JP2023121521A - ジケトピペラジンの分離方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ジケトピペラジンを含む試料に含まれるジケトピペラジンを分離する方法を提供すること。【解決手段】ジケトピペラジンを含む試料に含まれるジケトピペラジンを、液体クロマトグラフィーを用いて分離する方法であって、液体クロマトグラフィーに使用するカラムが、オクタデシルシリル基、強カチオン交換基及び強アニオン交換基を備えるカラムである、ジケトピペラジンの分離方法。【選択図】図1

Description

本発明は、ジケトピペラジンの分離方法に関する。
ジケトピペラジン(2,5-ジケトピペラジン:DKP)は、様々な食品に含まれることが知られており、その生理活性作用について注目されている。
ジケトピペラジンは、環状ジペプチドの総称であり、ペプチド種の異なる多くの種類のジケトピペラジンが知られている。それぞれのジケトピペラジンについての生理活性作用に関する分析が期待されているが、食物中には複数の種類のジケトピペラジンが混合物として含まれているため、ペプチド種の異なる特定の種類ごとの生理活性に関する研究は簡単なものではない。
特許文献1には、茶抽出物に含まれる31種類のジケトピペラジンについて、LC-MS/MSによる分析を行ったことが記載されている。
Keiji Yamamoto et al. Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry, 2016 Vol. 80, No. 1, 172-177
食品の抽出物からジケトピペラジンを分離してその生理活性作用を調べる試みにおいては、特定のジケトピペラジンを単離する技術が望まれている。特許文献1では31種類のジケトピペラジンの分離分析が試みられているが、更に多くの種類を含む試料であると、ジケトピペラジンの分離が困難である場合があった。
また、ジケトピペラジンを構成するアミノ酸の種類によって、酸性のジケトピペラジン、中性のジケトピペラジン、塩基性のジケトピペラジンが存在するが、LC-MSの分離においては、酸性、中性、塩基性のジケトピペラジンを分離することが求められ、さらに、液性の同じジケトピペラジン同士を分離することも求められる。
上記のような要望を踏まえ、本発明は、ジケトピペラジンを含む試料に含まれるジケトピペラジンを分離する方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、ジケトピペラジンの分離方法に関する。
〔1〕ジケトピペラジンを含む試料に含まれるジケトピペラジンを、液体クロマトグラフィーを用いて分離する方法であって、液体クロマトグラフィーに使用するカラムが、オクタデシルシリル基、強カチオン交換基及び強アニオン交換基を備えるカラムである、ジケトピペラジンの分離方法。
〔2〕上記試料が、動物素材又は植物素材由来である上記〔1〕に記載のジケトピペラジンの分離方法。
〔3〕上記試料が、チキンエキス由来である上記〔2〕に記載のジケトピペラジンの分離方法。
〔4〕上記試料が、ビールテイスト飲料由来である上記〔2〕に記載のジケトピペラジンの分離方法。
〔5〕上記試料が、茶飲料由来である上記〔2〕に記載のジケトピペラジンの分離方法。
〔6〕上記試料が、35種類以上のジケトピペラジンを含む上記〔1〕~〔5〕のいずれかに記載のジケトピペラジンの分離方法。
〔7〕上記試料が、塩基性のジケトピペラジンを含む上記〔1〕~〔6〕のいずれかに記載のジケトピペラジンの分離方法。
〔8〕逆相モードでの分離を行う、上記〔1〕~〔7〕のいずれかに記載のジケトピペラジンの分離方法。
〔9〕上記強カチオン交換基が、-SO 基を交換基とする上記〔1〕~〔8〕のいずれかに記載のジケトピペラジンの分離方法。
〔10〕上記強アニオン交換基が、-N(CH 基、又は-N(CH(COH)基を交換基とする上記〔1〕~〔9〕のいずれかに記載のジケトピペラジンの分離方法。
〔11〕上記カラムが、上記オクタデシルシリル基及び上記強カチオン交換基を含む強カチオン交換基含有粒子と、上記オクタデシルシリル基及び上記強アニオン交換基を含む強アニオン交換基含有粒子とが充填されたカラムである上記〔1〕~〔10〕のいずれかに記載のジケトピペラジンの分離方法。
〔12〕上記カラムが、商品名Scherzo SS-C18:インタクト株式会社製である上記〔1〕~〔11〕のいずれかに記載のジケトピペラジンの分離方法。
本発明によれば、ジケトピペラジンを含む試料に含まれるジケトピペラジンを分離する方法を提供することができる。
図1は、本発明で使用するカラムを用いてジケトピペラジンを含む試料を分離したLC-MSのチャートである。 図2は、本発明で使用するカラムとは異なるカラムを用いてジケトピペラジンを含む試料を分離したLC-MSのチャートである。
本発明のジケトピペラジンの分離方法は、ジケトピペラジンを含む試料に含まれるジケトピペラジンを、液体クロマトグラフィーを用いて分離する方法であって、液体クロマトグラフィーに使用するカラムが、オクタデシルシリル基、強カチオン交換基及び強アニオン交換基を備えるカラムである。
まず、本発明で分離する対象となる試料である、ジケトピペラジンを含む試料について説明する。
ジケトピペラジンは、アミノ酸が二つ結合した環状のジペプチドである。
環状ジペプチドについて、例えばアルギニンとヒスチジンが結合した環状ジペプチドであれば、cyclo-Arg_Hisのように表記することが多いが、本明細書ではcyclo-を省略して、Arg_Hisのように表記する。
本発明の分離方法では、動物素材又は植物素材由来の試料に含まれるジケトピペラジンを分離することが好ましい。とくに動物素材又は植物素材を加熱して抽出した試料に含まれるジケトピペラジンを分離することが好ましい。
ジケトピペラジンを含む動物素材由来の試料としてはチキンエキスが挙げられる。チキンエキスとしては、トリ肉を原料として用い、液体中で加熱することにより得られる抽出物等を用いることができ、市販品を用いてもよい。原料に骨、軟骨、脚等が含まれていてもよいが、トリ頭部及び内臓を含まないことが好ましい。
ジケトピペラジンを含む植物素材由来の試料としてはビールテイスト飲料が挙げられる。
ビールテイスト飲料としては、原料中の麦芽の比率が0%であるビールテイスト飲料、原料中の麦芽の比率が0重量%を超え、50重量%未満であるビールテイスト飲料、原料中の麦芽の比率が50%以上、100%以下であるビールテイスト飲料のいずれもが含まれる。
また、ビールテイスト飲料はビールテイストアルコール飲料であってもよく、ビールテイストノンアルコール飲料であってもよい。
「ビールテイストノンアルコール飲料」とは、ビール様の風味をもつ炭酸飲料を意味し、ノンアルコールタイプのものであり、これはアルコールを実質的に含まない。ここで、ビールテイストノンアルコール飲料は、検出できない程度の極微量のアルコールを含有する飲料を除くものではない。
ジケトピペラジンを含む植物素材由来の試料としては茶飲料が挙げられる。茶飲料としては、紅茶飲料、緑茶飲料、ウーロン茶飲料、麦茶飲料、玄米茶飲料、ハト麦茶飲料等が挙げられる。
本発明のジケトピペラジンの分離方法は、複数種類のジケトピペラジンを含む試料から、ジケトピペラジンをその種類ごとに分離する方法であってもよく、ジケトピペラジンと他の物質を含む試料からジケトピペラジンを分離する方法であってもよい。ジケトピペラジンと他の物質を含む試料からジケトピペラジンを分離する場合には、試料に含まれるジケトピペラジンの種類は1種類であってもよい。
本発明のジケトピペラジンの分離方法は、35種類以上のジケトピペラジンを含む試料に好適に使用できる。また、100種類以上のジケトピペラジンを含む試料にも好適に使用できる。
ジケトピペラジンはアミノ酸が二つ結合してなるので、塩基性アミノ酸であるアルギニン(Arg)、ヒスチジン(His)又はリシン(Lys)を含むジケトピペラジンは塩基性のジケトピペラジンとなる。また、酸性アミノ酸であるアスパラギン酸(Asp)又はグルタミン酸(Glu)を含むジケトピペラジンは酸性のジケトピペラジンとなる。
次に、本発明のジケトピペラジンの分離方法で液体クロマトグラフィーに使用するカラムについて説明する。
本発明のジケトピペラジンの分離方法では、液体クロマトグラフィーに使用するカラムが、オクタデシルシリル基、強カチオン交換基及び強アニオン交換基を備えるカラムである。
オクタデシルシリル基(ODS基)は、試料に含まれる中性の成分及び疎水性成分の分離に適している。試料に含まれる中性のジケトピペラジンは、オクタデシルシリル基により分離できる。
強カチオン交換基及び強アニオン交換基がオクタデシルシリル基と共存することで、オクタデシルシリル基だけでは分離が難しい成分のうち、塩基性のジケトピペラジンを好適に分離することができる。そのため、本発明のジケトピペラジンの分離方法は、塩基性のジケトピペラジンを含む試料に対して適用することに適している。
強カチオン交換基としては、-SO 基を交換基とすることが好ましい。また、強カチオン交換基は、オクタデシルシリル基と共存していることが好ましく、オクタデシルシリル基及び強カチオン交換基を含む強カチオン交換基含有粒子としてカラム内に充填されていることが好ましい。
強アニオン交換基としては、-N(CH 基、又は-N(CH(COH)基を交換基とすることが好ましい。また、強アニオン交換基は、オクタデシルシリル基と共存していることが好ましく、オクタデシルシリル基及び強アニオン交換基を含む強アニオン交換基含有粒子としてカラム内に充填されていることが好ましい。
上記の形態を合わせて、本発明のジケトピペラジンの分離方法で使用するカラムが、オクタデシルシリル基及び強カチオン交換基を含む強カチオン交換基含有粒子と、オクタデシルシリル基及び強アニオン交換基を含む強アニオン交換基含有粒子とが充填されたカラムであることが好ましい。
本発明のジケトピペラジンの分離方法で好ましく使用できるカラムとして、商品名Scherzo SS-C18:インタクト株式会社製が挙げられる。
本発明のジケトピペラジンの分離方法で使用する、上記に説明したカラムは、特に塩基性のジケトピペラジンの分離に適している。そのため、他の種類のカラムを用いた試料中の成分の分離と合わせて使用して、塩基性のジケトピペラジンの分離を本発明のジケトピペラジンの分離方法によって行うことが好ましい。
複数の種類のカラムを使用する場合、例えば、まず、オクタデシルシリル基を備えるカラムを用いた液体クロマトグラフィーを行い、試料に含まれる疎水性の成分及び中性のジケトピペラジンの分離を行う。
この分離においては、カラムに吸着されないジケトピペラジン、特に塩基性のジケトピペラジンがかなり短い溶出時間でまとめて溶出される。
すなわち、オクタデシルシリル基を備えるカラムを用いた液体クロマトグラフィーでは、塩基性のジケトピペラジンが分離できない。
そこで、オクタデシルシリル基を備えるカラムを用いた液体クロマトグラフィーを行い、短い溶出時間でまとめて溶出された溶出物を試料として、本発明のジケトピペラジンの分離方法で使用する、オクタデシルシリル基、強カチオン交換基及び強アニオン交換基を備えるカラムを用いた液体クロマトグラフィーを行う。
この工程により、塩基性のジケトピペラジンを好適に分離することができる。
試料に含まれる疎水性の成分及び中性のジケトピペラジンの分離を先に行なっておくことで、試料全体に含まれる成分数が減少するので、塩基性のジケトピペラジンの分離の精度も向上する。
しかしながら、本発明のジケトピペラジンの分離方法は、上述した2段階での分離方法を必須とするものではない。分離対象であるジケトピペラジンを含む試料に対して、本発明のジケトピペラジンの分離方法で使用する、オクタデシルシリル基、強カチオン交換基及び強アニオン交換基を備えるカラムを用いた液体クロマトグラフィーをまず行い、試料中に含まれる成分を1段階で分離するようにしてもよい。
試料に含まれる成分の分離を2段階又はそれ以上の段階で行うか、1段階で行うかは、試料中に含まれるジケトピペラジンの種類の数、ジケトピペラジン以外の成分の種類、各成分の濃度などを踏まえて適宜設定すればよい。
本発明のジケトピペラジンの分離方法以外の方法でも試料から分離できる成分については、各成分の分離に適した方法により予め分離しておくことが好ましい。予めそのように試料を処理しておくことで、本発明のジケトピペラジンの分離方法での分離に特に適した成分を、本発明のジケトピペラジンの分離方法で分離することができる。
試料に含まれる疎水性の成分及び中性のジケトピペラジンの分離を行うために使用できる、オクタデシルシリル基を備えるカラムの例としては、商品名AtalantisT3カラム:Waters社製が挙げられる。
本発明のジケトピペラジンの分離方法における液体クロマトグラフィーの条件は特に限定されるものではなく、溶媒、グラジエント条件等は適宜定めることができる。
なお、逆相モードでの分離を行うことが好ましい。
また、液体クロマトグラフィー装置に質量分析器を接続したLC-MSシステムとして、液体クロマトグラフィーで分離した各成分を質量分析器で同定するようにすることが好ましい。LC-MSシステムの構成は特に限定されるものではない。
以下、本発明のジケトピペラジンの分離方法でジケトピペラジンを含む試料を分離した例について説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
図1は、本発明で使用するカラムを用いてジケトピペラジンを含む試料を分離したLC-MSのチャートである。
試料は197種のジケトピペラジンを含む。
LC-MSの条件は以下の通りである。
カラム:Scherzo SS-C18 3μm、150×3mm(インタクト株式会社製)
HPLC:Ultimate3000(Thermo SCIENTIFIC 製)
カラム温度:40℃
移動相:(A)0.1%ギ酸蒸留水、(B)100mMギ酸アンモニウム/アセトニトリル(体積比7:3)についてグラジエント条件を以下のように設定した。
0分(A/B 100:0)→5分(100:0)→15分(0:100)→40分(0:100)→45分(100:0)
流速:0.4mL/min
注入量:2μm
分離条件:逆相
実施例1で使用するカラムは、オクタデシルシリル基、強カチオン交換基及び強アニオン交換基を備えるカラムである。
MSMS:TSQ QUANTIVA(Thermo SCIENTIFIC 製)
Method Duration(min):45
Ion Source Type:HESI
Positive Ion(V):3500
Sheath Gas(Arb):45
Aux Gas(Arb):17
Sweep Gas(Arb):1
Ion Transfer Tube Temp(℃):342
Vaporizer Temp(℃):292
Q1Resolution(FW/HM):0.7
Q3Resolution(FW/HM):0.7
CID Gas:2
Xchrom Filter:3
図1に示す網掛け部分である保持時間(RT[min]11~26)において、49種のジケトピペラジンが保持されており、これらが良好に分離されていた。
この領域で保持されていた49種のジケトピペラジンの同定の結果を表1に示す。
なお、化合物名の前の数字は、分類のために付しているもので本明細書において意味はない。
Figure 2023121521000002
表1に示すジケトピペラジンは、Arg、His及びLysのいずれかを含んでいることから、この分離方法においては塩基性のジケトピペラジンが良好に分離されたことが理解できる。
(参考例1)
実施例1との対比のために、実施例1とは異なるカラムを用いてジケトピペラジンを含む試料を分離した場合について説明する。
図2は、本発明で使用するカラムとは異なるカラムを用いてジケトピペラジンを含む試料を分離したLC-MSのチャートである。
測定対象の試料は実施例1と同じである。
LC-MSの条件は以下の通りである。
カラム: AtalantisT3 3μm、150×3mm(Waters社製)
HPLC:Ultimate3000(Thermo SCIENTIFIC 製)
カラム温度:40℃
移動相:(A)0.1%ギ酸蒸留水、(D)0.1%ギ酸アセトニトリルについてグラジエント条件を以下のように設定した。
0分(A/D 100:0)→3分(100:0)→5分(95:5)→15分(85:15)→25分(55:45)→30分(2:98)→35分(2:98)→35.010分(100:0)→45分(100:0)
流速:0.4mL/min
注入量:2μm
分離条件:逆相
MSの条件は実施例1と同じである。
図2に示す網掛け部分において、溶出時間7分までの初期段階で76種のジケトピペラジンが溶出していた。とくに、最初の1.68minまでに50種のジケトピペラジンが集中して溶出しており、これらのジケトピペラジンは保持時間が近接しているため分離が難しくなっていた。
この領域で保持されていたジケトピペラジンを表2に示す。
Figure 2023121521000003
表3には、参考例1の結果と実施例1の結果を対応させて示す。表3には、参考例1における保持時間の順に、ジケトピペラジンの検出結果を並べている。
そして、実施例1において分離可能であったジケトピペラジンについて「分離可否」の欄に○の符号を付している。
参考例1において初期段階で多く溶出して分離が難しかった76種のジケトピペラジンのうち、37種のジケトピペラジンについては、実施例1の方法で分離が良好にできていたといえる。これら37種のジケトピペラジンは表1に示した結果に含まれている。
すなわち、実施例1では、参考例1では初期段階で多く溶出するジケトピペラジンが、保持時間11~26minの、比較的遅い段階に分かれて溶出するために分離することができている。
このことから、参考例1の方法であると分離ができなかったジケトピペラジンのうち、かなりの割合のジケトピペラジンを実施例1の方法で分離できたといえる。
Figure 2023121521000004
本発明のジケトピペラジンの分離方法においては、実施例1に示した方法と参考例1に示した方法を組み合わせてジケトピペラジンの分離を行うようにしてもよい。
参考例1では、疎水性の成分及び中性のジケトピペラジンの分離は可能であるので、最初に参考例1の方法での分離を行い、疎水性の成分及び中性のジケトピペラジンの分離を行う。引き続いて、参考例1の方法において初期段階で多く溶出する多数の化合物(例えば、初期溶出時間7分までで溶出する化合物)に対して、実施例1の方法での分離を行う。この手順では、参考例1の方法では分離できなかった成分、特に塩基性のジケトピペラジンの分離を行うことができる。
このように2段階又はそれ以上の段階に分けて、ジケトピペラジンの分離を行ってもよい。
本発明によれば、ジケトピペラジンを含む試料に含まれるジケトピペラジンを分離する方法を提供することができる。

Claims (12)

  1. ジケトピペラジンを含む試料に含まれるジケトピペラジンを、液体クロマトグラフィーを用いて分離する方法であって、
    液体クロマトグラフィーに使用するカラムが、オクタデシルシリル基、強カチオン交換基及び強アニオン交換基を備えるカラムである、ジケトピペラジンの分離方法。
  2. 前記試料が、動物素材又は植物素材由来である請求項1に記載のジケトピペラジンの分離方法。
  3. 前記試料が、チキンエキス由来である請求項2に記載のジケトピペラジンの分離方法。
  4. 前記試料が、ビールテイスト飲料由来である請求項2に記載のジケトピペラジンの分離方法。
  5. 前記試料が、茶飲料由来である請求項2に記載のジケトピペラジンの分離方法。
  6. 前記試料が、35種類以上のジケトピペラジンを含む請求項1~5のいずれかに記載のジケトピペラジンの分離方法。
  7. 前記試料が、塩基性のジケトピペラジンを含む請求項1~6のいずれか一項に記載のジケトピペラジンの分離方法。
  8. 逆相モードでの分離を行う、請求項1~7のいずれか一項に記載のジケトピペラジンの分離方法。
  9. 前記強カチオン交換基が、-SO 基を交換基とする請求項1~8のいずれか一項に記載のジケトピペラジンの分離方法。
  10. 前記強アニオン交換基が、-N(CH 基、又は-N(CH(COH)基を交換基とする請求項1~9のいずれか一項に記載のジケトピペラジンの分離方法。
  11. 前記カラムが、前記オクタデシルシリル基及び前記強カチオン交換基を含む強カチオン交換基含有粒子と、前記オクタデシルシリル基及び前記強アニオン交換基を含む強アニオン交換基含有粒子とが充填されたカラムである請求項1~10のいずれか一項に記載のジケトピペラジンの分離方法。
  12. 前記カラムが、商品名Scherzo SS-C18:インタクト株式会社製である請求項1~11のいずれか一項に記載のジケトピペラジンの分離方法。

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