JP2023105418A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技の興趣を向上させることを目的とする。【解決手段】球受入口に入球した遊技球に基づいて抽選を行い、抽選の結果を表示装置に表示する遊技機は、遊技球が所定期間内に球受入口に入球しないとき、遊技画面から客待ち画面へ切り替えて表示装置に表示する第1の演出と、遊技球が前記球受入口に入球したタイミングに応じて演出内容が変化する特定演出を開始する第2の演出と、を実行することができるようになっている。第2の演出では、第1の演出が開始されてから遊技球が球受入口に入球するまでの経過時間、または、遊技球が球受入口に入球した時刻、に応じて演出内容が変化することができるようになっている。【選択図】図24

Description

本発明は、パチンコ遊技機などの遊技機に関する。
従来、表示画面を用いて種々の演出をおこなう遊技機が一般的である(例えば、特許文献1参照)。
このような遊技機では、球受入口へ遊技球が入球せず待機状態となると、客寄せ効果を得るためのデモ演出がおこなわれていた。
特開2020-191965号公報
しかしながら、このような遊技機では、待機状態であるときにデモ演出がおこなわれ、その後、遊技球が球受入口へ入球して変動が開始されるものの、遊技の興趣を向上させるための技術については、なお改善の余地があった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、遊技の興趣の向上を図ることを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
球受入口に入球した遊技球に基づいて抽選を行い、前記抽選の結果を表示装置に表示する遊技機であって、
遊技球が所定期間内に前記球受入口に入球しないとき、遊技画面から客待ち画面へ切り替えて前記表示装置に表示する第1の演出と、
遊技球が前記球受入口に入球したタイミングに応じて演出内容が変化する特定演出を開始する第2の演出と、を実行可能である、
ことを特徴とする遊技機。
[適用例2]
適用例1に記載の遊技機であって、
前記第2の演出では、前記第1の演出が開始されてから遊技球が前記球受入口に入球するまでの経過時間、または、遊技球が前記球受入口に入球した時刻、に応じて前記演出内容が変化する、
ことを特徴とする遊技機。
[適用例3]
適用例2に記載の遊技機であって、
前記第2の演出では、前記第1の演出が開始されてから遊技球が前記球受入口に入球するまでの経過時間に応じて前記特定演出として音声内容を変えてスピーカから出力する、
ことを特徴とする遊技機。
[適用例4]
適用例3に記載の遊技機であって、
前記第2の演出では、前記第1の演出が開始されてから遊技球が前記球受入口に入球するまでの経過時間が第1の時間に到達したとき、前記特定演出として当該経過時間が短かったことを示唆する第1の音声内容をスピーカから出力開始する、
ことを特徴とする遊技機。
[適用例5]
適用例4に記載の遊技機であって、
前記第2の演出では、前記第1の演出が開始されてから遊技球が前記球受入口に入球するまでの経過時間が前記第1の時間を超えて第2の時間に到達したとき、前記特定演出として当該経過時間が長かったことを示唆する第2の音声内容をスピーカから出力開始する、
ことを特徴とする遊技機。
[適用例6]
適用例5に記載の遊技機であって、
前記第2の演出では、前記第1の演出が開始されから遊技球が前記球受入口に入球するまでの経過時間が前記第2の時間を超え、その後、遊技機の電源遮断時における日の翌日において遊技機の電源投入が行われ、その後、遊技球が前記球受入口に入球する第3の時間に到達したとき、前記特定演出として日を跨いだことを示唆する第3の音声内容をスピーカから出力開始する、
ことを特徴とする遊技機。
本発明によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
遊技機の正面図である。 表示器類の拡大図である。 遊技機の主制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 遊技機のサブ制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 メインROMおよびメインRAMを説明するための図である。 サブROMおよびサブRAMを説明するための図である。 大当たり判定テーブルT1を説明するための図である。 大当たり種別判定テーブルT5の説明図である。 非時短状態時の変動パターン判定テーブルT6の説明図である。 時短状態時の変動パターン判定テーブルT6の説明図である。 主制御メイン処理のフローチャートである。 メイン側タイマ割り込み処理のフローチャートである。 特別動作処理のフローチャートである。 特別図柄待機処理のフローチャートである。 大当たり判定処理のフローチャートである。 サブ制御メイン処理を示すフローチャートである。 サブ側タイマ割り込み処理のフローチャートである。 復電時客待ち時間取得処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートである。 変動演出開始処理のフローチャートである。 遊技開始時音声パターン決定処理のフローチャートである。 遊技開始時音声パターン決定テーブルT56の説明図である。 客待ち経過時間処理のフローチャートである。 経過時間による遊技開始時演出Aを説明するための図である。 経過時間による遊技開始時演出Bを説明するための図である。
<第1実施形態>
1.遊技機の構造
図1は、本発明の一実施形態としての遊技機1の正面図である。以下では、遊技機1の左右方向を、遊技機1に対面する遊技者から見た左右方向に一致させて説明する。また、遊技機1の前方向は、遊技機1から遊技者に向かう方向として説明し、遊技機1の後方向は、遊技者から遊技機1に向かう方向として説明する。
遊技機1は、遊技者の発射操作に基づいて遊技球を発射させ、特定の入賞装置に遊技球が入賞すると、その入賞に基づいて所定数の遊技球を遊技者に払い出すパチンコ遊技機である。遊技機1は、遊技機枠50と、遊技盤2とを備え、遊技機枠50の内側に遊技盤2が取り付けられている。遊技機枠50は、前枠(前枠部)53のほか、遊技機の外郭部を形成する外枠(基枠部)と、外枠の内側において遊技盤2が取り付けられる内枠と、を備えている。前枠(前枠部)53は、外枠および内枠の前方側に配置される縦長方形状のユニットであり、ハンドル60と、打球供給皿(上皿)61と、余剰球受皿(下皿)62と、演出ボタン63と、剣部材64と、剣ボタン65と、枠ランプ66と、スピーカ67と、セレクトボタン68と、枠可動体600とを備えている。前枠53の中央には開口部が形成されており、開口部を介して、遊技盤2の遊技領域3を視認することができる。
ハンドル60は、前枠53の右側の下端に配置され、回転角度に応じた発射強度で遊技球を発射させる。打球供給皿(上皿)61は、前枠53の下方に設けられ、遊技球を貯留する。余剰球受皿(下皿)62は、打球供給皿(上皿)61の下方に配置され、打球供給皿(上皿)61に収容しきれない遊技球を貯留する。演出ボタン63は、打球供給皿(上皿)61の近傍に配置された操作部であり、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者によって操作(押圧)される。剣部材64は、剣の形を模した操作部であり、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者が下方向に押し込むことができる。剣ボタン65は、剣部材64の上端部分、すなわち、剣の柄の端部に設けられた操作部であり、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者によって操作(押圧)される。剣部材64は、剣部材64全体を下方に押し込む第1の操作と、先端の剣ボタン65を押圧する第2の操作の異なる2つの操作を実行可能に構成されている。枠ランプ66は、前枠53の開口部周辺に配置され、遊技中などに発光演出をおこなう。スピーカ67は、前枠53の左上方と右上方に配置され、遊技中などに音演出をおこなう。セレクトボタン68は、いわゆる十字キーとなっており、左ボタン、右ボタン、上ボタン、および、下ボタンから構成され、各種入力を可能にする。枠可動体600は、前枠53の上部に設けられた可動式のいわゆるギミックである。枠可動体600は、前枠53の内部に格納されている格納状態から、前枠53の上方に突出する露出状態に変位可能に構成されている。
遊技盤2は、遊技領域3と、レール部材4と、盤ランプ5と、画像表示装置7と、センター装飾体10と、固定入賞装置(ヘソ)19と、普通可変入賞装置(電チュー)22と、ゲート(スルーチャッカー)28と、第1大入賞装置(第1アタッカー)31と、第2大入賞装置(第2アタッカー)36と、一般入賞口27(普通入賞口27)と、アウト口16と、表示器類40と、を備えている。
遊技領域3は、ハンドル60の操作によって発射された遊技球が流下する領域であり、遊技球を誘導する複数の遊技釘が突設されている。レール部材4は、遊技領域3の左側端部に配置され、ハンドル60の操作によって発射された遊技球を遊技領域3の上方に向けて誘導する。盤ランプ5は、遊技領域3の背面側に配置され、遊技領域3の背面側から光を照射する。
画像表示装置7は、遊技領域3の中央付近に設けられ、表示画面7aを備えている。画像表示装置7は、液晶表示装置であってもよいし、有機EL表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクター、ドットマトリクスなどの他の画像表示装置であってもよい。画像表示装置7の表示画面7aは、演出図柄(装飾図柄)8L、8C、8Rが可変表示(変動表示ともいう)される演出図柄表示領域と、保留画像9A、9Bが表示される保留画像表示領域と、保留消化画像9Cが表示される保留消化画像表示領域と、を有している。保留画像9A、9Bは、保留を表す画像であり、保留アイコン9A,9Bとも呼ぶ。保留消化画像9Cは、当該変動に対応する画像であり、当該変動画像9C、または、当該変動アイコン9Cとも呼ぶ。なお、保留消化画像9Cは、当該変動に対応する画像であり、保留を示すものではないが、保留画像9A、9Bと保留消化画像9Cとを合わせて、便宜上、保留画像とも呼ぶ。
演出図柄表示領域は、「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアを含んでいる。左の図柄表示エリアには左演出図柄(左装飾図柄)8Lが表示される。中の図柄表示エリアには中演出図柄(中装飾図柄)8Cが表示される。右の図柄表示エリアには右演出図柄(右装飾図柄)8Rが表示される。演出図柄8L、8C、8Rは、例えば「1」~「9」までの数字を表した複数の図柄によって構成されている。演出図柄8L、8C、8Rの変動表示は、後述する第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示と同期している。画像表示装置7は、左、中、右の図柄表示エリアに表示する演出図柄の組み合わせによって、後述の第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41bによって表示される第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の結果(大当たり抽選結果)を、遊技者にわかりやすく表示することができる。
例えば、大当たりに当選した場合には「777」などのゾロ目で演出図柄を停止表示する。はずれであった場合には「637」などのバラケ目で演出図柄を停止表示する。これにより、遊技者による遊技の進行状況の把握が容易となる。遊技者は、大当たり抽選結果を第1特別図柄表示器41aや第2特別図柄表示器41bのほか、画像表示装置7によって把握することができる。なお、図柄表示エリアの位置は固定的でなくてもよい。また、演出図柄の変動表示の態様としては、上下方向にスクロールする態様であってもよいしそれ以外の態様であってもよい。各抽選結果に応じてどのような演出図柄の組み合わせを停止表示するかは上記に限定されず任意に設定することができる。以後、演出図柄8L、8C、8Rを表示する演出を「演出図柄の変動演出」、「装飾図柄の変動演出」または、単に「変動演出」とも呼ぶ。なお、この演出図柄の変動演出は、特別図柄が変動開始してから停止するまでの期間(特別図柄変動期間とも呼ぶ)における演出を1回の変動演出としてカウントする。従って、特別図柄が変動開始してから停止するまでの期間に、演出図柄を仮停止させる場合があったとしても、当該仮停止の演出は、演出図柄の変動演出に含まれる。
画像表示装置7は、演出図柄の変動演出のほか、大当たり遊技(特別遊技の一例)に並行しておこなわれる大当たり演出などの遊技画面や、客待ち用のデモ演出などの待機画面である客待ち画面を表示画面7aに表示することができる。客待ち用のデモ演出(単にデモ演出ともいう。)には、静止画による演出と、動画による演出と、が含まれる。演出図柄の変動演出では、演出図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出画像も表示されてもよい。また、画像表示装置7は、演出図柄に加え、特別図柄が変動中であることを示唆したり、特別図柄の抽選結果を示唆したりすることが可能な識別表示(第四図柄、図示省略)を、表示画面7aに表示してもよい。なお、識別表示(第四図柄)は、遊技領域3に設けられたLEDなどの発光器によって表示させてもよい。
保留画像表示領域は、後述の第1特図保留の記憶数に応じて保留画像9Aを表示する第1保留表示エリアと、後述の第2特図保留の記憶数に応じて保留画像9Bを表示する第2保留表示エリアとを含んでいる。保留画像9A、9Bの表示によって、後述の第1特図保留表示器43aに表示される第1特図保留の記憶数と、第2特図保留表示器43bに表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく表示することができる。保留消化画像表示領域は、保留消化画像9Cを表示する保留消化表示エリアを含んでいる。保留消化画像9Cは、表示画面7aで現在変動中の演出図柄(演出図柄8L、8C、8R)に対応しており、保留消化画像9Cの表示によって、第1特図保留または第2特図保留が消化(後述の「特図保留の消化」)されることを、遊技者にわかりやすく表示することができる。
センター装飾体10は、遊技領域3の中央付近であって、画像表示装置7の前方に配置されている。センター装飾体10には、可動式のいわゆるギミックである盤可動体15(可動役物15とも呼ぶ)が取り付けられている。センター装飾体10の下部には、ステージ部11が形成されている。ステージ部11は、ステージ部11の上面を転動する遊技球を後述の第1始動口20へと誘導可能な形状を有している。センター装飾体10の左下方には、ワープ部12が設けられている。ワープ部12は、遊技球が流入する入口部と遊技球が流出する出口部とを備え、入口部から流入した遊技球を出口部からステージ部11に流出させる。
固定入賞装置(ヘソ)19は、遊技領域3における画像表示装置7の下方に配置され、遊技球の入球し易さが常に変わらない第1始動口(第1始動入賞口、第1入球口、固定始動口)20を備えている。第1始動口20への遊技球の入賞は、第1特別図柄の抽選(大当たり抽選)の契機となっている。言い換えれば、第1始動口20への遊技球の入賞は、大当たり乱数等の取得および大当たり判定等の契機となっている。
普通可変入賞装置(電チュー)22は、遊技領域3における第1始動口20の下方に配置され、第2始動口(第2始動入賞口、第2入球口、可変始動口)21を備えている。第2始動口21への遊技球の入賞は、第2特別図柄の抽選(大当たり抽選)の契機となっている。電チュー22は、第2始動口21の前方に可動部材23を備えており、可動部材23の作動によって第2始動口21を開閉する。可動部材23は、電チューソレノイド24(図3)によって駆動される。第2始動口21は、可動部材23が開状態のとき遊技球が入球可能である。なお、電チュー22は、可動部材23が開状態のときの方が閉状態のときよりも第2始動口21への入球が容易であればよく、閉状態のときに第2始動口21への入球が可能であってもよい。
ゲート(スルーチャッカー)28は、遊技領域3における第1大入賞装置(第1アタッカー)31の上方に配置されており、遊技球が通過可能に構成されている。ゲート28への遊技球の通過は、電チュー22を開放するか否かを決定する普通図柄抽選の契機となっている。言い換えれば、ゲート28への遊技球の通過は、普通図柄乱数(当たり乱数)の取得および当たり判定等の契機となっている。
ここで、「特別図柄の抽選」とは、第1始動口20または第2始動口21に遊技球が入賞したときに、特別図柄判定用の乱数を取得し、この取得した乱数を予め定められた「大当たり」に対応する値と比較することにより、大当たりか否かを判定する処理をいう。この「大当たり」の抽選結果は即座に遊技者に報知されるわけではなく、後述の第1特別図柄表示器41aまたは第2特別図柄表示器41bにおいて特別図柄の変動表示がおこなわれ、所定の変動時間を経過したところで、抽選結果に対応する特別図柄が停止表示(確定表示)され、遊技者に抽選結果が報知される。画像表示装置7では、特別図柄の変動表示と同期して演出図柄を変動表示する図柄合わせゲームが行われ、この図柄合わせゲームによって、より効果的に大当りの抽選結果が遊技者に報知される。
また、「普通図柄の抽選」とは、ゲート28を遊技球が通過したときに、普通図柄判定用の乱数を取得し、この取得した乱数を予め定められた「当り」に対応する値と比較することにより、当りか否かを判定する処理をいう。この普通図柄の抽選結果についても、ゲート28を遊技球が通過して即座に抽選結果が報知されるわけではなく、後述の普通図柄表示器42において普通図柄の変動表示がおこなわれ、所定の変動時間を経過したところで、抽選結果に対応する普通図柄が確定表示(点灯または消灯)され、遊技者に抽選結果が報知される。
第1大入賞装置(第1アタッカー、第1特別可変入賞装置)31は、遊技領域3における第1始動口20の右上方に配置され、第1大入賞口(第1特別入賞口)30と、V領域39と、非V領域70と、V開閉部材71とを備えている。第1大入賞口30は、スイング式の開閉動作により遊技球の受け入れを許容または阻害する開閉部材(第1特別入賞口開閉部材)32を備えている。開閉部材32は、第1大入賞口ソレノイド33(図3)によって駆動される。第1大入賞口30は、開閉部材32が開状態のとき遊技球が入球可能となる。
第1大入賞装置31は内部に、V領域(特定領域)39と、V領域センサ39a(図3)と、非V領域(非特定領域)70と、非V領域センサ70a(図3)と、第1大入賞口センサ30a(図3)と、V開閉部材71と、V開閉部材ソレノイド73(図3)と、を備えている。V領域(特定領域)39および非V領域(非特定領域)70は、第1大入賞装置31の内部において、第1大入賞口30を通過した遊技球が通過可能な領域として構成されている。第1大入賞口センサ30aは、V領域39および非V領域70の上流に配置され、第1大入賞口30への遊技球の入賞を検知する。V領域センサ39aは、V領域39に配置され、V領域39への遊技球の通過を検知する。非V領域センサ70aは、非V領域70に配置され、非V領域70への遊技球の通過を検知する。V開閉部材71は、第1大入賞口30を通過した遊技球をV領域39または非V領域70のいずれかに振り分ける。V開閉部材ソレノイド73は、V開閉部材71を駆動する。V開閉部材71は、回転移動(遊技盤2に対して時計回りおよび反時計回り)するように構成され、V開閉部材ソレノイド73の通電時には、原点位置から反時計回りに回転して遊技球をV領域39に振り分ける第1の状態(回動状態)となり、V開閉部材ソレノイド73の非通電時には、原点に位置して遊技球を非V領域70に振り分ける第2の状態(停止状態)となる。なお、V開閉部材71は、回転移動に限らず、第1大入賞口30を通過した遊技球をV領域39または非V領域70のいずれかに振り分ける機能を有しておればよく、例えば、遊技盤2に対して前後方向に移動するように構成してもよい。すなわち、V開閉部材ソレノイド73の通電時には、遊技球をV領域39に振り分ける退避状態(第1の状態)となり、V開閉部材ソレノイド73の非通電時には、遊技球を非V領域70に振り分ける進出状態(第2の状態)となるように構成してもよい。なお、遊技機1では、V領域39への遊技球の通過が後述の高確率状態への移行の契機となっている。つまり、V領域39は、確変作動口となっている。一方、非V領域70は、確変作動口となっていない。本実施形態の第1大入賞装置31は、さらに、第1大入賞装置31から排出される遊技球数を計数する第1大入賞装置排出センサ(図示しない)を備えている。第1大入賞装置排出センサは、V領域39と非V領域70が下流で合流した地点に設けられており、V領域センサ39aまたは非V領域センサ70aを通過した遊技球数を計数する。
第2大入賞装置(第2アタッカー、第2特別可変入賞装置)36は、遊技領域3における第1大入賞口30の右上方に配置され、第2大入賞口(第2特別入賞口)35を備えている。第2大入賞口35は、スイング式の開閉動作により遊技球の受け入れを阻害または許容する開閉部材(第2特別入賞口開閉部材、可動部材)37を備えている。開閉部材37は、第2大入賞口ソレノイド38(図3)によって駆動される。第2大入賞口35は、開閉部材37が開状態のとき遊技球が入球可能となる。
一般入賞口27は、遊技領域3の下部に設けられている。アウト口16は、遊技領域3の下部に設けられており、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域3の外へ排出する。表示器類40は、遊技盤2の右側中央付近に配置されている。表示器類40の詳細については後述する。
遊技領域3には、左右方向の中央より左側の左遊技領域3Aと、右側の右遊技領域3Bとがある。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打ち方を「左打ち」と呼ぶ。一方、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打ち方を「右打ち」と呼ぶ。遊技機1では、左打ちにて第1始動口20への入賞を狙うことができる。一方、右打ちにてゲート28の通過、第2始動口21、第1大入賞口30、および、第2大入賞口35への入賞が狙うことができるように構成されている。
図2は、表示器類40の拡大図である。表示器類40は、第1特別図柄表示器41aと、第2特別図柄表示器41bと、普通図柄表示器42と、第1特図保留表示器43aと、第2特図保留表示器43bと、普図保留表示器44と、を含んでいる。第1特別図柄表示器41aは、第1特別図柄を可変表示する。第2特別図柄表示器41bは、第2特別図柄を可変表示する。普通図柄表示器42は、普通図柄を可変表示する。第1特図保留表示器43aは、第1特別図柄表示器41aの作動保留(第1特図保留)の記憶数を表示する。第2特図保留表示器43bは、第2特別図柄表示器41bの作動保留(第2特図保留)の記憶数を表示する。普図保留表示器44は、普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)の記憶数を表示する。第1特別図柄の可変表示は、第1始動口20への遊技球の入賞を契機としておこなわれる。第2特別図柄の可変表示は、第2始動口21への遊技球の入賞を契機としておこなわれる。以下では、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して「特別図柄」とも呼ぶ。また、第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41bを総称して「特別図柄表示器41」とも呼ぶ。また、第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bを総称して「特図保留表示器43」とも呼ぶ。
特別図柄表示器41は、特別図柄(識別情報)を可変表示(変動表示)した後、停止表示することによって第1始動口20または第2始動口21への入賞に基づく抽選(特別図柄当たり抽選、大当たり抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄(停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特別図柄抽選によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた大当たり停止態様の特別図柄(大当たり図柄)である場合には、停止表示された大当たり図柄の種類(当選した大当たりの種類)に応じた開放パターンにて第1大入賞口30または第2大入賞口35を開放させる特別遊技(大当たり遊技)がおこなわれる。なお、特別遊技における大入賞口(第1大入賞口30および第2大入賞口35)の開放パターンについては後述する。
特別図柄表示器41は、横並びに配された8個のLEDから構成されており、その点灯態様によって特別図柄当たり抽選の結果に応じた特別図柄を表示する。例えば、大当たり(後述の複数種類の大当たりのうちの一つ)に当選した場合には、「○○●●○○●●」(○:点灯、●:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDが点灯した大当たり図柄を表示する。ハズレである場合には、「●●●●●●●○」というように一番右にあるLEDのみが点灯したハズレ図柄を表示する。ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。特別図柄が停止表示される前には、所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示(可変表示)がなされる。変動表示の態様は、例えば、左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯してもよい。変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、上記態様に限定されず、任意の点灯態様とすることができる。例えば、変動表示の態様は、全LEDが一斉に点滅してもよい。
遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞(入球)があると、その入賞に対して取得した大当たり乱数等の各種乱数の値(数値情報)は、特図保留記憶領域84e(図5)に一旦記憶される。具体的には、第1始動口20への入賞であれば、第1特図保留として第1特図保留記憶領域(図5)に記憶され、第2始動口21への入賞であれば、第2特図保留として第2特図保留記憶領域(図5)に記憶される。各々の特図保留記憶領域84eに記憶可能な特図保留の数には上限があり、本実施形態における上限値は、第1特図保留記憶領域、第2特図保留記憶領域ともにそれぞれ4個となっている。特図保留記憶領域84eに記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の可変表示が可能となったときに消化される。「特図保留の消化」とは、その特図保留に対応する大当たり乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の可変表示を実行することをいう。従って、遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示がその入賞後にすぐにおこなえない場合、すなわち、特別図柄の可変表示の実行中や特別遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その入賞に対する大当たり抽選の権利を留保することができる。特図保留の数は、特図保留表示器43に表示される。第1特図保留表示器43aと第2特図保留表示器43bは、例えばそれぞれ4個のLEDで構成されている。各特図保留表示器43は、特図保留の数だけLEDを点灯させることによって特図保留の数を表示する。
普通図柄の可変表示は、ゲート28への遊技球の通過を契機としておこなわれる。普通図柄表示器42は、普通図柄を可変表示(変動表示)した後、停止表示することによってゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄抽選の結果を報知する。停止表示される普通図柄(普図停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される普通図柄)は、普通図柄抽選によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。普図停止図柄が予め定めた特定普通図柄(所定の停止態様の普通図柄すなわち普通当たり図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンで第2始動口21を開放させる補助遊技が行われる。なお、第2始動口21の開放パターンについては後述する。
普通図柄表示器42は、2個のLEDから構成されており、その点灯態様によって普通図柄抽選の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば、抽選結果が当たりである場合には、「○○」(○:点灯、●:消灯)というように両LEDが点灯した普通当たり図柄を表示する。抽選結果がハズレである場合には、「●○」というように右のLEDのみが点灯した普通ハズレ図柄を表示する。普通ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。普通図柄が停止表示される前には、所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示がなされる。変動表示の態様は、例えば、両LEDが交互に点灯してもよい。変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、上記態様に限定されず、任意の点灯態様とすることができる。例えば、変動表示の態様は、全LEDが一斉に点滅してもよい。
遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過があると、その通過に対して取得した普通図柄乱数(当たり乱数)の値は、普図保留記憶領域84f(図5)に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶領域84fに記憶可能な普図保留の数には上限があり、本形態における上限値は4個となっている。普図保留記憶領域84fに記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄乱数(当たり乱数)を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。従って、遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示がその通過後にすぐにおこなえない場合、すなわち、普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その通過に対する普通図柄抽選の権利を留保することができる。普図保留の数は、普図保留表示器44に表示される。普図保留表示器44は、例えば、4個のLEDで構成されており、普図保留の数だけLEDを点灯させることによって普図保留の数を表示する。
2.遊技機の電気的構成
図3、図4に基づいて、遊技機1の電気的構成について説明する。図3は、遊技機1の主制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。図4は、遊技機1のサブ制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。遊技機1は、主制御基板80(図3)と、サブ制御基板90(図4)と、画像制御基板100(図4)と、ランプ制御基板107(図4)と、音声制御基板106(図4)と、払出制御基板110(図3)と、を備えている。主制御基板80は、大当たり抽選や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御をおこなう遊技制御基板であり、メイン制御部を構成する。サブ制御基板90は、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御をおこなう演出制御基板であり、画像制御基板100、ランプ制御基板107、音声制御基板106とともにサブ制御部を構成する。なお、サブ制御部は、少なくともサブ制御基板90を備えていれば構成可能である。
主制御基板80は、遊技制御用マイコン81と、入出力回路87と、を備えている。遊技制御用マイコン81は、主制御基板80に実装されているワンチップマイコンであり、プログラムに従って遊技機1の遊技の進行を制御する。遊技制御用マイコン81は、遊技の進行を制御するためのプログラムなどを記憶するメインROM83と、ワークメモリとして使用されるメインRAM84と、メインROM83に記憶されているプログラムを実行するメインCPU82と、を含んでいる。また、メインRAM84は、図示しないバックアップ電源でバックアップされている。したがって、メインRAM84に記憶されている情報は、遊技機1の電源のOFF、ONによってもクリアされずそのまま維持される。メインROM83に記憶されているデータの詳細、および、メインRAM84に設けられている記憶領域の詳細については後述する。メインROM83は外付けROMとして構成されていてもよい。遊技制御用マイコン81は、入出力回路(I/Oポート部)87を介して他の基板等とデータの送受信をおこなう。入出力回路87は、遊技制御用マイコン81に内蔵されていてもよい。
主制御基板80には、入出力回路87および中継基板88を介して各種センサやソレノイドが接続されている。主制御基板80は、各センサから出力された信号を入力するとともに、各ソレノイドに対して信号を出力する。中継基板88を介して接続されるセンサ類としては、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、ゲートセンサ28a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、V領域センサ39a、非V領域センサ70a、および、普通入賞口センサ27aが例示される。中継基板88を介して接続されるソレノイド類としては、電チューソレノイド24、第1大入賞口ソレノイド33、第2大入賞口ソレノイド38、および、V開閉部材ソレノイド73が例示される。第1始動口センサ20aは、第1始動口20の内部に設けられ、第1始動口20に入賞した遊技球を検出する。第2始動口センサ21aは、第2始動口21の内部に設けられ、第2始動口21に入賞した遊技球を検出する。ゲートセンサ28aは、ゲート28の内部に設けられ、ゲート28を通過した遊技球を検出する。第1大入賞口センサ30aは、第1大入賞口30の内部に設けられ、第1大入賞口30に入賞した遊技球を検出する。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35の内部に設けられ、第2大入賞口35に入賞した遊技球を検出する。V領域センサ39aは、第1大入賞口30の内部のV領域39に設けられ、V領域39を通過した遊技球を検出する。非V領域センサ70aは、第1大入賞口30の内部の非V領域70に設けられ、非V領域70を通過した遊技球を検出する。普通入賞口センサ27aは、普通入賞口27の内部に設けられ、普通入賞口27に入賞した遊技球を検出する。電チューソレノイド24は、電チュー22の可動部材23を駆動する。第1大入賞口ソレノイド33は、第1大入賞装置31の開閉部材32を駆動する。第2大入賞口ソレノイド38は、第2大入賞装置36の開閉部材37を駆動する。V開閉部材ソレノイド73は、第1大入賞装置31のV開閉部材71を駆動する。
主制御基板80には、入出力回路87を介して表示器類40が接続されている。遊技制御用マイコン81は、第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b、普通図柄表示器42、第1特図保留表示器43a、第2特図保留表示器43b、普図保留表示器44についての表示制御おこなう。
主制御基板80には、入出力回路87を介して外部端子板59が接続されている。主制御基板80は、外部端子板59に対し、賞球情報、扉または枠の開放情報、第1特別図柄または第2特別図柄の変動回数、第1始動口20、第2始動口21への遊技球の入賞、大当たり中であるか否か、および、セキュリティー信号などを出力する。特に本実施形態では、外部端子板59に対し、設定変更に関するスケジュール情報を出力可能となっている。
主制御基板80には、入出力回路87を介して設定変更装置71が接続されている。設定変更装置71により、遊技機の大当たり確率が最大6段階で設定可能となっている。設定変更装置71については後述する。
主制御基板80には、入出力回路87を介して払出制御基板110が接続されている。主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球払出装置120と、貸球払出装置130と、カードユニット135と、が接続され、発射制御回路111を介して発射装置112が接続されている。賞球払出装置120は、賞球の払い出しをおこなう。払出制御基板110は、遊技制御用マイコン81からの信号に基づいて、賞球払出装置120の賞球モータ121を駆動して賞球の払い出しをおこなう。払い出される賞球は、計数のために賞球センサ122によって検知される。貸球払出装置130は、貸球の払い出しをおこなう。払出制御基板110は、遊技機1に接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、貸球払出装置130の貸球モータ131を駆動して貸球の払い出しをおこなう。払い出される貸球は、計数のために貸球センサ132によって検知される。カードユニット135は、遊技機1に隣接して配置され、挿入されたプリペイドカードなどの情報に基づいて球貸に関する情報を出力する。発射装置112は、ハンドル60(図1)と、発射モータ113と、タッチスイッチ114と、発射ボリューム115と、を備えている。発射装置112は、遊技者によるハンドル60の操作があった場合に、タッチスイッチ114によってハンドル60の接触を検知し、発射ボリューム115によってハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるように発射モータ113を駆動する。
主制御基板80には、入出力回路87を介してサブ制御基板90(図4)が接続されている。主制御基板80は、サブ制御基板90に対して各種コマンドを送信する。主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
サブ制御基板90は、演出制御用マイコン91と、入出力回路95と、を備えている。演出制御用マイコン91は、サブ制御基板90に実装されているワンチップマイコンであり、プログラムに従って遊技機1の遊技の演出を制御する。演出制御用マイコン91は、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶するサブROM93と、ワークメモリとして使用されるサブRAM94と、サブROM93に記憶されているプログラムを実行するサブCPU92と、FRAM(登録商標)96と、を含んでいる。FRAM(登録商標)96は、図示しない一次電池または二次電池でバックアップされている。したがって、FRAM(登録商標)96は、遊技機1の電源が遮断された状態においても、その記憶内容を保持し続ける。サブROM93に記憶されているデータの詳細、およびサブRAM94に設けられている記憶領域の詳細については後述する。サブROM93は外付けROMとして構成されていてもよい。演出制御用マイコン91は、入出力回路(I/Oポート部)95を介して他の基板等とデータの送受信をおこなう。入出力回路95は、演出制御用マイコン91に内蔵されていてもよい。サブ制御基板90には、入出力回路95を介して、画像制御基板100と、音声制御基板106と、ランプ制御基板107と、中継基板108と、が接続されている。
画像制御基板100は、画像制御用マイコン101と、入力回路105aと、出力回路105bとを備えている。画像制御用マイコン101は、画像制御基板100に実装されているワンチップマイコンであり、プログラムに従って画像表示装置7の表示制御をおこなう。画像制御用マイコン101は、CPU102と、ROM103と、RAM104とを含んでいる。ROM103には、表示制御をおこなうためのプログラムのほか、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的には、キャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。RAM104は、画像データを展開するためのメモリとして使用される。CPU102は、ROM103に記憶されているプログラムを実行する。演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御用マイコン101に画像表示装置7の表示制御をおこなわせる。画像制御用マイコン101は、演出制御用マイコン91からの指令に基づいてROM103から画像データを読み出し、読み出した画像データに基づいて表示制御をおこなう。
音声制御基板106には、スピーカ67が接続されており、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力させる。スピーカ67から出力される音声等の音響データは、サブ制御基板90のサブROM93に格納されている。なお、音声制御基板106は、CPUを実装していてもよく、そのCPUにコマンドに基づく音声制御を実行させてもよい。さらに、音声制御基板106は、ROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御基板100のCPU102に音声制御を実行させてもよい。さらに、画像制御基板100のROM103に音響データを格納してもよい。
ランプ制御基板107には、枠ランプ66と、盤ランプ5と、可動役物15と、が接続されており、これらを制御する。演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66や盤ランプ5等のランプの点灯制御をおこなう。つまり、演出制御用マイコン91は、枠ランプ66や盤ランプ5等のランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光パターンデータに従って枠ランプ66や盤ランプ5などのランプの発光を制御する。発光パターンデータの作成にはサブ制御基板90のサブROM93に格納されているデータが用いられる。演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、可動役物15を動作させる。可動役物15は、センター装飾体10に設けられた可動式のいわゆるギミックである。演出制御用マイコン91は、可動役物15のそれぞれの動作態様を決める動作パターンデータ(駆動データ)を作成し、動作パターンデータに従って可動役物15の動作を制御する。動作パターンデータの作成にはサブROM93に格納されているデータを用いる。また、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107を介して可動役物15の点灯制御をおこなう。可動役物15は発光部を有しており、この発光部の発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光パターンデータに従って可動役物15の発光を制御する。発光パターンデータの作成にはサブ制御基板90のサブROM93に格納されているデータが用いられる。なお、ランプ制御基板107は、CPUを実装していてもよく、そのCPUにコマンドに基づくランプの点灯制御や可動役物14、15の動作制御を実行させてもよい。この場合、ランプ制御基板107はROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
中継基板108には、演出ボタン63と、セレクトボタン68と、枠可動体600と、が接続されている。演出ボタン63は、遊技者によって押圧(押下)操作されると、中継基板108を介してサブ制御基板90にスイッチ信号を出力する。また、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づき、演出ボタン63を動作させる。演出ボタン63は、押圧操作可能であるだけでなく、ボタン本体部の上面部分がわずかに突出する通常位置(埋没位置)と、ボタン本体部の大部分が突出する突出位置とに位置変化可能となっている。つまり、演出の一つとして演出ボタン63がせり上がるようになっている。演出制御用マイコン91は、演出ボタン63の位置を変化させる位置変化データ(駆動データ)を作成し、位置変化データに従って演出ボタン63の動作を制御する。位置変化データの作成にはサブROM93に格納されているデータを用いる。セレクトボタン68は、遊技者によって押圧(押下)されると、中継基盤108を介してサブ制御基板90にスイッチ信号を出力する。
演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、枠可動体600を動作させる。枠可動体600は、前枠53(図1)の上部に設けられた可動式のいわゆるギミックである。演出制御用マイコン91は、枠可動体600の動作態様を決める動作パターンデータ(駆動データ)を作成し、動作パターンデータに従って枠可動体600の動作を制御する。動作パターンデータの作成にはサブROM93に格納されているデータを用いる。なお、中継基板108には、前枠53に設けられ、人体が接触すると検出信号を出力するタッチセンサなどが接続されていてもよい。
3.遊技機のデータ構成
図5、図6に基づいて、遊技機1のデータ構成について説明する。図5(A)は、メインROM83に記憶されているテーブルを説明するための図である。図5(B)は、メインRAM84に設けられている記憶領域を説明するための図である。図6(A)は、サブROM93に記憶されているテーブルを説明するための図である。図6(B)は、サブRAM94に設けられている記憶領域を説明するための図である。
メインROM83(図5(A))には、大当たり判定テーブルT1と、リーチ判定テーブルT2と、普通図柄当たり判定テーブルT3と、普通図柄変動パターン判定テーブルT4と、大当たり種別判定テーブルT5と、変動パターン判定テーブルT6と、電チュー開放パターン判定テーブルT7と、大入賞口開放パターン判定テーブルT8と、V開閉部材開放パターン判定テーブルT9と、が格納されている。これらの判定テーブルは、遊技制御用マイコン81が実行する主制御メイン処理(後述)において、遊技制御用マイコン81によって参照される。
メインRAM84(図5(B))には、コマンドセット領域84aと、フラグセット領域84bと、カウンタセット領域84cと、特別動作ステータスセット領域84dと、特図保留記憶領域84eと、普図保留記憶領域84fと、設定情報記憶領域84gと、が設けられている。コマンドセット領域84aは、主制御メイン処理(後述)において、メイン制御部側からサブ制御部側に出力されるコマンドがセットされる領域(出力バッファ)であり、事前判定コマンド、保留球数コマンド、変動開始コマンド、変動停止コマンド、オープニングコマンド、ラウンド指定コマンド、エンディングコマンド、遊技状態指定コマンド、V通過コマンド、客待ち待機コマンド、図示しない設定情報コマンドなどがセットされる。フラグセット領域84bは、主制御メイン処理(後述)において、遊技機の状態や遊技状態を示すフラグがセットされる領域であり、大当たりフラグ、大当たり終了フラグ、Vフラグ、確変フラグ、時短フラグなどがセットされる。カウンタセット領域84cは、主制御メイン処理(後述)において使用されるカウンタがセットされる領域であり、乱数カウンタ、ラウンドカウンタ、確変カウンタ、時短カウンタなどがセットされる。特別動作ステータスセット領域84dは、後述する特別動作処理におけるステータスがセットされる領域である。特図保留記憶領域84eは、第1特図保留が記憶される第1特図保留記憶領域と、第2特図保留が記憶される第2特図保留記憶領域とを含んでいる。第1特図保留記憶領域には、第1特図保留の1個目、2個目、3個目、4個目にそれぞれ対応する特別図柄当たり乱数等の乱数値群(保留情報)を記憶するための第1記憶領域、第2記憶領域、第3記憶領域、第4記憶領域が設けられている。第2特図保留記憶領域には、第2特図保留の1個目、2個目、3個目、4個目にそれぞれ対応する乱数値群(保留情報)を記憶するための第1記憶領域、第2記憶領域、第3記憶領域、第4記憶領域が設けられている。普図保留記憶領域84fは、普図保留の1個目、2個目、3個目、4個目にそれぞれ対応する普通図柄乱数(あたり乱数)等の乱数値群(保留情報)を記憶するための第1記憶領域、第2記憶領域、第3記憶領域、第4記憶領域が設けられている。
メインRAM84に記憶されている情報は、遊技機1の電源のOFF、ONによってもクリアされずそのまま維持される(メインRAM84は、図示しないバックアップ電源でバックアップされており、遊技機1の電源がオフされても、その内容が保持される)。すなわち、上記のコマンド、フラグ、カウンタ、ステータス情報、保留情報については、電源のOFF、ONによっても状態が変わらず、情報が維持される。一方、メインRAM84に記憶されている情報は、主制御基板80に設けられた図示しないラムクリアボタンが押圧操作されることによるラムクリアによってリセットされる。リセットされると、フラグの初期状態として、「OFF」にセットされ、カウンタの初期状態として、「0」がセットされる。なお、主制御基板80(遊技制御用マイコン81のメインCPU82)は、遊技機1に電源が投入されて起動したり、停電してその後に電力が回復して起動したりするなどの復電時、または、主制御基板80に設けられた図示しないラムクリアボタンが押圧操作されることによるラムクリアによるリセット時において、設定情報と時短カウントとを少なくともサブ制御基板90(演出制御用マイコン91のサブCPU92へ出力し、設定情報と時短カウントとがサブ制御基板90(演出制御用マイコン91のサブRAM94)にセットされ記憶保持されるようになっている。
設定情報記憶領域84gは、設定変更装置71(図3)によって設定される遊技機の設定情報を記憶する領域である。設定情報は、設定1~設定6の6段階で設定される数値情報である。この設定情報記憶領域84gは図示しないバックアップ電源(メインRAM84に供給される図示しないバックアップ電源)によってバックアップされており、遊技機1の電源がオフされても設定情報記憶領域84gに格納された内容は保持される。
サブROM93(図6(A))には、先読み演出パターン決定テーブルT51と、基幹演出パターン決定テーブルT52と、チャンスアップ演出パターン決定テーブルT53と、停止図柄パターン決定テーブルT54と、設定示唆演出パターン決定テーブルT55と、遊技開始時音声パターン決定テーブルT56と、が格納されている。これらの決定テーブルは、演出制御用マイコン91が実行するサブ制御メイン処理(後述)において、演出制御用マイコン91によって参照される。
サブRAM94(図6(B))には、コマンド記憶領域94aと、演出コマンドセット領域94bと、カウンタセット領域94cと、設定情報記憶領域94dと、フラグセット領域94eと、が設けられている。コマンド記憶領域94aは、サブ制御メイン処理(後述)において、メイン制御部側から入力されたコマンドが記憶される領域(入力バッファ)であり、事前判定コマンド、保留球数コマンド、変動開始コマンド、変動停止コマンド、オープニングコマンド、ラウンド指定コマンド、エンディングコマンド、遊技状態指定コマンド、V通過コマンド、客待ち待機コマンド、図示しない設定情報コマンドなどが格納される。演出コマンドセット領域94bは、サブ制御メイン処理(後述)において、サブ制御基板90から画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107、中継基板108に出力されるコマンドがセットされる領域(出力バッファ)であり、変動演出開始コマンド、変動終了前コマンド、変動演出終了コマンド、オープニング演出開始コマンド、ラウンド演出開始コマンド、エンディング演出開始コマンドなどがセットされる。カウンタセット領域94cは、サブ制御メイン処理(後述)において使用されるカウンタがセットされる領域であり、乱数カウンタ、第1特図保留演出カウンタ、第2特図保留演出カウンタ、普図保留演出カウンタ、確変演出カウンタ、時短演出カウンタ、設定示唆演出カウンタ、10msカウンタ(10ミリ秒カウンタ)、第1客待ち経過時間カウンタなどがセットされる。設定情報記憶領域94dは、メイン制御部側から出力される設定情報が記憶される領域である。設定情報記憶領域94dは、図示しない電源によってバックアップされており、遊技機1の電源がオフされても、その内容が保持される。フラグセット領域94eは、客待ちフラグ、実行済みフラグ、その他の各種フラグなどがセットされる。
なお、サブRAM94には、これらの各種記憶領域94a~94dのほかに、事前判定情報が記憶される図示しない事前判定情報記憶領域が設けられている。事前判定情報記憶領域には、主制御基板80から受信した事前判定コマンドに含まれる、大当たり事前判定結果(大当たり判定情報)、大当たり種別事前判定結果(大当たり種別情報)、および、変動パターン事前判定結果(変動パターン情報)に加えて、さらに先読み演出パターン情報などが記憶される。先読み演出パターン情報とは、変動演出中に実行される先読み演出の内容を示す情報である。事前判定情報記憶領域には、特図1保留の1個目~4個目に対応する第1~4格納領域と、特図2保留の1個目~4個目に対応する第1~4格納領域と、がある。
ここで遊技機1において遊技制御用マイコン81が取得する各種乱数について説明する。
遊技制御用マイコン81は、「大当たり乱数」と、「大当たり種別乱数」と、「リーチ乱数」と、「変動パターン乱数」と、「普通図柄乱数(当たり乱数)」とを後述するタイミングにおいて取得するように構成されている。
「大当たり乱数」は、大当たりか否かの抽選(大当たり判定)に用いられる乱数であり、0~65535までの範囲の値をとる。
「大当たり種別乱数」は、当選した大当たりの種別の抽選(大当たり種別判定)に用いられる乱数であり、0~127までの範囲の値をとる。
「リーチ乱数」は、大当たり判定がハズレである場合に、その結果を示す演出図柄の変動演出においてリーチを発生させるか否かを決定するために用いられる乱数であり、0~127までの範囲の値をとる。リーチとは、複数の演出図柄(装飾図柄)のうち変動表示されている演出図柄が残り1つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり当選を示す演出図柄の組み合わせとなる状態(例えば、「7↓7」の状態)のことである。なお、リーチ状態において停止表示されている演出図柄は、表示画面7a内で揺れているように表示されてもよい。
「変動パターン乱数」は、変動時間を含む変動パターンを決定するために用いられる乱数であり、0~127までの範囲の値をとる。
「普通図柄乱数(当たり乱数)」は、電チュー22を開放させる補助遊技をおこなうか否かの抽選(普通図柄抽選)に用いられる。普通図柄乱数は、0~255までの範囲の値をとる。
「大当たり乱数」、「大当たり種別乱数」、「リーチ乱数」、「変動パターン乱数」は、始動口(第1始動口20または第2始動口21)への入球に基づいて取得される。第1始動口20への入球に基づいて取得された乱数値群は第1特図保留記憶領域に記憶され、第2始動口21への入球に基づいて取得された乱数値群は第2特図保留記憶領域に記憶される。「普通図柄乱数(当たり乱数)」は、ゲート28の通過に基づいて取得される。取得された普通図柄乱数値は、普図保留記憶領域84fに記憶される。
次に遊技機1において演出制御用マイコン91が取得する各種乱数について説明する。
演出制御用マイコン91は、「先読み演出乱数」と、「チャンスアップ乱数」と、を取得するように構成されている。「先読み演出乱数」は、カウンタセット領域94cにセットされる先読み演出カウンタの値として取得され、変動演出時の先読み演出を決定するために用いられる乱数であり、0~127までの範囲の値をとる。「チャンスアップ乱数」は、変動演出時のチャンスアップ演出を決定するために用いられる乱数であり、0~127までの範囲の値をとる。「先読み演出乱数」は、メイン制御部側からサブ制御部側に事前判定コマンドが出力されたことに基づいて取得される。取得された乱数値群はサブRAM94に記憶される。「チャンスアップ乱数」は、メイン制御部側からサブ制御部側に変動開始コマンドが出力されたことに基づいて取得される。取得された乱数値はサブRAM94に記憶される。
FRAM(登録商標)96には、カウンタセット領域96cと、非営業時間情報記憶領域96dと、が設けられている。カウンタセット領域96cには、第2客待ち経過時間カウンタなどがセットされる。FRAM(登録商標)96は、上述したように、遊技機1の電源が遮断された状態においても、その記憶内容を保持し続けるようになっているため、第2客待ち経過時間カウンタの値は、遊技機1の電源が遮断されことにより喪失されることがない。これに対して、サブRAM94は、FRAM(登録商標)96と異なり、そもそもバックアップされず、遊技機1の電源が遮断されると、その記憶内容を保持し続けることができず、遊技機1の復電時に初期化されてリセットされるようになっているため、サブRAM94におけるカウンタセット領域94cにセットさせる第1客待ち経過時間カウンタの値は、遊技機1の電源が遮断されことにより喪失される。このように、第2客待ち経過時間カウンタは、遊技機1の復電時に、遊技機1の電源が遮断される直前における自身の値を引き継ぐことができるのに対して、第1客待ち経過時間カウンタは、遊技機1の復電時に、遊技機1の電源が遮断される直前における自身の値を引き継ぐことができず初期化されリセットされるという点で相違している。なお、第1客待ち経過時間カウンタの値は、後述の復電時客待ち時間取得処理において、FRAM(登録商標)96に記憶保持されている第2客待ち経過時間カウンタおよび後述の非営業時間NBHに基づいて値がセットされるようになっている。
非営業時間情報記憶領域96dには、遊技ホールの店員等の係員が営業終了から営業開始までの非営業時間NBHがセットされたり、営業開始の時刻や営業終了の時刻もセットされたり、さらに、フラグ(客待ちフラグ、実行済みフラグ)がセットされたりする。非営業時間NBH、営業開始の時刻、営業終了の時刻は、変更することができるようになっている。具体的には、遊技機1の電源投入後に、遊技ホールの店員等の係員が前枠53に設けられる演出ボタン63の押圧操作や上下左右の押圧ボタンを有するセレクトボタン68の押圧操作(上側押圧ボタンの上側押圧操作、右側押圧ボタンの右側押圧操作、下側押圧ボタンの下側押圧操作、左側押圧ボタンの左側押圧操作)により設定画面を表示して、各種項目の中から、「非営業時間」の項目を選択する。非営業時間のデフォルトとして午後11:00~午前9:00の10時間と設定され、営業開始の時刻のデフォルトとして午前9:00と設定され、営業終了の時刻のデフォルトとして午後11:00と設定されており、これらのデフォルトからそれぞれ変更することができるようになっている。なお、非営業時間のデフォルトでは、午後11:00~午前9:00であるため、非営業時間NBHとして10時間(36000秒)が秒単位として非営業時間情報記憶領域96dにセットされることとなる。また、非営業時間NBHとして、最大で10時間(36000秒)を超えない範囲で、営業開始の時刻と営業終了の時刻とをそれぞれ変更することができるようになっている。FRAM(登録商標)96は、上述したように、遊技機1の電源が遮断された状態においても、その記憶内容を保持し続けるようになっているため、非営業時間NBHの値、営業開始の時刻、営業終了の時刻は、遊技機1の電源が遮断されことにより喪失されることがない。本実施形態では、それぞれデフォルトのまま設定されており、非営業時間NBHとして10時間(36000秒)が秒単位として非営業時間情報記憶領域96dにセットされ、営業開始の時刻が午前9:00として非営業時間情報記憶領域96dにセットされ、営業終了の時刻が午後11:00として非営業時間情報記憶領域96dにセットされているものとする。
なお、本実施形態では、非営業時間情報記憶領域96dに記憶保持されるフラグ(客待ちフラグ、実行済みフラグ)は、フラグセット領域94eにおける客待ちフラグ、実行済みフラグがONまたはOFFにセットされるときに、そのままコピーされるようになっている。
4.各種テーブルの説明
図7は、大当たり判定テーブルT1を説明するための図である。
大当たり判定テーブルT1は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得した大当たり乱数値(0~65535のいずれか)が「大当たり」に該当するか「ハズレ」に該当するかを判定するために参照されるテーブルである。大当たり判定テーブルT1における大当たり判定は、遊技機1の遊技状態と、設定情報記憶領域84g(図5)に記憶された設定情報に基づいておこなわれる。例えば、「通常確率状態」において設定情報が「設定1」の場合、大当たり乱数値が「0~409」の場合には、「大当たり」と判定され、大当たり乱数値が「0~409以外の数値(410~65535)」の場合には、「ハズレ」と判定されることが示されている。なお、遊技機1の遊技状態については後述する。
リーチ判定テーブルT2は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得したリーチ乱数値(0~127のいずれか)が「リーチ有り」に該当するか「リーチ無し」に該当するかを判定するために参照されるテーブルである。リーチ判定テーブルT2におけるリーチ判定は、遊技機1の遊技状態に基づいておこなわれる。本実施形態では、「非時短状態」において、リーチ乱数値が「0~13」の場合には、「リーチ有り」と判定され、リーチ乱数値が「0~13以外の数値(14~127)」の場合には、「リーチ無し」と判定される。また、「時短状態」において、リーチ乱数値が「0~5」の場合には、「リーチ有り」と判定され、リーチ乱数値が「0~5以外の数値(6~127)」の場合には、「リーチ無し」と判定される。
普通図柄当たり判定テーブルT3は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得した普通図柄乱数値(0~255のいずれか)が「当たり」に該当するか「ハズレ」に該当するかを判定するために参照されるテーブルである。普通図柄当たり判定テーブルT3における判定は、遊技機1の遊技状態に基づいておこなわれる。本実施形態では、「非時短状態」において、普通図柄乱数値が「0~2」の場合には、「当たり」と判定され、普通図柄乱数値が「0~2以外の数値(3~255)」の場合には、「ハズレ」と判定される。また、「時短状態」において、普通図柄乱数値が「0~254」の場合には、「当たり」と判定され、普通図柄乱数値が「0~254以外の数値(255)」の場合には、「ハズレ」と判定される。
普通図柄変動パターン判定テーブルT4は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、遊技状態(非時短状態か時短状態か)に応じて、普通図柄の変動時間が何秒かを判定するために参照されるテーブルである。本実施形態では「非時短状態」のとき、普通図柄の変動時間は「30秒」と判定され、「時短状態」のとき、普通図柄の変動時間が「1秒」と判定される。
図8は、大当たり種別判定テーブルT5を説明するための図である。大当たり種別判定テーブルT5は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得した大当たり種別乱数値(0~127のいずれか)に応じて、「大当たりの種別」を判定するために参照されるテーブルである。
図8では、第1特別図柄(特図1)の抽選において当選したとき、大当たり種別乱数値が「0~82」の場合には、大当たり種別が「16RV通過予定大当たり」と判定され、大当たり種別乱数値が「83~127」の場合には、大当たり種別が「11R(実質10R)V非通過予定大当たり」と判定される。一方、第2特別図柄(特図2)の抽選において当選した場合、大当たり種別乱数値が「0~127」の場合には、すなわち全ての場合において、大当たり種別が「16RV通過予定大当たり」と判定される。なお、大当たり種別判定テーブルT5において、特別遊技の「オープニング(OP)コマンド」、「ラウンド指定コマンド」、「エンディング(ED)コマンド」も特定するようにしてもよい。
図9は、非時短状態時の変動パターン判定テーブルT6を説明するための図である。図10は、時短状態時の変動パターン判定テーブルT6を説明するための図である。変動パターン判定テーブルT6は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得した変動パターン乱数値(0~127)に応じて、変動パターンを判定するために参照されるテーブルである。
図9では、例えば、非時短状態において第1始動口20に入賞し、大当たり判定テーブルT1において「ハズレ」と判定され、リーチ判定テーブルT2において「リーチ有り」と判定され、保留球数が「1~2」であり、変動パターン乱数値が「0~60」の場合には、変動パターンが「P7」と判定されることが示されている。図10では、例えば、時短状態において第2始動口21に入賞し、大当たり判定テーブルT1において「大当たり」と判定され、大当たり種別判定テーブルT5において「16RV通過予定大当たり」と判定され、変動パターン乱数値が「0~10」の場合には、変動パターンが「P61」と判定されることが示されている。図9、図10に示されるように、変動パターンが決定されれば、変動時間も決定される。また、リーチになる場合に、そのリーチがノーマルリーチとなるのかスーパーリーチ(SPリーチ)となるのかも決定される。スーパーリーチとは、ノーマルリーチよりもリーチ後の変動時間が長いリーチ演出である。ここでは、変動時間の異なる3種類のスーパーリーチ(SP1、SP2、SP3)が設定されている。SP1~3では、ノーマルリーチを経て発展的に実行される。SP1~3の違いは、例えば、疑似連の有無であってもよい。
電チュー開放パターン判定テーブルT7は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、遊技状態(非時短状態か時短状態か)に応じて、電チュー22の開放パターンを判定するために参照されるテーブルである。本実施形態では、「非時短状態」のとき、電チュー22の開放パターンは「開放パターン11」と判定され、「時短状態」のとき、開放パターンは「開放パターン12」と判定される。開放パターン11では、開放回数1回、開放時間0.2秒の電チュー22の開放をおこなう。開放パターン12では、開放回数が3回、1回あたりの開放時間2.0秒、インターバル(開放間隔)1.0秒の電チュー22の開放をおこなう。ただし、この電チュー22の開放は、予め定められた数の遊技球の入賞(規定入賞数、最大10個)があった場合、開放時間が残っていても閉鎖される。
大入賞口開放パターン判定テーブルT8は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、第1大入賞口30および第2大入賞口35の開放パターンを判定するために参照されるテーブルである。本実施形態では、「16RV通過予定大当たり」の場合、「開放パターン21」と判定される。「開放パターン21」では、1~10、12~16R目において、開放回数1回、開放時間29.5秒の第2大入賞口35の開放(ロング開放)をおこない、11R目において、開放回数1回、開放時間29.5秒の第1大入賞口30の開放(ロング開放)をおこなう。一方、「11R(実質10R)V非通過予定大当たり」の場合、「開放パターン22」と判定される。「開放パターン22」では、1~10R目において開放回数1回、開放時間29.5秒の第2大入賞口35の開放(ロング開放)をおこない、11R目において開放回数1回、開放時間0.1秒の第1大入賞口30の開放(ショート開放)をおこなう。ただし、第1大入賞口30および第2大入賞口35の開放は、予め定められた数の遊技球の入賞(規定入賞数、最大9個)があった場合、開放時間が残っていても閉鎖される。
V開閉部材開放パターン判定テーブルT9は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、V開閉部材71の開放パターンを判定するために参照されるテーブルである。本実施形態では、「16RV通過予定大当たり」の場合、「開放パターン31」と判定される。「開放パターン31」では、11R目において、第1大入賞口30に1個目の入賞があったとき開放時間0.1秒のV開閉部材71のショート開放をおこない、2個目の入賞があったとき開放時間最大31.5秒のV開閉部材71のロング開放をおこなう。一方、「11R(実質10R)V非通過予定大当たり」の場合、「開放パターン32」と判定される。「開放パターン32」では、11R目において、第1大入賞口30に1個目の入賞があったとき開放時間0.1秒のV開閉部材71のショート開放をおこなう。
5.大当たり等の説明
遊技機1では、大当たり抽選(特別図柄抽選)の結果としての「大当たり」と「ハズレ」がある。「大当たり」の場合には、特別図柄表示器41に「大当たり図柄」が停止表示される。「ハズレ」のときには、特別図柄表示器41に「ハズレ図柄」が停止表示される。大当たりに当選すると、大当たりの種類に応じた開放パターンにて、大入賞口(第1大入賞口30および第2大入賞口35)を開放させる「大当たり遊技」が実行される。大当たり遊技は、特別遊技の一例である。大当たり遊技は、複数回のラウンド遊技(単位開放遊技)と、初回のラウンド遊技が開始される前のオープニング(OP)と、最終回のラウンド遊技が終了した後のエンディング(ED)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、オープニングの終了、または、前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始によって終了する。ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放ラウンド遊技に含まれる。
大当たりには複数の種別がある。大当たりの種別には、「16RV通過予定大当たり」と「11R(実質10R)V非通過予定大当たり」の2つがある。「16RV通過予定大当たり」は、その大当たり遊技中にV領域39への遊技球の通過が可能な開放パターン(V通過予定開放パターン)で開閉部材32、開閉部材37およびV開閉部材71を作動させる大当たりである。上述した開放パターンの組み合わせにより、大当たり遊技中にV領域39への遊技球の通過が可能となる。本実施形態では、開放パターン21および開放パターン31の組み合わせとなる。「11R(実質10R)V非通過予定大当たり」は、その大当たり遊技中にV領域39への遊技球の通過が不可能な開放パターン(V非通過予定開放パターン)で開閉部材32、開閉部材37およびV開閉部材71を作動させる大当たりである。上述した開放パターンの組み合わせにより、大当たり遊技中にV領域39への遊技球の通過が不可能となる。本実施形態では、開放パターン22および開放パターン32の組み合わせとなる。なお、「11R(実質10R)V非通過大当たり」においては、11R目の第1大入賞口30の開放時間が0.1秒となっており、11R目は、賞球の見込めないラウンドとなっている。
このように「16RV通過予定大当たり」では、第1大入賞口30内のV領域39への遊技球の通過が容易になっており、当該大当たり後の遊技状態は高確時短状態(高確高ベース状態)となる。一方、「11R(実質10R)V非通過予定大当たり」は、第1大入賞口30内のV領域39に遊技球が通過することはほぼ不可能になっており、当該大当たり後の遊技状態は低確時短状態(低確高ベース状態)となる。
また、図8に示すように、第1特別図柄(特図1)の抽選における大当たりの振分率は、V通過予定大当たりが83/128(約64.8%)、V非通過予定大当たりが45/128(約35.2%)となっている。これに対して、第2特別図柄(特図2)の抽選における大当たりの振り分け率は、V通過予定大当たりが128/128(100%)となっている。このように遊技機1では、第1始動口20に遊技球が入賞して行われる大当たり抽選(第1特別図柄の抽選)よりも、第2始動口21に遊技球が入賞して行われる大当たり抽選(第2特別図柄の抽選)の方が、遊技者にとって有利となるように設定されている。
6.遊技状態の説明
遊技機1の遊技状態について説明する。遊技制御用マイコン81は、特別図柄表示器41に表示する特別図柄および普通図柄表示器42に表示する普通図柄に対して、それぞれ、「確率変動制御」と「変動時間短縮制御」とを実行可能である。ここでは、遊技制御用マイコン81が特別図柄表示器41の特別図柄に対して確率変動制御している状態を「高確率状態」と呼び、確率変動制御していない状態を単に「通常確率状態(非高確率状態、低確率状態)」と呼ぶ。遊技制御用マイコン81は、特別図柄の確率変動制御として、大当たりと判定される大当たり乱数値の数が通常確率状態よりも高確率状態の方が多い大当たり判定テーブル(図7)を用いた大当たり判定をおこなうことにより、高確率状態を実現する。従って、高確率状態は、通常確率状態よりも大当たりの確率が高くなる。つまり、遊技制御用マイコン81が特別図柄表示器41の特別図柄に対して確率変動制御を実行している場合には、確率変動制御を実行していない場合と比べて、特別図柄表示器41による特別図柄の可変表示の表示結果(停止図柄)が大当たり図柄となる確率が高くなる。
また、遊技制御用マイコン81が特別図柄表示器41の特別図柄に対して変動時間短縮制御している状態を「時短状態」といい、変動時間短縮制御していない状態を単に「非時短状態」という。時短状態は、特別図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)が、非時短状態よりも短くなっている。遊技制御用マイコン81は、時短状態のときに、変動時間の短い変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた変動パターン判定テーブルT6(図9、図10)を用いた変動パターンの判定をおこなう。つまり、遊技制御用マイコン81が特別図柄表示器41の特別図柄に対して変動時間短縮制御を実行している場合には、変動時間短縮制御を実行していない場合と比べて、特別図柄の可変表示の変動時間として短い変動時間が選択されやすくなる。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶され得る入賞)が発生しやすくなる。これにより、スムーズな遊技の進行のもとで大当たりを狙うことができる。なお、遊技制御用マイコン81は、特別図柄表示器41の特別図柄に対して、確率変動制御と変動時間短縮制御とを同時に実行することもあるし、片方のみ実行することもある。
遊技制御用マイコン81は、普通図柄表示器42の普通図柄に対する確率変動制御および変動時間短縮制御を、特別図柄表示器41の特別図柄に対する変動時間短縮制御に並行して実行する。すなわち、遊技制御用マイコン81は、普通図柄に対する確率変動制御および変動時間短縮制御を、時短状態の場合は実行し、非時短状態の場合には実行しない。遊技制御用マイコン81は、普通図柄の確率変動制御として、当たりと判定される普通図柄乱数値(当たり乱数値)の数が非時短状態よりも時短状態の方が多い普通図柄当たり判定テーブルT3を用いて、当たり判定(普通図柄の判定)をおこなう。従って、時短状態では、普通図柄通常確率状態よりも当たり確率が高くなる。つまり、遊技制御用マイコン81が普通図柄表示器42の普通図柄に対して確率変動制御を実行している場合には、確率変動制御を実行していない場合と比べて、普通図柄表示器42による普通図柄の可変表示の表示結果(停止図柄)が当たり図柄となる確率が高くなる。時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。ここでは、普通図柄の変動時間は非時短状態では30秒であるが、時短状態では1秒である。さらに時短状態では、補助遊技における電チュー22の開放時間が、非時短状態よりも長くなっている。すなわち、遊技制御用マイコン81は、電チュー22に対して開放時間延長制御を実行している。加えて、時短状態では、補助遊技における電チュー22の開放回数が非時短状態よりも多くなっている。すなわち、遊技制御用マイコン81は、電チュー22に対して開放回数増加制御を実行している。遊技制御用マイコン81が、普通図柄表示器42の普通図柄に対する確率変動制御と変動時間短縮制御、および、電チュー22に対する開放時間延長制御と開放回数増加制御とを実行している状況下では、これらの制御を実行していない場合と比べて、電チュー22が頻繁に開放され、第2始動口21へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの制御が実行されている状態を「高ベース状態」といい、実行されていない状態を「低ベース状態」という。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー22により第2始動口21への入賞をサポートする制御)が実行されている状態である。高ベース状態(電サポ制御状態)は、上記の全ての制御を実行するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄表示器42の普通図柄に対する確率変動制御、普通図柄表示器42の普通図柄に対する変動時間短縮制御、電チュー22に対する開放時間延長制御、および、電チュー22に対する開放回数増加制御のうち一つ以上の制御を実行することによって、その制御が実行されていないときよりも電チュー22が開放され易くなっていればよい。また、高ベース状態(電サポ制御状態)は、時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。
遊技機1では、V通過予定大当たりへの当選による大当たり遊技後の遊技状態は、その大当たり遊技中にV領域39への通過がなされていれば、高確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態である。この遊技状態を特に、「高確高ベース状態」、または、「高確時短状態」という。高確高ベース状態は、所定回数(ここでは120回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、または、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。また、V非通過予定大当たりへの当選による大当たり遊技後の遊技状態は、その大当たり遊技中にV領域39の通過がなされていなければ(なされることはほぼない)、通常確率状態(非高確率状態すなわち低確率の状態)かつ時短状態かつ高ベース状態である。この遊技状態を特に、「低確高ベース状態」、「低確時短状態」という。低確高ベース状態は、所定回数(ここでは100回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、または、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。遊技機1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、通常確率状態かつ非時短状態かつ低ベース状態(非電サポ制御状態)である。この遊技状態を特に、「低確低ベース状態」という。低確低ベース状態を「通常遊技状態」、または、「低確非時短状態(単に、非時短状態とも呼ぶ)」、と称することもある。また、特別遊技(大当たり遊技)の実行中の状態を「特別遊技状態(大当たり遊技状態)」と称することとする。さらに、高確率状態および高ベース状態のうち少なくとも一方の状態に制御されている状態を、「特定遊技状態」という。
高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態では、右打ちによって右遊技領域3B(図1)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行させることができる。電サポ制御によって、低ベース状態と比べて電チュー22が開放されやすくなっており、第1始動口20への入賞よりも第2始動口21への入賞の方が容易となっているためである。このことから、高ベース状態では、普通図柄抽選の契機となるゲート28へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入賞させるべく右打ちをおこなう。これにより左打ちをするよりも、多数の始動入賞(始動口への入賞)を得ることができる。なお、遊技機1では、大当たり遊技中も右打ちにて遊技をおこなう。一方、低ベース状態では、左打ちによって左遊技領域3A(図1)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行させることができる。電サポ制御が実行されていないため、高ベース状態と比べて電チュー22が開放されにくくなっており、第2始動口21への入賞よりも第1始動口20への入賞の方が容易となっているためである。このことから、低ベース状態では、第1始動口20へ遊技球を入賞させるべく左打ちをおこなう。これにより右打ちするよりも、多数の始動入賞を得ることができる。
7.遊技制御用マイコン81の動作
図11~図15に基づいて主制御基板80(図3)に設けられた遊技制御用マイコン81の動作について説明する。遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ等はメインRAM84に設けられている。
[主制御メイン処理]
図11は、主制御メイン処理のフローチャートである。遊技制御用マイコン81は、遊技機1の電源がオンされると、メインROM83から主制御メイン処理を実行するためのプログラムを読み出す。主制御メイン処理では、遊技制御用マイコン81は、まず、初期化処理をおこなう(ステップS001)。初期化処理では、例えば、メインCPU82の設定、各種のフラグ、ステータスおよびカウンタなどのリセット等をおこなう。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。初期化処理では、さらに、メインRAM84の設定情報記憶領域84gに設定された設定情報が含まれる設定情報コマンドを、後述のメイン側タイマ割り込み処理における出力処理においてサブ制御基板90に出力するための処理もおこなう。
初期化処理の後、遊技制御用マイコン81は、割り込み処理の割り込みを禁止し(ステップS002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(ステップS003)をおこなう。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理では、遊技制御用マイコン81は、種々の乱数カウンタ値(大当たり乱数値、大当たり種別乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値、普通図柄乱数値)を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は設定された上限値に達すると「0」に戻って再び加算される。なお、各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また、各乱数は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成されるいわゆるハードウェア乱数であってもよい。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理の後、遊技制御用マイコン81は、割り込み処理の割り込みを許可する(ステップS004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(ステップS005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理は、所定の周期(例えば、4msec周期)でメインCPU82に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、メイン側タイマ割り込み処理は、所定周期(例えば、4msec周期)ごとに実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときに、メインCPU82に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理はすぐには開始されず、割り込み許可がされてから開始される。
[メイン側タイマ割り込み処理]
図12は、メイン側タイマ割り込み処理(図11:ステップS005)のフローチャートである。メイン側タイマ割り込み処理では、遊技制御用マイコン81は、まず、乱数更新処理をおこなう(ステップS101)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、種々の乱数カウンタ値を更新する。この乱数更新処理は、上述した主制御メイン処理(図11)でおこなう普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理と同じである。すなわち、各種乱数カウンタ値の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割り込み処理の終了後、次のメイン側タイマ割り込み処理が開始されるまでの期間)との両方でおこなわれる。
乱数更新処理の後、遊技制御用マイコン81は、入力処理をおこなう(ステップS102)。入力処理では、遊技制御用マイコン81は、遊技機1に取り付けられている各種センサが検出した検出信号を読み込み、入賞口の種類に応じた賞球を払い出すための払い出しデータをメインRAM84の出力バッファにセットする。各種センサとは、例えば、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、普通入賞口センサ27a(図3)である。
入力処理の後、遊技制御用マイコン81は、始動口センサ検出処理(ステップS103)をおこなう。始動口センサ検出処理では、遊技制御用マイコン81は、ゲート28の遊技球の通過を判定し、普通図柄乱数カウンタの値を取得し、取得した乱数値をメインRAM84の普図保留記憶領域84fの第1~第4記憶領域うち、現在の普通図柄保留球数に応じた記憶領域に格納する。また、遊技制御用マイコン81は、第1始動口20への遊技球の入賞を判定し、大当たり乱数カウンタの値、大当たり種別乱数カウンタの値、リーチ乱数カウンタの値、変動パターン乱数カウンタの値を取得する。遊技制御用マイコン81は、取得した乱数値群を第1特図保留記憶領域の第1~第4記憶領域うち、現在の特図1保留球数に応じた記憶領域に格納する。さらにまた、遊技制御用マイコン81は、第2始動口21への遊技球の入賞を判定し、大当たり乱数カウンタの値、大当たり種別乱数カウンタの値、リーチ乱数カウンタの値、変動パターン乱数カウンタの値を取得する。遊技制御用マイコン81は、取得した乱数値群を第2特図保留記憶領域の第1~第4記憶領域うち、現在の特図2保留球数に応じた記憶領域に格納する。
遊技制御用マイコン81は、始動口センサ検出処理において、大当たりの事前判定をおこなう。上述の乱数値群に基づき、大当たりであるか否か、大当たりである場合には大当たり種別、また、変動パターンを事前に判定する。そして、事前判定結果から事前判定コマンドを作成してメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットする。なお、事前判定コマンドには、大当たり事前判定結果、(大当たりの場合には大当たり種別事前判定結果)、および、変動パターン事前判定結果が含まれる。
次に、遊技制御用マイコン81は、普通動作処理(ステップS104)をおこなう。普通動作処理では、遊技制御用マイコン81は、電チュー22の作動を制御する。具体的に、遊技制御用マイコン81は、普通図柄の保留球数が「0」であるか否かの判定をおこない、保留球数が1以上である場合、普通図柄当たり判定テーブルT3を参照して当たり判定をおこなう。次に、遊技制御用マイコン81は、普通図柄変動パターン判定テーブルT4を参照して変動パターンの選択をおこなう。遊技制御用マイコン81は、選択した普通図柄変動パターンをセットすることで、普通図柄の変動表示を開始させる。その後、変動表示を停止させ、「当たり」の場合には電チュー開放パターン判定テーブルT7を参照して電チュー開放パターンのセットをおこない、電チュー22を作動させる。
次に、遊技制御用マイコン81は、特別動作処理をおこなう(ステップS105)。この特別動作処理については後述する。
次に、遊技制御用マイコン81は、V領域センサ検出処理を行う(ステップS106)。V領域センサ検出処理では、遊技制御用マイコン81は、まず、V領域センサ39aによる遊技球の検知があったか否かの判定をおこない、検知があった場合にはV有効期間中か否かの判定をおこなって、V有効期間中であれば、VフラグをONするとともにV通過コマンドをセットする。
次に、遊技制御用マイコン81は、保留球数処理(ステップS107)をおこなう。遊技制御用マイコン81は、まず、メインRAM84に記憶されている特図1保留球数、特図2保留球数、および、普通図柄保留球数の読み出しをおこなう。次に、遊技制御用マイコン81は、保留球数コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域(出力バッファ)84aにセットする。保留球数コマンドは、保留球数をサブ制御基板90に通知するためのコマンドであり、特図1保留球数、特図2保留球数、および、普通図柄保留球数に関する情報を含んでいる。
保留球数処理の後、遊技制御用マイコン81は、出力処理をおこなう(ステップS108)。出力処理では、遊技制御用マイコン81は、上述の各処理においてメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットしたコマンド等をサブ制御基板90に出力する。また出力処理では、遊技制御用マイコン81は、メインRAM84の設定情報記憶領域84gに設定された設定情報が含まれる設定情報コマンドをサブ制御基板90に出力する。出力処理の後、遊技制御用マイコン81は、その他の処理をおこなう(ステップS109)。その他の処理では、例えば、後述の特図2保留球数に基づいて第2特図保留表示器43bをその数を示す表示態様に制御し、特図1保留球数に基づいて第1特図保留表示器43aをその数を示す表示態様に制御する。
[特別動作処理]
図13は、特別動作処理(図12:ステップS105)のフローチャートである。ここでは、特別図柄表示器41および大入賞装置(第1大入賞装置31および第2大入賞装置36)に関する処理を4つの段階に分け、各段階をそれぞれ「特別動作ステータス」の「1」、「2」、「3」、「4」と呼ぶ。遊技制御用マイコン81は、「特別動作ステータス」が「1」のとき(ステップS1301:YES)、特別図柄待機処理をおこなう(ステップS1302)。特別図柄待機処理では、大当たり判定や変動パターン選択等が実行される。「特別動作ステータス」が「2」のときには(ステップS1301:NO、ステップS1303:YES)、特別図柄変動中処理をおこなう(ステップS1304)。特別図柄変動中処理では、変動時間経過後に変動停止コマンドの出力等が実行される。具体的には、遊技制御用マイコン81は、まず、特別図柄の変動時間が経過して終了したか否かの判定をおこない、変動時間が経過している場合は変動停止コマンドをセットし特別動作ステータスを「3」にセットする。「特別動作ステータス」が「3」のときには(ステップS1301、S1303:NO、ステップS1305:YES)、特別図柄確定処理をおこなう(ステップS1306)。特別図柄確定処理では、大当たり時にオープニングコマンドの出力等が実行される。具体的には、遊技制御用マイコン81は、まず、遊技状態管理処理を実行する。遊技状態管理処理とは、ST回数や時短回数を管理するための処理である。次に、遊技制御用マイコン81は、大当たりフラグがOFFである場合、特別動作ステータスを「1」にセットする。一方、大当たりフラグがONである場合、当選した大当たりの種別に応じた大入賞口およびV開閉部材の開放パターンのセットをおこなう。開放パターンのセット後、遊技制御用マイコン81は、遊技状態リセット処理をおこなう。遊技状態リセット処理とは、確変フラグや時短フラグをリセットするための処理である。遊技状態リセット処理の後、大当たり遊技を開始するために、大当たりのオープニングコマンドをセットする。その後、特別動作ステータスを「4」にセットする。「特別動作ステータス」が「4」のときには(ステップS1301、S1303、S1305:NO)、特別電動役物処理をおこなう(ステップS1308)。特別電動役物処理では、大当たり遊技が実行される。具体的には、第1大入賞口30および第2大入賞口35の開放を、ラウンドカウンタに基づき開放パターンに従って制御し、ラウンド指定コマンド、エンディングコマンドのセットを行う。また、第1大入賞口30の開放に並行してV開閉部材39を制御する。さらにまた、大当たりの終了時には、時短カウンタ、確変カウンタのセットを行う。
[特別図柄待機処理]
図14は、特別図柄待機処理(図13:ステップS1302)のフローチャートである。特別図柄待機処理では、遊技制御用マイコン81は、まず、特図2保留球数が「0」であるか否かの判定をおこなう(ステップS1401)。特図2保留球数が「0」である場合(ステップS1401:YES)、すなわち、第2特図保留記憶領域に、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数値群の記憶がない場合には、処理はステップS1407に移行する。特図2保留球数が「1」以上である場合(ステップS1401:NO)、遊技制御用マイコン81は、大当たり判定処理(ステップS1402)を実行する。大当たり判定処理の詳細については後述する。次に遊技制御用マイコン81は、変動パターン選択処理(ステップS1403)を実行する。変動パターン選択処理では、変動パターン判定テーブルT6(図9、図10)を参照し、遊技機1の遊技状態(時短状態か非時短状態か)、大当たり判定処理(ステップS1402)の判定結果、保留球数に基づいて、変動パターンを選択する。変動パターン選択処理の後、特図2保留球数をディクリメントする(ステップS1404)。次に、遊技制御用マイコン81は、第2特図保留記憶領域の第1~第4記憶領域に格納されている保留情報(各種乱数値)の格納場所を現在の位置から読み出される側に1つシフトするとともに、第2特図保留記憶領域において読み出される側から最も遠い場所に格納されている保留情報をクリアする(ステップS1405)。例えば、第1~第3記憶領域に保留情報が格納されている場合には、第3記憶領域に格納されている保留情報をクリアし、第1~第4記憶領域に保留情報が格納されている場合には、第4記憶領域に格納されている保留情報をクリアする。上記ステップによって、第2特図保留が保留された順に消化される。この場合、画像表示装置7の表示画面7aでは、第2特図保留記憶領域の第1記憶領域に対応する保留画像9B(4つの保留画像9Bのうち、一番左端の保留画像9B)が保留消化画像表示領域側にシフトし、保留消化画像9Cとして表示される。また、第2特図保留記憶領域の第2~第4記憶領域に対応する保留画像9B(4つの保留画像9Bのうち、左から2、3、4番目の保留画像9B)がそれぞれ左側に1つシフトする(図1)。これにより、遊技者は、第2特図保留が1つ消化されたことを認識することができる。次に、遊技制御用マイコン81は、特図2変動開始処理をおこなう(ステップS1406)。特図2変動開始処理では、変動開始コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットし、第2特別図柄の変動表示を開始させるとともに、変動時間タイマのセットをおこなう。変動時間タイマには、変動パターン選択処理で選択された変動パターンに応じて決定される変動時間がセットされる。また、遊技制御用マイコン81は、特別動作ステータスを「2」にセットする。なお、特図2変動開始処理でセットされる変動開始コマンド(特図2変動開始コマンド)には、大当たり判定処理(ステップS1402)でセットされた特図停止図柄データに関する情報や変動パターン選択処理(ステップS1403)でセットされた変動パターンに関する情報(変動時間に関する情報を含む)が含まれている。
ステップS1401において、特図2保留球数が「0」の場合(ステップS1401:YES)、遊技制御用マイコン81は、特図1保留球数が「0」であるか否かの判定をおこなう(ステップS1407)。特図1保留球数が「0」である場合(ステップS1407:YES)、すなわち、第1特図保留記憶領域に、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数値群の記憶がない場合には、処理はステップS1413に移行する。特図1保留球数が「1」以上である場合(ステップS1407:NO)、遊技制御用マイコン81は、大当たり判定処理(ステップS1408)を実行する。大当たり判定処理の詳細については後述する。次に遊技制御用マイコン81は、変動パターン選択処理(ステップS1409)を実行する。変動パターン選択処理では、変動パターン判定テーブルT6(図9、図10)を参照し、遊技機1の遊技状態(時短状態か非時短状態か)、大当たり判定処理(ステップS1408)の判定結果、保留球数に基づいて、変動パターンを選択する。変動パターン選択処理の後、特図1保留球数をディクリメントする(ステップS1410)。次に、遊技制御用マイコン81は、第1特図保留記憶領域の第1~第4記憶領域に格納されている各種乱数値の格納場所を現在の位置から読み出される側に1つシフトするとともに、第1特図保留記憶領域において読み出される側から最も遠い場所に格納されている保留情報をクリアする(ステップS1411)。上記ステップによって、第1特図保留が保留された順に消化される。この場合、画像表示装置7の表示画面7aでは、第1特図保留記憶領域の第1記憶領域に対応する保留画像9A(4つの保留画像9Aのうち、一番右端の保留画像9A)が保留消化画像表示領域側にシフトし、保留消化画像9Cとして表示される。また、第1特図保留記憶領域の第2~第4記憶領域に対応する保留画像9A(4つの保留画像9Aのうち、右から2、3、4番目の保留画像9A)がそれぞれ右側に1つシフトする(図1)。これにより、遊技者は、第1特図保留が1つ消化されたことを認識することができる。次に、遊技制御用マイコン81は、特図1変動開始処理をおこなう(ステップS1412)。特図1変動開始処理では、変動開始コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットし、第1特別図柄の変動表示を開始させるとともに、変動時間タイマのセットをおこなう。変動時間タイマには、変動パターン選択処理で選択された変動パターンに応じて決定される変動時間がセットされる。また、遊技制御用マイコン81は、特別動作ステータスを「2」にセットする(ステップS1412)。なお、特図1変動開始処理でセットされる変動開始コマンド(特図1変動開始コマンド)には、大当たり判定処理(ステップS1408)でセットされた特図停止図柄データに関する情報や変動パターン選択処理(ステップS1409)でセットされた変動パターンに関する情報(変動時間に関する情報を含む)が含まれている。
ステップS1407において、特図1保留球数が「0」の場合(ステップS1407:YES)、遊技制御用マイコン81は、画像表示装置7の表示画面7aが待機画面である客待ち画面か否かの判定をおこなう(ステップS1413)。待機画面とは、客待ち用のデモ画面のことであり、客待ち用のデモ演出が行われる。遊技制御用マイコン81は、例えば、客待ち用のデモ画面表示フラグのON/OFFによって判定してもよい。待機画面である場合(ステップS1413:YES)、本処理を終了する。待機画面でない場合(ステップS1413:NO)、遊技制御用マイコン81は、所定の待機時間(始動口未入球期間(本実施形態では、3分))の経過をまって、待機画面である客待ち画面を表示させるための客待ち待機コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットし(ステップS1414)、本処理を終える。上記のように、本実施形態の特別図柄待機処理によれば、第1特図保留に基づく特別図柄の変動表示は、第2特図保留が「0」の場合に限って実行される。すなわち、第2特図保留の消化は、第1特図保留の消化に優先して実行される。また、本実施形態の大当たり種別判定テーブルT5(図8)によれば、第2特図保留に基づく抽選の方が、第1特図保留に基づく抽選よりも遊技者にとって利益の大きい大当たり(V通過予定大当たり)に当選するようになっている。
[大当たり判定処理]
図15は、大当たり判定処理(図14:ステップS1402、S1408)のフローチャートである。特図2の大当たり判定処理(ステップS1402)と特図1の大当たり判定処理(ステップS1408)は処理の流れが同様であるため、まとめて説明する。大当たり判定処理では、まず、遊技制御用マイコン81は、確変フラグがONであるか否かの判定をおこなう(ステップS1501)。確変フラグがONの場合(ステップS1501:YES)、大当たり判定テーブルT1(図7)のうちの高確率状態用テーブルを参照し、設定情報記憶領域84gに記憶された設定情報に基づいて、大当たり判定をおこなう(ステップS1502)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、まず、判定値としての大当たり乱数値の読み出しをおこなう。例えば、特図2の大当たり判定処理では、第2特図保留記憶領域の第1記憶領域(第2特図保留の1個目に対応)に記憶されている大当たり乱数値を読み出す。特図1の大当たり判定処理では、第1特図保留記憶領域の第1記憶領域(第1特図保留の1個目に対応)に記憶されている大当たり乱数値を読み出す。次に、遊技制御用マイコン81は、参照する大当たり判定テーブルT1と大当たり乱数値とを用いて大当たりか否かを判定する。ここでは、高確率状態(確変フラグがON)であるため、大当たり判定テーブルT1のうち、高確率状態用のテーブルを参照し、設定情報(設定1~6)に基づいて大当たりか否かを判定する。例えば、設定情報が「設定1」の場合には、大当たり乱数値が「0」~「936」であるときに大当たりと判定され、それ以外の値であるときにハズレと判定される。
ステップS1501において、確変フラグがOFFの場合(ステップS1501:NO)、遊技制御用マイコン81は、大当たり判定テーブルT1(図7)のうちの通常確率状態用のテーブルを参照して大当たり判定をおこなう(ステップS1504)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、まず、ステップS1502と同様の方法によって大当たり乱数値の読み出しをおこなう。次に、ここでは、通常確率状態(確変フラグがOFF)であるため、大当たり判定テーブルT1のうち、通常確率状態用のテーブルを参照し、設定情報(設定1~6)に基づいて大当たりか否かを判定する。例えば、設定情報が「設定1」の場合には、大当たり乱数値が「0」~「409」であるときに大当たりと判定され、それ以外の値であるときにハズレと判定される。
大当たり判定の結果が「大当たり」の場合(ステップS1503、S1505:YES)、遊技制御用マイコン81は、大当たりフラグをONにするとともに(ステップS1506)、大当たり種別の判定をおこなう(ステップS1507)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、まず、判定値としての大当たり種別乱数値の読み出しをおこなう。例えば、特図2の大当たり判定処理では、第2特図保留記憶領域の第1記憶領域に記憶されている大当たり種別乱数値を読み出す。特図1の大当たり判定処理では、第1特図保留記憶領域の第1記憶領域に記憶されている大当たり種別乱数値を読み出す。次に、遊技制御用マイコン81は、読み出した大当たり種別乱数値と大当たり種別判定テーブルT5(図8)とに基づいて、大当たり種別の判定をおこなう。大当たり種別の判定後、特定された特図停止図柄データに応じた情報をメインRAM84に設けた大当たり種別バッファにセットして、本処理を終了する。一方、ステップS1503またはステップS1505において、大当たり判定の結果が「ハズレ」の場合、ハズレに対応する特図停止図柄データに応じた情報をメインRAM84に設けた大当たり種別バッファにセットして、本処理を終了する。
8.演出制御用マイコン91の動作
図16~図23に基づいてサブ制御基板90(図4)に設けられた演出制御用マイコン91の動作について説明する。演出制御用マイコン91の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ等はサブRAM94に設けられている。また、演出制御用マイコン91の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ等はサブRAM94のほかに、FRAM(登録商標)96にも設けられているものがある。
[サブ制御メイン処理]
図16は、サブ制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御用マイコン91は、遊技機1の電源がオンされると、サブROM93からサブ制御メイン処理を実行するためのプログラムを読み出す。サブ制御メイン処理では、演出制御用マイコン91は、まず、初期化処理をおこなう(ステップS4000)。初期化処理では、例えば、サブCPU92の設定、各種のフラグ、ステータスおよびカウンタなどのリセット等をおこなう。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。なお、初期化処理は、遊技機1の復電時に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
初期化処理の後、演出制御用マイコン91は、復電時客待ち時間取得処理をおこなう(ステップS4000a)。復電時客待ち時間取得処理では、遊技機1の復電時に一度だけ実行され、それ以降は実行されない処理であり、FRAM(登録商標)96に記憶保持されているカウンタの値や非営業時間に基づいて、遊技画面から待機画面である客待ち画面へ切り替えてからのどのぐらいの時間が経過したかを概算する処理である。言い換えると、営業終了してから翌日の営業開始まで、日にちを跨ぐこととなるため、復電時客待ち時間取得処理では、遊技画面から待機画面である客待ち画面へ切り替えてからのどのぐらいの時間が経過したかを、つまり復電時に客待ち時間を、非営業時間を加味して、概算して取得することができる処理となっている。復電時客待ち時間取得処理の詳細については後述する。
復電時客待ち時間取得処理の後、演出制御用マイコン91は、割り込み処理の割り込みを禁止し(ステップS4001)、乱数更新処理(ステップS4002)をおこなう。この乱数更新処理では、演出制御用マイコン91は、図6(B)で示した乱数カウンタ値を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は設定された上限値に達すると「0」に戻って再び加算される。なお、各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また、乱数値は、1ずつ加算する以外に、2以上を加算するようにしてもよい。各乱数はいわゆるハードウェア乱数であってもよい。
乱数更新処理の後、演出制御用マイコン91は、割り込み処理の割り込みを許可する(ステップS4003)。割り込み許可中は、サブ側タイマ割り込み処理(ステップS4004)の実行が可能となる。サブ側タイマ割り込み処理は、所定の周期(本実施形態では、10msec周期)でサブCPU92に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、サブ側タイマ割り込み処理は、所定周期ごとに実行される。そして、サブ側タイマ割り込み処理が終了してから、次にサブ側タイマ割り込み処理が開始されるまでの間に、乱数更新処理が繰り返し実行される。
[サブ側タイマ割り込み処理]
図17は、サブ側タイマ割り込み処理(図16:ステップS4004)のフローチャートである。演出制御用マイコン91は、まず、受信コマンド解析処理をおこなう(ステップS4100)。受信コマンド解析処理の詳細については後述する。受信コマンド解析処理の後、演出制御用マイコン91は、変動演出中処理をおこなう(ステップS4110)。変動演出中処理は、変動演出中に特定のタイミングで変動終了前コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94b(出力バッファ)にセットして、表示画面7aに特定の表示演出を実行させるための処理である。
変動演出中処理の後、演出制御用マイコン91は、スイッチ処理をおこなう(ステップS4120)。スイッチ処理では、演出制御用マイコン91は、演出ボタン63やセレクトボタン68からの検知信号に基づいて作成したスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)に基づいて、表示画面7aの表示内容の設定等をおこなう。スイッチ処理では、演出ボタン63やセレクトボタン68からの検知信号に基づいて作成したスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)をサブRAM94の図示しないスイッチ情報記憶領域に記憶する。この記憶したスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)は、演出ボタン63やセレクトボタン68の操作(押圧操作)の有無の判定をおこなう処理において、参照される。
具体的には、スイッチ処理では、演出制御用マイコン91は、演出ボタン63やセレクトボタン68からの検知信号に基づいて、操作論理または非操作論理(操作論理を反転した論理)の操作履歴情報としてスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)を作成してサブRAM94の図示しないスイッチ情報記憶領域に記憶する。演出制御用マイコン91は、例えばセレクトボタン68の操作(押圧操作)の有無の判定をおこなう処理において、サブRAM94の図示しないスイッチ情報記憶領域に記憶したスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)を参照し、このスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)から操作論理を連続して所定回数に達していると判定した場合(つまり、上述の所定の周期(本実施形態では、10msec周期)ごとにサブ側タイマ割り込み処理により本処理であるスイッチ処理を実行して作成したスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)に、例えば3回連続して操作論理となっていると判定した場合)、セレクトボタン68が操作(押圧操作)されていると判定する。
このように、スイッチ処理では、演出制御用マイコン91は、演出ボタン63やセレクトボタン68からの検知信号に基づいて作成したスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)に基づいて、表示画面7aの表示内容の設定等をおこなう。
スイッチ処理の後、演出制御用マイコン91は、客待ち経過時間処理をおこなう(ステップS4125)。客待ち経過時間処理では、遊技画面から待機画面である客待ち画面へ切り替えてからの時間を1秒ごとにカウントする処理である。客待ち経過時間処理の詳細については後述する。
客待ち経過時間処理の後、演出制御用マイコン91は、コマンド送信処理をおこなう(ステップS4130)。コマンド送信処理では、演出制御用マイコン91は、受信コマンド解析処理等でサブRAM94の演出コマンドセット領域94b(出力バッファ)にセットした各種コマンドを画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107、中継基板108に送信する。各種コマンドを受信した画像制御基板100は、画像表示装置7を用いて、受信したコマンドに応じた表示演出を実行する。また、各種コマンドを受信した音声制御基板106は、受信したコマンドに応じて、スピーカ67から音声を出力する音声演出を実行する。各種コマンドを受信したランプ制御基板107は、受信したコマンドに応じて盤ランプ5や枠ランプ66の発光制御を行うランプ演出を実行する。コマンド送信処理の後、演出制御用マイコン91は、その他の処理をおこない(ステップS4140)、本処理を終える。その他の処理では、乱数更新処理等がおこなわれる。
[復電時客待ち時間取得処理]
図18は、復電時客待ち時間取得処理(図16:ステップS4000a)のフローチャートである。復電時客待ち時間取得処理では、遊技機1の復電時に一度だけ実行され、それ以降は実行されない処理であり、FRAM(登録商標)96に記憶保持されている第2客待ち経過時間カウンタの値や非営業時間NBHに基づいて、遊技画面から待機画面である客待ち画面へ切り替えてからのどのぐらいの時間が経過したかを概算する処理となっている。
復電時客待ち時間取得処理が開始されると、演出制御用マイコン91は、まず、FRAM(登録商標)96のカウンタセット領域96cに記憶保持されている第2客待ち経過時間カウンタFKの値を読み出して、サブRAM94のカウンタセット領域94cにおける第1客待ち経過時間カウンタKCへセットする(ステップ4150)。
続いて、演出制御用マイコン91は、FRAM(登録商標)96の非営業時間情報記憶領域96dに記憶保持されている非営業時間NBH(本実施形態では、10時間である36000秒を示す値36000がセットされている。)を読み出し、第1客待ち経過カウンタKCに加える(ステップS4155)。ステップS4150およびステップS4155の処理により、営業終了してから翌日の営業開始まで、日にちを跨ぐこととなっても、前日の遊技画面から待機画面である客待ち画面へ切り替えてからのどのぐらいの時間が経過したかを、非営業時間NBHを加味して、概算し、この概算した値を復電時に第1客待ち経過カウンタKCにセットすることができるようになっている。
続いて、演出制御用マイコン91は、10msカウンタ(10ミリ秒カウンタ)KTの値を初期化するために初期値である値0(ゼロ)をセットし(ステップS4160)する。10msカウンタ(10ミリ秒カウンタ)KTは、10ms(10ミリ秒)が経過するごとにカウントされるものであり、本実施形態ではサブ側タイマ割り込み処理が10ms(10ミリ秒)ごとに繰り返しおこなわれるようになっているため、サブ側タイマ割り込み処理がおこなわれた回数をカウントしている。
続いて、演出制御用マイコン91は、FRAM(登録商標)96の非営業時間情報記憶領域96dに記憶保持されている客待ちフラグと実行済みフラグとを読み出し、そのままサブRAM94のフラグセット領域94eにコピーし(ステップS4165)、本処理を終了する。
客待ちフラグは、遊技画面から待機画面である客待ち画面へ切り替わると、ONにセットされ、上述の変動演出開始処理がおこなわれると、OFFにセットされるものである。実行済みフラグは、待機画面である客待ち画面から再び遊技画面へ切り替わって演出が進行(遊技が進行)したときにONがセットされ、遊技画面から待機画面である客待ち画面へ切り替わると、OFFにセットされるものである。
[受信コマンド解析処理]
図19は、受信コマンド解析処理(図17:ステップS4100)のフローチャートである。演出制御用マイコン91は、まず、主制御基板80から事前判定コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4180)。受信している場合(ステップS4180:YES)、先読み演出決定処理をおこなう(ステップS4190)。「先読み演出決定処理」は、先読み演出を実行するか否か、および実行する場合の先読み演出パターンを決定する処理である。
具体的には、演出制御用マイコン91は、まず、事前判定情報書換処理として主制御基板80から受信した事前判定コマンドに含まれる、大当たり事前判定結果(大当たり判定情報)、大当たり種別事前判定結果(大当たり種別情報)、および、変動パターン事前判定結果(変動パターン情報)をサブRAM94における図示しない事前判定情報記憶領域に記憶させる。事前判定情報記憶領域には、上述した、大当たり判定情報、大当たり種別情報、および、変動パターン情報のほか、先読み演出パターン情報が記憶される。先読み演出パターン情報とは、変動演出中に実行される先読み演出の内容を示す情報である。
そして、演出制御用マイコン91は、受信した事前判定コマンドに含まれる事前判定結果が「大当たり」または「リーチ有りハズレ」か否かを判定する。「大当たり」または「リーチ有りハズレ」か否かは、例えば、変動パターン事前判定結果(変動パターン情報)によって判別することができる。そして、演出制御用マイコン91は、受信した事前判定コマンドに含まれる事前判定結果が「大当たり」または「リーチ有りハズレ」の場合には、先読み演出を実行するか否かを判定する。例えば、先読み演出乱数のカウンタの値を取得し、取得した乱数値と、サブROM93に記憶されている先読み演出パターン決定テーブルT51を参照して先読み演出をおこなうか否か、および、先読み演出をおこなう場合の先読み演出パターンを決定し、先読み演出が実行されることが決定した場合には、先読み演出パターンを先読み演出パターン情報として事前判定情報記憶領域に記憶する。一方、受信していない場合(ステップS4180:NO)、上述の先読み演出決定処理をスキップする。このように、読み演出パターン情報は、先読み演出をおこなう場合に事前判定情報記憶領域に記憶されるのに対して、先読み演出をおこなわない場合に事前判定情報記憶領域に記憶されない。なお、先読み演出とは、メインRAM84の特図保留記憶領域84eに新たに記憶された保留情報に大当たりが含まれている可能性が高いことを示唆する演出であり、変動演出中に実行される。
次に、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から保留球数コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4200)。受信している場合(ステップS4200:YES)、保留表示処理をおこなう(ステップS4210)。保留表示処理では、保留球数コマンドに含まれている特図1保留球数、特図2保留球数、および、普通図柄保留球数に関する情報に基づいて、サブRAM94のカウンタセット領域94cに設けられた、第1特図保留演出カウンタ、第2特図保留演出カウンタ、および、普図保留演出カウンタの値を更新する。これにより、主制御基板80側だけでなく、サブ制御基板90側でも各保留球数の情報を保持することができる。また、演出制御用マイコン91は、第1特図保留演出カウンタ、第2特図保留演出カウンタ、および、普図保留演出カウンタの値に基づいて、表示画面7aに表示されている保留画像9A、9Bの更新をおこなう。一方、保留球数コマンドを受信していない場合(ステップS4200:NO)、上述の保留表示処理をスキップする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動開始コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4230)。受信している場合(ステップS4230:YES)、変動演出開始処理をおこなう(ステップS4240)。「変動演出開始処理」は、特別図柄変動中に実行する変動演出パターン(内容)を選択する処理である。変動演出開始処理の詳細については後述する。一方、受信していない場合(ステップS4230:NO)、上述の変動演出開始処理をスキップする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動停止コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4250)。受信している場合(ステップS4250:YES)、変動演出終了処理をおこなう(ステップS4260)。「変動演出終了処理」は、特別図柄変動中に実行される変動演出を停止させるための処理である。変動演出終了処理では、演出制御用マイコン91は、変動停止コマンドの解析結果に基づいてカウンタのセット等をおこなうとともに、変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドをセットする。これにより変動中の特図1または特図2に対応する演出図柄が停止表示される。なお、変動停止コマンドを受信していない場合(ステップS4250:NO)、上述の変動演出終了処理をスキップする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からオープニングコマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4270)。受信している場合(ステップS4270:YES)、オープニング演出パターン決定処理をおこなう(ステップS4280)。「オープニング演出パターン決定処理」は、特別遊技(大当たり遊技)開始時に実行するオープニング演出パターン(内容)を選択する処理である。オープニング演出パターン決定処理では、演出制御用マイコン91は、まず、オープニングコマンドの解析をおこない、オープニングコマンドに含まれる、大当たり当選判定時にセットされた特図停止図柄データに関する情報をサブRAM94にセットする。そして、特図停止図柄データが示す当たり種別に対応して予め設定されているオープニング演出の演出パターンを選択し、選択したオープニング演出を開始するためのオープニング演出開始コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94bにセットする。演出コマンドセット領域94bにセットされたオープニング演出開始コマンドがコマンド送信処理(図17:ステップS4130)において画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、所定のオープニング演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。なお、ステップS4270において、オープニングコマンドを受信していない場合(ステップS4270:NO)、上述のオープニング演出パターン決定処理をスキップする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からラウンド指定コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4290)。受信している場合(ステップS4290:YES)、ラウンド演出パターン決定処理をおこなう(ステップS4300)。「ラウンド演出パターン決定処理」は、特別遊技(大当たり遊技)において、大入賞口の開放中や開放間のインターバル中に実行する開放遊技演出パターン(内容)を選択する処理である。ラウンド演出パターン決定処理では、演出制御用マイコン91は、まず、ラウンド指定コマンドの解析をおこない、ラウンド指定コマンドに含まれる、特図停止図柄データに関する情報、および、ラウンド数に関する情報をサブRAM94にセットする。そして、特図停止図柄およびラウンド数に対応して予め設定されているラウンド演出の演出パターンを選択し、選択したラウンド演出を開始するためのラウンド演出開始コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94bにセットする。演出コマンドセット領域94bにセットされたラウンド演出開始コマンドが画像制御基板100に送信されると、CPU102は、所定のラウンド演出画像をROM103から読み出して、表示画面7aに表示させる。なお、ステップS4290において、ラウンド指定コマンドを受信していない場合(ステップS4290:NO)、上述のラウンド演出パターン決定処理をスキップする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からエンディングコマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4310)。受信している場合(ステップS4310:YES)、エンディング演出パターン決定処理をおこなう(ステップS4320)。「エンディング演出パターン決定処理」は、特別遊技(大当たり遊技)のエンディング中に実行するエンディング演出パターン(内容)を選択する処理である。エンディング演出パターン決定処理では、演出制御用マイコン91は、まず、エンディングコマンドの解析をおこない、エンディングコマンドに含まれる特図停止図柄データに関する情報をサブRAM94にセットする。そして、特図停止図柄データに応じたエンディング演出パターンを選択し、選択したエンディング演出を開始するためのエンディング演出開始コマンドをサブRAM94の出力バッファにセットする。演出コマンドセット領域94bにセットされたエンディング演出開始コマンドが画像制御基板100に送信されると、CPU102は、所定のエンディング演出画像をROM103から読み出して、表示画面7aに表示させる。なお、エンディングコマンドを受信していない場合(ステップS4310:NO)、上述のエンディング演出パターン決定処理をスキップする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から客待ち待機コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4330)。受信している場合(ステップS4330:YES)、客待ち演出パターン決定処理をおこなう(ステップS4340)。「客待ち演出パターン決定処理」は、遊技機1の稼働がなくなってから所定の待機時間が経過すると表示する待機画面である客待ち画面の演出パターン(内容)を選択する処理である。客待ち演出パターン決定処理では、演出制御用マイコン91は、まず、客待ち待機コマンドの解析をおこない、客待ち待機コマンドに含まれる情報をサブRAM94にセットする。そして、待機画面である客待ち画面の演出パターンを選択し、選択した演出を開始するための客待ち待機コマンドをサブRAM94の出力バッファにセットする。演出コマンドセット領域94bにセットされた客待ち待機コマンドが画像制御基板100に送信されると、CPU102は、所定の演出画像をROM103から読み出して、表示画面7aに表示させる。
続いて、演出制御用マイコン91は、サブRAM94のフラグセット領域94eにおける客待ちフラグをONにセットする(ステップS4345)。演出制御用マイコン91は、サブRAM94のフラグセット領域94eにセットした客待ちフラグをFRAM(登録商標)96の非営業時間情報記憶領域96dにそのままコピーする。これにより、客待ちフラグがONとなってFRAM(登録商標)96の非営業時間情報記憶領域96dに記憶保持される。
続いて、演出制御用マイコン91は、サブRAM94のフラグセット領域94eにおける実行済みフラグをOFFにセットする(ステップS4347)。演出制御用マイコン91は、サブRAM94のフラグセット領域94eにセットした実行済みフラグをFRAM(登録商標)96の非営業時間情報記憶領域96dにそのままコピーする。これにより、実行済みフラグがOFFとなってFRAM(登録商標)96の非営業時間情報記憶領域96dに記憶保持される。
客待ちフラグは、上述したように、遊技画面から待機画面である客待ち画面へ切り替わると、ONにセットされ、上述の変動演出開始処理がおこなわれると、OFFにセットされるものである。実行済みフラグは、上述したように、待機画面である客待ち画面から再び遊技画面へ切り替わって演出が進行(遊技が進行)したときにONがセットされ、遊技画面から待機画面である客待ち画面へ切り替わると、OFFにセットされるものである。
なお、客待ち待機コマンドを受信していない場合(ステップS4330:NO)、上述の客待ち演出パターン決定処理をスキップする。
また、ステップS4345、そしてステップS4347では、客待ち待機コマンドを受信するごとに、客待ちフラグがONにセットされ、実行済みフラグがOFFにセットされることとなる。これは、遊技機1は、遊技ホールの島設備に背向かいに複数列設されるため、互いの電子機器からのノイズに加えて、さらに、遊技機1へ遊技球を供給するための球通路も島設備に設けられているため、摩擦により遊技球からの静電放電によるノイズの影響を受けやすい環境下にある。このため、客待ちフラグは、客待ち待機コマンドを受信するごとに、客待ちフラグがONに繰り返しセットされ、実行済みフラグがOFFに繰り返しセットされることにより、つまり、客待ち待機コマンドを受信するごとに客待ちフラグと実行済みフラグとを更新し、耐ノイズ性を高めることに寄与することができる。
続いて、演出制御用マイコン91は、その他の処理をおこなう(ステップS4350)。その他の処理では、例えば、演出制御用マイコン91は、遊技状態指定コマンドを受信したときに、遊技状態指定コマンドに含まれる遊技状態に関する情報(高確率状態か否か、時短状態か否か、確変カウンタ、時短カウンタの値など)をサブRAM94に保持させる。また、演出制御用マイコン91は、V通過コマンドを受信したときに、V通過した情報をサブRAM94に保持させる。また、演出制御用マイコン91は、メインRAM84の設定情報記憶領域84gに設定された設定情報が含まれる設定情報コマンドを受信したときに、この設定情報をサブRAM94の設定情報記憶領域94dに格納する。また、演出制御用マイコン91は、上記以外のコマンド(RAMクリア報知コマンドなど)に基づく処理をおこなって、本処理を終了する。なお、演出制御用マイコン91は、RAMクリア報知コマンドを受信したときには、サブRAM94のカウンタセット領域94cにおける第1客待ち経過時間カウンタKCに初期値である値0(ゼロ)をセットし、FRAM(登録商標)96のカウンタセット領域96cにおける第2客待ち経過時間カウンタFKに初期値である値0(ゼロ)をセットする。
[変動演出開始処理]
図20は、変動演出開始処理(図19:ステップS4240)のフローチャートである。演出制御用マイコン91は、まず、変動開始コマンドの解析をおこなう(ステップS4400)。ここでは、演出制御用マイコン91は、変動開始コマンドに含まれる特図停止図柄データに関する情報、および、変動パターンに関する情報をサブRAM94にセットする。セットされた情報には、現在の遊技状態を示す遊技状態情報や、特図1または特図2の当たり判定処理の判定結果としての図柄を示す図柄情報等が含まれている。ここで取得された遊技状態情報や図柄情報は、演出制御用マイコン91によって適宜参照され得る。
続いて、演出制御用マイコン91は、サブRAM94のフラグセット領域94eにおける客待ちフラグをOFFにセットする(ステップS4405)。演出制御用マイコン91は、サブRAM94のフラグセット領域94eにセットした客待ちフラグをFRAM(登録商標)96の非営業時間情報記憶領域96dにそのままコピーする。これにより、客待ちフラグがOFFとなってFRAM(登録商標)96の非営業時間情報記憶領域96dに記憶保持される。客待ちフラグは、上述したように、遊技画面から待機画面である客待ち画面へ切り替わると、ONにセットされ、上述の変動演出開始処理がおこなわれると、OFFにセットされるものである。本処理である変動演出開始処理がおこなわれるときには遊技画面となるため、客待ちフラグをOFFにセットしている。なお、客待ちフラグは、本処理がおこなわれるごとに、客待ちフラグがOFFに繰り返しセットされるようになっている。これは、遊技機1は、遊技ホールの島設備に背向かいに複数列設されるため、互いの電子機器からのノイズに加えて、さらに、遊技機1へ遊技球を供給するための球通路も島設備に設けられているため、摩擦により遊技球からの静電放電によるノイズの影響を受けやすい環境下にある。このため、客待ちフラグは、本処理がおこなわれるごとに、客待ちフラグがOFFに繰り返しセットされることにより、つまり、本処理がおこなわれるごとに客待ちフラグを更新し、耐ノイズ性を高めることに寄与することができる。
続いて、演出制御用マイコン91は、基幹演出パターン決定処理をおこなう(ステップS4410)。基幹演出パターン決定処理は、変動演出の基本的な構成(例えば、画像表示装置7における背景画像の表示およびその切り換え、所定のキャラクタの表示およびその動作、スピーカ67を用いたメロディや効果音の出力、枠ランプ66および盤ランプ5などのランプ類の点灯制御など)を決定するための処理である。変動演出は、この基幹演出にチャンスアップ演出などの付加的な演出が重畳される場合がある。
演出制御用マイコン91は、サブROM93に記憶されている基幹演出パターン決定テーブルT52を参照して基幹演出パターンを決定する。なお、先読み演出を実行することが決定されている場合、先読み演出パターンがサブRAM94に記憶されている。そこで、先読み演出パターンがサブRAM94に記憶されている場合、変動パターンに対応する基幹演出パターンについては、基幹演出パターン(先読み)に切り換える。
基幹演出パターンを決定した後、演出制御用マイコン91は、チャンスアップ演出パターン決定処理をおこなう(ステップS4420)。チャンスアップ演出パターン決定処理は、変動演出に重畳させる付加的な演出を決定するための処理である。演出制御用マイコン91は、チャンスアップ乱数のカウンタの値を取得し、取得した乱数値と、サブROM93に記憶されているチャンスアップ演出パターン決定テーブルT53を参照して、チャンスアップ演出パターンを決定する。チャンスアップ演出パターンを決定した後、演出制御用マイコン91は、さらに、乱数値と停止図柄パターン決定テーブルT54を参照して、停止表示する演出図柄8L、8C、8Rの組み合わせなどを決定してもよい。
チャンスアップ演出パターンを決定した後、演出制御用マイコン91は、設定示唆演出パターン決定処理をおこなう(ステップS4430)。設定示唆演出パターン決定処理は、設定情報記憶領域84gに記憶された設定情報を示唆する演出パターンを決定する処理である。なお、メインRAM84の設定情報記憶領域84gに設定された設定情報は、設定情報コマンドに含まれるものであり、設定情報コマンドとしてメイン側タイマ割り込み処理の出力処理(図12:ステップS108)においてサブ制御基板90へ送信され、受信コマンド解析処理おその他の処理(図19:ステップS4350)において、演出制御用マイコン91によりサブRAM94の設定情報記憶領域94dに格納される。演出制御用マイコン91は、設定示唆演出カウンタの値を取得し、取得した乱数値と、サブROM93に記憶されている設定示唆演出パターン決定テーブルT55を参照して、設定示唆演出パターンを決定する。
設定示唆演出パターン決定処理した後、演出制御用マイコン91は、遊技開始時音声パターン決定処理をおこなう(ステップS4435)。遊技開始時音声パターン決定処理では、第1客待ち経過時間カウンタの値に基づいて遊技開始時音声パターン決定テーブルT56を参照してスピーカ67から出力される(流れる)音声パターンの種類(音声内容)を決定する処理である。遊技開始時音声パターン決定処理の詳細については後述する。
演出制御用マイコン91は、上記ステップS4400~S4435にて決定された変動演出パターンに基づく変動演出が実現されるよう変動演出開始コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94b(出力バッファ)にセットする(ステップS4440)。サブRAM94の演出コマンドセット領域94bにセットされた変動演出開始コマンドがコマンド送信処理(図17:ステップS4130)において画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、変動演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。
続いて、演出制御用マイコン91は、変動演出タイマをセットして(ステップS4450)、本処理を終了する。変動演出タイマには、変動開始コマンドに含まれる変動パターンに応じた変動時間がセットされる。
[遊技開始時音声パターン決定処理]
図21は、遊技開始時音声パターン決定処理(図20:ステップS4435)のフローチャートである。遊技開始時音声パターン決定処理では、第1客待ち経過時間カウンタの値に基づいて遊技開始時音声パターン決定テーブルT56を参照してスピーカ67から出力される(流れる)音声パターンの種類(音声内容)を決定する処理となっている。
遊技開始時音声パターン決定処理が開始されると、演出制御用マイコン91は、まず、サブRAM94のフラグセット領域94eにおける実行済みフラグがOFFであるか否かの判定をおこなう(ステップS4500)。実行済みフラグは、上述したように、待機画面である客待ち画面から再び遊技画面へ切り替わって演出が進行(遊技が進行)したときにONがセットされ、遊技画面から待機画面である客待ち画面へ切り替わると、OFFにセットされるものである。
演出制御用マイコン91は、実行済みフラグがOFFであると判定した場合(ステップS4500:YES)、ステップS4510へ移行する一方、実行済みフラグがOFFでない(つまり実行済みフラグがONである)と判定した場合(ステップS4500:NO)、そのまま本処理を終了する。
ステップS4510において、演出制御用マイコン91は、サブRAM94のカウンタセット領域94cにおける第1客待ち経過時間カウンタKCに基づいて、遊技開始時音声パターン決定テーブルT56を参照して音声パターンを決定する。なお、遊技開始時音声パターン決定テーブルT56については後述する。
続いて、演出制御用マイコン91は、ステップS4510において決定した音声パターンと対応する音響データをサブ制御基板90のサブROM93から読み出して音声制御基板106にセットする(ステップS4520)。
続いて、演出制御用マイコン91は、サブRAM94のカウンタセット領域94cにおける第1客待ち経過時間カウンタKCに初期値である値0(ゼロ)をセットする(ステップS4530)。
続いて、演出制御用マイコン91は、FRAM(登録商標)96のカウンタセット領域96cにおける第2客待ち経過時間カウンタFKに初期値である値0(ゼロ)をセットする(ステップS4540)。これにより、第2客待ち経過時間カウンタFKが初期化され値0(ゼロ)となってFRAM(登録商標)96のカウンタセット領域96cに記憶保持される。
続いて、演出制御用マイコン91は、サブRAM94のフラグセット領域94eにおける実行済みフラグをONにセットし(ステップS4550)、本処理を終了する。なお、演出制御用マイコン91は、ステップS4550においてサブRAM94のフラグセット領域94eにセットした実行済みフラグをFRAM(登録商標)96の非営業時間情報記憶領域96dにそのままコピーする。これにより、実行済みフラグがONとなってFRAM(登録商標)96の非営業時間情報記憶領域96dに記憶保持される。
図22は、遊技開始時音声パターン決定テーブルT56の説明図である。遊技開始時音声パターン決定テーブルT56は、第1客待ち経過時間カウンタKCの値に基づいてスピーカ67から出力される(流れる)音声パターンの種類(音声内容)を決定するためのテーブルであり、第1客待ち経過時間カウンタKCの値の範囲と、音声内容と、音声パターンと、が対応付けられて構成されている。なお、本実施形態では、設定情報が設定1~設定6のいずれかに設定されていても、遊技開始時音声パターン決定テーブルT56を参照して音声パターンが決定されるようになっており、遊技開始時音声パターン決定テーブルT56が設定情報(設定1~設定6)に全く依存されないものとなっている。
本実施形態では、後述の客待ち経過時間処理において、遊技画面から待機画面である客待ち画面へ切り替えてからの時間を1秒ごとにカウントし、第1客待ち経過時間カウンタKCにセットしている。このため、第1客待ち経過時間カウンタKCの値は、遊技画面から待機画面である客待ち画面へ切り替えてからの時間を1秒ごとにカウントしている。なお、第1客待ち経過時間カウンタKCは、上述したように、図18の復電時客待ち時間取得処理において、非営業時間NBHを加味して、概算されている。
第1客待ち経過時間カウンタKCの値が値60以下であるとき、つまり遊技画面から待機画面である客待ち画面へ切り替えてから60秒以下であるときには、「すぐに会えてうれしいよ」という音声内容がスピーカ67から出力される(流れる)音声パターンAに決定される(図21のステップS4510)。
第1客待ち経過時間カウンタKCの値が値61以上値299以下であるとき、つまり遊技画面から待機画面である客待ち画面へ切り替えてから61秒以上299秒以下であるときには、「会えてうれしいよ」という音声内容がスピーカ67から出力される(流れる)音声パターンBに決定される(図21のステップS4510)。
第1客待ち経過時間カウンタKCの値が値300以上値599以下であるとき、つまり遊技画面から待機画面である客待ち画面へ切り替えてから300秒以上599秒以下であるときには、「やっと会えた」という音声内容がスピーカ67から出力される(流れる)音声パターンCに決定される(図21のステップS4510)。
第1客待ち経過時間カウンタKCの値が値600以上値1799以下であるとき、つまり遊技画面から待機画面である客待ち画面へ切り替えてから600秒以上1799秒以下であるときには、「そわそわしちゃった」という音声内容がスピーカ67から出力される(流れる)音声パターンDに決定される(図21のステップS4510)。
第1客待ち経過時間カウンタKCの値が値1800以上値3599以下であるとき、つまり遊技画面から待機画面である客待ち画面へ切り替えてから1800秒以上3599秒以下であるときには、「転寝しちゃった」という音声内容がスピーカ67から出力される(流れる)音声パターンEに決定される(図21のステップS4510)。
第1客待ち経過時間カウンタKCの値が値3600以上値7199以下であるとき、つまり遊技画面から待機画面である客待ち画面へ切り替えてから3600秒以上7199秒以下であるときには、「さみしかったんだから」という音声内容がスピーカ67から出力される(流れる)音声パターンFに決定される(図21のステップS4510)。
第1客待ち経過時間カウンタKCの値が値7200以上値35999以下であるとき、つまり遊技画面から待機画面である客待ち画面へ切り替えてから7200秒以上35999秒以下であるときには、「とっても、さみしかったんだから」という音声内容がスピーカ67から出力される(流れる)音声パターンGに決定される(図21のステップS4510)。
第1客待ち経過時間カウンタKCの値が値36000以上であるとき、つまり遊技画面から待機画面である客待ち画面へ切り替えてから36000秒以上であるときには、「よく寝たよぉ」という音声内容がスピーカ67から出力される(流れる)音声パターンHに決定される(図21のステップS4510)。
このように、遊技開始時音声パターン決定テーブルT56は、遊技画面から待機画面である客待ち画面へ切り替えてからの時間を1秒ごとにカウントする第1客待ち経過時間カウンタKCの値に基づいてスピーカ67から出力される(流れる)音声パターンの種類(音声内容)を決定するものとなっている。これにより、遊技者が遊技を開始するときに時間を利用した演出のバリエーションを持たせることにより、遊技者が遊技機1の前面に着座して遊技を行うごとに、遊技者に対して新鮮な気持ちを持たせることができる。また、遊技者が遊技を開始しても、どのような条件で音声内容が変わるのかを遊技者に探求させることもできる。
[客待ち経過時間処理]
図23は、客待ち経過時間処理(図17:ステップS4125)を示すフローチャートである。客待ち経過時間処理は、遊技画面から待機画面である客待ち画面へ切り替えてからの時間を1秒ごとにカウントする処理となっている。
客待ち経過時間処理が開始されると、演出制御用マイコン91は、まず、客待ちフラグがONであるか否かの判定をおこなう(ステップS4600)。客待ちフラグは、上述したように、遊技画面から待機画面である客待ち画面へ切り替わると、ONにセットされ、上述の変動演出開始処理がおこなわれると、OFFにセットされるものである。
演出制御用マイコン91は、客待ちフラグがONであると判定した場合(ステップS4600:YES)、ステップS4610へ移行する一方、客待ちフラグがONでない(つまり客待ちフラグがOFFである)と判定した場合(ステップS4600:NO)、そのまま本処理を終了する。
ステップS4610において、演出制御用マイコン91は、10msカウンタ(10ミリ秒カウンタ)KTに値1をインクリメントとする(ステップS4610)。本処理である客待ち経過時間処理は、10msごとに繰り返しおこなわれるサブ側タイマ割り込み処理における一処理であるため、10msカウンタ(10ミリ秒カウンタ)KTが値1だけカウントアップされると、10ms(10ミリ秒)経過したことを示す。
続いて、演出制御用マイコン91は、10msカウンタ(10ミリ秒カウンタ)KTの値が値100に到達したか否かの判定をおこなう(ステップS4620)。10msカウンタ(10ミリ秒カウンタ)KTは、上述したように、値1だけカウントアップされると、10ms(10ミリ秒)経過したことを示すため、10msカウンタ(10ミリ秒カウンタ)KTの値が値100に到達すると、1秒経過したことを示す。
演出制御用マイコン91は、10msカウンタ(10ミリ秒カウンタ)KTの値が値100に到達(1秒経過)したと判定した場合(ステップS4620:YES)、ステップS4630へ移行する一方、10msカウンタ(10ミリ秒カウンタ)KTの値が値100に到達(1秒経過)していないと判定した場合(ステップS4620:NO)、そのまま本処理を終了する。
ステップS4630において、演出制御用マイコン91は、サブRAM94のカウンタセット領域94cにおける第1客待ち経過時間カウンタKCに値1をインクリメントする(ステップS4630)。
続いて、演出制御用マイコン91は、FRAM(登録商標)96のカウンタセット領域96cにおける第2客待ち経過時間カウンタFKに、サブRAM94のカウンタセット領域94cにおける第1客待ち経過時間カウンタKCをセットする(ステップS4640)。これにより、FRAM(登録商標)96のカウンタセット領域96cにおける第2客待ち経過時間カウンタFKの値が更新され、第2客待ち経過時間カウンタFKの値と第1客待ち経過時間カウンタKCの値とが同一の値となる。
続いて、演出制御用マイコン91は、10msカウンタ(10ミリ秒カウンタ)KTを初期化して値0(ゼロ)をセットし(ステップS4650)、本処理を終了する。10msカウンタ(10ミリ秒カウンタ)KTが初期化されて値0(ゼロ)がセットされることにより、ステップS4620において、1秒経過を正確に判定することでき、1秒ごとに、ステップS4630において第1客待ち経過時間カウンタKCをインクリメント(値1だけカウントアップ)し、ステップS4640において、第1客待ち経過時間カウンタKCの値と同一の値となった第2客待ち経過時間カウンタFKを更新することができる。
[変動演出中処理]
ここで、上述の変動演出中処理(図17:ステップS4110)について説明する。変動演出中処理が開始されると、演出制御用マイコン91は、まず、変動演出中か否かの判定をおこなう。変動演出中か否かは、例えば、変動演出タイマがゼロになっているか否かによって判定することができる。変動演出中でない場合、本処理である変動演出中処理を終了する。一方、変動演出中の場合、演出制御用マイコン91は、変動終了前コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94bにセットするタイミングか否かの判定をおこなう。変動終了前コマンドは、演出制御用マイコン91が画像制御基板100などに対して、変動演出中の特定のタイミングであることを知らせるコマンドであり、画像制御基板100は、変動終了前コマンドを受信すると、変動終了前コマンドに含まれる情報にしたがって演出内容の切り替えや、特定の画像の表示等をおこなう。
変動終了前コマンドをセットするタイミングではない場合、本処理である変動演出中処理を終える。一方、変動終了前コマンドをセットするタイミングである場合、事前判定情報記憶領域の当該領域に先読み演出パターン情報があるか否かの判定をおこなう。当該領域に先読み演出パターン情報が無い場合、先読み演出パターン情報を含んだ変動終了前コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94bにセットし、本処理である変動演出中処理を終える。一方、当該領域に先読み演出パターン情報が無い場合には、先読み演出パターン情報を含まない変動終了前コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94bにセットし、本処理である変動演出中処理を終了する。これにより、当該領域に先読み演出パターン情報がある場合には、当該変動演出を終了するまでに(少なくとも当該変動演出の終了2秒前に)先読み演出パターン情報を含んだ変動終了前コマンドが画像制御基板100に送信される。そして、画像制御用マイコン101は、画像表示装置7の表示画面7aに先読み演出画像として保留アイコンを変化させて表示させる先読み演出を開始させる。一方、当該領域に先読み演出パターン情報が無い場合にも当該変動を終了するまでに(少なくとも当該変動演出の終了2秒前に)変動終了前コマンドが画像制御基板100に送信される。ここでは、画像制御用マイコン101は、画像表示装置7の表示画面7aに既に予告画像が表示されている場合、その予告画像をフェードさせる予告フェード演出を開始させる。
9.画像制御用マイコン101の動作
画像制御基板100(図4)に設けられた画像制御用マイコン101の動作について説明する。画像制御用マイコン101の動作説明にて登場するバッファ等はRAM104に設けられている。画像制御用マイコン101は、遊技機1の電源がオンされると、ROM103からプログラムを読み出し、CPU初期化処理の後、表示制御処理が繰り返し実行される。表示制御処理では、まず、画像制御用マイコン101は、サブ制御基板90から変動演出開始コマンドを受信したか否かの判定をおこなう。受信している場合、画像制御用マイコン101は、変動演出表示を開始させる。具体的には、画像制御用マイコン101は、受信した変動演出開始コマンドを解析し、変動演出開始コマンドにおいて指示された所定の変動演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。一方、受信していない場合、上述の変動演出表示の開始という処理をスキップする。
続いて、画像制御用マイコン101は、サブ制御基板90から変動終了前コマンドを受信したか否かの判定をおこなう。受信している場合、画像制御用マイコン101は、先読み演出表示を開始させる。具体的には、画像制御用マイコン101は、変動終了前コマンドを解析し、変動終了前コマンドにおいて指示された所定の先読み演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。一方、受信していない場合、画像制御用マイコン101は、上述の先読み演出表示の開始という処理をスキップする。
続いて、画像制御用マイコン101は、サブ制御基板90から変動演出終了コマンドを受信したか否かの判定をおこなう。受信している場合、画像制御用マイコン101は、変動演出を停止表示させた画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる変動演出停止表示をおこなう。一方、受信していない場合、画像制御用マイコン101は、上述の変動演出の停止表示という処理をスキップする。
続いて、画像制御用マイコン101は、その他の処理をおこない、本処理である表示制御処理を終了する。その他の処理では、例えば、画像制御用マイコン101は、オープニング演出開始コマンドを受信したときに、オープニング演出開始コマンドにおいて指示された所定のオープニング演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。また、ラウンド演出開始コマンドを受信したときに、ラウンド演出開始コマンドにおいて指示された所定のラウンド演出画像をROM103から読み出して、表示画面7aに表示させる。また、エンディング演出開始コマンドを受信したときに、エンディング演出開始コマンドにおいて指示された所定のエンディング演出画像をROM103から読み出して、表示画面7aに表示させる。
10.本実施形態の演出例
以下に、本実施形態の各演出例(表示演出例)を説明する。これから説明する演出は、上述したように、遊技制御用マイコン81から送信される各種コマンドに基づき、演出制御用マイコン91および画像制御用マイコン101によって実現される演出である。画像制御用マイコン101は、サブ制御基板90から受信した各種コマンドを解析し、ROM103から対応する各種画像データを読み出して画像表示装置7の表示画面7aに表示させ、演出制御用マイコン91は、サブROM93から各種音響データを読み出して音声制御基板106を介してスピーカ67から出力させる。
以下に、図24~図25を用いて経過時間による遊技開始時演出について説明する。図24~図25において、画像表示装置7の表示画面7aにおける演出図柄の変動表示が面の見易さから簡易化されて表示され、また画像表示装置7の表示画面7aの前面(前方)周囲に配置される各種可動役物、各種装飾部材、各種背景画像が図面の見易さから省略されている。図24は経過時間による遊技開始時演出Aを説明するための図であり、図25は経過時間による遊技開始時演出Bを説明するための図である。
ここでは、まず演出図柄について簡単に説明し、続いて経過時間による遊技開始時演出A、経過時間による遊技開始時演出Bについて順番に説明する。なお、本実施形態では、経過時間による遊技開始時演出A、経過時間による遊技開始時演出Bにおいて、設定情報として設定1が設定されていることを前提とする。
[演出図柄]
まず、演出図柄について簡単に説明する。画像表示装置7の表示画面7aには、立体画像の左演出図柄8L、立体画像の中演出図柄8C、立体画像の右演出図柄8Rが表示画面7aの上側から下側へ向かってリールが回転される表示態様で演出図柄(図柄:数字「1」~数字「9」)の変動演出(変動表示)が開始される。複数の演出図柄の変動演出(変動表示)では、各演出図柄が数字「1」→数字「2」→数字「3」→数字「4」→数字「5」→数字「6」→数字「7」→数字「8」→数字「9」→数字「1」→数字「2」→・・・という順番でリールが回転する表示態様で変動演出(変動表示)されている。なお、数字「7」は明るい赤色を有し、数字「7」を除く奇数「1」、「3」、「5」および「9」は、すべて同一の明るい緑色を有している。偶数「2」、「4」、「6」および「8」は、すべて同一の明るい青色を有している。
演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されると、停止表示された演出図柄が一度上側へ向かって所定距離(例えば、5ミリメートル程度)浮遊する表示態様でゆったり(低速で)移動したのち(言い換えると、演出図柄の停止表示が解除されたことで、演出図柄がこれから移動しようとする表示態様としたのち)、下側へ向かって低速から徐々に速度を上げながら不透明な状態から半透明な状態へ変化して高速で変動する表示態様となる。これにより、演出図柄の後方に配置される背景画像を、高速変動中の半透明な演出図柄を介して、視認することができる。演出図柄は、停止する直前で減速して半透明な状態から再び不透明な状態へ変化して仮停止表示されたり、停止表示されたりする(仮停止表示され、その後、停止表示される)。演出図柄は、仮停止表示された状態では、上下方向に小刻みにゆったりと動く表示態様となる。
変動アイコンや保留アイコンについて簡単に説明すると、第1特図保留の消化として現在変動中の左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rに対応する変動アイコン9Cは、画像表示装置7の表示画面7aの中央下側に表示されている変動表示位置(矩形画像(台座画像)の上)9Cdに表示(載置)される。変動表示位置9Cdの左方の領域には、第1特図保留として第1保留表示エリアが設けられ、変動表示位置9Cdの右方の領域には、第2特図保留として第2保留表示エリアが設けられている。第1保留表示エリアには、4つの保留アイコン9Aが直線状に一列に表示可能とされ最大で4つの保留アイコン9Aをストックすることができるようになっている。4つの保留表示位置9Adは、変動表示位置9Cdに近い位置から表示画面7aの左辺へ向かって、第1保留表示位置9Ad、第2保留表示位置9Ad、第3保留表示位置9Ad、そして第4保留表示位置9Adという順番で表示画面7aの下辺に沿って直線状に整列配置され表示される。第2保留表示エリアには、4つの保留アイコン9Bが直線状に一列に表示可能とされ最大で4つの保留アイコン9Bをストックすることができるようになっている。4つの保留表示位置9Bdは、変動表示位置9Cdに近い位置から表示画面7aの右辺へ向かって、第1保留表示位置9Bd、第2保留表示位置9Bd、第3保留表示位置9Bd、そして第4保留表示位置9Bdという順番で表示画面7aの下辺に沿って直線状に整列配置され表示される。本実施形態では、変動アイコン9C、保留アイコン9A,9Bは、色により当たり期待を示唆することができ、白色→青色→緑色→赤色→紫色→黄色(ゴールデン)という順番で当たり期待度が高くなっている。このため、遊技者は、変動アイコン9C、保留アイコン9A,9Bに対する関心が高い。
なお、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されると、変動演出曲がスピーカ67から出力され(流れはじめ)、演出図柄が停止表示されるタイミングで、スピーカ67からの変動演出曲の出力が停止されるようになっている。言い換えると、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されるごとに、変動演出曲の頭からスタートされるようになっている。
[経過時間による遊技開始時演出A]
次に、経過時間による遊技開始時演出Aについて図24を参照して説明する。遊技者が遊技を行って、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始され、その後、左演出図柄8Lが明るい緑色を有する数字「1」で仮停止表示され、右演出図柄8Rが明るい緑色を有する数字「3」で仮停止表示され、中演出図柄8Cが明るい青色を有する数字「2」で仮停止表示され、その後、図24(A)に示すように、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄に揃わず、停止表示され、ハズレが確定する。これに伴い、白色の変動アイコン9Cが表示画面7aから消える。
この時点で、遊技者は、遊技を一旦終了する。ハズレが確定表示されてから第1始動口20や第2始動口21への遊技球の入球がない状態が始動口未入球期間(本実施形態では、3分)だけ継続すると(言い換えると、ハズレが確定表示されてから始動口未入球期間が経過するまでに第1始動口20や第2始動口21への遊技球の入球がない場合)、図24(B)に示すように、遊技画面から待機画面である客待ち画面へ切り替わり、客待ちのデモ演出が行われる。この客待ちデモ演出は、デモ実行時間(例えば、15秒~30秒であり、待機画面である客待ち画面の演出パターンによりデモ実行時間が異なっている。)だけ行われると、再び、客待ち画面から遊技画面へ切り替わり図24(A)の画面となる。なお、始動口未入球期間(本実施形態では、3分)が経過すると、再び始動口未入球期間(本実施形態では、3分)をはかりはじめ、始動口未入球期間(本実施形態では、3分)が経過するごとに客待ち画面へ切り替わるようにしてもよい。
遊技者が再び遊技を開始して、第1始動口20に遊技球が入球すると、第1保留表示位置9Adに白色の保留アイコン9Aが表示され、この白色の保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ移動して白色の変動アイコン9Cとなると、図24(C)に示すように、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されることとなる。このとき、図24(B)において待機画面である客待ち画面へ切り替わってから45秒経過して演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されている。上述した第1客待ち経過時間カウンタKCは、遊技画面から待機画面である客待ち画面へ切り替えてからの時間を1秒ごとにカウントするものであるため、図24(C)において第1客待ち経過時間カウンタKCの値が値45となっている。これにより、図22に示した遊技開始時音声パターン決定処理テーブルT56により、第1客待ち経過時間カウンタKCの値が値45であるときに、第1客待ち経過時間カウンタKCの値が60以下(60秒以下)となっている場合に該当するため、音声パターンとして音声パターンAが決定される。これにより、音声パターンとして音声パターンAが決定されると、特定演出として「すぐに会えてうれしいよ」という音声内容がスピーカ67から出力されることにより(流れることにより)、遊技画面から待機画面である客待ち画面へ切り替わってデモ演出が開始されてから遊技球が第1始動口20に入球するまでの経過時間が短かったことを遊技者に示唆することができるようになっている。なお、第1客待ち経過時間カウンタKCの値と、FRAM(登録商標)96の非営業時間情報記憶領域96dにセットされている営業開始の時刻と、から遊技球が第1始動口20に入球した時刻を推定し、遊技球が第1始動口20に入球した時刻に応じて、図22に示した遊技開始時音声パターン決定処理テーブルT56により音声パターンA~Fの音声内容(演出内容)が変化するようにしてもよい。
特定演出として音声パターンAの「すぐに会えてうれしいよ」という音声内容がスピーカ67から出力開始される(流れるはじめる)タイミング1としては、図24(D1)に示すように、演出図柄の変動演出(変動表示)の開始と同時とする場合がある。この場合、音声パターンAの音声内容は、当該変動が終了するまでに、途中で途切れることなく終了する。
また、特定演出として音声パターンAの「すぐに会えてうれしいよ」という音声内容がスピーカ67から出力開始される(流れるはじめる)タイミング2としては、図24(D2)に示すように、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始してから音声内容示唆時間OSTに到達するしたことを契機とする場合がある。この場合でも、音声パターンAの音声内容は、当該変動が終了するまでに、途中で途切れることなく終了する。なお、音声内容示唆時間OSTとしては、例えば、5秒~10秒のうち、いずれかの時間を演出制御用マイコン91が適宜選択する仕組みとしてもよいし、常に一定時間(例えば、5秒)とする仕組みとしてもよい。
このような特定演出として音声パターンAの「すぐに会えてうれしいよ」という音声内容がスピーカ67から出力開始される(流れるはじめる)タイミング1,2は、演出制御用マイコン91が適宜選択するようになっている。
演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されると、その後、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の数字の図柄で揃わず停止表示されると、ハズレが確定されるのに対して、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の数字の図柄で揃って停止表示されると、当たりが確定され、その後、遊技者に利益が付与される当たり遊技が開始されることとなる。
一方、図24(A)のハズレの確定を確認した遊技者が遊技を終了して離席する場合には、上述したように、ハズレが確定表示されてから第1始動口20や第2始動口21への遊技球の入球がない状態が始動口未入球期間(本実施形態では、3分)だけ継続すると(言い換えると、ハズレが確定表示されてから始動口未入球期間が経過するまでに第1始動口20や第2始動口21への遊技球の入球がない場合)、図24(B)に示したように、遊技画面から待機画面である客待ち画面へ切り替わり、客待ちのデモ演出が行われる。この客待ちデモ演出は、上述したように、デモ実行時間(例えば、15秒~30秒であり、待機画面である客待ち画面の演出パターンによりデモ実行時間が異なっている。)だけ行われると、再び、客待ち画面から遊技画面へ切り替わり図24(A)の画面となる。なお、始動口未入球期間(本実施形態では、3分)が経過すると、再び始動口未入球期間(本実施形態では、3分)をはかりはじめ、始動口未入球期間(本実施形態では、3分)が経過するごとに客待ち画面へ切り替わるようにしてもよい。
遊技者(離席した遊技者と異なる他の遊技者でもよい。)が再び遊技機1の前面に着座して遊技を開始して、第1始動口20に遊技球が入球すると、第1保留表示位置9Adに白色の保留アイコン9Aが表示され、この白色の保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ移動して白色の変動アイコン9Cとなると、図24(E)に示すように、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されることとなる。このとき、図24(B)において待機画面である客待ち画面へ切り替わってから3600秒(1時間)経過して演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されている。上述した第1客待ち経過時間カウンタKCは、遊技画面から待機画面である客待ち画面へ切り替えてからの時間を1秒ごとにカウントするものであるため、図24(E)において第1客待ち経過時間カウンタKCの値が値3600となっている。これにより、図22に示した遊技開始時音声パターン決定処理テーブルT56により、第1客待ち経過時間カウンタKCの値が値3600であるときに、第1客待ち経過時間カウンタKCの値が値3600以上値7199以下(3600秒以上7199秒以下)となっている場合に該当するため、音声パターンとして音声パターンFが決定される。これにより、音声パターンとして音声パターンFが決定されると、特定演出として「さみしかったんだから」という音声内容がスピーカ67から出力されることにより(流れることにより)、遊技画面から待機画面である客待ち画面へ切り替わってデモ演出が開始されてから遊技球が第1始動口20に入球するまでの経過時間が長かったことを遊技者に示唆することができるようになっている。なお、第1客待ち経過時間カウンタKCの値と、FRAM(登録商標)96の非営業時間情報記憶領域96dにセットされている営業開始の時刻と、から遊技球が第1始動口20に入球した時刻を推定し、遊技球が第1始動口20に入球した時刻に応じて、図22に示した遊技開始時音声パターン決定処理テーブルT56により音声パターンA~Fの音声内容(演出内容)が変化するようにしてもよい。
特定演出として音声パターンFの「さみしかったんだから」という音声内容がスピーカ67から出力開始される(流れるはじめる)タイミング1としては、図24(F1)に示すように、演出図柄の変動演出(変動表示)の開始と同時とする場合がある。この場合、音声パターンFの音声内容は、当該変動が終了するまでに、途中で途切れることなく終了する。
また、特定演出として音声パターンFの「さみしかったんだから」という音声内容がスピーカ67から出力開始される(流れるはじめる)タイミング2としては、図24(F2)に示すように、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始してから音声内容示唆時間OSTに到達するしたことを契機とする場合がある。この場合でも、音声パターンFの音声内容は、当該変動が終了するまでに、途中で途切れることなく終了する。なお、音声内容示唆時間OSTとしては、例えば、5秒~10秒のうち、いずれかの時間を演出制御用マイコン91が適宜選択する仕組みとしてもよいし、常に一定時間(例えば、5秒)とする仕組みとしてもよい。
このような特定演出として音声パターンFの「さみしかったんだから」という音声内容がスピーカ67から出力開始される(流れるはじめる)タイミング1,2は、演出制御用マイコン91が適宜選択するようになっている。
演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されると、その後、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の数字の図柄で揃わず停止表示されると、ハズレが確定されるのに対して、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の数字の図柄で揃って停止表示されると、当たりが確定され、その後、遊技者に利益が付与される当たり遊技が開始されることとなる。
[経過時間による遊技開始時演出B]
次に、経過時間による遊技開始時演出Aについて図25を参照して説明する。遊技者が遊技を行って、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始され、その後、左演出図柄8Lが明るい青色を有する数字「6」で仮停止表示され、右演出図柄8Rが明るい緑色を有する数字「5」で仮停止表示され、中演出図柄8Cが明るい赤色を有する数字「7」で仮停止表示され、その後、図25(A)に示すように、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄に揃わず、停止表示され、ハズレが確定する。これに伴い、白色の変動アイコン9Cが表示画面7aから消える。
ハズレの確定を確認した遊技者が遊技を終了して離席すると、ハズレが確定表示されてから第1始動口20や第2始動口21への遊技球の入球がない状態が始動口未入球期間(本実施形態では、3分)だけ継続すると(言い換えると、ハズレが確定表示されてから始動口未入球期間が経過するまでに第1始動口20や第2始動口21への遊技球の入球がない場合)、図25(B)に示したように、遊技画面から待機画面である客待ち画面へ切り替わり、客待ちのデモ演出が行われる。この客待ちデモ演出は、デモ実行時間(例えば、15秒~30秒であり、待機画面である客待ち画面の演出パターンによりデモ実行時間が異なっている。)だけ行われると、再び、客待ち画面から遊技画面へ切り替わり図25(A)の画面となる。なお、始動口未入球期間(本実施形態では、3分)が経過すると、再び始動口未入球期間(本実施形態では、3分)をはかりはじめ、始動口未入球期間(本実施形態では、3分)が経過するごとに客待ち画面へ切り替わるようにしてもよい。
遊技者(離席した遊技者と異なる他の遊技者でもよい。)が再び遊技機1の前面に着座しない状態のまま、営業終了により、遊技機1の電源遮断が行われる。その後、翌日の営業開始のために遊技機1の電源投入を行う。本実施形態では、営業終了による電源遮断した時から翌日の営業開始のため電源投入されるまでに要した時間、つまり営業終了から営業開始までの非営業時間NBHは、上述したように、36000秒(10時間)となっている。遊技機1の電源投入により、図25(C)に示すような、「NOW LOADING」という復電時画面(「起動画面」ともいう。)が表示画面7aに大きく表示される。
その後、遊技機1の起動が完了すると、図25(D)に示すように、前日において停止表示された遊技画面である図25(A)の画面となる。遊技機1の起動が完了しても、遊技者が遊技機1の前面に着座して遊技を開始しないと、図25(D)が表示されてから第1始動口20や第2始動口21への遊技球の入球がない状態が始動口未入球期間(本実施形態では、3分)だけ継続すると、図25(E)に示すように、遊技画面から待機画面である客待ち画面へ切り替わり、客待ちのデモ演出が行われる。この客待ちデモ演出は、上述したように、デモ実行時間(例えば、15秒~30秒であり、待機画面である客待ち画面の演出パターンによりデモ実行時間が異なっている。)だけ行われると、再び、客待ち画面から遊技画面へ切り替わり図25(D)の画面となる。なお、始動口未入球期間(本実施形態では、3分)が経過すると、再び始動口未入球期間(本実施形態では、3分)をはかりはじめ、始動口未入球期間(本実施形態では、3分)が経過するごとに客待ち画面へ切り替わるようにしてもよい。
その後、営業開始してから最初の遊技者が遊技機1の前面に着座して遊技を開始して、第1始動口20に遊技球が入球すると、第1保留表示位置9Adに白色の保留アイコン9Aが表示され、この白色の保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ移動して白色の変動アイコン9Cとなると、図25(F)に示すように、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されることとなる。上述したように、営業終了により、遊技機1の電源遮断が行われ、その後、翌日の営業開始のために遊技機1の電源投入を行っているため、営業終了による電源遮断した時から翌日の営業開始のため電源投入されるまでに要した時間は、36000秒(10時間)となっている。このため、図25(F)において、図25(B)において待機画面である客待ち画面へ切り替わってからすでに36000秒以上(10時間以上)経過して演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されている。上述した第1客待ち経過時間カウンタKCは、遊技画面から待機画面である客待ち画面へ切り替えてからの時間を1秒ごとにカウントするものであるため、図25(F)において第1客待ち経過時間カウンタKCの値が値36000以上となっている。これにより、図22に示した遊技開始時音声パターン決定処理テーブルT56により、第1客待ち経過時間カウンタKCの値が値36000以上であるときに、第1客待ち経過時間カウンタKCの値が値36000以上(36000秒以上(10時間以上))となっている場合に該当するため、音声パターンとして音声パターンHが決定される。これにより、音声パターンとして音声パターンHが決定されると、特定演出として「よく寝たよぉ」という音声内容がスピーカ67から出力されることにより(流れることにより)、遊技画面から待機画面である客待ち画面へ切り替わってデモ演出が開始されてから遊技球が第1始動口20に入球するまでの経過時間が日を跨いだことを遊技者に示唆することができるようになっている。なお、第1客待ち経過時間カウンタKCの値と、FRAM(登録商標)96の非営業時間情報記憶領域96dにセットされている営業開始の時刻と、から遊技球が第1始動口20に入球した時刻を推定し、遊技球が第1始動口20に入球した時刻に応じて、図22に示した遊技開始時音声パターン決定処理テーブルT56により音声パターンA~Fの音声内容(演出内容)が変化するようにしてもよい。
特定演出として音声パターンHの「よく寝たよぉ」という音声内容がスピーカ67から出力開始される(流れるはじめる)タイミング1としては、図25(G1)に示すように、演出図柄の変動演出(変動表示)の開始と同時とする場合がある。この場合、音声パターンHの音声内容は、当該変動が終了するまでに、途中で途切れることなく終了する。
また、特定演出として音声パターンHの「よく寝たよぉ」という音声内容がスピーカ67から出力開始される(流れるはじめる)タイミング2としては、図25(G2)に示すように、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始してから音声内容示唆時間OSTに到達するしたことを契機とする場合がある。この場合でも、音声パターンHの音声内容は、当該変動が終了するまでに、途中で途切れることなく終了する。なお、音声内容示唆時間OSTとしては、例えば、5秒~10秒のうち、いずれかの時間を演出制御用マイコン91が適宜選択する仕組みとしてもよいし、常に一定時間(例えば、5秒)とする仕組みとしてもよい。
このような特定演出として音声パターンHの「よく寝たよぉ」という音声内容がスピーカ67から出力開始される(流れるはじめる)タイミング1,2は、演出制御用マイコン91が適宜選択するようになっている。
演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されると、その後、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の数字の図柄で揃わず停止表示されると、ハズレが確定されるのに対して、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の数字の図柄で揃って停止表示されると、当たりが確定され、その後、遊技者に利益が付与される当たり遊技が開始されることとなる。
11.本実施形態の効果例、変形例、態様例
[効果例]
以下に、経過時間による遊技開始時演出の効果例を示す。
[効果1]
上記実施形態の遊技機1では、図24の経過時間による遊技開始時演出A~図25の経過時間による遊技開始時演出Bにおいて、第1始動口20(球受入口)に入球した遊技球基づいて抽選を行い、この抽選の結果を画像表示装置7(表示装置)に表示し、遊技球が始動口未入球期間(本実施形態では、3分)(所定期間)内に第1始動口20(球受入口)に入球しないとき、遊技画面から客待ち画面へ切り替えて画像表示装置7(表示装置)に表示する第1の演出(経過時間による遊技開始時演出Aでは図24(B)、経過時間による遊技開始時演出Bでは図25(B),(E))と、遊技球が第1始動口20(球受入口)に入球したタイミングに応じて演出内容が変化する特定演出を開始する第2の演出(経過時間による遊技開始時演出Aでは図24(C),(E)、経過時間による遊技開始時演出Bでは図25(F))と、を実行することができるようになっている。この構成によれば、遊技画面から客待ち画面へ切り替えてたのちに、遊技者が遊技を開始し、遊技球が第1始動口20(球受入口)に入球したことに基づいて音声内容をスピーカ67から出力する(流れる)(特定演出)を開始することができるようになっているため、遊技者が遊技を開始したときに特定演出を体験することができ、遊技者に対して遊技の促進を図ることができる。したがって、遊技の興趣を向上させることができる。
[効果2]
上記実施形態の遊技機1において、図24の経過時間による遊技開始時演出A~図25の経過時間による遊技開始時演出Bにおける第2の演出では、第1の演出が開始されてから遊技球が第1始動口20(球受入口)に入球するまでの経過時間に応じて音声パターンA~Hの音声内容(演出内容)が変化することができるようになっている。この構成よれば、第1の演出が開始されてから遊技球が第1始動口20(球受入口)に入球するまでの経過時間に応じて演出内容が変化することができるようになっているため、遊技者が遊技を開始しても、どのような条件で演出内容が変わるのかを遊技者に探求させることができる。
[効果3]
上記実施形態の遊技機1において、図24の経過時間による遊技開始時演出A~図25の経過時間による遊技開始時演出Bにおける第2の演出では、第1の演出が開始されてから遊技球が第1始動口20(球受入口)に入球するまでの経過時間に応じて特定演出として音声内容を変えてスピーカ67から出力することができるようになっている。この構成によれば、遊技者が遊技を開始するときに時間を利用した演出のバリエーションを持たせることにより、遊技者が遊技機の前面に着座して遊技を行うごとに、遊技者に対して新鮮な気持ちを持たせることができる。また、遊技者が遊技を開始しても、どのような条件で音声内容が変わるのかを遊技者に探求させることもできる。
[効果4]
上記実施形態の遊技機1において、図24の経過時間による遊技開始時演出A第2の演出では、第1の演出が開始されてから遊技球が第1始動口20(球受入口)に入球するまでの経過時間(具体的には、第1の演出が開始されてから遊技球が第1始動口20(球受入口)に入球するまでの経過時間をカウントする第1客待ち経過時間カウンタKC)が図22に示した遊技開始時音声パターン決定テーブルT56により例えば値45(45秒)(第1の時間)に到達したとき、特定演出として当該経過時間が短かったことを示唆する「すぐに会えてうれしいよ」という音声パターンAの音声内容(第1の音声内容)をスピーカ67から出力開始することができるようになっている。この構成によれば、遊技者は、客待ち画面へ切り替わってから短い時間で第1始動口20(球受入口)に遊技球を入球したことを知ることができる。また、遊技者は、遊技機1の前面に着座して遊技を開始した場合には、遊技機1が放置されていた時間が短いことも知ることができる。
[効果5]
上記実施形態の遊技機1において、図24の経過時間による遊技開始時演出A第2の演出では、第1の演出が開始されてから遊技球が第1始動口20(球受入口)に入球するまでの経過時間(具体的には、第1の演出が開始されてから遊技球が第1始動口20(球受入口)に入球するまでの経過時間をカウントする第1客待ち経過時間カウンタKC)が図22に示した遊技開始時音声パターン決定テーブルT56により例えば値45(45秒)(第1の時間)を超えて値3600(3600秒)(第2の時間)に到達したとき、特定演出として当該経過時間が長かったことを示唆する「さみしかったんだから」という音声パターンFの音声内容(第2の音声内容)をスピーカ67から出力開始することができるようになっている。この構成によれば、遊技者は、客待ち画面へ切り替わってから長い時間が経過して第1始動口20(球受入口)に遊技球を入球したことを知ることができる。また、遊技者は、遊技機1の前面に着座して遊技を開始した場合には、遊技機1が放置されていた時間が長いことも知ることができる。
[効果6]
上記実施形態の遊技機1において、図25の経過時間による遊技開始時演出B第2の演出では、第1の演出が開始されから遊技球が第1始動口20(球受入口)に入球するまでの経過時間(具体的には、第1の演出が開始されてから遊技球が第1始動口20(球受入口)に入球するまでの経過時間をカウントする第1客待ち経過時間カウンタKC)が図22に示した遊技開始時音声パターン決定テーブルT56により値3600(3600秒)(第2の時間)を超え、その後、遊技機1の電源遮断時における日の翌日において遊技機1の電源投入が行われ、その後、遊技球が第1始動口20(球受入口)に入球する、図22に示した遊技開始時音声パターン決定テーブルT56により値36000(36000秒)(第3の時間)に到達したとき(第3の時間は、値36000(36000秒)以上に到達したときを含む。)、特定演出として日を跨いだことを示唆する「よく寝たよぉ」という音声パターンHの音声内容(第3の音声内容)をスピーカ67から出力開始することができるようになっている。この構成によれば、遊技者は、客待ち画面へ切り替わってから日を跨いで第1始動口20(球受入口)に遊技球を入球したことを知ることができる。また、遊技者は、遊技機1の前面に着座して遊技を開始した場合には、遊技機1が日を跨いで放置されていたことも知ることができる。
[変形例]
以下に、経過時間による遊技開始時演出の変形例を示す。
[変形例1]
上記実施形態の遊技機1では、図24の経過時間による遊技開始時演出A~図25の経過時間による遊技開始時演出Bでは、いわゆる左打ちによる遊技を行って、遊技球が始動口未入球期間(本実施形態では、3分)(所定期間)内に第1始動口20(球受入口)に入球しないとき、遊技画面から客待ち画面へ切り替えて画像表示装置7(表示装置)に表示するようになっていた。しかし、いわゆる右打ちによる遊技を行って、遊技球が始動口未入球期間(本実施形態では、3分)(所定期間)内に第2始動口21(球受入口)に入球しないとき、遊技画面から客待ち画面へ切り替えて画像表示装置7(表示装置)に表示するようにしてもよい。この場合、その後、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入球により、音声内容をスピーカ67から出力する(流れる)(特定演出)を開始することとなる。
[変形例2]
上記実施形態の遊技機1では、図24の経過時間による遊技開始時演出A~図25の経過時間による遊技開始時演出Bでは、遊技画面から待機画面である客待ち画面へ切り替えてからの時間を1秒ごとにカウントする第1客待ち経過時間カウンタKCを用いて、図22に示した遊技開始時音声パターン決定処理テーブルT56を参照して、音声内容を決定した。しかし、第1客待ち経過時間カウンタKCを用いずに、サブ制御基板90にリアルタイムクロックを設けて、演出制御用マイコン91が必要に応じてリアルタイムクロックからの各種情報を取得して、図22に示した遊技開始時音声パターン決定処理テーブルT56を参照して、音声内容を決定するようにしてもよい。
リアルタイムクロックは、年月日を特定するカレンダー情報、時分秒を特定する時刻情報、曜日を特定する曜日情報などが保持される内蔵RAMを有している。リアルタイムクロックは、サブ制御基板90に設けられる例えばボタン型電池から制御電源及び内蔵RAMのバックアップ用電源が供給され、サブ制御基板90に供給される電源と独立している。このため、リアルタイムクロックは、遊技機1の電源が遮断されても、例えばボタン型電池からの制御電源および内蔵RAMのバックアップ用電源の供給により、カレンダー情報、時刻情報、曜日情報などを更新して保持している。なお、リアルタイムクロックは、遊技機1に電源が投入されているときには、サブ制御基板90に供給される電源が制御電源及び内蔵RAMのバックアップ用電源として供給され、遊技機1の電源が遮断されると、サブ制御基板90に設けられる例えばボタン型電池から制御電源及び内蔵RAMのバックアップ用電源が供給されるように回路構成してもよい。
リアルタイムクロックを用いる場合には、FRAM(登録商標)96にリアルタイムクロック情報領域を設け、例えば、図24(B)、図25(B)において、遊技画面から客待ち画面へ切り替わった日時を特定するために、リアルタイムクロックからカレンダー情報、時刻情報を取得して、FRAM(登録商標)96に設けたリアルタイムクロック情報領域にセットする。そして、図24(C),(E)、図25(F)において、リアルタイムクロックからカレンダー情報、時刻情報を取得して、FRAM(登録商標)96に設けたリアルタイムクロック情報領域にセットされたカレンダー情報、時刻情報を比較して差分を算出する。この算出した差分(秒)を第1客待ち経過時間カウンタKCとし、図22に示した遊技開始時音声パターン決定処理テーブルT56を参照して、音声内容を決定する。
また、リアルタイムクロックを用いることにより、第1始動口20や第2始動口21へ入球したタイミングで時刻を取得することもできる。こうすれば、例えば、図24の経過時間による遊技開始時演出A~図25の経過時間による遊技開始時演出Bにおける第2の演出(経過時間による遊技開始時演出Aでは図24(C),(E)、経過時間による遊技開始時演出Bでは図25(F))では、遊技球が第1始動口20(球受入口)や第2始動口21(球受入口)に入球した時刻に応じて、図22に示した遊技開始時音声パターン決定処理テーブルT56により、音声パターンA~Hの音声内容(演出内容)が変化するようにすることもできる。
[変形例3]
上記実施形態の遊技機1では、図24の経過時間による遊技開始時演出A~図25の経過時間による遊技開始時演出Bでは、特定演出として音声内容がスピーカ67から出力されていた(流れていた)。しかし、音声内容に代えて、特定演出としてキャラクタを表示画面7aに出現するようにしてもよい。例えば、音声パターンAに代えてキャラクタAが出現するパターン、音声パターンBに代えてキャラクタBが出現するパターン、音声パターンCに代えてキャラクタCが出現するパターン、音声パターンDに代えてキャラクタDが出現するパターン、音声パターンEに代えてキャラクタEが出現するパターン、音声パターンFに代えてキャラクタFが出現するパターン、音声パターンGに代えてキャラクタGが出現するパターン、音声パターンHに代えてキャラクタHが出現するパターン。キャラクタA~Hは、相互に異なるキャラクタとなっており、各キャラクタの動作により、客待ち画面へ切り替わってから第1始動口20(球受入口)に遊技球を入球するまでに要した時間を遊技者に示唆する。
[変形例4]
上記実施形態の遊技機1では、図24の経過時間による遊技開始時演出A~図25の経過時間による遊技開始時演出Bでは、特定演出として音声内容がスピーカ67から一回のみ出力されていた(流れていた)。しかし、当該変動中において、音声内容をスピーカ67から複数回出力する(複数回流れる)ようにしてもよい。こうすれば、遊技者は、うっかり音声内容を聞き逃しても、再度、音声内容がスピーカ67から出力される(流れる)ことにより、音声案内を聞いて確認する機会を得ることができる。この場合でも、音声案内は、当該変動中に終了する。
[変形例5]
上記実施形態の遊技機1では、図24の経過時間による遊技開始時演出A~図25の経過時間による遊技開始時演出Bでは、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されると、変動演出曲がスピーカ67から出力され(流れはじめ)、演出図柄が停止表示されるタイミングで、スピーカ67からの変動演出曲の出力が停止されるようになっている。音声内容がスピーカ67から出力される(流れる)ときに、変動演出曲の音量と音声内容の音量を同一の音量としてもよい。こうすれば、音声内容を変動演出曲の一部に思わせることができ、音声内容が出力されるタイミングを遊技者に探求させることに寄与することができる。また、変動演出曲の音量と比べて音声内容の音量を相対的に高くするようにしてもよい。こうすれば、遊技者に音声内容を聞き取り易くすることができる。
[態様例]
本実施形態の遊技機では、以下の態様を実現可能である。
◇[態様1]
球受入口に入球した遊技球に基づいて抽選を行い、前記抽選の結果を表示装置に表示する遊技機であって、
遊技球が所定期間内に前記球受入口に入球しないとき、遊技画面から客待ち画面へ切り替えて前記表示装置に表示する第1の演出と、
遊技球が前記球受入口に入球したタイミングに応じて演出内容が変化する特定演出を開始する第2の演出と、を実行可能である、
ことを特徴とする遊技機。
◇[態様2]
態様1に記載の遊技機であって、
前記第2の演出では、前記第1の演出が開始されてから遊技球が前記球受入口に入球するまでの経過時間、または、遊技球が前記球受入口に入球した時刻、に応じて前記演出内容が変化する、
ことを特徴とする遊技機。
◇[態様3]
態様2に記載の遊技機であって、
前記第2の演出では、前記第1の演出が開始されてから遊技球が前記球受入口に入球するまでの経過時間に応じて前記特定演出として音声内容を変えてスピーカから出力する、
ことを特徴とする遊技機。
◇[態様4]
態様3に記載の遊技機であって、
前記第2の演出では、前記第1の演出が開始されてから遊技球が前記球受入口に入球するまでの経過時間が第1の時間に到達したとき、前記特定演出として当該経過時間が短かったことを示唆する第1の音声内容をスピーカから出力開始する、
ことを特徴とする遊技機。
◇[態様5]
態様4に記載の遊技機であって、
前記第2の演出では、前記第1の演出が開始されてから遊技球が前記球受入口に入球するまでの経過時間が前記第1の時間を超えて第2の時間に到達したとき、前記特定演出として当該経過時間が長かったことを示唆する第2の音声内容をスピーカから出力開始する、
ことを特徴とする遊技機。
◇[態様6]
態様5に記載の遊技機であって、
前記第2の演出では、前記第1の演出が開始されから遊技球が前記球受入口に入球するまでの経過時間が前記第2の時間を超え、その後、遊技機の電源遮断時における日の翌日において遊技機の電源投入が行われ、その後、遊技球が前記球受入口に入球する第3の時間に到達したとき、前記特定演出として日を跨いだことを示唆する第3の音声内容をスピーカから出力開始する、
ことを特徴とする遊技機。
[その他の変形例]
上述の種々の表示演出において、その一部の演出を含んでいない構成や、上述した以外の演出が含まれていてもよい。
上記実施形態の遊技機1は、パチンコ遊技機を例に挙げて説明したが、これに限られるものではない。例えば、パチンコ遊技機に代えて、スロットマシン等の回胴式遊技機、アレンジボール遊技機、または、雀球遊技機に本発明を適用するようにしてもよい。遊技機1をスロットマシンとする場合には、遊技媒体を遊技球から遊技メダルに変更すればよい。
上記実施形態の遊技機1は、玉を払出すための払出装置を搭載した遊技機であったが、これに限られるものではない。例えば、上記遊技機1に代えて、所謂封入式遊技機のように、払い出し装置を搭載しない遊技機に本発明を適用するようにしてもよい。
また、上述した複数の演出例および/または変形例のうち、2つ以上の演出例および/または変形例を組み合わせてもよい。さらに、遊技機1は、画像表示装置7の他にサブ表示装置を備えてもよい。この場合、上述した表示演出を当該サブ表示装置で実行するようにしてもよい。
以上、実施形態、変形例に基づき本態様について説明してきたが、上記した態様の実施の形態は、本態様の理解を容易にするためのものであり、本態様を限定するものではない。本態様は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本態様にはその等価物が含まれる。
1…遊技機
3…遊技領域
7…画像表示装置
7a…表示画面
81…遊技制御用マイコン
91…演出制御用マイコン
101…画像制御用マイコン

Claims (6)

  1. 球受入口に入球した遊技球に基づいて抽選を行い、前記抽選の結果を表示装置に表示する遊技機であって、
    遊技球が所定期間内に前記球受入口に入球しないとき、遊技画面から客待ち画面へ切り替えて前記表示装置に表示する第1の演出と、
    遊技球が前記球受入口に入球したタイミングに応じて演出内容が変化する特定演出を開始する第2の演出と、を実行可能である、
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1に記載の遊技機であって、
    前記第2の演出では、前記第1の演出が開始されてから遊技球が前記球受入口に入球するまでの経過時間、または、遊技球が前記球受入口に入球した時刻、に応じて前記演出内容が変化する、
    ことを特徴とする遊技機。
  3. 請求項2に記載の遊技機であって、
    前記第2の演出では、前記第1の演出が開始されてから遊技球が前記球受入口に入球するまでの経過時間に応じて前記特定演出として音声内容を変えてスピーカから出力する、
    ことを特徴とする遊技機。
  4. 請求項3に記載の遊技機であって、
    前記第2の演出では、前記第1の演出が開始されてから遊技球が前記球受入口に入球するまでの経過時間が第1の時間に到達したとき、前記特定演出として当該経過時間が短かったことを示唆する第1の音声内容をスピーカから出力開始する、
    ことを特徴とする遊技機。
  5. 請求項4に記載の遊技機であって、
    前記第2の演出では、前記第1の演出が開始されてから遊技球が前記球受入口に入球するまでの経過時間が前記第1の時間を超えて第2の時間に到達したとき、前記特定演出として当該経過時間が長かったことを示唆する第2の音声内容をスピーカから出力開始する、
    ことを特徴とする遊技機。
  6. 請求項5に記載の遊技機であって、
    前記第2の演出では、前記第1の演出が開始されから遊技球が前記球受入口に入球するまでの経過時間が前記第2の時間を超え、その後、遊技機の電源遮断時における日の翌日において遊技機の電源投入が行われ、その後、遊技球が前記球受入口に入球する第3の時間に到達したとき、前記特定演出として日を跨いだことを示唆する第3の音声内容をスピーカから出力開始する、
    ことを特徴とする遊技機。
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