JP2023124463A - 撮像装置、および、撮像方法 - Google Patents

撮像装置、および、撮像方法 Download PDF

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Abstract

【課題】互いに合焦位置が異なる複数の広域撮像画像を、効率的に取得できる技術の提供。【解決手段】撮像装置100は、対象物9を載置するステージ1と、撮像ユニット3と、ステージ1を撮像ユニット3に対して所定面内で相対的に移動させて、撮像ユニット3で撮像される単位撮像領域を移動させつつ、撮像ユニット3に複数回の撮像を行わせる制御部5と、を備える。ここにおいて、撮像ユニット3が、照明光を出射する光源部31と、所定面と交差する方向に光軸が配置された対物レンズ33と、対物レンズ33を通じて入射する光から、合焦位置が互いに異なる、0次を含む複数の回折光を生じさせる多焦点型の回折部37と、受光面391に画定される複数の区画領域の各々で、各回折光を受光する撮像部39と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、撮像装置、および、撮像方法に関する。
従来、細胞などといった各種の試料を、顕微鏡を用いて観察して、その観察画像(顕微鏡画像)を撮像することが行われている。このとき、1回の撮像で得られる撮像画像の撮像領域(以下「単位撮像領域」ともいう)は、顕微鏡の視野相当の領域となり、顕微鏡の倍率(拡大率)が高いほど、狭いものとなる。したがって、広い領域を撮像しようとすると、拡大率を低くせざるを得ない。
十分に高い拡大率で十分に広い領域の撮像画像を得るために、例えば特許文献1では、試料が載置されたステージを、XY面内で移動させながら、複数回の撮像が行われる。各回の撮像で取得された撮像画像は、試料における互いに隣り合う領域を撮像したものとなっており、これらの撮像画像をX方向およびY方向に並べてつなぎ合わせることで、単位撮像領域よりも広い領域の撮像画像(以下「広域撮像画像」ともいう)を得ることができる。
特開2019-56917号公報
Abrahamsson, S., McQuilken, M., Mehta, S. B., Verma, A., Larsch, J., Ilic, R., Heintzmann, R.,Bargmann, C. I., Gladfelter, A. S. and Oldenbourg, R. (2015). "MultiFocus Polarization Microscope(MF-PolScope) for 3D polarization imaging of up to 25 focal planes simultaneously". Optics Express,23(6):7734-7754.
上記のとおり、特許文献1に記載の技術では、試料が載置されたステージをXY面内で移動させながら、複数回の撮像が行われる。この際、各回の撮像が行われるタイミングで、例えば試料の表面に焦点が合うように、対物レンズのZ位置が自動調整されるようにすれば(いわゆる、オートフォーカス)、各回の撮像で取得された撮像画像をX方向およびY方向に並べてつなぎ合わせることで、試料の表面に合焦された1枚の広域撮像画像を得ることができる。
ところで、近年、スフェロイドなどの3次元培養された試料、浮遊培養された試料、などといった3次元試料を観察する必要性が高まっている。このような3次元試料の全体像を十分に観察するためには、特定の面(例えば、試料の表面)に合焦された1枚の広域撮像画像を得るだけでは不十分である。
3次元試料の全体像を十分に観察するためには、例えば、3次元試料をXY面に沿って切断した断面の広域撮像画像を、Z方向について互いに異なる複数の位置(z1,z2,・・・)で取得することが有効である。ところが、このためには、ある合焦位置(z1)で、ステージをXY面内で移動させながら複数回の撮像を行って1枚目の広域撮像画像を取得し、続いて、別の合焦位置(z2)で再びステージをXY面内で移動させながら複数回の撮像を行って2枚目の広域撮像を取得する、といった具合に、広域撮像画像を取得する動作を何度も繰り返して行わなければならない。すなわち、n個の断面について広域撮像画像を取得するためには、ステージをXY面内で移動させながら複数回の撮像を行うという動作を、n回、行わなければならない。これには相当の時間が必要となる。
そこで、本開示は、互いに合焦位置が異なる複数の広域撮像画像を、効率的に取得できる技術の提供を目的とする。
第1の態様は、撮像装置であって、対象物を載置するステージと、撮像ユニットと、前記ステージを前記撮像ユニットに対して所定面内で相対的に移動させて、前記撮像ユニットで撮像される単位撮像領域を移動させつつ、前記撮像ユニットに複数回の撮像を行わせる制御部と、を備え、前記撮像ユニットが、照明光を出射する光源部と、前記所定面と交差する方向に光軸が配置された対物レンズと、前記対物レンズを通じて入射する光から、合焦位置が互いに異なる、0次を含む複数の回折光を生じさせる多焦点型の回折部と、受光面に画定される複数の区画領域の各々で、各回折光を受光する撮像部と、を備える。
第2の態様は、第1の態様に係る撮像装置であって、前記制御部が、前記単位撮像領域を主走査方向に移動させる主走査動作と、前記単位撮像領域を前記主走査方向と交差する副走査方向に移動させる副走査動作とを交互に行わせて、前記単位撮像領域を所定領域の全域にわたって移動させるとともに、前記主走査動作と並行して前記撮像ユニットに複数回の撮像を行わせるものであり、前記単位撮像領域が、前記副走査方向に細長く延びる領域である。
第3の態様は、第1または第2の態様に係る撮像装置であって、前記受光面が互いに平行な分割線で区画されることによって、前記複数の区画領域が画定されている。
第4の態様は、第1または第2の態様に係る撮像装置であって、前記受光面が格子状の分割線で区画されることによって、前記複数の区画領域が画定されている。
第5の態様は、第1から第4のいずれかの態様に係る撮像装置であって、前記制御部が、前記単位撮像領域を所定領域の全域にわたって移動させつつ、前記撮像ユニットに複数回の撮像を行わせる動作を、前記ステージに対して前記対物レンズを前記光軸に沿って相対的に移動させる動作を挟みつつ、複数回行わせる。
第6の態様は、撮像方法であって、対象物が載置されたステージを、撮像ユニットに対して所定面内で相対的に移動させて、前記撮像ユニットで撮像される単位撮像領域を移動させつつ、前記撮像ユニットに複数回の撮像を行わせる繰り返し撮像工程、を備え、前記撮像ユニットにおいて行われる複数回の撮像の各々において、光源部から照明光を出射させ、前記所定面と交差する方向に光軸が配置された対物レンズを通じて多焦点型の回折部に入射する光から、合焦位置が互いに異なる、0次を含む複数の回折光を生じさせ、撮像部の受光面に画定される複数の区画領域の各々で、各回折光を受光する。
第1および第6の態様によると、単位撮像領域を移動させつつ、撮像ユニットに複数回の撮像を行わせるので、各回の撮像で取得された撮像画像(単位撮像画像)をつなぎ合わせることで、単位撮像領域よりも広い領域の撮像画像(広域撮像画像)を得ることができる。ここにおいて、撮像ユニットでは、多焦点型の回折部において、合焦位置が互いに異なる複数の回折光が生じ、撮像部の受光面に画定された複数の区画領域の各々で、各回折光が受光される。これにより、撮像ユニットでは、1回の撮像で、同じ単位撮像領域を互いに異なる合焦位置で撮像した、複数の単位撮像画像が取得される。したがって、広域撮像画像を取得する動作が1回行われる毎に、合焦位置が互いに異なる複数の広域撮像画像が取得されることとなり、互いに合焦位置が異なる複数の広域撮像画像を、効率的に取得することができる。
第2の態様によると、単位撮像領域が副走査方向に細長く延びる領域とされることで、単位撮像領域が所定領域の全域を移動するために必要な主走査動作の回数を小さくすることができる。その結果、単位撮像領域が所定領域の全域を移動するために必要な時間(すなわち、所定領域の広域撮像画像を取得する動作に要する時間)の増大が抑制される。
第3の態様によると、各区画領域が、一方向において受光面の全域にわたるものとなるので、単位撮像領域を、一方向において十分な長さを有する細長い領域とすることができる。したがって、例えば、単位撮像領域の延在方向を副走査方向と一致させることで、単位撮像領域が所定領域の全域を移動するために必要な主走査動作の回数を小さくすることができる。
第4の態様によると、受光面に画定される区画領域の個数を十分に大きなものとすることができる。したがって、1回の撮像で取得される単位撮像画像の個数、ひいては、広域撮像画像を取得する動作が1回行われる毎に取得される広域撮像画像の個数が、十分に大きなものとなり、複数の広域撮像画像を特に効率的に取得することができる。
第5の態様によると、所定領域の広域撮像画像を取得する動作が1回行われる毎に、合焦位置が互いに異なる広域撮像画像が例えばN個取得されるとすると、この動作が例えばM回行われることで、互いに合焦位置が異なる(M×N)個の広域撮像画像を取得することができる。
撮像装置の構成を概略的に示す図である。 制御部のハードウェア構成を示すブロック図である。 撮像ユニットを説明するための模式図である。 回折部およびここで回折された回折光を受光する受光面を説明するための模式図である。 各回折光の合焦位置を説明するための模式図である。 撮像装置で取得される複数の断面撮像画像を説明するための図である。 撮像装置で行われる動作の流れを示す図である。 平面スキャン動作の流れを示す図である。 平面スキャン動作における単位撮像領域の移動の態様を説明するための図である。 平面スキャン動作によって断面撮像画像が取得される態様を説明するための図である。 各平面スキャン動作における対物レンズの焦点位置を説明するための図である。 平面スキャン動作の繰り返しで一群の断面撮像画像が取得される態様を説明するための図である。 変形例に係る撮像ユニットを説明するための模式図である。 変形例に係る回折部で回折された回折光を受光する受光面を説明するための模式図である。 変形例に係る撮像ユニットを説明するための模式図である。 変形例に係る撮像ユニットにおいて、各サブユニットの単位撮像領域が移動する態様を説明するための図である。
以下、添付の図面を参照しながら、実施形態について説明する。なお、この実施形態に記載されている構成要素はあくまでも例示であり、本開示の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。また、図面においては、理解容易のため、必要に応じて各部の寸法または数が誇張または簡略化して図示されている場合がある。
相対的または絶対的な位置関係を示す表現(例えば、「一方向に」、「一方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」、「同軸」、など)は、特に断らない限り、その位置関係を厳密に表すのみならず、公差もしくは同程度の機能が得られる範囲で相対的に角度または距離に関して変位された状態も表すものとする。また、等しい状態であることを示す表現(例えば、「同一」、「等しい」、「均質」、など)は、特に断らない限り、定量的に厳密に等しい状態を表すのみならず、公差もしくは同程度の機能が得られる差が存在する状態も表すものとする。また、形状を示す表現(例えば、「円形状」、「四角形状」、「円筒形状」、など)は、特に断らない限り、幾何学的に厳密にその形状を表すのみならず、同程度の効果が得られる範囲の形状を表すものとし、例えば凹凸または面取りなどを有していてもよい。また、構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、「有する」、といった各表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的表現ではない。また、「A、BおよびCのうちの少なくとも一つ」という表現には、「Aのみ」、「Bのみ」、「Cのみ」、「A、BおよびCのうち任意の2つ」、「A、BおよびCの全て」が含まれる。
<1.撮像装置の全体構成>
実施形態に係る撮像装置100の構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、撮像装置100の構成を概略的に示す図である。
撮像装置100は、対象物9の顕微鏡画像を撮像する装置であり、ステージ1、ステージ駆動部2、撮像ユニット3、レンズ駆動部4、および、制御部5を備える。
(ステージ1)
ステージ1は、撮像対象となる対象物9を載置する載置部であり、対象物9が載置される平坦な載置面11を備える。ステージ1は、後述する照明光を透過させる透明な材料により形成される。
撮像対象となる対象物9は、どのようなものであってもよい。一例として、対象物9は、スフェロイドなどの3次元培養された細胞、浮遊培養された細胞、などといった3次元試料であってもよい。また、対象物9は、持ち運び可能なプレート、培養容器、など(一例として、ウェルプレート)に保持された状態で、ステージ1の載置面11に載置されてもよい。
(ステージ駆動部2)
ステージ駆動部2は、ステージ1(ひいては、ここに載置されている対象物9)を、撮像ユニット3に対して、載置面11と平行な面(すなわち、後述する対物レンズ33の光軸と直交する面)内で、相対的に移動させることで、撮像ユニット3において撮像対象とされる領域(単位撮像領域)Eを移動させる(図9参照)。
ステージ駆動部2は、具体的には例えば、主走査機構21および副走査機構22を含んで構成される。主走査機構21は、ステージ1を、載置面11と平行な面内に規定される第1の方向(以下「主走査方向」と呼ぶ)に移動させる。副走査機構22は、ステージ1を、載置面11と平行な面内に規定される方向であって、第1の方向と直交する第2の方向(以下「副走査方向」と呼ぶ)に移動させる。
主走査機構21および副走査機構22の具体的な構成はどのようなものであってもよい。例えば、主走査機構21および副走査機構22の各々は、各種の直動駆動機構(例えば、ボールねじ機構とモータとを含んで構成される直動駆動機構、リニアモータを含んで構成される直動駆動機構、ピストンシリンダを含んで構成される直動駆動機構、など)を含んで構成されてもよいし、各種の直動駆動機構と直動ガイド機構(直動ガイド、エアスライダ、など)が組み合わされたものであってもよい。
ステージ駆動部2は、制御部5(具体的には、後述するステージ駆動制御部502)と電気的に接続されており、制御部5からの指示に応じて動作する。すなわち、ステージ駆動部2は、制御部5から指示されたタイミングで、指示された方向に、指示された距離だけ、ステージ1を移動させる。
(撮像ユニット3)
撮像ユニット3は、ステージ1に載置された対象物9を撮像するユニットであり、光源部31、照射光学系K1を構成する光学部品32、結像光学系K2を構成する光学部品33~38、および、撮像部39を備える。
光源部31は、照明光を出射する。光源部31として、例えば、発光ダイオード、レーザダイオード、ハロゲンランプ、パルスレーザ、連続発振レーザ、などの各種の光源を用いることができる。照明光は、可視光であってもよいし、紫外線、赤外線、などの不可視光であってもよい。
光源部31とステージ1との間には、光源部31から出射される照明光を光学的に調整してステージ1に載置されている対象物9に照射するための照射光学系K1が、配置される。照射光学系K1は、具体的には例えば、光源部31から出射される照明光を対象物9に集光するコンデンサレンズ32、などを含んで構成される。
ステージ1と撮像部39の間には、照射光学系K1による対象物9への光の照射に応じて対象物9で生じた光を、撮像部39の受光面(撮像面)391上に結像させる結像光学系K2が配置される。結像光学系K2は、具体的には例えば、対物レンズ33、光学リレー34、視野絞り35、バンドパスフィルタ36、回折部37、および、結像レンズ38、などを含んで構成される。
対物レンズ33は、対象物9を拡大して像を映し出すためのレンズであり、標準的な顕微鏡対物レンズ(一例として、無限遠補正顕微鏡対物レンズ)により構成することができる。対物レンズ33は、その光軸が、ステージ1の載置面11に対して垂直となるような姿勢で配置される。また、対物レンズ33は、前側焦点および後側焦点を有し、前側焦点(前側焦点面)が、ステージ1の載置面11側(対象物9の側)に位置するように、ステージ1に対向して設けられる。
光学リレー34は、対物レンズ33の瞳面(入射瞳位置)を、回折部37の配置位置にリレー(投影)する。すなわち、光学リレー34は、対物レンズ33の後側焦点(後側焦点面)をリレーする光学部品であり、光学リレー34によって対物レンズ33の後側焦点面がリレーされる位置に、回折部37が配置される。光学リレー34は、対物レンズ33の後側焦点面をリレーできるものであればどのような構成であってもよく、一例として、第1リレーレンズ341と第2リレーレンズ342とを含んで構成される。対物レンズ33と光学リレー34の間には、適宜の位置に、適宜の姿勢で、ミラー301が設けられてもよい。
視野絞り35は、視野を制限する絞りであり、光学リレー34によって対象物9の像(中間像)が形成される位置(具体的には例えば、第1リレーレンズ341の結像面、すなわち、一対のリレーレンズ341,342の中間位置)に、配置される。撮像部39の受光面391には、視野絞り35を通過した光が、結像されることになる。つまり、撮像ユニット3で撮像対象とされる単位撮像領域E(すなわち、撮像視野領域)の形状およびサイズが、この視野絞り35によって規定される。もっとも、単位撮像領域Eの形状およびサイズは、必ずしも視野絞り35で規定される必要はなく、例えば、光源部31から対象物9に照射される照射光の照射領域によって規定されてもよい。この場合は、視野絞り35を省略することができる。
バンドパスフィルタ36は、所定の波長帯域を通過させ、それ以外の波長帯域を減衰させるフィルタであり、具体的には例えば、誘電体多層膜フィルタ、フィルタガラス、液晶チューナブルフィルタ、などを用いて構成される。ここでは、回折部37で回折される波長帯域λを含む狭波長帯域が、バンドパスフィルタ36において通過される波長帯域とされる。つまり、バンドパスフィルタ36では、回折部37で回折される波長帯域λを含む狭波長帯域以外の波長帯域が、減衰される。
回折部37は、対物レンズ33を通じて入射した光から、複数の回折光を生じさせる光学部品である。ただし、ここでいう「回折光」には、0次の回折光も含まれる。回折部37は、上記のとおり、光学リレー34によってリレーされる対物レンズ33の後側焦点面に、配置される。つまり、回折部37は、対物レンズ33のフーリエ面、つまりは、撮像対象となる面とフーリエ変換の関係にあるフーリエ面に、配置される。回折部37の具体的な構成については、後に説明する。
結像レンズ38は、撮像部39の受光面391に対象物9の像を結像させるためのレンズであり、その後側焦点が、撮像部39の受光面391に位置するように、設けられる。
撮像部39は、デジタルイメージセンサ(具体的には例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ、など)を備えるデジタルカメラである。この実施形態に係る撮像部39は、受光素子(撮像素子)が2次元に配列されることにより、2次元の受光面(撮像面)391を有するものとされる(いわゆる、エリアセンサ)。上記のとおり、撮像ユニット3では、照射光学系K1による対象物9への光の照射に応じて対象物9で生じた光が、結像光学系K2を通じて、撮像部39の受光面391上に結像される。撮像部39は、受光面391で受光された光の強度を検出し、これをデジタル信号に変換して、制御部5に出力する。制御部5は、撮像部39から取得した検出結果に基づいて、撮像画像(具体的には例えば、受光面391に入射した光の分布(強度分布)を示す撮像画像)を生成する。
(レンズ駆動部4)
レンズ駆動部4は、ステージ1に対して、対物レンズ33を、その光軸に沿って相対的に移動させることで、撮像ユニット3が撮像を行う際の焦点位置を移動させる。上記のとおり、対物レンズ33は、その光軸が、ステージ1の載置面11に対して垂直となるような姿勢で配置されており、レンズ駆動部4は、載置面11と直交する方向に、対物レンズ33を相対的に移動させる。以下の説明においては、対物レンズ33の光軸方向を、便宜上、「高さ方向」とも呼ぶ。
レンズ駆動部4の具体的な構成はどのようなものであってもよい。例えば、レンズ駆動部4は、ピエゾ素子を含んで構成されてもよいし、各種の直動駆動機構(例えば、ボールねじ機構とモータとを含んで構成される直動駆動機構、リニアモータを含んで構成される直動駆動機構、ピストンシリンダを含んで構成される直動駆動機構、など)を含んで構成されてもよいし、各種の直動駆動機構と直動ガイド機構(直動ガイド、エアスライダ、など)が組み合わされたものであってもよい。
レンズ駆動部4は、制御部5(具体的には、後述するレンズ駆動制御部504)と電気的に接続されており、制御部5からの指示に応じて動作する。すなわち、レンズ駆動部4は、制御部5から指示されたタイミングで、指示された距離だけ、対物レンズ33を光軸に沿って移動させる。
(制御部5)
制御部5は、撮像装置100が備える各部の動作を制御する要素であり、例えば、電気回路を有する一般的なコンピュータによって構成される。制御部5は、具体的には例えば、図2に示されるように、データ処理を担う中央演算装置としてのCPU(Central Processor Unit)51、基本プログラムなどが格納されるROM(Read Only Memory)52、CPU51が所定の処理(データ処理)を行う際の作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)53、フラッシュメモリ、ハードディスク装置、などの不揮発性記憶装置によって構成される記憶装置54、これらを相互に接続するバスライン55、などを含んで構成される。記憶装置54には、制御部5が実行する処理を規定するプログラムPが格納されており、CPU51がこのプログラムPを実行することにより、制御部5がプログラムPによって規定された処理を実行することができる。もっとも、制御部5が実行する処理の一部または全部が、専用の論理回路などのハードウェア(例えば、専用プロセッサ)によって実行されてもよい。
また、制御部5には、各種の情報を表示する表示部56、および、オペレータからの入力操作を受け付ける入力部57、などが接続される。表示部56として、液晶ディスプレイなどの各種のディスプレイ装置を用いることができる。また、入力部57として、キーボード、マウス、タッチパネル、マイク、などを用いることができる。
<2.回折部>
次に、撮像ユニット3が備える回折部37について、図1に加え、図3~図5を参照しながら説明する。図3は、撮像ユニット3を説明するための図であり、撮像ユニット3が備える要素の一部(視野絞り35、回折部37、および、撮像部39)が、模式的に示されている。図4は、回折部37およびここで回折された回折光を受光する受光面391を説明するための模式図である。図5は、各回折光の合焦位置を説明するための模式図である。なお、図3などでは、主走査方向が「X方向」とされ、副走査方向が「Y方向」とされ、高さ方向が「Z方向」とされた座標系が、適宜に示されている。
回折部37は、入射した光から複数の回折光を生じさせる光学部品、すなわち、入射した光を異なる回折次数(0次、±1次、・・・)の回折光に分離する(分光する)光学部品である。回折部37は、具体的には例えば、複数の溝371(凹凸構造)によって、入射した光を異なる回折次数の回折光に分離する、位相変調型の回折格子(いわゆる、位相格子)により構成される。ここでは、溝371(凹部)を透過する光と、隣り合う溝371の間(凸部)を透過する光との間に、位相差πが生じるように、溝371の深さ(段差)が、光路差(λ/2)に応じた寸法とされる。
回折部37は、具体的には例えば、複数の溝371が、所定の配列方向Qに沿って配列された構成を備えている。このような回折部37に入射した光は、溝371の配列方向Qに分離される。
ただし、回折部37は、多焦点型の回折部であり、入射した光を異なる回折次数に分離する機能に加えて、分離された各回折光の合焦位置を互いに異なるものとする機能を備えている。すなわち、回折部37は、配列方向Qに沿って配列された複数の溝371の各々が、所定の関数にしたがって湾曲した形状とされており、これによって、分離された各回折光の合焦位置が互いに異なるものとなる。より具体的には、回折部37で分離された複数の回折光の合焦位置は、0次の回折光の合焦位置を挟んで対称に分布し、隣り合う回折光の間の合焦位置は一定間隔Δzずつずれたものとなる。また、0次の回折光は、溝371の湾曲の影響を受けないので、0次の回折光の合焦位置は、対物レンズ33の焦点位置となる。つまり、対物レンズ33の焦点位置(前側焦点面)が「z=zo」であるとすると、0次の回折光の合焦位置は「z=zo」となり、+1次の回折光の合焦位置は「z=zo+Δz」となり、-1次の回折光の合焦位置は「z=zo-Δz」となる(図5)。ただし、隣り合う回折光の間の合焦位置の間隔(合焦間隔)Δzは、回折部37における溝371のパターン(図に例示される回折部37の場合、各溝371の曲率)から規定される。すなわち、溝371のパターンを調整することで、合焦間隔Δzを任意の値にすることができる。
一方、撮像部39は、その受光面391に、複数の区画領域Di(i=1,2,・・・)が画定されており、回折部37で生じた複数の回折光の各々が、各区画領域Diで受光されるように、構成されている。ただし、回折部37で生じた全ての回折光が受光面391で受光される必要はなく、回折部37で生じた全ての回折光のうちの少なくとも一部(ただし、0次および±1次の回折光を含む3個以上の回折光)が、受光面391で受光されればよい。
例えば、複数の溝371が一列に配列された回折部37の場合、溝371の配列方向Qに分離される複数の回折光が生成される。これに対応して、受光面391には、これが分離方向Qと直交する互いに平行な複数の分割線で等分割されることによって、分離方向Qに沿って、複数(図の例では3個)の区画領域Di(i=1,2,・・・)が画定されている。
このようにして受光面391に画定される複数の区画領域Diの各々に、回折部37で生じた各回折光が受光されるようにするために、ここでは、次の要件が充足されている。第1に、単位撮像領域Eの形状およびサイズが、区画領域Diに応じたものとなるように(すなわち、単位撮像領域Eから回折部37を通じて受光面391上で結像される各回折光の結像領域が、各区画領域Diと合同となるように)、視野絞り35、あるいは、照射領域(光源部31から対象物9に照射される照射光の照射領域)の、形状およびサイズが規定される。第2に、分離方向Qに沿って中央にある区画領域(第1区画領域)D1に、0次の回折光が結像されるように、回折部37と受光面391の光学的な位置関係が規定される。第3に、分離方向Qに沿って第1区画領域D1の一方側にある区画領域(第2区画領域)D2に+1次の回折光が結像され、分離方向Qに沿って第1区画領域D1の他方側にある区画領域(第3区画領域)D3に-1次の回折光が結像されるように、各回折光の分離角度が決定される。ただし、各回折光の分離角度は、回折部37における溝371のパターン(図に例示される回折部37の場合、溝371の形成周期(間隔))から規定されるものであり、ここでは、受光面391上での各区画領域Diの間隔に応じた分離角度が実現されるように、溝371のパターンが決定される。
ここで、単位撮像領域Eを撮像した撮像画像を「単位撮像画像Pe」と呼ぶとすると、撮像ユニット3では、1回の撮像で、受光面391に規定されている複数の区画領域Diの各々で、回折光が受光(結像)されることによって、該区画領域Diの個数と同数個の、単位撮像画像Peが取得される(図4)。例えば、受光面391に規定されている区画領域Diの個数が「N個」であるとすると、1回の撮像で、N個の単位撮像画像Peが取得される。これらN個の単位撮像画像Peは、互いに同じ単位撮像領域E(すなわち、同じ撮像視野領域)を撮像した撮像画像である。ただし、上記のとおり、回折部37において分離された各回折光の合焦位置は互いに異なる。このため、N個の単位撮像画像Peの合焦位置は、互いに異なるものとなる。つまり、1回の撮像で取得されるN個の単位撮像画像Peは、同じ単位撮像領域Eを、互いに異なる合焦位置で撮像した撮像画像群(多焦点撮像画像群)となる。
図の例の場合、1回の撮像で、3個の単位撮像画像Peが取得されることになり、これら3個の単位撮像画像Peは、同じ単位撮像領域Eを、互いに異なる合焦位置で撮像した撮像画像群となる。すなわち、対物レンズ33の焦点位置が「z=zo」であるとすると、第1区画領域D1において、単位撮像領域Eを、「z=zo」に合焦して撮像した単位撮像画像Peが取得され、第2区画領域D2において、該単位撮像領域Eを、「z=zo+Δz」に合焦して撮像した単位撮像画像Peが取得され、第3区画領域D3において、該単位撮像領域Eを、「z=zo-Δz」に合焦して撮像した単位撮像画像Peが取得されることになる。
<3.撮像に係る機能構成>
撮像装置100は、図6に例示されるように、3次元の広がりを有する領域を撮像領域Rとし、これを載置面11と平行な面(XY面)で切断した断面(撮像断面)Cの撮像画像(断面撮像画像)Pcを、撮像領域Rの高さ方向の全域にわたって、所定の合焦間隔Δz毎に、複数個、取得する機能を備える。すなわち、撮像装置100は、各々の合焦位置が「z=i×Δz(i=0,1,2,・・・)」であるような、複数の断面撮像画像Pcを取得する機能を備える。
この機能に関する構成について、再び図1を参照しながら説明する。制御部5は、複数の断面撮像画像Pcの取得に係る構成として、撮像領域受付部501、ステージ駆動制御部502、撮像制御部503、および、レンズ駆動制御部504を、備える。これら各部501~504は、例えば、制御部5において、CPU51が、記憶装置54に格納されたプログラムPを実行することによって実現される機能部である。もっとも、これら各部501~504の少なくとも一部が、CPU51とは別の専用プロセッサなどによって実現されてもよい。
(撮像領域受付部501)
撮像領域受付部501は、例えば入力部57を介して、オペレータなどから、撮像領域Rの指定を受け付ける。撮像領域Rは、3次元の広がりを有する領域として設定されるものであり(図6)、撮像領域受付部501は、例えば、撮像領域Rにおける、主走査方向に沿う長さRx、副走査方向に沿う長さRy、および、高さ方向に沿う長さRzの3つの値を、オペレータなどから受け付けることで、直方体状の撮像領域Rを決定する。撮像領域Rは、ステージ1上に載置された対象物9の全体を含むような領域であってもよいし、対象物9の一部分のみを含む領域であってもよい。
(ステージ駆動制御部502)
ステージ駆動制御部502は、ステージ駆動部2を制御して、ステージ1を、撮像ユニット3に対して、載置面11と平行な面(XY面)内で相対的に移動させる。具体的には例えば、ステージ駆動制御部502は、主走査機構21を制御して、ステージ1を、撮像ユニット3に対して、主走査方向(X方向)に相対的に移動させる(主走査動作)。また、ステージ駆動制御部502は、副走査機構22を制御して、ステージ1を、撮像ユニット3に対して、副走査方向(Y方向)に相対的に移動させる(副走査動作)。主走査動作が行われると、単位撮像領域Eが主走査方向に移動し、副走査動作が行われると、単位撮像領域Eが副走査方向に移動するところ、ステージ駆動制御部502は、単位撮像領域Eが撮像断面Cの全域にわたって移動するように(すなわち、撮像断面Cの全域が単位撮像領域Eとして網羅(全面スキャン)されるように)、主走査動作と副走査動作とを交互に繰り返して行わせる(図9)。
上記のとおり、撮像ユニット3では、単位撮像領域Eの形状は、区画領域Diに応じたものなる。図4に例示されるように、一般的なアスペクト比を有する受光面391を、回折光の分離方向Qに沿って例えばN等分割することによって、N個の区画領域Diが画定される場合、区画領域Diは、回折光の分離方向Qに沿う長さが、これと直交する方向に沿う長さよりも短い、扁平な細長領域となる。したがって、単位撮像領域Eも細長領域となるところ、ここでは、細長領域である単位撮像領域Eの延在方向が、副走査方向(Y方向)に一致するように(すなわち、単位撮像領域Eが、副走査方向に細長く延びる領域となるように)、ステージ1と撮像ユニット3との位置関係が設定される。より具体的には、区画領域Diの長尺辺(受光面391に対して(1/N)分割されない側の辺)に相当する単位撮像領域Eの長尺辺が、副走査方向に沿って延在し、区画領域Diの短尺辺(受光面391に対して(1/N)分割される側の辺)に相当する単位撮像領域Eの短尺辺が、主走査方向に沿って延在するように、ステージ1と撮像ユニット3との位置関係が設定される(図3、図9)。
ここで、受光面391に画定されるN個の区画領域Diの各々で単位撮像画像Peを取得する構成によると、1回の撮像でN個の単位撮像画像Peを取得できる反面、単位撮像領域Eの大きさが、受光面391を分割せずにその全面で1個の撮像画像を取得する場合の単位撮像領域(比較単位撮像領域)E’の大きさに比べて、(1/N)倍に削減されてしまう(図9)。すなわち、撮像視野領域が(1/N)倍に削減されてしまう。ここで、上記のように、単位撮像領域Eの延在方向が、副走査方向に一致された場合、単位撮像領域Eの副走査方向の寸法は、比較単位撮像領域E’と同じ大きさに維持される。このため、単位撮像領域Eが撮像断面Cの全域を移動するために必要な主走査動作の回数は、比較単位撮像領域E’が撮像断面Cの全域を移動するために必要な主走査動作の回数と同じになる。したがって、単位撮像領域Eが狭くなるにもかかわらず、単位撮像領域Eが撮像断面Cの全域を移動するために必要な時間が増大されにくい。
(撮像制御部503)
撮像制御部503は、撮像ユニット3に撮像を行わせる。具体的には例えば、撮像制御部503は、撮像ユニット3に撮像を行わせるべきタイミングが到来すると、撮像部39のシャッタを開くなどといった適宜の制御を行って、撮像ユニット3に撮像を行わせる。すなわち、適宜の制御が行われると、撮像ユニット3では、光源部31から出射された照明光が照射光学系K1を通じて対象物9に照射され、照明光の照射に応じて対象物9で生じた光が、結像光学系K2を通じて(すなわち、対物レンズ33、光学リレー34、視野絞り35、バンドパスフィルタ36、回折部37、および、結像レンズ38、を順に通過して)、撮像部39の受光面391に結像される。そして、受光面391において受光された光の検出結果が、例えば、撮像部39から制御部5に出力され、制御部5において撮像画像が生成される。
ただし、上記のとおり、撮像ユニット3が備える回折部37は、入射した光を異なる回折次数に分離するとともに、分離された各回折光の合焦位置を、互いに異なる(合焦間隔Δzずつずれた)ものとする機能を備えており、この回折部37で生じた複数の回折光の各々が、撮像部39の受光面391に規定されている複数(N個)の区画領域Diの各々で受光されるように、構成されている。これにより、撮像ユニット3では、1回の撮像で、同じ単位撮像領域Eを、互いに異なる合焦位置(合焦間隔Δzずつずれた合焦位置)で撮像した、N個の単位撮像画像Peが取得される(図4)。
撮像制御部503は、ステージ1が撮像ユニット3に対して相対的に移動されることにより単位撮像領域Eが移動されるのと並行して、撮像ユニット3に複数回の撮像を行わせる。具体的には、撮像制御部503は、単位撮像領域Eの移動と同期したタイミングで、撮像ユニット3に複数回の撮像を行わせる(これを「同期撮像」ともいう)。すなわち、撮像制御部503は、単位撮像領域Eが、先に撮像された領域と重ならずに隣り合う位置に移動する毎に、撮像ユニット3に撮像を行わせる。
単位撮像領域Eの移動と同期したタイミングで複数回の撮像が行われると、各回の撮像で取得された単位撮像画像Peをつなぎあわせることで、単位撮像領域Eよりも広い領域の撮像画像(広域撮像画像)が取得される。ただし、上記のとおり、撮像ユニット3では、1回の撮像で、同じ単位撮像領域Eを互いに異なる合焦位置(合焦間隔Δzずつずれた合焦位置)で撮像したN個の単位撮像画像Peが取得される。したがって、広域撮像画像を取得する動作が1回行われる毎に、合焦位置が互いに異なる(合焦間隔Δzずつずれた)、N個の広域撮像画像が取得されることになる。
後に説明するように、撮像制御部503は、単位撮像領域Eが撮像断面Cの全域にわたって移動される間、これと並行して、単位撮像領域Eの移動と同期したタイミングで、撮像ユニット3に複数回の撮像を行わせる(これを「平面スキャン動作」ともいう)(図9)。平面スキャン動作における各回の撮像で取得された単位撮像画像Peをつなぎあわせることで、撮像断面Cの撮像画像である断面撮像画像Pcが取得される(図10)。ただし、上記のとおり、撮像ユニット3では、1回の撮像で、同じ単位撮像領域Eを互いに異なる合焦位置で撮像したN個の単位撮像画像Peが取得されるので、平面スキャン動作が1回行われる毎に、合焦位置が互いに異なる、N個の断面撮像画像Pcが取得されることになる。
(レンズ駆動制御部504)
レンズ駆動制御部504は、レンズ駆動部4を制御して、ステージ1に対して、対物レンズ33を、その光軸に沿って(すなわち、高さ方向に)、相対的に移動させる。後に説明するように、レンズ駆動制御部504は、1回の平面スキャン動作が行われる毎に、対物レンズ33を、その光軸に沿って、所定の単位幅Ezだけ移動させる。この「単位幅Ez」は、例えば、1回の平面スキャン動作で取得される断面撮像画像Pcの個数Nに、合焦間隔Δzを乗じた距離とされる(Ez=N×Δz)。このような対物レンズ33の移動を挟みつつ、例えばM回の平面スキャン動作が行われることで、合焦位置が互いに異なる(合焦間隔Δzずつずれた)、(M×N)個の断面撮像画像Pcが取得される(図11、図12)。すなわち、各々の合焦位置が「z=i×Δz(i=0,1,2,・・・)」であるような、(M×N)個の断面撮像画像Pcが取得される。
<4.動作の流れ>
撮像装置100で行われる動作の流れについて、図7~図12を参照しながら説明する。図7は、撮像装置100で行われる動作の流れを示す図である。図8は、平面スキャン動作の流れを示す図である。図9は、平面スキャン動作における単位撮像領域Eの移動の態様を説明するための図である。図10は、平面スキャン動作によって断面撮像画像Pcが取得される態様を説明するための図である。図11は、各平面スキャン動作における対物レンズ33の焦点位置を説明するための図である。図12は、平面スキャン動作の繰り返しで一群の断面撮像画像Pcが取得される態様を説明するための図である。
ステップS1
まず、撮像領域受付部501が、例えば入力部57を介して、オペレータなどから、撮像領域Rの指定を受け付ける。具体的には例えば、撮像領域受付部501は、撮像領域Rにおける、主走査方向に沿う長さRx、副走査方向に沿う長さRy、および、高さ方向に沿う長さRzの3つの値を、オペレータなどから受け付けることで、直方体状の撮像領域Rを決定する(図6)。
ステップS2
続いて、レンズ駆動制御部504が、レンズ駆動機構41を制御して、対物レンズ33を所定の始端位置z(1)に配置する。対物レンズ33の始端位置z(1)は、具体的には例えば、撮像ユニット3における1回の撮像で取得されるN個の単位撮像画像Peのうち、合焦位置が最も低い単位撮像画像Peの該合焦位置が、撮像領域Rの高さ方向の下端(z=0)となる位置である。例えば、図4の例の場合、対物レンズ33の焦点位置が「z=Δz」である場合に、第3区画領域D3で取得される単位撮像画像Peの合焦位置が「z=0」となる。したがって、対物レンズ33の焦点位置が「z=Δz」となるような位置が、始端位置z(1)とされる(図11)。
ステップS3
続いて、平面スキャン動作が行われる。すなわち、ステージ駆動制御部502が、単位撮像領域Eが撮像断面Cの全域にわたって移動するように、ステージ1を撮像ユニット3に対して相対的に移動させ、これと並行して、撮像制御部503が、単位撮像領域Eの移動と同期したタイミングで、撮像ユニット3に複数回の撮像を行わせる(繰り返し撮像工程)。平面スキャン動作について、図8~図10を参照しながら、詳細に説明する。
ステップS31
まず、ステージ駆動制御部502が、主走査機構21および副走査機構22を制御して、ステージ1を所定の初期位置に配置する。ステージ1の初期位置は、具体的には例えば、-X側の辺が撮像断面Cの-X側の辺と一致し、-Y側の辺が撮像断面Cの-Y側の辺と一致するような領域(初期領域)Eoが、単位撮像領域Eとなるような位置である(図9の上段)。
ステップS32
ステージ1が初期位置に配置されると、ステージ駆動制御部502が、主走査機構21を制御して、ステージ1を、主走査方向に移動させる(主走査動作)。1回目(奇数回目)の主走査動作では、ステージ1は-X方向に移動される。ステージ1が撮像ユニット3に対して-X方向に相対的に移動されることで、単位撮像領域Eが+X方向に移動する。単位撮像領域Eが、主走査方向に沿って撮像断面Cの全域を横断すると、ステージ駆動制御部502は、主走査機構21を制御して、ステージ1の主走査方向への移動を停止させる。これによって、1回の主走査動作が終了する(図9の中段)。
一方、主走査動作と並行して、撮像制御部503が、単位撮像領域Eの移動と同期したタイミングで、撮像ユニット3に複数回の撮像を行わせる(同期撮像)。具体的には例えば、撮像制御部503は、ステージ1の移動が開始されるタイミングで、1回目の撮像を行わせ、以後、ステージ1が単位幅Exだけ移動される毎に、撮像を行わせる。ここで、「単位幅Ex」とは、単位撮像領域Eの主走査方向に沿う長さExである。ただし、ここでは、撮像ユニット3が撮像を行う各タイミングで、ステージ1が停止されることはない。すなわち、ステージ1は、一定の移動速度Vで主走査方向に移動され、これと並行して、撮像ユニット3が一定のインターバルΔT(=Ex/V)で撮像を行う。
ステージ1の移動が開始されるタイミングで行われる1回目の撮像で、初期領域Eoを撮像した単位撮像画像Peが取得される(図10の上段)。またその後、ステージ1が単位幅Exだけ移動される毎に行われる各回の撮像で、主走査方向について、その前の回で撮像された領域と重ならずに隣り合う領域を撮像した単位撮像画像Peが、取得される。したがって、1回の主走査動作の間に行われた複数回の撮像の各々で取得された単位撮像画像Peを、主走査方向につなぎあわせることで、主走査方向に沿って撮像断面Cの全体にわたって延在する帯状領域Tの撮像画像(帯状撮像画像)Ptが取得される(図10の中段)。ただし、上記のとおり、撮像ユニット3における各回の撮像では、同じ単位撮像領域Eを、互いに異なる合焦位置(合焦間隔Δzずつずれた合焦位置)で撮像した、N個の単位撮像画像Peが取得される。したがって、同期撮像を伴う主走査動作が1回行われる毎に、合焦位置が互いに異なる(合焦間隔Δzずつずれた)、N個の帯状撮像画像Ptが取得されることになる。
ステップS33
続いて、ステージ駆動制御部502は、さらなる主走査動作を行うべきか否かを判断する。具体的には例えば、ステージ駆動制御部502は、ステップS32で取得された帯状撮像画像Ptにおいて撮像されている帯状領域Tが、撮像断面Cの副走査方向の端部(ここでは、+Y側の端部)に到達しているか否かを判定し、該端部に到達していない場合に、さらなる主走査動作を行うべきと判断し、該端部に達している場合に、さらなる主走査動作を行うべきでないと判断する。
ステップS34
さらなる主走査動作を行うべきと判断された場合(ステップS33でYES)、ステージ駆動制御部502は、副走査機構22を制御して、ステージ1を、副走査方向に移動させる(副走査動作)。具体的には、ステージ1を、-Y方向に、単位幅Eyだけ移動させる。ここで、「単位幅Ey」とは、単位撮像領域Eの副走査方向に沿う長さEyである。ステージ1が撮像ユニット3に対して-Y方向に単位幅Eyだけ相対的に移動されることで、単位撮像領域Eが+Y方向に単位幅Eyだけ移動する。
副走査動作が行われると、再び、主走査動作が行われる(ステップS32)。ただし、2回目(偶数回目)の主走査動作では、ステージ1は、+X方向に移動される。ステージ1が撮像ユニット3に対して+X方向に相対的に移動されることで、単位撮像領域Eが-X方向に移動する。2回目以降の各主走査動作においても、これと並行して、撮像制御部503が、単位撮像領域Eの移動と同期したタイミングで、撮像ユニット3に複数回の撮像を行わせる。したがって、2回目以降の各主走査動作(同期撮像を伴う主走査動作)が行われることで、その前に行われた主走査動作で撮像された帯状領域Tと+Y方向に隣り合う帯状領域Tの帯状撮像画像Ptが、取得される。いうまでもなく、2回目以降の各主走査動作でも、同じ帯状領域Tを、互いに異なる合焦位置(合焦間隔Δzずつずれた合焦位置)で撮像した、N個の帯状撮像画像Ptが取得される。
ステップS35
さらなる主走査動作を行うべきでないと判断された場合(ステップS33でNO)、平面スキャン動作が終了される。1回の平面スキャン動作の間に行われた1回以上の主走査動作(同期撮像を伴う主走査動作)の各々で取得された帯状撮像画像Ptを、副走査方向につなぎあわせることで、撮像断面Cの撮像画像(断面撮像画像)Pcが取得される(図10の下段)。ただし、上記のとおり、各主走査動作では、同じ帯状領域Tを、互いに異なる合焦位置(合焦間隔Δzずつずれた合焦位置)で撮像した、N個の帯状撮像画像Ptが取得される。したがって、平面スキャン動作が1回行われる毎に、合焦位置が互いに異なる(合焦間隔Δzずつずれた)、N個の断面撮像画像Pcが取得されることになる。
ステップS4
再び図7を参照する。平面スキャン動作が終了すると、続いて、レンズ駆動制御部504が、対物レンズ33が終端位置z(M)に配置されているか否かを判断する。対物レンズ33の終端位置z(M)は、具体的には例えば、撮像ユニット3における1回の撮像で取得されるN個の単位撮像画像Peのうち、合焦位置が最も高い単位撮像画像Peの該合焦位置が、撮像領域Rの高さ方向の上端(z=Rz)以上となる位置である(図11)。
ステップS5
対物レンズ33が終端位置z(M)に配置されていないと判断された場合(ステップS4でNO)、レンズ駆動制御部504が、レンズ駆動機構41を制御して、対物レンズ33を、その光軸に沿って上方に(すなわち+Z方向に)、所定の単位幅Ezだけ移動させる。上記のとおり、この「単位幅Ez」は、例えば、1回の平面スキャン動作で取得される断面撮像画像Pcの個数Nに、合焦間隔Δzを乗じた距離とされる(Ez=N×Δz)。
対物レンズ33が移動されると、再び平面スキャン動作が行われる(ステップS3)。上記のとおり、平面スキャン動作が1回行われる毎に、合焦位置が互いに異なる(合焦間隔Δzずつずれた)、N個の断面撮像画像Pcが取得される。各回の平面スキャン動作が行われる前に、対物レンズ33が単位幅Ezだけ移動されているので、各回の平面スキャン動作で取得されるN個の断面撮像画像Pcのうち、合焦位置が最も低い断面撮像画像Pcの該合焦位置は、その前に行われた平面スキャン動作で取得されたN個の断面撮像画像Pcのうち、合焦位置が最も高い断面撮像画像Pcの該合焦位置よりも、+Z方向に合焦間隔Δzだけずれたものとなる。
ステップS6
対物レンズ33が終端位置z(M)に配置されていると判断された場合(ステップS4でYES)、撮像に係る一連の動作が終了される。対物レンズ33を、始端位置z(1)から終端位置z(M)まで、単位幅Ezずつ移動させつつ、複数回の平面スキャン動作が行われることで、撮像領域Rの高さ方向の全域にわたって、合焦間隔Δz毎に、複数の断面撮像画像Pcが取得される(図11、図12)。上記のとおり、ここでは、平面スキャン動作が1回行われる毎に、合焦位置が互いに異なる(合焦間隔Δzずつずれた)、N個の断面撮像画像Pcが取得されるので、平面スキャン動作が例えばM回行われることによって、合焦位置が互いに異なる(合焦間隔Δzずつずれた)、(M×N)個の断面撮像画像Pcが取得される。別の見方をすると、例えば、「L個」の断面撮像画像Pcを取得する必要がある場合に、平面スキャン動作の回数が、(L/N)回ですむ。したがって、複数の断面撮像画像Pcを効率的に取得することができる。
<5.効果>
上記の実施形態に係る撮像装置100は、対象物9を載置するステージ1と、撮像ユニット3と、ステージ1を撮像ユニット3に対して所定面(載置面11と平行な面(XY面))内で相対的に移動させて、撮像ユニット3で撮像される単位撮像領域Eを移動させつつ、撮像ユニット3に複数回の撮像を行わせる制御部5と、を備える。そして、撮像ユニット3が、照明光を出射する光源部31と、所定面と交差する方向(載置面11と直交する方向(Z方向))に光軸が配置された対物レンズ33と、対物レンズ33を通じて入射する光から、合焦位置が互いに異なる、0次を含む複数の回折光を生じさせる多焦点型の回折部37と、受光面391に画定される複数の区画領域Diの各々で、各回折光を受光する撮像部39と、を備える。
この構成によると、単位撮像領域Eを移動させつつ、撮像ユニット3に複数回の撮像を行わせるので、各回の撮像で取得された単位撮像画像Peをつなぎ合わせることで、単位撮像領域Eよりも広い領域の広域撮像画像(例えば、断面撮像画像Pc)を得ることができる。ここにおいて、撮像ユニット3では、多焦点型の回折部37において、合焦位置が互いに異なる複数の回折光が生じ、撮像部39の受光面391に画定された複数の区画領域Diの各々で、各回折光が受光される。これにより、撮像ユニット3では、1回の撮像で、同じ単位撮像領域Eを互いに異なる合焦位置で撮像した、複数の単位撮像画像Peが取得される。したがって、例えば断面撮像画像Pcを取得する動作(平面スキャン動作)が1回行われる毎に、合焦位置が互いに異なる複数の断面撮像画像Pcが取得されることとなり、互いに合焦位置が異なる複数の断面撮像画像Pcを、効率的に取得することができる。
互いに合焦位置が異なる複数の断面撮像画像Pcが効率的に取得されることで、3次元の広がりを有する対象物9の全体を、高速に撮像することができる。したがって、上記の構成は、例えば、対象物9のスクリーニングを目的として、ウェルプレートなどの培養容器の全体を高速で撮像することが求められる場合などに、特に好適である。
また、上記の実施形態に係る撮像装置100は、制御部5が、単位撮像領域Eを主走査方向に移動させる主走査動作と、単位撮像領域Eを主走査方向と交差する副走査方向に移動させる副走査動作とを交互に行わせて、単位撮像領域Eを所定領域(例えば、撮像断面C)の全域にわたって移動させるとともに、主走査動作と並行して撮像ユニット3に複数回の撮像を行わせるものである。そして、単位撮像領域Eが、副走査方向に細長く延びる領域である。
この構成によると、単位撮像領域Eが副走査方向に細長く延びる領域とされることで、単位撮像領域Eが例えば撮像断面Cの全域を移動するために必要な主走査動作の回数を小さくすることができる。その結果、単位撮像領域Eが撮像断面Cの全域を移動するために必要な時間(すなわち、断面撮像画像Pcを取得する動作(平面スキャン動作)に要する時間)の増大が抑制される。
また、上記の実施形態に係る撮像装置100は、受光面391が互いに平行な分割線で区画されることによって、複数の区画領域Diが画定されている。
この構成によると、各区画領域Diが、一方向において受光面391の全域にわたるものとなるので、単位撮像領域Eを、一方向において十分な長さを有する細長い領域とすることができる。したがって、例えば、単位撮像領域Eの延在方向を副走査方向と一致させることで、単位撮像領域Eが撮像断面Cの全域を移動するために必要な主走査動作の回数を小さくすることができる。
また、上記の実施形態に係る撮像装置100は、制御部5が、単位撮像領域Eを所定領域(例えば、撮像断面C)の全域にわたって移動させつつ、撮像ユニット3に複数回の撮像を行わせる動作(平面スキャン動作)を、ステージ1に対して対物レンズ33をその光軸に沿って相対的に移動させる動作を挟みつつ、複数回行わせる。
この構成によると、例えば、平面スキャン動作が1回行われる毎に、合焦位置が互いに異なる断面撮像画像Pcが例えばN個取得されるとすると、平面スキャン動作が例えばM回行われることで、互いに合焦位置が異なる(M×N)個の断面撮像画像Pcを取得することができる。
<6.第1の変形例>
変形例に係る撮像ユニット3aについて、図13、図14を参照しながら説明する。図13は、撮像ユニット3aを説明するための図であり、撮像ユニット3aが備える要素の一部(視野絞り35a、回折部37a、および、撮像部39a)が、模式的に示されている。図14は、回折部37aで回折された回折光を受光する受光面391aを説明するための模式図である。以下においては、上記の実施形態と相違する点を説明し、相違しない点については説明を省略する。
回折部37aは、上記の実施形態に係る回折部37と同様、複数の溝によって、入射した光を異なる回折次数の回折光に分離する、位相変調型の回折格子により構成される。この回折部37aでは、溝のパターンが適宜に設計されることで、第1の分離方向Q1とこれと直交する第2の分離方向Q2にマトリクス状に分離される複数の回折光が生成される。
回折部37aは、上記の実施形態に係る回折部37と同様、多焦点型の回折部であり、分離された各回折光の合焦位置が互いに異なるものとなる。より具体的には、回折部37aで分離された複数の回折光の合焦位置は、0次の回折光の合焦位置を挟んで対称に分布し、隣り合う回折光の間の合焦位置は一定間隔(合焦間隔)Δzずつずれたものとなる。また、0次の回折光の合焦位置は、対物レンズ33の焦点位置となる。つまり、対物レンズ33の焦点位置が「z=zo」であるとすると、0次の回折光の合焦位置は「z=zo」となり、+k次の回折光の合焦位置は「z=zo+kΔz」となり、-k次の回折光の合焦位置は「z=zo-kΔz」となる。ただし、ここでも、隣り合う回折光の間の合焦位置の間隔(合焦間隔)Δzは、回折部37aにおける溝のパターンから規定される。すなわち、溝のパターンを調整することで、合焦間隔Δzを任意の値にすることができる。
一方、撮像部39aは、上記の実施形態に係る撮像部39と同様、受光面391aに、複数の区画領域Di(i=1,2,・・・)が画定されており、回折部37aで生じた複数の回折光の各々が、各区画領域Diで受光されるように、構成されている。上記のとおり、回折部37aでは、2つの分離方向Q1,Q2にマトリクス状に分離される複数の回折光が生成される。これに対応して、受光面391aには、これが格子状の分割線で区画されることによって(具体的には、受光面391aが、第1の分離方向Q1と平行に延在する複数の分割線と、第2の分離方向Q2と平行に延在する複数の分割線とで等分割されることによって)、マトリクス状に配列された複数(図の例では9個)の区画領域Di(i=1,2,・・・)が画定されている。
このようにして受光面391aに画定される複数の区画領域Diの各々に、回折部37aで生じた各回折光が受光されるようにするために、ここでは、次の要件が充足されている。第1に、単位撮像領域Eの形状およびサイズが、区画領域Diに応じたものとなるように、視野絞り35a(あるいは照射領域)の形状およびサイズが規定される。第2に、各分離方向Q1,Q2に沿って中央にある区画領域(第1区画領域)D1に、0次の回折光が結像されるように、回折部37aと受光面391aの光学的な位置関係が規定される。第3に、第1区画領域D1の周囲にある各区画領域D2,D3,・・・,D9に、k次(k=±1,±2,±3,±4)の回折光のいずれかが結像されるように、各回折光の分離角度が決定される。ただし、各回折光の分離角度は、回折部37aにおける溝のパターンから規定されるものであり、ここでは、受光面391a上での各区画領域Diの間隔に応じた分離角度が実現されるように、溝のパターンが決定される。
撮像ユニット3aでも、上記の実施形態に係る撮像ユニット3と同様、受光面391aに規定されている複数の区画領域Diの各々で回折光が受光されることによって、1回の撮像で、該区画領域Diの個数と同数個の単位撮像画像Peが取得される。図の例の場合、受光面391aに規定されている区画領域Diの個数が9個であるので、1回の撮像で、9個の単位撮像画像Peが取得される。いうまでもなく、これら9個の単位撮像画像Peは、同じ単位撮像領域Eを、互いに異なる合焦位置で撮像した撮像画像群となる。したがって、単位撮像領域Eが例えば撮像断面Cの全域にわたって移動される間、これと並行して、単位撮像領域Eの移動と同期したタイミングで撮像ユニット3が複数回の撮像を行うことで(平面スキャン動作)、合焦位置が互いに異なる、9個の断面撮像画像Pcが取得されることになる。
この変形例に係る撮像ユニット3aが搭載された撮像装置では、受光面391aが格子状の分割線で区画されることによって、複数の区画領域Di(i=2,・・・)が画定されるので、受光面391aに規定される区画領域Diの個数を、十分に大きなものとすることができる。したがって、1回の撮像で取得される単位撮像画像Peの個数、ひいては、平面スキャン動作が1回行われる毎に取得される断面撮像画像Pcの個数が、十分に大きなものとなる。これにより、必要な数の断面撮像画像Pcを取得するための平面スキャンの回数を、特に少なくすることが可能となり、複数の断面撮像画像Pcを特に効率的に取得することができる。
<7.第2の変形例>
別の変形例に係る撮像ユニット3bについて、図15を参照しながら説明する。図15は、撮像ユニット3bを説明するための図であり、撮像ユニット3bが備える要素の一部(視野絞り35b、回折部37b、および、撮像部39b)が、模式的に示されている。
回折部37bは、上記の実施形態に係る回折部37と同様、複数の溝によって、入射した光を異なる回折次数の回折光に分離する、位相変調型の回折格子により構成される。この回折部37bでは、溝のパターンが適宜に設計されることで、所定の分離方向に分離される複数の回折光が生成される。また、回折部37bは、上記の実施形態に係る回折部37と同様、多焦点型の回折部であり、分離された各回折光の合焦位置が互いに異なる(合焦間隔Δzずつずれた)ものとなる。
一方、撮像部39bは、上記の実施形態に係る撮像部39と同様、受光面391bに、複数の区画領域Di(i=1,2,・・・)が画定されており、回折部37bで生じた複数の回折光の各々が、各区画領域Diで受光されるように、構成されている。ただし、この撮像部39bは、線状の受光面(撮像面)401を有する撮像部(線状撮像部)40が、回折部37bにおける回折光の分離方向に沿って、複数個、配列された構成を備えている。各線状撮像部40bは、具体的には例えば、受光素子が1次元(一列)に配列された、いわゆるラインセンサにより構成される。すなわち、撮像部39bの受光面391bは、回折光の分離方向に沿って配列された複数の受光面401によって形成されている。そして、ここでは、各受光面401が、1個の区画領域Diを構成している。
このようにして受光面391bに画定される複数の区画領域Diの各々に、回折部37bで生じた各回折光が受光されるようにするために、ここでは、次の要件が充足されている。第1に、単位撮像領域Eの形状およびサイズが、区画領域Diに応じたものとなるように、視野絞り35b(あるいは照射領域)の形状およびサイズが規定される。ここでは、区画領域Diは、線状の受光面401により構成されるので、単位撮像領域Eも線状の領域とされる。第2に、分離方向Qに沿って中央にある区画領域(第1区画領域)D1に、0次の回折光が結像されるように、回折部37bと線状撮像部40b(分離方向Qに沿って中央に配置される線状撮像部40b)の光学的な位置関係が規定される。第3に、分離方向Qに沿って第1区画領域D1の一方側にある区画領域(第2区画領域)D2に+1次の回折光が結像され、分離方向Qに沿って第1区画領域D1の他方側にある区画領域(第3区画領域)D3に-1次の回折光が結像されるように、各回折光の分離角度、あるいは、隣り合う線状撮像部40bの間隔が、決定される。
撮像ユニット3bでも、上記の実施形態に係る撮像ユニット3と同様、受光面391bに規定されている複数の区画領域Diの各々で回折光が受光されることによって、1回の撮像で、該区画領域Diの個数と同数個の単位撮像画像Peが取得される。図の例の場合、受光面391bに規定されている区画領域Diの個数が3個であるので、1回の撮像で、3個の単位撮像画像Peが取得される。いうまでもなく、これら3個の単位撮像画像Peは、同じ単位撮像領域Eを、互いに異なる合焦位置で撮像した撮像画像群となる。したがって、単位撮像領域Eが例えば撮像断面Cの全域にわたって移動される間、これと並行して、単位撮像領域Eの移動と同期したタイミングで撮像ユニット3が複数回の撮像を行うことで(ここでは、連続的な撮像を行うことで)、合焦位置が互いに異なる、3個の断面撮像画像Pcが取得されることになる。
なお、この変形例に係る撮像ユニット3bでは、単位撮像領域Eは線状の領域となるところ、単位撮像領域Eの延在方向が、副走査方向(Y方向)に一致するように(すなわち、単位撮像領域Eが、副走査方向に細長く延びる領域となるように)、ステージ1と撮像ユニット3との位置関係が設定されることが好ましい。上記のとおり、単位撮像領域Eが副走査方向に細長く延びる領域とされることで、単位撮像領域Eが撮像断面Cの全域を移動するために必要な主走査動作の回数を小さくすることができる。
<8.第3の変形例>
別の変形例に係る撮像ユニットについて、図16を参照しながら説明する。図16は、変形例に係る撮像ユニットにおいて、各サブユニットの単位撮像領域E1,E2,E3が移動する態様を説明するための図である。
この変形例に係る撮像ユニットは、光源部31、照射光学系K1、結像光学系K2、および、撮像部39を含んで構成されるサブユニットを、複数個、備える。サブユニットが備える各構成31~39は、上記の実施形態に係る撮像ユニット3が備える各構成31~39と同様のものとすることができる。また、各サブユニットが備える要素の一部(例えば、光源部31および照射光学系K1)が、複数のサブユニットの間で共用されてもよい。
撮像ユニット3が備える複数のサブユニット(図の例では、3個のサブユニット)は、各サブユニットによって撮影される単位撮像領域E1,E2,E3が副走査方向(Y方向)に沿って配列されるように、設けられる。
このような撮像ユニットを備える撮像装置においても、上記の実施形態に係る撮像装置100と同様、同期撮像を伴う主走査動作が行われる。すなわち、ステージ駆動制御部502が、主走査機構21を制御して、ステージ1を撮像ユニットに対して主走査方向に相対的に移動させると、各サブユニットの単位撮像領域E1,E2,E3が主走査方向に移動し、これと並行して、撮像制御部503が、各単位撮像領域E1,E2,E3の移動と同期したタイミングで、各サブユニットに複数回の撮像を行わせる。
撮像ユニットが備えるサブユニットの個数を「J個」(図の例ではJ=3)とすると、同期撮像を伴う主走査動作が1回行われる毎に、J個のサブユニットによって、J個の帯状領域Tの各々について、該帯状領域Tを、互いに異なる合焦位置(合焦間隔Δzずつずれた合焦位置)で撮像したN個の帯状撮像画像Ptが、取得される。したがって、このような構成によると、1回の平面スキャン動作で行うべき主走査動作の回数が、必要な帯状撮像画像Ptの個数の(1/J)回ですむこととなり、平面スキャン動作に要する処理時間を大幅に短縮することができる。
<9.他の変形例>
上記のとおり、撮像ユニット3では、受光面391に画定される複数(N個)の区画領域Diの各々で、回折部37で生成された各回折光が受光されることによって、N個の単位撮像画像Peが取得される。このような構成においては、各区画領域Diで受光される光の強度は、単位撮像領域Eに照射される照明光の強度の(1/N)倍程度になってしまう。したがって、各区画領域Diで十分な強度の光を受光するためには、光源部31から単位撮像領域Eに照射される照明光の強度が十分に高いものとされるか、撮像部39のシャッタスピード(シャッタを開けている時間、すなわち露光時間)を十分に長くすることが好ましい。
ただし、撮像画像にブレなどが生じることを十分に回避するためには、シャッタスピードが、撮像ユニット3が同期撮像を行うインターバルΔTに対して十分に小さいことが好ましい。平面スキャン動作に要する時間を短く抑えるためには、ステージ1の移動速度Vを十分に大きくすることが好ましいところ、移動速度Vが大きくなるほどインターバルΔTが小さくなり、許容されるシャッタスピードも短くなる。したがって、求められる移動速度Vによっては、シャッタスピードを長くするのではなく、照明光の強度が高められることで、各区画領域Diで受光される光の強度を担保することが好ましい。照明光の強度を高めるためには、具体的には例えば、高出力の光源部31を設ける、または(および)、光源部31から出射される照明光を単位撮像領域Eに集中させるような光学系を照射光学系K1において実現する、などといった方策を採用すればよい。
上記の実施形態では、単位撮像領域Eが細長領域であり、その延在方向が副走査方向に一致されていたが、単位撮像領域Eの向きはこれに限られるものではない。例えば、細長領域である単位撮像領域Eの延在方向が、主走査方向に一致されてもよい。すなわち、区画領域Diの長尺辺(受光面391に対して(1/N)分割されない側の辺)に相当する単位撮像領域Eの長尺辺が、主走査方向に沿って延在し、区画領域Diの短尺辺(受光面391に対して(1/N)分割される側の辺)に相当する単位撮像領域Eの短尺辺が、副走査方向に沿って延在するように、ステージ1と撮像ユニット3との位置関係が設定されてもよい。この構成によると、単位撮像領域Eの延在方向が副走査方向に一致される場合に比べて、撮像ユニット3が同期撮像を行うインターバルΔT(=Ex/V)が大きな値となる。その結果、許容されるシャッタスピードが長くなる。したがって、例えば、単位撮像領域Eに照射される照明光の強度を高めることが難しい場合(例えば、光に弱い試料が対象物9とされる場合)であっても、各区画領域Diで十分な強度の光が受光されるように担保することができる。
上記の実施形態において、受光面391に画定される区画領域Diの個数は、何個であってもよい。例えば、受光面391が互いに平行な分割線で区画されることによって、5個以上の区画領域Diが画定されてもよい。また例えば、受光面391が格子状の分割線で区画されることによって、25個以上の区画領域Diが画定されてもよい。
受光面391に画定される区画領域Diの個数が多いほど、1回の撮像で取得される単位撮像画像Peの個数(ひいては、平面スキャン動作が1回行われる毎に取得される断面撮像画像Pcの個数)が大きくなる。その一方で、受光面391の面積が同じであれば、区画領域Diの個数が多くなるほど、各区画領域Diの面積が小さくなり、単位撮像領域Eの面積が小さくなる。その結果、断面撮像画像Pcを取得するためにつなぎ合わせるべき単位撮像画像Peの個数が多くなる。また、単位撮像領域Eの副走査方向に沿う長さEyが小さくなるにつれて、1回の平面スキャン動作で必要な主走査動作の回数が増加する。さらに、単位撮像領域Eの主走査方向に沿う長さExが小さくなるにつれて、同期撮像のインターバルΔT(ひいては、許容されるシャッタスピード)が小さくなり、単位撮像領域Eに照射するべき照明光の強度が高くなる。これらのバランスに鑑みて、区画領域Diの個数を適宜に決定すればよい。一例として、区画領域Diの個数は、3以上かつ5以下であることが好ましい。
上記の実施形態では、回折部37は、多数の溝371によって、入射した光を異なる回折次数に分離する回折格子を含んで構成されるものとしたが、回折部37の構成はこれに限られるものではない。例えば、回折部37は、透明部分と遮光部分とが繰り返し設けられることによって、入射した光を異なる回折次数に分離する、振幅変調型の回折格子(いわゆる、振幅格子)を含んで構成されてもよい。また例えば、回折部37は、電気的な制御によって、入射した光の分布(振幅、位相、偏光の少なくとも一個)を変化(変調)させるデバイスである空間光変調器(SLM:Spatial Light Modulator)を含んで構成されてもよい。より具体的には、回折部37は、GLV(Grating Light Valve)(登録商標)、PLV(Planar Light Valve)、DMD(Digital Micromirror Device)、などを含んで構成されてもよい。
上記の実施形態においては、ステージ駆動部2がステージ1をその載置面11と平行な面内で移動させることで、ステージ1と撮像ユニット3とを相対的に移動させて、単位撮像領域Eを移動させるものとしていたが、単位撮像領域Eを移動させる構成はこれに限られるものではない。例えば、撮像ユニット3(撮像ユニット3が備える要素の少なくとも一部)を、載置面11と平行な面内で移動させることで、単位撮像領域Eを移動させてもよい。また例えば、ステージ1と撮像ユニット3の両方を移動させることで、単位撮像領域Eを移動させてもよい。
また、上記の実施形態においては、レンズ駆動部4が対物レンズ33を光軸方向(高さ方向)に移動させることで、ステージ1と対物レンズ33とを相対的に移動させて、撮像ユニット3が撮像を行う際の焦点位置を移動させるものとしていたが、焦点位置を移動させる構成はこれに限られるものではない。例えば、ステージ1を高さ方向に移動させることで、焦点位置を移動させてもよい。また例えば、ステージ1と対物レンズ33の両方を移動させることで、焦点位置を移動させてもよい。
上記の実施形態において、撮像ユニット3の具体的な構成は適宜に変更することができる。例えば、上記の実施形態に係る撮像ユニット3では、撮像部39が、ステージ1に載置された対象物9を透過した光を検出するものとしたが、例えば、撮像部39が、ステージ1に対して光源部31と同じ側に設けられ、ステージ1に載置された対象物9で反射・散乱した光を検出するものであってもよい。
上記の実施形態では、平面スキャン動作において、同期撮像を伴う主走査動作が、副走査動作を挟んで、複数回行われるものとしたが、同期撮像を伴う主走査動作は必ずしも複数回行われる必要はない。例えば、1回の主走査動作で、単位撮像領域Eが撮像断面Cの全域を移動される場合は、同期撮像を伴う主走査動作の実行回数は1回でよい。
上記の実施形態では、複数回の平面スキャン動作が、対物レンズ33の移動を挟んで、複数回行われるものとしたが、平面スキャン動作は必ずしも複数回行われる必要はない。例えば、1回の平面スキャン動作で、撮像領域Rの高さ方向の全域にわたる複数の断面撮像画像Pcが取得される場合は、平面スキャン動作の実行回数は1回でよい。
上記の実施形態において、複数回の平面スキャン動作で取得される複数の断面撮像画像Pcは、各々の合焦位置の間隔が必ずしも一定である必要はない。すなわち、複数回の平面スキャン動作の間に行われる対物レンズ33の移動幅は、必ずしも単位幅Ezである必要はない。また、該移動幅は一定でなくともよい。
上記の実施形態において、撮像装置100で撮像される対象物9は、どのようなものであってもよく、例えば、電子部品であってもよい。すなわち、撮像装置100は、電子部品の観察、検査、などに用いられてもよい。また、上記の実施形態において、撮像装置100で取得された複数の断面撮像画像Pcは、どのように用いられてもよい。例えば、該複数の断面撮像画像Pcは、位相画像の生成に用いられてもよい。具体的には例えば、観察面の断面撮像画像Pcと、観察面を挟んで対称的に合焦位置がずれた一対の断面撮像画像Pcとを用いて、強度輸送方程式の解法により、該観察面における位相画像を生成してもよい。また例えば、複数の断面撮像画像Pcに基づいて、複数の焦点位置を含む画像(いわゆる、全焦点画像)を生成してもよい。
以上のように、撮像装置100および撮像方法は詳細に説明されたが、上記の説明は、全ての局面において、例示であって、これらがそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この開示の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。また、上記の実施形態および各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り、適宜に組み合わせたり、省略したりすることができる。
100 撮像装置
1 ステージ
11 載置面
2 ステージ駆動部
21 第1走査機構
22 第2走査機構
3 撮像ユニット
31 光源部
32 コンデンサレンズ
33 対物レンズ
34 光学リレー
35 視野絞り
36 バンドパスフィルタ
37 回折部
38 結像レンズ
39 撮像部
391 受光面
D1,D2,D3 区画領域
4 レンズ駆動部
5 制御部
501 撮像領域受付部
502 ステージ駆動制御部
503 撮像制御部
504 レンズ駆動制御部
Pe 単位撮像画像
Pc 断面撮像画像
E 単位撮像領域
C 撮像断面
R 撮像領域

Claims (6)

  1. 対象物を載置するステージと、
    撮像ユニットと、
    前記ステージを前記撮像ユニットに対して所定面内で相対的に移動させて、前記撮像ユニットで撮像される単位撮像領域を移動させつつ、前記撮像ユニットに複数回の撮像を行わせる制御部と、
    を備え、
    前記撮像ユニットが、
    照明光を出射する光源部と、
    前記所定面と交差する方向に光軸が配置された対物レンズと、
    前記対物レンズを通じて入射する光から、合焦位置が互いに異なる、0次を含む複数の回折光を生じさせる多焦点型の回折部と、
    受光面に画定される複数の区画領域の各々で、各回折光を受光する撮像部と、
    を備える、撮像装置。
  2. 請求項1に記載の撮像装置であって、
    前記制御部が、
    前記単位撮像領域を主走査方向に移動させる主走査動作と、前記単位撮像領域を前記主走査方向と交差する副走査方向に移動させる副走査動作とを交互に行わせて、前記単位撮像領域を所定領域の全域にわたって移動させるとともに、前記主走査動作と並行して前記撮像ユニットに複数回の撮像を行わせるものであり、
    前記単位撮像領域が、前記副走査方向に細長く延びる領域である、
    撮像装置。
  3. 請求項1または2に記載の撮像装置であって、
    前記受光面が互いに平行な分割線で区画されることによって、前記複数の区画領域が画定されている、
    撮像装置。
  4. 請求項1または2に記載の撮像装置であって、
    前記受光面が格子状の分割線で区画されることによって、前記複数の区画領域が画定されている、
    撮像装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の撮像装置であって、
    前記制御部が、
    前記単位撮像領域を所定領域の全域にわたって移動させつつ、前記撮像ユニットに複数回の撮像を行わせる動作を、前記ステージに対して前記対物レンズを前記光軸に沿って相対的に移動させる動作を挟みつつ、複数回行わせる、
    撮像装置。
  6. 対象物が載置されたステージを、撮像ユニットに対して所定面内で相対的に移動させて、前記撮像ユニットで撮像される単位撮像領域を移動させつつ、前記撮像ユニットに複数回の撮像を行わせる繰り返し撮像工程、
    を備え、
    前記撮像ユニットにおいて行われる複数回の撮像の各々において、
    光源部から照明光を出射させ、前記所定面と交差する方向に光軸が配置された対物レンズを通じて多焦点型の回折部に入射する光から、合焦位置が互いに異なる、0次を含む複数の回折光を生じさせ、撮像部の受光面に画定される複数の区画領域の各々で、各回折光を受光する、
    撮像方法。
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