JP2023095768A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】横漏れ防止性能に優れる吸収性物品を提供すること。【解決手段】表面シート3は、吸収体5と平面視で重なる部分を有するとともに、吸収体5の側縁5Sから横方向Yの外方に延出する延出部32Eを有する。防漏カフ7の主体をなす疎水性のカフ用シート70は、少なくとも股下部Mに、横方向Yの外方側が他の部材に固定された固定部71、横方向Yの内方側が他の部材に非固定の自由部72となっている領域を有する。サイドフラップ部20の疎水性シート重なり部24に、肌側疎水性シート22,23,70と非肌側疎水性シート4とが接合された封止部10が存在し、封止部10は、表面シート3の延出部32Eと横方向Yの最外方に配された脚周り弾性部材8との間を通って、おむつ1の縦方向Xの全長にわたって縦方向Xに連続している。【選択図】図2

Description

本発明は、尿等の排泄物を吸収保持するのに使用可能な吸収性物品に関する。
使い捨ておむつ等の吸収性物品は、典型的には、体液を吸収保持する吸収体と、該吸収体よりも着用者の肌から近い側に配された親水性の表面シートと、該吸収体よりも着用者の肌から遠い側に配された疎水性の裏面シートとを備える。斯かる構成の吸収性物品においては従来、尿、軟便等の排泄物の横方向の漏れ出し(いわゆる横漏れ)を防止する目的で、吸収性物品の縦方向に沿う両側部に着用者の肌に向かって起立する防漏カフを設けることや、吸収性物品における着用者の脚周りに配される部位に脚周り弾性部材を伸縮可能に配置することなどが行われている(例えば特許文献1)。なお、ここでいう縦方向は、吸収性物品の着用者の前後方向に対応する方向であり、横方向は、該縦方向に直交する方向である。
特開昭63-99301号公報
防漏カフを備えた吸収性物品の着用状態において、着用者が横向きの寝姿勢をとった状態で吸収性物品の縦方向中央域に対して尿等の排泄物を排泄した場合、その排泄物は重力により表面シート上を下方側に流れて、最下方に位置する防漏カフの基端部に到達する。防漏カフの基端部は、該防漏カフの他の部材(例えば表面シート)との固定部であって起立時の起点となる部位であるところ、典型的には、吸収体の横方向外方に位置するため、該基端部に到達した排泄物は、吸収性物品の内部に吸収されずに、防漏カフと該他の部材との間に溜まりやすい。こうして吸収性物品の縦方向中央域における防漏カフの基端部に溜まった排泄物は、前記他の部材を介して縦方向に拡散し、吸収性物品の縦方向端部での横漏れの原因となり得る。横漏れ防止性能に優れ、このような防漏カフを備えた吸収性物品に特有の「吸収性物品の縦方向端部での横漏れ」を効果的に防止し得る技術は未だ提供されていない。
したがって本発明の課題は、横漏れ防止性能に優れる吸収性物品を提供することに関する。
本発明は、着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる縦方向と該縦方向に直交する横方向とを有するとともに、着用時に該股間部に配される股下部と、該股下部よりも着用者の腹側に配される腹側部と、該股下部よりも着用者の背側に配される背側部とを有し、体液を吸収保持する吸収体と、該吸収体の肌対向面側に配された表面シートと、該表面シートの該縦方向に沿う両側部を被覆するように配された該縦方向に延びる一対の防漏カフと、該吸収体の該縦方向に沿う両側縁それぞれから該横方向の外方に延出する一対のサイドフラップ部とを備え、該サイドフラップ部における着用者の脚周りに配される部位に、脚周り弾性部材が該縦方向に伸縮可能に配された吸収性物品である。
本発明の吸収性物品の一実施形態では、前記表面シートは、前記吸収体と平面視で重なる部分を有するとともに、該吸収体の前記縦方向に沿う側縁から前記横方向の外方に延出する延出部を有している。
本発明の吸収性物品の一実施形態では、前記防漏カフは疎水性のカフ用シートを含み、該カフ用シートは、少なくとも前記股下部に、前記横方向の外方側が他の部材に固定された固定部、該横方向の内方側が他の部材に非固定の自由部となっている領域を有している。
本発明の吸収性物品の一実施形態では、前記サイドフラップ部は、前記表面シート又は前記吸収体の肌対向面側に配された肌側疎水性シートと、該吸収体の非肌対向面側に配された非肌側疎水性シートとを含み、且つ該吸収体と前記横方向の最外方に配された前記脚周り弾性部材との間に、該肌側疎水性シートと該非肌側疎水性シートとが対向配置された疎水性シート重なり部を有し、該疎水性シート重なり部は、前記吸収性物品の前記縦方向の全長にわたって該縦方向に延在している。
本発明の吸収性物品の一実施形態では、前記疎水性シート重なり部に、前記肌側疎水性シートと前記非肌側疎水性シートとが接合された封止部が存在し、該封止部は、前記表面シートの前記延出部と前記横方向の最外方に配された前記脚周り弾性部材との間を通って、前記吸収性物品の前記縦方向の全長にわたって該縦方向に連続している。
本発明の他の特徴、効果及び実施形態は、以下に説明される。
本発明によれば、横漏れ防止性能に優れる吸収性物品が提供される。
図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態である展開型使い捨ておむつの展開且つ最大伸長状態における肌対向面側(表面シート側)を模式的に示す展開平面図である。 図2は、図1のI-I線断面(股下部の厚み方向に沿う横断面)を模式的に示す横断面図である。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。図面は基本的に模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なる場合がある。
図1及び図2には、本発明の吸収性物品の一実施形態である使い捨ておむつ1(以下、「おむつ1」とも言う。)が示されている。おむつ1は、着用者の前後方向、すなわち腹側から股間部を介して背側に延びる方向に対応する縦方向Xと、縦方向Xに直交する横方向Yとを有するとともに、着用者の股間部に配され、陰茎等の排泄部に対向する排泄部対向部(図示せず)を含む股下部Mと、股下部Mよりも着用者の腹側(前側)に配される腹側部Fと、股下部Mよりも着用者の背側(後側)に配される背側部Rとを有する。
本実施形態では、おむつ1は、展開且つ最大伸長状態において、横中心線CLyを挟んで一方側と他方側とで対称に形成されている。
腹側部Fは、おむつ1の前身頃の一部であり、背側部Rは、おむつ1の後身頃の一部である。股下部Mは、縦中心線CLxを縦方向Xに跨いでおり、おむつ1の前身頃及び後身頃の双方にわたって存在している。
本発明において、腹側部F、股下部M及び背側部Rは、展開且つ最大伸長状態のおむつ1を縦方向Xに三等分した場合の各領域であり得る。
横中心線CLyは、展開且つ最大伸長状態のおむつ1を横方向Yに二等分して縦方向Xに延びる仮想直線である。また、縦中心線CLxは、展開且つ最大伸長状態のおむつ1を縦方向Xに二等分して横方向Yに延びる仮想直線である。
本明細書において、「展開且つ最大伸長状態」とは、当該物体(吸収性物品等)を平面状に拡げて展開状態とし、その展開状態の当該物体の各部の弾性部材を最大伸長させて、設計寸法、すなわち弾性部材の影響を一切排除した状態で平面状に拡げたときの寸法まで拡げた状態をいう。当該物体がサイドシール部を有する吸収性物品の場合は、該吸収性物品をサイドシール部で切り離して平面状に拡げて前記展開状態とする。
おむつ1は、尿等の体液を吸収保持する吸収体5と、吸収体5の肌対向面側に配された表面シート3と、表面シート3の縦方向Xに沿う両側部を被覆するように配された縦方向Xに延びる一対の防漏カフ7,7と、吸収体5の縦方向Xに沿う両側縁5S,5Sそれぞれから横方向Yの外方に延出する一対のサイドフラップ部20,20とを備え、サイドフラップ部20における着用者の脚周りに配される部位に、脚周り弾性部材8が縦方向Xに伸縮可能に配されている。
本実施形態のおむつ1はいわゆる展開型の使い捨ておむつであり、図1に示すように、おむつ1の背側部Rの縦方向Xに沿う両側縁部に、止着部(図示せず)を有する止着部材21を備えるとともに、おむつ1の腹側部Fの非肌対向面を形成するシート(本実施形態では外装シート6)の非肌対向面に、該止着部が止着可能な止着領域(図示せず)を備える。
本明細書において、「肌対向面」は、吸収性物品又はその構成部材(例えば吸収体)における、吸収性物品の着用時に着用者の肌側に向けられる面、すなわち相対的に着用者の肌から近い側であり、「非肌対向面」は、吸収性物品又はその構成部材における、吸収性物品の着用時に肌側とは反対側に向けられる面、すなわち相対的に着用者の肌から遠い側である。なお、ここでいう「着用時」は、通常の適正な着用位置、すなわち当該吸収性物品の正しい着用位置が維持された状態を意味する。
本実施形態では、おむつ1は吸収性本体2を備え、吸収性本体2は表面シート3及び吸収体5を含んで構成されている。吸収性本体2は更に、図2に示すように、吸収体5の非肌対向面側に配された裏面シート4と、裏面シート4の非肌対向面側に配された外装シート6とを含む。吸収性本体2(吸収体5)は、腹側部Fから背側部Rにわたって縦方向Xに延在し、その長手方向が縦方向Xに一致している。表面シート3は、後述するカフ用シート70とともにおむつ1の肌対向面(内面)を形成し、外装シート6は、おむつ1の非肌対向面(外面)を形成する。吸収性本体2の各構成部材どうしは、接着剤等の公知の接合手段により互いに接合されている。
吸収性本体2の構成部材としては、当該部材について後で説明がある場合はその説明が適用され得ることを前提として、この種の吸収性物品において通常使用されているものを特に制限なく用いることができる。
表面シート3としては、液透過性を有する各種のシートを用いることができ、例えば、不織布、織布、紙が挙げられる。表面シート3は典型的には親水性である。
裏面シート4としては、防漏性を有するシート、具体的には液不透過性(液を全く通さない性質)又は液難透過性(液不透過性とまでは言えないものの、液を通し難い性質)を有するシートを用いることができ、例えば、透湿性の樹脂製フィルム、該樹脂製フィルムと不織布との積層体が挙げられる。裏面シート4は典型的には疎水性である。
吸収体5は、図2に示すように、吸水性材料を主体とする吸収性コア50と、吸収性コア50の外面(肌対向面及び非肌対向面)を被覆するコアラップシート51とを含む。前記吸水性材料としては、典型的には、木材パルプ等の繊維材料及び吸水性ポリマーから選択される1種以上が用いられる。吸収性コア50は、例えば、繊維材料の集合体を主体とし、該集合体に必要に応じ吸水性ポリマー粒子を担持させた積繊タイプでもよく、繊維シートの内部又は表面に吸水性ポリマー粒子が固定されたシートタイプでもよい。前記シートタイプは、前記積繊タイプに比べて、厚みが薄く柔軟である。コアラップシート51は液透過性を有し、典型的には、紙、不織布等からなる。吸収体5は、コアラップシート51を含まず、吸収性コア50のみから構成されていてもよい。
外装シート6としては、肌触りの良いものが好ましく、その観点から各種不織布が好ましく用いられる。なお本発明の吸収性物品は、外装シート6を備えていなくてもよい。
表面シート3は、吸収体5(吸収性コア50)と平面視で重なる部分を有するとともに、吸収体5の側縁5Sから横方向Yの外方に延出する延出部(以下、「表面シート横方向延出部」とも言う。」)を有する。
本実施形態では、表面シート3は、以下に説明するように、複数の層が厚み方向に積層された積層構造を有し、その複数の層のうちの一部(第2層32)が前記表面シート横方向延出部を構成している。
表面シート3は、図2に示すように、着用者の肌から相対的に近い側に配された第1層31と、第1層31の非肌対向面に重ねて配された第2層32とを含む。表面シート3は、第1層31と第2層32との二層構造を有する。
本実施形態では、表面シート3は、肌対向面に凹凸形状を有している。具体的には図2に示すように、第1層31の肌対向面には、着用者の肌に向かって突出した複数の凸部33が散在しており、これにより表面シート3の肌対向面には、各凸部33とその周辺に位置する凹部(非凸部)とからなる凹凸形状が形成されている。表面シート3の非肌対向面を形成する第2層32は、実質的に凹凸形状を有しておらず平坦である。
表面シート3が肌対向面に凹凸形状を有していると、表面シート3の肌触り、クッション性、表面ドライ感が向上するため、おむつ1の着用感の向上が期待できる。
より具体的には、本実施形態では、表面シート3は、第1層31と第2層32との接合部を複数有し、第1層31における該接合部以外の部分が、第2層32側とは反対側に突出して凸部33を形成している。凸部33は、内部に表面シート3の構成繊維が充填された中実構造でもよく、内部に該構成繊維が充填されていない中空構造でもよい。前記接合部における第1層31と第2層32との接合手段は特に制限されず、接着剤、融着等の公知の接合手段であり得る。第1層31と第2層32との融着は、例えば、両層31,32を重ねた状態で厚み方向に加圧しつつ、両層31,32に加熱処理、超音波処理等の形成材料溶融処理を施すことによって行うことができる。
表面シート3の好ましい一実施形態として、第1層31及び第2層32がそれぞれ不織布を含み、且つ両層31,32どうしの接合部が融着部である形態が挙げられる。両層31,32を構成する不織布としては、各種製法による不織布を特に制限なく用いることができ、例えば、エアスルー不織布、ヒートロール不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、スパンボンド-メルトブローン-スパンボンド(SMS)不織布が挙げられる。
なお、第1層31は肌対向面に凹凸形状を有していなくてもよい。本発明には、表面シートの肌対向面及び非肌対向面の双方が、実質的に凸部を有しない平坦面である形態が包含される。
第2層32は、吸収体5(吸収性コア50)と平面視で重なる部分を有するとともに、第1層31の縦方向Xに沿う側縁31Sから横方向Yの外方に延出する第2層延出部32Eを有する。
本実施形態では、第2層延出部32Eは、図1及び図2に示すように、第1層31を挟んで横方向Yの両側に一対配されている。一対の第2層延出部32Eは、それぞれ、おむつ1の縦方向Xの全長にわたって同方向に延在している。
なお本発明では、第2層延出部32Eは、第1層31を挟んで横方向Yの両側のうちの一方側のみに配されていてもよい。
本実施形態では、図1及び図2に示すように、第2層32は1枚のシート(例えば不織布)で構成されており、該1枚のシートの縦方向Xに沿う両側縁32S,32Sが、吸収体5の縦方向Xに沿う両側縁5S,5Sよりも横方向Yの外方に位置している。
更に説明すると、本実施形態では、第1層31及び第2層32は何れも平面視において縦方向Xに長い長方形形状を有し、また、第2層32の方が第1層31に比べて横方向Yの長さ(幅)が長いところ、相対的に幅広の第2層32の横方向Yの中央域に相対的に幅狭の第1層31が配置され、第1層31の両側縁31S,31Sそれぞれから第2層延出部32Eが延出している。また、第2層32の幅は、吸収体5(吸収性コア50)の最大幅よりも長く、吸収体5の両側縁5S,5Sそれぞれから第2層延出部32Eが延出している。本実施形態では、前記表面シート横方向延出部は第2層32からなる。表面シート3は、横方向Yの中央域が第1層31と第2層32との二層構造からなり、該二層構造を挟んで横方向Yの両側に第2層延出部32Eを有する。
なお本発明では、第2層延出部32Eは、吸収体5の側縁5Sから延出することを要しない。すなわち本発明には、第2層32の全体が平面視で吸収体5と平面視で重なる形態が包含される。
第2層32は、第1層31に比べて親水度が高い。本発明において「親水度」とは、下記方法により測定されるシート(繊維層)の構成繊維の接触角を指標とするもので、該接触角に基づき判断される。具体的には、親水度が高いことは接触角が小さいことと同義であり、親水度が低いことは接触角が大きいことと同義である。したがって表面シート3においては、「第1層31の接触角>第2層32の接触角」の関係が成立する。本明細書における「接触角」は、特に断らない限り、下記方法により測定される接触角を指す。本明細書では、接触角が90度以下であれば当該シートは親水性、接触角が90度超であれば当該シートは疎水性である。
<接触角の測定方法>
測定対象のシートから繊維を取り出し、その繊維に対する水の接触角を測定する。繊維を取り出す際はハサミとピンセットを用い、また、測定対象のシートにおける繊維の取り出し部位は、該シートの両面(両表層部)及びそれらに挟まれた部分(厚み方向の中央部)とする。測定装置として、協和界面科学株式会社製の自動接触角計MCA-Jを用いる。接触角の測定には脱イオン水を用いる。インクジェット方式水滴吐出部(クラスターテクノロジー社製、吐出部孔径が25μmのパルスインジェクターCTC-25)から吐出される液量を20ピコリットルに設定して、水滴を、繊維の真上に滴下する。滴下の様子を水平に設置されたカメラに接続された高速度録画装置に録画する。録画装置は後に画像解析をする観点から、高速度キャプチャー装置が組み込まれたパーソナルコンピュータが望ましい。本測定では、17msec毎に画像が録画される。録画された映像において、繊維に水滴が着滴した最初の画像を、付属ソフトFAMAS(ソフトのバージョンは2.6.2、測定方法は液滴法、解析方法はθ/2法、画像処理アルゴリズムは無反射、画像処理イメージモードはフレーム、スレッシホールドレベルは200、曲率補正はしない、とする)にて画像解析を行い、水滴の空気に触れる面と繊維とのなす角を算出し、接触角とする。測定対象のシートから取り出した繊維は、繊維長1mmに裁断し、該繊維を接触角計のサンプル台に載せて、水平に維持する。繊維1本につき異なる2箇所の接触角を測定する。N=5本の接触角を小数点以下1桁まで計測し、合計10箇所の測定値を平均した値(小数点以下第2桁で四捨五入)を、当該繊維の水との接触角と定義する。測定環境は、室温22±2℃、湿度65±2%RHとする。斯かる接触角の値が小さいほど、親水性が高いことを意味する。
なお、吸収性物品において測定対象のシートが他の部材と接着剤、融着などによって接合されている場合には、その接合部を、繊維の接触角に影響を与えない範囲で、コールドスプレーの冷風を吹き付ける等の方法で接着力を除去してから取り出す。この測定対象の使い捨ておむつからの取り出し方法は、他の測定でも利用できる。
表面シート3の坪量は特に制限されないが、本発明の所定の効果を一層確実に奏させるようにする観点から、第1層31及び第2層32の坪量は、それぞれ好ましくは10g/m以上、より好ましくは12g/m以上、そして、好ましくは30g/m以下、より好ましくは25g/m以下である。第1層31と第2層32とは互いに坪量が同じでもよく、異なっていてもよい。
防漏カフ7は疎水性のカフ用シート70を含む。防漏カフ7(カフ用シート70)は、図1に示すように、おむつ1の縦方向Xの全長にわたって縦方向Xに連続している。おむつ1の肌対向面における縦方向Xに沿う両側部は、それぞれ、カフ用シート70によって形成されている。カフ用シート70としては、この種の吸収性物品における防漏カフの素材として使用可能なものを特に制限なく用いることができ、例えば、裏面シート4として使用可能なものを用いることができる。
カフ用シート70は、図2に示すように、少なくとも股下部Mに、横方向Yの外方側が、表面シート3の第2層延出部32Eを含む他の部材(本実施形態では裏面シート4及び第2層32)に固定された固定部71、横方向Yの内方側が他の部材に非固定の自由部72となっている領域(以下、「起立領域」とも言う。)を有している。カフ用シート70の自由部72は、固定部71における、第2層延出部32Eの肌対向面との固定部であって横方向Yの最内方に位置する部分を基端部71Pとして、表面シート3から離れる方向に移動可能である。
更に説明すると、カフ用シート70の自由部72の横方向Yの内方側の端部(カフ用シート70の縦方向Xに沿う内側縁部)には、カフ用弾性部材73が、縦方向Xに伸長状態で固定されることで同方向に伸縮可能に配置されている。また本実施形態では、前記起立領域は、股下部M並びに腹側部F及び背側部Rそれぞれの股下部M寄りの部分に位置し、防漏カフ7の縦方向Xの両端部は、自由部72の起立が阻害された起立阻害部である。つまり、カフ用シート70の前記起立領域は、カフ用シート70の縦方向Xの両端部に位置する前記起立阻害部に挟まれている。前記起立阻害部は、典型的には、カフ用シート70が吸収性本体2の肌対向面(表面シート3)に、接着剤、融着等の公知の接合手段によって固定されることで形成される。そしておむつ1の着用時には、防漏カフ7の前記起立領域において、カフ用シート70の自由部72が、カフ用弾性部材73の収縮力により、基端部71Pを起立起点として着用者の肌側に起立する(表面シート3から離れる方向に移動する)。これにより、尿等の排泄物の横方向Yの外方への流出が阻止される。図示の形態では、自由部72に2本のカフ用弾性部材73が配置されているが、カフ用弾性部材の配置数は特に制限されず、1本でも3本以上でもよい。なお図2では、説明の便宜上、防漏カフ7を起立した状態で示しているが、図1に示す如き展開且つ最大伸長状態のおむつ1において防漏カフ7が必ずしも図2に示すように起立するというわけではない。
本実施形態では、おむつ1は、吸収体5の周縁よりも外方に位置するフラップ部を備える。前記フラップ部は、吸収体5の周縁を跨ぐように配された部材によって構成され、本実施形態では、表面シート3、裏面シート4、外装シート6及びカフ用シート70を含んでいる。また前記フラップ部は、図1に示すように、おむつ1の腹側部F側の縦方向Xの端部では、これらのシート3,4,6,70に加えて更に腹側端部シート22を含み、おむつ1の背側部R側の縦方向Xの端部では、これらのシート3,4,6,70に加えて更に背側端部シート23を含む。両シート22,23は、それぞれ、おむつ1の補強、漏れ防止、後述する胴周り弾性部材9の如き弾性部材の固定先等の目的で採用されたもので、表面シート3(第2層32)と吸収体5(コアラップシート51)との間に配されている。両シート22,23は疎水性であり、それぞれ、裏面シート4として使用可能なものを用いることができる。前記フラップ部を構成する複数の部材どうしは、接着剤、ヒートシール、超音波シール等の公知の接合手段によって互いに接合されている。なお、両シート22,23は無くてもよい。
前記フラップ部において、吸収体5の両側縁5S,5S及び各側縁5Sの仮想延長線よりも横方向Yの外方に位置する部分が、サイドフラップ部20である。サイドフラップ部20は、おむつ1の縦方向Xの全長にわたって延在している。
本実施形態では、サイドフラップ部20は、図1に示すように、縦方向Xの中央域(股下部Mに位置する領域)に括れ部を有しているところ、該括れ部は、おむつ1における着用者の脚周りに配される部位(脚周り部)であり、脚周り弾性部材8が縦方向Xに伸縮可能に配されている。
サイドフラップ部20は、表面シート3又は吸収体5の肌対向面側に配された肌側疎水性シートと、吸収体5の非肌対向面側に配された非肌側疎水性シートとを含み、且つ吸収体5と横方向Yの最外方に配された脚周り弾性部材8との間に、該肌側疎水性シートと該非肌側疎水性シートとが対向配置された疎水性シート重なり部24を有する。
本実施形態では、図1に示すように、第2層延出部32E(第2層32の側縁32S)よりも横方向Yの外方に位置する部分の全体が疎水性シート重なり部24である。疎水性シート重なり部24は、おむつ1の縦方向Xの全長にわたって縦方向Xに延在している。
本実施形態では、前記肌側疎水性シートはカフ用シート70、腹側端部シート22及び背側端部シート23であり、前記非肌側疎水性シートは裏面シート4である。これらのシート4,22,23,70は何れも疎水性である。ここで言う「疎水性」の意味については前述したとおりである。前記肌側疎水性シートと前記非肌側疎水性シートとは、何れも疎水性であることを前提として、前記方法によって測定される接触角が互いに同じでもよく、異なっていてもよい。
また本実施形態では、疎水性シート重なり部24を構成するシートの組み合わせ(吸収体5と横方向Yの最外方に配された脚周り弾性部材8との間において対向配置された2枚の疎水性シートの組み合わせ)が部分的に異なっている。すなわち疎水性シート重なり部24は、おむつ1の腹側部F側の縦方向Xの端部では、腹側端部シート22と裏面シート4とで構成され、おむつ1の背側部R側の縦方向Xの端部では、背側端部シート23と裏面シート4とで構成され、前記以外の部位(股下部M並びに腹側部F及び背側部Rそれぞれの股下部M寄りの部位)では、カフ用シート70と裏面シート4とで構成されている。
なお本発明では、疎水性シート重なり部24を構成するシートの組み合わせは、おむつ1の縦方向Xの全長にわたって同じであってもよく、その場合の組み合わせの一例として、カフ用シート70と裏面シート4との組み合わせが挙げられる。
本実施形態では、脚周り弾性部材8は、図2に示すように、カフ用シート70(肌側疎水性シート)と裏面シート4(非肌側疎水性シート)との間に介在配置されている。脚周り弾性部材8は、サイドフラップ部20における着用者の脚周りに配される部位において、縦方向Xに伸長した状態で接着剤によって両シート4,70に固定されている。これによりおむつ1の着用時には、脚周り弾性部材8の収縮により、サイドフラップ部20における着用者の脚周りに配される部位にレッグギャザーが形成され、該部位が着用者の脚(大腿部)に密着し得る。
本実施形態では、一対のサイドフラップ部20,20それぞれに脚周り弾性部材8が2本配置されているが、サイドフラップ部20における脚周り弾性部材8の配置数は特に制限されず、1本でも3本以上でもよい。
本実施形態では、脚周り弾性部材8は縦方向Xに平行に延びている(延在方向が縦方向Xに一致している)が、縦方向Xに伸縮可能に配されていればよく、例えば、サイドフラップ部20の縦方向Xの中央域の括れ部に沿って湾曲していてもよい。本発明では、脚周り弾性部材8の延在方向と縦方向Xとのなす角度が45度以下であれば、当該脚周り弾性部材8は縦方向Xに伸縮可能に配されていると言える。
脚周り弾性部材8は、少なくともサイドフラップ部20における着用者の脚周りに配される部位において縦方向Xに伸縮可能に配されていればよく、他の部位(例えば、腹側部F及び/又は背側部Rにおける胴周り配される部位)において縦方向Xに伸縮可能に配されていてもよい。例えば、脚周り弾性部材8は、おむつ1の縦方向Xの全長にわたって同方向に伸縮可能に配されていてもよい。
本実施形態では、おむつ1の背側部R側の縦方向Xの端部(背側ウエスト端部)における前記フラップ部に、複数の胴周り弾性部材9が横方向Yに伸縮可能に配され、それら複数の胴周り弾性部材9は縦方向Xに間欠配置されている。胴周り弾性部材9は、背側端部シート23に、横方向Yに伸長した状態で接着剤によって固定されている。これによりおむつ1の着用時には、胴周り弾性部材9の収縮によって、おむつ1における着用者の腰周りに配される部位にウエストギャザーが形成され、おむつ1が着用者の腰周りに密着し得る。おむつ1の腹側部F側の縦方向Xの端部(腹側ウエスト端部)における前記フラップ部にも、背側部R側と同様に胴周り弾性部材が配されていてもよい。
前述の各弾性部材8,9,73の形態は特に制限されず、例えば、断面が矩形、正方形、円形、多角形状等の糸状ないし紐状(平ゴム等)のもの、あるいはマルチフィラメントタイプの糸状のもの等を用いることができる。
おむつ1の主たる特徴の1つとして、図1及び図2に示すように、疎水性シート重なり部24に、前記肌側疎水性シート(本実施形態ではカフ用シート70、腹側端部シート22又は背側端部シート23)と前記非肌側疎水性シート(本実施形態では裏面シート4)とが接合された封止部10が存在し、封止部10が、前記表面シート横方向延出部と横方向Yの最外方に配された脚周り弾性部材8との間を通って、おむつ1の縦方向Xの全長にわたって縦方向Xに連続している点が挙げられる。
前記表面シート横方向延出部は、本実施形態では、二層構造の表面シート3の第2層32の一部(第2層延出部32E)であるが、本発明では前述したとおり、「表面シートにおける、吸収体の縦方向に沿う側縁から横方向の外方に延出する延出部」であればよく、表面シートの構成は特に制限されない。本発明の吸収性物品における表面シートは、単層構造でもよく、三層以上の積層構造でもよい。表面シートが単層構造の場合、前記表面シート横方向延出部は、該単層構造の表面シートにおける、吸収体の縦方向に沿う側縁から横方向の外方に延出する延出部である。また、表面シートが二層以上の積層構造の場合、前記表面シート横方向延出部は、本実施形態のように該積層構造を構成する一部の層から構成されていてもよく、あるいは該積層構造を構成する全部の層から構成されていてもよい。
封止部10における前記肌側疎水性シートと前記非肌側疎水性シートとの接合手段は特に制限されず、ホットメルト型接着剤等の接着剤、融着等であり得る。両疎水性シートどうしの融着による接合は、例えば、両疎水性シート(具体的には例えばカフ用シート70と裏面シート4)を重ねた状態で厚み方向に加圧しつつ、両疎水性シートに加熱処理、超音波処理等の形成材料溶融処理を施すことによって行うことができる。融着は、両疎水性シートの少なくとも一方が熱可塑性樹脂等の樹脂を主体とするものである場合に特に有効である。
前記接合手段としては、接合強度及び操作性の向上の観点から、ホットメルト型接着剤が好ましい。前記接合手段としてのホットメルト型接着剤は、封止部10の延在方向(縦方向X)に沿って線状(ビード状)に塗布されることが好ましい。
前述したとおり、防漏カフを備えた吸収性物品においては、着用者が横向きの寝姿勢をとることに起因して、吸収性物品の縦方向中央域(股下部)の防漏カフの基端部に尿等の排泄物が溜まりやすく、また、その溜まった排泄物は、該基端部にて防漏カフに連接された表面シート等の他の部材を介して縦方向に拡散し、吸収性物品の縦方向端部での横漏れの原因となるという問題がある。したがっておむつ1においても、防漏カフ7の基端部71Pに排泄物が溜まり、その溜まった排泄物が表面シート3を介して縦方向Xに拡散し、腹側部F及び背側部Rで横漏れが発生することが懸念される。
しかしながらおむつ1においては、前述したとおり、表面シート3が、吸収体5と平面視で重なる部分を有するとともに、前記表面シート横方向延出部を有し、該表面シート横方向延出部に基端部71Pが設けられているため、着用者が横向きの寝姿勢をとるなどして比較的大量の排泄物が基端部71Pに流れてきて滞留しても、その基端部71Pに滞留する排泄物は、該表面シート横方向延出部を介して吸収体5に吸収されるため、基端部71Pに一時的に排泄物が溜まることはあっても、長時間排泄物が溜まることは起こりにくい。加えておむつ1においては、基端部71Pよりも横方向Yの外方の適切な位置に、疎水性シート重なり部24を構成する2枚の疎水性シートどうしが接合された封止部10が、おむつ1の縦方向Xの全長にわたって縦方向Xに連続しているため、おむつ1の縦方向Xの全体において横漏れが起こりにくい。
特に本実施形態では、前記表面シート横方向延出部が、表面シート3において相対的に親水度の高い第2層32を含んで構成されているため、前述した、「基端部71Pに存在する排泄物の表面シート横方向延出部(第2層32)を介しての吸収体5による吸収機能」が発現されやすい。また、前述したとおり、前記表面シート横方向延出部(第2層延出部32E)が第1層31を挟んで横方向Yの両側に一対配されているため、おむつ1の着用者がとる横向きの寝姿勢が右向きか左向きかを問わずに、横漏れが効果的に防止される。
また本実施形態では、前述したとおり、第2層32が1枚のシートで構成され、該1枚のシートの縦方向Xに沿う両側縁32S,32Sが、吸収体5の縦方向Xに沿う両側縁5S,5Sよりも横方向Yの外方に位置しているため、前述した、「基端部71Pに存在する排泄物の表面シート横方向延出部(第2層32)を介しての吸収体5による吸収機能」が一層確実に発現され得る。本発明には、「第2層32が、横方向Yに所定の間隔を置いて配された第1シートと第2シートとで構成され、該第1シート及び該第2シートそれぞれが第2層延出部32Eを有する形態」が包含されるところ、このような、第2層32が横方向Yに間欠配置された複数のシートで構成された形態に比べて、本実施形態の方が横漏れ防止性能に優れる。
なお、前述したように、本発明の吸収性物品における表面シートは単層構造であり得るが、その場合、前述した、防漏カフの基端部に存在する排泄物の表面シート横方向延出部を介しての吸収体による吸収機能を確実に発現させる観点から、単層構造の表面シートは親水性、すなわち前記方法により測定される接触角が90度以下であることが好ましい。同様の観点から、本発明の吸収性物品における表面シートが三層以上の積層構造を有する場合、該積層構造を構成する層の少なくとも一部の層は親水性であることが好ましい。
前述した本発明の所定の効果(横漏れ防止効果)を一層確実に奏させるようにする観点から、吸収体5の側縁5Sと封止部10との横方向Yにおける離間距離D1(図2参照)は、好ましくは12mm以上、より好ましくは15mm以上、更に好ましくは18mm以上である。吸収体5が排泄物を吸収保持している状態で体圧等の外圧を受けると、該排泄物が吸収体5の外部に染み出す場合があるところ、そうして吸収体5から染み出した排泄物を封止部10で確実に留めるためには、離間距離D1の下限を前記の好ましい範囲に設定して、排泄物が封止部10と接触する機会を極力低減することが好ましい。一方、離間距離D1が長すぎると、必然的に吸収体5と脚周り弾性部材8との横方向Yの離間距離が長くなる結果、脚周り弾性部材8による、吸収体5をおむつ1の着用者の身体にフィットさせる効果が低減することが懸念される。この点を考慮すると、離間距離D1の上限は、好ましくは28mm以下、より好ましくは25mm以下、更に好ましくは23mm以下である。
表面シートに関し、本発明の所定の効果が奏されるためには前述したとおり、表面シートが、吸収体と平面視で重なる部分を有するとともに前記表面シート横方向延出部を有することが重要である。また、これに加えて更に、表面シートが親水性(表面シートの接触角が90度未満)であること(以下、「ポイント1」とも言う。)、表面シートが二層構造であること(以下、「ポイント2」とも言う。)、該二層構造において、第2層(着用者の肌から相対的に遠い層)が第1層(着用者の肌から相対的に近い層)に比べて親水度が高いこと(すなわち「第1層の接触角>第2層32の接触角」の関係が成立すること)(以下、「ポイント3」とも言う。)が好ましい。
前記ポイント1に関し、表面シート3が疎水性(表面シートの接触角が90度以上)では、表面シート3の面方向における排泄物の拡散が困難となるため、防漏カフ7の基端部71Pに滞留する排泄物を吸収体5に移行させることができず、基端部71Pに排泄物が溜まりやすくなる。
前記ポイント2に関し、表面シート3が単層構造の場合において、該単層構造が疎水性である場合は、前記と同様の理由で基端部71Pに排泄物が溜まりやすくなる。また、単層構造の表面シート3が親水性であるか、又は両層31,32で親水度に差が無い場合は、吸収体5に着用者の体圧等の圧力がかかるなどして、吸収体5が加圧された場合にいわゆる液戻り(吸収体5に一旦吸収保持された排泄物が表面シート3の肌対向面側に染み出す現象)が発生し、その液戻りした排泄物が横漏れするおそれがある。
前記ポイント3に関し、第1層31が第2層32に比べて親水度が高い場合は、第1層31の肌対向面に排泄された排泄物が第2層32に吸収されずに横漏れするおそれがある。
前述した本発明の作用効果を一層確実に奏させるようにする観点から、表面シート3を構成する第1層31及び第2層32の接触角は、「第1層31の接触角>第2層32の接触角」の関係が成立することを前提として、それぞれ以下のように設定することが好ましい。
第1層31の接触角は、好ましくは75度以上、より好ましくは78度以上、そして、好ましくは90度以下、より好ましくは87度以下である。
第2層32の接触角は、好ましくは60度以上、より好ましくは65度以上、そして、好ましくは85度以下、より好ましくは80度以下である。
第1層31、第2層32の親水度は、構成繊維の種類、親水化剤及び/又は疎水化剤の使用などによって調整可能である。
封止部10に関し、本発明の所定の効果が奏されるためには前述したとおり、封止部10が前記表面シート横方向延出部(本実施形態では第2層延出部32E(第2層32の側縁32S))と横方向Yの最外方に配された脚周り弾性部材8との間を通ること(以下、「ポイント4」とも言う。)、封止部10がおむつ1の縦方向Xの全長にわたって縦方向Xに連続していること(以下、「ポイント5」とも言う。)が重要である。
前記ポイント4に関し、本発明者の知見によれば、封止部10が横方向Yにおいて前記表面シート横方向延出部の縦方向Xに沿う側縁(本実施形態では第2層32(第2層延出部32E)の側縁32S)から近い位置にあるほど、封止部10で接合されている疎水性シートどうし(本実施形態では、カフ用シート70、腹側端部シート22又は背側端部シート23と裏面シート4)の密着度が高まるため、横漏れ防止効果が向上する。一方、封止部10が横方向Yにおいて最外方に配された脚周り弾性部材8よりも横方向Yの外方に位置する場合には、その封止部10がおむつ1の縦方向Xの全長にわたって連続するものであっても、横漏れ防止効果は十分に奏されない。
前記表面シート横方向延出部(本実施形態では第2層延出部32E)と封止部10との横方向Yにおける離間距離D2(図2参照)は、横漏れ防止効果の更なる向上の観点から、好ましくは1mm以上、より好ましくは2mm以上、更に好ましくは3mm以上である。吸収体5が排泄物を吸収保持している状態で体圧等の外圧を受けると、該排泄物が吸収体5の外部に染み出し、表面シート3(前記表面シート横方向延出部)を介して拡散する場合があるところ、そうして吸収体5から表面シート3を介して拡散した排泄物を封止部10で確実に留めるためには、離間距離D2の下限を前記の好ましい範囲に設定して、排泄物が封止部10と接触する機会を極力低減することが好ましい。一方、離間距離D2が長すぎると、必然的に吸収体5と脚周り弾性部材8との横方向Yの離間距離が長くなる結果、脚周り弾性部材8による、吸収体5をおむつ1の着用者の身体にフィットさせる効果が低減することが懸念される。この点を考慮すると、離間距離D2の上限は、好ましくは10mm以下、より好ましくは7mm以下、更に好ましくは5mm以下である。
本実施形態では、図2に示すように、防漏カフ7の基端部71P(固定部71における防漏カフ7の起立時の起点となる部位)は、第2層延出部32E(前記表面シート横方向延出部)の側縁32Sから横方向Yの内方(おむつ1の横中心線CLy寄り)に距離D3離間した位置に存在している。本発明には、この離間距離D3がゼロの形態、すなわち、基端部71Pが表面シート3の側縁32Sと厚み方向において重なっている形態が包含されるが、横漏れ防止効果の更なる向上の観点から、離間距離D3はゼロよりも大きいことが好ましい。離間距離D3は、好ましくは3mm以上、より好ましくは5mm以上、更に好ましくは8mm以上である。一方、離間距離D3が長すぎると、必然的に吸収体5と脚周り弾性部材8との横方向Yの離間距離が長くなる結果、脚周り弾性部材8による、吸収体5をおむつ1の着用者の身体にフィットさせる効果が低減することが懸念される。この点を考慮すると、離間距離D3の上限は、好ましくは20mm以下、より好ましくは15mm以下、更に好ましくは13mm以下である。
本発明では、封止部10は、前記表面シート横方向延出部と横方向Yの最外方に配された脚周り弾性部材8との間を通っておむつ1の縦方向Xの全長にわたって縦方向Xに連続していることを前提として、防漏カフ7の基端部71Pから横方向Yの外方にわたって連続していてもよい、換言すれば、基端部71Pとの横方向Yにおける離間距離(図2に示す形態では離間距離D2+D3)がゼロでもよい。しかしながら、横漏れ防止の観点から、封止部10は、図2に示す形態のように、基端部71Pとは不連続であることが好ましい。排泄物が滞留しやすい基端部71Pに対して、封止部10を横方向Yにおいて不連続に配置することで、排泄物が封止部10と接触する機会が一層低減し、横漏れ防止効果が一層向上し得る。
横漏れ防止効果に優れる好ましい形態の1つとして、封止部10が、前記表面シート横方向延出部と横方向Yの最内方に配された脚周り弾性部材8との間を通っている形態が挙げられる。本実施形態は斯かる好ましい形態であり、図2に示すように、封止部10は、第2層延出部32E(前記表面シート横方向延出部)と横方向Yの最内方に配された脚周り弾性部材8との間を通っており、脚周り弾性部材8と厚み方向において重なっていない。
横漏れ防止効果に優れる好ましい形態の他の1つとして、封止部10の少なくとも一部が、縦方向Xに伸縮可能に配された脚周り弾性部材8(特に横方向Yの最内方に配された脚周り弾性部材8)と重なっている形態が挙げられる。斯かる形態によれば、脚周り弾性部材8の応力により、おむつ1における封止部10に対応する部分の、おむつ1の着用者の肌に対する密着性が向上するため、優れた横漏れ防止効果が奏される。なお、脚周り弾性部材8における封止部10との重なり部の割合が大きすぎると、脚周り弾性部材8の伸縮性が阻害されることが懸念される。そこで、脚周り弾性部材8の延在方向(縦方向X)と直交する方向に沿う断面視において、脚周り弾性部材8の周面の全域が封止部10と重なることは避けて、脚周り弾性部材8の周面の一部(例えば横方向Yの内方側)のみが封止部10と重なるようにすることが好ましい。
前記ポイント5に関し、ここで言う「連続」には、おむつ1の縦方向Xの全長にわたって封止部10に不連続部分が存在しない完全な連続の形態と、封止部10に微小な不連続部分が存在するものの、おむつ1の縦方向Xの全長にわたって実質的に連続する形態とが包含される。後者の形態であっても横漏れを効果的に防止し得る。後者の形態において、不連続部分の縦方向Xの長さは、好ましくは5mm以下、より好ましくは3mm以下、更に好ましくは0mmである。
なお、吸収性物品の横漏れ防止性能は下記方法によって評価することができる。前記ポイント1~5をはじめとする、本明細書に記載の様々な技術的知見は、下記の横漏れ防止性能の評価方法を適宜用いて得られたものである。
<横漏れ防止性能の評価方法>
評価対象の吸収性物品を平面状に拡げて、表面が平滑な固定板(例えばアクリル樹脂製の板)に固定する。このとき、吸収性物品の肌対向面(表面シート側)が露出し、非肌対向面が前記固定板と対向するように吸収性物品を固定する。吸収性物品が固定された前記固定板を、該吸収性物品の固定面を上面として、該吸収性物品の横中心線(おむつ1の横中心線CLyに相当する仮想直線)周りに45度傾けて、該上面を傾斜角度45度の傾斜面とし、その状態で該固定板を固定する。そして、前記吸収性物品の肌対向面の中心に、染料で着色した生理食塩水(0.9質量%食塩水)30gを注入速度5g/秒で注入する。生理食塩水の注入開始から5分間経過後に、前記と同様の方法で前記生理食塩水30gを前記吸収性物品に注入する。斯かる生理食塩水の注入操作を3回実施(すなわち合計90gの生理食塩水を注入)した後、前記吸収性物品の縦方向に沿う両側部のうち、前記傾斜面の下方側に位置する側部を目視観察し、防漏カフの基端部における生理食塩水の滞留の程度、横漏れの有無等を評価する。
脚周り弾性部材8は、おむつ1における着用者の脚周りに配される部位(以下、「脚周り部」とも言う。)以外の部位では伸縮性を有していないことが好ましい。換言すれば、脚周り弾性部材8は脚周り部のみで伸縮性を有することが好ましい。前記脚周り部は、典型的には、サイドフラップ部20の縦方向Xの中央域、あるいはサイドフラップ部20における股下部Mに位置する領域である。したがって脚周り弾性部材8は、サイドフラップ部20の縦方向Xの前後端部域、あるいはサイドフラップ部20における腹側部F及び背側部Rに位置する領域では、伸縮性を有していないことが好ましい。
脚周り弾性部材8は、おむつ1の着用者の脚周りのフィット性の向上を主たる目的として配されたものであるので、脚周り部において伸縮可能に配されていればよく、脚周り部以外の部位では伸縮可能に配されている必要は特に無い。一方、おむつ1においては、封止部10が脚周り弾性部材8の近傍を通っておむつ1の縦方向Xの全長にわたって延在しているところ、仮に、おむつ1における着用者の胴周りに配される部位(以下、「胴周り部」とも言う。)において、封止部10の近傍に縦方向Xに伸縮性を有する脚周り弾性部材8が配されていると、その脚周り弾性部材8の応力の影響等により、胴周り部の着用者の身体に対するフィット性が低下することが懸念される。そこで、斯かる懸念を払拭する観点から、脚周り弾性部材8は脚周り部以外の部位では伸縮性を有していないことが好ましい。
脚周り部でのみ伸縮性を有する脚周り弾性部材8は、例えば、1)脚周り部のみに配され、且つその縦方向Xの全長にわたって伸縮性を有するものであってもよく、あるいは2)脚周り部から縦方向Xの外方に延出する延出部を有し、且つ該脚周り部に配された部分は伸縮性を有するが、該延出部は伸縮性を有しないものでもよい。脚周り弾性部材8において、伸長状態で他の部材に固定された部分が、その伸長方向に伸縮性を有する。
本発明の吸収性物品は、前記実施形態の如き展開型使い捨ておむつに制限されず、人体から排出される体液(尿、経血、軟便、汗等)の吸収に用いられる物品を広く包含し、止着部材21の如き止着構造を有しないパンツ型の使い捨ておむつ、生理用ナプキン、生理用ショーツ等も包含する。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明の吸収性物品は前記実施形態に何ら制限されるものではなく、適宜変更可能である。前述した一の実施形態のみが有する部分は、すべて適宜相互に利用できる。
例えば、防漏カフ7はカフ用弾性部材73を含んでいなくてもよい。すなわち防漏カフ7は、カフ用シート70に配置された弾性部材の収縮によって着用者の肌に向かって起立するようになされていなくてもよい。
表面シート3(第1層31)が肌対向面に凹凸形状を有する場合において、該凹凸形状のパターン(凸部33の形状及び配置)は特に制限されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意のものを適宜選択できる。例えば、凸部33の平面視形状は、円形、楕円形、三角形、四角形以上の多角形であり得る。また、前記凹凸形状のパターンの一例として、複数の凸部33が千鳥状に配され、各凸部33の周囲が凹部となっている形態が挙げられる。前記凹凸形状のパターンの他の一例として、縦方向及び横方向の両方向に交差する第1方向に延びる平面視線状の第1の凹部と、該第1方向に交差する第2方向に延びる平面視線状の第2の凹部とが格子状に配され、両凹部で囲まれた複数の区画それぞれに凸部33が存在する形態が挙げられる。前記凹凸形状のパターンの更に他の一例として、縦方向又は横方向に延在する畝部としての凸部33と、同方向に延在する溝部としての凹部とが、それらの延在方向と直交する方向に交互に配された形態が挙げられる。
前述した本発明の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
<1>
着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる縦方向と該縦方向に直交する横方向とを有するとともに、着用時に該股間部に配される股下部と、該股下部よりも着用者の腹側に配される腹側部と、該股下部よりも着用者の背側に配される背側部とを有し、体液を吸収保持する吸収体と、該吸収体の肌対向面側に配された表面シートと、該表面シートの該縦方向に沿う両側部を被覆するように配された該縦方向に延びる一対の防漏カフと、該吸収体の該縦方向に沿う両側縁それぞれから該横方向の外方に延出する一対のサイドフラップ部とを備え、該サイドフラップ部における着用者の脚周りに配される部位に、脚周り弾性部材が該縦方向に伸縮可能に配された吸収性物品であって、
前記表面シートは、前記吸収体と平面視で重なる部分を有するとともに、該吸収体の前記縦方向に沿う側縁から前記横方向の外方に延出する延出部を有し、
前記防漏カフは疎水性のカフ用シートを含み、該カフ用シートは、少なくとも前記股下部に、前記横方向の外方側が他の部材に固定された固定部、該横方向の内方側が他の部材に非固定の自由部となっている領域を有し、
前記サイドフラップ部は、前記表面シート又は前記吸収体の肌対向面側に配された肌側疎水性シートと、該吸収体の非肌対向面側に配された非肌側疎水性シートとを含み、且つ該吸収体と前記横方向の最外方に配された前記脚周り弾性部材との間に、該肌側疎水性シートと該非肌側疎水性シートとが対向配置された疎水性シート重なり部を有し、該疎水性シート重なり部は、前記吸収性物品の前記縦方向の全長にわたって該縦方向に延在しており、
前記疎水性シート重なり部に、前記肌側疎水性シートと前記非肌側疎水性シートとが接合された封止部が存在し、該封止部は、前記表面シートの前記延出部と前記横方向の最外方に配された前記脚周り弾性部材との間を通って、前記吸収性物品の前記縦方向の全長にわたって該縦方向に連続している、吸収性物品。
<2>
前記第1層の水との接触角が、75度以上90度以下、好ましくは78度以上87度以下であり、
前記第2層の水との接触角は、60度以上85度以下、好ましくは65度以上80度以下である、前記<1>に記載の吸収性物品。
<3>
前記封止部は、前記表面シートの前記延出部と前記横方向の最内方に配された前記脚周り弾性部材との間を通っている、前記<1>又は<2>に記載の吸収性物品。
<4>
前記表面シートは、複数の層が厚み方向に積層された積層構造を有する、前記<1>~<3>の何れか1に記載の吸収性物品。
<5>
前記表面シートは、着用者の肌から相対的に近い側に配された第1層と、該第1層の非肌対向面に重ねて配され且つ該第1層に比べて親水度が高い第2層とを含み、
前記第2層は、前記吸収体と平面視で重なる部分を有するとともに、前記第1層の前記縦方向に沿う側縁から前記横方向の外方に延出する第2層延出部を有し、
前記第2層延出部は、前記第1層を挟んで前記横方向の両側に配されている、前記<4>に記載の吸収性物品。
<6>
前記第2層は1枚のシートで構成されており、該1枚のシートの前記縦方向に沿う両側縁が、前記吸収体の該縦方向に沿う両側縁よりも前記横方向の外方に位置している、前記<5>に記載の吸収性物品。
<7>
前記第1層及び前記第2層は、それぞれ、不織布を含み、
前記第1層の肌対向面に、着用者の肌に向かって突出した複数の凸部が散在している、前記<5>又は<6>に記載の吸収性物品。
<8>
前記吸収体の前記縦方向に沿う側縁と前記封止部との前記横方向における離間距離(D1)が、好ましくは28mm以下、より好ましくは25mm以下、更に好ましくは23mm以下である、前記<1>~<7>の何れか1に記載の吸収性物品。
<9>
前記表面シートの前記延出部と前記封止部との前記横方向における離間距離(D2)が、好ましくは10mm以下、より好ましくは5mm以下、更に好ましくは3mm以下である、前記<1>~<8>の何れか1に記載の吸収性物品。
<10>
前記固定部における前記防漏カフの起立時の起点となる基端部は、前記表面シートの前記延出部の前記縦方向に沿う側縁から前記横方向の内方に所定距離(D3)離間した位置に存在する、前記<1>~<9>の何れか1に記載の吸収性物品。
<11>
前記封止部の少なくとも一部が前記脚周り弾性部材と重なっている、前記<1>~<10>の何れか1に記載の吸収性物品。
<12>
前記脚周り弾性部材は、前記サイドフラップ部における着用者の脚周りに配される部位以外の部位では伸縮性を有していない、前記<1>~<11>の何れか1に記載の吸収性物品。
1 使い捨ておむつ(吸収性物品)
2 吸収性本体
20 サイドフラップ部
22 腹側端部シート(肌側疎水性シート)
23 背側端部シート(肌側疎水性シート)
24 疎水性シート重なり部
3 表面シート
31 第1層
32 第2層
32E 第2層延出部
33 凸部
4 裏面シート(非肌側疎水性シート)
5 吸収体
50 吸収性コア
51 コアラップシート
7 防漏カフ
70 カフ用シート(肌側疎水性シート)
71 固定部
71P 基端部
72 自由部
73 カフ用弾性部材
8 脚周り弾性部材
10 封止部
F 腹側部
M 股下部
R 背側部
X 縦方向
Y 横方向

Claims (9)

  1. 着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる縦方向と該縦方向に直交する横方向とを有するとともに、着用時に該股間部に配される股下部と、該股下部よりも着用者の腹側に配される腹側部と、該股下部よりも着用者の背側に配される背側部とを有し、体液を吸収保持する吸収体と、該吸収体の肌対向面側に配された表面シートと、該表面シートの該縦方向に沿う両側部を被覆するように配された該縦方向に延びる一対の防漏カフと、該吸収体の該縦方向に沿う両側縁それぞれから該横方向の外方に延出する一対のサイドフラップ部とを備え、該サイドフラップ部における着用者の脚周りに配される部位に、脚周り弾性部材が該縦方向に伸縮可能に配された吸収性物品であって、
    前記表面シートは、前記吸収体と平面視で重なる部分を有するとともに、該吸収体の前記縦方向に沿う側縁から前記横方向の外方に延出する延出部を有し、
    前記防漏カフは疎水性のカフ用シートを含み、該カフ用シートは、少なくとも前記股下部に、前記横方向の外方側が他の部材に固定された固定部、該横方向の内方側が他の部材に非固定の自由部となっている領域を有し、
    前記サイドフラップ部は、前記表面シート又は前記吸収体の肌対向面側に配された肌側疎水性シートと、該吸収体の非肌対向面側に配された非肌側疎水性シートとを含み、且つ該吸収体と前記横方向の最外方に配された前記脚周り弾性部材との間に、該肌側疎水性シートと該非肌側疎水性シートとが対向配置された疎水性シート重なり部を有し、該疎水性シート重なり部は、前記吸収性物品の前記縦方向の全長にわたって該縦方向に延在しており、
    前記疎水性シート重なり部に、前記肌側疎水性シートと前記非肌側疎水性シートとが接合された封止部が存在し、該封止部は、前記表面シートの前記延出部と前記横方向の最外方に配された前記脚周り弾性部材との間を通って、前記吸収性物品の前記縦方向の全長にわたって該縦方向に連続している、吸収性物品。
  2. 前記封止部は、前記表面シートの前記延出部と前記横方向の最内方に配された前記脚周り弾性部材との間を通っている、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記表面シートは、複数の層が厚み方向に積層された積層構造を有する、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記表面シートは、着用者の肌から相対的に近い側に配された第1層と、該第1層の非肌対向面に重ねて配され且つ該第1層に比べて親水度が高い第2層とを含み、
    前記第2層は、前記吸収体と平面視で重なる部分を有するとともに、前記第1層の前記縦方向に沿う側縁から前記横方向の外方に延出する第2層延出部を有し、
    前記第2層延出部は、前記第1層を挟んで前記横方向の両側に配されている、請求項3に記載の吸収性物品。
  5. 前記第2層は1枚のシートで構成されており、該1枚のシートの前記縦方向に沿う両側縁が、前記吸収体の該縦方向に沿う両側縁よりも前記横方向の外方に位置している、請求項4に記載の吸収性物品。
  6. 前記第1層及び前記第2層は、それぞれ、不織布を含み、
    前記第1層の肌対向面に、着用者の肌に向かって突出した複数の凸部が散在している、請求項4又は5に記載の吸収性物品。
  7. 前記吸収体の前記縦方向に沿う側縁と前記封止部との前記横方向における離間距離が28mm以下である、請求項1~6の何れか1項に記載の吸収性物品。
  8. 前記表面シートの前記延出部と前記封止部との前記横方向における離間距離が10mm以下である、請求項1~7の何れか1項に記載の吸収性物品。
  9. 前記固定部における前記防漏カフの起立時の起点となる基端部は、前記表面シートの前記延出部の前記縦方向に沿う側縁から前記横方向の内方に所定距離離間した位置に存在する、請求項1~8の何れか1項に記載の吸収性物品。
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