小当りRUSHタイプ」、「1種+1種直列タイプ」+「STタイプ」+「入賞順変動タイプ」+「小当りRUSHタイプ」、「1種+1種直列タイプ」+「V確タイプ」、「1種+1種直列タイプ」+「V確タイプ」+「小当りRUSHタイプ」、「1種+1種直列タイプ」+「V確タイプ」+「優先変動タイプ」、「1種+1種直列タイプ」+「V確タイプ」+「入賞順変動タイプ」、「1種+1種直列タイプ」+「V確タイプ」+「優先変動タイプ」+「小当りRUSHタイプ」、「1種+1種直列タイプ」+「V確タイプ」+「入賞順変動タイプ」+「小当りRUSHタイプ」、「1種+1種直列タイプ」+「VSTタイプ」、「1種+1種直列タイプ」+「VSTタイプ」+「小当りRUSHタイプ」、「1種+1種直列タイプ」+「VSTタイプ」+「優先変動タイプ」+「小当りRUSHタイプ」、「1種+1種直列タイプ」+「VSTタイプ」+「入賞順変動タイプ」+「小当りRUSHタイプ」、「1種+1種直列タイプ」+「転落タイプ」、「1種+1種直列タイプ」+「転落タイプ」+「小当りRUSHタイプ」、「1種+1種直列タイプ」+「転落タイプ」+「優先変動タイプ」、「1種+1種直列タイプ」+「転落タイプ」+「入賞順変動タイプ」、「1種+1種直列タイプ」+「転落タイプ」+「優先変動タイプ」+「小当りRUSHタイプ」、「1種+1種直列タイプ」+「転落タイプ」+「入賞順変動タイプ」+「小当りRUSHタイプ」を例示するが、これらに限定されない。
本実施形態では、主遊技内容決定乱数(例えば、図柄抽選乱数)を用いて、大当りを示す主遊技図柄の停止図柄、小当りを示す主遊技図柄の停止図柄、ハズレを示す主遊技図柄の停止図柄、時間短縮遊技状態への移行を示す主遊技図柄の停止図柄(時短専用図柄)を決定するように構成されている。なお、1の主遊技内容決定乱数(例えば、図柄抽選乱数)によって、大当りを示す主遊技図柄の停止図柄、小当りを示す主遊技図柄の停止図柄、ハズレを示す主遊技図柄の停止図柄、時間短縮遊技状態への移行を示す主遊技図柄の停止図柄(時短専用図柄)を決定しなくてもよく、例えば、それぞれ異なる専用の主遊技内容決定乱数(例えば、図柄抽選乱数)によって、大当りとなる場合は、大当り図柄抽選乱数を用いて主遊技図柄の停止図柄を決定し、小当りとなる場合は、小当り図柄抽選乱数を用いて主遊技図柄の停止図柄を決定し、ハズレとなる場合は、ハズレ図柄抽選乱数を用いて主遊技図柄の停止図柄を決定し、時間短縮遊技状態に移行する場合は、時短図柄抽選乱数を用いて主遊技図柄の停止図柄を決定するように構成されていてもよい。
主遊技図柄を有するぱちんこ遊技機において時間短縮遊技状態(例えば、高ベース状態)を作動させる場合、時短図柄の抽選専用の時短図柄抽選乱数を用いて主遊技図柄の抽選(時短抽選)を実行し、主遊技図柄の図柄変動の停止図柄であって時短図柄としての時短専用図柄を決定するように構成されている。時短図柄抽選乱数を用いて時短専用図柄の抽選処理(時短抽選処理)を行なう場合は、時短図柄抽選乱数による抽選結果を当選値とするように構成されている。なお、時短図柄の抽選確率の上限値、下限値を設けていないが、遊技状態毎に抽選確率が設定されていれば良く、例えば、低確低ベース状態の時短図柄の抽選確率を1/100、高確低ベース状態の時短図柄の抽選確率を1/200、低確高ベース状態の時短図柄の抽選確率を1/300、高確高ベース状態の時短図柄の抽選確率を1/400等のように遊技状態毎で時短図柄の抽選確率が異なるように構成してもよいし、遊技状態毎で時短図柄の抽選確率が1/100等で同一としても良い。
主遊技図柄を有するぱちんこ遊技機において時間短縮遊技状態(例えば、高ベース状態)を作動させる場合、時短図柄の抽選専用の時短図柄抽選乱数を用いて主遊技図柄の抽選(時短抽選)を実行し、主遊技図柄の図柄変動の停止図柄である時短図柄を決定するように構成されているが、時短図柄の抽選(時短抽選)は、ハズレ図柄抽選乱数を用いてもよい。このように構成する場合、主遊技図柄としてハズレ図柄のあらかじめ定められた一部もしくは全てを時短図柄として設定しておくことにより、時短図柄を兼用するハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が停止表示された場合に時間短縮遊技状態を作動させることが可能となる。
なお、時短図柄の抽選に時短図柄抽選乱数を用いる設定値を有するぱちんこ遊技機の場合に、設定値によって参照する時短図柄抽選乱数の数に差異がないように構成されている。つまり、遊技を実行する際に設定される設定値(例えば、設定値1~6)によって、時間短縮遊技状態を作動させる時短図柄抽選乱数の数に差異がないようにすることで、時間短縮遊技状態の作動確率が変更しないように一定に構成されている。例えば、時短図柄抽選乱数の数が1000(乱数の範囲が0~999)であり、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる時短図柄抽選乱数の数)を10と設定し、遊技を実行する際に設定される設定値(例えば、設定値1~6)によって、時短図柄抽選乱数の数の1000と、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる時短図柄抽選乱数の数)の10が一定に構成されており、時間短縮遊技状態の作動確率が10/1000から変更されないように一定に構成されている。つまり、遊技を実行する際に設定される設定値(例えば、設定値1~6)によって、時間短縮遊技状態の作動確率が一定であればよいので、当選の乱数の数/時短図柄抽選乱数の数が一定であれば良い。なお、当選の乱数の範囲は、連続した乱数であっても、不連続な乱数であってもよい。
なお、時短図柄の抽選に時短図柄抽選乱数を用いる設定値を有するぱちんこ遊技機の場合に、設定値によって参照する時短図柄抽選乱数の数に差異があるように構成されていてもよい。つまり、遊技を実行する際に設定される設定値(例えば、設定値1~6)によって、時間短縮遊技状態を作動させる時短図柄抽選乱数の数に差異があるようにすることで、時間短縮遊技状態の作動確率が設定値によって変更するように構成されていてもよい。
このように構成する場合、設定値が大きいほど時間短縮遊技状態が作動しやすいように構成してもよい。例えば、設定値が1の場合、時短図柄抽選乱数の数が1000(乱数の範囲が0~999)であり、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる時短図柄抽選乱数の数)を10と設定し、時間短縮遊技状態の作動確率が10/1000となっている。設定値が2の場合、時短図柄抽選乱数の数が1000(乱数の範囲が0~999)であり、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる時短図柄抽選乱数の数)を20と設定し、時間短縮遊技状態の作動確率が20/1000となっている。設定値が3の場合、時短図柄抽選乱数の数が1000(乱数の範囲が0~999)であり、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる時短図柄抽選乱数の数)を30と設定し、時間短縮遊技状態の作動確率が30/1000となっている。設定値が4の場合、時短図柄抽選乱数の数が1000(乱数の範囲が0~999)であり、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる時短図柄抽選乱数の数)を40と設定し、時間短縮遊技状態の作動確率が40/1000となっている。設定値が5の場合、時短図柄抽選乱数の数が1000(乱数の範囲が0~999)であり、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる時短図柄抽選乱数の数)を50と設定し、時間短縮遊技状態の作動確率が50/1000となっている。設定値が6の場合、時短図柄抽選乱数の数が1000(乱数の範囲が0~999)であり、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる時短図柄抽選乱数の数)を60と設定し、時間短縮遊技状態の作動確率が60/1000となっている。なお、主遊技図柄の当選確率を設定値に関わらず一定(例えば、1/200)とし、時短図柄の当選確率を設定値に対応した確率に設定してもよい。このように構成する場合、時短図柄の当選確率の相違によって出玉率を変更させることができるだけではなく、時短図柄の当選確率によって、設定の示唆や推測が可能となるため、新たなぱちんこ遊技機の遊技性を創出することができるようになる。
また、設定値が小さいほど時間短縮遊技状態が作動しやすいように構成してもよい。例えば、設定値が1の場合、時短図柄抽選乱数の数が1000(乱数の範囲が0~999)であり、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる時短図柄抽選乱数の数)を60と設定し、時間短縮遊技状態の作動確率が60/1000となっている。設定値が2の場合、時短図柄抽選乱数の数が1000(乱数の範囲が0~999)であり、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる時短図柄抽選乱数の数)を50と設定し、時間短縮遊技状態の作動確率が50/1000となっている。設定値が3の場合、時短図柄抽選乱数の数が1000(乱数の範囲が0~999)であり、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる時短図柄抽選乱数の数)を40と設定し、時間短縮遊技状態の作動確率が40/1000となっている。設定値が4の場合、時短図柄抽選乱数の数が1000(乱数の範囲が0~999)であり、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる時短図柄抽選乱数の数)を30と設定し、時間短縮遊技状態の作動確率が30/1000となっている。設定値が5の場合、時短図柄抽選乱数の数が1000(乱数の範囲が0~999)であり、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる時短図柄抽選乱数の数)を20と設定し、時間短縮遊技状態の作動確率が20/1000となっている。設定値が6の場合、時短図柄抽選乱数の数が1000(乱数の範囲が0~999)であり、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる時短図柄抽選乱数の数)を10と設定し、時間短縮遊技状態の作動確率が10/1000となっている。
なお、時短図柄抽選乱数の数を一定とし、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる時短図柄抽選乱数の数)を設定値によって変更するように構成した例を示したが、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる時短図柄抽選乱数の数)を一定とし、時短図柄抽選乱数の数を変更するように構成してもよい。このように構成する場合、設定値が大きいほど時間短縮遊技状態が作動しやすいように構成してもよい。例えば、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる時短図柄抽選乱数の数)を10で一定とし、設定1の場合は時短図柄抽選乱数の数が1250、設定2の場合は時短図柄抽選乱数の数が1200、設定3の場合は時短図柄抽選乱数の数が1150、設定4の場合は時短図柄抽選乱数の数が1100、設定5の場合は時短図柄抽選乱数の数が1050、設定6の場合は時短図柄抽選乱数の数が1000となるように構成してもよい。なお、当選の乱数の範囲は、連続した乱数であっても、不連続な乱数であってもよい。
また、設定値が小さいほど時間短縮遊技状態が作動しやすいように構成してもよい。例えば、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる時短図柄抽選乱数の数)を10で一定とし、設定1の場合は時短図柄抽選乱数の数が1000、設定2の場合は時短図柄抽選乱数の数が1050、設定3の場合は時短図柄抽選乱数の数が1100、設定4の場合は時短図柄抽選乱数の数が1150、設定5の場合は時短図柄抽選乱数の数が1200、設定6の場合は時短図柄抽選乱数の数が1250となるように構成してもよい。
また、主遊技図柄としてのハズレ図柄のあらかじめ定められた一部を時短図柄として設定する場合、すなわち、時短図柄を兼用する特定のハズレ図柄が停止表示されたことに基づいて時間短縮遊技状態を作動させることが可能である。例えば、ハズレ図柄Aが停止表示された場合は、時間短縮遊技状態を作動させないが、時短図柄を兼用するハズレ図柄B(特定のハズレ図柄)が停止表示された場合は、時間短縮遊技状態を作動させるように構成することができる。なお、時短図柄の抽選にハズレ図柄抽選乱数を用いる場合は、特定のハズレ図柄抽選乱数値(特定のハズレ図柄)を当選値としてもよい。
なお、時短図柄の抽選にハズレ図柄抽選乱数を用いる設定値を有するぱちんこ遊技機の場合に、設定値によって参照するハズレ図柄抽選乱数の数に差異がないように構成されている。つまり、遊技を実行する際に設定される設定値(例えば、設定値1~6)によって、時間短縮遊技状態を作動させるハズレ図柄抽選乱数の数に差異がないようにすることで、時間短縮遊技状態の作動確率が変更しないように一定に構成されている。例えば、ハズレ図柄抽選乱数の数が1000(乱数の範囲が0~999)であり、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させるハズレ図柄抽選乱数の数)を10と設定し、遊技を実行する際に設定される設定値(例えば、設定値1~6)によって、ハズレ図柄抽選乱数の数の1000と、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させるハズレ図柄抽選乱数の数)の10が一定に構成されており、時間短縮遊技状態の作動確率が10/1000から変更されないように一定に構成されている。つまり、遊技を実行する際に設定される設定値(例えば、設定値1~6)によって、時間短縮遊技状態の作動確率が一定であればよいので、当選の乱数の数/ハズレ図柄抽選乱数の数が一定であれば良い。なお、当選の乱数の範囲は、連続した乱数であっても、不連続な乱数であってもよい。
主遊技図柄を有するぱちんこ遊技機において時間短縮遊技状態(例えば、高ベース状態)を作動させる場合、時短図柄の抽選専用の時短図柄抽選乱数を用いて主遊技図柄の抽選(時短抽選)を実行し、主遊技図柄の図柄変動の停止図柄である時短図柄を決定するように構成されているが、時短図柄の抽選(時短抽選)は、大当り図柄抽選乱数を用いてもよい。このように構成する場合、主遊技図柄として大当り図柄のあらかじめ定められた一部もしくは全てを時短図柄として設定しておくことにより、時短図柄を兼用する大当り図柄が停止表示された場合に時間短縮遊技状態を作動させることが可能となる。なお、時短図柄の抽選に大当り図柄抽選乱数を用いる場合は、特定の大当り図柄抽選乱数値(特定の大当り図柄)を当選値としてもよい。
なお、時短図柄の抽選に大当り図柄抽選乱数を用いる設定値を有するぱちんこ遊技機の場合に、設定値によって参照する大当り図柄抽選乱数の数に差異がないように構成されている。つまり、遊技を実行する際に設定される設定値(例えば、設定値1~6)によって、時間短縮遊技状態を作動させる大当り図柄抽選乱数の数に差異がないようにすることで、時間短縮遊技状態の作動確率が変更しないように一定に構成されている。例えば、大当り図柄抽選乱数の数が1000(乱数の範囲が0~999)であり、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる大当り図柄抽選乱数の数)を10と設定し、遊技を実行する際に設定される設定値(例えば、設定値1~6)によって、大当り図柄抽選乱数の数の1000と、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる大当り図柄抽選乱数の数)の10が一定に構成されており、時間短縮遊技状態の作動確率が10/1000から変更されないように一定に構成されている。つまり、遊技を実行する際に設定される設定値(例えば、設定値1~6)によって、時間短縮遊技状態の作動確率が一定であればよいので、当選の乱数の数/大当り図柄抽選乱数の数が一定であれば良い。なお、当選の乱数の範囲は、連続した乱数であっても、不連続な乱数であってもよい。
主遊技図柄を有するぱちんこ遊技機において時間短縮遊技状態(例えば、高ベース状態)を作動させる場合、時短図柄の抽選専用の時短図柄抽選乱数を用いて主遊技図柄の抽選(時短抽選)を実行し、主遊技図柄の図柄変動の停止図柄である時短図柄を決定するように構成されているが、時短図柄の抽選(時短抽選)は、小当り図柄抽選乱数を用いてもよい。このように構成する場合、主遊技図柄として小当り図柄のあらかじめ定められた一部もしくは全てを時短図柄として設定しておくことにより、時短図柄を兼用する小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)が停止表示された場合に時間短縮遊技状態を作動させることが可能となる。なお、時短図柄の抽選に小当り図柄抽選乱数を用いる場合は、特定の小当り図柄抽選乱数値(特定の小当り図柄)を当選値としてもよい。
なお、時短図柄の抽選に小当り図柄抽選乱数を用いる設定値を有するぱちんこ遊技機の場合に、設定値によって参照する小当り図柄抽選乱数の数に差異がないように構成されている。つまり、遊技を実行する際に設定される設定値(例えば、設定値1~6)によって、時間短縮遊技状態を作動させる小当り図柄抽選乱数の数に差異がないようにすることで、時間短縮遊技状態の作動確率が変更しないように一定に構成されている。例えば、小当り図柄抽選乱数の数が1000(乱数の範囲が0~999)であり、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる小当り図柄抽選乱数の数)を10と設定し、遊技を実行する際に設定される設定値(例えば、設定値1~6)によって、小当り図柄抽選乱数の数の1000と、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる小当り図柄抽選乱数の数)の10が一定に構成されており、時間短縮遊技状態の作動確率が10/1000から変更されないように一定に構成されている。つまり、遊技を実行する際に設定される設定値(例えば、設定値1~6)によって、時間短縮遊技状態の作動確率が一定であればよいので、当選の乱数の数/小当り図柄抽選乱数の数が一定であれば良い。なお、当選の乱数の範囲は、連続した乱数であっても、不連続な乱数であってもよい。
時短図柄を兼用する小当り図柄を用いる場合(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)、小当り図柄によって時間短縮遊技状態の作動の有無を決定するように構成されている。例えば、小当り図柄Aは時間短縮遊技状態の作動なし図柄(非時短図柄)と予め定められており、小当り図柄Bは時間短縮遊技状態の作動あり図柄(時短図柄と併用)と予め定めておくことが可能である。
主遊技図柄を有するぱちんこ遊技機において時間短縮遊技状態(例えば、高ベース状態)を作動させる場合、時短図柄の抽選専用の時短図柄抽選乱数を用いて主遊技図柄の抽選(時短抽選)を実行し、主遊技図柄の図柄変動の停止図柄である時短図柄を決定するように構成されているが、時短図柄の抽選(時短抽選)は、当否抽選乱数を用いてもよい。
なお、時短図柄の抽選に当否抽選乱数を用いる設定値を有するぱちんこ遊技機の場合に、設定値によって参照する当否抽選乱数の数に差異がないように構成されている。つまり、遊技を実行する際に設定される設定値(例えば、設定値1~6)によって、時間短縮遊技状態を作動させる当否抽選乱数の数に差異がないようにすることで、時間短縮遊技状態の作動確率が変更しないように一定に構成されている。例えば、当否抽選乱数の数が1000(乱数の範囲が0~999)であり、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる当否抽選乱数の数)を10と設定し、遊技を実行する際に設定される設定値(例えば、設定値1~6)によって、当否抽選乱数の数の1000と、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる当否抽選乱数の数)の10が一定に構成されており、時間短縮遊技状態の作動確率が10/1000から変更されないように一定に構成されている。つまり、遊技を実行する際に設定される設定値(例えば、設定値1~6)によって、時間短縮遊技状態の作動確率が一定であればよいので、当選の乱数の数/当否抽選乱数の数が一定であれば良い。なお、当選の乱数の範囲は、連続した乱数であっても、不連続な乱数であってもよい。なお、当否抽選乱数として、大当り用の当否抽選乱数、小当り用の当否抽選乱数を別に用いてもよい。
時短抽選(特殊抽選)は、主遊技図柄の停止表示態様の決定で用いられるハズレ図柄抽選乱数、大当り図柄抽選乱数、小当り図柄抽選乱数等(主遊技情報)、または、特別遊技を行うか否かの判定で用いられる当否抽選乱数(主遊技情報)に基づき実行するよう構成されている。
このように構成することで、専用の乱数を設けることなく時短抽選を実行することができるため、限られたROMの容量内で時短抽選の設計が可能となる。
主遊技図柄を有するぱちんこ遊技機において時間短縮遊技状態(例えば、高ベース状態)を作動させる場合、時短図柄の抽選専用の時短図柄抽選乱数を用いて主遊技図柄の抽選(時短抽選)を実行し、主遊技図柄の図柄変動の停止図柄である時短図柄を決定するように構成されているが、図柄変動の度に所定確率で確率変動遊技状態や時間短縮遊技状態から通常遊技状態への移行抽選を行う機能を有しているぱちんこ遊技機の場合(いわゆる、転落抽選機能を有するぱちんこ遊技機の場合)、時短図柄の抽選(時短抽選)は、転落抽選判定用乱数を用いてもよい。
なお、時短図柄の抽選に転落抽選判定用乱数を用いる設定値を有するぱちんこ遊技機の場合に、設定値によって参照する転落抽選判定用乱数の数に差異がないように構成されている。つまり、遊技を実行する際に設定される設定値(例えば、設定値1~6)によって、時間短縮遊技状態を作動させる転落抽選判定用乱数の数に差異がないようにすることで、時間短縮遊技状態の作動確率が変更しないように一定に構成されている。例えば、転落抽選判定用乱数の数が1000(乱数の範囲が0~999)であり、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる転落抽選判定用乱数の数)を10と設定し、遊技を実行する際に設定される設定値(例えば、設定値1~6)によって、転落抽選判定用乱数の数の1000と、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる転落抽選判定用乱数の数)の10が一定に構成されており、時間短縮遊技状態の作動確率が10/1000から変更されないように一定に構成されている。つまり、遊技を実行する際に設定される設定値(例えば、設定値1~6)によって、時間短縮遊技状態の作動確率が一定であればよいので、当選の乱数の数/転落抽選判定用乱数の数が一定であれば良い。なお、当選の乱数の範囲は、連続した乱数であっても、不連続な乱数であってもよい。
なお、時短図柄の抽選に転落抽選判定用乱数を用いる設定値を有するぱちんこ遊技機の場合に、設定値によって参照する転落抽選判定用乱数の数に差異があるように構成されていてもよい。つまり、遊技を実行する際に設定される設定値(例えば、設定値1~6)によって、時間短縮遊技状態を作動させる転落抽選判定用乱数の数に差異があるようにすることで、時間短縮遊技状態の作動確率が設定値によって変更するように構成されていてもよい。
このように構成する場合、設定値が大きいほど時間短縮遊技状態が作動しやすいように構成してもよい。例えば、設定値が1の場合、転落抽選判定用乱数の数が1000(乱数の範囲が0~999)であり、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる転落抽選判定用乱数の数)を10と設定し、時間短縮遊技状態の作動確率が10/1000となっている。設定値が2の場合、転落抽選判定用乱数の数が1000(乱数の範囲が0~999)であり、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる転落抽選判定用乱数の数)を20と設定し、時間短縮遊技状態の作動確率が20/1000となっている。設定値が3の場合、転落抽選判定用乱数の数が1000(乱数の範囲が0~999)であり、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる転落抽選判定用乱数の数)を30と設定し、時間短縮遊技状態の作動確率が30/1000となっている。設定値が4の場合、転落抽選判定用乱数の数が1000(乱数の範囲が0~999)であり、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる転落抽選判定用乱数の数)を40と設定し、時間短縮遊技状態の作動確率が40/1000となっている。設定値が5の場合、転落抽選判定用乱数の数が1000(乱数の範囲が0~999)であり、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる転落抽選判定用乱数の数)を50と設定し、時間短縮遊技状態の作動確率が50/1000となっている。設定値が6の場合、転落抽選判定用乱数の数が1000(乱数の範囲が0~999)であり、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる転落抽選判定用乱数の数)を60と設定し、時間短縮遊技状態の作動確率が60/1000となっている。なお、主遊技図柄の当選確率を設定値に関わらず一定(例えば、1/200)とし、時短図柄の当選確率を設定値に対応した確率に設定してもよい。このように構成する場合、時短図柄の当選確率の相違によって出玉率を変更させることができるだけではなく、時短図柄の当選確率によって、設定の示唆や推測が可能となるため、新たなぱちんこ遊技機の遊技性を創出することができるようになる。
また、設定値が小さいほど時間短縮遊技状態が作動しやすいように構成してもよい。例えば、設定値が1の場合、転落抽選判定用乱数の数が1000(乱数の範囲が0~999)であり、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる転落抽選判定用乱数の数)を60と設定し、時間短縮遊技状態の作動確率が60/1000となっている。設定値が2の場合、転落抽選判定用乱数の数が1000(乱数の範囲が0~999)であり、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる転落抽選判定用乱数の数)を50と設定し、時間短縮遊技状態の作動確率が50/1000となっている。設定値が3の場合、転落抽選判定用乱数の数が1000(乱数の範囲が0~999)であり、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる転落抽選判定用乱数の数)を40と設定し、時間短縮遊技状態の作動確率が40/1000となっている。設定値が4の場合、転落抽選判定用乱数の数が1000(乱数の範囲が0~999)であり、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる転落抽選判定用乱数の数)を30と設定し、時間短縮遊技状態の作動確率が30/1000となっている。設定値が5の場合、転落抽選判定用乱数の数が1000(乱数の範囲が0~999)であり、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる転落抽選判定用乱数の数)を20と設定し、時間短縮遊技状態の作動確率が20/1000となっている。設定値が6の場合、転落抽選判定用乱数の数が1000(乱数の範囲が0~999)であり、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる転落抽選判定用乱数の数)を10と設定し、時間短縮遊技状態の作動確率が10/1000となっている。
なお、転落抽選判定用乱数の数を一定とし、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる転落抽選判定用乱数の数)を設定値によって変更するように構成した例を示したが、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる転落抽選判定用乱数の数)を一定とし、転落抽選判定用乱数の数を変更するように構成してもよい。このように構成する場合、設定値が大きいほど時間短縮遊技状態が作動しやすいように構成してもよい。例えば、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる転落抽選判定用乱数の数)を10で一定とし、設定1の場合は転落抽選判定用乱数の数が1250、設定2の場合は転落抽選判定用乱数の数が1200、設定3の場合は転落抽選判定用乱数の数が1150、設定4の場合は転落抽選判定用乱数の数が1100、設定5の場合は転落抽選判定用乱数の数が1050、設定6の場合は転落抽選判定用乱数の数が1000となるように構成してもよい。なお、当選の乱数の範囲は、連続した乱数であっても、不連続な乱数であってもよい。
また、設定値が小さいほど時間短縮遊技状態が作動しやすいように構成してもよい。例えば、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる転落抽選判定用乱数の数)を10で一定とし、設定1の場合は転落抽選判定用乱数の数が1000、設定2の場合は転落抽選判定用乱数の数が1050、設定3の場合は転落抽選判定用乱数の数が1100、設定4の場合は転落抽選判定用乱数の数が1150、設定5の場合は転落抽選判定用乱数の数が1200、設定6の場合は転落抽選判定用乱数の数が1250となるように構成してもよい。
時短図柄に当選した場合、時間短縮遊技状態を作動させるように構成されているが、時短図柄に当選した場合であって、その後の時短作動有無抽選によって時間短縮遊技状態の作動の有無を決定してもよい。このように構成する場合は、時短図柄に当選し、かつ時短作動有無抽選の結果が当選を示す結果(時間短縮遊技状態を作動させる結果)の場合に時間短縮遊技状態を作動させ、時短図柄に当選し、かつ時短作動有無抽選の結果が当選を示さない結果(時間短縮遊技状態を作動させない結果)の場合に時間短縮遊技状態を作動させないように構成されている。
時短図柄に当選した場合、時短回数抽選によって時短回数を決定してもよく、このように構成する場合、例えば、時短回数を「10回」、「20回」、「30回」、「40回」、「50回」、「60回」、「70回」、「80回」、「90回」、「99回」、「100回」、「150回」、「10000回」等の中から時短回数抽選によって時短回数を決定するように構成されている。
設定値を有するぱちんこ遊技機の場合、時短図柄の抽選方法は設定値に関わらず同じ抽選方法となるように構成されていることが好ましい。つまり、遊技を実行する際に設定される設定値(例えば、設定値1~6)によって、時間短縮遊技状態を作動させる時短図柄(以下に例示する乱数や判定値)の数に差異がないようにすることで、時間短縮遊技状態の作動確率が変更しないように一定に構成されていることが好ましい。
なお、設定値毎に時短図柄の当選確率を変更してよい。例えば、設定値によって参照する時短図柄抽選乱数の数と、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる時短図柄抽選乱数の数)とのいずれか一方、または両方に差異があるように構成してもよい。例えば、設定値によって参照するハズレ図柄抽選乱数の数と、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させるハズレ図柄抽選乱数の数)とのいずれか一方、または両方に差異があるように構成してもよい。例えば、設定値によって参照する小当り図柄抽選乱数の数と、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる小当り図柄抽選乱数の数)とのいずれか一方、または両方に差異があるように構成してもよい。例えば、設定値によって参照する大当り図柄抽選乱数の数と、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる大当り図柄抽選乱数の数)とのいずれか一方、または両方に差異があるように構成してもよい。例えば、設定値によって参照する当否抽選乱数の数と、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる当否抽選乱数の数)とのいずれか一方、または両方に差異があるように構成してもよい。例えば、設定値によって参照する大当り抽選判定値の数と、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる大当り抽選判定値の数)とのいずれか一方、または両方に差異があるように構成してもよい。例えば、設定値によって参照する転落抽選判定値の数と、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる転落抽選判定値の数)とのいずれか一方、または両方に差異があるように構成してもよい。このように構成する場合、設定値が1乃至6まであるぱちんこ遊技機であって、設定値1、2、3、4、5、6の順で出玉率が設定されている場合(設定値=1<2<3<4<5<6の場合)、時短図柄の当選確率は、設定値1<2<3<4<5<6となるように構成されている。なお、時短図柄の当選確率は、設定値1>2>3>4>5>6と構成されていてもよい。
主遊技図柄毎に、時短図柄の当選確率が相違するように構成されていてもよい。このように構成する場合、例えば、第1主遊技図柄の時短図柄の当選確率を1/100、第2主遊技図柄の時短図柄の当選確率を1/10等に設定する。つまり、第2主遊技図柄の時短図柄の当選確率の方が第1主遊技図柄の時短図柄の当選確率よりも高く設定することで、通常遊技状態(例えば、低確低ベース状態)において第2主遊技図柄の図柄変動が開始された場合は、時間短縮遊技状態に当選することを遊技者が期待するようになり、新たな遊技性を創出することが可能となる。
また、通常遊技状態の第1主遊技図柄の図柄変動において時間短縮遊技状態を作動させる機会を多くする場合、第1主遊技図柄の時短図柄の当選確率を1/10、第2主遊技図柄の時短図柄の当選確率を1/100等に設定する。つまり、第1主遊技図柄の時短図柄の当選確率の方が第2主遊技図柄の時短図柄の当選確率よりも高く設定することで、新たな遊技性を創出することが可能となるとともに、通常遊技状態(例えば、低確低ベース状態)において大当りに当選せずとも時間短縮遊技状態の利益を遊技者に提供することが可能となる。
また、第1主遊技図柄の時短図柄の当選確率を0、第2主遊技図柄の時短図柄の当選確率を1/10等に設定してもよい。つまり、低確低ベース状態等の第1主遊技側を主体とする遊技において第1主遊技図柄が時短図柄で停止表示することがなく、第2主遊技図柄の時短図柄の当選確率の方が第1主遊技図柄の時短図柄の当選確率よりも高く設定することで、低確低ベース状態等において第2主遊技図柄の図柄変動が開始された場合は、時間短縮遊技状態に当選することを遊技者が期待するようになり、新たな遊技性を創出することが可能となる。
また、第2主遊技図柄の時短図柄の当選確率を0、第1主遊技図柄の時短図柄の当選確率を1/10等に設定してもよい。つまり、低確低ベース状態において第2主遊技図柄が時短図柄で停止表示することがないため、非常に発生する頻度が低い第2主遊技図柄の図柄変動の時短図柄が停止表示した際の処理を設定する必要がなくなるため、ROMの容量削減につなげることができる。
主遊技図柄毎に、時短図柄の当選確率が相違するように構成する場合、低確低ベース状態のみ時短図柄の抽選(時短抽選)を行い、高確低ベース状態、低確高ベース状態、高確高ベース状態においては時短図柄の抽選(時短抽選)を行わないようにするのが好適であるが、高確低ベース状態、低確高ベース状態、高確高ベース状態においても時短図柄の抽選を行うように構成してもよい。
第1主遊技図柄の時短抽選(第一特殊抽選)の結果に基づき第1主遊技図柄の停止表示態様とし時短図柄(特殊停止表示態様)が決定される第一確率と、第2主遊技図柄の時短抽選(第二特殊抽選)の結果に基づき第2主遊技図柄の停止表示態様として時短図柄が決定される第二確率とが異なるよう構成されている。低確率状態(低確率抽選状態)においては、第1主遊技図柄の時短抽選及び/又は第2主遊技図柄の時短抽選を実行可能であるように構成されている。高確率抽選状態においては、第1主遊技図柄の時短抽選及び/又は第2主遊技図柄の時短抽選を実行しないよう構成されている。
このように構成する場合、例えば、第2主遊技図柄の時短図柄の当選確率の方が第1主遊技図柄の時短図柄の当選確率よりも高く設定した場合は、低確低ベース状態において第2主遊技図柄の図柄変動が開始された際に、時間短縮遊技状態に当選することを遊技者が期待するようになり、新たな遊技性を創出することが可能となる。また、第1主遊技図柄の時短図柄の当選確率の方が第2主遊技図柄の時短図柄の当選確率よりも高く設定した場合は、低確低ベース状態において大当りに当選せずとも時間短縮遊技状態の利益を遊技者に提供することが可能となる。
内部抽選により、時短図柄抽選乱数を用いて時短図柄の抽選処理を行なう場合の時短図柄抽選乱数の乱数取得のタイミングは始動口(第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)の入賞時となっている。
主遊技図柄を有するぱちんこ遊技機において図柄抽選乱数(ハズレ図柄抽選乱数、大当り図柄抽選乱数、小当り図柄抽選乱数)を用いて時短図柄の抽選処理を行なう場合の図柄抽選乱数の乱数取得のタイミングは始動口(第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)の入賞時となっている。
主遊技図柄を有するぱちんこ遊技機において当否抽選乱数を用いて時短図柄の抽選処理を行なう場合の当否抽選乱数の乱数取得のタイミングは始動口(第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)の入賞時となっている。
主遊技図柄を有するぱちんこ遊技機において転落抽選判定用乱数を用いて時短図柄の抽選処理を行なう場合の転落抽選判定用乱数の乱数取得のタイミングは始動口(第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)の入賞時となっている。
主遊技図柄を有するぱちんこ遊技機において時短図柄の抽選に当否抽選乱数を用いる場合は、大当り抽選判定値(例えば、当否判定テーブルの大当りの判定値)が当選値となるように構成されている。なお、時短図柄の抽選に当否抽選乱数や大当り抽選判定値を用いる設定値を有するぱちんこ遊技機の場合に、設定値によって参照する当否抽選乱数の数や大当り抽選判定値の数に差異がないように構成されている。つまり、遊技を実行する際に設定される設定値(例えば、設定値1~6)によって、時間短縮遊技状態を作動させる当否抽選乱数の数や大当り抽選判定値の数に差異がないようにすることで、時間短縮遊技状態の作動確率が変更しないように一定に構成されている。例えば、大当り抽選判定値の数が1000(乱数の範囲が0~999)であり、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる大当り抽選判定値の数)を10と設定し、遊技を実行する際に設定される設定値(例えば、設定値1~6)によって、大当り抽選判定値の数の1000と、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる大当り抽選判定値の数)の10が一定に構成されており、時間短縮遊技状態の作動確率が10/1000から変更されないように一定に構成されている。つまり、遊技を実行する際に設定される設定値(例えば、設定値1~6)によって、時間短縮遊技状態の作動確率が一定であればよいので、当選の乱数の数/大当り抽選判定値の数が一定であれば良い。なお、当選の乱数の範囲は、連続した乱数であっても、不連続な乱数であってもよい。なお、当否抽選乱数の数も遊技を実行する際に設定される設定値(例えば、設定値1~6)によって、数に差異がないようにすることで、時間短縮遊技状態の作動確率が変更しないように一定に構成されている。
転落抽選を有するぱちんこ遊技機の場合、時短図柄の抽選に転落抽選判定値用乱数を用いる場合は、転落抽選判定値(例えば、確変転落抽選の転落となる判定値)が当選値となるように構成されている。なお、時短図柄の抽選に転落抽選判定値を用いる設定値を有するぱちんこ遊技機の場合に、設定値によって参照する転落抽選判定値用乱数の数や転落抽選判定値の数に差異がないように構成されている。つまり、遊技を実行する際に設定される設定値(例えば、設定値1~6)によって、時間短縮遊技状態を作動させる転落抽選判定値用乱数の数や転落抽選判定値の数に差異がないようにすることで、時間短縮遊技状態の作動確率が変更しないように一定に構成されている。例えば、転落抽選判定値の数が1000(乱数の範囲が0~999)であり、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる転落抽選判定値の数)を10と設定し、遊技を実行する際に設定される設定値(例えば、設定値1~6)によって、転落抽選判定値の数の1000と、当選の乱数の数(時間短縮遊技状態を作動させる転落抽選判定値の数)の10が一定に構成されており、時間短縮遊技状態の作動確率が10/1000から変更されないように一定に構成されている。つまり、遊技を実行する際に設定される設定値(例えば、設定値1~6)によって、時間短縮遊技状態の作動確率が一定であればよいので、当選の乱数の数/転落抽選判定値の数が一定であれば良い。なお、当選の乱数の範囲は、連続した乱数であっても、不連続な乱数であってもよい。なお、転落抽選判定値用乱数の数も遊技を実行する際に設定される設定値(例えば、設定値1~6)によって、数に差異がないようにすることで、時間短縮遊技状態の作動確率が変更しないように一定に構成されている。
主遊技図柄の停止表示態様の決定で用いられるハズレ図柄抽選乱数、大当り図柄抽選乱数、小当り図柄抽選乱数(主遊技情報)とは異なる当否抽選乱数、転落抽選判定用乱数(主遊技情報)に基づき時短抽選(特殊抽選)を実行するよう構成されている。時短抽選で用いる当否抽選乱数、転落抽選判定用乱数における時間短縮遊技状態となり得る乱数(情報)の数は、有利度合いの異なる複数の設定値に関わらず、同じであるよう構成されている。
このように構成することで、設定値に応じた乱数を設けることなく時短抽選を実行することができるため、限られたROMの容量内で時短抽選の設計が可能となる。
構造物を用いて時間短縮遊技状態を実行するか否かの抽選を行うぱちんこ遊技機の場合は、大入賞口内の時短領域通過に基づき、時短図柄の当選としてもよい。時短領域は、第1大入賞口C10の特定領域や第2大入賞口C20の特定領域でもよいし、専用の時短領域でもよいし、第1大入賞口C10の一般領域や第2大入賞口C20の一般領域でもよい。また、第1大入賞口C10や第2大入賞口C20内に複数の時短領域を設けてもよい。このように構成する場合、以下のように時短回数を設定、抽選してもよい。
(1)いずれの時短領域を遊技球が通過しても付与される時短回数が同じ。
時短領域A=10回、時短領域B=10回、時短領域C=10回、時短領域D=10回
(2)遊技球が通過する時短領域に基づき付与される時短回数が異なる。
時短領域A=10回、時短領域B=20回、時短領域C=30回、時短領域D=40回
(3)遊技球が通過する時短領域に基づき抽選される時短回数が異なる。
時短領域A=10回または20回、時短領域B=0回または50回
(3)の場合、時短領域Aに遊技球が入球した場合は、時短回数が10回、20回のいずれか一方を抽選で決定し、時短領域Bに遊技球が入球した場合は、時短回数が0回、50回のいずれか一方を抽選で決定するように構成されている。この例では、2つの時短回数の中から抽選で1の時短回数を決定するように構成しているが、2つ以上の複数の時短回数を設定し、複数の時短回数の中から抽選によって1の時短回数を決定するように構成してもよい。
構造物を用いて時間短縮遊技状態を実行するか否かの抽選を行うぱちんこ遊技機の場合であって、小当り図柄が時短図柄を併用する場合、時間短縮遊技状態の時短回数は、小当り図柄によって、予め定められている。また、時間短縮遊技状態の時短回数は、小当り図柄又は特定領域の通過の有無のいずれかで決定するように構成されている。
例えば、主遊技図柄が小当り図柄にて停止表示された後、第1大入賞口C10を有利な状態とし得る小当り遊技を実行可能であり、小当り遊技の実行中に特定領域に遊技球が入球した場合には、小当り遊技の終了後に特別遊技を実行可能であるぱちんこ遊技機において、小当り図柄と時短回数が1:1に対応しており、特定領域の遊技球の通過の有無に影響されない場合は、小当り図柄(兼時短図柄)Bが停止表示されて、特定領域を遊技球が通過した場合は、時短回数10回、小当り図柄(兼時短図柄)Cが停止表示されて、特定領域を遊技球が通過した場合は、時短回数1回、小当り図柄(兼時短図柄)Bが停止表示されて、特定領域を遊技球が通過しなかった場合は、時短回数10回、小当り図柄(兼時短図柄)Cが停止表示されて、特定領域を遊技球が通過しなかった場合は、時短回数1回となっている。
時短抽選の結果に基づき主遊技図柄の停止表示態様を決定し、該決定した停止表示態様が、小当り図柄兼時短図柄(特殊停止表示態様)である場合に時間短縮遊技状態となり得るように構成されている。時間短縮遊技状態は、主遊技図柄の変動表示の開始から停止表示までを一単位とし、特別遊技の実行終了後から一単位が10回行われるまで維持されるよう構成されている。時間短縮遊技状態において一単位が10回行われた後は、時間短縮遊技状態から通常遊技状態となるよう構成されている。小当り遊技を実行することを示す主遊技図柄の変動表示の停止表示態様が小当り図柄兼時短図柄で決定された場合は、小当り遊技の実行中に特定領域に遊技球が入球したか否かに関わらず時間短縮遊技状態となるよう構成されている。
時短図柄として、時短回数が10回の小当り図柄(兼時短図柄)B(第一特殊停止表示態様)と、時短回数が1回の小当り図柄(兼時短図柄)C(第二特殊停止表示態様)とを備えている。小当り図柄(兼時短図柄)Bが決定された場合は、時短回数が10回の時間短縮遊技状態となり、小当り図柄(兼時短図柄)Cが決定された場合は、時短回数が1回の時間短縮遊技状態となるよう構成されている。小当りとなる図柄変動(可変入賞口開放遊技を実行することを示す主遊技識別情報の変動表示)の停止表示態様が小当り図柄(兼時短図柄)Bで決定された場合は、小当り遊技の実行中に特定領域に遊技球が入球したか否かに関わらず時短回数が10回の時間短縮遊技状態となるよう構成されており、小当りとなる図柄変動の停止表示態様が小当り図柄(兼時短図柄)Cで決定された場合は、小当り遊技の実行中に特定領域に遊技球が入球したか否かに関わらず1回の時間短縮遊技状態となるよう構成されている。
このように構成することで、従来は小当り遊技中に特定領域へ遊技球が入球することに基づき、時間短縮遊技状態を作動させていたが、特定領域に遊技球が入球したか否かに関わらず時間短縮遊技状態を作動させることができるため、新たな遊技性を創出することができる。
例えば、主遊技図柄が小当り図柄にて停止表示された後、第1大入賞口C10を有利な状態とし得る小当り遊技を実行可能であり、小当り遊技の実行中に特定領域に遊技球が入球した場合には、小当り遊技の終了後に特別遊技を実行可能であるぱちんこ遊技機において、特定領域の通過の有無と時短回数が1:1に対応しており、小当り図柄に影響されない場合は、小当り図柄(兼時短図柄)Bが停止表示されて、特定領域を遊技球が通過した場合は、時短回数10回、小当り図柄(兼時短図柄)Cが停止表示されて、特定領域を遊技球が通過した場合は、時短回数10回、小当り図柄(兼時短図柄)Bが停止表示されて、特定領域を遊技球が通過しなかった場合は、時短回数1回、小当り図柄(兼時短図柄)Cが停止表示されて、特定領域を遊技球が通過しなかった場合は、時短回数1回となっている。
時短図柄(特殊停止表示態様)として、小当り図柄(兼時短図柄)B(第一特殊停止表示態様)と、小当り図柄(兼時短図柄)C(第二特殊停止表示態様)とを備えている。小当り遊技の実行中に特定領域に遊技球が入球した場合は、小当りとなる図柄変動(可変入賞口開放遊技を実行することを示す主遊技識別情報の変動表示)の停止表示態様が小当り図柄(兼時短図柄)Bであるか小当り図柄(兼時短図柄)Cであるかに関わらず時短回数が10回(第一回数)の時間短縮遊技状態となるよう構成されており、小当り遊技の実行中に特定領域に遊技球が入球しなかった場合は、小当りとなる図柄変動の停止表示態様が小当り図柄(兼時短図柄)Bであるか小当り図柄(兼時短図柄)Cであるかに関わらず時短回数が1回(第二回数)の時間短縮遊技状態となるよう構成されている。
なお、小当り図柄(兼時短図柄)Bや小当り図柄(兼時短図柄)Cの小当り図柄(兼時短図柄)について、以降のようにしてもよい。小当り図柄(兼時短図柄)が停止表示されて、特定領域を遊技球が通過した場合は、時短回数0回、小当り図柄(兼時短図柄)が停止表示されて、特定領域を遊技球が通過しなかった場合は、時短回数10回としてもよい。また、小当り図柄(兼時短図柄)が停止表示されて、特定領域を遊技球が通過した場合は、時短回数10回、小当り図柄(兼時短図柄)が停止表示されて、特定領域を遊技球が通過しなかった場合は、時短回数0回としてもよい。
このように構成することで、従来は小当り遊技中に特定領域へ遊技球が入球することに基づき、時間短縮遊技状態を作動させていたが、特定領域に遊技球が入球しなかった場合でも時間短縮遊技状態を作動させることができるため、新たな遊技性を創出することができる。
構造物を用いて時間短縮遊技状態を作動させるか否かの抽選を行うぱちんこ遊技機の場合であって、主遊技図柄が小当り図柄にて停止表示された後、第1大入賞口C10を有利な状態とし得る小当り遊技を実行可能であり、小当り遊技の実行中に特定領域に遊技球が入球した場合には、小当り遊技の終了後に特別遊技を実行可能であるぱちんこ遊技機において、小当り図柄が時短図柄を併用する場合に、大入賞口内の特定の領域(第1大入賞口C10の特定領域、第2大入賞口C20の特定領域、第1大入賞口C10の一般領域、第2大入賞口C20の一般領域など)の通過の有無によって時間短縮遊技状態の時短回数を変えてもよい。
例えば、小当り図柄(兼時短図柄)Bが停止表示されて、特定領域を遊技球が通過した場合は、時短回数10回、小当り図柄(兼時短図柄)Cが停止表示されて、特定領域を遊技球が通過した場合は、時短回数10回、小当り図柄(兼時短図柄)Bが停止表示されて、特定領域を遊技球が通過しなかった場合は、時短回数5回、小当り図柄(兼時短図柄)Cが停止表示されて、特定領域を遊技球が通過しなかった場合は、時短回数1回となっている。
内部抽選により、時短図柄抽選乱数を用いて時短図柄の抽選処理を行なう場合は、大当り判定後に時間短縮遊技状態の抽選(時短抽選)の当落判定を行うように構成されている。なお、大当り判定前や主遊技図柄の図柄変動の開始時に時間短縮遊技状態の抽選(時短抽選)の当落判定を行うように構成されていてもよい。
主遊技図柄を有するぱちんこ遊技機において図柄抽選乱数(ハズレ図柄抽選乱数、大当り図柄抽選乱数、小当り図柄抽選乱数)を用いて時短図柄の抽選処理を行なう場合は、大当り判定後に時短抽選の当落判定を行うように構成されている。なお、大当り判定前や主遊技図柄の図柄変動の開始時に時間短縮遊技状態の抽選(時短抽選)の当落判定を行うように構成されていてもよい。
主遊技図柄を有するぱちんこ遊技機において当否抽選乱数を用いて時短図柄の抽選処理を行なう場合は、変動開始時に時短抽選の当落判定を行うように構成されている。また、主遊技図柄を有するぱちんこ遊技機において当否抽選乱数を用いて時短図柄の抽選処理を行なう場合は、変動開始時、かつ、大当り判定前に時短抽選の当落判定を行うように構成されていてもよい。
主遊技図柄を有するぱちんこ遊技機において転落抽選判定用乱数を用いて時短図柄の抽選処理を行なう場合は、変動開始時に時短抽選の当落判定を行うように構成されている。また、主遊技図柄を有するぱちんこ遊技機において転落抽選判定用乱数を用いて時短図柄の抽選処理を行なう場合は、変動開始時、かつ、大当り判定前に時短抽選の当落判定を行うように構成されていてもよい。
主遊技図柄を有するぱちんこ遊技機において転落抽選判定用乱数を用いて時短図柄の抽選処理を行なうぱちんこ遊技機において、転落抽選の当選と同時に時短図柄が停止表示されることが決定された場合、確率変動遊技状態や時間短縮遊技状態から通常遊技状態に状態を移行(転落)させてから時短図柄を停止表示させているため、時短図柄の停止表示に基づく時間短縮遊技状態の作動後から時短回数をカウントするように構成されている。
構造物を用いて抽選を行うぱちんこ遊技機の場合は、大入賞口内の時短領域を遊技球が通過したタイミングで、時短抽選の当落判定を行うように構成されている。例えば、小当り遊技中に大入賞口内の時短領域に遊技球が通過したタイミングで時短抽選の当落判定を行うのが好ましい。例えば、大当り遊技中に大入賞口内の時短領域に遊技球が通過したタイミングで時短抽選の当落判定を行うのが好ましい。時短領域は、第1大入賞口C10の特定領域や第2大入賞口C20の特定領域でもよいし、専用の時短領域でもよいし、第1大入賞口C10の一般領域や第2大入賞口C20の一般領域でもよい。また、第1大入賞口C10や第2大入賞口C20内に複数の時短領域を設けてもよい。
通常遊技状態(低確低ベース状態)においてのみ、内部抽選により、時短図柄抽選乱数を用いて時短図柄の抽選処理を行うように構成されている。高確低ベース状態、高確高ベース状態、低確高ベース状態において、内部抽選により、時短図柄抽選乱数を用いて時短図柄の抽選処理を行わないように構成されているが、高確低ベース状態、高確高ベース状態、低確高ベース状態において、時短図柄抽選乱数を用いて時短図柄の抽選処理を行うように構成してもよい。
主遊技図柄を有するぱちんこ遊技機において時短図柄の抽選に図柄抽選乱数(ハズレ図柄抽選乱数、大当り図柄抽選乱数、小当り図柄抽選乱数)を用いる場合に、時短抽選の処理を行う遊技状態は通常遊技状態(例えば、低確低ベース状態)のみである。高確低ベース状態、高確高ベース状態、低確高ベース状態において、時短図柄の抽選に図柄抽選乱数(ハズレ図柄抽選乱数、大当り図柄抽選乱数、小当り図柄抽選乱数)を用いて時短図柄の抽選処理を行わないように構成されているが、高確低ベース状態、高確高ベース状態、低確高ベース状態において、時短図柄の抽選処理を行うように構成してもよい。
主遊技図柄を有するぱちんこ遊技機において時短図柄の抽選に当否抽選乱数を用いる場合に、時短抽選の処理を行う遊技状態は通常遊技状態(例えば、低確低ベース状態)のみである。高確低ベース状態、高確高ベース状態、低確高ベース状態において、時短図柄の抽選に当否抽選乱数を用いて時短図柄の抽選処理を行わないように構成されているが、高確低ベース状態、高確高ベース状態、低確高ベース状態において、時短図柄の抽選処理を行うように構成してもよい。
主遊技図柄を有するぱちんこ遊技機において時短図柄の抽選に転落抽選判定用乱数を用いる場合に、時短抽選処理を行う遊技状態は通常遊技状態(例えば、低確低ベース状態)のみである。高確低ベース状態、高確高ベース状態、低確高ベース状態において、時短図柄の抽選に転落抽選判定用乱数を用いて時短図柄の抽選処理を行わないように構成されているが、高確低ベース状態、高確高ベース状態、低確高ベース状態において、時短図柄の抽選処理を行うように構成してもよい。
低確率状態(低確率抽選状態)においては時短抽選(特殊抽選)を実行可能であるように構成されている。一方、高確率状態(高確率抽選状態)においては特殊抽選を実行しないよう構成されている。そして、低確率状態であっても、高確率状態であっても、高ベース状態においては時短抽選を実行しないよう構成されている。
このように構成することで、従来、低確低ベース状態においては大当りを経由してから時間短縮遊技状態に移行させていたが、大当りを経由しなくても時間短縮遊技状態を作動させることができる。また、いきなり時間短縮遊技状態を作動させることが可能となるため、新たな遊技性を創出可能となる。
構造物を用いて抽選を行うぱちんこ遊技機の場合に、時短抽選処理を行う遊技状態は通常遊技状態(例えば、低確低ベース状態)のみである。高確低ベース状態、高確高ベース状態、低確高ベース状態において、時短抽選処理を行わないように構成されているが、高確低ベース状態、高確高ベース状態、低確高ベース状態において、時短図柄の抽選処理を行うように構成してもよい。
低確低ベース状態および時間短縮遊技状態(例えば、低確高ベース状態)において同じ時短図柄が当選した後の遊技状態を以降に示す例のように設定することも可能である。例えば、低確低ベース状態において時短図柄Aが当選し、時短図柄Aが停止表示されると時間短縮遊技状態(例えば、低確高ベース状態)が100回付与されるが、時間短縮遊技状態中(例えば、時短回数が残り50回の低確高ベース状態中)において時短図柄Aが当選し、時短図柄Aが停止表示されても、時間短縮遊技状態(例えば、低確高ベース状態)の遊技状態は引き継ぐが、時間短縮遊技状態(例えば、低確高ベース状態)の時短回数として100回が付与(設定)されず、時短図柄Aが当選した時短回数の時間短縮遊技状態(例えば、時短回数が残り50回の低確高ベース状態)から遊技が開始される。
時間短縮遊技状態における時短回数を加算(上乗せ)するように構成してもよい。このように構成する場合、低確低ベース状態において時短図柄Aが当選した場合、時短回数が30回の時間短縮遊技状態(例えば、低確高ベース状態)が付与される。この時短回数が30回の時間短縮遊技状態において主遊技図柄の図柄変動が20回実行され、時短回数が残り10回となった図柄変動において時短回数が30回付与される時短図柄Aが当選し、時短図柄Aが停止表示されると、30回の時間短縮遊技状態(例えば、低確高ベース状態)が加算され、残りの時間短縮遊技状態(低確高ベース状態)が40回となるように構成されている。
時間短縮遊技状態における時短回数を加算(上乗せ)するように構成してもよい。このように構成する場合、低確低ベース状態において時短図柄Aが当選した場合、時短回数が30回の時間短縮遊技状態(例えば、低確高ベース状態)が付与される。この時短回数が30回の時間短縮遊技状態において主遊技図柄の図柄変動が20回実行され、時短回数が残り10回となった図柄変動において時短回数が50回付与される時短図柄Bが当選し、時短図柄Bが停止表示されると、50回の時間短縮遊技状態(例えば、低確高ベース状態)が加算され、残りの時間短縮遊技状態(低確高ベース状態)が60回となるように構成されている。
既に時間短縮遊技状態が作動している状態で、時短図柄が決定されて停止表示された場合は、時間短縮遊技状態を再設定や上書き、書き換えするように構成してもよいし、設定されている時間短縮遊技状態を継続してもよい。低確高ベース状態や高確高ベース状態の時間短縮遊技状態を再設定、上書き、書き換えする場合を例示する。低確低ベース状態において、時短回数が30回の特定の図柄の組合せ{時短専用図柄、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)、大当り図柄}が決定されて停止表示されたことに基づき、時短回数が30回の時間短縮遊技状態(例えば、低確高ベース状態や高確高ベース状態)が付与された後、時短回数の残りが10回の時間短縮遊技状態となった図柄変動において時短回数が30回の特定の図柄の組合せが当選し、特定の図柄の組合せが停止表示されると、時短回数の残りが10回の時間短縮遊技状態から時短回数の残りが30回の時間短縮遊技状態に再設定される(時短回数の残りが10回の時間短縮遊技状態を時短回数の残りが30回の時間短縮遊技状態で上書き、書き換えする)。
ここで、上書き、書き換えとは、時短回数を表すデータを記憶したRAM領域に対して新たに決定された時短回数を表すデータを上書きして記憶することや、時間短縮遊技状態を表すデータを記憶したRAM領域に対して新たに決定された時間短縮遊技状態を表すデータを上書きして記憶することを意味する。また、これに限らず、特定のデータが記憶されたRAM領域をゼロクリアした後に新たなデータを記憶する、等の一般的なプログラム上のデータの取り扱い方法であればその手段を問わずに適用可能である。ただし、時短回数として、後述する「0回」が上書きされる仕様の場合には、時短回数を参照するRAM領域に「0」がセットされたのかゼロクリアが行われたのかプログラムが混同する懸念があるため、直接的にRAM領域を上書きする手法を採用するのが好適である。また、上書き、書き換えといった厳密な意味での言葉的な手段にとらわれず、例えば、時短回数や時間短縮遊技状態を記憶する複数のRAM領域を設け、いずれのRAM領域を優先して参照するかを予め定めておくことや、現在記憶されているRAM領域のデータと新たなデータとを演算することで実行するべき時短回数や時間短縮遊技状態を算出するようにしてもよい。
なお、時短回数は30回の一の固定された回数ではなく、特定の図柄の組合せに対応した時短回数、または、特定の図柄の組合せと特定の図柄の組合せが停止表示された際の遊技状態に対応した時短回数であればよい。このように構成する場合、低確低ベース状態において、時短回数が100回の特定の図柄の組合せAが決定されて停止表示されたことに基づき、時短回数が100回の時間短縮遊技状態(例えば、低確高ベース状態や高確高ベース状態)が付与された後、時短回数の残りが70回の時間短縮遊技状態となった図柄変動において、時短回数が50回の特定の図柄の組合せBが当選し、特定の図柄の組合せBが停止表示されると、時短回数の残りが70回の時間短縮遊技状態から時短回数の残りが50回の時間短縮遊技状態に再設定される(時短回数の残りが70回の時間短縮遊技状態を時短回数の残りが50回の時間短縮遊技状態で上書き、書き換えする)。
低確高ベース状態や高確高ベース状態の時間短縮遊技状態を継続する場合を例示する。低確低ベース状態において、時短回数が30回の特定の図柄の組合せが決定されて停止表示されたことに基づき、時短回数が30回の時間短縮遊技状態(例えば、低確高ベース状態や高確高ベース状態)が付与された後、時短回数の残りが10回の時間短縮遊技状態となった図柄変動において、時短回数が30回の特定の図柄の組合せが当選し、特定の図柄の組合せが停止表示されると、時短回数の残りが10回の時間短縮遊技状態から時短回数の残りが30回の時間短縮遊技状態に再設定されず(時短回数の残りが10回の時間短縮遊技状態を時短回数の残りが30回の時間短縮遊技状態で上書き、書き換えせず)、時短回数の残りが10回の時間短縮遊技状態から遊技が開始される。なお、時間短縮遊技状態を再設定、上書き、書き換えせずに、時間短縮遊技状態を継続する場合は、時間短縮遊技状態において特定の図柄の組合せが当選しないように、特定の図柄の組合せ{時短図柄、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)、大当り図柄}の抽選を実行しないように構成することが好ましい。
低ベース状態(通常遊技状態)であっても、高ベース状態(特定遊技状態)であっても、低確率状態(低確率抽選状態)においては時短抽選(特殊抽選)を実行可能に構成されている。一方、低ベース状態であっても、高ベース状態であっても、高確率状態(高確率抽選状態)においては時短抽選を実行しないよう構成されている。そして、時短回数が100回の低確高ベース状態において時短図柄(特殊停止表示態様)が決定された場合、設定されている時短図柄に対応した時短回数が100回の高ベース状態に優先して、決定した時短図柄に対応する時短回数が100回の高ベース状態を設定(例えば、上書き、書き換え、再設定)するよう構成されている。
高ベース状態として、時短回数が100回(所定回数が第一回数)の高ベース状態(第一特定遊技状態)と、時短回数が50回(所定回数が第二回数)の高ベース状態(第二特定遊技状態)とを備えている。そして、時短抽選によって、時短図柄(特殊停止表示態様)が決定され、決定された時短図柄が図柄変動の結果として停止表示された場合には、時短回数が50回の高ベース状態を設定するよう構成されている。また、時短回数が100回の高ベース状態において時短図柄が決定され、決定された時短図柄が図柄変動の結果として停止表示された場合、実行中の時短回数が100回の高ベース状態における残りの時短回数(一単位が実行可能な回数)が50回よりも多い状況下であっても、時短回数が50回の高ベース状態を設定(例えば、上書き、書き換え、再設定)するように構成されている。
このように構成することで、低確高ベース状態においても大当りを経由しなくても時間短縮遊技状態を作動させることが可能となるため、新たな遊技性を創出可能となる。
時短図柄A(第二特殊停止表示態様、時短回数が100回の時短図柄)が停止表示されたことに基づく時短回数が100回の高ベース状態において、100回よりも少ない30回の図柄変動が行われ、時短回数の残りが70回の高ベース状態となった状況において、時短図柄B(第一特殊停止表示態様、時短回数が50回の時短図柄)が決定された場合、時短回数の残りが70回の高ベース状態から時短回数が50回の高ベース状態となるよう構成されている。時短回数の残りが70回の高ベース状態において、時短図柄Bが決定された場合、70回が50回よりも多い場合であっても、時短回数の残りが70回の高ベース状態を時短回数の残りが50回の高ベース状態で設定(例えば、上書き、書き換え、再設定)するよう構成されている。
低確低ベース状態において時短図柄の抽選を行うように構成され、高確高ベース状態、低確高ベース状態、高確低ベース状態においては、時短図柄の抽選を行わないように構成されているが、高確高ベース状態、低確高ベース状態、高確低ベース状態においても、時短図柄の抽選を行うように構成してもよい。このように構成する場合、高確高ベース状態や低確高ベース状態であれば、時短図柄の抽選の結果、時短図柄が当選しても、時間短縮遊技状態を再設定や上書き、書き換えせずに、設定されている時間短縮遊技状態を継続するように構成すればよい。また、高確低ベース状態であれば、時短図柄の抽選の結果、時短図柄が当選しても、時間短縮遊技状態を作動させないように構成すればよい。
なお、高確高ベース状態や低確高ベース状態において、時短図柄の抽選の結果、時短図柄が当選すると、時短回数として0回を付与してもよい。例えば、低確低ベース状態において時短図柄が当選した場合、30回の低確高ベース状態が付与され、時短回数が残り10回の低確高ベース状態となった図柄変動において時短図柄が当選し、時短図柄が停止表示されると、時短回数が0回の低確高ベース状態が加算される。つまり、残りの時短回数が10回の低確高ベース状態が継続する。
低確低ベース状態と低確高ベース状態とにおいて、時短図柄を兼用するハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)の選択比率が異なるように構成してもよいし、同じであってもよい。選択比率が異なる場合、低確低ベース状態におけるハズレ図柄の選択比率を1/100とし、低確高ベース状態におけるハズレ図柄の選択比率を1/50とする例を示すことができる。また、選択比率が異なる場合、低確低ベース状態におけるハズレ図柄の選択比率を1/50とし、低確高ベース状態におけるハズレ図柄の選択比率を1/100とする例を示すこともできる。
また、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄とによって、ハズレ図柄の選択比率を変更してもよい。例えば、低確低ベース状態における第1主遊技図柄のハズレ図柄の選択比率を1/100とし、低確低ベース状態における第2主遊技図柄のハズレ図柄の選択比率を1/80とし、低確高ベース状態におけるハズレ図柄の選択比率を1/50とし、低確高ベース状態におけるハズレ図柄の選択比率を1/30とする例を示すことができる。
例えば、低確低ベース状態における第1主遊技図柄のハズレ図柄の選択比率を1/80とし、低確低ベース状態における第2主遊技図柄のハズレ図柄の選択比率を1/100とし、低確高ベース状態におけるハズレ図柄の選択比率を1/30とし、低確高ベース状態におけるハズレ図柄の選択比率を1/50とする例を示すことができる。
例えば、低確低ベース状態におけるハズレ図柄の選択比率を1/50とし、低確低ベース状態におけるハズレ図柄の選択比率を1/30とし、低確高ベース状態における第1主遊技図柄のハズレ図柄の選択比率を1/100とし、低確高ベース状態における第2主遊技図柄のハズレ図柄の選択比率を1/80とする例を示すことができる。
例えば、低確低ベース状態におけるハズレ図柄の選択比率を1/30とし、低確低ベース状態におけるハズレ図柄の選択比率を1/50とし、低確高ベース状態における第1主遊技図柄のハズレ図柄の選択比率を1/80とし、低確高ベース状態における第2主遊技図柄のハズレ図柄の選択比率を1/100とする例を示すことができる。
時短抽選の当選によって付与される時短回数について、当選値(図柄等)と遊技状態毎に予め定められた複数の時短回数が対応している。時短図柄抽選乱数による抽選結果を当選値とする場合、以下のような例を示すことができる。
(1)低確低ベース状態で主遊技図柄として時短図柄Bが当選し、時短図柄Bが停止表示された場合は、30回の時短回数を付与する。
(2)低確低ベース状態で主遊技図柄として時短図柄Cが当選し、時短図柄Cが停止表示された場合は、60回の時短回数を付与する。
(3)高確低ベース状態で主遊技図柄として時短図柄Bが当選し、時短図柄Bが停止表示された場合は、50回の時短回数を付与する。
(4)高確低ベース状態で主遊技図柄として時短図柄Cが当選し、時短図柄Cが停止表示された場合は、100回の時短回数を付与する。
なお、低確低ベース状態においてのみ、時短抽選の当選による当選値(図柄等)に予め定められた複数の時短回数が対応するように構成してもよい。
特定のハズレ図柄抽選乱数値(特定のハズレ図柄)を当選値とする場合、以下のような例を示すことができる。
(1)低確低ベース状態で主遊技図柄としてハズレ図柄Bが当選し、ハズレ図柄Bが停止表示された場合は、30回の時短回数を付与する。
(2)低確低ベース状態で主遊技図柄としてハズレ図柄Cが当選し、ハズレ図柄Cが停止表示された場合は、60回の時短回数を付与する。
(3)高確低ベース状態で主遊技図柄としてハズレ図柄Bが当選し、ハズレ図柄Bが停止表示された場合は、50回の時短回数を付与する。
(4)高確低ベース状態で主遊技図柄としてハズレ柄Cが当選し、ハズレ図柄Cが停止表示された場合は、100回の時短回数を付与する。
特定の大当り図柄抽選乱数値(特定の大当り図柄)を当選値とする場合、以下のような例を示すことができる。
(1)低確低ベース状態で主遊技図柄として大当り図柄Aが当選し、大当り図柄Aが停止表示された場合は、30回の時短回数を付与する。
(2)低確低ベース状態で主遊技図柄として大当り図柄Bが当選し、大当り図柄Bが停止表示された場合は、60回の時短回数を付与する。
(3)高確低ベース状態で主遊技図柄として大当り図柄Aが当選し、大当り図柄Aが停止表示された場合は、50回の時短回数を付与する。
(4)高確低ベース状態で主遊技図柄として大当り図柄Bが当選し、大当り図柄Bが停止表示された場合は、100回の時短回数を付与する。
特定の小当り図柄抽選乱数値(特定の小当り図柄)を当選値とする場合、以下のような例を示すことができる。
(1)低確低ベース状態で主遊技図柄として小当り図柄Bが当選し、小当り図柄Bが停止表示された場合は、30回の時短回数を付与する。
(2)低確低ベース状態で主遊技図柄として小当り図柄Cが当選し、小当り図柄Cが停止表示された場合は、60回の時短回数を付与する。
(3)高確低ベース状態で主遊技図柄として小当り図柄Bが当選し、小当り図柄Bが停止表示された場合は、50回の時短回数を付与する。
(4)高確低ベース状態で主遊技図柄として小当り図柄Cが当選し、小当り図柄Cが停止表示された場合は、100回の時短回数を付与する。
例えば、大当り抽選判定値を当選値とする場合、以下のような例を示すことができる。
(1)低確低ベース状態で大当り抽選判定値Aが参照された場合は、30回の時短回数を付与する。
(2)低確低ベース状態で大当り抽選判定値Bが参照された場合は、60回の時短回数を付与する。
(3)高確低ベース状態で大当り抽選判定値Aが参照された場合は、50回の時短回数を付与する。
(4)高確低ベース状態で大当り抽選判定値Bが参照された場合は、100回の時短回数を付与する。
例えば、転落抽選判定値を当選値とする場合、以下のような例を示すことができる。
(1)低確低ベース状態で転落抽選判定値Aが参照された場合は、30回の時短回数を付与する。
(2)低確低ベース状態で転落抽選判定値Bが参照された場合は、60回の時短回数を付与する。
(3)高確低ベース状態で転落抽選判定値Aが参照された場合は、50回の時短回数を付与する。
(4)高確低ベース状態で転落抽選判定値Bが参照された場合は、100回の時短回数を付与する。
特定の図柄の組合せ{時短専用図柄、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)、大当り図柄}によって作動した時間短縮遊技状態の終了契機を特定の図柄の組合せ毎に設定するように構成されている。図柄変動の規定回数が設定された確率変動付きぱちんこ遊技機の場合、以下のような例を示すことができる。
(1)低確低ベース状態で主遊技図柄として大当り図柄Aが当選し、大当り図柄Aが停止表示された場合は、例えば、図柄変動の結果として第1装飾図柄が『777』で停止表示され、特別遊技後に規定回数として100回の確率変動遊技(高確高ベース状態の遊技)を付与する。そして、100回の確率変動遊技(高確高ベース状態の遊技)を実行した後、1000回の時短回数を付与する。
(2)低確低ベース状態で主遊技図柄として大当り図柄Bが当選し、大当り図柄Bが停止表示された場合は、例えば、図柄変動の結果として第1装飾図柄が『333』で停止表示され、特別遊技後に規定回数として100回の確率変動遊技(高確高ベース状態の遊技)を付与する。そして、100回の確率変動遊技(高確高ベース状態の遊技)を実行した後、200回の時短回数を付与する。
(3)低確低ベース状態で主遊技図柄として大当り図柄CまたはDが当選し、大当り図柄CまたはDが停止表示された場合は、例えば、図柄変動の結果として第1装飾図柄が『111』で停止表示され、特別遊技後に規定回数として100回の確率変動遊技(高確高ベース状態の遊技)を付与する。そして、100回の確率変動遊技(高確高ベース状態の遊技)を実行した後、100回の時短回数を付与する。
(4)高確低ベース状態で主遊技図柄として大当り図柄Aが当選し、大当り図柄Aが停止表示された場合は、例えば、図柄変動の結果として第1装飾図柄が『777』で停止表示され、特別遊技後に規定回数として100回の確率変動遊技(高確高ベース状態の遊技)を付与する。そして、100回の確率変動遊技(高確高ベース状態の遊技)を実行した後、2000回の時短回数を付与する。
(5)高確低ベース状態で主遊技図柄として大当り図柄Bが当選し、大当り図柄Bが停止表示された場合は、例えば、図柄変動の結果として第1装飾図柄が『333』で停止表示され、特別遊技後に規定回数として100回の確率変動遊技(高確高ベース状態の遊技)を付与する。そして、100回の確率変動遊技(高確高ベース状態の遊技)を実行した後、400回の時短回数を付与する。
(6)高確低ベース状態で主遊技図柄として大当り図柄CまたはDが当選し、大当り図柄CまたはDが停止表示された場合は、例えば、図柄変動の結果として第1装飾図柄が『111』で停止表示され、特別遊技後に規定回数として100回の確率変動遊技(高確高ベース状態の遊技)を付与する。そして、100回の確率変動遊技(高確高ベース状態の遊技)を実行した後、200回の時短回数を付与する。
特定の図柄の組合せ{時短専用図柄、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)、大当り図柄}の主遊技図柄によって時短回数が異なる場合に、時短図柄の図柄振り分け抽選は、特定の図柄の組合せの主遊技図柄によって変更するように構成されている。時短図柄の場合、以下のような例を示すことができる。
(1)第1主遊技図柄の時短図柄Aの抽選の当選確率は、100/1000、時短図柄Aが停止表示された場合は、時短回数を10回付与する。
(2)第1主遊技図柄の時短図柄Bの抽選の当選確率は、90/1000、時短図柄Bが停止表示された場合は、時短回数を50回付与する。
(3)第2主遊技図柄の時短図柄Cの抽選の当選確率は、500/1000、時短図柄Cが停止表示された場合は、時短回数を30回付与する。
(4)第2主遊技図柄の時短図柄Dの抽選の当選確率は、500/1000、時短図柄Dが停止表示された場合は、時短回数を100回付与する。
なお、低確低ベース状態においてのみ、このように構成するのが好ましいが、その他の遊技状態(例えば、高確低ベース状態、低確高ベース状態、高確高ベース状態)において適用してもよい。
ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)の場合、以下のような例を示すことができる。
(1)第1主遊技図柄のハズレ図柄Bの抽選の当選確率は、100/1000、ハズレ図柄Bが停止表示された場合は、時短回数を10回付与する。
(2)第1主遊技図柄のハズレ図柄Cの抽選の当選確率は、90/1000、ハズレ図柄Cが停止表示された場合は、時短回数を50回付与する。
(3)第2主遊技図柄のハズレ図柄Dの抽選の当選確率は、500/1000、ハズレ図柄Dが停止表示された場合は、時短回数を30回付与する。
(4)第2主遊技図柄のハズレ図柄Eの抽選の当選確率は、500/1000、ハズレ図柄Eが停止表示された場合は、時短回数を100回付与する。
なお、低確低ベース状態においてのみ、このように構成するのが好ましいが、その他の遊技状態(例えば、高確低ベース状態、低確高ベース状態、高確高ベース状態)において適用してもよい。
小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)の場合、以下のような例を示すことができる。
(1)第1主遊技図柄の小当り図柄Bの抽選の当選確率は、100/1000、小当り図柄Bが停止表示された場合は、時短回数を10回付与する。
(2)第1主遊技図柄の小当り図柄Cの抽選の当選確率は、90/1000、小当り図柄Cが停止表示された場合は、時短回数を50回付与する。
(3)第2主遊技図柄の小当り図柄Dの抽選の当選確率は、500/1000、小当り図柄Dが停止表示された場合は、時短回数を30回付与する。
(4)第2主遊技図柄の小当り図柄Eの抽選の当選確率は、500/1000、小当り図柄Eが停止表示された場合は、時短回数を100回付与する。
なお、低確低ベース状態においてのみ、このように構成するのが好ましいが、その他の遊技状態(例えば、高確低ベース状態、低確高ベース状態、高確高ベース状態)において適用してもよい。
遊技状態と特定の図柄の組合せ{時短専用図柄、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)、大当り図柄}毎に時短回数を設定するように構成されている。ただし、時間短縮遊技状態において時短図柄の抽選を行わないことが好ましい。時短図柄の場合、以下のような例を示すことができる。
(1)低確低ベース状態で主遊技図柄として時短図柄Aが当選し、時短図柄Aが停止表示された場合は、20回の時短回数を付与する。
(2)低確低ベース状態で主遊技図柄として時短図柄Bが当選し、時短図柄Bが停止表示された場合は、40回の時短回数を付与する。
(3)高確低ベース状態で主遊技図柄として時短図柄Aが当選し、時短図柄Aが停止表示された場合は、100回の時短回数を付与する。
(4)高確低ベース状態で主遊技図柄として時短図柄Bが当選し、時短図柄Bが停止表示された場合は、200回の時短回数を付与する。
ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)の場合、以下のような例を示すことができる。
(1)低確低ベース状態で主遊技図柄としてハズレ図柄Bが当選し、ハズレ図柄Bが停止表示された場合は、20回の時短回数を付与する。
(2)低確低ベース状態で主遊技図柄としてハズレ図柄Cが当選し、ハズレ図柄Cが停止表示された場合は、40回の時短回数を付与する。
(3)高確低ベース状態で主遊技図柄としてハズレ図柄Bが当選し、ハズレ図柄Bが停止表示された場合は、100回の時短回数を付与する。
(4)高確低ベース状態で主遊技図柄としてハズレ柄Cが当選し、ハズレ図柄Cが停止表示された場合は、200回の時短回数を付与する。
小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)の場合、以下のような例を示すことができる。
(1)低確低ベース状態で主遊技図柄として小当り図柄Bが当選し、小当り図柄Bが停止表示された場合は、20回の時短回数を付与する。
(2)低確低ベース状態で主遊技図柄として小当り図柄Cが当選し、小当り図柄Cが停止表示された場合は、40回の時短回数を付与する。
(3)高確低ベース状態で主遊技図柄として小当り図柄Bが当選し、小当り図柄Bが停止表示された場合は、100回の時短回数を付与する。
(4)高確低ベース状態で主遊技図柄として小当り図柄Cが当選し、小当り図柄Cが停止表示された場合は、200回の時短回数を付与する。
特定の大当り図柄の場合、以下のような例を示すことができる。
(1)低確低ベース状態で主遊技図柄として大当り図柄Aが当選し、大当り図柄Aが停止表示された場合は、20回の時短回数を付与する。
(2)低確低ベース状態で主遊技図柄として大当り図柄Bが当選し、大当り図柄Bが停止表示された場合は、40回の時短回数を付与する。
(3)高確低ベース状態で主遊技図柄として大当り図柄Aが当選し、大当り図柄Aが停止表示された場合は、100回の時短回数を付与する。
(4)高確低ベース状態で主遊技図柄として大当り図柄Bが当選し、大当り図柄Bが停止表示された場合は、200回の時短回数を付与する。
特定の図柄の組合せ{時短専用図柄、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)、大当り図柄}と遊技状態で時短回数を決定する場合に、遊技状態により時短回数として0回を含めてもよい。このように構成することで、時短回数として0回の時短図柄を時短終了図柄とすることができる。例えば、時短回数が残り50回の時間短縮遊技状態において、時短図柄の抽選を実行し、抽選の結果、時短終了図柄が決定された場合、その図柄変動において停止図柄として時短終了図柄が停止表示されたことに基づいて、遊技状態を時間短縮遊技状態から通常遊技状態に移行させるように構成する。なお、時短終了図柄として時短回数が0回の時短図柄を示したが、時短終了図柄として時短回数が0回のハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)としてもよいし、時短終了図柄として時短回数が0回の小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)としてもよいし、時短終了図柄として時短回数が0回の大当り図柄、時短回数の回数に関わらない大当り図柄としてもよい。なお、時間短縮遊技状態において時短図柄の抽選を行わなくてもよい。
特定の図柄の組合せ{時短専用図柄、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)、大当り図柄}が停止表示された時に時間短縮遊技状態が作動した際、時間短縮遊技状態の継続条件を予め定められた特定の図柄の組合せ(例えば、時短専用図柄、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)、大当り図柄を「時短終了図柄」とする)が停止表示するまでに設定している。つまり、予め定められた「時短終了図柄」が停止表示されることを時間短縮遊技状態の終了条件と設定している。このように構成する場合、時間短縮遊技状態の作動の際に時短回数は設定せず(無制限)、時間短縮遊技状態において時短終了図柄が停止表示することに基づいて時間短縮遊技状態を終了させるように構成することが好ましい。時短終了図柄は、時短回数が0回の時短図柄、時短回数が0回のハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)、時短回数が0回の小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)、時短回数が0回の大当り図柄、時短回数の回数に関わらない大当り図柄を例示できる。なお、時間短縮遊技状態の作動の際に時短回数は設定しないように構成したが、次回の当り(大当り、小当り)が得られる可能性が100%に近い時短回数(例えば、10000回)を設定してもよい。
高確高ベース状態において、特定回数(例えば、リミッタとして5回)の特別遊技が当選するまで高確高ベース状態が維持され、特定回数の特別遊技が当選し、特定回数目の特別遊技の終了後に時間短縮遊技状態(例えば、低確高ベース状態)となるぱちんこ遊技機(例えば、リミッタ機)において、特定回数(リミッタ)に到達時に作動した際の時間短縮遊技状態の継続条件を、大当り図柄が停止するまでとしてもよい。つまり、時間短縮遊技状態において、大当り図柄が停止表示することに基づいて、時間短縮遊技状態を終了させるように構成されている。なお、時間短縮遊技状態の継続条件を予め定められた特定の図柄の組合せ(例えば、時短終了図柄)が停止表示するまでに設定してもよい。つまり、予め定められた特定の図柄の組合せ(例えば、時短終了図柄)が停止表示されることを時間短縮遊技状態の終了条件と設定してもよい。なお、時間短縮遊技状態を終了させる大当り図柄が、特別遊技後に高確高ベース状態に移行する大当り図柄かつ時短図柄である場合は、特別遊技の実行後に再度、特定回数(例えば、リミッタとして5回)の特別遊技が当選するまで高確高ベース状態が維持されるように構成されている。
低確低ベース状態において、大当りに当選せずに特定回数(例えば、リミッタとして500回)の図柄変動を実行した際、図柄変動の結果、主遊技図柄が停止表示し、変動固定時間の経過後に時間短縮遊技状態に移行するように構成されている。そして、特定回数の図柄変動の次の回数の図柄変動(例えば、501回目の図柄変動)では、遊技状態が通常遊技状態ではなく時間短縮遊技状態として図柄変動を実行するように構成されている。特定回数(リミッタ)に到達時に作動した際の時間短縮遊技状態の継続条件を、大当り図柄が停止するまでとしてもよい。つまり、時間短縮遊技状態において、大当り図柄が停止表示することに基づいて、時間短縮遊技状態を終了させるように構成されている。なお、時間短縮遊技状態の継続条件を予め定められた特定の図柄の組合せ(例えば、時短終了図柄)が停止表示するまでに設定してもよい。つまり、予め定められた特定の図柄の組合せ(例えば、時短終了図柄)が停止表示されることを時間短縮遊技状態の終了条件と設定してもよい。
特別遊技(大当り遊技)後に作動する時間短縮遊技状態と、特定の図柄の組合せ{時短専用図柄、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)}により作動する時間短縮遊技状態とで時短回数に違いを設けてもよい。また、例えば、特定の図柄の組合せの停止表示後に即座に時間短縮遊技状態を作動させず、その後、特定の条件を満たした場合に時間短縮遊技状態を作動するようにしてもよい。この場合、特定の条件としては、主遊技図柄の図柄変動が予め定めた変動回数が実行された場合や、特定の領域を遊技球が通過した場合、等が考えられる。
特定の領域(第1大入賞口C10の特定領域、第2大入賞口C20の特定領域、第1大入賞口C10の一般領域、第2大入賞口C20の一般領域、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10、補助遊技始動口H10、左一般入賞口P10、右一般入賞口P20、役物連続作動ゲートやその他時間短縮遊技状態を作動させる入球口など)を有するぱちんこ遊技機の場合、複数の時短回数を持ってもよい。また、時短抽選を行なうための特定の領域を複数有していてもよいし、1個でもよい。例えば、第1大入賞口C10の特定領域へ入球した場合は100回の時短回数を付与し、第2大入賞口C20の特定領域へ入球した場合は200回の時短回数を付与し、第1大入賞口C10の一般領域へ入球した場合は30回の時短回数を付与し、第2大入賞口C20の一般領域へ入球した場合は40回の時短回数を付与し、第1主遊技始動口A10へ入球した場合は1回の時短回数を付与し、第2主遊技始動口B10へ入球した場合は1回の時短回数を付与し、補助遊技始動口H10へ入球した場合は1回の時短回数を付与し、左一般入賞口P10へ入球した場合は10回の時短回数を付与し、右一般入賞口P20へ入球した場合は5回の時短回数を付与し、役物連続作動ゲートへ入球した場合は50回の時短回数を付与し、時間短縮遊技状態を作動させる入球口へ入球した場合は100回の時短回数を付与することができる。
内部抽選により、時短図柄抽選乱数を用いて時短図柄の抽選処理を行い、時短図柄抽選で時短図柄に当選して時間短縮遊技状態に移行する場合、図柄変動の結果、主遊技図柄として時短図柄が停止表示し、変動固定時間(例えば、600ms)の経過後に時間短縮遊技状態に移行するように構成されている。なお、時短図柄が停止表示されたタイミングで時間短縮遊技状態に移行してもよいし、時短図柄抽選で時短図柄が当選したタイミングで時間短縮遊技状態に移行してもよいし、主遊技図柄の図柄変動の開始時に時間短縮遊技状態に移行してもよい。
主遊技図柄を有するぱちんこ遊技機において時短図柄の抽選にハズレ図柄抽選乱数を用いる場合に、ハズレ図柄抽選でハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)に当選して時間短縮遊技状態に移行する場合、図柄変動の結果、主遊技図柄としてハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が停止表示し、変動固定時間(例えば、10秒)の経過後に時間短縮遊技状態に移行するように構成されている。なお、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が停止表示されたタイミングで時間短縮遊技状態に移行してもよいし、ハズレ図柄抽選でハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が当選したタイミングで時間短縮遊技状態に移行してもよいし、主遊技図柄の図柄変動の開始時に時間短縮遊技状態に移行してもよい。
主遊技図柄を有するぱちんこ遊技機において時短図柄の抽選に大当り図柄抽選乱数を用いる場合に、大当り図柄抽選で大当り図柄に当選して時間短縮遊技状態に移行する場合、図柄変動の結果、主遊技図柄として大当り図柄が停止表示し、変動固定時間(例えば、800ms)の経過後に時間短縮遊技状態に移行するように構成されている。なお、大当り図柄が停止表示されたタイミングで時間短縮遊技状態に移行してもよいし、大当り図柄抽選で大当り図柄が当選したタイミングで時間短縮遊技状態に移行してもよいし、主遊技図柄の図柄変動の開始時に時間短縮遊技状態に移行してもよいし、特別遊技(大当り遊技)の終了後に移行してもよい。ただし、当該図柄変動で大当りとなる場合は、特別遊技(大当り遊技)中には時間短縮遊技状態の機能は作動不可であり、かつ、特別遊技後には大当り図柄毎に時短回数が設定されるため、時短抽選に当選しても図柄変動が停止表示した際の変動固定時間後に時間短縮遊技状態が作動しないようにしてもよい。なお、時間短縮遊技状態の作動は、特別遊技後に持ち越すように構成しても、持ち越さないように構成してもよい。
ハズレとなる図柄変動(特別遊技を実行しないことを示す主遊技識別情報の変動表示)の停止表示態様が時短図柄(特殊停止表示態様)で決定された場合は、ハズレの主遊技図柄が時短図柄の態様で停止表示された後に時間短縮遊技状態(特定遊技状態)となる一方で、大当りとなる図柄変動(特別遊技を実行することを示す主遊技識別情報の変動表示)の停止表示態様が時短図柄で決定された場合は、大当りの主遊技図柄が時短図柄の態様で停止表示された後の大当り遊技の実行後に時間短縮遊技状態となるよう構成されている。
このように構成することで、大当りを経由しなくても時間短縮遊技状態を作動させることができる。
主遊技図柄を有するぱちんこ遊技機において時短図柄の抽選に小当り図柄抽選乱数を用いる場合に、小当り図柄抽選で小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)に当選して時間短縮遊技状態に移行する場合、図柄変動の結果、主遊技図柄として小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)が停止表示し、変動固定時間(例えば、700ms)の経過後に小当り遊技(特別電動役物の作動)を実行し、小当り遊技の終了後に時間短縮遊技状態に移行するように構成されている。
主遊技図柄を有するぱちんこ遊技機において時短図柄の抽選に小当り図柄抽選乱数を用いる場合に、小当り図柄抽選で小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)に当選して時間短縮遊技状態に移行する場合、図柄変動の結果、主遊技図柄として小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)が停止表示し、変動固定時間(例えば、700ms)の経過後に時間短縮遊技状態に移行するように構成されている。なお、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)が停止表示されたタイミングで時間短縮遊技状態に移行してもよいし、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)が当選したタイミングで時間短縮遊技状態に移行してもよいし、主遊技図柄の図柄変動の開始時に時間短縮遊技状態に移行してもよい。
主遊技図柄を有するぱちんこ遊技機において時短図柄の抽選に当否抽選乱数を用いる場合に、大当り当否抽選で大当りに当選して時間短縮遊技状態に移行する場合、図柄変動の結果、主遊技図柄として大当り図柄が停止表示し、変動固定時間(例えば、900ms)の経過後に時間短縮遊技状態に移行するように構成されている。なお、大当り図柄が停止表示されたタイミングで時間短縮遊技状態に移行してもよいし、大当り当否抽選で大当りが当選したタイミングで時間短縮遊技状態に移行してもよいし、主遊技図柄の図柄変動の開始時に時間短縮遊技状態に移行してもよいし、特別遊技(大当り遊技)の終了後に移行してもよい。ただし、当該図柄変動で大当りとなる場合は、特別遊技(大当り遊技)中には時間短縮遊技状態の機能は作動不可であり、かつ、特別遊技後には大当り図柄毎に時短回数が設定されるため、時短抽選に当選しても図柄変動が停止表示した際の変動固定時間後に結果的に時間短縮遊技状態が作動できないようにしてもよい。なお、時間短縮遊技状態の作動は、特別遊技後に持ち越すように構成しても、持ち越さないように構成してもよい。
主遊技図柄を有するぱちんこ遊技機において時短図柄の抽選に転落抽選判定用乱数を用いる場合に、転落抽選判定値の当選値によって時間短縮遊技状態に移行する場合、図柄変動の結果、主遊技図柄が停止表示し、変動固定時間(例えば、1000ms)の経過後に時間短縮遊技状態に移行するように構成されている。なお、主遊技図柄が停止表示されたタイミングで時間短縮遊技状態に移行してもよいし、主遊技図柄がを決定したタイミングで時間短縮遊技状態に移行してもよいし、主遊技図柄の図柄変動の開始時に時間短縮遊技状態に移行してもよい。
通常の図柄変動の変動固定時間を500ms、時短図柄抽選乱数を用いて時短図柄の抽選処理を行った場合の変動固定時間を600ms、時短図柄の抽選にハズレ図柄抽選乱数を用いる場合の変動固定時間を10秒、時短図柄の抽選に大当り図柄抽選乱数を用いる場合の変動固定時間を800ms、時短図柄の抽選に小当り図柄抽選乱数を用いる場合の変動固定時間を700ms、時短図柄の抽選に当否抽選乱数を用いる場合の変動固定時間を900ms、時短図柄の抽選に転落抽選判定用乱数を用いる場合の変動固定時間を1000msと、それぞれ異なるようにしたが、全ての変動固定時間を同じ時間になるように構成してもよい。
構造物を用いて抽選を行うぱちんこ遊技機の場合に、時短抽選に当選して時間短縮遊技状態に移行するタイミングは、小当り遊技の終了後である。なお、特定の領域(第1大入賞口C10の特定領域、第2大入賞口C20の特定領域、第1大入賞口C10の一般領域、第2大入賞口C20の一般領域、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10、補助遊技始動口H10、左一般入賞口P10、右一般入賞口P20、役物連続作動ゲートやその他時間短縮遊技状態を作動させる入球口など)に遊技球が通過したタイミングで時間短縮遊技状態に移行してもよいし、特定の領域に遊技球が通過した後に、特定の領域を有する役物の作動が終了した後に時間短縮遊技状態に移行してもよい。
また、時短抽選に当選した場合に、時間短縮遊技状態に切替える契機を、所定条件を満たした後の特別遊技後にしてもよい。例えば、特定の領域(第1大入賞口C10の特定領域、第2大入賞口C20の特定領域、第1大入賞口C10の一般領域、第2大入賞口C20の一般領域、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10、補助遊技始動口H10、左一般入賞口P10、右一般入賞口P20、役物連続作動ゲートやその他時間短縮遊技状態を作動させる入球口など)を通過したことを所定条件とすることができる。また、所定回数(例えば、10回)の図柄変動が実行されたことを所定条件とすることができる。
図柄変動の規定回数が設定された確率変動付きぱちんこ遊技機で時間短縮遊技状態が作動していない場合(例えば、低確低ベース状態、高確低ベース状態)であって、規定回数の図柄変動を実行した後(例えば、低確低ベース状態に移行した後)、時間短縮遊技状態を作動させても良い。以下のような例を示すことができる。
(1)低確低ベース状態で主遊技図柄としてハズレ図柄A(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が決定され、ハズレ図柄A(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が停止表示された場合は、0回の時間短縮遊技状態を付与する。ハズレ図柄Aの当選確率は、1/100と設定されている。
(2)低確低ベース状態で主遊技図柄としてハズレ図柄B(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が決定され、ハズレ図柄B(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が停止表示された場合は、次回の当り(大当り、小当り)まで、もしくは、10000回の時間短縮遊技状態を付与する。ハズレ図柄Bの当選確率は、99/100と設定されている。
(3)高確低ベース状態で主遊技図柄としてハズレ図柄A(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が決定され、ハズレ図柄A(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が停止表示された場合は、0回の時間短縮遊技状態を付与する。ハズレ図柄Aの当選確率は、1/100と設定されている。
(4)高確低ベース状態で主遊技図柄としてハズレ図柄B(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が決定され、ハズレ図柄B(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が停止表示された場合は、0回の時間短縮遊技状態を付与する。ハズレ図柄Bの当選確率は、99/100と設定されている。
特に、(1)(2)を採用する場合、不利な低ベース状態においても規定回数の図柄変動が行われることで有利な時間短縮遊技状態を実行させることができるため、遊技者が長時間に亘って不利な状態を強いられるといった状況を緩和させることに期待できる。なお、高確低ベース状態では、時間短縮遊技状態が作動しないように構成されていてもよいし、遊技状態が低確低ベース状態に移行することに基づき、高確率で時間短縮遊技状態を作動させるように構成してもよい。
図柄変動の規定回数(例えば、100回)が設定された確率変動付きぱちんこ遊技機で時間短縮遊技状態が作動していない場合(例えば、高確低ベース状態)であって、規定回数の図柄変動に達していない場合であって、特定の図柄の組合せ{時短専用図柄、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)、大当り図柄}が停止表示された場合に、時間短縮遊技状態を作動させても良い。以下のような例を示すことができる。
(1)高確低ベース状態で主遊技図柄としてハズレ図柄B(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が決定され、ハズレ図柄B(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が停止表示された場合は、5回の時間短縮遊技状態を付与する。ハズレ図柄Aの当選確率は、60/100と設定されている。
(2)高確低ベース状態で主遊技図柄としてハズレ図柄C(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が決定され、ハズレ図柄C(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が停止表示された場合は、10回の時間短縮遊技状態を付与する。ハズレ図柄Aの当選確率は、35/100と設定されている。
(3)高確低ベース状態で主遊技図柄としてハズレ図柄D(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が決定され、ハズレ図柄D(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が停止表示された場合は、規定回数に到達するまでの時間短縮遊技状態を付与する。ハズレ図柄Dの当選確率は、5/100と設定されている。
なお、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)を例示したが、時短図柄、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)、大当り図柄であってもよい。
補助遊技図柄(普通図柄)で時短抽選を行なう場合に、補助遊技図柄として特定の図柄の組合せ{ハズレ図柄、補助遊技図柄が当り図柄(第2主遊技始動口電動役物を作動させる役物作動図柄)}が停止表示されたときに時短抽選を行なってもよい。
特定の入賞口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10、補助遊技始動口H10、左一般入賞口P10、右一般入賞口P20、役物連続作動ゲートやその他時間短縮遊技状態を作動させる入球口)や入賞口内の特定の領域(第1大入賞口C10の特定領域、第2大入賞口C20の特定領域、第1大入賞口C10の一般領域、第2大入賞口C20の一般領域、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10、補助遊技始動口H10、左一般入賞口P10、右一般入賞口P20、役物連続作動ゲートやその他時間短縮遊技状態を作動させる入球口など)に遊技球が入球することに基づき時短抽選を行なってもよい。
時短図柄が停止表示したことに基づき、主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)を変更するように構成されている。また、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が停止表示したことに基づき、主遊技図柄の変動パターンの選択テーブルを変更するように構成されている。また、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)が停止表示したことに基づき、主遊技図柄の変動パターンの選択テーブルを変更するように構成されている。
時短抽選の当選によって付与される時短回数について、当選値(図柄等)と遊技状態毎に予め定められた複数の時短回数が対応している場合、以下のように主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)を変更するように構成してもよい。
時短図柄抽選乱数による抽選結果を当選値とする場合、以下のような例を示すことができる。
(1)低確低ベース状態で主遊技図柄として時短図柄Bが当選し、時短図柄Bが停止表示された場合は、30回の時短回数を付与する。時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が1回~10回までは、変動パターンの選択テーブル1を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態1とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が11回~20回までは、変動パターンの選択テーブル2を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態2とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が21回~30回までは、変動パターンの選択テーブル3を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態3とする。このように、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ1として、変動パターンの選択テーブル1(10回使用)→変動パターンの選択テーブル2(10回使用)→変動パターンの選択テーブル3(10回使用)を備えている。なお、主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ1の情報は、時短図柄Bの停止表示時に主制御部の記憶領域に記憶されるように構成されている。
(2)低確低ベース状態で主遊技図柄として時短図柄Cが当選し、時短図柄Cが停止表示された場合は、60回の時短回数を付与する。時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が1回~20回までは、変動パターンの選択テーブル4を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態4とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が21回~40回までは、変動パターンの選択テーブル5を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態5とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が41回~60回までは、変動パターンの選択テーブル6を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態6とする。このように、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ2として、変動パターンの選択テーブル4(20回使用)→変動パターンの選択テーブル5(20回使用)→変動パターンの選択テーブル6(20回使用)を備えている。このように、低確低ベース状態で主遊技図柄として当選するハズレ図柄Bとハズレ図柄Cとでは、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)および主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオが異なるように構成されているが、同じであってもよい。なお、主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ2の情報は、時短図柄Cの停止表示時に主制御部の記憶領域に記憶されるように構成されている。
(3)高確低ベース状態で主遊技図柄として時短図柄Bが当選し、時短図柄Bが停止表示された場合は、50回の時短回数を付与する。時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が1回~10回までは、変動パターンの選択テーブル7を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態7とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が11回~30回までは、変動パターンの選択テーブル8を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態8とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が31回~50回までは、変動パターンの選択テーブル9を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態9とする。このように、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ3として、変動パターンの選択テーブル7(10回使用)→変動パターンの選択テーブル8(20回使用)→変動パターンの選択テーブル9(20回使用)を備えている。なお、主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ3の情報は、時短図柄Bの停止表示時に主制御部の記憶領域に記憶されるように構成されている。
(4)高確低ベース状態で主遊技図柄として時短図柄Cが当選し、時短図柄Cが停止表示された場合は、100回の時短回数を付与する。時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が1回~50回までは、変動パターンの選択テーブル10を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態10とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が51回~96回までは、変動パターンの選択テーブル11を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態11とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が97回~100回までは、変動パターンの選択テーブル12を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態12とする。このように、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ4として、変動パターンの選択テーブル10(50回使用)→変動パターンの選択テーブル11(46回使用)→変動パターンの選択テーブル12(4回使用)を備えている。このように、高確低ベース状態で主遊技図柄として当選するハズレ図柄Bとハズレ図柄Cとでは、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)および主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオが異なるように構成されているが、同じであってもよい。なお、主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ4の情報は、時短図柄Cの停止表示時に主制御部の記憶領域に記憶されるように構成されている。
時短図柄の抽選にハズレ図柄抽選乱数による抽選結果を当選値とする場合、以下のような例を示すことができる。
(1)低確低ベース状態で主遊技図柄としてハズレ図柄B(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が当選し、ハズレ図柄Bが停止表示された場合は、30回の時短回数を付与する。時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が1回~10回までは、変動パターンの選択テーブル1を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態1とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が11回~20回までは、変動パターンの選択テーブル2を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態2とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が21回~30回までは、変動パターンの選択テーブル3を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態3とする。このように、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ1として、変動パターンの選択テーブル1(10回使用)→変動パターンの選択テーブル2(10回使用)→変動パターンの選択テーブル3(10回使用)を備えている。なお、主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ1の情報は、ハズレ図柄Bの停止表示時に主制御部の記憶領域に記憶されるように構成されている。
(2)低確低ベース状態で主遊技図柄としてハズレ図柄C(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が当選し、ハズレ図柄Cが停止表示された場合は、60回の時短回数を付与する。時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が1回~20回までは、変動パターンの選択テーブル4を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態4とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が21回~40回までは、変動パターンの選択テーブル5を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態5とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が41回~60回までは、変動パターンの選択テーブル6を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態6とする。このように、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ2として、変動パターンの選択テーブル4(20回使用)→変動パターンの選択テーブル5(20回使用)→変動パターンの選択テーブル6(20回使用)を備えている。このように、低確低ベース状態で主遊技図柄として当選するハズレ図柄Bとハズレ図柄Cとでは、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)および主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオが異なるように構成されているが、同じであってもよい。なお、主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ2の情報は、ハズレ図柄Cの停止表示時に主制御部の記憶領域に記憶されるように構成されている。
(3)高確低ベース状態で主遊技図柄としてハズレ図柄B(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が当選し、ハズレ図柄Bが停止表示された場合は、50回の時短回数を付与する。時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が1回~10回までは、変動パターンの選択テーブル7を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態7とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が11回~30回までは、変動パターンの選択テーブル8を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態8とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が31回~50回までは、変動パターンの選択テーブル9を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態9とする。このように、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ3として、変動パターンの選択テーブル7(10回使用)→変動パターンの選択テーブル8(20回使用)→変動パターンの選択テーブル9(20回使用)を備えている。なお、主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ3の情報は、ハズレ図柄Bの停止表示時に主制御部の記憶領域に記憶されるように構成されている。
(4)高確低ベース状態で主遊技図柄としてハズレ図柄C(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が当選し、ハズレ図柄Cが停止表示された場合は、100回の時短回数を付与する。時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が1回~50回までは、変動パターンの選択テーブル10を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態10とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が51回~96回までは、変動パターンの選択テーブル11を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態11とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が97回~100回までは、変動パターンの選択テーブル12を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態12とする。このように、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ4として、変動パターンの選択テーブル10(50回使用)→変動パターンの選択テーブル11(46回使用)→変動パターンの選択テーブル12(4回使用)を備えている。このように、高確低ベース状態で主遊技図柄として当選するハズレ図柄Bとハズレ図柄Cとでは、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)および主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオが異なるように構成されているが、同じであってもよい。なお、主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ4の情報は、ハズレ図柄Cの停止表示時に主制御部の記憶領域に記憶されるように構成されている。
時短図柄の抽選に小当り図柄抽選乱数による抽選結果を当選値とする場合、以下のような例を示すことができる。
(1)低確低ベース状態で主遊技図柄として小当り図柄B(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)が当選し、小当り図柄Bが停止表示された場合は、30回の時短回数を付与する。時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が1回~10回までは、変動パターンの選択テーブル1を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態1とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が11回~20回までは、変動パターンの選択テーブル2を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態2とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が21回~30回までは、変動パターンの選択テーブル3を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態3とする。このように、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ1として、変動パターンの選択テーブル1(10回使用)→変動パターンの選択テーブル2(10回使用)→変動パターンの選択テーブル3(10回使用)を備えている。なお、主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ1の情報は、小当り図柄Bの停止表示時に主制御部の記憶領域に記憶されるように構成されている。
(2)低確低ベース状態で主遊技図柄として小当り図柄C(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)が当選し、小当り図柄Cが停止表示された場合は、60回の時短回数を付与する。時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が1回~20回までは、変動パターンの選択テーブル4を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態4とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が21回~40回までは、変動パターンの選択テーブル5を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態5とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が41回~60回までは、変動パターンの選択テーブル6を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態6とする。このように、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ2として、変動パターンの選択テーブル4(20回使用)→変動パターンの選択テーブル5(20回使用)→変動パターンの選択テーブル6(20回使用)を備えている。このように、低確低ベース状態で主遊技図柄として当選する小当り図柄Bと小当り図柄Cとでは、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)および主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオが異なるように構成されているが、同じであってもよい。なお、主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ2の情報は、小当り図柄Cの停止表示時に主制御部の記憶領域に記憶されるように構成されている。
(3)高確低ベース状態で主遊技図柄として小当り図柄B(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)が当選し、小当り図柄Bが停止表示された場合は、50回の時短回数を付与する。時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が1回~10回までは、変動パターンの選択テーブル7を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態7とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が11回~30回までは、変動パターンの選択テーブル8を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態8とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が31回~50回までは、変動パターンの選択テーブル9を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態9とする。このように、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ3として、変動パターンの選択テーブル7(10回使用)→変動パターンの選択テーブル8(20回使用)→変動パターンの選択テーブル9(20回使用)を備えている。なお、主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ3の情報は、小当り図柄Bの停止表示時に主制御部の記憶領域に記憶されるように構成されている。
(4)高確低ベース状態で主遊技図柄として小当り図柄C(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)が当選し、小当り図柄Cが停止表示された場合は、100回の時短回数を付与する。時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が1回~50回までは、変動パターンの選択テーブル10を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態10とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が51回~96回までは、変動パターンの選択テーブル11を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態11とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が97回~100回までは、変動パターンの選択テーブル12を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態12とする。このように、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ4として、変動パターンの選択テーブル10(50回使用)→変動パターンの選択テーブル11(46回使用)→変動パターンの選択テーブル12(4回使用)を備えている。このように、高確低ベース状態で主遊技図柄として当選する小当り図柄Bと小当り図柄Cとでは、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)および主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオが異なるように構成されているが、同じであってもよい。なお、主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ4の情報は、小当り図柄Cの停止表示時に主制御部の記憶領域に記憶されるように構成されている。
時短図柄の抽選に大当り図柄抽選乱数による抽選結果を当選値とする場合、以下のような例を示すことができる。
(1)低確低ベース状態で主遊技図柄として大当り図柄Bが当選し、大当り図柄Bが停止表示された場合は、30回の時短回数を付与する。時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が1回~10回までは、変動パターンの選択テーブル1を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態1とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が11回~20回までは、変動パターンの選択テーブル2を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態2とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が21回~30回までは、変動パターンの選択テーブル3を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態3とする。このように、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ1として、変動パターンの選択テーブル1(10回使用)→変動パターンの選択テーブル2(10回使用)→変動パターンの選択テーブル3(10回使用)を備えている。なお、主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ1の情報は、大当り図柄Bの停止表示時に主制御部の記憶領域に記憶されるように構成されている。
(2)低確低ベース状態で主遊技図柄として大当り図柄Cが当選し、大当り図柄Cが停止表示された場合は、60回の時短回数を付与する。時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が1回~20回までは、変動パターンの選択テーブル4を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態4とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が21回~40回までは、変動パターンの選択テーブル5を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態5とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が41回~60回までは、変動パターンの選択テーブル6を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態6とする。このように、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ2として、変動パターンの選択テーブル4(20回使用)→変動パターンの選択テーブル5(20回使用)→変動パターンの選択テーブル6(20回使用)を備えている。このように、低確低ベース状態で主遊技図柄として当選するハズレ図柄Bとハズレ図柄Cとでは、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)および主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオが異なるように構成されているが、同じであってもよい。なお、主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ2の情報は、大当り図柄Cの停止表示時に主制御部の記憶領域に記憶されるように構成されている。
(3)高確低ベース状態で主遊技図柄として大当り図柄Bが当選し、大当り図柄Bが停止表示された場合は、50回の時短回数を付与する。時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が1回~10回までは、変動パターンの選択テーブル7を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態7とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が11回~30回までは、変動パターンの選択テーブル8を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態8とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が31回~50回までは、変動パターンの選択テーブル9を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態9とする。このように、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ3として、変動パターンの選択テーブル7(10回使用)→変動パターンの選択テーブル8(20回使用)→変動パターンの選択テーブル9(20回使用)を備えている。なお、主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ3の情報は、大当り図柄Bの停止表示時に主制御部の記憶領域に記憶されるように構成されている。
(4)高確低ベース状態で主遊技図柄として大当り図柄Cが当選し、大当り図柄Cが停止表示された場合は、100回の時短回数を付与する。時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が1回~50回までは、変動パターンの選択テーブル10を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態10とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が51回~96回までは、変動パターンの選択テーブル11を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態11とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が97回~100回までは、変動パターンの選択テーブル12を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態12とする。このように、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ4として、変動パターンの選択テーブル10(50回使用)→変動パターンの選択テーブル11(46回使用)→変動パターンの選択テーブル12(4回使用)を備えている。このように、高確低ベース状態で主遊技図柄として当選するハズレ図柄Bとハズレ図柄Cとでは、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)および主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオが異なるように構成されているが、同じであってもよい。なお、主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ4の情報は、大当り図柄Cの停止表示時に主制御部の記憶領域に記憶されるように構成されている。
時短図柄の停止表示回数を契機として時間短縮遊技状態を作動させてもよい。例えば、低確低ベース状態や高確低ベース状態において、時短図柄が1~4回停止表示された場合であっても、時間短縮遊技状態を作動させないように構成し、時短図柄が5回停止表示されたことに基づき時間短縮遊技状態を作動させるように構成する。この例では、時短図柄が5回停止表示されるまでに当り(大当り、小当り)に当選した場合は、その後に5回目の時短図柄が停止表示された場合であっても、時間短縮遊技状態を作動させないように構成することが好ましい。つまり、当り(大当り、小当り)に当選していない遊技状態(例えば、低確低ベース状態や高確低ベース状態)が継続した状況で、特定回数(例えば、5回)の時短図柄が停止表示された場合、つまり、特定回数(例えば、5回)の時短図柄が停止表示されたことに基づいて時間短縮遊技状態が作動するように構成することが好ましい。
ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)の停止表示回数を契機として時間短縮遊技状態を作動させてもよい。例えば、低確低ベース状態や高確低ベース状態において、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が1~9回停止表示された場合であっても、時間短縮遊技状態を作動させないように構成し、時短図柄が10回停止表示された場合に時間短縮遊技状態を作動させるように構成する。この例では、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が10回停止表示されるまでに当り(大当り、小当り)に当選した場合は、その後に10回目のハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が停止表示された場合であっても、時間短縮遊技状態を作動させないように構成することが好ましい。つまり、当り(大当り、小当り)に当選していない遊技状態(例えば、低確低ベース状態や高確低ベース状態)が継続した状況で、特定回数(例えば、10回)のハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が停止表示された場合、つまり、特定回数(例えば、10回)のハズレ図柄が停止表示されたことに基づいて時間短縮遊技状態が作動するように構成することが好ましい。
小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)の停止表示回数を契機として時間短縮遊技状態を作動させてもよい。例えば、低確低ベース状態や高確低ベース状態において、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)が1~2回停止表示された場合であっても、時間短縮遊技状態を作動させないように構成し、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)が3回停止表示された場合に時間短縮遊技状態を作動させるように構成する。この例では、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)が3回停止表示されるまでに大当りに当選した場合は、その後に3回目の小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)が停止表示された場合であっても、時間短縮遊技状態を作動させないように構成することが好ましい。つまり、大当りに当選していない遊技状態(例えば、低確低ベース状態や高確低ベース状態)が継続した状況で、特定回数(例えば、3回)の小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)が停止表示された場合、つまり、特定回数(例えば、3回)の小当り図柄が停止表示されたことに基づいて時間短縮遊技状態が作動するように構成することが好ましい。
ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が停止表示されたことに基づき時間短縮遊技状態が作動する場合、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)が停止表示されたことに基づき時間短縮遊技状態が作動する場合、大当り図柄が停止表示されたことに基づく特別遊技の終了後に時間短縮遊技状態が作動する場合の時短回数は、全て同じでもよいし、それぞれ異なる回数を設定してもよい。
特定の図柄の組合せ{時短専用図柄、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)、大当り図柄}により作動する時間短縮遊技状態において、通常遊技状態よりも補助遊技図柄の当選確率を変更(例えば、第2主遊技始動口電動役物の開放当選確率を高くする)したり、第2主遊技始動口電動役物の開放態様を変更(例えば、第2主遊技始動口電動役物の開放期間を長くする)したり、補助遊技図柄の変動態様を変更(第2主遊技始動口電動役物の開放抽選の結果報知の時間を短くする)したりすることが可能である。また、特別遊技の終了後において作動する時間短縮遊技状態において、通常遊技状態よりも補助遊技図柄の当選確率を変更(例えば、第2主遊技始動口電動役物の開放当選確率を高くする)したり、第2主遊技始動口電動役物の開放態様を変更(例えば、第2主遊技始動口電動役物の開放期間を長くする)したり、補助遊技図柄の変動態様を変更(第2主遊技始動口電動役物の開放抽選の結果報知の時間を短くする)したりすることが可能である。
特定の図柄の組合せ{時短専用図柄、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)、大当り図柄}により作動する時間短縮遊技状態と、特別遊技の終了後において作動する時間短縮遊技状態とにおいて、補助遊技図柄の当選確率を変更(例えば、第2主遊技始動口電動役物の開放当選確率を高くする)する機能、第2主遊技始動口電動役物の開放態様を変更(例えば、第2主遊技始動口電動役物の開放期間を長くする)する機能、補助遊技図柄の変動態様を変更(第2主遊技始動口電動役物の開放抽選の結果報知の時間を短くする)する機能のうち、全ての機能が異なっていてもよいし、一部の機能が異なっていてもよいし、全ての機能が同じであってもよい。
特定の図柄の組合せ{時短専用図柄、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)、大当り図柄}により作動する時間短縮遊技状態において、補助遊技図柄の当選確率を変更(例えば、第2主遊技始動口電動役物の開放当選確率を高くする)する機能、第2主遊技始動口電動役物の開放態様を変更(例えば、第2主遊技始動口電動役物の開放期間を長くする)する機能、補助遊技図柄の変動態様を変更(第2主遊技始動口電動役物の開放抽選の結果報知の時間を短くする)する機能のうち、全ての機能を作動させてもよいし、一部の機能を作動させてもよい。
時間短縮遊技状態となってから特定回数の図柄変動が実行されたことに基づき低確低ベース状態に移行するぱちんこ遊技機において、低確低ベース状態で特定の図柄の組合せ{時短専用図柄、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)、大当り図柄}が停止表示し、時間短縮遊技状態が作動した場合、その時点から特定回数の時間短縮遊技状態を設定するように構成されている。詳細には、主遊技図柄として特定の図柄の組合せが停止表示し、変動固定時間の経過後に特定回数の時間短縮遊技状態を作動するように構成されている。なお、特定の図柄の組合せが停止表示されたタイミングで特定回数の時間短縮遊技状態を作動させてもよいし、図柄抽選で特定の図柄の組合せが当選したタイミングで特定回数の時間短縮遊技状態を作動させてもよいし、主遊技図柄の図柄変動の開始時に特定回数の時間短縮遊技状態を作動させてもよい。
時間短縮遊技状態となってから特定回数の図柄変動が実行されたことに基づき低確低ベース状態に移行するぱちんこ遊技機において、特定回数よりも少ない時短回数の時間短縮遊技状態で特定の図柄の組合せ{時短専用図柄、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)、大当り図柄}が停止表示した場合、時短回数を更新しないように構成されている。例えば、時短回数の残りが50回の時間短縮遊技状態において、主遊技図柄としてハズレの図柄の組合せが停止表示し、変動固定時間が経過すると、時短回数が更新され(時短回数が減算され)、49回となるように構成されているが、主遊技図柄として特定の図柄の組合せが停止表示し、変動固定時間が経過しても、時短回数が50回のまま(時短回数が更新されない、時短回数が減算されない)となるように構成されている。なお、時間短縮遊技状態においては、特定の図柄の組合せの抽選を行わないように構成するのが好ましい。
時間短縮遊技状態となってから特定回数の図柄変動が実行されたことに基づき低確低ベース状態に移行するぱちんこ遊技機において、低確低ベース状態で時短回数が特定回数に設定された特定の図柄の組合せA{時短専用図柄、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)、大当り図柄}が停止表示した場合、特定回数の時間短縮遊技状態を作動するように構成されている。特定回数よりも少ない時短回数の時間短縮遊技状態で特定の図柄の組合せA{時短専用図柄、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)、大当り図柄}が停止表示した場合、時短回数を更新しないように構成されている。例えば、低確低ベース状態において、主遊技図柄として特定の図柄の組合せAが停止表示し、変動固定時間が経過すると時短回数が100回の時間短縮遊技状態が作動するように構成されている。時短回数の残りが50回の時間短縮遊技状態において、主遊技図柄としてハズレの図柄の組合せが停止表示し、変動固定時間が経過すると、時短回数が更新され(時短回数が減算され)、49回となるように構成されているが、主遊技図柄として特定の図柄の組合せAが停止表示し、変動固定時間が経過しても、時短回数が50回のまま(時短回数が更新されない、時短回数が減算されない)となるように構成されている。なお、時間短縮遊技状態においては、特定の図柄の組合せの抽選を行わないように構成するのが好ましい。
時間短縮遊技状態となってから特定回数の図柄変動が実行されたことに基づき低確低ベース状態に移行するぱちんこ遊技機において、時間短縮遊技状態で特定の図柄の組合せ{時短専用図柄、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)、大当り図柄}が停止表示し、時間短縮遊技状態が作動した場合、その時点の残りの時短回数に基づき時間短縮遊技状態の時短回数を再設定するように構成されている。
例えば、時間短縮遊技状態(例えば、低確高ベース状態)となってから100回の図柄変動が実行されたことに基づき低確低ベース状態に移行するぱちんこ遊技機において、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が1回~50回(残りの時短回数が50回以上の場合)で特定の図柄の組合せ{時短専用図柄、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)、大当り図柄}が停止表示し、時間短縮遊技状態が作動した場合、時短回数が100回の時間短縮遊技状態を再設定するが、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が51回~100回(残りの時短回数が50回未満の場合)で特定の図柄の組合せが停止表示し、時間短縮遊技状態が作動した場合、時短回数が10回の時間短縮遊技状態を再設定するように構成されていてもよい。なお、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が51回~100回(残りの時短回数が50回以上の場合)で特定の図柄の組合せが停止表示した場合、時短回数が残りの時短回数が50回未満の場合の10回よりも少ない回数の時間短縮遊技状態に再設定してもよいし、時短回数が0回の時間短縮遊技状態を再設定してもよいし、時間短縮遊技状態を設定しないように構成されていてもよい。時短回数の設定タイミングは、主遊技図柄として特定の図柄の組合せが停止表示し、変動固定時間の経過後に時間短縮遊技状態の時短回数を設定するように構成されているが、特定の図柄の組合せが停止表示されたタイミングで時間短縮遊技状態の時短回数を設定してもよいし、図柄抽選で特定の図柄の組合せが当選したタイミングで時間短縮遊技状態の時短回数を設定してもよいし、主遊技図柄の図柄変動の開始時に時間短縮遊技状態の時短回数を設定してもよい。
第2主遊技側の保留が存在する場合には、第1主遊技側の保留の存在に関わらず(たとえ入賞順序が第1主遊技側の保留の方が先に入賞していても)、第2主遊技図柄の保留消化を優先して実行するぱちんこ遊技機において、第2主遊技側の保留が存在せず、第1主遊技図柄の図柄変動に対応した先読み演出を行っている状態で特定の図柄の組合せ{時短専用図柄、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)、大当り図柄}が停止表示され時間短縮遊技状態が作動した場合、第1主遊技図柄の図柄変動に対応した先読み演出を、その後の第1主遊技図柄の図柄変動中においても継続して実行するように構成されている。なお、第1主遊技図柄の図柄変動に対応した先読み演出中に時間短縮遊技状態が作動し、第2主遊技始動口に遊技球が入球して第2主遊技図柄の保留球が発生した時点で第1主遊技図柄の図柄変動に対応した先読み演出を終了させるように構成してもよい。
特定の図柄の組合せ{時短図柄、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)、大当り図柄}が停止表示され時間短縮遊技状態が作動するまでに所定時間を設定するように構成されている。例えば、低確低ベース状態で主遊技図柄として特定の図柄の組合せが停止表示し、変動固定時間の経過後に所定時間を設定し、所定時間(例えば、10秒)の経過後に時間短縮遊技状態を作動するように構成する。そして、所定時間において、時間短縮遊技状態が作動開始することを演出するオープニング演出を実行するように構成してもよい。この際、オープニング演出は、大当り終了後に実行される時間短縮遊技状態が作動開始することを演出するオープニング演出と同じ演出を実行するようにしてもよいし、異なる演出(専用のオープニング演出)を実行するようにしてもよい。前者の場合には一の演出データを共通で使用できるため容量圧縮に期待でき、後者の場合には同じ時間短縮遊技状態であっても異なる遊技状態として遊技者に見せることができるため遊技性の向上に期待できる。さらに、大当り終了後に実行される時間短縮遊技状態の作動開始に伴うオープニング演出と、特定の図柄の組合せの停止表示を契機に実行される時間短縮遊技状態の作動開始に伴うオープニング演出とを異ならせるようにした場合、大当り終了後に実行される時間短縮遊技状態の作動開始に伴うオープニング演出の実行時間よりも、特定の図柄の組合せの停止表示を契機に実行される時間短縮遊技状態の作動開始に伴うオープニング演出の実行時間の方が短くなるように構成するのが好適である。特に、特定の図柄の組合せの停止表示を契機に実行される時間短縮遊技状態の作動開始に伴うオープニング演出の時間を短くすればするほど、遊技状態の切り替わりを遊技者に意識させることなくシームレスに時間短縮遊技状態に移行させるような遊技性を創出することができる。また、これらの構成は、オープニング演出に関わらず時間短縮遊技状態中の演出においても適用可能である。
また、低確低ベース状態で主遊技図柄として特定の図柄の組合せが停止表示し、変動固定時間の経過後に時間短縮遊技状態を作動するように構成しているが、変動固定時間を特定の図柄の組合せ毎に設定してもよい。例えば、時短図柄Aは変動固定時間=10秒、時短図柄Bは変動固定時間=15秒、ハズレ図柄A(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)は変動固定時間=10秒、ハズレ図柄B(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)は変動固定時間=15秒、小当り図柄A(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)は変動固定時間=10秒、小当り図柄B(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)は変動固定時間=15秒などが例示できる。そして、変動固定時間において、時間短縮遊技状態が作動開始することを演出するオープニング演出を実行するように構成してもよい。
時間短縮遊技状態を作動させるハズレ図柄と通常のハズレ図柄とで変動固定時間が異なるように構成されていてもよいし、同じであってもよい。例えば、異なるように構成される場合、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)の変動固定時間を10秒、通常のハズレ図柄の変動固定時間を500msとすることができる。また、同じ場合、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)の変動固定時間と、通常のハズレ図柄の変動固定時間とを、500msとすることができる。
時間短縮遊技状態を作動させるハズレ図柄と、時間短縮遊技状態を作動させない通常のハズレ図柄とで異なる変動パターンを用いてもよいし、同じ変動パターンを用いてもよい。
時間短縮遊技状態を作動させるハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が停止表示されたことに基づき作動した時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオを備えていてもよい。例えば、低確低ベース状態で主遊技図柄としてハズレ図柄B(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が当選し、ハズレ図柄B(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が停止表示されたことに基づく時間短縮遊技状態は、60回の図柄変動が実行されるまで継続する時間短縮遊技状態となる。時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が1回~10回までは、変動パターンの選択テーブル1を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態1とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が11回~20回までは、変動パターンの選択テーブル2を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態2とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が21回~60回までは、変動パターンの選択テーブル3を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態3とする。このように、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ1として、変動パターンの選択テーブル1(10回使用)→変動パターンの選択テーブル2(10回使用)→変動パターンの選択テーブル3(40回使用)を備えている。
また、低確低ベース状態で主遊技図柄としてハズレ図柄C(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が当選し、ハズレ図柄C(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が停止表示されたことに基づく時間短縮遊技状態は、60回の図柄変動が実行されるまで継続する時間短縮遊技状態となる。時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が1回~20回までは、変動パターンの選択テーブル1を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態1とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が21回~40回までは、変動パターンの選択テーブル2を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態2とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が41回~60回までは、変動パターンの選択テーブル3を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態3とする。このように、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ2として、変動パターンの選択テーブル1(20回使用)→変動パターンの選択テーブル2(20回使用)→変動パターンの選択テーブル3(20回使用)を備えている。このように、低確低ベース状態で主遊技図柄として当選するハズレ図柄Bとハズレ図柄Cとでは、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオが異なるように構成されているが、同じであってもよい。
高確低ベース状態で主遊技図柄としてハズレ図柄B(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が当選し、ハズレ図柄B(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が停止表示されたことに基づく時間短縮遊技状態は、100回の図柄変動が実行されるまで継続する時間短縮遊技状態となる。時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が1回~10回までは、変動パターンの選択テーブル7を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態7とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が11回~30回までは、変動パターンの選択テーブル8を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態8とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が31回~100回までは、変動パターンの選択テーブル9を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態9とする。このように、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ3として、変動パターンの選択テーブル7(10回使用)→変動パターンの選択テーブル8(20回使用)→変動パターンの選択テーブル9(70回使用)を備えている。
また、高確低ベース状態で主遊技図柄としてハズレ図柄C(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が当選し、ハズレ図柄C(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が停止表示されたことに基づく時間短縮遊技状態は、100回の図柄変動が実行されるまで継続する時間短縮遊技状態となる。時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が1回~50回までは、変動パターンの選択テーブル7を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態7とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が51回~96回までは、変動パターンの選択テーブル8を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態8とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が97回~100回までは、変動パターンの選択テーブル9を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態9とする。このように、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ4として、変動パターンの選択テーブル7(50回使用)→変動パターンの選択テーブル8(46回使用)→変動パターンの選択テーブル9(4回使用)を備えている。このように、高確低ベース状態で主遊技図柄として当選するハズレ図柄Bとハズレ図柄Cとでは、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオが異なるように構成されているが、同じであってもよい。
時間短縮遊技状態を作動させる時短図柄が停止表示されたことに基づき作動した時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオを備えていてもよい。例えば、低確低ベース状態で主遊技図柄として時短図柄Bが当選し、時短図柄Bが停止表示されたことに基づく時間短縮遊技状態は、80回の図柄変動が実行されるまで継続する時間短縮遊技状態となる。時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が1回~10回までは、変動パターンの選択テーブル1を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態1とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が11回~20回までは、変動パターンの選択テーブル2を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態2とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が21回~80回までは、変動パターンの選択テーブル3を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態3とする。このように、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ5として、変動パターンの選択テーブル1(10回使用)→変動パターンの選択テーブル2(10回使用)→変動パターンの選択テーブル3(60回使用)を備えている。
また、低確低ベース状態で主遊技図柄として時短図柄柄Cが当選し、時短図柄Cが停止表示されたことに基づく時間短縮遊技状態は、80回の図柄変動が実行されるまで継続する時間短縮遊技状態となる。時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が1回~20回までは、変動パターンの選択テーブル1を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態1とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が21回~40回までは、変動パターンの選択テーブル2を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態2とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が41回~80回までは、変動パターンの選択テーブル3を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態3とする。このように、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ6として、変動パターンの選択テーブル1(20回使用)→変動パターンの選択テーブル2(20回使用)→変動パターンの選択テーブル3(40回使用)を備えている。このように、低確低ベース状態で主遊技図柄として当選する時短図柄Bと時短図柄Cとでは、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオが異なるように構成されているが、同じであってもよい。
高確低ベース状態で主遊技図柄として時短図柄Bが当選し、時短図柄Bが停止表示されたことに基づく時間短縮遊技状態は、100回の図柄変動が実行されるまで継続する時間短縮遊技状態となる。時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が1回~10回までは、変動パターンの選択テーブル7を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態7とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が11回~30回までは、変動パターンの選択テーブル8を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態8とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が31回~100回までは、変動パターンの選択テーブル9を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態9とする。このように、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ7として、変動パターンの選択テーブル7(10回使用)→変動パターンの選択テーブル8(20回使用)→変動パターンの選択テーブル9(70回使用)を備えている。
また、高確低ベース状態で主遊技図柄として時短図柄Cが当選し、時短図柄Cが停止表示されたことに基づく時間短縮遊技状態は、100回の図柄変動が実行されるまで継続する時間短縮遊技状態となる。時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が1回~50回までは、変動パターンの選択テーブル7を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態7とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が51回~96回までは、変動パターンの選択テーブル8を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態8とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が97回~100回までは、変動パターンの選択テーブル9を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態9とする。このように、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ8として、変動パターンの選択テーブル7(50回使用)→変動パターンの選択テーブル8(46回使用)→変動パターンの選択テーブル9(4回使用)を備えている。このように、高確低ベース状態で主遊技図柄として当選する時短図柄Bと時短図柄Cとでは、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオが異なるように構成されているが、同じであってもよい。
時間短縮遊技状態を作動させる小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)が停止表示されたことに基づき作動した時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオを備えていてもよい。例えば、低確低ベース状態で主遊技図柄として小当り図柄B(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)が当選し、小当り図柄B(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)が停止表示されたことに基づく時間短縮遊技状態は、90回の図柄変動が実行されるまで継続する時間短縮遊技状態となる。時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が1回~10回までは、変動パターンの選択テーブル1を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態1とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が11回~20回までは、変動パターンの選択テーブル2を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態2とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が21回~90回までは、変動パターンの選択テーブル3を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態3とする。このように、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ9として、変動パターンの選択テーブル1(10回使用)→変動パターンの選択テーブル2(10回使用)→変動パターンの選択テーブル3(70回使用)を備えている。
また、低確低ベース状態で主遊技図柄として小当り図柄C(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)が当選し、小当り図柄C(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)が停止表示されたことに基づく時間短縮遊技状態は、90回の図柄変動が実行されるまで継続する時間短縮遊技状態となる。時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が1回~20回までは、変動パターンの選択テーブル1を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態1とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が21回~40回までは、変動パターンの選択テーブル2を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態2とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が41回~90回までは、変動パターンの選択テーブル3を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態3とする。このように、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ10として、変動パターンの選択テーブル1(20回使用)→変動パターンの選択テーブル2(20回使用)→変動パターンの選択テーブル3(50回使用)を備えている。このように、低確低ベース状態で主遊技図柄として当選する小当り図柄Bと小当り図柄Cとでは、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオが異なるように構成されているが、同じであってもよい。
高確低ベース状態で主遊技図柄として小当り図柄B(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)が当選し、小当り図柄B(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)が停止表示されたことに基づく時間短縮遊技状態は、100回の図柄変動が実行されるまで継続する時間短縮遊技状態となる。時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が1回~10回までは、変動パターンの選択テーブル7を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態7とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が11回~30回までは、変動パターンの選択テーブル8を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態8とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が31回~100回までは、変動パターンの選択テーブル9を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態9とする。このように、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ11として、変動パターンの選択テーブル7(10回使用)→変動パターンの選択テーブル8(20回使用)→変動パターンの選択テーブル9(70回使用)を備えている。
また、高確低ベース状態で主遊技図柄として小当り図柄C(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)が当選し、小当り図柄C(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)が停止表示されたことに基づく時間短縮遊技状態は、100回の図柄変動が実行されるまで継続する時間短縮遊技状態となる。時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が1回~50回までは、変動パターンの選択テーブル7を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態7とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が51回~96回までは、変動パターンの選択テーブル8を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態8とし、時間短縮遊技状態における主遊技図柄の図柄変動が97回~100回までは、変動パターンの選択テーブル9を設定して主遊技図柄の変動態様を決定する変動パターンの選択状態9とする。このように、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオ12として、変動パターンの選択テーブル7(50回使用)→変動パターンの選択テーブル8(46回使用)→変動パターンの選択テーブル9(4回使用)を備えている。このように、高確低ベース状態で主遊技図柄として当選する小当り図柄Bと小当り図柄Cとでは、時間短縮遊技状態において主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオが異なるように構成されているが、同じであってもよい。
始動口入賞を契機として時短図柄の抽選にかかる乱数値(時短図柄の抽選専用の時短図柄抽選乱数、ハズレ図柄抽選乱数、小当り図柄抽選乱数、大当り図柄抽選乱数、当否抽選乱数、転落抽選判定用乱数)により、時短図柄が当選した場合、図柄変動に係る変動時間を変化させずに図柄変動で実行される演出内容を変更してもよい。なお、演出内容を変更する遊技状態は、低確低ベース状態が好ましいが、高確低ベース状態、高確高ベース状態、低確高ベース状態であってもよい。
図284は、時間短縮遊技状態における時短図柄の時短抽選を示す図である。方法1を説明する。低確低ベース状態は、時短図柄を参照して時短抽選が可能な状態となっている。低確高ベース状態は、時短図柄を参照して時短抽選が可能な状態となっている。低確高ベース状態は、既に時間短縮遊技状態が作動している場合であるが、時短抽選で時短図柄に当選した場合は、時短回数を上書き(書き換え、再設定)するように構成されている。高確低ベース状態、高確高ベース状態は、時短図柄を参照すること自体を行わないように構成されている。つまり、高確低ベース状態、高確高ベース状態は、時短図柄の時短抽選を行わないように構成されている。なお、高確低ベース状態、高確高ベース状態は、時短抽選を行うが、時短図柄を参照することを行わないように構成されていてもよい。時間短縮遊技状態(例えば、低確高ベース状態)中に関しては、時間短縮遊技状態中も時短抽選を行う為に、再度時短抽選で当選した場合は、時短回数を上書き(書き換え、再設定)する(方法1)、または、時間短縮遊技状態中に時短抽選を行わない(方法2)のどちらかを用いるように構成されている。
方法2を説明する。低確低ベース状態は、時短図柄を参照して時短抽選が可能な状態となっている。低確高ベース状態は、時短図柄を参照すること自体を行わないように構成されている。つまり、低確高ベース状態は、既に時間短縮遊技状態が作動している場合であるため、時短図柄による抽選を行わないように構成されている。高確低ベース状態、高確高ベース状態は、時短図柄を参照すること自体を行わないように構成されている。つまり、高確低ベース状態、高確高ベース状態は、時短図柄の時短抽選を行わないように構成されている。なお、高確低ベース状態、高確高ベース状態は、時短抽選を行うが、時短図柄を参照することを行わないように構成されていてもよい。時間短縮遊技状態(例えば、低確高ベース状態)中に関しては、時間短縮遊技状態中も時短抽選を行う為に、再度時短抽選で当選した場合は、時短回数を上書き(書き換え、再設定)する(方法1)、または、時間短縮遊技状態中に時短抽選を行わない(方法2)のどちらかを用いるように構成されている。
図285は、時間短縮遊技状態を作動させる際に参照する乱数毎の処理に関する図である。時間短縮遊技状態を作動させる場合であって、時短図柄の抽選専用の時短図柄抽選乱数、大当り図柄抽選乱数、小当り図柄抽選乱数、ハズレ図柄抽選乱数を用いて時短抽選を実行する場合を説明する。主遊技図柄として、第1主遊技図柄、第2主遊技図柄を備えるぱちんこ遊技機においては、時短図柄の当選確率が、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄とで相違するように構成してもよい。時短抽選の可否に関し、設定値を有しないぱちんこ遊技機、設定値を有するぱちんこ遊技機で時短抽選を実行するように構成されている。設定値を有するぱちんこ遊技機において時短図柄抽選乱数、大当り図柄抽選乱数、小当り図柄抽選乱数、ハズレ図柄抽選乱数を用いる場合は、設定によって時間短縮遊技状態の作動確率が変動するように構成されてはいけないように構成されている。つまり、設定によって時間短縮遊技状態の作動確率が変動しないように構成されている。設定値を有するぱちんこ遊技機において当否抽選乱数を用いる場合は、設定によって時間短縮遊技状態の作動確率が変動しないように構成されている。
乱数の取得タイミングは、始動口(第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)の入賞時となっており、当否判定時や主遊技図柄の図柄変動の開始時に乱数を取得しないように構成されている。
時短抽選の当落判定タイミングは、主遊技図柄の図柄変動の開始時となっており、役物連続作動装置の作動中や小当り遊技中は時短抽選の当落判定タイミングとならないように構成されている。なお、転落抽選の処理と同じ処理で時短抽選の当落判定を実行する場合であれば、大当り判定前を時短抽選の当落判定タイミングとしてもよい。
時間短縮遊技状態の作動タイミングに関し、主遊技図柄がハズレとなる図柄変動の場合は、主遊技図柄がハズレの停止態様で変動停止した後に時間短縮遊技状態を作動させるように構成されている。時間短縮遊技状態の作動タイミングに関し、主遊技図柄が大当りとなる図柄変動の場合は、主遊技図柄が大当りの停止態様で変動停止した後であって、大当り遊技の実行後に時間短縮遊技状態を作動させるように構成されている。なお、当該図柄変動が大当りとなる図柄変動である場合は、当選した主遊技図柄毎で定められた時短回数を大当り遊技の実行後に付与するように構成されている。時間短縮遊技状態の作動タイミングに関し、主遊技図柄が小当り図柄にて停止表示された後、大入賞口を有利な状態とし得る小当り遊技を実行可能であり、大入賞口に特定領域を備えていないぱちんこ遊技機においては、小当り遊技の実行後に時間短縮遊技状態を作動させるように構成されている。時間短縮遊技状態の作動タイミングに関し、主遊技図柄が小当り図柄にて停止表示された後、大入賞口を有利な状態とし得る小当り遊技を実行可能であり、小当り遊技の実行中に特定領域に遊技球が入球した場合には、小当り遊技の終了後に大当り遊技を実行可能であるぱちんこ遊技機においては、大当り遊技の実行後に時間短縮遊技状態を作動させるように構成されている。なお、当該図柄変動が特定領域(V領域)を有する小当りの図柄の図柄変動である場合は、当選した主遊技図柄毎で定められた時短回数を小当り遊技の実行後に付与するように構成されている。
時間短縮遊技状態の終了タイミングに関し、規定回数が定められている時間短縮遊技状態であれば、主遊技図柄の図柄変動が規定回数(例えば、100回)実行された後に、時間短縮遊技状態を終了させるように構成されている。規定回数目の主遊技図柄が停止表示し、変動固定時間(例えば、600ms)の経過後に時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよいし、規定回数目の主遊技図柄が停止表示されたタイミングで時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよいし、規定回数の次の主遊技図柄の図柄変動の開始時に時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよい。
時間短縮遊技状態の終了タイミングに関し、時間短縮遊技状態中に大当りが当選した場合、主遊技図柄が大当り図柄の態様で停止表示された後であって、大当り遊技が開始される前に時間短縮遊技状態を終了させるように構成されている。大当り図柄が停止表示し、変動固定時間(例えば、600ms)の経過後に時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよいし、大当り図柄が停止表示されたタイミングで時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよいし、大当り図柄が時短図柄として当選したタイミングで時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよい。
時間短縮遊技状態の終了タイミングに関し、主遊技図柄が小当り図柄にて停止表示された後、大入賞口を有利な状態とし得る小当り遊技を実行可能であり、大入賞口に特定領域を備えていないぱちんこ遊技機においては、小当り図柄が停止表示され小当り遊技が実行されても、規定回数の主遊技図柄の図柄変動が実行されていない場合であれば、時間短縮遊技状態を継続するように構成されている。 時間短縮遊技状態の終了タイミングに関し、主遊技図柄が小当り図柄にて停止表示された後、大入賞口を有利な状態とし得る小当り遊技を実行可能であり、小当り遊技の実行中に特定領域に遊技球が入球した場合には、小当り遊技の終了後に大当り遊技を実行可能であるぱちんこ遊技機においては、特定領域に遊技球が入球したタイミングで時間短縮遊技状態を終了させるように構成されている。なお、特定領域に遊技球が入球した後の大当り開始デモのタイミングで時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよい。また、特定領域に遊技球が入球しなかった場合は、規定回数の主遊技図柄の図柄変動が実行されていない場合であれば、時間短縮遊技状態を継続するように構成されている。
時間短縮遊技状態の終了タイミングに関し、時間短縮遊技状態中に時短図柄が当選した場合、主遊技図柄が時短図柄の態様で停止表示されたタイミングで、時間短縮遊技状態の時短回数を上書き(書き換え、再設定)するように構成されている。なお、時短図柄が停止表示し、変動固定時間の経過後に時間短縮遊技状態の時短回数を上書き(書き換え、再設定)するように構成してもよいし、時短図柄抽選で時短図柄が当選したタイミングで時間短縮遊技状態の時短回数を上書き(書き換え、再設定)するように構成してもよいし、主遊技図柄の図柄変動の開始時に時間短縮遊技状態の時短回数を上書き(書き換え、再設定)するように構成してもよい。なお、時間短縮遊技状態の作動後の時短図柄による時短回数の上書き(書き換え、再設定)の可否は予め定められているように構成されていればよい。
次に、時間短縮遊技状態を作動させる場合であって、当否抽選乱数を用いて時短抽選を実行する場合を説明するが、時短図柄抽選乱数、大当り図柄抽選乱数、小当り図柄抽選乱数、ハズレ図柄抽選乱数を用いる場合と異なる点のみ説明を行う。時短抽選の可否に関し、設定値を有するぱちんこ遊技機において当否抽選乱数を用いる場合は、設定によって時間短縮遊技状態の作動確率が変動しないように構成されていれば、当否抽選乱数を用いて時短抽選を実行可能なように構成されている。
次に、時間短縮遊技状態を作動させる場合であって、転落抽選判定用乱数を用いて時短抽選を実行する場合を説明する。時短抽選の可否に関し、設定値を有しないぱちんこ遊技機、設定値を有するぱちんこ遊技機で時短抽選を実行するように構成されている。設定値を有するぱちんこ遊技機において転落抽選判定用乱数を用いる場合は、設定によって時間短縮遊技状態の作動確率が変動しないように構成されている。
乱数の取得タイミングは、始動口(第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)の入賞時となっており、当否判定時や主遊技図柄の図柄変動の開始時に乱数を取得しないように構成されている。
時短抽選の当落判定タイミングは、主遊技図柄の図柄変動の開始時となっており、役物連続作動装置の作動中や小当り遊技中は時短抽選の当落判定タイミングとならないように構成されている。なお、転落抽選の処理と同じ処理で時短抽選の当落判定を実行する場合であれば、大当り判定前を時短抽選の当落判定タイミングとしてもよい。
時間短縮遊技状態の作動タイミングに関し、主遊技図柄がハズレとなる図柄変動の場合は、主遊技図柄がハズレの停止態様で変動停止した後に時間短縮遊技状態を作動させるように構成されている。時間短縮遊技状態の作動タイミングに関し、主遊技図柄が大当りとなる図柄変動の場合は、主遊技図柄が大当りの停止態様で変動停止した後であって、大当り遊技の実行後に時間短縮遊技状態を作動させるように構成されている。なお、当該図柄変動が大当りとなる図柄変動である場合は、当選した主遊技図柄毎で定められた時短回数を大当り遊技の実行後に付与するように構成されている。時間短縮遊技状態の作動タイミングに関し、主遊技図柄が小当り図柄にて停止表示された後、大入賞口を有利な状態とし得る小当り遊技を実行可能であり、大入賞口に特定領域を備えていないぱちんこ遊技機においては、小当り遊技の実行後に時間短縮遊技状態を作動させるように構成されている。
時間短縮遊技状態の終了タイミングに関し、規定回数が定められている時間短縮遊技状態であれば、主遊技図柄の図柄変動が規定回数(例えば、100回)実行された後に、時間短縮遊技状態を終了させるように構成されている。規定回数目の主遊技図柄が停止表示し、変動固定時間(例えば、600ms)の経過後に時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよいし、規定回数目の主遊技図柄が停止表示されたタイミングで時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよいし、規定回数の次の主遊技図柄の図柄変動の開始時に時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよい。
時間短縮遊技状態の終了タイミングに関し、時間短縮遊技状態中に大当りが当選した場合、主遊技図柄が大当り図柄の態様で停止表示された後であって、大当り遊技が開始される前に時間短縮遊技状態を終了させるように構成されている。大当り図柄が停止表示し、変動固定時間(例えば、600ms)の経過後に時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよいし、大当り図柄が停止表示されたタイミングで時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよいし、大当り図柄が時短図柄として当選したタイミングで時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよい。
時間短縮遊技状態の終了タイミングに関し、主遊技図柄が小当り図柄にて停止表示された後、大入賞口を有利な状態とし得る小当り遊技を実行可能であり、大入賞口に特定領域を備えていないぱちんこ遊技機においては、小当り図柄が停止表示され小当り遊技が実行されても、規定回数の主遊技図柄の図柄変動が実行されていない場合であれば、時間短縮遊技状態を継続するように構成されている。
時間短縮遊技状態の終了タイミングに関し、時間短縮遊技状態中に時短図柄が当選した場合、主遊技図柄が時短図柄の態様で停止表示されたタイミングで、時間短縮遊技状態の時短回数を上書き(書き換え、再設定)するように構成されている。なお、時短図柄が停止表示し、変動固定時間の経過後に時間短縮遊技状態の時短回数を上書き(書き換え、再設定)するように構成してもよいし、時短図柄抽選で時短図柄が当選したタイミングで時間短縮遊技状態の時短回数を上書き(書き換え、再設定)するように構成してもよいし、主遊技図柄の図柄変動の開始時に時間短縮遊技状態の時短回数を上書き(書き換え、再設定)するように構成してもよい。なお、時間短縮遊技状態の作動後の時短図柄による時短回数の上書き(再設定)の可否は予め定められているように構成されていればよい。
主遊技図柄毎の時短図柄の当選確率に関し、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄とで、時短図柄の当選確率が同じとなるように構成してもよいし、時短図柄の当選確率が相違するように構成してもよい。時短図柄の当選確率が相違する場合、例えば、第1主遊技図柄の時短図柄の当選確率を1/100、第2主遊技図柄の時短図柄の当選確率を99/100等に設定する。つまり、第2主遊技図柄の時短図柄の当選確率の方が第1主遊技図柄の時短図柄の当選確率よりも高く設定することで、通常遊技状態(例えば、低確低ベース状態)において第2主遊技図柄の図柄変動が開始された場合は、大当りか、時間短縮遊技状態に当選することを遊技者が期待するようになり、新たな遊技性を創出することが可能となる。
時間短縮遊技状態とは、時短図柄が停止表示されたこと又は特定の領域へ遊技球が入球したことによって、以下のいずれか又は全ての性能を第2主遊技始動口電動役物B11dに係る第2主遊技始動口B10への入賞が容易になるように変動させることをいう。
(1)第2主遊技始動口電動役物B11dに係る第2主遊技始動口B10の開放等の時間(例えば、第2主遊技始動口電動役物の開放期間を通常遊技状態よりも長くする)
(2)第2主遊技始動口電動役物B11dに係る第2主遊技始動口B10の開放等までの時間(例えば、補助遊技図柄の図柄変動時間を通常遊技状態よりも短くする)
(3)第2主遊技始動口電動役物B11dに係る第2主遊技始動口B10の開放等の回数(例えば、第2主遊技始動口電動役物の開放回数を通常遊技状態よりも多くする)
(4)第2主遊技始動口電動役物B11dが作動することとなる図柄の組合せが表示される確率(例えば、補助遊技図柄の当選確率を通常遊技状態よりも高くする)
ただし、これらの性能に関しては、一の遊技機においては一通りまでとすることが好ましい。
時間短縮遊技状態の作動条件に関して、以下のように構成されている。
(1)時間短縮遊技状態の抽選確率は設定(例えば、設定値1~6)によりその確率が変動してはならない。
(2)主遊技図柄の作動確率が低確率(低確率状態)時の場合は作動可とする。
(3)主遊技図柄の作動確率が高確率(高確率状態)時の場合は作動不可とする。
(4-1)時間短縮遊技状態又は大当り図柄が停止表示されたことに基づく大当り終了後に作動する時間短縮遊技状態(従来の時短状態ともいう)の作動時に時短図柄に当選した場合、新たな時間短縮遊技状態は作動しない。
(4-2)時間短縮遊技状態又は大当り図柄が停止表示されたことに基づく大当り終了後に作動する時間短縮遊技状態(従来の時短状態)の作動時に時短図柄に当せんした場合、新たな時間短縮遊技状態が作動する。
(4-1)、(4-2)に関しては、一の遊技機においてはあらかじめ定められているように構成されている。
図286は、時間短縮遊技状態における時短図柄の抽選を示す図である。方法Aを説明する。低確低ベース状態は、時短図柄の抽選が可能な状態となっている。低確高ベース状態、高確低ベース状態、高確高ベース状態は、時短図柄の抽選自体を行わないように構成されている。なお、低確高ベース状態、高確低ベース状態、高確高ベース状態は、時短図柄の抽選自体を実行するようにしてもよいが、このように構成する場合、時間短縮遊技状態が作動しないように構成するのが好ましい。
方法Bを説明する。低確低ベース状態は、時短図柄の抽選が可能な状態となっている。低確高ベース状態は、時短図柄の抽選が可能な状態となっている。低確高ベース状態は、既に時間短縮遊技状態が作動している場合であるが、時短図柄に当選した場合は、新たな時間短縮遊技状態が作動し、時短回数を上書き(書き換え、再設定)するように構成されている。高確低ベース状態、高確高ベース状態は、時短図柄の抽選自体を行わないように構成されている。なお、低確高ベース状態、高確低ベース状態、高確高ベース状態は、時短図柄の抽選自体を実行するようにしてもよいが、このように構成する場合、時間短縮遊技状態が作動しないように構成するのが好ましい。方法Bに関して、時間短縮遊技状態(例えば、低確高ベース状態)中に関しては、時間短縮遊技状態中も時短抽選を行う為に、再度時短抽選で当選した場合は、時短回数を上書き(書き換え、再設定)する、または、時間短縮遊技状態中に抽選を行わないように構成されている。
時間短縮遊技状態の作動開始契機に関して、当該抽選の結果による、時短図柄の組合せが表示された後に作動するように構成されている。ただし、当該で表示された図柄の組合せが小当り図柄を兼ねる場合は、小当り動作の終了後に作動するように構成されている。
時間短縮遊技状態の作動終了契機に関して、以下のように構成されている。
(1)主遊技図柄があらかじめ定められた回数変動を行なった場合。
(2)大当りした場合(特定領域の通過による条件装置の作動によって役物連続作動装置が作動した場合又は、主遊技図柄表示装置に条件装置が作動することとなる図柄の組合せが表示された場合)。
(3)小当り回数があらかじめ定められた回数に到達した場合(役物連続作動装置が作動せず特別電動役物が作動する回数が、あらかじめ定められた回数作動した場合)。
図287は、ぱちんこ遊技機のタイプ別の各契機を示す図である。1種+1種タイプについて説明する。まず、1種+1種タイプは、主遊技図柄を2つ備えるぱちんこ遊技機であって、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄とうちいずれか一方が図柄変動可能な構成である1種+1種直列タイプと、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄とが同時に図柄変動可能な構成である1種+1種並列タイプとがある。
時短図柄1(例えば、時短専用図柄)は、時短図柄の抽選専用の時短図柄抽選乱数を用いた主遊技図柄の抽選を実行することによって決定される主遊技図柄である。
時短図柄抽選乱数の取得タイミングは、始動口(第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)の入賞時となっている。
時短図柄1(例えば、時短専用図柄)の抽選判定契機は、主遊技図柄の図柄変動の開始時となっている。
時間短縮遊技状態の作動契機は、主遊技図柄がハズレとなる図柄変動の場合は、ハズレの停止態様での変動停止後が時間短縮遊技状態の作動契機となっている。主遊技図柄が大当りとなる図柄変動の場合は、大当りの停止態様での変動停止後が時間短縮遊技状態の作動契機となっている。
時間短縮遊技状態の終了契機は、規定回数が定められている時間短縮遊技状態であれば、主遊技図柄の図柄変動の規定回数(例えば、100回)到達が、第1の時間短縮遊技状態の終了契機となっている。時間短縮遊技状態は、規定回数目の主遊技図柄が停止表示し、変動固定時間(例えば、600ms)の経過後に時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよいし、規定回数目の主遊技図柄が停止表示されたタイミングで時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよいし、規定回数の次の主遊技図柄の図柄変動の開始時に時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよい。
また、時間短縮遊技状態の終了契機は、時間短縮遊技状態の作動中に大当りが当選した場合、主遊技図柄が大当り図柄の態様で停止表示された時が、第2の時間短縮遊技状態の終了契機となっている。そして、大当り遊技が開始される前に時間短縮遊技状態を終了させるように構成されている。なお、大当り図柄が停止表示し、変動固定時間(例えば、600ms)の経過後に時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよいし、大当り図柄が停止表示されたタイミングで時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよいし、大当り図柄が時短図柄として当選したタイミングで時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよい。
時短図柄2(例えば、小当り図柄を時短図柄として併用する図柄)は、小当り図柄抽選乱数を用いた主遊技図柄の抽選を実行することによって決定される主遊技図柄である。
小当り図柄抽選乱数の取得タイミングは、始動口(第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)の入賞時となっている。
時短図柄2(例えば、小当り図柄を時短図柄として併用する図柄)の抽選判定契機は、主遊技図柄の図柄変動の開始時となっている。
時間短縮遊技状態の作動契機は、主遊技図柄が小当りとなる図柄変動の場合は、小当りの停止態様での変動停止後であって小当り遊技の実行後が時間短縮遊技状態の作動契機となっている。例えば、主遊技図柄が小当り図柄にて停止表示された後、大入賞口を有利な状態とし得る小当り遊技を実行可能であり、大入賞口に特定領域を備えていないぱちんこ遊技機においては、小当り遊技の実行後に時間短縮遊技状態を作動させるように構成されている。
時間短縮遊技状態の終了契機は、規定回数が定められている時間短縮遊技状態であれば、主遊技図柄の図柄変動の規定回数(例えば、100回)到達が、第1の時間短縮遊技状態の終了契機となっている。時間短縮遊技状態は、規定回数目の主遊技図柄が停止表示し、変動固定時間(例えば、600ms)の経過後に時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよいし、規定回数目の主遊技図柄が停止表示されたタイミングで時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよいし、規定回数の次の主遊技図柄の図柄変動の開始時に時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよい。
また、時間短縮遊技状態の終了契機は、時間短縮遊技状態の作動中に大当りが当選した場合、主遊技図柄が大当り図柄の態様で停止表示された時が、第2の時間短縮遊技状態の終了契機となっている。そして、大当り遊技が開始される前に時間短縮遊技状態を終了させるように構成されている。なお、大当り図柄が停止表示し、変動固定時間(例えば、600ms)の経過後に時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよいし、大当り図柄が停止表示されたタイミングで時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよいし、大当り図柄が時短図柄として当選したタイミングで時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよい。ここまで、1種+1種タイプの各契機を説明したが、主遊技図柄を1つ備える1種のぱちんこ遊技機にも適用可能である。
次に、1種+小当りVタイプについて説明する。まず、1種+小当りVタイプは、主遊技図柄を2つ備えるぱちんこ遊技機であって、主遊技図柄(第1主遊技図柄、第2主遊技図柄)が小当り図柄にて停止表示された後、大入賞口を有利な状態とし得る小当り遊技を実行可能であり、小当り遊技の実行中に特定領域に遊技球が入球した場合には、小当り遊技の終了後に大当り遊技を実行可能であるぱちんこ遊技機である。
時短図柄1(例えば、時短専用図柄)は、時短図柄の抽選専用の時短図柄抽選乱数を用いた主遊技図柄の抽選を実行することによって決定される主遊技図柄である。
時短図柄抽選乱数の取得タイミングは、始動口(第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)の入賞時となっている。
時短図柄1(例えば、時短専用図柄)の抽選判定契機は、主遊技図柄の図柄変動の開始時となっている。
時間短縮遊技状態の作動契機は、主遊技図柄がハズレとなる図柄変動の場合は、ハズレの停止態様での変動停止後が時間短縮遊技状態の作動契機となっている。主遊技図柄が大当りとなる図柄変動の場合は、大当りの停止態様での変動停止後が時間短縮遊技状態の作動契機となっている。
時間短縮遊技状態の終了契機は、規定回数が定められている時間短縮遊技状態であれば、主遊技図柄の図柄変動の規定回数(例えば、100回)到達が、第1の時間短縮遊技状態の終了契機となっている。時間短縮遊技状態は、規定回数目の主遊技図柄が停止表示し、変動固定時間(例えば、600ms)の経過後に時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよいし、規定回数目の主遊技図柄が停止表示されたタイミングで時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよいし、規定回数の次の主遊技図柄の図柄変動の開始時に時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよい。
時間短縮遊技状態の終了契機は、時間短縮遊技状態の作動中に大当りが当選した場合、主遊技図柄が大当り図柄の態様で停止表示された時が、第2の時間短縮遊技状態の終了契機となっている。そして、大当り遊技が開始される前に時間短縮遊技状態を終了させるように構成されている。なお、大当り図柄が停止表示し、変動固定時間(例えば、600ms)の経過後に時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよいし、大当り図柄が停止表示されたタイミングで時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよいし、大当り図柄が時短図柄として当選したタイミングで時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよい。
時間短縮遊技状態の終了契機は、時間短縮遊技状態の作動中に小当りが当選した場合、主遊技図柄が小当り図柄の態様で停止表示された時が、第3の時間短縮遊技状態の終了契機となっている。また、時間短縮遊技状態の終了契機は、特定領域に遊技球が入球した時が、第3の時間短縮遊技状態の終了契機となっている。なお、時間短縮遊技状態の終了契機は、主遊技図柄が小当り図柄の態様で停止表示された場合、且つ、特定領域に遊技球が入球した時を、第3の時間短縮遊技状態の終了契機としてもよい。特定領域に遊技球が入球しなかった場合は、規定回数の主遊技図柄の図柄変動が実行されていない場合であれば、時間短縮遊技状態を継続するように構成されている。
時短図柄2(例えば、小当り図柄を時短図柄として併用する図柄)は、小当り図柄抽選乱数を用いた主遊技図柄の抽選を実行することによって決定される主遊技図柄である。
小当り図柄抽選乱数の取得タイミングは、始動口(第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)の入賞時となっている。
時短図柄2(例えば、小当り図柄を時短図柄として併用する図柄)の抽選判定契機は、主遊技図柄の図柄変動の開始時となっている。
時間短縮遊技状態の作動契機は、主遊技図柄が小当りとなる図柄変動の場合は、小当りの停止態様での変動停止後であって小当り遊技の実行後が時間短縮遊技状態の作動契機となっている。例えば、主遊技図柄が小当り図柄にて停止表示された後、大入賞口を有利な状態とし得る小当り遊技を実行可能であり、大入賞口に特定領域を備えていないぱちんこ遊技機においては、小当り遊技の実行後に時間短縮遊技状態を作動させるように構成されている。なお、大入賞口に特定領域を備えるぱちんこ遊技機においては、特定領域への遊技球の通過に基づき実行される大当り遊技の終了後に時間短縮遊技状態を作動させるため、特定領域の通過時は時間短縮遊技状態を作動させないように構成されている。
時間短縮遊技状態の終了契機は、規定回数が定められている時間短縮遊技状態であれば、主遊技図柄の図柄変動の規定回数(例えば、100回)到達が、第1の時間短縮遊技状態の終了契機となっている。時間短縮遊技状態は、規定回数目の主遊技図柄が停止表示し、変動固定時間(例えば、600ms)の経過後に時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよいし、規定回数目の主遊技図柄が停止表示されたタイミングで時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよいし、規定回数の次の主遊技図柄の図柄変動の開始時に時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよい。
また、時間短縮遊技状態の終了契機は、時間短縮遊技状態の作動中に大当りが当選した場合、主遊技図柄が大当り図柄の態様で停止表示された時が、第2の時間短縮遊技状態の終了契機となっている。そして、大当り遊技が開始される前に時間短縮遊技状態を終了させるように構成されている。なお、大当り図柄が停止表示し、変動固定時間(例えば、600ms)の経過後に時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよいし、大当り図柄が停止表示されたタイミングで時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよいし、大当り図柄が時短図柄として当選したタイミングで時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよい。ここまで、1種+1種タイプの各契機を説明したが、主遊技図柄を1つ備える1種のぱちんこ遊技機にも適用可能である。
時間短縮遊技状態の終了契機は、時間短縮遊技状態の作動中に小当りが当選した場合、主遊技図柄が小当り図柄の態様で停止表示された時が、第3の時間短縮遊技状態の終了契機となっている。また、時間短縮遊技状態の終了契機は、特定領域に遊技球が入球した時が、第3の時間短縮遊技状態の終了契機となっている。なお、時間短縮遊技状態の終了契機は、主遊技図柄が小当り図柄の態様で停止表示された場合、且つ、特定領域に遊技球が入球した時を、第3の時間短縮遊技状態の終了契機としてもよい。特定領域に遊技球が入球しなかった場合は、規定回数の主遊技図柄の図柄変動が実行されていない場合であれば、時間短縮遊技状態を継続するように構成されている。ここまで、主遊技図柄を2つ備える1種+小当りVタイプの各契機を説明したが、主遊技図柄を1つ備える小当りVタイプのぱちんこ遊技機にも適用可能である。
転落タイプについて説明する。まず、転落タイプは、主遊技図柄の図柄変動の度に所定確率で高確率遊技状態や時間短縮遊技状態から通常遊技状態への移行抽選を行う機能を有するぱちんこ遊技機である。主遊技図柄を1つ備えている転落タイプでもよいし、主遊技図柄を2つ備える転落タイプでもよい。
時短図柄1(例えば、時短専用図柄)は、転落抽選判定用乱数を用いた主遊技図柄の抽選を実行することによって決定される主遊技図柄である。
転落抽選判定用乱数の取得タイミングは、始動口(第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)の入賞時となっている。
時短図柄1(例えば、時短専用図柄)の抽選判定契機は、主遊技図柄の図柄変動の開始時となっている。なお、転落抽選後を時短図柄1(例えば、時短専用図柄)の抽選判定契機としてもよいし、転落抽選後であって、主遊技図柄の図柄変動の開始時を時短図柄1(例えば、時短専用図柄)の抽選判定契機としてもよい。
時間短縮遊技状態の作動契機は、主遊技図柄がハズレとなる図柄変動の場合は、ハズレの停止態様での変動停止後が時間短縮遊技状態の作動契機となっている。主遊技図柄が大当りとなる図柄変動の場合は、大当りの停止態様での変動停止後が時間短縮遊技状態の作動契機となっている。
時間短縮遊技状態の終了契機は、規定回数が定められている時間短縮遊技状態であれば、主遊技図柄の図柄変動の規定回数(例えば、100回)到達が、第1の時間短縮遊技状態の終了契機となっている。時間短縮遊技状態は、規定回数目の主遊技図柄が停止表示し、変動固定時間(例えば、600ms)の経過後に時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよいし、規定回数目の主遊技図柄が停止表示されたタイミングで時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよいし、規定回数の次の主遊技図柄の図柄変動の開始時に時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよい。
また、時間短縮遊技状態の終了契機は、時間短縮遊技状態の作動中に大当りが当選した場合、主遊技図柄が大当り図柄の態様で停止表示された時が、第2の時間短縮遊技状態の終了契機となっている。そして、大当り遊技が開始される前に時間短縮遊技状態を終了させるように構成されている。なお、大当り図柄が停止表示し、変動固定時間(例えば、600ms)の経過後に時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよいし、大当り図柄が停止表示されたタイミングで時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよいし、大当り図柄が時短図柄として当選したタイミングで時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよい。
時短図柄2(例えば、小当り図柄を時短図柄として併用する図柄)は、小当り図柄抽選乱数を用いた主遊技図柄の抽選を実行することによって決定される主遊技図柄である。
小当り図柄抽選乱数の取得タイミングは、始動口(第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)の入賞時となっている。
時短図柄2(例えば、小当り図柄を時短図柄として併用する図柄)の抽選判定契機は、主遊技図柄の図柄変動の開始時となっている。なお、転落抽選後を時短図柄1(例えば、時短専用図柄)の抽選判定契機としてもよいし、転落抽選後であって、主遊技図柄の図柄変動の開始時を時短図柄1(例えば、時短専用図柄)の抽選判定契機としてもよい。
時間短縮遊技状態の作動契機は、主遊技図柄が小当りとなる図柄変動の場合は、小当りの停止態様での変動停止後であって小当り遊技の実行後が時間短縮遊技状態の作動契機となっている。例えば、主遊技図柄が小当り図柄にて停止表示された後、大入賞口を有利な状態とし得る小当り遊技を実行可能であり、大入賞口に特定領域を備えていないぱちんこ遊技機においては、小当り遊技の実行後に時間短縮遊技状態を作動させるように構成されている。
時間短縮遊技状態の終了契機は、規定回数が定められている時間短縮遊技状態であれば、主遊技図柄の図柄変動の規定回数(例えば、100回)到達が、第1の時間短縮遊技状態の終了契機となっている。時間短縮遊技状態は、規定回数目の主遊技図柄が停止表示し、変動固定時間(例えば、600ms)の経過後に時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよいし、規定回数目の主遊技図柄が停止表示されたタイミングで時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよいし、規定回数の次の主遊技図柄の図柄変動の開始時に時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよい。
また、時間短縮遊技状態の終了契機は、時間短縮遊技状態の作動中に大当りが当選した場合、主遊技図柄が大当り図柄の態様で停止表示された時が、第2の時間短縮遊技状態の終了契機となっている。そして、大当り遊技が開始される前に時間短縮遊技状態を終了させるように構成されている。なお、大当り図柄が停止表示し、変動固定時間(例えば、600ms)の経過後に時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよいし、大当り図柄が停止表示されたタイミングで時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよいし、大当り図柄が時短図柄として当選したタイミングで時間短縮遊技状態を終了させるように構成してもよい。
図288は、小当り図柄と時短図柄の関係性を示す図である。主遊技図柄が小当り図柄にて停止表示された後、第1大入賞口C10を有利な状態とし得る小当り遊技を実行可能であり、小当り遊技の実行中に特定領域に遊技球が入球した場合には、小当り遊技の終了後に特別遊技を実行可能であるぱちんこ遊技機において小当り図柄A~Dは、以下のように構成されている。
小当り図柄Aは、時短図柄と兼用していない図柄(小当り図柄Aを時短図柄として併用していない図柄)である。主遊技図柄の決定処理で小当り図柄Aが決定され、小当り図柄Aにて停止表示された後、特定領域に遊技球が入球した場合には、特定領域への遊技球の入球に基づき、特定領域への遊技球の入球後に時間短縮遊技状態を作動させるように構成されている。なお、時短回数は、特定領域への遊技球の入球の時に決定されるように構成されている。一方、主遊技図柄の決定処理で小当り図柄Aが決定され、小当り図柄Aにて停止表示された後、特定領域に遊技球が入球しなかった場合には、時間短縮遊技状態を作動させないように構成されている。つまり、時短図柄Aは、特定領域への遊技球の入球の有無に応じて、時間短縮遊技状態の作動の有無を決定するように構成されている。
小当り図柄Bは、時短図柄と兼用していない図柄(小当り図柄Bを時短図柄として併用していない図柄)である。主遊技図柄の決定処理で小当り図柄Bが決定され、小当り図柄Bにて停止表示された後、特定領域に遊技球が入球した場合には、特定領域への遊技球の入球後に時間短縮遊技状態を作動させないように構成されている。また、主遊技図柄の決定処理で小当り図柄Bが決定され、小当り図柄Bにて停止表示された後、特定領域に遊技球が入球しなかった場合も、時間短縮遊技状態を作動させないように構成されている。つまり、時短図柄Bは、特定領域への遊技球の入球の有無に関わらず、時間短縮遊技状態が作動しないように構成されている。
小当り図柄Cは、時短図柄と兼用する図柄(小当り図柄Cを時短図柄として併用する図柄)である。主遊技図柄の決定処理で小当り図柄Cが決定され、小当り図柄Cにて停止表示された後の小当り遊技において、特定領域に遊技球が入球した場合には、特定領域への遊技球の入球に基づき、特定領域への遊技球の入球後(例えば、特定領域への入球に基づく大当り遊技終了後)に時間短縮遊技状態を作動させるように構成されている。なお、時短回数は、特定領域への遊技球の入球の時に決定されるように構成されている。一方、主遊技図柄の決定処理で小当り図柄Cが決定され、小当り図柄Cにて停止表示された後、特定領域に遊技球が入球しなかった場合であっても、小当り図柄Cが停止表示された後(例えば、小当り遊技の大入賞口の開放動作の終了後、大入賞口内へ入球した全ての遊技球が特定領域へ通過していないことを判断した後、大入賞口内へ入球した遊技球が全て一般領域の通過を検出した後、小当り遊技の大入賞口が閉鎖したタイミングから所定時間後、小当り遊技の終了デモ時間の経過後、小当り遊技の大入賞口の開放動作の終了後の排出待ち期間(排出待機時間)の経過後)に時間短縮遊技状態を作動させるように構成されている。なお、時短回数は、小当り図柄Cが停止表示された時に決定されるように構成されている。つまり、時短図柄Cは、特定領域への遊技球の入球の有無に応じて、時間短縮遊技状態の作動の有無を決定するように構成されているとともに、時短図柄Cが停止表示されたか否かに応じて、時間短縮遊技状態の作動の有無を決定するように構成されている。
小当り図柄Dは、時短図柄と兼用する図柄(小当り図柄Dを時短図柄として併用する図柄)である。主遊技図柄の決定処理で小当り図柄Dが決定され、小当り図柄Dにて停止表示された後の小当り遊技において、特定領域に遊技球が入球した場合には、特定領域への遊技球の入球後に時間短縮遊技状態を作動させないように構成されている。一方、主遊技図柄の決定処理で小当り図柄Dが決定され、小当り図柄Dにて停止表示された後、特定領域に遊技球が入球しなかった場合は、小当り図柄Dが停止表示された後(例えば、小当り遊技の大入賞口の開放動作の終了後、大入賞口内へ入球した全ての遊技球が特定領域へ通過していないことを判断した後、大入賞口内へ入球した遊技球が全て一般領域の通過を検出した後、小当り遊技の大入賞口が閉鎖したタイミングから所定時間後、小当り遊技の終了デモ時間の経過後、小当り遊技の大入賞口の開放動作の終了後の排出待ち期間(排出待機時間)の経過後)に時間短縮遊技状態を作動させるように構成されている。なお、時短回数は、小当り図柄Dが停止表示された時に決定されるように構成されている。つまり、時短図柄Dは、特定領域への遊技球の入球しなかった場合であり、時短図柄Dが停止表示された場合に応じて、時間短縮遊技状態の作動の有無を決定するように構成されている。
図289は、時短回数の抽選方式を示す図である。時短図柄の抽選に関して、時短図柄に係る抽選は当否抽選乱数を参照して行なうように構成されている。時短図柄に係る時間短縮遊技状態の作動回数は、以下のいずれかの方法で決定するように構成されている。
(1)当否抽選乱数による抽選時に作動回数別で時短図柄をあらかじめ定めておく方法(図289(a)の方法)。
(2)時短図柄当選後に別の抽選で作動回数を決定する方法(図289(b)の方法)。
図289(a)の方法は、当否抽選乱数による抽選時に作動回数別で時短図柄をあらかじめ定めておく場合の方法である。この方法では、大当り、小当り、時短回数が100回の時短図柄A、時短回数が50回の時短図柄B、ハズレを所定値(所定の置数)で設定し、当否抽選乱数による抽選時に大当り、小当り、時短回数が100回の時短図柄A、時短回数が50回の時短図柄B、ハズレを決定するように構成されている。この方法では、1回の抽選によって、時短図柄および時短回数を決定するように構成されている。
図289(b)の方法は、時短図柄当選後に別の抽選で作動回数を決定する方法である。この方法では、大当り、小当り、時短図柄、ハズレを所定値(所定の置数)で設定し、当否抽選乱数による抽選時に大当り、小当り、時短図柄、ハズレを決定するように構成されている。そして、この抽選によって、時短図柄が決定された場合において、別の抽選で時短回数を決定するように構成されている。大当り、小当り、ハズレが決定された場合であっても、別の抽選で時短回数を決定するように構成してもよい。別の抽選では、例えば、時短回数が100回と時短回数が50回を所定値(所定の置数)で設定し、抽選によって、100回、50回のいずれかが決定されるように構成されている。つまり、この方法では、2回の抽選によって、時短図柄および時短回数を決定するように構成されている。
設定変更装置を有する遊技機(設定値を有するぱちんこ遊技機)において、時短図柄{時短専用図柄、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)、大当り図柄}を設けた場合に、設定ごとに時短図柄の出現率は異なっていてはいけないように構成されている。
時短図柄の抽選方法は、当否抽選乱数のみで時間短縮遊技状態の作動の当選と時短図柄を決める第1の方法、当否抽選乱数と図柄抽選乱数とで時間短縮遊技状態の作動の当選と時短図柄を決める第2の方法、の2パターンのうちいずれかの方法を用いるのが好ましい。
第1主遊技図柄と第2主遊技図柄とで時短図柄の当選確率が異なっても良い。
時短図柄と遊技状態にて時短回数を決めるように構成されている。
小当り図柄と時短図柄の関係性は図288の通りに構成されている。
時間短縮遊技状態の作動中に時短図柄に当選した場合、時短回数を上書きしても良い。
時間短縮遊技状態の作動中に時短図柄に当選した場合、時短回数を上書きしなくても良い。
時短図柄の停止時に時間短縮遊技状態の作動を開始するタイミングは図287の通りで良い。
時短図柄が停止表示することに基づき作動する時間短縮遊技状態において、補助遊技図柄の図柄変動時間は0.5秒の1パターン(例えば、パターン1として、0.2秒開放→0.2秒閉鎖→0.2秒開放→3.0秒閉鎖→4.0秒開放→閉鎖)とし、第2主遊技始動口電動役物B11dに係る第2主遊技始動口B10の開放パターンも1パターンとするのが好適であるが、停止表示する時短図柄によって、補助遊技図柄の図柄変動時間と、第2主遊技始動口電動役物B11dに係る第2主遊技始動口B10の開放パターンとを決定するように構成してもよい。例えば、時短図柄Aの場合は、補助遊技図柄の図柄変動時間を2パターン、第2主遊技始動口電動役物B11dに係る第2主遊技始動口B10の開放パターンを2パターンとして、抽選によって図柄変動時間と開放パターンを決定するように構成してもよく、時短図柄Bの場合は、補助遊技図柄の図柄変動時間を3パターン、第2主遊技始動口電動役物B11dに係る第2主遊技始動口B10の開放パターンを3パターンとして、抽選によって図柄変動時間と開放パターンを決定するように構成してもよい。
また、主遊技図柄の変動パターンの選択テーブルが遊技図柄の変動パターンの選択テーブル(例えば、限定頻度テーブル)の選択のシナリオに基づき他の選択テーブルに変更されることに応じて使用する補助遊技図柄の図柄変動時間と第2主遊技始動口電動役物B11dに係る第2主遊技始動口B10の開放パターンを変更するように構成してもよい。例えば、主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル1を使用している状態においては、補助遊技図柄の図柄変動時間は0.5秒、第2主遊技始動口電動役物B11dに係る第2主遊技始動口B10の開放パターンを開放パターン1とし、主遊技図柄の変動パターンの選択テーブル2を使用している状態においては、補助遊技図柄の図柄変動時間は0.51秒、第2主遊技始動口電動役物B11dに係る第2主遊技始動口B10の開放パターンを開放パターン2(例えば、3.0秒開放→0.2秒閉鎖→0.2秒開放→0.2秒閉鎖→0.2秒開放→閉鎖)とする。
なお、時短図柄として時短回数が0回以外の回数の時間短縮遊技状態を作動させる時短専用図柄、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)、大当り図柄を用いて説明してきたが、時短図柄として時短回数が0回の時短専用図柄として読み替えてもよいし、時短図柄として時短回数が0回のハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)として読み替えてもよいし、時短図柄として時短回数が0回の小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)として読み替えてもよいし、時短図柄として時短回数が0回の大当り図柄として読み替えてもよい。
<時短の種類>
また、本実施形態では、条件装置が作動せずに、主遊技図柄(「主遊技図柄」には、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄とがある)が予め定められた特定の図柄の組合せ(以下、時短図柄ともいう)としての時短専用図柄、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)、大当り図柄で停止表示された場合、時短図柄が停止表示されたことに基づいて時間短縮遊技状態(以下、時短C:時短図柄を契機とした時短)を作動させる例を示してきたが、主遊技図柄(第1主遊技図柄、第2主遊技図柄)が大当り図柄で停止表示された場合、その後に実行される特別遊技(大当り遊技)の終了後に、停止表示された大当り図柄に基づいて時間短縮遊技状態(以下、時短A:特別遊技を実行することとなった大当り図柄や小当り図柄の特別図柄を契機とした時短)を作動させても良く、また、条件装置の作動に係る抽選回数(作動回数)が予め定められた回数(以下、作動回数n)となったことに基づいて時間短縮遊技状態(以下、時短B:主遊技図柄の作動回数を契機とした時短)を作動させても良い。
時短A、時短B、時短Cは、通常遊技状態(低確低ベース状態)に対して以下のように構成されている。
(1)補助遊技図柄の当選確率を変更(例えば、第2主遊技始動口電動役物の開放当選確率を高くする)する遊技状態である。
(2)第2主遊技始動口電動役物の開放態様を変更(例えば、第2主遊技始動口電動役物の開放期間を長くする)する遊技状態である。
(3)補助遊技図柄の変動態様(変動時間)を変更(第2主遊技始動口電動役物の開放抽選の結果報知の時間を短くする)する遊技状態である。
時短A、時短B、時短Cは、(1)~(3)のすべてを有効とする遊技状態又は少なくとも1つを有効とする遊技状態に構成されている。
時短A、時短B、時短Cは、各時短同士が同じ遊技状態であっても良いし、異なる遊技状態であっても良い。例えば、(1)について、時短A、時短B、時短Cで補助遊技図柄の当選確率を同じに構成しても良いし、各々異なるように構成しても良い。また、(2)について、時短A、時短B、時短Cで第2主遊技始動口電動役物の開放態様を同じに構成しても良いし、各々異なるように構成しても良い。また、(3)について、時短A、時短B、時短Cで補助遊技図柄の変動態様(変動時間)を同じに構成しても良いし、各々異なるように構成しても良い。また、時短Aと時短Bが同じ遊技状態で時短Cが異なる遊技状態となっていても良いし、時短Aと時短Cが同じ遊技状態で時短Bが異なる遊技状態となっていても良いし、時短Bと時短Cが同じ遊技状態で時短Aが異なる遊技状態となっていても良い。なお、時短A、時短B、時短Cは、高確率状態かつ時短A、高確率状態かつ時短B、高確率状態かつ時短Cであっても良いし、低確率状態かつ時短A、高確率状態かつ時短B、高確率状態かつ時短Cであっても良い。
<時短回数N>
時短A、時短B、時短Cは、時間短縮遊技状態が作動してから予め定められた回数(時短回数N)だけ時間短縮遊技状態を作動させるように構成されている。時短Aは、大当り図柄と遊技状態に基づいて時短回数Nを決定するように構成されている。なお、大当り確率は、1/320よりも大きいことが好ましいが、1/320よりも小さく設定されていても良い。
時短Bは、低確率状態において、主遊技図柄の作動回数が予め定められた作動回数nとなったことに基づいて、時短回数Nを決定するように構成されている。なお、低確率状態(細分化すると、低確低ベース状態、低確高ベース状態)ではなく、高確率状態(細分化すると、高確低ベース状態、高確低ベース状態)の遊技状態で主遊技図柄の作動回数が予め定められた作動回数nとなったことに基づいて、時短回数Nを決定するように構成しても良い。また、主遊技図柄の作動回数が作動回数nとなった場合に時短Bフラグをオンにするように構成しても良い。また、時短Bが作動するタイミングと時短Cが作動するタイミングとが重複した場合や、時短Bが作動している状態で時短Cが作動した場合や、時短Cが作動している状態で時短Bが作動(作動回数nに到達)した場合は、時短Bフラグを確認して優先度を決定するように構成しても良い。この場合、時短Bを優先させるか時短Cを優先させるかは遊技性に応じて適宜設計することができる。また、時短Bフラグのクリアタイミングは、条件装置の作動または低確低ベース状態に遊技状態が移行したタイミングで時短Bフラグをクリアするように構成されている。
時短Cは、時短図柄と遊技状態に基づいて時短回数Nを決定するように構成されている。なお、時短図柄に当選した場合、時短回数抽選によって時短回数Nを決定してもよいし、遊技球が通過する時短領域やV領域への遊技球の入球に基づき付与される時短回数Nを決定しても良い。また、時短Aが作動中であることを示す時短Aフラグ、時短Bが作動中であることを示す時短B作動中フラグ、時短Cが作動中であることを示す時短Cフラグを設けても良い。なお、時短B作動中フラグではなく、時短Bフラグによって時短Bが作動中であることを示すように構成しても良い。
<時短回数Nの最大回数>
大当り確率が変動するぱちんこ遊技機であって、高い方の大当り確率(高確率状態における大当り確率)をMH、低い方の大当り確率(低確率状態における大当り確率)をMLとするぱちんこ遊技機において、時短Bの時短回数Nの最大回数は、1/(ML)の3.8倍以下になるように設定する。例えば、ML=1/100であれば、380回以下に設定する。時短Cの時短回数Nの最大回数は、1/(ML)の3.8倍以下になるように設定する。例えば、ML=1/100であれば、380回以下に設定する。なお、大当り確率が存在しないぱちんこ遊技機においては、時短Cの最大回数を100回以下に設定する。時短Aの時短回数Nの最大回数は、時短Bが作動する作動回数n未満に設定する。つまり、N<nとなるように設定するように構成されており、時短Aと時短Bとが重ならないように設定されている。このように設定することによって、大当り遊技後の時短回数N回(例えば、100回)の時短A中に作動回数n回(例えば、150回)に到達することがないため、時短Aの実行中に時短Bが開始されることがないので、時短が継続することで遊技者に有利になり過ぎてしまう事態を防止することができるとともに、時短Aが終了してから新たな時短である時短Bを実行可能なため、遊技者に対して適度なサポート状態を提供することができる。
<時短Cの確率>
時短Cの確率(時短図柄の当選確率)は、MLの1/3以上に設定する。例えば、ML=1/100であれば、時短Cの確率は、1/100×1/3となり、結果1/300以上となる。
<作動回数n>
次に、作動回数nについて説明する。作動回数nは、時短Bの作動契機である主遊技図柄の作動回数(変動回数)である。作動回数nは、主遊技図柄の大当り確率が低確率状態の大当り確率ML=1/Pに対して、以下のように構成している。
2.5×P≦n≦3.0×P
なお、設定(例えば、設定1~6)を有する設定付きぱちんこ遊技機においては、設定毎にnを満足するように構成されている。
時短Bの作動契機である主遊技図柄の作動回数nは、設定毎(設定1、2、3、4、5、6毎)に予め定められた回数となるように設定されている。なお、予め定められた回数は、設定毎に1種類のみ設定されるように構成されているが、設定毎に複数種類設けるように設定しても良い。例えば、設定毎に1種類のみ設定される場合、以下のように設定されている。
設定1:ML=1/100(P=100)、250≦n≦300
設定2:ML=1/90(P=90)、225≦n≦270
設定3:ML=1/80(P=80)、200≦n≦240
設定4:ML=1/70(P=70)、175≦n≦210
設定5:ML=1/60(P=60)、150≦n≦180
設定6:ML=1/50(P=50)、125≦n≦150
このように構成することによって、時短Bが作動する天井回数としての作動回数nが異なるように設定されているので、設定値の示唆を演出によって実行することができる。また、設定が奇数の設定1、3、5で共通の作動回数n(例えば、501)とし、偶数の設定の設定2、4、6でも共通の作動回数n(例えば、500)として、奇数の設定と偶数の設定の作動回数nを異なるように設定して、設定値の示唆の演出を実行するように構成しても良い。また、低い設定1、2、3で共通の作動回数n(例えば、457)とし、高い設定4、5、6でも共通の作動回数n(例えば、456)として、低い設定と高い設定の作動回数nを異なるように設定して、設定値の示唆の演出を実行するように構成しても良い。また、設定1~5で共通の作動回数n(例えば、667)とし、設定6のみ異なる作動回数n(例えば、666)となるように設定して、最高設定の設定6のみが特別の設定値であることを示唆する演出を実行するように構成しても良い。
一方、時短Bの作動契機である主遊技図柄の作動回数nを設定値(設定1、2、3、4、5、6)に係わらず1種類のみ設定するようにしてもよい。その場合には、最も大当りの確率が低い設定において「2.5×P≦n≦3.0×P」に収まる値に設定するようにしてもよいし、全ての設定値において「2.5×P≦n≦3.0×P」に収まる値に設定するようにしてもよい。後者の場合、具体的に、天井回数として作動回数n=750を設定した場合、MLは300(2.5×P(300)=750)から250(3.0×P(250)=750)の範囲で設定する。例えば、複数の設定を設ける際には、設定1=1/300、設定2=1/290、設定3=1/280、設定4=1/270、設定5=1/260、設定6=1/250のように設定することで、全ての設定値における天井回数としての作動回数n=750が「2.5×P≦n≦3.0×P」に収まる値に設定することができる。設定機能は大当り確率以外の性能を変動させることによって、遊技者に不利益を与えてしまう可能性があるため、設定毎に時短回数nの値を一定に構成している。このように構成することで、天井回数によって設定値が遊技者に発覚されることを防止することができるとともに、設定値に係わらず一定の救済措置を遊技者に提供することができる。
作動回数nは、主遊技図柄の大当り確率が低確率状態の際に常に加算(カウントアップ)を行い、主遊技図柄の大当り確率が高確率状態の際には、加算は行わないように構成されている。主遊技図柄の大当り確率が低確率状態であれば、時短A~Cの作動の有無に関わらず作動回数nを加算するように構成されている。なお、高確率状態においても加算を行うように構成しても良い。また、作動回数nは、遊技状態に関わらず常に加算するように構成しても良い。また、加算する例を示したが、作動回数nを設定し、nから減算(カウントダウン)するように構成しても良い。
作動回数nの加算または減算の条件を満足するタイミングは、変動開始時、変動終了時、変動停止時{変動固定時間経過(例えば、500ms)時}のいずれかとなっている。なお、変動終了時から変動固定時間経過時までの期間(変動固定時間中)を、作動回数nの加算または減算の条件を満足するタイミングとしても良い。例えば、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄とが同時に図柄変動(同時変動)可能なぱちんこ遊技機である1種+1種並列タイプで、作動回数nの加算または減算タイミングを変動開始時とした場合、作動回数nの到達時は変動開始時から時短Bを作動するように構成されている。
作動回数nは、1種+1種直列タイプや1種+1種並列タイプ等の主遊技図柄が2つあるタイプでは、2つの主遊技図柄の作動回数の合計を加算または減算するように構成されている。なお、作動回数nは、一方の主遊技図柄(第1主遊技図柄、第2主遊技図柄)のみを対象として加算または減算するように構成しても良い。また、作動回数nは、低確低ベース状態において主に図柄変動する第1主遊技図柄の作動回数のみを加算または減算するように構成しても良い。
時短Bの終了条件は、以下の(1)、(2)となっている。
(1)条件装置の作動に係る抽選を規定回数行った場合に時短Bが終了する。
(2)条件装置が作動した場合に時短Bが終了する。
作動回数nの計測(加算または減算)をクリアするタイミングは、以下の4通りである。
(1)設定変更時(詳細には、設定変更によるRAMクリア時)
(2)RAMクリア時
(3)条件装置の作動時または終了時
(4)主遊技図柄の作動回数を契機とした時短機能の作動時(作動回数nに到達時)
なお、(4)については、時短A~Cが作動している状態において、作動回数nに到達した場合、時短Aから時短B、時短Bから再度時短B、時短Cから時短Bへ時短の状態を切り換え、その際に作動回数nの計測をクリアするのが好適であるが、クリアせずに計測を継続しても良い。また、この(1)~(4)のタイミングで時短Bフラグ、時短A~Cフラグもクリアするように構成されている。
(1)と(2)でクリアした場合、作動回数nの前後の主遊技図柄の図柄変動の変動時間が特定の変動時間を選択するように構成された初期変動パターンテーブルを用いるように構成されている。また、(4)でクリアした場合においても、初期変動パターンテーブルを用いるように構成されている。変動パターンテーブルの内容は初期変動パターンテーブルと同様であるが、2回目の時短Bを作動させるためのカウントを実行可能な2回目時短B用の変動パターンテーブルや3回目の時短Bを作動させるためのカウントを実行可能な3回目時短B用の変動パターンテーブルを用いるように構成しても良い。
(4)の条件がある場合には、作動回数nの到達に伴って作動回数nの計測(加算または減算)がクリアされるため、その後に実行される時短Bの作動開始に伴って2回目の作動回数nの計測(加算または減算)が開始されることになる。つまり、大当りに当選しない状態が継続する限り、時短Bが繰り返し実行される可能性のある遊技性を創出することができる。これを利用して、例えば、作動回数n≦時短回数Nを満たすように設計した場合、換言すると、時短Bの実行回数が天井到達までの回数よりも多いことになるため、仮に、大当りに当選しない遊技が続く状況下においては、作動回数nに到達して開始された時短Bが終了する前に次の作動回数nに到達して時短Bが再開されるため、一度作動回数nに到達すると時短Bが終了せずにループするような遊技性となり、逆に、作動回数n>時短回数Nを満たすように設計した場合、換言すると、時短Bの実行回数が天井到達までの回数よりも少ないことになるため、仮に、大当りに当選しない遊技が続く状況下においては、次の作動回数nに到達する前に必ず時短Bが終了することになるため、一度作動回数nに到達した場合でも次の時短Bが開始する前には必ず通常遊技状態(低確低ベース状態)を挟むような遊技性となる。
また、(4)のクリア条件を設定しないようにすることで、さらに異なる遊技性を創出することができる。この場合、作動回数nに到達しても作動回数nの計測(加算または減算)がクリアされないため、一度作動回数nに到達して時短Bが実行されると再度作動回数nに到達することがないため、時短Bが繰り返されることがない。換言すると、1回の大当り後に実行可能な時短Bは1回の遊技性となる。
また、(1)、(2)については、ぱちんこ遊技機として1つに定めていれば、クリアしないように構成してもよい。例えば、設定変更時とRAMクリア時のいずれでも作動回数nの計測(加算または減算)をクリアするように設計した場合、遊技場における翌日の営業において、全てのぱちんこ遊技機を設定変更またはRAMクリアを行うことで、作動回数nを一定の状態からスタートさせることができる。一方、設定変更時とRAMクリア時のいずれでも作動回数nの計測(加算または減算)をクリアしないように設計した場合、遊技場における翌日の営業において、作動回数nを前日の状態から引き継ぐことができる。ただし、後者の場合、常に前日の作動回数nが翌日に引き継がれることになるため、遊技場の運営次第では必ずしも望ましいとは言えない。つまり、台によって前日から引き継がれた作動回数nの残り回数が異なるため、営業開始時点での遊技者に対する平等性が担保されていない懸念が生じる。そこで、このような状況でも作動回数nをクリアする手段を別途設けるのが好適である。例えば、専用のクリアスイッチを設け、RAMクリア時や通常の電源投入を行う際に専用のクリアスイッチを操作しながら電源投入した場合にのみ作動回数nをクリアするように構成する。これにより、遊技場の管理者は、運営に応じて前日の作動回数nを翌日に引き継がせる状況と引き継がせない状況とを選択することが可能となる。さらに、意図的に、作動回数nを引継がせる台と引き継がせない台を用意することで、特に、複数の設定値を有するぱちんこ遊技機においては、前日の状態を引継いでいるか引継いでいないか(つまり、設定変更が行われたか行われていないか)を遊技者に示唆することができる、また、作動回数nはメイン制御手段にて管理されているため、上記のように専用のクリアスイッチを用いる手段に限らず、メイン制御手段に入力可能な既存の入力手段(ハンドルの入力情報、盤面に設けられたスイッチ(始動口、アタッカー、一般入賞口、等)の入力情報、設定キーの入力情報、等)を利用するようにしてもよい。例えば、電源投入後の所定時間の間に、上記のメイン情報の入力があったことを判断した場合に作動回数nをクリアするような方法や、電源投入時にRAMクリアボタンが所定回操作されたことを判断した場合に作動回数nをクリアするような方法が考えられる。
<時短回数N>
主遊技図柄の作動回数を契機とした時短B、時短図柄を契機とした時短Cによる時短回数(以下、時短回数N)は、設定によりその回数が変動しないように構成されている。つまり、設定機能が搭載されているか否かに関わらず予め定められた一の時短回数に設定される。なお、設定毎(設定1、2、3、4、5、6毎)に予め定められた時短回数となるように設定されていても良い。なお、予め定められた回数は、設定毎に1種類のみが好適であるが、設定毎に複数種類設けても良い。
主遊技図柄の作動回数を契機とした時短B、時短図柄を契機とした時短Cの終了条件については、以下の通り、大当り遊技終了後の時短Aと同様の終了条件となっている。
(1)条件装置が作動した場合に時短が終了する。
(2)条件装置の作動に係る抽選を規定回数行った場合に時短が終了する。
なお、時短回数N{現状の時短(時短Aまたは時短Bまたは時短C)における第1主遊技図柄と第2主遊技図柄の変動回数の合算}は、1通りであって、時短(時短Aまたは時短Bまたは時短C)の終了条件として、第1主遊技図柄の変動回数、第2主遊技図柄の変動回数、小当りの回数、これらの併用等としても良い。
次に、図290(a)に示す第1主遊技図柄と第2主遊技図柄の変動回数と第2主遊技図柄の変動回数を併用した場合を説明する。先ず、主遊技図柄が大当りを示すAで表示された場合、時短Aとなる例を説明する。この時短Aは、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との変動回数の合算が50回となると時短Aが終了するように設定されている。詳細には、50回目の変動開始時、50回目の変動終了時または変動停止(変動固定時間経過)時、51回目の変動開始時の何れかのタイミングで時短Aが終了するように設定されている。また、この時短Aは、第2主遊技図柄の変動回数が5回となると時短Aが終了するように設定されている。詳細には、第2主遊技図柄の5回目の変動開始時、第2主遊技図柄の5回目の変動終了時または変動停止(変動固定時間経過)時、第2主遊技図柄の5回目の変動停止の次の変動開始時の何れかのタイミングで時短Aが終了するように設定されている。さらに、この時短Aは、小当り当選した回数が1回となると時短Aが終了するように設定されている。詳細には、小当り変動の変動開始時、小当り変動の変動終了時または変動停止(変動固定時間経過)時、小当り遊技の開始時、小当り遊技の終了時、小当り遊技終了後の最初の変動開始時の何れかのタイミングで時短Aが終了するように設定されている。
次に、例えば、主遊技図柄が大当りを示すBで表示された場合、時短Aとなる例を説明する。この時短Aは、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との変動回数の合算が70回となると時短Aが終了するように設定されている。詳細には、70回目の変動開始時、70回目の変動終了時または変動停止(変動固定時間経過)時、71回目の変動開始時の何れかのタイミングで時短Aが終了するように設定されている。また、この時短Aは、第2主遊技図柄の変動回数が8回となると時短Aが終了するように設定されている。詳細には、第2主遊技図柄の8回目の変動開始時、第2主遊技図柄の8回目の変動終了時または変動停止(変動固定時間経過)時、第2主遊技図柄の8回目の変動停止の次の変動開始時の何れかのタイミングで時短Aが終了するように設定されている。さらに、この時短Aは、小当り当選した回数が1回となると時短Aが終了するように設定されている。詳細には、小当り変動の変動開始時、小当り変動の変動終了時または変動停止(変動固定時間経過)時、小当り遊技の開始時、小当り遊技の終了時、小当り遊技終了後の最初の変動開始時の何れかのタイミングで時短Aが終了するように設定されている。
次に、時短Bでの例を説明する。この時短Bは、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との変動回数の合算が500回となると時短Bが終了するように設定されている。詳細には、500回目の変動開始時、500回目の変動終了時または変動停止(変動固定時間経過)時、501回目の変動開始時の何れかのタイミングで時短Bが終了するように設定されている。また、この時短Bは、第2主遊技図柄の変動回数が20回となると時短Bが終了するように設定されている。詳細には、第2主遊技図柄の20回目の変動開始時、第2主遊技図柄の20回目の変動終了時または変動停止(変動固定時間経過)時、第2主遊技図柄の20回目の変動停止の次の変動開始時の何れかのタイミングで時短Bが終了するように設定されている。さらに、この時短Bは、小当り当選した回数が1回となると時短Bが終了するように設定されている。詳細には、小当り変動の変動開始時、小当り変動の変動終了時または変動停止(変動固定時間経過)時、小当り遊技の開始時、小当り遊技の終了時、小当り遊技終了後の最初の変動開始時の何れかのタイミングで時短Bが終了するように設定されている。
また、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄が同時に変動する仕様(1種+1種並列タイプ)の場合、作動回数n回目の変動開始時に時短Bを開始させてもよいし、作動回数n回目の変動終了時に時短Bを開始させてもよい。具体的には、作動回数nが500回に設定されているとき、第1主遊技図柄の変動が500回の変動を開始したタイミングで時短Bを作動させるパターン(作動回数n=500回目の変動開始タイミングで時短Bを作動させるパターン)や、第1主遊技図柄の変動が500回の変動を行っている最中に第2主遊技図柄の変動が501回目の変動停止タイミングで時短Bを作動させるパターン(作動回数n=500回目の変動停止タイミングで時短Bを作動させるパターン)等、どちらでも問題ない。前者の場合、作動回数n回目の変動開始タイミングで時短Bが開始するため、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄が同時に変動する仕様(1種+1種並列タイプ)に限らず、いずれの遊技性においても同じタイミングで時短Bを作動させることができるが、後者の場合、作動回数n回目の変動が行われた一方の図柄において長い変動時間が選択されていた場合、その変動停止まで時短Bが作動しないことによって遊技者が不利益を被る懸念があるため、同時に変動している他方の図柄の変動停止タイミングで時短Bを作動させるようにするのが望ましい。つまり、後者は、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄が同時に変動する仕様(1種+1種並列タイプ)に対して特に効果的に作用する。また、これらの技術思想は、時短Bの開始時だけでなく終了時においても適用できる。
次に、例えば、主遊技図柄が時短図柄を示すCで表示された場合、時短Cとなる例を説明する。この時短Cは、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との変動回数の合算が30回となると時短Cが終了するように設定されている。詳細には、30回目の変動開始時、30回目の変動終了時または変動停止(変動固定時間経過)時、31回目の変動開始時の何れかのタイミングで時短Cが終了するように設定されている。また、この時短Cは、第2主遊技図柄の変動回数が6回となると時短Cが終了するように設定されている。詳細には、第2主遊技図柄の6回目の変動開始時、第2主遊技図柄の6回目の変動終了時または変動停止(変動固定時間経過)時、第2主遊技図柄の6回目の変動停止の次の変動開始時の何れかのタイミングで時短Cが終了するように設定されている。さらに、この時短Cは、小当り当選した回数が1回となると時短Cが終了するように設定されている。詳細には、小当り変動の変動開始時、小当り変動の変動終了時または変動停止(変動固定時間経過)時、小当り遊技の開始時、小当り遊技の終了時、小当り遊技終了後の最初の変動開始時の何れかのタイミングで時短Cが終了するように設定されている。
また、設定機能付きぱちんこ遊技機の場合、時短B、時短Cの時短回数Nは、主遊技図柄の作動確率が低いときの大当り確率ML=1/Pに対して、以下のように構成している。
0.4×P≦N≦3.8×P
なお、最も大当り確率が低い設定において、この条件を満足するように構成されているが、全ての設定でこの条件を満足するように構成しても良い。
次に、この0.4×P≦N≦3.8×Pについて説明する。時短におけるベースの最低値は85である。1分間あたりの主遊技図柄の変動回数は平均で15回である。ベース=85とすると、(100-85)×4=60円となり、60円が1分間あたりの消費金額である。時短の使用金額は最低でも500円であるから、500円を使用する時間は、500/60=8.33分となる。よって、N=15×8.33=124.95回となる。ここで、P=320とすると、N=0.3875×Pが約0.4×Pとなるので、これを最小回数とする。
次に、最大回数は、確率P0(=1/P)として大当り分布を正規分布として有意水準5%で確認を行う。ここで、αをx-n×P0の絶対値とし、βをn×P0(1-P0)の平方根とする。そして、α≧1.96×βに、n=910、P0=1/320を代入すると、x≦6.24、x≦-0.36となり、1/320の大当り確率の変動を910回行っても、大当り回数が0回となる可能性がある。
ここで、xの低い値を考察する。-x+n×P0≧1.96×β、x≦n×P0-1.96×β、0<xとなれば、x=0のときは、仮説を捨てることができる。n×P0-1.96×β>0より、n>1.96×1.96×(P-1)=3.8417となり、約3.84が最大回数となる。したがって、0.4×P≦N≦3.8×Pとなる。
時短B、時短Cの時短回数Nの最小回数は、0.4×P≦Nとなるように設定しているが、最小回数はこのように設定しなくてもよく、設定自体がなくても良い(その場合は最大値のみとなりN≦3.8×Pとなる)し、0.4×Pより小さくても大きくても良い。また、最大回数は、N≦3.8×Pとなるように設定しているが、最大回数はこのように設定しなくてもよく、設定自体がなくても良い(その場合は最小値のみとなり0.4×P≦Nとなる)し、3.8×Pより小さくても大きくても良い。なお、時短Cにおいて、大当りを搭載していないぱちんこ遊技機、つまり大当り確率が存在しないぱちんこ遊技機については、時短Cの最大回数を100回以下に設定するように構成されている。
設定機能付きぱちんこ遊技機の場合、設定毎に時短回数Nの値が異ならないよう(同じになるよう)に、時短回数Nが一の値に定まるように構成されている。これは、設定機能は大当り確率以外の性能を変動させることによって、遊技者に不利益を与えてしまう可能性があるため、設定毎に時短回数Nの値を一定に構成している。なお、設定毎に時短回数Nの値が異なるように構成しても良い。
<遊技状態別の時短作動パターン>
次に、時短A、時短B、時短Cの遊技状態別の時短の作動(発生)パターンについて、図291を用いて説明する。
「1.時短A中(低確高ベース状態中)」
時短Aである遊技状態中において、大当りに当選した場合、大当り遊技の実行後に時短Aを作動させることが可能である。時短Aである遊技状態中において、時短Bを作動させてもよいし、時短Bを作動させなくても良いが、時短Bを作動させるか否かは、ぱちんこ遊技機のタイプに応じて予め決められていればよい。時短Aである遊技状態中において、時短Cを作動させてもよいし、時短Cを作動させなくても良いが、時短Cを作動させるか否かは、ぱちんこ遊技機のタイプに応じて予め決められていればよい。また、異なる時短が重複して実行条件を満たした場合(つまり、複数の時短が被る状況の場合)、残りの時短回数が多い方を優先して採用するようにしてもよい。前者のぱちんこ遊技機のタイプに応じて予め時短の優先を決めている仕様においては、時短回数の有利度を比較する必要がなく、時短の種類そのものを比較するだけで時短の優先を判断することができるため、処理が複雑にならず、かつ、プログラムの容量を削減することができる。一方、後者の残りの時短回数が多い方を優先する仕様においては、新たに実行された時短によって実行中の時短回数が減るといった遊技者に対する不利益をなくすことができる。
「2.時短B中(低確高ベース状態中)」
時短Bである遊技状態中において、大当りに当選した場合、大当り遊技の実行後に時短Aを作動させることが可能である。時短Bである遊技状態中において、時短Bを作動させないように構成している。これは、後述するように作動回数nが設定変更によるRAMクリア時、電源投入時のRAMクリア時、条件装置の作動時(終了時)からカウントを開始し、予め定められた回数でカウントを終了するため、時短Bを一度作動させると、時短Bを作動できないように構成されている。なお、作動回数nが設定変更によるRAMクリア時、電源投入時のRAMクリア時、条件装置の作動時(終了時)からカウントを開始し、予め定められた回数でカウントを終了しないように構成した場合、時短Bを一度作動させた後、カウントを継続することによって、時短B中に時短Bを作動できるように構成しても良い。なお、カウントを継続するが、2回目以降の時短Bを作動させないように構成しても良い。また、低確率状態の時短Bにおいて、作動回数nに到達した場合は、時短回数Nをセットして時短Bが新たに作動するように構成しても良い。時短Bである遊技状態中において、時短図柄を契機とした時短Cを作動させてもよいし、時短Cを作動させなくても良いが、時短Cを作動させるか否かは、ぱちんこ遊技機のタイプに応じて予め決められていればよい。
「3.時短C中(低確高ベース状態中)」
時短Cである遊技状態中において、大当りに当選した場合、大当り遊技の実行後に時短Aを作動させることが可能である。時短Cである遊技状態中において、時短Bを作動させてもよいし、時短Bを作動させなくても良いが、時短Bを作動させるか否かは、ぱちんこ遊技機のタイプに応じて予め決められていればよい。時短Cである遊技状態中において、時短Cを作動させてもよいし、時短Cを作動させなくても良いが、時短Cを作動させるか否かは、ぱちんこ遊技機のタイプに応じて予め決められていればよい。
「4.低確低ベース状態中」
低確低ベース状態である遊技状態中において、大当りに当選した場合、大当り遊技の実行後に時短Aを作動させることが可能である。低確低ベース状態である遊技状態中において、主遊技図柄の作動回数を契機とした時短である時短Bを作動させることが可能となっている。なお、時短Bを作動させなくても良い。低確低ベース状態である遊技状態中において、時短図柄を契機とした時短である時短Cを作動させることが可能となっている。なお、時短Cを作動させなくても良い。
「5.高確高ベース状態中」
高確高ベース状態である遊技状態中において、大当りに当選した場合、大当り遊技の実行後に時短Aを作動させることが可能である。高確高ベース状態である遊技状態中において、時短Bを作動させないように構成している。なお、時短Bを作動させても良い。高確高ベース状態である遊技状態中において、時短Cを作動させないように構成している。なお、時短Cを作動させても良い。
「6.高確低ベース状態中」
高確低ベース状態である遊技状態中において、大当りに当選した場合、大当り遊技の実行後に時短Aを作動させる。高確低ベース状態である遊技状態中において、時短Bを作動させないように構成している。なお、時短Bを作動させても良い。高確低ベース状態である遊技状態中において、時短Cを作動させないように構成している。なお、時短Cを作動させても良い。
<時短が重複した場合の時短回数の設定方法>
次に、図292を用いて、時短が重複した場合の時短回数Nの設定方法について説明する。先ず、(1)新たな時短は作動しないタイプについて説明する。これは、種類の異なる時短が重複した場合の時短回数の設定方法の重ねないパターン(無視するパターン)である。図に示すように、例えば、大当り遊技後に時短Aが作動している状態において、T1のタイミングで新たな時短作動の条件である時短図柄が停止表示されても、新たな時短Cは作動しないように構成されている。つまり、時短Aが作動している状態において、時短図柄が停止表示されても、時短Aを維持するように構成されている。なお、T1のタイミングで新たな時短作動の条件である時短図柄が停止表示された場合、新たな時短Cを作動させるように構成してもよく、その場合はT2のタイミングまで時短回数Nが実行されて時短Cが終了するように構成され、その後、時短Aが開始されるように構成される。また、時短A中のT3のタイミングで新たな時短作動の条件である2回目の時短図柄が停止表示されても、新たな時短Cは作動しないように構成されている。つまり、時短Aが作動している状態において、時短図柄が複数回停止表示されても、時短Aを維持するように構成されている。なお、図では2回のタイミングで時短図柄が停止表示する例を示し、そのいずれのタイミングにおいても時短Cは作動せず、時短Aを維持するように構成されているが、2回のタイミングに限定されず、1回であっても、3回以上であっても良い。つまり、時短図柄の停止表示に関わらず、時短Aの状態中は、時短Cを作動させないように構成されていれば良い。なお、時短Aの状態中に時短Cを作動させないような例を示したが、時短Aの状態中に時短Bを作動させないように構成しても良いし、時短Bの状態中に時短Aを作動させないように構成しても良いし、時短Bの状態中に時短Cを作動させないように構成しても良いし、時短Cの状態中に時短Aを作動させないように構成しても良いし、時短Cの状態中に時短Bを作動させないように構成しても良い。
次に、(2)新たな時短を作動させるタイプ1について説明する。これは、時短が重複した場合の時短回数の設定方法の重ねるパターン(継続するパターン)である。図に示すように、例えば、大当り遊技後に時短Aが作動している状態において、T1のタイミングで新たな時短作動の条件である時短図柄が停止表示されても、新たな時短Cは作動しないように構成されている。これは、時短図柄が停止表示した際に時短Aの残りの時短回数と時短Cの時短回数を比較し、多いほうの時短回数の時短を採用するように構成されているため、図の例では、時短Cは作動せず時短Aを維持するように構成されている。なお、T1のタイミングで新たな時短作動の条件である時短図柄が停止表示された場合、新たな時短Cを作動させるように構成してもよく、その場合はT2のタイミングまで時短回数Nが実行されて時短Cが終了するように構成され、その後、時短Aが開始されるように構成される。一方、時短A中のT3のタイミングで時短図柄が停止表示した場合は、時短Cの時短回数の方が時短Aの残りの時短回数よりも多いため、T3のタイミングから時短Cを作動させるように構成されている。そして、時短回数Nの図柄変動が終了するT5のタイミングで時短Cを終了させるように構成されている。つまり、新たな時短の作動条件が成立した場合、残りの時短回数が多い時短を採用するように構成されている。なお、この場合、即時に時短Cを作動させなくてもよく、時短AがT4で終了してから、時短CをT4のタイミング以降に作動させても良い。なお、時短Aと時短Cとの時短回数を比較し、時短回数の多い方を優先して採用する例を示したが、時短Aと時短Bとの時短回数を比較するように構成しても良いし、時短Bと時短Cとの時短回数を比較するように構成しても良い。
次に、(3)新たな時短を作動させるタイプ2について説明する。これは、時短が重複した場合の時短回数の設定方法の切り換えるパターン(書き換えするパターン)である。図に示すように、例えば、大当り遊技後に時短Aが作動している状態において、T1のタイミングで新たな時短作動の条件である時短図柄が停止表示されると、T1のタイミングから新たな時短Cを作動させるように構成されている。そして、時短回数Nの図柄変動が終了するT2のタイミングで時短Cを終了させるように構成されている。つまり、新たな時短の作動条件が成立した場合、作動中の時短に切り換えて新たな時短を作動させるように構成されている。なお、時短Cが終了した後であって、T2のタイミング以降から時短Aを再度実行させ、T4のタイミングまで時短Aを実行させるように構成しても良い。なお、時短Aの状態中に時短Aから新たな時短である時短Cに切り換える例を示したが、時短Aの状態中に新たな時短である時短Bに切り換えるように構成しても良いし、時短Bの状態中に新たな時短である時短Aに切り換えるように構成しても良いし、時短Bの状態中に新たな時短である時短Cに切り換えるように構成しても良いし、時短Cの状態中に新たな時短である時短Aに切り換えるように構成しても良いし、時短Cの状態中に新たな時短である時短Bに切り換えるように構成しても良い。なお、「(1)新たな時短は作動しないタイプ」、「(2)新たな時短を作動させるタイプ1」、「(3)新たな時短を作動させるタイプ2」の個々のタイプを組み合わせて時短A~Cを作動させるように構成したり、時短A~Cを作動させないように構成したりしても良い。
主遊技図柄の大当り確率が低確率状態かつ時短(時短A~C)中に作動回数nに到達した場合は、時短Bが新たに作動するように構成されている。この際、時短回数Nをセットし、時短Bを開始するように構成されている。つまり、(3)新たな時短を作動させるタイプ2を採用して、新たな時短Bを作動させるように構成されている。
時短Cの作動は、主遊技図柄が低確率状態かつ時短(時短A~C)が未作動中であれば有効として時短図柄が停止表示されたことを契機とした時短Cを作動させるが、高確率状態かつ時短(時短A~C)が作動中、高確率状態かつ時短(時短A~C)が未作動中、低確率状態且つ時短(時短A~C)が作動中では無効として時短図柄が停止表示されたことを契機とした時短Cを作動させないように構成されている。つまり、(1)新たな時短は作動しないタイプを採用するように構成されている。なお、時短Aに関しては、条件装置の作動を伴うため、(3)新たな時短を作動させるタイプ2を採用するように構成されている。
次に、主遊技図柄の作動回数を契機とした時短と他の時短の優先順位について説明する。低確率状態かつ時短(時短A~C)中において、作動回数nに到達した場合は、時短回数Nをセットして時短Bが新たに作動するように構成されている。時短Bである遊技状態中において、時短図柄を契機とした時短Cを作動させないように構成されているが、時短Cを作動させても良い。時短Cを作動させるか否かは、時短Cを作動させるか否かを決定する際の遊技状態やぱちんこ遊技機のタイプに応じて予め決められていれば良い。
次に、主遊技図柄の作動回数が作動回数nに到達後、主遊技図柄の作動回数を契機とした時短Bが即作動の場合を説明する。主遊技図柄の大当り確率が高確率状態であって、時短(時短A~C)が未作動中に作動回数nに到達した場合は、即時、時短回数Nをセットして時短Bが新たに作動するように構成されている。なお、時短Bが作動しても、主遊技図柄の大当り確率である高確率状態が継続するように構成されている。
主遊技図柄の大当り確率が高確率状態であって、時短(時短A~C)が作動中に作動回数nに到達した場合は、時短回数Nをセットして時短Bが新たに作動するように構成されている。なお、時短Bが作動しても、主遊技図柄の大当り確率である高確率状態が継続するように構成されている。
次に、主遊技図柄の作動回数が作動回数nに到達後、通常遊技状態に戻ったときに主遊技図柄の作動回数を契機とした時短Bが作動する場合を説明する。主遊技図柄の大当り確率が高確率状態であって、時短(時短A~C)が未作動中に作動回数nに到達した場合は、高確率状態が終了した後に時短回数Nをセットして時短Bが新たに作動するように構成されている。次回確変タイプ(ループタイプともいう)の場合は、条件装置が作動するため、時短回数Nをセットして時短Bを作動させないように構成されているが、転落タイプの場合は、高確率状態から低確率状態への転落後に、時短回数Nをセットして時短Bを作動させるように構成されている。なお、次回確変タイプの場合、条件装置が作動した際に高確率状態から低確率状態に遊技状態が変更されるが、その際は、時短回数Nをセットして時短Bを作動させないように構成している。
時短回数Nの終了条件は、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄の図柄変動回数の合算、第2主遊技図柄の変動回数、小当りの回数、これらの併用等となっている。また、時短の終了条件が、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄の図柄変動回数の合算と第2主遊技図柄の変動回数を併用した場合を、図290(b)を用いて説明する。
先ず、主遊技図柄が大当りを示すAで表示された場合、時短Aとなる例を説明する。この時短Aは、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との変動回数の合算が50回となると時短Aが終了するように設定されている。詳細には、50回目の変動開始時、50回目の変動終了時または変動停止(変動固定時間経過)時、51回目の変動開始時の何れかのタイミングで時短Aが終了するように設定されている。また、この時短Aは、第2主遊技図柄の変動回数が5回となると時短Aが終了するように設定されている。詳細には、第2主遊技図柄の5回目の変動開始時、第2主遊技図柄の5回目の変動終了時または変動停止(変動固定時間経過)時、第2主遊技図柄の5回目の変動停止の次の変動開始時の何れかのタイミングで時短Aが終了するように設定されている。
次に、例えば、主遊技図柄が大当りを示すBで表示された場合、時短Aとなる例を説明する。この時短Aは、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との変動回数の合算が70回となると時短Aが終了するように設定されている。詳細には、70回目の変動開始時、70回目の変動終了時または変動停止(変動固定時間経過)時、71回目の変動開始時の何れかのタイミングで時短Aが終了するように設定されている。また、この時短Aは、第2主遊技図柄の変動回数が8回となると時短Aが終了するように設定されている。詳細には、第2主遊技図柄の8回目の変動開始時、第2主遊技図柄の8回目の変動終了時または変動停止(変動固定時間経過)時、第2主遊技図柄の8回目の変動停止の次の変動開始時の何れかのタイミングで時短Aが終了するように設定されている。
次に、時短Bでの例を説明する。この時短Bは、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との変動回数の合算が100回となると時短Bが終了するように設定されている。詳細には、100回目の変動開始時、100回目の変動終了時または変動停止(変動固定時間経過)時、101回目の変動開始時の何れかのタイミングで時短Bが終了するように設定されている。また、この時短Bは、第2主遊技図柄の変動回数が20回となると時短Bが終了するように設定されている。詳細には、第2主遊技図柄の20回目の変動開始時、第2主遊技図柄の20回目の変動終了時または変動停止(変動固定時間経過)時、第2主遊技図柄の20回目の変動停止の次の変動開始時の何れかのタイミングで時短Bが終了するように設定されている。
時短回数Nの時短の終了条件が、「第1主遊技図柄と第2主遊技図柄の図柄変動回数の合算でN1回」、「第2主遊技図柄の変動回数でN2回」のように複数ある場合、N1とN2のうち、一番大きい値が0.4×P≦N≦3.8×Pの条件を満足するように構成されている。「第1主遊技図柄と第2主遊技図柄の図柄変動回数の合算でN1回」>「第2主遊技図柄の変動回数でN2回」とした場合は、「第1主遊技図柄と第2主遊技図柄の図柄変動回数の合算であるN1回」が、0.4×P≦N≦3.8×Pの条件を満足するように構成されていれば良く、「第2主遊技図柄の変動回数であるN2回」がこの条件を満足していなくても良い。一方、「第1主遊技図柄と第2主遊技図柄の図柄変動回数の合算でN1回」<「第2主遊技図柄の変動回数でN2回」とした場合は、「第2主遊技図柄の変動回数であるN2回」が、0.4×P≦N≦3.8×Pの条件を満足するように構成されていれば良く、「第1主遊技図柄と第2主遊技図柄の図柄変動回数の合算であるN1回」が、この条件を満足していなくても良い。なお、時短回数NをN1、N2と複数設けた例を示したが、時短回数Nは複数ではなく1つのみの時短回数Nを備えるように構成しても良い。
次に、図290(c)を用いて、P=100の場合に、0.4×P≦N1≦3.8×PおよびN1>N2となる例を説明する。先ず、主遊技図柄が大当りを示すAで表示された場合、時短Aとなる例を説明する。この時短Aは、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との変動回数の合算が50回である時短回数N1が50となると時短Aが終了するように設定されている。詳細には、50回目の変動開始時、50回目の変動終了時または変動停止(変動固定時間経過)時、51回目の変動開始時の何れかのタイミングで時短Aが終了するように設定されている。また、この時短Aは、第2主遊技図柄の変動回数が5回である時短回数N2が5となると時短Aが終了するように設定されている。詳細には、第2主遊技図柄の5回目の変動開始時、第2主遊技図柄の5回目の変動終了時または変動停止(変動固定時間経過)時、第2主遊技図柄の5回目の変動停止の次の変動開始時の何れかのタイミングで時短Aが終了するように設定されている。ここでは、N1>N2となっており、40≦N1≦380となっている。
次に、例えば、主遊技図柄が大当りを示すBで表示された場合、時短Aとなる例を説明する。この時短Aは、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との変動回数の合算が60回である時短回数N1が60となると時短Aが終了するように設定されている。詳細には、60回目の変動開始時、60回目の変動終了時または変動停止(変動固定時間経過)時、61回目の変動開始時の何れかのタイミングで時短Aが終了するように設定されている。また、この時短Aは、第2主遊技図柄の変動回数が5回である時短回数N2が5となると時短Aが終了するように設定されている。詳細には、第2主遊技図柄の5回目の変動開始時、第2主遊技図柄の5回目の変動終了時または変動停止(変動固定時間経過)時、第2主遊技図柄の5回目の変動停止の次の変動開始時の何れかのタイミングで時短Aが終了するように設定されている。ここでは、N1>N2となっており、40≦N1≦380となっている。
次に、例えば、主遊技図柄が大当りを示すDで表示された場合、時短Aとなる例を説明する。この時短Aは、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との変動回数の合算が70回である時短回数N1が70となると時短Aが終了するように設定されている。詳細には、70回目の変動開始時、70回目の変動終了時または変動停止(変動固定時間経過)時、71回目の変動開始時の何れかのタイミングで時短Aが終了するように設定されている。また、この時短Aは、第2主遊技図柄の変動回数が8回である時短回数N2が8となると時短Aが終了するように設定されている。詳細には、第2主遊技図柄の8回目の変動開始時、第2主遊技図柄の8回目の変動終了時または変動停止(変動固定時間経過)時、第2主遊技図柄の8回目の変動停止の次の変動開始時の何れかのタイミングで時短Aが終了するように設定されている。ここでは、N1>N2となっており、40≦N1≦380となっている。
次に、時短Bでの例を説明する。この時短Bは、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との変動回数の合算が100回である時短回数N1が100となると時短Bが終了するように設定されている。詳細には、100回目の変動開始時、100回目の変動終了時または変動停止(変動固定時間経過)時、101回目の変動開始時の何れかのタイミングで時短Bが終了するように設定されている。また、この時短Bは、第2主遊技図柄の変動回数が20回である時短回数N2が20となると時短Bが終了するように設定されている。詳細には、第2主遊技図柄の20回目の変動開始時、第2主遊技図柄の20回目の変動終了時または変動停止(変動固定時間経過)時、第2主遊技図柄の20回目の変動停止の次の変動開始時の何れかのタイミングで時短Bが終了するように設定されている。ここでは、N1>N2となっており、40≦N1≦380となっている。
主遊技図柄の作動回数が作動回数nに到達した時の主遊技図柄は、時短Bを作動させるための専用の主遊技図柄(例えば、天井図柄)を表示しても良いし、表示しなくても良い。専用の主遊技図柄を表示しない場合は、当否判定の結果がハズレであればハズレを示す主遊技図柄を停止表示し、当否判定の結果が小当り当選であれば小当りを示す小当り図柄を停止表示させるように構成してあれば良い。
時短図柄の当選と作動回数nの到達が同時に成立した場合、作動回数nの到達による時短Bを優先的に作動させるように構成されている。例えば、1種+1種並列タイプで第1主遊技図柄が時短図柄に当選した変動中に、第2主遊技図柄の図柄変動によって、第1主遊技図柄の時短図柄の変動停止時に第2主遊技図柄の作動回数を契機とした時短Bが作動していた場合は、第1主遊技図柄の時短図柄の停止を契機とした時短Cを作動させないように構成されている。なお、第1主遊技図柄は時短図柄を表示するように構成されている。また、この時のプログラムの処理順番は、(1)当否抽選、(2)主遊技図柄抽選、(3)時短図柄の抽選、(4)作動回数のカウント、(5)時短Bの時短回数の設定、(6)時短Bの作動となるように構成されている。なお、時短Cを優先的に作動するように構成しても良い。
主遊技図柄が低確率状態かつ時短(時短A~C)中に主遊技図柄の作動回数が作動回数nに到達した場合、時短回数Nをセットして新たな時短Bを作動させるように構成されている。ここで、作動回数nに到達する主遊技図柄の変動パターンを専用の変動パターンとしても良い。なお、作動回数nと時短回数Nの関係については、n<Nとしてもよいし、n>Nとしても良い。
主遊技図柄の作動回数を契機とした時短B中に、時短図柄の停止表示を契機とした時短Cを作動させないように構成しているが、主遊技図柄の停止表示時には時短図柄を停止表示するように構成している。なお、時短B中に時短Cを作動させてもよく、その場合は、主遊技図柄の停止表示時には時短図柄を停止表示することが好適である。
また、1種+1種小当りVタイプにおいても、作動回数nを設けるように構成されている。時短の付与されない小当り図柄を用いてV入賞した場合、特別遊技後に時短が付与されない場合がある1種+1種小当りVタイプにおいては、作動回数nの到達前に小当り当選した場合、V領域を通過させずパンクさせるように遊技する(つまり、小当り後に遊技球を発射しないようにする、または、意図的にV領域を通過させないように発射する、等)ことで、作動回数nの時短Bを発動させることができるようになる。小当りに当選した場合、作動回数nの計測をクリアしたり、作動回数nを0上書きしたりすることはしないように構成しているが、クリアしたり上書きしたりしても良い。なお、小当り遊技でV領域を遊技球が通過した場合は、特別遊技の開始時(大当り開始デモ中を含む)、特別遊技中、特別遊技の終了後(大当り終了デモ中を含む)に作動回数nの計測をクリアしたり、作動回数nを上書きしたりしても良い。
1種+1種小当りVタイプにおいて、作動回数nの条件となっているP{P=1/(ML)は、大当り図柄を表示する確率と、小当り遊技を経由してV領域に遊技球が通過することで条件装置が作動する確率の2種類ある場合、予め定められた以下の(1)または(2)の確率を使用するように構成されている。
(1)大当り図柄を表示する確率
(2)小当り図柄を表示する確率
(3)小当り遊技を経由してV領域に遊技球が通過することで条件装置が作動する確率
なお、小当り確率は、低確低ベース状態に主に作動する主遊技図柄(例えば、第1主遊技図柄)の小当り確率を使用するように構成されている。
1種+1種小当りVタイプにおいて、条件装置が作動することとなる主遊技図柄の組合せを表示する確率が存在せず、小当りを経由してV領域に遊技球が通過することで条件装置が作動するぱちんこ遊技機に時短Bを搭載するように構成されている。この場合、作動回数nの条件となっているPは、小当り図柄を表示する確率を使用するように構成されているが、小当りを経由してV領域に遊技球が通過することで条件装置が作動する確率を使用するように構成しても良い。
1種+1種小当りVタイプにおいて、時短回数Nの条件となっているPは、大当り図柄を表示する確率と、小当りを経由してV領域に遊技球が通過することで条件装置が作動する確率の2種類ある場合、予め定められた以下の(1)または(2)の確率を使用するように構成されている。
(1)大当り図柄を表示する確率
(2)小当り図柄を表示する確率
(3)小当りを経由してV領域に遊技球が通過することで条件装置が作動する確率
なお、小当り確率は、時短中に主に作動する主遊技図柄(例えば、第2主遊技図柄)の小当り確率を使用するように構成されている。
1種+1種小当りVタイプにおいて、作動回数nの到達を契機とする時短Bと、小当り図柄の当選とが同時に成立した場合、時短Bと小当り遊技のどちらも作動させるように構成されている。なお、一方のみを作動させるように構成しても良い。
作動回数nは、遊技状態に関わらず常に加算または減算するように構成されている。作動回数nに到達したときの遊技状態が高確率状態時であった場合、主遊技図柄の作動回数を契機とした時短Bの発動タイミング(作動タイミング)は、以下のいずれでも良い。
(1)作動回数nに到達したときに高確率状態を終了させ、時短Bを作動させる。
(2)作動回数nに到達したときに高確率状態を継続させ、時短Bを作動させる。時短回数の上書きを行う。
(3)作動回数nに到達後、高確率状態が終了したタイミングで時短Bを作動させる。なお、高確率状態が終了したタイミングで時短中であれば、時短回数の上書きを行う。
(4)作動回数nに到達後、高確率状態と時短の両方が終了したタイミングで時短Bを作動させる。
なお、いずれか1つのみ(例えば、3のみ)またはこれらの組合せで時短Bを作動させるようにぱちんこ遊技機を構成しても良い。なお、作動回数nは、時短機能が作動するまでは計測を開始しないように構成されている。つまり、作動回数nに到達した後、高確率状態が終了するまでは計測しないように構成されている。
作動回数nの加算タイミングは、変動開始時、変動終了時、変動固定時間経過時のいずれかとなっている。なお、変動終了時から変動固定時間経過時までの間を作動回数nの加算タイミングとしても良い。例えば、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄とが同時に図柄変動(同時変動)可能なぱちんこ遊技機である1種+1種並列タイプで、作動回数nの加算または減算タイミングを変動開始時とした場合、作動回数nの到達時は変動開始時から作動するように構成されている。なお、作動回数nに到達した変動で大当りが発生したとき、時短の作動タイミングによっては、大当りした時の遊技状態(時短ありまたは時短なし)が変化するように構成されている。
次に、作動回数nの加算タイミングを説明する。図293は、優先変動タイプまたは入賞順変動タイプの作動回数nの加算タイミングを示す図である。優先変動タイプまたは入賞順変動タイプのぱちんこ遊技機において、第1主遊技図柄がハズレ図柄の態様で停止表示する図柄変動であって、作動回数nである900回目の図柄変動を行う場合を図293の(a)に示す。先ず、第1主遊技図柄の変動開始時に、当否抽選、主遊技図柄抽選の順にプログラムの処理を行うように構成されている。そして、第1主遊技図柄の停止表示時(詳細には、変動固定時間経過時)に、作動回数のカウント、時短回数の設定、時短Bの作動の順にプログラムの処理を行うように構成されている。この例では、作動回数nが900であり、900回目の第1主遊技図柄の図柄変動の停止表示時に作動回数が900となり、そのタイミングで時短Bを作動させるように構成されている。なお、第1主遊技図柄での例を示したが、第2主遊技図柄であっても良い。また、遊技状態は、低確低ベース状態、低確高ベース状態(時短A~C)、高確高ベース状態(時短A~C)、高確低ベース状態のいずれの遊技状態であっても良い。
次に、優先変動タイプまたは入賞順変動タイプのぱちんこ遊技機において、第1主遊技図柄が大当り図柄の態様で停止表示する図柄変動であって、作動回数nである900回目の図柄変動を行う場合を図293の(b)に示す。先ず、第1主遊技図柄の変動開始時に、当否抽選、主遊技図柄抽選の順にプログラムの処理を行うように構成されている。そして、第1主遊技図柄の停止表示時(詳細には、変動固定時間経過時)に、条件装置を作動させるプログラムの処理を行うように構成されている。この例では、作動回数nが900であり、900回目の第1主遊技図柄の図柄変動の停止表示時に作動回数が900となるが、そのタイミングで時短Bを作動させないように構成されている。本例では、900回目の第1主遊技図柄の図柄変動の停止表示時に大当り図柄の態様で停止表示され、そのタイミングで条件装置が作動するため、時短Bが作動しないように構成されている。なお、第1主遊技図柄の停止表示時(詳細には、変動固定時間経過時)に、作動回数のカウント、時短回数の設定、時短Bの作動、条件装置の作動、時短Bの終了の順にプログラムの処理を行うように構成しても良い。なお、第1主遊技図柄での例を示したが、第2主遊技図柄であっても良い。また、遊技状態は、低確低ベース状態、低確高ベース状態(時短A~C)、高確高ベース状態(時短A~C)、高確低ベース状態のいずれの遊技状態であっても良い。
図294は、1種+1種小当りVタイプの変動終了時に作動回数nの加算タイミングを示す図である。1種+1種小当りVタイプのぱちんこ遊技機において、第2主遊技図柄が小当り図柄の態様で停止表示する図柄変動であって、作動回数nである900回目の図柄変動を行う場合を図294の(c)に示す。先ず、第2主遊技図柄の変動開始時に、当否抽選、主遊技図柄抽選の順にプログラムの処理を行うように構成されている。そして、第2主遊技図柄の変動終了時に、作動回数のカウント、時短回数の設定、時短Bの作動の順にプログラムの処理を行うように構成されている。この例では、作動回数nが900であり、900回目の第2主遊技図柄の図柄変動の変動終了時に作動回数が900となり、そのタイミングで時短Bを作動させるように構成されている。また、小当り変動の終了後に小当り遊技を行い、この小当り遊技中にV領域を遊技球が通過することによって、条件装置が作動するように構成されているが、本例では、V領域に遊技球が通過しないため、小当り遊技が終了するように構成されている。この小当り遊技のプログラム処理順は、小当り遊技の作動、小当り遊技の終了(未作動)の処理順となっている。なお、第2主遊技図柄での例を示したが、第1主遊技図柄に小当りを有する場合は、第1主遊技図柄であっても良い。また、遊技状態は、低確低ベース状態、低確高ベース状態(時短A~C)、高確高ベース状態(時短A~C)、高確低ベース状態のいずれの遊技状態であっても良い。
次に、1種+1種小当りVタイプのぱちんこ遊技機において、第2主遊技図柄が小当り図柄の態様で停止表示する図柄変動であって、作動回数nである900回目の図柄変動を行う場合を図294の(d)に示す。先ず、第2主遊技図柄の変動開始時に、当否抽選、主遊技図柄抽選の順にプログラムの処理を行うように構成されている。そして、第2主遊技図柄の変動終了時に、作動回数のカウント、時短回数の設定、時短Bの作動の順にプログラムの処理を行うように構成されている。この例では、作動回数nが900であり、900回目の第2主遊技図柄の図柄変動の変動終了時に作動回数が900となり、そのタイミングで時短Bを作動させるように構成されている。また、小当り変動の終了後に小当り遊技を行い、この小当り遊技中にV領域を遊技球が通過することによって、条件装置が作動するように構成されている。本例では、V領域に遊技球が通過するため、小当り遊技の後に条件装置が作動し特別遊技が実行されるように構成されている。そして、条件装置が作動したタイミングでは、時短Bが終了する(未作動となる)ように構成されている。プログラム処理順としては、時短Bを終了させてから、条件装置を作動させる例を示しているが、条件装置を作動させてから、時短Bを終了させるように構成しても良い。なお、V通過のタイミングが小当り遊技の終了(未作動)よりも後の例を示したが、大入賞口への遊技球の入球タイミングによっては小当り遊技中にV通過する場合があるため、そのような場合は、V通過のタイミングを小当り遊技の実行中としても良く、このような場合であっても、条件装置が作動したタイミングでは、時短Bが終了する(未作動となる)ように構成されている。なお、第2主遊技図柄での例を示したが、第1主遊技図柄に小当りを有する場合は、第1主遊技図柄であっても良い。また、遊技状態は、低確低ベース状態、低確高ベース状態(時短A~C)、高確高ベース状態(時短A~C)、高確低ベース状態のいずれの遊技状態であっても良い。なお、ここで作動した時短Bは小当り遊技後に実行される特別遊技の後に実行するように構成しても良いし、実行しないように構成しても良い。
図295は、1種+1種小当りVタイプの小当り遊技終了時に作動回数nの加算タイミングを示す図である。1種+1種小当りVタイプのぱちんこ遊技機において、第2主遊技図柄が小当り図柄の態様で停止表示する図柄変動であって、作動回数nである900回目の図柄変動を行う場合を図295の(e)に示す。先ず、第2主遊技図柄の変動開始時に、当否抽選、主遊技図柄抽選の順にプログラムの処理を行うように構成されている。そして、第2主遊技図柄の小当り図柄に基づく小当り遊技の終了後に、作動回数のカウント、時短回数の設定、時短Bの作動の順にプログラムの処理を行うように構成されている。この例では、作動回数nが900であり、900回目の第2主遊技図柄の小当り図柄に基づく小当り遊技の終了後に作動回数が900となり、そのタイミングで時短Bを作動させるように構成されている。また、小当り変動の終了後に小当り遊技を行い、この小当り遊技中にV領域を遊技球が通過することによって、条件装置が作動するように構成されているが、本例では、V領域に遊技球が通過しないため、小当り遊技が終了するように構成されている。この小当り遊技のプログラム処理順は、小当り遊技の作動、小当り遊技の終了(未作動)の処理順となっている。なお、小当り遊技の終了後にV領域に遊技球が通過する場合は、条件装置が作動するように構成されている。そして、条件装置が作動したタイミングでは、時短Bが終了する(未作動となる)ように構成されている。プログラム処理順としては、時短Bを終了させてから、条件装置を作動させる例を示しているが、条件装置を作動させてから、時短Bを終了させるように構成しても良い。なお、第2主遊技図柄での例を示したが、第1主遊技図柄に小当りを有する場合は、第1主遊技図柄であっても良い。また、遊技状態は、低確低ベース状態、低確高ベース状態(時短A~C)、高確高ベース状態(時短A~C)、高確低ベース状態のいずれの遊技状態であっても良い。
次に、1種+1種小当りVタイプのぱちんこ遊技機において、第2主遊技図柄が小当り図柄の態様で停止表示する図柄変動であって、作動回数nである900回目の図柄変動を行う場合を図295の(f)に示す。先ず、第2主遊技図柄の変動開始時に、当否抽選、主遊技図柄抽選の順にプログラムの処理を行うように構成されている。そして、第2主遊技図柄の小当り図柄に基づく小当り遊技の終了後に、作動回数のカウント、時短回数の設定、時短Bの作動の順にプログラムの処理を行うように構成されるはずであるが、この例では、作動回数nが900であり、900回目の第2主遊技図柄の小当り図柄に基づく小当り遊技の終了後のタイミングよりも前のタイミング(小当り遊技中)で、小当り遊技中にV領域を遊技球が通過し条件装置が作動するため、作動回数のカウントが実行されないので、小当り遊技の終了後のタイミングで時短Bが作動しないように構成されている。なお、V通過のタイミングが小当り遊技中のタイミングの例を示したが、大入賞口への遊技球の入球タイミングによっては小当り遊技の終了後にV通過する場合があるため、そのような場合は、V通過のタイミングを小当り遊技の終了後としても良い。このように小当り遊技の終了後のタイミングでV領域を遊技球が通過する場合、小当り遊技の終了後に、作動回数のカウント、時短回数の設定、時短Bの作動、条件装置の作動の順にプログラムの処理を行う。そして、条件装置が作動したタイミングで、時短Bが終了する(未作動となる)ように構成されている。プログラム処理順としては、条件装置を作動させてから、時短Bを終了させる例を示しているが、時短Bを終了させてから、条件装置を作動させるように構成しても良い。なお、第2主遊技図柄での例を示したが、第1主遊技図柄に小当りを有する場合は、第1主遊技図柄であっても良い。また、遊技状態は、低確低ベース状態、低確高ベース状態(時短A~C)、高確高ベース状態(時短A~C)、高確低ベース状態のいずれの遊技状態であっても良い。なお、ここで作動した時短Bは小当り遊技後に実行される特別遊技の後に実行するように構成しても良いし、実行しないように構成しても良い。
設定機能を有するぱちんこ遊技機に時短図柄を設けた場合、設定毎に時短図柄の出現率が異ならないように構成されている。つまり、設定に関わらず一の出現率(確率)で時短図柄が決定されるように構成されている。なお、設定毎に時短図柄の出現率が異なるように構成しても良い。
大当り図柄または小当り図柄の一部または全部が、時短図柄として兼用しないように構成されている。なお、大当り図柄または小当り図柄の一部または全部が、時短図柄として兼用するように構成されていても良い。また、遊技の都度、ハズレ図柄が時短図柄に切り換わらないように構成されているが、遊技の都度、ハズレ図柄が時短図柄に切り換わるように構成されていても良い。
時短図柄の抽選方法は、以下の2パターンのいずれかに構成されている。
(1)大当り(小当り)判定用乱数のみで当選と図柄を決める。
(2)大当り(小当り)判定用乱数と図柄乱数で当選と図柄を決める。
第1主遊技図柄と第2主遊技図柄で時短図柄の当選確率を異なるように構成しているが、同じ当選確率としても良い。
時短Cの開始タイミングは、時短図柄の組合せが停止表示された後に設定されている。
時短図柄の組合せが停止表示されるタイミングの遊技状態が、時短図柄の抽選による時短Cの作動が無効となる遊技状態の場合であっても、時短図柄を停止表示するように構成されている。この場合、時短図柄が停止表示されても、時短Cを作動させないように構成されている。また、時短図柄の組合せが停止表示されるタイミングの遊技状態が、時短図柄の抽選による時短Cの作動が無効となる遊技状態の場合、時短図柄に切り換えてハズレ図柄を停止表示するように構成しても良い。
時短図柄による時短Cを作動させるか否かを判断する遊技状態は、時短図柄が停止表示されるタイミングの遊技状態を参照するように構成されている。
図296は、1種+1種並列タイプにおける時短Cを作動させるか否かを判断する遊技状態を示す図である。1種+1種並列タイプのぱちんこ遊技機において、第1主遊技図柄が、第2主遊技図柄よりも先に図柄変動を開始するが、第2主遊技図柄よりも後に変動停止する場合を図296の(1)に示す。第1主遊技図柄は、作動回数n-1回転目で時短図柄の態様で停止表示する図柄変動である。第2主遊技図柄は、作動回数n回転目でハズレ図柄の態様で停止表示する図柄変動である。先ず、T1のタイミングで、第1主遊技図柄の図柄変動が開始される。T1よりも後のタイミングのT2のタイミングで、第2主遊技図柄の図柄変動が開始される。また、T2のタイミングでは、変動開始時に作動回数nの加算または減算の条件を満足するタイミングであるので、第2主遊技図柄が作動回数n回転目の図柄変動を開始した際に時短Cを作動させる。T2よりも後のタイミングのT3のタイミングで、第2主遊技図柄がハズレ図柄の態様で停止表示される。T3よりも後のタイミングのT4のタイミングで、第1主遊技図柄が時短図柄の態様で停止表示される。ここで、T4のタイミングでは、時短図柄が停止表示したことを契機に時短Cが作動するはずであるが、第2主遊技図柄による時短Bが既に作動中のため時短Cの作動は無効となるように構成されている。なお、本例の第1主遊技図柄を第2主遊技図柄、第2主遊技図柄を第1主遊技図柄とした場合、T4のタイミングでは、第2主遊技図柄の時短図柄が停止表示したことを契機に時短Cが作動するはずであるが、第1主遊技図柄による時短Bが既に作動中のため時短Cの作動は無効となるように構成される。また、遊技状態は、低確低ベース状態、低確高ベース状態(時短A~C)、高確高ベース状態(時短A~C)、高確低ベース状態のいずれの遊技状態であっても良い。
次に、1種+1種並列タイプのぱちんこ遊技機において、第1主遊技図柄が、第2主遊技図柄よりも先に図柄変動を開始するが、第2主遊技図柄よりも後に変動停止する場合を図296の(2)に示す。第1主遊技図柄は、時短図柄の態様で停止表示する図柄変動である。第2主遊技図柄は、大当り図柄の態様で停止表示する図柄変動である。先ず、T1のタイミングで、第1主遊技図柄の図柄変動が開始される。T1よりも後のタイミングのT2のタイミングで、第2主遊技図柄の図柄変動が開始される。T2よりも後のタイミングのT3のタイミングで、第2主遊技図柄が大当り図柄の態様で停止表示される。また、T3のタイミングでは、第2主遊技図柄が大当り図柄の態様で停止表示したため、条件装置を作動させる。T3よりも後のタイミングのT4のタイミングで、条件装置を未作動とするとともに時短Aを作動させる。プログラム処理順については、条件装置を未作動としてから時短Aを作動させるように構成するのが好適であるが、時短Aを作動させてから条件装置を未作動にする順番でプログラム処理を実行しても良い。T4よりも後のタイミングのT5のタイミングで、第1主遊技図柄が時短図柄の態様で停止表示される。ここで、T5のタイミングでは、時短図柄が停止表示したことを契機に時短Cが作動するはずであるが、第2主遊技図柄による時短Aが既に作動中のため時短Cの作動は無効となるように構成されている。なお、T3のタイミングで、第2主遊技図柄が大当り図柄の態様で停止表示したタイミングで第1主遊技図柄の変動を一旦停止させるように構成しても良く、第1主遊技図柄の図柄変動では強制的に時短図柄のみしか停止表示できないように構成(ハズレ図柄等に書き換えできないように構成)しても良い。なお、本例の第1主遊技図柄を第2主遊技図柄、第2主遊技図柄を第1主遊技図柄とした場合、T5のタイミングでは、第2主遊技図柄の時短図柄が停止表示したことを契機に時短Cが作動するはずであるが、第1主遊技図柄による時短Aが既に作動中のため時短Cの作動は無効となるように構成される。また、遊技状態は、低確低ベース状態、低確高ベース状態(時短A~C)、高確高ベース状態(時短A~C)、高確低ベース状態のいずれの遊技状態であっても良い。
図297は、時短Cを作動させるか否かを判断する遊技状態を示す図である。時短図柄の表示前に、時短Bが終了する場合であって、時短Bの時短回数Nの計測及び時短Bの終了が変動開始時の場合を図297の(3)に示す。第1主遊技図柄は、時短回数N回転目で時短図柄の態様で停止表示する図柄変動である。先ず、T1のタイミングで、第1主遊技図柄の図柄変動が開始される。また、T1のタイミングでは、時短Bの時短回数Nの計測及び時短Bの終了が変動開始時に構成されているため、時短Bが終了し未作動となる。T1よりも後のタイミングのT2のタイミングで、第1主遊技図柄が時短図柄の態様で停止表示される。また、T2のタイミングでは、他の時短が作動していない非時短中のため、時短Cを作動させる。なお、第1主遊技図柄での例を示したが、第2主遊技図柄を有するぱちんこ遊技機であれば、第2主遊技図柄であっても良い。また、ぱちんこ遊技機のタイプは記載していないが、如何なるタイプのぱちんこ遊技機に対して適用可能である。また、遊技状態は、低確低ベース状態、低確高ベース状態(時短A~C)、高確高ベース状態(時短A~C)、高確低ベース状態のいずれの遊技状態であっても良い。
次に、時短図柄の表示時に、時短Bが終了する場合であって、時短Bの時短回数Nの計測及び時短Bの終了が変動終了時の場合のパターン1を図297の(4)に示す。第1主遊技図柄は、時短回数N回転目で時短図柄の態様で停止表示する図柄変動である。先ず、T1のタイミングで、第1主遊技図柄の図柄変動が開始される。T1よりも後のタイミングのT2のタイミングで、第1主遊技図柄が時短図柄の態様で停止表示される。また、T2のタイミングでは、時短Bの時短回数Nの計測及び時短Bの終了が変動終了時であるため、時短回数N回到達で時短Bを終了させる。このT2のタイミングでは、プログラム処理順として、時短図柄表示、作動回数の計測で時短回数Nと判断、時短Bの終了の順序でプログラム処理が実行されるように構成されている。ここで、T2のタイミングでは、時短図柄が停止表示したことを契機に時短Cが作動するはずであるが、時短Bがまだ作動中のため時短Cの作動は無効となるように構成されている。なお、第1主遊技図柄での例を示したが、第2主遊技図柄を有するぱちんこ遊技機であれば、第2主遊技図柄であっても良い。また、ぱちんこ遊技機のタイプは記載していないが、如何なるタイプのぱちんこ遊技機に対して適用可能である。また、遊技状態は、低確低ベース状態、低確高ベース状態(時短A~C)、高確高ベース状態(時短A~C)、高確低ベース状態のいずれの遊技状態であっても良い。
次に、時短図柄の表示時に、時短Bが終了する場合であって、時短Bの時短回数Nの計測及び時短Bの終了が変動終了時の場合のパターン2を図297の(5)に示す。第1主遊技図柄は、時短回数N回転目で時短図柄の態様で停止表示する図柄変動である。先ず、T1のタイミングで、第1主遊技図柄の図柄変動が開始される。T1よりも後のタイミングのT2のタイミングで、第1主遊技図柄が時短図柄の態様で停止表示される。また、T2のタイミングでは、時短Bの時短回数Nの計測及び時短Bの終了が変動終了時であるため、時短回数N回到達で時短Bを終了させる。このT2のタイミングでは、プログラム処理順として、作動回数の計測で時短回数Nと判断、時短Bの終了、時短図柄表示の順序でプログラム処理が実行されるように構成されている。また、T2のタイミングでは、時短図柄表示よりも時短Bの終了の方が先にプログラム処理されるため、時短Bが終了し未作動となった後に、時短図柄が停止表示され、この時短図柄の停止表示を契機とした時短Cが作動するように構成されている。なお、第1主遊技図柄での例を示したが、第2主遊技図柄を有するぱちんこ遊技機であれば、第2主遊技図柄であっても良い。また、ぱちんこ遊技機のタイプは記載していないが、如何なるタイプのぱちんこ遊技機に対して適用可能である。また、遊技状態は、低確低ベース状態、低確高ベース状態(時短A~C)、高確高ベース状態(時短A~C)、高確低ベース状態のいずれの遊技状態であっても良い。
時短回数は、時短図柄と遊技状態に基づいて決定されるように構成されている。なお、時短図画の抽選による時短Cの作動は、低確低ベース状態のみで有効となるように構成されているが、他の遊技状態においても有効としても良い。
時短中に時短図柄に当選した場合、時短回数を上書き(書き換え)しないように構成されている。時短図柄の抽選による時短図柄の作動は、低確低ベース状態のみ有効とするため、時短回数を上書きできないように構成されている。なお、時短中に時短図柄に当選した場合、時短回数を上書きするように構成しても良い。
時短回数条件の終了条件は、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄の図柄変動回数の合算、第2主遊技図柄の変動回数、小当りの回数、これらの併用等となっている。また、時短の終了条件が、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄の図柄変動回数の合算と第2主遊技図柄の変動回数を併用した場合、図298(a)を用いて説明する。
先ず、主遊技図柄が大当りを示すAで表示された場合、時短Aとなる例を説明する。この時短Aは、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との変動回数の合算が50回となると時短Aが終了するように設定されている。詳細には、50回目の変動開始時、50回目の変動終了時または変動停止(変動固定時間経過)時、51回目の変動開始時の何れかのタイミングで時短Aが終了するように設定されている。また、この時短Aは、第2主遊技図柄の変動回数が5回となると時短Aが終了するように設定されている。詳細には、第2主遊技図柄の5回目の変動開始時、第2主遊技図柄の5回目の変動終了時または変動停止(変動固定時間経過)時、第2主遊技図柄の5回目の変動停止の次の変動開始時の何れかのタイミングで時短Aが終了するように設定されている。
次に、例えば、主遊技図柄が大当りを示すBで表示された場合、時短Aとなる例を説明する。この時短Aは、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との変動回数の合算が70回となると時短Aが終了するように設定されている。詳細には、70回目の変動開始時、70回目の変動終了時または変動停止(変動固定時間経過)時、71回目の変動開始時の何れかのタイミングで時短Aが終了するように設定されている。また、この時短Aは、第2主遊技図柄の変動回数が8回となると時短Aが終了するように設定されている。詳細には、第2主遊技図柄の8回目の変動開始時、第2主遊技図柄の8回目の変動終了時または変動停止(変動固定時間経過)時、第2主遊技図柄の8回目の変動停止の次の変動開始時の何れかのタイミングで時短Aが終了するように設定されている。
次に、例えば、主遊技図柄が時短図柄を示すCで表示された場合、時短Cとなる例を説明する。この時短Cは、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との変動回数の合算が100回となると時短Cが終了するように設定されている。詳細には、100回目の変動開始時、100回目の変動終了時または変動停止(変動固定時間経過)時、101回目の変動開始時の何れかのタイミングで時短Cが終了するように設定されている。また、この時短Cは、第2主遊技図柄の変動回数が20回となると時短Cが終了するように設定されている。詳細には、第2主遊技図柄の20回目の変動開始時、第2主遊技図柄の20回目の変動終了時または変動停止(変動固定時間経過)時、第2主遊技図柄の20回目の変動停止の次の変動開始時の何れかのタイミングで時短Cが終了するように設定されている。
時短図柄にて時短Cが作動した際の補助遊技図柄の確率変動、補助遊技図柄の変動秒数等の時間、第2主遊技始動口電動役物の開放期間は、予め定められている。図298(b)を用いて、時短図柄の種類に対する時短回数と補助遊技図柄の変動秒数(変動時間))を説明する。時短図柄C1が停止表示されたことを契機とする時短Cの場合、時短回数が100回にセットされ、補助遊技図柄の変動秒数が5秒にセットされる。この時短Cの1~100回の主遊技図柄の図柄変動中の補助遊技図柄の変動秒数は、常に5秒となるように構成されている。時短図柄C2が停止表示されたことを契機とする時短Cの場合、時短回数が100回にセットされ、補助遊技図柄の変動秒数が10秒にセットされる。この時短Cの1~100回の主遊技図柄の図柄変動中の補助遊技図柄の変動秒数は、常に10秒となるように構成されている。時短図柄C3が停止表示されたことを契機とする時短Cの場合、時短回数が100回にセットされ、補助遊技図柄の変動秒数が15秒にセットされる。この時短Cの1~100回の主遊技図柄の図柄変動中の補助遊技図柄の変動秒数は、常に15秒となるように構成されている。
1種+1種小当りVタイプにおいても、時短図柄を設けても良い。
複数の時短回数を設定する場合、時短図柄に関しては以下の条件を満足するように設定されている。
(1)複数の時短図柄を設定する場合、時短回数Nの最大回数は、主遊技図柄の大当り確率が低確率状態のときの大当り確率ML=1/Pに対して、N≦Pとなるように設定する。
なお、設定機能を有するぱちんこ遊技機においてのPは、最も主遊技図柄の大当り確率が低い設定(例えば、設定1)の値が好適であるが、いずれの設定であっても良い。
(2)複数の時短図柄を設定する場合、時短図柄の出現確率Mは、主遊技図柄の大当り確率が低確率状態のときの大当り確率ML=1/Pに対して、1/M≦Pとなるように設定する。
なお、設定機能を有するぱちんこ遊技機においてのPは、最も主遊技図柄の大当り確率が低い設定(例えば、設定1)の値が好適であるが、いずれの設定であっても良い。
複数の時短回数を設定する場合、時短図柄にて時短Cが作動した際の補助遊技図柄の確率変動、補助遊技図柄の変動秒数等の時間、第2主遊技始動口電動役物の開放期間は、予め定められている。図298(c)を用いて、時短図柄の種類に対する時短回数(第1~第3の時短回数)と補助遊技図柄の変動秒数を説明する。時短図柄C1が停止表示されたことを契機とする時短Cの場合、第1の時短回数として時短回数が100回にセットされ、補助遊技図柄の変動秒数が5秒にセットされる。この時短Cの1~100回の主遊技図柄の図柄変動中の補助遊技図柄の変動秒数は、常に5秒となるように構成されている。時短図柄C2が停止表示されたことを契機とする時短Cの場合、第2の時短回数として時短回数が80回にセットされ、補助遊技図柄の変動秒数が10秒にセットされる。この時短Cの1~80回の主遊技図柄の図柄変動中の補助遊技図柄の変動秒数は、常に10秒となるように構成されている。時短図柄C3が停止表示されたことを契機とする時短Cの場合、第3の時短回数として時短回数が50回にセットされ、補助遊技図柄の変動秒数が15秒にセットされる。この時短Cの1~50回の主遊技図柄の図柄変動中の補助遊技図柄の変動秒数は、常に15秒となるように構成されている。
図299は、時短回数を1つ有する設定機能付きぱちんこ遊技機の時短Cの抽選方式を示す図である。時短図柄の抽選による時短Cの抽選に関して、時短図柄に係る抽選は大当り判定用乱数(当否抽選乱数)を参照して行なうように構成されている。なお、大当り判定用乱数が存在しない場合には、小当り判定用乱数を用いるように構成されている。時短図柄の抽選による時短Cの抽選確率は、設定によりその確率が変動しないように構成されている。つまり、設定に関わらず1の確率となるように構成されている。例えば、図299(a)に示すように、時短確率は1/300に固定されている。
(設定1)大当り確率=1/200、時短確率1/300
(設定6)大当り確率=1/100、時短確率1/300
時短図柄の抽選による時短Cの抽選に関して、時短図柄に係る抽選は大当り判定用乱数を参照して行なうように構成されている。なお、大当り判定用乱数が存在しない場合には、小当り判定用乱数を用いる。時短Cの時短回数Nは、以下のいずれかの方法で決定するように構成されている。
(1)大当り判定用乱数による抽選時に時短回数別で時短図柄をあらかじめ定めておく方法(図299(b)の方法)。
(2)時短図柄当選後に別の抽選で時短回数Nを決定する方法(図299(c)の方法)。
図299(b)の方法は、大当り判定用乱数による抽選時に時短図柄別(乱数範囲別)で時短図柄をあらかじめ定めておく場合の方法である。この方法では、大当り、小当り、時短回数が100回の時短図柄C-1、時短回数が100回の時短図柄C-2、ハズレを所定値(所定の置数)で設定し、大当り判定用乱数による抽選時に大当り、小当り、時短回数が100回の時短図柄C-1、時短回数が100回の時短図柄C-2、ハズレを決定するように構成されている。この方法では、1回の抽選によって、時短図柄および時短回数を決定するように構成されている。そして、時短図柄C-1が決定された場合は、時短回数が100回の時短C-1が作動し、時短図柄C-2が決定された場合は、時短回数が100回の時短C-2が作動するように構成されている。
図299(c)の方法は、時短図柄当選後に別の抽選で時短回数Nを決定する方法である。この方法では、大当り、小当り、時短図柄C、ハズレを所定値(所定の置数)で設定し、大当り判定用乱数による抽選時に大当り、小当り、時短図柄、ハズレを決定するように構成されている。そして、この抽選によって、時短図柄Cが決定された場合において、別の抽選で時短回数を決定するように構成されている。大当り、小当り、ハズレが決定された場合であっても、別の抽選で時短回数を決定するように構成してもよい。別の抽選では、例えば、時短回数が100回の時短C-1と時短回数が100回の時短C-2を所定値(所定の置数)で設定し、抽選によって、100回の時短C-1、100回の時短C-2のいずれかが決定されるように構成されている。つまり、この方法では、2回の抽選によって、時短図柄および時短回数を決定するように構成されている。時短回数抽選によって、時短C-1が決定された場合は時短回数が100回の時短C-1が作動し、時短C-2が決定された場合は時短回数が100回の時短C-2が作動するように構成されている。なお、時短Cの時短図柄を大当り図柄または小当り図柄と兼用しないように構成しているが、兼用しても良い。
時短Cは、時短図柄の組合せが停止表示された後に作動するように構成されている。時短図柄の抽選によって時短Cが作動する遊技状態は、低確低ベース状態のみとし、高確高ベース状態、高確低ベース状態、低確高ベース状態においては、抽選を行わないもしくは当選しても無効するように構成しているが、全ての遊技状態で時短抽選を実行可能としても良い。
時短Cの終了条件は、以下の(1)~(3)となっている。
(1)条件装置が作動した場合に時短Cが終了する。
(2)条件装置の作動に係る抽選を規定回数行った場合に時短Cが終了する。
(3)主遊技図柄の作動回数を契機とした時短Bが作動した場合に時短Cが終了する。
図300は、時短回数を複数有する設定機能付きぱちんこ遊技機の時短Cの抽選方式を示す図である。時短図柄の抽選による時短Cの抽選に関して、時短図柄に係る抽選は大当り判定用乱数を参照して行なうように構成されている。なお、大当り判定用乱数が存在しない場合には、小当り判定用乱数を用いるように構成されている。時短図柄の抽選による時短Cの抽選確率は、設定によりその確率が変動しないように構成されている。つまり、設定に関わらず1の確率となるように構成されている。例えば、図300(a)に示すように、時短確率は1/300に固定されている。
(設定1)大当り確率=1/200、時短確率1/300
(設定6)大当り確率=1/100、時短確率1/300
時短図柄の抽選による時短Cの抽選に関して、時短図柄に係る抽選は大当り判定用乱数参照して行なうように構成されている。なお、大当り判定用乱数が存在しない場合には、小当り判定用乱数を用いる。時短Cの時短回数Nは、以下のいずれかの方法で決定するように構成されている。
(1)大当り判定用乱数による抽選時に時短回数別で時短図柄をあらかじめ定めておく方法(図300(b)の方法)。
(2)時短図柄当選後に別の抽選で時短回数Nを決定する方法(図300(c)の方法)。
図300(b)の方法は、大当り判定用乱数による抽選時に時短回数別で時短図柄をあらかじめ定めておく場合の方法である。この方法では、大当り、小当り、時短回数が100回の時短図柄C-1、時短回数が50回の時短図柄C-2、ハズレを所定値(所定の置数)で設定し、大当り判定用乱数による抽選時に大当り、小当り、時短回数が100回の時短図柄C-1、時短回数が50回の時短図柄C-2、ハズレを決定するように構成されている。この方法では、1回の抽選によって、時短図柄および時短回数を決定するように構成されている。そして、時短図柄C-1が決定された場合は、時短回数が100回の時短C-1が作動し、時短図柄C-2が決定された場合は、時短回数が50回の時短C-2が作動するように構成されている。
図300(c)の方法は、時短図柄当選後に別の抽選で時短回数Nを決定する方法である。この方法では、大当り、小当り、時短図柄C、ハズレを所定値(所定の置数)で設定し、大当り判定用乱数による抽選時に大当り、小当り、時短図柄、ハズレを決定するように構成されている。そして、この抽選によって、時短図柄Cが決定された場合において、別の抽選で時短回数を決定するように構成されている。大当り、小当り、ハズレが決定された場合であっても、別の抽選で時短回数を決定するように構成してもよい。別の抽選では、例えば、時短回数が100回の時短C-1と時短回数が50回の時短C-2を所定値(所定の置数)で設定し、抽選によって、100回の時短C-1、50回の時短C-2のいずれかが決定されるように構成されている。つまり、この方法では、2回の抽選によって、時短図柄および時短回数を決定するように構成されている。時短回数抽選によって、時短C-1が決定された場合は時短回数が100回の時短C-1が作動し、時短C-2が決定された場合は時短回数が50回の時短C-2が作動するように構成されている。なお、時短Cの時短図柄を大当り図柄または小当り図柄と兼用しないように構成しているが、兼用しても良い。
時短Cは、時短図柄の組合せが停止表示された後に作動するように構成されている。時短図柄の抽選によって時短Cが作動する遊技状態は、低確低ベース状態のみとし、高確高ベース状態、高確低ベース状態、低確高ベース状態においては、抽選を行わないもしくは当選しても無効するように構成しているが、全ての遊技状態で時短抽選を可能としても良い。
50回と100回のように複数の時短回数を設定する場合、時短図柄に関しては以下の条件を満足するように設定されている。
(1)複数の時短図柄を設定する場合、時短回数Nの最大回数は、主遊技図柄の作動確率が低いときの大当り確率ML=1/Pに対して、N≦Pとなるように設定する。
なお、設定機能を有するぱちんこ遊技機においてのPは、最も主遊技図柄の作動確率が低い設定(例えば、設定1)の値が好適であるが、いずれの設定であっても良い。
(2)複数の時短図柄を設定する場合、時短図柄の出現確率Mは、主遊技図柄の作動確率が低いときの大当り確率ML=1/Pに対して、1/M≦Pとなるように設定する。
なお、設定機能を有するぱちんこ遊技機においてのPは、最も主遊技図柄の作動確率が低い設定(例えば、設定1)の値が好適であるが、いずれの設定であっても良い。
上述のとおり、時短Cの終了条件は、以下の(1)~(3)となっている。
(1)条件装置が作動した場合に時短Cが終了する。
(2)条件装置の作動に係る抽選を規定回数行った場合に時短Cが終了する。
(3)主遊技図柄の作動回数を契機とした時短Bが作動した場合に時短Cが終了する。
図301は、時短A、時短B、時短Cが重複して実行される例を示す図である。図301の(1)は、低確率状態中でのみ作動回数nを増加または減少させる例を示す。作動回数nを増加または減少させる天井カウンタは、低確率状態中でのみカウントするように構成されており、高確率状態ではカウントしないように構成されている。大当り図柄の当選を契機に実行される時短Aと、所定の変動回数(主遊技図柄の作動回数n)の経過を契機に実行される時短Bと、大当り図柄以外の所定図柄の当選を契機に実行される時短Cとを備えている。また、所定の変動回数は、低確率状態かつ非時短中においてカウントを行うように構成されている。所定の変動回数は、時短Cと時短Bの実行期間中でもカウント可能に構成されている。所定の変動回数は、低確率状態中の時短Aの実行期間中ではカウントする一方、高確率状態中の時短Aの実行中はカウントしないように構成されている。このように構成することにより、複数の突入契機を有する複数の時短を備えたぱちんこ遊技機において、適切に時短を管理することができる。
図301の(2)は、時短Aから時短Cへの上書きは可能だが、時短Bから時短Cへの上書きは不可とする例を示す。大当り図柄の当選を契機に実行される時短Aと、所定の変動回数(主遊技図柄の作動回数n)の経過を契機に実行される時短Bと、大当り図柄以外の所定図柄の当選を契機に実行される時短Cとを備えている。時短Aの実行中に時短Cの実行契機となる時短図柄に当選した場合には、時短Aを時短Cに上書きしてまたは時短Aから時短Cに切り換えて時短Cを実行可能である一方、時短Bの実行中に時短Cの実行契機となる時短図柄に当選した場合には実行中の時短Bの時短回数の残り回数よりも時短Cの時短回数の方が多い場合であっても時短Cを実行しないように構成されている。このように構成することにより、複数の突入契機を有する複数の時短を備えたぱちんこ遊技機において、適切に時短を管理することができる。なお、時短Aの実行中に時短Cの実行契機となる時短図柄に当選した場合には時短Cを実行可能である一方、時短Bの実行中は時短図柄の抽選を実行しないように構成しても良い。
図301の(3)は、時短Aよりも時短Cの方が優先され、時短Cよりも時短Bの方が優先される例を示す。大当り図柄の当選を契機に実行される時短Aと、所定の変動回数(主遊技図柄の作動回数n)の経過を契機に実行される時短Bと、大当り図柄以外の所定図柄の当選を契機に実行される時短Cとを備えている。時短Aの実行中に時短Cの実行契機となる図柄に当選した場合には時短Aに優先して時短Cを実行可能である一方、時短Cの実行中に時短Bの実行契機となる所定の変動回数に到達した場合には時短Cに優先して時短Bを実行するように構成されている。このように構成することにより、複数の突入契機を有する複数の時短を備えたぱちんこ遊技機において、適切に時短を管理することができる。なお、時短Aの実行中に時短Cの実行契機となる図柄に当選した場合には時短Aを時短Cに上書きして時短C実行可能である一方、時短Cの実行中に時短Bの実行契機となる所定の変動回数に到達した場合には時短Cを時短Bに上書きして時短Bを実行するように構成しても良い。また、時短Aの実行中に時短Cの実行契機となる図柄に当選した場合には時短Aを時短Cに切り換えて時短Cを実行可能である一方、時短Cの実行中に時短Bの実行契機となる所定の変動回数に到達した場合には時短Cを時短Bに切り換えて時短Bを実行するように構成しても良い。
図301の(4)は、時短A中に時短Cへの上書きが可能であり、その場合、時短C中も補助遊技図柄の高確率状態(普図高)を維持する例を示す。大当り図柄の当選を契機に実行される時短Aと、大当り図柄以外の所定図柄の当選を契機に実行される時短Cとを備えている。時短Aの実行中に時短Cの実行契機となる時短図柄に当選した場合には時短Aに優先して時短Cを実行可能であり、かつ、時短Aの性能の補助遊技図柄の高確率状態(普図高)を維持するように構成されている。また、低確低ベース状態中に時短Cの実行契機となる時短図柄に当選した場合には時短Cを実行可能であり、かつ、低確低ベース状態の性能の補助遊技図柄の低確率状態(普図低)を維持するように構成されている。このように構成することにより、複数の突入契機を有する複数の時短を備えたぱちんこ遊技機において、適切に時短を管理することができる。
図302は、時短Bが連続して実行される例を示す図である。図302の(5)は、作動回数n≦時短回数Nに設計することで、時短Bを途切れないように構成可能な例を示す。所定の変動回数(主遊技図柄の作動回数n)の経過を契機に実行される時短Bを備えている。主遊技図柄が、作動回数n回の変動回数を実行したことを契機として時短回数N回の時短Bを実行可能に構成されている。時短回数N回の時短B中も作動回数n回のカウントを実行する。作動回数n回≦時短回数N回となるようにそれぞれの回数を設定することで、時短Bが途切れないように連続して実行可能に構成されている。このように構成することにより、時短が継続することで遊技者に有利となる状態を提供することができる。なお、作動回数nおよび時短回数Nは以下の範囲となるように構成されている。
2.5×P≦n≦3.0×P
0.4×P≦N≦3.8×P
なお、この場合、下限値同士だと該当せず、上限値同士だと該当するように設計されている。
図302の(6)は、作動回数n>時短回数Nに設計することで、時短Bが連続しないように構成可能な例を示す。所定の変動回数(主遊技図柄の作動回数n)の経過を契機に実行される時短Bを備えている。主遊技図柄が、作動回数n回の変動回数を実行したことを契機として時短回数N回の時短Bを実行可能に構成されている。時短回数N回の時短B中も作動回数n回のカウントを実行する。作動回数n回>時短回数N回となるようにそれぞれの回数を設定することで、時短Bが途切れないように連続して実行することを防止するように構成されている。このように構成することにより、時短が継続することで遊技者に有利になり過ぎてしまう事態を防止することができるとともに、時短Aが終了してから新たな時短である時短Bを実行可能なため、遊技者に対して適度なサポート状態を提供することができる。なお、作動回数nおよび時短回数Nは以下の範囲となるように構成されている。
2.5×P≦n≦3.0×P
0.4×P≦N≦3.8×P
なお、この場合、下限値同士だと該当せず、上限値同士だと該当するように設計されている。
<作動回数nの計測>
作動回数nの計測は、大当り遊技の終了後(役物連続作動装置の作動終了後)から常時カウントするように構成されている。大当り遊技の終了後の遊技状態は、低確低ベース状態、低確高ベース状態、高確高ベース状態、高確低ベース状態のいずれの遊技状態であってもよい。次回確変タイプ、STタイプ、転落タイプで主遊技図柄の作動回数を契機とした時短Bを採用した場合、次回確変タイプ、STタイプ、転落タイプの高確高ベース状態が維持されている状態において、次回確変タイプ、STタイプ、転落タイプの高ベース状態よりも時短回数の少ない時短Bが作動することによって、時短Bが終了した際に高確低ベース状態となる場合がある。特に、STタイプでは、STの高ベース状態の時短回数の方が時短Bの高ベース状態よりも多い場合で時短Bが作動した場合、時短Bが終了するタイミングで高確低ベース状態となる。また、小当りRUSHタイプの高確低ベース状態であるRUSH状態の時に、主遊技図柄の作動回数が作動回数nとなり時短Bが作動した場合、高確高ベース状態となるため、RUSH状態が終了する。このような状況は、出現可能性は低いが、プログラム上の処理が増えてしまう可能性があるという問題が生じる。
高確率状態(高確高ベース状態、高確低ベース状態)又は時短状態(低確高ベース状態)において、主遊技図柄の作動回数が作動回数nとなった場合、時短Bは即発動(直ぐに作動)しても良いし、所定期間(予め定められた変動回数)を経過してから発動(作動)しても良い。
主遊技図柄の作動回数を契機とした時短B、時短図柄の停止表示を契機とした時短Cにおいて、補助遊技図柄(普通図柄)の確率変動(例えば、第2主遊技始動口電動役物の開放当選確率を高くする)となるように構成されている。
主遊技図柄の作動回数を契機とした時短Bの作動前に時短Bが作動することを示唆するカウントダウン演出やカウントアップ演出を実行するように構成しても良い。主遊技図柄の作動回数を契機とした時短Bの作動前の主遊技図柄の変動時間を変更可能に構成している。例えば、時短Bが作動する変動の1変動前から10変動前等の主遊技図柄の変動時間を予め定められた固定の変動時間(例えば、10秒)に変更することによってカウントダウン演出(例えば、9→8→7→6→5→4→3→2→1)やカウントアップ演出を実行可能なように構成している。なお、1変動前から10変動前等の変動時間を選択する変動パターンテーブルを特殊な変動パターンテーブルへの参照に変更することで、1変動前~10変動前等の変動時間を予め定められた固定の変動時間(例えば、10秒)とすることができる。
また、主遊技図柄の作動回数を契機とした時短Bの作動時の主遊技図柄の変動時間を変更可能に構成している。例えば、時短Bの作動時の主遊技図柄の変動時間を予め定められた固定の変動時間(例えば、30秒)に変更することによって時短Bが開始されることを示すオープニング演出を実行可能なように構成している。なお、時短Bの作動時の主遊技図柄の変動時間を選択する変動パターンテーブルを特殊な変動パターンテーブルへの参照に変更することで、時短Bの作動時の主遊技図柄の変動時間を予め定められた固定の変動時間(例えば、30秒)とすることができる。また、主遊技図柄の作動回数がn回目の変動固定時間を通常よりも長い時間(例えば、30秒)とすることで、時短Bが開始されることを示すオープニング演出を実行可能に構成しても良い。また、主遊技図柄の作動回数がn回目の変動時間の決定時に変動時間を増加させる処理(追加する処理)を実行することによって、時短Bが開始されることを示すオープニング演出を実行可能に構成しても良い。
上述のカウントダウン演出、カウントアップ演出、オープニング演出、等を実行するために特殊な変動パターンテーブルへの参照に変更する技術内容について、RAMクリアを契機とした変動回数(=作動回数n)に応じて通常遊技状態で参照される変動パターンテーブルから特殊な変動パターンテーブルへの参照に変更する場合、遊技場の関係者が朝の点検等の理由により何回かの変動を行った台と行わなかった台とで時短Bが実行されるまでの作動回数(=n)がずれることになる。また、同様に、RAMクリア(または設定変更に伴うRAMクリア)が行われた場合と、行われなかった場合とで時短Bまでの作動回数(=n)も異なることになる。このように、朝の台の状況に応じて時短Bまでの作動回数(=n)が異なることがないように、RAMクリア(または設定変更に伴うRAMクリア)が行われた後の最初の大当り又は小当りが実行されるまでは時短Bまでの作動回数(=n)に応じて特殊な変動パターンテーブルへの変更を行わないようにし、最初の大当り又は小当りが実行された以降の大当り又は小当りを契機とした時短Bまでの作動回数(=n)に応じて特殊な変動パターンテーブルへの変更を行うようにするのが好適である。このように構成することで朝の台の状況に関わらず、時短Bの開始に伴うカウントダウン演出、カウントアップ演出、オープニング演出を一律に管理することができる。
時短Bを作動させる主遊技図柄の作動回数である作動回数nを複数有していても良く、以下に(1)~(4)を例示する。
(1)滞在する遊技状態で作動回数nが異なるように構成されている。
例えば、低確低ベース状態の滞在中では作動回数nが100回、高確低ベース状態の滞在中では作動回数nが150回等に設定される。
(2)作動回数nがクリアされていない状態における時短Bの発生回数に応じて作動回数nが異なるように構成されている。
例えば、時短Bが一度も作動していない場合の作動回数nは100回、既に1度時短Bが作動した場合は120回、既に2度時短Bが作動した場合は作動回数nが150回等に設定される。
(3)作動回数nがクリアされた図柄変動で停止表示された主遊技図柄の組合せに応じて作動回数nが異なるように構成されている。
例えば、主遊技図柄の組合せがAの場合は作動回数nが100回、主遊技図柄の組合せがBの場合は作動回数nが120回等に設定される。
(4)時短B作動時または時短B作動直後(例えば、時短Bの1変動目)に停止表示された主遊技図柄の組合せに応じて作動回数nが異なるように構成されている。
例えば、停止表示された主遊技図柄の組合せがAの場合は作動回数nが100回、主遊技図柄の組合せがBの場合は作動回数nが120回等に設定される。
時短Bの時短回数Nを複数有していても良く、以下に(1)~(4)を例示する。
(1)時短Bが作動する際の遊技状態で時短回数Nが異なるように構成されている。
例えば、低確低ベース状態で時短Bが作動する場合は時短回数Nが100回、高確低ベース状態では時短回数Nが150回等に設定される。
(2)作動回数nがクリアされていない状態における時短Bの発生回数に応じて時短回数Nが異なるように構成されている。
例えば、1度目に時短Bが作動する場合は時短回数Nが100回、2度目の時短Bは時短回数Nが120回、3度目の時短Bは時短回数Nが150回等に設定される。
(3)作動回数nがクリアされた図柄変動で停止表示された主遊技図柄の組合せに応じて時短回数Nが異なるように構成されている。
例えば、主遊技図柄の組合せがAの場合は時短回数Nが100回、主遊技図柄の組合せがBの場合は時短回数Nが120回等に設定される。
(4)時短B作動時または時短B作動直後(例えば、時短Bの1変動目)に停止表示された主遊技図柄の組合せに応じて時短回数Nが異なるように構成されている。
例えば、停止表示された主遊技図柄の組合せがAの場合は100回、主遊技図柄の組合せがBの場合は120回等に設定する。
主制御基板MのCPUC100は、時短Bが作動したタイミングで時短Bが作動していることを示す外端信号(時短B信号)を外部端子板へ出力するように構成されている。
ここで、特別遊技を実行することとなった大当り図柄や小当り図柄の特別図柄を契機とした時短Aは、時短Bの遊技状態でのみ作動可能としても良い。つまり、時短Aを、遊技状態と大当り図柄に基づいて作動するように構成して、時短B以外の遊技状態において大当りとなっても時短Aが作動しないように構成する。また、1回目の時短Bが作動してから時短Bが終了した状態であって2回目の時短Bが作動するまでの遊技状態(天井抜け状態)でのみ時短Bを作動可能としても良い。つまり、時短Aを、遊技状態と大当り図柄に基づいて作動するように構成して、天井抜け状態以外の遊技状態において大当りとなっても時短Aが作動しないように構成する。
時短Cについて、性能の異なる複数の時短Cを設けてもよい。性能とは、時短回数、補助遊技図柄の当選確率、第2主遊技始動口電動役物の開放期間、補助遊技図柄の変動時間、の何れか一つまたはこれらの組合せが該当する。複数の時短Cを設ける場合、停止表示された時短図柄の種類に応じて性能が異なるように構成されている。
時短図柄を契機とした時短Cの作動時の主遊技図柄の変動時間を変更可能に構成している。例えば、時短Cの作動時の主遊技図柄の変動時間を予め定められた固定の変動時間(例えば、30秒)に変更することによって時短Cが開始されることを示すオープニング演出を実行可能なように構成している。なお、時短Cの作動時の主遊技図柄の変動時間を選択する変動パターンテーブルを特殊な変動パターンテーブルを用いることで、時短Cの作動時の主遊技図柄の変動時間を予め定められた固定の変動時間(例えば、30秒)とすることができる。また、時短図柄が停止表示される際の変動固定時間を通常よりも長い時間(例えば、30秒)とすることで、時短Cが開始されることを示すオープニング演出を実行可能に構成しても良い。また、時短図柄が停止表示される図柄変動の変動時間の決定時に変動時間を追加する処理を含めることによって、時短Cが開始されることを示すオープニング演出を実行可能に構成しても良い。
主制御基板MのCPUC100は、時短Cが作動したタイミングで時短Cが作動していることを示す外端信号(時短C信号)を外部端子板へ出力するように構成されている。
ここで、特別遊技を実行することとなった大当り図柄や小当り図柄の特別図柄を契機とした時短Aは、時短の遊技状態でのみ作動可能としても良い。つまり、時短Aを、遊技状態と大当り図柄に基づいて作動するように構成して、時短以外の遊技状態において大当りとなっても時短Aが作動しないように構成する。また、1回目の時短Cが作動してから時短Cが終了した状態であって2回目の時短Cが作動するまでの遊技状態(図柄時短抜け状態)でのみ時短Cを作動可能としても良い。つまり、時短Aを、遊技状態と大当り図柄に基づいて作動するように構成して、図柄時短抜け状態以外の遊技状態において大当りとなっても時短Aが作動しないように構成する。
図303は、時短Bの作動タイミングと時短Cの作動タイミングの処理を示す図である。時短図柄の表示前に、時短Bが作動する場合であって、時短Bの作動タイミング(作動回数nを計測してから時短Bを作動させるタイミング)が変動開始時または図柄変動中の場合を図303(1)に示す。主遊技図柄は、作動回数n回転目で時短図柄の態様で停止表示する図柄変動である。先ず、T1のタイミングで、主遊技図柄の図柄変動が開始される。また、時短Bの作動タイミング(作動回数nを計測してから時短Bを作動させるタイミング)が変動開始時に構成されているため、T1のタイミングでは、作動回数nを計測して、作動回数nとなったことを契機として時短Bを作動させる。なお、時短Bの作動タイミング(作動回数nを計測してから時短Bを作動させるタイミング)が図柄変動中の場合、T1よりも後に作動回数nを計測して、作動回数nとなったことを契機として時短Bを作動させるように構成されている。T1よりも後のタイミングのT2のタイミングで、主遊技図柄が時短図柄の態様で停止表示される。ここで、時短図柄の態様で停止表示したタイミングでは、既に時短Bが作動しているため、時短Cの作動は制限され無効になる。なお、主遊技図柄は、第1主遊技図柄であっても、第2主遊技図柄であっても良い。また、ぱちんこ遊技機のタイプは記載していないが、如何なるタイプのぱちんこ遊技機に対して適用可能である。また、遊技状態は、低確低ベース状態、低確高ベース状態(時短A~C)、高確高ベース状態(時短A~C)、高確低ベース状態のいずれの遊技状態であっても良い。
次に、時短Bの作動回数nの計測及び時短Bの作動が変動終了時(主遊技図柄の停止表示時)の場合のパターン1を図303(2)に示す。主遊技図柄は、作動回数n回転目で時短図柄の態様で停止表示する図柄変動である。先ず、T1のタイミングで、主遊技図柄の図柄変動が開始される。T1よりも後のタイミングのT2のタイミングで、主遊技図柄が時短図柄の態様で停止表示される。ここで、T2のタイミングでのプログラム処理順1は、作動回数nの計測、時短Bの作動、時短図柄表示の順番となっているので、作動回数nを計測して、作動回数nとなったことを契機とした時短Bを作動させる。その後、時短図柄を表示するプログラム処理が実行されるが、このタイミングでは既に時短Bが実行されているため、時短図柄の停止表示を契機とした時短Cの作動は制限され無効となる。なお、主遊技図柄は、第1主遊技図柄であっても、第2主遊技図柄であっても良い。また、ぱちんこ遊技機のタイプは記載していないが、如何なるタイプのぱちんこ遊技機に対して適用可能である。また、遊技状態は、低確低ベース状態、低確高ベース状態(時短A~C)、高確高ベース状態(時短A~C)、高確低ベース状態のいずれの遊技状態であっても良い。
次に、時短Bの作動回数nの計測及び時短Bの作動が変動終了時(主遊技図柄の停止表示時)の場合のパターン1において、一旦時短Cが作動してから時短Bに切り換えるパターンを、図303(2)を用いて説明する。主遊技図柄は、作動回数n回転目で時短図柄の態様で停止表示する図柄変動である。先ず、T1のタイミングで、主遊技図柄の図柄変動が開始される。T1よりも後のタイミングのT2のタイミングで、主遊技図柄が時短図柄の態様で停止表示される。ここで、T2のタイミングでのプログラム処理順2は、時短図柄表示、時短Cの作動、作動回数nの計測、時短Cの終了、時短Bの作動の順番となっているので、時短図柄の停止表示を契機とした時短Cを作動させる。また、T2のタイミングでは、時短Cを作動させた後に、作動回数nを計測して、作動回数nとなったことを契機とした時短Bを作動させる。ここで、時短Bを作動させるにあたり、時短Cが既に作動しているため、時短Cを終了させて時短Cを未作動の状態にしてから、時短Bを作動させるようなプログラム処理が実行されるように構成されている。つまり、時短Cから時短Bに切り換える処理(上書きする処理)を実行している。なお、図303(2)では、時短Cが未作動のままの状態を継続しているタイミングチャートになっているが、このパターンでは、本来、T2のタイミングで時短Cが一瞬作動してから未作動になるようになっていることを補足しておく。なお、主遊技図柄は、第1主遊技図柄であっても、第2主遊技図柄であっても良い。また、ぱちんこ遊技機のタイプは記載していないが、如何なるタイプのぱちんこ遊技機に対して適用可能である。また、遊技状態は、低確低ベース状態、低確高ベース状態(時短A~C)、高確高ベース状態(時短A~C)、高確低ベース状態のいずれの遊技状態であっても良い。
次に、時短Bの作動回数nの計測及び時短Bの作動が変動終了時(主遊技図柄の停止表示時)の場合のパターン2を図303(3)に示す。主遊技図柄は、作動回数n回転目で時短図柄の態様で停止表示する図柄変動である。先ず、T1のタイミングで、主遊技図柄の図柄変動が開始される。T1よりも後のタイミングのT2のタイミングで、主遊技図柄が時短図柄の態様で停止表示される。ここで、T2のタイミングでのプログラム処理は、時短図柄表示、時短Cの作動、作動回数nの計測の順番となっているので、時短図柄の停止表示を契機とした時短Cを作動させる。その後、作動回数nの計測を実行するプログラム処理が実行されるが、このタイミングでは既に時短Cが実行されているため、主遊技図柄の作動回数nを契機とした時短Bの作動は制限され無効となる。なお、主遊技図柄は、第1主遊技図柄であっても、第2主遊技図柄であっても良い。また、ぱちんこ遊技機のタイプは記載していないが、如何なるタイプのぱちんこ遊技機に対して適用可能である。また、遊技状態は、低確低ベース状態、低確高ベース状態(時短A~C)、高確高ベース状態(時短A~C)、高確低ベース状態のいずれの遊技状態であっても良い。
図304は、時短Aまたは時短Bの終了タイミングと時短Cの作動タイミングの処理を示す図である。時短図柄の表示前に、時短(時短A、B)が終了した場合であって、時短(時短A、B)の終了タイミングが変動開始時から変動終了時前(図柄変動中)の場合を図304(1)に示す。主遊技図柄は、時短回数N回転目で時短図柄の態様で停止表示する図柄変動である。先ず、T1のタイミングで、主遊技図柄の図柄変動が開始される。また、T1のタイミングでは、時短(時短A、B)の時短回数Nの計測及び時短(時短A、B)の終了が変動開始時から変動停止時前(変動中)に構成されているため、時短(時短A、B)が終了し未作動となる。T1よりも後のタイミングのT2のタイミングで、主遊技図柄が時短図柄の態様で停止表示される。また、T2のタイミングでは、他の時短が作動していない非時短中のため、時短Cを作動させる。なお、主遊技図柄は、第1主遊技図柄であっても、第2主遊技図柄であっても良い。また、ぱちんこ遊技機のタイプは記載していないが、如何なるタイプのぱちんこ遊技機に対して適用可能である。また、遊技状態は、低確低ベース状態、低確高ベース状態(時短A~C)、高確高ベース状態(時短A~C)、高確低ベース状態のいずれの遊技状態であっても良い。
次に、時短図柄の表示時に、時短(時短A、B)が終了した場合であって、時短(時短A、B)の終了タイミングが変動終了時の場合のパターン1を図304(2)に示す。主遊技図柄は、時短回数N回転目で時短図柄の態様で停止表示する図柄変動である。先ず、T1のタイミングで、主遊技図柄の図柄変動が開始される。T1よりも後のタイミングのT2のタイミングで、主遊技図柄が時短図柄の態様で停止表示される。また、T2のタイミングでは、時短(時短A、B)の時短回数Nの計測及び時短(時短A、B)の終了が変動終了時であるため、時短回数N回到達で時短(時短A、B)を終了させる。このT2のタイミングでは、プログラム処理順として、時短図柄表示、作動回数の計測で時短回数Nと判断、時短(時短A、B)の終了の順序でプログラム処理が実行されるように構成されている。ここで、T2のタイミングでは、時短図柄が停止表示したことを契機に時短Cが作動するはずであるが、時短(時短A、B)がまだ作動中のため時短Cの作動は無効となるように構成されている。なお、主遊技図柄は、第1主遊技図柄であっても、第2主遊技図柄であっても良い。また、ぱちんこ遊技機のタイプは記載していないが、如何なるタイプのぱちんこ遊技機に対して適用可能である。また、遊技状態は、低確低ベース状態、低確高ベース状態(時短A~C)、高確高ベース状態(時短A~C)、高確低ベース状態のいずれの遊技状態であっても良い。
次に、時短図柄の表示時に、時短(時短A、B)が終了した場合であって、時短(時短A、B)の終了タイミングが変動終了時の場合のパターン2を図304(3)に示す。主遊技図柄は、時短回数N回転目で時短図柄の態様で停止表示する図柄変動である。先ず、T1のタイミングで、主遊技図柄の図柄変動が開始される。T1よりも後のタイミングのT2のタイミングで、主遊技図柄が時短図柄の態様で停止表示される。また、T2のタイミングでは、時短(時短A、B)の時短回数Nの計測及び時短(時短A、B)の終了が変動終了時であるため、時短回数N回到達で時短(時短A、B)を終了させる。このT2のタイミングでは、プログラム処理順として、作動回数の計測で時短回数Nと判断、時短(時短A、B)の終了、時短図柄表示の順序でプログラム処理が実行されるように構成されている。また、T2のタイミングでは、時短図柄表示よりも時短(時短A、B)の終了の方が先にプログラム処理されるため、時短(時短A、B)が終了し未作動となった後に、時短図柄が停止表示され、この時短図柄の停止表示を契機とした時短Cが作動するように構成されている。なお、主遊技図柄は、第1主遊技図柄であっても、第2主遊技図柄であっても良い。また、ぱちんこ遊技機のタイプは記載していないが、如何なるタイプのぱちんこ遊技機に対して適用可能である。また、遊技状態は、低確低ベース状態、低確高ベース状態(時短A~C)、高確高ベース状態(時短A~C)、高確低ベース状態のいずれの遊技状態であっても良い。
時短Cの時短図柄の出現率(表示確率)に関しては、如何なる確率でもよく、時短回数に関しても如何なる回数であっても良い。
<<用語の意義>>
第23実施形態における各用語の意義について以下に詳述する。なお、以下の用語に係る構成や効果は他の実施形態に適用可能であり、他の構成とも組み合わせ可能であることを補足しておく。
本実施形態、他の実施形態の大当りとなる図柄変動、小当りとなる図柄変動、ハズレとなる図柄変動は、大当り図柄(大当り図柄を時短図柄として併用しない場合)、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用しない場合)、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用しない場合)であることに限られず、大当り図柄(大当り図柄を時短図柄として併用する場合)、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)も含む。
また、本実施形態、他の実施形態の大当り図柄、小当り図柄、ハズレ図柄を、時短図柄として読み替えることができる。時短図柄が停止表示する図柄変動を先読み演出のトリガ保留とすることが可能であるため、当り(大当り、小当り)やハズレとなる図柄変動のトリガ保留を、時短図柄を停止表示する図柄変動のトリガ保留として読み替えることもできる。
<非時間短縮遊技状態>
非時間短縮遊技状態は、低確低ベース状態(通常遊技状態)を示す遊技状態である。なお、主遊技図柄の変動時間が通常遊技状態時よりも相対的に短い時間短縮遊技を実行しない高確低ベース状態を非時間短縮遊技状態としてもよい。
<非時間短縮遊技状態の効果>
(1)主に、第1主遊技側での遊技を可能とすることができる。
<時間短縮遊技状態>
時間短縮遊技状態は、高確高ベース状態、低確高ベース状態を示す遊技状態である。なお、主遊技図柄の変動時間が通常遊技状態時よりも相対的に短い時間短縮遊技を実行する高確低ベース状態を時間短縮遊技状態としてもよい。
<非時間短縮遊技状態の効果>
(1)主に、第2主遊技側での遊技を可能とすることができる。
<装飾図柄(演出用図柄)>
装飾図柄は、副制御基板Sにて制御される、主遊技側における当否抽選の結果を示唆又は報知する画像であって、第1装飾図柄と、第2装飾図柄とを有している。装飾図柄は変動を開始した後、仮停止し、その後、確定停止する。また、確定停止した際の停止表示態様(停止図柄)によって主遊技側における当否抽選の結果を示唆又は報知可能に構成されている。
<装飾図柄の効果>
(1)装飾図柄により、変動中であること、変動待機中であること、当否抽選の結果等を遊技者が認識し易くすることができる。
<第1装飾図柄(第一演出用図柄)>
第1装飾図柄は、遊技者が視認し易いよう表示される装飾図柄であり、第1要素としてのカード型やキャラクタ型の画像オブジェクトと、第2要素としての数字(漢数字含む)、アルファベット、文字、記号、絵柄等の画像オブジェクトから構成される装飾図柄である。また、第1装飾図柄に第3要素として、キャラクタ型の画像オブジェクト等(第1要素)のキャラクタ型の画像オブジェクト自体の色彩エフェクトやキャラクタ型の画像オブジェクトの外側に付帯する色彩エフェクト、数字の画像オブジェクト等(第2要素)の数字の画像オブジェクト自体の色彩エフェクトや数字の画像オブジェクトの外側に付帯する色彩エフェクトを設けてもよい。さらに、第1装飾図柄は、遊技状態(低確低ベース状態、高確高ベース状態、高確低ベース状態、低確高ベース状態)に応じて、第1要素または第2要素のみを表示する態様であってもよい。また、遊技状態に応じて、各要素の態様が異なるように構成されていてもよく、例えば、「7」の第1装飾図柄において、低確低ベース状態では正面を向いたライオンの画像オブジェクト(第1要素)であるが、他の遊技状態(例えば、高確高ベース状態又は低確高ベース状態)では横を向いたライオンの画像オブジェクト(第1要素)としたり、低確低ベース状態では数字の「7」の画像オブジェクト(第2要素)であるが、他の遊技状態(例えば、高確高ベース状態又は低確高ベース状態)では漢字の「七」の画像オブジェクト(第2要素)としたり、低確低ベース状態では「7」の画像オブジェクト又は「7」の画像オブジェクトの周りのエフェクトが赤色(第3要素)であるが、他の遊技状態(例えば、高確高ベース状態又は低確高ベース状態)では「7」の画像オブジェクト又は「7」の画像オブジェクトの周りのエフェクトが金色(第3要素)としたり、低確低ベース状態ではライオンの画像オブジェクトが黄色(第3要素)であるが、他の遊技状態(例えば、高確高ベース状態又は低確高ベース状態)ではライオンの画像オブジェクトが金色(第3要素)としたりしてもよい。また、遊技状態に応じて、各要素の有無が異なるように構成されていてもよく、例えば、「7」図柄の第1装飾図柄において、低確低ベース状態ではライオンの画像オブジェクト(第1要素)を有するが、他の遊技状態(例えば、高確高ベース状態又は低確高ベース状態)ではライオンの画像オブジェクト(第1要素)を有しない(つまり、第2要素と第3要素のみ、又は、第2要素のみ)よう構成したり、低確低ベース状態では「7」の画像オブジェクト又はキャラクタ型の画像オブジェクトの外側に付帯する色彩エフェクト(第3要素)を有するが、他の遊技状態(例えば、高確高ベース状態又は低確高ベース状態)では「7」の画像オブジェクト又はキャラクタ型の画像オブジェクトの外側に付帯する色彩エフェクト(第3要素)を有しない(つまり、第1要素と第2要素のみ、又は、第2要素のみ)よう構成したりしてもよい。なお、遊技状態と同様、ステージやモードによって各要素の態様や有無が異なるように構成されていてもよい。
<第1装飾図柄の効果>
(1)第1装飾図柄は、変動中の演出の興趣性を向上させることができる。
(2)第1装飾図柄は、確定的に停止表示することで遊技の結果を報知することができる。
<第2装飾図柄(第二演出用図柄)>
第2装飾図柄は、常時若しくは遊技者が第1装飾図柄を視認し難い場合又は遊技者が第1装飾図柄を視認できない場合に、変動中であることを示す装飾図柄であり、第1装飾図柄の第2要素と同じまたは類似する数字(漢数字含む)、アルファベット、文字、記号、絵柄等の画像オブジェクトから構成される装飾図柄であって、第1装飾図柄の第2要素よりも小さく構成されている。なお、第2装飾図柄は、第2要素だけで構成されており、第1要素や第3要素は付帯されていない実施形態を示しているが、第1装飾図柄の第1要素と同じまたは類似し、第1装飾図柄の第1要素よりも小さい第1要素を付帯させてもよい。また、第1装飾図柄の第3要素と同じまたは類似する第3要素を付帯させてもよい。
<第2装飾図柄の効果>
(1)常時表示する場合:第2装飾図柄は、確定的に停止表示することで遊技の結果を報知することができる。
(2)第1装飾図柄を視認し難い又は視認できない場合1:第1装飾図柄が確定的に停止表示する場合に第2装飾図柄も確定的に停止表示しても良いが、第2装飾図柄は確定的に停止表示せずに第1装飾図柄を視認し難い又は第1装飾図柄を視認できないときにだけ表示する(仮停止)させることが好適であり、この場合はこの仮停止表示で遊技の結果を報知することができる。
(3)第1装飾図柄を視認し難い又は視認できない場合2:第2装飾図柄は仮停止表示及び確定的に停止表示を行わずに変動表示のみとし、第1装飾図柄が視認し難い又は視認できない場合であっても変動中であることを明確に報知することができる。
<第1装飾図柄の図柄変動>
第1装飾図柄は、主遊技図柄(第1主遊技図柄、第2主遊技図柄)の変動と時間的に同期の取れた形であって、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄よりも視認し易い態様で表示領域SG10にて変動を行う。なお、第1装飾図柄の変動開始や再変動の開始から所定時間が経過するまでの変動を加速変動と呼び、第1装飾図柄の変動開始や再変動の開始から所定時間が経過した後の変動を高速変動と呼び、高速変動から仮停止や確定停止までの変動を減速変動と呼ぶ。高速変動している場合には第1装飾図柄は透過状態(例えば、第1装飾図柄の透明度を0~100のうち半透明とする50に設定する状態であり第1装飾図柄の後面に表示され且つ第1装飾図柄よりも表示優先度が低い演出ステージの背景画像を、第1装飾図柄を通して視認することができる状態)であり、遊技者が視認し難い又は視認できない態様となっており、加速変動および減速変動している場合には第1装飾図柄は非透過状態(例えば、第1装飾図柄の透明度を0~100のうち完全不透明とする0に設定する状態であり、第1装飾図柄の後面に表示され且つ第1装飾図柄よりも表示優先度が低い演出ステージの背景画像を、第1装飾図柄を通して視認することができない状態)であり、遊技者が視認し易い態様となっている。前述した高速変動中である期間において、装飾図柄が非表示となっていてもよく、この場合は実質的に変動していないため、「非表示状態」と称しても良い。
<第1装飾図柄の図柄変動の効果>
(1)第1装飾図柄により、変動中であることを遊技者に認識し易くすることができる。
<第2装飾図柄の図柄変動>
第2装飾図柄は、主遊技図柄(第1主遊技図柄、第2主遊技図柄)及び第1装飾図柄の変動と時間的に同期の取れた形で変動を行う。第2装飾図柄は、主遊技図柄及び第1装飾図柄の変動中において常に変動していることが遊技者に確認できるように、加速や減速などを伴わず一定速度で変動表示され、透過状態になることもないよう構成されているが、第1装飾図柄と同様に、加速変動、高速変動、減速変動を行ってもよく、透過状態になることがあってもよい。
<第2装飾図柄の図柄変動の効果>
(1)第2装飾図柄は、第1装飾図柄が視認し難い又は視認できない場合であっても変動中であることを明確に報知することができ、変動中であることを遊技者に認識し易くすることができる。
<メイン領域>
メイン領域とは、第1装飾図柄を表示するための表示領域(第1装飾図柄表示領域SG15)である。メイン領域内で第1装飾図柄が変動表示又は停止表示される。
<メイン領域の効果>
(1)第1装飾図柄を表示することができる。
(2)演出性に富んだ変動表示をすることができる。
<サブ領域>
サブ領域とは、第2装飾図柄を表示するための表示領域(第2装飾図柄表示領域SG14)である。サブ領域内で第2装飾図柄が変動表示又は停止表示される。
<サブ領域の効果>
(1)第2装飾図柄を表示することができる。
<変動待機中>
変動待機中とは、主遊技図柄や装飾図柄が変動していない状態である。変動停止中、変動停止状態と称することもある。
<変動待機中の効果>
(1)変動待機中は、遊技が進行中でないことを報知することができる。
<待機中ムービー(待機デモ画面)>
待機中ムービーは、遊技者に変動中でないことを示す動画像の表示である。
<待機中ムービーの効果>
(1)待機中ムービーを表示することで、空き台であり、遊技可能であることを示唆することができる。
<保留表示>
保留表示は、副制御基板Sにて制御される、主遊技側において実行されていない変動の数を示す画像である。
<保留表示の効果>
(1)遊技者が未変動の数を認識し易くすることができる。
<第1保留表示>
第1保留表示は、遊技者が視認し易いよう表示される保留表示である。
<第1保留表示の効果>
(1)遊技者が未変動の数を認識することができる。
(2)第1保留表示の表示態様を変化させることで、当りである可能性を示唆できる。
<第2保留表示>
第2保留表示は、常時若しくは遊技者が第1保留表示を視認し難い場合又は遊技者が第1保留表示を視認できない場合に、遊技者が視認可能に表示される保留表示である。
<第2保留表示の効果>
(1)遊技者が未変動の数を認識することができる。
<第1保留表示領域>
第1保留表示領域SG12は、第1保留表示を表示するための領域である。第1保留表示の上限数を示す表示を行う場合もある。
<第1保留表示領域の効果>
(1)第1保留表示を表示することができる。
(2)第1保留表示の上限数を示す表示ができる。
<第2保留表示領域>
第2保留表示領域SG13は、第2保留表示を表示するための領域である。
<第2保留表示領域の効果>
(1)第2保留表示を表示することができる。
<シフト表示(シフトアニメーション)>
シフト表示(シフトアニメーション)とは、保留数が減少した場合に表示されている第1保留表示を移動させる際の動画像の表示である。
<シフト表示(シフトアニメーション)の効果>
(1)保留数が減少したことを認識し易くすることができる。
<保留生起表示(保留生起アニメーション)>
保留生起表示(保留生起アニメーション)とは、保留数が増加した場合に新たな第1保留表示を表示させる際の動画像の表示である。
<生起表示(保留生起アニメーション)の効果>
(1)保留数が増加したことを認識し易くすることができる。
<当該変動の演出用保留表示(保留消化伝達画像、変動対応画像)>
当該変動の演出用保留表示とは、保留消化伝達画像、変動対応画像とも言い、ある保留が消化された場合に表示される画像である。
<当該変動の演出用保留表示の効果>
(1)現在変動中の変動に関して、当り期待度を示唆することができる。
<当該変動の演出用保留表示領域>
当該変動の演出用保留表示領域は、ある保留が消化された場合に表示される画像を表示するための領域である。
<当該変動の演出用保留表示領域の効果>
(1)当該変動の演出用保留表示を表示することができる。
(2)当該変動の演出用保留表示が表示されることを示唆することができる。
<表示プライオリティ>
表示プライオリティとは、演出表示装置に表示する画像及び動画像の優先度(演出表示装置の前面側から表示する順序)を示すものである。
<表示プライオリティの効果>
(1)複数の画像又は動画像が重複して表示される場合に、遊技者が画像や動画像を見やすいように構成することができる。
<音量調整画面表示>
音量調整画面表示とは、音量調整が可能であることを示し、現在設定されている音量、音量調整方法等を示す画像が表示される画面表示である。
<音量調整画面表示の効果>
(1)音量調整が可能であることを報知することができる。
(2)遊技者が容易に音量調整できるようにすることができる。
<光量調整画面表示>
光量調整画面表示とは、光量調整が可能であることを示し、現在設定されている光量、光量調整方法等を示す画像が表示される画面表示である。
<光量調整画面表示の効果>
(1)光量調整が可能であることを報知することができる。
(2)遊技者が容易に光量調整できるようにすることができる。
<ステージ(演出ステージ)>
ステージ(演出ステージ)とは、モード(演出モード)とも言い、背景画像により示される演出態様である。
<ステージ(演出ステージ)の効果>
(1)ステージに対応した表示(第1装飾図柄、予告等)をすることができる。
<潜伏モード(潜伏ステージ)>
潜伏モード(潜伏ステージ)とは、確率変動遊技状態であるか非確率変動遊技状態であるかが不明な演出ステージ(演出モード)のことである。
<潜伏モードの効果>
(1)確率変動遊技状態であるか否かを煽ることができる。
<テンパイ>
テンパイとは、リーチ、リーチ状態ともいい、複数の図柄列のうち最後に停止(仮停止)予定の図柄列以外の図柄列が同一の装飾図柄となっており、最後に停止(仮停止)予定の図柄列が変動している状態である。
<テンパイの効果>
(1)あと1つの図柄列で他の図柄列に停止している装飾図柄と同一の装飾図柄が停止すると当りであることを示すことができる。
<リーチ演出>
リーチ演出とは、当該変動の当り期待度を示唆する演出であり、主にテンパイ後に、発生する演出である。リーチ演出には、ノーマルリーチ(ノーマルリーチ演出)、スーパーリーチ(スーパーリーチ演出、SPリーチ、SPリーチ演出、スーパーリーチ前半、スーパーリーチ後半)等がある。主に、リーチ成立後からスーパーリーチに発展する前までを(又は、スーパーリーチにならない場合はリーチ成立後から全図柄列が停止(仮停止)するまでを)ノーマルリーチと言い、リーチ成立後に発展する演出をスーパーリーチ(リーチ後発展演出とも言う)と言う。
<リーチ演出の効果>
(1)当該変動の当り期待度を示唆することができる。
<予告(予告表示、演出)>
予告(予告表示、演出)とは、主に当該変動の当り(大当り、小当り)期待度を示唆することであるが、保留内に当り(大当り、小当り)があることを示唆すること(例:先読み予告、先読み演出等)として用いることもある。
<予告(予告表示、演出)の効果>
(1)当該変動が当り(大当り、小当り)であるか否かを煽ることができる。
(2)保留内に当り(大当り、小当り)があるか否かを煽ることができる。
<仮停止(仮停止表示)>
仮停止(仮停止表示)とは、装飾図柄の変動が開始し、一旦装飾図柄が確定停止しているように見せるが、実際には、装飾図柄が微動している(揺れ変動と称することもある)状態である。
<仮停止(仮停止表示)の効果>
(1)複数回の変動を実行しているようにみせることができる。
(2)確定停止するか否か(換言すると、確定停止せずに再変動するか、確定停止せずに当りとなるか等)を煽ることができる。
<擬似連>
擬似連とは、広義に再変動と称されることもあり、1回の変動において、装飾図柄が複数回変動しているように見せる演出である。
<擬似連の効果>
(1)1変動内で装飾図柄が複数回変動しているように見せることができる。
<擬似連示唆図柄>
擬似連示唆図柄とは、擬似連が発生するか否かを煽る際に表示される特殊な装飾図柄のうちの1つである。
<擬似連示唆図柄の効果>
(1)擬似連が発生するか否かを煽ることができる。
<擬似連(再変動)図柄>
擬似連(再変動)図柄とは、擬似連(再変動)が発生することを示す特殊な装飾図柄のうちの1つである。
<擬似連(再変動)図柄の効果>
(1)擬似連(再変動)が発生することを確定的に報知することができる。
<発展図柄>
発展図柄とは、リーチ演出が発生することを示す特殊な装飾図柄のうちの1つである。
<発展図柄の効果>
(1)リーチ演出が発生することを確定的に報知することができる。
<先読み演出>
先読み演出とは、保留内に当り(大当り、小当り)があることを示唆する演出である。トリガ保留が生起したことを条件に(生起した保留に対する先読み演出を実行すると決定されたときに)、先読み演出が実行される。
<先読み演出の効果>
(1)保留内に当り(大当り、小当り)があるか否かを煽ることができる。
<トリガ保留>
トリガ保留とは、先読み演出の実行契機となった(生起した保留に対する先読み演出を実行すると決定された)保留である。
<トリガ保留の効果>
(1)先読み演出を実行することが可能となる。
(2)トリガ保留の変動で当り(大当り、小当り)になる可能性を示唆することができる。
<右打ち指示表示>
右打ち指示表示とは、第2主遊技始動口又は大入賞口が盤面右側に備えられていることが前提であるが、主に時間短縮遊技状態において表示される、右打ちを実行すべき旨の表示である。
<右打ち指示表示の効果>
(1)時間短縮遊技状態において、遊技者に右打ちを実行するよう促すことができる。
<打ち方警告表示(左打ち警告表示、右打ち警告表示)>
打ち方警告表示とは、現在の遊技状態において推奨される打ち方とは異なる打ち方であった場合に、推奨される打ち方を示す表示である。
(1)遊技者に遊技状態に対応した打ち方を実行するよう促すことができる。
<デフォルト表示>
デフォルト表示とは、予め初期状態として定められた表示態様である。
<デフォルト表示の効果>
(1)遊技者に初期状態の表示であることを認識させ易くすることができる。
<エフェクト表示>
エフェクト表示とは、画像自体、動画像におけるキャラクタの動作、可動体役物の動作等を対象に演出表示装置にて表示される特殊効果である。
<エフェクト表示の効果>
(1)対象である、画像自体、動画像におけるキャラクタの動作、可動体役物の動作等を強調することができる。
<全回転演出>
全回転演出とは、第1装飾図柄又は第2装飾図柄が図柄揃いしたまま、低速でスクロールしている状態である。
<全回転演出の効果>
(1)当該変動が当りとなることを確定的に報知することができる。
<昇格演出>
昇格演出とは、非確変図柄から確変図柄に変更されるか否かを煽る演出又は低ラウンド当り(例えば、4R当り)から高ラウンド当り(例えば、10R当り)に変更されるか否かを煽る演出である。昇格演出は、変動中のみではなく、特別遊技中にも発生し得る。非確変図柄から確変図柄に変更されるか否かを煽る昇格演出を確変昇格演出、低ラウンド当りから高ラウンド当りに変更されるか否かを煽る昇格演出をラウンド昇格演出と言うこともある。
<昇格演出の効果>
(1)非確変図柄から確変図柄に変更されるか否かを煽ることができる。
(2)低ラウンド当りから高ラウンド当りに変更されるか否かを煽ることができる。
<リーチボイス>
リーチボイスとは、リーチが成立した際又はリーチが成立して所定時間(例えば、1秒)経過後に発生するサウンドによって当り期待度等を示唆する予告である。
<リーチボイスの効果>
(1)リーチとなった際に、画像表示や可動体役物の可動等と複合して当り期待度等を示唆することができる。
第23実施形態では、条件装置が作動せずに、主遊技図柄(「主遊技図柄」には、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄とがある)が予め定められた特定の図柄の組合せ(以下、時短図柄ともいう)としての時短専用図柄、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)、小当り図柄(小当り図柄を時短図柄として併用する場合)、大当り図柄で停止表示された場合、時短図柄が停止表示されたことに基づいて時間短縮遊技状態(以下、時短C:時短図柄を契機とした時短)を作動させる例、主遊技図柄(第1主遊技図柄、第2主遊技図柄)が大当り図柄で停止表示された場合、その後に実行される特別遊技(大当り遊技)の終了後に、停止表示された大当り図柄に基づいて時間短縮遊技状態(以下、時短A:特別遊技を実行することとなった大当り図柄や小当り図柄の特別図柄を契機とした時短)を作動させる例、条件装置の作動に係る抽選回数(作動回数)が予め定められた回数(以下、作動回数n)となったことに基づいて時間短縮遊技状態(以下、時短B:主遊技図柄の作動回数を契機とした時短)を作動させる例を説明した。
<<時短Bが通常遊技状態で作動する場合の第1主遊技図柄の先読み演出を禁止する期間>>
次に、時短Bが作動する直前の期間が通常遊技状態である場合において、通常遊技状態時の遊技の主体である第1主遊技図柄の先読み用判定処理に対し、先読み用判定処理の禁則を設ける点について説明する。ここでは、1種+1種直列タイプの第2主遊技図柄を第1主遊技図柄よりも優先して図柄変動を実行し、主遊技図柄の作動回数nが1000回転(第1主遊技図柄のみが1000回転、第2主遊技図柄のみが1000回転、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との合算が1000回転でも良い)となったことを契機として、時短回数Nが100回の時短Bが作動するぱちんこ遊技機を用いて例示する。なお、作動回数nとして1000を例示するが、1000に限定されるものではない。作動回数nは、主遊技図柄の大当り確率が低確率状態の大当り確率ML=1/Pに対して、2.5×P≦n≦3.0×Pと設定されていれば良く、設定(例えば、設定1~6)を有する設定付きぱちんこ遊技機においては、設定毎にnを満足するように構成されていれば良い。
通常遊技状態(非時間短縮遊技状態)において大当り遊技とならず、999回転目の図柄変動であって、第1主遊技側の保留が4個存在しており、第2主遊技側の保留は存在していない状況における第1主遊技図柄の図柄変動において、第1主遊技側の4個目の保留をトリガ保留とした高期待度の先読み演出(例えば、当り確定を報知する先読み演出として保留の表示態様を虹色とする保留先読み演出)を実行する。先読み演出が開始された次の図柄変動である1000回転目の第1主遊技図柄の図柄変動において、先読み演出の実行中に、主遊技図柄の作動回数nが1000回転(第1主遊技図柄のみが1000回転、第2主遊技図柄のみが1000回転、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との合算が1000回転でも良い)となったことを契機とした時短回数Nが100回の時短Bが作動する。このように先読み演出中に時短Bが作動した場合、先読み演出は、時短Bが作動したタイミングで演出が強制的に終了するように構成されている。詳細には、先読み演出中に時短Bが作動した場合、時短Bが作動したタイミングで時短Bが作動したことを契機として先読み演出を終了(中断)して、先読み演出として虹色で表示されていたトリガ保留の表示態様(保留アイコンの表示態様)を通常の色の表示態様に戻すように構成されている。
ここで、100回の時短B中は、トリガ保留であった第1主遊技図柄の保留を意図的に消化せずに、第2主遊技図柄の図柄変動のみが実行されるように時短Bの遊技を行うことが可能である。例えば、時短B中は第2主遊技図柄の図柄変動のみを実行し、1001回転から1100回転までの100回の時短Bを消化する。1101回転目は時短Bの作動が終了して、遊技状態が時短Bから通常遊技状態に戻るように構成されており、通常遊技状態に戻った状態において、残存している第2主遊技側の保留、例えば、4個のハズレの保留に対する第2主遊技図柄の図柄変動を1101回転から1104回転まで実行する。1105回転目、1106回転目は、第1主遊技図柄のハズレの図柄変動を実行する。そして、次の1107回転目の第1主遊技図柄の図柄変動において、時短Bが作動する前に第1主遊技側のトリガ保留であった保留に対する第1主遊技図柄の図柄変動を実行する。このトリガ保留であった保留は、大当りとなる保留であるため、第1主遊技図柄の図柄変動において大当り図柄を停止表示するように構成されている。そして、図柄変動終了後に大当り遊技を実行し、大当り遊技の終了後に時短Aが作動するように構成されている。
このように時短Bの作動中に時短Aを作動させる契機となるトリガ保留を意図的に消化させずに、時短Bの作動を継続させてから終了させ、その後に時短Aを作動させるような攻略的な遊技が出来てしまうと、時短Bと時短Aの両方の時短の恩恵を得ることができてしまうため、出玉期待値が上がってしまう状況が発生する虞があるので、このような攻略を防止すべく第1主遊技図柄の先読み演出の実行を制限する期間である先読み演出を禁止する期間を設けることが好適である。
また、1種+1種直列タイプの第2主遊技図柄を第1主遊技図柄よりも優先して図柄変動を実行するぱちんこ遊技機では、先読み演出中に時短Bが発動し、第1主遊技図柄のトリガ保留の図柄変動の開始前に第2主遊技図柄の保留ができてしまうと、第1主遊技図柄の先読み演出の演出としてのつながりを担保できないため、先読み演出の見栄えが悪くなってしまうため、第1主遊技図柄の先読み演出を禁止する期間を設けることが好適である。
次に、図305を用いて、第1主遊技図柄の先読み演出を禁止する期間として、以下の(1)~(5)を例示する。図305は、第1主遊技図柄の先読み演出を禁止する期間を示す図である。
(1)時短Bの作動開始のN変動前(例えば、4変動前)から時短Bの作動終了までの期間を、第1主遊技図柄の先読み演出を禁止する期間とする。
(2)時短Bの作動開始のN変動前(例えば、4変動前)から時短Bの作動終了後であって、時短B中に発生した残存する第2主遊技図柄の保留が全て消化されるまでの期間を、第1主遊技図柄の先読み演出を禁止する期間とする。
(3)時短Bの作動開始のN変動前(例えば、4変動前)から時短Bの作動終了後であって、時短B中に発生した残存する第2主遊技図柄の保留が全て消化され、第1主遊技図柄の図柄変動が1回実行されるまでの期間を、第1主遊技図柄の先読み演出を禁止する期間とする。
(4)時短Bが作動する直前に滞在する遊技状態で使用していた限定頻度テーブルを参照する期間を、第1主遊技図柄の先読み演出を禁止する期間とする。
(5)演出としてカウントダウン演出(後述する時短Bの開始を示唆するカウントダウン演出)を実行する期間を、第1主遊技図柄の先読み演出を禁止する期間とする。
ここでのNは、第1主遊技側の保留が生起可能な最大の数となっている。
図305の(1)の先読み演出を禁止する期間(図の『NG』)の場合、第1主遊技図柄又は第2主遊技図柄の変動表示開始から停止表示までを一単位とすると、時短Bとなる前の期間であって大当りとならずに一単位が1000回(第一特定回数又は特定回数)未満の997回(第二特定回数)行われてから1000回行われるまでの期間において第1主遊技側の保留にトリガ保留となり得る保留(第一保留)が生起した場合、トリガ保留となり得る保留に対応する先読み演出の実行を制限するよう構成されている。また、一単位が1000回実行された後の期間である時短Bの期間中は、第1主遊技側の保留にトリガ保留となり得る保留(第一保留)が生起した場合であっても、トリガ保留となり得る保留に対応する先読み演出の実行を制限するよう構成されている。そして、先読み演出を禁止する期間以外(図の『先読みOK』)の場合であって時短Bの作動が終了した後に入球した第1主遊技側の保留がトリガ保留となり得る保留(第一保留)の場合に、先読み演出を実行可能に構成している。なお、時短Bの作動が終了した際に存在している第1主遊技側のトリガ保留となり得る保留に対しては、先読み演出を実行可能なトリガ保留として処理しても良いし、トリガ保留としないように処理しても良い。
図305の(2)の先読み演出を禁止する期間の場合、時短Bとなる前の期間であって大当りとならずに一単位が1000回(第一特定回数又は特定回数)未満の997回(第二特定回数)行われてから1000回行われるまでの期間において第1主遊技側の保留にトリガ保留となり得る保留(第一保留)が生起した場合、トリガ保留となり得る保留に対応する先読み演出の実行を制限するよう構成されている。また、一単位が1000回実行された後の期間である時短Bの期間中は、第1主遊技側の保留にトリガ保留となり得る保留(第一保留)が生起した場合であっても、トリガ保留となり得る保留に対応する先読み演出の実行を制限するよう構成されている。さらに、時短Bの作動が終了した際に存在している第2主遊技側の保留が全て消化されるまでの期間は、第1主遊技側の保留にトリガ保留となり得る保留(第一保留)が生起した場合であっても、トリガ保留となり得る保留に対応する先読み演出の実行を制限するよう構成されている。そして、先読み演出を禁止する期間以外の場合であって時短Bの作動が終了した後に入球した第1主遊技側の保留がトリガ保留となり得る保留(第一保留)の場合に、先読み演出を実行可能に構成している。なお、時短Bの作動が終了した際に存在している第1主遊技側のトリガ保留となり得る保留に対しては、先読み演出を実行可能なトリガ保留として処理しても良いし、トリガ保留としないように処理しても良い。
図305の(3)の先読み演出を禁止する期間の場合、時短Bとなる前の期間であって大当りとならずに一単位が1000回(第一特定回数又は特定回数)未満の997回(第二特定回数)行われてから1000回行われるまでの期間において第1主遊技側の保留にトリガ保留となり得る保留(第一保留)が生起した場合、トリガ保留となり得る保留に対応する先読み演出の実行を制限するよう構成されている。また、一単位が1000回実行された後の期間である時短Bの期間中は、第1主遊技側の保留にトリガ保留となり得る保留(第一保留)が生起した場合であっても、トリガ保留となり得る保留に対応する先読み演出の実行を制限するよう構成されている。さらに、時短Bの作動が終了した際に存在している第2主遊技側の保留が全て消化され、1回の第1主遊技図柄の図柄変動が実行されるまでの期間は、第1主遊技側の保留にトリガ保留となり得る保留(第一保留)が生起した場合であっても、トリガ保留となり得る保留に対応する先読み演出の実行を制限するよう構成されている。そして、先読み演出を禁止する期間以外の場合であって時短Bの作動が終了した後に入球した第1主遊技側の保留がトリガ保留となり得る保留(第一保留)の場合に、先読み演出を実行可能に構成している。なお、時短Bの作動が終了した際に存在している2個目以降の第1主遊技側のトリガ保留となり得る保留に対しては、先読み演出を実行可能なトリガ保留として処理しても良いし、トリガ保留としないように処理しても良い。
図305の(4)の先読み演出を禁止する期間の場合を例示する。例えば、時短Bとなる前の期間であって大当りとならずに一単位が1000回(第一特定回数又は特定回数)未満の991回(第二特定回数)行われてから1000回行われるまでの期間において、限定頻度テーブルを参照するよう構成されている。限定頻度テーブルでは、特殊な変動パターンテーブルが使用され、特有の変動パターンが選択され得るようになっており、時短Bの作動が近いことが示唆される演出表示を行うための変動パターンが選択され、時短Bの作動が近いこと、時短Bが作動することを示唆する演出表示がなされるようになっている。このような特定期間における演出と、先読み演出とは関連性を持たせた演出を行うことが難しくなりやすい。従ってこのような限定頻度テーブルを参照する期間において第1主遊技側の保留にトリガ保留となり得る保留(第一保留)が生起した場合、トリガ保留となり得る保留に対応する先読み演出の実行を制限するよう構成されている。なお、時短中、時短の作動終了後は(1)~(3)で説明したように先読み演出の実行を制限するよう構成されている。また、優先変動タイプ以外のタイプ(入賞順変動タイプ、並列変動タイプ)においても、この(4)の先読み演出を禁止する期間を設定することが好適である。
図305の(5)の先読み演出を禁止する期間の場合を例示する。例えば、時短Bとなる前の期間であって大当りとならずに一単位が1000回(第一特定回数又は特定回数)未満の991回(第二特定回数)行われてから1000回行われるまでの期間において、カウントダウン演出を実行する期間とするよう構成されている。カウントダウン演出が完了して時短Bが作動することとなると、第2主遊技図柄に基づく抽選により第1主遊技図柄よりも有利な結果が得られたり、通常遊技中よりも時短中の大当りの方がその後の遊技状態が優遇されたりする場合があり、もうすぐ有利となるということを期待している状況で、第1主遊技図柄が当たってしまうことを煽ると期待感よりも喪失感を与えてしまう虞がある。また、このような優遇処理がない場合であっても、特定期間にしか表示されないカウントダウン演出と先読み演出が複合して表示されてしまうと、演出表示の見栄えが悪く先読み演出の見栄えが低下してしまう虞もある。従って、このようなカウントダウン演出を実行する期間において第1主遊技側の保留にトリガ保留となり得る保留(第一保留)が生起した場合、トリガ保留となり得る保留に対応する先読み演出の実行を制限するよう構成されている。なお、時短中、時短の作動終了後は(1)~(3)で説明したように先読み演出の実行を制限するよう構成されている。また、優先変動タイプ以外のタイプ(入賞順変動タイプ、並列変動タイプ)においても、この(5)の先読み演出を禁止する期間を設定することが好適である。
なお、上記に例示した(1)~(5)に関する第1主遊技図柄の先読み演出を禁止する期間に関して、時短Bの作動後も第1主遊技図柄が遊技の主体となる場合(例えば、普通電動役物に係る始動口が第1主遊技図柄に係る始動口である場合や、並列変動タイプにおいて時短中も第1主遊技図柄の変動表示が演出の主対象となる場合など)は、先読み情報を用いた攻略の心配や、演出としてのカウントダウン演出中や特殊な変動パターンに基づく限定頻度期間中の演出に与える影響は少ないと考えられるため、このように禁則期間を設けないようにすることが好適である。
次に、図306を用いて、第1主遊技図柄の先読み用判定処理を説明する。図306は、副制御部(副制御基板Sと称することがある)での保留情報管理処理における第1主遊技図柄の先読み用判定処理のフローチャートである。本処理を先読み抽選の禁則条件に係る処理と先読み抽選に係る処理の二つに分けて説明する。前者の先読み抽選の禁則処理においては、まず、ステップ2530-1で、保留先読み演出実行可否判定手段は、保留内に第2主遊技保留(第1主遊技側よりも優先して消化されてしまう保留)が存在しないか否かを判定する。ステップ2530―1でYesの場合、ステップ2530-2で、保留先読み演出実行可否判定手段は、現在の遊技状態が時間短縮遊技状態ではないか否かを判定する。ステップ2530-2でYesの場合、ステップ2530-3で、保留先読み演出実行可否判定手段は、保留内にトリガ保留である旨の情報を有する保留が存在していないか否かを判定する。ここで、トリガ保留とは、入賞時先読み抽選(第1主遊技入賞時先読み抽選、第2主遊技入賞時先読み抽選)に当選した保留であって、先読み演出を実行する予定の保留である。ステップ2530-3でYesの場合、ステップ2530-4で、保留先読み演出実行可否判定手段は、当該新たな保留以前の保留に当り(大当り、小当り)となる保留が存在しないか否かを判定する。ステップ2530-4でYesの場合、ステップ2530-5に移行する。次に、ステップ2530-5で、保留先読み演出実行可否判定手段は、第1主遊技図柄の先読み演出を禁止する期間であるか否かを判定する。ステップ2530-5でYesの場合、つまり、第1主遊技図柄の先読み演出を禁止する期間でない場合、ステップ2530-6に移行する。なお、先読み抽選の禁則条件に係る処理は、副制御部での保留情報管理処理における処理としているが、主制御部において先読み抽選の禁則条件に係る処理を実行しても良い。例えば、主制御部は、時間短縮遊技中は主制御部での先読み抽選を実行せず、また、先読み演出を禁止する期間であれば主制御部での先読み抽選を実行しないように構成する。
次に、後者の先読み抽選に係る処理においては、まず、ステップ2530-6で、保留先読み演出実行可否判定手段は、当該新たな保留は当り(大当り、小当り)となる保留であるか否かを判定する。ステップ2530-6でYesの場合、ステップ2530-7で、保留先読み演出実行可否判定手段は、当該新たな保留に対し、所定確率(本例では、1/3)で当選する第1主遊技入賞時先読み抽選を実行し、ステップ2530-8に移行する。他方、ステップ2530-6でNoの場合、ステップ2530-9で、保留先読み演出実行可否判定手段は、当該新たな保留の変動パターンは先読み演出を実行可能な変動パターンであるか否かを判定する。このように、本実施形態(先読み抽選を実行可能とした実施形態)においては、先読み抽選の実行可否を判定する場合に、変動パターンを考慮して第1主遊技入賞時先読み抽選の実行可否を判定するよう構成している。ステップ2530-9でYesの場合、ステップ2530-10で、保留先読み演出実行可否判定手段は、当該新たな保留に対し、所定確率(本例では、1/10)で当選する入賞時先読み抽選を実行し、ステップ2530-8に移行する。他方、ステップ2530-9でNoの場合もステップ2530-8に移行する。
次に、ステップ2530-8で、保留先読み演出実行可否判定手段は、当該入賞時先読み抽選に当選したか否かを判定する。ステップ2530-8でYesの場合、ステップ2530-11で、保留先読み演出実行可否判定手段は、当該入賞時先読み抽選に当選した新たな保留に「トリガ保留」である旨の情報を付加して一時記憶し、次の処理{ステップ2426の処理}に移行する。
他方、ステップ2530-1でNoの場合(保留内に第2主遊技保留が存在している場合)、ステップ2530-12で、保留先読み演出実行可否判定手段は、保留に係る情報から「トリガ保留」である旨の情報を削除(トリガ保留である旨の情報を有する保留が保留内に存在しない場合には、本処理は実行せずに次の処理に移行する)する。尚、ステップ2530-12の処理は、第2主遊技側の保留が存在(発生)した場合、本実施形態(先読み抽選を実行可能とした実施形態)のような第2主遊技側優先消化のぱちんこ遊技機においては、当該新たに発生した第2主遊技側の保留を先に消化するため、予定されていた変動順とならなくなり、複数変動に亘る先読み演出が正常に実行されない事態を回避するための構成である。また、先読み抽選の禁則条件として、当該新たな保留以前の保留に、特定の変動パターンの保留が存在しないか否かという条件を禁則条件としてもよいし、前述した先読み演出を禁止である(4)、(5)に示すような特定の変動期間に消化される保留でないかという条件を禁則条件としてもよい。
このように構成することにより、通常遊技状態において、大当りを獲得せずとも時短状態を作動させ得るように構成でき、過度に遊技球(持ち玉)を消費してしまうことを抑制することが可能となる。また、大当り以外の契機で時間短縮遊技状態が作動することとなるため、従来にない遊技フローでの遊技進行がなされ、ゲーム性の幅が広がり、興趣性の高いぱちんこ遊技機を提供することができる。さらに、1種+1種直列タイプの第2主遊技図柄を第1主遊技図柄よりも優先して図柄変動を実行するぱちんこ遊技機では、第1主遊技図柄の先読み演出中に時短Bが発動した後であって第1主遊技図柄のトリガ保留の図柄変動の開始前に第2主遊技図柄の保留ができてしまうと、第1主遊技図柄の先読み演出の連続演出としてのつながりを担保できないため、先読み演出の禁則期間を設けることで、先読み演出の見栄えが悪くなることを防止できる。
<<時間短縮遊技状態での第2主遊技図柄の先読み演出を禁止する期間>>
次に、時短Aや時短B、時短C等の時間短縮遊技状態において、時間短縮遊技状態時の遊技の主体である第2主遊技図柄の先読み用判定処理に対し、先読み用判定処理の禁則を設ける点について説明する。
1種+1種直列タイプや1種+1種並列タイプ等の主遊技図柄が2つ(第1主遊技図柄、第2主遊技図柄)あって時間短縮遊技状態(例えば、時短A、時短B、時短C等)において第2主遊技図柄の図柄変動を主に実行するぱちんこ遊技機では、時間短縮遊技状態の作動が終了するタイミングの前後において、時間短縮遊技状態の作動が終了することをカウントダウン演出などの連続演出によって報知しているが、第2主遊技図柄のトリガ保留に基づく先読み演出を実行してしまうと、カウントダウン演出の見栄えが悪くなってしまうため、第2主遊技図柄の先読み演出を禁止する期間を設けることが好適である。
ここで、図307を用いて、第2主遊技図柄の先読み演出を禁止する期間として、以下の(1)~(4)を例示することができる。図307は、第2主遊技図柄の先読み演出を禁止する期間を示す図である。なお、以下に示す時間短縮遊技状態は、時短A、時短B、時短Cの何れかの遊技状態を示しており、ここでは、時短回数が100回(時短1回~時短100回の図柄変動で時間短縮遊技状態とする)を例示する。
(1)時間短縮遊技状態(時短A、時短B、時短C)の作動終了のN変動前(例えば、4変動前)から時間短縮遊技状態の作動終了までの期間を、第2主遊技図柄の先読み演出を禁止する期間とする。
(2)時間短縮遊技状態(時短A、時短B、時短C)の作動終了のN変動前(例えば、4変動前)から時間短縮遊技状態の作動終了後であって、時間短縮遊技状態中に発生した残存する第2主遊技図柄の保留が全て消化されるまでの期間を、第2主遊技図柄の先読み演出を禁止する期間とする。
(3)時間短縮遊技状態の作動が終了する直前に使用していた限定頻度テーブルを参照する期間を、第2主遊技図柄の先読み演出を禁止する期間とする。
(4)演出としてカウントダウン演出(時間短縮遊技状態の終了を示唆するカウントダウン演出)を実行する期間を、第2主遊技図柄の先読み演出を禁止する期間とする。
ここでのNは、第2主遊技側の保留が生起可能な最大の数となっている。また、図307中では時短Bが先行する時間短縮遊技状態(時短Aや時短C)に連続して実行される態様を示しているが、時短Bが先行して実行されている時間短縮遊技状態に連続せず、時間短縮遊技状態の直後に通常遊技状態に移行する場合においても(1)~(4)の期間は設定可能である。
図307の(1)の先読み演出を禁止する期間の場合、第1主遊技図柄又は第2主遊技図柄の変動表示開始から停止表示までを一単位とすると、時間短縮遊技状態の作動が終了する前の期間であって大当りとならずに一単位が時短100回未満の時短97回が行われてから時短100回行われるまでの期間において第2主遊技側の保留にトリガ保留となり得る保留が生起した場合、トリガ保留となり得る保留に対応する先読み演出の実行を制限するよう構成されている。また、時短100回が実行された後の期間である通常遊技状態の期間中は、第2主遊技側の保留にトリガ保留となり得る保留が生起した場合であっても、トリガ保留となり得る保留に対応する先読み演出の実行を制限するよう構成されている。
図307の(2)の先読み演出を禁止する期間の場合、時間短縮遊技状態(時短A、時短B、時短C)の作動が終了する前の期間であって大当りとならずに一単位が時短100回未満の時短97回が行われてから時短100回行われるまでの期間において第2主遊技側の保留にトリガ保留となり得る保留が生起した場合、トリガ保留となり得る保留に対応する先読み演出の実行を制限するよう構成されている。また、時短100回が実行された後の期間である通常遊技状態の期間中は、第2主遊技側の保留にトリガ保留となり得る保留が生起した場合であっても、トリガ保留となり得る保留に対応する先読み演出の実行を制限するよう構成されている。
図307の(3)の先読み演出を禁止する期間の場合を例示する。例えば、時間短縮遊技状態(時短A、時短C)の作動が終了する前の期間であって大当りとならずに時間短縮遊技状態の開始時点から起算して時短91回~時短100回が行われるまでの期間において、限定頻度テーブルを参照するよう構成されている。この限定頻度テーブルを参照する期間において第2主遊技側の保留にトリガ保留となり得る保留が生起した場合、トリガ保留となり得る保留に対応する先読み演出の実行を制限するよう構成されている。
図307の(4)の先読み演出を禁止する期間の場合を例示する。例えば、例えば、時間短縮遊技状態の作動が終了する前の期間であって大当りとならずに時短91回~時短100回が行われるまでの期間において、カウントダウン演出(時間短縮遊技状態が終了することを示唆するカウントダウン演出や、時短Bが作動することを示唆するカウントダウン演出など)を実行する期間とするよう構成されている。このカウントダウン演出を実行する期間において第2主遊技側の保留にトリガ保留となり得る保留が生起した場合、トリガ保留となり得る保留に対応する先読み演出の実行を制限するよう構成されている。
次に、図308を用いて、第2主遊技図柄の先読み用判定処理を説明する。図308は、副制御部での保留情報管理処理における第2主遊技図柄の先読み用判定処理のフローチャートである。本処理を先読み抽選の禁則条件に係る処理と先読み抽選に係る処理の二つに分けて説明する。前者の先読み抽選の禁則処理においては、まず、ステップ2540-1で、保留先読み演出実行可否判定手段は、現在の遊技状態が時間短縮遊技状態であるか否かを判定する。ステップ2540-1でYesの場合、ステップ2540-2で、保留先読み演出実行可否判定手段は、保留内にトリガ保留である旨の情報を有する保留が存在していないか否かを判定する。ステップ2540-2でYesの場合、ステップ2540-3で、保留先読み演出実行可否判定手段は、当該新たな保留以前の保留に当り(大当り、小当り)となる保留が存在しないか否かを判定する。ステップ2540-3でYesの場合、ステップ2540-4に移行する。ステップ2540-3でYesの場合、ステップ2540-4で、保留先読み演出実行可否判定手段は、第2主遊技図柄の先読み演出を禁止する期間であるか否かを判定する。ステップ2540-4でYesの場合、つまり、第2主遊技図柄の先読み演出を禁止する期間でない場合、ステップ2540-5に移行する。なお、先読み抽選の禁則条件に係る処理は、副制御部での保留情報管理処理における処理としているが、主制御部において先読み抽選の禁則条件に係る処理を実行しても良い。例えば、主制御部は、時間短縮遊技中でなければ主制御部での先読み抽選を実行せず、また、先読み演出を禁止する期間であれば主制御部での先読み抽選を実行しないように構成する。
次に、後者の先読み抽選に係る処理においては、まず、ステップ2540-5で、保留先読み演出実行可否判定手段は、当該新たな保留は当り(大当り、小当り)となる保留であるか否かを判定する。ステップ2540-5でYesの場合、ステップ2540-6で、保留先読み演出実行可否判定手段は、当該新たな保留に対し、所定確率(大当り保留または小当り保留に対する第1主遊技入賞時先読み抽選の当選率よりも低い確率であり、本例では、1/5)で当選する第2主遊技入賞時先読み抽選を実行し、ステップ2540-7に移行する。他方、ステップ2540-5でNoの場合、ステップ2540-8で、保留先読み演出実行可否判定手段は、当該新たな保留の変動パターンは先読み演出を実行可能な変動パターンであるか否かを判定する。ステップ2540-8でYesの場合、ステップ2540-9で、保留先読み演出実行可否判定手段は、当該新たな保留に対し、所定確率(ハズレ保留に対する第1主遊技入賞時先読み抽選の当選率よりも低い確率であり、本例では、1/15)で当選する第2主遊技入賞時先読み抽選を実行し、ステップ2540-7に移行する。他方、ステップ2540-8でNoの場合もステップ2540-7に移行する。
次に、ステップ2540-7で、保留先読み演出実行可否判定手段は、当該入賞時先読み抽選に当選したか否かを判定する。ステップ2540-7でYesの場合、ステップ2540-10で、保留先読み演出実行可否判定手段は、第2主遊技入賞時先読み抽選に当選した新たな保留に「トリガ保留」である旨の情報を付加して一時記憶する。
このように、本実施形態(先読み抽選を実行可能とした実施形態)においては、新たな保留が当り(大当り、小当り)となる場合及びハズレとなる場合のいずれにおいても、第2主遊技側の保留に対する先読み抽選よりも第1主遊技側の保留に対する先読み抽選の方が当選し易くなっている。例えば、第1主遊技保留が当り(大当り、小当り)となる保留である場合の先読み抽選当選率=1/3>第2主遊技保留が当り(大当り、小当り)となる保留である場合の先読み抽選当選率=1/5、第1主遊技保留がハズレとなる保留である場合の先読み抽選当選率=1/10>第2主遊技保留が当り(大当り、小当り)となる保留である場合の先読み抽選当選率=1/15)となっている。
このように構成することにより、時間短縮遊技状態の作動が終了するタイミングの前後において、時間短縮遊技状態の作動が終了することをカウントダウン演出などの連続演出によって報知しているが、第2主遊技図柄のトリガ保留に基づく先読み演出を実行してしまうと、カウントダウン演出などの連続演出の見栄えが悪くなってしまうため、第2主遊技図柄の先読み演出の禁則期間を設けることで、カウントダウン演出などの連続演出の見栄えが悪くなることを防止できる。
<<時間短縮遊技状態の作動中に時短Bが作動する場合、時間短縮遊技状態での先読み演出を禁止する期間>>
次に、時短Bが作動する直前の期間が時間短縮遊技状態である場合において、時間短縮遊技状態時の遊技の主体である第2主遊技図柄の先読み用判定処理に対し、先読み用判定処理の禁則を設ける点について説明する。ここでは、1種+1種直列タイプや1種+1種並列タイプ等の主遊技図柄が2つ(第1主遊技図柄、第2主遊技図柄)あるぱちんこ遊技機であって、主遊技図柄の作動回数nが1000回転(第1主遊技図柄のみが1000回転、第2主遊技図柄のみが1000回転、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との合算が1000回転でも良い)となったことを契機として、時短回数Nが1100回の時短Bが作動するぱちんこ遊技機を用いて例示する。なお、作動回数nとして1000を例示するが、1000に限定されるものではない。作動回数nは、主遊技図柄の大当り確率が低確率状態の大当り確率ML=1/Pに対して、2.5×P≦n≦3.0×Pと設定されていれば良く、設定(例えば、設定1~6)を有する設定付きぱちんこ遊技機においては、設定毎にnを満足するように構成されていれば良い。
主遊技図柄の作動回数nが1000回転となったことを契機として時短回数Nが1100回の時短Bが作動するように構成されている。また、主遊技図柄の作動回数nが1000回転となったことを契機として作動回数nの計測(加算または減算)がクリアされるように構成されている。作動回数nの計測(加算または減算)がクリアされた後、時短Bの作動開始(詳細には、時短B中における主遊技図柄の図柄変動)に伴って再び作動回数nの計測(加算または減算)が開始されるように構成されている。そして、時短Bの作動が開始してから主遊技図柄の作動回数nが1000回転に到達した際(1回目の時短Bの開始から主遊技図柄の作動回数が1000回転経過した際であって合計の主遊技図柄の作動回数が2000回転となった際)に2回目の時短Bが作動するように構成されている。つまり、大当りに当選しない状態が継続する限り、時短Bが繰り返し実行される可能性のある遊技性を創出することができるように構成されている。
ここで、時間短縮遊技状態における時短Bの作動が開始する前後のタイミングにおいて、時短Bの作動が近づいていることを報知する連続演出としての時短B作動開始煽り演出(詳細は後述する)や時短Bが作動する旨を報知する時短B作動開始演出(詳細は後述する)を実行するように構成している。これらの時短B作動開始煽り演出や時短B作動開始演出の実行中に、第2主遊技図柄のトリガ保留に基づく先読み演出を実行してしまうと、時短B作動開始煽り演出や時短B作動開始演出の見栄えが悪くなってしまうため、先読み演出を禁止する期間を設けることが好適である。
ここで、図309を用いて、第2主遊技図柄の先読み演出を禁止する期間として、以下の(1)~(4)を例示することができる。図309は、第2主遊技図柄の先読み演出を禁止する期間を示す図である。
(1)時短Bの作動開始のN変動前(例えば、4変動前)から時短Bの作動開始の図柄変動までの期間を、第2主遊技図柄の先読み演出を禁止する期間とする。
(2)時短Bの作動開始のN変動前(例えば、4変動前)から時短Bの作動開始後であって、時短Bでの図柄変動が1回実行されるまでの期間を、第2主遊技図柄の先読み演出を禁止する期間とする。
(3)時短Bの作動が開始する直前に使用していた限定頻度テーブルを参照する期間を、第2主遊技図柄の先読み演出を禁止する期間とする。
(4)演出として時短B作動開始煽り演出や時短B作動開始演出を実行する期間を、第2主遊技図柄の先読み演出を禁止する期間とする。
ここでのNは、第2主遊技側の保留が生起可能な最大の数となっている。
図309の(1)の先読み演出を禁止する期間の場合、第1主遊技図柄又は第2主遊技図柄の変動表示開始から停止表示までを一単位とすると、時間短縮遊技状態における時短Bとなる前の期間であって大当りとならずに一単位が1000回未満の997回行われてから1000回行われるまでの期間において第2主遊技側の保留にトリガ保留となり得る保留が生起した場合、トリガ保留となり得る保留に対応する先読み演出の実行を制限するよう構成されている。そして、先読み演出を禁止する期間以外の場合であって時短Bの作動した後に入球した第2主遊技側の保留がトリガ保留となり得る保留の場合に、先読み演出を実行可能に構成している。なお、時短Bが作動した際に存在している第2主遊技側のトリガ保留となり得る保留に対しては、先読み演出を実行可能なトリガ保留として処理しても良いし、トリガ保留としないように処理しても良い。
図309の(2)の先読み演出を禁止する期間の場合、時間短縮遊技状態における時短Bとなる前の期間であって大当りとならずに一単位が1000回未満の997回行われてから1000回行われるまでの期間において第2主遊技側の保留にトリガ保留となり得る保留が生起した場合、トリガ保留となり得る保留に対応する先読み演出の実行を制限するよう構成されている。また、一単位が1000回実行された後の期間である時短Bの期間中であって第2主遊技図柄の図柄変動が1回実行されるまでの期間は、第2主遊技側の保留にトリガ保留となり得る保留が生起した場合であっても、トリガ保留となり得る保留に対応する先読み演出の実行を制限するよう構成されている。そして、先読み演出を禁止する期間以外の場合であって時短Bの作動した後に入球した第2主遊技側の保留がトリガ保留となり得る保留の場合に、先読み演出を実行可能に構成している。なお、先読み演出を禁止する期間に存在している第2主遊技側のトリガ保留となり得る保留に対しては、先読み演出を実行可能なトリガ保留として処理しても良いし、トリガ保留としないように処理しても良い。
図309の(3)の先読み演出を禁止する期間の場合を例示する。例えば、時間短縮遊技状態における時短Bとなる前の期間であって大当りとならずに一単位が1000回未満の991回行われてから1000回行われるまでの期間において、限定頻度テーブルを参照するよう構成されている。この限定頻度テーブルを参照する期間において第2主遊技側の保留にトリガ保留となり得る保留が生起した場合、トリガ保留となり得る保留に対応する先読み演出の実行を制限するよう構成されている。そして、先読み演出を禁止する期間以外の場合であって時短Bの作動した後に入球した第2主遊技側の保留がトリガ保留となり得る保留の場合に、先読み演出を実行可能に構成している。なお、先読み演出を禁止する期間に存在している第2主遊技側のトリガ保留となり得る保留に対しては、先読み演出を実行可能なトリガ保留として処理しても良いし、トリガ保留としないように処理しても良い。なお、時短Bの期間中であって第2主遊技図柄の図柄変動が1回実行されるまでの期間は、第2主遊技側の保留にトリガ保留となり得る保留が生起した場合であっても、トリガ保留となり得る保留に対応する先読み演出の実行を制限するよう構成してもよい。
図309の(4)の先読み演出を禁止する期間の場合を例示する。例えば、時間短縮遊技状態における時短Bとなる前の期間であって大当りとならずに一単位が1000回未満の991回行われてから1000回行われるまでの期間において、時短B作動開始煽り演出や時短B作動開始演出を実行する期間とするよう構成されている。これらの時短B作動開始煽り演出や時短B作動開始演出を実行する期間において第2主遊技側の保留にトリガ保留となり得る保留が生起した場合、トリガ保留となり得る保留に対応する先読み演出の実行を制限するよう構成されている。そして、先読み演出を禁止する期間以外の場合であって時短Bの作動した後に入球した第2主遊技側の保留がトリガ保留となり得る保留の場合に、先読み演出を実行可能に構成している。なお、先読み演出を禁止する期間に存在している第2主遊技側のトリガ保留となり得る保留に対しては、先読み演出を実行可能なトリガ保留として処理しても良いし、トリガ保留としないように処理しても良い。なお、時短Bの期間中であって第2主遊技図柄の図柄変動が1回実行されるまでの期間は、第2主遊技側の保留にトリガ保留となり得る保留が生起した場合であっても、トリガ保留となり得る保留に対応する先読み演出の実行を制限するよう構成してもよい。
このように構成することにより、時短B作動開始煽り演出や時短B作動開始演出の見栄えが悪くなることを防止できる。
なお、時間短縮遊技状態(例えば、時短Aや時短C)中に時短Bが作動する場合、時短Bが作動する直前の期間である時間短縮遊技状態においては、第2主遊技図柄の先読み用判定処理を禁止せずに、先読み演出を実行可能なように構成してもよい。つまり、時短Bが作動する直前の期間である時間短縮遊技状態において、先読み用判定処理の禁則を設けないように構成する。このように構成することによって、先読み演出においては、時間短縮遊技状態の繋ぎの期間(時短Aから時短Bへの期間、時短Cから時短Bへの期間)であっても何ら制限をかけることなく先読み演出を実行することができる。
また、時短Bを繰り返し実行するように構成する場合、時短Bが作動する直前の期間である時短Bの遊技状態においては、第2主遊技図柄の先読み用判定処理を禁止せずに、先読み演出を実行可能なように構成してもよい。つまり、時短Bが作動する直前の期間である時短Bの遊技状態において、時短Bから時短Bへの繋ぎの期間であっても何ら制限をかけることなく先読み演出を実行することができる。また、先読み用判定処理の禁則を設けないように構成することで、シームレスに時短Bの遊技状態を継続させることが可能となる。なお、本例においては、時短Bから時短Bへの繋ぎの期間について例示しているが、時短Aから時短Bへの期間、時短Cから時短Bへの期間の繋ぎの期間でも同様の制御を採用することが可能である。
<<時短B作動開始演出>>
次に、図310、図311を用いて、時短Bが作動する場合における、時短Bが作動する旨を報知する時短B作動開始演出について説明する。1種+1種直列タイプの第2主遊技図柄を第1主遊技図柄よりも優先して図柄変動を実行するぱちんこ遊技機や1種+1種並列タイプのぱちんこ遊技機において、RAMクリア後または大当り遊技後に、大当り遊技とならずに主遊技図柄の作動回数nが1000回転(第1主遊技図柄のみが1000回転、第2主遊技図柄のみが1000回転、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との合算が1000回転でも良い)となったことを契機とした時短Bが作動する場合、以下(1)~(10)に示すような時短B作動開始演出を例示できる。図310は、(1)~(9)に示す時短B作動開始演出を示す図である。図311は、(10)に示す1種+1種並列タイプの時短B作動開始演出を示す図である。
(1)1000回転目の主遊技図柄の図柄変動の変動終了時または変動停止時{変動固定時間経過(例えば、500ms)時}に作動回数nをカウントし、1000回転目の図柄変動の変動終了または変動停止{変動固定時間経過(例えば、500ms)}後から時短Bを作動させる場合であって、1000回転目に限定頻度テーブルを参照した特殊な変動パターンが選択される場合、1000回転目の図柄変動では、A秒(例えば、15秒)の図柄変動が行われ、この図柄変動中に時短Bの遊技状態となることを報知(例えば、時短Bモード開始画像の表示と右打ち画像の表示)する。
(2)1000回転目の主遊技図柄の図柄変動の変動開始時(図柄変動中も含む)に作動回数nをカウントし、1000回転目の変動開始後(図柄変動中)に時短Bを作動させる場合であって、1000回転目に限定頻度テーブルを参照した特殊な変動パターンが選択される場合、1000回転目の図柄変動では、A秒(例えば、15秒)の図柄変動が行われ、この図柄変動中に時短Bの遊技状態となったことを報知(例えば、時短Bモード開始画像の表示と右打ち画像の表示)する。
(3)1000回転目の主遊技図柄の図柄変動の変動終了時または変動停止時{変動固定時間経過(例えば、500ms)時}に作動回数nをカウントし、1000回転目の図柄変動の変動終了または変動停止{変動固定時間経過(例えば、500ms)}後から時短Bを作動させる場合であって、1001回転目に限定頻度テーブルを参照した特殊な変動パターンが選択される場合、1001回転目の図柄変動では、A秒(例えば、15秒)の図柄変動が行われ、この図柄変動中に時短Bの遊技状態となったことを報知(例えば、時短Bモード開始画像の表示と右打ち画像の表示)する。なお、1001回転目の変動は、通常遊技状態における遊技の主体である第1主遊技図柄でもよいし、時間短縮遊技状態における遊技の主体である普通電動役物にかかる始動口に対応する特別図柄(例えば第2主遊技図柄)であってもよい。また、1001回転目は、すでに時間短縮遊技状態であることにより、時間短縮遊技状態の遊技の主体が第2主遊技図柄である場合には、第1主遊技図柄は遊技の主体として設計されないため、限定頻度テーブルを設けず、時間短縮遊技状態の第1主遊技図柄用の通常変動パターンテーブルで決定される変動パターンを長時間のものとしておいて、当該時間に時短Bの作動に関する演出を行うようにしてもよい。また、1000回転目の終了時において第1主遊技図柄、第2主遊技図柄のいずれの保留も存在しない場合には、所定期間(例えば5秒程度で、遊技待機デモ移行期間よりも短い時間が好ましい)の経過後に自動的に時短Bの作動を報知する演出を実行してもよい(なお、自動的に時短Bの発生を報知する場合はこの間に変動を開始してしまう虞があるため、表示の態様を変更してもよい)。
(4)1000回転目の主遊技図柄の図柄変動の変動終了時または変動停止時{変動固定時間経過(例えば、500ms)時}に作動回数nをカウントし、1000回転目の図柄変動の変動終了または変動停止{変動固定時間経過(例えば、500ms)}後から時短Bを作動させる場合、1000回転目の図柄変動の変動停止時の変動固定時間として特定時間(例えば、15秒)が選択され、この変動固定時間中に時短Bの遊技状態となることを報知(例えば、時短Bモード開始画像の表示と右打ち画像の表示)、または、時短Bの遊技状態となったことを報知(例えば、時短Bモード開始画像の表示と右打ち画像の表示)する。
(5)1000回転目の主遊技図柄の図柄変動の変動開始時(図柄変動中も含む)に作動回数nをカウントし、1000回転目の変動開始後(図柄変動中)に時短Bを作動させる場合、1000回転目の図柄変動の変動停止時の変動固定時間として特定時間(例えば、15秒)が選択され、この変動固定時間中に時短Bの遊技状態となったことを報知(例えば、時短Bモード開始画像の表示と右打ち画像の表示)する。
(6)1000回転目の主遊技図柄の図柄変動の変動開始時(図柄変動中も含む)に作動回数nをカウントし、1000回転目の変動開始後(図柄変動中)に時短Bを作動させる場合、1000回転目の図柄変動の演出に対して強制的に副制御部の制御によって時短Bが作動したことを報知する演出(例えば、ワイプの時短Bモード開始画像の表示と右打ち画像の表示)を上から重ねて表示する。
(7)1000回転目の主遊技図柄の図柄変動の変動終了時または変動停止時{変動固定時間経過(例えば、500ms)時}に作動回数nをカウントし、1000回転目の図柄変動の変動終了または変動停止{変動固定時間経過(例えば、500ms)}後から時短Bを作動させる場合、変動固定時間の経過後から時短Bが作動したことを報知する演出を開始し、その後1001回転目の図柄変動が行われる場合であっても1001回転目の図柄変動の演出に対して強制的に副制御部の制御によって時短Bが作動したことを報知する演出(例えば、ワイプの時短Bモード開始画像の表示と右打ち画像の表示)を上から重ねて表示する。
(8)1000回転目の主遊技図柄の図柄変動の変動開始時(図柄変動中も含む)に作動回数nをカウントし、1000回転目の変動開始後(図柄変動中)に時短Bを作動させる場合であって、1000回転目の図柄変動が停止表示した次の図柄変動が開始していない場合、停止表示中の演出用図柄に対して時短Bが作動したことを報知する演出(例えば、時短Bモード開始画像の表示と右打ち画像の表示)を上から重ねて表示する。
(9)1000回転目の主遊技図柄の図柄変動の変動終了時または変動停止時{変動固定時間経過(例えば、500ms)時}に作動回数nをカウントし、1000回転目の図柄変動の変動終了または変動停止{変動固定時間経過(例えば、500ms)}後から時短Bを作動させる場合であって、1000回転目の図柄変動が停止表示した次の図柄変動が開始していない場合、停止表示中の演出用図柄に対して時短Bが作動したことを報知する演出(例えば、時短Bモード開始画像の表示と右打ち画像の表示)を上から重ねて表示する。
(10)1種+1種並列タイプの場合は、1000回転目の図柄変動が終了した後の最初の第1主遊技図柄の図柄変動において、ステージチェンジ演出を実行するように構成されている。このステージチェンジ演出において、時短Bが作動したことを報知する演出である時短B作動開始演出を実行するように構成されている。1種+1種並列タイプの場合は、1000回転目の主遊技図柄(第1主遊技図柄の図柄変動又は第2主遊技図柄の図柄変動)の変動開始時(図柄変動中も含む)に作動回数nをカウントし、1000回転目の変動開始後(図柄変動中)に時短Bを作動させるように構成されている。1000回転目の図柄変動中に時短Bが作動するが、時短B作動開始演出は実行されないように構成されており、液晶に小さい右打ち画像を表示する(図311の(a)参照)ように構成されている。
また、通常遊技状態で第1主遊技図柄が遊技の主体であり、時間短縮遊技状態においても第1主遊技図柄が遊技の主体である(演出として大当り以外の第2主遊技図柄の変動表示に対応した演出の表示を行わない)場合、図311の(10)パターン1に示すように、1000回転目の図柄変動が終了した後の最初の第2主遊技図柄の図柄変動(1001回転目の図柄変動)では、ステージチェンジ演出を実行しないように構成されている。1001回転目の図柄変動が第2主遊技図柄の図柄変動である場合は、ステージチェンジ演出を実行せず、1002回転目の図柄変動が第1主遊技図柄の図柄変動である場合にステージチェンジ演出(図311の(b)参照)を実行し、ステージチェンジ演出で演出ステージが時短B専用の演出ステージの時短Bステージに切り替わった際に大きい右打ち画像が液晶に表示される(図311の(c)参照)ように構成されている。
一方、図311の(10)パターン2に示すように、1000回転目の図柄変動が終了した後の最初の第1主遊技図柄の図柄変動(1001回転目の図柄変動)では、ステージチェンジ演出(図311の(b)参照)を実行するように構成している。そして、ステージチェンジ演出で演出ステージが時短B専用の演出ステージの時短Bステージに切り替わった際に大きい右打ち画像が液晶に表示されるように構成されている。
1000回転目の図柄変動が終了した後の最初の第1主遊技図柄の図柄変動は、時短Bの遊技状態で参照される変動パターンテーブルを使用するため、時短Bの遊技状態で最初の第1主遊技図柄の図柄変動でステージチェンジ演出を実行するように定めておくことで、ステージチェンジ演出を実行しやすくすることができる。ステージチェンジ演出の実行後は、時短B専用の演出ステージの時短Bステージに移行し、この時短Bステージにおいて、時短Bの図柄変動の演出を実行するように構成されている。なお、ステージチェンジ演出を実行する前においては、時短Bが作動している状態であっても、時短Bステージを用いた時短Bの図柄変動を実行しないように構成されている。また、保留がない場合や、第1主遊技図柄の図柄変動が開始されない場合は、待機デモ画面の表示中において強制的に時短B専用の時短Bステージに移行するように構成しても良いし、第2主遊技図柄の図柄変動が所定時間(例えば、5秒)以上の図柄変動の場合に、図柄変動中において強制的に時短B専用の時短Bステージに移行するように構成しても良い。
上述の(1)~(3)の時短B作動開始演出を実行する場合は、1000回転目や1001回転目に限定頻度テーブルを参照した特殊な変動パターンが選択されるように構成されている。なお、大当り遊技後だけではなく、RAMクリア後に大当り遊技とならずに主遊技図柄の作動回数nが1000回転(第1主遊技図柄のみが1000回転、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との合算が1000回転でも良い)となったことを契機として限定頻度テーブルを参照して特殊な変動パターンを選択するように構成されている。この特殊な変動パターンの変動時間はA秒(例えば、15秒)となっており、A秒の図柄変動中に時短B作動開始演出を実行するように構成されている。
この場合、RAMクリアしたことに基づき、主遊技図柄の変動パターンの選択テーブルを変更するように構成されている。つまり、RAMクリアされた後の最初の図柄変動から1000回転まで限定頻度テーブルを参照(1の限定頻度テーブルを参照または主遊技図柄の作動回数に対応した限定頻度テーブルを参照)して、変動パターンを選択するように構成されており、主遊技図柄の作動回数nが1000回転(第1主遊技図柄のみが1000回転、第2主遊技図柄のみが1000回転、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との合算が1000回転でも良い)となったことを契機として限定頻度テーブルを参照して特殊な変動パターンを選択するように構成されている。なお、主遊技図柄の作動回数に対応した限定頻度テーブルを参照する場合、1000回転目限定の限定頻度テーブルを用いても良いし、1000回転目の所定回前(例えば、10回前の991回転目)から1000回転目まで参照する限定頻度テーブルを用いても良い。
また、大当り遊技後に、大当り遊技とならずに主遊技図柄の作動回数nが1000回転(第1主遊技図柄のみが1000回転、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との合算が1000回転でも良い)となったことを契機として限定頻度テーブルを参照して特殊な変動パターンを選択するように構成されている。
この場合、大当り図柄、が停止表示したことに基づき、主遊技図柄の変動パターンの選択テーブルを変更するように構成されている。つまり、大当り図柄が停止表示された図柄変動の次の図柄変動から1000回転まで限定頻度テーブルを参照(1の限定頻度テーブルを参照または主遊技図柄の作動回数に対応した限定頻度テーブルを参照)して、変動パターンを選択するように構成されており、主遊技図柄の作動回数nが1000回転(第1主遊技図柄のみが1000回転、第2主遊技図柄のみが1000回転、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との合算が1000回転でも良い)となったことを契機として限定頻度テーブルを参照して特殊な変動パターンを選択するように構成されている。なお、主遊技図柄の作動回数に対応した限定頻度テーブルを参照する場合、1000回転目限定の限定頻度テーブルを用いても良いし、1000回転目の所定回前(例えば、10回前の991回転目)から1000回転目まで参照する限定頻度テーブルを用いても良い。
通常遊技状態において小当り図柄や時短図柄(ハズレ図柄と兼用される図柄を含む)が当選したときに小当り後の特殊演出状態や、時短図柄の停止表示後の時短Cの演出状態において特殊な変動演出を実行するために限定頻度テーブルを設定するように構成した場合、第1限定頻度設定情報(大当り時に設定)と第2限定頻度設定情報(小当り時や時短図柄の停止表示時に設定)とを設け、大当り、小当り時にこれらの情報を記憶させておく。第1限定頻度設定情報は、大当り後100回転目、大当り後300回転目、大当り後1000回転目(時短Bの作動回数n=1000回の場合の1000回転目)に限定頻度テーブルを参照するような情報となっており、第2限定頻度設定情報は、小当り後100回転の期間や、時短Cによって時間短縮遊技状態に制御される期間の一部または全部において限定頻度テーブルを参照するような情報となっている。そして、大当り後100回転目では第1限定頻度設定情報を参照して限定頻度テーブルを用いた変動パターンを選択するように構成されている。大当り後100回転目以降の200回転目に小当りに当選した場合、小当り後の201回転目から300回転目まで小当り図柄の停止表示にもとづいて設定された第2限定頻度設定情報に基づいて、限定頻度テーブルを参照しえて変動パターンおよび変動中の演出内容を決定し、小当り後の100回転目(大当り後300回転目)に、第1限定頻度設定情報と同時に限定頻度テーブルを使用するタイミングとなった場合には、第1限定頻度設定情報よりも優先して第2限定頻度設定情報を参照して限定頻度テーブルを用いた変動パターンを選択するように構成されている。ここでは、第1限定頻度設定情報よりも第2限定頻度設定情報を優先して参照するような例を示したが、第1限定頻度設定情報を優先するようにしても良い。そして、時短Bが作動する大当り後1000回転目では第1限定頻度設定情報を参照して限定頻度テーブルを用いた変動パターンを選択するように構成されている。
また、上述の(4)、(5)の時短B作動開始演出を実行する場合は、1000回転目の変動停止時の変動固定時間を使用して時短B作動開始演出を実行するように構成されている。主制御部は、RAMクリア後や大当り遊技の実行(条件装置の作動)後からの図柄変動の回数をカウントするカウンタを用いて主遊技図柄の図柄変動の実行回数(第1主遊技図柄のみの実行回数または第2主遊技図柄のみの実行回数、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との合算の実行回数でも良い)をカウントするように構成されている。そして、主制御部は、主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報を主遊技図柄の図柄変動毎に副制御部に送信するように構成されている。主制御部は、1000回転目の主遊技図柄の図柄変動の変動停止時の変動固定時間として特定時間(例えば、15秒)を選択するように構成されている。副制御部は、主制御部から送信されてきた主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報に基づいて1000回転目の主遊技図柄の図柄変動であることを把握し、1000回転目の主遊技図柄の図柄変動の変動停止時の変動固定時間中に時短B作動開始演出を実行するように構成されている。
なお、主制御部から副制御部に送信される主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報は、図柄変動毎に送信するように構成されているため、途中何らかの影響により、副制御部で記憶していた主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報がクリアされてしまった場合であっても、情報がクリアされてしまった直後の図柄変動において主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報を取りこぼさない限り、確実に時短B作動開始演出を実行することができるようになっている。なお、1000回転目の変動固定時間は、特定時間(例えば、15秒)に限定されず、特定時間(例えば、15秒)とは異なる変動固定時間であっても良いが、予め定められた時間であって、時短B作動開始演出を実行可能な変動固定時間とするのが好適である。
なお、主制御部は、主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報を副制御部に送信し、副制御部は、主制御部から送信されてきた主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報に基づいて1000回転目の主遊技図柄の図柄変動であることを把握するような例を示したが、主遊技部は、RAMクリアの情報や図柄情報を副制御部に送信するとともに、変動開始や変動停止の情報を副制御部に送信し、副制御部は、主制御部から送信されてきたRAMクリアの情報や図柄情報{大当り図柄、小当り図柄、時短図柄、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)}と図柄変動の回数をカウントするカウンタを用いて主遊技図柄の図柄変動の実行回数(第1主遊技図柄のみの実行回数または第2主遊技図柄のみの実行回数、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との合算の実行回数でも良い)をカウントする(例えば、変動開始や変動停止の情報を受信したことに基づいてカウントする)ように構成して、時短Bの作動が開始されるタイミングを独自に判断し、1000回転目の主遊技図柄の図柄変動の変動停止時の変動固定時間中に時短B作動開始演出を実行するように構成しても良い。
また、上述の(6)、(7)の時短B作動開始演出を実行する場合は、1000回転目または1001回転目の時短B作動開始演出を、強制的な副制御部の制御による演出として、図柄変動の演出に対して上から重ねて表示するように構成しても良い。主制御部は、RAMクリア後や大当り遊技の実行(条件装置の作動)後からの図柄変動の回数をカウントするカウンタを用いて主遊技図柄の図柄変動の実行回数(第1主遊技図柄のみの実行回数または第2主遊技図柄のみの実行回数、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との合算の実行回数でも良い)をカウントするように構成されている。そして、主制御部は、主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報を副制御部に送信するように構成されている。副制御部は、主制御部から送信されてきた主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報に基づいて1000回転目及び1001回転目の主遊技図柄の図柄変動であることを把握し、1000回転目または1001回転目の主遊技図柄の図柄変動の変動時間内で時短B作動開始演出を実行するように制御している。なお、副制御部は、演出用図柄の図柄変動の演出よりも表示プライオリティが高い時短B作動開始演出を、図柄変動の演出に対して上から重ねて表示するように制御している。
なお、主制御部から副制御部に送信される主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報は、図柄変動毎に送信するように構成されているため、途中何らかの影響により、副制御部で記憶していた主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報がクリアされてしまった場合であっても、情報がクリアされてしまった直後の図柄変動において主制御部から送信される主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報を取りこぼさない限り、確実に時短B作動開始演出を実行することができるようになっている。なお、時短B作動開始演出の演出時間は、1000回転目または1001回転目に選択され得る変動パターンの変動時間よりも短い時間に構成されている。
なお、主制御部は、主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報を副制御部に送信し、副制御部は、主制御部から送信されてきた主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報に基づいて1000回転目または1001回転目の主遊技図柄の図柄変動であることを把握するような例を示したが、主遊技部は、RAMクリアの情報や図柄情報を副制御部に送信するとともに、変動開始や変動停止の情報を副制御部に送信し、副制御部は、主制御部から送信されてきたRAMクリアの情報や図柄情報{大当り図柄、小当り図柄、時短図柄、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)}と図柄変動の回数をカウントするカウンタを用いて主遊技図柄の図柄変動の実行回数(第1主遊技図柄のみの実行回数または第2主遊技図柄のみの実行回数、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との合算の実行回数でも良い)をカウントする(例えば、変動開始や変動停止の情報を受信したことに基づいてカウントする)ように構成して、1000回転目または1001回転目の主遊技図柄の図柄変動の変動時間内で時短B作動開始演出を実行するように構成しても良い。
なお、時短Bの遊技状態となることを報知(例えば、時短Bモード開始画像の表示と右打ち画像の表示)する時短B作動開始演出については、1000回目の変動中や変動固定時間中に実行される場合には、時間短縮遊技状態ではない、すなわち、未だ時短Bが作動していない状態であるため、『時短Bモードまで5、4、3、2、1』等、曖昧な報知とするとともに、右打ち画像の表示を行うような積極的に発射位置を示す報知をしなくても良い。このようにすることで、遊技者が既に時間短縮遊技状態が開始したものと誤認して、普通電動役物に向けて遊技球を発射してしまい、無駄な遊技球を消化させてしまうような事態を防止することができる。
また、主遊技図柄の停止表示の際の処理や変動固定時間の経過時の処理によって時短Bの遊技状態を設定するように構成されているが、この主遊技図柄の停止表示の際の処理や変動固定時間の経過時の処理が実行されている遊技状態としては左打ちが推奨される遊技状態となっており、主制御部が制御する時短状態や特別遊技状態の際に点灯する右打ち表示LEDも点灯していない遊技状態となっている。したがって、上述の(1)、(4)の時短Bの遊技状態となることを報知する時短B作動開始演出の場合においては、以下に例示するような(a)右打ち画像を表示しない、又は(b)消極的な右打ち画像を表示、又は(c)右打ち画像の代替画像により曖昧に表示することが好適である。
(a)「時短Bモード突入」、「時短Bモードまで5、4、3、2、1」、「右打ちまで5、4、3、2、1」等で表示する。
(b)右打ち画像をグレー表示(通常は白表示)したり、右打ち画像の透明度を例えば、70%で表示したりする。
(c)「時短Bモード突入」の文字に組み合わされる右打ち画像をロゴとして表示し、右打ちとは明示しない表示とする。
なお、右打ち画像の表示は、実際に時短Bの状態に設定された後であって、図柄変動の待機中や次の図柄変動が開始された直後に実行することが好適である。
また、時短Bの作動することとなる主遊技図柄の図柄変動において、変動固定時間を長時間(例えば、30秒)に設定し、主遊技図柄の変動終了時または変動停止時に時短Bの状態に設定して、変動固定時間を時短B(右打ちの遊技状態)とする場合、変動固定時間中に右打ち画像を表示するようにしても良い。このように構成する場合、特に「優先変動タイプ」の機種であれば、第1主遊技図柄の変動終了時または変動停止時{変動固定時間30秒のうちの例えば、500ms経過時}に時短Bを作動させ、変動固定時間中に第2主遊技側の保留を生起させることができれば、時短Bにおける最初の図柄変動を第2主遊技図柄の図柄変動とすることができるので、時短Bにおける不利な特別遊技である第1主遊技図柄の特別遊技の当選を避けることができる。
なお、上述の(6)、(7)について、図柄変動が当り(大当り、小当りVタイプにおける小当り)となる場合や、高期待度の図柄変動(ハズレ、小当りVタイプ以外の小当り)である場合は、時短B作動開始演出の実行をキャンセルしたり、高期待度の図柄変動が終了するまで遅延させたりするようにしても良く、図柄変動に対応する演出よりも時短B作動開始演出の方をワイプで小さく表示するように構成しても良いし、図柄変動に対応する演出よりも時短B作動開始演出の方をワイプで大きく表示するように構成しても良い。また、図柄変動に対応する演出よりも時短B作動開始演出の方を大きく表示する場合、図柄変動に対応する演出をワイプで表示するように構成しても良い。
<<時短終了演出>>
また、時短回数N(例えば、100回)の時短B中に当り(大当り、小当り)に当選しなかった場合において、以下の(1)~(10)に示すような時短Bの終了時の演出である時短終了演出を例示できる。
(1)時間短縮遊技状態(時短B)中の主遊技図柄の変動終了時または変動停止時{変動固定時間経過(例えば、500ms)時}に作動回数nをカウントし、100回転目の図柄変動の変動終了または変動停止{変動固定時間経過(例えば、500ms)}後に時短Bを終了させる場合であって、100回転目に限定頻度テーブルを参照した特殊な変動パターンが選択される場合、100回転目の図柄変動では、A秒(例えば、15秒)の図柄変動が行われ、この図柄変動中に時短Bが終了となることを報知(例えば、時短Bモード終了画像の表示)する。なお、このとき時短Bの時短終了演出の実行に係る変動パターンは、RAMクリア時や大当り遊技の実行に際して設定される限定頻度設定情報に基づいて限定頻度テーブルを用いて変動パターンを決定することにより、対応する変動中の演出として実行される。
(2)時間短縮遊技状態(時短B)中の主遊技図柄の変動開始時(図柄変動中も含む)に作動回数nをカウントし、100回転目の変動開始後(図柄変動中)に時短Bを終了させる場合であって、100回転目に限定頻度テーブルを参照した特殊な変動パターンが選択される場合、100回転目の図柄変動では、A秒(例えば、15秒)の図柄変動が行われ、この図柄変動中に時短Bが終了となったことを報知(例えば、時短Bモード終了画像の表示)する。なお、このとき時短Bの時短終了演出の実行に係る変動パターンは、RAMクリア時や大当り遊技の実行に際して設定される限定頻度設定情報に基づいて限定頻度テーブルを用いて変動パターンを決定することにより、対応する変動中の演出として実行される。
(3)時間短縮遊技状態(時短B)中の主遊技図柄の変動終了時または変動停止時{変動固定時間経過(例えば、500ms)時}に作動回数nをカウントし、100回転目の図柄変動の変動終了または変動停止{変動固定時間経過(例えば、500ms)}後に時短Bを終了させる場合であって、101回転目に限定頻度テーブルを参照した特殊な変動パターンが選択される場合、101回転目の図柄変動では、A秒(例えば、15秒)の図柄変動が行われ、この図柄変動中に時短Bが終了となったことを報知(例えば、時短Bモード終了画像の表示)する。なお、このとき時短Bの時短終了演出の実行に係る変動パターンは、RAMクリア時や大当り遊技の実行に際して設定される限定頻度設定情報に基づいて限定頻度テーブルを用いて変動パターンを決定することにより、対応する変動中の演出として実行される。
(4)時間短縮遊技状態(時短B)中の主遊技図柄の変動終了時または変動停止時{変動固定時間経過(例えば、500ms)時}に作動回数nをカウントし、100回転目の図柄変動の変動終了または変動停止{変動固定時間経過(例えば、500ms)}後に時短Bを終了させる場合、100回転目の図柄変動の変動停止時の変動固定時間として特定時間(例えば、15秒)が選択され、この変動固定時間中に時短Bが終了となることを報知(例えば、時短Bモード終了画像の表示)する。
(5)時間短縮遊技状態(時短B)中の主遊技図柄の変動開始時(図柄変動中も含む)に作動回数nをカウントし、100回転目の変動開始後(図柄変動中)に時短Bを終了させる場合、100回転目の図柄変動の変動停止時の変動固定時間として特定時間(例えば、15秒)が選択され、この変動固定時間中に時短Bが終了となったことを報知(例えば、時短Bモード終了画像の表示)する。
(6)時間短縮遊技状態(時短B)中の主遊技図柄の変動開始時(図柄変動中も含む)に作動回数nをカウントし、100回転目の変動開始後(図柄変動中)に時短Bを終了させる場合、100回転目の図柄変動の演出に対して強制的に副制御部の制御によって時短Bが終了したことを報知する演出(例えば、ワイプの時短Bモード終了画像の表示)を上から重ねて表示する。
(7)時間短縮遊技状態(時短B)中の主遊技図柄の変動終了時または変動停止時{変動固定時間経過(例えば、500ms)時}に作動回数nをカウントし、100回転目の図柄変動の変動終了または変動停止{変動固定時間経過(例えば、500ms)}後に時短Bを終了させる場合、101回転目の図柄変動の演出に対して強制的に副制御部の制御によって時短Bが終了したことを報知する演出(例えば、ワイプの時短Bモード終了画像の表示)を上から重ねて表示する。
(8)時間短縮遊技状態(時短B)中の主遊技図柄の変動開始時(図柄変動中も含む)に作動回数nをカウントし、100回転目の変動開始後(図柄変動中)に時短Bを終了させる場合であって、100回転目の図柄変動が停止表示した次の図柄変動が開始していない場合、停止表示中の演出用図柄に対して時短Bが終了したことを報知する演出(例えば、時短Bモード終了画像の表示)を上から重ねて表示する。
(9)時間短縮遊技状態(時短B)中の主遊技図柄の変動終了時または変動停止時{変動固定時間経過(例えば、500ms)時}に作動回数nをカウントし、100回転目の図柄変動の変動終了または変動停止{変動固定時間経過(例えば、500ms)}後に時短Bを終了させる場合であって、100回転目の図柄変動が停止表示した次の図柄変動が開始していない場合、停止表示中の演出用図柄に対して時短Bが終了したことを報知する演出(例えば、時短Bモード終了画像の表示)を上から重ねて表示する。
(10)1種+1種並列タイプの場合は、時短Bの作動が終了した後の最初の第1主遊技図柄の図柄変動において、ステージチェンジ演出を実行するように構成されている。このステージチェンジ演出において、時短Bが終了したことを報知する演出である時短終了演出を実行するように構成されている。なお、時短Bの作動が終了した後の最初の第2主遊技図柄の図柄変動では、ステージチェンジ演出を実行しないように構成している。例えば、時短Bの作動が終了した後の1回転目の図柄変動が第2主遊技図柄の図柄変動である場合は、ステージチェンジ演出を実行せず、2回転目の図柄変動が第1主遊技図柄の図柄変動である場合にステージチェンジ演出を実行するように構成されている。時短Bの作動が終了した後の最初の第1主遊技図柄の図柄変動は、通常遊技状態で参照される変動パターンテーブルを使用するため、通常遊技状態で最初の第1主遊技図柄の図柄変動でステージチェンジ演出を実行するように定めておくことで、ステージチェンジ演出を実行しやすく構成されている。なお、ステージチェンジ演出の実行後は、通常遊技状態専用の演出ステージである通常ステージに移行し、この通常ステージにおいて、通常遊技状態の図柄変動の演出を実行するように構成されている。ステージチェンジ演出を実行する前においては、時短Bの作動が終了している状態であっても、通常遊技状態の図柄変動を実行しないように構成されている。また、保留がない場合や、第1主遊技図柄の図柄変動が開始されない場合は、待機デモ画面の表示中において強制的に通常遊技状態専用の通常ステージに移行するように構成しても良いし、第2主遊技図柄の図柄変動が所定時間(例えば、5秒)以上の図柄変動の場合に、図柄変動中において強制的に通常遊技状態専用の通常ステージに移行するように構成しても良い。
上述の(1)~(3)の時短終了演出を実行する場合は、時短Bの100回転目や時短B抜け後の通常遊技状態の1回転目に限定頻度テーブルを参照した特殊な変動パターンが選択されるように構成されている。大当り遊技後だけではなく、RAMクリア後に大当り遊技とならずに主遊技図柄の作動回数nが1000回転(第1主遊技図柄のみが1000回転、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との合算が1000回転でも良い)となったことを契機として時短Bが作動するが、時短Bの遊技状態では限定頻度テーブルを参照して変動パターンを選択するように構成されている。そして、時短Bの100回転目、時短Bを抜けて通常遊技状態となった1回転目(通常遊技状態となったことに基づく限定頻度テーブルを参照して変動パターンを選択するように構成されている)に限定頻度テーブルを参照して特殊な変動パターンを選択するように構成されている。この特殊な変動パターンの変動時間はA秒(例えば、15秒)となっており、A秒の図柄変動中に時短終了演出を実行するように構成されている。
また、上述の(4)、(5)の時短終了演出を実行する場合は、100回転目の変動停止時の変動固定時間を使用して時短終了演出を実行するように構成されている。主制御部は、時短Bの作動中に主遊技図柄の図柄変動の回数をカウントするカウンタを用いて主遊技図柄の図柄変動の実行回数(第1主遊技図柄のみの実行回数または第2主遊技図柄のみの実行回数、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との合算の実行回数でも良い)をカウントするように構成されている。そして、主制御部は、主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報を副制御部に送信するように構成されている。主制御部は、100回転目の主遊技図柄の図柄変動の変動停止時の変動固定時間として特定時間(例えば、15秒)を選択するように構成されている。副制御部は、主制御部から送信されてきた主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報に基づいて時短B中の100回転目の主遊技図柄の図柄変動であることを把握し、時短B中の100回転目の主遊技図柄の図柄変動の変動停止時の変動固定時間中に時短終了演出を実行するように構成されている。
なお、主制御部から副制御部に送信される主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報は、図柄変動毎に送信するように構成されているため、途中何らかの影響により、副制御部で記憶していた主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報がクリアされてしまった場合であっても、情報がクリアされてしまった直後の図柄変動において主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報を取りこぼさない限り、確実に時短終了演出を実行することができるようになっている。なお、100回転目の変動固定時間は、A秒に限定されず、A秒とは異なる変動固定時間であっても良いが、予め定められた時間であって、時短終了演出を実行可能な変動固定時間とするのが好適である。
なお、主制御部は、主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報を副制御部に送信し、副制御部は、主制御部から送信されてきた主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報に基づいて100回転目の主遊技図柄の図柄変動であることを把握するような例を示したが、主遊技部は、時短Bの作動開始情報を副制御部に送信するとともに、変動開始や変動停止の情報を副制御部に送信し、副制御部は、主制御部から送信されてきた時短Bの作動開始情報を受信した後からの図柄変動の回数をカウントするカウンタを用いて主遊技図柄の図柄変動の実行回数(第1主遊技図柄のみの実行回数または第2主遊技図柄のみの実行回数、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との合算の実行回数でも良い)をカウントする(例えば、変動開始や変動停止の情報を受信したことに基づいてカウントする)ように構成して、時短B中の100回転目の主遊技図柄の図柄変動の変動停止時の変動固定時間中に時短終了演出を実行するように構成しても良い。特に、時間短縮遊技状態(時短A、時短B、時短C)において、時短の終了条件を複数有する場合(例えば、第1主遊技図柄の変動回数A回または第2主遊技図柄の変動回数B回、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄の合計変動回数がA+B-1回のいずれか一つでも充足することにより時短が終了するように定められている場合)、時間短縮遊技状態によって、設計上遊技の主体となる特別図柄に対応する変動表示に対する情報についてのみカウント値を更新するようにしてもよい(仮に設計の意図に反する終了を迎えた場合は、主遊技部から送信される通常遊技状態に移行した旨の情報をもとに、時短Bの演出表示を強制終了させるように構成する)。
また、上述の(6)、(7)の時短終了演出を実行する場合は、時短Bの100回転目や時短B抜け後の通常遊技状態の1回転目の時短終了演出を、強制的な副制御部の制御による演出として、図柄変動の演出に対して上から重ねて表示するように構成しても良い。主制御部は、時短Bの作動中に主遊技図柄の図柄変動の回数をカウントするカウンタを用いて主遊技図柄の図柄変動の実行回数(第1主遊技図柄のみの実行回数または第2主遊技図柄のみの実行回数、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との合算の実行回数でも良い)をカウントするように構成されている。そして、主制御部は、主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報を副制御部に送信するように構成されている。副制御部は、主制御部から送信されてきた主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報に基づいて時短B中の100回転目の主遊技図柄の図柄変動であることを把握し、時短Bの100回転目や時短B抜け後の通常遊技状態の1回転目の主遊技図柄の図柄変動の変動時間内で時短終了演出を実行するように制御している。なお、副制御部は、演出用図柄の図柄変動の演出よりも表示プライオリティが高い時短終了演出を、図柄変動の演出に対して上から重ねて表示するように制御している。
なお、主制御部から副制御部に送信される主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報は、図柄変動毎に送信するように構成されているため、途中何らかの影響により、副制御部で記憶していた主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報がクリアされてしまった場合であっても、情報がクリアされてしまった直後の図柄変動において主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報を取りこぼさない限り、確実に時短終了演出を実行することができるようになっている。なお、時短終了演出の演出時間は、時短Bの100回転目や時短B抜け後の通常遊技状態の1回転目に選択され得る変動パターンの変動時間よりも短い時間に構成されている。
なお、主制御部は、主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報を副制御部に送信し、副制御部は、主制御部から送信されてきた主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報に基づいて時短Bの100回転目や時短B抜け後の通常遊技状態の1回転目の主遊技図柄の図柄変動であることを把握するような例を示したが、主遊技部は、時短Bの作動開始情報を副制御部に送信するとともに、変動開始や変動停止の情報を副制御部に送信し、副制御部は、主制御部から送信されてきた時短Bの作動開始情報を受信した後からの図柄変動の回数をカウントするカウンタを用いて主遊技図柄の図柄変動の実行回数(第1主遊技図柄のみの実行回数または第2主遊技図柄のみの実行回数、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との合算の実行回数でも良い)をカウントする(例えば、変動開始や変動停止の情報を受信したことに基づいてカウントする)ように構成して、時短Bの100回転目や時短B抜け後の通常遊技状態の1回転目の主遊技図柄の図柄変動の変動時間内で時短終了演出を実行するように構成しても良い。
<<時短B作動開始煽り演出>>
次に、図312を用いて、時短Bが作動する直前の期間に実行される、時短Bの作動が近づいていることを報知する時短B作動開始煽り演出について説明する。図312は、時短B作動開始煽り演出としてのカウントダウン演出を示す図である。1種+1種直列タイプや1種+1種並列タイプのぱちんこ遊技機において、RAMクリア後または大当り遊技後に、主遊技図柄の作動回数nが1000回転(第1主遊技図柄のみが1000回転、第2主遊技図柄のみが1000回転、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との合算が1000回転でも良い)となったことを契機とした時短Bが作動する場合、以下のような時短B作動開始煽り演出を例示できる。
図312に示すように、時短Bが作動する10変動前からの時短B作動開始煽り演出としてのカウントダウン演出を実行する例として、991回転目で『時短Bまであと9』を表示、992回転目で『時短Bまであと8』を表示、993回転目で『時短Bまであと7』を表示、994回転目で『時短Bまであと6』を表示、995回転目で『時短Bまであと5』を表示、996回転目で『時短Bまであと4』を表示、997回転目で『時短Bまであと3』を表示、998回転目で『時短Bまであと2』を表示、999回転目で『時短Bまであと1』を表示、1000回転目で『0』を表示する。そして、1001回転目の図柄変動で時短B専用の演出ステージの時短Bステージとなり、画面右上に小さい右打ち画像、画面中央に大きい右打ち画像が液晶に表示される(図312の(k)参照)ように構成されている。
このような時短B作動開始煽り演出としてのカウントダウン演出を実行する場合、991回転目から1000回転目までを限定頻度テーブルを参照した特殊な変動パターンが選択されるように構成されている。なお、大当り遊技後だけではなく、RAMクリア後に大当り遊技とならずに主遊技図柄の作動回数nが1000回転(第1主遊技図柄のみが1000回転、第2主遊技図柄のみが1000回転、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との合算が1000回転でも良い)となったことを契機として限定頻度テーブルを参照して特殊な変動パターンを選択するように構成されている。この特殊な変動パターンの変動時間はA秒(例えば、15秒)となっており、A秒の図柄変動中に時短B作動開始煽り演出(例えば、カウントダウン演出)を実行するように構成されている。
この場合、RAMクリアしたことに基づき、主遊技図柄の変動パターンの選択テーブルを変更するように構成されている。つまり、RAMクリアされた後の最初の図柄変動から1000回転まで限定頻度テーブルを参照(1の限定頻度テーブルを参照または図柄変動の実行回数に対応した限定頻度テーブルを参照)して、変動パターンを選択するように構成されており、主遊技図柄の作動回数nが1000回転(第1主遊技図柄のみが1000回転、第2主遊技図柄のみが1000回転、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との合算が1000回転でも良い)となったことを契機として限定頻度テーブルを参照して特殊な変動パターンを選択するように構成されている。なお、図柄変動の実行回数に対応した限定頻度テーブルを参照する場合、1000回転目限定の限定頻度テーブルを用いても良いし、1000回転目の所定回前から1000回転目まで参照する限定頻度テーブルを用いても良い。
また、大当り遊技後に、大当り遊技とならずに主遊技図柄の作動回数nが1000回転(第1主遊技図柄のみが1000回転、第2主遊技図柄のみが1000回転、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との合算が1000回転でも良い)となったことを契機として限定頻度テーブルを参照して特殊な変動パターンを選択するように構成されている。
この場合、大当り図柄、小当り図柄、時短図柄、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が停止表示したことに基づき、主遊技図柄の変動パターンの選択テーブルを変更するための情報を設定する(第1限定頻度設定情報、第2限定頻度設定情報を設定する)ように構成されている。つまり、大当り図柄、小当り図柄、時短図柄、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)が停止表示された図柄変動の次の図柄変動から1000回転まで設定された限定頻度設定情報を基に限定頻度テーブルを参照(1の限定頻度テーブルを参照または図柄変動の実行回数に対応した限定頻度テーブルを選択的に参照)して、変動パターンを選択するように構成されており、主遊技図柄の作動回数nが1000回転(第1主遊技図柄のみが1000回転、第2主遊技図柄のみが1000回転、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との合算が1000回転でも良い)となったことを契機として限定頻度テーブルを参照して特殊な変動パターンを選択するように構成されている。なお、図柄変動の実行回数に対応した限定頻度テーブルを参照する場合、1000回転目限定の限定頻度テーブルを用いても良いし、1000回転目の所定回前から1000回転目まで参照する限定頻度テーブルを用いても良く、1000回転までの途中の期間に別途設定される限定頻度テーブル(第2限定頻度設定情報に基づいて設定される限定頻度テーブル)を用いるように構成してもよい。
ここで、1000回転目の所定回前から1000回転目まで参照する限定頻度テーブルを使用する例を説明する。第1の例は、991回転目から1000回転目までの間に参照する限定頻度テーブルとして、一の限定頻度テーブル(第1限定頻度設定情報に基づいて設定される限定頻度テーブル)を参照する。例えば、991回転目から1000回転目までは限定頻度テーブル3を参照するように構成されている。第2の例は、複数の限定頻度テーブルを参照する例である。例えば、991回転目から995回転目までは限定頻度テーブル1を参照し、996回転目から999回転目までは限定頻度テーブル2を参照し、1000回転目に限定頻度テーブル3を参照するように構成されている。なお、991回転目から1000回転目までの特殊な変動パターンの変動時間は、A秒に限定されず、A秒とは異なる変動時間であっても良いが、限定頻度テーブルを参照して選択される特殊な変動パターンに対応する予め定められた変動時間であれば良い。
また、991回転目から1000回転目までの変動停止時の変動固定時間を使用して時短B作動開始煽り演出(例えば、カウントダウン演出)を実行しても良い。主制御部は、RAMクリア後や大当り遊技後からの図柄変動の回数をカウントするカウンタを用いて主遊技図柄の図柄変動の実行回数(第1主遊技図柄のみの実行回数または第2主遊技図柄のみの実行回数、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との合算の実行回数でも良い)をカウントするように構成されている。そして、主制御部は、主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報を副制御部に送信するように構成されている。主制御部は、991回転目から1000回転目までの主遊技図柄の図柄変動の変動停止時の変動固定時間として特定時間(例えば、15秒)を選択するように構成されている。副制御部は、主制御部から送信されてきた主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報に基づいて991回転目から1000回転目の主遊技図柄の図柄変動であることを把握し、991回転目から1000回転目までの主遊技図柄の図柄変動の変動停止時の変動固定時間中に時短B作動開始煽り演出(例えば、カウントダウン演出)を実行するように構成されている。
なお、主制御部から副制御部に送信される主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報は、図柄変動毎に送信するように構成されているため、途中何らかの影響により、副制御部で記憶していた主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報がクリアされてしまった場合であっても、情報がクリアされてしまった直後の図柄変動において主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報を取りこぼさない限り、確実に時短B作動開始煽り演出(例えば、カウントダウン演出)を実行することができるようになっている。なお、991回転目から1000回転目までの変動固定時間は、A秒に限定されず、A秒とは異なる変動固定時間であっても良いが、予め定められた時間であって、時短B作動開始煽り演出(例えば、カウントダウン演出)を実行可能な変動固定時間とするのが好適である。
なお、主制御部は、主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報を副制御部に送信し、副制御部は、主制御部から送信されてきた主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報に基づいて991回転目から1000回転目の主遊技図柄の図柄変動であることを把握するような例を示したが、主遊技部は、RAMクリアの情報や図柄情報を副制御部に送信するとともに、変動開始や変動停止の情報を副制御部に送信し、副制御部は、主制御部から送信されてきたRAMクリアの情報や図柄情報{大当り図柄、小当り図柄、時短図柄、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)}と図柄変動の回数をカウントするカウンタを用いて主遊技図柄の図柄変動の実行回数(第1主遊技図柄のみの実行回数または第2主遊技図柄のみの実行回数、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との合算の実行回数でも良い)をカウントするように構成して、991回転目から1000回転目までの主遊技図柄の図柄変動の変動停止時の変動固定時間中に時短B作動開始煽り演出(例えば、カウントダウン演出)を実行するように構成しても良い。
また、991回転目から1000回転目までの時短B作動開始煽り演出(例えば、カウントダウン演出)を、強制的な副制御部の制御による演出(例えば、ワイプのカウントダウン画像の表示)として、図柄変動の演出に対して上から重ねて表示するように構成しても良い。主制御部は、RAMクリア後や大当り遊技後からの図柄変動の回数をカウントするカウンタを用いて主遊技図柄の図柄変動の実行回数(第1主遊技図柄のみの実行回数または第2主遊技図柄のみの実行回数、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との合算の実行回数でも良い)をカウントするように構成されている。そして、主制御部は、主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報を副制御部に送信するように構成されている。副制御部は、主制御部から送信されてきた主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報に基づいて991回転目から1000回転目の主遊技図柄の図柄変動であることを把握し、991回転目から1000回転目までの主遊技図柄の図柄変動の変動時間内で時短B作動開始煽り演出(例えば、カウントダウン演出)を実行するように制御している。なお、副制御部は、演出用図柄の図柄変動の演出よりも表示プライオリティが高い時短B作動開始煽り演出(例えば、カウントダウン演出のワイプのカウントダウン画像の表示)を、図柄変動の演出に対して上から重ねて表示するように制御している。
なお、主制御部から副制御部に送信される主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報は、図柄変動毎に送信するように構成されているため、途中何らかの影響により、副制御部で記憶していた主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報がクリアされてしまった場合であっても、情報がクリアされてしまった直後の図柄変動において主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報を取りこぼさない限り、確実に時短B作動開始煽り演出(例えば、カウントダウン演出)を実行することができるようになっている。なお、時短B作動開始煽り演出(例えば、カウントダウン演出)の演出時間は、991回転目から1000回転目までに選択され得る変動パターンの変動時間よりも短い時間に構成されている。
なお、主制御部は、主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報を副制御部に送信し、副制御部は、主制御部から送信されてきた主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報に基づいて991回転目から1000回転目の主遊技図柄の図柄変動であることを把握するような例を示したが、主遊技部は、RAMクリアの情報や図柄情報を副制御部に送信するとともに、変動開始や変動停止の情報を副制御部に送信し、副制御部は、主制御部から送信されてきたRAMクリアの情報や図柄情報{大当り図柄、小当り図柄、時短図柄、ハズレ図柄(ハズレ図柄を時短図柄として併用する場合)}と図柄変動の回数をカウントするカウンタを用いて主遊技図柄の図柄変動の実行回数(第1主遊技図柄のみの実行回数または第2主遊技図柄のみの実行回数、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との合算の実行回数でも良い)をカウントするように構成して、991回転目から1000回転目までの主遊技図柄の図柄変動の変動時間内で時短B作動開始煽り演出(例えば、カウントダウン演出)を実行するように構成しても良い。
次に、図313を用いて、時短Bが作動する直前の期間に実行される、時短Bの作動が近づいていることを報知する時短B作動開始煽り演出としての残り数表示演出について説明する。図313は、時短B作動開始煽り演出としての残り数表示演出を示す図である。残り数表示演出は、時短Bまでの残り数(例えば、『残り1000』)を表示したカウンタを演出表示装置SGに表示し、減算演出によって、残り数が1カウント乃至複数カウント減算される演出である。
例えば、(a)に示すように1回転目では、減算演出で『-1』を表示し、『残り999)』を表示する。(b)に示すように2回転目では、減算演出で『-1』を表示し、『残り998』を表示する。(c)に示すように3回転目では、減算演出で『-10』を表示し、『残り988』を表示する。(d)に示すように4回転目では、減算演出で『-5』を表示し、『残り983』を表示する。
そして、(e)に示すように995回転目では、減算演出で『-1』を表示し、『残り185』を表示する。(f)に示すように996回転目では、減算演出で『-10』を表示し、『残り175』を表示する。(g)に示すように997回転目では、減算演出で『-5』を表示し、『残り170』を表示する。(h)に示すように998回転目では、減算モードに突入し、減算演出で『-30』を表示し、『残り140』を表示する。(i)に示すように999回転目の減算モード中に減算演出で『-60』を表示し、『残り80』を表示する。(j)に示すように1000回転目の減算モード中に減算演出で『-80』を表示し、『残り0』を表示する。このように、残り数が80である状況に応じて、遊技者は時短Bが作動するまであと80回転の図柄変動が必要であると認識してしまうが、大幅な減算を行うことによって、残り数を減算することになるため、残り数が0になる図柄変動を分かり難くすることができるため、遊技者の遊技の興趣を向上させることができる。
そして、(k)に示すように1001回転目の図柄変動で時短B専用の演出ステージの時短Bステージとなり、画面右上に小さい右打ち画像、画面中央に大きい右打ち画像が液晶に表示されるように構成されている。なお、作動回数nに近づいた期間の998回転目から1000回転目の期間において減算演出によって減算される数が多くなるような減算モードにモードを変化させることによって、残り数を大幅に減算するよう構成したが、途中の期間(例えば、500回転目~550回転目)に減算モードを設けるように構成しても良い。
なお、小当りや特定の変動パターン(リーチハズレ等の変動パターン)の図柄変動が実行された場合、遊技場に設置されているデータカウンタに表示される図柄変動の変動回数情報をクリアする特殊な外部信号を、遊技場のデータカウンタに対して出力しても良い。この特殊な外部信号は、主制御部から出力しても良いし、副制御部から出力しても良い。このように構成することによって、データカウンタを遊技者が確認することによって時短Bが作動することを容易に把握することができなくなるため、ぱちんこ遊技機での遊技により一層集中させることができる。
図313に示す、見かけ上の時短Bまでの変動回数の複数減算(または後述する通常遊技状態における変動回数関連情報の加算する仕様)を搭載する場合には、大当り終了後に、いずれのタイミングから時短Bに関するカウントが行われるかを遊技者に対して不明確にすることが望ましい。そのための遊技性の一例を説明する。
大当り終了後にいずれのタイミングから時短Bに関するカウントが行われるかを遊技者に対して不明確にする一例として、確変大当り後(時短Bまでのカウンタがリセット)において、例えば300回の時間短縮遊技状態に移行し、300回の確率変動機能の作動期間中に、確率変動機能のみに対して転落抽選を行うようにし、1回から300回目の途中で確率変動機能を終了させ得るように構成することが考えられる。このように構成すると、1回から300回の時間短縮遊技状態において、確率変動機能が作動している期間は、大当りが狙いやすい一方で、時短Bまでのカウントが進まないように構成(非カウント区間)される一方、転落抽選に当選し、確率変動機能の非作動状態かつ時間短縮遊技状態となった場合には300回までの残り回数の期間において、大当り確率は低い一方で時短Bまでのカウントを進行するように構成(カウント区間)される。
そして、300回の時間短縮遊技状態に復帰して後、通常遊技状態で、時短Bの作動契機となる特別図柄の変動回数N回(例えば1000回)の回数を見かけ上の時短Bまでの残り作動回数として表示し、時間短縮遊技状態中にカウント区間に維持された期間に応じて、時短Bまでのカウントが進行する期間に、1000回の見かけ上のカウント数を複数減算演出として行うように構成する例が挙げられる。(例えば、確変大当り遊技後の300回の時間短縮遊技状態中に転落抽選に当選し、200回の確率変動機能の非作動状態があれば、時間短縮遊技状態中に200回のカウント期間が存在するため、見かけ上の時短B作動までの残り回数表示を、200回以内で複数減算(または加算)する演出が実行可能となる。)
また、時短Bまでの残り数(例えば、『残り1000』)を表示したカウンタを演出表示装置SGに表示し、減算演出によって、残り数が1カウント乃至複数カウント減算される演出を実行する例の場合、残り数の値に応じて残り数を示す数字や数字の背景、演出ステージ背景等の色が変化するように構成されている。例えば、残り数が1000~601回の場合は白、残り数が600~201回の場合はオレンジ、残り数が200~0回の場合は赤等のように変化していく。また、残り数が、900、800、・・・、200、100等のように区切りの良い残り数の場合に『0回に到達すると?』のように残り数が0になると何か良いことがあるような報知を行っても良い。なお、残り数の表示は、時短Bが作動した後の時短Bの遊技状態においては、時短Bの残り数を表示するように構成しても良い。このように構成することによって、時短Bの作動が近づいていることを遊技者に徐々に報知することとなり、遊技者の時短Bの作動への期待を徐々に高めることができるため、遊技者の遊技の興趣を向上させることができる。
ここで、時短Bの作動の終了条件の一例として、第1主遊技図柄の図柄変動と第2主遊技図柄の図柄変動との合算の場合、759回で時短が終了するように構成されている一方で、第1主遊技図柄の図柄変動が300回実行されると、合算が759回に到達していなくても時短Bが終了するように構成できる。このような設定は、第1主遊技図柄が時間短縮遊技状態中に遊技の主体となる遊技性において好ましい設定方法である(例えば、普通電動役物に係る始動口が第1主遊技図柄に対応する始動口である場合)。この場合、時短Bの残り数の表示は最初に300を表示し、第2主遊技図柄の図柄変動ではなく第1主遊技図柄の図柄変動に基づき減算するよう構成されている。
次に、図314を用いて、時短Bが作動する直前の期間に実行される、時短Bの作動が近づいていることを報知する時短B作動開始煽り演出としての到達数表示演出について説明する。図314は、時短B作動開始煽り演出としての到達数表示演出を示す図である。到達数表示演出は、時短Bまでの到達数(例えば、『1000』)を表示したカウンタを演出表示装置SGに表示し、増加演出によって、到達数が1カウント乃至複数カウント増加される演出を実行する演出である。
例えば、(a)に示すように1回転目では、増加演出で『+1』を表示し、『到達数1』を表示する。(b)に示すように2回転目では、増加演出で『+1』を表示し、『到達数2』を表示する。(c)に示すように3回転目では、増加演出で『+10』を表示し、『到達数12』を表示する。(d)に示すように4回転目では、増加演出で『+5』を表示し、『到達数17』を表示する。
そして、(e)に示すように995回転目では、増加演出で『+1』を表示し、『到達数901』を表示する。(f)に示すように996回転目では、増加演出で『+10』を表示し、『到達数911』を表示する。(g)に示すように997回転目では、増加演出で『+5』を表示し、『到達数916』を表示する。(h)に示すように998回転目では、増加モードに突入し、増加演出で『+30』を表示し、『到達数946』を表示する。(i)に示すように999回転目の増加モード中に増加演出で『+20』を表示し、『到達数966』を表示する。(j)に示すように1000回転目の増加モード中に増加演出で『+34』を表示し、『到達数1000』を表示する。このように、到達数が966である状況に応じて、遊技者は時短Bが作動するまであと34回転の図柄変動が必要であると認識してしまうが、大幅な増加を行うことによって、到達数を増加することになるため、到達数が1000になる図柄変動を分かり難くすることができるため、遊技者の遊技の興趣を向上させることができる。
そして、(k)に示すように1001回転目の図柄変動で時短B専用の演出ステージの時短Bステージとなり、画面右上に小さい右打ち画像、画面中央に大きい右打ち画像が液晶に表示されるように構成されている。なお、作動回数nに近づいた期間の998回転目から1000回転目の期間において増加演出によって増加される数が多くなるような増加モードにモードを変化させることによって、到達数を大幅に増加するよう構成したが、途中の期間(例えば、500回転目~550回転目)に増加モードを設けるように構成しても良い。
また、時短Bまでの到達数(例えば、『1000』)を表示したカウンタを演出表示装置SGに表示し、増加演出によって、増加数が1カウント乃至複数カウント増加される演出を実行する例の場合、到達数の値に応じて到達数を示す数字や数字の背景、演出ステージ背景等の色が変化するように構成されている。例えば、到達数が0~400回の場合は白、到達数が401~800回の場合はオレンジ、到達数が801~1000回の場合は赤等のように変化していく。また、到達数が、100、200、・・・、800、900等のように区切りの良い到達数の場合に『1000回に到達すると?』のように到達数が1000になると何か良いことがあるような報知を行っても良い。このように構成することによって、時短Bの作動が近づいていることを遊技者に徐々に報知することとなり、遊技者の時短Bの作動への期待を徐々に高めることができるため、遊技者の遊技の興趣を向上させることができる。
また、残り数の表示や到達数の表示について、設定を示唆する設定示唆演出として用いることもできる。例えば、表示される数が、135の場合に特別な色(例えば、金文字や虹色の文字)で表示されれば奇数の設定(設定1、3、5)を示唆し、表示される数が、246の場合に特別な色(例えば、金文字や虹色の文字)で表示されれば偶数の設定(設定2、4、6)を示唆するように構成してもよい。また、数字の色の変化ではなく、数字の背景、演出ステージ背景等の色が変化するように構成してもよい。また、数字が点滅したり揺れたりして表示することにより設定示唆演出を実行しても良い。このように構成することによって、遊技者は常に残り数や到達数の表示を気にしながら遊技を実行し、設定示唆の報知により一喜一憂することとなるため、遊技者の遊技の興趣を向上させることができる。
また、残り数や到達数の表示に限らず、先述したように見かけ上の変動回数(見かけ上の残り数や見かけ上の到達数)の情報に対して1変動で複数増加/減算する場合において、設定値によって加算/減算されやすい数値が異なる傾向を有するようにしてもよい。例えば、設定2の場合は+2(-2)が表示されやすく、設定5の場合は+5(-5)が表示されやすいなどの例が挙げられる。また他の例としては、X(Xは偶数)の加算/減算の時は偶数設定の可能性が高まるように(偶数設定の方が「X」が表示されやすい)用に構成し、奇数設定の場合はY(Yは奇数)が表示されやすい、というように構成することも可能である。また、さらに「+2(-2)」よりも「+22(-22)」と桁数が多いぞろ目の数値である場合の方が設定示唆の信頼度が高まるように構成してもよい。
設定示唆演出に関して、作動回数nに基づき設定示唆を行うように構成しても良い。例えば、設定1、3、5の奇数の設定の場合に時短Bの作動回数nを1001回に設定し、設定2、4、6の偶数の設定の場合に時短Bの作動回数nを1000回に設定する。この場合は、奇数設定と偶数設定とで作動回数nを分けることによって、奇数設定か偶数設定かを遊技者に報知することができる。また、例えば、設定1、2、3の低設定の場合に時短Bの作動回数nを1000回に設定し、設定4、5、6の高設定の場合に時短Bの作動回数nを800回に設定する。この場合は、低設定と高設定とで作動回数nを分けることによって、低設定か高設定かを遊技者に報知することができる。さらにまた、例えば、設定1~5の設定の場合に時短Bの作動回数nを1000回に設定し、設定6の場合に時短Bの作動回数nを666回に設定する。この場合は、設定6又はそれ以外で作動回数nを分けることによって、設定6であるか否かを遊技者に報知することができる。
次に、時短図柄の先読み用判定処理及び先読み演出について説明する。主制御部は、第1主遊技始動口A10又は第2主遊技始動口B20に遊技球が入球し、新たな保留が生起した時であって、主遊技内容決定乱数(第1主遊技内容決定乱数又は第2主遊技内容決定乱数)取得時(又は保留発生時)に、変動態様決定乱数(変動パターン乱数)、当否抽選用乱数、図柄決定乱数を取得し、先読み抽選を実行し、先読み情報を一時保存するよう構成されている。
主制御部は、新たな保留が生起した時に、副制御部へ先読み情報を送信する。先読み情報は、保留数情報(第1主遊技側又は第2主遊技側の入賞した側の保留数のみでも、第1主遊技側と第2主遊技側との両方の保留数でもよい)、当否情報(先読み抽選で当否抽選用乱数を判定した情報)、図柄情報(主遊技図柄の停止図柄に係る情報であって、先読み抽選で図柄決定乱数を判定した情報、例えば、時短図柄であることを示す情報)、変動パターンの情報(先読み抽選で変動態様決定乱数を判定した情報)を保留発生コマンドとして送信するよう構成されている。
更に、副制御部側に送信する保留発生コマンドに含まれる情報はこれには限定されず、当り(大当り、小当り)となる主遊技図柄の利益態様に係る情報(停止予定の大当り図柄に係る特別遊技のラウンド数、停止予定の小当り図柄に係る小当り遊技後の特別遊技のラウンド数等)、当否乱数区切り情報(第1主遊技側(第2主遊技側)における夫々の遊技状態と、乱数値(又は乱数値範囲)と、当否抽選結果と、を紐づけてグループ分けした乱数区切り情報の一つであり、例えば、高確率状態であっても低確率状態であってもハズレ、高確率状態であっても低確率状態であっても当り、高確率状態であれば当りであるが低確率状態であればハズレ、等のグループ分けの情報)に係る情報等を送信し得るよう構成してもよい。
副制御部は、主制御部から新たな保留発生に係る保留発生コマンド(第1主遊技図柄又は第2主遊技図柄に係る先読み情報)を受信したか否かを判定する。副制御部の装図保留情報表示制御手段は、装図保留情報一時記憶手段内の装図保留カウンタ(本例では、第1主遊技用が最大4個、第2主遊技用が最大4個)に「1」を加算する。次に、装図保留情報表示制御手段は、主制御部側から送信された保留発生コマンドに基づき、保留数情報(第1主遊技側又は第2主遊技側の入賞した側の保留数のみでも、第1主遊技側と第2主遊技側との両方の保留数でもよい)、当否情報(先読み抽選で当否抽選用乱数を判定した情報)、図柄情報(主遊技図柄の停止図柄に係る情報であって、先読み抽選で図柄決定乱数を判定した情報)、変動パターンの情報(先読み抽選で変動態様決定乱数を判定した情報)を、装図保留情報一時記憶手段に一時記憶する。なお、主制御部の先読み抽選に基づく変動パターンの情報ではなく、第1主遊技始動口A10または第2主遊技始動口B10に遊技球が入球した際に取得した変動態様決定乱数の範囲(グループ)を示す情報(変動態様乱数区切り情報や変動態様グループともいう)であっても良い。
次に、図315は、図50における保留情報管理処理のサブルーチンにて実行する、先読み保留内容決定処理のフローチャートである(図50では不図示となっている)。まず、ステップ2651で、装図保留情報表示制御手段は、装図保留情報一時記憶手段を参照し、トリガ保留は当り(小当りを例示するが大当りでも良い)となる保留の情報(先読み情報A)であるか否かを判定する。ステップ2651でYesの場合、ステップ2655で、装図保留情報表示制御手段は、トリガ保留の表示態様(保留アイコンの表示態様)を、保留表示態様決定テーブル1(当り時)を参照して決定する。
ここで、ステップ2651でNoの場合、つまり、トリガ保留がハズレ保留の場合、ステップ2653で、図柄情報を参照し、トリガ保留は時短図柄となる保留の情報(先読み情報C)であるか否かを判定する。ステップ2653でYesの場合、ステップ2656で、装図保留情報表示制御手段は、トリガ保留の表示態様を、保留表示態様決定テーブル3(ハズレ時+時短図柄当選)を参照して決定する。他方、ステップ2653でNoの場合、ステップ2657で、装図保留情報表示制御手段は、トリガ保留の表示態様を、保留表示態様決定テーブル2(ハズレ時+時短図柄非当選)を参照して決定する。
ここで、同図下段の3つのテーブルは、当り図柄に当選していることを示唆する先読み演出Aを決定するための保留表示態様決定テーブル1(当り時)、ハズレ用の保留表示態様決定テーブル2(ハズレ時+時短図柄非当選)、時短図柄に当選していることを示唆する先読み演出Cを決定するための保留表示態様決定テーブル3(ハズレ時+時短図柄当選)である。本実施形態(先読み抽選を実行可能とした実施形態)においては、保留先読み演出(保留変化演出)の実行時に変化し得るトリガ保留の表示態様を保留表示態様決定テーブル1(当り時)を参照して決定する場合の選択され得る表示態様の種類は、虹色、赤色、緑色、青色の4つであり、保留表示態様決定テーブル2(ハズレ時+時短図柄非当選)、保留表示態様決定テーブル3(ハズレ時+時短図柄当選)を参照して決定する場合の選択され得る表示態様の種類は、赤色、緑色、青色の3つであり、保留表示態様決定時専用の乱数によって抽選される。尚、保留先読み演出が発生した際の保留の表示態様毎の当り(小当り)期待度(保留に係る図柄変動にて当り(小当り)となる期待度)は、虹色が当り(小当り)時のみで選択され、虹色を除く色としては、期待度が高いものから赤色、緑色、青色の順となっている。尚、変化し得る表示態様はあくまで一例であり、種類を増減させても、変化し得る色を変更しても何ら問題ない。
また、本例では、保留の表示色によって当り(小当り)となる期待度を示唆し得る先読み演出Aとして構成しただけではなく、時短Cが作動することを示唆し得る先読み演出Cとして構成している。そのように構成する場合、特に、保留の表示色によって、時短Cが作動する期待度(時短Cの作動期待度または時短図柄の当選期待度ともいう)を示唆する(例えば、保留表示色が赤色であれば時短Cが作動する期待度大、青色であれば時短Cが作動する期待度小、等)よう構成することで、遊技者にとって有利な時短Cが作動するか否かを煽る、効果的な演出を実行することができる。
このように、保留先読み演出の実行時には、複数種類の保留の表示態様から選択された表示態様によって当り(小当り)期待度及び時短Cの作動期待度が相違し得るよう構成されている。また、先読み演出の実行中(先読み用判定処理で当選したタイミングからトリガ保留に係る主遊技図柄の変動終了まで)に複数回の保留先読み演出を実行し得るよう構成してもよい。このように構成し、例えば、先読み演出の実行中に保留先読み演出が2回実行される場合において、1回目の保留先読み演出で変化する保留の表示態様が青色であった場合には、2回目の保留先読み演出で変化する保留の表示態様は緑色又は赤色となるようにする、即ち、保留先読み演出が実行されるたびに当り(小当り)期待度の高く、時短Cの作動期待度が高い保留の表示態様へと変化(ランクアップ)していくよう構成することが望ましい(遊技者の期待感を損なわないため)。また、保留表示変化に係る演出はこれには限定されず、結果的に保留表示変化を伴わない演出態様を設けてよく、例えば、変動開始時(又は、保留消化時)に保留が震えるような演出が起こり、そのまま保留表示が変化しない演出態様(所謂、ガセパターン)と、その後保留表示変化が実行される演出態様とを設けてもよい。
時短Cの作動期待度(時短図柄の当選期待度)を示唆する先読み演出Cとして保留先読み演出を例示したが、その他、以下に示す(1)~(3)の先読み演出Cを実行するように構成しても良い。
次に、図316を用いて、時短Cの作動期待度(時短図柄の当選期待度)を示唆する先読み演出Cとして、(1)演出用図柄(第一演出用図柄、第二演出用図柄)の図柄配列に、時短Cの際に移行する演出モードに対応する特殊演出用図柄(例えば、『時短Cモード図柄』)を設け、複数回の図柄変動で特殊演出用図柄が停止するか否かを煽る先読み演出Cについて説明する。図316は、時短Cの作動期待度(時短図柄の当選期待度)を示唆する先読み演出Cを示す図である。
ここで、図316の(a)~(e)は、複数回の図柄変動で特殊演出用図柄が停止するか否かを煽る先読み演出Cを示す図である。(a)に示すように、非時間短縮遊技状態において、第1主遊技側の保留が3個存在しており、第2主遊技側の保留は存在していない状況における第1主遊技図柄の図柄変動において、第1主遊技側の3個目の保留をトリガ保留(図の三角の保留を参照)とした先読み演出Cを実行する。なお、トリガ保留の手前の保留が全てハズレである。(b)に示す図柄変動であって、第1主遊技側の保留が2個存在しており、第2主遊技側の保留は存在していない状況における第1主遊技図柄の図柄変動において、第1主遊技側の1個目の保留をトリガ保留とした先読み演出Cを実行する。この図柄変動において、左列、中列、右列の図柄列のうちの一つ又は複数の図柄列で『時短Cモード図柄』が停止するか否かを煽る演出を行い、最終的に左列、中列、右列のうちの一つの図柄列(ここでは右列)の第一演出用図柄が『時短Cモード図柄(図では「時短C」と示す)』で停止表示される。
そして、(c)に示す図柄変動であって、第1主遊技側の保留が1個存在しており、第2主遊技側の保留は存在していない状況における第1主遊技図柄の図柄変動において、第1主遊技側の1個目の保留をトリガ保留とした先読み演出Cを実行する。この図柄変動において、左列、中列、右列の図柄列のうちの複数の図柄列で『時短Cモード図柄』が停止するか否かを煽る演出を行い、最終的に左列、中列、右列のうちの二つの図柄列(ここでは中列、右列)の第一演出用図柄が『時短Cモード図柄』で停止表示される。さらに、(d)に示す図柄変動であって、第1主遊技側の保留が存在しておらず、第2主遊技側の保留は存在していない状況における第1主遊技図柄の図柄変動、つまりトリガ保留における図柄変動において、先読み演出Cを実行する。この図柄変動において、左列、中列、右列の図柄列の全ての図柄列で『時短Cモード図柄』が停止するか否かを煽る演出を行い、最終的に左列、中列、右列の全ての図柄列の第一演出用図柄が『時短Cモード図柄』で停止表示される。そして、左列、中列、右列の図柄列の全ての第一演出用図柄が『時短Cモード図柄』で停止表示されたタイミングと略同じタイミングで、第1主遊技図柄の図柄変動は、時短図柄を停止表示して停止するように構成されている。その後、時短Cが作動するように構成されている。時短Cが作動すると(e)に示すように時短C専用の演出ステージの時短Cステージとなり、画面右上に小さい右打ち画像、画面中央に大きい右打ち画像が液晶に表示されるように構成されている。
次に、図316の(f)~(j)を用いて、時短Cの作動期待度(時短図柄の当選期待度)を示唆する先読み演出Cとして、(2)複数回の図柄変動に亘って一連のムービー演出を実行する先読み演出Cについて説明する。(f)に示すように、非時間短縮遊技状態において、第1主遊技側の保留が1個存在しており、第2主遊技側の保留は存在していない状況における第1主遊技図柄の図柄変動において、この図柄変動中に新たな保留が生起し、この新たな保留が、時短Cが作動する時短図柄に当選したトリガ保留(図の三角の保留を参照)である場合であって、トリガ保留の手前の保留が全てハズレである場合、当該の図柄変動の途中(次の図柄変動でも良い)から画面がブラックアウトして、複数回の図柄変動に亘って一連のムービー演出A~Cを実行するように構成されている。この変動においては、ムービー演出Aが実行される。(g)に示す図柄変動であって、第1主遊技側の保留が1個存在しており、第2主遊技側の保留は存在していない状況における第1主遊技図柄の図柄変動において、第1主遊技側の1個目の保留をトリガ保留とした先読み演出Cを実行する。この図柄変動において、ムービー演出Bが実行される。(h)に示す図柄変動であって、第1主遊技側の保留も第2主遊技側の保留も存在していない状況における第1主遊技図柄の図柄変動において、ムービー演出Cが実行される。ムービー演出Cが終了すると時短Cの実行契機である時短図柄の停止表示まで時短図柄を示す第一演出用図柄(例えば、331)を揺れ変動させる。その後、時短Cが作動するように構成されており、時短Cが作動すると(j)に示すように時短C専用の演出ステージの時短Cステージとなり、画面右上に小さい右打ち画像、画面中央に大きい右打ち画像が液晶に表示されるように構成されている。
次に、図316の(k)、(l)を用いて、時短Cの作動期待度(時短図柄の当選期待度)を示唆する先読み演出Cとして、(3)時短Cが作動する時短図柄に当選したことを示唆するための専用の保留先読み演出について説明する。時短Cの作動期待度(時短図柄の当選期待度)を示唆する先読み演出Cは、通常の当り期待度を示唆する保留先読み演出と区別するように、特殊な形状と色で時短Cの作動期待度(時短図柄の当選期待度)を示唆する保留先読み演出となっている。例えば、図316の(k)の三角の保留アイコンは、通常の当り期待度を示唆する保留先読み演出の保留を示し、図316の(l)の星の保留アイコンは、時短Cの作動期待度(時短図柄の当選期待度)を示唆する先読み演出Cの保留を示している。
なお、時短Cが作動する時短図柄に当選したことを示唆するための先読み演出Cよりも、当り(大当り、小当り)に関する先読み演出Aを優先して実行するように構成しても良い。例えば、当りに関する保留先読み演出Aが発生しているときには、上述した(1)、(2)のような先読み演出Cは発生しないように構成する。
また、先に実行している先読み演出を優先するように構成しても良い。例えば、時短Cが作動する時短図柄に当選したことを示唆するための先読み演出Cを実行している場合は、当り(大当り、小当り)に関する先読み演出Aの実行を制限し、当り(大当り、小当り)に関する先読み演出Aを実行している場合は、時短Cが作動する時短図柄に当選したことを示唆するための先読み演出Cの実行を制限するように構成する。
また、先のトリガ保留に対する当り(大当り、小当り)に関する先読み演出A(例えばチャンス目先読み演出)の実行中に、後のトリガ保留に対して当り(大当り、小当り)に関する保留先読み演出を実行可能に構成しているが、トリガ保留に対する当り(大当り、小当り)に関する先読み演出A(例えばチャンス目先読み演出)の実行中に、後続の保留に対して時短Cが作動する時短図柄に当選したことを示唆するための保留先読み演出の実行を制限するように構成してもよい。
次に、当該変動における時短Cの作動期待度(時短図柄の当選期待度)を示唆する予告演出について以下に例示する。ここで例示する時短Cの作動期待度を示唆する予告演出は、当り(大当り、小当り)期待度を示唆する予告演出とは異なる予告演出である。時短Cの作動期待度を示唆する予告演出は、例えば、スロットマシンで使用されるリールで採用されている図柄(リプレイ図柄、チェリー図柄、スイカ図柄、ベル図柄等)を模した図柄画像を使用したミニリールを3列(左列、中列、右列)用意し、演出表示装置SG上の表示領域に所定の図柄組み合わせを表示する予告演出である。
ここで、時短Cの作動期待度を示唆する予告演出を表示する演出表示装置SG上の表示領域は、当り期待度を示唆する予告演出を表示する演出表示装置SG上の表示領域と異なる表示領域となっているが、当り期待度を表示する演出表示装置SGとは別の演出表示装置を設け、別の演出表示装置に時短Cの作動期待度を示唆する予告演出を表示するように構成しても良い。なお、時短Cの作動期待度を示唆する予告演出は、当り期待度を示唆する予告演出と重複して表示されなければ良いため、重複して表示されない場合は、当り期待度を示唆する予告演出を表示する演出表示装置SG上の表示領域を用いて表示しても良い。
そして、主遊技図柄の図柄変動が実行される毎に3列のミニリールを用いて、時短Cの作動期待度を示唆する予告演出を実行する。時短Cの作動期待度を示唆する予告演出は、時短図柄が当選していない主遊技図柄の図柄変動においては、『リプレイ図柄-ベル図柄-リプレイ図柄』等のスロットマシンではハズレを示す図柄組み合わせの予告演出を実行することで、時短図柄が当選していないことを予告する。一方、時短図柄が当選している主遊技図柄の図柄変動においては、『リプレイ図柄-リプレイ図柄-チェリー図柄』や『リプレイ図柄-リプレイ図柄-スイカ図柄』等のスロットマシンでは遊技が所定回数継続するリプレイタイムに移行することを示す図柄組み合わせの予告演出を実行することで、時短図柄が当選していることを予告する。
なお、時短回数Nが異なる時短Cを有する場合、つまり、時短Cとなる時短図柄を複数有する場合、以下のように構成しても良い。主遊技図柄の時短図柄として時短図柄C1(時短回数Nが50回の時短図柄)を停止表示する図柄変動の時短Cの作動期待度を示唆する予告演出において、『リプレイ図柄-リプレイ図柄-チェリー図柄』が表示されることで時短回数Nが50回の時短Cが当選していることを予告し、主遊技図柄の時短図柄として時短図柄C2(時短回数Nが100回の時短図柄)を停止表示する図柄変動の時短Cの作動期待度を示唆する予告演出において、『リプレイ図柄-リプレイ図柄-スイカ図柄』が表示されることで時短回数Nが100回の時短Cが当選していることを予告する。
なお、リーチ等の変動時間が長い図柄変動の場合に、ミニリールが変動してから停止するまでの演出を複数回実行するように構成して、時短Cの作動期待度を示唆する予告演出としても良い。また、時短図柄が当選した場合の図柄変動を必ずリーチとなるように構成しておき、演出用図柄でリーチハズレとなる組み合わせを表示した後に、ミニリールを用いた時短Cの作動期待度を示唆する予告演出を実行するように構成しても良い。なお、時短Cの作動期待度を示唆する予告演出は、この演出に限定されない。
次に、図317を用いて、当該変動における時短Cを示唆する変動演出について説明する。図317は、当該変動における時短Cを示唆する変動演出を示す図であり、以下の(1)、(2)で例示する。ここで例示する時短Cを示唆する変動演出は、当り(大当り、小当り)またはハズレを示唆する変動演出に関連した演出である。
先ず、当該変動における時短Cを示唆する変動演出として、バトルリーチ演出を説明する。図317の(a)~(e)は、(1)時短Cを示唆する変動演出として、先ず、リーチ状態中に味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルを行い、バトルの結果、味方キャラクタが勝利すれば当り(大当り、小当り)となり、味方キャラクタが敗北すればハズレとなるバトルリーチ演出を示す図である。(a)に示すように、非時間短縮遊技状態において、第1主遊技側の保留が2個存在しており、第2主遊技側の保留は存在していない状況における第1主遊技図柄の図柄変動において、7図柄でリーチ状態となる。そして、(b)に示すようにリーチ図柄である7図柄を縮小させてバトルリーチ演出に発展する。このバトルリーチ演出は、少なくとも当否判定の結果を示す演出となっており、リーチ状態中のバトルで味方キャラクタが勝利した場合は当り(大当り、小当り)、味方キャラクタが敗北した場合はハズレ、(c)に示す引き分けの場合は時短Cとなることを示すように構成されている。時短Cとなる場合、つまり、時短図柄が当選した図柄変動におけるバトルリーチ演出は、バトルで引き分けとなった後、「まだだ!」と味方キャラクタが叫び、その後、(d)に示すように「追跡モード突入」となって、時短Cが作動するように構成されている。「追跡モード突入」の表示は、当該の図柄変動で表示する例を示したが、次の図柄変動であっても良い。時短Cの作動は、当該の図柄変動の変動終了時または変動停止{変動固定時間経過(例えば、500ms)時}後から作動させても良いし、次の図柄変動から作動させても良い。時短Cが作動すると(e)に示すように時短C専用の演出ステージの時短Cステージとなり、画面右上に小さい右打ち画像、画面中央に大きい右打ち画像が液晶に表示されるように構成されている。
次に、当該変動における時短Cを示唆する変動演出として、ルーレットリーチ演出を説明する。図317の(f)~(j)は、(2)リーチ演出中に演出表示装置SG上の表示領域を複数の領域に分割し、分割された領域に当り、ハズレ、時短C等の画像オブジェクトを表示してルーレットとし、ルーレットの分割された領域を明暗させたり、ルーレット自体を回転させたりする演出を行って、最終的に選択表示された画像オブジェクトによって、主遊技図柄の図柄変動の結果を示唆するルーレットリーチ演出(少なくとも当否判定の結果を示す演出)を示す図である。
(f)に示すように、非時間短縮遊技状態において、第1主遊技側の保留が2個存在しており、第2主遊技側の保留は存在していない状況における第1主遊技図柄の図柄変動において、7図柄でリーチ状態となる。そして、(g)に示すようにリーチ図柄である7図柄を縮小させてルーレットリーチ演出に発展する。このルーレットリーチ演出は、4つの領域を有するルーレットに「当り、ハズレ、時短C、ハズレ」の画像オブジェクトを表示してルーレットの回転を開始する。主遊技図柄の図柄変動の結果が当り(大当り、小当り)の場合は、当りの画像オブジェクトが選択表示される。主遊技図柄の図柄変動の結果がハズレの場合は、ハズレの画像オブジェクトが選択表示される。主遊技図柄の図柄変動の結果が時短図柄を停止表示する場合は、(h)に示すように、時短Cの画像オブジェクトが選択表示される。ルーレットリーチ演出が終了すると時短Cの実行契機である時短図柄の停止表示まで時短図柄を示す第一演出用図柄(例えば、331)を揺れ変動させる。その後、時短Cが作動するように構成されており、時短Cが作動すると(j)に示すように時短C専用の演出ステージの時短Cステージとなり、画面右上に小さい右打ち画像、画面中央に大きい右打ち画像が液晶に表示されるように構成されている。
また、主遊技図柄の図柄変動の結果が時短図柄を停止表示する場合は、ルーレットに「当り、ハズレ、時短C、ハズレ」の画像オブジェクトを表示した後、昇格演出を実行して、ルーレットに「当り、時短C、時短C、ハズレ」の画像オブジェクトを表示し、その後、時短Cの画像オブジェクトが選択表示されるように構成しても良い。さらに、主遊技図柄の図柄変動の結果が時短図柄を停止表示する場合は、ルーレットに「当り、ハズレ、時短C、ハズレ」の画像オブジェクトを表示した後、昇格演出を実行して、ルーレットに「当り、時短C、時短C、ハズレ」の画像オブジェクトを表示し、その後、再度、昇格演出を実行して、ルーレットに「当り、時短C、時短C、時短C」の画像オブジェクトを表示し、その後、時短Cの画像オブジェクトが選択表示されるように構成しても良い。
なお、バトルリーチ演出、ルーレットリーチ演出に発展するタイミング(例えば、擬似連回数)によって、当り期待度や時短Cの作動期待度が異なるように構成されている。例えば、擬似連1回目でバトルリーチ演出、ルーレットリーチ演出に発展する場合、ハズレ95%、当り3%、時短2%となっており、擬似連2回目でバトルリーチ演出、ルーレットリーチ演出に発展する場合、ハズレ90%、当り5%、時短5%となっており、擬似連3回目でバトルリーチ演出、ルーレットリーチ演出に発展する場合、ハズレ60%、当り38%、時短2%となっている。このように、擬似連3回目でこれらのリーチ演出に発展する場合は、一番当り期待度が高くなるように構成されているが、時短Cの作動期待度は、擬似連3回目でこれらのリーチ演出に発展する場合よりも、擬似連2回目でこれらのリーチ演出に発展する場合の方が、高くなる(擬似連2:5%>擬似連3:2%)ように構成することによって、擬似連の回数に応じて当りや時短Cを期待できるようになっている。擬似連2回目の方が擬似連3回目よりも時短Cの当選に期待できるように構成する理由として、擬似連3回目は遊技者にとって大当りの期待感が高まるように構成しているため、時短Cの発生のみでは遊技者に対し、期待に見合った恩恵が与えられない可能性が考えられるからである。しかし、このような場合に限らず、時短Cの性能によっては、擬似連3回目の方が擬似連2回目よりも時短Cの当選期待度が高まるように構成してもよい。
次に、時短Cが作動する場合における、時短Cが作動する旨を報知する時短C作動開始演出について、以下(1)~(5)に示すような時短C作動開始演出を例示できる。
(1)主遊技図柄の図柄変動で時短図柄を停止表示する場合、変動時間がA秒の変動パターンが選択されてA秒(例えば、15秒)の図柄変動が行われ、時短Cの遊技状態となることを報知(例えば、時短Cモード開始画像の表示と右打ち画像の表示)する。なお、変動時間がA秒の変動パターンは、時短図柄が当選したことに基づいて特殊な変動パターンテーブルが選択され、この特殊な変動パターンテーブルで参照される変動パターンであっても良い。
(2)主遊技図柄の図柄変動で時短図柄を停止表示する場合、図柄変動の変動停止時の変動固定時間として特定時間(例えば、15秒)が選択され、この変動固定時間中に時短Cの遊技状態となることを報知(例えば、時短Cモード開始画像の表示と右打ち画像の表示)する。
(3)主遊技図柄の図柄変動で時短図柄を停止表示する場合、図柄変動の演出に対して強制的に副制御部の制御によって時短Cが作動することを報知する演出(例えば、ワイプの時短Cモード開始画像の表示と右打ち画像の表示)を上から重ねて表示する。
(4)主遊技図柄の図柄変動で時短図柄を停止表示した場合であって、時短図柄を停止表示した次の図柄変動が開始している場合、時短図柄を停止表示した次の図柄変動の演出に対して強制的に副制御部の制御によって時短Cが作動したことを報知する演出(例えば、ワイプの時短Cモード開始画像の表示と右打ち画像の表示)を上から重ねて表示する。
(5)主遊技図柄の図柄変動で時短図柄を停止表示した場合であって、時短図柄を停止表示した次の図柄変動が開始していない場合、停止表示中の演出用図柄に対して時短Cが作動したことを報知する演出(例えば、時短Cモード開始画像の表示と右打ち画像の表示)を上から重ねて表示する。
なお、上述の(1)、(2)、(3)の時短Cの遊技状態となることを報知(例えば、時短Cモード開始画像の表示と右打ち画像の表示)は、未だ時短Cが作動していない状態であるため、『時短Cモードまで5、4、3、2、1』等、曖昧な報知とするとともに、右打ち画像の表示を行うような積極的に発射位置を示す報知をしなくても良い。
また、上述の(1)、(2)、(3)の場合は、主遊技図柄の停止表示の際の処理や変動固定時間の経過時の処理によって時短Cの遊技状態を設定するように構成されており、この主遊技図柄の停止表示の際の処理や変動固定時間の経過時の処理が実行されている遊技状態としては左打ちが推奨される遊技状態となっており、主制御部が制御する時短状態や特別遊技状態の際に点灯する右打ち表示LEDも点灯していない遊技状態となっている。したがって、上述の(1)、(2)、(3)の時短Cの遊技状態となることを報知においては以下に例示するような(a)右打ち画像を表示しない、又は(b)消極的な右打ち画像を表示、又は(c)右打ち画像の代替画像により曖昧に表示することが好適である。
(a)「時短Cモード突入」、「時短Cモードまで5、4、3、2、1」、「右打ちまで5、4、3、2、1」等で表示する。
(b)右打ち画像をグレー表示(通常は白表示)したり、右打ち画像の透明度を例えば、70%で表示したりする。
(c)「時短Cモード突入」の文字に組み合わされる右打ち画像をロゴとして表示し、右打ちとは明示しない表示とする。
なお、右打ち画像の表示は、実際に時短Cの状態に設定された後であって、図柄変動の待機中や次の図柄変動が開始された直後に実行することが好適である。
また、時短Cの作動することとなる主遊技図柄の図柄変動において、変動固定時間を長時間(例えば、30秒)に設定し、主遊技図柄である時短図柄の変動終了時または変動停止時に時短Cの状態に設定して、変動固定時間を時短C(右打ちの遊技状態)とする場合、変動固定時間中に右打ち画像を表示するようにしても良い。このように構成する場合、特に「優先変動タイプ」の機種であれば、第1主遊技図柄の変動終了時または変動停止時{変動固定時間30秒のうちの例えば、500ms経過時}に時短Cを作動させ、変動固定時間中に第2主遊技側の保留を生起させることができれば、時短Cにおける最初の図柄変動を第2主遊技図柄の図柄変動とすることができるので、時短Cにおける不利な特別遊技である第1主遊技図柄の特別遊技の当選を避けることができる。
なお、上述の(3)、(4)について、図柄変動が当り(大当り、小当り)となる場合や、高期待度の図柄変動である場合は、時短C作動開始演出の実行をキャンセルしたり、遅延させたりするようにしても良く、図柄変動に対応する演出よりも時短C作動開始演出の方をワイプで小さく表示するように構成しても良いし、図柄変動に対応する演出よりも時短C作動開始演出の方をワイプで大きく表示するように構成しても良い。また、図柄変動に対応する演出よりも時短C作動開始演出の方を大きく表示する場合、図柄変動に対応する演出をワイプで表示するように構成しても良い。
<<時短終了演出>>
また、時短回数N(例えば、100回)の時短C中に当り(大当り、小当り)に当選しなかった場合において、以下の(1)~(9)に示すような時短Cの終了時の演出である時短終了演出を例示できる。
(1)主遊技図柄の変動終了時または変動停止時{変動固定時間経過(例えば、500ms)時}に作動回数nをカウントし、100回転目の図柄変動の変動終了または変動停止{変動固定時間経過(例えば、500ms)}後に時短Cを終了させる場合であって、100回転目に限定頻度テーブル(時短Cを作動させる契機となった時短図柄の停止表示に基づき選択されるテーブル)を参照した特殊な変動パターンが選択される場合、100回転目の図柄変動では、A秒(例えば、15秒)の図柄変動が行われ、この図柄変動中に時短Cが終了となることを報知(例えば、時短Cモード終了画像の表示)する。
(2)主遊技図柄の変動開始時(図柄変動中も含む)に作動回数nをカウントし、100回転目の変動開始後(図柄変動中)に時短Cを終了させる場合であって、100回転目に限定頻度テーブル(時短Cを作動させる契機となった時短図柄の停止表示に基づき選択されるテーブル)を参照した特殊な変動パターンが選択される場合、100回転目の図柄変動では、A秒(例えば、15秒)の図柄変動が行われ、この図柄変動中に時短Cが終了となったことを報知(例えば、時短Cモード終了画像の表示)する。
(3)主遊技図柄の変動終了時または変動停止時{変動固定時間経過(例えば、500ms)時}に作動回数nをカウントし、100回転目の図柄変動の変動終了または変動停止{変動固定時間経過(例えば、500ms)}後に時短Cを終了させる場合であって、101回転目に限定頻度テーブル(時短Cが終了した後の通常遊技状態で選択されるテーブル)を参照した特殊な変動パターンが選択される場合、101回転目の図柄変動では、A秒(例えば、15秒)の図柄変動が行われ、この図柄変動中に時短Cが終了となったことを報知(例えば、時短Cモード終了画像の表示)する。
(4)主遊技図柄の変動終了時または変動停止時{変動固定時間経過(例えば、500ms)時}に作動回数nをカウントし、100回転目の図柄変動の変動終了または変動停止{変動固定時間経過(例えば、500ms)}後に時短Cを終了させる場合、100回転目の図柄変動の変動停止時の変動固定時間として特定時間(例えば、15秒)が選択され、この変動固定時間中に時短Cが終了となることを報知(例えば、時短Cモード終了画像の表示)する。
(5)主遊技図柄の変動開始時(図柄変動中も含む)に作動回数nをカウントし、100回転目の変動開始後(図柄変動中)に時短Cを終了させる場合、100回転目の図柄変動の変動停止時の変動固定時間として特定時間(例えば、15秒)が選択され、この変動固定時間中に時短Cが終了となったことを報知(例えば、時短Cモード終了画像の表示)する。
(6)主遊技図柄の変動開始時(図柄変動中も含む)に作動回数nをカウントし、100回転目の変動開始後(図柄変動中)に時短Cを終了させる場合、100回転目の図柄変動の演出に対して強制的に副制御部の制御によって時短Cが終了したことを報知する演出(例えば、ワイプの時短Cモード終了画像の表示)を上から重ねて表示する。
(7)主遊技図柄の変動終了時または変動停止時{変動固定時間経過(例えば、500ms)時}に作動回数nをカウントし、100回転目の図柄変動の変動終了または変動停止{変動固定時間経過(例えば、500ms)}後に時短Cを終了させる場合、101回転目の図柄変動の演出に対して強制的に副制御部の制御によって時短Cが終了したことを報知する演出(例えば、ワイプの時短Cモード終了画像の表示)を上から重ねて表示する。
(8)主遊技図柄の変動開始時(図柄変動中も含む)に作動回数nをカウントし、100回転目の変動開始後(図柄変動中)に時短Cを終了させる場合であって、100回転目の図柄変動が停止表示した次の図柄変動が開始していない場合、停止表示中の演出用図柄に対して時短Cが終了したことを報知する演出(例えば、時短Cモード終了画像の表示)を上から重ねて表示する。
(9)主遊技図柄の変動終了時または変動停止時{変動固定時間経過(例えば、500ms)時}に作動回数nをカウントし、100回転目の図柄変動の変動終了または変動停止{変動固定時間経過(例えば、500ms)}後に時短Cを終了させる場合であって、100回転目の図柄変動が停止表示した次の図柄変動が開始していない場合、停止表示中の演出用図柄に対して時短Cが終了したことを報知する演出(例えば、時短Cモード終了画像の表示)を上から重ねて表示する。
上述の(1)~(3)の時短終了演出を実行する場合は、時短Cの100回転目や時短C抜け後の通常遊技状態の1回転目に限定頻度テーブルを参照した特殊な変動パターンが選択されるように構成されている。時短図柄に当選し、時短図柄が主遊技図柄表示装置に停止表示されたことを契機として時短Cが作動するが、時短Cの遊技状態では限定頻度テーブル(時短図柄の停止表示に基づいて設定される第2限定頻度設定情報に基づいて設定される限定頻度テーブル)を参照して変動パターンを選択するように構成されている。そして、時短Cの100回転目、または、時短Cを抜けて通常遊技状態となった1回転目(通常遊技状態となったことに基づく限定頻度テーブルを参照して変動パターンを選択するように構成されている)に限定頻度テーブルを参照して特殊な変動パターンを選択するように構成されている。この特殊な変動パターンの変動時間はA秒(例えば、15秒)となっており、A秒の図柄変動中に時短終了演出を実行するように構成されている。
また、上述の(4)、(5)の時短終了演出を実行する場合は、100回転目の変動停止時の変動固定時間を使用して時短終了演出を実行するように構成されている。主制御部は、時短Cの作動中に主遊技図柄の図柄変動の回数をカウントするカウンタを用いて主遊技図柄の図柄変動の実行回数(第1主遊技図柄のみの実行回数または第2主遊技図柄のみの実行回数、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との合算の実行回数でも良い)をカウントするように構成されている。そして、主制御部は、主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報を副制御部に送信するように構成されている。主制御部は、100回転目の主遊技図柄の図柄変動の変動停止時の変動固定時間として特定時間(例えば、15秒)を選択するように構成されている。副制御部は、主制御部から送信されてきた主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報に基づいて時短C中の100回転目の主遊技図柄の図柄変動であることを把握し、時短C中の100回転目の主遊技図柄の図柄変動の変動停止時の変動固定時間中に時短終了演出を実行するように構成されている。
なお、主制御部から副制御部に送信される主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報は、図柄変動毎に送信するように構成されているため、途中何らかの影響により、副制御部で記憶していた主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報がクリアされてしまった場合であっても、情報がクリアされてしまった直後の図柄変動において主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報を取りこぼさない限り、確実に時短終了演出を実行することができるようになっている。なお、100回転目の変動固定時間は、A秒に限定されず、A秒とは異なる変動固定時間であっても良いが、予め定められた時間であって、時短終了演出を実行可能な変動固定時間とするのが好適である。
なお、主制御部は、主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報を副制御部に送信し、副制御部は、主制御部から送信されてきた主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報に基づいて100回転目の主遊技図柄の図柄変動であることを把握するような例を示したが、主遊技部は、時短Cの作動開始情報を副制御部に送信するとともに、変動開始や変動停止の情報を副制御部に送信し、副制御部は、主制御部から送信されてきた時短Cの作動開始情報を受信した後からの図柄変動の回数をカウントするカウンタを用いて主遊技図柄の図柄変動の実行回数(第1主遊技図柄のみの実行回数または第2主遊技図柄のみの実行回数、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との合算の実行回数でも良い)をカウントする(例えば、変動開始や変動停止の情報を受信したことに基づいてカウントする)ように構成して、時短C中の100回転目の主遊技図柄の図柄変動の変動停止時の変動固定時間中に時短終了演出を実行するように構成しても良い。
また、上述の(6)、(7)の時短終了演出を実行する場合は、時短Cの100回転目や時短C抜け後の通常遊技状態の1回転目の時短終了演出を、強制的な副制御部の制御による演出として、図柄変動の演出に対して上から重ねて表示するように構成しても良い。主制御部は、時短Cの作動中に主遊技図柄の図柄変動の回数をカウントするカウンタを用いて主遊技図柄の図柄変動の実行回数(第1主遊技図柄のみの実行回数または第2主遊技図柄のみの実行回数、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との合算の実行回数でも良い)をカウントするように構成されている。そして、主制御部は、主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報を副制御部に送信するように構成されている。副制御部は、主制御部から送信されてきた主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報に基づいて時短C中の100回転目の主遊技図柄の図柄変動であることを把握し、時短Cの100回転目や時短C抜け後の通常遊技状態の1回転目の主遊技図柄の図柄変動の変動時間内で時短終了演出を実行するように制御している。なお、副制御部は、演出用図柄の図柄変動の演出よりも表示プライオリティが高い時短終了演出を、図柄変動の演出に対して上から重ねて表示するように制御している。
なお、主制御部から副制御部に送信される主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報は、図柄変動毎に送信するように構成されているため、途中何らかの影響により、副制御部で記憶していた主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報がクリアされてしまった場合であっても、情報がクリアされてしまった直後の図柄変動において主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報を取りこぼさない限り、確実に時短終了演出を実行することができるようになっている。なお、時短終了演出の演出時間は、時短Cの100回転目や時短C抜け後の通常遊技状態の1回転目に選択され得る変動パターンの変動時間よりも短い時間に構成されている。
なお、主制御部は、主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報を副制御部に送信し、副制御部は、主制御部から送信されてきた主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報に基づいて時短Cの100回転目や時短C抜け後の通常遊技状態の1回転目の主遊技図柄の図柄変動であることを把握するような例を示したが、主遊技部は、時短Cの作動開始情報を副制御部に送信するとともに、変動開始や変動停止の情報を副制御部に送信し、副制御部は、主制御部から送信されてきた時短Cの作動開始情報を受信した後からの図柄変動の回数をカウントするカウンタを用いて主遊技図柄の図柄変動の実行回数(第1主遊技図柄のみの実行回数または第2主遊技図柄のみの実行回数、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との合算の実行回数でも良い)をカウントする(例えば、変動開始や変動停止の情報を受信したことに基づいてカウントする)ように構成して、時短Cの100回転目や時短C抜け後の通常遊技状態の1回転目の主遊技図柄の図柄変動の変動時間内で時短終了演出を実行するように構成しても良い。
<<ICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出やのめりこみ防止を図る標語の表示演出>>
主遊技図柄の作動回数が予め定められた作動回数n(例えば、1000回)となったことを契機として、作動回数n回転目の主遊技図柄の図柄変動中に時短Bを作動させる場合や作動回数n回転目の主遊技図柄の図柄変動の終了後から時短Bを作動させる場合、作動回数n回転目の主遊技図柄の図柄変動中にICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出やのめりこみ防止を図る標語の表示演出を実行するように構成されている。なお、ICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出やのめりこみ防止を図る標語の表示演出を変動固定時間中に実行するように構成しても良い。
また、時短図柄が停止表示されたことを契機として、図柄変動の終了後から時短Cを作動させる場合、時短図柄が停止表示される主遊技図柄の図柄変動中にICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出やのめりこみ防止を図る標語の表示演出を実行するように構成されている。なお、ICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出やのめりこみ防止を図る標語の表示演出を変動固定時間中に実行するように構成しても良い。
ICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出やのめりこみ防止を図る標語の表示演出は、時短Bモード開始画像の表示や時短Cモード開始画像の表示、つまり、モード移行の表示に加えて、テロップでICカードの取り忘れの注意喚起の文字やのめりこみ防止を図る標語の文字を表示するようなテロップ演出を実行するように構成されている。なお、テロップ演出は、モード移行の表示とは異なる表示領域に表示されることが好適であるが、モード移行の表示と同じ表示領域に表示されるように構成しても良い。
なお、テロップ表示は、当該の図柄変動の予告演出の選択方法(ある大当り図柄が決定された場合に必ず選択される大当り確定予告演出の選択方法)と同じ方法で選択しても良い。時短Bの場合は、主制御部が、主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報を副制御部に送信し、この情報を受信した副制御部は、主遊技図柄の作動回数が予め定められた作動回数n(例えば、1000回)となったことを契機として、必ずテロップ演出を選択するよう制御するように構成されていれば良い。時短Cの場合は、主制御部が、主遊技図柄の図柄情報を副制御部に送信し、この情報を受信した副制御部は、主遊技図柄の図柄情報が時短図柄であることを契機として、必ずテロップ演出を選択するよう制御するように構成されていれば良い。このように構成することによって、当該の図柄変動の予告演出の選択方法と同じ選択方法によって、ICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出やのめりこみ防止を図る標語の表示演出が実行できるため、ICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出やのめりこみ防止を図る標語の表示演出の専用の演出制御を用いることなく従来の制御で実行することができる。
また、確変図柄、非確変図柄を備えたぱちんこ遊技機の或る特別遊技における特別遊技終了デモ時間であって、非時間短縮遊技状態中の特別遊技における特別遊技終了デモ時間に、ICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出やのめりこみ防止を図る標語の表示演出を実行するように構成されている。また、時短Aの作動中の特別遊技における特別遊技終了デモ時間(以下、(1)、(2)参照)に、ICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出やのめりこみ防止を図る標語の表示演出を実行しないように構成されているが、時短Bや時短Cの作動中の特別遊技における特別遊技終了デモ時間(以下、(3)、(4)参照)に、ICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出やのめりこみ防止を図る標語の表示演出を実行するように構成されている。
(1)時短A中にて確変図柄で特別遊技に当選した場合の特別遊技終了デモ時間は第二期間(例えば、1秒)
(2)時短A中にて非確変図柄で特別遊技に当選した場合の特別遊技終了デモ時間は第三期間(例えば、3秒)
(3)時短B中又は時短C中にて確変図柄で特別遊技に当選した場合の特別遊技終了デモ時間は第三期間(例えば、3秒)
(4)時短B中又は時短C中にて非確変図柄で特別遊技に当選した場合の特別遊技終了デモ時間は第三期間(例えば、3秒)
なお、時短B及び時短C中に特別遊技が当選したことに基づきICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出やのめりこみ防止を図る標語の表示演出が実行可能となるように、時短Bや時短Cが作動した際にICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出やのめりこみ防止を図る標語の表示演出を実行するフラグを立てない(演出実行フラグをオフ)ようにしておくことが好適である。なお、時短Aが作動した際は、ICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出やのめりこみ防止を図る標語の表示演出を実行するフラグを立てる(演出実行フラグをオン)ように構成している。このように構成することによって、時短B及び時短C中の特別遊技時においても、非時間短縮遊技状態と同様にICカードの取り忘れを防止することが可能となる。
なお、時短B中又は時短C中にて確変図柄又は非確変図柄の特別遊技に当選した場合は、特別遊技における特別遊技終了デモ時間に、ICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出やのめりこみ防止を図る標語の表示演出を実行しないように構成しても良い。また、時短B中又は時短C中にて確変図柄に当選した場合の特別遊技終了デモ時間(第一期間、例えば1秒)にICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出やのめりこみ防止を図る標語の表示演出を実行しないように構成する一方、時短B中又は時短C中にて非確変図柄に当選した場合の特別遊技終了デモ時間(第三期間)にICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出やのめりこみ防止を図る標語の表示演出を実行するように構成しても良い。
大入賞口(第1大入賞口C10または第2大入賞口C20)に特定領域C22が設けられたぱちんこ遊技機の或る特別遊技における特別遊技終了デモ時間であって、非時間短縮遊技状態中の特別遊技における特別遊技終了デモ時間に、ICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出やのめりこみ防止を図る標語の表示演出を実行するように構成されている。また、以下、(1)、(2)の特別遊技終了デモ時間に、ICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出やのめりこみ防止を図る標語の表示演出を実行しないように構成されているが、時短Bや時短Cの作動中の特別遊技における特別遊技終了デモ時間(以下、(3)、(4)参照)にICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出やのめりこみ防止を図る標語の表示演出を実行するように構成されている。
(1)時短A中にて特別遊技に当選し、特別遊技中に特定領域C22への入球があった場合の特別遊技終了デモ時間は第二期間(例えば、1秒)
(2)時短A中にて特別遊技に当選し、特別遊技中に特定領域C22への入球がなかった場合の特別遊技終了デモ時間は第三期間(例えば、3秒)
(3)時短B中又は時短C中にて特別遊技に当選し、特別遊技中に特定領域C22への入球があった場合の特別遊技終了デモ時間は第三期間(例えば、3秒)
(4)時短B中又は時短C中にて特別遊技に当選し、特別遊技中に特定領域C22への入球がなかった場合の特別遊技終了デモ時間は第三期間(例えば、3秒)
なお、時短B及び時短C中に特別遊技が当選したことに基づきICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出やのめりこみ防止を図る標語の表示演出が実行可能となるように、時短Bや時短Cが作動した際にICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出やのめりこみ防止を図る標語の表示演出を実行するフラグを立てない(演出実行フラグをオフ)ようにしておくことが好適である。なお、時短Aが作動した際は、ICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出やのめりこみ防止を図る標語の表示演出を実行するフラグを立てる(演出実行フラグをオン)ように構成している。このように構成することによって、時短B及び時短C中の特別遊技時においても、非時間短縮遊技状態と同様にICカードの取り忘れを防止することが可能となる。
なお、時短B中又は時短C中に特別遊技に当選した場合は、ICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出やのめりこみ防止を図る標語の表示演出を実行しないように構成しても良い。なお、時短B中又は時短C中にて大当り図柄Aで特別遊技に当選し、特別遊技中に特定領域C22への入球があった場合の特別遊技終了デモ時間(第二期間、例えば1秒)において、ICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出やのめりこみ防止を図る標語の表示演出を実行しないように構成し、時短B中又は時短C中にて大当り図柄Aで特別遊技に当選し、特別遊技中に特定領域C22への入球がなかった場合の特別遊技終了デモ時間(第三期間)においては、ICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出やのめりこみ防止を図る標語の表示演出を実行するように構成しても良い。また、時短A中にて特別遊技に当選し、特別遊技中に特定領域C22への入球がなかった場合の特別遊技終了デモ時間(第三期間)に、ICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出やのめりこみ防止を図る標語の表示演出を実行するように構成しても良い。
大入賞口(第1大入賞口C10または第2大入賞口C20)に特定領域C22が設けられたぱちんこ遊技機の或る特別遊技における特別遊技終了デモ時間であって、非時間短縮遊技状態中にて小当りに当選し、この小当り遊技中に特定領域C22への入球があった場合の特別遊技における特別遊技終了デモ時間に、ICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出やのめりこみ防止を図る標語の表示演出を実行するように構成されている。また、以下、(1)の特別遊技終了デモ時間に、ICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出やのめりこみ防止を図る標語の表示演出を実行しないように構成されているが、時短Bや時短Cの作動中の特別遊技における特別遊技終了デモ時間(以下、(2)参照)にICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出やのめりこみ防止を図る標語の表示演出を実行するように構成されている。
(1)時短A中にて小当りに当選し、この小当り遊技中に特定領域C22への入球があった場合の特別遊技終了デモ時間は第二期間(例えば、1秒)
(2)時短B中又は時短C中にて小当りに当選し、この小当り遊技中に特定領域C22への入球があった場合の特別遊技終了デモ時間は第三期間(例えば、3秒)
なお、時短B及び時短C中に特別遊技が当選したことに基づきICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出やのめりこみ防止を図る標語の表示演出が実行可能となるように、時短Bや時短Cが作動した際にICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出やのめりこみ防止を図る標語の表示演出を実行するフラグを立てない(演出実行フラグをオフ)ようにしておくことが好適である。なお、時短Aが作動した際は、ICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出やのめりこみ防止を図る標語の表示演出を実行するフラグを立てる(演出実行フラグをオン)ように構成している。このように構成することによって、時短B及び時短C中の特別遊技時においても、非時間短縮遊技状態と同様にICカードの取り忘れを防止することが可能となる。なお、時短B中又は時短C中にて小当りに当選し、この小当り遊技中に特定領域C22への入球があり、特別遊技に当選した場合は、ICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出やのめりこみ防止を図る標語の表示演出を実行しないように構成しても良い。
なお、時短A、時短B、時短Cにおいて特別遊技に当選した際の特別遊技終了デモ時間が、非時間短縮遊技状態において特別遊技に当選した際の特別遊技終了デモ時間よりも短くなる場合は、非時間短縮遊技状態において特別遊技に当選した際の特別遊技終了デモ時間で実行されるテロップ演出とは異なるテロップ演出を実行するように構成しても良い。この場合、時短A、時短B、時短Cにおいて特別遊技に当選した際の特別遊技終了デモ時間で実行されるテロップ演出は、非時間短縮遊技状態において特別遊技に当選した際の特別遊技終了デモ時間で実行されるテロップ演出よりも、簡易表示されるテロップ演出とするのが好適である。また、非時間短縮遊技状態において特別遊技に当選した際の特別遊技終了デモ時間で実行されるテロップ演出を、専用のテロップ演出としても良い。
次に、図318を用いて、選択メニュー表示について説明する。図318は、選択メニュー表示を示す図である。時短Bが作動する場合の時短B作動開始演出の実行時間について、1000回転目や1001回転目に限定頻度テーブルを参照した特殊な変動パターンを選択し、この特殊な変動パターンの変動時間をA秒(例えば、15秒)とした例、そして、1000回転目の図柄変動の変動停止時の変動固定時間を特定時間(例えば、15秒)とする例を説明し、また、時短Cが作動する場合の時短C作動開始演出の実行時間について、主遊技図柄の図柄変動で時短図柄を停止表示する場合の変動パターンの変動時間をA秒(例えば、15秒)とした例、主遊技図柄の図柄変動で時短図柄を停止表示する場合の変動停止時の変動固定時間を特定時間(例えば、15秒)とする例を説明してきたが、これらの時間を、通常の変動時間(例えば、10秒)や通常の変動固定時間(例えば、0.5秒)よりも長時間(例えば、120秒)として設定する。このように長時間を設定した場合、この時間中に時短B、時短C中の演出モード(例えば、先読み演出の頻度の高・低モード、予告演出の頻度の高・低モード、モード1・2等)を選択する選択メニュー表示が行われるように構成する。
図318の(1)を用いて、変動時間を長時間とした場合の図柄変動中における選択メニュー表示を説明する。(a)に示すように、時短Bの場合は1000回転目の図柄変動(1001回転目の図柄変動であっても良い)中において、操作手段としての演出ボタンの操作を促す画像を表示する。そして、(b)に示すように、演出ボタンや十字ボタン等の操作手段が操作されることにより、選択メニュー画像が表示されるように構成されている。選択メニュー画像が表示されている状態において、遊技者が操作手段を操作して、好みの演出モードを選択することによって、演出モードが変更されるように構成されている。(c)では、モード1を選択したことを示している。操作手段の操作によってモード1の選択を決定する、または、所定時間が経過してモード1の選択が決定されると、(d)に示すようにモード1を設定したことが報知されるように構成されている。そして、次の図柄変動(当該変動であっても良い)から設定されたモード1を用いた図柄変動が実行されるように構成されている。なお、操作手段を用いた予告演出中に操作手段を操作しても選択メニュー表示は実行されないように制限されており、操作手段を操作したことに基づく予告演出の結果演出が実行されるように構成されている。
一方、時短Cの場合、(a)に示すように、時短図柄が当選した図柄変動(時短図柄が当選した次の図柄変動であっても良い)中において、操作手段としての演出ボタンの操作を促す画像を表示する。そして、(b)に示すように、演出ボタンや十字ボタン等の操作手段が操作されることにより、選択メニュー画像が表示されるように構成されている。
(c)では、モード1を選択したことを示している。操作手段の操作によってモード1の選択を決定する、または、所定時間が経過してモード1の選択が決定されると、(d)に示すようにモード1を設定したことが報知されるように構成されている。そして、次の図柄変動(当該変動であっても良い)から設定されたモード1を用いた図柄変動が実行されるように構成されている。なお、操作手段を用いた予告演出中に操作手段を操作しても選択メニュー表示は実行されないように制限されており、操作手段を操作したことに基づく予告演出の結果演出が実行されるように構成されている。
次に、図318の(2)を用いて、変動固定時間を長時間とした場合の変動固定時間中における選択メニュー表示を説明する。(f)に示すように、時短Bの場合は1000回転目の図柄変動の変動固定時間中(時短Cの場合は時短図柄が当選した図柄変動の変動固定時間中)において、操作手段としての演出ボタンの操作を促す画像を表示する。そして、(g)に示すように、演出ボタンや十字ボタン等の操作手段が操作されることにより、選択メニュー画像が表示されるように構成されている。選択メニュー画像が表示されている状態において、遊技者が操作手段を操作して、好みの演出モードを選択することによって、演出モードが変更されるように構成されている。選択メニューの画像が表示されている状況において、第1演出用図柄が選択メニュー画像によって見えなくなるが、第2演出用図柄が遊技者に視認可能に構成されている。(h)では、モード2を選択したことを示している。操作手段の操作によってモード2の選択を決定する、または、所定時間が経過してモード2の選択が決定されると、(i)に示すようにモード2を設定したことが報知されるように構成されている。そして、次の図柄変動(当該変動であっても良い)から設定されたモード2を用いた図柄変動が実行されるように構成されている。
次に、強制的に副制御部の制御によって時短Bが作動したことを報知する演出(例えば、ワイプの時短Bモード開始画像の表示と右打ち画像の表示)を上から重ねて表示する場合や、強制的に副制御部の制御によって時短Cが作動することを報知する演出(例えば、ワイプの時短Cモード開始画像の表示と右打ち画像の表示)を上から重ねて表示する場合の選択メニュー表示について説明する。
時短Bが作動する場合の時短B作動開始演出の実行時間について、1000回転目や1001回転目に限定頻度テーブルを参照した特殊な変動パターンを選択し、この特殊な変動パターンの変動時間をA秒(例えば、15秒)とした例、そして、1000回転目の図柄変動の変動停止時の変動固定時間を特定時間(例えば、15秒)とする例を説明し、また、時短Cが作動する場合の時短C作動開始演出の実行時間について、主遊技図柄の図柄変動で時短図柄を停止表示する場合や次の図柄変動の変動パターンの変動時間をA秒(例えば、15秒)とした例、主遊技図柄の図柄変動で時短図柄を停止表示する場合の変動停止時の変動固定時間を特定時間(例えば、15秒)とする例を説明してきた。そして、この時間中または時間後に時短B、時短Cが作動するが、この時短B、時短Cが作動してから、特定期間(例えば、30秒)が経過するまでの期間において、時短B、時短C中の演出モード(例えば、先読み演出の頻度の高・低モード、予告演出の頻度の高・低モード、モード1・2等)を選択する選択メニュー表示が行われるように構成する。
時短B、時短Cが作動してから、特定期間(例えば、30秒)が経過するまでの期間において、操作手段としての演出ボタンの操作を促す画像を表示する。なお、この特定期間(例えば、30秒)は、図柄変動中であっても良いし、図柄変動中でなくても良い。つまり、図柄変動中であるか否かに関わらない期間である。そして、演出ボタンや十字ボタン等の操作手段が操作されることにより、選択メニュー画像が表示されるように構成されている。選択メニュー画像が表示されている状態において、遊技者が操作手段を操作して、好みの演出モードを選択することによって、演出モードが変更されるように構成されている。操作手段の操作によってモード1(モード2であっても良い)の選択を決定する、または、所定時間が経過してモード1の選択が決定されると、モード1を設定したことが報知されるように構成されている。そして、次の図柄変動(当該変動であっても良い)から設定されたモード1を用いた図柄変動が実行されるように構成されている。なお、図柄変動中の場合、操作手段を用いた予告演出中に操作手段を操作しても選択メニュー表示は実行されないように制限されており、操作手段を操作したことに基づく予告演出の結果演出が実行されるように構成されている。
時短Bが作動する場合の時短B作動開始演出の実行時間について、1000回転目や1001回転目に限定頻度テーブルを参照した特殊な変動パターンを選択し、この特殊な変動パターンの変動時間をA秒(例えば、15秒)とした例、そして、1000回転目の図柄変動の変動停止時の変動固定時間を特定時間(例えば、15秒)とする例を説明し、また、時短Cが作動する場合の時短C作動開始演出の実行時間について、主遊技図柄の図柄変動で時短図柄を停止表示する場合の変動パターンの変動時間をA秒(例えば、15秒)とした例、主遊技図柄の図柄変動で時短図柄を停止表示する場合の変動停止時の変動固定時間を特定時間(例えば、15秒)とする例を説明してきたが、これらの時間を、通常の変動時間(例えば、10秒)や通常の変動固定時間(例えば、0.5秒)よりも長時間(例えば、120秒)として設定する場合、この時間を用いて、可動体役物の初期位置を時短B用の初期位置に移動させる演出や時短C用の初期位置に移動させる演出を実行するように構成しても良いし、時短B作動開始演出と共に可動体役物の初期位置を時短B用の初期位置に移動させる演出や時短C作動開始演出と共に時短C用の初期位置に移動させる演出を実行するように構成しても良い。
この時短B作動開始演出と共に可動体役物の初期位置を時短B用の初期位置に移動させる演出や時短C作動開始演出と共に時短C用の初期位置に移動させる演出を実行する場合において、同時進行している図柄変動が可動体役物の可動を伴う大当りの図柄変動や可動体役物の可動を伴う高期待度の図柄変動の場合には、図柄変動における可動体役物の制御を優先し、時短B用の初期位置に移動させる演出及び時短C用の初期位置に移動させる演出における制御を制限(中止または遅延)する。なお、大当りの図柄変動の場合には、可動体役物の初期位置を時短B用の初期位置に移動させる演出や可動体役物の初期位置を時短C用の初期位置に移動させる演出の制御を中止し、高期待度の図柄変動の場合には、可動体役物の初期位置を時短B用の初期位置に移動させる演出や可動体役物の初期位置を時短C用の初期位置に移動させる演出の制御を図柄変動の後半の時間や変動固定時間まで遅延させるように構成しても良い。
また、可動体役物が動作してから選択メニュー表示や時短Bモード突入の文字、時短Bモード突入の文字が表示されると、可動体役物によって、選択メニュー表示や時短Bモード突入の文字、時短Bモード突入の文字の視認性が阻害されてしまうため、可動体役物の移動を遅延させるように構成してもよい。
なお、時短Bや時短Cが作動する図柄変動がハズレの場合、「時短Bモード待機中」や「時短Cモード待機中」等の、時短Bや時短Cが今後実行されることを示唆する画像を画面隅に小さく表示するように構成しても良い。なお、表示される画像は、時短B、時短Cが実行されることを示唆する画像であればどのような画像であっても良い。
次に、時短Cの作動中に作動回数nが規定回数として、例えば1000回(第一特定回数又は特定回数)となり、時短Bの作動契機を満たした場合、特定遊技状態Bフラグ(以下、時短Bフラグ)を参照することで、作動中の時短Cに優先して時短Bを作動させることについて説明する。時短Bフラグは、主遊技図柄の作動回数nが規定回数(例えば、第1主遊技図柄のみが1000回、第2主遊技図柄のみが1000回、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との合算が1000回等)となった場合にフラグをオフからオンにするように構成されている。また、時短Bフラグは、時短Bの遊技状態中はオンとなり得る一方、時短Bの遊技状態以外(時短Aや時短B、低ベース状態等)ではオフとなり得るよう構成されている。
次に、図319を用いて、変動開始時に時短Bフラグをオンにする処理を説明する。図319は、ぱちんこ遊技機における、主制御基板側での第1(第2)主遊技図柄表示処理のフローチャートであって、主遊技図柄の図柄変動の変動開始時(図柄変動中も含む)に作動回数をカウントする図である。尚、本処理は、第1主遊技図柄側と第2主遊技図柄とで略同一の処理となるため、第1主遊技図柄側について主に説明し、第2主遊技図柄側の処理については括弧書きとする。
まず、ステップ1403で、保留消化制御手段MJ31は、変動開始条件が成立しているか否かを判定する。ここで、当該変動開始条件は、特別遊技中(又は条件装置作動中)でない、且つ、主遊技図柄変動中でない、且つ、主遊技図柄の保留が存在することが条件となる。
ステップ1403でYesの場合、ステップ1405及びステップ1406で、保留消化制御手段MJ31は、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b-A(第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b-B)に一時記憶されている、今回の図柄変動に係る第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)を読み出すと共に、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b-A(第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b-B)から削除し、当該一時記憶されている残りの情報をシフトする(保留消化処理)。次に、ステップ1410-1で、当否抽選手段MN10は、各遊技状態に対応する第1主遊技用当否抽選テーブルMN11ta-A(第2主遊技用当否抽選テーブルMN11ta-B)を参照し、第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、当選抽選乱数)に基づき、主遊技図柄当否抽選を実行する。
次に、ステップ1410-2で、第1主遊技図柄決定手段MN41-A(第2主遊技図柄決定手段MN41-B)は、第1主遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta-A(第2主遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta-B)を参照し、主遊技図柄当否抽選結果及び第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、図柄抽選乱数)に基づいて主遊技図柄に関する停止図柄を決定し、これらを第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cに一時記憶する。
次に、ステップ1410-3で、第1主遊技変動態様決定手段MN51-A(第2主遊技変動態様決定手段MN51-B)は、各遊技状態に対応する第1主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta-A(第2主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta-B)を参照し、主遊技図柄当否抽選結果及び第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、変動態様抽選乱数)に基づいて主遊技図柄の変動態様を決定し、これらを第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cに一時記憶して、ステップ1414に移行する。
次に、ステップ1414で、遊技内容決定手段MNは、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cに一時記憶された図柄変動表示開始指示コマンド(停止図柄情報、停止図柄の属性情報、変動態様情報等の決定した主遊技図柄に関する情報及び現在の遊技状態に係るコマンド等)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1416で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cが、主遊技図柄の変動時間に係る所定時間を第1・第2主遊技図柄変動管理用タイマMP11t-Cにセットする。次に、ステップ1417で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)の第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)上で、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cに記憶された変動態様に従い、主遊技図柄の変動表示を開始する。
次に、ステップ1417-1で、遊技内容決定手段MNは、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cを参照し、当該主遊技図柄の停止図柄がハズレ図柄又は時短図柄であるか否かを判定する。ステップ1417-1でYesの場合、ステップ1417-2で、作動回数nが0よりも大きいか否かを判定する。ステップ1417-2でYesの場合、ステップ1417-3で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、作動回数nのカウント値から1を減算して、作動回数をカウントする。なお、作動回数nのカウント値から1を減算する手法ではなく、作動回数nのカウント値に1を追加して、作動回数をカウントする増加の手法でも良い。次に、ステップ1417-4で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、作動回数nが0であるか否かを判定する。なお、減算する手法ではなく増加の手法の場合は、作動回数nが、例えば1000であるか否かを判定する。ステップ1417-4でYesの場合、ステップ1417-5で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、時短Bフラグをオンに設定し、時短Bフラグのオン情報を記憶して、ステップ1400-1の処理に移行する。次に、ステップ1400-1で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、時短B設定処理を実行し、ステップ1418の処理に移行する。他方、ステップ1417-1、ステップ1417-2、ステップ1417-4でNoの場合にもステップ1418の処理に移行する。次に、ステップ1418で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、第1・第2主遊技状態一時記憶手段MB10-Cのフラグエリア内にある、変動中フラグをオンにし、ステップ1420に移行する。
他方、ステップ1403でNoの場合、ステップ1419で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、第1・第2主遊技状態一時記憶手段MB10-Cのフラグエリアを参照し、変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1419でYesの場合にはステップ1420に移行し、ステップ1419でNoの場合には次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。
次に、ステップ1420で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、主遊技図柄の変動時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1420でYesの場合、ステップ1422で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、図柄変動が終了する旨の情報(図柄確定表示指示コマンド)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1423で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)の第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)上での主遊技図柄の変動表示を停止し、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cに記憶されている停止図柄を確定停止図柄として表示制御する。次に、ステップ1428で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、第1・第2主遊技状態一時記憶手段MB10-Cのフラグエリア内にある、変動中フラグをオフにする。
次に、ステップ1430で、遊技内容決定手段MNは、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cを参照し、当該主遊技図柄の停止図柄が大当り図柄であるか否かを判定する。ステップ1430でYesの場合、ステップ1432で、遊技内容決定手段MNは、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bのフラグエリア内にある、条件装置作動フラグをオンにする。他方、ステップ1430でNoの場合には、ステップ1430-1に移行する。次に、ステップ1430-1で、遊技内容決定手段MNは、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cを参照し、当該主遊技図柄の停止図柄が小当り図柄であるか否かを判定する。ステップ1430-1でYesの場合、ステップ1432-1で、遊技内容決定手段MNは、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bのフラグエリア内にある、小当りフラグをオンにする。他方、ステップ1430-1でNoの場合には、ステップ1430-2に移行する。次に、ステップ1430-2で、遊技内容決定手段MNは、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cを参照し、当該主遊技図柄の停止図柄が時短図柄であるか否かを判定する。ステップ1430-2でYesの場合、ステップ1400-2で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、時短C設定処理を実行する。なお、時短Cフラグを用いる場合、遊技内容決定手段MNは、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bのフラグエリア内にある、時短Cフラグをオンにする。他方、ステップ1430-2でNoの場合には、ステップ1400-2をスキップして、ステップ1500に移行する。
次に、ステップ1500で、特定遊技制御手段MP50は、後述の特定遊技終了判定処理を実行し、次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。尚、ステップ1420でNoの場合にも、次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。
次に、図320を用いて、変動停止時に時短Bフラグをオンにする処理を説明する。図320は、ぱちんこ遊技機における、主制御基板側での第1(第2)主遊技図柄表示処理のフローチャートであって、主遊技図柄の図柄変動の変動終了時または変動停止時{変動固定時間経過(例えば、500ms)時}に作動回数をカウントする図である。尚、本処理は、第1主遊技図柄側と第2主遊技図柄とで略同一の処理となるため、第1主遊技図柄側について主に説明し、第2主遊技図柄側の処理については括弧書きとする。
まず、ステップ1403で、保留消化制御手段MJ31は、変動開始条件が成立しているか否かを判定する。ここで、当該変動開始条件は、特別遊技中(又は条件装置作動中)でない、且つ、主遊技図柄変動中でない、且つ、主遊技図柄の保留が存在することが条件となる。
ステップ1403でYesの場合、ステップ1405及びステップ1406で、保留消化制御手段MJ31は、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b-A(第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b-B)に一時記憶されている、今回の図柄変動に係る第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)を読み出すと共に、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b-A(第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b-B)から削除し、当該一時記憶されている残りの情報をシフトする(保留消化処理)。次に、ステップ1410-1で、当否抽選手段MN10は、各遊技状態に対応する第1主遊技用当否抽選テーブルMN11ta-A(第2主遊技用当否抽選テーブルMN11ta-B)を参照し、第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、当選抽選乱数)に基づき、主遊技図柄当否抽選を実行する。
次に、ステップ1410-2で、第1主遊技図柄決定手段MN41-A(第2主遊技図柄決定手段MN41-B)は、第1主遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta-A(第2主遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta-B)を参照し、主遊技図柄当否抽選結果及び第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、図柄抽選乱数)に基づいて主遊技図柄に関する停止図柄を決定し、これらを第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cに一時記憶する。
次に、ステップ1410-3で、第1主遊技変動態様決定手段MN51-A(第2主遊技変動態様決定手段MN51-B)は、各遊技状態に対応する第1主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta-A(第2主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta-B)を参照し、主遊技図柄当否抽選結果及び第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、変動態様抽選乱数)に基づいて主遊技図柄の変動態様を決定し、これらを第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cに一時記憶して、ステップ1414に移行する。
次に、ステップ1414で、遊技内容決定手段MNは、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cに一時記憶された図柄変動表示開始指示コマンド(停止図柄情報、停止図柄の属性情報、変動態様情報等の決定した主遊技図柄に関する情報及び現在の遊技状態に係るコマンド等)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1416で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cが、主遊技図柄の変動時間に係る所定時間を第1・第2主遊技図柄変動管理用タイマMP11t-Cにセットする。次に、ステップ1417で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)の第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)上で、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cに記憶された変動態様に従い、主遊技図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1418で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、第1・第2主遊技状態一時記憶手段MB10-Cのフラグエリア内にある、変動中フラグをオンにし、ステップ1420に移行する。
他方、ステップ1403でNoの場合、ステップ1419で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、第1・第2主遊技状態一時記憶手段MB10-Cのフラグエリアを参照し、変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1419でYesの場合にはステップ1420に移行し、ステップ1419でNoの場合には次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。
次に、ステップ1420で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、主遊技図柄の変動時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1420でYesの場合、ステップ1422で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、図柄変動が終了する旨の情報(図柄確定表示指示コマンド)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1423で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)の第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)上での主遊技図柄の変動表示を停止し、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cに記憶されている停止図柄を確定停止図柄として表示制御する。
次に、ステップ1423-1で、遊技内容決定手段MNは、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cを参照し、当該主遊技図柄の停止図柄がハズレ図柄又は時短図柄であるか否かを判定する。なお、ステップ1423で停止した停止図柄がハズレ図柄又は時短図柄であるか否かを判定するようにしても良い。ステップ1423-1でYesの場合、ステップ1423-2で、作動回数nが0よりも大きいか否かを判定する。ステップ1423-2でYesの場合、ステップ1423-3で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、作動回数nのカウント値から1を減算して、作動回数をカウントする。なお、作動回数nのカウント値から1を減算する手法ではなく、作動回数nのカウント値に1を追加して、作動回数をカウントする増加の手法でも良い。次に、ステップ1423-4で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、作動回数nが0であるか否かを判定する。なお、減算する手法ではなく増加の手法の場合は、作動回数nが、例えば1000であるか否かを判定する。ステップ1423-4でYesの場合、ステップ1423-5で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、時短Bフラグをオンに設定し、時短Bフラグのオン情報を記憶して、ステップ1400-1の処理に移行する。次に、ステップ1400-1で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、時短B設定処理を実行し、ステップ1428の処理に移行する。他方、ステップ1423-1、ステップ1423-2、ステップ1423-4でNoの場合にもステップ1428の処理に移行する。次に、ステップ1428で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、第1・第2主遊技状態一時記憶手段MB10-Cのフラグエリア内にある、変動中フラグをオフにする。
次に、ステップ1430で、遊技内容決定手段MNは、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cを参照し、当該主遊技図柄の停止図柄が大当り図柄であるか否かを判定する。ステップ1430でYesの場合、ステップ1432で、遊技内容決定手段MNは、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bのフラグエリア内にある、条件装置作動フラグをオンにする。他方、ステップ1430でNoの場合には、ステップ1430-1に移行する。次に、ステップ1430-1で、遊技内容決定手段MNは、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cを参照し、当該主遊技図柄の停止図柄が小当り図柄であるか否かを判定する。ステップ1430-1でYesの場合、ステップ1432-1で、遊技内容決定手段MNは、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bのフラグエリア内にある、小当りフラグをオンにする。他方、ステップ1430-1でNoの場合には、ステップ1430-2に移行する。次に、ステップ1430-2で、遊技内容決定手段MNは、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cを参照し、当該主遊技図柄の停止図柄が時短図柄であるか否かを判定する。ステップ1430-2でYesの場合、ステップ1400-2で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、時短C設定処理を実行する。なお、時短Cフラグを用いる場合、遊技内容決定手段MNは、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bのフラグエリア内にある、時短Cフラグをオンにする。他方、ステップ1430-2でNoの場合には、ステップ1400-2をスキップして、ステップ1500に移行する。
次に、ステップ1500で、特定遊技制御手段MP50は、後述の特定遊技終了判定処理を実行し、次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。尚、ステップ1420でNoの場合にも、次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。
次に、図321を用いて、時短B設定処理を説明する。図321は、図319、図320、後述する図325、図326、図327におけるステップ1400-1のサブルーチンに係る、時短B設定処理のフローチャートである。まず、ステップ1400-1-1で、主制御基板MのCPUMCは、時短Bフラグがオンであるか判定する。ステップ1400-1-1でYesの場合、ステップ1400-1-3で、主制御基板MのCPUMCは、時短の作動中ではないか否かを判定する。つまり、時短Aも時短Cも作動していないかを判定する。ステップ1400-1-3でYesの場合、ステップ1400-1-9で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値に時短回数(例えば、100)をセットする。一方、ステップ1400-1-3でNoの場合、ステップ1400-1-5で、主制御基板MのCPUMCは、時短A、時短Cが作動中であるか否かを判定する。ステップ1400-1-5でYesの場合、ステップ1400-1-7で、主制御基板MのCPUMCは、時短A、時短Cの作動を終了させ、ステップ1400-1-9に移行してから、ステップ1400-1-11に移行する。なお、ステップ1400-1-7では、時短Aの作動に基づく補助遊技時短Aフラグ、時短Cの作動に基づく補助遊技時短Cフラグをオンからオフにするように構成されている。次に、ステップ1400-1-11で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグをオンにする。次に、ステップ1400-1-13で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技時短Bフラグをオンにする。一方、ステップ1400-1-1、ステップ1400-1-5でNoの場合、次の処理に移行する。
時短Bフラグは、時短B中ではオンとなり得る一方、時短B以外の遊技状態(時短Aや時短C、低ベース状態等)ではオフとなり得るよう構成されており、時短Cが作動している遊技状態において時短Bの実行契機となった場合には、時短Bフラグを参照し、時短Cよりも時短Bを優先して、時短Bを作動させるように構成されている。このように構成することによって、時短Bをその他の時間短縮遊技状態よりも優先的に作動させることができるようになっている。
ここで、補助遊技時短Bフラグを説明する。時短Bは、以下の(1)~(3)の機能のすべてを有効とする遊技状態又は少なくとも1つを有効とする遊技状態に構成されていれば良いように構成されている。
(1)補助遊技図柄の当選確率を変更(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11dの開放当選確率を高くする)する遊技状態である。
(2)第2主遊技始動口電動役物の開放態様を変更(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11dの開放期間を長くする)する遊技状態である。
(3)補助遊技図柄の変動態様(変動時間)を変更(第2主遊技始動口電動役物B11dの開放抽選の結果報知の時間を短くする)する遊技状態である。
本例では、補助遊技時短Bフラグがオンとなっている場合、(2)及び(3)とからなる時短Bが作動するように構成されている。本例の時短Bは、(1)の機能は有さないように構成されているが、(1)の機能を有するように構成しても良い。なお、時短Bは、時短Aや時短Cよりも有利な時間短縮遊技状態(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11dの開放期間が一番長い時間短縮遊技状態)となっている。
次に、図322を用いて、時短Aよりも時短Cを優先する場合の時短C設定処理を説明する。図322は、図319、図320、後述する図326、図327におけるステップ1400-2のサブルーチンに係る、時短C設定処理のフローチャートであり、時短Aよりも時短Cを優先する場合の時短C設定処理となっている。まず、ステップ1400-2-1で、主制御基板MのCPUMCは、時短Bフラグがオフであるか判定する。ステップ1400-2-1でYesの場合、ステップ1400-2-3で、主制御基板MのCPUMCは、時短Aが未作動であるか否かを判定する。つまり、低確低ベース状態または高確低ベース状態であるか否かを判定する。ステップ1400-2-3でYesの場合、つまり、時短Aが作動していない場合、ステップ1400-2-9で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値に時短回数(例えば、100)をセットする。一方、ステップ1400-2-3でNoの場合、ステップ1400-2-5で、主制御基板MのCPUMCは、時短Aの作動を終了させ、ステップ1400-2-9に移行してから、ステップ1400-2-11に移行する。つまり、時短Aが作動している状態で時短Cが作動した場合は、時短Aよりも時短Cを優先させる処理を実行するように構成している。なお、ステップ1400-2-5では、時短Aの作動に基づく補助遊技時短Aフラグをオンからオフにするように構成されている。次に、ステップ1400-2-11で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグをオンにする。次に、ステップ1400-2-13で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技時短Cフラグをオンにする。一方、ステップ1400-2-1でNoの場合、次の処理(ステップ1500)に移行するが、時短Bフラグがオンになっているため、時短Cよりも時短Bを優先して作動させるようになっている。つまり、時短Bが作動している状態(時短Bフラグがオンである状態)で時短図柄が当選し、時短Cを作動させようとした場合、時短Bフラグを参照し、時短Cよりも時短Bを優先させて、時短Bを継続して作動させるように構成されている。
ここで、補助遊技時短Cフラグを説明する。時短Cは、以下の(1)~(3)の機能のすべてを有効とする遊技状態又は少なくとも1つを有効とする遊技状態に構成されていれば良いように構成されている。
(1)補助遊技図柄の当選確率を変更(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11dの開放当選確率を高くする)する遊技状態である。
(2)第2主遊技始動口電動役物の開放態様を変更(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11dの開放期間を長くする)する遊技状態である。
(3)補助遊技図柄の変動態様(変動時間)を変更(第2主遊技始動口電動役物B11dの開放抽選の結果報知の時間を短くする)する遊技状態である。
本例では、補助遊技時短Cフラグがオンとなっている場合、(2)及び(3)とからなる時短Cが作動するように構成されている。本例の時短Cは、(1)の機能は有さないように構成されているが、(1)の機能を有するように構成しても良い。また、当選した時短図柄に応じて、時短Cの機能が異なるように構成されていても良い。例えば、時短図柄Aが当選した場合は、(2)、(3)とからなる時短Cとし、時短図柄Bが当選した場合は、(1)、(2)、(3)とからなる時短Cとし、時短図柄Cが当選した場合は、(2)、(3)とからなる時短Cであるが、時短図柄Aよりも第2主遊技始動口電動役物B11dの開放期間を長くする時短Cとし、時短図柄Dが当選した場合は、(2)、(3)とからなる時短Cであるが、時短図柄Aよりも第2主遊技始動口電動役物B11dの開放抽選の結果報知の時間を短くする時短Cとなるよう、第2主遊技始動口電動役物B11dの開放当選確率、第2主遊技始動口電動役物B11dの開放期間、第2主遊技始動口電動役物B11dの開放抽選の結果報知の時間を組み合わせた機能と、時短図柄と、が対応するように構成しておけば良い。
次に、図323を用いて、時短Cよりも時短Aを優先する場合の時短C設定処理を説明する。図323は、図319、図320、後述する図326、図327におけるステップ1400-2のサブルーチンに係る、時短C設定処理のフローチャートであり、時短Cよりも時短Aを優先する場合の時短C設定処理となっている。まず、ステップ1400-2-1で、主制御基板MのCPUMCは、時短Bフラグがオフであるか判定する。ステップ1400-2-1でYesの場合、ステップ1400-2-3で、主制御基板MのCPUMCは、時短Aが未作動であるか否かを判定する。つまり、低確低ベース状態または高確低ベース状態であるか否かを判定する。ステップ1400-2-3でYesの場合、つまり、時短Aが作動していない場合、ステップ1400-2-9で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値に時短回数(例えば、100)をセットする。次に、ステップ1400-2-11では、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグをオンにする。次に、ステップ1400-2-13では、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技時短Cフラグをオンにする。一方、ステップ1400-2-1でNoの場合、次の処理(ステップ1500)に移行するが、時短Bフラグがオンになっているため、時短Cよりも時短Bを優先して作動させるようになっている。つまり、時短Bが作動している状態(時短Bフラグがオンである状態)で時短図柄が当選し、時短Cを作動させようとした場合、時短Bフラグを参照し、時短Cよりも時短Bを優先させて、時短Bを継続して作動させるように構成されている。また、ステップ1400-2-3でNoの場合も、次の処理(ステップ1500)に移行する。つまり、時短Aが作動している状態で時短Cを作動させようとした場合は、時短Cを作動させず時短Aを継続して作動させるように構成して、時短Cよりも時短Aを優先させる処理を実行するように構成されている。
次に、外部端子板(外部中継端子板G)への外端信号について説明する。本実施形態のぱちんこ遊技機は、時短Bフラグがオンになったことに基づいて、主制御基板MのCPUMCが、時短Bが作動していることを示す外端信号(時短B信号)を2000msの期間に亘って1回だけ外部中継端子板Gへ出力するように構成されている。なお、時短Bフラグがオンになったことに基づいて、時短B信号を外部中継端子板Gへ出力するのではなく、作動回数nが0(インクリメントの場合、つまり増加の場合は、作動回数nが1000等)となったタイミングで、時短B信号を外部中継端子板Gへ出力するように構成しても良い。時短B信号を2000msの期間に亘って外部中継端子板Gへ出力する構成は、デクリメントタイマに2000msを設定し、デクリメントタイマが0になるまで時短B信号を出力するように構成されている。インクリメントタイマを用いる場合は、0からインクリメントタイマをスタートさせ2000msになるまで時短B信号を出力するように構成すれば良い。このように構成することによって、時短Bを適切に管理することができる。また、時短Aの作動中に時短Bが発生した場合、時短Cの作動中に時短Bが発生した場合、時短Bの作動中に時短Cが発生した場合、時短Bフラグを参照することによって、時短Bをその他の時短である時短Aや時短Cよりも優先して作動させることを説明してきた。つまり、時短Bフラグは、時短Bとその他の時短(時短A、時短C等)との優先度を確認するためのフラグであるとともに、時短B信号を外部中継端子板Gへ出力する契機となるフラグである。また、時短B信号を時短Bが作動している期間に亘って外部中継端子板Gへ出力するように構成しても良い。
また、主制御基板MのCPUMCは、時短B信号とともに連荘信号を外部中継端子板Gへ出力するように構成しても良い。なお、連荘信号は、時短Bの作動中の期間に亘って出力するように構成されることが好適である。今までのぱちんこ遊技機は、時短Aの作動中に連荘信号を出力し、時短Aの作動中に大当りとなった場合は、連荘となるように構成されている。本実施形態のぱちんこ遊技機においては、大当りにならなくても時間短縮遊技状態である時短Bが作動する。そして、この時短Bの作動中に大当りとなった場合は、連荘となるように構成されているので、今までにない斬新な遊技性を実現することができる。
次に、図324を用いて、特別遊技終了後の遊技状態決定処理を説明する。図324は、第23実施形態における、図28におけるステップ1650(第24)のサブルーチンに係る、特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。まず、ステップ1682-1で、主制御基板MのCPUMCは、V入賞口C22への入球を契機とした特別遊技終了後ではないか否かを判定する(第23実施形態においては、小当り遊技中にV入賞口C22へ遊技球が入球することを契機として、特別遊技が実行されるよう構成されている)。ステップ1682-1でYesの場合、ステップ1682-2で、主制御基板MのCPUMCは、停止図柄が大当り図柄(特別遊技の実行終了後に時間短縮遊技状態に移行する大当り図柄であり、本例では、4B、5A、5B、7A、7B)であるか否かを判定する。ステップ1682-2でYesの場合、ステップ1682-5に移行する。次に、ステップ1682-5で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値に所定回数(本例では、100回)をセットし、ステップ1682-6に移行する。
一方、ステップ1682-1でNoの場合、ステップ1682-3で、主制御基板MのCPUMCは、停止図柄が小当り図柄(小当り遊技から特別遊技に移行し、特別遊技の実行終了後に時間短縮遊技状態に移行する小当り図柄であり、本例では、7AK、7BK)であるか否かを判定する。次に、ステップ1682-4で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値に所定回数(本例では、100回)をセットし、ステップ1682-6に移行する。なお、ステップ1682-4とステップ1682-5の時短回数カウンタMP52cのカウンタ値にセットする回数が同じ回数である場合は、2つの処理を共通の一の処理としても良い。
次に、ステップ1682-6で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグをオンにする。次に、ステップ1682-7で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技時短Aフラグをオンにする。次に、ステップ1682-9で、主制御基板MのCPUMCは、時短Bフラグをリセットして、次の処理に移行する。また、ステップ1682-2、ステップ1682-3でNoの場合は、本処理を終了して、次の処理に移行する。
ここで、時短Bフラグをリセットするとは、作動回数nを減算する手法の場合、作動回数nをセット(例えば、作動回数nの初期値である1000をセット)することが該当する。また、作動回数nの増加の手法の場合は、作動回数nの記憶領域をクリアして初期値である0とすることが該当する。なお、作動回数nの増加の手法の場合は、作動回数nの初期値として、0をセットすることとしても良い。なお、時短Bフラグをリセットのタイミングとしては、このタイミングに限らず、他の遊技状態から低確低ベース状態となったタイミングや高確高ベース状態から高確低ベース状態になったタイミングなどがあげられる。そして、時短Bフラグをリセットの処理として、時短Bフラグをオンからオフにするように構成しても良い。なお、時短Bフラグのオンからオフへの処理のタイミングは、ステップ1600の特別遊技制御処理で実行しても良いし、小当りの場合であれば、ステップ1950のV入賞口入球判定処理におけるステップ1960の条件装置作動予約フラグをオンにした後に実行しても良い。
次に、補助遊技時短Aフラグを説明する。時短Aは、以下の(1)~(3)の機能のすべてを有効とする遊技状態又は少なくとも1つを有効とする遊技状態に構成されていれば良いように構成されている。
(1)補助遊技図柄の当選確率を変更(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11dの開放当選確率を高くする)する遊技状態である。
(2)第2主遊技始動口電動役物の開放態様を変更(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11dの開放期間を長くする)する遊技状態である。
(3)補助遊技図柄の変動態様(変動時間)を変更(第2主遊技始動口電動役物B11dの開放抽選の結果報知の時間を短くする)する遊技状態である。
本例では、補助遊技時短Aフラグがオンとなっている場合、(1)~(3)とからなる時短Aが作動するように構成されている。また、当選した当り図柄(大当り図柄、小当り図柄)に応じて、時短Aの機能が異なるように構成されていても良い。例えば、当り図柄Aが当選した場合は、(2)、(3)とからなる時短Aとし、当り図柄Bが当選した場合は、(1)、(2)、(3)とからなる時短Aとし、当り図柄Cが当選した場合は、(2)、(3)とからなる時短Aであるが、当り図柄Aよりも第2主遊技始動口電動役物B11dの開放期間を長くする時短Aとし、当り図柄Dが当選した場合は、(2)、(3)とからなる時短Aであるが、当り図柄Aよりも第2主遊技始動口電動役物B11dの開放抽選の結果報知の時間を短くする時短Aとなるよう、第2主遊技始動口電動役物B11dの開放当選確率、第2主遊技始動口電動役物B11dの開放期間、第2主遊技始動口電動役物B11dの開放抽選の結果報知の時間を組み合わせた機能と、当り図柄と、を対応させるように構成しておけば良い。
本例では、補助遊技時短Aフラグがオンとなっている場合、(1)~(3)とからなる時短Aが作動するように構成されている。そして、本例では、補助遊技時短Cフラグがオンとなっている場合、(2)及び(3)とからなる時短Cが作動するように構成されている。時短Aが作動していない場合において、時短図柄に当選した場合は、(2)及び(3)とからなる時短Cが作動するように構成されている。一方、図322のステップ1400-2-3で時短Aが作動している場合(Noの場合)において、時短図柄に当選した場合は、ステップ1400-2-5の処理を実行して、時短Aの作動を終了するように構成しているが、(1)の機能は終了させないように構成しても良い。つまり、時短Aが作動している状態において、時短Cが時短Aに優先して作動する場合、(1)、(2)、(3)の機能を有する時短Cが作動するように構成されるように構成しても良い。このように時短Aが作動中であるか否かに応じて、時短Cの機能が異なるように構成することによって、時短Cであっても、時短Aと同等の性能を持たせることができる。
次に、小当りVタイプや1種+1種小当りVタイプにおいて、作動回数nが0(減算する手法の場合の1000回転目)の図柄変動の抽選結果が小当りとなる場合、当該図柄変動中のいずれのタイミングであっても時短Bを作動させず、その後の小当り遊技において遊技球がV領域を通過しなかった場合に時短Bを作動させる構成について、図319、図320、図325を用いて説明する。
先ず、主制御基板側での第1(第2)主遊技図柄表示処理については、図319、図320の通りであり、作動回数nが0(減算する手法の場合の1000回転目)の図柄変動の抽選結果が小当りであっても、第1(第2)主遊技図柄表示処理においては、作動回数nの更新を行わないように構成されている。
次に、図325を用いて、小当り遊技におけるV入賞口入球判定処理を説明する。図325は、第4実施形態における、図101におけるステップ1950(第3)のサブルーチンに係る、V入賞口入球判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1952で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動予約フラグ(ステップ1960でオンとなるフラグであり、即ち、排出待機時間中においてV領域であるV入賞口C22に遊技球が入球した場合にオンとなるフラグ)がオフであるか否かを判定する。ステップ1952でYesの場合、ステップ1954で、主制御基板MのCPUMCは、V入賞口C22への遊技球の入球があったか否かを判定する。ステップ1954でYesの場合、ステップ1956で、主制御基板MのCPUMCは、V入賞口有効期間(小当り遊技の開始タイミングから、当該小当り遊技に係る排出待機時間終了タイミングまでの期間)内であるか否かを判定する。ステップ1956でYesの場合、ステップ1958で、主制御基板MのCPUMCは、V入賞検出コマンド(後述する、V入賞検出演出を実行するためのコマンド)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1960で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動予約フラグをオンにし、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。
他方、ステップ1952でNoの場合、ステップ1962で、主制御基板MのCPUMCは、V入賞口有効期間(小当り遊技の開始タイミングから、当該小当り遊技に係る排出待機時間終了タイミングまでの期間)が終了したか否かを判定する。ステップ1962でYesの場合、ステップ1963で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動予約フラグをオフにする。次に、ステップ1964で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動フラグをオンにし、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。尚、ステップステップ1962でNoの場合にも、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。
ステップ1954およびステップ1956でNoの場合、つまり、V入賞口C22への入球がない場合やV入賞口C22への入球があったがV入賞口有効期間内の入球でない場合、ステップ1970で、主制御基板MのCPUMCは、V入賞口有効期間(小当り遊技の開始タイミングから、当該小当り遊技に係る排出待機時間終了タイミングまでの期間)が終了したか否かを判定する。ステップ1970でYesの場合、ステップ1971で、作動回数nが0よりも大きいか否かを判定する。ステップ1971でYesの場合、ステップ1972で、主制御基板MのCPUMCは、作動回数nのカウント値から1を減算して、作動回数をカウントする。なお、作動回数nのカウント値から1を減算する手法ではなく、作動回数nのカウント値に1を追加して、作動回数をカウントする増加の手法でも良い。次に、ステップ1973で、主制御基板MのCPUMCは、作動回数nが0であるか否かを判定する。なお、減算する手法ではなく増加の手法の場合は、作動回数nが、例えば1000であるか否かを判定する。ステップ1973でYesの場合、ステップ1974で、主制御基板MのCPUMCは、時短Bフラグをオンに設定し、時短Bフラグのオン情報を記憶して、ステップ1400-1の処理に移行する。次に、ステップ1400-1で、主制御基板MのCPUMCは、時短B設定処理を実行し、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。尚、ステップ1970、ステップ1971、ステップ1973でNoの場合にも、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。
また、ステップ1956でNoの場合、換言すれば、小当り遊技が実行されていないにも拘わらずV入賞口C22に遊技球が入球する等の不正入球の危険性が高まる場合においては、適宜エラー処理を実行するよう構成しておくことが好適である。尚、V入賞口C22への入球に係る特別遊技のラウンド数は「9R」となっており、「小当り遊技→V入賞口C22への入球に係る特別遊技」の一連の流れを合計すると、小当り遊技に係るラウンド数の「1R」と特別遊技に係るラウンド数の「9R」とで、「10R」となっている。なお、本例では、V入賞口C22(特定領域)へ入球させるラウンドを1Rとして設定していた(つまり、出玉が獲得できるラウンドは、2~10ラウンドの9ラウンド分である)が、V入賞口C22へ入球した後から1Rとして設計してもよい(つまり、1~10ラウンドの10ラウンド分の出玉が獲得できる)。
このように作動回数nが0(減算する手法の場合の1000回転目)の図柄変動の抽選結果が小当りとなる場合、V入賞口C22への入球までを含め1の図柄変動の結果として捉えると、V入賞口C22へ入球するか否かに応じて時短Bを作動させるか否かを決定することが最善な時短Bの設定処理となるため、時短Bの作動の処理をシンプルにすることができる。
次に、小当りVタイプや1種+1種小当りVタイプにおいて、作動回数nが0(減算する手法の場合の1000回転目)の図柄変動の抽選結果が小当りとなる場合、当該図柄変動中のいずれかのタイミングで時短Bを作動させ、その後の小当り遊技中に遊技球がV領域を通過した場合は時短Bを終了させる構成について図326、図327、図328を用いて説明する。
先ず、主制御基板側での第1(第2)主遊技図柄表示処理について説明する。図326は、ぱちんこ遊技機における、主制御基板側での第1(第2)主遊技図柄表示処理のフローチャートであって、主遊技図柄が小当り図柄(ハズレ図柄、時短図柄の場合も含む)となる図柄変動の変動開始時(図柄変動中も含む)に作動回数をカウントする図である。尚、本処理は、第1主遊技図柄側と第2主遊技図柄とで略同一の処理となるため、第1主遊技図柄側について主に説明し、第2主遊技図柄側の処理については括弧書きとする。
まず、ステップ1403で、保留消化制御手段MJ31は、変動開始条件が成立しているか否かを判定する。ここで、当該変動開始条件は、特別遊技中(又は条件装置作動中)でない、且つ、主遊技図柄変動中でない、且つ、主遊技図柄の保留が存在することが条件となる。
ステップ1403でYesの場合、ステップ1405及びステップ1406で、保留消化制御手段MJ31は、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b-A(第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b-B)に一時記憶されている、今回の図柄変動に係る第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)を読み出すと共に、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b-A(第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b-B)から削除し、当該一時記憶されている残りの情報をシフトする(保留消化処理)。次に、ステップ1410-1で、当否抽選手段MN10は、各遊技状態に対応する第1主遊技用当否抽選テーブルMN11ta-A(第2主遊技用当否抽選テーブルMN11ta-B)を参照し、第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、当選抽選乱数)に基づき、主遊技図柄当否抽選を実行する。
次に、ステップ1410-2で、第1主遊技図柄決定手段MN41-A(第2主遊技図柄決定手段MN41-B)は、第1主遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta-A(第2主遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta-B)を参照し、主遊技図柄当否抽選結果及び第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、図柄抽選乱数)に基づいて主遊技図柄に関する停止図柄を決定し、これらを第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cに一時記憶する。
次に、ステップ1410-3で、第1主遊技変動態様決定手段MN51-A(第2主遊技変動態様決定手段MN51-B)は、各遊技状態に対応する第1主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta-A(第2主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta-B)を参照し、主遊技図柄当否抽選結果及び第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、変動態様抽選乱数)に基づいて主遊技図柄の変動態様を決定し、これらを第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cに一時記憶して、ステップ1414に移行する。
次に、ステップ1414で、遊技内容決定手段MNは、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cに一時記憶された図柄変動表示開始指示コマンド(停止図柄情報、停止図柄の属性情報、変動態様情報等の決定した主遊技図柄に関する情報及び現在の遊技状態に係るコマンド等)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1416で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cが、主遊技図柄の変動時間に係る所定時間を第1・第2主遊技図柄変動管理用タイマMP11t-Cにセットする。次に、ステップ1417で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)の第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)上で、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cに記憶された変動態様に従い、主遊技図柄の変動表示を開始する。
次に、ステップ1417-1-1で、遊技内容決定手段MNは、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cを参照し、当該主遊技図柄の停止図柄が大当り図柄以外であるか否かを判定する。ステップ1417-1-1でYesの場合(例えば、停止図柄が小当り図柄、ハズレ図柄、時短図柄の場合)、ステップ1417-2で、作動回数nが0よりも大きいか否かを判定する。ステップ1417-2でYesの場合、ステップ1417-3で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、作動回数nのカウント値から1を減算して、作動回数をカウントする。なお、作動回数nのカウント値から1を減算する手法ではなく、作動回数nのカウント値に1を追加して、作動回数をカウントする増加の手法でも良い。次に、ステップ1417-4で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、作動回数nが0であるか否かを判定する。なお、減算する手法ではなく増加の手法の場合は、作動回数nが、例えば1000であるか否かを判定する。ステップ1417-4でYesの場合、ステップ1417-5で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、時短Bフラグをオンに設定し、時短Bフラグのオン情報を記憶して、ステップ1400-1の処理に移行する。次に、ステップ1400-1で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、時短B設定処理を実行し、ステップ1418の処理に移行する。他方、ステップ1417-1、ステップ1417-2、ステップ1417-4でNoの場合にもステップ1418の処理に移行する。次に、ステップ1418で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、第1・第2主遊技状態一時記憶手段MB10-Cのフラグエリア内にある、変動中フラグをオンにし、ステップ1420に移行する。
他方、ステップ1403でNoの場合、ステップ1419で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、第1・第2主遊技状態一時記憶手段MB10-Cのフラグエリアを参照し、変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1419でYesの場合にはステップ1420に移行し、ステップ1419でNoの場合には次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。
次に、ステップ1420で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、主遊技図柄の変動時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1420でYesの場合、ステップ1422で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、図柄変動が終了する旨の情報(図柄確定表示指示コマンド)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1423で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)の第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)上での主遊技図柄の変動表示を停止し、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cに記憶されている停止図柄を確定停止図柄として表示制御する。次に、ステップ1428で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、第1・第2主遊技状態一時記憶手段MB10-Cのフラグエリア内にある、変動中フラグをオフにする。
次に、ステップ1430で、遊技内容決定手段MNは、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cを参照し、当該主遊技図柄の停止図柄が大当り図柄であるか否かを判定する。ステップ1430でYesの場合、ステップ1432で、遊技内容決定手段MNは、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bのフラグエリア内にある、条件装置作動フラグをオンにする。他方、ステップ1430でNoの場合には、ステップ1430-1に移行する。次に、ステップ1430-1で、遊技内容決定手段MNは、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cを参照し、当該主遊技図柄の停止図柄が小当り図柄であるか否かを判定する。ステップ1430-1でYesの場合、ステップ1432-1で、遊技内容決定手段MNは、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bのフラグエリア内にある、小当りフラグをオンにする。他方、ステップ1430-1でNoの場合には、ステップ1430-2に移行する。次に、ステップ1430-2で、遊技内容決定手段MNは、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cを参照し、当該主遊技図柄の停止図柄が時短図柄であるか否かを判定する。ステップ1430-2でYesの場合、ステップ1400-2で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、時短C設定処理を実行する。なお、時短Cフラグを用いる場合、遊技内容決定手段MNは、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bのフラグエリア内にある、時短Cフラグをオンにする。他方、ステップ1430-2でNoの場合には、ステップ1400-2をスキップして、ステップ1500に移行する。
次に、ステップ1500で、特定遊技制御手段MP50は、後述の特定遊技終了判定処理を実行し、次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。尚、ステップ1420でNoの場合にも、次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。
次に、図327を用いて、変動停止時に時短Bフラグをオンにする処理を説明する。図327は、ぱちんこ遊技機における、主制御基板側での第1(第2)主遊技図柄表示処理のフローチャートであって、主遊技図柄が小当り図柄(ハズレ図柄、時短図柄の場合も含む)となる図柄変動の変動終了時または変動停止時{変動固定時間経過(例えば、500ms)時}に作動回数をカウントする図である。尚、本処理は、第1主遊技図柄側と第2主遊技図柄とで略同一の処理となるため、第1主遊技図柄側について主に説明し、第2主遊技図柄側の処理については括弧書きとする。
まず、ステップ1403で、保留消化制御手段MJ31は、変動開始条件が成立しているか否かを判定する。ここで、当該変動開始条件は、特別遊技中(又は条件装置作動中)でない、且つ、主遊技図柄変動中でない、且つ、主遊技図柄の保留が存在することが条件となる。
ステップ1403でYesの場合、ステップ1405及びステップ1406で、保留消化制御手段MJ31は、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b-A(第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b-B)に一時記憶されている、今回の図柄変動に係る第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)を読み出すと共に、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b-A(第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b-B)から削除し、当該一時記憶されている残りの情報をシフトする(保留消化処理)。次に、ステップ1410-1で、当否抽選手段MN10は、各遊技状態に対応する第1主遊技用当否抽選テーブルMN11ta-A(第2主遊技用当否抽選テーブルMN11ta-B)を参照し、第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、当選抽選乱数)に基づき、主遊技図柄当否抽選を実行する。
次に、ステップ1410-2で、第1主遊技図柄決定手段MN41-A(第2主遊技図柄決定手段MN41-B)は、第1主遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta-A(第2主遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta-B)を参照し、主遊技図柄当否抽選結果及び第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、図柄抽選乱数)に基づいて主遊技図柄に関する停止図柄を決定し、これらを第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cに一時記憶する。
次に、ステップ1410-3で、第1主遊技変動態様決定手段MN51-A(第2主遊技変動態様決定手段MN51-B)は、各遊技状態に対応する第1主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta-A(第2主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta-B)を参照し、主遊技図柄当否抽選結果及び第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、変動態様抽選乱数)に基づいて主遊技図柄の変動態様を決定し、これらを第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cに一時記憶して、ステップ1414に移行する。
次に、ステップ1414で、遊技内容決定手段MNは、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cに一時記憶された図柄変動表示開始指示コマンド(停止図柄情報、停止図柄の属性情報、変動態様情報等の決定した主遊技図柄に関する情報及び現在の遊技状態に係るコマンド等)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1416で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cが、主遊技図柄の変動時間に係る所定時間を第1・第2主遊技図柄変動管理用タイマMP11t-Cにセットする。次に、ステップ1417で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)の第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)上で、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cに記憶された変動態様に従い、主遊技図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1418で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、第1・第2主遊技状態一時記憶手段MB10-Cのフラグエリア内にある、変動中フラグをオンにし、ステップ1420に移行する。
他方、ステップ1403でNoの場合、ステップ1419で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、第1・第2主遊技状態一時記憶手段MB10-Cのフラグエリアを参照し、変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1419でYesの場合にはステップ1420に移行し、ステップ1419でNoの場合には次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。
次に、ステップ1420で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、主遊技図柄の変動時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1420でYesの場合、ステップ1422で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、図柄変動が終了する旨の情報(図柄確定表示指示コマンド)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1423で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)の第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)上での主遊技図柄の変動表示を停止し、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cに記憶されている停止図柄を確定停止図柄として表示制御する。
次に、ステップ1423-1-1で、遊技内容決定手段MNは、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cを参照し、当該主遊技図柄の停止図柄が大当り図柄以外であるか否かを判定する。なお、ステップ1423で停止した停止図柄が、小当り図柄、ハズレ図柄、時短図柄のいずれかであるか否かを判定するようにしても良い。ステップ1423-1-1でYesの場合(例えば、停止図柄が小当り図柄、ハズレ図柄、時短図柄のいずれかの図柄の場合)、ステップ1423-2で、作動回数nが0よりも大きいか否かを判定する。ステップ1423-2でYesの場合、ステップ1423-3で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、作動回数nのカウント値から1を減算して、作動回数をカウントする。なお、作動回数nのカウント値から1を減算する手法ではなく、作動回数nのカウント値に1を追加して、作動回数をカウントする増加の手法でも良い。次に、ステップ1423-4で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、作動回数nが0であるか否かを判定する。なお、減算する手法ではなく増加の手法の場合は、作動回数nが、例えば1000であるか否かを判定する。ステップ1423-4でYesの場合、ステップ1423-5で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、時短Bフラグをオンに設定し、時短Bフラグのオン情報を記憶して、ステップ1400-1の処理に移行する。次に、ステップ1400-1で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、時短B設定処理を実行し、ステップ1428の処理に移行する。他方、ステップ1423-1、ステップ1423-3、ステップ1423-4でNoの場合にもステップ1428の処理に移行する。次に、ステップ1428で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、第1・第2主遊技状態一時記憶手段MB10-Cのフラグエリア内にある、変動中フラグをオフにする。
次に、ステップ1430で、遊技内容決定手段MNは、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cを参照し、当該主遊技図柄の停止図柄が大当り図柄であるか否かを判定する。ステップ1430でYesの場合、ステップ1432で、遊技内容決定手段MNは、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bのフラグエリア内にある、条件装置作動フラグをオンにする。他方、ステップ1430でNoの場合には、ステップ1430-1に移行する。次に、ステップ1430-1で、遊技内容決定手段MNは、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cを参照し、当該主遊技図柄の停止図柄が小当り図柄であるか否かを判定する。ステップ1430-1でYesの場合、ステップ1432-1で、遊技内容決定手段MNは、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bのフラグエリア内にある、小当りフラグをオンにする。他方、ステップ1430-1でNoの場合には、ステップ1430-2に移行する。次に、ステップ1430-2で、遊技内容決定手段MNは、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b-Cを参照し、当該主遊技図柄の停止図柄が時短図柄であるか否かを判定する。ステップ1430-2でYesの場合、ステップ1400-2で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11-Cは、時短C設定処理を実行する。なお、時短Cフラグを用いる場合、遊技内容決定手段MNは、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bのフラグエリア内にある、時短Cフラグをオンにする。他方、ステップ1430-2でNoの場合には、ステップ1400-2をスキップして、ステップ1500に移行する。
次に、ステップ1500で、特定遊技制御手段MP50は、後述の特定遊技終了判定処理を実行し、次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。尚、ステップ1420でNoの場合にも、次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。
次に、図328を用いて、小当り遊技におけるV入賞口入球判定処理を説明する。図328は、第4実施形態における、図101におけるステップ1950(第3)のサブルーチンに係る、V入賞口入球判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1952で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動予約フラグ(ステップ1960でオンとなるフラグであり、即ち、排出待機時間中においてV領域であるV入賞口C22に遊技球が入球した場合にオンとなるフラグ)がオフであるか否かを判定する。ステップ1952でYesの場合、ステップ1954で、主制御基板MのCPUMCは、V入賞口C22への遊技球の入球があったか否かを判定する。ステップ1954でYesの場合、ステップ1956で、主制御基板MのCPUMCは、V入賞口有効期間(小当り遊技の開始タイミングから、当該小当り遊技に係る排出待機時間終了タイミングまでの期間)内であるか否かを判定する。ステップ1956でYesの場合、ステップ1958で、主制御基板MのCPUMCは、V入賞検出コマンド(後述する、V入賞検出演出を実行するためのコマンド)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1960で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動予約フラグをオンにする。次に、ステップ1980で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグをオフにする。次に、ステップ1981で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技時短Bフラグをオフにし、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。
他方、ステップ1952でNoの場合、ステップ1962で、主制御基板MのCPUMCは、V入賞口有効期間(小当り遊技の開始タイミングから、当該小当り遊技に係る排出待機時間終了タイミングまでの期間)が終了したか否かを判定する。ステップ1962でYesの場合、ステップ1964で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動フラグをオンにし、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。尚、ステップ1954、ステップ1956、ステップ1962でNoの場合にも、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。また、ステップ1956でNoの場合、換言すれば、小当り遊技が実行されていないにも拘わらずV入賞口C22に遊技球が入球する等の不正入球の危険性が高まる場合においては、適宜エラー処理を実行するよう構成しておくことが好適である。尚、V入賞口C22への入球に係る特別遊技のラウンド数は「9R」となっており、「小当り遊技→V入賞口C22への入球に係る特別遊技」の一連の流れを合計すると、小当り遊技に係るラウンド数の「1R」と特別遊技に係るラウンド数の「9R」とで、「10R」となっている。なお、本例では、V入賞口C22(特定領域)へ入球させるラウンドを1Rとして設定していた(つまり、出玉が獲得できるラウンドは、2~10ラウンドの9ラウンド分である)が、V入賞口C22へ入球した後から1Rとして設計してもよい(つまり、1~10ラウンドの10ラウンド分の出玉が獲得できる)。
このように作動回数nが0(減算する手法の場合の1000回転目)の図柄変動の抽選結果が小当りとなる場合、ハズレ図柄等の場合と同様に図柄変動の実行中に時短Bとなるように構成することで、ハズレ図柄等の場合と共通の処理を用いて時短Bを作動させることができるので、プログラムの容量を削減することができる。また、小当り遊技中にV入賞口C22に入球したことを判定する処理によって、作動している時短Bを終了させることで、時短Bの終了の処理をシンプルにすることができる。
次に、図329を用いて、各時短における時短回数、各時短における参照する変動パターンテーブルについて説明する。図329は、各時短における時短回数、各時短における参照する変動パターンテーブルを示す図である。
時短Bの時短回数は、時短Aの時短回数よりも大きい値が設定される。時短Cの時短回数は、時短Aの時短回数よりも大きい値が設定される。時短Bの時短回数は、時短Cの時短回数よりも大きい値が設定される。時短Bと時短Cを大当り図柄が停止表示されること以外を契機とする時間短縮遊技状態(特定遊技状態D、時短D)とする場合、時短Dの時短回数は、時短Aの時短回数よりも大きい値が設定されるように構成されている。なお、時短Dは、小当りVタイプのV入賞口C22に遊技球が入球したことを契機として作動する時間短縮遊技状態ではない。なお、時短Bの時短回数は、時短Aの時短回数や時短Cの時短回数よりも小さい値が設定されても良いし、同じ値が設定されても良い。
次に、各時短における参照する変動パターンテーブルについて説明する。時短Aの作動中は、限定頻度テーブルA1、限定頻度テーブルA2、限定頻度テーブルA3、限定頻度テーブルA4等を参照して変動パターンを選択するように構成されている。限定頻度テーブルA1は、1又は複数の変動パターンから構成される変動パターンテーブルであって、変動パターンの平均の変動時間は、限定頻度テーブルA1~A4のうち一番短いテーブルとなっている。限定頻度テーブルA2~A4は、1又は複数の変動パターンから構成される変動パターンテーブルであって、変動パターンの平均の変動時間は、限定頻度テーブルA1よりも長いテーブルとなっている。なお、限定頻度テーブルA1<限定頻度テーブルA2<限定頻度テーブルA3<限定頻度テーブルA4の順で変動パターンの平均の変動時間が長くなるように構成しても良いし、限定頻度テーブルA1>限定頻度テーブルA2>限定頻度テーブルA3>限定頻度テーブルA4の順で変動パターンの平均の変動時間が短くなるように構成しても良い。なお、各限定頻度テーブルの変動パターンの平均の変動時間が異なるように構成されていれば良い。
限定頻度とは、特定の図柄(例えば、大当り図柄)が停止表示され、大当り遊技の終了後の主遊技図柄の変動態様の種類及び/又は選択率が、当該特定の図柄が停止表示される前(例えば、通常遊技状態)の主遊技図柄の変動態様の種類及び/又は選択率とは異なる状態(限定頻度状態)のことである。そして、限定頻度テーブルとは、限定頻度状態で使用する変動パターンを選択する際に使用する変動パターンテーブルである。ここでは、大当り遊技の終了を契機とした限られた状態である限定頻度状態においてのみ、通常遊技状態とは異なる変動パターンテーブルである限定頻度テーブルが参照可能な状態となるように構成されている。
図329の(1)に示すように、時短Aの作動中の期間A1においては、限定頻度テーブルA1を参照して変動パターンを選択するように構成されている。時短Aの作動中の期間A2においては、限定頻度テーブルA2を参照して変動パターンを選択するように構成されている。時短Aの作動中の期間A3においては、限定頻度テーブルA3を参照して変動パターンを選択するように構成されている。時短Aの作動中の期間A4においては、限定頻度テーブルA4を参照して変動パターンを選択するように構成されている。
次に、時短Dの遊技状態を説明する。時短Dの時短回数(期間)は、時短Aの時短回数(期間)よりも大きく設定(期間が長く設定)されている。そして、時短D中の各期間D1~D4は、時短Aの各期間A1~A4よりも長い期間で構成されていても良い。また、一部の期間が同じ長さの期間に構成されていても良い。例えば、期間A1と期間D1、期間A3と期間D3、期間A4と期間D4とが同じ長さの期間で構成され、期間A2と期間D2とが異なる長さの期間となるように構成する。このように、時短の導入の期間(期間A1、期間D1)や時短の終盤の期間(期間A3、期間A4、期間D3、期間D4)を同じ長さの期間に設定し、それ以外の途中の期間(期間A2、期間D2)を異なる長さの期間とすることによって、時短の導入の期間と終盤の期間との演出頻度を、時短Aと時短Dとにおいて共通にすることができるので、遊技者は違和感なく時短の遊技を開始して終了することができる。また、途中の期間(期間A2、期間D2)の長さを変えることによって、導入の期間、終盤の期間の演出頻度に影響を与えないようになっている。なお、限定頻度テーブルの参照順番(例えば、A1、A2、A3、A4の順番)が同じであれば、いずれの期間の長さ(遊技の回数)が変わっていても良い。例えば、期間D1を期間A1よりも長く構成することによって、時短Dの導入の期間における遊技者への説明演出(例えば、上述した時短B作動開始演出時短C作動開始演出、選択メニュー表示等の演出)にかける時間を丁寧に行うことができる。
参照する限定頻度テーブルについては、図329の(2)に示すように、時短Dの作動中の期間D1においては、限定頻度テーブルA1を参照して変動パターンを選択するように構成されている。時短Dの作動中の期間D2においては、限定頻度テーブルA2を参照して変動パターンを選択するように構成されている。時短Dの作動中の期間D3においては、限定頻度テーブルA3を参照して変動パターンを選択するように構成されている。時短Dの作動中の期間D4においては、限定頻度テーブルA4を参照して変動パターンを選択するように構成されている。つまり、図329の(2)においては、時短Dで参照する限定頻度テーブルは、時短Aと同じ限定頻度テーブルを同じ順番で参照するように構成されている。このように構成することによって、時短Aと時短Dとで共通の限定頻度テーブルを使用するので、プログラム容量を削減することができるとともに、プログラムをシンプルにすることができる。
なお、時短D(例えば、時短B)において、限定頻度テーブルB1、限定頻度テーブルB2、限定頻度テーブルB3、限定頻度テーブルB4等を参照して変動パターンを選択するように構成しても良い。限定頻度テーブルB1は、1又は複数の変動パターンから構成される変動パターンテーブルであって、変動パターンの平均の変動時間は、限定頻度テーブルB1~B4の中で一番短いテーブルとなっている。限定頻度テーブルB2~B4は、1又は複数の変動パターンから構成される変動パターンテーブルであって、変動パターンの平均の変動時間は、限定頻度テーブルB1よりも長いテーブルとなっている。なお、限定頻度テーブルB1<限定頻度テーブルB2<限定頻度テーブルB3<限定頻度テーブルB4の順で変動パターンの平均の変動時間が長くなるように構成しても良いし、限定頻度テーブルB1>限定頻度テーブルB2>限定頻度テーブルB3>限定頻度テーブルB4の順で変動パターンの平均の変動時間が短くなるように構成しても良い。なお、各限定頻度テーブルの変動パターンの平均の変動時間が異なるように構成されていれば良い。
また、時短D(例えば、時短C)において、限定頻度テーブルC1、限定頻度テーブルC2、限定頻度テーブルC3、限定頻度テーブルC4等を参照して変動パターンを選択するように構成しても良い。限定頻度テーブルC1は、1又は複数の変動パターンから構成される変動パターンテーブルであって、変動パターンの平均の変動時間は、C1~C4の中で一番短いテーブルとなっている。限定頻度テーブルC2~C4は、1又は複数の変動パターンから構成される変動パターンテーブルであって、変動パターンの平均の変動時間は、限定頻度テーブルC1よりも長いテーブルとなっている。なお、限定頻度テーブルC1<限定頻度テーブルC2<限定頻度テーブルC3<限定頻度テーブルC4の順で変動パターンの平均の変動時間が長くなるように構成しても良いし、限定頻度テーブルC1>限定頻度テーブルC2>限定頻度テーブルC3>限定頻度テーブルC4の順で変動パターンの平均の変動時間が短くなるように構成しても良いし、各限定頻度テーブルの変動パターンの平均の変動時間が異なるように構成されていれば良い。なお、限定頻度テーブルB1、限定頻度テーブルB2、限定頻度テーブルB3、限定頻度テーブルB4を時短B専用の限定頻度テーブルとし、限定頻度テーブルC1、限定頻度テーブルC2、限定頻度テーブルC3、限定頻度テーブルC4を時短C専用の限定頻度テーブルとしても良い。
また、図329の(3)に示すように、時短Dの作動中の期間D1においては、限定頻度テーブルB1やC1を参照して変動パターンを選択するように構成し、時短Dの作動中の期間D2においては、限定頻度テーブルB2やC2を参照して変動パターンを選択するように構成し、時短Dの作動中の期間D3においては、限定頻度テーブルB3やC3を参照して変動パターンを選択するように構成し、時短Dの作動中の期間D4においては、限定頻度テーブルB4やC4を参照して変動パターンを選択するように構成してもよい。つまり、時短Dで参照する限定頻度テーブルは、時短Aと全て異なる限定頻度テーブルを参照するように構成しても良い。このように構成することによって、時短Aと時短Dとで異なる変動時間を用いて演出を実行することができるので、時短A、時短Dの役割に応じた演出を各時短中に実行できる。なお、期間D1と期間A1、期間D3と期間A3、期間D4と期間A4とが同じ長さの期間で構成され、期間D2と期間A2とが異なる長さの期間となるように構成されているが、このように構成しなくても良い。各期間は、予め定められた期間であれば良い。
また、図329の(4)に示すように、時短Dの作動中の期間D1においては、限定頻度テーブルA1を参照して変動パターンを選択するように構成し、時短Dの作動中の期間D2においては、限定頻度テーブルB2やC2を参照して変動パターンを選択するように構成し、時短Dの作動中の期間D3においては、限定頻度テーブルA3を参照して変動パターンを選択するように構成し、時短Dの作動中の期間D3においては、限定頻度テーブルA3を参照して変動パターンを選択するように構成してもよい。つまり、時短Dで参照する限定頻度テーブルは、時短Aと一部が同じ限定頻度テーブルを参照するように構成しても良い。このように構成することによって、時短Aと時短Dとで一部の限定頻度テーブルを使用するので、プログラム容量を削減することができるとともに、プログラムをシンプルにすることができるとともに、一部の期間(例えば、比較的期間が長い期間D2)については、時短Aと時短Dとで異なる変動時間を用いて演出を実行することができるので、時短A、時短Dの役割に応じた演出を各時短中に実行できる。なお、期間D1と期間A1、期間D3と期間A3、期間D4と期間A4とが同じ長さの期間で構成され、期間D2と期間A2とが異なる長さの期間となるように構成されているが、このように構成しなくても良い。各期間は、予め定められた期間であれば良い。
また、図329の(5)に示すように、時短Dの作動中の期間においては、変動パターンの平均の変動時間が、限定頻度テーブルA1~A4のうち一番短いテーブルである限定頻度テーブルA1を参照して変動パターンを選択するように構成されている。このように構成することによって、最も簡単かつ合理的に時短Bの変動時間を短くすることができ、遊技の途中で大当りとならずに遊技者が遊技に飽きてきた状況であれば、時短Dにおいて短い変動時間を用いて、より多い回数の時短遊技を実行することにより、時期的に早く遊技者に大当りを提供することが可能となるようにすることができる。なお、限定頻度テーブルA1ではなく、変動パターンの平均の変動時間が、限定頻度テーブルA1~A4のうち一番長い限定頻度テーブルを用いても良い。
また、時短Dで用いる変動パターンの平均の変動時間は、時短Aで用いる変動パターンの平均の変動時間よりも短く設定されていることが好適である。なお、時短Aで選択される変動パターンの平均の変動時間は、通常遊技状態で選択される変動パターンの平均の変動時間よりも短く設定されている。つまり、変動パターンについて、時短Dの作動中は、時短Aの作動中よりも相対的に短い変動時間の変動パターンが選択され易い傾向に構成されている。そして、作動回数nが0(減算する手法の場合)となり時短Bの遊技状態になった場合は、短い変動時間の変動パターンを用いることによって、より早い段階で遊技者に大当りを提供することができるようになっている。
このように構成することによって、大当り遊技の実行後に設定される時短Aについては大当り遊技の余韻を残しつつ、通常遊技状態よりも比較的短い変動時間を用いて、ある一定回数の時短Aの遊技を実行することにより、大当りの連荘を遊技者に期待させることができるとともに、時短Cや時短Bにおいて遊技の途中で大当りとならずに遊技者が遊技に飽きてきた状況であれば、時短Aよりも短い変動時間を用いて、時短Aよりも多い回数の時短遊技を実行することにより、時期的に早く遊技者に大当りを提供することが可能となるようにすることができる。
また、時短Dでの1回の図柄変動における各アクションの合計時間よりも、時短Aでの1回の図柄変動における各アクションの合計時間の方が長く構成されている。このように構成することによって、大当りの連荘を遊技者に期待させることができる期間である時短Aにおいては、遊技者に各アクションを注視させることができる。また、1のアクション(変動開始時アクション、定位置アクション、揺れアクション、テンパイアクション、決めアクション)の実行時間について、時短Dでの1回の図柄変動における1のアクションの実行時間よりも、時短Aでの1回の図柄変動における1のアクションの実行時間の方が長く構成されているので、大当りの連荘を遊技者に期待させることができる期間である時短Aにおいては、遊技者に1つのアクションを注視させることができるという効果を奏する。
次に、図330を用いて、各時短における参照する変動パターンテーブルについて説明する。図330は、各時短において参照する変動パターンテーブルを示す図である。
図330の(1)は、図329の(1)と(2)とを組み合わせたタイミングチャートである。大当り図柄Aが停止表示された後に実行される大当り遊技Aの実行後に時短Aとなり、この時短A中に限定頻度テーブルとして、限定頻度テーブルA1~A4を用いるように構成されている。時短Aの作動が終了し、通常遊技状態になると通常遊技状態テーブルを参照して変動パターンを決定するように構成されている。また、通常遊技状態の期間B0(例えば、時短Bが作動する10変動前から時短Bが作動するまでの期間)においては、限定頻度テーブルA3(限定頻度テーブルA3に限定されず他の限定頻度テーブルであっても良い)を用いて、図312に示す時短B作動開始煽り演出としてのカウントダウン演出を実行するように構成されている。この限定頻度テーブルA3は、大当り遊技Aを実行する契機となった大当り図柄Aに基づいて、期間B0において参照するように決定されている。そして、時短B中の期間B1では限定頻度テーブルA1、期間B2では限定頻度テーブルA2、期間B3では限定頻度テーブルA3、期間B4では限定頻度テーブルA4を参照するように構成されている。これらの限定頻度テーブルA1~A4は、大当り遊技Aを実行する契機となった大当り図柄Aに基づいて、期間B1~B4において参照するように決定されている。
図330の(2)は、図329の(1)と(3)とを組み合わせたタイミングチャートである。大当り図柄Aが停止表示された後に実行される大当り遊技Aの実行後に時短Aとなり、この時短A中に限定頻度テーブルとして、限定頻度テーブルA1~A4を用いるように構成されている。時短Aの作動が終了し、通常遊技状態になると通常遊技状態テーブルを参照して変動パターンを決定するように構成されている。また、通常遊技状態の期間B0(例えば、時短Bが作動する10変動前から時短Bが作動するまでの期間)においては、限定頻度テーブルB3(限定頻度テーブルB3に限定されず他の限定頻度テーブルであっても良い)を用いて、図312に示す時短B作動開始煽り演出としてのカウントダウン演出を実行するように構成されている。この限定頻度テーブルB3は、大当り遊技Aを実行する契機となった大当り図柄Aに基づいて、期間B0において参照するように決定されている。そして、時短B中の期間B1では限定頻度テーブルB1、期間B2では限定頻度テーブルB2、期間B3では限定頻度テーブルB3、期間B4では限定頻度テーブルB4を参照するように構成されている。これらの限定頻度テーブルB1~B4は、大当り遊技Aを実行する契機となった大当り図柄Aに基づいて、期間B1~B4において参照するように決定されている。
図330の(3)は、図329の(1)と(4)とを組み合わせたタイミングチャートである。大当り図柄Aが停止表示された後に実行される大当り遊技Aの実行後に時短Aとなり、この時短A中に限定頻度テーブルとして、限定頻度テーブルA1~A4を用いるように構成されている。時短Aの作動が終了し、通常遊技状態になると通常遊技状態テーブルを参照して変動パターンを決定するように構成されている。また、通常遊技状態の期間B0(例えば、時短Bが作動する10変動前から時短Bが作動するまでの期間)においては、限定頻度テーブルA3(限定頻度テーブルA3に限定されず他の限定頻度テーブルであっても良い)を用いて、図312に示す時短B作動開始煽り演出としてのカウントダウン演出を実行するように構成されている。この限定頻度テーブルA3は、大当り遊技Aを実行する契機となった大当り図柄Aに基づいて、期間B0において参照するように決定されている。そして、時短B中の期間B1では限定頻度テーブルA1、期間B2では限定頻度テーブルB2、期間B3では限定頻度テーブルA3、期間B4では限定頻度テーブルA4を参照するように構成されている。これらの限定頻度テーブルA1、B2、A3、A4は、大当り遊技Aを実行する契機となった大当り図柄Aに基づいて、期間B1~B4において参照するように決定されている。
図330の(4)は、RAMクリアの実行後を示すタイミングチャートである。RAMクリアの実行後の遊技状態は、通常遊技状態であり、通常遊技状態テーブルを参照して変動パターンを決定するように構成されている。作動回数nが0(減算する手法の場合)となると、時短Bが作動し、この時短B中は、上述の(1)~(3)で説明した限定頻度テーブルを参照するか、予め定められた1の限定頻度テーブル(例えば、限定頻度テーブルA1~A4や限定頻度テーブルB1~B4のうち1の限定頻度テーブル、または、これらとは別の1の限定頻度テーブル)を参照するように構成されている。なお、RAMクリアの実行後から時短Bが作動するまでの期間は、それ以前に限定頻度状態となる条件である特定の図柄(例えば、大当り図柄)が停止表示されておらず、また、RAMクリアの実行時が通常時よりも遊技者にとって有利な状態(変動効率が通常時よりも良くなっている状態)になることで、RAMクリア後に最初に遊技を行う遊技者のみが有利となり公平性を欠く虞があるので、RAMクリアの実行後に特定の変動パターンテーブルである限定頻度テーブルを参照することは望ましくない。よって、図330の(4)に示すように、RAMクリアの実行後から時短Bが作動するまで期間は限定頻度テーブルを参照しないように構成することが、本例のぱちんこ遊技機にとって好適である。なお、このようなぱちんこ遊技機の時短B作動する前の期間である期間B0においては、限定頻度テーブルを用いて時短B作動開始煽り演出としてのカウントダウン演出が実行できないようになっている。しかしながら、RAMクリアの実行後であっても時短B作動開始煽り演出としてのカウントダウン演出を、限定頻度テーブルを用いずに実行することができる。例えば、副制御部で図柄変動の回数をカウントすれば、カウントダウン演出を実行することができるようになっている。
次に、図331を用いて、副制御部において図柄変動の回数をカウントするカウンタを用いて主遊技図柄の図柄変動の実行回数をカウントし、カウントダウン演出を実行する例として、転落タイプのぱちんこ遊技機を例示する。図331は、転落タイプのぱちんこ遊技機の転落タイミング、時短Bリセット信号の出力タイミングを示すタイミングチャートである。転落タイプのぱちんこ遊技機は、高確率状態から低確率状態へ遊技状態が転落するタイミングまたは転落したタイミングの図柄変動の次の図柄変動から作動回数nのカウントを開始するように構成されている。そして、遊技状態が転落するタイミングに応じて、時短Bの作動するタイミングが異なるように構成されている。例えば、大当り遊技の実行後は必ず100回の時短Aが作動する転落タイプのぱちんこ遊技機において、図331の(1)は、100回転よりも前のタイミングで高確率状態から低確率状態へ遊技状態が転落する。この転落のタイミングを起点または転落したタイミングの図柄変動の次の図柄変動を起点として作動回数nが0(減算する手法の場合)となったタイミングで、時短Bが作動するように構成されている。図331の(2)は、100回転よりも後のタイミングで高確率状態から低確率状態へ遊技状態が転落する。そして、この転落のタイミングを起点または転落したタイミングの図柄変動の次の図柄変動を起点として作動回数nが0(減算する手法の場合)となったタイミングで、時短Bが作動するように構成されている。図331の(1)と(2)で示すように、転落のタイミングによって時短Bが作動するタイミングが異なるように構成されている。
したがって、このような時短Bが作動するタイミングが異なるぱちんこ遊技機において、限定頻度テーブルを用いて、時短B作動開始煽り演出(例えば、カウントダウン演出)を実行しようとしても、時短B作動開始煽り演出(例えば、カウントダウン演出)の開始タイミングが転落のタイミングによってズレが生じてしまうという問題が生じる。この問題を解決するため、以下のように構成する。
主制御部は、主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報を副制御部に送信する。副制御部は、主制御部から送信されてきた主遊技図柄の図柄変動の実行回数の情報に基づいて991回転目から1000回転目(増加の手法の場合)の主遊技図柄の図柄変動であることを把握する。副制御部は、991回転目から1000回転目までの主遊技図柄の図柄変動の変動時間内で時短B作動開始煽り演出(例えば、カウントダウン演出)を実行するように制御する。なお、副制御部は、演出用図柄の図柄変動の演出よりも表示プライオリティが高い時短B作動開始煽り演出(例えば、カウントダウン演出のワイプのカウントダウン画像の表示)を、図柄変動の演出に対して上から重ねて表示するように制御する。このように構成することが好適である。そして、このように構成することによって、作動回数nのカウントを開始するタイミングが異なるぱちんこ遊技機であっても、時短Bが作動する前の期間において、時短B作動開始煽り演出(例えば、カウントダウン演出)を実行することができる。
なお、高確率状態から低確率状態へ遊技状態が転落するタイミングまたは高確率状態から低確率状態へ遊技状態が転落した図柄変動の次の図柄変動のタイミングから作動回数nのカウントを開始するような構成を説明したが、図331の(3)に示すように、高ベース状態から低ベース状態へ遊技状態が転落するタイミングまたは高ベース状態から低ベース状態へ遊技状態が転落した図柄変動の次の図柄変動のタイミングから作動回数nのカウントを開始するように構成しても良い。
また、時短Bフラグがリセットされたことを示す外端信号(時短Bリセット信号)を、主制御基板MのCPUMCが外部中継端子板Gから出力するように構成しても良い。外部中継端子板Gを介して、ホールコンピュータに時短Bリセット信号を出力するように構成されており、この時短Bリセット信号を受信したホールコンピュータは、ぱちんこ遊技機の変動回数を示すデータ表示器の表示を0にリセットするように構成しても良い。このように構成することによって、作動回数n(図柄変動の回数として1~1000回)を正確にデータ表示器に表示することができ、遊技者はこのデータ表示器の数値を確認することによって時短Bの作動を予知したり、時短Bが作動するまでの回数を確認したりすることができる。
また、転落タイプのぱちんこ遊技機において、時短Bリセット信号を出力する場合、高確率状態から低確率状態に遊技状態が移行したタイミング(図331の(1)、(2)参照)で、時短Bフラグがリセットされたことを示す外端信号(時短Bリセット信号)を、主制御基板MのCPUMCが外部中継端子板Gから出力するように構成する。このように構成することによって、作動回数n(図柄変動の回数として1~1000回)を正確にデータ表示器に表示することができ、遊技者はこのデータ表示器の数値を確認することによって時短Bの作動を予知したり、時短Bが作動するまでの回数を確認したりすることができる。
また、転落タイプのぱちんこ遊技機において、時短Bリセット信号を出力する場合、高ベース状態から低ベース状態に遊技状態が移行したタイミング(図331の(3)参照、(2)も参照)で、時短Bフラグがリセットされたことを示す外端信号(時短Bリセット信号)を、主制御基板MのCPUMCが外部中継端子板Gから出力するように構成する。このように構成することによって、作動回数n(図柄変動の回数として1~1000回)を正確にデータ表示器に表示することができ、遊技者はこのデータ表示器の数値を確認することによって時短Bの作動を予知したり、時短Bが作動するまでの回数を確認したりすることができる。
また、転落タイプのぱちんこ遊技機において、時短Bリセット信号を出力する場合、予め定められた所定のタイミング(例えば、100回転目の図柄変動のタイミング)で、時短Bフラグがリセットされたことを示す外端信号(時短Bリセット信号)を、主制御基板MのCPUMCが外部中継端子板Gから出力するように構成しても良い。このように構成することによって、高確率状態から低確率状態に移行してからの作動回数n(図柄変動の回数として1~1000回)が正確にデータ表示器に表示されなくなるため、時短Bが作動するまでの回数を確認することはできず不便である一方、遊技者は作動回数nを推測しながら遊技を継続することになるため、遊技者の遊技の興趣を向上させることができる。
次に、図332を用いて、時短Bの作動が近づいていることを報知する先読み演出としての先読み演出Bを説明する。図332は、図50における保留情報管理処理のサブルーチンに係る、先読み保留内容決定処理の変形例のフローチャートである。まず、ステップ2651で、装図保留情報表示制御手段は、装図保留情報一時記憶手段を参照し、トリガ保留は当り(大当り例示するが小当りでも良い)となる保留の情報(先読み情報A)であるか否かを判定する。ステップ2651でYesの場合、ステップ2655で、装図保留情報表示制御手段は、トリガ保留の表示態様(保留アイコンの表示態様)を、保留表示態様決定テーブル1(当り時)を参照して決定する。
ここで、ステップ2651でNoの場合、つまり、トリガ保留がハズレ保留の場合、ステップ2653で、図柄情報を参照し、トリガ保留は時短図柄となる保留の情報(先読み情報C)であるか否かを判定する。ステップ2653でYesの場合、ステップ2656で、装図保留情報表示制御手段は、トリガ保留の表示態様を、保留表示態様決定テーブル3(ハズレ時+時短図柄当選)を参照して決定する。他方、ステップ2653でNoの場合、ステップ2658で、装図保留情報表示制御手段は、作動回数nを記憶している記憶手段を参照し、作動回数nが所定値(例えば4、入賞順変動タイプであれば8等)以下であるか否かを判定する。ステップ2658でYesの場合、ステップ2659で、装図保留情報表示制御手段は、トリガ保留の図柄変動を開始するタイミングが、作動回数nが0(減算する手法の場合)となる保留の図柄変動であるか否かを判定する。ステップ2659でYesの場合、ステップ2660で、装図保留情報表示制御手段は、トリガ保留は時短Bとなる保留の情報(先読み情報B)であると判断し、トリガ保留の表示態様(保留アイコンの表示態様)を、保留表示態様決定テーブル4(ハズレ時+時短B煽り)を参照して決定する。他方、ステップ2658、ステップ2659でNoの場合、ステップ2657で、装図保留情報表示制御手段は、トリガ保留の表示態様を、保留表示態様決定テーブル2(ハズレ時+時短図柄非当選)を参照して決定する。
ここで、同図下段の4つのテーブルは、当り図柄に当選していることを示唆する先読み演出Aを決定するための保留表示態様決定テーブル1(当り時)、ハズレ用の保留表示態様決定テーブル2(ハズレ時+時短図柄非当選)、時短図柄に当選していることを示唆する先読み演出Cを決定するための保留表示態様決定テーブル3(ハズレ時+時短図柄当選)、時短Bの作動が近づいていることを報知する先読み演出Bを決定するための保留表示態様決定テーブル4(ハズレ時+時短B煽り)である。本実施形態(先読み抽選を実行可能とした実施形態)においては、保留先読み演出(保留変化演出)の実行時に変化し得るトリガ保留の表示態様を保留表示態様決定テーブル1(当り時)を参照して決定する場合の選択され得る表示態様の種類は、虹色、赤色、緑色、青色の4つであり、保留表示態様決定テーブル2(ハズレ時+時短図柄非当選)、保留表示態様決定テーブル3(ハズレ時+時短図柄当選)を参照して決定する場合の選択され得る表示態様の種類は、赤色、緑色、青色の3つであり、保留表示態様決定テーブル4(ハズレ時+時短B煽り)を参照して決定する場合の選択され得る表示態様の種類は、紫色、赤色、緑色、青色の4つであり、保留表示態様決定時専用の乱数によって抽選される。尚、保留先読み演出が発生した際の保留の表示態様毎の当り(大当り)期待度(保留に係る図柄変動にて当り(大当り)となる期待度)は、虹色が当り(大当り)時のみで選択され、虹色を除く色としては、期待度が高いものから赤色、緑色、青色の順となっている。また、時短Bが作動するトリガ保留であることを確定した態様で示す場合、紫色で示すように構成されている。また、時短Cが作動するトリガ保留であることを確定した態様で示す場合、金色で示すように構成されている。尚、変化し得る表示態様はあくまで一例であり、種類を増減させても、変化し得る色を変更しても何ら問題ない。
また、本例では、保留の表示色によって当り(大当り)となる期待度を示唆し得る先読み演出Aとして構成しただけではなく、時短Bの作動が近づいていることを示唆し得る先読み演出B、時短Cが作動することを示唆し得る先読み演出Cとして構成している。そのように構成する場合、特に、保留の表示色によって、時短Bであれば、時短Bが作動する期待度(時短Bの作動期待度ともいう)を示唆する(例えば、保留表示色が紫色であれば時短Bが作動することが確定、保留表示色が赤色であれば時短Bが作動する期待度大、青色であれば時短Bが作動する期待度小、等)よう構成することで、遊技者にとって有利な時短Bの作動が近づいていることを煽る演出を効果的に実行することができる。また、時短Cであれば、時短Cが作動する期待度(時短Cの作動期待度または時短図柄の当選期待度ともいう)を示唆する(例えば、保留表示色が金色であれば時短Cが作動することが確定、保留表示色が赤色であれば時短Cが作動する期待度大、青色であれば時短Cが作動する期待度小、等)よう構成することで、遊技者にとって有利な時短Cが作動するか否かを煽る演出を効果的に実行することができる。
このように、保留先読み演出の実行時には、複数種類の保留の表示態様から選択された表示態様によって、時短Bの作動期待度が相違し得るよう構成されている。また、先読み演出の実行中(先読み用判定処理で当選したタイミングからトリガ保留に係る主遊技図柄の変動終了まで)に複数回の保留先読み演出を実行し得るよう構成してもよい。このように構成し、例えば、先読み演出の実行中に保留先読み演出が2回実行される場合において、1回目の保留先読み演出で変化する保留の表示態様が青色であった場合には、2回目の保留先読み演出で変化する保留の表示態様は緑色又は赤色又は紫色となるようにする、即ち、保留先読み演出が実行されるたびに時短Bの作動期待度の高い保留の表示態様へと変化(ランクアップ)していくよう構成することが望ましい(遊技者の期待感を損なわないため)。また、保留表示変化に係る演出はこれには限定されず、結果的に保留表示変化を伴わない演出態様を設けてよく、例えば、上述したカウントダウン演出としての時短B作動開始煽り演出のような演出を設けてもよい。
次に、図333を用いて、1種+1種並列タイプの時短Bの作動が近づいていることを報知する先読み演出Bを説明する。図333は、1種+1種並列タイプの先読み演出Bを実行中に先読み演出Bが中断されることを示すタイミングチャートである。
1000回転目の図柄変動後に時短Bが作動する1種+1種並列タイプのぱちんこ遊技機において、図333の(1)であるタイミング1で示すように、第1主遊技図柄の1000回転目の図柄変動に対応する保留がハズレのトリガ保留となっており、トリガ保留を対象として時短Bの作動が近づいていることを示唆し得る先読み演出Bを実行している。先読み演出Bは、タイミング1で示す状態のまま遊技が進行する場合、1000回転目の図柄変動(1000回転目より前の図柄変動でも可)まで継続するように構成されている。トリガ保留およびトリガ保留の前の図柄変動である長時間変動の997回転目の図柄変動、998回転目の図柄変動、999回転目の図柄変動は、全てハズレを示す図柄変動となっている。
そして、図333の(2)であるタイミング2で示すように、長時間変動の997回転目の第1主遊技図柄の図柄変動の実行中に、第2主遊技側の保留が2個入る。1個目の保留はハズレであり、2個目の保留は大当りを示す情報の保留である。この際、先読み演出Bは、第2主遊技側の大当りを示す情報の保留が入ったタイミング(先読み演出B終了タイミング1参照)または大当りを示す情報の保留に対する第2主遊技図柄の図柄変動が開始したタイミング(先読み演出B終了タイミング2参照)で、先読み演出Bを終了(中断)して、紫色で表示されていたトリガ保留の表示態様(保留アイコンの表示態様)を通常の色の表示態様に戻すように構成されている。
このように、先読み演出B中に、第2主遊技図柄の当りの保留が入球したり、第2主遊技図柄の当りの図柄変動が開始され先読み演出Bが終了してしまうと、時短Bが作動する予定であったことを喜んでいた遊技者が落胆してしまうため、遊技の興趣を損なう虞があるので、先読み演出を禁止する期間を設けることが好適である。
先読み演出を禁止する期間として、以下の(1)~(3)を例示することができる。
(1)時短Bの作動開始のN変動前(例えば、4変動前)から時短Bの作動開始までの期間を、先読み演出を禁止する期間とする。なお、Nは、予め定められた値であれば良い。
(2)時短Bが作動する直前に滞在する遊技状態で使用していた限定頻度テーブルを参照する期間を、先読み演出を禁止する期間とする。
(3)演出としてカウントダウン演出を実行する期間を、先読み演出を禁止する期間とする。
次に、図334を用いて、残り回数示唆演出を説明する。図333は、残り回数示唆演出を示す図である。残り回数示唆演出は、主遊技図柄の変動表示開始から停止表示までを一単位とし、一単位が、規定回数である、例えば1000回(第一特定回数又は特定回数)行われることを契機として時短Bとなり得るが、一単位が1000回行われるまでの残り数や現在の図柄変動が何回転目の図柄変動であるかを示す数(残り回数に関する情報)を示唆する演出である。残り回数示唆演出は、1000回行われるまでの残り数や現在の図柄変動が何回転目の図柄変動であるかを示す数をそのままの値で示さないように構成(概ねの値を表示するように構成)しても良い。なお、残り回数示唆演出は、図柄変動の回数がいかなる時であっても表示されるものであっても良いし、1回転から1000回転までの期間の一部の期間内(1の図柄変動の期間内や複数の図柄変動の期間内)で表示されるものであっても良いし、或る回数(第二特定回数として、例えば991回)から1000回までの一部の期間内において表示されるものであっても良い。
図334の(1)の(a)~(c)は、図柄変動の回数がいかなる時であっても表示される残り回数示唆演出を示す図である。1回転目から1000回転目までの期間において、常に(a)で示す1/1000や(b)で示す2/1000や(c)で示す999/1000等のような残り回数示唆演出を実行するように構成されている。
図334の(2)の(d)~(f)は、1回転から1000回転までの期間の一部の期間内(1の図柄変動の期間内や複数の図柄変動の期間内)で残り回数示唆演出が実行されないことを示す図である。例えば、(d)で示す120回転目の図柄変動中に電源が遮断され、120回転目の図柄変動中に電断復帰した場合、この120回転目の図柄変動中には(e)で示すように残り回数示唆演出を実行せず、(f)で示すように所定回転後(例えば100回転後であるが、1回転後であっても良い)の220回転目の図柄変動中に残り回数示唆演出を実行するように構成されている。このように構成することによって、設定変更によるRAMクリアが行われたか否かの情報を電源投入直後に分からなくすることによって、遊技店の営業を開始した後、遊技者がある一定期間の遊技を行うまで時短Bが作動するまでの回数を知ることができないようになっているため、遊技者は時短Bが作動するまでの回数を推測しながら遊技を実行するので、遊技者の遊技の興趣を向上させることができる。
また、図312に示したようなカウントダウン演出のように、例えば991回から1000回までの期間内において、残り回数示唆演出を実行するように構成しても良い。また、残り回数示唆演出の実行タイミングが、不規則なタイミングで開始されるように構成しても良く、このように構成する場合、設定値に基づいて、残り回数示唆演出の実行タイミングを変えるように構成しても良い。例えば、奇数設定は百の位が奇数の時に残り回数示唆演出が実行されやすく、(g)に示すように偶数設定は百の位が偶数である6の時に残り回数示唆演出が実行されやすいように構成したり、残り回数示唆演出が開始された時の回数の一の位によって設定値を示唆したりすることができる。また、残り回数示唆演出の数字の組合せによって設定値を示唆するように構成しても良い。
また、(h)に示すように、(遊技開始後最初の)特定予告にて、残り回数示唆演出を実行するように構成しても良い。特定予告で表示される残り回数示唆演出によって、(i)に示すように設定示唆(例えば、設定5を示唆)を行っても良いし、特定予告の出現頻度を遊技店が任意で設定できるように構成しても良いし、特定予告が実行されるまでは、残り回数示唆演出の内容を「???」のように隠した表示とするように構成しても良い。また、特定予告は、先読み演出であっても良い。
また、転落タイプの場合、高確率状態から低確率状態へ転落したタイミングによって、時短Bの作動するタイミングが異なるが、例えば、(i)で示すように、小当りに当選した場合に残り回数示唆演出を実行し、残り回数を示唆するように構成しても良い。残り回数示唆演出の実行タイミングはこれに限らず、図331の(1)で示した100回転目のタイミング等であっても良い。なお、ここで示した全ての例において、(c)に示すように、残り回数示唆演出である999/1000を強調表示(図ではアンダーラインで強調)するように構成しても良く、強調表示はどのような態様であっても良い。
(第24実施形態)
第23実施形態においては、時間短縮遊技状態として、時短A、時短B、時短Cの複数の時間短縮遊技状態を有する遊技機について詳述したが、このような遊技機は第23実施形態の構成のみには限定されない。そこで、第23実施形態とは異なる時間短縮遊技状態の構成を第24実施形態とし、以下、第23実施形態からの相違点についてのみ詳述する。
なお、第23実施形態においては、図319と図320とで時短Bに関する処理の実行タイミングが相違しているなど、本明細書に適用可能な複数の構成を例示しているが、第24実施形態においては、第23実施形態のいずれの構成を適用してもよいことを補足しておく。具体例としては、第24実施形態における時短Bに係る作動回数を減算する処理は、図319のステップ1417-3(第24)のタイミングで実行するよう構成してもよいし、図320のステップ1423-3(第24)のタイミングで実行するよう構成してもよい。
また、時短A、時短B及び時短Cの重複の有無についても、第23実施形態のいずれの構成も適用可能であり、具体的には以下の1または複数の構成を適用してもよい。
(1)時短Aの作動中には、時短Bは新たに作動しない
(2)時短Aの作動中には、時短Cは新たに作動しない
(3)時短Bの作動中には、時短Aは新たに作動しない
(4)時短Bの作動中には、時短Cは新たに作動しない
(5)時短Cの作動中には、時短Aは新たに作動しない
(6)時短Cの作動中には、時短Bは新たに作動しない
(7)時短Aの作動中にも、時短Bは新たに作動可能である
(8)時短Aの作動中にも、時短Cは新たに作動可能である
(9)時短Bの作動中にも、時短Aは新たに作動可能である
(10)時短Bの作動中にも、時短Cは新たに作動可能である
(11)時短Cの作動中にも、時短Aは新たに作動可能である
(12)時短Cの作動中にも、時短Bは新たに作動可能である
なお、ある時短の作動中に他の時短が新たに作動する場合には、当該ある時短の性能を引継ぐよう構成してもよいし、当該ある時短の性能を引継がないよう構成してもよい。ある時短の性能とは、補助遊技図柄の当選確率、補助遊技図柄の変動時間、補助遊技図柄の当選時の電動役物の開放態様などが例示できる。具体例としては、時短回数が100回の時短Aを有し、時短回数が80回の時短Cを有し、時短回数が100回である時短Aが作動し、時短Aにおける80回目の図柄変動が実行され、時短図柄に当選した場合には、時短図柄の停止に基づいて時短Cが作動し、新たに100回の時短回数が付与されるように構成してもよい。当該新たな100回の時短Cにおいては、時短Aの性能を引き継ぐよう構成した場合には、補助遊技図柄の当選確率、補助遊技図柄の変動時間、補助遊技図柄の当選時の電動役物の開放態様が時短Aと同様となる。時短の性能を引き継ぐ場合には、補助遊技図柄の当選確率、補助遊技図柄の変動時間、補助遊技図柄の当選時の電動役物の開放態様の1または複数を引き継ぐように構成してもよい。
はじめに、図335は、第24実施形態における、遊技機の前面側の基本構造を示す図面である。以下、第23実施形態からの相違点についてのみ詳述する。
まず、第24実施形態においては、遊技領域中央部の第1主遊技始動口A10と遊技領域右側(遊技領域中央を基準)の第1主遊技始動口A12との2つの第1主遊技始動口が設けられている。また、遊技者が左打ちを実行して遊技領域左側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球は、第1主遊技始動口A10に誘導され易く、その他の入球口には誘導され難いよう構成されており、遊技者が右打ちを実行して遊技領域右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球は、振分入球口C20、第2主遊技始動口B10、第1主遊技始動口A12、補助遊技始動口H10、大入賞口C10に誘導され易く、第1主遊技始動口A10に誘導され難いよう構成されている。更に、遊技者が右打ちを実行して遊技領域右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球は、振分入球口C20、第2主遊技始動口B10、第1主遊技始動口A12、補助遊技始動口H10、大入賞口C10の順に流下していくよう構成されている。また、第1主遊技始動口A12には第1非電動役物A12hdが設けられており、第1非電動役物A12hdが閉鎖状態である場合には遊技球が第1主遊技始動口A12に入球し難く、第1非電動役物A12hdが開放状態である場合には遊技球が第1主遊技始動口A12に入球し易くなるように構成されている。また、第2主遊技始動口B10には、第2非電動役物B10hdが設けられており、第2非電動役物B10hdが閉鎖状態である場合には遊技球が第2主遊技始動口B10に入球し難く、第2非電動役物B10hdが開放状態である場合には遊技球が第2主遊技始動口B10に入球し易くなるように構成されている。尚、「誘導され易い」及び「誘導され難い」は、例えば、遊技球を右側及び左側にそれぞれ10000球発射した際の、入球数の大小で決定するものとする。尚、第24実施形態においては、大入賞口を1つのみ設けたが、これには限定されず、大入賞口を2つ設けるよう構成してもよい。
尚、第24実施形態の遊技の流れとしては、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態においては、左打ち(遊技盤面左側を遊技球が流下するように遊技球を発射する遊技方法であり、相対的に弱い発射強度で遊技球を発射することとなる)にて遊技を進行し、その他の遊技状態(確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態、非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態)においては右打ち(遊技盤面右側を遊技球が流下するように遊技球を発射する遊技方法であり、相対的に強い発射強度で遊技球を発射することとなる)にて遊技を進行するよう構成されている。なお、時間短縮遊技状態とは時短A、時短Bまたは時短Cが相当する。
また、第24実施形態に係る遊技機は、第3実施形態と同様に、特別遊技実行中に特定領域に遊技球が入球することにより、当該特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行するような構成(V確タイプ、玉確タイプ、VSTタイプと称することがある)となっている。なお、第24実施形態においては、大入賞口として大入賞口C10の1つのみを有しており、大入賞口C10の内部に、遊技球が入球可能な特定領域を有している。また、振分遊技実行ラウンドにおいてもその他のラウンドにおいても大入賞口C10が開放し、振分遊技実行ラウンドにて特定領域に遊技球が入球することで、特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行することとなる。なお、前述したように、大入賞口を2つ設けるよう構成してもよく、このように構成した場合には、特別遊技に関する構成は、第3実施形態と同様の構成となる。
次に、図336は、第24実施形態に係る振分入球口C20の内部の構造を示した図である。振分入球口C20の内部には、遊技球が入球することにより第1非電動役物A12hdが開放することとなる第1開放入球口C22(第1開放入球口入球検出装置C22s)と、遊技球が入球することにより第2非電動役物B10hdが開放することとなる第2開放入球口C23(第2開放入球口入球検出装置C23s)と、振分入球口C20に入球した遊技球を第1開放入球口C22と第2開放入球口C23とに振り分ける振分部材C24とを有している。
まず、同図上段の作用について詳述すると、振分部材C24が第一態様である場合には、第2開放入球口C23への流路を塞ぐように右側に振れた状態となっており、振分入球口C20に入球した遊技球は第1開放入球口C22に入球し易く、第2開放入球口C23に入球し難いよう構成されている。次に、同図下段の作用について詳述すると、振分部材C24が第二態様である場合には、第1開放入球口C22への流路を塞ぐように左側に振れた状態となっており、振分入球口C20に入球した遊技球は第1開放入球口C22に入球し難く、第2開放入球口C23に入球し易いよう構成されている。また、後述するように、振分部材C24は、電動役物D10dが開放する場合の最初の開放タイミングから駆動開始し、「第一態様→第二態様→第一態様」のように駆動するよう構成されている。
次に、図337は、第24実施形態に係る主遊技基板Mが行うタイマ割り込み時処理に関するフローチャートである。はじめに、第23実施形態からの変更点は、ステップ1800(第25)~ステップ1900(第25)であり、即ち、ステップ1700で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技作動条件判定処理を実行した後、ステップ1800(第25)で、後述する、振分部材駆動制御処理を実行する。次に、ステップ1850(第25)で、主制御基板MのCPUMCは、後述する、第1非電動役物駆動制御処理を実行する。次に、ステップ1900(第25)で、主制御基板MのCPUMCは、後述する、第2非電動役物駆動制御処理を実行し、ステップ1550-1へ移行する。
<補助遊技停止図柄決定用抽選テーブル>
次に、図338は、第24実施形態における、補助遊技停止図柄決定用抽選テーブルと、電動役物と振分部材に関する作用図である。まず、図338の左側は、補助遊技停止図柄決定用抽選テーブルである。第24実施形態においては、オンとなっている時短フラグ(時短Aフラグ、時短Bフラグ、時短Cフラグを総称して時短フラグと称することがある)によって、補助遊技図柄の当選確率や補助遊技図柄の当選時における電動役物D10dの開放態様が相違するよう構成されており、このように構成することにより、オンとなっている時短フラグによって振分入球口C20に遊技球が入球するタイミングを相違させることができ、振分部材C24の駆動に合わせて第1開放入球口C22と第2開放入球口C23とに遊技球を振分可能に構成されている(詳細は後述する)。
<(1)時短Aフラグオフ、時短Bフラグオフ、且つ時短Cフラグオフ時>
すべての時短フラグがオフである場合(非時間短縮遊技状態である場合)には、補助遊技図柄が当選となったときの電動役物D10dの開放態様は、「0.2秒開放→閉鎖」となっており、図中(A)のタイミングで0.2秒の開放が開始される。
<(2)時短Aフラグオン時、時短Bフラグオン時>
時短Aフラグまたは時短Bフラグがオンである場合、補助遊技図柄が当選となったときの電動役物D10dの開放態様は、「0.2秒開放→0.2秒閉鎖→0.2秒開放→3.0秒閉鎖→4.0秒開放→閉鎖」となっており、遊技球が入球容易となる4.0秒の開放(長開放)が開放期間における後半部分になっている。図中(A)のタイミングで0.2秒の開放が開始され、図中(C)のタイミングで遊技球が入球容易となる4.0秒の開放が開始され、図中(D)のタイミングで遊技球が入球容易となる4.0秒の開放が終了する。
<(3)時短Cフラグオン時>
時短Cフラグがオンである場合、電動役物D10dの開放態様は、「3.0秒開放→0.2秒閉鎖→0.2秒開放→0.2秒閉鎖→0.2秒開放→閉鎖」となっており、遊技球が入球容易となる3.0秒の開放(長開放)が開放期間における前半部分となっている。図中(A)のタイミングで遊技球が入球容易となる3.0秒の開放が開始され、図中(B)のタイミングで遊技球が入球容易となる3.0秒の開放が終了し、図中(C)のタイミングで0.2秒の開放が開始される。
このように、長開放の期間は時短Cフラグがオンである場合よりも時短Aフラグまたは時短Bフラグがオンである場合の方が長時間となっており、開放している合計の時間も時短Cフラグがオンである場合よりも時短Aフラグまたは時短Bフラグがオンである場合の方が長時間となっている。また、振分部材C24の駆動態様は、「3.6秒第一態様(第1開放入球口C22に誘導)→4.0秒第二態様(第2開放入球口C23に誘導)→第一態様」となっている。このように構成することで、時短Cフラグがオンの時には、第1開放入球口C22に入球し、時短Aフラグまたは時短Bフラグがオンの時には、第2開放入球口C23に入球するよう構成されている。
また、第24実施形態においては、時短フラグのオン・オフに拘らず補助遊技図柄の当選確率は同一(1023/1024)になっている。これには限定されず、時短フラグのオン・オフによって、補助遊技図柄の当選確率が相違し得る(時短フラグオンの場合の方が、時短フラグがオフの場合よりも補助遊技図柄の当選確率が高くなる)よう構成してもよい。また、第24実施形態においては、電動役物D10dの形状をチューリップ型としているが、これには限定されず、電動役物を遊技球が転動可能な板の形状(ベロ電と称することがある)として、進出状態と退避状態とを採り得る(遊技者から見て左右方向に伸び縮みする)よう構成し、電動役物が進出状態にて遊技球が電動役物上を転動した場合には振分入球口C20に入球可能であるが、電動役物が退避状態にて遊技球が電動役物上を転動した場合には振分入球口C20に到達せずに入球不可能となるよう構成してもよい。第24実施形態においては、すべての時短フラグがオフである場合(非時間短縮遊技状態である場合)には、電動役物D10dが0.2秒という極めて短時間しか開放しないため、遊技球は振分入球口C20に入球困難となっているのだが、すべての時短フラグがオフである場合(非時間短縮遊技状態である場合)においても、1023/1024で補助遊技図柄が当選となるため、電動役物D10dに遊技球が到達するタイミングによっては振分入球口C20に入球してしまう可能性が生じてしまう。そのため、電動役物をベロ電とし、非時間短縮遊技状態で補助遊技図柄が当選となった場合には、電動役物が振分入球口C20に到達するような進出状態にならないように構成することにより、遊技球が振分入球口C20に入球することを防止することができる。他方、いずれかの時短フラグがオンの場合に補助遊技図柄が当選となった場合には、電動役物が振分入球口C20に到達可能な進出状態になるようにすることによって、遊技球が振分入球口C20に入球し得るよう構成することができる。なお、このような電動役物の構成は、第24実施形態のみには限定されず、すべての実施形態の電動役物に適用してもよい。
<電動役物と振分部材に関する作用図>
次に、図338の右側は、電動役物と振分部材に関する作用図である。まず、振分部材C22は、所定のタイミング(駆動開始から3.6秒)で、第1態様(初期位置)から第2態様に駆動される。
<(1)時短Aフラグオフ、時短Bフラグオフ、且つ時短Cフラグオフ時>
まず、すべての時短フラグがオフである場合(非時間短縮遊技状態である場合)には、電動役物D10dが0.2秒という極めて短時間しか開放しないため、遊技球は振分入球口C20に入球困難となっている。
<(2)時短Aフラグオン時、時短Bフラグオン時>
次に、時短Aフラグオンまたは時短Bフラグオンである場合には、振分部材C24が第2態様である期間にて電動役物D10dが長開放(前述した電動役物D10dの開放期間の後半部分となる4.0秒の開放)し、遊技球の入球が容易となるよう構成されているため、振分入球口C20に入球した遊技球は、入球タイミングに拘らず第1開放入球口C22に入球する(第1主遊技図柄に係る抽選を実行)よう誘導されることとなる。
<(3)時短Cフラグオン時>
次に、時短Cフラグオンである場合には、振分部材C24が第1態様である期間にて電動役物D10dが長開放(前述した電動役物D10dの開放期間の前半部分となる3.0秒の開放)し、遊技球の入球が容易となるよう構成されているため、振分入球口C20に入球した遊技球は、入球タイミングに拘らず第2開放入球口C23に入球する(第2主遊技図柄に係る抽選を実行)よう誘導されることとなる。このように構成することで、時間短縮遊技状態であっても、いずれの時短フラグがオンであるかによって、遊技性や利益率等の異なる遊技状態を複数有することができることとなる。
次に、図339は、第24実施形態における、図337のステップ1800(第25)のサブルーチンにおける、振分部材駆動制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1802で、主制御基板MのCPUMCは、振分部材駆動中フラグ(電動役物D10dの開放に基づき振分部材C24が駆動している期間にオンとなるフラグ)がオフであるか否かを判定する。ステップ1802でYesの場合、ステップ1804で、主制御基板MのCPUMCは、電動役物D10dの最初の開放タイミングに到達した(電動役物D10dが最初の開放をしたタイミングから、振分部材C24の駆動が開始される)か否かを判定する。ステップ1804でYesの場合、ステップ1806で、主制御基板MのCPUMCは、振分部材駆動タイマ(デクリメントタイマ)に初期値(本例では7.6)をセットしてスタートする。次に、ステップ1808で、主制御基板MのCPUMCは、振分部材駆動中フラグをオンにし、ステップ1810に移行する。尚、ステップ1802でNoの場合にも、ステップ1810に移行する。次に、ステップ1810で、主制御基板MのCPUMCは、振分部材駆動タイマ値が、駆動切替のタイミング(タイマ値=4.0)に達した(振分部材駆動タイマはデクリメントタイマとなっているため、振分部材C24の駆動開始から3.6秒のタイミングにおける振分部材駆動タイマ値は4.0となっている)か否かを判定する。ステップ1810でYesの場合、ステップ1812で、主制御基板MのCPUMCは、振分部材C24を第1態様から第2態様に駆動し(初期位置は第1態様となっている)、次の処理{ステップ1850(第25)の処理}に移行する。また、ステップ1810でNoの場合、ステップ1814で、主制御基板MのCPUMCは、振分部材駆動タイマ値が0であるか否かを判定する。ステップ1814でYesの場合、ステップ1816で、主制御基板MのCPUMCは、振分部材C24を第二態様から第一態様に駆動する。次に、ステップ1818で、主制御基板MのCPUMCは、振分部材駆動中フラグをオフにし、次の処理{ステップ1850(第25)の処理}に移行する。尚、ステップ1804又は1814でNoの場合にも、次の処理{ステップ1850(第25)の処理}に移行する。
次に、図340は、第24実施形態における、図337のステップ1850(第25)のサブルーチンに係る、第1非電動役物駆動制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1852で、主制御基板MのCPUMCは、第1非電動役物開放中フラグ(第1非電動役物A12hdが開放中にオンとなるフラグ)がオフであるか否かを判定する。ステップ1852でYesの場合、ステップ1854で、主制御基板MのCPUMCは、第1開放入球口C22に遊技球が入球したか否かを判定する。ステップ1854でYesの場合、ステップ1856で、主制御基板MのCPUMCは、第1非電動役物開放中フラグをオンにする。次に、ステップ1858で、主制御基板MのCPUMCは、第1非電動役物A12hdを開放し、次の処理{ステップ1900(第25)の処理}に移行する。また、ステップ1852でNoの場合、ステップ1860で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口A12に所定個数(第1非電動役物A12hdが閉鎖することとなる入球数であり、本例では2個)が入球したか否かを判定する。ステップ1860でYesの場合、ステップ1862で、主制御基板MのCPUMCは、エラー発生条件を充足していない(本例では、時短Cフラグがオフである状況にて第1非電動役物A12hdが開放し、且つ、ステップ1860でYesとなったタイミングで時短Cフラグがオフである場合にエラーとなる)か否かを判定する。ステップ1862でYesの場合、ステップ1864で、主制御基板MのCPUMCは、第1非電動役物A12hdを閉鎖する。次に、ステップ1866で、主制御基板MのCPUMCは、第1非電動役物開放中フラグをオフにし、次の処理{ステップ1900(第25)の処理}に移行する。尚、ステップ1860又はステップ1854でNoの場合にも、次の処理(ステップ1900(第25)の処理)に移行する。また、ステップ1862でNoの場合、ステップ1868で、エラーである旨を報知し、エラー処理を実行する(エラーの復帰条件としては、例えば、電源をオフ→オンとする、RAMクリアを実行する、等としてよい)。このように、第24実施形態においては、時短Cフラグがオフである状況にて遊技球が第1主遊技始動口A12に入球したとしても即座にエラーであるとは判定せずに、時短Cフラグがオフである状況にて第1非電動役物A12hdが開放し、且つ、時短Cフラグがオフである状況にて第1非電動役物A12hdが閉鎖することとなる所定個数(本例では、2個であるが第1非電動役物A12hdが開放状態から閉鎖状態となる入球個数以上となっていればよく、3個等でも問題ない)の遊技球が第1主遊技始動口A12に入球した場合にエラーと判定するよう構成されている。尚、第24実施形態においては、時短Cフラグがオンである場合に第1非電動役物A12hdが開放し、その後、1変動後に時短Cフラグがオフとなった場合には、時短Cフラグがオフ且つ第1非電動役物A12hdが開放中となり、そのような場合にはエラーとしないために、第1非電動役物A12hdの開放時に時短Cフラグがオフ、且つ、第1非電動役物A12hdの閉鎖時にも時短Cフラグがオフであることをエラーの条件としている。
次に、図341は、第24実施形態における、図337のステップ1900(第25)のサブルーチンに係る、第2非電動役物駆動制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1902で、主制御基板MのCPUMCは、第2非電動役物開放中フラグ(第2非電動役物B10hdが開放中にオンとなるフラグ)がオフであるか否かを判定する。ステップ1902でYesの場合、ステップ1904で、主制御基板MのCPUMCは、第2開放入球口C23に入球したか否かを判定する。ステップ1904でYesの場合、ステップ1906で、主制御基板MのCPUMCは、第2非電動役物開放中フラグをオンにする。次に、ステップ1908で、主制御基板MのCPUMCは、第2非電動役物B10hdを開放し、次の処理(ステップ1550-1の処理)に移行する。また、ステップ1902でNoの場合、ステップ1910で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口B10に所定個数(第2非電動役物B10hdが閉鎖することとなる入球数であり、本例では2個)が入球したか否かを判定する。ステップ1910でYesの場合、ステップ1912で、主制御基板MのCPUMCは、エラー発生条件を充足していない(時短Aフラグおよび時短Bフラグがオフである状況にて、第2非電動役物B10が開放し、且つ、ステップ1910でYesとなったタイミングで時短Aフラグおよび時短Bフラグがオフである場合にエラーとなる)か否かを判定する。ステップ1912でYesの場合、ステップ1914で、主制御基板MのCPUMCは、第2非電動役物B10hdを閉鎖する。次に、ステップ1916で、主制御基板MのCPUMCは、第2非電動役物開放中フラグをオフにし、次の処理(ステップ1550-1の処理)に移行する。尚、ステップ1910又はステップ1904でNoの場合にも、次の処理(ステップ1550-1の処理)に移行する。また、ステップ1912でNoの場合、ステップ1918で、エラーである旨を報知し、エラー処理を実行する(エラーの復帰条件としては、例えば、電源をオフ→オンとする、RAMクリアを実行する、等としてよい)。このように、第24実施形態においては、時短Aフラグおよび時短Bフラグがオフである状況にて遊技球が第2主遊技始動口B10に入球したとしても即座にエラーであるとは判定せずに、時短Aフラグおよび時短Bフラグがオフである状況にて第2非電動役物B10hdが開放し、且つ、時短Aフラグおよび時短Bフラグがオフである状況にて第2非電動役物B10hdが閉鎖することとなる所定個数(本例では、2個であるが第2非電動役物B10hdが開放状態から閉鎖状態となる入球個数以上となっていればよく、3個等でも問題ない)の遊技球が第2主遊技始動口B10に入球した場合にエラーと判定するよう構成されている。尚、エラーとなる入球数は第1主遊技始動口A12のエラーでは第1主遊技始動口A12への入球数を計測し、第2主遊技始動口B10のエラーでは第2主遊技始動口B10のエラーを計測してエラーを判定するよう構成されており、第1主遊技始動口A12へ1球入球し、第2主遊技始動口B10へ1球入球して合計2球入球したのでエラーと判定するようには構成されていない。尚、第24実施形態においては、時短Aフラグまたは時短Bフラグがオンである場合に第2非電動役物B10hdが開放し、その後、1変動後に時短Aフラグおよび時短Bフラグがオフとなった場合には、時短Aフラグおよび時短Bフラグがオフ且つ第2非電動役物B10hdが開放中となり、そのような場合にはエラーとしないために、第2非電動役物B10hdの開放時に時短Aフラグおよび時短Bフラグがオフ、且つ、第2非電動役物B10hdの閉鎖時にも時短Aフラグおよび時短Bフラグがオフであることをエラーの条件としている。
<第24実施形態の大当りの構成>
第24実施形態においては、第1主遊技側の大当りは1種類であり、大当りにおける獲得遊技球数の平均値は50球であり、大当り終了後においては、確率変動遊技状態(且つ時短A)への移行確率が1%、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態への移行確率が99%となっている。第2主遊技側の大当りは1種類であり、大当りにおける獲得遊技球数の平均値は1000球であり、大当り終了後の確率変動遊技状態(且つ時短A)への移行確率が100%となっている。なお、前述したように、第24実施形態は玉確タイプの遊技機となっているため、大当り中(特に振分遊技実行ラウンド中)において大入賞口C10に向かって遊技球を発射し続けた場合における、遊技球が特定領域に入球する確率を、大当り終了後の確率変動遊技状態への移行確率と称している。なお、第1主遊技側の大当り終了後の確率変動遊技状態への移行確率は変更してもよく、例えば、0%としてもよい。
また、非確率変動遊技状態での大当り確率は1/100、確率変動遊技状態での大当り確率は1/70となっており、時短図柄の当選確率が1/100、時短Cの時短回数が50回、時短Bに係る作動回数(大当り終了後から時短Bが作動するまでの図柄変動回数)が200回、時短Bの時短回数が100回、時短Aの時短回数が50回、確変回数(大当り終了後から確率変動遊技状態が終了するまでの図柄変動回数であり、ST回数と称することがある)が50回となっている。
第24実施形態は、上記のように構成されていることにより、以下に示すような遊技性となっている。
<非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態>
非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態においては、左打ちにて遊技を進行し、第1主遊技始動口A10に遊技球を入球させ、第1主遊技図柄を変動させて遊技を進行する。前述したように、第1主遊技側の大当りに当選しても、遊技球が50球程度しか獲得できず、大当り終了後も99%が非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態となるため、第1主遊技側の大当りの当選は遊技者にとって低利益となっている。このことから、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態においては、時短Bに係る作動回数である200回の図柄変動にて第1主遊技側の大当りに当選せずに、時短Bが作動することを目指す遊技性となっている。
<時短C>
非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態にて時短図柄に当選すると、時短Cが作動し、50回の時間短縮遊技状態となる。時短Cが作動している場合には、右打ちにて振分入球口C20に遊技球を入球させ、第1開放入球口C22に遊技球が入球することにより第1非電動役物A12hdが開放し、遊技球を第1主遊技始動口A12に入球させることによって第1主遊技図柄を変動させて遊技を進行する。このように構成することによって、時短Cにおいては、非時間短縮遊技状態と同様に第1主遊技図柄を変動させて遊技を進行することとなるが、第1主遊技始動口A12に(非時間短縮遊技状態よりも)入球容易となっているため、第1主遊技始動口A12に係る賞球によって持ち球を減らさずに(または、持ち球の減少を抑えつつ)遊技を進行することができ、換言すると、持ち球を減らさずに(または、持ち球の減少を抑えつつ)時短Bに係る残りの作動回数(例えば、残り150回の状態からさらに10回図柄変動が実行されることで、残りの作動回数が140回となる)を減少させることができる。
<時短B>
非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態または時短Cにて大当りに当選せずに、時短Bに係る作動回数である200回の図柄変動が実行されると、時短Bが作動し、100回の時間短縮遊技状態となる。時短Bが作動している場合には、右打ちにて振分入球口C20に遊技球を入球させ、第2開放入球口C23に遊技球が入球することにより第2非電動役物B10hdが開放し、遊技球を第2主遊技始動口B10に入球させることによって第2主遊技図柄を変動させて遊技を進行する。時短Bにおいては、第2主遊技図柄を変動させて遊技を進行することとなり、時短Bの作動中に第2主遊技側の大当りに当選することによって、約1000球の遊技球を獲得できるとともに、大当り終了後には確率変動遊技状態且つ時短Aに移行する。
<時短A>
第2主遊技側の大当り終了後に移行することとなる確率変動遊技状態且つ時短Aにおいては、右打ちにて振分入球口C20に遊技球を入球させ、第2開放入球口C23に遊技球が入球することにより第2非電動役物B10hdが開放し、遊技球を第2主遊技始動口B10に入球させることによって第2主遊技図柄を変動させて遊技を進行する。時短Aにおいては、第2主遊技図柄を変動させて遊技を進行することとなり、時短Aの作動中に第2主遊技側の大当りに再度当選することによって、約1000球の遊技球を獲得できるとともに、大当り終了後には確率変動遊技状態且つ時短Aに移行する。このように、第24実施形態においては、第1主遊技図柄を変動させた場合よりも第2主遊技図柄を変動させた場合の方が相対的に有利となるよう構成されている。
このように、第24実施形態においては、非時間短縮遊技状態においては、第1主遊技側の大当りに当選せずに、時短Bが作動することを目指し、時短Bが作動することで、約1000球の遊技球を獲得することができる大当りが連荘し得る遊技性となっている。このように構成することにより、遊技性にメリハリをつけることができ、遊技者の遊技意欲を向上させることができる。
なお、第24実施形態においては、時短Cの作動中に新たに時短図柄に当選し得るよう構成してもよく、このように構成した場合には、例えば、時短Cに係る時短回数を50回とした場合、時短Cが作動してから40回の図柄変動が実行されたときに新たに時短図柄に当選すると、次変動から50回の図柄変動に亘って時短Cが作動するよう構成してもよい。このように構成することによって、時短Cが作動した場合に、遊技者は時短Cが50回以上継続して作動することに期待感を抱きながら遊技を進行することができる。
なお、第24実施形態における大当り確率、時短回数、大当り図柄の種類数、大当りにおける獲得可能な遊技球数、大当り終了後の遊技状態の振り分けなどの設計値はあくまで一例であり、遊技者が時短Bを作動させることを目指す遊技性であれば、どのように変更しても問題ないことを補足しておく。
(第24実施形態からの変更例1)
第24実施形態においては、振分入球口C20を有する構成を例示したが、振分入球口C20を有していなくともよい。そこで、第24実施形態から振分入球口C20を有さないように変更した構成を第24実施形態からの変更例1とし、以下、第24実施形態との変更点についてのみ詳述する。
<盤面構成>
第24実施形態からの変更例1の盤面構成は、大入賞口については、第24実施形態と同様に第24実施形態からの変更例1においても、大入賞口C10の1つのみとなっており、それ以外の構成は本実施形態の図1と同様の構成となっている。
第24実施形態からの変更例1においては、非時間短縮遊技状態においては左打ちにて第1主遊技図柄を変動させて遊技を進行し、時間短縮遊技状態においては(時短A、時短B、時短Cのいずれにおいても)右打ちにて第2主遊技図柄を変動させて遊技を進行する。
また、第24実施形態からの変更例1においても、第24実施形態と同様に、第1主遊技図柄を変動させた場合よりも第2主遊技図柄を変動させた場合の方が相対的に有利となるよう構成されている。
<時短図柄>
第24実施形態からの変更例1においては、
(1)時短図柄を有していない
(2)時短図柄の当選確率は1/1000となっている(当選確率が低い)
上記のいずれかのように構成してもよい。
このように構成することで、第24実施形態からの変更例1においては、非時間短縮遊技状態であれば左打ちにて遊技を進行し、時間短縮遊技状態であれば右打ちにて遊技を進行するという、遊技者が理解し易いシンプルな構成で、第24実施形態と同様の時短Bを目指す遊技性を創出することができる。
(第25実施形態)
第24実施形態においては、時間短縮遊技状態として、時短A、時短B、時短Cの複数の時間短縮遊技状態を有する遊技機として、特別遊技実行中に特定領域に遊技球が入球することにより、当該特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行する構成(V確タイプ、玉確タイプ、と称することがある)について詳述したが、このような遊技機は第24実施形態の構成のみには限定されない。そこで、時短A、時短B、時短Cの複数の時間短縮遊技状態を有する遊技機であり、第24実施形態とは異なる構成を第25実施形態とし、以下、第23実施形態からの相違点についてのみ詳述する。
また、第25実施形態に係る遊技機は、第23実施形態にて前述した、時短A、時短B、時短Cを有しており、且つ1種+1種小当りVタイプの遊技機である。すなわち、主遊技図柄を2つ備えるぱちんこ遊技機であって、主遊技図柄(第1主遊技図柄、第2主遊技図柄)が小当り図柄にて停止表示された後、大入賞口を有利な状態とし得る小当り遊技を実行可能であり、小当り遊技の実行中に特定領域に遊技球が入球した場合には、小当り遊技の終了後に特別遊技を実行可能である。
<盤面構成>
第25実施形態の盤面構成は、第4実施形態の図99と同様となっている。
第25実施形態においては、確率変動遊技状態を有しておらず、時間短縮遊技状態として時短Aと時短Bと時短Cとを有している。また、第25実施形態の遊技の流れとしては、非時間短縮遊技状態においては、左打ち(遊技盤面左側を遊技球が流下するように遊技球を発射する遊技方法であり、相対的に弱い発射強度で遊技球を発射することとなる)にて遊技を進行し、その他の遊技状態(時短A、時短B又は時短C)においては右打ち(遊技盤面右側を遊技球が流下するように遊技球を発射する遊技方法であり、相対的に強い発射強度で遊技球を発射することとなる)にて遊技を進行するよう構成されている。
<第25実施形態の大当りの構成>
第25実施形態においては、第1主遊技側の大当りは1種類であり、大当りにおける獲得遊技球数の平均値は50球であり、大当り終了後においては、100%非時間短縮遊技状態に移行するよう構成されている。第2主遊技側の大当りは1種類であり、大当りにおける獲得遊技球数の平均値は1000球であり、大当り終了後においては100%時短Aに移行するよう構成されている。
また、大当り確率は1/100であり、第2主遊技側のみ小当りに当選し得るよう構成されており、第2主遊技側の小当り確率は15/100であり、第2主遊技側は高確率で小当りに当選するよう構成されている。また、第25実施形態においては、1種+1種小当りVタイプの遊技機であるため、第2主遊技側で小当りに当選した場合には、小当りに対応した第2大入賞口C20に向けて遊技球を発射し続けた場合、略100%の確率で第2大入賞口C20内の特定領域に遊技球が入球し、小当りの終了後には大当りが実行されることとなる。当該大当りにおける獲得遊技球数の平均値は1000球であり、大当り終了後においては時短Aに移行するよう構成されている。
また、第25実施形態においては、時短図柄の当選確率が1/1000、時短Cの時短回数が100回、時短Bに係る作動回数(大当り終了後から時短Bが作動するまでの図柄変動回数)が200回、時短Bの時短回数が100回、時短Aの時短回数が10回となっている。
第25実施形態は、上記のように構成されていることにより、以下に示すような遊技性となっている。
<非時間短縮遊技状態>
非時間短縮遊技状態においては、左打ちにて遊技を進行し、第1主遊技始動口A10に遊技球を入球させ、第1主遊技図柄を変動させて遊技を進行する。前述したように、第1主遊技側の大当りに当選しても、遊技球が50球程度しか獲得できず、大当り終了後も非時間短縮遊技状態となるため、第1主遊技側の大当りの当選は遊技者にとって低利益となっている。このことから、非時間短縮遊技状態においては、時短Bに係る作動回数である200回の図柄変動にて第1主遊技側の大当りに当選せずに、時短Bが作動することを目指す遊技性となっている。
<時短C>
非時間短縮遊技状態にて時短図柄に当選すると、時短Cが作動し、100回の時間短縮遊技状態となる。時短Cが作動している場合には、右打ちにて補助遊技始動口H10に遊技球を入球させ、第2主遊技始動口電動役物B11dを開放させて、第2主遊技始動口B10に遊技球を入球させることにより、第2主遊技図柄を変動させて遊技を進行する。時短Cにおいては、第2主遊技図柄を変動させて遊技を進行することとなり、時短Cの時短回数が100回であることに対して小当り確率が15/100であるため、時短Cの作動中にほぼ小当りに当選させることができるように構成されている。小当りに当選すると小当り遊技中に特定領域に遊技球が入球し、その後大当りが実行されることで約1000球の遊技球を獲得できるとともに、大当り終了後には時短Aに移行することとなる。また、時短Cの作動中に大当りに当選した場合にも、約1000球の遊技球を獲得できるとともに、大当り終了後には時短Aに移行することとなる。なお、第25実施形態においては、時短Bを目指すことを主とした遊技性であるため、時短図柄の当選確率は相対的に低く設計されている。なお、第25実施形態においては、時短図柄を有していないように構成してもよい。
<時短B>
非時間短縮遊技状態または時短Cにて大当りに当選せずに、時短Bに係る作動回数である200回の図柄変動が実行されると、時短Bが作動し、100回の時間短縮遊技状態となる。時短Bが作動している場合には、右打ちにて補助遊技始動口H10に遊技球を入球させ、第2主遊技始動口電動役物B11dを開放させて、第2主遊技始動口B10に遊技球を入球させることにより、第2主遊技図柄を変動させて遊技を進行する。時短Bにおいては、第2主遊技図柄を変動させて遊技を進行することとなり、時短Bの時短回数が100回であることに対して小当り確率が15/100であるため、時短Bの作動中にほぼ小当りに当選させることができるように構成されている。小当りに当選すると小当り遊技中に特定領域に遊技球が入球し、その後大当りが実行されることで約1000球の遊技球を獲得できるとともに、大当り終了後には時短Aに移行することとなる。また、時短Bの作動中に大当りに当選した場合にも、約1000球の遊技球を獲得できるとともに、大当り終了後には時短Aに移行することとなる。
<時短A>
第2主遊技側の大当り終了後に移行することとなる時短Aにおいては、右打ちにて補助遊技始動口H10に遊技球を入球させ、第2主遊技始動口電動役物B11dを開放させて、第2主遊技始動口B10に遊技球を入球させることにより、第2主遊技図柄を変動させて遊技を進行する。時短Aにおいては、第2主遊技図柄を変動させて遊技を進行することとなり、時短Aに係る時短回数である10回の図柄変動が終了するまでに15/100の当選確率である小当りに当選すると、小当り遊技中に特定領域に遊技球が入球し、その後大当りが実行されることで約1000球の遊技球を獲得できるとともに、大当り終了後には再度時短Aに移行することとなる。
このように、第25実施形態においては、非時間短縮遊技状態においては、第1主遊技側の大当りに当選せずに、時短Bが作動することを目指し、時短B(または時短C)が作動することで、約1000球の遊技球を獲得することができる大当り(小当りを契機とした大当り、または大当り図柄を契機とした大当り)が連荘し得る遊技性となっている。このように構成することにより、遊技性にメリハリをつけることができ、遊技者の遊技意欲を向上させることができる。
また、第25実施形態においては、時短図柄は1/1000で当選し、時短Cは作動し得る一方、時短Bに係る作動回数を設けず、時短Bが作動しないように構成してもよい。このように構成することで、時短Bではなく時短Cの作動を目指す遊技性を創出することができる。このように構成した場合には、時短Cが作動した場合の遊技球の獲得期待値を相対的に大きくしてもよい。また、時短図柄の当選確率は、前述した構成よりも低い1/2000などとしてもよい。
なお、第25実施形態における大当り確率、時短回数、大当り図柄の種類数、大当りにおける獲得可能な遊技球数、大当り終了後の遊技状態の振り分けなどの設計値はあくまで一例であり、遊技者が時短Bを作動させることを目指す遊技性であれば、どのように変更しても問題ないことを補足しておく。
(第26実施形態)
第24実施形態や第25実施形態においては、時間短縮遊技状態として、時短A、時短B、時短Cの複数の時間短縮遊技状態を有する遊技機であり、遊技者が時短Bの作動を目指す遊技性の遊技機について詳述した。時短Bや時短Cを有する遊技機は、遊技性の幅が広がり、且つ遊技者が著しく損をする事態を時短B(または時短C)が作動することによって防止することができるため、時短B(または時短C)の作動は遊技者にとって有利な事象であるべきだが、時短Bが作動しない限り、ほとんど遊技球を獲得することができない遊技性(時短B待ちの遊技性と称することがある)は、遊技者が大当りに当選できないで持ち球を減らし過ぎてしまう事態を救済するという趣旨から逸脱しており、遊技者の遊技意欲を減退させてしまうおそれがある。そこで、時間短縮遊技状態として時短Bを有しており、時短B待ちの遊技性とはならない遊技機の構成を、第26実施形態とし、以下、第23実施形態からの相違点についてのみ詳述する。
まず、図342は、第26実施形態の遊技の流れに係る遷移図である。同図左上部に図示するように、第26実施形態の遊技の流れとしては、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態においては、左打ち(遊技盤面左側を遊技球が流下するように遊技球を発射する遊技方法であり、相対的に弱い発射強度で遊技球を発射することとなる)にて遊技を進行し、確率変動遊技状態且つ時短Aと、非確率変動遊技状態且つ時短Aと、非確率変動遊技状態且つ時短Bと、においては右打ち(遊技盤面右側を遊技球が流下するように遊技球を発射する遊技方法であり、相対的に強い発射強度で遊技球を発射することとなる)にて遊技を進行するよう構成されている。なお、第26実施形態においては時短Cを有していない。
また、第26実施形態に係る遊技機は、第3実施形態と同様に、特別遊技実行中に特定領域に遊技球が入球することにより、当該特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行するような構成(V確タイプ、玉確タイプ、VSTタイプと称することがある)となっている。なお、大入賞口の数は、第3実施形態と同じ2つとしてもよいし、第24実施形態と同じ1つとしてもよい。
<(A)非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態>
まず、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態において、左打ちにて遊技を進行すると(遊技球を発射し続けた場合)、95%の割合で第1主遊技側の大当り(複数種類の大当りのうちのいずれかの大当り)に当選し、5%の割合で大当りに当選せずに時短Bに係る作動回数分の図柄変動が実行されて(作動回数到達と称することがある)時短Bが作動することとなる。なお、上記95%や5%は、そのような割合になるように大当り確率や時短Bに係る作動回数などの各種数値を設計しているということであり、本明細書における他の箇所(割合を%で記載している箇所)についても同様である。例えば、非確率変動遊技状態における大当り確率が1/300であり、時短Bに係る作動回数が900回となっている場合、非確率変動遊技状態における時短Bが作動するまでに大当りに当選する確率(割合と称することがある)は約95%であり、大当りに当選せずに時短Bが作動する確率は約5%である。なお、95%などと図示している確率については、約95%という意味であり、94.9%なども約95%に相当することとなり、すべての確率において同様となっていることを補足しておく。また、確率の数値についてはあくまで一例であり、変更しても問題ない。
<(B)第1主遊技大当り>
第1主遊技側の大当りとして、確変大当り(大当り終了後に確率変動遊技状態に移行する大当り)のみを有している。確変大当りに当選した場合においては、確変大当り中に大入賞口に向かって遊技球を発射し続けることで、特定領域に遊技球が入球し、確変大当り終了後には確率変動遊技状態且つ時短Aとなる。確率変動遊技状態且つ時短Aにおいては、右打ちにて遊技を進行すると(遊技球を発射し続けた場合)、80%の割合で確率変動遊技状態が終了する前に(ST中に)第2主遊技側の大当りに当選し、20%の割合で第2主遊技側の大当りに当選せずに確変回数分の図柄変動が実行されて、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行することとなる(時短回数も確変回数と同一となっている)。具体例としては、確率変動遊技状態における大当り確率が1/31であり、確変回数(時短回数)が49回である場合に、約80%の割合で確率変動遊技状態が終了する前に(ST中に)第2主遊技側の大当りに当選することとなる。
なお、当該確率変動遊技状態は主遊技図柄の変動回数(確変回数分の主遊技図柄の変動)によって確率変動遊技状態が終了する(STタイプやST機と称することがある)よう構成されている。
<(C)第2主遊技大当り>
第2主遊技側の大当りとして、確変大当りのみを有している。確変大当りに当選した場合においては、確変大当り中に大入賞口に向かって遊技球を発射し続けることで、特定領域に遊技球が入球し、確変大当り終了後には確率変動遊技状態且つ時短Aとなる。確率変動遊技状態且つ時短Aにおいては、右打ちにて遊技を進行すると(遊技球を発射し続けた場合)、80%の割合で確率変動遊技状態が終了する前に(ST中に)第2主遊技側の大当りに当選し、20%の割合で第2主遊技側の大当りに当選せずに確変回数分の図柄変動が実行されて、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行することとなる(時短回数も確変回数と同一となっている)。
また、第26実施形態においては、大当り終了後に移行する遊技状態のうち、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態以外の遊技状態を有利な状態と称している。換言すると、確率変動遊技状態であるおよび/または時間短縮遊技状態(確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態、非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態)である場合を有利な状態と称している。なお、時短B作動中は時間短縮遊技状態であるが、大当り終了後に移行した遊技状態ではないため、有利な状態には含めていない。
<(D)時短B作動>
非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態において、左打ちにて遊技を進行すると(遊技球を発射し続けた場合)、5%の割合で大当りに当選せずに時短Bに係る作動回数分の図柄変動が実行されて(作動回数到達と称することがある)時短Bが作動することとなる。すなわち、時短Bが作動した場合には、非確率変動遊技状態且つ時短Bとなり、右打ちにて遊技を進行すると(遊技球を発射し続けた場合)、96%の割合で時短Bが終了する前に第2主遊技側の大当りに当選し、4%の割合で第2主遊技側の大当りに当選せずに時短回数分の図柄変動が実行されて、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行することとなる。なお、時短Bが作動し、その後大当りに当選せずに時短Bに係る時短回数分の図柄変動が実行されて、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行した場合には、その後時短Bに係る作動回数分の図柄変動が実行されたとしても時短Bは再度作動しないように構成されている。換言すると、時短Bは大当り間で1回のみ作動し得るよう構成されている。
<(E)第2主遊技大当り>
第2主遊技側の大当りとして、確変大当りのみを有している。確変大当りに当選した場合においては、確変大当り中に大入賞口に向かって遊技球を発射し続けることで、特定領域に遊技球が入球し、確変大当り終了後には確率変動遊技状態且つ時短Aとなる。確率変動遊技状態且つ時短Aにおいては、右打ちにて遊技を進行すると(遊技球を発射し続けた場合)、80%の割合で確率変動遊技状態が終了する前に(ST中に)第2主遊技側の大当りに当選し、20%の割合で第2主遊技側の大当りに当選せずに確変回数分の図柄変動が実行されて、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行することとなる(時短回数も確変回数と同一となっている)。
<時短B以外から有利な状態へ移行する割合>
ここで、第26実施形態における「時短B以外から有利な状態へ移行する割合」について詳述する。「時短B以外から有利な状態へ移行する」とは、時短Bではない状態で当選した大当り終了後に有利な状態に移行することである。まず、「(A)非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態」にて第1主遊技側の大当りに当選する割合が95%であり、第1主遊技側の大当り終了後に有利な状態に移行する割合は100%(確変大当り終了後には確率変動遊技状態且つ時短Aとなる)である。また、「(A)非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態」にて大当りに当選せずに時短Bに係る作動回数分の図柄変動が実行されて(作動回数到達と称することがある)時短Bが作動する割合が5%であり、その後、第2主遊技側の大当りに当選せずに時短回数分の図柄変動が実行されて、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行する割合が4%であり、その場合には、再度時短Bは作動しないことから、第1主遊技側の大当りに当選する割合は100%である。
このことから、「時短B以外から有利な状態へ移行する割合」は、「95%×100%+5%×4%×100%=95.2%」となる。
<時短Bから有利な状態へ移行する割合>
次に、第26実施形態における「時短Bから有利な状態へ移行する割合」について詳述する。「時短Bから有利な状態へ移行する」とは、時短Bである状態で当選した大当り終了後に有利な状態に移行することである。「(A)非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態」にて大当りに当選せずに時短Bに係る作動回数分の図柄変動が実行されて(作動回数到達と称することがある)時短Bが作動する割合が5%であり、その後、時短Bの作動中に第2主遊技側の大当りに当選する割合が96%であり、第2主遊技側の大当り終了後に有利な状態に移行する割合は100%である。
このことから、「時短Bから有利な状態へ移行する割合」は、「5%×96%×100%=4.8%」となる。
第26実施形態に係る遊技機は、「時短Bから有利な状態へ移行する割合≦時短B以外から有利な状態へ移行する割合」となるよう構成されており、このように、有利な状態への移行割合を考慮して設計することで、時短Bが作動した場合における出玉性能が突出しすぎないこととなり、時短B待ちの遊技性にならないよう構成することができ、出玉バランス(時短Bが作動せずに獲得できる出玉と時短Bが作動した場合の出玉)のよい遊技機を創出することができる。
前述した、「時短B以外から有利な状態へ移行する割合」について、時短Bが作動した後、第2主遊技側の大当りに当選せずに時短回数分の図柄変動が実行されて、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行した後に当選した大当り終了後に、有利な状態に移行した場合を含めないように構成してもよい。換言すると、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態以外の遊技状態から非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行した場合には、「時短Bから有利な状態へ移行する割合」にも「時短B以外から有利な状態へ移行する割合」にも含まないように構成してもよい。このようにした場合、第26実施形態では、「時短B以外から有利な状態へ移行する割合」は、「95%×100%=95%」となり、「時短Bから有利な状態へ移行する割合」は、「5%×96%×100%=4.8%」となり、この場合においても、「時短Bから有利な状態へ移行する割合≦時短B以外から有利な状態へ移行する割合」は担保されている。
また、時短Bが作動した状態である非確率変動遊技状態且つ時短Bを有利な状態に含めてもよい、すなわち、大当り終了後に移行した遊技状態であるか否かに拘らず、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態以外の遊技状態を有利な状態としてもよい。このようにした場合、第26実施形態では、「時短B以外から有利な状態へ移行する割合」は、「95%×100%=95%」となり、「時短Bから有利な状態へ移行する割合」は、「5%」となり、この場合においても、「時短Bから有利な状態へ移行する割合≦時短B以外から有利な状態へ移行する割合」は担保されている。
なお、第26実施形態においては、時短図柄が当選しない、換言すると、時短Cが作動しないよう構成したが、これには限定されず、時短Cが作動し得るよう構成してもよい。このように構成した場合においても、上述した「時短Bから有利な状態へ移行する割合≦時短B以外から有利な状態へ移行する割合」が担保されるように構成することが好適である。
また、「時短B以外から有利な状態へ移行する割合>50%」を満たすように構成したり、「時短B以外から有利な状態へ移行する割合>10%」を満たすように構成したり、「時短B以外から有利な状態へ移行する割合>0%」を満たすように構成することによって、時短B待ちの遊技性にならないよう構成してもよい。
なお、第26実施形態における大当り確率、時短回数、大当り図柄の種類数、大当り終了後の遊技状態の振り分け、時短Bに係る作動回数などの設計値はあくまで一例であり、「時短Bから有利な状態へ移行する割合≦時短B以外から有利な状態へ移行する割合」が担保されるように構成されていれば、どのように変更しても問題ないことを補足しておく。さらに、第26実施形態においては、特別遊技実行中に特定領域に遊技球が入球することにより、当該特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行する玉確タイプの遊技機としたが、これには限定されず、小当り遊技の実行中に特定領域に遊技球が入球した場合には、小当り遊技の終了後に特別遊技を実行可能である1種+1種小当りVタイプの遊技機としてもよいし、1種+1種直列タイプなどすべてのスペック(タイプ)に構成してもよい。
(第26実施形態からの変更例1)
第26実施形態においては、時間短縮遊技状態として時短Bを有しており、時短B待ちの遊技性とはならない遊技機の構成を例示したが、このような構成は第26実施形態のみには限定されない。そこで、時間短縮遊技状態として時短Bを有しており、時短B待ちの遊技性とはならない遊技機であり、第26実施形態とは異なる構成を、第26実施形態からの変更例1とし、以下、第26実施形態からの相違点についてのみ詳述する。
まず、図343は、第26実施形態からの変更例1の遊技の流れに係る遷移図である。同図左上部に図示するように、第26実施形態からの変更例1の遊技の流れとしては、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態においては、左打ち(遊技盤面左側を遊技球が流下するように遊技球を発射する遊技方法であり、相対的に弱い発射強度で遊技球を発射することとなる)にて遊技を進行し、確率変動遊技状態且つ時短Aと、非確率変動遊技状態且つ時短Aと、非確率変動遊技状態且つ時短Bと、においては右打ち(遊技盤面右側を遊技球が流下するように遊技球を発射する遊技方法であり、相対的に強い発射強度で遊技球を発射することとなる)にて遊技を進行するよう構成されている。なお、第26実施形態からの変更例1においては時短Cを有していない。
また、第26実施形態からの変更例1に係る遊技機は、第3実施形態と同様に、特別遊技実行中に特定領域に遊技球が入球することにより、当該特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行するような構成(V確タイプ、玉確タイプ、VSTタイプと称することがある)となっている。なお、大入賞口の数は、第3実施形態と同じ2つとしてもよいし、第24実施形態と同じ1つとしてもよい。
<(A)非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態>
まず、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態において、左打ちにて遊技を進行すると(遊技球を発射し続けた場合)、95%の割合で第1主遊技側の大当り(複数種類の大当りのうちのいずれかの大当り)に当選し、5%の割合で大当りに当選せずに時短Bに係る作動回数分の図柄変動が実行されて(作動回数到達と称することがある)時短Bが作動することとなる。なお、上記95%や5%は、そのような割合になるように大当り確率や時短Bに係る作動回数などの各種数値を設計しているということであり、本明細書における他の箇所(割合を%で記載している箇所)についても同様である。例えば、非確率変動遊技状態における大当り確率が1/300であり、時短Bに係る作動回数が900回となっている場合、非確率変動遊技状態における時短Bが作動するまでに大当りに当選する確率は約95%であり、大当りに当選せずに時短Bが作動する確率は約5%である。
<(B)第1主遊技大当り>
第1主遊技側の大当りとして、確変大当り(大当り終了後に確率変動遊技状態に移行する大当り)と非確変大当り(大当り終了後に非確率変動遊技状態に移行する大当り)とを有しており、確変大当りに当選する割合は、第1主遊技大当り全体における2%であり、非確変大当りに当選する割合は、第1主遊技大当り全体における98%となっている。
確変大当りに当選した場合においては、確変大当り中に大入賞口に向かって遊技球を発射し続けることで、特定領域に遊技球が入球し、確変大当り終了後には確率変動遊技状態且つ時短Aとなる。また、当該確率変動遊技状態は主遊技図柄の変動回数(確変回数分の主遊技図柄の変動)によって確率変動遊技状態が終了する(STタイプやST機と称することがある)よう構成されており、確率変動遊技状態且つ時短Aにおいては、右打ちにて遊技を進行すると(遊技球を発射し続けた場合)、80%の割合で確率変動遊技状態が終了する前に(ST中に)第2主遊技側の大当りに当選し、20%の割合で第2主遊技側の大当りに当選せずに確変回数分の図柄変動が実行されて、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行することとなる(時短回数も確変回数と同一となっている)。具体例としては、確率変動遊技状態における大当り確率が1/31であり、確変回数(時短回数)が49回である場合に、約80%の割合で確率変動遊技状態が終了する前に(ST中に)第2主遊技側の大当りに当選することとなる。
非確変大当りに当選した場合においては、非確変大当り中に大入賞口に向かって遊技球を発射し続けても、特定領域に遊技球が入球せず(入球困難であり)、非確変大当り終了後には非確率変動遊技状態且つ時短Aとなる。非確率変動遊技状態且つ時短Aにおいては、右打ちにて遊技を進行すると(遊技球を発射し続けた場合)、1%の割合で時間短縮遊技状態が終了する前に第2主遊技側の大当りに当選し、99%の割合で第2主遊技側の大当りに当選せずに時短回数分の図柄変動が実行されて(時短Aの作動が終了して)、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行することとなる。具体例としては、非確率変動遊技状態における大当り確率が1/300であり、時短回数が3回である場合に、約1%の割合で時短Aが終了する前に第2主遊技側の大当りに当選することとなる。
ここで、非確変大当りの終了後に移行する非確率変動遊技状態且つ時短Aは、時間短縮遊技状態であるため、有利な状態に含んでいるが、時間短縮遊技状態が終了する前に第2主遊技側の大当りに当選する確率は1%しかなく(例えば、時短回数は3回)、非確率変動遊技状態且つ時短Aに移行しても、99%の割合で第2主遊技側の大当りに当選できずに非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行してしまう。このことから、遊技者にとっては、非確率変動遊技状態且つ時短Aは、確率変動遊技状態且つ時短Aよりも不利な状態となっており、時短Bを経由しない場合には移行し得るが、時短Bを経由した場合には移行しない遊技状態となっている。このように、第26実施形態からの変更例1においては、遊技者にとっては、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態においては、第1主遊技側の大当り(少なくとも非確変大当り)に当選するよりも時短Bが作動した方が有利となるよう構成されている。
<(C)第2主遊技大当り>
第2主遊技側の大当りとして、確変大当りのみを有している。確変大当りに当選した場合においては、確変大当り中に大入賞口に向かって遊技球を発射し続けることで、特定領域に遊技球が入球し、確変大当り終了後には確率変動遊技状態且つ時短Aとなる。確率変動遊技状態且つ時短Aにおいては、右打ちにて遊技を進行すると(遊技球を発射し続けた場合)、80%の割合で確率変動遊技状態が終了する前に(ST中に)第2主遊技側の大当りに当選し、20%の割合で第2主遊技側の大当りに当選せずに確変回数分の図柄変動が実行されて、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行することとなる(時短回数も確変回数と同一となっている)。
また、第26実施形態からの変更例1においては、大当り終了後に移行する遊技状態のうち、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態以外の遊技状態を有利な状態と称している。換言すると、確率変動遊技状態であるおよび/または時間短縮遊技状態(確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態、非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態)である場合を有利な状態と称している。なお、時短B作動中は時間短縮遊技状態であるが、大当り終了後に移行した遊技状態ではないため、有利な状態には含めていない。
<(D)時短B作動>
非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態において、左打ちにて遊技を進行すると(遊技球を発射し続けた場合)、5%の割合で大当りに当選せずに時短Bに係る作動回数分の図柄変動が実行されて(作動回数到達と称することがある)時短Bが作動することとなる。すなわち、時短Bが作動した場合には、非確率変動遊技状態且つ時短Bとなり、右打ちにて遊技を進行すると(遊技球を発射し続けた場合)、96%の割合で時短Bが終了する前に第2主遊技側の大当りに当選し、4%の割合で第2主遊技側の大当りに当選せずに時短回数分の図柄変動が実行されて、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行することとなる。なお、時短Bが作動し、その後大当りに当選せずに時短Bに係る時短回数分の図柄変動が実行されて、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行した場合には、その後時短Bに係る作動回数分の図柄変動が実行されたとしても時短Bは再度作動しないように構成されている。換言すると、時短Bは大当り間で1回のみ作動し得るよう構成されている。
<(E)第2主遊技大当り>
第2主遊技側の大当りとして、確変大当りのみを有している。確変大当りに当選した場合においては、確変大当り中に大入賞口に向かって遊技球を発射し続けることで、特定領域に遊技球が入球し、確変大当り終了後には確率変動遊技状態且つ時短Aとなる。確率変動遊技状態且つ時短Aにおいては、右打ちにて遊技を進行すると(遊技球を発射し続けた場合)、80%の割合で確率変動遊技状態が終了する前に(ST中に)第2主遊技側の大当りに当選し、20%の割合で第2主遊技側の大当りに当選せずに確変回数分の図柄変動が実行されて、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行することとなる(時短回数も確変回数と同一となっている)。
<時短B以外から有利な状態へ移行する割合>
ここで、第26実施形態からの変更例1における「時短B以外から有利な状態へ移行する割合」について詳述する。「時短B以外から有利な状態へ移行する」とは、時短Bではない状態で当選した大当り終了後に有利な状態に移行することである。まず、「(A)非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態」にて第1主遊技側の大当りに当選する割合が95%であり、第1主遊技側の大当り終了後に有利な状態に移行する割合は100%(2%の確変大当り終了後には確率変動遊技状態且つ時短Aとなり、98%の非確変大当り後には非確率変動遊技状態且つ時短Aとなり、いずれも有利な状態である)である。また、「(A)非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態」にて大当りに当選せずに時短Bに係る作動回数分の図柄変動が実行されて(作動回数到達と称することがある)時短Bが作動する割合が5%であり、その後、第2主遊技側の大当りに当選せずに時短回数分の図柄変動が実行されて、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行する割合が4%であり、その場合には、再度時短Bは作動しないことから、第1主遊技側の大当りに当選する割合は100%である。
このことから、「時短B以外から有利な状態へ移行する割合」は、「95%×100%+5%×4%×100%=95.2%」となる。
<時短Bから有利な状態へ移行する割合>
次に、第26実施形態からの変更例1における「時短Bから有利な状態へ移行する割合」について詳述する。「時短Bから有利な状態へ移行する」とは、時短Bである状態で当選した大当り終了後に有利な状態に移行することである。「(A)非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態」にて大当りに当選せずに時短Bに係る作動回数分の図柄変動が実行されて(作動回数到達と称することがある)時短Bが作動する割合が5%であり、その後、時短Bの作動中に第2主遊技側の大当りに当選する割合が96%であり、第2主遊技側の大当り終了後に有利な状態に移行する割合は100%である。
このことから、「時短Bから有利な状態へ移行する割合」は、「5%×96%×100%=4.8%」となる。
このように、第26実施形態からの変更例1に係る遊技機は、遊技者にとっては、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態においては、第1主遊技側の大当り(少なくとも非確変大当り)に当選するよりも時短Bが作動した方が有利となるよう構成されているのだが、第26実施形態と同様に、「時短Bから有利な状態へ移行する割合≦時短B以外から有利な状態へ移行する割合」となる。このように構成することで、「時短Bから有利な状態へ移行する割合≦時短B以外から有利な状態へ移行する割合」を担保しながら、換言すると時短B待ちの遊技性とならないことを担保しながらも、時短Bが作動した場合における出玉性能を突出させることができ、時短Bを有する斬新な遊技性を創出することができる。
前述した、「時短B以外から有利な状態へ移行する割合」について、時短Bが作動した後、第2主遊技側の大当りに当選せずに時短回数分の図柄変動が実行されて、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行した後に当選した大当り終了後に、有利な状態に移行した場合を含めないように構成してもよい。換言すると、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態以外の遊技状態から非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行した場合には、「時短Bから有利な状態へ移行する割合」にも「時短B以外から有利な状態へ移行する割合」にも含まないように構成してもよい。このようにした場合、第26実施形態からの変更例1では、「時短B以外から有利な状態へ移行する割合」は、「95%×100%=95%」となり、「時短Bから有利な状態へ移行する割合」は、「5%×96%×100%=4.8%」となり、この場合においても、「時短Bから有利な状態へ移行する割合≦時短B以外から有利な状態へ移行する割合」は担保されている。
また、時短Bが作動した状態である非確率変動遊技状態且つ時短Bを有利な状態に含めてもよい、すなわち、大当り終了後に移行した遊技状態であるか否かに拘らず、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態以外の遊技状態を有利な状態としてもよい。このようにした場合、第26実施形態からの変更例1では、「時短B以外から有利な状態へ移行する割合」は、「95%×100%=95%」となり、「時短Bから有利な状態へ移行する割合」は、「5%」となり、この場合においても、「時短Bから有利な状態へ移行する割合≦時短B以外から有利な状態へ移行する割合」は担保されている。
なお、第26実施形態からの変更例1においては、時短図柄が当選しない、換言すると、時短Cが作動しないよう構成したが、これには限定されず、時短Cが作動し得るよう構成してもよい。このように構成した場合においても、上述した「時短Bから有利な状態へ移行する割合≦時短B以外から有利な状態へ移行する割合」が担保されるように構成することが好適である。
また、「時短B以外から有利な状態へ移行する割合>50%」を満たすように構成したり、「時短B以外から有利な状態へ移行する割合>10%」を満たすように構成したり、「時短B以外から有利な状態へ移行する割合>0%」を満たすように構成することによって、時短B待ちの遊技性にならないよう構成してもよい。
なお、第26実施形態からの変更例1における大当り確率、時短回数、大当り図柄の種類数、大当り終了後の遊技状態の振り分け、時短Bに係る作動回数などの設計値はあくまで一例であり、「時短Bから有利な状態へ移行する割合≦時短B以外から有利な状態へ移行する割合」が担保されるように構成されていれば、どのように変更しても問題ないことを補足しておく。さらに、第26実施形態からの変更例1においては、特別遊技実行中に特定領域に遊技球が入球することにより、当該特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行する玉確タイプの遊技機としたが、これには限定されず、小当り遊技の実行中に特定領域に遊技球が入球した場合には、小当り遊技の終了後に特別遊技を実行可能である1種+1種小当りVタイプの遊技機としてもよいし、1種+1種直列タイプなどすべてのスペック(タイプ)に構成してもよい。
(第26実施形態からの変更例2)
第26実施形態においては、時間短縮遊技状態として時短Bを有しており、時短B待ちの遊技性とはならない遊技機の構成を例示したが、このような構成は第26実施形態のみには限定されない。そこで、時間短縮遊技状態として時短Bを有しており、時短B待ちの遊技性とはならない遊技機であり、第26実施形態とは異なる構成を、第26実施形態からの変更例2とし、以下、第26実施形態からの相違点についてのみ詳述する。
はじめに、第26実施形態及び第26実施形態からの変更例1においては、「時短Bから有利な状態へ移行する割合≦時短B以外から有利な状態へ移行する割合」となるよう構成することにより、時短B待ちの遊技性とならないよう構成したが、第26実施形態からの変更例2においては、「時短Bから最も有利な状態へ移行する割合≦時短B以外から最も有利な状態へ移行する割合」となるよう構成することにより、時短B待ちの遊技性とならないよう構成している。一例としては、図343における「(B)第1主遊技大当り」の確変大当りに当選する割合を第1主遊技大当り全体における10%とし、非確変大当りに当選する割合を第1主遊技大当り全体における90%となるよう構成する。さらに、大当り終了後に移行する遊技状態のうち、確率変動遊技状態(確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態)を最も有利な状態とする。換言すると、大当り確率が高い遊技状態が最も有利な状態となる。その他の構成については、図343と同様のため説明は割愛する。
<時短B以外から最も有利な状態へ移行する割合>
ここで、第26実施形態からの変更例2における「時短B以外から最も有利な状態へ移行する割合」について詳述する。「時短B以外から最も有利な状態へ移行する」とは、時短Bではない状態で当選した大当り終了後に最も有利な状態に移行することである。まず、「(A)非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態」にて第1主遊技側の大当りに当選する割合が95%であり、第1主遊技側の大当り終了後に最も有利な状態に移行する割合は確変大当りに当選する10%である。また、「(A)非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態」にて大当りに当選せずに時短Bに係る作動回数分の図柄変動が実行されて(作動回数到達と称することがある)時短Bが作動する割合が5%であり、その後、第2主遊技側の大当りに当選せずに時短回数分の図柄変動が実行されて、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行する割合が4%であり、その場合には、再度時短Bは作動せず、第1主遊技側の大当りとして確変大当りに当選する割合が10%である。
このことから、「時短B以外から最も有利な状態へ移行する割合」は、「95%×10%+5%×4%×10%=9.52%」となる。
<時短Bから有利な状態へ移行する割合>
次に、第26実施形態からの変更例2における「時短Bから最も有利な状態へ移行する割合」について詳述する。「時短Bから最も有利な状態へ移行する」とは、時短Bである状態で当選した大当り終了後に最も有利な状態に移行することである。「(A)非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態」にて大当りに当選せずに時短Bに係る作動回数分の図柄変動が実行されて(作動回数到達と称することがある)時短Bが作動する割合が5%であり、その後、時短Bの作動中に第1主遊技側の大当りに当選する割合が96%であり、第2主遊技側の大当り終了後に最も有利な状態に移行する割合は100%である。
このことから、「時短Bから最も有利な状態へ移行する割合」は、「5%×96%×100%=4.8%」となる。
このように、第26実施形態からの変更例2に係る遊技機は、「時短Bから最も有利な状態へ移行する割合≦時短B以外から最も有利な状態へ移行する割合」となるよう構成されており、このように、最も有利な状態への移行割合を考慮して設計することで、時短Bが作動した場合における出玉性能が突出しすぎないようにすることとなり、時短B待ちの遊技性にならないよう構成することができ、出玉バランス(時短Bが作動せずに獲得できる出玉と時短Bが作動した場合の出玉)のよい遊技機を創出することができる。
(第26実施形態からの変更例3)
第26実施形態からの変更例2においては、時間短縮遊技状態として時短Bを有しており、時短B待ちの遊技性とはならない遊技機の構成を例示したが、このような構成は第26実施形態からの変更例2のみには限定されない。そこで、時間短縮遊技状態として時短Bを有しており、時短B待ちの遊技性とはならない遊技機であり、第26実施形態からの変更例2とは異なる構成を、第26実施形態からの変更例3とし、以下、第26実施形態からの変更例2からの相違点についてのみ詳述する。
まず、図344は、第26実施形態からの変更例3の遊技の流れに係る遷移図である。同図左上部に図示するように、第26実施形態からの変更例3の遊技の流れとしては、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態、非確率変動遊技状態且つ時短A、および非確率変動遊技状態且つ時短Bにおいては、左打ち(遊技盤面左側を遊技球が流下するように遊技球を発射する遊技方法であり、相対的に弱い発射強度で遊技球を発射することとなる)にて遊技を進行し、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態においては右打ち(遊技盤面右側を遊技球が流下するように遊技球を発射する遊技方法であり、相対的に強い発射強度で遊技球を発射することとなる)にて遊技を進行するよう構成されている。なお、第26実施形態からの変更例3においては時短Cを有していない。
また、第26実施形態からの変更例3に係る遊技機は、第3実施形態と同様に、特別遊技実行中に特定領域に遊技球が入球することにより、当該特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行するような構成(V確タイプ、玉確タイプ、VSTタイプと称することがある)となっている。なお、大入賞口の数は、第3実施形態と同じ2つとしてもよいし、第24実施形態と同じ1つとしてもよい。
さらに、左打ちにて遊技を進行した場合には、電動役物が設けられていない第1主遊技側の始動口と電動役物が設けられている第1主遊技側の始動口に遊技球が入球し得るように構成されており、右打ちにて遊技を進行した場合には、電動役物が設けられていない第2主遊技側の始動口に遊技球が入球し得るように構成されている。なお、電動役物が設けられていない第1主遊技側の始動口と電動役物が設けられている第1主遊技側の始動口とを同一の始動口としてもよく、このように構成した場合には、非時間短縮遊技状態よりも時間短縮遊技状態の方が第1主遊技側の始動口に遊技球が入球し易いよう構成することが好適である。
また、第26実施形態からの変更例3においては、時短Bに係る作動回数は、第1主遊技図柄の変動で更新され得るが、第2主遊技図柄の変動では更新されないよう構成されている。また、非確率変動遊技状態では更新され得るが、確率変動遊技状態では更新されないよう構成されている。
<(A)非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態>
まず、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態において、左打ちにて遊技を進行すると(遊技球を発射し続けた場合)、95%の割合で第1主遊技側の大当り(複数種類の大当りのうちのいずれかの大当り)に当選し、5%の割合で大当りに当選せずに時短Bに係る作動回数分の図柄変動が実行されて(作動回数到達と称することがある)時短Bが作動することとなる。
<(B)第1主遊技大当り>
第1主遊技側の大当りとして、4R確変大当り(大当り終了後に確率変動遊技状態に移行する大当り)と10R通常大当り(大当り終了後に非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行する大当り)とを有しており、確変大当りに当選する割合は、第1主遊技大当り全体における2%であり、10R通常大当りに当選する割合は、第1主遊技大当り全体における98%となっている。
4R確変大当りに当選した場合においては、4R確変大当り中に大入賞口に向かって遊技球を発射し続けることで、特定領域に遊技球が入球し、4R確変大当り終了後には確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態となる。また、当該確率変動遊技状態は主遊技図柄の変動回数(確変回数分の主遊技図柄の変動)によって確率変動遊技状態が終了する(STタイプやST機と称することがある)よう構成されており、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態においては、右打ちにて遊技を進行すると(遊技球を発射し続けた場合)、80%の割合で確率変動遊技状態が終了する前に(ST中に)第2主遊技側の大当りに当選し、20%の割合で第2主遊技側の大当りに当選せずに確変回数分の図柄変動が実行されて、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行することとなる。具体例としては、確率変動遊技状態における大当り確率が1/88であり、確変回数が140回である場合に、約80%の割合で確率変動遊技状態が終了する前に(ST中に)第2主遊技側の大当りに当選することとなる。
なお、第26実施形態からの変更例3においては、大当り終了後に移行する遊技状態のうち、確率変動遊技状態(確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態)を最も有利な状態と称している。換言すると、大当り確率が高い遊技状態が最も有利な状態となっている。
ここで、4R確変大当りの終了後に移行する確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態は、確率変動遊技状態であるため、最も有利な状態としているが、時間短縮遊技状態ではなく持ち球を減らしつつ遊技を進行することとなる。このことから、遊技者にとっては、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態は、後述する非確率変動遊技状態且つ時短Aよりも不利な状態となっている。このように、第26実施形態からの変更例3においては、遊技者にとっては、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態においては、第1主遊技側の大当りに当選するよりも時短Bが作動した方が有利となるよう構成されている。
10R通常大当りに当選した場合においては、10R通常大当り中に大入賞口に向かって遊技球を発射し続けても、特定領域に遊技球が入球せず(入球困難であり)、10R通常大当り終了後には非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態となる。
<(C)第2主遊技大当り>
第2主遊技側の大当りとして、10R確変大当りのみを有している。10R確変大当りに当選した場合においては、10R確変大当り中に大入賞口に向かって遊技球を発射し続けることで、特定領域に遊技球が入球し、10R確変大当り終了後には確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態となる。確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態においては、右打ちにて遊技を進行すると(遊技球を発射し続けた場合)、80%の割合で確率変動遊技状態が終了する前に(ST中に)第2主遊技側の大当りに当選し、20%の割合で第2主遊技側の大当りに当選せずに確変回数分の図柄変動が実行されて、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行することとなる。
<(D)時短B作動>
非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態において、左打ちにて遊技を進行すると(遊技球を発射し続けた場合)、5%の割合で大当りに当選せずに時短Bに係る作動回数分の図柄変動(第1主遊技図柄の変動)が実行されて(作動回数到達と称することがある)時短Bが作動することとなる。すなわち、時短Bが作動した場合には、非確率変動遊技状態且つ時短Bとなり、左打ちにて遊技を進行すると(遊技球を発射し続けた場合)、97%の割合で時短Bが終了する前に第1主遊技側の大当りに当選し、3%の割合で第1主遊技側の大当りに当選せずに時短回数分の図柄変動が実行されて、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行することとなる。なお、時短Bが作動し、その後大当りに当選せずに時短Bに係る時短回数分の図柄変動が実行されて、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行した場合には、その後時短Bに係る作動回数分の図柄変動が実行されたとしても時短Bは再度作動しないように構成されている。換言すると、時短Bは大当り間で1回のみ作動し得るよう構成されている。
<(E)第1主遊技大当り>
第1主遊技側の大当りとして、4R確変大当り(大当り終了後に確率変動遊技状態に移行する大当り)と10R時短大当り(大当り終了後に非確率変動遊技状態且つ時短Aに移行する大当り)とを有している。4R確変大当りに当選した場合においては、確変大当り中に大入賞口に向かって遊技球を発射し続けることで、特定領域に遊技球が入球し、確変大当り終了後には確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態となる。なお、前述した10R通常大当りと10R時短大当りとは、同一の大当り図柄を契機として実行される大当りであるが、大当りに当選する遊技状態が非時間短縮遊技状態である場合には10R通常大当りとなり、大当りに当選する遊技状態が時間短縮遊技状態である場合には10R時短大当りとなる(大当りに当選する遊技状態によって、大当り終了後の遊技状態が相違し得る)。4R確変大当り終了後の確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態においては、右打ちにて遊技を進行すると(遊技球を発射し続けた場合)、80%の割合で確率変動遊技状態が終了する前に(ST中に)第2主遊技側の大当りに当選し、20%の割合で第2主遊技側の大当りに当選せずに確変回数分の図柄変動が実行されて、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行することとなる。また、10R時短大当り終了後の非確率変動遊技状態且つ時短Aにおいては、左打ちにて遊技を進行すると(遊技球を発射し続けた場合)、80%の割合で時間短縮遊技状態が終了する前に第1主遊技側の大当りに当選し、20%の割合で第1主遊技側の大当りに当選せずに時短回数分の図柄変動が実行されて、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行することとなる。
<(F)第2主遊技大当り>
第2主遊技側の大当りとして、10R確変大当りのみを有している。10R確変大当りに当選した場合においては、10R確変大当り中に大入賞口に向かって遊技球を発射し続けることで、特定領域に遊技球が入球し、10R確変大当り終了後には確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態となる。確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態においては、右打ちにて遊技を進行すると(遊技球を発射し続けた場合)、80%の割合で確率変動遊技状態が終了する前に(ST中に)第2主遊技側の大当りに当選し、20%の割合で第2主遊技側の大当りに当選せずに確変回数分の図柄変動が実行されて、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行することとなる。
<(G)第1主遊技大当り>
第1主遊技側の大当りとして、4R確変大当り(大当り終了後に確率変動遊技状態に移行する大当り)と10R時短大当り(大当り終了後に非確率変動遊技状態且つ時短Aに移行する大当り)とを有している。4R確変大当りに当選した場合においては、確変大当り中に大入賞口に向かって遊技球を発射し続けることで、特定領域に遊技球が入球し、確変大当り終了後には確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態となる。4R確変大当り終了後の確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態においては、右打ちにて遊技を進行すると(遊技球を発射し続けた場合)、80%の割合で確率変動遊技状態が終了する前に(ST中に)第2主遊技側の大当りに当選し、20%の割合で第2主遊技側の大当りに当選せずに確変回数分の図柄変動が実行されて、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行することとなる。また、10R時短大当り終了後の非確率変動遊技状態且つ時短Aにおいては、左打ちにて遊技を進行すると(遊技球を発射し続けた場合)、80%の割合で時間短縮遊技状態が終了する前に第1主遊技側の大当りに当選し、20%の割合で第1主遊技側の大当りに当選せずに時短回数分の図柄変動が実行されて、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行することとなる。
なお、時短Bが作動した後に遷移し得る遊技状態においても、確率変動遊技状態(確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態)が最も有利な状態となっている。
<時短B以外から最も有利な状態へ移行する割合>
ここで、第26実施形態からの変更例3における「時短B以外から最も有利な状態へ移行する割合」について詳述する。「時短B以外から最も有利な状態へ移行する」とは、時短Bではない状態で当選した大当り終了後に最も有利な状態に移行することである。まず、「(A)非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態」にて第1主遊技側の大当りに当選する割合が95%であり、第1主遊技側の大当り終了後に最も有利な状態に移行する割合は4R確変大当りに当選する2%である。また、「(A)非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態」にて大当りに当選せずに時短Bに係る作動回数分の図柄変動が実行されて(作動回数到達と称することがある)時短Bが作動する割合が5%であり、その後、第2主遊技側の大当りに当選せずに時短回数分の図柄変動が実行されて、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行する割合が4%であり、その場合には、再度時短Bは作動せず、第1主遊技側の大当りとして4R確変大当りに当選する割合が2%である。
このことから、「時短B以外から最も有利な状態へ移行する割合」は、「95%×2%+5%×3%×2%=1.903%」となる。
<時短Bから有利な状態へ移行する割合>
次に、第26実施形態からの変更例3における「時短Bから最も有利な状態へ移行する割合」について詳述する。「時短Bから最も有利な状態へ移行する」とは、時短Bである状態で当選した大当り終了後に最も有利な状態に移行することである。「(A)非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態」にて大当りに当選せずに時短Bに係る作動回数分の図柄変動が実行されて(作動回数到達と称することがある)時短Bが作動する割合が5%であり、その後、時短Bの作動中に第1主遊技側の大当りに当選する割合が97%であり、第1主遊技側の大当り終了後に最も有利な状態に移行する割合は2%である。また、「(A)非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態」にて大当りに当選せずに時短Bに係る作動回数分の図柄変動が実行されて(作動回数到達と称することがある)時短Bが作動する割合が5%であり、その後、時短Bの作動中に第1主遊技側の大当りに当選する割合が97%であり、第1主遊技側の大当り終了後に最も有利な状態に移行しない割合は98%であり、その後、時短A中に第1主遊技側の大当りに当選する割合が80%であり、第1主遊技側の大当り終了後に最も有利な状態に移行する割合は2%である。
このことから、「時短Bから最も有利な状態へ移行する割合」は、「5%×97%×(2+98×80×2+98×80×98×80×2+・・・)≒0.19%」となる。
このように、第26実施形態からの変更例3に係る遊技機は、遊技者にとっては、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態においては、第1主遊技側の大当りに当選するよりも時短Bが作動した方が有利となるよう構成されているのだが、第26実施形態からの変更例2と同様に、「時短Bから最も有利な状態へ移行する割合≦時短B以外から最も有利な状態へ移行する割合」となる。このように構成することで、「時短Bから最も有利な状態へ移行する割合≦時短B以外から最も有利な状態へ移行する割合」を担保しながら、換言すると時短B待ちの遊技性とならないことを担保しながらも、時短Bが作動した場合における出玉性能を突出させることができ、時短Bを有する斬新な遊技性を創出することができる。
なお、第26実施形態からの変更例3における最も有利な状態を、最も大当り確率の高い状態と称してもよい。また、第26実施形態からの変更例3においては、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態を最も有利な状態としたが、これには限定されず、確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態を最も有利な状態としてもよいし、確率変動遊技状態且つ時短A、確率変動遊技状態且つ時短B、または確率変動遊技状態且つ時短Cを最も遊技な状態としてもよい。また、発射した遊技球数に対する払い出される遊技球数の割合が最も高い遊技状態を最も有利な状態としてもよいし、ベース値が最も高い遊技状態を最も有利な状態としてもよい。
前述した、「時短B以外から最も有利な状態へ移行する割合」について、時短Bが作動した後、第2主遊技側の大当りに当選せずに時短回数分の図柄変動が実行されて、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行した後に当選した大当り終了後に、最も有利な状態に移行した場合を含めないように構成してもよい。換言すると、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態以外の遊技状態から非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行した場合には、「時短Bから最も有利な状態へ移行する割合」にも「時短B以外から最も有利な状態へ移行する割合」にも含まないように構成してもよい。このようにした場合、第26実施形態からの変更例1では、「時短B以外から最も有利な状態へ移行する割合」は、「95%×2%=1.9%」となり、「時短Bから最も有利な状態へ移行する割合」は、「5%×97%×(2+98×80×2+98×80×98×80×2+・・・)≒0.19%」となり、この場合においても、「時短Bから最も有利な状態へ移行する割合≦時短B以外から最も有利な状態へ移行する割合」は担保されている。
なお、第26実施形態からの変更例3においては、時短図柄が当選しない、換言すると、時短Cが作動しないよう構成したが、これには限定されず、時短Cが作動し得るよう構成してもよい。このように構成した場合においても、上述した「時短Bから最も有利な状態へ移行する割合≦時短B以外から最も有利な状態へ移行する割合」が担保されるように構成することが好適である。
また、「時短B以外から最も有利な状態へ移行する割合>50%」を満たすように構成したり、「時短B以外から最も有利な状態へ移行する割合>10%」を満たすように構成したり、「時短B以外から最も有利な状態へ移行する割合>0%」を満たすように構成することによって、時短B待ちの遊技性にならないよう構成してもよい。
また、第26実施形態からの変更例3においては、時短Bに係る作動回数は第1主遊技図柄の変動でのみ更新し得るよう構成したが、これには限定されず、第1主遊技図柄の変動でも第2主遊技図柄の変動でも、時短Bに係る作動回数を更新し得るよう構成してもよい。具体例としては、非確率変動遊技状態では、時短Bに係る作動回数は第1主遊技図柄の変動でも第2主遊技図柄の変動でも更新し得るよう構成し、確率変動遊技状態では、時短Bに係る作動回数は第1主遊技図柄の変動では更新し得るが第2主遊技図柄の変動では更新しないよう構成してもよいし、非確率変動遊技状態では、時短Bに係る作動回数は第1主遊技図柄の変動でも第2主遊技図柄の変動でも更新し得るよう構成し、確率変動遊技状態では、時短Bに係る作動回数は第1主遊技図柄の変動でも第2主遊技図柄の変動でも更新しないよう構成してもよい。また、すべての遊技状態にて時短Bに係る作動回数を更新し得るよう構成してもよい。このように構成した場合には、第1主遊技側の始動口に向かって流下した遊技球の第1主遊技側の始動口に対する入球容易性よりも、第2主遊技側の始動口に向かって流下した遊技球の第2主遊技側の始動口に対する入球容易性の方が低くなるよう構成してもよい。
なお、第26実施形態からの変更例3における大当り確率、時短回数、大当り図柄の種類数、大当り終了後の遊技状態の振り分け、時短Bに係る作動回数などの設計値はあくまで一例であり、「時短Bから最も有利な状態へ移行する割合≦時短B以外から最も有利な状態へ移行する割合」が担保されるように構成されていれば、どのように変更しても問題ないことを補足しておく。さらに、第26実施形態からの変更例3においては、特別遊技実行中に特定領域に遊技球が入球することにより、当該特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行する玉確タイプの遊技機としたが、これには限定されず、小当り遊技の実行中に特定領域に遊技球が入球した場合には、小当り遊技の終了後に特別遊技を実行可能である1種+1種小当りVタイプの遊技機としてもよいし、1種+1種直列タイプなどすべてのスペック(タイプ)に構成してもよい。
(第27実施形態)
第26実施形態においては、時間短縮遊技状態として時短Bを有している遊技機の構成を例示したが、このような構成は第26実施形態のみには限定されない。そこで、時間短縮遊技状態として時短Bを有している遊技機であり、第26実施形態とは異なる構成を、第27実施形態とし、以下、第26実施形態からの相違点についてのみ詳述する。
まず、図345は、第27実施形態の遊技の流れに係る遷移図である。同図左上部に図示するように、第27実施形態の遊技の流れとしては、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態においては、左打ち(遊技盤面左側を遊技球が流下するように遊技球を発射する遊技方法であり、相対的に弱い発射強度で遊技球を発射することとなる)にて遊技を進行し、非確率変動遊技状態且つ時短Aおよび非確率変動遊技状態且つ時短Bにおいては右打ち(遊技盤面右側を遊技球が流下するように遊技球を発射する遊技方法であり、相対的に強い発射強度で遊技球を発射することとなる)にて遊技を進行するよう構成されている。なお、第27実施形態においては時短Cを有していない。
また、第27実施形態に係る遊技機は、第23実施形態にて前述した、小当り遊技の実行中に特定領域に遊技球が入球した場合には、小当り遊技の終了後に特別遊技を実行可能である1種+1種小当りVタイプの遊技機となっている。
<(A)非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態>
まず、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態において、左打ちにて遊技を進行すると(遊技球を発射し続けた場合)、92%の割合で第1主遊技側の大当り(複数種類の大当りのうちのいずれかの大当り)に当選し、8%の割合で大当りに当選せずに時短Bに係る作動回数分の図柄変動が実行されて(作動回数到達と称することがある)時短Bが作動することとなる。
<(B)第1主遊技大当り>
第1主遊技側の大当りとして、2R時短なし大当り(大当り終了後に非時間短縮遊技状態に移行する大当り)のみを有しており、獲得遊技球数は約300球となっている。
<(C)時短B作動>
非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態において、左打ちにて遊技を進行すると(遊技球を発射し続けた場合)、8%の割合で大当りに当選せずに時短Bに係る作動回数分の図柄変動(第1主遊技図柄の変動)が実行されて(作動回数到達と称することがある)時短Bが作動することとなる。すなわち、時短Bが作動した場合には、非確率変動遊技状態且つ時短Bとなり、右打ちにて遊技を進行すると(遊技球を発射し続けた場合)、約100%の割合で時短Bが終了する前に第2主遊技側の小当りに当選することとなる(例えば、時短Bに係る時短回数が100回であることに対し、第2主遊技側の小当り当選確率を12/40のように設計することで、時短Bが作動した場合には時短Bの作動が終了するまでにほぼ100%の確率で小当りに当選するように構成される)。
<(D)第2主遊技小当りV>
第2主遊技側の小当りの実行中には、大入賞口に向けて遊技球を発射し続けることで、ほぼ100%の確率で特定領域に遊技球が入球し、その後2Rの大当りが実行される。なお、小当りを含めて2Rとしてもよいし、小当りを含めずに2Rとしてもよい。また、小当りと大当りとの合計の獲得遊技球数は約300球となっている。
第2主遊技の小当りを契機として実行された大当りの終了後には、非確率変動遊技状態且つ時短Aとなる。時短Aの時短回数は1回であり、第2主遊技側の保留数の上限は4個であることから、大当り終了後に時短Aとなると、第2主遊技側の当否抽選が5回まで実行され得ることとなる、いずれかの当否抽選にて第2主遊技側の小当りまたは大当りに当選する確率は約9割となっており(約9割で連荘する)、獲得遊技球数の期待値は約3000球(個)となっている。また、図344においては、非確率変動遊技状態且つ時短Aと非確率変動遊技状態且つ時短Bとが有利な状態となっている。なお、(有利な状態における)獲得遊技球数の期待値とは、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態にて初当りとなる大当りに当選し、当該大当り終了後に有利な状態に移行した場合における、有利な状態が終了するまでの合計の獲得遊技球数の期待値である。なお、初当りとなる大当りでの獲得遊技球数も含まれている。
図345のように、非確率変動遊技状態における大当り確率が相対的に低い1/40である場合や、有利な状態における獲得遊技球数の期待値が相対的に低い3000個である場合などにおいては、前述した有利な状態への移行割合などに拘らず、時短B待ちの遊技性には該当しないこととしてもよい。すなわち、非確率変動遊技状態における大当り確率が所定確率(例えば、1/100)よりも低いことおよび/または有利な状態における獲得遊技球数の期待値が所定数(例えば、4000個)よりも低いことを満たしていることで、時短Bが作動した場合における出玉性能が突出しすぎないことを担保することができるため、前述した有利な状態への移行割合などの制約を設けずに遊技機を設計してもよい。
<複数種類の時間短縮遊技状態を有する遊技機に適用可能な構成>
第23実施形態にて前述したような、時短A、時短B、時短Cのうち2以上の時間短縮遊技状態を有している遊技機に適用可能な構成を以下に詳述する。なお、以下に詳述する構成は、2以上の時間短縮遊技状態を有するすべての構成に適用可能であることを補足しておく。
<出玉期待値に関する構成>
図346は、出玉期待値に関する構成の一例である。「大当り確率」は、非確率変動遊技状態における大当り確率であり、「通常時における大当り終了後の確変移行割合」は、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態にて大当りに当選した場合の、大当り終了後に確率変動遊技状態(確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態としてもよい)に移行する割合である。「確変移行時の出玉期待値」は、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態にて大当りに当選し、大当り終了後に確率変動遊技状態に移行した場合における、大当り終了後に非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行するまでの獲得遊技球数の期待値(平均値と称することがある)である。なお、同図においては、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態にて当選した大当り(初当りの大当りと称することがある)における獲得遊技球数も獲得遊技球数の期待値に含めているが、これには限定されず、初当りの大当りに係る獲得遊技球数を含めないよう構成してもよい。
「通常時における大当り終了後の通常移行割合」は、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態にて大当りに当選した場合の、大当り終了後に非確率変動遊技状態(非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態としてもよい)に移行する割合である。「通常移行時の出玉期待値」は、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態にて大当りに当選し、大当り終了後に非確率変動遊技状態に移行した場合における獲得遊技球数の期待値であり、換言すると、初当りの大当りにおける獲得遊技球数である。なお、初当りの大当りに係る獲得遊技球数を含めないよう構成した場合には、「通常移行時の出玉期待値」は0個となる。
「通常時における大当り当選時の出玉期待値」とは、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態にて大当りに当選した場合の、大当り終了後に非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態に移行するまでの獲得遊技球数の期待値である。換言すると、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態にて大当りに当選した場合における、大当り終了後に遊技者にとって有利でない状態となるまでの(連荘が終了するまでの)獲得遊技球数の期待値である。「時短B作動時の出玉期待値」とは、時短Bが作動した場合において、その後非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態となるまでの(遊技者にとって有利でない状態となるまでの)獲得遊技球数の期待値である。なお、「時短B作動時の出玉期待値」には、時短Bが作動した後に、大当りに当選せずに時短回数分の主遊技図柄の変動が終了する場合を含めてもよいし、含めなくてもよい。
図346においては、構成A~構成Dの4つの構成を例示している。以下、それぞれの構成について詳述する。
<構成A>
構成Aは、「大当り確率」が1/300、「通常時における大当り終了後の確変移行割合」が60%、「確変移行時の出玉期待値」が6000個、「通常時における大当り終了後の通常移行割合」が40%、「通常移行時の出玉期待値」が500個、「通常時における大当り当選時の出玉期待値」が「6000個×60%+500個×40%=3800個」、「時短B作動時の出玉期待値」が5000個となっている。
<構成B>
構成Bは、「大当り確率」が1/200、「通常時における大当り終了後の確変移行割合」が40%、「確変移行時の出玉期待値」が6000個、「通常時における大当り終了後の通常移行割合」が60%、「通常移行時の出玉期待値」が500個、「通常時における大当り当選時の出玉期待値」が「6000個×40%+500個×60%=2700個」、「時短B作動時の出玉期待値」が5000個となっている。
<構成C>
構成Cは、「大当り確率」が1/100、「通常時における大当り終了後の確変移行割合」が20%、「確変移行時の出玉期待値」が6000個、「通常時における大当り終了後の通常移行割合」が80%、「通常移行時の出玉期待値」が500個、「通常時における大当り当選時の出玉期待値」が「6000個×20%+500個×80%=1600個」、「時短B作動時の出玉期待値」が5000個となっている。
<構成D>
構成Dは、「大当り確率」が1/50、「通常時における大当り終了後の確変移行割合」が10%、「確変移行時の出玉期待値」が6000個、「通常時における大当り終了後の通常移行割合」が90%、「通常移行時の出玉期待値」が500個、「通常時における大当り当選時の出玉期待値」が「6000個×10%+500個×90%=1050個」、「時短B作動時の出玉期待値」が5000個となっている。
上記構成A~構成Dの共通点として、以下の特徴点があげられる。
(特徴点1)通常時における大当り当選時の出玉期待値≦時短B作動時の出玉期待値
(特徴点2)確変移行時の出玉期待値≧時短B作動時の出玉期待値
(特徴点3)(通常時における大当り当選時の出玉期待値÷時短B作動時の出玉期待値×100)≧通常時における大当り終了後の確変移行割合
上記特徴点2について換言すると、「大当り終了後に最も有利な遊技状態に移行した場合の出玉期待値≧時短B作動時の出玉期待値」となっている。また、上記特徴点3について換言すると、「時短B作動時の出玉期待値に対して通常時における大当り当選時の出玉期待値の占める割合≧通常時における大当り終了後の確変移行割合」となっている。
上記特徴点1を満たすように構成することで、時短Bを有する斬新な遊技性を創出することができる。また、上記特徴点2または上記特徴点3を満たすように構成することで、前述したような時短B待ちの遊技性とならないように構成することができ、遊技者の遊技意欲の減退を防止することができる。
なお、「通常時における大当り当選時の出玉期待値≧時短B作動時の出玉期待値」を満たすように構成してもよく、このように構成することで、時短B待ちの遊技性とならないように構成することができ、遊技者の遊技意欲の減退を防止することができる。
また、「通常時において大当りに当選し、時短B作動時の出玉期待値以上の獲得遊技球数となる割合>時短B作動時に大当りに当選する割合」を満たすように構成してもよい。「通常時において大当りに当選し、時短B作動時の出玉期待値以上の獲得遊技球数となる割合」とは、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態にて大当りに当選し、大当り終了後に遊技者にとって有利でない状態となるまでの(連荘が終了するまでの)獲得遊技球数が時短B作動時の出玉期待値以上となる割合である。例えば、図346の構成Aの場合、時短B作動時の出玉期待値は5000個であり、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態にて大当りに当選し、大当りにて500個の遊技球を獲得し、大当り終了後に非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態となった場合には、時短B作動時の出玉期待値以上の獲得遊技球数とはならない。また、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態にて大当りに当選し、大当り終了後に確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態となったが、獲得遊技球数の合計が4000個となった大当り終了後に非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態となった場合には、時短B作動時の出玉期待値以上の獲得遊技球数とはならない。他方、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態にて大当りに当選し、大当り終了後に確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態となり、獲得遊技球数の合計が8000個となった大当り終了後に非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態となった場合には、時短B作動時の出玉期待値以上の獲得遊技球数となる。なお、前述したように、獲得遊技球数には初当りとなる大当りでの獲得遊技球数を含めるよう構成してもよいし、含めなくてもよい。
「時短B作動時に大当りに当選する割合」とは、時短Bが作動し、時短回数の図柄変動が実行されるまでに大当りに当選する割合である。なお、すべての大当りを対象としてもよいし、獲得遊技球数の期待値が所定数以上である大当りのみを対象としてもよい。
このように構成することで、時短B待ちの遊技性とならないように構成することができ、遊技者の遊技意欲の減退を防止することができる。
<ベース値に関する構成>
また、「時短Bにおけるベース値≦時短B以外における最も高いベース値」を満たすように構成してもよい。なお、ベース値とは、前述したように、特別遊技に当選していない状況において、発射した遊技球100球に対する、払い出される賞球払出数の期待値であるが、「時短Bにおけるベース値≦時短B以外における最も高いベース値」におけるベース値は、前記100球の遊技球を電動役物に向けて継続して発射した場合のベース値となっている。
「時短Bにおけるベース値≦時短B以外における最も高いベース値」を満たす具体例としては、時短Bにおける補助遊技図柄の当選確率を20/100、時短Aにおける補助遊技図柄の当選確率を99/100とし、時短Aと時短Bとで、補助遊技図柄の変動時間(の平均値)および補助遊技図柄の当選時の電動役物の開放態様が同一となるよう構成した場合には、「時短Bにおけるベース値≦時短Aにおけるベース値」とすることができる。
また、時短Aと時短Bとで、補助遊技図柄の当選確率を同一とし、補助遊技図柄の変動時間(の平均値)および/または補助遊技図柄の当選時の電動役物の開放態様を相違させることにより、「時短Bにおけるベース値≦時短Aにおけるベース値」としてもよい。
このように構成することにより、時短Bにおけるベース値が、時短B以外における最も高いベース値よりも高くならないように構成され、時短Bが作動した場合における出玉性能が突出しすぎないこととなり、時短B待ちの遊技性にならないよう構成することができる。
また、時短Bにおけるベース値に関する構成として、以下を満たすように構成してもよい。
(1)「時短Bにおけるベース値>非時間短縮遊技状態におけるベース値×2」
(2)「非時間短縮遊技状態におけるベース値×2>時短Bにおけるベース値>非時間短縮遊技状態におけるベース値」
(3)「時短Bにおけるベース値>(時短B以外における最も高いベース値+時短B以外における最も低いベース値)÷2」
このように構成することで、時短Bの作動により、遊技者が著しく損をする事態を防止することができる遊技機となる。また、上記(1)または(2)の構成と、「時短Bにおけるベース値≦時短B以外における最も高いベース値」との両方を満たすよう構成してもよい。
<補助遊技側に関する構成>
また、補助遊技側に関する構成として、以下を満たすように構成してもよい。
(1)「時短Bにおける補助遊技図柄の変動時間の平均値≧時短B以外における最も長時間となる補助遊技図柄の変動時間の平均値」を満たす。
(2)「時短Bにおける電動役物開放時の合計の開放時間≦時短B以外における最も長時間となる電動役物開放時の合計の開放時間」を満たす。
なお、合計の開放時間とは、補助遊技図柄が1回当選となった場合の開放時間の合計であり、例えば、「0.2秒開放→1秒閉鎖→2秒開放→閉鎖」となる場合の合計の開放時間は2.2秒となる。また、上記(1)と(2)はいずれか一方を満たすように構成してもよいし、両方を満たすように構成してもよい。
このように構成することにより、時短Bが作動した場合における出玉性能が突出しすぎないこととなり、時短B待ちの遊技性にならないよう構成することができる。
また、上記構成とは逆に、補助遊技側に関する構成として、以下を満たすように構成してもよい。
(1)「時短Bにおける補助遊技図柄の変動時間の平均値≦時短B以外における最も長時間となる補助遊技図柄の変動時間の平均値」を満たす。
(2)「時短Bにおける電動役物開放時の合計の開放時間≧時短B以外における最も長時間となる電動役物開放時の合計の開放時間」を満たす。
上記(1)と(2)はいずれか一方を満たすように構成してもよいし、両方を満たすように構成してもよい。このように構成することで、時短Bの作動により、遊技者が著しく損をする事態を防止することができる遊技機となる。
<時短Bの性能>
時間短縮遊技状態の中で時短Bが最も出玉率(発射した遊技球数に対する払い出される遊技球数の割合)が高くなるよう構成してもよい。換言すると、時短Bの出玉率が時短Aよりも高くなるよう構成してもよいし、時短Bの出玉率が時短Aよりも高くなるよう構成してもよい。このように構成した場合において、時短Aと時短Bとの補助遊技図柄の当選確率を同一にしてもよい。このように構成することで、時短Bの作動により、遊技者が著しく損をする事態を防止することができる遊技機となる。
<時短Bの性能>
非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態であり時短Bに係る作動回数が初期値である状態からの時短B作動確率(図342などの作動回数到達の確率と同義):a
時短Bが作動し、時短Bの作動が終了する前に大当りに当選する割合(時短B中に大当りに当選する割合とも称することがある):b
時短B中に大当りとなった場合の獲得遊技球数の期待値(時短B中に当選した大当り(初当り)の獲得遊技球数も含む):A
初当りのうち、獲得遊技球数の期待値(初当りの獲得遊技球数も含む)がA以上となる割合:c
とした場合において、最も低い設定値で以下の式を満たすものとする(すべての設定値で満たすように構成してもよい)。
(1-ab)c>ab
なお、上記cについては、時短B中に当選した大当りを含めなくてもよいし、時短B中に当選した大当りを含めてもよい。このように構成することにより、時短Bで獲得できる遊技球数とその確率に対し、初当りでも同等以上の確率で同等以上の出玉を獲得できるように構成することができ、時短Bが作動した場合における出玉性能が突出しすぎないこととなり、時短B待ちの遊技性にならないよう構成することができる。
なお、小当りVタイプであり時短Cを有している場合においては、上記aを時短Cの当選を除外した到達率とし、上記cを時短B中に当選した大当りを除外した割合としてもよい。
また、遊技機のスペック(小当りVタイプ、玉確タイプなど)に拘らず、上記aを時短Cの当選を除外した到達率とし、上記cを時短Cの当選を除外した割合としてもよい。なお、上記cについては、時短B中に当選した大当りを含めなくても(除外しても)よいし、時短B中に当選した大当りを含めてもよい。
また、
c>ab
を満たすように構成してもよい。このように構成することにより、時短Bが作動した場合における出玉性能が突出しすぎないこととなり、時短B待ちの遊技性にならないよう構成することができる。
また、「時短Bが作動した場合の獲得遊技球数の期待値≦時短Bの非作動中に大当りに当選した場合の獲得遊技球数の期待値」を満たすように構成してもよいし、「時短B中に大当りに当選した場合の獲得遊技球数の期待値≦時短Bの非作動中に大当りに当選した場合の獲得遊技球数の期待値」を満たすように構成してもよい。このように構成することにより、時短Bが作動した場合における出玉性能が突出しすぎないこととなり、時短B待ちの遊技性にならないよう構成することができる。
また、以下のような設計値となるように構成してもよい。
非確率変動遊技状態での大当り確率:1/319
確率変動遊技状態での大当り確率:1/104
大当り終了後の確率変動遊技状態への移行割合:100%
大当り終了後の確変回数(STタイプ):100回
第1主遊技側の大当り:すべて10Rであり、非時間短縮遊技状態で当選した場合には時短回数0回、時間短縮遊技状態で当選した場合には時短回数170回
第2主遊技側の大当り:10Rが30%であり2Rが70%であり、非時間短縮遊技状態で当選した場合には時短回数0回、時間短縮遊技状態で当選した場合には時短回数170回
非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態では左打ちで第1主遊技図柄を変動させて遊技を進行し、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態では右打ちで第2主遊技図柄を変動させて遊技を進行する。また、電動役物は第1主遊技側の始動口(第1主遊技側の始動口として電動役物が設けられていない始動口と電動役物が設けられている始動口とを有している)に設けられており、時短Bの作動中は左打ちで第1主遊技図柄を変動させて遊技を進行する。このように構成することで、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態で当選した大当りの終了後には、10Rまたは2Rの大当りが高確率で連荘し(約80%でループ)、時短Bが作動すると、10Rの大当りが高確率で連荘する(約80%でループ)遊技性を有する遊技機を創出することができる。
<作動回数と時短回数の関係>
前述したように、時短Bに係る作動回数nは、時短Bの作動契機である主遊技図柄の作動回数(変動回数)であり、作動回数nは、主遊技図柄の大当り確率が低確率状態の大当り確率ML=1/Pに対して、以下のように構成している。
2.5×P≦n≦3.0×P
なお、設定(例えば、設定1~6)を有する設定付きぱちんこ遊技機においては、設定毎にnを満足するように構成されている。
ここで、大当りの終了後に非確率変動遊技状態且つ時短Aとなる場合において、時短Aの時短回数と時短Bに係る作動回数とを同一とすることにより、時短Aの単体の性能を超えた長期間の時短を実現することができる。具体例としては、時短Aの時短回数と時短Bに係る作動回数とをいずれも200回とした場合、大当り終了後から200回目の図柄変動までは時短Aとなり、大当り終了後から201回目の図柄変動からは時短Bとなり、大当り終了後から200回を超えて時短が作動することとなる(新たに大当りに当選しなかった場合)。
しかしながら、このように構成した場合、時短Aが終了した次遊技から時短Bが作動するため、特に、時短Aと時短Bとの性能が同一の場合には、遊技状態が切り替わったことが遊技者にとって分かり難くなってしまう。
そこで、時間短縮遊技状態において第2主遊技図柄を変動させて遊技を進行する遊技機において、付与され得る時短回数のうち、最長の時短回数をA、第2主遊技側の保留数の上限をHとした場合に、以下の式を満たすように構成してもよい。
n-A≦H
上記のように構成した場合の一例として、最長の時短回数が時短Aにて付与され得る時短回数であった場合には、「大当りが終了→時短Aが作動→時短回数であるA回の第2主遊技図柄の変動が実行され、時短Aの作動が終了して、非時間短縮遊技状態となる→第2主遊技側の残存した保留を消化して、第2主遊技側の変動が実行される→第2主遊技側の保留に係る図柄変動によって時短Bに係る作動回数nに到達→時短Bが作動」のようになり、最長の時短回数となる時短Aが作動した場合には、時短Aの作動が終了した後に、非時間短縮遊技状態を経由して時短Bが作動することとなり、遊技状態が切り替わったことを遊技者が認識することができる。また、最長の時短回数となる時短Aが作動した場合には、当該最長の時短回数分の主遊技図柄の変動が実行された場合においても、第1主遊技図柄の変動が実行されずに、時短Bが作動して、第2主遊技図柄の変動が実行され続けることとなる。このように構成することにより、時短Aから時短Bへ持ち球を減少させることなく移行させることができるとともに、第2主遊技側の大当りよりも第1主遊技側の大当りの方が遊技者にとって不利であるよう構成した場合には、時短Bの作動回数が近づいているにも拘らず、第1主遊技側の大当りに当選してしまい、遊技者の遊技意欲を減退させてしまう事態を防止することができる。
なお、上記の式はn=Aとした場合も満たしている、換言すると、時短Aに係る時短回数が0回となる時間短縮遊技状態の最終変動が終了し、次変動から時短Bが作動するよう構成してもよい。このように構成した場合、遊技状態の切り替わりが認識し難くなってしまうが、時短Aから時短Bにスムーズに切り替わることにより、遊技者は、時短Aの最長の時短回数を超えた時間短縮遊技状態が継続しているように認識することとなる。
また、「n-A≦H」を満たすように構成した場合において、最長となる時短回数分の主遊技図柄の変動が実行される前(時短回数が残っている状態)から、演出表示装置SGにて「第2主遊技側の保留を貯めろ!!」と表示するなど、遊技者に第2主遊技側の保留を貯めるよう、遊技球の発射を促す表示を実行してもよい。なお、当該演出が実行開始されるタイミングは、適宜決定すればよく、最長となる時短回数の時間短縮遊技状態の最終変動で実行開始してもよいし、時短回数残り3回となった図柄変動の開始時から実行開始してもよい。また、最長となる時短回数分の主遊技図柄の変動が実行され、第2主遊技側の残存した保留が消化されている非時間短縮遊技状態には、演出表示装置SGにて「もうすぐ時短B突入!?」と表示するなど、遊技者に時短Bの作動を示唆する表示を実行してもよい。このように構成することで、遊技者が、最長となる時短回数分の主遊技図柄の変動が終了し、時間短縮遊技状態が終了したために離席してしまう事態を防止することができるユーザーフレンドリーな遊技機とすることができる。
また、最長となる時短回数分の主遊技図柄の変動が実行される前(時短回数が残っている状態)から、演出表示装置SGにて「第2主遊技側の保留を貯めろ!!」と表示している期間においては、当該演出が実行される前の時間短縮遊技状態よりも、変動時間の平均値が長時間となる(異なる変動時間テーブルを参照する、異なる限定頻度テーブルを参照する)よう構成してもよい。また、演出表示装置SGにて「第2主遊技側の保留を貯めろ!!」と表示している期間の変動時間の平均値は、その後に実行され得る時短Bの作動中における変動時間の平均値よりも長時間となるよう構成してもよい。このように構成することで、演出の実行時間を担保することができる。
また、最長となる時短回数分の主遊技図柄の変動が実行される前(時短回数が残っている状態)から、演出表示装置SGにて「第2主遊技側の保留を貯めろ!!」と表示している期間における変動時間の平均値は、最長となる時短回数分の主遊技図柄の変動が実行された後の第2主遊技側の残存した保留が消化されている非時間短縮遊技状態における変動時間の平均値よりも長時間となるよう構成してもよい。このように構成することで、遊技球の発射が必要ない期間の変動時間を長時間とすることができ、遊技者はより演出に注目することができる。
また、先読み演出を実行可能に構成した場合においては、以下のように構成してもよい。
(1)最長となる時短回数の時間短縮遊技状態である状況において、最長となる時短回数分の主遊技図柄の変動が実行された後の第2主遊技側の残存した保留が消化されている非時間短縮遊技状態にて消化される予定の保留(はトリガ保留にはならない)に対する先読み演出が実行されない
(2)最長となる時短回数の時間短縮遊技状態である状況において、時短Bの作動中に消化される予定の保留(はトリガ保留にはならない)に対する先読み演出が実行されない
(3)最長となる時短回数分の主遊技図柄の変動が実行された後の第2主遊技側の残存した保留が消化されている非時間短縮遊技状態である状況において、時短Bの作動中に消化される予定の保留(はトリガ保留にはならない)に対する先読み演出が実行されない
上記のように構成してもよい。
前述したように、時短B待ちの遊技性は、遊技者が大当りに当選できないで持ち球を減らし過ぎてしまう事態を救済するという趣旨から逸脱しており、遊技者の遊技意欲を減退させてしまうおそれがあるため、時短Bの性能が他の(一または複数の)遊技状態と同等または、時短Bの性能が他の(一または複数の)遊技状態よりも低くなる構成を詳述した。
ここで、前述した「時短Bにおける補助遊技図柄の変動時間の平均値>時短B以外における最も長時間となる補助遊技図柄の変動時間の平均値」を満たすように構成する場合など、時短A(他の遊技状態)よりも時短Bの方が遊技者にとって不利に(性能が低く)なるように構成した場合、時短Aと時短Bとのそれぞれの時間短縮遊技状態を管理するためのデータ容量が必要になるが、「時短Bにおける補助遊技図柄の変動時間の平均値=時短B以外における最も長時間となる補助遊技図柄の変動時間の平均値」を満たすように時短Aと時短Bとの性能を同一にした場合には、時短Aと時短Bとで使用するデータ容量を削減することができる。同様に、時短Bと他の遊技状態(例えば、時短A)とで、ベース値を同一にしたり、出玉率を同一にしたりすることで、出玉設計に係る開発時間を短縮することができるため、時短Bと他の遊技状態(例えば、時短A)との性能を同一にすることが最も好適である。なお、このような構成は、前述したすべての実施形態に適用可能である。
<<構成の具体例>>
前述した時間短縮遊技状態に関する構成は、どのように組み合わせても問題なく、前述した一の構成または複数の構成を組み合わせた一例とその効果を以下に詳述する。
<構成1>
小当り遊技の実行中に特定領域に遊技球が入球した場合には、小当り遊技の終了後に特別遊技を実行可能である1種+1種小当りVタイプの遊技機である。
非確率変動遊技状態における大当り確率は1/100である。
第2主遊技側では15/100で小当りに当選する。
大当りに当選せずに主遊技図柄の変動回数が200回に到達すると時短Bが作動する(時短Bを有しており、時短Bに係る作動回数が200回である)。
大当りに当選すると、時短Bに係る作動回数が200回にリセットされる。
非時間短縮遊技状態にて第1主遊技側の大当りに当選した場合、大当り終了後には非時間短縮遊技状態となる。
第1主遊技図柄を変動させた場合よりも第2主遊技図柄を変動させた場合の方が相対的に有利となる。
<効果>
非時間短縮遊技状態においては、第1主遊技側の大当りに当選せずに、時短Bが作動することを目指し、時短B(または時短C)が作動することで、約1000球の遊技球を獲得することができる大当り(小当りを契機とした大当り、または大当り図柄を契機とした大当り)が連荘し得る遊技性となっている。このように構成することにより、遊技性にメリハリをつけることができ、遊技者の遊技意欲を向上させることができる。
<構成2>
特別遊技実行中に特定領域に遊技球が入球することにより、当該特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行する玉確タイプの遊技機である。
振分入球口C20を有している。
時短C作動時においては、右打ちにて第1主遊技図柄を変動させて遊技を進行し、時短B作動時においては、右打ちにて第2主遊技図柄を変動させて遊技を進行する。
非確率変動遊技状態における大当り確率は1/100である。
第1主遊技側の大当りに当選しても、遊技球が50球程度しか獲得できず、大当り終了後も99%が非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態となる。
大当りに当選せずに主遊技図柄の変動回数が200回に到達すると時短Bが作動する(時短Bを有しており、時短Bに係る作動回数が200回である)。
大当りに当選すると、時短Bに係る作動回数が200回にリセットされる。
第1主遊技図柄を変動させた場合よりも第2主遊技図柄を変動させた場合の方が相対的に有利となる。
<効果>
非時間短縮遊技状態においては、第1主遊技側の大当りに当選せずに、時短Bが作動することを目指し、時短Bが作動することで、約1000球の遊技球を獲得することができる大当りが連荘し得る遊技性となっている。このように構成することにより、遊技性にメリハリをつけることができ、遊技者の遊技意欲を向上させることができる。
<構成3>
第1主遊技側では時短図柄が当選し得るよう構成されており、時短図柄が当選したことを契機として時短Cが作動する。
時短Cの作動中に新たに時短図柄が当選すると、時短Cに係る時短回数(例えば、50回)が再セットされる。
大当りに当選せずに主遊技図柄の変動回数が所定回数に到達すると時短Bが作動する。
大当りに当選すると、時短Bに係る作動回数が200回にリセットされる。
第1主遊技図柄を変動させた場合よりも第2主遊技図柄を変動させた場合の方が相対的に有利となる。
<効果>
時短Cが作動した場合に、遊技者は時短Cが50回以上継続して作動することに期待感を抱きながら遊技を進行することができる。
<構成4>
特別遊技実行中に特定領域に遊技球が入球することにより、当該特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行する玉確タイプの遊技機である。
非時間短縮遊技状態にて第1主遊技側の大当りに当選した場合、大当り終了後には非時間短縮遊技状態となる。
大当りに当選せずに主遊技図柄の変動回数が所定回数に到達すると時短Bが作動する。
大当りに当選すると、時短Bに係る作動回数が所定回数にリセットされる。
第1主遊技図柄を変動させた場合よりも第2主遊技図柄を変動させた場合の方が相対的に有利となる。
非時間短縮遊技状態であれば左打ちにて遊技を進行し、時間短縮遊技状態であれば右打ちにて遊技を進行する。
非時間短縮遊技状態であれば左打ちにて遊技を進行し、時間短縮遊技状態であれば右打ちにて遊技を進行するという、遊技者が理解し易いシンプルな構成で、時短Bを目指す遊技性を創出することができる。
<構成5>
大当りに当選せずに主遊技図柄の変動回数が所定回数に到達すると時短Bが作動する。
大当りに当選すると、時短Bに係る作動回数が所定回数にリセットされる。
「時短Bから有利な状態へ移行する割合≦時短B以外から有利な状態へ移行する割合」となるよう構成されている。
大当り終了後に移行する遊技状態のうち、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態以外の遊技状態を有利な状態と称している。
「時短Bから有利な状態へ移行する」とは、時短Bである状態で当選した大当り終了後に有利な状態に移行することである。
「時短B以外から有利な状態へ移行する」とは、時短Bではない状態で当選した大当り終了後に有利な状態に移行することである。
<効果>
有利な状態への移行割合を考慮して設計することで、時短Bが作動した場合における出玉性能が突出しすぎないこととなり、時短B待ちの遊技性にならないよう構成することができ、出玉バランス(時短Bが作動せずに獲得できる出玉と時短Bが作動した場合の出玉)のよい遊技機を創出することができる。
<構成6>
大当りに当選せずに主遊技図柄の変動回数が所定回数に到達すると時短Bが作動する。
大当りに当選すると、時短Bに係る作動回数が所定回数にリセットされる。
「時短Bから最も有利な状態へ移行する割合≦時短B以外から最も有利な状態へ移行する割合」となるよう構成されている。
大当り終了後に移行する遊技状態のうち、大当り確率が高い遊技状態が最も高い確率変動遊技状態(確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態)を最も有利な状態と称している。
「時短Bから最も有利な状態へ移行する」とは、時短Bである状態で当選した大当り終了後に最も有利な状態に移行することである。
「時短B以外から最も有利な状態へ移行する」とは、時短Bではない状態で当選した大当り終了後に最も有利な状態に移行することである。
<効果>
「時短Bから最も有利な状態へ移行する割合≦時短B以外から最も有利な状態へ移行する割合」となるよう構成されており、このように、最も有利な状態への移行割合を考慮して設計することで、時短Bが作動した場合における出玉性能が突出しすぎないようにすることとなり、時短B待ちの遊技性にならないよう構成することができ、出玉バランス(時短Bが作動せずに獲得できる出玉と時短Bが作動した場合の出玉)のよい遊技機を創出することができる。
<構成7>
大当りに当選せずに主遊技図柄の変動回数が所定回数に到達すると時短Bが作動する。
大当りに当選すると、時短Bに係る作動回数が所定回数にリセットされる。
「通常時における大当り当選時の出玉期待値≧時短B作動時の出玉期待値」を満たす。
「通常時における大当り当選時の出玉期待値」とは、(遊技者にとって有利でない)非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態にて大当りに当選した場合における、大当り終了後に遊技者にとって有利でない状態となるまでの(連荘が終了するまでの)獲得遊技球数の期待値である。
「時短B作動時の出玉期待値」とは、時短Bが作動した場合において、その後非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態となるまでの(遊技者にとって有利でない状態となるまでの)獲得遊技球数の期待値である。
<効果>
時短B待ちの遊技性とならないように構成することができ、遊技者の遊技意欲の減退を防止することができる。
<構成8>
大当りに当選せずに主遊技図柄の変動回数が所定回数に到達すると時短Bが作動する。
大当りに当選すると、時短Bに係る作動回数が所定回数にリセットされる。
「通常時において大当りに当選し、時短B作動時の出玉期待値以上の獲得遊技球数となる割合>時短B作動時に大当りに当選する割合」を満たす。
「通常時において大当りに当選し、時短B作動時の出玉期待値以上の獲得遊技球数となる割合」とは、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態にて大当りに当選し、大当り終了後に遊技者にとって有利でない状態となるまでの(連荘が終了するまでの)獲得遊技球数が時短B作動時の出玉期待値以上となる割合である。
「時短B作動時に大当りに当選する割合」とは、時短Bが作動し、時短回数の図柄変動が実行されるまでに大当りに当選する割合である。なお、すべての大当りを対象としてもよいし、獲得遊技球数の期待値が所定数以上である大当りのみを対象としてもよい。
このように構成することで、時短B待ちの遊技性とならないように構成することができ、遊技者の遊技意欲の減退を防止することができる。
<構成9>
「時短Bにおけるベース値≦時短B以外における最も高いベース値」を満たす。
ベース値とは、特別遊技に当選していない状況において、100球の遊技球を電動役物に向けて継続して発射した場合の、当該発射した遊技球100球に対する、払い出される賞球払出数の期待値である。
<効果>
このように構成することにより、時短Bにおけるベース値が、時短B以外における最も高いベース値よりも高くならないように構成され、時短Bが作動した場合における出玉性能が突出しすぎないこととなり、時短B待ちの遊技性にならないよう構成することができる。
<構成10>
「時短Bにおける補助遊技図柄の変動時間の平均値≧時短B以外における最も長時間となる補助遊技図柄の変動時間の平均値」を満たす。
「時短Bにおける電動役物開放時の合計の開放時間≦時短B以外における最も長時間となる電動役物開放時の合計の開放時間」を満たす。
<効果>
このように構成することにより、時短Bが作動した場合における出玉性能が突出しすぎないこととなり、時短B待ちの遊技性にならないよう構成することができる。
以上の実施形態において示した構成に基づき、以下のような概念を抽出(列記)することができる。但し、以下に列記する概念はあくまで一例であり、これら列記した概念の結合や分離(上位概念化)は勿論のこと、以上の実施形態において示した更なる構成に基づく概念を、これら概念に付加してもよい。
現在最も普及しているぱちんこ遊技機は、始動口に遊技球が入球したことを契機として、7セグ等の表示部上で「特別図柄」(或いは主遊技図柄)と称される図柄が変動表示され、当該特別図柄が特定態様(例えば「7」)となった場合、通常遊技状態よりも遊技者にとって利益状態の高い特別遊技状態{通常時は閉状態にある大入賞口(いわゆるアタッカー)が所定条件で開放する内容の遊技}に移行するタイプの機種(いわゆる「第一種ぱちんこ遊技機」)である。ここで、遊技者の利益に直結する特別図柄の表示制御の負担を軽減するために、前記の「特別図柄」とは別に、遊技の興趣性を高めるための演出用の「装飾図柄」と称される演出用図柄が、前記特別図柄の変動とシンクロした形で、前記表示部よりもサイズが大きい液晶等のディスプレー上で変動表示される。そして、特別図柄の変動が開始されると装飾図柄もこれに合わせて変動を開始し、特別図柄が特定態様(例えば「7」)で停止した場合、装飾図柄もこれに合わせて所定態様(例えば「777」)で停止することとなる。そして、遊技者は、装飾図柄が所定態様で停止したことにより、特別遊技へ移行が確定したことを認識する。
ここで、当該仕組みはこの種のぱちんこ遊技機で共通するので、他種との差別化を図るためには、前記図柄の変動態様を含めた演出全般に対し、いかに工夫を凝らし高い興趣性を付与するかということに注力されている。例えば、変動表示している「装飾図柄」を一旦停止した後に再始動させたり、変動表示している「装飾図柄」を非表示にしておき、その代わりに興趣性の高い動画像を表示する、といった演出手法により遊技の興趣性を向上させる手法がその一つである。
興趣性向上を目指すべく、その制御方法については更なる改善が必要となっているという課題が存在する。
態様(C1)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と、
副遊技部側で実行される演出表示に際して必要な遊技情報を副遊技部側へ送信する遊技情報送信手段と
を備え、
副遊技部は、
主遊技部側から送信された遊技情報を受信する遊技情報受信手段と、
遊技情報受信手段により受信された遊技情報に基づき、演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と
を備え、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、前記一演出期間内において演出用図柄を演出表示部にて変動表示させた後で、演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて表示させ得るよう制御し、
少なくとも1以上の演出用図柄について、演出用図柄の構成要素として数字を備えており、
識別情報が前記所定態様にて停止表示される予定の識別情報の変動表示中に電源断が発生した場合における当該電源断から復帰した後の新たな識別情報の変動表示開始の際に表示されている演出用図柄の数字組合せと、識別情報が前記所定態様以外にて停止表示される予定の識別情報の変動表示中に電源断が発生した場合における当該電源断から復帰した後の新たな識別情報の変動表示開始の際に表示されている演出用図柄の数字組合せと、が同一となるよう構成されており、
特別遊技の非実行時における演出モードを複数種類有しており、
ある演出モードが設定されている状況下において識別情報が前記所定態様にて停止表示される予定の識別情報の変動表示中に電源断が発生した場合における当該電源断から復帰した後の新たな識別情報の変動表示開始の際に表示されている演出用図柄の数字組合せと、当該ある演出モードが設定されている状況下において識別情報が前記所定態様以外にて停止表示される予定の識別情報の変動表示中に電源断が発生した場合における当該電源断から復帰した後の新たな識別情報の変動表示開始の際に表示されている演出用図柄の数字組合せと、が同一となる場合であっても、当該ある演出モードが設定されている状況下において識別情報が前記所定態様にて停止表示される予定の識別情報の変動表示中に電源断が発生した場合における当該電源断から復帰した後の新たな識別情報の変動表示開始の際に表示されている演出用図柄の表示形式と、当該ある演出モードが設定されている状況下において識別情報が前記所定態様以外にて停止表示される予定の識別情報の変動表示中に電源断が発生した場合における当該電源断から復帰した後の新たな識別情報の変動表示開始の際に表示されている演出用図柄の表示形式と、が異なり得るよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(C2)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により乱数が取得された場合、識別情報の変動表示開始条件を充足するまで当該取得された乱数を保留として一時記憶する乱数一時記憶手段と、
ある保留に関する識別情報の変動表示開始条件を充足した場合、当該ある保留に係る乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と、
副遊技部側で実行される演出表示に際して必要な遊技情報を副遊技部側へ送信する遊技情報送信手段と
を備え、
副遊技部は、
主遊技部側から送信された遊技情報を受信する遊技情報受信手段と、
遊技情報受信手段により受信された遊技情報に基づき、演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と
を備え、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、前記一演出期間内において演出用図柄を演出表示部にて変動表示させた後で、演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて表示させ得るよう制御し、
識別情報の変動表示が前記所定態様にて停止表示されることが確定的である旨を、当該識別情報の変動表示中において予告する確定予告演出を実行可能であり、
残存する保留のうちに特別遊技の実行が確定的である当り保留が存在している旨を、前記当り保留に関する識別情報の変動表示開始条件を充足する前に予告する確定先読み演出を実行可能であり、
確定予告演出が実行された識別情報の変動表示中に電源断が発生し、その後当該電源断から復帰した場合、当該確定予告演出の実行契機となった識別情報の変動表示が前記所定態様にて停止表示されることで実行される特別遊技の実行終了後の識別情報の変動表示開始の際に表示されている演出用図柄の組合せは演出用図柄組合せAとなり、
確定先読み演出が実行された識別情報の変動表示中に電源断が発生し、その後当該電源断から復帰した場合、当該確定先読み演出の実行契機となった前記当り保留に対応する識別情報の変動表示が前記所定態様にて停止表示されることで実行される特別遊技の実行終了後の識別情報の変動表示開始の際に表示されている演出用図柄の組合せは演出用図柄組合せBとなり、
演出用図柄組合せAと、演出用図柄組合せBとは、演出用図柄の組合せが異なるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(C3)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と、
副遊技部側で実行される演出表示に際して必要な遊技情報を副遊技部側へ送信する遊技情報送信手段と
を備え、
副遊技部は、
主遊技部側から送信された遊技情報を受信する遊技情報受信手段と、
遊技情報受信手段により受信された遊技情報に基づき、演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と
を備え、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、前記一演出期間内において第一演出用図柄を演出表示部にて変動表示させた後で、第一演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて表示させ得るよう制御し、前記一演出期間内において第二演出用図柄を演出表示部にて変動表示させた後で、第二演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて表示させ得るよう制御し、
前記一演出期間内において演出用可動体は所定の演出動作を実行可能であり、演出用可動体が前記所定の演出動作を実行することで演出表示部にて表示される演出表示内容の視認性が低下するよう構成されており、
電源断から復帰した後の所定期間内において演出用可動体は所定の初期化動作を実行可能なよう構成されており、
前記一演出期間内において演出用可動体が前記所定の演出動作を実行する場合には、第一演出用図柄は非表示となる一方で第二演出用図柄は表示可能となるよう構成されており、
前記電源断から復帰した後の所定期間内において演出用可動体が前記所定の初期化動作を実行する場合には、第一演出用図柄及び第二演出用図柄の双方が表示可能となるよう構成されており、
前記一演出期間内において演出用可動体が前記所定の演出動作を実行することが予定されている識別情報の変動表示開始から前記所定の演出動作の実行が開始するまでの期間は、前記電源断から復帰した後の所定期間内において演出用可動体が前記所定の初期化動作を実行する場合における前記所定の初期化動作の実行が開始してから前記所定の初期化動作の実行が終了するまでの期間よりも長くなるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(C4)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と、
特別遊技の非実行中における遊技状態として通常遊技状態と通常遊技状態よりも所定の入賞口へ入球容易となる特定遊技状態とを有し、特別遊技の実行終了後において特定遊技状態とし得るよう制御する遊技状態制御手段と、
副遊技部側で実行される演出表示に際して必要な遊技情報を副遊技部側へ送信する遊技情報送信手段と
を備え、
副遊技部は、
主遊技部側から送信された遊技情報を受信する遊技情報受信手段と、
遊技情報受信手段により受信された遊技情報に基づき、演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と
を備え、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、前記一演出期間内において第一演出用図柄を演出表示部にて変動表示させた後で、第一演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて表示させ得るよう制御し、前記一演出期間内において第二演出用図柄を演出表示部にて変動表示させた後で、第二演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて表示させ得るよう制御し、
通常遊技状態であり前記一演出期間外にて第一演出用図柄の組合せが表示されている状況下で電源断が発生した場合、当該電源断から復帰した後に表示される第一演出用図柄の組合せは、当該電源断が発生する前の第一演出用図柄の表示形式とは異なる表示形式の第一演出用図柄となり得るよう構成されており、
特定遊技状態であり前記一演出期間外にて第一演出用図柄の組合せが表示されている状況下で電源断が発生した場合、当該電源断から復帰した後に表示される第一演出用図柄の組合せは、当該電源断が発生する前の第一演出用図柄の表示形式と同一の表示形式の第一演出用図柄となるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(C5)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により乱数が取得された場合、識別情報の変動表示開始条件を充足するまで当該取得された乱数を保留として一時記憶する乱数一時記憶手段と、
ある保留に関する識別情報の変動表示開始条件を充足した場合、当該ある保留に係る乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と、
特別遊技の非実行中における遊技状態として通常遊技状態と通常遊技状態よりも所定の入賞口へ入球容易となる特定遊技状態とを有し、特別遊技の実行終了後において特定遊技状態とし得るよう制御する遊技状態制御手段と、
副遊技部側で実行される演出表示に際して必要な遊技情報を副遊技部側へ送信する遊技情報送信手段と
を備え、
副遊技部は、
主遊技部側から送信された遊技情報を受信する遊技情報受信手段と、
遊技情報受信手段により受信された遊技情報に基づき、演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と
を備え、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、前記一演出期間内において演出用図柄を演出表示部にて変動表示させた後で、演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて表示させ得るよう制御し、
特定遊技状態から通常遊技状態への移行契機となる識別情報の変動表示中であり且つ保留が残存せず新たに生起もしない状況での識別情報の変動表示中に電源断が発生した場合、当該電源断から復帰した後に演出用図柄の組合せが表示される際には、特定遊技状態に対応した表示形式にて演出用図柄の組合せを一旦表示した後で、通常遊技状態に対応した表示形式にて演出用図柄の組合せを表示するよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(C6)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と、
副遊技部側で実行される演出表示に際して必要な遊技情報を副遊技部側へ送信する遊技情報送信手段と
を備え、
副遊技部は、
主遊技部側から送信された遊技情報を受信する遊技情報受信手段と、
遊技情報受信手段により受信された遊技情報に基づき、演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と
を備え、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、前記一演出期間内において第一演出用図柄を演出表示部にて変動表示させた後で、第一演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて表示させ得るよう制御し、前記一演出期間内において第二演出用図柄を演出表示部にて変動表示させた後で、第二演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて表示させ得るよう制御し、
所定のエラーが発生したことに対応して、演出表示部にて所定のエラー画面を表示可能であり、
前記所定のエラー画面と第一演出用図柄の組合せとが同時に表示される場合、前記所定のエラー画面の表示の方が第一演出用図柄の表示よりも表示優先度が高く、
前記所定のエラー画面と第一演出用図柄の組合せと第二演出用図柄の組合せとが同時に表示される場合、前記所定のエラー画面の表示領域と第一演出用図柄の表示領域とは重複するが前記所定のエラー画面の表示領域と第二演出用図柄の表示領域とは重複しないよう構成されており、
前記所定のエラー画面と第一演出用図柄の組合せと第二演出用図柄の組合せとが同時に表示される場合であっても、所定の遊技者操作に基づき音量調整画面を表示して音量レベルの調整が可能であり、
音量調整画面と第一演出用図柄の組合せと第二演出用図柄の組合せとが同時に表示される場合、音量調整画面の表示の方が第一演出用図柄の表示よりも表示優先度が高く、
音量調整画面と第一演出用図柄の組合せと第二演出用図柄の組合せとが同時に表示される場合、音量調整画面の表示領域と第一演出用図柄の表示領域とは重複するが音量調整画面の表示領域と第二演出用図柄の表示領域とは重複しないよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(C7)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と、
副遊技部側で実行される演出表示に際して必要な遊技情報を副遊技部側へ送信する遊技情報送信手段と
を備え、
副遊技部は、
主遊技部側から送信された遊技情報を受信する遊技情報受信手段と、
遊技情報受信手段により受信された遊技情報に基づき、演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と
を備え、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、前記一演出期間内において第一演出用図柄を演出表示部にて変動表示させた後で、第一演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて表示させ得るよう制御し、前記一演出期間内において第二演出用図柄を演出表示部にて変動表示させた後で、第二演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて表示させ得るよう制御し、
前記一演出期間内において所定の操作部材の操作を促す操作指示演出を演出表示部にて表示可能であり、操作指示演出が表示されている状況下で所定の操作部材の操作があったことに対応して所定の演出を演出表示部にて表示可能であり、
操作指示演出と第一演出用図柄とが同時に表示される場合、操作指示演出の表示の方が第一演出用図柄の表示よりも表示優先度が高く、
操作指示演出が表示されている状況下で所定の操作部材の操作があったことに対応して前記所定の演出が表示された状況において、前記所定の演出と第一演出用図柄と第二演出用図柄とが同時に表示される場合、前記所定の演出の表示の方が第一演出用図柄の表示よりも表示優先度が高い一方で、前記所定の演出の表示の方が第二演出用図柄の表示よりも表示優先度が低く、
操作指示演出の表示領域よりも前記所定の演出の表示領域の方が大きく、操作指示演出の表示領域と第一演出用図柄の表示領域とは重複し得る一方で、操作指示演出の表示領域と第二演出用図柄の表示領域とは重複せず、
操作指示演出が表示されている状況下で所定の操作部材の操作があったことに対応して前記所定の演出が表示された状況において、前記所定の演出の表示領域は第一演出用図柄の表示領域とも第二演出用図柄の表示領域とも重複するよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(C8)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と、
特別遊技の非実行中における遊技状態として通常遊技状態と通常遊技状態よりも所定の入賞口へ入球容易となる特定遊技状態とを有し、特別遊技の実行終了後において特定遊技状態とし得るよう制御する遊技状態制御手段と、
副遊技部側で実行される演出表示に際して必要な遊技情報を副遊技部側へ送信する遊技情報送信手段と
を備え、
特定遊技状態である状況下において第一変動状態と第一変動状態とは識別情報の変動表示時間の選択傾向が異なる第二変動状態とを少なくとも有しており、通常遊技状態である状況下において第一変動状態とも第二変動状態とも識別情報の変動表示時間の選択傾向が異なる通常変動状態を少なくとも有しており、
特定遊技状態且つ第一変動状態から特定遊技状態且つ第二変動状態へ移行可能であり、特定遊技状態且つ第二変動状態から通常遊技状態且つ通常変動状態へ移行可能に構成されており、
副遊技部は、
主遊技部側から送信された遊技情報を受信する遊技情報受信手段と、
遊技情報受信手段により受信された遊技情報に基づき、演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と
を備え、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、前記一演出期間内において第一演出用図柄を演出表示部にて変動表示させた後で、第一演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて表示させ得るよう制御し、前記一演出期間内において第二演出用図柄を演出表示部にて変動表示させた後で、第二演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて表示させ得るよう制御し、
特定遊技状態且つ第一変動状態にて第一演出用図柄の組合せが表示される際の第一演出用図柄の表示形式と特定遊技状態且つ第二変動状態にて第一演出用図柄の組合せが表示される際の第一演出用図柄の表示形式とは同一の表示形式となるが、特定遊技状態且つ第一変動状態にて第一演出用図柄の組合せが表示される際の第一演出用図柄の表示形式も特定遊技状態且つ第二変動状態にて第一演出用図柄の組合せが表示される際の第一演出用図柄の表示形式も、通常遊技状態且つ通常変動状態にて第一演出用図柄の組合せが表示される際の第一演出用図柄の表示形式とは異なるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(C9)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と、
副遊技部側で実行される演出表示に際して必要な遊技情報を副遊技部側へ送信する遊技情報送信手段と
を備え、
副遊技部は、
主遊技部側から送信された遊技情報を受信する遊技情報受信手段と、
遊技情報受信手段により受信された遊技情報に基づき、演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と
を備え、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、前記一演出期間内において第一演出用図柄を演出表示部にて変動表示させた後で、第一演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて表示させ得るよう制御し、前記一演出期間内において第二演出用図柄を演出表示部にて変動表示させた後で、第二演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて表示させ得るよう制御し、
特別遊技の非実行時における演出モードとして、演出モードAと演出モードBとを少なくとも有しており、
演出モードAが設定されている状況下における前記一演出期間内において変動表示される第一演出用図柄について、第一演出用図柄の最終的な組合せが表示されるよりも前にて第一演出用図柄の暫定表示態様が表示され得ると共に、当該第一演出用図柄の暫定表示態様が表示される場合には前記一演出期間内において再び第一演出用図柄が変動表示される再変動を実行可能であり、第一演出用図柄の暫定表示態様が表示される際には、第一演出用図柄の最終的な組合せには含まれない特殊表示態様が表示され得るよう構成されており、
演出モードBが設定されている状況下における前記一演出期間内において変動表示される第一演出用図柄について、前記特殊表示態様が表示されないよう構成されており、
演出モードAが設定されている状況下であって識別情報が前記所定態様以外にて停止表示されることに対応する前記一演出期間内において第一演出用図柄の最終的な組合せが表示される場合には特定の組合せが表示され得るが、演出モードBが設定されている状況下であって識別情報が前記所定態様以外にて停止表示されることに対応する前記一演出期間内において第一演出用図柄の最終的な組合せが表示される場合には前記特定の組合せが表示されないよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(C10)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と、
副遊技部側で実行される演出表示に際して必要な遊技情報を副遊技部側へ送信する遊技情報送信手段と
を備え、
副遊技部は、
主遊技部側から送信された遊技情報を受信する遊技情報受信手段と、
遊技情報受信手段により受信された遊技情報に基づき、演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と
を備え、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、前記一演出期間内において第一演出用図柄を演出表示部にて変動表示させた後で、第一演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて表示させ得るよう制御し、前記一演出期間内において第二演出用図柄を演出表示部にて変動表示させた後で、第二演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて表示させ得るよう制御し、
少なくとも1以上の第一演出用図柄について、第一演出用図柄の構成要素として数字を備えており、
少なくとも1以上の第二演出用図柄について、第二演出用図柄の構成要素として数字を備えており、
識別情報が前記所定態様にて停止表示される予定での識別情報の変動表示中に電源断が発生した場合における当該電源断から復帰した以降での新たな識別情報の変動表示開始の際に表示されている第一演出用図柄の組合せと、識別情報が前記所定態様以外にて停止表示される予定での識別情報の変動表示中に電源断が発生した場合における当該電源断から復帰した以降での新たな識別情報の変動表示開始の際に表示されている第一演出用図柄の組合せと、が同一となるよう構成されており、
識別情報が前記所定態様にて停止表示される予定の識別情報の変動表示中に電源断が発生した場合における当該電源断から復帰した後の新たな識別情報の変動表示開始の際に表示されている第二演出用図柄の数字組合せと、識別情報が前記所定態様以外にて停止表示される予定の識別情報の変動表示中に電源断が発生した場合における当該電源断から復帰した後の新たな識別情報の変動表示開始の際に表示されている第二演出用図柄の数字組合せと、が同一となるよう構成されており、
特別遊技の非実行時における演出モードを複数種類有しており、
ある演出モードが設定されている状況下において識別情報が前記所定態様にて停止表示される予定での識別情報の変動表示中に電源断が発生した場合における当該電源断から復帰した以降での新たな識別情報の変動表示開始の際に表示されている第一演出用図柄の組合せと、当該ある演出モードが設定されている状況下において識別情報が前記所定態様以外にて停止表示される予定での識別情報の変動表示中に電源断が発生した場合における当該電源断から復帰した以降での新たな識別情報の変動表示開始の際に表示されている第一演出用図柄の組合せと、が同一となる場合であっても第一演出用図柄の表示形式は異なり得るよう構成されており、
ある演出モードが設定されている状況下において識別情報が前記所定態様にて停止表示される予定の識別情報の変動表示中に電源断が発生した場合における当該電源断から復帰した後の新たな識別情報の変動表示開始の際に表示されている第二演出用図柄の数字組合せと、当該ある演出モードが設定されている状況下において識別情報が前記所定態様以外にて停止表示される予定の識別情報の変動表示中に電源断が発生した場合における当該電源断から復帰した後の新たな識別情報の変動表示開始の際に表示されている第二演出用図柄の数字組合せと、が同一となる場合であっても、当該ある演出モードが設定されている状況下において識別情報が前記所定態様にて停止表示される予定の識別情報の変動表示中に電源断が発生した場合における当該電源断から復帰した後の新たな識別情報の変動表示開始の際に表示されている第二演出用図柄の表示形式と、当該ある演出モードが設定されている状況下において識別情報が前記所定態様以外にて停止表示される予定の識別情報の変動表示中に電源断が発生した場合における当該電源断から復帰した後の新たな識別情報の変動表示開始の際に表示されている第二演出用図柄の表示形式と、が同一となるよう構成されており、
ある一演出期間内において変動表示される第一演出用図柄について、当該ある一演出期間内において最終表示態様が表示されるよりも前にて暫定表示態様が表示され得ると共に、当該暫定表示態様が表示される場合には当該ある一演出期間内において再び変動表示される再変動を実行可能であり、第一演出用図柄の暫定表示態様が表示される際には、第一演出用図柄の最終表示態様としては表示されない特殊表示態様が表示され得るよう構成されており、
ある一演出期間内において変動表示される第二演出用図柄について、当該ある一演出期間内において前記特殊表示態様が表示されないよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(C11)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により乱数が取得された場合、識別情報の変動表示開始条件を充足するまで当該取得された乱数を保留として一時記憶する乱数一時記憶手段と、
ある保留に関する識別情報の変動表示開始条件を充足した場合、当該ある保留に係る乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と、
副遊技部側で実行される演出表示に際して必要な遊技情報を副遊技部側へ送信する遊技情報送信手段と
を備え、
副遊技部は、
主遊技部側から送信された遊技情報を受信する遊技情報受信手段と、
遊技情報受信手段により受信された遊技情報に基づき、演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と
を備え、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、前記一演出期間内において第一演出用図柄を演出表示部にて変動表示させた後で、第一演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて表示させ得るよう制御し、前記一演出期間内において第二演出用図柄を演出表示部にて変動表示させた後で、第二演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて表示させ得るよう制御し、
ある一演出期間内において変動表示される第一演出用図柄について、当該ある一演出期間内において最終的な組合せが表示されるよりも前にて第一演出用図柄の暫定表示態様が表示される際には、第一演出用図柄の最終的な組合せには含まれない特定表示態様が表示されることを契機として、特定表示態様表示後に、複数種類の発展演出のうちのいずれかが実行される場合を有し、
前記特定表示態様が第一演出用図柄の暫定表示態様として表示される前記複数種類の特定表示態様のうち特定表示態様Aが第一演出用図柄の暫定表示態様として表示されるか前記複数種類の特定表示態様のうち特定表示態様Bが第一演出用図柄の暫定表示態様として表示されるかのいずれとなるかの確率が、前記特定表示態様が表示されるまでに表示される予告演出の内容に応じて異なるよう構成されており、
残存する保留に係る特別遊技の実行期待度を示唆又は報知する先読み演出を演出表示部にて実行可能であり、
先読み演出の種類として、先読み演出Aと先読み演出Bとを少なくとも含む複数種類を備え、
前記特定表示態様が第一演出用図柄の暫定表示態様として表示される場合、前記複数種類の特定表示態様のうち特定表示態様Aが第一演出用図柄の暫定表示態様として表示されるか前記複数種類の特定表示態様のうち特定表示態様Bが第一演出用図柄の暫定表示態様として表示されるかのいずれとなるかの確率が、前記特定表示態様が表示されるまでに表示される先読み演出の種類が先読み演出Aであるか先読み演出Bであるかに応じて異なるよう構成されており、
識別情報の変動表示が前記所定態様にて停止表示されることが確定的である旨を、当該識別情報の変動表示中において予告する確定予告演出を実行可能であり、
残存する保留のうちに特別遊技の実行が確定的である当り保留が存在している旨を、前記当り保留に関する識別情報の変動表示開始条件を充足する前に予告する確定先読み演出を実行可能であり、
確定予告演出が実行された識別情報の変動表示中に電源断が発生し、その後当該電源断から復帰した場合、当該確定予告演出の実行契機となった識別情報の変動表示が前記所定態様にて停止表示されることで実行される特別遊技の実行終了後の識別情報の変動表示開始の際に表示されている演出用図柄の組合せは演出用図柄組合せAとなり、
確定先読み演出が実行された識別情報の変動表示中に電源断が発生し、その後当該電源断から復帰した場合、当該確定先読み演出の実行契機となった前記当り保留に対応する識別情報の変動表示が前記所定態様にて停止表示されることで実行される特別遊技の実行終了後の識別情報の変動表示開始の際に表示されている演出用図柄の組合せは演出用図柄組合せBとなり、
演出用図柄組合せAと、演出用図柄組合せBとは、演出用図柄の組合せが異なるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(C12)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と、
副遊技部側で実行される演出表示に際して必要な遊技情報を副遊技部側へ送信する遊技情報送信手段と
を備え、
副遊技部は、
主遊技部側から送信された遊技情報を受信する遊技情報受信手段と、
遊技情報受信手段により受信された遊技情報に基づき、演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と
を備え、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、前記一演出期間内において第一演出用図柄を演出表示部にて変動表示させた後で、第一演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて表示させ得るよう制御し、前記一演出期間内において第二演出用図柄を演出表示部にて変動表示させた後で、第二演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて表示させ得るよう制御し、
前記一演出期間内において演出用可動体は所定の演出動作を実行可能であり、演出用可動体が前記所定の演出動作を実行することで演出表示部にて表示される演出表示内容の視認性が低下するよう構成されており、
電源断から復帰した後の所定期間内において演出用可動体は所定の初期化動作を実行可能なよう構成されており、
前記一演出期間内において演出用可動体が前記所定の演出動作を実行する場合には、第一演出用図柄は非表示となる一方で第二演出用図柄は表示可能となるよう構成されており、
前記電源断から復帰した後の所定期間内において演出用可動体が前記所定の初期化動作を実行する場合には、第一演出用図柄及び第二演出用図柄の双方が表示可能となるよう構成されており、
前記一演出期間内において演出用可動体が前記所定の演出動作を実行することが予定されている識別情報の変動表示開始から前記所定の演出動作の実行が開始するまでの期間は、前記電源断から復帰した後の所定期間内において演出用可動体が前記所定の初期化動作を実行する場合における前記所定の初期化動作の実行が開始してから前記所定の初期化動作の実行が終了するまでの期間よりも長くなるよう構成されており、
第一演出用図柄の最終的な組合せのパターン総数は第二演出用図柄の最終的な組合せのパターン総数よりも多くなるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(C13)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と、
特別遊技の非実行中における遊技状態として通常遊技状態と通常遊技状態よりも所定の入賞口へ入球容易となる特定遊技状態とを有し、特別遊技の実行終了後において特定遊技状態とし得るよう制御する遊技状態制御手段と、
副遊技部側で実行される演出表示に際して必要な遊技情報を副遊技部側へ送信する遊技情報送信手段と
を備え、
副遊技部は、
主遊技部側から送信された遊技情報を受信する遊技情報受信手段と、
遊技情報受信手段により受信された遊技情報に基づき、演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と
を備え、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、前記一演出期間内において第一演出用図柄を演出表示部にて変動表示させた後で、第一演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて表示させ得るよう制御し、前記一演出期間内において第二演出用図柄を演出表示部にて変動表示させた後で、第二演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて表示させ得るよう制御し、
通常遊技状態であり前記一演出期間外にて第一演出用図柄の組合せが表示されている状況下で電源断が発生した場合、当該電源断から復帰した以降にて第一演出用図柄の組合せが表示される際には、当該電源断が発生する前の第一演出用図柄の表示形式とは異なる表示形式となり得るよう構成されており、
特定遊技状態であり前記一演出期間外にて第一演出用図柄の組合せが表示されている状況下で電源断が発生した場合、当該電源断から復帰した以降にて第一演出用図柄の組合せが表示される際には、当該電源断が発生する前の第一演出用図柄の表示形式と同一の表示形式となるよう構成されており、
演出表示部にて表示する演出表示内容を決定する際に依存する演出モードとして、第1演出モードと第2演出モードとを少なくとも有し、
第1演出モードに対応した特定第一演出用図柄の表示形式である第1表示形式と、第2演出モードに対応した特定第一演出用図柄の表示形式である第2表示形式と、が異なる表示形式となるよう構成されており、
第1演出モードである場合における第一識別情報の変動表示でも、第1演出モードである場合における第二識別情報の変動表示でも、第1表示形式である特定第一演出用図柄を変動表示可能に構成されており、
第2演出モードである場合における第一識別情報の変動表示でも、第2演出モードである場合における第二識別情報の変動表示でも、第2表示形式である特定第一演出用図柄を変動表示可能に構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(C14)に係るぱちんこ遊技機は、
第二領域側を流下する遊技球のほうが、第一領域側を流下する遊技球よりも、入球が容易となる位置に配置されている始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により乱数が取得された場合、識別情報の変動表示開始条件を充足するまで当該取得された乱数を保留として一時記憶する乱数一時記憶手段と、
ある保留に関する識別情報の変動表示開始条件を充足した場合、当該ある保留に係る乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と、
特別遊技の非実行中における遊技状態として通常遊技状態と通常遊技状態よりも始動口へ入球容易となる特定遊技状態とを有し、特別遊技の実行終了後において特定遊技状態とし得るよう制御する遊技状態制御手段と、
副遊技部側で実行される演出表示に際して必要な遊技情報を副遊技部側へ送信する遊技情報送信手段と
を備え、
副遊技部は、
主遊技部側から送信された遊技情報を受信する遊技情報受信手段と、
遊技情報受信手段により受信された遊技情報に基づき、演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と
を備え、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、前記一演出期間内において第一演出用図柄を演出表示部にて変動表示させた後で、第一演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて表示させ得るよう制御し、前記一演出期間内において第二演出用図柄を演出表示部にて変動表示させた後で、第二演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて表示させ得るよう制御し、
特定遊技状態から通常遊技状態へ移行することが予定されており且つ保留も残存していない識別情報の変動表示中に電源断が発生した場合、当該電源断から復帰した以降にて演出用図柄の組合せが表示される際には、特定遊技状態に対応した表示形式にて演出用図柄の組合せを一旦表示した後で通常遊技状態に対応した表示形式にて演出用図柄の組合せを表示するよう構成されており、
前記第二領域に遊技球を発射することを促すよう報知する発射報知演出を演出表示部にて表示可能であり、発射報知演出は通常遊技状態にある状況下では表示されない一方で、発射報知演出は特定遊技状態にある状況下では表示され得るよう構成されており、
第一演出用図柄と第二演出用図柄と発射報知演出との全てを同時に表示可能であり、
ある一演出期間内において特定の予告演出を演出表示部にて表示可能であり、
演出表示部において、発射報知演出は第一演出用図柄と重複する位置にて表示され、且つ、前記特定の予告演出は第一演出用図柄と重複する位置にて表示され得るよう構成されており、
演出表示部において、発射報知演出は第二演出用図柄と重複しない位置にて表示される一方で、前記特定の予告演出は第二演出用図柄と重複する位置にて表示され得るよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(C15)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と、
副遊技部側で実行される演出表示に際して必要な遊技情報を副遊技部側へ送信する遊技情報送信手段と
を備え、
副遊技部は、
主遊技部側から送信された遊技情報を受信する遊技情報受信手段と、
遊技情報受信手段により受信された遊技情報に基づき、演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と
を備え、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、前記一演出期間内において第一演出用図柄を演出表示部にて変動表示させた後で、第一演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて表示させ得るよう制御し、前記一演出期間内において第二演出用図柄を演出表示部にて変動表示させた後で、第二演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて表示させ得るよう制御し、
所定のエラーが発生したことに対応して、演出表示部にて所定のエラー画面を表示可能であり、
前記所定のエラー画面と第一演出用図柄の組合せとが同時に表示される場合、前記所定のエラー画面の表示の方が第一演出用図柄の表示よりも表示優先度が高く、
前記所定のエラー画面と第一演出用図柄の組合せと第二演出用図柄の組合せとが同時に表示される場合、前記所定のエラー画面の表示領域と第一演出用図柄の表示領域とは重複するが前記所定のエラー画面の表示領域と第二演出用図柄の表示領域とは重複しないよう構成されており、
前記所定のエラー画面と第一演出用図柄の組合せと第二演出用図柄の組合せとが同時に表示される場合であっても、所定の遊技者操作に基づき音量調整画面を表示して音量レベルの調整が可能であり、
音量調整画面と第一演出用図柄の組合せと第二演出用図柄の組合せとが同時に表示される場合、音量調整画面の表示の方が第一演出用図柄の表示よりも表示優先度が高く、
音量調整画面と第一演出用図柄の組合せと第二演出用図柄の組合せとが同時に表示される場合、音量調整画面の表示領域と第一演出用図柄の表示領域とは重複するが音量調整画面の表示領域と第二演出用図柄の表示領域とは重複しないよう構成されており、
ある一演出期間内において変動表示される第一演出用図柄について、当該ある一演出期間内において最終的な組合せが表示されるよりも前にて第一演出用図柄の暫定表示態様が表示される際には、第一演出用図柄の最終的な組合せには含まれない特定表示態様が表示されることを契機として、特定表示態様表示後に、複数種類の発展演出のうちのいずれかが実行される場合を有し、
前記特定表示態様が第一演出用図柄の暫定表示態様として表示される場合、前記複数種類の特定表示態様のうち特定表示態様Aが第一演出用図柄の暫定表示態様として表示されるか前記複数種類の特定表示態様のうち特定表示態様Bが第一演出用図柄の暫定表示態様として表示されるかのいずれとなるかの確率が、前記特定表示態様が表示されるまでに表示される予告演出の内容に応じて異なるよう構成されており、
残存する保留に係る特別遊技の実行期待度を示唆又は報知する先読み演出を演出表示部にて実行可能であり、
先読み演出の種類として、先読み演出Aと先読み演出Bとを少なくとも含む複数種類を備え、
前記特定表示態様が第一演出用図柄の暫定表示態様として表示される場合、前記複数種類の特定表示態様のうち特定表示態様Aが第一演出用図柄の暫定表示態様として表示されるか前記複数種類の特定表示態様のうち特定表示態様Bが第一演出用図柄の暫定表示態様として表示されるかのいずれとなるかの確率が、前記特定表示態様が表示されるまでに表示される先読み演出の種類が先読み演出Aであるか先読み演出Bであるかに応じて異なるよう構成されており、
第一演出用図柄の最終的な組合せのパターン総数は第二演出用図柄の最終的な組合せのパターン総数よりも多くなるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(C16)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と、
副遊技部側で実行される演出表示に際して必要な遊技情報を副遊技部側へ送信する遊技情報送信手段と
を備え、
副遊技部は、
主遊技部側から送信された遊技情報を受信する遊技情報受信手段と、
遊技情報受信手段により受信された遊技情報に基づき、演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と
を備え、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、前記一演出期間内において第一演出用図柄を演出表示部にて変動表示させた後で、第一演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて表示させ得るよう制御し、前記一演出期間内において第二演出用図柄を演出表示部にて変動表示させた後で、第二演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて表示させ得るよう制御し、
前記一演出期間内において所定の操作部材の操作を促す操作指示演出を演出表示部にて表示可能であり、操作指示演出が表示されている状況下で所定の操作部材の操作があったことに対応して所定の演出を演出表示部にて表示可能であり、
操作指示演出と第一演出用図柄とが同時に表示される場合、操作指示演出の表示の方が第一演出用図柄の表示よりも表示優先度が高く、
操作指示演出が表示されている状況下で所定の操作部材の操作があったことに対応して前記所定の演出が表示された状況において、前記所定の演出と第一演出用図柄と第二演出用図柄とが同時に表示される場合、前記所定の演出の表示の方が第一演出用図柄の表示よりも表示優先度が高い一方で、前記所定の演出の表示の方が第二演出用図柄の表示よりも表示優先度が低く、
操作指示演出の表示領域よりも前記所定の演出の表示領域の方が大きく、操作指示演出の表示領域と第一演出用図柄の表示領域とは重複し得る一方で、操作指示演出の表示領域と第二演出用図柄の表示領域とは重複せず、
操作指示演出が表示されている状況下で所定の操作部材の操作があったことに対応して前記所定の演出が表示された状況において、前記所定の演出の表示領域は第一演出用図柄の表示領域とも第二演出用図柄の表示領域とも重複するよう構成されており、
ある一演出期間内において変動表示される第一演出用図柄について、当該ある一演出期間内において最終的な組合せが表示されるよりも前にて第一演出用図柄の暫定表示態様が表示される際には、第一演出用図柄の最終的な組合せには含まれない特定表示態様が表示されることを契機として、特定表示態様表示後に、複数種類の発展演出のうちのいずれかが実行される場合を有し、
ある一演出期間内において変動表示される第一演出用図柄について、当該ある一演出期間内において最終表示態様が表示されるよりも前にて暫定表示態様が表示され得ると共に、当該暫定表示態様が表示される場合には当該ある一演出期間内において再び変動表示される再変動を実行可能であり、第一演出用図柄の暫定表示態様が表示される際には、第一演出用図柄の最終表示態様としては表示されない特殊表示態様が表示され得るよう構成されており、
前記特定表示態様と前記特殊表示態様とは異なる表示態様となっており、
操作指示演出の種類として、少なくとも第1操作指示演出と第2操作指示演出とを有し、第1操作指示演出が表示された場合において第1操作指示演出が表示されたタイミングよりも後のタイミングにおいて前記特定表示態様が表示される確率と、第2操作指示演出が表示された場合において第2操作指示演出が表示されたタイミングよりも後のタイミングにおいて前記特定表示態様が表示される確率とが異なるよう構成されており、
第1操作指示演出が表示された場合において第1操作指示演出が表示されたタイミングよりも後のタイミングにおいて前記特殊表示態様が表示される確率と、第2操作指示演出が表示された場合において第2操作指示演出が表示されたタイミングよりも後のタイミングにおいて前記特殊表示態様が表示される確率とが異なるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(C17)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と、
特別遊技の非実行中における遊技状態として通常遊技状態と通常遊技状態よりも所定の入賞口へ入球容易となる特定遊技状態とを有し、特別遊技の実行終了後において特定遊技状態とし得るよう制御する遊技状態制御手段と、
副遊技部側で実行される演出表示に際して必要な遊技情報を副遊技部側へ送信する遊技情報送信手段と
を備え、
特定遊技状態である状況下において第一変動状態と第一変動状態とは識別情報の変動表示時間の選択傾向が異なる第二変動状態とを少なくとも有しており、通常遊技状態である状況下において第一変動状態とも第二変動状態とも識別情報の変動表示時間の選択傾向が異なる通常変動状態を少なくとも有しており、
特定遊技状態且つ第一変動状態から特定遊技状態且つ第二変動状態へ移行可能であり、特定遊技状態且つ第二変動状態から通常遊技状態且つ通常変動状態へ移行可能に構成されており、
副遊技部は、
主遊技部側から送信された遊技情報を受信する遊技情報受信手段と、
遊技情報受信手段により受信された遊技情報に基づき、演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と
を備え、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、前記一演出期間内において第一演出用図柄を演出表示部にて変動表示させた後で、第一演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて表示させ得るよう制御し、前記一演出期間内において第二演出用図柄を演出表示部にて変動表示させた後で、第二演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて表示させ得るよう制御し、
特定遊技状態且つ第一変動状態にて第一演出用図柄の組合せが表示される際の第一演出用図柄の表示形式と特定遊技状態且つ第二変動状態にて第一演出用図柄の組合せが表示される際の第一演出用図柄の表示形式とは同一の表示形式となるが、特定遊技状態且つ第一変動状態にて第一演出用図柄の組合せが表示される際の第一演出用図柄の表示形式も特定遊技状態且つ第二変動状態にて第一演出用図柄の組合せが表示される際の第一演出用図柄の表示形式も、通常遊技状態且つ通常変動状態にて第一演出用図柄の組合せが表示される際の第一演出用図柄の表示形式とは異なるよう構成されており、
ある一演出期間内において変動表示される第一演出用図柄について、当該ある一演出期間内において最終的な組合せが表示されるよりも前にて第一演出用図柄の暫定表示態様が表示される際には、第一演出用図柄の最終的な組合せには含まれない特定表示態様が表示されることを契機として、特定表示態様表示後に、複数種類の発展演出のうちのいずれかが実行される場合を有し、
前記特定表示態様が第一演出用図柄の暫定表示態様として表示される場合、前記複数種類の特定表示態様のうち特定表示態様Aが第一演出用図柄の暫定表示態様として表示されるか前記複数種類の特定表示態様のうち特定表示態様Bが第一演出用図柄の暫定表示態様として表示されるかのいずれとなるかの確率が、前記特定表示態様が表示されるまでに表示される予告演出の内容に応じて異なるよう構成されており、
残存する保留に係る特別遊技の実行期待度を示唆又は報知する先読み演出を演出表示部にて実行可能であり、
先読み演出の種類として、先読み演出Aと先読み演出Bとを少なくとも含む複数種類を備え、
前記特定表示態様が第一演出用図柄の暫定表示態様として表示される場合、前記複数種類の特定表示態様のうち特定表示態様Aが第一演出用図柄の暫定表示態様として表示されるか前記複数種類の特定表示態様のうち特定表示態様Bが第一演出用図柄の暫定表示態様として表示されるかのいずれとなるかの確率が、前記特定表示態様が表示されるまでに表示される先読み演出の種類が先読み演出Aであるか先読み演出Bであるかに応じて異なるよう構成されており、
第一演出用図柄の最終的な組合せのパターン総数は第二演出用図柄の最終的な組合せのパターン総数よりも多くなるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(C18)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と、
副遊技部側で実行される演出表示に際して必要な遊技情報を副遊技部側へ送信する遊技情報送信手段と
を備え、
副遊技部は、
主遊技部側から送信された遊技情報を受信する遊技情報受信手段と、
遊技情報受信手段により受信された遊技情報に基づき、演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と
を備え、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、前記一演出期間内において第一演出用図柄を演出表示部にて変動表示させた後で、第一演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて表示させ得るよう制御し、前記一演出期間内において第二演出用図柄を演出表示部にて変動表示させた後で、第二演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて表示させ得るよう制御し、
特別遊技の非実行時における演出モードとして、演出モードAと演出モードBとを少なくとも有しており、
演出モードAが設定されている状況下における前記一演出期間内において変動表示される第一演出用図柄について、第一演出用図柄の最終的な組合せが表示されるよりも前にて第一演出用図柄の暫定表示態様が表示され得ると共に、当該第一演出用図柄の暫定表示態様が表示される場合には前記一演出期間内において再び第一演出用図柄が変動表示される再変動を実行可能であり、第一演出用図柄の暫定表示態様が表示される際には、第一演出用図柄の最終的な組合せには含まれない特殊表示態様が表示され得るよう構成されており、
演出モードBが設定されている状況下における前記一演出期間内において変動表示される第一演出用図柄について、前記特殊表示態様が表示されないよう構成されており、
演出モードAが設定されている状況下であって識別情報が前記所定態様以外にて停止表示されることに対応する前記一演出期間内において第一演出用図柄の最終的な組合せが表示される場合には特定の組合せが表示され得るが、演出モードBが設定されている状況下であって識別情報が前記所定態様以外にて停止表示されることに対応する前記一演出期間内において第一演出用図柄の最終的な組合せが表示される場合には前記特定の組合せが表示されないよう構成されており、
演出モードAにおける第一演出用図柄の変動表示形式と演出モードBにおける第一演出用図柄の変動表示形式とが異なるよう構成されている一方、
演出モードAにおける第二演出用図柄の変動表示形式と演出モードBにおける第二演出用図柄の変動表示形式とが同一となるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(D1)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により乱数が取得された場合、識別情報の変動表示開始条件を充足するまで当該取得された乱数を保留として一時記憶する乱数一時記憶手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と
を備え、
副遊技部は、
演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、当該一演出期間内において演出用図柄(例えば、第一演出用図柄)を演出表示部にて変動表示させた後で、演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて停止表示させるよう制御する演出用図柄表示制御手段と
を備え、
ある一演出期間内において変動表示された演出用図柄は、当該ある一演出期間内において確定的に停止表示されるよりも前にて暫定的に停止表示され得ると共に、確定的に停止表示となった際には、予め定められた変動固定時間にわたり新たな変動表示が開始されないよう構成されており、
演出用図柄の構成要素として、少なくとも第一要素(例えば、キャラクタ)と第二要素(例えば、数字)とを有し、
演出用図柄による所定の動作を実行可能であり、
所定の動作には、
演出用図柄が暫定的に停止表示されている場合に実行可能な第一の揺れ動作と、
保留が残存していない状況で識別情報が所定態様以外にて停止表示された後から所定時間が経過した場合に実行可能な第二の揺れ動作と
が含まれており、
第一の揺れ動作は、第一要素と第二要素とが揺れ動作する態様となっており、第二の揺れ動作は、第一要素が揺れ動作する一方、第二要素が揺れ動作しない態様となるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
第一演出用図柄が暫定的に停止表示されている場合(図柄変動中も含む)の第一演出用図柄の揺れ動作を、第一演出用図柄が確定的に停止表示中である変動待機状態中にも適用することにより、変動待機状態であっても味気ない画面(演出用図柄が停止しているだけの画面)とすることを回避でき、液晶画面上に動きを与えることができるとともに、第二要素(数字)だけは揺れ動作を行うことなく固定的な表示としておくことで、図柄変動中であると遊技者に誤認させることがないような演出を提供することができる。
態様(D2)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により乱数が取得された場合、識別情報の変動表示開始条件を充足するまで当該取得された乱数を保留として一時記憶する乱数一時記憶手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と
を備え、
副遊技部は、
演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、当該一演出期間内において演出用図柄(例えば、第一演出用図柄)を演出表示部にて変動表示させた後で、演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて停止表示させるよう制御する演出用図柄表示制御手段と
を備え、
ある一演出期間内において変動表示された演出用図柄は、当該ある一演出期間内において確定的に停止表示されるよりも前にて暫定的に停止表示され得ると共に、確定的に停止表示となった際には、予め定められた変動固定時間にわたり新たな変動表示が開始されないよう構成されており、
演出用図柄による所定の動作を実行可能であり、
所定の動作には、
演出用図柄が暫定的に停止表示されている場合に実行可能な第一の揺れ動作と、
保留が残存していない状況で識別情報が所定態様以外にて停止表示された後から所定時間が経過した場合に実行可能な第二の揺れ動作と
が含まれており、
変動固定時間よりも所定時間の方が長時間となるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
第一演出用図柄の確定的な停止表示を示すための時間を変動固定時間として確保するとともに、第一演出用図柄が暫定的に停止表示されている場合(図柄変動中も含む)の第一演出用図柄の揺れ動作を、第一演出用図柄が確定的な停止表示中である変動待機状態中にも適用することにより、変動固定時間経過後の遊技待機状態であっても味気ない画面(演出用図柄が停止しているだけの画面)とすることを回避する(液晶画面上に動きを与える)よう構成した場合に、少なくとも変動固定時間以上の時間を空けてから揺れ動作を開始するよう構成することで、次変動が開始したと誤認されることを防止することができる。
態様(D3)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
演出音を出力するスピーカ(例えば、スピーカD24)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により乱数が取得された場合、識別情報の変動表示開始条件を充足するまで当該取得された乱数を保留として一時記憶する乱数一時記憶手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と
を備え、
副遊技部は、
演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、当該一演出期間内において演出用図柄(例えば、第一演出用図柄)を演出表示部にて変動表示させた後で、演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて停止表示させるよう制御する演出用図柄表示制御手段と
を備え、
ある一演出期間内において変動表示された演出用図柄は、当該ある一演出期間内において確定的に停止表示されるよりも前にて暫定的に停止表示され得ると共に、確定的に停止表示となった際には、予め定められた変動固定時間にわたり新たな変動表示が開始されないよう構成されており、
特別遊技の非実行時における所定の演出モードが設定されている状況下であって、少なくとも演出用図柄の変動表示中において演出音が出力可能に構成されており、
保留が残存していない状況で識別情報が所定態様以外にて停止表示された後から特定時間が経過することで待機デモ画面を演出表示部に表示可能に構成されており、
演出用図柄による所定の動作を実行可能であり、
所定の動作には、
演出用図柄が暫定的に停止表示されている場合に実行可能な第一の揺れ動作と、
保留が残存していない状況で識別情報が所定態様以外にて停止表示された後から前記特定時間よりも短時間である所定時間が経過した場合に実行可能な第二の揺れ動作と
が含まれており、
第二の揺れ動作は、保留が残存していない状況で待機デモ画面の表示が終了した後であっても実行可能であり、
保留が残存していない状況で識別情報が所定態様以外にて停止表示された後から所定時間が経過して第二の揺れ動作が開始される場合において、第二の揺れ動作の開始タイミングにおいては演出音が出力可能である一方、
保留が残存していない状況で待機デモ画面の表示が終了した後に実行される第二の揺れ動作(例えば、第二の揺れ動作、または、待機デモ画面の表示が終了した後に実行される第二の揺れ動作である第三の揺れ動作)の実行中においては、演出音が出力されないよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
第一演出用図柄が暫定的に停止表示されている場合(図柄変動中も含む)の第一演出用図柄の揺れ動作を、第一演出用図柄が確定的な停止表示中である変動待機状態中にも適用することにより、変動待機状態であっても味気ない画面(演出用図柄が停止しているだけの画面)とすることを回避でき、液晶画面上に動きを与えることができるとともに、変動待機状態にて最初に揺れ動作(第二の揺れ動作)を開始した場合は、遊技機アピールのため演出音(ステージBGM)の出力を継続する一方で、待機デモ画面(待機中ムービー)の表示を経由した後に揺れ動作(例えば、第二の揺れ動作、または、待機デモ画面の表示が終了した後に実行される第二の揺れ動作である第三の揺れ動作)した場合は、省電力のため演出音の出力を停止(消音)とするといった変動待機状態に応じた適切な演出出力態様とすることができる。
態様(D4)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により乱数が取得された場合、識別情報の変動表示開始条件を充足するまで当該取得された乱数を保留として一時記憶する乱数一時記憶手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と
を備え、
副遊技部は、
演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、当該一演出期間内において演出用図柄(例えば、第一演出用図柄)を演出表示部にて変動表示させた後で、演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて停止表示させるよう制御する演出用図柄表示制御手段と
を備え、
複数の演出用図柄列を有しており、複数の演出用図柄列のそれぞれにて演出用図柄を変動表示可能に構成されており、
複数の演出用図柄列のうち、所定の演出用図柄列以外の演出用図柄列にて同じ種類の演出用図柄が暫定的に停止表示されることでリーチ状態を形成可能に構成されており、
演出用図柄による所定の動作を実行可能であり、
所定の動作には、少なくとも演出用図柄がリーチ状態を形成する場合に実行可能な特殊動作(例えば、テンパイアクション)が含まれており、
前記所定の演出用図柄列以外の演出用図柄列に対応した演出用図柄は、特殊動作を実行可能に構成されている一方、前記所定の演出用図柄列の演出図柄列に対応した演出用図柄は、特殊動作を実行しないよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
最も着目される他の表示列(最終の列である中列の第一演出用図柄)以外の第一演出用図柄である一の表示列(左列の第一演出用図柄、右列の第一演出用図柄)の第一演出用図柄のみで行われる可能性がある動作を用意することで、他の表示列(最終の列である中列の第一演出用図柄)の第一演出用図柄が停止するまでの過程において注目すべきテンパイを視覚的に報知することができる。
態様(D5)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により乱数が取得された場合、識別情報の変動表示開始条件を充足するまで当該取得された乱数を保留として一時記憶する乱数一時記憶手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と
を備え、
副遊技部は、
演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、当該一演出期間内において演出用図柄(例えば、第一演出用図柄)を演出表示部にて変動表示させた後で、演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて停止表示させるよう制御する演出用図柄表示制御手段と
を備え、
複数の演出用図柄列を有しており、複数の演出用図柄列のそれぞれにて演出用図柄を変動表示可能に構成されており、
複数の演出用図柄列のうち、所定の演出用図柄列以外の演出用図柄列にて同じ種類の演出用図柄が暫定的に停止表示されることでリーチ状態を形成可能に構成されており、
複数の演出用図柄列のうち、所定の演出用図柄列以外の演出用図柄列にて異なる種類の演出用図柄が暫定的に停止表示されることで非リーチ状態を形成可能に構成されており、
リーチ状態又は非リーチ状態が形成された後に、演出用図柄の再変動を実行可能に構成されており、
演出用図柄による所定の動作を実行可能であり、
所定の動作には、
演出用図柄が演出表示部の所定位置に暫定的に停止表示する場合に実行可能な定位置動作と、
演出用図柄が暫定的に停止表示されている場合に実行可能な揺れ動作と、
演出用図柄がリーチ状態を形成する場合に実行可能な特殊動作(例えば、テンパイアクション)と
が含まれており、
リーチ状態が形成された後に演出用図柄の再変動を実行する場合の所定の動作に係る動作パターンと、非リーチ状態が形成された後に演出用図柄の再変動を実行する場合の所定の動作に係る動作パターンとが異なるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
また、態様(D5)に係るぱちんこ遊技機は、
所定の動作に係る動作パターンは、所定の動作の種類数及び/又は組合せである
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
擬似連演出(再変動を伴う演出)といった近年ではポピュラーな演出が行われる際に、擬似連が行われるまでの演出過程(第一演出用図柄の暫定的に停止表示した態様)に応じて、第一演出用図柄の動作の時系列的な内容を異ならせることで、従来の一様的な擬似連の演出の流れを、視覚的な第一演出用図柄の態様の相違によって多様化することができる。
態様(D6)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により乱数が取得された場合、識別情報の変動表示開始条件を充足するまで当該取得された乱数を保留として一時記憶する乱数一時記憶手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と
を備え、
副遊技部は、
演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、当該一演出期間内において演出用図柄(例えば、第一演出用図柄)を演出表示部にて変動表示させた後で、演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて停止表示させるよう制御する演出用図柄表示制御手段と
を備え、
複数の演出用図柄列を有しており、複数の演出用図柄列のそれぞれにて演出用図柄を変動表示可能に構成されており、
複数の演出用図柄列のうち、所定の演出用図柄列以外の演出用図柄列にて同じ種類の演出用図柄が暫定的に停止表示されることでリーチ状態を形成可能に構成されており、
演出用図柄による所定の動作を実行可能であり、
所定の動作には、少なくとも演出用図柄が演出表示部の所定位置に暫定的に停止表示する場合に実行可能な定位置動作が含まれており、
リーチ状態が形成された後に特別遊技を実行しないことを示す演出用図柄の最終的な組合せが暫定的に停止表示する場合、前記所定の演出用図柄列以外の演出用図柄列に対応した演出用図柄は、定位置動作を実行可能に構成されている一方、前記所定の演出用図柄列に対応した演出用図柄は、定位置動作を実行しないよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
また、態様(D6)に係るぱちんこ遊技機は、図408に示すように、
リーチ状態が形成されずに特別遊技を実行しないことを示す演出用図柄の最終的な組合せが暫定的に停止表示する場合、前記所定の演出用図柄列(例えば、中列)以外の演出用図柄列(例えば、左列、右列)に対応した演出用図柄も、前記所定の演出用図柄列に対応した演出用図柄も、定位置動作を実行可能に構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
このように構成することで、ハズレの通常の図柄変動又はハズレのノーマルリーチ変動であればリーチ状態を形成しない表示列(中列)の第一演出用図柄でも定位置動作を行うことで暫定的に停止表示したことを示す一方、ハズレのスーパーリーチ演出についてはハズレのスーパーリーチ演出から通常画面に戻って更に定位置動作を行うことは冗長であるため該定位置動作を割愛することで、ハズレ時の経由演出に応じてシームレスな第一演出用図柄の動きを実現できる。
態様(D7-1)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により乱数が取得された場合、識別情報の変動表示開始条件を充足するまで当該取得された乱数を保留として一時記憶する乱数一時記憶手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と
を備え、
副遊技部は、
演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、当該一演出期間内において演出用図柄(例えば、第一演出用図柄)を演出表示部にて変動表示させた後で、演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて停止表示させるよう制御する演出用図柄表示制御手段と
を備え、
複数の演出用図柄列を有しており、複数の演出用図柄列のそれぞれにて演出用図柄を変動表示可能に構成されており、
複数の演出用図柄列のうち、所定の演出用図柄列以外の演出用図柄列にて同じ種類の演出用図柄が暫定的に停止表示されることでリーチ状態を形成可能に構成されており、
複数の演出用図柄列のうち、前記所定の演出用図柄列以外の演出用図柄列にて異なる種類の演出用図柄が暫定的に停止表示されることで非リーチ状態を形成可能に構成されており、
演出用図柄の構成要素として、少なくとも第一要素と第二要素とを有し、
演出用図柄による所定の動作を実行可能であり、
リーチ状態が形成される図柄変動において、変動表示している前記所定の演出用図柄列に対応する演出用図柄と、暫定的に停止表示している前記所定の演出用図柄列以外の演出用図柄列に対応する演出用図柄とが、リーチ状態が形成されている所定のタイミングにて重複可能となるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
また、態様(D7-1)に係るぱちんこ遊技機は、
リーチ状態が形成される図柄変動の所定の動作における一の演出用図柄列の演出用図柄の第一要素と他の演出用図柄列の演出用図柄の第一要素とが重複する重複割合が、非リーチ状態となる図柄変動の所定の動作における一の演出用図柄列の演出用図柄の第一要素と他の演出用図柄列の演出用図柄の第一要素とが重複する重複割合よりも大きく構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
また、態様(D7-2)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により乱数が取得された場合、識別情報の変動表示開始条件を充足するまで当該取得された乱数を保留として一時記憶する乱数一時記憶手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と
を備え、
副遊技部は、
演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、当該一演出期間内において演出用図柄(例えば、第一演出用図柄)を演出表示部にて変動表示させた後で、演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて停止表示させるよう制御する演出用図柄表示制御手段と
を備え、
複数の演出用図柄列を有しており、複数の演出用図柄列のそれぞれにて演出用図柄を変動表示可能に構成されており、
複数の演出用図柄列のうち、所定の演出用図柄列以外の演出用図柄列にて同じ種類の演出用図柄が暫定的に停止表示されることでリーチ状態を形成可能に構成されており、
複数の演出用図柄列のうち、所定の演出用図柄列以外の演出用図柄列にて異なる種類の演出用図柄が暫定的に停止表示されることで非リーチ状態を形成可能に構成されており、
演出用図柄の構成要素として、少なくとも第一要素と第二要素とを有し、
演出用図柄による所定の動作を実行可能であり、
ある一演出期間内における所定タイミングにおいて、一の演出用図柄列の演出用図柄と他の演出用図柄列の演出用図柄とが重複可能に構成されており、
所定タイミングで実行される所定の動作において、一の演出用図柄列の演出用図柄の第一要素と他の演出用図柄列の演出用図柄の第一要素とが重複するが、一の演出用図柄列の演出用図柄の第二要素と、他の演出用図柄列の演出用図柄の第二要素とが重複しないように構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
このように第一演出用図柄に動きを付ける際には、第一要素としてのキャラクタについては躍動感を出すため隣り合ったキャラクタは重複を許可する一方で、いずれの数字が停止するのかといった当り(大当り、小当り)態様になるか否かを強調する第二要素としての数字についは重複しないように構成することで、第一演出用図柄自体の動きを多様化しつつも、第一演出用図柄の本来の目的である当り(大当り、小当り)かハズレかを報知するという役割を逸脱しないようにすることができる。
態様(D8)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により乱数が取得された場合、識別情報の変動表示開始条件を充足するまで当該取得された乱数を保留として一時記憶する乱数一時記憶手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と
を備え、
副遊技部は、
演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、当該一演出期間内において演出用図柄(例えば、第一演出用図柄)を演出表示部にて変動表示させた後で、演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて停止表示させるよう制御する演出用図柄表示制御手段と
を備え、
所定条件を充足する特定保留が存在している状況下において、特定保留に係る特別遊技の実行期待度を、演出用図柄を用いて示唆又は報知する演出用図柄先読み演出(例えば、チャンス目先読み演出)を演出表示部にて実行可能であり、
保留が残存していない状況下での図柄変動中における始動口への入球を契機に特定保留が生起した場合、該図柄変動中において該特定保留よりも先に消化される保留が存在するか否かに応じて、及び/又は、該図柄変動中において該特定保留よりも先に消化される保留が幾つ存在するかに応じて、演出用図柄先読み演出の演出態様が異なるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
このように構成することで、第一演出用図柄を用いて示唆又は報知する先読み演出(チャンス目先読み演出)を実行するに際して特定保留(トリガ保留)が生起したと遊技者が認識できた又は推察したタイミングにて保留を貯めるか否かを選択させることで、その後の演出態様に相違を持たせるといった斬新な遊技性を実現できる。
態様(D9)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により乱数が取得された場合、識別情報の変動表示開始条件を充足するまで当該取得された乱数を保留として一時記憶する乱数一時記憶手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と、
特別遊技の非実行中における遊技状態として通常遊技状態と通常遊技状態よりも所定の入賞口へ入球容易となる特定遊技状態とを有し、特別遊技の実行終了後において特定遊技状態とし得るよう制御する遊技状態制御手段と
を備え、
副遊技部は、
演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、当該一演出期間内において所定数の演出用図柄(例えば、左列、中列、右列の3つの第一演出用図柄)を演出表示部にて変動表示させた後で、演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて停止表示させるよう制御する演出用図柄表示制御手段と
を備え、
演出用図柄による所定の動作を実行可能であり、
通常遊技状態においては、保留の数が第一個数で変動表示開始した場合における前記所定数の演出用図柄の停止表示の順と、保留の数が前記第一個数よりも多い第二個数で変動表示開始した場合における前記所定数の演出用図柄の停止表示の順とが異なるよう構成されている一方、特定遊技状態においては、保留の数が前記第一個数で変動表示開始した場合における前記所定数の演出用図柄の停止表示の順と、保留の数が前記第二個数で変動表示開始した場合における前記所定数の演出用図柄の停止表示の順とが同じとなるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
このように構成することで、変動効率よりも演出重視の通常遊技状態(非時間短縮遊技状態)と、変動効率重視の特定遊技状態(時間短縮遊技状態)とでは、第一演出用図柄の見せ方を差別化することで、何れの状態で変動しているのかを遊技者が認識することができるとともに、各状態に合った第一演出用図柄の図柄変動の態様とすることができる。
態様(D10)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な第一始動口(例えば、第1主遊技始動口A10)と、
遊技球が入球可能な第二始動口(例えば、第2主遊技始動口B10)と、
第一識別情報を表示可能な第一識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g)と、
第二識別情報を表示可能な第二識別情報表示部(例えば、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
第一始動口への入球に基づき、第一乱数を取得する第一乱数取得手段と、
第一乱数取得手段により第一乱数が取得された場合、第一当否判定許可条件を充足するまで当該取得された第一乱数を第一保留として一時記憶する第一乱数一時記憶手段と、
第一乱数取得手段により取得された第一乱数に基づき、第一識別情報の変動表示時間を選択し、第一識別情報表示部にて第一識別情報を変動表示させた後に第一識別情報を停止表示させるよう制御する第一識別情報表示制御手段と、
第二始動口への入球に基づき、第二乱数を取得する第二乱数取得手段と、
第二乱数取得手段により第二乱数が取得された場合、第二当否判定許可条件を充足するまで当該取得された第二乱数を第二保留として一時記憶する第二乱数一時記憶手段と、
第二乱数取得手段により取得された第二乱数に基づき、第二識別情報の変動表示時間を選択し、第二識別情報表示部にて第二識別情報を変動表示させた後に第二識別情報を停止表示させるよう制御する第二識別情報表示制御手段と、
第一識別情報又は第二識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と、
特別遊技の非実行中における遊技状態として通常遊技状態と通常遊技状態よりも第二始動口へ入球容易となる特定遊技状態とを有し、特別遊技の実行終了後において特定遊技状態とし得るよう制御する遊技状態制御手段と
を備え、
副遊技部は、
演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と、
第一識別情報又は第二識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、当該一演出期間内において所定数の演出用図柄(例えば、左列、中列、右列の3つの第一演出用図柄)を演出表示部にて変動表示させた後で、演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて停止表示させるよう制御する演出用図柄表示制御手段と
を備え、
演出用図柄による所定の動作を実行可能であり、
通常遊技状態において第一識別情報が変動表示する場合、第一保留の数が第一個数で変動表示開始した場合における前記所定数の演出用図柄の停止表示の順と、第一保留の数が前記第一個数よりも多い第二個数で変動表示開始した場合における前記所定数の演出用図柄の停止表示の順とが異なるよう構成されている一方、特定遊技状態において第一識別情報が変動表示する場合、第一保留の数が前記第一個数で変動表示開始した場合における前記所定数の演出用図柄の停止表示の順と、第一保留の数が前記第二個数で変動表示開始した場合における前記所定数の演出用図柄の停止表示の順とが同じとなるよう構成されており、
通常遊技状態において第二識別情報が変動表示する場合、第二保留の数が前記第一個数で変動表示開始した場合における前記所定数の演出用図柄の停止表示の順と、第二保留の数が前記第二個数で変動表示開始した場合における前記所定数の演出用図柄の停止表示の順とが同じとなるよう構成され、且つ、特定遊技状態において第二識別情報が変動表示する場合、第二保留の数が前記第一個数で変動表示開始した場合における前記所定数の演出用図柄の停止表示の順と、第二保留の数が前記第二個数で変動表示開始した場合における前記所定数の演出用図柄の停止表示の順とが同じとなるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
このように構成することで、通常遊技状態(非時間短縮遊技状態)や特定遊技状態(時間短縮遊技状態)の終了後の第二識別情報側の変動に対応した第一演出用図柄については、即座に消化するように構成することで本来の遊技性である通常遊技状態(非時間短縮遊技状態)の主体遊技である第一識別情報側の遊技に復帰できるため、第一演出用図柄の態様はシンプルなものとする一方で、通常遊技状態(非時間短縮遊技状態)に対応した最低限の各動作を実施することで、第一識別情報側の遊技にシームレスかつ違和感なく移行することができる。
態様(D11)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により乱数が取得された場合、識別情報の変動表示開始条件を充足するまで当該取得された乱数を保留として一時記憶する乱数一時記憶手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と
を備え、
副遊技部は、
演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、当該一演出期間内において演出用図柄(例えば、第一演出用図柄)を演出表示部にて変動表示させた後で、演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて停止表示させるよう制御する演出用図柄表示制御手段と
を備え、
ある一演出期間内において変動表示された演出用図柄は、当該ある一演出期間内において確定的に停止表示されるよりも前にて暫定的に停止表示され得ると共に、確定的に停止表示となった際には、予め定められた変動固定時間にわたり新たな変動表示が開始されないよう構成されており、
演出用図柄の構成要素として、少なくとも第一要素(例えば、キャラクタ)と第二要素(例えば、数字)とを有し、
演出用図柄による所定の動作を実行可能であり、
所定の動作には、少なくとも演出用図柄の揺れ動作が含まれており、
揺れ動作として、
演出用図柄が暫定的に停止表示されている場合に実行可能な第一の揺れ動作と、
保留が残存していない状況で識別情報が所定態様以外にて停止表示された後から所定時間が経過した場合に実行可能な第二の揺れ動作と
を備えており、
第一の揺れ動作は、第一要素と第二要素とが揺れ動作する態様となっており、第二の揺れ動作は、第一要素が揺れ動作する一方、第二要素が揺れ動作しない態様となるように構成されており、
ある一演出期間内において、揺れ動作以外の一の所定の動作の実行時間が、揺れ動作の実行時間よりも短時間となるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
第一演出用図柄が暫定的に停止表示されている場合(図柄変動中も含む)の第一演出用図柄の揺れ動作を、第一演出用図柄が確定的に停止表示中である変動待機状態中にも適用することにより、変動待機状態であっても味気ない画面(演出用図柄が停止しているだけの画面)とすることを回避でき、液晶画面上に動きを与えることができるとともに、第二要素(数字)だけは揺れ動作を行うことなく固定的な表示としておくことで、図柄変動中であると遊技者に誤認させることがないような演出を提供することができる。
態様(D12)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により乱数が取得された場合、識別情報の変動表示開始条件を充足するまで当該取得された乱数を保留として一時記憶する乱数一時記憶手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と
を備え、
副遊技部は、
演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、当該一演出期間内において演出用図柄(例えば、第一演出用図柄)を演出表示部にて変動表示させた後で、演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて停止表示させるよう制御する演出用図柄表示制御手段と
を備え、
ある一演出期間内において変動表示された演出用図柄は、当該ある一演出期間内において確定的に停止表示されるよりも前にて暫定的に停止表示され得ると共に、確定的に停止表示となった際には、予め定められた変動固定時間にわたり新たな変動表示が開始されないよう構成されており、
演出用図柄による所定の動作を実行可能であり、
所定の動作には、少なくとも演出用図柄の揺れ動作が含まれており、
揺れ動作として、
演出用図柄が暫定的に停止表示されている場合に実行可能な第一の揺れ動作と、
保留が残存していない状況で識別情報が所定態様以外にて停止表示された後から所定時間が経過した場合に実行可能な第二の揺れ動作と
を備えており、
変動固定時間よりも所定時間の方が長時間となるよう構成されており、
ある一演出期間内において、変動固定時間よりも揺れ動作以外の所定の動作の実行時間の合計時間が長時間となるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
第一演出用図柄の確定的な停止表示を示すための時間を変動固定時間として確保するとともに、第一演出用図柄が暫定的に停止表示されている場合(図柄変動中も含む)の第一演出用図柄の揺れ動作を、第一演出用図柄が確定的な停止表示中である変動待機状態中にも適用することにより、変動固定時間経過後の遊技待機状態であっても味気ない画面(演出用図柄が停止しているだけの画面)とすることを回避する(液晶画面上に動きを与える)よう構成した場合に、少なくとも変動固定時間以上の時間を空けてから揺れ動作を開始するよう構成することで、次変動が開始したと誤認されることを防止することができる。
態様(D13)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
演出音を出力するスピーカ(例えば、スピーカD24)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により乱数が取得された場合、識別情報の変動表示開始条件を充足するまで当該取得された乱数を保留として一時記憶する乱数一時記憶手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と
を備え、
副遊技部は、
演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、当該一演出期間内において演出用図柄(例えば、第一演出用図柄)を演出表示部にて変動表示させた後で、演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて停止表示させるよう制御する演出用図柄表示制御手段と
を備え、
ある一演出期間内において変動表示された演出用図柄は、当該ある一演出期間内において確定的に停止表示されるよりも前にて暫定的に停止表示され得ると共に、確定的に停止表示となった際には、予め定められた変動固定時間にわたり新たな変動表示が開始されないよう構成されており、
特別遊技の非実行時における所定の演出モードが設定されている状況下であって、少なくとも演出用図柄の変動表示中において演出音が出力可能に構成されており、
保留が残存していない状況で識別情報が所定態様以外にて停止表示された後から特定時間が経過することで待機デモ画面を演出表示部に表示可能に構成されており、
演出用図柄は、所定の動作を実行可能であり、
所定の動作には、少なくとも演出用図柄の揺れ動作が含まれており、
揺れ動作として、
演出用図柄が暫定的に停止表示されている場合に実行可能な第一の揺れ動作と、
保留が残存していない状況で識別情報が所定態様以外にて停止表示された後から前記特定時間よりも短時間である所定時間が経過した場合に実行可能な第二の揺れ動作と
を備えており、
第二の揺れ動作は、保留が残存していない状況で待機デモ画面の表示が終了した後であっても実行可能であり、
保留が残存していない状況で識別情報が所定態様以外にて停止表示された後から所定時間が経過して第二の揺れ動作が開始される場合において、第二の揺れ動作の開始タイミングにおいては演出音が出力可能である一方、
保留が残存していない状況で待機デモ画面の表示が終了した後に実行される第二の揺れ動作(例えば、第二の揺れ動作、または、待機デモ画面の表示が終了した後に実行される第二の揺れ動作である第三の揺れ動作)の実行中においては、演出音が出力されないよう構成されており、
ある一演出期間内において、揺れ動作以外の一の所定の動作の実行時間が、揺れ動作の実行時間よりも短時間となるよう構成されており、
ある一演出期間内において、変動固定時間よりも揺れ動作以外の所定の動作の実行時間の合計時間が長時間となるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
第一演出用図柄が暫定的に停止表示されている場合(図柄変動中も含む)の第一演出用図柄の揺れ動作を、第一演出用図柄が確定的な停止表示中である変動待機状態中にも適用することにより、変動待機状態であっても味気ない画面(演出用図柄が停止しているだけの画面)とすることを回避でき、液晶画面上に動きを与えることができるとともに、変動待機状態にて最初に揺れ動作(第二の揺れ動作)を開始した場合は、遊技機アピールのため演出音(ステージBGM)の出力を継続する一方で、待機デモ画面(待機中ムービー)の表示を経由した後に揺れ動作(例えば、(例えば、第二の揺れ動作、または、待機デモ画面の表示が終了した後に実行される第二の揺れ動作である第三の揺れ動作))した場合は、省電力のため演出音の出力を停止(消音)とするといった変動待機状態に応じた適切な演出出力態様とすることができる。
態様(D14)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により乱数が取得された場合、識別情報の変動表示開始条件を充足するまで当該取得された乱数を保留として一時記憶する乱数一時記憶手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と
を備え、
副遊技部は、
演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、当該一演出期間内において演出用図柄(例えば、第一演出用図柄)を演出表示部にて変動表示させた後で、演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて停止表示させるよう制御する演出用図柄表示制御手段と
を備え、
複数の演出用図柄列を有しており、複数の演出用図柄列のそれぞれにて演出用図柄を変動表示可能に構成されており、
複数の演出用図柄列のうち、所定の演出用図柄列以外の演出用図柄列にて同じ種類の演出用図柄が暫定的に停止表示されることでリーチ状態を形成可能に構成されており、
演出用図柄の構成要素として、少なくとも第一要素と第二要素とを有し、
演出用図柄による所定の動作を実行可能であり、
所定の動作には、少なくとも演出用図柄がリーチ状態を形成する場合に実行可能な特殊動作(例えば、テンパイアクション)が含まれており、
前記所定の演出用図柄列以外の演出用図柄列に対応した演出用図柄は、特殊動作を実行可能に構成されている一方、前記所定の演出用図柄列の演出図柄列に対応した演出用図柄は、特殊動作を実行しないよう構成されており、
リーチ状態が形成される図柄変動において、変動表示している前記所定の演出用図柄列に対応する演出用図柄と、暫定的に停止表示している前記所定の演出用図柄列以外の演出用図柄列に対応する演出用図柄とが、リーチ状態が形成されている所定のタイミングにて重複可能となるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
また、態様(D14)に係るぱちんこ遊技機は、
所定タイミングで実行される所定の動作において、一の表示列の演出用図柄の第一要素と他の表示列の演出用図柄の第一要素とが重複するが、一の表示列の演出用図柄の第二要素と、他の表示列の演出用図柄の第二要素とが重複しないように構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
最も着目される他の表示列(最終の列である中列の第一演出用図柄)以外の第一演出用図柄である一の表示列(左列の第一演出用図柄、右列の第一演出用図柄)の第一演出用図柄のみで行われる可能性がある動作を用意することで、他の表示列(最終の列である中列の第一演出用図柄)の第一演出用図柄が停止するまでの過程において注目すべきテンパイを視覚的に報知することができる。
態様(D15)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により乱数が取得された場合、識別情報の変動表示開始条件を充足するまで当該取得された乱数を保留として一時記憶する乱数一時記憶手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と、
特別遊技の非実行中における遊技状態として通常遊技状態と通常遊技状態よりも所定の入賞口へ入球容易となる特定遊技状態とを有し、特別遊技の実行終了後において特定遊技状態とし得るよう制御する遊技状態制御手段と
を備え、
副遊技部は、
演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、当該一演出期間内において演出用図柄(例えば、第一演出用図柄)を演出表示部にて変動表示させた後で、演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて停止表示させるよう制御する演出用図柄表示制御手段と
を備え、
複数の演出用図柄列を有しており、複数の演出用図柄列のそれぞれにて演出用図柄を変動表示可能に構成されており、
複数の演出用図柄列のうち、所定の演出用図柄列以外の演出用図柄列にて同じ種類の演出用図柄が暫定的に停止表示されることでリーチ状態を形成可能に構成されており、
複数の演出用図柄列のうち、前記所定の演出用図柄列以外の演出用図柄列にて異なる種類の演出用図柄が暫定的に停止表示されることで非リーチ状態を形成可能に構成されており、
リーチ状態又は非リーチ状態が形成された後に、演出用図柄の再変動を実行可能に構成されており、
演出用図柄の構成要素として、少なくとも第一要素と第二要素とを有し、
演出用図柄による所定の動作を実行可能であり、
所定の動作には、
演出用図柄が変動表示を開始する際の開始時動作と、
演出用図柄が演出表示部の所定位置に暫定的に停止表示する場合に実行可能な定位置動作と、
演出用図柄が暫定的に停止表示されている場合に実行可能な揺れ動作と、
演出用図柄がリーチ状態を形成する場合に実行可能な特殊動作(例えば、テンパイアクション)と
が含まれており、
リーチ状態が形成された後に演出用図柄の再変動を実行する場合の所定の動作に係る動作パターンと、非リーチ状態が形成された後に演出用図柄の再変動を実行する場合の所定の動作に係る動作パターンとが異なるよう構成されており、
リーチ状態が形成される図柄変動において、変動表示している前記所定の演出用図柄列に対応する演出用図柄と、暫定的に停止表示している前記所定の演出用図柄列以外の演出用図柄列に対応する演出用図柄とが、リーチ状態が形成されている所定のタイミングにて重複可能となるよう構成されており、
特定遊技状態のある一演出期間内において、開始時動作、定位置動作、特殊動作のうち少なくともいずれかを実行しないように構成する一方で、揺れ動作については実行するよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
また、態様(D15)に係るぱちんこ遊技機は、
所定タイミングで実行される所定の動作において、一の表示列の演出用図柄の第一要素と他の表示列の演出用図柄の第一要素とが重複するが、一の表示列の演出用図柄の第二要素と、他の表示列の演出用図柄の第二要素とが重複しないように構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
擬似連演出(再変動を伴う演出)といった近年ではポピュラーな演出が行われる際に、擬似連が行われるまでの演出過程(第一演出用図柄の暫定的に停止表示した態様)に応じて、第一演出用図柄の動作の時系列的な内容を異ならせることで、従来の一様的な擬似連の演出の流れを、視覚的な第一演出用図柄の態様の相違によって多様化することができる。
態様(D16)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により乱数が取得された場合、識別情報の変動表示開始条件を充足するまで当該取得された乱数を保留として一時記憶する乱数一時記憶手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と
特別遊技の非実行中における遊技状態として通常遊技状態と通常遊技状態よりも所定の入賞口へ入球容易となる特定遊技状態とを有し、特別遊技の実行終了後において特定遊技状態とし得るよう制御する遊技状態制御手段と
を備え、
副遊技部は、
演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、当該一演出期間内において演出用図柄(例えば、第一演出用図柄)を演出表示部にて変動表示させた後で、演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて停止表示させるよう制御する演出用図柄表示制御手段と
を備え、
複数の演出用図柄列を有しており、複数の演出用図柄列のそれぞれにて演出用図柄を変動表示可能に構成されており、
複数の演出用図柄列のうち、所定の演出用図柄列以外の演出用図柄列にて同じ種類の演出用図柄が暫定的に停止表示されることでリーチ状態を形成可能に構成されており、
演出用図柄による所定の動作を実行可能であり、
所定の動作には、
演出用図柄が変動表示を開始する際の開始時動作と、
演出用図柄が演出表示部の所定位置に暫定的に停止表示する場合に実行可能な定位置動作と、
演出用図柄が暫定的に停止表示されている場合に実行可能な揺れ動作と、
演出用図柄がリーチ状態を形成する場合に実行可能な特殊動作(例えば、テンパイアクション)と
が含まれており、
リーチ状態が形成された後に特別遊技を実行しないことを示す演出用図柄の最終的な組合せが暫定的に停止表示する場合、前記所定の演出用図柄列以外の演出用図柄列に対応した演出用図柄は、定位置動作を実行可能に構成されている一方、前記所定の演出用図柄列に対応した演出用図柄は、定位置動作を実行しないよう構成されており、
特定遊技状態のある一演出期間内において、開始時動作、定位置動作、特殊動作のうち少なくともいずれかを実行しないように構成する一方で、揺れ動作については実行するよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
このように構成することで、ハズレの通常の図柄変動又はハズレのノーマルリーチ変動であればリーチ状態を形成しない表示列(中列)の第一演出用図柄でも定位置動作を行うことで暫定的に停止表示したことを示す一方、ハズレのスーパーリーチ演出についてはハズレのスーパーリーチ演出から通常画面に戻って更に定位置動作を行うことは冗長であるため該定位置動作を割愛することで、ハズレ時の経由演出に応じてシームレスな第一演出用図柄の動きを実現できる。
態様(D17-1)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により乱数が取得された場合、識別情報の変動表示開始条件を充足するまで当該取得された乱数を保留として一時記憶する乱数一時記憶手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と
特別遊技の非実行中における遊技状態として通常遊技状態と通常遊技状態よりも所定の入賞口へ入球容易となる特定遊技状態とを有し、特別遊技の実行終了後において特定遊技状態とし得るよう制御する遊技状態制御手段と
を備え、
副遊技部は、
演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、当該一演出期間内において演出用図柄(例えば、第一演出用図柄)を演出表示部にて変動表示させた後で、演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて停止表示させるよう制御する演出用図柄表示制御手段と
を備え、
複数の演出用図柄列を有しており、複数の演出用図柄列のそれぞれにて演出用図柄を変動表示可能に構成されており、
複数の演出用図柄列のうち、所定の演出用図柄列以外の演出用図柄列にて同じ種類の演出用図柄が暫定的に停止表示されることでリーチ状態を形成可能に構成されており、
複数の演出用図柄列のうち、前記所定の演出用図柄列以外の演出用図柄列にて異なる種類の演出用図柄が暫定的に停止表示されることで非リーチ状態を形成可能に構成されており、
演出用図柄の構成要素として、少なくとも第一要素と第二要素とを有し、
演出用図柄による所定の動作を実行可能であり、
所定の動作には、
演出用図柄が変動表示を開始する際の開始時動作と、
演出用図柄が演出表示部の所定位置に暫定的に停止表示する場合に実行可能な定位置動作と、
演出用図柄が暫定的に停止表示されている場合に実行可能な揺れ動作と、
演出用図柄がリーチ状態を形成する場合に実行可能な特殊動作(例えば、テンパイアクション)と
が含まれており、
リーチ状態が形成される図柄変動において、変動表示している前記所定の演出用図柄列に対応する演出用図柄と、暫定的に停止表示している前記所定の演出用図柄列以外の演出用図柄列に対応する演出用図柄とが、リーチ状態が形成されている所定のタイミングにて重複可能となるよう構成されており、
特定遊技状態のある一演出期間内において、開始時動作、定位置動作、特殊動作のうち少なくともいずれかを実行しないように構成する一方で、揺れ動作については実行するよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
また、態様(D17-1)に係るぱちんこ遊技機は、
リーチ状態が形成される図柄変動の所定の動作における一の演出用図柄列の演出用図柄の第一要素と他の演出用図柄列の演出用図柄の第一要素とが重複する重複割合が、非リーチ状態となる図柄変動の所定の動作における一の演出用図柄列の演出用図柄の第一要素と他の演出用図柄列の演出用図柄の第一要素とが重複する重複割合よりも大きく構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(D17-2)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により乱数が取得された場合、識別情報の変動表示開始条件を充足するまで当該取得された乱数を保留として一時記憶する乱数一時記憶手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と
特別遊技の非実行中における遊技状態として通常遊技状態と通常遊技状態よりも所定の入賞口へ入球容易となる特定遊技状態とを有し、特別遊技の実行終了後において特定遊技状態とし得るよう制御する遊技状態制御手段と
を備え、
副遊技部は、
演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、当該一演出期間内において演出用図柄(例えば、第一演出用図柄)を演出表示部にて変動表示させた後で、演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて停止表示させるよう制御する演出用図柄表示制御手段と
を備え、
複数の演出用図柄列を有しており、複数の演出用図柄列のそれぞれにて演出用図柄を変動表示可能に構成されており、
複数の演出用図柄列のうち、所定の演出用図柄列以外の演出用図柄列にて同じ種類の演出用図柄が暫定的に停止表示されることでリーチ状態を形成可能に構成されており、
複数の演出用図柄列のうち、所定の演出用図柄列以外の演出用図柄列にて異なる種類の演出用図柄が暫定的に停止表示されることで非リーチ状態を形成可能に構成されており、
演出用図柄の構成要素として、少なくとも第一要素と第二要素とを有し、
演出用図柄による所定の動作を実行可能であり、
所定の動作には、
演出用図柄が変動表示を開始する際の開始時動作と、
演出用図柄が演出表示部の所定位置に暫定的に停止表示する場合に実行可能な定位置動作と、
演出用図柄が暫定的に停止表示されている場合に実行可能な揺れ動作と、
演出用図柄がリーチ状態を形成する場合に実行可能な特殊動作(例えば、テンパイアクション)と
が含まれており、
リーチ状態が形成される図柄変動において、リーチ状態が形成されている所定のタイミングにて、変動表示している前記所定の演出用図柄列に対応する演出用図柄と、暫定的に停止表示している前記所定の演出用図柄列以外の演出用図柄列に対応する演出用図柄とが重複可能となるよう構成されており、
ある一演出期間内における所定タイミングにおいて、一の演出用図柄列の演出用図柄と他の演出用図柄列の演出用図柄とが重複可能に構成されており、
所定タイミングで実行される所定の動作において、一の演出用図柄列の演出用図柄の第一要素と他の演出用図柄列の演出用図柄の第一要素とが重複するが、一の演出用図柄列の演出用図柄の第二要素と、他の演出用図柄列の演出用図柄の第二要素とが重複しないように構成されており、
特定遊技状態のある一演出期間内において、開始時動作、定位置動作、特殊動作のうち少なくともいずれかを実行しないように構成する一方で、揺れ動作については実行するよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
このように第一演出用図柄に動きを付ける際には、第一要素としてのキャラクタについては躍動感を出すため隣り合ったキャラクタは重複を許可する一方で、いずれの数字が停止するのかといった当り(大当り、小当り)態様になるか否かを強調する第二要素としての数字についは重複しないように構成することで、第一演出用図柄自体の動きを多様化しつつも、第一演出用図柄の本来の目的である当り(大当り、小当り)かハズレかを報知するという役割を逸脱しないようにすることができる。
態様(D18)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により乱数が取得された場合、識別情報の変動表示開始条件を充足するまで当該取得された乱数を保留として一時記憶する乱数一時記憶手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と
を備え、
副遊技部は、
演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、当該一演出期間内において演出用図柄(例えば、第一演出用図柄)を演出表示部にて変動表示させた後で、演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて停止表示させるよう制御する演出用図柄表示制御手段と
を備え、
複数の演出用図柄列を有しており、複数の演出用図柄列のそれぞれにて演出用図柄を変動表示可能に構成されており、
複数の演出用図柄列のうち、所定の演出用図柄列以外の演出用図柄列にて同じ種類の演出用図柄が暫定的に停止表示されることでリーチ状態を形成可能に構成されており、
複数の演出用図柄列のうち、所定の演出用図柄列以外の演出用図柄列にて異なる種類の演出用図柄が暫定的に停止表示されることで非リーチ状態を形成可能に構成されており、
リーチ状態又は非リーチ状態が形成された後に、演出用図柄の再変動を実行可能に構成されており、
演出用図柄による所定の動作を実行可能であり、
リーチ状態が形成された後に演出用図柄の再変動を実行する場合の所定の動作に係る動作パターンと、非リーチ状態が形成された後に演出用図柄の再変動を実行する場合の所定の動作に係る動作パターンとが異なるよう構成されており、
所定条件を充足する特定保留が存在している状況下において、特定保留に係る特別遊技の実行期待度を、演出用図柄を用いて示唆又は報知する演出用図柄先読み演出を演出表示部にて実行可能であり、
保留が残存していない状況下での図柄変動中における始動口への入球を契機に特定保留が生起した場合、該図柄変動中において該特定保留よりも先に消化される保留が存在するか否かに応じて、及び/又は、該図柄変動中において該特定保留よりも先に消化される保留が幾つ存在するかに応じて、演出用図柄先読み演出の演出態様が異なるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
このように構成することで、第一演出用図柄を用いて示唆又は報知する先読み演出(チャンス目先読み演出)を実行するに際して特定保留(トリガ保留)が生起したと遊技者が認識できた又は推察したタイミングにて保留を貯めるか否かを選択させることで、その後の演出態様に相違を持たせるといった斬新な遊技性を実現できる。
態様(D19)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、乱数を取得する乱数取得手段と、
乱数取得手段により乱数が取得された場合、識別情報の変動表示開始条件を充足するまで当該取得された乱数を保留として一時記憶する乱数一時記憶手段と、
乱数取得手段により取得された乱数に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後に識別情報を停止表示させるよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と、
特別遊技の非実行中における遊技状態として通常遊技状態と通常遊技状態よりも所定の入賞口へ入球容易となる特定遊技状態とを有し、特別遊技の実行終了後において特定遊技状態とし得るよう制御する遊技状態制御手段と
を備え、
副遊技部は、
演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、当該一演出期間内において所定数の演出用図柄(例えば、左列、中列、右列の3つの第一演出用図柄)を演出表示部にて変動表示させた後で、演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて停止表示させるよう制御する演出用図柄表示制御手段と
を備え、
複数の演出用図柄列を有しており、複数の演出用図柄列のそれぞれにて演出用図柄を変動表示可能に構成されており、
複数の演出用図柄列のうち、所定の演出用図柄列以外の演出用図柄列にて同じ種類の演出用図柄が暫定的に停止表示されることでリーチ状態を形成可能に構成されており、
演出用図柄による所定の動作を実行可能であり、
所定の動作には、
演出用図柄が変動表示を開始する際の開始時動作と、
演出用図柄が演出表示部の所定位置に暫定的に停止表示する場合に実行可能な定位置動作と、
演出用図柄が暫定的に停止表示されている場合に実行可能な揺れ動作と、
演出用図柄がリーチ状態を形成する場合に実行可能な特殊動作(例えば、テンパイアクション)と
が含まれており、
通常遊技状態においては、保留の数が第一個数で変動表示開始した場合における前記所定数の演出用図柄の停止表示の順と、保留の数が前記第一個数よりも多い第二個数で変動表示開始した場合における前記所定数の演出用図柄の停止表示の順とが異なるよう構成されている一方、特定遊技状態においては、保留の数が前記第一個数で変動表示開始した場合における前記所定数の演出用図柄の停止表示の順と、保留の数が前記第二個数で変動表示開始した場合における前記所定数の演出用図柄の停止表示の順とが同じとなるよう構成されており、
特定遊技状態のある一演出期間内において、開始時動作、定位置動作、特殊動作のうち少なくともいずれかを実行しないように構成する一方で、揺れ動作については実行するよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
このように構成することで、変動効率よりも演出重視の通常遊技状態(非時間短縮遊技状態)と、変動効率重視の特定遊技状態(時間短縮遊技状態)とでは、第一演出用図柄の見せ方を差別化することで、何れの状態で変動しているのかを遊技者が認識することができるとともに、各状態に合った第一演出用図柄の図柄変動の態様とすることができる。
態様(D20)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な第一始動口(例えば、第1主遊技始動口A10)と、
遊技球が入球可能な第二始動口(例えば、第2主遊技始動口B10)と、
第一識別情報を表示可能な第一識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g)と、
第二識別情報を表示可能な第二識別情報表示部(例えば、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
遊技の進行を制御する主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
演出表示部への演出表示を制御する副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部は、
第一始動口への入球に基づき、第一乱数を取得する第一乱数取得手段と、
第一乱数取得手段により第一乱数が取得された場合、第一当否判定許可条件を充足するまで当該取得された第一乱数を第一保留として一時記憶する第一乱数一時記憶手段と、
第一乱数取得手段により取得された第一乱数に基づき、第一識別情報の変動表示時間を選択し、第一識別情報表示部にて第一識別情報を変動表示させた後に第一識別情報を停止表示させるよう制御する第一識別情報表示制御手段と、
第二始動口への入球に基づき、第二乱数を取得する第二乱数取得手段と、
第二乱数取得手段により第二乱数が取得された場合、第二当否判定許可条件を充足するまで当該取得された第二乱数を第二保留として一時記憶する第二乱数一時記憶手段と、
第二乱数取得手段により取得された第二乱数に基づき、第二識別情報の変動表示時間を選択し、第二識別情報表示部にて第二識別情報を変動表示させた後に第二識別情報を停止表示させるよう制御する第二識別情報表示制御手段と、
第一識別情報又は第二識別情報が所定態様にて停止表示された後において、遊技者にとって有利な特別遊技を実行可能な特別遊技制御手段と、
特別遊技の非実行中における遊技状態として通常遊技状態と通常遊技状態よりも第二始動口へ入球容易となる特定遊技状態とを有し、特別遊技の実行終了後において特定遊技状態とし得るよう制御する遊技状態制御手段と
を備え、
副遊技部は、
演出表示部にて表示する演出表示内容を制御する演出表示内容制御手段と、
第一識別情報又は第二識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、当該一演出期間内において所定数の演出用図柄(例えば、左列、中列、右列の3つの第一演出用図柄)を演出表示部にて変動表示させた後で、演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて停止表示させるよう制御する演出用図柄表示制御手段と
を備え、
複数の演出用図柄列を有しており、複数の演出用図柄列のそれぞれにて演出用図柄を変動表示可能に構成されており、
複数の演出用図柄列のうち、所定の演出用図柄列以外の演出用図柄列にて同じ種類の演出用図柄が暫定的に停止表示されることでリーチ状態を形成可能に構成されており、
演出用図柄による所定の動作を実行可能であり、
所定の動作には、
演出用図柄が変動表示を開始する際の開始時動作と、
演出用図柄が演出表示部の所定位置に暫定的に停止表示する場合に実行可能な定位置動作と、
演出用図柄が暫定的に停止表示されている場合に実行可能な揺れ動作と、
演出用図柄がリーチ状態を形成する場合に実行可能な特殊動作(例えば、テンパイアクション)と
が含まれており、
通常遊技状態において第一識別情報が変動表示する場合、第一保留の数が第一個数で変動表示開始した場合における前記所定数の演出用図柄の停止表示の順と、第一保留の数が前記第一個数よりも多い第二個数で変動表示開始した場合における前記所定数の演出用図柄の停止表示の順とが異なるよう構成されている一方、特定遊技状態において第一識別情報が変動表示する場合、第一保留の数が前記第一個数で変動表示開始した場合における前記所定数の演出用図柄の停止表示の順と、第一保留の数が前記第二個数で変動表示開始した場合における前記所定数の演出用図柄の停止表示の順とが同じとなるよう構成されており、
通常遊技状態において第二識別情報が変動表示する場合、第二保留の数が前記第一個数で変動表示開始した場合における前記所定数の演出用図柄の停止表示の順と、第二保留の数が前記第二個数で変動表示開始した場合における前記所定数の演出用図柄の停止表示の順とが同じとなるよう構成され、且つ、特定遊技状態において第二識別情報が変動表示する場合、第二保留の数が前記第一個数で変動表示開始した場合における前記所定数の演出用図柄の停止表示の順と、第二保留の数が前記第二個数で変動表示開始した場合における前記所定数の演出用図柄の停止表示の順とが同じとなるよう構成されており、
特定遊技状態のある一演出期間内において、開始時動作、定位置動作、特殊動作のうち少なくともいずれかを実行しないように構成する一方で、揺れ動作については実行するよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
このように構成することで、通常遊技状態(非時間短縮遊技状態)や特定遊技状態(時間短縮遊技状態)の終了後の第二識別情報側の変動に対応した第一演出用図柄については、即座に消化するように構成することで本来の遊技性である通常遊技状態(非時間短縮遊技状態)の主体遊技である第一識別情報側の遊技に復帰できるため、第一演出用図柄の態様はシンプルなものとする一方で、通常遊技状態(非時間短縮遊技状態)に対応した最低限の各動作を実施することで、第一識別情報側の遊技にシームレスかつ違和感なく移行することができる。
態様(E1)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な主遊技始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)と、
主遊技識別情報(例えば、第1主遊技図柄、第2主遊技図柄)を表示可能な主遊技識別情報表示部と、
主遊技始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、特殊抽選(例えば、時短図柄の抽選)を実行する特殊抽選実行手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と
を備え、
主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示される確率が所定確率となる低確率抽選状態と、主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示される確率が当該所定確率よりも高確率となる高確率抽選状態とを有しており、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態(例えば、時間短縮遊技状態)とを有しており、
特殊抽選の結果に基づき主遊技識別情報の停止表示態様を決定し、該決定した停止表示態様が特殊停止表示態様(例えば、時短図柄)である場合に特定遊技状態となり得るよう構成されており、
低確率抽選状態においては特殊抽選を実行可能である一方で、高確率抽選状態においては特殊抽選を実行しないよう構成されており、
低確率抽選状態であっても、高確率抽選状態であっても、特定遊技状態においては特殊抽選を実行しないよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(E2)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な主遊技始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)と、
主遊技識別情報(例えば、第1主遊技図柄、第2主遊技図柄)を表示可能な主遊技識別情報表示部と、
主遊技始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、特殊抽選(例えば、時短図柄の抽選)を実行する特殊抽選実行手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と
を備え、
主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示される確率が所定確率となる低確率抽選状態と、主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示される確率が当該所定確率よりも高確率となる高確率抽選状態とを有しており、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態(例えば、時間短縮遊技状態)とを有しており、
特殊抽選の結果に基づき主遊技識別情報の停止表示態様を決定し、該決定した停止表示態様が特殊停止表示態様(例えば、時短図柄)である場合に特定遊技状態となり得るよう構成されており、
低確率抽選状態においては特殊抽選を実行可能である一方で、高確率抽選状態においては特殊抽選を実行しないよう構成されており、
低確率抽選状態且つ特定遊技状態において特殊停止表示態様が決定された場合、設定されている特定遊技状態に優先して、決定した特殊停止表示態様に対応する特定遊技状態を設定するよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
また、態様(E2)に係るぱちんこ遊技機は、
主遊技識別情報の変動表示開始から停止表示までを一単位とし、特別遊技の実行終了後から一単位が所定回数行われるまで特定遊技状態が維持されるよう構成されており、
特定遊技状態において一単位が所定回数行われた後は、特定遊技状態から通常遊技状態となるよう構成されており、
特定遊技状態として、前記所定回数が第一回数(例えば、100回)に設定された第一特定遊技状態(例えば、時短回数が100回の時間短縮遊技状態)と、前記所定回数が第一回数よりも少ない第二回数(例えば、50回)に設定された第二特定遊技状態(例えば、時短回数が50回の時間短縮遊技状態)とを備え、
特殊停止表示態様が決定された場合には第二特定遊技状態を設定するよう構成されており、
第一特定遊技状態において特殊停止表示態様が決定された場合、実行中の第一特定遊技状態における一単位が実行可能な回数が第二回数よりも多い状況下であっても、第二特定遊技状態を設定する
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(E3)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な主遊技始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)と、
主遊技識別情報(例えば、第1主遊技図柄、第2主遊技図柄)を表示可能な主遊技識別情報表示部と、
主遊技始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づいて、特別遊技を行うか否かの判定を行う特別遊技判定手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、特殊抽選(例えば、時短図柄の抽選)を実行する特殊抽選実行手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態(例えば、時間短縮遊技状態)とを有しており、
特殊抽選の結果に基づき主遊技識別情報の停止表示態様を決定し、該決定した停止表示態様が特殊停止表示態様(例えば、時短図柄)である場合に特定遊技状態となり得るよう構成されており、
特殊抽選は、主遊技識別情報の停止表示態様の決定で用いられる主遊技情報(例えば、ハズレ図柄抽選乱数、大当り図柄抽選乱数、小当り図柄抽選乱数)、または特別遊技を行うか否かの判定で用いられる主遊技情報(例えば、当否抽選乱数)に基づき実行するよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(E4)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な主遊技始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)と、
主遊技識別情報(例えば、第1主遊技図柄、第2主遊技図柄)を表示可能な主遊技識別情報表示部と、
主遊技始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づいて、特別遊技を行うか否かの判定を行う特別遊技判定手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、特殊抽選(例えば、時短図柄の抽選)を実行する特殊抽選実行手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と、
主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口への所定個数の入球があるか又は所定期間が経過するまで可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る単位遊技を複数回実行する特別遊技を実行可能である特別遊技制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態(例えば、時間短縮遊技状態)とを有しており、
特殊抽選の結果に基づき主遊技識別情報の停止表示態様を決定し、該決定した停止表示態様が特殊停止表示態様(例えば、時短図柄)である場合に特定遊技状態となり得るよう構成されており、
特別遊技を実行しないことを示す主遊技識別情報の変動表示(例えば、ハズレとなる変動表示)の停止表示態様が特殊停止表示態様で決定された場合は、主遊技識別情報が特殊停止表示態様で停止表示された後に特定遊技状態となる一方で、特別遊技を実行することを示す主遊技識別情報の変動表示(例えば、特別遊技となる変動表示)の停止表示態様が特殊停止表示態様で決定された場合は、主遊技識別情報が特殊停止表示態様で停止表示された後の特別遊技の実行後に特定遊技状態となるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(E5)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な主遊技始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)と、
主遊技識別情報(例えば、第1主遊技図柄、第2主遊技図柄)を表示可能な主遊技識別情報表示部と、
主遊技始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、特殊抽選(例えば、時短図柄の抽選)を実行する特殊抽選実行手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と、
有利度合いの異なる複数の設定値を変更可能な設定値変更手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態(例えば、時間短縮遊技状態)とを有しており、
特殊抽選の結果に基づき主遊技識別情報の停止表示態様を決定し、該決定した停止表示態様が特殊停止表示態様(例えば、時短図柄)である場合に特定遊技状態となり得るよう構成されており、
主遊技識別情報の停止表示態様の決定で用いられる主遊技情報(例えば、ハズレ図柄抽選乱数、大当り図柄抽選乱数)とは異なる主遊技情報(例えば、当否抽選乱数)に基づき特殊抽選を実行するよう構成されており、
特殊抽選で用いる主遊技情報(例えば、当否抽選乱数)における特定遊技状態となり得る情報の数は、設定値に関わらず、同じであるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(E6)に係るぱちんこ遊技機は、
本態様に係る遊技機は、
遊技球が入球可能な第一始動口(例えば、第1主遊技始動口A10)と、
遊技球が入球可能な第二始動口(例えば、第2主遊技始動口B10)と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口(例えば、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20)と、
第一主遊技識別情報を表示可能な第一主遊技識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g)と、
第二主遊技識別情報を表示可能な第二主遊技識別情報表示部(例えば、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
第一始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する第一取得手段と、
第二始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する第二取得手段と、
第一取得手段が取得した主遊技情報に基づき、第一特殊抽選を実行する第一特殊抽選実行手段と、
第二取得手段が取得した主遊技情報に基づき、第二特殊抽選を実行する第二特殊抽選実行手段と、
第一取得手段が取得した主遊技情報に基づき、第一主遊技識別情報表示部にて第一主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する第一主遊技識別情報表示制御手段と、
第二取得手段が取得した主遊技情報に基づき、第二主遊技識別情報表示部にて第二主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する第二主遊技識別情報表示制御手段と
を備え、
第一主遊技識別情報及び/又は第二主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示される確率が所定確率となる低確率抽選状態と、第一主遊技識別情報及び/又は第二主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示される確率が当該所定確率よりも高確率となる高確率抽選状態とを有しており、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態(例えば、時間短縮遊技状態)とを有しており、
第一特殊抽選の結果に基づき第一主遊技識別情報の停止表示態様を決定し、該決定した停止表示態様が特殊停止表示態様(例えば、時短図柄)である場合に特定遊技状態となり得るよう構成されており、
第二特殊抽選の結果に基づき第二主遊技識別情報の停止表示態様を決定し、該決定した停止表示態様が特殊停止表示態様である場合に特定遊技状態となり得るよう構成されており、
第一特殊抽選の結果に基づき第一主遊技識別情報の停止表示態様として特殊停止表示態様が決定される第一確率と、第二特殊抽選の結果に基づき第二主遊技識別情報の停止表示態様として特殊停止表示態様が決定される第二確率とが異なるよう構成されており、
低確率抽選状態においては第一特殊抽選及び/又は第二特殊抽選を実行可能である一方で、高確率抽選状態においては第一特殊抽選及び/又は第二特殊抽選を実行しないよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(E7)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な主遊技始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口(例えば、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20)と、
可変入賞口に入球した遊技球が入球し得る特定領域(例えば、特定領域C12-1、C12-2)と、
主遊技識別情報(例えば、第1主遊技図柄、第2主遊技図柄)を表示可能な主遊技識別情報表示部と、
主遊技始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
変動表示開始条件が充足した場合に、取得手段が取得した主遊技情報に基づいて、可変入賞口開放遊技を行うか否かの判定を行う特別遊技判定手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、特殊抽選を実行する特殊抽選実行手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と、
主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御し、主遊技識別情報が特定態様の停止表示態様(例えば、小当りの停止表示態様)にて停止表示された後、可変入賞口を有利な状態とし得る可変入賞口開放遊技を実行可能であり、可変入賞口開放遊技の実行中に特定領域に遊技球が入球した場合には、可変入賞口開放遊技の終了後に特別遊技を実行可能である特別遊技制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態(例えば、時間短縮遊技状態)とを有しており、
特殊抽選の結果に基づき主遊技識別情報の停止表示態様を決定し、該決定した停止表示態様が特殊停止表示態様(例えば、小当り図柄兼時短図柄)である場合に特定遊技状態となり得るよう構成されており、
主遊技識別情報の変動表示開始から停止表示までを一単位とし、特別遊技の実行終了後から一単位が所定回数(例えば、10回)行われるまで特定遊技状態が維持されるよう構成されており、
特定遊技状態において一単位が所定回数(例えば、10回)行われた後は、特定遊技状態から通常遊技状態となるよう構成されており、
可変入賞口開放遊技を実行することを示す主遊技識別情報の変動表示(例えば、小当りとなる変動表示)の停止表示態様が特殊停止表示態様で決定された場合は、可変入賞口開放遊技の実行中に特定領域に遊技球が入球したか否かに関わらず特定遊技状態となるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(E8)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な主遊技始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口(例えば、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20)と、
可変入賞口に入球した遊技球が入球し得る特定領域(例えば、特定領域C12-1、C12-2)と、
主遊技識別情報(例えば、第1主遊技図柄、第2主遊技図柄)を表示可能な主遊技識別情報表示部と、
主遊技始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
変動表示開始条件が充足した場合に、取得手段が取得した主遊技情報に基づいて、可変入賞口開放遊技を行うか否かの判定を行う特別遊技判定手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、特殊抽選を実行する特殊抽選実行手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と、
主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御し、主遊技識別情報が特定態様の停止表示態様(例えば、小当りの停止表示態様)にて停止表示された後、可変入賞口を有利な状態とし得る可変入賞口開放遊技を実行可能であり、可変入賞口開放遊技の実行中に特定領域に遊技球が入球した場合には、可変入賞口開放遊技の終了後に特別遊技を実行可能である特別遊技制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態(例えば、時間短縮遊技状態)とを有しており、
特殊抽選の結果に基づき主遊技識別情報の停止表示態様を決定し、該決定した停止表示態様が特殊停止表示態様(例えば、時短図柄)である場合に特定遊技状態となり得るよう構成されており、
主遊技識別情報の変動表示開始から停止表示までを一単位とし、特別遊技の実行終了後から一単位が所定回数(例えば、10回)行われるまで特定遊技状態が維持されるよう構成されており、
特定遊技状態において一単位が所定回数(例えば、10回)行われた後は、特定遊技状態から通常遊技状態となるよう構成されており、
特殊停止表示態様として、第一特殊停止表示態様(例えば、小当り図柄(兼時短図柄)B)と、第二特殊停止表示態様(例えば、小当り図柄(兼時短図柄)C)とを備えており、
可変入賞口開放遊技の実行中に特定領域に遊技球が入球した場合は、可変入賞口開放遊技を実行することを示す主遊技識別情報の変動表示(例えば、小当りとなる変動表示)の停止表示態様が第一特殊停止表示態様であるか第二特殊停止表示態様であるかに関わらず第一回数(例えば、10回)の一単位が実行可能な特定遊技状態となるよう構成されており、
可変入賞口開放遊技の実行中に特定領域に遊技球が入球しなかった場合は、可変入賞口開放遊技を実行することを示す主遊技識別情報の変動表示(例えば、小当りとなる変動表示)の停止表示態様が第一特殊停止表示態様であるか第二特殊停止表示態様であるかに関わらず第二回数(例えば、1回)の一単位が実行可能な特定遊技状態となるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
所定の契機によって、主遊技図柄の図柄変動の変動時間、特別遊技の実行時間(特別遊技開始デモ、特別遊技終了デモ含む)、小当り遊技の実行時間(小当り遊技開始デモ、小当り遊技終了デモ含む)を長く(延長)してもよい。例えば、主遊技図柄の図柄変動中に貯留された保留が先読み判定によって、当り(小当り、大当り)と判定された場合、当該図柄変動中の主遊技図柄の図柄変動を延長させることが可能である。このように構成する場合、主制御部は、主遊技図柄の図柄変動を延長する決定に基づいて、主制御部から副制御部へ変動時間の付加を示すコマンドを送信する。変動時間の付加を示すコマンドを受信した副制御部は、受信したコマンドに基づき演出用図柄の図柄変動の変動時間を延長することができる。この際、主遊技図柄の図柄変動の変動時間も延長されるように構成されている。また、主制御部は、主遊技図柄の変動固定時間を延長する決定に基づいて、主制御部から副制御部へ変動固定時間の付加を示すコマンドを送信する。変動固定時間の付加を示すコマンドを受信した副制御部は、受信したコマンドに基づき演出用図柄の図柄変動が停止表示する際の変動固定時間を延長する(例えば、500msから10秒)ことができる。この際、主遊技図柄の変動固定時間も延長されるように構成されている。
また、特別遊技の実行中に貯留された保留が先読み判定によって、当り(小当り、大当り)と判定された場合、特別遊技の実行時間を延長させることが可能である。このように構成する場合、主制御部は先読み判定の結果に基づき、特別遊技中のラウンド間の大入賞口の閉鎖時間を延長することが可能である。また、主制御部は先読み判定の結果に基づき、特別遊技開始デモの実行時間を延長することが可能である。さらに、主制御部は先読み判定の結果に基づき、特別遊技終了デモの実行時間を延長することが可能である。さらにまた、主制御部は先読み判定の結果に基づき、特別遊技中の大入賞口の開放パターンを変更することが可能である。変更した開放パターンは、大入賞口が閉鎖されている時間が長く設定されているパターンであり、開放されている時間は変更前のパターンと同じ時間である。
また、小当り遊技の実行中に貯留された保留が先読み判定によって、当り(小当り、大当り)と判定された場合、小当り遊技の実行時間を延長させることが可能である。このように構成する場合、主制御部は先読み判定の結果に基づき、小当り遊技中の大入賞口の開放パターンを変更することが可能である。変更した開放パターンは、大入賞口が閉鎖されている時間が長く設定されているパターンであり、開放されている時間は変更前のパターンと同じ時間である。また、主制御部は先読み判定の結果に基づき、小当り遊技開始デモの実行時間を延長することが可能である。さらに、主制御部は先読み判定の結果に基づき、小当り遊技終了デモの実行時間を延長することが可能である。
態様(F1)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な第一始動口と、
遊技球が入球可能な第二始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
第一主遊技識別情報を表示可能な第一主遊技識別情報表示部と、
第二主遊技識別情報を表示可能な第二主遊技識別情報表示部と、
演出を表示可能な演出表示部と、
遊技の進行を制御する主遊技部と、
演出の制御を司る副遊技部と
を備え、
主遊技部は、
第一始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する第一取得手段と、
第一取得手段により主遊技情報が取得された場合、第一当否判定許可条件を充足するまで当該取得された主遊技情報を第一保留として一時記憶する第一記憶手段と、
第一当否判定許可条件を充足した場合、第一取得手段が取得した主遊技情報に基づき、当否判定を実行する第一当否判定手段と、
第一取得手段が取得した主遊技情報に基づき、第一主遊技識別情報表示部にて第一主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する第一主遊技識別情報表示制御手段と、
第二始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する第二取得手段と、
第二取得手段により主遊技情報が取得された場合、第二当否判定許可条件を充足するまで当該取得された主遊技情報を第二保留として一時記憶する第二記憶手段と、
第二当否判定許可条件を充足した場合、第二取得手段が取得した主遊技情報に基づき、当否判定を実行する第二当否判定手段と、
第二取得手段が取得した主遊技情報に基づき、第二主遊技識別情報表示部にて第二主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する第二主遊技識別情報表示制御手段と、
第一当否判定手段による当否判定の結果が当選であって第一主遊技識別情報表示部にて第一主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、又は、第二当否判定手段による当否判定の結果が当選であって第二主遊技識別情報表示部にて第二主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
副遊技部側で実行される演出に際して必要な遊技情報を副遊技部側へ送信する遊技情報送信手段と
を備え、
副遊技部は、
主遊技部から送信された遊技情報を受信する遊技情報受信手段と、
遊技情報受信手段により或る第一保留に関する情報が受信された場合、当該或る第一保留の存在を示唆又は報知する先読み演出を実行し得るよう制御する先読み演出実行制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態とを有しており、
第一主遊技識別情報又は第二主遊技識別情報の変動表示開始から停止表示までを一単位とし、一単位が第一特定回数(例えば、1000回)行われることを契機として特定遊技状態(例えば、時短B)となり得るよう構成されており、
特定遊技状態となる前の期間であって一単位が第一特定回数未満の第二特定回数行われてから第一特定回数行われるまでの期間において或る第一保留が生起した場合、当該或る第一保留に対応する先読み演出の実行を制限するよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(F2)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な主遊技始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と、
演出を表示可能な演出表示部と、
主遊技始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、特殊抽選を実行する特殊抽選実行手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき当否判定を実行し、当否判定の結果が当選であって主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
主遊技識別情報の変動表示開始から停止表示までを一演出期間とし、当該一演出期間内において演出用図柄を演出表示部にて変動表示させた後で、演出用図柄の最終的な組合せを演出表示部にて停止表示させるよう制御する演出用図柄表示制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態とを有しており、
特殊抽選の結果に基づき主遊技識別情報の停止表示態様を決定し、該決定した停止表示態様が特殊停止表示態様(例えば、時短図柄)である場合に特定遊技状態(例えば、時短C)となり得るよう構成されており、
複数の演出用図柄列を有しており、複数の演出用図柄列のそれぞれにて演出用図柄を変動表示可能に構成されており、
複数の演出用図柄列のうち、所定の演出用図柄列以外の演出用図柄列にて同じ種類の演出用図柄が暫定的に停止表示されることでリーチ状態を形成可能に構成されており、
リーチ状態が形成された後に、少なくとも当否判定の結果を示す所定の演出を実行可能に構成されており、
所定の演出は、特殊抽選の結果を示すことが可能なよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(F3-1)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な主遊技始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と、
演出を表示可能な演出表示部と、
遊技者によって操作可能な操作部材と、
操作部材の操作により、演出表示部へ表示する演出表示内容を制御する際に依存する演出モードを変更可能な演出モード変更手段と、
主遊技始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態とを有しており、
主遊技識別情報の変動表示開始から停止表示までを一単位とし、一単位が第一特定回数(例えば、1000回)行われることを契機として特定遊技状態(例えば、時短B)となり得るよう構成されており、
主遊技識別情報が停止表示された時点から、所定期間に亘って当該主遊技識別情報が停止表示された状態を維持する表示固定期間が設けられ得るよう構成されており、
第一特定回数目の主遊技識別情報の変動表示における変動表示中又は表示固定期間中に操作部材が操作されると演出モードが変更され得るよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(F3-2)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な主遊技始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と、
演出を表示可能な演出表示部と、
遊技者によって操作可能な操作部材と、
操作部材の操作により、演出表示部へ表示する演出表示内容を制御する際に依存する演出モードを変更可能な演出モード変更手段と、
主遊技始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、特殊抽選を実行する特殊抽選実行手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態とを有しており、
特殊抽選の結果に基づき主遊技識別情報の停止表示態様を決定し、該決定した停止表示態様が特殊停止表示態様(例えば、時短図柄)である場合に特定遊技状態(例えば、時短C)となり得るよう構成されており、
主遊技識別情報が停止表示された時点から、所定期間に亘って当該主遊技識別情報が停止表示された状態を維持する表示固定期間が設けられ得るよう構成されており、
主遊技識別情報の停止表示態様として特殊停止表示態様が決定された変動表示における変動表示中又は表示固定期間中に操作部材が操作されると演出モードが変更され得るよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(F3-3)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な主遊技始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と、
演出を表示可能な演出表示部と、
遊技者によって操作可能な操作部材と、
操作部材の操作により、演出表示部へ表示する演出表示内容を制御する際に依存する演出モードを変更可能な演出モード変更手段と、
主遊技始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態とを有しており、
主遊技識別情報の変動表示開始から停止表示までを一単位とし、一単位が第一特定回数(例えば、1000回)行われることを契機として特定遊技状態(例えば、時短B)となり得るよう構成されており、
主遊技識別情報が停止表示された時点から、所定期間に亘って当該主遊技識別情報が停止表示された状態を維持する表示固定期間が設けられ得るよう構成されており、
特定遊技状態となってから特定期間(例えば、30秒)が経過するまでに操作部材が操作されると演出モードが変更され得るよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(F3-4)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な主遊技始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と、
演出を表示可能な演出表示部と、
遊技者によって操作可能な操作部材と、
操作部材の操作により、演出表示部へ表示する演出表示内容を制御する際に依存する演出モードを変更可能な演出モード変更手段と、
主遊技始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、特殊抽選を実行する特殊抽選実行手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態とを有しており、
特殊抽選の結果に基づき主遊技識別情報の停止表示態様を決定し、該決定した停止表示態様が特殊停止表示態様(例えば、時短図柄)である場合に特定遊技状態(例えば、時短C)となり得るよう構成されており、
主遊技識別情報が停止表示された時点から、所定期間に亘って当該主遊技識別情報が停止表示された状態を維持する表示固定期間が設けられ得るよう構成されており、
特定遊技状態となってから特定期間(例えば、30秒)が経過するまでに操作部材が操作されると演出モードが変更され得るよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(F4)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な主遊技始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と、
主遊技始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、特殊抽選を実行する特殊抽選実行手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき当否判定を実行し、当否判定の結果が当選であって主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る特別遊技を実行する特別遊技制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態とを有しており、
特定遊技状態として、特定遊技状態Bと特定遊技状態Cとを有し、
主遊技識別情報の変動表示開始から停止表示までを一単位とし、一単位が特定回数(例えば、1000回)行われることを契機として特定遊技状態B(例えば、時短B)となり得るよう構成されており、
特殊抽選の結果に基づき主遊技識別情報の停止表示態様を決定し、該決定した停止表示態様が特殊停止表示態様(例えば、時短図柄)である場合に特定遊技状態C(例えば、時短C)となり得るよう構成されており、
特定遊技状態Bでは特定遊技状態Bフラグ(例えば、時短Bフラグ)がオンとなり得る一方、特定遊技状態B以外では特定遊技状態Bフラグがオフとなり得るよう構成されており、
特定遊技状態Cにおいて特定遊技状態Bの実行契機となった場合には、特定遊技状態Bフラグを参照し、特定遊技状態Cよりも優先して特定遊技状態Bとするよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(F5-1)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な主遊技始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
可変入賞口に入球した遊技球が入球し得る特定領域と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と、
主遊技始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
変動表示開始条件が充足した場合に、取得手段が取得した主遊技情報に基づいて、可変入賞口開放遊技を行うか否かの判定を行う特別遊技判定手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と、
主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御し、主遊技識別情報が特定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を有利な状態とし得る可変入賞口開放遊技を実行可能であり、可変入賞口開放遊技の実行中に特定領域に遊技球が入球した場合には、可変入賞口開放遊技の終了後に特別遊技を実行可能である特別遊技制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態とを有しており、
主遊技識別情報の変動表示開始から停止表示までを一単位とし、一単位が特定回数(例えば、1000回)行われることを契機として特定遊技状態(例えば、時短B)となり得るよう構成されており、
特定回数目の主遊技識別情報の変動表示において可変入賞口開放遊技を実行することを示す主遊技識別情報の変動表示の停止表示態様が特定態様で決定された場合、主遊技識別情報の変動表示の実行中に特定遊技状態となるよう構成されており、
可変入賞口開放遊技の実行中に特定領域に遊技球が入球した場合、特定遊技状態から通常遊技状態となるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(F5-2)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な主遊技始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
可変入賞口に入球した遊技球が入球し得る特定領域と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と、
主遊技始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
変動表示開始条件が充足した場合に、取得手段が取得した主遊技情報に基づいて、可変入賞口開放遊技を行うか否かの判定を行う特別遊技判定手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と、
主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御し、主遊技識別情報が特定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を有利な状態とし得る可変入賞口開放遊技を実行可能であり、可変入賞口開放遊技の実行中に特定領域に遊技球が入球した場合には、可変入賞口開放遊技の終了後に特別遊技を実行可能である特別遊技制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態とを有しており、
主遊技識別情報の変動表示開始から停止表示までを一単位とし、一単位が特定回数(例えば、1000回)行われることを契機として特定遊技状態(例えば、時短B)となり得るよう構成されており、
特定回数目の主遊技識別情報の変動表示において可変入賞口開放遊技を実行することを示す主遊技識別情報の変動表示の停止表示態様が特定態様で決定され、可変入賞口開放遊技の実行中に特定領域に遊技球が入球しないことを条件に、特定遊技状態となるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(F6)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な主遊技始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と、
主遊技始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき当否判定を実行し、当否判定の結果が当選であって主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る特別遊技を実行する特別遊技制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態とを有しており、
特定遊技状態として、特定遊技状態A(例えば、時短A)と特定遊技状態D(例えば、時短B又は時短C)とを有し、
当否判定の結果が当選であって主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示されることを契機として特定遊技状態Aとなり得るよう構成され、当該特定遊技状態Aである場合、主遊技識別情報の変動表示開始から停止表示までを一単位とし、特定遊技状態Aとなったときから起算して当該一単位が第一所定回数行われるまでは、通常遊技状態としないよう制御し得るよう構成されており、
当否判定の結果が当選であって主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示されること以外を契機として特定遊技状態Dとなり得るよう構成され、当該特定遊技状態Dである場合、主遊技識別情報の変動表示開始から停止表示までを一単位とし、特定遊技状態Dとなったときから起算して当該一単位が第二所定回数行われるまでは、通常遊技状態としないよう制御し得るよう構成されており、
第一所定回数よりも第二所定回数の方が多い回数となるよう構成されており、
特定遊技状態Aにおける主遊技識別情報の変動表示時間よりも、特定遊技状態Dにおける主遊技識別情報の変動表示時間の方が、相対的に短いものを採り易くなるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(F7)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な主遊技始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と、
演出を表示可能な演出表示部と、
遊技の進行を制御する主遊技部と、
演出の制御を司る副遊技部と
を備え、
主遊技部は、
主遊技始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段により主遊技情報が取得された場合、当該取得された主遊技情報を保留として一時記憶する記憶手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、特殊抽選を実行する特殊抽選実行手段と
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき当否判定を実行し、当否判定の結果が当選であって主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
副遊技部側で実行される演出に際して必要な遊技情報を副遊技部側へ送信する遊技情報送信手段と
を備え、
副遊技部は、
主遊技部から送信された遊技情報を受信する遊技情報受信手段と、
遊技情報受信手段により或る保留に関する情報が受信された場合、当該或る保留の存在を示唆又は報知する先読み演出を実行し得るよう制御する先読み演出実行制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態とを有しており、
特定遊技状態として、特定遊技状態Aと特定遊技状態Cとを有し、
当否判定の結果が当選であって主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示されることを契機として特定遊技状態A(例えば、時短A)となり得るよう構成されており、
特殊抽選の結果に基づき主遊技識別情報の停止表示態様を決定し、該決定した停止表示態様が特殊停止表示態様(例えば、時短図柄)である場合に特定遊技状態C(例えば、時短C)となり得るよう構成されており、
或る保留に関する情報として、少なくとも、当否判定の結果が当選であることを示す或る保留に関する情報A(例えば、トリガ保留が当りとなる保留の情報)と特殊抽選の結果が特殊停止表示態様であることを示す或る保留に関する情報C(例えば、トリガ保留が時短図柄となる保留の情報)とを有し、
先読み演出として、先読み演出Aと先読み演出Cとを有し、
副遊技部は、遊技情報受信手段により或る保留に関する情報Aを受信した場合、先読み演出Aを実行し得るよう制御し、遊技情報受信手段により或る保留に関する情報Cを受信した場合、先読み演出Cを実行し得るよう制御するよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(F8)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な主遊技始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と、
演出を表示可能な演出表示部と、
主遊技始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態とを有しており、
主遊技識別情報の変動表示開始から停止表示までを一単位とし、一単位が特定回数(例えば、1000回)行われることを契機として特定遊技状態(例えば、時短B)となり得るよう構成されており、
一単位が特定回数行われるまでの一単位に係る残り回数に関する情報を示唆する演出である残り回数示唆演出を実行可能であるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
態様(F9)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な主遊技始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と、
演出を表示可能な演出表示部と、
主遊技始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態とを有しており、
主遊技識別情報の変動表示開始から停止表示までを一単位とし、一単位が特定回数(例えば、1000回)行われることを契機として特定遊技状態(例えば、時短B)となり得るよう構成されており、
一単位が特定回数行われるまでの一単位に係る残り回数に関する情報を示唆する演出である残り回数示唆演出を実行可能であるよう構成されており、
電源投入時に残り回数示唆演出の実行を制限するよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
これまでの「停止表示」について、「暫定的に停止表示」、「確定的に停止表示」との表現ではなく、単に「停止表示」と記載している停止表示の態様は、暫定的に停止表示している態様と確定的に停止表示している態様との両方の態様を含む。
(第28実施形態)
次に、時間短縮遊技状態としてA時短(時短Aと称することがある)とB時短(時短Bと称することがある)とを有する遊技機の構成の一例を第28実施形態として以下に詳述する。
図347は、第28実施形態のぱちんこ遊技機の通常遊技中(低確率/低ベース中)と時短との関係を示す図である。第28実施形態では、A時短は「闘争モード」と「覚醒モード」の2種類の演出モードで構成されており、図347は、「闘争モード」+「覚醒モード」にて760回の電チューサポート機能が作動する間に大当りに当選することなく760回の変動が終了した場合の様子を表すイメージ図である。
図347(1)は、A時短(低確率/高ベース状態である「闘争モード」+「覚醒モード」)が760回で終了した後、次変動の761回目から900回のB時短を作動させるパターンを示している。このように構成することで、A時短とB時短を連続的に作動させることができるため、実質的に、1560回(760回+900回)の電チューサポート機能が連続して作動する状況を作ることができる。また、A時短が終了してからB時短が開始するまでの間に通常状態が行われないため、出玉的に不利な状況が発生しないパターンとなる。
図347(2)は、A時短(低確率/高ベース状態である「闘争モード」+「覚醒モード」)が752回で終了した後、さらに8回の通常状態(非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態と称することがある)を実行した後、761回目から900回のB時短を作動させるパターンを示している。また、図347(3)は、A時短(低確率/高ベース状態である「闘争モード」+「覚醒モード」)が756回で終了した後、さらに4回の通常状態を実行した後、761回目から900回のB時短を作動させるパターンを示している。
図347(2)、(3)のパターンでは、A時短が終了した後に一定回数の通常変動(通常状態における図柄変動)を挟んでからB時短を作動させるようになっているが、このようにA時短の終了からB時短の作動開始までの間で意図的に通常状態を行うようにすることで、B時短の開始タイミングをより明確に遊技者に分からせるようにすることができる。図347(1)のパターンでは、A時短とB時短とが連続して実行されるためA時短とB時短との切り替わりタイミングが分かり難くなるとの懸念が生じるが、図347(2)、(3)では電チューサポート機能が作動しない(補助遊技側が非時間短縮遊技状態である)通常状態を挟むことでこのような懸念が解消される。
ただし、A時短終了からB時短開始までの間の通常状態の実行回数を闇雲に多く設計するとなると、A時短とB時短との連続性が薄れ、遊技者に対する出玉的な不利益も大きくなる。そこで、図347(2)のように、A時短終了からB時短開始までの間に実行される通常状態の変動回数として、特図1保留の最大個数(4個)と特図2保留の最大個数(4個)との合計数である8回以下に定めるようにすることで、特図1保留と特図2保留が最大数まで保留されている場合には、8回の通常変動にて新たな始動口への入球を行うことなくB時短を作動させることができるようになる。このように構成することで、A時短開始からB時短終了までの間に通常状態を挟みつつ、かつ、通常状態により電チューサポート機能が作動しないことによる不利益を抑制することができる。
さらに、図347(3)のように、A時短終了からB時短開始までの間に実行される通常状態の変動回数として、特図2保留の最大個数(4個)である4回以下に定めるようにすることで、A時短終了時に特図2保留が最大個数の4個まで保留されている場合には、4回の通常状態を特図2保留の変動で乗り切ることができるようになっている。このように構成することで、A時短終了からB時短開始までの間の通常状態にて第1始動入賞装置P710(第1主遊技始動口A10と称することがある)への入球によって行われる第1特別図柄(第1主遊技図柄と称することがある)に係る抽選が行われないようにすることができる。具体的に、第1始動入賞装置P710への入球によって行われる第1特別図柄に係る抽選と、第2始動入賞装置P720(第2主遊技始動口B10と称することがある)への入球によって行われる第2特別図柄(第2主遊技図柄と称することがある)に係る抽選とでは、大当りとなった場合に高確率(確率変動遊技状態と称することがある)となる割合(大当り終了後に高確率となる割合)が第2特別図柄に係る抽選の方が高いため(第1特別図柄に係る抽選で大当りとなった場合に大当り終了後に高確率となる割合は5%、第2特別図柄に係る抽選で大当りとなった場合に大当り終了後に高確率となる割合は100%)、万が一、A時短終了からB時短開始までの間の通常状態にて第1特別図柄に係る抽選に当選してしまった場合には遊技者に対する不利益が甚大なものとなる。そのため、通常状態を特図2保留による第2特別図柄に係る抽選で乗り切れることができる図347(3)のパターンの方が、図347(2)のパターンよりも効果が大きい。
図347(2)、(3)のパターンは、特図1保留(第1主遊技側の保留と称することがある)の最大個数(4個)と特図2保留(第2主遊技側の保留と称することがある)の最大個数(4個)を想定したものであるが、特図1保留と特図2保留の最大個数に応じて適宜変更可能である。例えば、特図1保留の最大個数が3個で、特図2保留の最大個数が2個に設計されたぱちんこ遊技機の場合、図347(2)のパターンにおいては、通常状態の回数を5回以下となるようにすれば良いし、図347(3)のパターンにおいては、通常状態の回数を2回以下となるようにすれば良い。つまり、A時短の実行回数を「P」、保留の上限個数(特図1保留の上限個数、または、特図2保留の上限個数、または、特図1保留の上限個数と特図2保留の上限個数との合計の個数)を「N」、B時短が実行されるまでの変動回数(作動回数n)を「M」としたとき、「P」の回数が「(M-N)≦P≦M」の関係を満たすようになっていれば適宜選択可能である。
ここで、第28実施形態のぱちんこ遊技機Pでは、電チューサポート機能が作動する期間として、64回の高確率/高ベース状態(確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態であり、「最速ラッシュ」)と、100回の低確率/高ベース状態(非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態であり、「闘争モード」)、200回の低確率/高ベース状態(非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態であり、「闘争モード」)、760回の低確率/高ベース状態(非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態であり、「闘争モード」+「覚醒モード」)、900回の低確率/高ベース状態(非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態であり、B時短)と、を備えている。また、高確率における大当り確率は1/25.6であり、低確率における大当り確率は1/256であり、それぞれの状態における大当り期待度(当該状態が終了するまでに大当りに当選する確率)は以下のようになっている。
(1)164回の高確率/高ベース状態(「最速ラッシュ」)
64回で1/25.6が当選する確率=92.19%
(2)100回の低確率/高ベース状態(「闘争モード」)
100回で1/256が当選する確率=32.39%
(3)200回の低確率/高ベース状態(「闘争モード」)
200回で1/256が当選する確率=54.29%
(4)760回の低確率/高ベース状態(「闘争モード」+「覚醒モード」)
760回で1/256が当選する確率=94.89%
(5)900回の低確率/高ベース状態(B時短)
900回で1/256が当選する確率=97.05%
状態毎の電チューサポートの作動回数の関係は以下のようになり、
(5)>(4)>(3)>(1)>(2)
状態毎の大当り期待度の関係は以下のようになる。
(5)>(4)>(1)>(3)>(2)
つまり、第28実施形態のぱちんこ遊技機Pでは、通常状態において1回も大当りに当選することなく760回の変動が行われることで実行される900回のB時短中が、最も大当り期待度が高くなるようにすることで、長い変動回数に亘って大当りに当選しない嵌り状態を救済するための時短としての位置づけが強くなるように設計されている。また、低確率/高ベース状態の「闘争モード」+「覚醒モード」における大当り期待度を、高確率/高ベース状態の「最速ラッシュ」における大当り期待度よりも高く設計する、つまり、大当り後に高確率(「最速ラッシュ」)とならずに低確率(闘争モード)となった場合でも、高確率(「最速ラッシュ」)よりもさらに大当り期待度が高い遊技状態(「闘争モード」+「覚醒モード」)を設けることで、第1始動入賞装置P710への入球によって行われる第1特別図柄に係る抽選から高確率になり難い第28実施形態のぱちんこ遊技機Pの遊技性に係るデメリットを緩和させることができる。
また、第28実施形態のぱちんこ遊技機Pでは、A時短とB時短を利用した遊技性について説明したが、これにC時短を加える遊技性であっても良い。例えば、通常状態において、1/100で普通図柄に当選するように構成し、普通図柄に当選した場合には普通電動役物が第2始動入賞装置への入球が容易な状態となることで第2特別図柄に係る抽選を、「第2始動入賞装置への入球による1回の変動+第2特別図柄に係る最大保留数の4個分の変動」の合計5回行うことができるように構成する。さらに、第2特別図柄に係る抽選でのみ、6回の電チューサポート機能が作動するC時短(時短Cと称することがある)が実行される時短図柄が1/10の確率で当選するように構成する。これにより、通常時に1/100の確率で作動する普通図柄に当選することで5回の第2特別図柄に係る抽選を受けることができ、この5回の抽選において1/10の時短図柄に当選した場合には、6回の電チューサポート機能が作動することで、さらに、10回(「第2始動入賞装置への入球よる6回の変動+第2特別図柄に係る最大保留数の4個分の変動」)の第2特別図柄に係る抽選を受けることができる遊技性となる。また、第2特別図柄に係る10回の変動のいずれか、1/10の時短図柄に当選した場合には、再度、10回の第2特別図柄に係る抽選を受けることができるため、電チューサポート機能が作動し、かつ、第2特別図柄に係る抽選が受けられる有利な状態をループさせながら、1/319の大当りを待つことができる。これにより、通常状態においては、1/319の確率の大当りだけでなく、1/100とのより高い確率で当選する時短図柄に対する期待感が生まれる。なお、第28実施形態では、A時短での演出モードとして「最速ラッシュ」と「ENDバトル」とを有しており、「最速ラッシュ」または「ENDバトル」中に時短図柄に当選した場合にはC時短を作動させずに、実行中の「最速ラッシュ」または「ENDバトル」を継続するのが望ましい。また、「ENDバトル」終了後、第2特別図柄に係る保留(最大4個)における変動では、1/10の確率の時短図柄に当選した場合に、6回のC時短が作動するため、有利な状態が終了した後の残り保留においてC時短への期待ができるといった救済的な遊技性も生まれる。
(第29実施形態)
時短Bを有するぱちんこ遊技機の構成は前述した構成のみには限定されない。そこで、時短Bを有するぱちんこ遊技機の新たな構成を第29実施形態として以下に詳述する。
はじめに、第29実施形態に係るぱちんこ遊技機は、前述した、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との双方の主遊技図柄を同時並行的に抽選可能(及び変動可能)である並列抽選を実行し得る「1種+1種並列タイプ」となっている。また、第29実施形態は、前述した時短Aと時短Bとが作動し得るよう構成されている。
次に、図348は、第29実施形態に係る主遊技基板Mが行うタイマ割り込み時処理に関するフローチャートである。同図の処理は、第22実施形態の図273との相違点についてのみ詳述する。
まず、ステップ1300で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技内容決定乱数取得処理を実行した後、ステップ6050で、主制御基板MのCPUMCは、後述する主遊技図柄制御処理を実行し、ステップ1600に移行する。
このように、第29実施形態においては、第22実施形態と同様のタイマ割り込み時処理におけるエラーに関する処理を実行するよう構成されており、第2ROM・RAM領域における処理についても第22実施形態と同様の構成を有している。
次に、図349は、図348におけるステップ6050のサブルーチンに係る、主遊技図柄制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6052で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技ステイタス(第2主遊技図柄の変動状況に関するステイタス)のアドレスをセットする。次に、ステップ6054で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技制御テーブルのアドレスをセットする。次に、ステップ6100で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ6052及びステップ6054でセットしたアドレスを引数として、後述する主遊技図柄制御汎用処理を実行する。次に、ステップ6056で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技ステイタス(第1主遊技図柄の変動状況に関するステイタス)のアドレスをセットする。次に、第1主遊技制御テーブルのアドレスをセットする。次に、ステップ6100で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ6056及びステップ6058でセットしたアドレスを引数として、後述する主遊技図柄制御汎用処理を実行し、次の処理(ステップ1600の処理)に移行する。
なお、図349においては、ステップ6100の主遊技図柄制御汎用処理を2回実行することとなるが、1回目の主遊技図柄制御汎用処理は第2主遊技図柄に関する処理であり、2回目の主遊技図柄制御汎用処理は第1主遊技図柄に関する処理となっている。
次に、図350は、図349におけるステップ6100のサブルーチンに係る、主遊技図柄制御汎用処理のフローチャートである。まず、ステップ6102で、主制御基板MのCPUMCは、2バイトデータアドレスとして、「データ基底アドレス+テーブルオフセットA」の内容をロードする。次に、ステップ6104で、主制御基板MのCPUMCは、「RAM基底アドレス+テーブルオフセットB」の内容をロードする。次に、ステップ6106で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技図柄分岐処理テーブルのアドレスをセットする。次に、ステップ6108で、主制御基板MのCPUMCは、「RAM基底アドレス+テーブルオフセットB」の内容に対応する処理を選択して実行し、次の処理(ステップ6056またはステップ1600の処理)に移行する。
ここで、同図下部は、第29実施形態に係る主遊技図柄分岐テーブルである。「RAM基底アドレス+テーブルオフセットB」の内容として、0、1、2、3の4種類を有しており、ステップ6108にて、「RAM基底アドレス+テーブルオフセットB」の内容が0の場合には、主遊技図柄変動開始監視処理(ステップ6150)を実行し、「RAM基底アドレス+テーブルオフセットB」の内容が1の場合には、主遊技図柄変動中処理(ステップ6400)を実行し、「RAM基底アドレス+テーブルオフセットB」の内容が2の場合には、主遊技図柄ハズレ図柄変動中処理を実行し、「RAM基底アドレス+テーブルオフセットB」の内容が3の場合には、主遊技図柄大当り図柄変動中処理を実行するよう構成されている。すなわち、主遊技図柄の状況(ステイタス)に応じた処理を実行するよう構成されている。
次に、図351は、図350におけるステップ6150のサブルーチンに係る、主遊技図柄変動開始監視処理のフローチャートである。同図の処理は、図350にて詳述した主遊技図柄分岐処理テーブルにおける、「RAM基底アドレス+テーブルオフセットB」の内容が0の場合に対応する処理である。
まず、ステップ6152で、主制御基板MのCPUMCは、特電遊技ステイタスの値をロードする。次に、ステップ6154で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ6152でロードした特電遊技ステイタス(大当りの実行状況に関するステイタス)の値と第1主遊技ステイタスの内容の論理和(or)をとる。次に、ステップ6156で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ6154の論理和(or)の結果と第2主遊技ステイタスの内容の論理和(or)をとる。なお、特電遊技ステイタスの値が0である場合は、特別遊技が実行されていないよう構成されている。
次に、ステップ6158で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ6156の論理和(or)の結果が0であるか否かを判定する。ステップ6158でYesの場合、ステップ6160で、主制御基板MのCPUMCは、保留数に係る条件を充足しているか否かを判定する。
ここで、ステップ6160の保留数に係る条件として、
(1)第2主遊技図柄に関する処理である、または、第1主遊技図柄に関する処理であり第2主遊技側の保留が0個である
(2)第2主遊技図柄に関する処理の場合は第2主遊技側の保留数が0でない、または、第1主遊技図柄に関する処理の場合は第1主遊技側の保留数が0でない
上記2つの条件を充足するとステップ6160でYesとなる。
ステップ6160でYesの場合、ステップ6162で、主制御基板MのCPUMCは、設定値は設定できる値であるか否か(範囲外の設定値ではないか否か)を判定する。
ステップ6162でYesの場合、換言すると、主遊技図柄の変動を開始させると判断した場合、ステップ6164で、主制御基板MのCPUMCは、保留数を1減算する。次に、ステップ6166で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技図柄当り判定処理(当否抽選処理、当否抽選、主遊技図柄当否抽選と称することがある)を実行する。なお、前述したように、第29実施形態は並列抽選を実行し得る「1種+1種並列タイプ」であり、他方の主遊技図柄(同図の処理が第1主遊技図柄である場合は第2主遊技図柄、同図の処理が第2主遊技図柄である場合は第1主遊技図柄)が大当り変動(大当りとなる図柄変動)の実行中である場合には、当り判定処理の結果として大当りは決定されないように構成されている。
次に、ステップ6168で、主制御基板MのCPUMCは、図柄決定処理を実行(主遊技図柄に関する停止図柄を決定と称することがある)する。次に、ステップ6170で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技図柄当り判定処理の結果に対応した処理を実行する。具体例としては、主遊技図柄当り判定処理の結果が大当りであった場合には、その後実行される大当りに係る特別遊技開始デモ時間の設定、大当り終了後の遊技状態、時短回数、などに関する処理が実行される。
次に、ステップ6200で、主制御基板MのCPUMCは、後述する主遊技図柄変動開始処理を実行する。次に、ステップ6172で、主制御基板MのCPUMCは、所定の領域のRAMクリアを実行する。次に、ステップ6174で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技図柄の状態を主遊技図柄変動中にし、次の処理(ステップ6056またはステップ1600の処理)に移行する。
また、ステップ6162でNoの場合、ステップ6176で、主制御基板MのCPUMCは、設定値異常が発生していると判定し、設定値異常ビットデータ(「00001000B」)を遊技停止フラグにストアする。次に、ステップ6178で、主制御基板MのCPUMCは、遊技停止に係るコマンド(副制御基板S側へのコマンド)をセットし、次の処理(ステップ6056またはステップ1600の処理)に移行する。また、ステップ6158またはステップ6160でNoの場合にも、次の処理(ステップ6056またはステップ1600の処理)に移行する。
次に、図352は、図351におけるステップ6200のサブルーチンに係る、主遊技図柄変動開始処理のフローチャートである。まず、ステップ6202で、主制御基板MのCPUMCは、当該主遊技図柄(ステップ6100以降の処理の対象となっている主遊技図柄)に係る当否抽選の結果は大当りであるか否かを判定する。ステップ6202でYesの場合、ステップ6204で、主制御基板MのCPUMCは、当り変動テーブル(主遊技テーブル3の当り時に参照されるテーブル)を参照して、主遊技図柄の変動パターン(変動態様と称することがある)を決定し、ステップ6208に移行する。
他方、ステップ6202でNoの場合、ステップ6206で、主制御基板MのCPUMCは、ハズレ変動テーブル(主遊技テーブル3のハズレ時に参照されるテーブル)を参照して、主遊技図柄の変動パターンを決定し、ステップ6208に移行する。
次に、ステップ6208で、主制御基板MのCPUMCは、変動付加時間を決定する。ここで、変動付加時間とは、ステップ6204及びステップ6206で決定する変動パターンとは別に決定する時間値であり、所定の条件を充足した図柄変動が実行される場合に、前記変動パターンに変動付加時間を付加したものを当該図柄変動の変動時間とするよう構成されている。前記所定の条件とは、特定の図柄が決定された、特定の変動パターンが決定された、特定の遊技状態である、などの1または複数の条件としてもよく、決定され得る変動付加時間の時間値の種類は複数種類有するよう構成してもよい。また、変動付加時間を付加するタイミングは、前記変動パターンの途中のタイミングとしてもよいし、前記変動パターンの最初のタイミングとしてもよいし、前記変動パターンの最後のタイミングとしてもよい。また、所定の時間値の変動付加時間にて実行される演出は1種類のみにしてもよく、このように構成することにより、変動付加時間と演出とを対応させることができ、遊技機の設計がしやすくなる。なお、変動付加時間を含めない変動パターンのみの時間値を変動時間と称することがある。
次に、ステップ6210で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ6204またはステップ6206で決定した変動パターンとステップ6210で決定した変動付加時間(0秒、すなわち付加しない場合を有している)から、変動時間を決定する。次に、ステップ6250で、主制御基板MのCPUMCは、後述する変動固定時間決定処理を実行する。次に、ステップ6300で、主制御基板MのCPUMCは、後述する遊技状態回数減算処理を実行する。次に、ステップ6212で、主制御基板MのCPUMCは、遊技状態に係るコマンド(副制御基板S側へのコマンド)をセットし、次の処理(ステップ6172の処理)に移行する。
次に、図353は、図352におけるステップ6250のサブルーチンに係る、変動固定時間決定処理のフローチャートである。なお、第29実施形態においては、前述した変動固定時間(主遊技図柄の確定表示後、当該確定表示図柄を停止表示する時間)を有している。すなわち、主遊技図柄の確定停止後においては、変動固定時間が経過するまでは次回の変動が開始されないよう構成されている。また、第29実施形態では並列抽選が実行され得るよう構成されているため、第1主遊技図柄が確定停止した後は、当該第1主遊技図柄に係る変動固定時間が経過するまでは、次回の第1主遊技図柄が変動開始しない一方、第2主遊技図柄は当該変動固定時間に拘らず変動開始可能となっている。また、第2主遊技図柄が確定停止した後は、当該第2主遊技図柄に係る変動固定時間が経過するまでは、次回の第2主遊技図柄が変動開始しない一方、第1主遊技図柄は当該変動固定時間に拘らず変動開始可能となっている。
まず、ステップ6252で、主制御基板MのCPUMCは、当該図柄変動(ステップ6100以降の処理の対象となっている主遊技図柄の図柄変動)は大当り変動であるか否かを判定する。ステップ6252でYesの場合、ステップ6254で、主制御基板MのCPUMCは、当該図柄変動(ステップ6100以降の処理の対象となっている主遊技図柄の図柄変動)は通常状態(非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態と称することがある)での第1主遊技側の大当り変動であるか否かを判定する。ステップ6254でYesの場合、ステップ6256で、主制御基板MのCPUMCは、変動固定時間を時間値A(本例では、500ms)に決定し、次の処理(ステップ6300の処理)に移行する。このように、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態を、通常状態、通常遊技状態と称することがある。
他方、ステップ6254でNoの場合には、ステップ6258で、主制御基板MのCPUMCは、変動固定時間を時間値B(本例では、20ms)に決定し、次の処理(ステップ6300の処理)に移行する。
また、ステップ6252でNoの場合、ステップ6260で、主制御基板MのCPUMCは、時短Aの最終変動であるか否かを判定する。なお、第29実施形態においては、時短Aの最終変動では変動固定時間が延長されるが、時短Bの最終変動では変動固定時間は延長されず、時間値E(本例では、500ms)となるよう構成されている。
ステップ6260でYesの場合、換言すると、ハズレ変動であり且つ時短Aが作動しており且つ当該時短Aの最終変動である場合、ステップ6264で、主制御基板MのCPUMCは、確率変動遊技状態であるか否かを判定する。ステップ6264でYesの場合、ステップ6266で、主制御基板MのCPUMCは、変動固定時間を時間値C(本例では、7500ms)に決定し、次の処理(ステップ6300の処理)に移行する。他方、ステップ6264でNoの場合には、ステップ6268で、主制御基板MのCPUMCは、変動固定時間を時間値D(本例では、3000ms)に決定し、次の処理(ステップ6300の処理)に移行する。また、ステップ6260でNoの場合には、主制御基板MのCPUMCは、変動固定時間を時間値E(本例では、500ms)に決定し、次の処理(ステップ6300の処理)に移行する。
このように、第29実施形態は、時短Aの最終変動に係る変動固定時間が時短Aの最終変動以外の図柄変動に係る変動固定時間よりも長時間となるよう構成されている。換言すると、時短Aの最終変動に係る変動固定時間は、時短Aの最終変動以外の図柄変動に係る変動固定時間に対して延長されるよう構成されている。
また、第29実施形態においては、確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態(STと称することがある)の最終変動に係る変動固定時間と、非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態の最終変動に係る変動固定時間とは、時間値が相違し得るよう構成されている(ハズレの場合)。
また、第29実施形態においては、変動固定時間の時間値として、時間値A乃至Eを有するよう構成したが、それぞれの時間値(例えば、時間値Aと時間値B)は、同一の値でもよいし、異なる値でもよい。
また、図353で図示したように、非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態では、最終変動以外の変動固定時間は延長されない時間値E(500ms)となり、最終変動の変動固定時間は延長される時間値D(3000ms)となるが、当該最終変動では、図353のように延長された時間値である時間値D(3000ms)を選択して決定してもよいし、これには限定されず、非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態の最終変動では、変動固定時間を、時間値E(500ms)に延長値(2500ms)を加算する処理を実行して時間値D(3000ms)を算出し、変動固定時間を決定するよう構成してもよい。なお、その他の遊技状態で変動固定時間を延長する場合においても同様の構成を適用してもよい。すなわち、遊技状態毎に変動固定時間の延長されない時間値を有しており、変動固定時間が延長される場合には、延長される時間値(延長値)を加算する処理を実行するよう構成してもよい。
また、変動固定時間を決定する構成の変形例として、以下のように構成してもよい。
(1)最短の変動固定時間(本例では、時間値Bである20ms)を固定値として記憶している。
(2)変動固定時間が最短の時間値ではない時間値Aに決定された場合は、固定値である20msに延長値A(時間値Aを算出するための値)である480msを加算して、時間値Aである500msに変動固定時間を決定する。
(3)変動固定時間が最短の時間値である時間値Bに決定された場合は、固定値である20msがそのまま変動固定時間として決定される。
(4)変動固定時間が最短の時間値ではない時間値Cに決定された場合は、固定値である20msに延長値C(時間値Cを算出するための値)である7480msを加算して、時間値Cである7500msに変動固定時間を決定する。
(5)変動固定時間が最短の時間値ではない時間値Dに決定された場合は、固定値である20msに延長値D(時間値Dを算出するための値)である2980msを加算して、時間値Dである3000msに変動固定時間を決定する。
(6)変動固定時間が最短の時間値ではない時間値Eに決定された場合は、固定値である20msに延長値E(時間値Eを算出するための値)である480msを加算して、時間値Eである500msに変動固定時間を決定する。
なお、上記構成は、すべての変動固定時間の最短となる時間値を固定値としたが、これには限定されず、遊技状態毎に固定値を有し、遊技状態毎の固定値に延長値を加算して変動固定時間を決定するよう構成してもよい。
上述したように、第29実施形態においては、変動固定時間は、遊技状態(時間短縮遊技状態であるか、確率変動遊技状態であるか)、大当り終了後からの変動回数、大当り変動であるか否か、第1主遊技図柄であるか第2主遊技図柄であるかの、1又は複数の組み合わせによって決定するよう構成されている。これには限定されず、以下の要素の1又は複数の組み合わせによって変動固定時間を決定するよう構成してもよい。
(1)時間短縮遊技状態であるか否か
(2)確率変動遊技状態であるか否か
(3)大当り終了後からの変動回数
(4)大当り変動であるか否か
(5)小当り変動であるか否か
(6)第1主遊技図柄であるか第2主遊技図柄であるか
(7)停止図柄が何れであるか
(8)限定頻度状態が何れであるか
(9)変動パターン(変動態様)が何れであるか
上記(3)の一例としては、大当り終了後から777回目の図柄変動の変動固定時間を延長するよう構成することで、時短回数100回の時短Aでは最終変動に係る変動固定時間は延長されず、時短回数777回の時短Aでは最終変動に係る変動固定時間が延長されるよう構成することができ、例えば、時短Bに連なる時短Aの最終変動において延長された変動固定時間を利用して、遊技者を祝福する演出を実行することができる。
上記(8)の一例としては、時間短縮遊技状態(時短Aまたは時短B)の最終変動でのみ選択される(滞在する)限定頻度状態を設けて、当該限定頻度状態における図柄変動の変動固定時間を延長するよう構成してもよい。
上記(9)の一例としては、時間短縮遊技状態(時短Aまたは時短B)の最終変動でのみ選択される(滞在する)限定頻度状態を設けて、当該限定頻度状態においてのみ選択され得る変動パターンを設けて、当該変動パターンとなる図柄変動の変動固定時間を延長するよう構成してもよい。
次に、図354は、図352におけるステップ6300のサブルーチンに係る、遊技状態回数減算処理のフローチャートである。まず、ステップ6302で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値が0より大きいか否かを判定する。ステップ6302でYesの場合、ステップ6304で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値を1減算する。次に、ステップ6306で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値が0であるか否かを判定する。ステップ6306でYesの場合、ステップ6308で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグをオフにする。次に、ステップ6310で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技時短Aフラグ及び補助遊技時短Bフラグ(のうちオンになっているフラグ)をオフにし、ステップ6312に移行する。また、ステップ6302またはステップ6306でNoの場合にも、ステップ6312に移行する。
次に、ステップ6312で、主制御基板MのCPUMCは、打ち分け状態(主制御基板M側で管理される、推奨される遊技球の発射方向に係る状態)を更新する。次に、ステップ6350で、主制御基板MのCPUMCは、後述する主遊技図柄作動回数減算処理を実行し、次の処理(ステップ6212の処理)に移行する。
このように、第29実施形態においては、時短Aと時短Bとのいずれに関しても、時短回数カウンタMP52cの減算と時間短縮遊技状態の終了判定を、ステップ6200の主遊技図柄変動開始処理にて実行、換言すると、主遊技図柄の変動開始時(主遊技図柄の変動開始直前と称してもよい)に実行するよう構成されている。
なお、時間短縮遊技状態が終了すると判定して非時間短縮遊技状態となるタイミングや補助遊技時短Aフラグがオフとなるタイミングや補助遊技時短Bフラグがオフとなるタイミングは、主遊技図柄の変動開始前に実行してもよいし、主遊技図柄の変動途中に実行してもよいし、主遊技図柄の変動終了時(主遊技図柄の変動終了直前または主遊技図柄の変動終了直後)に実行してもよい。
また、ステップ6300の遊技状態回数減算処理は、主遊技図柄の変動開始前に実行してもよいし、主遊技図柄の変動途中に実行してもよいし、主遊技図柄の変動終了時(主遊技図柄の変動終了直前または主遊技図柄の変動終了直後)に実行してもよい。
なお、主遊技図柄の変動開始時に時間短縮遊技状態が終了すると判定して非時間短縮遊技状態となる(補助遊技時短Aフラグまたは補助遊技時短Bフラグがオフとなる)ことを、主遊技識別情報の所定回数目の変動表示を契機として通常遊技状態となると称することがある。また、主遊技図柄の変動開始前に時間短縮遊技状態が終了すると判定して非時間短縮遊技状態となる(補助遊技時短Aフラグまたは補助遊技時短Bフラグがオフとなる)ことを、主遊技識別情報の所定回数目の変動表示を契機として通常遊技状態となると称することがあり、主遊技図柄の変動途中に時間短縮遊技状態が終了すると判定して非時間短縮遊技状態となる(補助遊技時短Aフラグまたは補助遊技時短Bフラグがオフとなる)ことを、主遊技識別情報の所定回数目の変動表示を契機として通常遊技状態となると称することがあり、主遊技図柄の変動終了時(主遊技図柄の変動終了直前または主遊技図柄の変動終了直後)に時間短縮遊技状態が終了すると判定して非時間短縮遊技状態となる(補助遊技時短Aフラグまたは補助遊技時短Bフラグがオフとなる)ことを、主遊技識別情報の所定回数目の変動表示を契機として通常遊技状態となると称することがある。
なお、図354の遊技状態回数減算処理を、後述するステップ6400の主遊技図柄変動中処理にて実行するよう構成してもよい。
次に、図355は、図354におけるステップ6350のサブルーチンに係る、主遊技図柄作動回数減算処理のフローチャートである。
まず、ステップ6352で、主制御基板MのCPUMCは、当該図柄変動(ステップ6100以降の処理の対象となっている主遊技図柄の図柄変動)の当否抽選の結果は大当りではないか否かを判定する。なお、ステップ6352の処理においては、存在している(生起している)保留に係る当否結果が大当りではないか否かも判定する、すなわち、当該図柄変動及び生起している保留の当否抽選結果がすべて大当りではないか否かを判定するよう構成してもよい。
ステップ6352でYesの場合、ステップ6354で、主制御基板MのCPUMCは、時短Bが作動することとなる作動回数nが0より大きいか否かを判定する。ステップ6354でYesの場合、ステップ6356で、主制御基板MのCPUMCは、作動回数nを1減算する。次に、ステップ6358で、主制御基板MのCPUMCは、作動回数nが0であるか否かを判定する。ステップ6358でYesの場合、ステップ6360で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値に時短Bの時短回数(例えば、777回)をセットする。また、不図示であるが、他方の主遊技図柄(第1主遊技図柄または第2主遊技図柄)が大当り変動中である場合には、作動回数nの更新を行わないよう構成されている。なお、作動回数nに関するカウンタとして作動回数カウンタを設けてもよく、インクリメントカウンタとしてもよいしデクリメントカウンタとしてもよい。また、カウンタのカウンタ値を1加算するまたは1減算することをカウンタ値を更新すると称することがある。
次に、ステップ6364で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグをオンにする、次に、ステップ6366で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技時短Bフラグをオンにし、次の処理(ステップ6212の処理)に移行する。また、ステップ6352、ステップ6354、またはステップ6358でNoの場合にも、次の処理(ステップ6212の処理)に移行する。
このように、第29実施形態においては、時短Bの作動開始の判定を、ステップ6200の主遊技図柄変動開始処理にて実行、換言すると、主遊技図柄の変動開始時に実行するよう構成されている。
また、ステップ6350の主遊技図柄作動回数減算処理は、主遊技図柄の変動開始前に実行してもよいし、主遊技図柄の変動途中に実行してもよいし、主遊技図柄の変動終了時(主遊技図柄の変動終了直前または主遊技図柄の変動終了直後)に実行してもよい。
このように、第29実施形態においては、時短Aの終了に関する処理であるステップ6300の遊技状態回数減算処理と、時短Bの開始に関する処理であるステップ6350の主遊技図柄作動回数減算処理とは、同一のタイマ割り込み時処理にて実行するよう構成されている。また、図348に図示するように、1のタイマ割り込み時処理において、時短Aの終了に関する処理であるステップ6300の遊技状態回数減算処理(図348のステップ6050の主遊技図柄制御処理におけるサブルーチン)を実行した後に、時短Bの開始に関する処理であるステップ6350の主遊技図柄作動回数減算処理(図348のステップ6050の主遊技図柄制御処理におけるサブルーチン)を実行するよう構成されている。
また、図348に図示するように、1のタイマ割り込み時処理において、時短Aの終了に関する処理であるステップ6300の遊技状態回数減算処理(図348のステップ6050の主遊技図柄制御処理におけるサブルーチン)を実行した後に、時短Bの開始に関する処理であるステップ6350の主遊技図柄作動回数減算処理(図348のステップ6050の主遊技図柄制御処理におけるサブルーチン)を実行し、その後、図348のステップ1999の制御コマンド送信処理(副制御基板S側にコマンドを送信するための処理)を実行するよう構成されている。
なお、このようなタイマ割り込み処理に関する構成は、第29実施形態のような、「1種+1種並列タイプ」の遊技機や、第28実施形態における図347の(1)や、第29実施形態(詳細は図539にて詳述する)が有する構成である時短Aと時短Bとが連なり得る構成のみには限定されず、「1種+1種直列タイプ」の遊技機にも適用可能であるし、図347の(2)や(3)のような、時短Aと時短Bが連ならない(時短Aの後に非時間短縮遊技状態に移行する)構成にも適用可能である。
このように構成することで、1回のタイマ割り込み時処理において、時短Aの終了と時短Bの開始との時間短縮遊技状態に関する処理を実行した後に、副制御基板Sへのコマンド送信を実行することができ、時間短縮遊技状態の開始に係る状況のみや終了に係る状況のみではなく、時間短縮遊技状態の開始と終了に関する最新の状況を副制御基板S側に送信することができることとなる。
また、第29実施形態においては、1のタイマ割り込み時処理において、時短Aの終了に関する処理であるステップ6300の遊技状態回数減算処理を実行した後に、時短Bの開始に関する処理であるステップ6350の主遊技図柄作動回数減算処理を実行し、その後、ステップ1052-3の領域外制御処理(入球状態表示装置に係る処理や試験信号に係る処理などを含む処理)を実行するよう構成されている。
なお、ステップ6300の遊技状態回数減算処理においては、時短Bの終了に関する処理も実行されるよう構成されている。
また、第29実施形態においては、前述した第22実施形態に係るタイマ割り込み時処理の構成を有しているため、以下の構成を有していることとなる。
(1)タイマ割り込み時処理として、時短Aの終了に関する処理である第1処理(ステップ6300の遊技状態回数減算処理)と、時短Bの開始に関する処理である第2処理(ステップ6350の主遊技図柄作動回数減算処理)と、第2ROM・RAM領域における処理である第3処理(ステップ4700の領域外遊技機異常制御処理)と、第2ROM・RAM領域における処理である第4処理(ステップ1052-3の領域外制御処理)とを実行する。
(2)前記第3処理では所定のエラー(断線短絡電源異常、磁気センサ異常、電波センサ異常、扉枠開放)の判定を実行する。
(3)前記第4処理では遊技の進行に関わらない特定の処理(入球状態表示装置に係る処理、試験信号に係る処理など)を実行する。
(4)第1ROM・RAM領域における処理として、時短Aの終了に関する処理である第1処理(ステップ6300の遊技状態回数減算処理)を実行し、その後、時短Bの開始に関する処理である第2処理(ステップ6350の主遊技図柄作動回数減算処理)を実行し、その後、特定のエラー(通信異常、排出球異常)の状況の変化を示す、第1エラー変化データ(通信異常判定フラグに対応するデータ、排出球異常判定フラグに対応するデータ)を作成する処理を実行し、その後、第2ROM・RAM領域における処理として、所定のエラー(断線短絡電源異常、磁気センサ異常、電波センサ異常、扉枠開放)の状況の変化を示す、第2エラー変化データ(ステップ4783の排他的論理和(xor)の結果)を作成する処理である前記第3処理を実行し、その後、第1ROM・RAM領域における処理として、前記第3処理の結果に基づいた所定の処理(例えば、ステップ1999の制御コマンド送信処理)を実行し、その後、第2ROM・RAM領域における処理として、前記第4処理を実行する。
このように構成することで、第2ROM・RAM領域のプログラムを使用しながらも、1回のタイマ割り込み時処理において、エラーの検知と副制御基板Sへのコマンド送信とを実行することができる。また、副制御基板Sへのコマンド送信に影響しない第2ROMA・RAM領域の第2処理(入球状態表示装置に係る処理、試験信号に係る処理など)を、副制御基板Sへのコマンド送信後に実行するよう構成することで、送信が必要な情報をできるだけ早いタイミングで送信することができる。また、1回のタイマ割り込み時処理において、時短Aの終了と時短Bの開始との時間短縮遊技状態に関する処理を実行した後に、副制御基板Sへのコマンド送信を実行することができ、時間短縮遊技状態の開始に係る状況のみや終了に係る状況のみではなく、時間短縮遊技状態の開始と終了に関する最新の状況を副制御基板S側に送信することができることとなる。
次に、図356は、図350におけるステップ6400のサブルーチンに係る、主遊技図柄変動中処理のフローチャートである。同図の処理は、図350にて詳述した主遊技図柄分岐処理テーブルにおける、「RAM基底アドレス+テーブルオフセットB」の内容が1の場合に対応する処理である。
まず、ステップ6402で、主制御基板MのCPUMCは、当該主遊技図柄(ステップ6100以降の処理の対象となっている主遊技図柄)の表示内容(第1主遊技図柄表示装置A20または第2主遊技図柄表示装置B20における表示内容)を更新する。次に、ステップ6404で、主制御基板MのCPUMCは、他方の主遊技図柄は大当り図柄にて停止中ではないか否かを判定する。なお、他方の主遊技図柄とは、当該変動中の主遊技図柄が第1主遊技図柄である場合には第2主遊技図柄であり、当該変動中の主遊技図柄が第2主遊技図柄である場合には第1主遊技図柄である。
ステップ6404でYesの場合、ステップ6408で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技図柄の変動時間が経過したか否かを判定する。なお、ステップ6408においては、変動付加時間を含んだ変動時間(ステップ6204またはステップ6206で決定した変動パターンとステップ6208で決定した変動付加時間との合計である、ステップ6210で決定した変動時間)が経過したか否かを判定している。
ステップ6408でYesの場合、ステップ6410で、主制御基板MのCPUMCは、当該変動中の主遊技図柄を停止する。次に、ステップ6412で、主制御基板MのCPUMCは、決定されている変動固定時間をセットし、ステップ6422に移行する。
また、ステップ6404でNoの場合、ステップ6414で、主制御基板MのCPUMCは、当該変動中の主遊技図柄を停止する。ここで、前述したように、第29実施形態は並列抽選を実行可能に構成されているが、他方の主遊技図柄が大当り変動中である場合には、当該主遊技図柄(ステップ6100以降の処理の対象となっている主遊技図柄)に係る当否抽選では大当りは決定されない、換言すると、ハズレが決定されるため、ステップ6404でNoの場合には、当該主遊技図柄はあらかじめ決定されている停止図柄にて停止するよう構成されている。なお、他方の主遊技図柄が大当り変動中であり、当該主遊技図柄が変動中である状況にて、他方の主遊技図柄が大当り図柄で停止した場合には、当該主遊技図柄はあらかじめ決定されている停止図柄にて強制停止する(変動時間が経過していなくても停止する)よう構成されている。
次に、ステップ6416で、主制御基板MのCPUMCは、当該主遊技図柄に係る変動パターンをクリアする。次に、ステップ6418で、主制御基板MのCPUMCは、当該主遊技図柄に係る変動付加時間をクリアする。次に、ステップ6420で、主制御基板MのCPUMCは、当該主遊技図柄に係る変動固定時間をクリアし、ステップ6422に移行する。
なお、第29実施形態においては、他方の主遊技図柄が大当り図柄で停止中である場合には、当該主遊技図柄の変動固定時間をクリアするよう構成したが、これには限定されず、このような場合にも変動固定時間をクリアしないよう構成してもよい。他方の主遊技図柄が大当り図柄で停止中である場合に当該主遊技図柄に係る変動固定時間をクリアしないように構成した場合にも、他方の主遊技図柄に係る大当りの実行時間が変動固定時間と比較して長時間であるため、当該主遊技図柄のその後の変動開始には影響が生じない。
次に、ステップ6422で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技図柄の状態を設定する。なお、ステップ6422では、主遊技図柄ハズレ図柄変動中と主遊技図柄大当り図柄変動中とのいずれかの状態が設定されることとなる。次に、ステップ6424で、主制御基板MのCPUMCは、外部出力情報(外部信号と称することがある)を作成する。
次に、ステップ6426で、主制御基板MのCPUMCは、遊技状態に係るコマンド(副制御基板S側へのコマンド)をセットし、次の処理(ステップ6056またはステップ1600の処理)に移行する。なお、ステップ6408でNoの場合にも、次の処理(ステップ6056またはステップ1600の処理)に移行する。
<<並列抽選を有する遊技機における強制停止に係る構成>>
次に、図357を用いて、並列抽選を有する遊技機における強制停止に係る構成について詳述する。同図においては、構成1乃至構成5の5種類の構成を例示しているが、本明細書における並列抽選を有する遊技機においては、当該構成1乃至構成5のいずれの構成を適用してもよい。
図357は、第1主遊技側の当否抽選に関するイメージ図である。第1主遊技側の当否抽選が実行された場合の結果を円グラフで表している。円グラフにおける面積は当選置数の大きさを示しているが、あくまで例示しているのみであり、当選結果の種類(大当り、小当り、ハズレの有無や種類数)に特徴を有している。
図357においては、並列抽選を有する遊技機において、第1主遊技図柄の変動中に第2主遊技図柄が大当り図柄で停止した場合における、第1主遊技図柄の挙動について詳述する。なお、同図の構成はあくまで一例であり、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄を入れ替えて、第2主遊技図柄の変動中に第1主遊技図柄が大当り図柄で停止した場合における、第2主遊技図柄の挙動に適用しても問題ない。
また、前述したように、第2主遊技図柄が大当り変動中に第1主遊技側の当否抽選が実行される場合には、大当りは決定されないように構成されている。
<構成1:大当りとハズレを有する構成>
構成1は、第1主遊技側の当否抽選結果として、大当りとハズレとを有する構成である。第2主遊技図柄の大当り変動中に第1主遊技側の当否抽選が実行された場合には、大当りが決定されないため、ハズレのみが決定されることとなる。このことから、構成1においては、第1主遊技図柄の変動中に第2主遊技図柄が大当り図柄にて停止した場合には、当否抽選にて決定されていた第1主遊技図柄(ハズレ図柄)を強制的に停止させるよう構成すればよい。
<構成2:大当りと小当りとハズレを有する構成>
構成2は、第1主遊技側の当否抽選結果として、大当りと小当りとハズレとを有する構成である。第2主遊技図柄の大当り変動中に第1主遊技側の当否抽選が実行された場合には、大当りが決定されないが、小当りとハズレが決定され得ることとなる。第2主遊技図柄が大当り図柄にて停止した際に第1主遊技図柄が小当り図柄にて停止してしまうと、遊技者は停止図柄を視認して、大当りが実行されるのか小当りが実行されるのか混乱してしまうおそれがある。このことから、構成2においては、第1主遊技図柄の変動中に第2主遊技図柄が大当り図柄にて停止した場合には、第1主遊技図柄を、あらかじめ定められているハズレ図柄にて強制的に停止させるよう構成すればよい。
また、構成2の変形例として、第1主遊技図柄の変動中に第2主遊技図柄が大当り図柄にて停止した場合には、当否抽選にて決定されていた第1主遊技図柄(ハズレ図柄または小当り図柄)を強制的に停止させるよう構成してもよい。このように構成した場合、第1主遊技図柄が小当り図柄で強制的に停止されてしまう場合があるが、第2主遊技側の大当りが実行され、第1主遊技側の小当りは実行されないため、遊技者の利益を害することはない。また、このように構成することで、スペックの異なる複数種類の遊技機を作成し、小当りを有する遊技機と小当りを有していない遊技機とが存在する場合にも、第1主遊技図柄の変動中に第2主遊技図柄が大当り図柄にて停止した場合には、当否抽選にて決定されていた第1主遊技図柄を強制的に停止させる構成で統一することができ、汎用性が向上し、遊技機の設計が簡便になる。
<構成3:大当りと小当りを有する構成>
構成3は、第1主遊技側の当否抽選結果として、大当りと小当りとを有する構成である。第2主遊技図柄の大当り変動中に第1主遊技側の当否抽選が実行された場合には、大当りが決定されないため、小当りのみが決定されることとなる。このことから、構成3においては、第1主遊技図柄の変動中に第2主遊技図柄が大当り図柄にて停止した場合には、当否抽選にて決定されていた第1主遊技図柄(小当り図柄)を強制的に停止させるよう構成すればよい。構成3においては、ハズレが存在していないため、第1主遊技図柄の小当り図柄が停止したとしても、遊技者は大当り図柄ではない図柄として認識するため、混乱を生じ難くなっている。
<構成4:小当りのみを有する構成>
構成4は、第1主遊技側の当否抽選結果として、小当りのみを有する構成である。当該構成においては、強制停止が発生することはなく、当否抽選に決定された小当りに係る小当り図柄が変動時間経過時に停止することとなる。
<構成5:大当りとハズレAとハズレBとハズレCを有する構成>
構成5は、第1主遊技側の当否抽選結果として、大当りとハズレAとハズレBとハズレCとを有する構成である。第2主遊技図柄の大当り変動中に第1主遊技側の当否抽選が実行された場合には、大当りが決定されないため、ハズレA、ハズレB、ハズレCのいずれかが決定されることとなる。構成5においては、第1主遊技図柄の変動中に第2主遊技図柄が大当り図柄にて停止した場合には、(1)当否抽選にて決定されていた第1主遊技図柄(ハズレA図柄、ハズレB図柄、ハズレC図柄のいずれか)を強制的に停止させる、または、(2)第1主遊技図柄を、あらかじめ定められているハズレ図柄(例えば、ハズレ図柄A)にて強制的に停止させるよう構成すればよい。
<時短Cを有する構成>
第29実施形態においては、時短Aと時短Bとが作動し得る遊技機について詳述したが、前述したように、時短Cを有するように構成してもよい。また、スペックの異なる複数種類の遊技機を作成する場合において、時間短縮遊技状態として、時短Aと時短Bとを有する遊技機Aと、時短Aと時短Bと時短Cとを有する遊技機Bとを作成することとなると、遊技機の設計が複雑になってしまうという問題が生じる、そこで、複数種類のスペックに亘って、時間短縮遊技状態として時短Aと時短Bと時短Cとを有する遊技機に統一し、遊技性として時短Cを用いる前記遊技機Aにおいては、例えば時短Cが作動することとなる時短図柄が1/300で当選し得るよう設計し、遊技性として時短Cを用いない前記遊技機Bにおいては、例えば時短Cが作動することとなる時短図柄が1/65536で当選し得るよう設計するようにしてもよい。このように構成することで、時短Cが作動することとなる時短図柄の当選確率を調整することでスペック違いの遊技機を設計することができることとなる。
なお、前記遊技機Bにおける時短Cが作動することとなる時短図柄の当選確率は、1/65536~4/65536としてもよいし、非確率変動遊技状態での大当り当選確率よりも低い確率にしてもよいし、補助遊技側の非時間短縮遊技状態における補助遊技図柄の当選確率よりも低い確率にしてもよい。このように構成することによって、時短Cの遊技への影響を低くすることができ、時短Cを遊技性として用いるスペックと差異を創出することができる。
また、前記遊技機Bにおける時短Cが作動することとなる時短図柄の当選確率を1/65536、換言すると、当選置数を1とすることが好適である。このように構成することで、必要以上に時短Cに当選させないようになり、イレギュラーとしての時短Cが出玉率に及ぼす影響を最小限にすることができ、出玉設計がしやすくなる。
また、前記遊技機Bにおける時短Cが作動することとなる時短図柄の当選確率を1/65536~4/65536、換言すると当選置数を最小値である1の近似値としてもよい。最小値である1の近似値としては、以下のように定義してもよい。
<近似値の定義>
1分間に約100球の遊技球の発射が可能な遊技機において、遊技場の1日の営業時間の一例として、10時間(遊技機の試射試験の最長の時間値としてもよい)遊技球を発射し続けた場合、約60000球が発射できる。このとき、当該60000球に対して、遊技機毎に設計された通常状態(例えば、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態)での主遊技始動口(第1主遊技始動口A10のみであってもよいし、すべての始動口を合計してもよい)への入球率(主遊技始動口に入球した遊技球数を発射した遊技球数で除算した値であり、例えば、1/6)を乗じた値(例えば、約10000球)を分母として分子を1とした値よりも低い発生確率(1/10000未満)となるように近似値を定義する。この場合においては、抽選母数(分母)が2バイト(65536)の場合、抽選値(分子)は1~6(1/65536~1/約10923)までが、確率1/10000よりも低くなるため、1~6が前述した最小値である1の近似値となる。このように、遊技場の1日の営業時間で遊技球を発射し続けた場合に主遊技始動口に入球する遊技球の数を分母として分子を1とした値よりも、時短Cが作動することとなる時短図柄の当選確率を小さくすることにより、イレギュラー的に時短Cが発生(作動)する確率を1日に1回以下の発生確率とすることができる。
このように構成した場合においては、時短Cに当選した場合の恩恵(時短Cの性能であり、例えば、時短回数が300回)も、前記遊技機Aと前記遊技機Bで同一となるよう設計することで、遊技機開発の汎用性がより高まる。この場合、遊技性として時短Cを用いない前記遊技機Bの場合には、時短Cの当選に際してプレミア的な演出(例えば、演出表示装置SGにおける遊技者を祝福する演出)を行うのが効果的である。また、遊技性として時短Cを用いない前記遊技機Bの場合には、遊技性として時短Cを用いる前記遊技機Aとは異なり、時短Cに当選した場合の恩恵を少なく(例えば、時短回数が1回、普通電動役物の開放時間が相対的に短時間)してもよい。このように構成することで、時短Cの影響を考慮せずに出玉設計を行うことができ、遊技機開発の効率は低下するが、時短C以外に出玉率を配分することができる。
また、複数のスペックの遊技機(遊技機Aと遊技機B)が共通して時短Cを有する構成について前述したが、共通して有する時短Cを複数種類有するよう構成してもよい。一例としては、性能の異なる時短Cである時短C1と時短C2とを、前記遊技機Aも前記遊技機Bも有するように構成してもよい。
<時短Aと時短Bに関する構成>
次に、図358を用いて、第29実施形態における時短Aと時短Bの構成について詳述する。
第29実施形態においては、時短Aとして、時短A-1と時短A-2との時短回数の異なる2種類の時短Aを有している。なお、大当り終了後に時短A-1が開始されるか時短A-2が開始されるかは、当該大当りに係る大当り図柄の種類や当該大当りに当選した際の遊技状態によって決定すればどのように構成してもよい。
なお、同図に図示する変動固定時間は、非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態(時短Aまたは時短B)におけるハズレ変動に係る変動固定時間の時間値となっている。
時短A-1は、時短回数が100回、時間短縮遊技状態の最終変動以外の変動固定時間が500ms、時間短縮遊技状態の最終変動の変動固定時間が3000msとなっている。
時短A-2は、時短回数が777回、時間短縮遊技状態の最終変動以外の変動固定時間が500ms、時間短縮遊技状態の最終変動の変動固定時間が3000msとなっている。
このように、第29実施形態においては、時短Aに係る変動固定時間は、最終変動のみ3000msの長時間となっている。なお、時短Aの最終変動以外の変動固定時間が500msであることに対して、時短Aの最終変動の変動固定時間が3000msとなっていることから、3000msの変動固定時間を、変動固定時間を延長する、延長された変動固定時間などと称することがある。
時短Bは、時短回数が900回、時間短縮遊技状態の最終変動以外の変動固定時間が500ms、時間短縮遊技状態の最終変動の変動固定時間が500msであり、作動回数n(時短Bが作動するまでに必要な図柄変動の回数)は777回になっている。このように、時短Bは、最終変動においても変動固定時間が延長されずに500msとなっている。
このように、第29実施形態においては、時短Aの最終変動の変動固定時間は延長される一方、時短Bの最終変動の変動固定時間は延長されないように構成されている。また、時短Aの最終変動における3000msの変動固定時間では、副制御基板S側の演出として終了演出(確率変動遊技状態または時間短縮遊技状態にて獲得した(または払い出された)遊技球数や連続して当選した大当り回数などを表示する)を実行するように構成されている。このように構成することで、大当りに当選せずに終了する割合が相対的に高い時短Aの最終変動の変動固定時間を延長することで終了演出を実行することができ、終了する前に大当りに当選する割合が相対的に高い時短Bの最終変動の変動固定時間は延長しないことで、使用するデータ容量を削減することができる。
<変動固定時間に関するイメージ図1>
次に、図359は、第29実施形態における変動固定時間に関するイメージ図1である。同図においては、時短Aとして前述した時短A-2(時短回数777回の時短A)が作動している状況にて、最終変動の1回前の図柄変動が実行され、その後、時短A-2の最終変動が実行される状況を図示している。また、時短Bの作動回数nは777回となっている。また、ステップ6300の遊技状態回数減算処理やステップ6350の主遊技図柄作動回数減算処理で前述したように、並列抽選を有する第29実施形態においては、主遊技図柄の変動開始時に、時短回数カウンタMP52cの減算と作動回数の減算を実行するよう構成されている。なお、図中における変動中と記載された図柄変動はハズレ変動であり、以降においても同様である。
まず、図中(1)のタイミングにて、時短Aの最終変動から1回前の図柄変動が開始される。時短A(同図においては時短A-2)が作動しており、時短Bは作動していない。その後、図中(2)のタイミングにて、時短Aの最終変動から1回前の図柄変動が終了し、当該図柄変動の500msの変動固定時間が開始される。その後、図中(3)のタイミングにて、500msの変動固定時間が終了する。
その後、図中(4)のタイミングにて、時短Aの最終変動が開始される。本タイミングにて、時短Aに係る時短回数カウンタMP52cの減算が実行され、時短Aの作動が終了する。また、本タイミングにて時短Bに係る作動回数nの減算が実行され、時短Bの作動が開始する。なお、前述したように、時短Aの終了に関する処理であるステップ6300の遊技状態回数減算処理と、時短Bの開始に関する処理であるステップ6350の主遊技図柄作動回数減算処理とは、同一のタイマ割り込み時処理にて実行するよう構成されているため、時短Aと時短Bとが途切れることなく作動するよう構成することができる。
その後、図中(5)のタイミングにて、時短Aの最終変動が終了し、当該図柄変動の3000msの変動固定時間が開始される。なお、時短Aの最終変動では変動固定時間が3000msとなっているため、当該変動固定時間においては、時短Bが開始される旨の演出を演出表示装置SGにて実行するなど、500msの変動固定時間とは異なる演出を実行するよう構成してもよい。
また、前述したように、第29実施形態においては、1のタイマ割り込み時処理において、時短Aの終了に関する処理であるステップ6300の遊技状態回数減算処理を実行した後に、時短Bか開始に関する処理であるステップ6350の主遊技図柄作動回数減算処理を実行し、その後、ステップ1999の制御コマンド送信処理(副制御基板S側にコマンドを送信するための処理)を実行するよう構成されているため、時短Aの終了処理と時短Bの開始処理の両方が実行された後に、副制御基板S側への遊技状態に関するコマンドを作成して送信することとなり、時間短縮遊技状態が終了している旨のコマンドを送信しない(時間短縮遊技状態が途切れない)ようにすることができる。
より具体的には、ステップ6308及びステップ6310で主遊技時短フラグ(及び補助遊技時短フラグA)がオフとなった後、同一の割り込み処理であるステップ6364及びステップ6366で主遊技時短フラグ(及び補助遊技時短フラグB)がオンとなり、その後、ステップ1999の制御コマンド送信処理(副制御基板S側にコマンドを送信するための処理)を実行するよう構成されている。
また、同図の構成は「1種+1種直列タイプ」にも適用可能であり、このように構成した場合には、主遊技図柄の変動終了時に、時短回数カウンタMP52cの減算と作動回数の減算を実行するよう構成されることとなり、時短Aの作動が終了するタイミングは図中(5)のタイミングとなり、時短Bが作動するタイミングは図中(5)のタイミングとなり、この場合においても、時短Aの終了に関する処理であるステップ6300の遊技状態回数減算処理と、時短Bの開始に関する処理であるステップ6350の主遊技図柄作動回数減算処理とは、同一のタイマ割り込み時処理にて実行するよう構成されているため、時短Aと時短Bとが途切れることなく作動するよう構成することができる。
<変動固定時間に関するイメージ図2>
次に、図360は、第29実施形態における変動固定時間に関するイメージ図2である。同図においては、時短Aとして前述した時短A-1(時短回数100回の時短A)が作動している状況にて、最終変動が実行される状況を図示している。また、ステップ6300の遊技状態回数減算処理やステップ6350の主遊技図柄作動回数減算処理で前述したように、並列抽選を有する第29実施形態においては、主遊技図柄の変動開始時に、時短回数カウンタMP52cの減算と作動回数の減算を実行するよう構成されている。
まず、図中(1)のタイミングにて、時短A(同図においては時短A-1)が作動している状況下、時短Aの最終変動である100回目の図柄変動として、第1主遊技図柄の図柄変動が開始される。その後、図中(2)のタイミングにて、時短Aの最終変動である第1主遊技図柄が変動中である状況下、第2主遊技図柄の変動が開始される。その後、図中(3)のタイミングにて、時短Aの最終変動である第1主遊技図柄が変動中である状況下、第2主遊技図柄の変動が終了し、当該第2主遊技図柄の変動固定時間が開始される。ここで、前述したように、第29実施形態においては、変動固定時間は図柄変動の開始時に決定するよう構成されているため、時短Aの最終変動の次変動である当該第2主遊技図柄の図柄変動は、非時間短縮遊技状態における図柄変動であり、当該第2主遊技図柄の変動固定時間は500msとなっている。このように、当該第2主遊技図柄の停止表示は、大当り終了後から100回目の停止表示であるが、変動開始としては、大当り終了後から101回目の変動開始であるため、変動固定時間は非時間短縮遊技状態時の時間値に決定されるよう構成されている。
その後、図中(4)のタイミングにて、第2主遊技図柄の変動固定時間が終了する。その後、図中(5)のタイミングにて、第1主遊技図柄の図柄変動が終了し、当該第1主遊技図柄の変動固定時間が開始される。ここで、前述したように、第29実施形態においては、変動固定時間は図柄変動の開始時に決定するよう構成されているため、時短Aの最終変動である当該第1主遊技図柄の図柄変動の変動固定時間は3000msとなっている。このように、当該第1主遊技図柄の停止表示は、大当り終了後から101回目の停止表示であるが、変動開始としては、大当り終了後から100回目の変動開始であるため、変動固定時間は時間短縮遊技状態時の最終変動の時間値に決定されるよう構成されている。
このように構成することで、遊技状態が切り替わる際にも、遊技状態に対応した適切な変動固定時間を有するように構成することができ、公正な遊技機とすることができる。
(第29実施形態からの変更例1)
第29実施形態では、時短Aと時短Bを有し、変動固定時間を有する遊技機について詳述したが、このような構成は第29実施形態の構成のみには限定されない、そこで、第29実施形態とは異なる構成を第29実施形態からの変更例1とし、第29実施形態と異なる点についてのみ、以下に詳述する。
まず、第29実施形態からの変更例1においては、小当りを有している。また、第29実施形態と同様に「1種+1種並列タイプ」となっている。
<変動固定時間に関するイメージ図3>
次に、図361は、第29実施形態からの変更例1における、変動固定時間に関するイメージ図3である。同図においては、時短Aとして前述した時短A-2(時短回数777回の時短A)が作動している状況にて、時短Aの最終変動が実行される状況を図示している。また、ステップ6300の遊技状態回数減算処理やステップ6350の主遊技図柄作動回数減算処理で前述したように、並列抽選を有する第29実施形態においては、主遊技図柄の変動開始時に、時短回数カウンタMP52cの減算と作動回数の減算を実行するよう構成されている。
まず、図中(1)のタイミングにて、時短A(同図においては時短A-2)が作動している状況下、時短Aの最終変動の1回前である776回目の図柄変動として、第1主遊技図柄の大当り変動が開始される。その後、図中(2)のタイミングにて、大当り変動である第1主遊技図柄が変動中である状況下、時短Aの最終変動である100回目の図柄変動として、第2主遊技図柄の変動が開始される。また、本タイミングにて時短Aの作動が終了する。
ここで、第29実施形態からの変更例1においては、大当り変動中は、新たに図柄変動が実行される場合においても、時短Bに係る作動回数nが更新されない(加算も減算もされない)よう構成されているため、図中(2)のタイミングでは、時短Bが作動しないように構成されている。このように構成することにより、例えば、遊技機に接続されている外部機器にて変動回数を表示している場合においては、遊技者は時短Bが作動するタイミングを予測することとなるが、第1主遊技図柄の変動中に第2主遊技図柄の変動が行われ、外部機器に表示された変動回数が時短Bが作動する予定の変動回数に到達しても時短Bが作動しないことで、遊技者は、第1主遊技図柄の変動が大当り変動であることを認識することができ、遊技の興趣性が向上することとなる。
その後、図中(3)のタイミングにて、大当り変動である第1主遊技図柄が変動中である状況下、第2主遊技図柄の図柄変動が終了し、当該第2主遊技図柄の変動固定時間が開始される。ここで、前述したように、第29実施形態からの変更例1においては、変動固定時間は図柄変動の開始時に決定するよう構成されているため、時短Aの最終変動である当該第2主遊技図柄の図柄変動の変動固定時間は3000msとなっている。
その後、図中(4)のタイミングにて、第1主遊技図柄の大当り変動が終了し、当該大当り変動が終了することで、第2主遊技図柄の変動固定時間が終了(クリア)される。また、本タイミングにて、第1主遊技図柄の大当り図柄に係る変動固定時間である20msの変動固定時間が開始される。このように、第1主遊技図柄の大当り変動中に停止した第2主遊技図柄の変動固定時間が相対的に長時間であった場合にも、大当り図柄の停止時に当該変動固定時間がクリアされるため、遊技の進行に影響を及ぼさないように構成することができる。
また、第29実施形態からの変更例1においては、大当り変動中は、新たに図柄変動が実行される場合においても、時短Bに係る作動回数nが更新されない(加算も減算もされない)よう構成したが、これには限定されず、大当り変動中は、新たに図柄変動が実行される場合において、時短Bに係る作動回数nが更新され得る(加算または減算され得る)が、作動回数nが時短Bが作動する値に到達しても時短Bが作動しないように構成してもよい。このように構成することで、遊技状態に応じて作動回数nに関するカウンタ更新処理を停止させる(停止させる場合と停止させない場合とを設ける)必要がないため、モジュールを汎用化することができる。
なお、大当りを特別遊技と称することがある。また、第1主遊技図柄を第1主遊技識別情報、第2主遊技図柄を第2主遊技識別情報と称することがある。第1主遊技図柄を第2主遊技識別情報、第2主遊技図柄を第1主遊技識別情報と称することがある。
<変動固定時間に関するイメージ図4>
次に、図362は、第29実施形態からの変更例1における変動固定時間に関するイメージ図4である。同図においては、時短Aとして前述した時短A-2(時短回数777回の時短A)が作動している状況にて、時短Aの最終変動が実行される状況を図示している。また、ステップ6300の遊技状態回数減算処理やステップ6350の主遊技図柄作動回数減算処理で前述したように、並列抽選を有する第29実施形態においては、主遊技図柄の変動開始時に、時短回数カウンタMP52cの減算と作動回数の減算を実行するよう構成されている。
まず、図中(1)のタイミングにて、時短A(同図においては時短A-2)が作動している状況下、時短Aの最終変動の1回前である776回目の図柄変動として、第1主遊技図柄の小当り変動が開始される。その後、図中(2)のタイミングにて、小当り変動である第1主遊技図柄が変動中である状況下、時短Aの最終変動である100回目の図柄変動として、第2主遊技図柄の変動が開始される。また、本タイミングにて時短Aの作動が終了する。
ここで、第29実施形態からの変更例1においては、小当り変動中は時短Bに係る作動回数nが更新され得るよう構成されているため、同図(2)のタイミングでは、時短Bが作動するように構成されている。このように構成することにより、小当り変動が実行された場合においても、遊技者にとって有利な時短Bを適切に作動させることができ、遊技者の利益を維持させることができる。
その後、図中(3)のタイミングにて、小当り変動である第1主遊技図柄が変動中である状況下、第2主遊技図柄の図柄変動が終了し、当該第2主遊技図柄の変動固定時間が開始される。ここで、前述したように、第29実施形態からの変更例1においては、変動固定時間は図柄変動の開始時に決定するよう構成されているため、時短Aの最終変動である当該第2主遊技図柄の図柄変動の変動固定時間は3000msとなっている。
その後、図中(4)のタイミングにて、第1主遊技図柄の大当り変動が終了し、当該小当り変動が終了することで、第1主遊技図柄の大当り図柄に係る変動固定時間である20msの変動固定時間が開始される。なお、小当り変動の終了時においても、大当り変動の終了時と同様に第2主遊技図柄の変動固定時間が終了(クリア)されるように構成してもよい。
なお、小当りを特別遊技、可変入賞口開放遊技と称することがある。また、第1主遊技図柄を第1主遊技識別情報、第2主遊技図柄を第2主遊技識別情報と称することがある。第1主遊技図柄を第2主遊技識別情報、第2主遊技図柄を第1主遊技識別情報と称することがある。
なお、図361及び図362においては、第1主遊技図柄が大当り変動または小当り変動を実行している状況にて、第2主遊技図柄が変動開始する場合を例示したが、これには限定されず、第2主遊技図柄が大当り変動または小当り変動を実行している状況にて、第1主遊技図柄が変動開始する場合においても同様の構成を適用可能である。また、図362の構成は、第1主遊技側と第2主遊技側との双方に小当りを有する遊技機に適用してもよいし、第1主遊技側のみに小当りを有する遊技機に適用してもよいし、第2主遊技側のみに小当りを有する遊技機に適用してもよい。
(第29実施形態からの変更例2)
第29実施形態では、時短Aと時短Bを有し、変動固定時間を有する遊技機について詳述したが、このような構成は第29実施形態の構成のみには限定されない、そこで、第29実施形態とは異なる構成を第29実施形態からの変更例2とし、第29実施形態と異なる点についてのみ、以下に詳述する。
<時短Aと時短Bに関する変更例1>
まず、図363を用いて、第29実施形態からの変更例2における時短Aと時短Bの構成について詳述する。
第29実施形態からの変更例2においては、時短Aとして、時短A-1と時短A-2との時短回数の異なる2種類の時短Aを有している。なお、大当り終了後に時短A-1が開始されるか時短A-2が開始されるかは、当該大当りに係る大当り図柄の種類や当該大当りに当選した際の遊技状態によって決定すればどのように構成してもよい。
なお、同図に図示する変動固定時間は、非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態(時短Aまたは時短B)におけるハズレ変動に係る変動固定時間の時間値となっている。また、第29実施形態からの変更例2においては、「1種+1種並列タイプ」である第29実施形態とは異なり、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄とのいずれか一方が図柄変動可能なぱちんこ遊技機である「1種+1種直列タイプ」となっている。
時短A-1は、時短回数が100回、時間短縮遊技状態の最終変動以外の変動固定時間が500ms、時間短縮遊技状態の最終変動の変動固定時間が3000msとなっている。
時短A-2は、時短回数が777回、時間短縮遊技状態の最終変動以外の変動固定時間が500ms、時間短縮遊技状態の最終変動の変動固定時間が500msとなっている。
このように、第29実施形態においては、時短A-1に係る変動固定時間は、最終変動のみ3000msの長時間となっている。一方、時短A-2に係る変動固定時間は、最終変動においても他の図柄変動と同一の500msとなっている。
時短Bは、時短回数が900回、時間短縮遊技状態の最終変動以外の変動固定時間が500ms、時間短縮遊技状態の最終変動の変動固定時間が500msであり、作動回数n(時短Bが作動するまでに必要な図柄変動の回数)は777回になっている。このように、時短Bは、最終変動においても変動固定時間が延長されずに500msとなっている。
このように、第29実施形態からの変更例2においては、大当りに当選せずに終了する割合が相対的に高い時短A-1の最終変動の変動固定時間を延長することで終了演出を実行することができるよう構成されている一方、時短Aと時短Bとが途切れることなく作動することとなる時短A-2においては、最終変動の変動固定時間を延長しない500msとすることで、遊技者は時短Aから時短Bに切り替わっても違和感なく遊技を継続することができ、遊技者に対して、時短Aと時短Bとが恰も1つの時間短縮遊技状態であるように見せることができる。
なお、図363に図示した、時短Bと連なる時短Aの最終変動に係る変動固定時間は延長しない一方、時短Bと連ならない時短Aの最終変動に係る変動固定時間は延長する構成は、「1種+1種並列タイプ」に適用してもよい。
<<変動固定時間を延長する構成>>
また、図363の時短A-1の最終変動のように、時間短縮遊技状態の最終変動の変動固定時間を延長する構成としては、以下のように構成してもよい。
(1)時短Aが作動する契機となった大当り図柄の種類に基づいて変動固定時間を決定する。
(2)時短最終変動のみ限定頻度状態を切り替えて、当該限定頻度状態に基づいて変動固定時間を決定する。
(3)大当り終了後からの図柄変動回数に基づいて変動固定時間を決定する。
(4)時短最終変動のみ限定頻度状態を切り替え、時短A作動時においては、当該限定頻度状態でのみ選択され得る変動パターンを有するよう構成し、変動パターンに基づいて変動固定時間を決定する。
(5)停止図柄に基づいて変動固定時間を決定し、特定の図柄では変動固定時間を延長する。
(6)時短Aを、最終変動以外を時短AA、最終変動を時短ABのように、同一の性能である2つの遊技状態に分けて設計し、遊技状態(時短ABであるか否か)に基づいて変動固定時間を決定する。
(第29実施形態からの変更例3)
第29実施形態では、時短Aと時短Bを有し、変動固定時間を有する遊技機について詳述したが、このような構成は第29実施形態の構成のみには限定されない、そこで、第29実施形態とは異なる構成を第29実施形態からの変更例3とし、第29実施形態と異なる点についてのみ、以下に詳述する。
<時短Aと時短Bに関する変更例2>
まず、図364を用いて、第29実施形態からの変更例3における時短Aと時短Bの構成について詳述する。
第29実施形態からの変更例3においては、時短Aとして、時短A-1と時短A-2との時短回数の異なる2種類の時短Aを有している。なお、大当り終了後に時短A-1が開始されるか時短A-2が開始されるかは、当該大当りに係る大当り図柄の種類や当該大当りに当選した際の遊技状態によって決定すればどのように構成してもよい。
なお、同図に図示する変動固定時間は、非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態(時短Aまたは時短B)におけるハズレ変動に係る変動固定時間の時間値となっている。また、第29実施形態からの変更例3においては、「1種+1種並列タイプ」である第29実施形態とは異なり、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄とのいずれか一方が図柄変動可能なぱちんこ遊技機である「1種+1種直列タイプ」となっている。
時短A-1は、時短回数が100回、時間短縮遊技状態の最終変動以外の変動固定時間が500ms、時間短縮遊技状態の最終変動の変動固定時間が3000msとなっている。
時短A-2は、時短回数が778回、時間短縮遊技状態の最終変動以外の変動固定時間が500ms、時間短縮遊技状態の最終変動の変動固定時間が3000msとなっている。
このように、第29実施形態からの変更例3においては、時短Aに係る変動固定時間は、最終変動のみ3000msの長時間となっている。
時短Bは、時短回数が900回、時間短縮遊技状態の最終変動以外の変動固定時間が500ms、時間短縮遊技状態の最終変動の変動固定時間が500msであり、作動回数n(時短Bが作動するまでに必要な図柄変動の回数)は777回になっている。このように、時短Bは、最終変動においても変動固定時間が延長されずに500msとなっている。
このように、第29実施形態からの変更例3においては、時短A-2の最終変動の変動固定時間も時短A-1の最終変動の変動固定時間と同様に、延長された3000msとなっている。しかしながら、時短Bの作動回数nを777回とし、時短A-2の時短回数を時短Bの作動回数nよりも多い778回とすることで、時短A-2における最終変動の1回前の図柄変動である777回目の図柄変動開始時に、時短Bが作動して時短A-2が終了することとなり、時短A-2の最終変動が実行されないこととなる。このように構成することで、変動固定時間が延長される時短A-2の最終変動が実行されずに、時短Aと時短Bとが切り替わることとなり、遊技者は時短Aから時短Bに切り替わっても違和感なく遊技を継続することができ、遊技者に対して、時短Aと時短Bとが恰も1つの時間短縮遊技状態であるように見せることができる。
なお、第29実施形態からの変更例3においては、時短A-2の時短回数を時短Bの作動回数nよりも1多い回数としたが、これには限定されず、時短A-2の時短回数が時短Bの作動回数nよりも多くなっていれば変更してもよい。
なお、図364に図示した、時短Bと連なる時短Aの時短回数を時短Bの作動回数nよりも多くする構成は「1種+1種並列タイプ」に適用してもよい。
また、第29実施形態乃至第29実施形態からの変更例3にて詳述した構成は、他の実施形態の構成と組み合わせることが可能であり、例えば、第28実施形態の図347にて前述した時短回数の構成と組み合わせてもよい。
(第30実施形態)
時短図柄が停止表示することにより作動することとなる時短Cを有するぱちんこ遊技機の構成は前述した構成のみには限定されない。そこで、時短Cを有するぱちんこ遊技機の新たな構成を第30実施形態とし、第29実施形態からの相違点についてのみ以下に詳述する。
はじめに、第30実施形態に係るぱちんこ遊技機は、前述した、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄とのいずれか一方が変動可能である「1種+1種直列タイプ」となっている。また、第30実施形態では、時間短縮遊技状態として、前述した時短Aと時短Bと時短Cとが作動し得るよう構成されている。
次に、図365は、第30実施形態に係る主遊技基板Mが行うタイマ割り込み時処理に関するフローチャートである。同図の処理は、第29実施形態の図348との相違点についてのみ詳述する。なお、タイマ割り込み時処理を特定処理と称することがある。
まず、ステップ1300で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技内容決定乱数取得処理を実行した後、ステップ6050で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技図柄制御処理を実行した後、ステップ1600で、主制御基板MのCPUMCは、後述する特別電動役物制御処理を実行し、ステップ1051-1に移行する。
なお、第30実施形態においては、第29実施形態における図348にて有していた特別遊技作動条件判定処理と同様の処理を、図365のステップ6050のサブルーチン内の処理にて実行するよう構成されている。また、第29実施形態における図348にて有していた特別遊技制御処理と同様の処理を、図365のステップ1600のサブルーチン内の処理にて実行するよう構成されている。
次に、図366は、図365におけるステップ6100のサブルーチンに係る、主遊技図柄制御汎用処理のフローチャートである。第29実施形態からは、主遊技図柄ハズレ図柄変動中処理の名称を、主遊技図柄ハズレ図柄表示中処理に変更し、主遊技図柄大当り図柄変動中処理の名称を、主遊技図柄大当り図柄表示中処理に変更している。また、主遊技図柄ハズレ図柄表示中処理はステップ6450のサブルーチンに対応しており、主遊技図柄大当り図柄表示中処理はステップ6550のサブルーチンに対応している。
次に、図367は、図351におけるステップ6200のサブルーチンに係る、主遊技図柄変動開始処理のフローチャートである。第29実施形態からの相違点は、ステップ6300の遊技状態回数減算処理を削除したことであり、すなわち、ステップ6250で、主制御基板MのCPUMCは、変動固定時間決定処理を実行した後、ステップ6212で、主制御基板MのCPUMCは、遊技状態に係るコマンドをセットする。
なお、第29実施形態に係るぱちんこ遊技機が「1種+1種並列タイプ」であったのに対し、第30実施形態に係るぱちんこ遊技機は「1種+1種直列タイプ」であるため、遊技状態回数減算処理の処理順序が変更されている。すなわち、「1種+1種並列タイプ」においては、遊技状態回数減算処理は主遊技図柄が変動開始する際に実行されるよう構成されている一方、「1種+1種直列タイプ」においては、遊技状態回数減算処理は主遊技図柄が停止する際に実行されるよう構成されている。
次に、図368は、図366におけるステップ6450のサブルーチンに係る、主遊技図柄ハズレ図柄表示中処理のフローチャートである。同図の処理は、図366にて詳述した主遊技図柄分岐処理テーブルにおける、「RAM基底アドレス+テーブルオフセットB」の内容が2の場合に対応する処理である。また、同図における処理は、主遊技図柄がハズレ図柄で停止した後の変動固定時間中に実行される処理となっている。なお、第29実施形態における主遊技図柄ハズレ図柄変動中処理を、第30実施形態における主遊技図柄ハズレ図柄表示中処理に置き換えても問題ない。
まず、ステップ6300で、主制御基板MのCPUMCは、後述する遊技状態回数減算処理を実行する。次に、ステップ6452で、主制御基板MのCPUMCは、限定頻度状態更新処理を実行する。限定頻度状態更新処理とは、限定頻度状態(限定頻度状態に基づいて、変動態様を決定する際に参照するテーブルが決定される)に関するカウンタ値を更新し、限定頻度状態を切り替えるタイミングであるか否かを判定し、限定頻度状態を切り替えるタイミングである場合には限定頻度状態を切り替える処理である。
次に、ステップ6500で、主制御基板MのCPUMCは、後述する時短図柄状態設定処理を実行する。次に、ステップ6350で、主制御基板MのCPUMCは、前述した主遊技図柄作動回数減算処理を実行する。次に、ステップ6456で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技図柄判定フラグをゼロクリアする。なお、主遊技図柄判定フラグとは、当否抽選の結果が、大当り、ハズレ、時短図柄当選のいずれであるかに関する情報である。次に、ステップ6458で、主制御基板MのCPUMCは、遊技状態に関するコマンド(副制御基板S側へのコマンド)をセットする。当該コマンドの一例としては、確率変動遊技状態であるか否かや、時間短縮遊技状態であるか否かに係るコマンドである。次に、ステップ6460で、主制御基板MのCPUMCは、発射指示に関するコマンド(遊技球を発射すべき発射方向(打ち分け状態)に関するコマンドであり、副制御基板S側へのコマンド)をセットし、次の処理(ステップ6056の処理またはステップ1600の処理)に移行する。
このように、第30実施形態においては、ステップ6500の時短図柄状態設定処理よりも、ステップ6350の主遊技図柄作動回数減算処理の方が後に実行されるよう構成されている。また、ステップ6500の時短図柄状態設定処理では、時短Cの作動に係る初期設定が実行され得ることとなり、ステップ6350の主遊技図柄作動回数減算処理では、時短Bの作動に係る初期設定が実行され得ることとなる。ここで、時短Bは、大当りに当選できない遊技者を救済するために設けられている時間短縮遊技状態であり、図358に図示するように、900回など、時短Aや時短Cの時短回数と比較して相対的に多い時短回数となっている。第30実施形態のように、時短Cの作動に係る初期設定を実行した後に、時短Bの作動に係る初期設定を実行するよう構成することにより、時短Bに係る作動回数nが0となる図柄変動において時短Cが作動することとなる時短図柄が当選した場合においても、次変動以降では時短Bが作動する(時短回数カウンタMP52cのカウンタ値は、時短Cの時短回数がセットされた後に時短Bの時短回数がセットされる)こととなり、時短Bが作動する作動回数分の図柄変動が実行されたにも拘らず、時短Cが作動して時短Bが作動しない事態を防止することができる。
なお、ステップ6350の主遊技図柄作動回数減算処理を、ステップ6500の時短図柄状態設定処理よりも前のタイミングで実行するよう構成してもよい。換言すると、時短Bの作動に係る初期設定を実行した後に、時短Cの作動に係る初期設定を実行するよう構成してもよい。このように構成した場合には、時短Bが作動している場合には、時短Cは新たに作動しないよう構成してもよい。
次に、図369は、図368におけるステップ6300のサブルーチンに係る、遊技状態回数減算処理のフローチャートである。まず、ステップ6308で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグをオフにした後、ステップ6310で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技時短Aフラグ、補助遊技時短Bフラグ、及び補助遊技時短Cフラグをオフにし(オンになっている補助遊技時短フラグをオフにし)、ステップ6312に移行する。なお、第29実施形態が有しているステップ6350の主遊技図柄作動回数減算処理は、本サブルーチンでは実行されないよう構成されている。
次に、図370は、図368におけるステップ6500のサブルーチンに係る、時短図柄状態設定処理のフローチャートである。まず、ステップ6502で、主制御基板MのCPUMCは、時間短縮遊技状態ではないか否かを判定する。ステップ6502でYesの場合、ステップ6504で、主制御基板MのCPUMCは、時短図柄が停止しているか否か(または、当該図柄変動にて時短図柄に当選したか否か)を判定する。ステップ6504でYesの場合、ステップ6506で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値に時短Cの時短回数(第30実施形態では50回であり、時短Bの時短回数よりも少ない時短回数となっている)をセットする。次に、ステップ6508で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグをオンにする。次に、ステップ6510で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技時短Cフラグをオンにする。次に、ステップ6512で、主制御基板MのCPUMCは、時短Cに係る初期設定(限定頻度状態をセットする処理など)を実行し、次の処理(ステップ6350の処理)に移行する。なお、ステップ6502でNoの場合、またはステップ6504でNoの場合にも、次の処理(ステップ6350の処理)に移行する。
このように、第30実施形態においては、非時間短縮遊技状態にて時短図柄が停止した場合に時短Cが作動するよう構成されており、時短図柄は1種類のみ有している。また、時短回数を管理するカウンタである時短回数カウンタMP52cは1種類のみ有しており、時短Aの作動時も時短Bの作動時も時短Cの作動時も、同じ時短回数カウンタMP52cを用いるよう構成されている。
次に、図371は、図366におけるステップ6550のサブルーチンに係る、主遊技図柄大当り図柄表示中処理のフローチャートである。同図の処理は、図366にて詳述した主遊技図柄分岐処理テーブルにおける、「RAM基底アドレス+テーブルオフセットB」の内容が3の場合に対応する処理である。また、同図における処理は、主遊技図柄が大当り図柄で停止した後の変動固定時間中に実行される処理となっている。なお、第29実施形態における主遊技図柄大当り図柄変動中処理を、第30実施形態における主遊技図柄大当り図柄表示中処理に置き換えても問題ない。
まず、ステップ6552で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技図柄判定フラグをゼロクリアする。次に、ステップ6554で、主制御基板MのCPUMCは、表示中の大当り図柄は第1主遊技側と第2主遊技側とのいずれの大当り図柄であるかに関する情報を一時記憶する。次に、ステップ6556で、主制御基板MのCPUMCは、外部信号の出力要求を作成する。次に、ステップ6558で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタなどの遊技状態に関する所定の情報をゼロクリアする。ここで、遊技状態に関する所定の情報としては、時短回数カウンタ、主遊技時短フラグ、補助遊技時短Aフラグ、補助遊技時短Bフラグ、補助遊技時短Cフラグ、打ち分け状態情報などが例示できる。なお、第30実施形態においては、時間短縮遊技状態に関するカウンタとして主遊技側の時短回数カウンタを有するよう構成したが、これには限定されず、主遊技側の時間短縮遊技状態に対応する主遊技時短回数カウンタと補助遊技側の時間短縮遊技状態に対応する補助遊技時短回数カウンタとを有するよう構成してもよく、このように構成した場合には、ステップ6560の処理で、主遊技時短回数カウンタと補助遊技時短回数カウンタとをゼロクリアするよう構成してもよい。
主遊技時短回数カウンタと補助遊技時短回数カウンタとを有するよう構成することにより、スペックの異なる複数種類の遊技機を設計する場合にも柔軟に対応することができ、汎用性の高い遊技機とすることができる。他方、第30実施形態のように、時短回数カウンタを1つのみ有するよう構成した場合には、時短回数を管理するために使用する容量を削減することができる。
また、主遊技時短回数カウンタを有さずに補助遊技時短回数カウンタのみを有するよう構成してもよい。このように構成した場合には、第30実施形態における時短回数カウンタMP52cを補助遊技時短回数カウンタに置き換えて構成すればよい。なお、時短回数カウンタMP52cを所定の記憶領域と称することがあり、主遊技時短回数カウンタを所定の記憶領域と称することがあり、補助遊技時短回数カウンタを所定の記憶領域と称することがある。また、時短回数カウンタMP52cが記憶されている主制御基板側のRAMのアドレスを所定の記憶領域と称することがあり、主遊技時短回数カウンタが記憶されている主制御基板側のRAMのアドレスを所定の記憶領域と称することがあり、補助遊技時短回数カウンタが記憶されている主制御基板側のRAMのアドレスを所定の記憶領域と称することがある。また、時短回数カウンタにカウンタ値がセットされることを、時短回数を記憶する、所定回数を記憶する、特定回数を記憶するなどと称することがある。
また、第30実施形態においては、主遊技側の時間短縮遊技状態に関するフラグとして、主遊技時短フラグのみを有するよう構成したが、これには限定されず、時短Aに対応する主遊技時短Aフラグ、時短Bに対応する主遊技時短Bフラグ、時短Cに対応する主遊技時短Cフラグを有するよう構成してもよい。
次に、ステップ6560で、主制御基板MのCPUMCは、演出状態に関する所定の情報と限定頻度状態に関する所定の情報とをゼロクリアする。ここで演出状態とは、限定頻度状態や確率変動遊技状態や時間短縮遊技状態などの各種遊技状態の組合せに対応する状態であり、一例としては、演出状態1には、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態且つ限定頻度状態1が対応し、演出状態2には、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態且つ限定頻度状態1が対応するよう構成される。
なお、本明細書においては、限定頻度状態に基づいて、変動態様を決定する際に参照するテーブルが決定されるよう構成されており、換言すると、限定頻度状態が相違すると変動態様の選択傾向が相違するよう構成されている。限定頻度状態は、時間短縮遊技状態における変動態様の選択傾向に関する状態としてもよいし、すべての遊技状態における変動態様の選択傾向に関する状態としてもよい(例えば、図26の主遊技テーブル3の時間短縮遊技時を参照する状態や主遊技テーブル3の非時間短縮遊技時を参照する状態なども限定頻度状態と称してもよい)。また、限定頻度状態を、変動パターン選択状態と称してもよい。
次に、ステップ6562で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技の開始に係る処理を実行し、次の処理(ステップ6056の処理またはステップ1600の処理)に移行する。ここで、特別遊技の開始に係る処理とは、例えば、特別遊技に関するカウンタを初期化する処理、打ち分け状態を右打ちにセットする処理、特別遊技のラウンド数をセットする処理、特電遊技ステイタスを大入賞口閉鎖中にする処理、特別遊技開始デモ時間をセットする処理、特別遊技開始デモコマンド(副制御基板S側へのコマンド)をセットする処理、などを含んでいる。
次に、図372は、図365におけるステップ1600のサブルーチンに係る、特別電動役物制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1601-1で、主制御基板MのCPUMCは、特電遊技ステイタスの値をロードする。なお、特電遊技ステイタスとは、特別遊技における現在の状況に関するステイタスである。次に、ステップ1601-2で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ1601-1でロードした値は当り待ちステイタスではない(当り待ちステイタスに対応した値ではない)か否かを判定する。ステップ1601-2でYesの場合、換言すると、特別遊技の実行中(条件装置の作動中、条件装置作動フラグがオンと称してもよい)である場合、ステップ1601-3で、主制御基板MのCPUMCは、2バイトデータアドレスとして特電遊技タイマのアドレスをセットする。次に、ステップ1601-4で、主制御基板MのCPUMCは、「特別電動役物分岐処理テーブルのアドレス-2」をセットする。次に、ステップ1601-5で、主制御基板MのCPUMCは、2バイトデータ選択処理を実行する。次に、ステップ1601-6で、主制御基板MのCPUMCは、特別電動役物分岐処理テーブルにおける特電遊技ステイタスに対応する処理を選択して実行し、次の処理(ステップ1051-1の処理)に移行する。なお、ステップ1601-2でNoの場合にも、次の処理(ステップ1051-1の処理)に移行する。
ここで、同図下部は、第30実施形態に係る特別電動役物分岐処理テーブルである。特別遊技実行中に対応する特電遊技ステイタスの内容として、1、2、3の3種類を有しており、ステップ1601-6にて、特電遊技ステイタスの内容が1の場合には、特別電動役物作動中処理を実行し、特電遊技ステイタスが2の場合には、大入賞口閉鎖中処理を実行し、特電遊技ステイタスが3の場合には、特別遊技終了デモ時間中処理(ステップ6600)を実行するよう構成されている。すなわち、特電遊技ステイタスに応じた処理を実行するよう構成されている。
次に、図373は、図372におけるステップ6600のサブルーチンに係る、特別遊技終了デモ時間中処理のフローチャートである。同図の処理は、図372にて詳述した特別電動役物分岐処理テーブルにおける特電遊技ステイタスの内容が3の場合に対応する処理である。
まず、ステップ6602で、主制御基板MのCPUMCは、特電遊技タイマの値が0であるか否か、換言すると、特別遊技終了デモ時間の終了タイミングとなったか否かを判定する。ステップ6602でYesの場合、換言すると、特別遊技終了デモ時間の終了タイミングとなった場合、ステップ6604及びステップ6606で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技終了デモ時間に関する情報を取得し、特別遊技終了デモ時間の終了に関するコマンド(副制御基板S側へのコマンド)をセットする。次に、ステップ6650で、主制御基板MのCPUMCは、後述する、遊技状態設定処理を実行する。次に、ステップ6610で、主制御基板MのCPUMCは、限定頻度状態を設定する。次に、ステップ6612で、主制御基板MのCPUMCは、データ格納処理を実行する。次に、ステップ6614で、主制御基板MのCPUMCは、外部信号の出力要求を作成する。次に、ステップ6616で、主制御基板MのCPUMCは、非時間短縮遊技状態または時間短縮遊技状態を設定する。なお、時間短縮遊技状態が設定された場合には、時短Aが作動することとなる。次に、ステップ6618で、主制御基板MのCPUMCは、打ち分け状態を設定する(例えば、ステップ6616で非時間短縮遊技状態が設定された場合には左打ちに係る打ち分け状態が設定され、ステップ6616で時間短縮遊技状態が設定された場合には右打ちに係る打ち分け状態が設定される)。次に、ステップ6620で、主制御基板MのCPUMCは、発射指示に関するコマンド(副制御基板S側へのコマンド)をセットし、次の処理(ステップ1051-1の処理)に移行する。なお、ステップ6602でNoの場合にも、次の処理(ステップ1051-1の処理)に移行する。
次に、図374は、図373におけるステップ6650のサブルーチンに係る、遊技状態設定処理のフローチャートである。まず、ステップ6652で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技終了後の遊技状態に基づき、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値に時短Aの時短回数をセットする。なお、図373のステップ6616で時間短縮遊技状態がセットされる場合には、時短Aの作動回数(例えば、100回)が時短回数カウンタMP52cにセットされ、図373のステップ6616で非時間短縮遊技状態がセットされる場合には、時短回数カウンタMP52cにはカウンタ値がセットされない(または、0回がセットされる)。なお、前述したように、主遊技側の時間短縮遊技状態に対応する主遊技時短回数カウンタと補助遊技側の時間短縮遊技状態に対応する補助遊技時短回数カウンタとを有するよう構成した場合には、ステップ6652の処理で、主遊技時短回数カウンタと補助遊技時短回数カウンタとに時短Aの時短回数をセットするよう構成してもよい。次に、ステップ6604で、主制御基板MのCPUMCは、非確率変動遊技状態または確率変動遊技状態を設定し、次の処理(ステップ6610の処理)に移行する。
<第30実施形態における特徴構成>
上述したように、第30実施形態に係るぱちんこ遊技機は、時間短縮遊技状態として時短Aと時短Bと時短Cとが作動し得るよう構成されており、このように構成したことで、以下の構成を有している。なお、以下に例示する構成はあくまで一例であり、これら複数の構成を組み合わせてもよいし、一部のみを採用してもよい。
(構成1)
時短Aと時短Cとで、時短回数を管理するためのカウンタとして、時短回数カウンタMP52cを兼用している。
時短Cが作動している状況にて、大当りに当選し、大当り図柄が停止すると、図371のステップ6558にて時短回数カウンタMP52cのカウンタ値をクリアし、その後、図374のステップ6652にて時短回数カウンタMP52cに時短Aの時短回数をセットする。すなわち、大当りの開始前(変動固定時間中)に時短回数カウンタMP52cのカウンタ値をクリアし、大当りの実行中(特別遊技終了デモ時間)に時短回数カウンタMP52cに時短Aの時短回数をセットする。
上記構成1のように構成することで、時短Aと時短Cとの実行回数を管理するカウンタを1つにすることができ、使用する容量を削減することができる。また、大当りの開始前(変動固定時間中)に時短回数カウンタMP52cのカウンタ値をクリアし、大当りの実行中(特別遊技終了デモ時間)に時短回数カウンタMP52cに時短Aの時短回数をセットするよう構成することで、大当り終了後にセットされ得る時短回数が複数種類存在している場合にも、適切なタイミングで時短回数カウンタMP52cに時短回数をセットする処理が実行されることとなる。
(構成2)
時短Aと時短Bと時短Cとで、時短回数を管理するためのカウンタとして、時短回数カウンタMP52cを兼用している。
タイマ割り込み時処理において、時短Aの時短回数を時短回数カウンタMP52cにセットする図374のステップ6652の処理を含んでいる第1処理(ステップ1600の特別電動役物制御処理)と、時短Cの時短回数を時短回数カウンタMP52cにセットする図370のステップ6506の処理を含んでいる第2処理(ステップ6050の主遊技図柄制御処理)と、を有している。
一のタイマ割り込み時処理においては、前記第2処理を実行した後に前記第1処理を実行する。
上記構成2のように構成することで、時短Aと時短Cとの実行回数を管理するカウンタを1つにすることができ、使用する容量を削減することができる。また、前記第2処理を実行した後に前記第1処理を実行するよう構成することにより、遊技機に不具合が生じて、時短Aがセットされるタイマ割り込み時処理にて時短Cの時短回数が時短回数カウンタMP52cにセットされてしまった場合でも、時短Aの時短回数が時短回数カウンタMP52cのカウンタ値として上書きされるため、遊技者への不利益が生じないよう構成することができる。
(第30実施形態からの変更例1)
第30実施形態においては、図370のステップ6502の処理を有することによって、時間短縮遊技状態にて時短図柄に当選しても、時短Cが新たに作動しないよう構成したが、これには限定されず、図370のステップ6502の処理を有さずに、時間短縮遊技状態にて時短図柄に当選した場合に、新たに時短Cが作動するよう構成してもよい。すなわち、時間短縮遊技状態にて時短図柄に当選した場合には、時短Cが新たに作動し、図370のステップ6506にて時短回数カウンタMP52cに時短Cの時短回数がセットされる(上書きされる)こととなる。このように構成した場合には、以下の特徴構成を有することとなる。
(構成3)
時短Aと時短Bと時短Cとで、時短回数を管理するためのカウンタとして、時短回数カウンタMP52cを兼用している。
時短Cが作動している状況にて、大当りに当選し、大当り図柄が停止すると、図371のステップ6558にて時短回数カウンタMP52cのカウンタ値をクリアし、その後、図374のステップ6652にて時短回数カウンタMP52cに時短Aの時短回数をセットする。
時短Cが作動している状況にて、新たに時短図柄に当選した場合には、ステップ6558の処理が実行されずに、図370のステップ6506にて時短回数カウンタMP52cに時短Cの時短回数をセットする。すなわち、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値をクリアせずに上書きする。
上記構成3のように構成することで、時短Aと時短Cとの実行回数を管理するカウンタを1つにすることができ、使用する容量を削減することができる。また、大当りに当選した場合には、大当りの前と後で遊技状態が相違し得ることから時短回数カウンタMP52cもゼロクリアすることで、図371のステップ6558のように、複数のデータを纏めてクリアすることができる一方、時短Cが作動している状況にて、時短図柄に当選した場合には、時短回数は変更されるが遊技状態は変更されないため、時短回数カウンタMP52cを上書きすることで、カウンタ値のゼロクリアなどの不要な処理を削減することができる。
なお、上記構成1乃至3においては、時短Aと時短Bと時短Cとで時短回数カウンタMP52cを兼用してもよいし、時短Aと時短Bとで時短回数カウンタMP52cを兼用してもよいし、時短Bと時短Cとで時短回数カウンタMP52cを兼用してもよい。
(構成4)
時短Bに係る作動回数nが0となった場合には、図355のステップ6360にて時短Bの時短回数を時短回数カウンタMP52cにセットする。
新たに時短図柄に当選し、時短Cが新たに作動する場合には、図370のステップ6506にて時短回数カウンタMP52cに時短Cの時短回数をセットする。
時短Bに係る作動回数nが0となる遊技にて時短図柄に当選した場合には、図370のステップ6506にて時短回数カウンタMP52cに時短Cの時短回数がセットされ、その後、図355のステップ6360にて時短Bの時短回数が時短回数カウンタMP52cにセットされる。
(構成5)
タイマ割り込み時処理において、時短Bの時短回数を時短回数カウンタMP52cにセットする図355のステップ6360の処理を含んでいる第1処理(ステップ6350の主遊技図柄作動回数減算処理)と、時短Cの時短回数を時短回数カウンタMP52cにセットする図370のステップ6506の処理を含んでいる第2処理(ステップ6500の時短図柄状態設定処理)と、を有している。
一のタイマ割り込み時処理においては、前記第2処理を実行した後に前記第1処理を実行する。
上記構成4または構成5のように構成することで、時短Bの作動条件と時短Cとの作動条件とを同一の図柄変動で充足してしまった場合にも、遊技者にとって高利益な時短Bが作動するよう構成することができ、ユーザーフレンドリーな遊技機とすることができる。
<処理の順序に関する変更例>
なお、第30実施形態においては、時短Bに係る作動回数nが0となる遊技にて時短図柄に当選した場合には、時短Cは作動せずに時短Bが作動するよう構成したが、これには限定されず、時短Bに係る作動回数nが0となる遊技にて時短図柄に当選した場合には、時短Bは作動せずに時短Cが作動するよう構成してもよい。
より具体的には、図368のステップ6450の主遊技図柄ハズレ図柄表示中処理において、ステップ6452で限定頻度状態更新処理を実行した後、ステップ6350の主遊技図柄作動回数減算処理を実行し、その後、ステップ6500の時短図柄状態設定処理を実行するよう構成してもよい。すなわち、時短Bに係る作動回数nが0となる遊技にて時短図柄に当選した場合には、図355のステップ6360にて時短Bの時短回数が時短回数カウンタMP52cにセットされ、その後、図370のステップ6506にて時短回数カウンタMP52cに時短Cの時短回数がセットされることとなる。
このように構成することで、時短Bに係る作動回数nが0となる遊技にて時短図柄に当選した場合には、時短Bは作動せずに時短Cが作動するよう構成することができる。なお、このように構成する場合には、時短Cが相対的に遊技者にとって有利な時間短縮遊技状態とすることが好適であり、具体的には、時短Cの時短回数及び/または性能を時短Bの時短回数及び/または性能と同程度となる(または時短Bよりも優れている)よう構成することが好適であり、時短Bと時短Cの作動条件を同一の図柄変動で充足した場合に、性能の低い時短が作動してしまう(時短の性能が成り下がってしまう)事態を防止することができる。
<時間短縮遊技状態の最終変動>
ここで、第30実施形態における時間短縮遊技状態の最終変動の作用について詳述する。なお、以下の構成は時短Aと時短Bと時短Cとのいずれにおいても適用可能である。また、最終変動とは時短回数が残り0回となって時間短縮遊技状態が終了することとなる図柄変動である。
<構成1:時間短縮遊技状態の最終変動にて時短図柄が停止した場合>
(1)ハズレとなる時間短縮遊技状態の最終変動に係るタイマ割り込み時処理においては、図369のステップ6306~ステップ6310にて、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値が0となり、主遊技時短フラグがオフとなり、補助遊技時短フラグ(補助遊技時短Aフラグ、補助遊技時短Bフラグ、または補助遊技時短Cフラグ)がオフとなる。
(2)その後、図370のステップ6506~ステップ6510にて、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値に時短Cの時短回数がセットされ、主遊技時短フラグがオンとなり、補助遊技時短Cフラグがオンとなる。
なお、時間短縮遊技状態に時短図柄が停止したことを契機として時短Cが新たに作動する構成を例示している。
<構成2:時間短縮遊技状態の最終変動にて大当りに当選した場合>
(1)大当りに当選した時間短縮遊技状態の最終変動に係るタイマ割り込み時処理においては、図371のステップ6558にて、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値が0となり、主遊技時短フラグがオフとなり、補助遊技時短フラグ(補助遊技時短Aフラグ、補助遊技時短Bフラグ、または補助遊技時短Cフラグ)がオフとなる。
(2)その後、特別遊技終了デモ時間中である図374のステップ6652にて、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値に時短Aの時短回数がセットされ、図373のステップ6616にて、主遊技時短フラグがオンとなり、補助遊技時短Aフラグがオンとなる。
(第31実施形態)
第30実施形態からの変更例1においては、時間短縮遊技状態において時短図柄に当選した場合にも、時短Cが新たに作動し得る遊技機について詳述した。時短Cを有する遊技機の構成はこれには限定されず、時短図柄に当選した場合における時短Cの作動有無の条件を有していてもよい。そこで、第30実施形態からの変更例1とは異なる時短Cに関する構成を有する遊技機を第31実施形態として、以下、第30実施形態からの変更例1との相違点についてのみ詳述する。
まず、図375は、図368におけるステップ6500のサブルーチンに係る、時短図柄状態設定処理のフローチャートである。第30実施形態からの変更例1からの変更点は、ステップ6505であり、すなわち、ステップ6504で、主制御基板MのCPUMCは、時短図柄が停止しているか否かを判定する。ステップ6504でYesの場合、ステップ6505で、主制御基板MのCPUMCは、所定条件を充足しているか否かを判定する。ステップ6505でYesの場合、ステップ6506で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値に時短Cの時短回数をセットする。なお、ステップ6504でNoまたはステップ6505でNoの場合には、次の処理(ステップ6350の処理)に移行する。
このように、第31実施形態においては、時短図柄が停止した場合(時短図柄に当選した場合)、所定条件を充足しているか否かによって、時短Cの作動有無が決定されるように構成されている。
<時短Cが作動する所定条件の一例>
ここで、時短図柄に当選した場合に時短Cが作動するための所定条件(図375のステップ6505の所定条件)の一例を以下に詳述する。なお、以下の所定条件の一部を採用してもよいし、複数を組み合わせてもよい。また、当選し得る(停止し得る)時短図柄を1種類としてもよいし、複数種類としてもよい。時短図柄を複数種類有する場合には、停止した時短図柄の種類によって時短Cの時短回数が相違し得るよう構成してもよい。
(条件1)
時短Aの作動中において、所定の時短図柄が停止した場合、以下を満たす場合に時短Cが新たに作動し得る。
作動中の時短Aの残り時短回数<所定の時短図柄に対応する時短回数
(条件2)
時短Aの作動中において、所定の時短図柄が停止した場合、以下を満たす場合に時短Cが新たに作動し得る。
作動中の時短Aの残り時短回数≦所定の時短図柄に対応する時短回数
(条件3)
時短Cの作動中において、所定の時短図柄が停止した場合、以下を満たす場合に時短Cが新たに作動し得る。
作動中の時短Cの残り時短回数<所定の時短図柄に対応する時短回数
(条件4)
時短Cの作動中において、所定の時短図柄が停止した場合、以下を満たす場合に時短Cが新たに作動し得る。
作動中の時短Cの残り時短回数≦所定の時短図柄に対応する時短回数
(条件5)
時短Aの作動中において、時短Aが作動してから実行された図柄変動の回数が所定回数以下である状況にて、所定の時短図柄が停止した場合に、時短Cが新たに作動し得る。
(条件6)
時短Cの作動中において、時短Cが作動してから実行された図柄変動の回数が所定回数以下である状況にて、所定の時短図柄が停止した場合に、時短Cが新たに作動し得る。
(条件7)
時間短縮遊技状態において、作動している時間短縮遊技状態よりも有利となる時短Cが作動することとなる時短図柄が停止した場合。
ここで、時間短縮遊技状態に関する「有利」とは、以下の一または複数の組合せによって決定してもよい。
(1)確率変動遊技状態であるか否か
(2)残りの時短回数と新たな時短Cに係る時短回数の大小
(3)作動中の時間短縮遊技状態の時短回数(時短回数カウンタMP52cにセットされる時短回数)と新たな時短Cに係る時短回数の大小
(4)補助遊技図柄の変動時間(の平均値)
(5)補助遊技側が当選となる確率
(6)補助遊技側が当選となった場合の電動役物の開放時間(の平均値)
(7)いわゆる玉確タイプの遊技機とした場合における、大当りに当選した際の大当り中における特定領域への入球容易性(入球期待値)
(8)大当りに当選した場合の、大当り終了後の時間短縮遊技状態への移行有無(移行期待値)
(9)大当りに当選した場合の、大当り終了後にセットされる時短回数(期待値としてもよく、0回を含んでもよい)
(10)大当りに当選した場合の、大当り終了後の確率変動遊技状態への移行有無
(条件8)
所定の遊技状態にて所定の時短図柄が停止した場合には時短Cは作動し得る一方、特定の遊技状態では時短図柄が停止しても時短Cが作動しないよう構成してもよく。この場合、所定の遊技状態にて所定の時短図柄が停止した場合に所定条件を充足する。
なお、遊技状態の一例として、以下の遊技状態が例示でき、以下の遊技状態を、上記所定の遊技状態と特定の遊技状態に適用してもよい。なお、以下の遊技状態はあくまで一例であり、以下の遊技状態を複数組み合わせた状態を上記所定の遊技状態または特定の遊技状態に適用してもよい。
(1)通常遊技状態(非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態)とその他の遊技状態
(2)時短Aと時短B
(3)時短Aと時短C
(4)時短Bと時短C
(5)時短回数が第1回数である時短Aと時短回数が第2回数である時短A
(6)時短回数が第1回数である時短Cと時短回数が第2回数である時短C
(7)時短性能(補助遊技図柄の変動時間及び/または電動役物の開放時間)が異なる2種類の時短A
(8)時短性能(補助遊技図柄の変動時間及び/または電動役物の開放時間)が異なる2種類の時短C
(9)非確率変動遊技状態と確率変動遊技状態
(10)非時間短縮遊技状態と時間短縮遊技状態
(11)転落抽選を有する遊技機において、転落抽選当選前の時短Aと転落抽選当選後の時短A
(12)リミッタ機能を有する遊技機(前述した、リミッタ機)であり、特定回数(例えば、5回)の特別遊技が実行されるまで確率変動遊技状態が維持され得る遊技機において、リミッタ到達前の確率変動遊技状態である時短Aと、リミッタ到達後の非確率変動遊技状態である時短A
(条件9)
時短図柄として時短図柄Aと時短図柄Bとを少なくとも有しており、時短Aが作動している状況にて、時短図柄Aが停止しても時短Cは作動しない一方、時短図柄Bが停止した場合は時短Cが作動し得る。
(条件10)
時短図柄として時短図柄Aと時短図柄Bとを少なくとも有しており、時短Cが作動している状況にて、時短図柄Aが停止しても時短Cは作動しない一方、時短図柄Bが停止した場合は時短Cが作動し得る。この場合、時短Cが作動している状況にて時短図柄Bが停止した場合に所定条件を充足する。
(条件11)
所定の遊技状態にて所定の時短図柄が停止して時短Cが作動し、当該時短Cの作動中に所定の時短図柄が停止した場合(この場合に、所定条件を充足する)には、新たな時短Cが作動し得る。他方、特定の遊技状態にて所定の時短図柄が停止して時短Cが作動し、当該時短Cの作動中に所定の時短図柄が停止した場合には、新たな時短Cが作動しない。
(条件12)
所定の大当り終了後に作動した時短Aにおいて所定の時短図柄が停止した場合には、新たな時短Cが作動し得る。他方、特定の大当り終了後に作動した時短Aにおいて所定の時短図柄が停止した場合には、新たな時短Cが作動しない。この場合、所定の大当り終了後に作動した時短Aにおいて所定の時短図柄が停止した場合に所定条件を充足する。
(条件13)
時短Aが作動している状況にて、所定の時短図柄が停止した場合には、新たに時短Cは作動せず、時短Aの作動が維持される。その後、時短Aの作動中であり且つ当該所定の時短図柄が停止してから時短Cの時短回数未満の図柄変動が実行されている状況にて、再度所定の時短図柄が停止した場合には、所定条件を充足して新たに時短Cが作動し得る。
(条件14)
時短Cが作動している状況にて、所定の時短図柄が停止した場合には、新たに時短Cは作動せず、時短Cの作動が維持される。その後、時短Cの作動中であり且つ当該所定の時短図柄が停止してから時短Cの時短回数未満の図柄変動が実行されている状況にて、再度所定の時短図柄が停止した場合には、所定条件を充足して新たに時短Cが作動し得る。
なお、上記条件1乃至14の一または複数を採用した場合において、時短Bを有するよう構成してもよい。また、時短Bを有するよう構成した場合には、上記条件1乃至12における時短Aを時短Bに置き換えることも可能である。
ここで、第31実施形態の遊技機に適用可能な、時短Cの所定条件に関する構成の具体例を、図376乃至388を用いて詳述する。
<時短Cの作動有無に関する構成1>
まず、図376は、時短Cの作動有無に関する構成1である。同図においては、非確率変動遊技状態であり、第2主遊技図柄を変動させる場合を例示している。同図の構成はあくまで一例であり、確率変動遊技状態に適用してもよいし、第1主遊技図柄を変動させる場合に適用してもよい。
同図の構成では、時短Aとして、時短A-1の1種類を有しており、非確率変動遊技状態における大当りAの当選確率は1/300であり、大当りAに当選した後には、時短回数100回の時短A-1が作動する。
また、同図の構成では、時短Cとして、時短C-1と時短C-2との2種類を有しており、それぞれ1/300で当選するよう構成されている。時短図柄1が停止した場合には時短回数100回の時短C-1が作動し、時短図柄2が停止した場合には時短回数50回の時短C-2が作動し得るよう構成されている。
同図下段の「時短の作動有無」における、「非時短」は非時間短縮遊技状態を示しており、「0~49回」は、時短A-1の作動中であり、主遊技図柄停止時の残り時短回数が0~49回である場合を示しており、「50~99回」は、時短A-1の作動中であり、主遊技図柄停止時の残り時短回数が50~99回である場合を示している。
大当りAに当選した場合は、「非時短」と「0~49回」と「50~99回」とのいずれにおいても大当りA終了後に時短A-1が新たに作動することとなる。
時短図柄1が停止した場合は、「非時短」と「0~49回」と「50~99回」とのいずれにおいても時短図柄1の停止に基づいて時短C-1が新たに作動することとなる。
時短図柄2が停止した場合は、「非時短」と「0~49回」とでは、時短図柄2の停止に基づいて時短C-2が新たに作動することとなる。他方、「50~99回」においては、時短図柄2が停止しても時短C-2が新たに作動しないよう構成されている。
このように、図376においては、時短A-1の残り時短回数が「50~99回」である状況においては、時短図柄1の停止に基づいて時短C-1が作動する一方、時短図柄2の停止に基づいて時短C-2が作動しないよう構成されている。時短C-2は時短回数が50回となっているため、時短A-1の残り時短回数が「50~99回」である状況にて新たに作動しないよう構成することで、時短図柄が停止して残り時短回数が減少してしまう事態を防止することができる。
なお、図376においては、時短Aの作動中に時短図柄が停止する場合を例示したが、これには限定されず、時短Bの作動中や時短Cの作動中においても同様に、時短Cが作動することで残り時短回数が減少してしまう場合には当該時短Cが作動しないよう構成してもよい。
また、図376においては、時短A-1の残り時短回数が50回である状況にて時短回数が50回の時短C-2に係る時短図柄2が停止した場合には、時短C-2が作動しないよう構成したが、これには限定されず、時短C-2が作動するよう構成してもよい。すなわち、残り時短回数が停止した時短図柄に対応する時短Cの時短回数と同値であった場合には、新たに時短Cが作動するよう構成してもよい。
なお、図376の構成は、前述した条件1乃至4に対応した構成となっている。
<時短Cの作動有無に関する構成2>
次に、図377は、時短Cの作動有無に関する構成2である。同図においては、非確率変動遊技状態であり、第2主遊技図柄を変動させる場合を例示している。同図の構成はあくまで一例であり、確率変動遊技状態に適用してもよいし、第1主遊技図柄を変動させる場合に適用してもよい。
同図の構成では、時短Aとして、時短A-1の1種類を有しており、非確率変動遊技状態における大当りAの当選確率は1/300であり、大当りAに当選した後には、時短回数100回の時短A-1が作動する。
また、同図の構成では、時短Cとして、時短C-1と時短C-2との2種類を有しており、それぞれ1/300で当選するよう構成されている。時短図柄1が停止した場合には時短回数200回の時短C-1が作動し、時短図柄2が停止した場合には時短回数50回の時短C-2が作動し得るよう構成されている。
また、時短A-1、時短C-1、時短C-2には、予め定められた優先順位が設けられており、優先順位は高いものから順に、「時短C-1>時短A-1>時短C-2」となっている。
次に、同図下段の「時短の作動有無」について詳述する。
大当りAに当選した場合は、「時短A-1作動時」と「時短C-1作動時」と「時短C-2作動時」とのいずれにおいても、大当りAの開始前に作動している時短に関する情報がクリアされ、大当りA終了後に時短A-1が新たに作動することとなる。
時短図柄1が停止した場合においては、時短図柄1に対応する時短C-1の優先順位が、時短A-1よりも時短C-2よりも高いため、「時短A-1作動時」と「時短C-1作動時」と「時短C-2作動時」とのいずれにおいても時短図柄1の停止に基づいて時短C-1が新たに作動することとなる。
時短図柄2が停止した場合においては、時短図柄2に対応する時短C-2の優先順位が、時短A-1よりも時短C-1よりも低いため、「時短A-1作動時」と「時短C-1作動時」とにおいては、時短図柄2が停止しても時短C-2が新たに作動しないよう構成されている。他方、「時短C-2作動時」においては、作動している時短C-2と時短図柄2に対応する時短C-2の優先順位が同一であるため、時短図柄2の停止に基づいて時短C-2が新たに作動することとなる。なお、優先順位が同一である時短に係る時短図柄が停止した場合にも、新たに時短Cが作動しないよう構成してもよい。
このように、図377においては、時短図柄が停止した場合には、停止した時短図柄に係る時短Cの優先順位と作動中の時短の優先順位とを比較して、停止した時短図柄に係る時短Cの優先順位の方が高いまたは同一である場合には、新たに時短Cが作動するよう構成されている。
なお、図377においては、時短A-1と時短C-1と時短C-2とは、時短回数は相違しているがその他の性能(補助遊技図柄の変動時間、電動役物の開放時間、など)は同一である場合を例示している。
このように、図377においては、ある時短の作動中に時短図柄が停止した場合には、当該時短図柄に係る時短Cの方が、予め定められた優先順位が高いまたは同一である場合に時短Cを作動する構成を例示した。予め定められた優先順位については、前述した条件7における有利か否かに基づいて定めるよう構成してもよい。
なお、図377の構成は、前述した条件7に対応した構成となっている。
<時短Cの作動有無に関する構成3>
次に、図378は、時短Cの作動有無に関する構成3である。同図においては、非確率変動遊技状態であり、第2主遊技図柄を変動させる場合を例示している。同図の構成はあくまで一例であり、確率変動遊技状態に適用してもよいし、第1主遊技図柄を変動させる場合に適用してもよい。
同図の構成では、時短Aとして、時短A-1と時短A-2との2種類を有しており、非確率変動遊技状態における大当りAの当選確率は1/300であり、大当りAに当選した後には、時短回数100回の時短A-1が作動する。また、非確率変動遊技状態における大当りBの当選確率は1/300であり、大当りBに当選した後には、時短回数20回の時短A-2が作動する。
また、同図の構成では、時短Cとして、時短C-1の1種類を有しており、1/300で当選するよう構成されている。時短図柄が停止した場合には時短回数50回の時短C-1が作動し得るよう構成されている。
次に、同図下段の「時短の作動有無」について詳述する。
大当りAに当選した場合は、「時短A-1作動時」と「時短A-2作動時」と「時短C-1作動時」とのいずれにおいても、大当りAの開始前に作動している時短に関する情報がクリアされ、大当りA終了後に時短A-1が新たに作動することとなる。
大当りBに当選した場合は、「時短A-1作動時」と「時短A-2作動時」と「時短C-1作動時」とのいずれにおいても、大当りBの開始前に作動している時短に関する情報がクリアされ、大当りB終了後に時短A-2が新たに作動することとなる。
時短図柄が停止した場合においては、「時短A-1作動時」では時短C-1が作動しない一方、「時短A-2作動時」では時短C-1が作動するよう構成されている。
このように、図378においては、時短Aの作動時に時短図柄が停止した場合には、作動中の時短Aに係る時短回数(時短Aが開始する際に時短回数カウンタMP52cにセットされる時短回数)よりも、時短図柄に係る時短Cの時短回数の方が多い場合に時短Cが作動するよう構成されている。
このように、作動している時短Aの種類によって、時短図柄が停止した場合に時短Cが作動するか否かが相違し得るよう構成し、時短Aに係る時短回数よりも時短Cに係る時短回数の方が多い場合に時短Cが作動するよう構成することで、残り時短回数が減少して遊技者が不利益を被る事態を防止することができる。
なお、大当りAに当選した際の遊技状態によって、大当りA終了後に時短A-1が作動する場合と、大当りA終了後に時短A-2が作動する場合とを有するよう構成してもよく、このように構成した場合においても、時短A-1作動時に時短図柄が停止しても時短C-1が作動しない一方、時短A-2作動時に時短図柄が停止すると時短C-1が作動するよう構成してもよい。
なお、図377においては、時短A-1と時短C-1と時短C-2とは、時短回数は相違しているがその他の性能(補助遊技図柄の変動時間、電動役物の開放時間、など)は同一である場合を例示している。
なお、図378の構成は、前述した条件8に対応した構成となっている。
<時短Cの作動有無に関する構成4>
次に、図379は、時短Cの作動有無に関する構成4である。同図においては、非確率変動遊技状態であり、第2主遊技図柄を変動させる場合を例示している。同図の構成はあくまで一例であり、確率変動遊技状態に適用してもよいし、第1主遊技図柄を変動させる場合に適用してもよい。
同図の構成では、時短Aとして、時短A-1の1種類を有しており、非確率変動遊技状態における大当りAの当選確率は1/300であり、大当りAに当選した後には、時短回数60回の時短A-1が作動する。
また、同図の構成では、時短Cとして、時短C-1と時短C-2との2種類を有しており、それぞれ1/300で当選するよう構成されている。時短図柄1が停止した場合には時短回数20回の時短C-1が作動し、時短図柄2が停止した場合には時短回数60回の時短C-2が作動し得るよう構成されている。
次に、同図下段の「時短の作動有無」について詳述する。
大当りAに当選した場合は、「時短A-1作動時」と「時短C-1作動時」と「時短C-2作動時」とのいずれにおいても、大当りAの開始前に作動している時短に関する情報がクリアされ、大当りA終了後に時短A-1が新たに作動することとなる。
時短図柄1が停止した場合においては、「時短A-1作動時」では時短C-1が作動しない。また、「時短C-1作動時」では時短C-1が作動する一方、「時短C-2作動時」では時短C-1が作動しない。
時短図柄2が停止した場合においては、「時短A-1作動時」では時短C-1が作動する。また、「時短C-1作動時」も「時短C-2作動時」も時短C-1が作動する。
このように、図379においては、時短A-1の作動時に時短図柄1が停止した場合には、作動中の時短A-1に係る時短回数(時短Aが開始する際に時短回数カウンタMP52cにセットされる時短回数)である60回よりも、時短図柄1に係る時短C-1の時短回数である20回の方が少ないため、時短C-1が作動しない。他方、時短A-1の作動時に時短図柄2が停止した場合には、作動中の時短A-1に係る時短回数(時短Aが開始する際に時短回数カウンタMP52cにセットされる時短回数)である60回と、時短図柄2に係る時短C-2の時短回数である60回とが同一であるため、時短C-2が作動するよう構成されている。
すなわち、図379においては、時短Aの作動時に時短図柄が停止した場合には、作動中の時短Aに係る時短回数(時短Aが開始する際に時短回数カウンタMP52cにセットされる時短回数)以上の時短回数となる時短Cに係る時短図柄が停止した場合には時短Cが作動する一方、作動中の時短Aに係る時短回数よりも少ない時短回数となる時短Cに係る時短図柄が停止した場合には時短Cが作動しないよう構成されている。
このように構成することによって、残り時短回数が減少して遊技者が不利益を被る事態を防止することができる。
また、図379においては、時短C-1の作動時に時短図柄1が停止した場合には、作動中の時短C-1に係る時短回数である20回と停止した時短図柄1に係る時短C-1の時短回数である20回とが同一であるため、時短C-1が作動し、時短C-1の作動時に時短図柄2が停止した場合には、作動中の時短C-1に係る時短回数である20回よりも停止した時短図柄2に係る時短C-2の時短回数である60回が多いため、時短C-2が作動する。
また、図379においては、時短C-2の作動時に時短図柄1が停止した場合には、作動中の時短C-2に係る時短回数である60回よりも停止した時短図柄1に係る時短C-1の時短回数である20回が少ないため、時短C-1が作動しない。また、時短C-2の作動時に時短図柄2が停止した場合には、作動中の時短C-2に係る時短回数である60回と停止した時短図柄2に係る時短C-2の時短回数である60回とが同一であるため、時短C-2が作動する。
すなわち、図379においては、時短Cの作動時に時短図柄が停止した場合には、作動中の時短Cに係る時短回数(時短Cが開始する際に時短回数カウンタMP52cにセットされる時短回数)以上の時短回数となる時短Cに係る時短図柄が停止した場合には時短Cが作動する一方、作動中の時短Cに係る時短回数よりも少ない時短回数となる時短Cに係る時短図柄が停止した場合には時短Cが作動しないよう構成されている。
このように構成することによって、残り時短回数が減少して遊技者が不利益を被る事態を防止することができる。
なお、図379の構成は、前述した条件8に対応した構成となっている。
<時短Cの作動有無に関する構成5>
次に、図380は、時短Cの作動有無に関する構成5である。同図においては、非確率変動遊技状態であり、第2主遊技図柄を変動させる場合を例示している。同図の構成はあくまで一例であり、確率変動遊技状態に適用してもよいし、第1主遊技図柄を変動させる場合に適用してもよい。
同図の構成では、時短Aとして、時短A-1の1種類を有しており、非確率変動遊技状態における大当りAの当選確率は1/300であり、大当りAに当選した後には、時短回数100回の時短A-1が作動する。
また、同図の構成では、時短Cとして、時短C-1と時短C-2との2種類を有しており、それぞれ1/300で当選するよう構成されている。時短図柄1が停止した場合には時短回数100回の時短C-1が作動し、時短図柄2が停止した場合には時短回数20回の時短C-2が作動し得るよう構成されている。
次に、同図下段の「時短の作動有無」について詳述する。
大当りAに当選した場合は、「時短非作動時」と「時短A-1作動時」と「時短C-1作動時」と「時短C-2作動時」とのいずれにおいても、大当りAの開始前に作動している時短に関する情報がクリアされ、大当りA終了後に時短A-1が新たに作動することとなる。
時短図柄1が停止した場合においては、「時短非作動時」と「時短A-1作動時」と「時短C-1作動時」と「時短C-2作動時」とのいずれにおいても時短C-1が作動することとなる。
時短図柄2が停止した場合においては、「時短非作動時」と「時短C-2作動時」とでは時短C-2が作動する一方、「時短A-1作動時」と「時短C-1作動時」とでは時短C-2が作動しない。
このように、図380においては、大当りAに当選した場合には当選した遊技状態に拘らず、大当り終了後には時短A-1が作動し得るよう構成されている。また、時短図柄1が停止した場合には、停止時の遊技状態に拘らず時短C-1が作動し得るよう構成されている。
また、時短図柄2が停止した場合には、「時短C-2作動時」では時短C-2が作動する一方、「時短非作動時」と「時短A-1作動時」と「時短C-1作動時」とでは時短C-2が作動しないよう構成されている。
このように、時短A-1の作動時に時短図柄2が停止した場合には、作動中の時短A-1に係る時短回数(時短A-1が開始する際に時短回数カウンタMP52cにセットされる時短回数)である100回よりも、時短図柄2に係る時短C-2の時短回数である20回の方が少ないため、時短C-2が作動しない。また、時短C-1の作動時に時短図柄2が停止した場合には、作動中の時短C-1に係る時短回数(時短C-1が開始する際に時短回数カウンタMP52cにセットされる時短回数)である100回よりも、時短図柄2に係る時短C-2の時短回数である20回の方が少ないため、時短C-2が作動しない。
すなわち、図380においては、時短図柄が停止した場合においては、停止した時短図柄に係る時短Cの時短回数が、作動中の時短回数(時短非作動時は0回)よりも少ない場合には、時短Cが新たに作動しないよう構成されている。
このように構成することによって、時短図柄が停止した場合において、残り時短回数が減少して遊技者が不利益を被る事態を防止することができる。
なお、図380では、「時短非作動時」において、相対的に時短回数が多い時短Cである時短C-1が作動し得るよう構成したが、これには限定されず、「時短非作動時」では時短図柄1が停止した場合にも時短C-1が作動しないよう構成してもよい。このように構成することで、以下の遊技性を創出することができる。
(1)「時短非作動時」において時短図柄2が停止し、時短C-2が作動する。
(2)時短C-2が作動する20回の図柄変動にて時短図柄1が停止し、時短C-1が作動する。
このように、「時短非作動時」においては、相対的に時短回数が少ない時短図柄の当選を目指し、当該時短回数が少ない時短図柄に係る時短Cの作動中に、相対的に時短回数が多い時短図柄の当選を目指すという、時短Cが当選するごとに時短回数が増加していく遊技性を創出することができる。なお、このように構成した場合には、時短C-2の作動中が最も時短図柄1に当選する割合が高くなるよう、各時短図柄の当選確率と各時短Cの時短回数を設計してもよい。
<時短Cの作動有無に関する構成6>
次に、図381は、時短Cの作動有無に関する構成6である。同図においては、非確率変動遊技状態であり、第2主遊技図柄を変動させる場合を例示している。同図の構成はあくまで一例であり、確率変動遊技状態に適用してもよいし、第1主遊技図柄を変動させる場合に適用してもよい。
同図の構成では、時短Aとして、時短A-1の1種類を有しており、非確率変動遊技状態における大当りAの当選確率は1/300であり、大当りAに当選した後には、時短回数60回の時短A-1が作動する。
また、同図の構成では、時短Cとして、時短C-1と時短C-2との2種類を有しており、それぞれ1/300で当選するよう構成されている。時短図柄1が停止した場合には時短回数0回の時短C-1が作動し、時短図柄2が停止した場合には時短回数200回の時短C-2が作動し得るよう構成されている。なお、同図においては時短C-1の時短回数は0回であり、時短C-1が作動すると称しているが、時短回数0回であるため、時短は作動しないと称してもよい。
次に、同図下段の「時短の作動有無」について詳述する。
まず、時短C-1の時短回数は0回であるため、「時短C-1作動時」には、大当りに当選する場合や、時短図柄が停止する場合を有していない。
大当りAに当選した場合は、「時短A-1作動時」と「時短C-2作動時」とのいずれにおいても、大当りAの開始前に作動している時短に関する情報がクリアされ、大当りA終了後に時短A-1が新たに作動することとなる。
時短図柄1が停止した場合においては、「時短A-1作動時」では時短C-1が作動しない。また、「時短C-2作動時」では時短C-1が作動する。
時短図柄2が停止した場合においては、「時短A-1作動時」と「時短C-2作動時」とのいずれにおいても、時短C-2が作動する。
このように、相対的に時短回数の多い時短Cである時短C-2の作動中に時短図柄1が停止した場合には、時短回数が0回である時短C-1が作動するよう構成されている。このように構成することにより、相対的に時短回数の多い時短Cである時短C-2の作動中においては、時短図柄1が停止してしまうと、時短回数0回の時短が作動してしまうため、時間短縮遊技状態が終了するといった斬新な遊技性を創出することができる。
また、図381のように、時短回数0回の時短Cを有するよう構成した場合には、相対的に時短回数の多い時短C-2が作動しても時短回数0回の時短Cが作動して時間短縮遊技状態が終了する場合を有するため、相対的に時短回数の多い時短C-2が作動することとなる時短図柄2の当選確率を高く設計することができ、遊技者が期待感を高める機会を増加させることができる。
なお、図381においては、時短回数0回の時短C-1を有するよう構成したが、これには限定されず、時短回数1回の時短Cを有するなど、相対的に時短回数が少ない時短Cを有するよう構成してもよい。また、時短C-1のような相対的に少ない時短回数としては、以下のように定義してもよい。
(1)第1主遊技側の保留上限数以下の時短回数
(2)第2主遊技側の保留上限数以下の時短回数
(3)所定の入賞口への入球による賞球数以下の時短回数
<時短Cの作動有無に関する構成7>
次に、図382は、時短Cの作動有無に関する構成7である。同図においては、非確率変動遊技状態であり、第2主遊技図柄を変動させる場合を例示している。同図の構成はあくまで一例であり、確率変動遊技状態に適用してもよいし、第1主遊技図柄を変動させる場合に適用してもよい。
同図の構成では、時短Aとして、時短A-1の1種類を有しており、非確率変動遊技状態における大当りAの当選確率は1/300であり、大当りAに当選した後には、時短回数100回の時短A-1が作動する。
また、同図の構成では、時短Cとして、時短C-1の1種類を有しており、1/100で当選するよう構成されている。時短図柄が停止した場合には時短回数50回の時短C-1が作動し得るよう構成されている。
図382の構成においては、同図下段の作用1と作用2のように作用することとなる。
まず、作用1について詳述する。図中(1)のタイミングで、大当りAが終了し、時短回数100回の時短A-1が作動する。その後、図中(2)のタイミングで、時短A-1が作動している100回の図柄変動が実行され、時短図柄に当選しなかったため、時短A-1の作動が終了し、非時間短縮遊技状態となる。
次に、作用2について詳述する。図中(3)のタイミングで、大当りAが終了し、時短回数100回の時短A-1が作動する。その後、図中(4)のタイミングで、時短A-1が作動してから70回目の図柄変動が実行され、時短図柄が停止する。図中(4)のタイミングでは時短Cは新たに作動しないが、時短図柄に当選した旨の情報が主制御基板M側のRAMに記憶される。その後、図中(5)のタイミングで、時短A-1が作動している状況における100回目の図柄変動が実行され、時短A-1の作動が終了することとなるが、時短A-1の作動中に時短図柄に当選していたため(時短図柄に当選した旨の情報が主制御基板M側のRAMに記憶されているため)、時短C-1が新たに作動することとなる。なお、時短C-1の時短回数は新たに作動してから50回となっている。
その後、図中(6)のタイミングで、図中(5)のタイミングで作動した時短C-1における30回目の図柄変動が実行され、時短図柄が停止する。図中(6)のタイミングでは時短Cは新たに作動しないが、時短図柄に当選した旨の情報が主制御基板M側のRAMに記憶される。その後、図中(7)のタイミングで、時短C-1が作動している状況における50回目の図柄変動が実行され、時短C-1の作動が終了することとなるが、時短C-1の作動中に時短図柄に当選していたため(時短図柄に当選した旨の情報が主制御基板M側のRAMに記憶されているため)、時短C-1が新たに作動することとなる。なお、時短C-1の時短回数は新たに作動してから50回となっている。その後、図中(8)のタイミングで、時短C-1が作動している状況における50回目の図柄変動が実行され、時短C-1の作動が終了する。
このように、図382の構成においては、時短A-1の作動中に時短図柄が停止すると、時短A-1の残り時短回数を有している場合には、時短C-1が新たに作動しないが、時短図柄に当選した旨の情報が主制御基板M側のRAMに記憶され、時短A-1の作動が終了した後に、時短C-1が作動するよう構成されている。同様に、時短C-1の作動中に時短図柄が停止すると、時短C-1の残り時短回数を有している場合には、時短C-1が新たに作動しないが、時短図柄に当選した旨の情報が主制御基板M側のRAMに記憶され、時短C-1の作動が終了した後に、再度時短C-1が作動するよう構成されている。
なお、1回の時短C-1が作動することとなる50回の図柄変動において、時短図柄が2回停止した場合には、「1回目の時短C-1が終了→時短回数50回の2回目の時短C-1が開始→2回目の時短C-1が終了→時短回数50回の3回目の時短C-1が開始→3回目の時短C-1が終了」のように作用することとなる。
このように構成することにより、時短A-1または時短C-1の作動中に時短図柄に当選した場合にも、作動中の時短が終了した後に当該時短図柄に対応する時短C-1が作動するため、時短図柄に当選した分だけ時短C-1が作動するという、新たな遊技性を創出することができる。
なお、図382のような、時短図柄に当選した際に時短図柄に当選した旨の情報を記憶しておくことを、時短図柄をストックする、時短Cをストックするなどと称してもよい。
なお、図382においては、時短Aの作動中も時短Cの作動中も、時短図柄が当選した際には、時短図柄に当選した旨の情報が主制御基板M側のRAMに記憶され、その後の所定のタイミングで当該時短図柄に対応する時短Cが作動するよう構成したが、これには限定されず、時短Aの作動中に時短図柄が当選した際には、時短図柄に当選した旨の情報が主制御基板M側のRAMに記憶され、その後の所定のタイミングで当該時短図柄に対応する時短Cが作動する一方、時短Cの作動中に時短図柄が当選した際には、時短図柄に当選した旨の情報が主制御基板M側のRAMに記憶されず、当該時短図柄に対応する時短Cが作動しないよう構成してもよい。
また、時短Cとして時短回数の異なる複数種類の時短Cを有するよう構成し、図382の構成に適用してもよい。このように構成した場合には、副制御基板S側における演出を以下のように構成してもよい。
(1)時短Cとして、時短回数20回の時短C-1、時短回数50回の時短C-2、時短回数100回の時短C-3とを有し、時短図柄の停止時(ストック時)においては、当該時短図柄に対応する時短回数を演出表示装置SGにて報知せず、時短Cが作動するタイミング(例えば、時短Aの作動が終了するタイミング)にて、作動する時短Cに対応した時短回数を演出表示装置SGにて報知する。
(2)時短Cとして、時短回数20回の時短C-1、時短回数50回の時短C-2、時短回数100回の時短C-3とを有し、時短図柄の停止時(ストック時)においては、当該時短図柄に対応する時短回数を演出表示装置SGにて報知せず、時短Cが作動するタイミング(例えば、時短Aの作動が終了するタイミング)では、いずれの時短Cが作動する場合においても、最も少ない時短回数である20回(時短C-1の時短回数)を報知し、その後当該20回の図柄変動が終了するタイミングにおいて、作動している時短Cが時短C-1である場合には、演出表示装置SGに「時短終了」と表示し、作動している時短Cが時短C-2である場合には、演出表示装置SGに「+30」と表示し、作動している時短Cが時短C-3である場合には、演出表示装置SGに「+80」と表示するよう構成してもよい。
また、時短Cとして、例えば時短C-1と時短C-2を有するよう構成し、図382の構成に適用した場合において、時短A(または時短C)の作動中に時短C-1に対応する時短図柄が停止した場合には、時短A(または時短C)の作動終了後に時短C-1が実行され得るが、時短A(または時短C)の作動中に時短C-2に対応する時短図柄が停止した場合には、時短A(または時短C)の作動終了後に時短C-2は実行されないよう構成してもよい。
図382のような時短Cがストックされ得る構成においては、ストック可能な時短Cの回数(連続して作動し得る時短Cの回数)に上限(例えば、5回)を設けるよう構成してもよいし、時間短縮遊技状態が連続で作動し得る合計の時短回数(例えば、350回)に上限を設けるよう構成してもよい。
<時短図柄状態設定処理の変更例>
次に、図383は、第31実施形態からの変更例における、図368のステップ6500のサブルーチンに係る、時短図柄状態設定処理のフローチャートである。まず、ステップ6501で、主制御基板MのCPUMCは、時短Aと時短Bとが作動中ではないか否かを判定する。ステップ6501でYesの場合、ステップ6504で、主制御基板MのCPUMCは、時短図柄が停止しているか否か(または、当該図柄変動にて時短図柄に当選したか否か)を判定する。ステップ6504でYesの場合、ステップ6505で、主制御基板MのCPUMCは、時短Cが作動中ではないか否かを判定する。
ステップ6505でYesの場合、ステップ6506で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値に時短Cの時短回数をセットする。次に、ステップ6508で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグをオンにする。次に、ステップ6510で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技時短Cフラグをオンにする。次に、ステップ6512で、主制御基板MのCPUMCは、時短Cに係る初期設定(限定頻度状態をセットする処理など)を実行し、次の処理(ステップ6350の処理)に移行する。
また、ステップ6505でNoの場合、ステップ6514で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値に時短Cの時短回数をセットする。次に、ステップ6516で、主制御基板MのCPUMCは、時短Cに係る初期設定(限定頻度状態をセットする処理など)を実行し、次の処理(ステップ6350の処理)に移行する。
ステップ6514のように、第31実施形態からの変更例においては、時短Cの作動中に時短図柄が停止した場合には、新たに時短Cが作動することとなるが、この場合、時短回数カウンタMP52cのクリア処理(例えば、ステップ6558のクリア処理)は実行せずに時短回数カウンタMP52cのカウンタ値を上書きするよう構成されている。具体例としては、時短Cが作動しており、残り時短回数が20回である状況にて時短図柄が停止した場合、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値として時短Cの時短回数である50回が上書きされることとなる。
なお、時短Cを複数種類有しており、時短Cの作動中に時短図柄が停止した場合に、時短図柄の種類によって新たに時短Cが作動する場合と作動しない場合とを有するよう構成した場合においても、新たに時短Cが作動する場合には、図383のステップ6514~ステップ6516のように作用するよう構成してもよい。
図383にて図示した時短図柄状態設定処理の変更例を第31実施形態に適用した場合には、以下のような特徴構成を有することとなる。
(特徴構成)
時短Aと時短Cとで、時短回数を管理するためのカウンタとして、時短回数カウンタMP52cを兼用している。
時短Cが作動している状況にて、大当りに当選し、大当り図柄が停止すると、図371のステップ6558にて時短回数カウンタMP52cのカウンタ値をクリアし、その後、図374のステップ6652にて時短回数カウンタMP52cに時短Aの時短回数をセットする。
時短Cが作動している状況にて、時短図柄が停止すると、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値のクリア処理を実行せずに、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値を上書きし、時短Cが新たに作動する。
<転落抽選>
また、第31実施形態に係るぱちんこ遊技機は、前述した転落抽選(確変転落抽選と称してもよい)を実行し得るよう構成してもよい。転落抽選を有するぱちんこ遊技機として、以下のように構成してもよい。
(1)大当り終了後に確率変動遊技状態に移行した場合、図柄変動50回までは確率変動遊技状態の保障期間として転落抽選が実行されない。
(2)大当り終了後に確率変動遊技状態に移行した場合、図柄変動50回が実行された以降(確率変動遊技状態の保障期間が終了した以降)においては、毎変動転落抽選が実行される。
(3)確率変動遊技状態の保障期間にて大当りに当選した場合には、大当り変動の変動固定時間(例えば、図371のステップ6558)にて時短回数カウンタMP52cのカウンタ値のクリア処理を実行する。
(4)確率変動遊技状態の保障期間が終了した以降の確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態にて大当りに当選した場合には、当該大当り変動の変動開始時(例えば、図155のステップ1448-3~ステップ1416のいずれかのタイミング)にて時短回数カウンタMP52cのカウンタ値のクリア処理を実行し、その後、当該大当り変動の変動固定時間(例えば、図371のステップ6558)にて時短回数カウンタMP52cのカウンタ値のクリア処理を実行する。すなわち、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値のクリア処理を2回実行する(同一の処理を2回実行してもよいし、異なる処理を2回実行してもよい)。
なお、上記(4)においては、転落抽選を実行→当否抽選を実行→時短回数カウンタMP52cのカウンタ値のクリア処理を実行の順で処理を実行するよう構成してもよい。
<時短Cの作動有無に関する構成8>
次に、図384は、時短Cの作動有無に関する構成8である。同図においては、非確率変動遊技状態であり、第2主遊技図柄を変動させる場合を例示している。同図の構成はあくまで一例であり、確率変動遊技状態に適用してもよいし、第1主遊技図柄を変動させる場合に適用してもよい。
同図の構成では、時短Aとして、時短A-1の1種類を有しており、非確率変動遊技状態における大当りAの当選確率は1/300であり、大当りAに当選した後には、時短回数100回の時短A-1が作動する。
また、同図の構成では、時短Cとして、時短C-1と時短C-2と時短C-3との3種類を有しており、それぞれ1/300で当選するよう構成されている。時短図柄1が停止した場合には時短回数75回の時短C-1が作動し、時短図柄2が停止した場合には時短回数50回の時短C-2が作動し、時短図柄3が停止した場合には時短回数25回の時短C-3が作動し得るよう構成されている。
同図下段の「時短の作動有無」における、「非時短」は非時間短縮遊技状態を示しており、「0~24回」は、時短A-1の作動中であり、主遊技図柄停止時の残り時短回数が0~24回である場合を示しており、「25~49回」は、時短A-1の作動中であり、主遊技図柄停止時の残り時短回数が25~49回である場合を示しており、「50~74回」は、時短A-1の作動中であり、主遊技図柄停止時の残り時短回数が50~74回である場合を示しており、「75~99回」は、時短A-1の作動中であり、主遊技図柄停止時の残り時短回数が75~99回である場合を示している。
大当りAに当選した場合は、「非時短」と「0~24回」と「25~49回」と「50~74回」と「75~99回」とのいずれにおいても大当りA終了後に時短A-1が新たに作動することとなる。
時短図柄1が停止した場合は、「非時短」と「0~24回」と「25~49回」と「50~74回」とでは、時短図柄1の停止に基づいて時短C-1が新たに作動することとなる。他方、「75~99回」においては、時短図柄1が停止しても時短C-1が新たに作動しないよう構成されている。
時短図柄2が停止した場合は、「非時短」と「0~24回」と「25~49回」とでは、時短図柄2の停止に基づいて時短C-2が新たに作動することとなる。他方、「50~74回」と「75~99回」とにおいては、時短図柄2が停止しても時短C-2が新たに作動しないよう構成されている。
時短図柄3が停止した場合は、「非時短」と「0~24回」では、時短図柄3の停止に基づいて時短C-3が新たに作動することとなる。他方、「25~49回」と「50~74回」と「75~99回」とにおいては、時短図柄3が停止しても時短C-3が新たに作動しないよう構成されている。
このように、図384においては、時短A-1の残り時短回数によって、作動し得る時短Cの種類数が異なるよう構成されている。より具体的には、図376の構成と同様に、時短Cが作動することで残り時短回数が減少してしまう場合には時短図柄が停止しても時短Cが新たに作動しないように構成されているとともに、時短A-1の残り時短回数が少なくなるほど、作動し得る時短Cの種類数が増加していくという斬新な遊技性が創出されることとなる。
なお、図384においては、時短Aの作動中に時短図柄が停止する場合を例示したが、これには限定されず、時短Bの作動中や時短Cの作動中においても同様に、時短Cが作動することで残り時短回数が減少してしまう場合には当該時短Cが作動しないよう構成するとともに、残り時短回数が少なくなるほど、新たに作動し得る時短Cの種類数が多くなるよう構成してもよい。
また、図384においては、残り時短回数が停止した時短図柄に対応する時短Cの時短回数と同値であった場合には、新たに時短Cが作動しないよう構成したが、これには限定されず、残り時短回数が停止した時短図柄に対応する時短Cの時短回数と同値であった場合には、新たに時短Cが作動するよう構成してもよい。
また、図384においては、「非時短」において時短図柄が停止した場合に時短Cが作動するよう構成したが、これには限定されず、「非時短」において時短図柄が停止しても時短Cが作動しないよう構成してもよい。
なお、図384の構成は、前述した条件1乃至4に対応した構成となっている。
<時短Cの作動有無に関する構成9>
次に、図385は、時短Cの作動有無に関する構成9である。同図においては、非確率変動遊技状態であり、第2主遊技図柄を変動させる場合を例示している。同図の構成はあくまで一例であり、確率変動遊技状態に適用してもよいし、第1主遊技図柄を変動させる場合に適用してもよい。
同図の構成では、時短Aとして、時短A-1の1種類を有しており、非確率変動遊技状態における大当りAの当選確率は1/300であり、大当りAに当選した後には、時短回数100回の時短A-1が作動する。
また、同図の構成では、時短Cとして、時短C-1と時短C-2との2種類を有しており、それぞれ1/100で当選するよう構成されている。時短図柄1が停止した場合には時短回数0回の時短C-1が作動し、時短図柄2が停止した場合には時短回数50回の時短C-2が作動し得るよう構成されている。なお、同図においては時短C-1の時短回数は0回であり、時短C-1が作動すると称しているが、時短回数0回であるため、時短は作動しないと称してもよい。
同図下段の「時短の作動有無」における、「非時短」は非時間短縮遊技状態を示しており、「0~49回」は、時短A-1の作動中であり、主遊技図柄停止時の残り時短回数が0~49回である場合を示しており、「50~99回」は、時短A-1の作動中であり、主遊技図柄停止時の残り時短回数が50~99回である場合を示している。
大当りAに当選した場合は、「非時短」と「0~49回」と「50~99回」とのいずれにおいても、大当りAの開始前に作動している時短に関する情報がクリアされ、大当りA終了後に時短A-1が新たに作動することとなる。
時短図柄1が停止した場合においては、「非時短」と「50~99回」では時短C-1が作動しない。また、「0~49回」では時短C-1が作動する。
時短図柄2が停止した場合においては、「非時短」と「0~49回」と「50~99回」とのいずれにおいても、時短C-2が作動する。
このように、時短A-1の作動中において、残り時短回数が相対的に多い「50~99回」においては、時短図柄1が停止しても時短回数が0回の時短C-1は新たに作動しないよう構成されている一方、残り時短回数が相対的に少ない「0~49回」においては、時短図柄1が停止すると時短回数が0回の時短C-1が新たに作動し得るよう構成されている。
このように構成されているため、図385においては、時短A-1の「50~99回」においては、時短回数0回の時短C-1が新たに作動することによって時短A-1が終了してしまうことがないよう構成することができ、遊技者に対して最低限の時短回数(同図においては50回)を保障することができる。
なお、図385においては、時短回数0回の時短C-1を有するよう構成したが、これには限定されず、時短回数1回の時短Cを有するなど、相対的に時短回数が少ない時短Cを有するよう構成してもよい。また、時短C-1のような相対的に少ない時短回数としては、以下のように定義してもよい。
(1)第1主遊技側の保留上限数以下の時短回数
(2)第2主遊技側の保留上限数以下の時短回数
(3)所定の入賞口への入球による賞球数以下の時短回数
また、図385のような、時短回数0回や1回などの相対的に少ない時短回数である時短Cを、転落時短、転落時短Cなどと称してもよく、このような、転落時短Cを有する構成としては、以下のように構成してもよい。
時短回数100回の時短Aの作動中において、図柄変動の実行回数が「1~10回」では転落時短Cが作動可能であり、図柄変動の実行回数が「11~20回」では転落時短Cが作動せず、図柄変動の実行回数が「21~30回」では転落時短Cが作動可能であり、図柄変動の実行回数が「31~40回」では転落時短Cが作動せず、図柄変動の実行回数が「41~50回」では転落時短Cが作動可能であり、図柄変動の実行回数が「51~60回」では転落時短Cが作動せず、図柄変動の実行回数が「61~70回」では転落時短Cが作動可能であり、図柄変動の実行回数が「71~80回」では転落時短Cが作動せず、図柄変動の実行回数が「81~90回」では転落時短Cが作動可能であり、図柄変動の実行回数が「91~100回」では転落時短Cが作動しない。
このように構成することにより、遊技者は時短図柄の停止有無に注目しながら時短A中を遊技することができる。
また、時短Aを複数種類有するよう構成し、作動している時短Aの種類によって、転落時短Cが作動し得る範囲と転落時短Cが作動しない範囲とを異ならせてもよい。すなわち、時短Cが作動可能な変動回数の範囲を異ならせることで、時短Aの有利度を異ならせるよう構成してもよい。
また、時短C-2の作動中においても、残り時短回数によって転落時短C(時短C-1)の作動有無を異ならせてもよい。また、転落時短Cではない時短C(図385における時短C-2のように相対的に多い時短回数である時短C)を複数種類有するよう構成し、作動している時短Cの種類によって、転落時短Cが作動し得る範囲と転落時短Cが作動しない範囲とを異ならせてもよい。
<時短Cの作動有無に関する構成10>
次に、図386は、時短Cの作動有無に関する構成10である。同図においては、非確率変動遊技状態であり、第2主遊技図柄を変動させる場合を例示している。同図の構成はあくまで一例であり、確率変動遊技状態に適用してもよいし、第1主遊技図柄を変動させる場合に適用してもよい。
同図の構成では、時短Aとして、時短A-1と時短A-2との2種類を有しており、非確率変動遊技状態における大当りAの当選確率は1/300であり、大当りAに当選した後には、時短回数100回の時短A-1が作動する。また、非確率変動遊技状態における大当りBの当選確率は1/300であり、大当りBに当選した後には、時短回数100回の時短A-2が作動する。
また、同図の構成では、時短Cとして、時短C-1の1種類を有しており、1/100で当選するよう構成されている。時短図柄が停止した場合には時短回数50回の時短C-1が作動し得るよう構成されている。
図386においては、図382で前述した構成と同様に、時短A-1または時短A-2の作動中に時短図柄に当選した場合にも、作動中の時短が終了した後に当該時短図柄に対応する時短C-1が作動し得る、時短Cをストック可能な遊技機となっている。
同図中段の「ストックの有無」における、「0~9回」は、時短A-1または時短A-2の作動中であり、主遊技図柄停止時の残り時短回数が0~9回である場合を示しており、「10~19回」は、時短A-1または時短A-2の作動中であり、主遊技図柄停止時の残り時短回数が10~19回である場合を示しており、「20~99回」は、時短A-1または時短A-2の作動中であり、主遊技図柄停止時の残り時短回数が20~99回である場合を示している。
時短A-1の作動中においては、「0~9回」では、時短図柄が停止すると時短図柄に当選した旨の情報が主制御基板M側のRAMに記憶され、時短A-1の作動終了後に時短C-1が新たに作動する。他方、「10~19回」と「20~99回」とでは、時短図柄が停止しても、時短A-1の作動終了後に時短C-1が新たに作動しない。
時短A-2の作動中においては、「0~9回」と「10~19回」とでは、時短図柄が停止すると時短図柄に当選した旨の情報が主制御基板M側のRAMに記憶され、時短A-2の作動終了後に時短C-1が新たに作動する。他方、「20~99回」とでは、時短図柄が停止しても、時短A-2の作動終了後に時短C-1が新たに作動しない。
すなわち、図386の構成においては、同図下段の作用1と作用2のように作用することとなる。
まず、作用1について詳述する。図中(1)のタイミングで、大当りAが終了し、時短回数100回の時短A-1が作動する。その後、図中(2)のタイミングで、時短A-1の残り時短回数が15回となる図柄変動が実行され、時短図柄が停止する。時短A-1作動時における「10~19回」での時短図柄の停止であったため、時短図柄に当選した旨の情報が主制御基板M側のRAMに記憶されない(時短図柄に当選したが時短C-1が作動しない旨の情報が主制御基板M側のRAMに記憶されるよう構成してもよい)。その後、図中(3)のタイミングで、時短A-1が作動している状況における100回目の図柄変動が実行され、時短A-1の作動が終了し、非時間短縮遊技状態となる。
次に、作用2について詳述する。図中(4)のタイミングで、大当りBが終了し、時短回数100回の時短A-2が作動する。その後、図中(5)のタイミングで、時短A-2の残り時短回数が15回となる図柄変動が実行され、時短図柄が停止する。時短A-2作動時における「10~19回」での時短図柄の停止であったため、時短図柄に当選した旨の情報が主制御基板M側のRAMに記憶される(時短図柄に当選し、且つ時短C-1が作動する旨の情報が主制御基板M側のRAMに記憶されるよう構成してもよい)。その後、図中(6)のタイミングで、時短A-2が作動している状況における100回目の図柄変動が実行され、時短A-2の作動が終了することとなるが、時短A-2の作動中における「10~19回」にて時短図柄に当選していたため(時短図柄に当選した旨の情報が主制御基板M側のRAMに記憶されているため)、時短C-1が新たに作動することとなる。なお、時短C-1の時短回数は新たに作動してから50回となっている。その後、図中(7)のタイミングで、時短C-1が作動している状況における50回目の図柄変動が実行され、時短C-1の作動が終了し、非時間短縮遊技状態となる。
このように、図386の構成においては、時短A-1と時短A-2とで、時短図柄が停止した場合に時短図柄に当選した旨の情報が主制御基板M側のRAMに記憶される時短回数の範囲(時短Cがストックされ得る時短回数の範囲)が相違するよう構成されている。
このように構成することで、時短A-1と時短A-2とで時短回数が同一であっても、時短Cの作動有無を相違させることで、遊技者にとっての有利度を相違させることができる。
また、図386では、時短Aの種類(大当りの実行契機となる大当り図柄の種類)によって、時短図柄が停止した場合に時短図柄に当選した旨の情報が主制御基板M側のRAMに記憶される時短回数の範囲(時短Cがストックされ得る時短回数の範囲)が相違するよう構成したが、これには限定されず、時短Cの種類(時短図柄の種類)によって、時短図柄が停止した場合に時短図柄に当選した旨の情報が主制御基板M側のRAMに記憶される時短回数の範囲(時短Cがストックされ得る時短回数の範囲)が相違するよう構成してもよい。
<時間短縮遊技状態の演出実行イメージ>
次に、第31実施形態のぱちんこ遊技機に適用可能な演出表示装置SGにおける演出の実行イメージを、図387を用いて詳述する。
同図においては、時短Aの作動中に時短図柄が停止すると、時短Cが新たに作動するよう構成されており、時短Aの時短回数は100回、時短Cの時短回数は50回となっている。
まず、図中(1)のタイミングで、大当りAが終了し、時短回数100回の時短Aが作動する。その後、図中(2)のタイミングで、時短Aの残り時短回数が20回となる図柄変動が実行され、時短図柄が停止する。当該時短図柄が停止したことにより、時短回数50回の時短Cが新たに作動する。なお、時短Cが新たに作動したため、作動していた時短Aは終了することとなる。その後、図中(3)のタイミングでは、時短Aが作動してから100回目の図柄変動が実行され、時短Aは作動しておらず時短Cの作動中となっている。その後、図中(4)のタイミングで、時短Cが作動している状況における50回目の図柄変動が実行され、時短Cの作動が終了し、非時間短縮遊技状態となる。
ここで、第31実施形態のぱちんこ遊技機においては、演出表示装置SGにおける演出として、構成1のような演出態様としてもよいし、構成2のような演出態様としてもよい。以下、構成1及び構成2について詳述する。
(構成1)
時短図柄が停止することとなる図中(2)タイミングで、演出表示装置SGにて、時短図柄が停止して時短Cが作動する旨と、時短Cの時短回数を表示するよう構成してもよい。具体例としては、演出表示装置SGにて「超速RUSH50突入!!」のように、新たな時間短縮遊技状態が開始(新たな時短が作動)した旨を表示する。
このように構成することにより、遊技者は時短Cに当選したことをリアルタイムで認識することができ、興趣性の高い遊技機とすることができる。
(構成2)
時短図柄が停止することとなる図中(2)タイミングでは、演出表示装置SGにて、時短図柄が停止した旨を表示せず、時短Aが作動してから100回目の図柄変動が実行された図中(3)のタイミング(時短Cが作動していなかった場合に時短Aが終了するタイミング)にて、時短Cが作動している旨と、残り時短回数を表示するよう構成してもよい。具体例としては、演出表示装置SGにて「継続!!時短+30!」と表示する。
このように構成することにより、遊技者は時短Cに当選したか否かが分からないまま、時間短縮遊技状態を遊技することとなり、図中(3)のタイミングに到達するまで期待感を持続させることができる。
なお、構成2のような演出態様は、前述した図382のような、時短Aの作動中に時短図柄に当選した場合に、作動中の時短が終了した後に当該時短図柄に対応する時短Cが作動する構成に適用してもよい。
また、構成2においては、図中(3)のタイミングにて、時間短縮遊技状態が終了する旨の表示(例えば、「END・・」と表示)した後に、時短Cが作動している旨と、残り時短回数を表示(例えば、「継続!!時短+30」と表示)するよう構成してもよい。
また、構成2においては、図中(3)のタイミングにて、時短Cが作動している旨のみを表示し、残り時短回数は表示しないよう構成してもよい。このように構成することで、遊技者に時間短縮遊技状態がいつまで継続するかわからないまま遊技を進行させることができる。
また、図387においては、時短Aの作動中に時短図柄が停止して時短Cが新たに作動する構成における演出態様について詳述したが、これには限定されず、同図に図示した演出態様は、時短Cの作動中に時短図柄が停止して時短Cが新たに作動する構成に適用してもよい。
なお、前述した時短図柄に当選した場合に時短Cが作動するための所定条件の一例である条件13において、所定条件を充足して新たに時短Cが作動し得ることとなる再度所定の時短図柄が停止したタイミングは、図387の図中(2)~(3)のタイミングが相当する。また、図387の時短Aを時短Cに置き換えて、前述した時短図柄に当選した場合に時短Cが作動するための所定条件の一例である条件14に同様の構成を適用してもよい。
<時短Cの作動有無に関する構成11>
次に、図388は、時短Cの作動有無に関する構成11である。同図においては、非確率変動遊技状態であり、第2主遊技図柄を変動させる場合を例示している。同図の構成はあくまで一例であり、確率変動遊技状態に適用してもよいし、第1主遊技図柄を変動させる場合に適用してもよい。
同図においては、時短Aの時短回数は100回、時短Cの時短回数は50回となっている。また、同図の構成においては、時短回数カウンタMP52cとは異なる時短Cカウンタを有している。また、同図の構成においては、時短Aの作動中には時短Cが作動しないよう構成されている。
まず、図中(1)のタイミングで、大当りAが終了し、時短回数100回の時短Aが作動する。時短回数カウンタMP52cのカウンタ値は100がセットされ、時短Cカウンタのカウンタ値は0となっている。その後、図中(2)のタイミングで、時短Aの作動から40回目となる図柄変動が実行され、時短図柄が停止する。図中(2)のタイミングでは時短Aが作動しているため、時短Cは作動しないが、時短Cカウンタに時短Cの時短回数である50がセットされ、以降図柄変動毎に時短Cカウンタのカウンタ値が減算されていく。時短回数カウンタMP52cのカウンタ値は60となっている。
その後、図中(3)のタイミングで、時短Aの作動から70回目となる図柄変動が実行され、再度、時短図柄が停止する。図中(3)のタイミングでは時短Aが作動しているため、時短Cは作動しない。また、図中(3)のタイミングでは、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値は30になっており、時短Cカウンタのカウンタ値は20の状態から再度50がセットされる(時短図柄が再度停止したため)。
その後、図中(4)のタイミングで、1回目の時短図柄の停止から時短Cの時短回数である50回の図柄変動が実行されたことになるが、時短Cカウンタには2回目の時短図柄の停止時にカウンタ値が再セットされており、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値は10になっており、時短Cカウンタのカウンタ値は30となっている。
その後、図中(5)のタイミングで、時短Aが作動してから100回目の図柄変動が実行され、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値が0となる。本タイミングにおいて、時短Cカウンタのカウンタ値を参照し、カウンタ値が1以上となっている場合には、時短Cが作動し、時短Cカウンタ値が時短回数となる。すなわち、時短Cカウンタのカウンタ値は20であり、時短Cの時短回数は20回となる。その後、図中(6)のタイミングで、時短Cの時短回数である20回の図柄変動が実行され、時短Cの作動が終了し、非時間短縮遊技状態となる。
このように、図388においては、時短Aの作動中に時短図柄が停止しても時短Cは新たに作動しないのであるが、時短Cカウンタに時短Cの時短回数である50回がセットされ、時短Cカウンタの減算処理は図柄変動毎に実行するよう構成されている。また、時短Aの作動中に時短Cカウンタのカウンタ値が0となった場合は、時短Aが作動終了しても時短Cは作動せず非時間短縮遊技状態に移行する。他方、時短Aの作動終了時に時短Cカウンタのカウンタ値が1以上である場合には、当該時短Cカウンタのカウンタ値分の時短回数である時短Cが新たに作動するよう構成されている。
このように構成することにより、時短Aの作動が終了する直前で時短図柄に当選した場合にも、時短Aの作動終了後に、残存している時短回数分の時短Cが作動することとなり、遊技者が損をしないよう構成することができる。
なお、同図においては、時短Aの作動終了後に新たに作動する時短Cにおいては、時短Cカウンタを用いて時短回数を管理しているが、これには限定されず、時時短Aの作動終了時に時短Cカウンタのカウンタ値を時短回数カウンタMP52cにセットして、時短回数カウンタMP52cを用いて時短回数を管理するよう構成してもよい。
また、図388の構成に、前述した時短図柄に当選した場合に時短Cが作動するための所定条件の一例である条件13を適用してもよく、このように構成した場合には、図388の図中(2)のタイミングにて時短図柄が停止しても新たに時短Cは作動しないが、図388の図中(3)のタイミングにて時短図柄が停止した場合には、新たに時短Cが作動することとなる。なお、時短Aを時短Cに置き換えて、前述した時短図柄に当選した場合に時短Cが作動するための所定条件の一例である条件14に同様の構成を適用してもよい。
なお、図388においては、時短Aの作動中に時短図柄が停止した場合の構成を例示しているが、時短Cの作動中においても同様の構成を適用してもよい。すなわち、時短Cの作動中に時短図柄に当選した場合には、新たに時短Cが作動しないが、作動中の時短Cが作動終了するタイミングで、時短Cの作動途中に停止した時短図柄に係る時短回数が残存している場合には、当該残存している時短回数の分新たに時短Cを作動させるよう構成してもよい。
また、図388の構成に、前述した図292の(2)の構成を適用してもよい。具体的には、以下のように構成される。
(1)時短Aの作動中に時短図柄が停止した場合、作動中の時短Aの残り時短回数と停止した時短図柄に対応する時短Cの時短回数とを比較して、時短Aの残り時短回数が多い場合には、時短Cは新たに作動しない。
(2)他方、時短Aの残り時短回数よりも時短Cの残り時短回数の方が多い場合には、時短Aの作動が終了し、時短Cが新たに作動する。
なお、上記図292の(2)の構成も、時短Cの作動中において同様の構成を適用してもよい。
なお、本明細書では、時短回数カウンタMP52cなどの時間短縮遊技状態に関するカウンタはすべてデクリメントカウンタとして例示したが、これには限定されず、インクリメントカウンタとしてもよい。
なお、第30実施形態や第31実施形態などの時短Cを有する構成においては、時短Bを有していないよう構成してもよいし、時短Bを有しているよう構成してもよい。また、時短Bを有しているよう構成した場合には、時短Aの作動中における時短Cの作動有無に関するいずれの構成においても、時短Aを時短Bに置き換えて適用することが可能である。
時短Aを時短Bに置き換える具体例としては、時短Bの作動中に所定の時短図柄が停止した場合、図375のステップ6504でYesとなり、図375におけるステップ6505の処理にて、作動中の時短Bの残り時短回数と当該所定の時短図柄に対応した時短Cの時短回数とを比較して、時短Cの時短回数が時短Bの残り時短回数以上であった(または、時短Bの残り時短回数より多かった)場合には、新たに時短Cが作動し、時短Cの時短回数が時短Bの残り時短回数未満であった(または、時短Bの残り時短回数以下であった)場合には、時短Bの作動が維持されるよう構成してもよい。
<<その他の構成>>
次に、第30実施形態及び第31実施形態に適用可能な構成を以下に詳述する。以下の構成については、複数の構成を組み合わせてもよいし、一部のみを採用してもよいし、ある構成の一部と他の構成の一部とを組み合わせてもよい。
<時短図柄の抽選に関する構成>
図289で前述したように、当否抽選乱数に時短図柄の当選乱数を定め、当否抽選にて時短図柄の当選有無が決定されるよう構成し、当否抽選乱数が0~999に定められており、0~3が大当り、4~5が小当り、6が時短図柄、7~999がハズレのように、抽選確率が高いものから、「ハズレ>大当り>小当り>時短図柄」となるよう構成した場合において、当否抽選を実行する際に、「大当り→小当り→時短図柄」の順に判定処理を実行するよう構成してもよい。換言すると、大当りと小当りと時短図柄のうち、当否抽選乱数の範囲が大きいものから順に判定処理を実行するよう構成してもよい。このように構成することで、当否抽選に要する処理時間を短縮することができる。
なお、小当りとなる当否抽選乱数の範囲が大当りよりも大きいよう構成されている場合においても、当否抽選を実行する際に、「大当り→小当り→時短図柄」の順に判定処理を実行するよう構成してもよい。このように構成することで、複数種類のスペックの遊技機を作成した場合においても、同一の処理を実行することができ、複数種類のスペックの遊技機における当否抽選に要する処理時間の平均値を短縮することができる。
なお、上記時短図柄の当否抽選乱数の範囲は、図289の(a)のように、時短回数別で時短図柄をあらかじめ定めておくよう構成した場合には、すべての時短図柄の乱数の範囲の合計が該当する。他方、図289の(b)のように、時短図柄当選後に別の抽選で時短回数を決定するよう構成した場合には、時短図柄当選となる乱数の範囲が該当することとなる。
また、大当りの当否抽選乱数の範囲よりも時短図柄の当否抽選乱数の範囲の方が大きいよう構成した場合には、当否抽選を実行する際に、「時短図柄→大当り→小当り」の順に判定処理を実行するよう構成してもよい。
なお、転落抽選を実行するよう構成した場合には、上述した、大当り、小当り、時短図柄に係る当否抽選よりも前のタイミングで転落抽選を実行することとなる。
また、時短図柄は、第1主遊技側と第2主遊技側とのいずれにおいても当選し得るよう構成してもよいし、第1主遊技側のみ当選し得るよう構成してもよいし、第2主遊技側のみ当選し得るよう構成してもよい。
また、時間短縮遊技状態においては、所定の時短図柄が停止しても時短Cが新たに作動しない一方、非時間短縮遊技状態においては、所定の時短図柄が停止すると時短Cが新たに作動し得るよう構成してもよい。このような構成の具体例としては、時間短縮遊技状態(時短A)において、第2主遊技側で(第2主遊技始動口に遊技球を入球させて)遊技を進行している状況では、第2主遊技側で時短図柄に当選しても、時短Cは新たに作動せず、その後、時短Aの時短回数分の図柄変動が実行され、時短Aが終了し、非時間短縮遊技状態に移行する。当該非時間短縮遊技状態において第2主遊技側の残存した保留に係る図柄変動が実行されることとなるが、この残存した保留に係る第2主遊技図柄の変動にて時短図柄に当選した場合には、時短Cが新たに作動し得るよう構成してもよい。このように構成することにより、時間短縮遊技状態が終了してしまった場合にも、残存した保留に係る図柄変動(例えば、第2主遊技側の保留上限個数が4個の場合には、4回の図柄変動)にて時間短縮遊技状態(時短C)を引き戻すチャンスを付与することができ、遊技の興趣性が向上することとなる。このように構成した場合、第1主遊技側では時短図柄に当選せず、第2主遊技側では時短図柄に当選し得るよう構成してもよい。
また、第30実施形態や第31実施形態においては、時短図柄の当選確率が、遊技状態によって相違しないよう構成したが、これには限定されず、以下のように構成してもよい。なお、以下の構成を複数組み合わせることも可能であることを補足しておく。
(1)確率変動遊技状態と非確率変動遊技状態とで時短図柄の当選確率が相違する
(2)時間短縮遊技状態と非時間短縮遊技状態とで時短図柄の当選確率が相違する
(3)限定頻度状態が異なる(限定頻度状態でない状態を含めてもよい)場合に時短図柄の当選確率が相違する
(4)時短Aの作動中と時短Bの作動中とで時短図柄の当選確率が相違する
(5)時短Aの作動中と時短Cの作動中とで時短図柄の当選確率が相違する
(6)時短Bの作動中と時短Cの作動中とで時短図柄の当選確率が相違する
(7)時短A1の作動中と時短A2の作動中とで時短図柄の当選確率が相違する
(8)時短C1の作動中と時短C2の作動中とで時短図柄の当選確率が相違する
(9)第1主遊技側と第2主遊技側とで時短図柄の当選確率が相違する
<時短Bに関する構成>
第30実施形態及び第31実施形態においては、時短Aと時短Cに関する構成を複数例示したが、前述したすべての構成において、時短Aを時短Bに置き換えて、時短Bと時短Cに関する構成として適用することが可能であることを補足しておく。
また、前述した構成における時短Aを時短Bに置き換えた場合には、時短Bの優先順位(図377で前述した優先順位)を時短Cよりも高く設計し、時短Bの作動中に時短図柄が停止しても新たに時短Cが作動しないよう構成してもよい(その他の構成については時短Aと同一に構成してもよい)。なお、これには限定されず、時短Bが時短A及び/または時短Cよりも優先順位が低いよう構成してもよい。
<時短回数カウンタに関する構成>
第30実施形態や第31実施形態においては、時短Aと時短Cとで時短回数カウンタを兼用する構成を詳述したが、時短回数カウンタに関する構成としては、以下のいずれかの構成を適用することが可能である。なお、以下の構成におけるカウンタは主遊技側のカウンタである。
(構成1)時短Aと時短Bと時短Cとで同一の時短回数カウンタを兼用する
(構成2)時短Aと時短Bとで同一の時短回数カウンタを兼用し、時短Cでは異なるカウンタを使用する
(構成3)時短Aと時短Cとで同一の時短回数カウンタを兼用し、時短Bでは異なるカウンタを使用する
(構成4)時短Bと時短Cとで同一の時短回数カウンタを兼用し、時短Aでは異なるカウンタを使用する
(構成5)時短Aと時短Bと時短Cとでそれぞれ異なる時短回数に関するカウンタを使用する
<補助遊技時短回数カウンタに関する構成>
前述したように、時短回数カウンタとして、主遊技時短回数カウンタと補助遊技時短回数カウンタとを有するよう構成してもよく、このように構成する場合としては、以下のいずれかの構成を適用することが可能である。
(構成6)時短Aと時短Bと時短Cとで同一の補助遊技時短回数カウンタを兼用する
(構成7)時短Aと時短Bとで同一の補助遊技時短回数カウンタを兼用し、時短Cでは異なるカウンタを使用する
(構成8)時短Aと時短Cとで同一の補助遊技時短回数カウンタを兼用し、時短Bでは異なるカウンタを使用する
(構成9)時短Bと時短Cとで同一の補助遊技時短回数カウンタを兼用し、時短Aでは異なるカウンタを使用する
(構成10)時短Aと時短Bと時短Cとでそれぞれ異なる補助遊技時短回数に関するカウンタを使用する
なお、上述した主遊技側の時短回数カウンタに関するいずれかの構成と、補助遊技時短回数カウンタに関するいずれかの構成とを組み合わせることが可能である。
ここで、上述した時短回数カウンタに関する構成1~5が適用される具体例を以下に詳述する。以下に詳述する構成においては、時短Bを有していない遊技機に適用する場合には時短Bに関する構成を除いて適用すればよいし、時短Cを有していない遊技機に適用する場合には時短Cに関する構成を除いて適用すればよい。また、時短回数カウンタとして、主遊技時短回数カウンタと補助遊技時短回数カウンタとを有するよう構成した上記構成6~10においても、上記構成1~5の時短回数カウンタを主遊技時短回数カウンタ及び/または補助遊技時短回数カウンタに置き換えて適用することが可能である。
(構成A)
前述した時短図柄に当選した場合に時短Cが作動するための所定条件に関する条件1~4のような、残り時短回数と新たに作動する時短に係る時短回数とを比較して、新たに時短が作動するか否かが決定される構成とした場合においては、比較する時短同士は別々に時短回数カウンタを有するよう構成することが好適であり、具体的には以下のように構成することが好適である。
(A1)時短Aの作動中に時短図柄が停止した場合に、時短Aの残り時短回数と時短図柄に係る時短Cの時短回数を比較する場合は、上記構成2、4、5のいずれかを適用することが好適である。
(A2)時短Bの作動中に時短図柄が停止した場合に、時短Bの残り時短回数と時短図柄に係る時短Cの時短回数を比較する場合は、上記構成2、3、5のいずれかを適用することが好適である。
(A3)時短Aの作動中に時短Bに係る作動回数が0となった場合に、時短Aの残り時短回数と時短Bの時短回数を比較する場合は、上記構成3、4、5のいずれかを適用することが好適である。
(構成B)
図377にて前述したような、優先順位に基づいて新たに時短が作動するか否かが決定されるよう構成した場合においては、優先順位を比較する時短同士は同一の時短回数カウンタを兼用することが好適であり、具体的には以下のように構成することが好適である。
(B1)時短Aの作動中に時短図柄が停止した場合に、時短Aと時短図柄に係る時短Cとの優先順位を比較する場合は、上記構成1、3のいずれかを適用することが好適である。
(B2)時短Bの作動中に時短図柄が停止した場合に、時短Bと時短図柄に係る時短Cとの優先順位を比較する場合は、上記構成1、4のいずれかを適用することが好適である。
(B3)時短Aの作動中に時短Bに係る作動回数が0となった場合に、時短Aと時短Bとの優先順位を比較する場合は、上記構成1、2のいずれかを適用することが好適である。
(構成C)
図388にて前述したような、時短の作動中において、時短Bに係る作動回数が0となった場合や時短図柄が停止した場合に、新たに時短が作動しないが、時短Bに係る作動回数が0となった以降または時短図柄が停止した以降の図柄変動の実行回数を、時短回数カウンタを用いて計測するよう構成した場合においては、当該図柄変動の実行回数を計測する時短と作動中の時短とでは、別々に時短回数カウンタを有することが好適であり、具体的には以下のように構成することが好適である。なお、このような、新たに時短が作動しないが、当該時短に関する時短回数を計測する構成を、時短を重ねる構成と称することがあり、図388の場合においては、図中(2)~(4)の期間を、時短Cが(時短Aに対して)重なっている期間と称することがある。
(C1)時短Aの作動中に時短図柄が停止した場合に、時短図柄に係る時短Cが新たに作動しないが、時短図柄の停止以降の図柄変動の実行回数を計測可能に構成した場合は、上記構成2、4、5のいずれかを適用することが好適である。
(C2)時短Bの作動中に時短図柄が停止した場合に、時短図柄に係る時短Cが新たに作動しないが、時短図柄の停止以降の図柄変動の実行回数を計測可能に構成した場合は、上記構成2、3、5のいずれかを適用することが好適である。
(C3)時短Aの作動中に時短Bに係る作動回数が0となった場合に、時短Bが新たに作動しないが、作動回数が0となった以降の図柄変動の実行回数を計測可能に構成した場合は、上記構成3、4、5のいずれかを適用することが好適である。
なお、上記構成A1~A3、構成B1~B3、構成C1~C3にて詳述した構成の複数を組み合わせることが可能である。
<時短図柄停止時の演出>
所定の時短図柄が停止した場合において、時短Cが新たに作動する場合と時短Cが新たに作動しない場合とで、演出表示装置SGにおける演出を異ならせてもよい。一例としては、時短図柄が停止し、時短Cが新たに作動する場合には、演出表示装置SGにて、時短Cが開始されることを祝福する演出を実行する一方、時短図柄が停止し、時短Cが新たに作動しない場合には、演出表示装置SGにて、時短図柄が停止しない場合と同様の演出(装飾図柄としてハズレ図柄が停止する演出など)を実行してもよいし、時短図柄が停止したが時短Cが作動しない旨を報知する演出を実行してもよい。
また、時間短縮遊技状態における演出モードを遊技者が選択可能に構成してもよい、選択するタイミングとしては、時間短縮遊技状態となったタイミングとしてもよいし、時間短縮遊技状態における任意のタイミングにてサブ入力ボタンSBなどの操作に基づいて選択可能に構成してもよい。演出の一例としては、時短Aの作動中において、時短図柄が停止して時短Cが新たに作動する場合には、100%の割合で時短Cが新たに作動する旨を報知する(図387の構成1を参照)演出モードAと、50%の割合で時短Cが新たに作動する旨を報知し(図387の構成1を参照)、50%の割合で時短Cが新たに作動する旨を報知せず、時短Aが終了する予定のタイミングにて時短Cが作動している旨を報知する(図387の構成2を参照)演出モードBと、100%の割合で時短Cが新たに作動する旨を報知せず、時短Aが終了する予定のタイミングにて時短Cが作動している旨を報知する(図387の構成2を参照)演出モードCと、を遊技者が選択可能に構成してもよい。
なお、時短Aを特定遊技状態A、時短Bを特定遊技状態B、時短Cを特定遊技状態Cと称することがある。また、時短図柄を、特殊停止表示態様の主遊技識別情報を称することがある。また、時短回数等のいずれかの性能が異なる時短Aを、時短A1、時短A2などと称することがあり、時短A1を第1特定遊技状態A、時短A2を第1特定遊技状態Bと称することがある。また、時短回数等のいずれかの性能が異なる時短Cを、時短C1、時短C2などと称することがあり、時短C1を第2特定遊技状態A、時短C2を第2特定遊技状態Bと称することがある。また、時短C1の作動契機となる時短図柄を第1特殊停止表示態様の主遊技識別情報と称することがあり、時短C2の作動契機となる時短図柄を第2特殊停止表示態様の主遊技識別情報と称することがある。また、非時間短縮遊技状態を通常遊技状態と称することがあり、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態を通常遊技状態と称することがある。
(第32実施形態)
ぱちんこ遊技機において、遊技場が意図しない大量の出玉を遊技者が獲得してしまうと、遊技場の運営が行いづらくなってしまう。そこで、興趣性を担保しながらも、遊技場が意図しないような大量の出玉を獲得されてしまう事態を防止し得るよう構成した遊技機を第32実施形態とし、第30実施形態からの相違点についてのみ以下に詳述する。
なお、以下に詳述する第32実施形態が有する構成は、本明細書に記載したすべての構成に適用可能である。また、第32実施形態は、遊技球が遊技機外に払い出され得る封入式ではない遊技機となっているが、これには限定されず、第32実施形態にて詳述する構成を封入式の遊技機に適用しても問題ない。また、第32実施形態に係るぱちんこ遊技機は、前述した、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄とのいずれか一方が変動可能である「1種+1種直列タイプ」となっている。また、第32実施形態では、時間短縮遊技状態として、前述した時短Aと時短Bと時短Cとが作動し得るよう構成されている。
まず、図389は、第32実施形態における、主制御基板Mが行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。第30実施形態からの相違点は、ステップ1014-2及びステップ1014-3であり、すなわち、ステップ1006で、主制御基板MのCPUMCがRAMクリア情報を副制御基板S側に送信するためにコマンドバッファにセットした後、または、ステップ1014-1で、主制御基板MのCPUMCがソレノイドの復帰設定を実行した後、ステップ1014-2で、主制御基板MのCPUMCは、電源投入時設定テーブルのアドレスをセットする。次に、ステップ1014-3で、主制御基板MのCPUMCは、電源投入時設定テーブルのアドレスを引数としてRAM領域に対するデータ格納処理を実行し、ステップ1015に移行する。
このように、第32実施形態においては、電源投入時においては、RAMクリアボタンの操作に基づくRAMクリア処理が実行されたか否かに拘らず、電源投入時設定テーブルを参照して、電源投入時に実行すべき各種初期値をRAM領域にセットする処理が実行されるよう構成されている。すなわち、電源投入時設定テーブルを参照して各種初期値をセットする処理であるデータ格納処理は、RAMクリア処理を伴わない電源投入時においても実行されるよう構成されている。
なお、第32実施形態においては、電源投入時設定テーブルを参照して、電源投入時に実行すべき各種初期値をセットする対象は第1RAM領域としている。また、図389の処理にて第2RAM領域に各種初期値をセットする処理を実行するよう構成してもよい。
<電源投入時設定テーブルの一例>
次に、図390は、図389にて前述した電源投入時設定テーブルの一例である。電源投入時設定テーブルは主制御基板MのROM領域(第1ROM領域)に記憶されており、同図における「設定先RAMアドレス」は、電源投入時設定テーブルのデータをセット(設定)するRAM領域(第1RAM領域)のアドレスであり、「設定データ」は、「設定先RAMアドレス」にセット(設定)するデータである。
同図に図示するように、電源投入時設定テーブルには、以下のデータが格納されている。
(1)設定先RAMアドレス:電源断情報フラグのアドレス(下位)
設定データ:電源投入正常データ(電源投入正常の情報)
電源投入正常データは電源投入が正常に実行された旨のデータである。
(2)設定先RAMアドレス:RWM検査フラグのアドレス+0(下位)
設定データ:RAM正常データ(下位)
RAM正常データ(下位)はRAMが正常である旨のデータである。
(3)設定先RAMアドレス:RAM検査フラグのアドレス+1
設定データ:RAM正常データ(上位)
RAM正常データ(上位)はRAMが正常である旨のデータである。
(4)設定先RAMアドレス:開放監視タイマのアドレス(下位)
設定データ:開放エラー監視時間+1
開放エラー監視時間+1は、図275にて前述した、ガラス枠セット・遊技盤D35の枠の開放エラーを監視する開放監視タイマにセットされる時間である。
(5)設定先RAMアドレス:磁気検知監視タイマ1のアドレス(下位)
設定データ:磁気センサ異常監視時間1+1
磁気センサ異常監視時間1+1は、第22実施形態にて前述した磁気センサ異常を監視するための時間である。
(6)設定先RAMアドレス:断線短絡監視タイマのアドレス(下位)
設定データ:断線短絡電源異常監視時間+1
断線短絡電源異常監視時間+1は、第22実施形態にて前述した断線短絡電源異常を監視するための時間である。
(7)設定先RAMアドレス:センサ検出フラグのアドレス(下位)
設定データ:クリアデータ
当該クリアデータがセットされることにより、各種センサの検出状況が初期化される。
(8)設定先RAMアドレス:LED演出EVENTバッファのアドレス(下位)
設定データ:クリアデータ
当該クリアデータがセットされることにより、各種LEDに関する状況が初期化される。
(9)設定先RAMアドレス:エラーフラグのアドレス(下位)
設定データ:通信線異常ビットデータ
通信線異常ビットデータは、図278にて前述した通信線異常に関するデータである。
(10)設定先RAMアドレス:通信異常判定フラグのアドレス(下位)
設定データ:通信線異常ビットデータ
通信線異常ビットデータは、図278にて前述した通信線異常に関するデータである。
(11)設定先RAMアドレス:電源投入コマンドバッファのアドレス(下位)
設定データ:電源断復帰要求データ
電源断復帰要求データは、電源復帰に関するデータである。
(12)設定先RAMアドレス:入球状態情報初期表示タイマのアドレス+0(下位)
設定データ:入球状態情報初期表示時間+1(下位)
入球状態情報初期表示時間+1(下位)は、電源投入時に入球状態表示装置J10に表示される初期表示の表示をするための時間である。
(13)設定先RAMアドレス:入球状態情報初期表示タイマのアドレス+1(下位)
設定データ:入球状態情報初期表示時間+1(上位)
入球状態情報初期表示時間+1(上位)は、電源投入時に入球状態表示装置J10に表示される初期表示の表示をするための時間である。
(14)設定先RAMアドレス:遊技球排出待ちカウンタのアドレス(下位)
設定データ:クリアデータ
当該クリアデータがセットされることにより、排出待ちに関する状況が初期化される。
(15)設定先RAMアドレス:磁気検知監視タイマ2のアドレス(下位)
設定データ:磁気センサ異常監視時間1+1
磁気センサ異常監視時間1+1は、第22実施形態にて前述した磁気センサ異常を監視するための時間である。
(16)設定先RAMアドレス:賞球数カウンタのアドレス
設定データ:クリアデータ
当該クリアデータがセットされることにより、賞球数カウンタのカウンタ値が初期化される。
(17)設定先RAMアドレス:アウト個数カウンタのアドレス
設定データ:クリアデータ
当該クリアデータがセットされることにより、アウト個数カウンタのカウンタ値が初期化される。
上述したように、電源投入時設定テーブルには複数のデータが格納されている。また、詳細は後述するが、電源投入時からのすべての入賞口への遊技球の入球に基づく賞球数の合計を計測する賞球数カウンタの初期値(クリアデータ)と、電源投入時からのすべてのアウト個数(排出球数)の合計を計測するアウト個数カウンタの初期値(クリアデータ)とが、電源投入時設定テーブルに格納されている。すなわち、第32実施形態においては、電源投入されると、賞球数カウンタとアウト個数カウンタとに初期値がセットされるよう構成されている。なお、第32実施形態における賞球数カウンタの初期値は0であり、アウト個数カウンタの初期値は0となっている。
次に、図391は、第32実施形態における、主制御基板MのCPUMCが行うタイマ割り込み時処理である。第30実施形態からの相違点は、ステップ6700、及びステップ6750であり、すなわち、ステップ1051-1で、主制御基板MのCPUMCが大入賞口内制御処理を実行した後、または、ステップ1050-3で、遊技停止要求があった場合、ステップ6700で、主制御基板MのCPUMCは、後述する賞球制御処理を実行し、ステップ1051-3に移行する。なお、タイマ割り込み時処理を、割り込み処理と称することがある。
また、ステップ1550-3で、主制御基板MのCPUMCが遊技状態表示処理を実行した後、ステップ6750で、主制御基板MのCPUMCは、後述する発射制御信号出力処理を実行し、ステップ1900に移行する。
次に、図392は、第32実施形態における、図391におけるステップ6700のサブルーチンに係る、賞球制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6702で、主制御基板MのCPUMCは、賞球払出制御基板3000に関する賞球制御処理を実行する。ステップ6702では、賞球払出制御基板3000とのコマンドの送受信に関する処理を実行しており、第30実施形態と同様に、通信異常の状況の変化を確認し、状況が変化している場合には、通信異常判定フラグをオンにし、状況が変化していない場合には、通信異常判定フラグをオフにする処理を含んでいる。
次に、ステップ6704で、主制御基板MのCPUMCは、いずれかの入賞口への入球に係る賞球が発生したか否かを判定する。ステップ6704でYesの場合、ステップ6706で、主制御基板MのCPUMCは、当該発生した賞球数を賞球数カウンタのカウンタ値に加算し、ステップ6708に移行する。なお、ステップ6704でNoの場合にも、ステップ6708に移行する。
ここで、賞球数カウンタとは、すべての入賞口への遊技球の入球で発生した賞球数の合計を計測するためのカウンタであり、一例としては、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20、一般入賞口P10などの、各種入賞口への遊技球の入球があった場合には、すべての賞球数が賞球数カウンタのカウンタ値に加算される。また、遊技状態がいずれであるかに拘らず、すべての遊技状態にて発生した賞球数が、賞球数カウンタのカウンタ値に加算されるよう構成されている。また、前述したように、電源断が発生した後の電源投入時には、電源投入時設定テーブルを参照して賞球数カウンタが初期化され、初期値である0がセットされる(ゼロクリアされる)。なお、第32実施形態においては、賞球数カウンタはインクリメントカウンタとしているが、これには限定されず、デクリメントカウンタとしてもよい。このように構成した場合には、前述した電源投入時設定テーブルを参照して初期値をセットする場合には、ゼロクリアではなく0より大きい値の初期値がセットされることとなる。
次に、ステップ6708で、主制御基板MのCPUMCは、アウト球が検知されたか否かを判定する。なお、遊技球が前述した総排出確認センサC90s(図5を参照)に検知された場合に、アウト球が検知されたと判定している。ステップ6708でYesの場合、ステップ6710で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ6708にて総排出確認センサC90sに検知されたアウト球の数であるアウト個数をアウト個数カウンタのカウンタ値に加算し、ステップ6712に移行する。なお、ステップ6708でNoの場合にも、ステップ6712に移行する。なお、遊技球が総排出確認センサC90sに1球検知されると、アウト個数カウンタのカウンタ値に1が加算されることとなる。また、いずれかの入球口(アウト口D36も含む)に入球した遊技球はすべて総排出確認センサC90sに検知されるよう構成されているため、アウト個数は、発射した遊技球数と同一となる(遊技領域に残存している遊技球がなく、遊技球がすべて排出された場合)。
ここで、アウト個数カウンタとは、いずれかの入球口に入球して排出された合計の遊技球数を計測するためのカウンタであり、一例としては、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20、一般入賞口P10などの、各種入賞口への遊技球の入球やアウト口D36への遊技球の入球があった場合には、すべての遊技球がアウト個数カウンタのカウンタ値に加算される。また、遊技状態がいずれであるかに拘らず、すべての遊技状態にて入球した遊技球数が、アウト個数カウンタのカウンタ値に加算されるよう構成されている。また、前述したように、電源断が発生した後の電源投入時には、電源投入時設定テーブルを参照してアウト個数カウンタが初期化され、初期値である0がセットされる(ゼロクリアされる)。なお、第32実施形態においては、アウト個数カウンタはインクリメントカウンタとしているが、これには限定されず、デクリメントカウンタとしてもよい。このように構成した場合には、前述した電源投入時設定テーブルを参照して初期値をセットする場合には、ゼロクリアではなく0より大きい値の初期値がセットされることとなる。
なお、封入式のぱちんこ遊技機とした場合には、排出された遊技球数をアウト個数カウンタで計測せずに、発射された遊技球数を、発射球数カウンタを用いて計測するよう構成してもよい。また、抑制状態(詳細は後述する)に関するすべての構成において、アウト個数カウンタを発射球数カウンタに置き換えて適用することが可能である。また、発射された遊技球数の計測方法としては、遊技領域を流下する遊技球がかならず通る位置にセンサを設けて計測するよう構成してもよいし、発射された時点で計測し(カウンタ値に加算し)、ファール球などが発生した場合にはカウンタ値を減算するよう構成してもよい。
また、アウト個数カウンタ値と発射球数カウンタ値とは、遊技球を検知するタイミングが異なるものの、同一の値となるものであるから、アウト個数カウンタのカウンタ値(または、アウト個数)を発射された遊技球数と称してもよいし、発射球数カウンタのカウンタ値を発射された遊技球数と称してもよい。換言すると、発射された遊技球数の検出態様は、遊技領域に放出される前の発射球数を検出するよう構成してもよいし、遊技領域に放出された後の発射球数を検出するよう構成してもよいし、遊技領域から排出された遊技球数を検出するよう構成してもよい。また、アウト個数を排出数と称してもよい。また、発射された遊技球数とは、発射されて遊技領域に放出された遊技球数としてもよい。すなわち、遊技領域に放出された後の発射球数を検出するよう構成した場合には、当該検出された遊技球数を発射された遊技球数としてもよい。また、遊技領域に放出される前の発射球数を検出するよう構成した場合には、当該検出された遊技球数を発射された遊技球数としてもよいし、当該検出された遊技球数からファール球などの遊技領域に放出されなかった遊技球数を除いた(減算した)、実際に遊技領域に放出された遊技球数を発射された遊技球数としてもよい。
また、入球状態表示装置J10に表示するためのベース値(入球状態情報と称することがある)を算出する場合においても、所定の遊技状態における入賞数とアウト個数を用いて算出するよう構成してもよいし、所定の遊技状態における入賞数と発射球数とを用いて算出するよう構成してもよい。また、入球状態表示装置J10に表示するためのベース値を算出するために用いるカウンタは、抑制状態に係るカウンタと兼用してもよいし、別々のカウンタを用いてもよい。
なお、封入式のぱちんこ遊技機においては、差球数に関する情報(賞球数カウンタのカウンタ値、アウト個数カウンタのカウンタ値など)は、枠制御基板Wにて記憶するよう構成してもよい。
次に、ステップ6712で、主制御基板MのCPUMCは、賞球数カウンタのカウンタ値からアウト個数カウンタのカウンタ値を減算した差球数を算出し、記憶する。次に、ステップ6714で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ6712で算出した差球数は、所定数(本例では、95000)以上であるか否かを判定する。なお、前述したように、賞球数カウンタのカウンタ値とアウト個数カウンタのカウンタ値とは、電源投入時にゼロクリアされるため、差球数も、電源投入時にゼロクリアされることとなる。
ステップ6714でYesの場合、ステップ6716で、主制御基板MのCPUMCは、抑制フラグをオンにし、次の処理(ステップ1051-3の処理)に移行する。なお、ステップ6714でNoの場合にも次の処理(ステップ1051-3の処理)に移行する。
なお、第32実施形態においては、ステップ6712で差球数を算出して記憶するよう構成したが、これには限定されず、算出した差球数を記憶せずに、差球数と所定数(本例では、95000)とを比較する処理を実行するよう構成してもよい。
ここで、第32実施形態においては、遊技場の営業中において、意図しない大量の差球を遊技者に獲得されてしまう事態を防止するために、差球数が所定数(本例では、95000)以上となった場合には、遊技球の発射を停止するよう構成されている。第32実施形態においては、ステップ6716で抑制フラグをオンにし、同一割り込み処理内の発射制御信号出力処理(詳細は後述する)にて、抑制フラグがオンであることを参照して、抑制状態(詳細は後述する)となり得るよう構成されている。
なお、第32実施形態の構成を、第20実施形態にて前述した封入式のぱちんこ遊技機に適用した場合には、図392のステップ6704乃至ステップ6716の処理は、枠制御基板W側の割り込み処理にて実行するよう構成してもよい。一例としては、図215の枠制御基板側割り込み処理におけるステップ3300の持ち球数管理処理やステップ3400(第20)の遊技球発射管理処理にて実行するよう構成してもよいし、図257の枠制御基板側割り込み処理におけるステップ3200の封入遊技球数管理処理やステップ3400の遊技球発射管理処理にて実行するよう構成してもよい。封入式のぱちんこ遊技機においては、枠制御基板Wが遊技価値に関する制御を主に実行するよう構成されているため、このように構成することにより、抑制状態に関する処理をスムーズに設計することができ、データ容量を削減することができる。また、これには限定されず、図392のステップ6704乃至ステップ6716の処理を、封入式のぱちんこ遊技機に適用した場合においても、主制御基板M側の割り込み処理にて実行するよう構成してもよい。
なお、第32実施形態においては、賞球数を計測する賞球数カウンタとアウト個数を計測するアウト個数カウンタとの2つのカウンタを用いて差球数を算出するよう構成したが、これには限定されず、差球数の計測するための差球数カウンタを1つ有し、賞球が発生した場合には賞球数の分を差球数カウンタのカウンタ値に加算し、アウト球が発生した場合にはアウト個数を差球数カウンタのカウンタ値から減算し、差球数カウンタのカウンタ値が所定値(本例では、95000)以上となった場合に、抑制フラグをオンにする(抑制状態とする)よう構成してもよい。このように構成した場合には、図390にて例示した電源投入時設定テーブルにおいても、賞球数カウンタとアウト個数カウンタの代わりに差球数カウンタのクリアデータが格納されることとなる。すなわち、電源断が発生した後の電源投入時には、電源投入時設定テーブルを参照して差球数カウンタが初期化され、初期値である0がセットされる(ゼロクリアされる)。
また、第32実施形態においては、賞球数カウンタのカウンタ値からアウト個数カウンタのカウンタ値を減算して差球数を算出するよう構成したが、これには限定されず、アウト個数カウンタのカウンタ値から賞球数カウンタのカウンタ値を減算して差球数を算出するよう構成してもよい。
次に、図393は、第32実施形態における、図391におけるステップ6750のサブルーチンに係る、発射制御信号出力処理のフローチャートである。まず、ステップ6752で、主制御基板MのCPUMCは、賞球払出制御基板3000との通信状態は正常か否かを判定する。ステップ6752でYesの場合、ステップ6754で、主制御基板MのCPUMCは、抑制フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ6754でYesの場合、ステップ6756で、主制御基板MのCPUMCは、賞球払出制御基板3000との通信状態は正常でない、抑制フラグがオンである、以外の発射停止条件を充足していないか否かを判定する。ステップ6756でYesの場合、換言すると、発射停止条件を充足していない場合、ステップ6758で、主制御基板MのCPUMCは、賞球払出制御基板3000に発射許可信号を出力し、次の処理(ステップ1900の処理)に移行する。
また、ステップ6752でNo、ステップ6754でNo、またはステップ6756でNoの場合、換言すると、発射停止条件を充足している場合、ステップ6760で、主制御基板MのCPUMCは、賞球払出制御基板3000に発射停止信号を出力し、次の処理(ステップ1900の処理)に移行する。ステップ6760で、賞球払出制御基板3000に発射停止信号が出力されることで、遊技球の発射ができない状態となる。
なお、封入式のぱちんこ遊技機とした場合においては、主制御基板M側のタイマ割り込み時処理としてステップ6754乃至ステップ6760の処理を実行するよう構成してもよいし、枠制御基板W側のタイマ割り込み時処理にて抑制フラグがオンであるか否かを判断して、抑制フラグがオンである場合には遊技球の発射を停止する処理を実行してもよい。
ここで、差球数が所定数(本例では、95000)以上となるなど、遊技場が意図しない大量の遊技球を遊技者が獲得した場合に、それ以上の遊技球の獲得を抑制するための制御を実行した状態を抑制状態と称している。第32実施形態においては、差球数が所定数(本例では、95000)以上となることで抑制状態になり、抑制状態では遊技球の発射が停止される(発射ハンドルを操作しても遊技球が発射されない)。また、抑制フラグはRAMクリアを実行することでクリアされ(オフとなり)、RAMクリアを伴わない電源復帰では抑制フラグはクリアされない。同様に、抑制状態はRAMクリアを実行することでクリアされ(終了し)、RAMクリアを伴わない電源復帰では抑制状態はクリアされない。
このように、第32実施形態においては、抑制フラグがオンである場合、換言すると、電源投入後からの差球数が所定数(本例では、95000)以上となった場合に、遊技球の発射が停止するよう構成されている。このように構成することにより、遊技場が意図しないような大量の出玉を遊技者に獲得されてしまう事態を防止することができる。
なお、第32実施形態の構成を、第20実施形態にて前述した封入式のぱちんこ遊技機に適用した場合には、ステップ6750の処理は、枠制御基板W側の割り込み処理にて実行するよう構成してもよい。一例としては、図215の枠制御基板側割り込み処理におけるステップ3300の持ち球数管理処理やステップ3400(第20)の遊技球発射管理処理にて実行するよう構成してもよいし、図257の枠制御基板側割り込み処理におけるステップ3200の封入遊技球数管理処理やステップ3400の遊技球発射管理処理にて実行するよう構成してもよい。封入式のぱちんこ遊技機においては、枠制御基板Wが遊技価値に関する制御を主に実行するよう構成されているため、このように構成することにより、抑制状態に関する処理をスムーズに設計することができ、データ容量を削減することができる。なお、ステップ6750の処理を、ステップ3400の遊技球発射管理処理にて実行するよう構成する場合には、ステップ6750における賞球払出制御基板3000に発射許可信号を出力する処理や発射停止信号を出力する処理は、枠制御基板W側にて発射許可と発射停止とを直接管理する(例えば、発射許可フラグのオンオフを管理する)よう構成してもよい。また、これには限定されず、ステップ6750の処理を、封入式のぱちんこ遊技機に適用した場合においても、主制御基板M側の割り込み処理にて実行するよう構成してもよい。
また、封入式のぱちんこ遊技機とした場合には、差球数に関する構成を以下のように構成してもよい。
(構成1)
(1)図392のステップ6704及びステップ6706の賞球数を管理する処理は主制御基板Mのタイマ割り込み時処理で実行し、主制御基板Mから枠制御基板Wに賞球数に関するコマンドを送信する。
(2)図392のステップ6708及びステップ6710のアウト個数を管理する処理は主制御基板Mのタイマ割り込み時処理で実行し、主制御基板Mから枠制御基板Wにアウト個数に関するコマンドを送信する。
(3)枠制御基板Wのタイマ割り込み時処理で、主制御基板M側から受信した賞球数に関するコマンドとアウト個数に関するコマンドとに基づいて、差球数を算出する。
(構成2)
(1)図392のステップ6704及びステップ6706の賞球数を管理する処理は主制御基板Mのタイマ割り込み時処理で実行する。
(2)図392のステップ6708及びステップ6710のアウト個数を管理する処理は主制御基板Mのタイマ割り込み時処理で実行する。
(3)主制御基板Mのタイマ割り込み時処理で、賞球数とアウト個数から差球数を算出し、枠制御基板Wに差球数に関するコマンドを送信する。
(構成3)
(1)図392のステップ6704及びステップ6706の賞球数を管理する処理は枠制御基板Wのタイマ割り込み時処理で実行する。
(2)図392のステップ6708及びステップ6710のアウト個数を管理する処理は主制御基板Mのタイマ割り込み時処理で実行し、主制御基板Mから枠制御基板Wにアウト個数に関するコマンドを送信する。
(3)枠制御基板Wのタイマ割り込み時処理で、賞球数とアウト個数に関するコマンドとに基づいて、差球数を算出する。
(構成4)
(1)図392のステップ6704及びステップ6706の賞球数を管理する処理は主制御基板Mのタイマ割り込み時処理で実行し、主制御基板Mから枠制御基板Wに賞球数に関するコマンドを送信する。
(2)図392のステップ6708及びステップ6710のアウト個数を管理する処理の代わりに発射球数を管理する処理を、枠制御基板Wのタイマ割り込み時処理で実行する。
(3)枠制御基板Wのタイマ割り込み時処理で、主制御基板M側から受信した賞球数に関するコマンドと発射球数とに基づいて、差球数を算出する。
(構成5)
(1)図392のステップ6704及びステップ6706の賞球数を管理する処理は枠制御基板Wのタイマ割り込み時処理で実行する。
(2)図392のステップ6708及びステップ6710のアウト個数を管理する処理の代わりに発射球数を管理する処理を、枠制御基板Wのタイマ割り込み時処理で実行する。
(3)枠制御基板Wのタイマ割り込み時処理で、賞球数と発射球数とに基づいて、差球数を算出する。
なお、上記構成1乃至構成5においては、封入式のぱちんこ遊技機における主制御基板Mのタイマ割り込み時処理としては、賞球数に関する処理は、図242のステップ2700の処理にて実行するよう構成してもよく、アウト個数に関する処理は、図240のステップ2500の処理にて実行するよう構成してもよく、差球数に関する処理は図233におけるいずれのタイミングで実行してもよい。また、封入式のぱちんこ遊技機における枠制御基板Wのタイマ割り込み時処理としては、図215の枠制御基板側割り込み処理におけるステップ3300の持ち球数管理処理やステップ3400(第20)の遊技球発射管理処理にて実行するよう構成してもよいし、図257の枠制御基板側割り込み処理におけるステップ3200の封入遊技球数管理処理やステップ3400の遊技球発射管理処理にて実行するよう構成してもよい。
また、封入式のぱちんこ遊技機とした場合には、抑制状態に関する構成を以下のように構成してもよい。
(構成6)
枠制御基板Wのタイマ割り込み時処理として、主制御基板M側からの発射許可に関するコマンドに基づき、抑制状態として発射停止に関する処理を実行する。
(構成7)
枠制御基板Wのタイマ割り込み時処理として、抑制状態となる条件を充足したか否かを判定し、抑制状態として発射停止に関する処理を実行する。
(構成8)
主制御基板Mのタイマ割り込み時処理として、抑制状態となる条件を充足したか否かを判定し、抑制状態として遊技停止に関する処理を実行する。
(構成9)
主制御基板Mのタイマ割り込み時処理として、枠制御基板W側からの所定のコマンドに基づき、抑制状態として遊技停止に関する処理を実行する。
(構成10)
枠制御基板Wのタイマ割り込み時処理として、抑制状態となる条件を充足したか否かを判定し、抑制状態として遊技停止に関する処理を実行する。
なお、上記構成1乃至構成10はあくまで一例であり、構成1乃至構成10の一部を組み合わせて適用しても何ら問題ない。
なお、第32実施形態においては、ステップ6700の賞球制御処理にて抑制フラグをオンにし、ステップ6750の発射制御信号出力処理にて抑制フラグを参照して抑制状態とするよう構成したが、これには限定されず、差球数が抑制状態とする条件を充足しているか否かを判定する処理と抑制状態とする処理とを、同一のサブルーチン内で実行するよう構成してもよい(第1ROM・RAM領域における処理として実行してもよいし、第2ROM・RAM領域における処理として実行してもよい)。
<第32実施形態に適用可能な構成>
第32実施形態における特徴構成及び第32実施形態に適用可能な構成を以下に詳述する。以下に詳述する構成は、複数の構成を組み合わせてもよいし、一部のみを採用してもよい。また、封入式でないぱちんこ遊技機に適用してもよいし、封入式のぱちんこ遊技機に適用してもよい。
(構成1)
第32実施形態においては、差球数が所定数(本例では、95000)以上となった場合には、差球数が所定数になったと判定する処理(図392のステップ6714の処理)を実行した後、同一の割り込み処理内にて、抑制状態とする処理(図393のステップ6760)を実行する。
また、差球数が所定数になったと判定する処理と抑制状態とする処理とは、ステップ6700の賞球制御処理の実行開始タイミングから、ステップ6750の発射制御信号出力処理の実行終了タイミングまでのいずれかのタイミングにて実行するよう構成してもよく、第32実施形態にて例示したタイミングに限定されるものではない。また、差球数が所定数になったと判定する処理は、ステップ1000-7の入賞監視処理にて実行するよう構成してもよい。
また、封入式のぱちんこ遊技機とした場合においては、差球数が所定数になったと判定する処理と抑制状態とする処理とは、枠制御基板Wにおけるタイマ割り込み時処理にて実行するよう構成してもよい。より具体的には、図215のステップ3200の封入遊技球数管理処理の実行開始タイミングから、ステップ3400(第20)の遊技球発射管理処理の実行終了タイミングまでのいずれかのタイミングにて実行するよう構成する、または、図257のステップ3200の封入遊技球数管理処理の実行開始タイミングから、ステップ3400の遊技球発射管理処理の実行終了タイミングまでのいずれかのタイミングにて実行するよう構成してもよい。なお、図257においても、ステップ3200の封入遊技球数管理処理を実行した後に、図215に図示されているステップ3300の持ち球数管理処理を実行するよう構成してもよい。
(構成2)
抑制状態となった場合において、主制御基板M側で制御するランプ等の報知手段では、抑制状態である旨の報知を実行しない一方、副制御基板S側で制御する演出表示装置SGやスピーカS20等の報知手段では抑制状態である旨を報知し得るよう構成してもよい。また、演出表示装置SGでは、差球数が前記所定数(本例では、95000)よりも少ない特定数(例えば、85000)以上となった場合に、抑制状態となるまでの残りの差球数を報知するよう構成してもよい。一例としては、演出表示装置SGに「抑制状態まで残り10000球」と表示するよう構成してもよい(入賞数が更新される毎に、報知される残りの差球数は減少していく)。
また、差球数が特定数(例えば、85000)以上となった場合における、演出表示装置SGでの報知態様としては、以下のように構成してもよい。
(1)差球数が特定数(例えば、85000)以上となった以降においては、(抑制状態となるまで)演出表示装置SGにて常時抑制状態となるまでの残りの差球数を報知する。
(2)差球数が特定数(例えば、85000)以上となった以降においては、(抑制状態となるまで)演出表示装置SGにて所定タイミング毎に(例えば、残りの差球数が1000の倍数となる毎に)抑制状態となるまでの残りの差球数を報知する。
(3)差球数が特定数(例えば、85000)以上となった以降においては、(抑制状態となるまで)演出表示装置SGにて、抑制状態となるまでの残りの差球数が少ない旨を示唆する表示を実行する(例えば、「抑制状態接近!」と表示したり、色で残りの差球数を示唆する等)。
また、上述した差球数が前記所定数(本例では、95000)よりも少ない特定数(例えば、85000)以上となった場合における演出表示装置SGでの表示(例えば、抑制状態となるまでの残りの差球数の表示であり、残り差球数示唆表示と称することがある)の表示優先度(表示プライオリティと称することがある)を以下のように構成してもよい。なお、以下の複数の構成を適用してもよい。
(1)残り差球数示唆表示は、保留画像よりも表示優先度が低い
(2)残り差球数示唆表示は、第2装飾図柄(サブ装図と称することがある)よりも表示優先度が低い
(3)残り差球数示唆表示は、所定のエラーに関する表示よりも表示優先度が低い
(4)残り差球数示唆表示は、所定のエラーに関する表示よりも表示優先度が高い
(5)残り差球数示唆表示は、第1装飾図柄(メイン装図と称することがある)よりも表示優先度が高い
(6)残り差球数示唆表示は、待機デモ画面においても継続して表示されている
(7)残り差球数示唆表示は、待機デモ画面においては非表示となる
残り差球数示唆表示は、大当りの実行中においては非表示となる(大当り開始時に非表示となる)よう構成し、大当りの終了後に再度表示するよう構成してもよい。また、大当りの実行中においても残り差球数示唆表示が表示されるよう構成し、大当りの実行中において差球数が特定数(例えば、85000)未満となった場合には、残り差球数示唆表示が非表示となるよう構成してもよい。その後、大当りの実行中において、再度差球数が特定数(例えば、85000)以上となった場合には、残り差球数示唆表示が再度表示されるよう構成してもよい。
残り差球数示唆表示を演出表示装置SGにて表示している状況で大当りが開始し、当該大当りの期待獲得遊技球数を差球数に加算すると差球数が所定数(本例では、95000)以上となる場合には、当該大当りの実行中においては残り差球数示唆表示を演出表示装置SGに表示しないよう構成してもよい。このように構成した場合には、特別遊技開始デモ時間における演出及び/または大当り実行中の演出が通常の場合と異なるよう構成してもよい。具体例としては、大当り終了後に抑制状態となることを遊技者が認識できる演出や、いわゆるエンディング演出(主人公と敵キャラの最終対決に関する演出など)を実行するよう構成してもよい。
また、大当りの実行中においても残り差球数示唆表示を演出表示装置SGにて表示するよう構成した場合においては、当該大当りの実行中に差球数が所定数(本例では、95000)以上となった場合には、残り差球数示唆表示を演出表示装置SGに非表示として、抑制状態となるよう構成してもよい。また、大当り終了時に抑制状態となるよう構成してもよい。
また、差球数が特定数(例えば、85000)以上となって、演出表示装置SGにて残り差球数示唆表示が表示された後、アウト個数が検出された(または、発射球数が検出された)ことにより、差球数が特定数(例えば、85000)未満となった場合には、演出表示装置SGにて残り差球数示唆表示が非表示となるよう構成してもよい。このように構成された場合には、その後、賞球が発生し、再度差球数が特定数(例えば、85000)以上となった場合には、演出表示装置SGにて残り差球数示唆表示が再度表示されるよう構成してもよいし、再度差球数が特定数(例えば、85000)以上となっても演出表示装置SGにて残り差球数示唆表示が表示されないよう構成してもよい。
また、再度差球数が特定数(例えば、85000)以上となっても演出表示装置SGにて残り差球数示唆表示が表示されないよう構成し、且つ、所定タイミング毎に(例えば、残りの差球数が1000の倍数となる毎に)抑制状態となるまでの残りの差球数を報知するよう構成した場合においては、再度差球数が特定数(例えば、85000)以上となっても演出表示装置SGにて残り差球数示唆表示が表示されないが、次の所定タイミング(例えば、差球数が86000以上)となった場合には、演出表示装置SGにて残り差球数示唆表示が表示されるよう構成してもよい。
また、上記構成2には限定されず、抑制状態となった場合には、主制御基板M側で抑制状態である旨の報知を実行してもよく、このように構成した場合において、副制御基板S側でも抑制状態である旨の報知を実行してもよいし、副制御基板S側では抑制状態である旨の報知を実行しなくともよい。
また、上述した残り差球数示唆表示は、差球数が特定数(例えば、85000)以上となっていなくとも、演出表示装置SGにて常時表示するよう構成してもよい。このように構成した場合、差球数が特定数(例えば、85000)未満である場合と差球数が特定数(例えば、85000)以上である場合とで、残り差球数示唆表示の表示態様が相違し得るよう構成してもよい。
また、封入式のぱちんこ遊技機とした場合においては、枠制御基板W側で抑制状態である旨の報知を実行してもよいし、枠制御基板W側では抑制状態である旨の報知を実行しなくともよいし、主制御基板M側で抑制状態である旨の報知を実行してもよいし、主制御基板M側では抑制状態である旨の報知を実行しなくともよい。
封入式のぱちんこ遊技機にて抑制状態となった場合における、主制御基板M側で報知する場合の態様としては、以下のように構成してもよい。また、以下の構成は組み合わせて適用することが可能である。
(1)主遊技図柄表示装置(第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20)にて報知する(主遊技図柄の停止表示態様としては表示されない表示態様にて報知する)
(2)打ち分けの表示(前述した打ち分け状態に対応する表示)をする表示部にて報知する
(3)その他の主制御基板M側で制御する報知手段にて報知する
封入式のぱちんこ遊技機にて抑制状態となった場合における、枠制御基板W側で報知する場合の態様としては、以下のように構成してもよい。また、以下の構成は組み合わせて適用することが可能である。
(1)遊技球数表示器W10で報知する
(2)枠制御表示器W20で報知する
(3)遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20とで報知する
(4)その他の枠制御基板W側で制御する報知手段にて報知する
また、枠制御基板W側で抑制状態である旨を報知する場合における遊技球数表示器W10での表示態様の一例としては、遊技球数表示器W10にて持ち球数を表示しながら、いずれかのデジットにおける持ち球数の表示に使用しないDP(デシマルポイント)を点灯(または点滅)させるように構成してもよい(遊技球数表示器W10については図262を参照)。なお、当該表示態様は、抑制状態とは異なる所定のエラーを報知する場合にも適用することができる。
また、枠制御基板W側で抑制状態である旨を報知する場合における枠制御表示器W20での表示態様の一例としては、所定のデジット(1または複数のデジット)に抑制状態に対応したエラーコードを表示させるよう構成してよい(枠制御表示器W20については図262を参照)。なお、当該表示態様は、抑制状態とは異なる所定のエラーを報知する場合にも適用することができる。
また、枠制御基板W側における遊技球数表示器W10や枠制御表示器W20での抑制状態である旨の報知については、第21実施形態などで前述した遊技球数表示器W10や枠制御表示器W20でのエラーに関する報知態様を適用することが可能である。
また、上記構成2における所定数と特定数との差は、以下のように設定してもよい。
(1)獲得遊技球数の期待値が最も大きい大当りにおける獲得遊技球数の期待値
(2)獲得遊技球数の期待値が最も大きい大当りにおける賞球数の期待値
(3)確率変動遊技状態などの遊技者にとって有利な遊技状態に移行した場合における獲得遊技球数の期待値(確率変動遊技状態の移行契機となる大当りの獲得遊技球数を含んでもよいし、含んでいなくともよい)
(4)確率変動遊技状態などの遊技者にとって有利な遊技状態に移行した場合における賞球数の期待値(確率変動遊技状態の移行契機となる大当りの賞球数を含んでもよいし、含んでいなくともよい)
(5)確率変動遊技状態などの遊技者にとって有利な遊技状態に所定時間(例えば、1時間)滞在した場合における獲得遊技球数の期待値
(6)確率変動遊技状態などの遊技者にとって有利な遊技状態に所定時間(例えば、1時間)滞在した場合における賞球数の期待値
また、抑制状態となるまでの残りの差球数を、現在の差球数に拘らず副制御基板S側(例えば、演出表示装置SG)にて常時報知するよう構成してもよい。
また、抑制状態となった場合、または、上記構成2のように抑制状態となる前の所定条件を充足したタイミング(上述した例では、差球数が85000に到達したタイミング)にて、外部信号を遊技機外に出力するよう構成してもよい。また、外部信号を出力する差球数の条件を複数有するよう構成し(例えば、75000、85000など)、充足した差球数の条件によって、外部信号の出力時間を相違させるよう構成してもよい。封入式のぱちんこ遊技機とした場合には、上記構成2のように抑制状態となる前の所定条件を充足したタイミング(上述した例では、差球数が85000に到達したタイミング)や、抑制状態となった場合において、貸出ユニットKU(ECOユニットと称することがある)に抑制状態に関する情報や差球数に関する情報を出力するよう構成してもよいし、貸出ユニットKU(ECOユニットと称することがある)を介してホールコンピュータHCに抑制状態に関する情報や差球数に関する情報を出力するよう構成してもよい(図114を参照)。
(構成3)
第32実施形態においては、RAMクリアを伴う電源投入時においても、RAMクリアを伴わない電源投入時においても、所定のタイミング(本例においては、図389のステップ1014-2乃至ステップ1014-3の処理)にて、差球数を算出するために必要なデータ(本例においては、賞球数カウンタ、アウト個数カウンタ)に初期値をセットする。なお、RAMクリアを伴う電源投入とは、例えば、RAMクリアボタンを押下した状態で電源投入を行った場合であり、設定変更モードと設定確認モードとに移行しない場合を示している。また、設定変更モードに移行することとなる電源投入時や設定確認モードに移行することとなる電源投入時においても、所定のタイミング(例えば、図389のステップ1014-2乃至ステップ1014-3の処理)にて、差球数を算出するために必要なデータ(本例においては、賞球数カウンタ、アウト個数カウンタ)に初期値をセットするよう構成してもよい。
差球数を算出するために必要なデータ(本例においては、賞球数カウンタ、アウト個数カウンタ)は、電源投入時に初期値がセットされることとなる他のデータと同一のテーブル(本例では、図390の電源投入時設定テーブル)に格納されており、当該他のデータと同一の処理によって、差球数を算出するために必要なデータの初期値がセットされる。
また、賞球数カウンタとアウト個数カウンタ、または差球数カウンタを第2ROM・RAM領域で管理する(例えば、差球数を記憶する処理や抑制状態となる条件を充足しているか判定する処理を第2ROM・RAM領域における処理で実行する)よう構成してもよく、このように構成した場合には、以下のように構成してもよい。
(1)差球数を算出するために必要なデータ(本例においては、賞球数カウンタ、アウト個数カウンタ)は、電源投入時に初期値がセットされることとなる他のデータと同一の第1ROM領域のテーブル(本例では、図390の電源投入時設定テーブル)に格納されており、当該他のデータと異なる第2ROM・RAM領域における処理によって、差球数を算出するために必要なデータの初期値がセットされる。
(2)差球数を算出するために必要なデータ(本例においては、賞球数カウンタ、アウト個数カウンタ)は、電源投入時に初期値がセットされることとなる第1ROM領域のデータとは異なる第2ROM領域のテーブルに格納されており、第2ROM・RAM領域における処理によって、差球数を算出するために必要なデータの初期値がセットされる。
<<<抑制状態に関する構成>>>
本明細書におけるぱちんこ遊技機(封入式のぱちんこ遊技機または封入式でないぱちんこ遊技機)にて、差球数が95000以上となった場合に抑制状態となる構成とした場合に適用可能な構成を以下に詳述する。なお、以下に詳述する構成の一または複数を組み合わせても問題ない。
<<差球数に関する構成>>
差球数に関する構成として、以下の構成を適用してもよい。
<差球数カウンタへの加算条件>
差球数カウンタのカウンタ値に加算する条件としては、以下の一または複数の条件を適用してもよい。なお、以下の構成は、主制御基板M側の処理として実行してもよいし、枠制御基板W側の処理として実行してもよい。
(1)賞球が発生し、持ち球数カウンタのカウンタ値に加算された場合に、当該持ち球数カウンタのカウンタ値に加算された値を差球数カウンタのカウンタ値に加算する(実行に付与された後のタイミングで加算処理が実行される)。
(2)賞球が決定された場合には、付与予定の賞球数を差球数カウンタのカウンタ値に加算する(実際に付与される前のタイミングで加算処理が実行される)。
(3)ファールセンサWF10(ファール球を検知するセンサであり、詳細は後述する)が遊技球を検知した場合には、当該検知された遊技球数の数を、差球数カウンタのカウンタ値に加算する。
<差球数カウンタからの減算条件>
差球数カウンタのカウンタ値から減算する条件としては、以下の一または複数の条件を適用してもよい。なお、以下の構成は、主制御基板M側の処理として実行してもよいし、枠制御基板W側の処理として実行してもよい。
(1)排出球数センサ(遊技領域から排出された排出球数を検知可能なセンサ)が検知した遊技球数を、差球数カウンタのカウンタ値から減算する。
(2)発射球数センサ(遊技領域に発射された発射球数を検知可能なセンサ)が検知した遊技球数を、差球数カウンタのカウンタ値から減算する。
なお、差球数カウンタからの減算条件として、上記(2)の発射球数センサ(遊技領域に発射された発射球数を検知可能なセンサ)が検知した遊技球数を、差球数カウンタのカウンタ値から減算する構成を適用した場合には、差球数カウンタへの加算条件として、上記(3)のファールセンサWF10(ファール球を検知するセンサであり、詳細は後述する)が遊技球を検知した場合には、当該検知された遊技球数の数を、差球数カウンタのカウンタ値に加算する構成を適用することが好適である。
差球数カウンタのカウンタ値の加算条件と減算条件とは、前述した構成を任意に組み合わせて構成することができるとともに、前述していない構成であっても適用することが可能である。結果として、遊技機から払い出された賞球数から遊技領域に発射された遊技球数を減算した値が差球数カウンタのカウンタ値となっていればよい。
<差球数カウンタの構成>
差球数カウンタの構成としては、以下の一または複数の構成を適用してもよい。なお、以下の数値は変更しても問題ない。
(1)差球数カウンタのカウンタ値の初期値を100000とし、当該カウンタ値が195000以上となった場合に抑制状態とする(初期値が0でなければ数値は変更しても問題ない)。
(2)差球数カウンタのカウンタ値の初期値は0であり、カウンタ値が減算された結果負の数となった場合には、当該カウンタ値を0に補正し、当該カウンタ値が95000以上となった場合に抑制状態とする。
(3)差球数カウンタのカウンタ値の初期値は0であり、カウンタ値が0の場合には、減算処理を実行してもカウンタ値が0のままとなり(もしくは、カウンタ値が0の場合には減算処理が実行されず)、当該カウンタ値が95000以上となった場合に抑制状態とする。
<抑制状態となるタイミング>
抑制状態となるタイミングとしては、以下の一または複数の構成を適用してもよい。
(1)差球数カウンタのカウンタ値が95000以上となったタイミングで強制的に抑制状態となる(大当りの実行中であっても)。
(2)差球数カウンタのカウンタ値が95000以上となったタイミングで抑制状態となるが、差球数カウンタのカウンタ値が95000以上となったタイミングが大当りの実行中であった場合には、当該大当りの終了時(終了直後)に抑制状態となる。
(3)差球数カウンタのカウンタ値が95000以上となったタイミングで抑制状態となるが、差球数カウンタのカウンタ値が95000以上となったタイミングが小当りの実行中であった場合には、当該小当りの終了時(終了直後)に抑制状態となる。
(4)差球数カウンタのカウンタ値が95000以上となったタイミングで抑制状態となるが、差球数カウンタのカウンタ値が95000以上となったタイミングが大当りの実行中であった場合には、当該大当りの終了時(終了直後)に抑制状態となる。また、差球数カウンタのカウンタ値が95000以上となったタイミングが小当りの実行中であった場合には、当該差球数カウンタのカウンタ値が95000以上となったタイミングで抑制状態となる。
<抑制状態となった場合の措置>
抑制状態となった場合には、以下の一または複数の構成を適用してもよい。
(1)遊技の進行が停止する(第1主遊技始動口A10への入球が無効となる、図柄変動が開始しない、等)。
(2)遊技球の発射が不可能となる。
(3)遊技の進行が停止し、且つ、遊技球の発射が不可能となる。
(4)遊技球の発射が不可能となるが、抑制状態である状況で電源がオフとなり、その後、球抜きボタンが操作された状態で電源投入がされた場合には、球抜き状態となり、遊技球の発射が可能となる。また、再度電源がオフとなり、その後球抜きボタンが操作されずに電源がオンとなった場合には、球抜き状態が終了して抑制状態となり、遊技球の発射が不可能となる。
(5)遊技球の発射が不可能となる。抑制状態である状況で電源がオフとなり、その後、球抜きボタンが操作された状態で電源投入がされた場合にも、球抜き状態とならずに抑制状態となり、遊技球の発射が不可能となっている。
<抑制状態の終了条件>
抑制状態の終了条件に関して、以下の一または複数の構成を適用してもよい。
(1)抑制状態である状況で電源がオフとなり、その後電源が投入されると抑制状態が終了している(抑制状態が解除される)。
(2)抑制状態である状況で電源がオフとなり、その後RAMクリアボタンが操作された状態で電源が投入されると(RAMクリアが実行されると)、抑制状態が終了している(抑制状態が解除される)。
(3)抑制状態である状況で電源がオフとなり、その後設定キースイッチがオンであり、RAMクリアボタンが操作された状態で電源が投入されると、設定変更モードに移行し、抑制状態が終了している(抑制状態が解除される)。
なお、設定変更モードに移行することを、設定変更を伴うRAMクリアを実行すると称することがあり、RAMクリアボタンの操作に基づくRAMクリアを実行することを、設定変更を伴わないRAMクリアを実行すると称することがある。
<差球数カウンタのクリア>
差球数カウンタのカウンタ値のクリアに関する構成として、以下の一または複数の構成を適用してもよい。
(1)電源がオフとなり、その後電源が投入されると差球数カウンタのカウンタ値はクリア(初期化)される。
(2)電源がオフとなり、その後RAMクリアボタンが操作された状態で電源が投入されると(RAMクリアが実行されると)差球数カウンタのカウンタ値はクリア(初期化)される。
(3)電源がオフとなり、その後設定キースイッチがオンであり、RAMクリアボタンが操作された状態で電源が投入されると差球数カウンタのカウンタ値はクリア(初期化)される。
(4)電源がオフとなり、その後電源が投入されると差球数カウンタのカウンタ値はクリア(初期化)されるが、電源がオフとなり、その後所定の操作部材が操作された状態で電源が投入されると差球数カウンタのカウンタ値はクリア(初期化)されない。
(5)所定のエラー状態である状況にて電源がオフとなり、その後電源が投入され、所定のエラー状態が解除された場合、差球数カウンタのカウンタ値はクリア(初期化)されている。
また、上述した構成を組み合わせた場合の具体例として、抑制状態の終了条件としては、上述した(2)である、抑制状態である状況で電源がオフとなり、その後RAMクリアボタンが操作された状態で電源が投入されると(RAMクリアが実行されると)、抑制状態が終了しているよう構成し、差球数カウンタのクリアに関する構成としては、上述した(1)である、電源がオフとなり、その後電源が投入されると差球数カウンタのカウンタ値はクリア(初期化)されるよう構成してもよい。
なお、抑制状態である場合には、差球数カウンタのカウンタ値の更新をしないように構成してもよいし、抑制状態であっても、差球数カウンタのカウンタ値の更新を可能とするよう構成してもよい。
<抑制状態に関する処理>
抑制状態に関する処理を実行する構成として、以下の一または複数の構成を適用してもよい。
(1)発射停止に関する処理(発射停止を指示する処理)は、主制御基板M側の第1ROM・RAM領域における処理として実行する。
(2)発射停止に関する処理(発射停止を指示する処理)は、枠制御基板W側の第1ROM・RAM領域における処理として実行する。
(3)遊技停止に関する処理は、主制御基板M側の第1ROM・RAM領域における処理として実行する。
(4)遊技停止に関する処理は、枠制御基板W側の第1ROM・RAM領域における処理として実行する。
(5)差球数カウンタのカウンタ値の更新処理は、主制御基板M側の第1ROM・RAM領域における処理として実行する。
(6)差球数カウンタのカウンタ値の更新処理は、主制御基板M側の第2ROM・RAM領域における処理として実行する。
(7)差球数カウンタのカウンタ値の更新処理は、枠制御基板W側の第2ROM・RAM領域における処理として実行する。
また、主制御基板M側から枠制御基板W側に送信される遊技機情報通知に、抑制状態である旨の情報が含まれるよう構成してもよい。
また、抑制状態においては、計数を実行可能に構成してもよい。なお、差球数カウンタのカウンタ値については、計数が実行されても(抑制状態であるか否かに拘らず)当該カウンタ値が更新されないよう構成してもよい。
<<抑制状態に関する適用可能な構成>>
抑制状態に関する構成として、本明細書に係るぱちんこ遊技機に適用可能な構成を以下に詳述する。なお、以下に詳述する構成の一部のみを適用してもよいし、複数の構成を組み合わせて適用してもよい。
<構成1>
(1)差球数が所定数(本例では、95000)に到達すると抑制状態となる。
(2)抑制状態においては、副制御基板S側で制御する演出表示装置SGやスピーカS20等の報知手段にて抑制状態である旨を報知する。
(3)抑制状態でない場合には、遊技待機中に待機デモ画面を表示可能である一方、抑制状態である場合には、遊技待機中に待機デモ画面を表示しない。
なお、演出表示装置SGなどの副制御基板S側における抑制状態である旨の報知を、抑制表示や抑制状態である旨の表示と称することがある。
ここで、遊技待機中とは、遊技が進行していない状態であり、一例としては、保留が残存しておらず、且つ、主遊技図柄が変動していない状況が該当する。なお、これには限定されず、以下の一または複数の条件を充足した場合に遊技待機中としてもよい。
(1)保留が残存していない
(2)主遊技図柄が変動していない
(3)主遊技図柄の変動固定時間(図柄固定時間と称することがある)ではない
(4)時間短縮遊技状態ではない
(5)確率変動遊技状態ではない
(6)補助遊技図柄が変動していない
(7)所定の演出モードでない
また、待機デモ画面とは、遊技者に遊技待機中であることを示す動画像であり、待機デモ画面を表示することで、空き台であり、遊技可能であることを示唆することができる。なお、待機デモ画面を、待機中ムービー、待機デモ、デモ画面、待機画面、所定の待機表示などと称することがある。
また、待機デモ画面は、遊技待機中が所定時間継続することで表示されるよう構成してもよい。また、待機デモ画面の表示(及び/または遊技待機中)は、以下の一または複数の条件を充足することで終了するよう構成してもよい。
(1)主遊技図柄の変動が開始する
(2)発射ハンドルが遊技者にタッチされた
(3)貸出が実行されて持ち球数カウンタのカウンタ値が増加した
(4)大当りまたは小当りが実行開始された
上記構成1の(3)の構成を適用した一例として、抑制状態でない場合には、主遊技図柄が変動停止してから(遊技待機中となってから)、所定時間(例えば、60秒)主遊技図柄の停止が継続した(遊技待機中が継続した)場合に待機デモ画面を表示する一方、抑制状態である場合には、主遊技図柄が変動停止してから(遊技待機中となってから)、所定時間(例えば、60秒)主遊技図柄の停止が継続した(遊技待機中が継続した)場合においても、待機デモ画面を表示しない(抑制状態である旨の報知を表示する)よう構成することができる。
このように構成した場合には、抑制状態でない場合には、主遊技図柄が変動停止してから(遊技待機中となってから)待機デモ画面を表示させるためのタイマ(60秒の所定時間を計測するためのタイマ)が動作する一方、抑制状態である場合には、主遊技図柄が変動停止した後も(遊技待機中となってから)、待機デモ画面を表示させるためのタイマ(60秒の所定時間を計測するためのタイマ)が動作しないよう構成してもよい。
なお、待機デモが表示される条件を所定の条件と称することがある。
<構成2>
(1)差球数が所定数(本例では、95000)に到達すると抑制状態となる。
(2)抑制状態においては、副制御基板S側で制御する演出表示装置SGやスピーカS20等の報知手段にて抑制状態である旨を報知する。
(3)抑制状態でない場合には、主遊技図柄の変動停止中に音量調整(及び/または光量調整)が可能である一方、抑制状態である場合には、主遊技図柄の変動停止中においても音量調整(及び/または光量調整)が実行できない。
(4)抑制状態でない場合には、主遊技図柄の変動停止中に音量調整画面(及び/または光量調整画面)が表示可能である一方、抑制状態である場合には、主遊技図柄の変動停止中であっても音量調整画面(及び/または光量調整画面)が表示されない。
<構成3>
(1)差球数が所定数(本例では、95000)に到達すると抑制状態となる。
(2)抑制状態においては、副制御基板S側で制御する演出表示装置SGやスピーカS20等の報知手段にて抑制状態である旨を報知する。
(3)抑制状態でない場合には、主遊技図柄の変動停止中に音量調整(及び/または光量調整)が可能であり、抑制状態である場合にも、主遊技図柄の変動停止中において音量調整(及び/または光量調整)が実行可能である。
(4)抑制状態でない場合には、主遊技図柄の変動停止中に音量調整画面(及び/または光量調整画面)が表示可能である一方、抑制状態である場合には、主遊技図柄の変動停止中であっても音量調整画面(及び/または光量調整画面)が表示されない。
なお、音量調整画面と光量調整画面とが同時に表示されるよう構成してもよく、このように構成した場合には、当該同時に表示された画面を音量光量調整画面と称することがある。
なお、音量調整画面を音量調整画面表示と称することがあり、光量調整画面を光量調整画面表示と称することがある。
<構成4>
(1)差球数が所定数(本例では、95000)に到達すると抑制状態となる。
(2)抑制状態においては、副制御基板S側で制御する演出表示装置SGやスピーカS20等の報知手段にて抑制状態である旨を報知する。
(3)抑制状態でない場合には、主遊技図柄の変動停止中に音量調整(及び/または光量調整)が可能であり、抑制状態である場合にも、主遊技図柄の変動停止中において音量調整(及び/または光量調整)が実行可能である。
(4)抑制状態でない場合には、主遊技図柄の変動停止中に音量調整画面(及び/または光量調整画面)が表示可能であり、抑制状態である場合には、主遊技図柄の変動停止中に音量調整画面(及び/または光量調整画面)が表示可能である。
(5)演出表示装置SGにおける抑制状態である旨の表示(抑制状態である旨を報知するための表示)は、音量調整画面(及び/または光量調整画面)より表示優先度が高い。
なお、表示優先度が高いことを、視認性が高い、表示プライオリティが高い、前面レイヤーに表示されるなどと称することがある。
なお、構成4の(5)においては、「演出表示装置SGにおける抑制状態である旨の表示(抑制状態である旨を報知するための表示)は、音量調整画面(及び/または光量調整画面)より表示優先度が低い」としてもよい。
<構成5-1>
(1)差球数が所定数(本例では、95000)に到達すると抑制状態となる。
(2)抑制状態においては、副制御基板S側で制御する演出表示装置SGやスピーカS20等の報知手段にて抑制状態である旨を報知する。
(3)抑制状態でない場合には、第1装飾図柄(変動表示及び/または停止表示)が表示可能であり、抑制状態である場合にも、第1装飾図柄(変動表示及び/または停止表示)が表示可能である。
(4)演出表示装置SGにおける抑制状態である旨の表示(抑制状態である旨を報知するための表示と称することがある)は、第1装飾図柄より表示優先度が高い。
なお、構成5-1の(4)においては、「演出表示装置SGにおける抑制状態である旨の表示(抑制状態である旨を報知するための表示)は、第1装飾図柄より表示優先度が低い」としてもよい。
<構成5-2>
(1)差球数が所定数(本例では、95000)に到達すると抑制状態となる。
(2)抑制状態においては、副制御基板S側で制御する演出表示装置SGやスピーカS20等の報知手段にて抑制状態である旨を報知する。
(3)抑制状態でない場合には、第2装飾図柄(変動表示及び/または停止表示)が表示可能であり、抑制状態である場合にも、第2装飾図柄(変動表示及び/または停止表示)が表示可能である。
(4)演出表示装置SGにおける抑制状態である旨の表示(抑制状態である旨を報知するための表示と称することがある)は、第2装飾図柄より表示優先度が高い。
なお、構成5-2の(4)においては、「演出表示装置SGにおける抑制状態である旨の表示(抑制状態である旨を報知するための表示)は、第2装飾図柄より表示優先度が低い」としてもよい。
なお、第1装飾図柄を、第1演出用図柄、メイン装図などと称することがあり、第2装飾図柄を、第2演出用図柄、サブ装図などと称することがある。
また、構成5-2における第2装飾図柄を保留画像(保留表示画像、保留アイコンと称することがある)に置き換えてもよい。表示優先度についても「高い」を「低い」に置き換えてもよい。
また、演出表示装置SGにて、保留画像とは別に、生起している保留(保留個数)が確認できる表示である第2保留画像を表示するよう構成してもよい。第2保留画像は、例えば、第1主遊技側に対応する領域に「1」乃至「4」までの第1主遊技側の保留個数に対応した数字が表示され、第1主遊技側に対応する領域に「1」乃至「4」までの第2主遊技側の保留個数に対応した数字が表示されるよう構成してもよい。また、構成5における第2装飾図柄を第2保留画像に置き換えてもよい。表示優先度についても「高い」を「低い」に置き換えてもよい。
また、抑制状態においては、第1装飾図柄、第2装飾図柄、音量調整画面、光量調整画面、保留画像、及び第2保留画像のうち一または複数が演出表示装置SGに表示されない(抑制状態となると演出表示装置SGに表示されなくなる)ように構成してもよい。
<構成6>
(1)差球数が所定数(本例では、95000)に到達すると抑制状態となる。
(2)抑制状態においては、副制御基板S側で制御する演出表示装置SGやスピーカS20等の報知手段にて抑制状態である旨を報知する。
(3)差球数が所定数(本例では、95000)に到達したタイミングが大当りの実行中であった場合、当該タイミングでは抑制状態とならず、当該大当りの終了後の所定タイミングで抑制状態となる。
(4)差球数が所定数(本例では、95000)に到達したタイミングが大当りの実行中であった場合、当該タイミングでは副制御基板S側での抑制状態である旨の報知を実行せず、当該大当りの終了後の所定タイミングで副制御基板S側での抑制状態である旨の報知を実行する。
大当りの実行中に差球数が所定数(本例では、95000)に到達したタイミングで、抑制状態とはならないが、副制御基板S側での抑制状態である旨の報知(または、抑制状態に関する報知)を実行してしまうと、当該報知を視認した遊技者が、意図的に差球数を所定数(本例では、95000)未満に調整して大当りを終了させる可能性がある。特に、大当り中に生起している保留に、大当りとなる予定の保留や、小当り(例えば、小当りVスペックにおける特定領域への遊技球の入球が容易な小当り)となる予定の保留が存在していることが明らかな状況や、大当り終了後に遊技者にとって有利な遊技状態となることが確定的である状況などにおいては、遊技者が想定以上の利益を得てしまう可能性がある。そこで、構成6のように、遊技者への抑制状態である旨の報知を大当り終了後の所定タイミングにて実行するよう構成することにより、このような事態を防止することができ、大当りの終了まで抑制状態とならず、大当りを最後まで実行できることで、遊技者の最低限の利益を担保しつつ、遊技場の管理者に意図しない不利益が生じることを防止することができる。
また、構成6のように構成した場合においては、以下の一または複数の構成を適用してもよい。
(1)大当り終了後(例えば、特別遊技終了デモ時間)には、演出表示装置SGに所定の動画像を表示(例えば、遊技機メーカー名を表示)するよう構成し、大当りの実行中に差球数が所定数(本例では、95000)に到達した場合には、大当り終了後(例えば、特別遊技終了デモ時間)には、前記所定の動画像を表示せずに、副制御基板S側での抑制状態である旨の報知を実行する。
(2)封入式でない遊技機の場合には、大当り終了後の所定タイミングにおいて、賞球の払い出しの実行途中であったとしても、副制御基板S側での抑制状態である旨の報知を実行する。換言すると、副制御基板S側での抑制状態である旨の報知が実行されている状況にて、賞球の払い出しが実行される場合を有する。
(3)大当りの実行中でない状況で差球数が所定数(本例では、95000)に到達した場合には、副制御基板S側での抑制状態である旨の報知を第1報知態様で実行し、大当りの実行中に差球数が所定数(本例では、95000)に到達した場合には、大当り終了後には、副制御基板S側での抑制状態である旨の報知を第2報知態様で実行する。
(4)大当りの実行中に差球数が所定数(本例では、95000)に到達した場合には、当該所定数に到達したタイミングで、副制御基板S側で所定の報知(例えば、演出表示装置SGにて「大当り終了後に抑制状態となります」と表示)を実行し、大当り終了後には、副制御基板S側での抑制状態である旨の報知を第2報知態様で実行する。
(5)大入賞口内に特定領域を有する遊技機(玉確スペックの遊技機、または、小当りVスペックの遊技機)において、大当り(または、小当り)の実行中に差球数が所定数(本例では、95000)に到達したタイミングで、抑制状態とはならない、及び/または、副制御基板S側での抑制状態である旨の報知(または、抑制状態に関する報知)を実行しないよう構成されており、差球数が所定数に到達した以降に大入賞口内の特定領域に遊技球が入球しても、大当り終了後(または、小当り終了後)には遊技者にとって有利な状態とならない(玉確スペックの遊技機である場合には、大当り終了後に確率変動遊技状態とならない、小当りVスペックの遊技機である場合には、小当り終了後に特定領域への入球に基づく大当りが実行されない)。
<構成7>
(1)差球数が所定数(本例では、95000)に到達すると抑制状態となる。
(2)抑制状態においては、副制御基板S側で制御する演出表示装置SGやスピーカS20等の報知手段にて抑制状態である旨を報知する。
(3)抑制状態である状況で電源がオフとなり、その後RAMクリアボタンが操作された状態で電源が投入されると(RAMクリアが実行されると)、抑制状態が終了している。
(4)抑制状態である状況で電源がオフとなり、その後RAMクリアボタンが操作されていない状態で電源が投入されると(RAMクリアが実行されないと)、抑制状態が終了していない。
(5)電源がオフとなり、その後電源が投入されると差球数カウンタのカウンタ値はクリア(初期化)される。
(6)電源がオフとなり、その後電源が投入されると、電源投入後の所定タイミングにて可動体役物YKの動作チェックが実行開始される。
(7)抑制状態である状況で電源がオフとなり、その後RAMクリアボタンが操作されていない状態で電源が投入されると、抑制状態が終了しておらず、電源投入後の所定タイミングにて可動体役物YKの動作チェックが実行開始され、その後、可動体役物YKの動作チェックの実行中である特定タイミングにて副制御基板S側での抑制状態である旨の報知が実行される。
なお、構成7の(7)については、「抑制状態である状況で電源がオフとなり、その後RAMクリアボタンが操作されていない状態で電源が投入され、タイマ割り込み時処理が起動し、主制御基板M側から副制御基板S側に抑制状態である旨のコマンドが送信され、可動体役物YKの動作チェックが実行開始され、その後、副制御基板S側での抑制状態である旨の報知が実行される」ように構成してもよいし、「抑制状態である状況で電源がオフとなり、その後RAMクリアボタンが操作されていない状態で電源が投入され、タイマ割り込み時処理が起動し、主制御基板M側から副制御基板S側に抑制状態である旨のコマンドが送信され、副制御基板S側での抑制状態である旨の報知が実行され、その後、可動体役物YKの動作チェックが実行開始される」ように構成してもよいし、「抑制状態である状況で電源がオフとなり、その後RAMクリアボタンが操作されていない状態で電源が投入されると、抑制状態が終了しておらず、電源投入後の所定タイミングにて副制御基板S側での抑制状態である旨の報知が実行され、その後、副制御基板S側での抑制状態である旨の報知が実行されている特定タイミングにて可動体役物YKの動作チェックが実行開始される」ように構成してもよい。
すなわち、副制御基板S側での抑制状態である旨の報知が実行開始された後に可動体役物YKの動作チェックが実行開始されるよう構成してもよいし、可動体役物YKの動作チェックが実行開始された後に副制御基板S側での抑制状態である旨の報知が実行開始されるよう構成してもよい。
なお、可動体役物YKを演出用可動体と称することがあり、可動体役物YKの動作チェックを、可動体役物YKの所定の初期動作と称することがある。
<構成8>
(1)差球数が所定数(本例では、95000)に到達すると抑制状態となる。
(2)抑制状態においては、副制御基板S側で制御する演出表示装置SGやスピーカS20等の報知手段にて抑制状態である旨を報知する。
(3)抑制状態である状況で電源がオフとなり、その後RAMクリアボタンが操作された状態で電源が投入されると(RAMクリアが実行されると)、抑制状態が終了している。
(4)抑制状態である状況で電源がオフとなり、その後RAMクリアボタンが操作されていない状態で電源が投入されると(RAMクリアが実行されないと)、抑制状態が終了していない。
(5)電源がオフとなり、その後電源が投入されると差球数カウンタのカウンタ値はクリア(初期化)される。
(6)役物演出が実行されていない状況で電源がオフとなり、その後電源が投入されると、電源投入後の所定タイミングにて可動体役物YKの動作チェックが実行開始される。
(7)役物演出が実行されている状況で電源がオフとなり、その後電源が投入されると、電源投入後の所定タイミングにて、可動体役物YKの初期位置への復帰動作が実行され、初期位置に復帰した後に動作チェックが実行開始される。
(8)役物演出が実行されている状況であり且つ抑制状態である状況で電源がオフとなり、その後RAMクリアボタンが操作されていない状態で電源が投入されると、抑制状態が終了しておらず、電源投入後の所定タイミングにて可動体役物YKの復帰動作が実行開始され、その後、可動体役物YKの復帰動作の実行中(または、動作チェックの実行中)である特定タイミングにて副制御基板S側での抑制状態である旨の報知が実行される。
なお、構成8の(8)については、「役物演出が実行されている状況であり且つ抑制状態である状況で電源がオフとなり、その後RAMクリアボタンが操作されていない状態で電源が投入され、タイマ割り込み時処理が起動し、主制御基板M側から副制御基板S側に抑制状態である旨のコマンドが送信され、可動体役物YKの復帰動作が実行開始され、その後、可動体役物YKの復帰動作の実行中(または、動作チェックの実行中)である特定タイミングにて副制御基板S側での抑制状態である旨の報知が実行される」ように構成してもよいし、「役物演出が実行されている状況であり且つ抑制状態である状況で電源がオフとなり、その後RAMクリアボタンが操作されていない状態で電源が投入され、タイマ割り込み時処理が起動し、主制御基板M側から副制御基板S側に抑制状態である旨のコマンドが送信され、副制御基板S側での抑制状態である旨の報知が実行され、その後、副制御基板S側での抑制状態である旨の報知が実行されている特定タイミングにて可動体役物YKの復帰動作が実行開始される」ように構成してもよいし、「役物演出が実行されている状況であり且つ抑制状態である状況で電源がオフとなり、その後RAMクリアボタンが操作されていない状態で電源が投入されると、抑制状態が終了しておらず、電源投入後の所定タイミングにて副制御基板S側での抑制状態である旨の報知が実行され、その後、副制御基板S側での抑制状態である旨の報知が実行されている特定タイミングにて可動体役物YKの復帰動作が実行開始される」ように構成してもよい。
<構成9>
(1)差球数が所定数(本例では、95000)に到達すると抑制状態となる。
(2)抑制状態においては、副制御基板S側で制御する演出表示装置SGやスピーカS20等の報知手段にて抑制状態である旨を報知する。
(3)抑制状態である状況で電源がオフとなり、その後RAMクリアボタンが操作された状態で電源が投入されると(RAMクリアが実行されると)、抑制状態が終了している。
(4)抑制状態である状況で電源がオフとなり、その後RAMクリアボタンが操作されていない状態で電源が投入されると(RAMクリアが実行されないと)、抑制状態が終了していない。
(5)電源がオフとなり、その後電源が投入されると差球数カウンタのカウンタ値はクリア(初期化)される。
(6)差球数が所定数(本例では、95000)に到達したタイミングが大当りの実行中であった場合、当該タイミングでは抑制状態とならず、当該大当りの終了後の所定タイミングで抑制状態となる。
(7)差球数が所定数(本例では、95000)に到達したタイミングが大当りの実行中であった場合、当該タイミングでは副制御基板S側での抑制状態である旨の報知を実行せず、当該大当りの終了後の所定タイミングで副制御基板S側での抑制状態である旨の報知を実行する。
構成9のように構成した場合において、以下のいずれかの構成を適用してもよい。
(1)大当りの実行中である第1のタイミングにて差球数が所定数(本例では、95000)に到達し、その後、当該大当りの実行中である第2のタイミングにて遊技機への電源供給が遮断されて電源がオフとなり、その後、電源が投入された後の第3のタイミングでは、抑制状態となっており、副制御基板S側での抑制状態である旨の報知が実行されており、差球数カウンタのカウンタ値はクリアされている。
(2)大当りの実行中である第1のタイミングにて差球数が所定数(本例では、95000)に到達し、その後、大当りの実行中である第2のタイミングにて遊技機への電源供給が遮断されて電源がオフとなり、その後、電源が投入された後の第3のタイミングでは、抑制状態ではなく、副制御基板S側での抑制状態である旨の報知が実行されておらず、差球数カウンタのカウンタ値はクリアされている。その後、実行中の大当りの終了後には、抑制状態となり、副制御基板S側での抑制状態である旨の報知が実行される。
(3)大当りの実行中である第1のタイミングにて差球数が所定数(本例では、95000)に到達し、その後、大当りの実行中である第2のタイミングにて遊技機への電源供給が遮断されて電源がオフとなり、その後、電源が投入された後の第3のタイミングでは、抑制状態ではなく、副制御基板S側での抑制状態である旨の報知が実行されておらず、差球数カウンタのカウンタ値はクリアされている。その後、実行中の大当りの終了後には、抑制状態とならず、副制御基板S側での抑制状態である旨の報知が実行されない。
(4)大当りの実行中である第1のタイミングにて差球数が所定数(本例では、95000)に到達し、その後、大当りの実行中である第2のタイミングにて遊技機への電源供給が遮断されて電源がオフとなり、その後、電源が投入された後の第3のタイミングでは、抑制状態ではなく、副制御基板S側での抑制状態である旨の報知(抑制状態である旨の表示と称することがある)が実行されておらず、差球数カウンタのカウンタ値はクリアされていない。その後、実行中の大当りの終了後には、抑制状態となり、副制御基板S側での抑制状態である旨の報知が実行される。
なお、上記(1)乃至(4)においては、差球数が所定数(本例では、95000)に到達する第1のタイミングにおいて、副制御基板S側での抑制状態である旨の報知が実行されるよう構成してもよいし、第1のタイミングでは、副制御基板S側での抑制状態である旨の報知が実行されないよう構成してもよい。
構成9の(1)のように構成することで、抑制状態となることが決定した後に、電源断の発生という特殊な事象が発生した場合にも、電源投入後に抑制状態とすることによって、遊技場の管理者が意図しない不利益を被ることを防止することができる。
構成9の(2)のように構成することで、抑制状態となることが決定した後に、電源断の発生という特殊な事象が発生した場合にも、電源投入後には、電源断発生前の状況を引き継ぐこととなり、適切なタイミングで抑制状態とすることができ、遊技場の管理者が意図しない不利益を被ることを防止することができる。
構成9の(3)のように構成することで、抑制状態となることが決定した後に、電源断の発生という特殊な事象が発生した場合にも、電源投入後には、差球数カウンタのカウンタ値に基づいた抑制状態に関する制御を実行することとなり、遊技者に不利益が生じない遊技機とすることができる。
構成9の(4)のように構成することで、抑制状態となることが決定した後に、電源断の発生という特殊な事象が発生した場合にも、電源投入後には、電源断発生前の状況を引き継ぐこととなり、適切なタイミングで抑制状態とすることができ、遊技場の管理者が意図しない不利益を被ることを防止することができる。
<<抑制状態に関するその他の構成>>
前述した持ち球数超過エラーに関するすべての構成(持ち球数超過エラーに関する構成1乃至3、持ち球数超過エラーに関する構成の組み合わせの一例等)は、抑制状態に関する構成に置き換えて適用可能である。持ち球数超過エラーに関する構成を抑制状態に関する構成に適用した場合の一例を以下に詳述する。なお、以下に詳述する構成はあくまで一例であり、以下に詳述されていない持ち球数超過エラーに関する構成も、抑制状態に関する構成に置き換えて適用することが可能であることを補足しておく。また、各構成の一部のみを置き換えてもよいし、各構成のすべてを置き換えてもよい。
具体的な構成としては、第21実施形態における、持ち球数が所定値(表示可能な持ち球数の上限値よりも小さい値であり、例えば、40000個)を超過した場合には、持ち球数超過エラー(持ち球数超過エラー状態と称してもよい)となり、エラーの報知などを実行する構成を、差球数が所定数(本例では、95000)未満である特定数(例えば、90000個)に到達した場合に抑制状態になることを示唆する報知(抑制状態示唆報知、抑制状態示唆表示などと称することがある)を実行するよう構成に置き換えて適用することが可能である。すなわち、第21実施形態における持ち球数を差球数に置き換えることが可能であり、第21実施形態における所定値(表示可能な持ち球数の上限値よりも小さい値であり、例えば、40000個)を特定数(本例では、90000)に置き換えることが可能である。
<閾値に関する構成>
抑制状態となる差球数である所定数(本例では、95000)よりも小さい値である特定数(例えば、90000個)を閾値として、差球数が特定数に到達した場合(超過した場合)には、以下の一または複数の報知を実行する。
(1)主制御基板M側のランプ等で所定の報知を実行する
(2)枠制御基板W側の表示器等で所定の報知を実行する
(3)副制御基板S側の演出表示装置SGで「もうすぐ抑制状態となります」と表示する
(4)副制御基板S側のスピーカからの音声により「もうすぐ抑制状態となります」と報知する
また、上述したように、差球数が所定数(本例では、95000)未満である特定数(例えば、90000個)に到達した場合に抑制状態になることを示唆する報知(抑制状態示唆報知、抑制状態示唆表示などと称することがある)を実行するよう構成した場合には、以下の一または複数の構成を適用してもよい。なお、抑制状態示唆報知は、主制御基板M側、枠制御基板W側、及び副制御基板S側の一または複数で実行するよう構成すればよい。
(1)抑制状態示唆報知が実行されている状況にて、差球数が特定数(例えば、90000個)未満となっても、抑制状態示唆報知が終了しない。
(2)抑制状態示唆報知が実行されている状況にて、差球数が規定数(例えば、85000)未満となると、抑制状態示唆報知が終了する。
(3)抑制状態示唆報知が実行されていない状況にて、差球数が規定数(例えば、85000)以上となっても、抑制状態示唆報知は実行されない。
(4)抑制状態示唆報知が実行されていない状況にて、差球数が規定数(例えば、85000)以上となっても、抑制状態示唆報知に関する処理が実行されない。
(5)抑制状態示唆報知は、実行開始されてから所定時間(例えば、5分)が経過すると報知を終了する。
<遊技履歴に関する構成>
インターネットサーバとの通信を介して遊技者の携帯情報端末(スマートフォンなど)と情報通信を行うための、遊技者に対する情報提供用の2次元コードを表示(例えば、演出表示装置SGに表示)可能に構成してもよい。なお、このような機能全体をマイパチ機能と称することがある。
マイパチ機能を有するよう構成した場合においては、所定の状況において遊技者の所定の操作(例えば、サブボタンや十字キーの操作)が行われると、前述した2次元コードが表示されるよう構成してもよい。このように構成した場合には、以下の一または複数の構成を適用してもよい。
(1)抑制状態であっても、前述した遊技者の所定の操作が行われると、前述した2次元コードが表示される。
(2)抑制状態においては、前述した遊技者の所定の操作が行われても、前述した2次元コードが表示されない。
(3)抑制状態においては、前述した遊技者の所定の操作とは異なる特定の操作が行われることで、前述した2次元コードが表示される。
(4)抑制状態となった場合、前述した遊技者の所定の操作が行われなくとも、前述した2次元コードが(自動的に)表示される。
(5)抑制状態ではなく、所定のエラー状態である場合においては、前述した遊技者の所定の操作が行われても、前述した2次元コードが表示されない。
<抑制状態である旨の報知に関する構成>
抑制状態となった場合に、副制御基板S側で抑制状態である旨の報知を実行(表示)するよう構成した場合において、以下の一または複数の構成を適用してもよい。副制御基板S側で抑制状態である旨の報知は、副制御基板S側で制御する一の報知手段による報知としてもよいし、複数の報知手段による報知としてもよい。
(1)演出表示装置SG及び/またはスピーカD24において、「本日の遊技は終了しました」と報知する。
(2)スピーカD24における抑制状態である旨の報知は、抑制状態となってから(抑制状態である旨の報知が実行開始されてから)所定時間(例えば、10~20秒程度の時間値)が経過すると終了する。なお、演出表示装置SGにおける抑制状態である旨の報知は、スピーカD24における抑制状態である旨の報知が終了した後も継続して報知してもよいし、スピーカD24における抑制状態である旨の報知と略同時に終了するよう構成してもよい。
なお、上記(2)のように、所定時間が経過することによって抑制状態である旨の報知を終了するよう構成することで、遊技場の管理者が抑制状態である旨の報知を終了させるために、遊技機への電源供給を遮断させることが発生しにくくなり、その後、RAMクリアを伴う電源投入が実行されることも発生しにくくなり、抑制状態となった遊技機が当日中に再度遊技可能になってしまうことを防止することができ、公正な遊技場の経営環境を担保することができる。
また、抑制状態となった場合に、副制御基板S側で抑制状態である旨の報知を実行(表示)するよう構成した場合においては、抑制状態である旨の報知の後に所定の報知(例えば、演出表示装置SGに「95000発おめでとう」と表示)を実行するよう構成してもよい。このように構成した場合には、以下の一または複数の構成を適用してもよい。なお、所定の報知を特典画像と称することがある。
(1)抑制状態となってから(抑制状態である旨の報知が実行開始されてから)所定時間(例えば、20秒)が経過すると、演出表示装置SGに特典画像が表示される。
(2)抑制状態となってから(抑制状態である旨の報知が実行開始されてから)所定時間(例えば、20秒)が経過すると、所定の動画(所定のムービーと称することがある)が表示され、当該所定の動画の表示が終了すると、演出表示装置SGに特典画像が表示される。
(3)演出表示装置SGに特典画像が表示は、時間経過では非表示とならない。
(4)抑制状態である場合、遊技者による所定の操作(例えば、サブボタンの操作)により、抑制状態である旨の報知と演出表示装置SGに特典画像の表示との切替が可能である。
また、特典画像の表示に関しては、以下の一または複数の構成を適用してもよい。
(1)特典画像は、所定時間毎にループ再生される動画となっている。
(2)特典画像が表示されている状況では、現在の日付が表示される(例えば、RTC(リアルタイムクロック)や電源投入時からの経過時間を計測可能なタイマに基づいて表示される)。
(3)特典画像として、遊技機のモチーフに関連する画像や遊技機メーカーに関連する画像や複数種類の遊技機に共通して使用される画像の一または複数を表示する。
(4)特典画像の表示態様を複数種類有しており、いずれの特典画像を表示するかについては、抽選によって決定する、表示される時刻に基づいて決定する、設定されている設定値に基づいて決定するよう構成してもよい。
(5)特典画像が表示されている状況において、インターネットサーバとの通信を介して遊技者の携帯情報端末(スマートフォンなど)と情報通信を行うための、遊技者に対する情報提供用の2次元コードを表示する。
なお、上述した特典画像を設定されている設定値に基づいて決定するよう構成した場合においては、特典画像の表示条件を充足した場合には、設定値に対応した一の特典画像を表示するよう構成してもよいし、設定されている設定値毎に定められた抽選テーブルを参照して表示する特典画像を決定し、決定した特典画像を表示するよう構成してもよい。
また、抑制状態となった後に表示される、抑制状態である旨の報知(特に、演出表示装置SGにおける表示)や特典画像を表示する場合には、差球数に対応する数値を表示する(例えば、「95000発到達おめでとう」のように表示する)よう構成してもよい。このように構成した場合においては、「差球数が94998→大入賞口に遊技球が入球し、10球の賞球が発生→差球数が95000に到達し、抑制状態への移行条件を充足→当該賞球によって差球数が95008となる」のように作用した場合においても、上述した差球数に対応する数値の表示は「95000」(所定の値)とするよう構成してもよい。
また、特典画像は、通常の遊技進行の過程では表示されない画像としてもよい。このように構成することで、遊技者は、抑制状態となることに期待感を抱くことができる。
<<差球数カウンタの下限に関する構成>>
差球数カウンタに関する構成として、差球数カウンタのカウンタ値が95000以上となった場合に抑制状態とする構成について前述した。このように構成した場合、例えば、遊技場の管理者が営業開始前に、遊技球をアウト口D36のみに入球させる発射強度(各種始動口や入賞口に入球しない発射強度であり、例えば、遊技領域に到達し得る最も弱い発射強度や最も強い発射強度)にて発射させ続けた場合、差球数が負の値となった状態で営業開始してしまい、営業開始後に遊技する遊技者にとっては、獲得した遊技球数が95000球に到達しても抑制状態とならないことになってしまう。
このような、遊技場の管理者によって実質的な抑制状態となるまでの獲得遊技球数が95000球以上にされてしまう事態を防止する(影響を最小限に抑える)ため、以下のように構成してもよい。
計測している差球数が負の値である下限数(差球数の下限値と称することがある)に到達した場合に、差球数が当該下限数より小さい値とならないように構成してもよい。より具体的には、下限数を-10000とし、差球数が-10000に到達している場合には、その後遊技球を発射し続けても、差球数は-10000未満の値にはならないよう構成することができる。このような構成を差球数の下限値に関する構成と称することがある。
<差球数の下限値に関するカウンタの構成>
差球数の下限値に関するカウンタの構成としては、以下の一または複数の構成を適用してもよい。
(1)差球数カウンタのカウンタ値の初期値を「下限数×(-1)」である10000として、差球数カウンタのカウンタ値が負の値とならないよう構成する。すなわち、差球数カウンタのカウンタ値が0の場合は差球数が下限数に到達している状況であり、差球数カウンタのカウンタ値は0未満にはならないよう構成されている。
(2)差球数カウンタは抑制状態となる差球数(例えば、95000)を計測するために用い、初期値は0であり、正の値を計測する(遊技者が獲得した遊技球数を計測する)カウンタとなっており、差球数カウンタとは別のカウンタである下限数カウンタは、差球数の下限数を計測するために用い、初期値は0であり、負の値を計測する(遊技者が発射した遊技球数を計測する)カウンタとなっている。
(3)差球数カウンタは、正の値も負の値も採り得るカウンタであり、一のカウンタで、抑制状態となる95000に到達したことと、差球数の下限値である下限数(例えば、-10000)に到達したことを計測することができる。
(4)抑制状態となる95000球に到達したか否かを判定する場合も、差球数の下限値である-10000球に到達したか否かを判定する場合も、一または複数の同一のカウンタに基づいて算出した差球数によって判定する(判断することができる)。
<差球数の下限値に到達する際の作用>
差球数の下限値に到達する際の作用として、以下の一または複数の構成を適用してもよい。なお、以下における下限数カウンタはあくまで一例であり、差球数カウンタとしてもよいし、他のカウンタと兼用するよう構成してもよい。また、以下の例においては、差球数の下限値である下限数が-10000である場合について例示している。
(1)下限数カウンタのカウンタ値が-10000以下の値となっている場合には、遊技球の発射があっても下限数カウンタのカウンタ値の減算を行わない。より具体的には、下限数カウンタのカウンタ値が-9999の状況で遊技球が1球発射されると下限数カウンタのカウンタ値が-10000となり、その後さらに遊技球が1球発射されても下限数カウンタのカウンタ値が-10000のままとなる。
(2)下限数カウンタのカウンタ値が-10000以下の値となる遊技球の発射があった場合には、遊技球の発射があっても下限数カウンタのカウンタ値の減算を行わない。より具体的には、下限数カウンタのカウンタ値が-9999の状況で遊技球が1球発射されても、当該遊技球の発射は、下限数カウンタのカウンタ値が-10000以下の値となる遊技球の発射であるため、下限数カウンタのカウンタ値が-9999のままとなる。
(3)下限数カウンタのカウンタ値が-10000以下の値となる遊技球の発射があった場合には、遊技球の発射があると下限数カウンタのカウンタ値の減算を実行し、その後、下限数カウンタのカウンタ値を-10000とする(-10000をセットする)。より具体的には、下限数カウンタのカウンタ値が-10000の状況で遊技球が1球発射されると、下限数カウンタのカウンタ値が-10001となった後、下限数カウンタのカウンタ値に-10000がセットされる。
なお、上記(1)のように構成した場合、下限数カウンタのカウンタ値が下限数に到達している場合には、遊技球が発射されても発射球数をカウント(計測)しないよう構成してもよいし、遊技球が発射されると発射球数自体はカウントするが、下限数カウンタのカウンタ値は更新しないよう構成してもよい。このような構成は、上記(1)以外の構成にも適用可能である。
<下限数に関する構成>
上述した下限数については、以下の一または複数の構成を適用することができる。
(1)遊技球を1時間発射し続けた数である、100×60=6000球または6000球の近似値(例えば、±100球)。
(2)遊技場の営業終了後から翌日の営業開始時までの間、遊技球を発射し続けた数として、例えば、12時間発射し続けた数である、100×60×12=72000球または72000球の近似値(例えば、±100球)。
(3)100000から抑制状態となる差球数である95000を減算した5000球または5000球の近似値(例えば、±100球)。
(4)1回の大当りで払い出される最大の遊技球数のN倍の数(Nは整数)、例えば、N=1の場合には1500球または1500球の近似値(例えば、±100球)。
(5)抑制状態となる差球数である95000のN分の1の数(Nは整数)、例えば、N=3の場合、31666球または31666球の近似値(例えば、±100球)。
(6)下限数を0とする。
なお、上記(6)の下限数を0とした場合には、前述した構成として、差球数カウンタのカウンタ値の初期値は0であり、カウンタ値が減算された結果負の数となった場合には、当該カウンタ値を0に補正し、当該カウンタ値が95000以上となった場合に抑制状態とする構成を適用することができる。
このように構成することで、遊技場の管理者が営業開始前に遊技機を操作することにより射幸性が高くなりすぎてしまう事態を防止することができる。
(第32実施形態からの変更例1)
第32実施形態のような、興趣性を担保しながらも、遊技場が意図しないような大量の出玉を獲得されてしまう事態を防止し得るような遊技機は、第32実施形態にて前述した構成のみには限定されない。そこで、興趣性を担保しながらも、遊技場が意図しないような大量の出玉を獲得されてしまう事態を防止し得るような遊技機として、第32実施形態とは異なる構成を第32実施形態からの変更例1とし、第32実施形態からの相違点についてのみ以下に詳述する。
なお、以下に詳述する第32実施形態からの変更例1が有する構成は、本明細書に記載したすべての構成に適用可能である。また、第32実施形態からの変更例1は、遊技球が遊技機外に払い出され得る封入式ではない遊技機となっているが、これには限定されず、第32実施形態からの変更例1にて詳述する構成を封入式遊技機に適用しても問題ない。また、第32実施形態からの変更例1に係るぱちんこ遊技機は、前述した、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄とのいずれか一方が変動可能である「1種+1種直列タイプ」となっている。また、第32実施形態からの変更例1では、時間短縮遊技状態として、前述した時短Aと時短Bと時短Cとが作動し得るよう構成されている。
まず、図394は、第32実施形態からの変更例1における、主制御基板MのCPUMCが行うタイマ割り込み時処理である。第32実施形態からの相違点は、ステップ6800であり、すなわち、ステップ1052-1で、主制御基板MのCPUMCが第2ROM・RAM領域の領域外制御処理を呼び出した後、ステップ6800で、主制御基板MのCPUMCは、後述する、領域外制御処理を実行し、ステップ1052-4に移行する。なお、ステップ6800の領域外制御処理は第2ROM・RAM領域における処理となっている。
次に、図395は、第32実施形態からの変更例1における、図394におけるステップ6700のサブルーチンに係る、賞球制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6702で、主制御基板MのCPUMCは、賞球払出制御基板3000に関する賞球制御処理を実行する。ステップ6702では、賞球払出制御基板3000とのコマンドの送受信に関する処理を実行しており、第30実施形態と同様に、通信異常の状況の変化を確認し、状況が変化している場合には、通信異常判定フラグをオンにし、状況が変化していない場合には、通信異常判定フラグをオフにする処理を含んでいる。
次に、ステップ6704で、主制御基板MのCPUMCは、いずれかの入賞口への入球に係る賞球が発生したか否かを判定する。ステップ6704でYesの場合、ステップ6706で、主制御基板MのCPUMCは、当該発生した賞球数を賞球数カウンタのカウンタ値に加算し、ステップ6708に移行する。なお、ステップ6704でNoの場合にも、ステップ6708に移行する。
次に、ステップ6708で、主制御基板MのCPUMCは、アウト球が検知されたか否かを判定する。なお、遊技球が前述した総排出確認センサC90sに検知された場合に、アウト球が検知されたと判定している。ステップ6708でYesの場合、ステップ6710で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ6708にて総排出確認センサC90sに検知されたアウト球の数であるアウト個数をアウト個数カウンタのカウンタ値に加算し、次の処理(ステップ1051-3の処理)に移行する。なお、ステップ6708でNoの場合にも、次の処理(ステップ1051-3の処理)に移行する。また、遊技球が総排出確認センサC90sに1球検知されると、アウト個数カウンタのカウンタ値に1が加算されることとなる。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、図396は、第32実施形態からの変更例1における、図394におけるステップ6800のサブルーチンに係る、領域外制御処理のフローチャートである。なお、図396のステップ6800の処理は、すべて第2ROM・RAM領域における処理となっている。また、同図における処理は、図195にて前述した処理と一部が同一となっている。
まず、ステップ6802で、主制御基板MのCPUMCは、第1ROM・RAM領域における処理で使用された第1RAM領域やレジスタの値から外部出力するための信号を作成して出力する試験信号出力処理を実行する。次に、ステップ6804で、主制御基板MのCPUMCは、第1ROM・RAM領域における処理で使用された第1RAM領域やレジスタの値を参照して、現在の遊技状態を判別するための第2領域遊技状態検査処理を実行する。次に、ステップ6806で、主制御基板MのCPUMCは、SW(スイッチ)集計処理を実行する。
次に、ステップ6850で、主制御基板MのCPUMCは、後述する抑制状態監視処理を実行する。次に、ステップ6810で、主制御基板MのCPUMCは、第2領域のRAM(第2RAM領域)を参照するためにレジスタQに「F2H」をセットするレジスタ設定処理を行う。次に、ステップ8000(第19)で、主制御基板MのCPUMCは、入球状態表示装置演算処理を実行する。次に、ステップ7000(第19)で、主制御基板MのCPUMCは、入球状態表示装置表示制御処理を実行する。
なお、第1領域のRAM(第1RAM領域)や第1領域の処理で使用したレジスタの値を参照することが多い処理(例えば、試験信号出力処理、第2領域遊技状態検査処理、SW集計処理、抑制状態監視処理等)をレジスタQの値を変更する前に配置し、第2領域のRAMや第2領域の処理で使用したレジスタの値を参照することが多い処理(例えば、入球状態表示装置演算処理、入球状態表示装置表示制御処理等)をレジスタQの値を変更した後に配置し、LDQ命令の使用頻度により、処理の簡易迅速化を図ることが可能となっている。すなわち、ステップ6850の抑制状態監視処理は、ステップ6810のレジスタ設定処理よりも前のタイミングで実行することが好適であり、ステップ6850の抑制状態監視処理の実行タイミングは、ステップ6810のレジスタ設定処理よりも前のタイミングであれば変更しても問題ない。
また、封入式のぱちんこ遊技機に適用した場合には、例えば、図257のステップ5000の枠制御基板側割り込み処理における、ステップ5044乃至ステップ5058またはステップ5070乃至5082にて、第2ROM・RAM領域における処理として図397のステップ6850の抑制状態監視処理を実行するよう構成してもよい。このように構成した場合には、ステップ6850の抑制状態監視処理などの第1領域の処理で使用したレジスタの値を参照することが多い処理は、レジスタQの値を変更するレジスタ設定処理の前に配置するよう構成してもよい。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、図397は、第32実施形態からの変更例1における、図396におけるステップ6850のサブルーチンに係る、抑制状態監視処理のフローチャートである。なお、図397のステップ6850の処理は、すべて第2ROM・RAM領域における処理となっている。
まず、ステップ6854で、主制御基板MのCPUMCは、賞球数カウンタのカウンタ値からアウト個数カウンタのカウンタ値を減算した差球数を算出し、記憶する。次に、ステップ6856で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ6854で算出した差球数は、所定数(本例では、95000)以上であるか否かを判定する。なお、前述したように、賞球数カウンタのカウンタ値とアウト個数カウンタのカウンタ値とは、電源投入時にゼロクリアされるため、差球数も、電源投入時にゼロクリアされることとなる。
なお、第32実施形態においては、ステップ6712で差球数を算出して記憶するよう構成したが、これには限定されず、算出した差球数を記憶せずに、所定数(本例では、95000)と比較する処理を実行するよう構成してもよい。
ステップ6856でYesの場合、ステップ6858で、主制御基板MのCPUMCは、抑制フラグをオンにし、次の処理(ステップ6810の処理)に移行する。なお、ステップ6856でNoの場合にも次の処理(ステップ6810の処理)に移行する。
このように、第32実施形態からの変更例1においては、差球数が所定数(本例では、95000)以上となった場合には、差球数が所定数になったと判定する処理(図397のステップ6858の処理)は、第2ROM・RAM領域における処理として実行し、抑制状態とする処理(図393のステップ6760)は、第1ROM・RAM領域における処理として実行する。このように構成することによって、第1RAM領域における抑制状態に関する処理にて使用するデータ容量を削減することができる。
また、第1ROM・RAM領域における処理である抑制状態とする処理は、ステップ6700の賞球制御処理の実行開始タイミングから、ステップ6750の発射制御信号出力処理の実行終了タイミングまでのいずれかのタイミングにて実行するよう構成することが好適であり、第32実施形態からの変更例1にて例示したタイミングに限定されるものではない。
また、第2ROM・RAM領域における処理である差球数が所定数になったと判定する処理は、第32実施形態からの変更例1のように、ステップ4700の領域外遊技機異常制御処理やステップ6800の領域外制御処理などの、抑制状態に関する処理ではない処理を実行するサブルーチンに含まれるよう構成してもよいし、ステップ6700の賞球制御処理の実行開始タイミングから、ステップ1550-11の処理の実行終了タイミングまでのいずれかのタイミングにて、抑制状態に関する処理ではない処理とは別の処理(別のサブルーチン)として、抑制状態に関する処理を実行するよう構成してもよい。
また、封入式のぱちんこ遊技機とした場合においては、抑制状態とする処理は、枠制御基板Wの第1ROM・RAM領域における処理として、図215のステップ3200の封入遊技球数管理処理の実行開始タイミングから、ステップ3400(第20)の遊技球発射管理処理の実行終了タイミングまでのいずれかのタイミングにて実行するよう構成する、または、図257のステップ3200の封入遊技球数管理処理の実行開始タイミングから、ステップ3400の遊技球発射管理処理の実行終了タイミングまでのいずれかのタイミングにて実行するよう構成することが好適である。
また、封入式のぱちんこ遊技機とした場合においては、差球数が所定数になったと判定する処理は、第2ROM・RAM領域における処理として、図257における、ステップ5052の第2エラー監視処理やステップ5076の第2制御処理などの、抑制状態に関する処理ではない処理を実行するサブルーチンに含まれるよう構成してもよいし、図257のステップ3200の封入遊技球数管理処理の実行開始タイミングから、ステップ5084の処理の実行終了タイミングまでのいずれかのタイミングにて、抑制状態に関する処理ではない処理とは別の処理(別のサブルーチン)として、抑制状態に関する処理を実行するよう構成してもよい。
<第32実施形態からの変更例1に適用可能な構成>
第32実施形態からの変更例1における特徴構成及び第32実施形態からの変更例1に適用可能な構成を以下に詳述する。以下に詳述する構成は、複数の構成を組み合わせてもよいし、一部のみを採用してもよい。また、封入式でないぱちんこ遊技機に適用してもよいし、封入式のぱちんこ遊技機に適用してもよい。
(構成1)
第32実施形態からの変更例1においては、差球数が所定数(本例では、95000)以上となった場合には、第2ROM・RAM領域における処理として差球数が所定数になったと判定する処理(図397のステップ6858の処理)を実行した後、第1ROM・RAM領域における処理として抑制状態とする処理(図393のステップ6760)を実行する。
<抑制状態と時短Bに関する作用図>
次に、図398を用いて、第32実施形態及び第32実施形態からの変更例1に適用可能な抑制状態と時短Bに関する構成を詳述する。なお、同図に示す主遊技図柄は、第1主遊技図柄としても第2主遊技図柄としても問題ないが、一例として、第1主遊技図柄の場合を例示する。なお、同図に示す「許可」は遊技球が発射可能な状態であり、「停止」は遊技球の発射ができない状態である。
まず、同図(1)のタイミングにて、第1主遊技側及び第2主遊技側の保留が0個であり、第1主遊技図柄が停止しており、第2主遊技図柄が停止しており、時短Bに係る作動回数nが1となっている。また、差球数は94999であり、抑制状態になっていないため、遊技球の発射は「許可」となっている。
その後、図中(2)のタイミングにて、第1主遊技始動口A10に遊技球が1球入球したことにより、差球数が3増加(第1主遊技始動口A10の賞球数は3となっている)し、時短Bの作動に関する作動回数nが0となる第1主遊技図柄の図柄変動が開始される。図中(2)のタイミングに対応する処理は、図392のステップ6712の処理などとなっている。なお、図中(2)、(3)、(4)のタイミングは、近しいタイミングとなっているため、横軸を同一にして図示している。
その後、図中(3)のタイミングにて、所定数である95000以上となったため、抑制フラグがオンとなる。図中(3)のタイミングに対応する処理は、図392のステップ6716の処理などとなっている。その後、図中(4)のタイミングにて、抑制フラグがオンとなったため、賞球払出制御基板3000に発射停止信号が出力され、遊技球の発射は「停止」となる(抑制状態となる)。図中(4)のタイミングに対応する処理は、図393のステップ6760の処理などとなっている。
その後、図中(5)のタイミングにて、第1主遊技図柄がハズレ図柄で停止し、変動固定時間が開始される。図中(5)のタイミングに対応する処理は、図368のステップ6450の処理などとなっている。その後、図中(6)のタイミングにて、作動回数nが0となり、変動固定時間中に時短Bに係る時短回数が時短回数カウンタのカウンタ値にセットされる。図中(6)のタイミングに対応する処理は、図368のステップ6350の処理などとなっている。なお、図中(5)、(6)のタイミングは、近しいタイミングとなっているため、横軸を同一にして図示している。
このように、図398においては、第1主遊技始動口A10に遊技球が入球し、当該入球によって第1主遊技始動口A10に対応する賞球が発生したことにより、差球数が所定値である95000以上となった場合には、抑制フラグがオンとなり、遊技球の発射ができない状態(抑制状態)となる。また、第1主遊技始動口A10に遊技球が入球したことにより、第1主遊技図柄が変動を開始し、図中(4)のタイミングで抑制状態となっているが、その後第1主遊技図柄が停止し、作動回数nが0回となることで、時短Bに係る時短回数が時短回数カウンタMP52cにセットされることとなる。このように、図398においては、すでに抑制状態となり遊技球の発射ができない状態であっても、その後の主遊技図柄の停止により、時短Bが作動する条件を充足した場合(作動回数nが0となった場合)には、時短回数カウンタMP52cに時短Bに対応する時短回数がセットされる(図355のステップ6360の処理)よう構成されている。なお、図示するように、同図の構成においては、時短Bに対応する時短回数がセットされるのは、主遊技図柄の変動固定時間となっている。
このように構成することにより、抑制状態となる場合においては、時短Bの作動に関する汎用的な処理に影響を与えることなく、抑制状態とすることができるとともに、抑制状態となる場合専用の時短Bの作動に係る処理を設けないことで、データ容量の削減をすることができる。
また、図398の構成を封入式のぱちんこ遊技機に適用した場合においては、抑制フラグがオンとなった場合には、主制御基板M側が抑制フラグのオンを参照して主制御基板M側から枠制御基板W側に発射停止信号を出力するよう構成してもよいし、枠制御基板W側で抑制フラグのオンを参照して遊技球の発射を停止するよう構成してもよい。
なお、同図においては、第1主遊技始動口A10に遊技球が入球し、当該遊技球の入球に係る賞球によって、差球数が所定値以上となる場合を例示したが、これには限定されず、以下の場合においても、抑制状態となった後の変動固定時間にて時短回数カウンタMP52cに時短Bに対応する時短回数がセットされ得るよう構成してもよい。なお、以下においては第1主遊技図柄に関する構成を例示しているが、第2主遊技図柄に関する構成に適用しても何ら問題ない。
(1)第1主遊技側及び第2主遊技側の保留が0個であり、第1主遊技図柄が停止している→第1主遊技始動口A10に遊技球が入球し、作動回数nが0となる第1主遊技図柄の変動が開始される→主遊技図柄の変動中に、新たに第1主遊技始動口A10に遊技球が入球する→当該新たな入球に係る賞球によって差球数が所定値(本例では、95000)以上となる→抑制状態となり、遊技球の発射ができなくなる→変動中の第1主遊技図柄が停止し、変動固定時間にて作動回数nが0となり、時短Bに対応する時短回数が時短回数カウンタMP52cにセットされる。
(2)第1主遊技側及び第2主遊技側の保留が0個であり、第1主遊技図柄が停止している→第1主遊技始動口A10に遊技球が入球し、第1主遊技図柄の変動が開始される→主遊技図柄の変動中に、新たに第1主遊技始動口A10に遊技球が1球入球する→当該新たな入球に係る賞球によって差球数が所定値(本例では、95000)以上となる→抑制状態となり、遊技球の発射ができなくなる→変動中の第1主遊技図柄が停止し、変動固定時間経過後に、記憶されている保留に係る作動回数nが0となる第1主遊技図柄の変動が開始される→変動中の第1主遊技図柄が停止し、変動固定時間にて作動回数nが0となり、時短Bに対応する時短回数が時短回数カウンタMP52cにセットされる。
なお、抑制状態となった場合に遊技停止となるよう構成した場合においては、上記時短Bに関する構成においては、時短Bに対応する時短回数が時短回数カウンタMP52cにセットされないよう構成してもよい。
<抑制状態と時短Cに関する作用図>
次に、図399を用いて、第32実施形態及び第32実施形態からの変更例1に適用可能な抑制状態と時短Cに関する構成を詳述する。なお、同図に示す主遊技図柄は、第1主遊技図柄としても第2主遊技図柄としても問題ないが、一例として、第1主遊技図柄の場合を例示する。なお、同図に示す「許可」は遊技球が発射可能な状態であり、「停止」は遊技球の発射ができない状態である。
まず、同図(1)のタイミングにて、第1主遊技側及び第2主遊技側の保留が0個であり、第1主遊技図柄が停止しており、第2主遊技図柄が停止している。また、差球数は94999であり、抑制状態になっていないため、遊技球の発射は「許可」となっている。
その後、図中(2)のタイミングにて、第1主遊技始動口A10に遊技球が1球入球したことにより、差球数が3増加(第1主遊技始動口A10の賞球数は3となっている)し、時短Bの作動に関する作動回数nが0となる第1主遊技図柄の図柄変動が開始される。図中(2)のタイミングに対応する処理は、図392のステップ6712の処理などとなっている。なお、図中(2)、(3)、(4)のタイミングは、近しいタイミングとなっているため、横軸を同一にして図示している。
その後、図中(3)のタイミングにて、所定数である95000以上となったため、抑制フラグがオンとなる。図中(3)のタイミングに対応する処理は、図392のステップ6716の処理などとなっている。その後、図中(4)のタイミングにて、抑制フラグがオンとなったため、賞球払出制御基板3000に発射停止信号が出力され、遊技球の発射は「停止」となる(抑制状態となる)。図中(4)のタイミングに対応する処理は、図393のステップ6760の処理などとなっている。
その後、図中(5)のタイミングにて、第1主遊技図柄が時短図柄で停止し、変動固定時間が開始される。図中(5)のタイミングに対応する処理は、図368のステップ6450の処理などとなっている。その後、図中(6)のタイミングにて、時短図柄が停止しているため、変動固定時間中に時短Cに係る時短回数が時短回数カウンタのカウンタ値にセットされる。図中(6)のタイミングに対応する処理は、図370のステップ6506の処理などとなっている。なお、図中(5)、(6)のタイミングは、近しいタイミングとなっているため、横軸を同一にして図示している。
このように、図399においては、第1主遊技始動口A10に遊技球が入球し、第1主遊技始動口A10に対応する賞球が発生したことにより、差球数が所定値である95000以上となった場合には、抑制フラグがオンとなり、遊技球の発射ができない状態(抑制状態)となる。また、第1主遊技始動口A10に遊技球が入球したことにより、第1主遊技図柄が変動を開始し、図中(4)のタイミングで抑制状態となっているが、その後第1主遊技図柄が時短図柄で停止することで、時短Cに係る時短回数が時短回数カウンタMP52cにセットされることとなる。このように、図399においては、すでに抑制状態となり遊技球の発射ができない状態であっても、その後の主遊技図柄の停止により、時短Cが作動する条件を充足した場合(時短図柄が停止した場合)には、時短回数カウンタMP52cに時短Cに対応する時短回数がセットされる(図370のステップ6506の処理)よう構成されている。なお、図示するように、同図の構成においては、時短Cに対応する時短回数がセットされるのは、主遊技図柄の変動固定時間となっている。
なお、同図においては、第1主遊技始動口A10に遊技球が入球し、当該遊技球の入球に係る賞球によって、差球数が所定値以上となる場合を例示したが、これには限定されず、以下の場合においても、抑制状態となった後の変動固定時間にて時短回数カウンタMP52cに時短Cに対応する時短回数がセットされ得るよう構成してもよい。なお、以下においては第1主遊技図柄に関する構成を例示しているが、第2主遊技図柄に関する構成に適用しても何ら問題ない。
(1)第1主遊技側及び第2主遊技側の保留が0個であり、第1主遊技図柄が停止している→第1主遊技始動口A10に遊技球が入球し、時短図柄が停止することとなる第1主遊技図柄の変動が開始される→主遊技図柄の変動中に、新たに第1主遊技始動口A10に遊技球が入球する→当該新たな入球に係る賞球によって差球数が所定値(本例では、95000)以上となる→抑制状態となり、遊技球の発射ができなくなる→変動中の第1主遊技図柄が時短図柄にて停止し、変動固定時間にて時短Cに対応する時短回数が時短回数カウンタMP52cにセットされる。
(2)第1主遊技側及び第2主遊技側の保留が0個であり、第1主遊技図柄が停止している→第1主遊技始動口A10に遊技球が入球し、第1主遊技図柄の変動が開始される→主遊技図柄の変動中に、新たに第1主遊技始動口A10に遊技球が1球入球する→当該新たな入球に係る賞球によって差球数が所定値(本例では、95000)以上となる→抑制状態となり、遊技球の発射ができなくなる→変動中の第1主遊技図柄が停止し、変動固定時間経過後に、記憶されている保留に係る時短図柄が停止することとなる第1主遊技図柄の変動が開始される→変動中の第1主遊技図柄が時短図柄にて停止し、変動固定時間にて時短Cに対応する時短回数が時短回数カウンタMP52cにセットされる。
なお、抑制状態となった場合に遊技停止となるよう構成した場合においては、上記時短Cに関する構成においては、時短Cに対応する時短回数が時短回数カウンタMP52cにセットされないよう構成してもよい。
このように構成することにより、抑制状態となる場合においては、時短Cの作動に関する汎用的な処理に影響を与えることなく、抑制状態とすることができるとともに、抑制状態となる場合専用の時短Cの作動に係る処理を設けないことで、データ容量の削減をすることができる。
また、図399の構成を封入式のぱちんこ遊技機に適用した場合においては、抑制フラグがオンとなった場合には、主制御基板M側が抑制フラグのオンを参照して主制御基板M側から枠制御基板W側に発射停止信号を出力するよう構成してもよいし、枠制御基板W側で抑制フラグのオンを参照して遊技球の発射を停止するよう構成してもよい。
図398や図399にて例示した構成と同様に、大当りに関する構成を以下のように構成することができる。
(1)第1主遊技側及び第2主遊技側の保留が0個であり、第1主遊技図柄が停止している→第1主遊技始動口A10に遊技球が入球し、当該新たな入球に係る賞球によって差球数が所定値(本例では、95000)以上となり、大当り図柄が停止することとなる第1主遊技図柄の変動が開始される→抑制状態となり、遊技球の発射ができなくなる→変動中の第1主遊技図柄が大当り図柄にて停止し、大当りが実行開始される。
(2)第1主遊技側及び第2主遊技側の保留が0個であり、第1主遊技図柄が停止している→第1主遊技始動口A10に遊技球が入球し、大当り図柄が停止することとなる第1主遊技図柄の変動が開始される→主遊技図柄の変動中に、新たに第1主遊技始動口A10に遊技球が入球する→当該新たな入球に係る賞球によって差球数が所定値(本例では、95000)以上となる→抑制状態となり、遊技球の発射ができなくなる→変動中の第1主遊技図柄が大当り図柄にて停止し、大当りが実行開始される。
(3)第1主遊技側及び第2主遊技側の保留が0個であり、第1主遊技図柄が停止している→第1主遊技始動口A10に遊技球が入球し、第1主遊技図柄の変動が開始される→主遊技図柄の変動中に、新たに第1主遊技始動口A10に遊技球が1球入球する→当該新たな入球に係る賞球によって差球数が所定値(本例では、95000)以上となる→抑制状態となり、遊技球の発射ができなくなる→変動中の第1主遊技図柄が停止し、変動固定時間経過後に、記憶されている保留に係る大当り図柄が停止することとなる第1主遊技図柄の変動が開始される→変動中の第1主遊技図柄が大当り図柄にて停止し、大当りが実行開始される。
<<その他の構成>>
第32実施形態と第32実施形態からの変更例1においては、抑制状態に関する構成を例示したが、抑制状態に関する本明細書に適用可能な構成は、これらには限定されない。そこで、本明細書の遊技機に適用可能な、抑制状態に関する構成を以下に詳述する。以下に詳述する構成は、複数の構成を組み合わせてもよいし、一部のみを採用してもよい。また、封入式でないぱちんこ遊技機に適用してもよいし、封入式のぱちんこ遊技機に適用してもよい。
<抑制状態となる条件>
抑制状態となる条件として、以下の構成を適用してもよい。
(1)差球数が所定値以上となった場合
(2)最大獲得遊技球数が所定値以上となった場合
(3)遊技者にとって有利な所定の遊技状態が所定時間継続した場合
(4)電源が投入されてから所定時間が経過した場合
なお、最大獲得遊技球数とは、1営業日における遊技者の差球数が最も少ない状態から現在の遊技者の差球数までの差球数の差分であり、例えば、差球数が-5000個の状況から、差球数が+60000個となった場合には、差球数の差分は65000個となる。この差球数の差分である最大獲得遊技球数をMYと称することがある。
また、MYを計測するためのMYカウンタを有するよう構成してもよく、一例としては、賞球が発生した場合には賞球数をMYカウンタのカウンタ値に加算し、アウト球が発生した場合にはアウト個数をMYカウンタのカウンタ値から減算するよう構成する。また、賞球が発生してMYカウンタのカウンタ値が正の値である場合には、MYカウンタのカウンタ値はそのまま維持される一方、アウト球が発生することによりMYカウンタのカウンタ値が負の値となった場合には、カウンタ値を0に補正する。このように構成することにより、MYカウンタのカウンタ値がMYの値を示すよう構成することができる。
また、抑制状態に関する差球数は、すべてMYに置き換えて適用することが可能である。
なお、算出したMYは所定の記憶領域に記憶するよう構成することが好適である(MYカウンタのカウンタ値を記憶する構成も含む)。
<MYに関する構成>
また、MYカウンタのカウンタ値を演出表示装置SGにて常時表示するよう構成してもよく、このように構成した場合には、MYは負の値(マイナスの値)では表示されないこととなる。また、差球数を演出表示装置SGにて常時表示するよう構成してもよく、このように構成した場合には、差球数は負の値(マイナスの値)で表示される場合を有することとなる。
また、第32実施形態等においては、差球数が所定値以上となった場合に抑制状態とする構成として、所定数が95000以上となった場合に抑制状態となる構成を例示したが、所定数はこれには限定されず、以下のように構成してもよい。
(1)1日の営業時間として10時間発射し続けた場合の発射球数である60000を所定数とする
(2)上記(1)に対して、型式試験にて超過すると不適合となる出玉率である133%(1.33)を乗算した79800を所定数とする
<抑制状態となった場合の動作>
抑制状態となった場合の動作として、以下の1または複数の構成を適用してもよい。
(1)遊技球の発射ができなくなる
(2)遊技停止になる
(3)遊技機への電源供給が遮断される(電源がオフになる)
(4)所定の入賞口の賞球数を所定数(例えば、1球)に減らす
(5)主遊技図柄の変動パターンテーブル(または変動パターンテーブルの選択傾向)を、平均の変動時間が長時間となるように切り替える
(6)副制御基板S側で抑制状態である旨の報知を実行するが、遊技の進行は停止しない
(7)遊技機外部からの制御を実行する(遊技停止など記載されているすべての制御を適用可能である)
なお、上述した複数の構成を組み合わせる場合の具体例としては、抑制状態となった場合には、上記(1)と上記(2)とを組み合わせて、遊技球の発射ができず、且つ、遊技停止となるよう構成してもよい。
また、上記(5)においては、主遊技図柄の変動時間以外にも、変動固定時間や特別遊技開始デモ時間や特別遊技終了デモ時間を長時間とするよう構成してもよい。また、遊技球を発射し続けた場合の、発射間隔を長時間としてもよい(1分あたりの発射される遊技球数を少なくしてもよい)。
ここで、封入式のぱちんこ遊技機において、上記(1)の発射停止になった場合には、以下のように構成してもよい。
(1-1)主制御基板M側で発射許可または発射停止の判定を実行し、枠制御基板Wに発射許可または発射停止に関するコマンドを送信する。枠制御基板Wは、主制御基板M側からの発射許可または発射停止に関するコマンドに基づいて、発射許可または発射停止の制御を実行する。
(1-2)枠制御基板Wは、発射許可または発射停止の判定を実行し、当該判定結果に基づいて、発射許可または発射停止の制御を実行する。
ここで、上記(2)の遊技停止になった場合には、以下の1または複数の動作が実行されるよう構成すればよい。
(2-1)すべての入球口における遊技球の入球を検知するセンサが無効になる
(2-2)すべての入賞口における遊技球の入球を検知するセンサが無効になる
(2-3)主制御基板M側で制御するランプ等の報知手段が消灯する(非報知状態となる)
(2-4)主遊技図柄及び補助遊技図柄の変動時間の計測を中断する
(2-5)主遊技図柄及び補助遊技図柄の変動を強制停止し、新たに変動しないようにする
(2-6)主制御基板Mで制御しているソレノイド、モータの作動を中断する
(2-7)入球口に入球しても抽選が実行されない
(2-8)大当り(または、小当り)の実行が強制的に終了する
なお、上記(2-3)においては、主制御基板M側で制御するランプ等の報知手段が消灯する一方、副制御基板S側で制御する演出表示装置SGなどの報知手段では抑制状態である旨を報知するよう構成してもよい。また、センサが無効とは、遊技球の入球を検知しないこととしてもよいし、遊技球の入球を検知するが、当該検知に基づく賞球や抽選などが一切行われないこととしてもよい。また、上記(2-5)においては、大当り(または、小当り)に当選した図柄変動の実行中に抑制状態となった場合には、強制的にハズレで変動停止としてもよいし、大当り図柄(または、小当り図柄)にて強制的に変動停止するが、大当り(または、小当り)が実行されないよう構成してもよい。
また、封入式のぱちんこ遊技機とした場合には、上記に加えて、遊技停止として以下の動作が実行されるよう構成してもよい。
(2-7)枠制御基板W側の賞球に関する処理を実行しない
(2-8)計数は実行可能になっている
(2-9)貸出が無効になる
(2-10)強制的に計数が実行され、貸出ユニットからカードが排出される
(2-11)所定の入賞口に遊技球が入球しても、主制御基板M側で制御する所定の入賞口のセンサが無効となっているために、入球を検出しない
(2-12)所定の入賞口に遊技球が入球し、主制御基板M側で制御する所定の入賞口のセンサが有効となっているために、入球が検出されるが、賞球に関するコマンドを枠制御基板W側に送信しない
(2-13)所定の入賞口に遊技球が入球し、主制御基板M側で制御する所定の入賞口のセンサが有効となっているために、入球が検出され、賞球に関するコマンドを枠制御基板W側に送信するが、枠制御基板W側は当該賞球に関するコマンドを受信しても賞球に関する処理を実行しない
また、上述した所定の構成を抑制状態となる前のタイミングで適用し、抑制状態となった場合には上述した特定の構成を適用するよう構成してもよい。具体例としては、差球数が94000に到達した時点で上記(2-7)を適用し、その後差球数が95000に到達した時点で上記(2-8)を適用するよう構成してもよい。
また、抑制状態になった場合に遊技停止とする処理と、所定のエラーが発生した(所定のエラー状態となった)場合に遊技停止とする処理とを兼用するよう構成してもよく、一例としては、封入式でないぱちんこ遊技機の場合には、抑制状態になった場合には、主制御基板M側のタイマ割り込み時処理として、図391のステップ1050-3でNoと判定される、換言すると、遊技停止要求があったと判定されるよう構成してもよいし、封入式のぱちんこ遊技機の場合には、所定のエラーが発生した場合と抑制状態となった場合(例えば、発射停止となる場合)とで、枠制御基板W側のタイマ割り込み時処理として、図257のステップ5038でNoと判定した場合と同様の処理を実行するよう構成してもよいし、図122のステップ3402でNoと判定した場合と同様の処理を実行するよう構成してもよい。また、封入式のぱちんこ遊技機の場合には、所定のエラーが発生した場合と抑制状態となった場合(例えば、遊技停止となる場合)とで、主制御基板M側のタイマ割り込み時処理として、図233のステップ1000-5の前のタイミングで、図391のステップ1050-3と同様の処理を設けて、当該処理にてNoと判定されるよう構成し、Noの場合にはステップ1550-1に移行するよう構成してもよい。また、所定のエラーが発生して遊技停止とする場合に実行される処理も、抑制状態とする場合に実行される処理も、主制御基板M側の第2ROM・RAM領域における処理として実行してもよいし、枠制御基板W側の第2ROM・RAM領域における処理として実行するよう構成してもよい。
<抑制状態からの復帰方法>
抑制状態からの復帰方法として、以下の構成を適用してもよい。
(1)電源オフとなった後、設定変更モードへの移行を伴うRAMクリアが実行される
(2)電源オフとなった後、設定変更モードへの移行を伴わないRAMクリアが実行される
(3)電源がオフとなった後、所定の操作部材が操作された状態で電源が投入される
(4)所定の操作部材が操作される
(5)電源投入から所定時間が経過する
(6)所定数の遊技球が発射される
(7)直近所定時間の発射された遊技球が所定数以下である
なお、上記(1)の操作方法の一例としては、設定キースイッチとRAMクリアボタンとが操作された状態で、電源が投入されることが例示できる。また、上記(2)の操作方法の一例としては、設定キースイッチは操作されておらず、RAMクリアボタンが操作されている状態で、電源が投入されることが例示できる。
<差球数に関するカウンタのクリア条件>
第32実施形態における、差球数を算出するためのカウンタである、賞球数カウンタとアウト個数カウンタがクリアされる条件として、以下の構成を適用してもよい。また、前述したように、賞球数カウンタとアウト個数カウンタを有さずに、差球数カウンタを有するよう構成した場合における、差球数カウンタがクリアされる条件としても、以下の構成を適用してもよい。
(1)電源がオフとなった後、電源が投入される
(2)電源がオフとなった後、所定の操作部材が操作された状態で電源が投入される
(3)所定の操作部材が操作される
(4)電源投入から所定時間が経過する
(5)所定数の遊技球が発射される
(6)直近所定時間の発射された遊技球が所定数以下である
また、なんらかの不具合が遊技機に発生した場合など、ごく短時間の間遊技機への電源供給が遮断されるいわゆる瞬断が発生した場合においては、賞球数カウンタとアウト個数カウンタ、または差球数カウンタは、クリアされないよう構成してもよい。
<大当りの実行中に関する構成>
大当りの実行中に差球数が所定数(本例では、95000)以上となるなど、抑制状態となる条件を充足した場合においては、以下のように構成してもよい。
(1)抑制状態となる条件を充足した時点で抑制状態となり、当該タイミングで大入賞口は閉鎖し、大入賞口内の入球センサへの入球に基づく賞球も発生しなくなる
(2)抑制状態となる条件を充足した時点で抑制状態となり、当該タイミングで大入賞口は閉鎖するが、大入賞口内の入球センサへの入球に基づく賞球は発生し得るため、大入賞口内に残存した遊技球に対応する賞球は発生する
(3)大当りの終了までは抑制状態とならずに、大当りが継続して実行され、大当りの終了デモ(特別遊技終了デモ時間と称することがある)が終了した後に抑制状態となる
(4)大当りの終了までは抑制状態とならずに、大当りが継続して実行され、大当りの終了デモの開始タイミングで抑制状態となる
(5)抑制状態となる条件を充足した時点で実行されているラウンドが終了した後に抑制状態となる
また、大入賞口の内部に、遊技球が入球可能な特定領域を備え、大当り中に特定領域に遊技球が入球することにより、大当り終了後に確率変動遊技状態に移行することとなる(いわゆる、玉確機)遊技機とした場合には、以下のように構成してもよい。なお、以下の構成は上記(1)乃至(5)の構成と組み合わせることが可能であるし、以下の複数の構成を適用することも可能である。
(6)差球数が所定数(本例では、95000)以上となった時点で、特定領域のセンサが無効になる
(7)差球数が所定数(本例では、95000)以上となっても、特定領域のセンサが無効にならない
(8)特定領域のセンサが有効である状況にて遊技球が特定領域に入球した場合にも、大当り終了時に差球数が所定数(本例では、95000)以上となっている場合には、大当り終了後には確率変動遊技状態とならない
(9)特定領域のセンサが有効である状況にて遊技球が特定領域に入球した場合にも、大当り中に差球数が所定数(本例では、95000)以上となった場合には、大当り終了後には確率変動遊技状態とならない
(10)特定領域のセンサが有効である状況にて遊技球が特定領域に入球した場合にも、大当り中に差球数が所定数(本例では、95000)以上となった場合において、大当り終了後に差球数が所定数(本例では、95000)未満となっていた場合には、大当り終了後には確率変動遊技状態となる
(11)特定領域のセンサが有効である状況にて遊技球が特定領域に入球した場合にも、大当り中に差球数が所定数(本例では、95000)以上となった場合において、大当り終了後に差球数が所定数(本例では、95000)未満となっていた場合にも、大当り終了後には確率変動遊技状態とならない
また、大入賞口の内部に、遊技球が入球可能な特定領域を備え、小当り中に特定領域に遊技球が入球することにより、小当り終了後に大当りが実行されることとなる(いわゆる、小当りVスペック)遊技機とした場合には、以下のように構成してもよい。なお、以下の構成は上記(1)乃至(5)の構成と組み合わせることが可能であるし、以下の複数の構成を適用することも可能である。また、上記(1)乃至(5)の構成と組み合わせる場合には、上記(1)乃至(5)の大当りを、小当りを契機とした大当りに適用してもよいし、上記(1)乃至(5)の大当りを小当りに置き換えて適用してもよい。
(12)差球数が所定数(本例では、95000)以上となった時点で、特定領域のセンサが無効になる
(13)差球数が所定数(本例では、95000)以上となっても、特定領域のセンサが無効にならない
(14)特定領域のセンサが有効である状況にて遊技球が特定領域に入球した場合にも、小当り中に差球数が所定数(本例では、95000)以上となった場合には、小当り終了後には大当りは実行されない
(15)特定領域のセンサが有効である状況にて遊技球が特定領域に入球した場合にも、小当り中に差球数が所定数(本例では、95000)以上となった場合において、小当り終了後に差球数が所定数(本例では、95000)未満となっていた場合には小当り終了後には大当りが実行される
(16)特定領域のセンサが有効である状況にて遊技球が特定領域に入球した場合にも、小当り中に差球数が所定数(本例では、95000)以上となった場合において、小当り終了後に差球数が所定数(本例では、95000)未満となっていた場合にも、小当り終了後には大当りは実行されない
なお、上記(3)や(4)などのように、大当り中(または、小当り中)に抑制状態となる条件を充足しても、即座に抑制状態とならないよう構成した場合において、副制御基板S側の報知態様として、以下の構成を適用してもよい。
(6)抑制状態となる条件を充足した時点で、演出表示装置SGにて「大当り終了後に抑制状態になります」などの、抑制状態となる旨の報知を実行する(スピーカS20等で報知を実行してもよい)
(7)抑制状態となる条件を充足した時点では、副制御基板S側でも抑制状態に関する報知を実行しない
(8)抑制状態となる条件を充足した時点で、いわゆるエンディング演出(主人公と敵キャラの最終対決に関する演出など)に演出を切り替える
また、大当り中における抑制状態となる条件を充足した時点、または大当り終了時に、貸出ユニットKU(ECOユニットと称することがある)に抑制状態に関する情報や差球数に関する情報を出力する、貸出ユニットKU(ECOユニットと称することがある)を介してホールコンピュータHCに抑制状態に関する情報や差球数に関する情報を出力する、遊技機外部に外部信号を出力するよう構成してもよい。このように構成することで、遊技場の管理者に抑制状態となる条件が充足されたことを認識させることができる。
大当りに当選した場合において、当該大当りの期待獲得遊技球数を差球数に加算すると差球数が所定数(本例では、95000)以上となる場合や、大当りに当選した時点での差球数が所定数(本例では、95000)よりも少ない特定数(例えば、94000)以上となっている場合には、特別遊技開始デモ時間における演出及び/または大当り実行中の演出が通常の場合と異なるよう構成してもよい。具体例としては、大当り終了後に抑制状態となることを遊技者が認識できる演出や、いわゆるエンディング演出(主人公と敵キャラの最終対決に関する演出など)を実行するよう構成してもよい。
また、主遊技図柄を2つ備えるぱちんこ遊技機であって、一方の主遊技図柄(例えば、第2主遊技図柄)の小当りの当選確率が他方の主遊技図柄(例えば、第1主遊技図柄)の小当りの当選確率よりも高く設定され、大当り終了後に移行する特定遊技状態にて、次回の大当り当選まで連続して小当りに当選することで出玉を獲得可能ないわゆる「小当りRUSHタイプ」の遊技機とした場合には、特定遊技状態の途中で差球数が所定数(本例では、95000)以上となるなど、抑制状態となる条件を充足した場合においては、以下のように構成してもよい。
(1)抑制状態となる条件を充足した時点で抑制状態とする
(2)抑制状態となる条件を充足した時点では抑制状態とせずに、特定遊技状態が終了した時点(例えば、大当りの開始時点)で抑制状態とする
(3)抑制状態となる条件を充足した時点では抑制状態とせずに、次回当選した大当りが終了した時点で抑制状態とする
(4)抑制状態となる条件を充足した時点では抑制状態とせずに、その後大当り終了後に特定遊技状態以外の所定の遊技状態となった時点で抑制状態とする
<賞球払出の実行中に関する構成>
賞球払出の実行途中に差球数が所定数(本例では、95000)以上となるなど、抑制状態となる条件を充足した場合においては、以下のように構成してもよい。
(1)賞球払出が実行されている状況における途中のタイミングで抑制状態となる条件を充足した場合、賞球払出が中断され、抑制状態となる
(2)賞球払出が実行されている状況における途中のタイミングで抑制状態となる条件を充足した場合、賞球払出は中断されず、賞球払出が終了した後に抑制状態となる
上記(1)の具体例としては、「差球数が94999である状況で、第1主遊技始動口に遊技球が入球し、3球の賞球が払い出される→3球のうちの1球目が払い出された時点で、差球数が95000以上となったため、賞球払出が中断され、残りの2球は払い出されずに抑制状態となる」のように作用するよう構成してもよい。このように構成した場合、前述した入球状態表示装置J10に表示するためのベース値(入球状態情報と称することがある)の演算においては、実際に払い出された1球ではなく、予定賞球数である3球を賞球数に含めて演算する(ベース値を生成する)よう構成してもよい。また、抑制状態となった後、電源オフとなり、その後RAMクリアを伴って電源投入された場合には、残りの2球の賞球は払い出されずクリアされるよう構成してもよい。また、抑制状態となった後、電源オフとなり、その後RAMクリアを伴わずに電源投入されて抑制状態が解除される場合には、残りの2球の賞球を払い出す(中断していた賞球払出を続きから実行する)よう構成してもよい。
上記(1)の具体例としては、「差球数が94999である状況で、第1主遊技始動口に遊技球が入球し、3球の賞球が払い出される→3球のうちの1球目が払い出された時点で、差球数が95000以上となったが、賞球払出は中断されず残りの2球が払い出される→3球すべての賞球払出が終了した後に抑制状態となる」のように作用するよう構成してもよい。
なお、上記賞球払出の途中に関する構成は、封入式のぱちんこ遊技機における遊技価値の付与途中に置き換えて適用することが可能である。
<遊技領域に残存した遊技球に関する構成>
抑制状態となった時点で(または、抑制状態となる条件を充足した時点で)遊技領域に残存している遊技球(いずれかの入球口のセンサに検知されていない遊技球)については、以下の1または複数の構成を適用してもよい。
(1)抑制状態となった後(または、抑制状態となる条件を充足した後)に遊技領域に残存した遊技球が入賞口に入球しても、当該入球に基づく賞球は発生しない
(2)抑制状態となった後(または、抑制状態となる条件を充足した後)に遊技領域に残存した遊技球が入賞口に入球した場合には、当該入球に基づく賞球が発生する
(3)賞球払出中に抑制状態となる条件を充足したが、抑制状態にはなっておらず賞球払出が継続している状況で、遊技領域に残存している遊技球が所定の入賞口に入球した場合には、当該入球に基づく賞球が発生し、当該入球に基づく賞球払出が終了した後に抑制状態となる
(4)抑制状態となった後(または、抑制状態となる条件を充足した後)に遊技領域に残存した遊技球が入球口に入球しても、当該入球に基づく各種抽選及び図柄変動などは実行されない(大当りも新たに発生しない)
(5)抑制状態となった後(または、抑制状態となる条件を充足した後)に遊技領域に残存した遊技球が入球口に入球した場合には、当該入球に基づく各種抽選及び図柄変動が実行され得る
上記(5)のように構成した場合においては、抑制状態となる条件を充足した後に、大当り図柄が停止すると大当りが実行され、保留が存在している場合には当該保留に対応する図柄変動や抽選が実行される。また、すべての保留が消化され図柄変動が終了した場合(または大当りが終了した場合)には、抑制状態となるよう構成してもよい。また、このように構成した場合、抑制状態となる条件を充足すると、抑制状態に関する報知を、主制御基板M側及び/または副制御基板S側で実行してもよい。
<アウト口への入球に関する構成>
抑制状態となる条件を充足した後にアウト口D36に遊技球が入球した場合においては、以下のように構成してもよい。
(1)抑制状態となる条件を充足した後に遊技領域に残存している遊技球がアウト口D36に入球し、結果的に差球数が所定数である95000未満となった場合においても、抑制状態となる条件を充足した時点で抑制状態となり、アウト口D36に入球したことで結果的に差球数が所定数である95000未満となっても抑制状態は解除されない
(2)抑制状態となる条件を充足した後に遊技領域に残存している遊技球がアウト口D36に入球し、結果的に差球数が所定数である95000未満となった場合においては、アウト口D36に入球したことで結果的に差球数が所定数である95000未満となったため抑制状態とならない
上記(1)の具体例としては、「差球数が94997である状況で、入賞口に遊技球が入球する→3球の賞球が発生し、差球数が95000となり、抑制状態となる条件を充足する→抑制状態となる→遊技領域に残存していた遊技球がアウト口D36に入球する→結果的な差球数は94999となるが抑制状態は解除されない」のように作用するよう構成してもよい。このように構成した場合、抑制状態となった後にアウト口D36に遊技球が入球しても、アウト個数カウンタまたは差球数カウンタのカウンタ値は減算されないよう構成してもよい。
上記(2)の具体例としては、「差球数が94997である状況で、入賞口に遊技球が入球する→3球の賞球が発生し、差球数が95000となり、抑制状態となる条件を充足する→抑制状態とはなっていない→遊技領域に残存していた遊技球がアウト口D36に入球する→結果的な差球数は94999となっており抑制状態にはならない」のように作用するよう構成してもよい。このように構成した場合、抑制状態となる条件を充足してから所定時間が経過するまでは、遊技領域に残存している遊技球の排出待ち期間として、抑制状態とならないよう構成し、当該所定時間が経過した時点においても抑制状態となる条件を充足していた場合に抑制状態とするよう構成してもよい。
<入球状態表示装置J10に関する構成>
入球状態表示装置J10に表示するためのベース値の演算においては、以下のように構成してもよい。
(1)抑制状態となる条件を充足した後(または、抑制状態となった後)に遊技領域に残存している遊技球が所定の入賞口やアウト口D36に入球した場合、当該遊技球の入球に対応するベース値(入球状態情報と称することがある)の演算は実行される(遊技領域に残存していた遊技球もINOUTの演算に含まれる)
(2)抑制状態となる条件を充足した後(または、抑制状態となった後)に遊技領域に残存している遊技球が所定の入賞口やアウト口D36に入球した場合、当該遊技球の入球に対応するベース値の演算は実行されない(遊技領域に残存していた遊技球においてはINOUTの演算に含まれない)
<所定のエラーに関する構成>
所定のエラーが発生している(所定のエラー状態となっている)状況にて、抑制状態となる条件を充足した場合には、以下のように構成してもよい。
(1)所定のエラーに対応する副制御基板S側の報知が実行されている状況にて、抑制状態となる条件を充足した場合、抑制状態となり、所定のエラーに対応する副制御基板S側の報知が継続されたままとなる
(2)所定のエラーに対応する副制御基板S側の報知が実行されている状況にて、抑制状態となる条件を充足した場合、抑制状態となり、所定のエラーに対応する副制御基板S側の報知が終了し、抑制状態に対応する副制御基板S側の報知が実行される
上記(1)のように構成した場合には、以下の1または複数の構成を適用してもよい。
(1-1)所定のエラーが解除された場合には、所定のエラーに対応する副制御基板S側の報知が終了し、抑制状態に対応する副制御基板S側の報知が実行される
(1-2)所定のエラーの発生中においては、副制御基板S側では所定のエラーに対応する報知が実行され、主制御基板M側では、抑制状態に対応する報知が実行される
(1-3)所定のエラーの発生中においては、副制御基板S側では所定のエラーに対応する報知が実行され、主制御基板M側では、抑制状態に対応してランプ等が非報知状態となっている(消灯している)
(1-4)所定のエラーの発生中においては、副制御基板S側では、所定のエラーに対応する報知と抑制状態に対応する報知が同時に実行される
上記(1-4)の具体例としては、演出表示装置SGにて、所定のエラーに対応する報知として「球を抜いてください。」との表示がされ、抑制状態に対応する報知として「抑制状態になりました。遊技を終了してください。」との表示がされるよう構成してもよく、所定のエラーに対応する表示と抑制状態に対応する表示とが重複した場合には、抑制状態に対応する表示の表示優先度が高くなる(前面に表示される)よう構成してもよいし、所定のエラーに対応する表示と抑制状態に対応する表示とが重複しないよう構成してもよい。
また、抑制状態となる条件を充足した時点で、保留が存在している場合においては、以下のように構成してもよい。以下の構成は複数組み合わせて適用することが可能である。
(1)抑制状態となる条件を充足した時点で抑制状態となる
(2)主遊技図柄の変動中に抑制状態となる条件を充足した場合には、当該図柄変動終了時点で抑制状態となる
(3)保留がすべて消化された後の図柄変動が終了した時点で抑制状態となる
(4)主遊技図柄の変動中に抑制状態となる条件を充足した時点で抑制状態となり、その後大当り図柄が停止した場合でも大当りは実行されない
(5)主遊技図柄の変動中に抑制状態となる条件を充足し、その後大当り図柄が停止した場合、大当りが実行され、当該大当りが終了すると抑制状態となる
(6)保留に係る各種抽選が実行可能であり、保留に係る図柄変動で大当り(または小当り)に当選した場合には大当り(または小当り)が実行され、保留がすべて消化された後の図柄変動が終了した時点(または、最後の保留に係る大当りまたは小当りが終了した時点)で抑制状態となる
また、第1主遊技始動口A10や第2主遊技始動口B20などの入賞口の賞球数を1球(封入式のぱちんこ遊技機の場合は1点であり、以下についても同様)とするよう構成してもよい。このように構成することで、差球数が所定数(本例では、95000)以上となった場合に抑制状態となる条件を充足することとなるよう構成した場合において、差球数が所定数まで残り1球である94999となっている状況においても、遊技球を1球発射した場合に、当該発射した遊技球が第1主遊技始動口A10または第2主遊技始動口B20に入球しても、賞球数が1球であるため、差球数は94999となり所定数である95000にはならず、次回の大当り(または小当り)までは抑制状態とならずに遊技を継続することができ、遊技者の遊技意欲の減少を防止することができる。なお、このような構成は、主遊技始動口のみならず、一般入賞口などの入賞口にも適用することができる、一例としては、右打ちで遊技球を発射した場合に高確率で入球する一般入賞口の賞球数を1とすることで、時間短縮遊技状態などの遊技者にとって有利な遊技状態において、大当りに当選していないにも拘らず、所定の入賞口への入球に基づく賞球によって差球数が所定数に到達して抑制状態となってしまう事態を防止することができる。
本明細書においては、主制御基板を第一制御手段と称することがあり、枠制御基板を第一制御手段と称することがある。また、タイマ割り込み時処理を特定処理と称することがある。また、賞球制御処理を遊技価値の管理に関する処理である第一処理と称することがあり、発射制御信号出力処理を第二処理と称することがある。また、封入遊技球数管理処理を第一処理と称することがあり、持ち球数管理処理を第一処理と称することがある。また、遊技球発射管理処理を第二処理と称することがある。また、電源投入時設定テーブルを所定のデータと称することがある。
なお、本明細書における抑制状態となる条件を充足したとは、抑制状態となる条件を充足した時点で抑制状態となる場合を含んでおり、抑制状態となる条件を充足した後に所定の条件を充足する(大当りが終了するなど)ことで抑制状態となる場合を含んでいる。
なお、第32実施形態及び32実施形態からの変更例1などの抑制状態に関する構成は、回胴式遊技機にも適用可能であるし、遊技メダルを用いない回胴式遊技機(メダルレス遊技機と称することがある)にも適用可能である。具体例としては、上述した差球数は、差枚数とし、払い出された遊技価値から投入した遊技価値を減算して算出することができる。また、上述したMYについても、遊技者の差枚数が最も少ない状態から現在の遊技者の差枚数までの差枚数の差分をMYとして適用することができる。
また、回胴式遊技機に抑制状態の構成を適用した場合には、遊技停止とは以下のように構成してもよい。
(1)新たにリールが回転開始しない
(2)新たにボーナスが開始しない
(3)ベットができない
(4)強制的に精算(または計数)が実行される
また、上述したぱちんこ遊技機の抑制状態に関する構成における大当りや特別遊技は、回胴式遊技機におけるボーナス、BB、RBなどに置き換えることが可能である。
また、回胴式遊技機において差枚数(または、MY)が、所定数以上となった場合に抑制状態となるよう構成してもよく、当該所定数については、以下のように構成してもよい。
(1)1日の営業時間として10時間遊技し続けた場合の投入枚数である18000を所定数とする
(2)上記(1)に対して、型式試験で超過すると不適合となる出玉率である126%(1.26)を乗算した22680を所定数とする
<<<<第33実施形態>>>>
ここで、各構成要素について説明する前に、第33実施形態に係るぱちんこ遊技機の特徴(概略)を説明する。以下、図面を参照しながら、各要素について詳述する。
まず、図400を参照しながら、第33実施形態に係るぱちんこ遊技機の前面側の基本構造を説明する。ぱちんこ遊技機は、主に遊技機枠と遊技盤D35で構成される。以下、これらを順に説明する。
はじめに、ぱちんこ遊技機の遊技機枠は、外枠D12、前枠D14、透明板D16、扉D18、上球皿D20、下球皿D22及び発射ハンドルD44を含む。まず、外枠D12は、ぱちんこ遊技機を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠D14は、外枠D12の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構を介して外枠D12に開閉可能に取り付けられる。前枠D14は、遊技球を発射する機構、遊技盤D35を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導又は回収するための機構等を含む。透明板D16は、ガラス等により形成され、扉D18により支持される。扉D18は、図示しないヒンジ機構を介して前枠D14に開閉可能に取り付けられる。上球皿D20は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿D22への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿D22は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。また、下球皿D22の右下方にはスピーカD24が設けられており、遊技状態等に応じた効果音が出力される。
次に、発射ハンドルD44は、遊技者が操作できるように、前枠D14の右下方に配置されている。遊技者が発射ハンドルD44を操作することで、遊技球が発射され、遊技領域D30に遊技球が流下することとなる。発射ハンドルD44の構成及び遊技球の発射の動作の詳細については後述する。
次に、遊技盤D35は、外レールD32と内レールD34とにより区画された遊技領域D30が形成されている。そして、当該遊技領域D30には、図示しない複数の遊技釘及び風車等の機構や各種一般入賞口の他、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10、補助遊技始動口H10、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20、第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20、演出表示装置SG、補助遊技図柄表示装置H20、センター飾りD38及びアウト口D36が設置されている。以下、各要素を順番に詳述する。
次に、第1主遊技始動口A10は、第1主遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第1主遊技始動口A10は、第1主遊技始動口入球検出装置A11sを備える。ここで、第1主遊技始動口入球検出装置A11sは、第1主遊技始動口A10への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1主遊技始動口入球情報を生成する。
次に、第2主遊技始動口B10は、第2主遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第2主遊技始動口B10は、第2主遊技始動口入球検出装置B11sと、第2主遊技始動口電動役物B11dと、を備える。ここで、第2主遊技始動口入球検出装置B11sは、第2主遊技始動口B10への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2主遊技始動口入球情報を生成する。次に、第2主遊技始動口電動役物B11dは、第2主遊技始動口B10に遊技球が入賞し難い閉鎖状態と当該閉鎖状態よりも遊技球が入賞し易い開放状態に可変する。
ここで、第33実施形態においては、第1主遊技始動口A10と第2主遊技始動口B10とが離隔して設けられており、遊技領域D30の左側を流下する遊技球は、第1主遊技始動口A10に誘導され易い一方、第2主遊技始動口B10に誘導され難いよう構成されており、遊技領域D30の右側を流下する遊技球は、第2主遊技始動口B10に誘導され易い一方、第1主遊技始動口A10に誘導され難いよう構成されている。
尚、第33実施形態では、第2主遊技始動口B10側に電動役物を設けるよう構成したが、これには限定されず、第1主遊技始動口A10側に電動役物を設けるよう構成してもよい。更には、第33実施形態では、第1主遊技始動口A10と第2主遊技始動口B10とが離隔して配置されているが、これにも限定されず、第1主遊技始動口A10と第2主遊技始動口B10とを重ねるように配置してもよく、その場合には、第1主遊技始動口A10の存在により、第2主遊技始動口B10の上部が塞がれているよう構成してもよい。
次に、補助遊技始動口H10は、補助遊技始動口入球検出装置H11sを備える。ここで、補助遊技始動口入球検出装置H11sは、補助遊技始動口H10への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す補助遊技始動口入球情報を生成する。尚、補助遊技始動口H10への遊技球の入球は、第2主遊技始動口B10の第2主遊技始動口電動役物B11dを拡開させるための抽選の契機となる。
ここで、第33実施形態においては、遊技領域D30の右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球が補助遊技始動口H10に誘導され易く、遊技領域D30の左側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球が補助遊技始動口H10に誘導され難くなるよう構成されている。但し、これには限定されず、遊技領域D30の右側及び左側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球が、補助遊技始動口H10に誘導され得るよう構成されていてもよい。
次に、アウト口D36の右上方には、第1大入賞口C10と第2大入賞口C20とが設けられており、遊技領域D30の右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球は、アウト口D36に到達する前に、第1大入賞口C10及び第2大入賞口C20が配置されている領域を通過し易いよう構成されている。
次に、第1大入賞口C10は、第1主遊技図柄(特別図柄)又は第2主遊技図柄(特別図柄)が大当り図柄停止した場合に開状態となる、横長方形状を成しアウト口D36の右上方に位置した、主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、第1大入賞口C10は、遊技球の入球を検出するための第1大入賞口入賞検出装置C11sと、第1大入賞口電動役物C11d{及び第1大入賞口電動役物ソレノイドC13(不図示)}と、を備える。ここで、第1大入賞口入賞検出装置C11sは、第1大入賞口C10への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1大入賞口入球情報を生成する。第1大入賞口電動役物C11dは、第1大入賞口C10に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態に第1大入賞口C10を可変させる(第1大入賞口電動役物ソレノイドC13を励磁して可変させる)。尚、第33実施形態では、大入賞口の態様を、横長方形状を成し遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態とに可変させる態様としているが、これには限定されない。その場合には、例えば、大入賞口内に設けられた棒状部材が遊技者側に突き出した状態である進出状態と遊技者側に対して引っ込んだ状態である退避状態とを採り得る態様(いわゆる、ベロ型アタッカ-)や、遊技球が転動可能な通路上の開口部を大入賞口とし、当該開口部を閉鎖する状態と開放する状態とを採り得る態様(いわゆる、スライド式アタッカー)としてもよく、大入賞口への入球数を所定数(例えば、10個)とすることを担保したい場合において好適である。
次に、第2大入賞口C20は、第1主遊技図柄(特別図柄)又は第2主遊技図柄(特別図柄)が大当り図柄で停止した場合に開状態となる、横長方形状を成しアウト口D36の右上方に位置した、主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、第2大入賞口C20は、遊技球の入球を検出するための第2大入賞口入賞検出装置C21sと、第2大入賞口電動役物C21d{及び第2大入賞口電動役物ソレノイドC23(不図示)}と、を備える。ここで、第2大入賞口入賞検出装置C21sは、第2大入賞口C20への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2大入賞口入球情報を生成する。そして、第2大入賞口C20内に入球した遊技球は、第2大入賞口入賞検出装置C21sによって検出されるよう構成されている。次に、第2大入賞口電動役物C21dは、第2大入賞口C20に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態とに第2大入賞口C20を可変させる。尚、第33実施形態では、大入賞口の態様を、横長方形状を成し遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態とに可変させる態様としているが、これには限定されない。その場合には、例えば、大入賞口内に設けられた棒状部材が遊技者側に突き出した状態である進出状態と遊技者側に対して引っ込んだ状態である退避状態とを採り得る態様(いわゆる、ベロ型アタッカー)や、遊技球が転動可能な通路上の開口部を大入賞口とし、当該開口部を閉鎖する状態と開放する状態とを採り得る態様(いわゆる、スライド式アタッカー)としてもよく、大入賞口への入球数を所定数(例えば、10個)とすることを担保したい場合において好適である。
次に、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)は、第1主遊技(第2主遊技)に対応する第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)に関連した表示等を実行する装置である。具体的構成としては、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)は、第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)と、第1主遊技図柄保留表示部A21h(第2主遊技図柄保留表示部B21h)とを備える。ここで、第1主遊技図柄保留表示部A21h(第2主遊技図柄保留表示部B21h)は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、第1主遊技(第2主遊技)に係る乱数の保留数(実行されていない主遊技図柄の変動数)に相当する。尚、第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)は、例えば7セグメントLEDで構成され、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)は、「0」~「9」の10種類の数字及びハズレの「-」で表示される{但し、これには限定されず、いずれの主遊技図柄が表示されたのかを遊技者が認識困難となるよう、7セグメントLEDを用いて記号等によって表示することが好適である。また、保留数表示においても、4個のランプから構成されていることには限定されず、最大4個分の保留数を表示可能に構成(例えば、1個のランプから構成されており、保留数1:点灯、保留数2:低速点滅、保留数3:中速点滅、保留数4:高速点滅、するよう構成)されていればよい}。
尚、主遊技図柄は必ずしも演出的な役割を持つ必要が無いため、第33実施形態では、第1主遊技図柄表示装置A20の大きさは、目立たない程度に設定されている。しかしながら、主遊技図柄自体に演出的な役割を持たせて装飾図柄を表示させないような手法を採用する場合には、後述する演出表示装置SGのような液晶ディスプレーに、主遊技図柄を表示させるように構成してもよい。
次に、演出表示装置SGは、主遊技図柄と連動して変動・停止する装飾図柄を含む演出画像の表示等を実行する装置である。ここで、具体的構成としては、演出表示装置SGは、装飾図柄の変動表示等を含めて演出が実行される表示領域SG10を備える。ここで、表示領域SG10は、例えば、スロットマシンのゲームを模した複数列の装飾図柄変動の動画像を表示する装飾図柄表示領域SG11と、主遊技保留情報を表示する第1保留表示部SG12及び第2保留表示部SG13と、を有している。尚、演出表示装置SGは、第33実施形態では液晶ディスプレーで構成されているが、機械式のドラムやLED等の他の表示手段で構成されていてもよい。次に、第1保留表示部SG12及び第2保留表示部SG13は夫々4個のランプから構成され、当該ランプは、主遊技図柄の保留ランプと連動している。
次に、補助遊技図柄表示装置H20は、補助遊技図柄に関する表示等を実行する装置である。具体的構成としては、補助遊技図柄表示装置H20は、補助遊技図柄表示部H21gと、補助遊技図柄保留表示部H21hとを備える。ここで、補助遊技図柄保留表示部H21hは、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、補助遊技図柄変動の保留数(実行されていない補助遊技図柄変動の数)に相当する。
次に、センター飾りD38は、演出表示装置SGの周囲に設置され、遊技球の流路、演出表示装置SGの保護、装飾等の機能を有する。また、遊技効果ランプD26は、遊技領域D30及び/又は遊技領域D30以外の領域に設けられ、点滅等することで演出の役割を果たす。
次に、図401を参照しながら、ぱちんこ遊技機の背面側における基本構造を説明する。ぱちんこ遊技機は、ぱちんこ遊技機の全体動作を制御し、特に第1主遊技始動口A10(第2主遊技始動口B10)へ入球したときの抽選等、遊技動作全般の制御(即ち、遊技者の利益と直接関係する制御)を行う主制御基板Mと、遊技内容に興趣性を付与する演出表示装置SG上での各種演出に係る表示制御等を行うサブメイン制御部SMと、主に演出表示を実行するサブサブ制御部SSと、賞球タンクKT、賞球レールKR及び各入賞口への入賞に応じて賞球タンクKTから供給される遊技球を上球皿D20へ払い出す払出ユニットKE10等を備える賞球払出装置(セット基盤)KEと、払出ユニットKE10による払出動作を制御する賞球払出制御基板KHと、上球皿D20の遊技球(貯留球)を遊技領域D30へ1球ずつ発射する発射装置D42の発射動作を制御する発射制御基板D40と、ぱちんこ遊技機の各部へ電力を供給する電源供給ユニットEと、ぱちんこ遊技機の電源をオン・オフするスイッチである電源スイッチEa等が、前枠D14裏面(遊技側と反対側)に設けられている。
次に、図402のブロック図を参照しながら、第33実施形態に係るぱちんこ遊技機の電気的な概略構成を説明する。はじめに、第33実施形態に係るぱちんこ遊技機は、前述したように、遊技の進行を制御する主制御基板Mと、主制御基板Mからの情報(信号、コマンド等)に基づいて遊技球の払出を制御する賞球払出制御基板KHと、主制御基板Mからの情報(信号、コマンド等)に基づいて装飾図柄の変動・停止等の演出表示装置SG上での各種演出、スピーカD24からの音響、遊技効果ランプD26の点灯、エラー報知等の実行を制御する副制御基板S(本例では、サブメイン制御部SMとサブサブ制御部SSとが一つの基板上に配置されている)と、これらの制御基板を含む遊技機全体に電源を供給する電源供給ユニットEと、を主体として構成されており、上述した各制御基板により制御され、或いは制御基板に入力される各種の機器・装置が遊技機の適宜箇所に設けられている。
なお、副制御基板Sは、装飾図柄の変動・停止等の演出表示装置SG上での各種演出、スピーカD24からの音響、遊技効果ランプD26の点灯、エラー報知を制御するサブメイン制御部SMと、演出表示装置SG上での装飾図柄の変動表示・停止表示及び保留表示や予告表示等の表示処理を実行するサブサブ制御部SSの2つの制御部とを備えている。
ここで、主制御基板M、賞球払出制御基板KH、サブメイン制御部SM及びサブサブ制御部SSには、様々な演算処理を行うCPU、CPUの演算処理を規定したプログラムを予め記憶するROM、CPUが取り扱うデータ(遊技中に発生する各種データやROMから読み出されたコンピュータプログラム等)を一時的に記憶するRAMが搭載されている。以下、各基板の概略構成及び各基板・装置間の電気的な接続態様について概説する。
まず、主制御基板Mは、各第1主遊技関連電気部材の電気部材、各第2主遊技関連電気部材の電気部材、各第1・第2共用主遊技部材の電気部材、各補助遊技関連電気部材の電気部材等の遊技の進行に必須となる電気部材(入出力装置)と電気的に接続され、各入力装置からの入力信号に基づいて遊技の進行を制御している。なお、各主遊技関連電気部材、補助遊技関連電気部材の電気部材については後述する。更に、主制御基板Mは、賞球払出制御基板KHと、副制御基板S(サブメイン制御部SM・サブサブ制御部SS)とも電気的に接続されており、遊技進行に基づいて、賞球払出等に関する情報(コマンド)を賞球払出制御基板KHに、演出・遊技の進行状態等に関する情報(コマンド)を副制御基板Sにそれぞれ送信可能に構成されている。尚、主制御基板Mは、外部接続端子(不図示)を介してホールコンピュータHC等と接続可能となっており、外部接続端子を介してホールコンピュータHCと配線接続することで、主制御基板Mから外部の装置に対して遊技関連情報を出力できるよう構成されている。
また、第33実施形態では、図402の矢印表記の通り、主制御基板Mと賞球払出制御基板KHとは、双方向通信が可能となるよう構成されている一方、主制御基板Mとサブメイン制御部SMとは、主制御基板Mからサブメイン制御部SMへの一方向通信が可能となるよう構成されている(通信方法は、シリアル通信、パラレル通信のいずれを用いてもよい)。尚、制御基板間(制御装置間)の通信については一方向通信でも双方向通信でもよい。
次に、賞球払出制御基板KHは、遊技球の払出を実行する賞球払出装置KEと、遊技者によって操作可能な装置であって遊技球の貸出要求を受付けて賞球払出制御基板KHに伝達する遊技球貸出装置Rと発射装置(ハンドルユニットHU100・球発射ユニットBU100等)を制御する発射制御基板D40とに接続されている。尚、第33実施形態では、遊技球貸出装置Rを別体として遊技機に隣接する形態を採用しているが、遊技機と一体としてもよく、その場合には、賞球払出制御基板KHにより貸出制御及び電子マネー等貸出用の記録媒体の管理制御等を統括して行ってもよい。
次に、副制御基板Sは、装飾図柄や予告演出等を表示する演出表示装置SGと、スピーカD24と、遊技効果ランプD26と接続されている。第33実施形態では、前述の通り、副制御基板S内にサブメイン制御部SMとサブサブ制御部SSとを有しており、サブメイン制御部SMによりスピーカD24から出力させる音声の制御、遊技効果(装飾)ランプD26の点灯制御並びに、演出表示装置SG上で表示する表示内容の決定制御が行われ、サブサブ制御部SSにより、演出表示装置SG上の表示制御が行われるように構成されている。尚、第33実施形態では、サブメイン制御部SMとサブサブ制御部SSとを、副制御基板Sにて一体化されるよう構成されているが、これに限定されるわけではない(別基板として構成してもよいが、一体化するよう構成することでスペースメリットや配線等にノイズが混入してしまう事態を低減できるといったメリットが生ずる)。また、両制御部での作業分担についても、例えばサブサブ制御部SSにより音声制御を実行させる(VDPに音声制御回路が一体化されたものを採用する場合に好適)等、適宜変更できる。また、賞球として物理的な賞球を付与せずに電子的な価値を付与してもよい。ここで、サブメイン制御部SMにより制御される演出は、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の変動と時間的に同期の取れた形での装飾図柄の変動を含め、遊技の結果に影響を与えない情報のみの表示に係るものである。
次に、遊技関連電気部材について説明する。同図に示すように、第33実施形態に係る遊技機においては、遊技関連電気部材として、第1主遊技側の遊技関連電気部材である第1主遊技関連電気部材Aと、第2主遊技側の遊技関連電気部材である第2主遊技関連電気部材Bと、第1主遊技側と第2主遊技側との共用の遊技関連電気部材である第1・第2主遊技共用関連電気部材Cと、補助遊技側の遊技関連電気部材である補助遊技関連電気部材Hと、を有している。主制御基板Mは、これらの第1主遊技関連電気部材Aと、第2主遊技関連電気部材Bと、第1・第2主遊技共用関連電気部材Cと、補助遊技関連電気部材Hとに電気的に接続されている。主制御基板Mは、第1主遊技関連電気部材Aや第2主遊技関連電気部材Bや第1・第2主遊技共用関連電気部材Cや補助遊技関連電気部材Hに制御信号や駆動信号などの各種の信号を出力したり、第1主遊技関連電気部材Aや第2主遊技関連電気部材Bや第1・第2主遊技共用関連電気部材Cや補助遊技関連電気部材Hから出力されたセンサ信号などを各種の信号が主制御基板Mに入力されたりする。以下、これらの遊技関連電気部材を順番に説明する。
まず、第1主遊技関連電気部材Aとは、第1主遊技に関連する電気部材である。例えば、第1主遊技関連電気部材Aの電気部材として、第1主遊技図柄の停止表示及び変動表示が可能な第1主遊技図柄表示装置A20や、第1主遊技始動口A10への入球を検出可能な第1主遊技始動口入球検出装置A11sなどがある。主制御基板Mは、第1主遊技図柄表示装置A20に制御信号を出力する。また、第1主遊技始動口入球検出装置A11sから出力された検出信号は、主制御基板Mに入力される。
次に、第2主遊技関連電気部材Bとは、第2主遊技に関連する電気部材である。例えば、第2主遊技関連電気部材Bの電気部材として、第2主遊技図柄の停止表示及び変動表示が可能な第2主遊技図柄表示装置B20や、第2主遊技始動口B10への入球を検出可能な第2主遊技始動口入球検出装置B11sなどがある。主制御基板Mは、第2主遊技図柄表示装置B20に制御信号を出力する。また、第2主遊技始動口入球検出装置B11sから出力された検出信号は、主制御基板Mに入力される。
次に、第1・第2主遊技共用関連電気部材Cとは、第1主遊技と第2主遊技とのいずれにも関連する電気部材である。例えば、第1・第2主遊技共用関連電気部材Cとして、第1大入賞口C10の第1大入賞口電動役物ソレノイドC13(図示せず)や、第2大入賞口C20の第2大入賞口電動役物ソレノイドC23(図示せず)などがある。また、第1・第2主遊技共用関連電気部材Cとして、第1大入賞口C10への遊技球の入球を検出するセンサである第1大入賞口入賞検出装置C11sや、第2大入賞口C20への遊技球の入球を検出するセンサである第2大入賞口入賞検出装置C21sもある。主制御基板Mは、第1大入賞口電動役物ソレノイドC13や第2大入賞口電動役物ソレノイドC23に駆動信号を出力する。また、第1大入賞口入賞検出装置C11sや第2大入賞口入賞検出装置C21sから出力されたセンサ信号は、主制御基板Mに入力される。
次に、補助遊技関連電気部材Hとは、補助遊技に関連する電気部材である。例えば、補助遊技関連電気部材Hとして、第2主遊技始動口B10に設けられた第2主遊技始動口電動役物B11dを駆動するソレノイド(図示せず)や、補助遊技図柄の停止表示及び変動表示が可能な補助遊技図柄表示装置H20や、補助遊技始動口H10への入球を検出可能な補助遊技始動口入球検出装置H11sなどがある。主制御基板Mは、第2主遊技始動口電動役物B11dを駆動するソレノイドに駆動信号を出力したり、補助遊技図柄表示装置H20に制御信号を出力したりする。また、補助遊技始動口入球検出装置H11sから出力された検出信号は、主制御基板Mに入力される。
尚、第1主遊技図柄表示装置A20の電気部材、第2主遊技図柄表示装置B20の電気部材及び補助遊技図柄表示装置H20の電気部材は、主制御基板Mと情報伝達可能に接続されている。また、演出表示装置SGを構成する電気部材はサブメイン制御部SMと情報伝達可能に接続されている。即ち、第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20及び補助遊技図柄表示装置H20は、主制御基板Mにより制御され、演出表示装置SGは、サブメイン制御部SMにより制御されることを意味する。尚、主制御基板Mと片方向通信(一方向通信)により制御される他の制御基板を介して、別の遊技周辺機器を制御するように構成してもよい。
<<<発射装置D42の構成>>>
前述したように、発射装置D42は、主に、ハンドルユニットHU100と球発射ユニットBU100と発射制御基板D40とを有する。以下では、発射装置D42の詳細について説明する。本例では、ハンドルユニットHU100と球発射ユニットBU100と発射制御基板D40とは、別体に構成されている。
<<ハンドルユニットHU100>>
図403は、発射ハンドルD44が原点(詳細は後述)に位置した状態におけるハンドルユニットHU100の概略の構成を示す斜視図である。図404は、ハンドルユニットHU100の概略の構成を示す平面図である。図403及び図404を参照しつつ、ハンドルユニットHU100の構成について説明する。
ハンドルユニットHU100は、遊技機枠(前枠14)に取り付けるための取付ベースユニットHU130と、取付ベースユニットHU130に設けられた軸受部HU134に回転可能に軸支されたハンドル本体HU140と、軸受部HU134の外周に巻き付けられ弾性力によって発射ハンドルD44を付勢するバネHU108とによって、主に、構成されている。
取付ベースユニットHU130は、金属を切削加工して板状に形成された取付ベース本体HU132と、取付ベース本体HU132に取着されてハンドル本体HU140を軸支する軸受部HU134と、ハンドル本体HU140(制御レバー部HU104)の回転を原点と最大位置との間で規制するストッパHU106と、取付ベース本体HU132に取着され、発射ハンドルD44の回転角度を検出するための発射ボリュームHU110と、制御レバー部HU104の回転量を発射ボリュームHU110に伝達する伝達機構HU136と、発射ボリュームHU110や伝達機構HU136をカバーするカバー部材HU138並びに、発射ハンドルD44の接触状態を検出するためのタッチセンサHU120と主に構成されている。
ストッパHU106は、制御レバー部HU104が原点位置にあるときに制御レバー部HU104の一部と当接することで制御レバー部HU104の回転を規制し、発射ハンドルD44を原点に位置づけるための2個の原点位置規制用ストッパHU106Aと、制御レバー部HU104が所定量以上に回転することを規制する最大位置規制用ストッパHU106B(図404参照)を備えている。本明細書では、特に区別する必要がない場合には、原点位置規制用ストッパHU106A及び最大位置規制用ストッパHU106BをストッパHU106と総称する。ストッパHU106はいずれも、ゴムなどの弾性体によって構成され、制御レバー部HU104からの衝撃を吸収することができる。さらに、原点位置規制用ストッパHU106Aを2個にすることで、バネHU108によって付勢された制御レバー部HU104の衝撃を分散させつつ的確に吸収することができる。
ハンドル本体HU140は、筒状に形成された回転支軸部HU102と、回転支軸部HU102の前方にねじ等の締結手段により取付けられた発射ハンドルD44と、回転支軸部HU102の後方にナット等の締結手段により固着された制御レバー部HU104とからなる。ハンドル本体HU140は、取付ベース本体HU132の軸受部HU134に回転支軸部HU102を挿通し、取付ベース本体HU132に対して回転支軸部HU102を回転可能に軸支させた状態で回転支軸部HU102の前方側に発射ハンドルD44を締結し、後方側に制御レバー部HU104を締結することで発射ハンドルD44の回転にあわせて制御レバー部も回転するように軸支される。
発射ハンドルD44は、表面が通電可能な金属等の硬質材で形成され、回転中心から外側に向かってやや湾曲し、且つ、幾分肉薄になるように形成された操作部を有しており、この操作部と後述するタッチ検出手段(タッチセンサHU120)を金属製の取付ベースを介して電気的に接続することにより、遊技者の手動操作に基づいた操作が行なわれているか否かを検出可能に構成されている。
制御レバー部HU104は、回転支軸部HU102を介して発射ハンドルD44に連結されており、発射ハンドルD44と同様の動作をし、発射ハンドルD44が回転すると、制御レバー部HU104も同時に回転する。
バネHU108は、弾性力によって発射ハンドルD44を付勢する。バネHU108は、遊技者の手動操作に応じて弾性変形でき、付勢力によって発射ハンドルD44の原点に復帰させることができるものであればよい。
<ハンドルユニットの動作>
以上のように構成されたハンドルユニットHU100を遊技者が操作したときの動作(作用)について説明する。
発射ハンドルD44が遊技者によって操作されていないときには、バネHU108の付勢力でハンドルユニットが原点方向に付勢され、2つのストッパHU106Aに制御レバー部HU104が同時に当接する状態となる。制御レバー部HU104がストッパHU106Aに当接した状態が、発射ハンドルD44の原点となる。遊技者が、時計回り(図403に示す矢印A方向)の力を発射ハンドルD44に加えると、バネHU108の付勢力に抗して、発射ハンドルD44は矢印A方向に回転し、この回転にしたがって制御レバー部HU104は、2つのストッパHU106Aから離隔する。発射ハンドルD44が回転した状態で、遊技者が手を離すと、バネHU108の付勢力によって、発射ハンドルD44及び制御レバー部HU104は、回転支軸部HU102を回転中心にして反時計回り(図403に示す矢印B方向)に回転して、発射ハンドルD44は原点に復帰する。
なお、制御レバー部HU104は、2つのストッパHU106Aから最も離隔したときには、前述したストッパHU106Bに当接する状態となり、ストッパHU106Bとの当接によって発射ハンドルD44の最大操作角度が規制されている。
バネHU108による付勢力は、発射ハンドルD44の回転角度に応じて増減する。すなわち、発射ハンドルD44が時計回りに回転し、制御レバー部HU104が2つのストッパHU106Aから離隔するに従って、バネHU108が牽引されて付勢力は大きくなる。したがって、発射ハンドルD44の回転角度が小さい状態で、発射ハンドルD44から手を離す場合よりも、発射ハンドルD44の回転角度が大きい状態で、発射ハンドルD44から手を離す方が、発射ハンドルD44は、大きい付勢力によって原点に復帰する。
発射ボリュームHU110は、発射ハンドルD44の回転角度を検出するためのものである。発射ボリュームHU110は、可変抵抗器からなり、取付ベースユニットHU130のカバー部材HU138に回転可能に取り付けられている。カバー部材HU138には、複数のギヤからなる伝達機構HU136が取り付けられており、発射ハンドルD44の回転動作は、伝達機構HU136を介して発射ボリュームHU110に伝達され、発射ボリュームHU110の可動接触子(図示せず)が発射ハンドルD44とともに回転する。発射ボリュームHU110は、可動接触子の移動によって、発射ハンドルD44の回転とともに抵抗値が変化し、抵抗値によって発射ハンドルD44の回転角度を取得することができる。発射ハンドルD44の回転可能な範囲が、発射ボリュームHU110の回転可能な範囲に対応するように、伝達機構HU136を構成する複数のギヤの歯車比が適宜に定められている。
タッチセンサHU120は、発射ハンドルD44の接触状態を検出するためのセンサであり、図403に示すように、取付ベース本体のHU132の背面に取り付けられている。ハンドル本体HU140を構成する発射ハンドルD44と回転支軸部HU102と制御レバー部HU104及び取付ベース本体は、いずれも導電性を有する部材で構成され、発射ハンドルD44は、タッチセンサHU120に電気的に接続された状態となり、発射ハンドルD44自体が、発射ハンドルD44が操作されているか否かを判定するための操作検出部の一部(後述する接触部)を構成している。このため、タッチセンサHU120は、遊技者が発射ハンドルD44に触れると、回転支軸部HU102と制御レバー部HU104と取付ベース本体とを介して、遊技者の手が接触したことを電気的に検出する。このように構成することで、遊技者の手が発射ハンドルD44に接触することで、発射ハンドルD44と回転支軸部HU102と制御レバー部HU104及び取付ベース本体を介して、遊技者の手が発射ハンドルD44に接触したことになる。タッチセンサHU120は、例えば、オムロン社製の「W2GC-02」等のタッチスイッチにすることができる。タッチセンサHU120は、後述する発射制御基板D40に電気的に接続されている。タッチセンサHU120は、遊技者の手が発射ハンドルD44に接触したか否かを検出し、発射制御基板D40に検出信号を出力する。なお、遊技者が発射ハンドルD44の近傍に、具体的には、発射ハンドルD44を操作する際に触ることができる範囲に、タッチセンサHU120と電気的に接続されている接触部を設けてもよく、接触部も導電性を有し、複数の接触部を形成することで、遊技者の手がいずれかの接触部に接触した場合にタッチセンサHU120が接触状態を検出するように構成してもよい。タッチセンサHU120の電気的な動作については、後述する。
<<<球発射ユニットBU100>>>
球発射ユニットBU100の基本的な構成について、図405~図407を参照しながら説明する。図405は、ケース蓋部材BU120の構成を示す斜視図である。図406は、ケース本体部材BU110及びケース蓋部材BU120の構成を示す平面図である。図407は、ケース本体部材BU110の構成を示す正面図である。
なお、球発射ユニットBU100は、球送りユニットBU140と発射ユニットBU160とからなり、図406の矢印Cに示すように、球送りユニットBU140は、回転支持部BU102を中心に前方に開閉可能に発射ユニットBU160に設けられている。
球発射ユニットBU100は、上球皿D20の球の流下底面より下方に後述する発射ユニットBU160(ハンマーヘッドBU168)が位置するよう、前枠D14の前面側に着脱可能に取り付けられる。球発射ユニットBU100は、ケース本体部材BU110と、ケース蓋部材BU120と、球送りユニットBU140と、発射ユニットBU160と、発射制御基板D40(図示せず(図408参照))とを有する。ケース本体部材BU110は、発射ユニットBU160の取り付けベースとなる。ケース蓋部材BU120は、ケース本体部材BU110の前面側に取り付けられ、球送りユニットBU140の取り付けベースとなる。
球発射ユニットBU100には、遊技球を発射させるための発射口BU132が、遊技球が通過可能に形成される。発射ユニットBU160の作動によって打ち出された遊技球は、発射口BU132を通過して外レールD32に案内される。
以下、ケース蓋部材BU120に取り付けられる球送りユニットBU140、ケース本体部材BU110に取り付けられる発射ユニットBU160の順に詳細に説明する。
<ケース蓋部材BU120>
ケース蓋部材BU120は、ABS樹脂等の樹脂材料によって射出成形等の成形手段により形成され、ケース本体部材BU110と一体になるように組み立てられる。
上球皿D20の後側には、球送りダクト(図示せず)が形成されており、ケース蓋部材BU120には、球送りダクトよりも下方に位置する球入口BU122が形成されている。ケース蓋部材BU120は、球入口BU122が球送りダクトと連通するように配置され、上球皿D20から送出される遊技球は、球送りダクトを介して球入口BU122に向かって流下する。
ケース蓋部材BU120の内部には、球供給通路BU124が形成されている。上球皿D20から送出される遊技球は、球供給通路BU124に沿って案内され発射ユニットBU160に流下する。球供給通路BU124は、球導入路BU126と球導出路BU128とから形成される。球導入路BU126は、球入口BU122と球導出路BU128とに連通し、斜め下方に傾斜して形成される。球導入路BU126を傾斜するように形成することで、球入口BU122から流下してきた遊技球の速度を調整しつつ移動させることができる。球導出路BU128は、球導入路BU126と球出口BU130とに連通可能に形成される。球導出路BU128の端部のBU110側(発射ユニットBU160側)には球出口BU130が形成され、球導出路BU128に達した遊技球は、球出口BU130を介して発射ユニットBU160に案内される。
球供給通路BU124(球導入路BU126及び球導出路BU128)は、遊技球の直径よりも若干大きい幅を有し、球入口BU122から進入した遊技球は、球供給通路BU124内に進入した順序を維持しつつ後述する球送り弁BU142の動作に応じて発射ユニットBU160に向かって移動・案内される。
<球送りユニットBU140>
球送りユニットBU140は、球送り弁BU142を有する。球送り弁BU142は、揺動ピンBU144を中心に揺動できるように設けられている。球送り弁BU142の上方には、球送りソレノイドBU152が設けられており、球送り弁BU142は、球送りソレノイドBU152の駆動によって揺動される。
球送り弁BU142は、球受け凹部BU146と、球誘導片BU148と、球止め片BU150とを有する。球受け凹部BU146は、凹状に形成され、球導入路BU126と向かい合って位置づけられたときには(後述する球出口開放位置)、球導入路BU126に滞留している遊技球のうちの1つ遊技球が球受け凹部BU146に収納される。球誘導片BU148は、球受け凹部BU146の底面を構成し、球受け凹部BU146に収納された1つ遊技球を保持する。球誘導片BU148は、発射ユニットBU160に向かって傾斜するように形成されている。球止め片BU150は、球導入路BU126と向かい合って位置づけられたときには(後述する球出口閉鎖位置)、球導入路BU126内に存在する遊技球を制止して滞留させる。
前述したように、球送り弁BU142は、揺動ピンBU144を中心にして揺動可能に設けられており、球出口閉鎖位置と球出口開放位置との間で往復移動することができる。球送り弁BU142の球出口閉鎖位置は、球出口開放位置よりも上方に位置する。球出口閉鎖位置は、球受け凹部BU146が球導入路BU126と向かい合うことで、球受け凹部BU146に1つの遊技球を収納できる位置であるとともに、最も高い位置に移動することで球出口BU130が閉鎖される位置である。一方、球出口開放位置は、球止め片BU150が球導入路BU126と向かい合うことで、球止め片BU150によって球導入路BU126が閉鎖される位置であるとともに、球誘導片BU148が最も低い位置に移動することで、球誘導片BU148によって球出口BU130が開放される位置である。
球送りソレノイドBU152に給電されて通電状態になったときには、球送り弁BU142は、上方の球出口閉鎖位置に位置づけられて、球導入路BU126と球受け凹部BU146とが連通し、球受け凹部BU146に1つの遊技球が収納される。一方、球送りソレノイドBU152への給電が中断されて非通電状態になったときには、球送り弁BU142は、自重で降下することで球出口開放位置に位置づけられて、球受け凹部BU146と球出口BU130とが連通し、球受け凹部BU146に収納された1つの遊技球が球出口BU130を介して発射ユニットBU160の打球位置へ流下する。このようにすることで、球供給通路BU124内で整列した遊技球は、整列順に1球ずつ球送り弁BU142に収納され、球送り弁BU142に収納された技球を発射ユニットBU160に流下させることができる。
球送りソレノイドBU152の通電/非通電制御は、発射制御基板D40によって、後述する発射ユニットBU160のハンマーBU162を揺動させる発射ソレノイドBU176の動作と同期され、発射ハンドルD44の操作に基づいて発射ユニットBU160から遊技球が発射された後に、次の発射用の遊技球が1球ずつ発射ユニットBU160の打球位置に排出される。なお、図406に破線で示すように、球送り弁BU142により球出口BU130から放出され、発射機構160に案内される遊技球を検出する球送りセンサBU190を球出口BU130近傍に設けても良い。
<発射ユニットBU160>
発射ユニットBU160は、ケース本体部材BU110と、ハンマーBU162と、発射ソレノイドBU176と、発射レール部BU180とを有する。ハンマーBU162は、ケース本体部材BU110の前面側に配置され、遊技盤10の盤面とほぼ平行な面内で揺動可能に設けられている。発射ソレノイドBU176は、ケース本体部材BU110の裏側(ハンマーBU162の後面側(図406参照))に設けられ、ハンマーBU162は、発射ソレノイドBU176によって駆動される。ハンマーBU162によって遊技領域に向かって発射された遊技球は、発射口BU132を通過して外レールD32に案内される。
<ケース本体部材BU110>
ケース本体部材BU110は、発射ユニットのベース体であり、ポリカーボネート(PC)やポリアセタール樹脂(POM)等の樹脂材料を用いて、射出成形等の成形手段により略矩形板状に形成されている。
発射ソレノイドBU176は、例えば、ロータリソレノイドによって構成される。発射ソレノイドBU176の駆動軸BU178は、ケース本体部材BU110に形成された駆動軸挿通孔(図示せず)を介してケース本体部材BU110の前面側に突出している。駆動軸BU178をハンマーBU162の軸孔(図示せず)に挿通させて、ハンマーBU162を駆動軸BU178にナット(図示せず)などで固定することで、ハンマーBU162は駆動軸BU178に一体的に連結される。
発射制御基板D40から出力される発射ソレノイド駆動信号(後述する)に基づいて発射ソレノイドBU176を駆動することで、ハンマーBU162は、駆動軸BU178を中心にして揺動する。
ハンマーBU162は、金属製の薄板からなるハンマーアームBU164と、インサート成形などによりハンマーアームBU164の周部を覆って形成された合成樹脂製の被覆部BU166とを有する。ハンマーBU162の先端部には遊技球を叩打するためのハンマーヘッドBU168が形成されている。ハンマーヘッドBU168の近傍には、空隙部BU170が形成されている。空隙部BU170を形成することで、ハンマーヘッドBU168の近傍で弾性変形させやすくし、遊技球に弾性力を付加して遊技球を発射することができる。
ケース本体部材BU110の前面側には、ハンマーBU162に隣接して下側ストッパBU172と上側ストッパBU174が設けられている。下側ストッパBU172は、ハンマーヘッドBU168を退避させたときに被覆部BU166を弾性的に受け止めるためのストッパである。被覆部BU166が下側ストッパBU172に当接し、ハンマーBU162の下方への揺動が規制されたときの位置が、下方限界位置(以下、発射待機位置と称する。)となる。上側ストッパBU174は、遊技球に衝撃力を加えたときに被覆部BU166を弾性的に受け止めるためのストッパである。被覆部BU166が上側ストッパBU174に当接し、ハンマーBU162の上方への揺動が規制されたときの位置が、上方限界位置(以下、発射完了位置と称する。)である。ハンマーBU162は、発射ソレノイドBU176の駆動軸BU178を中心にして、発射待機位置と発射完了位置との間で揺動することができる。
発射レール部BU180は、ガイドホルダBU182と、発射レールBU184と、ガイド部材BU186とを有する。ガイドホルダBU182は、球出口BU130を介して球送りユニットBU140から供給された遊技球を、ハンマーヘッドBU168の打球位置(遊技球の発射位置)に保持する。発射レールBU184は、ケース本体部材BU110と一体に形成され、断面がV字状に形成されたレールである。発射レールBU184は、ガイドホルダBU182による遊技球の保持位置から右斜め上方に延びており、その延長線上に発射口BU132が位置する。
なお、本実施例では、球発射ユニットBU100として、ケース本体部材BU110と、ケース蓋部材BU120と、球送りユニットBU140と、発射ユニットBU160と、発射制御基板D40(図示せず(図408参照))とをユニット化しているものを例示したが、例えば球送りユニットBU140と発射ユニットBU160、発射制御基板D40を夫々別々のユニットとして構成し、全体として球発射ユニットBU100として機能させたり、発射ユニットBU160を前枠に直接形成する(組み付ける)ことも可能である。
<発射制御基板D40>
前述したように、発射制御基板D40は、発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240などからなる。以下では、発射制御基板D40の詳細について説明する。
発射制御基板D40は、主として遊技球の発射(発射強度や発射タイミング等)を制御するための基板である。発射制御基板D40は、図408に示すように、主に、タッチ判定部BU210と、ハンドル回転検出部BU220と、データラッチ部BU230と、発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240と、発射強度調整部BU250と、発射周期タイマ部BU260とを有する。以下では、これらの回路について説明する。
<タッチ判定部BU210>
タッチ判定部BU210は、前述したハンドルユニットHU100に設けられたタッチセンサHU120(例えばオムロン社製の「W2GC-02」等のタッチセンサを用いることができる。オムロン社製のタッチスイッチでは、所謂静電容量検出方式とよばれ、人体がタッチ部(発射ハンドルD44)に接触することで変化する静電容量を判定する方法を利用している。)の検出信号に基づいて遊技者の手がタッチ部(発射ハンドルD44)に接触している接触状態であるか、又は遊技者の手がタッチ部(発射ハンドルD44)に接触していない非接触状態であるかを判定する。具体的には、タッチ判定部BU210は、オペアンプ(演算増幅器)によるコンパレータ回路を有し、タッチセンサHU120から出力された電圧と、基準電圧とを比較して、遊技者の手が発射ハンドルD44に接触しているか否かを検出することができる。
なお、タッチセンサBU210としては、静電容量の変化に基づいて遊技者の手がタッチ部に接触しているか否かを判定する方式のほか、電気抵抗の変化を電圧に変換し、コンパレータ回路等により基準電圧と比較することで遊技者の手が発射ハンドルD44に接触しているか否かを検出する方式も利用できる。
タッチ状態信号は、遊技者の手が発射ハンドルD44に接触している接触状態であるか、又は遊技者の手が発射ハンドルD44に接触していない非接触状態であるかを示す。例えば、接触状態のときには、タッチ判定部BU210は、正の電圧のタッチ状態信号を出力し、非接触状態のときには、タッチ判定部BU210は、電圧ゼロのタッチ状態信号を出力する。タッチ状態信号は、後述するデータラッチ部BU230及び発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240に出力される。
<ハンドル回転検出部BU220>
ハンドル回転検出部BU220は、発射ハンドルD44の発射ボリュームHU110に電気的に接続されている。発射ボリュームHU110は、発射ハンドルD44と連動するように構成されており、発射ハンドルD44の回転角度に応じて発射ボリュームHU110の抵抗値が変化する。
ハンドル回転検出部BU220は、遊技者によって発射ハンドルD44が基準の角度を超える回転操作がされたことを示す回転状態信号と、発射ハンドルD44の回転角度(発射ボリュームHU110の抵抗値)に対応する回転角度信号とを出力する。例えば、ハンドル回転検出部BU220は、オペアンプによるコンパレータ回路を有し、発射ボリュームHU110から出力された電圧と、基準電圧とを比較することで、発射ハンドルD44が、基準の角度を超える回転操作がなされたか否かを検出することができる。回転状態信号は、後述するデータラッチ部に出力される。回転角度信号は、後述する発射強度調整ボリューム電圧保持部に出力される。
<データラッチ部BU230>
データラッチ部BU230は、ハンドル回転検出部BU220に電気的に接続されており、回転状態信号がデータラッチ部BU230に供給される。例えば、データラッチ部BU230は、フリップフロップ回路を有する。データラッチ部BU230は、タッチ判定部210からのタッチ状態信号が、接触状態から非接触状態に変化したタイミングを検出して、発射開始信号を生成して出力する。発射開始信号は、後述する発射周期タイマ部に供給される。より具体的には、発射ハンドルD44の回転状態を示す回転状態信号が入力されたタイミングでタッチ状態信号(発射ハンドルD44にタッチされていればハイ信号(H))をラッチし、次いで、タッチ状態信号が非接触状態(ロー信号(L))となったタイミングで、ラッチされていたタッチ状態信号(発射ハンドルD44にタッチされていればハイ信号(H))を用いて発射開始信号(ハイ信号(H))として出力する。換言すると、発射ハンドルD44が基準角度となった時点でタッチ状態となっており、その後にタッチ状態が解除されたタイミング(タッチ状態信号が一度接触状態となってから非接触状態になったタイミング)でのみ発射開始信号が生成されることになるため、発射開始信号を生成するための順序回路(条件回路)として機能することになる。
<発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240>
発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240は、タッチセンサHU120が接触状態から非接触状態へ変化したタイミングにおける発射ハンドルD44の回転角度を示す電圧値を保持するための回路である。発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240には、タッチ状態信号及び回転角度信号が供給される。発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240は、タッチ状態信号によって、タッチ状態から非タッチ状態へ移行したタイミングを得ることができ、回転角度信号によって、そのタイミングにおける発射ボリュームHU110の抵抗値に対応する電圧値を得ることができる。
前述したように、発射ハンドルD44は、遊技者の操作によって回転角度が変化し、遊技者が発射ハンドルD44から手を離すと、バネHU108の付勢力によって原点に復帰する。このため、バネHU108による付勢により、遊技者が発射ハンドルD44から手を離すと直ちに発射ハンドルD44の回転動作が始まり、発射ボリュームHU110の可動接触子の移動によって抵抗値も変化し始める。このような構成としたことにより、遊技者が発射ハンドルD44から手を離したタイミング、即ち、タッチセンサHU120が接触状態から非接触状態へ変化したタイミングにおける発射ボリュームHU110の抵抗値に対応する電圧値を保持する必要がある。発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240は、タッチセンサHU120が接触状態から非接触状態へ変化したタイミングを検出して、発射ボリュームHU110の抵抗値に対応する電圧値を保持する。発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240は、保持された電圧値(保持電圧値)を示す保持電圧信号を出力し、保持電圧値は、後述する発射強度調整部BU250に供給される。
発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240は、主に、オペアンプOP1及びOP2、トランジスタTR1及びTR2、コンデンサC1並びに抵抗RE3によって構成される。なお、図408では、動作を簡潔に示すため、主要な素子のみを記載した。
ハンドル回転検出部BU220から出力された回転角度信号は、抵抗及びコンデンサによって構成されるローパスフィルタを介してオペアンプOP1に入力される。オペアンプOP1によって、ボルテージフォロア回路が構成され、オペアンプOP1に入力された回転角度信号は、インピーダンス変換されてオペアンプOP1から出力される。オペアンプOP1は、トランジスタTR2、コンデンサC1及び抵抗RE3を介してオペアンプOP2に接続されている。
タッチ判定部BU210から出力されたタッチ状態信号は、2つの抵抗を介してトランジスタTR1に入力される。トランジスタTR1は、スイッチング素子として機能する。タッチ状態信号がローのときには、トランジスタTR1は、オフ(非通電状態)となり、タッチ状態信号がハイのときには、トランジスタTR1は、オン(通電状態)となる。トランジスタTR1から出力された信号は、2つの抵抗RE1及びRE2を介してトランジスタTR2に入力される。RE1は、いわゆるプルアップ抵抗であり、適切な論理レベルを示す電圧にすることができる。トランジスタTR2もスイッチング素子として機能する。トランジスタTR1から出力された信号がオフのときには、トランジスタTR2はオフ(非通電状態)となり、トランジスタTR1から出力された信号がオンのときには、トランジスタTR2はオン(通電状態)となる。
トランジスタTR2は、コンデンサC1及び抵抗RE3を介してオペアンプOP2に接続されている。オペアンプOP2によって、ボルテージフォロア回路が構成され、オペアンプOP2に入力された回転角度信号は、インピーダンス変換されてオペアンプOP2から出力される。
トランジスタTR2がオンのときには、通電状態となり、オペアンプOP1から出力された回転角度信号は、コンデンサC1及びオペアンプOP2に入力される。トランジスタTR2がオンのときには、コンデンサC1は、オペアンプOP1から出力された回転角度信号によって蓄電され、コンデンサC1の端子間の電位差は、オペアンプOP1から出力された回転角度信号の電圧値と同じになる。また、トランジスタTR2がオンのときには、オペアンプOP1から出力された回転角度信号が、オペアンプOP2にも入力される。
このように構成することで、遊技者の手が発射ハンドルD44に接触しているときには、トランジスタTR1及びTR2がオンとなり、発射ハンドルD44の回転角度を示す電圧値が、オペアンプOP2に入力されるとともに、コンデンサC1の端子間の電位差は、蓄電されることで、発射ハンドルD44の回転角度に応じた電圧値となる。さらに、遊技者が発射ハンドルD44を回転させると、発射ボリュームHU110の抵抗値は変化し、回転角度信号の電圧値も変化する。遊技者の手が発射ハンドルD44に接触しているときには、発射ハンドルD44の回転によって電圧値が変化した回転角度信号は、オペアンプOP1及びOP2によってインピーダンス変換されてオペアンプOP2から出力される。また、コンデンサC1の端子間の電位差は、発射ハンドルD44の回転に応じて変化した電圧値となる。
一方、トランジスタTR2がオフのときには、非通電状態となり、オペアンプOP1から出力された回転角度信号は、オペアンプOP2に入力されない。オペアンプOP2によるボルテージフォロア回路の入力インピーダンスは高い値であり、トランジスタTR2がオフとなることで、コンデンサC1はトランジスタTR2から分離し、コンデンサC1の端子間の電位差が保持された状態となる。このため、トランジスタTR2がオフとなったときには、コンデンサC1によって保持されている電圧値を示す電圧信号が、回転角度を示す回転角度信号としてオペアンプOP2から出力される。
このように構成することで、遊技者の手が発射ハンドルD44に接触していないときには、トランジスタTR1及びTR2がオフとなり、オペアンプOP2は、トランジスタTR2から切断された状態となって、コンデンサC1によって保持されている電圧値に対応する電圧信号がオペアンプOP2から出力される。
前述したように、発射ハンドルD44は、バネHU108によって付勢されており、遊技者が発射ハンドルD44から手を離すと、バネHU108の付勢力によって原点に向かって直ちに回転し始め、発射ハンドルD44の回転に伴って発射ボリュームHU110の抵抗値も変化し始める。このため、遊技者が発射ハンドルD44から手を離したタイミングにおける発射ハンドルD44の回転角度を発射ボリュームHU110の抵抗値から適切に検出することが困難になることが想定される。
発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240は、コンデンサC1によって電圧値(前述した保持電圧値)を保持できる構成を有し、遊技者の手が発射ハンドルD44から離れたタイミングにおける発射ハンドルD44の回転角度を示す電圧値として、コンデンサC1によって保持されている保持電圧値にすることができる。このようにすることで、バネHU108の付勢力によって発射ボリュームHU110の抵抗値が直ちに変化する場合であっても、遊技者の手が発射ハンドルD44から離れたタイミングにおける発射ハンドルD44の回転角度を示す回転角度信号として、保持電圧値を示す保持電圧信号をオペアンプOP2から出力することができる。
このように、保持電圧値を発射強度調整部BU250に供給することで、遊技者が発射ハンドルD44から手を離したタイミング(タッチセンサHU120が非接触状態を示すタッチ状態信号を出力したタイミング)の発射強度、すなわち、遊技者が所望する発射強度で遊技球を発射させることができる。なお、本明細書では、発射ハンドルD44の回転状態に拘らず、オペアンプOP2から出力される回転角度信号を保持電圧信号と称し、保持電圧信号の電圧値を保持電圧値と称する。
さらに、遊技者の手が発射ハンドルD44に接触していないときには、オペアンプOP2はトランジスタTR2から切断された状態となって、コンデンサC1によって電圧が保持される。その後、遊技者の手が発射ハンドルD44に接触したときには、再び、トランジスタTR1及びTR2がオンとなる。トランジスタTR1及びTR2が通電状態となることで、コンデンサC1と抵抗RE2及びRE3とが短絡した状態となり、コンデンサC1は放電し、コンデンサC1の電圧は減少する。コンデンサC1の容量並びに抵抗RE2及びRE3の抵抗値は、トランジスタTR1及びTR2がオフのときには、コンデンサC1は後述する発射ソレノイドの駆動信号を供給する期間(1分間に100個の発射を行なう場合には300ms~600ms)に亘り保持電圧を十分に維持でき、かつトランジスタTR1及びTR2がオンのときには、コンデンサC1は迅速に放電できる値にすればよい。なお、球送りのタイミングと発射のタイミングとは丁度反転したタイミングになっており、短くとも300msに亘って保持電圧を維持できれば、次に発射する遊技球の球送りに間に合わせることができる。
<発射強度調整部BU250>
発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240から出力された保持電圧信号は、発射強度調整部に入力される。発射強度調整部BU250は、発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240から出力された保持電圧信号に応じて発射ソレノイド駆動信号を生成する。発射強度調整部BU250は、コンパレータ回路やパワーMOSFET(金属-酸化物-半導体構造の電界効果トランジスタ)からなる。
発射強度調整部BU250によって生成された発射ソレノイド駆動信号は、発射ソレノイドBU176に供給され、発射ソレノイドBU176は、発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240から出力された保持電圧値に応じた電力を蓄える。このようにすることで、接触状態から非接触状態に移行したタイミングにおける発射ハンドルD44の回転角度(発射ボリュームHU110)に応じた電力で発射ソレノイドBU176を駆動して、遊技球を発射させることができる。
<発射周期タイマ部BU260>
タッチ判定部BU210から出力されたタッチ状態信号及びハンドル回転検出部BU220から出力された回転状態信号を無効にする時間を設定するための回路である。無効の間にタッチ状態信号や回転状態信号が出力された場合であっても、発射ソレノイドBU176に電力は供給されることはなく、遊技球を発射させることはできない。このように無効の時間(本例では約600ミリ秒)を設けることで、短時間に遊技球を発射させることを防止することができる。
発射周期タイマ部BU260は、主に、クロック用水晶発振器やカウンタ素子などからなり、予め定められた所定時間、例えば、約600ミリ秒などの時間を計時することができる。発射周期タイマ部BU260には、データラッチ部BU230から出力された発射開始信号が入力される。発射周期タイマ部BU260は、発射開始信号が入力されるまでは、有効状態であることを示す有効信号を出力する。発射周期タイマ部BU260は、発射開始信号が入力されたことを契機にして、計時を開始するとともに、有効信号の出力を中止する。有効信号の出力を中止することで無効状態となる。発射周期タイマ部BU260は、計時を開始していから所定時間に達したことを条件に、有効状態であることを示す有効信号を出力する。有効信号は、発射強度調整部BU250に供給され、発射強度調整部BU250は、有効信号によって動作が制御される。
発射周期タイマ部BU260から有効信号が出力されている間(有効状態)は、発射強度調整部BU250は、タッチ状態信号や回転状態信号を有効にし、発射ソレノイドBU176に電力を供給する。このようにすることで、有効信号が出力されている間に、遊技者が、発射ハンドルD44を操作すれば、遊技球を発射させることができる。一方、発射周期タイマ部BU260から有効信号の出力が中断されている間(有効信号が出力されていない間(無効状態))は、発射強度調整部BU250は、タッチ状態信号や回転状態信号を無効にし、発射ソレノイドBU176への電力の供給を停止する。このようにすることで、有効信号の出力が中断されている間は、遊技者が、発射ハンドルD44を操作しても、遊技球を発射させることはできない。このように構成することで、100発/分を担保するタイマ回路によって、短時間に遊技球を消費することを防止することができる。
以上のように、操作検出部(タッチセンサHU120)の判定結果に基づいて接触状態から非接触状態へ変化するタイミングを特定し、発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240は、この特定したタイミングで、発射ハンドルD44の操作量に係る情報である発射ハンドルD44の回転角度を示す電圧値をコンデンサC1により保持することで情報保持手段として機能し、保持された発射ハンドルD44の回転角度を示す電圧値を発射強度調整部BU250に供給することにより、その情報に応じた発射強度で打球が発射されるように発射ソレノイドBU176の駆動が制御されるのである。なお、コンデンサC1により保持された電圧値は、次の発射時の強度設定に影響が生じないように、発射タイミングとなる前にコンデンサC1の放電によりクリアされるように設定されており、これにより、次の発射強度を設定するタイミング(所定のタイミング)よりも前に、前記情報保持手段により保持されている発射ハンドルD44の操作量に係る情報(本実施例では、発射強度に係る情報と同義)がクリアされる。なお、情報保持手段が発射ハンドルD44の回転角度を示す電圧値を保持することに代え、発射強度調整部BU250に供給された情報に基づいて設定される強度情報、即ち発射強度に係る情報を保持しても良いし、発射ハンドルD44の操作量に係る情報と強度情報の夫々を保持しても良く、その場合には双方をクリアするように構成することが望ましいが強度情報のみをクリアすることも可能である。また、コンデンサC1の放電をより確実にするために発射ソレノイドBU176を駆動したときに駆動完了を示す信号を生成し、その信号に基づいて放電回路を作動させるように構成することも可能である。
前述したように、発射ハンドルD44の動作を電気信号によって球発射ユニットBU100に伝える構成にしたことにより、発射ハンドルD44の動作を力学的に伝達する機構を廃することができ、磨耗などの経時的に劣化する部材を省くことで、全体的な耐久性を向上させることができる。また、ハンドルユニットHU100と球発射ユニットBU100とを、互いに別体に構成したことにより、ハンドルユニットHU100及び球発射ユニットBU100を所望する位置に配置でき、レイアウトの自由度を高めることができる。無論、ハンドルユニットHU100及び球発射ユニットBU100を一体に構成してもよい。一体に構成することで、ユニットの着脱作業を簡便にすることができる。
また、前述したように、発射制御基板D40をハンドルユニットHU100と球発射ユニットBU100と別体に構成したが、ハンドルユニットHU100や球発射ユニットBU100に一体に構成してもよい。
また、前述した例では、遊技球を1個ずつ案内して発射させる例を示したが、複数の遊技球、例えば、2個の遊技球を案内して発射させるようにしてもよい。具体的には、球受け凹部BU146に所望する数の遊技球を収納できるように構成することで、複数の遊技球を案内して発射させるようにできる。例えば、図407の破線で示した遊技球のように案内することで、2個の遊技球を同時に発射させることができる。
<<<タイミングチャート>>>
図409は、各種の信号の変化の状態を示すタイミングチャートである。
図409は、タッチ状態信号と、回転状態信号と、発射開始信号と、有効信号と、発射ソレノイド駆動信号と、回転角度信号と、保持電圧信号との変化の状態を示す。以下では、時刻に沿って、これらの信号の変化を説明する。
<<時刻T1>>
<タッチ状態信号>
タッチ状態信号は、タッチ判定部BU210から出力される信号である。タッチ状態信号は、遊技者の手が発射ハンドルD44に接触している接触状態であるか、又は遊技者の手が発射ハンドルD44に接触していない非接触状態であるかを示す信号である。タッチ状態信号は、接触状態のときには、ハイ(H)となり、非接触状態のときには、ロー(L)となる。図409に示す例では、時刻T1のときに、遊技者の手が発射ハンドルD44に接触することで、タッチ状態信号は、ローからハイに変化する。
<<時刻T2>>
<回転状態信号>
回転状態信号は、遊技者によって発射ハンドルD44が回転されたことを示す信号である。回転状態信号は、遊技者によって回転されて発射ハンドルD44が回転状態にあるときには、ハイ(H)となり、遊技者によって回転されておらず発射ハンドルD44が非回転状態にあるときには、ロー(L)となる。図409に示す例では、時刻T2のときに、遊技者が発射ハンドルD44を回転させることによって、回転状態信号は、ローからハイに変化する。
<回転角度信号>
回転角度信号は、遊技者によって発射ハンドルD44が回転されたときの発射ハンドルD44の回転角度を示す信号である。回転角度信号は、発射ハンドルD44の回転角度に応じた電圧値を有する。図409に示す例では、時刻T2のときから、遊技者が発射ハンドルD44を徐々に回転させたことで、回転角度信号の電圧値が徐々に大きくなる状態を示す。
<<時刻T3>>
遊技者は、時刻T2のときに発射ハンドルD44を回転させ始め、徐々に発射ハンドルD44を回転させ、所望の位置まで回転させたときに、遊技球を発射するために、発射ハンドルD44から手を離す。図409に示す例では、時刻T3のときに、遊技者は、発射ハンドルD44から手を離す。
<回転角度信号>
回転角度信号は、発射ハンドルD44の回転角度を示す信号である。時刻T2から時刻T3までの間に、遊技者が徐々に発射ハンドルD44を回転させることによって、回転角度信号の電圧値は徐々に大きくなる。回転角度信号の電圧値は、発射ハンドルD44に連動する発射ボリュームHU110の抵抗値によって定まる。発射ハンドルD44の回転に応じて発射ボリュームHU110の抵抗値が定まり、発射ボリュームHU110の抵抗値によって、発射ハンドルD44の回転角度を定めることができる。
<保持電圧信号>
保持電圧信号は、発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240のオペアンプOP2から出力される電圧信号である。前述したように、遊技者の手が発射ハンドルD44に接触しているときには、発射ハンドルD44の回転によって電圧値が変化した回転角度信号は、インピーダンス変換されてオペアンプOP2から出力される。このため、図409に示す例では、時刻T2~T3の間では、回転角度信号と同様に変化する保持電圧信号がオペアンプOP2から出力される。
<タッチ状態信号>
前述したように、時刻T3のときに、遊技者は、発射ハンドルD44から手を離す。このため、時刻T3のときに、タッチセンサHU120は、接触状態から非接触状態へ変化する。図409に示す例では、タッチ状態信号は、時刻T3のときに、ハイからローに変化する。
<発射開始信号>
前述したように、データラッチ部BU230は、タッチセンサHU120の接触状態から非接触状態に変化したタイミングで、発射開始信号を生成し出力する。発射開始信号は、遊技球の発射制御の開始を示す信号である。図409に示す例では、発射開始信号は、時刻T3のときに、パルス信号としてデータラッチ部BU230から出力される。
<有効信号>
有効信号は、発射周期タイマ部BU260から出力される。有効信号の出力によって、タッチ状態信号や回転状態信号は有効になり、有効信号の出力の中断によって、タッチ状態信号や回転状態信号は無効にされ、遊技者によって発射ハンドルD44が操作されても、遊技球が発射されることはない。図409に示す例では、有効信号の出力が中断されている無効状態は、ロー(L)であり、有効信号が出力されている有効状態は、ハイ(H)である。
発射周期タイマ部BU260は、発射開始信号が入力されるまでは(時刻T3まで)、有効状態(H)にする。発射周期タイマ部BU260は、タッチセンサHU120の接触状態から非接触状態に変化したタイミングで、有効状態(H)から無効状態(L)に変化させる。
発射周期タイマ部BU260は、有効状態(H)から無効状態(L)に変化させてから、所定の時間(例えば、約600ミリ秒など)が経過するまで、無効状態(L)にする。図409に示す例では、発射周期タイマ部BU260は、時刻T3から所定の時間が経過したときには(時刻T11)、無効状態(L)から有効状態(H)に変化させる。この時刻T3から時刻T11までの間では、タッチ状態信号や回転状態信号は、無効となる。例えば、図409に示す例では、タッチ状態信号は、時刻T7でローからハイに変化し、その後、時刻T9で、ハイからローに変化する。この時刻T9でハイからローに変化しても、発射開始信号や発射ソレノイド駆動信号が生成されることはない。
<<時刻T4、T5>>
<発射ソレノイド駆動信号>
発射強度調整部BU250は、発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240から出力された保持電圧信号が示す保持電圧値に応じて、発射ソレノイド駆動信号を生成する。生成された発射ソレノイド駆動信号は、発射ソレノイドBU176に供給される。図409に示す例では、発射ソレノイド駆動信号は、時刻T4~T5に亘って出力される。
<<時刻T6>>
前述したように、遊技者は、時刻T3のときに遊技球を発射するために、発射ハンドルD44から手を離す。遊技者が発射ハンドルD44から手を離すと、バネHU108の付勢力によって原点に復帰する。図409に示す例では、発射ハンドルD44は、時刻T6のときに、原点に復帰する。
<回転角度信号>
回転角度信号は、バネHU108の付勢力によって発射ハンドルD44が原点に復帰することにより、回転角度も変化する。図409に示す例では、回転角度信号の電圧値は、時刻T3から徐々に減少し、時刻T6のときには、ゼロとなる(原点に復帰)。
<保持電圧信号>
発射ハンドルD44は、遊技者が手を離すことで、バネHU108の付勢力によって原点に復帰する。発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240から出力される保持電圧信号の保持電圧値は、コンデンサC1によって、遊技者の手が発射ハンドルD44から離れたタイミング(時刻T3)における電圧値が保持される。図409に示す例では、保持電圧信号の保持電圧値は、おおよそ一定の値となる。
<<時刻T7及びT8>>
<保持電圧信号>
前述したように、保持電圧信号の電圧値は、時刻T3における電圧値が保持されている。図409に示す例では、時刻T7で、遊技者は、再び、発射ハンドルD44を操作し、遊技者の手はタッチセンサHU120と接触する。遊技者の手の接触により、トランジスタTR1及びTR2が通電状態となり、コンデンサC1と抵抗RE3とが短絡することで、コンデンサC1は放電し、コンデンサC1の電圧は減少する。図409に示す例では、時刻T8で、保持電圧信号の保持電圧値は、おおよそゼロとなる。
なお、時刻T3からT11の間は、無効状態であるため、時刻T7~T9でタッチ状態信号が出力されたり、時刻T8~T10で回転状態信号が出力されたりした場合であっても、T発射開始信号及び発射ソレノイド駆動信号は生成されず、遊技球が発射されることはない。
<<時刻T12~T17>>
時刻T12~T17では、発射周期タイマ部BU260から有効信号が出力されており、時刻T1~T6と同様の変化となる。
<<<本例の概要>>>
前述したように、時刻T3や時刻T14で、遊技球を発射するために、発射ハンドルD44から手を離す。時刻T3や時刻T14における電圧は、発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240によって保持される(保持電圧値)。保持電圧値を用いることで、遊技者が発射ハンドルD44から手を離したタイミングの発射強度で遊技球を発射させることができる。このように、電圧値が保持されたままにした場合には、遊技者が発射ハンドルD44に触れるだけで、同一の発射強度で連続的に遊技球を発射できてしまい、手打ちの遊技性が損なわれてしまう。しかしながら、本例では、時刻T7や時刻T12で、遊技者の手がタッチセンサHU120と接触することで、発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240のコンデンサC1と抵抗RE2及びRE3とを短絡させ、時刻T8や時刻T13で、保持電圧値をゼロにすることができる。
このように、遊技者が発射ハンドルD44に手を触れる毎に、保持電圧値をクリアするように構成したことで、順序回路を設けることができ、一定のシーケンス(タッチセンサHU120への接触→発射ボリュームHU110の抵抗値の増加→タッチセンサHU120の非接触)を経るようにできる。これにより、同一の発射強度で連続的に遊技球を発射できないようにでき、手打ちの遊技性を維持することができる。さらに、発射強度を発射ボリュームHU110の抵抗値に基づいて特定する回路を採用した場合でも、遊技者の操作の仕方に依存しにくく、発射強度のばらつきが少ない発射回路を低コストで提供することができる。また、通常の手打ちの発射ハンドルに比べてバネ等のメカ部品による機械毎の誤差や遊技者の熟練度による遊技球の発射誤差を小さくできる。
本例では、遊技者が発射ハンドルD44に手を触れたことを検出して、保持電圧値をクリアするように構成したが、そのほかに、発射開始信号を発したタイミングや、発射周期タイマ部BU260から出力される信号が無効状態から有効状態に変化したタイミング、球送りセンサBU190による遊技球の検出などの各種のタイミングで、保持電圧値をクリアすることができる。いずれの場合でも、発射ユニットBU160が駆動された後から、再び、遊技者が発射ハンドルD44から手を離すまでの間に、保持電圧値をクリアすればよい。発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240は、発射ユニットBU160の駆動を開始してから終了するまでの間、保持電圧値を保持し、かつ、次の発射開始までに保持電圧値をクリアする。
次に、図410は、主制御基板Mが行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。遊技機の電源投入後、同図(a)の処理が実行される。即ち、遊技機の電源投入後、初期設定を行った後(不図示)、ステップ1002で、主制御基板Mは、RAMクリアボタンの入力ポートを確認し、電源供給ユニットEのリセットボタン(RAMクリアボタン)が操作されたか否か、即ち、遊技場の管理者等によって意図的にRAMの内容をクリアさせる操作が行われたか否かを判定する。ステップ1002でYesの場合、ステップ1004で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板M側のRAM内容を全てクリアする。次に、ステップ1006で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのRAMをクリアしたことを示すラムクリア情報(コマンド)をサブメイン制御部SM側に送信し(当該タイミングにて送信してもよいし、当該タイミングではコマンドをセットしておき後述する制御コマンド送信処理にて送信するよう構成してもよい)、ステップ1016の処理に移行する。他方、ステップ1002でNoの場合は、ステップ1008で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MにおけるRAM領域の内容をチェックする(例えば、電断時に記録されたチェックサムとRAM領域に保存されている情報量との比較を行う)。次に、ステップ1010で、主制御基板MのCPUMCは、当該チェック結果に基づきRAMの内容が正常でないか否か(正確に電断時の情報がRAMにバックアップされていないか否か)を判定する。ステップ1010でYes、即ちRAMにバックアップされていたデータが異常な場合には、ステップ1004の処理(前述したRAMクリア処理)に移行する。他方、ステップ1010でNo、即ちRAMにバックアップされていたデータが正常な場合、ステップ1012で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MにおけるRAM内に記憶(バックアップ)されている電断時の各種情報コマンドを取得し、ステップ1014で、取得した各種情報コマンドをサブメイン制御部SM側に送信し(当該タイミングにて送信してもよいし、当該タイミングではコマンドをセットしておき後述する制御コマンド送信処理にて送信するよう構成してもよい)、ステップ1016の処理に移行する。次に、ステップ1016で、主制御基板MのCPUMCは、同図(b)によって示される主制御基板M側のメイン処理に係る実行定時割り込み(例えば、約1.5ms毎のハードウエア割り込みを契機とするが、本例では、当該割り込み周期をTとする)を許可し{その結果、当該実行定時割り込みタイミング到達時には、同図(b)が実行されることとなる}、ステップ1018の処理に移行する。尚、ステップ1018後は、次の定時割り込みタイミングに到達するまで、主制御基板MのCPUMCは、各種乱数更新処理(例えば、乱数カウンタのインクリメント処理)を繰り返し実行することとなる。
次に、タイマ割り込み処理について説明する。主制御基板MのCPUMCは、定時割り込みタイミングに到達した場合に発生する割り込み要求に基づいて、同図(b)の処理を実行する。即ち、定時割り込み周期Tの到達時(例えば、約1.5ms毎のハードウエア割り込み)を契機として、ステップ1100で、主制御基板MのCPUMCは、後述の補助遊技内容決定乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1200で、主制御基板MのCPUMCは、後述の電動役物駆動判定処理を実行する。次に、ステップ1300で、主制御基板MのCPUMCは、後述の主遊技内容決定乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1400で、主制御基板MのCPUMCは、後述の主遊技図柄表示処理を実行する。次に、ステップ1550で、主制御基板MのCPUMCは、後述の特別遊技作動条件判定処理を実行する。次に、ステップ1600で、主制御基板MのCPUMCは、後述の特別遊技制御処理を実行する。次に、ステップ1997で、主制御基板MのCPUMCは、遊技球が入賞した入賞口に基づき、賞球払出制御処理(賞球払出装置KEの駆動制御等を賞球払出制御基板KHに実行させ、その結果を管理するための処理等)を実行する。次に、ステップ1998で、主制御基板MのCPUMCは、外部信号の出力処理(外部端子板、ホールコンピュータHC等への情報出力)を実行する。次に、ステップ1999で、主制御基板MのCPUMCは、制御コマンド送信処理(前述の各処理でセットされたコマンドをサブメイン制御部側に送信する)を実行し、本割り込み処理の実行直前に実行されていた処理に復帰する。
次に、NMI割り込み処理について説明する。前述の通り、主制御基板MのCPUMCは、リセットICからの電断信号がCPUのNMI端子に入力されるように構成されており、遊技機における電源断時において、同図(c)の処理が実行される。即ち、遊技機の電源断時(本例では、NMI割り込み時)において、ステップ1020で、主制御基板MのCPUMCは、RAM領域の情報に基づき電断時情報(例えば、チェックサム)をセットする。次に、ステップ1022で、主制御基板MのCPUMCは、RAM領域への書き込みを禁止すると共に、タイマ割り込み処理を禁止し、電源断待ちループ処理に移行する。
次に、図411は、図410におけるステップ1100のサブルーチンに係る、補助遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1102で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技始動口H10に遊技球が入球(流入、ゲートの場合は通過)したか否かを判定する。ステップ1102でYesの場合、ステップ1104で、主制御基板MのCPUMCは、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1104でYesの場合、ステップ1106で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技内容決定乱数(例えば、補助遊技図柄当選乱数)を取得する。次に、ステップ1108で、主制御基板MのCPUMCは、何個目の保留であるかという情報と共に、主制御基板MのRAM領域にセットする形で保留球を1加算し、次の処理(ステップ1200の処理)に移行する。尚、ステップ1102及びステップ1104でNoの場合も、次の処理(ステップ1200の処理)に移行する。
次に、図412は、図410におけるステップ1200のサブルーチンに係る、電動役物駆動判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1202で、主制御基板MのCPUMCは、電動役物開放中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1202でYesの場合、ステップ1204で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1204でYesの場合、ステップ1206で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄に関する保留球があるか否かを判定する。ステップ1206でYesの場合、ステップ1216で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技側の遊技状態(補助遊技時短フラグのフラグ状態)を取得すると共に、補助遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta-Hを参照し、当該取得した補助遊技側の遊技状態及び当該保留球に基づく補助遊技図柄当選乱数に基づき停止図柄を決定(例えば、補助遊技時短フラグがオンである場合には、オフである場合と比して高確率で当選図柄を選択)して主制御基板MのCPUMCのRAM領域に一時記憶する。
ここで、同図右は、補助遊技停止図柄決定用抽選テーブルの一例である。同テーブルに示されるように、本例においては、停止図柄は「D0、D1、D2」が存在し、当り図柄となる停止図柄は「D1、D2」であり、夫々が停止したことに起因して開放することとなる電動役物の開放態様は、非時間短縮遊技時においては、停止した図柄が「D1」である場合、開放態様は(0.2秒間開放→閉鎖)であり、停止した図柄が「D2」である場合、開放態様は(0.2秒間開放→0.8秒間閉鎖→2.0秒間開放、閉鎖)である(最長開放)。また、時間短縮遊技時においては、停止した図柄が「D1」である場合、開放態様は(1秒間開放→1秒間閉鎖→1秒間開放→1秒間閉鎖→1秒間開放→閉鎖)であり、停止した図柄が「D2」である場合、開放態様は(0.2秒間開放→0.8秒間閉鎖→4.0秒間開放→閉鎖)であるよう構成されている。尚、非時間短縮遊技時には停止図柄はハズレ図柄「D0」となり易く、時間短縮遊技時には停止図柄は当り図柄「D1」となり易いよう構成されている。
次に、ステップ1218で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技側の遊技状態(補助遊技時短フラグのフラグ状態)に基づき、補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t-Hに補助遊技図柄の変動時間に係る所定時間(例えば、補助遊技時短フラグがオンの場合には1秒、補助遊技時短フラグがオフの場合には10秒)をセットする。そして、ステップ1220で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ1222で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄に関する当該保留球を1減算した上で主制御基板MのCPUMCのRAM領域に記録されている保留情報を更新すると共に、補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t-Hをスタートした後、補助遊技図柄表示部H21g上で補助遊技図柄の変動表示を開始する。
次に、ステップ1224で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t-Hを参照して、補助遊技図柄の変動時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1224でYesの場合、ステップ1226で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄の停止図柄を取得すると共に、当該取得した補助遊技図柄の停止図柄を補助遊技図柄表示部H21g上で確定表示する。そして、ステップ1228で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄変動中フラグをオフにする。次に、ステップ1230で、主制御基板MのCPUMCは、当該補助遊技図柄の停止図柄が「当り」(本例では、D1・D2)であるか否かを判定する。ステップ1230でYesの場合、ステップ1232で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技側の当り図柄に基づき、開放態様(例えば、当り図柄「D1」の場合には、1秒間開放→1秒間閉鎖→1秒間開放→1秒間閉鎖→1秒間開放→閉鎖となる開放態様、当り図柄「D2」の場合には、0.2秒間開放、0.8秒間閉鎖、5秒間開放となる開放態様、)を決定し、第2主遊技始動口電動役物開放タイマMP22t-Bに電動役物の開放時間(開閉時間)に係る所定時間をセットする。次に、ステップ1234で、主制御基板MのCPUMCは、電動役物開放中フラグをオンにする。そして、ステップ1236で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口B10の第2主遊技始動口電動役物B11dを開放し、ステップ1242に移行する。尚、ステップ1202でNoの場合にも、ステップ1242に移行する。尚、第33実施形態においては、主遊技時短フラグオフ且つ補助遊技停止図柄が所定の当り図柄(D2)である場合に第2主遊技始動口電動役物B11dを開放し続ける時間が最長となるよう構成されている。
次に、ステップ1242で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口電動役物開放タイマMP22t-Bを参照して、電動役物の開放時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1242でYesの場合、ステップ1244及びステップ1246で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口電動役物B11dを閉鎖すると共に、電動役物開放中フラグをオフにし、次の処理(ステップ1300の処理)に移行する。
尚、ステップ1204でNoの場合にはステップ1224に移行し、ステップ1206、ステップ1224、ステップ1230及びステップ1242でNoの場合には次の処理(ステップ1300の処理)に移行する。
また、本フローチャートでは、便宜上、ステップ1226での停止図柄表示後、すぐに次のステップに移行しているが、これには限定されない。その場合には、500ms程度の停止表示固定時間を経てから次の処理に移行するよう構成してもよい(例えば、停止表示固定中フラグ及びタイマを利用して分岐処理を行うことによりこの処理を達成可能である)。
次に、図413は、図410におけるステップ1300のサブルーチンに係る、主遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1302で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口A10の第1主遊技始動口入球検出装置A11sから第1主遊技始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1302でYesの場合、ステップ1304で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技(特に第1主遊技側)に関する保留球が上限(例えば4個)内であるか否かを判定する。ステップ1304でYesの場合、ステップ1306で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技内容決定乱数を取得する。なお、本実施例では、第1主遊技内容決定乱数として、当否を決定するための当否抽選乱数、当り時の図柄を決定するための図柄抽選乱数、特別図柄の変動パターン(変動時間)を決定するための変動態様抽選乱数の3つの乱数を取得している。ちなみに、これら3つの乱数は夫々更新周期・乱数範囲の異なる乱数生成手段から生成され、本タイミングで一連的に取得するようになっている。次に、ステップ1308で、主制御基板MのCPUMCは、当該取得した乱数を主制御基板MのRAM領域に一時記憶(保留)する。次に、ステップ1310で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技乱数が取得された旨の情報(保留発生コマンド)を、サブメイン制御部SMへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。
次に、ステップ1312で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口B10の第2主遊技始動口入球検出装置B11sから第2主遊技始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1312でYesの場合、ステップ1314で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技(特に第2主遊技側)に関する保留球が上限(例えば4個)内であるか否かを判定する。ステップ1314でYesの場合、ステップ1316で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技内容決定乱数を取得する。なお、第33実施形態では、第2主遊技内容決定乱数として、第1主遊技側と同様に当否抽選乱数、図柄抽選乱数、変動態様抽選乱数の3つの乱数を取得している。ちなみに、第1主遊技側の各乱数の取得範囲と第2主遊技側の各乱数の取得範囲(例えば第1主遊技用の当否抽選乱数と第2主遊技用の当否抽選乱数の取得範囲)を同じに設定している。次に、ステップ1318で、主制御基板MのCPUMCは、当該取得した乱数をRAM領域に一時記憶(保留)する。次に、ステップ1320で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技乱数が取得された旨の情報(保留発生コマンド)を、サブメイン制御部SMへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)し、次の処理(ステップ1400の処理)に移行する。尚、ステップ1302及びステップ1304でNoの場合にはステップ1312に移行し、ステップ1312及びステップ1314でNoの場合には次の処理(ステップ1400の処理)に移行する。
次に、図414は、図410におけるステップ1400のサブルーチンに係る、主遊技図柄表示処理のフローチャートである。まず、ステップ1401で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのRAM領域を参照し、第2主遊技図柄の保留が存在していないか否かを確認する。ステップ1401でYesの場合、ステップ1400(1)で、主制御基板MのCPUMCは、後述の第1主遊技図柄表示処理を実行し、次の処理{ステップ1400(1)、(2)の処理}に移行する。他方、ステップ1401でNoの場合、ステップ1400(2)で、主制御基板MのCPUMCは、後述の第2主遊技図柄表示処理を実行し、次の処理{ステップ1400(1)、(2)の処理}に移行する。
このように、第33実施形態においては、第2主遊技図柄の保留球が存在する場合には、第1主遊技図柄の保留球の存在に係らず(たとえ入賞順序が第1主遊技図柄の保留の方が先でも)、第2主遊技図柄の保留消化を優先して実行するよう構成されているが、これには限定されない(入賞順序に基づく保留消化や、双方の主遊技図柄を同時並行的に抽選する並列抽選を実行するよう構成してもよい)。
次に、図415は、図414におけるステップ1400(1){ステップ1400(2)}のサブルーチンに係る、第1主遊技図柄表示処理(第2主遊技図柄表示処理)のフローチャートである。尚、本処理は、第1主遊技図柄側と第2主遊技図柄とで略同一の処理となるため、第1主遊技図柄側について主に説明し、第2主遊技図柄側の処理については括弧書きとする。まず、ステップ1403で、主制御基板MのCPUMCは、変動開始条件が充足しているか否かを判定する。ここで、当該変動開始条件は、特別遊技中(又は条件装置作動中)でない、且つ、主遊技図柄変動中でない、且つ、主遊技図柄の保留が存在することが条件となる。尚、本例では図示していないが、変動固定時間(主遊技図柄の確定表示後、当該確定表示図柄を停止表示する時間)を設ける場合、変動固定時間中には、次変動の変動開始条件を満たさないよう構成してもよい。
ステップ1403でYesの場合、ステップ1405及びステップ1406で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのRAM領域に一時記憶されている、今回の図柄変動に係る第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)を読み出すと共に、主制御基板MのRAM領域から削除し、当該一時記憶されている残りの保留情報をシフトする(保留消化処理)。次に、ステップ1410-1で、主制御基板MのCPUMCは、各遊技状態に対応する第1主遊技用当否抽選テーブルMN11ta-A(第2主遊技用当否抽選テーブルMN11ta-B)を参照し、第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、当選抽選乱数)に基づき、主遊技図柄当否抽選を実行する。
ここで、図416(主遊技テーブル1)は、第1主遊技用当否抽選テーブル(第2主遊技用当否抽選テーブル)の一例である。本例に示されるように、第33実施形態においては、確率変動遊技状態時における大当り当選確率は、非確率変動遊技状態時における大当り当選確率よりも高確率となるよう構成されている。尚、当選確率はあくまでも一例であり、これには何ら限定されない。
次に、ステップ1410-2で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技図柄決定用抽選テーブル(第2主遊技図柄決定用抽選テーブル)を参照し、主遊技図柄当否抽選結果及び第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、図柄抽選乱数)に基づいて主遊技図柄に関する停止図柄を決定し、これらをRAM領域に一時記憶する。
ここで、図416(主遊技テーブル2)は、第1主遊技図柄決定用抽選テーブル(第2主遊技図柄決定用抽選テーブル)の一例である。本例に示されるように、第33実施形態においては、大当りに当選した場合、複数の主遊技図柄候補(本例では、「4A・5A・7A」及び「4B・5B・7B」)の内から一つの主遊技図柄が大当り図柄として決定されるよう構成されている。尚、当該主遊技図柄を参照して決定される特別遊技のラウンド数は、4A、4B、5A、5Bが8R、7A、7Bが16Rとなっている。尚、乱数値や停止図柄の種類についても、あくまで一例であり、これには限定されない{例えば、ハズレ図柄は一種類の図柄であることには限定されず、複数種類の図柄を設けるよう構成してもよい}。
次に、ステップ1412で、主制御基板MのCPUMCは、各遊技状態に対応する第1主遊技変動態様決定用抽選テーブル(第2主遊技変動態様決定用抽選テーブル)を参照し、主遊技図柄当否抽選結果及び第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、変動態様抽選乱数)に基づいて主遊技図柄の変動態様を決定し、これらを主制御基板MのRAM領域に一時記憶して、ステップ1414に移行する。
ここで、図416に示す主遊技テーブル3は、第1主遊技変動態様決定用抽選テーブル(第2主遊技変動態様決定用抽選テーブル)の一例である。本図に示されるように、第33実施形態においては、主遊技図柄の当否抽選結果、主遊技時短フラグ状態に基づき、ある乱数値に対する主遊技図柄の変動態様(変動時間)が決定され得るよう構成されている。例えば、ある乱数値に関して、主遊技図柄の当否抽選結果が当りの場合には、相対的に変動時間が長時間となる変動態様が決定され易く、主遊技時短フラグがオンである場合(時間短縮遊技状態である場合)には、相対的に変動時間が短時間となる変動態様が決定され易いよう構成されている。尚、本例はあくまでも一例であり、変動態様(変動時間)の種類や選択率等には何ら限定されない。また、時間短縮遊技状態(主遊技時短フラグがオンの場合)における第1主遊技側の図柄変動時間が相対的に長時間となるよう構成してもよい{第2主遊技側での図柄変動が実行されることが遊技者にとって有利となるよう構成されていた際、第1主遊技側の図柄変動効率を低下させることで第2主遊技側の保留が生起し易い(遊技者にとって有利となる)状況を構築することを趣旨とするため、第1主遊技側の始動口と第2主遊技側の始動口とを打ち分けできない場合において特に効果を発揮する}。
次に、ステップ1414で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのRAM領域に一時記憶された主遊技図柄に係るコマンド(停止図柄情報、停止図柄の属性情報、変動態様情報等)及び現在の遊技状態に係るコマンド(図柄変動表示開始指示コマンド)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1415で、主制御基板MのCPUMCが、主遊技図柄の変動時間に係る所定時間を第1・第2主遊技図柄変動管理用タイマMP11t-Cにセットする。次に、ステップ1416で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)の第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)上で、主制御基板MのRAM領域に記憶された変動態様に従い、主遊技図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1417で、主制御基板MのCPUMCは、変動中フラグをオンにし、ステップ1420に移行する。
他方、ステップ1403でNoの場合、ステップ1419で、主制御基板MのCPUMCは、変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1419でYesの場合にはステップ1420に移行し、ステップ1419でNoの場合には次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。
次に、ステップ1420で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技図柄の変動時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1420でYesの場合、ステップ1422で、主制御基板MのCPUMCは、図柄変動が終了する旨の情報(図柄確定表示指示コマンド)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1423で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)の第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)上での主遊技図柄の変動表示を停止し、主制御基板MのRAM領域に記憶されている停止図柄を確定停止図柄として表示制御する。次に、ステップ1424で、主制御基板MのCPUMCは、変動中フラグをオフにする。
次に、ステップ1430で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのRAM領域を参照し、当該主遊技図柄の停止図柄が大当り図柄であるか否かを判定する。ステップ1430でYesの場合、ステップ1440で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動フラグをオンにし、ステップ1500に移行する。他方、ステップ1430でNoの場合には、ステップ1500に移行する。
次に、ステップ1500で、主制御基板MのCPUMCは、後述の特定遊技終了判定処理を実行し、次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。尚、ステップ1420でNoの場合にも、次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。
次に、図417は、図415におけるステップ1500のサブルーチンに係る、特定遊技終了判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1506で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技確変フラグがオフであるか判定する。ステップ1506でYesの場合、ステップ1510で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cを参照し、当該カウンタ値が0より大きいか否かを判定する。ステップ1510でYesの場合、ステップ1512で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値を1減算(デクリメント)する。次に、ステップ1514で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cを参照し、当該カウンタ値が0であるか否かを判定する。ステップ1514でYesの場合、ステップ1516で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグをオフにする。次に、ステップ1518で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技時短フラグをオフにし、次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。尚、ステップ1506、ステップ1510又はステップ1514でNoの場合にも次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。このように、本例においては、残り時短回数(特別遊技終了後からの図柄変動終了回数によって時間短縮遊技状態が終了することとなる残りの図柄変動回数)を副制御基板Sに送信するよう構成されている。
次に、図418は、図410におけるステップ1550のサブルーチンに係る、特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1552で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1552でYesの場合、ステップ1554で、主制御基板MのCPUMCは、特定遊技フラグ(主遊技確変フラグ・主遊技時短フラグ・補助遊技時短フラグ)をオフにする。次に、ステップ1558で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cの値をクリアする。次に、ステップ1560で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技移行許可フラグをオンにする。次に、ステップ1562で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動フラグをオフにし、次の処理(ステップ1600の処理)に移行する。尚、ステップ1552でNoの場合も、次の処理(ステップ1600の処理)に移行する。
次に、図419は、図410におけるステップ1600のサブルーチンに係る、特別遊技制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1602で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技移行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1602でYesの場合、ステップ1604及びステップ1606で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技移行許可フラグをオフにすると共に特別遊技実行フラグをオンにする。次に、ステップ1607で、主制御基板MのCPUMCは、ラウンド数カウンタ(不図示)に初期値(本例では、1)をセットする。次に、ステップ1608で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技を開始する旨の情報(特別遊技開始表示指示コマンド)を、サブメイン制御部側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理にて、サブメイン制御部SM側に送信される)し、ステップ1612に移行する。
他方、ステップ1602でNoの場合、ステップ1610で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技実行フラグがオンであるか否かを判定する。そして、ステップ1610でYesの場合には、ステップ1612に移行する。尚、ステップ1610でNoの場合には、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技の許可が下りていないと判定し、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。
次に、ステップ1612で、主制御基板MのCPUMCは、ラウンド継続フラグがオフであるか否か、換言すれば、各ラウンドの開始直前であるか否かを判定する。ステップ1612でYesの場合、即ち、各ラウンドの開始直前である場合、まず、ステップ1614で、セットした開放パターン(例えば、開放し続ける開放パターン、開放と閉鎖を複数回行うパターン)をセットする。次に、ステップ1616で、主制御基板MのCPUMCは、入賞球カウンタMP33cのカウンタ値をゼロクリアする。次に、ステップ1618で、主制御基板MのCPUMCは、ラウンド継続フラグをオンにする。次に、ステップ1620で、主制御基板MのCPUMCは、第1大入賞口C10の第1大入賞口電動役物C11d(又は第2大入賞口電動役物C21d)を駆動して第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)を開放し、特別遊技用タイマMP34t(特に開放時間タイマ)に所定時間(例えば30秒)をセットしてスタートし、ステップ1622に移行する。他方、ステップ1612でNoの場合、即ち、大入賞口が開放中である場合、ステップ1614~1620の処理を行うことなく、ステップ1622に移行する。
次に、ステップ1622で、主制御基板MのCPUMCは、現在の特別遊技中に係る遊技状態コマンド(例えば、現在のラウンド数や遊技球の入賞個数等)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理にて、サブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1624で、主制御基板MのCPUMCは、入賞球カウンタMP33cのカウンタ値を参照し、当該ラウンドで第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)に所定個数(例えば10球)の入賞球があったか否かを判定する。ステップ1624でYesの場合には、ステップ1628に移行する。他方、ステップ1624でNoの場合、ステップ1626で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技用タイマMP34t(特に開放時間タイマ)を参照して大入賞口開放に係る所定時間(例えば、30秒)が経過したか否かを判定する。ステップ1626でYesの場合にも、ステップ1628に移行する。尚、ステップ1626でNoの場合には、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。
次に、ステップ1628で、主制御基板MのCPUMCは、第1大入賞口C10の第1大入賞口電動役物C11d(又は第2大入賞口C20の第2大入賞口電動役物C21d)の駆動を停止して第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)を閉鎖する。次に、ステップ1630で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技用タイマMP34t(特に開放時間タイマ)をリセットする。次に、ステップ1632で、主制御基板MのCPUMCは、ラウンド継続フラグをオフにする。次に、ステップ1633で、主制御基板MのCPUMCは、ラウンド数カウンタ(不図示)のカウンタ値に1を加算する。次に、ステップ1634で、最終ラウンドが終了したか否か(例えば、ラウンド数カウンタ(不図示)のカウンタ値が最大ラウンド数を超過したか否か)を判定する。ステップ1634でYesの場合、ステップ1636で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技実行フラグをオフにする。次に、ステップ1638で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技を終了する旨の情報(特別遊技終了表示指示コマンド)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理にて、サブメイン制御部SM側に送信される)する。そして、ステップ1650で、後述の特別遊技終了後の遊技状態決定処理を実行し、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。尚、ステップ1634でNoの場合にも、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。
次に、図420は、図419におけるステップ1650のサブルーチンに係る、特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。まず、ステップ1652で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技図柄の停止図柄は、確変大当り図柄(特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行することとなる大当り図柄であり、本例では、「5A・7A・5B・7B」)であるか否かを判定する。ステップ1652でYesの場合、ステップ1654で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技確変フラグをオンにし、ステップ1656に移行する。他方、ステップ1652でNoの場合(本例では、特別遊技終了後に非確率変動遊技状態に移行することとなる大当り図柄である非確変大当り図柄が停止図柄の場合であり、本例では、「4A・4B」の場合)にも、ステップ1656に移行する。次に、ステップ1656で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cに所定回数(本例では、100)をセットする。次に、ステップ1658で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグをオンにする。次に、ステップ1660で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技時短フラグをオンにし、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。
次に、図421~図425を参照して、サブメイン制御部SM側で実行される制御処理を説明する。まず、図421は、第33実施形態に係るぱちんこ遊技機における、副制御基板S側(特に、サブメイン制御部SM側)のメインフローチャートである。ここで、同図(d)の処理は、遊技機への電源投入時等のリセット後に実行されるサブメイン制御部SM側での処理である。即ち、遊技機への電源投入時において、ステップ2002で、サブメイン制御部SMのCPUSCは、メイン側(主制御基板M側)から受信した情報に基づき、初期処理を実行する(例えば、RAMクリア情報を受信した場合→副制御基板S側のRAMを初期化、各種情報コマンドを受信した場合→電断時の演出関連情報を副制御基板S側のRAMに再セット)。その後、サブメイン制御部SMの繰り返し処理ルーチンである(f)を繰り返し実行するループ処理に移行する。ここで、(f)が実行された場合、同図(f)の処理に示されるように、まず、ステップ2400で、副制御基板SのCPUSCは、後述する保留情報管理処理を実行する。次に、ステップ2700で、副制御基板SのCPUSCは、後述する装飾図柄表示内容決定処理を実行する。次に、ステップ2800で、副制御基板SのCPUSCは、後述する装飾図柄表示制御処理を実行する。次に、ステップ2900で、副制御基板SのCPUSCは、後述する特別遊技関連表示制御処理を実行する。次に、ステップ2999で、副制御基板SのCPUSCは、表示コマンド送信制御処理(これら一連のサブルーチンでセットされたコマンドをサブサブ制御部SS側に送信する)を実行し、本繰り返し処理ルーチンを終了する。
以上のように、サブメイン制御部SMのCPUSCは、リセット後、サブメイン側ルーチン(S2400~S2999)をループ処理する形態を採用している。また、同図(e)の処理は、サブメイン制御部SMの割り込み時の処理であり、前述した主制御基板MにおけるSTB信号線からの信号がサブメイン制御部SMのCPUの一端子(本例では、NMI端子)に接続されていた場合における処理フロー(e)である。即ち、サブメイン制御部SMにおいてNMI割り込みが発生した場合(STB信号線がオンとなった場合)、ステップ2004で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側からのコマンド入力ポート(前述したデータ信号線の入力ポート)を確認する。そして、ステップ2006で、副制御基板SのCPUSCは、当該確認結果に基づき、サブメイン制御部SM側のRAM領域に、主制御基板M側から送信されたコマンドを一時記憶し、本割り込み処理直前に実行されていた処理へ復帰する。
次に、図422は、図421におけるステップ2400のサブルーチンに係る、保留情報管理処理のフローチャートである。まず、ステップ2402で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から新たな保留発生に係るコマンド(第1主遊技図柄又は第2主遊技図柄に係る保留情報)を受信したか否かを判定する。ステップ2402でYesの場合、ステップ2404で、副制御基板SのCPUSCは、装図保留カウンタ値(本例では、第1主遊技用が最大4個、第2主遊技用が最大4個)に「1」を加算する。次に、ステップ2406で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から送信された保留情報(乱数値等)を、副制御基板SのRAM領域に一時記憶し、ステップ2418に移行する。
他方、ステップ2402でNoの場合、ステップ2410で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から図柄変動表示開始指示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2410でYesの場合、ステップ2412で、副制御基板SのCPUSCは、装図保留カウンタ値から「1」を減算する。次に、ステップ2414で、副制御基板SのCPUSCは、当該図柄変動に関わる保留情報(乱数値等)を、副制御基板SのRAM領域から削除すると共に、残りの保留情報をシフトする。次に、ステップ2416で、副制御基板SのCPUSCは、図柄内容決定許可フラグをオンにし、ステップ2418に移行する。尚、ステップ2410でNoの場合にもステップ2418に移行する。
次に、ステップ2418で、主制御基板MのCPUMCは、演出表示装置SG上にて、装図保留カウンタ値と同数の保留表示ランプ(保留表示画像)を点灯表示し、次の処理(ステップ2700の処理)に移行する。
次に、図423は、図421におけるステップ2700のサブルーチンに係る、装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。まず、ステップ2702で、副制御基板SのCPUSCは、図柄内容決定許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2702でYesの場合、ステップ2704で、副制御基板SのCPUSCは、図柄内容決定許可フラグをオフにする。次に、ステップ2706で、副制御基板SのCPUSCは、一時記憶された図柄情報(主遊技図柄に係る停止図柄・変動態様)と、装図変動内容決定用抽選テーブルとを参照して、装飾図柄の停止図柄{例えば、主遊技図柄に係る停止図柄が大当り図柄である場合には、「7・7・7」等のゾロ目、ハズレ図柄である場合には、「1・3・5」等のバラケ目}及び変動態様を決定し副制御基板SのRAM領域に一時記憶する。
次に、ステップ2712で、副制御基板SのCPUSCは、図柄内容決定フラグをオンにし、次の処理(ステップ2800の処理)に移行する。尚、ステップ2702でNoの場合にも、次の処理(ステップ2800の処理)に移行する。
次に、図424は、図421におけるステップ2800のサブルーチンに係る、装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2802で、副制御基板SのCPUSCは、図柄内容決定フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2802でYesの場合、ステップ2804で、副制御基板SのCPUSCは、図柄内容決定フラグをオフにする。次に、ステップ2806で、副制御基板SのCPUSCは、図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ2809で、副制御基板SのCPUSCは、装図変動時間管理タイマSM21tをスタートし、ステップ2810に移行する。尚、ステップ2802でNoの場合にも、ステップ2810に移行する。
次に、ステップ2810で、副制御基板SのCPUSCは、図柄変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2810でYesの場合、ステップ2811で、副制御基板SのCPUSCは、装図変動時間管理タイマSM21tのタイマ値を確認する。次に、ステップ2812で、副制御基板SのCPUSCは、装図変動時間管理タイマSM21tと副制御基板SのRAM領域に一時記憶された変動態様とに基づき、装飾図柄の変動開始タイミングに到達したか否かを判定する。ステップ2812でYesの場合、ステップ2814で、副制御基板SのCPUSCは、演出表示装置SG上にて装飾図柄の変動を表示するコマンドをセット(ステップ2999の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)し、ステップ2832に移行する。
他方、ステップ2812でNoの場合、ステップ2816で、副制御基板SのCPUSCは、装図変動時間管理タイマSM21tと副制御基板SのRAM領域に一時記憶された変動態様とに基づき、装飾図柄の停止表示タイミング(仮停止表示タイミング)に到達したか否かを判定する。ステップ2816でYesの場合、ステップ2818で、副制御基板SのCPUSCは、演出表示装置SG上にて装飾図柄の停止表示(仮停止表示)を表示するコマンドをセット(ステップ2999の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)し、ステップ2832に移行する。
他方、ステップ2816でNoの場合、ステップ2824で、副制御基板SのCPUSCは、装図変動時間管理タイマSM21tと副制御基板SのRAM領域に一時記憶された変動態様とに基づき、予告画像やリーチ画像の表示タイミングに到達したか否かを判定する。ステップ2824でYesの場合、ステップ2826で、副制御基板SのCPUSCは、当該予告画像やリーチ画像に係る画像表示を演出表示装置SGに表示するコマンドをセット(ステップ2999の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)し、ステップ2832に移行する。尚、ステップ2824でNoの場合にも、ステップ2832に移行する。
次に、ステップ2832で、副制御基板SのCPUSCは、主遊技図柄が停止表示されたか否かを判定する(例えば、主制御基板M側から主遊技図柄が停止表示される旨の情報を受信したか否かを判定する)。ステップ2832でYesの場合、ステップ2834で、副制御基板SのCPUSCは、演出表示装置SGにて装飾図柄の停止表示コマンド(確定表示コマンド)をセット(ステップ2999の表示コマンド送信制御処理にてサブサブ制御部SS側に送信される)する。次に、ステップ2836で、副制御基板SのCPUSCは、装図変動時間管理タイマSM21tを停止すると共にリセット(ゼロクリア)する。次に、ステップ2838で、副制御基板SのCPUSCは、図柄変動中フラグをオフにし、次の処理(ステップ2900の処理)に移行する。尚、ステップ2810又はステップ2832でNoの場合にも、次の処理(ステップ2900の処理)に移行する。
次に、図425は、図421におけるステップ2900のサブルーチンに係る、特別遊技関連表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2902で、副制御基板SのCPUSCは、特別遊技中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2902でYesの場合、ステップ2904で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から特別遊技開始表示指示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2904でYesの場合、ステップ2912で、副制御基板SのCPUSCは、特別遊技中フラグをオンにする。次に、ステップ2914で、副制御基板SのCPUSCは、演出表示装置SG上で大当り開始表示を行い(大当りの種類に基づき適宜表示を行う)、ステップ2920に移行する。尚、ステップ2902でNoの場合にも、ステップ2920に移行する。
次に、ステップ2920で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から逐次送信されている遊技情報に基づき、演出表示装置SG上にてラウンド数と入賞個数を逐次表示する(遊技性や大当りの種類等に基づき、必要に応じて適宜実行すればよい)コマンドをセットする。次に、ステップ2926で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から特別遊技終了表示指示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2926でYesの場合、ステップ2928で、副制御基板SのCPUSCは、演出表示装置SG上で、大当り終了表示をするコマンドをセットする(大当りの種類に基づき適宜表示を行う)。次に、ステップ2930で、副制御基板SのCPUSCは、特別遊技中フラグをオフにし、次の処理(ステップ2999の処理)に移行する。尚、ステップ2904又はステップ2926でNoの場合にも、次の処理(ステップ2999の処理)に移行する。
(まとめ)
尚、以上の実施例において示した構成に基づき、以下のような概念を抽出(列記)することができる。但し、以下に列記する概念はあくまで一例であり、これら列記した概念の結合や分離(上位概念化)は勿論のこと、以上の実施例において示した更なる構成に基づく概念を、これら概念に付加してもよい。
本態様(1)に係る遊技機は、
電気的駆動源を用いて1つの遊技媒体を所定の領域(例えば、後述する遊技領域D30など)に向けて発射する発射装置(例えば、後述する発射装置D42など)を備え、
前記発射装置は、
遊技媒体を案内する案内機構(例えば、後述する球供給通路BU124など)と、
前記案内機構によって案内された遊技媒体を前記所定の領域に発射する発射部(例えば、後述するハンマーBU162など)と、
遊技者により、原点位置を基準として所定量の操作が可能な発射ハンドル(例えば、後述する発射ハンドルD44など)と、
遊技者によって操作された前記発射ハンドルの操作量を検出する操作量検出部(例えば、後述する発射ボリュームHU110など)と、
を有し、
前記発射ハンドルの操作量に基づいて遊技媒体の発射強度を決定する発射制御部(例えば、後述する発射制御基板D40など)をさらに備え、
前記発射ハンドルは、
未操作状態では、付勢力によって原点位置に復帰可能であり、
前記発射ハンドル又は前記発射ハンドルの近傍には、前記発射ハンドルが操作されているか否かを判定するための操作検出部(例えば、後述するタッチセンサHU120など)を有し、
前記発射制御部は、
前記操作検出部の判定結果に基づく所定のタイミング(例えば、遊技者の手が発射ハンドルD44から離れたタイミングなど)で前記発射ハンドルの操作量に係る情報、又は決定された発射強度に係る情報を保持する情報保持手段を有し、
前記情報保持手段により保持された情報に基づいて発射強度を決定し、
次に前記発射強度を決定する所定のタイミングよりも前に、前記情報保持手段により保持されている発射ハンドルの操作量に係る情報、又は、発射強度に係る情報がクリアされることを特徴とする遊技機である。
さらに、本態様(2)に係る遊技機は、
電気的駆動源を用いて複数の遊技媒体を所定の領域(例えば、後述する遊技領域D30など)に向けて発射する発射装置(例えば、後述する発射装置D42など)を備え、
前記発射装置は、
遊技媒体を案内する案内機構(例えば、後述する球供給通路BU124など)と、
前記案内機構によって案内された遊技媒体を前記所定の領域に発射する発射部(例えば、後述するハンマーBU162など)と、
遊技者により、原点位置を基準として所定量の操作が可能な発射ハンドル(例えば、後述する発射ハンドルD44など)と、
遊技者によって操作された前記発射ハンドルの操作量を検出する操作量検出部(例えば、後述する発射ボリュームHU110など)と、
を有し、
前記発射ハンドルの操作量に基づいて遊技媒体の発射強度を決定する発射制御部(例えば、後述する発射制御基板D40など)をさらに備え、
前記発射ハンドルは、
未操作状態では、付勢力によって原点位置に復帰可能であり、
前記発射ハンドル又は前記発射ハンドルの近傍には、前記発射ハンドルが操作されているか否かを判定するための操作検出部(例えば、後述するタッチセンサHU120など)を有し、
前記発射制御部は、
前記操作検出部の判定結果に基づく所定のタイミング(例えば、遊技者の手が発射ハンドルD44から離れたタイミングなど)で前記発射ハンドルの操作量に係る情報、又は決定された発射強度に係る情報を保持する情報保持手段を有し、
前記情報保持手段により保持された情報に基づいて発射強度を決定し、
次に前記発射強度を決定する所定のタイミングよりも前に、前記情報保持手段により保持されている発射ハンドルの操作量に係る情報、又は、発射強度に係る情報がクリアされることを特徴とする遊技機である。
発射ハンドルから発射槌に電気信号を出力するように構成し、電気信号を利用して発射槌の発射強度を決定する遊技機であっても、発射ハンドルは、バネの反発力などの機構を利用しており、機器の個体差や遊技者の操作の技量や癖などによって電圧値がばらつくことが想定される。上述した本態様(1)又は(2)に係る遊技機によれば、操作検出部の検出に基づいて発射ハンドルが操作されたと判定されたタイミング毎(例えば、遊技者の手が発射ハンドルD44から離れたタイミングなど)に発射ハンドルの操作量を保持するため、電圧値のばらつきを防止することができ、機器の個体差や遊技者の操作の技量や癖などを吸収し、安定した発射強度で遊技球を発射させることができる。
さらにまた、1球ずつ又は所定の複数球ずつ発射操作をするという手打ち感を維持しつつ、擬似手打ち発射装置の場合に生ずる操作と実強度との乖離を抑止することができる。
また、上述した本態様(1)又は(2)に係る遊技機によれば、発射ハンドルの操作量が保持されている状態で、操作検出部の検出に基づいて次に発射ハンドルが操作されたと判定されるタイミングよりも前に保持されている発射ハンドルの操作量をクリアするので、遊技球を次々に発射する場合であっても、発射ハンドルの操作量を的確に反映させた電圧値によって発射強度を決定して遊技球を発射させることができる。
さらに、発射ハンドルの操作量を保持する期間は、一の遊技球の発射のタイミングから次の遊技球の発射の準備に要する時間にするのが好ましい。例えば、遊技球を発射位置まで案内し発射できる状態にするまでに要する時間などに基づいて定めるのが好ましい。
さらにまた、発射ハンドルの操作量をクリアするタイミングは、各種のセンサや演算回路から出力された信号や、計時処理などの各種の演算処理によって得られた結果などに基づいて決定することができる。
前述した操作量検出部(発射ボリュームHU110)は、着脱が容易な構造の可変抵抗器(ボリューム)であるのが好ましい。一般的に、高耐久の可変抵抗器は高価である場合が多く、遊技機のコストが高くならざるを得ない。一方、耐久性の低い可変抵抗器を用いた場合には、着脱が容易な構造の可変抵抗器を用いることで交換作業を簡便にして煩雑になることを防止することができるとともに安価にすることができる。
次に、図426のブロック図を参照しながら、第34実施形態に係るぱちんこ遊技機の電気的な概略構成を説明する。前述したように、第34実施形態に係るぱちんこ遊技機は、封入式のぱちんこ遊技機である。
第34実施形態においては、遊技の進行を制御する主制御基板Mと、遊技球数表示器W10の表示制御や枠制御表記器W20の表示制御や貸出ユニットKUとの通信に関する制御等持ち球数に関する制御を行う枠制御基板Wと、主制御基板Mからの情報(信号、コマンド等)に基づいて装飾図柄の変動・停止等の演出表示装置SG上での各種演出、スピーカD24からの音響、遊技効果ランプD26の点灯、エラー報知等の実行を制御する副制御基板Sと、これらの制御基板を含む遊技機全体に電源を供給する電源供給ユニットEと、を主体として構成されている。なお、本例においては、副制御基板Sは1つのCPUにて前述したサブメイン制御部SMとサブサブ制御部SSと同様の役割を担うように構成したが、これには限定されず、第33実施形態のように、サブメイン制御部SMとサブサブ制御部SSとが一つの基板上に配置されるよう構成してもよい。より具体的には、副制御基板Sが、装飾図柄の変動・停止等の演出表示装置SG上での各種演出、スピーカD24からの音響、遊技効果ランプD26の点灯、エラー報知を制御するサブメイン制御部SMと、演出表示装置SG上での装飾図柄の変動表示・停止表示及び保留表示や予告表示等の表示処理を実行するサブサブ制御部SSの2つの制御部を備えるよう構成してもよい。尚、主制御基板M、枠制御基板W、副制御基板Sには、様々な演算処理を行うCPU、CPUの演算処理を規定したプログラムを予め記憶するROM、CPUが取り扱うデータ(遊技中に発生する各種データやROMから読み出されたコンピュータプログラム等)を一時的に記憶するRAM、電断時に情報を保持するためのバックアップ領域(及びバックアップ用電源)が搭載されている。
以下、各基板の概略構成及び各基板・装置間の電気的な接続態様について概説する。まず、主制御基板Mは、図示略する入賞口センサ{前述した第1主遊技始動口入球検出装置A11s、第2主遊技始動口入球検出装置B11s、補助遊技始動口入球検出装置H11s、第1大入賞口入賞検出装置C11s、第2大入賞口入賞検出装置C21s、一般入賞口入球検出装置P11s}、図示略する駆動ソレノイド(前述した、第1大入賞口ソレノイドC13、第2大入賞口ソレノイドC23等)、情報表示LED(不図示)等、遊技の進行に必須となる入出力装置である遊技周辺機器(図中の、第1主遊技周辺機器A、第2主遊技周辺機器B、第1・第2主遊技共用周辺機器C、補助遊技周辺機器H)と電気的に接続され、各入力装置からの入力信号に基づいて遊技の進行を制御している。更に、主制御基板Mは、枠制御基板Wと、副制御基板Sとも電気的に接続されており、遊技進行に基づいて、賞球や遊技状態等に関する情報(コマンド)を枠制御基板Wに、演出・遊技の進行状態等に関する情報(コマンド)を副制御基板Sにそれぞれ送信可能に構成されている。
また、第34実施形態では、図426の矢印表記の通り、なお、主制御基板Mと枠制御基板Wとは双方向通信が可能であり、枠制御基板Wから主制御基板Mには、主制御基板M側から受信した情報に係る応答情報等が送信されるよう構成されている。一方、主制御基板Mと副制御基板Sとは、主制御基板Mから副制御基板Sへの一方向通信が可能となるよう構成されている(通信方法は、シリアル通信、パラレル通信のいずれを用いてもよい)。尚、制御基板間(制御装置間)の通信については一方向通信でも双方向通信でもよい。
また、枠制御基板Wは、接続端子板STBを介して貸出ユニットKUと双方向通信が可能に構成されている。枠制御基板Wから貸出ユニットKUには、計数に関する情報(計数通知と称することがある)、遊技状態や賞球に関する情報等が送信され、貸出ユニットKUから枠制御基板Wには遊技球の貸出に関する情報(貸出通知と称することがある)等が送信されるよう構成されている。また、貸出ユニットKUはホールコンピュータHCと双方向通信が可能であり、例えば、貸出ユニットKUは、遊技状態や賞球などの遊技関連情報等をホールコンピュータHCに送信している(遊技関連情報は、主制御基板Mから枠制御基板Wに送信され、枠制御基板Wから貸出ユニットKUに送信される)。
また、枠制御基板Wは、RAMクリアを実行するための操作部材であるRAMクリアボタンRCBと、遊技球(貯留球)を遊技領域D30へ1球ずつ発射する発射装置D42を含むハンドル・発射装置W80と、球抜き状態とするための球抜きボタンW70と、持ち球数をクリアするための操作部材である遊技球数クリアボタンW60と、扉D18の開放を検知可能な扉開放センサW50と、計数を実行するための計数ボタンW40と、遊技領域に発射され、いずれかの入球口に入球した遊技球を、研磨して発射装置D42まで揚上(搬送)可能な揚上・研磨装置W30と、ベース値や持ち球数(持ち球数カウンタのカウンタ値)を表示可能な枠制御表示器W20と、持ち球数等を表示可能な遊技球数表示器W10と、貸出ユニットKUと通信をするための接続端子板STBを有している。なお、不図示であるが、前枠D14の開放を検知可能な枠開放センサも有している。また、扉開放センサと枠開放センサのいずれか一方のみを有するよう構成してもよい。また、不図示であるが、前述した持ち球数に係るエラーの発生状況を表示(例えば、1桁の7セグで表示)するエラー表示器W3や、所定のエラーを解除するためのエラー解除スイッチW3a等も枠制御基板Wに接続されている。なお、揚上・研磨装置W30を循環手段と称することがある。
ここで、枠制御基板Wは、持ち球数を表示可能な表示器として、遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20とを有しており、遊技球数表示器W10は遊技機前面から視認可能であり、換言すると、遊技者から視認可能である。また、枠制御表示器W20は、遊技機背面から視認可能であり、換言すると、遊技者から視認不可能である。このように、持ち球数を表示可能な表示器を2つ有することで、例えば、遊技球数表示器W10が故障した場合や正しい持ち球数が表示されなくなった場合にも、遊技場の管理者は枠制御表示器W20を確認する(遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20とを確認する)ことで、持ち球数を把握すること及び遊技球数表示器W10の持ち球数の表示が正確であるか否かを認識することができる。
ここで、発射装置D42は、遊技者が発射ハンドルD44を直接操作したことが検出(タッチ検出)された場合に発射ハンドルの操作量に基づいて発射強度(発射位置)を決定し、遊技領域D30の任意の位置に向けて遊技球を1球ずつ発射できるように構成されており、連続して遊技球を発射する場合でも遊技球が1分間に100個を超えて発射できないようにカウンタやタイマ等により一定間隔(例えば600ms/1個)で遊技球が発射されるように構成されている。換言すると、確率変動遊技状態等の遊技状態や特別遊技の実行有無等の遊技の状態に関係することなく、常時一定間隔で且つ発射ハンドルの操作量に基づいた発射強度での遊技球の発射が行われる(発射速度が相違しない)ように構成されており、これにより、遊技の状態にかかわらず遊技者の発射技量が適切に反映されるようになっている。詳述すると、遊技者が右打ちを所望する場合には、一定間隔で右打ちを実行可能な発射強度に対応する位置に発射ハンドルD44を操作することにより右打ちを実行可能であり、遊技者が左打ちを所望する場合には、一定左打ちを実行可能な発射強度に対応する位置に発射ハンドルD44を操作することにより左打ちを実行可能となっており、特別遊技の実行中であるか否か等遊技の状態に拘わらず、常時発射ハンドルD44の操作に基づく発射強度及び発射間隔にて遊技球を発射可能に構成されているのである。
なお、発射ハンドルD44には、発射停止スイッチ(不図示)が設けられており、遊技者が任意のタイミングで遊技球の発射を停止することができる(1球単位で発射できる)ように構成されている。具体的には、遊技者が発射ハンドルD44を操作している(発射ハンドルD44を直接操作したことが検出(タッチ検出)されている)場合においても、発射停止スイッチを操作することにより遊技球の発射を停止することが可能となっている。ここで、「直接操作」とは、遊技者の身体の一部を使用し、遊技機に接触して遊技を行うことを意味する。また、本例においては射幸性の観点から、発射装置D42の性能が所定期間に亘って、或いは外来ノイズ等で変化しないよう、また耐久性が担保されるように発射モータ、発射ハンドル(強度調整機能)、発射装置の制御回路が夫々設計されている。また、発射ハンドルD44には、遊技者による発射位置の調整を阻害することがないように、発射ハンドルD44が振動する機能等を搭載しないことが望ましい。
また、遊技球の発射に係る装置総体である発射装置D42における遊技球に運動エネルギーを与える部分は、1の発射モータにより構成されている。また、発射ハンドルD44は、遊技者が直接操作していないときにその発射強度が0に戻るよう(ばね等により基準位置方向に付勢され発射ハンドルD44から手を離すと基準位置に戻るよう)になっており、遊技者の強度調整技能が遊技結果に反映可能となっている。
なお、本例において、使用する遊技球は、直径11mm、質量が5.4g以上5.7g以下の玉が用いられる。
次に、副制御基板Sは、前述したように装飾図柄等を表示する演出表示装置SGと、スピーカD24と、遊技効果ランプD26と、その他演出用の駆動装置(不図示であるが、いわゆる演出用の可動体役物のモータ・ソレノイド等)と接続されている。また、所定の操作(長押しや押下)を実行することにより、所定の演出の実行等が実行可能となるサブ入力ボタンSBも副制御基板Sと接続されている(不図示であるが、前述した十字キーSB2も副制御基板Sと接続されている)。また、サブ入力ボタン検出装置SBsが検出することにより、サブ入力ボタンSBが操作されたと判定し得る。また、十字キー検出装置SB2sが検出することにより、十字キーSB2が操作されたと判定し得る。
<<<第34実施形態に係るぱちんこ遊技機における遊技球の発射制御>>>
図427は、第34実施形態に係るぱちんこ遊技機における遊技球の発射制御に関連するブロック図である。なお、図427では、図426に示した電気的全体構成と共通する構成については、同一の符号を付した。
<<発射制御に関する構成>>
図427に示すように、発射制御に関する構成として、主制御基板M、枠制御基板W、発射ハンドルW810、発射制御基板W820、球送り装置W830、遊技球数表示器W10を有する。発射ハンドルW810、発射制御基板W820、球送り装置W830は、図426に示したハンドル・発射装置W80に含まれる。
第34実施形態に係るぱちんこ遊技機の主制御基板Mには、枠制御基板Wが通信可能に接続されている。枠制御基板Wは、CPU(中央処理装置)、ROM(リードオンリーメモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)などを有する。枠制御基板Wは、主に、遊技球に関する処理のプログラムを実行することができる。
枠制御基板Wには、発射ハンドルW810、発射制御基板W820、球送り装置W830、遊技球数表示器W10が接続されている。
発射ハンドルW810は、ハンドル部W812、タッチセンサW814、発射停止スイッチW816を有する。
ハンドル部W812は、ハンドルボリューム(図示せず)を連動可能に有する。遊技者がハンドル部W812を回転することで、ハンドルボリュームも連動して回転し、ハンドルボリュームの検出電圧に応じて遊技球の発射強度を調節する。
タッチセンサW814は、導電性を有する部材、例えば、板金やメッキなどで構成されている。ぱちんこ遊技機は、100ボルトなどの商用電源に接続されるため、一般に、遊技者が触れることができる部材は接地されているが、タッチセンサW814は、タッチスイッチ(図示せず)に接続されるが、接地はされていない。
遊技者がタッチセンサW814に触れることによって、発射ハンドルW810の操作が有効となる。また、遊技者が発射停止スイッチW816を操作することで、ハンドル部W812の回転角度を維持した状態(ハンドルボリュームの検出電圧を維持した状態)で、遊技球の発射を停止することができる。具体的な遊技者の操作と遊技球の動きとの関係については、後述する。
発射制御基板W820は、発射ソレノイドW822を有する。発射ソレノイドW822は、主制御基板Mから発せられた発射許可信号に基づいて駆動される。発射ソレノイドW822の駆動によって、ハンマーアームW842を揺動させる。発射ソレノイドW822が駆動されると、球送り基準信号が発せられる。球送り基準信号は、枠制御基板Wを介して、球送り装置W830の球送りソレノイドW832に供給される。球送り基準信号は、球送りソレノイドW832を駆動するための制御信号として機能する。
球送り装置W830は、球送りソレノイドW832、球送り入口センサW834、球送り出口センサW836を有する。
発射制御基板W820及び球送り装置W830の構成については、後述する。
<<発射制御基板W820及び球送り装置W830の構成>>
図428は、発射制御基板W820及び球送り装置W830の構成の概略を示す概略図である。
<球送り装置W830>
球送り装置W830は、可動片W838を有する。可動片W838は揺動することができる。可動片W838は、遊技球の移動を禁止する禁止位置(図428(a)及び図428(c))と、遊技球の移動を許可する許可位置(図428(b)とのいずれか一方の位置に位置づけられる。
球送り装置W830は、可動片W838を揺動させるための球送りソレノイドW832を有する。球送りソレノイドW832の駆動によって、可動片W838は、禁止位置又は許可位置に位置づけられる。球送りソレノイドW832は、主制御基板Mから発せられる球送りソレノイド制御信号によって駆動され、可動片W838を揺動させる。
可動片W838は、1つの遊技球を収容できる凹部を有する。可動片W838が禁止位置に位置するときには、1つの遊技球を凹部に収容した状態が維持され、遊技球が発射装置W840に移動することを禁止する(図428(a))。可動片W838が許可位置に位置するときには、凹部に収容されている1つの遊技球を発射装置W840に案内する(図428(b))。これにより、1つの遊技球が、流路W839を通過して発射装置W840に移動する。
このように、球送り装置W830は、主制御基板MのCPUが発せられた球送りソレノイド制御信号に応じて、1つの遊技球を発射装置W840に供給する。
球送り装置W830は、球送り入口センサW834と球送り出口センサW836とを有する。球送り入口センサW834及び球送り出口センサW836は、可動片W838を挟んで設けられている。
球送り入口センサW834は、可動片W838よりも上流の流路W839に設けられている。球送り入口センサW834は、可動片W838よりも上流側の遊技球の動きを検出する。球送り入口センサW834は、流路W839に設けられている。例えば、球送り入口センサW834は、光学センサからなる。球送り入口センサW834は、遊技球が流路W839を通過するときに(図428(a))、遊技球の通過を検出する。球送り入口センサW834は、遊技球の通過を検出すると、入口通過検出信号を主制御基板Mに供給する。
球送り出口センサW836は、可動片W838よりも下流の流路W839に設けられている。球送り出口センサW836は、可動片W838よりも下流側の遊技球の動きを検出する。球送り出口センサW836は、流路W839に設けられている。例えば、球送り出口センサW836は、光学センサからなる。球送り出口センサW836は、遊技球が流路W839を通過するときに(図428(b))、遊技球の通過を検出する。球送り出口センサW836は、遊技球の通過を検出すると、出口通過検出信号を主制御基板Mに供給する。
<発射装置W840>
発射装置W840は、遊技球保持部W844とハンマーアームW842とを有する(図428)。図428では、ハンマーアームW842の先端部のみを示した。遊技球保持部W844は、球送り装置W830から供給された遊技球を発射位置に発射可能に保持する(図428(c))。ハンマーアームW842は、発射ソレノイドW822に電流が供給されることで揺動する。ハンマーアームW842を揺動することで、ハンマーアームW842の先端部で、発射位置の遊技球を叩打し、遊技球を遊技領域に向かって発射させる(図429)。
また、図428(c)に示すように、可動片W838は、禁止位置に戻り、新たな1つの遊技球を凹部に収容する。このように、1つの遊技球を発射装置W840に供給するたびに、次の1つの遊技球が可動片W838の凹部に収容される。
<<発射装置W840とハンドル部W812の動作>>
図429は、発射装置W840とハンドル部W812の動作を示すタイミングチャートである。
図429のタイミングチャートでは、上から順に、遊技許可状態、タッチセンサW814の状態、ハンドル部W812の状態、発射停止スイッチW816の状態、発射ソレノイドW822の状態、球送り基準信号の状態を示す。
遊技許可状態については、HIGHが遊技許可状態を示し、LOWが遊技非許可状態を示す。タッチセンサW814の状態については、HIGHが、タッチセンサW814に遊技者が触れている状態を示し、LOWが、タッチセンサW814に遊技者が触れていない状態を示す。ハンドル部W812の状態については、ハンドル部W812と連動するハンドルボリュームの検出電圧の大きさを示す。
発射停止スイッチW816の状態については、HIGHが、発射停止スイッチW816を操作者が操作していない状態を示し、LOWが、発射停止スイッチW816を操作者が操作している状態を示す。発射ソレノイドW822の状態については、HIGHが、発射ソレノイドW822に電流が供給されている状態を示し、LOWが、発射ソレノイドW822に電流が供給されていない状態を示す。球送り基準信号の状態については、HIGHが、球送りソレノイドW832に電流が供給されていることを示し、LOWが、球送りソレノイドW832に電流が供給されていないことを示す。
まず、発射許可信号がHIGHになる(時刻T1-1)(条件A)。発射許可信号は、主制御基板Mから出力され、枠制御基板Wを介して、発射装置W840に供給される。発射許可信号がHIGHになることに基づいて、発射装置W840は、発射許可状態となる。
次に、遊技者が発射ハンドルW810のタッチセンサW814に触れると、タッチセンサW814がHIGHになる(時刻T1-2)(条件B)。
さらに、遊技者が発射ハンドルW810のハンドル部W812を回転させると、ハンドル部W812と連動するハンドルボリュームの検出電圧が大きくなり、ハンドル部W812の回転角度が所定の角度より大きくなると、ハンドルボリュームの検出電圧は閾値を超える(時刻T1-3)(条件C)。
このとき、発射停止スイッチW816はオフである(条件D)。すなわち、遊技球の発射は停止されていない。
これらの条件A~Dが、発射ソレノイドW822を駆動可能にするための条件である。条件A~Dを満たすと、所定時間(例えば、37.5ミリ秒)が経過した後に(時刻T1-4)、発射ソレノイドW822をHIGHにする。すなわち、ハンドル部W812の回転角度に応じた電流が発射ソレノイドW822に供給され、発射ソレノイドW822は、所定時間(例えば、16ミリ秒)に亘って駆動される(時刻T1-4~T1-5)。これにより、ハンマーアームW842が揺動され、遊技領域に向かって遊技球が発射される。
また、枠制御基板Wから球送り基準信号が、所定時間(例えば、37.5ミリ秒)に亘って球送り装置W830に出力される(時刻T1-4~T1-6)。球送り基準信号は、球送り装置W830の球送りソレノイドW832を駆動するための信号である。球送りソレノイドW832が駆動されることで、遊技球が、球送り装置W830から発射装置W840に供給される。
発射ソレノイドW822が駆動されて(HIGH)から(時刻T1-4)、所定時間(例えば、562.5ミリ秒)が経過した後に(時刻T1-7)、再び、条件A~Dを満たしているか否かを判断する。
条件A~Dを満たしている場合には、37.5ミリ秒後に(時刻T1-8)、発射ソレノイドW822を16ミリ秒に亘って駆動し(時刻T1-8~T1-9)、枠制御基板Wから球送り基準信号が所定の時間(例えば、37.5ミリ秒間)に亘って球送り装置W830に出力される(時刻T1-8~T1-10)。
条件A~Dを満たしている状況が継続している状態で、このように制御することで、これ以降、約600ミリ秒の周期で、発射ソレノイドW822が駆動される。
また、発射ソレノイドW822を通電してから562.5ミリ秒後に、条件A~Dを満たしているか否かを判断する。条件A~Dを満たさない場合には、枠制御基板Wから球送り基準信号を出力せず、球送りソレノイドW832の駆動を停止し、かつ、発射ソレノイドW822のみを3回駆動し、球送りを停止する。
<<球送り装置W830と遊技球数表示器W10の動作>>
図430は、球送り装置W830と遊技球数表示器W10の動作を示すタイミングチャートである。
図430のタイミングチャートでは、上から順に、遊技許可状態、タッチセンサW814の状態、ハンドル部W812の状態、発射停止スイッチW816の状態、発射ソレノイドW822の状態、球送り基準信号の状態、球送りソレノイドW832の状態、球送り入口センサW834の状態、球送り出口センサW836の状態、遊技球数表示器W10の状態を示す。
遊技許可状態、タッチセンサW814の状態、ハンドル部W812の状態、発射停止スイッチW816の状態、発射ソレノイドW822の状態、球送り基準信号の状態は、図429と同様である。
球送りソレノイドW832の状態については、球送りソレノイドW832が駆動されて、可動片W838が許可位置に位置することを示し、LOWが、可動片W838が禁止位置に位置することを示す。
球送り入口センサW834の状態については、HIGHが、球送り入口センサW834によって遊技球の通過を検出していることを示し、LOWが、遊技球の通過を検出していないことを示す。
球送り出口センサW836の状態については、HIGHが、球送り出口センサW836によって遊技球の通過を検出していることを示し、LOWが、遊技球の通過を検出していないことを示す。
遊技球数表示器W10の状態については、遊技球数表示器W10に表示される遊技球の数を示す。上段は、遊技球の数Xが表示されることを示し、中段は、遊技球の数X-1が表示されることを示し、下段は、遊技球の数X-2が表示されることを示す。
まず、発射ソレノイドW822が駆動されると(HIGH)(時刻T2-1~T2-2)、球送り基準信号が、所定の時間(例えば、37.5ミリ秒)に亘って(時刻T2-1~T2-3)、発射制御基板W820から枠制御基板Wを介して球送り装置W830に供給される。
球送り基準信号の状態が、HIGHになったとき(時刻T2-1)から、所定の時間(例えば、16ミリ秒)が経過した後に(時刻T2-3)、球送り出口センサW836がLOWであることを判断して、球送りソレノイドW832が、所定の時間(例えば、75ミリ秒)に亘って駆動される(時刻T2-2~T2-5)。
球送りソレノイドW832を駆動することで、可動片W838が禁止位置から許可位置に移動する。これにより、可動片W838の手前に停留していた遊技球は、下流に向かって移動し、球送り入口センサW834が遊技球の通過を検出する(HIGH)(時刻T2-4~T2-6)。
球送り入口センサW834が遊技球の通過を検出すると、遊技球の数をXから1つ減算したX-1を遊技球数表示器W10に表示する(時刻T2-4)。
遊技球は、可動片W838の凹部に収容された後に、発射装置W840に向かって移動する。球送り出口センサW836は、遊技球の移動を検出する(時刻T2-7~T2-8)。これにより、遊技球は、発射装置W840に案内される。
このように制御することで、これ以降、約600ミリ秒の周期で同じ動作を繰り返す。
<<遊技球の球詰まり状態の動作>>
図431は、球送り出口センサW836が、遊技球の球詰まりを検出した場合の動作を示すタイミングチャートである。
図431のタイミングチャートでは、上から順に、遊技許可状態、タッチセンサW814の状態、ハンドル部W812の状態、発射停止スイッチW816の状態、発射ソレノイドW822の状態、球送り基準信号の状態、球送りソレノイドW832の状態、球送り入口センサW834の状態、球送り出口センサW836の状態、遊技球数表示器W10の状態を示す。これらの状態は、図430のタイミングチャートと同様である。
まず、球送り基準信号の状態が、HIGHになってから(時刻T3-1)、所定時間後(例えば、16ミリ秒後)に(時刻T3-2)、球送り出口センサW836の状態が、HIGHになっている場合には、枠制御基板Wは、球詰まりが発生していると判断し、球送りソレノイドW832を駆動しない。
その後に、球送り出口センサW836の状態が、LOWになった場合には、枠制御基板Wは、球詰まりが解除されたと判断して、発射ソレノイドW822を2回駆動して正常状態に復帰させる。
<<<変形例>>>
前述した発射制御に関する構成や制御は、従前の非封入式のぱちんこ遊技機や、ピンボールやスマートボールやメダルプッシャー等の打球やメダルの発射装置にも適用することができる。
ピンボールは、遊技領域に案内された遊技球を2つの可動バーによって弾いて、遊技領域に配置されているターゲットに当てて得点を増やしていくゲームであり、スマートボールは、ぱちんこ機の遊技領域を斜めに配置し、ピンボールと同様の発射装置により遊技領域に打球を発射して所定の入口へ入球させて賞球を得るゲームである。ピンボールやスマートボールに、前述した発射ハンドルW810や、発射制御基板W820や、球送り装置W830を用いることができる。
メダルプッシャーは、メダルを遊技機の内部に投入し、内部に配置されている可動板の移動によって投入されているメダルを排出口に向かうように移動させ、排出口から排出されたメダルを獲得する遊技機である。メダルプッシャーに、前述した発射ハンドルW810や、発射制御基板W820や、球送り装置W830を用いることができる。
<<<<第35実施形態>>>>
第33実施形態では、遊技球を用いた通常のぱちんこ遊技機(非封入式のぱちんこ遊技機)の構成を示し、第34実施形態では、遊技球を用いた封入式のぱちんこ遊技機の構成を示した。第35実施形態では、遊技球を用いる遊技機の他の例として、雀球遊技機の構成を示す。なお、簡便のため、第35実施形態では、構成については、ブロック図を用いて説明する。
<<<第35実施形態に係る雀球遊技機J10における遊技球の発射制御>>>
図432は、雀球遊技機J10における遊技球の発射制御に関連するブロック図である。
雀球遊技機J10は、発射した遊技球を所定の入球口に入球させ、入球情報を自摸牌情報として記憶させ、自摸牌情報によって所定のアガリ役が成立すると、アガリとなる遊技をするための遊技機である。アガリによって、遊技者に遊技球が払い出される。雀球遊技機J10においては、球送り装置J100や発射装置J200などを用いる。遊技者が所望する入球口に向かうように発射ハンドルJ210を調節して遊技球を発射する。
本実施の形態による発射ハンドルJ210は、回転部J212とトリガー部J214とを有する。遊技者が回転部J212を回転させることで、遊技球の発射強度を調節する。遊技者がトリガー部J214を操作すると、回転部J212の回転角度に応じた発射強度で、遊技球が遊技領域に向かって発射される。回転部J212は、ハンドルボリューム(図示せず)(可変抵抗器)と連動する。遊技者が回転部J212を回転することで、ハンドルボリュームも回転し、ハンドルボリュームの検出電圧に応じて遊技球の発射強度を調節する。すなわち、遊技者が回転部J212を回転させるだけでは遊技球は発射されず、遊技者がトリガー部J214を操作することによって、ハンドルボリュームに応じた強度で遊技球が発射される。
トリガー部J214は、例えば、銃などの火器の発射を始めるための引き金などを模した構造にすることができる。人差し指で引き金を引くことで、遊技球を発射させることができる。遊技者がトリガー部J214を操作し続けている間は、連続して(継続的に)遊技球を発射させることができる。具体的な遊技者の操作と遊技球の動きとの関係については、後述する。
<<発射制御に関する構成>>
図432に示すように、雀球遊技機J10の主制御基板J300には、遊技開始ボタンJ400と、球送りカウントセンサJ110と、球有りセンサJ220と、戻り球カウントセンサJ500と、球送りソレノイドJ230と、ハードウエアタイマー(発射制御回路)J600と、を有する。
<遊技開始ボタンJ400>
遊技開始ボタンJ400は、遊技を開始するためのボタンである。遊技者が遊技開始ボタンJ400を操作することで遊技を開始することができる。遊技開始ボタンJ400が操作されると、一定の数の遊技球が利用可能になる。すなわち、一定の数の遊技球を発射することができ、遊技者は、一定の数の遊技球を使い切るまで遊技をすることができる。なお、遊技が開始された後の遊技状態によっては、発射可能な遊技球の数が相違し得、発射できる遊技球の数を増やして遊技を進めることができる。
遊技開始ボタンJ400は、主制御基板J300に電気的に接続されている。遊技者が遊技開始ボタンJ400を操作すると、遊技開始信号が主制御基板J300に供給される。
<球送りカウントセンサJ110>
球送りカウントセンサJ110は、球送り装置J100(図433参照)から発射装置J200(図433参照)へ送る遊技球を検出するためのセンサである。例えば、球送りカウントセンサJ110は、光学センサからなる。遊技球が通過するときに光が遮断されたことを検出したり、遊技球が通過するときに遊技球によって反射された光を検出したりすることで、遊技球の通過を検出する。
球送りカウントセンサJ110は、主制御基板J300に電気的に接続されている。球送りカウントセンサJ110は、遊技球の通過を検出すると、遊技球通過信号を主制御基板J300に供給する。
<球有りセンサJ220>
球有りセンサJ220は、球送り装置J100から発射装置J200に送られ、発射装置J200で発射可能状態となった遊技球を検出するためのセンサである。なお、発射可能状態になった遊技球とは、ハンマーアームJ700が揺動することで発射される位置に存在する遊技球である。球有りセンサJ220は、例えば、光学センサからなる。遊技球の存在によって光が遮断されたことを検出したり、存在する遊技球によって反射された光を検出したりすることで、遊技球の存在(有無)を検出する。
球有りセンサJ220は、主制御基板J300に電気的に接続されている。球有りセンサJ220は、遊技球の存在を検出すると、遊技球存在信号を主制御基板J300に供給する。
<戻り球カウントセンサJ500>
戻り球カウントセンサJ500は、発射装置J200から発射された遊技球が、遊技領域に到達できずに戻ってきた遊技球(ファール球)を検出するためのセンサである。発射ハンドルJ210の回転部J212が十分に回転されず、十分な初速で発射されなった場合には、遊技領域に到達することができない。戻ってきた遊技球を回収するための回収用の通路を設けることで、次の遊技球の発射の障害となることを防止することができる。回収用の通路を設けているので、発射された後に、発射レールに沿って戻ってきた遊技球は、発射位置(ハンマーアームJ700で発射される位置や、球有りセンサJ220が設けられている位置)まで戻ることはなく、的確に回収することができる。
戻り球カウントセンサJ500は、回収用の通路に設けられる。戻り球カウントセンサJ500は、回収用の通路を移動する遊技球の通過を検出する。戻り球カウントセンサJ500は、光学センサからなる。戻り球カウントセンサJ500は、遊技球を通過するときに光が遮断されたことを検出したり、遊技球を通過するときに遊技球によって反射された光を検出したりすることで、遊技球の通過を検出する。
戻り球カウントセンサJ500は、主制御基板J300に電気的に接続されている。戻り球カウントセンサJ500は、遊技球の通過を検出すると、遊技球通過信号を主制御基板J300に供給する。
<球送りソレノイドJ230>
球送りソレノイドJ230は、球送り装置J100に貯留されている遊技球を発射装置J200に送るための可動片J102(図433)を駆動するためのソレノイドである。可動片J102は、通常は禁止位置に位置し(図433(a)又は図433(c))、遊技球を発射装置J200に移動させない。球送りソレノイドJ230によって、可動片J102が駆動されると、許可位置に位置し(図433(b))、1つの遊技球を発射装置J200に案内する。具体的な、球送りの動きについては、後述する。
<ハードウエアタイマー(発射制御回路)J600>
ハードウエアタイマー(発射制御回路)J600は、遊技者によってトリガー部J214が操作されたときを基準にして、所定の時間が経過するまで時間を計測するタイマーである。ハードウエアタイマーJ600は、所定の時間が経過すると、発射装置J200に発射機制御信号を供給するとともに、主制御基板J300に発射信号を供給する。
<発射機制御信号>
発射機制御信号が、発射装置J200に供給されると、発射装置J200の発射ソレノイドに電流が供給され、ハンマーアームJ700を揺動させる。ハンマーアームJ700の揺動により、発射装置J200の発射位置に位置する遊技球に力が加えられ、発射装置J200から遊技球が発射される。遊技球の発射の詳細は、後述する。
<発射信号>
主制御基板J300に供給される発射信号は、発射装置J200が駆動されたか否かを主制御基板J300のCPUが判断するための信号である。主制御基板J300のCPUは、発射信号によって、発射装置J200が駆動されたと判断する。すなわち、主制御基板J300のCPUは、遊技球が発射装置J200から発射されたと判断する。遊技球の発射の詳細は、後述する。
<<球送り装置J100及び発射装置J200の構成及び動作>>
図433は、球送り装置J100及び発射装置J200の構成の概略を示す概略図である。図434は、発射装置J200の構成の概略を示す概略図である。
<球送り装置J100>
球送り装置J100は、可動片J102を有する。可動片J102は揺動することができる。可動片J102は、遊技球の移動を禁止する禁止位置(図433(a)及び図433(c))と、遊技球の移動を許可する許可位置(図433(b)とのいずれか一方の位置に位置づけられる。
球送り装置J100は、可動片J102を揺動させるための球送りソレノイドJ230を有する。球送りソレノイドJ230の駆動によって、可動片J102は、禁止位置又は許可位置に位置づけられる。球送りソレノイドJ230は、主制御基板J300から発せられる球送りソレノイド制御信号によって駆動され、可動片J102を揺動させる。
可動片J102は、1つの遊技球を収容できる凹部を有する。可動片J102が禁止位置に位置するときには、1つの遊技球を凹部に収容した状態が維持され、遊技球が発射装置J200に移動することを禁止する(図433(a))。可動片J102が許可位置に位置するときには、凹部に収容されている1つの遊技球を発射装置J200に案内する(図433(b))。これにより、1つの遊技球が、流路J120を通過して発射装置J200に移動する。
このように、球送り装置J100は、主制御基板J300のCPUから発せられた球送りソレノイド制御信号に応じて、遊技球の1つを発射装置J200に供給する。
球送り装置J100は、球送りカウントセンサJ110を有する。球送りカウントセンサJ110は、流路J120に設けられている。例えば、球送りカウントセンサJ110は、光学センサからなる。球送りカウントセンサJ110は、遊技球が流路J120を通過するときに(図433(b))、遊技球の通過を検出する。球送りカウントセンサJ110は、遊技球の通過を検出すると、通過検出信号を主制御基板J300に供給する。
<発射装置J200>
発射装置J200は、遊技球保持部J240とハンマーアームJ700とを有する(図434)。遊技球保持部J240は、球送り装置J100から供給された遊技球を発射位置に発射可能に保持する(図433(c)及び図434)。ハンマーアームJ700は、発射ソレノイドに電流が供給されることで揺動する。ハンマーアームJ700を揺動することで、ハンマーアームJ700の先端部で、発射位置の遊技球を叩打し、遊技球を遊技領域に向かって発射させる(図434)。
発射装置J200は、球有りセンサJ220を有する(図434)。球有りセンサJ220は、発射位置に遊技球が存在するか否かを検出する。例えば、球有りセンサJ220は、光学センサからなる。球有りセンサJ220は、発射位置に遊技球が存在することを検出すると、球有りセンサ信号を主制御基板J300に供給する。
<<<遊技球の発射>>>
<<遊技許可状態であるときに、遊技開始ボタンJ400が操作された場合>
図435は、遊技球の発射制御に関連するタイミングチャートである。図435は、通常の動作状態を示す。具体的には、遊技許可状態であるときに、遊技者によって遊技開始ボタンJ400が操作されたときの状態を示すタイミングチャートである。なお、遊技許可状態とは、遊技開始ボタンJ400を操作することで、新たな遊技ができる状態をいう。前述したように、遊技許可状態では、一定の数の遊技球を発射して遊技することができる。
図435のタイミングチャートでは、上から順に、遊技許可状態、遊技開始ボタンJ400の状態、球送りソレノイド制御信号の状態、球送りカウントセンサJ110の状態、球有りセンサJ220の状態、発射トリガー信号の状態、発射信号の状態、発射機制御信号の状態を示す。
遊技許可状態については、HIGHが遊技許可状態を示し、LOWが遊技非許可状態を示す。遊技開始ボタンJ400の状態については、HIGHが、操作者によって遊技開始ボタンJ400が操作された状態を示し、LOWが、遊技開始ボタンJ400が操作されていない状態を示す。球送りソレノイド制御信号の状態については、HIGHが、球送りソレノイドJ230に電流が供給されて、可動片J102が許可位置に位置することを示し、LOWが、球送りソレノイドJ230への電流が遮断されて、可動片J102が禁止位置に位置することを示す。
球送りカウントセンサJ110の状態については、HIGHが、球送りカウントセンサJ110によって遊技球の通過を検出していることを示し、LOWが、遊技球の通過を検出していないことを示す。球有りセンサJ220の状態については、HIGHが、球有りセンサJ220によって、遊技球が発射位置に発射可能に存在していることを示し、LOWが、発射位置に発射可能に存在していないことを示す。発射トリガー信号の状態については、HIGHが、発射ハンドルJ210のトリガー部J214が遊技者によって操作されていることを示し、LOWが、発射ハンドルJ210のトリガー部J214が遊技者によって操作されていないことを示す。
発射信号の状態については、HIGHが、発射装置J200が駆動されたことを示し、LOWが、発射装置J200が駆動されていないことを示す。発射機制御信号の状態については、HIGHが、発射装置J200の発射ソレノイドに電流が供給されたことを示し、LOWが、発射装置J200の発射ソレノイドに電流が供給されていないことを示す。
<第1球の処理>
まず、雀球遊技機J10の電源が投入され、遊技球の発射に関するエラーが生じていない場合には、主制御基板J300のCPUは、遊技許可状態をHIGHにする(時刻T1)。主制御基板J300のCPUは、遊技許可状態がHIGHとなっている状態で、遊技者によって遊技開始ボタンJ400が操作されたこと(HIGH)を契機にして、遊技許可状態をLOWにする(時刻T2)。また、主制御基板J300のCPUは、遊技者によって遊技開始ボタンJ400が操作されたこと(HIGH)を契機にして、球送りソレノイド制御信号をHIGHにする(時刻T2)。
主制御基板J300のCPUは、球送りソレノイド制御信号を球送り装置J100に供給して(HIGH)、球送りソレノイドJ230を駆動する。主制御基板J300のCPUは、球送りソレノイド制御信号を球送り装置J100に供給したときから、所定の時間(例えば、40ミリ秒など)が経過したときに、球送りソレノイド制御信号の供給を終了する(LOW)(時刻T3)。
球送り装置J100は、時刻T2で、球送りソレノイド制御信号が供給されたことにより、球送りソレノイドJ230を駆動して、可動片J102を禁止位置から許可位置に位置づける。これにより、1つの遊技球(第1球)が、発射装置J200に供給される。次いで、球送り装置J100は、時刻T3で、球送りソレノイド制御信号の供給が終了されたことにより、球送りソレノイドJ230を駆動して、可動片J102を許可位置から禁止位置に位置づける。
1つの遊技球が、球送り装置J100から発射装置J200に供給されることにより、流路J120に設けられている球送りカウントセンサJ110が、遊技球の通過を検出する(時刻T4~T5)。
発射装置J200の球有りセンサJ220は、遊技球が供給されたことで、発射位置に存在する遊技球を検出する(時刻T6~)。
主制御基板J300のCPUは、球送りソレノイド信号をHIGHにしたときを契機に(時刻T2)から、ソフトウエアタイマーを起動し、所定の時間(例えば、約300ミリ秒など)が経過したときに、遊技許可状態をHIGHにする(時刻T7)。
遊技者は、発射ハンドルJ210の回転部J212を回転させ、さらに、トリガー部J214を操作する(時刻T7~T8)。なお、簡便のため、本実施の形態では、遊技許可状態がHIGHになる時刻と、遊技者が発射ハンドルJ210の操作をした時刻とを、同じ時刻T7にしたが、遊技許可状態がHIGHになった後であれば、遊技者は、発射ハンドルJ210を操作することができる。
トリガー部J214が操作されたことを契機にして(時刻T7)、ハードウエアタイマーJ600が起動する。ハードウエアタイマーJ600の起動(時刻T7)から、所定の時間(例えば、約200ミリ秒など)が経過したとき(時刻T9)に、発射制御信号を発射装置J200に供給する(時刻T9~T10)。発射制御信号の供給によって、発射装置J200の発射ソレノイドに電流が供給され、ハンマーアームJ700が揺動される。ハンマーアームJ700の揺動によって、遊技球が、遊技領域に向かって発射される。
また、遊技球が、遊技領域に向かって発射されることで、球有りセンサJ220は、遊技球の検出を終了する(時刻T10)。
さらに、ハードウエアタイマーJ600の起動(時刻T7)から、所定の時間(例えば、約200ミリ秒など)が経過したときに(時刻T9)、発射信号が発せられて主制御基板J300に供給される。主制御基板J300は、発射信号によって、発射装置J200から遊技球が発射されたと判断できる。
<第2球の処理>
前述したように、主制御基板J300は、発射信号の受信によって、第1球の遊技球が発射されたと判断する。次いで、主制御基板J300は、第2球の発射の処理を開始する。
主制御基板J300は、発射信号を受信したことを契機にソフトウエアタイマーを起動し(時刻T9)、所定の時間(例えば、約40ミリ秒など)が経過したときに(時刻T11)、遊技許可状態をLOWにする。さらに、主制御基板J300は、発射信号を受信したことを契機にして球送りソレノイド制御信号をHIGHにするとともに(時刻T9)、ソフトウエアタイマーを起動し、所定の時間(例えば、約40ミリ秒など)が経過したときに(時刻T11)、球送りソレノイド制御信号をLOWにする。
球送り装置J100は、時刻T9で、球送りソレノイド制御信号が供給されたことにより、球送りソレノイドJ230を駆動して、可動片J102を禁止位置から許可位置に位置づける。これにより、1つの遊技球(第2球)が、発射装置J200に供給される。次いで、球送り装置J100は、時刻T11で、球送りソレノイド制御信号の供給が終了されたことにより、球送りソレノイドJ230を駆動して、可動片J102を許可位置から禁止位置に位置づける。
第2球の遊技球が、球送り装置J100から発射装置J200に供給されることにより、流路J120に設けられている球送りカウントセンサJ110が、遊技球の通過を検出する(時刻T12~T13)。
次いで、発射装置J200の球有りセンサJ220は、遊技球が供給されたことで発射位置に存在する遊技球を検出する(時刻T14~)。
主制御基板J300のCPUは、発射信号を受信したことを契機に(時刻T9)から、ソフトウエアタイマーを起動し、所定の時間(例えば、約300ミリ秒など)が経過したときに(時刻T14)、遊技許可状態をHIGHにする。
遊技者は、発射ハンドルJ210の回転部J212を回転させ、さらに、トリガー部J214を操作する(時刻T15~T16)。なお、簡便のため、本実施の形態では、遊技許可状態がHIGHになる時刻と、遊技者が発射ハンドルJ210の操作をした時刻とを、同じ時刻T15にしたが、遊技許可状態がHIGHになった後であれば、遊技者は、発射ハンドルJ210を操作することができる。
トリガー部J214が操作されたことを契機にして(時刻T15)、ハードウエアタイマーJ600が起動する。ハードウエアタイマーJ600の起動(時刻T15)から、所定の時間(例えば、約200ミリ秒など)が経過したとき(時刻T17)に、発射制御信号を発射装置J200に供給する(時刻T17~T19)。発射制御信号の供給によって、発射装置J200の発射ソレノイドに電流が供給され、ハンマーアームJ700が揺動される。ハンマーアームJ700の揺動によって、遊技球(第2球)が、遊技領域に向かって発射される。
また、遊技球が、遊技領域に向かって発射されることで、球有りセンサJ220は、遊技球の検出を終了する(時刻T18)。
さらに、ハードウエアタイマーJ600の起動(時刻T15)から、所定の時間(例えば、約200ミリ秒など)が経過したときに(時刻T17)、発射信号が発せられて主制御基板J300に供給される。主制御基板J300は、発射信号によって、発射装置J200から遊技球(第2球)が発射されたと判断できる。
主制御基板J300は、発射信号の受信によって、第2球の遊技球が発射されたと判断する。以後、第3球の遊技球も同様に制御されて発射される。
<遊技球の発射の間隔の設定(遊技球の発射のシーケンス)>
第1球と第2球の発射の間隔は、T2~T7のソフトウエアタイマーの値と、T7~T9のハードウエアタイマーの値とによって決定される。また、第2球と第3球の発射の間隔は、T9~T15のソフトウエアタイマーの値と、T15~T17のハードウエアタイマーの値とによって決定される。
このように、遊技球の発射の間隔は、ソフトウエアタイマーの値とハードウエアタイマーの値と和によって決定される。ハードウエアタイマーの値は、常に一定の値で、変更することはできない。前述した例では、常に一定の約200ミリ秒である。一方、ソフトウエアタイマーの値は、主制御基板MのメインCPUによって、変更することができる。
遊技機の起動時に既に発射位置に遊技球が位置している場合や、遊技開始前に既に発射位置に遊技球が位置している場合などには、ソフトウエアタイマーの値を大きめにすることで、遊技球を発射することができる。いわゆる空打ちをすることで、発射位置を適切な状態にして、その後の遊技を円滑に始めることができる。例えば、主制御基板MのメインCPUが、ソフトウエアタイマーの値を400ミリ秒に設定したときには(ハードウエアタイマーの値は一定の200ミリ秒)、約600ミリ秒ごとに遊技球を発射する。このように空打ちによって発射位置の状態を確認しつつ発射位置を適切な状態にすることができる。
また、遊技球が円滑に連続的に遊技盤に発射されている場合には、ソフトウエアタイマーの値を小さめにすることによって、遊技球の発射の間隔を短くすることができる。例えば、主制御基板MのメインCPUが、約300ミリ秒に設定したときには(ハードウエアタイマーの値は一定の200ミリ秒)、約500ミリ秒ごとに遊技球を発射することで、遊技の進行を早めることができる。このようにすることで、遊技機の進行を加速でき、遊技者は、遊技の結果を迅速に知ることができる、また、遊技球を遊技に使用する数を増やすことで、ホールなどの遊技施設での単位時間当たり(例えば、1時間当たり)の遊技球の貸出数を増やすことができる。
さらに、遊技球が遊技領域に到達せずに戻ってきたような場合、いわゆるファール球が発生して戻り球カウントセンサJ500が遊技球を検出したような場合などに、遊技球を通常の間隔で発射すると、発射した遊技球と戻ってきた遊技球とが衝突する可能性が生じ、遊技球を遊技領域に発射できず、遊技者に不利益を与える可能性が生ずる。このような場合には、ソフトウエアタイマーの値を大きめにすることによって、次の遊技球の発射のタイミングを遅くする。例えば、主制御基板MのメインCPUが、約500ミリ秒に設定したときには(ハードウエアタイマーの値は一定の200ミリ秒)、約700ミリ秒ごとに遊技球を発射することで、次の遊技球の発射のタイミングを遅くすることができる。このようにすることで、ファール球が回収用の通路に流入した後に、遊技球を発射することができ、ファール球の影響を受けることなく遊技球を発射することで、円滑に遊技を進めることができる。
前述したソフトウエアタイマーの値や状況は、一例に過ぎず、遊技機に生ずる現象や状況に応じて他の値にすることができる。遊技性やハードウエアの構成や状況などに応じて適宜にソフトウエアタイマーの値を設定すればよい。
また、前述した例では、1つのソフトウエアタイマーの値と1つのハードウエアタイマーの値とを用いて、遊技球の発射の間隔を決定したが、複数のソフトウエアタイマーの値を設けたり、複数のハードウエアタイマーの値(複数のハードウエアタイマー回路)を設けたりしてもよい。状況などに応じて、発射の間隔を細かく設定することができる。
<<遊技許可状態でないときに、発射ハンドルJ210が操作された場合>
図436は、遊技許可状態でないときに、遊技者によって発射ハンドルJ210が操作されたときの状態を示すタイミングチャートである。
図436のタイミングチャートでは、図435のタイミングチャートと同様に、上から順に、遊技許可状態、遊技開始ボタンJ400の状態、球送りソレノイド制御信号の状態、球送りカウントセンサJ110の状態、球有りセンサJ220の状態、発射トリガー信号の状態、発射信号の状態、発射機制御信号の状態を示す。
前述と同様に、まず、雀球遊技機J10の電源が投入され、遊技球の発射に関するエラーが生じていない場合には、主制御基板J300のCPUは、遊技許可状態をHIGHにする(時刻T1)。主制御基板J300のCPUは、遊技許可状態がHIGHとなっている状態で、遊技者によって遊技開始ボタンJ400が操作されたこと(HIGH)を契機にして、遊技許可状態をLOWにする(時刻T2)。また、主制御基板J300のCPUは、遊技者によって遊技開始ボタンJ400が操作されたこと(HIGH)を契機にして、球送りソレノイド制御信号をHIGHにする(時刻T2)。
主制御基板J300のCPUは、球送りソレノイド制御信号を球送り装置J100に供給して(HIGH)、球送りソレノイドJ230を駆動する。主制御基板J300のCPUは、球送りソレノイド制御信号を球送り装置J100に供給したときから、所定の時間(例えば、40ミリ秒など)が経過したときに、球送りソレノイド制御信号の供給を終了する(LOW)(時刻T3)。
時刻T2では、遊技許可状態は、LOWである。このため、時刻T2で、遊技者が、発射ハンドルJ210の回転部J212を回転させ、トリガー部J214を操作したとしても、遊技許可状態がLOWであるので、トリガー部J214の操作は無効とされ、遊技球は発射されることはない。
<<電源投入時に、発射装置J200の発射位置に遊技球が存在する場合>>
図437は、雀球遊技機J10の電源が投入されたときに、発射装置J200の発射位置に遊技球が存在する場合の状態を示すタイミングチャートである。
図437のタイミングチャートでは、図435及び図436のタイミングチャートと同様に、上から順に、遊技許可状態、遊技開始ボタンJ400の状態、球送りソレノイド制御信号の状態、球送りカウントセンサJ110の状態、球有りセンサJ220の状態、発射トリガー信号の状態、発射信号の状態、発射機制御信号の状態を示す。
前述と同様に、まず、雀球遊技機J10の電源が投入され、遊技球の発射に関するエラーが生じていない場合には、主制御基板J300のCPUは、遊技許可状態をHIGHにする(時刻T1)。
時刻T2で、遊技者によって遊技開始ボタンJ400が操作された場合であっても、球有りセンサJ220が、遊技球の存在を検出している場合には、遊技開始ボタンJ400の操作を無効にする。これにより、球送りソレノイド制御信号はHIGHにならず、遊技球が球送り装置J100から発射装置J200に供給されることはない。このように処理することで、発射装置J200に複数の遊技球が存在することを防止することができる。
このように、球有りセンサJ220によって発射位置に遊技球が存在することを検出した場合には、遊技球が球送り装置J100から発射装置J200に供給されず、遊技は開始されない。このようにすることで、発射位置に複数の遊技球が存在することを未然に防止したり、球詰まりが生じたりすることを未然に防止することができる。
さらに、発射位置に遊技球が存在する場合には、主制御基板Mから副制御基板Sにその旨の情報を送信して、演出表示装置SGやスピーカD24などから遊技球を排除するべきことを報知するのが好ましい。
<トリガー部J214の操作>
前述したように、遊技者がトリガー部J214を操作することで、遊技球を発射することができる。言い換えれば、遊技者がトリガー部J214を操作しない限り、遊技球が発射されることはない。さらに、遊技者がトリガー部J214を操作し続けることで、複数の遊技球を連続して発射させることができる。なお、主制御基板J300のCPUから発射可能信号を発するように構成し、1つの遊技球を発射するごとに発射可能信号を制御することで、単発発射を繰り返すことで、複数の遊技球を連続して発射させることができる。
<複数のハンドルボリューム(可変抵抗器)>
前述したように、回転部J212は、連動可能なハンドルボリューム(図示せず)(可変抵抗器)を有する。回転部J212には、互いに独立した別個の2つのハンドルボリューム(可変抵抗器)を設けることができる。回転部J212が回転すると、2つのハンドルボリュームも連動して同時に回転する。一方のハンドルボリュームは、主制御基板に接続され、他方のハンドルボリュームは、副制御基板に接続される。主制御基板は、前述したように、遊技球の発射制御に用いることができる。一方、他方のハンドルボリュームを副制御基板に接続することで、ハンドルボリュームの検出電圧に応じて演出を実行することができる。副制御基板は、A/Dコンバータなどによって、アナログ信号であるハンドルボリュームの検出電圧をデジタル信号に変換して、演出のための処理を実行することができる。1つのハンドルボリュームのみを用いて、主制御基板を介して副制御基板に検出電圧を送信する場合に比べて、主制御基板での処理に要する記憶容量を減らすとともに、副制御基板に送信する情報量も減らすことができる。
なお、連動可能なハンドルボリューム(可変抵抗器)の数は、2つに限られない。3つ以上のハンドルボリュームを設けることで、別個の演出を実行することができる。さらに、Aカーブ、Bカーブ、Cカーブのハンドルボリュームを適宜に組み合わせたり、異なる最大抵抗値のハンドルボリュームを組み合わせたりしてもよい。
<<<変形例>>>
前述した発射制御に関する構成や制御は、従前の非封入式のぱちんこ遊技機や、ピンボールやスマートボールやメダルプッシャー等の打球やメダルの発射装置にも適用することができる。
ピンボールは、遊技領域に案内された遊技球を2つの可動バーによって弾いて、遊技領域に配置されているターゲットに当てて得点を増やしていくゲームであり、スマートボールは、ぱちんこ機の遊技領域を斜めに配置し、ピンボールと同様の発射装置により遊技領域に打球を発射して所定の入口へ入球させて賞球を得るゲームである。ピンボールやスマートボールに、前述した発射ハンドルW810や、発射制御基板W820や、球送り装置W830を用いることができる。
メダルプッシャーは、メダルを遊技機の内部に投入し、内部に配置されている可動板の移動によって投入されているメダルを排出口に向かうように移動させ、排出口から排出されたメダルを獲得する遊技機である。メダルプッシャーに、前述した発射ハンドルW810や、発射制御基板W820や、球送り装置W830を用いることができる。
<<<<<第36実施形態>>>>
第36実施形態では、ぱちんこ遊技機(非封入式及び封入式のいずれの遊技機に用いることができる)で、各種の電動役物を変位させるためのソレノイドの制御について説明する。なお、第36実施形態において、第33実施形態や第34実施形態における同様の構成については、同一の符号を付した。
<<<ソレノイドL100を制御及び駆動する回路>>>
図438は、主制御基板Mにおいて、ソレノイドL100を制御及び駆動する回路のブロック図を示す。
<<ソレノイド制御・駆動回路>>
主制御基板Mは、メインCPUと、保護回路M200と、駆動回路M300とを有する。ソレノイド制御・駆動回路は、保護回路M200及び駆動回路M300を有する。駆動回路M300にソレノイドL100が電気的に接続されている。
<ソレノイドL100>
ソレノイドL100は、各種の入賞口(大入賞口など)のシャッターや、Vゾーン(大入賞口内に設けられており、特定領域などと称することがある)のシャッターや、始動口の入球の容易性を変化させる可変部材(電チュー)(図示せず)などを動かすために用いられる。ソレノイドL100は、シャッターと連動可能に連結されており、ソレノイドL100を駆動することによって、シャッターを開閉することができる。
シャッターは、バネなど(図示せず)によって付勢されることができる。ソレノイドL100への駆動電流が停止されているときには(断電状態)、シャッターは、付勢力(復元力)によって閉じる。一方、ソレノイドL100に駆動電流が供給されているときには(通電状態)、シャッターは、ソレノイドL100の駆動力(電磁力)によって開く。このように、ソレノイドL100への駆動電流の通電又は断電によって、シャッターを開閉することができる。
なお、ソレノイドL100は、様々な可動体、例えば、役物などを移動させるために用いることができる。主制御基板Mに設ける保護回路M200及び駆動回路M300の数は、ソレノイドL100の数や可動体の数などに応じて適宜に定めればよい。
<<開放用回路及び保持用回路>>
保護回路M200は、第1時定数決定部M210及び第1波形整形部M220と、第2時定数決定部M230及び第2波形整形部M240とを有する。駆動回路M300は、第1駆動部M310及び第2駆動部M320を有する。
第1時定数決定部M210、第1波形整形部M220及び第1駆動部M310によって、開放用回路が構成される。開放用回路は、閉じていたシャッターを開放するために用いられる。第2時定数決定部M230、第2波形整形部M240及び第2駆動部M320によって、保持用回路が構成される。保持用回路は、シャッターの開放状態を保持するために用いられる。
<<保護回路M200>>
<第1時定数決定部及び第2時定数決定部>
第1時定数決定部及び第2時定数決定部は、ソレノイドL100の断電のタイミングを決定する。第1時定数決定部及び第2時定数決定部は、例えば、コンデンサ及び抵抗(図示せず)などからなるハイパスフィルターによって構成することができる。コンデンサの容量及び抵抗の抵抗値によって定まる時定数によって、ソレノイドL100の断電のタイミングを調整することができる。第1時定数決定部による時定数と、第2時定数決定部による時定数とは、互いに異なる。本実施の形態では、第2時定数決定部による断電のタイミングは、第1時定数決定部による断電のタイミングよりも長い。
第1時定数決定部及び第2時定数決定部を、コンデンサ及び抵抗から構成した場合に、コンデンサの容量と抵抗の抵抗値との積によって、断電のタイミングが決定される。抵抗値が大きい場合には、ノイズの影響を受けやすくなる可能性があり、抵抗値に上限を設けるのが好ましい。コンデンサの容量の大きくすると、外形も大きくなり、実装面積を必要とするため、コンデンサの容量についても上限を設けるのが好ましい。小型化し易くできる。断電までの時間を短くすることで、コンデンサの容量を小さくすることができる。
第1時定数決定部は、開放動作制御信号を第1波形整形部に出力する。第1時定数決定部は、メインCPUから発せられた開放指示信号に応じて、LOWからHIGHに、又はHIGHからLOWに切り替えて出力する。開放指示信号のLOWは、ソレノイドL100の断電を指示する信号であり、開放指示信号のHIGHは、ソレノイドL100の通電を指示する信号である。
第2時定数決定部は、保持動作制御信号を第2波形整形部に出力する。第2時定数決定部は、メインCPUから発せられた保持指示信号に応じて、LOWからHIGHに、又はHIGHからLOWに切り替えて出力する。保持指示信号のLOWは、ソレノイドL100の断電を指示する信号であり、保持指示信号のHIGHは、ソレノイドL100の通電を指示する信号である。
<電位の減少>
前述したように、第1時定数決定部及び第2時定数決定部は、例えば、コンデンサ及び抵抗からなるハイパスフィルターによって構成されており、第1時定数決定部から出力される開放動作制御信号の電位と、第2時定数決定部から出力される保持動作制御信号の電位とは、LOWからHIGHに切り替わった後、コンデンサの放電により、時間の経過に従って徐々に減少していく。
メインCPUからの開放指示信号のLOWが、第1時定数決定部に供給されない場合であっても、第1時定数決定部の時定数に応じたタイミングで、開放動作制御信号をHIGHからLOWに切り替え、ソレノイドL100を断電状態にすることができる。メインCPUからの保持指示信号のLOWが、第2時定数決定部に供給されない場合であっても、第2時定数決定部の時定数に応じたタイミングで、保持動作制御信号をHIGHからLOWに切り替え、ソレノイドL100を断電状態にすることができる。
<第1波形整形部及び第2波形整形部>
第1波形整形部は、第1時定数決定部から出力された開放動作制御信号の波形を整形する。第2波形整形部は、第2時定数決定部から出力された保持動作制御信号の波形を整形する。第1波形整形部及び第2波形整形部は、例えば、2段のシュミットトリガー回路からなる。
前述したように、第1時定数決定部からの開放動作制御信号の電位と、第2時定数決定部からの保持動作制御信号の電位とは、時間の経過に従って徐々に減少する。開放動作制御信号や保持動作制御信号が、ノイズなどの影響を受けた場合には、HIGHからLOWに切り替わるタイミングが不安定になりやすい。このため、第1波形整形部によって開放動作制御信号を矩形状のパルス波に整形するとともに、第2波形整形部によって保持動作制御信号を矩形状のパルス波に整形する。開放動作制御信号及び保持動作制御信号を、矩形状のパルス波に整形することで、HIGHからLOWに切り替わるタイミングを一定にすることができる。
<<駆動回路M300>>
第1駆動部M310は、第1波形整形部M220から出力された開放動作制御信号を開放駆動電流に変換する。第2駆動部M320は、第2波形整形部M240から出力された保持動作制御信号を保持駆動電流に変換する。開放駆動電流及び保持駆動電流は、ともにソレノイドL100に供給され、ソレノイドL100を駆動する。すなわち、ソレノイドL100は、開放駆動電流が供給されるとともに、保持駆動電流も供給される。ソレノイドL100は、開放駆動電流によって電磁力を発生させ、シャッターを開放状態にする。さらに、ソレノイドL100は、保持駆動電流によって電磁力を発生させ、シャッターの開放状態を保持する。
<<通常状態と特殊状態>>
図439(a-1)~(a-4)は、通常状態を示すタイミングチャートである。図439(b-1)~(b-4)は、特殊状態を示すタイミングチャートである。なお、通常状態は、故障などの異常が生じていない状態であり、特殊状態は、異常が生じたような状態である。なお、図439(a-1)~(a-4)及び図439(b-1)~(b-4)では、簡便のため、1回分の開放動作と1回分の保持動作とを合わせて、1つのパルスで示した。
<通常状態>
図439(a-1)は、メインCPUから発せられた指示信号(開放指示信号と保持指示信号)を示すタイミングチャートである。指示信号のHIGHは、ソレノイドL100の通電の指示を示し、LOWは、ソレノイドL100の断電の指示を示す。メインCPUは、時刻T10で、ソレノイドL100の通電を指示し、時刻T20で、ソレノイドL100の断電を指示する。
図439(a-2)は、時定数決定部(第1時定数決定部及び第2時定数決定部)から出力される動作制御信号を示すタイミングチャートである。前述したように、動作制御信号の電位は、コンデンサの容量に応じて、時間の経過に従って徐々に減少する。時刻T10で、メインCPUからの指示信号に応じてHIGHとなり、徐々に減少して、時刻T20で、メインCPUからの指示信号に応じてLOWとなる。
図439(a-3)は、波形整形部(第1波形整形部及び第2波形整形部)から出力される整形された動作制御信号を示すタイミングチャートである。動作制御信号は、波形整形部によって矩形状のパルス波に整形される。時刻T10で、HIGHとなり、時刻T20でLOWとなる。
図439(a-4)は、ソレノイドL100の状態を示すタイミングチャートである。時刻T10で、メインCPUから発せられた指示信号に応じて、ソレノイドL100は、通電状態となり、時刻T20で、メインCPUから発せられた指示信号に応じて、ソレノイドL100は、断電状態となる。
<特殊状態>
図439(b-1)は、メインCPUから発せられた指示信号(開放指示信号と保持指示信号)を示すタイミングチャートである。指示信号のHIGHは、ソレノイドL100の通電の指示を示し、LOWは、ソレノイドL100の断電の指示を示す。メインCPUは、時刻T10で、ソレノイドL100の通電を指示し、ソレノイドL100は、通常状態となる。なんらかの不具合、例えば、信号線の接続不良などが生じた場合には、断電を指示する指示信号が保護回路に供給されず、ソレノイドL100の通電状態が継続する可能性が生ずる。
図439(b-2)は、時定数決定部(第1時定数決定部及び第2時定数決定部)から出力される動作制御信号を示すタイミングチャートである。前述したように、動作制御信号の電位は、コンデンサの容量に応じて、時間の経過に従って徐々に減少する。動作制御信号は、時刻T10で、メインCPUからの指示信号に応じてHIGHとなり、徐々に減少する。特殊状態では、時刻T20となっても、断電を指示する指示信号が供給されず、動作制御信号は、時刻T20でLOWとならない。その後、時定数決定部のコンデンサの放電によって、動作制御信号の電位が徐々に低下し、動作制御信号は、時刻T30でLOWとなる。
図439(b-3)は、波形整形部(第1波形整形部及び第2波形整形部)から出力される整形された動作制御信号を示すタイミングチャートである。動作制御信号は、波形整形部によって矩形状のパルス波となる。時刻T10で、HIGHとなり、時刻T30でLOWとなる。
図439(b-4)は、ソレノイドL100の状態を示すタイミングチャートである。時刻T10で、メインCPUから発せられた指示信号に応じて、ソレノイドL100は通電状態となり、時刻T30で、動作制御信号に応じて、ソレノイドL100は断電状態となる。
このように、なんらかの不具合によって、メインCPUから発せられた指示信号が、所定時間(時刻T20)が経過しても、LOWにならない場合には、時定数決定部のコンデンサの容量に応じた時間(時刻T30)で、ソレノイドL100への電流の供給が停止される。ソレノイドL100への電流が供給され続けることを未然に防止でき、ソレノイドL100が加熱するなどを防止することができる。
<開放指示信号及び保持指示信号、ソレノイドL100の状態変化>
図440は、主制御基板MのメインCPUから出力される開放指示信号及び保持指示信号、並びにソレノイドL100の状態を示すタイミングチャートである。
図440において、開放指示信号のLOWは、ソレノイドL100に開放駆動電流の供給を指示していない状態(断電状態)を示し、開放指示信号のHIGHは、ソレノイドL100に開放駆動電流の供給を指示している状態(通電状態)を示す。保持指示信号のLOWは、ソレノイドL100に保持駆動電流の供給を指示していない状態(断電状態)を示し、保持指示信号のHIGHは、ソレノイドL100に保持駆動電流の供給を指示している状態(通電状態)を示す。ソレノイドL100のLOWは、ソレノイドL100が断電状態となって、シャッターが閉じている状態を示し、ソレノイドL100のHIGHは、ソレノイドL100が通電状態となって、シャッターが開いている状態を示す。
開放指示信号は、一定の時間であるΔT1の間、ソレノイドL100の通電を指示する。保持指示信号は、一定の時間であるΔT2の間、ソレノイドL100の通電を指示する。前述したように、第2時定数決定部による電断のタイミングは、第1時定数決定部による電断のタイミングよりも長く、ΔT2はΔT1よりも長い。
図440に示すように、開放指示信号がLOWになるよりも前に、保持指示信号がHIGHになり、保持指示信号がLOWになるよりも前に、開放指示信号がHIGHになる。すなわち、主制御基板MのメインCPUは、開放指示信号がHIGHとなる状態と保持指示信号がHIGHとなる状態とが、所定の時間(ΔT3)、重複するように、開放指示信号及び保持指示信号を出力する。
このように、主制御基板MのメインCPUは、開放指示信号と保持指示信号とが重複して出力される時間ΔT3を確保しつつ、開放指示信号及び保持指示信号を交互(ΔT1及びΔT2)に出力する。このようにして、常にソレノイドL100に駆動電流を供給でき、ソレノイドL100を駆動し続けることで、シャッターの開状態を持続させることができる。
前述したように、保護回路M200及び駆動回路M300の数は、ソレノイドL100の数などに応じて適宜に定めればよい。ソレノイドL100の数は、アタッカー、電動チューリップなどの電動役物の数などに応じて定めればよい。
<アンプ及びスピーカ>
第36実施形態のぱちんこ遊技機では、効果音などを発するためのアンプとスピーカを有する。例えば、下スピーカは、幕板に配置され、ドロワーコネクタによってアンプに接続される場合がある。扉D18が開放されたときには、ドロワーコネクタの接続が解除されて、音声を遮断することができる。ドロワーコネクタの接続又は非接続の状態の検出は、ノイズなどによって誤動作することがある。
また、アンプはミュート端子を有し、ミュート端子を用いることで、扉D18が開放されたときに、ミュートさせることができる。
主制御基板Mは、扉D18の開閉を検出する開閉検出スイッチ(図示せず)を有する。開閉検出スイッチによって、扉D18が解放されたことを検出したときに、アンプのミュート端子を用いてミュートさせるようにできる。このようにすることで、誤動作することなく、扉D18の閉じているときには、音声を下スピーカから発し、扉D18の開いているときには、下スピーカからの音声を止めることができる。
さらに、ドロワーコネクタの非接続を検出したときには、演出表示装置SGに、断線が生じたことを示す情報を表示することができる。
また、副制御基板Sは、アンプの断線状態を常に検出し、断線が生じたと判断した場合には、所定のタイミング、例えば、待機デモ時(変動停止から3分後など)などのタイミングで、アンプの断線状態を検出し、断線状態が継続しているか否かを判断する。このようにすることで、アンプの断線状態が実際に生じているか否か、断線状態が継続しているか否かを的確に判断することができる。なお、待機デモ状態とは、遊技が実行されていない時間が所定時間継続すると移行する状態であり、「遊技が実行されていない」とは、主遊技図柄が停止しているときや、大当り(小当り)実行中でないときや、保留が存在していないとき等をいう。
<<<変形例>>>
前述したソレノイドに関する構成や制御は、従前の非封入式のぱちんこ遊技機や、雀球遊技機や、ピンボールやスマートボールやメダルプッシャー等の電動役物などの電動可動体にも適用することができる。
ピンボールは、遊技領域に案内された遊技球を2つの可動バーによって弾いて、遊技領域に配置されているターゲットに当てて得点を増やしていくゲームであり、スマートボールは、ぱちんこ機の遊技領域を斜めに配置し、ピンボールと同様の発射装置により遊技領域に打球を発射して所定の入口へ入球させて賞球を得るゲームである。ピンボールやスマートボールの電動役物などの電動可動体に、前述したソレノイドを用いることができる。
メダルプッシャーは、メダルを遊技機の内部に投入し、内部に配置されている可動板の移動によって投入されているメダルを排出口に向かうように移動させ、排出口から排出されたメダルを獲得する遊技機である。メダルプッシャーの電動役物などの電動可動体に、前述したソレノイドを用いることができる。
<<<<<第37実施形態>>>>>
第37実施形態では、ぱちんこ遊技機(非封入式又は封入式)の発射位置R120における遊技球の有無を検出する。なお、第37実施形態において、第33実施形態や第34実施形態における同様の構成については、同一の符号を付した。
球有りセンサSNは、遊技球が発射位置R120に位置するか否かを検出する。球有りセンサSNは、光学的に遊技球を検出する。球有りセンサSNは、通過型のセンサでも、反射型のセンサでもよい。球有りセンサSNは、主制御基板Mに接続されている。球有りセンサSNから発せられた検出信号は、主制御基板Mに供給される。主制御基板Mは、検出信号によって、遊技球が発射位置R120に位置するか否かを判断することができる。
<<通過型の球有りセンサSN100>>
図441(a-1)及び(a-2)は、通過型の球有りセンサSN100の発光部SN110と受光部SN120との配置を示す概略断面図である。図441(a-1)及び(a-2)においては、紙面の左側が遊技機の手前側であり、紙面の右側が遊技機の奥行き側である。また、紙面の上側が遊技機の上側であり、紙面の下側が遊技機の下側である。
通過型の球有りセンサSN100は、発光部SN110と受光部SN120とを有する。発光部SN110から発せられた光は、受光部SN120で受光することができる。発光部SN110と受光部SN120は、レールR100を挟んで向かい合って設けられる。発光部SN110と受光部SN120とは、発射位置R120を挟んで設けられる。
発光部SN110及び受光部SN120のいずれか一方は、手前側に配置され、他方が奥行き側に配置される。遊技球が発射位置R120は、レールR100の最端部R110であり、レールR100の最端部R110の手前側と奥行き側とに発光部SN110及び受光部SN120を配置する空間を確保することで、発光部SN110及び受光部SN120を配置することができる。受光部SN120が迷光を受光しないように、遮光板などの部材を適宜に周囲に設けることで、検出精度を高めることができる。
遊技球が発射位置R120に位置する場合には、発光部SN110から発せられた光は、遊技球によって遮られ、受光部SN120によって受光されない(図441(a-1))。このとき、球有りセンサSN100は、遊技球が発射位置R120に位置することを示す信号を発する。
遊技球が発射位置R120に位置しない場合には、発光部SN110から発せられた光は、遮られることなく、受光部SN120によって受光される(図441(a-2))。このとき、球有りセンサSN100は、遊技球が発射位置R120に位置しないことを示す信号を発する。
<<反射型の球有りセンサSN200>>
図441(b-1)及び(b-2)は、反射型の球有りセンサSN200の発光部SN210と受光部SN220との配置を示す概略断面図である。図441(b-1)及び(b-2)においては、紙面の左側が遊技機の手前側であり、紙面の右側が遊技機の奥行き側である。また、紙面の上側が遊技機の上側であり、紙面の下側が遊技機の下側である。
反射型の球有りセンサSN200は、発光部SN210と受光部SN220とを一体に有する。発光部SN210から発せられた光は、反射されることで、受光部SN220で受光できる。反射型の球有りセンサSN200は、レールR100の近くに配置されている。発光部SN210から発せられる光は、レールR100に向かって進行する。
反射型の球有りセンサSN200は、奥行き側に配置される。遊技球が発射位置R120は、レールR100の最端部R110であり、レールR100の最端部R110の奥行き側に反射型の球有りセンサSN200を配置できる空間を確保すればよい。受光部SN220が迷光を受光しないように、遮光板などの部材を適宜に周囲に設けることで、検出精度を高めることができる。
なお、反射型の球有りセンサSN200は、手前側又は奥行き側のいずれか一方に配置することができる。レールR100の最端部R110の手前側又は奥行き側のいずれかに反射型の球有りセンサSN200を配置できる空間を確保すればよい。
遊技球が発射位置R120に位置する場合には、発光部SN210から発せられた光は、遊技球によって反射され、受光部SN220によって受光される(図441(b-1))。このとき、球有りセンサSN200は、遊技球が発射位置R120に位置することを示す信号を発する。
遊技球が発射位置R120に位置しない場合には、発光部SN210から発せられた光は、反射されることがなく、受光部SN220によって受光されない(図441(b-2))。このとき、球有りセンサSN200は、遊技球が発射位置R120に位置しないことを示す信号を発する。
反射型の球有りセンサSN200の発光部SN210と受光部SN220とは、一体に形成されていなくても、別体に形成されていてもよい。発光部SN210と受光部SN220とは、レールR100に対して同じ側に配置されていればよい。
<<反射型の球有りセンサSN300>>
図441(c-1)及び(c-2)は、反射型の球有りセンサSN300の発光部SN310と受光部320との配置を示す概略断面図である。図441(c-1)及び(c-2)においては、紙面の左側が遊技機の手前側であり、紙面の右側が遊技機の奥行き側である。また、紙面の上側が遊技機の上側であり、紙面の下側が遊技機の下側である。
反射型の球有りセンサSN300は、反射型の球有りセンサSN200と同様の構成を有する。反射型の球有りセンサSN300は、発光部310と受光部320とを一体に有する。
反射型の球有りセンサSN300は、レールR100の下側に配置される。遊技球が発射位置R120は、レールR100の最端部R110であり、レールR100の最端部R110の下側に反射型の球有りセンサSN300を配置できる空間を確保すればよい。受光部320が迷光を受光しないように、遮光板などの部材を適宜に周囲に設けることで、検出精度を高めることができる。レールR100には、光を通過できる程度の貫通孔を設ければよい。
遊技球が発射位置R120に位置する場合には、発光部310から発せられた光は、遊技球によって反射され、受光部320によって受光される(図441(c-1))。このとき、球有りセンサSN300は、遊技球が発射位置R120に位置することを示す信号を発する。
遊技球が発射位置R120に位置しない場合には、発光部310から発せられた光は、反射されることがなく、受光部320によって受光されない(図441(c-2))。このとき、球有りセンサSN300は、遊技球が発射位置R120に位置しないことを示す信号を発する。
反射型の球有りセンサSN300の発光部310と受光部320とは、一体に形成されていなくても、別体に形成されていてもよい。発光部310と受光部320とは、レールR100の下側に配置されていればよい。
図442は、垂直発射方式と水平発射方式とを示す概略図である。
球有りセンサSN100、球有りセンサSN200、球有りセンサSN300は、いずれも、垂直発射方式でも水平発射方式でも用いることができる。
図442(a)は、垂直発射方式を示す概略図である。垂直発射方式は、垂直方向と垂直方向に対して45度との間に含まれるいずれかの方向に遊技球を発射する方式である。前述したように、レールR100の最端部R110に球有りセンサSN100、球有りセンサSN200、球有りセンサSN300を設けることで、遊技球が発射位置R120に位置するか否かを検出することができる。
図442(b)は、水平発射方式を示す概略図である。水平発射方式は、水平方向と水平方向に対して45度との間に含まれるいずれかの方向に遊技球を発射する方式である。前述したように、レールR100の最端部R110に球有りセンサSN100、球有りセンサSN200、球有りセンサSN300を設けることで、遊技球が発射位置R120に位置するか否かを検出することができる。
図443は、垂直発射方式で遊技球を遊技盤D35に発射する。レールR100の最端部R110は、図443の破線で囲んだ領域SR1に位置しており、球有りセンサSN100、球有りセンサSN200、球有りセンサSN300も領域SR1に設ける。
図444は、水平発射方式で遊技球を遊技盤D35に発射する。レールR100の最端部R110は、図444の破線で囲んだ領域SR2に位置しており、球有りセンサSN100、球有りセンサSN200、球有りセンサSN300も領域SR2に設ける。
なお、球有りセンサSN100、球有りセンサSN200、球有りセンサSN300は、レールR100の最端部R110の位置に応じて設ければよく、例えば、図443のSR3などに、遊技盤の上側にレールR100の最端部R110が位置する場合には、領域SR3などに球有りセンサSN100、球有りセンサSN200、球有りセンサSN300を設ければよい。
<玉磨きユニット>
封入式遊技機や雀球遊技機には、玉磨きユニットを設けることができる。玉磨きユニットは、遊技球が入る入口と遊技球が出る出口とを有する。玉磨きユニットは、複数種類のセンサとアクチュエータとを有する(図示せず)。入口に設けられているセンサによって、遊技球を検出すると、アクチュエータが起動し、玉磨きユニット内で遊技球を搬送しながら磨く。磨かれた遊技球は出口から排出される。出口に設けられているセンサによって、遊技球を検出すると、アクチュエータの動作を停止する。
雀球遊技機の場合には、BETボタンを遊技者が操作することで遊技の開始状態となる。予め定まられた数の遊技球を発射して、全ての遊技球が遊技盤に設けられている入球センサによって検出される遊技の終了となる。したがって、玉磨きユニットを雀球遊技機に用いる場合には、一定の数の遊技球を遊技に用いるため、玉磨きユニットに入口用のセンサや出口用のセンサを設けなくてもよい。
すなわち、遊技が開始したときに、玉磨きユニットを起動し、遊技終了後、所定時間経過したときに、玉磨きユニットを停止すればよい。主制御基板Mによって玉磨きユニットによって磨くべき遊技球の有無を判断することができる。玉磨きユニットに不具合が発生した場合であっても、主制御基板Mは、球有りセンサによって遊技球の循環に異常が発生したことを検出することができる。異常が発生したことを検出したときには、その旨を示す情報を副制御基板Sに送信することで、エラーを報知することができる。
また、玉磨きユニットに、玉磨き部を経由しないバイパス経路を設けておき、機械的なスイッチによって、玉磨き部又はバイパス経路を選択できるようにしてもよい。いずれが選択されているかを主制御基板Mに入力することで、アクチュエータの起動または停止を指示することができる。
前述した第34実施形態では、球送り出口センサ836を通過する度に、持ち球数を1つ減算して遊技球数表示器W10に表示する例を示したが、球有りセンサSN100、球有りセンサSN200、球有りセンサSN300によって遊技球の発射を検出し、遊技球を遊技領域に発射されたタイミングで持ち球数を1つ減算して遊技球数表示器W10に表示するようにしてもよい。
(第38実施形態)
次に、本明細書に係る封入式の遊技機に適用可能な構成を第38実施形態として以下に詳述する。なお、第38実施形態の構成は、本明細書におけるすべての構成に適用可能であることを補足しておく。
なお、第38実施形態については、主制御基板M側の構成については、第22実施形態との相違点についてのみ詳述し、枠制御基板W側の構成については、第21実施形態との相違点についてのみ詳述する。
また、第38実施形態においては、主制御基板Mは、遊技進行に関する処理にて使用される第1ROM・RAM領域(主制御基板Mの第1ROM・RAM領域、第1主制御記憶領域と称することがある)と遊技進行に関する処理にて使用されない第2ROM・RAM領域(主制御基板Mの第2ROM・RAM領域、第2主制御記憶領域と称することがある)とを有している。また、枠制御基板Wは、遊技進行に関する処理にて使用される第1ROM・RAM領域(枠制御基板Wの第1ROM・RAM領域、第1枠制御記憶領域と称することがある)と遊技進行に関する処理にて使用されない第2ROM・RAM領域(枠制御基板Wの第2ROM・RAM領域、第2枠制御記憶領域と称することがある)とを有している。
<<循環機構の構成>>
まず、第38実施形態に係る封入式の遊技機における循環機構の構成について、図445乃至447を用いて詳述する。
まず、図445は、第38実施形態に係る封入式の遊技機における背面側の循環機構に関する背面図であり、図446は、第38実施形態に係る封入式の遊技機における背面側の循環機構に関する斜視図である。封入式の遊技機における循環機構に係るセンサやモータは、枠制御基板W側にて制御されるよう構成されている。
遊技領域D30に発射された遊技球は、いずれかの入球口に入球した後、排出センサWH10に検出され、背面側循環流路WR10を流下するよう構成されている。すなわち、第1主遊技始動口A10に入球した遊技球も、アウト口D36に入球した遊技球も、大入賞口C10に入球した遊技球も、その後合流し、排出センサWH10に検出されることとなる。
また、発射されたにも拘らず発射強度が不足していたために遊技領域D30に到達しなかった遊技球等は、発射装置D42側に戻ってきて、ファールセンサWF10に検出され、背面側循環流路WR10を流下するよう構成されている。
このように、発射された遊技球は、遊技領域D30に到達した場合も、到達しなかった場合も、その後背面側循環流路WR10を流下するよう構成されている。
背面側循環流路WR10には、封入されている遊技球数が所定の範囲を超過している場合に過多エラー状態とするための過多センサWK20と、封入されている遊技球数が所定の範囲よりも少ない場合に過少エラー状態とするための過少センサWK10と、を有している。過多センサWK20と過少センサWK10の詳細については後述する。
背面側循環流路WR10を流下した遊技球は、遊技球を揚送するためのスクリューWS10に到達し、スクリュー入口センサWS20に検出される。より具体的には、スクリューWS10の最下部にセットされた遊技球がスクリュー入口センサWS20に検出されることとなる。なお、スクリューWS10を揚送手段と称することがある。また、スクリューWS10やモータWM10を総称して揚送手段と称することがある。
このように、スクリューWS10によって遊技球を揚送するよう構成することによって、遊技機内部という限られた空間において、十分な長さの遊技球の流路を担保することができる。
次に、図447は、第38実施形態に係る封入式の遊技機における正面側の循環機構に関する斜視図である。
スクリューWS10の最下部にセットされた遊技球は、揚送されて、スクリューWS10の最上部に到達し、スクリュー出口センサWS30に検出されることとなる。
また、スクリューWS10は、モータWM10のモータ制御によって駆動されるよう構成されており、モータ制御には揚送制御等が含まれている。また、モータWM10内部にはモータセンサWM20が設けられており、モータWM10が正常に駆動しているか否かを検出可能となっている。
スクリューWS10の最上部に到達した遊技球は、正面側循環流路WR20を流下することとなる。正面側循環流路WR20には、持ち球数カウンタのカウンタ値の減算に関する第1球通路センサWT10と、スクリューWS10の制御に関する第2球通路センサWT20と、第3球通路センサWT30とが設けられている。なお、第38実施形態においては、第3球通路センサWT30の用途は設けられていない。
また、第2球通路センサWT20は、スクリューWS10の上部(遊技球の揚送が完了した位置)から、おおよそ遊技球5球分離れた位置に設けられている。このように構成することで、第2球通路センサWT20が遊技球を検知していない場合には、正面側循環流路WR20に5球以上の遊技球が新たに揚送するスペースが存在することとなり、1球揚送した後停止して、その後再度1球揚送するなどのように、モータ制御を頻繁に停止する必要がなくなり、電力の消費を抑えることができる。
なお、過多センサWK20、過少センサWK10、スクリュー入口センサWS20、スクリュー出口センサWS30は、所定時間(例えば、100ms)以上連続して遮光された場合にオンを検出するよう構成されているため、遊技球がセンサを通過しただけでは検出されず、遊技球がセンサの位置で滞留することで検出されるよう構成されている。また、他のセンサについても同様の構成を適用することが可能である。
<持ち球数カウンタのカウンタ値の減算>
ここで、持ち球数カウンタのカウンタ値(持ち球数、遊技球数と称することがある)に関する構成について詳述すると、遊技球が1球発射された場合には、持ち球数カウンタのカウンタ値が1減算されることとなるが、より具体的には、図428にて前述したように、遊技球が1球発射される場合、球送り装置W830(球送りソレノイドW832)が駆動することによって、遊技球が発射装置W840に供給され、正面側循環流路WR20内の遊技球は、1球分下流に流下することとなる。この際、第1球通路センサWT10(図428に示す第34実施形態における球送り入口センサW834に相当)は新たに遊技球を検出する(オフ→オンとなる)ことで、持ち球数カウンタのカウンタ値を1減算するよう構成されている。
<持ち球数カウンタのカウンタ値の加算>
他方、前述したように、発射されたものの発射強度が不足していたために遊技領域D30に到達しなかった遊技球等は、発射装置D42側に戻ってきて、ファールセンサWF10に検出されることとなるが、遊技球がファールセンサWF10に検出された場合には、持ち球数カウンタのカウンタ値が1加算されるよう構成されている。
なお、持ち球数カウンタのカウンタ値を持ち球数データと称することがある。
<持ち球数カウンタに関する変形例>
なお、遊技球が1球発射された場合の持ち球数カウンタのカウンタ値からの減算に関する第38実施形態からの変形例として、以下のように構成してもよい。
遊技球が1球発射される場合、球送り装置W830(球送りソレノイドW832)が駆動することによって、遊技球が発射装置W840に供給され、正面側循環流路WR20内の遊技球は、1球分下流に流下することとなる。この際、第1球通路センサWT10が新たに遊技球を検出し(オフ→オンとなる)、第3球通路センサWT30が新たに遊技球を検出する(オフ→オンとなる)ことで、持ち球数カウンタのカウンタ値を1減算するよう構成するなど、第1球通路センサWT10と第3球通路センサWT30との2つのセンサの検出状況が所定条件を充足することで、持ち球数カウンタのカウンタ値から1減算するよう構成してもよい。
このように構成することにより、正面側循環流路WR20を流下する遊技球同士が衝突することによって、正面側循環流路WR20を遊技球が逆流し、第1球通路センサWT10に複数回検出されてしまい、持ち球数カウンタのカウンタ値が2以上減算されてしまう事態を防止することができる。
<<主制御基板M側の構成>>
次に、第38実施形態における主制御基板M側の構成について詳述する。
まず、図448は、第38実施形態における、主制御基板Mが行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャート(プログラム開始処理と称することがある)である。第22実施形態との相違点は、ステップ1022-1、及びステップ1033-1乃至ステップ1033-11である。
遊技機の電源投入後、初期設定を行った後(不図示)、ステップ1022-1で、主制御基板MのCPUMCは、チェックサムを算出し、電源復帰データを生成して、ステップ1023に移行する。なお、第38実施形態においては、ステップ1022-1の処理を第2ROM・RAM領域における処理として実行している。また、ステップ1022-1の処理を領域外バックアップ異常検査処理と称することがある。
なお、第38実施形態においては、ステップ1022-1の処理を呼び出す際に、レジスタの退避を実行しないよう構成されている。また、第38実施形態においては、第1ROM・RAM領域における処理から、ステップ1022-1以外の第2ROM・RAM領域における処理を呼び出す構成についても、すべてレジスタの退避を実行しない(例えば、ステップ1024の処理を実行しない)よう構成してもよい。また、ステップ1022-1の処理を呼び出す場合も含めて、第1ROM・RAM領域における処理から第2ROM・RAM領域における処理を呼び出す場合には、毎回レジスタを退避する処理を実行するよう構成してもよい。
次に、ステップ1032-4でAFレジスタを復帰させた後、ステップ1033-1で、主制御基板MのCPUMCは、タイマ割り込みを禁止する。次に、ステップ1033-2で、主制御基板MのCPUMCは、電源断が発生していないか否かを判定する(例えば、入力ポートの値が電源断の発生を示す値ではないか否かを判定する)。ステップ1033-2でYesの場合、ステップ1033-3で、主制御基板MのCPUMCは、初期値乱数更新処理(乱数個数分、初期値乱数の更新を行う処理)を実行する。次に、ステップ1016で、主制御基板MのCPUMCは、タイマ割り込みを許可し、ステップ1033-1乃至ステップ1016の処理を繰り返し実行する。
また、ステップ1033-2でNoの場合、ステップ1033-4で、主制御基板MのCPUMCは、電源断情報フラグ(前回の電源断が正常に実行されたか否かを確認するためのフラグ)のアドレスをセットする。次に、ステップ1033-5で、主制御基板MのCPUMCは、電源断情報フラグの内容は電源投入正常データ(正常に電源復帰した旨のデータ)であるか否かを判定する。ステップ1033-5でYesの場合、ステップ1033-6で、主制御基板MのCPUMCは、電源断正常データ(電源断が正常である旨のデータ)を電源断フラグに記憶する。次に、ステップ1033-7で、主制御基板MのCPUMCは、AFレジスタを退避する。次に、ステップ1033-8で、主制御基板MのCPUMCは、第2ROM・RAM領域の主制御領域外チェックサム作成処理を呼び出す。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ3900で、主制御基板MのCPUMCは、後述する主制御領域外チェックサム作成処理を実行する。次に、ステップ1033-9で、主制御基板MのCPUMCは、第1ROM・RAM領域の呼び出し元に復帰する。
次に、ステップ1033-10で、主制御基板MのCPUMCは、AFレジスタを復帰させ、電源断待ちループ処理に移行する。
また、ステップ1033-5でNoの場合、換言すると、電源断情報フラグの内容が正常に電源復帰した旨のデータでない場合、ステップ1033-11で、主制御基板MのCPUMCは、電源断異常データ(電源断が異常である旨のデータ)を電源断フラグに記憶し、電源断待ちループ処理に移行する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、図449は、図448におけるステップ3900のサブルーチンに係る、主制御領域外チェックサム作成処理のフローチャートである。まず、ステップ3902で、主制御基板MのCPUMCは、チェックサム領域の内容をゼロクリアする。次に、ステップ3904で、主制御基板MのCPUMCは、チェックサムデータを生成する。次に、ステップ3906で、主制御基板MのCPUMCは、RAMアドレスとして、「スタックポインタ初期値のアドレス-所定値」をセットする。なお、スタックポインタ初期値のアドレスは、第2RAM領域におけるスタックポインタ初期値のアドレスを示している。次に、ステップ3908で、主制御基板MのCPUMCは、チェックサムデータから「RAMアドレス」の内容(「RAMアドレス」に対応する値)を減算する。次に、ステップ3910で、主制御基板MのCPUMCは、チェックサムデータから「RAMアドレス+1」の内容(「RAMアドレス+1」に対応する値)を減算する。次に、ステップ3912で、主制御基板MのCPUMCは、チェックサムデータ(256からステップ3910で算出した値を減算したデータ)をチェックサム領域に記憶し、次の処理(ステップ1033-9の処理)に移行する。
なお、チェックサム領域は、連続するアドレスを含む一連の領域となっている。また、ステップ3908における加算後のチェックサムデータを誤り検出用データと称することがある。また、ステップ3904で生成したチェックサムデータを、所定の演算を実行した結果と称することがあり、ステップ3906における所定値を、所定の値と称することがある。
<<チェックサムデータの生成に関するイメージ図>>
次に、図450を参照して、チェックサムデータの生成からチェックサムを算出するまでについて詳述する。なお、同図においては、前述したように、第1ROM・RAM領域の処理から第2ROM・RAM領域の処理を呼び出す際にレジスタ退避を実行しない構成を適用した場合を例示している。これには限定されず、第1ROM・RAM領域の処理から第2ROM・RAM領域の処理を呼び出す際にレジスタ退避を実行するよう構成してもよく、このように構成した場合には、第1ROM・RAM領域の処理から第2ROM・RAM領域の処理を呼び出す際には、第2スタック領域にレジスタを退避するよう構成してもよい。
また、同図においては、主制御基板M側の処理について詳述しているが、後述する枠制御基板W側の処理についても同様の構成を適用することができる。
<A:電源断が発生した場合>
まず、図450(A)は、電源断が発生し、電源断時処理を実行する場合に関するイメージ図である。電源断が発生した場合、図448に図示するように、第1ROM・RAM領域における処理から、第2ROM・RAM領域における処理であるステップ3900の主制御領域外チェックサム作成処理が呼び出されることとなる。主制御領域外チェックサム作成処理が呼び出される際には、第1ROM・RAM領域の戻りアドレスに係る2バイト分のデータである戻りアドレスに係るデータAが第1スタック領域に記憶される。一例としては、図示するように、戻りアドレスに係るデータAは、「F200H」の1つ下位のアドレスである「F1FFH」から「F1FEH」までの2バイト分の領域に格納されることとなる。
<主制御領域外チェックサム作成処理>
主制御領域外チェックサム作成処理の実行時には、第1RAM領域及び第2RAM領域には以下のデータA乃至データGが記憶されていることとする。なお、データA乃至データGは、説明のために簡略化したものであり、第1RAM領域及び第2RAM領域に記憶されている実際のデータは、種類数や内容が異なっていることを補足しておく。
また、第1RAM領域及び第2RAM領域に記憶されているデータA乃至データGは、以下のようになっている。なお、「データに対応した値」とは、例えば、該当するデータを10進数で表した値としてもよい。
データA:データに対応した値が1である第1RAM領域のデータ
データB:データに対応した値が2である第1RAM領域のデータ
データC:データに対応した値が3である第1RAM領域のデータ
データD:データに対応した値が4である第1RAM領域のデータであり、第1スタック領域に記憶されている戻りアドレスに係るデータA
データE:データに対応した値が1である第2RAM領域のデータ
データF:データに対応した値が2である第2RAM領域のデータ
データG:データに対応した値が3である第2RAM領域のデータ
また、第2ROM・RAM領域における処理である主制御領域外チェックサム作成処理では、以下の(1)乃至(4)の流れでチェックサムデータを生成するよう構成されている。
(1)ステップ3904では、データAからデータGまでのデータに対応した値の和を算出する。より具体的には、「1+2+3+4+1+2+3=16」が算出される。
(2)ステップ3906では、「F200H」から戻りアドレスに係るデータAに対応した2バイト分を除外するために所定値(-2)を減算したアドレスである「F1FEH」をRAMアドレスとしてセットする。なお、当該2バイトに対応する「2」がステップ3906における所定値に相当している。
(3)ステップ3906及びステップ3908では、上記(1)で算出したチェックサムデータからデータDに対応した値を減算する。より具体的には、「16-4=12」が算出される。
(4)ステップ3910では、256から上記(3)の処理の結果を減算した値をチェックサム領域に記憶する。より具体的には、「256-12=244」がチェックサム領域に記憶されることとなる。
上述したように、同図においては、戻りアドレスに係るデータAに対応した値をチェックサムデータから減算している。詳細は後述することとなるが、このように構成することで、戻りアドレスに係るデータAに対応した値がいずれであるかに拘らず、チェックサムを算出することができるよう構成することができる。
<B:電源復帰した場合>
次に、図450(B)は、図450(A)で電源断時処理を実行した後、電源復帰した場合に関するイメージ図である。電源復帰した場合、図448に図示するように、第1ROM・RAM領域における処理から、第2ROM・RAM領域における処理であるステップ1022-1の処理が呼び出されることとなる。ステップ1022-1の処理が呼び出される際には、第1ROM・RAM領域の戻りアドレスに係る2バイト分のデータである戻りアドレスに係るデータBが第1スタック領域に記憶される。一例としては、図示するように、戻りアドレスに係るデータBは、「F200H」の1つ下位のアドレスである「F1FFH」から「F1FEH」までの2バイト分の領域に格納されることとなる。
<図448のステップ1022-1の処理>
ステップ1022-1の処理の実行時には、第1RAM領域及び第2RAM領域には以下のデータA乃至データJが記憶されていることとする。なお、データA乃至データJは、説明のために簡略化したものであり、第1RAM領域及び第2RAM領域に記憶されている実際のデータは、種類数や内容が異なっていることを補足しておく。
また、第1RAM領域及び第2RAM領域に記憶されているデータA乃至データJは、以下のようになっている。なお、「データに対応した値」とは、例えば、該当するデータを10進数で表した値としてもよい。
データA:データに対応した値が1である第1RAM領域のデータ
データB:データに対応した値が2である第1RAM領域のデータ
データC:データに対応した値が3である第1RAM領域のデータ
データH:データに対応した値が6である第1RAM領域のデータであり、第1スタック領域に記憶されている戻りアドレスに係るデータB
データE:データに対応した値が1である第2RAM領域のデータ
データF:データに対応した値が2である第2RAM領域のデータ
データG:データに対応した値が3である第2RAM領域のデータ
データJ:データに対応した値が244であるチェックサム領域のデータ
このように、第2ROM・RAM領域における処理である主制御領域外チェックサム作成処理が呼び出される際に第1スタック領域に記憶される戻りアドレスに係るデータAに係るデータに対応した値が4であったことに対して、第2ROM・RAM領域における処理であるステップ1022-1の処理が呼び出される際に第1スタック領域に記憶される戻りアドレスに係るデータBに係るデータに対応した値が6であり、異なる値となっている。
また、第2ROM・RAM領域における処理であるステップ1022-1の処理では、以下の(5)乃至(8)の流れでチェックサムを算出するよう構成されている。
(5)ステップ1022-1の処理では、データAからデータJまでのデータに対応した値の和を算出する。より具体的には、「1+2+3+6+1+2+3+244=262」が算出される。
(6)次に、ステップ1022-1の処理では、「F200H」から戻りアドレスに係るデータAに対応した2バイト分を除外するために所定値(-2)を減算したアドレスである「F1FEH」をRAMアドレスとしてセットする。
(7)次に、ステップ1022-1の処理では、上記(5)で算出したチェックサムデータからデータHに対応した値を減算する。より具体的には、「262-6=256」が算出される。
(8)次に、ステップ1022-1の処理では、256から上記(7)の処理の結果を減算した値を算出する。より具体的には、「256-256=0」となる。このように、当該(8)の処理の演算結果が0となった場合に、算出したチェックサムは正常である(誤り検出の結果は正常である、電源復帰データは正常であるなどと称することがある)と判定することができる。
なお、上述した256はあくまで一例であり、その他を設定してもよい。
このように、図450の構成においては、電源断の発生時には第2ROM・RAM領域における処理にてチェックサムデータを生成し、その後の電源復帰後には第2ROM・RAM領域における処理にてチェックサムを算出するよう構成されている。このように構成した場合、電源断の発生時に第2ROM・RAM領域における処理を呼び出す際の戻りアドレスに係るデータ(戻りアドレスに係るデータA)と、電源復帰時に第2ROM・RAM領域における処理を呼び出す際の戻りアドレスに係るデータ(戻りアドレスに係るデータB)とが異なるアドレスに対応するデータとなってしまうため、データに対応した値も異なる値となり得ることとなる。
このような場合においても、同図に図示したように、第1RAM領域と第2RAM領域とのチェックサムデータを生成した後に、当該チェックサムデータから戻りアドレスに係るデータA(または、戻りアドレスに係るデータB)のデータに対応した値を減算することで、正確にチェックサムを算出することができることとなる。
なお、データDのデータに対応した値である「4」を所定の値と称することがある。また、第1RAM領域及び第2RAM領域を特定の記憶領域と称することがある。また、(4)の演算結果として生成されたチェックサムデータを誤り検出用データと称することがある。また、主制御領域外チェックサム作成処理を特定処理と称することがある。
また、チェックサムデータを生成する構成や、チェックサムを算出する構成は、図450の構成には限定されず、例えば、電源断時におけるチェックサムデータの生成時には、第1RAM領域及び第2RAM領域の最下位アドレスから、第1スタック領域の戻りアドレスに係るデータAの1つ下位のアドレスである「F1FDH」までのデータに対応した値の和を算出し、次に、第1スタック領域の戻りアドレスに係るデータAの1つ上位のアドレスである「F200H」から第2RAM領域の最上位のアドレスまでのデータに対応した値の和を算出し、当該算出した和同士の和を算出した結果を、256から減算したものをチェックサムデータとしてチェックサム領域に記憶するよう構成してもよい。
電源復帰後においても同様に、第1RAM領域及び第2RAM領域の最下位アドレスから、第1スタック領域の戻りアドレスに係るデータBの1つ下位のアドレスである「F1FDH」までのデータに対応した値の和を算出し、次に、第1スタック領域の戻りアドレスに係るデータBの1つ上位のアドレスである「F200H」から第2RAM領域の最上位のアドレスまでのデータに対応した値の和を算出し、当該算出した和同士の和を算出した結果を、256から減算することでチェックサムを算出するよう構成してもよい。
また、前述したように、第1ROM・RAM領域の処理から第2ROM・RAM領域の処理を呼び出す際に、第2スタック領域にレジスタを退避するよう構成した場合においては、第1RAM領域と第2RAM領域とのチェックサムデータを算出した結果から、戻りアドレスに係るデータA(または、戻りアドレスに係るデータB)のデータに対応した値を減算し、当該減算結果からさらに、退避したレジスタのデータに対応した値を減算することで、チェックサム領域に記憶するチェックサムデータの生成及びチェックサムの算出を正確に実行することができることとなる。
また、図450においては、第1RAM領域と第2RAM領域とのチェックサムデータを算出した結果から、戻りアドレスに係るデータA(または、戻りアドレスに係るデータB)のデータに対応した値を減算するよう構成したが、これには限定されず、第1RAM領域と第2RAM領域とのチェックサムデータを算出する際には、各アドレスのデータに対応した値を減算していくことでチェックサムデータを生成(図449のステップ3904にて各アドレスのデータに対応した値を減算していく)し、当該生成したチェックサムデータに戻りアドレスに係るデータA(または、戻りアドレスに係るデータB)のデータに対応した値を加算する(図449のステップ3908及びステップ3910で加算処理を実行する)よう構成してもよい。
このように構成することで、電源断時におけるチェックサムデータを生成する処理と、電源復帰時におけるチェックサムを算出する処理とを第2ROM・RAM領域における処理として実行することとなり、チェックサムに関する処理(誤り検出に関する処理)に関して第1ROM・RAM領域における処理として使用する容量を削減することができる。なお、遊技の進行に関する処理は、遊技機に関する規則上、第1ROM・RAM領域における処理とすることは可能であるが、第2ROM・RAM領域における処理とすることはできないようになっているため、チェックサムに関する処理に関して第1ROM・RAM領域における処理として使用する容量を削減することで、第1ROM・RAM領域における処理として遊技の進行に関する処理に使用可能な容量を増やすことができる。
また、スタック領域(例えば、第1ROM・RAM領域側のスタック領域である第1スタック領域と、第2ROM・RAM領域側のスタック領域である第2スタック領域)を除いたRAM領域を対象としてチェックサムデータを作成するよう構成してもよい。
また、上述した構成は、ぱちんこ遊技機だけでなく、回胴式遊技機にも適用可能である。
次に、図451は、主制御基板Mが行うタイマ割り込み時処理の流れを示したフローチャートである。第22実施形態との相違点は、ステップ1553-1、ステップ1553-2乃至ステップ1550-6である。なお、ステップ1051-2の賞球制御処理は図451には含まれていない。
まず、定時割り込み周期Tの到達時を契機として、主制御基板MのCPUMCは、ステップ1553-1で、主制御球抜き状態フラグがオフであるか否かを判定する。ここで、主制御球抜き状態フラグとは、球抜き状態となった場合にオンとなるフラグであり、枠制御基板W側から球抜き状態コマンドを受信したことを契機としてオンとなるよう構成されている。
ステップ1553-1でYesの場合には、ステップ1000-1に移行し、他方、ステップ1553-1でNoの場合には、ステップ1550-9に移行する。このように、第38実施形態においては、主制御球抜き状態フラグがオン、換言すると、球抜き状態である場合には、タイマ割り込み時処理におけるステップ1000-1乃至ステップ1553-5の処理を実行しないこととなる。すなわち、主制御基板M側においては、球抜き状態である場合には、タイマ割り込み時処理における第1の処理(ステップ1000-1乃至ステップ1553-5の処理)を呼び出さないよう構成されている。
なお、球抜き状態とは、主制御球抜き状態フラグがオン且つ枠制御球抜き状態フラグがオンである状態としてもよいし、主制御球抜き状態フラグがオンである状態としてもよいし、枠制御球抜き状態フラグがオンである状態としてもよい。
また、ステップ1550-3の遊技状態表示処理を実行した後、ステップ1053-2で、主制御基板MのCPUMCは、主制御状態作成処理を実行する。なお、主制御状態作成処理とは、主制御基板M側の遊技状態に関する情報を作成する処理である。
次に、ステップ1553-3で、主制御基板MのCPUMCは、外部端子板パルス出力作成処理を実行する。なお、外部端子板パルス出力作成処理は、外部端子板パルス出力情報(遊技機外部に出力する情報)の送信要求の作成を行う処理である。
次に、ステップ1052-1で、主制御基板MのCPUMCは、AFレジスタを退避する。次に、ステップ1052-2で、主制御基板MのCPUMCは、第2ROM・RAM領域の領域外御処理を呼び出し、ステップ1052-3に移行する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ1052-3で、主制御基板MのCPUMCは、領域外制御処理を実行する。次に、ステップ1052-4で、主制御基板MのCPUMCは、第1ROM・RAM領域の呼び出し元に復帰し、ステップ1052-5に移行する。なお、ステップ1052-3の領域外制御処理を第2処理と称することがある。
次に、ステップ1052-5で、主制御基板MのCPUMCは、AFレジスタを復帰する。次に、ステップ1553-4で、主制御基板MのCPUMCは、枠制御通信制御処理を実行する。なお、枠制御通信制御処理は、主制御基板Mと枠制御基板Wとの通信に関する処理であり、枠制御基板W側から球抜き状態コマンドを受信した場合に、主制御球抜き状態フラグをオンにする処理が含まれている。すなわち、枠制御基板W側から球抜き状態コマンドを受信した場合、主制御基板M側では、タイマ割り込み時処理におけるステップ1553-4の処理を実行した際に主制御球抜き状態フラグがオンとなって、球抜き状態への移行が確定されることとなる。その後、次回のタイマ割り込み時処理の実行時には、ステップ1553-1でNoと判定され、ステップ1000-1乃至ステップ1553-5の処理を実行しないこととなる。なお、球抜き状態を所定の状態と称することがある。また、球抜き状態への移行が確定されることを、球抜き状態に関する情報が記憶される、所定の状態に関する情報が記憶されるなどと称することがある。
次に、ステップ1553-5で、主制御基板MのCPUMCは、発射制御信号出力処理を実行し、ステップ1550-9に移行する。
次に、主制御基板MのCPUMCは、ソレノイド出力処理を実行する。次に、ステップ1999で、主制御基板MのCPUMCは、制御コマンド送信処理(前述の各処理でセットされたコマンドをサブメイン制御部側に送信する)を実行する。次に、ステップ1550‐6で、主制御基板MのCPUMCは、LED出力処理を実行する。次に、ステップ1550‐11で、主制御基板MのCPUMCは、タイマ割り込みの発生を許可するよう設定し、本割り込み処理の実行直前に実行されていた処理に復帰する。
このように、第38実施形態においては、球抜き状態となった場合(主制御球抜き状態フラグがオンとなった場合)、実行しなくなる第1の処理(ステップ1000-1乃至ステップ1553-5の処理)の方が、実行する第2の処理(ステップ1550-9乃至ステップ1550-11の処理)よりも多くなっている。換言すると、球抜き状態となった場合(主制御球抜き状態フラグがオンとなった場合)、呼び出さなくなる第1の処理(ステップ1000-1乃至ステップ1553-5の処理)の方が、呼び出す第2の処理(ステップ1550-9乃至ステップ1550-11の処理)よりも多くなっている。
なお、上記第1の処理を第1の処理モジュールと称してもよいし、上記第2の処理を第2の処理モジュールと称してもよい。また、図451におけるステップ番号が付されている処理を1つの処理モジュールとしてもよい。このように構成した場合には、第1の処理モジュールは第2の処理モジュールよりも処理モジュールの数が少なくなっている。
このように構成することで、遊技球が発射可能である一方で遊技が進行しない球抜き状態においては、遊技の進行を制御する主制御基板Mにて実行しない処理を多く設けることにより、球抜き状態が遊技の進行に影響を及ぼさないことを担保することができるとともに、球抜き状態における消費電力を抑えることができる。
また、球抜き状態であっても呼び出す第2の処理には、データの出力に関する処理を実行するステップ1550-9のソレノイド出力処理が含まれている。また、球抜き状態では呼び出さない第1の処理には、データの入力に関する処理を実行するステップ1000-1の入力処理が含まれている。
また、球抜き状態であっても呼び出す第2の処理における、ステップ1550-9のソレノイド出力処理では、大入賞口を閉じるための処理などを実行し、ステップ1550-6のLED出力処理では、球抜き状態に対応する報知(主制御基板M側で制御するランプなどによる報知)を実行する。
また、球抜き状態は、電源オフ→オンで解除(終了)するよう構成されており、電源がオフにならない限りは球抜き状態が継続するよう構成されている(枠制御基板W側においても同様)。
また、球抜き状態にて遊技球を発射し、遊技機内から遊技球を取り出す場合には、球抜き機構(不図示)から取り出すよう構成されている。球抜き機構は、一例として、背面側循環流路WR10に設けられている。
なお、主制御基板M側においては、図448のステップ1022-1乃至ステップ1032-4の処理を主制御基板M側のプログラム開始処理(所定処理と称することがある)と称することがあり、図448のステップ1033-1乃至ステップ1016の処理を主制御基板M側のメインループ処理と称することがあり、図448のステップ1033-4乃至ステップ1033-10の処理を主制御基板M側の電源断処理と称することがあり、図451のステップ1553-1乃至ステップ1550-11の処理を主制御基板M側のタイマ割り込み時処理(割り込み処理、主制御割り込み処理と称することがある)と称することがある。
<<枠制御基板W側の構成>>
次に、第38実施形態における枠制御基板W側の構成について詳述する。
まず、図452は、第38実施形態における、枠制御基板Wが行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。第21実施形態との相違点は、ステップ6050であり、ステップ3100-3で入力ポートの値が電源断発生を示す値であると判定した場合、ステップ6050で、枠制御基板WのCPUWCは、後述する枠制御電断時処理を実行し、電源断待ちループ処理に移行する。なお、枠制御基板W側における電源投入時に実行するメインフローチャートの処理を所定処理と称することがある。なお、ステップ3100-1におけるクリアワード1をクリアワードに変更している(第38実施形態においては、クリアワード2に関する処理を削除しているため)。
次に、図453は、図452におけるステップ5100のサブルーチンに係る、電断復帰時初期処理のフローチャートである。第21実施形態との相違点は、ステップ5110及びステップ5155である。
ステップ5108で、RAMクリアボタンと遊技球数クリアボタンと球抜きボタンとのスイッチ状態を確認した後、ステップ5110で、枠制御基板WのCPUWCは、チェックサムを算出し、電源復帰データを生成して、ステップ5112に移行する。なお、第38実施形態においては、ステップ5110の処理を第2ROM・RAM領域における処理として実行している。また、ステップ5110の処理を領域外バックアップ異常検査処理と称することがある。
なお、第38実施形態においては、ステップ5110の処理を呼び出す際に、レジスタの退避を実行しないよう構成されている。また、第38実施形態においては、第1ROM・RAM領域における処理から、ステップ5110以外の第2ROM・RAM領域における処理を呼び出す構成についても、すべてレジスタの退避を実行しない(例えば、ステップ5126の処理を実行しない)よう構成してもよい。また、ステップ5110の処理を呼び出す場合も含めて、第1ROM・RAM領域における処理から第2ROM・RAM領域における処理を呼び出す場合には、毎回レジスタを退避する処理を実行するよう構成してもよい。
また、ステップ5154で、球抜きボタンの操作があると判定した場合、ステップ5155で、枠制御基板WのCPUWCは、持ち球数カウンタのカウンタ値が0であるか否かを判定する。ステップ5155でYesの場合、ステップ5156で、枠制御基板WのCPUWCは、枠制御球抜き状態フラグ(球抜き状態となった場合にオンとなる枠制御基板W側のフラグ)をオンにし、ステップ5158に移行する。また、ステップ5155でNoの場合には、ステップ5160に移行する。
このように、第38実施形態においては、電源投入時に、球抜きボタンの操作があり、且つ、持ち球数カウンタのカウンタ値が0である場合に、球抜き状態に移行する(枠制御球抜き状態フラグをオンにする)よう構成されている。
なお、球抜き状態への移行条件は、第38実施形態の構成には限定されず、任意に設定することができる。一例としては、電源投入時に、球抜きボタンの操作がある場合には、持ち球数カウンタのカウンタ値が0でなくても球抜き状態に移行するよう構成してもよいし、電源投入時に、球抜きボタンの操作があり、且つ、所定の条件を充足している場合に球抜き状態に移行するよう構成してもよい。
なお、球抜き状態においては、遊技球数表示器W10の表示は、すべての桁で「-」が表示されるよう構成してもよい。このように構成することで、球抜き状態であることを遊技場の管理者が認識し易くすることができるとともに、持ち球数カウンタのカウンタ値の更新が実行されないことを認識し易くすることができる。
なお、持ち球数カウンタのカウンタ値が1以上である状況にて電源断が発生した後、遊技球数クリアボタンと球抜きボタンとを操作した状態で電源を投入した場合には、ステップ5119の処理によって持ち球数カウンタのカウンタ値がクリアされるため、ステップ5155でYesと判定されることとなり、球抜き状態に移行する(枠制御球抜き状態フラグをオンにする)よう構成されている。
なお、球抜き状態となった以降は、球抜きボタンに対応する入力ポートは確認しないように構成されている。また、球抜き状態である場合においては、遊技停止となる所定のエラー状態である場合と、主制御基板M側、枠制御基板W側、及び/または副制御基板S側でのランプやLEDによる報知態様が同一となるように構成してもよい。
<<クリア処理に関する構成>>
ここで、本明細書に係る封入式のぱちんこ遊技機に適用可能なクリア処理に関する構成を以下に詳述する。なお、以下に詳述する構成は一部のみを適用することも可能であるし、複数の構成を組み合わせることも可能である。
<構成1>
電源投入時にRAMクリアボタンRCBが操作されている(第1条件を充足していると称することがある)と、枠制御基板W側にてRAMクリア処理(第1クリア処理と称することがある)が実行される。RAMクリア処理では、枠制御基板W側のRAM領域における第1領域(例えば、第1RAM領域の持ち球数カウンタに対応する領域以外の領域)がクリアされる。なお、第1領域がクリアされることを、第1領域に第1領域の初期値をセットすると称することがある。
電源投入時に遊技球数クリアボタンW60が操作されている(第2条件を充足していると称することがある)と、枠制御基板W側にて遊技球数クリア処理(第2クリア処理と称することがある)が実行される。遊技球数クリア処理では、枠制御基板W側のRAM領域における第2領域(例えば、第1RAM領域の持ち球数カウンタに対応する領域)がクリアされる。なお、第2領域がクリアされることを、第2領域に第2領域の初期値をセットすると称することがある。
電源投入時にRAM異常が発生している(第3条件を充足していると称することがある)と、枠制御基板W側にてRAM異常に係るクリア処理(第3クリア処理と称することがある)が実行される。RAM異常に係るクリア処理では、枠制御基板W側のRAM領域における第3領域(例えば、第1RAM領域と第2RAM領域とのすべての領域)がクリアされる。なお、第3領域がクリアされることを、第3領域に第3領域の初期値をセットすると称することがある。
クリア処理にてクリアされる領域の大きさは、領域の大きいものから順に、「第3領域>第1領域>第2領域」となっている。
なお、第1領域と第2領域とは重複していない。換言すると、第1領域は第2領域に含まれておらず、第2領域は第1領域に含まれていない。
また、第3領域には、第1領域が含まれており、第3領域には、第2領域が含まれている。
<構成2>
電源投入時に枠制御基板W側のRAM領域における領域A(例えば、第2RAM領域のすべての領域)をクリアするクリア処理Aを実行可能である。
電源投入時に枠制御基板W側のRAM領域における領域B(例えば、第1RAM領域の持ち球数カウンタに対応する領域以外の領域)をクリアするクリア処理Bを実行可能である。
電源投入時に枠制御基板W側のRAM領域における領域C(例えば、第1RAM領域の持ち球数カウンタに対応する領域)をクリアするクリア処理Cを実行可能である。
電源投入時にRAMクリアボタンRCBが操作されている(第1条件を充足していると称することがある)と、クリア処理Bを実行する。
電源投入時にRAM異常が発生している(第3条件を充足していると称することがある)と、クリア処理Aとクリア処理Bとクリア処理Cとを実行する。
電源投入時に遊技球数クリアボタンW60が操作されている(第2条件を充足していると称することがある)と、クリア処理Cを実行する。
<<枠制御基板S側から主制御基板M側へのコマンドに関する構成>>
ここで、本明細書に係る封入式のぱちんこ遊技機に適用可能な、枠制御基板W側から主制御基板M側へのコマンドに関する構成を以下に詳述する。なお、以下に詳述する構成は一部のみを適用することも可能であるし、複数の構成を組み合わせることも可能である。
球抜きボタン(第1ボタン、第1操作部材、所定の操作手段と称することがある)を操作した状態で電源投入されると、主制御基板M側と枠制御基板W側とで球抜き状態(第1状態と称することがある)となる。
遊技球数クリアボタンW60(第2ボタン、第2操作部材、特定の操作手段と称することがある)を操作した状態で電源投入されると、持ち球数カウンタのカウンタ値がクリアされる(クリアされた状態を第2状態と称することがある)。
電源投入後の所定タイミング(例えば、枠制御基板W側のタイマ割り込み時処理が開始した後のタイミング、主遊技図柄の変動が開始可能なタイミングなど)にて、球抜きボタンが新たに操作された場合、枠制御基板W側から主制御基板M側に第1コマンド(所定のコマンドと称することがある)が送信される。
主制御基板Mは、電源投入後の所定タイミングで第1コマンドを受信したことに基づいた処理を実行しない。換言すると、電源投入後の所定タイミングで第1コマンドを受信した場合と、電源投入後の所定タイミングで第1コマンドを受信していない場合とで実行する処理が相違しない。また、主制御基板Mは、電源投入後の所定タイミングで第1コマンドを受信しても球抜き状態に移行しない。
電源投入後の所定タイミング(例えば、枠制御基板W側のタイマ割り込み時処理が開始した後のタイミング、主遊技図柄の変動が開始可能なタイミングなど)にて、遊技球数クリアボタンが新たに操作された場合、枠制御基板W側から主制御基板M側に第2コマンド(特定のコマンドと称することがある)が送信される。
主制御基板Mは、電源投入後の所定タイミングで第2コマンドを受信したことに基づいた処理を実行しない。換言すると、電源投入後の所定タイミングで第2コマンドを受信した場合と、電源投入後の所定タイミングで第2コマンドを受信していない場合とで実行する処理が相違しない。
このように構成することで、遊技機の開発段階において、第1コマンドや第2コマンドを利用して、枠制御基板W側からの入力信号の確認などの様々な確認をすることができ、開発段階に利用するための専用の操作部材を設ける必要がなくなり、遊技機の開発コストの削減をすることができる。
より具体的な第1コマンドや第2コマンドの利用態様としては、第1コマンドや第2コマンドの受信を契機として、強制的に大当りに移行させる、特定のLEDを発光させる、通常の遊技進行では発生させることが困難な(発生する頻度が低い)エラー状態を設定(セット)する等が例示でき、このように構成することにより、遊技機の開発における利便性が向上し、時間効率を向上させることができる。
なお、球抜きボタン操作した状態で電源投入され、主制御基板M側と枠制御基板W側とで球抜き状態となる場合においても、枠制御基板W側から主制御基板M側に第1コマンドが送信されるよう構成してもよいし、第1コマンドとは異なるコマンドが送信されるよう構成してもよい。
また、遊技球数クリアボタンW60を操作した状態で電源投入され、持ち球数カウンタのカウンタ値がクリアされる場合においても、枠制御基板W側から主制御基板M側に第2コマンドが送信されるよう構成してもよいし、第2コマンドとは異なるコマンドが送信されるよう構成してもよい。
なお、上述した構成には限定されず、後述するエラー解除ボタン、及び/またはRAMクリアボタンRCBにおいても同様に、電源投入後の所定タイミング(例えば、枠制御基板W側のタイマ割り込み時処理が開始した後のタイミング、主遊技図柄の変動が開始可能なタイミングなど)にて新たに操作された場合には、枠制御基板W側から主制御基板M側に所定のコマンドが操作され、主制御基板M側では当該所定のコマンドを受信したことに基づいた処理を実行しないよう構成してもよい。
次に、図454は、図452におけるステップ6050のサブルーチンに係る、枠制御電断時処理のフローチャートである。まず、ステップ6052で、枠制御基板WのCPUWCは、電源断情報フラグ(前回の電源断が正常に実行されたか否かを確認するためのフラグ)のアドレスをセットする。なお、図448で詳述した主制御基板M側の電源断情報フラグと、図454における枠制御基板W側の電源断情報フラグとは、異なるフラグであることを補足しておく。次に、ステップ6054で、枠制御基板WのCPUWCは、電源断情報フラグの内容は電源投入正常データ(正常に電源復帰した旨のデータ)であるか否かを判定する。ステップ6054でYesの場合、ステップ6056で、枠制御基板WのCPUWCは、電源断正常データ(電源断が正常である旨のデータ)を電源断フラグに記憶する。次に、ステップ6058で、枠制御基板WのCPUWCは、AFレジスタを退避する。次に、ステップ6060で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域の枠制御領域外チェックサム作成処理を呼び出す。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ6100で、枠制御基板WのCPUWCは、後述する枠制御領域外チェックサム作成処理を実行する。次に、ステップ6062で、枠制御基板WのCPUWCは、第1ROM・RAM領域の呼び出し元に復帰する。
次に、ステップ6064で、枠制御基板WのCPUWCは、AFレジスタを復帰させ、電源断待ちループ処理に移行する。
また、ステップ6054でNoの場合、換言すると、電源断情報フラグの内容が正常に電源復帰した旨のデータでない場合、ステップ6066で、枠制御基板WのCPUWCは、電源断異常データ(電源断が異常である旨のデータ)を電源断フラグに記憶し、電源断待ちループ処理に移行する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、図455は、図454におけるステップ6100のサブルーチンに係る、枠制御領域外チェックサム作成処理のフローチャートである。まず、ステップ6102で、枠制御基板WのCPUWCは、チェックサム領域の内容をゼロクリアする。次に、ステップ6104で、枠制御基板WのCPUWCは、チェックサムデータを生成する。次に、ステップ6106で、枠制御基板WのCPUWCは、RAMアドレスとして、「スタックポインタ初期値のアドレス-所定値」をセットする。なお、スタックポインタ初期値のアドレスは、第2RAM領域におけるスタックポインタ初期値のアドレスを示している。次に、ステップ6108で、枠制御基板WのCPUWCは、チェックサムデータから「RAMアドレス」の内容(「RAMアドレス」に対応する値)を減算する。次に、ステップ6110で、枠制御基板WのCPUWCは、チェックサムデータから「RAMアドレス+1」の内容(「RAMアドレス+1」に対応する値)を減算する。次に、ステップ6112で、枠制御基板WのCPUWCは、チェックサムデータ(256からステップ6110で算出した値を減算したデータ)をチェックサム領域に記憶し、次の処理(ステップ6062の処理)に移行する。
なお、チェックサム領域は、連続するアドレスを含む一連の領域となっている。また、ステップ6108における加算後のチェックサムデータを誤り検出用データと称することがある。また、ステップ6104で生成したチェックサムデータを、所定の演算を実行した結果と称することがあり、ステップ6106における所定値を、所定の値と称することがある。
なお、枠制御基板W側においても、図450にて前述した主制御基板M側における、電源断時におけるチェックサムデータを生成する処理と、電源復帰時におけるチェックサムを算出する処理との構成を適用することが可能である。
すなわち、図449の主制御領域外チェックサム作成処理を図455の枠制御領域外チェックサム作成処理に置き換えて、図448のステップ1022-1の処理を図453のステップ5110の処理に置き換えることで同様の構成とすることができ、枠制御基板W側においても、チェックサムに関する処理に関して第1ROM・RAM領域における処理として使用する容量を削減することで、第1ROM・RAM領域における処理として遊技の進行に関する処理に使用可能な容量を増やすことができる。
また、図449にて前述した、主制御基板M側の「所定値」と、図455における、枠制御基板W側の「所定値」とは、異なる値であってもよいし、同一の値であってもよい。また、ステップ5110の処理を領域外バックアップ異常検査処理と称することがある。
次に、図456は、枠制御基板Wが行うタイマ割り込み時処理の流れを示したフローチャートである。第21実施形態との相違点は、ステップ5038、ステップ6150、及びステップ6250である。なお、第21実施形態における球抜きフラグは、枠制御球抜き状態フラグに名称を変更している。また、枠制御球抜き状態フラグを球抜きフラグと称してもよいし、主制御球抜き状態フラグを球抜きフラグと称してもよい。
ステップ5400で計数通知制御処理を実行した後、ステップ5038で、枠制御基板WのCPUWCは、枠制御球抜き状態フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ5038でYesの場合、ステップ3200で、枠制御基板WのCPUWCは、封入遊技球数管理処理を実行する。次に、ステップ3400で、枠制御基板WのCPUWCは、遊技球発射管理処理を実行し、ステップ6150に移行する。また、ステップ5038でNoの場合にはステップ6150に移行する。
次に、ステップ6150で、枠制御基板WのCPUWCは、後述するモータ制御処理を実行し、ステップ5040に移行する。ここで、枠制御球抜き状態フラグとは、球抜き状態となった場合にオンとなるフラグであり、電源投入時におけるステップ5156の処理(図453を参照)でオンとなるフラグである。なお、第38実施形態においては、ステップ5002の処理は削除されている(有していない)。
<第2ROM・RAM領域における処理>
また、ステップ5048で全レジスタを退避した後、ステップ6250で、枠制御基板WのCPUWCは、後述する第2エラー監視処理を実行し、ステップ5054に移行する。なお、枠制御基板W側のタイマ割り込み時処理を特定処理と称することがある。
このように、第38実施形態においては、枠制御球抜き状態フラグがオン、換言すると、球抜き状態である場合には、タイマ割り込み時処理におけるステップ3200乃至ステップ3400の処理を実行しないこととなる。すなわち、枠制御基板W側においては、球抜き状態である場合には、タイマ割り込み時処理における第3の処理(ステップ3200乃至ステップ3400の処理)を呼び出さないよう構成されている。
また、枠制御基板W側においては、持ち球数カウンタのカウンタ値が0である状況において、球抜きボタンが操作された状態で新たに電源が投入された場合には、電源投入後に実行される図453のステップ5156の処理にて枠制御球抜き状態フラグがオンとなって、球抜き状態への移行が確定されることとなる。その後、ステップ5160の処理によってタイマ割り込み時処理が開始され、1回目のタイマ割り込み時処理におけるステップ5038の処理でNoと判定され、ステップ3200乃至ステップ3400の処理を実行しないこととなる。なお、球抜き状態への移行が確定されることを、球抜き状態に関する情報が記憶されると称することがある。
また、第38実施形態においては、球抜き状態となった場合(枠制御球抜き状態フラグがオンとなった場合)、実行しなくなる第3の処理(ステップ3200乃至ステップ3400の処理)の方が、実行する第4の処理(ステップ5002乃至ステップ5400の処理、及び、ステップ6150乃至ステップ5084の処理)よりも少なくなっている。換言すると、球抜き状態となった場合(枠制御球抜き状態フラグがオンとなった場合)、呼び出さなくなる第3の処理(ステップ3200乃至ステップ3400の処理)の方が、呼び出す第4の処理(ステップ5002乃至ステップ5400の処理、及び、ステップ6150乃至ステップ5084の処理)よりも少なくなっている。
なお、上記第3の処理を第3の処理モジュールと称してもよいし、上記第4の処理を第4の処理モジュールと称してもよい。なお、図456におけるステップ番号が付されている処理を1つの処理モジュールとしてもよい。このように構成した場合には、第3の処理モジュールは第4の処理モジュールよりも処理モジュールの数が少なくなっている。
このように構成することで、遊技が進行しない一方で遊技球が発射可能である球抜き状態においては、遊技球を管理する枠制御基板Wにて実行する処理を多く設けることにより、球抜き状態であっても遊技球数(持ち球数)を適切に管理することができる。
また、球抜き状態であっても呼び出す第4の処理には、データの入力に関する処理を実行するステップ5004の入力処理が含まれており、データの出力に関する処理を実行するステップ5500の出力処理が含まれている。また、球抜き状態では呼び出さない第3の処理には、遊技球の発射制御に関する処理を実行するステップ3400の遊技球発射管理処理が含まれている。
なお、枠制御基板W側においては、図452のステップ5100の処理を枠制御基板W側のプログラム開始処理(所定処理と称することがある)と称することがあり、図452のステップ3099-1乃至3100-4の処理を枠制御基板W側のメインループ処理と称することがあり、図452のステップ6050の処理を枠制御基板W側の電源断処理と称することがあり、図456のステップ5004乃至ステップ5084の処理を枠制御基板W側のタイマ割り込み時処理(割り込み処理、枠制御割り込み処理と称することがある)と称することがある。
<球抜き状態に関する構成>
ここで、本明細書に係る遊技機に適用可能な球抜き状態に関する構成を、以下に詳述する。なお、以下に詳述する構成はあくまで一例であり、複数の構成を組み合わせてもよいし、任意の構成を削除してもよい。
<構成1>
(1)電源投入時に所定条件(本例では、球抜きボタンが操作されている状態で電源投入され、持ち球数カウンタのカウンタ値が0である)を充足すると球抜き状態となる。
(2)枠制御基板W側においては、プログラム開始処理(図453のステップ5156の処理)にて球抜き状態への移行を確定させる。
(3)主制御基板M側においては、タイマ割り込み時処理(図451のステップ1553-4の処理)にて球抜き状態への移行を確定させる。
(4)枠制御基板W側においては、球抜き状態が確定した後は、タイマ割り込み時処理における第3の処理を呼び出さなくなる。
(5)主制御基板M側においては、球抜き状態が確定した後は、タイマ割り込み時処理における第1の処理を呼び出さなくなる。
(6)球抜きボタンに関する制御は枠制御基板W側で実行される。
(7)主制御基板M側では、枠制御基板W側から受信したコマンドによって、球抜き状態であることを確認可能である。
<構成2>
(1)電源投入時に所定条件(本例では、球抜きボタンが操作されている状態で電源投入され、持ち球数カウンタのカウンタ値が0である)を充足すると球抜き状態となる。
(2)枠制御基板W側においては、球抜き状態が確定した後は、タイマ割り込み時処理における第3の処理を呼び出さなくなる。
(3)主制御基板M側においては、球抜き状態が確定した後は、タイマ割り込み時処理における第1の処理を呼び出さなくなる。
(4)電源投入時に所定条件を充足した場合、枠制御基板W側では、電源投入後の最初のタイマ割り込み時処理において、第3の処理を呼び出さなくなる。
(5)電源投入時に所定条件を充足した場合、主制御基板M側では、電源投入後の2回目以降(1回目より後であれば変更しても問題ない)のタイマ割り込み時処理において、第1の処理を呼び出さなくなる。
<構成3-1>
(1)電源投入時に条件A(例えば、球抜きボタンが操作されている)と条件B(例えば、持ち球数カウンタのカウンタ値が0である)を充足すると球抜き状態となる。
(2)所定の遊技状態(例えば、主遊技図柄が変動可能な遊技状態)では、条件C(例えば、貸出ユニットKUと接続されている)を充足していると遊技球の発射が可能となっている。
(3)球抜き状態においては、条件Cを充足していなくとも遊技球の発射が可能となっている。
(4)所定の遊技状態であっても、条件Bを充足している場合、遊技球の発射ができない。
なお、条件Aを第1条件、条件Bを第2条件、条件Cを第3条件、所定条件と称することがある。
なお、所定の遊技状態において、以下のエラーが発生してエラー状態となった場合には、遊技球の発射ができないよう構成してもよい。また、以下のエラー状態となっている場合においても、球抜き状態となった場合には遊技球の発射が可能となるよう構成してもよい。
(1)枠制御基板W側が遊技機設置情報応答を未受信である場合のエラー
(2)遊技の進行が停止となるエラー
(3)枠制御基板Wと貸出ユニットKUとの通信回線断となった場合のエラー
(4)断線短絡電源異常に関するエラー
<構成3-2>
(1)電源投入時に条件A(例えば、球抜きボタンが操作されている)と条件B(例えば、持ち球数カウンタのカウンタ値が0である)を充足すると球抜き状態となる。
(2)所定の遊技状態(例えば、主遊技図柄が変動可能な遊技状態)では、条件C(例えば、所定のエラー状態)を充足していると遊技球の発射ができない。
(3)球抜き状態においては、条件Cを充足していても遊技球の発射が可能となっている。
(4)所定の遊技状態であっても、条件Bを充足している場合、遊技球の発射ができない。
<構成4>
(1)電源投入時に所定条件(本例では、球抜きボタンが操作されている状態で電源投入され、持ち球数カウンタのカウンタ値が0である)を充足すると球抜き状態となる。
(2)RAMクリアを実行することで解除される所定のエラー(例えば、RAM異常、電波検知、抑制状態)が発生して所定のエラー状態となり、その後電源がオフとなっており、球抜きボタンが操作されている状態で電源投入され、持ち球数カウンタのカウンタ値が0である場合には、球抜き状態となり、その後、電源をオフにし、その後、再度電源を投入した場合には所定のエラー状態となっている。
(3)RAMクリアを実行することで解除される所定のエラー(例えば、RAM異常、電波検知、抑制状態)が発生して所定のエラー状態となり、その後電源がオフとなっており、球抜きボタンとRAMクリアボタンとが操作されている状態で電源投入され、持ち球数カウンタのカウンタ値が0である場合には、球抜き状態となり、その後、電源をオフにし、その後、再度電源を投入した場合には所定のエラー状態は解除されている。
<構成5>
(1)電源投入時に所定条件(本例では、球抜きボタンが操作されている状態で電源投入され、持ち球数カウンタのカウンタ値が0である)を充足すると球抜き状態となる。
(2)大当りが実行されており、その後電源がオフとなり、球抜きボタンが操作されている状態で電源投入され、持ち球数カウンタのカウンタ値が0である場合には、球抜き状態となり、その後、電源をオフにし、その後、再度電源を投入した場合には大当りの実行中となっている。
(3)大当りが実行されており、その後電源がオフとなり、球抜きボタンとRAMクリアボタンとが操作されている状態で電源投入され、持ち球数カウンタのカウンタ値が0である場合には、球抜き状態となり、その後、電源をオフにし、その後、再度電源を投入した場合には大当りは実行されていない。
次に、図457は、図456におけるステップ5400のサブルーチンに係る、計数通知制御処理のフローチャートである。第21実施形態との相違点は、ステップ5401乃至ステップ5401-3である。
まず、ステップ5401で、枠制御基板WのCPUWCは、枠制御球抜き状態フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ5401でYesの場合、ステップ5401-1で、枠制御基板WのCPUWCは、発射に関する所定期間ではないか否かを判定する。
ここで、発射に関する所定期間とは、ハンドル・発射装置W80からの発射信号(図432参照)の立ち上がりから、遊技球を第1球通路センサWT10が検知したことによる持ち球数カウンタの減算タイミングまでの期間となっている。
ステップ5401-1でYesの場合、ステップ5401-2で、枠制御基板WのCPUWCは、持ち球数カウンタのカウンタ値が1以上であるか否かを判定する。ステップ5401-2でYesの場合、ステップ5402に移行する。また、ステップ5401-1でNoの場合、ステップ5401-3で、枠制御基板WのCPUWCは、持ち球数カウンタのカウンタ値は所定値(例えば、2)以上であるか否かを判定する。ステップ5401-3でYesの場合、ステップ5402に移行する。
また、ステップ5401でNoの場合、ステップ5401-2でNoの場合、または、ステップ5401-3でNoの場合には、次の処理(ステップ5038の処理)に移行する。
このように、第38実施形態においては、発射に関する所定期間でない場合には、持ち球数カウンタのカウンタ値が1以上の場合に計数処理(単に計数と称することがある)が実行可能となり、持ち球数カウンタのカウンタ値が0の場合には、計数可能な持ち球数がないため計数処理が実行できないよう構成されている。
また、発射に関する所定期間である場合には、持ち球数カウンタのカウンタ値が所定値(例えば、2)以上の場合に計数処理が実行可能となり、持ち球数カウンタのカウンタ値が所定値(例えば、2)未満の場合には、1球以上の持ち球数を有していても計数処理が実行できないよう構成されている。
<<遊技球の発射と計数に関する作用図>>
次に、図458を参照して、遊技球が発射される際に計数ボタンW40が短押しされた場合の作用について詳述する。同図においては、第38実施形態が有している、図457のステップ5401-1及びステップ5401-3の処理を有していない場合の作用について例示している。なお、図457のステップ5414で前述したように、計数が可能な状況で計数ボタンW40が短押しされると、1球の計数が実行されるよう構成されている。
<A:持ち球数が1球の状況にて計数ボタンが操作されない場合>
まず、同図左上部の(A)の場合について詳述する。同図(A)は、持ち球数が1球の状況にて遊技球が発射され、当該発射された遊技球が遊技領域D30に到達できずに戻ってきて、ファールセンサWF10に検知された場合を例示している。なお、同図(A)においては、計数ボタンW40の短押しは実行されていない。また、発射信号に係る「HIGH」は発射信号の立ち上がりがあったことを示し、発射信号に係る「LOW」は立ち上がりがないことを示している。
持ち球数カウンタのカウンタ値が1である状況にて、遊技者が発射ハンドルD44を操作したことにより、同図(1)のタイミングで、発射信号が立ち上がる。その後、発射信号の立ち上がりを契機として球送り動作が実行され、流路内の遊技球が発射位置にセットされて、ハンマーアームBU164が揺動することにより遊技球が発射される。その後、球送り動作により流路から1球の遊技球がなくなったことにより、同図(3)のタイミングで、流路内の球が整列したまま転動して第1球通路センサWT10が遊技球を検知し、持ち球数カウンタのカウンタ値が1減算されて0となる。
その後、同図(4)のタイミングで、発射された遊技球が遊技領域D30に到達できずに戻ってきて、ファールセンサWF10に検知され、持ち球数カウンタのカウンタ値が1加算されて1となる。
なお、発射された遊技球がD30に到達した場合には、当該遊技球がファールセンサWF10に検知されず、持ち球数カウンタのカウンタ値は0のままとなる。
<B:持ち球数が1球の状況にて計数ボタンが操作される場合>
次に、同図左下部の(B)の場合について詳述する。同図(B)は、持ち球数が1球の状況にて遊技球が発射され、当該発射された遊技球が遊技領域D30に到達できずに戻ってきて、ファールセンサWF10に検知された場合であって、途中のタイミングで計数ボタンW40の短押しが実行された場合を例示している。
持ち球数カウンタのカウンタ値が1である状況にて、遊技者が発射ハンドルD44を操作したことにより、同図(1)のタイミングで、発射信号が立ち上がる。その後、同図(2)のタイミングで、計数ボタンW40が短押しされたことにより、計数が実行され、持ち球数カウンタのカウンタ値が1減算されて0となり、計数された遊技球数が1となる。その後、発射信号の立ち上がりを契機として球送り動作が実行され、流路内の遊技球が発射位置にセットされて、ハンマーアームBU164が揺動することにより遊技球が発射される。その後、球送り動作により流路から1球の遊技球がなくなったことにより、同図(3)のタイミングで、流路内の球が整列したまま転動して第1球通路センサWT10が遊技球を検知するのだが、持ち球数カウンタのカウンタ値が0であるため、持ち球数カウンタのカウンタ値は0のままとなる。
その後、同図(4)のタイミングで、発射された遊技球が遊技領域D30に到達できずに戻ってきて、ファールセンサWF10に検知され、持ち球数カウンタのカウンタ値が1加算されて1となる。
このように、持ち球数カウンタのカウンタ値が1である状況において、図中(1)のタイミングから図中(3)のタイミングまでに、計数ボタンW40が短押しされて計数が実行された場合には、図中(4)のタイミングでは、持ち球数カウンタのカウンタ値は0であるべきにも拘らず、持ち球数カウンタのカウンタ値は1になってしまうこととなる。
<C:持ち球数が2球の状況にて計数ボタンが操作されない場合>
次に、同図右上部の(C)の場合について詳述する。同図(C)は、持ち球数が2球の状況にて遊技球が発射され、当該発射された遊技球が遊技領域D30に到達できずに戻ってきて、ファールセンサWF10に検知された場合を例示している。なお、同図(C)においては、計数ボタンW40の短押しは実行されていない。
持ち球数カウンタのカウンタ値が2である状況にて、遊技者が発射ハンドルD44を操作したことにより、同図(5)のタイミングで、発射信号が立ち上がる。その後、発射信号の立ち上がりを契機として球送り動作が実行され、流路内の遊技球が発射位置にセットされて、ハンマーアームBU164が揺動することにより遊技球が発射される。その後、球送り動作により流路から1球の遊技球がなくなったことにより、同図(7)のタイミングで、流路内の球が整列したまま転動して第1球通路センサWT10が遊技球を検知し、持ち球数カウンタのカウンタ値が1減算されて1となる。
その後、同図(8)のタイミングで、発射された遊技球が遊技領域D30に到達できずに戻ってきて、ファールセンサWF10に検知され、持ち球数カウンタのカウンタ値が1加算されて2となる。
なお、発射された遊技球がD30に到達した場合には、当該遊技球がファールセンサWF10に検知されず、持ち球数カウンタのカウンタ値は1のままとなる。
<D:持ち球数が2球の状況にて計数ボタンが操作される場合>
次に、同図右下部の(D)の場合について詳述する。同図(D)は、持ち球数が2球の状況にて遊技球が発射され、当該発射された遊技球が遊技領域D30に到達できずに戻ってきて、ファールセンサWF10に検知された場合であって、途中のタイミングで計数ボタンW40の短押しが実行された場合を例示している。
持ち球数カウンタのカウンタ値が2である状況にて、遊技者が発射ハンドルD44を操作したことにより、同図(5)のタイミングで、発射信号が立ち上がる。その後、同図(6)のタイミングで、計数ボタンW40が短押しされたことにより、計数が実行され、持ち球数カウンタのカウンタ値が1減算されて1となり、計数された遊技球数が1となる。その後、発射信号の立ち上がりを契機として球送り動作が実行され、流路内の遊技球が発射位置にセットされて、ハンマーアームBU164が揺動することにより遊技球が発射される。その後、球送り動作により流路から1球の遊技球がなくなったことにより、同図(7)のタイミングで、流路内の球が整列したまま転動して第1球通路センサWT10が遊技球を検知し、持ち球数カウンタのカウンタ値が1減算されて0となる。
その後、同図(8)のタイミングで、発射された遊技球が遊技領域D30に到達できずに戻ってきて、ファールセンサWF10に検知され、持ち球数カウンタのカウンタ値が1加算されて1となる。
このように、持ち球数カウンタのカウンタ値が2である状況において、図中(5)のタイミングから図中(7)のタイミングまでに、計数ボタンW40が短押しされて計数が実行された場合には、第1球通路センサWT10が遊技球を検知したことに基づく持ち球数の減算と、計数ボタンW40の短押しに基づく持ち球数の減算とのいずれもが実行されることとなる。
上述したように、発射ハンドルD44が操作されたことによる発射信号の立ち上がりから、球送り動作による第1球通路センサWT10の遊技球の検知までの期間にて、計数ボタンW40が短押しされたことによる計数処理が実行された場合においては、持ち球数が2球以上である状況で発射信号の立ち上がりがあった場合には、第1球通路センサWT10が遊技球を検知したことに基づく持ち球数の減算と、計数ボタンW40の短押しに基づく持ち球数の減算とのいずれもが実行される一方、持ち球数が1球である状況で発射信号の立ち上がりがあった場合には、計数ボタンW40の短押しに基づく持ち球数の減算のみが実行されて、第1球通路センサWT10が遊技球を検知したことに基づく持ち球数の減算が実行されないこととなる。このように構成してしまうと、持ち球数が1球の状況で、相対的に弱い発射強度で遊技球の発射をさせながら、計数ボタンW40を短い時間間隔で何度も操作することで、遊技者は、遊技場が意図しない遊技球を獲得してしまうこととなる。
このような問題を解決するために、第38実施形態においては、図457のステップ5401-1及びステップ5401-3の処理を有し、持ち球数が1球の場合には、発射ハンドルD44が操作されたことによる発射信号の立ち上がりから、球送り動作による第1球通路センサWT10の遊技球の検知までの期間にて計数ボタンW40の操作による計数処理を実行しないよう構成している。なお、持ち球数が2球以上の場合には、図458の(D)にて詳述したように、このような問題が発生しないことから、計数処理の制限を行っていない。
なお、発射ハンドルD44を発射手段と称することがある。また、発射ハンドルD44が操作されたことによる発射信号の立ち上がりから、球送り動作による第1球通路センサWT10の遊技球の検知までの期間を遊技球が発射される際の所定期間と称することがある。
また、第38実施形態においては、計数処理を制限する期間を、発射ハンドルD44が操作されたことによる発射信号の立ち上がりから、球送り動作による第1球通路センサWT10の遊技球の検知までの期間としたが、これには限定されず、遊技球が1球発射される場合の任意に定めた所定期間としてもよい。
上記(1)乃至(6)のように作用した場合、その後の持ち球数は0球となっているべきにも拘らず、持ち球数が1球となってしまっており、持ち球数に不整合が生じてしまうとともに、故意に繰り返し実行された場合には、不正に遊技球を獲得されてしまうおそれが生じる。
そこで、第38実施形態においては、発射に関する所定期間においては、所定値(例えば、2)以上の持ち球数がある場合のみ、計数処理を実行可能に構成することで、発射に関する所定期間にて計数処理が実行された場合においても持ち球数に不整合が生じないよう構成することができる。
なお、第38実施形態においては、発射に関する所定値を2としたが、これには限定されず、2以上の数値であればよい。例えば、発射に関する所定期間にて、最大で2球以上の値である特定数の計数が実行可能である場合には、「1+特定数」を所定値としてもよい。また、発射に関する所定期間にて、計数ボタンW40が操作された場合に、計数ボタンW40の操作に基づく計数される遊技球数に1を加算した値を所定値としてもよい。
また、第38実施形態においては、発射に関する所定期間を、ハンドル・発射装置W80からの発射信号の立ち上がりから、遊技球を第1球通路センサWT10が検知したことによる持ち球数カウンタの減算タイミングまでの期間としたが、これには限定されず、発射信号を、球送り基準信号または発射機制御信号としてもよい。また、第1球通路センサWT10の代わりとして、発射された遊技球が発射直後に検知されることとなる所定のセンサを設け、当該所定のセンサを遊技球が通過することで持ち球数カウンタのカウンタ値が1減算されるよう構成してもよく、このように構成した場合には、発射に関する所定期間を、ハンドル・発射装置W80からの発射信号の立ち上がりから、発射された遊技球を所定のセンサが検知したことによる持ち球数カウンタの減算タイミングまでの期間としてもよい。
次に、図459は、図456におけるステップ6150のサブルーチンに係る、モータ制御処理のフローチャートである。
まず、ステップ6200で、枠制御基板WのCPUWCは、後述するリトライ回数管理処理を実行する。次に、ステップ6152で、枠制御基板WのCPUWCは、スクリューWS10が通常動作可能な状況であるか否かを判定する。本処理においては、図462にて後述する過少過多に関する所定条件を充足した場合や、枠制御球抜き状態フラグがオンである場合(球抜き状態である場合)などの場合に、スクリューWS10が通常動作可能な状況ではないと判定される(ステップ6152でNoと判定される)。
ステップ6152でYesの場合、ステップ6154で、枠制御基板WのCPUWCは、スクリュー入口センサWS20と第2球通路センサWT20の検出状況を確認する。ここで、モータ制御処理においては、スクリュー入口センサWS20によって、揚送可能な遊技球がスクリューWS10にセットされているか否かを確認することができ、第2球通路センサWT20は、新たに5球程度の遊技球を揚送することが可能であるか(5球分の遊技球が滞在するスペースがあるか)を確認することができる。
次に、ステップ6156で、枠制御基板WのCPUWCは、スクリュー入口センサWS20がオフであり、且つ、第2球通路センサWT20がオフであるか否かを判定する。ステップ6156でYesの場合、ステップ6158で、枠制御基板WのCPUWCは、モータ制御として球詰まり解除制御を実行し、次の処理(ステップ5040の処理)に移行する。
ステップ6156でNoの場合、ステップ6160で、枠制御基板WのCPUWCは、スクリュー入口センサWS20がオンであり、且つ、第2球通路センサWT20がオフであるか否かを判定する。ステップ6160でYesの場合、ステップ6162で、枠制御基板WのCPUWCは、モータ制御として揚送制御を実行する。次に、ステップ6164で、枠制御基板WのCPUWCは、モータセンサWM20が所定期間動作(モータWM10の動作)を検知していないか否かを判定する。ステップ6164でYesの場合、ステップ6166で、枠制御基板WのCPUWCは、モータ制御としてリトライ制御を実行する。次に、ステップ6168で、枠制御基板WのCPUWCは、リトライ回数カウンタのカウンタ値に1を加算し、次の処理(ステップ5040の処理)に移行する。
また、ステップ6160でNoの場合、換言すると、スクリュー入口センサWS20がオンであり、且つ、第2球通路センサWT20がオンである、又は、スクリュー入口センサWS20がオフであり、且つ、第2球通路センサWT20がオンである場合、ステップ6170で、枠制御基板WのCPUWCは、モータWM10を停止し、次の処理(ステップ5040の処理)に移行する。
また、ステップ6152でNoの場合には、ステップ6172で、枠制御基板WのCPUWCは、現在の状況に対応したスクリューWS10の制御(モータ制御)を実行し、次の処理(ステップ5040の処理)に移行する。
ここで、同図下段は、第38実施形態におけるモータ制御の一覧である。以下にモータ制御の内容を詳述する。
<1番>
スクリュー入口センサWS20がオンであり、且つ、第2球通路センサWT20がオンである場合には、正面側循環流路WR20に遊技球が十分充填されているため、モータWM10は停止する。対応する処理はステップ6170となっている。
<2番>
スクリュー入口センサWS20がオフであり、且つ、第2球通路センサWT20がオフである場合には、スクリュー入口センサWS20の周辺で球詰まりが発生している可能性があるため、モータ制御として球詰まり解除制御を実行する。球詰まり解除制御は、「正転60ステップ→逆転60ステップ」を3msで1ステップの速さで動作する(一定速度で動作する)。対応する処理はステップ6158となっている。
なお、スクリュー入口センサWS20がオフであり、且つ、第2球通路センサWT20がオフである場合を第2状況と称することがあり、球詰まり解除制御を第2動作と称することがある。
<3番>
スクリュー入口センサWS20がオフであり、且つ、第2球通路センサWT20がオンである場合には、正面側循環流路WR20に遊技球が十分充填されているため、モータWM10は停止する。対応する処理はステップ6170となっている。
<4番>
スクリュー入口センサWS20がオンであり、且つ、第2球通路センサWT20がオフである場合には、正面側循環流路WR20に遊技球が十分充填されていないため、モータ制御として揚送制御(通常制御、通常動作、通常の揚送制御などと称してもよい)を実行する。揚送制御は、正転を継続する動作となり、3msで1ステップの速さで所定時間動作(当該動作を加速動作と称することがある)した後、2msで1ステップの速さで動作(当該動作を定速動作と称することがある)することとなる。対応する処理はステップ6162となっている。このように、揚送制御においては、複数段階の動作速度に基づいてモータ制御が実行されることとなる。
なお、スクリューWS10に遊技球が装填されている状況にて、揚送制御が1回実行された場合には、5球の遊技球が揚送されるよう構成されている。前述したように、第2球通路センサWT20は、スクリューWS10の上部(遊技球の揚送が完了した位置)から、おおよそ遊技球5球分離れた位置に設けられているため、このように構成することで、第2球通路センサWT20が遊技球を検知していない場合には、正面側循環流路WR20に5球以上の遊技球が新たに揚送するスペースが存在しており、揚送制御が1回実行されることで、当該スペースを充填するのに適切な5球の遊技球が揚送されることとなり、すなわち、スペースを充填するために複数回の揚送制御の実行を必要とせず、電力の消費を抑えることができる。
なお、スクリュー入口センサWS20がオンであり、且つ、第2球通路センサWT20がオフである場合を第1状況と称することがあり、揚送制御を第1動作と称することがある。
<5番>
揚送制御の実行中にモータセンサWM20が所定時間動作を検知しない場合には、モータWM10が正常に動作していない可能性があるため、モータ制御としてリトライ制御を実行する。リトライ制御は、「逆転150ステップ→正転150ステップ」を3msで1ステップの速さで動作する(一定速度で動作する)。対応する処理はステップ6166となっている。
なお、揚送制御の実行中にモータセンサWM20が所定時間動作を検知しない場合を第2状況と称することがあり、リトライ制御を第2動作と称することがある。また、正転を第1方向、逆転を第2方向と称することがある。また、モータWM10(モータセンサWM20や枠制御基板WにおけるモータWM10を制御する処理などを含めてもよい)を駆動手段と称することがある。また、モータ制御の動作する速さを動作速度と称することがある。
このように、第38実施形態においては、スクリュー入口センサWS20と第2球通路センサWT20との検知状況に応じて、複数種類のモータ制御を実行可能に構成されている。
なお、球詰まり解除制御とリトライ制御については、揚送制御における加速動作と同一の3msで1ステップの速さで制御されるよう構成されており、このように構成することにより、揚送制御にて使用する3msで1ステップの速さのモータ制御と同一のモータ制御を使用して、球詰まり解除制御とリトライ制御を実行することができ、プログラムの容量を削減することができる。また、揚送制御における定速動作は2msで1ステップの速さであり、球詰まり解除制御とリトライ制御の速さとは異なっている。
また、揚送制御は、「3msで1ステップ→2msで1ステップ」のように、複数段階の速さとなるよう制御される一方、球詰まり解除制御とリトライ制御は1つの速さ(一定速度)で制御されるよう構成されている。
なお、球詰まり解除制御の速さを、揚送制御における加速動作と異なる速さにしてもよいし、リトライ制御の速さを、揚送制御における加速動作と異なる速さにしてもよい。
次に、図460は、図459におけるステップ6200のサブルーチンに係る、リトライ回数管理処理のフローチャートである。
まず、ステップ6202で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域のエラーフラグ(特に、モータエラーフラグ)を読み出す。次に、ステップ6204で、枠制御基板WのCPUWCは、モータエラーフラグ(リトライ回数が所定回数となった場合にオンとなるフラグであり、ステップ6406でオンとなる)がオフであるか否かを判定する。ステップ6204でYesの場合、ステップ6206で、枠制御基板WのCPUWCは、リトライ回数カウンタ(リトライ制御を実行した場合に1加算されるカウンタ)のカウンタ値は所定値(本例では、5)以上であるか否かを判定する。ステップ6206でYesの場合、ステップ6208で、枠制御基板WのCPUWCは、リトライ回数カウンタのカウンタ値をゼロクリアし、ステップ6210に移行する。
なお、ステップ6204でNo、またはステップ6206でNoの場合にも、ステップ6210に移行する。
詳細は後述することとなるが、第38実施形態においては、第2ROM・RAM領域における処理にてオンオフを管理しているモータエラーフラグがオフであり、リトライ回数カウンタのカウンタ値が所定値(本例では、5)以上である場合に、リトライ回数カウンタのカウンタ値をゼロクリアするよう構成されている。
次に、ステップ6210で、枠制御基板WのCPUWCは、モータセンサWM20がモータWM10の動作を検知したか否かを判定する。ステップ6210でYesの場合、ステップ6212で、枠制御基板WのCPUWCは、リトライ回数カウンタのカウンタ値をゼロクリアし、次の処理(ステップ6152の処理)に移行する。
なお、ステップ6210でNoの場合にも、次の処理(ステップ6152の処理)に移行する。
このように、第38実施形態においては、第1ROM・RAM領域における処理として、モータセンサWM20がモータWM10の動作を検知した場合には、モータWM10に関する不具合が解消したと判断できることから、リトライ回数カウンタのカウンタ値をゼロクリアする。また、リトライ回数カウンタのカウンタ値が所定値(本例では、5)以上となったために、第2ROM・RAM領域における処理でモータエラーフラグがオンとなった場合にも、その後、第2ROM・RAM領域における処理でモータエラーフラグがオフとなった場合には、リトライ回数カウンタのカウンタ値をゼロクリアする。
なお、リトライ回数カウンタのカウンタ値の上限を所定値(本例では、5)としてもよく、リトライ回数カウンタのカウンタ値が所定値である場合には、その後カウンタ値の加算処理が実行されても、カウンタ値は所定値より多くならないよう構成してもよい。
なお、ステップ6210及びステップ6212の処理を有していないよう構成してもよい。
また、リトライ回数カウンタのカウンタ値を所定手段が所定状態となった回数と称することがある。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、図461は、図456におけるステップ6250のサブルーチンに係る、第2エラー監視処理のフローチャートである。なお、同図に図示するサブルーチンは、すべて第2ROM・RAM領域における処理となっている。
まず、ステップ6300で、枠制御基板WのCPUWCは、後述する過少過多エラー監視処理を実行する。次に、ステップ6350で、枠制御基板WのCPUWCは、後述するブドウ球監視処理を実行する。次に、ステップ6400で、枠制御基板WのCPUWCは、後述するモータ異常監視処理を実行する。次に、ステップ6252で、枠制御基板WのCPUWCは、その他のエラーに関する監視処理を実行し、次の処理(ステップ5054の処理)に移行する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、図462は、図461におけるステップ6300のサブルーチンに係る、過少過多エラー監視処理のフローチャートである。
第38実施形態においては、過少エラーと過多エラーの発生を検出可能に構成されており、過少エラーとは遊技機内に封入されている遊技球数が所定の範囲よりも少ない状況に関するエラーであり、過多エラーとは遊技機内に封入されている遊技球数が所定の範囲を超過している状況に関するエラーである。
まず、ステップ6302で、枠制御基板WのCPUWCは、所定条件を充足しているか否かを判定する。ここで、所定条件とは、過少エラーまたは過多エラーが発生しているか否かを判定するための条件であり、新たに前枠D14または扉D18が開放された場合、または、新たに電源が投入された場合に充足するよう構成されている。これには限定されず、前枠D14が開放された場合には所定条件を充足するが扉D18が開放された場合には所定条件を充足しないよう構成してもよいし、扉D18が開放された場合には所定条件を充足するが前枠D14が開放された場合には所定条件を充足しないよう構成してもよいし、前枠D14と扉D18の双方が開放された場合に所定条件を充足するよう構成してもよい。
なお、所定条件を充足して過少エラーまたは過多エラーが発生しているか否かを判定している状態を、過少過多チェック、過少過多チェック中、過少過多チェック状態などと称することがある。
ステップ6302でYesの場合、ステップ6304で、枠制御基板WのCPUWCは、スクリュー出口センサWS30が遊技球を検知するまでスクリューWS10によって遊技球を揚送する。
このように、第38実施形態においては、新たに前枠D14または扉D18が開放された場合、または、新たに電源が投入された場合には、正面側循環流路WR20に遊技球が充填されるまで、遊技球を1球ずつ揚送した後、過少エラーまたは過多エラーが発生しているか否かを判定するよう構成されている。なお、所定条件を充足した際に遊技球を揚送する速度は、図459にて前述したスクリュー入口センサWS20がオンであり、且つ、第2球通路センサWT20がオフである場合の揚送制御(通常の揚送、通常の揚送制御と称することがある)における遊技球を揚送する速度よりも遅くなるよう構成されている。図459にて前述した揚送制御は、遊技球の発射を円滑にするために、相対的に速い速度で揚送するが、図462における遊技球の揚送(過少過多エラーに係る揚送、過少過多エラーに係る揚送制御と称することがある)は、エラー判定のための揚送であり、確実に揚送できるよう、相対的に遅い速度で揚送するよう構成されている。
なお、これには限定されず、過少過多エラーに係る揚送の速度を、通常の揚送の速度よりも速くなるよう構成してもよい。また、過少過多エラーに係る揚送の速度を、球詰まり解除制御の速度よりも速くしてもよいし、遅くしてもよいし、同一の速度としてもよい。また、過少過多エラーに係る揚送の速度を、リトライ制御の速度よりも速くしてもよいし、遅くしてもよいし、同一の速度としてもよい。
なお、過少過多エラーに係る揚送の速度を、通常の揚送制御、球詰まり解除制御、またはリトライ制御の速度と同一にした場合には、モータ制御に関するプログラムの容量を削減することができる。
次に、ステップ6306で、枠制御基板WのCPUWCは、過少センサWK10は遊技球を検知しているか否かを判定する。ステップ6306でYesの場合、ステップ6310に移行する。
ステップ6306でNoの場合、ステップ6308で、枠制御基板WのCPUWCは、過少エラー状態をセットし、ステップ6310に移行する。ここで、図445及び図446に図示したように、正面側循環流路WR20に遊技球が充填された後は、背面側循環流路WR10に遊技球が充填していくこととなるが、過少センサWK10が遊技球を検知しない、すなわち、遊技球が過少センサWK10まで到達していないことから、過少エラーが発生していると判定するよう構成されている。
また、過少エラー状態がセットされた場合には、遊技球の発射ができず、枠制御基板W側で過少エラーに対応したエラーコードが表示(枠制御表示器W20にて表示)され、副制御基板S側で過少エラーに対応したエラー報知が実行される。また、過少センサWK10が遊技球を検知することで過少エラー状態が解除される。なお、前述したように、過多センサWK20及び過少センサWK10は、所定時間(例えば、100ms)以上連続して遮光された場合にオンを検出するよう構成されているため、遊技球がセンサを通過しただけでは検出されず、遊技球がセンサの位置で滞留することで検出されるよう構成されている。なお、副制御基板S側での過少エラーに対応したエラー報知、及び/または、枠制御基板W側での過少エラーに対応したエラー報知を、第1エラーに関する報知と称することがある。
なお、過少センサWK10を第1センサと称することがあり、過多センサWK20を第2センサと称することがある。
なお、過少エラー状態において遊技者が発射ハンドルD44を操作して遊技球を発射しようとしており、その後、発射ハンドルD44が操作されたまま過少エラー状態が解除された場合には、遊技球が発射されるよう構成してもよいし、一旦発射ハンドルD44の操作を終了した後、再度発射ハンドルD44を操作することで遊技球が発射されるよう構成してもよい。
次に、ステップ6310で、枠制御基板WのCPUWCは、過多センサWK20は遊技球を検知していないか否かを判定する。ステップ6310でYesの場合、次の処理(ステップ6350の処理)に移行する。
ステップ6310でNoの場合、ステップ6312で、枠制御基板WのCPUWCは、過多エラー状態をセットし、次の処理(ステップ6350の処理)に移行する。ここで、図445及び図446に図示したように、正面側循環流路WR20に遊技球が充填された後は、背面側循環流路WR10に遊技球が充填していくこととなる(遊技球の発射状況によって、すでに背面側循環流路WR10に遊技球が充填している場合もある)が、過多センサWK20が遊技球を検知した、すなわち、遊技球が過多センサWK20まで到達してしまっていることから、過多エラーが発生していると判定するよう構成されている。
また、過多エラー状態がセットされた場合には、遊技球の発射ができず、枠制御基板W側で過多エラーに対応したエラーコードが枠制御表示器W20に表示され、副制御基板S側で過多エラーに対応したエラー報知が実行される。また、過多センサWK20が遊技球を検知しなくなることで過多エラー状態が解除される。なお、副制御基板S側での過多エラーに対応したエラー報知、及び/または、枠制御基板W側での過多エラーに対応したエラー報知を、第2エラーに関する報知と称することがある。
なお、過多エラー状態において遊技者が発射ハンドルD44を操作して遊技球を発射しようとしており、その後、発射ハンドルD44が操作されたまま過多エラー状態が解除された場合には、遊技球が発射されるよう構成してもよいし、一旦発射ハンドルD44の操作を終了した後、再度発射ハンドルD44を操作することで遊技球が発射されるよう構成してもよい。
なお、背面側循環流路WR10と正面側循環流路WR20とを総称して、循環流路と称することがある。
次に、図463及び図464を参照して、過少エラー及び過多エラーの判定について詳述する。
まず、図463(a)及び(b)は、第38実施形態に係る封入式の遊技機における正面側の循環機構に関する正面図である。図463(a)において、新たに前枠D14または扉D18が開放された場合、または、新たに電源が投入されたことにより、ステップ6302にて前述した所定条件を充足し、スクリューWS10によって遊技球が1球ずつ揚送される。
次に、図463(b)において、スクリューWS10によって揚送された遊技球が正面側循環流路WR20に充填され、スクリュー出口センサW30が遊技球を検知したことを契機として、過少エラー及び過多エラーが発生していないかを判定することとなる。
次に、図464(a)乃至(e)は、第38実施形態に係る封入式の遊技機における背面側の循環機構に関する背面図である。
前述したように、発射された遊技球は排出センサWH10またはファールセンサWF10を通過して、背面側循環流路WR10に充填されていくこととなる。背面側循環流路WR10においては、遊技球は、スクリューWS10から上流方向に充填されていくこととなるが、図463(b)において、スクリューWS10によって揚送された遊技球が正面側循環流路WR20に充填され、スクリュー出口センサW30が遊技球を検知したタイミングにて、背面側循環流路WR10におけるどの位置まで充填されているかによって、過少エラー及び過多エラーが発生しているか否かを判定するよう構成されている。
なお、これには限定されず、スクリュー出口センサW30が遊技球を検知してから所定時間が経過したタイミングで、過少エラー及び過多エラーが発生しているか否かを判定するよう構成してもよい。
図464(c)乃至(e)は、図463(b)にて、スクリュー出口センサW30が遊技球を検知したタイミングでの、背面側循環流路WR10に遊技球が充填されている状態を図示している。
<エラー状態ではない場合>
まず、図464(c)においては、過少センサWK10が遊技球を検知している(ステップ6306でYes)ため、過少エラーは発生していないと判定される(過少エラー状態がセットされない)。また、過多センサWK20が遊技球を検知していない(ステップ6310でYes)ため、過多エラーは発生していないと判定される(過多エラー状態がセットされない)。
このように、背面側循環流路WR10に充填されている遊技球のうち、最も上流の遊技球が、過少センサWK10よりも上流且つ過多センサWK20よりも下流に位置している場合には、過少エラーも過多エラーも発生していないと判定されることとなる。
<過少エラー状態である場合>
次に、図464(d)においては、過少センサWK10が遊技球を検知していない(ステップ6306でNo)ため、過少エラーが発生していると判定される(過少エラー状態がセットされる)。また、過多センサWK20が遊技球を検知していない(ステップ6310でYes)ため、過多エラーは発生していないと判定される(過多エラー状態がセットされない)。
このように、背面側循環流路WR10に充填されている遊技球のうち、最も上流の遊技球が、過少センサWK10よりも下流且つ過多センサWK20よりも下流に位置している場合には、過少エラーが発生していると判定されることとなる。
<過多エラー状態である場合>
次に、図464(e)においては、過少センサWK10が遊技球を検知している(ステップ6306でYes)ため、過少エラーが発生していないと判定される(過少エラー状態がセットされない)。また、過多センサWK20が遊技球を検知している(ステップ6310でNo)ため、過多エラーは発生していると判定される(過多エラー状態がセットされる)。
このように、背面側循環流路WR10に充填されている遊技球のうち、最も上流の遊技球が、過少センサWK10よりも上流且つ過多センサWK20よりも上流に位置している場合には、過多エラーが発生していると判定されることとなる。
前述したように、第38実施形態に係る封入式のぱちんこ遊技機は、過少エラーは検出するための過少センサWK10と、過多エラーを検出するための過多センサWK20を有している。第38実施形態に係る封入式のぱちんこ遊技機内には所定球数(例えば、50球)の遊技球が適正遊技球数として封入されているよう構成されている。遊技機に対して何らかの不正が行われ、「所定球数+第1球数」の遊技球がぱちんこ遊技機内に封入されている場合には、過多エラーが発生していることを過多センサWK20が検知するよう構成されており、「所定球数-第2球数」の遊技球がぱちんこ遊技機内に封入されている場合には、過少エラーが発生していることを過少センサWK10が検知するよう構成されている。なお、第1球数と第2球数は遊技機毎に任意に設定すればよく、第1球数と第2球数とは同一の数であってもよい。
具体例としては、遊技機内の遊技球数の適正遊技球数を50球として、上記第1球数を5球とし、上記第2球数を5球としてもよい。このように構成した場合には、遊技機内の遊技球数が46~54球である場合には、過少エラー状態及び過多エラー状態ではないと判定され、遊技機内の遊技球数が45球以下である場合には過少エラー状態であると判定され、遊技機内の遊技球数が55球以上である場合には過多エラー状態であると判定されることとなる。
また、上記第1球数及び/または上記第2球数を5球とし、第2球通路センサWT20の位置をスクリューWS10の上部(遊技球の揚送が完了した位置)から、おおよそ遊技球5球(上記第1球数及び/または上記第2球数と同一の数)分離れた位置とするよう構成してもよい。このように構成することで、過少過多チェックの際に、スクリュー出口センサW30の位置で遊技球が滞留してしまい、スクリュー出口センサW30から第2球通路センサWT20までに空間ができてしまっている場合においても、不必要に過多エラーであると判定することがなくなるよう構成することができる。
また、上記第1球数及び/または上記第2球数を5球とし、スクリューWS10に遊技球が装填されている状況にて、揚送制御が1回実行された場合には、5球(上記第1球数及び/または上記第2球数と同一の数)の遊技球が揚送されるよう構成してもよい。このように構成することで、スクリューWS10に充填されている遊技球の数に拘らず(スクリューWS10に充填されている遊技球の数が0球や1球である場合においても)、過少過多エラーの発生を正確に判定することができることとなる。
また、背面側循環流路WR10における過少センサWK10と過多センサWK20との間(過少センサWK10が遊技球を検知する位置から過多センサWK20が遊技球を検知する位置まで)に充填可能な遊技球数は、スクリューWS10にセット可能な遊技球数(スクリューWS最下部から最上部までに滞在可能な遊技球数)よりも多くなるよう構成してもよい。このように構成することにより、過少エラー及び過多エラーの発生を判定するタイミング(図463(b)にてスクリュー出口センサW30が遊技球を検知したタイミング)にて、スクリューにセットされている遊技球数に拘らず、過少エラーまたは過多エラーを正確に検出することができる。
なお、図463(b)にて、スクリュー出口センサW30が遊技球を検知したタイミングにおいて、背面側循環流路WR10内で遊技球が球詰まりを起こしており、過少センサWK10が遊技球を検知しておらず、過多センサWK20が遊技球を検知している状況となった場合には、過少エラーが発生しており、過多エラーが発生していると判定されることとなる。このような場合においては、枠制御基板W側におけるエラーコードの表示(枠制御表示器W20にて表示)、及び/または、副制御基板S側のエラー報知は、過少エラー状態に対応した表示(報知)と過多エラー状態に対応した表示(報知)とを実行するよう構成してもよいし、過少エラーと過多エラーとのいずれかを優先度の高いエラーに設定し、当該優先度の高いエラー状態に対応した表示(報知)を実行するよう構成してもよい。例えば、過多エラーを優先度の高いエラーとすることで、不正行為が実行された場合に当該不正行為を認識し易くすることができ、過少エラーを優先度の高いエラーとすることで、遊技者に不利益が生じていることを認識し易くすることができる。
また、過少エラー状態と過多エラー状態とを一のエラー状態としてもよく、このように構成した場合には、過少エラーが発生した場合も過多エラーが発生した場合も両方のエラーが発生した場合も、同一のエラー状態がセットされ、同一のエラー報知(枠制御基板W側におけるエラーコードの表示(枠制御表示器W20にて表示)、副制御基板S側のエラー報知)が実行されることとなる。
また、新たに前枠D14または扉D18が開放された場合、または、新たに電源が投入されたことにより、ステップ6302にて前述した所定条件を充足した場合には、遊技球の発射ができなくなる。その後、スクリューWS10によって揚送された遊技球が正面側循環流路WR20に充填され、スクリュー出口センサW30が遊技球を検知したタイミングにて、前枠D14及び扉D18が閉鎖されている場合に、遊技球の発射が可能となり、当該タイミングにて前枠D14または扉D18が開放されている場合には、前枠D14及び扉D18が閉鎖されるまで遊技球の発射ができないままとなる。
このように、所定条件を充足してから前枠D14及び扉D18が閉鎖されるまでの期間においては、過少エラー及び過多エラーが発生していない場合にも、遊技球の発射ができないよう構成されている(当該期間においても遊技球の発射ができる状況があり、詳細については後述する)。
なお、所定条件を充足してから前枠D14及び扉D18が閉鎖されるまでの期間であることを、過少過多チェック状態である、前記所定処理が実行されているなどと称することがある。
また、過少過多チェック状態においても、第1主遊技始動口A10などの入賞口への遊技球の入球は有効であり、入賞口への遊技球の入球に基づく賞球も発生し得るようになっており、過少過多チェック状態において、遊技領域に滞留している遊技球(ブドウになっている遊技球)の滞留が解消して入賞口に遊技球が入球したり、遊技場の管理者が入賞口に遊技球を手で入球させることで、主遊技図柄が変動したり、賞球が発生する場合が生じることとなる。このように構成されている場合にも、所定条件を充足してから前枠D14及び扉D18が閉鎖されるまでの過少過多チェック状態にて遊技球の発射ができないように構成することで、遊技者が獲得した遊技球が意図しないタイミングで発射されてしまい、遊技者が不利益を被る事態を防止することができる。
また、新たに前枠D14または扉D18が開放された場合、または、新たに電源が投入されたことにより、ステップ6302にて前述した所定条件を充足し、過少過多チェック状態となった場合において、過少エラーが発生して過少エラー状態となった場合には、その後、過少センサWK10が遊技球を検知した場合にも、過少エラーに関するエラー報知は継続(主制御基板M側、枠制御基板W側、副制御基板S側のいずれのエラー報知も継続)し、その後、前枠D14及び扉D18が閉鎖されることで、過少エラーに関するエラー報知が終了するとともにエラー状態が解除されるよう構成されている。
また、新たに前枠D14または扉D18が開放された場合、または、新たに電源が投入されたことにより、ステップ6302にて前述した所定条件を充足し、過少過多チェック状態となった場合において、過多エラーが発生して過多エラー状態となった場合には、その後、過多センサWK20が遊技球を検知しなくなった場合にも、過多エラーに関するエラー報知は継続(主制御基板M側、枠制御基板W側、副制御基板S側のいずれのエラー報知も継続)し、その後、前枠D14及び扉D18が閉鎖されることで、過多エラーに関するエラー報知が終了するとともにエラー状態が解除されるよう構成されている。
また、第38実施形態においては、前述したように、所定条件を充足した場合における遊技球の揚送中(過少過多チェック状態)においては、基本的に遊技球の発射ができないよう構成されているが、球抜き状態である場合においては、所定条件を充足した場合における遊技球の揚送中においても遊技球の発射が可能であるよう構成されている。すなわち、所定条件を充足してから前枠D14及び扉D18が閉鎖されるまでの期間においては、遊技が進行可能な所定の遊技状態(例えば、主遊技図柄が変動可能な遊技状態)では遊技球の発射はできないが、球抜き状態である場合には遊技球の発射が可能であるよう構成されている。
なお、過少過多チェック状態であり、且つ球抜き状態でない状況(遊技球の発射ができない状況)を、所定の状況と称することがある。
また、新たに前枠D14または扉D18が開放された場合、または、新たに電源が投入された場合、換言すると、所定条件を充足した場合においても、過少過多エラーに係る揚送(及び、過少エラー及び過多エラーの判定)を実行しない状態を有していてもよい。当該実行しない状態の具体例としては、大当りの実行中、所定の大当りの実行中、大当りにおける大入賞口内の特定領域に遊技球が入球し得るラウンド(Vラウンドと称することがある)の実行中、などの遊技への影響が相対的に大きい状態が挙げられる。
このように構成することで、遊技球の発射ができないことで遊技者に不利歴が生じる可能性がある状況では、遊技球の発射を優先するよう構成することができる。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、図465は、図461におけるステップ6350のサブルーチンに係る、ブドウ球監視処理のフローチャートである。
まず、ステップ6352で、枠制御基板WのCPUWCは、発射球数から排出球数を減算した差球数は、所定値以上であるか否かを判定する。ここで、第38実施形態においては、不図示であるが、遊技領域D30に発射された遊技球のすべてを検知可能な位置に発射球数センサを有しており、遊技領域D30から排出された遊技球のすべてを検知可能な位置に排出球数センサを有しており、発射球数センサと排出球数センサの検知状況に基づいて差球数を導出(生成)して記憶している。なお、差球数を導出する具体例としては、発射球数センサが遊技球を検知した場合に1加算され、排出球数センサが遊技球を検知した場合に1減算される盤面内遊技球数カウンタを有し、盤面内遊技球数カウンタのカウンタ値を差球数とするよう構成してもよい。
また、これには限定されず、上述した各種センサ(一または複数のセンサ)を使用して、差球数を導出可能に構成してもよい。具体例としては、発射球数を第1球通路センサWT10の検知状況に基づいて導出し、排出球数をファールセンサWF10と排出センサWH10の検知状況に基づいて導出するよう構成してもよい。
ステップ6352でYesの場合、ステップ6354で、枠制御基板WのCPUWCは、差球数が所定値以上の状況が所定時間継続していないか否かを判定する。ステップ6354でYesの場合には、次の処理(ステップ6400の処理)に移行する。
また、ステップ6354でNoの場合、ステップ6356で、枠制御基板WのCPUWCは、ブドウ球エラー状態をセットし、次の処理(ステップ6400の処理)に移行する。
また、ブドウ球エラー状態がセットされた場合には、遊技球の発射が可能であり、枠制御基板W側でブドウ球エラーに対応したエラーコードが表示され、副制御基板S側でブドウ球エラーに対応したエラー報知が実行される。また、差球数が所定値未満となることでブドウ球エラー状態が解除される。なお、副制御基板S側でのブドウ球エラーに対応したエラー報知、及び/または、枠制御基板W側でのブドウ球エラーに対応したエラー報知を、所定のエラー報知と称することがある。
また、ステップ6352でNoの場合、ステップ6358で、枠制御基板WのCPUWCは、ブドウ球エラー状態がセットされているか否かを判定する。ステップ6358でYesの場合、ステップ6360で、枠制御基板WのCPUWCは、ブドウ球エラー状態を解除し、次の処理(ステップ6400の処理)に移行する。他方、ステップ6358でNoの場合には、次の処理(ステップ6400の処理)に移行する。
このように、第38実施形態においては、差球数が所定値以上である状況が所定時間以上継続した場合にはブドウ球エラー状態がセットされるよう構成されており、所定値は、例えば、20球となっている。この所定値は、遊技球の盤面構成などによって適正値が相違するため、遊技機毎に固定値として設定するよう構成してもよいし、遊技の状況を示したコマンドに応じて所定値を変更可能に構成してもよい。また、遊技機毎の差球数の平均値を算出し、当該平均値に基づいて所定値を決定するよう構成してもよい。
また、ブドウ球エラー状態に係る所定時間についても、遊技機の盤面構成などによって適正値が相違するため、遊技機毎に固定値として設定するよう構成してもよいし、遊技の状況を示したコマンドに応じて所定時間を変更可能に構成してもよい。
また、所定時間を設けずに、差球数が所定値以上となった場合にブドウ球エラー状態がセットされるよう構成してもよい。
また、同図に示すように、差球数が所定値未満となった場合には、ブドウ球エラー状態は解除され、ブドウ球エラーに関するエラー報知も終了するよう構成されている。なお、ブドウ球エラー状態が解除された後に、再度差球数が所定値以上の状況が所定時間継続した場合には、再度ブドウ球エラー状態となるよう構成されている。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、図466は、図461におけるステップ6400のサブルーチンに係る、モータ異常監視処理のフローチャートである。
まず、ステップ6402で、枠制御基板WのCPUWCは、第1ROM・RAM領域のリトライ回数カウンタのカウンタ値を参照して読み出しする。次に、ステップ6404で、枠制御基板WのCPUWCは、当該読み出ししたリトライ回数カウンタのカウンタ値は所定値(本例では、5)以上であるか否かを判定する。ステップ6404でYesの場合、ステップ6406で、枠制御基板WのCPUWCは、モータエラーフラグ(モータWM10のリトライ回数が所定値に到達するとオンとなるフラグ)をオンにし、ステップ6408に移行する。他方、ステップ6404でNoの場合にも、ステップ6408に移行する。なお、モータエラーフラグがオンである状態をモータエラー状態がセットされていると称することがある。また、モータエラーフラグを所定のエラー情報と称することがある。
次に、ステップ6408で、枠制御基板WのCPUWCは、モータエラーフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ6408でYesの場合、ステップ6410で、枠制御基板WのCPUWCは、エラー解除ボタンの操作があったか否かを判定する。
ここで、エラー解除ボタンは、枠制御基板Wで入力に関する制御が実行される操作部材であり、少なくともモータエラー状態を含む所定のエラー状態を解除するために操作されることとなる。また、図示するように、エラー解除ボタンが操作された場合、枠制御基板W側の第2ROM・RAM領域における処理によって当該操作を検知するよう構成されている。
なお、これには限定されず、エラー解除ボタンを、主制御基板Mで入力に関する制御が実行される操作部材であり、所定のエラー状態を解除するために操作されるよう構成してもよいし、主制御基板M側の第1ROM・RAM領域における処理や、主制御基板M側の第2ROM・RAM領域における処理や、制御基板W側の第1ROM・RAM領域における処理によって当該操作を検知するよう構成してもよい。
ステップ6410でYesの場合、ステップ6412で、枠制御基板WのCPUWCは、モータエラーフラグをオフにし、次の処理(ステップ6252の処理)に移行する。また、ステップ6408、またはステップ6410でNoの場合にも、次の処理(ステップ6252の処理)に移行する。
このように、第38実施形態においては、モータエラー状態がセットされている状況において、エラー解除ボタンの操作を検知すると、モータエラー状態が解除され、モータエラーフラグがオフとなるよう構成されている。なお、モータエラーフラグがオフとなる条件は、これには限定されず、エラー解除ボタンが操作され且つモータWM10がリトライ制御を実行していない、など所定の条件を充足した場合にモータエラーフラグがオフとなるよう構成してもよい。
なお、エラー解除ボタンの操作を検知するなどのモータエラーフラグがオフとなる条件を所定条件と称することがある。
<モータエラーに関する構成>
また、第38実施形態においては、モータエラーに関する処理を、第1ROM・RAM領域における処理であるステップ6200のリトライ回数管理処理(図460参照)と、第2ROM・RAM領域における処理であるステップ6400のモータ異常監視処理(図466参照)とで主に実行するよう構成されており、モータエラーが発生してからモータエラー状態が解除されるまでの流れは以下のようになっている。
<第1ROM・RAM領域における処理>
(1)モータWM10がリトライ制御を実行し、図459のステップ6168にてリトライ回数カウンタのカウンタ値が更新され、当該カウンタ値が第1RAM領域に記憶される。
<第2ROM・RAM領域における処理>
(2)図466のステップ6406で、第2ROM・RAM領域における処理にて第1RAM領域を参照して、リトライ回数カウンタのカウンタ値が所定値(本例では、5)以上であった場合、モータエラーフラグがオンとなる(第2RAM領域にモータエラーフラグのオンが記憶される)。
(3)図466のステップ6412で、エラー解除ボタンの操作を検知すると(所定の条件を充足すると)モータエラーフラグがオフとなる(モータエラーに係るエラー情報をクリアする)。
<第1ROM・RAM領域における処理>
(4)図460のステップ6208で、第2RAM領域を参照して、モータエラーフラグがオフであり、且つ、第1RAM領域に記憶されているリトライ回数カウンタのカウンタ値が所定値(本例では、5)以上である場合に、リトライ回数カウンタのカウンタ値をゼロクリアする。
このように、第38実施形態においては、モータエラーフラグは第2ROM・RAM領域で管理しており、エラー解除ボタンが操作されると、第2ROM・RAM領域における処理でモータエラーフラグがオフとなるのだが、このように構成した場合、第1RAM領域に記憶されているリトライ回数カウンタのカウンタ値が所定値(本例では、5)以上となったままとなってしまう(第2ROM・RAM領域における処理では第1RAM領域を更新することができないため)。そこで、第38実施形態においては、第2RAM領域のモータエラーフラグがオフであり、且つ、第1RAM領域のリトライ回数カウンタのカウンタ値が所定値(本例では、5)以上である場合には、第1ROM・RAM領域における処理によって、リトライ回数カウンタのカウンタ値をゼロクリアするよう構成されている。
このように構成することで、モータエラーに関する処理の一部を第2ROM・RAM領域における処理として実行することとなり、モータエラーに関して第1ROM・RAM領域における処理として使用する容量を削減することができる。なお、遊技の進行に関する処理は、遊技機に関する規則上、第1ROM・RAM領域における処理とすることは可能であるが、第2ROM・RAM領域における処理とすることはできないようになっているため、モータエラーに関して第1ROM・RAM領域における処理として使用する容量を削減することで、第1ROM・RAM領域における処理として遊技の進行に関する処理に使用可能な容量を増やすことができる。
<モータエラーに関する変更例>
モータエラーが発生してからモータエラー状態が解除されるまでの構成の変更例として、以下のように構成してもよい。なお、当該変更例においては、エラー解除ボタンの検知は、第1ROM・RAM領域における処理にて実行される。
<第1ROM・RAM領域における処理>
(1)モータWM10がリトライ制御を実行し、図459のステップ6168にてリトライ回数カウンタのカウンタ値が更新され、当該カウンタ値が第1RAM領域に記憶される。
<第2ROM・RAM領域における処理>
(2)図466のステップ6406で、第2ROM・RAM領域における処理にて第1RAM領域を参照して、リトライ回数カウンタのカウンタ値が所定値(本例では、5)以上であった場合、モータエラーフラグがオンとなる(第2RAM領域にモータエラーフラグのオンが記憶される)。
<第1ROM・RAM領域における処理>
(3)第1ROM・RAM領域における処理にて、エラー解除ボタンの操作を検知すると(所定の条件を充足すると)、第1RAM領域に記憶されたリトライ回数カウンタのカウンタ値がゼロクリアされる。
<第2ROM・RAM領域における処理>
(4)モータエラーフラグがオンである状況において、第2ROM・RAM領域における処理にて、第1RAM領域を参照して、リトライ回数カウンタのカウンタ値が所定値(本例では、5)未満である場合、モータエラーフラグがオフとなる(モータエラーに係るエラー情報をクリアする)。
また、モータエラーに関する処理を、第1ROM・RAM領域における処理と第2ROM・RAM領域における処理とで管理する構成を上述したが、このような構成は、モータエラーのみには限定されず、他のエラーに関しても適用可能である。すなわち、エラー解除ボタンの操作の検知とエラーフラグの管理を第2ROM・RAM領域における処理として実行し、その他のエラーに関する処理を第1ROM・RAM領域における処理として実行するよう構成してもよいし、エラーフラグの管理を第2ROM・RAM領域における処理として実行し、エラー解除ボタンの操作の検知とその他のエラーに関する処理を第1ROM・RAM領域における処理として実行するよう構成してもよい。
<自動発射に関する構成>
また、第38実施形態においては、遊技球の自動発射(単に自動発射と称することがある)を実行可能に構成されている。自動発射とは、第1条件を充足した場合に、遊技球が遊技領域D30に到達しない発射強度で発射装置D42のハンマーアームBU164が複数回発射動作を行うものであり、自動発射は遊技者の発射ハンドルD44の操作を必要とせずに実行される。
より具体的には、第38実施形態においては、遊技者が発射ハンドルD44(タッチセンサHU120)への操作を終了した場合に第1条件を充足し、ハンマーアームBU164が3回発射動作を行うよう構成されている。なお、自動発射におけるハンマーアームBU164の3回の発射動作は、遊技者が発射ハンドルD44を操作した場合のハンマーアームBU164の発射動作と同一の速度及び発射間隔となっている。また、これには限定されず、自動発射におけるハンマーアームBU164の発射動作と、遊技者が発射ハンドルD44を操作した場合のハンマーアームBU164の発射動作との速度及び/または発射間隔を異ならせてもよい。
より具体的には、自動発射におけるハンマーアームBU164の1回の発射動作と発射間隔との和を、遊技者が発射ハンドルD44を操作した場合のハンマーアームBU164の1回の発射動作と発射間隔との和よりも短くした場合には、自動発射により遊技の進行が遅延する時間を短くすることができ、遊技の進行がスムーズになる。
また、自動発射におけるハンマーアームBU164の1回の発射動作と発射間隔との和を、遊技者が発射ハンドルD44を操作した場合のハンマーアームBU164の1回の発射動作と発射間隔との和よりも長くした場合には、自動発射におけるハンマーアームBU164の動作をより正確に実行することができ、自動発射によって発射された遊技球を確実にファールセンサWF10に入球させることができる。
第38実施形態においては、遊技球の自動発射を実行可能に構成することにより、発射装置D42に残存する遊技球が、自動発射後にファール球としてファールセンサWF10に検出されるよう構成することができる。このように構成することで、遊技球が発射されて持ち球数カウンタのカウンタ値が減算されたにも拘らず、意図しない何らかの要因によって当該遊技球が発射装置D42に残存してしまい、遊技機が記憶する発射球数と実際に発射された発射球数とが相違してしまう事態を防止することができる。
また、ハンマーアームBU164を発射部と称することがあり、ハンマーアームBU164の1回の発射動作を発射動作と称することがあり、自動発射におけるハンマーアームBU164の3回の発射動作を自動発射動作と称することがある。
なお、遊技球の自動発射に関する第1条件は、第38実施形態の条件には限定されず、例えば、所定のセンサ(例えば、第1球通路センサWT10)が遊技球を検知した場合に第1条件を充足するよう構成してもよい。
また、遊技領域に到達する前の遊技球の流路に遮蔽部材を設け(例えば、外レールに設ける)、自動発射を実行している期間(または、自動発射を実行する際の所定期間)において、当該遮蔽部材が遊技球を通過させない態様となるよう構成してもよい。このように構成することで、自動発射に係る遊技球の発射強度が遊技領域に到達し得る発射強度(相対的に強い発射強度)であった場合にも、遮蔽部材によって、発射された遊技球が遊技領域に到達することがなくなり、自動発射に係る遊技球の発射強度の微調整をする必要がなくなり、遊技機の設計が簡便になる。
ここで、第38実施形態における、遊技球の自動発射に関する構成について、図467を用いて詳述する。
図467は、第38実施形態における遊技球の自動発射に関する作用図である。
<A:「発射ハンドル操作→非操作」の場合>
まず、同図上段の(A)は、発射ハンドルD44が遊技者によって操作され、その後当該操作が終了し、非操作状態となった場合を図示している。
まず、図中(1)のタイミングで、遊技者による発射ハンドルD44操作が終了され、発射ハンドルD44が操作状態から非操作状態となる。その後、図中(2)のタイミングで、自動発射に係る1回目のハンマーアームBU164の駆動が開始される。その後、図中(6)のタイミングで、自動発射に係る1回目のハンマーアームBU164の駆動が終了する。
その後、図中(7)のタイミングで、自動発射に係る2回目のハンマーアームBU164の駆動が開始される。その後、図中(8)のタイミングで、自動発射に係る2回目のハンマーアームBU164の駆動が終了する。その後、図中(9)のタイミングで、自動発射に係る3回目のハンマーアームBU164の駆動が開始される。その後、図中(10)のタイミングで、自動発射に係る3回目のハンマーアームBU164の駆動が終了する。
なお、ハンマーアームBU164の駆動が終了してから次回のハンマーアームBU164の駆動が終了するまでの時間は600msとなっており、遊技者が発射ハンドルD44を操作し続けた場合における、ハンマーアームBU164の駆動が終了してから次回のハンマーアームBU164の駆動が終了するまでの時間と同一となっている(ハンマーアームBU164は1分間で100回駆動可能となっている)。
このように、発射ハンドルD44が操作状態から非操作状態となった場合に、自動発射が実行されるよう構成されている。なお、発射ハンドルD44の操作状態とは、タッチセンサHU120が操作されている状態であり、発射ボリュームHU110の状況には影響されない。同様に、発射ハンドルD44の非操作状態とは、タッチセンサHU120が操作されていない状態であり、発射ボリュームHU110の状況には影響されない。なお、タッチセンサHU120が操作されていても、発射停止スイッチが操作されている場合には、発射ハンドルD44は非操作状態となる。
なお、発射ハンドルD44が操作状態であることを、発射ハンドルに対する前記所定の操作が実行されていると称することがある。
<B:「発射ハンドル操作→非操作→操作」の場合>
次に、同図上から2段目の(B)は、発射ハンドルD44が遊技者によって操作され、その後当該操作が終了し、非操作状態となった後に、再度発射ハンドルD44が遊技者によって操作された場合を図示している。
まず、図中(1)のタイミングで、遊技者による発射ハンドルD44操作が終了され、発射ハンドルD44が操作状態から非操作状態となる。その後、図中(2)のタイミングで、自動発射に係る1回目のハンマーアームBU164の駆動が開始される。
その後、図中(3)のタイミングで、自動発射に係る1回目のハンマーアームBU164の駆動中である状況下、発射ハンドルD44が遊技者に操作され、非操作状態から操作状態となる。その後、図中(6)のタイミングで、自動発射に係る1回目のハンマーアームBU164の駆動が終了する。
その後、図中(7)のタイミングは、自動発射に係る2回目のハンマーアームBU164の駆動が開始されるタイミングであるのだが、図中(3)で遊技者によって発射ハンドルD44が操作されたため、自動発射が終了し、ハンマーアームBU164の駆動が開始されない。その後、図中(9)のタイミングにおいても、発射ハンドルD44の操作が継続しているため、自動発射に係る3回目のハンマーアームBU164の駆動も実行されない。
このように、自動発射に係るハンマーアームBU164の駆動中に、遊技者によって発射ハンドルD44が操作された場合には、実行中のハンマーアームBU164の駆動が終了するまでは継続してハンマーアームBU164が駆動し、次回以降のハンマーアームBU164の駆動は実行されないよう構成されている。このように構成することで、ハンマーアームBU164の駆動が途中で強制的に停止することによる意図しない強度での遊技球の発射や遊技機の故障が発生し難くなるとともに、次回以降の自動発射を停止して遊技者の発射意思を優先することができる。
上述したように、第38実施形態においては、自動発射の実行途中で遊技者による発射ハンドルD44の操作があった場合には、遊技者の発射意思を優先して、自動発射が中止されるよう構成されている。また、自動発射が中止される場合には、実行中のハンマーアームBU164の駆動が終了するタイミングで自動発射が中止されることとなる。
<C:「発射ハンドル操作→非操作→操作→非操作→操作」の場合>
次に、同図上から3段目の(C)は、発射ハンドルD44が遊技者によって操作され、その後当該操作が終了し、非操作状態となった後に、再度発射ハンドルD44が遊技者によって操作され、その後再度非操作状態となった後に、さらに発射ハンドルD44が遊技者によって操作された場合を図示している。
まず、図中(1)のタイミングで、遊技者による発射ハンドルD44の操作が終了され、発射ハンドルD44が操作状態から非操作状態となる。その後、図中(2)のタイミングで、自動発射に係る1回目のハンマーアームBU164の駆動が開始される。
その後、図中(3)のタイミングで、自動発射に係る1回目のハンマーアームBU164の駆動中である状況下、発射ハンドルD44が遊技者に操作され、非操作状態から操作状態となる。その後、図中(4)のタイミングで、自動発射に係る1回目のハンマーアームBU164の駆動中である状況下、遊技者による発射ハンドルD44操作が終了され、再度発射ハンドルD44が操作状態から非操作状態となる。その後、図中(5)のタイミングで、自動発射に係る1回目のハンマーアームBU164の駆動中である状況下、再度発射ハンドルD44が遊技者に操作され、非操作状態から操作状態となる。その後、図中(6)のタイミングで、自動発射に係る1回目のハンマーアームBU164の駆動が終了する。
その後、図中(7)のタイミングは、自動発射に係る2回目のハンマーアームBU164の駆動が開始されるタイミングであるのだが、図中(5)のタイミングで遊技者によって発射ハンドルD44が操作されたため、自動発射が終了し、ハンマーアームBU164の駆動が開始されない。その後、図中(9)のタイミングにおいても、発射ハンドルD44の操作が継続しているため、自動発射に係る3回目のハンマーアームBU164の駆動も実行されない。
なお、図中(5)のタイミング以降に遊技者が発射ハンドルD44の発射強度を強くした場合には(発射ハンドルD44を捻った場合には)、遊技者操作に基づくハンマーアームBU164の駆動が開始されることとなる。
なお、自動発射に係るハンマーアームBU164の駆動を、所定の発射動作と称することがある。
このように、自動発射に係るハンマーアームBU164の駆動中に、遊技者によって発射ハンドルD44が操作された後に、遊技者による発射ハンドルD44の操作が終了した場合であっても、実行中のハンマーアームBU164の駆動が終了するまでに、再度遊技者によって発射ハンドルD44が操作された場合には、実行中のハンマーアームBU164の駆動が終了するまでは継続してハンマーアームBU164が駆動し、次回以降のハンマーアームBU164の駆動は実行されないよう構成されている。このように構成することで、遊技者が発射ハンドルD44から不意に手を離してしまった場合などにおいても、むやみに自動発射を実行せずに、遊技者の発射意思を優先することができ、ストレスを感じずに遊技を進行させることができる。
<D:通常発射中に発射ハンドルを非操作とした場合>
次に、同図上から4段目の(D)は、発射ハンドルD44が遊技者によって操作されて通常発射が実行されている状況にて、発射ハンドルD44が非操作状態となった場合を図示している。同図における「通常発射」とは、遊技者が発射ハンドルD44を操作(遊技球を発射させるための操作)したことを契機としたハンマーアームBU164の駆動の有無であり、「自動発射」とは、前述した自動発射に係るハンマーアームBU164の駆動の有無となっている。なお、(D)における発射ハンドルD44の操作状態は、発射ハンドルD44がタッチされており、且つ所定の発射強度となるまで捻られている状態を示している。
まず、図中(1)のタイミングで、遊技者によって発射ハンドルD44が新たに操作され、発射ハンドルD44が非操作状態から操作状態となる。その後、図中(2)のタイミングで、遊技者による発射ハンドルD44の操作に基づいて通常発射に係る1回目のハンマーアームBU164の駆動が開始される。なお、図中(2)のタイミングにおいては、発射ハンドルD44が操作状態であり、通常発射が実行されているため、自動発射は実行されていない。
その後、図中(3)のタイミングで、通常発射に係る1回目のハンマーアームBU164の駆動中である状況下、発射ハンドルD44の操作が終了し、操作状態から非操作状態となる。その後、図中(4)のタイミングで、通常発射に係る1回目のハンマーアームBU164の駆動中である状況下、遊技者によって発射ハンドルD44が新たに操作され、発射ハンドルD44が非操作状態から操作状態となる。
その後、図中(6)のタイミングで、通常発射に係る1回目のハンマーアームBU164の駆動が終了する。
その後、図中(7)のタイミングで、遊技者による発射ハンドルD44の操作が継続しており、発射ハンドルD44が操作状態であるため、通常発射に係る2回目のハンマーアームBU164の駆動が開始される。なお、図中(7)のタイミングにおいては、発射ハンドルD44が操作状態であり、通常発射が実行されているため、自動発射は実行されていない。その後、図中(8)のタイミングで、通常発射に係る2回目のハンマーアームBU164の駆動が終了する。
その後、図中(9)のタイミングで、遊技者による発射ハンドルD44の操作が継続しており、発射ハンドルD44が操作状態であるため、通常発射に係る3回目のハンマーアームBU164の駆動が開始される。なお、図中(9)のタイミングにおいては、発射ハンドルD44が操作状態であり、通常発射が実行されているため、自動発射は実行されていない。その後、図中(10)のタイミングで、通常発射に係る3回目のハンマーアームBU164の駆動が終了する。
このように、通常発射に係るハンマーアームBU164の駆動中に、遊技者が発射ハンドルD44の操作を終了した(発射ハンドルD44から手を離した)場合においても、当該通常発射に係るハンマーアームBU164の駆動中に、再度発射ハンドルD44を操作することで、当該発射ハンドルD44の操作の終了を契機として自動発射が実行されないよう構成されている。このように構成することで、遊技者が発射ハンドルD44から不意に手を離してしまった場合などにおいても、むやみに自動発射を実行せずに、遊技者の発射意思を優先することができ、ストレスを感じずに遊技を進行させることができる。
なお、同図においては、遊技者が発射ハンドルD44の操作を終了したタイミングと、その後再度発射ハンドルD44を操作したタイミングとを、一の通常発射に係るハンマーアームBU164の駆動中としたが、これには限定されず、遊技者が発射ハンドルD44の操作を終了したタイミングと、その後再度発射ハンドルD44を操作したタイミングとが、発射に関する所定期間内であれば、自動発射が実行されないよう構成してもよい。
<E:発射強度0の発射ハンドル操作から非操作とした場合>
次に、同図最下段の(E)は、発射ハンドルD44が遊技者によって発射強度0で操作されている状況にて、発射ハンドルD44が非操作状態となった場合を図示している。同図における「操作状態(発射強度は0)」とは、遊技者が発射ハンドルD44をタッチしている(握っている)が、発射ハンドルD44が捻られていないために発射強度が0である状況となっている。すなわち、接触状態に対応したタッチ状態信号が出力され、発射強度は0である状況となっている。また、「ハンドルタッチ確認」とは、前述したデータラッチ部BU230が回転状態信号とタッチ状態信号とをラッチするタイミングに関する項目であり、「確認中」のタイミングで、データラッチ部BU230が回転状態信号とタッチ状態信号とをラッチするよう構成されている。
なお、第38実施形態における自動発射は、接触状態に対応するタッチ状態信号がデータラッチ部BU230にラッチされた状態から、非接触状態に対応するタッチ状態信号がデータラッチ部BU230にラッチされた状態となった場合に実行され得るよう構成されている。
まず、遊技者によって発射ハンドルD44が発射強度0で操作されており(タッチされており)、自動発射が実行されていない状況下、図中(2)のタイミングで、ハンドルタッチの確認タイミング(データラッチ部BU230のラッチタイミング)となり、ハンドルタッチ確認が確認中となる。発射ハンドルD44が操作状態(発射強度は0)となっているため、接触状態がデータラッチ部BU230にラッチされる。
その後、図中(5)のタイミングで、発射ハンドルD44が操作状態(発射強度は0)から非操作状態となる。すなわち、遊技者が発射ハンドルD44から手を離し、発射ハンドD44がタッチされていない状態となる。その後、図中(6)のタイミングで、再度発射ハンドルD44が操作状態(発射強度は0)となる。ここで、図中(5)のタイミング及び図中(6)のタイミングは、データラッチ部BU230のラッチタイミングではないため、非接触状態はデータラッチ部BU230にラッチされていない。
その後、図中(7)のタイミングで、ハンドルタッチの確認タイミング(データラッチ部BU230のラッチタイミング)となり、ハンドルタッチ確認が確認中となる。発射ハンドルD44が操作状態(発射強度は0)となっているため、接触状態がデータラッチ部BU230にラッチされる。
その後、図中(9)のタイミングで、ハンドルタッチの確認タイミング(データラッチ部BU230のラッチタイミング)となり、ハンドルタッチ確認が確認中となる。発射ハンドルD44が操作状態(発射強度は0)となっているため、接触状態がデータラッチ部BU230にラッチされる。また、同図(E)においては、自動発射に係るハンマーアームBU164は非駆動中のままとなっている。
このように、ハンドルタッチの確認タイミング(データラッチ部BU230のラッチタイミング)から次回のハンドルタッチの確認タイミング(データラッチ部BU230のラッチタイミング)までの期間(遊技球が発射される際の所定期間と称することがある)にて、発射ハンドルD44がタッチされなくなった場合にも、当該期間内に再度発射ハンドルD44がタッチされた場合には、次回のハンドルタッチの確認タイミング(データラッチ部BU230のラッチタイミング)にて接触状態がラッチされ、自動発射が実行されないこととなる。
このように構成することで、遊技者が発射ハンドルD44から不意に手を離してしまった場合などにおいても、むやみに自動発射を実行せずに、遊技者が遊技球を遊技領域に発射させたいにもかかわらず、自動発射が行われているために、遊技領域への遊技球の発射ができない事態を防止することができ、ストレスを感じずに遊技を進行させることができる。
なお、同図においては、説明の簡略化のため、自動発射や通常発射におけるハンマーアームBU164が駆動開始するタイミングと、ハンドルタッチ確認が確認中となるタイミング(データラッチ部BU230のラッチタイミング)を同一のタイミングとして図示しているが、より詳細には、ハンドルタッチ確認が確認中となるタイミング(データラッチ部BU230のラッチタイミング)は、自動発射や通常発射におけるハンマーアームBU164が駆動開始するタイミングよりも前のタイミング(直前のタイミング)となっている。すなわち、同図においては、ハンドルタッチ確認が確認中となるタイミング(データラッチ部BU230のラッチタイミング)は、図中(1)のタイミングと図中(2)のタイミングとの間のタイミングと、図中(6)のタイミングと図中(7)のタイミングとの間のタイミングと、図中(8)のタイミングと図中(9)のタイミングとの間のタイミングとなっている。
また、同図においては、ハンドルタッチの確認タイミング(データラッチ部BU230のラッチタイミング)から次回のハンドルタッチの確認タイミング(データラッチ部BU230のラッチタイミング)までの期間を、ハンマーアームBU164の駆動が終了してから次回のハンマーアームBU164の駆動が終了するまでの時間と同一の600msとしているが、これには限定されず、変更しても問題ない。
なお、ハンドルタッチを発射手段に対する所定の操作と称することがある。
また、自動発射に関して、以下のように構成してもよい。
(1)第1条件を充足すると自動発射が実行される。
(2)第2条件を充足すると自動発射の実行が終了する。
(3)第1条件を充足している場合においても、第3条件を充足している場合には自動発射が実行されない。
(4)第1条件と第3条件とを充足している状況で、第3条件を充足しなくなった場合においても、所定期間内に再度第3条件を充足した場合には、自動発射は実行されない。
ここで、第38実施形態における遊技球の自動発射に関する構成を以下に詳述する。
(1)第1条件(発射ハンドルD44の操作が終了される)を充足した場合に、自動発射が実行開始される。
(2)自動発射は、第2条件(ハンマーアームBU164が3回駆動される)を充足したことを契機として終了する。
(3)第1条件を充足して自動発射の実行中であり、第2条件を充足していない状況において、第3条件(遊技者によって発射ハンドルD44が操作される)を充足したことを契機として自動発射を中止する。
(4)自動発射の実行中に第3条件を充足した場合には、実行中のハンマーアームBU164の駆動が終了したタイミングで自動発射を中止する(その後のハンマーアームBU164の駆動を実行しない)。
(5)第1条件を充足して自動発射の実行中に第3条件を充足している状況において、第3条件を充足しなくなった場合でも、所定期間内(実行中のハンマーアームBU164の駆動が終了するまで)に、再度第3条件を充足した場合には、再度充足した第3条件を充足したことを契機として自動発射を中止する(その後のハンマーアームBU164の駆動を実行しない)。
なお、1回目のハンマーアームBU164の駆動中に発射ハンドルD44が操作され、その後当該1回目のハンマーアームBU164の駆動中に発射ハンドルD44の操作が終了された場合には、自動発射を継続し、2回目及び3回目のハンマーアームBU164の駆動を実行するよう構成してもよい。
また、発射ハンドルD44が遊技者に操作され、自動発射が中止された場合においても、その後、遊技者の発射ハンドルD44の操作が終了した場合には、再度自動発射を最初から実行されることとなる(ハンマーアームBU164の駆動が3回実行される)。
なお、ハンマーアームBU164の1回の駆動を、1サイクルと称することがある。
また、遊技者によって発射ハンドルD44が操作されて自動発射が中止した場合においても、遊技者の発射ハンドルD44に基づいた遊技球の発射が実行され得るよう構成されている。すなわち、遊技者によって発射ハンドルD44が操作されて自動発射が中止した場合においては、自動発射に係るハンマーアームBU164の駆動は中止されるが、遊技者の発射ハンドルD44の操作に係るハンマーアームBU164の駆動は実行され得るよう構成されている。
<遊技球を発射できない状態>
本明細書に係る封入式のぱちんこ遊技機においては、以下の状態において遊技球の発射ができないよう構成されている。なお、以下の状態であっても球抜き状態である場合には遊技球の発射が可能となるよう構成してもよい。なお、以下の状態のうち一部の状態で遊技球の発射ができないよう構成してもよい。
(1)前枠D14が開放されている状態
(2)扉D18が開放されている状態
(3)過少過多エラーに係る揚送中
(4)振動エラー
(5)電波エラー
(6)枠制御基板W側が遊技機設置情報応答を未受信である場合のエラー
(7)遊技の進行が停止となるエラー
(8)枠制御基板Wと貸出ユニットKUとの通信回線断となった場合のエラー
(9)断線短絡電源異常に関するエラー
(10)設定変更モード中
(11)設定確認モード中
上述した遊技球を発射できないエラー状態であり、当該エラー状態に対応したエラー報知が実行されている状況にて、電源の供給が遮断され、その後、球抜きボタンが操作されている状態で電源が投入されると、球抜き状態となり、遊技球が発射可能であり、電源の供給が遮断される前の遊技球を発射できないエラー状態に対応した報知は実行されておらず、球抜き状態に対応した報知が実行されているよう構成してもよい。また、再度電源の供給が遮断され、その後、球抜きボタンが操作されていない状態で電源が投入されると、上記遊技球を発射できないエラー状態であり、当該エラー状態に対応したエラー報知が実行されているよう構成してもよい。
<複数の操作部材を操作した状態における電源投入に関する構成>
なお、持ち球数カウンタのカウンタ値が1以上である状況にて電源断が発生した後、遊技球数クリアボタンと球抜きボタンとを操作した状態で電源を投入した場合には、ステップ5119の処理によって持ち球数カウンタのカウンタ値がクリアされるため、ステップ5155でYesと判定されることとなり、球抜き状態に移行する(枠制御球抜き状態フラグをオンにする)よう構成されている。
<<過少過多エラーに関する変更例>>
第38実施形態においては、過少過多エラーが発生し得るよう構成したが、過少過多エラーに関する構成は第38実施形態には限定されない。そこで、第38実施形態とは異なる過少過多エラーの構成を、過少過多エラーに関する変更例として、以下に詳述する。
第38実施形態においては、過少過多チェック状態において、過少エラー状態または過多エラー状態となった場合には、過少センサWK10が遊技球を検知したまたは過多センサWK20が遊技球を検知しなくなった後、前枠D14及び扉D18が閉鎖されることで、過少エラーまたは過多エラーに関するエラー報知が終了するとともにエラー状態が解除されるよう構成されていた。
このように構成した場合、過少エラーまたは過多エラーが発生している場合には、遊技場の管理者は、過少エラーの場合には遊技機内に遊技球を入れ、過多エラーの場合には遊技機から遊技球を抜くことでエラー状態の解消を図ることとなるが、前枠D14または扉D18の開放中においては、過少エラーまたは過多エラーが解消されたのか否かがエラー報知からは判別できず、管理しづらい遊技機となってしまっていた。
そこで、第38実施形態からの変更例においては、前枠D14または扉D18の開放中においても過少エラーまたは過多エラーの発生状況を認識できるよう構成することで、管理しやすい遊技機としている。以下において、第38実施形態からの変更例における過少過多エラーに関する具体的な構成を詳述する。
はじめに、図468は、過少過多エラーに関する図である。同図においては、過少過多チェック状態となった場合の、枠制御基板W側から主制御基板M側へ送信するコマンドと、副制御基板S側のエラー報知に関して詳述している。
<枠エラーデータ>
まず、枠制御基板W側から主制御基板M側へ送信するコマンドとして、枠エラーデータを送信可能に構成されており、枠エラーデータは、以下のように各エラーに対応したBITを有するよう構成されている。
BIT0:発射装置異常
BIT1:0
BIT2:モータエラー
BIT3:通路異常
BIT4:センサ異常
BIT5:過少エラー
BIT6:過多エラー
BIT7:0
なお、「0」は使用されないBITとなっている。エラーを検知している場合には、当該エラーに対応したBITが1となり、エラーを検知していない場合には、当該エラーに対応したBITが0となる。また、発射装置異常、通路異常、及びセンサ異常の詳細については後述することとする。
なお、BIT0乃至BIT7のいずれかが変化した場合(0から1になったまたは1から0になった場合)に、枠制御基板W側から主制御基板M側に枠エラーデータに関するコマンドが送信され、主制御基板M側から副制御基板S側に枠エラーデータに関するコマンドが送信されることとなる(例えば、タイマ割り込み時処理にて送信される)。
なお、枠制御基板W側から主制御基板M側に枠エラーデータに関するコマンド、及び/または、主制御基板M側から副制御基板S側に枠エラーデータに関するコマンドを、所定の情報と称することがある。
<枠状態データ>
次に、枠制御基板W側から主制御基板M側へ送信するコマンドとして、枠状態データを送信可能に構成されており、枠状態データは、以下のように各状態に対応したBITを有するよう構成されている。
BIT0:持ち球数0状態
BIT1:過少過多チェック状態
BIT2:計数可能状態
BIT3:球数クリア状態
BIT4:球抜き状態
BIT5:0
BIT6:0
BIT7:0
なお、「0」は使用されないBITとなっている。持ち球数0状態に対応するBITは、持ち球数カウンタのカウンタ値が0の場合に1となり、過少過多チェック状態に対応するBITは、過少過多チェック状態の場合に1となり、計数可能状態に対応するBITは、計数が可能な状態である場合に1となり、球数クリア状態に対応するBITは、遊技球数クリアボタンが操作された状態で電源が投入された場合など、持ち球数カウンタのカウンタ値がクリアされる場合に1となり、電源投入時の1回のみ新たに1となる(送信される)よう構成されている。また、球抜き状態に対応するBITは、球抜きボタンが操作された状態で電源が投入された場合など、球抜き状態となった場合に1となり、電源投入時の1回のみ新たに1となる(送信される)よう構成されている。
なお、BIT0乃至BIT7のいずれかが変化した場合(0から1になったまたは1から0になった場合)に、枠制御基板W側から主制御基板M側に枠状態データに関するコマンドが送信され、主制御基板M側から副制御基板S側に枠状態データに関するコマンドが送信されることとなる(例えば、タイマ割り込み時処理にて送信される)。
なお、これには限定されず、過少過多チェック状態である場合には、枠制御基板W側から主制御基板M側に枠状態データに関するコマンド(過少過多チェック状態である旨のコマンドとしてもよい)を常時送信する(例えば、タイマ割り込み時処理の実行毎に送信する)よう構成してもよい。また、枠状態データにおけるBIT0乃至BIT7のいずれかが変化した場合、及び、扉D18及び/または前枠D14が閉鎖した場合に、枠制御基板W側から主制御基板M側に枠状態データに関するコマンド(過少過多チェック状態である旨のコマンドとしてもよい)を送信する(例えば、タイマ割り込み時処理の実行毎に送信する)よう構成してもよい。
また、図468における、「事象」は、遊技機に起きている事象を示しており、「扉」は扉D18(及び/または前枠D14)の状態を示している。また、「BIT(枠エラーデータ)」は、枠エラーデータのBIT0乃至BIT7について示しており、「過少過多チェック状態」は、枠状態データにおけるBIT1の過少過多チェック状態について示している。また、「副制御基板側での報知」は、副制御基板S側でのエラー報知の状況について示しており、「遊技球の発射」は、遊技球の発射の可否について示している。
なお、同図において扉D18と称する場合には、扉D18及び/または前枠D14と読み替えることが可能であることを補足しておく。また、「通常状態」とは、主制御基板M側及び枠制御基板W側で各種エラーが発生していない状態を示している。
<パターン1>
まず、同図におけるパターン1について詳述する。
同図(1-1)のタイミングにおいては、通常状態であり、扉D18が閉鎖しており、枠エラーデータのすべてのBITは「0」となっており、過少過多チェック状態ではなく副制御基板S側でエラー報知を実行しておらず、遊技球の発射が可能な状態となっている。なお、同図における副制御基板S側でのエラー報知を所定のエラー報知と称することがある。
その後、同図(1-2)のタイミングにおいて、扉D18が開放されたことにより、所定条件(図462のステップ6302にて前述した所定条件であり、以降、同図においては同様)を充足し、過少過多チェック状態となる(枠状態データのBIT1が「1」となる)。過少過多チェック状態となったため、遊技球の発射が不可能となる。なお、枠状態データの内容が変化したため、枠制御基板W側から主制御基板M側に枠状態データに関するコマンドが送信され、主制御基板M側から副制御基板S側に枠状態データに関するコマンドが送信されることとなるが、副制御基板S側では過少過多チェック状態に関する報知は実行されないよう構成されている。なお、これには限定されず、主制御基板M側、枠制御基板W側、及び副制御基板S側の一または複数において、過少過多チェック状態である場合には、過少過多チェック状態に関する報知を実行し得るよう構成してもよい。
その後、前述したように、遊技球が1球ずつ揚送された後、同図(1-3)のタイミングにおいて、過少センサWK10が遊技球を検知しないため、過少エラー状態となり、枠エラーデータにおける過少エラーに対応するBIT5が「1」となり、枠エラーデータの内容が変化したため、枠制御基板W側から主制御基板M側に枠エラーデータに関するコマンドが送信され、主制御基板M側から副制御基板S側に枠エラーデータに関するコマンドが送信されることとなる。副制御基板S側では、主制御基板M側から枠エラーデータに関するコマンドを受信したことにより、過少エラーに対応したエラー報知を実行する。また、過少エラー状態では遊技球の発射は不可能となっている。
その後、遊技場の管理者が遊技機内に遊技球を入れたことにより、同図(1-4)のタイミングにおいて、過少センサWK10が遊技球を検知して、過少エラー状態が解除され、枠エラーデータにおける過少エラーに対応するBIT5が「0」となり、枠エラーデータの内容が変化したため、枠制御基板W側から主制御基板M側に枠エラーデータに関するコマンドが送信され、主制御基板M側から副制御基板S側に枠エラーデータに関するコマンドが送信されることとなる。副制御基板S側では、主制御基板M側から枠エラーデータに関するコマンドを受信したことにより、過少エラーに対応したエラー報知を終了する。また、扉D18が開放されているため、過少過多チェック状態となり、遊技球の発射は不可能なままとなっている。
その後、扉D18が閉鎖されたことにより、同図(1-5)のタイミングにおいて、過少過多チェック状態が終了し(枠状態データのBIT1が「0」となり)、通常状態となり、遊技球の発射が可能となる。
このように構成することにより、過少過多チェック状態にて扉D18が開放されている状況においても、過少センサWK10が遊技球を検知して過少エラー状態が解消した際に、副制御基板S側の過少エラーに対応したエラー報知が終了することとなり、遊技場の管理者は、扉D18が開放した状態で遊技機内に遊技球を入れながら、過少エラー状態が解消したことを確認することができる。
<パターン2>
次に、同図におけるパターン2について詳述する。
同図(2-1)のタイミングにおいては、通常状態であり、扉D18が閉鎖しており、枠エラーデータのすべてのBITは「0」となっており、過少過多チェック状態ではなく副制御基板S側でエラー報知を実行しておらず、遊技球の発射が可能な状態となっている。
その後、同図(2-2)のタイミングにおいて、扉D18が開放されたことにより、所定条件を充足し、過少過多チェック状態となる(枠状態データのBIT1が「1」となる)。過少過多チェック状態となったため、遊技球の発射が不可能となる。なお、枠状態データの内容が変化したため、枠制御基板W側から主制御基板M側に枠状態データに関するコマンドが送信され、主制御基板M側から副制御基板S側に枠状態データに関するコマンドが送信されることとなるが、副制御基板S側では過少過多チェック状態に関する報知は実行されないよう構成されている。なお、これには限定されず、主制御基板M側、枠制御基板W側、及び副制御基板S側の一または複数において、過少過多チェック状態に関する報知を実行し得るよう構成してもよい。
その後、前述したように、遊技球が1球ずつ揚送された後、同図(2-3)のタイミングにおいて、過多センサWK20が遊技球を検知したため、過多エラー状態となり、枠エラーデータにおける過多エラーに対応するBIT6が「1」となり、枠エラーデータの内容が変化したため、枠制御基板W側から主制御基板M側に枠エラーデータに関するコマンドが送信され、主制御基板M側から副制御基板S側に枠エラーデータに関するコマンドが送信されることとなる。副制御基板S側では、主制御基板M側から枠エラーデータに関するコマンドを受信したことにより、過多エラーに対応したエラー報知を実行する。また、過多エラー状態では遊技球の発射は不可能となっている。
その後、遊技場の管理者が遊技機内に遊技球を入れたことにより、同図(2-4)のタイミングにおいて、過多センサWK20が遊技球を検知しなくなり、過多エラー状態が解除され、枠エラーデータにおける過多エラーに対応するBIT5が「0」となり、枠エラーデータの内容が変化したため、枠制御基板W側から主制御基板M側に枠エラーデータに関するコマンドが送信され、主制御基板M側から副制御基板S側に枠エラーデータに関するコマンドが送信されることとなる。副制御基板S側では、主制御基板M側から枠エラーデータに関するコマンドを受信したことにより、過多エラーに対応したエラー報知を終了する。また、扉D18が開放されているため、過少過多チェック状態となり、遊技球の発射は不可能なままとなっている。
その後、扉D18が閉鎖されたことにより、同図(2-5)のタイミングにおいて、過少過多チェック状態が終了し(枠状態データのBIT1が「0」となり)、通常状態となり、遊技球の発射が可能となる。
このように構成することにより、過少過多チェック状態にて扉D18が開放されている状況においても、過多センサWK20が遊技球を検知しなくなって過多エラー状態が解消した際に、副制御基板S側の過多エラーに対応したエラー報知が終了することとなり、遊技場の管理者は、扉D18が開放した状態で遊技機から遊技球を抜きながら、過多エラー状態が解消したことを確認することができる。
<パターン3>
次に、同図におけるパターン3について詳述する。
同図(3-1)のタイミングにおいては、通常状態であり、扉D18が閉鎖しており、枠エラーデータのすべてのBITは「0」となっており、過少過多チェック状態ではなく副制御基板S側でエラー報知を実行しておらず、遊技球の発射が可能な状態となっている。
その後、同図(3-2)のタイミングにおいて、扉D18が開放されたことにより、所定条件を充足し、過少過多チェック状態となる(枠状態データのBIT1が「1」となる)。過少過多チェック状態となったため、遊技球の発射が不可能となる。なお、枠状態データの内容が変化したため、枠制御基板W側から主制御基板M側に枠状態データに関するコマンドが送信され、主制御基板M側から副制御基板S側に枠状態データに関するコマンドが送信されることとなるが、副制御基板S側では過少過多チェック状態に関する報知は実行されないよう構成されている。なお、これには限定されず、主制御基板M側、枠制御基板W側、及び副制御基板S側の一または複数において、過少過多チェック状態に関する報知を実行し得るよう構成してもよい。
その後、前述したように、遊技球が1球ずつ揚送された後、同図(3-3)のタイミングにおいて、過少センサWK10が遊技球を検知しないため、過少エラー状態となり、枠エラーデータにおける過少エラーに対応するBIT5が「1」となり、枠エラーデータの内容が変化したため、枠制御基板W側から主制御基板M側に枠エラーデータに関するコマンドが送信され、主制御基板M側から副制御基板S側に枠エラーデータに関するコマンドが送信されることとなる。副制御基板S側では、主制御基板M側から枠エラーデータに関するコマンドを受信したことにより、過少エラーに対応したエラー報知を実行する。また、過少エラー状態では遊技球の発射は不可能となっている。
その後、同図(3-4)のタイミングにおいて、過少センサWK10が遊技球を検知しないまま扉D18が閉鎖される。この場合においては、過少エラー状態は解消されておらず、枠エラーデータにおける過少エラーに対応するBIT5は「1」のまま変化しておらず、過少過多チェック状態も終了しないこととなる(枠状態データのBIT1が「1」のままとなる)。また、遊技球の発射も不可能なままであるし、副制御基板S側では、過少エラーに対応したエラー報知が継続している。なお、枠エラーデータも枠状態データも変化していないため、枠制御基板W側から主制御基板M側に枠エラーデータや枠状態データに関するコマンドは送信されない。
パターン3の場合には、再度扉D18を開放して、遊技機内に遊技球を入れて過少エラー状態を解除した後に、扉D18を閉鎖することで通常状態となる。
<パターン4>
次に、同図におけるパターン4について詳述する。
同図(4-1)のタイミングにおいては、通常状態であり、扉D18が閉鎖しており、枠エラーデータのすべてのBITは「0」となっており、過少過多チェック状態ではなく副制御基板S側でエラー報知を実行しておらず、遊技球の発射が可能な状態となっている。
その後、同図(4-2)のタイミングにおいては、扉D18が開放されたことにより、所定条件を充足し、過少過多チェック状態となっている(枠状態データのBIT1が「1」となっている)状況で、センサ異常(循環機構に関するセンサ異常であり、詳細は後述する)が発生する。センサ異常が新たに発生したため、枠エラーデータのBIT4が「1」となり、枠エラーデータの内容が変化したため、枠制御基板W側から主制御基板M側に枠エラーデータに関するコマンドが送信され、主制御基板M側から副制御基板S側に枠エラーデータに関するコマンドが送信されることとなる。副制御基板S側では、主制御基板M側から枠エラーデータに関するコマンドを受信したことにより、センサ異常に対応したエラー報知を実行する。また、センサ異常状態では遊技球の発射は不可能とならないが、同図(4-2)のタイミングにおいては、扉D18が開放しており、過少過多チェック状態であるため、遊技球の発射が不可能となっている。
その後、同図(4-3)のタイミングにおいて、センサ異常が解消しないまま扉D18が閉鎖される。この場合においては、センサ異常が解消されていないため、枠エラーデータにおけるセンサ異常エラーに対応するBIT4は「1」のまま変化していない。また、過少エラー及び過多エラーが発生していない状況で扉D18が閉鎖されたため、枠状態データのBIT1が「0」となり、過少過多チェック状態が終了することとなる。なお、枠状態データの内容が変化したため、枠制御基板W側から主制御基板M側に枠状態データに関するコマンドが送信され、主制御基板M側から副制御基板S側に枠状態データに関するコマンドが送信されることとなるが、副制御基板S側ではセンサ異常に関するエラー報知が継続して実行されている。
なお、過少過多チェック状態であり、センサ異常などの過少エラー及び過多エラーとは異なるエラーが発生している状況で、扉D18が新たに閉鎖された場合に過少過多チェック状態が終了しないよう構成してもよい。
<パターン5>
次に、同図におけるパターン5について詳述する。
同図(5-1)のタイミングにおいては、通常状態であり、扉D18が閉鎖しており、枠エラーデータのすべてのBITは「0」となっており、過少過多チェック状態ではなく副制御基板S側でエラー報知を実行しておらず、遊技球の発射が可能な状態となっている。
その後、同図(5-2)のタイミングにおいては、扉D18が開放されたことにより、所定条件を充足し、過少過多チェック状態となっている(枠状態データのBIT1が「1」となっている)状況で、センサ異常(循環機構に関するセンサ異常であり、詳細は後述する)が発生する。センサ異常が新たに発生したため、枠エラーデータのBIT4が「1」となり、枠エラーデータの内容が変化したため、枠制御基板W側から主制御基板M側に枠エラーデータに関するコマンドが送信され、主制御基板M側から副制御基板S側に枠エラーデータに関するコマンドが送信されることとなる。副制御基板S側では、主制御基板M側から枠エラーデータに関するコマンドを受信したことにより、センサ異常に対応したエラー報知を実行する。また、センサ異常状態では遊技球の発射は可能となっているが、同図(5-2)のタイミングにおいては、扉D18が開放しており、過少過多チェック状態であるため、遊技球の発射が不可能となっている。
その後、同図(5-3)のタイミングにおいて、過多センサWK20が遊技球を検知したため、過多エラー状態となり、枠エラーデータにおける過多エラーに対応するBIT6が「1」となり、枠エラーデータの内容が変化したため、枠制御基板W側から主制御基板M側に枠エラーデータに関するコマンドが送信され、主制御基板M側から副制御基板S側に枠エラーデータに関するコマンドが送信されることとなる。なお、詳細は後述することとなるが、過多エラー状態よりもセンサ異常の方が優先度(エラー優先度と称することがある)が高くなっているため、過多エラーとセンサ異常とが同時に発生している同図(5-3)のタイミングにおいては、副制御基板S側では、センサ異常に対応したエラー報知が実行されるよう構成されている。また、過多エラー状態であるため遊技球の発射は不可能となっている。
なお、これには限定されず、過多エラー(または過少エラー)のエラー優先度を、センサ異常、モータエラー、通路異常、及び発射装置異常の一または複数よりも高くなるよう構成してもよい。
その後、同図(5-4)のタイミングにおいて、センサ異常が解除され、枠エラーデータにおける過多エラーに対応するBIT4が「0」となり、枠エラーデータの内容が変化したため、枠制御基板W側から主制御基板M側に枠エラーデータに関するコマンドが送信され、主制御基板M側から副制御基板S側に枠エラーデータに関するコマンドが送信されることとなる。副制御基板S側では、主制御基板M側から枠エラーデータに関するコマンドを受信したことにより、センサ異常に対応したエラー報知を終了し、過多エラー状態が解消していないため、過多エラーに対応したエラー報知を実行する。また、扉D18が開放されているため、過少過多チェック状態且つ過多エラー状態となっており、遊技球の発射は不可能なままとなっている。
このように構成することで、枠エラーデータに複数のエラーに対応したBITを有するよう構成した場合にも、エラー優先度を設定することで適切なエラー報知を実行することができる。
<<可動体役物YKと表示装置>>
本明細書に係る遊技機は、前述した第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20、補助遊技図柄表示装置H20などが一体となったメイン表示装置MH20を有するよう構成してもよい。また、メイン表示装置MH20には、遊技の状況に関するランプである状態表示灯Aと状態表示灯Bとをさらに有するよう構成してもよい。メイン表示装置MH20は、主制御基板M側で制御される表示装置となっている。
また、メイン表示装置MH20に対応する副制御基板S側で制御される表示装置として、サブ表示装置SH20を有するよう構成してもよい。
また、前述した可動体役物YKを有するよう構成した場合において、図柄変動に対応する演出のうち可動役物の駆動を伴う演出である役物演出を実行可能に構成してもよく、さらに、電源断が発生した場合には、その後の電源復帰後に可動体役物YKの動作チェックを実行するよう構成してもよい。電源投入後に可動体役物YKの動作チェックを実行することにより、可動体役物YKが正常に動作することを確認できている状態で遊技者が遊技を進行することができることとなる。
ここで、メイン表示装置MH20とサブ表示装置SH20と可動体役物YKを有するよう構成した場合に適用可能な構成について、以下に詳述する。
図469は、電源断後の可動体役物YKの動作チェックに関するイメージ図である。(A1)~(A3)は、可動体役物YKが初期位置に位置している状況にて電源断が発生した場合を図示している。
まず、(A1)では、可動体役物YKが初期位置(演出表示装置SGにて表示される第2装飾図柄等の視認性を損なわない位置)に位置しており、役物演出が実行されていない。(A1)の状況で電源断が発生し、その後電源復帰した場合には、電源復帰後の動作チェック(当該動作チェックを初期動作と称することがある)として可動体役物YKが駆動する。可動体役物YKが初期動作を実行した場合には、(A2)に示すように、演出表示装置SGに表示されている第2装飾図柄の表示領域の正面を可動体役物YKが通過することとなる。その後、(A3)に示すように、可動体役物YKは初期動作を終了し、初期位置にて停止する。
このように、可動体役物YKは初期動作を行う際に、第2装飾図柄の表示領域の前を通過して、第2装飾図柄の視認性を妨げるよう構成されている。また、不図示であるが、メイン表示装置MH20やサブ表示装置SH20は、演出表示装置SGからの距離が長い(遠い)ため、可動体役物YKが初期動作や役物演出を実行しても、メイン表示装置MH20及びサブ表示装置SH20の視認性を妨げることはない。
このように構成することにより、遊技場の営業中に電源断が発生してしまった場合にも、可動体役物YKは初期動作を実行することで問題なく駆動することを確認でき、さらに、その際に第2装飾図柄の視認性が妨げられた場合にも、サブ表示装置SH20の視認性が担保されているため、遊技者は遊技の状況を認識することができる。
なお、同図においては、主遊技図柄が停止している場合を例示しているが、主遊技図柄が変動中に電源断が発生した場合にも、可動体役物YKは第2装飾図柄の視認性を妨げることとなる。また、第1装飾図柄と第2装飾図柄の表示については、同図においては、図柄停止中に電源断が発生した場合と図柄変動中に電源断が発生した場合とのいずれにおいても、電源復帰後の所定のタイミング(例えば、メイン表示装置MH20の復帰と略同時)で復帰する構成を例示したが、これには限定されず、図柄変動中に電源断が発生した場合には、電源復帰後における当該図柄変動終了後に復帰するよう構成してもよいし、図柄停止中または図柄変動中に電源断が発生した場合には、電源復帰後における次回の図柄変動開始時に復帰するよう構成してもよい。このように構成した場合には、電源復帰後から第1装飾図柄及び第2装飾図柄が復帰するまでは、演出表示装置SGには暗転画像(表示領域全体が黒くなっている画像)を表示したり、「電源復帰中」と表示するよう構成してもよい。
次に、(B1)~(B3)は、役物演出の実行中に電源断が発生した場合を図示している。
まず、(B1)では、役物演出の実行中に可動体役物YKが第2装飾図柄の正面に位置している。(B1)の状況で電源断が発生し、その後電源復帰した場合には、(B2)に示すように、可動体役物YKは初期位置に向かって駆動する。換言すると、第2装飾図柄の視認性を妨げない位置に向かって駆動する。その後、初期位置に移動した後、(B3)のように可動体役物YKは初期動作を実行することとなる。
なお、同図における(B1)~(B3)では、役物演出の実行中であり、且つ主遊技図柄の変動中に電源断が発生した場合を例示したが、これには限定されず、主遊技図柄の停止中に電源断が発生し、その後電源復帰した後の可動体役物YKの初期動作の実行中において、再度電源断が発生し、その後電源復帰した場合においても、同図における(B1)~(B3)と同様に、可動体役物YKは電源復帰後に初期位置に向かって駆動した後初期動作を実行するよう構成してもよい。
このように、可動体役物YKが初期位置とは異なる位置となっている状況にて電源断が発生した場合にも、電源復帰後に初期位置に向かって駆動した後初期動作を実行するよう構成されていることにより、第2装飾図柄の視認性が妨げられた状況が継続しないこととなる。
なお、これには限定されず、可動体役物YKが初期位置とは異なる位置となっている状況にて電源断が発生した場合には、初期位置に戻った後に初期動作を実行する構成としなくてもよい。具体例としては、可動体役物YKが初期位置とは異なる位置となっている状況にて電源断が発生した場合には、初期位置に向かって駆動せずに、初期動作を途中から実行するように構成してもよい。このように構成した場合にも、第2装飾図柄の視認性が妨げられた状況が継続しないこととなる。
また、図469において、可動体役物YKが第2装飾図柄の視認性を妨げる構成を例示したが、可動体役物YKによって第2装飾図柄(の表示領域)が正面視にて完全に視認不能となるタイミングを有するよう構成してもよいし、可動体役物YKによって第2装飾図柄(の表示領域)の視認性は妨げられるが、正面視にて完全に視認不能とはならないよう構成してもよい。なお、図469における可動体役物YKの形状はあくまで一例であり、演出表示装置SGにおける第2装飾図柄の表示領域が正面視にて完全に視認不能となる形状としてもよい。
また、前述したように、メイン表示装置MH20よりもサブ表示装置SH20の方が、演出表示装置SGに近いよう構成した場合において、可動体役物YKが役物演出の実行時及び/または初期動作の実行時に、サブ表示装置SH20のランプの視認性を妨げるが、メイン表示装置MH20の視認性を妨げないように構成してもよい。このように構成した場合においても、メイン表示装置MH20の視認性が担保されていることにより、遊技者は、可動体役物YKの位置に拘らず遊技の状況を把握することができる。なお、この場合において、可動体役物YKによってサブ表示装置SH20が正面視にて完全に視認不能となるタイミングを有するよう構成してもよいし、可動体役物YKによってサブ表示装置SH20の視認性は妨げられるが、正面視にて完全に視認不能とはならないよう構成してもよい。
このように、可動体役物YKによって、メイン表示装置MH20のランプの視認性は妨げられない(または、相対的に妨げられ難い)が、サブ表示装置SH20のランプの視認性は妨げられる(または、相対的に妨げられ易い)よう構成してもよい。
<<<封入式のぱちんこ遊技機に適用可能なエラーに関する構成>>>
次に、本明細書に係る封入式のぱちんこ遊技機に適用可能なエラーに関する構成として、副制御基板S側に係る構成と主制御基板M側(枠制御基板W側も含む)に係る構成とについて、図470乃至図478を用いて以下に詳述する。
なお、以下に詳述する構成の一または複数の構成を適用可能であり、一のエラー種別に関する構成の一部のみを適用しても問題ない。また、封入式でない遊技球の払出が発生し得るぱちんこ遊技球においても、以下の一または複数の構成を適用してもよい。
まず、図470乃至図478における各用語について詳述する。「枠ランプ」とは、前述した枠ランプであり、副制御基板S側で制御される。なお、枠ランプを遊技効果ランプD26と称することがある。
「音声」とは、スピーカD24から出力される音声である。「演出表示装置の表示」とは、エラー状態において演出表示装置SGに表示される表示のうち、アイコンを除いたものとなっている。「演出表示装置におけるアイコン表示」とは、エラー状態において演出表示装置SGに表示されるアイコン表示である。具体例としては、三角形のアイコンなどが表示され、アイコンの内部に「E023-0」などの文字が表示されることとなる。なお、「E023-0」などの文字を複数記載した場合には、それらのいずれかがアイコンの内部に表示されることとなる。
「メイン表示装置」とは、前述したメイン表示装置MH20であり、メイン表示装置MH20は、第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20、補助遊技図柄表示装置H20、状態表示灯A、状態表示灯Bなどが一体となった表示装置である。なお、メイン表示装置MH20は、主制御基板M側で制御される。
「エラー表示器」とは、前述したエラー表示器W3であり、枠制御基板Wに設けられた1つの7セグメントで構成された表示器である。エラー表示器W3は、遊技機の背面側からしか視認できないようになっており、遊技場の管理者は視認可能である一方、遊技者からは視認できないように構成されている。なお、エラー表示器W3は枠制御基板W側で制御される。
「枠制御表示器」とは、前述した枠制御表示器W20であり、枠制御基板Wに設けられた6つの7セグメントで構成された表示器である。枠制御表示器W20は、遊技機の背面側からしか視認できないようになっており、遊技場の管理者は視認可能である一方、遊技者からは視認できないように構成されている。なお、枠制御表示器W20は、枠制御基板W側で制御される。
「枠エラー表示LED」は、不図示であるが、点灯可能な1つのランプで構成されており、遊技機正面から視認可能な位置に設けられている。すなわち、枠エラー表示LEDは遊技者から視認可能な位置に設けられており、一例としては、前述した遊技効果ランプD26の近傍に設けてもよい。
「遊技球の発射」とは、遊技球の発射を停止するか否かに関する内容となっており、「なし」の場合には、遊技球の発射を停止しないことを示している。「外部出力情報」とは、遊技機外部に出力する信号に関する内容であり、外部出力情報を外部信号と称することがある。
「エラーの原因」とは、該当するエラー状態となる原因である。「エラー中の遊技機の状態」とは、該当するエラー状態における遊技機の状態である。「解除方法」とは、該当するエラー状態の解除方法である。
また、図470乃至図478においては、エラー番号として1番乃至60番までの60種類のエラー種別が図示されているが、エラー状態の優先度としては、最も高いものがエラー番号1番であり最も低いものがエラー番号60番であり、1番から60番まで、エラー優先度の高いものから順に図示している(エラー番号が小さいものが優先度が高くなっている)。すなわち、7番のエラー状態よりも8番のエラー状態の方が優先度が低く、13番のエラー状態よりも14番のエラー状態の方が優先度が低く、20番のエラー状態よりも21番のエラー状態の方が優先度が低く、25番のエラー状態よりも26番のエラー状態の方が優先度が低く、32番のエラー状態よりも33番のエラー状態の方が優先度が低く、40番のエラー状態よりも41番のエラー状態の方が優先度が低く、45番のエラー状態よりも46番のエラー状態の方が優先度が低く、53番のエラー状態よりも54番のエラー状態の方が優先度が低くなっている。
また、図470乃至図478にて示す構成はあくまで一例であり、記載のない項目(「なし」と記載された項目)についても、他のエラーと同様の構成などを任意に適用することが可能であることを補足しておく。
なお、エラー状態であることをエラーが発生している、エラーが検出されているなどと称することがある。
なお、エラー状態の優先度に関する構成として、以下の一または複数の構成を適用してもよい。以下においては、相対的に優先度が高いエラー状態Aと、相対的に優先度が低いエラー状態Bとを有し、エラー状態Aとエラー状態Bとが同時に発生している場合について例示している。なお、以下の構成はあくまで一例であり、その他の構成が適用できないことを示すものではないことを補足しておく。
(1)演出表示装置SGにおいて、エラー状態Aに対応するエラー報知のみが表示される。
(2)演出表示装置SGにおいて、エラー状態Aに対応するエラー報知(エラー表示Aと称することがある)が前面側のレイヤーに表示され、エラー状態Bに対応するエラー報知(エラー表示Bと称することがある)が背面側のレイヤーに表示され、エラー状態Aに対応するエラー報知のみが視認可能となっている。
(3)演出表示装置SGにおいて、エラー表示Aが前面側のレイヤーに表示され、エラー表示Bが背面側のレイヤーに表示され、エラー表示Aとエラー表示Bとが重複する表示領域ではエラー表示Aのみが視認可能であり、エラー表示Aとエラー表示Bとが重複しない表示領域においては、エラー表示Aまたはエラー表示Bのうち表示されているものが視認可能となっている。
(4)スピーカD24からの出力音や、枠ランプの点灯など、エラー状態に対応した副制御基板S側の報知は、すべてエラー状態Aに対応するエラー報知が実行される。
(5)スピーカD24からの出力音や、枠ランプの点灯など、エラー状態に対応した副制御基板S側の報知は、エラー状態Aに対応するエラー報知が実行される箇所とエラー状態Bに対応するエラー報知が実行される箇所とに分かれている。
(6)枠制御表示器W20などの主制御基板M側または枠制御基板W側におけるエラー報知においては、エラー状態Aに対応したエラー報知のみが実行される。
(7)枠制御表示器W20などの主制御基板M側または枠制御基板W側におけるエラー報知においては、「エラー状態Aに対応したエラー報知→エラー状態Bに対応したエラー報知」のように、優先度の高いものから順に所定時間毎に実行するエラー報知を切り替える。
まず、図470を参照して、エラー番号1番から7番のエラーについて詳述する。
<<1:電源投入異常(RAM異常)>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:電源オフになるまで赤色にて全点灯(全体的に赤色にて点灯)
音声:電源オフになるまで「電源投入異常です」と出力する
演出表示装置SGの表示:電源オフになるまで「電源投入異常」と表示する、且つ、演出表示装置SGの全画面が黒色背景となる
演出表示装置SGのアイコン:電源オフになるまで「電源投入異常 E023-0」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):主制御基板M側では遊技停止となり、主制御基板M側のRAM異常のため、設定変更を伴うRAMクリアで復帰
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:RAM異常の検出中においては、状態表示灯Aが点灯し、状態表示灯A以外が消灯する
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:エラー表示器W3は「A」を表示する
遊技球の発射:遊技停止中となり遊技球の発射を停止
外部出力情報:なし
エラーの原因:電源投入時に主制御基板MのRAMの異常を検出したため
エラー中の遊技機の状態:主制御基板M側で制御するソレノイドをオフにし、遊技を停止する
解除方法:設定変更を伴うRAMクリアを行う
備考(主制御基板M側):なし
<<2:電源投入異常(設定切替異常)>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:電源オフになるまで赤色にて全点灯(全体的に赤色にて点灯)
音声:電源オフになるまで「電源投入異常です」と出力する
演出表示装置SGの表示:電源オフになるまで「電源投入異常」と表示する、且つ、演出表示装置SGの全画面が黒色背景となる
演出表示装置SGのアイコン:電源オフになるまで「電源投入異常 E023-0」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):主制御基板M側では遊技停止となり、主制御基板M側のRAM異常のため、設定変更を伴うRAMクリアで復帰
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:設定切替異常の検出中においては、状態表示灯Aが点灯し、状態表示灯A以外が消灯する
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:エラー表示器W3は「B」を表示する
遊技球の発射:遊技停止中となり遊技球の発射を停止
外部出力情報:なし
エラーの原因:電源断前の状態が設定の切替中(設定変更モード中)、且つ、設定の切替操作以外で電源を投入したため
エラー中の遊技機の状態:主制御基板M側で制御するソレノイドをオフにし、遊技を停止する
解除方法:設定変更を伴うRAMクリアを行う
備考(主制御基板M側):なし
ここで、設定変更モードに関する操作としては、以下となっている。
(1)電源をオフにする
(2)設定キースイッチをオンにする
(3)RAMクリアボタンを押下した状態で電源を投入する
(4)RAMクリアボタンを押下する毎に設定値の決定候補が切り替わる
(5)所望する設定値が所定の表示部に表示されている状態で、設定キースイッチをオフにすると設定変更モードが終了する
設定変更モードが上記のように構成されている場合、電源投入異常(設定切替異常)となる場合の一例としては、以下となっている。
(1)電源をオフにする
(2)設定キースイッチをオンにする
(3)RAMクリアボタンを押下した状態で電源を投入して設定変更モードとなる
(4)電源をオフにする
(5)RAMクリアボタンを押下しない状態で電源を投入、または、設定キースイッチをオフにした状態で電源を投入する
(6)設定切替異常となる
上記のように設定切替異常となった場合、エラー状態の解除方法の一例としては、以下となっている。
(1)電源をオフにする
(2)設定キースイッチをオンにする
(3)RAMクリアボタンを押下した状態で電源を投入して設定変更モードとなる
(4)所望する設定値が所定の表示部に表示されている状態で、設定キースイッチをオフにすると設定変更モードが終了し、エラー状態は解除されている
<<3:電源投入異常(設定値異常)>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:電源オフになるまで赤色にて全点灯(全体的に赤色にて点灯)
音声:電源オフになるまで「電源投入異常です」と出力する
演出表示装置SGの表示:電源オフになるまで「電源投入異常」と表示する、且つ、演出表示装置SGの全画面が黒色背景となる
演出表示装置SGのアイコン:電源オフになるまで「電源投入異常 E023-0」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):主制御基板M側では遊技停止となり、主制御基板M側のRAM異常のため、設定変更を伴うRAMクリアで復帰
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:設定値異常の検出中においては、状態表示灯Aが点灯し、状態表示灯A以外が消灯する
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:エラー表示器W3は「C」を表示する
遊技球の発射:遊技停止中となり遊技球の発射を停止
外部出力情報:なし
エラーの原因:電源投入時又は主遊技図柄の変動開始時に、設定が設定できる値以外(範囲外)であったため
エラー中の遊技機の状態:主制御基板M側で制御するソレノイドをオフにし、遊技を停止する
解除方法:設定変更を伴うRAMクリアを行う
備考(主制御基板M側):なし
<<4:設定変更>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:赤色にて25秒間点滅
音声:5秒間「設定完了です」と出力する
演出表示装置SGの表示:通常の遊技画面に復帰する
演出表示装置SGのアイコン:なし
備考(副制御基板S側):通常の遊技画面に復帰する
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:設定変更モードの終了から25秒間状態表示灯Aが点灯し、設定変更モードの終了から2秒間状態表示灯Bが点灯する
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:遊技停止中となり遊技球の発射を停止
外部出力情報:設定変更モード開始から設定変更モード終了後の遊技球の発射を検出してから25秒経過するまで、または、設定変更モード開始から設定変更モード終了後の遊技球の計数が実行されてから25秒経過するまで設定変更中信号を出力する
エラーの原因:なし
エラー中の遊技機の状態:なし
解除方法:なし
備考(主制御基板M側):設定変更モードが終了した際の作用となっている
<<5:設定変更中>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:電源オフになるまで、または、設定キースイッチ操作(オン→オフ)まで赤色にて点滅
音声:電源オフになるまで、または、設定キースイッチ操作(オン→オフ)まで「設定変更中です」と出力する
演出表示装置SGの表示:管理メニュー画面(遊技場の管理者用のメニュー画面)を表示
演出表示装置SGのアイコン:なし
備考(副制御基板S側):主制御基板M側では遊技停止となる
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:遊技停止中となり遊技球の発射を停止
外部出力情報:設定変更モード開始から設定変更モード終了後の遊技球の発射を検出してから25秒経過するまで、または、設定変更モード開始から設定変更モード終了後の遊技球の計数が実行されてから25秒経過するまで設定変更中信号を出力する
エラーの原因:なし
エラー中の遊技機の状態:なし
解除方法:なし(設定キースイッチをオフにする)
備考(主制御基板M側):なし
<<6:設定確認中>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:電源オフになるまで、または、設定キースイッチ操作(オン→オフ)後25秒経過するまで赤色にて点滅
音声:電源オフになるまで、または、設定キースイッチ操作(オン→オフ)後5秒経過するまで「設定確認中です」と出力する
演出表示装置SGの表示:
管理メニュー画面(遊技場の管理者用のメニュー画面)を表示
演出表示装置SGのアイコン:なし
備考(副制御基板S側):主制御基板M側では遊技停止となる
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:遊技停止中となり遊技球の発射を停止
外部出力情報:設定確認変更モード開始から設定確認モード終了後の遊技球の発射を検出してから25秒経過するまで、または、設定確認モード開始から設定確認モード終了後の遊技球の計数が実行されてから25秒経過するまで設定確認中信号を出力する
エラーの原因:なし
エラー中の遊技機の状態:なし
解除方法:なし(設定キースイッチをオフにする)
備考(主制御基板M側):なし
<<7:機種コード>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:電源オフになるまで赤色にて全点灯(全体的に赤色にて点灯)
音声:電源オフになるまで「主基板を点検してください」と出力する(主制御基板Mを主基板と称することがある)
演出表示装置SGの表示:電源オフになるまで「主基板を点検してください」と表示する
演出表示装置SGのアイコン:電源オフになるまで「主基板を点検してください E027-0」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):主制御基板Mと副制御基板Sの組み合わせが本来の組み合わせと相違している場合に報知(別々の製番のROMが付いている場合など)
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:なし
エラー中の遊技機の状態:なし
解除方法:なし
備考(主制御基板M側):なし
次に、図471を参照して、エラー番号8番から13番のエラーについて詳述する。
<<8:磁石検知>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:電源オフになるまで赤色にて全点灯(全体的に赤色にて点灯)
音声:電源オフになるまで「磁石を検知しました」と出力する
演出表示装置SGの表示:電源オフになるまで「磁石を検知しました」と表示する(小当りVスペックなどの第2種系の遊技機の場合、演出表示装置SGの全画面が黒色背景となるよう構成してもよい)
演出表示装置SGのアイコン:「磁石を検知しました E001-0」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):小当りVスペックなどの第2種系の遊技機の場合、主制御基板M側では遊技停止としてもよい
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:磁気センサの異常検出中においては、状態表示灯Aが点灯し、状態表示灯A以外が消灯する
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:小当りVスペックなどの第2種系の遊技機の場合、遊技停止中となり遊技球の発射を停止してもよい
外部出力情報:不正検知信号3(強)を出力、ホールコン出力
エラーの原因:磁気センサが磁気を検出したため、磁気センサの配線経路が断線、短絡したため、または磁気センサが故障したため
エラー中の遊技機の状態:小当りVスペックなどの第2種系の遊技機の場合、主制御基板M側で制御するソレノイドをオフにし、遊技を停止してもよい(他のスペックでは変化なし)
解除方法:遊技機に異常がない状態で電源をオフ→オンとする
備考(主制御基板M側):磁気検知信号のオンを連続300ms検出した場合には常に有効(監視している)。小当りVスペックなどの第2種系の遊技機の場合には遊技を中断する
<<9:電波検知>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:電源オフになるまで赤色にて全点灯(全体的に赤色にて点灯)
音声:電源オフになるまで「電波を検知しました」と出力する
演出表示装置SGの表示:電源オフになるまで「電波を検知しました」と表示する(小当りVスペックなどの第2種系の遊技機の場合、演出表示装置SGの全画面が黒色背景となるよう構成してもよい)
演出表示装置SGのアイコン:「電波を検知しました E002-0」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):小当りVスペックなどの第2種系の遊技機の場合、主制御基板M側では遊技停止としてもよい
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:電波センサの異常検出中においては、状態表示灯Aが点灯し、状態表示灯A以外が消灯する
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:小当りVスペックなどの第2種系の遊技機の場合、遊技停止中となり遊技球の発射を停止してもよい
外部出力情報:不正検知信号3(強)を出力、ホールコン出力
エラーの原因:電波センサが電波を検出したため、電波センサの配線経路が断線、短絡したため、または電波センサが故障したため
エラー中の遊技機の状態:小当りVスペックなどの第2種系の遊技機の場合、主制御基板M側で制御するソレノイドをオフにし、遊技を停止してもよい(他のスペックでは変化なし)
解除方法:遊技機に異常がない状態で電源をオフ→オンとする
備考(主制御基板M側):電波検知信号のオンを連続300ms検出した場合には常に有効(監視している)。小当りVスペックなどの第2種系の遊技機の場合には遊技を中断する
<<10:入賞口断線・短絡>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:電源オフになるまで赤色にて全点灯(全体的に赤色にて点灯)
音声:電源オフになるまで「断線・短絡を検知しました」と出力する
演出表示装置SGの表示:電源オフになるまで「断線・短絡を検知しました」と表示する
演出表示装置SGのアイコン:「断線・短絡を検知しました E003-0」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):なし
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:断線短絡電源異常の検出中においては、状態表示灯Aが点灯する
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:断線短絡電源異常の検出から電源断までの間、遊技球の発射を停止
外部出力情報:不正検知信号1(弱)を出力、ホールコン出力
エラーの原因:電波センサ、遊技盤面に取り付けられた貫通型近接スイッチの配線経路が断線、短絡したため、固定ハーネスA若しくは遊技盤ハーネスAが断線、短絡したため、電波センサ又は遊技盤面に取り付けられた貫通型近接スイッチの故障を検出したため、または電源の異常を検出したため
エラー中の遊技機の状態:遊技球の発射を停止
解除方法:遊技機に異常がない状態で電源をオフ→オンとする
備考(主制御基板M側):断線短絡電源異常検知信号のオンを連続300ms検出した場合には常に有効(監視している)
<<11:過剰払出し検知A>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:単位時間あたりの入球個数の異常を検知した場合には、電源オフになるまで最初に異常検出したセンサに対応した箇所を黄色点滅し、点滅箇所以外は赤点灯する。大当り中の出玉過多の場合は電源オフになるまで赤色にて全点灯
音声:電源オフになるまで「過剰払出を検知しました」と出力する
演出表示装置SGの表示:電源オフになるまで「過剰払出を検知しました」と表示する
演出表示装置SGのアイコン:電源オフになるまで「過剰払出を検知しました E004-α(α=入球口ID、Fなら大当り)」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):大当り中の賞球数が基準値以上、もしくは単位時間あたりの入球数が一定個数以上(例えば、1分間にN球以上、1秒間にM球以上)の場合にエラーとみなす
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:過剰な入賞を検出したため
エラー中の遊技機の状態:遊技機の状態に変化はなし
解除方法:遊技機に異常がない状態で電源をオフ→オンとする
備考(主制御基板M側):副制御基板側で入賞口入賞監視及び賞球数監視を行う。検出方法は機種、大当りの種類によって任意に設定すればよい
<<12:過剰払出し検知B>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:単位発射数(アウト口通過数)あたりの入球個数の異常を検知した場合には、電源オフになるまで最初に異常検出したセンサに対応した箇所を黄色点滅し、点滅箇所以外は赤色にて点灯
音声:電源オフになるまで「過剰払出を検知しました」と出力する
演出表示装置SGの表示:電源オフになるまで「過剰払出を検知しました」と表示する
演出表示装置SGのアイコン:電源オフになるまで「過剰払出を検知しましたE019-β(β=入球口ID)」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):単位発射数(アウト口通過数)あたりの入球数が一定個数以上(100球間にN球以上)の場合にエラーとみなす
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:過剰な入賞を検出したため
エラー中の遊技機の状態:遊技機の状態に変化はなし
解除方法:遊技機に異常がない状態で電源をオフ→オンとする
備考(主制御基板M側):副制御基板側で入賞口入賞監視及び賞球数監視を行う。検出方法は機種、大当りの種類によって任意に設定すればよい
<<13:ブドウ球エラー>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:電源オフになるまで赤色にて全点灯(全体的に赤色にて点灯)
音声:電源オフになるまで「入賞球数異常を検知しました」と出力する
演出表示装置SGの表示:電源オフになるまで「入賞球数異常を検知しました」と表示する
演出表示装置SGのアイコン:電源オフになるまで「入賞球数異常を検知しました E0xx -xx」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):なし
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:枠制御表示器W20に「H69」を表示、枠エラー表示LEDが点灯
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:発射球数と排出球数の差が±一定個数以上になったため
エラー中の遊技機の状態:遊技機の状態に変化はなし
解除方法:遊技機に異常がない状態で電源をオフ→オンとする
備考(主制御基板M側):例えば、差球数が20個以上で発報、19個以下でエラー解除。個数差をリセットするには電源断が必要
次に、図472を参照して、エラー番号14番から20番のエラーについて詳述する。
<<14:抑制状態作動>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:なし
音声:「抑制状態を解除してください」と出力する
演出表示装置SGの表示:「抑制状態を解除してください」と表示する
演出表示装置SGのアイコン:「抑制状態が作動しました E0xx -xx」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):差球数カウンタのカウンタ値が95000に到達(大当り中に到達した場合には大当り終了後に主制御基板M側からコマンド受信)で報知、主制御基板M側は遊技停止状態となる
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:抑制状態中においては、状態表示灯Aが点灯し、状態表示灯A以外が消灯する
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:遊技停止中となり遊技球の発射を停止
外部出力情報:なし
エラーの原因:差球数カウンタのカウンタ値が95000に到達したため
エラー中の遊技機の状態:遊技停止中となり遊技球の発射を停止
解除方法:RAMクリアを行う
備考(主制御基板M側):図示する内容はあくまで一例であり、前述したいずれの構成を適用してもよい。
<<15:入球通過時間異常(球詰まり検出演出)>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:エラー状態の解除から2分が経過するまで、最初に異常検出したセンサに対応した箇所を白色にて点滅し、点滅箇所以外は赤色にて点灯(確認スイッチは赤色にて点滅)
音声:エラー状態の解除から50秒が経過するまで「球が滞留しています。係員を呼んで下さい」と出力する
演出表示装置SGの表示:エラー状態の解除から50秒が経過するまで「球が滞留しています。係員を呼んで下さい」と表示する
演出表示装置SGのアイコン:「センサを点検して下さい E005-α(α=入球口ID)」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):遊技球が完全にセンサ上に詰まって(滞留して)いる間は、
エラー報知は解除されない
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:異常センサ検知の検出毎に、100ms間状態表示灯Aが点灯する
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:特定のスイッチで遊技球の球詰まりを検出したため
エラー中の遊技機の状態:遊技機の状態に変化はなし
解除方法:異常の原因が取り除かれた場合に解除される
備考(主制御基板M側):センサのオンを連続200ms以上検出したため(主遊技始動口、大入賞口、補助遊技始動口、一般入賞口、排出球スイッチ(例えば、第2大入賞口排出検出装置C23sなどの特定領域を通過しなかった遊技球が通過するセンサ)、アウト口スイッチ、特定領域スイッチなど)。また、始動口確認スイッチがある場合は監視する。監視時間は200ms以上としてもよい
<<16:異常入球(普通電動役物)(強)>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:4分間赤色にて全点灯(全体的に赤色にて点灯)
音声:4分間「異常入球を検知しました」と出力する
演出表示装置SGの表示:4分間「異常入球を検知しました」と表示する
演出表示装置SGのアイコン:「異常入球を検知しました E018-0」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):遊技状態に関わらず、第2主遊技始動口電動役物の開放時間の長さにより報知内容を切り替える。具体例としては、相対的に短時間の開放時間となる第2主遊技始動口電動役物の1回の開放パターンにおいて、異常入球が連続2回を超えた場合にエラー状態となる
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:異常センサ検知の検出毎に、100ms間状態表示灯Aが点灯する
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:入賞が無効となる期間に遊技球が第2主遊技始動口に入賞したため
エラー中の遊技機の状態:遊技機の状態に変化はなし
解除方法:異常の原因が取り除かれた場合に解除される
備考(主制御基板M側):主制御基板M側は通常の異常入球(エラー番号43番、44番のエラー状態)と同様の作用となり、普通電動役物の開放パターンを元に副制御基板S側で判断する
<<17:確認スイッチ通過異常(強)>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:エラー状態となってから4分間、最初に異常検出したセンサに対応した箇所を水色にて点滅し、点滅箇所以外は赤色にて点灯
音声:4分間「係員を呼んで入賞口を点検してください」と出力する
演出表示装置SGの表示:4分間「センサを点検して下さい」と表示する
演出表示装置SGのアイコン:「センサを点検して下さい E006-α(α=入球口ID)」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):(1)スイッチ通過間隔がNms以上となった場合に異常とみなし、(2)入賞センサを通過することなく、確認スイッチ通過を検知した場合に異常とみなし、上記(1)と(2)の累積回数がM回となった際に、エラー報知する(以降、M回ごとに報知)
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:始動口スイッチ及び始動口確認スイッチへの遊技球の通過に異常を検出したため
エラー中の遊技機の状態:遊技機の状態に変化はなし
解除方法:異常の原因が取り除かれた場合に解除される
備考(主制御基板M側):第2主遊技始動口確認スイッチのエラーとして使用する。副制御基板S側で判断するエラーとなっている
<<18:始動口入賞順異常>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:電源オフになるまで、最初に異常検出したセンサに対応した箇所を水色にて点滅し点滅箇所以外は赤色にて点灯
音声:50秒間「始動口入賞順異常を検知しました」と出力する
演出表示装置SGの表示:50秒間「始動口入賞順異常を検知しました」と表示する
演出表示装置SGのアイコン:「センサを点検して下さい E007-α(α=入球口ID)」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):例えば、振り分け装置(振分入球口C20と称することがある)のあるどちらかの始動口に連続N個の入賞時に異常とみなす
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:第1主遊技始動口スイッチへの連続N個の入賞を検出したため
エラー中の遊技機の状態:遊技機の状態に変化はなし
解除方法:異常の原因が取り除かれた場合に解除される
備考(主制御基板M側):なし
<<19:通信回線断>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:エラー状態となった8秒後からエラー状態が解除されるまで赤色にて全点灯(全体的に赤色にて点灯)
音声:エラー状態となった8秒後からエラー状態が解除されるまで「通信線異常を検知しました」と出力する
演出表示装置SGの表示:エラー状態となった8秒後からエラー状態が解除されるまで「通信線異常」と表示する
演出表示装置SGのアイコン:「通信線異常 E008-0」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):なし
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:枠制御基板Wとの通信線異常検出中においては、状態表示灯Aが点灯する
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:枠制御基板Wとの通信が正常に行えるまでの間、遊技球の発射を停止
外部出力情報:なし
エラーの原因:主制御用CPU(主制御基板MのCPU)と枠制御用CPU(枠制御基板WのCPU)間の通信において異常を検出したため
エラー中の遊技機の状態:遊技球の発射を停止する
解除方法:異常の原因が取り除かれた場合に解除される
備考(主制御基板M側):枠と盤面のメーカーが異なる場合も同様にエラー状態となる
<<20:振動検知>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:最後の検知から50秒間、赤色にて全点灯(全体的に赤色にて点灯)
音声:最後の検知から50秒間「振動を検知しました」と出力する
演出表示装置SGの表示:最後の検知から50秒間「振動を検知しました」と表示する
演出表示装置SGのアイコン:「振動を検知しました E012-0」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):なし
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:振動センサ異常検出から振動センサ正常復帰してから25秒経過するまでにおいては、状態表示灯Aが点灯する
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:振動センサ監視期間中に振動センサが振動を検出したため、振動センサの配線経路が断線、短絡したため、または振動センサが故障したため
解除方法:異常の原因が取り除かれた場合に解除される
備考(主制御基板M側):遊技球により出玉が左右される遊技状態中に監視する。監視期間は製番ごとに任意に設定すればよい。振動検知信号のオンを連続300ms検出するとエラー状態となる。電源投入時に振動センサの故障等を検出するため監視してもよい。一例としては、電源投入から5.0秒以内、特別電動役物2(所定の大入賞口)の作動中、特別電動役物2の作動終了後3.0秒以内及び下大入賞口に入賞した遊技球が全て排出されるまでの間などで監視してもよい
次に、図473を参照して、エラー番号21番から25番のエラーについて詳述する。
<<21:ユニット識別エラー>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:赤色にて全点灯(全体的に赤色にて点灯)。アウト口に遊技球が通過時、扉開閉時、または50秒間経過で報知終了。但し、一部ランプについては電源オフまで赤色にて全点灯する。例えば、ボタンユニットエラー時には、左部下段が電源オフまで赤色にて全点灯し、上ユニットエラー時には、左部中段が電源オフまで赤色にて全点灯し、右ユニットエラー時には、左部上段が電源オフまで赤色にて全点灯する
音声:アウト口に遊技球が通過時、扉開閉時、または50秒間経過するまで「枠ユニットの接続異常を検知しました」と出力する
演出表示装置SGの表示:アウト口に遊技球が通過時、扉開閉時、または50秒間経過するまで「枠ユニットの接続異常」と表示する、且つ、演出表示装置SGの全画面が黒色背景となる
演出表示装置SGのアイコン:「枠ユニット接続異常 E025-0(ボタンユニット)、E025-1(上ユニット)、E025-2(右ユニット)」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):電源投入時の、ユニット識別確認で異常が発生した為、発生したユニットに対しての出力は行わない
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:電源投入時に、装飾ユニット、またはサブボタン(サブ入力ボタンSBと称することがある)に異常を検出したため
エラー中の遊技機の状態:遊技機の状態に変化はなし
解除方法:異常の原因が取り除かれた場合に解除される
備考(主制御基板M側):副制御基板S側での監視を行うエラーである
<<22:副制御モータ異常(役物ストッパ注意喚起)>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:アウト口に遊技球が通過時、扉開閉時、または9分間経過するまで赤色にて全点灯(全体的に赤色にて点灯)
音声:アウト口に遊技球が通過時、扉開閉時、または9分間経過するまで「可動物の異常を検知しました」と出力する
演出表示装置SGの表示:アウト口に遊技球が通過時、扉開閉時、または9分間経過するまで「可動物の異常を検知しました」と表示する
演出表示装置SGのアイコン:「可動物の異常を検知しました E017-α(α=モータ番号)」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):電源起動時の役物初期化(可動体役物YKの動作チェックと称することがある)がエラー停止したため、扉開閉によるエラー報知終了時は、再度役物初期化を試みるが、再度の初期化によるエラー停止については報知しない
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:電源起動時の役物初期化がエラー停止したため
エラー中の遊技機の状態:遊技機の状態に変化はなし
解除方法:異常の原因が取り除かれた場合に解除される
備考(主制御基板M側):エラーの表示は以下のいずれかで復帰
(1)エラー発生後、約9分経過
(2)アウト球カウントスイッチ通過時
(3)ガラス枠セット又は前枠を開放し、全て閉鎖した時
<<23:サウンドアンプエラー>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:アウト口に遊技球が通過時、扉開閉時、または9分間経過するまでピンク色にて全点灯(全体的にピンク色にて点灯)
音声:なし
演出表示装置SGの表示:アウト口に遊技球が通過時、扉開閉時、または9分間経過するまで「サウンドアンプ異常」と表示する
演出表示装置SGのアイコン:電源オフになるまで「サウンドアンプ異常 E026-0 上アンプ、E026-1 下アンプ」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):サウンドアンプ異常検出後の遊技待機デモ(待機デモ、待機画面、デモ画面などと称することがある)表示時に報知
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:音声出力に関わる通信に異常を検出したため
エラー中の遊技機の状態:遊技機の状態に変化はなし
解除方法:異常の原因が取り除かれた場合に解除される
備考(主制御基板M側):副制御基板S側での監視を行うエラーである
<<24:ファンエラー>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:アウト口に遊技球が通過時、扉開閉時、または9分間経過するまで赤色にて全点灯(全体的に赤色にて点灯)
音声:アウト口に遊技球が通過時、扉開閉時、または9分間経過するまで「ファン異常を検知しました」と出力する
演出表示装置SGの表示:アウト口に遊技球が通過時、扉開閉時、または9分間経過するまで「ファン異常」と表示する
演出表示装置SGのアイコン:「ファン異常 E021-0」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):電源起動時に、副制御基板S側からファン異常の指定を受信した場合に発生、エラー解除後は、再度のファン異常発生については報知しない
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:電源投入時に副制御基板S側を冷却するために使用している冷却ファンに異常を検出したため
エラー中の遊技機の状態:遊技機の状態に変化はなし
解除方法:異常の原因が取り除かれた場合に解除される
備考(主制御基板M側):エラーの表示は以下のいずれかで復帰
(1)エラー発生後、約9分経過
(2)アウト球カウントスイッチ通過時
(3)ガラス枠セット又は前枠を開放し、全て閉鎖した時
<<25:遊技球数クリア>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:なし
音声:「遊技球数がクリアされました」とのフレーズを3回繰り返し出力する
演出表示装置SGの表示:8秒間「遊技球数クリア」と表示する
演出表示装置SGのアイコン:「遊技球数クリア E0xx-0」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):遊技球数クリア時に発生する
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:枠制御表示器W20に「H67」を表示、枠エラー表示LEDが点灯
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:電源投入時に、遊技球数クリアを検出したため
エラー中の遊技機の状態:遊技機の状態に変化はなし
解除方法:発射又は計数を検出してから25秒後に復帰(解除)
備考(主制御基板M側):なし
次に、図474を参照して、エラー番号26番から32番のエラーについて詳述する。
<<26:異常電源ON(RAM初期化)>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:25秒間赤色にて全点灯(全体的に赤色にて点灯)し、上部の枠ランプにおいては最初の4秒間は赤白点滅をする、この4秒間の赤白点滅は、どのエラー状態よりも優先して表示される
音声:25秒間「電源が入りました」と出力する
演出表示装置SGの表示:25秒間「電源が入りました」と表示する
演出表示装置SGのアイコン:「電源が入りました E009-0」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):RAM初期化時、または大当り開始デモ(特別遊技開始デモと称することがある)乃至大当り終了デモ(特別遊技終了デモと称することがある)中の電源オフ→オン時に発生
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:RAMの初期化時(または電源復帰時)から25秒間状態表示灯Aが点灯し、RAMの初期化時(または電源復帰時)から2秒間状態表示灯Bが点灯する
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:なし
外部出力情報:RAMクリアから発射又は計数検出後25秒間経過まで、設定変更中信号を出力
エラーの原因:電源投入時に、主制御用CPUがRAMの初期化を行ったため
エラー中の遊技機の状態:遊技機の状態に変化はなし
解除方法:電源投入時または設定切り替え終了時(設定変更モード終了時)から約25秒後に復帰
備考(主制御基板M側):なし
<<27:主制御モータ異常>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:最後の検知から25秒間赤色にて全点灯(全体的に赤色にて点灯)
音声:33秒間「可動物の異常を検知しました」と出力する(可動物を可動体役物と称することがある)
演出表示装置SGの表示:最後の検知から25秒間「可動物の異常を検知しました」と表示する
演出表示装置SGのアイコン:「可動物の異常を検知しました E010-0」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):なし
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:可動体モータ(例えば、可動体役物YKのモータ)の異常を検出したため、可動片ソレノイド(例えば、特定領域を遮蔽するための遮蔽部材)の異常を検出したため
エラー中の遊技機の状態:遊技機の状態に変化はなし
解除方法:異常の原因が取り除かれた場合に解除される
備考(主制御基板M側):電源投入直後の安定待ち期間以外は常に有効(監視)、インデックス検出コマンド(可動体役物YKのモータの駆動が検出された旨のコマンド)により副制御基板S側で判断
<<28:通常電源ON>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:13秒間赤色にて全点灯(全体的に赤色にて点灯)
音声:13秒間「電源が入りました」と出力する
演出表示装置SGの表示:13秒間「電源が入りました」と表示する
演出表示装置SGのアイコン:「電源が入りました」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):なし
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:なし
エラー中の遊技機の状態:なし
解除方法:なし
備考(主制御基板M側):電源断からの復帰時に発生
<<29:発射装置異常>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:解除されるまで赤色にて全点灯(全体的に赤色にて点灯)
音声:「発射装置の異常を検知しました」と出力する
演出表示装置SGの表示:「発射装置の異常を検知しました」と表示する
演出表示装置SGのアイコン:「発射装置異常 E0xx-0」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):なし
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:枠制御表示器W20に「H11」を表示、枠エラー表示LEDが点灯
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:発射基準信号の立ち下がりを検出してから一定時間内に第1球通路センサWT10で遊技球を検出できなかったため
エラー中の遊技機の状態:遊技機の状態に変化はなし
解除方法:異常の原因が取り除かれた状態でエラー解除スイッチを押下する
備考(主制御基板M側):電源復帰のみでは解除されない
<<30:循環機構異常(モータエラー)>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:解除されるまで赤色にて全点灯(全体的に赤色にて点灯)
音声:解除されるまで「循環機構の異常を検知しました」と出力する
演出表示装置SGの表示:「循環機構の異常を検知しました」と表示する
演出表示装置SGのアイコン:「循環機構異常 E0xx-0」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):なし
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:枠制御表示器W20に「H12」を表示、枠エラー表示LEDが点灯
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:揚送モータ(モータWM10)のリトライ動作を連続で一定回数以上(例えば、5回以上)検出したため
エラー中の遊技機の状態:遊技機の状態に変化はなし
解除方法:異常の原因が取り除かれた状態でエラー解除スイッチを押下する
備考(主制御基板M側):電源復帰のみでは解除されない
<<31:循環機構異常(通路異常)>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:解除されるまで赤色にて全点灯(全体的に赤色にて点灯)
音声:解除されるまで「循環機構の異常を検知しました」と出力する
演出表示装置SGの表示:「循環機構の異常を検知しました」と表示する
演出表示装置SGのアイコン:「循環機構異常 E0xx-1」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):なし
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:枠制御表示器W20に「H13」を表示、枠エラー表示LEDが点灯
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:特定のスイッチ、センサで遊技球の球詰まりを検出したため
エラー中の遊技機の状態:遊技機の状態に変化はなし
解除方法:異常の原因が取り除かれた状態でエラー解除スイッチを押下する
備考(主制御基板M側):電源復帰のみでは解除されない
<<32:循環機構異常(センサ異常)>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:電源オフになるまで赤色にて全点灯(全体的に赤色にて点灯)
音声:電源オフになるまで「循環機構の異常を検知しました」と出力する
演出表示装置SGの表示:「循環機構の異常を検知しました」と表示する
演出表示装置SGのアイコン:「循環機構異常 E0xx-2」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):なし
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:枠制御表示器W20に「H21」を表示、枠エラー表示LEDが点灯
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:特定のスイッチ、センサの配線経路が断線、短絡したため、または特定のスイッチ、センサが故障したため
エラー中の遊技機の状態:遊技機の状態に変化はなし
解除方法:遊技機に異常がない状態で電源をオフ→オンとする
備考(主制御基板M側):なし
次に、図475を参照して、エラー番号33番から40番のエラーについて詳述する。
<<33:過多エラー>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:解除されるまで赤色にて全点灯(全体的に赤色にて点灯)
音声:「遊技球を追加してください」、「遊技球を抜いてください」または「循環球数が正常範囲になりました」のいずれかを状況に応じて出力する
演出表示装置SGの表示:「循環球数異常(過多)」と表示する
演出表示装置SGのアイコン:「循環球数異常(遊技球を抜いてください) E0xx-0」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):過多センサWK20の判定は、扉D18(及び前枠D14)の閉鎖時に行われるように構成してもよいし、前述した構成を適用してもよい
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:枠制御表示器W20に「H23」を表示、枠エラー表示LEDが点灯
遊技球の発射:過多エラー中は遊技球の発射を停止
外部出力情報:なし
エラーの原因:遊技機内の循環球数の過多を検出したため
エラー中の遊技機の状態:遊技機の状態に変化はなし
解除方法:遊技機内の循環球数を正常個数に調整し、扉D18及び前枠D14を閉鎖する(前述したように、遊技機内の循環球数が正常になった時点で解除されるよう構成してもよい)
備考(主制御基板M側):正常個数の範囲は、例えば「46~54個」であり、任意に設定可能である
前面から視認可能な遊技球数表示器W10にて過多エラーに対応する表示(例えば、「H23」を表示)を行ってもよく、このように構成することで、遊技機の正面から過多エラーの発生が確認し易くなる
<<34:過少エラー>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:解除されるまで赤色にて全点灯(全体的に赤色にて点灯)
音声:「遊技球を追加してください」、「遊技球を抜いてください」または「循環球数が正常範囲になりました」のいずれかを状況に応じて出力する
演出表示装置SGの表示:「循環球数異常(過少)」と表示する
演出表示装置SGのアイコン:「循環球数異常(遊技球を追加してください) E0xx-1」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):過少センサWK10の判定は、扉D18(及び前枠D14)の閉鎖時に行われるように構成してもよいし、前述した構成を適用してもよい
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:枠制御表示器W20に「H22」を表示、枠エラー表示LEDが点灯
遊技球の発射:過少エラー中は遊技球の発射を停止
外部出力情報:なし
エラーの原因:遊技機内の循環球数の過少を検出したため
エラー中の遊技機の状態:遊技機の状態に変化はなし
解除方法:遊技機内の循環球数を正常個数に調整し、扉D18及び前枠D14を閉鎖する(前述したように、遊技機内の循環球数が正常になった時点で解除されるよう構成してもよい)
備考(主制御基板M側):正常個数の範囲は、例えば「46~54個」であり、任意に設定可能である
前面から視認可能な遊技球数表示器W10にて過少エラーに対応する表示(例えば、「H22」を表示)を行ってもよく、このように構成することで、遊技機の正面から過少エラーの発生が確認し易くなる
<<35:扉開放>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:扉D18が開放してから閉鎖後25秒経過まで赤色にて全点灯(全体的に赤色にて点灯)
音声:扉D18が開放された場合、開放してから2分間「扉が開いています」と出力する、扉D18が閉鎖された場合、閉鎖してから5秒間「扉が開いています」と出力する
演出表示装置SGの表示:扉D18が開放している間「扉が開いています」と表示する(扉D18が閉鎖すると表示を終了する)
演出表示装置SGのアイコン:「扉が開いています」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):なし
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:枠制御表示器に「H64」を表示、枠エラー表示LEDが点灯
遊技球の発射:扉D18の開放中は遊技球の発射を停止
外部出力情報:なし
エラーの原因:ガラス枠セット(扉D18)の開放を検出した場合、または扉開放スイッチA、Bが断線、故障したため
エラー中の遊技機の状態:遊技機の状態に変化はなし
解除方法:遊技機に異常がない状態でガラス枠セット(扉D18)を閉じる
備考(主制御基板M側):常に有効(監視)、扉開放信号のオンを連続300ms検出するとエラー状態となる
<<36:前枠開放>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:前枠D14が開放してから閉鎖後25秒経過まで赤色にて全点灯(全体的に赤色にて点灯)
音声:前枠D14が開放された場合、開放してから2分間「扉が開いています」と出力する、前枠D14が閉鎖された場合、閉鎖してから5秒間「扉が開いています」と出力する
演出表示装置SGの表示:前枠D14が開放している間「扉が開いています」と表示する(前枠D14が閉鎖すると表示を終了する)
演出表示装置SGのアイコン:「扉が開いています」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):なし
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:枠制御表示器に「H65」を表示、枠エラー表示LEDが点灯
遊技球の発射:前枠D14の開放中は遊技球の発射を停止
外部出力情報:なし
エラーの原因:前枠D14の開放を検出した場合、または枠開放スイッチが断線、故障したため
エラー中の遊技機の状態:遊技機の状態に変化はなし
解除方法:遊技機に異常がない状態で前枠D14を閉じる
備考(主制御基板M側):常に有効(監視)、枠開放信号のオンを連続して300ms検出するとエラー状態となる
<<37:排出球超過>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:50秒間赤色にて全点灯(全体的に赤色にて点灯)
音声:50秒間「排出球超過を検知しました」と出力する
演出表示装置SGの表示:50秒間「排出球エラー」と表示する
演出表示装置SGのアイコン:「排出球エラー E011-0」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):なし
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:異常センサ検知の検出毎に、100ms間状態表示灯Aが点灯する
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:条件装置作動中(大当り中)及び小当り中に大入賞口に入賞した遊技球の数より、大入賞口から排出された遊技球の数が多いため
エラー中の遊技機の状態:遊技機の状態に変化はなし
解除方法:異常の原因が取り除かれた場合に解除される
備考(主制御基板M側):特別電動役物未作動時に「大入賞口入賞数<排出球数」となった場合もエラー状態となるよう構成してもよい。
<<38:異常入球(小当りVに係る特定領域)>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:なし
音声:大当り中においては出力なし、大当り中以外においては8秒間「異常入球を検知しました」と出力する
演出表示装置SGの表示:大当り中においては表示なし、大当り中以外においては8秒間「異常入球を検知しました」と表示する
演出表示装置SGのアイコン:「異常入球を検知しました E013-0」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):なし
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:異常センサ検知の検出毎に、100ms間状態表示灯Aが点灯する
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:特定領域(小当りVスペックにおける特定領域であり、通過することで小当り終了後に大当りが実行されることとなる)の有効期間中以外に遊技球が特定領域を通過したため
エラー中の遊技機の状態:遊技機の状態に変化はなし
解除方法:異常の原因が取り除かれた場合に解除される
備考(主制御基板M側):特別電動役物未作動時(大入賞口内に特定領域があるもの)にセンサのオンを検出したため、小当りVスペックに適用可能な構成となっている
<<39:異常入球(玉確に係る特定領域)>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:なし
音声:大当り中においては出力なし、大当り中以外においては8秒間「異常入球を検知しました」と出力する
演出表示装置SGの表示:大当り中においては表示なし、大当り中以外においては8秒間「異常入球を検知しました」と表示する
演出表示装置SGのアイコン:「異常入球を検知しました E013-0」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):なし
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:異常センサ検知の検出毎に、100ms間状態表示灯Aが点灯する
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:特定領域(玉確スペックにおける特定領域であり、通過することで大当り終了後に確率変動遊技状態に移行することとなる)の有効期間中以外に遊技球が特定領域を通過したため
エラー中の遊技機の状態:遊技機の状態に変化はなし
解除方法:異常の原因が取り除かれた場合に解除される
備考(主制御基板M側):特別電動役物未作動時(大入賞口内に特定領域があるもの)にセンサのオンを検出したため、玉確スペック(玉確タイプ、玉確機と称することがある)に適用可能な構成となっている
<<40:異常入球(排出球スイッチ)>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:なし
音声:大当り中においては出力なし、大当り中以外においては8秒間「異常入球を検知しました」と出力する
演出表示装置SGの表示:大当り中においては表示なし、大当り中以外においては8秒間「異常入球を検知しました」と表示する
演出表示装置SGのアイコン:「異常入球を検知しました E013-1」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):なし
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:異常センサ検知の検出毎に、100ms間状態表示灯Aが点灯する
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:通過が無効となる期間に遊技球が排出球スイッチ(例えば、第2大入賞口排出検出装置C23sなどの、特定領域を有する大入賞口に入球した遊技球が特定領域を通過しなかった場合に通過するセンサ)を通過したため
エラー中の遊技機の状態:遊技機の状態に変化はなし
解除方法:異常の原因が取り除かれた場合に解除される
備考(主制御基板M側):特別電動役物未作動時(大入賞口内に特定領域があるもの)に排出球スイッチのオンを検出したため
次に、図476を参照して、エラー番号41番から44番のエラーについて詳述する。
<<41:異常入球(大入賞口1及び2) 特定領域(玉確機や小当りVスペックなど)を持つ大入賞口では発報>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:なし
音声:大当り中においては出力なし、大当り中以外においては8秒間「異常入球を検知しました」と出力する
演出表示装置SGの表示:大当り中においては表示なし、大当り中以外においては8秒間「異常入球を検知しました」と表示する
演出表示装置SGのアイコン:「異常入球を検知しました E013-2」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):なし
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:異常センサ検知の検出毎に、100ms間状態表示灯Aが点灯する
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:入賞が無効となる期間に遊技球が大入賞口に入賞したため
エラー中の遊技機の状態:遊技機の状態に変化はなし
解除方法:異常の原因が取り除かれた場合に解除される
備考(主制御基板M側):特別電動役物未作動時における大入賞口への入賞によってエラー状態となる、特定領域を有する大入賞口に適用してもよい、大入賞口1を第1大入賞口と称することがあり、大入賞口2を第2大入賞口と称することがある
<<42:異常入球(大入賞口1及び2) 特定領域(玉確機や小当りVスペックなど)を持たない大入賞口では見た目の変化なし>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:なし
音声:なし
演出表示装置SGの表示:なし
演出表示装置SGのアイコン:なし
備考(副制御基板S側):なし
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:異常センサ検知の検出毎に、100ms間状態表示灯Aが点灯する
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:入賞が無効となる期間に遊技球が大入賞口に入賞したため
エラー中の遊技機の状態:遊技機の状態に変化はなし
解除方法:異常の原因が取り除かれた場合に解除される
備考(主制御基板M側):特別電動役物未作動時における大入賞口への入賞によってエラー状態となる、特定領域を有していない大入賞口に適用してもよい
<<43:異常入球(普通電動役物)>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:なし
音声:時短Bを有していない遊技機では出力なし、時短Bを有している遊技機では8秒間「異常入球を検知しました」と出力する
演出表示装置SGの表示:時短Bを有していない遊技機では表示なし、時短Bを有している遊技機では8秒間「異常入球を検知しました」と表示する
演出表示装置SGのアイコン:「異常入球を検知しました E013-3」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):時短Bを有していない遊技機では報知なし、時短Bを有している遊技機では、左打ち中のみ報知され得る(第2主遊技始動口は右打ちにて入賞容易になっている)
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:異常センサ検知の検出毎に、100ms間状態表示灯Aが点灯する
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:入賞が無効となる期間に遊技球が第2主遊技始動口に入賞したため
エラー中の遊技機の状態:遊技機の状態に変化はなし
解除方法:異常の原因が取り除かれた場合に解除される
備考(主制御基板M側):普通電動役物未作動時における第2主遊技始動口への入賞によってエラー状態となる
<<44:異常入球(普通電動役物)>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:なし
音声:8秒間「異常入球を検知しました」と出力する
演出表示装置SGの表示:8秒間「異常入球を検知しました」と表示する
演出表示装置SGのアイコン:「異常入球を検知しました E013-3」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):状態に関わらず、開放時間の長さにより報知内容を切り替える、長開放では、異常入球連続3回で報知し、短開放では、異常入球1回で報知する、長開放と短開放の開放時間については任意に設定することができる
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:異常センサ検知の検出毎に、100ms間状態表示灯Aが点灯する
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:入賞が無効となる期間に遊技球が第2主遊技始動口に入賞したため
エラー中の遊技機の状態:遊技機の状態に変化はなし
解除方法:異常の原因が取り除かれた場合に解除される
備考(主制御基板M側):普通電動役物未作動時における第2主遊技始動口への入賞によってエラー状態となる
<<45:ショートV検知>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:電源オフとなるまで青色にて全点灯(全体的に青色にて点灯)
音声:なし
演出表示装置SGの表示:なし
演出表示装置SGのアイコン:なし
備考(副制御基板S側):玉確機及び小当りVスペックなどの2種系専用のエラー報知であり、それぞれの特徴は以下のようになっている
<玉確機>
(1)短開放で特定領域を通過しない設計の遊技機のみ搭載する
(2)短開放大当りにもかかわらず、V入賞(特定領域を遊技球が通過)した際に発生
(3)短開放大当りにおいても、遊技性としてV入賞する場合がある遊技機においてはエラー状態としない
<2種系>
(1)普通電動役物の短開放時に第2主遊技始動口に遊技球が入球して作動した主遊技図柄の変動において、小当りが当選し、かつ当該小当り中にV入賞(大当りが実行されることとなる特定領域への入球)した場合にエラー状態となる
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:なし
エラー中の遊技機の状態:なし
解除方法:なし
備考(主制御基板M側):なし
次に、図477を参照して、エラー番号46番から53番のエラーについて詳述する。
<<46:貸出ユニット異常(ユニット未接続)>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:エラー解除まで赤色にて全点灯(全体的に赤色にて点灯)
音声:エラー解除まで「貸出ユニットの異常を検知しました」と出力する
演出表示装置SGの表示:なし
演出表示装置SGのアイコン:「貸出ユニット異常 E0xx-0」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):なし
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:枠制御表示器W20に「H01」を表示、枠エラー表示LEDが点灯
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:貸出ユニットKUが遊技機に接続されていないため
エラー中の遊技機の状態:遊技球の発射、貸出操作、計数操作を停止する
解除方法:貸出ユニットKUを接続する
備考(主制御基板M側):なし
<<47:貸出ユニット異常(ユニット通信異常)>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:エラー解除まで赤色にて全点灯(全体的に赤色にて点灯)
音声:エラー解除まで「貸出ユニットの異常を検知しました」と出力する
演出表示装置SGの表示:なし
演出表示装置SGのアイコン:「貸出ユニット異常 E0xx-1」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):なし
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:枠制御表示器W20に「H02」を表示、枠エラー表示LEDが点灯
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:貸出ユニットKUと枠制御用CPU間の通信において異常を検出したため
エラー中の遊技機の状態:貸出操作、計数操作を停止する
解除方法:貸出ユニットKUの電源を再投入する
備考(主制御基板M側):なし
<<48:貸出ユニット異常(遊技機設置情報受信異常)>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:エラー解除まで赤色にて全点灯(全体的に赤色にて点灯)
音声:エラー解除まで「貸出ユニットの異常を検知しました」と出力する
演出表示装置SGの表示:なし
演出表示装置SGのアイコン:「貸出ユニット異常 E0xx-2」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):なし
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:枠制御表示器W20に「H03」を表示、枠エラー表示LEDが点灯
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:主制御用CPUと枠制御用CPU間の遊技機設置情報の通信において異常を検出したため
エラー中の遊技機の状態:遊技球の発射、賞球動作を停止する
解除方法:遊技機の電源を再投入する
備考(主制御基板M側):なし
<<49:貸出ユニット異常(遊技機情報受信異常)>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:エラー解除まで赤色にて全点灯(全体的に赤色にて点灯)
音声:エラー解除まで「貸出ユニットの異常を検知しました」と出力する
演出表示装置SGの表示:なし
演出表示装置SGのアイコン:「貸出ユニット異常 E0xx-3」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):なし
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:枠制御表示器W20に「H03」を表示、枠エラー表示LEDが点灯
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:主制御用CPUと枠制御用CPU間の遊技機情報の通信において異常を検出したため
エラー中の遊技機の状態:賞球動作を停止する
解除方法:遊技機の電源を再投入する
備考(主制御基板M側):なし
<<50:抑制状態事前報知>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:なし
音声:「まもなく抑制状態となります」と出力する
演出表示装置SGの表示:なし
演出表示装置SGのアイコン:「まもなく抑制状態となります」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):当該音声や演出表示装置SGのアイコンを抑制状態示唆報知と称することがある、また、前述した抑制状態示唆報知に関する構成を適用してもよい、また、差球数が90000に到達すると表示され、主制御基板M側からのコマンドに基づいて消去する、差球数が95000に到達するまで表示を継続する、消去は副制御基板S側で報知遅延させてもよい(例えば、前述したように、差球数が85000未満となることで消去する)
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:なし
エラー中の遊技機の状態:なし
解除方法:差球数を90000未満にする(前述したように、差球数が85000未満となることで解除するよう構成してもよい)
備考(主制御基板M側):副制御基板S側の報知は、主制御基板M側からのコマンドに依存する
<<51:遊技球数オーバー>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:なし
音声:「計数をしてください」とのフレーズを3回繰り返し出力する
演出表示装置SGの表示:持ち球数(遊技球数と称することがある)が35000未満になるまで「計数をしてください」と表示
演出表示装置SGのアイコン:「計数をしてください」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):なし
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:枠制御表示器W20に「H04」を表示、枠エラー表示LEDが点灯
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:遊技球数が一定個数以上(例えば、40000以上)になったため
エラー中の遊技機の状態:遊技機の状態に変化はなし
解除方法:遊技球数を一定個数未満(例えば、35000未満)にする
備考(主制御基板M側):遊技球数が40000個以上で発報し、遊技球数が35000個以下でエラー解除
<<52:排出球不足>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:なし
音声:エラー解除まで「排出球不足を検知しました」と出力する
演出表示装置SGの表示:エラー解除まで「排出球エラー」と表示
演出表示装置SGのアイコン:「排出球エラー E015-0」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):なし
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:排出球異常検出中は状態表示灯Aが点灯、または、排出球不足で遊技を止めないよう構成した場合には、エラー発生から25秒間報知する
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:なし
外部出力情報:不正検知信号1(弱)を出力、ホールコン出力
エラーの原因:特別電動役物(大入賞口内に特定領域があるもの)の作動により、大入賞口に入賞した遊技球が、一定時間以上停留している場合
エラー中の遊技機の状態:なし
解除方法:大入賞口内(大入賞口内に特定領域があるもの)に停留している遊技球を排出球スイッチまたは特定領域に通過させると解除、エラー状態となってから約30秒後に解除、または電源を再投入する
備考(主制御基板M側):特別電動役物作動中、排出球待ち時に有効(監視)、大入賞口閉鎖後、一定時間内に遊技球の排出を検出出来なかった場合、エラーとなるが、報知のみで遊技の進行に影響はない、ただし、大当りが終了してもエラー状態が解除されるまでエラー報知は継続する
<<53:排出球不足>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:なし
音声:エラー解除まで「排出球不足を検知しました」と出力する
演出表示装置SGの表示:エラー解除まで「排出球エラー」と表示
演出表示装置SGのアイコン:「排出球エラー E015-0」のアイコンを表示
備考(副制御基板S側):なし
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:排出球異常検出中は状態表示灯Aが点灯
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:なし
外部出力情報:不正検知信号1(弱)を出力、ホールコン出力
エラーの原因:大入賞口内に遊技球が停留しているため
エラー中の遊技機の状態:大入賞口内に停留している遊技球の排出待ち状態
解除方法:大入賞口内(大入賞口内に特定領域があるもの)に停留している遊技球を排出球スイッチまたは特定領域に通過させると解除、または電源を再投入する
備考(主制御基板M側):特別電動役物作動中、排出球待ち時に有効(監視)、大入賞口閉鎖後、一定時間内に遊技球の排出を検出出来なかった場合には排出球待ちとなるため、外観では遊技が止まったように見える
次に、図478を参照して、エラー番号54番から60番のエラーについて詳述する。
<<54:ファール球センサ異常>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:エラー解除まで青色にて全点灯(全体的に青色にて点灯)
音声:「発射装置の点検をしてください」とのフレーズを1回出力する
演出表示装置SGの表示:なし
演出表示装置SGのアイコン:「正常に発射されていません」とのアイコンを表示
備考(副制御基板S側):アウト口通過数がなく、ファール球情報(ファールセンサWF10が遊技球を検知した旨の情報)が連続(他の入賞、アウト口通過なし)で9回の場合にエラーとみなす
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:なし
エラー中の遊技機の状態:なし
解除方法:正常に発射を行う
備考(主制御基板M側):副制御基板S側で監視する
<<55:サブボタンレバーエラー報知>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:なし
音声:25秒間「レバーを戻してください」と出力する
演出表示装置SGの表示:エラー解除まで「レバーを戻してください」と表示する
演出表示装置SGのアイコン:「レバーを戻してください」とのアイコンを表示
備考(副制御基板S側):レバー初期位置センサのオフ時間が50秒経過したか否かを常時監視し、レバー演出後の復帰時においては、ヘッドの初期位置復帰動作から初期位置センサのオフ時間が8秒経過したか否かについても監視する
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:なし
エラー中の遊技機の状態:なし
解除方法:なし
備考(主制御基板M側):遊技者が操作可能なレバー部材を有するサブボタンを設けた遊技機に関するエラーとなっている
<<56:サブボタンヘッドエラー報知 レベル2>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:なし
音声:なし
演出表示装置SGの表示:「レバー動作停止中」と表示する
演出表示装置SGのアイコン:なし
備考(副制御基板S側):ヘッドが動作完了時に正常な予定停止位置に停止できなかった場合に発生(リトライ回数:9回以上)
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:なし
エラー中の遊技機の状態:なし
解除方法:なし
備考(主制御基板M側):遊技者が操作可能なレバー部材を有するサブボタンを設けた遊技機に関するエラーとなっている
<<57:サブボタンヘッドエラー報知 レベル1>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:なし
音声:25秒間「レバーを戻して下さい」と出力する
演出表示装置SGの表示:エラー解除まで「レバーを戻して下さい」と表示する
演出表示装置SGのアイコン:「レバーを戻して下さい」とのアイコンを表示する
備考(副制御基板S側):ヘッドが動作完了時に正常な予定停止位置に停止できなかった場合に発生(リトライ回数:5回乃至9回)
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:なし
エラー中の遊技機の状態:なし
解除方法:なし
備考(主制御基板M側):遊技者が操作可能なレバー部材を有するサブボタンを設けた遊技機に関するエラーとなっている
<<58:設定キースイッチ操作>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:なし
音声:なし
演出表示装置SGの表示:なし
演出表示装置SGのアイコン:なし
備考(副制御基板S側):なし
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:設定キースイッチ操作(設定キースイッチのオン)の検出中においては、状態表示灯Aが点灯する
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:設定キースイッチのオンを検出したため
エラー中の遊技機の状態:遊技機の状態に変化はなし
解除方法:設定キースイッチをオフにする
備考(主制御基板M側):主制御基板M側では副制御基板S側へコマンドを送信しない
<<59:ヒューズ切れ>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:なし
音声:なし
演出表示装置SGの表示:なし
演出表示装置SGのアイコン:なし
備考(副制御基板S側):なし
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:電源基板上の所定のヒューズに定格以上の電流が流れたため
エラー中の遊技機の状態:遊技機への電源供給を停止
解除方法:過電流原因を除去してからヒューズを交換する
備考(主制御基板M側):主制御基板M側では副制御基板S側へコマンドを送信しない
<<60:演出用モータ異常>>
<副制御基板S側>
枠ランプ:なし
音声:なし
演出表示装置SGの表示:なし
演出表示装置SGのアイコン:なし
備考(副制御基板S側):なし
<主制御基板M(枠制御基板W)側>
メイン表示装置MH20:なし
エラー表示器W3、枠制御表示器W20、枠エラー表示LED:なし
遊技球の発射:なし
外部出力情報:なし
エラーの原因:演出用の飾り部品(例えば、可動体役物YK)に使用しているモータに異常を検出したため
エラー中の遊技機の状態:遊技機の状態に変化はなし
解除方法:電源を再投入する
備考(主制御基板M側):主制御基板M側では副制御基板S側へコマンドを送信しない
(第39実施形態)
次に、本明細書に係る封入式の遊技機に適用可能な構成を第39実施形態として、第32実施形態または第38実施形態との相違点についてのみ、以下に詳述する。なお、第39実施形態の構成は、本明細書におけるすべての構成に適用可能であることを補足しておく。
なお、第39実施形態は、第32実施形態と同様に、抑制状態となり得るよう構成されており、第32実施形態では、電源投入時以降の差球数が所定数(本例では、95000)に到達した場合に抑制状態となり得るよう構成されている一方、第39実施形態においては、電源投入時以降の最大の差球数(MYと称することがある)が所定数(本例では、95000)に到達した場合に抑制状態となり得るよう構成されている。以下においては、抑制状態に関する構成は第32実施形態との相違点についてのみ詳述し、特に記載のない構成については第32実施形態と同様の構成を適用可能である。
また、第39実施形態は、封入式のぱちんこ遊技機であり、封入式のぱちんこ遊技機に関する構成は第38実施形態との相違点についてのみ詳述し、特に記載のない構成については第38実施形態と同様の構成を適用可能である。
なお、第39実施形態に係る構成は、遊技球が遊技機外に払い出される封入式でないぱちんこ遊技機にも適用可能である。このように構成する場合には、前述した封入式でないぱちんこ遊技機の構成と第39実施形態の構成とを組み合わせることが可能である。
また、第39実施形態においては、主制御基板Mは、遊技進行に関する処理にて使用される第1ROM・RAM領域(主制御基板Mの第1ROM・RAM領域、第1主制御記憶領域と称することがある)と遊技進行に関する処理にて使用されない第2ROM・RAM領域(主制御基板Mの第2ROM・RAM領域、第2主制御記憶領域と称することがある)とを有している。なお、主制御基板Mの第1ROM・RAM領域を、単に第1ROM・RAM領域と称することがあり、主制御基板Mの第2ROM・RAM領域を、単に第2ROM・RAM領域と称することがある。
なお、第39実施形態においては、第2ROM・RAM領域内のデータに基づくことを言及していない場合(図中の点線で囲まれている処理以外である場合)には、第1ROM・RAM領域内のデータに基づいて実行する処理であることを補足しておく。
まず、図479は、第39実施形態における、主制御基板Mが行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャート(プログラム開始処理と称することがある)である。第38実施形態との相違点は、ステップ1005-1乃至ステップ1005-5、及びステップ6900である。
ステップ1004で、主制御基板MのCPUMCは、RAMクリアボタンの操作に基づく第1RAM領域の初期化処理を実行した後、ステップ1005-1で、主制御基板MのCPUMCは、AFレジスタを退避する。次に、ステップ1005-2で、主制御基板MのCPUMCは、第2ROM・RAM領域のRAMクリア時抑制状態初期化処理を呼び出し、ステップ1005-3に移行する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ1005-3で、主制御基板MのCPUMCは、RAMクリア時抑制状態初期化処理を実行する。次に、ステップ1005-4で、主制御基板MのCPUMCは、第1ROM・RAM領域の呼び出し元に復帰し、ステップ1005-5に移行する。
ここで、RAMクリア時抑制状態初期化処理は、電源投入時にRAMクリアボタンが操作されたことにより、RAMクリアを実行する場合における、第2RAM領域の所定の領域をクリア(初期化)する処理である。RAMクリア時抑制状態初期化処理が実行された場合、状態フラグと、遊技停止フラグ(詳細は後述するが、遊技停止となる各種エラーを管理するためのフラグ)における抑制状態に対応したビットデータとがクリアされる(0になる)よう構成されている。すなわち、電源断前に抑制状態である場合において、その後、RAMクリアボタンが操作されている状態で電源が投入されると、電源復帰時にRAMクリア時抑制状態初期化処理が実行されることで、抑制状態が解除されるよう構成されている。
次に、ステップ1005-5で、主制御基板MのCPUMCは、AFレジスタを復帰し、ステップ1006に移行する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
また、ステップ1015-1で、主制御基板MのCPUMCは、領域外異常初期化処理を実行した後、ステップ6900で、主制御基板MのCPUMCは、後述する電源投入時抑制状態初期化処理を実行し、ステップ1032-3に移行する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、図480は、図379におけるステップ6900のサブルーチンに係る、電源投入時抑制状態初期化処理のフローチャートである。同図における処理はすべて第2ROM・RAM領域における処理となっている。また、同図における処理は、RAMクリアボタンが操作された状態で電源が投入され、RAMクリア処理が実行された場合にも、RAMクリアボタンが操作されていない状態で電源が投入され、RAMクリア処理が実行されなかった場合にも、実行される処理となっている。
まず、ステップ6902で、主制御基板MのCPUMCは、RAMアドレスとしてMYカウンタのカウンタ値に対応した(カウンタ値が格納されている)アドレスをセットする。
ここで、MYカウンタは、初期値が0であるインクリメントカウンタであり、MYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)に到達すると、第38実施形態と同様に抑制状態となるよう構成されている。また、第38実施形態との相違点としては、第38実施形態では、賞球数カウンタのカウンタ値からアウト個数カウンタのカウンタ値を減算した差球数が所定数(本例では、95000)に到達すると抑制状態となるよう構成されている一方、第39実施形態では、電源投入時以降の最大の差球数が所定数(本例では、95000)に到達すると抑制状態となるよう構成されている。一例としては、電源投入時から差球数が-1000となった場合、当該-1000から差球数が95000増加した場合に抑制状態となり得るよう構成されており、この場合の電源投入時から増加した差球数は94000となる。なお、MYカウンタの詳細については、後述することとする。
なお、MYカウンタのカウンタ値を差球数データ、差数データと称することがある。
次に、ステップ6904で、主制御基板MのCPUMCは、クリアバイト数として第1の値(本例では、6)をセットする。次に、ステップ6906で、主制御基板MのCPUMCは、状態フラグの値(単に状態フラグと称することがある)が2以上であるか否かを判定する。
ここで、第39実施形態においては、抑制状態に関する遊技の状態を判別するためのフラグとして状態フラグを有しており、状態フラグは0乃至3までの4種類の値を採り得る(4種類の値が記憶され得る)よう構成されている。具体的には、以下のように構成されている。
状態フラグ=0:MYカウンタのカウンタ値が0乃至89999であり、抑制状態未作動状態と称することがある。
状態フラグ=1:MYカウンタのカウンタ値が90000乃至94999であり、抑制状態示唆状態と称することがある(第32実施形態における副制御基板S側で抑制状態示唆報知を実行する状態)。
状態フラグ=2:MYカウンタのカウンタ値が95000以上、且つ、大当りの実行中であり、抑制状態警告状態と称することがある。
状態フラグ=3:MYカウンタのカウンタ値が95000以上、且つ、大当りが実行されていない状態であり、抑制状態と称することがある。
なお、状態フラグに関する変形例として、以下のように構成してもよい。
状態フラグ=2:MYカウンタのカウンタ値が95000以上、且つ、大当りまたは小当りの実行中であり、抑制状態警告状態と称することがある。
状態フラグ=3:MYカウンタのカウンタ値が95000以上、且つ、大当り及び小当りが実行されていない状態であり、抑制状態と称することがある。
また、大当りまたは小当りの実行中であることを、特別電動役物の作動中と称することがあり、大当り及び小当りが実行されていないことを、特別電動役物の作動中でないと称することがある。また、状態フラグが1であることを、所定の状態と称することがある。
また、状態フラグが0である状態を第1の状態、状態フラグが1である状態を第2の状態、状態フラグが2または3である状態を第3の状態と称することがあり、第1の状態乃至第3の状態を電源投入時以降の最大の差球数に基づいて遷移可能な差球数に関する状態と称することがある。また、状態フラグが3である状態を、第3の状態であり且つ抑制状態であると称することがある。
また、第39実施形態においては、状態フラグが3の場合には、抑制状態となり、遊技停止になり(図482のステップ1050-3でNoと判定される)、状態フラグが0乃至2の場合には、遊技停止にならない(図482のステップ1050-3でYesと判定される)。また、状態フラグが1の場合には、前述した抑制状態示唆報知が実行される。
フローチャートの説明に戻ると、ステップ6906でYesの場合、換言すると、MYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)に到達している場合、ステップ6908で、主制御基板MのCPUMCは、RAMアドレスとして、MY情報コマンドデータ(詳細は後述する)に対応したアドレスをセットする。次に、ステップ6910で、主制御基板MのCPUMCは、クリアバイト数として第2の値(本例では、3)をセットし、ステップ6912に移行する。
なお、ステップ6906でNoの場合、換言すると、MYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)に到達していない場合には、ステップ6908及びステップ6910の処理を実行せずに、ステップ6912に移行する。
次に、ステップ6912で、主制御基板MのCPUMCは、セットしたRAMアドレスからセットしたクリアバイト数分をゼロクリアし、次の処理(ステップ1032-3の処理)に移行する。
<<第2RAM領域のメモリマップ>>
次に、図481は、第2RAM領域のメモリマップに関する図である。同図においては、図中下部から上部に向かって上位アドレスとなるよう図示している。
同図における「役割」は、複数の領域の役割毎に纏めた名称であり、「バイト数」は、各領域で使用されているバイト数であり、「内容」は各領域の内容である。上位アドレスから順に、以下に詳述する。
<電源投入時制御領域>
チェックサム領域は、1バイトの領域であり、誤り検出に使用する領域である。
バックアップ異常判定フラグは、1バイトの領域であり、バックアップ異常の判定に使用する領域である。
<枠制御通信制御領域>
遊技機エラー状態は、1バイトの領域であり、枠制御基板W側に送信するためのエラーデータに関する領域である。
不正検知状態1は、1バイトの領域であり、枠制御基板W側に送信するための不正検知データに関する領域である。
<エラー制御領域>
エラーコマンド要求フラグは、1バイトの領域であり、副制御基板S側に送信するためのエラーコマンド要求に関する領域である。
エラー状態は、1バイトの領域であり、エラー状態に関する領域である。
磁気検知監視タイマ1は、1バイトの領域であり、磁気検知監視タイマに関する領域である。
断線短絡監視タイマは、1バイトの領域であり、断線短絡監視タイマに関する領域である。
<監視タイマ制御領域>
排出球カウントスイッチ監視タイマは、1バイトの領域であり、総排出確認センサC90sが遊技球を連続して検出している時間を監視するためのタイマに関する領域である。
第1主遊技始動口スイッチ監視タイマは、1バイトの領域であり、第1主遊技始動口入球検出装置A11sが遊技球を連続して検出している時間を監視するためのタイマに関する領域である。
第2主遊技始動口スイッチ監視タイマは、1バイトの領域であり、第2主遊技始動口入球検出装置B11sが遊技球を連続して検出している時間を監視するためのタイマに関する領域である。
左一般入賞口スイッチ監視タイマは、1バイトの領域であり、左一般入賞検出装置が遊技球を連続して検出している時間を監視するためのタイマに関する領域である。
右一般入賞口スイッチ監視タイマは、1バイトの領域であり、右一般入賞検出装置が遊技球を連続して検出している時間を監視するためのタイマに関する領域である。
補助遊技始動口スイッチ監視タイマは、1バイトの領域であり、補助遊技始動口入球検出装置H11sが遊技球を連続して検出している時間を監視するためのタイマに関する領域である。
第1大入賞口スイッチ監視タイマは、1バイトの領域であり、第1大入賞口入賞検出装置C11sが遊技球を連続して検出している時間を監視するためのタイマに関する領域である。
第2大入賞口スイッチ監視タイマは、1バイトの領域であり、第2大入賞口入賞検出装置C21sが遊技球を連続して検出している時間を監視するためのタイマに関する領域である。
特定領域1スイッチ監視タイマは、1バイトの領域であり、特定領域C22が遊技球を連続して検出している時間を監視するためのタイマに関する領域である。なお、特定領域C22を有していないよう構成した場合には、特定領域1スイッチ監視タイマも有していないよう構成してもよい。
アウト口スイッチ監視タイマは、1バイトの領域であり、アウト口入球検出装置C80sが遊技球を連続して検出している時間を監視するためのタイマに関する領域である。
<球詰まり制御領域>
球詰まり検出コマンド要求フラグは、1バイトの領域であり、副制御基板S側に送信するための球詰まり検出コマンド要求に関する領域である。
球詰まり検出状態は、1バイトの領域であり、球詰まり検出状態に関する領域である。
<不正入賞監視領域>
始動口2有効期間フラグは、1バイトの領域であり、第2主遊技始動口B10の有効期間フラグに関する領域である。
大入賞口有効期間フラグは、1バイトの領域であり、大入賞口(第1大入賞口C10、第2大入賞口C20)の有効期間フラグに関する領域である。
特定領域有効期間フラグは、1バイトの領域であり、特定領域C22の有効期間フラグに関する領域である。
<抑制状態制御領域>
状態フラグは、1バイトの領域であり、抑制状態に関する遊技の状態を判別するためのフラグである状態フラグに関する領域である。
MYカウンタは、3バイトの領域であり、MYカウンタのカウンタ値に関する領域である。なお、MYカウンタのカウンタ値の採り得る範囲は、0乃至95000(最大値は96000以上などの抑制状態となる所定値である95000より大きい値としてもよい)となっているため、3バイト(2563)の領域を使用している。
MY情報コマンドバッファは、1バイトの領域であり、MYカウンタのカウンタ値に基づく差球数に関する情報であるMY情報コマンドデータを含むMY情報コマンドが記憶される領域である。
状態フラグに関するコマンド要求フラグは、1バイトの領域であり、副制御基板S側に送信するための状態フラグに関するコマンド要求に関する領域である。
状態フラグコマンドバッファは、1バイトの領域であり、状態フラグに関するコマンドが記憶される領域である。なお、状態フラグは0乃至3の4種類有しているため、1バイトの領域を使用している。
ここで、図480の説明に戻ると、ステップ6906でYesの場合、換言すると、MYカウンタのカウンタ値が所定値(本例では、95000)に到達している場合には、RAMアドレスとしてMY情報コマンドデータのアドレスがセットされ、クリアバイト数として第2の値(本例では、3)がセットされるため、図481に図示されているように、RAMアドレスとしてMY情報コマンドデータのアドレス(MY情報コマンドバッファのアドレス)がセットされ、当該アドレスから下位アドレス方向への3バイト分の領域である、MY情報コマンドデータと状態フラグに関するコマンド要求フラグと状態フラグに関するコマンドとがクリアされることとなる。
他方、ステップ6906でNoの場合、換言すると、MYカウンタのカウンタ値が所定値(本例では、95000)に到達しない場合には、RAMアドレスとしてMYカウンタのアドレスがセットされ、クリアバイト数として第1の値(本例では、6)がセットされるため、図481に図示されているように、RAMアドレスとしてMYカウンタのアドレスがセットされ、当該アドレスから下位アドレス方向への6バイト分の領域である、MYカウンタ、MY情報コマンドデータと状態フラグに関するコマンド要求フラグと状態フラグに関するコマンドとがクリアされることとなる。
このように、第39実施形態においては、RAMクリアを伴わない電源復帰(RAMクリアボタンが操作されていない状況での電源復帰と称することがある)が行われた場合には、第2RAM領域の抑制状態制御領域のクリア範囲は以下のように構成されている。
<状態フラグが0または1である場合>
(1)MY情報コマンドデータ
(2)状態フラグに関するコマンド要求フラグ
(3)状態フラグに関するコマンド
<状態フラグが2または3である場合>
(1)MYカウンタ
(2)MY情報コマンドデータ
(3)状態フラグに関するコマンド要求フラグ
(4)状態フラグに関するコマンド
また、前述したように、RAMクリアボタンが操作された状態で電源投入される(RAMクリアを伴う電源復帰と称することがある)と、RAMクリア時抑制状態初期化処理が実行されることにより、状態フラグが初期化される(0となる)よう構成されている。
このように、第39実施形態においては、状態フラグ毎の作用として、以下のように構成されている。
<状態フラグが0の場合>
遊技機への電源供給が遮断され、その後、RAMクリアを伴わない電源投入が実行された場合には、電源投入時抑制状態初期化処理によってMYカウンタのカウンタ値がクリアされて状態フラグが0となる。遊技機への電源供給が遮断され、その後、RAMクリアを伴う電源投入が実行された場合には、RAMクリア時抑制状態初期化処理によって状態フラグが0となり、電源投入時抑制状態初期化処理によってMYカウンタのカウンタ値がクリアされる。
<状態フラグが1の場合>
遊技機への電源供給が遮断され、その後、RAMクリアを伴わない電源投入が実行された場合には、電源投入時抑制状態初期化処理によってMYカウンタのカウンタ値がクリアされ、その後のタイマ割り込み時処理にて状態フラグが0となる(詳細は後述する)。遊技機への電源供給が遮断され、その後、RAMクリアを伴う電源投入が実行された場合には、RAMクリア時抑制状態初期化処理によって状態フラグが0となり、電源投入時抑制状態初期化処理によってMYカウンタのカウンタ値がクリアされる。
<状態フラグが2または3の場合>
遊技機への電源供給が遮断され、その後、RAMクリアを伴わない電源投入が実行された場合には、電源投入時抑制状態初期化処理によってはMYカウンタのカウンタ値がクリアされず、状態フラグは電源断前の2または3のままとなる。遊技機への電源供給が遮断され、その後、RAMクリアを伴う電源投入が実行された場合には、RAMクリア時抑制状態初期化処理によって状態フラグが0となり、電源投入時抑制状態初期化処理によってMYカウンタのカウンタ値がクリアされる。
このように、第39実施形態においては、MYカウンタのカウンタ値が増加するにつれて、状態フラグが、「状態フラグ0→状態フラグ1→状態フラグ2→状態フラグ3」のように段階的に移行される(遷移する)よう構成されており、状態フラグが0または1の場合(抑制状態未作動状態または抑制状態示唆状態の場合)には、第1条件(RAMクリアを伴わない電源投入)を満たすことで第1状態(抑制状態未作動状態)になり得るよう構成されている。他方、状態フラグが2または3の場合(抑制状態警告状態または抑制状態の場合)には、第1条件(RAMクリアを伴わない電源投入)を満たしても第1状態(抑制状態未作動状態)にならず、第2条件(RAMクリアを伴う電源投入)を満たすと第1状態(抑制状態未作動状態)になり得るよう構成されている。
このように構成することで、抑制状態が簡易に解除されてしまう事態を防止することができ、遊技場の意図しない不利益を防止することができる。
また、前述したように、第39実施形態においては、MYカウンタのカウンタ値が所定値(本例では、95000)に到達していない状況下、換言すると、状態フラグが0または1である場合に電源がオフとなり、その後、RAMクリアを伴わない電源復帰が行われた場合には、MYカウンタのカウンタ値を初期化する一方、MYカウンタのカウンタ値が所定値(本例では、95000)に到達している状況下、換言すると、状態フラグが2または3である場合に電源がオフとなり、その後、RAMクリアを伴わない電源復帰が行われた場合には、MYカウンタのカウンタ値を初期化しないよう構成されている。
このように構成することで、抑制状態であるにも拘らず電源断によってMYカウンタのカウンタ値が初期化されてしまい、抑制状態が解除されてしまう事態を防止することができ、遊技場の意図しない不利益を防止することができるとともに、状態フラグとMYカウンタのカウンタ値との整合性を担保することができる。
なお、電源がオフとなり、その後、RAMクリアを伴わない電源復帰が行われた場合には、電源がオフとなる前の状態フラグに拘らずMYカウンタのカウンタ値を初期化(クリア)するよう構成してもよい。
また、図481に図示したように、第2RAM領域の抑制状態制御領域においては、状態フラグ(第1データと称することがある)と、MYカウンタ(第2データと称することがある)と、MY情報コマンドバッファ、状態フラグに関するコマンド要求フラグ、及び状態フラグに関するコマンド(第3データと称することがある)とを記憶可能であり、第2データよりも第1データの方が上位アドレスに記憶され、第3データよりも第2データの方が上位アドレスに記憶されるよう構成されている。
また、RAMクリアを伴う電源投入が実行された場合には、RAMクリア時抑制状態初期化処理によって、第2RAM領域の抑制状態制御領域における状態フラグがクリアされ、状態フラグが0または1である場合に電源がオフとなり、その後、RAMクリアを伴わない電源復帰が行われた場合には、第2RAM領域の抑制状態制御領域におけるMYカウンタから下位のアドレスの領域がクリアされるよう構成され、状態フラグが2または3である場合に電源がオフとなり、その後、RAMクリアを伴わない電源復帰が行われた場合には、第2RAM領域の抑制状態制御領域におけるMY情報コマンドバッファから下位のアドレスの領域がクリアされるよう構成されている。
このように構成することで、状態フラグに対応したアドレスを指定し、下位のアドレスの領域をすべてクリアする命令を実行するだけで、電源投入後の初期化処理を適切に実行することができる。
なお、MY情報コマンドバッファをMYカウンタよりも上位アドレスに記憶するよう構成した場合においては、状態フラグが2または3である場合に電源がオフとなり、その後、RAMクリアを伴わない電源復帰が行われた場合には、MY情報コマンドバッファのアドレスを指定してMY情報コマンドバッファのみをクリアした後、状態フラグに関するコマンド要求フラグのアドレスを指定して、下位のアドレスの領域をすべてクリアする必要が生じてしまう。
そこで、第2RAM領域の配置を第39実施形態のようにすることで、電源断前の状況や電源復帰の態様によってクリアしない場合がある領域が上位アドレスに配置され、効率よくクリア範囲を指定することができ、プログラム命令の圧縮による容量削減効果を創出することができる。
なお、遊技機への電源供給が遮断された後にRAMクリアを伴わない電源復帰が行われることを、第1条件を満たすと称することがあり、遊技機への電源供給が遮断された後にRAMクリアを伴う電源復帰が行われることを、第2条件を満たすと称することがある。
また、図481に図示するように、差球数の計測に係る抑制状態制御領域(一部または全部のデータを第1のデータと称することがある)は、第2RAM領域に記憶されるよう構成されており、入賞口の監視に係る監視タイマ制御領域(一部または全部のデータを第2のデータと称することがある)は、第2RAM領域に記憶されるよう構成されており、抑制状態制御領域は監視タイマ制御領域よりも下位アドレスに配置されている。
このように構成することにより、遊技機の電源供給が遮断された後、RAMクリアを伴わない電源復帰が行われた場合には、第2RAM領域の抑制状態制御領域におけるMYカウンタから下位のアドレスの領域をクリアすればよく、効率よくクリア範囲を指定することができ、プログラム命令の圧縮による容量削減効果を創出することができる。
次に、図482は、第39実施形態に係る主制御基板Mが行うタイマ割り込み時処理に関するフローチャートである。第38実施形態との相違点は、ステップ9250、及びステップ1554-1である。
ステップ1051-7で、主制御基板MのCPUMCは、AFレジスタを復帰した後、ステップ9250で、主制御基板MのCPUMCは、後述するエラーコマンド要求設定処理を実行し、ステップ1550-3に移行する。
また、ステップ1052-3の領域外制御処理においては、各種エラー判定に係る処理、試験信号に係る処理などが実行されるよう構成されている。
また、ステップ1550-6で、主制御基板MのCPUMCは、LED出力処理を実行した後、ステップ1554-1で、主制御基板MのCPUMCは、遊技停止中LED出力処理を実行し、ステップ1550-11に移行する。
ここで、遊技停止中LED出力処理とは、設定変更モード中や設定確認モード中などの遊技停止中における入球状態表示装置J10の表示制御などを実行する処理である。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、図483は、第39実施形態における、図482におけるステップ4700のサブルーチンに係る、領域外遊技機異常制御処理のフローチャートである。同図における処理はすべて第2ROM・RAM領域における処理となっている。第38実施形態との相違点は、ステップ9050である。
ステップ4900で、主制御基板MのCPUMCは、領域外球詰まり検出判定処理を実行した後、ステップ9050で、主制御基板MのCPUMCは、後述する領域外抑制状態制御処理を実行し、ステップ4708に移行する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、図484は、第39実施形態における、図483におけるステップ9050のサブルーチンに係る、領域外抑制状態制御処理のフローチャートである。同図における処理はすべて第2ROM・RAM領域における処理となっている。
まず、ステップ9052で、主制御基板MのCPUMCは、状態フラグの値が3未満であるか否かを判定する。ステップ9052でYesの場合、ステップ9054で、主制御基板MのCPUMCは、状態フラグの値が2ではないか否かを判定する。ステップ9054でYesの場合、換言すると、状態フラグの値が0または1の場合、ステップ9100で、後述する領域外MY算出処理を実行し、ステップ9150に移行する、他方、ステップ9054でNoの場合、換言すると、状態フラグの値が2である場合には、ステップ9100の処理を実行せずにステップ9150に移行する。
詳細は後述することとなるが、ステップ9100の領域外MY算出処理はMYカウンタのカウンタ値を更新する処理となっている。
次に、ステップ9150で、主制御基板MのCPUMCは、後述する領域外MY情報コマンド作成処理を実行する。次に、ステップ9200で、主制御基板MのCPUMCは、後述する領域外状態フラグ判定処理を実行し、ステップ9056に移行する。また、ステップ9052でNoの場合、換言すると、状態フラグの値が3である場合には、ステップ9100、ステップ9150、ステップ9200の処理を実行せずにステップ9056に移行する。
詳細は後述することとなるが、ステップ9150の領域外MY情報コマンド作成処理はMYカウンタのカウンタ値の範囲に関するMY情報コマンドデータを作成する処理となっている。また、ステップ9200の領域外状態フラグ判定処理は、状態フラグを更新する処理となっている。
次に、ステップ9056で、主制御基板MのCPUMCは、状態フラグに関するコマンドを作成して一時記憶し、次の処理(ステップ4708の処理)に移行する。
このように、第39実施形態においては、領域外抑制状態制御処理においては、MYカウンタのカウンタ値を更新する処理である領域外MY算出処理と、MY情報コマンドデータを作成する処理である領域外MY情報コマンド作成処理と、状態フラグを更新する処理である領域外状態フラグ判定処理と、状態フラグに関するコマンドを作成して一時記憶する処理とを実行し得るよう構成されており、状態フラグ毎に実行する処理は以下となっている。
<状態フラグが0または1である場合>
(1)領域外MY算出処理
(2)領域外MY情報コマンド作成処理
(3)領域外状態フラグ判定処理
(4)状態フラグに関するコマンドを作成して一時記憶する処理
<状態フラグが2である場合>
(1)領域外MY情報コマンド作成処理
(2)領域外状態フラグ判定処理
(3)状態フラグに関するコマンドを作成して一時記憶する処理
<状態フラグが3である場合>
(1)状態フラグに関するコマンドを作成して一時記憶する処理
このように、第39実施形態においては、状態フラグが2の場合と3の場合とで、いずれもMYカウンタのカウンタ値が所定値(本例では、95000)に到達しているが、大当りの実行中であるか否かが相違していることで、データ更新範囲(実行する処理)が相違するよう構成されている。
すなわち、第39実施形態においては、MYカウンタのカウンタ値が所定値(本例では、95000)に到達した場合において、第1の遊技状態(状態フラグが3)である場合には、領域外MY算出処理と領域外状態フラグ判定処理とを実行せず、MYカウンタのカウンタ値が所定値(本例では、95000)に到達した場合において、第2の遊技状態(状態フラグが2)である場合には、領域外MY算出処理は実行しないが領域外状態フラグ判定処理は実行するよう構成されている。
このように構成することで、MYカウンタのカウンタ値が所定値(本例では、95000)に到達した場合において、大当りの実行中であるか否かで実行する処理を相違させることによって、遊技の状態に対応した適切な処理を実行することができる。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、図485は、第39実施形態における、図484におけるステップ9100のサブルーチンに係る、領域外MY算出処理のフローチャートである。同図における処理はすべて第2ROM・RAM領域における処理となっている。
まず、ステップ9102で、主制御基板MのCPUMCは、有効な賞球が発生したか否かを判定する。ステップ9102でYesの場合、ステップ9104で、主制御基板MのCPUMCは、発生した賞球数をMYカウンタのカウンタ値に加算する。他方、ステップ9102でNoの場合には、ステップ9104の処理を実行せずにステップ9106に移行する。なお、ステップ9102においては、入賞が発生するすべての入球口に対応している。すなわち、1回のタイマ割り込み時処理の実行間隔以内に複数の入賞口への遊技球の入球を検知した場合(複数の入賞口に略同時に遊技球が入球した場合)には、当該複数の入賞口への遊技球の入球に対応した合計の賞球数がMYカウンタのカウンタ値に加算されることとなる。
次に、ステップ9106で、主制御基板MのCPUMCは、アウト球を検知したか否かを判定する。なお、ステップ9106においては、すべての入球口から排出されたアウト球に対応しており、一例としては、前述した総排出確認センサC90sが検知した遊技球をアウト球とすることができる。なお、総排出確認センサC90sが検知した遊技球数などのアウト球数を使用された遊技価値数と称することがある。また、遊技領域に発射された遊技球数を使用された遊技価値数と称することがある。
ステップ9106でYesの場合、ステップ9108で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ9106で検知されたアウト個数をMYカウンタのカウンタ値から減算する。次に、ステップ9110で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ9108の減算結果が0以上であるか否かを判定する。ステップ9110でYesの場合、ステップ9112で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ9108の減算結果をMYカウンタのカウンタ値として一時記憶し、次の処理(ステップ9150の処理)に移行する。
なお、発射された遊技球数を検出可能に構成した場合には、ステップ9106乃至ステップ9018の処理を、発射された遊技球数をMYカウンタのカウンタ値から減算する処理としてもよい。より具体的には、前述した発射球数センサ(遊技領域に発射された発射球数を検知可能なセンサ)を有し、発射球数センサが検知した遊技球数を、MYカウンタのカウンタ値から減算するよう構成してもよい。
また、ステップ9106またはステップ9110でNo場合にも、次の処理(ステップ9150の処理)に移行する。
このように、第39実施形態においては、MYカウンタのカウンタ値の更新処理として、賞球に係る加算処理を実行した後にアウト球に係る減算処理を実行するよう構成されており、ステップ9110で減算処理の減算結果が0未満となる場合には、MYカウンタの更新処理を実行しないよう構成されている。
このように構成することにより、MYカウンタのカウンタ値が0未満とならないように構成することができ、前述したように、MYカウンタを用いて電源投入時以降の最大の差球数が所定数(本例では、95000)に到達すると抑制状態となるよう構成されることとなる。
なお、ステップ9110でNoとなる場合の構成としては、ステップ9108の減算を実行してキャリーが発生した場合にNoとなるよう構成してもよいし、ステップ9108の減算を実行するとMYカウンタのカウンタ値が0未満となる予定である場合にNoとなるよう構成してもよい。また、ステップ9108の減算を実行してキャリーが発生した場合に、MYカウンタのカウンタ値として0をセットする処理を有するよう構成してもよい。
また、ステップ9108の演算結果が0未満となった場合にも、MYカウンタのカウンタ値を更新するように構成してもよく、このように構成した場合には、ステップ9108の演算結果が0未満となった場合には、MYカウンタのカウンタ値として0の値を更新するよう構成してもよい。このように構成することで、ステップ9110で減算結果を判断し、Noの場合にステップ9112を実行する必要がなくなるため、処理容量の削減になる。
また、ステップ9110でNoとなる場合を、MYカウンタのカウンタ値に対する減算(演算)結果が0未満となる場合、MYカウンタのカウンタ値に対する減算(演算)結果が0未満となる予定の場合などと称することがある。
また、第39実施形態においては、ステップ9106で総排出確認センサC90sがアウト球を検知した場合には、1回のタイマ割り込み時処理にて検知した遊技球は1球となるため(総排出確認センサC90sという一のセンサがすべてのアウト球を検出するため)、ステップ9108で減算される値は1となる。すなわち、ステップ9110でNoとなる場合は、MYカウンタのカウンタ値に対して1が減算されてキャリーが発生する場合であるから、ステップ9108の減算処理を実行する前のMYカウンタのカウンタ値は0となっている。よって、ステップ9110でNoとなってMYカウンタのカウンタ値の更新処理を実行しなかった場合、MYカウンタのカウンタ値は0となっているよう構成されている。
また、第39実施形態においては、ステップ9112で一時記憶するMYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)以上である場合には、抑制状態となり得るよう構成されているが、このような場合において、ステップ9104の加算結果が95000を超える値となり得る、換言すると、MYカウンタのカウンタ値が95000を超える値となり得るよう構成されている(例えば、94999に10が加算されて95009となる)。これには限定されず、MYカウンタのカウンタ値の最大値を95000としてもよいし、ステップ9104の加算結果が95000以上となる(または、95000を超える)場合には、加算処理を実行しないよう構成してもよい。
また、前述したように、MYカウンタのカウンタ値に対する演算処理は、加算処理を実行した後に減算処理を実行するよう構成されているため、MYカウンタを用いて電源投入時以降の最大の差球数を管理できるよう構成されている。具体例として、MYカウンタのカウンタ値が0である状況から、10球の賞球と1球のアウト球が発生した場合においては、以下のように作用することとなる。
<加算処理を実行した後に減算処理を実行する場合(第39実施形態の構成)>
(1)MYカウンタのカウンタ値が0である状況下、10球の賞球に係る加算処理が実行されて、MYカウンタのカウンタ値が10となる。
(2)MYカウンタのカウンタ値が10である状況下、1球のアウト球に係る減算処理が実行されて、MYカウンタのカウンタ値が9となる。
<減算処理を実行した後に加算処理を実行する場合>
(1)MYカウンタのカウンタ値が0である状況下、1球のアウト球に係る減算処理が実行され、キャリーが発生し(減算結果が0未満となるため)、MYカウンタのカウンタ値が0のままとなる。
(2)MYカウンタのカウンタ値が0である状況下、10球の賞球に係る加算処理が実行されて、MYカウンタのカウンタ値が10となる。
このように、MYカウンタのカウンタ値に対する演算処理を、減算処理を実行した後に加算処理を実行するよう構成した場合には、減算処理でキャリーが発生した場合にMYカウンタのカウンタ値が、電源投入時以降の最大の差球数からずれてしまうこととなる。そこで、第39実施形態においては、MYカウンタのカウンタ値に対する演算処理を、加算処理を実行した後に減算処理を実行するよう構成することで、MYカウンタのカウンタ値が電源投入時以降の最大の差球数と同じになるよう構成することができ、MYカウンタのカウンタ値に係る演算処理を適切に実行することができる。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、図486は、第39実施形態における、図484におけるステップ9150のサブルーチンに係る、領域外MY情報コマンド作成処理のフローチャートである。同図における処理はすべて第2ROM・RAM領域における処理となっている。
はじめに、MY情報コマンドデータは、MYカウンタのカウンタ値に基づく差球数に関する情報であり、MY情報コマンドに含まれるデータである。MY情報コマンドは副制御基板S側に送信可能なコマンドであり、情報フラグを更新する際にもMY情報コマンドデータが用いられるよう構成されている(詳細は後述する)。
まず、ステップ9152で、主制御基板MのCPUMCは、MY情報コマンドデータとして0をセットする。次に、ステップ9154で、主制御基板MのCPUMCは、MYカウンタのカウンタ値を読み出す。次に、ステップ9156で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ9154で読み出したMYカウンタのカウンタ値から第1の値(本例では、85000)を減算する。
次に、ステップ9158で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ9156の減算結果が0以上であるか否か(ステップ9156の演算処理でキャリーが発生していないか否か)を判定する。ステップ9158でYesの場合、ステップ9160で、主制御基板MのCPUMCは、MY情報コマンドデータに1を加算する。次に、ステップ9162で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ9156の減算結果から第2の値(本例では、500)を減算する。
次に、ステップ9164で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ9162の減算結果が0未満であるか否か(ステップ9162の演算処理でキャリーが発生したか否か)を判定する。ステップ9164でYesの場合には、ステップ9166に移行する。他方、ステップ9164でNoの場合には、再度ステップ9160の処理を実行する。また、ステップ9158でNoの場合にも、ステップ9166に移行する。
このように、ステップ9156の減算結果から第2の値を減算し、当該第2の値の減算を行った後の減算結果が0未満となる(キャリーが発生する)まで、第2の値の減算を繰り返し実行する。
次に、ステップ9166で、主制御基板MのCPUMCは、MY情報コマンドデータをMY情報コマンドバッファ(図481を参照)に一時記憶し、次の処理(ステップ9200の処理)に移行する。なお、ステップ9158でNoの場合には、MY情報コマンドデータは0が一時記憶されることとなる。
<MY情報コマンドデータの一覧>
ここで、図487は、第39実施形態のMY情報コマンドに関する図である。まず、同図上部のMY情報コマンドデータの一覧について詳述する。
前述したように、第39実施形態においては、電源投入時以降の最大の差球数(MYカウンタのカウンタ値)が所定数(本例では、95000)に到達すると抑制状態となり得るよう構成されている。また、図486で前述したように、ステップ9158でNoの場合には、MY情報コマンドデータは0が一時記憶されるよう構成されており、換言すると、MYカウンタのカウンタ値が第1の値である85000未満である場合には、MY情報コマンドデータは0が記憶される。
また、MYカウンタのカウンタ値が第1の値である85000以上である場合には、MY情報コマンドデータは1以上の値が記憶されることとなり、MYカウンタのカウンタ値が85000から第2の値である500増加する毎に、MY情報コマンドデータの値が1増加するよう構成されている。具体的には、MY情報コマンドデータとMYカウンタのカウンタ値との対応関係は以下のように構成されている。
MY情報コマンドデータ0:MYカウンタのカウンタ値84999以下
MY情報コマンドデータ1:MYカウンタのカウンタ値85000~85499
MY情報コマンドデータ2:MYカウンタのカウンタ値85500~85999
MY情報コマンドデータ3:MYカウンタのカウンタ値86000~86499
MY情報コマンドデータ4:MYカウンタのカウンタ値86500~86999
MY情報コマンドデータ5:MYカウンタのカウンタ値87000~87499
MY情報コマンドデータ6:MYカウンタのカウンタ値87500~87999
MY情報コマンドデータ7:MYカウンタのカウンタ値88000~88499
MY情報コマンドデータ8:MYカウンタのカウンタ値88500~88999
MY情報コマンドデータ9:MYカウンタのカウンタ値89000~89499
MY情報コマンドデータ10:MYカウンタのカウンタ値89500~89999
MY情報コマンドデータ11:MYカウンタのカウンタ値90000~90499
MY情報コマンドデータ12:MYカウンタのカウンタ値90500~90999
MY情報コマンドデータ13:MYカウンタのカウンタ値91000~91499
MY情報コマンドデータ14:MYカウンタのカウンタ値91500~91999
MY情報コマンドデータ15:MYカウンタのカウンタ値92000~92499
MY情報コマンドデータ16:MYカウンタのカウンタ値92500~92999
MY情報コマンドデータ17:MYカウンタのカウンタ値93000~93499
MY情報コマンドデータ18:MYカウンタのカウンタ値93500~93999
MY情報コマンドデータ19:MYカウンタのカウンタ値94000~94499
MY情報コマンドデータ20:MYカウンタのカウンタ値94500~94999
MY情報コマンドデータ21:MYカウンタのカウンタ値95000以上
<MY情報コマンドの構成>
次に、同図下部のMY情報コマンドの構成について詳述する。MY情報コマンドは、BIT0乃至BIT7の8BITで構成されており、BIT0乃至BIT4の5BITにMY情報コマンドデータが記憶される。また、BIT5乃至BIT6の2BITに状態フラグが記憶され、BIT7にはコマンドの識別情報が記憶される。
ここで、前述したように、MY情報コマンドデータは0乃至21の22種類の値を採り得るデータであるため、32個(25)の値が管理できる5BITを使用して記憶するよう構成している。また、状態フラグは0乃至3の4種類の値を採り得るデータであるため、4個(22)の値が管理できる2BITを使用して記憶するよう構成している。
このように、95000まで採り得るMYカウンタのカウンタ値に関する情報を、MY情報コマンドデータを用いることにより、1バイトのデータ(1回のコマンドで送信可能な情報量と称することがある)内に収めることができるとともに、状態フラグに関する情報も含めた差球数に関する情報を1バイトのデータ内に収めることができる。
なお、第39実施形態においては、MYカウンタのカウンタ値を、500ずつ区切ることで、MY情報コマンドデータとして22種類の値を採り得るよう構成したが、MY情報コマンドデータの種類数を変更してもよい。
ここで、MYカウンタのカウンタ値を区切る範囲を1000ずつとした場合には、MY情報コマンドデータの種類数は12種類となり、状態フラグに関する情報を含めた差球数に関する情報を1バイトのデータ内に収めることができる一方、副制御基板S側が認識することができるMYカウンタのカウンタ値の範囲が相対的に広くなるため、遊技の状況に対応した細かな報知ができなくなってしまう。
また、MYカウンタのカウンタ値を区切る範囲を250ずつとした場合には、MY情報コマンドデータの種類数は42種類となり、副制御基板S側が認識することができるMYカウンタのカウンタ値の範囲が相対的に狭くなるため、遊技の状況に対応した細かな報知が実行できる一方、MY情報コマンドデータが5BITの範囲を超えてしまうため、状態フラグに関する情報を含めた差球数に関する情報を1バイトのデータ内に収めることができなくなってしまう。
このことからも、第39実施形態のように、MYカウンタのカウンタ値を区切る範囲を500とすることで、状態フラグに関する情報を含めた差球数に関する情報を1バイトのデータ内に収めることができるとともに、副制御基板S側が認識することができるMYカウンタのカウンタ値の範囲が相対的に狭くなるため、遊技の状況に対応した細かな報知が実行できることとなる。よって、MYカウンタのカウンタ値を区切る範囲は、第39実施形態と同一の500または500に近似した値とすることが好適である。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、図488は、第39実施形態における、図484におけるステップ9200のサブルーチンに係る、領域外状態フラグ判定処理のフローチャートである。同図における処理はすべて第2ROM・RAM領域における処理となっている。
まず、ステップ9202で、主制御基板MのCPUMCは、状態フラグとして0をセットする。次に、ステップ9204で、ステップ9166で一時記憶したMY情報コマンドデータを読み出す。
次に、ステップ9206で、主制御基板MのCPUMCは、MY情報コマンドデータが所定値A(本例では、11)以上であるか否かを判定する。なお、MY情報コマンドデータが所定値Aである場合には、MYカウンタのカウンタ値は90000~90499となっている。すなわち、MY情報コマンドデータが所定値A(本例では、11)以上である場合には、MYカウンタのカウンタ値は90000以上となっている。
ステップ9206でYesの場合、ステップ9208で、主制御基板MのCPUMCは、状態フラグとして1をセットする。次に、ステップ9210で、主制御基板MのCPUMCは、MY情報コマンドデータが所定値B(本例では、21)以上であるか否かを判定する。なお、MY情報コマンドデータが所定値Bである場合には、MYカウンタのカウンタ値は95000以上となっている。すなわち、MY情報コマンドデータが所定値B(本例では、21)以上である場合には、MYカウンタのカウンタ値は95000以上となっている。
ステップ9210でYesの場合、ステップ9212で、主制御基板MのCPUMCは、状態フラグとして2をセットする。次に、ステップ9214で、主制御基板MのCPUMCは、大当りの実行中ではないか否かを判定する。なお、前述したように、ステップ9214で、大当り及び小当りが実行されていない(特別電動役物の作動中でない)か否かを判定するよう構成してもよい。
ステップ9214でYesの場合、ステップ9216で、主制御基板MのCPUMCは、状態フラグとして3をセットし、ステップ9218に移行する。なお、ステップ9206、ステップ9210またはステップ9214でNoの場合にも、ステップ9218に移行する。
次に、ステップ9218で、主制御基板MのCPUMCは、状態フラグを状態フラグコマンドバッファ(図481を参照)に一時記憶し、次の処理(ステップ9056の処理)に移行する。なお、ステップ9206でNoの場合には、状態フラグは0が一時記憶されることとなる。
このように、第39実施形態においては、MYカウンタのカウンタ値に基づいた、複数の状態を識別可能なMY情報コマンドデータを記憶可能に構成されており、MY情報コマンドデータを副制御基板S側に送信可能とすることで、副制御基板S側で抑制状態に関する現在の状況を把握することができるとともに、MY情報コマンドデータを用いて状態フラグの更新を実行することができ、MYカウンタのカウンタ値を用いて抑制状態に関する処理を効率よく実行することができる。
次に、図489は、第39実施形態における、図482におけるステップ9250のサブルーチンに係る、エラーコマンド要求設定処理のフローチャートである。
まず、ステップ9252で、主制御基板MのCPUMCは、各種エラーのコマンド要求を行うか否かを検査してコマンド要求を設定する。なお、ステップ9252においては、状態フラグに関するコマンドのコマンド要求に関する処理も実行されるよう構成されている。
次に、ステップ9254で、主制御基板MのCPUMCは、状態フラグが抑制状態に対応した値である3であるか否かを判定する。ステップ9254でYesの場合、ステップ9256で、主制御基板MのCPUMCは、抑制状態に対応したビットデータを遊技停止フラグに一時記憶し、次の処理(ステップ1550-3の処理)に移行する。より具体的には、遊技停止フラグのBIT2が1となる。なお、ステップ9254でNoの場合にも、次の処理(ステップ1550-3の処理)に移行する。
<遊技停止フラグの構成>
ここで、図490は、第39実施形態の遊技停止フラグに関する図である。同図上部の遊技停止フラグの構成に図示するように、遊技停止フラグは、BIT0乃至BIT7の8BITで構成されており、BIT0、BIT2、BIT3、BIT4、BIT5、BIT6が遊技停止となるエラー(または状況)にそれぞれ対応している。
なお、遊技停止フラグにおけるBITの割り当てや、対応するエラーについては、あくまで一例であり、増減させてもよいし変更してもよい。
<遊技停止フラグの定義>
遊技停止フラグにおける各BITの割り当ては以下のように構成されている。
BIT0は設定切り替え中ビットとなっており、設定変更モード中に1が記憶されていることとなる。
BIT2は抑制状態中ビットとなっており、抑制状態中に1が記憶されていることとなる。
BIT3は設定値異常ビットとなっており、設定異常中に1が記憶されていることとなる。
BIT4は設定切替異常ビットとなっており、設定切替異常中に1が記憶されていることとなる。
BIT5はRAM異常ビットとなっており、RAM異常中に1が記憶されていることとなる。
BIT6は設定キースイッチ操作中ビットとなっており、設定キースイッチがオンの場合に1が記憶されることとなる。
なお、設定切替異常となる一例としては、設定変更モード中に電源断が発生し、その後、RAMクリアを伴わない電源復帰が行われた場合に設定切替異常となる。
なお、遊技停止フラグにおいては、一のBITのみに1が記憶されるのではなく、複数のBITに1が記憶される場合を有するよう構成してもよい。
また、遊技停止フラグのいずれかのBIT(BIT0、BIT1、BIT2、BIT3、BIT4、BIT5、BIT6のいずれか)に1が記憶されている場合には、遊技停止となり、図482のステップ1050-3でNoと判定されることとなる。
また、遊技停止となった場合には、遊技停止フラグのいずれのBITに1が記憶されているかによって、現在の状態(設定変更モード中であるのか、抑制状態であるのか)を判別できる(識別可能と称することがある)よう構成されている。また、当該1が記憶されているBITに基づいて副制御基板S側での報知を実行するよう構成されている。
このように構成することで、遊技停止フラグという一のフラグを用いて、複数種類の遊技停止となるエラー(または状況)を一括で管理でき、状況に応じた副制御基板S側での報知を適切に実行することができる。
なお、遊技停止フラグのBIT0が1であることを第1の条件を満たしていると称することがあり、遊技停止フラグのBIT2が1であることを第2の条件を満たしていると称することがある。
なお、第39実施形態における遊技停止に関する構成はあくまで一例であり、前述した遊技停止に関する他の実施形態や変形例の構成の一部または全部を適用してもよい。
なお、第39実施形態においては、MYカウンタのカウンタ値が95000に到達した場合の作用は、以下のように構成されている。
<大当り中でない状況でMYカウンタのカウンタ値が95000に到達した場合>
(1)MYカウンタのカウンタ値が95000に到達した場合、1回目のタイマ割り込み時処理における、領域外MY情報コマンド作成処理のステップ9166の処理で、MY情報コマンドデータとして21が記載される。
(2)1回目のタイマ割り込み時処理における、領域外状態フラグ判定処理におけるステップ9216及びステップ9218で、状態フラグとして3が一時記憶される。
(3)1回目のタイマ割り込み時処理における、エラーコマンド要求設定処理のステップ9256で、抑制状態に対応したビットデータが遊技停止フラグに一時記憶される。
(4)2回目のタイマ割り込み時処理における、領域外抑制状態制御処理のステップ9052でNoとなり、ステップ9100とステップ9150とステップ9200の処理が実行されない。
<大当り中である状況でMYカウンタのカウンタ値が95000に到達した場合>
(1)MYカウンタのカウンタ値が95000に到達した場合、1回目のタイマ割り込み時処理における、領域外MY情報コマンド作成処理のステップ9166の処理で、MY情報コマンドデータとして21が記載される。
(2)1回目のタイマ割り込み時処理における、領域外状態フラグ判定処理におけるステップ9212及びステップ9218で、状態フラグとして2が一時記憶される。
(3)1回目のタイマ割り込み時処理における、エラーコマンド要求設定処理のステップ9254でNoとなり、抑制状態に対応したビットデータが遊技停止フラグに一時記憶されない。
(4)2回目のタイマ割り込み時処理における、領域外抑制状態制御処理のステップ9052でYesとなり、ステップ9100は実行されないが、ステップ9150とステップ9200の処理は実行される。
<<第39実施形態の特徴構成>>
第39実施形態における封入式のぱちんこ遊技機の特徴構成を以下に詳述する。
<第39実施形態の特徴構成1>
前述したように、第39実施形態においては、MYカウンタのカウンタ値(電源投入時以降の最大の差球数)が所定数(本例では、95000)未満である場合には、状態フラグが0または1であり、遊技の進行が可能となっている。また、MYカウンタのカウンタ値(電源投入以降の最大の差球数)が所定数(本例では、95000)に到達し、大当り中(特別電動役物作動中としてもよい)である場合には状態フラグが2であり、遊技の進行が可能となっており、大当り終了後に抑制状態となって遊技停止となる。また、MYカウンタのカウンタ値(電源投入以降の最大の差球数)が所定数(本例では、95000)に到達し、大当り中(特別電動役物作動中としてもよい)でない場合には状態フラグが3であり、遊技停止となる。すなわち、MYカウンタのカウンタ値(電源投入以降の最大の差球数)が所定数(本例では、95000)に到達した場合にも、状態フラグが2である場合には遊技停止とならないよう構成されている。
このように構成することにより、MYカウンタのカウンタ値(電源投入以降の最大の差球数)が所定数(本例では、95000)以上の状態であっても、大当り中であるか否かによって状態を分けて管理することとなり、大当り中であって遊技の進行が可能であるにもかかわらず、抑制状態に係る報知が実行されてしまう事態を防止することができる。
<第39実施形態の特徴構成2>
図484に図示するように、第39実施形態においては、MYカウンタのカウンタ値の更新処理は、ステップ9100の領域外MY算出処理で実行し、状態フラグの更新処理は、ステップ9200の領域外状態フラグ判定処理で実行するよう構成されている。このことから、状態フラグに対応する遊技状態毎の遷移に関する構成は以下となっている。
(抑制状態未作動状態(状態フラグ0に対応する状態)である場合)
(1)抑制状態未作動状態(状態フラグ0に対応する状態)では、MYカウンタのカウンタ値の更新処理が実行され得る。
(2)抑制状態未作動状態(状態フラグ0に対応する状態)である状況下、MYカウンタのカウンタ値が特定数(本例では、90000)以上となると、抑制状態示唆状態(状態フラグ1に対応する状態)に移行する。
(抑制状態示唆状態(状態フラグ1に対応する状態)である場合)
(1)抑制状態示唆状態(状態フラグ1に対応する状態)では、MYカウンタのカウンタ値の更新処理が実行され得る。
(2)抑制状態示唆状態(状態フラグ1に対応する状態)である状況下、MYカウンタのカウンタ値が特定数(本例では、90000)未満となると、抑制状態未作動状態(状態フラグ0に対応する状態)に移行する。
(3)抑制状態示唆状態(状態フラグ1に対応する状態)である状況下、MYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)以上となり、大当り中である場合には、抑制状態警告状態(状態フラグ2に対応する状態)に移行する。
(4)抑制状態示唆状態(状態フラグ1に対応する状態)である状況下、MYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)以上となり、大当り中でない場合には、抑制状態(状態フラグ3に対応する状態)に移行する。
(抑制状態警告状態(状態フラグ2に対応する状態)である場合)
(1)抑制状態警告状態(状態フラグ2に対応する状態)では、MYカウンタのカウンタ値の更新処理が実行されない。
(2)抑制状態警告状態(状態フラグ2に対応する状態)である状況下、大当りが終了すると抑制状態となる。
(抑制状態(状態フラグ3に対応する状態)である場合)
(1)遊技停止となり、MYカウンタのカウンタ値の更新処理も状態フラグの更新処理も実行されない。
上記のように構成されているため、第39実施形態においては、抑制状態未作動状態(状態フラグ0に対応する状態)から抑制状態示唆状態(状態フラグ1に対応する状態)に移行可能であり、抑制状態示唆状態(状態フラグ1に対応する状態)から抑制状態未作動状態(状態フラグ0に対応する状態)に移行可能である。他方、抑制状態警告状態(状態フラグ2に対応する状態)から抑制状態(状態フラグ3に対応する状態)に移行可能であるが、抑制状態(状態フラグ3に対応する状態)から抑制状態警告状態(状態フラグ2に対応する状態)には移行しないよう構成されている。
このように構成することにより、抑制状態となった後は、簡単に遊技可能となってしまう事態を防止することができる。
<第39実施形態の特徴構成3>
図482に図示するように、第39実施形態においては、MYカウンタのカウンタ値の更新処理や状態フラグの更新処理などの抑制状態に関する処理は、タイマ割り込み時処理の第2ROM・RAM領域における処理である領域外遊技機異常制御処理で実行されるよう構成されている。
このように、抑制状態に関する処理(一部でもよいし全部でもよい)を第2ROM・RAM領域における処理として実行するよう構成することにより、第1ROM・RAM領域の容量を削減することができる。
また、領域外遊技機異常制御処理は、ステップ1000-7の入賞監視処理よりも後に実行することで、賞球が発生した場合にも、同一のタイマ割り込み時処理で実行するMYカウンタのカウンタ値の更新処理に、賞球の結果を反映させることができる。
また、領域外遊技機異常制御処理は、ステップ1052-3の領域外制御処理よりも前に実行されるよう構成されており、領域外制御処理では、各種エラー判定に係る処理、試験信号に係る処理などが実行されるよう構成されている。
なお、抑制状態に関する処理(第39実施形態における、領域外遊技機異常制御処理など)の一部または全部を第1ROM・RAM領域で実行するよう構成してもよい。より具体的には、図482における、領域外遊技機異常制御処理、領域外制御処理の一部または全部を、タイマ割り込み時処理の第1ROM・RAM領域における処理として実行するよう構成してもよい。
<第39実施形態の特徴構成4>
図479に図示するように、第39実施形態においては、RAMクリアを伴う電源投入が行われた場合、状態フラグと、遊技停止フラグの抑制状態に対応したビットデータがクリアされる、ステップ1005-3のRAMクリア時抑制状態初期化処理を実行した後に、MYカウンタのカウンタ値がクリアされる電源投入時抑制状態初期化処理を実行するよう構成されている。また、MYカウンタのカウンタ値のクリア処理は、RAMクリアを伴う電源投入であってもRAMクリアを伴わない電源投入であっても実行される電源投入時抑制状態初期化処理にて実行し、状態フラグのクリア処理は、RAMクリアを伴う電源投入で実行されRAMクリアを伴わない電源投入では実行されないRAMクリア時抑制状態初期化処理にて実行するよう構成されている。
このように構成することで、RAMクリアを伴う電源投入が行われた場合のみ実行される処理としてRAMクリア時抑制状態初期化処理を実行した後に、RAMクリアの有無に拘らず実行される処理として、ループ処理の直前にMYカウンタのカウンタ値のクリア処理を実行することにより、電源復帰時の状況に応じた適切な処理を実行することができる。
なお、状態フラグを第1データ、MYカウンタのカウンタ値を第2データ、RAMクリア時抑制状態初期化処理を第1処理、MYカウンタのカウンタ値のクリア処理を第2処理と称することがある。また、状態フラグを第1情報、MYカウンタのカウンタ値を第2情報と称することがある。
<第39実施形態の特徴構成5>
前述したように、第39実施形態においては、タイマ割り込み時処理におけるステップ1052-3の領域外制御処理(図482参照)にて、試験信号に係る処理(試験信号を出力するための処理など)を実行するよう構成されている。第39実施形態の試験信号に係る構成として、以下の一または複数の構成を適用してもよい。
(1)MYカウンタのカウンタ値が特定数(本例では、90000)に到達したこと(状態フラグが1になったこと)に基づき、抑制状態に係る試験信号を出力開始する。
(2)抑制状態に係る試験信号は、状態フラグが1の場合も2の場合も3の場合も継続して出力する。
(3)抑制状態に係る試験信号は、状態フラグが0になると(RAMクリアを伴う電源投入が実行されると)出力を終了する。
(4)抑制状態に係る試験信号は、遊技機エラー信号として、他の所定のエラーとBITを兼用する。
上記構成1の(4)においては、抑制状態に係る試験信号専用のBITを有するよう構成してもよい。
ここで、型式試験を行う際に、MYカウンタのカウンタ値が所定数である95000に到達して抑制状態警告状態または抑制状態となった場合には、RAMクリアを実行して解除する必要が生じ、遊技に関する情報がクリアされてしまう。そこで、第39実施形態においては、MYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)に到達する前の、MYカウンタのカウンタ値が特定数(本例では、90000)に到達したこと(状態フラグが1になったこと)に基づき、抑制状態に係る試験信号を出力開始することで、試験官は抑制状態が近いことを認識し、遊技機の電源を遮断してRAMクリアを伴わない電源復帰を行うことで、MYカウンタのカウンタ値がクリアされる一方、遊技に関する情報が維持されて、型式試験を継続することができる。
また、所定のタイミングからMYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)に到達するまでの期間で、試験信号を出力し続けることで、MYカウンタのカウンタ値をクリアするために、遊技機の電源を遮断してRAMクリアを伴わない電源復帰を行うことが可能な期間に余裕を持たせることができる。
なお、実際に量産される遊技機においては、試験信号の出力先が存在しないため、試験信号が外部に出力されることはないが、試験信号を出力するプログラムはRAMに記憶されている(例えば、前述した領域外制御処理)ため、出力処理は行われている。すなわち、試験信号は、コネクタが刺さっていないため実際に外部に出力されることはないが、出力ポートへの出力は実行されるよう構成されている。
また、前述したように、試験信号の出力処理はステップ1052-3の領域外制御処理で実行されるよう構成されている。すなわち、タイマ割り込み時処理においては、MYカウンタに関する処理を含むステップ4700の領域外遊技機異常制御処理を実行した後にステップ1052-3の領域外制御処理で試験信号の出力処理を実行するよう構成されているため、1回のタイマ割り込み時処理において、MYカウンタのカウンタ値が特定数(本例では、90000)に到達し、MY情報コマンドデータに11が記憶され、状態フラグが1となった後、MYカウンタのカウンタ値が特定数(本例では、90000)に到達したこと(状態フラグが1になったこと)に基づき、抑制状態に係る試験信号を出力開始する処理が実行されることとなり、MYカウンタのカウンタ値が特定数(本例では、90000)に到達してから抑制状態に係る試験信号を出力するまでのタイムラグをなくすことができる。
また、前述したように、MYカウンタのカウンタ値が特定数(本例では、90000)に到達したこと(状態フラグが1になったこと)に基づき、副制御基板S側で抑制状態示唆報知を実行するよう構成されている。すなわち、MYカウンタのカウンタ値が特定数(本例では、90000)に到達した(状態フラグが1になった)という一の契機に基づき、抑制状態に係る試験信号の出力と副制御基板S側で抑制状態示唆報知の実行が開始されるよう構成されている。この場合、抑制状態に係る試験信号の出力開始タイミングは、副制御基板S側で抑制状態示唆報知の実行が開始されるタイミングより前となっている。また、その後、MYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)に到達して抑制状態となった場合には、抑制状態に係る試験信号の出力は継続している一方、副制御基板S側の抑制状態示唆報知は終了しているよう構成されている。
このように構成することで、遊技上の演出よりも正確性が求められる型式試験で用いる試験信号の出力開始タイミングを早くすることができ、より構成な遊技機とすることができる。
なお、試験信号の出力開始及び/または副制御基板S側での抑制状態示唆報知の実行開始の条件を、MYカウンタのカウンタ値が特定数(本例では、90000)に到達したこととしたが、これには限定されず、MYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)未満の任意の値に到達したことを条件としてもよい。
<大当り中の獲得表示に関する構成>
次に、図491は、第39実施形態の大当り中の獲得表示に関するイメージ図である。第39実施形態においては、大当り中において、演出表示装置SGに連荘中に払い出した(遊技者に付与した)遊技球数が獲得表示として表示されるよう構成されている。なお、連荘中とは、大当りまたは遊技者に有利な遊技状態が連続した期間であり、一例としては、「大当りA→確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態→大当りB→確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態→大当りC」の期間が一の連荘中の期間となる。なお、同図における、大当りA、大当りB、大当りCは実行開始タイミングの異なる大当りであり、大当り図柄などは同一であっても問題ない。
なお、連荘中の期間の定義を変更してもよく、例えば、大当り終了時に存在している保留に係る図柄変動で大当りとなった場合には、当該図柄変動が非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態で実行された場合にも、連荘中が継続するようにしてもよいし、大当り終了後から所定回数以内の図柄変動で大当りとなった場合には、当該大当りとなった図柄変動が非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態で実行された場合にも、連荘中が継続するようにしてもよい。
また、不図示であるが、第39実施形態においては、獲得表示を表示するための獲得表示カウンタ(他の要素を計測するカウンタと兼用してもよい)を有しており、当該カウンタのカウンタ値を獲得表示として演出表示装置SGに表示可能に構成されている。
まず、同図(a)にて、大当りAが実行されており、MYカウンタのカウンタ値は所定数(本例では、95000)未満の88000であり、獲得表示も所定数未満となっている。
前述したように、獲得表示とは、連荘中に払い出した(遊技者に付与した)遊技球数であるため、発射された遊技球分が減算されず、MYカウンタのカウンタ値とは異なる値となっている。
図中(a)の後、15球の賞球が発生し、図中(b)にて、大当りAが実行されており、MYカウンタのカウンタ値は所定数(本例では、95000)未満の88015となり、獲得表示が所定数以上の95010となる。このように、第39実施形態においては、獲得表示は、所定数以上の値も表示可能に構成されている(獲得表示カウンタは所定数以上の値を計測可能に構成されている)。
図中(b)の後、大当りAが終了して確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態となり、その後再度大当りに当選して大当りBが実行開始され、図中(c)にて、大当りBが実行されており、MYカウンタのカウンタ値は所定数(本例では、95000)未満の92500であり、獲得表示は所定数以上の99995となっている。また、図中(c)では、MYカウンタのカウンタ値が90000以上であり、状態フラグが1となっており、MY情報コマンドデータが16であるため(図487参照)、演出表示装置SGに抑制状態示唆報知として「抑制状態まで残り約2500球」と表示されている。
図中(c)の後、15球の賞球が発生し、図中(d)にて、大当りBが実行されており、MYカウンタのカウンタ値は所定数(本例では、95000)未満の92515となる。また、図中(d)で、獲得表示カウンタのカウンタ値が特定数(本例では、100000)に到達したため、獲得表示が100000以上のカウンタ値に対応した特殊獲得表示となり、演出表示装置SGに「おめでとう!」と表示される。また、図中(d)では、MYカウンタのカウンタ値が90000以上であり、状態フラグが1となっており、MY情報コマンドデータが16であるため(図487参照)、演出表示装置SGに抑制状態示唆報知として「抑制状態まで残り約2500球」と表示されている。
ここで、図中(d)においては、図中(c)よりもMYカウンタのカウンタ値が15増加しているが、前述したように、MYカウンタのカウンタ値が500増加する毎にMY情報コマンドデータが1増加するよう構成されているため、副制御基板Sが主制御基板M側から受信するMY情報コマンドデータが更新されるのは、MYカウンタのカウンタ値が500増加する毎となり、換言すると、副制御基板S側ではMYカウンタのカウンタ値が85000以上となってから500刻みでしかMYカウンタのカウンタ値を把握することができない。このことから、MYカウンタのカウンタ値が92500乃至92999である状況においては、いずれの場合も演出表示装置SGでの抑制状態示唆報知は「抑制状態まで残り約2500球」と表示されることとなる。
なお、MYカウンタのカウンタ値を区切る範囲を250ずつとするなど、より狭くすることにより、演出表示装置SGでの抑制状態示唆報知もより詳細にする(実際のMYカウンタのカウンタ値に近似させる)ことが可能であるが、前述したように、MY情報コマンドデータが5BITの範囲を超えてしまうため、状態フラグに関する情報を含めた差球数に関する情報を1バイトのデータ内に収めることができなくなってしまうこととなる。
図中(d)の後、大当りBが終了して確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態となり、その後再度大当りに当選して大当りCが実行開始され、図中(e)にて、大当りCが実行されており、MYカウンタのカウンタ値は所定数(本例では、95000)未満の94995であり、獲得表示として特殊獲得表示が表示されている。また、図中(e)では、MYカウンタのカウンタ値が90000以上であり、状態フラグが1となっており、MY情報コマンドデータが20であるため(図487参照)、演出表示装置SGに抑制状態示唆報知として「抑制状態まで残り約500球」と表示されている。
図中(e)の後、15球の賞球が発生し、図中(f)にて、大当りCが実行されており、MYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)以上となり、大当りの実行中であるため、状態フラグが2となり、抑制状態警告状態となる。演出表示装置SGには、抑制状態警告状態に対応した表示として「大当り終了後に抑制状態となります」と表示される。なお、当該表示を抑制状態警告表示と称することがある。
このように、第39実施形態においては、獲得表示は、抑制状態に対応した所定数よりも大きい値を表示可能に構成されているが、獲得表示カウンタのカウンタ値が所定数よりも大きい特定数(本例では、100000)に到達した場合には、獲得表示が特殊獲得表示となるよう構成されている。なお、特殊獲得表示は、数値での獲得表示を表示せず、遊技者を祝福する文字が表示されるよう構成されている。なお、特殊獲得表示の表示態様を変更してもよく、遊技者の射幸心を煽らない表示態様とすることが好適である。
このように構成することで、特定数以上の獲得数を遊技者に報知しないこととなり、抑制状態となって遊技を終了する予定であるにもかかわらず、射幸心を煽って、遊技者にストレスを与える事態を防止することができる。
なお、特殊獲得表示が表示されることとなる獲得表示カウンタのカウンタ値である特定数は、抑制状態に対応する所定数(本例では、95000)と同一の値としてもよいし、100000以外の任意の値としてもよい。
また、特殊獲得表示の表示態様としては、所定の数値情報を表示するよう構成してもよく、一例としては、特定数(本例では、100000)より1小さい値である「99999」を特殊獲得表示として表示してもよい。なお、特殊獲得表示として「99999」を表示した場合には、その後新たに賞球が発生した場合にも、獲得表示は「99999」となる。
また、図中(f)のように、状態フラグが2となり、抑制状態警告状態となった場合にも、副制御基板S側では、演出表示装置SGにて抑制状態示唆報知と同様の「抑制状態まで残り約500球」と表示する(図中(e)の表示を継続する)よう構成してもよい。このように構成することで、演出表示に係るデータ容量を削減することができる。
また、副制御基板S側で制御するMYに関するカウンタを有するよう構成してもよく、このように構成することで、MYカウンタのカウンタ値を1刻みで管理(把握)することができ、抑制状態示唆報知においても、1球の賞球が発生した場合に、「抑制状態まで残り2500球」→「抑制状態まで残り2499球」のように表示されることとなり、1球刻みで抑制状態示唆報知を表示することができる。
また、確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態などの大当り中ではない状態で、獲得表示カウンタのカウンタ値が特定数に到達した場合には、以下のように構成してもよい。
(1)特殊獲得表示を大当り中と同一の表示態様で演出表示装置SGに表示する。
(2)特殊獲得表示を大当り中とは異なる表示態様で演出表示装置SGに表示する。
(3)その後、抑制状態となった場合に特殊獲得表示を演出表示装置SGに表示する。
(4)その後、大当りが実行開始された場合に特殊獲得表示を演出表示装置SGに表示する。
また、図491の図中(f)に図示したように、第39実施形態においては、抑制状態警告表示は、第2装飾図柄の表示領域と重複せず、特殊獲得表示とラウンド数表示(ROUND7)よりも表示優先度が高く構成されている(特殊獲得表示とラウンド数表示と表示領域が重複する)。
なお、抑制状態警告表示に関する構成として、以下の一または複数の構成を適用してもよい。
(1)抑制状態警告表示よりも特殊獲得表示の方が表示優先度が高い。
(2)抑制状態警告表示よりもラウンド数表示の方が表示優先度が高い。
(3)抑制状態警告表示よりも第1装飾図柄の方が表示優先度が高い。
(4)抑制状態警告表示よりも第1装飾図柄の方が表示優先度が低い。
(5)抑制状態警告表示よりも第2装飾図柄の方が表示優先度が高い。
(6)抑制状態警告表示よりも第2装飾図柄の方が表示優先度が低い。
(7)抑制状態警告表示が表示されている状況では、特殊獲得表示とラウンド数表示と第1装飾図柄と第2装飾図柄との一または複数が非表示となる。
また、図491の(d)や(e)のように、大当りの実行中において、演出表示装置SGに特殊獲得表示が表示されており、MYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)に到達していない状況で、遊技機への電源供給が遮断され、その後、RAMクリアを伴わない電源投入が行われた場合には、以下の作用となるように構成してもよい。
(1)大当りの実行が再開し、演出表示装置SGに特殊獲得表示が表示されない。
(2)大当りの実行が再開し、演出表示装置SGに特殊獲得表示が表示される。
また、図491の(f)のように、大当りの実行中において、演出表示装置SGに抑制状態警告状態に対応した表示と特殊獲得表示が表示されており、MYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)に到達している状況で、遊技機への電源供給が遮断され、その後、RAMクリアを伴わない電源投入が行われた場合には、以下の作用となるように構成してもよい。
(1)大当りの実行が再開し、演出表示装置SGには、特殊獲得表示が表示されず、抑制状態警告状態に対応した表示も表示されない。
(2)大当りの実行が再開し、演出表示装置SGには、特殊獲得表示が表示されないが、抑制状態警告状態に対応した表示は表示される。
(3)大当りの実行が再開し、演出表示装置SGには、特殊獲得表示が表示され、抑制状態警告状態に対応した表示も表示される。
なお、獲得表示を付与表示と称することがあり、連荘中に払い出した(遊技者に付与した)遊技球数を所定期間における付与された遊技価値数と称することがある。
<抑制状態示唆報知に関する図>
次に、図492は、抑制状態示唆報知に関する図である。同図においては、MYカウンタのカウンタ値が更新される際の、抑制状態に係る試験信号、貸出ユニットへの出力、演出表示装置での抑制状態示唆報知、遊技効果ランプ・スピーカでの抑制状態示唆報知の作用について詳述する。なお、同図におけるMYカウンタのカウンタ値の推移については、説明の都合上簡略化しており、実際にはカウンタ値は上下動を伴って推移していくこととなる。
なお、同図における「試験信号」は、抑制状態に係る試験信号が出力中であるか否かを図示しており、同図における「貸出ユニットへの出力」は、貸出ユニットKUへの抑制状態に係る情報出力中であるか否かを図示しており、「演出表示装置での抑制状態示唆報知」は、演出表示装置SGでの抑制状態示唆報知(例えば、図491の(c)における「抑制状態まで残り2500球」との表示であり、抑制状態示唆表示とも称することがある)の実行有無について図示しており、「遊技効果ランプ・スピーカでの抑制状態示唆報知」は、遊技効果ランプD26とスピーカS20での抑制状態示唆報知の実行有無について図示している。
なお、同図における、「遊技効果ランプ・スピーカでの抑制状態示唆報知」については、遊技効果ランプD26にのみ適用してもよいし、スピーカS20にのみ適用してもよいし、遊技効果ランプD26とスピーカS20との双方に適用してもよい。
なお、「試験信号」と「貸出ユニットへの出力」は、主制御基板M側(枠制御基板W側としてもよい)が制御しており、「演出表示装置での抑制状態示唆報知」と「遊技効果ランプ・スピーカでの抑制状態示唆報知」は、副制御基板S側が制御している。
また、同図においては、封入式のぱちんこ遊技機の構成を例示しているが、封入式でないぱちんこ遊技機に適用した場合には、「貸出ユニットへの出力」の構成を、外部信号の出力構成として置き換えて適用することが可能である。また、外部信号に関する出力態様は、同図の構成には限定されず、前述した外部信号に関するすべての構成(出力条件など)を適用することが可能である。
また、前述したように、同図においては、MYカウンタのカウンタ値が90000に到達すると、状態フラグが1となり、抑制状態示唆状態となるよう構成されている。
まず、図中(1)で、MYカウンタのカウンタ値は90000未満となっており、抑制状態に係る試験信号は出力されておらず、貸出ユニットKUへの情報出力はされておらず、演出表示装置SGでの抑制状態示唆報知は実行されておらず、遊技効果ランプD26とスピーカS20での抑制状態示唆報知は実行されていない。
その後、図中(2)で、MYカウンタのカウンタ値が89000以上となるが、各種出力態様や報知態様には変化が生じていない。
その後、図中(3)で、MYカウンタのカウンタ値が90000以上となり(90000に到達し)、抑制状態に係る試験信号が新たに出力開始し、貸出ユニットKUへの抑制状態に係る情報出力が新たに開始し、演出表示装置SGでの抑制状態示唆報知が新たに実行開始し、遊技効果ランプD26とスピーカS20での抑制状態示唆報知が新たに実行開始される。
その後、図中(4)で、遊技効果ランプD26とスピーカS20での抑制状態示唆報知が開始されてから所定時間が経過し、遊技効果ランプD26とスピーカS20での抑制状態示唆報知の実行が終了する。
その後、図中(5)で、MYカウンタのカウンタ値が90000未満となり、抑制状態に係る試験信号の出力が終了し、貸出ユニットKUへの抑制状態に係る情報出力が終了する。なお、演出表示装置SGでの抑制状態示唆報知は継続して実行されている。
その後、図中(6)で、MYカウンタのカウンタ値が再度90000以上となり、抑制状態に係る試験信号が新たに出力開始し、貸出ユニットKUへの抑制状態に係る情報出力が新たに開始する。なお、演出表示装置SGでの抑制状態示唆報知は継続して実行されている。
なお、図中(6)で、遊技効果ランプD26とスピーカS20での抑制状態示唆報知が新たに実行開始されるよう構成してもよい。また、遊技効果ランプD26とスピーカS20での抑制状態示唆報知の出力途中にMYカウンタのカウンタ値が90000未満となった場合にも、遊技効果ランプD26とスピーカS20での抑制状態示唆報知の出力を継続するよう構成してもよい。
その後、図中(7)で、MYカウンタのカウンタ値が再度90000未満となり、抑制状態に係る試験信号の出力が終了し、貸出ユニットKUへの抑制状態に係る情報出力が終了する。なお、演出表示装置SGでの抑制状態示唆報知は継続して実行されている。
その後、図中(8)で、MYカウンタのカウンタ値が89000未満となり、演出表示装置SGでの抑制状態示唆報知が終了する。
このように、MYカウンタのカウンタ値が90000以上となったことを契機として、抑制状態に係る試験信号が新たに出力開始し、貸出ユニットKUへの抑制状態に係る情報出力が新たに開始し、演出表示装置SGでの抑制状態示唆報知が新たに実行開始し、遊技効果ランプD26とスピーカS20での抑制状態示唆報知が新たに実行開始されることとなるが、その後、MYカウンタのカウンタ値が90000未満となった場合には、抑制状態に係る試験信号の出力が終了し、貸出ユニットKUへの抑制状態に係る情報出力が終了するが、演出表示装置SGでの抑制状態示唆報知は継続して実行されるよう構成されている。また、MYカウンタのカウンタ値が90000よりも小さい89000未満となったことを契機として、演出表示装置SGでの抑制状態示唆報知が実行終了するよう構成されている。
このように、演出表示装置SGでの抑制状態示唆報知が実行終了されるMYカウンタのカウンタ値を、演出表示装置SGでの抑制状態示唆報知が実行開始されるMYカウンタのカウンタ値よりも小さい値とすることで、MYカウンタのカウンタ値が90000を上回ったり下回ったりしやすい遊技性(いわゆる「小当りRUSHタイプ」など)とした場合に、抑制状態示唆表示が表示されたり非表示となったりを頻繁に繰り返す事態を防止することができる。
なお、図中(8)の後に、MYカウンタのカウンタ値が89000以上となった場合には、演出表示装置SGでの抑制状態示唆報知は実行開始されず、MYカウンタのカウンタ値が90000以上となった場合には、演出表示装置SGでの抑制状態示唆報知は実行開始されることとなる。
なお、不図示であるが、MYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)に到達した場合には、抑制状態に係る試験信号の出力と貸出ユニットKUへの抑制状態に係る情報出力とが継続され、演出表示装置SGでの抑制状態示唆報知が実行終了し、演出表示装置SGでは、抑制状態に対応する報知として「抑制状態になりました。遊技を終了してください。」との報知が実行開始される(抑制状態に対応する報知として、遊技効果ランプD26とスピーカS20での報知を実行するよう構成してもよい)。
なお、遊技効果ランプD26とスピーカS20での抑制状態示唆報知においても、実行開始から所定時間で終了せずに、演出表示装置SGでの抑制状態示唆報知と同様に、MYカウンタのカウンタ値が89000未満となったことを契機として終了するよう構成してもよい。
<<第39実施形態に適用可能な構成>>
第39実施形態に適用可能な構成を以下に詳述する。なお、以下に詳述する構成は、第39実施形態に限定されず、本明細書のすべての構成に適用可能である。
<構成1>
(1)遊技球を発射可能な遊技状態として、遊技が進行可能な第1の状態と、球抜き状態(第2の状態と称することがある)とを有している。
(2)第1の状態において発射された遊技球に基づいた入賞口への入球によってMYカウンタのカウンタ値は更新され得る。
(3)球抜き状態において発射された遊技球に基づいた入賞口への入球によってMYカウンタのカウンタ値は更新されない。
構成1をより具体的に詳述すると、球抜き状態への移行条件を満たした場合、主制御球抜き状態フラグがオンとなり、図482のステップ1553-1でNoと判定され、ステップ1550-9の処理に移行することとなる。すなわち、球抜き状態では、ステップ4700の領域外遊技機異常制御処理が実行されないため、MYカウンタのカウンタ値の更新処理(例えば、ステップ9100の領域外MY算出処理)も実行されないこととなる。
このように構成することで、遊技を進行するための状態ではない球抜き状態では、遊技球の発射が可能である一方、MYカウンタのカウンタ値の更新処理を実行しないよう構成され、抑制状態への移行有無を適切に管理することができる。
なお、球抜き状態における主制御基板Mは、主制御球抜き状態フラグがオンであり、図482のステップ1553-1でNoとなり、ステップ4700の領域外遊技機異常制御処理を実行しないため、MYカウンタのカウンタ値の更新処理が実行されない。
<構成2>
(1)大入賞口(大当り中または小当り中に開放する可変部材であり、例えば、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20であり、第1可変部材と称することがある)の開放期間(例えば、大当りの実行中、小当りの実行中、大当りにおけるあるラウンドの実行中)において、MYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)に到達した場合、当該大入賞口の開放期間(可動)を継続する。
(2)電動役物(補助遊技図柄が当選となった場合に開放する電動役物であり、例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)の開放期間(例えば、図22のステップ1232に係る所定時間)中において、MYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)に到達した場合、当該電動役物の開放期間が経過していなくとも、当該電動役物の開放期間(可動)を終了し、当該電動役物を閉鎖する。
なお、上記電動役物の閉鎖に関しては、状態フラグに基づいて判断されるよう構成してもよく、一例としては、電動役物の開放期間中に新たに状態フラグが2となっても電動役物の開放が継続される一方、電動役物の開放期間中に新たに状態フラグが3となると電動役物を閉鎖するよう構成してもよい。
このように構成することにより、抑制状態に移行し得る条件であるMYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)に到達した場合には、遊技場の利益をできる限り保護するため、遊技の進行を停止できるものに関しては即座に停止する一方、大当り中にMYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)に到達した場合には、抑制状態警告状態とし、実行中の大当りの利益については遊技者に付与するよう構成することにより、遊技者にも遊技場にも公平な遊技機とすることができる。
なお、電動役物の開放時間中を普通電動役物の作動中と称することがあり、構成2を適用した場合には、以下のように構成される。
<構成2-1>
(3)第1入球口に設けられた第1可変部材(特別電動役物)の作動中にMYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)に到達した場合、当該第1可変部材の作動を継続する。
(4)第2入球口に設けられた第2可変部材(普通電動役物)の作動中にMYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)に到達した場合、当該第2可変部材の作動を終了する。
<構成2-2>
(5)第1入球口に設けられた第1可変部材(特別電動役物)の作動中にMYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)に到達した場合、遊技の進行を制限(停止)しない。
(6)第2入球口に設けられた第2可変部材(普通電動役物)の作動中にMYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)に到達した場合、遊技の進行を制限(停止)する。
また、上記構成2の(1)においては、大当り(または、小当り)の実行中であり、電動役物の開放期間中にMYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)に到達した(状態フラグが2となった)場合にも、電動役物の開放期間を継続するよう構成されているが、その後の電動役物の開放期間については、以下の一または複数の構成を適用してもよい。
(1)大当り(または、小当り)の実行中に電動役物の開放期間が経過すると、電動役物の開放が終了される。
(2)電動役物の開放期間中に大当り終了デモの開始タイミングとなった場合、電動役物が閉鎖する(開放終了する)。
(3)電動役物の開放期間中に大当り終了デモの終了タイミングとなった場合、電動役物が閉鎖する(開放終了する)。
(4)電動役物の開放期間中に大当り終了デモの終了タイミングとなった場合、電動役物の開放期間が継続する。
<構成3>
(1)所定の入賞口に設けられた電動役物(補助遊技図柄が当選となった場合に開放する電動役物であり、例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)の開放期間(例えば、図22のステップ1232に係る所定時間)中において、当該所定の入賞口への遊技球の入球によって賞球が発生し、当該賞球によってMYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)に到達した場合、当該電動役物の開放期間が経過していなくとも、当該電動役物の開放期間(可動)を終了し、当該電動役物を閉鎖する。
(2)所定の入賞口に設けられた電動役物の開放期間中において、所定の入賞口とは異なる特定の入賞口(例えば、左一般入賞口)への遊技球の入球によって賞球が発生し、当該賞球によってMYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)に到達した場合、当該電動役物の開放期間が経過していなくとも、当該電動役物の開放期間(可動)を終了し、当該電動役物を閉鎖する。
このように構成することにより、抑制状態に移行し得る条件であるMYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)に到達した場合には、遊技場の利益をできる限り保護するため、遊技の進行を停止できるものに関しては即座に停止するよう構成することができ、公正な遊技機とすることができる。
なお、上記構成2及び3において、MYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)に到達した場合であっても、状態フラグが2の場合には、電動役物を閉鎖せず、状態フラグが3の場合には、電動役物を閉鎖するよう構成してもよい。
<構成4>
(1)大当り図柄(または、小当り図柄)が停止する図柄変動の実行中に、MYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)に到達した場合においては、その後、当該大当り図柄(または、小当り図柄)に係る大当り(または小当り)を実行しない。
(2)大当り(または、小当り)の実行中に、MYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)に到達した場合においては、実行中の大当り(または、小当り)を継続して実行する。
なお、上記構成4において、大当り図柄(または、小当り図柄)が停止する図柄変動の実行中に、MYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)に到達した場合には、以下のような作用となるよう構成してもよい。
(1)図柄変動が終了し、ハズレ図柄で強制停止する。
(2)決定されている大当り図柄(または、小当り図柄)で強制停止するが、大当り(または、小当り)は実行されない。
(3)図柄変動が継続し、変動時間が経過して大当り図柄(または、小当り図柄)が停止するが、大当り(または、小当り)は実行されない。
このように構成することで、抑制状態に適切に移行させつつも、遊技者にとって不利益とならないよう構成することができる。
また、MYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)に到達した場合に、大当りとなる予定の保留(第1主遊技側の保留または第2主遊技側の保留)が存在した場合には、当該保留に係る大当りを実行しない(図柄変動を実行しない)よう構成してもよい。
<構成5-1>
構成5-1は封入式のぱちんこ遊技機に適用可能な構成である。なお、大当りが実行されていない状況(特別電動役物が作動していない状況)を例示しており、各種数値を変更してもよい。
「大当りが実行されておらず(特別電動役物が作動しておらず)、MYカウンタのカウンタ値が所定数未満の94997である状況にて、所定の入賞口に遊技球が入球する→第2個数(例えば、10球)の賞球が決定する→第1の値に対応した賞球数が遊技者に付与され、MYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)以上である95007となる→所定の入賞口(他の入賞口でもよい)に再度遊技球(例えば、抑制状態となったタイミングで遊技領域を流下していた遊技球)が入球する→賞球が実行されない(賞球数が付与されない)」
<構成5-2>
構成5-2は封入式ではないぱちんこ遊技機に適用可能な構成である。なお、大当りが実行されていない状況(特別電動役物が作動していない状況)を例示しており、各種数値を変更してもよい。
「大当りが実行されておらず(特別電動役物が作動しておらず)、MYカウンタのカウンタ値が所定数未満の94997である状況にて、所定の入賞口に遊技球が入球する→第2個数(例えば、10球)の賞球が決定する→10球の払出が実行されMYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)以上である95007となる→所定の入賞口(他の入賞口でもよい)に再度遊技球(例えば、抑制状態となったタイミングで遊技領域を流下していた遊技球)が入球する→賞球が実行されない(賞球数が付与されない)」
なお、上記構成5-1及び構成5-2において、複数の入賞口に略同時に遊技球が入球し、1回のタイマ割り込み時処理(例えば、図485のステップ9104)にて複数回分の賞球数がMYカウンタのカウンタ値に加算される場合がある。
<構成5-3>
構成5-3は封入式ではないぱちんこ遊技機に適用可能な構成である。なお、大当りが実行されていない状況(特別電動役物が作動していない状況)を例示しており、各種数値を変更してもよい。
「MYカウンタのカウンタ値が所定数未満の94997である状況にて、所定の入賞口に遊技球が入球する→第2個数(例えば、10球)の賞球が決定する→第2個数数未満の第3個数(例えば、3球)の払出が実行され、MYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)に到達する→抑制状態となり、状態フラグが3になる→賞球の払出が継続して実行され、第2個数(例えば、10球)の賞球の払出が完了する(抑制状態となった後に7球払い出される)」
<構成5-4>
構成5-4は封入式のぱちんこ遊技機に適用可能な構成である。なお、大当りが実行されていない状況(特別電動役物が作動していない状況)を例示しており、各種数値を変更してもよい。
「MYカウンタのカウンタ値が所定数未満の94997である状況にて、所定の入賞口に遊技球が入球する→第2個数(例えば、10球)の賞球が決定する→MYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)に到達する→抑制状態となり、状態フラグが3になる(本タイミングを所定のタイミングと称することがある)→遊技球数表示器の持ち球数の表示に第2個数が加算される)」
このように構成することで、遊技機における抑制状態に関する処理を適切に実行しつつ、遊技者にとって不利益とならないよう構成することができる。
<構成6>
(1)大当り開始デモ時間にてMYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)に到達した場合には、状態フラグが2となり、抑制状態警告状態となり、当該大当り開始デモ時間に係る大当りの実行終了まで抑制状態とならない。
(2)大当り開始デモ時間にてMYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)に到達した場合には、状態フラグが3となり、抑制状態となり、当該大当り開始デモ時間に係る大当りは実行されない(実行終了する)。
(3)大当り終了デモ時間にてMYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)に到達した場合には、状態フラグが2となり、抑制状態警告状態となり、当該大当り終了デモ時間の終了まで抑制状態とならない。
(4)大当り終了デモ時間にてMYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)に到達した場合には、状態フラグが3となり、抑制状態となり、大当り終了デモ時間は途中で終了する。
なお、大当り(特別遊技)が実行された場合には、「大当り開始デモ時間→ラウンド(単位遊技)の実行→大当り終了デモ時間」のように遷移するよう構成されており、大当り開始デモ時間と大当り終了デモ時間とにおいては、ラウンドが実行されない、換言すると、大入賞口が開放しないよう構成されている。なお、大当り開始デモ時間を開始デモ期間と称することがあり、大当り終了デモ時間を終了デモ期間と称することがある。
構成6の(2)のように構成することにより、遊技者に不利益が生じる事態や遊技者が不満に感じる事態を防止しつつ、適切なタイミングで抑制状態とすることができる。
<構成7>
第39実施形態の構成を遊技球が遊技機外に払い出される封入式でないぱちんこ遊技機に適用した場合における、外部信号に関する構成として、以下の一または複数の構成を適用することができる。
(1)状態フラグが3であることを契機として、抑制状態に対応する外部信号を状態フラグが3である期間中出力する(RAMクリアを伴う電源投入が実行されると出力されない)。
(2)遊技停止フラグの抑制状態に対応したBIT2が1であることを契機として、抑制状態に対応する外部信号を遊技停止フラグの抑制状態に対応したBIT2が1である期間中出力する。
(3)状態フラグが2または3であることを契機として、抑制状態に対応する外部信号を状態フラグが2または3である期間中出力する。
(4)状態フラグが1乃至3のいずれかであることを契機として、抑制状態に対応する外部信号を状態フラグが1乃至3のいずれかである期間中出力する。
(5)抑制状態に対応する外部信号は、他の遊技停止となるエラー(状況)に対応する外部信号と兼用(出力端子を兼用)される。
<構成8>
遊技機が有するエラー状態のうち、遊技停止を伴う重大なエラー状態である場合には、遊技機への電源供給が遮断され、その後、RAMクリアを伴う電源投入が行われた場合も、RAMクリアを伴わない電源投入が行われた場合も、MYカウンタのカウンタ値をクリアしないよう構成してもよい。なお、上記重大なエラー状態には、一のエラー状態を適用してもよいし、複数のエラー状態を適用してもよい。
このように構成することで、遊技者が意図的に重大なエラーを発生させてMYカウンタのカウンタ値をクリアさせようとした場合にも、MYカウンタがクリアされないこととなり、遊技場の意図しない不利益を防止することができる。
なお、第39実施形態においては封入式の遊技機の構成を例示したが、前述したように、第39実施意形態の構成のうち遊技球が遊技機外に払い出される構成を除いたすべての構成は、遊技球が遊技機外に払い出される封入式でないぱちんこ遊技機にも適用することができる。
また、第39実施形態においては、主制御基板M側の処理として、抑制状態に関する処理を詳述したが、第39実施形態にて主制御基板M側で実行した処理の一部または全部を、枠制御基板W側で実行するよう構成してもよい。一例としては、枠制御基板W側(例えば、図456の枠制御基板側割り込み処理)でMYカウンタのカウンタ値を管理する(例えば、MYカウンタのカウンタ値の更新を行う)よう構成してもよい。また、このように構成した場合に、主制御基板M側からのコマンドを受信したことに基づき、枠制御基板W側でMYカウンタのカウンタ値のクリア処理を実行するよう構成してもよい。
また、第39実施形態においては、MYカウンタを用いて電源投入時以降の最大の差球数が所定数(本例では、95000)に到達した場合に抑制状態となり得るよう構成したが、第32実施形態にて前述した、電源投入時以降の差球数(例えば、差球数カウンタを用いて計測する)が所定数(本例では、95000)に到達した場合に抑制状態となり得るよう構成し、第39実施形態において詳述した構成を適用してもよい(第39実施形態において詳述した構成と組み合わせてもよい)。
また、抑制状態示唆状態となるMYカウンタのカウンタ値を複数有し、遊技場の管理者が変更可能に構成してもよい。より具体的には、抑制状態示唆状態となるMYカウンタのカウンタ値として、80000、85000、90000の3つの値を有しており、設定変更モードや設定確認モードなどの遊技者が操作できない状況で、当該3つの値のいずれかの値を設定できるよう構成してもよい。
また、第39実施形態においては、MYカウンタを初期値が0のインクリメントカウンタとしたが、これには限定されず、デクリメントカウンタとしてもよい。このように構成した場合には、初期値を95000としてもよいし、95000以上の任意の値としてもよい。
また、第39実施形態と同様に、MYカウンタを初期値が0のインクリメントカウンタとした場合において、MYカウンタのカウンタ値が特定数(本例では、90000)に到達して抑制状態示唆状態となった場合、副制御基板S側での抑制状態示唆報知の表示態様を「残り5000個で遊技を終了します」のように表示し、MYカウンタのカウンタ値が増加するにつれて抑制状態示唆報知の表示態様(数値部分)を「残り4500個で遊技を終了します」のように減算していくよう構成してもよい。
また、抑制状態となった場合に、演出表示装置SGに「サブ入力ボタンの操作でメニュー画面を表示します」との表示がされ、サブ入力ボタンSBを操作することによってメニュー画面が表示され、当該メニュー画面の表示中に所定の操作(例えば、サブ入力ボタンSBの所定の操作)を行うことで、インターネットサーバとの通信を介して遊技者の携帯情報端末(スマートフォンなど)と情報通信を行うための、遊技者に対する情報提供用の2次元コードを表示するよう構成してもよい(抑制状態となったタイミングで演出表示装置SGに表示されるよう構成してもよい)。このように構成した場合には、抑制状態でない状況で表示され得る2次元コードと同様の2次元コードを表示するよう構成してもよい。また、抑制状態でない状況で表示され得るが抑制状態では表示されない2次元コードを有していてもよい(特別な画像が取得できる2次元コードなど)。
<構成9>
賞球に関する情報として、MYカウンタのカウンタ値(賞球に関する第1情報と称することがある)と、ベース値(入球状態情報、賞球に関する第2情報と称することがある)とを記憶可能であり、賞球に関する第1情報と賞球に関する第2情報とは、以下の特徴を有している。
(賞球に関する第1情報:MYカウンタのカウンタ値)
更新する遊技状態:すべての遊技状態
更新処理の実行タイミング:タイマ割り込み時処理にて第2ROM・RAM領域における処理として実行
表示方法:遊技機前面側の演出表示装置SGにて抑制状態示唆表示を表示
表示条件:MYカウンタのカウンタ値が特定数(本例では、90000)に到達すると抑制状態示唆表示を表示する
上限に到達した場合のカウンタ:MYカウンタのカウンタ値が所定数(本例では、95000)に到達した後は、MYカウンタのカウンタ値を新たに算出する処理や更新処理を実行しない
上限に到達した場合の挙動:抑制状態となる
(賞球に関する第2状態:ベース値)
更新する遊技状態:非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態(大当り中、小当り中を除く)
更新処理の実行タイミング:タイマ割り込み時処理にて第2ROM・RAM領域における処理として実行
表示方法:遊技機背面側の入球状態表示装置J10にベース値を表示する
表示条件:常時表示する
上限に到達した場合のカウンタ:「99」を超えてもベース値を算出する処理や更新処理を実行し続ける
上限に到達した場合の挙動:遊技状態に影響せず、現在の遊技状態が継続する
なお、上記構成はあくまで一例であり、前述したMYカウンタのカウンタ値に係る構成や、ベース値や入球状態表示装置J10に係る構成を適用する(置き換える)ことが可能である。
なお、上述したように、抑制状態示唆報知は演出表示装置SGにて表示するなど、副制御基板S側で制御されるよう構成したが、これには限定されず、主制御基板M側で抑制状態示唆報知を実行するよう構成してもよい。このように構成した場合の具体的な構成としては、以下のように構成してもよい。
(1)主制御基板M側で制御される抑制状態示唆報知専用の表示器を設ける。
(2)主制御基板M側で制御される既存の表示器(例えば、右打ち表示LED、大当りのラウンド数を表示するためのラウンド表示灯、主遊技図柄表示装置、など)を兼用する。
(3)上記(1)または(2)の主制御基板M側で制御される表示器と副制御基板S側で制御される表示器(例えば、演出表示装置SG)との双方で報知する。
また、抑制状態示唆報知は、遊技者が交代しても視認でき、抑制状態となるまでの過程が把握し易いように構成することが好適であり、主制御基板M側で制御される表示器で抑制状態示唆報知を実行する場合には、1つのLEDにて抑制状態示唆報知を実行(点滅表示など)せず、2つ以上のLEDを有する表示器(セグメントDPが有する7セグメントディスプレイや、横並びの8灯LED)にて抑制状態示唆報知を実行することが好適である。
また、主制御基板M側で制御される表示器で抑制状態示唆報知を実行する場合には、MYカウンタのカウンタ値に対応して、LEDを、1灯から全灯まで段階的に表示したり、全灯から1灯まで段階的に表示したり、7セグメントの数字をカウントダウンまたはカウントアップすることで、抑制状態にいつ移行するのかを把握し易くなるよう構成してもよい。また、フルカラーLEDを用いて、複数の色で点灯して段階的に表示してもよく、このように構成した場合には、保留画像の表示態様として大当り期待度の低いものから「青→緑→赤」の順に対応して、MYカウンタのカウンタ値が増加するにつれて(抑制状態が近づくにつれて)「B→G→R」の順に点灯色が変化していくように構成してもよい。また、LEDが点滅する速度(LEDの点滅箇所や点灯・点滅するLEDの数と組み合わせてもよい)によって、抑制状態示唆報知を段階的に表示してもよい。
以上の実施形態において示した構成に基づき、以下のような概念を抽出(列記)することができる。但し、以下に列記する概念はあくまで一例であり、これら列記した概念の結合や分離(上位概念化)は勿論のこと、以上の実施形態において示した更なる構成に基づく概念を、これら概念に付加してもよい。
本態様(B1)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と
を備え、
始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段により主遊技情報が取得された場合、当否判定許可条件を充足するまで当該取得された主遊技情報を保留として一時記憶する記憶手段と、
当否判定許可条件を充足した場合、取得手段が取得した主遊技情報に基づき、当否判定を実行する当否判定手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と、
主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る特別遊技を実行する特別遊技制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態とを有しており、
特別遊技が終了した後に特定遊技状態となり、主遊技識別情報の所定回数目の変動表示を契機として通常遊技状態となり得るよう構成されており、
前記所定回数として、第一回数と、第一回数よりも多い第二回数とを少なくとも有しており、
主遊技識別情報の変動表示が特定回数行われることを契機として特定遊技状態となり得るよう構成されており、
主遊技識別情報が停止表示した後においては、予め定められた変動固定時間にわたり新たな変動表示が開始されないよう構成されており、
前記所定回数が前記第一回数である特定遊技状態において主遊技識別情報が前記第一回数目となる停止表示をした後の変動固定時間と、前記所定回数が前記第二回数である特定遊技状態において主遊技識別情報が前記第二回数目となる停止表示をした後の変動固定時間とは、異なる時間値となっている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(B2)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と
を備え、
始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段により主遊技情報が取得された場合、当否判定許可条件を充足するまで当該取得された主遊技情報を保留として一時記憶する記憶手段と、
当否判定許可条件を充足した場合、取得手段が取得した主遊技情報に基づき、当否判定を実行する当否判定手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と、
主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る特別遊技を実行する特別遊技制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態とを有しており、
特別遊技が終了した後に特定遊技状態となり、主遊技識別情報の所定回数目の変動表示を契機として通常遊技状態となり得るよう構成されており、
前記所定回数として、第一回数と、第一回数よりも多い第二回数とを少なくとも有しており、
主遊技識別情報の変動表示が特定回数行われることを契機として特定遊技状態となり得るよう構成されており、
前記第二回数は前記特定回数よりも多い
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(B3)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と
を備え、
始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段により主遊技情報が取得された場合、当否判定許可条件を充足するまで当該取得された主遊技情報を保留として一時記憶する記憶手段と、
当否判定許可条件を充足した場合、取得手段が取得した主遊技情報に基づき、当否判定を実行する当否判定手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と、
主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る特別遊技を実行する特別遊技制御手段と
を備え、
繰り返し実行される特定処理を実行可能であり、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態とを有しており、
特別遊技が終了した後に特定遊技状態となり、主遊技識別情報の所定回数目の変動表示を契機として通常遊技状態となり得るよう構成されており、
主遊技識別情報の変動表示が特定回数行われることを契機として特定遊技状態となり得るよう構成されており、
特定処理においては、特定遊技状態の終了に関する処理である第1処理を実行した後に、主遊技識別情報の変動表示が前記特定回数行われることを契機とした特定遊技状態の開始に関する処理である第2処理を実行するよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(B4)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と、
遊技の進行を制御する主遊技部と、
演出の制御を司る副遊技部と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段により主遊技情報が取得された場合、当否判定許可条件を充足するまで当該取得された主遊技情報を保留として一時記憶する記憶手段と、
当否判定許可条件を充足した場合、取得手段が取得した主遊技情報に基づき、当否判定を実行する当否判定手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と、
主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る特別遊技を実行する特別遊技制御手段と
を備え、
主遊技部は、
繰り返し実行される特定処理を実行可能であり、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態とを有しており、
特別遊技が終了した後に特定遊技状態となり、主遊技識別情報の所定回数目の変動表示を契機として通常遊技状態となり得るよう構成されており、
主遊技識別情報の変動表示が特定回数行われることを契機として特定遊技状態となり得るよう構成されており、
特定処理においては、特定遊技状態の終了に関する処理である第1処理を実行した後に、主遊技識別情報の変動表示が前記特定回数行われることを契機とした特定遊技状態の開始に関する処理である第2処理を実行し、その後、副遊技部へのコマンド送信に関する処理である第3処理を実行するよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(B5)に係るぱちんこ遊技機は、
主遊技識別情報として、第一主遊技識別情報と第二主遊技識別情報とを有しており、
遊技球が入球可能な第一始動口と、
遊技球が入球可能な第二始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
第一主遊技識別情報を表示可能な第一主遊技識別情報表示部と、
第二主遊技識別情報を表示可能な第二主遊技識別情報表示部と
を備え、
第一始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する第一取得手段と、
第一取得手段により主遊技情報が取得された場合、第一当否判定許可条件を充足するまで当該取得された主遊技情報を第一保留として一時記憶する第一記憶手段と、
第一当否判定許可条件を充足した場合、第一取得手段が取得した主遊技情報に基づき、当否判定を実行する第一当否判定手段と、
第一取得手段が取得した主遊技情報に基づき、第一主遊技識別情報表示部にて第一主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する第一主遊技識別情報表示制御手段と、
第二始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する第二取得手段と、
第二取得手段により主遊技情報が取得された場合、第二当否判定許可条件を充足するまで当該取得された主遊技情報を第二保留として一時記憶する第二記憶手段と、
第二当否判定許可条件を充足した場合、第二取得手段が取得した主遊技情報に基づき、当否判定を実行する第二当否判定手段と、
第二取得手段が取得した主遊技情報に基づき、第二主遊技識別情報表示部にて第二主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する第二主遊技識別情報表示制御手段と、
第一主遊技識別情報表示部にて第一主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る特別遊技を実行する特別遊技制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態とを有しており、
主遊技識別情報の変動表示毎に所定データを更新し得るよう構成されており、
前記所定データが所定条件を満たしたことを契機として特定遊技状態となり得るよう構成されており、
第一主遊技識別情報が変動表示中であっても第二主遊技識別情報の変動表示開始条件を充足可能であり、第二主遊技識別情報が変動表示中であっても第一主遊技識別情報の変動表示開始条件を充足可能に構成されており、
通常遊技状態にて前記所定態様の停止表示態様で停止表示される第一主遊技識別情報の変動表示が開始され、その後、当該第一主遊技識別情報の変動表示中に第二主遊技識別情報の変動表示が開始された場合においては、当該第二主遊技識別情報の変動表示を契機として前記所定データを更新しないよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(B6)に係るぱちんこ遊技機は、
主遊技識別情報として、第一主遊技識別情報と第二主遊技識別情報とを有しており、
遊技球が入球可能な第一始動口と、
遊技球が入球可能な第二始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
第一主遊技識別情報を表示可能な第一主遊技識別情報表示部と、
第二主遊技識別情報を表示可能な第二主遊技識別情報表示部と
を備え、
第一始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する第一取得手段と、
第一取得手段により主遊技情報が取得された場合、第一当否判定許可条件を充足するまで当該取得された主遊技情報を第一保留として一時記憶する第一記憶手段と、
第一当否判定許可条件を充足した場合、第一取得手段が取得した主遊技情報に基づき、当否判定を実行する第一当否判定手段と、
第一取得手段が取得した主遊技情報に基づき、第一主遊技識別情報表示部にて第一主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する第一主遊技識別情報表示制御手段と、
第二始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する第二取得手段と、
第二取得手段により主遊技情報が取得された場合、第二当否判定許可条件を充足するまで当該取得された主遊技情報を第二保留として一時記憶する第二記憶手段と、
第二当否判定許可条件を充足した場合、第二取得手段が取得した主遊技情報に基づき、当否判定を実行する第二当否判定手段と、
第二取得手段が取得した主遊技情報に基づき、第二主遊技識別情報表示部にて第二主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する第二主遊技識別情報表示制御手段と、
第一主遊技識別情報表示部にて第一主遊技識別情報が特定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る特別遊技を実行する特別遊技制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態とを有しており、
主遊技識別情報の変動表示毎に所定データを更新し得るよう構成されており、
前記所定データが所定条件を満たしたことを契機として特定遊技状態となり得るよう構成されており、
第一主遊技識別情報が変動表示中であっても第二主遊技識別情報の変動表示開始条件を充足可能であり、第二主遊技識別情報が変動表示中であっても第一主遊技識別情報の変動表示開始条件を充足可能に構成されており、
通常遊技状態にて前記特定態様の停止表示態様で停止表示される第一主遊技識別情報の変動表示が開始され、その後、当該第一主遊技識別情報の変動表示中に第二主遊技識別情報の変動表示が開始された場合においては、当該第二主遊技識別情報の変動表示を契機として前記所定データを更新し得るよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(B7)に係るぱちんこ遊技機は、
主遊技識別情報として、第一主遊技識別情報と第二主遊技識別情報とを有しており、
遊技球が入球可能な第一始動口と、
遊技球が入球可能な第二始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
第一主遊技識別情報を表示可能な第一主遊技識別情報表示部と、
第二主遊技識別情報を表示可能な第二主遊技識別情報表示部と
を備え、
第一始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する第一取得手段と、
第一取得手段により主遊技情報が取得された場合、第一当否判定許可条件を充足するまで当該取得された主遊技情報を第一保留として一時記憶する第一記憶手段と、
第一当否判定許可条件を充足した場合、第一取得手段が取得した主遊技情報に基づき、当否判定を実行する第一当否判定手段と、
第一取得手段が取得した主遊技情報に基づき、第一主遊技識別情報表示部にて第一主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する第一主遊技識別情報表示制御手段と、
第二始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する第二取得手段と、
第二取得手段により主遊技情報が取得された場合、第二当否判定許可条件を充足するまで当該取得された主遊技情報を第二保留として一時記憶する第二記憶手段と、
第二当否判定許可条件を充足した場合、第二取得手段が取得した主遊技情報に基づき、当否判定を実行する第二当否判定手段と、
第二取得手段が取得した主遊技情報に基づき、第二主遊技識別情報表示部にて第二主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する第二主遊技識別情報表示制御手段と、
第一主遊技識別情報表示部にて第一主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
第一主遊技識別情報表示部にて第一主遊技識別情報が特定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る可変入賞口開放遊技を実行する可変入賞口開放遊技制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態とを有しており、
主遊技識別情報の変動表示毎に所定データを更新し得るよう構成されており、
前記所定データが所定条件を満たしたことを契機として特定遊技状態となり得るよう構成されており、
第一主遊技識別情報が変動表示中であっても第二主遊技識別情報の変動表示開始条件を充足可能であり、第二主遊技識別情報が変動表示中であっても第一主遊技識別情報の変動表示開始条件を充足可能に構成されており、
通常遊技状態にて前記所定態様の停止表示態様で停止表示される第一主遊技識別情報の変動表示が開始され、その後、当該第一主遊技識別情報の変動表示中に第二主遊技識別情報の変動表示が開始された場合においては、当該第二主遊技識別情報の変動表示を契機として前記所定データを更新しないよう構成されており、
通常遊技状態にて前記特定態様の停止表示態様で停止表示される第一主遊技識別情報の変動表示が開始され、その後、当該第一主遊技識別情報の変動表示中に第二主遊技識別情報の変動表示が開始された場合においては、当該第二主遊技識別情報の変動表示を契機として前記所定データを更新し得るよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(C1)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と
を備え、
始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段により主遊技情報が取得された場合、当否判定許可条件を充足するまで当該取得された主遊技情報を保留として一時記憶する記憶手段と、
当否判定許可条件を充足した場合、取得手段が取得した主遊技情報に基づき、当否判定を実行する当否判定手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と、
主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る特別遊技を実行する特別遊技制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態とを有しており、
特定遊技状態として、特別遊技が終了した後に開始し得る第1特定遊技状態と、主遊技識別情報の停止表示態様が特殊停止表示態様となった場合に開始し得る第2特定遊技状態と、を少なくとも有しており、
第1特定遊技状態において、特殊停止表示態様の主遊技識別情報が停止表示された場合、所定条件を充足しているときは新たに第2特定遊技状態が開始される一方、所定条件を充足していないときは第1特定遊技状態が維持されるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(C2)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と
を備え、
始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段により主遊技情報が取得された場合、当否判定許可条件を充足するまで当該取得された主遊技情報を保留として一時記憶する記憶手段と、
当否判定許可条件を充足した場合、取得手段が取得した主遊技情報に基づき、当否判定を実行する当否判定手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と、
主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る特別遊技を実行する特別遊技制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態とを有しており、
特定遊技状態として、特別遊技が終了した後に開始し得る第1特定遊技状態と、主遊技識別情報の停止表示態様が特殊停止表示態様となった場合に開始し得る第2特定遊技状態と、を少なくとも有しており、
第1特定遊技状態においては、主遊技識別情報の所定回数の変動表示を契機として通常遊技状態となり得るよう構成されており、
第2特定遊技状態においては、主遊技識別情報の特定回数の変動表示を契機として通常遊技状態となり得るよう構成されており、
第1特定遊技状態において、特殊停止表示態様の主遊技識別情報が停止表示された場合に、前記所定回数となるまでの残りの変動表示回数よりも前記特定回数が多いときは、新たに第2特定遊技状態が開始されるよう構成されており、
第1特定遊技状態において、特殊停止表示態様の主遊技識別情報が停止表示された場合に、前記所定回数となるまでの残りの変動表示回数よりも前記特定回数が少ないときは、第1特定遊技状態が維持されるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(C3)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と
を備え、
始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段により主遊技情報が取得された場合、当否判定許可条件を充足するまで当該取得された主遊技情報を保留として一時記憶する記憶手段と、
当否判定許可条件を充足した場合、取得手段が取得した主遊技情報に基づき、当否判定を実行する当否判定手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と、
主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る特別遊技を実行する特別遊技制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態とを有しており、
特定遊技状態として、特別遊技が終了した後に開始し得る第1特定遊技状態と、主遊技識別情報の停止表示態様が特殊停止表示態様となった場合に開始し得る第2特定遊技状態と、を少なくとも有しており、
第2特定遊技状態として、主遊技識別情報の停止表示態様が第1特殊停止表示態様となった場合に開始し得る第2特定遊技状態Aと、主遊技識別情報の停止表示態様が第2特殊停止表示態様となった場合に開始し得る第2特定遊技状態Bと、を少なくとも有しており、
第1特定遊技状態において、第1特殊停止表示態様の主遊技識別情報が停止表示された場合には、新たに第2特定遊技状態Aが開始されるよう構成されており、
第1特定遊技状態において、第2特殊停止表示態様の主遊技識別情報が停止表示された場合には、第1特定遊技状態が維持されるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(C4)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と
を備え、
始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段により主遊技情報が取得された場合、当否判定許可条件を充足するまで当該取得された主遊技情報を保留として一時記憶する記憶手段と、
当否判定許可条件を充足した場合、取得手段が取得した主遊技情報に基づき、当否判定を実行する当否判定手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と、
主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る特別遊技を実行する特別遊技制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態とを有しており、
特定遊技状態として、特別遊技が終了した後に開始し得る第1特定遊技状態と、主遊技識別情報の停止表示態様が特殊停止表示態様となった場合に開始し得る第2特定遊技状態と、を少なくとも有しており、
第1特定遊技状態として、第1特定遊技状態Aと第1特定遊技状態Bと、を少なくとも有しており、
第1特定遊技状態Aにおいては、主遊技識別情報の第1所定回数の変動表示を契機として通常遊技状態となり得るよう構成されており、
第1特定遊技状態Bにおいては、主遊技識別情報の第2所定回数の変動表示を契機として通常遊技状態となり得るよう構成されており、
第2特定遊技状態においては、主遊技識別情報の特定回数の変動表示を契機として通常遊技状態となり得るよう構成されており、
前記第2所定回数は前記第1所定回数よりも多くなっており、
前記第2所定回数は前記特定回数よりも多くなっており、
第1特定遊技状態Aにおいて、特殊停止表示態様の主遊技識別情報が停止表示された場合には、新たに第2特定遊技状態が開始されるよう構成されており、
第1特定遊技状態Bにおいて、特殊停止表示態様の主遊技識別情報が停止表示された場合には、第1特定遊技状態Bが維持されるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(C5)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と
を備え、
始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段により主遊技情報が取得された場合、当否判定許可条件を充足するまで当該取得された主遊技情報を保留として一時記憶する記憶手段と、
当否判定許可条件を充足した場合、取得手段が取得した主遊技情報に基づき、当否判定を実行する当否判定手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と、
主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る特別遊技を実行する特別遊技制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態とを有しており、
特定遊技状態として、特別遊技が終了した後に開始し得る第1特定遊技状態と、主遊技識別情報の停止表示態様が特殊停止表示態様となった場合に開始し得る第2特定遊技状態と、を少なくとも有しており、
第2特定遊技状態として、主遊技識別情報の停止表示態様が第1特殊停止表示態様となった場合に開始し得る第2特定遊技状態Aと、主遊技識別情報の停止表示態様が第2特殊停止表示態様となった場合に開始し得る第2特定遊技状態Bと、を少なくとも有しており、
第1特定遊技状態においては、主遊技識別情報の所定回数の変動表示を契機として通常遊技状態となり得るよう構成されており、
第2特定遊技状態Aにおいては、主遊技識別情報の第1特定回数の変動表示を契機として通常遊技状態となり得るよう構成されており、
第2特定遊技状態Bにおいては、主遊技識別情報の第2特定回数の変動表示を契機として通常遊技状態となり得るよう構成されており、
前記所定回数は前記第2特定回数よりも多くなっており、
前記第1特定回数は前記第2特定回数よりも多くなっており、
第1特定遊技状態において、第1特殊停止表示態様の主遊技識別情報が停止表示された場合には、新たに第2特定遊技状態Aが開始されるよう構成されており、
第1特定遊技状態において、第2特殊停止表示態様の主遊技識別情報が停止表示された場合には、第1特定遊技状態が維持されるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(C6)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と
を備え、
始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段により主遊技情報が取得された場合、当否判定許可条件を充足するまで当該取得された主遊技情報を保留として一時記憶する記憶手段と、
当否判定許可条件を充足した場合、取得手段が取得した主遊技情報に基づき、当否判定を実行する当否判定手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と、
主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る特別遊技を実行する特別遊技制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態とを有しており、
特定遊技状態として、主遊技識別情報の停止表示態様が特殊停止表示態様となった場合に開始し得る第2特定遊技状態を少なくとも有しており、
第2特定遊技状態として、主遊技識別情報の停止表示態様が第1特殊停止表示態様となった場合に開始し得る第2特定遊技状態Aと、主遊技識別情報の停止表示態様が第2特殊停止表示態様となった場合に開始し得る第2特定遊技状態Bと、を少なくとも有しており、
第2特定遊技状態Aにおいては、主遊技識別情報の第1特定回数の変動表示を契機として通常遊技状態となり得るよう構成されており、
第2特定遊技状態Bにおいては、主遊技識別情報の第2特定回数の変動表示を契機として通常遊技状態となり得るよう構成されており、
前記第1特定回数は前記第2特定回数よりも多くなっており、
第2特定遊技状態Aにおいて、第1特殊停止表示態様の主遊技識別情報が停止表示された場合には、新たに第2特定遊技状態Aが開始されるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(C7)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と
を備え、
始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段により主遊技情報が取得された場合、当否判定許可条件を充足するまで当該取得された主遊技情報を保留として一時記憶する記憶手段と、
当否判定許可条件を充足した場合、取得手段が取得した主遊技情報に基づき、当否判定を実行する当否判定手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と、
主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る特別遊技を実行する特別遊技制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態とを有しており、
特定遊技状態として、特別遊技が終了した後に開始し得る第1特定遊技状態と、主遊技識別情報の停止表示態様が特殊停止表示態様となった場合に開始し得る第2特定遊技状態と、を少なくとも有しており、
第2特定遊技状態として、主遊技識別情報の停止表示態様が第1特殊停止表示態様となった場合に開始し得る第2特定遊技状態Aと、主遊技識別情報の停止表示態様が第2特殊停止表示態様となった場合に開始し得る第2特定遊技状態Bと、を少なくとも有しており、
第2特定遊技状態Aにおいては、主遊技識別情報の第1特定回数の変動表示を契機として通常遊技状態となり得るよう構成されており、
第2特定遊技状態Bにおいては、主遊技識別情報の第2特定回数の変動表示を契機として通常遊技状態となり得るよう構成されており、
前記第1特定回数は前記第2特定回数よりも多くなっており、
通常遊技状態において、第2特殊停止表示態様の主遊技識別情報が停止表示された場合には、新たに第2特定遊技状態Bが開始されるよう構成されており、
第1特定遊技状態において、第2特殊停止表示態様の主遊技識別情報が停止表示された場合には、第1特定遊技状態が維持されるよう構成されており、
第2特定遊技状態Bにおいて、第1特殊停止表示態様の主遊技識別情報が停止表示された場合には、新たに第2特定遊技状態Aが開始されるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(C8)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と
を備え、
始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段により主遊技情報が取得された場合、当否判定許可条件を充足するまで当該取得された主遊技情報を保留として一時記憶する記憶手段と、
当否判定許可条件を充足した場合、取得手段が取得した主遊技情報に基づき、当否判定を実行する当否判定手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と、
主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る特別遊技を実行する特別遊技制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態とを有しており、
特定遊技状態として、特別遊技が終了した後に開始し得る第1特定遊技状態と、主遊技識別情報の停止表示態様が特殊停止表示態様となった場合に開始し得る第2特定遊技状態と、を少なくとも有しており、
第2特定遊技状態として、主遊技識別情報の停止表示態様が第1特殊停止表示態様となった場合に開始し得る第2特定遊技状態Aと、主遊技識別情報の停止表示態様が第2特殊停止表示態様となった場合に開始し得る第2特定遊技状態Bと、を少なくとも有しており、
第2特定遊技状態Aにおいては、主遊技識別情報の第1特定回数の変動表示を契機として通常遊技状態となり得るよう構成されており、
第2特定遊技状態Bにおいては、主遊技識別情報の第2特定回数の変動表示を契機として通常遊技状態となり得るよう構成されており、
前記第1特定回数は前記第2特定回数よりも多くなっており、
前記第2特定回数は、前記保留を一時記憶可能な上限数以下の回数となっており、
第1特定遊技状態において、第1特殊停止表示態様の主遊技識別情報が停止表示された場合には、新たに第2特定遊技状態Aが開始されるよう構成されており、
第1特定遊技状態において、第2特殊停止表示態様の主遊技識別情報が停止表示された場合には、第1特定遊技状態が維持されるよう構成されており、
第2特定遊技状態Aにおいて、第1特殊停止表示態様の主遊技識別情報が停止表示された場合には、新たに第2特定遊技状態Aが開始されるよう構成されており、
第2特定遊技状態Aにおいて、第2特殊停止表示態様の主遊技識別情報が停止表示された場合には、新たに第2特定遊技状態Bが開始されるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(C9)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と
を備え、
始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段により主遊技情報が取得された場合、当否判定許可条件を充足するまで当該取得された主遊技情報を保留として一時記憶する記憶手段と、
当否判定許可条件を充足した場合、取得手段が取得した主遊技情報に基づき、当否判定を実行する当否判定手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と、
主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る特別遊技を実行する特別遊技制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態とを有しており、
特定遊技状態として、特別遊技が終了した後に開始し得る第1特定遊技状態と、主遊技識別情報の停止表示態様が特殊停止表示態様となった場合に開始し得る第2特定遊技状態と、を少なくとも有しており、
第1特定遊技状態においては、主遊技識別情報の所定回数の変動表示を契機として通常遊技状態となり得るよう構成されており、
第1特定遊技状態において、特殊停止表示態様の主遊技識別情報が停止表示された場合には、第1特定遊技状態における前記所定回数の変動表示が実行された後に、第2特定遊技状態が開始され得るよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(C10)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と
を備え、
始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段により主遊技情報が取得された場合、当否判定許可条件を充足するまで当該取得された主遊技情報を保留として一時記憶する記憶手段と、
当否判定許可条件を充足した場合、取得手段が取得した主遊技情報に基づき、当否判定を実行する当否判定手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と、
主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る特別遊技を実行する特別遊技制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態とを有しており、
特定遊技状態として、特別遊技が終了した後に開始し得る第1特定遊技状態と、主遊技識別情報の停止表示態様が特殊停止表示態様となった場合に開始し得る第2特定遊技状態と、を少なくとも有しており、
第1特定遊技状態においては、主遊技識別情報の所定回数の変動表示を契機として通常遊技状態となり得るよう構成されており、
第2特定遊技状態においては、主遊技識別情報の特定回数の変動表示を契機として通常遊技状態となり得るよう構成されており、
特定遊技状態における主遊技識別情報の変動表示回数を管理する所定の記憶領域を有しており、
第1特定遊技状態が開始する際には、前記所定の記憶領域に前記所定回数が記憶され得るよう構成されており、
第2特定遊技状態が開始する際には、前記所定の記憶領域に前記特定回数が記憶され得るよう構成されており、
第2特定遊技状態において、特別遊技が新たに実行される場合には、前記所定の記憶領域をクリアし、その後、前記所定の記憶領域に前記所定回数が記憶され得るよう構成されており、
第2特定遊技状態において、特殊停止表示態様の主遊技識別情報が停止表示された場合には、前記所定の記憶領域をクリアせずに、前記所定の記憶領域に前記特定回数が記憶され得るよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(C11)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と
を備え、
始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段により主遊技情報が取得された場合、当否判定許可条件を充足するまで当該取得された主遊技情報を保留として一時記憶する記憶手段と、
当否判定許可条件を充足した場合、取得手段が取得した主遊技情報に基づき、当否判定を実行する当否判定手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と、
主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る特別遊技を実行する特別遊技制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態とを有しており、
特定遊技状態として、特別遊技が終了した後に開始し得る第1特定遊技状態と、主遊技識別情報の停止表示態様が特殊停止表示態様となった場合に開始し得る第2特定遊技状態と、を少なくとも有しており、
第1特定遊技状態においては、主遊技識別情報の所定回数の変動表示を契機として通常遊技状態となり得るよう構成されており、
特定遊技状態における主遊技識別情報の変動表示回数を管理する所定の記憶領域を有しており、
第1特定遊技状態が開始する際には、前記所定の記憶領域に前記所定回数が記憶され得るよう構成されており、
第2特定遊技状態において、特別遊技が新たに実行される場合には、特別遊技の実行前に前記所定の記憶領域をクリアし、その後、特別遊技の実行中に前記所定の記憶領域に前記所定回数が記憶され得るよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(C12)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と
を備え、
繰り返し実行される特定処理を実行可能であり、
始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段により主遊技情報が取得された場合、当否判定許可条件を充足するまで当該取得された主遊技情報を保留として一時記憶する記憶手段と、
当否判定許可条件を充足した場合、取得手段が取得した主遊技情報に基づき、当否判定を実行する当否判定手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と、
主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る特別遊技を実行する特別遊技制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態とを有しており、
特定遊技状態として、特別遊技が終了した後に開始し得る第1特定遊技状態と、主遊技識別情報の停止表示態様が特殊停止表示態様となった場合に開始し得る第2特定遊技状態と、を少なくとも有しており、
第1特定遊技状態においては、主遊技識別情報の所定回数の変動表示を契機として通常遊技状態となり得るよう構成されており、
第2特定遊技状態においては、主遊技識別情報の特定回数の変動表示を契機として通常遊技状態となり得るよう構成されており、
特定遊技状態における主遊技識別情報の変動表示回数を管理する所定の記憶領域を有しており、
第1特定遊技状態が開始する際には、前記所定の記憶領域に前記所定回数が記憶され得るよう構成されており、
第2特定遊技状態が開始する際には、前記所定の記憶領域に前記特定回数が記憶され得るよう構成されており、
特定処理においては、前記所定の記憶領域に前記特定回数を記憶する処理が実行され得る第1処理と、前記所定の記憶領域に前記所定回数を記憶する処理が実行され得る第2処理と、を少なくとも実行可能であり、
特定処理において、前記第1処理を実行した後に前記第2処理を実行するよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(D1)に係る遊技機は、
第一制御手段を備え、
第一制御手段は、繰り返し実行される特定処理を実行可能であり、
特定処理においては、遊技価値の管理に関する処理である第一処理を実行した後に、遊技球の発射に関する処理である第二処理を実行し得るよう構成されており、
付与された遊技価値数と発射された遊技球数との差球数を算出可能であり、
差球数が所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となるよう構成されており、
差球数が前記所定数に到達したか否かを判断する処理は、特定処理における、前記第一処理の開始から前記第二処理の終了までのいずれかのタイミングにて実行されるよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(D2)に係る遊技機は、
第一制御手段を備え、
第一制御手段は、
繰り返し実行される特定処理を実行可能であり、
データを記憶可能な第1記憶領域と、第1記憶領域とは異なる第2記憶領域と、を有し、
付与された遊技価値数と発射された遊技球数との差球数を算出可能であり、
差球数が所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となるよう構成されており、
特定処理においては、第2記憶領域に記憶されたプログラムによる処理として、差球数が前記所定数に到達したか否かを判断する処理が実行され、
特定処理においては、第1記憶領域に記憶されたプログラムによる処理として、抑制状態とする処理が実行されるよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(D3)に係る遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と
を備え、
始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段により主遊技情報が取得された場合、当否判定許可条件を充足するまで当該取得された主遊技情報を保留として一時記憶する記憶手段と、
当否判定許可条件を充足した場合、取得手段が取得した主遊技情報に基づき、当否判定を実行する当否判定手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と、
主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る特別遊技を実行する特別遊技制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態とを有しており、
主遊技識別情報の変動表示が特定回数行われることを契機として特定遊技状態となり、主遊技識別情報の所定回数目の変動表示を契機として通常遊技状態となり得るよう構成されており、
始動口に遊技球が入球すると、特定数の遊技価値が付与されるよう構成されており、
付与された遊技価値数と発射された遊技球数との差球数を算出可能であり、
差球数が所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となるよう構成されており、
始動口に遊技球が入球して前記特定数の遊技価値が付与されたことにより、差球数が前記所定数に到達し、当該始動口への遊技球の入球に基づく主遊技識別情報の変動表示が前記特定回数目の変動表示であった場合には、抑制状態となり、所定のタイミングにて所定の記憶領域に前記所定回数が記憶される
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(D4)に係る遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と
を備え、
始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段により主遊技情報が取得された場合、当否判定許可条件を充足するまで当該取得された主遊技情報を保留として一時記憶する記憶手段と、
当否判定許可条件を充足した場合、取得手段が取得した主遊技情報に基づき、当否判定を実行する当否判定手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と、
主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る特別遊技を実行する特別遊技制御手段と
を備え、
可変部材の開放容易性に関する遊技状態として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも可変部材が開放し易い特定遊技状態とを有しており、
特定遊技状態として、主遊技識別情報の変動表示が特定回数行われることを契機として開始し得る第1特定遊技状態と、主遊技識別情報の停止表示態様が特殊停止表示態様となった場合に開始し得る第2特定遊技状態と、を少なくとも有しており、
第2特定遊技状態となった場合、主遊技識別情報の所定回数目の変動表示を契機として通常遊技状態となり得るよう構成されており、
始動口に遊技球が入球すると、特定数の遊技価値が付与されるよう構成されており、
付与された遊技価値数と発射された遊技球数との差球数を算出可能であり、
差球数が所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となるよう構成されており、
始動口に遊技球が入球して前記特定数の遊技価値が付与されたことにより、差球数が前記所定数に到達し、当該始動口への遊技球の入球に基づく主遊技識別情報の停止表示態様が特殊停止表示態様であった場合には、所定のタイミングにて所定の記憶領域に前記所定回数が記憶され、抑制状態となっている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(D5)に係る遊技機は、
遊技の進行を制御する主制御手段と、
演出表示を制御する副制御手段と、
主制御手段にて制御される第一報知手段と、
副制御手段にて制御される第二報知手段と
を備え、
付与された遊技価値数と発射された遊技球数との差球数を算出可能であり、
差球数が所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となるよう構成されており、
抑制状態においては、第二報知手段にて抑制状態である旨の報知が実行されるよう構成されており、
所定条件を満たした場合には、第二報知手段にて、前記所定数までの残りの差球数に関する報知が実行されるよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(D6)に係る遊技機は、
付与された遊技価値数と発射された遊技球数との差球数を算出可能であり、
差球数が所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となるよう構成されており、
遊技機の電源が投入されると、所定のデータを参照する第一処理が実行されることにより、複数の記憶領域に初期値が記憶されるよう構成されており、
前記所定のデータには差球数に関する所定の記憶領域の初期値が記憶されており、前記第一処理が実行された場合、差球数に関する所定の記憶領域に初期値が記憶されるよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(D7)に係る遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と
を備え、
始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段により主遊技情報が取得された場合、当否判定許可条件を充足するまで当該取得された主遊技情報を保留として一時記憶する記憶手段と、
当否判定許可条件を充足した場合、取得手段が取得した主遊技情報に基づき、当否判定を実行する当否判定手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と、
主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る特別遊技を実行する特別遊技制御手段と
を備え、
付与された遊技価値数と発射された遊技球数との差球数を算出可能であり、
差球数が所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となるよう構成されており、
特別遊技の実行中である所定タイミングにて、差球数が前記所定数に到達した場合には、当該所定タイミングでは抑制状態にはならず、特別遊技終了後の特定タイミングにて抑制状態となるよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(D8)に係る遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と
を備え、
始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段により主遊技情報が取得された場合、当否判定許可条件を充足するまで当該取得された主遊技情報を保留として一時記憶する記憶手段と、
当否判定許可条件を充足した場合、取得手段が取得した主遊技情報に基づき、当否判定を実行する当否判定手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と、
主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る特別遊技を実行する特別遊技制御手段と
を備え、
付与された遊技価値数と発射された遊技球数との差球数を算出可能であり、
差球数が所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となるよう構成されており、
特定数の遊技価値が付与されている途中である所定タイミングにて、差球数が前記所定数に到達した場合には、抑制状態となり、前記特定数の遊技価値の付与は中断されずに継続されるよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(D9)に係る遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と
を備え、
始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段により主遊技情報が取得された場合、当否判定許可条件を充足するまで当該取得された主遊技情報を保留として一時記憶する記憶手段と、
当否判定許可条件を充足した場合、取得手段が取得した主遊技情報に基づき、当否判定を実行する当否判定手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と、
主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る特別遊技を実行する特別遊技制御手段と
を備え、
付与された遊技価値数と発射された遊技球数との差球数を算出可能であり、
差球数が所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となるよう構成されており、
差球数が前記所定数に到達した所定タイミングにて遊技領域に遊技球が残存している場合において、その後、当該残存している遊技球が始動口に入球した場合には、当該始動口への入球に基づく遊技価値が付与されるよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(D10)に係る遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口と、
遊技球が入球可能なアウト口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と
を備え、
始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段により主遊技情報が取得された場合、当否判定許可条件を充足するまで当該取得された主遊技情報を保留として一時記憶する記憶手段と、
当否判定許可条件を充足した場合、取得手段が取得した主遊技情報に基づき、当否判定を実行する当否判定手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と、
主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る特別遊技を実行する特別遊技制御手段と
を備え、
付与された遊技価値数と排出された遊技球数との差球数を算出可能であり、
差球数が所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となるよう構成されており、
差球数が前記所定数に到達して抑制状態となった所定タイミングにて遊技領域に遊技球が残存している場合において、その後、当該残存している遊技球がアウト口に入球して排出され、差球数が前記所定数未満となった場合においても、抑制状態が維持されるよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(D11)に係る遊技機は、
遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
所定の入賞口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と、
情報を表示可能な情報表示部と
を備え、
始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段により主遊技情報が取得された場合、当否判定許可条件を充足するまで当該取得された主遊技情報を保留として一時記憶する記憶手段と、
当否判定許可条件を充足した場合、取得手段が取得した主遊技情報に基づき、当否判定を実行する当否判定手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と、
主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る特別遊技を実行する特別遊技制御手段と
を備え、
所定の遊技状態における、付与された遊技価値数と排出された遊技球数に基づき、複数の入賞口への遊技球の入球に基づく情報である入球状態情報を生成する入球状態情報生成処理と、
入球状態情報を記憶する入球状態情報記憶処理と、
記憶された入球状態情報を情報表示部にて表示する入球状態情報表示処理と
を備え、
付与された遊技価値数と発射された遊技球数との差球数を算出可能であり、
差球数が所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となるよう構成されており、
前記所定の遊技状態であり、差球数が前記所定数に到達して抑制状態となった所定タイミングにて遊技領域に遊技球が残存している場合において、その後、当該残存している遊技球が或る入賞口に入球した場合には、当該或る入賞口への入球に基づいて付与される遊技価値を含めて入球状態情報が生成され得るよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(D12)に係る遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口と、
所定の入球口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
主遊技識別情報を表示可能な主遊技識別情報表示部と
を備え、
始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段により主遊技情報が取得された場合、当否判定許可条件を充足するまで当該取得された主遊技情報を保留として一時記憶する記憶手段と、
当否判定許可条件を充足した場合、取得手段が取得した主遊技情報に基づき、当否判定を実行する当否判定手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する主遊技識別情報表示制御手段と、
主遊技識別情報表示部にて主遊技識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る特別遊技を実行する特別遊技制御手段と
を備え、
付与された遊技価値数と発射された遊技球数との差球数を算出可能であり、
差球数が所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となるよう構成されており、
所定のエラー状態となっており、当該所定のエラー状態に対応する所定のエラー報知が実行されている状況において、差球数が前記所定数に到達した場合には、当該所定のエラー報知の実行を継続したまま抑制状態になるよう構成されており、その後、当該所定のエラー状態が解除された場合には、当該所定のエラー報知の実行が終了し、抑制状態は維持されるよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
<第33実施形態>
電気的駆動源を用いて1つの遊技媒体を所定の領域に向けて発射する発射装置を備え、
前記発射装置は、
遊技媒体を案内する案内機構と、
前記案内機構によって案内された遊技媒体を前記所定の領域に発射する発射部と、
遊技者により、原点位置を基準として所定量の操作が可能な発射ハンドルと、
遊技者によって操作された前記発射ハンドルの操作量を検出する操作量検出部と、
を有し、
前記操作量検出部により検出された発射ハンドルの操作量に基づいて遊技媒体の発射強度を決定する発射制御部をさらに備え、
前記発射ハンドルは、
未操作状態では、付勢力によって原点位置に復帰可能であり、
前記発射ハンドル又は前記発射ハンドルの近傍には、前記発射ハンドルが操作されているか否かを判定するための操作検出部を有し、
前記発射制御部は、
前記操作検出部の判定結果に基づく所定のタイミングで前記発射ハンドルの操作量に係る情報、又は決定された発射強度に係る情報を保持する情報保持手段を有し、
前記情報保持手段により保持された情報に基づいて発射強度を決定し、
次に前記発射強度を決定する所定のタイミングよりも前に、前記情報保持手段により保持されている発射ハンドルの操作量に係る情報、又は、発射強度に係る情報がクリアされることを特徴とする遊技機である。
<第34実施形態>
遊技媒体を遊技領域に向けて発射する発射装置と、
遊技球の検出が可能な第1検出手段と第2検出手段と、を備え、
前記第1検出手段と前記第2検出手段との検出状況に基づいて、遊技球の発射間隔を調整可能な遊技機である。
<第35実施形態>
遊技媒体を遊技領域に向けて発射する発射装置と、
遊技媒体を前記発射装置に案内する案内装置と、
前記発射装置に発射可能に位置付けられた遊技球の有無を検出する有無検出手段と、を備え、
前記有無検出手段によって遊技球の存在を検出している場合には、前記案内装置による前記発射装置への新たな遊技球の案内が行われない遊技機である。
<第36実施形態>
所定の状況で可動体を変位させる場合において、
通電又は断電によって可動体を変位させるソレノイドと、
前記ソレノイドの通電又は断電を制御する第1の制御部と、
前記ソレノイドの通電又は断電を制御する第2の制御部と、を備え、
第1の制御部によって前記ソレノイドが断電から通電に切り替えられた後、第1のタイミングにて、第2の制御部によって前記ソレノイドが断電から通電に切り替えられ、
第1のタイミング以降の第2のタイミングにて、第1の制御部によって前記ソレノイドが通電から断電に切り替えられ、
第2のタイミング以降の第3のタイミングにて、第1の制御部によって前記ソレノイドが断電から通電に切り替えられ、
第3のタイミング以降の第4のタイミングにて、第2の制御部によって前記ソレノイドが通電から断電に切り替えられるよう構成されている遊技機である。
<第37実施形態>
発射位置に発射可能に位置付けられた遊技球の有無を検出する有無検出手段を備え、
前記有無検出手段は、
前記発射位置に向かって光を発する発光部と、
前記発光部から発せられた光を受光可能な受光部と、
前記受光部での受光結果に基づいて、前記発射位置の遊技球の有無を判断する判断手段と、を有する遊技機である。
本態様(E1)に係る遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
遊技球を発射する際に操作される発射手段と、
所定の操作手段と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された持ち球数データと、
遊技球が発射される際に遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応する賞球数データを持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
持ち球数データが0でない状況において、前記所定の操作手段が操作された場合、持ち球数データを減算する計数処理が実行され得るよう構成されており、
持ち球数データが所定値以上である状況において、遊技球が発射される際の所定期間にて前記所定の操作手段が操作された場合、持ち球数データを減算する計数処理が実行され得るよう構成されており、
持ち球数データが前記所定値未満である状況において、遊技球が発射される際の前記所定期間にて前記所定の操作手段が操作された場合、持ち球数データを減算する計数処理が実行されないよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(E2)に係る遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された持ち球数データと、
遊技球が発射される際に遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応する賞球数データを持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
循環手段として、遊技領域から排出された遊技球が流下する循環流路を有しており、
循環流路には、
遊技球を検出可能な第1センサと、
遊技球を検出可能な第2センサと、
循環流路内の遊技球を揚送可能な揚送手段と
を有しており、
揚送手段は複数種類の動作を実行可能であり、
揚送手段は、前記第1センサと前記第2センサとの遊技球の検出状況に基づいて、前記複数種類の動作の中から一の動作を実行するよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(E3)に係る遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された持ち球数データと、
遊技球が発射される際に遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応する賞球数データを持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
循環手段として、遊技領域から排出された遊技球が流下する循環流路を有しており、
循環流路には、
遊技球を検出可能な第1センサと、
遊技球を検出可能な第2センサと、
循環流路内の遊技球を揚送可能な揚送手段と
を有しており、
揚送手段が実行可能な動作として、第1動作と、第2動作とを少なくとも有しており、
前記第1センサと前記第2センサとの遊技球の検出状況が第1状況である場合には、揚送手段は前記第1動作を実行し得るよう構成されており、
前記第1センサと前記第2センサとの遊技球の検出状況が第2状況である場合には、揚送手段は前記第2動作を実行し得るよう構成されており、
前記第1動作が実行された場合、揚送手段は、第1方向の動作のみを実行するよう構成されており、
前記第2動作が実行された場合、揚送手段は、前記第1方向の動作と第2方向の動作とを実行するよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(E4)に係る遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された持ち球数データと、
遊技球が発射される際に遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応する賞球数データを持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
循環手段として、遊技領域から排出された遊技球が流下する循環流路を有しており、
循環流路には、
遊技球を検出可能な第1センサと、
遊技球を検出可能な第2センサと、
循環流路内の遊技球を揚送可能な揚送手段と
を有しており、
揚送手段は、駆動手段を有しており、
揚送手段が実行可能な動作として、第1動作と、第2動作とを少なくとも有しており、
前記第1センサと前記第2センサとの遊技球の検出状況が第1状況である場合には、揚送手段は前記第1動作を実行し得るよう構成されており、
前記第1センサと前記第2センサとの遊技球の検出状況が第1状況である場合であっても、駆動手段が正常に駆動していない場合には、揚送手段は前記第2動作を実行し得るよう構成されており、
前記第1動作が実行された場合、揚送手段は、第1方向の動作のみを実行するよう構成されており、
前記第2動作が実行された場合、揚送手段は、前記第1方向の動作と第2方向の動作とを実行するよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(E5)に係る遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された持ち球数データと、
遊技球が発射される際に遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応する賞球数データを持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
循環手段として、遊技領域から排出された遊技球が流下する循環流路を有しており、
循環流路には、
遊技球を検出可能な第1センサと、
遊技球を検出可能な第2センサと、
循環流路内の遊技球を揚送可能な揚送手段と
を有しており、
揚送手段が実行可能な動作として、第1動作と、第2動作とを少なくとも有しており、
前記第1センサと前記第2センサとの遊技球の検出状況が第1状況である場合には、揚送手段は前記第1動作を実行し得るよう構成されており、
前記第1センサと前記第2センサとの遊技球の検出状況が第2状況である場合には、揚送手段は前記第2動作を実行し得るよう構成されており、
前記揚送手段は、複数段階の動作速度による動作が可能となっており、
前記第1動作の方が前記第2動作よりも多くの段階の動作速度による動作となっている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(E6)に係る遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された持ち球数データと、
遊技球が発射される際に遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応する賞球数データを持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
循環手段として、遊技領域から排出された遊技球が流下する循環流路を有しており、
循環流路には、
遊技球を検出可能な第1センサと、
遊技球を検出可能な第2センサと、
循環流路内の遊技球を揚送可能な揚送手段と
を有しており、
揚送手段は駆動手段を有しており、
揚送手段が実行可能な動作として、第1動作と、第2動作とを少なくとも有しており、
前記第1センサと前記第2センサとの遊技球の検出状況が第1状況である場合には、揚送手段は前記第1動作を実行し得るよう構成されており、
前記第1センサと前記第2センサとの遊技球の検出状況が第1状況である場合であっても、駆動手段が正常に駆動していない場合には、揚送手段は前記第2動作を実行し得るよう構成されており、
前記揚送手段は、複数段階の動作速度による動作が可能となっており、
前記第1動作の方が前記第2動作よりも多くの段階の動作速度による動作となっている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(E7)に係る遊技機は、
データを記憶可能な第1記憶領域と、
第1記憶領域とは異なる第2記憶領域と、
データを退避可能なスタック領域と
を有し、
電源断時において、前記第2記憶領域に記憶された処理として、特定の記憶領域の誤り検出に使用するための誤り検出用データを生成する特定処理を実行し得るよう構成されており、
前記特定処理を実行した場合、所定の演算を実行した結果から所定の値を除外することで前記誤り検出用データを生成するよう構成されており、
前記所定の値は、前記第1記憶領域に記憶された処理から前記第2記憶領域に記憶された前記特定処理を呼び出す際に退避する前記スタック領域のデータに対応する値となっている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(E8)に係る遊技機は、
データを記憶可能な第1記憶領域と、第1記憶領域とは異なる第2記憶領域と、を有し、
前記第1記憶領域に記憶された処理として、所定手段が所定状態となった回数を前記第1記憶領域に記憶する処理を実行し得るよう構成されており、
前記第2記憶領域に記憶された処理として、前記第1記憶領域を参照して、前記第1記憶領域に記憶されている前記所定状態となった回数が所定値に達している場合には、前記第2記憶領域に所定のエラー情報を記憶する処理を実行し得るよう構成されており、
前記第2記憶領域に記憶された処理として、所定条件を充足すると、前記第2記憶領域に記憶されている前記所定のエラー情報をクリアする処理を実行し得るよう構成されており、
前記第1記憶領域に記憶された処理として、前記第2記憶領域を参照して、前記第2記憶領域に記憶されている前記所定のエラー情報がクリアされており、且つ、前記第1記憶領域に記憶されている前記所定状態となった回数が前記所定値に達している場合には、前記第1記憶領域に記憶されている前記所定状態となった回数をクリアする処理を実行し得るよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(E9)に係る遊技機は、
データを記憶可能な第1記憶領域と、第1記憶領域とは異なる第2記憶領域と、を有し、
前記第1記憶領域に記憶された処理として、所定手段が所定状態となった回数を前記第1記憶領域に記憶する処理を実行し得るよう構成されており、
前記第2記憶領域に記憶された処理として、前記第1記憶領域を参照して、前記第1記憶領域に記憶されている前記所定状態となった回数が所定値に達している場合には、前記第2記憶領域に所定のエラー情報を記憶する処理を実行し得るよう構成されており、
前記第1記憶領域に記憶された処理として、所定条件を充足すると、前記第1記憶領域に記憶されている前記所定状態となった回数をクリアする処理を実行し得るよう構成されており、
前記第2記憶領域に記憶された処理として、前記第1記憶領域を参照して、前記第1記憶領域に記憶されている前記所定状態となった回数がクリアされている場合には、前記第2記憶領域に記憶されている前記所定のエラー情報をクリアする処理を実行し得るよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(E10)に係る遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
遊技の進行を制御する主制御手段と、
持ち球数を制御する枠制御手段と、
所定の操作手段と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された持ち球数データと、
遊技球が発射される際に遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応する賞球数データを持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
主制御手段は、所定時間ごとに実行する処理である割り込み処理を実行可能であり、
前記割り込み処理は、複数の処理モジュールで構成される第1の処理と、複数の処理モジュールで構成される第2の処理とを有しており、
前記所定の操作手段が操作された状態で新たに電源が供給されると所定の状態となり得るよう構成されており、
前記所定の状態にて前記割り込み処理が実行された場合には、前記第1の処理を実行しない一方、前記第2の処理を実行するよう構成されており、
前記第1の処理は、前記第2の処理よりも処理モジュールが多くなっている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(E11)に係る遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
遊技の進行を制御する主制御手段と、
持ち球数を制御する枠制御手段と、
所定の操作手段と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された持ち球数データと、
遊技球が発射される際に遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応する賞球数データを持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
枠制御手段は、所定時間ごとに実行する処理である割り込み処理を実行可能であり、
前記割り込み処理は、複数の処理モジュールで構成される第1の処理と、複数の処理モジュールで構成される第2の処理とを有しており、
前記所定の操作手段が操作された状態で新たに電源が供給されると所定の状態となり得るよう構成されており、
前記所定の状態にて前記割り込み処理が実行された場合には、前記第1の処理を実行しない一方、前記第2の処理を実行するよう構成されており、
前記第1の処理は、前記第2の処理よりも処理モジュールが少なくなっている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(E12)に係る遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
遊技の進行を制御する主制御手段と、
持ち球数を制御する枠制御手段と、
所定の操作手段と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された持ち球数データと、
遊技球が発射される際に遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応する賞球数データを持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
主制御手段は、所定時間ごとに実行する処理である主制御割り込み処理を実行可能であり、
枠制御手段は、特定時間ごとに実行する処理である枠制御割り込み処理を実行可能であり、
枠制御手段は、新たに電源が供給された場合、前記枠制御割り込み処理よりも前に所定処理を実行可能であり、
前記所定の操作手段が操作された状態で新たに電源が供給されると所定の状態となり得るよう構成されており、
主制御手段は、前記主制御割り込み処理において前記所定の状態に関する情報を記憶するよう構成されており、
枠制御手段は、前記所定処理において前記所定の状態に関する情報を記憶するよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(E13)に係る遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
遊技の進行を制御する主制御手段と、
持ち球数を制御する枠制御手段と、
所定の操作手段と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された持ち球数データと、
遊技球が発射される際に遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応する賞球数データを持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
主制御手段は、所定時間ごとに実行する処理である主制御割り込み処理を実行可能であり、
枠制御手段は、特定時間ごとに実行する処理である枠制御割り込み処理を実行可能であり、
前記所定の操作手段が操作された状態で新たに電源が供給されると所定の状態となり得るよう構成されており、
新たに電源が供給されて前記所定の状態となった場合には、枠制御手段は、新たに電源が供給されてから最初の前記枠制御割り込み処理において、少なくとも一部の処理を実行しないよう構成されており、
新たに電源が供給されて前記所定の状態となった場合には、主制御手段は、新たに電源が供給されてから2回目以降の前記主制御割り込み処理において、少なくとも一部の処理を実行しないよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(E14)に係る遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された持ち球数データと、
遊技球が発射される際に遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応する賞球数データを持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
前記所定の操作手段が操作された状態で新たに電源が供給されると所定の状態となり得るよう構成されており、
前記所定の状態とは異なる特定の状態では、所定条件を充足している場合には遊技球の発射が可能である一方、前記所定条件を充足していない場合には遊技球の発射が不可能であり、
前記所定の状態では、前記所定条件を充足していない場合であっても遊技球の発射が可能である
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(E15)に係る遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
RAMクリアを実行するためのRAMクリアボタンと、
所定の操作手段と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された持ち球数データと、
遊技球が発射される際に遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応する賞球数データを持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
前記所定の操作手段が操作された状態で新たに電源が供給されると所定の状態となり得るよう構成されており、
所定のエラー状態を有しており、前記所定のエラー状態は、RAMクリアが実行された場合に解除されるよう構成されており、
前記所定のエラー状態である状況にて、電源の供給が遮断され、その後、前記所定の操作手段が操作された状態で新たに電源が供給されて前記所定の状態となり、再度電源の供給が遮断され、その後、新たに電源が供給された場合には、前記所定のエラー状態となり得るよう構成されており、
前記所定のエラー状態である状況にて、電源の供給が遮断され、その後、RAMクリアボタンと前記所定の操作手段とが操作された状態で新たに電源が供給されて前記所定の状態となり、再度電源の供給が遮断され、その後、新たに電源が供給された場合には、前記所定のエラー状態とならないよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(E16)に係る遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と
を備え、
遊技球が発射される際に遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応する賞球数データを持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
新たに電源が供給され、第1条件を充足している場合には、第1領域に第1領域の初期値をセットする第1処理を実行し、
新たに電源が供給され、第2条件を充足している場合には、第2領域に第2領域の初期値をセットする第2処理を実行し、
新たに電源が供給され、第3条件を充足している場合には、第3領域に第3領域の初期値をセットする第3処理を実行し、
前記第2領域は、前記第1領域よりも大きい領域であり、
前記第1領域は、前記第3領域よりも大きい領域であり、
前記第1領域には、前記持ち球数データが記憶されず、
前記第2領域には前記持ち球数データが記憶され、
前記第3領域には前記持ち球数データが記憶される
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(E17)に係る遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された持ち球数データと、
遊技球が発射される際に遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応する賞球数データを持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
新たに電源が供給されたことを契機として、第1領域に第1領域の初期値をセットする第1処理を実行可能であり、
新たに電源が供給されたことを契機として、第2領域に第2領域の初期値をセットする第2処理を実行可能であり、
新たに電源が供給されたことを契機として、第3領域に第3領域の初期値をセットする第3処理を実行可能であり、
新たに電源が供給され、第1条件を充足している場合には、前記第2処理を実行し、
新たに電源が供給され、第2条件を充足している場合には、前記第1処理と前記第2処理と前記第3処理とを実行し、
新たに電源が供給され、第3条件を充足している場合には、前記第3処理を実行する
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(E18)に係る遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
遊技の進行を制御する主制御手段と、
持ち球数を制御する枠制御手段と、
所定の操作手段と、
特定の操作手段と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された持ち球数データと、
遊技球が発射される際に遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応する賞球数データを持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
前記所定の操作手段の操作を含む第1条件を充足した状態で新たに電源が供給された場合には所定の状態となり、
前記特定の操作手段の操作を含む第2条件を充足した状態で新たに電源が供給された場合には特定の状態となり、
電源が供給されている状況にて、前記所定の操作手段が操作されると、枠制御手段から主制御手段に所定のコマンドが送信され得るよう構成されており、
電源が供給されている状況にて、前記特定の操作手段が操作されると、枠制御手段から主制御手段に特定のコマンドが送信され得るよう構成されており、
電源が供給されている状況にて、主制御手段は、枠制御手段から前記所定のコマンドを受信した場合と枠制御手段から前記所定のコマンドを受信していない場合とで、その後に実行する処理が異ならないよう構成されており、
電源が供給されている状況にて、主制御手段は、枠制御手段から前記特定のコマンドを受信した場合と枠制御手段から前記特定のコマンドを受信していない場合とで、その後に実行する処理が異ならないよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(E19)に係る遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された持ち球数データと、
遊技球が発射される際に遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応する賞球数データを持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
所定条件を充足した場合、遊技機内の遊技球数が適正な範囲であるか否かを判定するための所定処理を実行可能であり、
所定の状況にて前記所定条件を充足し、前記所定処理が実行されている場合には、遊技球の発射が不可能となるよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(E20)に係る遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された持ち球数データと、
遊技球が発射される際に遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応する賞球数データを持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
循環手段として、遊技領域から排出された遊技球が流下する循環流路を有しており、
循環流路には、
遊技球を検出可能な第1センサと、
遊技球を検出可能な第2センサと
を有しており、
所定条件を充足した場合、遊技機内の遊技球数が適正な範囲であるか否かを判定するための所定処理を実行可能であり、
前記所定処理が実行された場合においては、前記第1センサによる遊技球の検出状況に基づいて第1エラーに関する報知を実行し、前記第2センサによる遊技球の検出状況に基づいて第2エラーに関する報知を実行するよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(E21)に係る遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された持ち球数データと、
遊技球が発射される際に遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応する賞球数データを持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
循環手段として、遊技領域から排出された遊技球が流下する循環流路を有しており、
循環流路には、
循環流路内の遊技球を揚送可能な揚送手段
を有しており、
揚送手段が実行可能な遊技球を揚送するための動作として、第1動作と、第2動作とを少なくとも有しており、
所定条件を充足した場合、遊技機内の遊技球数が適正な範囲であるか否かを判定するための所定処理を実行可能であり、
前記所定処理が実行されていない状況にて遊技球を揚送する場合、揚送手段は前記第1動作を実行するよう構成されており、
前記所定処理が実行されている状況にて遊技球を揚送する場合、揚送手段は前記第2動作を実行するよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(E22)に係る遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された持ち球数データと、
遊技球が発射される際に遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応する賞球数データを持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
所定条件を充足した場合、遊技機内の遊技球数が適正な範囲であるか否かを判定するための所定処理を実行可能であり、
所定の状況にて前記所定条件を充足して前記所定処理が実行され、所定の異常が発生している場合には、遊技球の発射が不可能となり、
前記所定の状況にて前記所定条件を充足して前記所定処理が実行され、前記所定の異常が発生していない場合においても、特定条件を充足するまでは遊技球の発射が不可能となっている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(E23)に係る遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口
を備え、
遊技領域に発射される遊技球数である発射球数と遊技領域から排出される遊技球数である排出球数との差分である差球数を記憶可能であり、
前記差球数が所定値以上となると所定のエラー報知を実行可能であり、
前記所定のエラー報知を実行している状況にて、前記差球数が前記所定値未満となった場合には、前記所定のエラー報知の実行を終了するよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(E24)に係る遊技機は、
遊技球を遊技領域に向けて発射可能な発射装置と、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技球を発射する際に操作される発射手段と
を備え、
発射装置は、遊技球を発射するための発射動作を実行可能な発射部を有しており、
所定条件を充足すると、発射手段に対する操作が実行されていないにもかかわらず、発射部が所定の発射動作を実行する自動発射動作が実行され得るよう構成されており、
前記自動発射動作が実行されている状況において、発射手段に対する操作が実行された場合には、前記自動発射動作が途中で終了され得るよう構成されている
本態様(E25)に係る遊技機は、
遊技球を遊技領域に向けて発射可能な発射装置と、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技球を発射する際に操作される発射手段と
を備え、
発射装置は、遊技球を発射するための発射動作を実行可能な発射部を有しており、
発射手段に対する所定の操作が実行されている状況において、発射手段に対する前記所定の操作が実行されなくなると、発射部が所定の発射動作を所定時間毎に所定回数実行する自動発射動作が実行され得るよう構成されており、
前記自動発射動作が実行されている状況において、発射手段に対する前記所定の操作が実行された場合には、当該所定の操作が実行されたタイミングで実行されている前記所定の発射動作が終了した時点で前記自動発射動作が終了され得るよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(E26)に係る遊技機は、
遊技球を遊技領域に向けて発射可能な発射装置と、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技球を発射する際に操作される発射手段と
を備え、
発射装置は、遊技球を発射するための発射動作を実行可能な発射部を有しており、
発射手段に対する所定の操作が実行されている状況から発射手段に対する前記所定の操作が実行されていない状況となった場合、発射部が所定の発射動作を実行する自動発射動作が実行され得るよう構成されており、
発射手段に対する前記所定の操作が実行されており且つ前記自動発射動作が実行されていない状況において、発射手段に対する操作に関する所定期間にて発射手段に対する前記所定の操作が実行されなくなり、その後、当該発射手段に対する操作に関する所定期間にて再度発射手段に対する前記所定の操作が実行された場合には、前記自動発射動作が実行されないよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(E27)に係る遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
演出を表示可能な演出表示部と
を備え、
付与される遊技球数と遊技領域に発射される遊技球数との差球数を記憶可能であり、
差球数が所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となるよう構成されており、
抑制状態であることを報知する抑制表示を演出表示部に表示し得るよう構成されており、
前記抑制状態でない状況において所定の条件を充足した場合には演出表示部に所定の待機表示を表示し得る一方、前記抑制状態である状況においては演出表示部に前記所定の待機表示を表示しないよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(E28)に係る遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部と、
報知を実行可能な報知手段と
を備え、
始動口への入球に基づき、主遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段により主遊技情報が取得された場合、当否判定許可条件を充足するまで当該取得された主遊技情報を保留として一時記憶する記憶手段と、
当否判定許可条件を充足した場合、取得手段が取得した主遊技情報に基づき、当否判定を実行する当否判定手段と、
取得手段が取得した主遊技情報に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報表示部にて識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る特別遊技を実行する特別遊技制御手段と
を備え、
付与される遊技球数と遊技領域に発射される遊技球数との差球数を記憶可能であり、
差球数が所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となるよう構成されており、
抑制状態である場合、報知手段にて抑制報知を実行し得るよう構成されており、
特別遊技の実行中である所定タイミングにて、差球数が前記所定数に到達した場合には、当該所定タイミングでは報知手段にて前記抑制報知は実行されず、特別遊技終了後の特定タイミングで報知手段にて前記抑制報知が実行されるよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(E29)に係る遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
RAMクリアを実行するためのRAMクリアボタンと、
動作可能な演出用可動体と
を備え、
付与される遊技球数と発射される遊技球数との差球数を記憶可能であり、
差球数が所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となるよう構成されており、
抑制状態であることを報知する抑制表示を演出表示部に表示し得るよう構成されており、
電源の供給が遮断され、その後、新たに電源が供給された場合には、演出用可動体が所定の初期動作を実行し得るよう構成されており、
電源の供給が遮断され、その後、新たに電源が供給された場合には、差球数がクリアされるよう構成されており、
前記抑制表示が演出表示部に表示されている状況にて、電源の供給が遮断され、その後、RAMクリアボタンが操作された状態で新たに電源が供給された場合には、前記抑制表示が演出表示部に表示されないよう構成されており、
前記抑制表示が演出表示部に表示されている状況にて、電源の供給が遮断され、その後、RAMクリアボタンが操作されていない状態で新たに電源が供給された場合には、前記抑制表示が演出表示部に表示され、且つ演出用可動体が前記所定の初期動作を実行し得るよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(E30)に係る遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
遊技の進行を制御する主制御手段と、
演出を制御する副制御手段と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された持ち球数データと、
遊技球が発射される際に遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応する賞球数データを持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
循環手段として、遊技領域から排出された遊技球が流下する循環流路を有しており、
循環流路には、
遊技球を検出可能な第1センサと、
遊技球を検出可能な第2センサと
を有しており、
所定条件を充足した場合、遊技機内の遊技球数が適正な範囲であるか否かを判定するための所定処理を実行可能であり、
前記所定処理が実行されている場合において、前記第1センサまたは前記第2センサの遊技球の検出状況が変化した場合には、主制御手段から副制御手段に所定の情報を送信可能に構成されており、
副制御手段は、主制御手段から受信した前記所定の情報に基づいて所定のエラー報知を実行可能である
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(F1)に係る遊技機は、
付与された遊技価値数と使用された遊技価値数との差数に関する差数データを記憶可能であり、
前記差数データが所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となり得るよう構成されており、
前記差数データが前記所定数に到達したときに第1遊技状態である場合には、第1情報を記憶するよう構成されており、
前記差数データが前記所定数に到達したときに第2遊技状態である場合には、第2情報を記憶するよう構成されており、
前記差数データが前記所定数に到達したときに、前記第2情報が記憶された場合には、抑制状態とならないよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(F2)に係る遊技機は、
付与された遊技価値数と使用された遊技価値数との差数に関する差数データを記憶可能であり、
前記差数データが所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となり得るよう構成されており、
前記差数データに基づいて遷移可能な差数に関する状態として、第1の状態と、第2の状態と、第3の状態とを少なくとも有しており、
前記第1の状態から前記第2の状態に遷移可能であり、前記第2の状態から前記第1の状態に遷移可能であり、
前記第2の状態から前記第3の状態に遷移可能である一方、前記第3の状態から前記第2の状態には遷移しない
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(F3)に係る遊技機は、
付与された遊技価値数と使用された遊技価値数との差数に関する差数データを記憶可能であり、
前記差数データが所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となり得るよう構成されており、
前記差数データに基づいて遷移可能な差数に関する状態として、第1の状態と、第2の状態と、第3の状態とを少なくとも有しており、
前記第2の状態にて第1条件を満たすと、前記第1の状態となるよう構成されており、
前記第3の状態にて前記第1条件を満たしても、前記第1の状態とならないよう構成されており、
前記第3の状態にて第2条件を満たすと、前記第1の状態となるよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(F4)に係る遊技機は、
第一制御手段を備え、
第一制御手段は、繰り返し実行される特定処理を実行可能であり、
データを記憶可能な第1記憶領域と、第1記憶領域とは異なる第2記憶領域と、を有し、
付与された遊技価値数と使用された遊技価値数との差数に関する差数データを記憶可能であり、
前記差数データが所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となり得るよう構成されており、
前記特定処理においては、前記第2記憶領域に記憶されたプログラムによる処理として、前記差数データに関する処理が実行され、
前記特定処理においては、前記差数データに関する処理を実行した後に、エラー検知に関する処理を実行し得るよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(F5)に係る遊技機は、
付与された遊技価値数と使用された遊技価値数との差数に関する差数データを記憶可能であり、
前記差数データが所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となり得るよう構成されており、
前記差数データに関する情報として、遊技機の電源が投入される態様によって遊技機の電源が投入された後に初期化されるか否かが相違し得る第1情報と、遊技機の電源が投入される態様に拘らず遊技機の電源が投入された後に初期化される第2情報とを有し、
遊技機の電源が投入された後に前記第1情報を初期化する第1処理と前記第2情報を初期化する第2処理とが実行される場合においては、前記第1処理を実行した後、前記第2処理を実行するよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(F6)に係る遊技機は、
RAMクリアの実行に関する所定の操作部材を備え、
付与された遊技価値数と使用された遊技価値数との差数に関する差数データを記憶可能であり、
前記差数データが所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となり得るよう構成されており、
前記差数データが前記所定数に到達していない状況で遊技機への電源供給が遮断され、その後、前記所定の操作部材が操作されていない状況で遊技機の電源が投入されると、前記差数データを初期化するよう構成されており、
前記差数データが前記所定数に到達している状況で遊技機への電源供給が遮断され、その後、前記所定の操作部材が操作されていない状況で遊技機の電源が投入されると、前記差数データを初期化しないよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(F7)に係る遊技機は、
第一制御手段を備え、
第一制御手段は、繰り返し実行される特定処理を実行可能であり、
付与された遊技価値数と使用された遊技価値数との差数に関する差数データを記憶可能であり、
前記差数データが所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となり得るよう構成されており、
前記差数データが前記所定数に到達したときに第1遊技状態である場合には、所定の情報として第1情報を記憶するよう構成されており、
前記差数データが前記所定数に到達したときに第2遊技状態である場合には、前記所定の情報として第2情報を記憶するよう構成されており、
前記特定処理において第1処理を実行可能であり、
前記第1情報が記憶されている状況で前記第1処理が実行された場合には、前記差数データに関する前記所定の情報の更新処理を実行しないよう構成されており、
前記第2情報が記憶されている状況で前記第1処理が実行された場合には、前記差数データに関する前記所定の情報の更新処理を実行するよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(F8)に係る遊技機は、
情報を記憶可能な所定の記憶領域を備え、
付与された遊技価値数と使用された遊技価値数との差数に関する差数データを記憶可能であり、
前記差数データが所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となり得るよう構成されており、
前記所定の記憶領域には、前記差数データに関する所定情報と前記差数データに基づく遊技状態に関する特定情報とが少なくとも記憶されるよう構成されており、
前記所定の記憶領域においては、前記所定情報よりも前記特定情報の方が上位アドレスに記憶されるよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(F9)に係る遊技機は、
第一制御手段を備え、
第一制御手段は、繰り返し実行される特定処理を実行可能であり、
付与された遊技価値数と使用された遊技価値数との差数に関する差数データを記憶可能であり、
前記差数データが所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となり得るよう構成されており、
前記差数データの初期値は0となっており、
前記特定処理において、前記差数データの更新処理を実行可能であり、
前記差数データの更新処理では、所定の加算処理と所定の減算処理を実行可能であり、
前記差数データの更新処理にて、前記所定の加算処理と前記所定の減算処理とが実行される場合は、前記所定の加算処理を実行した後に前記所定の減算処理を実行するよう構成されており、
前記所定の減算処理を実行した場合において、前記差数データの演算結果が1以上とならない場合には、前記所定の減算処理の実行後における前記差数データは初期値の0となっている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(F10)に係る遊技機は、
情報を報知可能な報知手段を備え、
付与された遊技価値数と使用された遊技価値数との差数に関する差数データを記憶可能であり、
前記差数データが所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となり得るよう構成されており、
前記差数データが前記所定数よりも少ない特定数に到達した場合に、遊技機外に所定の情報を出力するための所定の処理を実行し、
前記差数データが前記特定数に到達した場合に、前記報知手段で所定の報知を実行する
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(F11)に係る遊技機は、
情報を報知可能な報知手段を備え、
付与された遊技価値数と使用された遊技価値数との差数に関する差数データを記憶可能であり、
前記差数データが所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となり得るよう構成されており、
前記差数データが前記所定数よりも少ない特定数に到達した場合には、遊技機外に所定の情報を出力するための所定の処理を実行した後に、前記報知手段で所定の報知を実行する
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(F12)に係る遊技機は、
第1条件を満たした場合には、遊技の進行がされない遊技停止状態となり得るよう構成されており、
第2条件を満たした場合には、遊技の進行がされない遊技停止状態となり得るよう構成されており、
遊技停止状態となる場合において、所定の情報の所定のデータ列における複数のビットによって、前記第1条件を満たしているか前記第2条件を満たしているかを識別可能に構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(F13)に係る遊技機は、
第一制御手段と、
第二制御手段と
を備え、
付与された遊技価値数と使用された遊技価値数との差数に関する差数データを記憶可能であり、
前記差数データが所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となり得るよう構成されており、
前記差数データに基づいた所定の演算を実行することで、所定の識別情報を生成可能であり、
前記第一制御手段は、前記所定の識別情報を前記第二制御手段に送信可能であり、
前記識別情報は、前記差数データに基づいた複数の状態を識別可能な情報である
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(F14)に係る遊技機は、
第一制御手段と、
第二制御手段と
を備え、
付与された遊技価値数と使用された遊技価値数との差数に関する差数データを記憶可能であり、
前記差数データが所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となり得るよう構成されており、
前記差数データに基づいた所定の演算を実行することで、所定の識別情報を生成可能であり、
前記第一制御手段は、前記所定の識別情報を前記第二制御手段に送信可能であり、
前記所定の識別情報は、前記差数データを複数の範囲に分割した情報であり、
前記所定の識別情報は、1回のコマンドで送信可能な情報量で構成される
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(F15)に係る遊技機は、
遊技球が入球可能な所定の入賞口と、
情報を記憶可能な所定の記憶領域と
を備え、
付与された遊技価値数と使用された遊技価値数との差数に関する差数データを記憶可能であり、
前記差数データが所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となり得るよう構成されており、
前記所定の記憶領域には、前記差数データに関する所定情報と前記所定の入賞口への入球の監視に関する特定情報とが少なくとも記憶されるよう構成されており、
前記所定の記憶領域においては、前記所定情報よりも前記特定情報の方が上位アドレスに記憶されるよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(F16)に係る遊技機は、
付与された遊技価値数と使用された遊技価値数との差数に関する差数データを記憶可能であり、
前記差数データが所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となり得るよう構成されており、
遊技球が発射可能な第1の状態と第2の状態とを有しており、
前記第1の状態では前記差数データが更新され得る一方、前記第2の状態では前記差数データが更新されない
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(F17)に係る遊技機は、
開放状態及び閉鎖状態に変位可能な第1可変部材と、
開放状態及び閉鎖状態に変位可能な第2可変部材と
を備え、
付与された遊技価値数と発射された遊技球数との差球数に関する差球数データを記憶可能であり、
前記差球数データが所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となり得るよう構成されており、
第1の条件を満たした場合、第1の終了条件を満たすまで、前記第1可変部材が、開放状態を少なくとも採り得る第1動作を実行するよう構成されており、
第2の条件を満たした場合、第2の終了条件を満たすまで、前記第2可変部材が、開放状態を少なくとも採り得る第2動作を実行するよう構成されており、
前記第1可変部材が前記第1動作を実行している状況で、前記差球数データが前記所定数に到達した場合には、前記第1の終了条件を満たすまで、前記第1可変部材が前記第1動作を継続するよう構成されており、
前記第2可変部材が前記第2動作を実行している状況で、前記差球数データが前記所定数に到達した場合には、前記第2の終了条件を満たしていなくとも、前記第2可変部材が前記第2動作を終了するよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(F18)に係る遊技機は、
遊技球が入球可能な第1入賞口と、
遊技球が入球可能な第2入賞口と、
前記第2入賞口に取り付けられ、開放状態及び閉鎖状態に変位可能な可変部材と
を備え、
付与された遊技価値数と使用された遊技価値数との差数に関する差数データを記憶可能であり、
前記差数データが所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となり得るよう構成されており、
第1の条件を満たした場合、第1の終了条件を満たすまで、前記可変部材が、開放状態を少なくとも採り得る第1動作を実行するよう構成されており、
前記可変部材が前記第1動作を実行している状況で、前記第1入賞口に遊技球が入球したことに基づいて前記差数データが前記所定数に到達した場合には、前記第1の終了条件を満たしていなくとも、前記可変部材が前記第1動作を終了するよう構成されており、
前記可変部材が前記第1動作を実行している状況で、前記第2入賞口に遊技球が入球したことに基づいて前記差数データが前記所定数に到達した場合には、前記第1の終了条件を満たしていなくとも、前記可変部材が前記第1動作を終了するよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(F19)に係る遊技機は、
開放状態及び閉鎖状態に変位可能な第1可変部材と、
開放状態及び閉鎖状態に変位可能な第2可変部材と
を備え、
付与された遊技価値数と使用された遊技価値数との差数に関する差数データを記憶可能であり、
前記差数データが所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となり得るよう構成されており、
第1の条件を満たした場合、第1の終了条件を満たすまで、前記第1可変部材が、開放状態を少なくとも採り得る第1動作を実行するよう構成されており、
第2の条件を満たした場合、第2の終了条件を満たすまで、前記第2可変部材が、開放状態を少なくとも採り得る第2動作を実行するよう構成されており、
前記第1可変部材が前記第1動作を実行している状況で、前記差数データが前記所定数に到達したときには抑制状態とならないよう構成されており、
前記第2可変部材が前記第2動作を実行している状況で、前記差数データが前記所定数に到達したときには抑制状態となるよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(F20)に係る遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部と
を備え、
始動口への入球に基づき、遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段により遊技情報が取得された場合、当否判定許可条件を充足するまで当該取得された遊技情報を保留として一時記憶する記憶手段と、
当否判定許可条件を充足した場合、取得手段が取得した遊技情報に基づき、当否判定を実行する当否判定手段と、
取得手段が取得した遊技情報に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報表示部にて識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る特別遊技を実行する特別遊技制御手段と
を備え、
付与された遊技価値数と使用された遊技価値数との差数に関する差数データを記憶可能であり、
前記差数データが所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となり得るよう構成されており、
停止表示態様が前記所定態様に決定された識別情報が変動表示されている状況で、前記差数データが前記所定数に到達した場合には、その後、当該識別情報に対応した特別遊技を実行しないよう構成されており、
特別遊技が実行されている状況で、前記差数データが前記所定数に到達した場合には、特別遊技の実行を継続するよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(F21)に係る遊技機は、
遊技球が入球可能な入賞口を備え、
付与された遊技価値数と使用された遊技価値数との差数に関する差数データを記憶可能であり、
前記差数データが所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となり得るよう構成されており、
所定の状態にて、前記入賞口に遊技球が入球したことに基づいて前記差数データが前記所定数に到達する場合において、前記入賞口への遊技球の入球に対応する遊技価値数の付与が完了していない所定のタイミングでは、前記抑制状態となっており、その後、前記入賞口への遊技球の入球に対応する遊技価値数の付与が完了するよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(F22)に係る遊技機は、
遊技球が入球可能な入賞口を備え、
付与された遊技価値数と使用された遊技価値数との差数に関する差数データを記憶可能であり、
前記差数データが所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となり得るよう構成されており、
所定の状態であり、前記差数データが前記所定数未満の第1の数である状況にて、前記入賞口に遊技球が入球した場合には、当該遊技球の入球に対応する遊技価値数の付与が行われ、前記差数データが前記所定数以上の第2の数となるよう構成されており、その後、前記差数データが前記第2の数である状況にて、前記入賞口に再度遊技球が入球した場合には、当該再度の遊技球の入球に対応する遊技価値数の付与が行われない
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(F23)に係る遊技機は、
演出を表示可能な表示手段を備え、
付与された遊技価値数から使用された遊技価値数を減算した数を差数として、電源投入時以降の最大の差数に関する差数データを記憶可能であり、
前記差数データが所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となり得るよう構成されており、
付与された遊技価値数に関する付与表示を前記表示手段にて表示し得るよう構成されており、
所定期間において付与された遊技価値数が前記所定数未満である状況では、前記付与表示の表示態様として、当該所定数未満の遊技価値数に対応した数値情報を表示し得るよう構成されており、
前記所定期間において付与された遊技価値数が前記所定数以上であり且つ特定数未満である状況では、前記付与表示の表示態様として、当該所定数以上の遊技価値数に対応した数値情報を表示し得るよう構成されており、
前記所定期間において付与された遊技価値数が前記特定数以上である状況では、前記付与表示の表示態様として、特定態様を表示し得るよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
本態様(F24)に係る遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口と、
閉状態と開状態とを採り得る可変入賞口と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部と
を備え、
始動口への入球に基づき、遊技情報を取得する取得手段と、
取得手段により遊技情報が取得された場合、当否判定許可条件を充足するまで当該取得された遊技情報を保留として一時記憶する記憶手段と、
当否判定許可条件を充足した場合、取得手段が取得した遊技情報に基づき、当否判定を実行する当否判定手段と、
取得手段が取得した遊技情報に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示させた後で停止表示するよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報表示部にて識別情報が所定態様の停止表示態様にて停止表示された後、可変入賞口を遊技者にとって有利な状態とし得る特別遊技を実行する特別遊技制御手段と
を備え、
付与された遊技価値数と使用された遊技価値数との差数に関する差数データを記憶可能であり、
前記差数データが所定数に到達した場合には、遊技の進行がされない抑制状態となり得るよう構成されており、
特別遊技の実行期間は、待機期間である開始デモ期間と、可変入賞口が開放可能な期間である単位遊技実行期間と、を含み、
特別遊技における前記開始デモ期間において、前記差数データが前記所定数に到達した場合には、当該特別遊技が実行終了するまでは前記抑制状態とならないよう構成されている
ことを特徴とする遊技機である。
≪各実施形態の概要のまとめ≫
ここで、上述した各実施形態の概要を説明する。
<本実施形態>
本実施形態におけるぱちんこ遊技機では、主制御基板の制御として、電源投入時に実行される一般的な処理である主制御基板メイン処理と、主制御基板側メイン処理で電源投入時の処理を実行した後に処理の発生が許可され、遊技中の処理を行うタイマ割り込み処理を備えている。さらに、遊技性に関する構成として、2つの主遊技図柄を備え(第1主遊技図柄、第2主遊技図柄)、第2主遊技図柄の保留消化を優先して実行し、大当りを消化するための大入賞口を2つ備え(第1大入賞口、第2大入賞口、大当り中には遊技球を遊技盤面右側に発射する右打ちにて消化するようになっており、大当り終了後に約70%(主遊技図柄の停止図柄による)で次回の大当りが発生するまで主遊技図柄(特別図柄)の当否抽選における当選確率が高確率となる確率変動遊技状態が付与され、大当り終了後に100%で100回の高ベース状態(補助遊技時短状態、補助遊技時短フラグオン)が付与されるようになっており、大入賞口の近辺に一般入賞口を備えている。また、大当り中や補助遊技中には、副制御基板側で右打ちを示唆する打ち分け指示を行うようになっている。
<第2実施形態>
第2実施形態におけるぱちんこ遊技機では、遊技性に関する構成として、大当り終了後に確率変動遊技状態が100%付与され、確率変動状態で80回変動すると確率変動遊技状態が終了する(ST)よう変更されている。また、確率変動遊技状態における変動態様決定用抽選テーブルは、3段階に分かれている。また、低ベース状態(非補助遊技時短状態、補助遊技時短フラグオフ)における補助遊技図柄の当否抽選で当りとなった場合に普通電動役物の開放時間が最長となる開放態様が備えられている。さらに、保留された乱数値(当否抽選乱数、図柄抽選乱数、変動態様抽選乱数)に基づいて先読み演出が実行されるよう構成されており、ST中には変動態様決定用抽選テーブルに対応するよう演出ステージが変更されるようになっており、先読み演出は、演出ステージの変更を跨いで実行されないようになっている。さらに、確率変動遊技状態や補助遊技時短状態により大当りが所定回数連続して発生した場合には特別な演出(エンディング演出)を実行するようになっている。また、変形例にて特別遊技終了デモ時間にて終了デモ画像(遊技球の獲得数等)を表示するよう構成されている。
<第3実施形態>
第3実施形態におけるぱちんこ遊技機では、第2実施形態から確率変動状態の付与条件が変更されており、第2大入賞口の内部に、遊技球が入球可能な特定領域を備え、大当り中に特定領域に遊技球が入球することにより、大当り終了後に確率変動遊技が付与される(玉確機)よう構成されている。
<第4実施形態>
第4実施形態におけるぱちんこ遊技機では、主遊技図柄の抽選(当否抽選、図柄抽選)により小当りが発生した場合に、大入賞口内の特定領域を遊技球が通過する(小当りにより大入賞口が1.8秒未満で開放する)と、大当りとなり多くの出玉が獲得できる遊技性となっている。また、主遊技図柄における確率変動を備えておらず、大当り終了後には普通図柄の確率変動による補助遊技状態(時間短縮遊技状態、補助遊技時短フラグオン)となる。なお、普通電動役物(第2主遊技始動口電動役物)が設けられている主遊技始動口(第2主遊技始動口)に対応する第2主遊技図柄における小当り確率(1021/1024)は、第1主遊技図柄における小当り確率(4/1024)よりも高くなっており、第2主遊技図柄では小当りが頻繁に発生するようになっている。また、大入賞口内の特定領域の上部に2つの遮蔽部材が設けられており、遊技球の大入賞口への入球タイミングによって特定領域に入球する場合としない場合とが起こり得るよう構成されている。
<第5実施形態>
第5実施形態におけるぱちんこ遊技機では、遊技球が遊技機内で循環するよう構成されている。また、ぱちんこ遊技機とぱちんこ遊技機の外部に設置されたECOユニットとに大別され(遊技場設備に対して、夫々を別体として着脱可能に構成され)ている。ぱちんこ遊技機においては遊技盤側と遊技枠側とに大別され、遊技枠側に備えられる払出制御基板において、遊技球の発射制御や遊技者に対しての賞球付与(第5実施形態においては、持ち球データの加減算)制御を司るよう構成されている。さらに、操作部装置を備え、タッチパネル式インターフェース、持ち球数表示部、サブ入力ボタン等から構成されており、タッチパネル式インターフェースは、遊技者のタッチ操作(接触型・非接触型のいずれかのタッチ操作)によって、遊技機の状態情報やECOユニットに挿入されたICカード(遊技媒体記録メディア)に記録された遊技媒体情報を表示及び利用することができるよう構成されている。賞球払出制御基板は、持ち球数表示部に持ち球数{遊技に使用(遊技領域内に発射)することのできる遊技球数}を表示するよう制御する。さらに、遊技枠と遊技盤の認証処理(遊技機の電源投入時に、当該遊技機が正規な遊技機であるか否かを判定する処理)が、ECOユニットを介して行われるよう構成されている。
<第6実施形態>
第6実施形態におけるぱちんこ遊技機では、当否抽選の当選確率等を変更する設定値が設けられている。設定値の変更は、設定キー差込口に設定キーを挿入して操作した後電源を投入することにより可能となる構成となっている。また、電源投入後に設定キー差込口に設定キーを挿入して操作することにより、設定値の確認が可能となっている。なお、設定キー差込口は、主制御基板に設けられている。設定値の変更中(又は確認中)は、設定値が、主制御側では主制御基板に設けられた設定値表示装置にて表示され、副制御側では演出表示装置にて設定変更中(又は確認中)である旨を示す表示がされる。
<第7実施形態>
第7実施形態におけるぱちんこ遊技機では、低ベース状態(非補助遊技時短状態、補助遊技時短フラグオフ)における入球状態情報(ベース値)を主制御基板に設けられた入球状態表示装置にて表示するよう構成されている。また、主制御基板の制御である主制御基板メイン処理に入球状態表示装置演算処理(ベース値の算出処理)を設け、タイマ割り込み処理に入球状態表示装置表示制御処理(ベース値の表示処理)を設けている。なお、第1ROM・RAM領域における処理として、主制御基板メイン処理及びタイマ割り込み処理が設けられ、第2ROM・RAM領域における処理として、入球状態表示装置演算処理及び入球状態表示装置表示制御処理が設けられており、主制御基板メイン処理において第2ROM・RAM領域における処理である入球状態表示装置演算処理が呼び出され、タイマ割り込み処理において第2ROM・RAM領域における処理である入球状態表示装置表示制御処理が呼び出されるよう構成されている。入球状態情報は、所定期間(例えば、アウト個数が60000個等)毎に記憶されるよう構成されており、入球状態表示装置には、リアルタイムに更新されるベース情報(「bL.」)と直前区間におけるベース情報(「b6.」)を表示可能となっている。
<第8実施形態>
第8実施形態におけるぱちんこ遊技機では、設定値に応じた当否抽選テーブルを備え、先読み演出の実行傾向から設定値を推測することが可能な態様と困難な態様との双方を説明した。当否抽選テーブルは、確率変動遊技時の当り(大当り)当選確率が、非確率変動遊技時の当り(大当り)当選確率の約2倍になっており、その比率が全設定で共通になるよう構成されている。先読み演出の実行傾向から設定値を推測することが可能な態様として、設定値共通の当り乱数範囲(0~204)を設け、高設定ほど共通の乱数範囲外での当り乱数が多く構成され、共通の当り乱数範囲内で当り(大当り)の際に先読み演出を発生可能することで、先読み演出が発生せずに当り(大当り)が多くなるほど高設定である可能性が高いことが予測できる。先読み演出の実行傾向から設定値を推測することが困難な態様として、当り時には必ず先読み演出が実行されるような構成であるとするならば、設定値の違いによって当りとなる演出態様が異なることがないため、設定の判別が不可能となるよう構成されている。
<第9実施形態>
第9実施形態におけるぱちんこ遊技機は、設定値に関する情報を副制御基板へ送信せずとも先読み演出を正確に行うための手法である。まず、第1の手法では、当否抽選乱数に関する情報を参照することなく、変動態様抽選乱数及び/又は図柄抽選乱数に関する情報のみを参照する構成となっている。第2の手法では、主制御基板で設定値に対応する当否判定を行い、判定結果を副制御基板に送信する構成となっている。第3の手法では、副制御基板側において、保留として保持されている乱数値に関する情報と、その保留が消化された際に発生した事象とを遊技履歴として蓄積していく(副制御基板側が学習していく)構成となっている。第4の手法では、主制御基板の制御プログラムにおいて設定情報を把握できないように構成することにより、主制御基板及び副制御基板の双方において設定値を把握できない構成となっている。
<第10実施形態>
第10実施形態におけるぱちんこ遊技機では、設定値に応じて、取得し得る当否抽選乱数の範囲が異なるよう構成されている。なお、当り(大当り)となる置数は設定値に関わらず共通であるため、設定値に応じた当否抽選乱数の範囲の違いにより、当否抽選における当選確率が異なる構成となっている。
<第11実施形態>
第11実施形態におけるぱちんこ遊技機では、複数の当否抽選判定テーブルを用いて当否抽選を行うよう構成されている。第1当否抽選判定テーブルでは、設定値により当選確率が異なり、第2当否抽選判定テーブルでは、設定値に関わらず当選確率が共通に構成されており、第1当否抽選判定テーブルと第2当否抽選判定テーブルの双方で当選となった場合に、当否抽選に当選することとなる。
<第12実施形態>
第12実施形態におけるぱちんこ遊技機では、設定値として設定1、設定2、設定3の3つの設定値を有しており、非確率変動遊技状態においては、設定値が相違することにより大当り確率が相違し得るよう構成し、確率変動遊技状態における大当り確率を設定値が相違しても同一の大当り確率となるよう構成されている。
<第13実施形態>
第13実施形態におけるぱちんこ遊技機では、遊技機外に出力する試験端子信号として、設定装置の作動状態(例えば、設定変更モード中であるか、設定表示モード中であるか)及び、設定値の情報が出力されるよう構成されている。
<第14実施形態>
第14実施形態におけるぱちんこ遊技機では、主制御基板のRAM領域に格納する情報として、異常が発生したり消去されてしまった場合に遊技の結果に甚大な被害を及ぼす情報(例えば、設定値データ)を、上位アドレスに格納するよう構成されている。
<第15実施形態>
第15実施形態におけるぱちんこ遊技機では、確率変動遊技状態において確変転落抽選を実行可能に構成されている。
<第15実施形態からの変更例1>
第15実施形態からの変更例1におけるぱちんこ遊技機では、確率変動遊技状態における大当り確率が設定値毎に相違し得るよう構成され、設定値が高い程(例えば、設定1よりも設定3の方が)確率変動遊技状態における大当り確率が高くなるよう構成され、且つ確変転落抽選を実行可能であり、設定値が高い程確変転落抽選の当選確率が高くなるよう構成されている。
<第15実施形態からの変更例2>
第15実施形態からの変更例2におけるぱちんこ遊技機では、確率変動遊技状態における大当り確率が設定値毎に相違し得るよう構成され、設定値が高い程(例えば、設定1よりも設定3の方が)確率変動遊技状態における大当り確率が高くなるよう構成され、且つ主遊技図柄の変動回数によって確率変動遊技状態が終了し、当該変動回数(確変回数)及び時短回数は設定値が高い程少なくなるよう構成されている。
<第15実施形態からの変更例3>
第15実施形態からの変更例3におけるぱちんこ遊技機では、確率変動遊技状態における大当り確率が設定値毎に相違し得るよう構成され、設定値が高い程(例えば、設定1よりも設定3の方が)確率変動遊技状態における大当り確率が高くなるよう構成されている。また、主遊技図柄の変動回数によって確率変動遊技状態が終了し、当該変動回数(確変回数)及び時短回数は複数種類の選択候補から決定し、設定値が高い程、大当り終了後に付与される確変回数及び時短回数として相対的に少ない回数となる選択候補が選択(決定)され易いよう構成されている。
<第15実施形態からの変更例4>
第15実施形態からの変更例4におけるぱちんこ遊技機では、第15実施形態からの変更例3におけるぱちんこ遊技機では、確率変動遊技状態における大当り確率が設定値毎に相違し得るよう構成され、設定値が高い程(例えば、設定1よりも設定3の方が)確率変動遊技状態における大当り確率が高くなるよう構成されている。また、主遊技図柄の変動回数によって確率変動遊技状態が終了し、当該変動回数(確変回数)は複数種類の選択候補から決定し、設定値が高い程、大当り終了後に付与される確変回数として相対的に少ない回数となる選択候補が選択(決定)され易いよう構成し、時短回数は設定値に拘らず同一の回数となるよう構成されている。
<第16実施形態>
第16実施形態におけるぱちんこ遊技機では、設定値を複数設け、設定値が高い程、第2主遊技側の小当りの当選率が高くなるよう構成されている。
<第17実施形態>
第17実施形態におけるぱちんこ遊技機では、入力情報を複数種類の項目に分類して管理し、設定値に関する入力情報を他の入力情報と区別して管理及び表示し得るよう構成されている。
<第18実施形態>
第18実施形態におけるぱちんこ遊技機では、設定変更モードと設定表示モードとがいずれも電源投入時にのみ移行可能に構成されている。
<第19実施形態>
第19実施形態におけるぱちんこ遊技機では、主制御基板の制御であるタイマ割り込み処理に、入球状態表示装置演算処理(ベース値の算出処理)と入球状態表示装置表示制御処理(ベース値の表示処理)の双方を設けて構成されている。
<第20実施形態>
第20実施形態におけるぱちんこ遊技機では、賞球払出制御基板の制御である賞球払出制御基板側タイマ割り込み処理に、精算処理や遊技球発射管理処理等を設けている。精算処理には、全精算と一部精算とがある。また、一定の発射サイクルを管理し、賞球払出制御基板から払出制御基板へ持ち球がある場合にのみ発射許可信号の許可信号を出力することで発射装置を動作させ、発射サイクルの開始時点で発射許可信号が許可信号で出力されていれば、当該発射サイクルで持ち球が0となる場合であっても遊技球を発射可能な構成となっている。
<第21実施形態>
第21実施形態におけるぱちんこ遊技機は、封入式のぱちんこ遊技機であり、持ち球数を表示可能な表示器として、前面から視認可能な遊技球数表示器W10と背面から視認可能な枠制御表示器W20とを有している。
<第22実施形態>
第22実施形態におけるぱちんこ遊技機は、主制御基板Mの第2ROM・RAM領域における処理にて、エラー変化データを作成し、当該作成されたエラー変化データに基づいて主制御基板Mの第1ROM・RAM領域における処理を実行する。
<<本例における課題・効果のまとめ>>
ここで、上述した各実施形態における課題及び効果を以下に詳述する。
<本実施形態における課題>
興趣性の高い遊技盤面構成を有する遊技機が求められていた。
<本実施形態の効果>
特別遊技の実行中に、右打ちにて発射した遊技球が、右打ちルート流出口D50から流出される際、第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)が開放状態である場合には、遊技球が第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)に入球し、第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)が閉鎖状態である場合には、遊技球がそのまま通過して右一般入賞口P20にも入球し得ることとなる。このため、右一般入賞口P20が、第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)より上流側に設置された場合に比して右一般入賞口P20に入球し難くなる{右一般入賞口P20が第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)より上流側に設置されていた場合には、右打ちルート流出口D50から流出されたすべての遊技球が右一般入賞口P20の近傍を流下する一方、右一般入賞口P20が第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)より下流側に設置されていた場合には、右打ちルート流出口D50から流出された遊技球のうち第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)に入球しなかった遊技球のみが右一般入賞口P20の近傍を流下するため}。よって、遊技者にとっては、右一般入賞口P20への入球への関心を増しつつ(不利益を与えることなく)も、遊技としては第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)が開放状態であり、右一般入賞口P20が第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)より上流側に設置されている場合よりも特別遊技実行中において右一般入賞口P20に入球し難くなるため、特別遊技が実行された場合に獲得可能な賞球数に影響を与えることを抑えることができる。
<第2実施形態における課題>
回数制限付きの確率変動遊技状態(且つ、時間短縮遊技状態)中の遊技において、主遊技図柄の変動回数が所定回数となったことを契機として、選択される変動態様(変動時間)の候補が相違することとなる(切り替わる)遊技機において、興趣性の向上が求められていた。
<第2実施形態の効果>
回数制限付きの確率変動遊技状態(且つ、時間短縮遊技状態)中の遊技において、主遊技図柄の変動回数が所定回数となったことを契機として、選択される変動態様(変動時間)の候補が相違することとなる(切り替わる)よう構成されている。また、変動態様の切り替わりに応じて、演出内容も切り替えることにより、特定遊技{回数制限付きの確率変動遊技状態(且つ、時間短縮遊技状態)}中の遊技の進行に合わせて演出の態様を異ならせることができ、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
<第3実施形態における課題>
大当り図柄によって確率変動遊技状態に移行するか否か、という点で遊技者の期待感を煽ることができる遊技機が求められていた。
<第3実施形態の効果>
特別遊技中の特定領域への遊技球の入球有無によって、当該特別遊技実行後に確率変動遊技状態へと移行するか否かを決定する(特定領域に入球ありで確率変動遊技状態に移行し、入球なしで確率変動遊技状態に移行しない)遊技機(いわゆる、玉確タイプの遊技機)において、確率変動遊技状態とならなかった場合の非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態中の変動態様(及び演出)を確率変動遊技状態中の変動態様(及び演出)と異ならせることで、遊技者の利益態様に応じた、適切な演出を実行することができるのである。尚、本例では特に図示していないが、振分遊技を実行する際には、専用の演出(第2大入賞口C20が長開放となるか否かを煽る演出、特定領域C22への入球がなされるか否かを煽る演出、特定領域C22への入球がなされた旨を報知する演出、等)が実行されるよう構成してもよい{実行態様には特に限定されないが、例えば、特定領域C22への入球がなされた旨を報知する演出である場合には、当該入球がなされたタイミング(直後であることが望ましい)にて、演出表示装置SGや演出表示装置SGの前面に設けられた演出装置(例えば、いわゆる演出用の可動体役物や導光板等)にて、当該報知を実行するよう構成することを例示することができる(例えば、演出表示装置SG上に「V」と描かれた画像を表示する、或いは、演出用の可動体役物を初期位置から演出可能な位置へ変位させる、或いは、導光板に光を照射することで導光板上に像を浮かび上がらせる、等)}。尚、特定領域C22への入球がなされた旨を報知する演出を実行するに際しては、特定の遊技状態(例えば、確率変動遊技状態)で特別遊技に当選したときや特定の特別図柄(大当り図柄)が当選したとき等の、特定領域C22への入球が略確定的となるよう設計された開放パターンが実行される特別遊技においては、「V」と描かれた画像を控えめに表示(例えば、小さく表示)するなど、特定領域C22への入球が略確定的となるよう設計された開放パターンが実行されない特別遊技が行われる可能性がある状況において(特別遊技における特定領域C22への入球容易性が不明である状況において)、その後、特定領域C22への入球が略確定的となるよう設計された開放パターンが実行された場合には、特定領域C22への入球がなされた旨を報知する演出と異なる演出を実行することも好適であり、これにより、必要に応じた優先度で演出を実行することができる。
<第4実施形態における課題>
小当りを有する遊技機において、より興趣性の高い遊技性の創出が求められていた。
<第4実施形態の効果>
パターンAとして、小当りに係る保留が生起してから小当りに係る図柄変動が開始されるまでに新たな保留が生起しない(保留数が2個以上である状態にて図柄変動が開始され難い=小当りに係る保留が生起してから上遮蔽部材C24の開放が開始されるまでの時間が長くなり易い)場合と、パターンBとして、小当りに係る保留が生起してから小当りに係る図柄変動が開始されるまでに新たな保留が生起する(保留数が2個以上である状態が常に維持されたまま図柄変動が開始され易い=小当りに係る保留が生起してから上遮蔽部材C24の開放が開始されるまでの時間が短くなり易い)場合と、において、上遮蔽部材C24の開放タイミングが変化し得る。更には、このような上遮蔽部材C24の開放タイミングの変化により、上遮蔽部材C24の開放タイミングと下遮蔽部材C25の開放タイミングとがうまく合致するか否かが変化し得る構成となっているため、小当りに当選した場合に、V入賞口C22に入球するか否かに注目するような興趣性の高い遊技機とすることができる。
<第5実施形態における課題>
遊技者が遊技球に触れることができるため、遊技球に対する様々な不正が行われてしまう恐れが生じてしまうという懸念があった。
<第5実施形態の効果>
遊技盤側に設けられた入球検出装置(例えば、第1入球検出装置111、第2入球検出装置211、第1入賞検出装置311、第2入賞検出装置321、等)と、遊技枠側に設けられた賞球許可センサ類KS(例えば、第1主遊技始動口賞球許可センサ110KS、第2主遊技始動口賞球許可センサ210KS、第1大入賞口賞球許可センサ310KS、第2大入賞口賞球許可センサ320KS、一般入賞口賞球許可センサ、等)と、の双方で入球が検出され、且つ、主制御基板A側から送信された入賞情報(例えば、入賞口種別・賞球数に係る情報)が、賞球払出制御基板3000側に記憶された基本賞球数情報と一致した場合にのみ、遊技者に対して賞球が付与されるよう構成されているため、不正行為による賞球の獲得を防止することができる。また、遊技枠側に賞球許可センサ類KSを設けることで、遊技盤のコストを削減できることとなる(ぱちんこ遊技機の機種入れ換えは、主に遊技盤のみの入れ替えにて行われ、遊技枠は繰り返し使用されることが多いため)。また、遊技者に対して賞球を付与した入賞については、所定の表示部(例えば、入賞情報表示装置60)にて、入賞口種別及び賞球数を表示し得るよう構成されているため、遊技者にとって、いずれの入賞口に入賞し、何球の賞球が得られたか、という情報が分かり易い、ユーザーフレンドリーな遊技機を提供することができることとなる。
<第6実施形態における課題>
1つの遊技状態(例えば、非確率変動遊技状態、確率変動遊技状態)に対する大当り確率が1種類のみとなるよう構成したぱちんこ遊技機がありふれているため、稼働率が向上するような、従来よりも興趣性の高いぱちんこ遊技機が求められていた。また、遊技場の営業者(管理者)の営業自由度を高められるような遊技機を創出することが求められていた。
<第6実施形態の効果>
設定変更という管理者のみが行う操作に基づく点を考慮して、演出制御手段(例えば、副制御基板SのCPUSC)においても管理者が行う操作モードに移行させ、また、主制御手段(例えば、主制御基板MのCPUMC)や払出制御手段(例えば、賞球払出制御基板KHのCPU)においては、遊技機能を停止する。すなわち、他の制御手段においても設定変更の処理に合わせて管理者用の処理が実行され、遊技機能に関する処理が実行されない。このため、設定変更という1の操作を起点として、複数の制御手段が夫々に対応した管理処理を実行することができる。一方、設定表示という確認作業の際においては、通常の遊技処理を極力維持するように構成することで、必要以上に制御の制約を与えることがなく、適正な処理を実現することができる。
<第7実施形態及び第7実施形態からの変更例1における課題>
入球状態表示装置J10に表示する入球に係る情報の生成・表示等の処理を主制御基板Mにて実行する場合、当該生成・表示等の処理を実行するための容量が膨大になってしまう。
<第7実施形態及び第7実施形態からの変更例1の効果>
第7実施形態及び第7実施形態の変形例1では、メインループ処理内で入球状態表示装置演算処理を呼び出して実行し、タイマ割り込み処理内で入球状態表示装置表示制御処理を呼び出して実行するよう構成することにより、処理を分散させることで効率良く処理できるようにしたが、この構成に限られず、例えば、タイマ割り込み処理内で、入球状態表示装置演算処理と入球状態表示装置表示制御処理を呼び出して実行するよう構成することも可能である。このように構成することで、処理の簡素化及び容量削減を図ることが可能である。例えば、表示データ切替フラグを1つのみ備える構成とすることができ、入球状態表示装置演算処理で更新された表示データ切替フラグ入球状態表示装置表示制御処理において参照するよう構成することが挙げられる。
また、第7実施形態において、入球状態表示装置演算処理及び入球状態表示装置表示制御処理が実行される度に、第2RAM領域クリアチェック処理を実行することで、ノイズ等による突発的な異常が発生した場合に早急に対応可能なよう構成した実施形態を説明したが、これに限られず、第2RAM領域のチェックを、所定条件を充足した場合(例えば、カウンタ加算処理において通常時賞球数カウンタ値、通常時アウト個数カウンタ値、総アウト個数カウンタ値が所定個数に到達したことなど)を契機として実行するよう構成することも可能である。このように構成することによっても、第2RAM領域のチェックを過度に実行することなく、処理の効率化を図ることが可能である。
また、上記の遊技機において、賞球払出動作中にRAMクリア処理(第1RAM領域のクリア処理)が発生する場合(例えば、電源断時にRAMクリアボタンが操作される、ノイズや瞬電による異常な電源断の発生後に電断復帰する)が想定される。例えば、特定数(例えば10個)の賞球払出動作中に、所定数(例えば6個)の払出完了時にRAMクリア処理が発生した場合、残りの賞球数(例えば4個)の記憶情報はクリアされ、残りの賞球数に対する払出が実行されず払出動作が終了することとなるが、入球状態表示装置J10では、特定数分の賞球が加算された値で算出されたベース値が表示される。このように構成することで、ベース値等の入球情報を意図的に調整できないよう構成することができ、入賞口への入球数に基づいて構成な入球情報を生成可能である。
<第8実施形態における課題>
1つの遊技状態(例えば、非確率変動遊技状態、確率変動遊技状態)に対する大当り確率が1種類のみとなるよう構成したぱちんこ遊技機がありふれているため、稼働率が向上するような、従来よりも興趣性の高いぱちんこ遊技機が求められていた。また、遊技場の営業者(管理者)の営業自由度を高められるような遊技機を創出することが求められていた。
<第8実施形態の効果>
設定値を複数設け、非確率変動遊技状態及び確率変動遊技状態の大当り確率が設定値によって相違し得るよう構成することにより、遊技者は、遊技している遊技機の設定値が遊技者にとって高利益となる設定値であることに期待感を抱きながら遊技を進行することができるため、大当りに当選することにより、遊技球を獲得できる喜びと遊技者に有利な設定値に設定されている期待感とを得ることができる。
<第9実施形態における課題>
先読み演出を行うためには、遊技状態(例えば、非確率変動遊技時)と設定値(例えば、設定1)とを踏まえて、保留として保持されている乱数値が、当り(大当り)と判定される乱数値範囲(例えば、「0~204」)に属するか否かを事前判定しなければ不正確なものとなり得る。その際、第2実施形態において例示したように、先読み演出の実行可否を副制御基板S側で決定するよう構成する場合、例えば、図69のステップ2162で示されるように、保留として保持されている乱数値が、当り(大当り)と判定される乱数値範囲に属するか否かを副制御基板S側で事前判定する必要性があり、その際には副制御基板S側にて設定値に関する情報が必要となる。ところが、主制御基板Mが保持している設定値に関する情報を副制御基板Sへ送信してしまうことはセキュリティ上或いは遊技の公正性を担保する上では好ましくない{副制御基板S側へ送信する際に設定値に関する情報が傍受され悪用される恐れもあるし、副制御基板S側にて設定値に関する情報を外部へ明確に報知した(例えば、遊技場運営者がメンテナンスの用途で表示した)ものが遊技行為者に盗み見られる恐れもある}。
<第9実施形態の効果>
第9実施形態に係る遊技機においては、設定値を変更可能であり、設定値に関する情報を主制御基板M側から副制御基板S側には送信しないよう構成されており、そのように構成した場合においても、齟齬が生じない適切な先読み演出を実行することができる。
<第10実施形態における課題>
設定値を複数有する遊技機において、設定した設定値によって大当りとなる当否抽選の乱数範囲が相違してしまう。
<第10実施形態の効果>
当否抽選乱数の合計(大当りとなる乱数、ハズレとなる乱数、小当りとなる乱数)を設定値毎に相違させるよう構成することで、設定値によって大当り確率が相違し得る遊技機においても大当りとなる乱数範囲をすべての設定値にて同一とすることができる。
<第11実施形態における課題>
設定値を複数有する遊技機においては、設定した設定値や遊技状態によって当否抽選テーブルの内容が複雑になってしまい、非確率変動遊技状態における大当り確率と確率変動遊技状態における大当り確率との比率をすべての設定値で同一となる遊技機を設計することが困難である。
<第11実施形態の効果>
当否抽選用テーブルとして第1当否抽選乱数判定テーブルと第2当否抽選乱数判定テーブルとを有し、第1当否抽選乱数判定テーブルでは、設定している設定値によってテーブルの内容(当りとなる乱数範囲)が相違するが、遊技状態によってはテーブルの内容(当りとなる乱数範囲)が相違しないよう構成し、第1当否抽選乱数判定テーブルを参照した当否抽選の結果が当りとなった場合において、確率変動遊技状態である場合には第2当否抽選乱数判定テーブルを参照せずに大当りと判定し、非確率変動遊技状態である場合には第2当否抽選乱数判定テーブルを参照して抽選を実行することにより、非確率変動遊技状態における大当り確率と確率変動遊技状態における大当り確率との比率をすべての設定値で同一となる遊技機を容易に創出できることとなる。
<第12実施形態における課題>
特別遊技の終了後に確率変動遊技状態に移行した場合に主遊技図柄の変動回数によって確率変動遊技状態が終了する(ST機とも称することがある)よう構成した。ここで、第2実施形態のように確率変動遊技状態が主遊技図柄の変動回数によって終了し得る構成に、第8実施形態にて詳述したような設定値を複数有する構成を適用した場合、確率変動遊技状態が終了するまでに大当りに当選する確率(連荘する確率とも称することがある)が設定値によって相違してしまい、遊技者にとって有利な状態が遊技機毎に平等ではなくなってしまうおそれが生じる。
<第12実施形態の効果>
設定値として設定1、設定2、設定3の3つの設定値を有しており、非確率変動遊技状態においては、設定値が相違することにより大当り確率が相違し得るよう構成することにより、遊技者に現在の設定値はどの程度有利な設定値であるかを推測しながら遊技を進行するという斬新な興趣性を教授できると共に、確率変動遊技状態における大当り確率を設定値が相違しても同一の大当り確率となるよう設定することにより、特別遊技の終了後に確率変動遊技状態に移行した場合に主遊技図柄の変動回数によって確率変動遊技状態が終了する(ST機とも称することがある)よう構成された遊技機において、確率変動遊技状態における連荘確率が設定値によって相違してしまう事態を防止することができ、遊技者にとって有利な状態である確率変動遊技状態にて提供する利益率が遊技する遊技機によって相違することがない、ユーザーフレンドリーな遊技機を創出することができる。
<第13実施形態における課題>
設定値を複数有する遊技機において、試験信号を適切に出力する必要があった。
<第13実施形態の効果>
試験端子から試験信号として、設定装置の作動状態(例えば、設定変更モード中であるか、設定表示モード中であるか)及び、設定値の情報が出力されるよう構成することにより、設定値に基づいた適切な情報を遊技機外に出力することができる。
<第14実施形態における課題>
設計上スタックポインタが示す最上位アドレスは「7FF8H」となっているが、想定しない不具合(予期しない電断など)が発生した場合に「7FF8H」よりも上位のアドレスをスタックポインタが示してしまう事態が生じる可能性がある。
<第14実施形態の効果>
設計上スタックポインタが示す最上位アドレスは「7FF8H」となっており、想定しない不具合(予期しない電断など)が発生し、「7FF8H」よりも上位のアドレスをスタックポインタが示してしまう事態が生じた場合においても、異常が発生したり消去されてしまった場合に遊技の結果に甚大な被害を及ぼす情報(例えば、設定値データ)を、上位アドレスに格納するよう構成することで構成な遊技機を創出することができる。
<第15実施形態における課題>
より斬新な確率変動遊技状態の終了条件を有する遊技機が求められていた。
<第15実施形態の効果>
確率変動遊技状態において確変転落抽選を実行可能に構成することにより、斬新な遊技性を創出することができる。
<第15実施形態からの変更例1における課題>
確変転落抽選を有する遊技機において、より斬新な遊技性が求められていた。
<第15実施形態からの変更例1の効果>
確率変動遊技状態における大当り確率が設定値毎に相違し得るよう構成され、設定値が高い程(例えば、設定1よりも設定3の方が)確率変動遊技状態における大当り確率が高くなるよう構成されている。一方、確変転落抽選の当選率は設定値が高い程(例えば、設定1よりも設定3の方が)高くなっており、確変転落抽選の当選率が高い方が確率変動遊技状態が早く終了し易いため、設定値が高い程、確率変動遊技状態が早く終了し易く構成されている。このように構成することにより、設定3等の相対的に高い設定値に設定された遊技機において、確率変動遊技状態にて大当りに当選し易い分、確率変動遊技状態が早く終了し易くなり、遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難い公正な遊技機を構成することができる。
<第15実施形態からの変更例2における課題>
遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難く、且つ確変転落抽選を有していない遊技機が求められていた。
<第15実施形態からの変更例2の効果>
確率変動遊技状態における大当り確率が設定値毎に相違し得るよう構成され、設定値が高い程(例えば、設定1よりも設定3の方が)確率変動遊技状態における大当り確率が高くなるよう構成されている。一方、大当り終了後に付与される確変回数は設定値が高い程(例えば、設定1よりも設定3の方が)少なくなっており、設定値が高い程、確率変動遊技状態が早く終了し易く構成されている。このように構成することにより、設定3等の相対的に高い設定値に設定された場合には、確率変動遊技状態にて大当りに当選し易く確変回数が少なくなる一方、設定1等の相対的に低い設定値に設定された場合には、確率変動遊技状態にて大当りに当選し難く確変回数が多くなり、遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難い公正な遊技機を構成することができる。
<第15実施形態からの変更例3における課題>
遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難い遊技機の構成として新たな構成を有する遊技機が求められていた。
<第15実施形態からの変更例3の効果>
確率変動遊技状態における大当り確率が設定値毎に相違し得るよう構成され、大当り終了後に付与される確変回数及び時短回数を複数種類の選択候補から決定するよう構成した。更に、設定値が高い程、大当り終了後に付与される確変回数及び時短回数として相対的に少ない回数となる選択候補が選択(決定)され易いよう構成することにより、設定3等の相対的に高い設定値に設定された場合には、確率変動遊技状態にて大当りに当選し易く確変回数が少なくなる一方、設定1等の相対的に低い設定値に設定された場合には、確率変動遊技状態にて大当りに当選し難く確変回数が多くなり、遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難い公正な遊技機を構成することができる。
<第15実施形態からの変更例4における課題>
遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難い遊技機の構成として新たな構成を有する遊技機が求められていた。
<第15実施形態からの変更例4の効果>
確率変動遊技状態における大当り確率が設定値毎に相違し得るよう構成され、大当り終了後に付与される時短回数を所定回数(100回)に固定し、大当り終了後に付与される確変回数を複数種類の選択候補から決定するよう構成した。また、大当り終了後に付与される時短回数である所定回数(100回)は決定され得る確変回数の最大値以上となる、換言すると、確率変動遊技状態の終了後においても時間短縮遊技状態が継続し得るよう構成した。このように構成することにより、設定3等の相対的に高い設定値に設定された場合には、確率変動遊技状態にて大当りに当選し易く確変回数が少なくなる一方、設定1等の相対的に低い設定値に設定された場合には、確率変動遊技状態にて大当りに当選し難く確変回数が多くなり、遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難い公正な遊技機を構成することができる。
<第16実施形態における課題>
小当り実行中に大入賞口内の特定の領域(V入賞口)に遊技球が入球することによって、小当り終了後に大当りが実行される構成として新たな構成を有する遊技機が求められていた。
<第16実施形態の効果>
大当り終了後の時間短縮遊技状態にて第2主遊技側の小当りに当選することで連荘が継続する遊技機に構成し、設定値が高い程、第2主遊技側の小当りの当選率が高くなるよう構成することにより、設定値が高い程、遊技者に有利となる遊技機を設計することができる。
<第17実施形態における課題>
設定値を複数有しており、当該複数の設定値から任意の設定値を設定可能な遊技機において、入力情報を適切に管理且つ表示できることが求められていた。
<第17実施形態の効果>
入力情報を複数種類の項目に分類して管理し、設定値に関する入力情報を他の入力情報と区別して管理及び表示することにより、管理者が管理し易く、且つ遊技機に対する不正を把握し易い遊技機を創出することができる。
<第18実施形態における課題>
設定値を複数有しており、当該複数の設定値から任意の設定値を設定可能に構成した場合、設定値に関する処理によってデータ容量が圧迫されてしまう。
<第18実施形態の効果>
設定変更モードと設定表示モードとがいずれも電源投入時にのみ移行可能に構成することにより、遊技の実行中におけるさまざまな状況(例えば、大当り実行中、図柄変動中、図柄停止中)において設定変更モードや設定表示モードに移行するための処理を設ける必要がなく、設定値に関する処理に必要なデータ容量を削減することができる。
<第19実施形態における課題>
主制御基板の制御である主制御基板メイン処理に入球状態表示装置演算処理(ベース値の算出処理)を設け、タイマ割り込み処理に入球状態表示装置表示制御処理(ベース値の表示処理)を設けていると、ベース値の演算結果を表示するまでに時間差が生じ、リアルタイムに表示できないため、リアルタイムに表示する手法が求められていた。
<第19実施形態の効果>
主制御基板の制御であるタイマ割り込み処理に、入球状態表示装置演算処理(ベース値の算出処理)と入球状態表示装置表示制御処理(ベース値の表示処理)の双方が設けられているため、同じ割り込み内でベース値の演算処理と表示処理が行われるため、リアルタイムにベース値を表示させることが可能である。
<第20実施形態における課題>
遊技者が精算する遊技球数を任意に設定可能な遊技機が求められていた。また、持ち球数が0になっても遊技者にとって不利益とならないよう発射制御を行うことが求められていた。
<第20実施形態の効果>
全精算と一部精算とを設けることで、遊技者が精算する遊技球数を任意に設定可能としている。また、発射サイクルの開始時点で発射許可信号が許可であれば、当該発射サイクルで持ち球数が0になっても最後の遊技球を発射可能であるため、遊技者に不利益が生じないよう構成されている。
<第21実施形態における課題>
持ち球数の管理を適切に実行可能なぱちんこ遊技機の開発が望まれていた。
<第21実施形態の効果>
持ち球数を表示可能な表示器として、前面から視認可能な遊技球数表示器W10と背面から視認可能な枠制御表示器W20とを有することで、一方の表示器が故障した場合にも持ち球数を確認することができる。
<第22実施形態における課題>
遊技進行の保全性を高めるための改善が望まれている。
<第22実施形態の効果>
主制御基板Mの第2ROM・RAM領域における処理にて、エラー変化データを作成し、当該作成されたエラー変化データに基づいて主制御基板Mの第1ROM・RAM領域における処理を実行することで、適切にエラーに関する処理を実行することができる。
≪実施形態の組み合わせ≫
本明細書において、各実施形態や変形例を適宜組み合わせることが可能であるが、特に優位となる実施形態の組み合わせについて、以下に列挙する。
<本実施形態+第6実施形態>
本実施形態と第6実施形態とを組み合わせることで、主制御基板側の設定値を副制御基板側において示唆可能に構成することができ、例えば、大当り中に、第1実施形態において設けられた大入賞口の近辺の一般入賞口に遊技機球が入球することで、設定値の示唆演出を行うよう構成することが可能となる。
<第2実施形態+第6実施形態>
第2実施形態と第6実施形態とを組み合わせることで、第2実施形態における副制御基板側の演出内容決定処理においても設定値に応じた演出抽選を行うよう構成することが可能となる。例えば、低確率状態且つ低ベースである通常時において設定値に応じて異なる演出抽選を行ってもよく(先読み演出の当選割合や先読み演出の演出内容を異ならせる等)、また、高確率状態かつ高ベースであるST時において設定値に応じて異なる演出抽選を行ってもよい。ここで、大当り変動において予告等により大当りの示唆だけでなく、設定値の示唆も実行するよう構成した場合、低確率状態よりも高確率状態の方が大当りになり易いため、連荘するほど設定値の示唆演出が多く発生し、設定の把握が容易になる。例えば、先読み演出(画像)に設定を示唆する内容を含めるように構成する、又は、先読み演出の発生頻度により、設定把握が可能に構成してもよい。また、大当り終了後の限定頻度テーブルにおける変動態様を設定に応じて異ならせるよう構成することも可能であり、あわせて、演出ステージ等を異ならせることも可能となる。
<第3実施形態(第4実施形態)+第5実施形態>
第3実施形態(又は第4実施形態)と第5実施決定とを組み合わせることで、始動口等の入賞口や大入賞口の内部に特定領域(V入賞口)を備えるぱちんこ機において、球皿内部の遊技球に触れることができない構成となり、この構成であれば、元々遊技機が保持している遊技球以外のモノ(糸付き球等)を球皿から遊技領域内に発射することが不可能又は困難になるため、入賞口や特定領域に不正に遊技球等を通過させるゴト行為の防止となる。
<第4実施形態+第6実施形態>
第4実施形態と第6実施形態とを組み合わせることで、設定値に応じてV入賞口の遮蔽部材の開放態様を異ならせることや、設定値に応じて当否抽選における当り(大当り)の当選確率のみ変更して当り(小当り)の当選確率は変更しない(設定値に関わらず共通)構成や、設定値に応じて当否抽選における当り(小当り)の当選確率のみ変更して当り(大当り)の当選確率は変更しない(設定値に関わらず共通)構成、設定値に応じて当り(大当り)と当り(小当り)の双方の当選確率を変更する構成とすることも可能である。
<第4実施形態+第11実施形態>
第4実施形態と第11実施形態とを組み合わせることで、大当りについては複数の抽選確率テーブル(第11実施形態では2つ)により当否抽選を実行し、小当りについては小当り用の1つの抽選確率テーブルにより当否抽選を行う構成となる。つまり、大当りについては、2段階抽選にて当否を決定し、小当りについては、1段階抽選にて当否を決定する抽選方法となり、合計3回の抽選を行うことで1回の当否抽選に関する処理が完了する。
<第5実施形態+第6実施形態>
第5実施形態と第6実施形態とを組み合わせることで、設定値を操作部装置にて確認するよう構成することが可能である。具体的には、主制御基板から賞球払出制御基板に設定値情報が送信され、賞球払出制御基板は操作部装置のタッチパネル式インターフェースに設定値を表示する制御を行うよう構成することができる。