JP2023131610A - 情報処理装置、データ提供方法、データ受領方法、プログラム、行動データ提供処理システム、及び行動データ提供処理方法 - Google Patents

情報処理装置、データ提供方法、データ受領方法、プログラム、行動データ提供処理システム、及び行動データ提供処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】行動データが収集されるユーザが、収集される行動データの内容およびデータの取り扱いについて、容易に理解できる情報処理装置を提供すること。【解決手段】情報処理装置は、カメラから顔画像データを受信する受信部と、前記顔画像データに基づいて、行動データを収集する制御部と、前記行動データを事業者のサーバに送信する送信部と、を備え、前記制御部は、前記行動データの前記事業者への提供サービスに対する同意を受け付けるための第1画面データと、前記事業者における前記行動データの利用に対する同意を受け付けるための第2画面データと、を端末に送信する。【選択図】図1

Description

本開示は、情報処理装置、データ提供方法、及びプログラムに関する。
近年、人口知能(Artificial Intelligence、以下、AIと称することがある)の利用に伴い、様々なデータの収集が行われている。例えば、街中や店舗に設置されたカメラの画像データを用いて人の行動に関する行動データの収集が行われている。収集された行動データをAIに学習させることにより、例えば、人の混雑や物の購買状況等の予測や、利用者自身の趣味嗜好に適合したレコメンドをリアルタイムに通知することが可能になる。
なお、特許文献1には、ユーザが、事業者に提供するデータの種類を選択できる装置が開示されている。
特開2018-25938号公報
ところで、カメラを用いて人の行動データを収集し、収集した行動データを様々な事業者に提供するサービスでは、行動データが収集される人が、収集される行動データの内容およびデータの取り扱いについて容易に理解できる仕組みが重要となる。
本開示の非限定的な実施例は、行動データを収集し、事業者に提供するサービスにおいて、行動データが収集される人が、行動データの取り扱いについて容易に理解できる情報処理装置、データ提供方法、及びプログラムの提供に資する。
本開示の一実施例に係る情報処理装置は、カメラから顔画像データを受信する受信部と、前記顔画像データに基づいて、行動データを収集する制御部と、前記行動データを事業者のサーバに送信する送信部と、を備え、前記制御部は、前記行動データの前記事業者への提供サービスに対する同意を受け付けるための第1画面データと、前記事業者における前記行動データの利用に対する同意を受け付けるための第2画面データと、を端末に送信する。
本開示の一実施例に係るデータ提供方法は、カメラから顔画像データを受信し、前記顔画像データに基づいて、行動データを収集し、前記行動データを事業者のサーバに送信し、前記行動データの前記事業者への提供サービスに対する同意を受け付けるための第1画面データと、前記事業者における前記行動データの利用に対する同意を受け付けるための第2画面データと、を端末に送信する。
本開示の一実施例に係るプログラムは、コンピュータに、カメラから顔画像データを受信し、前記顔画像データに基づいて、行動データを収集し、前記行動データを事業者のサーバに送信し、前記行動データの前記事業者への提供サービスに対する同意を受け付けるための第1画面データと、前記事業者における前記行動データの利用に対する同意を受け付けるための第2画面データと、を端末に送信する、処理を実行させる。
なお、これらの包括的又は具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータープログラム、又は、記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータープログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
本開示の一実施例によれば、行動データを収集し、事業者に提供するサービスにおいて、行動データが収集される人が、行動データの取り扱いについて容易に理解できる。また、行動データが収集される人が、収集されたデータ内容を自分自身で確認し、必要に応じて削除申請等、自分自身で行動データを管理・提供することができる。
本開示の一実施例における更なる利点及び効果は、明細書及び図面から明らかにされる。かかる利点及び/又は効果は、いくつかの実施形態並びに明細書及び図面に記載された特徴によってそれぞれ提供されるが、1つ又はそれ以上の同一の特徴を得るために必ずしも全てが提供される必要はない。
本開示の実施の形態に係るデータ提供サービスの概要を説明する図 データ提供サービスを実現するデータ提供システムの構成例を示した図 サーバのブロック構成例を示した図 2段階同意方式の1つ目の同意に関する画面例を示した図 行動データの提供先の選択及び変更に関する画面例を示した図 2段階同意方式の2つ目の同意に関する画面例を示した図 提供先事業者に提供する行動データの選択及び変更に関する画面例を示した図 サーバに記憶されるユーザ登録データの構成例を示した図 サーバに記憶される提供先関連データの構成例を示した図 サーバに記憶される行動データの構成例を示した図 サーバの行動データの収集及び提供に関する動作例を説明する図 サーバのユーザ登録及びユーザ設定に関する動作例を示したフローチャート サーバの行動データの提供に関する動作例を示したフローチャート
以下、図面を適宜参照して、本開示の実施の形態について、詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために、提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
<データ提供サービスの概要>
図1は、本開示の実施の形態に係るデータ提供サービスの概要を説明する図である。図1には、ユーザ1と、端末2と、データ提供PF(PF:Platform)3と、カメラ4a~4eと、事業者5a~5cと、ICカードシステム6a~6cと、が示してある。
ユーザ1は、端末2を用いて、データ提供PF3にアクセスし、データ提供PF3が提供するデータ提供サービスに登録する。このとき、ユーザ1は、データ提供PF3に対して個人データを登録する。個人データとは、具体的には、氏名、年齢、性別、住所、生年月日、金融口座、クレジットカード、顔画像等ユーザ1が入力可能な個人情報である。行動データとは、ユーザ1の行動を示すデータであり、具体的には物品の購入履歴、移動の動線情報、入退情報、乗車/降車駅、訪問施設等が考えられる。
また、ユーザ1は、端末2を用いて、データ提供PF3に対し、ユーザ1の行動データのうちどのデータを提供してもよいか及びどの事業者5a~5cに提供してよいかを選択(指定)する。すなわち、ユーザ1は、ユーザ1の行動データを提供してもよい事業者5a~5cを選択できる。端末2は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又はパーソナルコンピュータといった装置であってもよい。
図1に示すデータ提供PF3は、カメラ4a~4eが撮影したユーザの顔を含む撮像画像(以後、顔画像データという。)に対して顔認証を用いて、事前にデータ提供PF3に登録された人(ユーザ)の認証を行い、人(ユーザ)の行動データを収集し、収集した行動データのうち、人(ユーザ)が提供を許可したデータを事業者5a~5cに提供するサービス(以下、データ提供サービスと称することがある)を行う。このとき、顔認証を用いてユーザを認証したが、顔認証以外の認証方法を取ってよい。このような場合ではカメラが撮像した撮像画像にユーザの顔を含む必要はなく、人物を認識できるような画像であればよい。行動データの収集については、カメラを用いることを例示しているが、行動データを収集できるようなセンサ等でもよい。なお、データ提供PF3は、データ提供サービスを受ける事業者5a~5cとは異なる事業者(図示せず)によって管理されてもよい。
データ提供PF3を管理する事業者は、例えば、カメラ4a~4eを用いて、行動データを収集してもよいユーザを募る。行動データが収集されてもよいユーザは、データ提供PF3が提供するデータ提供サービスに登録する。登録に際しては、前述したとおり、必要な個人データを入力して登録を行う。このとき、データ提供PF3を管理する事業者が提供するサービスの利用開始をきっかけに募ってもよい。サービスと合わせて、データ提供サービス登録する場合は、登録と同時に対象サービスへの提供を許可させることで利便性を確保することも可能である。図1に示すユーザ1は、データ提供PF3が提供するデータ提供サービスに登録したユーザを示す。
データ提供PF3は、データ提供サービスを実現するプラットフォームである。例えば、データ提供PF3は、カメラ4a~4eが撮影したユーザ1の顔画像データに基づいて、ユーザ1を認証し、ユーザ1の行動データを収集(取得)する。具体的には、データ提供PF3は、カメラ4a~4eが撮影したユーザ1の顔画像データに基づいて、ユーザ1を認証し、ユーザ1の駅間の移動や、構内や街路における移動経路や、店舗での物品の購入といった行動データを収集する。
より具体的には、改札に設置された運賃を支払うためのカメラが撮影した顔画像データからユーザ1を認証することでユーザ1が入退場した駅情報を収集したり、駅構内や街路に設置されたカメラが撮影した顔画像データからユーザ1を認証することでユーザ1の移動経路を収集したり、店舗の顔決済用カメラが撮影した顔画像データからユーザ1を認証することでユーザ1の物品の購入情報を収集したりする。
データ提供PF3は、収集したユーザ1の行動データを、ユーザ1が選択した事業者5a~5cに送信する。例えば、ユーザ1が事業者5aと事業者5bとを選択していた場合、データ提供PF3は、収集したユーザ1の行動データを、事業者5aと事業者5bとに送信する。
カメラ4a~4eは、様々な場所に設置され、ユーザを撮影する。カメラ4a~4eは、撮影したユーザの顔画像データをデータ提供PF3に送信する。データ提供PF3は、受信した顔画像データを用いて、顔認証を行う。カメラの設置場所として、交通の改札、会場の出入り口、チェックポイント等の通過地点、レジ前、店舗の出入り口、その他人が移動するような場所に設置される。また、これらカメラは入退場を管理するゲート等に設置されたカメラでもよい。
例えば、カメラ4aは、改札に設置され、改札を通過するユーザを撮影する。カメラ4aは、撮影したユーザの顔画像データをデータ提供PF3に送信する。
例えば、カメラ4bは、店舗等のレジ付近に設置され、物の決済をしたユーザを撮影する。カメラ4bは、撮影したユーザの顔画像データをデータ提供PF3に送信する。
例えば、カメラ4cは、店舗等の入り口付近に設置され、来店又は退店したユーザを撮影する。カメラ4cは、撮影したユーザの顔画像データをデータ提供PF3に送信する。
例えば、カメラ4dは、ビルや電柱といった構造物に設置され、建物内の通路又は街路を通過するユーザを撮影する。カメラ4dは、撮影したユーザの顔画像データをデータ提供PF3に送信する。
例えば、カメラ4eは、遊園地やテーマパークといった場所の出入り口に設置されている入退管理用のゲートに設置され、ゲートを通過するユーザを撮影する。カメラ4eは、撮影したユーザの顔画像データを入退管理システムに送信とともに、データ提供PF3に送信する。
このように、カメラ4a~4eが様々な場所に設置されることにより、データ提供PF3は、データ提供PF3に登録したユーザ1の行動データを、幅広い範囲において収集できる。なお、カメラ4a~4eは、監視カメラであってもよい。
また、カメラによって撮影されたユーザの顔画像データを収集しているが、顔画像データに限らず、カメラの撮影画像に対して人物検知や動線分析等をすることで、ユーザの行動データを収集してもよい。例えば、顔画像データから特定したユーザ1を複数のカメラの撮像画像において追跡することで、ユーザ1の動線等の行動データも収集することができる。
事業者5a~5cは、データ提供PF3から、データ提供PF3に登録したユーザ1の行動データが提供される。ただし、事業者5a~5cは、ユーザ1により、行動データの提供先として選択された場合に、ユーザ1の行動データが提供される。事業者5a~5cは、例えば、遊園地、商業施設、又は、宿泊施設、小売店等を経営する事業者であってもよい。
なお、ユーザ1は提供先ごとに提供する行動データの細かな種類を選ぶことができ、提供先の事業者5a~5cには、選ばれた種類のデータしか提供されない。
事業者5a~5cは、データ提供PF3から提供されたユーザ1の行動データを用いて、ユーザ1に対し、O2O(one to one)サービスを提供してもよい。例えば、事業者5a~5cは、データ提供PF3から提供されたユーザ1の行動データをAIに入力し、ユーザ1(個人)に合ったサービスを提供してもよい。また、事業者5a~5cは、データ提供PF3から提供されたユーザ1の行動データを用いて、店舗等の出店場所等を決定してもよい。例えば、事業者5a~5cは、データ提供PF3から提供されたユーザ1(複数人の行動データであってもよい)の行動データをAIに入力し、店舗の最適な出店場所を決定してもよい。
ICカードシステム6a~6cは、例えば、電車、バス、又は航空機といった交通会社によって管理される交通系ICカードシステム等である。ICカードシステム6a~6cは、例えば、改札といったユーザの入退出場所付近に設置されたカメラと連携して、構内へのユーザの入退出を検知し、検知したデータをデータ提供PF3に送信する。データ提供PF3は、入退出の検知データと、入退出場所付近に設置されたカメラの顔画像データとに基づいて、ユーザ1の行動データを収集する。すなわち、データ提供PF3は、ICカードシステム6a~6cといった、他のシステムと連携して、ユーザ1の行動データを収集してもよい。交通系ICカードシステム以外にも、入退管理システム監視システム等幅広いシステムと連携させて、データを収集してもよい。
以下で説明するが、図1に示すデータ提供サービスでは、ユーザ1から2つの同意を得る。1つ目の同意は、データ提供PF3におけるデータ提供サービスに対する同意である。2つ目の同意は、ユーザ1が選択した事業者5a~5cにおける行動データの利用に対する同意である。
また、以下で説明するが、ユーザ1は、事業者5a~5cに提供する行動データの種類を選択できる。例えば、ユーザ1は、事業者5a~5cに提供する行動データの種類として、駅改札の入退ログに関する行動データ、駅構内の移動経路に関する行動データ、又は、店舗内の決済に関する行動データといった種類を選択できる。
また、以下で説明するが、行動データを提供するユーザ1には、ポイントやクーポンといった特典が付与される。特典の付与により、ユーザ1には、図1に示すデータ提供サービスに登録しようというインセンティブが働く。また、データ提供PF3を管理する事業者は、行動データが収集されてもよいユーザを募りやすくなる。また、データ提供PF3を管理する事業者は、行動データが収集されてもよいユーザが増加することにより、ユーザの行動データの提供を受けたい事業者を増やすことができる。
データは、情報と言い換えられてもよい。ユーザ1の行動データは、個人情報と捉えてもよい。データ提供PF3を管理する事業者と、データ提供サービスを提供する事業者は異なっていてもよい。上記では、データ提供PF3を管理する事業者と、事業者5a~5cとは、異なるとしたが、事業者5a~5cのうちの1つ又は2以上の事業者が、データ提供PF3を管理してもよい。また、カメラ4a~4cから受信する顔画像データには、顔以外の部位の画像も含まれてもよい。
<システム構成例>
図2は、データ提供サービスを実現するデータ提供システム10の構成例を示した図である。図2において、図1と同じ構成要素には同じ符号が付してある。図2に示すように、データ提供システム10は、カメラ4a~4eと、サーバ11と、を有する。サーバ11は、図1に示したデータ提供PF3の機能を実現する。サーバ11は、情報処理装置と称されてもよい。
図2には、データ提供システム10の他に、ユーザ1が使用する端末2と、事業者5aによって管理されるサーバ21aと、事業者5bによって管理されるサーバ21bと、事業者5cによって管理されるサーバ21cと、が示してある。また、図2には、データ提供システム10の他に、ICカードシステム6aを構成するサーバ22aと、ICカードシステム6bを構成するサーバ22bと、ICカードシステム6cを構成するサーバ22cと、が示してある。
サーバ11は、例えば、LAN(Local Area Network)、インターネット、及び、携帯電話ネットワーク等の無線ネットワークといったネットワークを介し、カメラ4a~4eと接続される。サーバ11は、ネットワークを介し、カメラ4a~4eが撮影したユーザ1の顔画像データを受信する。
サーバ11は、例えば、LAN、インターネット、及び、無線ネットワークといったネットワークを介し、サーバ21a~21cと接続される。サーバ11は、ネットワークを介し、収集したユーザ1の行動データをサーバ21a~21cに送信する。
サーバ11は、例えば、LAN、インターネット、及び、無線ネットワークといったネットワークを介し、サーバ22a~22cと接続される。サーバ11は、ネットワークを介し、ユーザ1の行動データを受信する。
<サーバのブロック構成例>
図3は、サーバ11のブロック構成例を示した図である。図3に示すように、サーバ11は、プロセッサ31と、RAM(Random access memory)32と、HDD(Hard Disk Drive)33と、通信インターフェース34と、バス35と、を有している。
プロセッサ31は、サーバ11全体を制御する。プロセッサ31は、例えば、CPU(Central Processing Unit)であってもよい。プロセッサ31には、バス35を介して、RAM32、HDD33、及び通信インターフェース34が接続される。
プロセッサ31は、プログラムの実行によって、制御部31aとして機能する。制御部31aは、図1で説明したデータ提供PF3の機能を実現し、データ提供サービスを実現する。
RAM32には、プロセッサ31に実行させるOS(Operating System)のプログラム及びアプリケーションプログラムが一時的に格納される。また、RAM32には、CPU31による処理に必要な各種データが一時的に格納される。なお、RAM32は、プログラム等を一時的に記憶する記憶装置であって、RAMに限定されない。例えば、RAM32は、DRAM(Dynamic RAM)等の記憶装置であってもよい。
HDD33には、OS及びアプリケーションプログラムなどが格納される。また、HDD33には、CPU31による処理に必要な各種データが格納される。なお、HDD33は、プログラム等を記憶する記憶装置であって、HDDに限定されない。例えば、HDD33は、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置であってもよい。
通信インターフェース34は、LAN、インターネット、及び、携帯電話ネットワークといったネットワークを介し、カメラ4a~4eと通信する。また、通信インターフェース34は、LAN、インターネット、及び、携帯電話ネットワークといったネットワークを介し、サーバ21a~21c及びサーバ22a~22cと通信する。
サーバ21a~21c及びサーバ22a~22cも、図3に示すブロックと同様のブロックを有してもよい。
<行動データの取り扱いについて>
行動データの取り扱いについて説明する。行動データは、ユーザ1の個人情報である。そのため、サーバ11は、端末2を介し、ユーザ1から、ユーザ1の行動データの取り扱いについての同意を受信(取得)する。サーバ11は、ユーザ1から同意が得られた場合に、ユーザ1の行動データを収集する。また、サーバ11は、収集した行動データを事業者5a~5cのサーバ21a~21cに送信する。
サーバ11は、2段階同意方式を採用する。すなわち、サーバ11は、端末2を介し、ユーザ1から2つの同意を取得する。1つ目の同意は、データ提供PF3におけるデータ提供サービスに対する同意である。2つ目の同意は、ユーザ1が選択した事業者5a~5cにおける行動データの利用に対する同意である。
なお、データ提供PF3は、2つ目の同意がない限り、行動データを事業者へは提供しないため、事業者は2つ目の同意を得た範囲でのみデータを利活用可能となる。データ提供PF3が自社サービスのマーケティングのために取得データを利活用することはない。
図4は、2段階同意方式の1つ目の同意に関する画面例を示した図である。図4に示す画面41は、例えば、ユーザ1がデータ提供サービスに登録するときに、サーバ11によって、端末2のディスプレイに表示される。
画面41には、データ提供PF3におけるデータ提供サービスの、行動データ(個人情報)の取り扱いについての説明が含まれる。例えば、画面41には、ユーザ1の顔画像が、個人認証のため保存されること、収集したユーザ1の行動データが第三者の事業者(事業者5a~5c)に提供されること、を示す内容が含まれる。また、画面41には、行動データの利用用途、目的について、別途、行動データの提供先事業者(開示先事業者)の取り扱い(2つ目の同意)に従うものとすることを示す内容が含まれる。
画面41には、画面41に示す内容の行動データの取り扱い(以下、利用規約と称することがある)に同意するか否かをユーザ1に問うボタン41a,41bが表示される。端末2は、例えば、ボタン41aが押下された場合、ユーザ1が1つ目の利用規約に同意したことを示す情報(信号)をサーバ11に送信する。
ユーザ1は、データ提供PF3におけるデータ提供サービスの利用規約に同意すると、ユーザ1の行動データの提供先(事業者)を選択できる。
ユーザ1は、行動データの提供先の選択を、いつでも行うことができる。例えば、ユーザ1は、行動データの提供先の選択を、1つ目の利用規約の同意直後に行ってもよいし、後日に行ってもよい。また、ユーザ1は、行動データの提供先の変更を、いつでも行うことができる。
図5は、行動データの提供先の選択及び変更に関する画面例を示した図である。図5に示す画面42は、例えば、端末2のディスプレイに表示されるメニュー画面において、行動データの提供先の選択及び変更に関するボタンが押下された場合に、端末2のディスプレイに表示されてもよい。
画面42には、行動データの提供先事業者の一覧が表示される。また、画面41には、行動データの提供先事業者に対応して、行動データの提供先事業者を選択するためのトグルスイッチ42a~42dが表示される。
トグルスイッチ42a~42dの操作に応じて、ユーザ1の行動データの提供先が選択される。例えば、図5に示すトグルスイッチ42a,42dは、トグルスイッチ42a,42dに対応する事業者(〇〇株式会社及び**不動産)が、行動データの提供先事業者として、選択されたことを示す。
図5に示すように、行動データの提供先は、複数選択されてもよい。また、行動データの提供先は、1つ選択されてもよいし、1つも選択されなくてもよい。行動データの提供先が1つも選択されない場合、ユーザ1の行動データは、いずれの事業者にも提供されない。
端末2は、トグルスイッチ42a~42dのオン及びオフが切り替えられた場合、切り替えられた状態の情報をサーバ11に送信する。サーバ11は、トグルスイッチ42a~42dがオフからオンに切り替えられた場合、オンに切り替えられた事業者における行動データの取り扱いについての説明を含む画面データを、端末2に送信する。すなわち、サーバ11は、2段階同意方式の2つ目の同意に関する画面データを端末2に送信する。
図6は、2段階同意方式の2つ目の同意に関する画面例を示した図である。図6に示す画面43は、サーバ11によって、端末2のディスプレイに表示される。画面43には、ユーザ1が行動データの提供先として選択した事業者の、行動データの取り扱いについての説明(利用規約)が含まれる。なお、利用規約は、事業者ごとにおける利用規約であって、事業者ごとに異なる。
画面43には、画面43に示す利用規約に同意するか否かをユーザ1に問うボタン43a,43bが表示される。端末2は、例えば、ボタン43aが押下された場合、ユーザ1が2つ目の利用規約に同意したことを示す情報をサーバ11に送信する。
ユーザ1は、画面43に示す、行動データの提供先事業者における利用規約(2つ目の利用規約)に同意すると、2つ目の利用規約に同意した事業者に提供する行動データの種類を選択できる。
ユーザ1は、行動データの種類の選択を、いつでも行うことができる。例えば、ユーザ1は、行動データの種類の選択を、2つ目の利用規約の同意直後に行ってもよいし、後日に行ってもよい。また、ユーザ1は、提供先事業者に提供する行動データの種類の変更を、いつでも行うことができる。
図7は、提供先事業者に提供する行動データの選択及び変更に関する画面例を示した図である。図7に示す画面44は、例えば、端末2のディスプレイに表示されるメニュー画面において、行動データの種類の選択及び変更に関するボタンが押下された場合に、端末2のディスプレイに表示されてもよい。
画面44には、提供先事業者へ提供する行動データの種類の一覧が表示される。また、画面44には、行動データの種類に対応して、行動データの種類を選択するためのトグルスイッチ44a~44eが表示される。
トグルスイッチ44a~44eの操作に応じて、提供先事業者に提供される、ユーザ1の行動データの種類が選択される。例えば、図7に示すトグルスイッチ44a,44c,44eは、トグルスイッチ44a,44c,44eに対応する種類の行動データ(改札入退ログ、店舗内動線、及びクーポン利用履歴)が、提供先事業者に提供される行動データとして、選択されたことを示す。
図7に示すように、行動データの種類は、複数選択されてもよい。また、行動データの提供先は、1つ選択されてもよい。サーバ11は、行動データの種類が1つも選択されていない場合(例えば、トグルスイッチ44a~44eが全てオフの場合)、ユーザ1に行動データの種類を1以上選択するよう促す画面データを端末2に送信してもよい。
なお、行動データの種類は、行動データの提供先事業者ごとに設定されてもよい(異なってもよい)。例えば、行動データの種類は、図5に示した画面42において選択された行動データの提供先事業者ごとに異なってもよい。事業者ごとに、欲しい行動データの種類が異なる場合があるためである。
<データ構成例>
図8は、サーバ11に記憶されるユーザ登録データの構成例を示した図である。図8に示すように、ユーザ登録データ51は、ユーザを識別するID(識別子)と、ユーザの氏名、性別、年齢、及び住所と、ユーザの顔画像データと、を有する。また、ユーザ登録データは、その他必要とされるユーザの個人データを有してよい。
ユーザが、1つ目の利用規約に同意した場合に、ユーザのユーザ登録データ51が、サーバ11のHDD33に記憶される。すなわち、ユーザは、1つ目の利用規約に同意すると、データ提供PF3が提供するデータ提供サービスに登録される。
なお、サーバ11は、ユーザ1から、1つ目の利用規約の同意を得た後、ユーザ登録データ51の各情報(データ)を受け付けるための画面データを、端末2に送信する。端末2は、ユーザ1から、ユーザ登録データ51の各情報を受付け、受け付けた各情報をサーバ11に送信する。サーバ11は、端末2から送信された各情報を、ユーザ登録データ51としてHDD33に記憶する。
図9は、サーバ11に記憶される提供先関連データの構成例を示した図である。図9に示すように、提供先関連データ52は、ユーザを識別するIDと、提供先事業者情報と、開示範囲情報と、を有する。
提供先関連データ52の提供先事業者情報は、ユーザが行動データの提供先事業者を選択した場合に、サーバ11のHDD33に記憶される。例えば、ID“001”のユーザが、図5に示した画面42において、行動データの提供先事業者“〇〇株式会社”及び“**不動産”を選択した場合、提供先事業者“〇〇株式会社”及び“**不動産”を示す情報が、提供先関連データ52のID“001”に対応する提供先事業者情報の欄に記憶される。
提供先関連データ52の開示範囲情報は、ユーザが提供先事業者に提供する行動データの種類を選択した場合に、サーバ11のHDD33に記憶される。例えば、ID“001”のユーザが、図7に示した画面44において、行動データの種類“改札入退ログ”及び“店舗内動線”を選択した場合、ユーザが選択した行動データの種類“改札入退ログ”及び“店舗内動線”を示す情報が、提供先関連データ52のID“001”に対応する開示範囲情報の欄に記憶される。
図10は、サーバ11に記憶される行動データの構成例を示した図である。図10に示すように、行動データ53は、ユーザを識別するIDと、ユーザの施設等への入場に関する情報と、ユーザの施設等からの退場に関する情報と、を有する。入場に関する情報には、ユーザが施設等へ入場した日時と、入場した場所に関する情報と、が含まれる。退場に関する情報には、ユーザが施設等から退場した日時と、退場した場所に関する情報と、が含まれる。
サーバ11は、カメラ4a~4eから、顔画像データを受信する。サーバ11は、カメラ4a~4eから受信した顔画像データと、図8で説明したユーザ登録データ51の顔画像データとを比較し、カメラ4a~4eから受信した顔画像データに、データ提供サービスに登録した顔画像データが含まれているか否かを判定する。サーバ11は、カメラ4a~4eから受信した顔画像データに、データ提供サービスに登録した顔画像データが含まれていた場合、その顔画像データのユーザの行動データをHDD33に記憶する。
なお、サーバ11は、例えば、カメラ4a~4eから受信した顔画像データの受信時刻によって、ユーザの施設等への入場日時及び退場日時を取得してもよい。また、サーバ11は、カメラ4a~4eの設置場所の情報に基づいて、ユーザが入場及び退場した場所(施設等)の情報を取得してもよい。
また、行動データ53には、ユーザの決済に関する情報やクーポンの利用に関する情報も含まれてよい。ユーザの決済に関する情報には、例えば、決済日時及び決済場所(施設等)の情報が含まれてもよい。ユーザのクーポン利用に関する情報には、例えば、クーポン利用日時及びクーポン利用場所(例えば、施設の名称等)の情報が含まれてもよい。
<行動データの収集及び提供の動作説明>
図11は、サーバ11の行動データの収集及び提供に関する動作例を説明する図である。サーバ11は、カメラ4a~4eから、顔画像データを受信する。サーバ11は、受信した顔画像データの特徴量を抽出し、図8で説明したユーザ登録データ51の顔画像データと照合する。すなわち、サーバ11は、カメラ4a~4eから受信した顔画像データと、データ提供サービスに登録したユーザの顔画像データとを照合する。
サーバ11は、照合の結果、カメラ4a~4eから受信した顔画像データが、データ提供サービスに登録したユーザの顔画像データに一致しない場合、カメラ4a~4eから受信した顔画像データのユーザは、データ提供サービスに登録していないと判定する(図11の矢印A1参照)。サーバ11は、カメラ4a~4eから受信した顔画像データのユーザが、データ提供サービスに登録していないと判定した場合、カメラ4a~4eから受信した顔画像データを破棄する。
一方、サーバ11は、照合の結果、カメラ4a~4eから受信した顔画像データが、データ提供サービスに登録したユーザの顔画像データに一致した場合、カメラ4a~4eから受信した顔画像データのユーザは、データ提供サービスに登録していると判定する(図11の矢印A2参照)。
なお、サーバ11は、カメラ4a~4eから受信した顔画像データと、データ提供サービスに登録したユーザの顔画像データとの一致度が或る閾値以上の場合に、カメラ4a~4eから受信した顔画像データが、データ提供サービスに登録したユーザの顔画像データに一致したと判定してもよい。
サーバ11は、カメラ4a~4eから受信した顔画像データのユーザが、データ提供サービスに登録していると判定した場合、カメラ4a~4eから受信した顔画像データのユーザの行動データを記憶する(図11の矢印A3参照)。例えば、サーバ11は、図10で説明した行動データ53をHDD33に記憶する。
また、サーバ11は、カメラ4a~4eから受信した顔画像データのユーザが、データ提供サービスに登録していると判定した場合、図8で説明したユーザ登録データ51を参照し、顔画像データのユーザのIDを取得する。サーバ11は、取得したIDに基づいて、図9で説明した提供先関連データ52を参照し、提供先関連データ52に、カメラ4a~4eから受信した顔画像データのユーザ(以下、登録ユーザと称することがある)の提供先事業者情報が記憶されているか否かを判定する。
サーバ11は、提供先関連データ52に、登録ユーザの提供先事業者情報が記憶されていると判定した場合、提供先事業者情報が示す提供先事業者のサーバに、登録ユーザの行動データを送信する。その際、サーバ11は、登録ユーザの開示範囲情報(図9の提供先関連データ52を参照)に基づく種類の行動データを抽出し、提供先事業者情報が示す提供先事業者のサーバに送信する(図11の矢印A4を参照)。
一方、サーバ11は、提供先関連データ52に、登録ユーザの提供先事業者情報が記憶されていないと判定した場合、登録ユーザの行動データを事業者のサーバに送信しない(図11の矢印A5を参照)。例えば、サーバ11は、登録ユーザが、図5の画面42において、行動データの提供先事業者を1つも選択していなかった場合、登録ユーザの行動データを事業者のサーバに送信しない。
なお、サーバ11は、登録ユーザの行動データをリアルタイムで提供先事業者のサーバ21a~21cに送信してもよい。また、サーバ11は、例えば、午前0時といった所定のタイミングにおいて、HDD33に記憶(蓄積)した登録ユーザの行動データを提供先事業者のサーバ21a~21cに送信してもよい。
また、サーバ11は、ユーザによって行動データの提供先事業者が選択されたタイミングにおいて、選択された提供先事業者に対し未送信の行動データがあれば、現在から一定期間過去に遡った未送信の行動データを提供先事業者のサーバに送信してもよい。また、サーバ11は、ユーザによって行動データの種類が選択されたタイミングにおいて、未送信の種類の行動データがあれば、現在から一定期間過去に遡った未送信の行動データを提供先事業者のサーバに送信してもよい。
<サーバ11の動作例>
図12は、サーバ11のユーザ登録及びユーザ設定に関する動作例を示したフローチャートである。サーバ11は、例えば、端末2を介したユーザからのユーザ登録要求に応じて、図12に示すフローチャートの処理を実行してもよい。
S1:サーバ11は、端末2を介し、ユーザからデータ提供サービスの利用に関する同意を受け付ける。例えば、サーバ11は、図4で説明した端末2の画面41を介し、ユーザからデータ提供サービスの利用に関する同意を受け付ける。すなわち、サーバ11は、1つ目の利用規約に対する同意を、ユーザから受け付ける。
S2:サーバ11は、1つ目の利用規約に同意したユーザをユーザ登録する。例えば、サーバ11は、端末2を介し、ユーザからユーザ登録に関する情報を受付け、受け付けた情報をHDD33に記憶する(図8のユーザ登録データ51を参照)。
S3:サーバ11は、端末2を介し、ユーザから行動データの提供先事業者を受け付ける。例えば、サーバ11は、図5で説明した端末2の画面42を介し、ユーザから行動データの提供先事業者を受け付ける。
S4:サーバ11は、端末2を介し、ユーザからS3にて受け付けた提供先事業者における利用規約の同意を受け付ける。例えば、サーバ11は、図6で説明した端末2の画面43を介し、ユーザから提供先事業者の利用規約の同意を受け付ける。すなわち、サーバ11は、2つ目の利用規約に対する同意を、ユーザから受け付ける。なお、サーバ11は、2つ目の利用規約の同意を受け付けると、S3にて受け付けた提供先事業者の提供先事業者情報をHDD33に記憶する(図9の提供先関連データ52の提供先事業者情報を参照)。
S5:サーバ11は、端末2を介し、ユーザから行動データの開示範囲情報を受付ける。例えば、サーバ11は、図7で説明した端末2の画面44を介し、開示範囲情報(事業者に提供する行動データの種類)を受け付ける。なお、サーバ11は、S5にて受け付けた開示範囲情報をHDD33に記憶する(図9の提供先関連データ52の開示範囲情報を参照)。
以上の動作により、ユーザはデータ提供サービスに登録される。また、ユーザの行動データの提供先及び種類に関する情報が、データ提供サービスに設定される。
なお、ユーザ登録及びユーザ設定の処理は、図12に示したフローチャートの順序に限定されない。例えば、サーバ11は、ユーザ登録したユーザから、任意のタイミングで、行動データの提供先事業者を受付けてもよい。また、サーバ11は、ユーザ登録したユーザから、任意のタイミングで、行動データの開示範囲情報を受付けてもよい。
図13は、サーバ11の行動データの提供(送信)に関する動作例を示したフローチャートである。サーバ11は、例えば、一定周期において、図13に示すフローチャートの処理を実行してもよい。
S11:サーバ11は、カメラ4a~4eから、顔画像データを受信する。
S12:サーバ11は、S11にて受信した顔画像データの認証処理を行う。例えば、サーバ11は、受信した顔画像データの特徴量を抽出し、図8で説明したユーザ登録データ51の顔画像データと照合する。すなわち、サーバ11は、カメラ4a~4eから受信した顔画像データと、データ提供サービスに登録したユーザの顔画像データとを照合する。
S13:サーバ11は、S12の顔認証処理に基づいて、カメラ4a~4eから受信した顔画像データのユーザが、データ提供サービスに登録したユーザであるか否かを判定する。例えば、サーバ11は、カメラ4a~4eから受信した顔画像データと、データ提供サービスに登録したユーザの顔画像データとの一致度が或る閾値以上の場合に、カメラ4a~4eから受信した顔画像データのユーザは、ユーザ登録されていると判定してもよい。
S14:サーバ11は、S13にて、カメラ4a~4eから受信した顔画像データのユーザが、データ提供サービスに登録したユーザでないと判定した場合(S13のNo)、カメラ4a~4eから受信した顔画像データを破棄する。これにより、データ提供サービスに登録していないユーザのプライバシーが守られる。サーバ11は、顔画像データを破棄した後、当該フローチャートの処理を終了する。
S15:サーバ11は、S13にて、カメラ4a~4eから受信した顔画像データのユーザが、データ提供サービスに登録したユーザ(登録ユーザ)であると判定した場合(S13のYes)、登録ユーザの行動データを記憶する。例えば、サーバ11は、図10で説明した行動データ53をHDD33に記憶する。
S16:サーバ11は、提供先関連データ52(図9を参照)に、S13にて“Yes”と判定した登録ユーザの提供先事業者情報が記憶されているか否かを判定する。例えば、サーバ11は、図8で説明したユーザ登録データ51を参照し、S13にて“Yes”と判定した登録ユーザのIDを取得する。サーバ11は、取得したIDに基づいて、図9の提供先関連データ52を参照し、提供先関連データ52に、登録ユーザの提供先事業者情報が記憶されているか否かを判定する。サーバ11は、提供先関連データ52に、登録ユーザの提供先事業者情報が記憶されていないと判定した場合(S16のNo)、当該フローチャートの処理を終了する。すなわち、サーバ11は、S13にて“Yes”と判定した登録ユーザの行動データを、事業者のサーバ21a~21cに送信しない。
S17:サーバ11は、提供先関連データ52に、登録ユーザの提供先事業者情報が記憶されていると判定した場合(S16のYes)、登録ユーザの開示範囲情報(図9の提供先関連データ52を参照)に基づく種類の行動データを抽出し、提供先事業者情報が示す提供先事業者のサーバに送信する。
以上の動作により、ユーザが選択した提供先事業者に、ユーザが選択した種類の行動データが送信(提供)される。
なお、行動データの送信処理は、図13に示したフローチャートの順序に限定されない。例えば、サーバ11は、午前0時といった所定のタイミングにおいて、HDD33に記憶(蓄積)した登録ユーザの行動データを提供先事業者に提供してもよい。
<実施の形態のまとめ>
以上説明したように、サーバ11は、カメラ4a~4eから顔画像データを受信する受信部(通信インターフェース34)と、顔画像データに基づいて、ユーザ1の行動データを収集する制御部31aと、収集された行動データを事業者5a~5cのサーバ21a~21cに送信する送信部(通信インターフェース34)と、を備える。
制御部31aは、行動データの事業者5a~5cへの提供サービスに対する同意を受け付けるための第1画面データと、事業者5a~5cにおける行動データの利用に対する同意を受け付けるための第2画面データと、を端末2に送信する。例えば、制御部31aは、図4に示した画面41を、端末2のディスプレイに表示するための第1画面データと、図6に示した画面43を、端末2のディスプレイに表示するための第2画面データとを、端末2に送信する。
これにより、ユーザ1の行動データを収集し、事業者に提供するデータ提供サービスにおいて、行動データが収集されるユーザ1は、行動データの取り扱いについて、容易に理解できる。例えば、ユーザ1は、第1画面データに基づく端末2の画面41によって、行動データが、データ提供サービス(の事業者)により収集され、事業者5a~5cに提供されることを理解でき、第2画面データに基づく端末2の画面43によって、行動データが事業者5a~5cにおいてどのように利用されるのかを理解できるため、行動データの取り扱いについて、容易に理解できる。
また、制御部31aは、データ提供サービスに対する同意が得られた後、第2画面データを端末2に送信する。これにより、データ提供サービスにおける行動データの取り扱いと、事業者5a~5cにおける行動データとの取り扱いが明確に切り分けられてユーザに提示されるため、ユーザは、行動データの取り扱いについて、より容易に理解できる。
また、制御部31aは、行動データの提供先の事業者5a~5cを選択するための第3画面データを端末2に送信する。例えば、制御部31aは、図5に示した画面42を、端末2のディスプレイに表示するための第3画面データを端末2に送信する。これにより、ユーザは、行動データの提供先をコントロールできる。
また、制御部31aは、第3画面データにおいて選択された事業者における第2画面データを端末2に送信する。例えば、制御部31aは、図5の画面42において選択された事業者における同意受付画面(図6の画面43)のデータを端末42に送信する。これにより、ユーザは、ユーザが選択した事業者の行動データの利用に対し、同意するか否かを判断できる。
また、制御部31aは、事業者5a~5cに提供する行動データの種類を選択するための第4画面データを端末2に送信する。例えば、制御部31aは、図7に示した画面44を、端末2のディスプレイに表示するための第4画面データを端末2に送信する。これにより、ユーザは、事業者5a~5cに提供する行動データの種類をコントロールできる。
また、制御部31aは、第2画面データにおいて同意が得られた事業者における第4画面データを端末2に送信する。例えば、制御部31aは、図6の画面43において同意がえられた事業者における行動データ種類選択画面(図7の画面44)のデータを端末2に送信する。これにより、ユーザは、ユーザが行動データの利用を同意した事業者の行動データにおいて、行動データの種類を選択できる。
<変形例1>
制御部31aは、選択された行動データの種類に応じて、ユーザ1に特典を付与してもよい。例えば、制御部31aは、選択された種類の行動データが、事業者5a~5cにおいて重要度が高いほど、多くのポイントをユーザ1に付与してもよい。これにより、ユーザ1には、行動データの提供サービスに登録しようというインセンティブが働く。また、事業者5a~5cは、事業者5a~5cにおいて重要度の高い行動データを取得できる。
また、図7に示す、行動データの種類と、行動データの種類を選択するためのトグルスイッチ44a~44eの表示とともに、ユーザ1に付与される特典内容を行動データの種類ごとに表示させてもよい。こうすることで、提供する行動データを選ぶ際に、付与される特典の内容が見やすく、選択の基準となる。
また、制御部31aは、行動データの種類の選択が解除された場合、特典の付与を停止してもよい。これにより、ユーザ1には、行動データの選択(提供)を維持しようするインセンティブが働く。
<変形例2>
ユーザ1によっては、サーバ11に記憶(蓄積)された行動データを削除したい場合がある。そこで、制御部31aは、ユーザ1の要求に応じて、サーバ11に記憶された行動データを削除してもよい。その際、制御部31aは、行動データの削除期間を受付けてもよい。例えば、制御部31aは、現在から3か月遡った期間といった、行動データの削除期間を受付けてもよい。
制御部31aは、行動データを削除する場合、ユーザ1に付与した特典を回収してもよい。例えば、制御部31aは、ユーザ1に付与したポイントから、削除期間に応じたポイントを減算してもよい。
また、制御部31aは、特典を回収する場合、回収内容をユーザ1の端末2に送信してもよい。例えば、制御部31aは、減算するポイント数をユーザ1の端末2に送信してもよい。これにより、ユーザ1は、行動データを削除することにより回収される特典量を把握できる。
<変形例3>
本開示では、事業者5a~5cに対してデータ提供PF3が収集したユーザ1の行動データを提供するものであったが、行動データに限らずデータ提供PF3が保持するユーザ1の個人データを事業者5a~5cに提供するものであってもよい。このとき、事業者5a~5cに提供する個人データは、行動データと同様の扱いであり、提供先の取捨選択や特典の付与等が可能である。
上述の実施の形態においては、各構成要素に用いる「・・・部」という表記は、「・・・回路(circuitry)」、「・・・アッセンブリ」、「・・・デバイス」、「・・・ユニット」、又は、「・・・モジュール」といった他の表記に置換されてもよい。
以上、図面を参照しながら実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかである。そのような変更例又は修正例についても、本開示の技術的範囲に属するものと了解される。また、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において、実施の形態における各構成要素は任意に組み合わされてよい。
本開示はソフトウェア、ハードウェア、又は、ハードウェアと連携したソフトウェアで実現することが可能である。上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、部分的に又は全体的に、集積回路であるLSIとして実現され、上記実施の形態で説明した各プロセスは、部分的に又は全体的に、一つのLSI又はLSIの組み合わせによって制御されてもよい。LSIは個々のチップから構成されてもよいし、機能ブロックの一部又は全てを含むように一つのチップから構成されてもよい。LSIはデータの入力と出力を備えてもよい。LSIは、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路、汎用プロセッサ又は専用プロセッサで実現してもよい。また、LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用してもよい。本開示は、デジタル処理又はアナログ処理として実現されてもよい。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
本開示は、カメラの画像を用いたデータ提供サービスに有用である。
1 ユーザ
2 端末
3 データ提供PF
4a~4e カメラ
5a~5c 事業者
6a~6c ICカードシステム
11,21a~21c,22a~22c サーバ

Claims (10)

  1. カメラから顔画像データを受信する受信部と、
    前記顔画像データに基づいて、行動データを収集する制御部と、
    前記行動データを事業者のサーバに送信する送信部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記行動データの前記事業者への提供サービスに対する同意を受け付けるための第1画面データと、前記事業者における前記行動データの利用に対する同意を受け付けるための第2画面データと、を端末に送信する、
    情報処理装置。
  2. 前記制御部は、前記第1画面データを送信し、前記提供サービスに対する同意が得られた後、前記第2画面データを前記端末に送信する、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記制御部は、前記行動データの提供先事業者を選択するための第3画面データを前記端末に送信する、
    請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記制御部は、前記第3画面データにおいて選択された事業者における前記第2画面データを前記端末に送信する。
    請求項3に記載の情報処理装置。
  5. 前記制御部は、前記事業者に提供する前記行動データの種類を選択するための第4画面データを前記端末に送信する、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  6. 前記制御部は、前記第2画面データにおいて同意が得られた事業者における前記第4画面データを前記端末に送信する、
    請求項5に記載の情報処理装置。
  7. 前記制御部は、選択された前記行動データの種類に応じて、前記行動データの提供者に特典を付与する、
    請求項5又は6に記載の情報処理装置。
  8. 前記制御部は、前記行動データの種類の選択が解除された場合、前記特典の付与を停止する、
    請求項7に記載の情報処理装置。
  9. カメラから顔画像データを受信し、
    前記顔画像データに基づいて、行動データを収集し、
    前記行動データを事業者のサーバに送信し、
    前記行動データの前記事業者への提供サービスに対する同意を受け付けるための第1画面データと、前記事業者における前記行動データの利用に対する同意を受け付けるための第2画面データと、を端末に送信する、
    データ提供方法。
  10. コンピュータに、
    カメラから顔画像データを受信し、
    前記顔画像データに基づいて、行動データを収集し、
    前記行動データを事業者のサーバに送信し、
    前記行動データの前記事業者への提供サービスに対する同意を受け付けるための第1画面データと、前記事業者における前記行動データの利用に対する同意を受け付けるための第2画面データと、を端末に送信する、
    処理を実行させるプログラム。
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