JP2023124845A - ピペッティング容量が調節可能なロックシステム付きピペット - Google Patents

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Abstract

【課題】ピペッティング操作を実行する際に、ピペッティング容量の変更がロックされるピペットを提供する。【解決手段】変位装置22を収容するための本体20を備えるピペット10である。上記変位装置は、変位チャンバー24と、前記ピペットのピペットストロークを制限するための可動境界部26とを備え、ピペットは、さらに、上記本体内の上記可動境界部の移動によって上記ピペットのピペッティング容量を設定し、かつピペッティング操作を実行するための操作部12を備え、上記操作部は、上記変位装置の上記変位チャンバー内で移動可能なピストン28と操作可能に接続されており、ピペットは、さらに、設定ピペッティング容量を表示するためのカウンター30と、上記操作部による容量設定をロック及び/又はロック解除するためのロック機構40と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、請求項1のプリアンブルによれば、ピペッティング容量の調節が可能で、かつ設定ピペッティング容量をロックするためのロックシステムを備えるピペットに関する。
ピペットは、特に実験室において、液体の吸い上げ及び吐出を制御するために使用される。そのため、上開口部を有するピペットチップは、ピペットシートの上にしっかりと装着される。上記シートは、好ましくはピペット本体上に円錐形又は円筒形の突起として形成されている。ピペットチップは、下開口部を通じて液体を吸い上げ及び吐出することができる。空気変位ピペットは、上記シートの穴を通じてピペットチップと連絡可能に接続されている空気用の変位装置を備える。上記変位装置により、エアクッションを移動させ、液体をピペットチップ内に吸引し、かつピペットチップから吐出させることができる。そのため、上記変位装置は、可動境界部を有する変位チャンバーを有する。変位装置は、通常、内部で移動可能なピストンを有するシリンダーである。
使用後は、ピペットチップをシートから取り外し、新しいピペットチップと交換する。このようにすることで、次の分注操作のコンタミネーションを回避することができる。ピペットは、通常、ピペットチップを放出するための放出装置を有し、ピペットチップに触れることなくボタンの作動により放出することができる。プラスチック製の使い捨てピペットチップは、安価に入手可能である。
可動境界部は、シリンダー内部でピストンを変位させる機能を有する駆動装置と結合されている。駆動装置は、制限停止部によって上限停止部と下限停止部の間で変位可能な昇降ロッドを有する。変位チャンバーへの空気吸引開始時において、制限停止部は下限停止部に配置されている。シリンダーから空気の変位が始まると、制限停止部は上限停止部に配置される。吸い上げ又は吐出される液体の容量は可動境界部のストロークに依存し、したがって昇降ロッドのストロークに依存する。
設定ピペッティング容量の変更を阻止する(「容量ロック」としても知られている)ためのシステムは、従来技術により原理的に知られている。しかし、これまでに知られている方法には様々な欠点がある。容量ロックシステムは、一度設定した容量を解除し、かつ能動的に再度ロックする必要がある。容量設定のロックが無視され又は忘れられて、ピペッティング中に設定ピペッティング容量が意図せず変更される恐れがある。
ある容量ロックシステムでは、容量設定の過程で操作部を押して、容量設定を解除する必要がある。この機構は、確かに、設定ピペッティング容量の意図しない変更を、高い精度で防ぐことができる。一方で、容量を設定する間にロック解除部を押し続けるために、両手でピペットを操作する必要がある。
ある容量ロックシステムでは、操作ボタンを引き上げてラッチ係合にすることでロックを解除することができる。ピペッティング時に、このラッチ係合が外れて再び容量設定がロックされる。このシステムも、片手でピペットを持ち、もう片方の手で操作ボタンを引き上げるという両手操作が必要である。また、ピペッティング容量を設定するために操作ボタンを回転させる際に、意図せず容量ロックがかかってしまうピペットも存在する。さらに、ユーザーからは、操作ボタンが容量ロックの解除にも使用されることは直感的でないという意見もある。
EP2659978A1には、ピペッティング容量を調節可能で、かつ設定ピペッティング容量をロックするためのロック部を有する空気変位ピペットが開示されている。当該ピペットは、ロッド状の本体と、本体の下端にピペットチップを解放可能に保持するためのシートと、変位チャンバー及びその内部で移動可能な境界部を有する変位装置とを備える。さらに、当該ピペットは、変位装置の可動境界部を移動するための駆動装置と、設定ピペッティング容量の望ましくない変更に対して駆動装置をロック可能であるロック体とを備える。
EP3749456B1には、ピペッティングシステム用の分量調節ねじをロックするための装置が開示されている。当該ピペッティングシステム用の分量調節ねじをロックするための装置は、一方では調節ねじの位置を保持するためのジョークラッチシステムを備え、当該ピペッティングシステムが、
-第1の歯を備える第1のギアホイールと、
-第2の歯を備える第2のギアホイールであって、上記第1のギアホイールは、ピペッティングシステムの固定部品に対して回転固定されるようにするラチェットホイールであり、かつ第2のギアホイールは設定ねじにねじり剛性的に接続されるようにしており、又はその逆も成立し、
-上記第1の歯が上記第2の歯と協働するように、上記第1のギアホイール及び上記第2のギアホイールを相互係合状態に戻すことが可能な弾性復帰手段と、
を含み、かつ、ジョークラッチ保持システムを制御するためのシステムであって、当該制御システムが、
-ピペッティングシステムの中心長軸に沿って、自由設定位置、微調整位置及びロック位置を3つの位置の間で回転移動するように設計された位置セレクタと、
-上記位置セレクタにねじり剛性的に接続された制御部であって、上記制御部はジョークラッチシステムのロックホイールと協働し、
その結果、
a)セレクタが自由設定位置にあるとき、制御部は、弾性復帰手段によって発生する力を打ち消すことによって、第1及び第2のギアホイールが互いに協働しないように、ラチェットホイールをジョークラッチシステムの他方のホイールから軸方向に離れるように保持し、
b)セレクタが微調整位置にあるとき、制御部は、他方のホイールの回転によって誘起される1つの歯から別の歯にシフトする場合に、ラチェットホイールが他方のホイールから軸方向に離れ、次に近づくことを可能にし、かつ
c)セレクタイがロック位置にあるとき、制御部は、第1及び第2のギアホイールの係合が外れることを防ぐために、ラチェットホイールを軸方向にロックする。
DE60116090T2には、設定ピペッティング容量の迅速な容量調節機能を有するピペットが開示されている。当該ピペットは、電子デジタルディスプレイ並びに関連する位置検出及び制御回路を有する、軸方向に細長い、手持ち可能な本体と、ピストンユニットと、ピペット容量設定及び電子ディスプレイを同時に制御するための呼び容量迅速調節機構とからなる。呼び容量迅速調節機構は、ピペットの容量設定を行うために、本体内のピストンユニットの上方移動を制限するためのピペット容量設定部を備える。容量設定部は、ピストンユニット上で軸方向に移動可能に支持されており、ピペット使用者が操作可能なロック機構によって本体に対して取り外し可能に固定される。容量設定部が本体から取り外されると、ピストンユニットと一体になって軸方向に移動可能となり、ピペット容量を迅速に設定することができる。
DE102020002780B3には、シリンダーと、シリンダー内に軸方向に変位可能に配置されたピストンを備えるピペットが開示される。ここで、ピストンの軸方向移動は、上限停止部及び下限停止部により制限され、ピストンストロークが定められる。ピペットは、ピストンストロークに関連するピペッティング容量を表示するための容量ディスプレイを備える。ピペットは、容量ディスプレイを変更するための表示設定機構を有する。ピペットは、容量ディスプレイを介してピペットの調節状態を表示するための調節ディスプレイを有する。ピペットは、ピストンストロークを変更するための容量設定機構を有する。ピペットの第1の動作モードでは、容量設定機構は表示設定機構と連動する。ピペットの第2の動作モードでは、容量設定機構は表示設定機構から切り離され、かつ表示設定機構は調節ディスプレイと連動する。
さらに、DE202021101129U1には、流体を吸い上げ、かつ吐出するためのピペットが開示されている。ピペットは、エンドピースを有する変位装置を含み、エンドピースは、ピペットチップを解放可能に取り付けるように構成されている。ピペットは、さらに、エンドピースに取り付けられたピペットチップをピペット装置から解放して放出するための放出装置を含み、放出装置は放出手段と放出装置を作動させるための作動手段とを有する。ここで、作動手段は、作動によって静止位置から作動位置に調節可能であり、放出装置は作動手段の静止位置から作動位置への調節によって、作動手段がエンドピースに対して移動可能であり、エンドピースに取り付けられたピペットチップがエンドピースに対して移動可能であり、最終的にピペット装置から放出可能に構成されている。
本発明の目的は、先行技術から知られている欠点を克服し、簡単で直感的な片手操作を可能とすると同時に、設定ピペッティング容量の意図しない変更からピペットユーザーを確実に保護するピペットを提供することである。
本目的は、変位装置を収容するための本体を有するピペットによって達成され、上記変位装置は、変位チャンバーと、ピペットのピペットストロークを設定するための可動境界部と、を備える。ピペットは、さらに、本体内の可動境界部の移動によってピペットのピペッティング容量を設定し、かつピペッティング操作を実行するための操作部を有し、操作部は変位装置の変位チャンバー内で移動可能なピストンを操作可能に接続されている。ピペットは、さらに、設定ピペッティング容量を表示するためのカウンターと、操作部による容量設定をロック及び/又はロック解除するためのロック部とを備える。
本発明によれば、ピペッティング操作を実行するための操作部の作動時に、操作部は、ロック部をロック状態に移行し、ピペッティング容量の変更をロックするように構成されている。
ピペッティング容量の設定、液体の吸い上げ及び吐出、並びにピペッティング操作後のピペットチップの放出を1つの操作部、特に操作ボタンで行うピペットは、シングルボタンピペットとも呼ばれる。このようなピペットは、片手のみで簡単に操作できるため、特に使い勝手が良いと多くのユーザーから評価されている。提案されるピペットにより、便利な片手操作を達成できる。ここで、操作部が作動し軸方向に挿入される間に、3つの作動ゾーンを有する。第1の作動ゾーンは、液体を吸い上げ及び吐出する機能を有する。無負荷の開始状態から、操作部はピペット本体の軸方向に、設定ピペッティング容量に応じて、例えば2mmから16mm押し込まれる。
第1の作動ゾーンの後に、第2の作動ゾーンが続き、これはオーバーストロークとも呼ばれ、特に、液体吐出後にピペット本体上の受座に取り付けられたピペットチップにまだ付着している可能性がある残留液体をピペットから吹き飛ばす機能を有する。この「オーバーストローク」は、液体を吸い上げるときの終点から、さらに、例えば4から6mm軸方向に操作部を移動させることによって進行する。
操作部をさらに軸方向に押し込むと、操作部に接続された放出機構が、第3の作動ゾーンにおいて、使用済みピペットチップを本体上の受座から押し出し、使用済みピペットチップを放出する。
作動ゾーンは、好ましくは、制限停止及び関連する操作力の変化により互いに区切られ、現在実行されている動作について感度の高いフィードバックをユーザーに提供する。
一方、ピペットは、片手でピペッティング容量を簡単に変更することができ、容量ロック、すなわち、ピペッティング操作の実行時に容量を変更するための調節機構に対するロックの起動によって、一旦設定されたピペッティング容量の意図しない及び望ましくない変更からユーザーを保護する。このとき、ピペッティング操作の実行は、操作部、特に操作ボタンの作動を意味し、液体を吸い上げるために操作部が、少なくともピペットが設定ピペッティング容量のその全体を吸い上げることができる程度まで押される、すなわち、第1の作動ゾーン(液体の吸い上げ)から第2の作動ゾーン(オーバーストローク)への移行を表す第1の制限停止に突き当たることを意味する。
ロック機構は、少なくともピペットのオーバーストローク、すなわち操作部の軸方向変位の第2作動ゾーンを通過した時点で、ピペッティング容量の変更が阻止されるロック状態に移行されることが好ましい。
したがって、提案されるピペットは、特に使い勝手が良いだけでなく、高レベルの操作信頼性を簡単に実現する。設定ピペッティング容量は、液体が吸い上げられる前に操作部を作動させることでロックすることができる。これは、ロック機構をロックするために意図的に行うことも、「反復ピペッティング操作」において次の液体吸い上げ操作の過程で行うこともできる。または、設定ピペッティング容量は、最初のピペッティング操作の間、特にピペッティング操作における液体の吸い上げ時に、操作部が押されてオーバーストロークの第2の作動ゾーンになったときにロックされる。
あるいは、ユーザーは、ロック機構のロック部がオペレーターによってロック切り替え状態にされることで、ピペッティング容量を設定した後に、ロック機構をロックされた操作状態に能動的に戻すこともできる。
従属請求項に記載された特徴により、独立請求項に記載されたピペットの有利な改良及びさらなる発展が可能となる。
図1は、調節可能なピペッティング容量と、一時的かつ可逆的にピペットの容量設定のロックを解除可能なロックシステムとを備える、本発明に係るピペットの断面図である。 図2は、本発明に係るピペットの操作部及びロックシステムの三次元概略図である。 図3は、本発明に係るピペットの上部の簡略図である。 図4は、本発明に係るピペットの上部を三次元的に表した図である。 図5は、本発明に係るピペットの上部のロック機構の断面図である。 図6は、本発明に係るピペットの操作部及びピペットのロックシステムの代替実施形態を示す図である。 図7は、本発明に係るピペットのロックシステムのロック部を示す図である。 図8は、本発明に係るピペットにおいて、ロック部と操作可能に接続されたロックシステムのシールドを示す図である。
本発明の好ましい構成において、ロック機構は、容量設定のロックを解除するためのロック部を備える。ロック部は、ユーザーが簡単に容量調節を実行できるように、簡単にロック機構を解除することができる。
ロック部は、容量設定のロックを解除するためのロックスライドの形態を採用することが、特に好ましい。ロックスライドは、ロック機構をロック解除状態にしてピペットの容量設定を可能とするために、特に簡単に変位することができる。
ピペットの有利な構成は、ロック解除操作後にロック機構をロック解除切り替え状態に保持するラッチ手段が設けられていることを特徴とする。ラッチ手段は、ユーザーが設定操作中にロック機構を作動させる必要がなく、代わりにピペッティング容量を設定するために一時的かつ可逆的に解放可能に固定することが容易かつ機能的にできるため、特に操作が便利になる。
操作部は、ピペッティング操作の開始時にラッチ手段を開放し、ロック機構をロック状態に移行させるトリッピング手段と操作可能に接続されていることが特に好ましい。これにより、変更後に設定ピペッティング容量をロックし、かつ望ましくない変更に対して保証するための、ユーザーにとって特に簡単で便利な解決策が提供される。
ピペットの好ましい実施形態は、ロック機構が、ロック部と、ロック部と結合部とを接続する接続部と、を備え、当該結合部が、カウンターと、変位チャンバー内で可動境界部を移動させるための設定機構とを接続することを特徴とする。結合部をブロックすることで、ピペット容量調節を単純かつ機能的に確実にロックすることができ、ピペットはピペッティング容量の望ましくない変更に対して操作上確実にロックされる。
ロック機構のロック解除状態において、結合部は、ピペッティング容量の変更するための操作部の回転運動をカウンターに伝達することが好ましい。これにより、片手でピペットを操作することが特に簡単になる。
ロック機構は、結合部に形状嵌合的に係合し、形状嵌合的な接続を介して、操作部の回転及び変位チャンバーの可動境界部に関連する移動をロックすることが特に好ましい。形状嵌合的な接続は、設定ピペッティング容量の望ましくない変更からピペットを機能的に確実に保護する、高いロック力を生み出すことができる。
ピペットの特に有利な構成の1つとして、ロック機構のギア歯が結合部のギア歯と係合することによって形状嵌合的な接続がもたらされる。ギア歯は、結合部のロックに有利な、特に操作上信頼できる形状嵌合的な接続を提供することができる。そのため、ピペットの使用期間中、ピペッティング容量の望ましくない変更から、ピペットを機能的に確実に保護することができる。
ピペットのさらに有利な構成は、ロック機構がロック部を備え、ロック部又はロック部に接続された部品がロック操作中にピペットの長手方向軸に沿ってロック解除方向の軸方向に変位されることを特徴とする。ロック機構を軸方向に変位させると、ロック機構と結合部との形状嵌合的接続が簡単に解除され、所望のピペッティング容量に容量調節することができる。
ロック部又はロック部に接続された部品が、ピペッティング操作中にロック解除方向と反対方向の軸方向に変位し、それによってピペットの容量調節をロックすることが特に好ましい。容量調節をロックするための形状嵌合的な係合は、軸方向への変位によって簡単に形成することができ、その結果、ピペットをピペッティング容量の望ましくない変更から保護することができる。
ピペットの好ましい実施形態は、ピペットが回転部を備え、かつロック機構がロック部を備え、回転部が、ロック部がロック解除状態にされたとき、回転部が操作部の移動経路内で回転するように、ロック部と操作可能に接続されている。回転部の代わりに、又は追加で、ロック部がロック解除状態にされたときに、操作部の移動経路内に押し込まれるスライド部を備えることも可能である。
操作部の移動経路は、特に、ピペッティング操作又はピペットチップの放出操作の際の軸方向の変位経路を意味する。回転部を操作部の移動経路に移動させることで、ピペッティング操作の開始時にロック機構が作動し、設定ピペッティング容量が望ましくない変更からロックされることを確実にする。
回転部とロック部は、スロット付きリンク機構により互いに接続されることが特に好ましい。スロット付きリンク機構は、回転部とロック部との特に機能的に信頼性の高い結合を可能にする。スロット付きリンク機構は、一般に、スロット付きリンクによって定められた経路に沿った変位のみを可能にするため、他の誘導概念と比較して、機能的な信頼性が高まり、ピペットの耐用年数を延長することができる。
さらに、回転部がシールドを介してピペットの本体に固定されることが好ましい。これにより、特に簡単にかつ安価で回転部を固定することができる。シールド又はシールドに接続され、ロック機構全体もしくはロック機構の少なくとも一部を構成する組み立て式部品を、本体の開口部に挿入するか、ピペット本体上の襟に設置することができ、したがって本体に簡単に接続できるため、シールドによってさらに組み立てが容易になる。
ピペットの有利な構成は、ロック部が本体の凹部に配置されていることを特徴とする。これにより、ロック機構の操作のために、ロック部を特にコンパクトに配置することができる。特に、ロック部が径方向に本体の外径より5mm以下、好ましくは3mm以下だけ突出していることを特徴とする。わずかに突出しているため、ロック部を見つけやすく及び作動させやすく、径方向へのロック部の小さな突起は、ピペット全体の形状に大きな影響を与えない。
ピペットのさらなる有利な改良は、指かけが本体に形成されており、ロック機構が指かけと反対側の本体の側面に配置されていることを特徴とする。これにより、ピペットの片手での操作が特に簡単にかつ便利になる。特に、ピペットを指かけで保持しながら、同じ手の指を使ってロック機構をロック解除状態にし、操作ボタンを回転させてピペッティング容量を設定することができる。
本発明の有利な構成は、ロック機構が、ロック機構のロック解除中に付勢される戻しばねを備えている。このようにすると、ピペッティング操作の開始時にロック機構が戻しばねの弾発力によりロック状態に簡単に戻ることができ、ピペッティング操作開始時から設定ピペッティング容量が固定され、ピペッティング操作中に変更することができなくなる。
ピペットのさらに有利な構成は、ロック部がフレームと、フレーム上に形成されている弾性舌部とを有し、弾性舌部に弾性舌部よりも径方向内側に突出するフックが設けられていること特徴とする。ロック機構のロック解除状態では、フックが操作ボタンの移動経路内に突出することで、ピペッティング操作中の操作部の作動時に、フックが操作部に巻き込まれ、ロック部を軸方向に変位させ、ロック部と結合部との間に形状嵌合的な接続を生じさせ、それによってピペットの容量調節をロックする。このようにすると、ピペットの容量調節は、操作部の作動によって、特に簡単かつ操作上確実にロック状態に移行することで、ピペッティング中のピペッティング容量の意図しない変更は、操作上確実に排除される。ここで、ロック部は好ましくは一体構造であり、特にプラスチック射出形成の形態である。ロック部は、代わりに、2部品構造又は多部品構造とすることもでき、特に、ロック部のフレームと舌部との間の部品を分離することができる。ロック部は、さらに、2成分射出成形の形態であることができる。二成分射出成形の場合、フレームは第1のプラスチック材料から形成され、舌部は第1のプラスチック材料とは異なる第2のプラスチック材料から形成される。このようにして、特にロック部上のギア歯は、結合部の回転運動の形状嵌合的なロックのために、適切な曲げ剛性かつ機械的に負荷可能にすることができ、一方で舌部の変形領域は、適切な曲げ柔性かつ変形可能にすることができる。
ここで、ロック部にラッチタブが設けられていることが特に好ましく、ラッチタブは、ピペット本体の凹部又は本体に挿入されたシールドの凹部に係合するように構成され、ピペットの容量設定が可能なロック機構のロック解除状態に、ロック部が保持されるようになっている。ラッチタブは、2つの有益な効果をもたらす。まず、ラッチタブは操作上確実にロック解除状態にロック部を固定することができ、ロックが解除された後、ピペッティング容量を簡単かつ便利に変更することができる。さらに、ロック部の舌部、すなわちフックの径方向の変位は、本体の凹部又は本体に挿入されたシールドの凹部と組み合わされたラッチタブによって簡単に実現される。これにより、ラッチタブが所定の位置にラッチされているときには、フックがピペッティングのための操作部の移動経路に位置し、ラッチタブがラッチ解除されているときには、舌部の弾性変形によって径方向外側に移動する。これにより、この状態では、フックは操作部の移動経路にはなく、ピペッティング操作が妨げられない。
ピペットの好ましい構成は、ロックスライドがピペットに設けられている。ロックスライドの作動時にピペットの長手方向軸に沿ったロック部の軸変位をもたらし、これによりロック部と相手方、特にカウンターのための結合部、との間の形状嵌合的な接続が解除され、ピペットの容量設定のロックが解除されるようになっている。ロックスライドは、ピペットの容量変更の簡単なロック解除を可能にする。この目的のために、ロックスライドはロック状態からロック解除状態に変位される。具体的には、ロックスライドがロック部をピペットの操作部に向かって軸方向上方に変位させ、これによってロック部のギア歯がロック歯から外れ、ロック部上のギア歯とロック歯との間の形状嵌合的な接続が解消される。特に、ここで、ロック部のラッチタブは、本体の凹部又は本体に挿入されたシールドの所定の位置にラッチにするように変位してもよく、これによりロック部がロック解除状態に保持され、ピペッティング容量を簡単に設定することができる。
本願で言及した本発明の様々な実施態様は、個々の実施態様に別段の記載がない限り、有利には互いに組み合わせることができる。
本発明は、添付図面を参照しながら、例示的な実施形態によって以下に説明される。同一の構成要素又は同一の機能を有する構成要素は、様々な図面において、同一の参照数字で示されている。
図1は、本発明に係るピペット10の断面図である。ピペット10は、ピペット上部16と、ピペット上部に結合可能なピペット下部17とを有する。ピペット上部16は本体20を備え、ピペット下部17から離れた本体20の端面に、本体20の開口部から突出している操作部12、好ましくは円形の操作ボタン14がある。操作部12は、3つの機能を有する。操作部12は、第1に、ピペッティング操作中にピペット10によって吸い上げられ、その後に吐き出される液体のピペッティング容量を設定する機能を有する。ピペッティング容量は操作部12を回転させることによって設定され、設定ピペッティング容量は、操作部12の第1の方向への回転によって増加し、第1の回転方向と反対方向の回転方向への回転によって減少する。設計に応じて、設定可能なピペッティング容量は最小ピペッティング容量と最大ピペッティング容量の間である。操作部12は、第2に、ピペッティング操作中に液体を吸い上げ、その後に吐出する機能を有し、その際、操作部12の操作ボタン14はピペット中心軸に沿った軸方向に変位される。操作部12は、第3に、ピペティング操作の後、ピペット下部17の受座から使用済みピペットチップを放出する機能を有する。3つの機能すべては、好ましくは、単一の操作ボタン14のみで操作を簡単かつ便利に進めることができるように、操作ボタン14にまとめられている。あるいは、機能を操作部12の多数の構成要素間で分割することも可能であり、特に、使用済みピペットチップの放出をするための追加のボタンを操作ボタン14の隣に設けることができる。さらに、操作部12が、液体を吸い上げかつ吐出するための操作ボタン14と、ピペッティング容量を設定するための操作ボタン14によって変位する部分とを有することができる。
ピペット10は、変位装置22を収容するための本体20を備え、変位装置22は、変位チャンバー24と、ピペッティングストロークを境界づけるための可動境界部26とを備える。操作部12は、本体20内の可動境界部26の移動によってピペットのピペッティング容量を設定して、ピペッティング操作を実行するように構成されている。操作部12は、昇降ロッド21を介して変位装置22の変位チャンバー24内で移動可能なピストン28と操作可能に接続されている。ピペット10は、さらに、設定ピペッティング容量を表示するためのカウンター30と、操作部12による容量設定のロック及び/又はロック解除のためのロック機構40とを備える。操作部12の作動時に、操作部12が、ピペッティング操作を実行し、ロック機構40をロック状態に移行し、かつピペッティング容量の変更をロックするように構成されている。さらに、操作部12のための復元ばね18が設けられており、操作部12が負荷から解放された際に初期位置に戻される。
ロック機構40は、ロック部41と、ロック機構のロックを解除するためのロックスライド42とを備える。ロック機構40は、さらに、操作部12の回転による簡単なピペッティング容量の設定を可能にするために、ロックスライド及び/又はロック部41を一時的にロック解除切り替え状態に固定することができるラッチ部44を備える。
透明な表示窓31が本体20にセットされ、外部からカウンター30を見ることができ、設定ピペッティング容量を読み取ることができる。本体20には、昇降ロッド21のための可動境界部26が設けられており、昇降ロッド21の肩部が可動境界部26に当接し、それによってピストン28のストロークが制限される。ピペッティング容量は可動境界部26を移動することにより設定される。
ピペット下部17は、変位チャンバー24を備え、その内部に、操作部12を介して作動可能で、かつ昇降ロッド21に接続されたピストン28が延在している。ピペット下部17はピペットチップを収容するためのクランプ領域19を有する。ピペットチップをクランプ領域19から取り外し、それによって放出ロッド37を介した操作部12の作動によって放出することが可能である。
ピペット10のピペッティング容量を変更するために、まず、ロック機構40のロックスライド42をロック解除状態にする。ロック解除状態とは、操作部12の回転及びそれに関連するピペッティング容量の変更が可能なロック機構の状態を意味するものとする。次に、所望のピペッティング容量が設定されると、操作部12はピペッティング操作を実行するために作動される。このとき、操作部12の作動は、ピペット10の長手方向軸に沿った操作部12の変位に関連する操作部12の押圧を意味するものとする。長手方向軸は、図面の平面内で上部から下方に延び、操作部12から、ピペット上部16及びピペット下部17を通過し、上部16から離れたピペット下部17の端部の収容開口部まで続いている。作動時、操作部12の経路は、3つの作動ゾーンに分かれる。
第1の作動ゾーンは、ピペットの液体の吸い上げ及び吐出するために機能し、ストロークHとも表される。無負荷の開始状態から、操作部12はピペット10の本体20内の移動経路に沿って軸方向に、設定ピペッティング容量に応じて、例えば2mmから16mm押し込まれる。
第1の作動ゾーンに続いて、第2の作動ゾーン(オーバーストロークとも呼ばれる)があり、これは特に、液体吐出後に、ピペット10の本体20上の受座に取り付けられたピペットチップにまだ付着している可能性がある残留液体を、ピペット10から吹き飛ばす機能を有する。この「オーバーストローク」は、液体を吸い上げるときのストロークHの終点から、さらに、例えば4から6mm軸方向に操作部12を移動させることによって進行する。オーバーストロークゾーンでは、ロック機構40のトリップ部が操作部12の移動経路に突出しており、操作部12によるオーバーストローク作動時に、ロック機構40がトリップされ、ロック部41と結合部32の間に形状嵌合的な接続が生じるようになっている。このように、容量調節はピペッティング操作においてこの時点からロックされる。このようなロック操作は、設定ピペッティング容量を固定するために液体を吸い上げる前に行われることもでき、又ピペッティング操作中、特に液体を吐出した後に液体を吹き飛ばすときに開始することもできる。
操作部12が本体20に軸方向にさらに押し込まれると、使用済みピペットチップを放出するために、第3作動ゾーンにおいて、操作部12に接続された放出機構が、本体20上の受座から使用済みピペットチップを押し出す。この目的のため、操作部12に対向する放出機構の放出ロッド37の端部にトリップ部が形成されている。トリップ部は、操作部12の移動経路内に突出しており、操作部12がピペット10の本体20内に、オーバーストロークの制限停止を超えてさらに押し込まれたときに、ピペットチップの放出を開始する。
作動ゾーンは、好ましくは、制限停止及び関連する操作力の変化により互いに区切られ、現在実行されている動作について感度の高いフィードバックをユーザーに提供する。
図2は、設定ピペッティング容量をロックするためのピペット10のロック機構40の概略図である。ロック機構40は、操作部12によってピペット10の容量調節をロックするロック部41を備える。具体的には、ロック部41が結合部32に形状嵌合的な方式で係合し、それによって操作ボタン14の回転をロックする。ロック部41には、回転部50が誘導されるスロット付きリンク機構52が形成されている。回転部50は、本体20の端面の開口部内に挿入され、かつ操作部12を誘導するシールド54上のピボットポイント51に固定されている。
回転部50に代えて、又は回転部50に加えて、操作部12の変位経路内にスライド部58が設けられてもよい。スライド部58は、ピペッティング操作における操作部12の作動時、すなわち操作ボタン14への圧力による操作部12の軸方向への変位によって作動され、ロック部41を軸方向で結合部32に押し込み、形状嵌合的なロックを形成する。さらに、放出ロッド37の一端に放出ロッド37の形成された肩部は、操作部12の変位経路に位置している。操作部12がピペット10の長軸方向軸に沿って十分遠くまで変位すると、クランプゾーン19上に受け入れられているピペットチップが既知の方法で放出される。
図2は、さらに、カウンター30のローラーの軸を固定するための軸固定手段33と、ギアホイール38と共に操作ボタン14の回転運動を図1に示される境界部26を移動させるための機構に伝達可能な容量設定スリーブ35を示す。
図3及び図4は、本発明に係るピペット10のピペット上部16を示す。本体20の端面の開口部にシールド54が挿入され、操作ボタン14の形状の操作部12がこのシールドを通じて誘導されていることが分かる。操作部は、ストロークHにわたってピペットの中心軸に沿った軸方向に変位可能であり、ピペッティング容量Vの変更のために中心軸を中心に回転可能である。ロック機構40のロックスライド42が配置される凹部60が、本体20上又はシールド54上に形成されている。
指かけ62は、ピペット10をユーザーが片手で保持し、かつその手で操作できるように、本体20に形成されている。手を本体20に回すと、指かけ62がユーザーの人差し指又は中指にかかり、ユーザーが親指でロックスライド42又は操作ボタン14を選択的に操作して、ピペッティング容量を設定又はピペッティング操作を実行することができる。
図5は、ピペット10の本体20に配置されたロック機構40の三次元図を示す。ロック機構40は、結合30のための結合部32との操作可能な接続ができるロック部41を備える。この目的のために、ギア歯48がロック部41に形成され、このギア歯48は、ロック操作におけるロック部41の軸方向変位時に結合部32のギア歯36に係合し、これによりロックの形状嵌合的な接続を形成する。ギア歯36が結合部32の円周上に形成されて個々の歯間に比較的大きな感覚があるのに対し、ギア歯48はロック部41の一部の円周上にのみ形成され、この円周上の範囲において微細なラッチ係合を可能にする。ギア歯が一部の円周上にのみ形成される場合、ロック部41の製造はさらに単純化され、それによって製造コストを低減することができる。
図5から明らかなように、昇降ロッド21は、好ましくは多角形シャフトの形態が採用され、結合部32は昇降ロッド21に押し付けられて、昇降ロッド21と形状嵌合的に接続される。したがって、容量調節時に操作部12に加えられるトルクは、直接的に結合部32に伝達されることができる。多角形シャフトと、昇降ロッド21と昇降ロッド21上に配置された部品間の関連する形状嵌合的な接続とは、さらに、ピペッティング容量を設定するための可動境界部26の簡単な変位を可能にする。
図6は、ピペット10の容量設定を一時的かつ可逆的に解除可能にロックするためのロックシステムの代替の例示的な実施形態を示す。ロックシステムは、ロック部41を有するロック機構40を備える。ロック部41は、操作部12によって(具体的には、ロック部41のギア歯48が結合部32のギア歯と形状嵌合的な方式で係合して回転を阻止することにより、操作ボタン14の回転を阻止することによって)、ピペット10の容量調節をロックする。ロック部41は、フレーム74と、フレーム74から内側に突出した弾性舌部68とを備え、その舌部の端部には、フック70が形成されている。弾性舌部68には、さらに、ラッチタブ64が形成されており、ロック機構40をロック解除状態にラッチし、その結果、ピペッティング容量を設定できる。ロック機構は、さらに、ロックスライド42を備え、このロックスライド42を操作部12方向、すなわち図面上では上方にスライドさせることによってロック部41をロック状態からロック解除状態へと移行させることができる。ロックスライド42の変位は、ロック部41を結合部32から係合解除して、ピペット10のピペッティング容量を設定できるようにする。ロック部41に形成されたラッチタブ64は、ここでは、フック70が操作部12の移動経路内に侵入するように、ピペット10のシールド54上の凹部66にラッチしている。新たなピペッティング操作が実行される場合、ロック部41のフック70は、操作部12によって図面上の下方に変位され、ロック部41のギア歯48は結合部32のギア歯と係合させられて、ピペット10の容量調節がロックされる。ここで、ラッチタブ64は、シールド54の表面72上でシールド54上の凹部66から変位され、舌部68が弾性的に変形してフック70が操作部12の移動経路から逸脱する。このようにして、ピペット10の容量調節がロックされている間、操作部12を自由に作動させることができる。
図7は、図6に示されるロックシステムのうち、ロック部41の個別部品図である。ロック部41は、フレームと、フレーム74から内側に突出した弾性舌部68を備え、その舌部の端部にはフック70が形成されている。さらに、ロック部41と結合部32のとの間に形状嵌合的な接続をもたらすために、ロック部41の下部環状部分にギア歯48が形成されている。舌部68には、さらにラッチタブ64が形成されており、このタブはロックシステムのロック解除状態において、シールド54の凹部66にラッチする。ロックスライドの作動によってロック部41が操作部12方向に変位した場合、ロック部41の下部環状部分のギア歯48は、結合部32上のロック歯と係合できなくなり、それによって、昇降ロッド21のための境界部26の変位によりピペッティング容量の設定が可能になる。
図8は、図6に示されるピペット10のロックシステムのためのシールド54の個別部品図である。ここでは、シールド54上の表面72と、表面72に設けられた凹部66が確認できる。ロック部41のラッチタブ64が凹部内でラッチする場合、ロック部41のフック70は操作部12の移動経路に突出して、ピペット10の操作時に容量調節がロックされた状態に移行する。
10 ピペット
12 操作部
14 操作ボタン
16 ピペット上部
17 ピペット下部
18 復元ばね
19 クランプ領域
20 本体
21 昇降ロッド
22 変位装置
24 変位チャンバー
26 可動境界部
28 ピストン
30 カウンター
31 表示窓
32 結合部
33 軸固定手段
34 設定機構
35 容量設定スリーブ
36 (結合部上の)ギア歯
37 放出ロッド
38 ギアホイール
40 ロック機構
41 ロック部
42 ロックスライド
44 ラッチ部
46 接合部
48 (ロック機構上の)ギア歯
50 回転部
51 ピボットポイント
52 スロット付きリンク機構
54 シールド
56 戻しばね
58 スライド部
60 (本体上の)凹部
62 指かけ
64 ラッチタブ
66 (シールド上の)凹部
68 (弾性)舌部
70 フック
72 (シールド上の)表面
74 フレーム
H 軸方向運動によるストローク/操作部への圧力
V 操作部の回転運動による容量調節

Claims (19)

  1. ピペット(10)であって、
    変位装置(22)を収容するための本体(20)であって、前記変位装置(22)が変位チャンバー(24)と、前記ピペット(10)のピペットストロークを制限するための可動境界部(26)とを備える、前記本体(20)と、
    前記本体20内の前記可動境界部(26)の移動によって前記ピペット(10)のピペッティング容量を設定し、かつピペッティング操作を実行するための操作部(12)であって、前記変位装置(22)の前記変位チャンバー(24)内で移動可能なピストン(28)と操作可能に接続される、前記操作部(12)と、
    設定ピペッティング容量を表示するためのカウンター(30)と、
    前記操作部(12)による容量設定をロック及び/又はロック解除するためのロック機構(40)と、
    を備え、
    前記操作部(12)の作動時に、前記操作部(12)が、ピペッティング操作を実行し、前記ロック機構(40)をロック状態に移行させ、かつ前記ピペッティング容量の変更をロックするように構成されていることを特徴とする、ピペット(10)。
  2. 前記ロック機構(40)が、容量設定をロック解除するためのロック部(41)を備えることを特徴とする、請求項1に記載のピペット(10)。
  3. ロック解除操作後に、前記ロック機構(40)をロック解除切り替え状態に保持するラッチ手段(44)が設けられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のピペット(10)。
  4. 前記操作部(12)が、ピペッティング操作の実行時に前記ラッチ手段(44)を解除し、かつロック機構(40)をロック状態に移行する、操作ボタン(14)を備えるか、又は操作ボタン(14)を操作可能に接続されていることを特徴とする、請求項3に記載のピペット(10)。
  5. 前記ロック機構(40)が、
    ロック部(41)と、
    前記ロック部(41)と結合部(32)とを接続している接続部(46)と、
    を備えることを特徴とし、
    前記結合部(32)が、カウンター(30)と、前記変位チャンバー(24)内で前記可動境界部(26)を移動させるための設定機構(34)と、を接続している、請求項1~4のいずれか1項に記載のピペット(10)。
  6. 前記ロック機構(40)のロック解除切り替え状態において、前記結合部(32)が、前記ピペッティング容量を変更するための操作部(12)の回転運動を、前記カウンター(30)に伝達することを特徴とする、請求項5に記載のピペット(10)。
  7. 前記ロック機構(40)が、前記結合部(32)と形状嵌合的に係合し、前記形状嵌合的な接続によって、前記操作部(12)の回転、及び前記変位チャンバー(24)の前記境界部(26)の前記回転に関連する変位をロックすることを特徴とする、請求項5又は6に記載のピペット(10)。
  8. 前記形状嵌合的な接続が、前記ロック機構(40)上のギア歯(48)によって、前記結合部(32)上のギア歯(36)に係合していることを特徴とする、請求項7に記載のピペット(10)。
  9. 前記ロック機構(40)が、ロック部(41)を備え、かつ、前記ロック部(41)又は前記ロック部(41)に接続された部品が、ロック操作中に、ロック解除方向の前記ピペット(10)の長手方向に沿った軸方向に変位することを特徴とする、請求項1~8のいずれか1項に記載のピペット(10)。
  10. 前記ロック部(41)又は前記ロック部(41)に接続された部品が、ピペッティング操作の実行時にロック解除方向と反対方向の軸方向に変位し、それによって前記ピペット(10)の容量調節をロックすることを特徴とする、請求項9に記載のピペット(10)。
  11. 前記ピペット(10)が、回転部(50)及び/又はスライド部(58)を備え、
    前記ロック機構(40)が、ロック部(41)を備え、
    前記ロック部(41)がロック解除状態にされたときに、前記回転部(50)及び/又は前記スライド部(58)が、操作部(12)の移動経路内で回転するように、前記回転部(50)及び/又は前記スライド部(58)が、前記ロック部(41)と操作可能に接続されていることを特徴とする、請求項1~10のいずれか1項に記載のピペット(10)。
  12. 前記回転部(50)が、及び前記ロック部(41)が、スロット付きリンク機構(52)によって互いに接続されていることを特徴とする、請求項11に記載のピペット(10)。
  13. 前記回転部(50)が、シールド(54)を介して前記ピペット(10)の前記本体(20)に固定されていることを特徴とする、請求項11又は12に記載のピペット(10)。
  14. 前記ロック部(41)が、前記本体(20)の凹部(60)に配置されていることを特徴とする、請求項2に記載のピペット(10)。
  15. 指かけ(62)が前記本体(20)に配置され、前記ロック機構(40)が前記指かけ(62)と反対側の前記本体(20)の側面に配置されていることを特徴とする、請求項1~14のいずれか1項に記載のピペット(10)。
  16. 前記ロック機構(40)が、ロック機構(40)のロック解除操作中に付勢される戻しばね(56)を備えていることを特徴とする、請求項1~15のいずれか1項に記載のピペット(10)。
  17. ロック部(41)が、フレーム(74)と、フレーム(74)上に形成されている弾性舌部(68)とを有し、前記弾性舌部(68)上に前記弾性舌部(68)よりも径方向内側に突出するフック(70)が設けられていること特徴とする、請求項1~16のいずれか1項に記載のピペット(10)。
  18. 前記ロック部(41)上にラッチタブ(64)が設けられ、
    前記ラッチタブ(64)が、前記ピペット(10)の前記本体(20)上の凹部(66)又は前記本体(20)内に挿入されたシールド(54)上の凹部(66)に係合し、
    前記ロック部(41)が、前記ピペット(10)の容量設定が可能なロック機構(40)のロック解除状態を保持するように構成されていること特徴とする、請求項1~17のいずれか1項に記載のピペット(10)。
  19. 前記ピペット(10)上にロックスライド(42)が配置され、
    前記ロックスライド(42)が、作動時にピペット(10)の長手軸に沿ってロック部(41)の軸方向の変位をもたらし、
    前記ロック部(41)と相手方との間の形状嵌合的な接続が解除され、かつ前記ピペット(10)の前記容量設定のロックが解除されることを特徴とする、特徴とする、請求項17又は18に記載のピペット(10)。
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