JP2023116005A - 照明装置、照明制御方法及び照明制御プログラム - Google Patents

照明装置、照明制御方法及び照明制御プログラム Download PDF

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Shigeru Kitahara
孝明 日輪
Takaaki Hiwa
貴宏 三澤
Takahiro Misawa
さえり 石戸谷
Saeri Ishidoya
太紀 清瀧
Futoki Kiyotaki
行生 明石
Yukio Akashi
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Abstract

【課題】ユーザへの眩しさと消費電力を抑えることができる照明装置、照明制御方法及び照明制御プログラムを提供する。【解決手段】第1発光部と、第2発光部と、外光に関する情報を取得する受光部と、制御部とを備え、前記外光に関する情報は、外光の照度を含み、前記制御部は、前記受光部の取得情報に基づき前記第1発光部及び前記第2発光部を制御する。前記外光は、太陽光を含む。前記外光に関する情報は、太陽光の分光特性を含む。前記受光部は、前記外光の反射光から前記外光に関する情報を取得可能に構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、照明装置、照明制御方法及び照明制御プログラムに関する。
従来、照明灯具と情報処理装置とが通信可能に接続する照明制御システムであって、照明灯具は、第1発光装置と、第2発光装置と、第1発光装置による光と第2発光装置による光とを照射する割合を制御して照明光を照射する発光制御部とを有する照明制御システムがある(例えば、特許文献1)。
情報処理装置は、調光指示を送信し、照明灯具の第1発光装置による光と第2発光装置による光の照射割合を1日のうちの時間帯に応じて変化させる調光管理部を有し、照明光が照射される時間帯で、照明光のサーカディアン特性を変化させ、サーカディアンリズムに配慮した照明制御を実行する。
特開2020-174035号公報
しかしながら、上述した従来の照明制御システムでは、太陽光やその照明システム以外の照明光を考慮せずに、第1発光装置による光と第2発光装置による照明光のみでサーカディアン特性を変化させている。そのため、従来の照明制御システムでサーカディアン特性の生理指標であるサーカディアン刺激を満足させようとすると、高照度の照明光を要するため、ユーザにとっては照明光が眩しく、また照明のエネルギ効率が悪いという問題がある。
本発明はこのような課題に鑑みなされたものであり、ユーザへの眩しさと消費電力を抑えることができる照明装置、照明制御方法及び照明制御プログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る照明装置は、第1発光部と、第2発光部と、外光に関する情報を取得する受光部と、制御部とを備え、前記外光に関する情報は、外光の照度を含み、前記制御部は、前記受光部の取得情報に基づき前記第1発光部及び前記第2発光部を制御することを特徴とする。
本発明に係る照明装置において、外光は、太陽光を含んでもよい。
本発明に係る照明装置において、前記外光に関する情報は、太陽光の分光特性を含んでもよい。
本発明に係る照明装置において、前記受光部は、前記外光の反射光から前記外光に関する情報を取得可能に構成されてもよい。
本発明に係る照明装置において、前記第2発光部は、シアン発光蛍光体を含んでもよい。
本発明に係る照明装置において、前記制御部は、所定のサーカディアン刺激が得られるように前記第1発光部及び前記第2発光部を制御してもよい。
本発明に係る照明装置において、前記制御部は、所定の等価メラノピック照度が得られるように前記第1の発光部及び前記第2の発光部を制御してもよい。
本発明に係る照明装置において、前記制御部は、1日のうちの所定の時間帯に応じて前記第1発光部及び前記第2発光部を制御してもよい。
本発明に係る照明装置は、通信部を備え、前記制御部と前記受光部は、無線通信により情報伝達をしてもよい。
本発明に係る照明装置において、前記第1発光部及び前記第2発光部は、操作端末から受信した操作信号に基づき、照光状態を制御可能に構成されてもよい。
本発明に係る照明装置は、記憶部を備え、太陽光の分光分布が前記記憶部に予め格納されていてもよい。
本発明に係る照明装置は、前記第1発光部及び前記第2発光部に加え、他の発光部を更に備えてもよい。
本発明に係る照明装置において、前記受光部は、ユーザに装着可能な装着部と、外光に関する情報を取得するセンサとを備え、前記センサは、前記ユーザの目の高さに位置するよう前記装着部に保持されてもよい。
本発明に係る照明制御方法は、外光に関する情報を取得し、前記外光に関する情報は、外光の照度を含み、取得した前記外光に関する情報に基づき発光部を制御することを特徴とする。
本発明に係る照明制御方法において、前記外光は、太陽光を含んでもよい。
本発明に係る照明制御方法において、前記外光に関する情報は、太陽光の分光特性を含んでもよい。
本発明に係る照明制御プログラムは、外光に関する情報を取得する情報取得処理と、取得した前記外光に関する情報に基づき発光部を制御する発光制御処理とを制御部に実行させ、前記外光に関する情報は、外光の照度を含むことを特徴とする。
本発明に係る照明プログラムにおいて、前記外光は、太陽光を含んでもよい。
本発明に係る照明制御プログラムにおいて、前記外光に関する情報は、太陽光の分光特性を含んでもよい。
本発明によれば、ユーザへの眩しさと消費電力を抑えることができる照明装置、照明制御方法及び照明制御プログラムを提供することが可能となる。
本発明の実施形態に係る照明装置を示す概略図 本実施形態に係る照明器具を示す機能ブロック図 本実施形態に係る受光器具を示す機能ブロック図 本実施形態に係る受光器具が取得する太陽光の照度の一例を示す図 本実施形態に係る太陽光の分光分布の一例を示す図 本実施形態に係る照明器具の分光分布の一例を示す図 本実施形態に係る晴天時の太陽光の照度の推移の一例を示す図 本実施形態に係る晴天時の太陽光から得られるサーカディアン刺激の推移の一例を示す図 本実施形態に係る晴天時の照明器具の照度の推移を示す図 本実施形態に係る雨天時の太陽光の照度の推移の一例を示す図 本実施形態に係る雨天時の太陽光から得られるサーカディアン刺激の推移の一例を示す図 本実施形態に係る雨天時の照明器具の照度の推移を示す図 本実施形態に係る一日におけるサーカディアン刺激の目標値の一例を示す図 本実施形態に係る照明制御手順の一例を示すフローチャート 本実施形態に係る受光器具設置箇所の変形例を示す図 本実施形態に係る照明操作機器の一例を示す機能ブロック図 本実施形態に係る照明操作機器の一例を示す概略図 本実施形態に係る照明操作機器の一例を示す概略図 本実施形態に係る操作端末の一例を示す機能ブロック図
以下、本発明を実施するための最良の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。また、図面は、本発明を示すために適宜強調や省略、比率の調整を行った模式的な図となっており、実際の形状や位置関係、比率とは異なる場合がある。
[本実施形態に係る照明装置の構成]
まず、図1及び図2を参照して、本発明の実施形態に係る照明装置1を概説する。本実施形態に係る照明装置1は、図1に示すように、建物の任意の空間に取り付けられる照明器具10と、外光を受光する受光器具100とを備える。以下、本明細書において、「外光」とは、受光器具100と通信可能な照明器具の照明光以外の光を意味する。また、本明細書において、「照明光」とは、受光器具100と通信可能な照明器具の照明光を意味し、例えば、照明器具10の照明光等を含むものとする。さらに、「他の照明光」とは、受光器具100と通信できない照明器具の照明光を意味する。外光は、太陽光を含む。また、外光は、他の照明光を含んでもよい。
また、照明装置1は、照明器具10を操作可能な照明操作機器200及び操作端末300を備えてもよい。照明器具10は、図2に示すように、第1発光部20と、第2発光部30と、第1発光部20及び第2発光部30の照光状態を制御可能な制御部40とを備える。また、照明器具10は、記憶部50と通信部60を更に備える。
以下、本明細書において、「照光状態の制御」とは、発光部の種々の照光状態を制御することを意味し、例えば、発光部の点灯・消灯を切り替える点灯消灯制御や、発光部の調光(照度)を変化させる調光制御等の種々の制御を含むものとする。
なお、本実施形態において、照明器具10は、シーリングライトを示しているが、これに限定されず、照明器具10は、例えば、ベースライト、ダウンライト、スポットライト等の種々の任意の照明器具を採用可能である。
[受光器具の構成]
受光器具100は、図3に示すように、外光に関する情報を取得する受光部110を備える。外光に関する情報は、外光の照度を含む。また、受光器具100は、通信部120と記憶部130を更に備える。本実施形態において、受光部110は、外光の照度のみを取得するが、これに限定されない。受光部110は、外光に関する情報として太陽光等の外光の分光特性を取得してもよい。分光特性は、分光分布を含む。また、分光特性は、分光放射照度や、分光放射エネルギ、分光放射輝度等を含んでもよい。
受光部110は、具体的には、外光に関する情報を取得するセンサとして、フォトダイオードやフォトトランジスタ、光電子増倍管等を有する照度センサ112と、受光演算部114とを含む。受光部110は、外光の分光分布を取得する場合、例えば、分光放射照度計等を含んでもよい。
受光部110は、外光の反射光から外光に関する情報を取得可能に構成されている。本実施形態において、外光の反射光は、屋内における外光の反射光であり、窓やカーテン等を透過し、建物の床面や壁面で反射した太陽光や、他の照明光の反射光である。また、外光の反射光は、屋内の散乱光も含む。なお、外光の反射光は、屋内における外光の反射光に限定されず、屋外の反射光でもよい。また、外光の反射光は、屋内の散乱光を含まなくてもよい。
受光器具100は、例えば、図1に示すように、建物の天井部分に取り付けられており、受光部110は、室内光を取得する。室内光は、照明光及び外光を含む。受光部110は、具体的には、室内光の壁面や床面からの反射光を取得可能に設けられている。受光器具100は、受光部110から照明光の反射光のみの天井面における水平面照度を予め取得し、記憶部130に格納する。そして、受光部110は、受光演算部114が外光と照明光を含む室内光の反射光と、記憶部130に格納されている照明光との差分を演算処理する。
さらに、受光器具100は、以下の式1により、各々の水平面照度をヒトの目の位置(約高さ1.2m)の鉛直面照度に変換することで、図4に示すように、例えば、太陽光の反射光のみの鉛直面照度を取得する。図4は、受光器具100が測定するセンサ取得値(水平面照度)から換算した、太陽光の鉛直面照度である。式1において、Evは、ヒトの目の位置の鉛直面照度である。Ehは、水平面照度である。Cは、変換係数である。変換係数は、部屋の内装の反射率や、部屋の大きさ及び形状等の条件によって異なり、例えば、内装の反射率が高いと、変換係数の値は小さくなる。変換係数は、実際に測定した水平面照度と、ヒトの目の位置の鉛直面照度から求めてもよいし、計算により求められた理論値を用いてもよい。
Figure 2023116005000002
また、受光部110が外光の分光分布を取得する場合、受光器具100は、受光部110から照明光の反射光のみの分光分布を予め取得し、記憶部130に格納する。そして、受光部110は、受光演算部114が外光と照明光を含む室内の反射光と、記憶部130に格納されている照明光との差分を演算処理することで、図5に示すように、例えば、太陽光の反射光のみの分光分布を取得する。
なお、受光器具100の設置場所は、建物の天井部分に限定されない。受光器具100は、例えば、図15に示すように、建物の壁面のユーザの目線に近い高さ(例えば、床面から約1.2m)に取り付けられてもよい。このような場所に設置することにより、受光器具100は、ユーザの目に入る外光の反射光により近い状態の外光に関する情報を取得することができる。また、受光器具100は、例えば、据え置き型に構成され、テーブル等に置かれてもよい。さらに、受光器具100は、ユーザ又はユーザの着衣に取付可能に構成されてもよい。具体的には、受光部110は、ユーザに装着可能な装着部(図示せず)を備え、照度センサ112は、ユーザの目の高さに位置するよう装着部に保持されてもよい。このような構成を備える受光器具100として、例えば、眼鏡型のウェアラブル器具等が例示される。また、受光器具100は、眼鏡等の目の周辺に装着する器具でもよいし、頭部、腕部、耳、首等の外光の情報を取得可能な部位であれば、いかなる部位に装着されるものであってもよい。
通信部120は、照明器具10の通信部60と通信可能に構成されており、受光部110が取得した情報を照明器具10に送信する。また、通信部120は、照明器具10の照光情報を受信してもよい。本実施形態において、照光情報は、例えば、第1発光部20及び第2発光部30の照度や色温度、分光特性等を含む。本実施形態において、照光情報は、例えば、第1発光部20及び第2発光部30の照度や色温度等を含む。このような構成を備える受光部110は、照明器具10の制御部40と、無線通信により情報伝達をする。また、通信部120は、照明器具10の通信部60と同様の通信部を備える照明器具と通信可能に構成されてもよい。
本実施形態において、照明器具10の通信部60と、受光器具100の通信部120と、照明操作機器200の後述する通信部240と、操作端末300の後述する通信部330は、Bluetooth(登録商標)により通信を行うが、これに限定されず、2.4GHz帯や5GHz帯等の無線LAN等の種々の任意の無線通信技術を採用可能である。なお、通信部120は、種々の公知の構成を採用可能であるため、その詳細な説明を省略する。
記憶部130は、RAM、ROM等の記憶媒体を有すると共に、種々のデータを読み書き可能に記憶する。具体的には、記憶部130は、受光部110が予め取得した照明光の反射光のみの照度及び分光分布のデータと、室内の反射光の照度及び分光分布のデータとを格納する。記憶部130は、受光演算部114が演算した外光の反射光の照度及び分光分布のデータを照明器具10に送信する前にのみ一時的に格納してもよいし、照明器具10に送信した後も格納してもよい。
[照明器具の構成]
第1発光部20は、調光機能を備えており、照度を変更可能に構成されている。また、第1発光部20は、照明操作機器200及び操作端末300から受信した操作信号に基づき、照光状態を制御可能に構成されている。本実施形態において、第1発光部20は、色温度が約2700Kである所謂電球色のLED(発光ダイオード:Light Emitting Diode)光源を含むが、これに限定されない。第1発光部20は、種々の任意の光源を採用可能である。
第2発光部30は、調光機能を備えており、照度を変更可能に構成されている。また、第2発光部30は、照明操作機器200及び操作端末300から受信した操作信号に基づき、照光状態を制御可能に構成されている。本実施形態において、第2発光部30は、450~490nmの付近にピーク波長をもつシアン発光蛍光体を有するLED光源を含む。このような構成を備える第2発光部30は、色温度が280000Kのシアン光(青緑光)を発する。なお、第2発光部30は、上述した構成に限定されず、種々の任意の光源を採用可能である。
通信部60は、受光器具100から送信される外光に関する情報と、照明操作機器200及び操作端末300から送信される操作信号とを受信可能に構成されている。また、通信部60は、照光情報を受光器具100、照明操作機器200、及び操作端末300に送信可能に構成されている。さらに、通信部60は、該通信部60と同様の通信部を備える照明器具と通信可能に構成されてもよい。
通信部60を備える他の照明器具10と、照明器具10の通信部60と同様の通信部を備える照明器具と、受光器具100と、照明操作機器200と、操作端末300とは、メッシュ型のネットワークを構築可能に構成されてもよい。このような構成を備えることにより、一の照明器具10と直接通信できない位置に受光器具100、照明操作機器200及び操作端末300がある場合であっても、ネットワークを形成する他の照明器具10等を経由して通信することができる。
制御部40は、図2に示すように、点灯制御部42と、調光制御部44と、調色制御部46と、演算処理部48とを備え、第1発光部20及び第2発光部30の照光状態を制御可能に構成されている。また、制御部40は、1日のうちの所定の時間帯に応じて第1発光部20及び第2発光部30を制御する。さらに、制御部40は、受光器具100の受光部110と通信部60を介して無線通信により接続している。点灯制御部42は、第1発光部20及び第2発光部30の点灯及び消灯を制御可能に構成されている。
調光制御部44は、第1発光部20及び第2発光部30の照度を制御可能に構成されている。調光制御部44は、演算処理部48の演算結果に応じて所定のサーカディアン刺激(CS:Circadian Stimulus)が得られるように第1発光部20及び第2発光部30を制御する。また、調光制御部44は、第1発光部20及び第2発光部30の発光比率を保ったまま第1発光部20及び第2発光部30の照度を変化させる。
すなわち、調光制御部44は、調色制御部46が時間帯ごとに照明光を調色し、変化させる色温度に影響を与えないように照度を変化させる。さらに、調光制御部44は、演算処理部48の処理結果に応じた所定の等価メラノピック照度(EML:Equivalent Melanopic Lux)が得られるように第1発光部20及び第2発光部30を制御してもよい。
本実施形態において、所定のサーカディアン刺激は、記憶部50の後述する生理指標目標データ55のサーカディアン刺激の目標値であり、具体的には、外光と照明光から得られる、目標とするサーカディアン刺激である。所定のサーカディアン刺激は、所定のサーカディアン刺激を得るために必要な外光の分光放射照度の不足分を照明光の分光放射照度によって補うことで実現される。なお、所定のサーカディアン刺激は、上述したものに限定されない。
また、本実施形態において、所定の等価メラノピック照度は、記憶部50の後述する生理指標目標データ55の等価メラノピック照度の目標値であり、具体的には、外光と照明光から得られる、目標とする等価メラノピック照度である。所定の等価メラノピック照度は、所定の等価メラノピック照度を得るために必要な外光の等価メラノピック照度の不足分、すなわち、等価メラノピック照度の目標値と外光の等価メラノピック照度との差分値を照明光の等価メラノピック照度によって補うことで実現される。なお、所定の等価メラノピック照度は、上述したものに限定されない。
調色制御部46は、第1発光部20及び第2発光部30の発光比率を制御可能に構成されており、発光比率を変化させることで、照明器具10の照明光の色温度を変更できる。調色制御部46は、例えば、照明光を図6に示すような、450nm付近にピーク波長をもつ色温度が20000Kの光に調光したい場合、調色制御部46は、第2発光部30の照度を第1発光部20の照度よりも高くなるように制御する。また、照明光を図6に示すような、640nm付近にピーク波長をもつ色温度が2700Kの光に調光したい場合、調色制御部46は、第1発光部20の照度が第2発光部30の照度よりも高くなるように制御する。
調色制御部46は、時間帯ごとに照明光の色温度を調色可能に構成されており、例えば、日中は、照明光を昼光色に調色し、夕方は、照明光を温白色に調色し、夜は、照明光を電球色に調色することができる。調色制御部46は、上述したように時間帯ごとに区切って断続的に色温度を変化させてもよいし、連続的に色温度を変化させてもよい。例えば、調色制御部46は、照明光を寒色から徐々に暖色へと調色することもできる。
演算処理部48は、外光に関する情報に基づいて、外光から得られるサーカディアン刺激を計算し、外光から得られるサーカディアン刺激と、記憶部50の生理指標目標データ55のサーカディアン刺激の目標値とを比較するよう構成されている。また、演算処理部48は、サーカディアン刺激の目標値よりも外光から得られるサーカディアン刺激が少ない場合、サーカディアン刺激の不足分を照明器具10から得られるように演算し、演算結果に基づいて調光制御部44に第1発光部20及び第2発光部30を制御させるよう構成されている。
サーカディアン刺激は、以下の式2により求められる。式1において、CLAは、サーカディアン光(Circadian Light)という定数であり、1000lux、2856Kの黒体放射のCLAの値が1000になるように標準化している。
Figure 2023116005000003
CLAは、条件に応じて以下の式3又は式4により求められる。CLAの境界条件は、光源の分光分布によって決定する。具体的には、光源が色相の補色関係、すなわち、色相環上で対向する位置関係にある青色の光(寒色の光)を発するか、黄色の光(暖色の光)を発するかによって決定する。光源が青色の光を発する場合、CLAは、式3によって求められる。一方で、光源が黄色の光、若しくは青色と黄色の中間である緑色の光を発する場合、CLAは、式4によって求められる。
Figure 2023116005000004
Figure 2023116005000005
式3及び式4において、Mcλは、水晶体透過率を補正したヒトipRGC(内因性光感受性網膜神経節細胞:intrinsically photosensitive retinal ganglion cell)のメラノプシン感度(ピーク波長)である。Eλは、光源の分光放射照度である。Sλは、S錐体の基本的な吸収波長である。mpλは、黄斑色素の透過率である。Vλは、明所視の視感効率である。V´λは、暗所視の視感効率である。RodSatは、漂白している桿体の半飽和定数(6.5 W/m)である。
演算処理部48は、まず、記憶部50に格納されている外光の天井面における水平面照度を変換した、ヒトの目の位置(約高さ1.2m)における鉛直面照度及び分光分布から外光の分光放射照度、ひいてはサーカディアン光を計算し、外光から得られるサーカディアン刺激を算出する。次に、演算処理部48は、記憶部50からサーカディアン刺激の目標値を読み出し、読み出したサーカディアン刺激の目標値と、外光から得られるサーカディアン刺激とを比較することで、サーカディアン刺激の不足分を計算する。
その後、演算処理部48は、照明器具10によってサーカディアン刺激の不足分を補うために必要な分光放射照度を演算する。そして、演算処理部48は、演算結果の分光放射照度を満たすことができる第1発光部20及び第2発光部30の照光状態、具体的には、第1発光部20及び第2発光部30の照度を演算する。演算処理部48は、演算したデータを記憶部50の後述する演算データ53に格納する。
なお、外光によって目標値以上のサーカディアン刺激が得られる場合、演算処理部48は、分光放射照度及び該分光放射照度を満たすことができる第1発光部20及び第2発光部30の照度を演算しなくてもよい。
演算処理部48は、外光に関する情報に基づいて、外光から得られる等価メラノピック照度を計算し、外光から得られる等価メラノピック照度と、記憶部50の生理指標目標データ55の等価メラノピック照度の目標値とを比較するよう構成されてもよい。また、演算処理部48は、等価メラノピック照度の目標値よりも外光から得られる等価メラノピック照度が少ない場合、等価メラノピック照度の不足分を照明器具10から得られるように演算し、演算結果に基づいて調光制御部44に第1発光部20及び第2発光部30を制御させるよう構成されてもよい。
等価メラノピック照度は、以下の式4により求められる。式4において、
は、光源の照度である。
Figure 2023116005000006
記憶部50は、RAM、ROM等の記憶媒体を有すると共に、種々のデータを読み書き可能に記憶する。記憶部50は、外光照度データ51と、外光分光分布データ52と、演算データ53と、照明制御プログラム54と、生理指標目標データ55とを格納する。外光照度データ51は、受光器具100から送信される外光の照度データである。外光照度データ51は、例えば、太陽光の照度データ等を含む。
外光分光分布データ52は、外光に関する情報として予め記憶部50に格納された外光の分光分布データである。外光分光分布データ52は、例えば、太陽光の分光分布データ等を含む。なお、受光器具100が外光の分光分布を取得する場合、外光分光分布データ52は、受光器具100から送信される外光の分光分布データでもよい。
演算データ53は、制御部40の演算処理部48の演算結果のデータである。演算データ53は、例えば、外光の分光放射照度と、外光のサーカディアン光と、外光から得られるサーカディアン刺激と、該外光から得られるサーカディアン刺激とサーカディアン刺激の目標値との差分値と、サーカディアン刺激の不足分を補うために必要な分光放射照度と、該分光放射照度を満たすことができる第1発光部20及び第2発光部30の鉛直面照度とを含む。
照明制御プログラム54は、外光に関する情報を取得する外光取得処理と、取得した外光に関する情報に基づき第1発光部20及び第2発光部30を制御する発光制御処理とを制御部40に実行させる。本実施形態に係る照明制御プログラム54において、外光に関する情報は、外光の照度と分光特性を含む。分光特性は、分光分布等を含む。また、照明制御プログラム54は、取得した外光に関する情報に基づいて外光から得られる後述する生理指標を計算する指標計算処理と、計算した生理指標が生理指標の目標値に達しているか否かを判定する指標判定処理とを制御部40に実行させる。
外光取得処理は、受光器具100の受光部110に室内光を受光させる受光処理と、受光演算部114に室内光と照明光との差分を計算する外光計算処理と、受光演算部114に該外光計算工程の結果から外光に関する情報を取得する情報取得処理とを含む。また、外光取得処理は、受光部110が取得した外光の照度を天井面における水平面照度からヒトの目の位置における鉛直面照度に変換する照度変換処理を含んでもよい。発光制御処理は、演算処理部48に生理指標の不足分を補うために必要な第1発光部20及び第2発光部30の照度を演算させる照度演算処理と、調光制御部44に該照度演算処理によって求められた照度になるように第1発光部20及び第2発光部30の照度を制御させる調光制御処理とを含む。
生理指標目標データ55は、ヒトの生体リズムを整えるために必要な生理指標、例えば、サーカディアン刺激や等価メラノピック照度等の目標値を含む。また、生理指標目標データ55は、ヒト以外の生物の生体リズムを整えるために必要な生理指標、例えば、犬のサーカディアン刺激等を含んでもよい。本実施形態において、生理指標目標データ55は、ヒトのサーカディアン刺激の目標値のみを含むが、これに限定されない。サーカディアン刺激及び等価メラノピック照度の目標値は、単一の目標値でもよいし、例えば、図13に示すように、一日の時間帯毎に複数の目標値を有してもよい。
図13は、一日におけるサーカディアン刺激の目標値の一例を示す図である。図13の例では、6時から12時は、サーカディアン刺激が0.45以上であることが好ましく、12時から16時は、サーカディアン刺激が0.35以上であることが好ましい。一方で、16時から21時は、サーカディアン刺激が0.2以下であることが好ましく、21時から23時は、サーカディアン刺激が0.1以下であることが好ましい。なお、サーカディアン刺激の一日の時間帯毎の目標値は、上述した例に限定されない。また、生理指標の一日の時間帯毎の目標値は、上述したように時間帯ごとに区切った断続的なものでもよいし、連続的に変化するものでもよい。
[照明操作機器の構成]
照明操作機器200の一例について説明する。照明操作機器200は、例えば、図16に示すように、制御部210と、表示部220と、入力部230と、通信部240とを備える。制御部210は、点灯操作部212と、調光操作部214と、調色操作部216と、タイマー設定部218とを備えている。
点灯操作部212は、照明器具10の第1発光部20及び第2発光部30の点灯操作及び消灯操作を指示可能に構成されている。調光操作部214は、第1発光部20及び第2発光部30の調光操作を指示可能に構成されている。調色操作部216は、第1発光部20及び第2発光部30の調色操作を指示可能に構成されている。タイマー設定部218は、照明器具10の第1発光部20及び第2発光部30の点灯及び消灯予約を設定可能に構成されている。
このような構成を備える制御部210は、通信部240から照明器具10に送信される操作信号を生成可能に構成されている。操作信号は、点灯操作部212の操作指示と、調光操作部214の操作指示と、調色操作部216の操作指示と、タイマー設定部218の操作指示とから選択される1以上の指示を含む。
表示部220は、図17に示すように、照明器具10の照光状態の設定等を表示可能に構成されている。入力部230は、通常の照明操作に必要な入力操作機能に加えて、例えば、図17及び図18に示すように、自動調光操作部230aと、高色温度点灯操作部230bと、自動調光設定部230cとを含む。ユーザは、自動調光操作部230aを操作することで、照明器具10が外光に関する情報を取得し、時間帯ごとに自動で調光、調色をする自動調光の開始操作と停止操作をすることができる。
また、ユーザは、高色温度点灯操作部230bを操作することで、予め記録された高い色温度、例えば、6500K、8000K、20000K等で照明器具10をメモリー点灯させることができる。このような構成を備えることにより、例えば、起床時に自動調光で設定されている色温度よりも高い色温度の照明光で点灯させることでより目覚めが良くなるができる。さらに、ユーザは、自動調光設定部230cを操作することで、受光器具100のキャリブレーションや、起床時間及び就寝時間の設定等が可能であり、照明器具10の自動調光に必要な種々の設定を行うことができる。
照明操作機器200は、以上の構成を備えることにより、照明器具10の照光状態を操作することができる。また、照明操作機器200は、例えば、受光部250を更に備え、該受光部は、外光に関する情報を取得し、取得した外光に関する情報に基づいて照明器具10の照光状態を制御してもよい。
[操作端末の構成]
操作端末300の一例について説明する。操作端末300は、例えば、図19に示すように、制御部310と、表示部320と、通信部330とを備える。操作端末300は、スマートフォン、タブレット端末、ノートパソコン等の電子機器であってもよい。制御部310は、点灯操作部312と、調光操作部314と、調色操作部316と、タイマー設定部318とを備えている。
点灯操作部312は、照明器具10の第1発光部20及び第2発光部30の点灯操作及び消灯操作を指示可能に構成されている。調光操作部314は、第1発光部20及び第2発光部30の調光操作を指示可能に構成されている。調色操作部316は、第1発光部20及び第2発光部30の調色操作を指示可能に構成されている。タイマー設定部318は、照明器具10の第1発光部20及び第2発光部30の点灯及び消灯予約を設定可能に構成されている。
このような構成を備える制御部310は、通信部330から照明器具10に送信される操作信号を生成可能に構成されている。操作信号は、点灯操作部312の操作指示と、調光操作部314の操作指示と、調色操作部316の操作指示と、タイマー設定部318の操作指示とから選択される1以上の指示を含む。
表示部320は、表示領域320aを備えており、表示領域320aは、例えば、点灯ON/OFFボタン321と、調光領域322と、調色領域323と、タイマー設定領域324と、自動調光領域ボタン325と、高色温度点灯ボタン326と、自動調光設定領域327とを備えている。また、表示部320は、入力操作機能を有するタッチパネル(Touch screen)で構成されている。ユーザは、表示部320を操作することにより、操作端末300に対して入力操作が可能となる。
操作端末300は、以上の構成を備えることにより、照明器具10の照光状態を操作することができる。また、操作端末300は、例えば、天候受信部340を備えると共に、インターネットに接続可能に構成されており、インターネット上から天候情報を取得し、取得した天候情報に含まれる太陽に関する情報に基づいて照明器具10の照光状態を制御してもよい。
以上の構成を備える照明装置1は、ヒトの生体リズムを整えるために必要な生理指標の目標値を満たすように照明光を自動的に制御可能に構成されている。図7及び図8は、受光器具100が測定するセンサ取得値(水平面照度)から換算した、晴天時の太陽光の鉛直面照度(約高さ1.2m)及びサーカディアン刺激の推移の一例を示す図である。例えば、日当たりがよい部屋の場合、晴れの日は、図7に示すように、ヒトの目の位置(高さ約1.2m)における太陽光の鉛直面照度が一日を通して高く、図8に示すように、室内に差し込む太陽光によって、午前中は、概ね充分なサーカディアン刺激が得られる。そのため、このような部屋に設置された照明装置1は、図9に示すように、午前中は、第1発光部20及び第2発光部30の照度を低くする。なお、図9は、受光器具100が測定するセンサ取得値(水平面照度)から換算した、晴天時の照明器具10の鉛直面照度(約高さ1.2m)の推移を示す図である。
図10及び図11は、受光器具100が測定するセンサ取得値(水平面照度)から換算した、雨天時の太陽光の鉛直面照度(約高さ1.2m)及びサーカディアン刺激の推移の一例を示す図である。一方で、曇りや雨の日は、図10に示すように、ヒトの目の位置(高さ約1.2m)における太陽光の鉛直面照度が一日を通して低く、図11に示すように、室内に差し込む太陽光によって得られるサーカディアン刺激が少ない。また、太陽光が入らない又は入りにくい部屋においても同様に、天候に関わらず外光によって得られるサーカディアン刺激が少ない。このような場合、外光によって得られるサーカディアン刺激は、サーカディアン刺激の目標値を満たすことができない。
そのため、照明装置1は、不足したサーカディアン刺激を照明光によって補えるように、第1発光部20及び第2発光部30を制御する。具体的には、照明装置1は、図12に示すように、日中は、不足したサーカディアン刺激が得られるように第1発光部20及び第2発光部30の照度を高くし、サーカディアン刺激が少ないことが好ましい夕方や夜は、徐々に第1発光部20及び第2発光部30の照度を低くする。なお、図12は、受光器具100が測定するセンサ取得値(水平面照度)から換算した、雨天時の照明器具10の鉛直面照度(約高さ1.2m)の推移を示す図である。
なお、本実施形態において、照明装置1は、5分ごとに外光に関する情報を取得し、リアルタイムで生理指標の目標値を達成できるよう照明器具10の第1発光部20及び第2発光部30を制御しているが、これに限定されない。外光に関する情報の取得間隔と、第1発光部20及び第2発光部30の照光状態の制御間隔は、種々の任意の間隔を採用可能である。
[本実施形態に係る照明制御方法の説明]
本実施形態に係る照明装置1を用いた方法について説明する。本実施形態に係る照明制御方法は、概略的には、外光に関する情報を取得し、取得した外光に関する情報に基づき第1発光部20及び第2発光部30を制御する。本実施形態に係る照明制御方法において、外光に関する情報は、外光の照度と分光特性を含む。分光特性は、分光分布等を含む。
また、照明制御方法は、外光に関する情報を取得する外光取得工程と、取得した外光に関する情報に基づいて外光から得られる生理指標を計算する指標計算工程と、計算した生理指標が生理指標の目標値に達しているか否かを判定する指標判定工程と、指標判定工程の結果に基づき第1発光部20及び第2発光部30を制御する発光制御工程とを備える。
外光取得工程は、室内光を受光する受光工程と、室内光と照明光との差分を計算する外光計算工程と、該外光計算工程の結果から外光に関する情報を取得する情報取得工程とを含む。また、外光取得工程は、受光部110が取得した外光の照度を天井面における水平面照度からヒトの目の位置における鉛直面照度に変換する照度変換工程を含んでもよい。発光制御工程は、照明光の照度を演算する照度演算工程と、該照度演算工程によって求められた照度になるように第1発光部20及び第2発光部30を制御する調光制御工程とを含む。
以下この方法について図14を参照して詳述する。図14は、本実施形態に係る照明装置1を用いた照明制御手順の一例を示すフローチャートである。なお、以下の説明において、照明装置1は、サーカディアン刺激を生理指標として照明器具10を制御するものする。また、受光器具100は、照明器具10による照明光のみの天井面における水平面照度を予め取得し、それをヒトの目の位置(約高さ1.2m)における鉛直面照度に換算し、記憶部130に格納しているものとして説明する。さらに、外光は、太陽光のみであるものとして説明する。
まず、照明装置1は、受光器具100の受光部110の照度センサ112が、室内の反射光を受光し(受光工程:図14のS1)、室内の反射光の天井面における水平面照度を取得する。次に、受光部110の受光演算部114は、照度センサ112が取得した室内の反射光と、記憶部130に格納されている照明光との差分を演算処理することで(外光計算工程:図14のS2)、太陽光の天井面における水平面照度を取得する(情報取得工程:図14のS3)。次に、各々演算処理した、照明光および太陽光の天井面における水平面照度を、ヒトの目の位置(約高さ1.2m)の鉛直面照度に変換する(照度変換工程)。その後、受光器具100の通信部120は、変換した太陽光の鉛直面照度データを照明器具10に送信する。
受光器具100から太陽光の鉛直面照度データを取得した照明器具10は、取得した太陽光の鉛直面照度データを外光照度データ51として記憶部50に格納する。次に、制御部40の演算処理部48は、記憶部50の外光照度データ51及び外光分光分布データ52から太陽光の分光放射照度、ひいてはサーカディアン光を計算する。そして、演算処理部48は、太陽光から得られるサーカディアン刺激を算出する(指標計算工程:図14のS4)。
その後、演算処理部48は、記憶部50から生理指標目標データ55のサーカディアン刺激の目標値を読み出し、読み出したサーカディアン刺激の目標値と、太陽光から得られるサーカディアン刺激とを比較することで、太陽光から得られるサーカディアン刺激が目標値に達しているか否かを判定する(指標判定工程:図14のS5)。
太陽光から得られるサーカディアン刺激が目標値以下の場合(図14のS5にてNO)、演算処理部48は、照明器具10によってサーカディアン刺激の不足分を補うために必要な分光放射照度を演算する。そして、演算処理部48は、演算結果の分光放射照度を満たすことができる第1発光部20及び第2発光部30の照度を演算する(照度演算工程:図14のS6)。演算処理部48は、演算したデータを記憶部50に演算データ53として格納する。
その後、制御部40の調光制御部44は、記憶部50に格納された演算データ53に基づいて、演算処理部48が求めた鉛直面照度になるように第1発光部20及び第2発光部30の照度を上げる調光制御する(調光制御工程:図14のS7)。
一方で、太陽光から得られるサーカディアン刺激が目標値以上の場合(図14のS8にてYES)、照明器具10は、演算処理部48に演算処理をさせずに現在の照光状態を保つ(図14のS7)。また、必要以上にサーカディアン刺激を得ている場合、照明器具10は、照明器具10の照明光から得られるサーカディアン刺激が少なくなるように、調光制御部44に第1発光部20及び第2発光部30を調光制御させてもよい。以上の工程により本実施形態に係る照明装置1の一連の照明制御方法が実行される。
[本実施形態に係る照明装置、照明制御方法及び照明制御プログラムの利点]
以上説明したように、本実施形態に係る照明装置1は、第1発光部20と、第2発光部30と、外光に関する情報を取得する受光部110と、制御部40とを備え、外光に関する情報は、外光の照度を含み、制御部40は、受光部110の取得情報に基づき第1発光部20及び第2発光部30を制御する。
そして、本実施形態に係る照明装置1は、このような構成を備えることにより、外光の照度等を考慮して照光状態を制御することが可能であり、消費電力を抑えることができるという利点を有している。また、照明光によりユーザが感じる眩しさを低減することができる。
また、本実施形態に係る照明装置1において、外光は、太陽光を含む。このような構成を備えることにより、室内の他の照明器具等の影響だけでなく、窓から差し込む太陽光の影響も考慮して照光状態を制御することができ、よりユーザへの眩しさと消費電力を抑えることができるという利点を有している。
さらに、本実施形態に係る照明装置1において、外光に関する情報は、太陽光の分光分布を含む。このような構成を備えることにより、太陽光の各波長の分光放射照度を考慮して照光状態を制御することができるという利点を有している。
またさらに、本実施形態に係る照明装置1において、受光部110は、外光の反射光から外光に関する情報を取得可能に構成されている。このような構成を備えることにより、直射光から取得する場合と比較して人の目に入る光により近い状態の外光に関する情報を取得できるという利点を有している。
また、本実施形態に係る照明装置1において、第2発光部30は、シアン発光蛍光体を含む。このような構成を備えることにより、照明装置1の照明光が自然光と同等以上のシアン光を含む照明光となるという利点を有している。
さらに、本実施形態に係る照明装置1において、制御部40は、所定のサーカディアン刺激及び所定の等価メラノピック照度が得られるように第1発光部20及び第2発光部30を制御する。このような構成を備えることにより、ユーザの生体リズムが整い、快適性と睡眠の質が改善されるという利点を有している。
またさらに、本実施形態に係る照明装置1において、制御部40は、1日のうちの所定の時間帯に応じて第1発光部20及び第2発光部30を制御する。このような構成を備えることにより、自動的に時間帯に応じた照光状態に制御することで、適切な照明環境を提供でき、ユーザの眩しさと消費電力の抑制にもつながるという利点を有している。また、日中は、照明光により室内を明るく活発的な雰囲気を演出し、夜は、照明光により室内を落ち着いた雰囲気に演出することができる。
また、本実施形態に係る照明装置1は、通信部60を備え、制御部40と受光部110は、無線通信により情報伝達をする。このような構成を備えることにより、受光部110の設置位置の自由度が向上するという利点を有している。
さらに、本実施形態に係る照明装置1において、第1発光部20及び第2発光部30は、操作端末300から受信した操作信号に基づき、照光状態を制御可能に構成されている。このような構成を備えることにより、手動により照光状態を制御できると共に、例えば、インターネット上のデータと連携して照光状態を制御することもできるという利点を有している。
またさらに、本実施形態に係る照明装置1は、記憶部50を備え、太陽光の分光分布が記憶部50に予め格納されている。このような構成を備えることにより、太陽光の分光分布を受光部110から取得せずに第1発光部20及び第2発光部30を制御できるため、受光器具100が備える機能が必要最小限で済み、受光部110を小型化できると共にコストを抑えられるという利点を有している。
[変形例]
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は、上述した実施形態に記載の範囲には限定されない。上述した実施形態には、多様な変更又は改良を加えることが可能である。
例えば、上述した実施形態において、外光は、太陽光を含むとして説明したが、これに限定されず、外光は、太陽光を含まなくてもよい。
上述した実施形態において、外光に関する情報は、太陽光の分光分布を含むものとして説明したが、これに限定されず、外光に関する情報は、太陽光の分光分布を含まなくてもよい。
上述した実施形態において、受光部110は、外光の反射光から外光に関する情報を取得可能に構成されているものとして説明したが、これに限定されず、受光部110は、外光の反射光から外光に関する情報を取得しなくてもよい。例えば、受光部110は、直射光から外光に関する情報を取得可能に構成されてもよい。
上述した実施形態において、第2発光部30は、シアン発光蛍光体を含むものとして説明したが、これに限定されず、第2発光部30は、シアン発光蛍光体を含まなくてもよい。
上述した実施形態において、制御部40は、所定のサーカディアン刺激、又は、所定の等価メラノピック照度が得られるように第1発光部20及び第2発光部30を制御するものとして説明したが、これに限定されず、制御部40は、所定のサーカディアン刺激、又は、所定の等価メラノピック照度が得られるように第1発光部20及び第2発光部30を制御しなくてもよい。
上述した実施形態において、制御部40は、1日のうちの所定の時間帯に応じて第1発光部20及び第2発光部30を制御するものとして説明したが、これに限定されず、制御部40は、所定の時間帯に応じて第1発光部20及び第2発光部30を制御しなくてもよい。
上述した実施形態において、照明装置1は、通信部60,120を備え、制御部40と受光部110は、無線通信により情報伝達をするものとして説明したが、これに限定されず、通信部60を備えなくてもよい。また、制御部40と受光部110は、有線通信により情報伝達をしてもよい。
上述した実施形態において、第1発光部20及び第2発光部30は、操作端末300から受信した操作信号に基づき、照光状態を制御可能に構成されているものとして説明したが、これに限定されず、第1発光部20及び第2発光部30は、操作端末300から受信した操作信号に基づき、照光状態を制御可能に構成されていなくてもよい。
上述した実施形態において、記憶部50を備え、太陽光の分光分布が記憶部50に予め格納されているものとして説明したが、これに限定されず、太陽光の分光分布が記憶部50に予め格納されていなくてもよい。
上述した実施形態において、照明装置1は、照明器具10と受光器具100を備えるものとして説明したが、これに限定されず、照明装置1は、照明器具10と受光器具100が一体に構成されてもよい。また、照明装置1は、照明操作機器200と受光器具100が一体に構成されており、照明操作機器200が外光に関する情報を取得可能に構成されてもよい。
上述した実施形態において、照明器具10は、第1発光部20及び第2発光部30を備えるものとして説明したが、これに限定されない。照明器具10は、第1発光部20及び第2発光部30に加え、他の発光部、例えば、第3発光部~第n発光部(nは4以上の整数)を更に備えてもよい。3つ以上の発光部を備える場合、照明光を黒体軌跡に近づけることができ、演色性が向上するという利点がある。一方で、2つの発光部を備える場合、3つの場合と比較して、コストを抑えられるという利点がある。
上述した実施形態において、照明装置1は、ヒトの生活空間、例えば、一般住宅や、学校等の公共施設、設置されるに設置されることを前提として説明したが、これに限定されない。種々の生物は、各生物固有のサーカディアンリズムを有しているため、照明装置1は、ペットや家畜の飼育空間、例えば、犬小屋や、馬小屋、牛舎、養鶏場、動物園の獣舎等に設置することも可能である。
上述した実施形態において、受光器具100は、屋内に取り付けられることを前提として説明したが、これに限定されず、受光器具100は、屋外に取り付けられてもよい。
上述した実施形態において、照明器具10は、制御部40と記憶部50を備えるものとして説明したが、これに限定されず、照明器具10は、制御部40と記憶部50を備えず、照明操作機器200又は操作端末300が照明器具10の制御部40及び記憶部50を備えてもよい。
上述した実施形態において、受光器具100は、水平面照度を鉛直面照度に変換するものとして説明したが、これに限定されず、受光器具100は、水平面照度を垂直面照度に変換しなくてもよい。
1 照明装置
10 照明器具
20 第1発光部
30 第2発光部
40 制御部
42 点灯制御部
44 調光制御部
46 調色制御部
48 演算処理部
50 記憶部
51 外光照度データ
52 外光分光分布データ
53 演算データ
54 照明制御プログラム
55 生理指標目標データ
60 通信部
100 受光器具
110 受光部
112 照度センサ
114 受光演算部
120 通信部
130 記憶部
200 照明操作機器
210 制御部
212 点灯操作部
214 調光操作部
216 調色操作部
218 タイマー設定部
220 表示部
230 入力部
230a 自動調光操作部
230b 高色温度点灯操作部
230c 自動調光設定部
240 通信部
250 受光部
300 操作端末
310 制御部
312 点灯操作部
314 調光操作部
316 調色操作部
318 タイマー設定部
320 表示部
320a 表示領域
321 点灯ON/OFFボタン
322 調光領域
323 調色領域
324 タイマー設定領域
325 自動調光領域ボタン
326 高色温度点灯ボタン
327 自動調光設定領域
330 通信部
340 天候受信部

Claims (19)

  1. 第1発光部と、
    第2発光部と、
    外光に関する情報を取得する受光部と、
    制御部と
    を備え、
    前記外光に関する情報は、外光の照度を含み、
    前記制御部は、前記受光部の取得情報に基づき前記第1発光部及び前記第2発光部を制御する
    ことを特徴とする照明装置。
  2. 前記外光は、太陽光を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記外光に関する情報は、太陽光の分光特性を含む
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の照明装置。
  4. 前記受光部は、前記外光の反射光から前記外光に関する情報を取得可能に構成されている
    ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の照明装置。
  5. 前記第2発光部は、シアン発光蛍光体を含む
    ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の照明装置。
  6. 前記制御部は、所定のサーカディアン刺激が得られるように前記第1発光部及び前記第2発光部を制御する
    ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の照明装置。
  7. 前記制御部は、所定の等価メラノピック照度が得られるように前記第1発光部及び前記第2発光部を制御する
    ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の照明装置。
  8. 前記制御部は、1日のうちの所定の時間帯に応じて前記第1発光部及び前記第2発光部を制御する
    ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の照明装置。
  9. 通信部を備え、
    前記制御部と前記受光部は、無線通信により情報伝達をする
    ことを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の照明装置。
  10. 前記第1発光部及び前記第2発光部は、操作端末から受信した操作信号に基づき、照光状態を制御可能に構成されている
    ことを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の照明装置。
  11. 記憶部を備え、
    太陽光の分光分布が前記記憶部に予め格納されている
    ことを特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載の照明装置。
  12. 前記第1発光部及び前記第2発光部に加え、他の発光部を更に備える
    ことを特徴とする請求項1~11のいずれか1項に記載の照明装置。
  13. 前記受光部は、ユーザに装着可能な装着部と、外光に関する情報を取得するセンサとを備え、
    前記センサは、前記ユーザの目の高さに位置するよう前記装着部に保持されている
    ことを特徴とする請求項1~12のいずれか1項に記載の照明装置。
  14. 外光に関する情報を取得し、
    前記外光に関する情報は、外光の照度を含み、
    取得した前記外光に関する情報に基づき発光部を制御する
    ことを特徴とする照明制御方法。
  15. 前記外光は、太陽光を含む
    ことを特徴とする請求項14に記載の照明制御方法。
  16. 前記外光に関する情報は、太陽光の分光特性を含む
    ことを特徴とする請求項14又は15に記載の照明制御方法。
  17. 外光に関する情報を取得する情報取得処理と、
    取得した前記外光に関する情報に基づき発光部を制御する発光制御処理と
    を制御部に実行させ、
    前記外光に関する情報は、外光の照度を含む
    ことを特徴とする照明制御プログラム。
  18. 前記外光は、太陽光を含む
    ことを特徴とする請求項17に記載の照明制御プログラム。
  19. 前記外光に関する情報は、太陽光の分光特性を含む
    ことを特徴とする請求項17又は18に記載の照明制御プログラム。
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