JP2023113290A - 衝撃吸収体のモデル化装置及びモデル化方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】梁要素を用いて構想設計の段階にある衝撃吸収体をモデル化してMDB衝突現象を簡易的に評価することができるようにする。【解決手段】モデル化装置1のモデル化・解析演算部2は、モデル作成部と定義設定部と解析部とを有し、モデル作成部はアルミハニカムバリアのバリア本体を構成するセルを複数纏めて1本の梁要素で定義してハニカムバリアモデルを作成し、定義設定部はモデル作成部で作成したハニカムバリアモデルの各梁要素に抗力特性を定義し、解析部は各梁要素に抗力特性が定義されたハニカムバリアモデルに圧縮荷重を付加して該抗力特性の変化を解析する。【選択図】図1
Description
本発明は、衝突によって変形可能な衝撃吸収体を、梁要素を用いてモデル化する衝撃吸収体のモデル化装置及びモデル化方法に関する。
一般に、車両の衝突安全性能開発のシミュレーションは、CADを用いて設計した衝撃吸収体(ハニカムバリア)のデータに基づいてモデル化したシェルモデルを大規模、且つ詳細な有限要素法(FEM:Finite Element Method)を用いて行う。その手順を、図13に示すシェルモデル・解析ルーチンを参照して簡単に説明する。
先ず、ステップS101において、実機試験に用いるハニカムバリアと設計仕様(規格)から、実機であるハニカムバリアの形状、寸法、材料、板厚の各データを取得する。次いで、ステップS102で、取得したデータに基づきハニカムバリアをシェルモデル(ハニカムバリアモデル)で再現する。
その後、ステップS103へ進み、再現したハニカムバリアモデルの各形状に材料、板厚を定義する。そして、ステップS104へ進み、ハニカムバリアモデルをFEMで解析して、実物のハニカムバリアとの精度を検証する。
このように、ハニカムバリアモデルをFEMで解析するには、有用な3D-CADデータを必要とする。しかし、構想設計の段階では、未だ有用な3D-CADデータが構築されておらず、FEMで解析することが困難である。又、FEMによる解析では計算に要する時間が長くかかるため、概念設計(コンセプト検討)を効率良く行うことが困難である。
例えば、特許文献1(特許第4645399号公報)では、衝撃吸収体(アルミハニカムバリア)をFEMで解析するために作成したハニカムモデルのセルを、実際のセルの寸法よりも大きく設定する技術が開示されている。
この文献に開示されている技術によれば、ハニカムモデルを構成するセルの寸法を実物よりも大きく設定することで、相対的にセルの数が少なくなり、FEM解析を行う際の演算負荷が低減され、その分、計算に要する時間を短縮することができる。
しかし、特許文献1に開示されている技術では、FEMを用いた解析技術であるため、有用な3D-CADデータが構築されていない構想設計の段階では充分に活用することができない。
そのため、バリアモデルを梁要素によりモデル化して、その骨格位置や機械特性を簡易的に予測する技術が種々提案されている。ところが、梁要素を用いた構造検討は、剛体壁や剛体ポール等に対して衝突させる形態のみに活用されていることが主流である。そのため、構想設計の段階でMDB(Moving Deformable Barrier)による衝突形態を、梁要素を用いて一定の精度で評価することは困難である。
本発明は、梁要素を用いて構想設計の段階にある衝撃吸収体をモデル化してMDB衝突現象を簡易的に評価することのできる衝撃吸収体のモデル化装置及びモデル化方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、ハニカム構造体からなるバリア本体を有する衝撃吸収体をモデル化して衝突時の抗力特性を解析する演算部を備える衝撃吸収体のモデル化装置において、前記演算部は、前記バリア本体を構成するセルを複数纏めて1本の梁要素で定義してハニカムバリアモデルを作成するモデル作成部と、前記モデル作成部で作成した前記ハニカムバリアモデルの前記各梁要素に抗力特性を定義する定義設定部と、前記各梁要素に抗力特性が定義された前記ハニカムバリアモデルに圧縮荷重を付加して該抗力特性の変化を解析する解析部とを備えている。
本発明の一態様は、ハニカム構造体からなるバリア本体を有する衝撃吸収体をモデル化して衝突時の抗力特性を解析するプロセッサを備える衝撃吸収体のモデル化装置において、前記プロセッサは、前記バリア本体を構成するセルを複数纏めて1本の梁要素で定義してハニカムバリアモデルを作成し、作成した前記ハニカムバリアモデルの前記各梁要素に抗力特性を定義し、前記各梁要素に抗力特性が定義された前記ハニカムバリアモデルに圧縮荷重を付加して該抗力特性の変化を解析する。
本発明の一態様は、ハニカム構造体からなるバリア本体を有する衝撃吸収体をモデル化して衝突時の抗力特性を解析する演算部を備える衝撃吸収体のモデル化方法において、前記演算部は、前記バリア本体を構成するセルを複数纏めて1本の梁要素で定義してハニカムバリアモデルを作成し、作成した前記ハニカムバリアモデルの前記各梁要素に抗力特性を定義し、前記各梁要素に抗力特性が定義された前記ハニカムバリアモデルに圧縮荷重を付加して該抗力特性の変化を解析する。
本発明によれば、衝撃吸収体のバリア本体を構成するセルを複数纏めて1本の梁要素で定義してハニカムバリアモデルを作成し、作成したハニカムバリアモデルの各梁要素に抗力特性を定義し、抗力特性が定義されたハニカムバリアモデルに圧縮荷重を付加して該抗力特性の変化を解析するようにしたので、梁要素を用いて構想設計の段階にある衝撃吸収体をモデル化してMDB衝突現象を簡易的に評価することができる。
以下、図面に基づいて本発明の一実施形態を説明する。尚、図面は模式的なものであり、各部材の厚みと幅との関係、それぞれの部材の形状の比率などは現実のものとは異なる。又、図面の相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
図1の符号1はモデル化装置であり、衝撃吸収体としてのアルミハニカムバリア12(図3参照)をモデル化し、その抗力特性を再現するものである。
図3には、衝突試験の際に用いるムービング台車11が記載されている。このムービング台車11は台車本体11aを有し、この台車本体11aの前端部にベース壁11bが固定されており、このベース壁11bにアルミハニカムバリア12の後端が固設されている。衝突試験においては、ムービング台車11を所定速度で走行させて、アルミハニカムバリア12を相手車両に衝突させて変形させる。
図4に示すように、アルミハニカムバリア12はバリア本体13とクラッド板14とで構成されている。バリア本体13は、フロントハニカム部13a、ミドルハニカム部13b、リヤハニカム部13cの三層に分割されている。更に、バリア本体13は、ハニカム部13a,13b間、及びハニカム部13b,13c間に結合板13dが介装されて、各ハニカム部13a~13cが結合されている。
この各ハニカム部13a~13cは予め設定されたアルミ材質を用いて、軸線方向が衝突方向(前後方向)に一致する正六角筒状のセルを隙間なく集合させて形成したハニカム構造体である。この各ハニカム部13a~13cの軸線方向の高さ、及びセルの大きさ、板厚は、予め設定されている特性に合わせた寸法に各々形成されている。又、クラッド板14は予め設定されている異種金属を二層以上貼り合わせて成形された板材であり、バリア本体13の前面及び上下面を被覆している。
図5には、上述したアルミハニカムバリア12を、梁要素でモデル化したハニカムバリアモデル22が示されている。このハニカムバリアモデル22は、アルミハニカムバリア12の構造に対応して、フロントハニカムモデル部22a、ミドルハニカムモデル部22b、リヤハニカムモデル部22cの三層構造をなしている。図6に示すように、この各モデル部22a~22cは、各ハニカム部13a~13cを構成する複数個の隣接するセル同士(図においては、4個)を纏めて一つの梁要素23a~23cで再現している。従って、各ハニカムモデル部22a~22cの梁要素23a~23cの数は、セル数/纏めたセル数となる。
更に、各モデル部22a~22cの梁要素の板厚は、各モデル部22a~22cにおいて適宜変更自在に定義することができる。又、材質はCAD(図示せず)で作成したアルミハニカムバリア12の設計データに基づいて作成したFEM(Finite Element Method)モデルのデータを採用している。更に、モデル部22a,22b間、及びモデル部22b,22c間は結合要素22dで結合されている。
又、図7に示すようにクラッド板14に対応して、各モデル部22a~22cの前面に位置する各梁要素23a~23cのノードの縦方向と横方向とが別の梁要素24で拘束されている。
このハニカムバリアモデル22は、モデル化装置1のモデル化・解析演算部2で作成される。このモデル化・解析演算部2は、CPU、RAM、ROM、書き換え可能な不揮発性メモリ(フラッシュメモリ又はEEPROM)、及び周辺機器を備えるマイクロコントローラで構成されている。ROMにはCPUにおいて各処理を実行させるために必要なプログラムや固定データ等が記憶されている。又、RAMはCPUのワークエリアとして提供され、CPUでの各種データが一時記憶される。尚、CPUはMPU(Microprocessor)、プロセッサとも呼ばれている。又、CPUに代えてGPU(Graphics Processing Unit)やGSP(Graph Streaming Processor)を用いても良い。或いはCPUとGPUとGSPとを選択的に組み合わせて用いても良い。
モデル化・解析演算部2の入力側にデータ入力部3、条件入力部4が接続されている。又、モデル化・解析演算部2の出力側にモニタ等の表示部5が接続されている。更に、このモデル化・解析演算部2にデータ記憶部6が、書込み/読出し自在に接続されている。
データ入力部3は、モデル化・解析演算部2に対し、CAD(図示せず)で作成したアルミハニカムバリア12の設計データに基づいて作成したFEMモデルのデータを入力する。この入力データとしては、バリア本体13の抗力特性や全体寸法、セルサイズ、板厚、及びクラッド板14の材質、板厚、形状寸法等の設計仕様がある。
又、条件入力部4は、アルミハニカムバリア12のFEMデータに基づき、梁要素を用いたハニカムバリアモデル22を作成する際の条件を入力する。この条件としては、ハニカムバリアモデル22を梁要素で作成するための定義等である。
モデル化・解析演算部2は、データ入力部3から入力されたFEMデータと条件入力部4から入力された梁要素の定義とに基づき、梁要素によるハニカムバリアモデル22(図4参照)を作成する。そして、このハニカムバリアモデル22が、アルミハニカムバリア12をモデル化したシェルモデルのFEM解析に対しての再現性について検証する。尚、この検証は、形状の変形(圧潰)ではなく、梁要素による抗力特性の再現性を検証するものである。
上述したモデル化・解析演算部2で実行するアルミハニカムバリア12の梁要素を用いたモデル化、及びモデル化されたハニカムバリアモデル22の再現性についての検証は、図2に示すハニカムバリア梁モデル化・解析ルーチンに従って実行される。
このルーチンでは、先ず、ステップS1でアルミハニカムバリア12の形状、寸法、抗力特性を、入力された設計仕様から取得する。
次いで、ステップS2へ進み、バリア本体13を、フロントハニカム部13a、ミドルハニカム部13b、リヤハニカム部13cの三層に分割するための領域(高さ)を決定する。この分割領域は任意に設定し、設定後は変更が可能である。
次いで、ステップS3へ進み、分割した各ハニカム部13a~13cの特性を決定する。この特性は、各ハニカム部13a~13cに形成されているセルの数と、形状、板厚、材質等である。この特性はFEM解析に用いたシェルモデルと同等であることが好ましい。或いは、各ハニカム部13a~13cの抗力特性(断面耐力やF-S波形)のみであっても良い。この場合、アルミハニカムバリア12の寸法と抗力特性が決まっているので、各ハニカム部13a~13cに分割高さを決定することで、各ハニカム部13a~13cの抗力特性を決定することが可能となる。
その後、ステップS4へ進み、各ハニカム部13a~13cを、梁要素を用いてモデル化し、各ハニカムモデル部22a~22cを作成する。本実施形態では、図6に示すように、各ハニカムモデル部22a~22cを構成する各梁要素23a~23cの断面を複数のセルを1つに纏めて再現している。この場合、纏めるセル数は任意に設定することができるが、纏めるセル数が多くなるに従い、各ハニカムモデル部22a~22cの梁要素23a~23cの数が粗くなる。その結果、シェルモデルのFEM解析に対して、大きく異なる解析となり再現性が悪くなる。そのため、再現性と解析計算に要する時間を勘案した場合、纏めるセル数は4~5個程度が好ましい。尚、このステップS4での処理が、本発明のモデル作成部に対応している。
その後、ステップS5へ進み、各ハニカムモデル部22a~22cの各梁要素23a~23cに特性を定義する。この特性は、ステップS3で決定した特性に基づいて求めた抗力特性であり、各梁要素23a~23cの板厚はハニカムモデル部22a~22c毎に定義する。又、材質はFEMモデルのデータを適用する。尚、ステップS5での処理が、本発明の定義設定部に対応している。
更に、図7に示すように、梁要素23a~23cで構成した各ハニカムモデル部22a~22c前面のノードの縦方向と横方向とを他の梁要素24で拘束してクラッド板14をモデル化する。この梁要素24の断面形状と板厚は、クラッド板14のFEMモデルのデータを適用する。これにより、図8に示すように、フロントハニカムモデル部22a、ミドルハニカムモデル部22b、リヤハニカムモデル部22cの三層構造に分割されたハニカムバリアモデル22が作成される。
次いで、ステップS6へ進み、ハニカムバリアモデル22のFEMモデルに対する再現性を検証してルーチンを終了する。尚、このステップS6において、本発明の解析部での処理が実行される。
この再現性の検証は、図8に示すように各ハニカムモデル部22a~22cを結合したハニカムバリアモデル22と、図9~図11に示すように各ハニカムモデル部22a~22cとについて行う。先ず、個々のハニカムモデル部22a~22cについて、再現性の検証について説明する。
(1)フロントハニカムモデル部22aの再現性の検証
図9に示すように、ベース壁31にフロントハニカムモデル部22aの後面を固定し、前面から剛体壁32にて圧縮荷重としての静加圧を負荷させて静的圧潰CAE(computer-aided engineering)を実施する。すなわち、剛体壁32にてフロントハニカムモデル部22aに静的荷重Fsを印加し、S-S(応力:stress-変位量:stroke)波形から抗力特性を調べる。そして、この抗力特性がFEM解析において設定されている設計仕様(規格)の目標コリドに収まるように、梁要素23aの板厚をチューニングして、良好な再現性を得るようにする。
図9に示すように、ベース壁31にフロントハニカムモデル部22aの後面を固定し、前面から剛体壁32にて圧縮荷重としての静加圧を負荷させて静的圧潰CAE(computer-aided engineering)を実施する。すなわち、剛体壁32にてフロントハニカムモデル部22aに静的荷重Fsを印加し、S-S(応力:stress-変位量:stroke)波形から抗力特性を調べる。そして、この抗力特性がFEM解析において設定されている設計仕様(規格)の目標コリドに収まるように、梁要素23aの板厚をチューニングして、良好な再現性を得るようにする。
(2)ミドルハニカムモデル部22bの再現性の検証
図10に示すように、ベース壁31にミドルハニカムモデル部22bの後面を固定し、前面から剛体壁32を静加圧させて静的圧潰CAEを実施する。すなわち、剛体壁32にてミドルハニカムモデル部22bに静的荷重Fsを印加し、S-S波形から抗力特性を調べる。そして、この抗力特性がFEM解析において設定されている規格の目標コリドに収まるように、梁要素23bの板厚をチューニングして、良好な再現性を得るようにする。
図10に示すように、ベース壁31にミドルハニカムモデル部22bの後面を固定し、前面から剛体壁32を静加圧させて静的圧潰CAEを実施する。すなわち、剛体壁32にてミドルハニカムモデル部22bに静的荷重Fsを印加し、S-S波形から抗力特性を調べる。そして、この抗力特性がFEM解析において設定されている規格の目標コリドに収まるように、梁要素23bの板厚をチューニングして、良好な再現性を得るようにする。
(3)リヤハニカムモデル部22cの再現性の検証
図11に示すように、ベース壁31にリヤハニカムモデル部22cの後面を固定し、前面から剛体壁32を静加圧させて静的圧潰CAEを実施する。すなわち、剛体壁32からリヤハニカムモデル部22cに静的荷重Fsを印加し、S-S波形から抗力特性を調べる。そして、この抗力特性がFEM解析において設定されている規格の目標コリドに収まるように、梁要素23cの板厚をチューニングして、良好な再現性を得るようにする。
図11に示すように、ベース壁31にリヤハニカムモデル部22cの後面を固定し、前面から剛体壁32を静加圧させて静的圧潰CAEを実施する。すなわち、剛体壁32からリヤハニカムモデル部22cに静的荷重Fsを印加し、S-S波形から抗力特性を調べる。そして、この抗力特性がFEM解析において設定されている規格の目標コリドに収まるように、梁要素23cの板厚をチューニングして、良好な再現性を得るようにする。
(3)ハニカムバリアモデル22のMDB(Moving Deformable Barrier)による再現性の検証
モデル化・解析演算部2で作成し、再現性を検証した各ハニカムモデル部22a~22cを組み上げて形成されたハニカムバリアモデル22に対し、剛体壁32から圧縮荷重としての動的荷重Fdを付加して動的圧潰CAEを実施する。実施条件は、MPDB(Mobile Progressive Deformable Barrier)前面衝突試験の条件(剛体壁の落重速度:50[Km/h]、剛体壁質量:1449.5[Kg])となるように調整した。
モデル化・解析演算部2で作成し、再現性を検証した各ハニカムモデル部22a~22cを組み上げて形成されたハニカムバリアモデル22に対し、剛体壁32から圧縮荷重としての動的荷重Fdを付加して動的圧潰CAEを実施する。実施条件は、MPDB(Mobile Progressive Deformable Barrier)前面衝突試験の条件(剛体壁の落重速度:50[Km/h]、剛体壁質量:1449.5[Kg])となるように調整した。
その結果、図12に実線で示すように、本実施形態によるハニカムバリアモデル22のF-S(衝撃荷重:force-変位量:stroke)波形が、破線で示す目標トリゴの範囲に収まっていることが確認された。尚、同図に一点鎖線で示すF-S波形はシェルモデルのFEM解析結果である。ハニカムバリアモデル22のF-S波形がFEM解析を良好に再現していることが解る。
因みに、図12の二点鎖線は、ハニカムバリアモデル22の各ハニカムモデル部22a~22cにおいて、1本の梁要素23a~23cで纏めるセル数を11個など多くした際のF-S波形が示されている。1本の梁要素23a~23cで纏めるセル数を多くすると、梁要素23a~23cの数が粗くなり、相対的に1本の梁要素23a~23cにかかる衝撃荷重(force)が大きくなる。その結果、ハニカムバリアモデル22は衝撃荷重を充分に吸収する抗力特性が得られず、破線で囲まれた目標コリドの範囲から大きく外れてしまう。
このように、本実施形態によれば、バリア本体13の各ハニカム13a~13cを、梁要素を用いたハニカムモデル部22a~22cで作成するに際し、各ハニカム13a~13cのセル数を4~5に纏めて1本の梁要素とすることで、モデル化・解析演算部2にかかる演算負荷が軽減され、且つ解析計算に要する時間を短縮することができる。
そして、モデル化・解析演算部2にかかる演算負荷が軽減され、且つ解析計算に要する時間を短縮されるため、構想設計の段階においてMDB衝突を含めた様々な衝突形態を梁要素を用いて、効率的且つ容易に評価することが可能となる。
1…モデル化装置、
2…モデル化・解析演算部、
3…データ入力部、
4…条件入力部、
5…表示部、
6…データ記憶部、
11…ムービング台車、
11a…台車本体、
11b…ベース壁、
12…アルミハニカムバリア、
13…バリア本体、
13a…フロントハニカム部、
13b…ミドルハニカム部、
13c…リヤハニカム部、
13d…結合板、
14…クラッド板、
22…ハニカムバリアモデル、
22a…フロントハニカムモデル部、
22b…ミドルハニカムモデル部、
22c…リヤハニカムモデル部、
22d…結合要素、
23a~23c,24…梁要素、
31…ベース壁、
32…剛体壁、
Fd…動的荷重、
Fs…静的荷重
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5…表示部、
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11…ムービング台車、
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11b…ベース壁、
12…アルミハニカムバリア、
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13d…結合板、
14…クラッド板、
22…ハニカムバリアモデル、
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23a~23c,24…梁要素、
31…ベース壁、
32…剛体壁、
Fd…動的荷重、
Fs…静的荷重
Claims (5)
- ハニカム構造体からなるバリア本体を有する衝撃吸収体をモデル化して衝突時の抗力特性を解析する演算部を備える衝撃吸収体のモデル化装置において、
前記演算部は、
前記バリア本体を構成するセルを複数纏めて1本の梁要素で定義してハニカムバリアモデルを作成するモデル作成部と、
前記モデル作成部で作成した前記ハニカムバリアモデルの前記各梁要素に抗力特性を定義する定義設定部と、
前記各梁要素に抗力特性が定義された前記ハニカムバリアモデルに圧縮荷重を付加して該抗力特性の変化を解析する解析部と
を備えていることを特徴とする衝撃吸収体のモデル化装置。 - 前記モデル作成部で作成する前記ハニカムバリアモデルは4或いは5個の隣接する前記セルを纏めて1本の前記梁要素と定義する
ことを特徴とする請求項1記載の衝撃吸収体のモデル化装置。 - 前記モデル作成部は、前記ハニカムバリアモデルをフロントハニカムモデル部とミドルハニカムモデル部とリヤハニカムモデル部との三層に分割して定義される
ことを特徴とする請求項1或いは2記載の衝撃吸収体のモデル化装置。 - ハニカム構造体からなるバリア本体を有する衝撃吸収体をモデル化して衝突時の抗力特性を解析するプロセッサを備える衝撃吸収体のモデル化装置において、
前記プロセッサは、
前記バリア本体を構成するセルを複数纏めて1本の梁要素で定義してハニカムバリアモデルを作成し、
作成した前記ハニカムバリアモデルの前記各梁要素に抗力特性を定義し、
前記各梁要素に抗力特性が定義された前記ハニカムバリアモデルに圧縮荷重を付加して該抗力特性の変化を解析する
ことを特徴とする衝撃吸収体のモデル化装置。 - ハニカム構造体からなるバリア本体を有する衝撃吸収体をモデル化して衝突時の抗力特性を解析する演算部を備える衝撃吸収体のモデル化方法において、
前記演算部は、
前記バリア本体を構成するセルを複数纏めて1本の梁要素で定義してハニカムバリアモデルを作成し、
作成した前記ハニカムバリアモデルの前記各梁要素に抗力特性を定義し、
前記各梁要素に抗力特性が定義された前記ハニカムバリアモデルに圧縮荷重を付加して該抗力特性の変化を解析する
ことを特徴とする衝撃吸収体のモデル化方法。
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