JP2023102205A - エネルギー取引方法、情報処理装置、及び、エネルギー取引システム - Google Patents

エネルギー取引方法、情報処理装置、及び、エネルギー取引システム Download PDF

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Abstract

Figure 2023102205000001
【課題】それぞれ独立して運営及び管理される水素ステーションとコミュニティとの間で、水素の供給量と価格とを調整してエネルギーを有効利用する。
【解決手段】本開示のエネルギー取引方法は、情報処理装置が実行するエネルギー取引方法である。情報処理装置は、管理対象の領域のエネルギー資源を管理する第1のエネルギー管理システムから水素購入量と水素購入単価の計画値を含む第1情報を取得する。情報処理装置は、水素製造設備を管理する第2のエネルギー管理システムから水素販売量と水素販売単価の計画値を含む第2情報を取得する。情報処理装置は、前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記水素製造設備から前記エネルギー資源に供給する水素の供給量及び単価を決定する。
【選択図】図1

Description

本開示は、エネルギー取引方法、情報処理装置、及び、エネルギー取引システムに関する。
都市又は地域に分布する太陽光発電及び風力発電等の発電設備、並びに、外部の電力系統による電力供給と、都市又は地域内で発生する電力需要とを全体として管理する、コミュニティEMS(Energy Management System)の構想が進められている。また、主として燃料電池自動車(FCV:Fuel Cell Vehicle)に水素を供給するため、太陽光エネルギー又は電力系統から提供される電力を用いて水素を製造する水素ステーションの設置が進められている。
都市又は地域等のコミュニティにおける電力供給及び電力需要、並びに、水素ステーションにおける水素製造量は、天候等を含む種々の要因により変動する。このため、コミュニティ内で一時的に電力の余剰又は不足が生ること、及び、水素ステーションで製造する水素に一時的に余剰又は不足が生じることがある。このため、余剰の電力を蓄電池に充電及び放電すること、並びに、余剰の水素を貯蔵設備に貯蔵または放出することが行われている。また、コミュニティの発電設備から供給される電力が不足したとき、近隣の水素ステーションから水素を供給するシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。水素ステーションから提供される水素は、コミュニティにおいて燃料電池により電力に変換することができる。このようにすることで、特に、太陽光発電及び風力発電等の再生可能エネルギーを有効利用するとともに、外部から購入する電力量を低減することができる。
特開2021-192570号公報
しかしながら、従来提案される方法では、コミュニティ内のエネルギー資源と水素ステーションとの間で水素を授受する場合、コミュニティ内のエネルギー資源と水素ステーションとは、同一のEMSにより管理されていた。したがって、従来の方法は、コミュニティでエネルギーが不足する場合に水素を水素ステーションから提供する指示を出すに留まるものであった。従来の方法は、それぞれ異なる主体により運営及び管理されるコミュニティ内のエネルギー資源と、近隣の水素ステーションとの間の水素の授受には適用できなかった。
かかる事情に鑑みてなされた本開示の目的は、それぞれ独立して運営及び管理される水素ステーションと都市又は地域等のコミュニティとの間で、水素の供給量と供給価格とを調整してエネルギーを有効利用することにある。
本開示の一実施形態に係るエネルギー取引方法は、情報処理装置が実行するエネルギー取引方法である。この方法は、管理対象の領域のエネルギー資源を管理する第1のエネルギー管理システムから水素購入量と水素購入単価の計画値を含む第1情報を取得し、水素製造設備を管理する第2のエネルギー管理システムから水素販売量と水素販売単価の計画値を含む第2情報を取得し、前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記水素製造設備から前記エネルギー資源に供給する水素の供給量及び単価を決定することを含む。
本開示の一実施形態に係る情報処理装置は、第1取得部と、第2取得部と、制御部とを含む。前記第1取得部は、管理対象の領域のエネルギー資源を管理する第1のエネルギー管理システムから水素購入量と水素購入単価の計画値を含む第1情報を取得する。前記第2取得部は、水素製造設備を管理する第2のエネルギー管理システムから水素販売量と水素販売単価の計画値を含む第2情報を取得する。前記制御部は、前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記水素製造設備から前記エネルギー資源に供給する水素の供給量を決定する。
本開示の一実施形態に係るエネルギー取引システムは、情報処理装置と、第1のエネルギー管理システムと、第2のエネルギー管理システムとを含む。前記第1のエネルギー管理システムは、管理対象の領域のエネルギー資源を管理する第1のエネルギー管理システムであって、水素購入量と水素購入単価の計画値を含む第1情報を前記情報処理装置に送信する。前記第2のエネルギー管理システムは、水素製造設備を管理する第2のエネルギー管理システムであって、水素販売量と水素販売単価の計画値を含む第2情報を前記情報処理装置に送信する。前記情報処理装置は、前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記水素製造設備から前記エネルギー資源に供給する水素の供給量を決定する。
本開示によれば、それぞれ独立して運営及び管理される水素ステーションと都市又は地域等のコミュニティとの間で、水素の供給量と供給価格とを調整してエネルギーを有効利用することができる。
本開示の一実施形態に係るエネルギー管理システムの概略構成を示すブロック図である。 図1の情報処理装置の構成例を示すブロック図である。 図1のエネルギー資源及び電力需要者の構成例を示すブロック図である。 図1のコミュニティEMSの構成例を示すブロック図である。 図1の水素ステーション及び水素需要者の構成例を示すブロック図である。 図1の水素ステーションEMSの構成例を示すブロック図である。 図1の水素供給ラインの構成例を示すブロック図である。 エネルギー取引システムにおける処理の流れを示す図である。
以下、本開示の一実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明で用いられる図は模式的なものである。図面上の寸法比率等は現実のものとは必ずしも一致していない。
(システムの全体構成)
エネルギー取引システム1は、都市及び地域等のコミュニティ及びその近隣の水素ステーションの間で、水素利用を最適化するために設けられる。エネルギー取引システム1は、図1に示すように、情報処理装置10と、コミュニティEMS20と、水素ステーションEMS30とを含んで構成される。EMSは、Energy Management Systemの略である。コミュニティEMS20は、第1のエネルギー管理システムである。水素ステーションEMS30は、第2のエネルギー管理システムである。
(情報処理装置)
情報処理装置10は、コンピュータである。例えば、情報処理装置10は、PC(Personal Computer)サーバ、ワークステーション及び汎用コンピュータの何れかであってよい。情報処理装置10は、コミュニティEMS20及び水素ステーションEMS30との間で、情報の送受信が可能なように構成される。情報処理装置10は、図2に示すように、通信部11、制御部12及び記憶部13を含む。
通信部11は、コミュニティEMS20及び水素ステーションEMS30と通信するための通信モジュールを含む。通信部11と、コミュニティEMS20及び水素ステーションEMS30とは、専用線又はVPN(Virtual Private Network)を介して接続されてよい。通信部11は、第1取得部及び第2取得部を兼ねる。
制御部12は、情報処理装置10の行う情報処理を実行する。制御部12は、1つ以上のプロセッサを含む。「プロセッサ」には、特定のプログラムを読み込ませることにより、プログラムされた機能を実行する汎用プロセッサおよび、特定の処理に特化した専用プロセッサが含まれる。専用プロセッサとしては、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)およびFPGA(Field-Programmable Gate Array)等を採用しうる。制御部12は、記憶部13に記憶されたシステムプログラム、アプリケーションプログラム等に基づく処理を実行することができる。
記憶部13は、情報処理装置10の動作に用いられる任意の情報を記憶する。例えば、記憶部13は、システムプログラム及びアプリケーションプログラムを記憶する。記憶部13は、半導体メモリ及び/又は磁気メモリを含む。半導体メモリは、ROM(read only memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、等が含まれる。RAMにはDRAM(Dynamic Random Access Memory)とSRAM(Static Random Access Memory)とが含まれる。磁気メモリには、ハードディスクが含まれる。記憶部13は、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。
コミュニティEMS20及び水素ステーションEMS30は、情報処理装置10と同様にコンピュータである。コミュニティEMS20及び水素ステーションEMS30は、情報処理装置10の通信部11、制御部12及び記憶部13に相当する構成要素を有する。
コミュニティEMS20は、管理対象の領域であるコミュニティに分布するエネルギー資源21を管理する。コミュニティEMS20は、所定の期間の、コミュニティ内の電力需要者22による電力需要量、並びに、発電設備及び蓄電設備等による電力供給量を予測する。所定の期間とは、例えば、現在を起点として一年間、半年間、一カ月間、翌々日、翌日及び当日等の一日間であるが、これに限られない。コミュニティEMS20は、それぞれ長さの異なる複数の所定の期間のエネルギーの運用計画を立てる。コミュニティEMSは、所定の期間に運用計画に従って電力が供給されるように、エネルギー資源21を制御する。コミュニティEMS20は、必要に応じて第1の電力系統41から電力を購入する。
水素ステーションEMS30は、コミュニティの近隣の水素ステーション31が水素を生成する際に使用する電力、及び、生成した水素を管理する。水素ステーションEMS30は、燃料電池車(FCV:Fuel Cell Vehicle)等の水素需要者32の水素需要量を予測する。水素ステーションEMS30は、水素ステーション31で生成される水素の一部を、水素供給ライン33を通じて、コミュニティのエネルギー資源21に提供することができる。水素ステーションEMS30は、水素ステーション31の近隣の天候予測等を基に、二酸化炭素を発生させない再生可能電力(COフリー電力)の発電量を予測する。水素ステーションEMS30は、所定の期間における水素の生産計画を立てる。水素の生産計画には、生産する水素の量と、水素の製造に使用する電力の調達の計画を含む。水素ステーションEMS30は、必要に応じて第2の電力系統42から電力の供給を受けることができる。
情報処理装置10の制御部12は、通信部11を介してコミュニティEMS20から所定期間の水素購入量と水素購入単価の計画値を含む第1情報を取得する。第1情報は、時間帯ごとの水素購入量及び水素購入単価の計画値の情報を含んでよい。制御部12は、通信部11を介して水素ステーションEMS30から所定期間の水素販売量と水素販売単価の計画値を含む第2情報を取得する。第2情報は時間帯ごとの水素販売量と水素販売単価の計画値の情報を含んでよい。制御部12は、第1情報及び第2情報に基づいて、所定期間に水素ステーション31からコミュニティのエネルギー資源21に供給する水素の供給量を決定する。制御部12は、決定した水素の供給量、及び/又は、水素ステーション31で製造すべき水素の製造量を、通信部11を介してコミュニティEMS20及び水素ステーションEMS30に送信することができる。また、制御部12は、決定した所定期間の水素の供給量を、記憶部13に記憶することができる。
一実施形態において、情報処理装置10は、毎日所定の時刻までに翌日分の第1情報及び第2情報を取得して、翌日の水素ステーション31からコミュニティのエネルギー資源21に供給する水素の供給量及び供給単価を調整してよい。所定の時刻は、例えば、正午又は午後3時などとすることができる。水素の供給量及び供給単価には、翌日の気象予報の情報が反映される。
(エネルギー資源)
コミュニティEMS20が管理するエネルギー資源21は、図3に示すように、電力網210で接続された火力発電設備211、COフリー発電設備212、熱源機器213、電気自動車214、及び、蓄電池215の一つ以上を含んで構成される。エネルギー資源21は、さらに、燃料電池216を含む。
電力網210は、電力の授受、及び、電力に関する情報の送受信を行うことができる。コミュニティEMS20は、電力網210に接続されたエネルギー資源21から、供給可能な余剰電力の量及び蓄電量等の情報を取得することができる。コミュニティEMS20は、電力網210を介して、それぞれのエネルギー資源21を制御することができる。コミュニティEMS20とそれぞれのエネルギー資源21は、バーチャルパワープラント(VPP:Virtual Power Plant)を構成する。
火力発電設備211は、コミュニティ内の病院、工場及び商業施設等に導入されている燃料を燃焼させて発電を行う発電設備である。火力発電設備211は、工場及びごみ処理場等で発生する排熱を利用した発電設備を含む。火力発電設備211は、例えば、ガスタービン発電装置、及び、蒸気タービン発電装置を含む。火力発電設備211は、電力と共に熱を生成しコミュニティ内に供給することができる。これにより、火力発電設備211は、燃料を高いエネルギー効率で利用することができる。
COフリー発電設備212は、コミュニティ内の二酸化炭素等の温室効果ガスを発生しない発電設備である。COフリー発電設備212は、例えば、太陽光発電設備(PV:photovoltaics)、風力発電設備、及び、地熱発電設備を含む。例えば、一般住宅又は商業施設に設置される太陽光パネルは、COフリー発電設備212に含まれる。
熱源機器213は、住宅及びビル等におけるヒートポンプ給湯器、空調機器、及び、照明機器等を含む。これらの熱源機器213は、電力需要が大きいときの電力需要の抑制、すなわち、デマンドレスポンス(DR:Demand Response)に活用できる。すなわち、コミュニティEMS20は、コミュニティ内の電力需要が大きいとき、熱源機器213に供給する電力量を低下させることができる。熱源機器213は、熱を蓄えることができる蓄熱槽を含んでよい。蓄熱槽は、供給される電力量に応じて、蓄熱と放熱とを切り替えてよい。
電気自動車214(EV:Electric Vehicle)は、大型の駆動用バッテリーを備え、コミュニティ内の電力網210に対して適宜な充放電設備を介して充電及び放電することができる。このため電気自動車214は、コミュニティの電力需給の調整に利用することができる。電気自動車214は、バッテリー式電動自動車(BEV:Battery Electric Vehicle)及びハイブリッド式電動自動車(HEV:Hybrid Electric Vehicle)を含む。電気自動車214には、例えば、公的機関、個人、企業、カーシェア事業者及びレンタカー会社の保有する電気自動車214が含まれる。
蓄電池215は、住宅又は企業の事業所等に配置される。蓄電池215は、火力発電設備211又はCOフリー発電設備212で発電した電力を蓄積するために、これらに隣接して配置されてよい。また、コミュニティEMS20を運用する事業者は、電力の需要供給の変動に対応するため大規模な蓄電池215を保有してよい。
燃料電池216は、水素ステーション31から水素供給ライン33を介して供給された水素を用いて発電を行う。燃料電池216は、コミュニティEMS20により運営管理される。燃料電池216は、水素及び空気中の酸素から、水と電気とを発生させる。燃料電池216が発生する電力は、二酸化炭素を発生させずに生成されたCOフリー水素を用いて生成された場合、COフリー電力である。
エネルギー資源21からの電力は、電力需要者22である一般家庭の住宅221及び企業等の施設222に供給される。コミュニティ内のエネルギー資源21のみでは電力需要者22のエネルギー需要に対応できない場合、コミュニティEMS20は、第1の電力系統41から系統電力の供給を受ける。第1の電力系統41は、大規模発電所で発電された電力を変電、送電及び配電するシステムである。
コミュニティEMS20の運営者は、第1の電力系統41から電力を購入する。コミュニティEMS20は、所定期間の電力需要の予測に基づいて、第1の電力系統41から購入する電力を予約する。実際に所定の期間が到来し、電力需要者22で予測以上の電力需要が発生し、第1の電力系統41から購入する電力が予約した電力量を上回った場合、コミュニティEMS20は、事前に予約したものよりも高い単価を支払って、追加の電力を購入することができる。
第1の電力系統41が供給する電力には、化石燃料等を燃焼させるため二酸化炭素の発生を伴う電力と、二酸化炭素等の温室効果ガスを発生しない発電設備で発電されたCOフリー電力とが含まれる。コミュニティEMS20を運営する運営者は、第1の電力系統41から購入する電力に含まれるCOフリー電力を予め契約することができる。コミュニティEMS20は、第1の電力系統41から購入する電力の全て又は一部をCOフリー電力にすることができる。
(コミュニティEMS)
コミュニティEMS20は、図4に示すように、需要予測部201、エネルギー運用計画部202、水素消費計画部203及び電力取引部204の各機能ブロックを含む。各機能ブロックの処理は、コミュニティEMS20の有する制御部(プロセッサ)により実行される。各機能ブロックは、コミュニティEMS20内の同一のプロセッサにより実行されてよく、又は、コミュニティEMS20内の互いに異なるプロセッサで実行されてもい。
需要予測部201は、コミュニティEMS20が管理するコミュニティ内の電力需要者22の電力需要を予測する。需要予測部201は、過去の電力需要の情報、天候及び気温等の予測情報、及び、コミュニティ内のイベントの情報等を基に電力需要を予測してよい。このため、コミュニティEMS20は、気象情報及び/又はイベント情報等を提供する外部の情報源と通信可能に構成されてよい。
エネルギー運用計画部202は、需要予測部201で予測した電力需要を基に、所定の期間のエネルギー運用計画を決定する。エネルギー運用計画は、電力需要に対応するための電力の調達及び電力利用の制御等の計画を含む。エネルギー運用計画部202は、所定の期間におけるエネルギー資源21に含まれる火力発電設備211及びCOフリー発電設備212による発電量を予測する。エネルギー運用計画部202は、第1の電力系統41と契約している電力購入価格、電力の市場価を考慮して、エネルギー運用計画を定める。
エネルギー運用計画部20は、火力発電設備211及びCOフリー発電設備212により生成される電力が、電力需要者22による電力需要を下回る場合、熱源機器213及び/又は電気自動車214に供給する電力を抑制する計画を策定してよい。また、エネルギー運用計画部20は、電気自動車214及び蓄電池215に蓄電された電力を、放電させる計画を策定してよい。さらに、エネルギー運用計画部20は、水素供給ライン33から水素の供給を受け燃料電池216で発電すること、及び、第1の電力系統41から系統電力の供給を受けることを、エネルギー運用計画に組み入れてよい。
また、エネルギー運用計画部20は、火力発電設備211及びCOフリー発電設備212により生成される電力が、電力需要者22による電力需要を上回る場合、余剰の電力を電気自動車214及び/又は蓄電池215に蓄電させるようにエネルギー運用計画を作成してよい。
また、、エネルギー運用計画部20は、第1の電力系統41から購入する電力の価格、及び、水素ステーション31から購入する水素の価格を考慮して、エネルギー運用計画を作成してよい。このため、エネルギー運用計画部20は、購入可能な電力及び水素の量及び価格情報を取得可能に構成される。エネルギー運用計画部20は、購入価格が安いとき電力及び/又は水素を購入し、購入した電力及び/又は購入した水素から生成した電力を、蓄電池215に蓄電するように、エネルギー運用計画を作成してよい。
エネルギー運用計画は所定の期間内の時間帯ごとの電力及び水素の購入計画を含む。エネルギー運用計画部20は、例えば、第1の電力系統41からの系統電力の価格が高い電力需要のピーク時の電力購入を抑制し、系統電力の価格が安い夜間等の時間帯に系統電力を購入するよう、エネルギー運用計画を作成してよい。エネルギー運用計画部20は、例えば、水素から生成できる電力の単価が、第1の電力系統41からの系統電力の単価よりも安いと判断される場合、水素を購入するように運用計画を作成してよい。
エネルギー運用計画部20は、所定の期間のエネルギー運用計画を、予め定められたタイミングで作成する。例えば、エネルギー運用計画部20は、電力市場から購入する電力を予約するするため、所定の期間のエネルギー運用計画を、所定の期日までに作成する。例えば、エネルギー運用計画部20は、一年間又は一カ月のエネルギー運用計画を、前年又は前月の同じ日までに作成する。例えば、エネルギー運用計画部20は、一日間分のエネルギー運用計画を、前日の午前中までに作成する。エネルギー運用計画部20は、作成したエネルギー運用計画を、最新の天候、気温、交通情報等の情報を基に、随時修正してよい。
エネルギー運用計画部20は、情報処理装置10から水素ステーション31により供給される水素の供給量と水素の単価の情報を受け取ることができる。エネルギー運用計画部20は、この情報を基に、エネルギー運用計画を更新することができる。
エネルギー運用計画部202は、種々の制約条件に従ってエネルギー運用計画を作成する。例えば、コミュニティEMS20の運用者は、コミュニティ内の住民又は企業等に対して、供給する電力に占めるCOフリー電力の比率を予め約束することがある。その場合、エネルギー運用計画部20は、COフリー電力が予め約束した比率以上とすることを制約条件として、購入する電力の比率を決定する。エネルギー運用計画部202は、制約条件を満たしながら、所定の目的変数を最適化するように、エネルギー運用計画を作成する。例えば、所定の目的変数は、電力需要者22に販売する電力の調達に係るコストである。エネルギー運用計画部20は、このコストを最小化するように、エネルギー運用計画を作成してよい。
水素消費計画部203は、エネルギー運用計画部202が作成したエネルギー運用計画に基づいて、時間帯ごとの燃料電池216で発電に使用される水素の消費量を示す水素消費計画を作成する。水素消費計画部203は、作成した水素消費計画を情報処理装置10に送信する。
水素消費計画部203が水素消費計画を情報処理装置10に送信した後、エネルギー運用計画部202は、情報処理装置10から水素の供給量と供給単価の推奨値を受信することがある。エネルギー運用計画部202は、この情報に基づいて、さらにエネルギー運用計画を調整する。調整したエネルギー運用計画に基づいて、水素消費計画部203は、再度水素消費計画を作成して、情報処理装置10に送信する処理を行う。エネルギー運用計画における水素の購入量及び購入単価が、情報処理装置10において水素ステーションEMS30の水素の販売量及び販売単価と一致すると、その時点におけるエネルギー運用計画が確定する。
電力取引部204は、エネルギー運用計画部202が作成したエネルギー運用計画に基づいて、所定の期日までに第1の電力系統41に対して電力の購入を予約する。さらに、エネルギー運用計画部202がエネルギー運用計画の修正を行った場合、電力取引部204は、当該修正内容に従って、電力の購入量を変更する。
(水素ステーション)
水素ステーション31は、図5に示すように、水素製造装置311、圧縮機312、蓄圧器313、ディスペンサ314及びCOフリー発電設備315を含む。
水素製造装置311は、水素を製造する装置である。水素の製造方法は、石油及び天然ガス等の化石燃料から分離する方法と、水を電気分解して製造する方法とを含む。図5に図示する一実施形態の水素ステーション31では、水素製造装置311は、COフリー発電設備315で発電された電力、又は、第2の電力系統42からの系統電力を利用して水を電気分解し、水素を製造する装置とする。COフリー電力のみから製造される水素は、COフリー水素又はグリーン水素と呼ばれる。水素ステーション31は、製造する水素をCOフリー水素とするため、第2の電力系統42から購入する電力を全てCOフリー電力としてよい。
圧縮機312は、水素製造装置311で製造された水素を所定の圧力まで圧縮する装置である。所定の圧力は、例えば700-800気圧である。圧縮機312は、機械式圧縮機と電気化学式圧縮機とを含む。
蓄圧器313は、圧縮機312により圧縮された水素を、燃料電池車321に充填する等のために高圧で圧縮された状態で一時的に貯蔵する容器である。
ディスペンサ314は、燃料電池車321に高圧水素を充填する装置である。ディスペンサ314は、安全に水素が充填できるように水素の流量及び温度を監視及び制御する。
COフリー発電設備315は、エネルギー資源21のCOフリー発電設備212と同様に、二酸化炭素等の温室効果ガスを発生しない発電設備である。本実施形態では、以下において、COフリー発電設備315を、太陽光発電設備であるものとして説明する。水素ステーション31では、CO2フリー発電設備212による発電量が大きい場合、COフリー発電設備212により発電された電力を優先的に使用し、第2の電力系統42からの電力を補助的に使用してよい。
水素ステーション31は、製造した水素を水素需要者32である燃料電池車321に供給する。また、水素ステーション31は、製造した水素を水素容器322に充填して、他の場所へ輸送してよい。他の場所は、例えば、水素製造設備を持たなないオフサイト式の水素ステーションを含む。水素ステーション31は、さらに、余剰となる水素を、水素供給ライン33を介してコミュニティ内のエネルギー資源21の燃料電池216に供給することができる。
(水素ステーションEMS)
水素ステーションEMS30は、図6に示すように、FCV運行予測部301、FCV水素需要予測部302、PV発電予測部303及び水素製造計画部304を含む。
FCV運行予測部301は、水素ステーション30で水素を充填する可能性のある燃料電池車321の運行を予測する。例えば、いくつかの燃料電池車321は、水素の供給を受けるため水素ステーションEMS30の利用者として会員登録されていてよい。会員である運転者は、予め水素ステーションEMS30に対して燃料電池車321の運行予定を通知してよい。また、FCV運行予測部301は、過去の燃料電池車321の運行データを取得し、各月の同一の日付又は同一の曜日の燃料電池車321の運行実績から、所定の期間における燃料電池車321の運行を予測してよい。FCV運行予測部301は、所定の期間において水素ステーション30において水素を充填する燃料電池車321の数を予測してよい。
FCV水素需要予測部302は、FCV運行予測部301で予測した燃料電池車321の運行に基づいて、燃料電池車321による水素の需要量を予測する。
PV発電予測部303は、水素ステーション31のCOフリー発電設備315による電力の発電量を予測する。例えば、PV発電予測部303は、年間の時期ごとの太陽光発電により発電される電力量の平均値の情報を有してよい。また、PV発電予測部303は、気温及び天候等の気象情報を外部の気象情報提供会社から取得可能に構成されてよい。PV発電予測部303は、予測される天候に基づいて、太陽光発電の発電量を予測してよい。
水素製造計画部304は、FCV水素需要予測部302で予測した燃料電池車321による水素の需要予測、及び、PV発電予測部303により予測した太陽光発電の発電量に基づいて、所定の期間の水素製造計画を作成する。水素製造計画は、何れの手段を用いて何時どれだけの量の水素を製造するかを規定する計画である。水素製造計画部304は、予測される発電量により余剰の水素が製造される場合、コミュニティのエネルギー資源21に水素を提供することを想定して水素製造計画を作成してよい。水素製造計画部304は、水素ステーション31の運転実績、保守計画、保守管理費用等の情報を考慮して水素製造計画を作成してよい。水素製造計画部304は、蓄圧器313に貯蔵されている水素の量等を考慮してよい。
水素製造計画部304は、FCV水素需要予測部302で予測した量の水素を製造するために必要な電力量を算出する。水素製造計画部304は、PV発電予測部303で予測した発電量が、需要予測による量の水素を製造するのにかかる発電量よりも大きい場合、COフリー発電設備212により生成される電力のみを使用して水素を製造してよい。水素製造計画部304は、PV発電予測部303で予測した発電量が、需要予測による量の水素を製造するのにかかる発電量よりも小さ場合、COフリー発電設備212により生成される電力に加え、第2の電力系統42からCOフリー電力の供給を受けて、水素を製造してよい。
水素製造計画部304は、情報処理装置10に対して、所定期間の水素販売量と水素販売単価の計画値を含む水素供給計画を送信する。水素供給計画は、製造した水素を提供する条件及び方法等を規定する計画である。水素供給計画は第2情報である。水素製造計画部304は、水素供給計画を送信した後、情報処理装置10から、コミュニティのエネルギー資源21へ提供する水素の供給量及び供給単価の推奨値の情報、並びに/又は、水素の製造量の情報を受信することがある。水素製造計画部304は、この情報に基づいて、さらに水素供給計画及び水素製造計画を調整する。水素製造計画部304は、調整した水素供給計画を再度情報処理装置10に送信する処理を行う。水素供給計画における水素の販売量及び販売単価が、情報処理装置10においてコミュニティEMS20の水素の購入量及び購入単価と一致すると、現時点での水素供給計画が確定する。
水素製造計画部304は、適切なタイミングで水素ステーション31に対して、水素の製造を指示する。水素製造計画部304は、水素供給計画に従い、水素ステーション31及び水素供給ライン33に対して適切なタイミングで水素をコミュニティのエネルギー資源21に含まれる燃料電池216へ供給する指示をする。
(水素供給ライン)
水素供給ライン33は、図7に示すように、水素ステーション31とエネルギー資源21との間のパイプライン上に設けられたバッファタンク331と圧力調整装置332とを含む。バッファタンク331は、エネルギー資源21の燃料電池216へ供給される水素を一時的に貯蔵する。コミュニティEMS20及び水素ステーションEMS30は、バッファタンク331に貯蔵されている水素の量を取得することができる。圧力調整装置332は、バッファタンク331に貯蔵された水素を、コミュニティのエネルギー資源21中の燃料電池216に送出する。水素供給ライン33は、圧力調整装置332を調整することにより、所定の量の水素を所定の時間にエネルギー資源21の燃料電池216に供給する。
(エネルギー取引方法)
次に、図8を参照して、エネルギー取引システム1における、水素ステーション31からエネルギー資源21に供給する水素の供給量及び供給価格を決定する手順を説明する。なお、図8において、コミュニティEMS20が実行する手順をステップS101~S107としている。水素ステーションEMS30が実行する手順をステップS201~S207としている。情報処理装置10が実行する手順をステップS301~S304としている。コミュニティEMS20と水素ステーションEMS30とは、それぞれ個別に処理を実行することができる。
まず、コミュニティEMS20は、各種のデータを取得する(ステップS101)。コミュニティEMS20が取得するデータは、カレンダー情報、過去の電力使用実績の情報、コミュニティ内のイベント情報、並びに、気温及び天候等の気象情報等を含む。コミュニティEMS20が取得するデータは、水素供給ライン33のバッファタンク331内の水素残量の情報を含んでよい。
コミュニティEMS20は、需要予測部201において、取得したデータを基に各種の予測を行う(ステップS102)。まず、コミュニティEMS20は、エネルギー運用計画部202において、コミュニティ内の電力需要を所定の期間ごとに予測する。また、コミュニティEMS20は、気象情報等に基づきCOフリー発電設備212による発電量を予測する。さらに、コミュニティEMS20は、所定の期間における第1の電力系統41から購入できる電力の市場価格を予測する。
コミュニティEMS20は、エネルギー運用計画部202において、ステップS102で行った予測に基づいて、消費する水素の量と単価の制約条件を設定する(ステップS103)。例えば、水素ステーション31から供給される水素がCOフリー水素の場合、コミュニティEMS20は、コミュニティで消費される電力のCOフリー電力比率が目標値を上回るように、水素の消費量の下限値を設定してよい。また、例えば、コミュニティEMS20は、蓄電池215が水素を用いて燃料電池216で発電した電気を蓄電可能な範囲内で、水素の消費量の上限値を設定してよい。また、コミュニティEMS20は、水素を用いて燃料電池216で発電した電力の単価が、第1の電力系統41から購入可能な電力の単価を下回るように、消費する水素の単価の上限値を設定してよい。上述の他、コミュニティEMS20は、種々の条件に従って、消費する水素の量と単価の制約条件を設定することができる。
コミュニティEMS20は、エネルギー運用計画部202において、ステップS103で設定した条件の下で、一定期間の電力運用の最適化計算を行う(ステップS104)。一定期間は、現在を起点として、一年間、一カ月間、一週間、及び、一日間等の種々の期間を含んでよい。すなわち、コミュニティEMS20は、年単位の長期、月単位の中期、及び、日単位の短期でそれぞれ最適化計算を行ってよい。コミュニティEMS20は、長期の最適化計算を行う場合、第1の電力系統41との契約内容の変更を含めて最適化を行ってよい。コミュニティEMS20は、短期の最適化計算を行う場合、第1の電力系統41との間で契約している系統電力の価格及び購入条件を前提として、最適化計算を行ってよい。
コミュニティEMS20は、種々の変数を最適化の目的とすることができる。例えば、コミュニティEMS20は、コミュニティに電力を供給する電力事業の全てのコストの合計を最小化することを、最適化の目的としてよい。電力事業の全てのコストは、水素を含む発電に係る燃料の費用、系統電力の購入費用、他社の保有するエネルギー資源21からの電力購入費用、並びに、エネルギー資源21を自ら保有する場合その建設、保守及び運営費用等の全ての費用を含む。
最適化の目的は、電力事業のコストを最小化することに限られない。例えば、コミュニティEMS20は、ステップS103で電力事業の全てのコストの合計を所定の金額以下にすることを制約条件とし、ステップS104でCOフリー電力比率を最大化することを目的として設定してもよい。
最適化計算の結果、コミュニティEMS20は、各電源を何時どの割合で使用してどの程度の電力を供給するかを示す、エネルギー運用計画を決定する。各電源には、火力発電設備111、COフリー発電設備212、蓄電池215、燃料電池216、及び、第1の電力系統41が含まれる。エネルギー運用計画は、必要に応じて、電気自動車214への充電抑制及び熱源機器213への電力供給の抑制の計画を含む。より短期のエネルギー運用計画により、過去に設定されたより長期のエネルギー運用計画の少なくとも一部が見直されてよい。
ステップS104の最適化計算において、水素ステーション31から購入する水素の単価及び購入可能な量等の条件が未確定であるため、エネルギー運用計画は水素の購入条件を変数として決定されてよい。
コミュニティEMS20は、ステップS104で決定したエネルギー運用計画に基づいて、水素消費計画のマトリクスを定める(ステップS105)。水素消費計画のマトリクスは、第1情報である。水素消費計画のマトリクスは、少なくとも、コミュニティEMS20が購入する水素の購入量、購入時期及び購入単価の3変数を要素として含むマトリクス形式のデータである。それぞれの要素のデータは、単一の値ではなく幅を有してよい。水素消費計画のマトリクスは、コミュニティEMS20が、水素を購入するための条件を示す。コミュニティEMS20は、決定した水素消費計画のマトリクスを情報処理装置10に送信する。
次に、水素ステーションEMS30におけるステップS201~S205の処理について説明する。ステップS201~S205の処理は、コミュニティEMS20におけるステップS101~S105の処理とは独立に実行されてよい。
まず、水素ステーションEMS30は、各種のデータを取得する(ステップS201)。水素ステーションEMS30が取得するデータは、気温及び天候等の気象情報、多数の燃料電池車321の運行予測データ、過去の電力の市場価格のデータ、並びに、水素ステーション31の設備の運転実績及び保守計画等を含む。燃料電池車321の運行予測データは、FCV運行予測部301が、登録された燃料電池車321の運行予定、並びに、天候、日付及び曜日等から予測してよい。
水素ステーションEMS30は、ステップS201で取得したデータを基に各種の予測を行う(ステップS202)。まず、水素ステーションEMS30は、FCV水素需要予測部302において、燃料電池車321による水素需要を予測する。また、水素ステーションEMS30は、PV発電予測部303において、水素ステーション31のCOフリー発電設備315による電力の発電量を予測する。さらに、水素ステーションEMS30は、所定の期間における第2の電力系統42から購入できる電力の市場価格を予測する。
水素ステーションEMS30は、水素製造計画部304において、ステップS202で行った予測に基づいて、供給可能な水素の量と単価の制約条件を設定する(ステップS203)。例えば、水素ステーションEMS30は、水素ステーション31のCOフリー発電設備212で製造する水素に余剰が発生すると推定される場合、余剰分の水素並びに蓄圧器313及びバッファタンク331に貯蔵されている水素の合計を、販売可能な水素の上限値として設定してよい。
また、水素ステーションEMS30は、水素ステーション31の建設、運用及び保守等に係る全ての費用に基づいて、供給する水素の単価の下限値を設定してよい。水素ステーションEMS30は、上述の全ての費用から算出される単位量当たりの水素の製造コストに、目標の利益率の利益を上乗せして、水素の単価の下限値を設定してよい。上述の他、水素ステーションEMS30は、種々の条件に従って、提供する水素量と水素の単価の制約条件を設定することができる。
水素ステーションEMS30は、水素製造計画部304において、ステップS203で設定した条件の下で、一定期間の水素ステーション31の水素製造の最適化計算を行う(ステップS204)。一定期間は、コミュニティEMS20におけるステップS104で最適化計算を行った期間と同様の期間である。水素ステーションEMS30は、種々の変数を最適化の目的とすることができる。例えば、水素ステーションEMS30は、水素ステーションEMS30の建設から廃棄までの全ての期間を合計した水素販売による利益を最大にすることを最適化の目的としてよい。
最適化の目的は、水素ステーション31の水素販売による利益の最大化に限られない。水素ステーションEMS30は、種々の変数を最適化の目的とすることができる。例えば、水素ステーションEMS30は、水素ステーション31の稼働率を最大化することを最適化の目的としてよい。
最適化計算の結果、水素ステーションEMS30は、水素製造計画を決定する。水素製造計画は、COフリー発電設備212からのCOフリー電力と、第2の電力系統42から供給される電力とを、何時どの割合で使用して水素を製造するかを示す情報を含む。
ステップS204の最適化計算において、コミュニティのエネルギー資源21に供給する水素の供給量及び単価の条件が未確定であるため、水素製造計画は水素の供給条件を変数として決定されてよい。例えば、水素の供給量が大きく及び供給単価が高ければ、水素ステーション31は、使用する電力の原価が高くても水素を大量に製造することができる。水素の供給量が大きいが、供給単価が低い場合、水素ステーション31は、価格に見合った原価の電力を用いて水素を製造するので、水素を少量しか製造できないことがある。
水素ステーションEMS30は、ステップS204で決定した水素製造計画に基づいて、燃料電池216における水素供給計画のマトリクスを定める(ステップS205)。水素供給計画のマトリクスは、第2情報である。水素供給計画のマトリクスは、少なくとも、水素ステーションEMS30が供給する水素の販売量、販売時期及び販売単価の3変数を要素として含むマトリクス形式のデータである。それぞれの要素のデータは、単一の値ではなく幅を有してよい。水素供給計画のマトリクスは、水素ステーションEMS30が、水素を販売するための条件を示す。水素ステーションEMS30は、決定した水素供給計画のマトリクスを、情報処理装置10に送信する。
情報処理装置10は、ステップS301において、コミュニティEMS20から水素消費計画のマトリクス(第1情報)を取得する。また、情報処理装置10は、ステップS301において、水素ステーションEMS30から、水素供給計画のマトリクス(第2情報)を取得する。
情報処理装置10は、コミュニティEMS20から取得した水素消費計画と、水素ステーションEMS30から取得した水素供給計画とを比較する。情報処理装置10は、水素消費計画中の水素購入量及び水素購入単価と、水素供給計画中の水素販売量及び水素販売単価とが、少なくとも部分的に一致するか否かを判定する(ステップS302)。
水素消費計画中の水素購入量及び水素購入単価と、水素供給計画中の水素販売量及び水素販売単価とが一致した場合(ステップS302:Yes)、水素の供給量及び供給単価は一致した内容に決定される。水素の供給量及び供給単価は、供給予定時刻と共に変化する時系列のデータとして決定されてよい。情報処理装置10は、決定した水素の供給量及び供給単価の情報を、コミュニティEMS20及び水素ステーションEMS30に送信する。
コミュニティEMS20は、情報処理装置10から水素の供給量を受信すると、水素の供給を受けて発電する燃料電池216による発電量を考慮し、必要に応じて第1の電力系統41との電力購入契約の締結、変更を行う(ステップS106)。電力の購入契約には、スポット市場からの電力の購入契約を含む。コミュニティEMS20は、燃料電池216による発電量が多くなった場合、割高な第1の電力系統41からの電力購入を削減することができる。
また、コミュニティEMS20は、燃料電池216による発電量を考慮して、各エネルギー資源21に対して指令する運転計画を決定する(ステップS107)。運転計画は、火力発電設備211及びCOフリー発電設備の稼働時間及び発電量、蓄電池215の時間帯ごとの蓄電量を含む。さらに、運転計画は、燃料電池216の発電量及び稼働時刻を含む。
一方、水素ステーションEMS30は、情報処理装置10から水素の供給量を受信すると、コミュニティのエネルギー資源21に供給する水素量を考慮し、必要に応じて第2の電力系統42との電力購入契約の締結又は変更を行う(ステップS206)。
また、水素ステーションEMS30は、燃料電池車321等の水素需要者32と、コミュニティに販売する水素の供給計画を決定する(ステップS207)。
情報処理装置10におけるステップS302に戻り、水素消費計画中の水素購入量及び水素購入単価と、水素供給計画中の水素販売量及び水素販売単価とが一致しなかった場合(ステップS302:No)、情報処理装置10は次のステップS303に進む。ステップS303において、情報処理装置10は、数理計画法を用いて水素ステーション31からエネルギー資源21に供給する水素の供給量と水素単価の解を求める(ステップS303)。
水素消費計画のマトリクスと水素供給計画のマトリクスが離散値になっており、ステップS302で一致する解が無い場合、それぞれのマトリクスの離散値の間に解があるので、情報処理装置10はこの解を線形計画法で探索してよい。
情報処理装置10は、水素の供給が無い場合に比べ、コミュニティの電力の調達に係る費用を低減し、且つ、水素ステーション30が製造する水素の販売に係る利益を増大させるように、水素の供給量、供給時期、及び、単価を算出する。水素の供給量及び単価は、単一の値ではなく、ある程度の幅を持った値とすることができる。
また、情報処理装置10は、コミュニティEMS20が第1の電力系統41から購入する電力と、水素ステーションEMS30が第2の電力系統42から購入する電力との合計の購入費用を最小にするように、水素の供給量、供給時期及び供給単価を算出してよい。
さらに、情報処理装置10は、水素ステーション31から、エネルギー資源21に対して水素を供給する水素供給ライン33の水素供給能力を制約条件として、水素の供給量、供給時期、及び、単価を算出してよい。
上述の方法の他、情報処理装置10は、種々の方法で水素の供給量及び供給単価を算出してよい。
情報処理装置10は、ステップS303で決定した水素の供給量及び単価を推奨値としてコミュニティEMS20及び水素ステーションEMSに通知する(ステップS304)。コミュニティEMS20は、受信した水素の供給量及び供給単価の推奨値に基づいて、ステップS103以降の処理を再度実行する。また、水素ステーションEMS30は、受信した水素の供給量及び単価の推奨値に基づいて、ステップS203以降の処理を再度実行する。ステップS103及びS203において、コミュニティEMS20から受信した水素の供給量及び供給単価の推奨値に、より近づけた制約条件が設定される。
以降において、コミュニティEMS20のステップS103からS105、水素ステーションEMS30のステップS203からS205、及び、情報処理装置10のステップS301からS304の処理が繰り返される。処理を繰り返すとともに、コミュニティEMS20の水素消費計画中の水素購入量及び水素購入単価と、水素ステーションEMS30の水素供給計画中の水素販売量と水素販売単価との差異が狭められる。これにより、繰り返し計算の後、ステップS302において水素の供給量と供給価格とが決定される。
なお、図8のフロー図において、所定回数の繰り返し計算後にステップ302で水素消費計画と水素供給計画とが一致しない場合、エネルギー取引システム1は処理を中止してよい。この場合、情報処理装置10は、水素供給の取引が成立しなかったと判断してよい。
以上説明したように、本開示のエネルギー取引システム1では、情報処理装置10が、コミュニティEMS20の水素購入量と購入単価の計画値(第1情報)、及び、水素ステーションEMS30の水素販売量と販売単価の計画値(第2情報)を取得する。情報処理装置10は、第1情報及び第2情報を考慮して、水素ステーション31からエネルギー資源21に供給する水素の供給量及び供給単価を決定する。これにより、決定される水素の供給量及び供給価格は、コミュニティEMS20及び水素ステーションEMS30の状況が反映されたものとなる。このようにして、本開示の実施形態では、それぞれ独立して運営及び管理される水素ステーション31からコミュニティのエネルギー資源21への水素の供給量と供給単価とを調整することができる。その結果、エネルギーの有効利用が可能になる。
また、本開示によれば、COフリー電力比率の目標値の達成などのコミュニティEMS20に課された要件を満たしながら、電力供給に係るコストを低減することができる。これにより、コミュニティEMS20は、コミュニティ内の電力需要者22の脱炭素化の要求に応えながら、コミュニティ内の電力事業の収益性を高めることができる。
さらに、本開示のエネルギー取引システム1によれば、コミュニティのエネルギー資源21の水素の需要と、水素ステーション31の水素の供給とを調整する手段を設けた。これによって、水素ステーション31の稼働率を向上させること、及び、使われずに廃棄される水素の量を低減することができる。その結果、水素ステーション31の全体の収益性を高めることが可能になる。
なお、本発明は、上記実施の形態にのみ限定されるものではなく、幾多の変形または改変が可能である。例えば、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段またはステップ等を1つに組み合わせたり、あるいは分割したりすることが可能である。
例えば、第1のエネルギー管理システムは、都市又は地域などのコミュニティを管理対象の領域とするものとした。本発明の管理対象の領域は、コミュニティに限定されない。例えば、管理対象の領域は、複数の行政区域又は都市に跨ることもできる。また、管理対象の領域は、一つ又は複数の大型のビル及び施設が集まった再開発地域、又は、工業団地のような地域であってもよい。
上記実施形態では、単一のコミュニティと単一の水素ステーション31との間で、水素の取引をしていた。しかし、水素の取引を行う第1のエネルギー管理システムと第2のエネルギー管理システムとは1対1でなくてもよい。第1のエネルギー管理システムと第2のエネルギー管理システムとの双方又は何れか一方は複数であってよい。情報処理装置は、一つ以上の第1のエネルギー管理システムと、一つ以上の第2のエネルギー管理システムとの間で、水素の供給量及び単価を決定する処理を行ってよい。
上記実施形態では、水素ステーション31からコミュニティのエネルギー資源21(燃料電池216)に対して、水素を水素供給ライン33で輸送するものとした。しかし、水素は、パイプラインではなく、圧縮した状態で容器に収容して運搬用の車両により輸送してもよい。また、上記実施形態では、燃料電池を用いて水素から電力を生成するものとした。しかし、エネルギー資源21は、水素を用いてエネルギーを発生させる他のエネルギー生成設備を含んでよい。他のエネルギー生成設備は、例えば、水素をガスタービン等で燃焼させて電気エネルギーを取り出す水素発電設備を含む。
本開示に含まれる方法は、プログラムによって実行することができる。例えば、図8に開示される情報処理装置10が実行する手順は、情報処理装置10の制御部12に含まれるプロセッサがプログラムに従って実行することができる。そのようなプログラムは、非一時的なコンピュータ可読媒体において記憶されることが可能である。非一時的なコンピュータ可読媒体の例としては、ハードディスク、RAM、ROM、フラッシュメモリ、CD-ROM、光記憶デバイス、磁気記憶デバイス等を含むが、これらに限定されない。
1 エネルギー取引システム
10 情報処理装置
11 通信部(第1取得部、第2取得部)
12 制御部
13 記憶部
20 コミュニティEMS(第1のエネルギー管理システム)
201 需要予測部
202 エネルギー運用計画部
203 水素消費計画部
204 電力取引部
21 エネルギー資源
210 電力網
211 火力発電設備
212 COフリー発電設備
213 熱源機器
214 電気自動車
215 蓄電池
216 燃料電池
22 電力需要者
221 家庭
222 企業
30 水素ステーションEMS(第2のエネルギー管理システム)
31 水素ステーション(水素製造設備)
311 水素製造装置
312 圧縮機
313 蓄圧器
314 ディスペンサ
315 COフリー発電設備
32 水素需要者
321 燃料電池車
322 水素容器
33 水素供給ライン
331 バッファタンク
332 圧力調整装置
41 第1の電力系統
42 第2の電力系統

Claims (20)

  1. 情報処理装置が実行するエネルギー取引方法であって、
    管理対象の領域のエネルギー資源を管理する第1のエネルギー管理システムから水素購入量と水素購入単価の計画値を含む第1情報を取得し、
    水素製造設備を管理する第2のエネルギー管理システムから水素販売量と水素販売単価の計画値を含む第2情報を取得し、
    前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記水素製造設備から前記エネルギー資源に供給する水素の供給量及び単価を決定する
    エネルギー取引方法。
  2. 前記第1情報は、水素の購入量、購入時期、及び、購入単価のそれぞれの計画値を要素として含むマトリクス形式のデータであり、前記第2情報は、水素の販売量、販売時期、及び、販売単価のそれぞれの計画値を要素として含むマトリクス形式のデータである、請求項1に記載のエネルギー取引方法。
  3. 前記第1情報と前記第2情報とが一致する場合、該一致した内容で前記水素製造設備から前記管理対象の領域への水素の供給量、供給時期、及び、供給価格が決定される、請求項1または2に記載のエネルギー取引方法。
  4. 前記水素の供給量を決定した後、前記第1のエネルギー管理システムが管理する前記エネルギー資源に含まれる燃料電池であって、前記水素の供給を受けて発電する燃料電池の発電量及び稼働時刻を含む運転計画を作成し、前記第1のエネルギー管理システムに送信する、請求項1から3の何れか一項に記載のエネルギー取引方法。
  5. 前記第1情報と前記第2情報とが一致しない場合、前記水素の供給量、供給時期、及び、単価の推奨値を決定し、前記第1のエネルギー管理システム及び前記第2のエネルギー管理システムに、前記決定した前記推奨値を送信し、前記第1のエネルギー管理システムから更新された前記第1情報を取得し、前記第2のエネルギー管理システムから更新された前記第2情報を取得する、請求項1から4の何れか一項に記載のエネルギー取引方法。
  6. 前記第1のエネルギー管理システムは、前記管理対象の領域に供給する電力の少なくとも一部を第1の電力系統から購入するように構成され、前記第2のエネルギー管理システムは、前記水素製造設備に供給する電力の少なくとも一部を第2の電力系統から購入するように構成され、前記情報処理装置は、所定期間の前記第1の電力系統及び前記第2の電力系統からの電力の合計の購入費用を最小にするように、前記水素の前記供給量、前記供給時期及び前記単価を決定する、請求項5に記載のエネルギー取引方法。
  7. 前記管理対象の領域に供給する電力の調達に係る費用を低減し、且つ、前記水素製造設備が製造する水素の販売に係る利益を増大させるように、前記水素の前記供給量、前記供給時期、及び、前記単価の前記推奨値を決定する、請求項5に記載のエネルギー取引方法。
  8. 前記第2のエネルギー管理システムが管理する前記水素製造設備から、前記第1のエネルギー管理システムの前記管理対象の領域の前記エネルギー資源に対して水素を供給する水素供給ラインの水素供給能力を制約条件として、前記水素の前記供給量、前記供給時期、及び、前記単価の前記推奨値を決定する、請求項5に記載のエネルギー取引方法。
  9. 管理対象の領域のエネルギー資源を管理する第1のエネルギー管理システムから水素購入量と水素購入単価の計画値を含む第1情報を取得する第1取得部と、
    水素製造設備を管理する第2のエネルギー管理システムから水素販売量と水素販売単価の計画値を含む第2情報を取得する第2取得部と、
    前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記水素製造設備から前記エネルギー資源に供給する水素の供給量を決定する制御部と
    を備える情報処理装置。
  10. 前記第1情報は、水素の購入量、購入時期、及び、購入単価のそれぞれの計画値を要素として含むマトリクス形式のデータであり、前記第2情報は、水素の販売量、販売時期、及び、販売単価のそれぞれの計画値を要素として含むマトリクス形式のデータである、請求項9に記載の情報処理装置。
  11. 前記制御部は、前記第1情報と前記第2情報とが一致する場合、該一致した内容で前記水素製造設備から前記管理対象の領域への水素の供給量、供給時期、及び、供給価格を決定する、請求項9または10に記載の情報処理装置。
  12. 前記制御部は、前記水素の供給量を決定した後、前記第1のエネルギー管理システムが管理する前記エネルギー資源に含まれる燃料電池であって、前記水素の供給を受けて発電する燃料電池の発電量及び稼働時刻を含む運転計画を作成し、前記第1のエネルギー管理システムに送信する、請求項9から11の何れか一項に記載の情報処理装置。
  13. 前記制御部は、前記第1情報と前記第2情報とが一致しない場合、前記水素の供給量、供給時期、及び、単価の推奨値を決定し、前記第1のエネルギー管理システム及び前記第2のエネルギー管理システムに、前記決定した前記推奨値を送信し、前記第1のエネルギー管理システムから更新された前記第1情報を取得し、前記第2のエネルギー管理システムから更新された前記第2情報を取得する、請求項9から12の何れか一項に記載の情報処理装置。
  14. 前記第1のエネルギー管理システムは、前記管理対象の領域に供給する電力の少なくとも一部を第1の電力系統から購入するように構成され、前記第2のエネルギー管理システムは、前記水素製造設備に供給する電力の少なくとも一部を第2の電力系統から購入するように構成され、前記制御部は、所定期間の前記第1の電力系統及び前記第2の電力系統からの電力の合計の購入費用を最小にするように、前記水素の前記供給量、前記供給時期及び前記単価を決定する、請求項13に記載の情報処理装置。
  15. 前記制御部は、前記管理対象の領域に供給する電力の調達に係る費用を低減し、且つ、前記水素製造設備が製造する水素の販売に係る利益を増大させるように、前記水素の前記供給量、前記供給時期、及び、前記単価の前記推奨値を決定する、請求項13に記載の情報処理装置。
  16. 前記制御部は、前記第2のエネルギー管理システムが管理する前記水素製造設備から、前記第1のエネルギー管理システムの前記管理対象の領域の前記エネルギー資源に対して水素を供給する水素供給ラインの水素供給能力を制約条件として、前記水素の前記供給量、前記供給時期、及び、前記単価の前記推奨値を決定する、請求項13に記載の情報処理装置。
  17. 情報処理装置と、
    管理対象の領域のエネルギー資源を管理する第1のエネルギー管理システムであって、水素購入量と水素購入単価の計画値を含む第1情報を前記情報処理装置に送信する第1のエネルギー管理システムと、
    水素製造設備を管理する第2のエネルギー管理システムであって、水素販売量と水素販売単価の計画値を含む第2情報を前記情報処理装置に送信する第2のエネルギー管理システムと
    を備え、
    前記情報処理装置は、前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記水素製造設備から前記エネルギー資源に供給する水素の供給量を決定する
    エネルギー取引システム。
  18. 前記第1情報は、水素の購入量、購入時期、及び、購入単価のそれぞれの計画値を要素として含むマトリクス形式のデータであり、前記第2情報は、水素の販売量、販売時期、及び、販売単価のそれぞれの計画値を要素として含むマトリクス形式のデータである、請求項17に記載のエネルギー取引システム。
  19. 前記情報処理装置は、第1情報と前記第2情報とが一致する場合、該一致した内容で前記水素製造設備から前記管理対象の領域への水素の供給量、供給時期、及び、供給価格が決定される、請求項17または18に記載のエネルギー取引システム。
  20. 前記情報処理装置は、前記水素の供給量を決定した後、前記第1のエネルギー管理システムが管理する前記エネルギー資源に含まれる燃料電池であって、前記水素の供給を受けて発電する燃料電池の発電量及び稼働時刻を含む運転計画を作成し、前記第1のエネルギー管理システムに送信する、請求項17から19の何れか一項に記載のエネルギー取引システム。
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