JP2023112115A - 無線ノード、無線通信システム、及び、無線通信方法 - Google Patents

無線ノード、無線通信システム、及び、無線通信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高周波数帯の無線を用いた適切なバックホールネットワークを構築する。【解決手段】無線ノードは、バックホールネットワークを構成する周辺ノードのそれぞれに対応するビームを使用して、周辺ノードのそれぞれと通信を行う無線ビームリンクを確立する制御部と、周辺ノードのそれぞれと確立した複数の無線ビームリンクのうち、データ通信の経路に選ばれた周辺ノードに対応する無線ビームリンクを用いてデータ通信を行う通信部と、を備え、通信部は、無線ビームリンクの品質測定用の制御信号を、無線ビームリンクに対応するビームを使用して送信する。【選択図】図3

Description

本開示は、無線ノード、無線通信システム、及び、無線通信方法に関する。
既存のセルラー通信システムでは、ユーザ装置向けの無線アクセス回線を提供する基地局と、バックボーンネットワーク(コアネットワークと称されることもある)と、を有線のバックホール(BH)ネットワークによって接続する形態が多い。
一方で、新世代のモバイル通信を実現する1つの形態として、半径が数十メートルの無線通信エリアを提供する複数の無線ノード(例えば、基地局又はアクセスポイント)の間を、無線マルチホップによって接続するシステム又はネットワークが検討されている。
特開2005-143046号公報 国際公開第2011/105371号
無線LANアクセス・ポイントの 多段中継無線バックホール技術 RFワールド No.33,pp89-105,2016年2月;古川 浩
高周波数帯の無線を用いて、適切なBHネットワークを構築することに関して検討の余地がある。
一態様に係る無線ノードは、バックホールネットワークを構成する周辺ノードのそれぞれに対応するビームを使用して、前記周辺ノードのそれぞれと通信を行う無線ビームリンクを確立する制御部と、前記周辺ノードのそれぞれと確立した複数の前記無線ビームリンクのうち、データ通信の経路に選ばれた周辺ノードに対応する無線ビームリンクを用いて前記データ通信を行う通信部と、を備え、前記通信部は、前記無線ビームリンクの品質測定用の制御信号を、前記無線ビームリンクに対応する前記ビームを使用して送信する。
一態様に係る無線通信システムは、バックホールネットワークを構成する複数の無線ノードを備え、前記無線ノードの少なくとも1つは、周辺ノードのそれぞれに対応するビームを使用して、前記周辺ノードのそれぞれと通信を行う無線ビームリンクを確立する制御部と、前記周辺ノードのそれぞれと確立した複数の前記無線ビームリンクのうち、データ通信の経路に選ばれた周辺ノードに対応する無線ビームリンクを用いて前記データ通信を行う通信部と、を備え、前記通信部は、前記無線ビームリンクの品質測定用の制御信号を、前記無線ビームリンクに対応する前記ビームを使用して送信する。
一態様に係る無線通信方法は、バックホールネットワークを構成する複数の無線ノードのうちの少なくとも1つは、周辺ノードのそれぞれに対応するビームを使用して、前記周辺ノードのそれぞれと通信を行う無線ビームリンクを確立し、前記周辺ノードのそれぞれと確立した複数の前記無線ビームリンクのうち、データ通信の経路に選ばれた周辺ノードに対応する無線ビームリンクを用いて前記データ通信を行い、前記無線ビームリンクの品質測定用の制御信号を、前記無線ビームリンクに対応する前記ビームを使用して送信する。
本開示の非限定的な態様によれば、高周波数帯の無線を用いた適切なBHネットワークを構築できる。
一実施の形態に係る無線通信システムの構成例を示すブロック図である。 一実施の形態に係る無線ノードのプロトコルスタックを示す図である。 一実施の形態に係る無線ノードのハードウェア構成例を示すブロック図である。 一実施の形態に係るBF伝送を適用したホップリンク間の上流方向のデータ転送のイメージ図である。 一実施の形態に係るBF伝送を適用したホップリンク間の下流方向のデータ転送のイメージ図である。 一実施の形態に係るBF制御の一例を示す図である。 一実施の形態に係る無線ノードの制御部の機能的な構成例を示すブロック図である。 一実施の形態に係るコアノード(CN)の動作例を示すフローチャートである。 一実施の形態に係るスレーブノード(SN)の動作例を示すフローチャートである。
以下、図面を適宜参照して、実施の形態について説明する。本明細書の全体を通じて同一要素には、特に断らない限り、同一符号を付す。添付の図面と共に以下に記載される事項は、例示的な実施の形態を説明するためのものであり、唯一の実施の形態を示すためのものではない。例えば、実施の形態において動作の順序が示された場合、動作の順序は、全体的な動作として矛盾が生じない範囲で、適宜に変更されてもよい。
複数の実施の形態及び/又は変形例を例示した場合、或る実施の形態及び/又は変形例における一部の構成、機能及び/又は動作は、矛盾の生じない範囲で、他の実施の形態及び/又は変形例に含まれてもよいし、他の実施の形態及び/又は変形例の対応する構成、機能及び/又は動作に置き換えられてもよい。
また、実施の形態において、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、説明が不必要に冗長になること、及び/又は、技術的な事項又は概念が曖昧になることを回避して当業者の理解を容易にするために、公知又は周知の技術的な事項の詳細説明を省略する場合がある。また、実質的に同一の構成、機能及び/又は動作についての重複説明を省略する場合がある。
添付図面および以下の説明は、実施の形態の理解を助けるために提供されるものであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。また、以下の説明で使われる用語は、当業者の理解を助けるために他の用語に適宜に読み替えられてもよい。
<本開示に至った知見>
モバイル通信のインフラストラクチャの1つであるBHネットワークを無線マルチホップによって無線化することで、有線ケーブルの敷設を不要にでき、モバイル通信システムの導入に要する敷設コストを削減できる。そのため、例えば、モバイル通信システムを一時的(あるいは、暫定的)に導入する場合には、BHネットワークを無線マルチホップによって無線化することが有効である。
例えば、モバイル通信システムのサービスエリアに多数のスモールセル基地局(無線ノード)を敷設し、サービスエリアをカバーしていく場合、BHネットワークを無線マルチホップによって無線化することは有効であり、既に、主に、無線LAN(例えば、Wi-Fi(登録商標))システムで多くの導入がなされている。
また、2019年又は2020年頃から、世界的に商用サービスが開始されようとしている第5世代移動通信システム(5G)では、高周波数帯の電波が利用される。高周波数帯は、例えば、センチメートル波帯(3GHz~30GHz、Super High Frequency(SHF)と称される場合もある)、又は、ミリ波帯(30GHz~300GHz、Extreme High Frequency(EHF)と称される場合もある)を含む。高周波数帯では、電波伝搬の損失が大きいため、電波伝搬の損失を補償するために、ビームフォームミング(BF)技術の適用が検討される。
例えば、高周波数帯のアクセス回線において、BF技術を適用した場合であっても、セル半径は、100メートル~数100メートルであるため、セルサイズは、小さくなる(スモールセル化する)。そのため、置局する基地局の数は、膨大となり、BHネットワークの有線ケーブル敷設が困難である。BHネットワークの無線化は、有線ケーブルの敷設を不要にできるため、高周波数帯においてBF技術を適用する場合にも有効である。
例えば、非特許文献1に記載の方式(「無線バックホール・エンジン(BE)」と称することがある)では、無線マルチホップの中継経路を事前に構築し、通信セッションが発生(データ転送が発生)した場合に、構築した中継経路に沿って、無線ノード間をデータのフレームが転送される。この方式は、中継経路の構築を行う「経路制御」と、データの「フレーム転送(例えば、「中継転送」と記載される場合がある)」とを分離した無線BH技術である。
本実施の形態では、次世代Wi-Fi(IEEE802.11ax、及び/又は、IEEE802.11ay)、および、第5世代移動通信システム(5G)といった、高周波数帯を用いてビームフォーミング(BF)を利用する無線規格に対して、非特許文献1に記載の方式の無線BH技術を適用することを1つの例とする。
各ノードがBFを用いた中継転送(中継経路に沿ったデータの送受信)を実行するために、データの送受信の前までに、中継経路の構築を行う「経路制御」が実行される。経路制御では、BF制御処理を含むホップリンクの確立と、確立したホップリンクに基づく中継経路の構築とが含まれてよい。各ノードは、構築された中継経路を事前に把握することによって、中継転送の効率を向上できる。ここで、BF制御処理には、各ノードでの送信アンテナの送信ウエイト制御又は送信指向性制御、及び、各ノードの受信アンテナの受信ウエイト制御又は受信指向性制御を含まれてよい。また、ホップリンクとは、或るノードの周辺のN個(Nは1以上の整数)のノードとのメッシュリンクに対応してよい。
BF制御処理は、ノードに通信セッションが発生し、データの中継転送を行う時点で実行することでも中継転送を実行することは可能ではあるが、中継転送の所要時間が増えることがある。そのため、BH回線のスループットの低下を招く可能性がある。ここで、通信セッションの発生とは、例えば、ノードにおいて中継転送を行うパケットがスタンバイされ、当該ノードがCarrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance(CSMA/CA)において無線チャネル(無線資源)を得た状態に対応してよい。
また、非特許文献1に記載の方式では、報知送信(ブロードキャスト)される経路制御パケットに対して、各ノードが、経路制御パケットの受信電力を測定(例えば、RSSI(Received Signal Strength Indicator)測定)し、各ノードのホップリンクの品質(例えば、付与されたメトリック)を判定する。各ノードがホップリンクの品質を判定することによって、中継転送の経路制御が効率的に実行される。
例えば、データの中継転送においてBFが適用される場合、経路制御の段階においても、各ノードは、ブロードキャストされる経路制御パケットに代えて、BFを適用したユニキャストでの経路制御パケットの送受信に基づいて各ホップリンクの品質の判定を行ってよい。BFを適用したユニキャストでの経路制御パケットの送受信に基づいて各ホップリンクの品質の判定を行うことによって、BFが適用されるデータの中継転送の経路をより適切に選択することができる。
一方、データの中継転送においてBFが適用される場合、互いに異なる方向の指向性を有する2つ以上のビームを用いた通信が可能なため、各ノードは、同一の周波数、及び、同一の時間において、2つ以上のノードと通信が可能である。別言すると、データの中継転送においてBFが適用される場合、周波数の空間的な再利用が可能である。例えば、中継経路において枝分かれしている根元のノードは、複数の近隣の送信ノードによって送信されたデータを、同じ時間、及び、同じ周波数において受信できる。この場合、各ノードは、例えば、複数のノードからのデータを同一時間に並列処理するか、又は、高速に時分割処理することが望まれる。
さらには、また、高周波数帯では、電波の直進性が高いために、送信点と受信点の間に建造物、樹木、人物、車両といった遮蔽物(又は障害物)が存在すると、送信点から受信点に至る電波伝搬の損失が増加し易い。そのため、無線リンクの回線品質が劣化し易く、最悪の場合には無線リンクが切断され得る。
そこで、本願発明者らは、非特許文献1に記載の方式を、高周波数帯においてBF技術を適用する場合に適合させ、例えば、LTEのような既存システムの帯域幅よりも、高周波数帯の持つ広い帯域幅を活かした、より高スループットの無線BHネットワーク技術の開発に至った。
以下、高周波数帯の持つ広い帯域幅を活かすことで高いスループットを実現でき、また高周波数帯の電波伝搬損失を補償できる、BFをBHリンクに適用した無線BH技術の非限定的な実施例について説明する。
<システム構成例>
図1は、一実施の形態に係る無線通信システムの構成例を示すブロック図である。図1に示す無線通信システム1は、例示的に、複数のノード3を備える。図1には、非限定的な一例として、ノード番号#0~#7を付して示す8台のノード3が例示されている。ノード3の数は、2以上かつ8未満でもよいし9以上でもよい。
個々のノード3は、無線通信が可能な無線機器の一例である。そのため、ノード3のそれぞれは、「無線ノード3」と称されてもよい。
個々のノード3は、無線通信が可能なエリアを形成する。「無線通信が可能なエリア」は、「無線通信エリア」、「無線エリア」、「通信エリア」、「サービスエリア」、「カバレッジエリア」、又は、「カバーエリア」等と称されてもよい。無線LAN関連規格に準拠した、あるいはベースとしたノード3が形成する無線通信エリアは、セルラー通信での呼称である「セル」に対応すると捉えてもよい。例えば、個々のノード3が形成する無線通信エリアは、「スモールセル」に分類される「フェムトセル」に相当すると捉えてもよい。
ノード3のそれぞれは、他のノード3のサービスエリアに位置する場合に、当該他のノード3と無線通信することが可能である。複数のノード3は、例えば、バックボーンネットワーク5と端末装置7との間の通信を無線によって中継する無線バックホール(BH)ネットワークを形成する。「無線BHネットワーク」は、「無線」を省略して「BHネットワーク」と称されてもよい。
「BHネットワーク」は、「中継ネットワーク」と称されてもよい。BHネットワークのエンティティである個々のノード3は、「中継ノード」と称されてもよい。
バックボーンネットワーク5は、例示的に、インターネット等の大規模な通信ネットワークである。「バックボーンネットワーク」は、「コアネットワーク」、又は、「グローバルネットワーク」等と称されてもよい。
BHネットワークにおいて無線信号が伝送される経路又は区間は、「無線BH通信路」、「無線BH伝送路」、「無線BH回線」、「無線BH接続」、「無線BHチャネル」、「無線リンク」、又は、「ホップリンク」と相互に読み替えられてもよい。これらの用語において、「無線」は省略されてもよく、また、「BH」は「中継(Relay)」に読み替えられてもよい。
これに対し、例えば、端末装置7とBHネットワークとの間において無線信号が伝送される区間は、「無線アクセス回線」、又は、「無線アクセスチャネル」と称されてよい。これらの用語において、「無線」は省略されてもよい。
なお、以下の説明において、「信号」という用語は、「フレーム」又は「パケット」といった、信号が時間的に区切られた単位の用語に読み替えられてもよい。
無線BH回線及び無線アクセス回線には、互いに異なる周波数(チャネル)が割り当てられてよい。
複数のノード3のうちの一部のノード3は、バックボーンネットワーク5に有線接続されてよい。図1には、1つのノード#0が、バックボーンネットワーク5に有線接続された態様が例示されている。有線接続には、例えば、LANケーブル、又は光ファイバケーブルが適用されてよい。
バックボーンネットワーク5に有線接続されたノード#0は、「コアノード(CN)」と称されてよい。BHネットワークを形成する複数のノード3のうち、CN#0を除いた個々のノード3は、「スレーブノード(SN)」と称されてよい。例えば図1において、ノード#1~#7は、いずれもSNである。なお、CNの数は、2以上であってもよく、SNの数は、7未満であってもよいし、8以上であってもよい。
なお、図1において、個々のノード3に付した#0~#7は、個々のノード3の識別に用いられる情報(以下「ノード識別情報」と略称することがある)の一例である。ノード識別情報は、同じBHネットワークにおいて個々のノード3を一意に識別可能な情報であればよく、例えば、ノード番号、機器の識別子、又は、アドレス情報等であってよい。アドレス情報の非限定的な一例は、MAC(Media Access Control)アドレスである。
BHネットワークは、1つのCN3(#0)をルート(根)ノードとした1つ以上のツリー構造(「ツリートポロジ」と称されてもよい)を有してよい。なお、BHネットワークの構造は、ツリー構造に限られない。
ツリートポロジにおいて、子ノードを有さないSN3は「葉(リーフ)ノード」と称されてよく、子ノードを有するSN3は「内部ノード」と称されてよい。例えば、図1において、SN#2、#6、#7は、いずれも「リーフノード」に相当する。また、SN#1、#3、#4、#5は、いずれも「内部ノード」に相当する。
無線BH回線には、コアノード3からリーフノード3へ向かう方向の「下り回線」と、リーフノード3からコアノード3へ向かう方向の「上り回線」と、が含まれてよい。「下り回線」及び「上り回線」は、それぞれ、セルラー通信における呼称に倣って「ダウンリンク(DL)」及び「アップリンク(UL)」と称されてもよい。
「下り回線」における信号(下り信号)の流れは、「ダウンストリーム」と称されてよく、「上り回線」における信号(上り信号)の流れは、「アップストリーム」と称されてよい。「下り信号」及び「上り信号」のそれぞれには、制御信号及びデータ信号が含まれてよい。「制御信号」には、「データ信号」には該当しない信号が含まれてよい。
なお、「子ノード」は、「下り回線」に着目した場合の、或るノードの下流に無線リンクによって接続されたノード(下流ノード)に相当すると捉えてもよい。下り回線に着目した場合の、或るノードの上流に無線リンクによって接続されたノードは、「親ノード」又は「上流ノード」と称されてもよい。「上り回線」に着目した場合、「子ノード」(下流ノード)と「親ノード」(上流ノード)との関係は、逆転する。
また、「下り回線」に着目した場合、「コアノード」は、「始点ノード」又は「起点ノード」と称されてもよく、「リーフノード」は、「終点ノード」あるいは「エッジノード」と称されてもよい。「内部ノード」は、「中間ノード」又は「中継ノード」と称されてもよい。
BHネットワークにおけるツリー構造の経路(ツリートポロジ)は、例えば、CN3から特定のSN3に至る経路のメトリック(以下「経路メトリック」と略称することがある)に基づいて構築されてよい。経路メトリックには、CN3から特定のSN3に至る無線区間の電波伝搬の品質又は性能を示す指標(以下「伝搬品質指標」と称する)が用いられてよい。
伝搬品質指標の非限定的な一例としては、無線信号の受信電力又は受信強度(例えば、RSSI;Received Signal Strength Indicator)、電波伝搬損失、及び、伝搬遅延等が挙げられる。「電波伝搬損失」は、「パスロス」に読み替えられてもよい。
伝搬品質指標には、以上の指標候補の中から選択された1つ又は2つ以上の組み合わせが用いられてよい。なお、本実施形態において、伝搬品質指標には、ホップ数といった経路の距離に関する指標は用いられなくてよい。
例えば、CN3を起点に信号(例えば、制御信号)を送信することで、制御信号の送信ノード3と受信ノード3との間の無線区間毎に、当該無線区間の電波伝搬損失を受信ノード3において求めることができる。
そして、受信ノード3のそれぞれが、求めた電波伝搬損失の情報を、制御信号に含めて送信することで、制御信号が伝搬した無線区間の累積的な電波伝搬損失の情報(別言すると、累積値)を、ノード3間で伝達できる。
個々のノード3は、例えば、制御信号の送信元である上流ノード候補毎に、累積的な電波伝搬損失に基づいて経路メトリックを計算し、上流ノード候補の中から、経路メトリックが例えば最小を示すノード3を1つ選ぶ。これにより、電波伝搬損失が最小となるツリー構造の経路が構築される。
ツリー構造の経路(以下「ツリー経路」と称することがある)は、CN3を起点に制御信号を定期又は不定期に送信することで、ダイナミックに、あるいは、アダプティブに更新することができる。
以下、このようなツリー経路の構築及び更新に関わる処理又は制御を、便宜的に、「経路制御」と称することがある。
なお、BH回線の下り回線及び上り回線の少なくとも1つには、有線回線が含まれてもよい。BH回線の下り回線及び上り回線の少なくとも1つに有線回線が含まれる場合、有線区間の経路メトリックは、無線区間において想定される伝搬損失よりも小さい所定値(例えば、最小値)によって計算されてよい。
端末装置7は、いずれかのSN3のサービスエリアに位置する場合に、BHネットワークを形成する複数のSN3のいずれかに無線アクセス回線によって接続することで、BH回線経由でバックボーンネットワーク5と通信する。なお、端末装置7は、SN3の何れか(図1では、一例として、SN#3)に、有線回線(有線IF)によって接続されてもよい。非限定的な一例として、端末装置7は、携帯電話やスマートフォン、タブレット端末等の移動可能な端末であってよい。
無線アクセス回線には、例示的に、CDMA(Code Division Multiple Access)、FDMA(Frequency Division Multiple Access)、TDMA(Time Division Multiple Access)、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、及び、SC-FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)等のうちのいずれかが適用されてもよい。OFDMAは、例えば、IEEE802.11、IEEE802.16、LTE(Long Term Evolution)、LTE-Advanced等の無線技術によって具現されてよい。
無線BH回線及び/又は無線アクセス回線における下り回線及び/又は上り回線の全部又は一部には、複数のアンテナ素子を有するアンテナアレイによるMIMO(Multiple Input Multiple Output)技術が適用されてもよい。
例えば、CN3-SN3間、SN3-SN3間、及び、SN3-端末装置7間のいずれか1つ以上の区間の下り回線及び/又は上り回線において、アンテナアレイを用いたビームフォーミングが行われてもよい。なお、アンテナアレイを用いたビームフォーミングについては、後述する。
なお、以下において、信号の「伝送」という用語は、信号の「中継」、「転送」、「伝搬」、「伝達」、「ルーティング」、又は、「フォワーディング」といった他の用語に相互に読み替えられてもよい。信号の「中継」は、信号の「ブリッジ」に読み替えられてもよい。
また、信号の「送信」という用語には、信号の「フラッディング」、「ブロードキャスト」、「マルチキャスト」、又は、「ユニキャスト」等の意味が含まれてよい。回線の「接続」という用語は、有線及び/又は無線の通信リンクが「確立」又は「リンクアップ」した状態を意味する、と捉えてもよい。
「装置」という用語は、「回路」、「デバイス」、「ユニット」、又は、「モジュール」といった用語に相互に読み替えられてもよい。「インタフェース(IF)」という用語は、「アダプタ」、「ボード」、「カード」、又は、「モジュール」、「チップ」といった用語に相互に読み替えられてもよい。
ノード3及び/又は端末装置7は、IoT(Internet of Things)機器であってもよい。IoTによって、様々な「物」に無線通信機能が搭載され得る。無線通信機能を搭載した様々な「物」は、無線アクセス回線及び/又は無線BH回線を介してバックボーンネットワーク5に接続して通信を行なうことができる。
例えば、IoT機器には、無線通信機能を具備したセンサデバイスやメータ(測定器)等が含まれてよい。センサデバイス及び/又はメータを搭載した監視カメラ及び/又は火災報知器のような、センシング機能及び/又はモニタ機能を有する機器がノード3及び/又は端末装置7に該当してもよい。したがって、BHネットワークは、例えば、センサネットワーク及び/又は監視ネットワークに該当してもよい。なお、IoT機器による無線通信は、MTC(Machine Type Communications)と称されることがある。そのため、IoT機器は、「MTCデバイス」と称されることがある。
以下、無線通信システム1を構成するノード3のプロトコルスタックの一例及びハードウェア構成の一例について説明する。
<ノード3のプロトコルスタックの一例>
図2は、一実施の形態に係る無線ノードのプロトコルスタックを示す図である。図2に示すように、レイヤ2.5は、レイヤ2とレイヤ3の間に位置づけられ、BH回線の無線マルチホップ伝送を司る。
レイヤ1は、PHYレイヤと称されてよい。レイヤ1では、例示的に、BF機能を有する無線伝送が行われる。例えば、レイヤ1は、IEEE802.11ay、及び/または、5G(NR)の無線規格に準拠する。
レイヤ2.5では、「メッシュリンク確立」と、「経路制御」とが分離独立する。
「メッシュリンク確立」においては、各ノードは、周辺ノードのスキャンを行い、バックホールネットワークにおけるメッシュリンクをリンクアップさせ、リンクアップした周辺ノードに関する情報(ノード情報)を記憶する。ここで、或るノード3の周辺ノードとは、例えば、或るノード3が送信した信号(例えば、ビーコン信号)を受信可能な位置に存在するノードに該当してよい。
「経路制御」においては、各スレーブノードとコアノードとの間のマルチホップの経路が動的に構築される。レイヤ2.5の2つの階層による階層化では、「メッシュリンク確立」がレイヤ2.5の下層に位置付けられ、「経路制御」がレイヤ2.5の上層に位置付けられる。
レイヤ2.5の階層化により、送信ノードがデータのフレーム転送を実行する段階で、どのノード宛にデータ転送すべきかが事前に把握でき、遅延時間を最小に抑えたデータ転送が実行できる。
BH回線の無線マルチホップ伝送において、高周波数帯のBF伝送を適用する場合には、例えば、レイヤ2.5を含む無線ノード3のプロトコルスタックにおいて、以下の3点の処理が実行される。
(1)メッシュリンク確立の処理において、各ノードが周辺ノードに関する情報(ノード情報)を記憶する処理と、ノード間のBF伝送のためのBF制御の処理とが実行される。なお、BF制御については、後述する。
(2)経路制御の処理において、ノード間の伝搬品質の評価を行うRSSI測定の対象である経路制御パケットがブロードキャストされる代わりに、ノード間のBFを用いてユニキャストされる。各ノードは、ユニキャストされた経路制御パケットを受信し、RSSI測定を行う。
データが、ノード間のBFを用いて送受信される場合、マルチホップの経路を決定する経路制御の処理においても、BFを用いたユニキャストでの経路制御パケットの送受信での伝搬品質の評価を実行する方が、ブロードキャストされる経路制御パケットの送受信よりも、的確なマルチホップ経路が構築できる。
但し、経路制御の処理において、ノード間の伝搬品質の評価が、ブロードキャストされる経路制御パケットにより実行されてもよい。ノード間の伝搬品質の評価がブロードキャストされる経路制御パケットにより実行される場合、経路制御パケットの送信回数を抑制できるため、経路制御の実行時間を短縮実行できる。また、ブロードキャストされる経路制御パケットによるノード間の伝搬品質の評価であっても、ある程度は正しい評価が可能である。
(3)経路制御の処理において、ノード間の無線リンクの回線品質が劣化した場合に、劣化した無線リンクを含まないマルチホップの経路での中継伝送経路が決定される。
高周波数帯、例えば、ミリ波帯では、電波の直進性が強く、送信点と受信点の間に建造物、樹木、人物、車両などの遮蔽物が存在する場合に、送信点から受信点に至る電波伝搬の損失が極めて大きくなる。そのため、送信点である無線ノードと受信点である無線ノードとの間の無線リンクの回線品質が大幅に劣化した場合、経路制御処理によって劣化した無線リンクを含まないマルチホップの経路での中継伝送経路が選定されてその経路での中継伝送が行われる。
<ノード3のハードウェア構成の一例>
図3は、一実施の形態に係る無線ノード3のハードウェア構成例を示すブロック図である。図3に例示した構成例は、CN3及びSN3に共通でよい。図3に示すように、ノード3は、例えば、プロセッサ31、メモリ32、ストレージ33、入出力(I/O)装置34、無線IF35及び36、有線IF37、有線IF39、並びに、バス38を備えてよい。
なお、図3に例示したハードウェア構成例において、ハードウェアの増減が適宜に行なわれてもよい。例えば、任意のハードウェアブロックの追加や削除、分割、任意の組み合わせでの統合、バス38の追加又は削除等が、適宜に行なわれてよい。
プロセッサ31、メモリ32、ストレージ33、入出力(I/O)装置34、無線IF35及び36、並びに、有線IF37及び39は、例えば、バス38に接続されて相互に通信することが可能である。バス38の数は、1つでもよいし複数でもよい。
プロセッサ31は、ノード3に複数備えられてもよい。また、ノード3における処理は、1つのプロセッサ31によって実行されてもよいし、複数のプロセッサ31によって実行されてもよい。1つ又は複数のプロセッサ31において、複数の処理が、同時に、並列に、又は、逐次に実行されてもよいし、その他の手法によって実行されてもよい。なお、プロセッサ31は、シングルコアプロセッサでもよいし、マルチコアプロセッサでもよい。プロセッサ31は、1つ以上のチップを用いて実装されてよい。
ノード3が有する1つ又は複数の機能は、例示的に、プロセッサ31及びメモリ32等のハードウェアに、所定のソフトウェアを読み込ませることで実現される。なお、「ソフトウェア」は、「プログラム」、「アプリケーション」、「エンジン」、又は「ソフトウェアモジュール」といった他の用語に相互に読み替えられてもよい。
例えば、プロセッサ31は、メモリ32及びストレージ33の一方又は双方に記憶されたデータの読み出し及び書き込みの一方又は双方を制御することで、プログラムを読み込んで実行する。なお、プログラムは、例えば、無線IF35、無線IF36、及び、有線IF37の少なくとも1つによる電気通信回線を介した通信によって、ノード3に提供されてもよい。
プログラムは、ノード3における処理の全部又は一部をコンピュータに実行させるプログラムであってよい。プログラムに含まれるプログラムコードの実行に応じて、ノード3の1つ以上の機能が実現される。プログラムコードの全部又は一部は、メモリ32又はストレージ33に記憶されてもよいし、オペレーティングシステム(OS)の一部として記述されてもよい。
プロセッサ31は、処理部の一例であり、例えば、OSを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ31は、周辺装置とのインタフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)を用いて構成されてもよい。
また、プロセッサ31は、例えば、プログラム及びデータの一方又は双方を、ストレージ33からメモリ32に読み出して各種の処理を実行する。
メモリ32は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体の一例であり、例えば、ROM、EPROM、EEPROM、RAM、SSDなどの少なくとも1つを用いて構成されてよい。なお、「ROM」は、「Read Only Memory」の略称であり、「EPROM」は、「Erasable Programmable ROM」の略称である。「EEPROM」は、「Electrically Erasable Programmable ROM」の略称であり、「RAM」は、「Random Access Memory」の略称であり、「SSD」は、「Solid State Drive」の略称である。
メモリ32は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ、ワークメモリ、又は、主記憶装置と呼ばれてもよい。
ストレージ33は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体の一例であり、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ(HDD)、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フレキシブルディスク、磁気ストリップ等の少なくとも1つを用いて構成されてもよい。ストレージ33は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記録媒体は、例えば、メモリ32及びストレージ33の一方又は双方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
入出力(I/O)装置34は、ノード3の外部から信号の入力を受け付ける入力デバイス、及び、ノード3から外部へ信号を出力する出力デバイスの一例である。入力デバイスには、例示的に、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、及び、センサの1つ以上が含まれてよい。出力デバイスには、例示的に、ディスプレイ、スピーカ、及び、LED(Light Emitting Diode)のような発光デバイスの1つ以上が含まれてよい。
ボタンには、例えば、電源ボタン及び/又はリセットボタンが含まれてよい。電源ボタンは、例えば、ノード3の起動及びシャットダウンのために操作される。リセット(又はリルート)ボタンは、例えば、ツリー経路の意図的なリセット、及び/又は、再構築(又は、リルート)を指示するために操作される。
なお、入出力(I/O)装置34は、入力と出力とで個別の構成でもよい。また、入出力(I/O)装置34は、例えば、タッチパネル式のディスプレイのように、入力と出力とが一体の構成であってもよい。
無線IF35は、例示的に、端末装置7との間のアクセス回線における無線信号の送受信を行う。無線IF35には、例えば、1つ以上のアンテナ350、図示を省略した、ベースバンド(BB)信号処理回路、MAC処理回路、アップコンバータ、ダウンコンバータ、及び、増幅器が含まれてよい。
無線IF35のBB信号処理回路には、例示的に、送信信号を符号化及び変調するための符号化回路及び変調回路、並びに、受信信号を復調及び復号するための復調回路及び復号回路が含まれてよい。
アンテナ350は、例示的に、m個の信号を多重するm多重MIMO用アンテナであってよい。例えば、m=8であってもよいし、mは8と異なる正の整数であってもよい。
無線IF36は、例示的に、他のSN3との間のBH回線における無線信号の送受信を行う。なお、無線IF36の内部の構成例については、後述する。
無線IF35及び無線IF36は、それぞれ、無線通信部35及び無線通信部36と称されてもよい。
有線IF37は、例示的に、バックボーンネットワーク5、及び/又は、上流ノード3との間で有線による信号の送受信を行う。また、有線IF39は、例示的に、端末装置7、及び/又は、下流ノード3との間で有線による信号の送受信を行う。有線IF37及び39には、例えば、イーサネット(登録商標)規格に準拠したネットワークインタフェースが用いられてよい。なお、有線IF37及び39は、少なくともCN3に備えられていればよく、SN3には備えられなくてもよい(別言すると、SN3にとってはオプションであってもよい)。ただし、BH回線の一部が有線接続される場合、有線IF37及び39が当該有線接続に用いられてよい。
ノード3は、マイクロプロセッサ、DSP、ASIC、PLD、FPGAなどのハードウェアを含んで構成されてもよい。例えば、プロセッサ31は、これらのハードウェアの少なくとも1つを含んで実装されてよい。当該ハードウェアにより、図5にて後述する各機能ブロックの一部又は全てが実現されてよい。
なお、「DSP」は、「Digital Signal Processor」の略称であり、「ASIC」は、「Application Specific Integrated Circuit」の略称である。「PLD」は、「Programmable Logic Device」の略称であり、「FPGA」は、「Field Programmable Gate Array」の略称である。
無線IF36(無線通信部36)について説明する。
例示的に、無線IF36には、入出力(I/O)装置34からの入力データが、送信データ#1~送信データ#nのn系列(nは、1以上の整数)に分割されて入力される。ここで、nは、ノード3が同時に送信できる指向性方向の最大の数を表す。例えば、nが1の場合、ノード3は、1つの方向(例えば、1つの宛先のノード)に対してデータを送信する。nが2以上の場合、ノード3は、複数の方向(例えば、複数の宛先のノード)に対してデータを同時に送信する。
送信デジタルBF制御部361は、例えば、n系列のそれぞれの送信データに対して、符号化及び変調処理を行い、n系列のデータ信号を生成する。送信デジタルBF制御部361は、例えば、n系列のそれぞれの送信指向性の方向にビームを形成するための信号の重み付け(送信ウエイトの乗算)を施す。
Digital to Analog Converter(DAC)362及びRF送信部363は、例えば、n個のデータ信号の系列のそれぞれに対応して設けられる。
DAC362には、例えば、重み付けされたn系列のデータ信号のそれぞれが入力される。DAC362は、例えば、入力されたデータ信号を、デジタル信号からアナログ信号に変換し、RF送信部363へ出力する。
RF送信部363は、例えば、DAC362から入力されるベースバンドのアナログ信号を、搬送波周波数帯のアナログ信号に変換する。
RF送信部363の出力は、例えば、送信アナログBF制御部364において、電波を送出するアンテナ素子(アンテナエレメント)で構成されるアンテナ(サブアレイ)360の各アンテナ素子に供給されるアナログ信号へ変換される。なお、送信アナログBF制御部364には、例えば、電力分配器、移相器、増幅器が含まれてよい。また、送信アナログBF制御部364は、後述するアンテナ360の構成に応じた数のアナログ信号を出力してよい。例えば、アンテナ360がn個のサブアレイを有し、各サブアレイが256素子のアンテナ素子を有する場合、送信アナログBF制御部364は、n×256のアナログ信号を出力してよい。
デュプレクサ365は、例えば、送信信号と受信信号とを分離する。例えば、アナログBF制御部364から出力されるアナログ信号は、デュプレクサ365を通して、アンテナ360へ供給される。
アンテナ360は、例えば、n個のサブアレイを有する。各サブアレイは、例えば、256素子のアンテナ素子を有する。例えば、nは、4であってもよいし、4と異なる正の整数であってもよい。また、各サブアレイのアンテナ素子数は、256素子でもよいし256素子と異なる素子数であってもよい。また、アンテナ素子数は、サブアレイ毎に異なってもよい。サブアレイ当たりのアンテナ素子数が多いほど、サブアレイの指向性はより狭く鋭くなる。
例えば、nが4の場合、デュプレクサ365を通して供給される信号は、4つのサブアレイから、4方向に各々の指向性を持って送出される。
n個のサブアレイを有するアンテナ360において受信された信号は、例えば、デュプレクサ365を通して、受信アナログBF制御部366へ入力される。受信アナログBF制御部366には、アンテナ360の構成に応じた数のアナログ信号が入力されてよい。例えば、アンテナ360がn個のサブアレイを有し、各サブアレイが256素子のアンテナ素子を有する場合、受信アナログBF制御部366には、n×256のアナログ信号が入力されてよい。
受信アナログBF制御部366は、例えば、低雑音増幅器(Low Noise Amplifier(LNA))、移相器を有する。受信アナログBF制御部366は、形成する受信指向性に応じた受信信号の位相を合わせる制御(調整)を行う。受信アナログBF制御部366は、処理を施した受信信号を受信したサブアレイに応じてn個の信号の系列に分けて、RF受信部367へ出力する。
RF受信部367及びAnalog to Digital Converter(ADC)368は、例えば、n個の信号の系列のそれぞれに対応して設けられる。
RF受信部367は、例えば、受信アナログBF制御部366から入力される搬送波周波数帯のアナログ信号を、ベースバンドのアナログ信号へ変換する。
ADC368は、例えば、RF受信部367から入力されるベースバンドのアナログ信号をデジタル信号に変換する。
受信デジタルBF制御部369は、例えば、n個のデジタル信号の系列のそれぞれの受信指向性の方向に対応付けられた信号の重み付け(受信ウエイトの乗算)を施し、n個のデジタル信号の系列を分離処理する。受信デジタルBF制御部369は、例えば、n系列のそれぞれの信号に対して、復調処理及び復号処理を行い、n系列の受信データを生成し、n系列の受信データを入出力(I/O)装置34に出力する。
なお、図6で後述するBF制御(BFの指向性の決定)において、送受信の最適な指向性の組み合わせを決定するために、セクタスイープと呼ばれる送信指向性方向(送信する側の無線ノードの送信指向性方向)と受信指向性方向(受信する側の無線ノードの受信指向性方向)の決定処理が行われる。この決定処理においては、送信データに、例えば、電力測定用の固有データパターンが用いられる。
無線ノード3のプロセッサ31、メモリ32、ストレージ33などを含む構成は、制御部40と称されてよい。制御部40は、例えば、無線通信部36のレイヤ2.5の処理を含むデータ送受信の動作、無線通信部35のデータ送受信の動作、有線IF37、38を介したデータ送受信の動作を制御する。制御部40の構成については後述する。
次に、図1に示した無線通信システム1において、無線ノード3がBFを適用したデータ転送を行う例について、図4、図5を参照して説明する。
図4は、一実施の形態に係るBF伝送を適用したホップリンク間の上流方向のデータ転送のイメージ図である。図4には、図1に示した無線通信システム1における、バックボーンネットワーク5、CN#0、及び、SN#1~SN#5が示される。また、図4には、上流方向(リーフノードからCN#0へ向かう方向)へ信号が送信される場合の、SN#1~SN#5の送信指向性の一例が示される。
本開示では、高周波数帯においてBFを利用する無線規格に対して、中継経路の構築を行う「経路制御」とデータの「フレーム転送」とを分離した方法の無線BH技術を適用することを1つの例とする。図4では、経路制御の結果、各無線ノードは、データの送信宛先である無線ノードを把握している。より具体的には、各ノードに搭載されたストレージ33には、上流方向のデータ転送においてどのノードに対してデータを送信すべきかを示す情報(例えば、送信宛先(宛先、転送先、又は、送信先と称されてもよい)の情報)、及び、そのノードに対してBF送信できるパラメータ情報が記憶されてよい。例えば、パラメータ情報は、アンテナアレイを構成する各アンテナ素子に供給する駆動電流を実現するための情報を含む。各ノードは、上流方向へ転送すべきデータを受信した場合、ストレージ33に記憶された情報を呼び出すことによって、BF送信を実現する。
送信すべきデータがある各送信ノードは、送信をするための無線チャネル(無線資源)を獲得するために、送信に先立ち、空きチャネルが存在するか否かの確認を行う。例えば、空きチャネルの確認は、Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance(CSMA/CA)等の手段によって実行される。空きチャネルを獲得した送信ノードは、受信ノードとの間で事前にレイヤ2.5で確立されている無線リンクでBFを用いたデータ伝送を行う。なお、「レイヤ2.5」あるいは「レイヤ2.5に属する階層」を、便宜的に「メッシュレイヤ」と称することがある。無線チャネルを獲得する処理であるMACレイヤの処理は、本実施の形態においても、CSMA/CA等をそのまま踏襲されてよい。
図4では、SN#4からSN#3への無線リンク、SN#3からSN#1への無線リンク、SN#2からCN#0への無線リンク、SN#1からCNへの無線リンク、及び、SN#5からSN#1への無線リンクにおいて、BF伝送が行われることを示す。なお、BFが適用される無線リンクは、無線ビームリンクと称されてもよい。無線ビームリンクでは、送信側の無線ノードが送信ビームを形成し、受信側の無線ノードが受信ビームを形成して、データ通信(データの送受信)を行う。なお、無線ビームリンクでは、送信側と受信側の少なくとも一方の無線ノードが、ビームを形成してデータ通信を行ってもよい。これらのBF伝送は、互いに異なる時間で実行されてもよい。あるいは、これらのBF伝送の一部または全部は、互いに同一の時間で実行されてもよい。あるいは、これらのBF伝送の一部または全部は、時間軸において一部が重複した時間で実行されてもよい。つまり、図4は、あくまでもデータ転送のイメージ図である。例えば、図4に示した送信ビーム(送信指向性)が同時に形成されなくてよい。例えば、SN#5とSN#1との間で上流方向のデータ転送を行っている時刻と同じ時刻に、SN#3とSN#4との間では下流方向のデータ転送を行っている、といった状況も想定される。
BF伝送が適用される場合、BF伝送が適用されない場合と比較して、無線リンクの伝送距離を延ばすことができる。例えば、図3におけるSN#2からCN#0へのBF伝送は、伝送距離が延びることによって実現できる。
BF送信の適用によって、送信元の無線ノード(送信元ノード)から送信される電波は、宛先である無線ノード(宛先ノード)の方向(所望の方向)に鋭い指向性を持つ。また、所望の方向と異なる方向へ送出される電波のエネルギは、抑圧される。また、受信する宛先ノードでは、BF受信の適用により、所望の方向と異なる方向から到達する受信電波のエネルギは抑圧される。所望の方向と異なる方向から到達する受信電波は、宛先ノードにおいて干渉波と捉えてよい。
このため、BF伝送を適用したデータ転送では、同じ周波数を同じ時間(同じ時刻又は同じタイミングを含む時間幅)に近隣でデータ伝送に使用できる確率が、BF伝送を適用しない場合と比較して大きい。例えば、図4では、SN#2からCN#0へのデータ送信と、SN#1からCN#0へのデータ送信とが、同じ周波数で同じ時間に実行できる。この場合、CN#0は、SN#2から送信されるデータの受信と、SN#1から送信されるデータの受信とを、同じ周波数で同じ時間に実行できる。また、SN#3からSN#1へのデータ送信と、SN#5からSN#1へのデータ送信とが、同じ周波数で同じ時間に実行できる。この場合、SN#1は、SN#3からSN#1へのデータ受信と、SN#5からSN#1へのデータ受信とを、同じ周波数で同じ時間に実行できる。
この場合、無線ノード(例えば、CN#0及びSN#1)は、異なる複数系列(図4の例では、少なくとも2系列)のデータの受信を同一時間に実行してよい。例えば、図3で説明した無線ノードのハードウェア構成例は、異なる複数系列(n系列)のデータの受信を実行できる。
同一周波数を同一時間に近隣で使用できることは、無線BH回線の周波数利用効率を大幅に増大できることにつながり、無線通信システムのシステム容量の増大が図れることになる。
なお、無線ノードは、CSMA/CAで空きチャネルを判定する場合に、Request to Send/Clear to Send(RTS/CTS)を適用することよって、送信権を獲得する送信ノードを1つに決定してよい。この場合、無線ノードは、異なる複数系列のデータの受信を同一時間に実行しない構成を有する場合でも、受信ノードにおいて複数のデータ転送が衝突する確率を最小化できる。例えば、本実施の形態においては、各ノードがデータ転送において、BFを用いて転送するので、転送に関係しない各ノードは、不要な電波を受信しないか、受信したとしてもその電波はごく微弱である。したがって、中継経路に含まれない各ノードは、そのノードが経路となっているデータ転送が行われていない間は、干渉が軽減されることとなり、例えば、他のデータ転送を行ったり、後述するトレーニングを同時刻に行うことが可能となる。
図5は、一実施の形態に係るBF伝送を適用したホップリンク間の下流方向のデータ転送のイメージ図である。図5には、図4と同様に、図1に示した無線通信システム1における、バックボーンネットワーク5、CN#0、及び、SN#1~SN#5が示される。また、図5には、下流方向(CN#0からリーフノードへ向かう方向)へ信号が送信される場合の、CN#0、SN#1~SN#5の送信指向性の一例が示される。
図5は、図4と同様に、経路制御の結果、各無線ノードは、データの送信宛先である無線ノードを把握している。図4の上流方向のデータ転送との違いは、CN#0に向かってデータを転送すればよい上流方向のデータ転送と異なり、下流方向のデータ転送は、転送先となるリーフノードが異なることである。なお、図4と図5とでは、同じ経路が例示されるが、本開示はこれに限定されない。下流方向のデータ転送における経路と、上流方向のデータ転送における経路とは、互いに異なってもよい。例えば、時々刻々と変化する電波状況においては、データの転送経路も時々刻々と変化する場合がある。
送信すべきデータがある各送信ノードは、送信をするための無線チャネル(無線資源)を獲得するために、送信に先立ち、空きチャネルが存在するか否かの確認を行う。例えば、空きチャネルの確認は、CSMA/CA等の手段によって実行される。空きチャネルを獲得した送信ノードは、受信ノードとの間で事前にレイヤ2.5(例えば、メッシュレイヤ)で確立されている無線リンクでBFを用いたデータ伝送を行う。無線チャネルを獲得する処理であるMACレイヤの処理は、本実施の形態においても、CSMA/CAのような方式を踏襲してよい。
図5では、CN#0からSN#2への無線リンク、CN#0からSN#1への無線リンク、SN#1からSN#3への無線リンク、SN#1からSN#5への無線リンク、及び、SN#3からNS#4への無線リンクにおいて、BF伝送が行われることを示す。これらのBF伝送は、互いに異なる時間で実行されてもよい。あるいは、これらのBF伝送の一部または全部は、互いに同一の時間で実行されてもよい。あるいは、これらのBF伝送の一部または全部は、時間軸において一部が重複した時間で実行されてもよい。
BF伝送が適用される場合、BF伝送が適用されない場合と比較して、無線リンクの伝送距離を延ばすことができる。例えば、図5におけるCN#0からSN#2へのBF伝送は、伝送距離が延びることによって実現できる。
図4と同様に、BF送信の適用によって、送信元ノードから送信される電波は、宛先ノードの方向(所望の方向)に鋭い指向性を持つ。また、所望の方向と異なる方向へ送出されている電波のエネルギは、抑圧される。また、受信する宛先ノードでは、BF受信の適用により、所望の方向と異なる方向から到達する受信電波のエネルギは抑圧される。所望の方向と異なる方向から到達する受信電波は、宛先ノードにおいて干渉波と捉えてよい。
このため、BF伝送を適用したデータ転送では、同じ周波数を同じ時間に近隣でデータ伝送に使用できる確率が、BF伝送を適用しない場合と比較して大きい。例えば、図5では、CN#0は、SN#2へのデータ送信と、SN#1へのデータ送信とを、同じ周波数で同じ時間に実行できる。また、SN#1は、SN#3へのデータ送信と、SN#5へのデータ送信とを、同じ周波数で同じ時間に実行できる。
この場合、無線ノード(例えば、CN#0及びSN#1)は、異なる複数系列(図5の例では、少なくとも2系列)のデータ送信を同一時間に実行してよい。例えば、図3で説明した無線ノードのハードウェア構成例は、異なる複数系列(n系列)のデータ送信を実行できる。
図4の上流方向のデータ転送と同様に、図5の下流方向のデータ転送においても、同じ周波数を同じ時間に近隣で使用できることは、無線BH回線の周波数利用効率を大幅に増大できることにつながる。したがって、無線通信システムのシステム容量を増大できる。
<BF制御の例>
次に、上述したBF制御の一例について説明する。図6は、一実施の形態に係るBF制御の一例を示す図である。BF制御では、無線ノードが、BFの指向性を決定する。図6に示すBF制御は、BFに関するトレーニングを実行する制御の一例である。なお、図6に示すBF制御は、例えば、無線ノード3の制御部40の制御によって実行されてよい。
例えば、BF制御において、無線ノードは、互いに異なる方向への指向性を有する複数のビームの中から、通信相手である無線ノードへの信号の送信に適した送信ビームを決定する。また、BF制御において、無線ノードは、互いに異なる方向への指向性を有する複数の受信ビームの中から、通信相手である無線ノードから送信される信号の受信に適した受信ビームを決定する。
例えば、図6では、送信を開始する送信開始ノード(Initiatorと称されてよい)と、送信開始ノードが送信する信号の宛先である宛先ノード(Responderと称されてよい)との間において、送受信される信号が示される。
例えば、図6の例では、64通りの方向への指向性を有する送信ビーム(送信指向性)、および、64通りの方向への指向性を有する受信ビーム(受信指向性)が用意される。そして、無線ノードは、各64通りの方向から最適な方向の送信ビーム及び受信ビームを1つずつ決定する。図6の例では、STEP1からSTEP4の4つのステップにおいてその決定処理が実行される。なお、図6では、最適な方向のビーム(最適ビーム)が、64通りの方向へ指向性を有するビームの中で、受信側において最大の受信電力が得られるビームである例を説明する。
STEP1では、送信開始ノードが、あらかじめ用意した64方向に時分割で(例えばシーケンシャルに)指向性を切り替えて、信号を送信する。この処理は、セクタスイープと称されてよい。送信開始ノードによって送信される信号には、例えば、受信電力を測定する対象となるデータパターン系列が含まれてよい。宛先ノードは、最大ビーム幅で信号の受信を待ち受け、送信開始ノードのセクタスイープによって送信された信号を、最大ビーム幅で受信する。なお、最大ビーム幅の受信は、例えば、指向性を有さないビームの受信、又は、オムニ指向性を有するビームの受信であってもよい。そして、宛先ノードは、64通りの指向性に対する受信電力を測定し、測定結果を記憶する。記憶される測定結果は、64通りの指向性に対する受信電力の全てでもよいし、その一部、例えば、最も受信電力が大きい指向性に関する情報(例えば、ビームのそれぞれに付されるインデックス番号の1つ(例えば、#i))でもよい。
STEP2では、STEP1における信号の送信側と受信側とを入れ替えて、STEP1と同様の処理が実行される。例えば、宛先ノードが、あらかじめ用意した64方向に時分割で指向性を切り替えて、信号を送信する。宛先ノードによって送信される信号には、例えば、受信電力を測定する対象となるデータパターン系列が含まれてよい。あるいは、宛先ノードによって送信される信号には、STEP1での宛先ノードの測定結果(例えば、最も受信電力が大きい指向性を有するビームのインデックス番号#i)が含まれてよい。送信開始ノードは、最大ビーム幅で信号の受信を待ち受け、宛先ノードのセクタスイープによる送信信号を、最大ビーム幅で受信する。そして、送信開始ノードは、64通りの指向性に対する受信電力を測定し、測定結果を記憶する。記憶される測定結果は、64通りの指向性に対する受信電力の全てでもよいし、最も受信電力が大きい指向性に関する情報(例えば、ビームのそれぞれに付されるインデックス番号の1つ(例えば、#r)でもよい。また、送信開始ノードは、受信した信号に含まれる、STEP1での宛先ノードの測定結果を記憶する。
STEP3では、送信開始ノードが、STEP2で報告を受けた測定結果に基づいて、送信ビームを形成し、宛先ノードに対して信号を送信する。例えば、送信開始ノードは、STEP1において最も受信電力が大きい指向性である送信指向性に対応するインデックス番号のビーム#iを用いて、信号を送信する。送信開始ノードによって送信される信号には、STEP2での送信開始ノードの測定結果(例えば、最も受信電力が大きい指向性を有するビームのインデックス番号#r)が含まれてよい。宛先ノードは、送信開始ノードが送信した信号を、最大ビーム幅で受信する。宛先ノードは、受信した信号に含まれる、STEP2での送信開始ノードの測定結果を記憶する。
STEP4では、宛先ノードは、指向性#rを用いて、正常にBF制御処理(すなわち指向性#iと指向性#rの確定処理)が完了したこと確認する応答(Acknowlegdement(ACK))を送信開始ノードに返送する。送信開始ノードは、ビーム#iでACKを受信してBF制御処理の完了を確認する。
なお、図6に示すBF制御処理では、信号送信においてセクタスイープ(送信セクタスイープ)を実行することによって、最適な送信ビームが決定される。そして、最適な送信ビームに対応する指向性を有する受信ビームが、最適な受信ビームであると決定される。
本実施の形態は、図6に示すBF制御処理に限定されない。例えば、各ノードは、送信ビームの決定とは別に、受信ビームを決定してよい。例えば、信号受信においてセクタスイープ(受信セクタスイープ)を実行することによって、最適な受信ビームが決定されてもよい。例えば、受信セクタスイープでは、宛先ノードが、あらかじめ用意した64方向に時分割で指向性を切り替えて、送信開始ノードが最大ビーム幅を用いて送信した信号を受信する。そして、宛先ノードは、最も受信電力が大きい指向性を有するビームを最適な受信ビームに決定してよい。そして、受信セクタスイープでは、宛先ノードと送信開始ノードとで、信号の送受信を入れ替えて、送信開始ノードが、最も受信電力が大きい指向性を有するビームを最適な受信ビームに決定してよい。
図6に例示したBF制御処理は、アクセス回線においてBF伝送を適用する場合、ノードと端末との間で実行されてもよい。この場合、BF制御処理は、ノードと端末との間でデータ送受信が発生する毎に、データ送受信の前(あるいは、データ送受信が行われない間)に実行されてよい。
一方で、本実施の形態では、BH回線においてBF伝送を適用する。この場合、BF制御処理を含むホップリンクのリンクアップは、データ転送とは独立して、所定の時間間隔(所定の頻度)で実行されてよい。BF制御処理は、各無線ノード間のビームの指向性#iおよび指向性#rの情報を決定(又は確定)する処理に対応する。決定したビームの指向性#iおよび指向性#rの情報は、BF制御情報と称されてよい。また、リンクアップは、データ転送が実行される場合に、データ転送に用いる情報(例えば、BF制御情報)が各無線ノードにおいて既知であり、データ転送の準備が完了した状態にすることを指す。
所定の時間間隔(所定の頻度)でBF制御処理を含むホップリンクのリンクアップが実行されることによって、BF制御情報が更新できる。
このように、ホップリンクのリンクアップを実行し、BF制御情報を含むデータ転送に用いる情報を更新する処理は、メッシュリンク確立と称されてよい。本実施の形態では、このメッシュ確立にBF制御処理が含まれることによって、無線ノード間のデータ転送が発生した場合に、即座に、BF伝送を適用したデータ転送を実行できる。メッシュリンク確立は、周辺ノードとの無線ビームリンクの確立と捉えてもよい。
次に、無線ノード3の制御部40の構成例について説明する。
図7は、一実施の形態に係る無線ノード3の制御部40の機能的な構成例を示すブロック図である。制御部40の機能は、スキャン処理部401、ノード管理部402、フレーム転送処理部403、経路制御部404、メッシュリンク確立部405、IPT(Interminent Periodic Transmission)制御部406より構成される。
スキャン処理部401は、周辺ノードのスキャンを行いBHネットワークにおけるメッシュリンクをリンクアップさせる処理を行う。本実施の形態では、無線ノード間のデータ送受信にBFを適用するため、スキャン処理部401は、後述のメッシュリンク確立部405と連携して、BF制御処理を含めたスキャンを実行する。
ノード管理部402は、スキャン処理部401での処理の結果、無線ノード3が把握した周辺ノードに関する情報を記憶する。
また、ノード管理部402は、中継データ転送を行う場合の転送先(宛先)ノードのノード番号を記憶したルーティングテーブルを記憶する。例えば、ノード管理部402は、経路制御での中継経路更新がある場合には、ルーティングテーブルを更新する。ルーティグテーブルは、コアノードの方向に向かう経路(上りリンクの経路)における転送先ノードを記憶した上流方向ルーティングテーブルと、コアノードと反対方向に向かう経路(下りリンクの経路)における転送先ノードを記憶した下流方向ルーティングテーブルとを含む。
メッシュリンク確立部405は、スキャン処理部401が実行する周辺ノードのスキャン処理の中で、図6で説明したBF制御を適用してメッシュリンクのリンクアップを実行するためのBF制御処理機能をスキャン処理部401に提供する。メッシュリンク確立部405とスキャン処理部401との連携にて、メッシュリンクのリンクアップが所定の頻度(周期)で実行される。
メッシュリンク確立部405は、BF制御処理部4051とBFパラメータ格納部4052とを有する。
BF制御処理部4051は、BF制御を適用してメッシュリンクのリンクアップを実行するためのBF制御処理機能をスキャン処理部401に提供する。
BFパラメータ格納部4052は、BF制御を適用してメッシュリンクのリンクアップを実行して得られる、パラメータを格納する。当該パラメータは、便宜的に「BFパラメータ」あるいは「メッシュリンクパラメータ」と称されてよい。メッシュリンクパラメータには、例えば、送信BFに関する制御情報および受信BFに関する制御情報が含まれてよい。また、メッシュリンクパラメータには、例えば、周辺ノードのそれぞれに対する最適な送信ビームのインデックスと最適な受信ビームのインデックスとが含まれてよい。
電波環境が時々刻々と変動する中で、最新のメッシュリンクパラメータを更新できることで、無線ノード間のフレーム転送において、的確なBF伝送を実行できる。また、後述する経路制御部404の実行する経路制御処理において送受信される経路制御パケットは、ブロードキャストに代えて、周辺無線ノードとの間でBF送受信を適用したユニキャストによって実行することも可能である。したがって、より的確な経路構築が可能である。
経路制御部404は、メッシュリンクにおいて経路制御パケットを伝送することによって、メッシュリンク上での経路の構築及び更新を制御する。経路の構築及び更新は、例えば後述するように、メッシュリンクを成す複数の無線リンクのうち、経路に登録する(又は経路から除外する)無線リンクの情報を選択する(又は当該選択を解除する)ことによって行われてよい。
経路制御部404は、経路メトリックと称される経路の品質を表す指標に基づいて、メッシュリンクにおける動的経路を決定する。以下では、経路メトリックの値が小さい方が、経路の回線品質が良好であることを示す例を説明する。例えば、経路制御部404は、ノード間の回線品質の評価を、周辺の無線ノードが送信した経路制御パケットのRSSI測定を行うことによって判定する。経路制御パケットには、周辺ノードまでに至る累積の経路メトリックが含まれる。
経路制御部404の経路制御パケット生成部4041は、経路制御パケットを生成する。経路制御パケットは、BHネットワークにおいて、CN3において生成されてCN3を起点に各ノード3に伝搬させる制御信号の一例である。
経路制御部404の経路メトリック計算部4042は、RSSI測定で得られる周辺ノードと自ノードの間のホップリンクの経路メトリックを決定する。経路メトリック計算部4042は、経路制御パケットに含まれる累積の経路メトリックと、周辺ノードと自ノードとの間の経路メトリックとに基づいて、自無線ノードまでに至る累積の経路メトリックを計算する。
経路制御部404の経路更新部4043は、経路メトリック計算部4042が計算した経路メトリックと、経路更新部4043において記憶されている経路メトリックとを比較し、経路を更新するか否かを判断する。経路更新部4043は、計算した経路メトリックが記憶した経路メトリックよりも小さい場合、経路を更新する、と判定する。計算した経路メトリックが記憶した経路メトリックよりも小さい場合とは、計算した経路メトリックに対応する経路の回線品質が、記憶した経路メトリックに対応する経路よりも良好な無線リンクのマルチホップで構成されることを表す。
この経路制御の手順は、例えば、非特許文献1に記載の方式での経路制御を踏襲できる。但し、BH回線において、高周波数帯でBFを適用した送受信を行うことを対象とする場合、経路制御部404は、例えば、以下の2点の機能を有してよい。
(1)経路制御パケットの送受信において、図6で説明したBF制御によって決定されるBF制御情報を用いたBF伝送が適用される。
経路制御において、経路制御パケットの送受信が、ブロードキャストに代えて、周辺ノードとの間でBFを適用したユニキャストで実行されることによって、より的確な経路の構築が実現できる。
(2)経路制御の処理において、ノード間の無線リンクの回線品質が劣化した場合に、劣化した無線リンクを含まないマルチホップの経路が中継伝送経路として決定される。
高周波数帯では、電波の直進性が強く、送信点と受信点の間に建造物、樹木、人物、車両といった遮蔽物が存在する場合に、送信点から受信点に至る電波伝搬の損失が増加し易い。そのため、送信点と受信点との間の無線リンクの回線品質が劣化し、無線リンクが切断してしまう場合に備えて、例えば、経路制御部404に含まれる経路更新部4043は、経路の更新を行う。本実施の形態においては、主として、ミリ波帯を例示して説明したが、この帯域に限定されない。例えば、ミリ波帯や、更に高周波帯域においては、無線ネットワークの或る箇所での電波の短時間での遮断によって、無線ネットワークの通信が遮断する事態を起こす場合がある。本実施の形態によれば、周期的もしくは非周期的に、最適なツリー経路を更新するので、ミリ波帯もしくはそれよりも高周波の帯域の通信環境において適用すると好適である。例えば、通信環境を実現した場合に、通常であれば良好に通信できていたとしても、信号機によって停止した車両によって通信環境が劣化したり、通行人がBFを適用した経路を横切る間、通信環境が劣化するような場合がある。このような一時的な通信環境の劣化の場合、マイクロ波帯などの、より低周波数帯を適用している環境であれば、一時的な通信速度の低下で済むところ、ミリ波帯では、通信の遮断となる場合がある。したがって、ミリ波帯もしくはそれよりも高周波帯域の通信環境において、本実施の形態を適用することが好適である。
経路の更新は、図8および図9で詳細は後述するが、コアノードが所定の周期で経路制御パケットを送信することにより、実行される。なお、所定の周期は、任意に設定されてよい。但し、上述したように、電波伝搬損失が大きいミリ波帯もしくはそれよりも高周波の帯域において、BF送受信を適用して電波伝搬損失を補い所要の伝送距離を確保する場合、送信ノードと受信ノードとの間への遮蔽物の挿入による回線品質の劣化は極めて大きく、通信の断絶に至ることもある。このような観点から、この回線品質の劣化の影響をできるだけ速やかに解消することが望まれる。例えば、回線品質が劣化した無線リンクが存在している条件下での新たな最適な中継経路を速やかに構築することが望まれる。そのため、経路制御の周期(例えば、コアノードにおける経路制御パケットの送信周期)は、短い方がよい。しかしながら、経路制御パケットの送受信回数の増加が、トラフィックの負荷を増大させ、無線通信システムの性能の劣化を生じさせる場合がある。無線通信システムの性能の劣化を抑制するためには、経路制御の周期は長い方がよい。したがって、上述した所定の周期は、一律な値(例えば、一律な最適値)に設定される例に限られない例えば、無線ノードが設置された環境において、遮蔽物が挿入される等の障害を誘発する要因が発生する頻度、及び、回線品質の劣化による無線通信システムのQoSに対する影響度などを勘案し、経路制御の周期は、各々の無線通信システム毎に決定されてよい。例えば、回線品質の劣化が生じる可能性が低い通信環境であれば、経路制御の周期は、例えば、1分間から10分間程度でよい。一方で、頻繁に回線品質の劣化が生じる通信環境であれば、経路制御の周期は、例えば、1秒間から3秒間程度がよい。また、経路制御は、周期的に実行される例に限られれない。例えば、経路制御は、セルフヒーリング処理における無線リンクの正常又は異常の判定の結果、無線リンクの異常が検出されたというイベントが発生した場合に、実行されてよい。セルフヒーリング処理におけるイベントの発生に基づく経路制御と、周期的な経路制御とが存在する場合には、セルフヒーリング処理の周期と、経路制御の周期との両方が、各々の無線通信システムの所要QoS(システムスループット、遅延時間など)を考慮し、最適化されることが望ましい。
例えば、無線リンクの回線品質が劣化した場合に、BHネットワークのスループットの低下、または、BHネットワークの停止を避け、BHネットワークの経路の更新に係る遅延時間を抑制するために、コアノードが送信する経路制御パケットの送信周期が制御されてよい。例えば、経路制御パケットの送信周期の制御は、コアノードによって行われてよい。あるいは、経路制御パケットの送信周期が、バックボーンネットワークから指示されてよい。
例えば、コアノードは、コアノードが送信する経路制御パケットの送信周期を短く設定してよい。
あるいは、高周波数帯を用いる無線BH回線において一律に経路制御パケットの送信周期を短くする代わりに、或る条件に基づいて、経路制御パケットの送信周期を制御してもよい。例えば、コアノードは、無線リンクの回線品質の大幅な劣化(例えば、所定品質以下に劣化)が発生する時間当たりの回数を計数し、その回数が多いほど、経路制御パケットの送信周期をより短く制御してもよい。別言すると、無線リンクの回線品質の変動に応じて、経路制御パケットの送信周期を可変に制御してもよい。
あるいは、コアノードは、無線通信システムにおいて提供されるアプリケーションからの要求に基づいて、経路制御パケットの送信周期を制御してもよい。例えば、アプリケーションから要求される、一時的な回線切断時間、及び/または、回線切断時間に伴う遅延時間を抑えるべき要求度を表すQuality of Service(QoS)が高い場合に、経路制御パケットの送信周期をより短く設定してよい。例えば、音声通話及び映像配信といったリアルタイムのデータ伝送を行うアプリケーションでは、QoSが高くなる。
経路更新処理は、無線リンクにおいて経路制御パケットを送受信して行う処理であるため、経路制御パケットの送信周期を可変に制御することによって、経路更新処理の頻度を適応的に抑えることができ、BH回線のスループットの低下を抑えることができる。
IPT制御部406は、例えば、周波数リユース間隔に応じた送信周期に従ってBH回線用の無線通信部によるパケット送信タイミングを制御する。
フレーム転送処理部403は、上位レイヤ(レイヤ3以上)からレイヤ2.5に降りてくる転送データをレイヤ2.5の制御情報ヘッダを付加して下位レイヤ(レイヤ2以下)で転送するフレームに整える処理を実行する。
(CNの動作例)
次に、CNの動作例について説明する。図8は、一実施の形態に係るコアノード(CN)の動作例を示すフローチャートである。図8のフローチャートは、例えば、CNの制御部40において実行されると捉えてよい。
制御部40は、経路制御パケットの送信周期を設定する(S101)。
定期的に経路制御パケットを送信する場合の送信周期は、一定でもよいし、本実施の形態において構築される経路は、漸近的に安定することから、図8のフローチャートが実行される回数に応じて変更されてもよい。所定の時刻が、「特定のタイミング」に設定されてもよいし、無線通信システムのユーザによって設定されてもよい。また、制御部40は、或る条件に基づいて、経路制御パケットの送信周期を制御してもよい。例えば、制御部40は、ホップリンクの回線品質劣化(回線切断など)の頻度を計数し、計数した頻度に応じて、経路制御パケットの送信周期を可変に制御してもよい。例えば、制御部40は、回線品質劣化の頻度が多いほど、経路制御パケットの送信周期をより短く設定する。例えば、ホップリンクの回線品質劣化の頻度は、後述するセルフヒーリング処理において計数されてよい。
コアノードが各スレーブノード宛にスレーブノードが正常に動作しているかのチェックを行う作業であるセルフヒーリング処理(S105に対応)によって計数されてよい。また、無線通信システム内で提供されているアプリケーションの、一時的な回線切断時間やそれに伴う遅延時間を小さく抑えるべき要求度を表すQoS(Quality of Service)が高い場合には経路制御パケット送信周期をより短くするという可変制御を適用してもよい。
制御部40は、例えば、特定のイベントが検出されたか否かを監視する(S102)。「特定のイベント」には、例えば、CNが起動されたこと、リセットボタンが操作されたこと、及び、特定のタイミングが到来したこと、が含まれてよい。「特定のタイミング」の一例は、例えば、経路制御パケットを定期又は不定期に送信するために設定された送信タイミングである。
特定のイベントが検出されない場合(S102にてNO)、S104の処理が実行される。
特定のイベントが検出された場合(S102にてYES)、CNの制御部は、経路制御パケットを生成し、例えば無線通信部を通じて、周辺ノード情報を基に識別される周辺SNに経路制御パケットを送信する(S103)。経路制御パケットは、ブロードキャストされてもよいし、BF伝送を用いてユニキャストされてもよい。
例えば、CNの起動が検出された場合、及び、経路構築パケットの送信タイミングが検出された場合には、経路構築パケットが周辺SNに送信される。リセットボタンの操作が検出された場合、及び、リセットパケットの送信タイミングが検出された場合には、リセットパケットが周辺SNに送信される。
次に、制御部40は、セルフヒーリング処理の実行タイミングか否かを判定する(S104)。セルフヒーリング処理とは、コアノードが、スレーブノードが正常に動作しているか否かを確認する処理である。例えば、セルフヒーリング処理において、コアノードは、スレーブノード宛にセルフヒーリング用パケット(ハローパケットと称されてよい)を送信し、スレーブノードからの応答に基づいて、スレーブノードが正常に動作しているか否かを確認する。
セルフヒーリング処理の実行タイミングでない場合(S104にてNO)、S107の処理が実行される。
セルフヒーリング処理の実行タイミングである場合(S104にてYES)、制御部40は、セルフヒーリングを実行する(S105)。そして、制御部40は、セルフヒーリングの結果に基づいて、ホップリンクの回線品質の劣化の頻度(回数)を検出する(S106)。
次に、制御部40は、セルフヒーリングの実行期間が経過(タイムアウト)したか否かを判定する(S107)。
セルフヒーリングの実行期間が経過(タイムアウト)していない場合(S107にてNO)、S104の処理が実行される。
セルフヒーリングの実行期間が経過(タイムアウト)した場合(S107にてYES)、制御部40は、S102において特定のイベントが検出されていたか否かを判定する(S108)。別言すると、制御部40は、経路制御パケットを送信したか否かを判定する。
S102において特定のイベントが検出されていなかった場合(S108にてNO)、S101の処理が実行される。S102において特定のイベントが検出されていた場合(S108にてYES)、制御部40は、経路制御処理の実行期間が経過(タイムアウト)したか否かを判定する(S109)。
経路制御処理の実行期間が経過(タイムアウト)していない場合(S109にてNO)、S101の処理が実行される。
経路制御処理の実行期間が経過(タイムアウト)した場合(S109にてYES)、制御部40は、データパケットの処理を開始してよい(S110)。経路制御処理の実行期間が経過(タイムアウト)した場合、コアノードとスレーブノードとの間のデータ中継経路が、最新の状態に更新される。なお、経路制御処理の結果、経路制御処理の前後でデータ中継経路が変わらなくてもよい。
次に、制御部40は、ホップリンクの回線品質の劣化(例えば、劣化の頻度(回数))を検出する(S111)。例えば、制御部40は、セルフヒーリング処理におけるスレーブノードからの応答に基づいて、回線品質の劣化の頻度を検出してよい。
ホップリンクの回線品質の劣化が検出されなかった場合(S111にてNO)、フローは終了する。ホップリンクの回線品質の劣化が検出された場合(S111にてYES)、制御部40は、ホップリンク回線品質の劣化の頻度を更新する(S112)。そして、フローは終了する。
以上のように、コアノードは、周辺ノードとの間においてリンクアップした複数の無線リンクのそれぞれに経路制御パケットを送信(例えば、BF伝送によるユニキャスト)することによって、BHネットワークを構成するスレーブノードのそれぞれに経路制御パケットを伝搬させる。
伝搬品質指標の非限定的な一例としては、無線信号の受信電力又は受信強度(例えば、RSSI;Received Signal Strength Indicator)、電波伝搬損失、及び、伝搬遅延等が挙げられる。また、例えば、ホップリンク毎に適用する伝送技術仕様が異なる場合、RSSIがリンクメトリック(ホップリンクの回線品質を反映した指標)の計算に用いられる代わりに、RSSIと伝送技術仕様とから対応付けられるリンクスループットがリンクメトリックの計算に用いられてもよい。リンクスループットを決定づける伝送技術仕様の一例としては、無線規格(802.11n、802.11ac、802.11ax、5GNR(第5世代移動通信仕様;5G New Radio))、MIMOストリーム数、適応変調方式などが挙げられる。例えば、RSSIが2つのホップリンクの間で同一であっても、無線規格が2つのホップリンクの間で異なっている場合、リンクスループットは2つのホップリンクの間で異なる。このような場合に、リンクスループットをリンクメトリックの計算に用いることによって、構築される経路の回線品質の信頼性を向上できる。
また、一部のホップリンクの伝送技術に、無線伝送に追加あるいは代替で、有線LANケーブル、または、Power Line Comunication(PLC)などの有線伝送が適用される場合も考えられる。このように、ホップリンク毎に適用する伝送技術仕様が異なる場合に、リンクメトリックまたは中継経路に含まれる複数のホップリンクに対するリンクメトリックの総合的な指標である経路メトリックの計算にリンクスループットを用いることによって、より的確な回線品質の指標を計算できる。より的確な回線品質を用いることによって、例えば、リンクスループットを用いない場合よりも、回線品質の良い経路を構築できる場合がある。
例えば、CNを起点に信号(例えば、制御信号)を送信することで、制御信号の送信ノードと受信ノードとの間の無線区間毎に、当該無線区間の電波伝搬損失を受信ノードにおいて求めることができる。
そして、受信ノードのそれぞれが、求めた電波伝搬損失の情報を、制御信号に含めて送信することで、制御信号が伝搬した無線区間の累積的な電波伝搬損失の情報(別言すると、累積値)を、ノード間で伝達できる。
個々のノードは、例えば、制御信号の送信元である上流ノード候補毎に、累積的な電波伝搬損失に基づいて経路メトリックを計算し、上流ノード候補の中から、経路メトリックが例えば最小を示すノードを1つ選ぶ。これにより、電波伝搬損失が最小となるツリー構造の経路が構築される。個々のノードは、メモリ32もしくはストレージ33の少なくとも一方に、選んだ転送先のノード情報、もしくは、ツリー構造の中継経路におけるBF送信のためのパラメータ情報のいずれか、もしくは、両方を書き込んでよい。ここで、例えば、転送先のノード情報、もしくは、パラメータ情報がサーバに記憶される場合、個々のノードは、ツリー構造の中継経路を使用するためにサーバから情報を読み出すことによって、タイムラグが生じる。タイムラグ無しに瞬時にツリー構造の中継経路を構成するためには、転送先のノード情報、及び/又は、パラメータ情報は、個々のノードが有する記憶媒体を用いて記憶されることが望ましい。個々のノードが記憶する情報は、上記の転送先のノード情報、及び/又は、パラメータ情報に限定されなくてよい。
(SNの動作例)
図9は、一実施の形態に係るスレーブノード(SN)の動作例を示すフローチャートである。図9を参照して、SNの動作例について説明する。図9のフローチャートは、SNの制御部において実行されると捉えてよい。
SNは、例えばBH回線の無線通信部36においてセルフヒーリングのハローパケットが受信されるか否かを判定する(S201)。
セルフヒーリングのハローパケットが受信されない場合(S201にてNO)、S203の処理が実行される。
セルフヒーリングのハローパケットが受信された場合(S201にてYES)、SNの制御部40は、セルフヒーリングの結果をCNへ報告する(S202)。
次に、制御部40は、例えばBH回線の無線通信部36において経路制御パケットが受信されるか否かを判定する(S203)。
経路制御パケットが受信されなかった場合(S203にてNO)、S201の処理が実行される。経路制御パケットが受信された場合(S203にてYES)、SNの制御部40は、経路制御パケットの種別を確認する。例えば、制御部40は、受信した経路制御パケットが、リセットパケットであるか否かを確認する(S204)。
受信した経路制御パケットが、リセットパケットの場合(S204にてYES)、制御部40は初期化処理を行う(S205)。初期化処理には、例えば、以下の処理が含まれてよい。
・周辺ノード情報において有効なツリー経路に選択しているリンクの選択解除
・記憶している経路メトリックの初期値(例えば、最大値)への初期化
初期化処理の後、制御部40は、例えば、受信したリセットパケットを周辺SNへ送信する(S206)。そして、S201の処理が実行される。なお、リセットパケットには、識別子(ID)が含められてよい。ノードのそれぞれは、受信したリセットパケットに含まれるIDを記憶しておいてよい。また、リセットパケットは、ユニキャストで送信されてもよいし、マルチキャストで送信されてもよい。
ノードのそれぞれは、受信したリセットパケットのIDが、記憶したIDと一致する場合、別言すると、過去に送信(転送)したリセットパケットであることを示す場合、当該リセットパケットの更なる送信は行わない。これにより、リセットパケットがBHネットワークにおいてループすることを防止できる。
一方、受信した経路制御パケットがリセットパケットでない場合(S204にてNO)、制御部40は、当該経路制御パケットが経路構築パケットであるか否かを確認する(S207)。
受信した経路制御パケットが経路構築パケットではない場合(S207にてNO)、S201の処理が実行される。受信した経路制御パケットが経路構築パケットの場合(S207にてYES)、制御部40は、周辺ノード情報を参照し(S208)、経路構築パケットを受信したリンクの伝搬品質指標(例えば、電波伝搬損失)を計算する(S209)。
計算した電波伝搬損失を基に、制御部40は、経路メトリックを計算する(S210)。例えば、制御部40は、計算した電波伝搬損失と、受信した経路構築パケットに含められている伝搬品質指標と、を加算することによって、累積的な電波伝搬損失を新経路メトリックとして計算する。
そして、制御部40は、新経路メトリックと、新経路メトリックが計算される前に記憶していた旧経路メトリックと、を比較して、経路メトリックの更新要否を判断する(S211)。
例えば、制御部40は、旧経路メトリックよりも新経路メトリックの方が小さい場合に、旧経路メトリックを新経路メトリックに更新すると判断する。旧経路メトリックを新経路メトリックに更新すると判断する場合(S211にてYES)、当該判断に応じて、制御部は、周辺ノード情報において新経路メトリックに対応する上流の無線リンクを有効なツリー経路に選択する(選択リンクの更新)(S212)。なお、旧経路メトリックを新経路メトリックに更新しないと判断した場合(S211にてNO)、S201の処理が実行されてよい。
選択リンクの更新に応じて、制御部40は、例えば、新経路メトリックを含む経路構築パケットを、周辺ノード情報において識別される周辺SNへ送信する(S213)。例えば、経路構築パケットは、マルチキャストで送信されてもよいし、BF伝送でのユニキャストで送信されてもよい。
その後、制御部40は、一定時間が経過(タイムアウト)したか否かを監視する(S214)。タイムアウトが検出されない場合(S214にてNO)、S201の処理が実行される。
タイムアウトが検出された場合(S214にてYES)、制御部40は、データパケットの送信処理(中継転送)を開始してよい(S215)。データパケットの送信処理は、例えば、宛先ノードへのデータパケット転送処理であってよい。データパケットの送信処理は、中継転送が行われる場合の転送先(宛先)のノード番号を記憶したルーティングテーブルの中継経路に従って実行される。ルーティグテーブルは、下流方向ルーティングテーブルと上流方向ルーティングテーブルとを含んでよい。データパケットの転送が正常に行われない場合、例えば、連続3回のパケット転送においてACKが宛先ノードから返ってこない場合、ルーティングテーブルに記憶された別の候補の宛先ノードにデータ転送先を切り替えてもよい。これは、新たな中継経路が決定されるまでの間の応急処置となり得る。各ノードは、経路制御において、新たな中継経路が確定し、メモリ32もしくはストレージ33に新たな中継経路に関する情報を記憶、更新するまでの間、応急処置として、転送先のノード情報および転送先のノードとの間のBF送信のためのパラメータ情報を、メモリ32もしくはストレージ33から読み出して、中継伝送を行ってもよい。
次に、制御部40は、ホップリンクの回線品質の劣化(例えば、劣化の頻度(回数))を検出する(S216)。例えば、制御部40は、セルフヒーリング処理におけるスレーブノードからの応答に基づいて、回線品質の劣化の頻度を検出してよい。
ホップリンクの回線品質の劣化が検出されなかった場合(S216にてNO)、フローは終了する。ホップリンクの回線品質の劣化が検出された場合(S216にてYES)、制御部40は、ホップリンク回線品質の劣化の頻度を更新する(S217)。そして、フローは終了する。
なお、受信した経路制御パケットがリセットパケット及び経路構築パケットのいずれでもない場合、制御部40は、処理を経路制御パケットの受信監視処理に移行してよい。
また、計算した新経路メトリックが旧経路メトリック以上であり、選択リンクの更新が不要と判断した場合も、制御部40は、処理を経路制御パケットの受信監視処理に移行してよい。
以上のように、SNは、経路構築パケットの受信に応じて、周辺ノードとの間においてリンクアップした複数の無線リンクの1つを経路メトリックに基づいて選択する。これにより、メッシュリンクがリンクアップしたBHネットワークにおいて、経路メトリックに基づいたツリー経路が構築及び更新される。
以上説明した本実施の形態では、無線ノードが、バックホールネットワークを構成する複数の周辺ノードのそれぞれとビームフォーミングに関するトレーニングを行う制御部と、トレーニングによって周辺ノードのそれぞれと確立した複数の無線ビームリンクのうち、データ通信の経路に選ばれた周辺ノードに対応する無線ビームリンクを用いてデータ通信を行う通信部と、を有する。この構成により、電波伝搬の損失を補償するためにビームフォームミング(BF)技術が適用される高周波数帯の無線を用いた適切なBHネットワークを構築できる。
また、本実施の形態によれば、送信点から受信点に至る電波伝搬損失が大きくなる場合であっても、経路の構築(または、更新)の頻度を上げることによって、無線通信システムにおける、スループットの低下を抑制できる。
また、本実施の形態によれば、メッシュリンクのリンクアップにおいて、BF制御処理が実行され、無線ノード間の通信に適したビームが決定されるため、例えば、データ転送を行う前のBF制御を省略でき、BH回線のスループットの低下を抑制できる。
また、本実施の形態によれば、経路制御において、各ホップリンクの品質判定を、BF伝送を適用したユニキャストでの送受信に基づいて行うため、より適切な経路を選択できる。
また、本実施の形態によれば、データ転送において、無線ノードが、複数の系列のデータの送信、及び/又は、複数の系列のデータの受信を同時刻に並列に実行する構成を有してよい。この構成により、無線通信システムにおけるスループットを向上できる。
1 無線通信システム
3 無線ノード
5 バックボーンネットワーク
7 端末装置
31 プロセッサ
32 メモリ
33 ストレージ
34 入出力(I/O)装置
35,36 無線インタフェース(IF)
37,39 有線インタフェース(IF)
38 バス
40 制御部
350,360 アンテナ
401 スキャン処理部
402 ノード管理部
403 フレーム転送処理部
404 経路制御部
405 メッシュリンク確立部
406 IPT制御部
4041 経路制御パケット生成部
4042 経路メトリック計算部
4043 経路更新部
4051 BF制御処理部
4052 BFパラメータ格納部

Claims (5)

  1. バックホールネットワークを構成する周辺ノードのそれぞれに対応するビームを使用して、前記周辺ノードのそれぞれと通信を行う無線ビームリンクを確立する制御部と、
    前記周辺ノードのそれぞれと確立した複数の前記無線ビームリンクのうち、データ通信の経路に選ばれた周辺ノードに対応する無線ビームリンクを用いて前記データ通信を行う通信部と、
    を備え、
    前記通信部は、前記無線ビームリンクの品質測定用の制御信号を、前記無線ビームリンクに対応する前記ビームを使用して送信する、
    無線ノード。
  2. 前記制御部は、前記経路に選ばれた無線ビームリンクの品質および前記経路に選ばれた無線ビームリンクを用いたデータ通信のサービス品質の少なくとも1つに関する指標に基づいて、前記制御信号の送信周期を制御する、
    請求項1に記載の無線ノード。
  3. 前記制御部は、前記指標が所定値以上の品質劣化を示す場合に、前記制御信号の送信周期を短くする、
    請求項2に記載の無線ノード。
  4. バックホールネットワークを構成する複数の無線ノードを備え、
    前記無線ノードの少なくとも1つは、
    周辺ノードのそれぞれに対応するビームを使用して、前記周辺ノードのそれぞれと通信を行う無線ビームリンクを確立する制御部と、
    前記周辺ノードのそれぞれと確立した複数の前記無線ビームリンクのうち、データ通信の経路に選ばれた周辺ノードに対応する無線ビームリンクを用いて前記データ通信を行う通信部と、
    を備え、
    前記通信部は、前記無線ビームリンクの品質測定用の制御信号を、前記無線ビームリンクに対応する前記ビームを使用して送信する、
    無線通信システム。
  5. バックホールネットワークを構成する複数の無線ノードのうちの少なくとも1つは、
    周辺ノードのそれぞれに対応するビームを使用して、前記周辺ノードのそれぞれと通信を行う無線ビームリンクを確立し、
    前記周辺ノードのそれぞれと確立した複数の前記無線ビームリンクのうち、データ通信の経路に選ばれた周辺ノードに対応する無線ビームリンクを用いて前記データ通信を行い、
    前記無線ビームリンクの品質測定用の制御信号を、前記無線ビームリンクに対応する前記ビームを使用して送信する、
    無線通信方法。
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